決算委員会 第2号
- 発言数
- 237 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/04/08
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る五日までに、三浦信祐君、山本香苗君、清水真人君、山下雄平君、石井苗子君及び竹詰仁君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君、塩田博昭君、窪田哲也君、清水貴之君、生稲晃子君及び浜口誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和四年度決算外二件を議題といたします。 本日は、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○豊田俊郎君 今年、元日には能登半島地方に、四月三日には台湾花蓮において大地震が発生しました。お亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にもお見舞いを申し上げます。 私の地元千葉県においても、最近、震度三から四の地震が頻発しており、地震に対する危機意識が高まってきております。 さて、能登地方の全額公費で解体される倒壊家屋の件数でございますけれども、二万二千件と想定されています。しかしながら、被害の大きかった六市町村で解体申請があったのは四千三百六十四件、約二〇%と報告をされております。家屋の解体には所有者全員の同意が求められているため、相続の際に家屋の名義変更をしておらず相続の権利を持っている親族が複数いて、全員の同意を取ることが難しいなどの理由によって申請ができないケースが相次いでいるという報告でございます。 環境省では、相続権を持つ人が多数に上り全員の同意が取れないなどやむを得ない場合は、所有権に関する問題が生じても申請者が責任を持って対応するといった内容の宣誓書を提出することで解体を行えるという考え方を示しておりますが、いずれにしろ課題は多いと思います。 さて、台湾では、大きく傾いた天王星ビルの映像がテレビ等で放映をされていました。このビルは、一九八六年に建設され、既に四十年近くがたち、台湾メディアによりますと、地上九階建て、地下一階で、少なくとも七十九世帯が入居しているとのことでした。我が国にとっても決して見過ごしをすることのできない現状だと思います。 そこで、今回は、区分所有法の見直しについて伺いたいと思います。 まず、国土交通省の推計によれば、令和四年末時点で築四十年以上の高経年マンションは百二十五万七千戸存在すると推計されていますが、二十年後には四百四十五万戸に急増する見込みと見込まれております。区分所有者の高齢化も進行しており、相続などによって区分所有建物の所有者が分からなくなる事態や区分所有者が建物に住居をしなくなる事態も増えていると聞いております。 しかし、現在の区分所有法によれば、区分所有建物の修繕工事などの管理に関する意思決定は集会の決議によってされるが、所在不明などで集会に参加しない区分所有者は反対者扱いとなってしまうため、修繕のための決議を成立させることができず、管理状況、状態がより悪化し、近隣住民にも被害を及ぼしかねない状況にあります。 法務省の法制審議会においては区分所有法の見直しが検討され、今年の二月には法務大臣に対して見直しに係る要綱が答申されたと聞いております。その要綱においては、集会の決議を円滑に行うことを可能とする方針として今どのようなものが含まれているのか、法務局に伺います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、近年、高経年の区分所有建物の増加や区分所有者の高齢化を背景に、相続等を契機として区分所有建物の所有者不明化や区分所有者の非居住化が進行しておりまして、それに伴って、集会において決議を円滑に行うことが困難となる事態が生じてきているとの指摘がございます。 そこで、今回の要綱におきましては、全ての決議を対象として、裁判所の関与の下、所在等不明の区分所有者を決議の母数から除外する制度を創設し、これによって、所在等不明の区分所有者がいる場合でも決議を円滑に行うことができるようにすることとしております。 また、要綱におきましては、区分所有権の処分を伴う決議以外の決議を対象といたしまして、出席者の多数決による決議を可能とする仕組みを創設し、これにより、管理に関する決議を円滑に行うことができるようにすることとしております。
○豊田俊郎君 まさにこの国会の決議と同じ仕組みということになろうと思います。出席者によっての採決、これは円滑化に、この再生を進める上で大変重要な改正だと認識をいたしております。 先ほどの能登半島地震ですが、多くの建物が被害を受けたことは御案内のとおりでございます。現時点において、この地震により区分所有建物が大きな被害を受けたという報告は能登半島ではないということでございますけれども、南海トラフ地震や首都直下型地震などの大規模災害においては、区分所有建物、いわゆるマンションが甚大な被害を受けることも十分に想定をされます。被害の発生前から適切に管理することが重要であるとは言うまでもございません。 それだけでなく、大規模な災害が発生してしまった場合に備えて、ダメージを受けた区分所有建物の再生を円滑にしていくことも非常に重要であると考えますが、法制審議会の要綱において、被災した区分所有建物の再生を円滑化する方策としてどのようなものが検討、含まれているのか、法務当局にお伺いをいたします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 大規模な災害が発生し、区分所有建物が大きな被害を受けた場合には、区分所有建物の内外の住民等に危険を及ぼすおそれがあり、その復旧、復興を迅速に図る必要性が高いにもかかわらず、被災した区分所有者がその区分所有建物を離れて生活するようになるなどして迅速な合意形成が難しくなることが予想をされます。 そこで、要綱におきましては、政令で定める災害により被災した区分所有建物について、再建決議や建て替え決議などの多数決要件を五分の四以上から三分の二以上に引き下げるなどし、被災時において円滑に復興を進めることができるようにすることとしております。
○豊田俊郎君 このことは、この区分所有法の見直しに係る要綱は、マンションの管理、再生の円滑化に資するものであると考えますけれども、一方で、マンションの管理、再生を進めるためには、区分所有法の改正だけでなく、住宅行政を所管する国土交通省の立場からも施策の展開をする必要があるのではないかと思っております。 特に、マンションの再生については、老朽化マンションが増加している中で急務の課題となっている、今回の区分所有法の見直しに係る要綱では、建物敷地売却などの新たな決議が創設されるとともに、客観的な事由が認められる場合には決議要件が四分の三以上に緩和されるとされることなど前進が見られますが、それと同じくらいの決議後の手続が円滑に進むことが重要であると思います。 マンションの再生については、既にマンション建替え円滑法がございます。建て替えについては事業手続が制度化されているところでありますが、円滑化法における更なる手当てが考えられるのではないかと思っております。区分所有法の見直しに係る要綱について国土交通省の受け止めはいかがであるか、また、マンションの管理、再生に係る国土交通省の今後の対応についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 高経年化し老朽化したマンションが増加する中、マンションの管理、再生の円滑化は住宅政策の重要課題の一つであります。今般、法制審議会の要綱において、集会の決議を円滑に行うことを可能とする仕組みや区分所有建物の管理に特化した財産管理制度、建物敷地売却などの新たな決議、マンションの建て替えに必要な決議要件の緩和などが盛り込まれたことは、国土交通省といたしましても、マンションの管理、再生に資するものと受け止めてございます。 マンションの管理、再生の円滑化のためには、今般の区分所有法制の見直しを踏まえ、マンション管理適正化法において財産管理制度が有効に活用されるための環境整備や、マンション建替え円滑化法において建物敷地売却などに係る事業手続の創設などを検討していく必要があります。また、このほか、社会経済情勢の変化を踏まえたマンション標準管理規約の見直しなども進めていく必要がございます。こうしたことから、国土交通省におきましても、昨年八月の今後のマンションの政策のあり方に関する検討会とりまとめに基づきまして検討を進めているところでございます。 今後とも、区分所有法制の見直しの状況を踏まえつつ、法務省とも連携をして、マンションの管理、再生の円滑化に必要な制度の見直しについて検討を進めてまいります。
○豊田俊郎君 今日までは、国交省の場合は新しい建物をいかに効率的に建てるかということに主眼が置かれてまいりましたけれども、やはり、先ほども申し上げました経年劣化建物が増大することはもう火を見るより明らかでございますので、この辺においてもしっかりとこの再生、また建て替えが可能となるように更なる御尽力をいただければと思います。 区分所有建物の老朽化と区分所有者の高齢化という二つの老いの進行は確実であり、このまま放置すれば確実に区分所有建物が管理不全状態に陥りますし、老朽化した区分所有建物の再生もどんどん困難になってまいります。また、大規模災害の発生可能性も高まっておりますので、区分所有建物の管理、再生の円滑化、被災建物の再生の円滑化を図ることは待ったなしの状況であると思います。 法務大臣に答申された区分所有法の見直しに係る要綱は、そのような社会情勢を念頭に置き、これまでに行われた所有者不明土地対策の成果をしっかり踏まえつつ、区分所有建物の管理、再生の円滑化、被災建物の再生の円滑化に向けて多くの方策が含まれており、時機を得た非常に重要な内容を含んでいると思います。 区分所有法の見直しは喫緊の課題と考えますが、見直しに対する所見及び決意を法務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 委員御指摘のとおり、区分所有法制の見直し、これは区分所有建物の管理、再生の円滑化を図るという観点から非常に重要です。高齢化社会が進み、また被災地の復興を成し遂げていくという観点からも、非常に重要な、また喫緊の課題であると思います。 今回の法制審議会の答申、これは大変時宜にかなった適切な内容となっているものであり、この答申を踏まえて、まず改正法案、これをしっかり作って、その内容の重要性に鑑み、速やかに国会に提出できるよう努力をしていきたいと思います。
○豊田俊郎君 よろしくお願いをいたしたいと思います。時機は待ったなしということでございますので、その辺に御配慮をいただければと思います。 次に、所有者不明土地に関する諸政策について伺ってまいります。 所有者不明土地の増加が公共事業などの妨げになっており、社会問題化していることは御案内のとおりです。特に、何代にもわたって相続が発生した相続登記をしていない長期相続登記未了土地や、今、いわゆる表題部所有者欄に氏名や住所等が正常に記載されていない表題部所有者不明土地では、所有者を特定することが困難でございます。 私は、土地家屋調査士として長年実務に携わる中で、かねてから所有者不明土地の問題性を訴えてきたところであり、自由民主党の所有者不明土地等に関する特別委員会の役員としても、平成三十年の所有者不明土地特措法で長期相続登記未了土地を解消する仕組みを、そして、令和元年でございましたけれども、表題部所有者不明土地適正化法で表題部所有者の不明土地を解消する仕組みを立法いたしました。 これらは、法務局が土地の所有者、所有調査を行う事業でございまして、公共的な事業の推進に大いに役立つものであるが、その成果についてはこれ一般に余り知られていないと思いますので、今日は、これらの事業に関するこれまでの実績について法務局に報告を願いたいと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 まず、長期相続登記等未了土地でございますが、この解消事業につきましては、全国の法務局で事業を開始いたしました平成三十年十一月から本年二月末までの間に、所有者の登記名義人約十万四千人分、合計で約二十九万六千筆の土地について法務局による法定相続人探索を完了し、その結果を地方公共団体等に提出したところでございます。 また、表題部所有者不明土地の解消事業につきましては、全国の法務局で事業を開始いたしました令和元年十一月から本年二月末までの間に、合計で約三万九千筆の土地について所有者の探索を開始し、約二万筆の土地について探索の結果を登記しております。 法務省といたしましては、引き続きこれらの事業を適切に実施してまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 いや、大変な数字だと思います。所有者不明特措法、それから表題部土地の適正化法、私は、大きな成果を上げていますし、このことが実は公共事業を進める上では大変大きな力になっているということでございます。引き続きの取組をこのことはお願いを申し上げたいと思います。 さて、令和三年の民事基本法制の見直しにも、私も与党の中心的に関与をしてまいりましたが、その内容は大変私は画期的であったと思っております。今月、四月の一日からは、相続登記の義務化という非常に大きな新制度がスタートしました。昨年の四月二十七日に施行された、あわせて、昨年の四月二十七日に施行された相続土地国庫帰属制度も、相続した不要な土地を手放すための新たな選択肢を提供するものであり、極めて重要であると思います。 立法時でございましたけれども、いろんな意見がございました。この制度に対して、引き取ることができない土地の要件が厳し過ぎるし、負担金の支払をしてまでこの制度を使う人はほとんどいないのではないかと懐疑的な声も聞かれたわけでございます。しかし、蓋を開けてみると、これまでに二万件を超える相談が法務局に寄せられ、多数の申請がされていると聞いております。申請の対象となっている土地も、宅地、農地、森林など、バラエティーに富んだものだようでございます。 そこで、相続土地国庫帰属制度の申請件数と地目別内訳、国庫に帰属した件数と地目別の内訳について法務局に伺いたいと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 相続した不要な土地を一定の要件の下で国に帰属させる相続土地国庫帰属制度は、令和五年四月二十七日から全国の法務局で運用をされております。 本制度における申請件数でございますが、本年二月二十九日時点で合計千七百六十一件に上っております。申請された土地を地目別に見ますと、田畑でございますが、これが六百七十件、約三八%、宅地が六百五十五件、約三七%、山林が二百五十五件、約一五%、その他が百八十一件、約一〇%となっております。 また、同じく本年二月二十九日時点で百五十件の土地が本制度により国庫に帰属しております。帰属した土地を種目別に見ますと、宅地が六十六件、約四四%、農用地が三十三件、約二二%、森林が五件、約三%、その他が四十六件、約三一%となっております。 法務省といたしましては、引き続き、相続土地国庫帰属制度の円滑かつ適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 日もまだ間もないわけでございますけれども、国民の皆様からすれば周知されていない部分もあると思います。今後更に増えると思いますけれども、帰属されたらされたでまた次の課題も発生すると思いますので、その辺も踏まえて、今後ともこのことにおいてはしっかり対応していってもらいたいと思います。 さらには、令和、今度は三年の改正の、民事法制の改正について伺いたいと思います。 民事法制は最も基本的な法律であると理解をしておりますけれども、所有者が不明である土地、建物は、管理もされず、引取りもないデッドストックになると思います。これを民法改正により管理も引取りもできるようにしたことが大きかったわけでございますけれども、この所有者不明土地・建物管理制度でございますが、これは、裁判所によって選任された財産管理人が、個々の所有者不明土地や建物について財産処分を、管理処分を行うことを可能とするものであり、市町村が空き家、空き地対策にも大きな効果をもたらすものであります。 現時点で結構でございますので、この所有者不明土地・建物管理制度でございますけれども、何件実は申し立てられ、財産管理人が選任されたのか、これ最高裁判所にお伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 制度が施行された令和五年四月一日から同年十二月末日までの所有者不明土地・建物管理命令の申立て件数は、各地方裁判所からの報告によりますと、六百五十二件となっております。そのうち、既に管理命令が発令され、管理人が選任されている件数は二百五十六件となっております。
○豊田俊郎君 そうですか。まだ日が浅いんですけれども、従来は人に財産管理人が選任されたわけでございますけれども、この改正によって土地ごと、筆ごとに財産管理人が選任をされるということで、大変行政にとっては使い勝手のいい私は改正だと思いますけれども、更なる成果が得られることを期待をしたいと思います。 所有者不明土地対策として、登記所備付け地図の整備もこれ重要でございますが、全国の都市部には実は局所的な地図混乱地域が多く存在していまして、これまで法務局地図作成事業では地区選定の対象外となっていた狭い場所の地図調査でございますけれども、法務局地図作成作業は令和六年度で現行の十か年計画を終了するということだそうです。次期整備計画の策定準備をしなければならない時期であると聞いておりますけれども、このさっきの所有者不明土地を解消する上で、おいても、この地図整備、令和七年度以降の次期整備計画に向けた準備状況について、局所的な地図混乱地域への対応を含めて法務局に伺いたいと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、全国の土地の位置、区画を明確にした精度の高い登記所備付け地図の整備は、土地に関する重要な情報基盤として極めて必要性が高いものでございます。 全国の法務局では作業困難度の高い都市部の地図混乱地域を対象に法務局地図作成事業を計画的に実施しておるところでございますが、現行の地図整備計画は令和六年度で終了することから、令和七年度以降の次期地図整備計画の策定を進める必要がございます。そこで、本年三月二十九日、令和七年度以降の次期地図整備計画の策定に向けた基本方針を定めたところでございます。 この基本方針では、委員御指摘のような局所的な地図混乱地域でありましても法務局地図作成事業の実施を可能とするほか、防災や町づくりの観点を踏まえて事業実施地区の選定基準を明確化するとともに、選定プロセスにおける地元自治体の役割を明らかにするなどしておるところでございます。 法務省といたしましては、この基本方針に基づき、令和六年度中に次期地図整備計画の策定を進め、令和七年度以降の全国の事業実施地区を決定する予定としております。
○豊田俊郎君 私は、選定基準を明確にしていただきたい、各自治体においても大変箇所的には多うございますので、その辺を、優先順位の付け方、しっかりして対応してもらいたいと思います。 今日の毎日新聞でございましたけれども、読者の意見欄に「法務局の丁寧な対応に感謝」という新聞記事が載っていましたので御披露申し上げたいと思いますけれども、父と同居していた土地、建物の遺産相続を先日、義父の死去から二か月足らずで完了したと、思ったよりスムーズにできたというような記事でございまして、これはどうしてスムーズにできたかというと、三月一日から始まった改正戸籍法のおかげだと。御案内のとおり、今までは戸籍を取るのにその戸籍のある住所地に伺いを出してそれを取得しないと戸籍が取得できなかったわけでございますけれども、この改正によって地域の市役所からオンラインで行えるようになったということが大変大きいと思います。 大体、法務局というのは余り愛想のいい、どちらかというと愛想の悪い省庁だと思っておりましたけれども、ここでは、大変窓口に行くのがおっくうだったけれども、今回のような対応、指導されたことに感謝の伝聞が載っておりましたので御紹介をしながら、最後になりますけれども、大臣に伺いたいと思います。 所有者不明土地を解消するためには、これらの新制度を国民に定着させ、国民が自発的に登記を申請するようにしていくことが不可欠ではないか、所有者不明土地の解消に向けてどのように取り組んでいくのか、法務大臣の決意をお伺いして、質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(小泉龍司君) 所有者不明土地の主要な発生原因、これは相続登記の未了、そして住所変更登記の未了であると考えられます。 この相続登記の未了への直接的な対応としては、この四月一日から相続登記の申請義務化がスタートいたしました。これによって三年以内の相続登記の申請することが、相続登記を申請することが法律上の義務となりました。また、住所変更登記未了への対策としましても、住所変更登記の申請義務化、これが二年以内に住所変更するということが開始されます。これは二〇二六年、今から二年後でございますけれども、こういう措置がとられます。 体制としては、法制度としては整ってきたと思うんですが、御指摘のように、国民にこれが定着しないと実施をしてもらえないという大きな問題があります。関係省庁と繰り返し連携しながら、粘り強く周知していきたいと思います。 そのときに、一ついいヒントをいただきました。法務省の職員もにこやかに対応する人大勢いますので、そういう温かいハートを持って国民に周知すると、新しいアイデアをいただいた思いでございます。努力したいと思います。
○豊田俊郎君 終わります。ありがとうございました。
○生稲晃子君 自由民主党の生稲晃子です。 本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきたいと思います。お願いいたします。 まずは、がん医療における緩和ケアについて質問いたします。 緩和ケアといった場合、どのようなイメージをお持ちになるでしょうか。がん治療ができなくなった方への医療、がんの終末期に受けるものといったイメージをお持ちの方がまだ多いかと思います。 がん対策基本法第十七条において、「国及び地方公共団体は、がん患者の状況に応じて緩和ケアが診断の時から適切に提供されるようにすること」と明記されていまして、がん患者にとって診断時からのケアはとても重要です。 病気が、あっ、治療が病気の根治と生存期間の延長を目標とするのに対して、緩和ケアは、体の痛みなどを和らげ、患者の生活の質、すなわちQOLを高めるのが狙いです。がん治療の早期の段階から治療と同時並行で緩和ケアを行うことで、生活の質を高めて、症状を和らげる効果があると研究結果も報告をされています。診断に関わる全ての医療従事者が、がん等の診察、診断を受ける患者だけではなくて、その御家族に対してもケアを実践してくださるのもポイントです。 ここで質問いたします。 がん治療は、多くの方にとってつらい体験です。しかし、早期に治療と並行して緩和ケアを取り入れることにより、患者の痛みを取り除き、その人らしい生活を送ることも期待できます。このことをもっと広く周知する必要があると思いますが、早期からの緩和ケアの開始について、政府の見解をお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、このがん患者の痛みを和らげる、このQOLを高める観点からも、がんの診断時から早期に適切な緩和ケアというものを行うことは非常に重要であるという認識を持っております。 昨年三月に閣議決定をされました第四期がん対策推進基本計画におきまして、緩和ケアの普及啓発や実施体制の整備を進めることとされております。 厚生労働省におきましては、診断時の緩和ケアを実践するポイントを整理した医療従事者向けリーフレット、それから患者向けの分かりやすい説明文書などを説明しまして、ホームページなどで周知を行っているところでございます。また、緩和ケアが診断時から適切に提供されることを目指しまして、がんの診療連携拠点病院などにおきまして、この医療従事者に対して緩和ケアの研修会を実施しております。 これらの取組を通じて、引き続きこの緩和ケアが早期から適切に実施される環境整備に取り組んでいきたいと思います。
○生稲晃子君 大臣、ありがとうございます。 リーフレットについては承知をしております。昨年の五月十六日の厚労委員会の方で、このリーフレットをがん診療連携拠点病院等の医療従事者の皆様にしっかり活用していただきたいというふうなことをお願いをいたしましたので、もう一年たちましたので周知の方はしっかりしていただいているかなというふうに受け止めております。 先日の厚生労働省の報告によれば、新型コロナウイルス感染症が流行し始めた令和二年に全国でがんと診断された患者数が約九十四万五千人とのことでした。コロナ前の令和元年と比較しますと、約五万人減ったことになります。この背景には、実はコロナによるがん検診の受診控えの影響があったと推察をされます。 令和元年の受診者で、令和二年、三年と続けて受診を控えたという人も少なからずいると推測もされているようですが、令和五年一月三十日のがん検診のあり方に関する検討会における国立がん研究センター高橋宏和先生の資料によりますと、コロナによって、がん検診実施者である市区町村や保険者、事業主による実施の延期、中止や、また感染のおそれにより検診及び医療の受診控え等が要因であるとされています。 一方で、コロナが五類に移行しまして医療体制も平常に戻る中、控えていた検診の受診率もコロナ前の水準に戻るとすると、残念ながら、がんがより進行した状態で発見されるケースも増えていくかもしれません。そういった場合、痛みのコントロールや緩和ケアの重要性というのはこれまで以上に高まります。 そこで、質問いたします。 コロナ禍ががん検診に与えた影響と通常の医療に戻った後のがん検診の在り方について、政府の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 検診率についてのお尋ねがございました。 厚生労働科学研究や国民生活基礎調査、この結果によりますと、先生おっしゃいますように、新型コロナウイルス感染症が拡大した令和二年度以降、がん検診受診率が下がっている状況が見られます。コロナ禍における受診控えの影響があったという御指摘のとおりかと思っております。 がんの早期発見、治療のためには、より多くの方に適切にがん検診を受けていただくこと、これが極めて重要であると考えております。このため、厚生労働省といたしましては、市町村が、市区町村ががん検診の受診率向上のために郵送や電話などによる個別の受診勧奨、また再勧奨、対象者への初年度のがん検診のクーポン券の配付など実施をする場合の支援を行っているところでございます。 令和五年三月に閣議決定をされました第四期のがん対策推進基本計画におきましても、がん検診受診率の目標を六〇%と置かせていただいており、この目標が達成できますよう、引き続きがん検診が受診しやすい環境について取組を進めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 患者にとってがんの痛みというのは、その体の痛みだけではありません。心の痛みもとても大きいんですね。そして、家族はよく第二の患者というふうに言われますが、もしかしたら心の痛みに関しましては患者以上かもしれません。 今回のコロナで受診控えによってがんが進行した状態で発見されてしまったときに、コロナという予期せぬ事態のせいとはいえ、患者も家族も、後悔だったりとか、あと自分を責めてしまうというつらい感情が生まれてしまう可能性があります。そのためにも、この緩和ケアというのは、心の痛みにおいても私はとても大切なものであるというふうに思っています。 次に、患者が体の痛みの除去に取り組む環境についてお伺いします。 緩和ケアの中心を成す痛みの緩和は患者にとって切実な問題です。国立がん研究センターの遺族への調査によりますと、患者が亡くなる前の一か月間に痛みがなく過ごせたとしたのは五割以下とのことでした。がん経験者の中には、痛みは人格をも変えてしまうという声さえもあります。 一般に、痛みの緩和には神経ブロック注射や医療用麻薬が用いられますが、患者やその家族の中には、神経ブロック、麻薬といった言葉に嫌悪や不安を感じる方もいらっしゃいます。実際私も、以前、義理の父ががんで入院していたときに、主治医から麻薬を使って痛みを和らげましょうというお話があって、とても焦ったことを思い出します。特にその麻薬という言葉からは、一度使ったら中毒になってしまうかもしれない、使用する量が増えたらいつか効かなくなるのではないかなど、大きな抵抗感を持ってしまう患者、その御家族も多くて、そのために神経ブロック注射や医療用麻薬の利用をちゅうちょして積極的な痛みの除去に至らないケースも少なくないそうです。 そこで、お伺いします。 神経ブロック注射や医療用麻薬への恐れや誤解を解いて、患者が当たり前に痛いときに痛いと言える環境を整備する必要があると考えますが、政府としてどのように取り組んでいらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 がんの際の痛み、これを和らげることは、患者やその周りで見ていらっしゃる御家族の方々にとって極めて重要であるというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、医療従事者や患者様を対象に、医療用麻薬の有用性や安全性、これの正しい理解と適正な使用、これを推進するための講習会を開催しており、また、医療用麻薬等について分かりやすい漫画動画などを活用し、正しい知識や必要性等に関する国民の皆様への周知に取り組んでいるところであります。 また、医療従事者に対しましても、神経ブロックですとか専門的な治療の活用に関するリーフレット、これを作成しておりまして、神経ブロックや医療用麻薬を含む専門的な治療が正しく理解され、患者の状態に応じて適切に選択されるように、引き続きその普及啓発を努めてまいります。
○生稲晃子君 ありがとうございました。 神経ブロック注射について重ねてお伺いします。 神経ブロック注射は、特殊な注射療法によって体の痛みなどを和らげるもので、患者の療養生活の質を維持向上させるには有効な手段であるということです。先ほど大臣がお話しくださいましたリーフレットにも、痛みを軽減するには神経ブロック等の治療の活用が求められているとしっかりと書かれています。 しかし、専門的な技術が必要なものが多くて、打ち手である専門医の確保ができないといった声も聞いています。がんの疼痛緩和のための神経ブロック注射というのは、多くは麻酔科医又は麻酔科出身の医師が技術を生かして痛みの診療を行っています。しかし、専門的な技術を有するので、がん治療医や緩和ケア医がその施設の麻酔科専門医、ペインクリニック専門医に頼んだとしても、やったことがない、手術麻酔で忙しいなどと断られてしまうそうです。また、若い医師ががん疼痛に対する神経ブロック等の治療法を学びたいと思っても、学ぶ環境が限られているのが実情のようです。 神経ブロック注射を打つことのできる人材を十分に確保することが今後望まれていくと思いますけれども、政府の対応方針をお伺いいたします。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 がん患者の皆様の痛み、これを緩和できるよう、神経ブロック注射などを実施できる医療人材の育成を進めていく必要があることは十分認識をしております。 厚生労働科学研究を行いまして、難治性がん患者の疼痛治療の実態調査、これを行わせていただきましたところ、症例数が少ないため経験を積むことや技術の取得が難しいこと、また、自施設での導入が容認されていないなどといった専門医の教育やがん疼痛診療への参画、また、がん患者を主に診療する医師と専門医との橋渡し、こういった仕組みが必要であるといった課題が明らかになったところであります。 厚生労働省では、がん診療連携拠点病院等の要件として、難治性の疼痛に対する神経ブロック等につきまして、自施設における麻酔科医との連携など対応方針を定めておくこと、また、患者の、医療機関の、外部の医療機関の連携体制を確認しておくこととしておりまして、こういった専門医がいらっしゃるがん診療連携拠点病院における体制整備を促しております。 また、加えて、がんなどの診療に関わる全ての医療従事者、これを対象に、神経ブロック等の疼痛緩和に係る治療計画のマネジメントに関する内容を含む、がんなどの診療に携わる医師等に関する緩和ケア研修会、こういったものも実施をいたしまして、幅広くがん診療に携わる先生方の育成、人材育成に努めているところであります。 厚生労働省といたしましては、関連学会等々とも引き続き連携を図りながら、専門的な緩和ケア治療に係る人材の幅広い育成、確保、こういったものに努めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 今や二人に一人ががんになる時代ですし、高齢化が進むことによってがん患者は確実に増えていくことを考えますと、人材の育成、確保にはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。お願いいたします。 次に、裁判官の人員を増やすべき必要性について伺います。 近年、事件の複雑化、困難化とともに、裁判官の需要は高まり、裁判官の人員増加が望まれています。弁護士は倍増しているのに裁判官が増えていない背景には、国家予算が少ないことが要因としてあると考えます。 二〇一九年版の弁護士白書によりますと、例えば、各国の赤ちゃんからお年寄りまで全員が裁判を必要とするとします。そう仮定すると、日本では一人の裁判官が約四万六千人の日本人を担当することになります。アメリカでは約一万人、イギリスでは約二万人、ドイツでは約四千人といったように、いかに日本の裁判官の人数が少ないか御理解いただけるかと思います。 現在、日本では約三千人の裁判官が全国各地に配置、配属されていますが、先ほどの各国の比較を基に考えますと、最も差の大きいドイツに近づけようと思えば十倍以上の増員が必要ですし、差の少ないイギリスとの比較でも二倍以上の増員が必要です。もちろん、各国の社会的、経済的条件や制度の違い等も考慮しなければいけないので単純な比較が難しいことは承知していますが、事務処理に時間が掛かることや被告人の人命に関わる判決をしなくてはならないこともあるため、裁判官一人に掛かる身体的、精神的負担が大きいことも考えれば、裁判官の人員増が望まれます。そして、あわせて、その裏付けとなります人件費に係る司法予算も増やす必要があると考えます。 裁判官の数が少ないことは司法の適正運営に深刻な影響を及ぼしかねず、これを放置することは国民の公正な裁判を受けるという生まれながらに持った権利に関わる重大な問題だと思います。 また、裁判所の令和五年度の予算が三千二百二十二億一千六百七十八万円でした。国の予算は、令和五年度、百十四兆三千八百十二億円だったんですが、裁判所の関係は増額されずに、むしろ最近は減額になっていると聞いています。 改めて、国から追加の予算を付けて裁判官の定員増加をサポートすることが不可欠だと思います。予算の増額によって裁判所の適切な人員配置を確保することが可能となると考えますが、司法の公正性と効率性を確保するために予算の拡充を行うことについて、最高裁判所の見解をお伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所といたしましては、これまでも適正かつ迅速な事件処理を安定的に行うために必要な人的、物的体制の整備及びこれに必要な予算の確保に努めてきたところでございます。 裁判官につきましては、これまでも事件動向等を踏まえまして着実に増員してきており、司法制度改革以降の平成十四年から令和二年度までの間に合計で約八百三十人の増員をしてきたところでございます。 他方、事件動向について見てみますと、成年後見関係事件などの一部の事件を除きまして増加に歯止めが掛かり、落ち着きが見られるようになっているところでございます。少し具体的に申し上げますと、民事訴訟事件及び刑事訴訟事件につきましては、いずれも減少傾向にあります。また、家事事件につきましては、全体として増加傾向にありますけれども、これは高齢者人口の増加に伴い成年後見関係事件が累積的に積み上がっていることによる増加というふうに考えております。少年保護事件につきましては、大幅な減少傾向が続いているというふうに考えております。 このような事件動向を踏まえますと、現時点におきましては、これまでの増員分も活用しつつ、審理運営の改善、工夫等を引き続き行うことで適正かつ迅速な事件処理を行うことができるものというふうに考えているところでございます。 裁判所といたしましては、今後の事件動向や事件処理状況等も踏まえつつ、引き続き必要な体制の整備及び予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 ありがとうございました。よく分かりました。 でも、裁判はその一人一人の当事者の人生が懸かっている場合が多いことは忘れてはいけないというふうに私は思います。二〇一九年三月には、東京家庭裁判所の入口で離婚裁判の当事者が相手を殺害するという不幸な事件も起きました。一つ一つの裁判の内容や解決が以前より確実に難しくなっているという声を法律家からも耳にしています。紛争のより良い解決のためには裁判官の増員というのも必要ではないかなというふうに思いますので、御検討よろしくお願い申し上げます。 次に、裁判官の人材確保に向けた取組についてお伺いします。 二〇〇一年の司法制度改革審議会の意見書により行われた司法改革で、弁護士の大幅増員は実現しました。次は、裁判官の大幅増員や、幅広い社会経験を持つ弁護士が裁判官になることが期待される弁護士任官制度の改革も重要ではないかと考えます。 最近は、国民の意識も強くなって、弁護士の数が増えたことなどを背景に、先ほども言いましたように、裁判所に持ち込まれる紛争の対立度合いや解決の難易度も高まっています。また、裁判所の審理期間も長期化しているとのことですが、この現状を打破するためにも、裁判官の人材確保に向けた取組の改善が必要かと考えますが、最高裁判所の見解についてお伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判所としては、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている者には任官してほしいと考えておりまして、御指摘いただいた弁護士任官制度につきましても、日弁連と協議を重ねて、その推進に取り組んでまいりました、取り組んできたところでございます。 また、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている司法修習生に任官してもらえるよう、指導を担当する裁判官や司法研修所の教官などから、裁判官の仕事の実情とその魅力が司法修習生に伝わるよう努めております。 近年の判事補の任官者数を見ますと、令和三年任官の司法修習七十三期から六十六名、七十四期が七十三名、七十五期が七十六名、七十六期が八十一名と年々増加してきておりますので、引き続き裁判官にふさわしい者に任官してもらえるよう努めてまいります。
○生稲晃子君 ありがとうございます。 でも、最近、一旦任官した裁判官が、若いうちに辞めて弁護士になる例が増えているというふうに聞きました。裁判官の仕事が激務で、家庭との両立が難しく、土日も仕事から解放されないような仕事の負担も一因ではないかなというふうに考えます。裁判官が事件の審理に集中してやりがいを持って仕事に励めるような環境の整備も必要ではないかというふうに思っています。 また、報道によれば、今年一月に新たに裁判官となった八十一名のうち女性が三十四名であり、過去最高の割合になったとお聞きしました。しかし、いまだ女性裁判官から最高裁判所裁判官になった方は一人もいないというふうに聞いております。 今後、女性活躍を図るためにも、働きやすい職場に向けた体制強化というのも急ぎ進めていただくことを強くお願いいたします。 時間の関係で、次の質問は、済みません、飛ばさせてください。申し訳ありません。 次に、近年、AI技術の進歩、向上により、裁判官の仕事もAIに成り代わることができるのではないかという意見が出ています。必要な判例を学習させてしまえば、より公平に判断してくれるのではないかと。しかし、AIには良心がなく、判例も、何が正しくて何が悪いのかなどデータが不足していること、当事者の気持ちに寄り添った判断が難しいことなど、まだまだ実施の可能性がかなり低いとされています。 何よりも、裁判官という仕事は、知識だけではなくて、人間の将来性を見抜く能力や判断力、適切に法律にはめて解釈をする能力など様々なことが求められるので、私、人間にしかできない仕事ではないかなというふうに思います。 今後、デジタル化されて使いやすい裁判所となる以上、それを支える裁判官も体制をより強化する方向に進めていくべきと考えます。 そこで、最後に、デジタル技術を生かした現在の業務改善の方法の検討状況と、そして業務改善によって省力化することができたマンパワーや予算の新たな活用方法について、最高裁判所に御見解をお伺いいたします。お願いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 現在、裁判所におきましては、民事訴訟手続のデジタル化を始めとし、裁判手続等のデジタル化を推進しているところでございます。 裁判手続のデジタル化が進んでまいりますと、これに伴って事務処理の在り方が大きく変わっていくものというふうに考えており、ある場面においては業務の合理化が図られる一方で、これまで以上に注力すべき業務も生じてくるのではないかというふうに考えているところでございます。 現在、最高裁判所におきましては、裁判手続等のデジタル化に伴って合理化、効率化される事務処理の在り方について鋭意検討を進めているところでございます。したがいまして、裁判所といたしましては、このようなデジタル化による合理化、効率化等の状況のほか、その時々の事件動向やデジタル化以外の事務処理状況も総合的に考慮しつつ、適正迅速な裁判の実現のためにマンパワーや予算の適切な配分に努めてまいりたいと考えております。
○生稲晃子君 質問を終わります。ありがとうございました。
○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。 早速ですが、全国でも増え続けるいわゆる所有者不明土地を解消するための取組の一つである相続土地国庫帰属制度について法務省に伺います。 先ほど豊田委員の方からも様々所有権、所有者不明土地について質問ございましたが、不動産登記簿だけでは所有者の所在が不明、しない土地、所有者不明土地の割合は、令和四年時点で国土の二四%にも上り、九州の面積とほぼ同じ広さとのことです。今後も、高齢化の進行に伴う死亡者数の増加により事態が深刻化することが考えられます。 所有者不明土地は、公共事業や災害時の復旧復興事業の妨げになるなど土地の利活用が阻害されることから、法務省は、その解消に向けた取組として、相続登記申請の義務化など不動産登記制度の見直しや、一定の条件で相続した土地を手放すことができる相続土地国庫帰属制度などを実施していると承知しております。ただし、昨年四月に施行された相続土地国庫帰属制度について、今年二月末時点での総申請件数は千七百六十一件に対して国庫帰属件数が百五十件、まあ先ほどもお話ありましたが、僅か八・五%にとどまっています。 申請数に対して実際に国庫に帰属された土地の件数が低調となっている原因は何でしょうか。土地の国庫帰属要件や審査手数料が足かせになっているということは考えられるのでしょうか。法務省に伺います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、本年二月二十九日時点の相続土地国庫帰属制度の申請件数は合計一千七百六十一件でありまして、同日時点の処理状況は、国庫帰属百五十件、却下、不承認十五件、取下げ百八十三件となっております。 国庫帰属件数が申請件数と比較して少なくなっておりますのは、この制度では法務局が実地調査を含む要件審査を行うことが予定され、標準処理期間が八か月とされておりますように、最終判断までに一定の期間を要しまして、現在も審査中のものが相当数あるためでございます。また、取り下げられたもののうち、約半数、九十八件でございますが、これは、この制度の手続を進める中で、地方公共団体への寄附や隣接地所有者等への譲渡などにより土地の有効活用の見通しが立ったことに伴いまして取下げがされたものと承知をしております。 法務省といたしましては、おおむね順調に制度が運用されているものと受け止めておりますが、引き続き、相続土地国庫帰属制度の円滑かつ適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 法務省の統計だけで見ますと、今お話あったとおり、千七百六十一件の申請に対して、国に帰属したのが百五十件、却下六件、不承認九件、取下げ百八十三件となっていたので、うまく機能していないのかなという疑問もあったんですが、制度はしっかりと機能しているということで承知いたしました。 にもかかわらず、法務省が昨年実施したアンケート調査によると、相続土地国庫帰属制度については、よく知らない又は全く知らないと回答した人の割合が八割以上に上っています。 相続土地国庫帰属制度について、先日、四月一日に施行された不動産登記申請の義務化と併せて対象者に確実に認知してもらえるよう周知、広報を実施すべきと考えますが、その取組状況について伺います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 法務省の昨年の認知度調査におきましては、相続土地国庫帰属制度を全く知らないと答えた方の割合が約五九%であったところでありまして、更に認知度を高める必要がございます。 法務省といたしましては、この制度を分かりやすく紹介するチラシやリーフレットのほか、親しみやすい漫画や詳細な手引を作成いたしまして、全国の法務局や自治体に配付をするほか、法務省ホームページに掲載するなどの取組を行ってきたところでございます。リーフレット及び手引については、改訂の上、今月中、四月中に全国の法務局等に改めて配付をする予定としております。 法務省としましては、この制度を利用したい方が制度を認知し内容を理解していただけるよう、引き続き国民ヘの十分な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 ちょうど私、今五十四歳で五十代なんですが、それぐらいの年齢の人たちがやはり相続ということに接するようになると思いますが、そうした人たちにも分かりやすい、そして見やすい広報を是非お願いしたいと思います。 先日、レクの際にパンフレットを見せていただいたんですが、やはり私、ちょっと老眼があるもので、なかなかあのパンフレットを読むのはきついなという印象がございましたので、そういった意味では、是非とも分かりやすい、そして見やすい広報、周知をいただけたらと思います。 所有者不明土地の解消に向けて相続土地国庫帰属制度や相続登記申請の義務化などの取組が進んでいるということはこれまでのお話でも理解はできましたが、相続の数も増え続けていくことが見込まれます。その状況下でも所有者不明土地が解消に向かうのか、先ほど豊田委員からもその意気込みをということは質問ございましたが、私も改めてその小泉大臣の意気込みを聞かせていただけたらと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 所有者不明土地の解消、これは政府一丸となって取り組むべき重要な課題であります。高齢化社会を迎え、また様々な自然災害、そういったところから復興していかなければならない、社会的なニーズが非常に高まってきているんですが、一方で、相続というのは一生の間にそう何度も起こることではありません。まあ、一回か二回。したがって、なかなかなじみがない、手続が複雑そうに見える、そういった理由もあろうかと思います。なかなか我々がつくってきた制度が浸透していかない、そういう状況、今御指摘いただいたとおりだと思います。 相続土地国庫帰属制度、相続登記の申請義務化、一年遅れで昨年と今年、制度はそろっているんですけれども、これなかなか進まない。広報もやっているんですが、やっぱり今おっしゃったように、ターゲットを絞る、うまくターゲットを絞って、媒体あるいはその打ち出し方、表現方法、そういったものもプロの力を借りて是非やれ、やってもらいたい、そういう指示を早々にもう下ろしてあります。少しずつその成果を出していきたいと思います。 法務省の文書、ちょっと字が小さいなというのは私もふだんから感じていましたので、そういう反省点も含めて、しっかり、しっかり取り組みたいと思います。
○羽田次郎君 力強い意気込みをありがとうございました。 大臣は今一回か二回ぐらいじゃないかというお話でしたが、私、既に父と兄と、そして私よりもずっと年上の母が控えておりますので、私の場合たまたま兄弟二人ですけど、やはり兄弟が多い場合は何度も何度も相続ということもあり得るのかなというふうには感じております。 いずれにしましても、やはりこれから不明土地が増えていくことで人員の皆さんも負担が増えると思いますので、是非そうした人員確保も行っていただきたいと思っております。 次に、保護司制度に関連して質問いたします。 罪を犯して検挙される人の約半数を再犯者が占めているという統計を見ました。安心、安全な社会を実現するためには、再犯防止策の充実が重要であると考えます。 出所後、五年以内に三人に一人、十年以内で半数近くが刑務所に戻ってしまいます。再犯に至る理由は様々ですが、住むところがない、仕事がない、高齢である、障害がある、孤独、相談相手がいない、こういった事情が立ち直りの壁になり、再犯に至っている人が少なくありません。 まず、政府の再発防止策の取組状況について御説明をください。
○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。 再犯者数は着実に減少しているものの、委員御指摘のとおり、刑法犯検挙者の約半数が再犯者という状況が続いていることなどに鑑みますと、新たな被害者を生まない安全、安心な社会の実現に向けて、再犯防止の取組を一層推進していくことが重要であると認識しております。 政府におきましては、令和五年三月に、再犯防止施策の羅針盤となる第二次再犯防止推進計画を閣議決定いたしました。この計画では、就労、住居の確保、民間協力者の活動の促進、地域による包摂の推進などの重点課題の下、九十六の具体的な施策を掲げております。 現在、国、地方公共団体、民間協力者が一体となってこれらの施策に取り組んでいるところでございまして、法務省としましても、引き続き、関係省庁、地方公共団体、民間協力者の連携をこれまで以上に進め、第二次計画に盛り込まれた施策を着実に実施してまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 御説明ありがとうございます。 保護司は、非行少年、保護観察付きの執行猶予判決を受けた人、そして刑務所からの仮釈放者の改善更生を助ける活動として、定期的に面会して、就職先や住居等の生活環境の調整や犯罪予防活動を主な役割にされていると承知しております。 法務省の資料によりますと、受刑者の再入率は、保護司等による指導や支援が行われる仮釈放者と、指導、支援が行われない満期釈放者とでは大きな差があります。平成二十四年の出所受刑者の場合、五年以内に再入所した率は、仮釈放者で二八・九%、満期釈放者で四九・二%でした。十年以内に再入所した率は、仮釈放者で三五・六%、満期釈放者で五五・二%と、それぞれ二〇%ほど高い再入率となっております。 再犯防止には多大な貢献をしてきた保護司の数は、残念ながら長らく減少傾向にあり、七十歳代が全体の約四割を占めていることから、今後、退任者の増加も見込まれており、他業種と同様、やはり担い手不足が大きな課題となっております。 法務省が立ち上げた持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会が今年の三月末に取りまとめた中間報告書では、民間企業でも定年延長が進んでいることを踏まえて、初めて保護司に委嘱される方は原則六十六歳以下でなければならないとする制限を撤廃することや、二年の任期の延長や、現役世代が仕事と保護司活動を両立しやすくなるように、兼業の許可や職務専念義務の免除などの取組を保護司の勤め先が実施しやすい環境づくりを検討するというような方向性が示されております。 検討会は今年十月までに最終報告書を取りまとめるそうですが、保護司の担い手不足について、その原因と解決に向けた取組状況を伺います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、保護司の方々は、犯罪や非行をした人の再犯防止及び改善更生に多大な貢献をしてくださっており、我が国の刑事政策になくてはならない存在ですが、平成十六年の四万九千三百八十九人を一つのピークに減少傾向が続いており、本年は四万六千五百八十四人となっています。また、平均年齢は六十五・六歳で、六十歳以上が約八割を占め、高齢化も進んでおります。背景として、地域社会における人間関係の希薄化といった社会環境の変化に加え、保護司活動に伴う不安や負担が大きいことが指摘されております。 こうした状況を受けて、これまでも様々な負担軽減策を講じてきましたが、さらに、昨年五月十七日に法務大臣決定として持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会を設置し、保護司活動の支障となり得る様々な課題やその対応策について検討を進めており、本年三月二十八日に中間取りまとめがなされたところです。 検討会の中間取りまとめにおいては、例えば、保護司の人脈のみに頼るのではなく、保護司活動インターンシップや保護司セミナーの実施、地方公共団体の広報誌等を通じた広報、周知により保護司候補者を募集するいわゆる公募の取組を試行することなど、多岐にわたる施策が盛り込まれました。 今後は、中間取りまとめに盛り込まれた施策のうち、実施可能なものについては速やかに取り組むこととし、本年秋頃の報告書の取りまとめに向けて引き続き御議論いただくこととしております。
○羽田次郎君 保護司は、法務大臣から委嘱される非常勤の国家公務員ですが、ボランティアとして無給で活動しておりまして、活動に要する経費については持ち出しが発生しているというのが現状と伺っております。 中間報告書では、報酬制の導入による保護司制度への影響を十分に考慮しながら、引き続きその適否について検討するとしていますが、報酬制を導入した場合に保護司活動に生じる具体的影響をどのように考えているのでしょうか。また、保護司活動に要する経費負担を軽減するための方策についての検討状況を伺います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護司の経済的負担の軽減は、保護司適任者を確保するとともに、長く保護司活動を継続していただくためにも重要であると考えております。 保護司法では、保護司には給与を支給せず、その職務を行うために要する費用の実費弁償を行うこととされており、これまで、保護司活動の実情を踏まえ、保護司実費弁償金の充実に努めてきたところでございます。 報酬制の導入については、持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会の中間取りまとめにおいて、報酬制にすると保護司活動が労働として捉えられることとなり適当ではないなどの意見がある一方、幅広い年齢層から保護司の適任者を確保するためには報酬制の導入に向けた門戸を閉ざすべきではないなどの意見があることを踏まえ、実費弁償金の支給から報酬制に転換した際に生じる保護司、保護司制度に与える影響を十分に考慮して、引き続きその適否について検討することとされました。 法務省としましては、引き続き保護司の経済的負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 高い職業倫理とまたプライドをお持ちの保護司の皆さん、本当にすばらしいと思いますが、せめて持ち出しということがないような形にしないと、やはり持続可能な制度にしていくのは難しいんじゃないかと思います。 最後に、この保護司制度を持続可能なものにするために、小泉大臣の意気込みを聞かせてください。
○国務大臣(小泉龍司君) 保護司の方々の本当に貴い、かけがえのない献身、その精神、行動力、そういったものを次世代に何としても引き継いでもらいたいというのが我々共通した思いでございます。 様々な手当てをしなければならないということは今検討会で議論が進み、最終まとめは秋口になりますけれども、できることはもうこの春からやっていこうということでありますが、大きな考え方として、これは私の個人的な意見になりますので法務大臣としてのということでは必ずしもありませんけれども、引き継いでいくわけですから、やっぱり全世代型にしなければいけないんじゃないか、年配の方々が余裕を持って、人生経験を持ち、また余裕もあって手を差し伸べてこられたこの仕事、でも、若い方も反応する人いると思うんですよね、行動する人いると思うんです。そして、人生力というか、人間の力って年齢に関係ない部分があるじゃないですか。ですから、全世代型ということを念頭に置いて、そこに近づく方策を秋に向けて取りまとめることができればなというのが私の個人的な考え方でありますけれども、御理解をいただければと思います。
○羽田次郎君 御持論を含めて力強いお言葉をいただきました。ただ、やはり年齢が一定程度行っていると、当然、先ほど大臣がおっしゃられたとおり、仮出所された方が若かったとすると余りにもジェネレーションギャップがあって話が通じない可能性もありますので、やっぱり現役世代の人たちが活躍できるような制度にしていくことというのは大事なことだと思います。 出所者数は毎年上積みされておりますので、保護観察官の負担も大変大きくなっていると思います。先ほど生稲委員が質問でもあったとおり、先日、裁判所の職員を減らす法律が可決したばかりなので、法務省も人員配置が大変な時期なのだなというふうに承知しておりますが、安心、安全な社会を維持するために、保護観察官の人員確保もしっかりとお願いしたいと思います。 次に、会計検査院により指摘を受けた日本年金機構の電話による相談に使用するためのコールセンター機器群、CC機器群という略称になっておりましたが、ここでの不十分な情報セキュリティー対策について日本年金機構に伺いたいと思います。 日本年金機構はCC機器群を管理しており、これらの機器群は情報セキュリティー対策の対象となる情報システムとして情報資産台帳に登録されています。会計検査院の検査によりますと、担当部署が情報セキュリティー対策を必要としない事務機器としてCC機器群を取り扱っていたことから、調達や保守業務の外部委託に際してセキュリティー要件の定義を行っておらず、セキュリティーポリシーの適合性確認や外部委託の実施に係る仕様書案の審査を実施していなかったとのことです。その上、CC機器群で使用している操作用PCのOSに対しセキュリティーパッチを適用するなどの脆弱性対策を実施しておらず、相談者の年金情報を含む録音データの漏えいリスクが回避されていない状況となっていたことも判明いたしました。 なぜ、このような事態が起こったのでしょうか。機構には、九年ほど前にも、職員がウイルスメールを開封したことでサイバー攻撃を受け、およそ百二十五万件もの個人情報流出事件が起こっております。CC機器群から個人情報が漏えいするリスクについてどのように認識していたのか、日本年金機構に伺います。
○参考人(大竹和彦君) お答え申し上げます。 日本年金機構では、お客様からの電話による年金相談あるいは年金事務所窓口での相談予約等に関する業務をコールセンターで実施をしております。それぞれ、電話交換機、統計管理装置、通話録音装置等、そういった機器を設置をしているところでございます。 こうしたコールセンターで使用している機器、機器類については、本来、保護の必要性の高い情報システムとして調達するべきところを事務機器として調達していたため、情報システムとして調達する際に必要な情報セキュリティー対策、これが十分ではなかったと、そういう部分があったということについて令和四年度決算検査報告で御指摘をいただいたところでございます。 コールセンターの機器類につきましては、以前よりインターネット接続環境とは分離をしておりますから、ネットワークを通じたマルウエア等の侵入は物理的に不可能でございます。また、運用面のリスクについて、防犯カメラによる常時監視、入室、入退室の管理、USBポートの物理的な利用制限等のセキュリティー対策を講じていたことから、個人情報が流出するリスク、極めて低いものであったと認識しております。 また、これまでそのような事実は確認されておりませんけれども、検査院からの御指摘につきましては重く受け止め、昨年、改善措置等を完了したところでございます。 なお、平成二十七年に発生をしましたインターネットを経由した不正アクセスによる情報流出事案を踏まえ、その後、年金個人情報、これを取り扱うシステムはインターネット環境から完全に分離、遮断をするなど防御策を実施しているところでございます。
○羽田次郎君 日本年金機構は、会計検査院の指摘を受けて、令和五年九月までに、CC機器群についてポリシーに基づいた外部委託契約を締結して脆弱性対策等を実施するなどの処置を講じたものだと承知しておりますが、検査院の指摘を受ける、令和三年二月には、内部監査によって脆弱性対策が不十分であることを把握していたと報告されています。 なぜ、会計検査院に改めて指摘を受けるまで長らく脆弱性が放置されていたのか。その原因、理由というのはどんなことなんでしょうか。
○参考人(大竹和彦君) お答え申し上げます。 決算報告、決算検査報告で指摘されておりますとおり、令和三年二月に当機構の内部監査により、セキュリティー対策が十分ではないという認識をしておりました。したがって、段階的にセキュリティーパッチ適用あるいはウイルス対策ソフトの導入などの対策を実施してきた、実施してきていたところでございますけれども、今御指摘の令和五年六月の会計検査院による会計実地検査の時点までには必要な対策を完了できていなかったとしての指摘、これを受けたものでございます。 公的年金の事業運営を担う当機構としましては、お客様の大切な年金個人情報を取り扱っていることから、このことを十分に認識をし、今後ともセキュリティー対策の徹底に努めてまいります。
○羽田次郎君 会計検査院の文書を読むと、しっかりとした対策が全く取られていなかったような感じに受け止めたんですが、いずれにしても、ネットからの分離がされているとか、管理区域なので人員は遮断されている。でも、だからいいというわけではないと思います。 委託先の社員がインターネットを通じてではなくて悪意を持って物理的にデータを持ち出さないような対策、そして、万が一持ち出された場合の対策についても定めなければならない規定があったと承知しておりますが、それもされていなかったという検査院の報告です。やはり、機構のセキュリティーリスクに対する認識が甘かったと言わざるを得ないのでしょうか、得ないと思います。 機構が内部監査によって脆弱性があることを知りながら十分な対策を取ってこなかったこと、これを厚生労働省は把握していたのでしょうか。また、監督官庁として、今回の事態をどのように受け止め、機構に対してどのような指導監督をしていくのか、武見大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) この令和四年度の検査、決算検査報告におきまして、会計検査院より、日本年金機構が設置したコールセンターの機器について情報セキュリティー対策が不十分であったとの御指摘を受けました。 昨年、既に是正の措置がとられており、また、これまで個人情報が流出した事実は確認されていないものの、会計検査院の指摘により情報セキュリティー対策の不十分さが明らかになったことは誠に遺憾だと思っております。 厚生労働省としては、この日本年金機構において、年金個人情報という保護の必要性の高い情報を取り扱っていることが十分に認識をされ、外部の環境変化や情報技術の進展に応じて継続的に情報セキュリティー対策の見直しが行われるように、引き続き指導監督を行ってまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 セキュリティー対策とサイバー犯罪というのはイタチごっこみたいなもので、電子機器を使っている限りいろんな方法でそのデータを入手するということがどんどんどんどん進んでいくと思いますので、そういった進化に対応できるように、最善、最新の対策を是非お取りいただきたいと思います。 次に、介護職員の処遇改善について伺いたいと思います。 介護人材の確保は喫緊の課題で、令和四年度は介護職員二百十五万人であるのに対して、二〇四〇年度に二百八十万人が必要と推計されています。 これ、他業種に比べ賃金が低いことが人材不足の一因であるとされており、これまで累次の処遇改善加算等を実施されておりますが、厚生労働省によると、令和四年の介護職員の平均賃金は二十九・三万円で、全産業の三十六・一万円を下回っております。 一方で、財務省の予算執行調査において、介護サービス事業を行っている社会福祉法人の令和元年度から三年度の財務諸表データを基に経営状況を分析したところ、現預金、積立金等の水準が上昇しているにもかかわらず、一部の法人において職員の給与に十分に還元されていない可能性があるため、職員給与への適切な還元を促進する仕組みづくりを検討すべきことなどが指摘されております。EBPMの観点から、データを基に政策を評価、再構築することは大変重要だと考えております。 厚生労働省は、処遇改善加算等の効果について、介護従事者処遇状況等調査によって評価しているものと承知しております。厚生労働省の調査では効果が現れていますが、財務省の指摘を踏まえると、累次の処遇改善加算等が職員給与に十分に反映されていない可能性が考えられます。これまでの処遇改善加算を足し上げた分ほどは介護職員の平均賃金が上がっていないことも処遇改善効果を疑わせます。 厚労省として、財務省の調査結果をどのように分析し、法人に滞留している資金を職員給与に還元するために何、どんな取組をしているのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいまの委員御指摘になられました財務省の令和五年度予算執行調査の関係は、御指摘のような、一部の法人で職員の給与に十分還元されていないんじゃないかと、その可能性についての指摘がございました。 その中で、現預金、積立金等につきましては、大規模修繕など中長期的な支出見込みを踏まえて保有している面もありますので、法人の事業計画等と併せて見ていく必要があるものと考えておりますが、いずれにせよ、社会福祉法人においては、保有資産を有効活用しつつ、地域社会に対する福祉サービスの充実を図っていただくとともに、介護現場で必要な人材の確保が図られるよう、職種ごとに仕事の内容に比して適正な水準まで賃金が引き上げられていくことが重要と認識しております。 その中で、委員からただいま処遇改善加算についても言及ございました。今般の介護報酬改定におきましても、サービスごとの経営状況の違いを踏まえためり張りのある対応を行いつつ、介護現場で働く方々の処遇改善を着実に進めることとしており、介護分野における賃上げに必要な改定率としてプラス一・五九%を確保いたしました。この処遇改善加算というのは、これは委員御案内かと思いますが、入ってきたものは全額賃上げに使っていただくというようなものでございます。そういうものとしてルール化してございます。 この介護事業所におきましては、令和六年度二・五%、令和七年度二・〇%、ベースアップの実現を図っていただきたいと考えておりまして、賃上げに向けて、介護職員の処遇改善加算の取得促進に私どもとしても全力を尽くしたいと思っています。 また、もう一点、介護分野は、社会福祉法人のみならず、医療法人あるいは株式会社等によっても経営されている事業所も多いわけですが、こうした事業体においては、今年度より拡充された賃上げ促進税制も活用いただきながら、積極的に賃上げに取り組んでいただくよう働きかけをしっかり行ってまいりたいと、このように考えております。
○羽田次郎君 特に、訪問介護の処遇改善加算率というのが一四・五%から二四・五%と一番高い率であることは承知しておるんですが、加算を取得するための事務負担が重くて難しいという声も地域の中小企業事業者から上がっております。基本報酬が下がれば加算率の効果も弱まりますし、また在宅介護は崩壊するかもしれないという声も現場からは上がっているのは確かです。 訪問ヘルパーは、待機や移動の時間も要しますし、それが全て賃金に算入されるとも限りません。有効求人倍率、これ十五倍を超えているというふうに言われておりますが、これも厳しい人材不足の何よりの証拠だと思います。 働く魅力が感じられる職業になるように是非とも御検討いただきたいと思いますが、武見大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) 介護事業経営実態調査というのを行っておりまして、この中では、サービスの種類ごとに事業所規模などに応じて調査対象事業所を抽出して、その調査結果、回答率を基に補正することなどによって、偏りのない結果となるように努めてはまいりました。 また、訪問介護につきましては、延べ訪問回数であるとか、それから地域区分、それから同一建物減算を算定されているか否かに係る事業所の収支差率についても、この介護事業経営実態調査などの結果をこの社会保障審議会においてお示しをして議論を行ってきております。 この考え方の下に、今般の介護報酬改定においては、訪問介護の基本報酬は見直すものの、処遇改善の加算措置は他の介護サービスと比べて高い加算率を設定をしております。これによって訪問介護員の処遇改善を行って、人材の確保、定着を図っていく考え方です。 さらに、今般の介護報酬改定におきましては、これ特に地方の状況を踏まえた改定の内容として、中山間地域などでの継続的にサービスを提供する訪問介護の加算の充実を行うこととしているほか、同一建物などの居住者へのサービス提供割合が多くなるにつれて訪問件数は増加し、移動時間や移動距離は短くなっている実態を踏まえまして、同一建物などの居住者へのサービス提供の更なる適正化を図るということをさせていただいております。 なお、今般の介護報酬改定の影響などにつきましては、介護事業経営実態調査を始め各種調査などを通じて状況の把握を行うこととしており、まずこの四月分、もう今月分からこの処遇改善加算の状況等を、取得状況などをこれ調査するとともに、九月実施予定の介護報酬改定検証・研究調査において、地域の特性や事業所の規模などを踏まえて、社会資源が十分でない地域を中心に、小規模な事業所を含めて、この介護現場の実態を総合的に調査をしていく予定でございます。
○羽田次郎君 育成就労制度についても聞きたかったんですが、時間となりましたので、これで終わります。
○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリでございます。どうぞ今日はよろしくお願いを申し上げます。 まずは、小泉大臣にお伺いしたいと思います。 自民党の裏金事件をめぐる検察の捜査で立件されたのは、四千万円を超えるキックバックを受けた三人の現職国会議員を含む派閥の会計責任者など十人だけでありました。真相の解明ができていない疑惑を持たれている議員がまだいる中で、この裏金事件、検察の捜査はこれで終わったんでしょうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 検察庁の方から、起訴処分こういう方々、不起訴処分こういう方々、こういう発表がなされました。ですから、現時点においては、今回の捜査は現時点においては終了していると思います。
○徳永エリ君 現時点においてということは、これからまだ捜査の続く可能性もあるということなんでしょうか。 丸川珠代参議院議員が政治資金規正法違反で告発されています。これ、パーティー券の売上げのうちノルマを超えた分を自分の口座で管理していたということでありますから、これは明らかに政治資金規正法違反なのではないでしょうか。大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねは捜査機関の個別事案に関わる活動内容でございます。お答えすることは差し控えたいと思いますが、あくまで一般論として申し上げれば、検察当局は、法令上、個別の事案に関して、公訴時効が完成するまでの間は、捜査を遂げた上で、起訴すべきものがあれば公訴を提起できるものと承知をしております。
○徳永エリ君 大臣、覚えていらっしゃいますでしょうか。昨年の十二月十一日に参議院の本会議で私が質問に立たせていただきました。その際に、検察は、真実の解明を求める国民の声にしっかり向き合って、期待と信頼に応えていただきたいという要望をさせていただきました。それに対して大臣からは、厳正公平、不偏不党を旨として、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき適切に対処するものと承知していますという御答弁がございました。 丸川珠代参議院議員を始め、まだ疑惑を持たれている議員がいるわけであります。通常国会終了後、検察の捜査が再び行われる、再捜査の可能性についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) そのお尋ねも内容的には捜査機関の活動内容に関わる個別の事柄でございますのでお答えは差し控えたいと思いますが、あくまで一般論として申し上げるならば、検察当局においては、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処しているものと承知をしております。
○徳永エリ君 正直、国民の期待が検察に相当高まっていました。結果を受けて、これで終わりなのかという落胆の声が広がっています。さらには、今回の自民党の処分も、どうも国民は納得ができない、そして丁寧な説明もなされていないという状況です。 この問題を徹底的に解明していかなければ、我々政治、政治家、国民からの信頼を取り戻すことができませんので、是非とも適切な対応をよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。もう一度お願いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) 検察におきましては、法務行政全般そうでありますけれども、常に不偏不党、厳正公平を旨として、あらゆる捜査を尽くし真相を明らかにしていく、もうこれは基本でございますので、そのように御理解いただきたいと思います。
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは、次の質問に移らせていただきますけれども、資料を御覧いただきたいというふうに思います。 北海道の地図となっておりますけれども、拘置施設の位置を書いてある地図であります。私の地元北海道では、刑事裁判における被疑者、被告人ら未決拘禁者を収容する拘置所、拘置支所、ここで廃止や収容業務の停止が起きているということなんですね。 なぜこういうことが起きているのか、そして、そのことによってどういう問題が起きているのか、大臣、御認識はおありでしょうか。お伺いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) 主として未決拘禁者を収容する施設である拘置所あるいは拘置支所について、二〇〇五年から二〇二四年、約十九年間、約二十年間、十九年間の推移を見ますと、全国で百十四施設ありましたが、二〇二四年で四月現在では百施設、徐々に数は減っています。これは、まず一つは、施設の老朽化が進行しているということが厳然としてございます。何とかこれを我々も挽回したいとは思っています。もう一つ大きな状況としては、収容率が五割に満たないということもございます。 しかし、そういうことを中心に置きながらも、まず矯正行政が十分な力を発揮し得るという重要な観点もそこに加味されまして、総合的な観点から配置、数、そういったものを検討し、実施しているところでございます。
○徳永エリ君 ということは、もうこれ北海道だけの問題ではなくて、全国各地でこれから深刻な問題になっていく可能性があるということですね。 北海道では、女性の未決拘禁者だけを集めて、一か所に集めて弁護人と接見をするというようなことも起きております。 それで、私の地元北海道は、国土面積の二二%です。東北プラス、東北六県プラス新潟の広さがあります。恐らくこれ、岩本先生いらっしゃいますけれども、実際に全道を回って歩かないとこの広さを実感することはなかなかできないと思いますけれども、この拘置支所の業務停止や廃止によって、未決拘禁者らが収容されている接見場所に弁護士が長距離移動を強いられると、こういうことが起きているんですね。 さらに、北海道は積雪寒冷地であります。もう大雪が降ると、高速は止まります。一般道も走れません。それからJRも止まってしまうという、そういう状況が起きているんですね。長距離移動で若い弁護士さんが交通事故で亡くなるという大変悲しい事故も起きております。 資料をもう一度御覧いただきたいんですけれども、二ページ目です。ここに接見の例が書かれておりますけれども、例えば、弁護人等の所在地が稚内で接見場所が名寄の拘置所だった場合、距離約百七十キロ、これ片道ですから。そして、自家用車で移動する際の時間、これも片道約三時間ということです。その下の旭川市から稚内警察署まで行く場合には、片道二百五十キロ、そして片道の時間が四時間から五時間ということですから、もう接見時間も含めますと、一件の接見に丸一日掛けて移動しなければいけないと、こういう状況になっているわけですね。 こういうわけでありますから、被告らとの接見の回数を集約せざるを得ないというようなことも起きていて、これでは裁判での弁護にも影響が出る可能性も否めないというふうに思います。こういった地域間格差をなくしていかなければならないと私は思っております。 北海道弁護士会連合会では、弁護士が最寄りの警察署、拘置所に赴き、被疑者等が勾留されている警察署、拘置所をオンラインで接続する方式の接見を認めるように国に求めていました。困難を克服するためにはオンライン接見は必要不可欠だと現場の皆さんはおっしゃっております。身体を拘束されている被疑者、被告人にとって弁護士の援助を受けることは重要な権利でもありますから、距離や天候の問題で接見回数を集約せざるを得ないということはあってはならないことだと思います。 このオンライン接見の必要性について、法務大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) オンライン接見の必要性、これに関しては法制審でも議論が行われました。様々な議論がありました。結論から申し上げれば、運用として実態的に必要性の高い地域から弾力的にこれを実施していく、その中で道を、正しい道をまた見付けていくと、こういう段階を踏んだ取扱いが望ましいのではないかという意見が多くございました。 今あるパソコン、弁護士さんのパソコンと検察庁のパソコンつなげばオンラインでできるじゃないか、そういう、それはそのとおりなんですけれども、そのときに、その空間に資格を持たない方が入り込んでいないかどうか、弁護士さんのその成り代わりがないかどうか、そういったことは厳正にやはりチェックをしなければなりません。その相応の設備が必要です。回線数も必要、そして人数も必要です。そういった努力をこれからもちろんやってまいりますが、今すぐ全て同時実施でオンライン接見、全国同時に、これはなかなか難しいということは御理解をいただきたいと思います。 北海道の広さについても確かにこれは想像を超えるものであるということもよく分かりますので、そういったお声も聞きながら、弁護士会の先生方とも協議を重ねながら、実効性のある、しかしまた、公平で厳正なものとしてのオンラインの活用、しっかりと取り組みたいと思います。
○徳永エリ君 広さとおっしゃいましたけれども、まさに命の危険を伴う長距離移動でありますので、是非とも考えていただきたいと思います。 二〇二二年の三月十五日に開催された刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会で取りまとめられた報告書には、書類の電子データ化、発受のオンライン化及び捜査、公判における手続の非対面、遠隔化について考えられる方策が示されていました。 その後、法制審議会刑事法(情報通信技術関係)部会においてこのオンライン接見について議論が行われ、実現に向けて期待が高まっていたところだったんですが、まあ残念ながらといいますか、今年の二月十五日に答申された改正要綱にはオンライン接見が盛り込まれませんでした。私も、本当に何とかして実現したいと思っているんです。 いろんな検討をしていくという御意見がありましたが、もう一度資料を御覧いただきたいと思いますけれども、大事なのは、この資料にもあります被疑者、被告人との非対面による外部交通、これが大事なんですね。この外部交通権、これをしっかり守らなければならない。しかも、秘密の交通権を保障しなければいけないということで、今、電話を使った接見などもしているそうですけれども、必ずしも密室にはなっていないという状況で、やはり誰かに聞かれるかもしれないということで大事な話がなかなかできないということなんですね。 先ほども大臣からいろいろ、いろんな条件を整えなければいけないというお話がありましたけれども、どうも弁護士会の皆さんが法務省の方々と話すと、予算の問題、財政の問題、これが出てくるようなんですけれども、やはりこの被疑者、被告人、こういった方々の権利を守る、あるいはこの長距離移動の中で、弁護士さんたち、弁護人の命を守るということを考えた場合には、予算だの財政だの言っている場合ではないというふうに私は思います。 取りあえず、この広い北海道、積雪寒冷地、もう本当に命の危険がありますので、是非とも先行事例としてこのオンライン接見実現していただけないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) その議論の過程でもう一つ論点がございまして、それは、刑事訴訟法上の権利として位置付けてもらいたい、こういう強い御要望があります。我々は、今それを権利として認めると全国でそれが実現できないところがたくさんありますから、これはちょっと待ってください、まあそのときに予算の話が出ていったんだと思います。 しかし、目指すところは同じでありますので、効率性を持って、公平性を持って、透明性を持って、そして人口密度の少ないところでも公平に裁判ができる、そういう道を切り開く、それは同じ目的でありますので、財政については我々が責任を持って財務省を説得し、(発言する者あり)いや、それは責任を持っている、責任はありますから、努力をし、そして同じ方向を向いて知恵を絞っていければと思うわけであります。
○徳永エリ君 法務大臣、頼もしいです。是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 全国六十の弁護士会のうち、六十六、あっ、五十六の弁護士会から意見書が出ているということで、これ本当、北海道だけの問題ではありませんので、できるだけ全国の声を聞いていただいて、スピード感を持って対応していただきますように重ねてお願い申し上げたいというふうに思います。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 摂取していた五人が亡くなり、四月四日の時点で百九十六人が入院している、小林製薬の紅こうじの成分を含むサプリメントの健康被害について、原因の究明がなかなか進んでおりません。 そもそも、安倍政権の規制改革が背景にあるこの機能性表示食品制度で、国民の命、安心、安全が担保されるのか、大変心配をいたしております。事業者、企業の責任で安全性や機能性の科学的根拠を示せば届出だけでいい、国による審査、専門家による審査がない機能性表示食品の安全性の担保については、制度創設当時から厚労省はどのように関与してきたのか、制度に対する、その安全に対する懸念はなかったのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 厚労省は、この課題については食品衛生法を通じてその所轄を担っております。この機能性表示食品に限らず、食品全般の安全性確保のために必要な規制等を講ずることによって、飲食に起因する衛生上の危害の発生を未然に防ぎ、そして国民の健康を保護することを目的としてこの法律を所轄しております。 具体的には、食品の販売などを行う事業者に対しては、有毒又は有毒な物質が含まれる食品の販売等を禁止する等の規制や監視指導を通じてその遵守状況を確認する義務を厚生労働省としては担っておりまして、この観点から、機能性表示食品に関しても同様な立場から取り組んでいる、所轄しているという、こういう形になっております。
○徳永エリ君 先日、厚労省の方々とお話をさせていただいたら、まあ消費者庁の制度なのでなかなか厚労省は踏み込めないんだというお話もございました。 先週の厚労委員会で武見大臣からは、被害、健康被害報告についてガイドラインが弱いと、新たなルールが必要だという御答弁がございました。消費者庁と厚労省がしっかり連携してというお話もございましたけれども、今年の四月一日から、これまで厚労省が担ってきた食品衛生法に基づく規格基準を策定する業務全般が消費者庁に移管され、これまで厚労省に設置されていた薬事・食品衛生審議会に代わって食品衛生基準審議会が消費者庁に設置されます。これまで食品衛生の規格基準を策定する機関と規格基準が守られているかの監視機関も厚労省という同一省内で確保されていたものが分かれたわけでありますから、今後、相互の情報共有や連携が縦割り行政の中できちんとできるのかどうかと、大変に心配をいたしております。 この点、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほど申し上げたとおり、この機能性表示食品についても、食品として厚生労働省は食品衛生法に基づいて所轄するというその基本は継続をしているわけであります。 この食品表示法の機能性表示食品の制度については、御指摘のとおり、これ消費者庁の所管ということにもなって、直接そのものについてお答えする立場にはないんですけれども、この三月二十九日の関係閣僚会議におきまして、官房長官から、消費者庁において、今回の事案を受けた機能性食品、表示食品制度の今後の在り方等について、五月末を目途に取りまとめるよう指示がありました。 同日の官房長官の厚生労働省に対する指示を踏まえまして、まずは当面の対応として、この国立医薬品食品衛生研究所と連携した原因究明を図ることなど、また、大阪市とも緊密に連携を取りながら、その原因に関する究明に当たっております。これにまずは全力を傾注したいと思います。 そして、関係省庁、さらに大阪市などともしっかりと連携しながら、再発防止のために食品衛生法体系においていかなる施策が必要となるか、しっかりこれから検討していきたいと思っております。
○徳永エリ君 機能性表示食品の在り方検討会、これが設置されるということですけれども、先週厚労省に伺いましたときには、ここにもちろん厚労省も入るんですよねと申し上げましたら、そこが曖昧だったんですけれども、厚労省、しっかり入るんですよね。
○国務大臣(武見敬三君) その点も含めて、消費者庁としっかり連携して取り組んでいくことになります。 厚生労働省としては、その所轄の中で徹底してこの原因を解明をして、再発防止のために厚生労働省として取り組める全力を尽くしていくつもりであります。
○徳永エリ君 健康被害報告の義務化などについても大臣から力強いお話がございましたので、是非とも検討会に厚労省も入っていただいて、連携という意味でも大変重要だと思いますので、国民の安全、安心のためにしっかり取り組んでいただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 それから、機能性表示食品は今年一月に七千品目を突破したということで、市場規模は六千八百億円を超え、拡大し続けています。 そんな中で、事業者から消費者庁への届出は多いときは月百件以上もあるということですが、担当する消費者庁の食品表示課はそれだけの届出に職員何名で対応しているのか教えてください。お願いいたします。
○大臣政務官(古賀友一郎君) 食品表示課の定員は四十七名でありますけれども、同課におきまして機能性表示食品制度を担当する保健表示室の職員の定員は十三名ということでございます。
○徳永エリ君 十名だったのが十三名に増えたというふうに伺いましたけれども、とてもじゃありませんけれども十三名では対応できない数だと思います。 届出書類の確認作業は本当に大変な作業で、そういった厳しい状況の中、二〇二二年、消費者庁は、機能性表示食品の届出先の外部化、これを推進しています。月に百件以上と届出件数が多く、確認が大変な状況だと、業界の方に協力いただいて民間の活力を活用したいと当時の伊藤消費者庁長官が述べています。 また、届出書類に不備があった場合の差戻しに係る日数の遅れに対する企業の不満を受けて、消費者庁は、届出確認期間の五十日ルールを作りました。さらに、二〇一八年三月に、事業者団体、団体用の確認を得た届出資料を提出する仕組みというガイドラインの改定をしまして、QアンドAでは、外部の団体の事前確認を活用すれば更に短い三十日ルールとしました。これ、皆さんにお配りした資料の中にありますので、御覧をいただきたいというふうに思います。 それで、この事前確認をする民間団体なんですけれども、日本健康・栄養食品協会と日本抗加齢協会。日本健康・栄養食品協会の会長は山東昭子参議院議員、そして、機能性表示食品制度の推進をしてきた規制改革会議の森下竜一氏が日本抗加齢協会の副理事長を務めているんですね。で、森下氏は大阪大学寄附講座の教授で、二〇一三年に安倍総理によって規制改革会議の委員に抜てきされた、加計学園の加計孝太郎さんと同じ安倍総理のゴルフ仲間でありました。現在は、内閣府の健康・医療戦略推進事務局健康・医療戦略参与、そして、大阪・関西万博の大阪府市パビリオンの総合プロデューサーも務めているということであります。 専門紙のウエルネスデイリーニュースのインタビュー記事で、森下氏は、民間団体での事前確認の仕組みが制度化されることについて、消費者庁での届出確認期間が最終的にゼロになることで、この制度が事業者にとってより使い勝手の良い届出に変わると。消費者の安全、安心を優先するのではなくて、事業者の効率化、そして手続の簡素化が図られているわけであります。こういったことが本当にあっていいのかということであります。 配った資料の機能性表示食品に関する質疑応答集を見ていただきますと、令和元年の七月一日の一部改定では、届出に不備がない場合、消費者庁に届出資料が提出された日から五十日を超えない期間に公表することを目標をしている、なお、届出に不備がある場合には、同様の期間に差戻しを行うことを目標としている。また、令和五年の九月二十九日の一部改正では、事業者団体、事前確認をする団体ですが、営利性のない団体、それからこの団体を消費者庁のウェブサイトに名称を掲載するとありますけれども、これが改正されて、事業者団体とは届出資料作成の助言等を行っている団体等を想定しているということだけで、ウェブサイトに掲載することもなくなっているし、それから営利性のない団体というところもなくなっているんですね。 それで、この公益財団法人日本健康・栄養食品協会、このホームページを見てみますと、入会金が三十万円、年会費が十万円というふうになっております。さらに、ここにこの機能性表示食品の事前届出、この点検をしてもらうと、会員は一件につき三十三万円、そして一般は六十六万円掛かるというふうになっております。 この民間団体の事前チェック、事前確認というのは今も行われているかどうか教えてください。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 先ほどのその民間二団体の届出事前確認を経た届出について、五十日を三十日にすると、こういったことはもう取りやめたところでありますけれども、民間団体による届出事前確認自体は今も行っております。
○徳永エリ君 このガイドラインの改定が、これまでに十一回行われているんですね。この改定なんですけど、一体誰の意見でどういう議論をして改定されているのか。もうどう見てもこれ事業者のための改定でしかなくて、この事前確認の期間が五十日、民間団体を通せば三十日、これだけ膨大な量の届出があるのに、これ本当にそんな短い期間で、しかも先ほどおっしゃっていた十三人できちんとした提出書類の確認ができるんでしょうか。いかがですか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) この機能性表示食品の制度は、平成の二十七年度からスタートいたしまして、国民への認知度も高まっていって、大変件数も多くなっていたと。 それに伴いまして、いわゆる業界からは、届出の処理が遅いんじゃないかと、こういった声も出てくるようになったということでございまして、そういったことを踏まえて、その届出処理を効率化、迅速化できないかと、こういった取組で先ほど御指摘のあった取組をやったわけでございますが、ただ一方で、そういうその取組自体もやってはみたけれども、初期の期待した効果が得られなかったということもございまして、令和五年の九月には元に戻したと、こういったいきさつがございます。
○徳永エリ君 ちょっと、その元に戻してが分からないんですけど、今どういう形になっているのか、もう一度御説明いただけますか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) 届出事前確認を五十日以内にやるというこの目標値を持っておりまして、それを一旦三十日に短縮してやった期間はございますけれども、それをまた五十日に戻したということであります。
○徳永エリ君 これ、ガイドラインってそんなに短くしたり長くしたり、簡単に変えていいものなんですか。もう現場混乱しませんか。 もう本当に多いときには月百件以上の届出があるということで、これ、書類に不備がある場合には差戻しということもあるんですよね。差し戻した書類がまた戻ってくる。並行して何件やらなきゃいけないんですか。本当にこれ、十三人でしっかり書類のチェックできるんでしょうか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) ある意味、そのしっかりチェックを怠りなきようにできるようにするために三十日をまた五十日に戻してやっているということであります。
○徳永エリ君 突然で申し訳ないんですが、厚労大臣、今のやり取りを聞いていて、監視行政を担当する大臣としてどのようにお感じになりましたでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 機能性表示食品に関わる所轄は消費者庁でありますけれども、その食品に関わる、その安全に関わる全般的な法である食品衛生法は厚生労働省が所轄しております。その法に基づいて、厚生労働省としては、今回、五名の死亡者と、さらに多数の入院治療者を出しております。このような事案が再発することを徹底的にこれからは防ぐことをしなければなりません。 したがって、まずは原因をしっかりと究明をして、そしてまた、どのような製造工程の中で、その結果としてどのような原因がそこからつくり出されたか。それから、今回、報告の遅れなども指摘されているところであります。したがって、その報告の在り方等についてもしっかりとまた見直して、そして、この食品衛生関係の法令の中で、私どもとしてできる限りの再発防止のための必要な新たなルール化ということを検討してみたいと思います。
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願いいたします。 それで、もう一回ちょっと資料に戻りますけれども、営利性のない団体ということと、この消費者が確認、消費者庁が確認した団体については消費者庁ウェブサイトに団体の名称を掲載する、これが消えた理由は何ですか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 この事業者団体による事前確認自体は消費者庁における届出確認を円滑、効率的に行う上で有意義と思っているわけでありますが、その民間二団体の事前確認を受けた届出については公表までの期間を三十日、短縮する運用をですね、それは先ほど来ございましたが、これは昨年九月に取りやめたと。 その理由でありますけれども、これは、当初、確認届出の効率化を目的としてその運用を開始したわけでありますけれども、それ以外の分も含めて、消費者庁が確認に要するこの全体の時間、これを減らすことにはつながらなかったということでありまして、当該その運用対象分がこう増えていきますと、この仕組みとしてのその持続可能性に問題があると、こういうふうに判断をして取りやめたものと、このように承知しております。
○徳永エリ君 質問にお答えいただいていないんですが、営利という部分と、その事前確認をする民間団体の名称をウェブサイトに掲載することを取りやめたのはどうしてですか。
○大臣政務官(古賀友一郎君) 先ほどちょっと申し上げましたけれども、その民間団体による届出の事前確認を行うこと自体は、これは、いわゆるダブルチェックという意味でこれは意義はあることだと思います。 そして、ただ、特定の団体の届出事前確認を経た場合にこの五十日を三十日に短縮をすると、これについては、先ほど申し上げたとおり、全体のその時間の効率化につながらなかったと、こういったことで取りやめたということであります。
○徳永エリ君 日数のことは分かりました。 要するに、ここの民間団体は、会費をいただいて、そして事前確認するのにも費用をいただいています。営利団体ですよね、数も多いわけですから。で、このガイドラインで、そのことがあるのか、営利というところと、どういう団体が事前確認をしているのかということがウェブサイトに掲載しなければいけなかったものを、ガイドラインを改定して消してしまっているんですね。これがどうしてですかということを伺っています。
○大臣政務官(古賀友一郎君) その二団体をホームページから消去したというのは、これは先ほどの、特定の団体をその事前確認をしたものについて五十日を三十日にする運用ということをしていたので、それを元に戻したわけですから、したがってその二団体は消去したと、こういうことであります。 その営利性の問題については、先ほど申し上げたとおり、ダブルチェックを掛けること自体、これは意義はあると思っております。その当該団体も、公益法人とそれからNPO法人ということでありまして、そもそも、その営利性を追求するそもそもの法人ではないと我々は認識しております。
○徳永エリ君 説明は分かりますけれども、ちょっと実情とは懸け離れている気がいたします。 ちょっともう少しこの問題に関して調べてみたいと思いますけれども、いずれにしても、元々、この機能性表示食品制度というのは、いわゆる安倍政権時代の成長戦略の一つで、規制改革の一つだったわけでありますね。やはり企業の利益の拡大、このことを最優先に考えているというのがガイドラインの改定をずっと見ていると分かるんですね。 やはりそうではなくて、これだけ多くの機能性表示食品が世に出回っているわけですから、最優先に考えるべきは国民の安全、安心、命と健康を守ることだと思います。ここをしっかりやっていただかなければならないと思いますので、是非とも、厚労省、そして消費者庁、連携をして、よろしくお願い申し上げたいと思います。 終わります。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 まず、能登半島の地震関連について、まず大臣の方にお聞きをしたいと思います。 発災から三か月が経過をいたしまして、インフラなどの復旧に併せて、被災された方々の生活も少しずつ復旧復興の方に向かって進み始めている、こういう現状でございますけれども、被災された方が避難所から仮設住宅に引っ越しされる方もいらっしゃいますし、なりわいの再建に向かって準備始められる方もいらっしゃる。そしてまた、新年度が始まってお子さんの準備始められている方もいらっしゃいまして、そういう意味では、様々な環境の変化に今直面をしている状況でございます。 専門家によりますと、発災直後の急性期はやはり不安とか不眠、強いストレスということが現れますけれども、三か月が経過した頃から、避難生活が続く人がいる一方で、自宅に戻れると、こういう人もいるということで二極化するわけでありますけれども、そういう中で、体調不良、また将来不安などの問題が現れる時期でもある、このようにも言われているわけでございます。こうした時期において、具体的な症状としては、PTSDという心的外傷後ストレス障害が起こったり、うつ病とかアルコール依存症が増える、こういう傾向もあるというふうに聞いています。 また、東日本大震災などの教訓としても、発災から三か月が経た頃から、やはり災害関連死が起こったり、また残念ながら自殺者が増えたり、この時期に適切な対処や治療を受けられないとその後の症状が重症化、長期化していると、こういう事例も起こっています。まさに今が心のケアにおいてとても大事なタイミングであろうと、このように思っているんですね。 また、精神科医などによる、専門家による様々な治療、診察、相談もあるかと思いますけれども、やはり被災者宅を訪問して困り事を聞いてあげたり、仮設住宅でもコミュニティーを絶やさないという取組もやはり大事だと、このように思っておりまして、発災から三か月の今、心のケアへの重要性とともに、具体的な施策の取組について、まず厚生労働大臣から見解をお伺いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 災害復興期に避難生活を送る中でPTSDであるとかあるいは二次的ストレスに起因して心身の変化を起こす被災者が増加することは、もう過去の災害の経験からも指摘されております。この早期に精神疾患の症状を発見する観点からも、適切な支援体制整える必要があるということは認識しております。 このため、発災当初から、DPAT派遣による避難所の巡回、それから石川こころのケアセンターにおける電話相談などもやってきております。今後、精神保健医療ニーズへの対応は地域の精神科医療機関などが担う方向でありますが、さらに、この避難所の巡回等の活動については、順次、石川こころのケアセンターにおいて体制を充実した上で実施する予定でございます。また、電話相談につきましては、支援者用の相談ダイヤルを設けるなど内容の充実を図っておりまして、今後も継続していくこととしております。 実は先ほど馳知事が要請持って大臣室へ来られましてお目にかかったときにも、仮設所に避難される高齢者の中で、やはりそこに今度はこもってしまう高齢者の方が増えてくるので、その仮設所の中にも皆さんが出てこられるようなコミュニティーをいかに設置するのか、あるいは仮設所の中に言わばお風呂に入る場所をつくって、そういうような場所がまた共有できるようなそのコミュニティーをつくり出すというようなことまで考えなきゃならないんだという様々な御指摘を伺いました。いずれも先生御指摘の案件と全く同じ、心のケアに通じるところだと私は理解をいたしました。 今後とも、被災地におけるこのニーズの変化等に対応しながら、心のケアを必要とする被災者に対し、切れ目のない支援を行ってまいりたいと思います。
○塩田博昭君 今大臣がおっしゃられたことは非常に大事なことでございまして、やはり、コミュニティーを絶やさない、また避難所に入られてもそこでいろんな話ができる、井戸端会議もできる、そういうことが非常にやっぱり大事なんですね。そういう意味で、今大臣も言われましたように、避難所であっても、例えばお風呂があってみんながコミュニティーつくれる、そういうような環境を整えてあげることもやはり心のケアの一つだと、このように思っていますので、是非そういう部分進めていただければ有り難いと思っています。 そして、被災者の避難住民だけじゃなくて、やはりそれを支えている自治体の職員についても大きな心理的影響をやはり受けておりまして、私も六市町の全ての市町の職員にも会って様々な話を聞いてまいりました。そこの中で、地方公務員、職員という使命感のために自己犠牲的な行動を取りがちな、そういう中で、疲労を訴えにくくて自身の心のケアは後回しという、そういう方が非常に多いなというふうに痛感いたしておりますし、しかも現場で様々今住民説明会も行っています。住民は不安でいっぱいですから、そういう意味では、思わず心ない言葉を投げかけてしまったり、怒りをぶつけられる場合も職員の中にはありますから、そういう一つ一つが大きな心的なストレスにもなっている場合もあるわけですね。 そういう中で、もう不眠不休で三か月ひたすら走ってこられて、もう限界を超えている、こういう過酷な状況でもある、そういうふうに思っております。そういう意味では、早急に各被災自治体職員の心のケアにおいても、休暇を積極的に促す取組をちゃんと進めてもらいたいとか長時間の残業をさせないとか、全国の自治体からの応援の追加や継続を含めて特段の対策をしっかり講じていくということをやっていただきたいと思います。 政府参考人の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小池信之君) まず、被災自治体の職員の心のケアは重要な課題であると認識をしております。 そのため、総務省では、被災自治体に対しメンタルヘルス対策の支援専門員派遣事業などを積極的に活用いただくよう周知しており、この事業につきましては、要望調査を行い、自治体からの要望を受けて、三月から順次、臨床心理士による個別面接などを行っているところでございます。 さらに、三月に総務省から全国の自治体へ通知を発出しておりまして、その中では、災害対応により職員の心身の疲労蓄積が懸念されることから、引き続き、交代制による休暇の取得や業務分担の見直しなど、勤務環境の確保や時間外勤務の縮減に向けて適切に対応していただくよう助言をしておるところでございます。 一方、能登半島地震では、これまで一日当たり最大千二百六十三名の応援職員に被災市町の業務を支援していただいておりまして、現在も五百名程度の応援職員に業務を支援していただいております。今後も、現地のニーズを伺いながら、不足する場合には応援団体を追加するなど、応援職員の確保に努めてまいります。また、被災市町からの中長期の職員派遣に係る要望につきましては、技術職員百五十九名については全て充足し、一般事務職員等についても派遣を開始しているところでございます。 今後も、被災自治体のニーズを踏まえて応援派遣職員を確保するとともに、職員の健康確保が図られるよう必要な対応を行ってまいります。
○塩田博昭君 御答弁ありがとうございます。 その上で、やはり大事なのは、被災町も職員も疲弊していますけれども、なかなか、じゃ、もっともっと応援を出してもらいたいという、大体要請に従って全国の自治体から職員出していますから、なかなか要請もできないような自治体もやっぱり最近は増えてきているんじゃないかと思っているんですね。そういう意味では、急性期において千二百六十三人が今五百名程度減っているわけですよ、現実には。しかし、三か月たった頃からやはりいろんな意味で精神的ストレスが大きく出てくるんじゃないかというふうに思っています。 そういう意味で、やはり被災市町からの要請に従って出しているだけだとどうしても減ってしまうのではないかという危機感もありますので、できる限り実情を把握していただいて、より多くの派遣ができるような体制考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 そして次に、能登地域の六市町への新たな交付金についてお伺いをしておきたいと思います。 これについては、三月二十五日の予算委員会におきまして、私の方からも岸田総理に被災者への迅速な給付金の実施を訴えておりまして、半壊以上の住宅被害を受けた世帯に最大三百万円を支給する国の新たな交付金、地域福祉推進支援臨時特例給付金について、いつから始められるのか丁寧に周知してほしいと、このように求めたところでございまして、そこで、新たな交付金に基づく臨時特例給付金については石川県が三月二十九日から問合せに応じる給付金センターを設置をしておりますが、第一弾としまして、被災者生活再建支援金を受給する世帯のうち、高齢者や障害者のいる世帯に対して、順次、家財等給付金五十万円を支給開始するということでありますけれども、今回の給付金は被災者生活再建支援金とは別の制度でありますので、手続が複雑になるのではないかという指摘が一点目あります。そして、今回第一弾の支給ではどのような手続の簡素化を図っているのか、まず教えていただきたい。そして、さらに第二弾以降の支給については、可能な限り手続を簡素化すべきと考えておりますけれども、厚労省としても、石川県に対してしっかり協力して対応すべきではないかと思っております。厚労省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 新たな交付金制度に基づきまして、能登地域六市町の被災世帯を対象とする給付金につきましては、今後、石川県から順次支給が行われます。 委員おっしゃっていただきましたとおり、第一弾として、まずは被災者生活再建支援金の支給を受けた高齢者、障害者のいる世帯に対して、家財等給付金として対象となる世帯に一律で支給されます五十万円、こちらを先行して支給いたします。 この支給に当たりましては、市町に申請があった被災者生活再建支援金の申請情報を石川県が確認し、本給付金の対象となる世帯を特定した上で支給を行うこととしておりまして、被災者からの申請手続は不要になると聞いております。 また、第一弾の後に実施予定されております今後の支給に当たりましても、例えば市町で入手できる情報につきましては、申請書類の提出を省略可能な運用になるものと承知しています。 このため、国としては、本年三月に本給付金を公金受取口座登録法に基づきます特定公的給付に指定しまして、給付金の支給要件に該当するかどうかを判断するため、石川県において、必要な地方税情報や児童扶養手当の支給に関する情報などを取得、利用できるようにいたしました。 いずれにいたしましても、被災者の目線に立ちまして、被災自治体の事務負担にも配慮しながら、簡便かつ迅速な手続で支援を受けられるようにすることが重要と考えており、厚労省としても、引き続き石川県に対して必要な協力を行ってまいります。
○塩田博昭君 今の様々な給付金についてしっかり、第一弾はプッシュ型でちゃんとやるということで、第二弾については書類等の省略化もしっかりやって簡潔化にしてやっていくということで、第三弾の住宅再建の最大二百万円についてもできる限り分かりやすく前に進めてほしいと思っていますので、よろしくお願いいたします。 そして、改めて確認いたしますけれども、新たな交付金に基づく特例給付金は被災者生活再建支援金とは別の制度になっているものでございますので、この給付金には特にどういった特徴があって、さらに被災者にとってどのようなメリットがあるのか、改めて厚労省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 新たな交付金に基づきます給付金につきましては、住宅が半壊以上の被災をした世帯であって、高齢者、障害者のいる世帯や資金の借入れ、返済が容易でないと見込まれる世帯に対しまして、家財の再建支援の五十万円以外に、自動車が滅失した場合に五十万円を支給することとしまして、また、住宅の再建支援として最大二百万円を支給することとしております。 被災者生活再建支援金が中規模半壊以上の被災をした世帯を対象として住宅の被害の程度に応じて支給額が異なることとの比較で申し上げますと、この新たな交付金に基づく給付金は、住宅が半壊の場合にも支給対象になるということ、また、住宅の被害の程度にかかわらず支給額が合計最大三百万円となるということが特徴的であります。これにより、より多くの被災者の方々に必要な支援を届けることが可能となり、能登地域六市町における地域コミュニティーの再生を強力に進めることができると考えております。 なお、被災者生活再建支援金は、法律上、その権利等の差押えが禁止されているところ、本給付金についても、先日、議員立法により同様の差押禁止の措置をいただいたものと承知しています。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 ただ、やはり被災者にとってはまだまだやっぱり分かりにくい制度になっていまして、そういう意味での今回の新たな交付金と、そして新たな交付金の対象にならないところについては石川県独自の制度をしっかり設けてやっているということと合わせ技で分かりやすくしていただくこととか、いろんなことをもう少し全体として分かりやすく被災者に伝わるような仕組み、しっかり努力してつくっていただければ有り難いと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 次に、羽田空港で一月二日に発生をいたしました航空機の衝突事故に関連をいたしまして、羽田空港の救急医療体制の強化についてお伺いをしたいと思います。 このことは三月二十五日の予算委員会でも私取り上げまして、国交大臣から、重要な指摘であり、関係機関と連携して検討すると、このような前向きな御答弁いただいたところでございます。 そこで、本日は、救急医療を所管する厚生労働大臣に御所見を伺いたいと思っております。 まず、海上保安庁機の五名の乗員がお亡くなりになられたことには衷心よりお悔やみを申し上げます。 その一方で、日本航空機の乗客の中で一人も犠牲者が出なかったことはまさに奇跡的なことでございまして、限られた時間内に全ての乗客を安全に誘導した客室乗務員の判断と日頃の訓練には敬意を表するものでございます。 国際的な航空機の設計基準を見てみますと、脱出シューターが開いてから九十秒以内に搭乗者全員が脱出できるようにと定められておりまして、客室乗務員はこの九十秒ルールによる避難誘導の訓練を徹底して行っていたとお聞きいたしました。まさに日頃の訓練が生かされたんだと、このように思うんですね。 今、国土交通省を中心に事故当日の振り返り作業に基づく詳細な事故調査を実施しておりますけれども、厚生労働省も連携して、当日の救急医療体制がどうであったのか、大規模事故の際の想定どおり必要な医師や看護師などの医療関係者が現場に集結をして機能する体制が取れたのか、医療機関への搬送は想定どおりにできたのか等々について、振り返り作業に積極的に参加することが私は重要だと思っているんですね。そこで、私が強調し、提案したいことは、平時の訓練のやはり重要性であると、このように思っています。 羽田空港では、実は、原則年に一回、十月に東京国際空港航空機事故消火救難総合訓練というのが実施をされております。この訓練は、国交省、消防庁、各地の医師会など九十六機関が参加をして、万一航空機事故が発生した場合に、緊密な連携の下に消火救難や救急医療活動などによって被害を最小限に抑制して、いち早く空港の再開を目指すということであります。そして、今年の十月の訓練からは、今回の事故で得られた教訓もしっかり反映をさせるべきだと、このように思っております。 昨年十月二十六日に実施された同訓練では、被害を最小限に抑制する救急医療活動といいながら、やはりそこにはドクターヘリとかドクターカーの活用というのは訓練の想定に入っていないんですね。私は、二〇二一年七月八日の厚生労働委員会で、羽田空港内で急病人や事故が発生した場合に羽田空港内にドクターヘリが離発着可能であるということは確認をさせていただいております。羽田空港から一番近い二次救命の東邦大学医療センターの大森病院、一一九番通報から病院への収容までは、空港内の本当に大変な場所からは大体五十分程度掛かるんですね。タクシー乗り場からは十五分で行けるかもしれませんが、やっぱり五十分程度掛かるということを考えると、だからこそ平常時の訓練段階からドクターヘリとドクターカーの活用も視野に総合訓練の実施を是非ともお願いしたいと考えているんですね。厚生労働大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) こうした事故予防ということのためには、平時からのこの事故の対策、そして準備というのが徹底的に重要だというのは、全くそのとおりだと思います。 今般の羽田空港における航空機衝突事故におきましては、消防車両により都内の病院から医師などが現場へ出動いたしましたが、いわゆるドクターカーまでは活用されていなかったと承知しております。空港における事故発生時においていち早く医療救護体制を確保することが重要であり、その際、必要に応じてドクターヘリやドクターカーを活用することは効果的であると思います。 平時からの体制整備については、厚生労働省としてドクターヘリ、ドクターカーの運行経費等について財政支援をしておりますが、御指摘も踏まえまして、国土交通省において実施する羽田空港における航空機事故対応訓練に必要な協力をするとともに、東京都に対してドクターヘリ、ドクターカーの更なる活用の検討を働きかけていきたいと思います。
○塩田博昭君 羽田空港という巨大空港ですけれども、所管というか、管轄が東京都になっているわけでございますけれども、やはり羽田空港という、もう年間にすごい人数が世界中から日本にやってくるわけですね。そういう意味では、日本という国の窓口、玄関でございまして、ここに対してはやはり東京都だけではなくて厚労省も国交省もしっかり関わって、いざという万が一のときのための体制をしっかりつくっておく、是非お願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 そして次に、下水疫学調査、下水サーベイランスの重要性についてお伺いをしておきたいと思います。 新型コロナウイルスの感染症の法上の位置付けが昨年五月八日に五類に移行いたしまして、新型コロナの感染状況は、これまでの全数把握から全国五千の医療機関からの報告を基に公表する定点把握に変わっているわけでございますけれども、厚生労働省の発表によりますと、定点把握の感染者数は移行後も増え続けておりまして、例えば昨年八月末から九月上旬には一医療機関当たり約二十人となっておりまして、そのときはやはり流行の第九波に入ったと、このように言われたんですね。その後、十一月中旬に底になったものの、同月下旬から再び増加傾向を見せまして、今年二月には流行の第十波に入ったと、このように指摘する専門家もいらっしゃいます。 直近の三月十八日から二十四日の一週間で見てみますと、一医療機関当たりの感染者数は全国平均で五・二一人なんですね。確かに減少傾向にあるものの、一定数で推移をしておりまして、コロナ感染症はまだ終わっていないと言えるということだと思っています。 そこで、下水処理場のウイルス濃度を調べることで流行の兆しや感染者数の予測など疫学情報を取得できる下水サーベイランスの活用を今こそ活用させるべきではないか、拡充させるべきではないか、このように思っています。既に自治体独自で下水サーベイランス事業を行っている神奈川県や札幌市、仙台市、養父市、小松市などの調査では、定点把握の感染者数の発表よりも早く流行の推移をつかんで市民に適切な情報の発信を行っておりまして、社会に必要なツールであるという認識が広がっているんですね。 また、札幌市では、コロナ以外にもインフルエンザウイルスを検査対象として、流行期には市から注意喚起や関連情報を発信して、市民に役立つ情報であるということで受け入れられております。さらに、小児の罹患が多い呼吸器系の感染症、ヒトメタニューモウイルスという、このヒトメタニューモウイルスの検出にも下水サーベイランスを活用して、この検査結果を地域の医療機関と連携することで臨床検査の効率を上げた、こういう例もあります。 このように、異なるウイルスについても下水サーベイランスという手法は役立っているんですね。新たな感染症のほとんどは海外から持ち込まれますので、例えば、国際線の旅客数が全国三位の関西国際空港では、昨年十月から大阪公立大学が、海外からの感染症の水際対策として、航空機や空港施設から集まる下水を採取をいたしまして、細菌やウイルスを監視する研究を始めております。 EUにおいては、欧州委員会が、新興感染症を監視するために、下水サーベイランスを全ての加盟国に対して二〇二五年までに導入することを強く求めておりますし、アメリカにおいては、疾病対策センター、CDCが主導いたしまして、人口の半分をカバーする千か所以上の都市下水においてコロナウイルスの観測を実施をしております。世界保健機関、WHOも、二〇二二年の四月に下水サーベイランス調査の実施を後押しする指針を発表しております。 我が国においても、昨年十一月の時点で、全国八府県と五十九市町、合わせて六十七自治体の議会において下水サーベイランス事業の実施を求める意見書も採択をされているわけでございまして、今年度は僅かに事業費盛り込んでいただきましたけれども、全く不十分であるというふうに思っております。 厚労大臣、是非、大臣の決断で下水サーベイランス事業の更なる普及と全国展開も検討していただくなど、来年度の拡充については是非とも前進させていただきたいと思いますが、厚生労働大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) このパブリックヘルス、公衆衛生の観点から、この下水等を用いたサーベイランスというのは極めて有効であるというふうに考えております。 下水を用いた感染症のサーベイランスは、ポリオウイルスに関しては、二〇一三年度から感染症流行予測調査事業の中で実施をしてまいりましたが、今年度から新型コロナウイルスについても本事業の対象とし、現時点では十二県において実施する予定でございますが、引き続き、実施自治体の拡大に向けて、未実施の自治体に更に働きかけをしていきたいと思います。 また、今年度の厚生労働科学研究やAMED研究において、次のパンデミックへの備えとして、下水サーベイランスが他にどのような病原体で活用可能か研究を行うこととしておりまして、これらの研究結果を踏まえて、今後の下水サーベイランスの活用方法を更に検討していきたいと思います。
○塩田博昭君 今大臣お話しいただいたとおり、今年度しっかり実装、事業として進めていただいて、その実績を基に来年度また大きく広げていただきたいということを強くお願いを申し上げまして、質問といたします。 本日は大変にありがとうございます。
○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 初めに、訪問介護の基本報酬の見直しについて伺いたいと思います。 これにつきましては、先ほども野党の委員の方が厳しく指摘をされておりましたので、大臣の方からかなり細かく御答弁もいただいたようですけれど、改めて、もう少し細かい視点、更に別の角度から伺いたいと思っております。 トリプル改定行われまして、医療、介護、障害者福祉、この中で特に訪問介護について引下げが行われまして、私の下にも、このままでは本当にもう介護事業所やっていけないと、サービスを切り下げざるを得ないと、収益がとても上がらない、本当に厳しいと、これまで介護難民生まないために一生懸命やっていたけれども大変だという声、たくさんいただいております。世論も厳しくございまして、二月ですかね、週刊東洋経済ではもう三十数ページにわたって「介護 異次元崩壊」というような特集が組まれてしまって、衝撃的な私は記事だと受け止めました。 処遇改善をしっかり進めていって人材を確保していくということは本当大事だと思います。改めて、今回のこの訪問介護の見直しの内容、目的について伺いたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今回の訪問介護の基本報酬の見直しにつきましては、介護保険制度全体のバランスを取って財源の配分を行う必要がある中で、一つは、今回の改定率プラス一・五九%のうちプラス〇・六一%分につきまして介護職員以外の職員の賃上げが可能となるように配分することとされている中で、これが基本報酬に充てられるわけですが、訪問介護の現場はそのような職員の割合が低い、逆に言えば、介護職員の割合が非常に高いということでございます。二つ目は、訪問介護の事業所において介護事業経営実態調査における収支差率は七・八%と、介護サービス全体平均の二・四%に比べて相対的に高いことなどを踏まえまして、サービスごとにめり張りのある改定を行ったところでございます。 他方で、委員御指摘のように、介護現場で働く方々の処遇改善を着実に進めるのは非常に重要であると。そうした観点から、先ほど申し上げました改定率プラス一・五九%のうちプラス〇・九八%を介護職員の処遇改善に充て、訪問介護につきましては、基本報酬の見直しを行いつつ、処遇改善加算については他の介護サービスより一番高い加算率を設定することとしたものでございます。そしてまた、みとり期の利用者へのサービス提供を行った事業所への加算とか、認知症に関連する加算といった質の高いサービスを評価、質の高いサービスへの評価を充実することなどにより、訪問介護は改定全体として言わばマクロではプラスの改定としたところでございます。
○窪田哲也君 今御説明いただきましたように、介護職員以外の職員についてもしっかり処遇を改善していくという、大事なことだとは思います。 その分、様々な加算を取れるようにやっていくわけですけれども、ここで私、問題提起、確認したいのは、訪問介護は全体的には収支率がいいというお話だったと思うんですけれども、これは見直しの今回の根拠になっております。 確かに、一つの建物を回ってサービスを提供していくサ高住、サービス付き高齢者住宅ですかね、そうしたものは収支率は、収益率はいいと思いますけれども、人口減少地域、特に地方で、一軒一軒ガソリン使って時間を使って訪問をしてサービスを提供していく、こうしたのは非常に収支率も大変厳しいと思いますね。 そういう、特にそういう地域の小規模の事業所は厳しいと思いますけど、そうしたところは、実態はきちんと反映を、どのような形で反映されているのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま委員御指摘になられましたように、規模や立地、それからサービス提供体制など、訪問介護事業所を取り巻く実態は様々でございます。そうしたものを、今回の報酬改定においてもそうした実態を踏まえためり張りのある対応を加減算、加算、減算の仕組みを活用して行っております。 具体的に申し上げますと、中山間地域など、地域資源等の状況により、やむを得ず移動距離等を要し事業運営が非効率にならざるを得ない場合があることから、利用者へ継続的なサービスを行っていることについて新たに評価の対象とするなど、中山間地域や離島などに配慮した報酬設定を行っております。 そして、もう一点、効率的なというお話も御指摘もございました。同一建物等の居住者へのサービス提供割合が多くなるについて、訪問件数は増加し、移動時間や移動距離は短くなっているという実態もございます。そうした実態を踏まえて、同一建物等の居住者ヘのサービス提供の更なる適正化、減算でございますが、図るといった対応も行ったところでございます。
○窪田哲也君 それで、今御説明いただきましたように、中山間地域には中山間地域なりの手当てをしていくと、同一建物については同一建物に応じたその加算の在り方をやっていくということで、とても大事なことだと思っているんですけれども、何せこの、私も伺いまして見せてもらいましたけれども、事業所のこの書類、余りにも煩雑で複雑で面倒くさくて大変なんですね。大きい事業所で専門的にそれをやる方がいらっしゃる、スタッフがいるところは大丈夫なんですけれども、本当に小さい事業所、昼間回って、夜帰ってきて事務作業やらなきゃならない。しかも、それが複雑で面倒で仕組みももう訳が分からない。もう加算取ろうにも取れないという、そういう実態があると思うんですよ。大変なんだと思うんです。 三つお願いをしたいと思います。一つは、この分かりにくい、複雑、煩雑、この仕組みを簡素化してほしいというのが一つです。それから二つ目が、しっかりそういうところに対して、これ今もやっていらっしゃると思うんですけれども、専門的な社会保険労務士の方とか、そうした人によるバックアップ体制、しっかり助言、指導、個別の指導をやっていただくということが二つ目。そしてもう一つが、やはり離島、へき地ですね。サービスは個別のそういうのをやっていますよとおっしゃるんですけれども、この島とかへき地に行ったらその支援を受けられないという実態があると思いますので、例えばオンラインを活用するなどして、こういう言葉が適切かどうか分からないですけれども、有り難迷惑ぐらいの本当にもうきめ細かい、そういう手を差し伸べて相談に乗っていくということがとても大事だと思っています。 今回、基本報酬が引き下げられて、加算でそれをしっかりカバーをしていくということですので、この加算が取れなかったら、新加算が取れなかったら意味がありませんので、もう経営実態悪くなっていく一方ですので、これはきちんと処遇加算取れるようにしっかり取組をお願いしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今委員御指摘になられましたとおり、これまで処遇改善加算を取得していない事業所にお伺いしますと、その理由として約六割の事業所が事務の煩雑さを挙げていると、こういう実態でございます。こうした現場の声をしっかりと受け止めまして、加算を取得しやすい環境整備していくことが不可欠だと思っております。 そのため、今般の介護報酬改定におきましては、処遇改善加算について、事務の簡素化、先ほど御指摘ございました、これについて、今まで三つ処遇改善加算ございましたけれど、これを今回の改定で一つにいたします。そして、特に加算未取得の事業所について、申請様式の大幅な簡素化をして基本的に一枚の申請様式とするということを行いたいと思って、行っております。 また、加算取得のハードルを下げる観点から、加算を取得するときにあらかじめ賃金体系の整備等の、整備していただく必要がこれまではありましたけれども、この加算取得要件について、令和六年度中はその実施を誓約、約束していただくことでよいこととする特例を設けます。それから、賃金体系の分かりやすい見本の作成、周知を行っております。加算の内容や手続を解説した動画の配信等も行っているところでございます。 さらに、今御指摘ございました、その全国、離島も含めてというお話でございますので、オンラインを用いた個別相談にもしっかりと取り組み、離島など地方の事業所も含め、現場に寄り添った対応を行うことなどによって、処遇改善加算の取得を希望する全ての事業所が加算を取得できるよう、取得促進に全力を尽くしてまいりたいと、このように考えております。
○窪田哲也君 今御答弁いただきましたとおり、しっかり加算取れるように、簡素化をして、バックアップ体制、また離島とかそういうところについてもきちんと取れるように手厚く支援をしていただきたいと思います。 それで、実際にこの加算が、今後、新加算が取れたか、あるいは上位区分の加算がきちんと取れたかどうか、そしてまた、これ取れないのであればどのようなところに課題があるのか、きちんと現場の声を吸い上げていただいて次の見直しに生かしていただきたいと思いますので、加算の取得促進、人材確保に向けての御決意を伺いたいと思います。
○副大臣(宮崎政久君) 先生御指摘のとおりでございまして、この加算の取得ができることが今般の制度の中でも大変肝要となっております。御指摘いただいた、簡素化、バックアップ体制、離島、へき地でもしっかり支援を受けられるようにという御指摘、全く御指摘のとおりだと思っておりますので、小規模事業者の皆様の声も伺いながら、加算の取得を希望する全ての事業所が加算を取得できるようにしっかりと取り組んでまいりたいということでございます。 決意ということで、決意、そのとおりでございまして、ただ、ひたすら決意で語ってもしようがないところでございますので、先ほど老健局長からも御説明をさせていただきましたとおり、まず簡素化という意味では、未取得事業所においては一枚でいけるようにするということ。あと、離島を始め遠隔地などの皆様への手も整えること重要ですので、動画配信させていただいております。ユーチューブで制度の説明と記入方法について二つ流しておりますけれども、三万六千、三万六千カイセイぐらいまで上がっている状況でございます。 また、令和六年度で処遇改善加算取得促進事業、この中でオンラインを用いた個別相談させていただくということで、一つ一つ細かく御指摘のように手を取ってまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○窪田哲也君 どうぞ、介護難民を生まないように、人材確保進めながら、しっかり処遇を改善して取組を強化をお願いをしたいと思います。重ねてですけれども、基本報酬が下がった、加算が取れないとこれ意味がありませんので、よろしくお願いをしたいと思います。 次に、介護分野の外国人材の受入れと共生ということについて伺いたいと思います。 訪問介護に限らず、介護全般ですけれども、もちろん訪問介護についてはこれ言葉の問題もありますので今後議論になると思いますが、介護全般です。外国人の技能実習制度を廃止をして、人材の育成と確保を目的にした育成就労制度創設するための審議がこれから始まっていくわけですけれども、今どこの現場に行っても人手不足本当に深刻です。日本の経済活動を維持をしていくには、もはや外国人の、外国人材の受入れ、これ必須だと思っております。特に人材確保が急がれているのが介護分野であると思います。急がれている一つが介護分野だと思います。 介護分野での外国人の、外国人材の現状、受入れの見通しについて伺いたいと思います。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 介護分野の就業者数は令和四年度時点で約二百十五万四千人でございますが、令和十年度に必要となる就業者数を推計いたしますと二百三十五万九千人との結果となっており、介護人材の確保は喫緊の課題であると認識しています。 外国人が介護職として日本で働く場合には四つの在留資格がございまして、具体的には、一つ目として、二国間の経済連携の強化を目的とした特定活動、EPAが三千百八十六人、二つ目として、専門的、技術的分野の受入れを目的として、介護福祉士の資格を取得した方の在留資格「介護」が九千三百二十八人、三つ目として、技能実習が一万四千七百五十一人、四つ目として、特定技能が二万八千四百人となっています。 このうち、特定技能につきましては、本年三月二十九日に、令和六年度から五年間の受入れ見込み数を十三・五万人とすることを閣議決定するなど、外国人介護人材の受入れの必要性は高まっていると考えております。 厚生労働省としては、海外現地への働きかけとして、特定技能試験の海外での実施、あるいは各国在住の学生さん等をターゲットとしたオンラインセミナーの開催、あるいは各国ごとに海外のアンバサダーによってSNSを通じて広報活動をするなど、現在取り組んでおります。 今後も引き続き、海外現地で日本の介護に関する説明会を拡充するなど、海外向けの情報発信の強化をすることで戦略的な掘り起こしを強化していき、日本の介護現場において就労を希望する外国人介護人材の受入れを進めてまいります。
○窪田哲也君 今、戦略的な人材の掘り起こしということで言っていただきましたので、是非よろしくお願いをしたいと思います。 それで、これは大臣にお伺いをしたいと思っております。 国家試験のことについてですが、介護に従事をして日本でずっと働きたい、永住をしたいと思っていらっしゃる人材の方、たくさんいらっしゃいます。でも、この介護福祉士国家試験に合格しないと永住できない。ところが、外国人の場合はこの合格率がとても低いという現状があります。 私の友人が介護施設を経営しておりまして、先日行ってまいりました。沖縄でやっているんですけれども、今十人雇っていらっしゃる。ネパールの方八人、フィリピンの方二人。日本人の募集を、日本人というか、募集をしたんだけれども、日本人は一人も応募者がいなかったということで、結果、十人の今外国人を雇って仕事をされています。 言葉は全く問題ないと、一緒にスタッフ、日本人スタッフとやっていますから。また、技能的にも全く問題はないと。だけれども、この試験に合格しないとずっと仕事をしていただくことができないと。もちろん、この試験を受かりやすくしろというわけじゃありません、きちんとした基準が必要ですので。 やはり、仕事をしながらそういう勉強をして挑戦をされている、しっかりこの応援をしなきゃならないと思うんですね。大変な試験ですので、言葉も難しいと思いますし、ですので、しっかりその応援をお願いしたいと思うんです。介護人材がこれだけ不足しているわけですから、しっかり合格に向けて支援をしていくということが大事だと思いますけれども、厚労大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この分野、世界的な人材の獲得競争中です。外国人の介護人材を確保していくためには、この日本の介護現場に新たに来てもらうための対策と長く働いてもらうための対策の両面が必要と考えております。そのためにも、介護福祉士の資格を取得して、キャリアアップしながら就労を継続できるように支援していくことが重要と考えます。 厚生労働省としては、介護福祉士国家試験のための多言語による学習教材をウェブサイトなどを通じて周知するとともに、介護事業者に対して介護福祉士の資格取得のための学習支援に係る経費の助成なども行っております。さらに、今年度から全国各地で外国人介護人材に対する国家試験対策講座を新たに開催するなど、取組を強化いたします。 あわせて、介護福祉士国家試験については、試験時間の延長など、外国人受験者への配慮を行ってまいりましたが、働きながら受験する方が八割以上を占めている中で、在留期間の制約がある外国人介護人材も含め、就労と試験勉強の両立が難しいという声が上がってきております。 こうした状況を踏まえて、先般、介護福祉士の質の低下を招かずにより受験しやすい仕組みとして、試験を幾つかのパートに分けて合否判定をいたしますパート合格の導入を提言する有識者会議の報告を取りまとめていただきました。このパート合格の導入については、今年度前半より検討会を開催をし、有識者に更に議論を深めていただく予定であり、引き続き、より受験しやすい仕組みに向けた検討を更に進めていきたいと思います。
○窪田哲也君 今、明快に御答弁をいただきました。試験に取り組みやすい環境をしっかり整えていただくことがとても重要だと思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いを申し上げます。 次に、これに関連をしてですけれども、法務大臣に伺いたいと思います。 出入国在留管理庁のデータ、二〇二二年末によりますと、日本には約三百八万人の外国人が暮らしている。特定技能の外国人の向こう五年間の受入れは八十二万人というふうに聞いておりますけれども、これだけ人材不足が深刻化する中で、先ほど武見大臣もおっしゃいましたけれども、国際的な人材の獲得競争、ますます激化をしているのが実態だと思います。やはり、この日本として、我が国として働きやすい環境を整えていかないと、選ばれる国にはならないと思います。 そこで、大事になってくるのが、家族も含めた日本語の習得の、学習の、そういう機会を増やすとか、あるいは行政サービスの相談体制をきちんと整えていくとか、そういったことがとても大事になってくると思っております。ところが、地方においては、例えば日本語の教室がない市町村もたくさんありますし、またサービスが本当に行き届くのかどうかと不安な地域もあります。そういう外国人の人材が働きやすい環境が整っていないことによってまたそれが人材不足を招いていくという、そういう悪循環が非常に心配されます。 ですので、離島、へき地、各地域含めて、そうした日本語の習得機会の充実、相談体制の確立、そうしたものがとても大事だと思っておりますけれども、法務大臣にその辺の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 世界的な人材獲得競争の下で日本が選ばれる国になる、これが大きな政策のテーマでございまして、今回の技能実習制度を改めて育成就労制度の導入、特定技能制度との整合性を取る新しい法改正をお願いする段階に来ているわけでございます。 そういう観点から、既に我々は、外国人との共生社会の実現に向けたロードマップというのを行政的に整備をしてきております。令和四年六月に決定し、様々な手を打っています。 その中のトップバッターがやっぱり日本語教育の取組強化、これが一番。二番目に、外国人に対する情報発信、外国人向けの相談体制の強化。こういったものを含めて四つの重点項目を挙げて、掲げて取組をしてきております。 日本語について更に詳しく申し上げれば、日本語教室空白地域解消推進事業、これ、先生がおっしゃった、日本語学校がない地域をなくしていこうという事業でございます。また、相談体制の強化については、外国人受入環境整備交付金、これも取り入れました。 ただ、問題は、おっしゃるように、今後これを地方に展開していくことですよね。だから、その構えはできているんですけれども、全国にこれがくまなく波及し、稼働していくかどうか、そこは大事な課題だと思います。我々は、こういった環境、外国人受入れの環境整備についての総合調整機能というのを法務省はいただいておりますから、それをフルに発揮しながら、地方公共団体との連携も強化して、先生の御指摘を踏まえて、真の選ばれる国を目指して共生社会の実現に努めたいと思います。
○窪田哲也君 是非、総合調整機能、発揮をしながら、日本津々浦々、そういう選ばれる日本になるように是非取組をお願いをしたいと思います。 三つ目に、地方版政労使会議について伺いたいと思います。 今年の春闘の賃上げ率は五%を超えまして、二年連続の大幅アップになりました。ところが、やはりこれ、大企業中心で進んでいっておりまして、まだまだ中小企業、零細、それがどうなっていくのかまだ不透明だし、不安なところも大きいと思います。やはり地方の経済を担っているのは中小企業であります。依然として厳しい状況にあると思います。どうこの大企業の賃上げを波及をさせていくかと、そして物価高上回る賃上げを果たしていくか、このことが大事だと思っております。 そこで、地方の賃上げを目的にした本年の地方版政労使会議、一月から行われてきまして、三月末までに四十七都道府県全てで実施をされたと聞き及んでおります。元々この地方版政労使会議は、我が公明党が提案をさせていただきましてスタートをしました。各都道府県で開催に御尽力いただきました関係者の皆様には心から感謝を申し上げたいと思います。そして、地域の実情に応じて共同宣言を採択をするとか、そうした成果も見られたと伺っております。また、各地の、各都道府県の知事も参加をされて、地元のテレビや新聞でも取り上げられて、機運の醸成に大きく貢献したものと思っておりますけれども、開催状況と成果について伺いたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。 窪田委員御指摘の地方版政労使会議についてでございますが、本年三月末までに全ての都道府県におきまして賃金引上げに向けた取組等を主なテーマとして開催をされ、各地域における賃金引上げに向けた意見交換等がなされたところでございます。 そして、今般の会議の開催に当たりましては、可能な限り日程を調整をいたしまして、宮崎厚生労働副大臣が十一か所の会議に出席をして、賃金引上げに向けた働きかけを直接実施をしたところでございます。そして、半数を超える会議で知事が出席をされたほか、九か所において共同宣言の採択等がなされたところでございます。さらに、窪田委員の御指摘の中にもございましたが、地元紙を始め多くの報道機関に開催の様子等を報道いただいて、その結果、地域における賃金引上げに向けた機運の醸成が図られたものと考えております。
○窪田哲也君 一定の成果をあったというふうに受け止めております。ただ、地方、中小企業においては人材不足が顕著で、そのための防衛的な賃上げというのはこれが実情ではないかなというふうに私も感じているところであります。引き続き、適正取引、価格転嫁しやすい環境をつくっていかなきゃならない、また当然、生産性の向上をしっかりやっていかないと駄目だと思っています。 今回、宮崎副大臣が十一か所出席をされたということでございますけれども、大変にお疲れさまでございました。出席されての感想も踏まえて、本年のこの成果も踏まえ、次年度以降の方針、また地方の賃上げに向けた決意を最後に伺いたいと思います。
○副大臣(宮崎政久君) ありがとうございます。 私は、全国各地訪問したときに必ず御挨拶で触れていたのが、賃上げというのは我が国において現下最重要課題の一つであると、ただ、これが東京でだけ、大企業でだけ行われても私たち国民生活の元に届くことはもうないんだと、だから、この場所、地方でも、そして中小企業においても賃上げをしっかりと実現していくことが必要なので、今日はこの場所にお願いにやってまいりましたという挨拶をさせていただき続けました。 そして、今御指摘のとおり、これは厚生労働省だけが取り組んでいるものではなくて、例えば労働移動に関しての様々な御提言もさせていただきましたが、例えば経済産業省、中小企業庁にも出席をしていただいて、生産性の向上がなければない袖は振れないの話になってしまいます。また、中小企業にとっては、労務費も含めた価格転嫁がなければ、正常な取引にならなければ原資がつくれませんので、公取にも出席をしてもらって公取の意見も出してもらうと、こういった政府一丸の取組をさせていただきました。 本年度も更に力強く進めていって、これ、この後三年間ぐらいはやっぱり政労使で一致して賃上げに向けて取り組むことを継続しないと成果上がらないと思っておりますので、皆様の御支援いただいてしっかり進めてまいりたいと思っております。
○窪田哲也君 地方の賃上げに向けて、一生懸命共に頑張ってまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。武見大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず初めに、先ほど徳永委員からもありましたが、私も紅こうじサプリの健康被害の問題を取り上げさせていただきたいというふうに思います。 今、厚労省の方でも原因物質の特定ですとか事業者への調査など進めているというふうに聞いておりますが、これかなりの広範囲に広がっておりますよね。小林製薬のサプリだけではなくて、原料をほかの会社に販売をしていたわけですから、かなり、それを使っていた会社、ここまで調査するとなると相当な時間と労力が必要になるんではないかなというふうに思います。 それ以外の機能性表示食品についても今調査をしているということですから、そうなるとどれほどの時間が掛かるのかなとは思うんですが、大変だなと思うんですが、一方で、これ早くどこかで落ち着かせないと、機能性表示食品もう全体に対して、若しくは紅こうじを使っているというだけで商品が売れなくなってしまったりとか、いろいろ被害も生じているというふうに聞きますので、やはり大臣、もうこれは、大変だとは思うんですが、なるべく早くどこかで落ち着かせなければいけないというふうに思っていますが、現時点での見通しなど、まずは教えていただけたらと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先ほど先生おっしゃいました、小林製薬が原料を作ってほかの会社にも卸しているわけですけれど、その直接卸しております五十二社、そこから二次的に卸しております百七十三社につきましては、既に三月二十八日に自主点検をお願いをし、これらの二百二十五社につきましては全て、過去三年間に健康被害がないこと、また今回の三製品と同等定量の成分の配合をしていないこと、こういったことを確認をいたしましたので、既に先週までにその旨公表させていただいております。 その上で、原因究明につきましては、先日、三月の二十九日の閣僚会議でも官房長官から御指示がありましたように、その原因究明、原因物質の特定、分析を進め、その結果を速やかな公表及び原因究明を図るような御指示はいただきましたので、それに向けて、厚生労働省、今全力で取り組んでいるところでございます。
○清水貴之君 機能性表示食品全体についても、アンケート調査というんですかね、調査票送って、その返答をもらってという調査をしていると聞いているんですけど、これについてはいかがでしょう。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 今回の事案につきましては、厚生労働省の方で原因究明が進められているという前提ではございますけれども、機能性表示食品制度につきましては、食品衛生法上の措置は当然守るということを前提に、事業者の責任において安全性や機能性に関する科学的根拠をきちっと開示するということを前提に特定機能関与成分の機能性表示を可能とするものでございます。 一義的には事業者の責任において適切な表示が行われる制度ではございますけれども、行政としては、事後的にその表示が適正かどうか、根拠あるものかどうかをしっかりチェックしていく、こういう立て付けの制度でございます。 いずれにしましても、本事案を受けました機能性表示、失礼しました、機能性表示食品制度の今後の在り方につきましては、五月末を目途に取りまとめるように官房長官の方から御指示いただいておりますので、委員御指摘のような届出食品七千件の、現在、健康被害情報の収集、分析の結果を確認するように全ての届出者にお願いしているところでございまして、こうした届出調査、届出者に対する調査結果も踏まえながら、五月末までの本制度の今後の在り方の方向性について取りまとめるべく、スピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。
○清水貴之君 そして、今回問題になったのが、小林製薬側が被害を把握してから、公表であったりとか厚労省への届出など、この辺が大分時間が掛かってしまったということも問題の一つと言われていますけれども、ただ、現行の食品衛生法では、営業者が健康被害の情報を得た場合、都道府県知事などへの情報提供に努めることとありまして、これ努力義務のみの規定なんですね。ですから、必ず報告しなければいけないとはなっていないと。 先日、新聞報道では、政府はこの辺りもしっかりとやっぱり義務化するべきではないかと、法改正を検討しているというような記事も出ていましたが、これはその方向で進むということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほども答弁の方でありましたように、この五月末を目途に官房長官の方からその取りまとめを行うようにという御指示はいただいているところなんです。それで、まずはその原因の究明、これはまさに、指摘されているような様々な物質が本当にその原因であったのかどうか、それだけであったのか、ほかにも原因はなかったのかということを私ども今徹底的に調べているところであります。加えて、その物質が実際にどのような流通ルートを通じて消費者に渡り、そして消費者が一体どのぐらいの量をどのぐらいの期間服用したことによって実際にそういう健康障害が生じたのかという、言わば体内の機序をきちんと分析するということを今現在やっているところであります。 したがって、これはかなり本当に複雑なプロセスで時間の掛かる研究調査をしているところであります。そうしたことをやはりきちんきちんとやり、かつまた、その報告に関わるところは、実際にどこまでこの食品衛生法についての、努力義務とはいえ報告する必要性があったことについてその当事者が現実にどの程度理解をしていたのかとか、そういうガバナンス上の問題も今現在調査中であります。 これらをしっかりと調査をして、その上で、どのような、食品衛生法の体系の中でルールの見直しがどのような形で行われれば実際こうしたことを、再発を防止することができるか、これを今徹底的に調べているところでございます。
○清水貴之君 そもそものところで、機能性表示食品の問題点についても続いて伺っていきたいというふうに思いますけれども、先ほど大臣から、今体内に取り込んだ場合にどういった影響があるかという調査をしているんだというお話がありましたが、そもそものところで、機能性表示食品では、機能性については製品や機能性に関与する成分の文献評価も認められていまして、安全性も製品の臨床試験データが必須とはされていないわけですね。 ここは特保とはやっぱり違うところでして、そうなりますと、実際に体内に摂取した際のデータを取る必要がなく、研究結果ではこう認められていますよということで世の中に出すことができるわけですから、今回のような問題というのは起きてしまう可能性というのはもう必然としてあるというふうにも思いますが、その可能性、また同じことが起きてしまうんじゃないかという、その可能性についてはどう考えますでしょうか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、こちらのこの機能性表示食品制度については届出制ではございます。ただ、その安全面につきましては自主的にこの自己評価を求めておりまして、具体的には、今まで広く食べられていたかどうかの食経験、あるいは安全性に関する既存情報の調査、動物、人を用いての安全性試験の実施というものをきちっと自己評価するということを求めておりますし、医薬品との相互作用などについても評価して、その上で、行政としましては、そういった届出処理の不足がないかどうかをチェックしますし、届出後にこういった科学的根拠に疑義が生じた場合には、届出者にその確認を求めて、表示の適正性の観点から必要な措置を行っていくと、こういうことで運用してございます。 いずれにしましても、先ほど申し上げましたように、この本事案を受けました制度の在り方につきましては、今行っております調査結果を踏まえて、スピード感を持って見直しの方向性を五月末までに取りまとめていきたいということでございます。
○清水貴之君 今、審査をされているという、おっしゃりました。どういった審査、どういう審査が、今後のことも踏まえてですね、いいのかなということでお伺いしたいんですけども、結局、やはり特保というのがありまして、特定保健用食品、これはしっかりと、体内に取ったときに、入れたときにどうなるかとか、そういったところまでデータを取って機能性を表示して販売をしているわけですが、特保はやっぱり手間が掛かるということで、市場規模を見ますと、特保の市場規模は、二〇一五年の三千七百億円から、二〇二三年、昨年は二千六百億円、これもう一千億円ぐらい縮小しているわけですね。 一方、機能性表示食品は、もっと企業側からしたら参入しやすい、やりやすいということで、同じ期間の、この十年未満か、八年ぐらいで見ますと、当初は三百億円からスタートしているんですが、昨年は六千八百億円。ですから、もう特保の今、まあ三倍とまでは行かないですけど、三倍近い市場規模にまで行っているわけです。 これ、消費者側から見ますと、消費者庁さんにお答えいただいたように、消費者側から見ますと、これが特保だからどうだとか機能性食品だからどうだとかというよりは、私のこの感覚もありますけども、もう書いてある文言ですよね。これは目の疲れにいいですよとか血圧高い人にはこれがいいですよと書いてあったら、それが特保だからどうだとか機能性食品だからどうだとかというよりは、やっぱりその文言とか、企業はそれを一生懸命PRするわけですから、そこにやっぱり飛び付いて、消費者はそこに反応して購買行動に変わっていくんではないかなというふうに思うんですけども。 ですから、今、審査というのは、データとか出されて、それがちゃんと整っているかという審査はされるんでしょうが、内容が適切かどうかというのはなかなかやっぱりこれだけ数があると審査ができないのではないかと思いますけども、この審査ということに関して、本当にその言っていること、うたっていることが正しいかどうかということに関してはどういうふうに判断をしていくか、見ていくというふうに考えますか。
○政府参考人(依田学君) まず、審査という用語の私どもの使い方としましては、特保の方は、いわゆる許可制でございますので、当方がきちっと審査させていただくということでございます。一方、機能性表示食品の方は、ある意味、事業者の責任において安全性、有効性について自己評価をして、その科学的評価、根拠を全部開示するということをもっていわゆるヘルスクレームを認めているということでございます。 したがいまして、万が一、その科学的な疑義があるとかそういう問題提起を私どもいただいた場合には、有識者なども必要に応じて意見を聞きながら、その表示の適正性が担保されているのかどうかをその都度個別にやっていくということでございます。 また、委員御指摘のように、誇大広告につきましては、当方、消費者庁としましては、景品表示法あるいは健康増進法の誇大広告規制という規定もございますので、そういう悪質な広告につきましては徹底的にこれは個別にその措置を講ずると、こういう立て付けでその健康食品のいわゆる行き過ぎの表現につきましては規制をしていくということでございます。
○清水貴之君 じゃ、消費者がそれを選ぶ際に、じゃ、どういった、もちろんパッケージに書いてある部分もあるでしょうけども、それ以外のその会社側が、企業側が消費者庁などに届けているデータ、じゃ、どうしたら、どうすれば確認できるかというところでしたら、消費者庁のサイトでこれ公開されているというんですが、ただ、やっぱり専門用語が当然多いわけですし、非常に難解で読みにくい上に、なかなか、これ買おうというときにそこまでたどり着いてこれどうかなといってホームページ見て内容読んでから選ぶ人ってほとんどいないんじゃないかなというふうに思います。 加えて、データベースでは、事業者は半年に一度更新する必要がありというこれもルールがあるそうなんですが、これ一五%ぐらいの情報が半年以上更新されていないということですから、この辺り、自見大臣も先日、見直していくということをおっしゃられたというのは聞いておりますけれども、やっぱりこの辺の消費者への情報を届けるというその方策にも何か問題があるのではないかなとも感じますが、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。 この制度につきましては、この届出資料を徹底的に公開するということが制度の要諦だというふうに考えておりまして、当然、一般消費者の方に分かりやすく理解しやすい表現にするようにこちらの方は指導をさせていただいているところでございます。 一方で、このサイト、ウェブサイトが非常に見にくいとか更新されていないという、こういう御批判は真摯に受け止めなければならないと思っておりまして、令和七年度から新たなシステムに移行する予定でございますし、大臣の方から、この際、改善すべきものは徹底して改善しろということでございます。 別の委員会でございますけれども、このホームページの方の奥の奥の方じゃないと検索システムがたどり着かないという問題ございましたので、今般、消費者からの届出情報へのアクセスを改善する観点から、消費者庁のウェブサイトのトップページにこのリンクを貼ったところでございます。
○清水貴之君 今本当にいろいろ精査をしているというところではありますが、大臣も消費者庁もしっかりと、これ本当に、最初申したとおり、かなり広範囲で影響も大きい話ですので、是非スピード感を持って取り組んでいただけたらと思います。 機能性表示食品の話はここまでにして、次、決算委員会ということですので、会計検査院の指摘事項などを中心にこの後は質問をしていきたいと思いますが、まずは、大臣、病床確保事業ですね。 新型コロナの対応をめぐりまして、病床がどこの病院ももう大変逼迫していましたので、患者向けに確保された空き病床に対し一床当たりこの補助金が出ていたということで、二〇二〇年から二二年度の三年間で約四兆八千億円、すごい額ですが、これが交付されました。これを検査院が調べたところ、二〇二〇年度は六百三十、二一年度は九百一の医療機関に対し、合計で五百四億円が過大に支給されていたということなんです。 これ、内容を見てみますと、病院側が、何ですかね、悪意を持ってやったというよりは、事務的なミス、本来含むべきではない退院日も含んでいたというミスが大多数とは聞いているんですが、本当にそのとおりなのかどうか、悪意がなかったのかどうか、ミスならばミスでしっかりとその分は国の方に戻してもらわなければいけませんし、そもそものところで制度の通知状況なども十分だったのかなという感じもしますし、これはもう過ぎたことではあるんですが、今後のためにも今しっかり検証しておくべきだと考えていますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) そのコロナのこの病床確保、これはコロナ禍において極めて重要な鍵ともなる大きな課題で、平時における準備がまだできていなかった段階で、官民の各病院等に協力をいただくときにこうした形を整えたわけであります。 この病床確保料、令和二年四月から令和五年度末までの間に新型コロナの患者が入院できる病床を確実に確保するために設けられたものであり、最大約四・九万床の病床確保の実現に寄与をいたしました。 一方で、患者の確実な受入れを図る観点から、交付条件や補助単価について随時見直しを行いました。 具体的には、まず交付条件について、令和三年十月から、小児等の特定の患者のための病床であるなど、患者を受け入れられない正当な理由等を明確化して書面で都道府県と締結することを医療機関に求めることといたしました。 また、補助単価についても、令和四年一月から病床使用率の多寡により差を設け、令和五年五月からは半額に見直し、令和五年十月以降は五類に移行となる前と比べ四割とするなどの見直しを行ってまいりました。さらに、今年四月からの通常の医療提供体制への移行に合わせて三月末で終了をしたものでございます。 このような形で、随時このコロナに関わる病床の在り方というものも平時に戻してきたという経緯を御説明させていただきました。
○清水貴之君 今説明いただいて、コロナの当初のことを思い出してみますと、本当にとにかくやれることはもう国を挙げてやろうという、そういうもう流れといいますか雰囲気がありましたので、非常によく、今の説明は分からなくはないんですけれども、ただ、振り返ってみてやっぱりいろいろ問題があったんじゃないかと、これは見直していくべきだというふうに思うんですね。 ほかにも、持続化給付金とかもそうですし、営業補償した、飲食店の営業補償したものもそうですし、いろいろとその後問題があったりとか不正があったりとか、大分国に返還してもらうお金とか、国から指摘してという、そんなものもあります。そういったところに必ず無駄が潜んでいますので、こういったところをしっかり見直していただきたいと思いますが。 次のPCRの無料検査事業、これも相当な、これはもう悪質な不正が相当横行していまして、都道府県にて無料で受けられたPCR検査事業です。当時、またこれも振り返りますと、いろいろ空き店舗とか空いている場所で急にPCR無料ですというのができて、私の周りでもやろうとした方とか何人かいらっしゃいましたけれども、結局、元々、じゃ、医療をしていたから何とかそのコロナが広がるのを防ぎたいという思いよりは、やっぱり国が見てくれるから、もうかるからといって飛び付こうとした人もやっぱりいたのは、これ実際いたんですね。 そうしますと、これ、大分不正のこの請求もあって件数も相当な状態になっているというふうに聞いていますけれども、今、この調査の状況と不正請求の全体像、これは内閣府ですかね、今どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(八幡道典君) お答え申し上げます。 委員御指摘のいわゆる無料検査事業でございますけれども、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の無料検査枠を活用した事業でございますが、これ、社会経済活動を行うに当たりまして陰性の検査結果を確認するために必要となる検査でありますとか、感染拡大の傾向が見られる際に、都道府県知事の判断によりまして、症状がなくても感染が不安などを理由に受ける検査につきまして、これらの検査を無料で受けることができるように実施したものでございます。 多くの事業者に御協力いただきまして、最大で全国約一万五千か所以上の検査拠点を整備するとともに、約一年半にわたり三千万件以上の検査を実施することができました。こうした取組は、コロナ禍が長期、コロナ対応が長期化する中で、感染拡大の防止と社会経済活動の再開のバランスを取る上では重要な役割を果たしたものと考えています。 一方で、この無料検査事業につきましては、今般の新型コロナ対応におきまして、それ以前に想定していた新型インフルエンザとは異なりまして、症状のない方からの感染拡大の対策が求められたことから、事前の想定以上に検査体制を急速に拡充する必要が生じたこと、対応が長期化し検査のニーズが多様化したことなどから、大規模な検査実施におけます審査、監督の在り方を含めて、事前の準備や検討が必ずしも十分じゃなかった面があったことは事実と考えてございます。
○清水貴之君 不正のその実態というのはいかがですか。
○政府参考人(八幡道典君) お答え申し上げます。 今、不正の実態についてはこちらの方でもヒアリングをしておりますけれども、十都道府県を超える不正があったというふうには聞いておりますけれども、まだ検査、まだ進行中でございますので、正確な数字はございません。
○清水貴之君 例えば東京都では、東京都だけで今もう分かっているだけで、僕がここに記載している内容ですと、二十一事業者、三百九十三億円です。大阪府は八十一億円の不正請求があったということで、不正の手口もこれは非常に良くないので、従業員や関係者に複数回の受検ですね、とにかく数こなせばお金が入ってくるということですから、架空検査をして水増しをするとか無登録の事業者が検査所をやっていたとか、本当にこれは内容が相当よろしくないなと思うので、しっかり調査をしてその不正分は返還まで持っていってほしいなと思いますが、例えば、ただ、東京都は、交付済総額百二億円、返還額はまだ二千三百七十万円ということですね。だから、相当これは調査も大変ですし、それを取り返すというのも難しいかと思いますが、ただ、これ、都道府県が制度の運用もしてきたと、で、実際に不正の調査も今都道府県でやっているということですから、かなり都道府県側の負担も大きいのではないかと考えます。 これをしっかりと、その不正の実態解明と返還と取り組んでいくにはどうすればいいというふうに思うでしょうか。
○政府参考人(八幡道典君) お答え申し上げます。 御指摘の事業につきましては、先ほど申し上げたように、多くの事業者に御協力いただきまして約一年半にわたり三千万件以上の検査を実施したところでありますが、一方で、このような膨大な件数に上る検査の実施につきまして御協力いただいた一方で、一部の事業者において不正が行われたことは大変遺憾であります。 政府としましては、二二年八月に事業の実施要領を改定して、実施事業者の禁止事項を明確化するとともに、事業者が禁止事項を行っていると疑われた場合には都道府県において調査等の必要な措置を講ずることとしたなど、不正の防止を図ってきました。また、不正事案が発見された場合には、各都道府県により実施事業者に対して登録の取消し、補助金返還請求等の適切な対応を行っていただくこととしておりまして、政府におきましても、都道府県と連携して不正事案への対応を努めているところでございます。
○清水貴之君 厳しくこれは是非、今おっしゃっておられたとおりですね、全てがとはもちろん言いません、しっかりと検査もやってそれによって成果もあったとは思うんですが、おっしゃるとおり一部だとは思いますが、これだけ悪いというか悪質なその事案もありますので、これを許していたらよろしくないですし、次からのためにもこの制度というのをしっかりと見直してほしいなというふうに思います。 最後の質問で、大臣、ちょっと一個飛ばして、大臣に最後お答えいただいて終わろうと思うんですが、シークエンサーの使用状況、五番の質問で入れていたんですけれども、昨年秋のこれ予算委員会でもこれは指摘させていただきまして、全国にシークエンサー、次世代シークエンサー、全ゲノム解析を実施して変異株の発生動向の監視等に使用される機器と、導入をしたんですが、これ、かなりの数を導入したものの、六十三台、大体十三億円、これ検査院が指摘ですけれども、ほとんど使われていなかったということなんですね。 ですから、これも同じような感じで、とにかく必要だから、国が一〇〇%出すから導入したものの、実際使わなかった、要らなかったとなりますと、これ、無駄な費用ということでこれ検査院も指摘しているわけですが、大臣、この現状どう思うのかと、そして、使っていない機器というのは必要ならば処分するべきですし、今後のその対応というのはどう考えていくのかというのを最後お聞きして終わりたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) これもまさに、そのコロナ禍という今まで想定していなかった感染の拡大の中で、事前にその危機管理の準備体制がルールとともにきちんとまだできていなかったということが根本にあったというふうに思います。 その今般の新型コロナ対応では、入院患者への医療の提供やPCR検査機器の導入支援など、多岐にわたる課題に臨機応変に対応するために順次必要な支援を実施してきており、次世代シークエンサーは都道府県等が行う行政検査の体制強化を目的に導入を支援をいたしました。これは、当時、新型コロナの感染状況がどうなるか分からない中で検査体制を万全なものとするために行ったものであり、結果的に使用されなかった次世代シークエンサーについて、今後も使用する見込みがない場合は財産処分等の適切な対応が必要と考えております。ただ、あのコロナ禍の当時の判断ということにおいては、私はこれは致し方がない、ある意味で適切な判断であったというふうに思います。 したがって、これは過剰な設備投資ということではなく、あの時点においてはやはりやむを得ないことであったという理解を私はしております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○串田誠一君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の串田誠一でございます。 昨日の「日曜討論」、大変勉強させていただきました。出席者の方々、本当に一言一言本当に大事なことだと思いますし、大臣の、待ったなし、特に、あのがん遺伝子パネル検査が標準治療より、が必要であるということに関していろいろと将来的に検討していただけるということに対して大変期待を持ったところでございます。 その中で、早期治療、早期発見、早期治療という大臣の発言、私、大変身にしみたわけでございまして、ちょっと私の体験談も含めまして、ちょっと御説明させていただきたいと思うんですが。 昨年、初めて大腸の内視鏡検査を受けました。皆さんも受けていると思うんですけど、受けなきゃいけないなと思いつつ、ずるずる来ていたんですけど、周りの人から勧められまして検査を受けることになったんですが、二つのポリープが見付かったということで、取っておきましたということで検体に回りまして、そして数日後に説明を受けに行ったところ、一つが早期大腸がんでしたと、こう言われたんですね。がん宣告されるなんて思ってもいなかったものですからびっくりしたんですが、これびっくりした間もなく、取ったので完治しましたと言われたんですよ。ええという驚きなんですけど。 もう一人、私の昔からの友人で自営業をやっている方がいらっしゃって、具合が悪いということで内視鏡検査を受けましたところ、大腸がんということで、進行しているということで二回の開腹手術、そして人工肛門付けたり、制がん剤で苦しんだり、今も治療中なんですね。 そういう意味で、早期発見、早期治療って本当に大事だなと思ったんですが、今死亡原因が、がんが第一位、男性が肺がんが第一位で、第二位が大腸がん、女性の場合には第一位が大腸がんなんですね。どうしてなのかというところで、オリンパスの調査結果もあるんですが、女性が検査をする率が男性よりも低いということなんだそうなんです。 いろいろと事情もあると思うんですね。精神的な抵抗というのもあると思うんですけれども、一つ費用という面も大事なんじゃないかなと思うんですね。何か具合が悪くて内視鏡検査を受けるときには保険適用があるんですけど、何でもないときに受けると全額自己負担になってしまうんですね。そうすると、女性の場合には家計を切り盛りして、家族最優先で日々過ごされている方もいらっしゃる中で、何でもないときに何万円も出して自己負担でというのはちゅうちょしてしまうんじゃないかなというふうに思っているんです。 そういう方々に早期の検査を受けて、そして、もし何かあったときには治療をしていただくというような形になれば、この第一位の大腸がんの死亡率も大きく変わるんじゃないかなと思うんですけれども、その点、日本維新の会はいろいろと医療改革提案していまして、その中の一つが健康ゴールド免許制度というのがあるんですけど、これ一定の検査をしたときには保険料を割り引くという制度なんですね。 一つの考え方として、何でもないときにも検査、それが健康保険で適用できるという考え方もあると思うんです。ただ、これ健康保険法の第一条には、疾病、負傷、死亡、出産しかなくて、検査入っていないんですよね。そうだとした場合には、どっちにしても、健康保険が適用されたとしても出費が掛かる。そうじゃなくて、検査をすると保険料が割り引かれるよということになると、家計のために検査に行く、そうすると、早期発見、早期治療にもつながるし、総体的に見れば治療費も削減になっていくんじゃないか、健康寿命も延びるんじゃないかという意味でとてもいいことだと思うんです。 何かこう検査をした方がいいよ、いいよというよりも、検査をした方がいいような仕組みを、国づくりがつくっていく方が私大事なんじゃないかと思うんですが、もしよければ感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員の御指摘は、まさにこれからの医療政策を組み立てていくときの目的をどこに設定するかという問題に直結していると思います。それはもう明らかに単なる平均寿命を延ばすということではなくて、健康寿命の延伸というものを目的とする、そしてその健康寿命の延伸の中で、予防ということに関わる投資を地域医療の中でもしっかり充実させていくこと、これがその検査あるいはその前の段階の検診につながる考え方だろうと思います。 こういう検診であるとか検査であるとかいうことについて、改めてそうしたいわゆる日々を自立して過ごすことができる生存期間としての健康寿命というものを延伸することを目的と設定して、その在り方を検討していくという中で先生御指摘の問題の課題が解決されていくように私には思います。
○串田誠一君 本当にどうもありがとうございます。 私も知人と会うたんびに内視鏡検査受けたというのを言って歩いているんですけれども、こういったようなことをずっとうちの維新は、どうしても三割負担だけが注目をされるんですが、パッケージとして、健康寿命を延ばす、そして健康に若い人も高齢者もいられるような国づくりというのを提案させていただいて、梅村聡、医師である委員が中心となりまして、音喜多政調会長まとめて今やっておりますので、何か参考意見ということがあればすぐに駆け付けていきます。私じゃなくて梅村議員が駆け付けるんですけれども、是非お呼びいただければと思います。 また後でちょっと医療改革戻りたいときがあるんですけれども、最初に、法務省関係に私、たくさん要望をいただいている一つの中で、動物虐待について質問させていただきたいと思うんですが、非常にその動物虐待という、これ国家とか国とか国会議員もなかなか動物に関して重点的に思っていただいていないんじゃないかという声もあるんですね。本当はそうじゃないとは思うんですけど、国会で余り議論がされない中で、非常にその残酷な動物虐待というのが起訴されたときにも法定刑が軽いというようなことで、これもほかの委員会でも質問させていただいたんですが、検察庁としてしっかりこの研修会みたいなの開いていただいて、二〇一九年の法定刑が二年から五年に上げたのは、余りにも虐待に対する求刑が低いんだということで国会の意思として法定刑上げたことに対して、検察庁としてもう少しそれについて理解を示していただきたい、そのためには研修会など開催していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 全国の検察庁における個別の研修や勉強会などの取組につきましては、網羅的には把握しておりませんので、現状行っているかどうかということについて直接的にお答えすることは困難でございますけれども、御指摘の動物の愛護及び管理に関する法律の改正の趣旨については法務当局から検察当局に対して既に周知をしているところでございまして、同法違反事案について、法改正の内容や趣旨を踏まえつつ、法と証拠に基づいて必要な捜査を尽くし、事案の真相を解明した上で、事案に応じた適切な、適正な科刑の実現に努めているものと承知をしております。
○串田誠一君 こういった声を毎回届けさせていただいているので、より一層国民の意思に沿った法の運用をお願いしたいと思うんですが、その中で、警察だとか検察官が、非常にその動物に関する扱い方というのはまだまだ十分になされていない中で、一体となってそれに取り組むべきじゃないかというのでアニマルポリスというのを訴えさせていただいていて、歴代の法務大臣は非常に肯定的に答弁していただいているんですね。 ですから、何とかこれ、例えば動愛法の四十四条の衰弱させる状態という、この衰弱という認定が非常にその警察官ではなかなかできない中で、一体となって専門家が動物虐待に対して判断していく必要があるという意味で、チームとして行うのをアニマルポリスと言っているんですけど、この点について国としても進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) このアニマルポリスの果たす役割、機能、そういったものをもう少し我々も研究しなければいけないと思いますが、動物虐待に関してやはり専門的な知識、視野を持つ、いろいろな経験を知る、そういったことは大事なことだというふうに思います。 具体的なアニマルポリスを組織上設置するということについては、これはやっぱり関係機関とも協議をしなければならないと思いますし、また一般論として申し上げれば、検察当局においては、個別の捜査、公判に当たり専門的な知見を要する事柄については、必要に応じ関係機関と連携し、専門家の意見聞いているんですよね、その都度その都度、それはしっかりと専門家の意見を求めて判断をしている。それを新しい組織にするに当たってはどういうことが必要なのか、しばし研究しなければいけないと思います。
○串田誠一君 是非お願いしたいと思います。 そして、今日、拘置所だとか刑務所の数だとかの質問がありましたが、一つ、榛名女子学園という、ここは女子少年院なんですけれども、ここにあべ文科副大臣が視察に行かれたということでございます。ここでは、犬と心を合わせる、信頼感を醸成するパートナーシップ制度というのがあって、そういったようなこともあって文科省が視察を決められたのじゃないかなというふうに私は思っているんですが、これについての何らかの所見をお願いしたいと思います。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 本年一月、少年院に在院する者に対する自己肯定感向上の働きかけの状況等を視察し、矯正施設と学校との連携等に生かすことを目的として、あべ文部科学副大臣が群馬県にある榛名女子学園を訪問し、その中で、在院者が犬と心を通わせ、心を通わせ信頼感を醸成するパートナードッグ講座についても視察されました。 本講座は、在院者を対象として、犬に対するしつけ、トレーニングの体験などを通じ、犬との触れ合いによる情緒の安定、信頼に基づく関係性の構築、他者を思いやりながら行動する力の醸成などを狙いとした取組であり、実際に、あべ文部科学副大臣も本講座を体験し、犬と触れ合う機会を持たれました。 文部科学省といたしましては、本視察も踏まえ、令和五年三月に閣議決定された第二次再犯防止推進計画における矯正施設と学校との連携による円滑な学びの継続に向けた取組の充実や、学校や地域社会における修学支援の充実など、引き続き法務省と連携して取り組んでまいります。
○串田誠一君 私もここで体験させていただきまして、とても相手を思いやる気持ちというのを実感してまいりました。 次に、これも、島根県のあさひ社会復帰促進センター、ここでも受刑者が犬と生活をするような、そういうプログラムがございまして、聞いたところ、先ほど再入所率というのが非常に高いという委員、ほかの委員の質問ございましたけれども、このプリズンドッグの経験をされると再入所率が半減ぐらいになるという、普通よりも半分ぐらいになるというような効果があるわけでございまして、私もここにも視察を行かせていただいたんですが、こういう、世界的にも、このプリズンドッグというのを利用することによって、相手を思いやる気持ち、そして新たな犯罪を犯さないというような形のことが進められているということでございまして、これも法務大臣、積極的に進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは犬に限らず、生き物、そして植物、そういったものを育てる、共に過ごす、そういう時間を持つことによって更生の気持ちが高まっていく、そういうことが現場でしばしば見られますし、また報告も受けております。この島根あさひ社会復帰促進センターで実施されていることも、大変受刑者にとっては情緒の安定をもたらす、あるいは自己肯定感を高める、責任感、コミュニケーション能力を向上させる、改善更生に資するものだと思います。 こういった事例も含めて、矯正施設では、拘禁刑の導入、来年やりますけれども、それを見据えて今後ともこういう取組を強化していきたい、そんなふうに思います。
○串田誠一君 是非お願いをしたいと思います。 次に、厚労大臣にお聞きをしたいんですが、製薬会社が非常に低迷しているような質問もほかの委員会でも行われておりました。私、この製薬会社が日本ではかつて大変その上位に来ていたのが、今ちょっと残念なところでございまして、これを何とか復帰したい、復帰させたいという気持ちの中で、日本は、iPS細胞、これ山中教授も含めまして、非常に進んでいる部分ではないかなと思うんですが、ここに国を挙げて注力をしていくというような形で守り立てていくというようなお考えは大臣としてはお持ちではないでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) iPS細胞を用いた技術、これ我が国の国益に直結する科学技術であると認識しております。AMED、これは国立研究開発法人日本医療研究開発機構というところでありますが、このAMEDを通じて、関係省庁と連携してその研究開発費の支援などを行っております。 iPS細胞を用いた技術は、それを用いた再生医療の提供だけではなくて、創薬に活用することも期待されているところでございます。こうした技術の実用化に向けて、引き続きしっかり支援をしていきたいと思います。 ただ、全体として、我が国の創薬基盤が世界の中で徐々に劣後し始めていることはもう明白であります。また、世界で新たに開発された医薬品のうち六割が残念ながら我が国では薬事申請されていないという状況の中で、ドラッグロスというような状況が今出てき始めていることは、我が国の医療が将来先進的な医療から劣後する可能性があることを示しております。 したがって、我が国における創薬の基盤というものをいかにこれからしっかりと政府も民間も連携をしながら強化していくか、こうしたことを考える中で、先生御指摘の点についてもしっかりと検討していきたいと思います。
○串田誠一君 昨日の「日曜討論」でも力強く今のお話ししていただいて、本当に期待感いっぱいなんですけれども、iPS細胞が創薬の分野でも大変重要であるという御答弁をいただきました。 その中で、今、日本、世界も含めてなんですが、動物実験が使われた化粧品を使わないという動きが非常に高まってきて、これ消費者運動としても非常に高まってくるんじゃないかなと思っていて、これ、議連でもそういうワーキングチームできているんですけれども、この創薬に関しても、動物実験を使わなくても、これ山中教授がテレビでも言っていましたが、iPS細胞を使ってこれ実現することができるというような話でございました。 そうすると、消費者が今非常にアニマルウエルフェアというものを重視している時代の中で、この分野で、日本が製薬会社として世界のぬきんでていくという可能性を私非常に感じているんですけれども、大臣としていかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 医薬品や化粧品の製造、開発の際には、ある意味で動物実験というものがどうしても必要になることがあります。 この動物愛護の観点から、まず第一に動物の苦痛の軽減、それから使用数の減少、それから代替法の活用の検討といった、いわゆる3Rの原則に基づいて取り組むことが国際的にも重要とされております。 我が国でも、この原則に基づいて、医薬品などの安全性の確保に留意して、動物を用いない代替試験法などの開発を進めておりまして、iPS細胞技術を利用した試験法についても開発を進めております。この結果、例えば、現在、動物実験に代えてヒトiPS細胞を用いた試験を実施し、不整脈のリスクを評価する技術が利用可能となっております。 今後もiPS細胞技術の活用含めて代替試験法の研究を推進することで、この動物実験の減少に取り組みながら、我が国のその創薬の基盤の再強化を図っていきたいと思います。
○串田誠一君 求めていた答弁をしていただきまして、大変どうもありがとうございました。 本当にまさにそのとおりじゃないかなと思うんですが、今、動物の問題、またちょっと戻りますけれども、愛護センターだとかが、札幌ではあいまるさっぽろ、川崎でもアニマルモールかわさきというような大変きれいな保健所ができているんですが、一方で、まだガス室がそのまま残っているような、大変老朽化している状況でございまして、こちらの部分を建て直していって、動物に優しい、まさに愛護センターという名前にふさわしいような建物にしていくべきではないかと思うんですが、この点についてのそういう計画はいかがでしょうか。
○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。 自治体の動物愛護管理センター等の動物収容施設の設備改築等に関しましては、動物収容・譲渡対策施設整備費補助という補助金を交付してございます。動物愛護管理センターを町中や公園等に設置いたしまして、温かみのあるデザインや名称を付ける自治体も出てきておりまして、市民にとって身近な動物愛護管理センターの例が増えてきているというふうに承知してございます。 環境省では、このような事例にも当該補助金を交付しておりまして、先駆的な取組として紹介するとともに、各自治体の動物愛護管理センター等が譲渡促進等を含めた機能をしっかりと発揮できるよう、引き続き支援を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○串田誠一君 是非進めていただきたいと思います。 もう一度、医療改革にちょっと戻りたいと思うんですが、昨日の「日曜討論」で、偏在化ということで、地域の偏在化というのもあったんですが、診療科目の偏在化も紹介されていました。 先ほどの大腸がんの話があったんですけれども、外科というのは下から二番目で非常に低迷して少ない診療科目になっていると思うんで、これを何とか増やしていくということがこの死亡率から考えても大事なことだと思うんですけど、一番最初に言いましたように、検査をすることが国民が非常に浸透していけば、これ需要と供給によって非常にその分野が増えていくんじゃないかという意味で相乗効果があると思うんです。そういったことも踏まえまして、この今大腸がんの診療科目が非常に重要視されている中で、希望者が少ない、非常に低迷している中、どういうふうに立て直していくべきなのか、大臣、もし所見があればお聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この医師の偏在とその診療科目の偏在は、これは恐らく一体的に考えて解決をしていく必要性があると思います。その必要性は極めて今切迫してきているという認識の下で私は発言をさせていただいております。 その上で、実際にその健康寿命というものに重点を置いて地域医療の在り方を考えたときに、やはり今まで以上にこの予防ということに関わる観点が重要になってくるとともに、先生、検査、検査とおっしゃっていますけれども、通常の検査というのは医師の診断の中で行われる検査を検査と呼んでおります。これが、医師の診断なく健康診断を受けるときには、この健康診断の中の一つになっていくわけであります。 これらをどのような観点から、改めて整理をして、そして我が国のその国民の健康を、初動時期からより早く健康増進と結び付けてそうした疾病予防というものを実現していくか、それが大きな課題だろうと思います。
○串田誠一君 昨日の番組でも待ったなしという言葉が三回か四回、大臣からあったと思うので、国民も大変期待していますし、今までの答弁、本当に期待感大きいと感じました。是非、よろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 今回の診療報酬の改定は全体として〇・八八%のプラスでしたが、これでは値上がり続ける燃料費、電気代や食料品などの物価高に対応できないと、医療、福祉、そして介護、あらゆる現場から強い不安の、不満の声を聞いております。 先週の決算委員会全般質疑でも触れましたけれども、総理は物価高を上回る賃上げを実現できたと胸を張ったんですが、実際に山形県内の医療、介護の現場の春闘の様子を聞いても、一部人勧対象のところが四%を超えているものの、ほとんどが一%後半から二%前半ということで、やはり公的な収入が増えていないという状況の中で待遇改善が実際的にはできていないという厳しい声がありました。 是非、山形の春闘の様子を聞いても、診療報酬改定で二・五%引上げ目標になっている人件費の引上げにも足りていません。狂乱物価のときには随時改定なども行ったことがあったということを聞いていますし、診療報酬を再改定すべきではないでしょうか。武見大臣の見解を伺います。
○国務大臣(武見敬三君) これはもう総理からも何度も答弁させていただいておりますけれども、この令和六年度にプラス二・五%、令和七年度にプラス二・〇%のベースアップを実現するために必要な水準にこの改定をいたしました。 その改定率の下で、今回の改定において看護職員などの医療関係職種の賃上げについて新たな加算措置もこれは新設をいたしました。この現場で確実な賃上げにつながるよう、関係者への周知、それからフォローアップ、これをまさにやらなければならないのが今現在というふうに思っております。これをとにかく徹底的に実現をして、我々がきちんと設定したようにこれらの資金がその賃上げにきちんと使われていくことがまず大変重要な課題だと私ども認識しております。 今回の診療報酬改定では、昨今の食材料費の高騰も踏まえて、入院時の食費基準額の引上げも行っております。このように、今回の令和六年度の診療報酬改定の中で物価高騰への対応も含めて必要な措置を講じておりまして、この物価に負けない賃上げに向けてしっかり取り組む、そしてその意味が、まさに具体的に各医療機関の中でこれらの資源をしっかりと賃金にきちんと活用していただくように私どもも周知徹底し働きかけていく、これが今私どもがやるべき課題だと思っております。
○芳賀道也君 様々な補助金であるとか様々な施策でバックアップしていただいていることは分かってはいるんですが、それがやっぱり具体的になってこないというか、抜本的な公的な収入がきちんと保障される中でなければ本格的な待遇改善、実現しない。今後とも、更なる物価高騰などが起こるかもしれませんので、そういったときには、過去には例があるという診療報酬の再改定、これも是非検討に入れて待遇改善につなげていただきたいと思います。 次に、今回の薬価改定は薬剤費ベースでマイナス四・六七%という結果になりましたが、これまで継続して薬価がたたかれ過ぎてきました。新薬も継続して引き下げられてきた結果、特に海外の製薬企業を中心に日本市場で登録販売しないことによるドラッグロス、先ほども大臣から力強いこの点に対する発言がありましたが、そして、販売開始の遅れによるドラッグラグの問題が無視できません。患者にとって良い薬を使いたいというのは当然のことですが、ほかの先進国で使えるのに日本で使えない薬が増えています。 ジェネリック医薬品でも、後発薬の薬価がたたかれ過ぎて生産・流通コストに合う薬価でないため、ますます流通が滞る品種が増えてしまうリスクがあります。むしろ薬価を全体的に引き上げる必要があると考えますが、武見厚労大臣の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この医薬品の薬価については、市場の実勢価格を踏まえた改定を基本とした上で、医療上の位置付けが確立をし、広く臨床現場で使用されている医薬品の薬価を維持する基礎的医薬品、それから、保険医療上の必要性が高い医薬品であって、薬価が著しく低額であるために供給継続が困難であるものについては、薬価を引き上げるための不採算品再算定といった仕組みを設けております。 令和六年度の薬価改定においては、この基礎的医薬品の範囲の拡大に加えまして、原材料費の高騰などに対応するため特例的に、不採算となっている約二千品目の医薬品を対象とした薬価の引上げを行うということで対応させていただいております。 また、この薬価改定は市場実勢価格に基づいて行われることから、医薬品の価値に応じた価格での流通を確保することが重要です。それを徹底するために、医薬品流通に関わる全ての関係者が遵守すべき医薬品流通改善ガイドラインを本年三月に改訂を行ったところでありまして、まずはその周知、そして遵守を徹底して行う必要性があると考えております。 引き続き、この薬価を下支えするための対応を行うとともに、この適切な流通の確保というものに取り組んでいきたいというふうに思っております。
○芳賀道也君 しっかりと配慮はしていただいているということは分かるんですが、現場の声を聞くとまだまだ足りないんだということがありますので、しっかり対応していただき、さらに、新薬でも後発医薬品でも長期収載品でも、薬価がたたかれ過ぎています。まずは、薬価の過度な値下げの原因の一つとなっているこれ毎年改定、毎年改定、これやめるべきではないでしょうか。薬価の中間年改定、やめるべきだと思いますが、武見厚労大臣の御見解、伺います。
○国務大臣(武見敬三君) この薬価制度については、イノベーションの推進と国民皆保険制度の持続性を両立させるという考え方で行われていくことが重要だと考えています。 毎年の薬価改定は、市場実勢価格を適時に薬価に反映して国民の負担を抑制するために、平成二十八年の四大臣会合、この薬価制度の抜本改革に向けた基本方針に基づいて令和三年から実施しております。 このイノベーションの適切な評価については改定において重要視しておりまして、令和五年度薬価改定では、臨時特例的な措置として、革新的な新薬の薬価を従前の薬価と遜色ない水準とし、令和六年度薬価改定では、革新的な新薬の有用性等の評価の充実や特許期間中の薬価を維持できるよう新薬創出等加算の仕組みの見直しなどを行ったところでございます。 その上で、診療報酬改定がない年の薬価改定の在り方については、昨年末、厚生労働省の中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協で了承された令和六年度薬価制度改定の骨子におきまして、令和六年度速やかにこの議論を開始するということになっております。 関係者の意見も伺いながら検討を進めていきたいと思います。
○芳賀道也君 新薬加算など必要なものが入っていて、これは大いに進めていただきたいと思いますが、しかし、やはり中間年改定、これはやめるべきだと思います。少なくとも、二〇一六年の十二月二十日、十二月ですね、四大臣合意で合意されたように、価格乖離の大きなものに限定して中間改定が行われるべきです。平均乖離率を下回るものは、文法的にも、このときの合意で価格乖離の大きなものとは到底言えません。 しかし、これまでの中間年改定では、平均乖離率を下回る医薬品も含めて薬価改定が行われました。少なくとも平均乖離率を下回る医薬品は乖離率の大きなものという四大臣合意の指摘とは言えず、四大臣合意に反すると考えるのが当然ですが、厚労省の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の毎年の薬価改定の件でありますけれども、この毎年の薬価改定に関する在り方という点については、先ほども答弁で申し上げたとおり、この中医協の中で現在検討をしているところでございます。私が先んじてこうだああだと言うことは差し控えるべきだというふうに思います。 したがって、まずはこの中医協で、そして各専門家の皆さん方にきちんと議論をしていただいて、そしてそれに基づいてその今後の在り方についての判断はさせていただきたいと思います。
○芳賀道也君 質問している私から言うのも何ですけど、思いは一つだと思うんですね。命を守る薬が守られる国であるように、しっかりと大臣にも、そして我々も協力して取り組んでいこうと思っています。 そこで一つ、何度か取り上げている問題なんですが、提案も含めて。 能登半島地震でも、製薬会社の製造工場、一部被害を受けました。東日本大震災でもあって、何とか辛うじて大切な薬の供給、関係者の皆さんの御努力があって守られたという状況だと思います。 巷間心配されている南海トラフの大地震、静岡より南の太平洋側で大きな地震が起きた場合、やはり優れた製薬会社、大きな製薬会社がたくさんあります。確かに、各製薬企業では、災害時のBCP、事業継続計画として同じ会社や系列企業の別工場で生産するラインを組んでいるでしょうけれども、この問題について、今年二月十六日に参議院災害対策特別委員会で厚労省の三浦政務官に質問いたしました。三浦政務官の御答弁によれば、各工場ごとに管理責任者がいて、医薬品の製造方法、設備、原料、資材などが適切に管理されることが必要であり、部外者による当該工場の設備の使用は認められないということでした。しかし、大規模な被害が実際に起きて、同じ工場のほかの工場、系列企業のほかの工場まで被害が及び、すぐに生産が再開できなくなる事態も想定されます。医薬品の生産がストップしたとき、命の危機に陥る患者さんがいらっしゃるのは自明のことです。 大規模災害で軒並み製薬企業が被害を受けた場合には、他社の製造企業の一部を借りて、スタッフが原料などを持ち込んで、被災した工場で生産をしていた医薬品を生産する、製造責任者ごと移籍して、できた製品についてはきちんと検査するということも含めてですけれども、このような災害時の緊急事態特例、こうしたものを認めるような緊急制度や緊急立法を準備しておくべきだと考えますが、武見厚労大臣の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) この医薬品の製造については、三浦政務官からの御答弁どおりなのであります。工場ごとに管理責任者が異なっていて、各工場においてそれぞれの管理責任者の下で医薬品の製造方法、設備、原料、資材などが適切に管理される必要性があると。このために、原料を他社等の工場に持ち込み、そこで医薬品を生産するということになりますと、医薬品の適正な製造管理に支障が生ずるおそれができてしまうために、それは難しいというのが実情であります。 問題は、やはり災害についても一つの規模だろうと思います。先生御指摘のように、あらゆる医薬品の製造工場などが被害及ぶようなかなり広域の被害を生じた場合には、いろいろな方法を考えなきゃならなくなるだろうと思います。ただ、今回のような能登の程度の地震ということであるとしますと、他に医療の、医薬品の製造会社等がございますから、そこで代替することは現状では可能であろうと思います。 一方で、この医薬品の安定供給というのは本当に重要です。これまでも、東日本大震災時には、医薬品の製造所追加等の一部変更承認手続を緊急的に実施いたしました。それから、能登半島地震では、医薬品生産のための迅速審査、調査の相談窓口を設置するなど、速やかな薬事手続も行いまして、この安定供給に努めてきたところでございます。 今後とも、災害時に医薬品が安定的に供給されるようなことについては、常に必要な対策を講じるという考え方を持っております。
○芳賀道也君 是非、想定を超える災害が起こるということは当然あるわけですから、緊急事態立法、命を守るための薬を守る、命を守るための薬のための緊急事態立法なども検討に、俎上に上げて検討していただきたいと思います。 次に、地域の福祉の支え手である民生委員について伺います。 山形市内など地元でも、今は本当に民生委員のなり手がなくて困るんだという声を非常に聞いています。実際にどういう状況なのか、それから、何らかの対応策を厚労省として考えていらっしゃるのか、御見解いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 令和四年十二月に民生委員の一斉改選が行われました。各自治体が定める定数二十四万五百四十七人に対しまして約一万三千人が欠員となっておりまして、地域において担い手の確保が課題となっているという認識を確実に持っております。 厚生労働省としては、これまでも、民生委員が活動しやすい環境の整備や担い手の確保に向けて様々な施策を講じてまいりました。今年度の予算では、民生委員協力員を設置をいたしまして、民生委員の活動をサポートする体制づくりであるとか、あるいは小学生をこども民生委員として委嘱し、地域の見守り活動へ体験参加を行い、その保護者にも民生委員活動の重要性の理解を促すといった取組に対する予算も新たに計上するなど、更なる支援に取り組むこととしております。 こうした取組に加えまして、民生委員の選任要件の緩和について、令和五年十二月に閣議決定されました令和五年の地方からの提案等に関する対応方針に基づき、地方自治体や関係団体等の意見を踏まえ、今年度中に具体的な検討を行うことを予定しておりまして、引き続き、民生委員の担い手不足の解消に向けて全力で取り組んでまいります。
○芳賀道也君 コロナ禍もあって、その後の猛烈な物価高、本当に困っていらっしゃる方が多くて、民生委員の仕事が増えているということも伺いまして、実際に足りていない状況があるということですので、引き続きこれを現場の声も聞いて改善するために努力をお願いしたいと思います。 次に、厚労省では、これまで小規模多機能型居住介護施設の活用によって、居宅介護施設の活用によって、利用者の日帰りショートステイや宿泊を伴うショートステイ、また居宅介護支援など、各種ニーズに応えようとしてきたと感じています。 しかし、最近は、小規模多機能居宅介護施設の経営が厳しく、休業状態になっているところが増えていると聞いています。 厚労省としては、休止状態の小規模多機能居宅介護施設がどれだけあるのか把握をしているのでしょうか。これらの小規模多機能型居宅介護施設を対象とする介護報酬の引上げなどをしないとますます休止が増えることになるリスクがあるとも考えますが、厚労大臣の御見解、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) この小規模多機能型居宅介護は、中重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるように、二十四時間三百六十五日の在宅生活を支援するサービスとしてその重要な機能を果たしてきております。 全体の事業所数で見ますと、二〇二二年に過去最大の五千五百七十五事業所まで拡大した後、二〇二三年は五十三か所減少したものと認識をしています。また、経営実態調査によりますと、令和四年度の収支差率は、前年度比よりも一・一%減少し、三・五%となっております。 こうしたことも踏まえて、小規模多機能型居宅介護については、今般の介護報酬改定において基本報酬を引き上げるとともに、関係者との積極的な連携などを評価する加算について、地域共生社会の実現に資する取組を評価する見直しであるとか、それから認知症加算について、専門的な研修修了者の配置などを評価する見直しを行うなど、その充実を図りました。 こうした取組などを通じまして、地域包括ケアシステムの構築を推進をし、誰もが住み慣れた地域で必要な介護サービスが安心して受けられる体制を引き続き整備していきたいと思います。
○芳賀道也君 実際に、小規模の方がいいんだということで、これはケアは非常にいいんだと思うんですけれども、現在の報酬で、いいのは分かっているんだけど続けられないといって休止している全国の施設が幾つあるのかとか、そういった調査は行われているんでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えをいたします。 先ほど大臣から御答弁申し上げました数字は、前年の四月と、それから今年の四月の、ああ、昨年の四月と一昨年四月を比較したときの請求事業所の数でございますので、先ほど申し上げました事業所数が五十三減ったというところが基本的に休廃止のところであるというふうに承知をしております。 いずれにいたしましても、委員御指摘のように、こうした重要なサービスが地域の中で活躍いただけるように、報酬改定は先ほど大臣から御答弁申し上げたような充実を図ったということでございます。
○芳賀道也君 小規模で多機能、よりいいケアをしていこうという、いいこれは制度だと思うんですが、これがなかなかうまくいっていないということもある。これ、きちんと、実際に経営が成り立たなくて休止している施設がどれぐらい実際にあるのかというような調査も含めて、大臣、是非お願いできませんか、これ。現状を知ることがまずだと思うので、どうでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 今保険局長からも、ああ、老健局長からも答弁をさせていただきました。この事業所は、拡大を、その必要性から拡大をしてきていますが、昨年度は実は減少したと。しかも、収支差率というのが三・幾つかで、もう限られておりまして、そのために基本料金をこの点に関しては引き上げます。 その上で、その重要性は十分に理解をしておりますので、しっかりとその支援体制を組まなければいけないという認識を持っております。 その経営実態全体についてこの調査というのは、経営実態調査の中ではまだ十分に行われていないかもしれません。改めて、こうした小規模の多機能の居住介護、私も実際に、川崎市で一例実際に現地で視察してその重要性はよく理解しておりますので、改めて、その経営状況の実態についてどのように把握することが適切か、これを検討してみたいというふうに思います。
○芳賀道也君 是非、現場の声を聞いて、改善できる部分は改善をお願いしたいと思います。 既に国会質問でもお願いしたケースでいうと、この小規模の施設、例えば定員二十九人以下では経営が安定しないので、定員を十人増やして三十九人以下に引き上げてもらえないかと、これなら何とか経営できるんだという声もありました。 例えば、四階のフロアを使って一階ごと十人ずつ引き受けていらっしゃるところでは、例えばルールがワンフロア夜勤必ず一人ということがありまして、十人に一人夜勤が必要、で四フロアですからその夜勤だけで四人必要になってしまうというようなルールもあって、今様々、四十人程度であればウェブでも様々見守りもしながら各フロア行き来してということもできますので、そういったできる改善も認めてほしいという現場の声も是非聞いていただきたいと思います。 次に、確かに厚労省で地域医療介護総合確保基金の制度が設けられていて、その中に医師確保対策としてメニューがあります。 例えば山形県では、実際に病院の勤務医足りないので関東圏から例えば庄内空港に週二日、二名の方に助っ人で来ていただくというようなことをしている医院がありますが、これなかなか、その飛行機代もなかなか確保できないということなんですね。 是非、こういった医師確保のために飛行機代に充てられるメニューはないかということですが、実際に国に伺うと、山形県が制度をつくれば可能性はないわけではないということです。山形県庁でこのような要望に対応する枠組みをつくって計画として厚労省に上げれば、医師確保のための交通費について一定の計画の下に基金から負担をしてもらうということが可能だという理解でいいのでしょうか。厚労大臣、御見解をお願いします。
○国務大臣(武見敬三君) この地域医療を確保する上での医師の確保、これは重要な課題であって、地域医療介護総合確保基金によって都道府県が行う医療従事者の確保に関する取組に対して財政支援を行っております。 先生御指摘の医師の交通費でありますけれども、都道府県の判断によって地域医療介護総合確保基金の活用が可能であります。したがって、厚生労働省としては、その旨を明確化した上で、都道府県に対してはもう既に周知をしているところであります。したがいまして、この飛行機代を含めて医師の確保のための交通費に関する支援について、山形県の判断により地域医療介護総合確保基金に関する計画に盛り込んだ上で厚生労働省に申請された場合は、これは支援の対象となり得るものと考えます。
○芳賀道也君 特に地方、田舎にとっては、開業医も減っていく中で医師の確保は喫緊の課題です。是非よろしくお願いをいたします。 次に、昨年秋から、新型コロナによる経済状況で滞納していた社会保険料の徴収が、五類になったということもあるのでしょうか、厳しくなって、社会保険による倒産、社保倒産と言われる倒産も起きています。 社会保険料は、これは払わなきゃいけないものですから当然徴収はしていただかなければいけませんけれども、事業を継続しながら分割していけば社会保険料の納付ができる、事業の継続も大丈夫だ、このような場合は分割納付を積極的に認めるなど柔軟な対応をお願いしたいと思いますが、厚労大臣の見解をお聞かせいただけますでしょうか。また、ネットなどでも社保倒産などというのがキーワードになっていて、開くと様々なケースが出てきたりと、社保倒産などというのがコロナの後キーワードになるような世の中であってはいけないなという思いもありますので、厚労大臣の御見解、お願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生年金保険料などの保険料、これは事業主から被保険者分も含めて保険料全体を納付をしていただいております。年金給付などの保険給付を行うためにも、その保険料を確実に納付していただくというのは、これはこの制度自体を支える基本でございます。 ただ、一般論として、この保険料の納付が困難となった場合に、事業所の経営状態や将来の見通しなどを丁寧にお伺いしながら、それから国税関係法令に基づく猶予による分割納付の仕組みなども活用をするなど、事業所の状況に応じた丁寧な対応を行うよう、厚生労働省としてこの日本年金機構に対して指導をしております。 また、この分割納付については、昨年十月以降、毎月の納付額が均等でない変形型の納付計画を承認することが可能であることなどについて、日本年金機構において年金事務所に対してこれも周知をしているところでございます。年金事務所においてこうした国税関係法令に基づき事業所の状況に即した対応が徹底されるよう、日本年金機構に対しては再度指導を徹底してまいりたいと思います。
○芳賀道也君 是非、社会保険料を払わなきゃいけない、これは間違いないことですので、ただ、計画倒産で逃げてしまうような悪質な業者もいるというのは事実ですけれども、例えば銀行団であるとかベテランの地元の社会保険労務士さんが一緒に入って、こういう形で分割してもらえば事業継続が可能なんだと、そういうケースについては是非事業継続に向けて最大の配慮をしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか、一言。
○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の点は、今も申し上げたとおり、厚生労働省としては、この年金機構に対して、現場においてもその状況を丁寧に把握をした上でこうした保険料の徴収事務を行うように徹底して指導をしているところでございます。
○芳賀道也君 先月だけでも、小さな商店からある程度大きな企業まで、数件のこの社会保険の御相談を受けました。本当に状況厳しい中で事業継続頑張っていますので、この皆さんのためによろしくお願いをいたします。 次に、資料を御覧いただきたいと思います。 報道によれば、民主党政権時の二〇一二年四月からは刑事分野の検事と判事の人的交流、判検交流が廃止されたということですが、その理由は何だったのでしょうか。法務省と裁判所に伺います。
○国務大臣(小泉龍司君) 判検交流のそのメリットとして、一般的に二つのことが言われています。一つは、組織として異分野の専門的知識を持ったスタッフが入ってくれて助かると、機能強化できる。もう一つは、自分のところから相手に交流することによってより経験を積むことができる、人材の育成、そういう二つのメリットがあると言われています。 当時、いろいろ判検交流について議論がありました。その中で、法務省は検討しました。この二つのメリットを我々は受けているんだろうかと考えました。その結果、判事さんが検察庁に応援に来ていただいても、それは有り難いんですが、元々エキスパートがいっぱいいますので、さほど有り難くないというのは言い過ぎですけれども、それほど大きな恩恵を感じない。あるとすれば、人材交流による経験値、経験則を、経験を積ませることができる。でも、これは裁判所に出向しなくてもいろいろな分野で経験を積むことはできるだろう。そういう判断をしまして、結果、平成二十四年にこの刑事分野の判検交流は取りやめようということになったと承知しております。
○芳賀道也君 この報道によれば、二〇〇九年の政権交代による千葉法務大臣就任以来、法務省は行政訴訟分野の判検交流を減らしていると報じられています。 この報道によれば、二〇一二年度当時で約三十人ということですが、現在はどれほどの人数で行政訴訟分野の判検交流が行われているのでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 国の指定代理人として活動する裁判官出身の人数でございますが、二〇一二年、平成二十四年四月時点で四十九名でありましたが、令和五年四月時点では四十一名でございます。
○芳賀道也君 皆さん御存じのように、三権分立は憲法の定める重要な原則の一つです。国会、内閣、裁判所で相互に牽制することで権力の暴走を防ぐ三権分立の理念に沿って、裁判官、裁判所裁判官の人事と行政機関の人事は当然距離を置くべきです。特に、裁判所と政府、各省庁は、国を相手とする行政訴訟が起きると裁く側と裁かれる側になるのですから、距離を置くのは当然です。スポーツでも、敵チームの監督が突然試合の勝敗を決める審判に変わったらフェアな審議がなされないのではないかと疑われるのは当然です。 昭和四十四年以降、以前の石田和外最高裁判所長官の下で行われた青年法律家協会所属の判事補等の任官拒否や脱会勧告、いわゆるブルーパージでは、裁判官が公正であると思われるようにしなければならないということでした。 裁判官が公正であると思われるようにしなければならないのであるなら、行政機関とそれを裁く側の裁判官が行き来をする判検交流によって国を相手とする行政訴訟で公正な裁判が行われないおそれがあるため、そして国を相手とする行政訴訟で公正な裁判が行われないのではないかと国民に疑念を抱かせるものなので、刑事事件の場合と同様に、民事、行政訴訟分野の判検交流はやめるべきです。 少なくとも、判事と検事の間の異動は片道切符とするべきではないでしょうか。法務大臣及び裁判所の御見解を伺います。
○国務大臣(小泉龍司君) 国を当事者等とする訴訟につきましては、その結果が国の政治、行政、経済、大きな影響を及ぼし得ます。そういう重要な大型事件も増加傾向にあります。事件の内容が複雑化、困難化しているというところもございます。 これらの事件に対応するに当たっては、やはり法律による行政の原理を確保して、適正な訴訟追行を行う観点から、訟務部局に裁判官出身者も人材として配置することも重要な意義があるというふうに考えております。 御懸念の点はありますけれども、法曹は法という客観的な規律に従って活動するものであり、裁判官、検察官、弁護士のいずれの立場においてもその立場に応じて職責を全うするものであると思います。このことは、裁判官の職にあった者が法務省職員として法務省が所掌する事務に携わる場合でも異ならず、法務行政や司法に対する国民の信頼を損なうものではないと考えております。 したがって、現在の法曹間の人材交流、直ちに廃止するべきでは、すべきとは考えておりません。なお、国を当事者等とする訴訟の遂行に当たっては、裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かれることのないよう、かつて裁判官として担当していた訴訟に関与しないこととする対応などは行っております。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 法曹である裁判官は、一定期間国の指定代理人として活動したり、あるいは行政機関で勤務したりしたといたしましても、その後再び裁判官に任命されれば公正中立な立場から法と良心に従って判断を下すものでございます。裁判官出身者が国の指定代理人を務めたり、あるいは行政機関で勤務することは、裁判官の独立あるいは裁判の中立公正を害するものではないと考えております。 訟務検事を含む法務省あるいは行政機関への出向につきましては、裁判実務の経験があり、法律に精通している人材としての裁判官の派遣を求める要望を踏まえまして、必要な協力をしてきたところでございます。 引き続き、法務省あるいは行政機関への出向につきましては適切に判断してまいりたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 李下に冠を正さずという言葉もありますので、少なくとも判事と検事の間の異動は片道切符にすべきではないかなと指摘して、次の質問です。 今から十年ほど前になりますが、二〇一〇年、平成二十二年九月十日に郵便不正事件に関する厚生労働省村木厚子さんの無罪判決が大阪地方裁判所で言い渡されました。 大阪地検特捜部の事件ということで、裁判では多数の検察官面前調書が法廷に提出されましたが、この裁判で裁判長は、検察官面前調書三十四通の証拠採用を却下しました。確かに現状では、刑事訴訟法第三百二十一条第一項第二号により、検察官面前調書が、第三号にある一般の供述書や供述録取書よりも証拠能力が高く特信情況にあると規定されています。 しかし、厚生労働省村木元課長の裁判そのほかで検察官面前調書がこれまで多数却下されたことを受けて、刑事訴訟法第三百二十一条第一項第二号後段の特信情況に関する規定を改めて第三号と同じ扱いにすべきだと考えますが、法務大臣の御見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 御指摘の刑訴法第三百二十一条第一項第二号の後段でございますけれども、これは、被告人以外の者の検察官の面前における供述を録取した書面、これが検察官面前調書ですが、これについて、供述者がその後、公判期日等においてこれと相反する供述等をした場合において、その供述よりも検察官の面前における供述を信用すべき特別の情況が存するときに証拠能力を認めることとしております。 この規定は、適正な事実の認定のために重要な役割を果たしておりまして、これを改正すべきものとは考えておりませんけれども、一般論として申し上げますと、裁判実務におきましては、証人が公判期日において検察官面前調書と異なる内容の証言をした場合でも、できる限りありのままの証言が得られるように、検察官に記憶喚起や弾劾的な質問の活用などの方策を尽くさせた上で、やむを得ない場合に限って検察官面前調書の採否を更に慎重に判断するといった方法など適切な運用がなされているものと承知をしております。
○芳賀道也君 刑事訴訟法関連でもう一つ質問させていただきます。 三百十七条で、事実の認定は証拠によると規定されているのに、刑事訴訟法第三百三十五条第一項で、有罪の言渡しをするには、罪となるべき事実、証拠の標目及び法令の適用を示さなければならないと書かれていて、証拠や、証拠により、証拠により有罪となることを認めた理由ではなく、証拠の標目だけでいいということになっています。 証拠に基づく裁判なのに、証拠、証拠により有罪となることを認めた理由を判決に必ず書くように刑事訴訟法第三百三十五条第一項を改めるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○委員長(佐藤信秋君) 時間ですので、簡潔に。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 御指摘のように、今の刑事訴訟法では、有罪の言渡しをするには証拠の標目を示さなければならないとはされておりますけれども、証拠によって犯罪事実を認めた理由を記載すべきこととはされておりませんけれども、これは、実際の公判において事実の真相を発見する面において裁判官の主力を用い、判決を書く手間よりもそちらの方を重視するという趣旨によるものと承知をしております。 ですので、現時点においてこの規定について改める必要はないと考えております。
○芳賀道也君 証拠によってお願いします。 以上です。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 本日は、コロナ後遺症について伺いたいと思います。 まず、資料一枚目、御覧ください。私、これ一年前の決算委員会でお配りした資料なんですけれども、一年前も私、後遺症患者、コロナ後遺症患者の皆さんから寄せられたアンケートに基づいて、政府に、その対策として周知と医療と支援が必要だということを申し上げました。それから一年たったわけですけれども、資料二枚目、御覧ください。厚労省が昨年秋に作成した取組の資料ということで、厚労省も、医療、支援、そして周知、それぞれ取組を進めていると説明を受けたわけです。また、コロナ後遺症については取り組むべき重要な課題だと認識していると、そういうことも伺ったわけです。 この一年で後遺症の取組行われていると、これは本当に大事だと思うんですけれども、一方で、昨年十一月に発足した全国コロナ後遺症患者と家族の会の皆さんが昨年末から今年の初めにかけて集めたアンケートには、適切な医療や支援にまだつながれていないなど、一年前に吉良事務所に寄せられた声と同様の実態が届いているとうかがえました。という意味では、政府の対策まだまだ十分とは言えないのではないかと、重要な課題として認識できているのかというところでは疑念があるわけです。 そこでまず、確認をしたいんですが、厚労省、コロナ後遺症患者の総数、これは把握できていますか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、総数を把握しているかという点につきましては、まず、これ困難で明確にはなっておりません。じゃ、なぜ困難かと申しますと、主な理由三つほど申し上げます。 一つが、研究によってその定義ですとか調査手法が異なり一概に比較することが困難であること、二つ目が、症状がある人の、方の方が調査に回答する割合が高くなるという、統計でいう回答バイアスが生じ得ること、三つ目が、罹患後症状、いわゆる後遺症を呈する方の多くは経時的に症状が改善をしたりすることが知られているので、患者数の把握をどの時点で行うのかといった科学的な指摘もあって、総数は把握はしておらないということでございます。
○吉良よし子君 総数把握されていないということでした。 一方で、厚労省は、この間、抽出調査というのをしています。八尾市や品川区、札幌市等でやっているわけですが、それによりますと、新型コロナに感染した人のうち、成人で一一・七%から二三・四%が後遺症だと報告されているわけです。昨年五月に厚労省の発表した累計の感染者数、これ三千三百八十万人。ということは、少なく見ても四百万人弱から五百万人くらいの後遺症患者がいると、そういうことでよろしいですか、もう一度。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますが、割合についての御指摘の厚生労働省の研究班による調査はございますが、それをそのまま、じゃ、総数に当てはめてよいかというと、必ずしもそうというわけではございませんので、それで総数はと、先ほど申したとおりに明確にすることはなかなか困難という申し方をしております。
○吉良よし子君 要するに困難だと言い続けていると。割合から見てその概数ということも言えないというのは私どうなのかと。 私、初めてコロナ後遺症について国会で取り上げたのは二年前になるんですけれども、以降、毎年この総数把握について伺っていて、今日で三回目なんです。それでも把握は難しいって言い続けられると。いや、コロナ後遺症が取り組むべき重要な課題だと認識されているというんだったら、やっぱり、患者総数、その実態、とりわけ経済活動への影響状況とか、概算でもいいし推定値でもいいので、把握してちゃんと公表すべきじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほど参考人の方からも説明をさせていただきましたけれども、いわゆる後遺症患者の総数の把握というのは定義とか調査方法が異なるといった理由で困難ではありますけれども、二〇二〇年度から実施している調査研究では、新型コロナの感染者が罹患後症状を有した割合は、感染していない者が何らかの症状を有した割合より二割から、あっ、二倍から三倍高いといった知見は得られております。昨年度も軽症の患者を含む数万人規模の調査研究を実施しております。結果がまとまり次第公表する予定であるとともに、今年度もその調査継続して行うこととしております。 引き続き、罹患後症状で悩む方々の実態の把握にこのような形で努めて、そして国民へその情報を確実に提供していきたいと思います。
○吉良よし子君 是非、実態把握努めていただきたいと思うんです。 というのも、日本では、感染者の総数のみならず、労働への影響に関する調査もないんですね。一方、アメリカでは、もう二〇二二年の時点で、四百万人がコロナ後遺症で働けなくなっている可能性があり、最大三十二兆円の損失の可能性があると推定をしているし、また、イギリスでも、国家統計局が二〇二二年十月に、人口の三%がコロナ後遺症と推計をしていると。やる気になればできるはずですし、そうやって各国が労働問題として取り組んでいるということも踏まえて実態把握に努めていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。 ところで、政府は、この四月から、新型コロナウイルス感染症についての特例措置、これを見直しをして、コロナの治療薬というのは全額患者負担になりました。また、診療報酬も恒常的な対策に見直されました。 この治療薬全額自費負担というと、最大で三割負担の方で三万円近くの負担になるとも聞いています。だから、実際に検査でコロナ陽性だと診断されても、治療薬はもう処方してもらわなくて結構ですと、そういう患者の方が増えてきているというような話も聞くわけです。この治療薬、やはり飲めば一定コロナ後遺症の発症リスクを下げられるという話もあるわけで、逆に、この治療薬が遠のけば、その後遺症発症のリスク高まる懸念があるんじゃないかとも思うわけです。さらに、診療報酬の見直しで、これまで後遺症の患者を診ていた医療機関がその診療をやめてしまう、そういうことにならないかという懸念もあるわけです。 大臣、この特例措置の見直しの影響で後遺症の発症リスクを上げないよう、また、コロナの後遺症外来を減らさないように、ちゃんと治療につなげる対策取るべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 現在、治験で承認されているこのコロナに関わる治療薬については、まだまだ予防効果が、後遺症に関わる予防効果がどこまであるかということはまだ実は残念ながら検証されておりません。 そういった時点で対応をどうするかということを考えなければならないわけでありまして、この新型コロナに関する特例措置、これは直近の感染状況やその他のその対応状況などを踏まえて、これは今年三月末で確かに終了をし、それから四月から通常の医療提供体制に移行しましたけれども、新型コロナの罹患後症状、いわゆる後遺症に悩まされている方々を増やさないようにするためには、引き続き新型コロナの感染拡大防止に取り組むことが重要だというふうに考えています。国民の皆様に対しては、引き続き、マスクの着用を含むせきエチケットや手洗いなどの手指衛生、換気が有効であることを示すなど、基本的な感染症対策については引き続き呼びかけます。 それから、罹患後症状に対する医療でありますけれども、この罹患後症状に悩む方々が適切な医療を受けられる環境を整備するために、各都道府県に罹患後症状の診療を行う医療機関のリストを作成していただいて、厚生労働省や各都道府県のホームページで公表もさせていただいております。各都道府県に対しては、引き続き地域の実情に応じてリストの作成、公表を継続していただくよう、今年三月にその通知を発出して再度お願いをしております。厚生労働省としても、この公表を継続していきます。 それから、診療報酬については、令和六年度改定において、診療所における適切な感染対策と感染症患者への評価を、診療を評価する項目でございます外来感染対策向上加算の施設基準に、罹患後症状に対する検査体制であるとか専門医との連携体制に関する規定を新たに追加する対応も行っております。 御理解いただければと思います。
○吉良よし子君 感染症対策、防止、感染拡大防止というのは引き続き重要だということと、コロナ後遺症に対する外来、これもリストの作成、公表などでなくさないように対応すると、これ大事だと思うので、是非やっていただきたいと思うんです。 一方、全国コロナ後遺症患者と家族の会の集めたアンケートには、そうした今公表されているリストに載っている医療機関、これがもうそもそも少ないんだと、自宅の近くにないため受診が困難という声も引き続き多いわけです。また、そうしたリストにある医療機関に受診しても、やはり治療になかなかつながれないと、内科二か所、呼吸器科、総合病院に行ったが診断書にたどり着かなかったとか、後遺症と断定できないと言われたとか、ほかへ行ってくれとか、いまだにたらい回しにされたという現状があるということも聞いているわけです。 そういう意味では、まだまだこのコロナ後遺症に対する医師の理解が進んでいないのではないかということが課題だと思うわけです。ということでは、厚労省が今作っているコロナ後遺症の診療の手引き、これ改訂が本当に必要だと思うんです。この間、事例の紹介など一定記述が充実してきた面もあるわけですけれども、しかし、まだ治療法の記載がないなど不十分な点もあると思うんです。 ここで確認したいと思うんですけど、この手引き、今三・〇版というのが出ているわけですけど、これで終わりというわけじゃないですね。改訂をするということか、いつ改訂するのか、お答えください。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 まず、結論から申し上げますと、この診療の手引きを策定しております研究班は今年度も継続いたします。 それはなぜかというと、先ほど来委員から御指摘いただいたとおり、これからもコロナ感染症にかかる方、またそれによっていわゆる後遺症が発症する方がいらっしゃいます。先ほど大臣から御答弁差し上げたとおり、あっ、失礼しました、その医療機関だけではなく、様々な医療機関が対応できるようにするためにはこの手引きが重要ですし、先ほど申し上げましたこの研究班に応じて、その知見が集まり次第、都度改訂をしたいと考えております。
○吉良よし子君 都度改訂するということで、次も改訂検討しているということだと思うんです。 そこで、私、重要なのは治療法を書き込むことだということなんです。この間、臨床現場ではこのコロナ後遺症の治療法についても知見が積み上がっているんですよ。例えば、長引くコロナ後遺症に多い症状、倦怠感、これはつまりME、CFS、慢性疲労症候群と呼ばれるような症状なんですけれども、これについては上咽頭擦過療法という療法が効果的だと言われているんです。 二〇一三年からこの上咽頭擦過療法の知見を集約してきた日本病巣疾患研究会の医師、堀田修理事長にお話を伺いましたが、この間、百九十五人のコロナ後遺症の患者にこの治療を行ったところ、五回から十回の治療、期間にして三か月ほどでその八割の患者の症状が改善、ほぼ寝たきりだった方が仕事に復帰したり学校に通えるようになる、日常を取り戻しているというんですね。 また、早くから後遺症外来を開設したヒラハタクリニックの平畑光一院長も、二か月以上診ている約千人の寝たきりや寝たきりに近い患者さんの八四・五%がこの治療で改善し、寝たきりを脱したと語っているわけです。 大臣、改めて今度手引きを改訂するに当たって、こうした上咽頭擦過療法のような臨床現場で一定の効果が確認されている治療法については積極的に記載していくべきと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のこの手引きの編集委員なんかについては、臨床現場で罹患後症状を診察、診療されている専門家に入っていただいて、そして、国内外の最新の知見や症状別の治療、診察、診療やケアの手順、それから具体的な事例を盛り込むなど、医療機関が適切な医療を提供できるようにその改訂を行ってきております。 罹患後症状はまだ分かっていないことも多く、標準的な治療方法は確立しておりませんが、今後も治療法について科学的知見等が集積され、その治療法の有用性が示されれば、その記載も検討されるものと承知しております。 委員御指摘のその慢性疲労症候群に関わる様々な症状を持った患者さんが多くいらっしゃることは私も承知しております。ただ、これらの慢性疲労症候群に関わる症状についてはまだまだ、その原因がどこにあるのかということについての研究調査というものがまだ十分完成されてきておりません。したがって、その中の一つとしてこの罹患後症状というのも位置付けられてくるものだろうというふうに思います。 かかりつけ医などが、地域の医療機関がその最新の知見の下に適切な医療が提供できるように、この診療の手引き、これは常に充実させるとともに、それから幅広く医療機関へその情報を提供し、そして最善の医療サービスをこうした患者さんたちに提供できるように私どもは努めなければいけないと思っています。
○吉良よし子君 最新の知見届けていただきたいんです。 そういう意味では、臨床現場の皆さんの声も聞いているとおっしゃっていますけど、まだ足りないと。やっぱり、私が聞いている医師の皆さんからいうと、臨床現場の知見、まだまだ生かされていないんだと。例えばさっきの上咽頭擦過療法だけじゃなくて、漢方薬、呼吸器リハビリテーション、鍼灸など、効果があるとされる治療法続々出てきているんです。 もちろん原因究明も必要ですけど、やっぱり患者の皆さんにとっては治療がまず第一ですから、ちょっとでもやっぱりそういった患者さんを見捨てないと頑張っている臨床現場、その声をよく聞いて、積極的にその生きた知見を手引きに生かしていただきたい。もう一度、治療法について一言お願いします。
○国務大臣(武見敬三君) こうした、厚生労働省の中では、その手引きなどの編集を通じて、そうした最新の知見を持った専門家の皆さん方からしっかりと意見の聴取をして、そして治療方法に関わる常に改善策を各関係医療機関に提供できるように努力をするようにしております。この姿勢を常にきちんと堅持をして、それによって最新の知見を提供できるようにいたしますので、この厚生労働省の立場、御理解いただければと思います。
○吉良よし子君 是非、臨床現場の医師の皆さんの声をしっかり聞いて、その知見を届けていただくようにお願いをしたいと思います。 あわせて、経済支援についても伺いたいと思います。 後遺症で寝たきりなどになって働けなくなって収入が途絶える、一方で、治療のためにも高額な治療費が掛かっているということが多くて、そういう中で本当に支援というのは欠かせないんですけれども、本当は、特化した、コロナ後遺症に特化した支援が欲しいという皆さんの声があるんですが、それができなくても、少なくとも今ある労災などの現行制度をより活用しやすくしてほしいという声もあるわけです。 資料三枚目見ていただきたいんですけど、患者と家族の会のアンケートでは、労災、四五・八%が、申請してから支給されるまで四か月以上掛かったという声が届いています。私、お話聞いた方は、昨年四月に申請をしたけど、決定したのが十一月で、その十一月に決定してから更に支給されるまでも時間が掛かって、つい先日、三月末になってようやく支給されたと。全部合わせて一年近く掛かっている状況なんですけれども、その間、もうずっと貯金を切り崩して生活していたと伺っているわけです。 厚労大臣、これ、労災認定まで一年近く掛かる、決定してから支給までも時間が掛かるみたいな実態を把握しているのかと。実態よく把握して、原因も含めて調査して改善すべきと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) この新型コロナ感染症による労災請求ですけれども、この労働基準監督署において、業務により感染したものであるか、個々の事案ごとに調査を行い決定しています。 通常の労災請求以外に、これまで累計で約二十三万件の新型コロナ感染症による請求受けて、受け付けておりまして、ピーク時であります令和三年度から四年度にかけては事務処理に一定の期間を確かに要したということは認識しております。しかしながら、新型コロナ感染症に特化した事務処理要領の策定など迅速な事務処理に努めたところ、約二十三万件の請求件数のうち約二十二万件を決定したものでございます。 新型コロナ感染症と業務との因果関係の判断が困難な事案など調査に時間を要しているものもありますが、最近では、こうした請求件数が減少していることもございまして、比較的迅速に決定していると認識をしております。 請求件数及び決定件数については毎月把握をしておりますので、この推移を見つつ、今後とも迅速に決定に努めていきたいと思います。
○吉良よし子君 いや、改善しているって言いますけれども、本当にそうなのかと。このアンケートを見ていただいたら、お一人とか二人とかのそういう話じゃないんですよね。場合によってはもう半年以上という方が本当に多くて、そういう中で、貯金切り崩して、若しくは底をついて治療がもうできなくなりましたみたいな、そういう声まであるわけで、やっぱりこれは一人たりともそういう思いをさせてはならないと。 ちゃんと今の実態を調査して、そして迅速に支給できるように改善をしていただきたい。もう一度、調査していただけるとお約束いただけますか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 今申し上げているとおり、この事務処理要領の策定などで迅速なその事務処理に努めております。それで、ここの、私の理解では、約二十三万件の請求件数のうち約二十二万件が決定されたということでありますので、この迅速化は着実に進んでいるというふうに思います。ただ、これに甘んぜずに、更に迅速化に努めて、そうしたコロナ後遺症で悩む方々の生活支援もきちんとできるようにしなければいけないだろうと思います。
○吉良よし子君 よく実態を把握して、本当に大変な思いをしている皆さんにちゃんと支援を届けていただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。 もう一点伺いたいのが、障害認定についてなんです。 これも確認をしたいんです、大臣に。これ、障害者手帳というのは交付に当たって障害認定をするわけですが、その際、その原因は問わないんだと聞いているわけです。とすれば、このコロナ後遺症で長期間にわたり寝たきりになっているような場合など、日常生活が困難になっている場合など、その症状が障害に当たると医師が判断をすれば、コロナ後遺症であっても障害の認定の対象になり得ると思いますが、そういう認識でよろしいですか。
○国務大臣(武見敬三君) この身体障害者福祉法に基づく身体障害の認定でありますが、これは原則として、原因となる疾病にかかわらず、障害の状態が認定基準に該当するかどうかで都道府県等において判断されるものでございます。 いわゆる寝たきりの状態は様々であり、一概に申し上げるのは難しいんですけれども、例えば、体幹の機能障害により座っていることができない、それから立ち上がることも困難というような状態が永続する場合などは、これはもう身体障害としての認定基準を満たし得るものだと思います。
○吉良よし子君 もうこれ原因を問わないから、つまりコロナ後遺症であってもその症状によって障害者認定されるんだと、そういう話なわけですね。 これでもし手帳が交付されれば、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス等をこの患者の皆さん利用することも可能になるということで、これ本当に大事なんですけれども、実態としては、そうした事実上寝たきり状態であって、後遺症を診ているその現場の臨床医から見れば障害の認定になってもいいだろうというような方であったとしても認定を受けられないようなことが少なくないと聞いているんです。というのは、その診断を書いてくれる指定医というのが圧倒的に少ないからだと。 コロナ後遺症もやっぱり障害認定の対象になるんだということ、これ、大臣、そういう意味では、指定医の皆さんにちゃんとお伝えしなきゃいけないんじゃないのかと。都道府県とか医師会とか全ての医療機関に対して、コロナ後遺症であってもこの障害認定の対象になるんだと是非周知徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) このいわゆるコロナ後遺症の患者に対する支援策については、厚労省のホームページ上で周知を行っておりまして、この中で、障害者手帳についても、罹患後症状が続く場合、活用できる支援制度の一つとしてこの周知を行っております。 いずれにしても、この障害認定基準に該当する場合には障害者手帳の取得が可能であることを含めて、いわゆるコロナ後遺症の患者に対する各種支援策について、関係者に対して引き続きこの点周知徹底させていきます。
○吉良よし子君 QアンドAということだったんですけれども、やっぱり確実にその指定医の皆さんに届けていただきたいんですね、周知徹底ということでいうと。 例えば、その先ほどの慢性疲労症候群の障害認定を多数手掛けている澤田石医師という方にもお話聞いたんですけど、そういう方は、もうやはりその慢性疲労症候群そのものの診断が難しいからこそ、その障害認定に対応した診断マニュアルを自力で作成をされているというんですね。しかし、そういったものをやはり広く共有されていないから、本当に、地域によって、場所によって認定されないという事態が起きているわけです。やはり、そういうのは厚労省の仕事だと思うんですよね。 コロナ後遺症も含めてこうした障害認定の対象になるんだと、そういう情報共有を先頭に立ってやっていただきたい、指定医にちゃんと周知徹底をするということ御答弁いただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほども申し上げたとおり、ただホームページに載っけているだけじゃありません。これはもう関係者にもしっかりと周知徹底することをやっておりますし、これからもそれを更に徹底させるように、私、指示していきたいと思います。
○吉良よし子君 是非届けていただきたいと。関係者には届いていない事態だから適切に診断できていない事態が今多数あるわけですから、是非徹底して届けていただきたいと思うんです。 アメリカでは、もう既に二〇二一年から約一千四百億円規模の予算でこのコロナ後遺症の研究を進めていると聞いているわけですよ。その一方で、この日本はまだそういう意味では遅れていると言わざるを得ないと思いますし、何よりも、今コロナ後遺症で本当に動けなくなったりして、働けなくなったりして、もう絶望しているような患者の皆さんがいるわけですから、そういう皆さんに、コロナ後遺症であっても生きていけるんだと、そういう希望を届けるようにしていただきたいということを心から申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四分散会