決算委員会 第7号
- 発言数
- 298 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/05/20
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十七日までに、大椿ゆうこ君、長谷川英晴君、吉井章君、山添拓君、赤池誠章君、石井苗子君、里見隆治君、若松謙維君、竹詰仁君、羽田次郎君及び古賀千景君が委員を辞任され、その補欠として岸真紀子君、和田政宗君、今井絵理子君、吉良よし子君、山田太郎君、青島健太君、宮崎勝君、新妻秀規君、浜口誠君、石橋通宏君及び小西洋之君が選任されました。 また、本日、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として山下芳生君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和四年度決算外二件を議題といたします。 本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 皆様、こんにちは。自由民主党の和田政宗でございます。 早速質問に入ってまいります。 トルコによるハマスへの支援と我が国の対応についてお聞きをします。 中東関係については様々な立場の方がおられるでしょうが、今のイスラエルとハマスの戦闘は、昨年十月のハマスによるイスラエルへの越境テロ攻撃によって引き起こされたものです。十月七日の一日で赤ちゃんを含む千二百人のイスラエルの方々が殺害をされ、ハマスによるひどい性暴力について国連が公式に認定をしています。 この十月七日に、ハマスの指導者はトルコ国内に滞在し、テロ攻撃の指揮を執ったとの指摘があり、トルコ高官もその可能性を認めています。ハマスはトルコ国内に拠点を置き、トルコのエルドアン大統領はハマスへの全面支持を表明し、支援を行っています。先週、エルドアン大統領は、トルコ国内でハマスのメンバー千人を治療中だと述べました。 トルコのテロ組織ハマスへの支援について我が国はどう考え、トルコにはどのように対応するのか、外務大臣、答弁願います。
○国務大臣(上川陽子君) トルコは、先月にもハマスのハニヤ政治局局員がトルコを訪問してエルドアン大統領を表敬するなどハマスと一定の関係があり、人道支援等を通じましてハマスに一定の影響力を有しているものと承知をしております。 一方で、昨年十月のハマス等の攻撃は、多数の一般市民を標的とした殺害や誘拐を行う残虐な無差別攻撃でありまして、我が国としてこれをテロ攻撃として断固として非難をしているところであります。 このように、ハマスをめぐりましては我が国とトルコにはそれぞれの立場がありますが、トルコがガザ情勢を含め地域の平和と安定に重要な役割を担う国であるということは事実でございます。 本年一月、私自身、トルコを訪問をいたしましてエルドアン大統領を表敬し、またフィダン・トルコ外相と会談を行いました。イスラエル・パレスチナ問題に関しましては、ガザ情勢をめぐる事態の早期鎮静化に向け連携していくこと等について一致したところであります。 今後も、ガザ情勢への対応や、また地域の平和と安定に向けまして、ハマスと一定の関係を有し影響力を行使することができるトルコを含む関係国と緊密に連携しながら、外交努力について粘り強く積極的に続けてまいりたいというふうに考えております。
○和田政宗君 我が国はG7の一員であって、世界の外交のリーダーシップを取るべき国であるわけでありまして、今、トルコとの関係云々ということを申しましたけれども、これ、明らかにテロ組織ハマスを支援している国でありますから、これはテロ組織への支援をやめるように強く申し入れるべきじゃないですか、どうでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 平和的な状況を一日も早くつくり上げるための努力について、さらには今の事態の早期鎮静化を図るためにあらゆることについて協力をしていくと、こうしたやり取りをしてきているところであります。これは、引き続き日本の考え方に基づいてこうした努力を重ねてまいりたいと思っております。
○和田政宗君 トルコですけれども、テロ組織ハマスへの全面支援に加えまして、米国政府の公式サイトは、テロ組織ISへのトルコ国内からの資金調達を指摘し、非難をしています。そして、三月にロシアで大規模テロが起こりましたが、このテロを起こしたISのメンバー、トルコからロシアに入国をしております。 こうした状況から、トルコ国内からIS等のテロリストが日本に入国する危険性があることに加えまして、トルコ国内はインフレ率が今六八%を超えるなど経済状況が極めて悪いことから、そういったことから、日本へ入国をする、これはもう難民と偽ってという形ですが、トルコ国籍者が増えているとの指摘があります。 トルコからの入国者に対する観光等九十日間の短期滞在ビザ免除、私はこれ即刻やめるべきだと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 日本とトルコの間におきましてのこの査証免除の取決めでございますが、両国間の人的交流を促進し、また友好親善関係の発展に寄与してきたものと考えております。同時に、日本社会の安全、安心を守ることも重要でありまして、トルコとの間におきましては、テロ対策協議を行い、犯罪の防止等に向けました二国間の対話と協力を実施、強化しているところであります。 なお、トルコに限らずでありますが、一般論として、国内におけるテロの未然防止の観点から、この出入国管理等の強化につきましては政府として取り組んでいるところであります。 こうしたことを踏まえまして、トルコとの短期滞在査証免除の措置の見直しが必要とまでは考えておりません。 引き続き、トルコ政府当局と情報交換を重ね、緊密に連携してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 日・トルコの友好関係というのは、これは長い歴史があるわけでありまして、私も日・トルコ友好議員連盟の一員でありますし、日本とトルコの関係についての著書というか、著書の中で一章分触れたこともありますけれども、今エルドアン政権がやっていることは今述べてきたようなことであって、これ、テロ対策協議をトルコとやっていると言っていますけれども、テロ組織を支援している国とテロ対策協議やってどうするんですかということもこれは指摘をしておきたいというふうに思います。 次に、公安調査庁が発行した国際テロリズム要覧二〇二三のインターネット上の公開が停止されたことについて聞きます。 法務大臣は、ネット上の公開が停止された理由について、三月二十二日の参議院法務委員会で外交的な状況等をも踏まえてと答弁をしておりますが、外務省はこのネット上の公開停止にどのように関わったのでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘のとおり、公安調査庁が作成し、また発行している国際テロリズム要覧から抜粋をし、同庁ウェブサイトに掲載していたウェブページでありますが、削除されたものと承知をしております。 同ウェブページにおきましては、ハマスやクルド労働者党、PKKなどに対します日本政府の立場について一部誤解を招いたことから当該ページを削除し、主なテロ組織等については国際テロリズム要覧二〇二二の内容を参照いただきたい旨が公安調査庁ウェブサイトに記載されているものと承知をしております。 政府内部の検討プロセスにつきましては明らかにすることは差し控えさせていただきますが、いずれにいたしましても、国際テロリズム要覧二〇二三の関連ウェブページの削除につきましては、公安調査庁を含みます政府全体で適切に検討、そして検討の上判断を行ったものであるということでございます。
○和田政宗君 これ、法務大臣が外交的な状況等をも踏まえてというふうに答弁をしておりますけれども、外交的な状況を判断する省庁というのは我が国政府においてはどこなんでしょうか。外務大臣、お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 外務省が専らの役割の所掌を受けているところでございます。
○和田政宗君 ということは、政府部内のやり取りはつまびらかにはできないということだと思いますが、これは国会での審議の場ですけれども、外務省、これ関わったということでよろしいですね。
○国務大臣(上川陽子君) 削除について、これは政府全体として取り組むということで申し上げたところでありますので、そのとおりでございます。
○和田政宗君 今大臣の答弁でもあったんですが、これ、国際テロリズム要覧二〇二三のネット公開が削除されたことにつきまして、外務省は三月や四月の参議院法務委員会でも誤解を招いたからだと答弁をして、誤解とは何かとの質問に対しては、様々な照会や報道が世界で行われた、様々な形での関心が国内外で寄せられていることもあったというふうに答弁をしておりますけれども、これ、国際テロリズム要覧二〇二三においては、要覧の第二部、主要な国際テロ組織等の概要及び最近の動向の図表の記述からは五組織が削除されておりますけれども、要覧の第三部、地域別テロ情勢にはしっかりと記載がなされており、タリバンについては第一部で記述をされています。何らこれ誤解の生じるものではありません。 そして、要覧第二部、主要な国際テロ組織等の概要及び最近の動向の記述は、法務大臣が三月に、国連安保理制裁委員会の制裁決議を基に選択したと答弁しているように、国際的にも公的な根拠があり、国内外の公式情報や各種法令に照らし合わせて公安調査庁が公式に作成したもの、それが国際テロリズム要覧二〇二三です。 根拠を持って日本政府が公式に発行した文書が、様々な照会や報道が世界で行われた、様々な形での関心が国内外で寄せられているということもあったことによってこれひっくり返されていいんでしょうか。外務大臣、答弁願います。
○国務大臣(上川陽子君) 先ほどの御質問の中に、誤解を招いたということにつきましての入口でお話があり、今のような御質問ということで承知しておりますが、今般、ウェブサイト掲載版が削除されましたこの国際テロリズム要覧二〇二三に記載されました国際テロ組織等につきましては、国連安保理が設置いたしましたテロ関連制裁委員会により制裁対象と指定されている組織や関係する団体を記載することとしている、したことから、結果として前年版に比べまして掲載される組織等が少なくなったものと承知をしております。 結果として一部誤解を招いたということでございまして、今回、当該ページを削除し、主なテロ組織等につきましては国際テロリズム要覧二〇二二の内容を参照いただきたい旨を公安調査庁ホームページに記載されていると承知をしているところでございます。
○和田政宗君 いや、誤解って、もし生じているんであればその誤解を直せばいいわけであって、これ、国連安保理決議ですとか国内外の法令に照らし合わせて公安調査庁が我が国の政府機関として公式に作成したものが外務省も関わる形で公開が削除になるというのは、これとんでもないことだと思うんですが。 お聞きしたいのは、昨年十二月の日・トルコ首脳会談で国際テロリズム要覧二〇二三が議題に上がったとトルコ国内で報道されておりますけれども、日・トルコ首脳会談で提起されたのか否か、事実関係について外務大臣の答弁を願います。
○国務大臣(上川陽子君) 昨年の十二月一日でありますが、アラブ首長国連邦ドバイを訪問中の岸田総理は、エルドアン・トルコ大統領と日・トルコ首脳会談を行ったところであります。 両首脳会談におきましては、ガザ情勢等が取り上げられ、また人道状況の改善や、また事態の鎮静化等に向けまして両国が引き続き連携して取り組んでいくことを確認したほか、両国の外交関係樹立百年、百周年となる本年に様々な分野で二国間関係を更に発展させていくということで一致されたもの、一致したものでございます。 それ以上の外交上のやり取りの詳細につきましては明らかにすることは差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
○和田政宗君 これ、大臣おっしゃったように、公表されているやり取りもあるわけですよね。これ、提起があったかなかったかだけ、これ国会審議の場でありますのでお答えを願いたいというふうに思うんですが、これはいかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 外交上のやり取りということでございますので、詳細を明らかにすることについては差し控えさせていただきたいと思います。 その上で申し上げるとするならば、昨年の十一月三十日の時点で国際テロリズム要覧のページの一部は閲覧停止となっているところであります。昨年十二月の一日に行われました日・トルコ首脳会談におきましてトルコ側から当該ページの削除への圧力があったなどのことで当該ページの削除が行われたということについて、多分そういった問題意識の部分だと思いますけれども、その順序からしてみても、これはそういう関係ではないということを申し上げたいというふうに思っております。
○和田政宗君 トルコ国内での報道では、過去にトルコでテロを起こした組織が我が国の国際テロリズム要覧二〇二三から削除されているとエルドアン大統領が日本側に提起したとされていますが、そもそもこれ、要覧第二部の図表からは国連安保理の決議などを基に落としたわけでありますけれども、要覧の第三部には明確に記載されているわけであります。 これ、指摘があったのかなかったのかというのはこれ極めて重要なことなんですけれども、それお答え願えないんでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) この様々な説明の状況につきまして御質問でございますが、外務省の関係者から、トルコ本国では本件のウェブサイト更新に関しまして多くの報道があり、照会等が寄せられている旨、政府内で公安調査庁を中心に対応を検討中と伝達させていただいたところであります。そうしたことについては承知をしているところでありますが、今のようなそれぞれの中で対応していくということでございます。
○和田政宗君 今日、公安調査庁来ていない、呼んでいないですけれども、法務委員会の質疑等においては、公安調査庁、これはしっかりとしたものであるということを認めているわけですよね。これを今、大臣は、外交上のやり取りの中で、トルコとそれについて話しているじゃないですか。これ、結局、削除に至ったのは政府全体の考え方ということでありますけれども、そこに外務省の意向が強く反映されているんじゃないでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(佐藤信秋君) まず、事実関係ね。外務省高橋参事官。
○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。 大臣の答弁の繰り返しになりますが、外交上のやり取りについて詳細を明らかにすることは控えさせていただきます。 その上で、昨年十一月三十日時点で国際テロリズム要覧のページの一部閲覧が停止されておりまして、昨年十二月一日に行われた日・トルコ首脳会談においてトルコ側から当該ページへの削除の圧力があったゆえに当該ページの削除が行われたというのは、その順序から考えても正しくはないと考えております。
○和田政宗君 もう外務省言い切りましたね。これ、法務委員会でもこれちょっと質疑をしますけれども、そこの事実関係が違ったら、これ大変なことになりますよ。いろいろ私もこの削除に当たってのやり取りというのは法務省、公安調査庁ともやっていますので、また外務省ともやっていますので、全部メモ残っていますから、ちょっとこれは精査をして更に質問をしていきますが。 これ、我が国の一政府組織の文書にこれトルコ大統領が言及をしたのなら、それ自体驚きなんですが、トルコの情報機関、MITによる世界各国における工作活動が英国王立防衛安全保障研究所のリポートですとか各国の報道機関などで指摘されています。トルコの情報機関、MITは、ジャーナリストを活用し虚偽の話を広めるとともに、トルコ政府の立場を強める工作活動をしていると報道され、これはギリシャなどの報道ですけれども、こういったことがありますが、外務省はこのトルコの情報機関、MITの活動実態を把握しているでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) トルコ政府のこの公開情報におきましては、このトルコ国家情報庁、MITとは、一九六五年、昭和四十年でありますが、に設立されまして、二〇一七年、平成二十九年に大統領府直属となったトルコ政府の情報機関でございます。 トルコ国家情報庁、MITの活動に関しましては、委員御指摘の英国国立防衛安全保障研修所、海外のそうしたレポートを含めまして様々な報道等があることは承知をしているところであります。
○和田政宗君 これ、国際テロリズム要覧二〇二三のネット公開が削除されたということをこれ厳しく問うのは、我が国が公式に作成した文書が希薄な根拠でありますとか外国からの圧力でひっくり返ったとするならばこれ大変なことであるからです。これは国連決議や国内外の法令に基づいて公安調査庁が作成したわけでありますけれども、これ、もし外国の圧力ということであるならば、我が国は内政干渉を許したことになるわけであります。 それで、トルコからの圧力でないというのであれば、外務省がやり取りに関与したということでありますので、外務省が公安調査庁に削除させたということも考えられるわけでありますので、これは何で、じゃ、そういうことに至ったのか、またどういうことでそうしたのかということを、これは厳しくこの後の国会審議でも問うてまいります。 これ、仮にテロ支援を、テロ組織を全面支援している国から、我が国が国連決議ですとか国内外の法令で根拠に基づいて作成をした政府の公式文書が、これ外国から言われたから削除しましたなんてことになったら、これもう笑えない話になりますので、これはもう厳しく今後も問うていきますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、外務省ホームページの歴史問題QアンドAの南京戦の記述について聞きます。 日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害があったことは否定できないとの記述に対しまして、昨年四月二十四日の参議院決算委員会で私は、外務省が保有する公式文書に加え、政府の公式文書には非戦闘員の意図的な殺害についての記述がないというふうに指摘したところ、外務大臣は、関係者の証言や事件に関する種々の資料から総合的に判断したと答弁をしておりますが、関係者の証言や事件に関する種々の資料とは何でしょうか。
○委員長(佐藤信秋君) 上川大臣、いいですか。
○和田政宗君 重要なことなので大臣答弁をお願いしますということで外務省にしっかり言っているわけですから、外務省の事務方もしっかりと大臣にそこは打ち込んでください。お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 今委員の御質問でございますが、外務省のホームページの関連の記載におきましては、二〇〇七年、平成十九年の四月二十四日に閣議決定された質問主意書への政府答弁を記載したものでございます。 この答弁で示されました認識は、関係者の証言や事件に関する種々の資料から総合的に判断したものであり、特定の資料の記述のみを根拠とするものではございませんが、例えば一九七五年、昭和五十年に防衛庁防衛研修所戦史室によりまして出版をされました戦史叢書「支那事変陸軍作戦」第一巻を関係者の証言や事実に関する種々の資料の例として示してきているものでございます。
○和田政宗君 ごめんなさい、これ、通告して、更にそこからのことを聞きたかったんですが、ちょっとこれ、外務省事務方どうなのかと思いますが。 関係者の証言や事件に関する種々の資料って、一定程度実は外務省から示してもらって、私、全部読んでいるんですよ。これ、証言かなり曖昧なところがあって、今おっしゃられた防衛庁防衛研究所戦史室による戦史叢書「支那事変陸軍作戦」第一巻ですね、この記述、たとえ少数であっても無辜の住民が殺傷されというふうに記述されているんですけれども、これ、日本軍が意図的に住民を殺害したという文脈で記されているものではないんですよね、これ。非戦闘員や住民が巻き添えを食らって死亡したとの記述に続く文脈の中で記されているものです。さらに、たとえ少数であっても無辜の住民が殺傷されの直前の文章ですけれども、南京付近の死体は戦闘行動の結果によるものが大部分であり、計画的、組織的な虐殺とは言い難いというものなんですね。 これ、外務省がこの「支那事変陸軍作戦」というものを繰り返し挙げるので、もう、先ほど言ったように、証言ですとか、私、当時の参謀本部の資料ですとか軍令部の資料も全部見ましたよ、国立国会図書館から取り寄せて。政府の公式文書からは、日本軍の意図的な住民殺害についての明確な記述というのは、これないんですね。 これ、私は、住民を戦闘に巻き込むことは避けなくてはならないというふうに考えています。戦争も絶対に起こしてはならないというふうに考えています。それは、何の罪もない人が何の理由もなく戦闘に巻き込まれて命を失う、こういうような状況に陥るからです。 これ、ただ、歴史的事実は正確にやはり記すということが重要であって、政府見解や外務省のホームページの記述について、これ政府が保有する公式文書、先ほどの例えば「支那事変陸軍作戦」の中に書かれているような歴史的事実の記述にこれ直すべきだと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) いわゆる南京事件におきましての非戦闘員の殺害、また略奪行為の具体的な数等に関しまして様々な議論がある中におきまして叢書以外の資料等を具体的に示すことによりこうした議論に関する政府見解について誤解を与えるおそれがあることから、お答えすることについては差し控えさせていただきたいと思います。
○和田政宗君 誤解ってもう言いますけれども、誤解があるのであればそれを直すのが外務省の役目であって、歴史的事実から目を背けるというのは、私はおかしなことだというふうに思います。 次に、拉致問題についてお聞きをします。 北朝鮮による拉致被害者の救出への思いを込めたブルーリボンバッジでありますけれども、上川外務大臣は原則着用されておられるのだと思いますが、着用せずに外国要人との会談をしている映像や写真なども見受けられます。 政府は、十二月の北朝鮮人権侵害問題啓発週間に合わせて全閣僚にブルーリボンバッジ着用を求めたりしてきましたけれども、上川外務大臣のブルーリボンバッジ着用に対する考え方と、外務省ホームページなどにおいて上川大臣がブルーリボンバッジを着用していない写真が掲載されておりますけれども、これについてどうするのか、答弁を願います。
○国務大臣(上川陽子君) 拉致被害者の御家族も御高齢となる中におきまして、時間的制約のある拉致問題につきましては、ひとときもゆるがせにできない人道問題であると認識をしております。 二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来二十二年、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことにつきましては、痛恨の極みでございます。 私自身も、初当選して委員会に所属をし、その現場を視察をする機会もございましたけれども、それ以来、この、こうした問題につきましては心を砕いて見詰めてきたところであります。 御指摘のブルーリボンについてでありますが、毎年十二月十日から十六日までの北朝鮮人権侵害問題啓発週間に着用するよう拉致問題担当大臣から全閣僚に呼びかけられているなど、拉致被害者の救出を求める国民運動のシンボルとなっていると認識をしております。 私自身も、常日頃から、各種会談を含みます様々な公務におきましては基本的に着用してきております。今後も積極的に着用していく考えでございます。
○和田政宗君 大臣のお答え、それでいいと思うんですが、外務省の大臣のホームページ、恐らく事務所の写真か何かをそのまま外務省の方にお渡しになったのか、外務省が新たに撮られたのかは分かりませんけれども、ブルーリボンバッジ着用していない写真が使われております。また、私が確認しただけでも、外国の要人と外務大臣と会談をするときにブルーリボンバッジ着用されていない事例があったというふうに私は認識しておりますので、そうでなかったら申し訳ないんですが、今の大臣の答弁でいいと思います。 絶対に、これは我が国の国民が奪われているというような状況を各国にしっかりと働きかけて、各国協調でやらないといけないわけですから、ブルーリボンバッジの外務大臣の着用というもの、また写真等においても徹底をしていただければというふうに思います。 済みません、防衛大臣にお聞きをしたいというふうに思います。 能登半島地震における発災直後からの自衛隊の初動対応、対応遅かったとの指摘がある、ありますけれども、そんなことはなくて、もう本当に迅速に事実関係からは対応していただいたというふうに思っております。 そうした中で、能登に災害派遣された自衛隊の防寒装備の問題があったというふうに思います。非常に、その装備としてはあるわけでありますが、寒いというような中で、自衛隊員に私は友人も後輩もいますけれども、現地からの情報では、顔がもう本当に寒いと、ヘルメットしていて、いわゆる自衛隊としての装備は、服はしっかり着ているんだけれども顔が寒いということで、私は、耳当てですとか、あとはフェースウオーマー、こういったものを充実させるべきではないかということで防寒の充実について要請をしたんですが、これ実際に現場においては充実されたというふうに聞いておりますが、これはどのように充実をさせたんでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 今回の災害派遣に際しまして、防寒戦闘服など隊員が活動時に身に着ける防寒装備については官給品として必要な数を支給しておりまして、また、性能面においても、積雪寒冷地での活動を含むあらゆる任務に対応できる仕様となっております。 自衛隊が支給する装備品については、現場のニーズに即してこれまでも逐次改善を行ってきたところ、今後とも実態の把握に努め、より品質が高く使い勝手が良い装備品を必要数確保し部隊に配備していきたいと、そのように考えております。 具体的に顔関係というのは、ちょっと参考人からもしよかったらお願いします。
○政府参考人(片山泰介君) お答えいたします。 今回の災害派遣に派遣されました隊員は、基本的に防寒装備を含む戦闘装着セットが支給されております。陸自金沢駐屯地など積雪寒冷地に所在する部隊に対しましては、防寒戦闘面覆と、もう完全に顔をすっぽり覆うような、耳まで当たるような積雪寒冷地用の装備品を追加で支給しております。また、その他の部隊におきましても、要望があった部隊に対しまして、防寒戦闘服などの防寒装備を必要数支給しております。 繰り返しになりますけれども、自衛隊が支給する装備品につきましては、現場のニーズに即してこれまでも逐次改善に努めていましたところ、今後とも実態の把握に努めまして、より品質が高く使い勝手の良い装備品を必要数確保して部隊に配備していきたいと考えております。
○和田政宗君 現場の自衛隊員がしっかり活動できるように、そのように現場の声も聞いて充実を図っていただければというふうに思います。 最後の質問ですが、自衛隊の営舎内に居住する自衛官の生活必需品であるポットや小型冷蔵庫の電気代負担についてです。 昨年の四月の参議院決算委員会で、私の質問に対して防衛大臣が、私用電気機器の実態を踏まえた定格容量の見直しなどの検討をしてみたいと答弁をいたしましたけれども、その後、状況はどうでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 営舎内に居住する自衛官の私物品になる電気代については、電気アイロンやズボンプレッサーなど服務指導上必要なものや、あと定格容量の五十ワット未満の電気機器については無償としています。 一方で、その定格容量五十ワットを超える私物の冷蔵庫であったりあるいは電気ポット等については、現在所属部隊において電気代を徴収しておりまして、これ、委員の質問を踏まえて、昨年度、私用電気機器に係る電気代の実態調査を行いました。そして、営舎内に居住する自衛官の生活環境の改善というのは喫緊の課題であり、今後、その調査結果を踏まえて、無償とする物品の拡大や定格容量、今五十ワットですけど、それの見直しなど、必要な検討をこれから行ってまいります。
○和田政宗君 大臣、よろしくお願いします。 この営舎内に居住する自衛官は、そこにいてくださいということになっておりますので、ベッド周りにやっぱり日々飲むお茶であったりとか、夏などに冷たいものを枕元の小型の冷蔵庫に入れたりというのは、これ、ごくごく当たり前のことだと思いますので、その点、今大臣答弁どおり御配慮いただければというふうに思います。 以上で終わります。
○高橋はるみ君 自民党の高橋はるみでございます。 今日は、質問の機会を誠にありがとうございます。 防衛省に御質問を申し上げます。 まず冒頭、四月二十日深夜に発生した海上自衛隊ヘリコプターの墜落事故でお亡くなりになられた自衛官とその御家族に心より哀悼の意をささげます。そして、防衛省中心となりまして、今なお行方不明となっている隊員の捜索に全力を尽くしていただきますよう、さらには原因究明、再発防止に取り組んでいただきますようお願いを申し上げます。 さて、私の選挙区でございます北海道では、陸上自衛隊北部方面隊を中心に各自衛隊が活動を行っており、我々は、地元としてこうした自衛隊の活動を盛り上げようと、道内の全ての市町村、百七十九市町村と北海道で構成される北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会、駐連協と称しますが、を組織をし、道内自衛隊関係者の方々との交流や中央要請など様々な活動を行っているところでございます。そうした観点から幾つか質問をさせていただきます。 第一問であります。 現下のウクライナ情勢の中、ロシア軍の北海道周辺での活動が活発化するとともに、北朝鮮の弾道ミサイル発射が頻発化し北海道に接近した海域に落下するなど、北海道はこれまでとは次元の異なる重大な脅威にさらされております。 こうした中、令和四年十二月に閣議決定された防衛三文書では、北海道が我が国の防衛政策にとって重要な位置付けにあることが改めて示されたと理解をいたしております。また、防衛整備計画においては、地域コミュニティーとの連携との項目が設けられ、部隊の改編や駐屯地・基地等の配置・運営に当たっては、地方公共団体や地元住民の理解を得られるよう、地域の特性に配慮するとあるところであります。 地元駐連協は、毎年の中央要請の中で、北海道における自衛隊の体制強化や定数の確保などを求めているところでございますが、防衛省としての対処方針、お伺いをいたします。
○国務大臣(木原稔君) 冒頭、さきのSH60Kの事故のことにお触れいただきました。今回の事故は、国防の任務遂行のために自衛官として崇高な使命感と責任感を持って極めて重要かつ高度な訓練に従事している最中に発生したものでありまして、残り七名全員を救出すべく、現在も全力で取り組んでいるところでございます。 自衛隊創設以来、部隊や隊員を受け入れていただいている北海道でございますが、まさにその良好な訓練環境を有する北海道でございます。我が国防衛にとって重要な地域であるというふうに認識しております。また、南西地域の防衛体制強化の重要性が高まる中においても、我が国防衛を万全に期するため、北海道において引き続き隙のない防衛体制を保持してまいります。特に、陸海空ありますが、陸上自衛隊においては、その良好な北海道の訓練環境を踏まえて、高い練度を維持した一個師団、二個旅団、一個機動師団を配置することとしております。 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、防衛省として防衛力の抜本的強化を速やかに進めていく考えでございまして、その中で、北海道の防衛体制についても、地域の特性に配慮しつつ、しっかりと検討をしてまいります。
○高橋はるみ君 しっかりとよろしくお願いをいたします。 私、国会議員になる前、道庁におりましたが、私が道庁に入った直後、道内で大きな自然災害が続発したこともございまして、こういったことを踏まえて、平成十七年、二〇〇五年から退職自衛官の方を非常勤職員として採用させていただき、その後、平成二十八年からは常勤職員として、特定任期付職員として共に働いていただく制度を創設したところであります。このことによって、道庁の地域防災力あるいは危機管理能力の向上に大いに貢献していただいていると振り返ります。また、道内市町村においても、令和五年現在で六十七の市町村において同様に防災担当として退職自衛官の方に働いていただいております。 こうした自衛隊と地方自治体との協力関係についての防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 退職自衛官がその知識や経験というものを生かして地方公共団体の防災・危機管理部局に再就職をするということは、防衛省・自衛隊と地方公共団体との連携の強化や、また地方公共団体の危機管理能力の向上に寄与するものと考えています。 北海道においては、高橋委員御指摘のとおり、令和五年四月一日時点で、北海道庁を含む六十七という全国でも最も多い地方公共団体への、退職自衛官が防災担当職員として在籍をしておりまして、元自衛官としての経験を生かし、地域の防災等に貢献していると承知をしております。 今後とも、防衛省・自衛隊として、地方公共団体の防災・危機管理部局における退職自衛官の一層の活用に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 また、こうした地域自治体との協力関係に加えまして、退職自衛官にその経験や知識を十分社会で生かして活躍していただくために、地方の運輸局を始めとした様々な関係機関との再就職面での連携も必要だと考えるところでありますが、防衛省、どのように取り組んでおられるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 防衛省といたしましては、防衛力整備計画に基づきまして地方公共団体や各種業界団体と協定を結ぶといった取組を通じまして関係機関等と連携を強化しているところでございます。 北海道におきましては、例えば運転手不足の解消に向けまして、先ほど御指摘もいただきました北海道運輸局帯広支局、それから自衛隊の帯広地方協力本部、これを始めといたしまして、北海道十勝総合振興局や業界団体、企業が連携して、退職予定自衛官を対象としたバスやトラックの運転体験会を実施いたしました。また、タクシーを含めた合同就職説明会も実施させていただくような形で退職自衛官、予定自衛官の再就職支援の取組につきまして連携を図っているところでございます。 防衛省といたしましては、今後とも地方公共団体や関係機関等との連携を強化しながら再就職支援の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。 次に、自衛隊官舎、自衛官の官舎の無料化拡大など、自衛官の生活環境面の処遇改善についてお伺いをいたします。 緊急事態が発生した場合に参集する必要のある自衛官のための官舎は、駐屯地から、駐屯地等からおおむね二キロメートル以内のものに限って無料化されております。しかしながら、広大な北海道においては、官舎が二キロメートル以内にない駐屯地も存在いたします。このため、道内において駐屯地から二キロメートル以内の官舎整備をもっと進めるべきと考えますが、どうでしょうか。 また、加えて、自衛隊官舎の使用料については、駐屯地から官舎までの距離で画一的に判断するのではなく、地域の特殊性や個別事情を考慮し、緊急参集要員の役割がしっかり果たされるのであれば無料化の対象を拡大すべきと考えるところでありますが、いかがでしょうか。 また、こうした点を含め、更なる現場自衛官の処遇改善、とりわけ老朽化した宿舎施設の改良などを継続的に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 今委員御指摘をいただきました宿舎使用料が無料となる即応性確保のための宿舎でございますが、この二キロメートルの考え方でございますけれども、おおむね二キロメートル以内という距離の要件でございますが、災害発生時に交通等が途絶した場合におきましても徒歩で三十分以内に参集できる体制を確保できると、そういう考え方によるものでございます。 こうしたことも踏まえまして、現在、防衛省におきましては、駐屯地等からおおむね二キロ圏内、二キロ以内の場所、こちらに宿舎の整備を進めておるところでございまして、北海道におきましては、鹿追駐屯地に宿舎を新設いたしましたほか、名寄駐屯地や東千歳駐屯地の宿舎整備に着手させていただいたところでございます。また、既存の宿舎につきましても、北海道を始めとする各駐屯地等におきまして宿舎の改修による計画的な老朽化対策を進めさせていただいているところでございます。令和六年度予算におきましては、宿舎事業の経費といたしまして約四百七十九億円を計上しております。 今後とも、必要な予算を確保しまして、隊員及びその家族の住居環境の改善に努めてまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 済みません、ちょっと聞き漏らしたのかもしれませんが、無料化の対象の拡大について御見解いただけますでしょうか。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 繰り返しとなりますが、おおむね二キロ圏内、二キロメートル以内という距離、この要件は、災害発生時等に交通が途絶した場合においても徒歩で三十分以内に参集できる体制を確保するという考え方でございます。 こうしたことも踏まえまして、防衛省におきましても、駐屯地等からおおむね二キロメートル以内の場所への宿舎整備を進めさせていただいております。北海道におきましては、鹿追駐屯地に宿舎を新設いたしましたほか、名寄、東千歳駐屯地の宿舎整備にも着手をさせていただいたところでございます。
○高橋はるみ君 要するに、今は検討していないということだと思うんでありますが、是非前向きに御検討いただき、財務省との調整もお願いできればと思う次第であります。 防衛省への最後の質問でございます。 世界的に平和、安全保障に関心が高まる中、WPS、女性・平和・安全保障の議論が盛んになってきていると理解をいたします。道内でも女性自衛官は約二千五百名おられて、その方々の活躍が拡大してきていると我々どさんこも実感をいたしているところであります。こうした中、真駒内の駐屯地には、定員五十人の託児施設の整備が行われていることは評価をいたします。 女性自衛官の更なる採用の拡大に向けて、これは道内に限らず全国でありますが、隊舎の女性区画の整備、あるいはトイレや浴場の専用化など、女性自衛官の生活・勤務環境改善、重要だと思いますが、どのような方針で対処される御予定でしょうか。防衛大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(木原稔君) 防衛省・自衛隊におきましては、その全自衛隊員に占める女性の割合を令和十二年度までに一二%まで増加させるよう計画しております。これを達成するため、積極的に女性自衛官の採用を拡大させております。 令和四年度末時点の女性自衛官の割合ですが、八・七%でありまして、ちなみに十年前、平成二十四年度と比較すると約一・六倍に増加をしております。 こうした女性自衛官の活躍を確実なものとするためには教育、生活・勤務環境などの生活基盤が不可欠と考えておりまして、令和六年度予算には、隊舎の女性用区画の整備、女性用トイレや浴場等の整備、そして潜水艦の女性用区画の整備などについて約百三十九億円、契約ベースですが、を計上しておりまして、令和五年度予算はちなみに約五十七億円でしたから、比較しても二倍以上の予算を計上しておりますので、引き続き、女性自衛官の採用、登用を積極的に行うとともに、教育、生活・勤務環境をしっかりと整備し、女性自衛官の活躍というものを推進してまいります。
○高橋はるみ君 よろしくお願いをいたします。 これで防衛省関係の質問を終わりますので、大臣、関係者の方々、どうぞ御退席いただいて結構でございます。
○委員長(佐藤信秋君) じゃ、防衛大臣と防衛省の関係者、退席結構です。
○高橋はるみ君 次に、外務省に御質問をさせていただきます。 昨年六月、新たな開発協力大綱が閣議決定されました。その中で、開発協力を外交戦略の手段として活用するとの方針をより明確化されました。すなわち、グローバルな利益への一方的貢献だけではなく、我が国の平和と繁栄といった国益の確保にもつなげるという意味で、国際社会への貢献と日本の国益の実現という双方を追求をしていくこととしています。 私は、その直後である昨年の七月から八月、ODA調査派遣で参議院の同僚議員とともにカンボジア、ラオスを訪問させていただきました。我々調査団が、両国の対象施設の視察、あるいは両国関係者や最前線で支援に当たっているJICA職員の方々との意見交換等を通じた経験を踏まえ、以下、質問をさせていただきます。 両国には、一九六〇年代から長期にわたり日本は開発協力を続けています。ゆえに、歴史的に見てもこの二国は大変親日的でありますと感じました。ただ、一方、特に最近でありますが、中国が圧倒的資金量、スピード感を持って大型インフラ投資をしている中、いかに日本にしかなし得ない支援を実現していくかが課題であると感じたところであります。 まず、カンボジアに対する支援についてお伺いをいたします。 中国による大規模インフラ整備支援に対抗するため、幹線道路整備支援、あるいはそれ以外の港湾などのインフラ整備への支援、対応状況を外務大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 我が国は、カンボジアにおきまして、長年にわたり、基幹道路であります国道五号線を始めとする道路や橋などの交通インフラの整備を支援し、連結性の強化に貢献をしてまいりました。 港湾整備につきましては、カンボジアの物流の重要拠点でありますシアヌークビル港の整備事業を一九九〇年代末から進めているところでございます。 さらに、我が国は、こうしたハード面での協力に加えまして、技術協力によるソフト面での協力にも力を入れているところであります。例えば、シアヌークビル港におきましては、コンテナターミナル経営・技術向上プロジェクトを実施いたしまして、関係者の港湾運営、管理能力の向上を図っているところでございます。 このように、ハード面と、またソフト面の支援により相乗効果を生み出す、持続可能性を高めていくというアプローチでありまして、これは現地でも高く評価をされております。 我が国といたしましては、引き続き、カンボジア側のニーズを踏まえながら、我が国の強みを生かした協力を進めてまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 カンボジア政府は、国の発展のため、観光振興などにも力を入れていると感じました。観光都市シェムリアップ、これ北の方にある町でありますが、世界文化遺産アンコールワットなどがある都市であります。こういった観光都市における観光資源の修復支援、あるいは観光客を迎えるための、不可欠である上水道整備支援などにどのように取り組んでおられるのでしょうか。政府参考人にお伺いをいたします。
○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。 アンコールワット遺跡群等を有するシェムリアップ市は、カンボジア最大の観光都市であり、過去十年間で観光客が倍増する一方、給水率は低い水準にとどまっているという課題がございます。 観光資源への直接的な支援として、日本政府として、一九九〇年代からシェムリアップ市における遺跡の修復や、遺跡修復に関する人材育成を支援してきております。 これに加えまして、我が国は、二〇一二年からシェムリアップ市の上水道設備につき、取水施設や浄水場、配水管等の整備を支援しております。 安全かつ安定的な上水道サービスを普及させることでシェムリアップ市の観光産業の振興に更に貢献していく考えでございます。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 医療分野の支援についてであります。 プノンペンにおいて、日本の支援でできた国立母子保健センターを訪問をし、施設を拝見すると同時に、現場のドクターなどと様々なお話をお伺いしたところであります。一九九五年の開院以来、ハード、ソフト面で日本が支援をし、乳幼児あるいは妊産婦の死亡率の低下、予防接種率の向上など、様々な面でもう成果が出てきているといううれしいお話もございました。 こういった医療分野の支援というのは大変重要でございまして、やはり国民の生活レベル向上のためには、首都圏や首都だけではなく地方も含め支援が必要だと感じましたが、どのように取り組んでおられますでしょうか。
○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、医療分野の支援は大変重要でございまして、我が国は、カンボジアに対し、医療施設の整備や医療人材の育成等、様々な支援を実施してまいりました。その結果、首都プノンペンを中心に基礎的な保健医療サービスの提供体制が整いつつございます。 一方で、地方においては、医療従事者が依然として不足するなど、診療機能が十分ではない状況でございます。そのため、本年三月にはシェムリアップ州及びコンポンチャム州において高度医療の提供が可能となるよう、円借款により、医療施設、機材を整備する支援の実施を決定いたしました。 我が国としては、こうした支援及び人材育成を通じ、都市部と地方の医療格差の是正を図っていきたいと考えております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 次に、ラオスについて質問します。 財務状況が余り良くないラオスに対しては最近円借款がないこと、残念でありますが、理解をいたします。 そうした中、我々調査団は、視察をしたナムグムというところの水力発電所整備に加えまして、電源多角化のためにも、風力を始めとする再生可能エネルギー分野への支援に比重を移すことも検討すべきと提言をさせていただきました。 どのように取り組んでいかれるのでしょうか。大臣の御見解を問います。
○国務大臣(上川陽子君) 我が国は、このアジア・ゼロエミッション共同体、AZEC構想の下、ASEAN地域のエネルギー移行を支援しているところであり、ラオスに対しましても従来から再生可能エネルギー分野の様々な支援を実施してまいりました。 例えば、今委員御指摘、御視察をいただいたナムグム第一水力発電所のほかにも、ラオス南部のモンスーン風力発電事業をJICAによる海外投融資によって支援するなど、ラオスの再生可能エネルギー事業の拡大を支援しているところでございます。 こうした取組を通じまして、ラオスにおける再生可能エネルギー導入や、また電力の多角化を支援し、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 時間の関係で、用意した質問、各論の質問、ちょっとカットをせざるを得ないわけでございますが、以上、カンボジア、ラオスへの開発協力について質問をしてまいりました。 二か国の状況を見るにつけて、これからの、中国などとの差別化を図りながら、しっかりと日本らしい開発協力につなげていかなければならない、このことを実感いたしました。 ありがとうございます。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 久しぶりに決算委員会省庁別審査、質問の機会をいただきました。 早速、時間の関係もありますので質問に入らせていただきますが、今日は外務大臣と、今日、JICA理事長にもお見えをいただいております。久しぶりにJICA理事長とここで議論させていただきますけれども、我が国ODAの在り方、とりわけミャンマーに対するODAの現状、課題について質疑をさせていただきますので、外務大臣、是非政治家同士の真摯なやり取りも含めてここでやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 まず、ODA全体の話なのですが、外務大臣、言うまでもなく、御存じのとおりで、国際的に大きな資金ギャップが生じています。我が国ODAもかつての額から比較すれば残念ながら大きく減ぜられた額で、国際的にはGNI〇・七%約束があるわけですけれども、今回の決算においても大きく足らない額しか措置されていないという現状が続いています。 外務大臣、もう諦めるんですか。諦めるなら諦めるで、国際的にごめんなさいともう言った方がいいと思いますが、諦めないのであれば、具体的な措置を講じて、やはり〇・七%達成するためにきちんと外務省先頭に立って努力をすべきだと思いますが、まずこの点について、外務大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 今委員御指摘のとおり、この政府開発協力援助、ODAにつきましては、九〇年代には、ピーク、世界のトップの座を七、八年間維持してきたという状況から考えると、この間、今半減をしている状況でございまして、大変、日本としてのこれまでやってきた実績からすると、なかなかこの捻出が難しい状況の中を一生懸命対応しているということでございます。 昨年、開発協力大綱が改定をされましたけれども、まさにODAの量をGNI比で〇・七%とする国際目標を念頭に置くということ、その上で、我が国の極めて厳しい情勢、状況も踏まえまして、様々な形でODAを拡充をし、開発協力の実施基盤の強化のための必要な努力を行っていく旨明記されているところであります。 こうした開発協力大綱も踏まえまして、開発協力の実施基盤の強化のための必要な努力を行うとともに、新しい資金動員の在り方につきましても不断に模索をしている状況でございます。この新しいスキームの提案も含めまして、精力的にこの結果を出し、対応してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 外務大臣、念頭に置くのはもうずっと念頭に置いて、でも全然達成できない状況が続いているということで、今大臣、後段のところでおっしゃられた具体的な措置を講じないと、気合だけじゃ達成できません、大臣。 我々、先般、大臣にも受けていただきましたが、超党派で国際連帯税の導入について改めて大臣に要請、要望をさせていただきました。 外務省、ずっとこの間、民間、民間、民間と言っていますけど、ODAは、公的な責任において公的な資金協力を国際的にするというのがODAです。そのODAでギャップがあるということは、やはり公的な責任の下で新たな資金調達メカニズムを講じていただかなければならない、その一つの手段として国際連帯税を是非一刻も早くという要請を、これ超党派で、自民党、公明党の皆さんとも一緒にさせていただいています。 大臣、今こそ国際連帯税の導入、大臣の決断の下に実施すべきだと思いますが、決断していただけないでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 今、GNI比の〇・七%とする国際目標ということでありますが、このことについても明記をされているところでございまして、今、直近でいきますと〇・四四%、その前は〇・三九でありましたし、その前は〇・三四という状況でございますので、粘り強くこの数値につきましてはしっかりと目標に向かって推進してまいりたいと思います。 方法につきましては、先般、超党派で国際連帯税のお話も承っているところでありますし、あのメニューの中の資金開発の中でも様々な方法論があるというふうに思っておりますので、それを否定するわけでは全くございませんが、いろんな方法を講じてまいりたいと思っておりまして、今そのための専門家の委員会を設けながら対応していきたいと思っているところでございます。
○石橋通宏君 様々な、様々なとずっと言われているけど、その状態でずっと、今や外務省は税制改正要望にも国際連帯税若しくは同類のものを入れていない状況が続いている、それすらできていないんです、外務省は。 大臣、であれば、来年度の税制改正要望に向けて、国際連帯税、若しくはきちんと様々な手段で、いろんな手段があるということであれば、その手段をきちんと、税制改正要望を外務省からしていただきたいと思いますが、それは大丈夫ですね。
○国務大臣(上川陽子君) まさにこの開発協力大綱、昨年六月改定のものでありますが、大変厳しい財政状況も踏まえつつ、国内資源の動員強化や、またドナーベースの拡大、あるいはMDBsの改革、新たな資金動員手法の検討等の議論、これを主導してきている旨明記をされているところであります。 国際連帯税につきましては、SDGsの達成のための新たな資金を考える有識者懇談会、まさに超党派の会で二〇二〇年七月に提出した報告書におきまして、新税の導入には様々な課題がある旨指摘されたことを踏まえまして、外務省では、同年以降、税制改正要望の提出は行ってきていない状況であります。 その上で、現在、私の下で開発のための新しい資金動員に関します有識者会議を立ち上げまして、民間資金動員を促す施策を含めまして様々な議論、そして検討を行ってきているところであります。 これまでの経緯もございます。開発協力の実施基盤の強化、このための必要な努力、これは引き続き行うとともに、新しい資金動員の在り方につきましても不断に検討を重ねてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 だから、大臣、言ったじゃないですか。民間資金、民間資金じゃ駄目だと、公的にいかなる責任を国際的に果たすのかと、そのためのスキームはどうなのか、それを是非有識者会議で検討いただきたい、そのことも超党派の議連で要請、要望させていただきました。 今後も、私たち議連の方でも、大臣、取組、応援していきますから、是非具体的なスキームを一刻も早く導入していただくように大臣のイニシアチブの下で前に進めていただきたい、今日はそのことを改めてお願いしておきたいと思います。 その上で、今日、具体的な我が国ODAのあるべき姿といいますか、方向性に関連して、ミャンマーに対するODAを中心に議論させていただければと思います。 もうこれは与党の皆さんも御存じのとおりで、ミャンマー、三年三か月前に軍事クーデターが発生をいたしました。軍事クーデター発生以降、極めて深刻な人権侵害が今この瞬間にも続いてしまっております。本来国民を守るための軍が国民に武力行使、暴力行使を続け、多くの市民が虐殺をされているという状況が続いています。しかし、この状況においても、日本政府、外務省、JICAはODAを続けていると。 大臣、なぜやめないのですか。誰のためのODAなんですか。ミャンマー国民が日本からのODA、一刻も早く止めてほしいというのをずっと言い続けている中で日本がODAを続けている。一体なぜですか。
○国務大臣(上川陽子君) 御質問、現在、既存の対ミャンマーODAをどうして継続しているのかという御質問でございますが、これはクーデター前に、NLD、国民民主連盟を中心とする政権との間におきまして国際約束を締結した案件でございます。これらは、ミャンマー国民の生活向上や経済発展に貢献することや、また人道的なニーズに対応することを目的とするものでありまして、国軍や国軍主導の現体制を支援するものではございません。 また、仮に既存のODA事業を停止し、各日本企業が相手国実施機関との間で締結をしている事業契約を一方的に解約することになりますと、これらの企業が多額の違約金支払を求められたり、また法的に訴えられたりする可能性があるということで、慎重な対応が必要であると考えているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、そのNLD政権ときちんとした合意を結んだ、それを踏みにじったのは誰ですか。大臣、国軍がそれを、軍事クーデターで民主政権を倒したんですよ。約束破ったのは軍事政権じゃないですか。大臣、違いますか。
○国務大臣(上川陽子君) この在日ミャンマー人も含めまして、ミャンマー国民の中におきましても中止を求める声、これがあることは承知をしているところでございます。 一方、現在継続しているODA事業でございますが、これはミャンマー国民の生活向上や、また経済発展に貢献し、国民の利益となるものでございます。これらの事業のうち、病院、橋、電力などの基礎インフラを整備するものにつきましては、将来民主的な政治体制が回復した後、ミャンマーが速やかに社会経済開発を進める上での礎となるものでございます。そのため、直ちに停止する措置はとってきていないという状況でございます。 クーデター前にNLD、国民民主連盟を中心とする政権の間で国際約束を締結したものでございますいわゆる既存案件につきましては、先ほど申し上げたように、直ちに停止する措置はとってきていないものの、追加借款や贈与等の見込みがないことを踏まえまして、ODA事業者の意向等も聞きつつ、個別に適切な対応を検討してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣、将来民主主義が取り戻されたときにミャンマーの国民のためになるODAを展開する、それはそのときにやればいいんですよ。今やっちゃ駄目ですよ。今やったら国軍を利することになる、だから止めてほしいというのがミャンマー国民からの声じゃないですか。それをなぜ日本政府は、外務省は踏みにじって、だから一体誰のため、何のためのODAなんですか。日本国民から本来ミャンマー国民の皆さんへの支援ですよ。それを国軍に利する形で事業を展開しているというのは極めて問題あるという国際的な指摘にも全く応えていないじゃないですか、大臣。電力なりなんなり言いますけど、それ利用して国民に対する虐殺行為をしているのは軍ですよ。それをなぜ止めないのかということ、改めて、大臣、これ大臣、是非政治家として現状についてしっかり目向けて対応してください。ミャンマー国民の声を聞いてください。 今、昨年以降、大臣もミャンマーの現地情勢についてはきちんと報告を受けておられると思います。とりわけ、昨年秋の一〇・二七作戦、これミャンマー国民統一政府、NUG、それから少数民族の組織の皆さん、EAOの方々、そして一般の国民で国軍に対して何としても自らを守りたいとPDFに参加されている若者たちが協力をして、今国軍の武力行使に対して懸命に戦って自らを守っておられます。その展開の中で、今どんどん民主派の方々がコントロールしている地域が拡大をしていて、もはや国軍が自ら管轄できる地域は二割ちょっとにしか満たないという状況が生まれてきています。 この状況に鑑みてもまだ、大臣、ODA続けるんですか。まだ国軍に資金が流れかねない日本のODA事業を続けるんですか。大臣、今こそ止める決断をすべきではないですか。
○国務大臣(上川陽子君) 今、ただいま委員御指摘のとおり、昨年の十月末以降でありますが、各地に紛争が拡大しておりまして、ミャンマー国軍は多くの拠点を失っていると、状況がございます。まさに、ミャンマー情勢につきましては更に混迷を来しているものと認識をしているところであります。一方、ミャンマー国軍による空爆などの暴力が継続しておりまして、多くの無辜の市民が日々死傷していることを深刻に懸念をしているところであります。 クーデター以降でありますが、ミャンマー国軍に対しましては、暴力の即時停止、そして被拘束者の解放、民主的な政治体制の早期回復につきまして具体的な行動を取るよう一貫して求めてきているところでございます。ASEANによりますミャンマー問題への取組と密接に連携しつつ、引き続き事態打開に向けまして取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
○石橋通宏君 それをこの三年三か月、大臣、言い続けているんですよ、外務省は。事態は変わっていないどころか悪化をしているという状況を今日改めて大臣にも指摘させていただいて、それは報告受けているでしょう。 今日委員会で、皆さんにも改めて資料の二、軍による死者が増え続けている、これ確認されただけでも五千人越えましたが、恐らくこの数倍に達するだろうと言われています。連日の空爆、資料三、もう学校も病院も様々な施設が破壊をされています。かつて日本のODAで建設をした、そういったものまで軍は破壊をしているんです。にもかかわらず、まだまだせっせと日本はODA事業を続けている。何なんですかね。資料の四、資料の五、ずっと、資料として共有させていただきましたが、クーデター以降も既存の事業を続けているのでミャンマーには軍系企業を通じて軍に資金が流れ続けていると、そういう指摘があるわけです。 実は、ミャンマー国軍、今、連日空爆、まあ戦闘機、新しい戦闘機を買って、それで空爆をしているわけです。重火器で砲撃を続けています。直近では、戦闘用ドローンを購入して、それで市民、国民を虐殺をしていると。これ全部ロシア製ですね。外務大臣、それは報告は受けているでしょう。ロシア製の武器をミャンマー国軍が買って、それで国民を虐殺している。そのロシアからのですよ、武器、弾薬の購入資金に日本のODA資金が流れているとすれば、日本国民からの支援が何とミャンマー国民の虐殺に加担していると。そういう批判を国際NGOやミャンマーの民主化組織からされていると。そのこと自体ゆゆしき事態です。 大臣、それでもなお続けるんですか。
○国務大臣(上川陽子君) このODA事業におきまして、貸付け、また贈与の実行につきましては、これは実施済みの役務に対します対価の支払として、国軍を利することのないよう、所要の確認を行った上で順次実施しているところでございます。 今流用のお話がございましたが、ミャンマー側が目的外の使用で恣意的に資金を使用することは想定されておらず、御指摘につきましては当たらないものと考えております。
○石橋通宏君 想定しているだけで何の確認もできていないじゃないですか。 この三年三か月、外務省に随時、どうやってきちんとそれを担保して確認しているのか、何の説明もないですよ、大臣。大臣は説明受けているんですか。客観的な証拠も含めて、軍系企業、軍に一切資金渡っていないという証明、得ているんですか、大臣は。得ていないでしょう。だってできていないんだもん。だからそれを指摘しているわけです。実際に、残念ながらそういう事態が発覚をしています。 この間も、予算委員会等でも議論されてまいりましたけれども、日本のODA事業、大きなODA事業、リストにもありますけれども、バゴー橋の建設事業というものがあります。これを受注した、一応会社名はY社としておきますけれども、Y社から軍系企業に対して、MECという、これはもう国際的にも確認されている軍系企業で、これ日本政府も認めておられるところです。この軍系企業に、二〇二〇年段階で巨額の送金が行われていたという事実が発覚をいたしました。これも、外務省が自分で調べて発覚をしたのではありません。国際NGOがその証拠をつかんで、それで明らかにされてようやく分かったという残念な事態です。 昨年、二〇二三年、昨年二月の衆議院予算委員会、これも答弁資料を、皆さんにも資料として資料の八、お付けをしております。岸田総理、当時林外務大臣、これについては問題意識を共有いただいて適切に対応するという答弁をされています。 大臣、適切に対応されましたか。何をどう適切に対応したのか、ここで説明してください。
○国務大臣(上川陽子君) このバゴー橋の建設計画についてでございますが、御指摘の衆議院の予算委員会でのやり取りを受けまして、外務省から主契約企業に対しまして、MECとの間におきまして締結している下請契約に係る契約書の提出を求め、解約費用等に係る契約書の該当部分につきまして、当該箇所の説明とともに開示を受けたところでございます。その際、主契約企業から、下請契約の履行が困難でない状況で主契約企業から一方的に下請契約を破棄する場合には、下請企業が負担した費用等に加えまして多額の損害賠償等を支払う必要がある可能性があるとの説明も受けました。 こうした説明を踏まえまして、外務省としても、国軍への資金流入をできるだけ防ぐという観点から、工事を継続するという企業の判断を尊重することとしたところでございます。 その後、主契約企業からは、MECが下請契約で請け負っていた部材製作業務につきましては、二〇二三年、令和五年十二月に完了をし、それに対する進捗払いは完了したとの報告を受けているところでございます。
○石橋通宏君 違約金の多額のとおっしゃいましたが、多額、幾らですか。 我々、ずっとそれについて、契約書そして違約金に関わる条項の開示を求めてきましたが、一切それは秘密だと言って開示をされませんでしたが、今、それは外務省は手に入れたのだと、見たのだとここでおっしゃった。じゃ、それについて、一体幾らの多額な違約金がそこに明示をされていたのか、教えてください。
○政府参考人(日下部英紀君) 契約書につきましては、対外的には公開しないことを前提に主契約企業から一部開示を受けたものでございます。 いずれにしても、開示は難しいということでございますけれども、外務省としては、契約書の該当部分を確認しつつ、各種費用や違約金を支払うと使途自由な資金がMECに流れる一方、事業継続のための既存の契約に基づき支払われる対価は基本的に橋桁製作に関連する費用に充てられるとの説明を受けて、企業の判断を尊重するということとした次第でございます。
○石橋通宏君 開示しないと分かんないんですよ。やれ多額だ、やれ支払義務がと言うんだけど、分かんないんですよ、ブラックボックス。それでちゃんとした国民に対する説明になりますかね、ならないでしょう。そこについて、もし本当に客観的に証拠があるのであれば、きちんと開示をして国民に対して説明する責任を、外務大臣、果たすべきではないですか、それは。 その違約金なりがもし万が一発生した場合に、これ貿易保険でカバーできない範囲なんですか。そのために貿易保険があって、貿易保険加入されているんじゃないんですか、違いますか。参考人で結構です。
○政府参考人(日下部英紀君) 契約書においては、損害賠償について、進捗ができなければ損害賠償が発生するという趣旨のことが契約書に書いてあるということでございますけれども、その契約、その実際に契約ができるかできないか、実行できるかできないかという点では実行できるという状況の下でございますので、そうした場合に、実際に契約を破棄したと、一方的に破棄した場合には多額の損害賠償が発生するという説明を受けたということでございます。
○石橋通宏君 我々、貿易保険の在り方確認させていただきましたよ。クーデターなんかで、元々の契約にあった事態がクーデターでひっくり返されたわけですから、そういった場合には、貿易保険使えるのだと、補償の対象になるのだという説明を受けていますよ。 であれば、今回のケースなんて、主契約、あとは下請云々と言われたけれども、クーデターやったんですよ、軍が。そういった事態の中で当然まともに当初の契約が履行できない、それは向こうの責任ですよ。それにおいて、貿易保険しっかり適用していただいて、もし万が一それで、違約金なんて本来払う必要ないと思いますが、貿易保険からきちんと措置していただければいいじゃないですか。そのための貿易保険でしょう。大臣、そういうものなんですよ。それを言い訳めいてやらないのが今の政府の姿勢だとすれば、それがやっぱりミャンマー国民の皆さんに見えちゃっているわけですよ。そのことについてちゃんと問題意識持たないと。 大臣、さっき答弁いただきましたけれども、これ、現状常に、MECは一切バゴー橋建設事業には関わっていないのだと。JICA理事長もそういったことでよろしいですか。それは間違いなく確実に確認をされていると。というのは、去年から今年にかけてのどこかでもこのY社からMECに対する送金があったのではないかという指摘を我々受けていますが、それは事実と違うということでよろしいですか。
○参考人(田中明彦君) この事業につきましては、主契約企業から、必要な工事は二〇二四年一月に完了したという旨の報告を受けております。 以上であります。
○石橋通宏君 ですから、その後、一切この事業にはMECは関わっていないのだと、ですから、その後、送金が、二〇二二年以降送金があった云々というのは絶対になかったことなのだということでJICA若しくは外務省は確認をされているという理解でよろしいですか。
○政府参考人(日下部英紀君) 主契約企業からは、MECが下請契約で受け取った部材製作業務については完了し、それに対する進捗払いはあったということでございますので、進捗払いはなされて、それが完了したというのが現状でございます。
○石橋通宏君 だから、それ以外には一切ない、その後は一切関わっていない、だから送金もあり得ないということはきちんと皆さん確認をされて、証拠も含めてあるのだということでよろしいかと聞いているんです。
○政府参考人(日下部英紀君) 進捗払いのほかにも、最終的には留保金の支払というのがございますので、まだ、その留保金の支払というのはまだなされていなくて、規定、契約規定に従って施主がコントラクターに支払を行う際に一部支払を留保した金額でございますけれども、その留保金は役務完了時と瑕疵担保期間の完了時にそれぞれ支払われるといういわゆる最終支払であり、こうした建設工事関連の契約には一般的に盛り込まれているものと承知しております。
○石橋通宏君 つまり、関わっている可能性がまだある、若しくは送金されている可能性がまだあると。そのお金が軍に流れている可能性が極めて高いというのが問題指摘なんですよ。そのことをずっと言っているじゃないですか。 JICA理事長、それ確認されているんですか。必ず、絶対に一切軍に金は流れていないのだと。まさか、まかり間違って万が一にも日本国民からの支援がミャンマー国民を虐殺するような、そういう武器、弾薬の購入には絶対に一切関わってはいけない、当たり前のことです。それをきちんと確認して担保しているということでよろしいですか、理事長。
○参考人(田中明彦君) 本事業に関わる主契約企業からの支払は、本工事の費用に充てられるものだと理解しております。
○石橋通宏君 大臣、今の答弁聞いてどう思われますか。充てられているもの、だからMECが収入を得ればそれがトンネルになって軍に流れる、そしてその軍がその資金を使ってということが指摘をされているのに、いや、そうなっていますから。それじゃ答えにならないでしょう。そのことを申し上げている。 資料の九、皆さん見てください。これ、バゴー橋の建設事業です。 昨年秋にも、これ国軍司令官です、まさに国民を虐殺しているそのクーデターの首謀者ですが、国軍司令官が、このバゴー橋、ここの現場に行ってくわ入れしているんですよ。これ、日本からの支援事業だといって国軍司令官がやっているわけですよ。宣伝、プロパガンダに使われているじゃないですか、大臣。どうするんですか。 こういった事態が起こっていること、大臣、きちんと報告受けていると思いますし、だから、きちんと責任持って、一切こういった事業に関わらさせてはいけない、いや、そもそももうODA事業は一旦止めるべきだということをずっと言っているのにそれをしないからプロパガンダにせっせと協力する事態になっているという問題を我々は残念ながら指摘をさせていただいているわけです。 大臣、今、国軍は地上戦で極めて敗戦が続いているということで、更に空爆、焼き討ち、砲撃、苛烈の激を増しています。何と、今回、徴兵制まで始めました。強制的に若者を徴兵して、そして大した訓練も、武器も持たせずに前線に送って人間の盾にするのだということで、今多くの若者が徴兵制逃れるために逃げています。しかし、中には絶望して自殺をしている若者もいます。 大臣、これが今の状況なんです。こんな状況に絶対に日本は加担はしちゃいけないし、一切、国軍に対して支援をしているとか応援をしているとか、そんなふうに見られてはいけないのですよ。 大臣、是非決断していただけないですか。今こそ日本政府、きちんと毅然たる態度で国軍に対してメッセージを送るためにも、一切のODA止める、そして平和が訪れるまでは再開をしない、そのことを大臣、決断しませんか。
○国務大臣(上川陽子君) 今委員から御質問をいただき続けた項目につきましては、状況について報告を受けているところでございます。同時に、ミャンマーにおきましては大変深刻な状況が続いているということでございまして、多くの国内避難民あるいは紛争被害者の数も増加の一途にあるということを非常に懸念をしている状況でございます。 こうした紛争が長期化し、また戦闘が激化をするということを踏まえまして、ミャンマー国内のみならず様々な国々に避難している人々も含めましてどう対応するかというこの観点につきましては、日本としても精力的に行っているところでございます。 今まさにODAの案件、継続案件ということでございますが、どのような状況にあるのかということについては、エビデンスベースというお話がございましたし、そのオープンさということもお話がございましたけれども、相手から情報をいただく折には厳しい開示制約が、開示をしないということの部分の中で動いているところでございますが、問題の趣旨はよく存じ上げているところでございます。 これからどのような対応を更にしていくのか、先ほどの残された資金というのもございますので、様々な見地から検討してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 はっきりしないのですが、大臣、今こそ決断すべきです。今やるべきは、今大臣触れていただいた、今もう既に国内避難民が三百万人を超えています。ヤンゴン周辺でも貧困、飢餓が広がっています。資料の十一に付けていますが、国連機関も、何とあのミャンマーで半数が飢餓、貧困状態に陥っているという極めて深刻な状況、このまま行けばもっと悪化をします。今やるべきは人道支援です。具体的に必要とされているニーズに対してこそ、我々、貴重な日本国民からの支援の手を差し伸べるべきです、大臣。 具体的に幾つかお願いをします。 水、食料、衛生用品、そういったものを届けるというのは今後も必要ですが、先ほど言った空爆、こういったことが続いているがために、多くの市民が本当に残念ながら足を失ったり手を失ったりという状況になっておりますし、民主派が取り戻した土地にも地雷が埋まっているんですね。国軍が地雷埋め尽くしているので、かえって地雷の被害に遭うんです。 直近で、先週、ODA有識者提言、大臣いただきましたね。地雷除去、ウクライナという、ウクライナの支援も極めて重要だと思いますが、地雷除去について、大臣、是非ミャンマーにも支援していただけないですか。大臣、ミャンマーにも。そして、そういった地雷ですとか砲撃とかの被害に遭って障害を負われた方々、義肢、義足、そういった補装具品ね、支援、これ必要なんです。大臣、そういうところにこそ支援しませんか。検討していただけませんか、大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 今、先ほど申し上げたところでもございますが、この国内の避難民や、また紛争被害者の数が増加をしているという状況を大変懸念をしておりまして、私から三千七百万ドルの追加的人道支援を三月に発表したところでございます。さらに、紛争も長期化し、また戦闘の激化という状況の中で、きめ細かな対応、支援につきましては、日本及び現地のNGO経由できめ細かな支援をしてまいりたいというふうに思っております。 今委員から、喫緊のニーズであります食料や医薬品等の緊急人道支援、この必要性から、政府としてこれを重点的に実施してきているところでございますが、まさに地雷のことにつきましては、非常に緊迫な状況の中でのこうした犠牲が出てくるということにつきましても私も憂えているところでございまして、地雷除去を含めますこの実績、これはODAの中で我が国は二〇二〇年度から二〇二三年度までにかけまして計四十二件、三十六億一千五百万円に及んでいる状況でございます。 ミャンマーにおきましての地雷除去関連の支援、これまでございませんけれども、今の状況も踏まえましてどのような支援が可能かを検討してまいりたいと思いますし、また同時に、義肢、義足に係るこの取組につきましては、日本に対しての要請、また非常に丁寧にそれについて関わっている、まさに日本ならではの技術の中で展開しているものであるということを私も十分に認識しておりますので、こういったことの可能性につきましても併せて検討してまいりたいというふうに思います。
○石橋通宏君 前向きな御答弁ありがとうございます。 先週、高村政務官が少数民族地域の代表の皆さんと面会されて、そこで要請出ているはずです。是非それ受けていただいて、我々超党派のこれも議連で、その民主派の皆さん、少数民族の皆さんと常にやり取りをさせていただいてニーズ把握させていただいております。是非、いろんな提言を外務省にさせて、JICAにもさせていただきたいと思いますので、是非、そういったニーズがあるところに是非日本国民からの支援を届けていただきたい。 最後にもう一つだけ。 教育、留学生の支援、これJICAにも是非検討いただきたいのです、理事長。シリアの難民留学生の支援をこの間JICAやってきていただいていますが、同様に、多くの子供たちがもう命からがら国境を越えて逃げて、ただ残念ながら非合法の状態で、例えばタイで、メーソットなどで一生懸命勉強しています。極めて優秀な学生たちです。でも、どこにも行くところがないんです。日本に行きたいと言ってくれている若い学生たちもたくさんいます。 是非、そういった学生に留学制度つくっていただけないでしょうか。日本で将来の懸け橋として活躍いただける、そういった貢献法こそJICA理事長、やっていただけないでしょうか。是非最後に御答弁いただければと思います。
○参考人(田中明彦君) 今委員おっしゃったとおり、この人道危機が深刻化している国や地域からの難民及び避難民を対象に就学の機会を奪われた方々に高等教育を提供するというのは、委員御指摘のようにシリアでやりましたけれども、現在、UNHCRとの連携の下、JICAの長期研修員制度を活用して、今留学生として日本の大学で受け入れる事業を開始したところでございます。
○石橋通宏君 今後もいろいろまた提言もさせていただきますので、是非、外務大臣もよろしくお願い申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之です。 質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。 私の方からは、防衛大臣、防衛省に対しまして、令和十年度から我が国の防衛予算は実は世界第三位ですね、令和四年の十二月のいわゆる安保三文書の閣議決定に基づきまして倍増すると、対GDP費二%まで防衛予算が膨らむということでございます。 実は、その倍増に至る間、令和四年度から令和九年度まで、防衛力整備計画の五か年計画によって予算総額、事業費が決まっているんですが、それが四十三・五兆円ございます。ところが、私、外交防衛委員会の野党の筆頭理事を務めさせていただいているんですが、外交防衛委員会、あるいは昨年は財政金融委員会と連合審査会もございましたけれども、その四十三・五兆円の内訳を出してくださいと防衛省にずっとお願いしているんですが、実は先生方に今配付資料でお配りをさせていただいておりますけど、この配付資料一ページめくっていただくと、A4の紙をツーアップにしているんですが、A4の紙合計五枚ですね、百四十六の事業名を並べた、二ページ以下になりますけれども、A4の紙五枚しか国会に防衛省は提出していない、四十三・五兆円の事業費の内訳ですね。これは、我々野党だけではなくて与党議員の先生方にもですね、石井先生もちょっとびっくりされておりますけれども、四十三・五兆円って一体どういう政策、施策とそれに張り付けられた予算、金額の積み上げからなっているんですか、その内訳を出してくださいって言っているんですが、合計十五分野百四十六の事業項目しか出していないところでございます。 これについて、この資料の一ページなんですが、外交防衛委員会で幾ら質問しても出さないものですから、理事会協議事項にして委員会の威信に懸けて出してくれというふうにやったんですが、やっぱり出さないんですね。 なので、しようがないので、一ページ目、線を引いてあるところなんですが、引き続き、財政民主主義及びシビリアンコントロールに基づき、シミュレーション並びにこの事業の詳細な内訳、ここですけれども、その予算の説明については、国会への説明責任を果たすべく努めてまいりますというふうに防衛省に書いていただき、これが去年の六月なんですが、実は去年の十一月も臨時国会でもやったんですが、やっぱり出さないんです。 なので、お手元の資料の一ページの一番最後ですね、引き続き、憲法の下の国会への説明責任を果たすべく努めてまいりますというふうに防衛省は外交防衛委員会の理事会にお約束を、約束をしたんですね。 ところが、先般、岸田総理の訪米に際しての帰朝報告で、私、代表質問の機会をいただいて本会議質問をして、この四十三・五兆円の内訳をいつまでに出すんですかと岸田総理に聞いたんですが、やっぱり岸田総理も、いや、防衛省は出すと約束しているので順次作業しているはずですみたいな腑抜けた答弁しかありませんで、もうやむを得ないということで、良識の府のまさに存在が懸かったこの決算委員会でこの問題を追及をさせていただきたいと思う次第でございます。 じゃ、まず防衛大臣に伺いますが、今申し上げたとおりなんですが、昨年六月の外交防衛委員会の理事会協議事項の説明でも回答を求め、また、昨年の、あっ、失礼しました、十二月ですね、外交防衛委員会の理事会で求め、さらには、遡ると連合審査でも求めているんですが、一体いつになったら防衛省はこの四十三・五兆円の詳細な施策の内訳、また、それぞれに張り付けられたこの金額、予算の内訳について国民、国会に説明をするんでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 小西委員から御指摘のあった資料については、防衛省としてこれまで真摯に対応を行ってきたという認識でございます。特に、参議院におきます外交防衛委員会での御指摘又は理事会においての御指摘について対応してまいりました。 特にその重立った施策及びその予算ということについて具体的に申し上げると、御指摘の四十三・五兆円の内訳については、防衛力整備計画の閣議決定後速やかに、スタンドオフ防衛能力等の重視分野ごとに主要事業としてその事業経費約三十・六兆円分をお示しをしておりまして、その他の事業十二・九兆円についても、外交防衛委員会のお求めに応じ、整理の付いたものから適宜お示しをしてきているところであります。 防衛省としては、防衛力整備計画の所要経費の内訳について、更にお示しできるものについて引き続き整理を行っているところであります。この整理に当たりましては、何分その事業の総数が数万件という極めて多く、また防衛省の各機関における事業分類というのも異なることから、一つ一つの事業を確認した上で関係部署間で調整を行う必要があることから時間を要しておりますが、引き続き、鋭意作業を進めながら、整ったものから速やかにお示しをしていく考えであります。
○小西洋之君 先生方、今大臣がですね、いや、事業が数万件いろいろありますからというようなことをおっしゃられたんですが、要は、私が求めているのは、この資料の二ページを御覧いただきたいんですけれども、第一分野、スタンドオフ防衛能力から始まって、第二分野、統合防衛ミサイル防衛、統合防空ミサイル防衛能力など、全部で十五分野あって、それぞれに各項目が並んで、この項目数が百四十六あるんですね。 ところが、項目数、項目を見ていただいて、その後ろの金額を見ていただくと、この〇・四兆円と、これ四千億円ですね。五年間で四千億円使うとか、〇・二兆円、二千億使うとかですね、〇・六兆円だとこれ六千億、何か、お豆腐じゃないんですね、一チョウ、二チョウって、お豆腐じゃないんですね、国民の血税なんですが。こういう数千億円や数兆円の項目について、五年間で何にどのように使うんですかという説明を求めているだけなんですが、防衛省はそれをいつまでたっても出さないんですね。 念のために聞きますが、財務省に聞きますけれども、財務省は、この防衛力整備計画、これ閣議決定でありまして、この四十三・五兆円を構成する防衛省の各施策ですね、それと、それぞれに必要な金額、この経費については財務省としてしっかりと査定をしたと、で、この四十三・五兆円というのはその査定の積み上げの結果の数字であるということで財務省、間違いないでしょうか。
○政府参考人(寺岡光博君) お答え申し上げます。 お尋ねの防衛力整備計画でございますが、その策定に際し、財務省としては、所管である防衛省から今後五年間に計画する各施策について説明を受け、実効性、効率性、実現可能性等の観点から精査を行ってございます。 その上で、五年の計画期間内の各年度における諸施策実施のための具体的な予算の内容や金額については、こちらは毎年度の予算編成で防衛省からの要求に基づいて検討していくこととなり、既に令和五年度、令和六年度において必要となる予算については政府案としてお示しをし、国会でも御審議をいただいたところですが、今後とも毎年度の予算編成においてしっかりと検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○小西洋之君 財務省も査定をしたというふうにおっしゃられているんだと思うんですが、先生方、これ何が起きているかというと、つまりこういうことなんですね。 初めから数字ありき、対GDP比二%まで日本の防衛費を伸ばすと、令和十年にその倍増を実現すると。それまでの五年間には四十三・五兆円という多額の予算を、枠を取って、それを、令和十年の一年前の令和九年までですね、なので、令和五、六、七、八、九の五年間にわたってこの四十三・五兆円を毎年の予算要求で防衛省は財務省に要求していきますというふうに言っているんですが、要は、危惧されることは、これが仮に根拠のない丼勘定だったら、四十三・五兆円という枠を先に取っておいて、これはもう閣議決定されているので、毎年の予算要求について防衛省は誰からも干渉されないわけですね。いや、今年は、四十三・五兆円の今年は七兆円使いました、今年は八兆円使いました、次は九兆円ですというふうにもう枠をこのまさに既得権益として取って財務省に予算要求をしていくということができちゃうんじゃないかと。 なので、この四十三・五兆円のこの内訳というのが非常に重要になってくるんですが、念のため、防衛大臣にも伺います。 この資料の一ページの文書にも書いているんですが、この四十三・五兆円というのは、さっきと同じ質問、財務へと同じ質問しますが、防衛大臣、多数の細かい事業の積み上げを集計してこれを精査したのが四十三・五兆円の必要額と書いてあるんですが、防衛大臣、念のためですが、この四十三・五兆円というのは、防衛省が必要だと考える様々な施策について、その必要な金額というものをちゃんと積み上げて、その結果が四十三・五兆円になった、丼勘定では決してない、丼勘定であるのか、積み上げであるのか、それをはっきり答えてください。
○国務大臣(木原稔君) 四十三・五兆円程度という防衛費の規模でありますけれども、これは、防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省・自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準として積み上げてお示しをした金額であります。 これは、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中でも国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要となる防衛力の内容を積み上げて導き出したものであり、委員のおっしゃるような丼勘定ということではないと、私はそういう認識です。
○小西洋之君 防衛大臣ははっきり、積み上げで、丼でないと言ったんですが。 ところが、先生方、この資料の四ページの、一番最後のページを御覧いただきたいんですが、四ページの右側ですね、ツーアップにしてちょっと文字がちっちゃくなっていますが。じゃ、百四十六について具体的なその政策の内訳と金額を出しなさいというので、百四十六についてそれぞれ一項目当たり最低でも十ページか二十ページぐらいの資料が出てこなきゃいけないんですが、防衛省、何も出さないんですね。今まで何を出したかというと、各項目ですね、この四ページの右側にあるのは衛星通信のインフラ整備等の経費、これ約〇・二兆円ですから二千億円ですね。こういうものの、二千億円などの内訳を頑張って作りましたと言っているんですね。でも、この二千億円の内訳の一つが何か六百三十一億円だったり、八百三十三億円だったり、六百九十五億円だったり、これの更に内訳を出さないと、この数字自体がほんまなのということになってしまうわけでございます。 なので、防衛大臣、ちょっと今日も通告させていただいているんですが、防衛大臣にまさに着任、大臣に着任されてから、これが丼ではなく積み上げであるということを大臣の目でちゃんと資料を確認していただきたいということで。 私もかつて総務省にいたんですが、当然こういうものってエクセルデータで、各施策名、それに必要な予算というので膨大なエクセルデータがあって、その集計が四十三・五兆円になっているはずなんですが、そういうエクセルデータが本当に防衛省の中に存在するのかどうか、ちょっとこれを確認して防衛大臣に答弁いただくようにお願いしていますので、それを確認をした結果どうであったかということと、それぞれ、かつ、それが十五分野百四十六のエクセル、ちゃんとしたエクセルであったかどうか、それについて答えてください。
○国務大臣(木原稔君) 委員に今指摘を、委員今、参議院の外交防衛委員会ですね、指摘を受けて、というよりも、防衛大臣着任後、事務方から説明があって、そのとき初めて、私、自分からエクセルデータというふうに申し上げたと思いますが、本当にエクセルデータでその内訳というものがございます。 そして、その内訳についてやっぱり整理を行う必要があるというふうに感じたのは、十五分野に分かれていて、その十五分野の中でまた百四十六項目が下に内訳がぶら下がっていて、数万件事業があって、一番下の最後のページには四十三・五兆円ということに、足し算の結果そういうことになっているわけであります。ただし、この十五分野、あっ、事業の数万件ある中には、百四十六項目、それがまたがっているものもあれば、あるいは、項目のまたがるどころか分野がまたがっているところもあるんですね。そういうのをしっかりと整理をすると。 つまり、事業の精緻化あるいは最新の状況の反映というのを行うために、複数の事業をまとめたり、逆に事業の細分化等を更に行えというような指示を行って、数万件の整備計画とひも付けるためにはやっぱり相当な時間を要するとともに、これを正確にお示しをするということはなかなか急ぎでは困難だなということを私自身認識をしたところであります。 やっぱり百四十六項目の資料については、そのエクセルデータを基に担当部署において一つ一つの事業の内容等を確認、精査をした上で百四十六項目に整理し、今提出したものという報告を受けているところでございます。
○小西洋之君 合計四十三・五兆円に至る膨大なエクセルデータだと思うんですが、エクセルデータがあると、それを実際に御確認をされたというふうに言っているんですが、ただ、大臣、だったら、そういう内訳があるんであれば、またがるものがあるというんですけれども、それも何か不思議なことを言っているんですね。これ、皆さん、よく、ちょっと考えていただくとおかしいんですが、今、十五分野百四十六項目にまとめたって言っているんですけれども、まとめが後から来るのっておかしいんですよね。 防衛省が国民のために必要な政策というのを立案して、それに必要な金額が何かというのを作るわけですね。それぞれを重ねて積み上げる。この政策とこの政策はかぶっているから、こっちが百億、こっちが二百億なんだけど、この事業についてはかぶりの部分は三十億あるとか、そんな計算をして、それぞれ十五分野の百四十六の項目ができ上がって、それを足すと四十三・五兆円になるんですが、何か大臣の説明を聞いていると、四十三・五兆円、合計四十三・五兆円の数万件の施策の金額を後から十五分野に分類をして、かつ百四十六項目に分類したというように聞こえるんですが、これ、防衛省、政府参考人がいるんですが、そういうこれ作り方したんですか、この十五分野というのは。 質問としては、防衛力整備計画の閣議決定の後にこの百四十六項目というのを分類化して作り、十五分野にまとめたんですか。百四十六項目を、防衛力整備計画の閣議決定ですね、令和四年の十二月の段階で百四十六項目ってあったのかどうか、金額があったのか、それを端的に答えてください、政府参考人、防衛省。
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。 アイテムによっていろいろ積み上げ方があるんですが、例えば、我々、シミュレーションを行って事業を積み上げるということを申し上げておりますけれども、そういうようなものについては、やはりその事業からおっこってくるんで、上から下に流れていくということで事業を精査、確定していくということがあるんですが、それ以外にも我々、施設の整備であるとか備品類の類いとか、そういうものが数多くあります。そういうものはそれに加えていくということになりますので、そして、それを十五分類に区分けをしてお示ししたというところでございます。
○小西洋之君 いや、まるっきり答えていないですよ。 二ページ以下のこの百四十六項目は、防衛力整備計画を閣議決定した令和四年十二月の段階で防衛省の中にこの百四十六項目というこの分類があったんですか。そうじゃなくて、年明けてから国会で私から求められて、わっしょいわっしょいって百四十六項目にまとめたんですか。どちらですか。閣議決定の段階で、防衛力整備計画の閣議決定の段階で百四十六項目があったかと。これは情報公開請求やったら一発で出るんですから、まあ観念して答えてください、イエスかノーかで。後に作ったのか、元々あったのか。
○政府参考人(青柳肇君) 各分野での防衛力の内容を検討した上で防衛力整備計画を策定したところでございます。 一方で、防衛力整備計画策定後に、国会からのお求めに応じて百四十六項目及びその更なる内訳を示すということをしたところでありまして、それに当たっては、航空機やミサイルの整備といった大ぐくりの事業であっても、その内容は装備品本体の調達であるとか附属品の調達、維持整備用部品の調達、教育訓練用の関連経費、関連会議への参加等々極めて多岐にわたるものでございまして、関係部署で横串を刺しながら、他事業との関連も見てそれぞれ精査、検討しているところ、したところでございます。
○小西洋之君 今明確に、防衛力整備計画の閣議決定の後に国会、私の求めに応じて百四十六項目のこの分類分けをやったというんですが、この百四十六項目、先生方にさっき見ていただいたように、それぞれ何兆円、〇・何兆円とか何兆円の数字が付いているんですよ。その分類を閣議決定の後にやったと言っているんですが。 これ、防衛省、政府参考人に聞きますが、こういうのを丼勘定と言うんじゃないんですか。元々四十三・五兆円という数字があって、後で国会の求めに応じて、いや、さすがに丼のまんま四十三・五という数字だけ出すわけにはいかないから、百四十六の事業項目を立ててそこに数字を張り付けた、これがまさに丼勘定と言うんじゃないんですか。丼勘定じゃないですか。
○政府参考人(青柳肇君) まさに、我々、シミュレーションを行って、その内容をしっかりと精査、確定した上で、そして、その他のシミュレーションに関わらないような事業についてはそれを後から加えるということで、事業をそれぞれ集計して数万件にわたるエクセルデータとして保存しているところでございまして、丼勘定という表現は我々は当たらないのではないかと考えてございます。
○小西洋之君 そういうのを丼勘定と言うんですけど。シミュレーションって防衛省が一生懸命言っているのは、この新しい安保三文書の前提になる日本の戦いに当たってのシミュレーションなんですけれども、そんな話をしているんじゃなくて、一生懸命ごまかしてくださっているんですけれども。 防衛省、これちょっと通告もさせていただいているんですが、念のためですが、この百四十六の各項目のエクセルはあるんですか。この百四十六の項目ありますよね。おっしゃるように数万件、全体で数万件なんで、百四十六の一項目当たり、これ例えですよ、数百とか数千の項目がざあっと並んでいて、で、一番、結果的に〇・二兆円とかなっている。 この百四十六の項目ごとのエクセルはあるんですか。それだけ簡潔に答えてください。
○政府参考人(青柳肇君) 先ほど来申し上げた数万点に及ぶ各事業について、百四十六に分類したものはございます。
○小西洋之君 じゃ、百四十六それぞれの数字が最後結論として出ているそのエクセルデータがあるということですね。百四十六シートのエクセルがあるということですね。
○政府参考人(青柳肇君) 膨大な、先ほど申したような数万件に及ぶ事業、項目、これを取りまとめたエクセルデータはございますが、しかしながら、これはお示しできるような形で整理、集約されているものではないことから、現在、それを、それぞれについて整理を行い、今その内訳をお示しすべく努力をしているところでございます。
○小西洋之君 なので、端的に、百四十六の事業についてのそれぞれの集約、集計したエクセルデータはないということですね、今。それをはっきり答えてください。今の答弁はないということだと思いますので。
○政府参考人(青柳肇君) いや、お答え申し上げているように、事業をまとめたエクセルデータというのはございます。 ただ、これは今お示しできるような形になってございませんので、その整理を鋭意しているというところでございます。
○小西洋之君 エクセルデータ見せろと言っていないんです。百四十六のそれぞれの事業の、あの集計結果になっている百四十六の事業についてそれぞれのエクセルデータはあるんですかと、百四十六枚の、分かりやすく言うとエクセルのシートのデータはあるのかって聞いているので、それを、イエスかノーかでそれを答えてください。それ、事前に通告レクを受けていますよ。
○政府参考人(青柳肇君) 先ほど来申し上げていますように、膨大な事業、これを取りまとめて百四十六に分類したものはございます。
○小西洋之君 それはエクセルデータとしてあるんですね。
○政府参考人(青柳肇君) 先ほど来御説明していますように、エクセルデータとしてございます。
○小西洋之君 何でそういう答弁するんです。 じゃ、ちょっと防衛大臣に伺いますが、百四十六のエクセルがあるんだったら、そのそれぞれの事業の内訳をもうあっという間にあしたにでも本当は出さないといけないというのは、これもう一年前から言っているんですね。 昨年の六月の外交防衛委員会の理事会提出資料でやって、その前から財政金融委員会と連合審査でやっているわけですから、防衛大臣、一年たっても、もっと言うと閣議決定から一年半以上たっても国民、国会に対してこの四十三・五兆円のこの内訳が説明できないというのは、財政民主主義、また国会が国民のために担う防衛省に対するシビリアンコントロール、そして憲法の下の防衛省の国民や国会に対する説明責任、それに反する状態じゃないですか。今の状態が財政民主主義などに対して問題がないとお考えですか。なぜ出せないんですか。
○国務大臣(木原稔君) 先ほどの百四十六項目ですが、私が実際にエクセルデータを見たところ、これもう、例えば縦、縦軸が事業数なので、数万件にわたるわけですね。横軸に事業数と、更に事業数を細分化した項目があるわけで、そこを、余り細かく言うのがどうか、適切かどうか分かりませんが、クリックすると今度は項目ごとに飛んでいって、その項目ごとのだからエクセルデータはあるということです。 ただし、まだ未完成といいますか、先ほど、冒頭申し上げたように、一つの事業がその二つの項目にまたがるところ、あるいは事業をまたがるところがあるので、そこはどういう分類をすべきか、単純に二つにまたがるんだったら二で割るのか、それともアクティビティーベースで計算していくのか、そういったことを各関係部署がより精緻化するためには、この項目ではこれぐらいの金額ということをやはり精緻化して出す必要があるだろうという、そういう問題意識を私は持っているところで、膨大な数の事業をまとめたエクセルデータはあるけども、今のところお示しできるような形で整理、集約されていないというのが今答えだろうと思います。その上で、お示しすべく努力をしているというところで、もうちょっと答えていいですか、少し、更に。(発言する者あり)ええ。 各分野でのその防衛力の内容を検討した上でこの防衛力整備計画というのは策定したところですが、この一方で、その防衛力整備計画策定後に、国会からの求めに応じてその百四十六項目及びその更なる内訳を示す、先ほど政府参考人から答えた、に当たっては、例えば航空機やミサイルの整備といった、そういった大ぐくりのですね、大ぐくりの事業であっても、その内容というのは、その装備品本体の調達、附属品の調達、また維持整備用部品の調達、訓練教育用関連経費、関連会議への参加費等々極めて多岐にわたるものと、そういう、今一例を申し上げましたけれども、そういう形で非常にまたがっているということを御理解いただいた上で、そこをしっかりと精査していき、整ったものから速やかに提出したいという、そういう考えです。
○小西洋之君 先ほどから、またがるものが、ダブるものがあるというんですが、じゃ、ダブっていたら、実は四十三・五兆円がうそじゃないって、あれうそじゃないかということになっちゃうんですね。いや、ダブるものがちゃんと引けていない可能性がありますので。 なので、委員長、お聞きいただいたとおりなんですが、積み上げはしている、データはあると言いながら、国民、国会に対してこのA4の紙五枚、四十三・五兆円についてですね、A4の紙五枚しか出せていないということは、我が国の財政民主主義又は防衛省に対するシビリアンコントロールの在り方からしてこれはもう許されないことでございますので、会計検査院にお願いなんですけれども、令和五年度及び令和六年度の防衛予算の執行結果について、それが総事業費四十三・五兆円を分類、整理した百四十六項目によって構成されているとするこの防衛力整備計画の五か年の事業費の積み上げに基づくものであるか、すなわち、その適切な対応、反映の関係にあるのかどうかについて検査をして、国会に報告することを求めます。
○会計検査院長(田中弥生君) 会計検査院は、令和五年度及び令和六年度の防衛費の予算の執行につきまして、委員から御紹介のあった防衛力整備計画が令和四年十二月に定められたことなども踏まえながら、多角的な観点から検査を実施しているところでございます。 会計検査院といたしましては、委員御指摘の点も含め、国会での御議論も踏まえて、引き続き、防衛費予算の執行につきまして適切に検査を進めてまいりたいと存じます。
○小西洋之君 会計検査院は憲法上、我が国の予算を全部、一円残らず、憲法上実は検査することに、もう先生方釈迦に説法ですが、なっておりますので、そういうお願いをさせていただきました。 ただ、委員長、やっぱりこれはもう四十三・五兆円という膨大なお金であるのと、あと先生方御案内のとおり、令和十年以降は一兆円の増税することになっていますので、四十三・五兆円が丼だったら一兆円の増税なんかこれ絶対許されませんので、私も貴重な決算委員会の機会を今日、質疑の機会をいただいた委員長に本当に感謝申し上げるんですが、是非、決算委員会で国会法百五条に基づく検査要請をしていただきたいと思います。 もう一度読み上げて、委員長にお願いしたいんですけど、委員長にお願いいたしますが、令和五年度及び令和六年度の防衛予算の執行結果について、それが総事業費四十三・五兆円を分類、整理した百四十六項目によって構成されているとする防衛力整備計画の五か年の事業費の積み上げに基づくものであるか、すなわち、その適切な対応、反映の関係にあるのかについて、国会法百五条に基づく会計検査院の検査要請をこの決算委員会として行うべきと思いますが、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議いたします。
○小西洋之君 委員長、誠にありがとうございました。 ちょっと念のために、直近のもうこの令和五年度は執行全部終わっていますので、それについても会計検査院にお願いがあるんですが、会計検査院、同様に、令和五年度予算の執行結果について、令和五年度予算が防衛力整備計画の第一年度の計画及び予算に基づくものであり、すなわち、適切な対応、反映の関係にあるものであり、そうした観点においても令和五年度予算の執行結果が防衛力整備計画と適切な対応、反映関係にあるのかどうかについて検査をして、国会に報告することを求めます。会計検査院長、答弁お願いします。
○会計検査院長(田中弥生君) 一般論として申し上げますが、防衛予算の執行状況の検査の結果、不適切な事態が見受けられ、御報告すべきと判断する事項がある場合には、検査報告に掲記するなどして御報告をすることになります。
○小西洋之君 検査院長、ありがとうございました。 是非、さっきの丼じゃないかという観点とか、そのエクセルってこれいつ作ったのと、元々、じゃ、閣議決定したときに何の根拠にやっていたのということだとか、さっきのダブりの問題とか、会計検査院は検査院法上、五つの観点ですね、合規性の観点も含めてあるので、もうその観点をフルに使ってしっかり検査をしていただきたいと思います。 委員長、ちょっと重ねてで恐縮なんですが、今検査院には一国会議員としてお願いしたんですけれども、是非同じことを委員長の下の決算委員会で国会法に基づく検査要請を会計検査院にしていただきたいと思いまして、以下、委員長にお願いをさせていただきたいと思います。 同様に、令和五年度予算の執行結果について、令和五年度予算が防衛力整備計画の第一年度の計画及び予算に基づくものであり、それが、すなわち、適切な対応、反映の関係にあるものであり、そうした観点においても令和五年度予算の執行結果が防衛力整備計画と適切な対応、反映関係にあるのかどうかについて、国会法百五条に基づく会計検査院の検査要請を決算委員会として行うべきと思いますが、委員長の取り計らいをどうぞお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議します。
○小西洋之君 ありがとうございました。 これ是非、石井先生始め与党の先生方も、これもう政策の中身じゃなくて、ちゃんとした金額の積み上げがあるのかどうかというので、これ増税することになっていますので、この増税論のときに恐ろしい火を噴くことになりますので、今のうちに、これから令和七年度予算も、今令和六年度予算の執行がなされているわけですが、令和七年度予算の概算要求もこの通常国会の終わる頃には防衛省始まりますから、それが丼に基づいてやっているというんだったらとんでもないことですので、そこはしっかりやって、この決算委員会で、良識の府の是非先生方のお力添えで検査要請をしていただきたいというふうに思います。 じゃ、最後に、防衛省に念のため聞くんですが、会計検査院から様々なこの検査の要請、協力を求められれば、防衛省としては最大限に協力すると、まあ大臣に伺いましょうか。大臣、会計検査院は憲法上の独立機関ですから、憲法に基づいて一円残らず検査することになっているので、会計検査院から、一般論で結構ですから、検査の要請があれば、かつて財務省が改ざん文書を会計検査院に出してしまったということがありましたから、そんなことは絶対にあってはいけないんですけれども、防衛省としては、会計検査院の検査には法令に基づいて最大限協力すると、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 防衛省といたしましては、そのお求めに応じて、整理、整理の付いたものから適宜お示しをするということになりますが、ただ、我が国のその情報収集能力であったり、あるいは継戦能力、そういったものが、防衛上の能力を明らかにすることのないように、つまり手のうちがあからさまになってしまうということのないようにということは是非委員には、委員は十分御理解いただいていると思いますが、その点は是非御理解をいただいた上で会計検査院には最大限の協力はさせていただきたいと存じます。
○小西洋之君 今のはちょっと、ちょっとそのまま聞きおけないので。 会計検査院の検査って制限がないんですよね、検査院長。会計検査院の局長でも結構なんですが、会計検査院の検査対象は、その法令上、制限がないということで間違いないのか。防衛秘密に関する会計経理の支出であってもちゃんと検査できるということ、それだけ答弁してください。
○会計検査院長(田中弥生君) 会計検査院といたしましては、国会から御要請いただいた場合には、要請を受諾するか否かの検討を速やかに行い、受諾をする場合にはその検査に真摯に取り組んでいきたいと思います。一方で、国会が検査を行うかどうかにつきましては国会でお決めいただければと思います。 いずれにしましても、国会の御議論を踏まえながら、引き続き検査を行っていきたいと存じます。
○小西洋之君 ちょっと院長、突然だったんですが、局長答えられる。はい、どうぞ。制限があるかどうか、法令上。
○委員長(佐藤信秋君) 時間ですから短く答弁してください。
○説明員(長岡尚志君) お答えいたします。 憲法上あるいは会計検査院法上、制限なく検査の対象となるというふうに理解しておるところでございます。
○小西洋之君 じゃ、終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として羽田次郎君が選任されました。 ─────────────
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。 早速質疑に入ります。 まず、能登半島地震でも出動いたしました防衛省が契約している民間船舶について、更なる出動の迅速化への検討を求めて木原防衛大臣に伺います。 能登半島地震の発災より四か月半がたちました。改めて、犠牲となられた方々、そして今も不自由な避難生活を強いられている方々にお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。 この地震には、資料一の左下に示します防衛省が契約している民間船舶二隻、これがナッチャンワールド、「はくおう」でありますけれども、休息船、ホテルシップとして出動しまして、被災者の方々に温かい食事、そしてお風呂、休憩、宿泊場所を提供し、大変喜ばれ、そしてまた災害派遣の自治体の職員の方にも拠点として活用されています。防衛省そして自衛隊、民間事業者の方々に心から御礼を申し上げたいと思います。 一方、この能登半島地震では、発災が一月の一日、元旦、そして船舶の出動は一月十日、そしてホテルシップとしての供用開始が一月十四日と少し日にちがたっております。この間、奥能登を中心に、避難所では物資が著しく不足をし、食事もままならず、床に雑魚寝でとても寒く、トイレがもう汚く衛生状況がとても劣悪だったと私も現地で被災者の方々から直接伺いました。もう少し早くホテルシップとして稼働できたらとの思いもございます。 また、船舶は大量輸送に適しておりまして、過去の災害では、これらの船舶二隻は、避難所や避難生活で必要となる物資、また電気を避難所などで供給する電源車などの輸送に大きく貢献した、このようにも伺っております。 ここで、今後の災害に備え、今回の能登半島地震やそれ以前の災害対応の経験も踏まえ、物資積込みの必要性有無の判断、そして要すれば積込み作業、そして実際の出動を更に迅速化するための検討を是非とも進めてほしいと思います。木原防衛大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(木原稔君) 今回の能登半島地震における防衛省・自衛隊の対応の中で、のみならずですね、その大規模な災害が発生すれば、政府の現地対策、現地災害対策本部及び自治体との調整状況に応じて、必要な場合は、自衛隊の装備品等に加えて、御指摘のPFI船舶など、あらゆる手段を活用して活動することとしております。 今回の能登半島地震においては、その大型船舶が接岸できる岸壁が被害を受けております。御承知のとおりです。また、道路が寸断される被害状況であったために、能登半島へのまず物資輸送が困難であるという状況だった。その中で、被災岸壁に接岸可能な自衛隊艦艇による物資輸送、そして自衛艦、自衛隊艦艇を洋上の拠点とし、発着艦可能なヘリコプターによる物資輸送など、陸海空自衛隊の様々な輸送手段を活用して対応してきたところでありまして、この防衛省のPFI船舶というのは、今回、物資輸送には使っていないということになります。 他方で、政府の現地対策、現地災害対策本部及び石川県の調整状況等を踏まえて、話合いの結果、防衛省・自衛隊としては、被災地のニーズに迅速に対応するために、過去の災害対応においても活動実績はあるんですが、私の地元の熊本地震のときもそうですが、入浴、宿泊のために活用すべく、PFIの船舶二隻を先んじて現地に派遣し、当該船舶が唯一接岸可能であった七尾港において、被災された方の休息所等として使用したところであります。 今般の震災対応に当たっては、今回の本部長、松村祥史防災担当大臣ですが、熊本出身者であります、私とも同じ認識の下で対応に当たりましたが、御指摘の点も含めて、関係省庁とも連携して詳細な検証を行い、今後の震災対応等にそれを生かしていきたいと、そのように考えています。
○新妻秀規君 是非とも前向きな検討をお願いしたいと思います。 次に、これらの民間船舶につきまして、災害時などの緊急時ではない平時の利用について防衛省に伺います。 資料の一から資料の三が、これ、昨年六月に公表されました財務省の予算執行調査であります。資料一、この船舶二隻につきまして、このハイライトの部分、平成の二十八年から令和七年末まで十年間で総額二百五十億円、巨額の国費が投じられていることが分かります。そして、資料の二、ナッチャンワールドが上、そして「はくおう」が下、稼働率ですけれども、ナッチャンが八%、「はくおう」が一〇%、非常に低調という状況です。そして、資料三、これ上段にありますように、自衛隊の訓練、そして、この利用率も低くて、また映画のロケなどでの活用、この民間収益事業も同様で、なかなか低調、低調な稼働状況と。 右の枠にあるように、自衛隊の訓練など平時の有効活用の方策を検討すべき、このように指摘されております。これに対してどう取り組むのか、防衛省の答弁を求めます。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 防衛省がPFI方式により契約をいたしました民間事業者が船舶の管理、運航等を行う事業でございますけれども、災害派遣や有事における大規模輸送手段としてPFI船舶を活用することが元々の事業の目的でございます。 この事業の下で、PFI船舶は、これまでも災害派遣や自衛隊の訓練で活用してきているほか、事業者が防衛省と協議をした上で民間収益事業、これも実施することができるとなっておりまして、この活用実績も幾つかございます。 その上で、近年はコロナ禍の影響もあったんだろうと思いますけれども、御指摘のとおり、平時における利用が低調であるところでございます。しかしながら、今年度以降につきましては、自衛隊の訓練での活用をより増やすことで利用状況を改善する考えでございます。 いずれにいたしましても、災害派遣や有事におきまして防衛省・自衛隊がPFI船舶を迅速に活用できる状況を確保しておくということが重要でございまして、そのような状態を確保しておくことを前提といたしまして、PFI船舶の平時の利用の在り方について引き続き検討してまいりたいと、かように考えてございます。
○新妻秀規君 是非とも知恵を出していただきたいと思います。 次に、ウクライナ避難民支援に係るウクライナ周辺国への支援について、二問、上川大臣に伺います。 本年二月十九日、日・ウクライナ経済復興推進会議が開催されました。ウクライナの復興に向けて、新たな租税条約、そして五十本以上の協力文書への署名が実現するなど、成果があったと伺っております。 ここで、ウクライナから周辺国へは多くの避難民が流入しております。そして、我が党からは、そのうちポーランド、ルーマニア、モルドバに一昨年の十月に訪問団を派遣し現地調査を行い、そして、この二月七日には在京大使から聞き取りを行わさせていただきました。 こうした周辺国、避難民の受入れはもとより、人道支援の拠点提供やウクライナ産の穀物の輸出支援、そしてエネルギーの供給などの役割を果たしており、日本政府は、外務省、そしてJICA、国際協力機構を通じ、こうした周辺国を支援してきたと承知をしております。やがて停戦をし、ウクライナが本格的に復興に歩み出したときには、こうした周辺国が大きな役割を担うことになります。 一方、この二月の経済復興推進会議には、こうした周辺国、基本、ゲストとしての参加であり、意見の聴取などはほとんど行われなかったというふうに伺っております。 そこで、三か国の在京大使に改めて、最近、要望を伺いました。 まず、経済復興推進会議のフォローアップ会議の開催、そして周辺国の参画についての要望を三点伺っております。一つ目、フォローアップ会議を、日本、ウクライナはもとより、周辺国の参画も得て進めてほしい。二つ目、その際には、周辺国に対しても、ウクライナ復興支援について、ビジネス界、そして政府と意見交換をするような、バイ、二国間の対話の機会も設けられないか。三点目、ウクライナ復興のプロセスは長期戦になるので、ウクライナ及び周辺国の現地で持ち回りでの共同開催でウクライナ支援へのニーズを聞き取るような会議をウクライナ、日本、そして周辺国の参加を得て開催できないか。こうした要望でありました。 ウクライナの経済復興を効果的に進めるために傾聴に値する要望と考えますが、上川大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(上川陽子君) ロシアによりますウクライナ侵略、これを一日も早く終わらせるためには、ウクライナに対します直接の支援だけでなく、大勢の避難民を受け入れている周辺国の安定化なども含めまして、総合的な取組を必要とすると考えております。この点、周辺国との連携、また周辺国への支援の重要性に関します委員の問題意識を強く共有をしているところであります。 本年一月、私は、ウクライナと併せましてポーランドを訪問をいたしました。シコルスキ外相との会談におきましては、民間セクターの復興支援への関与を得ることを含めまして、ウクライナ支援につきまして緊密に連携していくことで一致をしたところでございます。 本年三月には、ルーマニアのオドベスク外相との電話会談を実施いたしまして、同志国が結束してウクライナを支援をすることが従来以上に重要であるということにつきまして私の方から強調をさせていただいた上で、日・ウクライナ経済復興推進会議に係ります日本の取組を御説明申し上げ、連携していくということで一致したところでございます。 さらに、昨年十月でありますが、モルドバの対ウクライナ支援を後押しすべく、第四回モルドバ支援閣僚級会合に際しましては、私からビデオメッセージを発信させて、発出させていただきました。 その間におきましても、それぞれの国にあります在外公館を通じるなどして相手国との意思疎通を常に行ってきているところであります。 ウクライナを直接支える周辺国との連携の重要性は委員御指摘のとおりでございまして、今回、三か国の在京の大使館から直接ヒアリングをしていただいて御示唆があった点につきましても参考にさせていただきつつ、これら周辺国とともにウクライナの人々に寄り添った支援をいかに効果的に実施していくことができるか、このことにつきましては不断に検討してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 是非お願いいたします。 もう一問、大臣に伺います。周辺国でのウクライナ避難民の社会統合への支援についての要望です。 周辺国に逃れているウクライナ避難民の労働者としてのスキル、そして能力の向上支援、そして子供たちへの教育に更なる支援が欲しい、こうした要望でございます。 こちらは、息の長い支援が必要かつ長期的に効果を発現する重要な事業と考えます。上川大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(上川陽子君) 日本におきましては、ロシアによるウクライナ侵略直後から多くの避難民を受け入れているモルドバやポーランドなどの周辺国に対しましては、国際機関、また日本のNGOを通じまして、保健、食料、またエネルギー、ジェンダーなどの分野におきまして人道支援を実施してまいりました。 先ほど申し上げたところでありますが、今年一月のポーランド訪問の際には、私は、三十年前に我が国の支援で設立されましたポーランド・日本情報工科大学を訪問させていただきました。 現地でポーランド人、そしてウクライナ人、それぞれの学生の皆さん及びポーランドに滞在している、避難していらっしゃるウクライナ避難民の方々と意見交換を行いまして、厳しい状況にある避難民の人材育成支援が重要であるということを強く認識をしてまいりました。 同大学におきましては、JICAと連携をいたしまして、難民の就職促進、生活安定のためのITスキル研修を実施しておりまして、この事業の継続につきましてはポーランド側とも協議をしているところであります。 ウクライナ支援に当たりましては、周辺国との連携、また支援の継続、これが重要であると認識をしております。 また、モルドバに対しましては、昨年、教育分野におきます同国の負担軽減を図るべく百三十五億円の開発政策借款を供与をしたところであります。 こうした支援が避難民の教育環境の改善、また、避難民の家族の統合やそれぞれのホストコミュニティーにおきましての共生、さらには、国そのものの統合を促進することを期待しているところでございます。 長期化する避難生活の中におきまして、コミュニティーへの統合や教育を含む支援課題は多岐にわたるものと考えております。引き続き、国際社会と連携をし、ウクライナ及び周辺国の人々に寄り添い、現地のニーズを踏まえた支援を継続的にして、支援して、展開してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 今大臣がおっしゃっていただいたように、現地のニーズを丁寧に聞き取って支援を続けていただきたいと思います。 次に、令和四年度の会計検査院決算検査報告のうち、地方防衛局による警備業務契約に係る予定価格の積算が不適切との指摘について木原防衛大臣に伺います。 以下、指摘について概略を示します。 防衛省地方防衛局等は、建設工事等の実施に当たって警備会社と警備業務契約を締結していますと。防衛省は、警備員等に係る労務費の予定価格について、深夜時間帯の夜勤単価は日中時間帯の単価等に二五%以上の割増し率を乗じたものを加えて積算し、契約変更を行う場合は、原則として当初契約時の単価を用いるとしております。 ここで、平成三十年度から令和四年度に四つの地方防衛局が締結した二十六の契約を検査院が検査したところ、以下の二点が明らかになりました。 一つ目、沖縄防衛局の十一契約の予定価格の積算において、深夜時間帯の勤務に対して、受注者の給与規程等の割増し率、これ二五パーか二六%なんですけれども、それよりも高い割増し率、二五・四%から一四二・一%となっている夜勤単価を適用していた事態。これ、もしも二五%とした場合の低減することが可能だった金額は五億一千二百十万円に上ります。二つ目、南関東防衛局の一つの契約において、契約変更時に、合理的な理由もなく、当初契約の積算時の単価、千五百七十五円と異なる単価、二千百円に変更していた事態。もしも千五百七十五円としていた場合の低減可能な額は一千三百四十万円。こうした二点の指摘でございます。 防衛省は、予定価格の積算に当たり、夜勤単価の算出の基となる合理的な割増し率を二五%とすることなどを周知する処置を講じました。 以上が指摘の概要であります。 ここで、防衛省は、会計検査院に、業務そして委託契約につきまして、労務費、すなわち人件費の積算が不適切との理由で近年頻繁に類似の指摘をされております。 平成二十八年度、海上警備業務契約、低減できたはずの人件費の総額は一億八千八百八十万円。平成三十年度、航空機の騒音自動測定装置の保守点検業務契約、同じく二千八百十万円。令和三年度、建設工事等に伴う道路清掃業務契約、同じく三億三千五百六十万円。同じく令和三年度、給食そして食器洗浄、さらに清掃の部外委託契約、同じく八千二百四十万円。そして、今回、令和四年度の指摘で五億二千五百五十万円。合わせると、平成二十八年度から令和四年度の七年間で十一億六千四十万円の巨額の税金が無駄遣い、払い過ぎとなっておりまして、看過できません。 建設工事等の契約額がずさんな積算によって過大となっていることを毎年のように指摘されていることに対して認識はいかがでしょうか。 あわせて、外部、すなわち検査院に指摘を受けることがないように、まずは内部、すなわち防衛省の監査部門におきまして、これまでも取り組んできたとは承知をしておりますけれども、合規性、そして経済性などの観点から、類似の業務契約、そして委託契約につきまして、マンパワーの制約の中でも検査のレベルを更に向上しつつ、不適切な契約がないか確認を進めていただきたいと思いますが、防衛大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(木原稔君) 防衛省における内部監査について、ただいま新妻委員より大変重要な御指摘をいただきました。 まず、会計検査院から指摘を受けていることについては、私としても大変遺憾に思っております。会計検査院の指摘事項については、これまでも省内に速やかに事実関係を周知するなど、再発防止の徹底に努めてきたところであります。 その上で、令和五年度からは、会計検査院の指摘事項を網羅的に分析をして、省内監査の項目に適切に反映させることでより効果的な内部監査の実施を図っています。 また、人的ミスを極小化するという、そういう観点から、例えば、倉庫の在庫管理といったマンパワーをどうしても要する業務に各種デジタル技術を活用する取組も進めていますが、担当者への研修やまた担当間の引継ぎをこれまで以上にしっかり行うこと、これもまた重要だと考えています。 現在、防衛省は防衛力の抜本的強化に取り組んでおり、防衛関係費が大幅に増額をされている中で、各事業の的確な執行がこれまで以上に重要になっています。内部監査の強化のため、監査法人などの部外の知見やまたAI技術の活用についても考えているところでありますが、本日の委員の御指摘、民間で監査の御経験もあるというふうに伺っております。そういった御指摘を真摯に受け止めて、更なる取組について検討してまいります。
○新妻秀規君 今大臣から答弁がありましたように、防衛費は増額をしていくという中で、コインの表裏の関係です。無駄を少なくしていく、是非とも積極的に大臣のリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 次に、防衛省及び各自衛隊での医療機関で使用する医薬品などの調達と在庫管理について、木原防衛大臣及び防衛省に一問ずつ伺います。 資料四の右枠に示すように、財務省、令和五年の十月の予算執行調査におきまして、以下の二点、指摘しております。 一つ目、陸上自衛隊による医薬品の調達において、スケールメリットを生かした価格交渉などを行い、海上自衛隊、航空自衛隊などと同等の購入単価に縮減すべき。二つ目、医薬品の在庫管理について、この業務の効率化、またDXを踏まえたワークフローの見直しを行うべき。また、横の連携、業務運営に関する情報共有などによって業務の見直し、業務コストの縮減等について検討すべき。こうした指摘であります。 まず、大臣に伺います。 医薬品や医療用資材の調達において、陸海空まとめての発注などスケールメリットを生かした調達によりコストダウンを図れないか、伺います。
○国務大臣(木原稔君) 医薬品の調達についてでございますが、陸海空自衛隊の調達価格情報を共有するスキームを構築するとともに、見積書の取得の際に、その調達価格情報を活用した価格の精査、そして価格の交渉を行うことといたしました。 これらの取組を検証しつつ、引き続き医薬品の購入価格の縮減に努めてまいります。
○新妻秀規君 是非お願いします。 次に、医薬品の在庫管理について、これは防衛省参考人に伺います。 財務省は、縦割りを排した業務の見直し、効率化を求めていますが、システムの導入などを通して実現できないか、伺います。
○政府参考人(針田哲君) お答えいたします。 医薬品の在庫管理につきましては、防衛力整備計画に基づく、各自衛隊で共通する衛生機能等を一元化して統合衛生運用を推進することの一環として、防衛省・自衛隊における縦割りの排除、横の連携、業務運営に関する情報共有等を推進しております。 引き続き、業務効率化や業務コストの縮減等を図るため、システム導入も含めた検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 是非とも積極的に進めていただきたいと思います。 次に、国際的にも共通の課題となっております学校かばん、ランドセルの重量軽減について、これは文科省に一題伺います。 重たい学校かばんを軽くという、そうした改善の取組が世界で行われております。情報端末の導入などを通して、紙の教科書を学校に置いていくことによって学校かばんを軽くする改革、これ、韓国、またドイツ、そしてアメリカでも進んでおります。日本国内におきましては、学校かばん、ランドセルの重量軽減について、文科省は、今から約六年前、二〇一八年の九月に、いわゆる置き勉、すなわち学校に教科書を置いていくことを認める通知を発出いたしました。 しかし、近年、日本では教科書の大型化、パッドや小型ノートパソコンなどの情報端末の導入、さらには熱中症、コロナ対策による水筒持参などによってかばんがどんどん重たくなっているという実情があります。 先ほどのこの文科省の置き勉の通知の内容、一部の学校や地域で実施されておりません。盗難のおそれ、また保管場所の確保の問題、そうしたところからいまだに教科書の持ち帰りを指導している学校もあると伺っております。 私自身、つい最近、先月なんですけども、小学校三年生の生徒の保護者に聞き取りを行ってまいりました。ランドセル手に取りました。教科書、小型ノートパソコン、ランドセルそのものの重量を合わせて六キロを超えておりまして、それに水筒と鍵盤ハーモニカを合わせると、これが三キロなので、合わせて九キロ。小学校三年生、かなり重たいですよね。その子二十四キロです。なので、私は体重七十キロなんですけども、体重の四割って二十八キロですよ。私、二十八キロの巨大なバックパック背負っているのと同じです。これ、小学校三年生にやらせているんですよね。やはりその子も、実際、学校から帰ってくると、もうかばん、ランドセル放り出すようにして、肩が痛いとつぶやいていると伺っております。やはりこれ問題だと思うんですね。 韓国、携帯情報端末を自宅に持ち帰って家庭学習に使うことで、紙の教科書を持ち帰りをなくして学校かばん軽くした。これ、もうアンケートの結果で明らかなんです。これ、十二年前のアンケートなんです。 日本でも同じことができると思うんですけども、文科省に取組について伺います。
○政府参考人(森孝之君) お答え申し上げます。 御指摘のように、子供たちの身体への負担などの観点から、携行品の重さ、量について配慮するということは重要であるというふうに認識をしてございます。 このため、文部科学省では、先ほど御指摘もございましたように、平成三十年に児童生徒の携行品の重さや量について改めて検討をいただきたい旨を具体的な工夫例とともに通知をいたしまして、その後も、教育委員会の担当者が集まる会議の場で繰り返し周知を行ってきているところでございます。 一方で、GIGAスクール構想の本格化に伴いまして、例えば、教科や学習内容に応じて、紙の教科書のうち家庭学習に必要なページを端末で撮影するといったことですとか、自宅からクラウド上のデジタル教科書にアクセスするということで紙の教科書の持ち帰りを不要にするといった新たな工夫も可能になっているというところでございます。 今後、関係会議におきましてこうした新しい工夫も積極的に紹介をしながら改善を図ってまいりたいと存じます。
○新妻秀規君 学校現場の判断は、やはり各教育委員会、そして校長先生の判断によるところが非常に大きいというふうに思います。なので、やはりこうした実際現場に携わっている方が納得するような、そうした説明を是非ともお願いしたいと思います。 やはり、子供の健康におけるこの学校かばんかランドセルが持っている影響、それも丁寧に説明をする中で、学校の実際教育に携わる担当者の方が、校長先生又は教育委員会の方々を始めです、腹落ちをした理解の中で進むような工夫をしていただきたいと思います。 最後の質問になります。 在外公館の運営の効率化について、これ外務省に伺います。 資料五、そして資料六が財務省の昨年六月に公表された予算執行調査になります。 まず、資料の五なんですけれども、これ、これがですね、まず外国旅費の執行の在り方、またオンライン会議の活用についての指摘であります。この右側の枠にありますように、会議におけるオンラインツールの活用、これは移動コストまた事務コストを削減できると、そして外交相手や在外公館との交流頻度が結果として上がる、そういう国際連携の効果が向上する、特に在外公館の間の内輪の会議、オンライン実施を積極的に検討し、旅費の有効活用と交流の頻度を高めるべき、こうした指摘であります。 そして、次のページ、資料六、こちらが在外公館の会計とか経理の事務の合理化の指摘なんですけれども、右枠のハイライトの部分ですね、ちょっと要約しますと、在外公館の効率的な業務執行と予算執行のため、会計事務の負担軽減、そして業務の合理化を進めるべき。特に本省との会計手続は、事務処理が煩雑な公電手続の見直しなど現代に即した合理化が必要で、原本の郵送を電子提出に変更し、事務コストと送料の削減を検討すべき。 極めて真っ当な、当たり前な指摘だと思うんですけども、どう取り組むか、外務省に伺います。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 まず、オンライン会議に関しましては、外務本省それから在外公館双方共に広く活用するようにしているところでございますけれども、引き続き積極的に活用してまいりたいと考えているところでございます。 また、委員御指摘、また資料にございます公電手続、それから証拠書類等の原本の郵送に関してでございますけれども、まず、在外経理関連の公電につきましては、テレワークの活用などの働き方の変化も踏まえまして、可能なものについては順次外務省内の情報共有システムなどで代替してきておりまして、公電ではない形でのシステムに代替してきているところということでございます。 また、外務省におきましては、在外公館との間で各種外貨を取り扱うため、現時点におきまして証拠書類の電子提出に必要な全省庁共通の会計システムが扱えないことになっておりまして、原本を郵送しているという実情がございます。 しかしながら、現在、次世代在外経理統合システムの開発を行っておりまして、公電以外の処理や会計検査院への電子提出に関する御指摘の点も踏まえまして、点も含めまして、経理事務についてのDXの推進及び業務合理化を更に進めているところでございます。
○新妻秀規君 是非とも取組を加速していただけるようお願いをし、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。 まず、私も、先ほどの高橋はるみ先生と一緒に、昨年、令和五年度の参議院のODA調査としてカンボジア、ラオスに行かせていただきました。団長の高橋先生の下で大変充実した調査をさせていただいたことに感謝を申し上げたいと思います。 先ほど高橋先生も御質問をされておりましたけれども、私が調査を通じて感じたことについてまず質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、環境エネルギー分野の協力ということで御質問をさせていただきます。 ラオスでは、同国の水力発電所第一号であり、円借款で拡張事業が行われたナムグム第一水力発電所を視察させていただきました。ラオスでは、豊富な水資源を生かした電源開発がメイン、これまではメインの協力でございましたけれども、水力発電の限界が見えてくる中で、風力や太陽光など再エネの導入支援にシフトすべきときに来ていると感じたところでございます。 また、カンボジアにおきましても、今回の調査のテーマではございませんでしたが、廃棄物の処理であるとか再エネの導入が今後の課題になるというふうに感じたところでございます。 カンボジアもラオスも我が国が進めるアジア・ゼロエミッション共同体のパートナー国となっており、環境エネルギー分野の協力を今後どのように進めていく方針か、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、廃棄物管理やクリーンエネルギーの導入は、両国の持続可能な開発を実現する上で課題となっております。 廃棄物管理につきましては、カンボジアでは、国際機関と連携し、海洋プラスチックごみの削減を図る支援を行っているほか、環境省に専門家を派遣し、政策提言を行っております。また、ラオスでは、民間企業とも連携し、有害廃棄物の処理方法の改善に向けた協力等を行っております。 エネルギー分野では、両国において、カーボンニュートラルを実現するための長期的な計画の策定を支援しております。また、ラオスでは、我が国の民間企業とも連携し、グリーン水素やアンモニアの製造に関する調査も実施しております。 我が国としましては、アジア・ゼロエミッション共同体構想の下、ASEAN地域のエネルギー移行を支援しているところであり、今後もこうした協力を通じ、両国における環境エネルギー分野の支援を進めていきたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 続きまして、海外協力隊員の帰国後の進路支援についてお伺いをしたいと思います。 現地で活動するJICA海外協力隊員と懇談をしたわけですけれども、その際、帰国後の進路であるとか就労などについての不安の声が聞かれました。使命感や様々な夢を抱いて不慣れな海外で活動するJICAの海外協力隊員が帰国後の進路の不安を抱えずに活動できるようにすることは、海外に雄飛をする若者を増やし、ひいては国際社会で活躍する日本人を増やすことになると考えるところでございます。 JICAでは協力隊員の帰国後の進路について支援を行っていると承知をしておりますけれども、このこれまでの成果と支援策の充実についてお伺いをしたいと思います。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 帰国隊員に対するキャリア支援は、JICA海外協力隊の三つの目的でもございますボランティア経験の社会還元の観点からも極めて重要と認識しております。 進路開拓支援といたしまして、派遣中も参加可能なオンラインでの研修や、テーマ、分野別のセミナーあるいは起業支援セミナー、帰国後のキャリア相談、国連ボランティア推薦制度、あるいは専用のウェブサイトを通じた求人情報の提供等を実施しております。また、大学や自治体及び教育委員会等に入学や採用に係る選考における優遇制度の導入も働きかけております。 今後も、帰国隊員がその経験を生かして社会で活躍できるよう支援に努めてまいりたいと存じます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 最後に、この関連で外務大臣に一問お伺いしたいと思います。 ODAにおける我が国の強みということについてお伺いをしたいと思います。 カンボジアでもラオスでも、中国のプレゼンス拡大を肌で感じたところでございます。中国が港湾整備や高速道路、高速鉄道など大型のインフラ整備を実施する中で、日本にしかできない支援とは何か、また我が国の強みは何かを考えて途上国への支援を行っていく必要があると感じたところでございます。 中国など新興ドナー国の台頭や途上国の経済発展が進む一方で、日本のODA予算が財政の制約もあって十分に確保できない状況がある中、ODAにおける我が国の強みとは何か、それを今後どう発展させていくのか、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 我が国のこの開発協力でありますが、七十年にわたります長い歴史の中で、一貫して、対話と協働の中で技術の移転や、また人への投資を通じまして相手国の自立的発展を後押しする協力、これを重視してきているところであります。そのような観点から我が国が行ってまいりました国際協力でありますが、質の高いインフラ整備や、また機材供与といったハード面はもちろんのこと、相手国の事情を考慮したきめ細かい人材育成支援や、また法制度整備支援といったソフト面にも力を入れてまいりました。 昨年六月に開発協力大綱が改定されたところでありますが、途上国や国内の地方自治体など、様々なパートナーとの社会的価値を共につくり上げる共創を基本方針として掲げ、我が国の強みを生かした協力メニューを積極的に提示するオファー型協力が打ち出されておりまして、実際に関心を持つ国々も出てきているところであります。 本年三月には、私の下に開発のための新しい資金動員に関する有識者会議を立ち上げておりまして、ODAを触媒とした民間資金動員などの方策も含めまして、時代に即したODA、この在り方につきましては、今後お示しをし、実践してまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 外務大臣、また外務省、JICAの皆様への御質問は以上でございますので、委員長、御配慮をお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) では、外務大臣とJICAの皆様、JICAはいいですね、JICAの皆様どうぞ、御退出どうぞ。
○宮崎勝君 次に、ドローン対策についてお伺いをしたいと思います。 横須賀の海上自衛隊基地におきまして、我が国の護衛艦の上空をドローンが飛行して、しかも動画が公開されるまでその事実を自衛隊側が全く把握していなかったという報道がございました。 この問題につきまして、木原大臣は、十四日の参院外交防衛委員会などにおきまして、防衛省・自衛隊としては今回の分析結果を深刻に受け止めておりますと御答弁されております。 まずは、この問題の経緯、それから深刻に受け止めざるを得ないとした理由について大臣の御見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘の映像についてでございますが、SNSにおいてその拡散を把握した後に速やかに私に報告がありました。その際に、その時点ではそれが本物か偽物かというのはまだ分からなかったわけですが、いずれにしても、私から調査分析を速やかに進めるように指示するとともに、引き続き、関係機関と緊密に連携しつつ基地警備に万全を期すようにその時点で指示をいたしました。その後、防衛省において映像の分析を進めた結果、今般、実際に撮影された可能性が高いとの認識に至ったところであります。 防衛関係施設に対してドローンにより仮に危害が加えられた場合には我が国の防衛に重大な支障を生じかねないということから、防衛省・自衛隊としては今回の分析結果を極めて深刻に受け止めていますと、私もそのように先般委員会で発言をいたしました。 今回の分析結果を契機として、改めて徹底したドローン対処の重要性を確認したところであり、防衛省・自衛隊としては、より能力の高いドローン対処器材を早期に導入すること、また、電波妨害による違法ドローンの強制着陸といった、これは法令の範囲内での厳正かつ速やかな対処を各部隊に徹底するなどの取組を通じ基地警備により万全を期していく考えでございます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 徹底したドローン対処を行っていくということでございますが、それに関連して何点かお伺いをしたいと思います。 まず、ウクライナ戦争におきましてはドローンを使った双方の攻撃が激化しており、今やドローン対策は防衛の最優先事項であると言えます。今回の事案を踏まえて私も専門家の方にお話を伺ったり報道を見たりいたしましたが、自衛隊のドローン対策については様々な懸念が指摘されております。 まず、ドローン対策では、まず接近を探知し、その上で捕獲、破壊するという二段階がございます。この捕獲、破壊のフェーズについて有効な装備、運用がなされていないのではないかという点がございます。例えば、海上自衛隊の護衛艦が装備するCIWS、近接火器防空システムは、空からの大量のドローンによる群攻撃については弾薬量が不足する可能性が指摘されておりました。また、陸上自衛隊が装備する八七式自走高射機関砲は、かなり旧式であり、ミサイルや戦闘機より小さい目標であるドローン探知、ドローンを探知、迎撃するには適していないとされております。 また、こうした装備が使えるのは部隊として出動している際の話であり、基地に停泊中若しくは待機している際はこれらの装備が常時稼働しているわけではございません。事実上、無防備になっているのではないでしょうか。小銃や機関銃で対応するとしても、自衛隊法九十五条の武器等防護のため武器を使用するのは平時やグレーゾーンの状況においてはかなりハードルが高いと言わざるを得ません。 ウクライナでの戦争が始まり既に二年が経過したにもかかわらず、ドローン対策をどうするのか、装備取得のニュースがないのはなぜなのか、極めて対応が遅いと言わざるを得ないと思います。装備庁もレーザーによる対ドローン装備などを研究しているとのことでありますが、これから装備開発となると十年掛かりの事業になり、配備が始まった頃には陳腐化している可能性もあります。 ドローン対策は喫緊の課題であり、今ある外国製装備の導入を積極的に検討すべきではないでしょうか。また、装備を導入するだけではなく、運用、訓練、法規制の面で十分な対応ができるよう事前の準備が必要と考えます。 自衛隊におけるドローン対策について防衛省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中利則君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、ドローンを含む無人機の効果的な活用は、将来の戦闘様相を一変させ得るゲームチェンジャーであることが指摘されるとともに、無人機を駆使した新たな戦い方への対応の必要性が認識されてきているところでございます。 一般論として申し上げさせていただきますと、我が国に対する攻撃の一環としてドローンによる攻撃が行われた場合には、平素より情報収集、警戒監視を行い、攻撃の兆候把握に努めるとともに、必要に、状況に応じまして警備体制を強化し、万が一侵害行為を受けた場合には、関係法令に基づき、ドローン対処器材を用いた電波妨害による強制着陸などのほか、事態に応じ合理的に必要と判断される限度で火器などの武器を使用してこれを排除することになるということでございます。その上で、今回の分析結果を契機といたしまして、改めて徹底したドローン対処の重要性というものを確認したところでございます。 防衛省・自衛隊全体として、他国の動向や技術の趨勢も踏まえつつ、より能力の高いドローン対処器材の早期の導入、それからドローン対処を含めた訓練の徹底、あと御指摘いただきました高出力マイクロ波技術でございますとか高出力レーザーシステムといった高出力エネルギー技術の研究、こういった取組を進め、ドローン攻撃への対応に万全を期していく考えでございます。
○宮崎勝君 それで、更にドローン問題でございますが、街の中にある基地や駐屯地では平時に機関砲を用いてドローンを阻止することはできません。弾やその破片が地上に降り注ぐからであります。有事であったとしても、その付随被害についての法的整理がどうなっているか明確になっていなければ、現場としても武器の使用をちゅうちょしてしまうのではないかと考えます。 したがって、今もお話がありましたけれども、妨害電波等を用いた対策が必要になりますけれども、諸外国で実用化されているドローンディフェンダー等の周波数、また、電波の出力が日本の電波法の規制により使用できないため、日本の法令に適合する形に改修した上でしか使用できず、相手方に出力で負け、相手方が使用している周波数の妨害電波も出せず実質的に使用できない装備になっていると、これはこういうふうに報道されているということでございます。これは事実なのかどうかということであります。 また、この問題は、自衛隊の基地以外でも、警察が行う警備についても同様の課題があるのではないでしょうかと思います。ドローン対策については様々な論点がございます。詳しくは時間の関係もありますのであれですけれども、今日配付した資料の一、資料二を御覧いただければと思います。 本日は、この周波数ですね、出力の問題について質問をしたいと思います。 国家防衛戦略には、民生用の周波数利用と自衛隊の指揮統制や情報収集活動等のための周波数利用を両立させ、自衛隊が安定的かつ柔軟な電波利用を確保できるよう、関係省庁と緊密に連携するとされております。 警備上、安全保障上のドローン対策は喫緊の課題であり、早急に法制度を整備するため、防衛省と総務省で早急に協議、調整するべきではないかと考えますけれども、この協議、調整の状況について防衛省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中西礎之君) お答え申し上げます。 平素から武力攻撃事態等に至るまで、自衛隊と自衛隊以外の機関による電波利用の両立を図りつつ自衛隊の電波を確保することは非常に重要と認識しております。 防衛省では、現行の電波関係法令の下、装備品が能力を適切に発揮する上で必要な電波を確保しております。この点はドローン対処器材についても同様でございます。そのため、小型無人機等飛行禁止法の規定に基づき、自衛隊施設を職務上警護する自衛官がドローン対処器材から電波を発して必要な対処をする際、総務省から改めて承認を得る必要はなく、電波法上の制約はございません。 現行制度の下、自衛隊は必要な電波を確保してまいりましたが、先ほど御指摘のありました国家防衛戦略でも示された方針に基づきまして、今後、無人機の活用促進など自衛隊の電波所要が拡大していくことから、防衛省と総務省との間の調整枠組みというものを新たに設置しているところでございます。この枠組みの下、電波の利用状況に関する情報共有や、電波干渉等の有無に関する技術的な検討作業などを平素から進めているところでございます。 こちらの枠組みによる成果の一例を申し上げますと、無人機の活用促進を図るために行っている様々な機種との、無人機との実証で使用する周波数について、総務省と電波干渉等の有無に関する技術的な検討作業を進め、実証開始までに必要な全ての周波数を確保しているところでございます。 防衛省といたしましては、引き続き、関係省庁と緊密に連携しつつ、必要な周波数の確保に進めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 今、今答弁あった枠組みでは必要な周波数は確保されていると、電波は確保されているということでございました。これは出力、電波の出力についても問題なく対応できるということでよろしいでしょうか。一応確認させてください。
○政府参考人(中西礎之君) お答え申し上げます。 防衛省と総務省との間の調整枠組みにおきましては、周波数だけではなく、電波の出力も調整、協議の対象として取り扱っているところでございます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 いわゆる、資料三にございますけれども、この自衛隊は必要な電波を確保しているのかということで、今御答弁があった内容についてということだとは思いますので、確認をさせていただきました。 改めて大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今御答弁がありましたとおり、防衛省と総務省の調整枠組みが構築をされ動いているとのことでありますけれども、古い話では、まあ俗論かもしれませんけれども、かつての郵政省は自衛隊が新たな周波数を使うことに関して極めて消極的だったということはよく言われているところでございます。その当時の経緯から、自衛隊は今でも総務省との折衝が必要な案件に関しては極めて消極的であるというふうにも話を聞いたことがございます。 時代が変わって、このようなことはもうないと、それでいいのかどうか、まず大臣に明確な御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 現行制度の下においては、防衛省・自衛隊は必要な電波を確保してまいりました。参考人の答弁したとおりであります。 閣議決定されました国家防衛戦略では、自衛隊が安定的かつ柔軟な電波利用を確保できるよう、関係省庁と緊密に連携するとも記載をされているところであります。防衛省は、政府として閣議決定したその当該の方針に基づき、総務省と緊密に連携し、必要な電波を確保しているところであり、現在の総務省は、かつての郵政省と防衛庁の関係は私は存じ上げませんが、現在の総務省は防衛省・自衛隊に必要な電波の確保に協力的であると私は認識をしております。 防衛省としても、必要な電波を確保すべく総務省との連携を強化することが重要と考えておりまして、積極的に調整を行っています。総務省との間で調整の枠組みを立ち上げたことも、そのような考え方に沿った取組の一つに当たります。 引き続き、関係省庁と緊密に連携しながら、必要な周波数の確保を進めてまいります。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 では、一応、総務省に念のためお伺いしたいと思いますが、自衛隊の演習が、携帯電話の周波数に影響を及ぼす可能性があることから総務省の承認を得られずに演習が実施できなかったという報道が以前ございました。この報道は、先ほどの防衛省、防衛大臣からの答弁でもあった調整枠組みができる前のお話かと思いますけれども、総務省として、我が国の安全保障上必要な周波数、出力規制に係る調整、制度改正要望があった場合などについて、前向きに協議に応じて、警備上、安全保障上必要な周波数は使えるようにしていくべきというふうに考えますけれども、総務省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(荻原直彦君) お答え申し上げます。 総務省としましては、警備や我が国の安全保障の確保に当たりましては、電波の安定的な利用を確保することは不可欠であると認識してございます。 そのため、先ほど来総務省、あっ、防衛省様からも御答弁ありましたとおり、これまで総務省では、警備、安全保障を担う関係省庁からドローン対処を始めとする様々な事態に対処するために必要となる周波数の申請が行われた場合には、他の無線局への影響も考慮しながら必要の周波数、必要な周波数の承認を行ってきております。 また、防衛省との調整枠組みの下で周波数の調整を行いますなど、関係省庁が必要とする周波数、電力等について平素より緊密に連携し、協議を実施しております。 今後も、関連技術の進歩にも十分に留意しつつ、警備や安全保障に必要となる周波数等の要望について前向きに協議を行い、引き続き必要な周波数を確保してまいります。
○宮崎勝君 同じように、先ほど話ありましたが、警察についても一応お伺いしたいと思います。 この周波数、出力に関する問題は、自衛隊の敷地外や警察が所管する重要施設の警備におけるドローン対策についても同じ課題があると思いますけれども、警察庁はどのように考えているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(千代延晃平君) お答えいたします。 警察におきましては、ドローン対処資器材の能力発揮に必要な周波数帯や出力を確保した上で、現場の状況に応じた対処を行っておりまして、新しい対処資器材を導入する際には必要な周波数帯や出力を確保できるよう、あらかじめ総務省と緊密に連携しているところでございます。 小型無人機等飛行禁止法に基づく対象施設におきましてドローンによる危害を排除するため、警察では、対処資器材を適切に配備し、必要な警戒警備を行っているところでございますが、引き続き、関係省庁とも連携しながらドローン対処に万全を期してまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 この周波数、出力の件につきましてはまだ様々な課題が指摘されているところでございまして、我が国に導入される、また導入された装備が諸外国の装備よりも性能上劣ることがないよう、これからも万全を期していただきたいというふうに思います。 最後に、ハラスメント問題についてお伺いをしたいと思います。 昨今、自衛隊をめぐってこのハラスメント問題も報道がされているところでございます。我が国は、これから一層少子化が進み、既に困難な隊員募集は更に難しくなることは容易に想像ができるところでございます。そのためにも、ハラスメント対策は急務であることは論をまちません。 そこで、実態をまず確認をいたしますけれども、防衛省が把握している陸海空三自衛隊における過去三年間のハラスメント事案の件数は何件あるのかということをまずお伺いしたいと思います。 また、自衛隊における高級幹部のパワハラ事案の処分について、処分が甘いのではという批判も耳にいたします。そこで、パワハラ発生時の処分に関して防衛省として統一的なガイドラインを設けて対応しているのかどうか、一応その取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 防衛省の過去三年間のハラスメントの処分件数については、令和四年度が百七十七件、令和三年度が百七十三件、令和二年度が百十七件となっております。 また、懲戒処分手続でございますが、防衛省・自衛隊における懲戒処分手続につきましては、訓令におきまして、懲戒処分の種別及び程度を決定するに当たっては、防衛大臣の定める基準又は各幕僚長等が防衛大臣の承認を得て定める基準に準拠して公正な判断を下さなければならないということとされております。 パワーハラスメントなどの違反行為につきましては、厳罰化を図るため、令和二年一月に防衛省・自衛隊統一の懲戒処分基準を定めた防衛大臣通達を発出しておりまして、ハラスメントの違反行為に厳正に対処しているところでございます。
○宮崎勝君 最後に、この問題について大臣の御決意をお伺いしたいと思います。 自衛隊は階級社会でありまして、一般社会よりハラスメントが起こりやすい環境でございます。フランスでは、二百年以上前に軍隊内における身分差別の禁止、体罰の禁止を行ったと伺っております。そこからナポレオンなどの名将が生まれたとも言われております。 自衛隊は、日本国民、日本社会を守る組織であり、その隊員も日本国民です。その国民を守る組織が国民を虐げてしまっては本末転倒だと思います。自衛隊が真に規律ある誇れる組織であるために、セクハラ、パワハラを含むハラスメントの類いは撲滅していかなければなりません。そのためにも一層の教育と改善が必要であると思いますけれども、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) ハラスメントというのは、委員のおっしゃるように、人の組織である自衛隊においては、自衛隊員相互の信頼関係を失墜させ、また組織の根幹を揺るがす決してあってはならないものであり、私が陣頭に立ってハラスメント対策を進めているところです。 昨年、私、着任直後に、特別防衛監察での申出のあったハラスメント案件の速やかな措置を実施するとともに、それ以外の未報告案件を報告をさせ、全てのハラスメント案件に対して厳正に対処するよう指示したことに加えまして、全隊員に対して、全隊員と指揮官、管理職、つまり管理職と隊員と分けて、それぞれハラスメント防止に係るメッセージを私の言葉で発出したところであります。また、部隊視察をよく行くんですが、その際にも直接一人一人に対して訓示を行うなど、あらゆる機会を通じてハラスメントは一切許容されないものであると指示をしてまいりました。 さらに、本年一月を防衛省・自衛隊におけるハラスメント防止月間としまして、今までこれもやっていなかったんですが、防止月間として、弁護士による講演会を開催するなどハラスメント防止教育等を集中的に実施し、ハラスメント根絶に向け取り組んでいるところであります。 まずは隊員の意識改革、そして外部の有識者の意見を踏まえた懲戒処分基準の見直し、事案の迅速な解決体制の構築等の実効性のあるハラスメント防止対策を通じてハラスメントを一切許容しない環境を構築してまいる所存です。
○宮崎勝君 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小西洋之君及び今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として古賀千景君及び長峯誠君が選任されました。 ─────────────
○青島健太君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の青島健太でございます。 四十年前の話になります。私、大学を出て、社会人二年目でしたけれども、海外青年協力隊に応募をいたしました。当時、南米ペルーで野球の指導者が求められているという中で応募したわけでありますけれども、東京広尾にある事務所にお邪魔して、いろいろ詳細を伺ったり、一次審査に必要な書類を出したりしました。おかげさまで一次審査を通って二次の面接という段になりましたが、かなり可能性が出ましたので、会社の方に相談をしました。そうしましたら、私、まだ社会人野球の選手でしたので、まだまだ教えに行くよりは会社で活躍した方が、選手でやった方がいいんじゃないかという話があって、大変悩みましたけれども、断念をしたという経緯があります。 ですので、以来、JICA、ODAあるいは協力隊等々、とても関心を寄せてやってまいりました。今日はせっかくいい機会をいただきましたので、JICAと、そして海外協力隊について伺ってまいります。 まずは、基本的なお尋ねを二つさせていただきます。経済協力であります。 JICAの総合計の事業規模、金額でいうと二兆七千四百五十億円というところを伺っております。そのうちの一千百九十二億円が無償の経済協力に充てられております。相手国にとってはとても有り難い形ではありますが、これはどういうふうになっているのかはしっかりとやはり確認しなければならないと思います。 この一千百九十二億円、どのように使われているんでしょうか。御説明お願いします。
○参考人(大場雄一君) お答え申し上げます。 二〇二二年度にJICAが供与した無償資金協力のうち、約三五%が上水道、道路分野、約一六%が保健・医療分野となっております。そのほか、教育、気候変動対策や平和構築等の分野への協力も行っております。 具体例としましては、カンボジアにおきまして、地雷対策技術研究所の施設及び広報施設の整備に対する協力を実施しております。数百万個もの地雷が埋設されていると言われるカンボジアにおきまして、地雷対策関係者の教育訓練環境の改善、地雷問題の理解促進及び啓発を目的としております。この事業は、カンボジアのみならず、ウクライナなど他の国における地雷除去、不発弾対策にも寄与することが期待されております。
○青島健太君 善意で考えれば、無償でも是非役に立ててもらいたいという方向性の拠出だと思いますので、ただ、これもしっかりどのように使われているか、このチェックは必要だと思います。 また、いわゆる円借款、こちらの方は二兆三千二百三十九億円というふうに伺っておりますけれども、このうちの一千二百六十七億円が海外投融資という形での使われ方であります。 円借款と海外投融資、どこが違うのか、非常に基本的なことですが、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。 海外投融資は、民間セクターを通じた開発途上国の開発促進のため、開発途上国において開発事業を実施する民間企業等に対して融資、出資により支援するものでございます。他方、円借款は、相手国の政府等に対して開発事業の実施に必要な資金又は当該開発途上国の経済の安定に関する計画の達成に必要な資金を貸し付けるというものでございます。 そのため、開発途上国の政府等に対して融資を行う円借款と比較し、海外投融資は民間企業等に対して直接融資や出資が可能という点が主な違いでございます。
○青島健太君 超党派のJICA議連にも私、所属させていただいております。いろんな形でこれ勉強させていただいておりますけれども、その支援の仕方、オプションがいろいろあることという、これも大事なことだろうと思いますので、しっかりと継続をしていただきたいと思います。 さて、その経済協力と同時にもう一つ大事、大きな柱が技術協力、人的な貢献になってくるかと思いますが、言うまでもありませんが、この数年、世界的なコロナ禍で人の交流なかなかできなかった。伺えば、派遣というものもなかったタイミングもあるというふうに伺っております。 このコロナ禍の影響、そして回復の現状、どのようなものになっているんでしょうか。
○参考人(井倉義伸君) お答え申し上げます。 コロナ禍の期間は、感染防止のための水際対策の影響によりまして、専門家の派遣、それから研修員の受入れなど、人の往来につきましては大幅に減少せざるを得なかったということでございます。そういう中、JICAといたしましては、事業を継続すべく、ウェブ会議等のリモートツールを活用しながら可能な範囲で事業に必要な活動を継続し、影響を最小限に努めるように、努めてまいりました。 他方、現在は人の往来が復活、回復傾向にありまして、コロナ禍前とほぼ同様な水準に回復しております。 以上でございます。
○青島健太君 コロナ禍ゆえに人材が必要だったという事情も恐らく世界中であったかと思いますが、これを我々乗り越えて、新しいポストコロナの時代に向かおうとしています。また、今まで以上に有効な人材派遣というもの、あるいは受入れというものを進めていただきたいと思います。 海外青年協力隊、始まったのは一九六五年と伺っております。最も多くの人が派遣されたのは九四年がピーク、一万一千八百三十二人の方が出たというふうに伺っておりますが、その後はずっと減少が続いているという状況でございます。 何ゆえにこの減少が続いているのか、そして現状をどのように捉えているのか、ここも御説明お願いします。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 まず、二〇〇六年から応募者数のカウントの方法を受験申込者数から実際に書類を提出した人数に変更しておりまして、単純な比較はできませんが、二〇一〇年は四千六十一人、直近の二〇二三年は二千三百七十二人と応募者の減少傾向が続いているのは事実でございます。応募者減少の要因は様々でございますが、日本国内における若年層の人口減少や内向き志向の高まり、海外での活動機会の多様化など社会変化が影響していると考えております。 このような状況に対応いたしまして、より多くの方々に関心を持ってもらい応募していただけますよう、多くの若者が利用しているSNSの活用など広報を強化し、募集説明会の方法も従来の対面方式に加えましてオンライン方式を取り入れるなどの工夫も行っております。また、現職参加制度や大学、自治体等との連携派遣制度などにより参加者を確保していくことも重要であり、これら制度の普及にも取り組んでいるところでございます。 さらに、帰国後のキャリア形成の支援も重要であり、従来からの就職支援に加えまして、帰国後の起業を始め、日本国内での就職、社会課題の解決に取り組む帰国隊員の支援にも取り組んでおります。帰国隊員は日本国内の多文化共生社会の形成にも貢献する人材であり、今後も応募者の拡大に努めてまいりたいと存じます。
○青島健太君 私が南米に向かうことはありませんでしたけれども、それを考えたときは二十四歳でありました。今のお話の中に、若い人たちが少し行かなくなっているというお話も含まれていたかと思います。その辺りは少し心配するところではあります。それと、まあ私が何で知ったかというと、やはり広告、町中にある広告を見た覚えがあります。そうした広報活動というものもやっぱり併せて進めていかなければいけないというところの必要も感じます。 ただ、若い人たち、もっともっと行ってほしいと思うところでございますが、一方で、昨今はシニアという枠が始まっているというふうに聞きました。この誕生の経緯、そして、言うまでもありません、高齢化が進む我が国であります。高度人材というようなキャリアを持っている方々がたくさんいらっしゃる。 こういう方々が海外に出ていって、また更に輝いていただく、これを、非常に楽しみなことだと思いますが、何かまたそこにも現状、課題があるのか、これを是非上川大臣にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 様々な知見と、そして経験を備えたシニア人材が海外で活躍されるということは、高齢化社会におきましてのシニア人材がおっしゃったように輝いていただくという意味でも大変意義があるというふうに考えております。 JICAの海外協力事業、協力隊事業におきましては、年齢を問わず豊富な知見や高度な技術を有する人材に参加していただける環境をつくるということが重要でありまして、今後も全体の中で年齢層のバランスよく派遣できることを心掛け、環境づくりも進めているところであります。年齢層の高い隊員につきましては、特に健康管理が大切でございまして、定期的な健康診断や、また緊急移送体制に万全を期すなど、JICAと連携しつつ、安心して活動できる環境づくりに、環境整備に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 また、高い年齢層にもJICA海外協力隊の事業の魅力、これをより広く周知できるよう、広報にも力を入れてまいりたいと考えております。
○青島健太君 それぞれ世代によって名前が付いておりますが、二十歳から六十九歳まで今条件として海外、これに応募できるということでございます。 そして、これはまた是非伺いたいところであります。委員長はかつて柔道で鳴らした有段者でいらっしゃいますし、私もおかげさまで少し野球やらせていただきました。相変わらずスポーツでのこの派遣というものも気になるところであります。スポーツ分野、各国からの求人の状況、またそれに応える内容等々、今どうなっているんでしょうか。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 二〇二一年度から二三年度の直近の三年間におきまして、体育、スポーツ分野の職種には延べ一千百一人、全体の一四%の要請がございまして、これに対し、延べ一千九十五人、全体の一〇%の応募がございました。 スポーツ分野での応募を増やすために、スポーツ団体に対する働きかけやスポーツ専門誌での広報発信を行っておりまして、引き続き同分野での応募者確保に努めたいと考えております。
○青島健太君 実は、去年の秋にフィリピン・マニラで行われましたAPPFに参加させていただきました。私は、スポーツと教育の重要性を訴えました。たとえ懸案を抱えている国同士でも、スポーツというチャンネルあるいは教育というチャンネルであるならばそこの交流が、人的な交流ができるという意味でも非常に、千という数字、大きな数字も今御紹介いただきました。この分野でも、相変わらず、スポーツに携わった方、御活躍をいただきたいと思いますし、また、ずっと話題になっていますが、セカンドキャリアというところでも自分のキャリアを生かせるという場所でもあるかと思います。スポーツの分野も応援をさせていただきたいと思います。 そしてもう一つ、非常に興味深いというか、気になる状況を見付けました。 これはまた上川大臣に伺いたいんですが、海外協力隊、二四年三月ですから、もう直近です、派遣の状況を見ますと、一般の部門で千百七十一人が行かれているわけですが、このうち男性は四百九十人、女性は六百八十一人、そして全体では、千三百二十四人のうち男性五百八十九人、女性は七百三十五人と、女性が上回っているんですね。 この傾向はいつからなのか。女性の方がこういう活動に意欲的なのか、いろいろな考え方あるかと思いますが、大臣、この辺りはいかがなんでしょうか。
○委員長(佐藤信秋君) まず、じゃ、JICAの宮崎理事から。どうぞ。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 まず、女性が男性を上回った傾向でございますけれども、女性の割合が男性を上回りましたのは一九九八年からでございます。その後、男女比が同等程度で推移いたしまして、二〇一九年以降は女性の割合が五五%程度となっております。
○青島健太君 大臣は、何か感想をいただけますか。
○国務大臣(上川陽子君) 私もこの間、八か月でございますが、海外に出張が十一回ほどございまして、三十数か国の国を訪問させていただいているところでありますが、必ず、その地で御活躍をされている、様々な分野で活躍をされている、特にJICAの青年海外協力隊の皆さんともお話をする機会もございます。 そのときに感じるのは、やはり女性が極めて元気であるということでありまして、今数字を伺いまして、半分以上を占めているということでありまして、そうした情報が次の世代というんですか、同じ関心を持っていらっしゃる皆さんに伝わっているなということを感じます。活躍されていることが、そのものが広報というか一つの大きなメッセージとして発信できているということを強く感じております。
○青島健太君 上川大臣、ありがとうございます。 女性だから男性だからということではないかと思います。あるいは、男性だけが、じゃないと行けない場所もある、あるいはそういう任もあるというふうに伺っておりますが、男女共にやはり世界にこうして出ていくという状況があることは大変好ましいことだというふうに受け止めております。 そして、求められている職種といいますか、活躍の分野、非常に最近は多様になっているんですが、活躍の分野で耳慣れないというか、コミュニティー開発という役割で世界に出られる方がいる、ニーズが高いと聞いています。 これは一体何をするのか、そしてなぜ高いのか。また、ほかに、本当に今風な人の求められ方、どんなものがあるのか、御紹介いただきたいと思います。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 まさに委員御指摘のとおり、コミュニティー開発のニーズは大変高く、最も要請の多い職種の一つとなっております。 コミュニティー開発と申しますのは、生活改善や収入の向上、地域活性化などへの寄与を目的といたしました活動を行う職種であります。具体的な活動内容といたしましては、個々の要請によって様々ではございますが、フィールドワークや住民参加型のワークショップなどを通じて地域や住民の状況、課題を把握し、その課題解決のために現地のリソースを最大限活用して住民とともに活動するのが特徴となっております。 様々な開発課題を対応することが可能な職種でございまして、また、幅広い経験、能力を活用できるため多くの応募者が確保できる職種でもございます。そのため、途上国からの要望も多いというふうに考えております。 コミュニティー開発以外で最近の職種の傾向といたしましては、小学校教育の要請が増加し、要請数が最も多くなっております。小学校教育は、現地の教師とともに算数、理科、音楽、体育、図工など様々な教科の指導を行いまして、授業や教材の改善を行う職種でございます。 開発途上国の多様な教育課題に応えられる職種でありますことから、アフリカを始めとした多くの地域で要望が多いと認識しております。
○青島健太君 やはり、コミュニティーをどうつくっていくのかということはとても大事でしょうし、私たちの社会も共生社会というところに向かっていっています。この地域の、何といいますか、こう束ねられる、あるいは人のコミュニケーションを促進するような役割を果たせる方、これは本当に大事な能力だというふうに思います。 さて、先ほど上川大臣から、シニアの派遣に対しては御本人の体調の問題や健康管理の部分が一つの課題としては考えられるというお話がありましたけれども、それと並行して、世代を問わず、世界情勢が緊迫する中、隊員の方世界に出ていくときには、この安全対策そして安全の確保をどういうふうにしてもらうかというのは非常に大事な要素として今あるように思います。 どのようにこの対策は進められているのか、お願いします。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 隊員の安全確保は本事業を進める上でも最も重要なものと認識しておりまして、様々な取組を行っております。 派遣前には、合宿制の訓練等におきまして安全対策講習を行い、日本と海外との治安状況の違いや安全を確保するための基本的な対策について指導しております。 派遣中の隊員に対しましては、派遣国着任時に、受入れ国特有の状況や犯罪防止策、交通安全対策等の説明を行っておりまして、さらに、JICA海外協力隊を含めたJICA関係者が参加する安全対策連絡協議会を定期的に開催し、安全管理の意識を高めております。これらに加えまして、各国にあるJICA海外拠点での安全対策アドバイザー等の配置、住居の防犯対策の徹底、通信連絡手段の確保、治安情報の提供などを行っております。 さらに、選挙やクーデターなどで受入れ国の治安情勢が悪化し、JICA関係者の安全確保は困難になると判断される場合には、受入れ国内の安全な場所への一時的な避難や国外退避、これは周辺国や日本の場合もございますが、国外退避を行い、隊員の安全確保を最優先に取り組んでおります。
○青島健太君 過去にも事件や事故に巻き込まれてという事例もあります。今、なお、更に難しい状況というものは世界に出ればあるかと思いますので、こうした安全への確保、指導というものも十分に行っていただきたいと思います。 さて、次の質問、協力隊の方々、帰国後の就職支援というところ、先ほど宮崎委員から御質問がありましたので、ここは省かせていただきます。 さて、今、海外から日本には技能実習生という形で多くの方々もいらっしゃっています。大変残念な数字でありますけれども、去年ですと九千六人の方が失踪しているというようなことも言われております。 JICAは、二〇二二年度、一万九百三十七人の方、海外から受け入れています。累計ですと、すごいです、六十八万七千十六人という方、受け入れているんですが、過去に、念のため聞かせていただきます、過去に失踪等々、そういったことは事例としてはあったんでしょうか。
○参考人(井倉義伸君) お答えいたします。 JICAの研修員は、日本での研修を通じて得た技術及び知見を母国に戻って活用するということが期待されている現職の行政官、それから技術者、それから研究者等でございます。したがいまして、失踪の事例というのは極めて少なくなっております。 二〇二二年度及び二三年度でございますけれども、失踪の事例はそれぞれ二件ずつということでございます。
○青島健太君 念のために伺わせていただきました。 さて、るるJICA、そして海外派遣について伺ってまいりましたけれども、とりわけ人材のこの派遣、お金が掛かるんですけれども、一体どういう効果があるのか、とりわけ私たちの社会、私たちにとってはどういう効果があるのか、この辺りしっかりやはり説明をしたり理解してもらうことがこの活動には非常に大事だと思います。 上川大臣、最後、伺います。 このJICAの活動、人的な派遣等々、日本にはどういう成果をもたらしているとお考えでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) JICA海外協力隊でありますが、日本の顔の見える開発協力を代表する事業の一つでありまして、多岐にわたる分野におきまして開発途上国の発展に貢献しておりまして、相手国からも高く評価をされているところでございます。 また、JICA海外協力隊は、現地の人々と共に暮らし、課題解決に取り組むことによりまして、草の根レベルでの信頼と相互理解を深め、我が国と開発途上国との間の懸け橋になる存在となっているところであります。 さらに、協力隊経験者は、派遣国で培った知見を生かし、日本国民の開発協力に対する理解の促進、また国際理解教育への取組におきましても重要な役割を担っておられます。隊員は、この地方創生等の我が国が抱えている様々な課題解決の貢献も期待されている人材でございまして、帰国後におきましても日本の社会で活躍できるよう、外務省としても後押しをしてまいりたいと考えております。
○青島健太君 上川大臣から、本当きちっとしたお話というか、意味を伺いました。 今、安全保障、あらゆる分野で言われております。エネルギーの安全保障、あるいは食料の安全保障、私なりに言うなら、これ人間の安全保障といいますか、今お話があった草の根の人と人との交流が結果的には平和の構築につながっていく、いろんな国同士の結び付きをより強くしていくという効果があるように思います。 若い人たちがどんどん世界に出ていって、その経験を持ってまた自国に帰ってくる、そしてこれから始まるであろういろんな国の方々との共生が始まるこの日本の社会の中でそういった体験をもっともっと役に立たせながらこの国で活躍してもらうと、あるいは向こうの国でまた再度活躍してもらう、いろんな道があるかと思いますが、非常に大事な分野だと私は思っておりますので、是非これもしっかりと進めていただきたいと思います。 時間が来ました。終わります。
○金子道仁君 日本維新の会・教育無償化を実現する会、金子道仁です。 先週に引き続き、今週は外務省の皆さんに質問させていただきます。 まず最初に、効果が発現できていないODA事業についてということで御質問させていただきます。 昨年もこの決算委員会の中で同様の質問をさせていただきまして、昨年の六月十二日、決算委員会の措置要求決議の中に、六番目に効果が発現していないODA事業についてということで項目を加えていただきました。ありがとうございました。 その中で外務省に対しての措置が要求され、そして、今年の一月二十六日、政府が講じた措置が発表されました。ODAについては、ODA事業のうち草の根・人間の安全保障無償資金協力を実施する全在外公館に対して通知を発出し、再発防止策を講じたと、このように対応をしていただきました。ありがとうございました。 ただ、残念ながら、今年度の会計報告の中にも同様の草の根無償の三件について意見陳述がなされております。 資料の一を御覧ください。 この緑の網掛けの部分は、実は昨年質問の際に使わせていただいたところなので本日は割愛しますが、残念ながら、この上に一、二、三と今年度も新しい事例が追加されると至っております。 昨年の質問にも類似しますが、過去五年間の外務省のこの指摘事項について、ODA関連のものを抜粋した資料、原因はいずれも非常に類似していると考えます。共通する発生原因について、昨年の質疑、外務省からは二点回答をいただきました。一点目は、現地の大使館が事業の状況を十分に把握できていなかった。二点目は、実施団体との連絡調整について十分な対策が講じられていなかった。そのように御答弁いただきました。 今回、この一、二、三の事案についても、やはり同様の発生原因でないかというふうに考えられます。発生原因の指摘が繰り返されている。今回は調査案件が二十九件、うち三件が問題指摘。数でいうと一〇%強が問題指摘されていると。非常に割合も高くなっています。非常に懸念するところです。 これは、今回、フィジー大使館が指摘されていますが、フィジーの問題、またその担当官の問題ということではなくて、我が国の開発協力の実施体制の構造的な問題として捉えて、実施体制の見直し等の根本的な対策を講ずるべきだと考えますが、最初に大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) 外務省といたしましては、この会計検査院からの御指摘を真摯に受け止め、在外公館やまたJICA事務所におきまして実施機関との密な意思疎通を通じ事業の進捗を適切に把握するとともに、事業完了後の利用状況、また課題が生じた場合の対応につきましても適切に報告をさせ、必要な働きかけを行うこと等を周知徹底してきておりまして、所要の措置につきましては講じているところでございます。 昨年改定されました開発協力大綱におきましても、個々の事業が長年にわたりまして被援助国政府及び国民に広く認知され、事業完了後も正しく評価されるためのフォローアップを行う旨、また、いわゆるPDCAサイクルにおきまして、戦略的な一貫性の確保をする等の内容を盛り込まれているところであります。 一層の効果的なODAの実施に向けまして努めてまいりたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 御答弁の中で、一つ追加として、事業の完了後の報告についてしっかり見ていく、これも大事なところだと思います。 ただ、先ほど来、その組織的な問題ではないかと思う。一言で言えば、大使館が忙し過ぎなんじゃないかということが私の一番の懸念です。もちろん、大使館の人員を増やしていけば問題解決にはつながる。でも、そこはなかなか難しい。であれば、違う方法で大使館の業務を整理していく必要があるんではないかと思います。 昨年のODA大綱で、ODAの量をDAC平均の対GNI〇・七%まで、約二倍に近く拡充していくことを目指すということ、これ非常に、私もそのとおりだと思って是非応援させていただきたいと、そのように感じております。 ただ、額ありきではなくて、やはり良い案件のODAを積み重ねていくことでその額に最終的に達する、それであれば財務省も納得していただけるんじゃないかと思うんですね。であれば、我々は、やはり良い案件を積み上げていくために、官民連携だけではなくて、今日、是非大臣に、官民分業ということで一歩前に進んでいただきたい、そのことをお願いしたいんです。 昨年の決算委員会でも、林大臣の方から、やはりPDCAサイクルが大事だと、同じ答弁をいただきました。ただ、外務省がPもDもCもAもする必要はないんじゃないか。今、特にその草の根であったり緊急人道支援であれば、N連であったりとかジャパン・プラットフォームだったり、そういう民間がもっともっと我々やりたいと、こう手を挙げてくださっているんであれば、外務省はCだけ、チェックだけして、今の会計検査院のように質を担保するところに特化して、このきめの細かいこの無償若しくは緊急人道については民間と分業すべきではないかと考えますが、大臣、是非見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘のとおり、このODA事業の質を向上させるということは極めて重要なことであるというふうに思っております。在外公館の業務量、これを適切に評価しつつ効率的に事業、これを実施していくということは極めて重要であるというふうに認識しております。 そのための実施体制を含みます具体的な方策につきましては、委員御指摘の市民社会との連携強化や、また外部へのアウトソースを含めまして、適切な方法につきまして検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○金子道仁君 是非、DAC平均の対GNI〇・七という総量だけではなくて、民間に関してもアメリカが三〇%とか目標を立てています。日本も、まずは一五%、二〇%という目標を立てて官民分業を進め、質の高い案件を積み重ねる、これを是非進めていただきたい、大臣にイニシアチブを取っていただきたいと思います。 続いて、国際機関への拠出金に関する、関わる透明性の向上について御質問させていただきます。 これは、令和五年度財政制度審議会でこの指摘をされて、今回はこの決算委員会の調査室の方がこのテーマについて調べてくださっておられます。 まず、政府参考人にお伺いします。 国際機関への拠出金に対する評価、この評価を行う実施目的は何でしょうか。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 国際機関等への拠出金に対する評価は、日本の外交政策を推進していく上で国際機関を戦略的に活用する重要性が増している中、国民への説明責任を果たすこと、また国際機関等に対する効果的、効率的な拠出に貢献することを目的としております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 この指摘は何かというと、この評価に偏りがあるのではないかという指摘なんです。 その令和五年度の財政、ごめんなさい、令和四の財政制度等審議会では、この評価がほぼB、つまり標準以上になっていて、一億円以上拠出している案件についてはA以上が七九%、八割近くがAであると。この国際機関にふさわしい金額になっているのか、この評価がしっかりと行われているのか、拠出のめり張り付けに資する評価方法に改善していく必要があるという指摘がなされています。 私もこの点については大いに賛同で、評価をするための評価であれば外務省の職員の皆さんの仕事を増やすだけになってしまいますので、この評価が拠出額にリンクして初めてその評価の意味があると思います。 そういう点で、拠出のめり張り付けをするために評価をしていく、このことについて大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) この評価でございますが、平成二十七年度、二〇一五年度に開始をいたしまして、毎年、よりきめ細かく、また客観的な制度になるように見直しをしてまいりました。その結果、例えば、現在では総合評価を九段階としているところでございます。 財政制度等審議会の建議における御指摘は承知をしているところでございまして、引き続き制度の改善、これに努めてまいりたいと思っております。
○金子道仁君 是非制度の改善進めていただくと同時に、この評価が拠出に関係する、そのような対応をすることで各国際機関も日本の評価を非常に気にする、日本の評価を厳しく見る、それによって彼らのガバナンスの改善にもつながっていくと思いますので、是非、評価と拠出のめり張りの点、御検討いただければと思います。 ここで、特定の国際機関でありますUNRWA、国連パレスチナ難民救済事業機構に関して、特定でここについて御質問させていただきます。 ちなみに、UNRWAに対する評価は、外務省の評価はAマイナスという評価が出ております。 資料の二を御覧ください。今回は簡単にこの経緯等をまとめた資料を配らせていただきました。 昨年の十月七日、ハマスによるテロ、これを我々は強く非難すると同時に、現在並行して進行しているガザ紛争、一刻も早い解決、それとガザ住民に対する人道支援、そして、その後の恒久的な和平、二国間解決に向けた我が国の外交努力、特に援助が有効に用いられていくことを切に願っております。 昨年の十月七日のテロ攻撃にUNRWAの職員が関与したという疑惑があり、我が国は一月二十八日にUNRWAへの追加的な資金拠出を一時的に停止しました。そして、その停止期間中、先々月、三月ですね、予算委員会で総理、また上川大臣とも議論をさせていただきました。 冒頭、総理から、一般論としてですが、国民の税金など我が国の資金がテロ活動に使われる事態、これは断じて看過できないという明確な御答弁をいただき、感謝しております。 資料の三以降、これ、以前、上川大臣にも見ていただきました。皆さんも見ておられる方もいるかもしれませんが、ガザで使われている教科書、小学校五年生のアラビア語、日本語でいう国語の教科書の抜粋を今日ももう一度配付させていただきました。 簡単に説明しますと、小学校五年生の教科書に、テロを行った女性、ダラル・アル・ムグラビさんという方が載っているわけです。写真、これ顔隠していますが、写真付きで載っています。彼女は実際にテロを行った、そのような、の中心人物ですけれども、彼女のストーリーが次の資料四で書かれているわけです。 占領軍が航空機、戦車を使いながら、機関銃と砲弾で彼女が乗っていたバスを攻撃し、多数を殺害した。ダラルも殉教者として八人の英雄とともに天に昇ったと、こういう内容がとうとうと書かれていて、資料五、これは子供にアラビア語を書き写しなさいという内容で、ここに書かれている、青字で書かれている内容を下の段落に、きれいな手書きで下に書き写しましょうと。 書いて、読んで、子供たちにこういうことをインプットしていく、そのような教科書が五年生の国語の教科書で、UNRWAの監督している、お金の出ている、そのような小学校で使われているということを予算委員会でも指摘させていただきました。 これは、二国家解決を目指し、民族の和平、和解を目指していく我が国の外交方針から著しく離れていると思いますが、大臣、この教科書の内容に関して大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) 今、教科書の内容についての見解ということでございますが、この問題につきましては、御指摘がありまして、様々な課題や問題があるという認識をしているところであります。 今般、UNRWAの学校におきましてどんな状況なのかということでありますが、生徒の卒業後の進学先がこの難民受入れ国、また地域の学校となるため、各受入れ国と地域の教科書を使用しているということでございます。UNRWA自身が毎年この教科書のレビューを行っておりますほか、教師に対しましての中立性確保のための研修、また指導も行っております。その意味で、教育の中立性の確保に努めていると承知をしております。 三月に訪日されましたラザリーニUNRWA事務局長と私、会談をいたしまして、私の方から、この教育の中立性の重要性、これを指摘をし、同事務局長からは、この教科書の問題を大変真摯に受け止めていると、そしてパレスチナ自治政府と調整を行っていると、こうした説明がございました。 第三者、これは、の検証グループ、これは国連の事務総長の任命によって設置されたものでありますが、このグループの最終報告書におきましても、まさにこの教育の中立性についての我が国の要請、これも踏まえまして提言が行われているところでございます。 今後、我が国といたしましては、関係国ともよく連携をしつつ、UNRWAがこうした提言をしっかりと履行していくことができるよう主体的に取り組んでまいりたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 今大臣がおっしゃったように、今回、大臣、ラザリーニ事務局長に対して教育の中立性の確保という内容を打ち出していただきました。これ、恐らく外務省としては初めて出していただいた内容だと思います。本当にありがとうございます。 ただ、この教育の中立性に関しては、各国の指摘はもう長らく続いているわけです。教育の、教科書のレビューもずっと続いていて、それで今まだこれが使われているというのが現状です。 かつて、この女性テロリスト、写真が、銃を構えた写真が載っていたんですね。指摘を受けて普通の写真になったと。でも、この程度で、まあお茶を濁されて、子供たちに引き続きこの憎しみを継承していくような教育がなされることというのは我が国としても決して看過できない、そのようなものだと思いますので、是非、教育の中立性の確保、我が国として初めて言ったんであれば、そのレスポンスが何であるのか、どのように変わったのかということをしっかりと把握して次の拠出につなげていただきたいと思います。 このような外務大臣との、ラザリーニ事務局長との会談、本当に評価している一方で、四月二日、UNRWAへの資金拠出、再開されたということを伺っております。私は、これはまだ拙速な判断ではなかったか、早過ぎたんではないかということを危惧しております。 UNRWAへの資金拠出再開の判断をした理由の一つに、UNRWA側が日本に追加して約束した措置があると。それが、日本・UNRWAプロジェクト管理・モニタリングメカニズムであるというふうに承知しております。各フィールド、ガザも含めた五か所の事務所にモニタリングワーキンググループを設置して、そこにUNRWAの邦人、日本人職員が関与する形でUNRWAへの資金拠出の透明性が確保できるとの意図が含まれているというふうに理解しています。 まだこのメカニズムが始まっていない段階で拠出したことについて懸念を持っておりますが、果たしてこのメカニズムによって日本の拠出の透明性は確保できるとお考えでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 令和五年度の補正予算によるUNRWAを通じましたこのパレスチナ難民支援でございますが、レバノンにおける医療サービスの提供、またシリアにおける脆弱層への生活補助等の支援、これは開始をされているところであります。 日本、UNRWAの間で合意をいたしました、今委員御指摘のプロジェクト管理・モニタリングメカニズムはもう既に稼働をしておりまして、こうした支援につきましては、各フィールド事務所に設置をされたモニタリングのワーキンググループにおきまして邦人職員が関与する、関与した形でプロジェクトの管理が行われているところでございます。 その上で、日本政府、UNRWA、外部専門家、これが参加をするプログラム理事会、これを秋と春に二回開催をし、UNRWAのプロジェクト管理やまた外部専門家によりますモニタリングに関する報告を受け、プロジェクトの適正性を評価してまいりたいと思います。さらに、近々、これは六月初旬でございますが、担当課長、これは緊急・人道支援課長でありますが、現地に派遣をし、UNRWAのプロジェクト管理を直接確認をさせる予定でございます。 我が国といたしましては、この枠組みの下におきましてプロジェクトの適正性の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。 同時に、第三者の検証の最終報告書におきましては、我が国の要請も踏まえまして、このUNRWAのガバナンス改革、これに関しまして様々な提言が行われているところであります。 我が国といたしましても、こうした関係国とも連携をしつつ、UNRWAがこうした提言を一つずつしっかりと履行していくということにフォローしていくということで、フォローアップしていくということでありますので、それをしっかりと検証しながら主体的に取り組んでまいりたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 一番大事なガザでそれが行われるかどうか、それが最もこの検証として重要なところだと思いますが、外務省にお伺いします。 マティアス・シュメールさん、元UNRWAのガザ事務局長ですけれども、二〇二一年、今から四年前、三年前に辞職されています。その理由をお聞かせください。
○政府参考人(日下部英紀君) 二〇二一年に御指摘のUNRWAガザ事務所長の発言に関する報道をきっかけとしまして、ガザ事務所付近において大規模な抗議活動が行われたと承知しております。 当時のラザリーニUNRWA事務局長の発言によると、UNRWAにとって安全が最優先事項であるため、同ガザ事務所長に対してガザ地区から離れることを求めたと承知しております。
○金子道仁君 これ、どういうことかというと、二〇二一年にUNRWAのガザの事務局長、つまりUNRWAのガザのトップがイスラエルのメディアのインタビューに答えたんです。その内容は、イスラエルの空爆は非常に正確であったと、私の家のすぐ近くもピンポイントで落ちたと。彼が質問で、本部の下のトンネルは狙われたんですか、それに対してはごまかした、ごまかしたというか曖昧な答えを言ったんですが、自分の近くの学校の中庭にミサイル攻撃があったと、トンネルの端と端を正確に爆撃したと言ったわけですね。この正直な発言に対して、UNRWAのガザ職員がデモを起こしたわけです。そして、ハマスが、おまえ、帰ってきたら命の保証はしないぞとUNRWA事務局長を脅したわけです。それで、彼は帰れなくなって辞めざるを得なかった。これがUNRWAの現状、これがガザの現状なわけです。 このような、二〇二一年でそうですから、二〇二四年の今、果たして邦人職員、また日本職員が見て、本当のことを言って命が守られるのか、非常に厳しい状況なんじゃないかと思うんです。 そのような中で我々はUNRWAの拠出の透明性の確保を求めていかなくてはいけない。邦人を入れれば大丈夫とすぐに簡単に言えるような状況でないことは重ねてお伝えしたいと思いますけれども、果たして邦人職員が入ることによって発言の公正性、担保できるんでしょうか。外務省、お願いします。
○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。 四月に公表されました第三者検証委員会の報告書、最終報告書では、不正行為を報告することによる報復からUNRWA職員を保護する必要性についても強調されており、我が国としては、UNRWAが職員の中立性を確保するための取組を進めていくよう引き続き働きかけていきたいとしているところでございます。 また、同報告書では、UNRWAのプロジェクトに関連する決定に対する政治的影響は重大なリスクをもたらすと指摘しつつ、プロジェクト管理とモニタリングに関する枠組みを設置することや、第三者によるモニタリングの可能性を検討することを提言しております。 この日本・UNRWAプロジェクト管理・モニタリングメカニズムにおいては、外部の専門家が第三者の立場からUNRWA職員によるプロジェクト管理を検証するところ、御指摘のような問題は起こりにくい仕組みとしているところでございます。
○金子道仁君 私はその外交交渉の経緯をよく知りません。ただ、UNRWA側から出されたそのモニタリングシステムに対して、我が国として、その外部の検査、我々が指定した外部、しかも中立性を保てる人が中に入っているかどうか、これが鍵だと思いますし、おっしゃるように、その人の発言の公正性を担保できるだけの身の安全というのか、そういったものは是非是非、くれぐれも確保していただいた上で正確な情報公開ができるように是非尽力していただければと思います。 これまでるるUNRWAの質問をしてきましたけれども、繰り返しますが、昨年、令和五年度のUNRWAへの拠出金の評価シートはAマイナス、そして日本外交に対する評価はsという最高ランクになっていたわけです。UNRWAの活動こそが日本の二国家解決に資するというふうな外務省の評価でした。しかし、そのUNRWAの職員が実はテロに関与していた蓋然性がまだ、いまだに否定されていない今の時点の中にあって、まさかこの次の評価が同じAマイナスであることは私はあり得ないと思っておりますが、次、どのように評価される見通しなのか。 そして、先ほど、冒頭にお伝えしました、この評価システムは拠出とリンクすべきです。UNRWAはこの評価を、日本がどう評価するかを見ているはずなんですね。これで相変わらず同じ評価をしたら、もうお茶を濁せばいいというような、そのようなメッセージをUNRWAに送ったら非常にまずいと思います。絶対にこれは、ガバナンスを変えなければ日本の拠出がなくなってしまうというような危機感を抱かせるような評価を行い、そして、それに伴って評価をしっかりと下げる、そのようなことが必要なんじゃないか。 そして最後に、EUの資料、資料六で入れましたが、今、パレスチナへの支援、総量を減らすことは非常に危険だと思います。だからこそEUは、UNRWAを減らして赤十字を増やして、総量を守りつつUNRWAだけではない複数の支援をしていく、これが今のEUの、そして世界の潮流だと思います。 日本も、UNRWAだけではなくて、より赤十字やほかの支援を増やしていくべきだと思いますが、最後に大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) まず、令和六年度のUNRWAへの評価と資金拠出についてのお尋ねでございますが、この拠出金に対しましての評価、これは現在作業中でございますが、日本の外交政策目標への貢献度、また拠出先の活動の成果、こういったことを基準として評価を実施しているところでございます。 パレスチナ難民支援におきましては、UNRWAが不可欠な役割を果たしていると認識しておりますが、一方で、多様な国際機関それぞれが持つ強みを活用すること、そして効果的な人道支援を、相乗的な効果を期待しているところでございまして、そうした取組は重要であると認識をしております。 四月に公表されました第三者検証の最終報告書におきましても、UNRWAと他の国連機関との協力強化、これが提言をされておりまして、我が国といたしましては、この多様な国際パートナーがそれぞれの強み、そして、を活用しつつ、パレスチナ難民の命を救う活動に注力してまいりたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございました。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、豊田俊郎君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。 ─────────────
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いしたいと思います。 まず最初に、FMS調達に関連してお伺いしたいと思います。今先生方のお席にも資料が行くと思いますが、一枚資料を入れております。是非見ていただきたいと思います。 FMSの調達については、有償の援助調達というような言われ方もしますが、令和五年、令和六年、これ予算ベースですけれども、令和五年については一兆四千八百億円程度と、令和六年についても九千三百億円というレベルになっております。これ、令和五年度、ああ、四年度と比べると、令和五年度については約四倍、令和六年度については約二・五倍ということで、非常にその調達額が最近増えてきていると。 その背景についてまずはお伺いしたいというふうに思いますし、これからこのFMS調達、一兆円レベルが継続していくことになるのかどうか、今後の見通しについてもまずはお伺いしたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 閣議決定をされました防衛力整備計画等に基づきまして、令和九年度までに防衛力を抜本的に強化するに当たりまして、装備品の調達には複数年度を要することから、防衛省としては、一年でも早く必要な装備品を取得できるよう可能な限り早い段階で契約を行う必要があるというふうに考えています。このことは、FMSにより取得するものについても同様の考え方であります。 厳しい安全保障環境を受けて、高性能な装備品の早期導入が求められる傾向にある中で、我が国を守るために必要不可欠な装備品の中には米国しか製造できない能力の高い装備品も含まれ、結果として、令和五年度、令和六年度予算において、それ以前と比べて、お示しの資料のようにFMS調達額が増加しているところであります。 その上で、今後の見通しということでありますが、FMSで取得するか否かまだ決定していない事業があること、米国との調整中のものや調整をまだ行っていない装備品もあることから、現時点で今後のFMS調達に係る見通しをお示しすることは困難であることは御理解いただきたいと存じます。 いずれにしましても、FMSは、米国しか製造できない能力の高い装備品を調達できることなどから我が国の防衛力を強化するために重要と考えており、国内の防衛生産基盤の強化にも十分に配慮しつつ、防衛力の抜本的強化の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○浜口誠君 今大臣から御答弁いただきましたが、これまでFMS調達についてはいろんな課題が指摘されております。大きかったのは、いわゆる物品調達や役務の未納とか、あと未精算というのが非常に大きかったというのがこれまでも会計検査院からも指摘をされてきております。 ただ、ここ数年は、この未納額や未精算額については減ってきているというふうに認識をしておりますが、どのような取組をやることによってこの未納額や未精算額が減ってきているのか、どんな取組をやったのかというのを確認をしたいということと、令和二年以降の状況についての確認をさせていただきたいというふうに思います。政府参考人で結構です。
○政府参考人(森卓生君) お答え申し上げます。 まず、未納入額でございますけれども、令和二年度は百四十四億円、令和三年度は百二十三億円、令和四年度は百十七億円となっております。 一方の未精算額でございますが、令和二年度は三百三十七億円、令和三年度は四百億円、令和四年度は三百六十六億円となってございます。 未納入額につきましては、減少傾向にあると言えると思います。一方で、未精算額につきましては、横ばいの状況にはあるんですけれども、例えば平成二十八年度、ちょっと前の状況ですけれども、そのときの未精算額は六百二十三億円でございました。そうした過去の高水準の状況と比較すると減少傾向にあると考えてございます。 それで、取組の方ですけれども、まず、防衛装備庁において、履行管理体制強化のために、令和二年度に、米国現地に米国政府との調整を行う有償援助調達調整班を新設いたしました。これ、在米のスタッフがおるんですけれども、それを四名から十名に増強しているところでございます。一方で、国内でも令和三年度に、防衛装備庁本庁の調達実施部署にFMS調達の履行状況を管理する四名から成る履行管理・促進班を新設して業務に当たっているところでございます。 それと、毎年度、FMS調達の諸課題について米側と協議をするSCCM本会議という会議がございます。そこにおきまして、全ての未納入、未精算のケースの個々の品目ごとの履行状況の管理を継続、強化することとしておりまして、米側に個別具体的に働きかけを行っている状況でございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 一方で、このFMS調達の価格についてもしっかり取り組んでいく必要があるというふうに思っています。政府としては、しっかりと説明責任を果たすということ、さらには内容をしっかりと精査をして、そして価格の上昇を防止していく、あるいは予見性をしっかり向上していく、こういった観点からもFMS調達の価格の透明性というのをしっかりと対応していくということは極めて重要だというふうに思っております。 そこで大臣にお伺いしますけれども、このFMS調達の価格の透明性に向けてどういった取組を行ってきているのか、そしてその効果は出てきているのか、どういう判断をされているのか、この二点についてお伺いします。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘のFMS調達物品の価格の透明性に関しましては、これまで日米間で継続的に議論をし、FMS調達の制度を所管する米国防安全保障協力庁には、各軍省等に対し、必要な価格情報に加えて、価格が上昇した場合の理由等についても日本側に情報提供するよう指導監督することを要請しております。さらに、日米間で連携して必要な方策の検討、推進に当たり、改善に向け責任を持って取り組むことを確認しています。 実際に効果ということでありますが、例えば令和元年度及び五年度の早期警戒機、E2Dでありますが、その調達については、米側に対して縮減効果を確認した上で一括調達を行った結果、経費の縮減につながることができたところです。また、令和六年度予算のFMS対象経費については、概算要求時点での要求額は九千五百三億円でしたが、価格の精査を含め米国としっかり交渉、調整した結果、当初予算では九千三百十六億円まで費用を抑制できています。 防衛省としては、引き続き、米国との間でFMS調達の価格の透明性確保に向けた取組を強化していくことで、我が国としてしっかりと価格の精査を行い、必要な装備品を適正な価格で調達できるよう努めてまいります。
○浜口誠君 では、会計検査院にお伺いしたいと思います。 会計検査院としてこのFMS調達の価格の透明性についてどのような評価をされているのか、会計検査院としての分析の状況についてもお伺いをしたいというふうに思います。
○説明員(長岡尚志君) お答えいたします。 委員のお尋ねにつきまして、会計検査院の直近の報告といたしましては、参議院から国会法の規定に基づく検査の御要請を受けまして令和元年十月に御報告いたしました「有償援助(FMS)による防衛装備品等の調達に関する会計検査の結果について」というものがございます。 この報告におきまして、調達価格の透明性の確保に向けた取組の状況として、防衛省における価格内訳の入手の状況ですとか、役務の具体的な内容や価格について防衛省が合衆国政府に照会等を行うなどしている状況を御報告しているところでございます。 会計検査院といたしましては、FMSによる防衛装備品等の調達が適切に行われているかにつきまして、これまでの検査で明らかになった状況や国会での御議論等を踏まえながら、多角的な観点から引き続き適切に検査してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 今、会計検査院の御答弁にあったとおり、令和元年から会計検査院としてこのFMS調達についての報告は具体的にはいただいていないということです。 ここでちょっと委員長にお願いをしたいんですが、このFMS調達、令和五年、令和六年ですね、予算額も、大変価格が、調達額上がってきていますので、是非、直近も含めてFMS調達についての実態をもう一度会計検査院に検査をお願いをさせていただきたいというように思っております。 国会法第百五条に基づきまして検査の要請をさせていただきますので、委員長としてのお取り計らいを是非ともお願いをしたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議いたします。
○浜口誠君 その上で、もう一点、令和四年の十二月に、日本政府と米国との間で、いわゆるこのFMS調達の品質保証や検査に関して両国間で契約管理費の協定を結べば減免を受けることができると、この協定について合意をしたというふうに聞いております。 実際、この協定、正式にいつ結ばれたのか、この日程を確認をさせていただきたいと思います。そして、その結果として、この契約管理費、どこまで縮減ができたのか、減免を受けることができたのか、その実績についても確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(森卓生君) お答えいたします。 今御指摘いただきました日米間で調達装備品の品質管理業務の相互提供を行う枠組みでございますが、御紹介いただきましたように、令和四年十二月に基本的合意を行ってございます。その後、昨年四月十七日に署名を行って、現在実施をしているところでございます。 この日米間の枠組みでございますけれども、米国が調達する装備品等の日本国内での品質管理を日本側が無償で行う、その代わりに日本がFMSによって調達する装備品等の品質管理に係る費用の免除を米側から受けると、そういう内容となってございます。 それで、具体的な効果でございますが、FMS調達に係る品質管理費用でございますところの本体価格の〇・四五%が減免されることになっておりまして、令和五年度のFMS調達に係る縮減額を試算いたしましたところ、約三十億円となっているところでございます。
○浜口誠君 この三十億円は、これからもずっと継続してこの減免は受けれるという理解でよろしいのかどうか、そこを確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(森卓生君) これ、FMSの調達額は毎年度変わってございますので、その額が多くなれば大きくなる傾向になるというふうに理解をしております。
○浜口誠君 続きまして、防衛費関連の後年度負担についてお伺いをさせていただきたいと思います。 財政制度の審議会ですね、この審議会からは、新規の後年度負担に関連して、翌年度以降、この新規の後年度負担は歳出化経費ということになって、この歳出化経費がどんどん増えていくと防衛費の硬直性が高まると、こういった指摘が財政制度等審議会の方からされております。 防衛省として、この新規の後年度負担の抑制に向けてどのような対応を取られているのかどうか、そして、直近のこの新規の後年度負担の実態についてお伺いをしたいというふうに思います。前半は大臣の方から御答弁いただいて、後半は事務方の方でも結構です。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘のように、令和五年度以降、防衛力の抜本的強化に伴いまして新規後年度負担というものが大幅に増加をしております。これは、完成までに複数年度を要する装備品や自衛隊施設等の整備に早期に着手できるように、防衛力整備計画のその五年計画のうちの一年目と二年目、すなわち令和五年度と令和六年度に多くの契約を行うこととしているためであります。 後年度負担については、将来の財政支出に影響を与えることとなるため、その増額には慎重な検討が必要であるということは同じ問題意識を共有しています。 防衛力整備計画においては、五年間の防衛力整備の水準が四十三兆円程度、計画を実施するために新たに必要となる事業に係る契約額が四十三・五兆円程度と決められておりまして、その後年度負担というのはあくまでもこの枠の中ということで、無制約に増加していくことはないというふうに私自身は考えておりますし、しっかりとそれは閣議決定に基づいてやっていくものだと思っております。 いずれにしましても、防衛力整備計画に基づいて計画的な防衛力整備に努めてまいる所存です。 じゃ、後半は参考人から。
○政府参考人(北尾昌也君) ここ数年の新規後年度負担額についてお答え申し上げます。 整備計画対象経費の新規後年度負担は、令和四年度予算では二兆四千五百八十三億円、令和五年度予算では七兆六百七十六億円、令和六年度予算では七兆六千五百九十四億円となっております。
○浜口誠君 是非、この新規の後年度負担、枠内でしっかり管理するという大臣の御答弁ありましたが、しっかり対応していただきたいというふうに思っております。 一方で、FMSの調達が増えると、やはり国内の防衛産業に対する影響も大きいというような指摘もございます。国内の開発ですとかライセンス国産による防衛装備品の調達が減ると。さらには、このFMSの場合は機微な情報とか技術について開示されないということもあって、国内の企業が先進的な技術の習得ができないといったような課題も指摘されて、国内の防衛産業が脆弱化するんではないかと、こんな指摘もされているところであります。そうならないようにしっかりと日本の防衛力を強化していくためには、国内の防衛産業の強化、育成というのは大変重要な視点だというふうに思っております。 政府として、このFMS調達が増えることによって国内の防衛産業に与える影響をどのように考えているのかということと、しっかりと国内の防衛産業をやっぱり育成強化していく、そのための取組、今後どのように行っていくのか、この二点についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 厳しい安全保障環境を受けまして高性能な装備品の早期導入が求められる傾向にあり、結果としてFMS調達が増加していますが、これは、我が国を守るために必要不可欠な装備品の中にはFMSでしか調達することができないものがあるためでございます。 その上で、防衛生産・技術基盤は言わば防衛力そのものであるというふうに認識をしておりまして、委員御指摘のように、国内における装備品の研究開発、生産による国内防衛産業への技術の蓄積などを通じ、こうした基盤を維持強化していくことが重要であると考えます。 このような考えの下で防衛省では様々な取組を進めているわけですが、やはり企業にとって防衛事業を魅力的なものにすべく、企業努力に応じて適正な利益を算定する仕組みというものを新たに導入したほか、国内のサプライチェーンの強靱化や製造工程の効率化といった防衛生産基盤強化法を昨年成立をしていただきましたけれども、その法律に基づく事業者が行う各種取組の促進については、体制の拡充を含め、着実な執行に取り組んでいます。 さらに、昨年実施、策定しました防衛生産・技術基盤の維持強化に関する基本方針においては、性能、取得経費、そしてスケジュールなどの必要な条件を満たすことを、これを前提として、継戦能力の維持や平素からの運用、維持整備基盤の国内における確保が不可欠なもの、そして、機密保持の観点から外国に依存すべきでないもの、さらに、外国からの最新技術の入手が困難なものなどを中心として、これを国産による取得を追求していく考えを示しました。 今後も、力強く持続可能な防衛産業、国内における防衛産業を構築するため、法律及び基本方針を踏まえて様々な取組を進めてまいります。
○浜口誠君 是非、国内の防衛産業をこれからも維持、育成強化していく、防衛省としてもしっかりその旗を振っていただきたいというふうに思います。 そうした中で、ちょっと話題変えますけれども、円安による防衛費への影響ということについて確認をさせていただきたいと思います。 防衛予算の中では、歳出化経費、一般物件費、こういった費用の中でいわゆるドル建てで払っている部分がどれぐらいあるのか、令和四年度以降で結構ですので、その額並びに割合について確認をさせていただきたいと思います。事務方で結構です。
○政府参考人(北尾昌也君) お答えいたします。 歳出化経費と一般物件費の合計に占めます米ドル建て経費の金額及び割合でございますが、令和四年度予算では五千七百七十億円、一九・二%、令和五年度予算では一兆十四億円、二二・七%、令和六年度予算では一兆四千八百二十六億円、二七・〇%です。 なお、整備計画対象経費の歳出全体に占める米ドル建て経費の割合は、令和四年度は一一・一%、令和五年度は一五・二%、令和六年度は一九・二%でございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。ドル建ての割合はどんどん上がってきているということだと思います。 そうした中で、今の円安を受けて、どういった為替の影響を受けないような対応をしていらっしゃるのか、防衛省としてのこの円安に対応した対策というところについて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 円安を伴う為替レートというものはその変動を継続しておりまして、この影響等によって防衛装備品の価格が高騰するなど、防衛力整備計画策定時の想定よりも厳しい状況にあるということは確かであります。 他方で、御指摘の為替の影響についてですが、防衛省全体のうち、例年八割から九割を占めるのは人件費や国内生産、調達、そして基地対策費などでありまして、そういったものは為替の影響を直接受けるわけではなく、為替の変動に直接影響を受けるFMSやあるいはそのFMS以外の一般輸入などはその全体からすると一割から二割程度という、そういうボリュームであります。 しかしながら、影響があることは確かでありますから、円安を伴う為替レートの変動や国内外の全般的な物価上昇、こういった厳しい状況に対応するためには、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底するとともに、経費の精査、更なるまとめ買い、あるいは長期契約のスケールメリットを生かした価格低減策等の取組を行いつつ、防衛力整備計画等に基づいて防衛力の抜本的強化を達成すべく努めてまいります。
○浜口誠君 そこで、為替の影響を受けないための対応策の一つとして提案をしたいんですけれども、いわゆるドル建てで払うというこのFMS調達ですから、例えばですけれども、外為特会、これはもうドルで外為特会対応していますので、この外為特会からFMS調達の費用を負担をするような、こういったことも今後検討してはどうかというふうに考えておりますが、この点について是非財務省の見解をお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(緒方健太郎君) お答えいたします。 御指摘のございました外為特会が保有する外貨資産は、外国為替相場の安定を目的として、将来の為替介入等に備えて保有しているものでございまして、その他の目的のために活用することは極めて慎重になるべきであると考えてございます。 また、市場に急激かつ過度な変動が生じた場合に自国通貨を買い支えるために十分な額の外貨準備を保有しておくことは大変重要でございまして、財源確保のために外貨資産を取り崩すことは適当ではないと考えてございます。
○浜口誠君 今でも外為特会の準備高は約一・二兆ドルぐらいあるというふうに認識していますけれども、その認識で間違いないのかどうかということと、日本はかなりの準備高ですから、やはりこれだけFMS調達含めてドル建ての支払が増えてきている中では、いろんな工夫、対策というのは、やっぱり政府として、今までのやり方ばっかりを対応するのではなくて、新たな対策というのもやはりしっかり検討すべきだというふうに思いますが、もう一度その辺について見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(緒方健太郎君) お答えいたします。 本年の四月末時点の外貨準備高は、一兆二千七百九十億ドルございます。 それから、御指摘のありましたその他の活用方法ということでございますけれども、繰り返しになりますけれども、外為特会の資産、これは目的としまして、外国為替相場の安定のために用いられるというものでございますので、その他の目的のために活用することは極めて慎重になるべきであると考えてございますけれども。 なお、各年度の外為特会の運用収入等から生じる剰余金というのがございまして、これにつきましては、外為特会の財務状況、それから一般会計の財政状況等を勘案しながら一般会計に繰り入れる額を決定することとしてございます。実際に、これを受けまして、これまで直近十年間では、累計二十一・一兆円の一般会計への繰入れを行ってきてございます。
○浜口誠君 では、ちょっと話題変えまして、サイバー防衛に関してお伺いしたいと思います。 直近、国内外含めて、このサイバー攻撃に対する危機感が高まってきているという状況だと思います。我が国においても、このサイバー分野の防衛力強化というのはしっかりやっていく必要があるというふうに考えております。 防衛省として、このサイバー領域における防衛力強化、今後どのように対応していくのか、まず基本方針を確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) サイバー領域における脅威というのは日々高度化、そして巧妙化する中で、サイバー防衛能力の強化というのは喫緊の課題という認識でございます。 国家安全保障戦略では、サイバー安全保障での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させる旨を明記しているところであります。このような方向性に基づいて、防衛省では、サイバー専門部隊の約四千人体制への拡充、そしてリスク管理枠組み、RMFなどの新たな取組の導入などを積極的に進めています。 防衛省としては、引き続き、このような取組を着実に進めてサイバー防衛能力の強化に尽力をしてまいります。
○浜口誠君 そのサイバー防衛体制をより強固なものにしていくためには法改正も必要ではないかというふうに思っております。 我が党は、国民民主党は、アクティブサイバーディフェンスを柱とするサイバー安全保障法案、今国会でも提出をさせていただきました。政府としても、サイバー安全保障に対応した法整備、しっかりやっていただく必要あるというふうに思っておりますが、今国会はなかなか政府として閣法で出すのは難しいという今実態だというふうに思っております。 今後、このサイバー安全保障に対応した法整備、どのように取り組んでいくのか、大臣にお伺いしたいと思います。じゃ、内閣府ですかね。内閣府。
○政府参考人(飯島秀俊君) お答えを申し上げます。 我が国のサイバー対応能力を向上させることは、現在の安全保障に鑑みますと、ますます急を要する重要な課題であります。このため、可能な限り早期に能動的サイバー防御を可能とする法案をお示しできるよう、現行法令との関係などを含め、様々な角度から検討を加速しているところであります。有識者会議の開催についても、こうした検討状況を踏まえ、できるだけ早期に開催できるよう努力してまいります。 いずれにせよ、国家安全保障戦略に掲げたサイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させるという目標に向けて努力してまいります。
○浜口誠君 是非このサイバー分野の安全保障、本当喫緊の課題になっていますので、法整備も含めてスピード感を持ってやっていただくことを改めて求めておきたいと思います。 では、続きまして、ウクライナ支援についてお伺いしたいと思います。 ウクライナのロシアの侵略が始まって、二〇二二年の二月からですからもう二年以上がたつという状況であります。ウクライナの復興に向けては、一日も早い、やっぱり戦争を終わらせる、このことが一番重要だというふうに思っております。そういう観点も踏まえて、日本政府として、ウクライナの今後の支援、どのような考え方で対応していく方針なのか、上川大臣の御所見をまずはお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) まず、現状でございますが、ロシアはウクライナに対します攻勢を強めておりまして、ロシアが和平に向けて歩み寄ろうとする兆しは一切見られない状況でございます。 ウクライナが懸命に祖国を守る努力を続ける中、あり得べき停戦交渉の在り方等、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むべきかは、まずもってウクライナの人々の意思によるものでなければならないと考えているところであります。 かかる状況下、我が国といたしまして、その責務は、ウクライナ支援とそして対ロ制裁、これを強力に推進するとともに、国際社会が結束をしてウクライナに寄り添った対応、これを続けていくための外交努力を継続をしていくことであります。 引き続き、ウクライナに公正かつ永続的な平和を実現するべく、G7、またグローバルサウスと呼ばれる諸国を含みます各国と連携をしつつ取り組んでまいりたいと考えております。
○浜口誠君 継続した支援が大変重要だというふうに思いますし、一方で、これまで、ウクライナに対しても資金援助を我が国としても継続してきたと思いますが、具体的に、これまでの資金援助、どれぐらいの額に上っているのかどうか、そして具体的なウクライナ側の使途について我が国としてしっかりと把握をされているのかどうか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) これまでに我が国は総額約百二十一億ドルのウクライナ支援を表明をしております。その中で、財政支援としては約百億ドルを表明をし、順次実施してきているところであります。 ウクライナに対します財政支援につきましては、主に世界銀行と協調して進めておりまして、例えば、ウクライナ国民の社会保障や、また住宅再建のためのファンド等に活用されているものと承知をしております。 政府といたしましても、今委員御指摘のとおり、我が国によります対ウクライナ支援が適切に実施されるということが重要と考えております。これまでも、実施した支援のフォローアップを行うとともに、ウクライナ政府を始めとした関係機関と密接に連携して、しかるべき対応を行ってきているところでございます。 本年二月でありますが、日・ウクライナ経済復興推進会議や、また、私も、クレーバ・ウクライナ外相との日・ウクライナ外相会談の場を含みます様々な機会におきまして、ウクライナ側から我が国のウクライナ支援に対する謝意が示されてきているところでございます。復興にも貢献をしていると認識をしているところでございます。 引き続き、ウクライナ側の支援ニーズについて、ウクライナ側と緊密な意思疎通を継続しつつ、ウクライナに寄り添った支援を力強く進めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、ウクライナ側のニーズもしっかり踏まえていただいて、二月には日本とウクライナの経済復興推進会議というのも行われて、重点分野もしっかり決めて対応するという方向になったというふうに承知しておりますので、しっかりとした対応を継続をしていただきたいと思います。 続いて、パレスチナ・ガザの関係についてお伺いしたいと思います。 昨年の十月以降、パレスチナのガザへのイスラエルの侵攻が始まって、ガザ地区の人道状況というのは危機的な状況になっているというふうに思っております。 一方で、日本は、イスラエルとも、そしてパレスチナや中東諸国とも、双方に信頼関係を築いて、お互いに対話できる日本外交の強みを私は持っているというふうに思っております。この強みをしっかりと発揮をして、このイスラエルとパレスチナの戦争を一日も早く停戦あるいは和平にしていく、この役割を日本がしっかり果たしていく必要があるというふうに思っております。 上川大臣もいろいろ御努力いただいておりますが、今後、この中東、パレスチナの停戦に向けて日本政府としてどのように対応していくのか、今後の御決意も含めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 戦闘が長期化する中にありまして、現地の危機的な人道状況につきましては更に深刻さを増しているということを深く憂慮しているところでございます。 特に、ラファハにおけるイスラエルへの軍事行動の動きを深く懸念をしております。先月、四月にイタリアのカプリにおきまして開催されましたG7外相会合におきましても、そこで一致したところでございますが、ラファハへの全面的な軍事作戦には反対であります。 我が国として、人道支援活動が可能な環境が持続的に確保され、また、人質の解放が実現するよう即時の停戦を求めるとともに、それが持続可能な停戦につながるということを強く期待しているところであります。私自身、日本がまさに築いてきたイスラエルやパレスチナを含みますアラブ諸国との良好な関係を踏まえまして、人質の解放と停戦が実現するよう、関係国とも緊密に連携をしつつ、安保理やG7の一員として環境整備に取り組んでいるところであります。 また、我が国として、全ての当事者に対しまして、紛争の地域への更なる拡大を回避をする必要性、これを強調し、自制を求めてまいりました。例えば、最近におきましては、イスラエル・カッツ外相、そしてパレスチナのムスタファ首相兼外相に対しまして、また、イランのアブドラヒアン外相とも電話会談で直接働きかけをするなど、積極的かつ粘り強く外交努力を行ってきているところであります。 その上で、地域の平和と安定のためには、イスラエルとパレスチナが平和に共存する二国家解決の実現が不可欠であります。今後も、中東各国との良好な関係を生かしつつ、関係国とも連携をしつつ、中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けまして、我が国独自の積極的な外交を粘り強く進めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、日本外交が果たす役割、非常に重要になってきているというふうに思っておりますので、やっぱり粘り強く、一日も早い停戦、これはもう本当に望んでおりますので、しっかりとした役割を果たしていただきたいというふうに思っております。 そうした中で、米国においては大学でいろんなデモが起こって、大学生が大学に対してですね、大学がイスラエル企業に投資していることに対して、そのイスラエル企業への投資を減額したり引き揚げたりするようなことを求めているというような報道もあります。 日本においても十兆円の大学ファンドというのを今運用しておりますが、この十兆円の大学ファンドはいわゆるイスラエル企業に投資をしているのかしていないのか、運用の実態を確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(松浦重和君) お答え申し上げます。 大学ファンドの投資状況につきましては、運用を実施しております科学技術振興機構が公表している情報によりますと、令和四年度末時点で、投資金額の上位十五か国・地域にはイスラエルは含まれておりません。 一方、金融市場で広く活用されている指数に基づく運用や外部委託運用を実施したことなどの結果として、投資先の一部にイスラエルの企業等が含まれることはあり得ると承知しております。
○浜口誠君 あり得るということであれば、もうこれは後で結構なので、どういった状況なのか、ちょっと細部にわたって御報告をいただきたいと思います。 その点お願い申し上げて、私の質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 米軍基地周辺の地下水などからWHOによって発がん性が確認された有機フッ素化合物、PFASが高濃度で検出されたことから沖縄県が米軍基地への立入調査を求めている問題で、資料一にあるように、琉球新報五月十二日付けは、在日米軍が立入調査を拒否すると初めて文書で回答したと報じました。 上川外務大臣、米軍から沖縄県に文書で回答があったという報道は事実ですか。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の報道については承知をしております。 ただいま米側との協議が行われているところでありまして、この協議の内容については、今後の調整に支障を生ずるおそれがあるため、回答の有無も含めましてお答えすることは困難でございます。 御指摘の沖縄県からの要請につきましては様々な機会を捉えて米側に伝達をしておりまして、引き続き、関係省庁と連携をしながら米側と協議をしてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 沖縄県と連携して米軍と調整すると、引き続きと言うんですが、米軍からの回答内容を沖縄県に伝えずに私は連携などできるはずがないと思います。 琉球新報の報道を見て目を疑いました。ここにあるように、高濃度の有機フッ素化合物、PFAS検出を受けて県が米軍基地内への立入調査を申請していることに対し、水道水の段階では汚染による影響が低減されていることを理由に対応が不要だとして、在日米軍が立入調査を拒否していることが、十一日、日米関係への取材で分かったとあります。 米軍基地周辺の地下水はPFASに汚染されているが、県民が飲む水道水の段階では汚染は低減されているのだから立入調査は必要ないではないかと在日米軍は回答してきたということです。余りに傍若無人、盗人たけだけしいとはこのことだと言わなければなりません。 沖縄県は、県内の地下水や河川から高濃度のPFASが検出され続けている問題について、汚染源を特定するために調査を続けてきました。その結果、例えば普天間飛行場周辺でいいますと、飛行場の下流側の調査地点では国の指針値の九十倍もの高濃度のPFASが検出されましたが、飛行場の上流側の調査地点では指針値を超える値は検出されなかった。 こうしたことなどから、沖縄県は、基地周辺のPFAS汚染については汚染源が米軍基地である蓋然性が高いとして、基地内への立入調査や米軍による原因究明や対策の実施を求めてきたわけであります。県民の命と健康に責任を負う沖縄県としては当然のことだと思います。汚染源を特定できなければ有効な対策は取れません。 同時に、立入調査を求めながら、沖縄県や各自治体は、PFAS汚染から県民、住民の健康を守るために水道水の水源を変更するなど、様々な対策を講じてきました。 例えば、沖縄県企業局は、PFASの対策費として、二〇一六年から二〇二二年度の間に約二十六億円を費やしております。うち防衛省や厚労省からの補助を差し引いても、県の負担は十二億円になります。さらに、今後十年間で八十億円以上の負担が必要になると見込んでおります。そのために水道料金値上げの一因にもされるなど、負担は県民に重くのしかかっております。 それから、キャンプ・ハンセンのある金武町は、地下水をこれまで取水し、県企業局の水と混合して供給していましたが、PFASの汚染で地下水の取水を停止することを余儀なくされました。送水管工事に約二億三千五百万円を投じて、県企業局の水のみでの供給に切り替えました。 つまり、米軍基地が、県民が飲む水道水は汚染、あっ、済みません、つまり、米軍基地が高濃度のPFAS汚染の汚染源である蓋然性が高い、これはいろんな調査で明らかになった。そして、水道水を安全なものにするために、沖縄県や自治体、県民、住民は大きな負担を強いられている。なのに、在日米軍が、県民が飲む水道水は汚染されていないんだから立入調査は必要ではないと回答してきたという報道が事実なら、私は、日本政府として本気で怒らなければならない、日本は植民地ではないんだと、こう言って抗議しなければならないと思います。 上川外務大臣、もう一度聞きます。 五月十二日付けの琉球新報が報じたような文書での回答が米軍からあったんですか。
○委員長(佐藤信秋君) まずは、じゃ、事実関係だな。外務省宮本参事官。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 御指摘の報道については承知しておりますけれども、このPFASの問題に関しましては米側との協議が行われているところでございまして、先ほど上川大臣からも答弁申し上げましたとおり、この協議の内容に関しましては、今後の調整に支障を来すおそれがあるため、回答の有無を含めてお答えすることは困難でございます。
○山下芳生君 同じことをテープレコーダーみたいに言わないでほしいんですが。 この協議の内容と言いますけど、もう協議した結果、立入りは拒否するという回答があったんですよ。協議の内容を明らかにすると支障があるんじゃなくて、もう結果なんですよ、これは。結果を明らかにできなかったら、沖縄県と連携なんてできるはずないじゃないですか。それを言っているんですよ。 それから、琉球新報の報道は、米軍は回答内容を日本側から公表するよう求めているが、日本政府は対応を保留しているとも報じられています。米軍から回答あったけど、日本政府が隠しているんじゃないんですか、大臣。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁したとおりでございます、その点に関しましてはですね。 他方、沖縄県からの立入り要請に関しましては、嘉手納飛行場、それから普天間飛行場、キャンプ・ハンセンなどにつきまして、周辺の水環境等から高濃度のPFOS等が検出されておりまして、そのため、米軍の活動に由来する汚染の疑いがあるということ、疑いがあるとしまして、水、土壌のサンプリングを含む立入り申請がなされていることは当然のことながら我々も承知しております。その要請に関しましては、様々な機会に在日米軍側に沖縄県側からの立入り要請を伝達してきているところでございます。 在日米軍との関係では、長年にわたりまして環境分野における協力を積み上げてきてございまして、二〇一五年には環境補足協定を日米で締結いたしました。この協定に従いまして、現にPFOS等の漏出が起こった際には施設・区域への立入り等が実施されておりまして、漏出への適切な処置、それから再発防止等について、国、自治体及び在日米軍の三者の間で確認をしているところでございます。 ただ、御質問の点は現に漏出が発生していない場合の対応だと、このように理解いたしますけれども、こちらに関しましては、立入り申請に説得力を持たせるためには、国内において法的な基準が定められること、それから、在日米軍施設・区域周辺に限らず様々な場所でPFOS等が検出されている原因、すなわち因果関係が明らかになることが重要であると、このように考えてございます。
○山下芳生君 一体どこの国の政府の答弁かと思いますよね。立入りしなければ、現に漏出しているかどうか分からないじゃないですか。何を言っているんですか。報道された米軍の文書の内容は、私はこれ独立国として看過できないものだと思いますよ。曖昧な答弁許してはならないんですよ。許されないんですよ、国会で。 上川大臣、もう一遍聞きます。 このような内容の文書回答は米軍からなかったんですね。なかったから抗議しないんですよね。
○国務大臣(上川陽子君) 今、一連の御質問に対しましてお答えを申し上げてきたところでございますが、御指摘の報道については承知をしているところでございます。 重ねて申し上げるところでありますが、米側との協議が今行われているところでございまして、その協議の内容につきましては、今後の調整に支障が生じるおそれがあるということから、回答の有無、これを含めましてお答えをすることは困難であるということにつきましては申し上げてまいったとおりでございます。 また、御指摘の沖縄県からの要請につきましては、様々な機会を捉えて米側に伝達しているということでありまして、関係省庁と連携をしながら米側と協議をしていく所存でございます。
○山下芳生君 もう何聞いてもそれしか言わないんでね。本当に沖縄県民と連携なんかできないですよ。国会とも連携できないですよ、こんなことでは。 私は、今回の米軍の対応に沖縄で強い憤りの声が上がっていることを紹介したいと思います。 琉球新報は、いろんな報道しておりますが、例えば、基地への立入りを求めて要請を続ける宜野湾ちゅら水会の町田直美代表は、米軍が立入り拒否をしたことについて、県の努力で飲める水道水がつくられているのに、おかしな理屈だと憤りをあらわにしていると報じました。 さらに、県企業局関係者も、米軍が汚染して本来取らないといけない水源からの取水を止めている、費用を掛けて頑張っているのに米側が値が下がっているから調査が必要ないと言うのは許せない、占領意識が強いのではないかと憤っているということを伝えました。 上川大臣、こうした沖縄県民の怒りと憤りの声は私は当然だと思いますが、政治家としてこうした声をどう認識されますか。政治家として答えてください。
○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしましては、このPFOS等をめぐります環境問題に関しまして、国民の皆様の安全、安心のための取組、これを継続するとともに、外交をつかさどる外務省といたしましても、日米地位協定環境補足協定及び関連する諸合意の下におきまして、施設・区域内外の実効的な環境対策に向けまして、関係省庁、米国政府及び在日米軍と連携してまいります。
○山下芳生君 いや、私の質問は、さっき紹介した沖縄の皆さんの憤りの声、怒りの声は当然だと思わないかと。おかしな理屈だと、県がきれいにした水なのに、もうきれいになっているから調査はせぬでええやないかというのはおかしいと。当たり前じゃないですか、この憤りは。それを、日本の外務大臣として日本の国民の声をどう受け止めるのかと聞いています。
○国務大臣(上川陽子君) 地元の住民の皆様がこのPFAS等をめぐります問題につきましては大きな不安をお抱えになっていらっしゃると承知をしております。 今申し上げたように、関係省庁が連携をしながら、政府全体としてこの問題に真剣に取り組んでいるところでございます。
○山下芳生君 承知じゃ駄目なんですよ。どう受け止めたかという認識を問うているのに、全く答えない。 私は、日本の主権に関わる問題なのに、日本の国会でですよ、外務大臣が米軍からの回答があったともなかったとも答えない、答えないこと自体が主権を放棄しているに等しいし、沖縄に寄り添うという自らの言葉を空疎なものにしていると言わざるを得ません。 報じられたような米軍の対応は、日米地位協定の下でも決して許されるものではありません。 資料二は、二〇一五年に締結された、先ほどちょっと紹介のあった日米地位協定を補足する日本国における合衆国軍隊に関連する環境の管理の分野における協力に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定、いわゆる環境補足協定の抜粋であります。 資料二の二枚目、環境補足協定第三条の二項には、ジェグスと読むそうですが、これ在日米軍が守るべき日本環境管理基準、このJEGSは、適用可能な合衆国の基準、日本国の基準又は国際基準のうち最も保護的なものを一般的に採用するとあります。要するに、アメリカと日本の環境基準のうち厳しい方を採用するという合意になっております。 資料四は、そのJEGS、すなわち米国防省の日本環境管理基準の二〇二二年版であります。ちょっと四に飛んでいただいて、四の二枚目ですけれども、表があります。有害廃棄物及び有害物質のリストというものがあります。これですね。これ見ますと、ここにはPFOSとPFOAが明記されているんです。二〇二二年版に明記されました。つまり、在日米軍は、PFOS、PFOAについても厳しく管理しなければならない責任があるということになったわけです。 よく知られているように、PFOS、PFOAなど発がん性のあるPFASについての環境基準は日本よりも米国の方が厳しいんです。日本の河川や地下水の暫定指針値が五十ナノグラム・パー・リットルなのに対し、米国の飲料水基準は四ナノグラム・パー・リットルと厳しいんです。 資料六に、ちょっとまた飛んで、示しましたけれども、これは環境省の調査結果なんですが、資料六は、沖縄の米軍基地周辺の地下水や河川水からは、米国基準四ナノグラム・パー・リットルをはるかに超え、日本の指針値五十ナノグラム・パー・リットルをも大きく超える千ナノグラムないし二千百ナノグラム・パー・リットルものPFASが検出された調査地点が多数存在しております。沖縄県が米軍基地への立入調査を求めるのは、米軍との地位協定を補足する環境補足協定に照らしても当然であります。 さらに、資料三に戻っていただいて、この補足協定や日本環境管理基準について日米合同委員会で確認したこれは文書です。その二枚目には米軍基地への立入調査についての記述があります。 そこでは、日本国政府、下線引っ張った上なんですけれども、日本国政府、都道府県又は市町村の関係当局が現地視察を行うことを認めるよう申請することができる、在日米軍司令官又はその指名する者は、地域社会との友好関係を維持し、及び環境の管理のための協力を強化することを希望して、申請に対して全ての妥当な考慮を行うとあります。しかし、こう書いてあるんですけど、私が言った、報道された米軍の態度は、とても地域社会との友好関係を維持する態度とは言えないです。逆ですよ。 さらに、その後、アンダーライン引っ張ったところですけれども、在日米軍司令官又はその指名する者は、回答を行うに当たり、申請を認めることが、一つ、軍の運用を妨げるか、二つ、部隊防護を危うくするか、又は、三つ、施設及び区域の運営を妨げるか否かについて考慮し、実行可能な限り速やかに回答するとしています。この三つのいずれかに該当するなら立入調査は認めないこともあるということなんですが。 そこで、上川大臣に聞きます。 先ほどの報道で、水道水の段階では汚染による影響が低減されていることを理由に対応が不要だとして立入調査を拒否しているとのこの報道が事実だったらですよ、日米合同委員会のこの確認と異なる運用となるのではないか。水道水の段階では汚染による影響が低減されていることが、どうして軍の運用を妨げるのか、どうして部隊防護を危うくするのか、どうして施設・区域の運営を妨げるのか、これは説明付かないじゃないですか。お答えください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 在日米軍は、これまでもPFASの漏出が起こった際には、今御説明いただきました枠組みに基づきまして日本側に通報を行ってきてございます。また、漏出が発出した際には、今、ただいま御指摘いただきました環境補足協定に基づきまして施設・区域内への立入り等を実施してきてございます。 今、恐縮でございます、問題として提起いただいていることに関しましては、これは現に漏出が発生していない場合の点について提起いただいているというふうに理解いたしますけれども、その場合の対応に関しましては、日本国内において法的基準が定められること及び在日米軍施設・区域周辺に限らず様々な場所でPFOS等が検出されている原因、すなわち検出値との因果関係が明らかになることが立入り申請等に説得力を持たせるために重要であると考えてございます。
○山下芳生君 現に漏出と言いますけど、PFASというのは永遠の化学物質、フォーエバーケミカルと言われていますよね。もう、一回漏出したらずうっと環境中に残るんですよ。人体にだってずうっと残り続けて悪影響を及ぼすんですよ、発がん性などが。WHOによってもこれ確認されていますよ。ですから、現に今漏出されているかどうかじゃなくて、過去に遡って、米軍が漏出したんだったらその責任を負わせるというのが当たり前の態度でなければならないと思う。 現に、アメリカではスーパーファンド法という法律ができております。これ通告していませんけど、どんな法律か、簡単に説明いただけますか、外務省。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 スーパーファンド法の概要でございますけれども、こちらは、包括的環境対策・補償・責任法、通称としてスーパーファンド法と呼ばれておりまして、米国連邦議会で既に制定されたものでございます。 これは、汚染された施設の過去の及び現在の所有者及び運営者に対して浄化費用を負担する広範な責任スキームを確立する、こういった内容であると理解をしております。
○山下芳生君 アメリカ本国では過去の責任まで追及されるんですよ。責任追及するだけでなくて浄化の費用まで、ファンドですからまず合衆国政府がやるんですけど、その後から責任者には必ず費用負担が強制的にやられるんですよ。 このスーパーファンド法は、米国防省も対象ですね。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 米国のスーパーファンド法でございますが、この法律には、米国の省庁が運営する施設などの連邦施設に義務が適用される旨が記載されております。また、同法の適用対象となる米国内の米軍基地があることは承知しておりますけれども、我が国としては、他国の法令の解釈又は運用について有権的にお答えする立場にはございませんので、その点御理解いただきます。
○山下芳生君 資料七、八、見ていただきたいんです。 この米国のスーパーファンド法にも有害物質としてPFOAとPFOSが指定されて、汚染者から浄化費用を強制回収することになっているんです。当然、米国内の基地ではPFOA、PFOSも対策が進められています。しかし、日本の米軍基地では、国内で負っている責任を回避して基地の立入調査すら拒否している。ダブルスタンダードですよね。 米国と日本の厳しい基準を採用するというんだったら、当然このスーパーファンド法の基準に照らして米軍には責任を果たさせなければならない、それがそうなっていないんですよね。 こんなことでいいのかということですが、もう時間が来て、近づいてきているので、もう一つだけ。 日弁連がこの間、日米地位協定の改定について、各国調査してレポート出しています。今年三月にも改訂版が出されました。これ、資料には載せておりません。それによると、NATOの主要国であるドイツでは、ドイツの国や自治体にNATOの基地の中の立入調査権を与えています。イタリアでもイタリア軍に調査権を与えています。韓国でもそうなんですね。 そして、この日弁連の調査で私驚いたのは、イタリアでは、イタリアの、ごめんなさい、ドイツです、ドイツのアンスバッハ米軍基地周辺で魚類からPFASが検出された事例で、米軍は、ドイツ側の調査に協力した上、原因物質の責任、排出の責任を認め、浄化費用も米軍が負担したということが明らかにされております。 ドイツでは、魚からPFASが検出されても米軍は調査に協力し、原因物質排出の責任を認め、浄化費用も負担しております。一方、日本では、米軍基地周辺の住民の血液から高濃度のPFASが検出されているのに立入検査もできない。 上川大臣、最後に聞きます。 日本国民の命と健康は、ドイツの魚にも、よりも軽んじられている、そう思いますが、いかがですか。
○国務大臣(上川陽子君) このPFOSをめぐります問題につきましては、もちろん地元住民の皆様の大きな不安と同時に、この問題について対応していくことは極めて重要というふうに考えているところでございます。 外務省としても、様々な米側とやり取りをしてきているところでございます。住民の方々の不安払拭に向けまして、その具体的に何ができるかということもこの間議論してまいっているところでありますし、要請については適応しているところであります。 引き続き、米側としっかりと協議をしてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 このままでは独立国とは言えない、それを申し上げて、終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四分散会