決算委員会 第6号
- 発言数
- 311 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/05/13
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十日までに、宮崎勝君、柳ヶ瀬裕文君、藤巻健史君、広瀬めぐみ君、塩田博昭君、岩渕友君、和田政宗君、高橋はるみ君及び岸真紀子君が委員を辞任され、その補欠として里見隆治君、石井苗子君、山本博司君、吉良よし子君、長谷川英晴君、吉井章君、小野田紀美君、金子道仁君及び大椿ゆうこ君が選任されました。 また、本日、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和四年度決算外二件を議題といたします。 本日は、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○酒井庸行君 こんにちは。自由民主党の酒井庸行でございます。 委員長始め各理事の皆さんには、こうして質問をさせていただく機会をいただきましたこと、まずもって御礼を申し上げます。 それでは、質問に入ります。 今、日本の最大の問題、課題を進めなきゃならないのは、エネルギー問題でもありますし、少子化問題でもあります。そして、地震対策というのもあります。 もう一つ、私は大変大きいと思うのは、やっぱり農業の問題であります。これが最大の問題、課題と言ってもいいというぐらいに思っています。後ほど坂本大臣には、政治家としての立場でいろいろと議論をさせていただきたいというふうに思っています。 それで、決算委員会でありますので、決算委員ということでまずは御質問させていただきたいと存じますけれども、今提出がされております食料・農業・農村基本法があります。これについての質問をさせていただくんですけれども、この質問をすることについて提出されたことを読むと、今の世界、いわゆる食料の需給動向だとか、あるいは日本においては少子化、人口の減少だとかですね、それから、気候変動といいますか、温暖化の問題もあります。そういうものを含めて、農水省はこの法案を、対策するための法案を提出されたということは理解をしております。 そこで、会計検査院にお尋ねをしたいんですけれども、これまで農水省がやってこられたことについて、食料の安定供給という関係からたくさんのいろんな質問、質問というか検査を、検査結果を出されたというふうに思いますので、まずそこから会計検査院にお尋ねをしたいというふうに思います。
○説明員(遠藤厚志君) 食料の安定供給に向けてでございますが、会計検査院は令和四年度決算検査報告において、特定検査対象に関する検査状況として、食料の安定供給に向けた取組についてを掲記いたしました。 この報告では、検査の状況として、食料・農業・農村基本計画等に示された指標の中に、目標年度において目標を達成していないものなどがあったこと、農林水産省は、それらの指標の進捗状況は検証していたものの、目標年度における目標の達成状況等の検証は行っていなかったこと、品目別に本院が試算した結果、小麦及び大豆を除いて生産量の増加による総合食料自給率の上昇への寄与度が小さいことが明らかになったことなどを報告しております。 そして、会計検査院の所見として、今後、農林水産省において、効率的、効果的な施策の実施に資するよう基本計画等に示された指標に係る目標の達成状況等の検証を適時適切に行うことの重要性に留意して、引き続き、生産の増大、輸入及び備蓄の適切な組合せにより食料の安定供給が図られるよう努めることが望まれると述べたところでございます。
○酒井庸行君 今、会計検査院からお話をいただきました。 もう繰り返すことはないと思うので、参考人に御質問をしたいんですけれども、会計検査院の報告にあったように、これまでの農水省が実施してこられたことは、いいこともあったんでしょう。でも、何もほとんど変わっていないという状況かなというふうに感じます。 そこで、改めて、農水省としては、このことについてどんなふうにお考えになっているかなというふうに思うんです。もう、後ほどまた申し上げますけれども、今回の法案が提出をされて二十五年たっているわけですよね。二十五年の間にということがあります。もう多くは申し上げませんけど、どんなふうにお感じになっているか、参考人からお話をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 今回の食料・農業・農村基本法の改正に先立ちまして、食料・農業・農村政策審議会で議論を行ったほか、また地方意見交換会など様々な人との意見交換を踏まえた上であの改正案を取りまとめたところでございます。 改正案の方向につきましては、世界的な食料安全保障のリスクが更に増大している、また地球温暖化等の環境問題というのが進行している、また国内人口の減少に伴う農業、農村人口が減少しているといったような背景を踏まえまして、基本法の見直しにつきまして、食料分野については、平時から国民一人一人の食料安全保障を確立する観点から、食品アクセスの改善や合理的な価格形成、また農業、食品産業について海外市場も視野に入れたものへの転換等を進めるべき。また、環境分野につきましては、環境と調和の取れた食料システムの確立、これが重要である。また、農業分野につきましては、将来、より少数の農業者で食料供給を担うため、農地の集積、集約化やスマート農業技術などによる生産性の向上を推進すべき。農村分野については、農村人口の減少、高齢化が進む中で、農村への移住、関係人口の増加や、あと深刻な問題として末端の用排水路等の保全管理の効率的な継続といった施策を行う必要があるという結論に至ったところでございます。 これらを踏まえて改正法案を作成し、現在御審議をいただいているところですけれども、国会の議論に基づいてこれらの施策に取り組んでいきたいというふうに考えています。
○酒井庸行君 今のお話をお伺いして感じるのは、これからのこともおっしゃっていただきましたけれども、これまでのいわゆる、ああ、ここが悪かったんだというような、まあ反省といっては失礼かも分からないけれども、そういうのがないなという感じを今実感しております。 それと同時に、この法案の最初は一九九九年でしたっけ、そのときに二十四年前にやったときに皆さんがその当時説明をされたことと、それが、まあ幾つかある、消費の減退だとか、米のですよ、農業者の高齢化だとか、農地の減少等というのが、これ、本会議のときに横沢先生がお話をされました。変わっていないじゃないのと、今回の法案で言っていることと。私もそういう気がします。そこをやっぱり、今、農水委員会で、筆頭もいらっしゃって議論をされていますので、また徹底的にやっていただいて、やっぱり今のこの法案に対して真摯に向き合ってほしいなというふうに思っています。もうこれ以上は、農水委員会でやっていただければいいと思いますので、これ以上申し上げませんけれども、是非ともそのことを、杉中総括審議官、お願いしたいというふうに思っております。 それで、次に、今度は、ここからが本番と言ってもいいでしょう、坂本大臣と議論をしたいというふうに思います。坂本大臣には大変いろいろと日頃からお世話になっているんですけれども、まず、能登半島の地震がありました。まずは、能登半島のお亡くなりになった方々に本当に哀悼の意を申し上げるとともに、まだまだ被災をされている方たちにお見舞いを申し上げたいというふうに思います。 そこで、その能登半島の地震で、ある雑誌にこういうことが書いてありました。能登半島地震から間もない、壊れた棚田の復旧をめぐって農林水産省の審議会でちょっとした議論があったと、論争があったと。それは、そのときに、産業としての競争性なり自立性を確保していこうというときに、復興の優先順位として棚田を再現するのは首をかしげますと言った人がいる。それから、ある程度の限界になったところは人には集住していただくしかないと、こういう趣旨のことも言われたんですね。 これはどこのことを言っているかというと、輪島の白米千枚田というのがあるんですけど、そのことでその論議があったということでありまして、これに対して、農水省の松尾浩則危機管理・政策立案統括審議官が、白米の千枚田は、能登の方々、石川の方々にとっては非常にシンボリックなところだと反論をして、観光資源としても地域経済にとっても不可欠だというふうに訴えたというんですね。これはすばらしいですよ。そういう、ここにもあるんですけど、官僚がそういうことをきちんと反論をしてくださるということは、大変僕はこれを聞いたときにうれしく思いました。 構造改革というのは全てが悪いわけではないんですけれども、後ほど申し上げますけれども、構造改革をやると、やはり日本の文化だとか伝統が崩れちゃうこともあるんですよね。そういうことを考えたときには、私は本当に、官僚が言ってくれたというのは本当にうれしかったというふうに思います。 それで、ここから大臣とお米のことで議論をしたいというふうに思いますんですけど、お米のことは大臣は本当によく理解をしていらっしゃいますし、その上でお話をしていきたいというふうに思います。 私は、本当に小さい頃から牛の背中に乗って田んぼを起こしていたし、そういう経験もありますし、もう十年ちょっと前までは田んぼにも入っていました。それこそ三年ぐらい前は、自分の屋敷の中に畑があるんだけど、耕運機で起こしていましたよ。そういう一応農業に関しては経験があるので、思いがあるんです、非常に。 そこで、やっぱりお話をしていきたいと思うんですけど、昔から日本の国は瑞穂の国って言われるじゃないですか。お米というのは命と暮らしを守っていくための本当に支えとなっているというふうに思いますし、これは日本の文化の、あるいは生きていく中でのいわゆる礎と言っても過言ではないというふうに私は思います。 政策というか政治的に言うと、申し上げると、あるところのコメントであるんですけど、政治の二本柱である物価の価格、そして雇用の確保、これは米の政策にあるというふうに言われてもいます。 そこで、まずは大臣に、お米についての認識というものをどんなふうにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) 最初、委員、能登半島地震のことについてお触れになられました。八年前の熊本地震のときは、対策の本部長として熊本で陣頭指揮を執っていただきました。食料の手配から、それからため池等の復旧等に対する陣頭指揮で、心から感謝を申し上げたいと思います。 八年たちまして、ほぼ復旧をいたしました。あと創造的な復興部門が少し残っておりますけれども、初期対応がいかに大切かということを委員のやはり様々な動きを見ながら学ばせていただいたところでございます。 私も、能登半島に行って、白米千枚田見てまいりました。もしそういうことを、学者の方で、経済人の方で、今言われたようなこの合理的だけの精神で言われたとするならば、大変なことであるというふうに思っております。 あそこは千四枚あります。ずっと数えてみて千三枚しかなかったと、一枚足りないではないかと、よく考えたら自分が座っているそのお尻のところが千四枚目だったというようなお話もあるぐらいに、あの傾斜地であの時代であれだけの棚田がよくつくれたもんだなということをつくづく感じました。 私は、もう全国の小中学生に来ていただいて、やはりこの先人の苦労とか、やはりお米に対する日本人の思いとか、こういったものをしっかりとやはり感じていただきたいなというふうに思ったところでございます。 お米について言いますならば、やはりこのアジア・モンスーンに最も適した作物でございます。さらには、貯蔵性に優れております。そして、周年で食用に向けられる。まさに、日本人にとっては米というのはなくてはならないものであり、これを決してないがしろにしてはならないというふうに思います。 それから、水田という生産活動を通じまして、水源涵養がなされます。それから、自然環境の保全ができます。そして、良好な景観が保てます。国土保全、様々な多面的機能、こういったものが米を作ることによってその水田でもたらされるという大変な機能を持ち合わせているところでございます。 さらに、地域の文化と非常に結び付いております。例えば、委員の地元の愛知の岡崎では、これは千万町神楽、千万町と書きますけども、の神楽辺りがありますし、私のところの阿蘇でも御田植祭りというものがあります。 まさに、毎日の日常の生活と密着しているというようなことであるというふうに強く感じます。先生言われましたように、まさに瑞穂の国の象徴でございますし、米として、食糧としてだけではなくて、それは稲わらとして家畜の飼料にも使えますし、そしてまた、それはそのままいろんな建築物にも使われますし、そして燃やして灰になってもそれをまた再生産するということで、まさに日本人が生み出したやはり大変な食糧、そして生活物資であるというふうに思っております。
○酒井庸行君 やはり、さすが坂本大臣だというふうに思います。 そこで、お尋ねをしたいのは、お米の価格であります。先ほども申し上げましたけれども、いわゆる物価の安定といわゆる雇用確保というのは、米が非常に私は重要だというふうに、これが、これからつまり全てが動くと言ってもいいというふうに考えます。 現在、農水委員会でもその米の価格の件で所得確保だとか補償についての議論をされていますけれども、私は極端だとは思わないんだけども、ちょっとお話をしたいのは、今、お米の価格というのは大体一万五千円前後なんですね、まあ一万三千円とか、そんなふうになります。それで、お米一俵六十キロでいいますと、お茶わん一杯と言えばお分かりになると思いますけども、何杯取れるかというと、六十キロで、一俵でですよ、大体千。要は一俵が四百合なんです。お茶わん一つが、こういうものが〇・四合ですので、それで計算すると千杯取れるんです、六十キロで。だから、おにぎりにしたら、〇・四合のやつをおにぎりにしたら千個取れるという計算に実はなります。だから、一万五千円で千で割ると単価としてお幾らになるかというと、やっぱり十五円ぐらいなんですよ。 そこで私が思うのは、これからですけど、三万円、お米を三万円にした場合、倍ですから、それで単価としては三十円ですよ。高くないはずです。 このことをやはり頭に入れながらやっぱりやっていかなきゃいけないというふうに思うのは、今給料のことで政府がベースアップをしろと言って、大企業は上げれます。でも、中小企業は全く上げれないんですよ、簡単に言うけども。大変に苦労しているのは事実です。そこのことを考えていったときに、お米が三万円になったとすると、これは私の考えですけれども、つまり、給料も上げざるを得なくなってくる、食べなきゃいけないんだから、国民は。と同時に、第二次、第三次産業、ほかのところにもこの価格というのは大きく転嫁して影響してくるはずだと思います。 昔の江戸時代は年貢じゃないですか。米、これがベースになって、米問屋があって、いろんなことがあったんでしょうけども、ビジネスとしてほかのところで全部基本に動いたと私は思います。そのことをもう一回忘れなくてやるんだということを思います。 いろんなお考えがあると思いますけど、こういうことを政府が介入するかどうかは別として、どんなふうにお考えになるか、ちょっと大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) 戦後、大変な食料難でございました。いかに米を確保するかというのが多くの方々の願いでありました。そこで、食管制度ができて、政府が生産者の方から米を買い入れる、そして消費者に政府がそれを売り渡す、そういう制度が続きました。 一番政府の買入れ価格が高かったのは昭和四十九年、今のお金で換算して、六十キロ、一俵五万二千円だったというふうに今言われております。それをどれだけの消費者、どれだけで消費者に売るかといいますと、一俵三万二千円で売っておりました。ですから、三万円の逆ざや、赤字でありました。当時、3Kの赤字というふうに言われておりまして、米、国鉄、健保でございました。しかし、やはり食生活が豊かになってきて、自由経済の中で、やはり需要に応じて価格が、価格を決めていくというのがやはり主流になって、そういう経済に現在はなっているところでございます。 そこで、今委員も言われましたように、消費者が米を合理的な価格で入手し、そして健康的な食事をするということ、このことと、それから一方で、生産された米が評価をされ、生産者が意欲と誇りを持って、やはりそれを所得に結び付けることができるということ、そのやはり、非常に少し矛盾しますけれども、その両方をいかにして両立させるかというのがこれから一番難しいところであるし、政策的にもそこをしっかり誘導していかなければいけないというふうに思っております。 そのためには、やはりコスト計算、あるいはその需給に対して、いかにその産地銘柄を作り上げていくか、在庫も含めて全国の情報というものをどう把握していくか、そういったことが必要になってくる。いわゆる経営感覚をどう研ぎ澄ましていくのか、一方の方で、コストもどれだけ低減していくのかというのが大切であるというふうに思います。 また、今言われました茶わん一杯の御飯を炊くのに必要な米の、精米の価格は約三十円でございます。御飯は経済的な食べ物であるという面も評価していただかなければならないというふうに思います。と同時に、やはり海外への輸出、こういったものも考えていかなければいけないというふうに思います。 おすしをやはり海外に売ることによりまして、海外に理解してもらうことによって、やはり米の需給、米の生産というもの、米の輸出というのを引き上げてくる。さらには、現在、おにぎりが世界的にブームになってきております。おむすびという形で中国でも相当なブームになってきているということでございますので、こういった国内外の需要を拡大していくということが大事だろうというふうに思います。 同時に、やっぱり農地の集約化、そして経営規模の拡大、そして、やはり農業者の人口減りますので、スマート農業をいかにやっていくのか、今まで四人でやっていたのを一人でやるためにはどういうやはりスマート化をしていくか、そういうことも考えていかなければいけないというふうに思っております。 そういうことで、米の、やっぱり消費者の皆さん方から考える米の経済的な物資、一方の方で、収入源としての生産者の位置付け、こういったものが両立できるよう、これからしっかり農政を展開してまいりたいというふうに思っております。
○酒井庸行君 まあ、バランスということをおっしゃったので、それはそれであると思うんですけれども、私は、もう時間がないので終わりにしますけれども、経済、農業を経済として、いわゆる米の生産を経済として考えるものではないと思っています。 よく農水省に出てきますけれども、農業を産業化と書いてあるけれども、決してそうではないと私は思います。農業は農業ですよ。これは、先ほども言ったように伝統文化だったということで、どんなおいしいお米を作るか、手を、機械化されようが何をしようが、手を入れる、田んぼの中に足をつけて、水が冷たいか、あったかいか、穂がどこまで伸びているか、穂がどのぐらい大きくなっているか、そういうのは産業化できるものではないんですと私は思います。その後のお米を売るための食料流通システムとか、そういうのが産業化ですよ。そこだけをきちんと分けてやはり政策を立てていかないと、日本の農業というのは私はないというふうに思うぐらいです。 もう時間がありませんから終わりですけれども、この間、ある方がドジャーススタジアム、アメリカのドジャーススタジアムに行ったら、おにぎり一個七百五十円で売っているそうです。爆発的に売れているそうです。だから、おっしゃったように、おにぎりとってもおいしいし、日本のお米とてもおいしいから外国の人たち食べますし、今ここに、こちらに来ている外国人の人たちもいっぱい食べるじゃないですか。生産は増えますって、お米の。そこを逆にこの官邸でのあれの中にも減る、減少しつつと書いてあるから、言っていることとやっていること違うよなと僕は思います、大臣。 このことを考えながら、坂本大臣には、お米のことをよく知っているからこそ、本当に一人の政治家としてこうやるんだというような思いでやっていただくことをお願いして、一言お願いして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) 坂本大臣、一言。
○国務大臣(坂本哲志君) 産業政策としての農業、そして地域政策としての農業、これはしっかり両立して、そしてやはり農業が一番大事なんだと、そして農業の後継者ができるんだと、そういう農業政策というものをこれから展開してまいりたいというふうに思っております。
○酒井庸行君 ありがとうございます。終わります。
○赤松健君 自由民主党、赤松健でございます。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず最初に、私も議員になる前、ずっと前から取り組んできた漫画の海賊版対策、これについて質問をいたします。 ここ数年は、関係省庁や、方だとか出版社の御尽力もありまして、日本人向けの漫画の海賊版の上位十サイトのアクセス数は一時の漫画村時代の四億とかから月間一億アクセスぐらいまで減少しているということは、これは非常に対策は効果があったと思います。 それで、しかし、ベトナムにおける海賊版サイト運営が非常に今深刻になっておりまして、海賊版の上位十サイトのうちに、約半分はベトナムなんですよね、ベトナム側から運営されていることは判明しています。これはなかなか海賊版の運営者の摘発にまでには至っていないんですけれども、これ、撲滅には非常に難航していると聞いております。 ところで、先月四月二十九日に盛山文科大臣がベトナムで外相と会談されて、海賊版対策について会談されたと伺っております。この外遊の成果を教えてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 今、赤松先生御指摘のとおり、四月二十九日にベトナムのソン外務大臣と会談を行ってまいりました。 私からは、海賊版サイト対策等の著作権に関する共通の課題について引き続き両国が共に包括的な対策を進めていくことが重要であるとして御協力をお願いいたしました。また、文部科学省とベトナム文化・スポーツ・観光省との間では、二〇一五年に締結した著作権及び著作隣接権に係る協力に関する覚書に基づき、これまで著作権の知識や理解の普及啓発を継続的に行い、両国の関係を強化してまいりました。 文部科学省としては、今回の会談を踏まえ、ベトナムとの連携を一層深めて、引き続き海賊版対策に取り組んでまいりたいと考えています。
○赤松健君 ありがとうございます。すばらしいです。 近年、日本のコンテンツを外国語に翻訳して、それで海外向けに運営しているところもあるんですよね。こういった海外における海賊版を撲滅するためには、やっぱり相手国への働きかけが必要ですけれども、これ、今回のやつを契機にして、より一層国際連携を強化していただければと思います。 次に、AIと著作権について御質問します。 最近、特定の、ある特定の漫画家とかクリエーターの絵柄、絵柄に特化したLoRA、LoRAというのはローランクアダプテーションですよね。これをネットで公開して作者に嫌がらせする、挑発するといった悪質な事例が激化しております。著作権法上、これがどのような整理になるかお答えください。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 プロ漫画家の絵柄に特化した、今委員御指摘いただきましたLoRAを作成する場合のように、既存のクリエーターの作品と創作的表現が共通する生成物を生成AIによって出力させることを目的とした追加的な学習を行うため当該作品の複製を行うような場合は、享受目的が併存すると考えられます。 したがいまして、このような享受目的が併存すると評価される場合は著作権法第三十条の四は適用されず、他のいずれの権利制限規定も適用されない場合には、著作物を利用する場合には著作権者の許諾が必要と考えているところでございます。
○赤松健君 そのようなAIと著作権の考え方について、令和六年三月十九日の文教科学委員会において、クリエーターなどの権利者やAI開発事業者、AIサービス提供事業者、そしてAI利用者といったそれぞれの当事者向けに具体例も交えて速やかにポイントを分かりやすく発信していきたいと盛山大臣から御答弁いただきました。 その後、具体的にどのような発信をされたのか、あるいは準備しているのか、教えてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 委員御指摘の考え方については、より多くの方に内容を御理解いただくため、ポイントを簡潔にまとめた概要版を作成し、先月十五日に公表しております。 この考え方については諸外国からも関心が高いものでございまして、この資料について現在英語による発信の準備を進めております。また、関係団体からの要望に応じて講演等を通じて考え方の内容の周知を図っており、今後も求めに応じてそれぞれの当事者に向けた分かりやすい形での周知を行ってまいります。そしてさらに、広く一般向けに考え方の内容を周知するため、本年夏頃をめどとしたセミナーの開催に向けて準備を進めております。 引き続き、それぞれの当事者に向けた分かりやすい形の周知に向けて最適な形での発信を行っていきたいと考えています。
○赤松健君 ありがとうございます。 AIと著作権に関する法律相談に対応した窓口というものが開設されたと認識していますけれども、生成AIにも対応しますと公表されてからこれまでどれぐらい生成AIに関する相談が来ているのか、これ相談事例集めてより具体的な啓発に役立てることが重要だと思っていますけれども、そういった取組、検討されているか、教えてください。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘の法律相談窓口につきましては、AIの開発や利用によって生じた著作権侵害の事例及び被疑事例を収集することで、今後のより精緻な法解釈の検討等に役立てることを目的として本年二月に開設したものでございます。 相談窓口への相談内容は多岐にわたりますことから、具体的な相談状況については今後精査、分析等を行う予定としており、現段階で具体的な件数をお答え申し上げることは難しい状況ではございますが、例えば、自作のイラストをAI学習用データとして無断転載されているため転載先のウェブサイトに対して削除請求をしたい、あるいは生成AIを利用していることを理由に誹謗中傷を受けたといった相談をいただいているところでございまして、考え方に基づいて御回答などを申し上げているところでございます。 また、今後、相談事例の集積状況を注視しつつ、相談が集中する事項につきましては改めて適切な形で考え方の周知を行うなど、具体的な周知啓発に役立てることも検討しているところでございます。
○赤松健君 こういった問題は、クリエーターと権利者団体とAI開発事業者が適切なコミュニケーションを取っていくということがこれ非常に大事です。前回その質問をしたんですけれども、文化庁から、特に、法解釈のみでは対応できない部分について民間の関係当事者間の対話の場をこれ文化庁が設定するという画期的な答弁がありました。これ、こちら、先日開催されて今後も継続していくと聞いております。これ、非常に期待しています。 続いて、クリエーター、アーティスト支援について御質問します。 まず、アニメについて、最近は、「スラムダンク」とか「すずめの戸締まり」とか代表されるように、日本のアニメが世界を席巻しています。「君たちはどう生きるか」、アカデミー賞を受賞するなど海外でも高く評価されている。アニメは漫画原作が非常に多いんですけれども、これ、アニメをきっかけに漫画の部数が伸びたりするんです。主題歌に起用された音楽がすごくバズったりするということがあって、ほかの分野に波及効果が高いと、これ日本の著しい成長産業です。ここに重点を置いてコンテンツ産業を更に拡大させていくというのが日本の成長にとって必要であると考えます。 他方、足下では、アニメーターを始めとしたアニメ業界の担い手が不足しているという現場の声が上がっています。 そこで、アニメーター育成のための支援の取組について教えてください。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 我が国のアニメを始めとするコンテンツは、日本独自の文化的な土壌の中でアニメーター等の多様なクリエーターが独創的なアイデアに基づいて自由に創造し、それが独特の世界観と高い質を持つことにより世界に強いインパクトを与え、我が国の誇るべきソフトパワーの源となってございます。 一方で、我が国のアニメーションは国内外において幅広い層の支持を受け、多大なる発展を続けてまいりましたけれども、一つには、市場規模の拡大に比してアニメーション制作の現場においてアニメーターが不足している、二つ目には、日本のアニメの技術継承やデジタル化が進む中で必要な知識、技術の習得機会が不足している等の指摘があることも承知いたしてございます。 そのため、文化庁といたしましては、アニメーション人材育成調査研究事業を通じまして、アニメーション制作の現場の技術継承や人材育成体制の確立等への支援、それから、就業者を対象とした技術向上教育プログラムの提供、アニメーション業界志願者を対象とした基礎教育プログラムの提供などに取り組んでいるところでございます。
○赤松健君 アニメーターとかのアニメ業界の担い手とかアニメ制作スタジオ本体に売れた分だけしっかり収益還元されるというような仕組みを官民連携で構築していくことが私重要だと考えています。 また、アニメーターなどの育成システム、効率化されていないというのがありますから、これ、アニメスタジオに育成コストが掛かっているという話もあるんですよね。 そこで、アニメのノウハウの共通化、これ支援必要だと考えているんですけど、この点に関する文科大臣の意気込みも含めて、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(盛山正仁君) アニメーターを始めとするクリエーターにつきましては、構造的に発注者との関係において弱い立場に置かれ、事前に業務内容や報酬額、支払時期等が十分に明示されないまま不利な条件で業務に従事せざるを得ない状態にある、あるいはアニメーション制作のデジタル化などの制作環境の変化に対応した人材育成の機会が不足しているといった指摘があることを承知しております。 このような課題に対応するため、文化庁におきましては、クリエーターが安心、安全な環境で芸術活動を行うことができるよう支援する文化芸術活動に関する法律相談窓口を整備するほか、アニメーター等に共通して求められる知識、技能等を習得する人材育成プログラムに関する調査研究を実施し、その成果の普及を促進していくこととしております。 また、先ほど政府参考人が御答弁をいたしましたが、クリエーター等が尊厳を持って自由に創造するために、取引慣行等の実態調査やその結果を踏まえた指針の作成を行う公正取引委員会、内閣府、経済産業省等の関係省庁との連携の下、適正な契約、利益還元、風通しよく透明性の高い文化芸術団体への体質改善も重要であり、政府一体で対策を進めてまいりたいと考えています。
○赤松健君 ありがとうございます。 今、日本のコンテンツは、アニメ、漫画以外にも、実写、もう「ゴジラ-1.0」、大成功しましたよね。こういったものを、今のこの機運を後押ししていくことが結構重要だと思います。 なんですけれども、映画の海外展開に当たってネックになっているのはやっぱり制作費だと聞いております。これ、海外、特にハリウッドと比べると桁が違うということになっています。 そこで、制作費をこれ支援するとかの仕組みの研究を始めるべきではないかと考えています。また、映画制作に関わるスタッフの育成も重要だと考えています。 若手スタッフの現場研修や人材交流の機会提供などの支援が考えられますけれども、これらの点について、意気込みを含めて大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(盛山正仁君) 映画を始めとする我が国のコンテンツは海外でも高く評価されております。国内市場にとどまらず、世界に発信することにより我が国の成長力の強化にも資するものであるとも考えています。 これまで、映画分野における若手クリエーターが自由に創造活動を行うことができるよう、文化庁におきましては、優れた日本映画の制作活動に対する支援や、映画業界との連携による短編映画の制作を通した若手映画監督の育成、制作現場における実地研修を通した若手映画スタッフの育成、さらには海外映画祭への出品支援やジャパンブースの出展等を通した日本映画の海外発信などに取り組んできたところであります。 加えて、昨令和五年度の補正予算におきましては、映画を含めた次代を担うクリエーターなどの育成、市場を企画、制作段階から海外展開までを含めて弾力的かつ複数年度にわたって支援するための基金を独立行政法人日本芸術文化振興会に設置いたしました。 また、クリエーター等の個人を守ることに力点を置いた取引慣行等の実態調査やその結果を踏まえた指針の作成を行う公取を始めとする関係省庁と緊密に連携をして、適正な契約、利益還元、風通しよく透明性の高い文化芸術団体への体質改善といった、クリエーターが尊厳を持って自由に創造できる環境を整えながら、我が国の誇るべきソフトパワーの源である映画産業全体の活性化を図ってまいりたいと考えています。
○赤松健君 ありがとうございます。 続いて、アートなんですけれども、国際アート市場は年々実は拡大しておりまして、二〇二二年の年間取引額は全世界で約六百七十八億ドルと言われています。日本は、世界のアート市場の中ではちょっと一%ぐらいで第八位とかなんですけれども、二〇二一年まではランク外だったんで、日本のシェアは拡大しているんですね。これ、つまりアートは成長産業でありまして、日本も伸び代が見込まれる、産業政策的には重要な分野と私は思っています。 こういったアートの成長を促進するためには、これは、アートがマーケットにおける一時的な価格のみでは価値が決まらないという特性を理解する必要があります。アートの市場規模を安定的に成長させるためには、マーケットとアカデミアが両輪で回る好循環が必要です。 そういう観点から、アーティストを始め、キュレーター、批評家等の専門家の育成、アーティストと海外キュレーター、アカデミア、海外旅行、ギャラリーなどのネットワークがこれ強化が重要だと私は考えています。その点に関して、現状の支援策などがあれば、意気込みを含めて教えてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 現代アートの分野は美術市場の評価によって市場価値が支えられる構造となっていることから、作品を作り出すアーティストとともに、御指摘のあった、作品を選定し、展覧会を組織するキュレーターや批評家などの価値をつくり出す人材の育成を同時に進めていくことが課題になっていると理解しております。 このため、先ほども申しましたが、令和五年度補正予算において措置されたクリエーター等育成支援事業において、アーティストのみならず、キュレーター、批評家などの価値付けを行う人材の育成や、海外キュレーター、海外美術館等とのネットワークの強化に取り組むことにより、クリエーターなどの戦略的な海外展開を推進し、アート分野の成長を促進してまいりたいと考えています。
○赤松健君 ありがとうございます。 次に、デジタルアーカイブに関して質問します。 国のデジタルアーカイブ政策については、知財推進計画にもデジタルアーカイブの推進というのが挙げられまして、これジャパンサーチを中心に進んでいると認識しております。 そこで、官民で構成される政府のデジタルアーカイブ戦略懇談会、デジタルアーカイブ推進検討会も開催されていると認識しています。これまでのデジタルアーカイブ推進に関する取組を踏まえて、現状でデジタルアーカイブに関する諸課題としてどんなことが挙げられるのか、お答えください。
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。 デジタルアーカイブについては、国立国会図書館を始め、各分野のアーカイブ機関と連携して、二〇二〇年にポータルサイトであるジャパンサーチを立ち上げて、これを核としながら、文化資産、学術資料などのデジタルアーカイブの構築、共有と利活用促進に向けて取組を行っております。 その課題としては、ジャパンサーチに係る連携先やコンテンツへのアクセスの拡充のほか、国などのアーカイブ機関における予算や人員体制などの課題があるというふうに考えております。 また、国など以外のデジタルアーカイブの取組については任意の自発的取組に依存しておりますので、有効なエコシステムが構築されていないために民間による自律的な取組が進んでいないというような課題もあると考えております。
○赤松健君 デジタルアーカイブ社会の実現のためには、機関や受皿がないところでのアーカイブ活動についてもしっかり把握して支援していく必要があると考えますけれども、この点についての考えはいかがでしょうか。
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。 国において現在進めているデジタルアーカイブの取組は、国や独立行政法人などの図書館、博物館、美術館などが保有するコンテンツを主としておりますけれども、こうした機関が存在しない分野においては、アーカイブ活動の把握それから支援が、その必要性を含めて検討課題になるというふうに認識しております。
○赤松健君 国がお金を掛けて全てデジタルアーカイブせよということでなくて、民間でできることは民間でやるべきで、国はそのインフラを整えるということが大事です。 その上で、官民の役割分担の視点を持ってデジタルアーカイブの推進を図るべきだと考えていますけれども、そういった観点からどのような取組をなさっているのか教えてください。
○政府参考人(奈須野太君) デジタルアーカイブの推進において、御指摘のとおり、官民の役割分担の視点を持って推進することは重要な観点と思っております。 国においては、国や独立行政法人などの図書館、美術館、博物館が保有するコンテンツを主としてデジタルアーカイブを進めております。また、日本の多様なコンテンツに関する情報をまとめて検索、閲覧、活用できるプラットフォームであるジャパンサーチの取組を推進しております。 民間の事業者につきましては、その保有するコンテンツのデジタルアーカイブ化を進めて、これを民間ビジネスの支障にならないように配意をしつつジャパンサーチと連携していく、連携できるようにしていくことは重要な検討課題であるというふうに認識しております。
○赤松健君 先ほど課題で挙げられた、有効なエコシステムが構築されていない、民間での取組は進んでいないみたいな点については、これ官民で行っていくべきだと思っていますけれども、現状でそういう取組はありますでしょうか。
○政府参考人(奈須野太君) 民間事業者による取組に関しての有効なエコシステムが構築されていないと先ほど申し上げたのは、デジタルアーカイブについて利活用による収益化のモデルが見出しにくいというような民間事業者からの声を踏まえて御紹介したということでございます。 したがって、そのようなエコシステムを構築するに向けては、各分野についてデジタルアーカイブを進めることのメリットを確認するとともに、優良事例の発掘、それから共有化を推進していくということが必要ではないかというふうに考えております。
○赤松健君 挙げていただいた諸課題を踏まえてデジタルアーカイブをこれ加速化するためには、横断的な推進計画を策定して、産学官が連携できる協議会みたいな場所を設置して、そして人材とお金の問題を解決するために予算措置を裏付けるデジタルアーカイブ振興法みたいな根拠法が必要だと思いますけれども、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(奈須野太君) デジタルアーカイブ推進のための法律の制定に関する議論は承知しておりますが、その必要については、必要性については、デジタルアーカイブに関する取組の進捗や幅広い関係者による議論を見極めていくということが重要であると考えております。 政府においては、デジタルアーカイブの取組を加速化、具体化するために、本年二月、デジタルアーカイブ戦略懇談会を立ち上げて、二〇二六年度以降のデジタルアーカイブ推進計画案などを検討しているところであります。こうした推進体制の下で、本年六月を目途に策定を予定している知的財産推進計画二〇二四においても、デジタルアーカイブの構築、利活用に向けた取組をしっかりと位置付けて、関係府省庁や各分野の外部アーカイブ機関との連携の下で取組を進めてまいりたいというふうに思っております。
○赤松健君 是非検討していっていただければと思います。 続いて、観光DXについて御質問します。 観光振興に資するデジタルアーカイブを含む観光DX、これに対する取組状況について教えてください。
○政府参考人(石塚智之君) お答え申し上げます。 昨年三月に閣議決定された第四次観光立国推進基本計画では、持続可能な観光地域づくり戦略の一環として、旅行者の利便性向上、周遊促進、観光産業の生産性向上等を図るための観光DXの推進が位置付けられておるところです。 観光庁では、観光DXを通じまして、稼げる地域、稼げる産業の実現を目指し、先進モデルの構築に向けた実証実験を実施しております。例えば、先生が御関心のデジタルアーカイブに関する取組としては、令和四年度及び五年度において、日本観光振興協会が取り組んでいる全国の観光地情報を集約する全国観光情報データベースの構築及び機能拡充等の実証事業を通じてデジタルコンテンツの利活用が推進され、旅行者の利便性向上、周遊促進、観光産業の生産性向上等に取り組んできたところです。
○赤松健君 全国観光情報データベースの実証事業は観光DXによる観光振興に関する民の取組を後押しするもので非常に有意義なんですけれども、そういった民の取組の後押しという点を含めて、政府による今後の観光DXの取組について、意気込みを大臣よりお答えください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、観光地に行きますと、日本人の方もインバウンドの方もスマホを片手に歩かれているという姿をよく見るところでございますが、先ほど観光庁から答弁申し上げましたとおり、旅行者の利便性向上や、それから、せっかくここに来ていただいたらもっと地方に行っていただく、そういう気を起こす、起こしてもらうという意味でも非常に重要ではないかと思いますし、そして、観光産業自身、生産性が非常に低い産業と言われておりますので、処遇改善ということも含めまして、その生産性向上のためにDX化本当に進めていかなくてはならないと、このように思っております。 そして、今、全国観光情報データベースということで、このデジタル技術を活用して様々な観光情報に民間事業者が容易にアクセスできるようにすること、地域における民間の参画による観光振興の取組を後押しするものでございます。 政府も全力を挙げてこのデータベース化を進め、そして、なかなか英語になっていないところもあるんですが、外国の方にも容易にアクセスできて、ああ、地方に行ってみようという気を起こしてもらう、そして、そうするためにはどういうふうな手続すればいいのかもすぐ分かるような形にまで持っていきたいと思っております。
○赤松健君 ありがとうございます。 最後に、ゲーム保存について質問いたします。 ゲームは、メディアによって経年劣化の速度に差があります。フロッピーとか弱いですね。経年劣化に弱いメディアは優先的に適切な形でマイグレーションして保存していくべきではないかと思いますけれども、そういった取組はされているか、国会図書館、教えてください。
○国立国会図書館長(倉田敬子君) お答えいたします。 国立国会図書館では、令和三年に策定した計画に基づき、デジタル形式の資料に対する保存対策の試行や調査等を実施した上で、その結果を踏まえた取組を進めております。現在はフロッピーディスクや光ディスク等の電子出版物のマイグレーションに取り組んでおり、これらの中にはゲームも含まれております。
○赤松健君 国会図書館の運用では、ゲームソフトの納本は新品、未開封だけとなっているんですけれども、その理由について答えてください。
○国立国会図書館長(倉田敬子君) 国立国会図書館では、運用上、ゲームソフトの収集対象を未開封のもののみとしております。 その理由は、コンピューターウイルスの感染リスクといったセキュリティーの問題などがあるためでございます。
○赤松健君 ゲーム保存で有名なフランス国立図書館、BnFですね、とか、アメリカのストロング遊戯博物館に行ってきたんですけれども、いずれも開封済みのゲームがずらっと並んでいました。 ゲーム納本をこれ充実化させるためには、これウイルスリスクなんかを回避する措置を講じて、それで、今後は開封済みでも収集すべきだと私は考えています。これ検討していただければと思います。 時間ですので、終わります。
○古賀千景君 立憲民主・社民の古賀千景です。 今日もよろしくお願いします。大臣、お久しぶりです。よろしくお願いします。 まず初めに、能登半島地震により被災した子供への保育、教育支援という視点でお伺いします。 学校関係者にとって能登半島地震は、自分のクラスの子供の安否が分からない、そのことが一番の大きな課題でした。生きているか分からない、家がどうなっているか分からない、そんな状況の中、教職員は自転車で子供たちを避難所で探して回り、家族がどうなっているか子供たちから話を聞く、家がどうなっているか被災状況を聞く、そうやって頑張ってきました。子供たちも、避難所だったり、中学生だったら集団避難をして、精いっぱい、学力を元に、今勉強する力を付けようと、友達のことを考える力を付けようと頑張っていたところです。その中で配付された教科書についてお伺いします。 教科書というのは実はすごく大変で、自治体によって選択している教科書が違いますし、国語は一年間で上と下がある、図工は上と下があるけれども、三年生が上、四年生が下というふうに一年間で使う上下があったり、様々に大変で、私も学校現場のときは、それは数をきちんと数えなければならない、転出してきた子は、あっ、国語は同じ教科書だけど算数は違うから算数はやらないかぬとか、そんなのをずっとやってきました。 今回、能登半島で被災した子供たちに素早く教科書をいただいたことをとても感謝しております。ただ、一月にあった地震から、今の四月になって、教育委員会の方から罹災証明書の写しを提出せよということが出ています。実は、もう卒業している子供たちもいて、その中学校はどうしようもないわけです、情報を取るのがとても大変。そして、御存じのとおり、能登半島の子供たちはかなりの数の子がほかの地域に転校しました。その子たちからも集めなければいけないという状況を学校現場から伺っております。 そこについて、どのようになっているのか、教えていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(瀧澤謙君) お答え申し上げます。 災害救助法に基づく学用品の給与は、災害により義務教育等の遅滞を防止するものであり、必要最低限の就学上欠くことのできない学用品を給与し、これらの者の就学の利便を図るものでございます。対象者は、災害により住家の全壊、半壊又は床上浸水等により学用品を喪失又は損傷した場合であり、この確認には一般的に罹災証明書を用いることとなっているものと承知しております。 他方、例えば通学途中や学校等で被災した場合など住家被害と関係なく学用品を喪失又は損傷した場合には、罹災証明書に代わり、写真や市町村が発行するいわゆる被災証明書をもって代用することが可能でございます。 引き続き、その旨、被災自治体に周知をしてまいりたいと考えます。
○古賀千景君 では、確認です。必ず罹災証明書を提出する必要はないということをまず確認させていただいてよろしいですか。(発言する者あり)
○委員長(佐藤信秋君) 瀧澤審議官。
○政府参考人(瀧澤謙君) 失礼いたしました。 内閣府としての考えは先ほど申し上げたとおりでございますので、被災自治体等で法の趣旨に沿った具体的な対応の在り方を御検討いただけるものと考えております。
○古賀千景君 教科書ということを無償に全国の子供たちに配付していただいておりますので、そこのお金のこととか金額が莫大なこととかも十分承知しております。そういう子供、そういう被災した子供たちが、もう簡単に、そういう証明書を余り提出しなくていいシステムとか、またこれから多くの、災害大国ですから、いろんな子供たちが被災していくときに、そういう心配なく、今回のような必ず提出しなければならないような、そういうことがないというようなシステムの充実というか周知をお願いできればと思っております。よろしくお願いします。 では、次は、GIGAスクール構想の実現に向けた課題についてお伺いします。 GIGAスクールは、元々、子供たちにパソコンを与えて、本当は一人一台、じっくりとやっていくはずの構想、GIGA構想でしたが、感染症の影響でばっと前倒しをして、急いで配付をいただきました。目的として、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するために、一人一台端末と高速通信ネットワークを集中的に整備し、GIGAスクール構想を推進していくということでした。 では、お伺いします。今、小中学校でタブレット端末、パソコンの配置状況はどのようになっておりますでしょうか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 令和五年三月時点で調査したところ、義務教育段階における一人一台端末は令和五年度までに全ての自治体で整備が完了しております。 以上でございます。
○古賀千景君 成果をどのようにお考えですか。お願いします。
○国務大臣(盛山正仁君) 私の方から御答弁させていただきます。 現在、今局長が御答弁したように、学校現場においてGIGAスクール構想により一人一台端末整備されまして、これの活用が本格化しております。これは、古賀先生を始め、ほとんど全ての党がこの学校教育情報化ということで御賛同いただいて議員立法を作り、そして予算を取ってきた、その成果が今回このようになっていると思います。 ただ、先生がおっしゃるとおり、令和二年の三月から、例のその新型コロナの関係で学校が休校される、そういったこともあって、思い掛けずというか、思っていた方向とはちょっと違う形での急速な普及になったということでございます。 そういったことではございますが、この一人一台端末が今もう普及したということでございますので、それによりまして、教師が一人一人の児童生徒の反応や考えを即時に把握し、きめ細かな指導を行ったり、クラウド環境やデジタル教材を活用して一人一人に応じた課題を提供したり、児童生徒が相互の意見を参照しながら協働して学習に取り組んだりすることが格段に容易になりました。 また、不登校や病気療養中の児童生徒への授業を可能としたり、特別支援の児童生徒の学びの保障に大きく寄与しているほか、クラウドツールを活用してテストやアンケートを効率的に実施でき、教師の働き方改革にも大きな役割を果たしつつある、そんなふうにメリットがあったのではないかと考えております。
○古賀千景君 令和四年度の予算額二百二十四・六億円に対して執行額が五十四・九億円と低調でした。この理由を教えてください。
○政府参考人(矢野和彦君) 御指摘の令和四年度予算は、一人一台端末環境による本格的な教育活動を全国の学校が展開される中で、前年度分からの繰越額も含め、オンライン教育環境の整備充実、端末ネットワークトラブルへの対応等、運用面の支援等を強力に行えるよう、補正予算を中心に措置したものでございます。 予算額に対して執行額が低調であった理由は、新型コロナウイルスの影響による休校等が、意外にと言ったらあれなんですけど、早く落ち着いたことでオンライン教育のニーズが少なくなったこと、GIGAスクール運営支援センターの事業について私どもが想定したものより自治体の事業規模が、あっ、失礼しました、事業規模が下回ったこと等によるものと考えております。
○古賀千景君 今お話しいただきましたGIGAスクール運営支援センター整備事業が、国の補助事業は二四年度までとなっておりますが、その後についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 運営支援センターにつきましては、これは学校のネットワーク等の環境整備について専門的な見地から支援するというものでございますので、引き続き、予算という点ではいろいろと形は変えておりますけれども、現場への支援はしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○古賀千景君 そのように、とても有効に使えるようにということで配置いただいているのは有り難く思っていますが、ここからは課題です。 四月に発表がありました学校のネットワークの状況について、推奨帯域を満たす学校は三万八十九校中六千五百三校で二一・六%、大規模な学校ほど満たしていないという現状があって、八百四十人以上の学校では二・一%しか満たされていないということでした。 今おっしゃっていただいた、不測時に子供たちの状況を把握してきたり、教材を使ったり、意見が聞けたり、不登校の子の活用したり、そのようなことが、この二一・六%、大規模校では二・一%しかないというところでは十分に発揮できないんではないかと思いますが、そこについての御見解をお願いします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 本年四月に、今委員から御指摘のございました文部科学省が公表した調査において、GIGAスクール構想で使用する通信環境のこれ当面の推奨帯域ということで定義させていただいておりますが、御指摘のとおり二割程度だということでございます。 今回設定したこの推奨帯域を下回る場合であっても授業で端末を全く活用できないというものではございませんけれども、GIGAスクール構想による個別最適な学びと協働的な学びを進めるためには、一人一台端末をつなぐ高速ネットワークが不可欠というふうに考えております。 このため、文科省におきましては、今回の結果を踏まえ、各自治体に対して、ネットワークアセスメントの実施促進、これは補正予算を取っておりますが、これに加えて、通信契約の見直しの支援、自治体担当者の専門性向上などを進め、今回設定した当面の推奨帯域が確保されるよう、あらゆる手段を講じてネットワークの環境の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
○古賀千景君 ありがとうございます。 資料の一を御覧ください。 その学校のネットワークが不備であるということに対しての課題が三つ、そして対応というところで、文科省の方から出されております。 その中の、まず資料一、ネットワークアセスメントによる不具合の特定というところの一番下のところに、最新の機器、相性の良い機器への入替えというふうに書いてくださっておりますが、これは予算の中で、令和五年度の補正予算の二千六百六十一億に含まれているのか、そこをお願いします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 まず、令和五年度の補正予算に計上したネットワークアセスメント実施促進事業により学校によってネットワークアセスメントを行っていただく場合には、その費用の一部が補助されることになっております。 それに加えまして、この補助事業は、アセスメント実施に係る費用を対象としてはおりますけれども、アセスメントの結果判明した不具合への応急措置に係る費用も補助対象としており、応急措置として機器の交換が必要であれば、その費用も補助上限額の範囲内において補助対象となり得ると考えております。
○古賀千景君 では、資料二を御覧ください。 資料二のところの枠の一番下のところに、必要な財政支援とありますが、これは、そして括弧して、通信費は地財措置に講じられているというふうに書かれております。 ここについてのお尋ねですが、これは必要な財政支援というのは、通信費は地財措置から出して、あとは国から財源が別にあるというふうに取ってよろしいでしょうか。
○政府参考人(矢野和彦君) 学校の通信費につきましては、令和六年度までの計画に基づき地方財政措置が講じられており、現在、令和七年度以降の計画について中央教育審議会で議論が行われており、適切な支援を検討してまいりたいと考えております。 来年度以降の国の予算については現時点では未定でございますが、各学校において十分なネットワーク環境が確保されるよう、必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
○古賀千景君 GIGAスクールをもちろん行っていく上で、それではちょっと話が変わり、変えますが、子供たちがそうやって成果を発表したりとか、モニターに出していったりとか、プリンターとか、自分が調べたい文献をプリントアウトしたいとか、そういうところにやっている周辺機器の予算も不十分だという声が学校現場からは出ております。 それに伴い、もう一つ、電気代です。高騰しており、そこの中でしっかりと担保していくためには、冷やさなければならなかったりとか、充電機器をきちんと、そこにかなりのお金がまた電気代としても掛かっている。 この電気代というところ、まずは一点目のその周辺機器の問題、そして二点目、電気代の高騰という問題、このことについてお願いします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 まず、プリンターでございますが、これ教材整備指針というものがございまして、新学習指導要領の趣旨のほか、学校の働き方改革にも資する教材として複合機や拡大プリンターなどを例示品目に追加しております。これらを踏まえ、各学校現場において見通しを持ってプリンター等事務機器の環境整備が行われるよう、義務教育諸学校における教材整備計画、つまり地方財政措置の中で所要の経費を盛り込んでいるところでございます。 あとは、電気代でございますが、これも地財措置が講じられてはおりますが、今御指摘の電気代の高騰については、現在中教審で議論している中で必要な対応があれば取ってまいりたいと考えております。
○古賀千景君 では、同じくその資料の中の課題三のところに、端末の、あっ、間違えました、自治体向けにガイドブックを提示するとありますが、これを読み、実際に動くのは行政ということで確認してよろしいでしょうか。学校の教職員には負担は行かない、いかがでしょう。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘のございました学校のネットワーク改善ガイドブックは、主として、教育委員会等においてネットワークの整備改善を担当する方、こういった方を対象として作成したものでございまして、学校の教職員が直接的にネットワークの整備を行うということは想定はしていないところでございます。
○古賀千景君 その方から学校に、こうやってやってくださいね、学校でと、その方々から指示が学校に来て担当者がしなければならない、そのような業務負担はないということで大丈夫ですか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 学校のネットワークの改善ということに関しては、学校が当然活用されるということになるので、御意見まで聞かないということもないのかなと。実態として、我々はその具体的な実務を学校に負わせるということは想定はしておりませんけれども、意見を聞くということぐらいはあるんじゃないかと想像しております。
○古賀千景君 ありがとうございました。 では次に、端末の破損状況についてお伺いします。 昨年度の、埼玉県の情報がテレビで流れておりました。昨年度の破損端末一万五千台、必要経費六億、これが一県です。埼玉県のみで六億掛かっています。 全国ではどのような状況になっているか、全国の破損状況、そしてどれくらいが地方で負担しているか、確認されていたら教えてください。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 令和五年八月時点の調査では、義務教育段階における一人一台端末の破損や紛失の状況については全国平均で大体五・三%となっております。額は把握していないところでございます。
○古賀千景君 五・三%は想定内ですか、想定外ですか、文科省として。
○政府参考人(矢野和彦君) 一概に申し上げられませんが、五・三%程度は、何というんでしょうか、想定していたというよりも、それぐらいはあるだろうというふうに考えております。
○古賀千景君 国では端末の更新費用や故障した場合の予備機の購入については補正予算は計上していらっしゃいますが、端末の修理や故障に備えるための保険費用は対象になっていないため、このように自治体に大きな財政負担となっております。 これからちょうど使用年月がたって端末の故障が増えていくことが予想されます。GIGAスクール構想を進めていくのであれば、これが地方に、このように埼玉県が六億負担しなければならないというような状況ではなく、国としてきちんとお金を入れてやっていかなければならないのではないかと考えますが、そこはいかがでしょうか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 先ほど、今委員から御指摘のありましたとおり、予備機の購入費用については、補助一五%分の整備がなされているところでございますが、その機器の維持管理につきましては、これは地方財政措置でどう講じていくか、これは課題として受け止めたいと考えております。
○古賀千景君 じゃ、今話があった、五・三%が故障していると。じゃ、この五・三%の分はきちんと故障の端末分として国として与えているという理解でよろしいですか。
○政府参考人(矢野和彦君) 失礼いたしました。 一人一台端末の更新につきまして、令和五年度補正予算におきまして都道府県に基金を造成し、五年程度を掛けて計画的に端末更新を進めるための経費を計上しております。端末故障等への対応につきましては、日常的な端末活用を行っている自治体の故障等の実態を踏まえまして、予備機一五%分の整備も補助の対象とすることとしております。 引き続き、自治体と連携しながら、一人一台端末の計画的な更新を着実に進めてまいります。
○古賀千景君 子供たちは、家にパソコンを持って帰って宿題をしたりとか、例えば移動教室に行くときに持っていったりとか、それ、パソコンだけじゃないので、分厚い教科書があり、筆箱があり、ノートがあり、持っていくときにやっぱりどうしても落としてしまったりとかいうこともありますし、子供の不注意で壊すこともあります。そのようなことを判断しながら、学校としては、どこまで保護者負担にしていくか、学校で持つべきか、そんなこともすごく悩みながらやっております。そういうところをきちんと考えていただきたいと思っております。 では、話を変えます。 以前から学校にはパソコンはありました。パソコン室というところがあって、そこでみんな子供たちは授業をしたりとか活用したりしていました、この一台パソコンが来る前までは。今、全くそのパソコンが置きっ放し、全国でも。このパソコン、これからどうされますか。
○政府参考人(矢野和彦君) 今委員から御指摘のあったお話、パソコン教室のパソコンが放置されているんではないかと、こういうお尋ねだったかと思いますが、学校のICT環境を有効に活用し学習活動を充実させることが重要だと考えておりまして、文部科学省では、令和四年十二月、一人一台端末環境下でのコンピューター教室の在り方について各都道府県教育委員会等に対し事務連絡を発出し、中学校技術・家庭科におけるCADを使った製図や高等学校情報科、情報Ⅰにおける学習等ではコンピューター教室の環境を生かした学習活動が大変有効であること、これら以外の教科においても、動画作成や複数のアプリケーション活用など一人一台端末では処理が難しい学習を行う場合に生徒がコンピューター教室の活用を選べる環境を整えることが重要であると述べていることでございます。 つまり、一人一台端末の端末と違ってハイエンドな、いわゆる例えばSTEAM教育にも使えるような、そういったような環境整備が非常に重要だというふうに考えておりまして、今後、各学校において、一人一台端末に加えて、コンピューター教室及び整備されているコンピューターが有効に活用されるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
○古賀千景君 パソコン室のパソコンってすっごく古いんですけど、デスクトップで、それ活用できますかね。いかがでしょう。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 今、多分、委員と私の申し上げていること、前提が違ったかと思いますけれども、やはりコンピューター教室、これはこれでしっかりと充実させていかないといけないというふうに考えておりまして、今後そういった整備の在り方についても検討してまいりたいと考えております。
○古賀千景君 では、子供たちが、一人一台端末です。四月になりました。子供たちは三年生から四年生、上がっていきます。そのときに、子供たちのパソコンのアップデートを全部しなければならないんですね、学年変わるから。そのことについてですが、誰がしているとお考えですか。お願いします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 新入生への端末配備や新年度におけるクラス替えに向けて端末の設定を変更する年次更新につきましては、教育委員会が中心となって進めるべきものと学校で実施する必要があるものがあると考えております。 自治体の環境や使用しているソフトウエアにもよると考えておりますが、例えば、教育委員会においては、児童生徒のアカウントの発行や所属情報の更新等を行う、これが教育委員会のお仕事だと思います。学校においては、名簿情報の更新やアカウント情報の児童生徒への通知等を行うことが考えられます。 年次更新で必要となる作業については、教育委員会と学校が適切に役割分担をしながら実施すべきものと考えております。
○古賀千景君 名簿をするのは当然だと思います。秘密もありますし、学校でするのは当たり前と思いますが、じゃ、例えば算数の教科書が三年生から四年生に上がったとき変えなくちゃいけないじゃないですか、同じタブレットの中で。その作業はどちらがしますか。
○政府参考人(矢野和彦君) 済みません、質問の御趣旨が取れなかったんですけれども、デジタル教科書においての算数……(発言する者あり)
○古賀千景君 子供の一人一人のドリルであったりとか、例えば、もう今教科書ってQRコードでずっと読み込んだりとか、たまたまいろんなものが、システム、学年変わるごとにやらなくちゃいけない仕事があるんですよ。そこの仕事は誰がすべきか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 状況によると申しますか、ソフトウエアによっては自動的にできるものもあるとは思いますけれども、現場で行わなければならないものもあるというふうに理解しております。
○古賀千景君 ICT支援員とか配置いただき、ありがとうございます。しかし、四校に一人ですよね。ですので、例えば一つの学校に五百人いたら二千人分をしなければならなくて、とても間に合っていないし、そうやってタブレットを使っていこう、使っていこうとされるのであれば、ICT支援員が各学校に一人きちんと付けるべきだと私は思いますが、そこはいかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 ICT支援員については、いろいろと今その在り方について検討しているところでございます。いずれにしても、学校に対してどういうふうに人的支援を行うかということについて今も中教審で議論しているところでございますので、それらを踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。
○古賀千景君 現場の声をお伝えします。端末の不具合の対応やアプリ等の設定、年度更新作業などで業務時間が圧迫されている。本校では常駐のICT支援員がおらず、月に一度来校するが、全く活用ができていない。各校常駐のICT支援員を配置してもらい、日々のICT関係の業務を行ってもらいたい。タブレットは導入されたが、ICTを活用するための教室環境が整っていない。サポートする支援員も月に一、二回しか来られない。また、保守作業に関わって、年度末に数百台を一斉に更新する必要から、負担が集中する教職員がいる。一方で、そういった業務へのサポートを行う情報通信技術支援員の配置は、学校に一人常駐ではなく、週に一、月二などの自治体によって様々な状況がある。 このような声を聞いていただいて、きちんと、子供たちが授業中やっていても、先生、ここ分からんとか言うわけですよ。そのときに、担任は授業を止めてそこに行かなければならないんです。そこに支援員さんがいてくれたら、そっちの先生がパソコンのことは子供に教えてくれる。そうなると、授業もすごく能率も良くなるし、子供たちの習熟度も変わってきます。 というところから、私はICT支援員の増加というところをしっかり考えていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど局長から答弁したとおり、こういった業務につきましては、学校が担う業務もあります、そして、いろいろネットワークを経由して実施することで教育委員会等で完結できる業務もありますが、できるだけ学校に負担の少ない形で進める必要があると考えています。 このため、グッドプラクティス、好事例の収集、公表も行いますけれども、どのようにして現場でうまく対応していくことができるのか、支援員も含めてその負担軽減に対して検討し、対応していきたいと考えます。
○古賀千景君 ICT支援員の充実をどうぞよろしくお願いします。 次、学校には正規の教職員以外に非常勤の教職員がたくさんいます。例えば授業が週に二回しかないとかいう方もいらっしゃるし、本当は正規で私はいてほしいんですが、栄養職員さんとか司書の方とか、会計年度任用職員制度が入ったときに正規から会計年度に変えさせられました。 その方たちに実は端末がないという状況が学校の中であります。でも、言われていますよね、食育の充実を。だから、栄養職員の方は、作りたいけど自分のパソコンがないとか、学校に一台の、順繰り回って、非常勤の人はあれを使ってくださいと、五人ぐらいで一台を使う。ちゃんと自分は授業をしている、例えば、三年一組の社会をしている、三年二組、三年三組の先生たちは正規だからパソコンがある、三年一組の自分は、授業数が少ないというだけで、テストの処理から、成績とか子供の評価から、授業の準備から、パソコンがなくてできていないということがあります。 そのような状況について、私は、非常勤であっても、子供たちに関わっていき、やっていくのであれば、きちんと教職員の端末が必要だと思いますが、その時点についてはいかがでしょう。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 学習指導に用いる端末につきましては、授業を担任する教師一人につき一台を整備、維持できるよう地方財政措置を講じております。これは正規、非正規、関係ございません。 現在、児童生徒の一人一台端末の更新を進めておりますが、これに当たっては、教員数分の指導者用端末を整備することを補助の要件といたしております。また、一五%分の予備機の整備費用も補助対象としております。さらに、公務で用いる端末についても地方財政措置を講じてきており、その整備状況は全国的には常勤の教員数を上回る状況にございます。 こうした状況も踏まえ、各自治体において、非常勤職員も含め、必要な職員が必要な場面で端末を利用できる、利活用できる環境を整えていただきたいと考えております。
○古賀千景君 教育の中でいろんなものが地財措置になっていて、地財措置ってなかなか使ってもらえていないんですよ、教育に。もう今まで何度も何度ももう言わせていただいていますので申し訳ないんですが、本当に使われていないので、その地財措置で、じゃ、ちょっと調べていただきたい、非常勤職員にどれだけパソコンがきちんと配備されているか。何かお古をもらったりとか、例えばパソコン室のパソコンを一台持ってきたりとか、そんな形でしか非常勤ということで扱われずにとても苦しい思いをして、業務に差し支えが出ています。ですので、きちんと非常勤にもやっていく、会計年度にもやっていくというところをお願いいたします。 次に、高校への配置です。 小中学校は配置がほぼ一〇〇%行きました。高校の状況についてお伺いしたいと思います。 自治体によって、高校って、自治体によって配備されているところもあれば、いや、保護者負担のところもあります。一台が高いので、十万掛かったとかいう保護者の声もたくさん聞いているところです。高校の配備について、そして今後どうしていこうかと思っていらっしゃるかについてお願いします。
○政府参考人(矢野和彦君) 高校における一人一台端末の整備につきまして、これ令和四年度末に行った調査でございますが、高校を設置している自治体のうち約六割が令和五年度中に全学年での整備を完了すると回答しております。現時点でまだ整備が完了していない部分につきましても、令和六年度までにほぼ全ての公立高校において全学年で一人一台環境が実現するよう整備が進められているところでございます。 今後についてでございますが、義務教育段階において一人一台端末環境で学んだ児童生徒が高校に進学した後も同様の条件で学ぶことができる環境を整えることは非常に重要であるというふうに考えておりまして、文部科学省におきましては、各自治体の整備状況について調査等を通じて状況把握に努めているところでございます。全国の高校において一人一台端末環境が速やかに実現されるよう、設置者の取組を促してまいります。 高校における端末整備を含め、学校のICT環境整備につきましては、現在、令和七年度以降の地方財政措置に係る方針を中教審において御議論いただいているところでございまして、その状況も踏まえながら必要な支援について検討してまいりたいと考えております。
○古賀千景君 学校によって、あっ、自治体によっては、生活保護受給世帯の生徒が高校に進学したところにGIGA端末に係る費用は支給対象外とされて全部自分で買わなければならなかったと、このような声も出ておりますので、そこの御検討をよろしくお願いします。 それでは最後に、この前四月に全国学力実態調査が行われました。今年からは生活面というところでCBT化が進み、子供たちは端末でテストをやっていきましたが、あのときほかの学年は、今日は端末を使わないでね、電波のネットワークが悪くなったら困るからということで、ほかの学年の子供たちは使えなかった学校がたくさんあります。 GIGAスクールを進めていくに当たって、このような、ほかの子供たちが制限されるようなこのようなテストが行われていること自体どうかなと私は思っているんですが、そのことについてはどのようにお考えか、御見解をお願いします。
○国務大臣(盛山正仁君) 全国学力・学習状況調査は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析するとともに、全ての教育委員会や学校において調査結果の活用を通じた教育施策や児童生徒一人一人への学習指導の恒常的な改善充実を図ることを目的として実施しているものでございます。 他方、今先生が御指摘されましたほかの学年あるいはほかのクラスでのタブレット等が使えない、こういうことについては大変残念なことだと思いますが、冒頭に先生が御指摘されました学校におけるオンラインの容量とでもいうんですかね、こういったところをできるだけ早く整備をすることによってこのようなことが課題にならないように取り組んでいきたい、そんなふうに考えています。
○古賀千景君 終わります。ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民会派、社民党の大椿ゆうこです。 昨年十一月八日付けの読売新聞等に「農水省 豚肉ずさん契約」、「東京五輪選手村」、「検査院 支出一千九百万円「不当事項」」との見出しで報じられた件について本日はまず質問をさせていただきます。 会計検査院の二〇二二年度決算報告において、農水省が行った東京オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村に提供する国産豚肉の調達等に関わる契約が最も重大な不当事項との指摘を受けました。 農水省は、二〇二一年二月、五輪の選手村で料理を提供するフードサービス業者に対して豚肉を納入するスターゼン社と、選手村における日本産食材提供による魅力発信業務の契約を結びました。 農水省とスターゼン社は、二〇二〇年十一月頃、同社がフードサービス業者への納入を予定していた外国産豚肉を国産豚肉に切り替え、その国産豚肉の調達、加工、保管、納入を行うこと、対する農水省は費用の増額分を支払うことを口頭で合意しました。本来その合意に基づいた契約書を交わすべきところ、実際は、架空の数量、国産豚肉を調達、加工、保管するという虚偽の契約書が取り交わされていたということが発覚をしました。 合意した内容は、外国産豚肉十一トン二百十五キログラムを国産豚肉に切り替えて納入することでしたが、契約書の記載内容は、国産豚肉を調達し、加工して、加工後のもの六千二百六十四キロを保管するというふうになっていました。 また、契約金額について合意した内容は、外国産豚肉十一トン二百十五キログラムを国産豚肉に切り替えて納入することに伴い必要となる調達、加工、保管、納入等に要する費用の増加額等でしたが、契約書に記載された内容は、国産豚肉六千二百六十四キロを保管するのに必要となる調達、加工、保管等に要する費用等となっていました。合意した内容とは異なっています。 外国産豚肉から国産豚肉へ切り替えることに伴う費用の差額は一千四百九十四万七千五百四十五円と算出されていましたが、農水省は、契約の内容が複雑になるとの理由から、契約書を簡潔なものにするために、国産豚肉を六千二百六十四キログラムなどという架空の数字を記載し、合意した内容とは異なる内容で契約書を作成しました。 また、これだけでなく、業務を実施する履行期限も、合意した内容は、大会が終了する二〇二一年、令和三年の九月でしたが、契約書の記載内容は、二〇二一年、令和三年の三月三十一日となっていました。当初の合意内容であれば、あっ、これは違ったかな、当初の合意内容であれば、年度をまたぐため、ちょっと待ってくださいね、当初の合意内容であれば、年度をまたぐために業務を分割し二件の契約書を作成する必要がありますが、農水省は、業務全体が単年度で完了することにすればそのような煩雑な手続を取る必要がないと考え、契約締結日を二〇二一年三月三十一日までとしたと、同年四月以降に実施する業務は発生しないというふうに装ったということです。 契約の目的、契約金額、履行期限の全てが、農水省そしてスターゼン社との間で口頭で合意された内容と異なる契約書が交わされ、契約書の内容を検査する検査員も、検査職員も契約書が虚偽だと認識していたにもかかわらず、農水省は二〇二一年四月に契約金額約一千九百十四万円全額をスターゼン社に支払ったことが今回会計法令違反と指摘されたというのが、今回不当事項となった出来事の内容です。 説明がちょっと長くなってしまいましたけれども、本事案に対する農水大臣の受け止めについてお尋ねしたいと思います。どういうふうにこの本件を受け止めていらっしゃるか、なぜこのようなことが起こってしまったのか、そしてその責任はどう取られるのか、そのことについて大臣にお尋ねします。
○国務大臣(坂本哲志君) 当時、非常に慌ただしい環境にあったとは思います。令和二年のオリパラの予定が一年延びた、そして本来ならば十八トン、外国産豚を使う予定だったのが、急遽、じゃ国産を使いましょうということで十一トンになった、そのことで急いで契約をしなければならなかった。で、令和二年度にやはり予算措置をしていましたので、その令和二年度の予算措置でその十一トンのやつを全て決済をしたというようなことで、これを令和二と令和三年度に分けていればやはりきちんとしたことになっていたんだろうというふうに思います。 しかし、これは、法令、会計法令に照らしまして著しく適正さを欠いた、欠いていたというふうに認識をしております。重く受け止めております。今後このような事態が生じないように再発防止を徹底することが重要というふうに考えておりますので、まずは、本件を契機に、省内に対しまして法令遵守についての職員の意識改革や知識向上を図るための通知を発出をいたしました。そして、全職員を対象とした研修におきまして今回の例を取り上げまして、会計法令の遵守の徹底を図るというようなことをいたしまして、再発防止を徹底しているところであります。
○大椿ゆうこ君 これから質問しようと思っていた部分についても大臣お話ししてくださいましたけれども、先に。 先ほどもお話しさせていただきましたけれども、会計検査院の報告書によれば、農水省は、虚偽の契約書を作成した理由として、口頭合意の内容どおりに契約書を作るとなると、契約期間が年度をまたぐために年度ごとに二件の契約書を作る手続が必要になり、煩雑になるということを理由として挙げたそうなんですね。 まあ、ちょっとそれ理由として挙げますかというような内容ではあるんですけれども、国の税金を取り扱う方々が、二つの契約書を作るの面倒くさいやんかと、予算額も少ないし適当にまとめとってもばれぬのちゃうみたいな、本当に軽率さというか軽さみたいなものを感じるんです。その驚きを禁じ得ないなというふうに私は思いました。 予算の単年度主義の原則に従えば年度ごとに契約を行わなければなりませんが、農水省は年度ごとに契約を結ぶことの意義、重要性についてどのような認識を持っていらっしゃるのか、大臣にお尋ねしたいと思っています。 国の財政に対する民主的な監視、統制を行うために単年度ごとに予算、決算を行うべきだという認識を改めてここで確認したいわけですけれども、大臣として、大臣の管轄する農林水産省でこのようなことが起きた、このことについて皆どのように認識をされているのか、もう一度お尋ねします。
○国務大臣(坂本哲志君) 委員おっしゃるとおり、国民の皆さん方の税金を使う作業でございますので、やはりその年度年度に沿ってしっかりと会計処理をしていく、令和二年度は二年度、そしてやっぱり年をまたいで、年度をまたいで令和三年度は三年度と、そういった厳しい会計処理に対する姿勢というものを持っておかなければいけないというふうに思います。 その辺の研修、教育、こういったものをもう一度しっかりとやってまいりたいというふうに思っております。
○大椿ゆうこ君 大臣、改めて聞きますけれども、この契約に携わった職員の方は、当然ながら財政単年度主義ということについては御理解されていましたよね。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 当時の担当者、単年度主義に関しましては理解をしていたと思いますが、手続を適正に行うことを怠ったというところでございます。
○大椿ゆうこ君 非常に焦っていらっしゃったんですか。焦っていたからといって、そこ覆しちゃいけないと思うんですけど、どうでしょうか。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 先ほど委員の方から経緯御説明をいただきましたが、少し改めて整理して御説明させていただきます。 東京オリンピック・パラリンピックの選手村の食堂でこの豚肉を提供するということで、当初、大会組織委員会が外国産の豚肉を負担して提供するという予定にしてございました。御承知のとおり、新型コロナ感染症の蔓延がございまして、一年開催が延期されました。これに伴いまして、可能な限り国産豚肉を使用しようということで、その企画の中身を修正をしたところでございます。 この企画の中身自体は適切なものであったところでありますが、その修正に担当者が手続を含めて付いていけなかったということが私どもの認識でございます。
○大椿ゆうこ君 複数でこれ業務に携わっていらっしゃるんじゃないでしょうかね。お一人で担われていたんですか。誰かそれやったらあかんでしょうというふうに横から言う先輩はいなかったのかと思うんですが、どうでしょうか、職場の実態は。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、担当者は一人でございましたが、管理職が付いてこれを執行していたというところでございます。
○大椿ゆうこ君 管理職が付いていたけれども、その方は注意なさらなかったんですか。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 結果として、この適正な手続というものをきちんと指導することができなかったというところでございます。
○大椿ゆうこ君 こういった職場の状況、大臣、皆さん分かっていらっしゃるわけですよね、単年度主義だということは十分に分かっていらっしゃる。そして、お一人が担当者であったけれどもサポートする人もいた、尋ねることもできた。けれども、結果としてこういうふうな虚偽の契約書を交わすというようなことに至った職場の状況、何が原因だと思いますか。
○国務大臣(坂本哲志君) 最初言いましたように、非常に慌ただしい環境条件にあったということは事実だというふうに思います。コロナの蔓延で一年延びた、そして当初予定していた十八トンの外国産豚が、どうせならば国産に変えようじゃないかということで急遽十一トン国産に変えられた。そういう中で、やはり予算の措置は、令和二年度、オリンピックが開催される年の予算措置をされていた。そういうことで、やはりこういう単年度で一緒になって、一緒に、本当は二か年度で処理しなければいけないのを単年度になってしまったというふうに思います。 ですから、単年度主義というのはしっかり守らなければならないし、そういう意味においては、いかに慌ただしい環境であっても、やはり緊張感が足りなかった、あるいは法令遵守の精神が足りなかった、こういうことに尽きるというふうに思っておりますので、改めてしっかりそこは反省をした上で、研修、教育、そして緊張感、法令遵守、こういったものを徹底してまいりたいというふうに思っております。
○大椿ゆうこ君 先ほども説明がありましたけど、そもそも契約書の作り直しが必要になったのは、元々スターゼン社が問題の農水省との契約を交わす前にフードサービス事業者と結んでいた畜産物納入契約において外国産豚肉を納入するということになっていたため、その方向性を国産豚にということを、変えることによって生じたものです。 また、会計検査院の報告の中では、不当事項とはされていないものの、食材の産地表示が確実に行われるのかを確認することなく契約を結んでおり、本件契約で調達した日本産食材について産地表示が行われない状況で提供されていたりしたという指摘もなされています。 大会終了後に関係省庁連絡会議のホームページで産地を公表したということではありますが、全て日本語で、当初の目的にかなった、これは国産豚肉を広く食べていただいてそのPRという目的があったわけですから、日本語だけで書いていても、日本語読めない方はその日本の国産豚がいかにおいしいかとか魅力的かとかということは伝わらないわけなんですけれども、そういう意味では、当初の目的、それがかなったものとは到底言えないのではないかなというふうに思います。 国産豚肉の魅力を世界に発信するという目標が大会企画当初からしっかりと決められ、共有、周知されていれば、外国産豚肉の納入を前提にした契約が結ばれたり、それから大会期間中に産地表示を行わない状態で料理が提供されたりというようなことはなかったのではないかと思います。 そこで、農水省のお考えをお聞かせいただきたいんですけれども、また今後も国産品のPR、省を挙げて行うということはあると思うんです。日本のおいしい、いろんな豚肉や畜産物や、それからお米や野菜など多々あると思いますが、こういったことを再発防止をするためにどういうふうな策を講じるか、お聞かせください。
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘ございましたとおり、この国産豚肉の産地表示につきましては、当初、政府の中ではきちっと表示をするということを想定をしておったところでございますが、大会組織委員会との意思疎通というものがちょっと不十分だったところがございました。一番選手が利用されますメインダイニングというところにおきまして、使用食材が多岐にわたる、それから産地、食材の産地をリアルタイムで表示するというのが食堂運営上難しいという指摘が事後的にございまして、結果として、大会期間中、国産の表示がなされなかったといったところでございます。 御質問の今後の取組でございますが、どのような状況におきましてもきちっと意思疎通を図って組織としての意思を明確にするということで、きちっと再発防止を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○大椿ゆうこ君 そもそも、この東京オリンピック・パラリンピック、様々な問題がありました。場当たり的な対応に追われたところはこの豚肉問題だけにとどまらないのではないかなというふうには感じるところです。 本件に関する資料を読みながら思い出したことがあります。私、地元が大阪ですので、森友学園問題、このことを思い出しました。学校法人森友学園の国有地売却をめぐり、財務省の公文書改ざん問題が起きました。改ざんを直接強いられることになった近畿財務局の赤木俊夫さん、そのことを大変思い悩み、自ら命を絶たれました。もう既に、もうこのこと、余り国会の中で議論をされるようなこともなくなって終わったかのように思われていますけれども、実際、真実は解明されていませんし、今でも赤木俊夫さんのお連れ合い雅子さんは、何で死ななきゃいけなかったのかということで、本当に真実を明らかにするために闘っていらっしゃいます。 あのときも、つじつま合わせるために国が公文書の改ざんなんかやるんですかという衝撃が日本の国民の皆さんに走ったと思うんですね。それと同じものを、それに通底するようなものを今回もやっぱり感じるんですよ。ばれなかったらいいやろうとか、大したことじゃないんじゃないか、まあこれぐらい裏で書き換えても大丈夫なんじゃないみたいな軽薄さみたいなのを今回感じるわけなんですね。規律が失われ、倫理観が欠如しているという、そういうことを、今回の公文書改ざんの話であり、架空の契約書を作ったりする今の国の状況を見ていて、私は感じています。 もう本当に、大臣、こういうふうに虚偽の契約書を書いたりする、そういう国にやっぱり成り下がっていいのかなと。これ、結局、農水省がやっているということは、ほかの省庁でもやっているんじゃないですかという疑いを掛けられてもおかしくないと思うんですよ。今まで本当に長年にわたって省庁で働く国家公務員の方々がきちんとこの単年度主義というのに基づききちんとお仕事されていたのに、やっぱりこういうことがあると、いや、農水だけじゃなくてほかの省庁でもみんなやっているんじゃないというふうに思われかねないと思います。 先ほど大臣としてもこういった再発を防止するためにどうするかということで決意も述べられましたけれども、改めて、大臣、はっきりと、このようなことは二度と起こさないという決意を込めて、大臣から防止策、お話しいただければと思います。
○国務大臣(坂本哲志君) 食に関してはいろんなやっぱり不手際もあったというふうに思います。私が聞いているのでは、やっぱり大会組織委員会との横の連絡、こういったものがやっぱり一つは欠けていた。ただ、その大会組織委員会からすれば、アスリートの皆さんに食べていただく豚でありますので、やっぱり脂身が少ないというようなことをやはりまず最優先に考えて外国産にした。しかし、やはりそれは、日本で大会を開くんだから日本の豚をやはりしっかり売り出そうということで、その日本のものに切り替えた。 そういうものがあった上で、やはりそこは十分認識した上で、やはり緊張感を持って、役所としては、役所としての会計処理あるいは決算、こういったものはやはり厳格にやらなければいけなかったというふうに考えております。しっかりそこは今後法令遵守をしてまいりたいと思っております。
○大椿ゆうこ君 大臣、よろしくお願いいたします。 残りの時間短くなりましたけれども、食料供給困難事態対策法案についてお尋ねします。 現在、参議院で食料・農業・農村基本法が審議をされています。私も、岡山県高梁市の農家の出身で、本当に、自分たちが食べるものはほとんどのものを自分の家で賄う、御近所で賄うというような地域環境の中で育った一人ですので、大変この法案に関しては関心を持っています。 その中の一つ、食料供給困難事態対策法案について質問をします。政府は、国内における食料の供給量が大幅に不足するリスクが増大しているとこの法案の背景を説明していらっしゃいますが、具体的にどのような状況を想定されているか、そしてまた、食料供給困難事態とは具体的にどのような事態になったときにどこが認定しどう発信していくのか、そこを簡潔にお伝え、お話し、お答えください。お願いします。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 今般、世界の食料需給の不安定化により、我が国の食料安全保障上のリスクが高まっております。具体的には、気候変動に伴う干ばつの発生や災害の激甚化、頻発化による不作、また家畜伝染病や植物病害虫などの発生、蔓延、また新型コロナウイルス感染症や地政学的リスクなどによるサプライチェーンの混乱などのリスクを想定をしております。 食料供給困難事態法における食料供給困難事態につきましては、こうした様々な要因によって重要な食料の供給が大幅に不足し、また不足するおそれが高いことによって国民生活や国民経済に実体上の支障が生じる事態を規定をしております。 食料供給困難事態の具体的な基準については、法案の中で定める基本方針の中で今後定めるということになっておりますけれども、食料供給困難事態については政府本部の中で公示を行うことによって決定していくことになりますけれども、これまでの議論におきましては、重要な食料の入荷について平時の供給量の二割以上の減少、これを一つの目安として、今後必要な検討を行って定めていきたいというふうに考えています。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 供給を不安定化させる要因の多様化、影響の深刻化の一つとして、先ほども言われましたけれども、地政学的リスクの高まりというのを挙げていらっしゃいます。 具体的にはどういうような状況を想定をされているのか、お答えお願いします。
○政府参考人(杉中淳君) 地政学的リスクについてでございますけれども、近年の世界情勢の変化に伴いまして、例えばロシアによるウクライナ侵略、あとイスラエル、パレスチナなどの中東情勢の緊迫化など、国・地域間の競争の激化、これを地政学的リスクとして認識をしております。 このうち、例えばロシアによるウクライナ侵略につきましては、日本自体はロシア、ウクライナから穀物等を直接輸入をしておりませんでしたけれども、小麦やトウモロコシ、肥料の国際価格の高騰などを通じて我が国も間接的にその影響をかなり多く受けたということでございますので、このような様々な地政学的リスクが世界及び我が国の食料供給を不安定化させる要因になるというふうに認識しております。
○大椿ゆうこ君 最近政府がよく言われることで、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境とかという言葉をよく口にされます。こういうこと、台湾有事ということを言われますけれども、そういうことを念頭に置いてこういうことをおっしゃっていらっしゃるのかなと思いながら聞いております。 沖縄、南西諸島の軍事基地化が進んでいたり、日本の全国の軍港、港の軍港化、それから弾薬庫の新設などというものがどんどんどんどんすごい勢いで進んでいっているのを見ていると、ロシアとかウクライナとかいうことだけではなく、まさに日本が戦争になる、戦場になるみたいなことももしや想定されてこのようなことを入れていらっしゃるのかどうか、その辺りお尋ねしたいんですが、お答えお願いします。大臣いけますか、お願いします。
○国務大臣(坂本哲志君) 紛争リスクだけではありません。やはり、一つは気候変動というのがあります。パナマ運河が干ばつで通れなくなる、そういう事態が実際生じております。世界各地で不作があります。私たちの主要食糧であります米以外の麦、大豆、こういったものが輸入できなくなるという状況もあります。 そして、平成五年に私たちは米の作況指数の非常に悪かった時代というものを経験しております。あのときは全国で七五でございました。東北それから北海道では二〇台あるいは三〇台ということでございました。だから、米が非常に取れなくなる、米を食べられなくなるというようなことも想定しております。 紛争リスクだけではなくて、気候変動そして作況指数、さらには食料の争奪戦。インドあるいはアフリカ等では人口が急増しておりますので、これに対する食料争奪戦、それによって日本に輸入がなかなかできない、日本への輸入ができなくなるというようなことも想定して、様々なことを想定しながら今回の供給困難事態対策法というものを作った、提案しているところでございます。
○大椿ゆうこ君 気候変動の問題は本当に深刻な問題ですから、大臣がおっしゃることはよく分かります。それと同時に、やっぱりこの法案が出されてきたときに、本当に農業の分野にもこういう社会情勢の不安定さ、戦争の足音が聞こえてきたのかというような懸念をやはり持っている農家の人たちもいらっしゃるんだということを是非今日はお伝えしたいなというふうに思います。 今回の法案では、国民が最低限度必要とする食料が不足するおそれがある場合は、食料供給困難事態対策本部が生産者に対し生産転換の要請、指示ができるとなっています。国は生産者らに生産拡大に関わる計画の届出を指示するのですが、それに従わなかった場合は二十万円以下の罰金、正当な理由なく計画に沿った取組を行わなかった場合は公表すると、まあ名前を公表するということですかね、定めています。罰金とは、つまり前科が付くという可能性があるということです。 はっきり言います。農家が何を生産し販売するかは、それぞれの農家が決めることだと思っています。私たちの食を支えてくれている農家の人たちの私権を制限し、それに従わなかった場合は罰金刑に処す、名前を公表する、これ余りにもちょっと国としては傲慢じゃないのかなと感じるんです。農家の娘としてはちょっと傲慢過ぎませんかと思うんですが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 二十万の罰則に対しましては様々な御意見があるところでございますけれども、一番大事なのは、食料供給困難事態という非常事態でございます。国民の皆様が非常にやっぱり食料に困窮する、そういう事態がもう目の前に迫っているということをやっぱり想定をいたしております。 そのために国としてまず何をしなければいけないかというと、どれだけ国民の皆さんたちに食料を供給する能力があるかということをまず把握しなければなりません。そのためには、どれだけの生産ができるのか、どれだけの輸入ができるのか、どれだけのやはり備蓄があるのかということで、その供給に対する様々なものをやはり計算をして出していかなければなりません。その中で国民の皆さんたちに供給をするというようなことを考える。そういう意味で、やはり生産者の皆様方にも一定の、その供給を把握するために届出をしていただくということを今度の法案で明記しているところでございます。 ただ、それとは別に、今の法律で、狂乱物価のときに制定されました国民生活安定緊急措置法と、これは内閣府の方で所管しておりますけれども、この法律があります。これは、全ての食料品が狂乱物価の中で値上がりするそのときに、やはり生産計画を届けてくださいというようなことが義務付けられております。既にその中では生産者におきましても二十万円以下の罰金を規定しているところでございますので、法律のこの横並びの関係からいっても、罰則が傲慢であるとか過剰であるとか、そういうふうには思っておりません。
○大椿ゆうこ君 大臣はそうおっしゃっていますけれども、農家の人からしてみると、はあ、罰金かって、正直、かなりやっぱり感じ悪い内容だなというふうに私は思うんです。 うちの親と話していても、この法案についてはいろいろと思うところがあるようで、例えば、今回、食料供給困難事態を理由に花農家に芋を作れと指示をしたり、耕作放棄地となった土地にもう一度米を作れと指示されても非現実的ではないのかなというふうに私はちょっと感じる部分があるんですね。私の母親はこの法案を知って、そんな簡単にできるわけねえがと、土から変えにゃおえんのにということを言っていました。 そもそも農家の担い手が大きな、担い手不足が大きな問題になっているときに、担い手獲得のための具体的な計画も打ち出さず、食料自給率の向上より相変わらず輸入に依存した改正案しか出せない政府が、食料供給困難事態になったからといってばたばたとしても間に合うはずがない、間に合わないんじゃないか、そう思うんですけれども、農家のこういった意見に対して大臣はどうお答えになるでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 花卉農家に芋を作らせるのかというようなこと辺りが先行しておりますけれども、現実的にはそういうことはございません。 やはり、ただ、問題は、食料が非常に困難である、食料供給が困難であるという事態を想定して、やはり様々なことを考えていかなければなりませんので、花卉農家に対しても、いろんな農家に対しても、届出だけはしていただくと。届出だけはしていただく。 ただ、そこで、だからといって、米を作りなさい、麦を作りなさいということではありません。やはり、その現場の人からすれば、土地や技術、機械、設備、こういったものがなければ、新たな違う食料、食材というのは作れません。そして、土地の形状も違います。 そういったことを十分に考えながら、現実的にどこまで可能なのかということを農業者に対して考えた上で要請を行うものでありますので、そういう非現実的なことが先行しているということについては私たちは否定をしてまいりたいというふうに思っております。
○大椿ゆうこ君 この国に暮らす人々の命を守るためには、軍拡よりもやっぱり農業、第一次産業、ここをしっかりと税金で支えること、これが必要だということを最後に大臣にお伝えして、質問を終わります。 どうもありがとうございます。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 決算委員会におきまして質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 本日は、医療的ケア児者の支援に関して質問をさせていただきたいと思います。 資料一を御覧いただきたいと思います。 医療技術の向上によりまして多くの幼い命が救えるようになり、NICUなどに長期入院した後に、引き続き在宅におきましても人工呼吸器や胃瘻、たんの吸引などの医療的ケアが日常的に必要な子供たちがおります。いわゆる医療的ケア児と呼ばれておりまして、ここにもありますように、全国におよそ二万人いると言われておりまして、この二十年ほどで倍以上に増えております。 医療的ケアをするお母さんたちというのは、例えば人工呼吸器を付けているお子様がいれば、五分と目を離すことができない状態があり、ほとんど眠らない中でケアをしなくてはいけないという生活を二十四時間三百六十五日している状況にございます。この生活がどこまで続くのか、肉体的にも精神的にも、また金銭的にも大変厳しい状況に置かれているのが現状でございます。 私には重度の知的障害の娘がおりますので、この医療的ケア児やその御家族の方々が大変な思いとかつらさとか、そういった状況に関しては何とかしなくてはいけないと思った一人でもあります。 医療的ケア児とその家族への支援といいますのは、医療、福祉、保健、子育て支援、教育、労働など多くの分野にわたっておりまして、広範な対応が必要でございます。社会全体で支えるということが大変大事なことでございます。 資料二を御覧いただきたいと思います。 医療的ケア児やその家族がどの地域に住んでいても切れ目のない支援が受けられる、社会全体で支援をする、こういう体制を整えるために、医療的ケア児支援法が二〇二一年九月に施行されまして、およそ二年が経過をいたしました。私も、永田町子ども未来会議という勉強会に二〇一五年からメンバーとして活動させていただき、この議員立法でございます医療的ケア児支援法の制定に携わってまいりました。 先週、この勉強会が発展的に解消されまして、議員連盟が発足いたしました。野田聖子会長の下で、私が幹事長を仰せ付かることになった次第でございます。是非多くの方々に御参加をいただければと思う次第でございます。 この支援法によりまして、国や自治体などの支援、これが努力義務から責務となりまして、少しずつではありますけれども、地域生活の受皿は整い始めておりまして、子供や家族を取り巻く状況は改善していると思います。 しかしながら、保育園の通園や、希望する学校への就学の壁、地域間格差の大きさ、災害時の対応、成人後の医療的ケア者の対応など、まだまだ課題は山積をしております。本日は決算の委員会でございますので、これまでの取組について振り返るとともに、この支援法の附則の第二条にも規定されておりますけれども、法施行後三年をめどとする見直しに向けまして課題を確認をしてまいりたいと思います。 まず初めに、医療的ケア児支援センターについて伺います。 資料三を御覧いただきたいと思います。 この医療的ケア児支援センターは、法律の第十四条に、ワンストップの相談窓口や情報の集約、他職種の行政や民間機関との連携調整を行うために、都道府県に設置することが定められております。 これまで、どこに相談すれば適切な支援を受けられるか分からなかったり、たらい回しにされたりした家族は少なくありませんでした。このほど全ての都道府県に設置されたことで、まずは相談窓口が整備されたことは大きな一歩でございます。 そこで、こども家庭庁にお聞きします。 この医療的ケア児センターの設置状況、そして、センターができたことでどのような効果が生まれているのかお聞きをしたいと思います。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 医療的ケア児支援センターについては、本年二月に全ての都道府県において設置されたという状況でございまして、センターの設置によりまして医療的ケア児やその家族の相談先が明確になったり、あるいはセンターを中心に地域の関係機関が連携をして支援を行いやすくなったりする効果が得られていると、このように認識をいたしております。 具体例といたしましては、県内の圏域単位にブランチとなる地域相談窓口を設置いたしまして地域密着での支援体制を構築したり、また、センターがアウトリーチで支援を行うほか、直接の支援が難しい場合はセンターがハブとなって支援者同士をつないで家族や支援者をサポートする事例など、各自治体において地域の実情に応じ工夫した取組が見られるところでございます。また、当事者や御家族のニーズを把握するために、家族会等と情報交換を行っている取組も報告されておりまして、こうした事例を全国で共有しながらセンターの運営や支援体制の整備充実が図られるよう取り組んでまいりたいと存じます。
○山本博司君 ありがとうございます。 私の地元は香川県ですけれども、この医療的ケア児センター、二〇二一年に設置されました。県内に百六十名の医療的ケア児の方がいらっしゃいますけれども、その家族や相談員の方々の支援をこのセンター四名の職員の方が対応されておりますけれども、訪問やメールを含めて大変きめ細やかなそういう支援をされているということで喜ばれている状況もございます。 こうした支援センターで受け付けた相談に対しまして、具体的な支援プランを作成し、医療や福祉のサービスにつなぐなどの総合的な調整を行うのがこの医療的ケア児支援コーディネーターでございますけれども、その方が配置されることによって課題解決に大きな役割を発揮いたします。 この医療的ケア児支援コーディネーターの養成研修の実施状況、報告をいただきたいと思います。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答えいたします。 医療的ケア児とその家族に対しましては、地域の保健、医療、福祉、教育等の関係機関が連携して切れ目なく支援を行っていくことは重要でございまして、そうした地域の支援を総合的に調整するコーディネーターの配置を進めているという状況でございます。 各地域のコーディネーターにつきましては、都道府県等の研修により養成が行われておりまして、令和四年度末の時点では二千六百八十四名が配置をされておりまして、その養成と配置による支援体制の整備が全国各地で一定程度進捗している一方で、研修の実施状況や内容、配置や活動の状況に地域の差が生じてきていると、このようにも認識しております。 こうした状況を踏まえまして、本年四月に、全国の研修の取組を参考といたしまして、コーディネーター養成研修等の実施の手引とカリキュラムを改定をいたしまして、このフォローアップ研修も含めて養成研修の充実を図るとともに、今年度の調査研究事業におきまして、都道府県及び医療的ケア児支援センターを対象として、センターの更なる機能強化を目指した事業を実施する予定でございまして、全国各地域において、コーディネーター等の人材の配置と育成、その活動による支援体制の充実をしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 今お話があったとおり、この支援コーディネーターの配置はやはり全国的にも地域にばらつきがございます。もうその意味では、二年前に全国的な組織でございますコーディネーター支援協会、これが設置されたということもございますけれども、是非連携をしながら着実な普及に努めていただきたいと思います。 次に、学校等への看護師の配置についてお聞きしたいと思います。 この支援法では、第九条におきまして、保育所に医療的行為を担う看護師を配置することも明記しております。看護師の配置があれば、保護者が付き添う負担も軽減されるわけでございます。しかしながら、看護師の慢性的な不足もあり、医療的ケア児の受入れ体制はなお厳しい状況があると聞いております。 こうした保育園における看護師の配置状況、どのようになっているのか、こども家庭庁に確認をします。あわせて、文科省にお聞きしますけれども、幼稚園の配置状況に関しましてもお聞きしたいと思います。
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。 まず、保育所における状況でございますけれども、こども家庭庁におきましては、保育所における医療的ケア児の受入れが可能となりますよう、看護師の配置に必要な費用の一部を補助しておるというところでございまして、令和四年度の実績で申し上げますと、九百八十二人の医療的ケア児を受け入れまして、千四十七人の看護師を配置しておる状況でございます。 これは、平成三十年度の実績と比較しますと倍以上となっておりますけれども、引き続き受入れ体制の充実を図る必要があるというふうに認識してございまして、令和五年度補正予算におきましては、訪問看護ステーション等の看護師が保育所を巡回して対応する方式も可能とすることで、雇用形態にとらわれない柔軟な看護師配置も可能としたところでございます。 引き続き、この看護師配置の、看護師の配置を始め、受入れ体制の整備に努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○政府参考人(矢野和彦君) お答えします。 令和五年度の文部科学省の調査におきまして、幼稚園において、二百三十三園に二百六十六名の医療的ケア児が在籍しており、これらの園児に対する医療的ケアを実施する看護師や一定の研修を修了した教員等の認定特定行為業務従事者は、七十四園に百五十一名が配置されているところでございます。 文部科学省といたしましては、医療的ケア児支援法の施行を踏まえ、医療的ケア児が在籍している幼稚園への看護師等の配置を支援するため、令和四年度から私立幼稚園を対象として補助事業を実施いたしております。 引き続き、幼稚園における看護師等の配置を含む実施体制の充実に努めてまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。 保育所の配置に関しましては、資料四にもその予算が出ておりますけれども、この看護師の確保、医療関係者の巡回など、支援体制の強化は欠かせないと思います。研修を受ければ医療行為が可能となるヘルパーや保育士らも含めて、支える側の裾野を広げる工夫、これも是非とも検討いただきたいと思います。 また、幼稚園につきましては、ニーズがないというよりも、看護師配置ができないから敬遠をされているという声もよくお聞きするわけでございますので、是非多様な学びの観点からも支援の拡充をお願いをしたいと思います。 こうした就学前の状況に加えまして、小学校入学後におきましても、看護師の配置、これが大変重要になります。支援法では、第十条におきまして、保護者がたんの吸引などで通学に付き添い、働けなくなることを防ぐために、小学校に看護師を配置して親の付添いなしで通学できる体制を整えることを、これを定めております。 総務省の行政評価局では、この支援法施行後の実情を把握するために、全国の教育委員会に対しまして、小学校における医療的ケア児の状況を調査し、調査結果を報告するとともに、文科省に対して通知を出したということでございます。その概要について総務省より御報告をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(長谷川淳二君) お答えいたします。 お尋ねの調査につきましては、山本委員が立法に御尽力されました医療的ケア児支援法において、保護者の付添いがなくても適切な医療的ケア等の支援を受けられるよう措置を講ずることが規定されているところでございますが、御指摘のとおり、保護者が付添いを求められたため離職、休職をせざるを得なくなったという事例が発生していることを受けまして、特に小学校における医療的ケアの実施体制の構築状況を中心に調査を実施をしたところでございます。 調査の結果、具体例を挙げますと、一つには、就学予定の医療的ケア児の把握が遅れた事例や看護師等の確保に向けた動き出しの遅れ等によりまして医療的ケアを実施する者を確保できていない事例、あるいは、給与水準の低さや医師がいないといった勤務条件に対する不安などにより看護師の確保が困難との教育委員会の意見、看護師の休暇時や校外学習時等の場面で保護者の付添いが発生している事例、さらには在校時における災害発生への備えについて、医療的ケアに必要な医療器具等の備蓄や人工呼吸器用の非常用電源の確保が行われていない事例などが見られました。 こうした事例を踏まえまして、文部科学省に対して、関係部署等と連携した医療的ケア児の早期把握及び保護者等への早期のアプローチの促進、看護師等の確保が困難である要因を踏まえた支援方策の検討、医療的ケア実施者の配置や採用形態の工夫等による付添いの解消の取組の促進、災害発生時にも医療的ケアが実施できる環境の整備などの意見を通知したところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 この学校への看護師配置には国などの補助金、資料五にもございますけれども、これが利用できるのですけれども、前例がないとか医療的ケア児一人のためには使えないとか、そういう、断られる自治体もあったと言われております。是非、総務省からの通知を踏まえて、見直すべきところは見直していただきたいと思いますけれども、盛山大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) 今お話が出ておりました令和六年のものに関してでございますが、令和六年三月に総務省行政評価局が実施した医療的ケア児とその家族に対する支援に関する調査結果に係る通知を受けまして、当省では本年四月に各教育委員会等に対する通知を発出しております。 この通知の中では、医療的ケア児の早期把握のための連携体制の構築に向けて各地域の医療的ケア児支援センターなどと連携しながら早期把握等に努めること、また、保護者の付添いについては、訪問看護ステーションの活用等による医療的ケア看護職員の確保を通じて校外学習等を含め保護者の負担軽減を図ること、また、在校時における発災時の対応については、医療器具等の準備、備蓄や停電等の医療的ケアの実施について取り決めておくことなどの対応を求めたところであります。 当省といたしましては、医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえた取組が各教育委員会や学校等で適切に行われるよう、引き続き本通知の周知徹底を図ってまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。是非お願いをしたいと思います。 こうした医療的ケア児を各小学校で受け入れる体制を整備するために、文部科学省では、各自治体の教育委員会に医療的ケア児に関する指針、いわゆるガイドラインの策定を促しております。このほど文科省では調査を行っているということでございますので、このガイドラインの策定状況についても御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(盛山正仁君) 文部科学省の令和五年度調査では、各教育委員会における医療的ケアに関するガイドラインについて約二二%の教育委員会において策定されている状況にとどまっております。域内の学校に医療的ケア児が在籍している教育委員会に限りますと、約五四%の教育委員会において策定されている状況となります。策定していない教育委員会に理由を尋ねたところ、各学校が個別にマニュアルを策定していることや、都道府県教育委員会のガイドライン等を参考に対応していること、医療的ケア児が在籍しておらず、その見込みもないことといった理由が挙げられております。 このような状況を改善するため、文部科学省としては、これまでも各教育委員会に対してガイドラインの策定を促してきたところでありますが、令和六年度においては、各教育委員会の参考となるようガイドラインの策定等に関する調査研究を新たに実施することとしております。 引き続き、医療的ケア児の在籍の有無にかかわらず、各学校において円滑かつ安全、安心に受け入れるための体制整備が進むよう、各教育委員会におけるガイドラインの策定をしっかり促してまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。まだ半数近くの教育委員会に関して未整備ということでございますので、是非推進をお願いしたいと思います。 また、医療的ケア児の移動手段、通学への支援、これも大きな課題でございます。多くの保護者が自家用車で学校への送り迎えを行っておりまして、その負担が重く、結果として仕事を辞めざるを得ないなど、様々な問題が指摘をされております。 今、全国各地の自治体では、この通学支援の制度、これが整備されつつございます。ある地域では、介護タクシーだけでなく、訪問看護ステーションや放課後等デイサービスなどの事業所が実際のサービスを担っているケースもあるということでございます。家族の負担軽減や離職の防止などを目的とする支援法の趣旨を踏まえまして、子供たちの学ぶ権利を保障する観点から考えますと、この通学支援の充実も、これは大変重要なことであると思います。また、今国会に提出されております育児・介護休業法改正案では障害児の親たちの個別ニーズに応じた支援策が盛り込まれておりまして、家庭と仕事の両立支援、これは大変重要でございます。 地域間格差をなくすためにも、国としてこの通学支援にしっかりと取り組むべきと考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) 文部科学省といたしましては、医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえ、保護者の付添いがなくても通学できるよう、必要な支援を行うことが重要であると考えております。 そのため、通学時も含め、保護者の付添いについては、真に必要と考えられる場合に限るよう努めるべきであること、また、やむを得ず保護者に協力を求める場合には、真に必要と考える理由や付添いが不要になるまでの見通しなどについて丁寧に説明すること、こういったことについて都道府県教育委員会等に通知するとともに、教育委員会の担当者が集まる会議においてその旨の周知徹底を図っております。 また、令和六年度予算におきましては、登下校時の送迎車両への同乗も含め、医療的ケア看護職員等の配置に対する補助事業を拡充するとともに、登下校時等の保護者の付添いを軽減するための方策や医療的ケア看護職員の確保、配置方法に関する調査研究事業を新たに実施することとしております。 文部科学省としては、医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえ、引き続き通学時における保護者の支援の、保護者の付添いの負担軽減に努めてまいります。
○山本博司君 もう大臣、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、災害時の対応について伺います。 支援法では、附則の第二条で、政府は、災害時においても、医療的ケア児に対する支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずると、こう規定しておりまして、早急に検討すべきでございます。 二〇一八年に発生した北海道の胆振地方を震源とする地震では、北海道内のほぼ全域で電力供給が止まった、いわゆるブラックアウトが発生し、電源の備えに注目が集まりました。また、本年一月の能登半島地震におきましても、断水や停電など、インフラの寸断による被災地の孤立化が発生したことは記憶に新しいと思います。医療的ケア児にとりましては電源の確保は命に直轄する死活問題でございます。 二〇二一年に施行されました改正災害対策基本法では、医療的ケア児や高齢者など、災害時に周囲の支援が必要な人たちを対象とした個別避難計画の作成につきまして市区町村の努力義務となりました。 医療的ケア児の個別避難計画に実効性を持たせるには、様々な関係者が関わりながら訓練を重ねる必要がございます。しかし、計画は作成済みであったとしても、計画を活用した訓練を実施している自治体はほとんどなく、災害時に計画どおり進むかは裏付けがないところも多く、絵に描いた餅にならないとも限りません。特に福祉避難所の開設を検討することなどは、防災と福祉の関係の連携が欠かせません、関係者の連携が欠かせません。 そこで、内閣府の防災担当に伺います。 実効性のある災害時の個別避難計画の策定を進めるべきと考えますが、現時点の策定状況と今後の取組に関して政府の方針を伺います。
○副大臣(古賀篤君) 個別避難計画の作成でありますが、令和三年五月の災害対策基本法の改正によりまして、今委員御指摘のように市町村の努力義務とされております。令和五年十月一日現在で千四百七十四市町村、全体の八四・七%で作成に着手されておりますが、一方で、二百六十七市町村ではまだ作成できていないという状況にあります。内閣府としましては、モデル事業の実施などを通じまして、その作成の促進に努めているところでございます。 その上で、医療的ケア児の個別避難計画につきましては、一般の避難所を経由することなく福祉避難所に直接避難する取組であったり、特別支援学校に通う医療的ケア児につきまして、自宅での垂直避難、避難所への避難訓練を実施する取組などの事例を収集しまして周知を図り、実効性のある計画作りを促してきているところであります。 また、委員御指摘のこの医療的ケア児に対する電源の話でありますが、支援者の確保であったり、避難先における人工呼吸器等の非常用電源の確保など、計画の作成にとどまらない様々な課題があると承知しておりまして、国としましては、在宅の人工呼吸器を使用する方に貸し出す非常用電源の医療機関による購入に対して補助をしているところでもございます。加えて、自治体が単独事業として整備する指定避難所等の非常電源につきましても、緊急防災・減災事業債の対象としているところであります。 引き続き、自治体や関係省庁と連携を図りまして、市町村における医療的ケア児の実効的な個別避難計画の作成の促進に取り組んでまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 この電源確保という点に関しまして、国土交通省にお伺いをしたいと思います。 国土交通省では、二〇二一年度に災害時における電動車からの医療機器への給電活用マニュアル、これを策定し、二〇二二年度に、医療機関と連携して、災害時を想定した人工呼吸器などの医療機器に電気自動車から電気を供給する実証実験を実施したと聞いております。電気自動車を移動式電源と、こう位置付けて活用するということは、避難所などに電気を供給することができれば非常時の備えとして大変意義あるものになると思います。 こうした災害時の電源確保策、推進すべきと考えますが、斉藤大臣に伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自宅で人工呼吸器や酸素濃縮器などの医療機器を使用されている方は災害で停電した場合にも電源が必要となるため、非常用電源として活用可能な電動車への期待が高いと承知しております。 このため、国土交通省では、電動車から医療機器への接続時の注意事項や対象とする医療機器などを整理し、ただいま委員からお話のございました給電活用マニュアルとして令和四年三月に策定をしたところです。また、地方自治体や医療機関と連携して医療機関への給電の実演を行うなど、電動車が非常用電源として活用できることについて広く周知を図っております。 国土交通省としましては、引き続き、地方自治体と自動車メーカー、また自動車メーカーやディーラーの方にすぐ持っている電動車を派遣していただくというような協定も含めまして、災害協定締結など災害時における電動車の活用に関する連携体制の構築を促進してまいりたいと思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。もう是非とも更に推進をお願いしたいと思います。 これからの支援法の見直しに関しましては、今御指摘がありました災害時の対応、また電源の確保という点をしっかり位置付けていきたいと考えている次第でございます。 最後に、医療的ケア児だけでなく、医療的ケア者への支援についても伺いたいと思います。 これは、成人期に移行する特別支援学校を卒業した後、どこでどのように過ごすか、いわゆる十八歳の壁と言われる問題であります。これまで通っております特別支援学校と放課後等デイサービスという居場所が全て使えなくなってしまい、十八歳以上の方が利用できる日中に通う場所や短期入所施設などの福祉の社会資源は、看護師の配置がなく、医療的な支援が不足をしております。 先日、高知市内の重症児者デイサービスを手掛けるNPO法人の新しい施設である多機能型の福祉事業所を訪問しました。ここでは、新たに重症心身障害者の入浴などの生活介護を行う機能をプラスして、成人期にも対応できるようにしたとのことでございました。今回の報酬改定によって対応が可能となり、とても喜ばれておられました。 支援法の成立時には、成人期に移行する際の支援に万全を期すとの附帯決議も付されている次第でございます。多くの事業者が参入し、この医療的ケア者を受け入れる施設が増えることを期待したいと思います。 そこで、厚生労働省に伺いますけれども、小児期から成人期への切れ目のない支援体制を構築するために、医療的ケア者への支援、推進すべきと考えますが、取組に関して伺いたいと思います。
○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおり、医療的ケア児が成人期に移行したときにおいても地域で安心して暮らせるようにすることは大変重要な支援の方向性だと思っております。 令和六年度の障害福祉サービス等報酬改定におきましては、医療的ケア児の成人期への移行にも対応した支援体制の整備を更に推進するために、御指摘の点もございました。さらには、例えば日中の支援を行う生活介護において、看護職員を手厚く配置した際の加算の拡充、医療的ケアが必要な方に対する入浴支援加算の創設、また、冒頭先生から御指摘ありましたが、保護者の方の一時的な休息、大変重要なところでございます。その短期入所において医療的ケア者を受け入れた際の加算の拡充などを行ったところでございます。 今後も引き続き、医療的ケアが必要な方が安心して地域生活を送ることができるよう、必要な支援に努めてまいりたいと思っているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 今、医療的ケア児の家族会、ケアライン、全国に設置をされております。また、医療的ケア児者を応援する市区町村ネットワーク、各首長のネットワークも昨年設置をされました。是非とも、各省庁の皆様を含めまして、この医療的ケア児者のための支援を引き続きよろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。 最初に、日本語教育について文部科学省にお伺いをいたします。 我が国の在留外国人が増加傾向にありまして、その中で、外国人に対する日本語教育の必要性が今後更に高まってまいります。今後、日本語教育を提供する教育機関、また日本語教育を質、量共にしっかりと高めていく、そのためには官民挙げて取り組まなければならないというふうに考えております。 これまで、同じ思いを持った超党派の諸先生方とともに、その基本となります議員立法として日本語教育推進法、これを提出、成立させていただき、そして令和元年六月に施行されております。さらに、この推進法で検討事項とされていた日本語教育機関に関する制度の整備について、政府で更に検討いただいた結果、昨年の通常国会で日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律が成立、そしていよいよ今年度施行となっております。 そこで、まず盛山文部科学大臣にお伺いしたいと思いますけれども、大臣の日本語教育の重要性に関する御認識、また、今年度施行をされますこの法律をどのように生かしていくべきか、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(盛山正仁君) 里見先生御指摘のとおり、昨年末の時点で我が国における在留外国人数は約三百四十一万人に達するなど、近年増加傾向にございます。日本語教育に対するニーズはこれまで以上に高まっております。我が国に在留する外国人に対する日本語教育の質の維持向上を図ることは大変重要であると考えております。 こういった状況を踏まえまして、文部科学省におきましては、日本語教育機関のうち一定の要件を満たすものを認定するとともに、認定日本語教育機関における教員資格の創設を柱とする日本語教育機関認定法の着実な、確実な実施に取り組んでいるところです。さらに、令和四年十二月の日本語教育推進会議における関係省庁間の取りまとめに基づいて、関係省庁との連携協力により、認定日本語教育機関であることを在留資格「留学」付与の要件とするなど、認定日本語教育機関や登録日本語教員などの活用を促進することとしております。 文部科学省としては、日本語教育認定機関法の確実な実施を通じ、引き続き、日本語教育支援の質、量双方の向上を図っていきたいと考えています。
○里見隆治君 大臣、よろしくお願いいたします。 この法律に基づきまして、日本語教育機関の認定申請、今大臣が御答弁いただきました、これがいよいよ四月から始まっております。そして、この現在の申請状況についてお伺いをしたいと思います。私が伺っているところでは、日本語教育機関側もまだまだ申請に際しての戸惑い、また申請手続がまだまだ煩雑だということで、現時点では少ないようにお伺いをしております。文部科学省における相談体制の整備ですとか、あるいは申請手続の簡素化なども是非御配慮をいただきたいと思います。 また、これまで何十年にもわたって実績を積み重ねてきたいわゆる告示校とされます日本語学校については、優良な適正校に限らず、新しい制度だからといって全く新規扱いというのは非常に、何といいますか、合理的ではないのではないかというふうに考えます。審査に当たっては、機械的に行うのではなく、これまでの実績もしっかり踏まえたものとすべきというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 四月から始まりました日本語教育機関の第一回目の認定申請につきましては、申請期間が五月の一日からこの十七日までとなってございまして、今現在申請を受け付けているところでございます。申請件数につきましては、審査結果の公表と併せてお示しする予定でございますので、ここではちょっと控えさせていただきたいと思ってございます。 この認定制度の実施に当たりましては、これまでの法務省の告示校以外の新規の申請もありますことから、本年四月から文部科学省の総合教育政策局内に日本語教育課を新設をいたしまして、この本申請の前に、事前相談におきまして、書類の形式面での指摘あるいは確認、質疑応答など、公平性を確保しながら、できる限り丁寧な対応を心掛けているところでございます。 手続の簡素化についても御質問ございました。認定に当たりまして確認すべき事項や日本語教育課程編成のための指針、また、いろんな御質問ございますので、そうした御質問に対する対応などをまとめました質問集などの公表あるいは関係団体への周知等を通じた情報提供を行いますとともに、里見委員御指摘の告示校、法務省告示校につきましては、告示校での勤務経験等をもって日本語教員試験を一部免除するなどの経過措置を設けたほか、各年度の課程修了の認定を受けた者の状況が分かる書類につきましては、同意があれば、出入国在留管理庁より文部科学省が直接取得することなどによりまして提出を不要とするなどの措置を講じているところでございます。 また、告示校につきましては、審査委員会における審査、これからでございますけれども、各審査段階におきまして、これまで積み重ねられた実績も踏まえた確認等が行われることを通じまして、認定基準に照らした総合的な判定が行われるものというふうに考えてございます。
○里見隆治君 この法律の施行につきましては、今の日本語教育機関の認定、そして併せての、日本語教員がこれがいよいよ国家資格となると、これが一つの、一つといいますか、二つの柱となっております。この日本語教員の国家試験の実施についてお伺いをしたいと思います。 これは既にもう準備は進めていただいておりますけれども、本年十一月十七日に第一回目の試験が実施されると、これはもう既に発表済みでありまして、その実施に向けて、今後のスケジュール、また試験の実施要項など、今後詳細についても明らかにいただけると思いますけれども、今後のスケジュールについてお伺いをしたいと思います。 また、今年度は十一月十七日ということでありますが、今後、第二回の試験を含めて、どのようなペース、頻度で、また全国で何会場で行うかなど、まだその詳細は明らかにされておりません。更に回数を増やしていくのであれば、いわゆる試験のCBT化、コンピューター・ベースド・テスティングなども必要となってくると思います。 今後、非常にこの日本語教員の確保、また需要も高まってくるという環境下の中で、これは今の、現職の日本語教員の方はもちろん御関心をお持ちですけれども、今後、より多くの皆さんにもこの日本語教員について関心を持っていただき、これを目指していただきたいと思います。 今後の計画、また見通しについてお伺いいたします。
○政府参考人(望月禎君) 令和六年度の日本語教員試験につきましては、昨年度、予備試験としての試行試験の結果を踏まえつつ、試験の基本方針を検討しているところでございまして、試験の実施要項につきましては五月中に公表を考えているところでございます。また、受験申込期日や手続等についても、できる限り早く受験生にお示しをする必要がありますことから、受験案内につきましても、遅くとも六月中には公表を考えているところでございます。 また、日本語教員になろうとする者が今後増えることも考える、また、認定を受けたいという教育機関も増えていくことが予想されるところでございまして、来年度以降の日本語教員試験につきましては、今年度の試験の実施もしっかり踏まえながら、試験頻度、試験会場の増設あるいはCBT化の検討をしっかり進めてまいりたいと考えてございます。
○里見隆治君 予見可能性をお示しいただいて、より広く関係者にも知らしめ、また受験をいただきたいと、そのように思っております。どうか御準備のほどよろしくお願いいたします。 これに関連しまして、今日は国土交通省も審査対象ということでありまして、この日本語教育に関連して国交省にもお伺いをしたいと思います。 建設業における外国人労働者に関連してですが、今後建設業においても外国人労働者が増えていく中で、我々考えておかなければならないのは、特に建設業については危険を伴う職場でもありますので、外国人労働者の安全を確保するという観点から、例えば同僚、あるいは特に上司、管理者との間でのコミュニケーション、その際のやはり日本語ということが重要になってくると思います。 その意味では、文化庁と入管庁がもう既に在留支援のためのやさしい日本語ガイドラインというものも令和四年度お示しになっているのが各分野で使われていると思います。 これを是非活用いただきたいと思うんですが、特にこの建設現場での労働災害事故の防止、また安全第一という観点で、この増えていく外国人、これは是非国交省として、建設業界とも連携をして、現場管理者などに、これは組織立ってしっかり構造的に易しい日本語を習得させるような、そうした取組を業界挙げて、また監督官庁として進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 外国人の労働者の方というのはこの建設業にとりまして大切な人材でございまして、特に日本の建設業を選んでいただけるようにということからしますと、外国人労働者の方の安全の確保と、これ徹底というのは大変重要であると思っております。 日本語が必ずしも十分話せない段階からも現場作業に従事する機会というものは当然あるわけでございまして、その安全確保のための指示が誤解なく伝わり理解されるように、管理する側の工夫、様々な工夫がやっぱり大事であろうかと思います。 今回の御質問に当たりまして、今先生が御指摘になられた文科省さんで作成されているガイドラインであるとか、あるいは厚生労働省さんにおかれても安全衛生管理の手引などを作成されておられまして、その中で易しい日本語の活用を管理者に呼びかけている、こういうことも拝見させていただきました。様々なセミナーも行われているというふうに承知しております。 現場の安全は二つの体系で確保されております。一つは、労働安全衛生法に基づく労働安全衛生の制度、もう一つは、建設業法に基づく技術者の制度、この二つの制度が表裏一体となって確保する仕組みとなってございますので、国土交通省としましても、管理する立場の技術者と、そして作業をやっておられる外国人労働者の間の円滑な意思疎通、これは大変重要な課題だと思っております。 したがいまして、御指摘の易しい日本語の取組が必ずしも十分知られていない業界団体もあろうかと思います。業界団体全体で認知度が高まりますように、関係省庁とも一体となって、様々な既存のいいツール、これらの更なる周知などの工夫を検討させていただきたいというふうに存じます。
○里見隆治君 ありがとうございます。 今おっしゃったように、これ、現場の労災事故防止ということでは厚生労働省所管だと思いますけれども、この業界全体、これを挙げて進めていくという意味で、非常にこの国交省と業界との連携、また現場での徹底ということが重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に議題、話題を移したいと思います。 先週金曜日、五月十日に、公明党の文部科学部会といたしまして文部科学省にお伺いをいたしまして、盛山大臣また安江政務官宛て、教育政策に関する提言、そして文字・活字文化の普及啓発に向けた提言をさせていただきました。御対応いただきまして、ありがとうございました。 今日は、そのうち二点お伺いをしたいと思います。 まず一点目でございますが、今、文部科学省におきまして、子供たちが主体的に学べる多様な学びの実現に向けて政策の研究を行っているというふうに伺っております。子供たちが自らの興味、関心に基づいて、そしてそれぞれの強みを伸ばしながら主体的に学びを進めることができるようにというのは大変重要な視点だと思います。 安江文部科学大臣政務官は、この取組の中で、多様な学びを実践している教育現場に直接足を運ばれ、実態把握をしてこられたというふうに伺っております。こうした現場視察を通じて、政務官の御所見、また今後どのようにこの政策につなげていくかの対応方針についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(安江伸夫君) 里見委員にお答え申し上げます。 子供たち一人一人の多様な実態に寄り添いつつ、変化の激しい社会で求められる資質、能力を育んでいくために、子供たちが自らの関心や特性に応じて主体的にそして多様に学ぶことができる学校の環境を整えていくことは大変重要であると考えております。 このような視点から、これまで国内における先進校の視察や有識者ヒアリング、諸外国の取組事例の把握等を行い、子供たち一人一人が強みを伸ばしながら主体的に学ぶことができる柔軟な教育課程等についての知見を収集、蓄積をしてまいりました。 特に、学校で実践事例を拝見をさせていただく際には、児童生徒からも直接実感を聞き取りつつ、教師の皆様とも丁寧に意見交換を行わせていただくなど、現場の率直な声を拾うことを心掛けており、その中では、子供たちから、自分に合ったペースで学ぶことができていて楽しいなど、肯定的な声が多くあったほか、教師の目線からも、子供たちに主体的に学ぶ力が育ってきた、学校生活の満足度が向上したといった声もあったところでございます。 今後も、こうした研究の成果も生かしながら、教師による適切な支援の下、子供たちが主体的に学べる多様な学びの環境を整えていくため、現行制度でも可能な取組を分かりやすく示す実践的な事例集の作成や学びの多様化学校の設置促進と他の学校への取組内容の普及、今後の教育課程の学習指導等の在り方の検討といった取組を行ってまいりたいと存じます。
○里見隆治君 本当にこれだけ社会また様々な環境が多様化する中で、教育がそれに追い付かなければならないというふうに思います。是非、この主体的な関わり、また多様性ということの観点で、今日は大臣には特に御質問はしませんけれども、文部科学省挙げてお取組をいただきますようによろしくお願いいたします。 続きまして、書店、本屋さんの支援についてお伺いをしたいと思います。 最近、本の購入といえばネットの購入というものが大変増えてきているわけでありますが、それでも、時に本屋さんに立ち寄って、自分では想定していなかったような本に出会っていくと、そのような楽しみを持たれる御経験は皆さんにもおありだと思います。そうした中で、本屋さんというのはこれまで歴史的にも知の拠点と、町の拠点であると、そうした意義は今後も変わっていかないんじゃ、変わらないのではないかと思います。 しかしながら、町の書店は大変経営が厳しい状況にございます。一方での、文科省も様々お取組をいただいておりますが、一方で、経済産業省が今年度、町の書店振興のためのプロジェクトチームを立ち上げられております。文科省でもかねてより、子供の読書活動、また学校、地域の図書館の振興などを進めていただいておりますけれども、こうした活動と町の書店の振興と、この活動が連携をすることで相乗効果も出てくるのではないかと思います。文科省でも昨年度、書店と図書館の関係者との対話ということで、その在り方、議論にも参画をされてきたというふうに聞いております。 ちょっと今日は時間の関係で政府参考人への御質問はちょっと省略せざるを得ないんですけれども、こうした取組の中で、例えば、書店の側からいろいろ御要望をお聞きしておりますと、例えば公共の図書館が人気の図書を発刊と同時に過剰に蔵書すると書店との共存ができなくなるのではないかといったお声を聞いたりいたします。 今後、書店と図書館がどのように共存できるのかと、こういった観点も含めて、優良事例の展開、また書店と図書館の連携のための方策づくり、こうした検討を進めるための対話の場の継続など、文科省としても積極的に取組をいただきたいと思います。大臣の御認識、また今後の方針についてお伺いいたします。
○国務大臣(盛山正仁君) 書店・図書館等関係者における対話のまとめを踏まえまして、文部科学省におきましては、書店と図書館等の連携に係る優良事例について収集に努めているところでございます。今後、その普及を図っていくこととしております。 また、今後の書店と図書館の関係を検討する枠組みにつきましては、書店と図書館等の関係団体の代表者などから構成される協議会が新たに設置されると聞いております。 文部科学省としても、協議会に積極的に関わることを通じ、地域の実情に応じて書店と図書館等のより一層の連携が進むよう努めてまいりたいと考えております。
○里見隆治君 大臣、よろしくお願いいたします。 盛山大臣、また安江政務官始め、文科省の方におかれては、委員長の御了解いただければここで御退席をいただいて結構でございます。
○委員長(佐藤信秋君) 盛山大臣、安江政務官、どうぞ御退席、結構であります。
○里見隆治君 では、三点目のテーマといたしまして、カスタマーハラスメント対策についてお伺いをしたいと思います。 カスタマーハラスメント、これ、ハラスメント対策全般につきましては、これ様々な対策がありますが、最も古い歴史を持つのはセクハラ対策ですね。十年ちょっと前からパワーハラスメント対策が始まって、十数年前、実は私も厚労省で担当していたことがありますが、ちょうど十年前にあかるい職場応援団というサイトを設けまして、今でも様々な情報提供、また相談に通ずる提供の窓口になっているということで、これも是非活用いただきたいと思っておりますが、こうした中で、ちょうどパワーハラスメントを防止するための措置、これが法的にも措置をされまして、ちょうど今年度、令和四年度から、中小企業を含めてこうした防止措置を全事業所で義務化されたということでありました。次なる展開というふうになっております。厚労省からは、カスタマーハラスメントについて、相談体制の整備などが望ましい取組として同時に示されております。 また、この直前に、厚生労働省がカスタマーハラスメント対策企業マニュアルを作成しておりますけれども、この概要、また令和四年度以降どのように活用されているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。 御指摘のカスタマーハラスメント対策企業マニュアルは、令和四年二月に関係省庁連絡会議等での議論を経て作成したものであり、カスタマーハラスメントと考えられる言動やカスタマーハラスメント対策の基本的な枠組み等をお示ししているものでございます。 現在、業所管官庁の御協力を得て業界団体等に周知をさせていただいており、業界団体や企業によっては、本マニュアルも踏まえた独自の実効的な対策を推進されているものと承知してございます。 厚生労働省におきましては、令和五年度にマニュアルをより分かりやすくしたカスタマーハラスメント対策リーフレットの作成や、十二月のハラスメント撲滅月間で初めてカスタマーハラスメントをテーマとするシンポジウムを開催するほか、研修動画を作成し、先ほどお話ございました厚生労働省が運営するポータルサイトあかるい職場応援団に掲載するなど、戦略的な周知を行っているところでございます。また、令和六年度におきましては、カスタマーハラスメント対策に関心を持つ業界団体が業界共通の対応方針などを策定し、普及啓発を実施するモデル事業を行うこととしてございます。 今後も引き続き、業界団体や企業におきまして自主的な取組が進みますよう、厚生労働省としても支援してまいりたいと考えてございます。
○里見隆治君 もう既に様々な業界分野でお取組をいただいているということですが、その中で一つ取り上げたいのが、カスタマー、お客様との接触の機会多いという意味で、この公共交通機関、交通分野が挙げられると思います。バス、鉄道、航空など、こうした交通分野におけるカスタマーハラスメント、まず国交省に、今実態をどのように把握をされておられるか、またこれも事業者団体の皆さんと協力をして対策を進めていただくべきと考えますけれども、この今の取組状況、また今後の対処方針についてお伺いします。
○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。 交通分野におけるカスタマーハラスメントの実態につきましては、業界団体や事業者と連携し、現状把握に努めているところでございます。 まず、バスについてでございますけれども、これは、乗務員に対する暴力行為等の実態調査を昨年十月から行っておりまして、乗客の現行犯逮捕や警察に被害届出が受理された事案として、これまで十四件の報告を確認してございます。 鉄道につきましては、毎年、事業者とともに迷惑行為に関する連絡会議を開催しておりまして、令和四年度のカスタマーハラスメントの件数は千百二十四件、暴力行為の件数は五百六十九件となっております。 航空につきましては、グランドハンドリングの業界団体におきまして実態把握のための調査を行っており、その結果について報告を受けているところでございます。 カスタマーハラスメント対策は、ただいま申し上げました業界団体等との意見交換を通じた実態把握、対策の検討のほか、昨年八月、バスやタクシーの車内における氏名掲示義務の廃止を行ったところでございます。このほか、厚生労働省や警察庁等とも連携し、業種横断のマニュアルや啓発ポスターの策定、周知を行ってきたところでございます。 交通分野におけるカスタマーハラスメント対策は、輸送の安全確保や担い手確保の観点から重要な課題であると認識しております。委員御指摘のとおり、事業者や業界団体と協力し、更なる実効性の確保に向けしっかりと対応してまいります。
○里見隆治君 カスタマーハラスメント対策、これは、事業者としての観点、また消費者としての観点、そして事業所で働く、実際に接客をされている労働者、もうあらゆる観点から対策を考えるべきだと思いますが、この労働者という観点でいいますと、結局、このハラスメント、カスタマーハラスメントを受けた労働者は、会社を休んでしまったり、あるいは通院を余儀なくされたりといった状況もあるということでございます。 その意味で、この労働者の保護、そしてその表裏一体としての事業者の責務と、そういった観点からより実効性がある対策が必要ではないかと思います。現在、公明党としても検討委員会を立ち上げまして、法整備も含めた対応策を検討しております。政府としても既に各省庁挙げての対応策、これを検討中だというふうにお伺いしておりますけれども、この対応策ですね、今、ガイドライン、またマニュアル等ではしっかり進めておられるということですが、この対応策をもう一重深掘りして取り組むべきだというふうに考えておりますが、厚労省、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。 厚生労働省といたしましては、カスタマーハラスメント対策企業マニュアルを策定した後も業界団体や企業における自主的な取組が進みますよう、様々な支援を行っているところでございます。 また、労災保険におきましても、昨年九月に精神障害の労災認定基準の心理的負荷評価表を改正しまして、具体的出来事として、顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けたいわゆるカスタマーハラスメントを追加し、カスタマーハラスメントが心理的負荷として評価されることを明確化するなどの取組を行っているところでございます。 さらに、厚労省におきましては、本年二月から開催しております雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会におきまして、ハラスメントの現状と対応の方向性を検討事項としており、社会的に関心を集めておりますカスタマーハラスメントについても御議論いただいているところでございます。 引き続き、検討会におきまして専門家の知見を踏まえつつ、カスタマーハラスメントに関する施策の方向性について検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○里見隆治君 我々、党としての検討会でも、また政府としてもそうだと思いますけれども、この労働者保護という観点での対策、また先ほど申し上げたとおり、各業界ごとの対応、そして、ある意味、これハラスメントというものはやはり予防していくには消費者教育という観点でも必要だと思います。そういう意味で、政府を挙げての対応をお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君が選任されました。 ─────────────
○石井苗子君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の石井苗子です。皆様、御苦労さまです。 農水大臣に一つだけ質問をさせていただきます。 今、イノシシや鹿による農作物の被害多発しておりますけれども、農業にとって深刻な問題となっています。この捕獲強化対策、近況どうなっているか、伺います。
○国務大臣(坂本哲志君) 私も非常に深刻な問題であると思います。各農業地域に行けば、必ずこの問題が出されます。 鹿やイノシシ等の野生鳥獣によります全国の農作物の被害額は、令和四年には百五十六億円というふうになりました。減少傾向ではありますけれども、依然として高水準です。 鳥獣被害は営農意欲を減退させます。そして、離農を招いたり、人身の被害、家屋の被害、こういったものを招きます。被害額に表れる以上の被害の実態というのがいろんなところに広がっているというのが実情であります。 鳥獣被害を防止するためには、まず原因となる鳥獣の種類を特定し、その種類に応じて、被害を引き起こす鳥獣のまず捕獲、それから侵入防止柵の整備等の侵入防止対策、さらには餌となる柿やクリの実等の処分や、やぶの刈り払いなどで生息環境を管理する、こういった三つの対策を地域ぐるみで実践することが重要であるというふうに考えておりまして、私たちの方といたしましても、鳥獣被害防止総合対策交付金によりまして様々な対応策を今しているところであります。
○石井苗子君 ありがとうございます。 農作物を作る現場では人も働いておりまして、被害は人にも及んでいるという報道があるんですが、こちらは環境省の管轄だということなので、別の機会に質問させていただきます。 大臣、御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) 坂本大臣、御退席いただいて結構です。
○石井苗子君 次に、国土交通省にお伺いします。 私、全国空き家アドバイザー協会の方々と空き家を改修して全国で行き場のない子供たちの住居として何とか活用できないかということを考えて活動しております。 総務省平成三十年住宅・土地統計調査の結果、空き家数八百四十八万九千、過去最多となっております。全国の住宅の一三・六%を占めているということが分かりましたが、その後の空き家の数、どのように推移しているか、政府参考人の方、お答えください。
○政府参考人(石坂聡君) お答えいたします。 総務省が五年ごとに実施している住宅・土地統計調査について、令和五年調査の速報集計が本年四月三十日に公表されました。平成三十年調査と比べますと、空き家数は八百四十九万戸から五十一万戸増えて九百万戸と過去最多であり、総住宅数に占める空き家の割合、いわゆる空き家率でありますけれども、一三・六%から〇・二ポイント上昇し、一三・八%と過去最高となっているところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 使用目的のない空き家のことを放置空き家と呼ぶそうですが、放置されたままになっている空き家対策、非常に大きな課題でありまして、日本では様々な取組が行われています。 空き家対策事業を実施するに当たり、空き家の除去した所有者に対して補助金を交付する、市町村に交付しておりますが、この度問題となったのは補助金のことですが、放置空き家、不良住宅というこの住居の建物が対象となっておりましたが、これを誤解して不良住宅という要件を満たしていないものを不良住宅として除去してしまった、そこに補助金を出してしまった、そして、平地にしてから公益利用となっている確認を怠り、市区町などが全く把握をしていなかったという、どうしてこのような悪循環が起きたのか、時系列で説明してください。
○政府参考人(石坂聡君) 平成二十八年度から令和二年度までの間、空き家対策事業に対して補助金が交付されました。この間、本来補助対象ではない不良住宅に該当しないものに補助金が交付されていたという事態がありました。 また、補助金の交付後に、本来公益的利用をしなければいけない跡地について、そのような利用がなされていない事態もございました。具体的には、例えば、住宅ではなく倉庫だった、倉庫を除却したとか、あるいはその公益的な利用を確認しないで新たに個人の住宅が建ってしまったとか、そういった事態がございました。 令和三年の会計検査におきましてこれらの事態が確認され、令和四年に会計検査院から国土交通省に指摘がございました。国土交通省におきましては、会計検査院の指摘を踏まえ、令和五年三月に地方公共団体宛てに再発防止策を通知しているところでございます。
○石井苗子君 住宅でないもの、倉庫壊してもしようがないんでありまして、空き家を何とかしていかなきゃ、九百万世帯ですから。 この不良住宅の考え方について、資料一を見ていただきますと、不良住宅は測定表というのがあって、これが資料一でございます。 補助金額が測定表によって決まるそうですが、この測定表というもので空き家の何を測るのか説明してください。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘の測定表でございますけれども、住宅の不良な程度を判定する基準でございまして、これに、補助金の対象である不良住宅かどうかを判断するためのございます。 こちら、ポイント数を具体的には合計いたしまして百ポイント以上を超えた場合に不良住宅となりますので、対象となるということになるところでございます。
○石井苗子君 そこが問題なんですよね。これ、なぜ、この右側に書いてありますもの、五十点とか百点。百点にならないと不良住宅と認めない、したがって、百点にならないと除去しない、つまり壊さないという、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のとおり、不良住宅として除却する場合については、これが百点以上にならないと除却の対象にはならないということでございます。
○石井苗子君 どうしてそうなのかということをお聞きします。
○政府参考人(石坂聡君) 実は、この不良住宅でございますけれども、元々これは劣悪な住環境地区の対策事業で用いていた用語でございますけれども、現在はそれを流用して空き家対策でも用いているところでございます。この不良住宅というのは、住宅の質、構造とか設備とか、そういったものが著しく劣悪なものということで利用させているということでございます。 また、除却の対象でございますけれども、これは不良住宅としての要件ですが、別途、この空き家対策事業におきましては、いわゆる特定空家ですね、例えば動物がすみついちゃっているとか住宅の空き家の状態が著しく悪くなっている状態の場合でございますけれども、それは別途、この不良住宅に該当しない場合でも、特定空家に該当すれば除却の対象となるところでございます。
○石井苗子君 それは、動物がすみ込んでいたら住居にして使いましょうというわけにいかないですが、この百点未満というのはどうして駄目かというのをちょっとお聞きしましたら、どこかで線を引かないと、補助金は税金でありますから、我が国の空き家対策といえども、途中で幾ら、例えば五十点だったら幾ら出すとか七十点だったら幾ら出すというような、そういう測定表にはなっていない、百点で線を引くという。これは昭和の頃からある、百点測定表というものがあるそうなんですね。 取り壊すということだけが対象になっているということなんですが、そこでお聞きしますけれども、五十点まで行ったと、五十点なのでこれだけ補助金出しましょうという使い方は測定表はしない、このことは分かりました。しかし、百点に満たない空き家を例えば改修するところに補助金を出すという考え方は、国交省としてできませんか。もし、空き家の所有者が世の中のためになるなら使ってもよいということになったら、百点未満でも改修費用というのは出ますか。
○政府参考人(石坂聡君) 除却については、御指摘のとおり、いわゆるこの不良住宅に該当するものが対象になりますが、改修につきましてはこの不良住宅に該当しない場合でも対象になります。 これは、御指摘のように、その不良住宅、著しく劣化して悪い状態のものでございますので、これは改修してもなかなかこれは難しいものだと考えてございます。 そういう意味でいうと、まだまだ使える空き家を住宅ではなくてほかの公益的な目的に使うということは十分考えられることでございます。それは現在でも補助の対象としているところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 そこのところです。例えば改修費用ですが、最初に申し上げましたように、今全国で行き場がないという子供たちがいます、ある程度います。もし所有者がそういうことを目的とするんだったら、インセンティブとして五十点のものも、中にあるものをごみとして処理してよくて、そこをまだ十分空き家として使えるんだったら、子供ハウス、まあ名前はどうでも、中にあるものを捨てる費用に補助金を出し、改修に補助金が出て、それが公的利用の考え方というふうにして補助金出ますね。確認です。
○政府参考人(石坂聡君) 御指摘のとおり、公益的利用、これは補助要綱上、地域活性化のための計画的利用というふうに定めているところでございます。これには幅広い用途、施設が該当することが考えられます。例えば地域交流施設あるいは福祉的な施設、そういうものが考えられるところでございます。 そのため、御指摘いただきました子供ハウス、これは子供たちに対して福祉的なサービスを提供する場、そういうふうに思いますけれども、そういったものであれば公益的に該当するものと考えているところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 今のところ、その百点満点で平地にして、その上に公的目的、例えば広場だとか何だとか、一次避難所の前の避難だとか、そこに倉庫を建てるとか、そういうことだけだったんですが、考え方としては、五十点でも公共の目的であればということであればその後の補助金の付け方というのも厚労省に交渉できることになりますので、ありがとうございました。 それでは次に、ドローンの事故の防止対策と共有システムについてお伺いさせていただきます。 最近、「いずも」の上空から写真が、ドローンであったとかいろいろ報道されておりますが、あの写真がどうであったかというようなことは防衛省の方で質問しますので、国交省には、現在三十九万機登録されておりますドローンを飛ばすための基本的なルールというのがあるはずなんですが、これ航空法でございます。 三つの航空法の改正、今回あった改正を御説明ください。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 無人航空機につきましては、その飛行の安全の確保を図ることなどを目的といたしまして、これまでに主に三度、航空法の改正を実施してきたところでございます。 まず、最初の改正といたしまして、平成二十七年に、飛行に当たっての基本的なルールとして無人航空機の定義を定めるとともに、飛行空域や飛行方法などに係るルールを整備いたしました。その後、二回目の改正といたしまして、令和二年に、事故発生時の原因究明などを確実に実施できるよう、無人航空機の所有者を把握するため、無人航空機の登録制度を整備いたしました。続けて、三回目の改正といたしまして、令和三年に、有人地帯における目視外飛行、いわゆるレベル4の飛行を実現することなどを目的といたしまして、機体の安全性及び操縦士の技能を国として証明する制度などを整備し、現在に至っているところであります。
○石井苗子君 ありがとうございます。 ドローンに関しましては、徐々に三原則のような三つの法改正をしてきたわけでございます。令和三年でレベル4ということは、趣味の世界と、それから本当にドローンというものをライセンスを持って使うという人たちと、レベルをつくってきたということなんですが、平成二十九年から令和四年までそういう保守の目的で総額約六億円の経費となっておりますが、地方公共団体が事故防止のために条例等で飛行禁止区域をそれぞれ共有システムに登録し、ドローンの運航者に情報を周知するという機能を備えるということになっています。しかしながら、令和四年の四月時点で、飛行禁止区域を定める百十六団体の禁止区域は五千三百二十一か所あったのですが、二か所しか登録していません。 デジタル化はされていたんですが、どこに問題があったのか、どのように解決したのか、御説明お願いします。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、ドローンに関する航空法に基づく各種手続を一元的にオンラインで行えるシステムといたしまして、ドローン情報基盤システムを航空局におきまして整備、運用しているところでございます。 このシステムにおきまして地方公共団体が条例などにより定めた飛行禁止区域を運航者が把握できるようにするため、平成三十一年に、航空局より地方公共団体に対して、条例などにより定められた飛行禁止区域に係る情報を登録するよう文書で要請を行いました。しかしながら、登録要請が必ずしも各地方自治体の担当部署に送付されていなかったこと、航空局において登録状況のフォローアップが十分でなかったことなどから、御指摘のように飛行禁止区域の登録が低調になったものと認識しております。 令和四年に会計検査院による指摘を受けまして、航空局におきまして、担当部署を再度確認した上で改めて要請文書を発出しましたほか、登録が行われていない地方公共団体には個別に登録を呼びかけるなどの取組を行った結果、現在はほぼ全ての飛行禁止区域が登録されているところであります。
○石井苗子君 これ、デジタル化とデジタル化が実際に役に立っているかどうかというところで大きなそごがあったという問題点だと思うんですね。 国交省の方では、デジタル化をして、ドローンについての登録制はこうですということをやっていた。しかし、地方自治体の方は、どこそこ公園では飛ばしてはいけませんよ、うちの地域の何々地域は禁止区域ですよというのもデジタル化しているんです。しかし、ドローンを持っている人は、国交省の方だけ見て自分の自治体でどうなっているかということまで把握できなかったわけです。どっちもデジタル化しているのに、ドローンを持っている人は禁止区域のところで飛ばしていたということが事実上あるわけなんですね。 こうなりますと、事故というのを、これからのドローンで発生する事故防止について伺うんですが、趣味で持っている人、あるいは外国から買ってきた人、自分で作る人というのもいるんですね。操縦しているというか、動かしている人が自分のところにいない、例えば、自転車、自動車、何でもいいですが、これは、ドローンというのは新しい危険性を持った輸送手段なわけです。 現在三十九万機も登録されているドローンのこの事故防止を徹底するために、今後ドローンのライセンス取得について厳しくしていくおつもりがあるのか。私は、このライセンス取得というのも、これから御説明いただくでしょうけれど、ドローンを買ったとき、つまり購入時に登録を徹底するべきではないかと思うんですが、取締りについても、警察の担当ですけれども、指紋がどうだとか落ちた場所でどうだとかというようなことをやっていくのではなくて、ドローンを購入時に登録を徹底させるべきだと考えます。そうでないと、ドローンの飛行に当たり適切な安全管理を行っていると国交省は言えないんじゃないかと思うんですが、御答弁お願いします。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 無人航空機操縦者技能証明、いわゆるドローンのライセンスでございますけれども、これを取得するためには、学科試験に合格するとともに、国の指定を受けた試験機関の実地試験に合格する、あるいは国の登録を受けた講習機関の講習を修了する必要があり、これにより安全な運航に必要な知識と技能の取得を確保しているところであります。これによりまして、これまでのところライセンス保有者による死傷事故は発生しておらず、直ちにライセンス取得を厳格化する必要がある状況にはないというふうに考えております。 一方で、ドローンの活用拡大に伴いましてライセンス保有者が順次増えてきていることなどから、法令違反などがあった場合にはライセンスの取消しを含めた行政処分を適切に実施できるよう、現在処分基準の策定を進めており、こうした取組により違反行為などへの抑止力を高め、ドローンの飛行の安全確保、事故防止の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。 また、無人航空機の登録制度についても御質問がございました。これにつきましては、無人航空機の飛行に伴う事故や法令違反の発生などを踏まえ、所有者を把握することで事故などの原因究明などを確実に実施できるようにすることを目的に設けているものでございます。このため、無人航空機の飛行を行うに当たって登録を義務化しているものであり、登録を受けずに無人航空機を飛行させた場合には罰則を科すことで登録の確実な実施を担保しているところでございます。 ドローンの購入時に登録を義務化する、こういった場合には、自作機や海外で購入された機体、展示など飛行以外の目的で購入された機体などをどう取り扱うのかといった課題が生ずるものと認識しております。 国土交通省といたしましては、引き続き、無登録の機体の飛行につきまして厳正に対処するほか、家電量販店や通販サイトなどを通じて購入時にしっかりと登録を啓発するなど、関係省庁や民間の協力も得ながら確実な登録の推進を図ってまいりたいと考えております。
○石井苗子君 ライセンスを持っている人を強力に取り締まっていくことはできるんですが、趣味の世界の中でドローンを購入するときには、私も量販店みたいなところに行くと、ポスターが貼ってあって登録を促しますみたいな感じになっているんですが、これはもうやっぱりかなり高性能なカメラを付けて自分で飛ばして写真を撮るということもできますし、特定の人間を追跡するということも、ライセンス持っていないドローン、ドローンというのは無人航空機のことですが、ドローンでできるようになるので、是非これからは考えをもう少し徹底して、購入時に登録をしてすぐ分かるようにするということがなぜできないのか、それを買ったときには登録をお願いしますねという形じゃなくて、登録を義務化がなぜできないのかということをこれからちょっともう少し突っ込んで質問していきたいんですが、次の五分の中でもう一つ聞きたいことがあるので、次に行かせていただきます。 学習、先ほどから出てきておりますけれども、インターネットを利用して小中学生が家庭で学習するという一台一人端末でございますが、どうもよく分からないところがあるのでもう一遍聞きます。 GIGAスクール構想の一人一台端末の目的と目標は何であったか、お聞かせください。
○国務大臣(盛山正仁君) GIGAスクール構想は、一人一台端末や通信ネットワーク等の学校ICT環境を整備、活用することによって教育の質を向上させ、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学び、これを実現することを目的としております。 文部科学省としては、端末活用の日常化、情報活用能力の向上等に向けた取組を進めており、誰一人取り残されない学びの実現に向けて、GIGAスクール構想を一層推進していきたいと考えています。
○石井苗子君 この今のような目的と目標が教育現場でどのように活用されているか、様々な課題が浮上してきて先ほどからも御質問が出ているところでございますが、この取組が学習環境を向上させることにつながっているかどうかというのが大きな問題でありまして、適切な活用方法や通信環境の整備、本来の目的達成のためにこういった環境整備が解決されているかどうかなんですが、ルーターの問題がありました。放課後の子供の教育、教室ですか、で使用する検討結果というのが出ているそうですね。 令和五年二月に報告を出したということでございますが、報告の結果、端的に御説明いただけますか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 令和四年度に、文部科学省が地方公共団体に対し、ルーターの使用率が低調となった理由を調査したところ、臨時休校の状況が落ち着いたこと等から、想定より貸与希望者が少なかった等の回答がございました。 一方、公費を使って整備されたルーターの有効活用を図っていくことは極めて重要と認識しており、文科省では、放課後子供教室での家庭学習における活用促進や、遠足、社会科見学など、校外活動など家庭学習以外の有効な活用方法等を令和五年二月に周知したところでございます。 今後も、あらゆる機会を通じまして、本来の目的である家庭学習での活用も含め、WiFiルーターの有効活用を促進してまいりたいと考えております。
○石井苗子君 私は、やっぱりこの一人一台端末の環境を整えることが一つと、それからどう活用していくかということで、やはり引きこもりだったり学習が学校で受けられないといった子供たちに、例えば、何時何分に何の授業を聞いてもいいから、それが学習をしたというところのクレジットに入るとか、そういうような活用をしていく端末利用、いわゆるその学習の手助けになる、不登校の子供たちへの手助けというのはこれどうなっていますか。目的と異なるからやっていないというお答えなのか、端的にお願いいたします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 ICTを活用した学習支援などにより不登校の児童生徒の学習機会を確保することは大変重要なことだと考えております。 文部科学省といたしましては、不登校児童生徒の個々の状況に応じた支援を推進する観点から、ICT等を活用した学習活動を効果的に取り入れていく必要があると考えております。このため、不登校児童生徒が自宅におきましてICT等を活用した学習活動を行う場合、一定の要件を満たせば、学校長の判断で、指導要録上の出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができるとしております。 引き続き、文部科学省といたしましては、各教育委員会等に対して、好事例の周知等と併せて、ICTを活用した学習の成果の適切な評価の実施を促してまいりたいと考えております。
○石井苗子君 伸びやかに子供たちが学習できる手段の選択肢を増やしていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○金子道仁君 日本維新の会・教育無償化を実現する会、金子道仁です。 本日は、農水大臣に中心で、食料の安定供給に向けた取組について御質問をさせていただきたいと思います。 今現在、我々参議院の方で農村、農業、食料、ごめんなさい、食料・農業・農村基本法の改正について質疑がされていますが、本日は、会計検査院の報告書をベースにこの食料安定供給に向けた御質問をさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 報告書に、今後、農水省が、限られた予算の中で、食料の安定供給に向けた取組により、農業構造の変化や食料安全保障上のリスクに対応していくためには、より一層、効率的、効果的な施策の実施が求められている、そして、食料の安定供給、食料自給率の向上に向けた施策の実施に当たっては、基本計画等に示された指標に係る目標の達成状況等を適時適切に検証するなどして効率的、効果的に実施していくことがますます重要になる、このような御指摘がなされていました。 まさにこの指標に係る目標の達成ということで、まず最初に食料自給率について御質問をさせていただきたいと思います。 会計検査院の方は、平成二十九年から令和四年までの期間の総合食料自給率、供給熱量ベース、目標は四五%、実績は令和四年が三八%という報告をしてくださっていますが、目標未達成の分析について大臣にお伺いします。
○国務大臣(坂本哲志君) 食料自給率は、農業者、それから食品産業事業者、そして消費者に関わってきます非常に幅広い問題でありまして、広範な政策分野ごとの取組の組合せとして数値が出てまいります。 ここ二十年におきまして、国内での自給可能な米の減少がやはり大きな自給率低下の要因でございます。そして、一方の方で、輸入依存度の高い飼料を多く使用いたします畜産物の消費が増加していることが主な要因となっておりまして、自給率は四〇%前後で推移をしております。 それで、今三八%へ、四〇%から令和四年度の三八%への自給率の変化、二ポイントについて分析をしてみますと、輸入に依存している小麦や大豆の国内生産の拡大、これは政策的にやってまいりました。それは自給率を一・四ポイント押し上げております。しかし、自給率の高い米の消費量の減少、もうこれが自給率を三ポイント引き下げております。結果として、やはり二ポイントの食料自給率の低下というふうになっております。 このように、目標を達成できていない要因につきましては、やはり米の消費の減少による自給率の低下が想定よりも大きかった、そして一方の方で、海外依存度の高い小麦、大豆に関わる食肉関係の方が多かったということで、いかに今後自給率を高めるためには、いかにやはり国内での麦、大豆、こういったものの生産を高めていくかということになってくるというふうに分析をしております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 確かに自給率の計算は、生産、供給サイドだけではなくて、消費サイドの、平たく言えば国民の嗜好の変化によってこのゴールが変わる、目標値のターゲットが変わっていく、そのようなことがあるから非常に難しいものだとは思います。 ただ、今回、食料の安定供給を目指すということで、やはりこの指標についてはしっかりと精査していく必要があると思いますが、資料の五の下段のところには、これも会計検査院が出してくださった小麦と大豆の自給率の推移が書かれています。これの三角ですね、赤い丸と黄色い丸。小麦だけ今日は御質問しますが、小麦の目標は一九%、令和二年度の計画で。それに対して、小麦の実績はこの赤い丸、数字書いていませんが、一五%ということで、約四%の乖離。先ほど大臣が小麦が自給率を押し上げたという割には、小麦の自給率は目標まで達していないという数字も出ているわけです。 その辺り、小麦の目標未達成の原因分析、今後の方策について農水省にお伺いします。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 令和二年に策定いたしました現在の基本計画では、小麦につきましては、令和十二年度の生産努力目標を百八万トンとした上で、令和十二年度の国内消費仕向け量を五百七十九万トンと見通しておりまして、これを分母に品目別自給率は一九%としておりました。 一方、小麦については、近年、生産量増加しておりまして、令和三年産は令和十二年度の目標を上回る百十万トンとなっておりますが、分母になる国内消費仕向け量は六百四十二万トンというふうになっておりまして、品目別の自給率は一七%というふうになっております。 これは、十二年度の国内消費仕向け量の見通しが令和十二年度までの人口の減少を加味したものとなっておりまして、令和三年度に比べて国内消費仕向け量の減少が大きくなっているというところが原因でございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 おっしゃるとおり、この資料の五の上のところを見ていただくと、一番上の生産量は、最新の令和のこれは四年ですか、は九十九万トン。まあ百八万トンまでは行っていませんけれども、ほぼ目標を達成している。つまり、供給サイドは目標を達成しているのに自給率は上がらないというのは、消費が増えてしまった、国民の嗜好が大分変わってしまったというところがこの自給率を下げてしまっている要因になっているということはここから分析できると思います。 だからこそ、自給率って何なのか。何のために自給率をつくっていくのか。この国民の嗜好に合わせた自給率をこれからも追っかけていく。つまり、農産品の国際収支をできるだけ改善していくための自給率なのか。それとも、今回の基本法の改正にあるように、不測の事態における国民を飢えさせないための目標をつくるための自給率なのか。これは嗜好には関係ないわけですよね、カロリーベースで考えていくわけですから。国民が飢えないためにはどのような生産目標を立てていくべきなのか。その辺り、自給率と一つのものではなくて、徐々に目標ごとに考えていかなくてはならないのではないか。そのようにこれを見ながら思わされました。 二つ目のところに質問させていただきたいと思いますが、食料の安定供給に関しては生産の増大を図る必要があるということで、会計検査院の方の資料が進んできました。資料の一のところで、食料の増産に向け、食料の安定供給の中心は、この資料一の後段ですが、食料の増産、約六年間で十二兆円のお金が、予算が割かれたということです。そして、その食料の生産の増大の最も中心的な予算措置が、資料の二にありますけれども、水活交付金、水田活用の直接支払交付金、これが最も生産増大に関する取組で中心的なものであったと。六年間で一兆八千五百億円の予算が執行されたと。 この水田活用直接支払交付金、いわゆる水活交付金に関して会計検査院が別のところで指摘をしております。それが資料の三にまとめさせていただいたところでありますけれども、これは何かというと、平たく言うと、水活交付金が制度の目的、制度の趣旨に従って交付されなかった事例が多数見られたということがこの報告の中に書かれているわけです。 どんな不適切な事例だったか、三つ書かれていました。一つは、実質的に水田、水稲作付けが困難な水田にもかかわらず交付対象にしたのがこの千五百四十七件、そして、報告、実績報告書が作成されていなかった、若しくは作成されても確認が不適切であったのが一万七百四十七件、そして、最終的にこの代わって作った対象作物、小麦、大豆等と飼料作物等の収量確認が不適切であったり、全く収量が不足していたのが三千百七十七件、合計百三十四億円が不適切な交付ではなかったかという指摘がなされています。 こうした事例についての原因分析について、大臣にお伺いします。
○国務大臣(坂本哲志君) まさに委員から今言われたとおりの御指摘を会計検査院から受けたところであります。 このような事態が生じた原因につきましては、農林水産省において、実質的に水稲の作付けを行うことが困難な農地に係る判断基準、こういったのが甘かった。例えば、水田に基礎を打ち込んでそしてハウスにしていた、それを水田として認めていたというようなことがあろうかというふうに思います。 それから、飼料作物を自家利用をした場合の確認書類及びその具体的な確認方法を定めていなかったと。自分のところで使うわけだからということで、どれだけ飼料作物を作ったかというような、その確認というのを怠っていたというようなことがあろうかというふうに思います。 そして、交付対象農業者や地域農業再生協議会におきまして交付金の趣旨や制度の理解が十分でなかったと。 こういったことが原因でこういうような会計検査院の指摘を受けたというふうに思っております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 大臣がおっしゃられたこと、本当に私もそのとおりだと思っております。特に、この制度趣旨がしっかり伝わっていない。水田として使う、今後使うところにその水活交付金を入れると。にもかかわらず、もう絶対水田として使えないような、ハウスを建てた、しかも、それを補助金を使って建てていたにもかかわらず、その水田は、そのところに補助金が出された、水活交付金が出された。これは、全く制度趣旨を理解していない。 その報告書の中に書かれていた内容が非常に残念なんですが、実施要領にそういう基準がなかったからそのような判断をしたというふうに書かれていましたが、まあ考えてみれば、水田を汎用化していくための補助金であって、水田を畑地化するための補助金ではないにもかかわらずこのような実施をされたというのは、まさに制度趣旨が全く浸透していなかった、これが大きな問題ではないかと思いますが、この制度趣旨の浸透を徹底という点に関してどのような対策を考えておられるか、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) 水田活用直接支払交付金は、委員おっしゃるように、水田において需要の減少が続く主食用米から需要のある麦や大豆への作付け転換を支援するものでありまして、その交付対象は水を張る機能を有している水田であります。 会計検査院から、改善の処置要求を踏まえまして、農林省は本年四月に、撤去が困難な施設、園芸施設、先ほど言いましたように基礎が打ってあるようなそのハウスですね、こういったものを設置されている農地については交付対象水田に該当しないものとする等の実施要綱を改正をいたしまして、基準を明確化したところであります。
○金子道仁君 ありがとうございます。 この今回の検査院の検査は、全数調査ではなくてサンプル調査です。全ての件数ではなくて、件数として調べたのが二十万件、うち一万五千件が問題指摘、約七・五%。金額は、検査したのは二千三百九十四億円に対して、不正、不適切指摘があったのが百三十四億円、五・六%。約、金額でいうと五・六、件数でいうと七・五%が不適切という指摘。これ、かなり大きな数字だと思うんですね。 これは、そもそもこの水活交付金の実施体制そのものに無理があるんではないか。この地方農政局の方々のマンパワーが足りない、そういったことも問題ではないかと思うんですけど、その管理実施体制についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(平形雄策君) 技術的な面なので、私からお答えさせていただきます。 水田活用の直接支払交付金は、生産者に対して国が直接交付金を交付するものです。 地域農業再生協議会は市町村やJAなど地域の関係者から構成されておりまして、個々の生産者から申請書を取りまとめて書類の確認、審査、交付を行うのは地方農政局、これにつなぐ役割を果たしていただいております。 農林水産省としては、これまでも現場の課題の把握ですとか対象水田の規定の明確化に取り組んでまいりました。また、業務の点検のために地域農業再生協議会等への立入調査、これも実施をしてまいりましたけれども、制度の趣旨に即した執行に努めてまいりましたが、交付対象水田の判断基準が明確でない等、今回の会計検査院からの指摘を受けるに至りました。 水田活用直接支払交付金の適切な執行には地域農業再生協議会や地方農政局が判断できるより明確な基準が必要というふうに考えておりまして、今般の改善の措置要求を契機に、基準の明確化や関係者への周知徹底に取り組み、適正な執行に努めてまいる所存でございます。
○金子道仁君 今の御説明、よく分かるんですが、今回のこんなに大きな不適切の指摘の事案に対して農水省の責任を非常に皆さん重視しておられて、農水省がしっかりやっていなかった、農水省がしっかり基準を伝えていなかったと言われているんですけれども、私これ、実施しているこの地域農業再生協議会さん、協議会さんの責任もあるんではないかと思うんですが、その辺りについて全く言及がないというのは少し違和感を感じます。 実際、補助金の窓口のところに何か問題があれば次の年度からは違う補助金の窓口を使うのがほかの補助金実施であれば当然あるんですけれども、ここしかないからこういう判断になっているのかなと思うんですが、その辺り、この協議会に対しての責任徹底、そういったことはどう考えますか。
○国務大臣(坂本哲志君) 地域農業再生協議会というのは、地元の市町村、そしてJA、あるいは地域の関係機関から構成をされております。そして、先ほど政府参考人からも言いましたように、そこで調査したものを地方農政局の方に報告をするいわゆるつなぎの役割でございます。 しかし、どうしてもそこは地元同士でございますので、やはり地元の実情をしっかりと把握しなければいけない、あるいは地元の生産者の方々の意見も十分に聞かなければならない、こういうことがやはり少し判断としては甘くなった面もあるのかもしれないというふうに思っております。 ただ、水田活用直接支払交付金の執行におきまして、地域の農業再生協議会の事務処理ミス等によりまして不適切な支払や誤払いが生じた場合には、不適切な支払等が生じた経緯、そして原因、再発防止等を協議会自ら検証をしていただかなくてはなりません。これらの内容を含めたてん末書の提出を求めることなどによりまして再発防止というものを図ってきたところでございます。 引き続き、しっかりとこの管理体制というものを農林水産省の方ではやってまいりたいというふうに思っております。
○金子道仁君 ありがとうございます。是非、再発防止に向けた取組、徹底していただきたいと思います。 もう時間が最後、僅かになりましたので、備蓄について最後質問させていただきたいと思います。 資料の四を御覧ください。 食料の備蓄水準、米は百万トン程度、小麦は六十万程度としていますが、この備蓄の数字を決めている根拠はいかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 政府備蓄米は、食糧法の規定に基づきまして、米穀の生産量の減少によりその供給が不足する事態に備え、必要な数量の米穀を在庫として保有するというものでございます。その水準につきましては、十年に一度の不作である作況九二程度の事態があっても不足分を補って国産米で一年間供給できる水準として百万トン程度を備蓄しておりますが、米の需給に影響を与えないように、五年間程度備蓄した後は非主食用の用途に販売をしております。 一方、食糧用の小麦の備蓄につきましては、国内供給の八割以上を占める輸入小麦を対象として、輸入の途絶や遅延等が発生した際の代替輸入先の確保に要する期間等を勘案し、輸入小麦の年間需要量の二・三か月分として約九十万トンを製粉企業等に多めに保管をしていただいているものでございます。 このように、小麦、米、それぞれの用途に応じて備蓄運営を行っているところでございますけれども、今国会に提出しております食料供給困難事態対策法案に基づく基本方針の中で備蓄の方針を定めることを検討しておりまして、この備蓄運営についても検討を行っていくというふうに考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 この備蓄の考え方が、米は不作、小麦はある国がストライキ等で輸出ができなかったといって、この不測の事態に対する想定がそれぞれ異なっているわけですよね。我々は、これから食料が足りなくなる不測の事態という総合的なこの状況に踏まえて、それに踏まえて、同じ基準で、米はこう、小麦はこうということでは分かるんですけど、それぞればらばらに水準を決めるということ自体がすごく不安を覚えるわけです。是非、今回、総合的な備蓄方針というものを考えていただいて備蓄を考えていただきたいと思います。 次の質問に移りますと、この下のところに、米の備蓄の国の財政単価、トン当たり四万六千円で、小麦の備蓄の単価はトン当たり四千八百円と約十倍ぐらいの開きがあるんですが、この備蓄単価の相違はなぜ起こっているんでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 米の備蓄につきましては、主食用米の需給に影響を及ぼさないように、主食用として買い入れた米を五年程度保管後、主食用以外の用途、飼料用等に販売するということのために、この保管経費、運送経費に加えて、売買差損に係る財政負担も生じているところでございます。 このため、四年度の決算でいいますと、米の備蓄に係る財政負担単価、トン四万八千二百四十二円のうち、売買差損が三万四千五百九十九円、七二%、保管経費等が一万三千六百四十三円で二八%というふうになっています。 一方、食糧用の小麦につきましては、先ほど御説明いたしましたとおり、製粉企業等に輸入小麦の年間需要量の二・三か月分多めに保管していただいておりまして、そのうち一・八か月分について国が保管経費のみを助成しているために、小麦の備蓄に係る財政負担はトン当たり四千七百三円というふうになっております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 差損がまずあると。それが、令和四年であれば三万四千円、そしてあと管理費が一万三千六百円。それぞれを下げるような備蓄の方法を考えていけば、同じ国庫負担で倍ぐらいの、つまり二百万トンとかの食料、カロリーベースでの備蓄ができる、それが不測の事態に対する対応としては国として取るべきではないか、この単価を下げる努力が必要だと思うんですね。 例えば、この管理でも、小麦は四千七百円、米が一万三千円、これでも三倍ぐらいの開きがあるわけです。これは、米粒として保管するか粉として保管するかの違い、冷蔵なのか常温なのか、そういったところも問題になるんじゃないかと思うんですが、米粉で保管するという可能性はないんでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 粉にしますと、保管する期間が非常に短くなります。また、小麦につきましても小麦の粒で保管しておりまして、小麦の粒をその後粉にするのは製粉企業に行ってからなので、備蓄の状態のままは米も小麦も粒のままでございます。
○金子道仁君 時間が足りないので備蓄の方法についての議論はできませんけれども、大臣、最後に、備蓄の工夫をしながら多様な備蓄を考えていく、総合的な備蓄を考えていくことについて大臣の所見をお伺いします。
○国務大臣(坂本哲志君) 売買差損や管理費、こういったものの財政負担の削減に努めたいと思います。 管理費につきましては、民間に委託するというようなことを今進めておりまして、かなり削減をしました。それから、売買差損につきましては、近年、バイオプラスチックの原料として米等が利用されるようになりました。そういったものに対しての販売も高めていく。これは普通の売買よりも少し高くなりますので、そういうことで売買差損をできるだけ少なくする、そして管理費を民間委託等によって圧縮する、こういう努力を続けてまいりたいというふうに思っております。
○金子道仁君 食料供給困難事態対策法案も今できてきています。民間との連携も今つくられてきておりますので、是非総合的な備蓄、考えていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 初めに、質問順をちょっと変えさせていただいて、文科大臣から質問をさせていただくことをお許しください。 資料を、配付資料を御覧いただきたいんですが、私の地元、山形大学に通う女子学生さんから、去年の後半、深刻な奨学金のことで相談を受けました。 父母共に働いていらっしゃる御家庭ではありますけれども、非常に子供さんも三人いて家計が厳しくて、自身の学費は全て自分で何とかしているという方なんですが、この方、これまで返さなくてもいい奨学金の対象だったということなんですけれども、三年生になったら給付型奨学金の支給対象外になった。その要因は、弟さんが高校卒業後に社会人になった兼ね合いでお父様の税金や控除額が変更になった点にあるということで、弟さんは家計の事情も考えて高校卒業後働く道を選ばれたということで、そのことで今度は貸与奨学金の対象から外れてしまったと、給付型奨学金の対象から外れてしまったということなんですね。 この方からの訴え、日本学生支援機構の給付型奨学金は主に非課税の世帯が対象になっており、両親が共働きの家庭は支援の対象外になることが多いように思います。しかし、共働き家庭であっても家計に余裕がない世帯は少なからず存在し、私のように授業料と生活費を全額自己負担せざるを得ない学生も一定数存在するということを芳賀さんにも御承知いただければ幸いに思いますというお訴えのお手紙をいただきました。 この方のお父様は、六十三歳、トラックの運転手。短距離ではありますが、月から土曜まで早朝三時半に起床して、実家がある鶴岡から配属されている新庄の営業所まで一時間以上掛けて通勤し、通勤と業務中の長時間の運転やこれまで配送した荷物の運搬で腰を痛めて、年齢や体力の面からもいつまで就労を継続できるか分からない、非正規労働者であるためボーナスも支給されない。お母様は介護職に従事されていますが、やはり病気がち、持病もあり、高額な医療費の必要を余儀なくされて、子供たちの教育費に回す余裕はないということで、独学でアルバイトや奨学金で今大学に通っていらっしゃるということなんですね。 この方の実は妹さんも、まあ去年いただいたお手紙ですからこの春に卒業されたんですけれども、一歳下の妹は栄養士の専門学校に通う二年生で、来春から社会人になる。生活費と授業料を全額奨学金で賄っており、卒業後は約五百万円の奨学金を返済しながら社会に出ることになると。約五百万円の負債を抱えて社会に出るという状況に妹さんもなっているということで、この方からのお訴えです。 今すぐ現実を変えることは難しくても、私のように学費や生活費のことを考えるために、行きたい学校に行けなかったと後悔したり、仕送りなしで生活するために多額の奨学金を借りるよりほかないという現実に直面している学生のために、今後何かしらの形で支援が行われることを切実に願っています。 この山形の学生の願いに是非お応えいただきたいということで、文科大臣、事前にこのお手紙もお渡ししてありますので、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) このお手紙を拝読させていただきました。 子供たちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、希望する方々が質の高い教育を受けられるチャンスが平等に与えられ、個性や能力を最大限伸ばすことができるようにすることが大事であると考えております。 当省では、令和二年度から、高等教育の修学支援新制度により低所得世帯を対象に授業料等の減免と給付型奨学金の支給を併せて実施しており、令和六年度、七年度には制度の対象を拡大しております。また、貸与型奨学金の返還についても、今年度から毎月の返還額を減額する制度が利用可能な年収上限を引き上げるなど、負担軽減に取り組んでいるところでもございます。 学生等が経済的な理由により学びを諦めることがないよう、引き続き高等教育費の負担軽減に努めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 負担軽減に努めていきたいということではありますけれども、若者が多くの借金を抱えて社会に出ていくような日本でいいのか。所得のやっぱり制限というのがいろんな面でおかしなことを引き起こしているということですので、将来に向けては、何というんでしょう、教育無償化も含めてですけど、我が党も教育無償化、多くの党がこの教育無償化を訴えています。 学ぶことを希望した学生が経済状況によって諦めなくてもいい社会を、文科大臣として、今すぐできなくとも、つくるんだというような決意を御表明いただけないでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(盛山正仁君) 芳賀先生御指摘のとおり、今、我々、私個人というんでしょうかね、我々文部科学省としましても、教育の無償化の方向に進んでいきたいということは我々も正直考えている、願っているところではございます。 ただし、やはり予算というものの制限もあるものですから、なかなか一足飛びに今年度からというわけにはまいりません。中央教育審議会その他の御提言ですとか、いろいろな関係者との協議も踏まえながら、できるだけその教育の無償化に向けて少しでも近づいていくことができるよう努力していきたいと考えております。
○芳賀道也君 大臣から本当に心ある御答弁をいただいたと思います。ありがとうございます。 今、我が党などでは、我が会派などでは、教育国債ということを財源として提案しております。今国債が基本的に認められているのは建設国債。建物は形に残るとはいうものの、五十年たてばこれは古くなるわけでありますから、教育に対しての投資はまた様々な形で返ってくるということですので、是非そういったことも検討していただきたいと思います。ありがとうございます。 次に、山形県では、教員不足もあって、働き方改革、新しく採用された先生、教員をいきなりクラス担任にはせず、初年度はベテラン教員の指導の下で一緒に授業に入る仕組みを決めて取り組んでいます。この取組が非常にうまくいっているということなんですけれども、先般報道された中では、文科省もこうした先生方のために、先生になったばかりのときには担任ではなく、様々なアドバイスも受けながら教員の生活をスタートしていく、そういった形に変えていくというような報道もされております。 この山形県の例も含めて、そういった方向で進まれるのか、これをお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) 今、芳賀先生からお話がありましたとおり、山形県においては、講師等としての勤務経験のない新規採用教師の一部が学級の副担任として特定の教科の授業を受持ちをしながら学級経営や保護者対応等を学ぶ取組を行っておられ、それによって精神疾患による病休取得者の減少につながるとともに、新規採用教師からもおおむね高い評価を得ていると、そういうふうに承知しております。 この取組を実施するに当たっては、国の加配定数が活用されていると承知しております。文部科学省としては、令和六年度予算において、小学校高学年教科担任制のための加配定数を一年前倒しをして改善する経費を計上しております。 文部科学省としては、山形県のこのような取組も参考にしつつ、若手の教師が円滑に教師としての資質、能力を向上させ、学びに関する高度専門職として成長していくことができるよう、引き続き若手教師への支援に取り組んでまいりたいと考えています。
○芳賀道也君 伺いましたら、まだ決定ではないけれども、そういった方向というのはあるんだということでした。 山形県の教員組合の方に伺いますと、非常にうまくいっていて現場も驚いているぐらい、今年は一年間、新採で辞める先生がいなかったんだと。辞める先生がいなかったのでびっくりする現状にあるんだというところも、教育現場、びっくりなんですけれども、さらには心を病んで休職した方も一年間でゼロであるという、ここ近年なかったということですので、こうしたいいものは是非取り入れていただき、また山形県以外でも様々、各県の取組でいいものもあるでしょうから、こうしたものも取り入れて、先生方がより働きやすくなるように文科大臣にはお願いしたいと思います。 また、先日も、コロナの中、三つの県内の小学校を回りましたら、コロナ禍の四年を経て、特に小学校の低学年では教室にじっとしていられない、出ていってしまう子供たちが三倍ぐらいに増えているということで、教育の補助員もより必要になっているということも聞きますので、そうした面での配慮もお願いをして、私の文科省に対する質問を終わります。 文科省に対する質問はここまでですので、御退席の配慮をお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 文部科学大臣と文科省の皆さんは御退出をどうぞ。
○芳賀道也君 次に、農水大臣に伺います。よろしくお願いいたします。 予算委員会で山形選出の舟山康江参議院議員も指摘していましたが、食料安全保障という言葉がようやく農業の分野でも言われるようになりました。しかし、それでもなおかつ、言葉だけで実際の農業予算は全く増えてこない、微減と言ってもいいと。これだけでは、食料安全保障と言えないのではないか。一方で、防衛費はGDPの二倍だということになれば二倍にすっと決まってしまうという。農業だって大事なのに、農業予算が増えていない。 これ、食料安全保障、大事ですから、農業予算を増やすべきだと考えますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 我が国の食料安全保障のリスクが高まる中で、これまでも輸入依存度の高い麦、大豆、こういったものの増産、それから水田の畑地化、こういったものに取り組んでまいりました。必要な予算を措置をしているというふうに思っております。 ただ、これからさらに農業の大きな転機を迎えますので、現在国会で審議をしていただいております食料・農業・農村基本法を成立させていただきましたならば、これに基づきまして基本計画というのを作ります。そして、具体的な施策というのをそこに作ってまいります。そして、それを実現させるためには、やはり原動力となる予算措置というのが必要になってまいりますので、基本計画をまず土台として、バックボーンとしてしっかり予算を確保してまいりたいというふうに思います。 当初予算のみならず、補正予算も含めて、あらゆる場面で必要な予算を獲得する、こういう意気込みでこれから当たってまいりたいというふうに思います。
○芳賀道也君 是非、農林水産大臣には頑張っていただきたいと思います。 先日、山形県新庄市の酪農の農家の皆さんと懇談しました。いや、本当に厳しい状態です。新庄地区だけでも十四軒あった酪農家が八軒に減った。人口一万人ちょっとの白鷹町でも酪農家がここ数年で十軒近く減っていると。もう持続が困難だという悲鳴が上がっています。 一番大きいのは、飼料が上がっている、高騰。基金による飼料の補助もあったんですけれども、ずうっと値段が高く、高止まりしている中では、値上がりしないとこの補助出ませんので、高値安定のときには出なくなってしまう構造になっている。飼料代だけでなく、電気代、燃料代、輸送費など全ての経費が値上がりしている。 農林水産大臣ならお分かりだと思うんですが、この今年は、五月から山形、三十度を超える日が連日続いていまして、もう電気代高騰の中、真夏と同じようにフルで扇風機を回して、冬の電気代の倍、五月からもう既に掛かっている。その中で、じりじりとまた円安が進み、本当に皆さん不安になっているんですね、持続ができない。 そんな中で、国の対策も様々あります。国産粗飼料の利用拡大緊急酪農対策であるとか価格の高騰緊急対策。でも、これも、この緊急支援も継続されるのかどうかのアナウンスメントもない。こんな中で、この緊急対策すらなくなってしまったら、もう皆廃業だという悲鳴があります。 緊急対策を少なくとも継続するのか、更に新たなる、この持続可能にするための新たな対策を行うのか、農林水産大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 酪農が非常に厳しい状況であるということは私も十分肌で感じているところであります。 私のところも、熊本は九州の半分の乳量、二十六万トンぐらいを生産いたしますので、しかも、酪農は非常に仕掛けが大きい分だけやはりコストがなかなか下がりません。そういうことで、非常に厳しい状況にあります。 とりわけ、今委員もおっしゃいました、配合飼料の価格が非常に昨年からあるいはその前の年から大きく高騰していったというのが酪農のやはり厳しい状況の一番の原因でございますので、それに対しましては令和三年から大体五千七百億円の配合飼料等に対する支援措置を行ってまいりました。 また、余剰乳製品の在庫削減、こういったものも行いまして、生乳の需給環境を支援することでコスト上昇を価格に反映できるような環境整備を行いまして、累次にわたる乳価の、これまで二回でありますけれども、引上げも行ってきたところでございます。 第四・四半期に入りまして、あるいは今年の第一・四半期に入りまして、トウモロコシの価格、少し落ち着いてまいりました。令和六年度第一・四半期の配合飼料の価格は下げ改定が行われたところであります。 引き続き、状況を注視しながら、経営安定対策や金融支援、そして各種の総合的、各種施策を総合的に活用しながら需要に応じた生産を推進することによりまして、需給と経営の安定化を図ってまいりたいというふうに思っております。 厳しい環境にあるということは重々に承知しておりますので、それは今後、状況に応じて様々な対応策を取っていきたいというふうに思っております。
○芳賀道也君 乳価の値上げの話もありましたが、十円ずつ二回、二十円上がって、ほっと一息ついているのではないかというような国の説明もあったら、現場では、何そんなこと言っているんだと、そんな状況に、更にもう十円以上上がらないとやっていけないという声もあります。 具体的に、本当に緊急支援継続必要だと思うんですが、これ何らかの支援やるかやらないかだけ短くお答えいただけませんか。
○国務大臣(坂本哲志君) その状況状況を見なければいけないと思います。 二回にわたって、十円、十円、二十円引き上げましたけれども、また十円上げることになると、これは需要との関係が出てまいります。そして、先ほど言いましたように、配合飼料も今のところやや落ち着いた状況でございますので、その時々の状況に応じて果断に対応策を打ってまいりたいというふうに思っております。
○芳賀道也君 少なくとも緊急支援継続を早めにアナウンスしてもらって、酪農家に安心を与えていただきたいと思います。 次に、畑地化促進事業ということで、五年の水張りの問題で悩みに悩んで畑地化を選択して、なかなかこの畑地化支援金が出ないんだということがありました。 先日伺ったら、現状では全て希望のあったところには出て、そして今は問題ないのだということでしたけれども、採択された件数と補助金の合計額、それから、私が現場で聞くには、まだまだ採択されていないのがあるんだと、市町村で、そんなに申請しても駄目だからと言って足切りをされたというような声も聞くんですけど、本当に全てに出たのかどうか、その辺、短くて結構です、教えていただけますか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 令和五年産の畑地化促進事業につきましては、令和四年度の補正二百五十億を活用いたしましてまずは約二千件を一次採択いたしましたが、それ以上に畑地化に取り組む申請が見られましたので、これらについては保留扱いとした上で令和五年度補正予算七百五十億円を措置いたしまして、畑地化の要件が整った全ての交付申請一万六千件に対して交付を行ったところでございます。 委員御指摘のとおり、六年産からの畑地化に向けてということで現場で調整が整うというような取組もお話としては伺っておりますので、そういった方も取り組めるように、令和五年度の補正予算七百五十億円の活用に加え、令和六年度の当初予算の活用も考えているところでございます。
○芳賀道也君 現場ではそんなに認められないからというのでちょっと足切りが行われたという話も聞きますので、その辺も聞き取りもしっかりやっていただいて今年度行っていただきたいと思います。 それから、悩みに悩んで畑地化支援金もらったら、それ一時所得だと言われて、国から来たお金が税金でまた持っていかれちゃったんだ、もうこんなことがあっていいのかという現場の声があります。 さらには、畑地化を選んだことによって改良区に入る収入が減る、その分もプラスして農家に渡すのだということでしたけど、これも含めてこれ一時所得になって税金で持っていかれたんだったらいわゆる改良区にも払えなくなっちゃいますので、この辺どうなるのか、こういうことも考えて制度設計をしたのかどうか。お願いします。
○政府参考人(平形雄策君) 一般的に、国の補助金や給付金など国庫補助金については課税の対象となるところでございます。 委員御指摘の畑地化促進事業の交付金につきましては、水田活用の直接支払交付金と同じく、農業経営基盤強化準備金制度の対象となります。これは、準備金として積み立てた場合に、積立期間は必要経費又は損金に算入することが可能となります。また、この交付金や準備金を用いて農用地や農業機械、施設等の固定資産を取得する場合には圧縮記帳ができるといった税制面での特例措置を受けることができるところでございます。 農林水産省としては、このような制度の周知も含めて、引き続き意欲ある産地の取組をしっかりと後押しをしてまいります。 また、委員御指摘のとおり、畑地化促進事業のうち土地改良区の決済金等への支援につきましては、畑地化に伴い土地改良区に支払う必要が生じる経費を補填する目的で交付するものであることから、同一年内で一般的には課税の対象になる所得は発生しないというふうに考えております。
○芳賀道也君 悩みに悩んで畑地化支援金、額が少なくなるのでもらったら、これ税金で持っていかれたというんで、農民の怒りは本当にピークに達していると思います。制度設計も考えていただきたい。 それから、五年に一度の水張りの問題、やっぱりハードルが高過ぎる。山形県内では、借りていた農地の耕作を諦めて返す、自ら所有しているところもそうですけど、耕作放棄地が増えるという例が続出しています。この五年水張りの問題、義務をなくしていただきたいし、なくせないのであれば、農家の耕作放棄、休業、廃業を防ぐ必要があるため、農業者所得向上のため、直接支払など新たな仕組みを導入する必要があると考えますが、農水大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(坂本哲志君) 五年に一度の水張りルールというのは令和四年に導入をいたしました。ですから、今のところ、統計上、例えば荒廃農地が増えたとかそういうことは表れておりません。 その上で、お尋ねの直接支払制度についてでございますけれども、農業を持続的にするためにはやっぱり農業者の所得を確保することが重要ですが、そのためにすることは所得を補償することではなく、生産性の向上や付加価値の高い農業生産などを通じまして収益性の高い農業を実現していくこと、これが基本であるというふうに思っております。 一般論で申し上げますと、生産コストと取引価格の差額を公的負担により補償するという所得補償をした場合には、どうしてもその差額の補填を織り込んで取引の現場で生産者価格が低く抑えられてしまいます。それから、消費が減少している品目を対象に行えば、需要に応じた生産が進まず、需給のバランスが崩れることが懸念をされます。 このため、政府といたしましては、農業の持続的発展に向けまして、需要に応じた生産を推進しつつ、生産性の向上や付加価値の向上に取り組む農業者への支援を行いまして、収益性の向上を実現していきたいというふうに考えているところであります。
○芳賀道也君 先ほど大臣から、農業基本法賛成していただければ、通していただければ予算も増えるんだというようなこともありましたけれども、国民と立憲が修正案を出していますが、その中にも農業者の所得向上ということが入っていますので、是非こういった修正案にもしっかりと応じていただいて、更に農業者の所得が増えるように行っていただきたいと思います。 一つ質問を飛ばさせていただきます。 今県内で、カントリーエレベーター、古くなって修理費も掛かる、新しくしようと思うと建設費が三倍になっているというんで、実は、鶴岡の農協などでは古くなった施設八つをまとめて千六百町歩分の新しいカントリーエレベーター造ろうと計画したら、何と建設費の見積りが八十億円。もう一つ、酒田市の農協で改築しようとしているが、そちらも建設費三十九億円、今の二倍以上の利用料を取っても経費が賄えないということで、この場合の補助の上限二十億円という限度額を、三倍になっている建設費の高騰も加味して引き上げていただけませんでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 技術的な問題ですので、私の方から答えさせていただきます。 カントリーエレベーターの建設につきましては、強い農業づくり総合支援補助金等が活用可能です。 補助金の上限につきましては、過剰投資を防ぎつつ、限られた予算の中でなるべく多くの地域で取り組んでいただくように設定をしているものでございます。同交付金では、カントリーエレベーターを始めとした施設整備について、補助率は二分の一、補助金の上限額は二十億円としておりまして、事業費四十億円以内であれば補助金の上限が適用されることはございません。 また、カントリーエレベーターの建設に当たりましては、事業実施主体において、真に必要な機能の取捨選択ですとか、カントリーエレベーターの運営全体での収支計画についてよく御検討いただき事業費を精査していただきたいと思いますが、近年、施設の統廃合による大型化が進んでいることから補助額の上限を上回る場合もあるため、事業実施期間を二年とすることも可能としております。この場合、総事業費が八十億円以内であれば補助金の、補助額の上限は適用されず、二年間の合計四十億円の支援が可能となっております。
○芳賀道也君 二年度にまたがれば四十億円可能ということ、こういった現実に即した、建設費も上がっていますので、対応を引き続きお願いしたいと思います。ありがとうございました。 それでは、農水大臣の質問はここまでで結構でございます。ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) それでは、農水大臣と、役人の方もいいですか。じゃ、農水関係のお役人の方もどうぞ御退出。
○芳賀道也君 国交大臣に伺います。 米坂線の復旧、課題になっています。予算委員会でも山形選出の舟山康江が、JR米坂線復旧検討会議、国交省も参加していますが、正式なメンバーではない、参加を検討してほしいと先日予算委員会でも言いました。その後、検討はされたのか、それをお答えいただき、またもう一つ、米坂線の復旧に当たっては、先日の国会審議の中で、米坂線についてもJRが構造物の保険を掛けているのだと、しかし、どういう復旧になるか分からないので保険金の見込みを明らかにできないということでしたけれども、既に、地方も協力をしてお金を出し、上下分離で復活した只見線があります。この只見線も同様にJRでは保険を掛けていた。しかし、私どもの質問に対して、民間企業であるのでこの只見線の復旧で保険金額が幾ら入ったのかは公表しないというふうに、確かに民間企業であることはあるんですが、やはり地方もお金を出していますので、そういったものについては、一企業ではあっても公共を担う企業であるので、これは公開すべきではないかなと私などは思うのですが、これに対する国交大臣の見解も併せて伺えますでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、前段のJR米坂線でございます。 JR米坂線につきましては、私も、令和四年八月に豪雨で鉄橋等を流され大変な被害がありました。私もすぐ見に行かせていただきました。 その後、昨年九月より、山形県や新潟県などの沿線自治体とJR東日本によるJR米坂線復旧検討会議が立ち上げられ、JR米坂線の復旧に係る工事費と工期や、米坂線が抱える課題について議論をされているところでございます。 国土交通省としては、鉄道での復旧を検討する際には、復旧費用の負担の在り方や復旧後の利便性、持続可能性の確保のための方策等についても議論することが重要であると考えておりまして、この会議にオブザーバーとして参画しております。これは、オブザーバーでいわゆる消極的過ぎるのではないかという御趣旨かと思いますが、オブザーバーではありますけれども、これまでも、まずこういう復旧をするときにはオブザーバーとして参画し、最終的には我々も責任を持って復旧等を行っているところでございます。 昨年法律を改正して再構築協議会というものを立ち上げましたけれども、これは国が主体的にやるものでございますが、まずは、まず事業者と地方自治体と、そして我々もオブザーバーで参加させていただいて、どのような復旧方法をするのか。鉄道でしたので鉄道での復旧の可能性を追求するのがまず第一番だと思いますが、そのためにはたくさんお金も掛かります。それだけのお金を負担するのであれば別の方法もあるかもしれないというような議論もあるようでございます。そういうことをしっかり国として支援をしてまいりたいと、このように思います。 そして、二番目の保険でございますけれども、今回のこの件についてJR東日本が保険を掛けているということで、JR東日本からは、台風や大雨等の風水害、土砂崩れ、火災等により鉄道施設が損壊した場合の復旧費用等を補填する損害保険として土木構造物保険に加入していると聞いております。 平成二十三年の只見線の被害に対してはこの土木構造物保険を適用したと聞いておりますが、保険金の支払額を含め、個別具体的な内容は国土交通省では把握しておりません。
○芳賀道也君 地方もいろんな負担をして復旧しているわけですから、これについてはJRも公表すべきだということを申し上げたいと思います。 是非、鉄道での復旧というのが前提だということですので、地方の交通を守るのは国の責務ですので、積極的にこれからも努力をしていただきたいと思います。 次に、保険を使って車の修理を行った場合の一時間当たりの工賃掛ける時間数ということで修理工賃が決められてきました。この修理単価が例えば六千五百円で、三十年間実は変わっていないんですね。一方、三十年間で自動車整備の最低賃金の伸びは約一・三倍。これを当てはめると修理単価は九千六百円になっても差し支えないということですが、修理工場のコストカットも入れて八千百円に計算をして交渉しようと思っている。これらの数字を基に鑑定し、アジャスターと交渉しようとしても、損保側は六千五百円という数字を変えることがない。整備士の人材不足を更に加速させる要因の一つともなっているし、車社会を支える大事な整備工場が維持できなくなるおそれもあります。 事故車両の修理単価、引き上げる必要があると思いますが、大臣、コンパクトにお答えいただければ幸いです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自動車整備士の待遇改善は本当に重要です。 そして、この工賃単価を実質的に決めているのが保険会社が定めるレバレート、レーバーレートとも言いますけれども、でございます。これがもう全然上がらないと。まあ立場が違います、大保険会社と小さな整備会社。交渉もままならないという中で、この参議院の予算委員会や各種委員会でも取り上げられました。そういう参議院での議論を踏まえまして、金融庁から各損害保険会社に対して、整備事業者の納得感が得られるよう丁寧な説明、対応を徹底すること、そして工賃単価の改定に当たっては、消費者物価指数のみならず、人件費その他の要素も考慮に入れるなど、実態と合ったものにすることなどを要請したところでございます。これでどう動くかということを見ていきたいと思います。 今、整備士の人材、人手不足、本当に大きな課題ですので、しっかり国交省としても金融庁と連携して頑張りたいと思います。
○芳賀道也君 是非お願いします。団体交渉についても、公取も問題ないというような例を示しておりますので、お願いをいたします。 次に、山形県鶴岡市、酒田市で市町村合併があって、酒田も鶴岡も大きくなりました。ところが、いまだにタクシーのエリア、これ、旧市内と合併した町、それぞれ営業エリアが合併後の市町村になっていないということで、旧市内では営業できないタクシー会社がいまだにあるという。合併して十年、一体となった交通がもう既にあると言ってもいいと思いますので、様々、このタクシー不足が言われて対策がされていますけど、そうした合併した市ぐらいは、もう営業エリア、市なら市でいいんだということで認めていいんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鶴田浩久君) 道路運送法におきまして、発地、出発地と到着地のいずれもが営業区域外に存する旅客の運送をしてはならないという定めがございます。営業区域は、輸送の安全や旅客の利便性等を勘案して地方運輸局長が定めることとなっております。 今御指摘のありましたようなケースも含めまして、地域における生活圏、交通圏の実情が変化した場合には、地域の関係者の御意見やタクシー事業者の営業実態も踏まえまして、安全性や利便性の確保を前提として、地域の実情に応じて柔軟に営業区域の見直しを進めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 是非、同じ市になってもう十年以上なわけですから、これは進めていただきたいと思います。大臣、いかがです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まさしく不合理な面が出てきていると思います。しっかりこの規制緩和について、今回、タクシーの規制緩和、いろいろやっております。しっかり検討をさせていただきます。
○芳賀道也君 是非、もう一つ、例えば高畠町というちっちゃな町で、このコロナを経て、夜稼働しているタクシーがほとんどなくなっちゃったと。高畠町の方が夜、急に具合が悪くなったので、隣の南陽市に電話をして、タクシーで病院に、大きな病院に行きたいと言うと、営業区域外だから駄目だと言うので救急車を逆に呼ばなきゃいけないというようなケースもあるものですから、こうしたことも、命に関わる場合は例外的な措置があるということですので、こうしたアナウンスメントというんですか、こうした緩和についても是非やっていただけないかなというふうに思います。これは要望です。 それから、トラックドライバー、二日間平均で運転は九時間以内というルール、毎日休憩時間が最低九時間以上という新たなルールで、山形からですと、行き先によっては運転している時間より休息時間の方が長くなるという事態になっています。休憩は必要なんですが、幾らエンジンを付けたまま空調を効かせても、九時間連続でトラックやトレーラーの仮眠で休息を取ることは、おりの中にいるようでしんどさを感じると。 休憩や休息は必要だが、中小、特に小さな運送会社の長距離ドライバーの実態を見た上でこのルールを決めたのでしょうか。いかがでしょうか。
○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘の点は、労基法の自動車運転者に関する時間外労働の上限規制の適用に伴いまして改善基準告示の改正も共にされている点についての御指摘をいただいたものと思っております。 この改善基準告示につきましては、自動車運転者の過労死を防止すると、健康保護という観点から、トラック業界の関係労使も含む公労使三者構成の審議会で御審議をいただきまして、主として全体として拘束時間を短くするなどの改正が行われて、時間外労働の上限規制の適用と同様、四月の一日から適用されているところでございます。 御指摘の点も承知をしておりますが、何よりもトラック運転者の健康確保の観点からこの告示を遵守していただきたいと考えておりますので、御理解いただけますように周知等も努めてまいりたいと思っております。
○芳賀道也君 大きな運送会社は営業所があってそこで仮眠室があるんですけれども、なかなか小さな運送会社はかえって疲れがたまってしまうということですし、四三〇という、四時間運転したら三十分休憩しなきゃいけない、このときも、パーキングが満員で入らないと、そのときは三十分の猶予があるということで、三十分でも見付からないところもあるというんですね。 是非、悪用されない歯止めを掛けた上で、この四三〇の部分も柔軟な運用を要望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 一月二日、羽田空港で日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突、炎上する事故が起きました。機体が全損する事故は国内では十五年ぶりであり、日本航空では御巣鷹のジャンボ機の事故以来三十八年ぶりと伺います。事故の直接の原因は海保機が許可なく滑走路に進入したこととされますが、なぜその事態が生じ、なぜそれが事故につながったのか、徹底した究明と対策を求めたいと思います。 事故の背景の一つとして指摘されてきたのが航空管制ですが、特にその人的体制に関わって今日は質問したいと思います。 資料をお配りしています。 過去二十年の航空管制官数の推移です。全国で航空機の取扱機数は一・六倍に増加していますが、管制官の数は二千人前後と横ばいです。まず、大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 航空管制官の定員につきましては、厳しい定員事情の中、航空便の増加などへの対応に必要となる管制官を配置してきておりまして、平成十五年度末で千八百六十六名であったのが、令和五年度末には二千三十一名となっているところでございます。 国土交通省としては、今後の航空需要の動向や今般の羽田空港における航空機衝突事故を受けた外部有識者による検討委員会における議論も踏まえまして、更なる体制強化の必要性を検討するとともに、管制官の計画的な養成に努めてまいりたいと思います。
○山添拓君 大臣、今、この人数は十分だとお感じですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、今回の外部有識者による検討委員会におきまして、そういう点も含めて検討させていただいております。
○山添拓君 大臣自身の認識も是非示していただきたいと思うんですけどね。 国交省に伺いますけど、この人数の中には訓練生も含まれていますよね。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 訓練生も含まれております。
○山添拓君 訓練生というのは新人だけではありません。航空管制は空港によって違いがありますので、異動で初めての空港に配置されると経験のある職員でも訓練が必要になると伺います。羽田のように巨大な空港では一年以上掛かるとも伺います。訓練中の職員が一割程度いるような職場も珍しくないそうです。 管制塔で着席する管制官は、滑走路やレーダーの監視、航空機との交信、地上の職員との交信などを担当します。取扱機数が増えているにもかかわらず、管制官の人数が大きく増えない中、一人当たりの業務量が増加しています。 現場の職員でつくる国土交通労組は、二〇〇一年以降、安全体制強化のための飛行監視席を設け、増員するよう要求してきました。それがようやく二〇一八年度から、ごく一部ですが、新規で定員が付くようになったと伺います。飛行監視席はどのような役割を担うものなのか、国交省はこれまで何人要求し、その要求どおりに定員が認められてきたのかどうか、お答えください。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 飛行監視席でございますけれども、パイロットと管制官の無線交信を聴取し、管制指示とパイロットの復唱に差異がないかを確認することで、言い間違いや聞き間違いなどを原因とするヒューマンエラーが事故につながらないよう監視する役割を担っているところでございます。 平成三十年度から配置を開始いたしまして、令和五年度末時点で全国で二十七名、このうち羽田には現在六名を配置しているところであります。
○山添拓君 ヒューマンエラーを防ぐために、航空管制官のもう一つの目、耳として飛行監視体制というのが取られるようになったということでした。 今御答弁にあったように、羽田では二〇二三年度から六人の配置になったと伺います。ただ、二十四時間空港では、六チームでシフトを組んでいきますので、六人ということは一チーム当たり一人の定員配置と、こういうことになろうかと思います。 しかし、羽田は常時三本の滑走路を運用するわけです。飛行監視席の定員が一人なら、一人が三本の滑走路を同時に監視する、こういうことになります。足りないんじゃないですか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 飛行監視席も含めまして、必要な要員につきましては勤務表の工夫などにより必要な席に適正に配置をしているところでございます。
○山添拓君 いや、必要な要員は必要にとおっしゃるんですけれども、そもそも、飛行監視席というのは複数の滑走路を同時に見なければならないわけですね。そして、複数の無線を同時に聞くわけですよ。複数の滑走路を同時に見て、複数の無線を同時に聞く、これ聖徳太子かという感じですよね。もう一つの目、耳と言いながら、それが一人ではとても足りないというのが現場の実態だと伺います。 羽田の場合、この飛行監視は、タワーコーディネーター、TCと呼ばれるシフトが充てられています。このTCというのは、風向きが変わって滑走路の運用を変更する場合の対応や、滑走路に向かっていた飛行機が乗客の対応などで引き返すようなイレギュラーが生じたときにはその全体をコーディネートする、そういう対応も行う。つまり、トラブル対応の役割も兼ねているということなんですね。 資料の二枚目を御覧ください。 国交省は、一月の事故後、滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員を配置したと発表しました。羽田や成田など、七つの空港で配置とこの資料にも書かれています。しかし、実際には新たに要員を配置したのではなく、他の業務と兼務をさせています。 先ほど述べた飛行監視席の職員がこの誤進入防止の監視担当者も兼ねているというのが現状じゃありませんか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 御指摘の監視担当者につきましては、航空の安全、安心を確保し、国民の信頼を回復するため、事故直後に緊急対策として、既存の人員体制の中で滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員として配置したものでございます。 この常時レーダー監視する人員につきましては、先ほどの監視席の者とは別の者を現在配置をさせていただいているところでございます。
○山添拓君 いや、それは私に事前に御説明いただいた説明とは違うんですね。 飛行監視、タワーコーディネーターのようなそういう方が、つまり、一本の滑走路を担当しているのとは別の、常に監視できるようなそういう役割の方がこの常時レーダー監視も担っているんだと、先週そう御説明いただきましたよ。
○政府参考人(平岡成哲君) タワーの中には、飛行監視席の方のほかに調整担当という方がいます。この調整担当が二名いたところを集約をいたしまして一名にして、その一名をその常時レーダー監視する人員として充てていると、こういう状況でございます。
○山添拓君 事前の説明とも違いますので、確認した上で委員会に説明を求めたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) 後日、後刻理事会で協議します。
○山添拓君 飛行監視席というのは、複数の滑走路を目視し、複数の無線を聞き分け、ヒューマンエラーがあれば介入するという役割を負っています。同時に、この誤進入防止のレーダー画面を常時監視する役割も担っている実態があるということを説明も受けていました。 今変えたということであれば、それはそれで何か御答弁ありますか。ありませんか。改めて答弁、説明をいただきたいと思います。 この管制業務というのは、瞬時の判断が安全に直結し、緊張を伴う業務です。そこで、ICAO、国際民間航空機関は、疲労リスク管理というシステムの導入を各国に推奨してきました。 資料の三枚目を御覧ください。 二〇二一年度から日本でも導入されております。そこにありますように、管制官の着席に係る規制値として、対空通信を行う管制席は着席時間二時間までと、また連続着席時間は四時間まで。あるいは、勤務時間、連続七日間まで、勤務間インターバルは十一時間以上などというものです。 これは、制限を超えた場合には報告書を上げることになっていると伺います。過去、何件出されているでしょうか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 過去四件でございます。
○山添拓君 四件だと言うんですね。 そのうち三件は国葬の対応で連続勤務が十一時間以内という規定を超えたというものだと伺っていますが、連続着席時間の制限を超えたとして報告された例はないわけですね。事実ですか。
○政府参考人(平岡成哲君) ございません。
○山添拓君 それはにわかには信じ難いんですね。 対空通信の二時間あるいは連続着席の四時間を超えるシフトを組んだ場合は、シフト表に警告表示が出ます。その場合にシフトを変えるのかと思いましたら、そうではなく、警告が出たシフトどおりに勤務に入っていくそうなんですね。そして、連続時間を超えたとしても、管理職が確認して承認という処理をしているんだと伺います。 航空局に羽田の実際のシフト表を見せていただきましたが、どの時間帯でも複数の職員に警告表示が実際出ているようでした。連日警告が出ているのに、オーバーしたという事例は一度もないという報告書の扱いになっているそうなんです。 管理職は、その連続時間を超えた後、職員がどのぐらいの時間離席をしたのかどうか、記録がありますか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 連続着席時間の超過など、基準に適合しないおそれがある旨の注意喚起がシステム上なされた場合につきましては、管理職員が当該職員に一時休憩を取るよう指示するなど、適切に措置をしているところでございます。
○山添拓君 ですから、その一時休憩が何分取られたのか、記録はありますか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 一時休憩を取るように指示をしておりますけれども、一時休憩が各人何人であったかという記録、あっ、どのくらいであったかという記録はございません。
○山添拓君 ないんですよ。ですから、トイレに行ったり、交代するために一時席を立って、そして入れ替わりましたと、これでも離席をして連続着席時間はリセットされたということになってしまう扱いのようなんですね。 国交省は、二〇二一年度に制度を導入した際には、二時間の着席時間の後は十分以上、四時間なら二十分以上、最小時間を定めて離席時間を確保するように通達を出してきたはずです。ところが、実際には離席時間の長さを確認してもいない。それで果たして連続した緊張が緩和されると言えるのでしょうか。 現場の職員からは、管理職が一括で承認していて実情が把握されていない、こういう声があります。これは大臣にできたら御答弁いただきたいんですが、実態を確認して、そしてこの運用も改めていくべきなんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現在、先ほども御答弁申し上げましたけれども、有識者委員会でこの管制業務の在り方についても今鋭意検討させていただいております。そういう中で、この疲労管理についてどうあるべきかについても議論いただいておりますので、そこでの結論を待ちたいと思います。
○山添拓君 有識者会議に実態についても把握するよう是非求めていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) それは議論いただく大前提ですので、そこはしっかりお願いしたいと思います。
○山添拓君 私は、やはりそもそも航空管制官が足りていないのではないかという疑問があります。 過去五年、管制官の欠員はどうなっていますか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 管制官につきましては、航空の安全確保に欠かせない役割を果たしており、航空需要の増加に対応した必要な体制を確保するため、これまで新規配置の必要性や退職者数などを勘案しながら計画的な育成、採用を進めてまいりました。また、管制官の定員につきましては、年度途中の育児休業やワーク・ライフ・バランスの推進の観点から、一定度の欠員が生じることを前提に必要数を確保しているところでございます。 しかしながら、近年、育児休業や中途退職などが増加傾向にあることから、平成三十一年当初は三十八名であった欠員が、令和六年当初は九十一名と拡大しているところでございます。現時点では航空の安全に必要な要員は確保しており、業務遂行に支障が生じる状況にはありませんが、中途退職などが増加傾向にあることを踏まえると、より安定的な業務実施体制を早期に確立する必要があると考えております。 このため、採用数の拡大も含めて必要な施策を検討し、航空の安全に万全を期してまいりたいと考えております。
○山添拓君 欠員が実際にはあるというお話でした。 今、航空の安全のために採用数の確保もということだったのですが、管制官は、採用後八か月間、航空保安大学校で研修を受けます。現場で不足している以上は、この新規採用数を増やしていくことは必須だと考えます。 今年二月、この間八十五人だった採用者数を今年度は百二十人とすることが人事院のホームページで発表されました。国交省に伺いますが、増やすんでしょうか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 二〇二四年度の航空管制官採用試験の採用予定者数は、現時点では約八十五名となっております。 しかしながら、先ほど申し上げたとおり、育児休業や中途退職などが増加傾向にある状況を踏まえまして、より安定的な業務実施体制を早期に確立するため、採用数の拡大も含めて必要な施策を検討し、航空の安全に万全を期してまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、百二十人というのが出たんですけれども、これは、では間違いですか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 百二十名という人数は誤りでございまして、現時点では約八十五名となっております。
○山添拓君 かつて百二十人採用していた時期もあったと聞くんですね。今期から増員していくということも可能なはずだと思うんですよ。 今日、人事院にも来ていただいているんですが、本当に間違いなんですか。国交省に聞くと、人事院のミスだというふうにおっしゃっていたんですが。
○政府参考人(荒井仁志君) お答えいたします。 二〇二四年度に実施をいたします航空管制官採用試験の採用予定数につきましては、約八十五名というふうに国土交通省から報告を受けており、そのように承知をいたしております。
○山添拓君 百二十人と一度出たものですからね。全国の管制官が配置されている官署では情報も周知されて、期待も高まっていたそうです。ところが、ミスだと片付けられて、混乱と失望が広がっていると伺います。 これ、大臣、少なくとも採用者数、やはり増やしていくべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 最初に答弁申し上げましたとおり、今だんだん増やしていって増加傾向でございます。そして、先ほど局長から答弁しましたとおり、いろいろな育児休業等で休職する人も増えているという状況の中で、空の安全を守るためにどういう人員が必要か、我々もしっかりそのことは言いながら、先ほど申し上げた検討委員会での議論の結論を待ちたいと思います。
○山添拓君 増やしていくという方向を是非示していただきたいと思うんですね。 資料の四枚目を御覧ください。 総人件費抑制の政府方針の下で、国家公務員は定員合理化目標が課され、削減が続けられてきました。五年で一割、国交省だけでも今年度までの五年の削減目標が六千百七十六人に上ります。 航空管制官など管制業務に携わる職員において、定員削減はどのように進められてきたんでしょうか。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをいたします。 定員合理化につきましては、国の行政機関の機構・定員管理に関する方針に基づき、府省全体において定員の毎年二%の合理化目標が掲げられており、航空管制官も所要の定員の合理化を実施しているところであります。 一方、一人当たりの業務負担が過大とならないよう適切な体制を確保すべく、航空便の増加等への対応に必要な増員要求を行ってきたところです。この結果、厳しい定員事情の中、管制官の定員数は近年増加傾向にあるところでございます。
○山添拓君 いや、増加傾向といっても、取扱機数の増加に見合うような、そして現場の逼迫した状況を改善するのに見合うような増加ではないと思うんですね。 今おっしゃったように、新規の業務があると理由を付けて新たな定員を付けても、一方で合理化が進められていますから、全体としては人数が大きく増えることにならないという現状があります。羽田や成田のように機能強化で新規業務の理由付けができるところは増えますけれども、例えば中部空港のように新規業務がない空港では、取扱機数が増えていても定員は増えていないということでありました。 内閣人事局に伺いますが、前回の定員合理化計画は二〇一九年六月二十一日に閣議決定され、今年度で五年を迎えます。来年度から五年間の計画がこの先、六月頃にも閣議決定されると見込まれていますが、この定員合理化計画、数字ありきの目標、もうやめるべきなんじゃないですか。
○政府参考人(阪本克彦君) お答え申し上げます。 国の行政組織の定員の合理化でございますが、こちらは、定員の合理化を行うこと、それ自体を目標とするものではございませんで、まさに業務の縮小や見直しによりまして合理化することができた定員を原資といたしまして、府省の中あるいは府省を超えた定員の再配置を進めると、それによって真に必要な部門に適切に定員を配置するために策定しているものでございます。 御指摘の航空管制官につきましても、こうした行政全体で行った定員の合理化をも原資といたしまして、航空の安全、安心の確保に対応するための体制整備などに増員措置をしてきた結果、先ほども御説明ありましたが、結果的にその定員は純増となっておるところでございます。 いずれにいたしましても、新たな定員の合理化計画の策定でございますので、デジタル技術の進展、あるいは先ほど来お話ありました人材確保の困難化など、公務員をめぐる様々な厳しい環境、そういったものに対応しながら、引き続き、行政需要の変化に対応しましためり張りのある定員配置というものを確保する、そういった観点から、今後五年間で必要となる定員の合理化の在り方につきまして方針を検討してまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、今、結果として定員は増えているんだと、管制官について増員されているんだとおっしゃいました。 だったら、減らす目標を現場に課す必要はないんじゃないですか。減らしてから増やすんだ、結果として増えたんだと。しかし、それは、初めに定員合理化目標を作らせ、それに従わせるというプレッシャーが前提となっていると思うんですね。 現在の定員合理化方針の基になっている二〇一四年の閣議決定では、既存業務の増大への対応は組織内の再配置によることを原則とすると書いてありますよ。新規増員は厳に抑制するとあります。だから、抑制が前提になっているじゃないですか。 それを改めるべきではないかと。こういう部署もあるわけです、必要とされている部署があるわけですから、もう、合理化計画を作らせ、それを実行を迫っていくという在り方をやめるべきじゃないかと、こう伺っているんですけど、いかがですか。
○政府参考人(阪本克彦君) お答え申し上げます。 まさに、先ほども申し上げましたが、この定員合理化計画、その数字ありきで何かをやっているというわけではなくて、五年間にどのような業務の見直しを行い、そして計画的に合理化を行っていただくというものでございます。 まさに、国土交通省の航空管制業務におきましても、デジタル技術の活用などにより合理化が可能な定員の合理化を行っていただいておりますが、一方で、航空需要の増加、あるいはこれまでのインシデント対応など、必要な増員を措置してきたところでもございます。その結果、これも繰り返しになってしまいますが、航空管制官の定員は全体として増加しているという状況にございます。
○山添拓君 今、数字ありきじゃないとおっしゃったんですけれども、では年間二%というのは何なのかということになりますよ。 大臣にもこれ伺いたいと思います。 管制官だけじゃないです。地方運輸局や地方整備局や気象庁、国交省の定員はどんどん減らされて、増えているのは海上保安庁ぐらいです。これでは現場がもたないですね。 閣議決定は大臣も出席して行われるかと思います。数字ありきで定員の合理化を各府省に押し付けるようなやり方はもうやめるべきだと、総理にも担当の河野大臣にも、大臣からも進言されるべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二〇一四年に閣議決定された国の行政機関の機構・定員管理に関する方針、これは政府全体で取り組んでいるものでございます。 国土交通省も政府の一員でございます。政府の一員でこの方針で定員の合理化に取り組んでいくんですが、しかし、先ほど来申し上げましたように、重要な部分にはしっかりこれ人員を充てていかなくてはならない。地方整備局等も、地元から増やしてほしいという強い要請がありまして、今、各地方整備局も増えております。そして、この管制官も、先ほど来答弁申し上げているように増えております。 そういう意味で、必要なところにはしっかり充足されるように我々も頑張っていきたいと思います。
○山添拓君 私は、前提としてこういう合理化計画、目標から入るというやり方をそろそろ改めるべきだと思います。 コストカット型経済からの転換とおっしゃっているわけですから、人件費抑制を理由に人減らしありきというのはやめるべきだと重ねて申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時一分散会