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213回国会参議院2024/05/27

決算委員会 第8号

発言数
348
登壇者
55
会派数
7
開催日
2024/05/27

会議録

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二十四日までに、青島健太君、金子道仁君、宮崎勝君、山田太郎君、長峯誠君、石田昌宏君、山下芳生君及び芳賀道也君が委員を辞任され、その補欠として石井苗子君、串田誠一君、竹詰仁君、赤池誠章君、今井絵理子君、豊田俊郎君、吉良よし子君及び秋野公造君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和四年度予備費関係六件の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和四年度予備費関係六件の審査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和四年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書、以上六件を一括して議題といたします。  まず、財務大臣から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) おはようございます。  ただいま議題となりました令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件及び令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費予算額九兆八千六百億円のうち、令和四年四月二十八日から同年九月二十日までの間において使用を決定しました金額は四兆八千五百八十八億円余であり、その内訳は、燃料油価格激変緩和強化対策事業に必要な経費等の二十件であります。  次に、令和四年度一般会計予備費予算額九千億円のうち、令和四年四月十五日から同年九月三十日までの間において使用を決定しました金額は四千百九十七億円余であり、その内訳は、災害関係経費として、中小企業施設等復旧整備事業に必要な経費等の二件、その他の経費として、燃料油価格激変緩和強化対策事業に必要な経費等の十六件であります。  次に、令和四年度各特別会計予備費予算総額八千四十八億円余のうち、令和四年十一月四日に使用を決定しました金額は六百八十八億円余であり、これは、食料安定供給特別会計食糧管理勘定における輸入食糧麦等の買入れに必要な経費であります。  次に、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費予算額九兆八千六百億円のうち、令和五年三月二十八日に使用を決定しました金額は二兆二千二百二十六億円余であり、その内訳は、地域の実情に応じたきめ細やかな支援及び低所得者世帯への支援に必要な経費等の八件であります。  次に、令和四年度一般会計予備費予算額九千億円のうち、令和五年三月十七日から同年三月二十八日までの間において使用を決定しました金額は一千六十億円余であり、その内訳は、ウクライナにおける復旧復興に対する支援に必要な経費等の五件であります。  次に、令和四年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定により、令和五年二月二十一日に経費を増額を決定しました金額は七百三十三億円余であり、これは、交付税及び譲与税配付金特別会計における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額であります。  以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。  何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) これより令和四年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました令和四年度予備費関係六件を一括して議題とし、質疑を行います。  なお、本日の令和四年度決算外二件の質疑は准総括質疑でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 おはようございます。自民党の西田昌司でございます。  私は、財務省が出しているホームページ、ここに様々な資料等があるんですけれども、その中でも、財政の健全化の必要性について掲げている資料がありまして、そこに掲げている内容は、いささか私は事実に反するんじゃないかと思いますので、そこについて質問させていただきます。  まず、皆さん方に配っているこの資料の十七ページと下に書いてあるところですが、いわゆる受益と負担のアンバランスということが書かれておりまして、その中で、我が国では、社会保障費の増大に見合う税収を確保できておらず、給付と負担のバランスが不均衡の状態に陥っており、制度の可能性を確保できない、持続性を確保できないと、こういうふうに掲げているわけです。  しかし、現実のところ、本年度の予算では、税収は約大体七十兆円あります。そして、社会保障費は三十七・七兆円、これに地方交付金十七・七兆円と、財務省は国債償還費という形で義務的経費を言っているようですが、現実には国債の償還は借換債でやっているということはもう既に認めていますから、いわゆる利払い費だけでやりますと九・七兆円なんですね。そうすると、このいわゆる義務的経費の合計額は六十五・一兆円なんです。ということは、税収の方が多いと、七十兆円ですからね。社会保障費、保障関係費はもとより、義務的経費も税収で全て賄っているということになります。  こういうことを考えると、既に財政の持続性は確保できていると考えますが、財務省のお考えを聞きます。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘の社会保障関係費、地方交付税交付金等及び利払い費以外にも、当然のことながら国の歳出には防衛関係費、公共事業関係費、文教及び科学技術振興費、あっ、科学技術関係費など重要な経費があると考えております。  これらの経費につきましても常に一定規模以上の予算額が必要となる以上、これらの経費を全て公債で賄ってよいとすれば、財政状況を更に悪化させることにつながりますため、社会保障関係費、地方交付税交付金等及び利払い費の合計額が税収を下回っていることのみをもって財政の持続性が確保されているとは言えないと考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 それで、そこまで言われるんでしたら、財務省、義務的経費というのはどういう定義しているんですか。  というのは、というのは、アメリカなんかの場合は、いわゆる国防費も既にこれ裁量的経費という判断で予算計上しているんですよ。そのときそのときの状況によって増やしたり減らしたりしなきゃならない。だから、公共事業費も含め、そういうのは裁量的経費なんですね、本来ね。なのに、それを義務的経費だというふうに認識しているんですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  義務的経費につきましては、各年度のシーリングにおきまして、いろいろ諸経費について掲げております。例えば、補充費途として指定されている経費、人件費その他様々なものが規定されておりますけれども、そうした裁量的な政策的な判断を伴わずに義務的に国費として支出しなければならないものについて義務的経費と定めておるところでございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 いやいや、だから、私が言っているのはまさにそれでね、法令で既に出さなきゃならないと決まっているもの、交付金もそうですしね、だから、そういうものは義務的経費で分かるんですよ。だけど、防衛費も含め、教育関係のも要するにそういうのになっていないはずなんですよ。だから裁量的経費じゃないかと。それを財務省の方が勝手に義務的経費だというふうにやって、予算のシーリングの、自分たちの中に入れることからおかしくなっているんじゃないですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  裁量的経費かどうかの判断につきましては、先ほど申し上げましたとおり、シーリング等で定めておるところでございますけれども、防衛関係費、公共事業関係費、文教及び科学技術関係費等経費を裁量的に極端に減額することは、防衛、公共事業や教育などの分野におきまして国民生活に著しい影響を及ぼし得るものと考えておりまして、裁量的経費か義務的経費かのみをもって政府として当然支出すべきかどうかということの必要性の判断において直結するものではないというふうに考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今財務省が言いましたように、財務省において義務的経費と裁量的経費の区分が実ははっきりしていないんですよ。ただ、私は、防衛費とか教育関係も当然毎年経常的に出さなきゃならない必要な予算だとは思っていますよ。しかし、財政の仕組みの問題を今言っているわけです。  そこで、そこで申し上げますと、グローバルスタンダードで言うと、義務的経費以外は基本的裁量的経費で、その財源は税収に限定することなく、国債発行で、つまり通貨発行ですね、これによって予算計上することができるわけなんです。つまり、その時々の必要性に応じて必要な予算を計上するということで、これこそ独立国としての財政自主権そのものなんですよ。そして、これが、グローバルな視点からはそれが主流なんです。  ところが、戦前は、国防費始め裁量的経費は必要に応じて予算計上していたわけで、財政の自由が認められていたんですよ。ところが、それが認められなくなった。それはなぜかと。ここが一番問題なんですね。なぜなんでしょう。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) 少なくとも、先生が御指摘の裁量的経費かどうか、公債発行によるかどうかということについて、財政の自由度が認められなくなったという御指摘でございますけれども、経緯を申し上げますと、戦後成立した財政法におきましては、第四条において、国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入をもってその財源としなければならない旨を定めまして、国の歳出は租税等をもって賄うということを原則とする一方で、公共事業費等の財源となる場合に限って建設国債を発行することができることとしております。  その上で、特定年度の歳入の不足を補うため、財政法の特例として特例公債を国会に提出いたしまして、国会で御審議いただき、法律として成立させていただいた上は、特例公債を発行して社会情勢に応じた必要な財政出動をちゅうちょなく行ってきているところでございまして、財政の自由が現時点において失われているというふうには考えておりません。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今大事なポイントを答弁してくれましたね。要するに、戦前は財政法なんというものはなかったですから、そのときそのときに応じて、国防費も含め、自由に予算計上することができたんです。彼が今言ったように、昭和二十二年、この財政法ができて、その中の四条で、要するに公債、借入金で予算を組んじゃいけないと、要するに赤字国債出したらいけないという規定が作られたことによって財政が非常に硬直しているという、これ事実です。これ、今財務省が認めたことなんですね。  そして、今彼が言いましたように、次長が言ったように、ところが、その一方で、特例公債法で認めていますから財政の自由度は確保されていると言うんだけれど、特例公債法というのは特例公債法で期限があるんですよ。昔は、毎年一年一年、特例公債法で赤字国債出していたんです。ところが、これじゃ大変だということで、これ民主党政権も自民党政権もお互い苦労しましたから、それで特例公債法が五年になったんですよ、今ね。その期限が二〇二五年なんですよ。  それで、一番問題が、二〇二五年PB黒字化目標というのは、まさにこの特例公債法とセットになっている制度だと思います。違いますか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  先生御指摘の特例公債法の期限でございますが、令和三年度から令和七年度までの間の財政運営に必要な財源確保を図るため、これらの年度における国債の発行特例に関する措置を定めたものでございます。  PBの目標達成年次につきましては、必ずしもそれの議論と全く因果関係があるという形で決定されている経緯にはないというふうに承知しております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 じゃ、ちょっと聞きますが、我々、今自民党の中でも財政政策検討本部というのが、本部長、私なんですよ。それから、もう片っ方で財政健全化本部ですか、推進本部、これがありましてね、これから骨太方針で大変な議論になってくるんですよ。  つまり、二〇二五年度のPB黒字化目標というのは今現実にはあるわけですね。そのときに、今のこの特例公債法の二〇二五年というのが出せる期限だとすると、我々が一番心配しているのは、要するに予算組めるのかと。様々なことが、今も災害も含め出てくる、それから国際情勢も含めあって、予算はこの財政自主権しっかり保ってやらなきゃならないんだけれども、赤字国債がもう出せませんと、二五年でというんだったら、当初予算そのものが組めなくなるんじゃないかと。  だから、二〇二五年はPB黒字化は外さないと駄目じゃないのかというのが我々が思っている意見なんですが、要は、これ事実だけ言ってください。二〇二五年は赤字国債出せるということでいいんですね、それじゃ。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  これまでの特例公債法のいわゆる国会で御審議いただく経緯につきましても、毎年度の予算編成を行った上で、特例公債が発行が必要な場合には特例公債法の審議を通常国会で御審議いただいておりますので、予算編成を確定させた段階で特例公債の発行が必要であれば翌年度の通常国会に特例公債法を提出するということになりますので、必ずしも特例公債法がいつまでの期限であるからといって特例公債を発行することを前提とした予算が絶対に組めないかというお話には必ずしも該当しないのではないかというふうに思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 いや、あのね、そうじゃなくて、来年度の予算をやるのが来年の三月の予算委員会になりますよね。そのときに、普通だったら、特例公債法が生きているんでしたら、予算が決定したらそのまま執行できるんですよ。ところが、切れているんだったら特例公債法をもう一度審議しないといけないわけね。そこが一番政治的に非常な問題を起こしてくるから五年間延長されているんですね。  だから、来年度は、要するに、予算を通った後、特例公債法自体の延長はしなくていいんだなと、そこを聞いているんですよ。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  令和七年度予算につきましては、特例公債法の発行が授権されておりますので、令和七年度の予算までは当然のことながら問題はございません。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今大事なポイントをちょっと聞かせていただきました。  それで、そうはいうものの、先ほど言いましたように、義務的経費か裁量的経費か、そういうことの定義も明らかでない中で、一方的にこの骨太の方針の中で決められているのは、いわゆる社会保障費の伸び以外は三年間で一千億円を上回らないようにすることというふうに書かれているんですよ。これまさに、裁量的経費は初めからこの財政自主権を放棄しているに等しいわけですね。一般のときの予算計上ができないんですよ。  これはちょっと私は、質問通告していませんけれども、財務大臣、おかしいと思われませんか、これ。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 西田先生御指摘のとおりに、今までも予算編成の目安というものを定めておりました、これは骨太の方針で。三年間で一千億というのをその目安としてやってきたわけであります。  ただ、これにつきましては、その後の物価上昇等の変化もありますので、この間のこの物価上昇分をプラスして、一年間三百三十億というものを、一千六百億ですか、ぐらいに今目安をそのままやっております。  この目安については、財政の規模をある程度やはり抑えていかなければならないという基本的な考え方の中で今まで有効に作用してきたものと、私はそう認識をしております。  したがいまして、この目安というものの重要性、それはやはりあるんだと、そういうふうに思っています。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 有効性はあるというのは、要するにシーリングの話でおっしゃっているんだと思うんですけれども、シーリングありきじゃなくて国民生活ありきだと思うんですよ。  今、国民生活どうなっているかというとですよ、やっぱり原油高の影響もあります。それから、GDPも実質下がったという話もありますしね。本当に賃金がこれから上がっていけるのかと、消費が増えて経済が回復するのか、これまだまだ見通しがはっきりできていませんよね。  その中で、いきなり裁量的経費、つまり裁量的経費の中には、国防だけじゃなくて、委員長の一番大事なインフラ整備始め様々な、まさに国民生活であり、それが直結して経済の大きさ、これに後押しする政策があるんですよ。  しかし、それがこの骨太方針でそういう形で抑えられていて、しかも、その根拠が何だというと、今の聞いたように、義務的経費と裁量的経費の区分もはっきりしない中で、長年にわたる慣行でやっているだけなんですよ。  これちょっと、もう少し見直すべきだと思うんですが、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 岸田政権におきましては、財政健全化ということは重要であるという認識ですが、やはり経済あっての財政ということもまた言っているわけであります。  これから先の日本の飯の種といいますか、そういう成長につながるものの分野でありますとか、それから日々の国民生活に必要なもの、そういうものには、やはり国土強靱化なんかは最近よく言われるわけでありますが、必要なものはやはり予算化する必要があると思います。  一方で、長年続いてきた予算の中でも、何か時代的な要請が非常にだんだんだんだんと薄まってきたり、あるいは狙っていた政策効果がそのとおり発現されていないというものもあると思います。そういうものはしっかりと精査をして、むしろそこに使われていたものを必要なところに回していくというようなめり張りのある予算編成に努めていくという中で、経済あっての財政という観点から、この財政健全化ということも一つの確たるものとして押さえていかなければいけないんだと考えています。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今、経済あっての財政ということをおっしゃっていただきましたので、是非それを一番の旨として予算編成も含めて考えていただきたいと思います。  それで、次の質問に行きますが、この資料の中で、次、望ましくない再分配という項目があるんですね。これもまたすごいこと書いているんですね。これには、将来世代のうち国債保有層は償還等を受けられる一方で、それ以外の国民は社会保障関係費等の抑制や増税による税負担を被ることになりかねないと書いているんですね。  これ、一体この国債保有層とは誰のことなんですか。国民で国債をそんなたくさん私持っているという話は聞いたことないんですが、一体誰のことを言っているんですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  御指摘の国債保有層でございますけれども、この資料におきましては、直接的に市中に流通する国債を保有する個人や金融機関、海外投資家等のほか、金融機関に信託財産などの一定資産を預けることなどを通じて間接的に国債を保有している方を合わせて国債保有層と念頭に置いております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 いやいや、それじゃ、もう一つ聞いてから進みましょう。  じゃ、国債保有層以外とは具体的に、じゃ、誰なんですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げたような形で直接的又は間接的に国債を保有している方以外の方、この資料では国債保有層以外と念頭に置いております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 皆さん、分かりました。分からないよね。  じゃ、あなたの今の話を総合すると、要するに、銀行にお金を預けている人は国債保有層だと、銀行に預金のない人は国債保有層以外ということになりますよ。そういう意味ですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) 金融機関に預金を保有している者も間接的に国債を保有している方に含まれるのかという御指摘でございますが、金融機関に預金を保有している者につきましては、国債の償還等を直接受益するわけではございませんが、預金の利回りを通じ間接的に受益することから、間接的に国債保有している方と、この資料においては整理しております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 じゃ、聞くけど、預金持っていない人っているんですか。つまり、こういう国民分断する話をしているんですよ。現実なら、あなたの話を聞いていたら、預金持っている人が国債保有層だと、それで、預金持っていない人が国債保有層じゃないということになっちゃって、預金も、まあ預金の多寡はありますよ、預金の多寡は、もちろん。だから、それは何、お金持ちはだからいいけれども、預金を持っていない人は負担だけ被ると、こういう意味になるんですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) 間接保有の件でございますけれども、既に先生の御指摘がありましたとおり、預金等を保有しておらない方がおられること、それから、間接保有を含めまして、保有量に応じまして償還費が配分されることになりますので、増税や社会保障給付の抑制等の形で国民の皆様に負担をいただく際に負担の方が多くなる方が生じる可能性がある点を含めまして、国債保有量の観点がそこに存在しているというふうに考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 要するに、今の話、あなたの話を聞いて納得している人、ここに誰もいないと思いますよ、これは。  ただ、この要するに望ましくない配分でこういうように書かれると、そうかいなと思う人はいるかもしれません。しかし、実態を考えると、要するに、これ国民を分断して、そういう分断をするための言い回しなんですよ。私はこういう言い回しはやめるべきだと思っていますが、財務大臣、どうですか。こういう、私は、国民を分断するような、そして事実でないですよ、はっきり言いまして、ここに書いてあるように、国民を、国債を保有している層とそれ以外の層と、それによって負担が違うなんて。事実、国債自体は、個人向け国債で持っているというのはほとんどの人いませんよ、それは。  だから、事実でないことをあたかもそうかのような、そしてまた、今、詭弁を弄した言い訳しているけれども、こういう表現はやめるべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の、財務省のこの資料の中の望ましくない再分配というところの表現だと思いますが、国債が満期を迎えた場合、その償還金は国債を保有する一部の個人や金融機関、海外投資家等に支払われることになる一方、その財源としましては、将来のいずれかの時点においては増税や社会保障給付費の抑制等といった形で御負担いただくこともあり得ると考えております。この場合、国債保有層以外の方には増税等の負担のみが生じるのに対して、国債保有層は、増税等によって確保された財源によって国債保有量に応じて国債の償還を受けるということができると考えられ、財務省の資料では、このことをもって望ましくない再分配との記述になっているものと承知をいたします。  現状におきましては、国債の償還財源は借換債であるという点について、これはもう西田先生がこれまでもいろいろなところで御指摘をされているとおりでありまして、その限りにおきましてはこうした再分配の問題は生じませんが、償還財源として借換債ではなく国民の税金等を充てるような局面に至った場合にはこのような現象が生じ得ると考えておりまして、現在の記述が誤りであるとは言えないのではないかと考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 いやいや、それは、今全然、今やっている事実じゃないじゃないですか、そもそも。今事実は、大臣がおっしゃったように借換債でやっていて、それを借換債をやるのをやめるんですか、じゃ。そういう話、ないでしょう。  じゃ、そこを言ってください。借換債をやめて税金で取りますなんて言っちゃったら、財政破綻しますから、ないでしょう。だったら、これやる必要がないじゃないですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 確かに、現状におきましては、この国債の償還、借換債でやっているわけであります。そういう中で順調に事は進んでいるわけでありますが、しかし、これから先、これがいつまで続くのかといういろいろなリスクを考えますと、やはり、将来において、借換債でなく、借換債では手当てできなくて国民の税金等を充てるような局面に至った場合、至った場合にはこのような現象が起こり得るということを指摘をしていると考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 次の質問行きますが、そこが、そういうことを財務大臣としては、財務省としては言いたくなることは私も認めますよ、立場上。しかし、一番問題は、事実、事実がどうなのかということでやっていかなきゃならないと思っています。  それで、次の質問は、同じようになるんですが、この望ましくない再分配の次の項どう書いてあるかというと、将来世代は自ら決定に関与できなかったことに税負担等を求められ、望ましくない再配分が生じると、こう書いてあるんですね。これは、まさに、先ほど、今大臣もおっしゃいましたけれども、国債の発行は孫子の代に借金をツケ回すと言っているのと同じですよ。しかし、国債の償還は、税で賄っているんではなくて、元金は借換債で行っていると、財政負担がないと。このことは、そしてさらに、利払い費の過半は、日銀が今国債の過半を持っていますから、利払い費そのものも日銀に行って、日銀から今度は日銀の納付金として国庫に戻ると、これはもう既に財務省が答弁して明らかになっているわけですね。  そういうことを考えてみると、財務大臣も今おっしゃったように、国債の償還は借換債でやっていますということを認められているんですよ。そうすると、これもまさに、最初の文章は、国債持っている人と持っていない人がいてそれとの分断をしていると、二番目の文章は、現世代と将来世代に対して分断をさせて、要するに、大変だ大変だという、そういう不安を大きくさせるためだけの表現ですよ、これは。これは、こういう表現は本当によくないと思います。  次の世代が、将来世代は負担が求められると、望ましくない再配分が生じるとおっしゃっていますけれども、これ、要するに、国債発行した、赤字国債は三十年前からどんどんどんどん出しているわけですよ、これ。既に償還期限は、普通十年国債ですからね、もう何年も前からどんどん来ているわけです。そして、我々自体が既に孫子の世代なんですよね、三十年前から考えると。じゃ、それで増税になってえらいことなったかといったら、なっていないんですよね。そうでしょう。これ、こういう表現はよくないと思うんです。  借換債で償還しているということを先ほど大臣も認められましたけれども、こういう表現を続けていくと更に世代間の対立をあおることになると。これも私は表現を訂正すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 国債の償還に当たりましては、六十年償還ルールに基づきまして、税収等を財源とする一般会計から債務償還費を繰り入れているほかは、御指摘のように、主に借換債の発行により財源を調達をしております。  このように借換債の発行により国債償還の財源を調達している場合には、償還のタイミングで国民に税金等の御負担をいただくわけではないという意味におきまして、西田先生の御指摘のとおりだと考えます。  一方で、将来、仮に政府の債務管理について市場から懸念が持たれ、政府の資金調達が困難となれば、経済社会や国民生活に甚大な影響を及ぼし得るといったリスクについては留意しておくことが必要であると考えております。  こうしたことも考慮いたしますと、将来、いずれかの時点では、国債の償還を行う際に、借換債ではなくて国民から支払われる税金等を充てることも必要となる局面もあり得ると考えております。  御指摘の資料はこうした考え方の下に作成されているものでありまして、決して国民に対して事実を隠すとか世代間対立をあおるという意図は全くないということであります。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 片っ方で私の言っていることをお認めいただいているけれども、将来的にリスクがあるかも分からないと、そのことを懸念して書いているんだと、こういう意味ですよね。  それは立場上分からないではないけれども、じゃ、もう質問飛ばしちゃって、それに先に行きますよ。そういう事態があったのかということですよ。  これ、財務省に聞きますが、要するに、債務がどんどん増えちゃって、その消化が大変になってやったと。で、多分一番言われるのは、戦前は戦費調達のために巨額の国債を発行したと。その結果、今大臣がおっしゃられるような事態になったんだと。要するに、巨額の国債を発行したために社会が混乱したんだという説明をずっとしてきているわけですよ。  財務省、どうなんですか、それは事実なんですか。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) 過去にそのような事態があったかという御質問と受け止めておりますけれども、経済の混乱を引き起こすことなく市場から資金を調達することが困難となった事態といたしましては、例えば、必ずしも経済社会情勢の環境が同じ状況ではございませんけれども、終戦当時におけるハイパーインフレーション発生時においては、結果的に国民に税金等で御負担をいただいたと承知しております。  具体的には、当時の日本においては、それまで巨額の軍事費調達のために多額の国債が発行されてきました結果、債務残高対GNP比が二〇〇%程度にまで達しておりました。当時の歯止めなき公債発行等が結果的にハイパーインフレーションの発生を招き、政府として財政健全化を試みるために、預金封鎖や新円切替えを柱とする金融危機対策を講じるとともに、財産税や戦時補償特別税の創設という形で国民に御負担をいただいたものと承知しております。  ハイパーインフレーションやこれらの施策によりまして債務残高対GNP比は大幅に低下いたしましたけれども、当時、現預金等の国民資産の価値の毀損を引き起こしたものと承知しております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 こういうことを財務省は言って、過去、終戦直後にそういうことになったんだと、だから国債発行したら駄目なんだと言うんだけれど、GNP対二〇〇%って、今はもっとありますよ、そもそも。そもそも、はっきり言いまして。その兆し全くないし、そもそもですね、大臣、一番大事なのは、あの終戦直後のハイパーインフレーションと言われていますけど、その原因が何なのかということですよ、その原因が。  私は、これ実は国会図書館でずっと国会議員になってから資料調べてきました。そうすると、事実として、国債を発行していたときにはハイパーインフレーション何も起こっていませんよ。普通の経済ですよね。国債発行したときはそのハイパーインフレーション起こっていないんです。終戦直後から以降ずっと国債発行自体が禁止されてきたんですよ、GHQによって、そもそも。  ですから、終戦時は国債発行してインフレーションになったんじゃないんです。何でなったのかと。それは、要するに、戦争の末期ですね、都市という都市はみんな焼かれました。要するに生産能力が激減しているわけですよ、激減。供給力が激減している。しかも、戦争終わって外地から日本に、内地に六百万人ぐらい、統計、全部で八百万人ぐらい帰ってこられているわけですよ。一年で六百万人人口増えているわけですね。当然需要は増えています。そして、その中で、戦前は、欲しがりません勝つまではという法律を作って、方針出していたわけですよ。国債発行したけれども、それをばんばん供給力を上回るような形で使ってもらうとインフレになると、それを当時の大蔵官僚はみんな分かっていたわけですよ。だから、統制をして、戦費調達、戦争遂行のための予算、国家総動員法でやってきたわけです。それがいいとか悪いとかじゃなくて、事実そうだったんです。その結果、戦時中はインフレ起こっていないんです、そういう。  戦後、その欲しがりません勝つまではは終わり、そして一度にこの内需が増えてしまって供給力が追い付きませんから、当然インフレになります。だから、我々が気を付けなきゃならないのはそちらの方なんですよ。財政で戦時、戦前でもですよ、二〇〇%、戦前のときは何も起こっていないし、今も起こっていません。終戦直後に起こったハイパーインフレーションというのは、まさにそういう需要と供給のアンバランス、これを制御できずに、そしてもっと言えば、供給力をアメリカ、戦争によって徹底的に毀損されたんですよ、そこから来ているんです。これは事実です。  さらに、さらに今財産税課税とか言いましたけれども、いわゆるこれは財産税課税という形で、国民の新円切替えで預金封鎖してやるんですけれども、これで一番税金取られたのは誰かというと、皇室ですよ。皇室財産の九七・五%これで取られたんですよ。今言われている皇統は先行きどうなるんだという話、臣籍降下もこの財産税課税によってされたんですよ。これ、事実なんですね。これ、国会図書館で調べて、そういう話なんです。  ところが、こういうことを、終戦直後のインフレがどうだと、何が原因だと、それから今の皇統の危機が何で起こったのかと、全て終戦直後に起こったGHQの政策なんですよ。このことをしっかり前提としないと、私は大きな間違いすると思っています。  特に、そのときにもう一つGHQが作ったのが、財産税課税だけじゃなくて、財政法ですよ。要するに、財政の自由度を奪う法律ですよ。その法律によって、今、日本は大変なこのデフレに陥っているわけですよ。本来、子育て支援も国防費も教育支援もやっていかなきゃならない、ところがそれができない、できにくい環境になってしまっている。それ、何かというと、全てそこから始まっているんですよ。  ですから、是非大臣にちょっとお聞きしたいのは、そういう事実、恐らく、私偉そうに言っていますけど、私自身はこれ国会図書館で調べましたからね、様々な資料でそれが分かりますけれども、教育されてないし、それを共有できてないんですよ。この問題、大臣、どう思われますか、今聞いて。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) これからの財政を考えていく上では、やはり過去の検証というものが重要であると、そういうふうに思います。  戦後のハイパーインフレの要因については、確かにおっしゃるとおりに、生産する工場も何もない中で需要が一気に増えたということの影響が大きかったと、そういうふうに思います。  ただ、これから先、国債の依存度が更に増えた場合に、今は借換債等もうまく回っておりますけれども、将来、一たびこの市場の信認が失われた場合にどういう影響が出るかということ、財務省としてはやはり、最悪のシナリオと言っては言い過ぎですけれども、ある程度のリスクを踏まえたことも併せ考えていかなければならないと思います。  いずれにしても、過去の経緯というものは検証する必要がこれから先の財政運営にとっても重要なことであると思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今、だから、過去の経緯について検証するということをおっしゃっていただきましたが、それお約束してくださいよ。もう一度お願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 具体的などの政策に結び付けてということではありませんけれども、一般的に、将来の財務省として財政健全化ということも一つの一方の大きな柱でありますから、それを考える上においては過去の経緯というものもしっかりと検証、検討する必要があるんだと思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 終わります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。  我が国が抱える様々な課題と向き合うとき、私はいつもその根幹には国家意識の欠如があるのではないかというふうに思い至ります。課題に取り組むと同時に、その課題にある意識を変えていかないと、目の前の課題解決という暫定的な対応だけでは、暫定に暫定を重ねて課題がどんどん増えていくという悪循環に陥りかねず、それは国として最も避けるべき事態だと思っております。  目の前の課題にただひたすら取り組み、積み上げていけば国が維持できるわけではありません。そして、国の仕事として目の前の課題をこなし続けたけれども、ここまでしかできませんでした、御容赦くださいという、そんなわけにはいかないわけでありますから、何を目指して取り組むのか、いつまでに準備をしておかなければならないのか等、すなわち国としての、当然でありますが、ビジョン、構想や戦略なくして結果、成果はあり得ないわけであります。  そして、この度到来する厳しい状況に目を向ければ、今までどおりのやり方では乗り切れぬことも見えてきています。今あるものを当てはめるのではなく、当てはまらない課題をどうするのかを考えなければならなくなってきています。これから先は何をするにも限定された状況になることが予想される中、求められているのは、一歩踏み込んだ工夫であり、知恵ではないかと思います。  国家は、自然のごとく、あるのが当たり前のものではありません。こういった全体的、総合的、そして中長期的な視点を常に忘れず職務に向き合い、政策を立案し、実行していかなければならない。本日は、この問題意識から質問をさせていただきたいと思います。  国として構想、戦略を立て、万全を尽くそうとしても、想定外は発生いたします。しかしながら、備えがあった上での想定外と、備えすらない状態での想定外では、おのずと被害、損害は変わってきます。  我が国では、有史以来、風水害、土砂、地震、津波、火山等、多くの人命や財産が失われる大災害が発災し、自然災害大国と言われております。その都度、先人の努力によって復旧復興してきたわけでありますが、国として本格的な総合防災対策を行う契機となったのは、御承知のとおり、六十五年前の伊勢湾台風でありました。その被害を受けて災害対策基本法等が作られて、現在に続く対策が進められるようになりました。そして、二十九年前の阪神・淡路大震災の被害を受けて文科省内に地震調査研究推進本部、いわゆる地震本部がつくられ、十三年前の東日本大震災の被害を受けて津波対策推進法が制定されてまいりました。我が国の防災対策を振り返ってみると、残念ながら、国民の生命が失われ、財産が毀損するなど、発災後に体制や対策が取られてきたというのが実情ではなかったかと思います。  昨年、通常国会で活火山法の改正を議員立法で実現いたしました。今度こそ、火山発災前に改正して、万全な体制を目指したいと強く思って臨んだわけであります。全会一致で御賛同いただき、国会議員の皆様もきっと同じ思いでおられたのだろうと思っております。国内での火山大噴火の危険性があるという専門家の指摘、火山立地自治体からの長年の要望もある中で、事前防災に万全を尽くしていかなければなりません。  そこで、文部科学省にお伺いをいたします。  同改正法に基づき本年四月一日に火山調査研究推進本部、いわゆる火山本部が文科省内に設立されました。改めて、今後の火山防災対策強化に向けての課題と現状、対策はどういう状況でしょうか。

千原由幸文部科学省研究開発局長

○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。  今後の火山防災対策の強化に向けました火山調査研究の主な課題等といたしましては、現状では事前に火山噴火の規模や様式等を的確に予測することが困難であること、また火山噴火研究を担う研究者数、研究者等の数も十分でないこと、また火山調査研究はこれまで大学や研究機関等がそれぞれ行っており、政府として一元的に推進する体制にはなっていなかったことなどがあると考えております。  こうした課題に対応するため、先生御指摘のとおり、昨年、議員立法により活動火山対策特別措置法を改正していただきました。法改正を踏まえまして、文部科学省といたしましては、調査研究の推進に必要な観測データ等の収集体制を強化すべく、令和五年度補正予算で常時観測点や機動的な観測体制の充実を図るとともに、令和六年度から、火山の精密構造、噴火履歴等の基盤調査に係る予算を確保するなど、必要な体制整備を進めております。  また、人材につきましては、これまでも最先端の火山研究と連携させた次世代の火山研究者の育成に取り組んでまいりましたが、これに加えて、令和六年度から新たに、周辺分野の研究者や社会人への学び直しの機会を提供するなどにより、即戦力となる火山研究・実務人材の育成、確保にも取り組むこととしております。  さらに、火山研究の一元的な推進体制の枠組みにつきましては、本年四月から文部科学省に火山調査研究推進本部が設置されたところでございますが、今後は更に具体化、充実させていくため、現在、火山本部におきまして、調査研究や観測体制、人材等の観点も含め、総合的な基本施策等の策定に向けた検討を鋭意進めております。  文部科学省といたしましては、火山本部に求められる機能を十分に発揮し、火山防災対策を強力に推進するため、引き続き関係府省庁と緊密に連携しつつ、取組を進めてまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  文部科学省は、中央省庁の中で最少の約二千人体制であります、国立大学が独立化したためということでありますが。その中に、御承知のとおり、文化庁、スポーツ庁、ユネスコ国内委員会、そして先ほど御紹介した地震本部もあり、さらに今回、火山本部が設立をされたわけであります。  是非、最少とはいえ、司令塔機能、先ほどおっしゃっていただきましたが、是非発揮をしていただいて、気象庁を始め他省庁、また国立研究開発法人、大学、民間会社、そして何といっても火山立地自治体ですね、地方と連携して、知恵と工夫を発揮して、火山噴火予知につながる調査研究を強化していただいて防災対策を加速化していただければと存じます。  その中で、連携先として、当然、人材育成として大学また研究機関、大事なわけですが、何といっても住民の命を直接預かる基礎自治体、都道府県含めて、火山立地自治体の役割が大きいものがございます。  同法改正に当たって、火山研究者が少ない現状、先ほど文科省から御紹介をいただきましたが、人材育成を強化するとともに、法改正には、継続的な確保、継続的なという文言を法律に明記をさせていただいたところであります。人材を育成しても火山研究者の働く場がなければ活躍はできないわけでありますので、それを受けて、各火山立地自治体では火山専門家を自治体として採用していこうという動きが出ているわけであります。  そこで、国としては、是非国から地方へ地財措置をしていただいて地方を支援すべきと考えます。総務省の見解を伺います。

大沢博総務省自治財政局長

○政府参考人(大沢博君) 防災等に従事する職員の人件費については、普通交付税で現在措置をしております。都道府県であれば、百七十万人の標準団体で三十四名の人件費の財政措置ということでございます。  御指摘の地方自治体における火山専門家の育成及び継続的な確保に係る取組に対します支援の在り方でございますけれども、まずは、活火山法を所管をいたします関係省庁において適切に検討していただく必要があると考えておりますが、総務省といたしましても、こうした関係省庁の検討、取組を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 総務省は御紹介をいただけなかったんですが、既に地域防災マネージャー制度というものがございます。これは、地方公共団体が外部人材を、防災の専門性を有する外部人材を採用する際に、最近、防災監とか危機管理監、そういう様々な名称が使われておりますけれども、そういった方の専門性を生かすために、研修とかそういった有識者である証明を踏まえて特別交付税措置をもう既にやっているわけでありまして、そうすると、それがあればこそ、各地で自衛隊の出身者の方とか様々な専門家が防災監や危機管理監という形で地方に採用されて、防災対策又は国民保護、様々な形で採用が進んでいるというふうに聞いているわけでありますから、当然、総務省が率先するというよりも、今回の法改正を契機として、文科省、内閣府防災、関係省庁がまずはしっかりとした方針を出していただきたい。それを踏まえて、総務省も当然、消防庁をお持ちなわけでありますし、もう自治体所管でありますから、一体となって是非地域防災マネージャー制度のような形でしっかり措置をしていただきたいということを重ねてお願いを申し上げたいと存じます。  さらに、次の質問をさせていただきたいのは、御承知のとおり、気候変動で自然災害が激甚化、頻発化してきております。今後、国として、首都圏直下地震、南海トラフ地震、さらに、火山でいえば、桜島の大噴火、百十年前に発災をいたしましたし、富士山の大噴火というのも、三百年前、南海トラフ大地震の四十九日後に富士山の大噴火が発災をしたという、こういった歴史もあるわけでありますから、複合災害化、大規模で複合災害化というのは歴史が明らかにしているところでもございます。  改めて、様々な形で検討が進められているわけでありますけれども、国家機能をどう維持していくのか、また、災害対策基本法は自治体が中心になるというのは当然とはいえ、これ大規模災害になったら当然、基礎自治体、中間自治体だけでは済まない。そのための仕掛け、仕組みもあるわけでありますが、改めて、自治体任せではなくて、国として広域防災備蓄拠点や広域避難先連携等の対策をすべきというふうに考えております。国が動くことによって、それを踏まえて地方や民間の方々にもその動きが広がってくるというふうに思っております。  大規模災害でありますから、やっぱり代替機能を含めて連携をしっかりしていく、日頃からしていかなければいけないと思いますが、内閣府防災担当の見解を伺います。

高橋謙司内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  委員から御指摘いただきましたように、今後、首都直下地震等の大規模災害の発生が想定される中、国家機能の維持を図るとともに、広域的な観点から防災対策に取り組むことは重要でございます。  国家機能の維持につきましては、例えば、首都直下地震が発生した場合に備え政府業務継続計画を策定し、首都直下地震により官邸が使用できない事態を想定して、代替となる拠点を確保するなどにより、首都中枢機能の維持を図ることとしております。  また、広域的な観点からの災害応急対策につきましては、国の策定する具体的な応急対策活動に関する計画等に基づきまして、緊急物資や復旧資機材の輸送に当たり中心的役割を果たす基幹的広域防災拠点を国において運用し、自治体が運用する防災拠点と密接に連携を図ることとしております。  また、広域避難につきましては、防災基本計画におきまして、国は必要な場合に地方公共団体との調整等、広域避難に係る支援を行うこととしております。また、民間企業に対しましては、内閣府において、企業におけるBCPの策定方法等をまとめた事業継続ガイドラインを作成し周知しておりまして、その中で、業務拠点の多重化、分散化を推奨しているところでございます。  引き続き、大規模災害が発生した場合に、国家機能の維持を図るとともに、国として広域的な観点から被災した地域を支援できるよう、これまでの取組をより一層推進し、関係省庁、関係自治体と連携して対策に取り組んでまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  本年元日、能登半島地震が発災をして、避難がいまだ続いております。復旧も途上であります。改めて、我々全体として復旧復興に取り組まなければいけないと同時に、日頃のやっぱり備えというものの重要性を痛感しているわけであります。従来の備えの考え方ではまだまだ不十分ではないかということも感じているわけであります。  今国会では、国交省提出で、二地域居住推進のための広域的地域活性化法が成立をいたしました。これは、広域的な連携の下で地域活性化につなげていこうという法律でありますが、是非、防災の視点も併せて組み込めないかとも思っております。  既に全国知事会は日頃から近隣の広域ブロックごとにそれぞれ連携を深めているわけでありまして、この連携枠を活用して、大規模災害時には広域連携、そして、食料やそういったものは難しいわけですが、様々な仮設や住宅の資材や段ボールベッド等々を、やっぱり市町村や都道府県がばらばらに持っているよりも広域的にそれがしっかり国が関与した形で防災備蓄拠点というものもやっぱりつくる必要があるのではないかというふうにも考えます。  また、住民の広域避難先、先ほど内閣府防災担当からお話はいただきましたが、国が調整してというよりも、自治体は自治体で、是非国がもっと前面に出て一緒にやりたいということで、そういう待ちの姿勢ではなくて、是非、全国知事会、また市長会、町村会含めて呼びかけていただいて、具体的なアクションを是非やっていただきたいなというふうに思っているわけであります。  そういう面では、今回の二地域居住の法律というのはいい機会だなというふうに思っておりまして、日頃から連携をする、その根幹には、広域避難として、まずは観光交流もあり、そしてその先には二地域居住的な拠点整備があり、そして、中には、ああ、移住してみたいなという話もあると思うんですね。  そういう面では、防災は防災、地域活性化は、地方創生は地方創生、こういう別々の発想ではなくて、住んでいらっしゃる住民の方は一つでありますから、まずは防災のときにどうするか、大規模災害に備える、そしてそれを防災の視点から考えて、日頃から観光交流、人的交流、二地域居住化というところに是非進めていく必要があるのではないかと思っております。  改めて、全体的、総合的、そして中長期的な観点で、是非連携という視点で対応を考えてほしいと思います。やっぱり知恵と工夫ということだと思っております。有事にも生かせる平時の仕組みということで、事前防災として打てる手がどんどん広がってくるのではないかと思っております。そのために、内閣府防災、内閣府に置いているということではないのかなと思っておりますので、既存の枠組みに当てはめるのではなくて、目的に応じた柔軟性を持って、言葉だけではなくて、是非御検討、連携の検討をお願いしたいと存じます。  次に、我が国は、行財政改革の中で小さい政府をかつて志向して、残念ながら、いつしか国力以上に小さ過ぎる政府になってしまっていないかという問題意識を持っております。そのことが、常に、公務員の数が足りないとか、仕事が増えてもやりがいもないという疲弊につながって、残念ながら、官僚のなり手がない、なっても途中退職者が増えるという原因の一端になっているのではないかということも感じざるを得ません。  現在、AI、人工知能やデジタル化によって業務改善、合理化するということは、本当にいろんな分野でできるというふうに考えています。どの組織でも、どういうところを合理化するかというと、やっぱり管理業務なんですよね。管理業務を合理化して、やっぱり大事な現場を増やしていくということが考えられるわけであります。  そういう面では、今回、人員体制、政府全体の人員体制を見れば、そこに政府は何を志向しているのか、意思が表れるのではないかというふうに思っております。  中央省庁最大の官庁といえば、財務省七万人体制ということになりますし、先ほど御紹介いたしましたように、最小官庁が文科省二千人というわけでありますが、外交や情報部門、様々な省庁で一律削減ということで、果たしてこれだけ内憂外患の国難に国として対処できるのかということを強く感じるわけであります。改めて、国家安全保障戦略に沿った解決を期待していきたいなというふうに思うわけであります。  その中で、質問としては、昨今、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなっているのはもう御承知のとおりであります。私が改めて申し述べるまでもなく、ロシア、北朝鮮、チャイナ、価値観の異なる隣国に我が国は取り囲まれているわけであります。そういう面では、基本的な価値観を異にするということは、やっぱりいつ何をしてくるのか想像が付かない、想定外の部分が考えられるわけであります。そこで、御承知のとおり、軍事力、経済力を背景にした軍事力を三か国はそれぞれ持っているということでありまして、改めて、憲法改正とともに防衛強化は避けて通れないということであります。  そういう面で、二年前に国家安全保障戦略を改定して、防衛力の抜本的改革に、様々な資材高、物価高で必要な備品が調達できないんじゃないかという課題はあるとはいえ、方向性は出すことができたわけでありますが、防衛力だけでは当然国家安全保障は成り立たないわけでありまして、あわせて、外交力と情報力も強化していかなければならないというふうに考えています。改定された国家安全保障戦略にもそのことはしっかり明記をされているわけでありまして、外交力については、大幅に強化される外交の実地体制、情報力については、特に人的情報についてはその収集のための体制の充実強化を図るというふうにあるわけであります。  ここで具体的な数字は挙げませんが、中ロ北諸国や国力が同等程度の先進各国と比較しても、外交官や情報コミュニティーの人員体制は本当にこれで大丈夫かと思うほど脆弱であり、劣後していると言わざるを得ないわけであります。人の能力で上回れといっても、一定程度の量がなければそこには当然限界があるわけであります。改めて、脅威が差し迫った我が国において、少なくとも先進国同等程度の人員体制を確保するというのが当然だと思います。  政府に対しては、人員体制を拡大すべきとの提言を自民党やまた有志議員から毎年出しているわけでありますが、一方で、国家公務員の定員の合理化目標というものがございます。その合理化目標、定員枠があって、更に合理化しろという、そういった目標、計画によって、もう増員なんかとてもできませんという現状があるわけであります。  ちょうど今年は見直し時期ということも聞いておりますので、是非、外交や情報コミュニティーの定員枠、拡大をしていただきたい、見直しをしていただきたい。これは国家に固有の機関であります、代替が利かない機関でありますから、内閣人事局の見解を伺います。

阪本克彦内閣官房内閣人事局人事政策統括官

○政府参考人(阪本克彦君) お答え申し上げます。  国の行政組織の定員合理化の取組でございますが、これは単に組織のスリム化、それ自体を目的とするものではなく、各府省が行政需要の低下した部門などの体制の合理化に広く計画的に取り組み、その合理化分を新たな行政需要や業務量の増、そういったものに対応するための増員の原資とする、そういった役割を担っているものでございます。  今後、生産年齢人口の縮小が進む中では、増員をしてもその増員ポストに充てるべき職員の確保が困難になる、そういったことが見込まれており、既に一部そういった状況も生じております。このため、そのような状況の下では、単なる増員、定員上の措置にとどまらず、行政需要の低下した部門などの人的リソースを、御指摘ございましたような重要な部門の増員ポストへとシフトしていく、そういったことが重要になると考えております。  現在行っております次の五年間の定員合理化の取組の検討につきましては、そうした観点も踏まえて進めているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 基本的方針は分からないわけではないわけですが、その一方で、入管とか海上保安官とかって、政府の方針でもその枠を外したこともあるわけじゃないですか。各省庁がしっかり検討しろというのはそのとおりだと思いますよ。ただ、申し訳ありませんが、七万人の組織と二千人の組織で、それを全体として一律で削減するというのはもう是非やめていただきたいと思うんですよね。  それは、無駄なところがどこにあるのかというのは、我々、日々国民の声を聞いて政府と一体となってやっている与党として、無駄なものが何なのかなんというのを、今、統括官簡単におっしゃいますけど、みんな必要なんですよ。必要なところをどうするかということで、皆さん現場で、我々も含めて四苦八苦をしている状況でありますから、まずは、民間や連携だったり、他省庁だったり地方との連携する部門はありますけれども、外交や内閣情報コミュニティーはどこが代替してくれるんですか。防衛もそうですけど、代替することがないのに一律定員枠でめり張りを付けるって、どういうめり張りですかと。防衛省の自衛官は定員枠そのままということは国家安全保障戦略等で決めましたが、是非、外交、情報コミュニティー、それでなくても劣後しているわけですから、是非一律削減みたいなことはやめていただきたいというふうに思っております。  そういう面では、人員体制だけではなく、当然そこには、人件費プラス、人がいたら活動費がなければ活動ができないわけでありますから、改めて外交や情報活動する上での必要な予算というのは、これ是非是非必要なわけであります。  その点について財務副大臣から見解を伺えればと思います。

矢倉克夫公明党財務副大臣

○副大臣(矢倉克夫君) 国の外交力、情報力の強化、大事な点だというふうに思っております。  まず、御指摘の外交官の活動経費の中心を担う外務省予算につきましては、我が国を取り巻く厳しい国際情勢を踏まえ、令和五年度補正予算と令和六年度予算とを合わせて一兆百十八億円と、昨年度に続き一兆円台の予算を確保しているところであり、その中でも、例えば情報戦を戦い抜くための予算や政府安全能力強化支援、OSAの予算など、国家安全保障戦略を着実に実施していくための予算、これ先生の御指摘、御指導も踏まえて大きく増額もしているところであります。  また、国内外の情報収集や分析、調査などにつきましても、令和五年度補正予算において情報収集機能緊急強化事業として二十五億円を計上するなど、情報収集機能強化に必要な予算をこれしっかりと措置をしております。  財務省としても、引き続き、厳しい国際情勢や国民の安全確保を踏まえつつ、関係省庁とよく議論をさせていただきながら、我が国の外交活動費や情報収集のために必要となる予算につきましてこれしっかりと対応してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  冒頭、国家意識の欠如という話があったんですが、やっぱり国家固有の機能としての外交、防衛、情報という、そういった代替の利かない国家固有の機関というものに対して、まず国を守るために国費を最優先で投入するというのは当然のことだというふうに思うわけであります。  残念ながら、従来の財務省の手法というのは、まあ財務省だけではありませんけれども、予算を拡大しろといったら、じゃ、財源確保みたいなですね、これは総務省もそうですけれども、そういう話ばっかりでがちがちに固められてしまっているというのが残念ながら現実ではないのかなというふうに思っておりまして、二年前の自民党内の大議論も、それでいいのかという問題提起ではなかったかというふうに思っているところでもございます。  是非、最優先で国費を投入する。国を守る。国なくして残念ながら安定的な経済運営も国民生活もないわけでありますから、是非必要な人員と予算措置をお願いをしたいと思います。  そして、改めて、情報力について、その強化に当たって、情報コミュニティーの予算と人員の重要性ということが久しく言われております。我が党においても、内閣情報調査室をやっぱり局に格上げをして体制強化を図るべきだというふうに提言もしているわけであります。  特に、先ほど御紹介をした国家安全保障戦略の中にも、様々な機材を使う部分はもちろんでありますが、何といっても、外交も人なりと言いますけれども、人的情報、いわゆるヒューミントという部分に関して、これはもう人でなければ代替できない部分でありますから、改めて、情報コミュニティー、体制の充実強化策について見解を伺います。

七澤淳内閣官房内閣情報調査室次長

○政府参考人(七澤淳君) お答えいたします。  我が国を取り巻く国際情勢が一層厳しさを増す中、政府といたしましても、国家の安全保障や国民の安全に関わる情報の収集は極めて重要なものと認識してございます。  かかる認識の下、令和四年十二月に閣議決定されました国家安全保障戦略の内容も踏まえつつ、政府の情報機能の充実強化に向けて必要な体制整備を進めるとともに、有為な人材の採用や各種の研修等を通じまして高い専門性を有する人材を確保、育成することなどは重要でございまして、引き続きしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。  また、内閣直属の情報機関として設置されました内閣情報調査室としましては、情報コミュニティー、各省庁とともに、内閣の下に相互に緊密な連携を保ちつつ、情報の収集、集約、分析活動を当たっているところでございます。  委員御指摘の点を含め、情報機能の強化の在り方につきましては様々な議論があるものと認識しておりますが、政府としましては、引き続き情報機能の一層の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 是非、国家安全保障戦略にも、国力というのは外交、防衛、経済、技術、情報、五つを挙げているわけですから、別個ではありませんから、是非連携し合って国力増強につなげていただきたいと思います。  次に参ります。  先般、民間の人口戦略会議が十年ぶりに地方自治体持続可能性分析レポートを公表しました。今後、人口減少社会が加速化して、二一〇〇年には半減、明治時代の水準に戻るとのことです。そして、同じ人口規模でも、高齢人口が明治時代は四%、二一〇〇年は四割ということでありますので、消滅可能性自治体が全国で四割にも及ぶということも大きな話題を呼んでおります。この対策を何もしなければ、恒常的にマイナス一・一%の経済が縮小して、社会的心理停滞が起こると警告されているわけでもあります。  また、リクルートワークス研究所の分析によれば、働き手が二〇三〇年に三百四十万人、二〇四〇年には一千百万人不足すると予測しているわけでもございます。それも、エッセンシャルワーカーと呼ばれる生活に必要不可欠な職務である建設、運輸、医療、福祉等の人材でさえ働き手不足が顕在化して、必要なサービスが受けられなくなると指摘しております。それも、大都市部では何とか流入人口で充足しても、地域では深刻化するということになっているわけであります。外国人材でとても賄えるような規模でもないとも指摘されているわけです。  改めて、この現状に対して、高齢化対策、雇用は厚生労働省、少子化対策はこども家庭庁、地方は地方創生や総務省、各業界の人手不足に対してはそれぞれ所管する省庁が対応するということは一応なっていますが、しかし、それらと課題を向き合うには、従来の対策を超えて、前述した民間機関も提言しておりますけれども、既存にない、新たに政府全体としての取組が必要になってきているのではないかと思っております。  そのために、省庁連携始め、省庁を超えた枠組みや民間との連携体制も欠かせないのではないかということで、政府として新たな枠組みを模索する取組について今委員会で見解を問うべく事前に質問調整したんですが、該当部署がないということでした。まさに、担当部署がないという状況そのものが大きな国家的な課題であると言わざるを得ないわけでありまして、冒頭で申し上げたとおり、今あるものを当てはめようとするのではなく、当てはまらない課題をどうするかということを是非是非政府全体として考えていただき、内閣全体として所管を超えた枠組み、仕組みについて議論する場を是非御検討いただきたいと思います。  そういう面では、今日、今回の委員会で、大規模自然災害の多発、安全保障関係の厳しさ、そして、少子高齢化、人口減少社会、生産年齢人口の激減という、それも地方から深刻な状況になってくるということを、まさに内憂外患、国難にあります。この厳しい状況を従来どおりでは乗り切れない局面がますます多くなることが想定されております。  その対策として、私は日頃から、国づくり、地域づくりは人づくりから、学校の複線化による人材育成と同時に、共同体の再構築を訴えています。さきの大戦の反省が行き過ぎて、国家を悪として個人主義に走り過ぎて、結果、利己主義、刹那主義が横行して、家族や地域、職域という共同体が崩れつつないか。私は、その共同体を再構築するために、お互いさまという助け合いの精神、長い歴史に育まれたあるものを生かすという知恵、そしてそれぞれが尊重しつつ連携していくという、元々我が国の日本人が備えていた価値観を再確認して復活させていく必要があるのではないかと思っております。  税金を個人に還元するという政策は、コロナ禍など緊急時はやむを得ないものでしたが、改めて共同体をしっかり支援をしていくという視点での政策強化も必要ではないんでしょうか。例えば、文科省ではコミュニティ・スクール、厚労省ではファミリーサポート事業、共同体を再構築する視点で取組が既に始まっているわけでありますから、財務省もワイズスペンディングを強調していると思います。限られた予算を創意工夫してどう持続可能性のあるものにつなげていけるかどうか、今後、政府全体の政策として、その視点での予算執行を是非お願いしたいと思います。  最後に、鈴木財務大臣の御見解を伺いたいと存じます。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のありました人口減少、それから少子高齢化によりまして、教育や社会保障といった地域を支える各種サービスの担い手が不足をしていくこと、これが見込まれております。また、我が国の厳しい財政状況を踏まえれば、予算面での対応にも制約がある中で、赤池先生御指摘のワイズスペンディングの考え方は今後ますます重要になってくると考えております。  これまでも、政策評価等の結果について適切に予算に反映させるなどの取組を行ってきたところでありますが、特に令和六年度予算編成からは、EBPMの手法を取り入れた行政事業レビューシートを積極的に活用することで、予算編成過程等におけるEBPMの一層の強化を図り、ワイズスペンディングの取組を加速させてきたところであります。  引き続きまして、EBPMを徹底することなどを通じて予算事業の政策的、政策効果をより一層高められますように、不断の努力を続けてまいりたいと思っています。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  これで質問を終わります。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、西田昌司君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君が選任されました。     ─────────────

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。  決算の府とも言われる参議院での決算審議もいよいよ最終段階に入ってまいりました。当委員会で議論した内容を政府にはしっかりと受け止めていただき、次年度以降の予算編成に生かしていただきたい、不当な支出を繰り返すことがないよう各省庁で徹底していただきたい、そのことを冒頭に申し上げ、質問に入らせていただきます。  まず、近年相次ぐ自衛隊のヘリコプターの墜落事故についてお伺いいたします。  自衛隊ヘリコプターは、近年、エンジントラブルや人為的ミスが原因とされる死亡事故が相次いでおります。先月、伊豆諸島の鳥島沖の海域で、海自ヘリSH60K二機が墜落する事故が起きました。二機は、対潜水艦戦の訓練中、空中で衝突したことが原因で墜落したことが判明しており、搭乗員一名が死亡し、七名が今も行方不明となっています。昨年四月には、沖縄県宮古島沖で、航空偵察のため飛行していた陸上自衛隊のヘリコプターUH60JAが墜落し、第八師団の師団長など十名全員がお亡くなりになりました。このほかにも、二〇一五年二月、宮崎県内の海自ヘリ墜落事故、二〇一七年八月、青森県沖の海自ヘリ墜落事故、同年十月の静岡県沖の空自ヘリ墜落事故、二〇一八年二月には佐賀県内の陸自ヘリ墜落事故で搭乗員が死亡する事故が起きております。  この十年間で実に二十名以上の自衛隊員がヘリコプターの墜落事故で殉職されています。これだけヘリコプター事故が繰り返し発生し、死者が続出しているのは異常事態との指摘もあります。  相次ぐ自衛隊ヘリコプター事故についてどのような受け止めをされているか、木原防衛大臣に伺います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず、先月二十日に発生しました海上自衛隊SH60Kの墜落事故は、国防の任務遂行のために自衛官として崇高な使命感と責任感を持って極めて重要かつ、そして高度な訓練に従事している最中に発生したものであります。  搭乗員は全員が極めて優秀な隊員たちで、自衛隊にとって、またもちろん御家族にとってかけがえのない存在であります。その中で、一名の隊員の死亡が確認されたことは誠に残念です。大切な肉親を亡くされた御家族のことを思うと、防衛大臣として断腸の思いであります。謹んで御冥福をお祈りいたします。また、引き続き、米海軍とも連携し、行方不明の七名と、そして機体の捜索に取り組んでいるところです。  事故発生直後に、全ての航空機の安全管理の徹底について大臣指示を出したところであります。  昨年のUH60JAの墜落事故や、また今回の墜落事故を含め、近年、自衛隊のヘリコプター事故により国民の皆様に不安を与えていることを大変遺憾に思います。今回の海上自衛隊のヘリ墜落事故について、事故調査委員会において事故原因を究明し、再発防止策について検討を行ってまいります。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 ありがとうございます。  改めて、私からも殉職された皆様の御冥福をお祈りすると同時に、御家族、御関係者皆様にお悔やみを申し上げたいと思います。そして、今大臣おっしゃったとおり、米軍の協力を得ながら、是非とも捜索をしっかり取り組んでいただきたいと思います。  先月の鳥島沖の海自ヘリ墜落事故の際、航空機の安全管理の徹底について、先ほど大臣がおっしゃられたとおりの指示を発出されておりますが、これだけ事故が繰り返されると、こうした指示やこれまでの事故の教訓などが徹底されていないと指摘されても仕方ないのではないでしょうか。  指示を徹底させるためどういった取組を行っていたのか、お聞かせください。そして、事故の直接的な原因を明らかにするだけではなく、再発防止策としての隊員の教育や研修の効果などの実効性を幅広く検証して、安全管理を徹底する必要があると考えますが、大臣の御認識を改めて伺います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今般、海上自衛隊SH60Kの墜落事故が発生したことを大変重く受け止め、事故発生当初、直後に私から、全ての航空機に対する飛行前後の点検、操縦者への安全管理、緊急時の手順に関する教育及び各部隊における指導を指示し、事故の絶無を期しております。  これまでの事故の教訓を風化させることがないよう、引き続き、それぞれの事故の再発防止策というものを徹底し、教育を実施していくとともに、今般のSH60Kの墜落事故について事故調査委員会において事故原因を究明し、必要な対策を取っていく、そのような考えでございます。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 ありがとうございます。  過去に接触事故が起きた事例を教訓として、複数機が近接して活動する際は互いに異なる高度を取る内規を定めて、接近し過ぎた場合に警報が作動するシステムも導入されていたと承知しております。それでもなお同様の事故で殉職者が出ていることに危機感を覚えておるところです。  頻発する災害対応を含めて、パイロットや隊員にもかなりの御負担が掛かっていると思いますので、もし人員が足りないということが根本原因であるならば、しっかりと人員の補充に努めていただきたい、そのことをお願い申し上げ、次の質問に移りたいと思いますが、防衛大臣と防衛省への質問はここまでですので、御退室いただいて結構ですので、お取り計らいをお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 防衛大臣と防衛関係の職員はどうぞ御退席ください。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 次に、在イラン日本国大使館で現地採用した職員が資金前渡官吏の補助者として現地職員等の社会保障掛金支払の事務に従事中、令和三年二月から十一月までの間に、雇用主負担分を支払うために振り出された小切手を現金化した前渡資金及び雇用主負担分と併せて納付する本人負担分を支払うために現地職員から受領した現金をイラン社会保険庁へ納付することなく領得するという事件が起きました。  在イラン大使館では、事件発覚後、不正によって未納付となった社会保障費掛金を同庁からの請求に基づいて前渡資金から支払っており、千三百二万円の損害が生じていて、不当と認められました。損害額は、令和五年九月末時点で補填が全くされていないということです。  この事件の経緯と今後の対応について、現地職員の採用プロセスも含め、御説明をください。

志水史雄外務省大臣官房長

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。  本件は、委員御指摘のとおりでございますけれども、在イラン日本国大使館において勤務しておりました元現地職員が、現地職員として現地職員等に係る社会保障費掛金の支払事務に従事していた令和三年、二〇二一年二月から同年十一月までの間に、社会保障費掛金をイラン社会保障庁へ納付することなく領得したものであります。  在イラン日本国大使館は、本件事案発生後、これも委員御指摘のとおりでありますが、イラン社会保障庁からの請求に基づき、不正行為によって生じた未納付分社会保障費掛金計約二百二十億イラン・リアル、当時のレートで邦貨換算額約千三百万円を支払ったところであります。  また、令和四年、二〇二二年二月、在イラン日本国大使館は同元現地職員を刑事告発し、イラン司法による本件の第一審において、同元現地職員に対して有罪及び領得額の弁償を命じる判決が確定したところでございます。  また、委員からは、現地職員の採用プロセスについても御質問がございました。  在外公館の現地職員の採用に当たりましては、一般に、公募を行い、応募のあった候補者について、書類選考を経て、複数の館員による面接や筆記、実技試験を行い、職務についての適性を確認しているところであります。本件問題を起こしました在イラン日本国大使館の現地職員も同様のプロセスで採用されたところでございます。  今後の対応につきましてでございますが、大使館現地職員によりこのような事件が引き起こされたことは極めて遺憾であります。外務省としては、今回のような事件が再び発生しないよう、当該公館における経理を一層厳格に行い、再発防止に努めていく所存でございます。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 この今回の事件に関しての上川外務大臣の受け止めをお聞きできればと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 当該在外公館におきます会計経理につきましては、不当事項として指摘を受けるような事態を生じたことは誠に遺憾であります。このような不正行為のないよう、当該在外公館に対して注意喚起を行い、改めて会計手続の厳守及び職員に対する指導の徹底等の措置を講じているところでございます。  今後とも、これらの措置を着実に実施をし、不正の再発防止に努めてまいります。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 ありがとうございます。  この事件というのは繰り返される可能性も十分あると思いますので、やはり、職員を採用、現地職員を採用する際のやっぱりバックグラウンドチェックというのをしっかりとしていただきたいというふうに思います。  次に、イスラエル・パレスチナ紛争について伺いたいと思います。  五月二十日、国際刑事裁判所、ICCは、戦争犯罪などの疑いでイスラエルのネタニヤフ首相やハマス最高指導者であるイスマイル・ハニヤ氏ら合わせて五名の逮捕状を請求すると発表しました。ICCのカーン主任検察官は、ネタニヤフ首相とガラント国防相について、二〇二三年十月以降にガザ地区で犯された戦争犯罪や人道に対する罪を問う方針で、刑事責任を負うと信じるに足る合理的な証拠があると断じています。逮捕状の発行はICCの予審裁判部が判断しますが、ICC加盟国は、逮捕状が出された人物が自国の領土に入った際に拘束することが求められており、仮に逮捕状が発出された場合、欧米諸国はイスラエルとの外交関係の再考を迫られるとも指摘されております。  この逮捕状請求に対し、米国のバイデン大統領は、イスラエルの指導者に対する逮捕状の請求は言語道断だ、イスラエルとハマスは同等ではないと表明されております。米国はICCに対する制裁も検討しているとのことですが、ネタニヤフ首相らへの逮捕状が発出された場合の対応方針について外務省に伺います。

安藤俊英外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(安藤俊英君) お答え申し上げます。  御指摘の逮捕状の請求を受けまして、ICCの第一予審裁判部は、今後、本件請求及び検察官が提出した証拠その他の情報を検討した上で逮捕状を発付するか否かの判断をするものと承知しており、現時点では逮捕状は発付されておらず、仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと考えております。  いずれにいたしましても、我が国は、ICC締約国といたしまして、また、本件がイスラエル・パレスチナ情勢に与える影響の観点からも、今後の動向を重大な関心を持って引き続き注視してまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 お答えいただけないということですが、ロシアのプーチン大統領に逮捕状が発出された際は、米国もイスラエルもICCに対して今回のような批判をしておりません。両国ともICC非加盟国ではありますが、グローバルサウス諸国にダブルスタンダードだと非難されないよう、赤根裁判所長、裁判所所長を輩出している我が国として、毅然とした姿勢をお示しいただきたいと思います。  四月二日、上川外務大臣は、国連パレスチナ難民救済事業機関、UNRWAに対し、令和五年度補正予算に計上していた約三千五百万ドル、約五十三億円の資金拠出を再開すると発表されました。四月十五日には、拠出金の送金手続を完了したと報じられております。UNRWAを通じたパレスチナ難民支援の状況について、五月二十日の当委員会で、レバノンにおける医療サービスの提供、シリアにおける脆弱層への生活補助等の支援は開始されたと大臣は御答弁されました。もちろんレバノンやシリアへの支援も重要ですが、一刻も早く支援を届けるべきなのは、イスラエル軍による攻撃により人道状況の悪化が懸念されているガザ地区の避難民の、被災民の皆様です。  ガザ地区への支援物資提供の見通しを伺うとともに、先週の金曜日、国際司法裁判所、ICJがイスラエルに対して、暫定措置として、ガザ南部ラファでの軍事作戦の即時停止などを命じました。これ、質問通告後のことですので通告にはありませんが、このICJの命令に対する評価と紛争終結に向けた我が国の具体的な関与方針について上川大臣に伺いたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まず、UNRWAによりますガザ支援についてでございますが、令和五年度補正予算による拠出につきましては、四月十五日に送金手続を完了したところでございます。ガザ地区では、劣悪な衛生状況を踏まえまして、女性や乳幼児を対象とする衛生用品を供与する予定でございます。UNRWAによりますと、同衛生用品は、所定の手続にのっとって調達する必要があり、六月末までに調達を完了し、七月以降に配布される予定でございます。UNRWAへの拠出再開前に拠出を行っておりました世界食糧計画、WFPを通じた食料支援や、また、国連児童計画、ユニセフを通じた衛生用品の配布につきましては、既に現地に物資が届いているところであります。  戦闘が長期化する中におきまして、現地の危機的な人道状況が更に深刻化されている状況でございます。深く憂慮をしておりまして、人道支援活動が可能な環境が確保されるために、引き続きイスラエルへの働きかけを始めとした外交努力を粘り強く積極的に行ってまいりたいというふうに思っております。  ICJに関しての御質問でございますが、南アフリカによりますイスラエルに対しますICJへの提訴に関しまして、二十四日、ICJは、ラファハでの軍事攻勢等の状況の変化を踏まえまして、イスラエルに対し、ガザのパレスチナ人集団に身体的破壊をもたらす可能性のあるラファハにおける軍事攻勢等の即時停止や、またラファハ検問所の開放の維持等を命ずる追加的な暫定措置命令を発出したものと承知をしております。国連の主要な司法機関でありますICJの暫定措置命令は当事国を法的に拘束するものでありまして、誠実に履行されるべきものと考えております。  我が国といたしましては、このガザにおきましての危機的な人道状況を深刻に懸念をしております。特に、多数の避難民が集中をするラファハにおきまして、軍事作戦が継続することにより更に多くの犠牲者が発生をし、人道支援活動がますます困難になるような事態は許容できず、同地区での全面的な軍事作戦には反対する立場を表明してまいりました。  改めて、全ての当事者に対しまして、国際人道法を含む国際法の遵守、また関連する国連安保理決議に基づきまして誠実に行動することを求めてまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 本当に一刻も早く支援物資がガザの被災民の皆様に届くように御努力をお願いしたいと思います。  ここで外務大臣、外務省の参考人の皆様も、質問、以上となりますので、御退室していただいても結構です。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 外務大臣と外務省の職員の皆さん、どうぞ御退席ください。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 昨年五月、会計検査院は、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の実施状況、予算執行状況、緊急対策による効果の発現状況の検査結果について本院に御報告くださいました。この報告書に関連して何点か伺います。  報告書によれば、三か年緊急対策の全百六十対策のうち十七対策の事業の一部は平成三十年の閣議決定等で明記されていないものであり、耐震改修が不要とされた社会福祉施設の建て替えや、緊急輸送道路ではない道路を対象とした無電柱化などが実施されたとのことです。  なぜこのような事態が生じたのか、その理由について御説明をお願いします。

岡村次郎内閣官房国土強靱化推進室次長

○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。  昨年五月の会計検査院の報告書において、平成三十年の閣議決定に明記されていない内容を実施していたとの御指摘がございました。これらにつきましては、国土強靱化に関する対策の目的を達成するため、地方公共団体等が現場の状況等に柔軟に対応しながら一連の工事として実施したものがあるというふうに承知しております。  国土強靱化に関する対策の実施に当たりましては、今後、各府省庁において閣議決定文書等に示されている内容の範囲内で施策を推進するよう、昨年六月に内閣官房より通知し、各府省庁を通じて、各々が所管する事業について地方公共団体等にその旨周知がなされているところでございます。  引き続き、関係府省庁と連携し、国土強靱化の取組を着実かつ適切に対応してまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 ありがとうございます。  本報告書の六十九ページを見ると、会計実地検査で検査対象とした事業のうち三百五十九事業は、事業の内容が測量業務等のみの実施で、工事を実施することになっていませんでした。令和四年六月末時点で、そのうちの二十三事業は三か年緊急対策として実施した測量業務等に基づいて別途工事も実施され完了していましたが、残りの三百三十六事業は工事施工中や未着手ということで完了しておらず、災害が発生した場合に事業の効果が発現しない状況という報告です。  また、内閣官房国土強靱化推進室では、三か年緊急対策に関する国の支出額を各府省庁から報告させておらず、集計していない上、国土交通省などは対策ごとの支出済額等を把握していないとのことでした。  政府においては、予算執行上の適切な管理の重要性を改めて肝に銘じて今後の対応をしていただきたい。  その上で、これに関しては、先月十五日の当委員会での岸真紀子委員に対して、政府は、三か年緊急対策のフォローアップとして支出済額の集計を現在行っており、今後、集計結果を内閣官房国土強靱化推進室において公表するという趣旨の答弁をされております。  各府省庁の支出済額の把握は可能な限り行うとのことですが、まだ集計段階であると思いますが、実際にどの程度まで把握できたのか、そして集計結果の公表時期はいつ頃を見込んでいるのか、事業内容が測量業務等のみであった事業について、その後の進展や効果の発現状況と併せて御説明願います。

岡村次郎内閣官房国土強靱化推進室次長

○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。  昨年五月の会計検査院の報告書におきまして、令和四年六月末現在、工事が完了していないものがあるという指摘や、対策ごとの支出済額が把握されていなかったとの指摘がございました。これらの指摘につきましては、委員御指摘のとおり、三か年緊急対策のフォローアップ調査を現在行っているところでございます。  現在その集計作業等を行っている段階でございまして、今後、本年夏頃を目途に公表したいというふうに考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 ありがとうございます。夏頃ということで、承知しました。  三か年緊急対策に続いて、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策が現在実施されており、これに続いて、国土強靱化実施中期計画の策定が予定されています。政府には、改めて本報告書を真摯に受け止め、以後の国土強靱化の取組に関して、予算執行や対策内容の変更、実施、効果の発現状況を適切に把握し、国民に分かりやすい形で公表していただくことが重要と指摘させていただきます。  実施中期計画については、五か年加速化対策の評価を十分に行った上で、必要性の乏しい事業への予算措置がなされることがないよう、効率的かつ効果的な計画を策定することが重要と考えますが、計画策定に向けた政府の対応姿勢、今後の進め方について松村担当大臣の方針を伺います。

松村祥史自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(松村祥史君) 近年、自然災害が発生をいたしますと、激甚化、頻発化をしております。そうした中で、国民の生命、財産、また被害に遭わない方を一人でも、遭う方を一人でも減らしていくことは、これは我々の使命であると考えております。  そうした中で、政府におきましては、三か年緊急対策、五か年加速化対策を含めまして、国土強靱化の取組を着実に推進をしてきたところでございます。全国各地で着実に効果が積み上がってもおりますが、対策が急がれる箇所もまだまだ数多く残っているところでございます。  また、そうした中、昨年六月に成立をいたしました改正法によりまして、実施中期計画が法定化をされました。このことで、五か年加速化対策後も切れ目なく中長期的な施策と事業規模の見通しを持って進めていく法的な枠組みが措置をされたところであり、非常に意義のあることだと受け止めております。  国土強靱化を進めるに当たりましては、予算の執行状況や効果発現状況などを適切に把握をいたしまして、分かりやすく公表することが重要であります。また、改正法の附則等を踏まえまして、その考え方などを評価の在り方として取りまとめたところでもございます。  今後とも、必要な事業をしっかりと進めていくため、この評価の在り方を踏まえまして、五か年加速化対策の施策の実施状況の評価など、実施中期計画の策定に向けた検討をしっかりと進めてまいります。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 これまでのことのようにならないように、しっかりとお願いしたいと思います。  先日、人口戦略会議が、人口から見た全国の地方自治体の持続可能性についての分析結果を公表されました。今回の分析結果では、二〇五〇年までに若年女性人口が半分以下となる消滅可能性自治体は全自治体の四割に当たる七百四十四自治体であり、二〇一四年の八百九十六自治体から改善は見られるものの、少子化の流れに歯止めが掛かっておらず、東京一極集中の傾向も依然として変わっていないことが明らかとなっております。  政府の地方創生の取組は、増田レポートが出された二〇一四年から始まり、二〇一四年度補正予算で千七百億円が計上されて以降、毎年度の当初予算で約一千億円が計上され、さらに毎年度の補正予算で六百億円から九百億円が追加計上されてきました。毎年度千六百億から千九百億円が地方自治体に交付金として交付され、観光や農林水産業の振興等の地方創生に資する取組やこれらの取組を行う拠点となる施設の整備が進められ、二〇二二年度補正予算からデジタル田園都市国家構想交付金となり、デジタル技術を活用した地方の活性化や行政、公的サービスの高度化に取り組んでいると承知しております。  ただし、その効果について、自治体同士で人を奪い合う形にしかならず、日本全体での人口減少という根本的な問題は解決できなかったとの指摘があります。同時に、女性の就労率が高まれば、希望する仕事が多い東京へ若年女性が出ていくのは自然の流れであり、そもそも若者を地方に移住させようとするのは困難であるといった意見もあります。  これまでの地方創生の施策及び交付金の効果についてどのように認識されているのか、結果に基づく検証が必要と考えますが、見解を伺います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  委員も言及していただきました人口戦略会議が四月二十四日に公表したレポートがございました。この結果につきましては、我々も、楽観視できる状況にはないということなども指摘されておりまして、深刻な危機感が示されたものと承知をしておりまして、政府一丸となって取り組んでいく必要があると考えてございます。  今まで、地方創生十年ということでございますが、二〇一四年から一貫して地方創生の四つの柱を掲げて活動させていただいておりました。一つが地方に仕事をつくる、もう一つが人の流れをつくる、また妊娠、出産、子育ての希望をかなえる、そして魅力的な地域づくりというこの四つを大きな柱として掲げさせていただきました。  しかしながらでありますが、これらの施策の結果、地域でのにぎわいが進んだ地域ですとか様々な成果も出ている一方で、御指摘のように東京圏への一極集中などの課題というものはまだまだ残っていると認識をしてございまして、特に若年層と女性ということがテーマになっているという認識を共にしているところでございます。  現在、地方創生、四つの柱に加えまして、新たに、地方への就職活動に対しましての交通費、移転費、交通費の支援と移転費の支援、また、子育てに対しましては、地方拠点強化税制や様々な対応ということも買物支援弱者なども通じてしているところではございますが、来月が十年の振り返りということでございますので、現在、今年は、地方創生部局といたしましては、六月に、この振り返りの作業ということで、お示しすべく今やっているところでございます。  政府全体の取組、いま一歩進めてほしいというお声は全国の知事あるいは首長の皆様からもいただいているところでありまして、引き続き、地方の声を十分に伺いながら地方の悩みや課題に寄り添って、新たな発想の下で地域づくりに対して私どもが何ができるかということもしっかりと検討してまいりたいと考えてございます。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 これまでの施策をしっかりと検証して人口減少に歯止めを掛けていただきたい、そのことをお願いし、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。  最初に、四月一日の当委員会での質疑でも取り上げましたが、刑務所における被収容者に対する不適正処遇事案の再発について、改めて小泉法務大臣にお伺いをいたします。  昨年十月に、長野刑務所において収容中であった男性がお亡くなりになられました。同刑務所は、当初、男性の死因を病死としていましたが、本年三月に、司法解剖の結果、一転して低体温症による凍死の疑いが強いことが明らかとなりました。報道によると、男性には複数の持病がありながらも、刑務所に入る際の医師の検査では直ちに入院する必要はないと診断されており、警察は長野刑務所による被収容者の管理体制に問題はなかったのかなどについて調査しているところです。  我が党は、今般の凍死事案について、本年三月に法務部門会議の国会議員七名による視察を行い、刑務所における被収容者の命を守るための処遇改善を求めております。  被収容者が室内において低体温症により亡くなるという非常にショッキングな事態の発生に対する大臣の受け止め及び長野刑務所における収容者の管理体制の実態について、法務大臣にお伺いします。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねの事案でありますけれども、現在、捜査機関による捜査が行われております。したがって、捜査中の個別案件であるために、受け止めを直接お答えすることは差し控えたいと思いますが、現在、矯正当局においても捜査機関の活動に必要な協力を行いつつ、法務行政の観点から事案の全容把握又は原因究明に向けて必要な調査を行っております。そして、その結果については今後報告書を取りまとめる、その予定であると報告を受けております。  本件については、捜査当局上の問題だけではなくて、もう御指摘のとおり、法務行政の観点から、何が起こったのか、何が原因なのか、もうそれしっかり把握して今後に備えたいと思っております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 今現在捜査中ということなのでお話しできるのはなかなか難しいというのも承知しながらも、本院は、昨年六月に議決をしました二〇二一年度決算に関する警告決議において、二〇二二年八月に発生した名古屋刑務所の刑務官による受刑者に対する暴行、不適正処遇事案の発生を踏まえ、全国の刑務所等における再発防止策の徹底及び被収容者に対する不適正処遇の根絶を求めてきました。それにもかかわらず、長野刑務所において被収容者の凍死という重大な事案が発生したことは、警告決議を軽視しているのではないかと指摘せざるを得ません。また、同じ長野刑務所においては、虐待事案に対する矯正当局の調査も現在行われています。  決算委員会での質疑を踏まえ全会一致で議決された警告決議に係る重大事案が再発したことに対する認識をお伺いするとともに、現在取り組んでいる再発防止策について実効性を検証し、今度こそは同様の事態を繰り返さないための徹底的な見直しが必要であると考えますが、大臣の見解を伺います。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 名古屋刑務所における不適正処遇事案についての参議院決算委員会、当委員会での警告決議、大変重く受け止めております。こうした決議がありながら、亡くなった方が出たということについても真摯に受け止めなければならないと思っております。  ただ、この事案の内容、評価については、捜査中でもあり、我々も調査しておりますので、直接の評価はこの時点では差し控えたいと思いますが、名古屋刑務所における不適正処遇事案を踏まえて、第三者委員会をつくり、そこで提言書を出していただき、それを踏まえて昨年の六月に六十八項目にわたるアクションプランを策定いたしました。チーム処遇の確立、ウエアラブルカメラの導入などでございます。これを全国の刑務所に適用して再発防止の徹底を進めているところでございます。  これをとにかく末端の刑務官までしっかりと理解をして実行してもらう、徹底して、繰り返し繰り返し、我々は努力をしていかなければならない、そういう決意でおります。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 今いただいたように、アクションプランとかを徹底していただくとか、トップとして人権を守るというのを大臣から発信していただくことはすごく重要です。  それと一方で、トップダウンの締め付けだけではなくて、やっぱり現場の職員が働きやすい環境、風通しのいい環境というのが一番の本当であれば改善策になるのではないかと考えますので、その観点でも是非進めていただくことをお願い申し上げます。  次に、マイナポイント事業についてお伺いします。  デジタル庁の業種別マイナンバーカード取得状況等調査、これ二〇二三年の三月にネット調査を行っていますが、マイナンバーカードの取得のきっかけは、マイナポイントがもらえるからという回答が最も多く、六五・九%。その前の年は八〇%以上なのでもっと多かったんですが、もう終わりに、去年の三月だともう終了ということで、それぐらいの数字になっています。でも、これが一番です。二番目以降のテレビCM等の広告を見たからとか、本人確認書類として使用できるから、コンビニ等で各種証明書を取得することができるからといった項目は、いずれも二〇%未満という実態でした。  また、逆に、マイナンバーカードを取得していない理由は、メリットを感じないから、これが四二・六%、情報流出が怖いから、四〇・三%、申請方法が面倒だから、二七・七%となっています。  私は、第一弾のマイナポイントから、お金でカードを作らせようとする政府の方針自体が間違っていると指摘してきましたが、まさにここが誤りだったと反省すべきです。優先すべきは安全性や安心を確保して利用者の懸念を緩和させることであり、その上で利便性を高めていくという視点が重要であったにもかかわらず、政府は自ら掲げた旗を下ろせなくなっているのか、例えば、マイナ保険証は便利なんですよといった政府側の論理で、利便性のみしか言わない。乱暴なことに、いまだ健康保険証を十二月二日に廃止するという強硬姿勢も変えようとしていません。  政府側が幾らメリットあると言っても、国民はデメリットを感じています。その理由の一つに、そもそも、先ほども指摘した安全性や安心を確保して利用者の懸念を取り除くことが重要だったのに、ポイントという生々しいお金でカードを作らせるという方策を取ったことに原因があるのではないでしょうか。  総務大臣、こういった指摘をどう受け止めるか、お伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 委員からお取り上げをいただいた調査もございますが、私ども政府としては、やはりDXを進める必要がある、その鍵となるマイナンバーカードの普及は大変重要であるという考えから、マイナンバーカードの普及に努めてまいりました。  国民の皆様のスマホの保有率、利用状況などを見ても、社会全体のDXも進んできている中、もちろんいわゆるデジタルデバイド対策は大切でありますけれども、人口減少やそれに伴う人手不足、そして高齢化の中で、DXによって課題の解決に取り組むことは重要であると思っております。  政府としては、例えば、やはり高齢化の中で、元気で長生きをしていただきたいと思っているわけでありますが、医療ニーズはやっぱり高まってくる中で、提供体制はもちろん強化をされなければならないと思いますが、あわせて、効率化をする、また先端医療を含めて高い品質の医療を享受するためにもDXには意味があると考えて進めてきたところでございますし、また、行政におきましても、多様で複雑化してニーズが高まってくる中、他方では人手不足の課題もあって、やはりDXで効率化を進めることで対面の行政や企画などに力を注げる環境をつくることも大事だと考えているところでございます。  現在、人口七割強の方がマイナンバーカードを保有されていますが、御指摘の調査結果では、カードを活用したサービス等を利用したことがある方のうち、サービスによって異なりますけど、五割強から八割強の方が利便性を感じたという結果も報告されております。マイナンバーカードを活用したコンビニ交付やオンラインでの本人確認、引っ越し手続サービスなどでは、住民の皆様は役所の窓口に出向くことなく行政手続が可能となり、多くの住民の皆様にメリットを感じていただけるものと受け止めているところでございます。職員の方々にとっても、窓口での対応の減少や効率化が図られるなど、事務負担を大きく軽減することにつながっております。  一方で、おっしゃったように、未取得の方の約三割強の方が情報流出が怖い等を理由に挙げられておられまして、総務省としては、関係省庁と連携して、カードの安全性に関する丁寧な周知、広報に努め、国民の皆様の不安払拭に取り組んでまいります。また、取得の方法に手間が掛かるということについても様々対応を進めてきているところでございます。  これからもマイナンバーカード、安全性、安心が確保できるようにという話でしたが、これらを含めた御理解の下、その普及、利活用促進を図って、地域DXを推進して、国民の皆様にメリットを享受していただけるよう努めたいと思っております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 私もDXを進めること自体は否定はしないんですが、今長く答弁していただきましたけど、その利便性ばっかり言うからうまくいっていないんじゃないんですか。生々しいお金で作らせたことに対しての指摘をどう受け止めるかと聞いたんですが、なかなかそこははっきりとはお答えいただけなかったということと理解いたします。  次に、マイナポイント事業は、第一弾のカード申請を行った人のみを対象としていたものから、第二弾で健康保険証へのひも付け、さらには公金受取口座へのひも付けと政策誘導として対象を拡大し、さらには何度も延長を重ねてまいりました。その経過と理由を明らかにしていただきたい。  そして、ころころと制度を変えたり時期を変えたりしたこと、言わば継ぎはぎ政策となったことで消費者や民間事業者は理解し切れなかったのではないかと。もっと言えば、自治体現場は大変だったということは言うまでもありません。消費者、民間、公務と全てを振り回した責任を総務省として感じておられるのかどうか、改めて大臣の答弁を求めます。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) マイナポイント第一弾、第二弾については、今委員がおっしゃったとおり、第一弾は、カードを新規に取得してキャッシュレスサービスで決済等を行った方に対して決済等の金額に応じて最大五千ポイントを付与、第二弾は、これに加えて健康保険証の利用登録、公金受取口座の登録により、それぞれ七千五百ポイントを付与したものでした。  なお、今お話がありました延長につきましては、第一弾、第二弾を通して、対象となるカード申請期限については計三回、ポイント申込期限については計四回の延長を行ったところでございます。これは、新型コロナウイルスの感染状況や申請期限間近にカード申請が急増したことなどを踏まえ、市町村の申請、交付窓口の混雑を緩和し、国民の皆様に安心してカードの申請やポイントの申込みをしていただくために行ったものでございます。  やはり、期限が近づいた段階で引き続き利用への希望がまだあると考えられるところから延長をさせていただいたというふうに考えているところでございますが、今お話ありましたように、行政の現場の方にはいろいろ御尽力いただいたことには私からも厚く御礼を申し上げたいと思っております。  事業の延長も含めて制度の内容が変更となる際には、準備ができ次第、可能な限り早く自治体、決済事業者にお伝えするとともに、連携して国民の皆様にも丁寧な周知、広報を行うように努めてまいりました。多くの国民の皆様にカードを取得いただいて、マイナポイントをお申し込みいただけたというふうに理解をいたしております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 全体的にちょっと答弁が長いので、次の質問飛ばします。  最大五千円を付与した第一弾事業は、一般社団法人環境共創イニシアチブを事務局に選びました。環境共創イニシアチブは、決済事業者などへの補助金を除いた経費の約九割を広告大手の電通に委託、電通はグループ企業に実務を再委託し、さらに再々委託も行われ、不透明だということを参議院でも指摘してきたところです。  そこで確認ですが、第二弾事業は公募に唯一応じた一般社団法人キャッシュレス推進協議会となっていますが、この一者のみ応募での契約が適正だったのかどうか、大臣に伺います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 御指摘ありましたマイナポイント第二弾の事務局選定に当たりましては、透明性、公平性を確保するために十分な公募期間を確保した上で、全て外部有識者で構成される審査委員会による審査を経て一般社団法人キャッシュレス推進協議会を公募手続により選定しております。  公募の提案者は一者であったと聞いておりますが、この審査委員会においては、再委託等を含めた業務体制や事務費の計上等について適正性を審査の上、事業を的確に実施できるとの評価をいただいたものであり、適切に団体を選定したものと考えております。  総務省としては、事務局に対して定期的に業務の遂行状況の報告を求めるとともに、事業実績の中間検査を行っており、この中で事務局の業務体制や業務実態を確認し、いわゆる中抜きがないことも確認をいたしております。事業終了後に実施した最終検査においても、適切に執行されたことを改めて確認をいたしております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 第一弾のときには、まあ少しやっぱり疑義も生じていろんなことがあって、第二弾のときはきちんと審査、一者しか応募がなかったけれども、適切にやっているという確認が取れました。  次に、マイナポイント事業に参加したセブン銀行が、二〇二三年四月から十二月期の決算説明会で十二億円ほどのマイナスを計上したという報道がありました。電子マネーnanacoがマイナポイント制度の欠陥によって損失を生じているということは、制度設計が適正ではなかったのではないでしょうか。経過と評価を簡潔にお答えください。

山越伸子総務省大臣官房地域力創造審議官

○政府参考人(山越伸子君) お答えいたします。  マイナポイント事業費補助金の額につきましては、各決済事業者ごとに、過去付与したポイントのうち有効期間内に使用されずに失効したポイントの割合であります失効率を決済事業者がマイナポイントとして付与したポイントに加味して算出することとしました。当該補助金に用いる各決済事業者の失効率につきましては、各決済事業者の財務会計において、会計基準等にのっとり、公認会計士の確認を経た上で適用している失効率を用いることとし、原則として令和三年度末までの決算ベースで算出することとしたところです。  補助金の精算に用いた失効率がマイナポイント事業での実績を上回る場合は事業者はその差額分の補助金が受け取れないこととなりますが、当該ルールにつきましては事務局で策定している補助金の公募要領にも記載されているところであり、各決済事業者はその内容を理解、承諾された上で本事業に御参画いただいたものと承知しており、妥当なものと認識しております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 今の総務省の説明だと、最初にそういった契約に基づいてやっているので損失が出たとしても瑕疵はないということだとは思うんですが、でも、やっぱり私はそもそも制度設計に無理があったんではないかということを指摘せざるを得ないというところです。  次に、費用対効果について政府の認識を伺います。  特に広告費について、この間も指摘をしてきましたが、本当に何度も何度もこのマイナポイント事業は、各新聞の一面を使っての広告や、駅をジャックしていたり、航空機の中とか空港とか、さらにはテレビやインターネット広告、一体幾ら広告にお金を掛けるんだというぐらい使っていると思いますが、あんなに広告料を掛ける必要があったのかどうか、ここはしっかりと決算委員会で明らかにすべきです。  ポイント付与によって、さらには保険証廃止という医療を受けられなくなるのではないかと住民の不安をあおったことで更に申請が一気に増えたと自治体の窓口からは聞いていますが、大臣、この費用対効果の検証、広告料のですね、しているのかどうか。していないのであれば、しっかりすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) マイナポイント事業の、DX、マイナンバーカードの普及の意義はもう先ほど申し上げたとおりですので繰り返しませんが、加えて、消費喚起やキャッシュレス決済サービスの利用促進も目的の一つであるとしているところでございます。  マイナポイント事業では、希望する全ての方に期限までにお申し込みいただけるよう、テレビCMや新聞広告、様々な広報媒体を通じて、マイナポイントの内容や申込み方法、早期のカード申請などについて周知、広報を図ってきたところでありまして、本事業の成果を生み出すために必要なものであったと認識をいたしております。  本事業を通して多くの国民の皆様にカードを申請をしていただきまして、カードの普及促進に相当の効果があったものと考えております。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 効果があったというふうに考えているとおっしゃられるんですが、なかなかあそこまで有名な著名人を使ってテレビCMなんてすごい莫大なお金が掛かるはずだったので、本来であればあそこまで掛ける必要があったのかというところがいまだに疑問であります。  次に、マイナポイントは、ポイントを受けられる人と受けられない人に分かれていることになり、その恩恵格差は問題であると私は考えます。過去の総務委員会で私も指摘してきたことがありますが、改めて決算委員会でも今後こういったことを繰り返さないために指摘しておきます。  デジタル弱者と言われる人々、政府やカードへの不信感から申請しなかった人々、コンビニもない、そしてキャッシュレスを使えるお店がない地方の市町村や、町内に使えるお店があったとしてもとっても離れていて現実的ではなかった地域に住む人々、様々な状況に置かれている人々がいる中で、一人二万円という恩恵を受けられないことは、私は、税金を使って行う国の政策としては公平公正に欠けていたと厳しく批判せざるを得ません。  また、ポイントを利用しての購買は大手企業に集中したのではないか、事業の目的であった地域経済活性化にはならなかったのではないか、偏りが出ていないか、そういった観点も含め検証しているのか伺うとともに、大臣はこの指摘に対してどう捉えるか、お伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今申し上げましたように、目的の一つがキャッシュレス決済サービスでございますが、これについては、全国展開のスーパーやコンビニに加えて、全国の地域密着型スーパー等で御利用いただけるよう決済サービスや地域通貨にも御参加いただき、多様な決済事業者の中から選択いただけるように取り組んできたところでございます。  また、先ほどいわゆるデジタルデバイド対策が大切だというふうに申し上げましたが、高齢者などキャッシュレス決済サービスに不慣れな方への支援として、市町村や決済事業者の皆様によるポイント申込みの支援の実施など、高齢者の皆様ができるだけストレスなくポイントの申込みができるような環境整備にも積極的に取り組みました。  このような取組もさせていただきまして、全国津々浦々で幅広い年齢層の方にキャッシュレス決済サービスを御利用いただいたのではないかというふうに理解をしておりまして、地域経済の活性化にも一定の効果があったものと認識をしているところでございます。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 検証をしないということなんでしょうかね。  正直な話、高齢者の方でこんな事例も私聞いています。実際にポイントは申請したんですが、結果的に、御自分では使えないので、そのポイントは息子さんなり娘さんに渡して使っていただいたということを考えると、その高齢者でもキャッシュレスが一定程度広まったというのも果たして本当なのかどうかという実態までは分からないというところです。  しかも、ポイントをもらった後に、カードは要らないから返還したという人もいるのではないでしょうか。ただ、これ総務省に確認したら、御自身の意思でカードを自ら返還した人の数を把握してこなかったということですからこれ全然分からないんですけど、無駄遣いになってしまいませんかね、ポイントだけもらってということで、この事業が。  そういう観点からいっても、マイナポイント事業は、指摘しているとおり、公平、公平性の観点や費用対効果としてどうであったのか不透明であり、かつ二重払いなど様々な問題がありました。国会としてきちんと検証していくことが必要です。  国会法第百五条に基づく会計検査院による検査を要請します。委員長、お取り計らい願います。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議いたします。

岸真紀子立憲民主・社民

○岸真紀子君 以上の問題点を指摘し、質疑を終えます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ─────・─────    午後一時十五分開会

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山本博司君が委員を辞任され、その補欠として三浦信祐君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 休憩前に引き続き、令和四年度決算外二件及び令和四年度予備費関係六件を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 立憲民主・社民の古賀千景です。  今日はまず、羽田空港における航空機衝突事故について、斉藤大臣の方にお願いいたします。  今年の一月二日、羽田空港の滑走路上で日本航空機と海上保安庁機が衝突、炎上し、海上保安庁の職員五名が亡くなる大変重大な事故が起きました。日本航空機側では、迅速な判断と誘導の下、乗客乗員三百七十九名全員が脱出を果たし、死者は出ませんでしたが、事故の状況を踏まえれば、大惨事となっていたおそれがあります。  今回の事故について受け止めを、国土交通大臣、お願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、改めまして、この事故により亡くなられた海上保安庁五名の御冥福をお祈りし、御家族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。また、事故に遭遇された方にお見舞いを申し上げます。  今回のような痛ましい事故を、極めて、こういう事故が発生したことについて極めて重く受け止めております。  このような事故が二度と発生しないように、運輸安全委員会の結論を待たずに事故直後から直ちに取り組むことができる安全、安心対策を緊急対策として取りまとめました。このほか、現在、外部有識者を含めた検討委員会におきまして、ハード、ソフト両面での更なる航空の安全、安心対策を検討しております。  最終的には、運輸安全委員会の事故調査報告も踏まえ、抜本的な安全、安心対策を講じ、空の安全への信頼回復に向けて万全の対策を講じてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 現在、国土交通省の事故対策検討委員会において、滑走路上における安全、安心対策の検討がなされていますが、実はこうした検討会が設置されるのは今回が初めてではありません。  二〇〇七年に航空機の滑走路誤進入事案が頻発したことを受けて設置された検討委員会が二〇〇八年に公表した取りまとめでは、誤進入対策として、管制指示の復唱のルール化、コミュニケーションのそごにつながりやすい用語等の収集、分析、誤進入注意喚起システムの導入などが盛り込まれていましたが、それ以後も、今月十日には、福岡空港で日本航空の旅客機が滑走路手前にある誘導路の停止線を大幅に越えて滑走路に近づき、別の旅客機が急ブレーキを掛け、急遽離陸を途中で取りやめるトラブルも起きました。管制官からの指示を復唱していなかった、そして管制官も、パイロットが復唱しないことに対し指摘をしていなかったということでした。また、先日、二十三日にも羽田空港では主翼端が接触しました。  一月に起きた事故について、報道によれば、今回の事故の原因は、海保機側での管制官指示の誤認、日航機側での海保機の存在を目視確認できなかったこと、管制側で誤進入注意喚起システムの画面に気付かなかったことなど、複数のミスが重なったとされています。  二〇〇八年の検討会議取りまとめに基づく対策の実効性をどのようにお捉えでしょうか。お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 古賀委員御指摘のように、二〇〇七年当時に滑走路誤進入事案が相次いだことを踏まえまして、航空局と航空事業者などによる検討会議を設置いたしまして、二〇〇八年三月に対策を取りまとめました。  この取りまとめに基づきまして、これまでも、管制交信に係るマニュアルの作成などパイロットと管制官のコミュニケーションのそごの防止、滑走路の誤進入をレーダーで監視して注意喚起表示を行う管制官の視覚的な支援システムの整備、事故やトラブルにつながるリスクをPDCAサイクルで事前予防する安全管理システム、SMSの推進などの対策を行い、誤進入事案の未然防止に取り組んできたところでございます。これらの対策はいずれも有効であったと認識しておりますが、今般の羽田での事故を含め、滑走路誤進入事案の根絶には至っておりません。  このため、現在、先ほど申し上げましたが、外部有識者を含む検討委員会において、ハード、ソフト両面での更なる航空の安全、安心対策を検討しており、本年夏頃には中間取りまとめが行われる予定です。そして、最終的には、運輸安全委員会の事故調査報告も踏まえ、抜本的な安全、安心対策を講じていきたいと思っております。  先ほど御指摘のあった今回の事案につきまして、先月、私の方から日本航空に対して臨時の監査を行う、そして今日は局長が、航空局長が社長に注意を、厳重注意を行うということで、安全、安心対策、万全を期していきたいと思います。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 航空機による事故は大きな犠牲に直結しかねません。人々の移動やインバウンド政策を支える航空は、何よりも安全が優先されなければなりません。二度とこのような事故を起こさないよう、徹底した原因究明と実効性のある再発防止策の策定が重要だと考えます。  先ほどもお話しいただきましたが、いま一度、今後の御決意をお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 古賀委員御指摘のとおり、今回のような痛ましい事故が二度と発生しないよう、事故の原因究明と再発防止策の策定は極めて重要でございます。  事故の原因につきましては、運輸安全委員会が事故発生当日から調査を進めていると聞いており、国土交通省としてもその調査に全面的に協力しているところです。  再発防止策につきましては、先ほど申し上げましたとおり、事故直後に取りまとめた緊急対策に直ちに取り組むとともに、有識者検討会における更なる安全、安心対策を検討しているところでございます。  こうした取組に加え、最終的には、運輸安全委員会の事故調査報告を踏まえ、その原因を究明し、抜本的な安全、安心対策を講じ、空の安全への信頼回復に向けて万全の対策を講じてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ありがとうございました。  国土交通省への質問はここまでになりますので、委員長、お取り計らいをお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、国土交通大臣と参考人、どうぞ御退席を。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 じゃ、続きまして、次の質問に入ります。  十月十一日に財政審より出ました、財政制度等審議会による令和六年度予算の編成等に関わる建議についてお伺いします。  財務省の財政制度等審議会による令和六年予算の編成等に関わる建議では、これまで教員業務支援員等の外部人材の人数、予算を大幅に拡充してきたにもかかわらず、十分な効果が出たとは言い難く、より効果的な配置や任用を図る必要があると指摘されました。  このことについて財務大臣はどのように考えられましたか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の昨年十一月の財政制度等審議会の建議におきまして、教員業務支援員等の外部人材の人数、予算を大幅に拡充してきたにもかかわらず、十分な効果が出ているとは言い難いとの指摘がなされているところであります。  この指摘は、これまで外部人材の人数、予算を拡充してきたものの、教員の長時間勤務の課題が解決されていないという趣旨を認識、という趣旨と認識しており、財務省といたしましては、こうした指摘も踏まえつつ、より効果的な外部人材の配置やその業務の明確化等を図る中で、引き続き外部人材の積極的な活用を図る必要があると考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 では、十分な効果が出たとは言い難いというエビデンスは、教職員の働き方改革が進まなかったという意味で言われているというふうに取っていいですか。お願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 外部人材の配置について、その費用対効果をどう考えるかということにつきましては議論の余地があるものと認識をいたしているところでございます。  このエビデンスというお話でありますが、あえて一つのデータを紹介させていただきますと、教員業務支援員を配置した学校において、教員一人当たりの一週間の在校等時間の減少は〇・九四時間にとどまるというデータもあるわけでございまして、そうしたことも踏まえて、先ほど申し上げましたとおりに、より効果的な外部人材の配置、その業務の明確等を図る中で、引き続き外部人材の積極的な活用を図る必要があると考えているところであります。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 文科省として出されていることも重々承知しておりますが、改めて、大臣、今のお話を聞いてどのように思われたか、お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) まず、学校における働き方改革や複雑化、多様化する教育課程への対応等を図る上で、教員業務支援員を始めとする多様な支援スタッフとの連携、協働は重要であると認識しております。  そして、その古賀委員御指摘の建議で十分な効果が出ているとは言い難くというふうに指摘されているということでございますが、我々文部科学省といたしましては、例えば教員業務支援員の配置による教師の在校等時間の着実な縮減などは、我々はデータ上明らかになっているというふうに考えております。  こういった客観的なデータも踏まえまして、令和六年度予算におきまして、教員業務支援員の全小中学校への配置を含む支援スタッフの充実に必要な予算を盛り込んでおります。また、先日、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において取りまとめられた審議のまとめにおいても、支援スタッフの配置効果が定量的に確認されたことなどを踏まえ、更なる配置充実が必要であることなどが提言されていると我々は考えております。  文部科学省としては、審議のまとめを踏まえ、教育の質の向上に向けて、引き続き、学校における働き方改革の更なる加速化、教師の処遇改善、学校の指導、運営体制の充実を一体的に進めてまいりたいと考えています。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 同じく内容に、数に頼らない教育、効率的な学校運営とも書かれております。先ほどと重複する面もあるかもしれませんが、もう一度、財務大臣、このことについてお願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の点でありますけれども、労働力人口の減少による人手不足、これは教育現場のみならず日本の多くの業種における共通の課題となっているわけであります。その中で、学校現場におきましても、働き方改革やデジタル化等により教職業務の効率化を進めていくことが求められているとの文脈の中でなされたものと認識をしております。  財務省といたしましては、効率的で質の高い学校教育を実現するということこそが重要であると考えておりまして、労働力人口が減少する中での教職員数の在り方について、文部科学省としっかりと議論してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 これは教員の人材不足に対する指摘だと思いますが、教員業務支援員等の人数、予算を大幅に拡充したにもかかわらず十分な効果が出たとは言えなかったというのは、すごく人に対して何か失礼な文言だなと私は思いました。そこの中で一生懸命働いている外部人材の方がいらっしゃったりとか労働者の方がいらっしゃる中で、私、役に立たんやったとかいなってやっぱり思うようなこういう書き方は余りしてほしくないと私は思いますので、財政審議会の方に是非お伝えいただければと思います。  教員不足です。教員は精いっぱい頑張っていて、四月から担任のいないクラスがたくさんあって、そして教頭をしながら担任をしながらとやっている人たちがたくさんいます。  中教審の「おわりに」、今回書かれました。「教師が疲弊していくのであれば、それは結果として子供のためにはならない。そのような働き方が、教師の心の余裕を失わせ、意図と反して、教育の質を低下させてしまうことがあるとすれば、これほど悲しいことはない。」。ですよね、文科大臣。相手は子供なんです。合理的とか効率よくなんて、人と接する仕事ではそれを中心に置いてはいけません。生身の人間を心身共に育てているんです。それを分かっていただきたい。その子供たちがこれからの日本の社会を担っていきます。  次の質問に移ります。  二十一日、財政制度等審議会が発表した建議の具体策で、公立学校教員の給与を改善するための財源を既存予算や財政優遇の見直しで捻出するようにと求められました。このことについての見解を、財務大臣、お願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 先日、五月二十一日でありますが、財政制度等審議会から建議が出されました。その中で、文部科学省施策全体の歳出歳入両面の抜本的な見直しにより財源を捻出すべきであるとされているものと承知しております。このことにつきましては、既に昨年の骨太二〇二三におきまして閣議決定されているとおり、政府としては、教員の処遇改善を行う場合、安定的な財源が確保されることが不可欠であると考えております。  引き続き、教師の処遇改善やその財源の在り方につきまして、文部科学省と検討を深めてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 じゃ、次、文科大臣に伺います。  小中学校の不登校、二十九万九千四百八十人、八万人で過去最高、高校は横ばいで推移しています。小中高校のいじめ、過去最多の五十五万件、暴力行為も過去最多の九万件、小中高の自殺は四百十一人で過去二番目という実態です。  このような実態を、文科大臣、どのように改善していこうとお考えでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 古賀先生御指摘のとおり、不登校児童生徒数やいじめの重大事態の発生件数が過去最多となり、また児童生徒の自殺者数についても過去二番目になるなど、生徒指導上の諸問題が深刻化しております。大変これ、こういった状況について重く受け止めているところであります。  こういう状況を踏まえまして、COCOLOプランや不登校・いじめ緊急対策パッケージ、こどもの自殺対策緊急強化プランなどに基づきまして、一人一台端末等を活用した心の健康観察の推進、あるいはスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置充実など、児童生徒の悩みや不安の早期発見、早期対応に向けた取組を進めるとともに、不登校児童生徒の学びの継続のための学びの多様化学校や校内教育支援センターの設置促進、あるいは警察等と連携したいじめ対策、あるいはSOSの出し方に関する教育を含む自殺予防教育の推進などの取組を進めているところでございます。  引き続き、関係省庁と連携しながら、全ての子供たちが安心して学べる環境づくりに全力で取り組むつもりでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 改めて聞きます。  教職員増も必要とお考えですよね。いかがでしょうか、文科大臣。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 教職員増を含め、働き方改革、処遇の改善、あるいは学校内のその体制整備、こういったことを含めてあらゆる手段を講じていくべきであると考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 財務大臣、文科大臣が教職員増も必要だと言っておりますが、財務大臣、いかがでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 政府といたしましては、質の高い学校教育の実現のため、これまでも教員や教員業務支援員の拡充を行ってきたところであります。  令和六年度予算におきましても、教員について、小学校の三十五人学級や高学年の教科担任制といった定数改善を行うとともに、教員業務支援員について、全小中学校への配置を行うなど拡充をしております。  財務省といたしましても、教員が授業等に注力できますように教員の働き方改革を進めていくことが重要と考えておりまして、必要な対応について引き続き文部科学省としっかり議論してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 是非仲よく連携して、予算を付けていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。  続きまして、同じくこの中に掲げた一文ですが、教師不足の要因は、近年の大量退職、大量採用に伴う若手教員の産育休取得の増と書かれています。私は、このことが、一因ではありますが、要因ではないと思っています。産育休を取得することが悪いことかのような書き方を同じくしていただきたくはありません。教師不足の要因は、教職員の働き方がとても厳しくて、精神疾患の病休や早期退職者が高止まりしていることにあります。ある市では、四月に、たった一か月のうちに七十人初任者が辞めているんです。これが要因だと私は思っています。  産育休が多いと言われますが、それは今まで財政縮小のために学校の教職員を臨時採用や会計年度任用職員として大量に採用してきたことに要因があります。若手が増え、産育休が増えるのは分かっていたじゃないですか。当たり前です。これは国の政策の失敗です。学校現場では若い教職員がどう言われているか。校長室に呼ばれて、一年間は妊娠しないでねって、代替者がいないからって。これが学校現場ですよ。国が異次元の少子化対策と言っていますが、こんなことがまだまだ学校がやっているうちは少子化対策は進みません。  文科大臣が所信で言われた、全小中学校に教員業務支援員配置、これも所信でしっかり言っていただきましたが、まだまだ配置されておりません。だって、時給千円だもん。これでは人は集まりません。学校教育を充実させるには、教員や業務支援員の人数、予算を大幅に拡充する必要があると考えます。  二〇二二年度の世界の公的教育費対GDP比率、日本は百二十一位です。先進国としてとても低いです。低過ぎます。このことについての財務大臣の御認識をお願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 先生の御指摘は、教育予算全体についてのことであると思います。  今までも、必要なところ、それぞれの課題について、文部科学省とも十分に連携をしながら、相談をしながら、財政上の制約はある中でもしっかりと対応してきたつもりでありますので、今後とも文部科学省とは真摯に議論をしてまいりたいと思います。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 議論をしっかりと頼みます。よろしくお願いします。  では、次、PISAについて聞きます。世界中で行われているテストです、学力のテスト。  日本では、四月に小学校六年生と中学校三年生が悉皆で全員、全国の小六、中三が行われています。  PISAって、受験人数、何人でしょうか。お願いします。

望月禎文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  PISAは、実施主体でございます経済協力開発機構が定めた規定に基づきまして、調査対象年齢の生徒から一部の生徒を対象に実施をしてございます。  PISA二〇二二では、八十一の国・地域から約六十九万人の参加がございましたが、我が国からは、全国の高等学校、中等教育学校の後期課程、高等専門学校の一年生のうち百八十三校、約六千人が参加をしてございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今年は、PISA、とっても読解力も上がり、教員も頑張りました。  でも、PISAは六千人でこんなに新聞に載って、ああ、よかったと言われているけど、経費的には七億ぐらいで済むんですよ。でも、全国学力実態調査は四十億。これ、本当に悉皆でする必要があるのか。実態報告が六千人で出るんだったら、財務大臣、抽出にすると大幅削減ですよ。いかがでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 全国学力・学習状況調査につきましては、御指摘のとおり、悉皆調査ではなく抽出調査で実施されていた時期もありまして、その間は一定程度の予算の削減が生じていたと認識をいたしております。  全国学力・学習状況調査の在り方につきましては、文部科学省において検討されるべきものでありますけれども、財務省といたしましても、本調査に係る予算について、その趣旨や文部科学省からの要求内容も踏まえつつ、毎年度の予算編成過程で適切に対応してまいります。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 それは文科省のやることだということだと受け止めますが、でも、私が一番初めに言ったように、教員にはもうこれ以上お金を出さないよとか、人材確保、外部人材は効果が出なかったとか、いろいろ政策で言われているのに、PISAとか学力調査になると、いや、それはうちの管轄ではありませんというのは、私は違うんではないかと。一緒に話をして、要らないところは十分削減をして、必要なものを見ていく。  学力実態調査は要りません。私は教員出身ですから、年に百枚ぐらいテストをしていました、子供たちに。実態調査はもう十分にできています。そこのところを十分御検討いただきたいという願いを込めて、終わります。  ありがとうございました。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  今日、私は、わんちゃん、犬がかんだ跡があるフリスビー、お持ちをいたしました。(資料提示)日本フリスビー協会が主催をした全国大会が、下野理事、それから私の選挙区であります福岡県の大牟田で開催をされまして、始投式を務めた際に使ったフリスビーであります。  犬の、わんちゃんのかんだ跡があるということはちゃんと空中でキャッチをしてくれたという証拠でありますけれども、言葉が通じない動物と人間が心を通わせて一緒に行動するといったようなことはこういう時代だからこそ大変必要なことではないかと考える次第であります。  山田仁会長にお伺いをいたしますと、世界大会を福岡に又は日本に誘致をしたいと、こういったお話を考えてくださっているそうでありまして、一番の課題が動物検疫ということだそうでありまして、動物検疫の御協力が得られるかどうかが世界大会を誘致できるかどうかの大きな境目になるということでありまして、今日は坂本大臣に、これを何とか、動物検疫を御協力をお願いいただけないか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。

坂本哲志自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(坂本哲志君) 動物検疫所では、狂犬病の侵入を予防する観点から、犬等の輸入に当たりましては、狂犬病予防法に基づきまして輸入検疫を実施をいたしております。これまでも、大会やイベント等で海外から犬等の動物が多く輸入されることが見込まれる場合におきましては、柔軟に家畜防疫官を配置いたしまして円滑に動物検疫を実施しているところであります。福岡で世界大会が開催される場合には適切に対応したいというふうに考えております。  これまで、日本フリスビー協会の、協会への聞き取りからいいますと、アジア大会が二〇〇九年と二〇一四年、同じく兵庫であっております。そういう、このときは台湾と韓国から輸入されております。  なお、狂犬病が発生している国からの輸入には出国前のワクチン接種や百八十日の待機などが必要となるため、あらかじめ必要な準備が行われるよう関係者に周知することなどが考えられます。  我が国は、世界でも数少ない狂犬病の発生報告がない国であります。農林水産大臣が指定いたします狂犬病の清浄国・地域は、アイスランド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアム、六か国・地域しかありません。  そういうことで、関係団体と連携をし、引き続き円滑かつ適切な動物検疫の実施を徹底してまいりたいというふうに思っております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 国内大会でも三日間にわたり非常な盛り上がりを見せました。是非、狂犬病の感染対策とこの大会の成功に向けてお力添えを賜りたいと思います。  坂本大臣、ここまででございます。委員長、御退室の手続をお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 坂本大臣、御退出して結構です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 続きまして、今日、三浦議員と二〇二一年に医療用ラジオアイソトープの確保につきまして質疑をいたしました。資料の中にその議事録を付けてございますけれども、二ページ目を御覧いただきますと、赤で①として、モリブデンというラジオアイソトープ、これは、テクネシウムシンチ、造影検査などで今日お座りいただいている皆様方の中にも受けた方がいらっしゃるかもしれないと思いますけれども、このモリブデンを十分に確保することがなかなか困難な状況があるということ。  それからもう一つ、一番最後の行ですけど、アクチニウムといいまして、もしもこれが、実用間近でありますけど、実用化できたならば、専用病床を必要としないで例えばがん治療などを行うことができる、大きなものが、これ世界的にも大きな競争になっている話であります。  水色の②のところを見ていただきますと、断続的に供給制限が生じていたということでありまして、次の四ページ目、グリーンで④で引っ張っておりますけれども、じゃ、これを国内製造できるのかというと、できるそうで、JRR3を用いてモリブデンの製造、「常陽」を用いてアクチニウムの製造及びモリブデンの製造が可能ということでありましたから、これまで推進をさせてきていただいたわけであります。  これまでの内閣府の取組につきまして高市大臣に本当に御礼をまず申し上げてから質疑をさせていただきたいと思いますけれども、まずは質疑以降のこれまでの経緯と現在の進捗状況についてお伺いしたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 令和三年五月、もう約二年前になりますが、この参議院決算委員会におきまして、がん医療におけるラジオアイソトープを用いた治療、検査の必要性については、秋野委員、それから三浦委員から御質疑をいただいたと承知しております。  この質疑におけるがん医療の向上とラジオアイソトープの国産化、国内需給を含む医療提供体制整備の御指摘も踏まえまして、政府としては、同年六月に閣議決定された成長戦略フォローアップに試験研究炉等を使用したラジオアイソトープの製造に取り組む旨を記載しました。  また、同年十一月、原子力委員会に医療用等ラジオアイソトープ製造・利用専門部会を設置して、医療用ラジオアイソトープの有識者に御議論いただくとともに、関係省庁にもオブザーバーとして参画いただいております。  令和四年五月には、原子力委員会において、医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランを決定しました。このアクションプランに基づきまして、毎年進捗状況をフォローアップしております。今年度も原子力委員会でフォローアップを、ちょうどあした、五月二十八日から開始する予定でございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 あしたからということで、今日大変いい時期に質疑ができることをうれしく思っているところであります。  資料一を見ていただきますと、このラジオアイソトープでありますけれども、いい意味で申し上げますけれども、左から、原料の調達があって、その横に照射施設とあります。すなわち、「常陽」又はJRR3での取組は極めて順調に進んでおりまして、一見すると残りのところがちょっと遅れているように見えないわけではないということでありまして、その意味で、フォローアップの取組、非常に重要な時期に差しかかってきておると思います。  内閣府としてのリーダーシップを明確化してもらいたい、改めて高市大臣にお伺いしたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 先ほど、委員の御質問は三年前でございました。大変失礼をいたしました。  原子力委員会が決定したこの医療用等ラジオアイソトープに関するアクションプランには、その実効性確保に向けて、内閣府が全体を取りまとめ、各省と連携しながら先頭に立って進めていく旨が記載されております。  昨年に一回目のフォローアップを行ったんですが、ヒアリング対象は日本原子力研究開発機構や大学等研究機関など、主にラジオアイソトープの製造側でございました。内閣府としては、これまでの取組で製造側との議論は深まってきているものの、需要側である医療側との結び付きが弱かったという認識もございます。二回目となる今年のフォローアップでは、初めて、厚生労働省、国立がん研究センター、放射性医薬品協会等の医療側からヒアリングを行う予定としております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  資料一の左上を見ていただきますと、原料の調達で、ラジウムの原料調達、ラジウムがないと、原料がないとなかなか進まないということであります。このラジウムの確保、大変重要かと思いますが、改めて高市大臣にお伺いしたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) アクチニウム225につきましては、原料であるラジウム226の確保が重要でございます。  アクチニウム225の転移がんが寛解したことを示唆する報告を受けまして、先ほど委員もおっしゃっていただきましたが、世界的なラジウム226の獲得競争が進んでいると聞いております。ラジウム226につきましては、原子力委員会のアクションプランでは日本原子力研究開発機構が主体となって確保する旨記載されているのですが、商用化に際してはそれで十分なのかという指摘もございます。  私といたしましても、この医療用ラジオアイソトープの利用に支障がないように必要な量のラジウム226の確保は重要だと認識しております。これは資源確保の観点もございますので、経済産業省と連携をしてまいります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  まさに、今日、齋藤大臣、お運びいただきまして本当にありがとうございます。今もう世界争奪戦という状況でありまして、これが確保できないとほかの整備も含めてもう全部無駄になってしまう、必要な医療も提供できないということであります。今、高市大臣からも御答弁いただきましたけれども、具体的な総需要量出てきたならば即座に確保できる体制をお願いしたいと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) ラジウムの確保につきましては、二〇二二年五月に策定された医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランにおいて、アクチニウムの原料として、将来的な需要の拡大に対応するために、原子力機構を中心として更なる確保方策を検討するということとされておりまして、現在、原子力機構が国内外の保有箇所、保有量の把握を行っているものと承知しています。  あわせて、今後、高速実験炉「常陽」で令和八年度中にラジウムからアクチニウムを製造するための製造実証実験を計画をしていると承知をしておりまして、こうした取組によって商業利用への道筋や必要なラジウム量が見えてくるものと認識をしています。  今後、原子力機構の取組などを通じて具体的な需要量の見通しが示される際には、内閣府や文部科学省、厚生労働省といった関係府省とともに対応を検討し、必要量の供給確保に努めてまいりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。  資料一、今度右側見ていただきますと、繰り返しですが、照射施設の取組、非常にうまくいっているところであります。そうなりますと、創薬ができるかということでありまして、この医療現場との連携なども必要になってきます。  大変残念でありましたことは、令和五年には、内閣府におきましてモリブデンのサプライチェーンの調査が国立がんセンターが本当に活躍をしてくれて取りまとまったところ、取りまとめ中だと聞いておりますけれども、令和六年には、今度、アクチニウムのサプライチェーンの調査、残念ながら、これ、国立がんセンターが入札しなかったと聞いておりまして、これでは進まないということで、そして、ラジオアイソトープ協会という代わりがないところがぶら下がっていたものですから、ここも関われなくなってしまったということで、遅れるということを懸念をしております。  国立がんセンターが入札しなかった理由、お伺いしたいと思います。

森光敬子厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(森光敬子君) お答えさせていただきます。  御指摘の事業は、内閣府が令和六年の一月に事業者の公募を行い、その結果に基づき事業者との契約が既になされているものと承知をしております。  当該事業の公募に対しまして、国立がん研究センターは複数法人による共同提案による参加を予定をしておりましたけれども、センター内での体制が十分でなく、その後、法人間での調整が難航したため入札要件を満たすことができず辞退したと聞いております。  適切な時期に調査に参加できなかった、このことについては遺憾でありまして、アクションプランを進める上で国立がん研究センターが担うべき役割を十分に果たしていただけるよう、今後は必要な体制を整備して進めていきたいというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 是非よろしくお願いをしたいと思います。確かに、厚労省、医政、健康、医薬、保険、そして独法、官房、多岐にわたる取組でありまして、なかなか難しかったところもあるかもしれませんけれども、省内の体制を整理して、司令塔機能を持って内閣府と強靱な連携推進を図っていただきたいと考えますが、改めて御答弁お願いします。

森光敬子厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官

○政府参考人(森光敬子君) まず、原子力委員会により策定されました医療用等ラジオアイソトープの製造・利用促進アクションプランにおきまして、研究の推進等に関する厚生労働省の支援が記載されているなど、その推進に重要な役割を果たす立場であると認識をまずしております。  また、非臨床試験、それから臨床試験の実施に当たりましては、放射性同位元素等の規制に関する法律に基づく管理区域内での試験体制、製造体制が必要でありまして、我が国では管理区域内でのGLPレベルでの非臨床試験が可能な施設が不足する状況にあります。このため、厚生労働省が所管します国立がん研究センターにおいて医療用ラジオアイソトープの研究開発や治験に関する役割を担うことが期待されていると認識しております。  厚生労働省といたしましては、がん医療の推進とその質の向上において、国立がん研究センターの研究開発を後押ししていく責任があると考えております。内閣府とも連携を図るとともに、省内の関係部局や国立がん研究センターと十分な協議を行いまして、しっかりアクションプランの推進に責任を持って取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 出口でありますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  あわせて、あわせて、齋藤大臣、もう一回御質問させていただきますけれども、これに当たっては、知財の管理、それからインテグレーション化を早急に進める必要があるかと思います。この点について後押しを賜りたいと思いますが、御見解、お伺いをしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 放射性医薬品に限らず、一般論として、産業化、実用化の観点での知財管理は重要であります。また、経済安全保障の観点から、医薬品を始めとする国民の生命や安全に関わる物品の確保、サプライチェーンの管理、これまた重要であります。  経済産業省としても、AMEDを通じて医薬品の基盤となる技術の開発支援を行っておりまして、例えばがん細胞に係る放射性医薬品について支援を現に実施をしているところであります。放射性医薬品の普及に向けては、医薬品産業を所管する厚生労働省と緊密に連携をして、製造業の取組事例の提供などを含めまして適切に取り組んでまいりたいと考えています。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  財務省にお伺いをしたいと思いますけれども、こうやって各省において進んでいけば、やむを得ないことだと思いますけれども、取組にばらつきが見られている状況だろうと思います。結果として全体の進捗が遅れるような状況はワイズスペンディングの観点から問題ではないかと考えますが、財務省の見解、矢倉副大臣にお伺いしたいと思います。

矢倉克夫公明党財務副大臣

○副大臣(矢倉克夫君) 秋野議員におかれては、前財務副大臣としてワイズスペンディングヘの深い御理解、感謝を申し上げたいと思います。  一般論としてでございますけれども、委員御指摘のとおり、複数の省庁で連携して取り組むべき政策に関して省庁ごとの取組の進捗に差が生じた結果として全体の進捗が遅れてしまうといった事態は、これワイズスペンディングの観点からも問題であり、避けるべきと考えております。  医療用等ラジオアイソトープの製造、利用に当たっては、今の質疑にもありますとおり、多くの関係省庁がアクションプランに基づいて取り組んでいると承知をしておりますが、進捗によりまして更に多くの関係者が関わり、その上で整合性を持って効率的に進めるためにも、フォローアップ等によるアクションプランの不断の見直しも必要と考えております。  財務省としても、医療用等ラジオアイソトープの製造、利用促進等を着実に進めていくため、御指摘も踏まえ、アクションプランの進捗に資するように関係省庁とよく議論、検討を行い、予算編成に適切に生かしてまいりたいと考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。  それでは、モリブデン、アクチニウムの各論についてお伺いをしたいと思いますけど、今日、資料十五ページに、アクションプラン、赤で囲っております。アクションプランにおいては、二〇二七年度末までに国内必要量の三割を確保するとしておりますけれども、現状の見込みについてお伺いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  内閣府で実施をした調査によると、現在、日本原子力研究開発機構のJRR3でラジオアイソトープ製造に関する複数の照射方法について研究開発が進んでいるところです。仮に、短い期間での取り出しが可能であるが、一回当たりの取り出し量が少ない水力照射の方法を採用した場合には、民間の加速器による製造を含めても、一定量は確保できるが、国内の必要量の三割を達成するのはなかなか容易ではない側面もあると認識しているところです。

秋野公造公明党

○秋野公造君 それでも国産化が進むということはすばらしいことだと受け止めておりますけれども、先ほど令和五年度の委託事業についてお伺いをしましたけれども、この中で、あえて申し上げるならば、もうかるのかもうからないのか、利害の得失についての言及、よく見えないところであります。  これはやっぱり示しておくべきではなかったか、こう思いますが、これからやってもらいたいという意味も含め、御答弁お願いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  御指摘の委託調査は、医療用のラジオアイソトープに関する国内外の供給側と需要側との間をつなぐ必要な機能を調べることを目的として実施したものです。本調査では、重要ラジオアイソトープの製造、利用に関する様々な課題を抽出しております。御指摘の商業的な視点については、一部コスト試算をした部分はありますが、全体像を把握するにはまだ調査を続けなくてはならない部分があると認識をしている次第です。  内閣府としては、本年度以降、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定でありますが、その際、御指摘の商業的な視点も考慮してまいりたく存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 先ほどのがんセンターの話もございます。本年度以降ではなく、本年度中にやっていただきたいと思いますが、改めて御見解お伺いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  今年度始めたいと、今年度実施をしたいと思っております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思いますが、令和六年度、先ほどがんセンターが参加できなかったとありましたけれども、がんセンターもRI協会も、これ、なくてはならない存在で、出口の結論が出せなくなるかと思います。  必要なプレーヤーは参画させていただきたいと思いますが、そういった取組についてのお考え、お伺いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  医療用ラジオアイソトープの製造、利用を実装するには、委員御指摘の国立がん研究センターなどの医療機関などとしっかり連携することが必要であると認識をしております。  令和六年度及びそれ以降の内閣府が実施する予定の委託事業の執行に当たっては、必要な者が参加をし、委託事業の目標を達成できるようにしてまいりたく存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 次に、こうやってがんセンターの参画も見えてきますと、いわゆる製薬化に向けて国から企業へ声掛けを行いまして、承認申請の後押しを行うべきではないかと思います。  問題があるなら解決しなくてはなりません。何か把握しているのであれば、そのことも含めて御答弁をお願いします。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  医薬品の品質、有効性及び安全性については、承認申請の資料に基づき確認することとなりますけれども、開発中の段階であっても、事業者からの相談に応じ、PMDAにおいて必要な確認、そして助言等を行っているところでございます。  現在、国内においては、海外産のモリブデン99を親核種とするテクネチウム99mを利用した製剤について、日本メジフィジックス株式会社とPDRファーマ株式会社の二社が製造、販売の承認を受けているというふうに承知をしてございます。これらの二社からは、国産化したモリブデン99を原料とした製剤の開発に当たって、現時点で薬事規制上の懸念はないというふうに伺ってございます。  厚生労働省といたしましても、モリブデン99の国産化の推進に資する取組を各省庁と連携しながら行う必要があると考えてございまして、薬事申請がなされた場合に速やかに審査を行って円滑な承認を行えるよう、あらかじめ企業から開発状況に関する情報共有をいただくための声掛けを行うとともに、企業から相談、申請があった場合には適切かつ迅速に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よろしくお願いします。  こうやって見ると、アクションプランの中には省庁名しか書いていないんですけれども、先ほど申し上げたように、独法であるがんセンターでありますとかRI協会といったいろんなプレーヤーが必要な時期に来ております。  アクションプランの改定について、次の改定の際には、独法とかRI協会とか、そういった必要なプレーヤーをしっかり明記をしていただきたい、このように考えますが、御見解お伺いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  御指摘のとおり、アクションプランの取組の進捗に伴い様々な責任主体をより明確にする必要が出てくると認識しております。  アクションプランの実効性を確保するため、今後アクションプランを改正する際には、プレーヤーをより明確にすることも含め、原子力委員会において検討していきたく存じます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 これを、その製薬化に向けて、資料一には陸上輸送といって矢印を示しております。  容器を開発しませんと運べないといったような問題も出てきます。あわせて、コンソーシアムも構築する必要があります。その二つの状況について御答弁お願いしたいと思います。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) お答えいたします。  内閣府では、本年度以降、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定でありますけれども、医療用ラジオアイソトープの輸送容器や需要側と供給側をつなぐコンソーシアムの在り方についての検討も調査内容の一部としてすることを予定を、想定をしております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 本年度以降ではなく本年度でお願いをしたいと思いますが、大丈夫でしょうか。

徳増伸二内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(徳増伸二君) 本年度行っていきます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 盛山大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、モリブデンをJRR3を稼働させて作る、アクチニウムについては「常陽」を使って作るということでありますけれども、「常陽」で本来アクチニウムとモリブデン両方を作れるはずでありまして、途中で取り出すことができないという課題があるから、今それはできないということで二つの炉を使って動かすということになろうかと思います。  更なる国産化を進めるときに、また二つの炉を使って作るのかということに私はならないんじゃないかと思っておりまして、その意味では、アクチニウムも作る、モリブデンも作る、両方作るような新造炉、これ検討し始めてもできるまでやっぱり十年ぐらい掛かるということを考えると、そういった検討はしっかり行っていただきたいと思いますけれども、御見解お伺いをしたいと思います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 文部科学省としましては、二〇二二年五月の内閣府原子力委員会のアクションプランを踏まえ、原子力機構においてJRR3を利用したモリブデン99の製造に係る照射試験等を進めるとともに、「常陽」を活用したアクチニウム225の製造実証に向け、再稼働に向けた準備を進めております。  特に、アクチニウムにつきましては、二〇二六年度の製造実証を確実に行うため、原子力機構において「常陽」の安全対策向上を最優先の課題の一つとして進めております。医療用ラジオアイソトープの実証研究が確実に行われるよう取り組んでまいります。  これら既存の原子炉での製造実証に加えて、昨二〇二三年三月の有識者会議の提言におきましては、モリブデンやアクチニウムといった医療用ラジオアイソトープの製造等の多様なニーズへの対応が可能な新たな高速中性子照射炉の必要性について指摘がなされております。  文部科学省としては、引き続き、既存炉の活用を最大限進めるとともに、新しい炉についても更に審議会等において研究を進めて、検討を進めていく所存です。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。  アクチニウムについてお伺いをしたいと思いますけど、資料の七ページ、八ページ目に紫色で⑧として、規制委の審査についてかつて御答弁をいただきました、「常陽」の再稼働へ必要な手続の進捗、「常陽」のRI製造機能追加へ原子炉設置変更許可への審査、この状況とその審査の効率化についての取組についてお伺いしたいと思います。

金城慎司原子力規制委員会原子力規制庁長官官房審議官

○政府参考人(金城慎司君) お答え申し上げます。  今三つぐらい質問があったかと思います。  まず一つ目でありますけれども、高速実験炉原子炉施設「常陽」の再稼働への必要な手続としまして、新規制基準適合のための設置変更許可を昨年、令和五年七月二十六日に行いました。この新規制基準適合のためには、先ほどの許可といったものは基本設計を見るんですけれども、次に詳細設計を見るという段階に入ってきまして、設計及び工事計画に係る今審査を行っておりますけれども、今事業者は二分割で申請を計画しておりまして、その一分割目の申請につきましては今年一月十九日に認可しました。なお、二分割目はまだ申請されていない状況であります。  その他、この「常陽」の再稼働に向けてですけれども、その詳細設計に関する確認が終わりましたら、今度はこの新規制基準適合のための保安のための措置を見る保安規定の変更の認可で、及びその状況も踏まえまして、原子力規制検査によって使用前事業者検査の確認といった手続が必要になります。  これが一つ目の「常陽」の再稼働に向けた手続になりますけれども、二つ目に御質問いただきました、この「常陽」におきまして、放射性同位元素の生産その他研究開発に使用するための手続ですね、その設置変更許可申請が今年二月七日になされまして、現在審査を進めているところでございます。審査会合は三月十九日、四月二十二日に続きまして、実は本日、今まさに審査会合を実施しているところでございまして、私もこの後すぐまたそこに戻りますけれども、核燃料物質の取扱い設備、照射したものを取り扱う設備ですけれども、そういったものの基準適合性などについて審査を今行っているまさに最中であります。  これまでの審査会合においてJAEAから説明を受けているところでは、RIの製造のためには、この「常陽」の設置変更許可のほかにも、その「常陽」で照射するためのRI生産用の実験装置を組み立てたり、あとは、その照射した後、RI生産用実験装置を解体してそこからRIを取り出すといったようなやはり手続が必要になってきますけれども、そちらについては、照射燃料集合体試験施設、フューエルズ・モニタリング・ファシリティー、略してFMFと申しますけれども、この原子炉に、この施設に関しまして、原子炉等規制法に基づく核燃料物質使用施設の使用の変更許可が必要であると聞いておりますけれども、まだこれに関する申請はなされておりません。  その他、このRI施設に関しまして、原子炉等規制法上の手続としましては、まずその「常陽」においてですけれども、RI生産用の実験装置等の製作に係る設計及び工事計画、先ほど申しました詳細設計に関する認可手続や、あとはそのRI生産用実験装置の取扱いに係る保安規定の変更認可といった手続、最後、原子力規制検査による使用前事業者検査の確認といったことが必要になりますし、あとは、先ほど申しましたFMFにおきましては、RI生産用実験装置の組立て等の取扱いに関する保安規定の変更認可及び原子力規制検査による使用前検査の確認といったものが必要になるというふうに考えられます。その他、放射性同位元素等規制法と原子炉等規制法のほかに我々そういう規制法も持っていますので、そこにおいても、製造する放射性同位元素の核種、数量等に応じた許可が必要となります。  その上で、最後、先生の方からも、そういった審査プロセスの改善、「常陽」に関してですけれども、つきましては、これまでも、審査において確認すべき各審査状況を複数の審査官が確認することによって一部の審査官が異動しても対応が変わらないようにやってきておりますし、審査会合におきましては、論点を整理して申請者と共通の理解を得て、申請者の方から審査項目ごとにその資料提出の状況とか想定のスケジュールの提示を求めるなど取組を行って、審査の手戻り、これがありますと審査が時間掛かりますので、そういったものが生じないよう努めているところであります。  いずれにしましても、審査を着実に進めていくためには規制側と事業者側の双方の努力が必要であると認識しておりますので、引き続き、安全の確保を最優先に審査のプロセスの改善を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 たくさん御答弁いただきましたけど、これで全てと考えてよろしいか、確認したいと思います。

金城慎司原子力規制委員会原子力規制庁長官官房審議官

○政府参考人(金城慎司君) 今御答弁申し上げた内容ですね、こちらの方、これまで我々、審査会合とか等でも説明を受けてきておりまして、それを踏まえて、原子炉等規制法及び放射性同位元素等規制法の手続としては先ほど申し上げたものが必要であるというふうに考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 盛山大臣にお伺いしたいと思いますけど、先ほど齋藤大臣にラジウム確保について御答弁お願いをしました。  原子力機構、JAEAが行う製造実証に向けたラジウムの確保について、状況、お伺いしたいと思います。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) アクチニウム225の原料となるラジウム226の確保につきましては、内閣府原子力委員会のアクションプランにおいて、国際的な供給ネットワークとの接続も含め、将来的な需要の拡大に対応するために、原子力機構を中心として、更なる確保方策を検討することとされております。  原子力機構は、「常陽」を運転再開させた後にアクチニウムの製造実証を開始し、順次規模を拡大する計画です。原料となるラジウムについては、製造実証に向けて百ミリキュリー程度を機構内で確保できているとの報告を受けております。  文部科学省としては、引き続き、原子力機構と連携し、向こう十年程度の研究開発に必要となるラジウムの確保に努めるとともに、更なる需要の拡大に向けた将来のラジウムの確保に向けて、内閣府等の関係省庁と連携協力して検討を進めてまいります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ちょっと質問が残ってしまいました。続きは三浦議員に譲りたいと思います。  ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  秋野議員に引き続いてのラジオアイソトープの質問に入る前に、給付金の進捗、定額減税とデフレ脱却について質問させていただきます。  定額減税が六月から開始します。総理も集中的な広報により国民への発信を強めると述べられておりますが、私から、定額減税と併せて進められてきた給付金の進捗、これも含めて政府に確認いたしたいと思います。  今般の定額減税及び給付金は物価高対応として行われます。特に給付金は、住民税非課税世帯の方のみならず、住民税均等割のみ課税世帯といった、これまで必ずしも注目されてこなかった方も対象としているほか、定額減税し切れない方への対応にもなっております。低所得世帯と同様、物価高に苦しむ中間所得世帯とも言える方々への配慮は非常に重要であります。  公明党は、昨年の臨時国会で政府に対し、こうした方々に対し可能な限り迅速に給付金を届けてほしいと求めまして、あわせて、給付の実務を担う自治体の事務負担が過大にならないよう配慮すべきだと主張してまいりました。  今回の各種給付金の制度設計を御担当されました新藤大臣に、公明党が訴えてきた迅速な給付と自治体の負担軽減がどの程度実現したのか、実際の進捗状況、また大臣が力を入れられたデジタル活用も踏まえて答弁をいただきたいと思います。その上で、いよいよ始まる定額減税が政府が目指すデフレ脱却に向けてなぜ重要なのか、大臣、分かりやすくお答えをいただきたいと思います。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 御質問ありがとうございます。  今委員が御主張されましたように、私は、この定額減税に先立って実施した給付金については、三つのコンセプトを出しました。簡素、迅速、そして適切、この三つの観点のバランス、これをどう取るかということで、この給付金チームがございましたから、その皆さんといろいろ考えながらやってきたわけであります。  まず、この最も早く支援すべきとして取り組んだ住民税非課税世帯への給付、これは補正予算の成立後、二月までで対象の九割に給付いたしました。そして、今現在、ほぼもうそれは支給が終わっています。  それから、この非課税世帯よりも少し収入が高い住民税の均等割のみ課税世帯、この給付でございますが、これは政府としてこれまでこうした世帯に着目した支給ってやってきておりませんでしたから初めての給付金でありますけれども、加えて、これに一人当たり五万円の子供加算を実施いたしました。これらについては、年度内に六割、四月末までに八割から九割の市区町村で給付が開始されています。特に、公明党が、ずっと先生も主張されて、また御意見をいただきました卒業や入学の時期にお子さんのいる世帯に届けようと、これとても重要な御指摘だったと思いますが、そのとおりにお届けできたんではないかなというふうに思っています。  次に、今度は、定額減税し切れないと見込まれる方への給付、これが来月からいよいよ定額減税始まるわけでありますけれども、この定額減税し切れないと見込まれる方々、要するに四万円以下の方々に対しては調整給付という形でこれもやっていこうと考えています。  この調整給付も、減税額の実績を待って確定するとなると、来年にならないとそれが給付できないんです。ですから、そうではなくて、国会の御議論も踏まえまして、また、迅速性というものを考えて、この令和六年中に入手可能な情報、すなわち昨年の課税所得、これを見込みとしてこの給付額を算定することで、この夏以降に前倒しでこの給付をするということになったわけであります。  それから、自治体の負担をできる限り軽減するということで、基本的に税の世界ですから一人一人全員の計算をするかということになります。でも、この趣旨は、この可処分所得を上げるということが重要な趣旨でございますので、そこは支給を一万円単位という形にしまして、迅速に対象者にその給付を届けていくという工夫をしたわけでございます。  それから、デジタルの積極活用によって自治体の負担をできる限り簡便にする。それから、今後のそういった支給に対しても応用展開できるようなもの、これを考えたわけでございまして、まず調整給付のための算定ツールということで、個人住民税の所得金額や控除等の情報、これを用いて給付額を簡易に一括算定できる調整給付のための算定ツール、これ、デジ庁が、国の方で開発しました。今、千七百四十一自治体中の千五百自治体がこれを活用して、素早く給付ができるようになっています。  それから、ファストパスというのをつくろうということで、この給付支援サービスというもの、これ、申請から振り込みまでをフルデジタルでやる、こういう仕組みをこれも国が開発いたしまして、自治体側のシステムは改修は不要でございます。それから、この導入経費も国が支援するということで、申請から振り込みまでが約、まあ最速で三日から四日でできる、こういう仕組みをつくりました。これも今既に百を超える自治体から正式な利用の申込みが来ております。  それから、ちょっと済みません、いろいろ時間いただいちゃって恐縮なんですけれども、このファストパスに加えてスーパーファストということで、そもそものこの郵送の、申請をしてくださいという郵送期間に二週間掛かっちゃうんです。これをカットする、そういうためのスーパーファストというものも取組を入れまして、最も先進的な岡山県総社市では、これを三週間程度、給付を短縮することができました。  こういったことをやったのでございますが、最も全般的な効果を出してこの事務の手続簡素にできましたのは、特定公的給付の包括指定というのをやりました。これは、今までは自治体単位でそれぞれ特定給付をしてください、させてくださいという申請をして許可を得てやるものを、一括してみなし給付で、全国の自治体をこの包括指定をいたしまして、これであらかじめ必要な情報を関係機関から入手しやすくなったと、これをしたわけでございます。こうした様々な工夫をしながら、この所得の厳しい層の皆さんにはまず給付金を出す。  それから、このいよいよ定額給付については、ここで春闘の結果はすばらしいものになりました。しかし、これはまだこの実際に給料に反映されるのには来月から七月、八月まで掛かるんです。ですから、それまでの間に、ボーナス月にこの可処分所得を上げるという意味で、このタイミングで給付、この減税をすると。それによって、皆さんに、まずは所得が一定程度そこで可処分所得が上がるということと、将来の賃上げに備えた、そういう、まあ予見性を高めてそれを消費に安心して回してもらえるようにしようと、こういうことで取り組んでいるところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 次に、調整給付について。  物価上昇への対応という観点も踏まえ、定額減税の実績の確定を待たず、今御答弁ありましたけれども、本年夏頃に、前年所得の情報を活用し、そして前倒しして給付することとして、住民税非課税世帯への七万円給付、また、住民税均等割のみ課税世帯への十万円給付、また、子供一人当たり五万円加算に引き続いて一連の給付は順次迅速に進むということ、これは評価したいと思います。  ただ、こうした対応を行う中で、例えば令和六年に収入が減少して元々の見込みよりも減税できた額が少なかった場合は、結果として一人四万円の支援が得られないことが考えられます。また、例外的なケースでありますけれども、自分自身も税金が発生しないゆえ減税などの対象とはならずに、一方で、制度上、収入が一定以上ある、そして、あるいは専従、事業専従者であることによって、誰か家族の扶養親族として扱われず、他の給付金も支給されていないといった場合も考えられます。  政府は、来年三月に実際の減税実績が明らかになってから不足分を給付するとの方針を示しており、まさに現在進めている給付による迅速性とこうしたケースへの適切な対応、これらを両立していく必要があります。  現在の検討状況、そして、今後についてお答えいただきたいと思います。

坂本基内閣官房令和5年経済対策物価高対応支援、令和4年物価・賃金・生活総合対策世帯給付金及び令和3年経済対策世帯給付金等事業企画室次長

○政府参考人(坂本基君) お答え申し上げます。  御指摘の調整給付につきましては、来月以降、減税し切れないと見込まれるおおむねの額を給付してまいりますとともに、当初の見込みと異なるなど減税や給付が十分でない場合には、来年、減税額が確定したところで不足分を給付するということとしてございます。  政府といたしましては、減税し切れないと見込まれる額の給付、これをできるだけ迅速に進めていきますとともに、不足分の給付について、先生御指摘のような場合、すなわち今年の収入が減少してしまったというふうな場合、あるいは、制度上、本人としての定額減税も受けられず、扶養親族としての定額減税の対象ともならないような場合などに適切に対応することができるよう、来年に向けて準備を進めてまいりたいと考えてございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 基礎自治体ともよく連携取っていただいて、迅速に対応していただきたいと思います。  医療用ラジオアイソトープの国産化について伺いたいと思います。  世界各国でがん対策に用いる医療用RIの研究開発、創薬に必要な体制整備が急激かつ加速度的に進み、競争が激化をしております。国民の生命と生活を守るため、がん検診、治療に用いるRIの国産化は不可欠であります。内閣府の医療用RI国産化へのアクションプランに基づき、実用化へ総力を挙げるべきであります。  その上で、従前の輸入原料で製造したRI製剤と国産RIで製造した製剤とで製品また効果が変わらずとも、原料の違い等のこれまでにない変化が生じます。厚生労働省は、薬品データを評価する待ちの態勢から、先手を打って積極的に情報を把握し、医療用RI製剤の国産化、国内需要の創出が図られるように、省内各部署、そして連携取るとともに、内閣府ともよく連携取って進んでいただきたいと思いますけれども、武見大臣に伺いたいと思います。  その前に、新藤大臣におかれましては、質問はこれで終わりですので、御配慮いただければと思います。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 新藤大臣、それでは、御退出どうぞ。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この医療用のラジオアイソトープ、安定供給が図られることは、がん対策などの観点からも極めて重要であると認識をしております。  委員御指摘の国産化に向けた研究開発や創薬の推進については、厚生労働省としても、この医薬品の品質、有効性及び安全性について、開発中の段階であってもその事業者からの相談に応じてPMDAにおいて必要な確認、助言は行っておりますが、さらに、患者が医療用のラジオアイソトープを含む適切な放射線治療を受けられるように、この医療機関の連携体制の整備の取組なども推進しておるところであります。  がん研究十か年計画においてこの放射線治療の研究開発の推進を行っておりますが、このラジオアイソトープの国産化については、原子力委員会においても国内製造に資する研究開発の推進が行われているものと承知をしております。  厚生労働省としては、引き続き、省内の連携はもとより、関係省庁としっかり連携を取りながら、この国産化の推進に資する取組をしっかりと進めていきたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 御明言いただきました。  その上で、がん治療へ活用する医療用ラジオアイソトープ製剤は、細胞を標的とする化合物、すなわちリガンドとRIを結合して治療薬といたします。RIを標的アイソトープ治療として活用できるのは、がん細胞に到達できるリガンドがあってこそであります。リガンド探し、獲得が創薬のキーテクノロジーとなります。  我が国は、これまで抗がん剤開発などでリガンドの研究開発が多数行われ、活用の可能性、可否、これ、官民を問わず多数のリガンドデータを保有しているものと推測されます。  我が国は、がんで亡くなられる方の約半分が検診を推奨している五種類のがんによるものであります。一方で、検診を推奨していないそれ以外のがんで亡くなられる方も実は約半分おられます。  特に、発見、生存が厳しい膵臓がん等の発見、治療薬としての医療用RIが活用できれば、国民の皆様の希望そのものになります。がん対策には多様なリガンドの確保が必要です。今後、リバースエンジニアリングも含めてリガンドの情報集約を図り、AI等を活用してデータマッチングすれば、医療用RI製剤の創薬促進、世界を取ることも期待することができます。  リガンドについて、我が国の情報を集約する機能を構築すること、そして探索を国主導で行うべきでありますが、浜地厚生労働副大臣、是非取り組んでいただきたいと思います。

浜地雅一公明党厚生労働副大臣

○副大臣(浜地雅一君) お答えいたします。  三浦議員御指摘のように、この医療用RIにおいてこのリガンドの開発、大変重要であるというふうに厚生労働省としても認識をしております。特に、今後の創薬力強化が急務とされる我が国においては、このリガンドの国産化というものも大変重要であるというふうに思っております。  そこで、現在、厚生労働省としましては、AMEDを通じて企業やアカデミアからの研究データを集約をしております。そして、その集約したデータをAIが医療品の構造となるものを研究者に提案をする創薬AIプラットフォームというものを構築をし、支援をさせていただいております。  今後は、この創薬AIプラットフォームを活用しまして、リガンドに関する研究データにつきましても、企業から同意を得つつ情報を集約をしまして、しっかりとしたこの支援につなげてまいりたいと、そのように思っております。  以上でございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 御明言をいただいて本当にありがとうございます。是非我々も後押しをしていきたいというふうに思います。  本年は来年から五年間の第三期健康・医療戦略の策定の年に当たり、検討が開始されたと承知をしております。また、第四期がん対策推進基本計画に即した第五次がん研究十か年戦略も規定されております。  我が国のがん対策推進、セラノティクス推進にも期待が大きい医療用RIの国産化は、経済安全保障上も重要な位置付けとなります。医療用RIの国産化に必要なアセット、原料、創薬プロセス、人材等、包含的に体制を整え、がん治療の最前線での活用、また海外輸出も標榜して、一貫性を持った体制を整える戦略が必要であります。国家戦略としての位置付けがあってこそ、実証から実装へとつながります。  健康・医療戦略の中に、またがん研究十か年戦略を具体化する際に、経済安全保障の観点も踏まえ、医療用RIの位置付けを明確にしていただきたいと思います。また、リガンド開発こそ国が戦略的に推進すべきであり、先ほども浜地副大臣からも答弁ありました、我が国の戦略に位置付けて昇華させていただきたいと思いますが、高市大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 現行の健康・医療戦略におきましては、がんに関して個別化治療に資する診断薬、治療薬の開発を推進することとしておりますので、医療用ラジオアイソトープやリガンドもこれに含まれます。現在、第三期健康・医療戦略や医療分野研究開発推進計画について検討しているところでございますので、医療用ラジオアイソトープやリガンドの位置付けについても前向きに検討を進めてまいります。  また、がん研究十か年戦略につきましては、今後推進すべきがんの診断、治療に関する研究の中で、患者に優しい治療法の一つとして標的アイソトープ治療を含む核医学治療や重粒子線治療などの高度な放射線療法の開発に関する研究の推進を行うこととしておりますので、引き続きここはしっかりと取り組んでまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 しっかりと支えていきたいと思います。  医療用RI製剤の社会実装には、創薬メーカーとそのコミュニケーションというのはとても重要であり、欠かすことはできません。リガンドの開発、創薬においてもメーカーの力が必須です。単にメーカーの実勢を聞くだけではなくて、戦略として方向性を明確化し、強力に推進し、研究開発が促進されるような環境の構築こそ国が取り組むべき責務であると思います。  武見大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この医療用ラジオアイソトープの社会実装に向けて、企業と必要なコミュニケーションを取るということは重要であって、例えば、薬事規制上の懸念がないかといった点、密にコミュニケーションを図っているところでございます。また、医療用のラジオアイソトープを含めて、国内において研究開発が進むような環境を整備するために、例えば、AMEDの研究費等による開発の推進であるとか、あるいは臨床研究中核病院でございます国立がん研究センターにおける治験環境の整備などを行っております。  厚生労働省といたしましては、この医療用ラジオアイソトープの研究開発の促進は重要と考えておりまして、企業との必要なコミュニケーションを実施しつつ、引き続き、関係省庁と連携をしっかりと取りながら、戦略的にこの開発環境の整備に取り組んでいきたいと思っております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 国立がんセンター、とても重要な位置付けだと思いますので、整備も含めて取り組んでいただきたいと思います。  今出ましたAMED、この体制について質問したいと思います。  AMEDの縦割り打破について、関係のある事業間連携が図られるよう全体のスキームを早急に構築することを四月一日の本委員会で大臣に、高市大臣に質問させていただきました。  がん対策を取っても、資金、研究テーマについて文科省分と厚労省分で重なりもあると承知しております。AMED内での整理とつなぎ、社会実装への選択と集中こそ予算投入への価値が見出すことができると思います。医療用RIこそ今回の体制構築に適した事業であり、スピード感を持って実用化につなげていくことに通じると思います。  前回の質疑からこれまでの検討状況と方向性を伺いたいと思いますが、高市大臣、是非AMEDの改革を行っていただきたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 三浦委員御指摘のとおり、医療用のラジオアイソトープを含めて、医薬品を国民の皆様に迅速に届けるためには、やはりAMEDの事業間連携、非常に重要でございます。前回御指摘をいただきまして、現在は第三期健康・医療戦略や医療分野研究開発推進計画策定に向けた検討を行っているところでございますが、その御指摘の重要性はしっかりと踏まえていくべきだと考えております。  AMEDの事業間連携につきましては、創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議の中間とりまとめにございますとおり、基礎・応用研究の段階から創薬という開発目的を見据えたプロジェクトを推進するために重要な課題だと考えておりますので、御指摘を踏まえながらしっかりと検討を行ってまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非お願いしたいと思います。  医療用RIの製造炉の確保について質問いたします。  医療用RI製造、特にアクチニウム製造に適した高速製造炉が今後安定供給に必要であります。我が国の設計者、エンジニア、研究者、サプライチェーン上にある企業は、高速炉を確保する経験を逸失しているのが現状であります。現下の状況を踏まえれば、アクションプラン、フォローアップ工程表に経済産業省もラインナップされている視点から、高速炉実証炉検証事業と医療用RI製造との関係性について齋藤大臣の見解を伺いたいと思いますが、大臣、今回の医療用RIの国産化に係る高速炉の活用、今後の製造炉構築というのはこれはもう絶好の機会であります。実証炉と並行して取り組むことは国益にかないます。見解を、そして取組を伺いたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 高速炉は、エネルギー政策におきまして、高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減、資源の有効利用といった核燃料サイクルの効果を更に高めるものと考えています。そのため、経済産業省では、二〇二二年十二月の原子力関係閣僚会議で改訂をされました戦略ロードマップに基づき、昨年九月から高速炉の実証炉開発に向けた研究開発と概念設計を進めているところです。  こうしたエネルギー利用の観点から、高速炉の実証炉開発に取り組む過程で得られる人材、技術やサプライチェーンは、医療用RI製造を含む非エネルギー分野にも貢献し得るものと考えています。  また、国内での医療用RIの製造に向けては、原子力委員会が策定した医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランに基づきまして、今後の高速実験炉「常陽」を活用した医療用RIの製造実証の成果などを踏まえ、内閣府を中心に関係府省庁がしっかり連携して取り組むこと、これが重要だと考えています。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 これ推進をしていただきたいというふうに思いますけれども、がん患者さん、また各医療団体の皆様から要望を受けている医療用RI国産化の実現へ、これまで「常陽」の再稼働のために予算を積み上げ、補正予算を確保、そして、これまで文科省が使用できなかったエネルギー特会の活用も切り開いてまいりました。  しかし、医療用RIの製造に死活的に必要なJAEAの予算は厳しい状況にあります。世界は高速炉の開発競争、そして近隣諸国は西側を突き放すほどのスピード感で世界を席巻すべく開発が進展しているのが現状です。  高速中性子場をつくれる「常陽」は、西側諸国唯一の資産でもあります。このアドバンテージを生かしていかなければならないと思います。そのためには、文科省として、予算の再分配、組み上げ方を考えるべきと強く要望したいと思います。  例えば、今後、宇宙戦略の推進に当たり、宇宙放射線の影響への対処というのも欠かせないことでありますから、JAXAやNIMS等と地理的、能力的有効性を再認識して、JAEAを含めて予算を効果的に配分して、能力最大化を図るなどの視点が必要であります。責任を持って取り組んでいただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 日本原子力研究開発機構は、我が国唯一の原子力に関する総合的な研究開発機関であります。「もんじゅ」サイトの新試験研究炉の開発や次世代革新炉の開発に資する技術基盤の整備、そして廃止措置を含むバックエンド対策など、原子力科学技術の推進に重要な役割を担っております。  このため、文部科学省としては、原子力機構の業務の推進に必要な予算額を適切に確保するとともに、原子力機構においても、競争的資金の獲得や民間企業との共同研究の推進などを通じて、財源の多様化に向けた取組を推進してきたところでございます。  また、原子力は、総合科学技術として医療や宇宙、材料など多様な分野への利活用が期待される分野であり、他の関係機関とも連携協力して幅広い研究開発を推進していくことが重要と認識しております。その中でも、特に三浦議員御指摘の高速実験炉「常陽」は、運転再開をすればOECD諸国で運転を行う唯一の高速炉となるだけでなく、医療用RIの製造にも活用できることから、その運転再開に対し大きな期待が持たれております。  こうした観点から、文部科学省としては、原子力機構における取組を含む原子力分野の研究開発等に係る必要な予算の確保に向け、取組に努めてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 このJAEAの技術者も含めて、トータルのアセットとしての位置付け、これを我々も支えていかなきゃいけないと思いますので、大臣、しっかりリーダーシップを発揮していただきたいと思います。  高市大臣に伺います。  戦略ロードマップには、医療用RIについての記述があります。これらに基づいて立体的な取組を加速していただきたいと思います。  現実証段階では「常陽」と加速器の組合せですが、今から長期的展望を立てて更なる先手を、ラジオアイソトープの国産化を図るためには手を打っていかなければいけないことの状況であります。そのためには、ハード、ソフト両面を含めたインフラ整備が不可欠であります。十年後、その先を見据え、戦略的な経済安全保障と捉え、医療用RIの安定供給へ、製造用新型高速炉の確保を図っていただきたいと思います。  今取り組まなければ、設計者の高齢化、実際の建設技術者の未経験が重なり、また、安全審査の技術的経験、機会を失って、総じては技術、経験の逸失になります。「常陽」と同じスペックであれば、照射試験の実績、経験もあります。また、短い期間で建設に結び付いて、創薬メーカーも、連続供給の安定性、供給絶対量の増加につながって、予見可能性を持って積極的に創薬製造主体となっていただけることが期待できます。  是非、大臣、全てかみ合っていきますから、これこそ経済安全保障だと思います。是非推進をしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 医療用ラジオアイソトープのうち、特に「常陽」などの高速炉で大量製造が見込まれるアクチニウム225は、この骨転移が全身に広がった転移性前立腺がんが寛解したことを示唆する報告を契機に注目されておりますので、もう世界中で確保に向けた競争が激化しております。  令和四年五月に原子力委員会で決定された医療用等ラジオアイソトープ製造・利用アクションプランにおきましては、アクチニウム225を重要ラジオアイソトープに位置付け、先ほど文部科学大臣からも答弁ありましたが、我が国がOECD諸国で唯一の実機である高速実験炉「常陽」を用いた大量製造の実証を令和八年度までに実施すること等について明記をしております。  ラジオアイソトープにつきましては、製造から新たな放射性医薬品の製薬までの工程で知財を適切に確保することは、国際社会における我が国の先導性、優位性を意識した新産業の創出を目指すことや、国の産業を守り発展させる観点、ひいては我が国の経済安全保障の観点から重要なことでございます。  「常陽」という我が国の優位性を生かしつつ、我が国からアクチニウム225を用いた新たな医薬品産業を創出するという観点についても、今後の新型高速炉に関する各省庁との議論の際にしっかりと提示をしてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 明確にお答えいただきまして、ありがとうございます。  経産大臣に伺いたいと思います。  高速炉実証炉もありますけれども、やはり製造炉は先手を打てば人材が残っていきます。よく検討していただきたいと思います。製造炉のアセット化を図るために、知財管理、インテグレーション化を早急に図っていただきたいと思います。経済安全保障での具体的な先進事例となります。人材育成の構築ともなります。  経産省として、知見を一番集約していますから、是非プランニングにも参画をしていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 一般論でありますが、原子炉のような高度で複雑度の高い工業製品の製造に当たりましては、個々の技術や知財、人材などを統合することが重要であると認識しています。  過去の高速炉開発を振り返りますと、発電用の原型炉「もんじゅ」では、中核となる事業者を設けず、参加する事業者が横並びでプロジェクトを請け負っていたために、プロジェクト全体の司令塔機能が脆弱となり十分な管理が行えなかった点などが指摘をされています。このような教訓を踏まえまして、エネルギー利用の観点で実施をしております高速炉の実証炉開発事業におきましては、システム設計等の技術面や人材を含むリソースを統括する中核企業というものを選定することで開発を今進めているところであります。  医療用RIを製造することを主目的とする高速炉となれば、これは内閣府や厚生労働省を始め関係機関が連携をして取り組むものと考えますが、経済産業省としても参考となるような情報や知見はしっかり提供させていただきたいと考えています。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 こういう物質を手に入れるときというのはオールジャパン体制がとても重要であります。是非、経産省のこれまでの知見と、そして人材も活用していただきながら、この国を前に進める、その取組を是非お願いしたいと思います。  最後、防衛大臣に一題だけ質問させていただきたいと思います。防衛産業の施設設備の老朽化対策についてでございます。  防衛産業は防衛力そのものです。防衛産業の施設は、自衛隊施設と同様に、防護性能や耐震性能を備え、強靱化を図っていくことが必要だと考えます。  老朽化した施設が防衛産業の中にも残念ながら散見されているというのが現実であります。有事や自然災害により防衛産業の施設が毀損すれば、防衛装備品の製造や維持整備が困難となって継戦能力上の不備が生ずることは想像に難くありません。防衛産業における施設の老朽化を解消できるようにすべきであります。  是非、前もった、本当にいろんな段取りあると思いますけれども、木原大臣、取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 我が国の防衛産業ですが、自衛隊の任務遂行に必要な装備品等の製造、修理のために必要な存在だという認識です。  他方、魅力が低下する防衛産業においては設備投資が低調になりがちであるといった様々な課題が存在しておりまして、装備品の製造等のための建屋等に老朽化が見られているところも委員御指摘のとおり存在をしています。  防衛省としては、その収益性や安定性も含め、防衛事業に従事するメリットを企業が具体的に期待できることが重要と考えており、防衛事業の魅力化のための施策に取り組んでいます。  また、一般に、装備品の製造等に関する施設については、装備品等の製造や修理のために特別に必要となる設備について、初度費として一括で支払う措置を講じるとともに、装備品等の製造工程の効率化や事業承継等に不可欠なものであるといった防衛生産基盤強化法の要件に適合するものであれば、財政上の措置の対象となり得ると考えています。  このように防衛省としては様々な取組を行ってきていますが、防衛産業が抱える様々な課題を踏まえ、基盤の維持強化のため、既存制度の運用の工夫や更なる効果的な施策について引き続き検討をしてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 防衛産業の施設整備を企業任せとするのではなくて、自衛隊施設と同様に、強靱化のために国としても積極的に関与していただきたい、防衛大臣に是非取組をお願いしたいということを重ねてお願いさせていただいて、以上とさせていただきます。  ありがとうございました。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 日本維新の会・教育無償化を実現する会、石井苗子です。  今回は、サイバー防衛体制の抜本的強化について御質問させていただきます。  お配りした資料、見ていただきたいんです。私は、諸外国から大変遅れているサイバーに関する防衛能力、日本は予算も付けてしっかりと抜本的強化をしていただきたいと思います。ウクライナ、ロシアの状態を見ても、戦略的攻撃というのはサイバー攻撃になってきておりますので。  この表を見ていただきたいんですが、左側にオレンジ玉と黄色玉というのがあるんですが、いきなりこの八百九十人、オレンジ玉なんですが、これがサイバーの専門部隊ということでコア要員と、最も専門的な方々なんですが、八百九十人いきなり令和四年で現れているように見えるんですが、この方たちは、二十年ぐらい前から自衛隊の中の情報部として働いてきた方々が八百九十人としてこれから中心の核となるサイバー要員ということになっていく予定です。  右側のその下の表を見ていただきますと、令和六年、七年、八年、九年というところが検討中と白くなっているのがやや不安なんですが、八百九十人がどこにいるかというと、令和四年の合計が八百九十人、オレンジ玉のところですけれども、見ていただきたい。それぞれ、サイバー防衛隊、陸空海と、あっ、失礼しました、陸海空と並んでおりまして、四百九十、百八十、百三十、九十、合計八百九十人ということになっております。隣が令和五年のサイバーの隊員の人たちの構成となっておりますが、それぞれ増えておりますが、空自システム監査隊等と書いてあるところが九十人からいきなり八百四十人になっております。  それで、令和六年は、八百九十人から令和六年は二千四百十人になるという予定だと聞いておりますので、内訳を御報告願うとともに、どこに強化を置いてして、どこの部分を強化していこうとしているという計画かも併せてお願いします。

中西礎之防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(中西礎之君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘のありました令和六年度末のサイバー専門部隊約二千四百十人の規模でございますけど、その内訳、自衛隊、資料にもありますとおり、自衛隊サイバー防衛隊が約七百八十名、陸自サイバー防護隊が約二百三十名、海自保全監査隊等が約五百六十名、空自システム監査隊等が約八百四十名となっております。  部隊の任務の詳細あるいは人数の内訳につきましては、これ以上の内訳につきましては、防衛省・自衛隊のサイバー攻撃対処能力を推測されるおそれがあることからお答えできないことを御理解いただければと思いますが、サイバー専門部隊は、防衛省・自衛隊のシステム、ネットワークを二十四時間体制で監視し、サイバー攻撃の情報収集、分析、事態対処などを実施しております。  さらに、防衛省では、リスクは常に存在し、常時継続的にリスクを管理するという考え方への転換を図っているところ、例えば脆弱性検査や侵入試験、ペネトレーションテストなどを実施することとしており、これらの任務を実施するなどの人員の強化を進めております。  引き続き、サイバー専門部隊の拡充に当たっても、これらの取組を強化すべく必要な隊員の確保、育成を図ってまいりたいと考えます。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 済みません、今のは令和六年ですよね、二千四百十名の内訳ですね。ということは、余り強化されていない。八百四十名は維持ですし。  ちょっと資料によります諸外国見ますと、アメリカ宇宙軍が八千四百、サイバー任務部隊というのは六千二百、中国はサイバー攻撃部隊三万人、ロシアは宇宙航空部隊十六万五千人ということで非常に強化をしているんですが。  その上の図を見ていただきたいと思うんですね。ざっくりとこう描いてあるんですが、サイバー部門部隊の体制強化の見込みというところなんですが、見込みというところ、これを防衛大臣にお願いしたいんですが、この見込みのところのサイバーの、これ全国展開を描いてあるのか、これ楕円形の左から二番目は中枢部という、まあ市ケ谷ですね、中枢部というのをどっかに持って全国展開を描いている。どういう体制で強化を図っているのかという御説明を防衛大臣にお願いします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 委員がお示しのそのサイバー専門部隊の体制強化の見込みの図でありますけれども、これは、防衛省・自衛隊のシステムネットワークとそれらを防護するサイバー専門部隊の関係を概念的にお示ししているものであります。  防衛省・自衛隊には、共同の部隊である自衛隊サイバー防衛隊のほか、陸上自衛隊のサイバー防護隊、海上自衛隊の保全監査隊、航空自衛隊のシステム監査隊など、サイバー攻撃に対処する専門部隊がございます。このうち、自衛隊サイバー防衛隊、共同の部隊でありますけれども、共通のネットワークである防衛情報通信基盤、いわゆるDIIを、陸海空自衛隊の各サイバー専門部隊はそれぞれが管理するシステムやネットワークを二十四時間体制で監視し、サイバー攻撃に対処しています。  このようなサイバー専門部隊の地理的配置について申し上げますと、自衛隊サイバー防衛隊はこの市ケ谷地区を中心に所在をしております。陸海空自衛隊のそれぞれサイバー部隊は、市ケ谷地区のほか、全国の駐屯地、基地にも所在をしております。  日々高度化、巧妙化するサイバー領域の脅威に対処するために、市ケ谷地区と全国に所在するサイバー専門部隊の要員をそれぞれ着実に増強し、体制強化を進めてまいる所存です。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  この今の御説明からその黄色玉のところに戻っていただきたいんですけれども、黄色玉のところは令和九年に二万人、いきなり二万人に増やすと、こういうふうになっているわけですけれども、サイバー関連分野の事業に従事する隊員という方は今のところどこにいらっしゃるのかといいますと、自衛隊の総定数の中で、システム調達とか戦車を購入する担当だとか政策を担当する方とか全部含めまして、それぞれのふだんは部署で仕事をしていらっしゃって、自衛官、事務官の方々なんです、この黄色玉の人たちは。  サイバーの訓練をして令和九年に二万人とするということで、現在一万六千人の方が教育を受ける段階にあるということなんですが、この教育を受ける資質を持った一万六千人の方というのはどういう基準で選んでいらっしゃって、教育のプログラムは決まっているのか、黄色玉の人たちの試験というのはあるのか、そのオレンジ部隊、専門部隊との給料の差とかですね、そういうのがあるのかどうかを政府参考人の方に御説明をお願いします。

中西礎之防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(中西礎之君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘のありました黄色玉の部分です、サイバー要員約二万人のうちサイバー専門部隊を除く約一万六千人のサイバー要員化、こちらの部門の要員化を進めているところでございますけれども、この一万六千人の対象となるのは、システムの調達や維持運営、システムのライフサイクルを通じてサイバーセキュリティーを確保するために必要な業務に従事する隊員です。  これらの隊員につきまして、部隊におきまして各種の特性を踏まえて選抜をしておりまして、必要な教育を行うことでサイバー要員化することとしており、現在、教育プログラムの作成を進めているところです。  具体的な教育プログラムの内容は検討中でありますけれども、約一万六千人のサイバー要員には、例えばコンピューターネットワークの基礎知識、サイバー攻撃の種類や手法、取るべきセキュリティー対策などのサイバーセキュリティーの基礎的な知識に関する項目について、必要なプログラムを準備することとしております。  これらの要員に対する教育ということを行ってサイバー要員化することを考えてございまして、現在のところ、試験を何か必ず通さなくてはいけないかについては、というところでは、必ずしも試験というところを想定しているものではございません。  また、給与につきましては、コア要員のうち自衛隊サイバー防衛隊の隊員は、職の困難性を踏まえ、特殊作戦隊員手当等の支給対象となっており、今年度、支給対象及び支給額を拡大したところです。他方、新たにサイバー要員化される約一万六千人につきましては、必要な教育等を受講したことをもって自動的に何らかの手当等の支給対象とするものではございません。  いずれにしましても、引き続き、サイバー要員の教育や給与面を含む処遇の重要性を意識しつつ、サイバー要員の確保に必要な取組を進めてまいります。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  試験がなくて、ふだん仕事をしていらっしゃって、そしてプログラムがあって、e―ラーニングとかというところで持ち場で勉強して試験もそこで受けたりなんかするそうでございますが、給料の差というのは、コア要員にはちょっと手当があって、その黄色玉の人たちも、だんだんだんだんサイバー専門家になってくるとちょっと手当が出るけど、今のところ決まっていないし、教育プログラムも今のところ決まっていないということで、さっき言った中国とかアメリカとかロシアとか、あの辺の人たちは、サイバー専門の人たちが何万人といるということなんですけれども、ありがとうございます。  それで、これが自衛隊内のサイバー防衛強化の枠組みでございまして、こうしたサイバー強化体制と、私は、次にセキュリティークリアランスの関係性について質問したいと思うんですが、この自衛隊内で黄色玉の二万人以上になるという予定の、令和九年のところ空白になっていますけれど、その予定のサイバー隊に対してセキュリティークリアランスは与える必要ないと、このように私はレクで聞いております。  そこを踏まえて防衛大臣にお聞きしたいんでございますが、私は、経済安保の情報の中で、サイバー関連情報を入れて、特定秘密に準ずるものとして、この自衛官たちを厳格に管理して、身を守ってあげなきゃいけないと思っております。  というのが、最近の情報によりますと、自衛隊と陸上自衛隊で秘密情報の取扱いを間違った事例が発覚しておりまして、もちろん悪意を持ってやったことではなかったとしても、言ってはいけない情報だったものを言ってしまったとか、知る必要がない人に対して情報を流してしまったと。  こうしたことは、情報を扱う資格がない人が秘密情報として扱っていたということなんですが、これ、どこがいけなかった、何に問題があったのかということを、管理体制が甘かったんではないかというようなことも含めて、再発防止の政策があるかどうか、大臣にお伺いします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 委員の御指摘のあった今般のその二件の特定秘密漏えい事案でございますが、その要因について総じて言えることは、当事者の著しい規範意識の欠如であり、言い換えれば、隊員一人一人の自衛隊の使命の自覚や厳正な規律の保持、そういった基本的な心構えができていないことに尽きると思います。このため、いま一度基本に立ち返りまして、教育などを通じて、国民の皆様の信頼を得られるよう徹底していきたいと思います。  具体的には、まずは、適性評価の確認を徹底するための措置や職員に対する規範意識の徹底、そういった今般の二事案を受けた再発防止策について速やかに講じたところでありまして、今後も定期的な保全教育等を通じて、繰り返し繰り返し実施していく考えであります。  さらに、私が指示を出しまして、防衛副大臣をヘッドとします再発防止検討委員会というのを省内に立ち上げまして、より実効的な再発防止策について集中的に検討をしているところでございます。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  保全の意識、規律の保持の意識、そして使命感の自覚の意識が薄かったというようにお伺いしましたが、自衛隊のプロの世界にいた人たちの中でミスをする人がいるなら、保全のリカレント教育というのをやっていただきたい、その必要があるんではないかと思います。  情報漏えいのリスク管理をどうしていくのかについて、次の質問をいたします。  現在は、先ほどまでは自衛隊の中の黄色玉、オレンジ玉だったんですが、現在はまだサイバー要員として五年の任期付きの民間登用された要員という方はいらっしゃらない状態であります。今後、そのプロとして、任期付自衛官として公務員になり、我が国の防衛に関する情報を保持し、宇宙やサイバー防衛といった高度な技術のスキルを持っている人を登用するというこの人材ですけれども、これまでの勤めを辞めて公務員になりまして、五年、最大五年の任期で辞めてもらうという、こういう制度であれば、先ほどのオレンジ玉や黄色玉のところに募集をしても、そういう人になってくださいといって、そこに入ってくださいといっても、優秀な人材が集まりにくいのではないかと思うんですね。採用基準なども、よくお伺いすると、十年以上サイバー関連の仕事がある方とか、論文や面接などを使って採用していくということで、どこに配置していくのかを決めるのはこれからだと、オレンジなのか、黄色なのかということなんです。  そこで、防衛大臣に伺うんですが、この特定任期付自衛官として民間から登用する人材の採用条件、それから任期後の働き方の考え方についてお伺いします。例えば、民間への募集要項のところに、五年間はサイバー専門要員、コア要員のポジションから人事異動はないとする採用条件を明記してあるのか。いわゆるサイバー専門要員として固定された仕事であると、異動がないという保証がどこかに書いてあるのかどうかということについてまず一つお伺いします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 特定任期付自衛官制度でございますが、民間において高度の専門的な知識、経験を培った人材を自衛官として柔軟に取り入れていくため、御指摘のように最大五年の任期で適切な処遇を確保して採用する制度であります。  高度の専門的な知識、経験を培った人材を任期を定めて採用するという制度の趣旨からして、任期付自衛官が従事する業務の範囲は採用時に限定されるものであることから、採用後に人事異動をさせて当初定めた範囲以外の業務に従事させることはありません。こうした考え方が応募者が応募する段階にも伝わりますように、特定任期付自衛官を採用する際の募集要項にはいわゆるジョブ型のポストとして従事する業務内容をしっかりと明記をし、募集要領に定めた範囲以外の業務には従事しないことを周知してまいります。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  私、もう一つ重要なことがあると思います。五年で退官しなきゃいけない、つまり、あっ、退官じゃない、退職しなきゃいけないという条件があるわけですね。そうすると、今度は民間人になって自由に働くことになるわけです。その際に、特定秘密を知っている人になるんです。身分としてはそうなんですが、身分の保障がないわけですね。身分を守る何かがあるか、つまりセキュリティークリアランスの関連性なんです。つまり、情報をその人が漏らすということがなくても、情報を共有するように脅迫されるだとか、そういうところの環境に行ってしまうという危険がないようにしてあげるというような身を守る何かというのがあるかどうかというんですが、いうところ、大臣の御見解をお聞かせください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 特定任期付自衛官を含めた防衛省職員というのは、退職後も特定秘密保護法の規定に基づき、職務上知り得た特定秘密を漏らしてはならないというふうにされております。これを徹底するため、防衛省では、退職予定の職員に対し、これは任期付きと限らずですね、退職予定の職員に対しましては、退職後も引き続き職務上知り得た秘密について漏らしてはならないこと、外部からの不自然な接触、働きかけに対しては毅然と対応することなどの教育を実施するとともに、秘密情報を漏えいしないことについて誓約書を作成することとしています。  さらに、外部から不自然な接触等があった場合には通報するように退職者に対して教育するとともに、そういった不自然な接触があったとの通報を受けた場合には、私ども防衛省として適切に対応してまいります。  このような教育等を通じて、退職した職員自身が安全確保を図りながら情報保全を徹底することができるように尽力をしてまいります。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  通報ということで、特別な身分の保障を退職した後に認めてもらいたいのと、先ほど私、諸外国から云々というようなことを言いましたけれども、退職された後も民間に勤めて、何かのライセンスを持って、中途採用ということではなくて、民間の企業とその自衛隊の、防衛省の方と仕事が継続していけるような、そういう状態にして五年の人たちを増やしていけば強くなれるのではないかと思うんですよ。  近所の人たちは、民間企業に勤めていて何か防衛省との仕事をしていても分かりませんが、あのお父さんは自衛隊に今行っているそうだぞなんというような、五年付きの特定任期付きでということになったときに、みんな分かってしまうわけですね。なので、その方の身を守るようなすべを、通報、若しくは何かのライセンスで自分はしゃべってはいけない人間なんだと言えるようなものをこれからまた考えていただきたいと思います。ありがとうございました。  残りの時間、全く違う質問をさせていただきますので、あっ、駄目だ、防衛大臣、もう一つあるんです。  海上発電、洋上発電について質問させていただくんですが、この間、私、台湾に行ってまいりまして頼清徳さんとお話ししたときに、いや、もう台湾は洋上発電、もう世界をリードしてやっていくんだというふうなことを個人的なベースでお話しされて、日本に戻ってきて経産省だのいろいろ調べたらまだまだ遅れているということが分かったので、そこで質問させていただきたいんですが、まず、防衛大臣に、国が海域を指定する際に、事前に防衛省、水産庁、環境省と調整を経ているということでございますが、例えば防衛のレーダーの干渉といったようなことが陸とは違って洋上で発生するような問題が生じるようなことないでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 洋上の風力発電につきましては、再エネ海域利用法に基づいて国が洋上風力発電設備の整備を促進する区域をあらかじめ指定することとされておりまして、その指定に当たっては防衛大臣が協議を受けることとなっております。  この協議において、防衛省から自衛隊のレーダー等に障害を及ぼすおそれがない旨を私が回答した海域のみが促進区域として指定されることになるため、自衛隊のレーダー等への障害を回避することが可能であり、問題は生じないものと考えております。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  調べましたら、日本は、国土は狭いんですけれども、その洋上と今おっしゃったのを含めますと世界で六位のポテンシャルを持っている、可能性を持っている国なんだそうで、是非やっていただきたいんですが、防衛大臣、ありがとうございました。これで結構でございます。ありがとうございます。  経産大臣にお伺いしたいんですけれども……

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、ちょっと、防衛大臣、退出してよろしいですか。じゃ、防衛大臣、どうぞ。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 EEZというのは水深の深い海域が含まれておると聞いております。日本が誇る技術としては、その浮く、浮体式洋上風力というのがすごい技術を持っているということでございまして、いろいろ、四種類ぐらいある、様々存在しておりますが、それぞれの形状についていろいろコストの比較も出ているようでございます。  日本が得意とする造船技術というものも、これでもう一回採用することができるんだというお話でございます。この浮体式洋上風力の特徴の一つである、例えばスパー型といったものなどで世界を席巻していっていただきたいと思うのですが、国の意識としては、経済大臣、どのぐらい望んでいらっしゃいますか。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) まず、浮体式の洋上風力は、今後、世界的にも導入拡大が大きく進むのではないかというふうに思っています。この浮体式洋上風力については、我が国には浮体製造に欠かせない高い造船技術ですとか、量産化に必要な自動化に関する技術があります。  こうした強みを生かして、産業競争力を強化していくために、我が国の発電事業者やメーカーが、大事なことは、国内外のプロジェクトに参画をしていくということが重要であると考えています。  そのため、グリーンイノベーション基金を活用して、先行する欧州でもいまだ運転実績がない一基十メガワット超の大型風車と浮体との一体システムにつきまして、低コストに量産化する技術の開発や大規模実証を進めていきたいと思っています。  また、本年三月には、発電事業者十四社で構成する浮体式洋上風力技術研究組合、FLOWRAといいますが、これが設立をされまして、アカデミアと連携しつつ、発電システム等の確立に向けた調査、研究開発、規格標準化を進めていくこととしています。  経産省としても、こうした産学連携した取組について強力に支援していくとともに、グローバル市場の拡大に貢献していく上でも諸外国と連携していくことが重要であると考えていまして、このため、例えばアメリカとは先月の日米首脳共同声明において、浮体式洋上風力のコスト削減に向けて両国が連携して取り組む旨合意をしたところでもあります。  このような取組を加速させ、我が国の洋上風力産業の国際競争力を強化していきたいと思っていますし、私は可能性大きくあると信じています。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 私が聞くところによりますと、造船の人たちの技術とかそれから漁業をやっている人たちのその技術も必要として、新しい、転職とまでは言わないでしょうけれども、合体したところでマーケットも切り開くことができると。  聞くところによりますと、反対する人も多いんですね、この洋上風車の。どうしてなんだと聞いたら、東京タワーを横倒しにしているぐらいの大きさのプロペラが回ると、そうなんですよね。そのくらいの大規模なものだから、メンテナンスを間違ったらまた大変なことになるんだと、あんなものが流れてきちゃったりしたら東京タワーが流れているようなことになっちゃうんだというような話も聞きましたが、是非ここは日本の技術を発揮してやっていただきたいと思うんです。経済の力を付けていくという意味では大変なポテンシャリティーがあると思うんですが、最後に一つ、もう一つ質問させていただきます。  省エネの導入に当たっては、これまでも国民の皆様に広く賦課金が、つまりいろんな電気代とかそういったものが上がってくるというような不安だったり、それで私たちが電気代が上がることによって一生懸命支えなきゃならないんじゃないかというような、メンテナンスのさっきのごみの問題もありますけれども、国民の負担が生じているという批判もございます。  この点について、洋上風力に関してはどうなっていくのかということを経済大臣にお伺いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、まず資源エネルギー庁井上新エネルギー部長。

井上博雄資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。  昨年末と今年三月に結果を公表しましたいわゆる第二ラウンド公募では、四海域のうち三海域におきまして、FIP制度の国民負担が見込まれない供給価格を提示した事業者が選定されました。  この背景には、一つには、事業者の選定に当たりまして、国民負担に直結する供給価格については事業計画の内容と同等に重視し評価していること、二つ目には、国内に例えば自動車産業、半導体産業、データセンターといった洋上風力発電由来のクリーンな電気に対する長期にわたる旺盛な需要があることが挙げられます。  今回、ゼロプレミアム水準で入札した事業者が選定されたことは、現状ではまだ洋上風力のコストは高いんですけれども、国民負担という観点で申し上げますと、今後、国民負担を抑制しつつ、再生可能エネルギーの最大限導入を実現するための重要なモデルケースとなるものと考えております。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 電気代は上がらないと。大臣、お願いいたします。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 今事務的にも御説明をしましたが、要するに、今回第二ラウンドで公募した中で、四海域のうち、四分の三の海域では国民負担が生じない、つまり再エネ賦課金が生じない水準での入札が行われたということでありますので、このことは、今後を考えた場合の、その再生可能エネルギーを最大限導入しながらも国民負担を抑制しつつ推進していく、その重要なモデルケースになったのではないかなというふうに考えていますので、これから実際に導入していくに当たってはこういったことも参考となるのではないかと。  いずれにしても、国民の負担を抑えつつ洋上風力発電の導入を推進していくということについては、しっかり意を用いていきたいと考えています。

石井苗子日本維新の会・教育無償化を実現する会

○石井苗子君 ありがとうございます。  まだ何年か先のことでございますけれども、太陽光パネルというのは非常にいろいろ問題があって、経産の方に伺いますと、やっぱり安い、安いものを買ってしまったと。だから、私から申し上げたのは、是非安請け合いしないで日本の技術を守って、高い生産性とその効率の良さで電気代が本来ならば下がらなきゃいけないわけですから、そこのところをよろしくお願い申し上げたいと思います。  一分残りましたけれども、これで終わります。ありがとうございました。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の串田誠一でございます。  鈴木財務大臣に単刀直入にお聞きをしたいと思います。日本は貧しくなったと思われますか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) あくまで私の個人的な認識でありますけれども、貧しくなったかということは、絶対的な見方と相対的な見方があると思います。  絶対的な見方で言えば、日本は決して貧しくなったとは思っておりません。ただ、一九九〇年代のバブル崩壊以降、我が国の経済、相対的に低成長が続いたことなどから、名目GDPで見た場合、二〇一〇年には世界三位、二〇二三には四位に転じたほか、一人当たりGDPについても、二〇〇〇年には二位であったものが、直近の二〇二三年には二十九位になっております。  これ、必ずしも貧しくなったわけではないと思いますが、同時に、相対的に言えば、諸外国が豊かになったほどには豊かになっていないという点については事実として受け止めなければならないと考えています。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 最後は相対的ということですけど、貧しいか貧しくないかという実感というのは、やはり相対的に感じることが多いのかなというふうに思うんですね。  特に、今月、非常に私はそういう声を多く聞くこともありました。こちらにいる委員の皆さんも地元でそういう声を聞くことも多かったと思うし、メディアとかそういうものでインタビューを受けた人たち、あるいはそういうところに出演している人たちが、多くの人たちが、結構日本は貧しくなったというような話をされたのではないかなと思います。  その原因として、今月は連休があったということもあって、海外旅行に行ったときの印象などがインタビューを受けたことによるのかなと思うんですけれども、例えば、日本人が海外でレストランに行くときに、ハッピーアワーに、早い時間までがかなり安いということでそういう時間帯に日本人が非常に多く行っている。あるいは、そういうハッピーアワーでもレストランに行けなくて、カップ麺を持っていって食事をしている。これ、ハッピーアワーがいけないとかカップ麺がいけないというわけではありません。私もカップ麺大好きなんですけれども、そういうことではなくて、どうせなら、海外に行ったのであれば現地のレストランで食事をしてもらいたいなというふうに思うんですけれども、そういうことができなくて、そして、そういう食材を持っていかないととても買えないと、とても物価高であるというようなことでインタビューを受けた人たちが今月非常に多かったのではないかと。  この決算委員会というのは、予算をどうやって使って、国民のためにどれだけ資するのかということを私たち今チェックをしている中で、今月は大変その国民がそういう思いをしたのではないかなと思うんですけれども、こういったようなことも含めまして、財務大臣、日本人がハッピーアワーやカップ麺を持っていかなければいけなかったというようなことを報道を受けて、貧しくなったとは思われませんか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) ちょうどゴールデンウイークも時期でありましたので、今、串田先生がお話しのような報道がいろいろなされているということは私も承知をいたしております。  外国旅行の際の費用高騰につきましては、特にアメリカへの旅行の際の事例としてそういった報道があったと承知をしております。確かに、アメリカにおきましては、外食に係る物価がコロナ禍前の約二五%増、十年前の約四〇%増となっており、これに足下の為替変動の影響も加わって、日本人にとっては高いと感じられる水準になっているものと認識をいたしております。  一方で、米国以外の国に旅行した場合の負担増については、為替変動の大きさは旅行先の国によって様々でありまして、現地通貨、ドル、失礼しました、現地通貨、円相場もそれほど、ドル円相場ほど大きく円安に振れているということになっていない国々もたくさんあるわけでありまして、そういう国々におきましては外食に係る物価動向について必ずしも大きく変動しない、していないということから、必ずしも一概に、この食費等について一概に申し上げることはできないと、こういうふうに思っているところでございます。  いずれにいたしましても、特にアメリカ、ハワイ、グアム等に旅行された方にとっては、報道になされたような、そういうようなことを強く感じられたということは、私もそのとおりだと思っております。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 率直にそういう御意見をいただきました。  やはり、今の現状ではいけないんだというようなことを政府がやはり考えていくということが大事なんじゃないかな、そこに国民との感性にずれがあってはいけないのかなというふうに思いますので。  そういう意味で、インバウンドに関しても、政府は、インバウンド何千万人になるとかというような話があるんですけれども、インバウンド、もちろん日本に観光に来てもらう、日本の魅力を感じてもらうというのは大変すばらしいことではあると思うんですけれども、そういう意味で、インバウンドの、自国では大変高賃金である人たちが日本にやってくると、数千円というお昼とかそういったようなものが安いなと言いながら大変豪華なものを食べているというのを見ると、随分そういう賃金格差というのをやはり感じざるを得ないわけでございますし、そういうような人たちがたくさん来ることによって日本のホテルや旅館などの賃金も上昇していって、ますます日本人が国内の旅行さえもできなくなっていくような状況であるということはやはり考えていかなきゃいけないと思うんで、インバウンドがいいんだというのを政府だけが言っているわけではないと思うんですけれども、その裏側に、日本人としては非常にそういう意味で行きたい旅行も行けなくなってしまうというようなことも政府としては感じ取っていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、財務大臣としての認識をお聞きしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 日本が貧しくなったというようなことからインバウンドが増えているのではないか、外国の人から見れば日本の食事代なんかが非常に安い、またそれに引きずられて、観光地ではこのいろいろな、例えばカツ丼の値段が上がったとか、ホテルの宿泊料金がそれに連れられて上がってしまって日本人がなかなか昔のように旅行がしにくくなっているというお話、それはそのとおりの側面はあると思っております。  そういうことはありますけれども、私は日本が貧しくなったからインバウンドが増えているとは思っていないわけでありまして、例えば外国から訪問するその外国人訪問者の多い国を見てみますと、第一位がフランス、第二位がスペイン、第三位がアメリカでありまして、これらの国は決して貧しくないわけでございます。むしろ、インバウンド数の増加、これは貧しさとは関連せず、それらの国々が外国人を魅了する豊かな文化、自然、伝統、豊富な観光資源があるためであると思っておりまして、日本にインバウンドが多いのもまさに日本には豊かな文化や自然、伝統、観光資源があるからだと思っております。  それと同時に、そのインバウンドが増加している要因として考えられますのは、アジア地域など出発国の高い経済成長、それから足下ですね、先ほどの国内価格がそれに釣られて上昇するということも申し上げましたけれども、その足下の円安による、その裏返しですけれども、宿泊や買物の割安感、これが追い風になっているとの分析があることは承知しております。  二〇三〇年における訪日外国人旅行者数を六千万人とするとの政府の方針の下、ビザ要件を緩和するなど、政府もこれまで様々インバウンドを増やすための取組を行ってきたわけでありまして、そうしたこともインバウンドの増加につながっているのではないかと、そういうふうに考えています。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 いろいろな要因が、インバウンド増えているという、日本のやはり魅力が高く、高いということが大きな原因であると私も思うんですけれども、やはり物価が安いというのも一つの理由の中で、日本人もその物価が安いということをしっかりと、日本人も購買力が高まる、あるいは外国に旅行に行っても普通にレストランに行ったり物を買えるような、そういう意味で実質賃金がやっぱり上がるということが一番大事なことなんじゃないかなと思うんですね。  そういう意味では、実質賃金についての質疑もいろいろ行われてきてはいるんですけれども、日本がなぜ他国と比べて実質賃金が上がらないというのは何なんだろうと。財務大臣としては、実質賃金が日本は上がらないというのはなぜなんだろう、どんなふうに思われているんでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 日本において実質賃金が十分に上がっていないという御指摘、それはもう事実であると思います。  その背景を申し上げますと、日本におきましては、バブル崩壊以降、他国に比べて低成長が続いて、デフレが継続する中で企業行動が慎重化をして、収益や生産性が伸びてもそれに見合う配分が行われず、結果として賃金が長く伸び悩んできたことがあると、そのように考えているところでございます。  今、岸田内閣としても、物価を超える賃金を実現するというのが今大きな目標になっているところでございますので、賃上げ促進税制の強化でありますとか、それから公的価格の見直しなど、賃金の実現に注力をしてきているところであります。  経団連の集計した賃上げ率が五・五八%と昨年を大きく上回る結果になりましたが、今後も、賃上げ促進税制の活用促進、価格転嫁対策の強化、省力化投資への支援、特に中小企業に対してでありますけれども、そうしたものをしっかり政策を行って、物価上昇を上回る持続的な、構造的な賃上げの実現を目指していかなければならないと考えております。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 いろいろな、その経済成長が賃金に還元されていないというようなこともあるとは思うんですけれども、なぜ他国はそれができて、なぜ日本はできないのかというところの原因をもう少し追求していく必要があるのではないかなと思うんですが、日本銀行にお聞きをしたいと思うんですけど、三月に大規模な金融緩和の見直しが行われたわけでございますけれども、これと実質賃金はどのような関係になっておりますでしょうか。

正木一博日本銀行企画局長

○参考人(正木一博君) お答え申し上げます。  日本銀行は、二%の物価安定の目標を持続的、安定的に実現することを目指して金融政策を運営してきております。  三月の金融政策決定会合におきましては、賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきており、先行き二%の物価安定の目標が持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断いたしまして、大規模な金融緩和の見直しを決定したところでございます。  先生お尋ねの実質賃金でございますけれども、過去十年程度を振り返りますと、上がりにくい状況が続いてきたことは事実でございます。ただ、その背景は局面によって異なっていると見ております。  すなわち、コロナ感染症拡大前におきましては、企業の賃金設定スタンスが慎重な下で、名目賃金の上昇ペースが緩やかなものにとどまったことが影響しております。ただ、この期間におきましても、景気の回復に伴いまして雇用者数は着実に増加しておりまして、一人当たりの実質賃金に雇用者数を掛けた実質雇用者所得は緩やかな増加を続けていたということでございます。  一方、一昨年以降の実質賃金の低下につきましては、こちらは、名目賃金は緩やかに増加しているものの、輸入物価の上昇を起点としたコストプッシュに伴う価格転嫁の影響から、消費者物価が名目賃金の伸びを上回って上昇してきたことによるものというふうに認識しております。  先行きにつきましては、今春の労使交渉の結果も踏まえ、名目賃金が伸び率を高めていく一方で、既往の輸入物価上昇を起点とした価格転嫁の影響は落ち着いていくと見ております。このため、実質賃金の前年比は徐々にプラスに転化していくというふうに見ておりますけれども、今後のエネルギー価格ですとか為替の動向には注視していく必要があると考えてございます。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 日本銀行も一生懸命やってくださっていると思います。  ただ、それだけでは、やはり実質賃金、やはり政策的なものも含めて政府がしっかりとやっていく必要があるかと思うんですけれども、その点で、日本には国策というものがあるんだろうかということなんですけれども、鈴木財務大臣としては、国が、この日本という国がほかの国と秀でていて、これだけは国を挙げてやっているんだというのは何かあるか、財務大臣として何か心当たりはありますでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 国策という言葉がふさわしいかどうか分かりませんけれども、やはり、これから先の日本がこの世界の中で経済力を高めていくかということを見据えて、これから集中的に投資していこうという、そういう動きはあるんだと思っております。  それを国策と言うのかどうか、それはちょっと私にはよく分かりませんけれども、例えて申し上げますと、新しい資本主義実行本部等での議論を経まして、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画を取りまとめました。その中にあって、科学技術領域にあってはAI、量子技術など、カーボンニュートラルの実現に向けたGX投資にあっては蓄電池など、国として重点的に取り組むべき分野を特定し、その上でこれらの分野に大胆に予算配分を行うこととしておりまして、財務省としては、こうした政府の方針に沿って関係省庁と協議をしながら予算編成に取り組んできております。  今後とも、重点分野に対しては大胆に予算配分を行うことにより、政府を挙げて民需主導の持続的な成長を目指していくという考えであります。これが国策と言えるかどうか分かりませんけれども、一つの大きな国の成長に向けての考え方であると思っております。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 あらゆる分野でリードしていくって大変難しいので、いろんな国が中心的に投資をしたりしているんではないかな。日本がその点で後れを取ってしまったのは、私自身としては、日本が多くの分野でリードしていたからではないだろうかと。そういう意味で、そのリードしている部分にある程度安心してしまって、全体的に下がってしまっているというところがあるんではないかなというのを印象として持っています。  例えば、台湾などの場合には、一九七〇年ぐらいからICプロジェクトの検討を始めて、そして、熊本で非常に話題となりましたTSMC、これは、設立時には政府が資金の四八・三%を拠出しているわけでございます。  中国も、二〇〇九年にニュー・エナジー・ビークルというのが進められていて、現在では、大変そのシェアが上位、EV世界販売台数の上位十社のうち四社が中国メーカーになっております。  インドも、IT産業に力を入れて、売上高は、二〇〇〇年には一・二兆円だったのが、二〇二〇年には二十八・七兆円、約二十四倍になっていると。インドの名目GDPは二十年間で約六倍に拡大しております。  ドイツは、中小製造業で、産学官連携などによる、隠れたチャンピオンという、ほとんど名前は知られていないが世界市場の上位のシェアを誇る企業が多く存在して、全世界の隠れたチャンピオンのうちドイツ企業が占める割合は四七%に上がっている。  フランスは、この前もテレビでも報道されておりましたが、スタートアップ支援事業というのが行われていて、外国からの投資件数は英独を抜き、二〇二一年には千二百二十二件、欧州の首位になっているということです。  非常に特筆すべきところは、韓国のショービジネス、BTSなどにも挙げられておりますけれども、一九九九年に国によるコンテンツ産業の育成支援を定めた文化産業振興基本法を制定して、韓国コンテンツ振興院というのを設立をしております。KOCCAと言われているところですけれども、ここでショービジネスを、ゲームもそうなんですけれども、eスポーツというのも含まれておりますが、ショービジネスに国を挙げて投資をして、今や日本も御存じのようなKポップだとかが大変隆盛しているという。  そういう意味では、各国が一つの得意分野に重点的に取り組んでいることによって実質賃金というのも上がっているという努力をしているんではないか、日本は、そういう意味で国策というのが具体的なものがないがために何か全体的に低迷していってしまっている。若者にもっと夢を与えるためにも、この分野、日本はすごいぞというのを国を挙げてやっていくというのは大事なんじゃないかなと思います。  そういう意味では、漫画だとかアニメーションだとかというのもあるんですけれども、一つ私として提案したいのがあるんですが、iPS細胞分野、先ほど医療用のラジオアイソトープの話がありましたが、iPSの細胞技術を用いることによって、クリエルティーフリーという化粧品が、今や世界的にもそういう動物実験を使わないような化粧品を選ぶ人たちが非常に増えている、この分野を今度は製薬、創薬に関しても生かしていくということも十分期待できるわけですし、日本自身、iPS細胞、非常に進んでいる部分であります。  さらには、食料安全保障にもつながっている。御存じのように、自給率、今、日本は三八%なんですが、畜産に関しては一七%なんですよね。もう大変自給率が低い中で、細胞肉というものが今世界的にも進んでいるわけでございまして、そういう意味では、日本の自給率にも寄与していく、何よりアニマルウエルフェアになると。要するに、動物実験を使わないでいろんなものが製造できるということによって、今、御存じのように、日本の今アニマルウエルフェアは世界で最下位という状況でございますが、これ一気に自給率も補える、アニマルウエルフェアも進む。  そして、今、日本がiPS細胞技術については特化している、こういうところにどうか、日本としての国策というもので、予算としても、各分野いろんなものへの配分があると思うんですが、国策として、財務大臣、予算というものを重点的に投資していくというようなお考えはないでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 串田先生から、iPS分野の研究開発、これを重点化すべきであるという御指摘がありました。政府といたしましても、我が国が優位性を有するiPS細胞研究を推進するとともに、その研究成果が着実に国民に届けられるようにすること、これは重要であると認識をしております。こうした点から、iPS細胞研究に関して、これまでにAMEDを通じた再生医療や創薬研究の事業などで関連予算を計上し、必要な取組を進めているところです。  今後も、関係省庁と連携をして必要な予算、これを措置をして、iPS細胞研究進めてまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 AMEDを通じたというのもあるんですけれども、アメリカとか中国と比べると、もう一桁も二桁も予算が足りないというところで、日本の非常に優れた科学者が海外に行ってしまうという非常にもったいない状況であります。  非常にそういう意味では将来性の高い分野だと思いますので、是非、日本が今せっかくリードをする、山中教授等を含めて非常にリードしている技術者がいる中で、科学者もいる中で、それを生かしていくような形の予算編成というのをしていただきたいと思うんですが。  ESG投資というのはもちろん財務大臣もよく御存じのところだと思うんですけれども、今世界で四千五百兆円から五千兆円がESG投資、要するに環境とか、そしてアニマルウエルフェアというようなものが投資基準になって投資されていくというようなことが行われているわけですけれども、日本は、このような意味で、環境だとかアニマルウエルフェアだとかいう投資を自分たちのところに引き込むというような意識というのが私足りないんじゃないかなと思うんですけれども、財務大臣、ESG投資と環境やアニマルウエルフェアとの関連、どのようにお考えでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 畜産物の一層の輸出拡大でありますとか、御指摘のように、海外からのESG投資の促進あるいはインバウンド向けの消費拡大といった観点から、アニマルウエルフェアに適切に配慮すること、つまりは家畜を快適な環境で飼養し、ストレスを軽減するような、そういう飼養をする、こういうようなことに配慮すること、これは重要な課題であると認識をいたします。  このため、農林水産省において、国際標準に沿った飼養管理の指針を策定するとともに、その普及を推進するための必要な予算措置が行われているものと考えておりますが、財務省としても、引き続き、農林水産省と連携しながら、必要な対応について研究を、検討をしてまいりたいと考えます。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 農水省と連携してということでございますけれども、今私、環境委員会ですが、その前は農水委員会でございまして、農水委員会の委員の方からもたくさん質問されているのは、農業関係の予算が非常に下げられているということでございまして、連携しながら、財務省が農水省への予算を渋っているんじゃないかというようにも思えるんですが、そうじゃないんだと、農水省がもっと予算を要望してくれればどんどん出すんだというようなことをちょっと御発言お願いできますか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 農業予算全体もそうでありますけれども、畜産ということ、これは農業総産出額の四割を占めるということでありまして、これは、産業はもとより、食料安全保障の観点からも重要な役割を畜産は果たしていると認識しております。  政府といたしましては、畜産農家の経営安定と生産基盤の維持強化を図るために、酪農、肉用牛、養豚、養鶏といった畜種ごとの経営安定対策に加え、輸入に依存する飼料の価格高騰に対する影響緩和対策や国産飼料の生産拡大、国内外の需要開拓の強化など、これまでも必要な予算措置を適時適切に行ってきたと認識をしております。  引き続き、農水省と連携しながら、畜産振興に向けた対応についてしっかりと検討をしてまいりたいと思います。決して財務省として畜産を含む農林省の予算を抑え込もうという意図は全くないところであります。  これから、どの省庁でも言えることだと思いますが、やはりこれからやっていかなければならないもの、これは必ずあります、いろいろな省庁の事業で。そこにはしっかり予算を付けていかなければならないと思います。一方で、昔から続いている中で、そろそろ何か役目が変わってきてしまっているもの、必ずしも当初考えていた政策効果が十二分に上がらない、十分に上がっていないもの、そういうものもあるわけでありますので、そうしたものから真に必要なところにシフトしていくといったようなめり張りのある予算案というものを作っていかなければならないと思っておりまして、農水省を始め、関係省庁ともよくそういう点も含めて協議をしていきたいと思っております。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 最後に、今回、能登半島地震もありました。同行避難や同伴避難ができないことによって避難しなかったという人たちがたくさんいるという意味で、国を挙げて、このような動物たちと一緒に避難ができるというようなこと、今回、環境省の予算というのがこれに関して全く増額されてないんですよ。これは、人の避難でもある、動物の避難でもあるし、人の避難でもある。  これについて、財務大臣として、予算の申出があれば増額するよというのを一言言っていただいて、終わりにしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 動物愛護管理制度を所管する環境省では、人と動物が共生することのできる社会の実現を目指して各種の取組が進められていると承知をしております。  財務省としても、これらの取組を着実に推進すること、これは重要と考えておりまして、令和六年度予算におきましては、環境省の動物愛護及び管理事業について、環境省の要求額どおり計上をさせていただいたところであります。  今後とも、環境省としっかり議論しながら予算編成進めていきたいと思います。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 終わります。ありがとうございました。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。  医薬品は、医療の根幹を支え、国民の健康と命を守るためになくてはならないものです。しかし、我が国はこれまで、社会保障費の増加抑制策のほとんどを薬剤費の抑制によって実現したと、実現してきたと認識しています。度重なる薬価の引下げは、国内の医薬品産業の体力低下とともに、我が国の医薬品市場の魅力を損ない、近年では、医薬品の供給不安やドラッグラグ、ドラッグロスの拡大といった国民の生命、健康を脅かす問題が顕在化しております。  特に、平成二十八年十二月に政府が決定した薬価制度の抜本改革に向けた基本方針にのっとって毎年薬価が改定されるようになったことで問題が深刻化しております。この薬価の市場価格との平均乖離率は既に六%まで縮小しており、社会保障費抑制の財源を薬価に頼ることはもう限界です。医薬業界、そして医薬業界で働く人からも、もう限界だという声が出ています。この医薬業界が成り立たなくなるということは、国民の生命、健康が守れないという、そういった問題になります。  大臣、武見厚労大臣にですね、この医薬品の供給不安、ドラッグラグ、ドラッグロスなど医薬品をめぐる問題について大臣の見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、御指摘の医薬品の供給不安について、特に後発医薬品、少量多品目生産などの非効率的な製造が要因でございまして、この安定供給に向けて、足下の供給不足解消と中長期的な産業構造の改革の双方に取り組むことが必要と考えております。  このために、令和五年度の補正予算において製薬メーカー十四社に補助を行うなど、足下のせき止め薬などの供給不足に早急に対応いたしました。  また、先日、五月二十二日でございますが、有識者検討会におきまして、後発医薬品の製造管理、それから品質管理や安定供給体制の確保にコストを要する中、生産効率の向上を図ることが重要であり、そのために、一定程度大きな規模で生産や品質管理などを行っていただくためのこの業界の構造改革の推進が必要だという内容を盛り込んだ報告書を頂戴したところであります。  こうしたことを踏まえまして、後発医薬品産業の構造上の課題の解消に向けて五年程度の集中改革期間を設定させていただいて、この構造改革の方をこれは強力に進めていこうと思っております。  また、御指摘のドラッグラグとドラッグロスの解消の件でありますけれども、国民の健康を守ること、それから医薬品産業の国際競争力の強化の観点から、御指摘の点は非常に重要な課題だと思います。特に、創薬基盤の再構築が重要でございます。  先日、この五月二十二日に創薬力構想会議の中間とりまとめが出されました。そこで、研究開発をリードする人材を呼び込むための官民協議会を設置すること、それから国際水準の臨床試験体制の整備をすること、そして採算性の乏しい難病等の医薬品の開発促進などが盛り込まれたところでございます。  こうしたことを踏まえて、製薬企業、それからアカデミア、そして政府などが相互に協力してこの創薬に取り組むエコシステムを構築するといったことを考えており、引き続き、こうしたことを通じて、ドラッグラグ、ドラッグロスの解消に向けて国を挙げて全力で取り組みたいと考えております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、最後の方に創薬のエコシステムのことも触れていただいたんですけれども、ちょっとそれと少し関係するんですけれども、この医薬品の安定供給、まさに経済安全保障の観点からも重要だと思っています。  現在、我が国では、医薬品の原料の多くを中国あるいはインドに頼っている現状があります。裏を返しますと、中国、インドから医薬品の原料が調達できなくなると大きなリスクになります。そうした海外で生産している医薬品の原材料の供給が我が国に入ってこなくなると、国内の医薬品供給が不安定化すると、そして価格高騰にもなりかねないということです。中国、インドでも、今後、高齢者の人口が爆発的に増加するということが予想されておりまして、近い将来、この中国、インドが自国を優先すると、そういったことも懸念しなければいけないと思っています。  過度に諸外国に医薬品を依存してはならないというふうに思っていまして、この医薬品を過度に他国に依存することなく、国内の創薬力の維持強化、研究開発、供給体制の強化など、言わば薬の自給率を高めていくべきと考えますが、政府の見解を伺います。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  医薬品の原薬等の海外依存については、経済安全保障の観点からも、原薬等の供給停止に伴う医薬品の供給途絶リスクを踏まえた戦略的な医薬品製造を推進することが重要であるというふうに認識しております。  このため、現在取り組んでいる原薬等の国内製造への移行に係る助成に加え、原薬等の供給源の多様化に取り組む企業への支援、製薬メーカーなどが自社の医薬品の供給リスクを継続的に把握、分析することができるよう、供給リスク管理マニュアルの整備といった取組を進めてまいりたいというふうに思ってございます。また、必要な医薬品を国民に迅速かつ安定的に届けられるようにするためには、研究開発部門の人員の確保等の創薬力の強化も必要であり、研究開発拠点としての日本の魅力を向上させることが重要であるというふうに思ってございます。  厚生労働省としましては、先ほど大臣から御答弁申し上げました創薬力構想会議の中間とりまとめも踏まえ、国際的な連携を通じて、人材、資金を日本に呼び込むこと等を検討しているところでございます。これらの取組を通じて、国民に必要な医薬品を確実にお届けできる体制を構築してまいりたいというふうに考えてございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。  私は、やはり、この長年にわたる薬価のマイナス改定、そして近年は毎年の薬価改定、これが雇用や労働条件にも悪影響を与えているというふうに現場から聞いております。この薬価に収益を依存せざるを得ない医薬品産業においては、雇用の不安定化を引き起こしております。医薬品産業の労働者は、この二十年間で約三割減少しております。研究部門においても人員が減少しておりますし、そして製造部門においても人員が減少しているということであります。  また、この賃上げ、先ほどの議論の中でも賃上げいろいろ出ていたんですけれども、賃上げにおいてもこの医薬品産業は、今、連合あるいは経団連が大手企業は五%超の賃上げと言っている中でも、その賃上げ率に追い付いておりません。これが今の実態でございます。  私は、この様々な問題を生み出し、また深刻化させているのはこの毎年の薬価改定であるというふうに思っております。  この毎年の薬価改定については、与野党問わずこういった委員会でも意見が出ておりまして、これはなぜこういったことが前に進まないのかというのは私も不思議なんですが、改めて武見大臣に、国民の生命、健康を守るためには、毎年の薬価改定、これを廃止すべきと考えますが、大臣の見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医薬品産業においても、他の産業と同様に、必要な人材確保するために賃上げを確実に行っていくということは必要であります。各企業においても、様々な要因を踏まえてこうした賃上げが行われているものと思います。  厚生労働省としては、まず令和六年度の薬価改定において、イノベーションの適切な評価を行うとともに、創薬のエコシステムの活性化を図るための施策の検討などの取組を行っております。また、その原材料費や人件費の高騰に対応するために、令和六年度薬価改定において不採算品の特例的な引上げも行いました。これらの取組について、製薬企業の賃上げにも資するものと思います。  毎年のこの薬価改定の在り方でありますけれども、この毎年の薬価改定を行うことが決まった当時から、この物価の上昇、乖離率の低下、安定供給の課題といった医薬品を取り巻く状況が変化をしているということも踏まえまして、このイノベーションの推進と国民皆保険の持続性というこの二つの観点から、関係者の意見も伺いながら、中医協においてこの議論を開始していくこととしたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 令和六年度の薬価改定、様々な工夫をしていただいたというのは私も承知しておりますし、恐らく業界の人が一番分かっていると思うんですけれども、ただ、総じて、やっぱりこの毎年薬価改定やめてくれよという声が大きいというのは大臣も多分御承知のことだと思いますので、これはしっかり検討していただきたいと思っております。  次のテーマに移らさせていただいて、電気事業におけるスト規制についてお伺いいたします。  武見厚労大臣にはここまでで結構ですので、お取り計らいお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 武見厚労大臣、御退出どうぞ。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 次の、ごめんなさい、失礼しました。まだ質問がその後に残っていました。大変失礼しました。  改めて、済みません、委員長。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 改めて、それでは竹詰君。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、済みません。大変失礼しました。後ほど質問させていただきます。  この電気事業において、電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律、いわゆるスト規制という、規制法というのがありまして、これ、一九五三年、七十一年前にある法律であります。この中に、電気の正常な供給を停止する行為その他電気の正常な供給に直接障害を生じせしめる行為が禁止されております。  一方、労働関係調整法においても、水道、電気、ガス、郵便、電気通信、運輸、医療など、日常生活に欠かせない事業に対してはこの争議行為の制限といった特別な調整制度あるいは規制が設けられておりまして、この電気事業もこの一つであります。  つまり、この電気事業は、スト規制法もありますし、労働関係調整法上の公益事業ということで、ダブルの、屋上屋の規制が課されている状況でありますが、この電気事業におけるスト規制について厚生労働省より概要を説明してください。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 委員御指摘のように、電気事業につきましては二つの法律が適用になっておりまして、一つは労働関係調整法の公益事業に関する規定でございます。これは、争議行為によりまして国民の経済の運行を著しく阻害し、又は国民の日常生活を著しく危うくするおそれがあると認められる事件につきまして、緊急調整を通じまして、正当な争議行為も含めまして一定期間禁止し、その間にあらゆる手段を講じて労働争議を調整、解決することを狙いとするものでございます。  もう一つが、電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律のうち電気事業に関します規定でございまして、こちらは、電気事業の特殊性並びに国民経済及び国民の日常生活に対する重要性に鑑みまして、公共の福祉を擁護する目的で、争議行為のうち争議権の保障が及ばない正当でない争議行為の一部を明文で禁止しまして、正当でない争議行為の範囲を明らかにしてこうした争議行為の未然防止を図ることを狙いとするものでありまして、範囲、目的が異なっているところでございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今御説明いただいたんですけれども、繰り返しですけど、これ一九五三年、七十一年前にできた、これ最初時限立法だったんですけれども、その後に、三年後に恒久化されて現在に至るということなんですが、この電力労働者あるいは石炭鉱業労働者の労働基本権を著しく制約しているこのスト規制法というのは、憲法第二十八条との整合性を欠いたものだと私は思っています。この憲法二十八条に定める生存権的基本権たる労働基本権は、全ての労働者にひとしく保障されるべきであり、電力労働者、石炭鉱業労働者にのみこの労働基本権を認めないというのは、著しく不平等な扱いと言わざるを得ないと思います。  先ほど、今御説明いただいたように、この電気事業は二つの法律によってスト規制が掛かっているということなんですが、例えばアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどの諸外国では、電気事業、石炭鉱業に限定して争議行為を制限する規制は存在しないというふうに承知しております。  私は、このスト規制法、廃止すべきだと思いますが、武見厚労大臣、御見解を教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律でございますが、平成二十七年に成立をした電気事業法等の一部を改正する法律の附帯決議において、本改正法施行後の検証時期に併せてその廃止も含めた検討を行い結論を得るものとされております。  この検証時期が令和七年三月三十一日までとなっていることを踏まえまして、労働政策審議会の下に部会を設置をいたしまして、今年の四月からこの議論を開始したところでございます。  引き続き、この本法律の在り方について検討を進めていきたいと思います。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今大臣が触れていただいたのはスト部会のことだと承知しております。  ちょっと今大臣の御答弁にもあったんですけれども、ちょっと私からも、この電力のシステム改革というのがずっと続けられていまして、二〇一四年の電力のシステム改革に関する改正電気事業法が成立した際にスト規制の在り方検討を求める附帯決議が付されていて、今大臣がおっしゃっていただいた労働政策審議会にスト部会というのが設置されたと承知しております。  このスト部会の中に、もうこの当時から労働側の委員はスト規制法の廃止を強く求めていました。この部会の報告では、電力の供給の不安、あるいは電力システム改革の進展とその影響が不透明であるので、現時点ではスト規制法を存続することでやむを得ないとされたというふうに承知しています。  今日において、電力の小売全面自由化、これ二〇一六年の四月に始まりましたので、もう八年たちました。そして、いわゆる電力会社の分社化ですね、これは二〇二〇年の四月にやっているんですけれども、もうそれから既にもう四年たっているところであります。  この旧電力会社に、この発電事業あるいは送配電事業も、自社設備はこれ適切に運用しておりますので、実際には、供給不安というのは、その電力会社を起因とする供給不安というのはないわけであります。  先ほど石井委員からの洋上風力の御質問もあったんですけれども、今のエネルギー基本計画は、二〇三〇年には三六から三八%、再エネで電源構成やるというふうに言われていまして、本当に三六から三八%、その再エネで供給するんであれば、その電力会社にだけスト規制をやっても何も意味がないと。三六%、例えば風力あるいは太陽光の事業者がもうストをやりますと、もう発電しませんとなったら、それで電気もつわけないということなんですね。  今、メガソーラーがこの太陽光とか風力で多く参入していて、でも今は電気は安定的に供給されているということなんですけれども、この電力の安定供給は今失われていなくて、旧電力会社にのみにこのスト規制というのがあるんですけれども、もう私はこの必要はなくなっていると思うんですが、まず、この経産省の見解を教えてください。

久米孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  スト規制法の在り方につきましては、法律を所管する厚生労働省が適切に判断していくものと認識しておりまして、経済産業省としてお答えすることは差し控えさせていただきます。  電力システム改革の進展と電力の安定供給の評価について御指摘をいただきました。安定供給の確保は、電気料金の最大限の抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大と並んで電力システム改革の目的の一つとされております。  安定供給の確保に関しては、災害や事故など不測の事態が発生した場合でも全国大での迅速かつ円滑な電力の融通や復旧対応が行われるよう広域的な電力供給システムが構築されるなど、一定の成果が出ていると認識しております。  一方で、採算性の悪化により火力発電所の休廃止が進むなど、足下では安定供給面での課題も生じております。また、二〇二二年三月には福島県沖地震、同年六月には異例の暑さによる需給逼迫が発生してございます。加えて、電力広域的運営推進機関が本年十月に公表した今後十年の電力需要の見通しでは、データセンターや半導体工場の新増設等により電力需要全体として増加の見通しに転じており、安定供給を確保する上での課題は存在していると認識してございます。  こうした状況を踏まえて、現在、改正電気事業法の規定に基づき、安定供給のための供給力確保策を含め、電力システム改革の検証を進めているところでありまして、二〇二五年三月までに取りまとめていくこととしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 今の説明を聞いても、やはりその今の話というのはシステム改革の話であって、労働者にとっては全く関係のないことなんですね。これはスト規制があろうがなかろうが、今の全く関係ないというのが改めて説明聞いて分かったんですけれども。  最後にもう一度、厚労省に、この大臣も触れていただいたスト部会、そして電力のシステム改革の検証が進んでいるということですので、スト部会での議論の進め方、最後に伺います。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) ただいま経産省から御説明ございました電力システム改革の検証につきましては、私どもでも承知しているところでございまして、厚生労働省といたしましては、その議論を注視しつつ、先ほど大臣が答弁いたしましたスト部会におきまして、附帯決議の期限である令和七年三月末までに結論を得られるよう、過去の議論で論点となった事項を中心に、経産省とも連携しながら検討を進めてまいりたいと考えてございます。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 是非お願いします。  終わります。ありがとうございました。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いしたいと思います。  まず最初に、国の税収について鈴木財務大臣にお伺いしたいと思います。  二〇二二年度の国の税収は七十一・一兆円と、過去最高ということになりました。また、予算時の二〇二三年度の税収の見込みは六十九・六兆円ということになっていますが、今足下、経済の上向き、賃金も上がってきていると、こういう状況も踏まえて、直近で、財務省として、二〇二三年度の国の税収、どのような見込みになるというふうに想定しているのか、また、確定値ですね、確定値はいつ公表されるのか、その二点をお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 令和五年度の国の一般会計税収は、昨年十一月に成立した補正予算時点において、六十九・六兆円と見込んでおります。また、本年三月末時点における税収の累計額は五十二・八兆円となっております。  しかしながら、年度を通じた最終的な税収については、例年、三月期決算法人の法人税や消費税が収納される五月分の税収が大きな割合を占めておりまして、その結果によって大きく変動するものであることから、現時点では確実な数字を申し上げられないという点については御理解をいただければと思います。  そして、時期でありますが、最終的に令和五年度の決算額については、例年七月末に公表しておりまして、今回も同様の時期を予定をしているところです。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 確定値は七月末ということですが、一方で、税外収入ですね、こちらの税外収入のここ数年の状況どのようになっているのかということと、あと、今年度ですね、今年度の税外収入、どのような見込みを財務省として計画しているのか、この二点をお伺いしたいと思います。

吉野維一郎財務省主計局次長

○政府参考人(吉野維一郎君) お答え申し上げます。  税外収入につきましては、外為特会からの繰入金等あらゆる財源の精査を行うことによりまして、活用可能な財源を最大限確保することが重要であると考えております。  お尋ねのここ数年の税外収入の決算額につきましては、年によって多少の増減はございますが、平均七・五兆円程度で推移しているところでございます。  御指摘の今後の税外収入の確保については具体的な見通しがあるわけではございませんけれども、政府といたしましては、引き続き、活用可能な財源の確保が重要であると考えの下、最大限努力してまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 税外収入も平均七・五兆円ぐらいあるということです。  所得税も、今年の賃上げ、連合の最新の集計結果でも五・一七%の賃上げということで、三十三年ぶりの高い賃上げが実現できているという状況です。所得税については、二〇二一年度については二十一・四兆円、二〇二二年度については二十二・五兆円と、毎年ここ数年上がってきています。  二〇二三年度、昨年度について、所得税の税収を財務省としてどのように見込んでいるのかどうか、さらには、その後、今賃上げもずっと継続しておりますので、二〇二四年度以降の所得税の見込み、どのように分析をされているのか、この二点を確認したいと思います。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。  令和五年度の所得税収でございますが、補正予算時点におきまして二十一・三兆円と見込んでおります。三月末累計では十八・八兆円となっております。  所得税収全体のうち約五分の一を占めます申告所得税の税収動向につきましては、現在、国税庁において精査されております令和五年分の確定申告の結果を踏まえる必要がございますので、現時点において最終的に何か具体的な見込みを立てることはなかなか難しいということを御理解賜りたいと思います。  また、令和六年度の見通しでございますが、政府として閣議決定をいたしました令和六年度政府経済見通しにおきます雇用者報酬伸び率や定額減税等の制度改正要因などを踏まえまして、十七・九兆円というふうに見込んでおります。  新年度が開始してまだ二か月という状況で、現時点で予算編成時の見込みから大きな変動が生じているとは考えておりませんが、来年度以降への影響という観点も含め、まずは賃上げの実施状況、それから月次の所得税収の動向などを注視してまいりたいというふうに考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  今、税収の状況について確認をさせていただきました。まだ未確定な部分もありますけれども、税収が上がってくる可能性も十分ありますし、税外収入についてもここ数年の平均値では七・五兆円の税外収入も確保できていると、こういう状況です。  これからの日本経済を考えたときには、やはり働く皆さんの消費をしっかりと活性化させていく、このことが大変重要だというふうに思っております。消費の活性化が経済の好循環を生み出す原動力になっていくというふうに考えております。  政府も、来月、六月に四万円の定額減税実施する予定になっていますが、やはり一回限りの減税では力強さに欠けるというふうに思っております。今後の消費をやっぱりしっかり後押ししていくためには、税収の状況ですとか、あるいは税外収入等もしっかり活用しながら、基礎控除や給与所得控除、これを引き上げる、さらには社会保険料の軽減といったことも図りながら、働く皆さんの手取り、可処分所得をちゃんと増やしていく、こういった政策を取っていく必要があるというふうに思っております。  いわゆる恒久的な生活減税、まさにやることがこれからの日本経済のエンジンになっていくというふうに思っておりますので、そこで、鈴木財務大臣、基礎控除、給与所得控除の増額、引上げ、これをまさにやるべきだと、生活減税、恒久的な生活減税やるべきだというふうに思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 現在、我が国の経済状況でありますが、デフレ完全脱却に向けまして千載一遇のチャンスを迎えているものの、物価の基調やその背景を総合的に考えてみますと、消費に足踏みが見られるなど、再びデフレに戻る見込みがないと言い切れる状況には至っておらず、デフレから脱却したとまでは言えないものと認識をいたしております。  浜口先生から基礎控除の引上げなどの対応について御指摘をいただきましたが、この基礎控除の引上げ等の対応は、デフレからの、デフレから完全脱却し、物価上昇や構造的賃上げが何年も継続的に持続する局面においては検討課題となり得ると考えますが、今申し上げたような経済認識を踏まえますと、現下の局面においては、所得税、個人住民税の定額減税を実施することにより、長年染み付いたデフレマインドを払拭して、賃金上昇と相まって所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり出すことで、所得増が消費や投資、ひいては更なる賃上げにつながる環境を整えることが経済の好循環を実現する上で必要な対応であると考えているところでございます。  定額減税でございますけれども、賃金上昇と相まって所得の伸びが物価を上回る状況をつくることによりデフレマインドを払拭するきっかけとするため一時的に措置するものであることから、複数年度にわたって実施することは考えていないところであります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 まさに、大臣おっしゃったように、デフレマインドを払拭していくというのはすごく重要な視線だと思います。  だからこそ、だからこそ手取りや可処分所得をしっかり増やして消費を後押ししていく、こういう政策を政府として、もう局面変わってきていますから、賃上げもこれからも継続していく必要があるというふうに思っていますし、まさに消費をもっと後押ししていくことが経済の好循環の原動力になっていくというふうに思いますから、我々としては、この基礎控除あるいは給与所得控除、一九九五年からもう百三万で変わっていないんで、もうそろそろこういった政策をしっかりやって、政府全体で日本に明るい兆しをより強く発信していくためにも検討していただきたいと思いますが、どういう状況になれば大臣、やるんですか。基礎控除の増額とか、どういう状況が達成できればやるんですか。その点のビジョンを示していただきたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の基礎控除でありますとか給与所得控除の引上げにつきましては、物価上昇や構造的賃上げが何年も継続的に持続する局面においては検討課題になり得ると考えております。  そして、それはどのような状況に、局面に至ったらばということでございますが、あらかじめ特定の条件や一定の環境を決めてそれを満たした場合に機械的に見直しを行うということではなくて、経済状況の変化に伴う家計負担の変化の状況、財政への影響、可処分所得を増やすという目的に照らして、所得税における所得控除の拡充という手法が最適なものであるかといった点などを総合的に考慮した上で検討されることになるものと、そのように考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 引き続きこの点は議論させていただきたいと思いますし、我々としては、生活減税、恒久的な減税策というのは強く求めていきたいというふうに思っております。  では、続きまして、カーボンニュートラルの関係についてお話しさせていただきたいと思います。  政府も、カーボンニュートラル、脱炭素に向けていろんな活動取り組んでいただいております。まさにこれ、毎年毎年しっかり積み上げていく、このことが大変重要だというふうに思います。また、グリーンイノベーション基金を約二・八兆円、さらには、今後十年間掛けてGX経済移行債も順次発行して後押ししていく、このこと自体は非常に重要だというふうに思っております。  こうした政府の支援策の活用状況、そして、これがちゃんとした脱炭素、カーボンニュートラルにつながっているか否か、齋藤経産大臣としての見解をまずはお伺いしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) GX実現に向けましては、昨年、GX推進法とGX脱炭素電源法が成立をいたしまして、GX推進戦略を決定をいたしました。これによりまして、脱炭素電源の導入拡大に加えまして、GX経済移行債による二十兆円規模の投資支援策や成長志向型カーボンプライシングの導入など、GX政策の大枠が決定をいたしました。  具体的には、本年二月に世界初のトランジション国債としてGX経済移行債を約一・六兆円発行をいたしました。これを財源に、昨年末に取りまとめた分野別投資戦略に沿って、革新技術の開発や設備投資支援あるいは家庭部門のGXに対する支援策などを実行をしてきているところであります。  また、その一環であるグリーンイノベーション基金におきましては、例えば電動車の航続距離延長等の性能向上につながる全固体電池や合成燃料等の革新的な脱炭素技術の開発を進めてきています。  加えて、GXに果敢に挑戦する企業群から成るGXリーグには七百社以上が参画をしておりまして、昨年度から排出量取引制度を試行的に開始するなど、GXはまさに実行フェーズにあると考えています。  今後とも、国際情勢や技術開発動向も注視しつつ、施策の実行とともに進捗評価を定期的に実施をいたしまして、必要な政策の強化にも取り組み、我が国の経済成長と排出削減を共に実現していきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  自動車分野のカーボンニュートラルについてお伺いしたいと思います。  政府もこれまで、いわゆる電気自動車とかあるいはPHEVとか燃料電池車、こういった環境に優しい車に対してはCEV補助金というのを支給して販売の後押ししていただいております。  このCEV補助金の今年度の執行状況、どんな状況なのかということと、一昨年は、このCEV補助金、消化が早くて年度の前半でもう予算がなくなってしまうということが生じましたけれども、今年度については一昨年のようなことのないようにきめ細かく対応していただいて、万が一財源が枯渇するようでしたら補正も含めてしっかり対応していただきたいと思いますが、今年度のこのCEV補助金の状況と今後の対応についてお伺いしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金ですが、一昨年である令和四年度は四百三十億円を措置いたしましたが、同年十二月までに予算額を超える申請がありましたので、補正予算を計上して対応いたしました。令和六年度におきましては、当時と比較して約三倍となる千二百九十一億円を計上しております。  今月二十日時点での執行状況といたしましては、予算額の約一割、約百二十億円の申請が来ている状況でありまして、今後も現在の執行ペースが続くと仮定をすれば年度途中で予算が不足するということは見込まれないということでありますが、その上で、消費者や自動車販売店などの関係者の皆様に対しては定期的に予算残額を公表するなどのきめ細かな対応をしていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非きめ細かく対応していただきたいと思います。  一方で、充電インフラもこれ大変重要だというふうに思っています。政府も昨年、この充電インフラの計画の見直し行われました。元々はEV用の充電器十五万基のものを三十万基まで上げると、現状の設置数からすると二〇三〇年に向けて十倍に増やしていこうと、水素ステーションは一千基ということです。  どうして昨年度この充電インフラの計画を見直したのかというその理由、さらには、これから二〇三〇年に向けて着実にこの目標を達成していくためにどういった対応を講じていこうとしていくのか、この点を確認したいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 電動車の普及に向けましては、充電、水素充填インフラの整備が不可欠であります。  充電器につきましては、現在、急速充電器が約一万口、普通充電器が約三万口、合計約四万口が整備されています。二〇三〇年目標については、先般、電動車の普及見通しや企業等の整備方針等を勘案いたしまして、御指摘のように、従前の二倍となる三十万口に見直したところであります。  水素ステーションにつきましては、今年四月末時点におきまして整備中を含め約百八十基となっていますが、自動車のみならず、港湾や地域の燃料供給拠点など多様な水素利用を見据えまして、二〇三〇年までに御指摘のように千基程度の整備を目標としています。  経済産業省としては、これらの目標の実現に向けまして、民間事業者による充電、充填インフラ設備投資を支援をしているところでありまして、令和六年度では、前年度の五割以上の増額となる五百億円を措置をさせていただいています。車両の普及見通し、民間事業者の投資意欲、設備のコストダウン等の状況も踏まえつつ、効果的な予算執行に努め、二〇三〇年の目標の達成を目指して努力していきたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。是非、着実にインフラ整備が進むように、経産省としても対応をお願いをしたいというふうに思っております。  続きまして、自動車分野のカーボンニュートラルは、電動車に対応するのと併せて、内燃機関の脱炭素もしっかり進めていく必要があると思います。  先日、議連のメンバーと一緒にENEOSさんの中央研究所に行ってまいりました。ここは合成燃料を開発されている最前線で、皆さんすごく意欲を持って開発に取り組んでおられました。そのときに聞いたお話でいうと、やはりコストが最大の商用化ベースにしていくには課題だということと、あとはその合成燃料のやっぱり利活用する量を増やしていく、この二つが大変重要だということもお聞きをいたしました。  政府として、今後、この合成燃料に対して、商用ベースに乗せるために、一リットル当たりのですね、一リッター当たりの価格をどのような目標値を置いているのかどうか、あとは、利活用の幅を広げるためにこれ政府主導でしっかりやっていただく必要もあるというふうに思っておりますが、その点の対応について確認をさせていただきたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、合成燃料の普及に向けた大きな課題の一つに、製造コストがあります。合成燃料の製造コストが高い理由は、原料となる再生可能エネルギー由来の水素の価格が高いことがあります。  経産省の研究会におきまして二〇二一年に行いました試算では、国内で合成燃料の製造を行うケースでは、一リットル当たり七百円程度となります。一方、チリや豪州など、再エネに恵まれ水素製造コストの安価な国で合成燃料をするケースでは、一リットル当たり三百円程度となっています。  政府といたしましては、二〇二一年六月に策定した二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略におきまして、合成燃料の製造コストを二〇五〇年に現在のガソリンの販売価格以下とする目標を掲げています。このような価格を達成するため、まずは再生可能エネルギーに恵まれた場所に製造プラントを設置するなど、最適なサプライチェーンを構築していくことが重要であります。また、合成燃料の製造技術の高効率化も重要であり、グリーンイノベーション基金事業において合成燃料の大規模かつ高効率な製造プロセスの開発を行っているところでもあります。合成燃料の利活用拡大についても、今後、合成燃料官民協議会の中で導入目標について検討していくこととしています。  引き続き合成燃料の導入に向けてしっかり対応していきたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  また、現場から聞いた政府への要望は別途お伝えしますので、いろいろ生々しい本音の意見も聞いてきました。こういったものにちゃんと対応していくことは大変重要だというふうに思っておりますので、それはまた別の機会にお伝えをさせていただきたいと思います。  では、続きまして、自動車盗難の関連についてお伺いしたいと思います。  昨年の四月に決算委員会で、自動車盗難対策、質問もさせていただいて、議論もさせていただきました。  お手元に資料を、自動車盗難の現状ということでお配りをさせていただいております。  この資料を見ていただくと、まだ自動車盗難、全国で五千七百件を超える盗難件数、これは認知された部分だけなので、もっと多いかもしれません。増加傾向にあるということですね。なおかつ、検挙率、極めて低いです。もう四三%を切っているという状況です。なかなか検挙できないと。さらには、高い車が盗難に遭うケースがどんどん増えてきていると、こういう実態にあります。  まず、政府として自動車盗難の現状をどのように受け止めておられるのか、確認をしたいと思います。

松村祥史自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。  まず、平成十五年には六万四千二百二十三件でありました自動車盗難の認知件数については、以後、減少傾向にあったところでございますが、令和五年中は五千七百六十二件と、令和四年から二年連続で増加をしているところでございます。また、自動車以外の被害額も含めまして三百万円以上の被害があった自動車盗難の認知件数は、令和五年は二千八件と全体の約三八%の割合となっておりまして、その比率は過去十年を見ても増加傾向にあるものと承知をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  そうした中で、自動車盗難の実態も、より集団的に、そして更に悪質な犯罪、盗難も増えてきているというふうに思っています。  そうした中で、我が党は、自動車盗難に対応して、議員立法で、組織犯罪処罰法、この法律を厳罰化して抑止力を高めると、こういう内容の組織的犯罪処罰法の改正の議員立法を今国会でも提出をさせていただいております。最低でも罰則を一年以上にしていくということで抑止力を高めていきたいというふうに思っておりますが、政府としても、この組織的犯罪処罰法の厳罰化、これやるべきだというふうに思いますが、法務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 組織的犯罪処罰法第三条第一項では、特定の罪に当たる行為、これが団体の活動として行われる、あるいは当該罪に当たる行為を実行するための組織により行われた場合には、法定刑を加重するという形になっております。この特定の罪の選定に当たりましては、組織的な形態で犯されることが多い罪であるか、あるいは組織的な形態で行われた場合に重大な結果や莫大な不正利益が生ずる罪であるかなどの点が考慮されることとなります。  御指摘の窃盗罪及び盗品有償譲受け等罪については、制定当時、こうした観点から、今のような観点から対象とはされなかったものでありますが、御指摘のように、これらが組織的に行われた場合に法定刑を加重することとするか否かについては、その犯罪実態等を十分見極めつつ、不断の検討を行ってまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、厳罰化を求める国民の皆さんの声も非常に大きく我々のところに届いておりますので、やはりこの抑止力を高めるという観点からも、法改正というのを是非法務省としても検討いただきたいなというふうに思っております。  一方で、やっぱり検挙率が四二%台というのは、余りにもほかの犯罪の検挙率と比べると低いなというふうにこれ感じざるを得ません。  そこで、松村大臣にお伺いしますけれども、いかに自動車盗難の検挙率を上げていくのか、今後の対策についてお伺いしたいと思います。

松村祥史自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(松村祥史君) お答えする前に、先ほど、ちょっと少し訂正をさせていただきたいと思いますが、自動車盗難の認知件数、全体の三八%と申し上げましたが、三五%に訂正をさせていただきたいと思っております。  その上で、自動車盗難につきましては、認知件数は近年減少傾向にあったところでございますが、ここ数年は増加をしており、御指摘の検挙率も、令和五年は四二・七%と、ここ数年低下をしている傾向にあり、厳しい情勢にあると承知をいたしております。  自動車盗難につきましては、これまでも、捜査と抑止、この両面で対策を講じてきたところでございますけれども、こうした実態を踏まえまして、警察庁内に長官官房審議官をトップといたします刑事、生活安全といった部門横断的なワーキンググループを設置をいたしまして、諸対策について検討を進めているところと承知をいたしております。  このワーキンググループでの検討結果も踏まえつつ、また関係省庁とも連携した上で、まず犯行グループの早期検挙、悪質な自動車解体ヤードの摘発、こういったことにより検挙向上に全力を尽くすよう警察を指導してまいりたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、違法なヤードの早期摘発なども有効な対策の一つだと思います。各自治体とも連携取って、警察庁としてこれまで以上に体制の強化もお願いをしたいというふうに思います。  一方で、いろんな新しい手法が出てきております。新しい手法に対してもこれ適切に対応していただく必要があるというふうに思っておりますので、キャンインベーダーとかリレーアタックとか、もう電波を使って対策をしていかないといけないという、こういった新しい盗難の手法に対しても適切に警察庁を挙げて対策を講じていただく、このことも併せてお願いをしておきたいというふうに思っております。  引き続き、自動車盗難に遭われる方が一人でも減るように、日本の自動車ユーザーが自動車盗難というものに遭わなくなるような環境、体制をしっかりと整えていただくことを強く求めて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  本日は、神宮外苑の再開発について伺っていきたいと思います。  緑豊かな都心のオアシス、歴史ある近代日本の文化的遺産というべき神宮外苑の再開発事業が進められています。  資料一、御覧ください。  これ、三井不動産、伊藤忠商事、明治神宮、そして独立行政法人日本スポーツ振興センター、JSCの四事業者とともに東京都が進めている事業で、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えて建て替える、その結果、高さ百九十メートルとか百八十五メートルなどの超高層ビルが建てられる、それによって大量の樹木が伐採され、外苑の象徴ともいうべきイチョウ並木も存亡の危機にさらされるという事業で、多くの皆さんからこれに対する抗議の声が上がり、広がっているところです。  この再開発の最大の問題というべきは、この文科省所管の独立行政法人であるJSCが管理している秩父宮ラグビー場を移転して建て替えるということです。この移転、建て替えによって百年の森ともいうべき建国記念文庫の森の大量の樹木が伐採されることになってしまいます。  JSC理事長、来ていただきましたので伺いますが、神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替えて建て替える、この構想というのはいつから検討を始めたのか、それを誰が言い出したのか、お答えください。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  今委員御指摘の点について申し上げますと、平成二十八年、二〇一六年七月に、東京都から、神宮外苑地区の再整備構想の素案におきまして、スポーツ競技の継続に配慮しながら各施設を連鎖的に建て替える施設配置等のイメージが示されたところでございます。  これに基づきまして、私ども、あるいは東京都と関係権利者がまちづくり基本計画の検討を詰めるということで合意をしたということでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 二〇一六年に東京都の方から提案があって、それを基にして事業者の皆さんが議論を始めたんだという御答弁でしたけど、本当にそうなのかという疑問があるんです。  これ、資料三、お配りしました。御覧ください。  これは、日本共産党の都議団が情報公開で入手した資料で、現在は東京都のホームページ、お配りした資料二に当たる、岸記念体育会館の移転等に関する主な経緯のページに掲載されている資料の一つとなるわけです。  この二〇一二年五月十五日、神宮外苑再整備についてと題するペーパーがこの資料三に当たるんですが、これが、当時の東京都佐藤副知事と安井技監が森喜朗衆議院議員に説明した際の記録ということなんですね。  これ中身読んでいきますと、赤線部分、東京都の側が、神宮外苑の再整備について東京都として考えているイメージを御説明に上がったとして、オリンピック終了後に第二段階の整備をスタート、神宮球場とラグビー場の敷地の入替えの利点、青山通りの沿道の民間再開発の動向について説明をしたと。で、森氏からは、すばらしい案じゃないか、長生きしないとと述べたとされているわけですね。  つまり、この時点、二〇一二年の五月の時点で、この神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替える、そういう計画内容、でき上がっていたんじゃないですか。いかがですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) ただいまの御指摘につきましては、そのような事実は確認されていないところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 事実確認されていなければ、何でこんなペーパーがあるわけですか。これ、理解ができないですけど、都の公表している資料なんですよね。ここでもう既に東京都の側でラグビー場と神宮球場入れ替える、そういう議論があった、これペーパーとして残っているじゃないですか。なぜ事実がないと断言できるんですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) この東京都から提案がある前に、二〇一五年から我々事業者及び東京都で協議を始めていたわけでございます。  その中においては、我々に対しまして、連鎖的な建て替えという提案、あるいはそういった情報は一切提示されてきていなかったところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 その当時は一切知らなかったんだという話です。  もう一つ資料を見ていただきたいと思うんです。資料四です。  先ほどと同じく東京都が公表している資料なんですが、先ほどの森元首相との懇談より前、二〇一二年二月の二十八日、霞ケ丘競技場の建替えについてとされている会談の記録です。  これによると、当時、萩生田氏は、萩生田元代議士との情報交換ということで、萩生田氏が、赤線部分、森元首相から、君が、文科省、NAASH、NAASHというのは現在のJSCに当たるんですが、都を横断的に調整してくれと言われていると。萩生田氏が森元首相の代理で、その意向を受けてこの会合に参加しているということを強調した上で、広いエリアで考える必要があるという発言をして、つまり、ここ国立競技場の建て替えのみならず、更に広い範囲での事業が必要なんだと。それを受けた東京都の側が、まずは競技場の敷地を固め、その上で周辺の再整備の方針を定め、段階的に他の区域も具体の整備計画を定められるようにしていくと答えていると。  これ見れば、もうこの時点で森元首相の意向でこうした外苑一帯の再開発の計画を進めていくんだということが進められていたというのはもう事実だと思うんですけれども、で、先ほどJSC、承知していないと言いました。そんなはずがないんですね。この資料の四のペーパー後段を見ていただきたいと思うんですけれども、都側の安井氏が、NAASH、JSCの側に都と調整できるカウンターパートナーがいるかと発言したのに対して、萩生田氏が、藤原理事がよいのではないか、藤原理事と我々の三人で会おうと発言をしているわけです。  JSC、当時のNAASHの藤原理事と東京都や萩生田氏とこの件について会談したのではないですか。当然、森氏の意向、東京都の意向も当時から知っていたのではありませんか。いかがですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) 私どもには資料はなく、その部分については確認ができません。  東京都のホームページにおいてそのような情報が開示されていることは当然承知をいたしております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 これ、JSC自身の話ですからね。知らないでは済まされないんですよ。  ちなみに、日本共産党の都議団が入手した資料では、二〇一二年七月三日にJSCの藤原理事と河野理事長が東京都とともに森元首相を訪問したという記録も、ここ、手元にあるわけです。  ちゃんと先ほどのペーパーどおりに、JSCの藤原理事と会談もしたし、何だったら森元首相ともしっかり会っているし、そういう話の中で、このラグビー場と神宮球場を入れ替える案、若しくは神宮外苑全域を開発の対象としていくということをもう事前にこうして話を進めていたと、そういう事実があるわけじゃないんですか。いかがですか。もう一度お願いします。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  私どもの立場で申しますと、国立競技場を東京オリパラ開催を見据えて建て替えるということになりましたときに、初めて有識者の皆様方を御参集をいただいて、どういう形で変えていくかという議論をスタートさせたというのが、私どもとしての今残っている記録でございますので、それ以前に何か議論をしたという記録は見当たりませんので、私どもとしては確認できないと先ほどから申し上げている次第でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いやもう東京都が公表している資料で明らかな事実ですからね。藤原さんと会ったというのももう手元にありますから、これ知らないと言い抜けできるとは思えないんです。  この藤原理事が、じゃ、何で会うことになったのかということについていくと、先ほどの資料の四、見ていただきたいんですけど、藤原理事の名前が出てくる直前のところに東京都の安井氏が発言しているところで、この整備計画について都が、東京都が素案を実質的に作り、NAASHからそのまま提案させるような形にさせたいと発言しているわけです。  これ事実だとすれば、つまり、国立競技場だけじゃなく、周辺地域、つまり外苑一帯をこの都市整備の再開発の対象とする計画というのを、都が素案を作って、それをそのまま提案するという役割をJSCが担わされていたということじゃないのかと。  そして、その後の経過見てみても、先ほど言ったように、七月にJSCの関係者が森氏、東京都と面談をしているわけです。さらに、その後、二〇一二年の十一月十五日に行われた第三回目の国立競技場将来構想有識者会議、これお配りした資料五になるんですけど、参考資料という配付資料が配られまして、これ見ると、外苑一帯を赤線で枠で囲んだ、都市計画の対象として示していると。こういう資料をJSCが配付をして、当時のJSC河野理事長が、明治神宮外苑地区全体を環境の向上を図るための既存の都市計画の見直しを行うことになります、青山通り、国道二四六号線に面するところですね、そこにつきましても追加をしております、説明したという議事録が残っているわけです。  そして、資料二の二枚目、二つ目の星印にあるとおり、その後の二〇一二年の十二月、JSCが東京都に対し神宮外苑地区地区計画の企画提案書を提出、東京都が受理したという計画になって、経過になっているわけです。  確認します。この企画提案書というのは、JSCが東京都の素案をそのまま提出したものということでしょうか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  結論から申し上げますと、そのまま提出したこの素案というのが一体何を意味するか、まず分からないわけでございますけれども、私どもの対応について改めて申し上げますと、先ほど申しましたように、オリンピック・パラリンピックの開催を念頭に置いたときに、国立競技場を大規模に改築する必要があるということでございます。そういたしますと、既存の都市計画では改築できない、大規模な改築はできないということでございましたので、都市計画の見直しも含めて議論する必要があるという状況にございました。  このため、私どもでは、国立競技場の有識者会議を設置して、東京都知事にも御参画いただいて、今後の在り方について御議論を進めていただいたというのが時系列的な話でございます。  今委員も御紹介になられましたように、有識者会議の議事録はJSCのホームページに掲載しているところでございますが、この中で、例えば石原知事からは、国立競技場の建て替えだけではなく、神宮外苑地区全体の構想が必要ではないか、あるいは他の委員からは、災害時の帰宅困難者の受入れなど災害時の位置付けを明確にしてはどうか、さらには、周辺関連施設も含め、最寄り駅からメインエントランスへの段差のない広い通路やエレベーターなどの設置などバリアフリーの施設を造っていただきたいなど、様々な御提案をいただいたところでございます。この御提案は、必ずしもJSCの敷地内だけではないところに係る御提案でございました。  私どもでは、こうした観点から、国立競技場だけではなく周辺環境を含めた町づくりが必要であるという認識の下に、有識者会議において神宮外苑地区全体を都市計画の見直しを行う範囲とすることについて御了承いただいた上で、東京都に都市計画の見直しの企画提案書を提出したという経緯でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 有識者会議で意見が出たからこういう提案をしたんだというふうにおっしゃっていますけど、先ほどのお示ししたペーパー、資料の四ですね、これ、二〇一二年二月のときのペーパーなんです。  有識者会議が最初に開かれたのは二〇一二年の三月なんです。この有識者会議が行われる前に、萩生田氏が森元首相の代理としてこの東京都との打合せに出て、ここで、国立競技場だけじゃなくて更に広い範囲のエリアで考える必要があるよねと、こういうことを示していて、それに基づいて東京都も計画を進めていると。それを基づいて有識者会議でも発言もあってと、そういう話になっているわけで、やっぱり最初はこちらの二〇一二年二月の方の打合せが有識者会議よりも先なんですよね。  やっぱり、こういった特定の政治家、森元首相などの意向が今回の神宮外苑再開発、その事業を進める中で深く影響した、これ事実なんじゃないんですか。もう一度いかがですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  国立競技場を建て替えるような極めて大きなプロジェクトの場合には、様々な方々、これは国会議員の先生方含めて、あるいは民間企業の方々含めて、様々な議論がなされ、様々な御意見が出されていたと考えているところではもちろんございます。  しかしながら、私どもの手続といたしましては、有識者会議での議論を踏まえて変更提案書を提出したということになっているところでございますので、それ以外の部分についてどう反映されているかということは必ずしもつまびらかではない。少なくとも、今公表されている有識者会議の議事録を御覧いただければ、その中で指摘された内容になっているということは言えるのではないかと私どもとしては考えているところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、もう事実としてこのペーパーがあるんです。  そして、有識者会議で全部進んでいったと言いますけれども、有識者会議で出てこなかったラグビー場と神宮球場の敷地の入替えという話がこの二〇一二年の五月の時点で森元首相と話し合われていたんだと、それはJSCにも伝わっているんだということはこれらのペーパーからもう示唆されている話で、それを知らないなんて言えるはずがないんですよ。  実際に行われた十二月のこの神宮外苑地区地区計画の企画提案書、これは素案のとおりに出したものではないと、そういうことをおっしゃるわけですけれども、先ほどのこの二月のペーパー、五月のペーパーなどの議論踏まえた対応そのものだとしか言いようがないわけですよ。何だったら、十一月の有識者会議での理事長の提案だって、もうこの流れに乗った提案だとしか言えないじゃないですか。つまり、森元首相とか萩生田氏という政治家、若しくは東京都の意向を受けて、都の描いた素案をそのままJSCが提案をする、そういう役割を担ってきたということなんですよ。  これ、二〇一二年当時からこの神宮外苑全体の再開発を進めるんだと、この百年の歴史を持つ文化遺産とも言える緑を破壊する事業を積極的に進める役割を果たしてきたということじゃないかと。これはスポーツ振興を目的とする独立行政法人としてのJSCの役割から踏み越えているんじゃないかと思うんです。文科大臣、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど来、芦立理事長の答弁にあったとおりでございますが、大規模スポーツ施設である国立競技場の建て替えに当たりましては、日本スポーツ振興センター、JSCに設置された有識者会議の議論を踏まえ、地域全体の在り方も考慮していかなければならないという考えの下、御指摘の都市計画見直しの提案がなされたものと承知をしております。そういう点で、JSCのその役割を超えているというふうには考えておりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 国立競技場の建て替えのためなんだと、あくまでもそうなんだと言いますよね。でも、国立競技場といったら、神宮外苑全体のごくごく一部の場所なんです。この地図でいえば左の上の側ですよね。その程度のところなのに、この二〇一二年の十一月に示された都市計画というところでいくと、対象となっているのはもう更に広い神宮外苑全体を都市計画見直しの対象としていると。もうこれは国立競技場の建て替えの範疇を超えている話としか言えないわけです。経過を見れば、森元首相や萩生田氏などの政治家などの意向も受けていた提案なのも明らかなわけです。しかも、この計画によって、単に百年の森が失われるだけではないんですよ。秩父宮ラグビー場と神宮球場の移転に伴って、明治神宮のテニスクラブ、これが移転を余儀なくされて、結果、多くの少年野球団等が利用していた軟式野球場、これが潰される計画になっていると。スポーツ振興どころか、市民や子供たちがスポーツに親しむ場も奪われる、そういう事業になっているんですよ。  このJSCの独立行政法人日本スポーツ振興センター法においては、そのセンターの目的は、スポーツ振興等をもって国民の心身の健全な発達に寄与することを目的とすると書いてあると。そういう目的から完全に逸脱した役割果たしているとしか言えないと私は思うんです。  しかも、問題は、こうした二〇一二年時点で、ずっと水面下で、ラグビー場と神宮球場を入れ替える、そういう神宮外苑全体を対象とした開発を進めるんだ、議論が進められていたにもかかわらず、これが表に出たのは二〇二〇年になってから。こんな無理な計画を国民、都民、地域住民にひた隠しにずっと水面下で議論が進められてきた、これも重大問題ですよ。  先ほど来、JSCに資料がないとおっしゃっていますが、こういう水面下の議論も含めた全ての経過、JSC、明らかにするべきではありませんか。いかがですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  今委員から御指摘をいただきました経緯の背景につきましては、私どもといたしましては、国立競技場の有識者会議の議事録によって尽きているのではないかと考えているところでございまして、その点につきまして、ホームページでアクセス可能でございますので情報は開示されていると、かように考えているところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、有識者会議の議事録では説明が尽きていないから言っているんですね。もう実際に東京都のホームページには、こういう水面下の議論があったというペーパーが明らかになっているわけなんですよ。そうしたことを踏まえて、ちゃんと事実経過調べ直して、説明責任果たすべきだと思うんですよ。  ちなみに、この神宮外苑の再開発というのは、都市計画法を根拠にした都市計画公園での事業です。  国土交通大臣は、この間、国交委員会などで、個別の都市開発事業については法令にのっとり事業者や地方公共団体において適切に対応されるべきと考えているとおっしゃっているわけですが、この間、もうこの経過を見ても、この二〇一二年から二〇二〇年まで、少なくとも八年もの間、住民にひた隠しにしながら水面下でこういう都市計画公園を大きく変えるような事業が進められていた、そういうこと、これは適正だと言えるのでしょうか。大臣、いかがですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御質問の趣旨は、地域住民との連携、知らせて、しっかりと地域住民の声を聞くべきだと、こういう御趣旨かと思います。  都市計画法では、都市計画案の公告縦覧、意見書の提出に加え、計画の原案作成において必要があると認めるときは、公聴会、説明会の開催など住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずることとされております。  御質問の神宮外苑再開発における都市計画につきましては、都や事業者において、都市計画法や都の条例に定める住民などの合意形成のために必要な手続を経たものと聞いておりますが、必要な手続を経て決定されたこの都市計画等について、国土交通省としてその評価を申し上げることは差し控えたいと考えます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 必要な手続なされたと言いますけど、適切な対応なされていないから言っているんですね。  適切というのは法令上の瑕疵がないという話じゃないんですよ。たとえ形式として法令にのっとっていたとしても、実態として、こうやって特定の政治家などの意向で町づくり、何だったら町壊しが進められて、住民にまともな説明もないままひた隠しにして進められてきた、これが大問題じゃないですかということを言っているんです。いかがですか、大臣、国交大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) しかし、記録を見ますと、ここで一つ一つ言うと時間が掛かりますので省略いたしますが、例えば、令和二年一月に、また令和三年六月に事業者による説明会、令和三年十月に都市計画法に基づく説明会、令和三年十二月に都市計画法及び都市計画案の公告縦覧及び意見書の提出が行われたと東京都から聞いております。  住民からの意見聴取等もしっかり行われていると認識しております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 大臣おっしゃったのは、二〇二〇年以降の対応ですよね。私が言っているのは、二〇一二年時点でもうこういう計画の素案ができていて水面下でずっと調整が進められていたのに、そういう経過が全く公表されないまま進められていることが問題じゃないかということを言っているわけです。  昨年九月、ユネスコの諮問機関であり、世界文化遺産の登録審査や保護等の役割を果たしている国際記念物遺跡会議、ICOMOSが、この神宮外苑の再開発について、再開発において計画されている三棟の高層ビルの建設と既存の野球場とラグビー場の新球場への建て替え移転は、過去百年にわたって形成され育まれてきた都市の森を完全に破壊することにつながると、ヘリテージアラート、神宮外苑地区再開発事業の撤回に向けた緊急要請というのを発表しています。  これにおいては、東京都は都民や関係者との適切な対話もないままこの再開発計画を承認したことについても厳しく批判されているわけです。さらに、このヘリテージアラート、政府に対しても、国は東京都だけの問題とすることなく介入せよと、適切な対応をせよと、それを提案しているわけです。地元住民からも再三、この問題に対しての協議の場、説明責任を果たせという声が上がっているわけです。  これ、ヘリテージアラートというのは文科大臣、国交大臣宛てにも出されているわけですけど、両大臣、改めて、国の責任で、国としてこの神宮外苑の事業について地元住民や専門家などとちゃんと協議をする場、設けるべきじゃないですか。対応すべきじゃないですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 神宮外苑地区の再開発事業については、ヘリテージアラートも含め様々な御意見があることは事実です。そして、そうした御意見を踏まえ、事業者においてこれまで説明や情報発信が行われてきたものと承知しております。  本開発、本再開発事業は、事業に関連する許認可権限を持つ東京都及び新宿区、港区において、地権者を始めとする関係事業者と協議しながら適切に対応していくべきものと考えます。  文部科学省としては、関係者間の協議の結果、良い結論が出されることを期待したいと考えております。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年九月七日のICOMOSのヘリテージアラートにおきましては、神宮外苑の将来に関する情報が広く一般に周知されることを要望する、多様な利害関係者が議論に参加できる場を設けるべきであるとの御指摘があったところです。  本件につきましては、事業者や都市計画等に係る権限を有する東京都などにおいて、必要に応じ適切に対応されるものと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 あくまでも事業者任せ、東京都任せだと、両大臣、そういう御答弁だったと。これでは国の責任果たせませんよ。ヘリテージアラートにも応えていませんよ。  このヘリテージアラート、これ東京都、まだ、いまだに協議の場、設けていないんですけれども、このヘリテージアラートを受けて、その東京都ですら神宮外苑地区のまちづくりにおける樹木の保全についてという要請を出して、事業者に対して樹木保全に関する具体的な見直し案示すように要請をしていて、それに基づいて今事業者の側も見直し案を作成している途中で、樹木伐採、一時中断している状況なんですが。  JSCに確認をします。  具体的な樹木保全の見直し案、いつ出す予定なのか。JSCが特に関わっているラグビー場の建設予定地にある建国文庫の森の樹木、どうやって守る予定ですか。お答えください。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。  今委員御指摘のような東京都から要請されました神宮外苑地区の町づくりにおける樹木保全につきましては、現在、代表施工者である三井不動産が中心になって検討をいたしているところでございます。また、見直し案につきましては、秩父宮ラグビー場のみならず、神宮外苑地区町づくり全体として樹木の保全に関する具体的な見直し案を報告するという考え方の下に整理をしているところでございまして、まだ全体がまとまっておらず、提出時期は未定ということになっているところでございます。  私どもといたしましても、スポーツを振興する上で自然環境との調和を図っていくことは重要なことであると考えているところでございまして、より環境に配慮した施設計画となるよう、樹木の保存について工夫をしたいと、このように考えているところでございます。  以上です。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 施設計画見直すということなんですけど、つまりそれは、現在の計画からこのラグビー場を縮小すると、そういうような話なんですか。

芦立訓独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長

○参考人(芦立訓君) 現在、各事業者においてアイデアを出し合って、東京都からの要請にいかに応えるかということで検討している時点でございますので、個々の内容についてはまだまとまっておらず、答弁できないことにつき、御容赦賜りたいと存じます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いずれも明言を避けられるということですけれども、樹木伐採を避けるということでいえば、少なくとも縮小しなきゃいけないでしょうし、というか、縮小では、しかし、それでも樹木伐採は免れないわけですから、そういう意味では、やっぱり移転をするということ自体を見直す必要があるんだと思うんです。  現在の秩父宮ラグビー場、収容人数は二万四千八百七十一人です。それが、今の計画段階で、新ラグビー場は、屋根付き、巨大モニターを入れることによって、収容人数が一万五千五百人に減るんです。イベント時になっても二万五百人と、現在の収容人数を下回る。フィールドでいえば、天然芝ではなくて人工芝になってしまうという計画で、JSCは、この移転をする理由として、現在地では機能更新ができないからと繰り返しているわけですが、もう現在の計画でも現在地よりも機能が後退してしまうということは明らかなわけです。それだったら、もう樹木を保全するためにも、機能を更新するためにも、これ、移転はやめるべきなんじゃないでしょうか。  今、この見直し案が出された後、このラグビー場移転に伴う権利変換手続、これに入ることになるわけです。権利変換に伴う財産処分の認可をするのは文科大臣ですが、大臣、こういうラグビー場としての機能も後退して、樹木も守れないような事業、権利変換、財産処分、認めるべきではないと思いますが、いかがですか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど来やり取りなされているところでございますが、神宮外苑地区の再開発事業は、東京都が平成三十年に策定した神宮外苑地区のまちづくり指針等に基づき、具体的な町づくりを担う東京都及び新宿区と港区が地権者を始めとする関係事業者と協議しながら検討を進めてきたもので、土地再開発法に基づき令和五年二月に東京都が認可しております。  その上で、事業者の一人となります日本スポーツ振興センター、JSCは、その保有資産について、土地再開発法に基づく権利変換を行うため、独立行政法人通則法第四十八条の規定に基づく財産処分の認可が必要となります。その認可に当たっては、処分等の内容や方法が適正であるか、また申請のあった財産を処分等することによってJSCの業務運営が阻害されないことを確認することになります。  一般論として申し上げましたけれども、現時点においてJSCから認可申請をまだ受け取っておりませんので、仮定の質問についてのお答えは差し控えさせていただきます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 適切な計画とは言えないから認可をしないでくださいということを申し上げているわけです。  ちなみに、文化庁自身、この明治神宮外苑イチョウ並木は名勝地に指定できるだけの、その候補になる場所だと、内苑と一体的に評価して保護する視点が重要だと指摘している、そういう場所なんですよね。それを壊すような事業計画をJSCが進めていいのかということを伺っているわけで、やはりこうした神宮外苑再開発はもう抜本的に見直す、中止するしかないんだということを申し上げて、質問を終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、令和四年度決算外二件の本日の質疑はこの程度といたします。  令和四年度予備費関係六件につきましては、質疑を終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。  鈴木財務大臣以外の各大臣は御退席いただいて結構です。  これより令和四年度予備費関係六件を一括して討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリです。  私は、会派を代表して、令和四年度の一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費、一般会計予備費、特別会計予備費計五件に反対、特別会計経費増額総調書等一件に賛成の立場から討論いたします。  まず、コロナ・物価高予備費については、合計で九兆八千六百億円が計上されておりますが、国会の事前決議の例外である予備費の規模としては極めて異常で、許容し難いものがあります。  また、結局、その不用額は二兆七千七百八十五億円に上り、これに一般予備費と使用実績のないまま終わったウクライナ予備費の不用額を加えると、約四兆二千億円という常軌を逸した規模となります。これでは、やはり、防衛財源となる決算剰余金を確保するために意図的に不用額を増大させたのではないかとの疑念を抱かざるを得ません。  そして、内閣府の地方創生臨時交付金一兆二千億円が象徴的ですが、年度内に支出すると言いながら、その金額、あるいは多くを翌年度に繰り越している事例が散見されます。これらの事例に関して、どのようにして年度内に支出を終える想定であったのか、なぜ繰越しをするに至ったのかを問いただしても、政府からは判然とした説明は得られず、この点も納得いきません。  また、予備費五件に共通することですが、個別の支出の政策的な内容については、高騰する小麦価格の抑制など立憲民主党が求めてきたものもあり、賛同できるものもありますが、国会閉会中には原則として予備費を使用しないとする閣議決定に反して支出をしている事例がいずれにも見受けられたことは、財政民主主義の形骸化を招きかねず、断じて看過できません。  以上の理由で、予備費五件については、全体として立法府軽視が甚だしいことから、到底承諾できるものではありません。  なお、特別会計経費増額総調書等一件については、好調な法人業績を反映して特別法人事業税が上振れたことを受け、いわゆる弾力条項に基づき地方自治体への譲与金を増額するものであることから、承諾に賛成します。  令和四年度は、予備費濫用の一年であったと断ぜざるを得ません。コロナと物価高への対応の必要性は否定するものではありませんが、予備費はあくまでも例外的な措置であり、本来は、補正予算を編成、予算委員会で審議をし、対応するのが筋であります。  この数年の間に大きく毀損されてしまった財政民主主義を回復するため、一刻も早く予備費の正常化を図るべきことを強く申し上げ、私の討論とさせていただきます。  ありがとうございました。

梅村聡日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村聡君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の梅村聡です。  私は、会派を代表して、令和四年度予備費関係六件について、反対の立場で討論をいたします。  政府は令和二年度予算以降、憲政史上例のない多額の予備費を計上し続けてきましたが、当年度の予備費は更に拡大し、合計で過去最大の約十一・八兆円となりました。年度の支出の一割近くが事後承認で支出可能となるのは前代未聞の事態であり、例外としては過大と言わざるを得ません。一般会計のうちの予備費の割合で見ても、戦後最悪の有効求人倍率を記録した平成二十一年度の当初予算が一%強であったところ、令和四年度は八%を超えて過去最大となりました。  これらのデータは、当初予算や補正予算で計上すべきものが莫大な予備費として計上されてきたことを示しており、この規模について速やかに検証がなされるべきです。  そして、これらの予備費は、結果として過去に例のない多額の不用額を発生させています。令和四年度決算の不用額は約十一・三兆円で過去最高を記録しましたが、うち約四・二兆円が予備費の使い残しであり、同年度に計上した予備費は三分の一以上が使用されなかったことになります。また、第二次補正予算にはウクライナ情勢経済緊急対応予備費として一兆円が計上されましたが、使用額はゼロ円であり、結果として全額が不用額となっています。  予備費を使用しない見通しが立ったのであれば、その額を補正予算の財源とすることもでき、実際に、過去多くの会計年度において、予備費を補正予算の財源とするために一定額が減額されています。予算の多くを国債の発行に頼る中、莫大な予備費を計上し、年度末に多額の剰余金を出すのは、見積りが甘いと言えます。  また、今年度当初予算での合計二兆円の予備費も、コロナ禍を除けば過去最大であり、経済危機とも言い難い昨今では常軌を逸した規模と言わざるを得ません。  以上申し上げたとおり、当該年度の予備費は規模が過大であると考えます。莫大な予備費が慣例化することは財政規律の緩みをもたらしかねません。今後は会計検査院において予備費の透明性を高める取組により一層力を入れるべきであることも指摘しまして、反対討論といたします。  ありがとうございました。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。  会派を代表して、令和四年度予備費関係六件について、全て反対の討論をいたします。  反対の理由を述べます。  第一に、一般会計予備費として九千億円、一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費として九兆八千六百億円という巨額の予備費を計上したこと自体も問題として指摘しなければならないことに加え、一般会計予備費の残額は三千七百四十三億円、新型コロナ及び原油価格・物価対策予備費の残額は二兆七千七百八十六億円と、相当な未使用分が生じたことは、どちらにおいても国会軽視であり、議会制民主主義の観点で賛成できません。また、会計検査院からも厳しい指摘が複数あり、賛成できるものではありません。  第二に、一般会計予備費で使用した化学肥料、配合飼料等の農業関係対策事業は緊急対策事業としては賛同できるものの、そもそも我が国の農業が諸外国に化学肥料や配合飼料等を過度に依存する状況を招いてしまったこと、また、食料自給率の向上や食料の安定供給は依然として課題であり、農業政策が十分に機能しているとは言えません。  第三に、燃料油価格激変緩和対策については、我が党からトリガー条項の凍結解除によるガソリン、軽油等対策を再三にわたり提案したにもかかわらず、政府はこれを拒否し、一般社団法人全国石油協会が行う対策事業基金への補助という方法としたことは、賛同できません。また、会計検査院からも、本事業についての問題が指摘されております。  第四に、電気料金高騰対策については、我が党は再エネ賦課金の一時徴収停止による電気料金の負担軽減を提案し、また参議院に再エネ賦課金徴収停止法案を提出したにもかかわらず、政府はこれを受け入れず、キロワットアワー単位の値引きとしたことに加え、特別高圧は値引きの対象外としたことは、我が党の考えと全く違うものであり、賛成できません。  こうした理由から、令和四年度予備費関係六件に反対いたします。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書(その1)及び(その2)、一般会計予備費使用総調書(その1)及び(その2)、特別会計予備費使用総調書(その1)に反対、特別会計予算総則の規定による経費増額総調書に賛成の討論を行います。  本来、国の予算は財政民主主義の観点から国会での審議を経て決められるべきであり、その使途について国会の審議を経ずに決められる予備費については、災害などの真に緊急性の要するものなどに限定すべきです。  一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費による燃料油価格激変緩和強化対策事業、生活支援臨時特別事業、コロナ対応地方創生臨時交付金、子育て世帯生活支援特別給付金等などの一連の支出は、あらかじめ補正予算を編成し、国会で審議を行うべきです。訪日外国人旅行者周遊促進事業、電気利用効率化促進対策事業、農業水利施設の省エネルギー化推進対策事業等は、支出の緊要性は認められません。  以上のことから、いわゆる特定予備費の支出は、国会での審議を回避し、七兆円を超える支出をなし崩しに拡大し、財政民主主義に反しており、認めることはできません。  一般会計予備費については、補欠選挙に係る経費、大雪に伴う除雪事業は、予見し難い予算の支出であると認められるものの、サプライチェーン対策のための国内投資促進事業は、支出の緊要性を認めることはできません。また、燃料油価格激変緩和対策事業、輸入小麦等食品原材料価格高騰緊急対策事業、ウクライナ支援のためのNATO信託基金への拠出金などは、あらかじめ補正予算を編成し、国会の場で事業の必要性や国民生活に資する点等を徹底審議すべきです。また、予備費を使用して安倍晋三元総理の国葬を国会での議論もなく政府が一方的に実施したことは、到底認められません。  以上のことから、一般会計予備費の支出を認めることはできません。  特別会計予備費で、輸入食糧麦等の買入れ価格が予算で予定していた価格に比して大幅に上昇したとして、予算不足を補うべく六百八十八億円余りを支出しています。輸入小麦の価格設定は国内小売価格の変動に直結し、国民生活に大きな影響を与えるものであり、本来ならば、補正予算を編成し、国会の場で小麦売渡価格の上昇が国民生活に与える影響や食糧買入れ費の追加財源規模等について審議をするべきです。  以上のことから、特別会計予備費を認めることはできません。  特別会計予算総則の規定による経費増額総調書については、法律に沿った措置であり、賛成するものです。  以上、討論といたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  まず、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上五件を一括して採決を行います。  これら五件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、これら五件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  次に、令和四年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書について採決を行います。  本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  鈴木財務大臣は御退席いただいて結構です。御苦労さまでした。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。  会計検査院から説明を聴取いたします。田中会計検査院長。

田中弥生会計検査院長

○会計検査院長(田中弥生君) 会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、令和六年五月十五日に「マイナンバー制度における地方公共団体による情報照会の実施状況について」の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。  検査しましたところ、地方公共団体を情報照会者とする千二百五十八事務手続の九〇%に当たる千百三十四事務手続は、令和四年度に当該事務手続に係るマイナンバー情報照会を利用した地方公共団体の数が、情報照会者とされている地方公共団体の一〇%未満となっていました。  そして、事務手続ごとに情報照会の未実施理由を確認したところ、業務フローの見直しを行っていないなどの情報照会の活用方策の検討、事務処理の効率面又は事務の発生件数が少数であった場合の情報照会の活用に係る動機付けに関する問題が見受けられました。また、地方公共団体の取組だけでは解消が困難な問題も見受けられました。  これらについて、事務手続の所管府省庁は、情報照会の実施状況を十分に把握しておらず、デジタル庁は、情報照会の件数の状況を把握していたものの、所管府省庁に提供していませんでした。  検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、デジタル庁は、情報照会の実施状況を所管府省庁において把握できるようにするとともに、情報照会を十分に活用させるよう主導していくことに留意する必要があると考えております。  また、事務手続の所管府省庁は、デジタル庁と連携して、地方公共団体の半数以上で情報照会が利用されている事務手続について、情報照会の実施がより一層推進されるよう、実施状況を把握し、地方公共団体に適切な助言を行うことや、地方公共団体の過半で情報照会が利用されていない事務手続についても情報照会の実施が推進されるよう、特に国民の利便性の向上や行政運営の効率化などに資する手続を優先して、実施状況を把握し、地方公共団体に適切な助言を行うとともに、地方公共団体の取組だけでは解消が困難な問題の解決に向けて方策を検討し、適切に対応していくことに留意する必要があると考えております。  会計検査院としては、マイナンバー制度における地方公共団体による情報照会の実施状況について、引き続き注視していくこととしております。  これをもって報告書の概要の説明を終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時三十三分散会

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