決算委員会 第1号
- 発言数
- 390 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2024/04/01
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月二十九日までに、上田清司君、進藤金日子君、小野田紀美君、山本博司君、里見隆治君、羽田次郎君、村田享子君、今井絵理子君及び高橋はるみ君が委員を辞任され、その補欠として竹詰仁君、酒井庸行君、永井学君、西田昌司君、三浦信祐君、山本香苗君、横沢高徳君、田名部匡代君及び山下雄平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が四名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に越智俊之君、永井学君、徳永エリ君及び梅村聡君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、田中会計検査院長及び原田検査官から発言を求められておりますので、これを許します。田中会計検査院長。
○会計検査院長(田中弥生君) この度、会計検査院長を拝命いたしました田中弥生と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 我が国の財政は大変厳しい状況にあると認識しておりますが、そうした中で、会計検査院に対する期待も大きくなっていると感じております。 私は、会計検査院長として、その使命を全うすべく誠心誠意努めてまいりたいと存じます。どうぞ御指導、御鞭撻、よろしくお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 原田検査官。
○検査官(原田祐平君) 一月九日付けをもちまして検査官を拝命いたしました原田祐平でございます。 職務を全うするために誠心誠意努めてまいる所存でございますので、御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和四年度決算外二件の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和四年度決算外二件の審査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、一言申し上げます。 この度の令和六年能登半島地震により甚大な被害がもたらされ、尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。 本日四月一日は発災から三か月の節目の日となりますが、被災地の復興はいまだ途上にあると言わざるを得ません。 本委員会といたしましても、今なお苦難のさなかにある被災者の皆様に思いを致しながら、誠心を込めて決算の審査に取り組んでまいりたいと存じます。 ここに、犠牲者とその御遺族に対し哀悼の意を表し、犠牲となられた方々に黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(佐藤信秋君) 黙祷を終わります。御着席願います。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和四年度決算外二件を議題といたします。 本日は全般質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下雄平君 皆さん、おはようございます。自由民主党の山下雄平です。 今日は四月一日、新年度が今日から始まります。この時間帯に入社式に出ていらっしゃる方も少なくないのではないかというふうに思っております。 総理が新入社員だったのは四十年ほど前だというふうに思いますけれども、総理御自身の新入社員だった頃を振り返って、新社会人の皆さんに総理からメッセージをいただければと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新社会人の皆さんへのメッセージということですが、まず、新しく社会人として人生をスタートされる皆さんに心からお喜びを申し上げます。 そして、おっしゃるように、私が、社会人としてのキャリアをスタートしたのは四十年以上前のことでありますが、当時、私は銀行員としてこの社会人のキャリアをスタートいたしましたが、随分多くの失敗もしました。また、仕事において、修羅場と言っていいような場面にも数々出会いました。しかし、それらは全て、今の私にとって血肉になっていると思っています。また、上司、先輩、また同僚の皆さんと仕事以外の様々な思い出も残っています。これらも今の私を支えてくれています。 私は、人生において無駄なものは何もないと信じています。どんな苦難であっても、必ずやそれぞれの人生において意味があると信じています。是非、新しく社会人をスタートされる方々もそのように信じて、それぞれの新しい人生、一歩一歩前を向いて進んでいただければと願っております。 以上です。
○山下雄平君 是非、新社会人の皆さんには新たなステージで活躍していただければというふうに思っております。 今日の質疑は、まず金融財政政策について取り上げたいというふうに思います。 日本銀行は、三月十九日、マイナス金利の解除を決めました。日銀の植田総裁は、金利が大幅に上昇するとは見ていないと述べられたものの、長らく続きましたマイナス金利の解除により金融政策が正常化していく中で、今後、長期金利が上昇していけば、国債の利払い費が増えることになります。 今後の財政運営に与える影響をどのように見ていらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) マイナス金利解除ということで、長期金利が上昇した場合の今後の財政運営についての御質問でありますが、長期金利につきましては、金融政策の動向のほか、景気や物価の動向といった経済の状況、それから資金や債券の需給バランス、さらには海外市場の動向など、様々な要素が複雑に影響し合いながら市場において決定されることから、今後の長期金利の動向につきまして一概に申し上げることはなかなか難しいと思っております。 その上で、一般論になりますが、金利が上昇し、利払い費が増加すれば、今先生が御指摘になりましたとおりに、我が国の高い債務残高対GDP比を踏まえますと、政策的経費が圧迫されるおそれがあると考えます。 今後の財政運営に当たりましては、このようなリスクも念頭に置きつつ、財政の持続可能性への信認が失われることがないよう、適切なかじ取りを行うことが重要であると考えておりまして、引き続き、歳出構造の更なる平時化や重要政策に係る安定財源の確保など、歳出歳入両面での改革努力を積み重ねていく必要があると考えているところであります。
○山下雄平君 今後の財政運営についてですけれども、政府は、財政健全化目標として、二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化を掲げておられます。総理は先週の予算成立後の記者会見で、この財政目標について、まずは経済を立て直し、その上で財政健全化に向けて努力すると述べられました。 経済は回復の兆しが見える中で、努力するという表現は、努力するけれどもできない可能性もあるというふうにも受け取れます。これは遠い目標の話ではなく、来年度の話であります。 改めて、この二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化達成についての総理の考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、私の財政、経済財政運営の基本は、経済あっての財政であり、経済を立て直し、そして財政健全化に取り組んでいく、このようなものです。そして、今年一月の諮問会議におけるこの中長期試算では、民需主導の高い経済成長の下、歳出改革を継続した場合、二〇二五年度の国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化が視野に入る、このように示されています。 政府としては、まず、成長力の強化に向けて、この足下、人手不足に対して、DX、AI、省力化投資等、これを進めていきます。また、中長期的には、非正規労働者の正規への転換、教育訓練投資、研究開発投資等を通じて生産性の向上、これに努めてまいります。 そして、歳出改革の取組を継続し、歳出構造の更なる平時化を進めていく、こうした取組を進めていくわけですが、御指摘のように、二〇二五年の国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化が視野に入るという状況でありますが、これを、今申し上げました取組を進めることによって更に着実なものにしていきたい、これが政府そして私の考え方であります。こうした取組を来年に向けて進めていきたいと考えています。
○山下雄平君 財政健全化が必要な大きな理由の一つは、社会保障を守るためだというふうに思っております。日本人が各地域に住めるのは、医療や介護、福祉など、どの地域であっても受けられるという体制ができていることだと思いますけれども、診療所や病院、福祉施設、介護施設など、地域に根差した機関が大きな役割を担っております。ただ、地方においては経営が難しくなっていっておりましてその体制が崩壊しつつあるのではないかというふうに危惧いたしております。 これからも社会保障制度を維持していくためには何が必要なのかということを国民の皆様に真摯に説明していく必要があるのではないかと考えますけれども、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 我が国では、高齢化の更なる進展などに伴いまして今後も社会保障関係費の増加が見込まれる中、サービスの質というものを確保しつつ社会保障制度の持続可能性を維持すること、これ重要な課題であると認識をしているところであります。 先生御指摘のとおり、医療、介護等におきましては民間セクターが大きな役割を担っているものと認識をしておりまして、令和六年度予算においては、薬価等改定や医療保険制度改革などの歳出抑制努力を行う一方で、医療、介護等の現場で働く方々の物価高に負けない賃上げの実現に必要な水準の報酬改定率とするなど、サービス提供を担う方々を支えるために必要な措置を講じているところであります。 政府といたしましては、負担能力に応じて全ての世代で公平に支え合うことで将来世代も含めて安心してサービスが享受できる全世代型社会保障制度を構築していくため、昨年末に閣議決定されました改革工程に盛り込まれた取組を着実に進めていくことが重要であると考えておりまして、引き続き、こうした考え方について国民の皆さんに対して丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
○山下雄平君 経済があってこその財政だというのは、先ほど岸田総理からもお話がありまして、度々言及されております。私もそのとおりだというふうに思います。 国民の皆さんは物価高に苦しんでいます。最近の急速な円安は輸入物価を押し上げることになります。マイナス金利解除は為替においては円高要因になるというふうに思っておりましたけれども、マイナス金利解除後、円安が急速に進んでおります。 この動きは政府として想定内だったのでしょうか、また、この変動は政府として容認できる動きなのでしょうか、考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 為替相場の動向につきましては、それが想定内なのか、あるいは想定外なのかも含めまして、具体的に述べることは市場に不測の影響を及ぼしかねないことから、コメントは控えさせていただきたいと思いますが、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要でありまして、過度の変動は望ましくないものと考えております。 為替相場につきましては、マイナス金利の解除も含めた金融政策に係る要因のほか、国際収支、物価動向、地政学的リスク、市場参加者のセンチメントや投機的な動きなど、様々な要因によって決定されるものでありまして、特定の要因だけを切り出して一概に申し上げることは難しいと考えております。 このことを申し上げた上で最近の円安の進展について申し上げますと、内外の経済状況やインフレ動向などを踏まえれば、投機的な動きも見られると認識をしておりまして、ファンダメンタルズに沿っていない部分もあるのではないかと考えております。 政府といたしましては、これまでも申し上げているとおり、為替市場の動向、これを高い緊張感を持って注視するとともに、行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取ってまいりたいと考えております。
○山下雄平君 為替に関して、政府として特定の水準がいいとか悪いとかというのは言えないというふうに思います。問題は、為替の動き、変動についてです。 岸田総理は、先週の記者会見で、過度な変動は望ましくない、行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せず適切な対応を取っていきたいというふうに話されております。 この過度な変動という点ですけれども、神田財務官は、昨年、一つの方向に一方的な動きが積み重なって一定期間に非常に大きな動きがあった場合は過度な変動に当たり得るというふうに発言されておりますけれども、総理の考えとしても同じでしょうか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の財務官の発言については、私も同じ認識を持っております。
○山下雄平君 もう一点、総理に加えてお聞かせいただきたいのが、この変動の、先ほどのは速度、速さについてですけれども、さらに、この変動、動きについて、神田財務官は、関心を払うべきはその速さと方向だというふうにされております。マイナス金利解除後の動きについて、方向が反対方向だという意味で強い違和感を持っているというふうにも発言されております。 岸田総理は、その動きの方向、ベクトルについても神田財務官の認識と同じだということでよろしいでしょうか。速さだけではなく、方向ということについてもどうお考えでしょうか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基本的に認識は一致していると考えております。 ただ、方向等、より具体的な部分については、私の立場からは申し上げるのはできるだけ控えなければならないと考えます。
○山下雄平君 為替による輸入物価の高騰は対応が必要です。他方、デフレ経済に後戻りしないようにしなければならないというふうに思っております。 総理は、先週の記者会見で、デフレからの完全脱却へ三十年ぶりのチャンスを迎えている、そのチャンスをつかみ取り、後戻りさせない、私の政権の存在意義はそこにあるというふうに述べられました。 政権の存在意義とまでおっしゃるデフレ完全脱却の目標について、どういったスパンで達成しようというふうに考えておられるのでしょうか。当面の目指す時期についてお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 足下、昨年を上回る賃上げなど、この前向きな動きが随所に出てはおります。しかしながら、デフレ脱却への道はいまだ道半ばであり、これ、数十年に一度の正念場にあると認識をしております。 そして、御質問は、この時期的な問題、いつこうした脱却のその判断をするのか、要因を一掃するのか、こういった御質問ですが、これはなかなか、具体的な時期を申し上げるのはこれは難しい。なぜならば、経済ですから、これ様々な要素を見なければなりません。 ただ、その中で時期的なものを申し上げるならば、二十八日の会見で、私は、今年物価上昇を上回る所得を必ず実現するということ、そして来年以降に物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させるということ、この二つを約束いたしました。これは必ず実現したいと思っています。これを実現した上で、デフレ脱却への道筋を明らかにし、そして成長と分配の好循環を、これを定着させる、持続させる、こうしたこの経済を実現したいと考えております。
○山下雄平君 社会保障も財政も、経済の安定的な、継続的な成長が不可欠だというふうに思っております。まずは、先週成立しました予算の速やかな、着実な執行に万全を期していただきたいというふうに思っております。 この委員会でも先ほど黙祷をささげましたが、今日で能登半島地震から三か月がたちました。私も先月、自民党の水産部会長として能登に行きました。輪島や珠洲の漁港の被害の状況を確認してまいりました。海底の隆起によって水深が浅くなって漁船が港の外に出られないような状況になっていたり、一方で、逆に岸壁が隆起して、今度は岸壁が高くなり過ぎて船から乗り降りができないような状況になっているところもありました。もちろん、船や港、給油施設であったり製氷施設の被害も甚大であります。 今回の能登半島地震というのは、被害箇所が大きくて、また被害の形態も異例であります。復旧復興の道のりは簡単ではないと思いますけれども、被災者の皆さんはその復旧復興に向けた道筋を早く示してほしいというふうにおっしゃっておられましたけれども、そうした声にどのように応えていくおつもりでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) 漁港の復旧については、一日も早い再開が必要であるというふうに思っております。 それで、石川県におきましては、今、十六漁港で応急工事をやっております。それ以外にも、本格復旧までは少し時間が掛かるのは、仮復旧、仮の施設として、共同利用施設、例えば製氷庫施設あるいは荷さばき所、こういったものに対して早急な復旧を行っているところであります。 それから、輪島港において、委員も御覧になったと思いますが、身動きが取れない漁船が多数います。それに対しての船底などの調査はほぼ終了いたしました。これから国土交通省さんの方でしゅんせつをやっていただきます。そのしゅんせつの終了後にサルベージ船による移動というものを行ってまいりたいというふうに思います。 それから、隆起が一番激しかった能登半島の外側の方、外浦の水産関係の漁港につきましては、早いところでは夏頃には仮復旧ができるというふうに思っております。 石川県全体の復旧方針を検討するために、三月二十五日に協議会を設置をして、そして国、そして県、市町村、それぞれに協議を始めたところでございます。 地引き網や、底引き網や定置網などは一部操業ももう開始しております。現場の声を常に聞きながら、そして石川県とあるいは農林水産業の皆さん方とお互いに情報交換しながら、省を挙げて早期復旧に努めてまいります。
○山下雄平君 地元の意向をよく聞いた上で、更に具体的な見通しを早期に示していっていただければというふうに思います。 もう一点、漁業に関する質問をさせてください。 九州の長崎、佐賀、福岡、熊本を取り囲む有明海においてですけれども、ここは、長年にわたって、諫早湾の開門調査の是非をめぐり、地元が分断されてきました。 先月、地元の漁協は、坂本農水大臣の前の前の大臣であります野村大臣の談話を受け入れるという文書を坂本大臣に渡されました。特に佐賀県の漁協にとっては、反対論もある中での苦渋の決断だったと思います。 直接面会して文書を受け取られた坂本大臣、どうお感じになられましたか、お聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) 本年の二月十四日でございました。委員の御地元の佐賀、そして私の地元の熊本、さらには福岡の漁業団体の皆さん方が私の大臣室の方に出向かれまして、昨年の三月の大臣談話に対して、今言われましたように、様々な思いはあるけれども賛同をするという表明をしていただきました。有明沿岸各県の漁業団体の賛同でございますので、私たちはこれを重く受け止めなければならないというふうに思っております。 今後、漁業者の皆さん方に寄り添いながら、大臣談話に基づく必要な支援、これを政府内で調整をしてしっかり実現してまいりたいというふうに思っております。
○山下雄平君 その大臣談話についてですけれども、農水省は必要な支援の実現に向けて全力で取り組んでいくというふうにおっしゃっておられますけれども、有明海の海の状況は芳しくなくて、今期のノリ養殖も地域によっては相当厳しい現状です。 有明海再生の支援の見通し、時期を示さなければ漁業者の皆さんは不安が更に広がるというふうに思いますけれども、政府の考えをお聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) 漁業関係者の皆様方、団体の皆様方のこの御意見、御要望、しっかりと伺っております。具体的なことでも伺っております。ただ、政府内の調整も必要でございます。今調整をやっているところでございますけれども、できるだけ早期にお示しできるように頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○山下雄平君 本当に、できるだけ早期に対応をお願いしたいというふうに思います。 この有明海を取り巻く地元の皆さんは、佐賀空港への自衛隊のオスプレイ配備においても苦渋の決断を迫られました。ちょうど地元の目達原駐屯地でオスプレイのデモフライトが計画されている直前に、今度は屋久島沖で米軍のオスプレイが墜落しました。 日本政府として、アメリカ側に事故調査報告書の早急な開示を求めるとともに、自衛隊のオスプレイの飛行再開に当たっては、それぞれの地元に対して十分な余裕を持って説明をするべきだというふうに思っておりますけれども、考えをお聞かせください。
○国務大臣(木原稔君) 今回の米軍のオスプレイの墜落事故に関する事故調査報告書につきましては、日米合同委員会を通じまして、公表可能な報告書の写しの提供を米側に求めております。また、三月十三日、先月でございますが、私と米国のオースティン国防長官と電話会談を行った際にも、その事故調査報告書の公表に際して、防衛省がその内容をより適切な形で国民の皆様方に説明するための協力を要望し、更なる協力を今後も行っていくことを日米間で確認をしております。 今回の事故は、委員の御地元の佐賀県を始め地域の方々に不安を与えるものであったと認識しておりまして、事故の状況や原因については、事故調査報告書が公表された際に丁寧に説明したいと考えております。 また、加えて、現在、陸上自衛隊のV22オスプレイですけれども、千葉県の木更津駐屯地に駐機しているもののうち、準備が整ったものから順次運用を再開したところでありまして、その木更津駐屯地において操縦士が練度回復に一定のめどが付き次第、その操縦士を目達原駐屯地に移動させまして、そして目達原駐屯地に駐機してあるオスプレイについても飛行を開始する予定となっております。 いずれにしても、関係自治体の皆様方に丁寧に説明を行った上で順次運用を再開したいと考えております。
○山下雄平君 間違っても、前日になって明日飛ばしますみたいな連絡をすることがないように、是非留意いただければというふうに思います。 こうした事態になっている最中にですけれども、二月二十八日に、今度は、米軍のヘリが無許可で佐賀空港に着陸しようとして滑走路上空を低空飛行するというような事件が起きました。地元の皆さんは憤っておられます。また、抗議の声がアメリカにきちんと届いて、それを真剣に受け止めてもらっているのかということについても不安に感じておられます。 日米の連携が増えるほど、全国の自衛隊立地自治体においても米軍に関わる事案が増えていく可能性があります。在日米軍司令部の権限強化は、米軍と自衛隊の部隊の運用の観点からも有益だというふうには思いますけれども、自衛隊の立地自治体の安心、安全においても有用だと考えます。 在日米軍司令部の権限強化の重要性について、岸田総理の認識をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 米軍による事件、事故、これ万一発生した場合には、地域の方々に大きな不安を与えることになります。関係自治体始め地元の方々に対し、できる限り速やかに連絡をし、そして丁寧に説明する、これは当然のことながら重要なことであります。 そして、こうした事件、事故が発生した際に日米が連携して迅速に対応するため、在日米軍は、米側の窓口となって必要な調整を行う、こうした役割を有しています。ですから、地域の方々の不安を払拭するためにも、この在日米軍にこうした事故発生時の役割、これをしっかりと果たしてもらわなければならない、こうした役割を在日米軍が果たすことは重要であると考えております。 是非、日本側としても、在日米軍に対してこうした役割を果たすよう引き続き求めていきたいと考えます。
○山下雄平君 岸田総理は、先週の記者会見で、米国への訪問を通じて日米の緊密な連携、強固な日米同盟を世界に示していくことが重要であるというふうにおっしゃっておられます。 オスプレイ配備が予定されている地元の議員としても、在日米軍司令部の権限強化は、日米首脳会談で強固な日米同盟を世界に示すことができるテーマだというふうに考えますけれども、日米首脳会談で取り上げる考えはありますでしょうか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現在、日米首脳会談等については調整の最中でありますので、現時点でこの会談の議題などについて予断を持ってお答えすることは控えますが、御指摘の安全保障を始め、政治、経済等幅広い分野、そして幅広い議題について意見を交わしたいと考えています。 その中で、一般論として申し上げるならば、指揮統制という観点からの日米間の連携強化、これは相互運用性と即応性を高めるためにも非常に重要な論点であると考えます。こうした議論はこれからも深めていきたいと考えます。
○山下雄平君 もう一点、日米首脳会談で取り上げていただきたいと思うのは北朝鮮問題です。 岸田総理も私も今ブルーリボンを付けておりますけれども、岸田総理は、先週の記者会見で、対北朝鮮について、拉致問題を始めとする諸懸案を動かしていきたいと強く願っているというふうに述べられました。 北朝鮮は、この数日、日本を牽制する発言を繰り返しております。だからこそ、日米が北朝鮮問題で緊密に連携しているという姿勢を示していく必要があると私は考えます。 北朝鮮の拉致問題や核開発などについて日米首脳会談で取り上げるべきだというふうに考えますけれども、岸田総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほども申し上げましたが、現時点で日米首脳会談のこの議題、中身について予断を持って申し上げることは控えますが、その上で、北朝鮮をめぐる問題への対応、これは、この我が国の対応、もちろん重要でありますが、米国を始めとする国際社会との緊密な連携、これは不可欠であります。こうした認識に基づいて取組を進め、そして対応していく、これは重要なことであると考えております。
○山下雄平君 是非とも北朝鮮問題を岸田総理の手で動かしていっていただきたいというふうに思っております。 安全保障問題について質問してきましたが、食料安全保障についてもお聞かせください。 農業の憲法ともいうべき食料・農業・農村基本法の四半世紀ぶりの改正案が今国会に提出されました。この改正案は、現行法と比べて食料自給率の位置付けが弱くなっているというような指摘もあります。食料自給率の向上をずっと長年日本政府として掲げてきておりますけれども、なかなかずっと芳しくない状況であります。 政府として、食料自給率の向上を今後どのように進める考えなのでしょうか、考えをお聞かせください。
○国務大臣(坂本哲志君) 今般、四半世紀ぶりに食料・農業・農村基本法を改正することになりました。決して食料自給率について軽んじるということではありません。食料安全保障の確保に関する関係で、食料自給率に加えて、そのほかの項目も目標として掲げているところでございます。ですから、食料自給率の重要性が変わるものではありません。国内生産を一層増大するという方向性でやってまいります。 その中で、輸入に過度に依存している状況を改善しなければいけないというふうに思っております。米や麦、ああ、麦や大豆や飼料作物、こういったものへの、あるいは加工用の野菜に向けての輸入依存度の高い品目の国産への転換を図ってまいります。 それから、米粉を活用した新たな新商品、こういったものに対しまして利用を拡大していかなければいけないと思っておりますし、今、パック御飯辺りが輸出も国内需要も伸びておりますので、パック御飯等も含めた米の消費拡大、これも進めることによって、自給率の向上、そして食料安全保障を確立をさせていきたいと思っております。
○山下雄平君 食料が途絶してしまっては一日も立ち行かないわけですので、安全保障問題と併せて食料安全保障、そして食料の自給率の向上というのは本当に喫緊の課題だというふうに思っておりますので、この基本法の改正を機に、更に政策を強めていっていただきたいというふうに思います。 また、食料安全保障においては、農業と併せて水産も大きな柱であります。ただ、漁師や漁業者の皆さんとお話をすると、食物連鎖の一番上に位置する鯨とか、特にマグロですけれども、が増え過ぎて、ほかの例えばイカなどの魚種が、マグロが食べてしまって、本当にほかの魚種がいなくなってしまっているというような声も聞きます。また、マグロの漁獲枠が少ないので、ほかの魚を捕るつもりで網にマグロが掛かってしまっても、もう漁獲枠がないのでリリースしないといけないと。ただ、リリースしても、その一旦網に入ってしまったマグロというのは結局なかなか生きていけないので、何のためにこれやっているのかというような話をよく、これは私の地元九州でもそうですし、恐らく各地でもそうした声を聞きます。 ですからこそ、このクロマグロの日本全体の漁獲量を増やしていくことが大変、この食料安全保障においても、また水産業の持続可能性においても非常に重要だというふうに思いますけれども、どのように取り組むおつもりか、考えをお聞かせください。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 太平洋クロマグロの資源の増加に伴いまして、各地で来遊量が増加しているという状況がございます。これ、全国の漁業者が資源管理に取り組まれた結果であるというふうに認識をしているというところでございます。 こうした中で、漁業者の中から、クロマグロによる捕食によりほかの魚種の資源状況に影響が出ているのではないかという声も承知しているところでございます。こうした点につきましては、水産研究・教育機構におきまして食性調査を実施をしているというところでございますが、今後も調査を継続し、科学的知見の収集に努めてまいりたいというふうに考えております。 また、御指摘の混獲につきましては、この漁獲の積み上がりによります休漁、これが生じないように、農林水産省といたしましても、混獲の回避や放流活動へ取り組む漁業者への支援を行っているところでございます。 今般、本年、このWCPFC、中西部太平洋まぐろ類委員会におきましては、新たな資源評価が行われる予定でございます。最新の資源評価に基づいて適切に漁獲枠の見直しが行われるよう、しっかりと交渉に取り組みたいというふうに考えておりますし、また、その交渉結果として増枠の可能性が出てくる場合には、国内配分の考え方、あるいはさらに、混獲への対応等々につきましても検討してまいりたいというふうに考えております。
○山下雄平君 森長官がおっしゃったように、今年はクロマグロの漁獲枠の交渉の一番節目の年ですので、是非とも漁獲枠の確保を万全を期していただきたいというふうに思っております。 今日は四月一日、新年度が始まりました。物流の二〇二四年問題が懸念される新年度でもあります。食料安全保障の確立に向けて、農業、水産業など一次産業の再生可能な体制と併せ、物流、消費など多岐にわたるこの政策を政府としてどのように取り組む考えでしょうか、岸田総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の食料安全リスクが高まる中で、この食料安全保障の確保、これが必要である、重要であるというこの認識の下に、今国会に提出している食料・農業・農村基本法の改正案に新たな理念としてこの食料安全保障というものを位置付けたわけですが、その実現のために、輸入依存度の高い麦、大豆を始めとする国内農業生産の拡大、こうした、さらには水産資源管理の着実な実施を進めるとともに、担い手の育成確保、またスマート技術の導入による生産性の向上、市場拡大に向けた輸出の更なる促進、これを進めていくわけですが、御指摘の物流につきましても、この物流二〇二四年問題への対応は、消費者が食料を円滑に入手できるようにする上でも極めて重要であり、中継輸送、共同配送に必要な拠点整備、またモーダルシフトに向けた取組等により、食料の流通網、これを強化していくことも考えていかなければなりません。 こうした取組を総合的に進め、平時から食料安全保障を確かなものにしていく、こうした取組を進めていきたいと考えています。
○山下雄平君 この物流の二〇二四年問題に万全を期していただくようお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○清水真人君 自由民主党の清水真人でございます。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 昨日でありますけれども、春の選抜甲子園大会が終わりました。被災地である石川からも二校が出場しまして、はつらつプレーを披露しておりました。地元を本当に勇気付けたことであろうというふうに思っております。そして、最終的には、私の地元である高崎健康福祉大学高崎高校が初優勝をいたしました。選手たちの健闘を心からたたえますとともに、白球を追いかける全ての選手たちのひたむきさに心を打たれました。私ども国会議員というのは、そうした子供たちのそれぞれの夢がかなえ得る社会、希望を持てる社会をつくっていかなければならない、このように改めて強く感じた次第であります。 そうした思いを胸に、通告に基づきまして順次質疑をしてまいりたいと思います。 それでは、まず国際刑事裁判所関連についてお伺いをいたします。 国際社会における大きな関心事である集団殺人や人道に対する罪、戦争犯罪を問われる個人、そして侵略犯罪など、重大な犯罪を訴追する国際刑事裁判所でありますけれども、我が国は資金面での最大の分担金拠出国でもあります。そして、これまでも裁判官を輩出をしてきたわけでありますけれども、この度、赤根智子判事が、ICC裁判官による投票によりまして新たな所長に日本人として初めて就任をいたしました。 この就任に際して、赤根智子さんでありますけれども、東京へのICC地域事務所の提案もしているということでありますけれども、赤根氏就任に対しての所感とICC地域事務所設置についての所見をお伺いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 赤根智子ICC判事が裁判所長に選出されたことにつきましては、歓迎を申し上げます。赤根判事が日本人として初めてこのICCの裁判所長に選出されたことは同判事への高い評価の表れでありまして、大変大きな意義があると考えております。我が国といたしましては、今後の赤根裁判所長としての更なる活躍を期待するとともに、引き続きICCの果たす役割を支持してまいります。 ICC地域事務所との関連でありますが、ICCは、ICC普及等のための締約国との関係強化にかねてから関心を有しておりました。昨年十二月の締約国会議の決議によりまして、締約国等の拡大を促進するために地域に人員を配置することの実現可能性につきまして検討をし、報告をすることが求められております。 この決議に基づきますICCの検討結果、また今後の進め方がまだ明らかになっていないため、我が国の具体的な対応を予断することについては控えさせていただきますが、我が国といたしましては、本年一月に、私自身、ICCを訪問して確認をいたしましたとおり、アジア太平洋地域におけるICC普及のための方策、これをICCとともに模索していく考えでございます。
○清水真人君 加盟国が現在百二十四だったというふうに思いますけれども、このアジアで比較的加盟国が少ないということで、これを増やしていくという観点から、この地域事務所に関しての話が出ているんだろうというふうに思います。 まだ情報が全て出ているということではないということでありますが、しっかりと情報を精査して、私自身は大変意義深いことであろうというふうに思っておりますので、今後、情報を注視しながら、様々な活動に役立てていっていただければというふうに思っております。 さて、国際社会の平和と安定、国際秩序の基盤であり、全ての権力に対して勝るもの、これが法の支配であるべきでありますけれども、現況の世界を見渡せば、ロシアによるウクライナへの侵攻、これが、力と威圧による一方的な現状変更の試みというものでありますけれども、これが続いております。また、ほかの周辺国におきましても軍備の増強等が進められているところでありまして、まさにこの力と威圧による現状変更、この圧力が増してきているというふうにも言える状況であろうというふうに思っております。 こうしたものに対しまして、抑止力としての防衛力を強化していく、これは大変重要なことであろうというふうに思いますけれども、同時に、国際社会の平和と繁栄の基礎となる法の支配の強化のための外交、これを更に推進していくことも必要というふうに考えておりますが、外務大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがすとともに、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面をしているところであります。 この法の支配の脆弱さによりまして平和と安全が脅かされている国際社会の現実、これを踏まえれば、武力による領土取得の禁止、また国際法の誠実な遵守を通じた法の支配を目指すことが重要となります。このような認識の下、この国際社会における法の支配の強化のための外交、これを対話と協力を通じて包括的に進めていく考えでございます。 私自身、本年初めに、国際司法裁判所、ICJ、国際刑事裁判所、ICC及び国際海洋法裁判所、ITLOSを訪問をいたしました。これら裁判所が果たしている役割に対しまして力強い支持を伝えるとともに、法制度整備支援や国際法務人材の育成等、日本としての協力、これを打ち出したところであります。 引き続き、我が国といたしましては、同盟国、同志国との連携を推進しつつ、世界の平和と安定、そして繁栄のために、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○清水真人君 外務大臣におかれましては、これまでも司法外交等、こうした事柄については先頭に立って活動してきたというふうに認識をしております。これからの更なる強化に向けた取組、これについても期待をしているところであります。 この法の支配、そして自由、基本的人権といった普遍的な価値を国際社会に広げていくためには、法務省におけるこの司法外交というものも大変重要であろうというふうに考えております。 そこで、法務大臣に、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) 委員御指摘のとおり、現下の国際情勢の下においては、法の支配あるいは基本的人権の尊重といった価値を国際社会に浸透させる、まさに我が省が取り組んでおります司法外交、この取組は非常に重要な役割を担っていると思います。外務省と連携して進めているところでもございます。 今後、こうした点を踏まえて、今後、具体的には、昨年開催しました日ASEAN特別法務大臣会合での合意事項を着実に実施し、日・ASEANの法務、司法分野の関係をイコールパートナーシップの精神に基づくものへ発展させるほか、中央アジア、太平洋島嶼国といった地政学的に重要な地域の国々との間で定期的な対話プラットフォームである戦略的司法対話の創設等を通じ連携を強化し、さらには、昨年開催しましたG7司法大臣会合で創設が合意されましたG7ウクライナ汚職対策タスクフォースを法務省が事務局として運営し、ウクライナの汚職対策を支援するなどの取組を進めることとしております。 司法外交を戦略的に推進し、国際社会における法の支配の強化に取り組んでまいりたいと思います。
○清水真人君 こうした様々な取組をしっかりと進めていくことはもちろん大切であるというふうに思っておりますが、また、法制度整備支援、これも行っているところでありますが、こうしたものも、時代の変化とともに、またそれぞれの国の発展とともに支援すべき内容というのも変わってくる場合もあろうかと思いますので、柔軟にしっかりと対応していっていただきたいというふうに思います。 次に、国民保護についてお伺いをさせていただきます。 さきにも述べましたけれども、我が国の周辺状況を鑑みるに、最悪の事態というのも考えておかなければならないというふうに考えております。 能登半島地震における災害派遣等に見られるとおり、国民の緊急事態における自衛隊の活動に対する期待、これは非常に高いものというふうに感じておりますけれども、もし武力攻撃という事態が発生した場合、自衛隊は侵害排除に注力をしなければならない。また、自衛隊の航空機、艦艇は住民輸送を担っていても軍事目標となる可能性があるといったように、十分に国民保護活動に従事できないものと思われることから、武力攻撃が発生する前の段階で武力攻撃予測事態を早期に認定すること、これが極めて重要であると私自身は考えております。 この点に関しましては、予測事態の認定が他国との関係をエスカレーションさせてしまうとの懸念も示されることがあるわけでありますけれども、この事態認定というのは国内法に基づく一つのプロセスにすぎず、事態認定は諸般の状況から客観的に決まるものであって、他国による受け止め方は考慮要素には入らないというふうに私自身は考えておりますけれども、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(木原稔君) 武力攻撃予測事態などの一連の事態対処、事態認定を果断に行うということは、これは、我が国の安全を確保し、国民の生命、身体を守り抜くための政府としての最大の責務の遂行であるというふうに考えております。 とりわけ、事態が緊迫をして時間的な制約がある状況において、我が国として法律に定められた手続に従いつつ必要な措置を的確に実施するためには、事態対処法制が適用される武力攻撃予測事態を極力早期に認定することが特に重要であると、そのように認識しております。 武力攻撃予測事態は、その時点における国際情勢や相手国の動向、我が国への武力攻撃の意図が推測されることなどを踏まえて、我が国の安全を確保する目的で、法律に基づき必要な措置を実施するために日本政府として判断するものであります。 また、武力攻撃予測事態の認定は、我が国として、抑止のための態勢を構築し、もって武力攻撃の発生という最悪の事態を抑止しようという意思決定にほかならず、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府として、その持ち得る全ての情報を総合し、ちゅうちょなく認定すべきものであると考えております。 なお、お尋ねの他国による受け止め方について申し上げると、仮に、武力攻撃予測事態認定による我が国の抑止態勢の構築開始を相手国が察知をし、それによる侵攻の開始があったとしても、それは相手国の一貫した意図に基づく侵攻であって、エスカレーション、すなわち互いの防衛態勢を誤認した意図しない武力紛争への発展には該当しません。 政府としては、平素から武力攻撃事態等を含む様々な事態への対応を想定し、各種の検討、訓練等を行っているところであり、今後とも、不断に検討、訓練等を行い、対処に万全を期してまいる所存です。
○清水真人君 今答弁をいただきましたけれども、事態認定というものは日本政府として実施するもので相手国との関係については関係がないということで、エスカレーションについても今お話があったところでありますけれども、やはり一番大切なことは、適切な状況判断による政治的決断、これをいかにしっかりと行っていくかということであろうというふうに思います。 果断に認定していくというような話がありましたけれども、政府として、この認定というのが国民の命を守るスタートにもなるわけでありますけれども、しっかりと対応をしていただきたい、このように思っております。 そして、国民保護の主体につきましては地方自治体が一義的に担うとした上で、輸送アセットを保有する海保や自衛隊についての議論も深められているということを承知をしております。しかしながら、空港、港湾に至るまでの島内の避難等については、警察が担う役割も大変大きいというふうに考えております。 警察庁が策定した国民保護計画におきましては、警察は、避難住民の誘導を行うに際しては、地方自治体、海上保安庁、自衛隊との間で適切な役割分担を行うとともに、交通規制等により避難経路の確保と秩序立った避難の実施を図るものとする、警察は、離島の住民を島外に避難させる場合は、輸送手段に大きな制約があることから、できる限り全住民の避難をも視野に入れた体制をあらかじめ整備をしておくものとするとされているところでありますけれども、国民保護に関する警察庁の取組についてお伺いをいたします。
○政府参考人(迫田裕治君) 国民保護におきまして、警察は、住民の円滑な避難誘導などを行うため、所要の体制を構築した上で、パトカーなどにより避難の誘導、呼びかけを行うほか、必要に応じ交通規制などを実施して住民の避難経路を確保することとしております。また、住民の避難が必要な地域や避難先となる地域におきましてパトロールを実施するとともに、避難所などを定期的に巡回するなどして、避難住民の不安を解消する取組を行うこととしております。 こうした警察措置を確実に行う上では、地元自治体、消防、自衛隊などの関係機関と緊密に連携する必要がありますことから、平素から各都道府県が主催する国民保護訓練に積極的に参画するよう、警察庁として各都道府県警察に指示をしているところでございます。
○清水真人君 これまでも様々な避難訓練等あったことと思いますけれども、その中でいろいろな課題も出てきているんだろうというふうに思います。こうした課題を踏まえて、しっかりといざというときに役割が果たせるように準備をしていただきたいと思います。 本日、四月一日でありますけれども、さきの大戦におきまして米軍の沖縄本島に上陸作戦が始まった日でもあります。沖縄戦におきましては、多くの住民の尊い命が失われてしまいました。後の研究によりますと、その要因の一つには、疎開が徹底できなかった、こうしたことが挙げられているそうであります。上陸の約九か月前に当たる前年七月には疎開の閣議決定がなされていたにもかかわらず、住民の避難が遅れた理由として、避難先での生活に不安を抱えていた、こうしたものが挙げられているとのことであります。 つまり、避難行為や輸送手段の確保も重要でありますけれども、避難先での生活がより安心なものとして提供できるかどうか、これが速やかな避難の成否の一因ともなり得るということであります。 現在の国民保護法では、救援としまして、収容施設の供与、炊き出しその他の食品の給与及び飲料水の供給、被服、寝具その他生活必需品の給与等が挙げられておりますけれども、救援についての準備、検討状況についてお伺いをいたします。
○国務大臣(松村祥史君) 清水委員御指摘のとおり、沖縄県の住民の皆様方の避難に関しましては、避難先地域における避難の施設の確保、また生活の支援は重要な事項であると承知をいたしております。 このため、まずは、先島五つの市町村の離島住民を九州各県、また山口県で受け入れることを念頭に置きまして、令和六年度に、受入れに係る初期的計画の策定を目指すこととしてございます。 また、避難住民の救援に関しましては、防災におけるやはり被災者支援の知見を活用しながら検討することが重要と考えておりまして、この度の能登半島地震においても、被災者の皆さん方の命と健康を守る視点から、ホテルや旅館を活用した二次避難、こういったことを行っております。また、場所としては、富山県や近隣の県と調整を進めてきたところでございます。 こうした経験も生かしながら、内閣官房、関係省庁、また九州各県等の地方自治体としっかり連携を図りながら検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
○清水真人君 この避難先でありますけれども、それは地方自治体になるわけでありまして、やはりそことの連携、これをしっかり進めていくことが何よりも重要であろうかと思いますので、様々な計画も作っていくということでありますから、しっかりとした体制整備を行っていただければというふうに思います。 要避難地域の全住民が避難すること、これが理想的であることはもう言うまでもありませんです、言うまでもありませんけれども、現実として避難ができない者、そして避難を望まない者が出てくることも考えられるわけであります。 また、現在の戦闘におきましては、必ずしも時間的余裕を持って戦闘が開始する場合だけではなく、ミサイルが突如飛んでくる可能性もあるわけであります。このような場合におきましては、居住地域周辺にシェルターが整備されていること、これが極めて重要であろうというふうに考えております。 特に沖縄県におきましては、地下の一時避難施設が八か所しかないわけでありまして、また、先島諸島では石垣島の石垣市役所だけということで、整備が遅れているというふうにも考えております。 シェルターの調査研究を進めていることは認識をしているところでありますけれども、抜本的にスピード感を上げて具体的な建設にしっかりと着手していくべきと考えておりますけれども、お考えをお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 今、清水委員からもお話がありましたように、私からも強調させていただきたいのは、武力攻撃より十分に先立って住民避難を実施するということが住民の安全確保のために最も重要だと考えております。 その上で、武力攻撃を想定したシェルターとしまして、これまでもコンクリート造り等の堅牢な建築物や地下施設を緊急一時避難施設の位置付けで指定をしてきておりまして、令和五年四月一日現在、全国で五万六千百七十三か所が指定されておりまして、沖縄県においては九百三十一か所、そのうち先島諸島においては百十二か所が指定をされておるところでございます。 さらに、政府としては、住民避難の困難性等に鑑みまして、この先島諸島の五市町村に一定期間避難可能で堅牢な避難施設である特定臨時避難施設の整備を進めていくことといたしまして、先般、武力攻撃を想定した避難施設の確保に係る基本的考え方等を取りまとめたところでございます。 あわせて、様々な種類のシェルター確保のために、引き続き、緊急一時避難施設に関して、政治、経済の中枢を含む都市部及び地下施設のより一層の指定推薦、推進、これに取り組むとともに、地域の実情に応じまして、その充実も含めた在り方の検討に取り組むこととしております。 これらの取組を、関係府省庁及び先島諸島の五市町村とも連携しながら、スピード感を持って進めてまいりまして、沖縄県及び先島諸島も含めて、地域の実情に応じて必要なシェルターの確保に努めてまいりたいと考えております。
○清水真人君 地域の状況に応じてスピード感を持って対応していくというお話をいただきました。しっかりと進めていただければと思います。 今まで様々な議論、国民保護についてやってきましたけれども、本当に多くの省庁、また自治体にまたがっているということで、これがしっかりと連携していくことが何よりも大事なんだろうというふうに思います。 ただ、この国民保護というのは、本当にこの国の国民の命を守るべきものでありますから、しっかりと早期に事態を認定して、例えば避難をしていただく、シェルターに入っていただく、様々なことをやっていただかなければいけないわけでありますけれども、やはり総理がしっかりとこれを総括して、これを動かしていかなければいけないというふうに思っておりますけれども、総理に国民の命をしっかりといざという場合には守っていくんだという決意を伺わせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の中で、万が一武力攻撃予測事態等に至った際に国民を守る取組として国民保護のための体制を強化する、こうした体制の強化は極めて重要であると認識をしています。 ですから、平素から、国、地方、さらには官民の関係機関が連携して必要な検討、訓練を進めることが重要であると認識し、私からも避難先での生活支援や武力攻撃を想定したシェルターの確保等について指示をしてきたところであり、先ほど来委員の御質問にお答えする形で各大臣から状況について説明をさせていただきましたが、各種の取組が進められている、これを国としてしっかりと連携させながら、そして機能させていく、こうした全体を見据えた取組も重要であると認識をいたします。
○清水真人君 しっかりとこれからも対応方、進めていただければというふうに思います。 ここからは、少し建設系についてお伺いをしていきたいというふうに思います。 まず、キャリアアップシステム、CCUSについてお伺いをしたいというふうに思います。 これは本格運用から約五年たったわけでありますけれども、登録技能者が約百三十八万人というふうになってまいりました。今後の取組としては、建設技能者が約三百万人ぐらいでありますから、まずは二百万人をしっかりと目指していくというところであろうというふうに思いますし、だんだんと地方に浸透させていく、このことが重要であろうというふうに思いますけれども、今後に向けた展開についてお考えを大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設キャリアアップシステム、これは日本全国を対象として、また民間も公共工事も対象とした全ての建設工事、そこで働く建設技能者の方がしっかりその経験と技能を蓄積して、データを蓄積していこうと、それを処遇改善に結び付けていこうというものでございまして、皆さんカードを持っていらっしゃって、一つずつ、いろんな現場で働かれますが、それを一つ一つシステムに蓄積していくというものでございます。 この多くの関係者の御努力によりまして、今、三百万人中百万人を超えるという段階まで来ましたけれども、これを三百万人全ての方に入っていただくようにするということが目標でございますが、地方圏を中心に登録が遅れておりますので、登録を一層促進していく必要がございます。 このため、国土交通省としましては、地方の公共工事に参加する事業者の登録を促進する、国の公共工事発注についてはこれを条件にしておりますので問題ないんですが、地方の公共工事、また民間の工事に参加する事業者の登録を促進するために、システムに登録すれば工事成績を加点、加点するなどのインセンティブ拡大を働きかけてまいりたいと思っております。 また、建設会社のメリットを拡大するために、システム上にいろんなデータが入っておりますので、そのデータを使えば関係書類簡便にできるというようなサービスなどを拡大してまいります。また、技能者にとってのメリットを拡大するために、能力レベルに応じて支給される手当制度の拡大などに努めてまいります。 こういう努力をして、この建設キャリアアップシステム、処遇改善に結び付くように全力を挙げていきたいと思っております。
○清水真人君 まず、この直轄ではかなり早い段階からこれをひも付けていただいたところではありますけれども、今後、地方の公共事業においてもこうしたひも付けが進んでいくことによって地方でのこの登録というのが増えていくんだろうというふうに思いますし、地方で浸透させていく上で大切なことの一つが、地方には様々な仕事を行う多能工という方々がいて、こうした方々の評価、これをどういうふうにしていくのかということも大変重要であろうと思いますし、それを進めていただきたいと思います。 また、先ほどカードの話がありましたけれども、これが、白、青、銀、金とあるわけでありますが、例えば白の方が習熟度が上がって青に行っているのか、青が銀になっているのかって考えると、このレベルアップというのが全然進んでいないんですね。これをやっぱりしっかりと進めていくことが必要であろうと思います。 その上で何が必要かというと、それをするためにはやはり、例えば、今いろいろな各専門工事業から、白だったら年収は幾らぐらいだろう、青だったら年収は幾らぐらいだろう、銀だったら、金だったらということが、これが大体目安が出されているわけでありますけれども、この習熟度別のやはりこの賃金、こうしたものがしっかりと設定されて実装されていかないと、やはりこのそれぞれの専門工事業で働いている方々が、自らが働くその仕事というのが先が見据えることができる、未来が見えるものであるというふうに思えないんだろうというふうに思います。 ちょっと時間の関係でこれ質問は、答弁は要らないですけれども、この点についてもしっかりと進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、港湾についてお伺いをしたいと思います。 海のない県の議員がする質問でございますので、しっかりと答えていただければというふうに思いますけれども、我が国の経済、国際競争力の強化のためには、このサプライチェーンの強靱化、安定化に資する国際基幹航路の維持拡大について国としてしっかりと力を注いでいかなければいけないというふうに思っております。 この世界のコンテナ船の状況でありますけれども、傾向としてこの大型化というのが非常に進んでおります。海外を見てみると、この大型コンテナ船への対応として、二十三メートルの大水深の岸壁の整備だとか、コンテナが大きくなりますから、コンテナ船が大きくなりますから一寄港当たりのコンテナ取扱量個数が増加するわけでありますから、これへの対応、それをするための自動化、遠隔操作、IT技術の導入など、これを行っているそうであります。ちなみに、世界のコンテナ取扱量上位二十港のうち十八港では既にこうしたものが進んでいるということであります。 一方、我が国を見てみますと、一部の国際コンテナ戦略港湾での導入は行われているわけではありますけれども、まだまだ道半ばというところでありまして、こうした取組を各港でしっかりとお金を入れて進めていかなければいけないんだろうというふうに思っておりますし、先ほど二四年問題、二〇二四年問題の話がありましたけれども、こうしたことによるモーダルシフトの関係だとか脱炭素化、新たなエネルギー等への対応などを含めたこのコンテナターミナルの整備、再編というのも進めていかなければいけません。 御存じのとおり、一九八〇年代には世界の二十位以内に我が国の港は三港入っていたわけでありますけれども、今は一港も入っていないということであります。総対的なこの取扱量は増えているわけでありますけれども、アジアと比べますと全体的には地位は下がっているということでありまして、この対策をしっかり進めていかなければいけない。 そこで、大臣には、この国際コンテナ戦略港湾政策における集貨、創貨、国際力強化、この問題について見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 我が国の港湾は、今、清水委員おっしゃいましたように、韓国の釜山、それから中国の上海といったアジアの主要港に比較して相対的に貨物量が少ないことなどによりまして、船舶の大型化が進む国際基幹航路の我が国への寄港数は減少傾向にございます。 このような状況の中、新型コロナ禍における世界的なコンテナ物流の混乱を経験した日本の荷主からは、海外の港での積替えではなくて、直行航路を求める声が高まっておりまして、サプライチェーンの強靱化、安定化に資する日本発着の国際基幹航路の維持拡大が一層重要になっております。 こうした課題にしっかりと対応していくためにも、今、清水委員からも御指摘ございました三本柱、一つは集貨、東南アジアなど広域から荷物を集めてくる、それから二番目に創貨、産業集積による貨物輸送需要の創出、そして三番目に競争力強化、これらの取組をしっかり行って、国が前面に立ってこの大型化に対応していきたいと、このように思っております。
○清水真人君 これは本当にしっかりやっていただかないと、我が国のこの経済力の強化、これにも関係してくるところであろうと思いますので、しっかりと、しっかりお金を入れて本当は進めていただきたい、こういうふうに思っております。 また、先ほど能登半島沖地震のお話の中で、港が隆起をしたという話がありました。我が国は四方を海に囲まれていて、この輸出入というのはほぼ、ほとんどがこの港を使って行われるわけでありますから、例えば本当に重要な港湾で港が五メートルも四メートルも上がってしまったというふうになってしまうと、これはやはり我が国の経済に対して大きな影響を与えることになるだろうというふうに思います。そうしたこともしっかりと想定をしていただく中で、もしそういったものが起きた場合にはどういうふうに、例えば国内の物流をどこに持っていくのかも含めて、しっかりとした検討というのを行っていただきたいというふうに、これは要望としてさせていただきたいというふうに思います。 続いて、観光について伺わせていただきたいと思います。 全国的にも多いというふうに思いますけれども、私の住む群馬県においても、中山間地域を担う産業の一つとしてこの観光業があるわけであります。 現在、政府は、この分野におきまして、観光立国基本計画で定めた持続可能な形での観光の復活に向け、質的向上を象徴する持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進の三本柱を基に、持続可能な観光地づくり、インバウンド回復、国内交流拡大の三つの戦略に取り組んでいるというふうに認識をしております。 インバウンドに関しましては、二〇〇三年にビジット・ジャパンが始まったわけでありますが、このときには僅か五百二十一万人であったものが、コロナ前には約三千二百万人だと、コロナ禍で二十五万人まで落ちてしまいましたけれども、二〇二三年には二千五百万人台に戻ってきたということで、この最終目標は、二〇三〇年、六千万人、十五兆円ということであろうと思いますけれども、これをどのように進めていくおつもりか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) コロナの後、今順調にこのインバウンドは回復してきております。 訪日、昨年、二〇二三年、訪日外国人旅行者数の数は約二千五百万人、消費額は約五・三兆円ということで、この消費額の方につきましては目標である五兆円を達成をいたしました。問題は訪日外国人旅行者の数でございますが、三か年計画の三千万人にはまだ達していないというところでございます。 問題点の一つは、そのインバウンドが三大都市圏に全体の約七割が集中するなど都市部に偏在しているという点でございまして、地方への誘客、これを促進するというのがこれから最大のポイントだと思っております。 このために、持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進、この三つをキーワードに、消費拡大や地方誘客に効果の高いコンテンツの整備、それから地域一体となった観光地、観光産業の高付加価値化、それから我が国の観光の魅力の戦略的な発信や、二〇二五年大阪・関西万博などの大規模イベントを活用した情報発信などに取り組んでまいりまして、長期目標、二〇三〇年、訪日外国人六千万人、消費額十五兆円、この目標に向かって全力で取り組んでまいりたいと思います。
○清水真人君 地方にとりましても、この基本計画の地方誘客の促進、また持続可能な観光地づくりという文言は本当に頼もしい限りでありまして、日本人観光客はもとより、外国人旅行者の地方への誘客、これは今後の地方の存続に関わるものとして大きな期待を持っているところであります。 そして、それぞれの各地域におきましても、国内観光者だけでなく、インバウンドの獲得に向けて観光庁の様々な施策を使う中で、外国人対応や高付加価値化や、また地域を一体として捉えた観光の再生などに努めているところでありますけれども、国として地方部へのインバウンド浸透に向けてどのように取組を進めていくお考えか、お伺いをしたいと思います。 そしてまた、大きな課題となっているのが二次交通の問題でもあります。 地方の観光地には中山間地域にあるものも多く、こうした地域に点在する例えば名勝や温泉、体験型観光等、一体の地域、一体の観光地として構築をしていることからなかなか、徒歩圏内以上の移動が必要となってくるというわけであります。この二次交通確保の問題が解決をしなければ、観光庁の行っている様々な政策の効果が半減をしてしまいますし、また、観光業によって地域の人々の生活が維持されているわけでありますけれども、こうしたものにも影響があるというふうに考えております。 その対策を早急に進めていかなければならないというふうに考えておりますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(堂故茂君) お答えします。 国土交通省としては、地方誘客を促進するため、例えば、お城などその地域の目玉となる観光資源を活用した特別なイベント実施への支援や、いわゆる外国人富裕層をお迎えできる観光地づくりへの支援、さらに、日本政府観光局を通じたSNS等によって地方の魅力を世界に発信することなどを実施しているところです。 また、観光客の二次交通を始め地域の移動手段の確保に向けては、地域の自家用車や一般ドライバーの活用に関する制度の見直し、それからタクシーなど交通関係者と観光関係者が連携して、観光客にとってより便利な移動手段を確保する取組への支援などを実施しているところです。 国土交通省としては、引き続き、インバウンドの地方誘客の促進、二次交通の確保による地域活性化にしっかり取り組んでまいります。
○清水真人君 この目標を達成するためには、例えば空港等で働いている方々、この人材不足、こうしたものもしっかりと解消していただかなければならないというふうに思っておりますので、その辺につきましてもしっかりと対応していただきたいというふうに思いますし、やはりしっかりと各地域に人を流していくことでこのオーバーツーリズムというものが解消されることもあり得るんだろうというふうに思いますから、こうした政策をしっかり進めていただきたいと思います。 最後になりますけれども、最低賃金の改定についてお伺いをしたいと思いますが、実は、昨年改定をした際にあったんですけれども、総務省と厚生労働省から、それぞれの地方の例えば庁舎だとかいろんなものの維持管理に関してしっかりと、交渉があった場合には交渉をして改定ができるようにしっかりと行っていただきたいというような文書がこれ出されたわけでありますけれども、これを実際にどうだったかということを調べてみたらでありますけれども、約六四%に関しては賃金改定が行われたりもしたんですけれども、僅か三分の二にとどまって、三分の一は全くこれが進まなかったという現実があります。 賃上げを行うということであれば、こうした部分についてもしっかり国として継続的に地方に働きかけていただくことも大変重要であるというふうに思いますが、厚生労働大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) ビルメンテナンス業については、労働集約型の業種であるため、労務費を契約金額に適切に転嫁することが重要であると考えております。 このため、厚生労働省においては、ビルメンテナンス業の発注事務に関してガイドラインを策定し、その中で、年度途中に最低賃金の改定があった場合には、適切な価格で単価の見直しを行い、契約金額の変更を検討する旨、発注者として地方自治体に対して要請をしております。 引き続き、厚生労働省としては、この地方自治体が発注者となるビルメンテナンス業務において、最低賃金の改定に伴った労務費の適切な転嫁がなされるよう、総務省とも連携しつつ、これしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○清水真人君 ただいま厚生労働大臣から答弁をいただいたところでありますけれども、この取組には地方行政を所管する総務省の協力というのが必要不可欠であるというふうに考えております。総務大臣におかれましては、厚生労働省の取組を是非支援をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 そしてまた、最後、要望にさせていただきたいと思いますけれども、四月から適用となる令和六年度建築保全業務労務単価につきましても、これも今後様々な交渉が行われていくことになろうかというふうに思います。その結果につきましても、しっかりこの後追いをしていただいて、もし余り対処をしていただけないということがあるんであれば、その後の対処というのもしっかりと行っていただければというふうに思います。 以上をもちまして、私の質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。
○永井学君 自由民主党、山梨県選出、永井学でございます。 今日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。先輩議員、また同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げたいというふうに思います。全力で質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 初めに、リニア中央新幹線の整備促進について伺います。 早期開業が待ち望まれる夢の超特急リニア中央新幹線、時速五百キロで品川―大阪間を一時間、私の地元甲府と品川間を約二十五分で結びます。先行開業予定である品川から名古屋までの総延長は二百八十六キロ、うち山梨県リニア実験線はおよそ四十二キロ、この実験線は実際に使用される軌道でありますので、リニアは名古屋まで既におよそ六分の一が完成しているということになります。早期開業は、山梨県のみならず、沿線各都県の悲願であります。 そこで、早期整備について幾つかお伺いをさせていただきます。 一昨年五月、岸田総理は、山梨県都留市にあるリニア実験線を訪れ、実際に走るリニアモーターカーに試乗されました。時速五百キロ走行を体験された感想と、その体験を踏まえたリニア早期開通への総理の思いをまず伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、令和四年五月にリニア中央新幹線、試乗させていただきました。時速五百キロを超えるスピードでありますが、にもかかわらず、この速度を感じさせない安定性、さらには快適性がありました。要は、この技術を含めてその総合的な完成度の高さ、これを感じさせていただいたと振り返っています。我が国の先端技術の結晶であると受け止めています。 その上で、このリニア中央新幹線、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を一つの圏域とし、日本経済の活性化や国土の強靱化にもつながります。さらには、この新しい時代を見据えて、働き方あるいは住まいの在り方、こうしたことにおいても変革の契機となる、この日本社会に大きなインパクトを与える、こうした国家プロジェクトであります。その開業効果、これはリニア沿線のみならず、ダブルネットワークを形成する東海道新幹線の沿線においても新幹線の停車回数の増加による地域活性化効果が見込まれるなど、この圏域全体にも広く恩恵が及ぶ、こうしたものであると考えます。 政府としては、財政投融資を活用して三兆円の貸付けを実施しているところであり、早期整備に向けた環境を整え、一日も早い開業に向けて、関係自治体やJR東海と連携をしながらしっかり取り組んでいきたいと考えております。
○永井学君 ありがとうございます。国家プロジェクトとして、早期開業、国が全力で取り組んでいらっしゃることはよく分かりました。 次に、静岡工区の早期整備に向けた国の対応について伺います。 JR東海は、先週金曜日に、リニア中央新幹線の品川―名古屋間について、最速で二〇二七年としている開業目標を断念する方針を明らかにしました。静岡工区において、南アルプストンネル工事による水資源や生態系等への影響をめぐり静岡県から工事着工の同意が得られておらず、二〇一七年に契約締結した静岡工区の工事について、不確実性に伴うトンネル工事の中でも極めて難易度が高く、掘削延長が長いにもかかわらず、工事に着工できないまま六年四か月が経過しているとした上で、名古屋までの開業の遅れに直結しており、二〇二七年の開業は困難と判断したものです。この静岡工区の問題が前に進まない原因を国としてどう考えられているのか。 また、国土交通省は、JR東海と静岡県の議論を仲介するため、有識者会議を設置し、水資源問題、環境保全問題に関わる報告書を取りまとめられました。その中で、国においては、科学的、客観的観点から、JR東海による対策の実行状況を継続的に確認することを検討すべきと提言されましたが、この検討状況も併せて伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) いまだ着工のできていない静岡工区について早期着工することは、リニア中央新幹線の早期開業に向けた重大な課題と認識しております。その上で、静岡工区の早期着工に向けては、静岡県とJR東海の対話を促進すること、科学的、客観的な観点から議論することが重要であると考えております。 このため、国土交通省では、今までに二つ有識者会議を設置しました。一つは、水資源、大井川の水資源に与える影響について報告書を、これを令和三年に。それからもう一つは、南アルプスの生態系などの環境保全に関する報告書、これは昨年十二月に取りまとめられたところでございます。そして、私からJR東海に対し、これらの報告書に基づく対策を講じるよう求めたところでございます。 この二つの報告書、しっかり対策をすれば十分対応可能であるという内容でございます。これを受け、建設主体のJR東海は様々な施策を講じようとしておりますが、努力しておりますが、必ずしも静岡県の理解が得られていないという中で今日に至っているものと認識しております。 今後は、JR東海において報告書に基づく対策を着実に実行していくことが重要であることから、この二つの、地域の、また、地域の方々から国の関与の継続について要請いただいたことから、本年二月より、JR東海の取組を継続的にモニタリングする新たな会議であるリニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議、この先ほど申し上げた二つの報告書をきちんとJR東海がやっていることをモニタリングする、その会議体を設けました。 この三月二十九日のそのモニタリング会議では、建設主体であるJR東海より、工事に着手できないまま工事契約締結から既に六年四か月を経過している静岡工区が名古屋までの開業の遅れに直結しており、二〇二七年の開業は実現できないが、引き続き早期の開業を目指して全力を挙げて取り組んでいくとそのモニタリング会議で表明されたところでございます。 国土交通省としては、この静岡工区モニタリング会議を通じてJR東海の対策状況を継続的に確認するとともに、静岡県とJR東海の対話を促すなど、リニア中央新幹線の早期整備に向けた環境を整え、一日も早い開業に向けてしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○永井学君 ありがとうございました。 国に対して同意をなされない理由、本当に静岡県側様々あるというふうに思いますけれども、今大臣からも御答弁がありました、これまでJR東海や国からの丁寧な説明もあって、静岡工区の着工はもうワンフェーズ上げていかなければいけない時期に来ていると思っています。リニア中央新幹線が開通すれば、言うまでもなく、先ほど総理の答弁の中にもありましたが、日本経済に大きな好影響を与えることは間違いありません。 開通後、年間で八千七百億円の経済効果があるというふうに言われています。これは、言い換えれば、一年の工期の遅れが年間八千七百億円の経済損失につながるということになります。また、防災の観点からも、東海道新幹線の代替路線となり、大きな役割を果たすことになります。このことは静岡県にとっても大きなメリットであると思います。 先ほど斉藤大臣の方からの回答にもありました、先週金曜日に行われたリニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議の中で、JR東海は、静岡工区の工事にいまだ着工の、いまだ着手の見込みが立たないことから、現時点で新たな開業の、新たな開業時期を見通すことができないと話をされています。 二〇二七年というゴールがあって、様々な整備を進めてきたリニア中央新幹線、開業時期が未定となったことで駅周辺の町づくり等にも大きな影響を与えます。実際、私の地元からも多くの不安の声が寄せられています。国は、今後もJR東海と静岡県の間に立って、引き続き早期開業のために全力を尽くしていっていただきたいと思います。 次に、富士山のオーバーツーリズム対策について伺います。 昨年、コロナが二類から五類に引き下げられて初めての夏山登山シーズン、富士山に登った人はおよそ二十二万一千人と、新型コロナウイルス感染症前の二〇一九年の水準にまで回復いたしました。登山客が増え、地域経済が潤うことは非常に喜ばしいことでありますが、夏山登山シーズン最盛期、登山道では激しい混雑が発生しました。また、マナー違反を行う人、危険な軽装登山を行う人、弾丸登山を行う人などなど、コロナ前までにあったオーバーツーリズム問題も併せて復活しました。 そんな中、山梨県は、この二月定例県議会で、山梨県側から登る人に対して一人二千円の通行料の支払を義務化する条例を可決、成立させました。また、規制の中に、十六時から三時までの時間帯と登山人数が四千人に達した場合は通行禁止措置をとることも明記されています。環境保全、事故防止などが狙いで、条例は今年の七月一日から施行されます。 また、先月二十六日には、観光庁が選ぶ、オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業の先駆モデル地域に山梨県側の吉田口や静岡県側の登山道、登山口が選ばれたり、先月二十八日に行われた富士山における利用適正化推進協議会の中で富士山のオーバーツーリズム対策パッケージがまとめられるなど、今夏の対策を加速させているところです。 このような例年と違った対策が講じられる今年の富士登山ですが、山梨県側の通行料の取組であったり静岡県側のウェブ事前登録システムの社会実験など、新しい取組を登山者に情報発信する必要があります。また、登山者は国内の方だけでなく、インバウンドで訪れる海外の方もおられます。国内、海外に向けてしっかりと情報発信を行わなければならないと思いますが、御所見を伺います。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 先月の二十八日に、環境省、山梨県、そして静岡県、これが事務局を務める富士山における適正利用協議会、ここにおきまして、富士登山オーバーツーリズム対策パッケージが取りまとめられたところでございます。この夏の登山シーズンから、今委員御指摘のように、山梨県側では、ゲートを設置して特定の時間帯の通行を禁止する新たな取組、いろんな取組が行われるところでございます。 委員御指摘の情報発信、これについても、この同協議会が運営している富士山オフィシャルサイト内において、新たな、新たに実施するオーバーツーリズム対策の内容を多言語で発信していくことであります。日本の、日本政府観光局、こことも連携して、訪日外国人旅行者に対しても効果的に情報を届ける手法を検討の上、進めてまいりたいと思います。 こうした情報発信、これを通じてオーバーツーリズム対策について利用者の理解を得ることは、満足度の高い快適な富士山の利用環境を実現する上で極めて重要だというふうに考えております。 引き続き、関係機関と連携して情報発信を適切に、効果的に取り組んでまいりたいと、そういうふうに考えております。
○永井学君 ありがとうございました。 オフィシャルサイト等で広報をしているというお話でありましたけれども、ダイレクトにそういった登山者に届けるために、例えば、旅行会社と協力して国内外の富士登山ツアーの参加者とか、富士山周辺にある登山用品のレンタルショップなどに分かりやすく変更点をまとめたパンフレットを置いてもらうなんという手もあるというふうに思います。 令和六年シーズンは、まさに新しい富士登山のスタートの年。是非しっかりとした情報発信を行い、登山者が安心、安全な環境で富士登山ができるよう、よろしくお願いしたいと思います。 次に、能登半島地震により被災した子供への保育、教育支援について伺います。 元旦に発生した能登半島地震で被災された皆様、また、お亡くなりになられた方とその御遺族の皆様にお悔やみを申し上げますとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。 さて、今回の地震では、学校や保育施設等が被害を受け、避難所が設置されたことで休校や休園の措置がとられました。そのため、避難所で過ごす子供や二次避難により被災地外で過ごす子供、避難せずに自宅で過ごす子供など、被災した子供の置かれている環境は多岐に及んでおります。 被災した子供が保育、教育の現場から取り残されないようにするため国はどのような対策を取っているのか、まず盛山大臣、加藤大臣、それぞれに伺います。
○国務大臣(盛山正仁君) 令和六年能登半島地震における被災地の全ての学校が新年度から授業を実施できる状態になってきたというものの、その内容としては、近隣の学校の教室を間借りする形での授業ですとか、避難等により学校に登校できない児童生徒はオンライン学習にとどまるなど、まだ本格的な再開ができていない学校もあると承知しております。 文部科学省では、学校の本格的な再開に向けて、学校施設の早期復旧を図りつつ、児童生徒の環境に応じた学びの継続を図るため、心のケアなどに必要なスクールカウンセラーの追加派遣のほか、学習指導や生活指導等に必要な教職員の派遣支援、一人一台端末等の無償貸与や教科書の無償給与への支援、スクールバスによる通学支援、二次避難を検討される保護者への情報提供など、様々な支援を行っております。 本年度におきましても、引き続き、被災自治体の声を聞きながらこうした支援に取り組むとともに、児童生徒の学習機会の提供支援に向けた取組なども含め、それぞれの環境に応じたきめ細かな支援を行い、被災地の児童生徒を全力で支えてまいりたいと考えております。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 被災した子供たちに必要な保育を提供できる体制を確保することは重要でございます。こども家庭庁としてもその取組を進めてまいりました。 まず、能登地域におきましては、被災した保育所等の運営再開に向けて、休園中の保育所等への財政支援を継続してございます。また、二次避難する方への対応として、避難先の保育所等を転園手続なく利用できることを周知するほか、他の自治体の保育所等に対して、被災した子供たちの受入れ要請や受け入れた保育所等への財政支援を行うなどの取組を進めてきたところでございます。 さらに、二次避難等によりまして他の市町村に住民票を移した保護者の方々が地元の被災地での用事に出向いた場合に一時預かり事業を利用したいとの御要望をいただいており、先日、事務連絡を発出し、住民票を移していても地元の被災地の保育所等で一時預かり事業を利用できるということについて周知、明確化を行いました。安心して御活用いただければと思っております。 今日から新年度を迎えます。引き続き、新年度における保育のニーズや利用状況などについて、石川県庁とも連携しながら、これを把握し、必要な対応を行ってまいります。
○永井学君 ありがとうございました。 様々な対策を取られていて、児童生徒に関しては新年度から授業も再開できるという御答弁もいただきましたけれども、盛山大臣の御回答にもありましたが、私が特に心配をしているのは被災したお子さんたちの心のケアの問題です。過去の災害では、お子さんの心的外傷後ストレス障害、いわゆるPTSDが疑われるお子さんが多く出ていると伺っています。 スクールカウンセラーなどにより相談体制が整いつつあると伺ってはいますけれども、その数が十分に足りているのか、また、一過性の相談体制に終わらせずに、長期継続したカウンセリングが必要になってくると思いますけれども、御所見を伺います。
○国務大臣(盛山正仁君) 文部科学省におきましては、能登半島地震の発災後、児童生徒の心のケアなどのためのスクールカウンセラーの追加配置を全額国費で支援するとともに、不足する人材につきましては、二十二の道府県から延べ八十四名を派遣しているところでございます。 令和六年度におきましても、児童生徒に対する継続的な支援を可能とするよう、引き続き、財政的な支援に加えまして、日本臨床心理士会などと連携協力し、県外から必要な人材を派遣することとしております。 引き続き、我々文部科学省としましては、石川県教育委員会や各市町の教育委員会などと密接に連携しながら、被災地の全ての子供たちが安全、安心な環境の中で充実した学校生活を送ることができるよう、全力で取り組んでまいります。
○永井学君 御答弁の中にもありましたけれども、数少ないスクールカウンセラーを集めるために、日本臨床心理士会などと連携をしながら全国的に派遣を模索していかなければならないというふうに思っています。息の長いカウンセリング体制を構築するには被災県だけでは立ち行きませんので、是非国の継続的な支援をよろしくお願いをいたします。 次に、保育士などの人員不足について伺います。 児童生徒だけでなく、被災地の保育園、幼稚園、認定こども園の子供たちに対する対策も重要な課題であると思います。そんな中、保育士不足は特に深刻な問題なのではないでしょうか。 平素でも保育士不足が懸念されているところでありますが、国は震災翌日、設備運営基準について、園児の処遇に著しい影響がない範囲で、範囲内で基準以下となっても差し支えないという対応を取られました。しかし、いつまでも配置基準を下回った対応を続けるわけにはいきません。 そこで、不足している保育士などの確保を国としてどのように支援をするのか、お伺いします。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、保育所の配置基準につきましては発災当初から緩和措置を講じてございますが、保育の質の確保のためには配置基準を満たせるようにしていくことが大切であると考えております。 現地の状況を確認いたしますと、現時点では利用児童数に対する保育士数は配置基準を満たしており、直ちに保育士が不足するという状況ではありません。しかしながら、今後、二次避難先等から戻ってくる子供の数と保育士の数に、新年度も始まりますので、不均衡が生じることなども想定がされます。 こうした中、先週から、石川県社会福祉協議会におきまして、被災地域で勤務する保育士等の全国募集が開始されました。こども家庭庁におきましても、全国の公立施設に勤める保育士等を各地域から応援派遣する仕組みを構築し、各自治体宛てに通知をしてございます。 引き続き、保育士等の応援派遣の仕組みについて、現地の派遣要望や全国の派遣可能状況などを確認しながら、必要な対応を進めてまいります。
○永井学君 ありがとうございました。 震災が原因で、子供たちの学びの場が狭まり、しっかりとした教育が受けられなくなることはあってはなりません。子供たちが保育、教育の現場から取り残されないように国の更なる力強い支援をお願いいたします。 次に、男性の育児休業取得促進について伺います。 お子さんを安心して産み育てられる環境をつくり、人口減少に歯止めを掛けるためには、様々な施策を複合的に講じていく必要があります。その中でも、お父さんとお母さんが共に協力して子供を育てていく環境をつくるため、男性の育児休暇の取得促進は非常に重要です。 厚生労働省の調査によると、男性育休取得率は、令和四年度、前年から三・一六ポイント上昇し、過去最高の一七・一三%となりました。着実に上昇はしているものの、女性の取得率八〇・二%には遠く及んでいない状況です。国は、こども未来戦略において、令和七年に男性の育休取得率を五〇%、令和十二年には八五%にするという目標を定めています。 そこで、まず、これまでの育休取得促進策の効果、また令和七年、令和十二年の政府目標達成に向けた取組方針を総理にお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子育て世帯の共働き、そして共育てを定着させていくための第一歩が御指摘の男性の育児休業の取得促進であると考えています。 政府においては、これまでも育児休業の取得を支援する事業主に対する助成、また企業の好事例の紹介などによる機運醸成等に取り組んできました。そして、委員御指摘のように、十年間で数字は上昇してきたわけですが、出生直後に柔軟な形で育児休業を取得できる産後パパ育休制度、こういった制度も創設するなど、育児休業制度自体も見直しを行ってきた、こうしたことでありました。この男性の育児休業取得を始め、子ども・子育て支援については、従来から制度があるにもかかわらず、その利用が十分に図られていない、こういった制度がある、これが大きな課題でありました。 昨年末まとめたこども未来戦略では、この若い世代の所得を増やす、全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく支援する、この二つと併せて、この社会全体の構造や意識も変えていかなければならない、こういった点を指摘をいたしました。 この理念に基づいて、男性育休は当たり前になる社会の実現に向けて、男性の育児休業取得率について、今委員が御指摘になられたような高い目標、これを掲げた上で、育児休業取得について、両親共に育児休業を取得した場合の給付率を手取りで十割相当に引き上げるですとか、あるいは事業主が行動計画を策定する際に育児休業の取得状況に関する数値目標の設定を義務付けることとする、こういった関連法案、今国会に提出をしています。また、企業が育児休業中の業務を代替する周囲の社員に対して応援手当を支給する場合には助成を拡充する、こういった環境整備にも努めているところです。 男女とも希望に応じて仕事と育児を両立できるよう、単にこの制度や施策を充実するだけではなくして、社会全体の意識改革、これを進めながら政府一丸となって取り組んでまいりたいと考えます。
○永井学君 ありがとうございます。 今、機運の醸成、社会を挙げての機運の醸成というふうに総理から御答弁をいただきましたが、私もまさにおっしゃるとおりであるという認識であります。 私は、特にその機運の醸成に関して言うと、管理職の意識改革が非常に重要であると従前から考えておりました。厚生労働省の調査によると、男性社員が育休を取らなかった理由を聞いたところ、職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気があったから、また、会社や上司、職場の育児休業取得への理解がなかったからという回答が二二・五%もありました。 山梨県は、昨年から、隗より始めよの精神で、県庁の全男性職員を対象に、育休取得率一〇〇%を目指し、有給休暇、時短勤務、テレワークを組み合わせ、最低三か月在宅で育児に関わるという目標を掲げ、全庁向けには職員の意識改革やマネジメント研修の実施などを、本人向けには休暇、休業プランの提示や収入シミュレートの提供などを行っています。 この目標達成の鍵は、トップが男性育休取得促進策を決断し、その考えを管理職がしっかり把握し、取りやすい雰囲気をつくっていくことであると考えます。どんなに良い制度、支援制度があっても、上司の顔色を気にして取得をためらってしまっては意味がありません。休んでよいのだという部や課の雰囲気づくりを管理職がつくっていく必要があります。 そこで、国は、男性の育児休暇取得において、管理職の意識改革を含む機運の醸成にどのように取り組んでいくのか、伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 永井委員御指摘のとおり、この男性が育児休業を取得しない理由として職場が育児休業を取りづらい雰囲気であることが挙げられておりますから、この企業のトップや管理職をも含めて社会全体の意識改革が極めて重要だと考えております。 このため、厚生労働省では、イクメンプロジェクトというものにおきまして経営層や管理職に向けたセミナーを行っているほか、公式サイトにおいて育児休業等を取得しやすい職場づくりに取り組む経営層や管理職からのイクボス宣言というものの投稿を促しておりまして、男性の育児休業取得に向けた機運の醸成、図っております。 また、今国会に提出しております育児・介護休業法等の改正法案におきまして、企業に男性の育児休業の取得促進に向けた積極的な取組を進めていただくために、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大、企業や、行動計画策定時に育児休業の取得状況に関する数値目標の設定を義務付けることなど盛り込ませていただきました。 男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できる環境の整備を通じて、共働き、共育ての推進にしっかり取り組んでいきたいと思います。
○永井学君 ありがとうございました。 イクボス宣言、これも非常に私も重要だと思っていまして、やはり管理職がしっかり子育て、そしてまた、その育児に関して理解のあるボスを育てるイクボス宣言、本当に私も従前から重要だというふうに考えておりました。是非推進をしていっていただきたいと思います。職場と社会が育休を取りやすい雰囲気となるよう、これからも積極的な取組をよろしくお願いいたします。 次に、予防のための子供の死亡検証体制整備の促進について伺います。 日本の少子化を考える上で、出生率の増加を目指す取組ももちろん重要ではありますが、子供の命を守り、安全を確保していくことも非常に重要であると思います。ゼロ歳から十九歳のお子さんが年間でおよそ四千人、命を落としているという統計もございます。この中には、救えたはずの命も数多く存在していたと思われます。せっかくこの世に生まれてきてくれたお子さんを不慮の事故や病気、虐待、自殺などから守っていくことは政治の責務として推し進めていかなければならないことであると考えています。 そこで注目を集めているのが、予防のための子供の死亡検証、チャイルド・デス・レビュー、通称CDRと言われている制度です。予防可能な子供の死亡を減らすため、子供の死亡に関する情報を収集し、専門家が協力して、死亡に至った背景、原因を検証、その後効果的な予防策を提言するというものです。 国は二〇二〇年度にモデル事業を開始し、現在では、私の地元山梨県を含めて十都道府県で行われています。事業は継続されてはいますが、日本全国での制度化の道筋は見えていない現状です。 最大のネックと言われているのが、検証に対する遺族の同意です。二〇二〇年三月には、個人情報保護法の例外事由に該当するとして、検証には遺族の同意が不要と考えられるとされましたが、二〇二一年には遺族の同意が必要とされました。この遺族の同意を得るという項目が追加されたことは検証を行う上で大きなハードルとなり、それにより検証数が減少したことは間違いないと思います。死亡検証数が多ければ多いほど、不幸なお子さんの死を防げる確率がぐんと高くなります。 このことに鑑み、アメリカなどと同じように、遺族の承諾がなくても死亡検証が可能となるようにすべきと考えますが、御所見を伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 予防のための子供の死亡検証、いわゆるCDRに関するモデル事業におきましては、子供の死亡事例に関する情報の中には遺族等に関係する情報が含まれる場合があり、慎重な情報収集、管理が必要であることから、原則、遺族の同意を得ることとしてございます。 CDRモデル事業の実効性を高めることは重要である一方、遺族の心情に配慮しながら丁寧な検証を進めていくことも重要であり、遺族の同意を不要とすることにつきましては慎重な検討が必要であると考えてございます。 その上で、遺族の方々に御協力をいただくためにも、まずは広く国民の皆様にCDRの必要性や意義について御理解をいただくことが重要であり、このため、まずはCDRの普及啓発や予防策の周知に重点的に取り組んでまいります。
○永井学君 ありがとうございました。 慎重に検討をしていただいて、このCDRの情報発信等を是非積極的に行っていただきたいと思いますが、その件も踏まえて次の質問に移らせていただきたいと思います。 次に、検証結果の情報共有と情報発信について伺います。 モデル事業開始から三年間で、少なくとも四百八十一人の死亡検証が行われました。三年間で約一万二千人のお子さんが亡くなられたことを考えると、この数は決して多い数とは言えないと思います。やはり、各都道府県単位で検証をしていても、なかなか検証例は増えてはいきません。少ない検証例をどう予防に活用するのか、それは各都道府県の検証結果を国が集め、分析して、関係機関にフィードバックしていくことだと私は考えています。国主導での検証結果の情報共有についての御所見を伺います。 また、これらの検証結果を一般の方々に情報提供し、不幸なお子さんの死を防がなければ、検証しても意味がありません。国はこれらの検証結果をどのように情報提供していくのか、伺います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 CDRモデル事業には令和二年度から取り組んでまいりました。検証数が積み上がってきたことを受け、今年度から新たに実施する成育医療等の提供に関するデータ分析・支援等推進事業の中で、事例検証の横断的な整理を実施していくこととしております。この事業で整理された情報を、こども家庭庁とモデル実施、モデル事業実施都道府県との間で定期的に実施する会議で共有することなどを通じて効果的な検証に活用をしてまいります。 これに加えまして、CDRに関する普及啓発の一環として、子供の死亡の予防策を掲載したポータルサイトの運用などを行っており、そうした取組の中で、検証結果の分析等により新しく得られた子供の死亡の予防に資する知見、これらについても情報提供をしてまいります。
○永井学君 ありがとうございました。 今お答えの中にあったポータルサイト、私も拝見をさせていただきましたが、若いお父さんやお母さんが見やすい、非常に分かりやすいサイトとなっていたというふうに思います。動画を使った子供の事故の予防策は、小さなお子さんを育てる多くの御両親に是非見ていただきたいと思います。より多くの方に見てもらえるよう、私も様々なところでPRしていきたいと思います。 子供の最後の声に耳を傾け、救えるはずの命が落とされないように、一日も早い法整備、国の事業化を期待して、次の質問に移ります。 最後に、学校の働き方改革について伺いたいと思います。 教師の方々は我が国の未来を開く子供たちを育てるという崇高な使命を持っていて、一人一人教師の献身的な努力によって我が国の学校教育が支えられ続けていたことは疑いようもありません。その裏で、教師の働き方改革は、数年前に比べれば改善しているとはいうものの、いまだ多忙な実態もございます。 このような部分から、今後更に働き方改革を推進するには、先生方の子供たちのためにという献身性に甘えるのではなくて、保護者や地域との役割分担も含め、学校と教師が担う業務について適正化を図らなければならないと思いますが、御所見を伺います。
○国務大臣(盛山正仁君) 学校における働き方改革の推進に向けましては、平成三十一年一月の中央教育審議会答申で示されました学校、教師が担う業務に係る三分類に基づいて業務の考え方を明確化した上で、役割分担や適正化を進めてまいりました。この三分類に基づく業務の見直しは全体的に順調に進んでいる一方で、地方自治体間の取組状況の差も見られ、更に加速すべき状況であると認識しております。 学校における働き方改革の推進に当たりましては、国、都道府県、市町村、各学校など、それぞれの主体が自分事としてその権限と責任に基づいて取り組むことが重要であるため、昨年の八月に各主体の具体的な役割等を整理した対応策の例を示すなど、取組の徹底を促してきております。 文部科学省としては、中央教育審議会における教師を取り巻く環境整備に関する議論も踏まえ、引き続き、フォローアップや好事例の展開等を通じて働き方改革の更なる加速化を図ってまいります。
○永井学君 ありがとうございました。 私も、この三月まで息子の小学校のPTA会長を務めましたけれども、担任の先生は本当に子供たちのために働いてくれていまして、ふだんの業務以外に、学校の様子や子供の様子が分かる学級新聞を定期的に作成していただいたことは特に印象に残っています。繰り返しになりますけれども、先生方の子供たちのためにという献身性に甘え続けてはいけないというふうに思います。今こそ、更なる学校の働き方改革を進めていっていただきたいと思います。 本来でしたら、水素政策のことに関して齋藤大臣と議論をしたかったのでありますけれども、時間が来ましたので、これで質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○田名部匡代君 おはようございます。立憲民主党の田名部匡代でございます。 能登半島地震から丸三か月がたちまして、いまだに八千人を超える方々が避難生活を余儀なくされているということで、私たちも、これまでも、その一日も早い復旧復興に向けて、被災地出身である衆議院議員の近藤和也さんを中心に、様々政府に対しても提言をさせていただいてまいりましたけれども、これからも能登に住み続けたいと、そう願っておられる被災者の皆様のためにも、ここは与野党を超えて、しっかりこれからも必要な提言をさせていただきたいというふうに思っております。 実は今日、食品アクセスの問題であるとか中小企業の問題であるとか、そういったことを取り上げさせていただきたい、まずはそれを中心に取り上げたいというふうに思っていましたが、また週末に政治と金の問題でいろんな情報が入ってきました。これ、やはり国民の多くの皆さんの信頼を失う大変重要な問題でありますから、まずは、順番を変えて、そのことから申し上げたいというふうに思います。 これまで立憲民主党では、パネルお願いいたします、政治改革の実現に向けて既に提案をさせていただいております。(資料提示)しっかりと事実がどういう状況なのかということを解明していき、そしてその上で必要な政治改革を実現しなければならないと、そのように思っていますが、いまだ一体何がどうなっていたのかという事実関係は明らかになっていません。 そういう中で、自民党は安倍、二階両派の議員の八十二名のうち約四十人を党紀委員会で処分する方向で調整に入ったという報道がありました。この事実関係について教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) マスコミ等で様々な報道がなされておりますが、今、自民党の対応としましては、これまで、アンケート、そして聞き取り調査、九十名を超える議員に対する聞き取り調査を行ってまいりましたが、その後、政倫審を始め国会での議論が行われた、この状況を受けて、追加の聞き取り調査を今行っているところであります。 処分について方針が決まったという報道がなされておりますが、今日も聞き取り調査を行っているさなかであります。その状況を踏まえた上で、この政治責任についての判断、すなわち処分について考えていく、こういった手続に入っていきたいと考えております。
○田名部匡代君 ということは、しっかりと事実関係をこれからも調査をして、その上で判断をするということでよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これまで、検察による捜査が行われ、そして収支報告書の修正に伴って本人の会見等も行われ、そして党においても先ほど申し上げました様々な聞き取り調査等を行ってきました。そして、国会においても、政倫審を始め弁明が行われ、議論が行われてきました。 こうしたことを通じて、この不記載額あるいは内容、そしてそれぞれのこの議員の役割等が明らかになってきたわけでありますが、こういった事実の解明、もちろん大事でありますが、この当事者は政治家でありますので、政治家として、今回の事態において国民からどういった役割を期待されていたのか、派閥の幹部としてどのような役割を果たすべきであったのか、こういった政治責任もこの党として判断しなければならない、こういったことで追加の聞き取り調査を行っているところであります。 よって、事実解明、もちろん大事であり、今日まで解明された事実、これもしっかりと踏まえた上で、今申し上げました政治責任について、これまでの説明努力等も勘案した上で判断をしていかなければならないと思っています。そういったことで、政治責任の判断、処罰について党として考えていきたいと思っています。
○田名部匡代君 これまで私たちは様々な事実関係を、予算委員会なども通じて、また政倫審もそのとおりですけれども、確認をしてきましたが、一向に何ら事実は明らかになっていないんですね、何も分かっていないですね。 それで、この四十名を処分する方向という記事、これ、五年間の不記載額が五百万円以上の議員を対象とする方針という報道もありましたけど、まさか金額だけで切らないですよね、処分。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道が、様々な報道があることは承知しています。しかし、先ほど申し上げましたように、追加の聞き取り調査を受けてこの政治責任の判断をする手続をこれから始めるわけでありますから、内容について決まっているというものではありません。 現在、この判断、処罰の判断、何も決まっているものではない、これから手続等を通じて判断されるものであると認識をしています。
○田名部匡代君 今回新たに行った追加調査で、これまでには判明していなかった新たな事実というものがあったのかなかったのか、そしてどういったことを調査をされているのか、この場でお知らせいただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今追加の聞き取り調査を行っている中でありますので、その途中経過を明らかにすることは、この聞き取りの実効性を高める上からも控えなければならないと考えています。 どういった聞き取りを行っているのかということでありますが、これは、実態調査、もちろんこれ、実態を把握する、これもちろん大事なことでありますが、あわせて、それぞれの関係者が、この派閥の中で、あるいは国民から期待される役割を十分果たしていたかどうか、政治家としての責任についてもこの聞き取り調査の中で聞かせていただく、こういった聞き取りを行わさせていただいております。
○田名部匡代君 ごめんなさい、総理、さっぱり分からないんですね。分かりません。政治責任は、説明責任も、これまで全くと言っていいほど果たされていない。国民は何ら理解も納得もしてないですよね。 それで、先週末、安倍派幹部の三月の協議、政倫審などでもこれは、今まではないと言っていたものが、西村衆議院議員、世耕参議院議員があったということをお認めになっていますよね。 先日の予算委員会の前のその理事懇でも、二月の自民党の調査で既にこの協議があったかもしれないことを知っていて再調査されることになったなどという話があったと聞いていますけれども、こういった事実関係については追加調査では確認されたんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今追加の聞き取り調査を行っている途中でありますので、聞き取り調査の実効性を高めるためにも、今の時点で申し上げることは控えさせていただいておりますが、今までの様々なこの国会でのやり取り、調査、その中で実態が明らかになってきたこと、それについてももちろん追加の聞き取り調査の中でお伺いさせていただいておりますし、併せて政治家としての責任についてもお伺いさせていただいている、こういったことであります。 委員の方から、今日まで実態が全く分かっていないという御指摘がありましたが、まず、この案件については、検察の捜査が法と証拠に基づいて尽くされた上でその判断が下されています。その上で、それに従って関係者が自ら政治資金収支報告書を訂正し、そして記者会見を行う、こうしたことが行われ、そして党としても、アンケート、聞き取り調査を行い、そして党に、そして国会においても政倫審を始め様々な弁明が行われ、そして私も連日予算委員会等において説明を行ってまいりました。その中で、この不記載の額ですとか内容ですとか、そしてこのそうした還付のありようについて明らかになってきた、こういったことでありますので、全く実態が明らかになっていないというのは当たらないと思っています。 しかし、それに加えて政治責任についてもしっかり判断しなければならないということで、追加の聞き取り調査を行っております。
○田名部匡代君 パネルお願いします。 後で収支のこともやりますけれども、収支報告書、訂正されたからそれでいいでしょうという話じゃない。本当にひどい内容のものがたくさんありますよ。第三者のチェックを入れるべきじゃないですかと、そのことについてもこれまでも申し上げてきました。通常、一般社会でこんなことが許されるのかというような収支報告書の訂正のされ方。 それで、総理は、政治責任を明らかにするために、これまでも、必要な対象者を誰にするのか検討しながら聞き取り調査を行っていくということでした。この場で、どなたに聞き取り調査をされているのか、言えたらお聞かせをいただきたいということと、当然、聞き取り調査をしてどういう事実が明らかになったのか、我々に伝えていただいて、その上で処分ということをお考えになっているのか、改めて確認させていただきたいと思います。事実がどうなのか分からないのに処分が妥当かどうか、どうやって判断するんですか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 追加の聞き取り調査については、従来から申し上げているように、誰を対象にするか、これについては事前に公にすることはしておりません。報道等で様々な名前が出ているのは事実でありますが、党としては、この対象について具体的な名前を明らかにしない、その中で、この政治責任についてしっかりと聞き取り調査を行う、こういったことを進めております。 そして、その内容について明らかにするのかということでありますが、この追加の聞き取り調査についても、内容、この党として公にするべきところは公にしてまいります。これは、この政治責任を明らかにする、その判断をすることにこの聞き取り調査をつなげていくわけでありますが、その政治的な責任を判断するその中で、この聞き取り調査についても公にすべきものは公にしていくことを考えております。
○田名部匡代君 これまで、予算委員会でも我が党の小西議員から具体的にいろいろ指摘をされているんです、調査の必要な方々について。 例えば、自己資金の一部を認識していた議員、またキックバックを認識していた三十二名、そのうちの収支報告書に記載がないことを認識していた十一名の議員、還付金を本人が管理していた議員、自分の通帳に入れていた方もいらっしゃいましたよね、もらった裏金分を政治活動のその他の経費の支出で使途不明と記入するなど収支報告書がでたらめな議員、こうした議員の聴取はされないんですか、されたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の御指摘は、自民党の九十一名に及ぶ聞き取り調査の結果を踏まえて御質問があった、そのことについて触れられているわけでありますが、それ等も踏まえた上で、我々は、実態把握とともに、政治家でありますから、政治家として期待された責任についても判断しなければならない、こういったことで聞き取り調査を行っており、追加の聞き取り調査を行っています。 誰に、誰を対象としたのか、どのようなやり取りをしたのか、こういったことについては事前に申し上げることは控えておりますし、今の時点で申し上げるべきではないと考えています。
○田名部匡代君 先日の予算委員会、辻元議員とのやり取りの中で、総理は、国民の皆さんの中に様々な疑念の声がある、これにやはり応えて、しっかりと党としても確認をした上で政治責任を判断しなければならないとおっしゃったんですね。 総理、国民の皆さんの疑念は何だと思っていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の皆さんから疑念の声が寄せられている、そして内容も幾つにもわたっている、このことは承知をしております。 その上で、党としてこの事実解明にも引き続き努力していかなければならない。捜査権がないなど制限がある中でありますが、この実態解明にも努力しなければならない。一方で、政治家ですから、政治責任、道義的責任もある。この政治家として果たすべき役割を果たしたかどうかという政治的な責任もしっかり判断した上で自民党としては政治責任を判断しなければならないということで追加の聞き取り調査を行っております。
○田名部匡代君 基本的なことも、今パネルで出していますけど、何も分かっていないですよね。 キックバック、いつから始まったんですか、誰が始めたんですか。二〇二二年、これ、安倍元総理がやめようと一度言ったのに、その後再開させることを決めたの誰だったんですか。これ、還付金として渡した、まさに裏金の仕組み、こういうやり方で、収支報告書に載せればいいだけの話だったんですよ、それ、あえて表に見えない裏金として渡す、こういう仕組みを考えたの誰ですか。で、その裏金どうやって使っていたんですか。 いや、多くの皆さんは知らなかったと、秘書さんが勝手に預かっていた。これ、もしかして本当に全く知らなかった人がいるかもしれませんよ。そうしたらね、政倫審、いや、政倫審出て説明したいと思われている方もいたかもしれない。でも、説明責任果たしていないじゃないですか。 普通、国民の皆さんは、多額の裏金もらって、どこか机の金庫に入れて、議員の確認もないまま勝手にそこから、政治活動費なのか何なのか、そこから支出をしていた収支報告書の訂正ですよ。こんな勝手なお金の出し入れ、受入れするなんというのは通常考えられないんですね。 でも、今申し上げたように、議員によってはいろいろかもしれない、その事情も含めて事実を明らかにすべきで、どなたを調査するかは、私はもうそちらに権限ないと思うんですよね。我々が求めてきたことに応えていただく、それが国民の疑念に応えるということになるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実を明らかにする、これが重要であるということは私も再三申し上げております。 そして、まず、これは捜査権を持つ検察による捜査、法律と証拠に基づいて尽くされたわけであります。そして、それによって刑事責任がしっかりと判断をされた。その上で、各人が説明を会見等で行い、党としても調査を行い、国会においても、政倫審等の弁明が行われ、また予算委員会等で連日このことについて質問が行われてきた、こういったことであります。 こういった事実の解明の努力が続けて、されてきたわけでありますが、それを踏まえた上で、さらに政治家としての政治責任についても党として判断しなければならない、こういったことで追加の聞き取り調査を行っています。 政治責任の判断も行わなければならない、これも重要なことであります。事実解明については、引き続き解明に向けて努力を続けていくことは重要であると考えます。
○田名部匡代君 申し訳ないですけれど、総理、ずっとその、そういう答弁聞かされてきたんですよ、説明責任が重要だとかね。だけど、説明責任、国民が納得する説明責任、どなたか果たされました。果たされたと思っていらっしゃるの、総理は。 これ、世論調査でも、説明責任、これ安倍派、二階派の幹部七人が説明責任を果たしたと思うかどうか、果たしていない、八三%。派閥の会長だった森元総理への聞き取りが必要かどうか、必要だと思う、七七%。岸田総理自身も自民党の処分を受けるべきかどうか、受けるべき、六二%。まさに、これが国民の疑念であり声だというふうに思うんですね。 これ、ほかにもひどい人はたくさんいるんですが、自民党の中から聞こえている声は、厳しい処分をするべきだ、求めている声ですよね。なぜ事実を述べよという声が出てこないのか。まさにトカゲなのか大蛇なのか、尻尾切りして早く済ませたいという思いだけが伝わってくるんですよ。それで許されます。許されないですよ。 もう早く処分して、一部の議員捨ててしまえばもうそれでいいだろうと、処分してしまえばそれでいいだろうと、こんな考え方で事を終わらせようとしたら、また同じこと絶対やりますよ。今だって、法律があったのにこんなやり方したんですよね。立法府に身を置きながら、これは本当に許されるのかということをやってきたわけですよ。 確かに、今の法の立て付けが悪いと思います。これは、国会全体の問題、与野党みんなに責任がある、だから改めて厳しく法改正しましょうねというのはそのとおりなんです。でもね、それにしたって、幾ら抜け穴あったって、どこから抜けたのか。よくこんなこと考え付くの恥ずかしくないなというようなやり方をしているんですよ。 例えば、個人の通帳に入れた丸川、名前を出しますけど、丸川議員いらっしゃいますよね。これ、事実がばれた後で政治団体へお金を移しているんでしょう。受け取ったお金を自分の口座に入れていた。しかも、一時的ではないですよ。普通これは個人の所得ってみなされないんですか。個人宛ての寄附だというふうにしか考えられない、普通はね。だけれども、これ納税もしていないんですよ、それやっちゃったら違法な寄附だと認めることになるから。 この方、派閥の幹部に対して、責任ある立場の人が責任を取るべきと発言されているんですが、国民からすれば、責任がある立場なのはみんな同じなんです。その一人一人が今日まで国民の納得のいく説明責任を果たしてないということなんですね。 多くの議員が収支報告書修正されているんですけど、総理、御覧になったことがあるかどうか。本当にひどいですからね。これまでも指摘されていましたけれども、不明、不明、不明。収入不明、支出不明、使途不明、繰越金不明。これ、何で確認しないんですか、そういう収支報告書があるのに。 しかも、埼玉十三区のこれ三ッ林衆議院議員が代表を務める政治団体、新日本情勢調査会、これ、普通は、この裏金に関係した議員の収支報告書の修正見ると、ほとんど、修正可能な令和二年のところで前年繰越金から裏金分を増加するか、その裏金を何らかに使った形で修正が行われているんですね。それはそうですよね、令和二年の前から裏金もらっているわけですから。 この三ッ林議員は、遡って修正可能なまさに令和二年の収支報告書で、今になって繰越金を一千三百二十七万円減額修正しているんですね。いや、その前の年だって、その前の前の年だって裏金もらっているんですよ。これマスコミの取材に、パーティー代や車のリース代などを支払った大量の領収書が見付かった。取ってあったんですね。派閥から還流分を充てていた可能性が高いが、担当者が昨年亡くなり、詳細不明。詳細が分からないのにどうやって修正できたのか分かりませんけれども、保管期間三年の領収書、これが今大量に見付かったと言っているわけですから、これ外部監査されるべきなんですね。 減額一千三百二十七万円と一致するのかどうか、第三者にチェックさせたらどうですか、総理。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察による捜査が行われ、法と証拠に基づいて刑事責任が明らかにされました。処罰が、処分が、判断がなされたわけでありますが、それに基づいて関係者は収支報告書の訂正を事実を納得した上で行っていると承知をしています。 経緯において様々な報道等があった、発言があった、これはそのとおりかもしれませんが、検察の捜査に基づいて事実が確認をされ、それに基づいて報告書が修正され、そしてそれぞれが内容について説明をしたと承知をしています。 そして、内容がひどい、不明というのがいっぱいあるとおっしゃいましたが、この不明については、これ全て注意書きが付いておりまして、確認でき次第それを、具体的な数字を、に訂正する、そういった作業も今、各関係者行っていると承知をしております。 いずれにせよ、こうした検察の捜査を基本として、事実を確認し、そして修正が行われているものであると認識をしております。それに基づいて、その課税等についても様々な意見が行われていますが、課税関係は生じないという判断の下にそれぞれ対応していると承知をしております。
○田名部匡代君 違法な寄附について、検察、捜査されたんですか。 それでね、総理、まあいいですよ、検察の捜査に基づいて修正をされたと。で、その修正をした収支報告書が虚偽かどうか、事実がどうか、これきちんとチェックをしてもらう必要あるんじゃないですか。そこまで誰も分からないじゃないですか。だから、こんなでたらめなこと、本当にこんなことがあるのと。 だって、今の三ッ林議員は、その減額した一千三百二十七万円のほかに、平成三十年と令和元年に一千百四十六万円のキックバック受け取っているんですよ。これ自民党の調査で判明しているんですね。金額合わせた二千五百万、これどこに行ったか分からないんです。確認、国民、確認できないんですよ。これ、全ての領収書が出てきたということなのかどうか、何も悪いことしていないというなら、これはしっかりと党できちんとチェックをするか、本人にきちんと説明責任を果たさせるか、それが国民の疑念に応えるということになるのではないでしょうか。 まあ何度もこのことも申し上げてきました。総理、私、火の玉となってっておっしゃるけれども、火付け忘れているんじゃないかと思うんですよ。全然、言葉ばっかり。本気で、何回もこの間も申し上げたけれども、こんなことあってはいけない、許されないことだったと、組織ぐるみでこんな仕組みを考えてやってきた、長年。明らかにこれがならなかったら、ずっと続いた可能性もあるわけですよ、納税もせず。こういうことを今こそ正すチャンスなんです。 この間も申し上げました。これこそ与野党一致して信頼回復に努めなきゃならない、だから、こうやって何度も何度も事実を確認させていただき、必要な改革が何なのか、そういうことを確認させていただいているんじゃないですか。全くやる気が感じられませんよ、総理。 どう、いつこの調査の結果を我々に伝えていただいて、その処分が妥当かどうか判断させていただけるんですか。いつやるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実の解明、これは、法律や国会のルール等、様々なこの規則に従って行われるべきであると考えます。 そして、事実をいつ明らかにするかということでありますが、我々も、この刑事責任と併せて、政治責任について党として判断しなければならないと思います。その判断をする、する際に、これまで党として把握していた事実等についても説明を行いたいと考えています。
○田名部匡代君 これで早く終わらせて問題を闇に葬ろうなんてことは許されないですよ。国民許しませんよ。是非本気で、総理、この事実がどうだったのか、みんなが納得できるように、理解できるように、そして、本気で改革が行われるんだなと、そう信じていただけるように、総理の責任においてきちんとこれはやっていただきたいと、そのように思います。 ちょっと時間がなくなったので、次の食料アクセスの問題に、食品アクセスの問題、パネル一ですね、残りの時間使わせていただきたいと思います。 三月二十五日のこれ日農新聞にも掲載されていたんですけれども、農水省農林水産政策研究所の調査で、日本に住む高齢者の四人に一人が食品アクセス困難者であるという実態が報告されています。 皆さん、資料を御覧いただければと思うんですけれども、日本は高齢者三千六百万人の二五%が食品に、食料にアクセスできない、そんな国なんですね。しかも、高齢化が進む地方の中山間地だけじゃないんです。大都市圏でもこの食品アクセスを、これ食品にアクセスできない人たちが増えているというのが今の日本の実態です。 昨年の十月の臨時国会の冒頭、本会議場で食料アクセスの確保について総理に質問させていただきました。その際は、地域間の格差のない施策の必要性について総理に質問させていただき、総理も、平時から国民一人一人が食料にアクセスできることが重要であると、そして食料アクセスの確保に向けた支援が広がるための後押しをしていくと、そのように御答弁をいただいたわけであります。 今、これいろんな省庁にまたがる問題でありまして、もう申し上げるまでもなく、経産省では買物弱者対策支援、農水省では買物困難者への取組、国交省や厚労省、これ、ここにも関係する、そして関連施策を講じられているというふうに思いますけど、子供食堂であるとかフードバンク以外の更なる食料アクセスの環境整備が必要、今後ますます必要になっていくというふうに思うんですが、総理、後押ししていただくと言ったお考えをもうちょっと詳しく、どういう支援を行うおつもりなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、食品アクセスの確保に向けては、フードバンクや子供食堂等に対しての未利用食品の供給に向けた支援、子供食堂等への政府備蓄米の無償交付、こういった取組を実施しているわけですが、委員の御質問は、これを広げるための後押しというのは何なのかと、何を更にしようとしているのか、こういった御質問かと思いますが、今申し上げたこの食品アクセスの確保に向けた取組は、一般に市町村のエリア等を単位に実施されています。そして、結果として、現時点で地域間での取組に差異が見られる。よって、今後の課題としては、これをどう広げていくのか、面的な広がりをどれだけ持つことができるか、これが今後の課題であると認識をしています。 そのために、現在、各地域において、自治体を中心に食品事業者、物流事業者、フードバンク、子供食堂等の関係者、これが参集して、連携して課題解決につながる体制をつくっていく、こういったことが重要であると思っていますし、あわせて、子供食堂等への政府備蓄米の無償交付が全国で円滑に進むよう、この地方農政局ネットワーク、これを活用する、こうしたことも進めています。こういったことをこの御指摘の昨年十月の参議院本会議場における委員に対する答弁においても申し述べた、こういったことであります。 こういった取組を是非、面的な広がりを是非実現するよう取組をしていく、これが後押しとして重要であると考えています。
○田名部匡代君 その後押しが何なのか、どういう支援かって。いや、実はですね、総理、やっぱり子供食堂であるとかフードバンクだけでは不十分、まさにそこまでも来れない。これ青森で考えると、冬は大雪が降りますよね。車を持っていないだとか、そこまでアクセスできない人たちもいる。今、自治体では、様々工夫しながら、その地域の実情に応じた支援に取り組んでくださっているところもあるんです。ただ、やっぱり財政的な支援が必要だと、そういう求める声が上がっているんです。 この食品アクセスの問題は、都市部も地方もそれぞれの地域によって課題が違うんですね。問題も違うんです。ですから、やはりこの実態がどうなっているかということをきちんと調査、把握していただき、その情報を自治体と共有した上で、それぞれの地域に見合ったこの食品アクセス、一人一人がしっかりと食品にアクセスできる環境、これがまさに日本のこれからの食料安全保障だと、そう定義されているわけですから、しっかりこれを確立するための支援策を、その後押しを具体的にどうするのかということを、省庁をまたいでばらばらにやらずに、しっかり総理のリーダーシップの下で関係省庁一体となって必要な支援が行われるようにしていっていただきたいというふうに思います。 お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、食品アクセスの現状を見ますと、地域によって格差がある、違いがある、こういった点が課題であると先ほど私も申し上げたところであります。ですから、これをどれだけ全国的に広げるかが重要であると考えます。 そのために、実態を把握しろという言葉もありましたが、実態を把握した上で、先ほど申し上げました子供食堂であったり、あるいは政府米のこの無償交付であったり、こういった取組をできるだけ面として広げるよう政府としても努力をいたします。
○田名部匡代君 残念ながら時間が来たので、今日は中小製造業中心の物づくり産業、これJAMさんのいろいろと調査していただいた大企業と中小企業の賃金格差の問題であるとかいうことを、その問題取り上げさせていただこうと思いました。男女の賃金格差、これ日本もまだまだ世界に劣る非常に恥ずかしい状態です。こういうところが、しっかりと賃金が上がっていくことによって日本全体の経済が上向いていくというふうに思いますので、政府としても責任を持って、そういった対策を求めて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 冒頭、先ほど田名部委員の質問に関連してちょっと総理に質問いたします。 実態解明ですが、森氏の、調査対象になり得ると総理も予算委員会でおっしゃっていましたが、報道では、森元総理に聴取をしたとの報道がありますが、これは事実かどうか、お伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道等で様々な事柄が報じられていることは承知しておりますが、先ほど申し上げたように、党としてこの関係者の政治責任を判断するために聞き取り調査、追加の聞き取り調査を行っているさなかであります。今の時点で誰を対象に何を聞いたか、これについて明らかにするのは、聞き取り調査の実効性に関わる問題ですので控えさせていただきます。
○横沢高徳君 答えませんでした。 次に、もう一点聞きます。 二階衆議院議員がこの間、引退を御表明されました。この二階氏の処分は対象から外されるのか、それとも処分の対象になり得るのか、総理にまず確認をしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、関係者の政治責任を判断するために追加の聞き取り調査を行っておりますが、その上で政治責任の判断、処分等を考えてまいります。今の時点では、まだどのような処分、誰が対象になるか等も含めて、党として決まっているものではありません。
○横沢高徳君 これも明確な答弁がありませんでした。 それでは、生活の現場第一で今日は質問をさせていただきたいと考えます。 地元の岩手県を回りまして、いろんな現場の声をいただいております。地方では、人口減少に歯止めが掛かりません。加速する少子化、閉校する学校、熊、鹿、そしてイノシシの被害がどんどん増えていく。食料、エネルギーの多くを輸入に頼っている我が国、円安の影響が続き、物価は上がる、特に地方の生活の現場は待ったなしの状況であります。 そんな中で、今、やはり政治への信頼が問われていると考えます。 まず、総理に政治姿勢についてお伺いしますが、権力とは、やはり国民の信頼、命、そして生活を奪うものではなくて、権力とは、国民の信頼、そして命、生活を守るものでなければいけないと考えますが、総理のお考えを伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 権力というのは、国民の皆さんから負託を受けているものでありますから、国民の皆さんの信頼、あるいは命や暮らし、安心、安全を守るために使うものであると私も認識をいたします。
○横沢高徳君 答弁をいただきました。信頼を守るとの答弁でした。 今、残念ながら、政治へ対する信頼が大きく揺らぐことが全国で起こってしまっております。本来はこういうことをお聞きしたくないんですが、この政治への信頼、非常に大事ですので質問させていただきます。 大リーグでは大谷翔平選手、スキージャンプでは小林陵侑選手と、岩手県出身の選手が世界で活躍している一方で、自民党青年局の多様性過激パーティー、赤ベンツ歌舞伎町不倫、岩手県選出の国会議員が県民の皆様の信頼を裏切る出来事が次々と出てきております。県民の皆様からも、私のところに、何やってんだと、あれは何なんだという声を、憤りの声をいただいております。 自民党トップとして、何で国民の皆様の信頼を失うようなことがこのように次々と起こってしまうのか、どう対応していくのか、総理のお考えをまず伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の一連の事案、事態につきましては、自民党としてこれは深刻に受け止めなければなりません。真摯に反省をした上で、おわびを申し上げた上で、国民の皆さんの信頼回復に向けて努力をしなければならない、このことを強く感じております。 事実を把握し説明する、これは当然重要なことでありますが、それと併せて、政治責任について判断をし、そして再発防止に向けてどのように取り組むのか、これらを全て進めることによって信頼回復への道筋を考えていかなければならないと思います。私自身、自民党総裁として、御指摘の点を重く受け止め、おわびを申し上げるとともに、先頭に立って努力をしたいと考えております。
○横沢高徳君 権力は必ず腐敗するとヨーロッパの歴史学者がおっしゃっております。 政治の信頼回復の一番の特効薬、この国を立て直すには政権交代が必要だということを申し上げて、次の質問へ移ります。 子ども・子育て支援金について、まず総理に伺います。 国民の負担額、子ども・子育て支援金の国民の負担額、我が党の石橋委員が予算委員会でも再三求めていたにもかかわらず、予算が成立した翌日に後出しじゃんけんのように公表されました。しかも、負担額が四百五十円であるかのような発表。実際には負担額は九百五十円の試算にもあるにもかかわらず、国民負担を少なく見せようとする姿勢は、これから負担をお願いする国民の皆様に対して誠実とは言えないのではないでしょうか。総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 支援金についての保険制度ごとの詳細等については、従来から本格的に法案審議が始まる前にお示しするということを申し上げてきました。作業を行い、御指摘のタイミングで発表をさせていただきました。 そして、その支援金については、従来から申し上げておりますように、社会保険、保険率というメルクマールの下に、負担が増えないという説明をさせていただいております。そして、一人当たりのこの負担については五百円弱である、一人平均の額は五百円弱である、こういった説明を行っており、それの裏付けとなる資料を出させていただいたと認識をしております。 是非、詳細についても、これまでの政府の説明との整合性について確認をいただきたいと考えています。
○横沢高徳君 今総理から確認をいただきたいということで、順次確認をしてまいりたいと思います。 お手元に資料を配っております。私も最近これ気付いたんですが、この政府の資料って、都合の悪いことは目立たなく小さく書いてあるんですよ。今日は多くの国民の皆様がテレビで御覧になっていますので、我々は国民目線でこのように分かりにくい資料を読み解いていかなければいけません。 加藤大臣に伺います。 この小さく書いてあるところを見ますと、共済組合加入保険者一人当たりの負担は九百五十円、しかも労使で折半と小さく書いてあるので、これは事業主側にも九百五十円負担してもらうということでいいのでしょうか。お答え願います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 共済組合保険の、共済組合のところでありますが、被保険者一人当たり九百五十円と表記させていただいたのは、これは労使折半後の数字でございますので、事業者の方にも御負担いただく金額の平均となります。
○横沢高徳君 労使で折半ということですから、やはり被保険者一人当たり九百五十円の負担、そして使用者側にも九百五十円掛かるということですね。さっき岸田総理が言った、あたかも四百五十円という数字では実態とはちょっとまた違うわけですよ。 そして、加藤大臣、これ、それぞれの年収によっても負担金額がこれ増えたりしますね。これお答え願います。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 今お答えを申し上げたこの九百五十円、これは、様々な被用者保険の中の共済組合のみを取り出すとこの被用者一人当たりの九百五十円というのがありますが、これ所得によってどうかという御質問でございますが、所得が変われば被用者、その方のお支払いいただく支援金の拠出額もそれは変わってまいります。
○横沢高徳君 所得が変われば変わってくるということなので、所得が増えればやはり負担金も増えてくるということですね。 それでは、今、特に地方の地元を回っていますと、中小・小規模事業者の方からやはり社会保険料の負担が大きいとの声がやはりあるんです。 では、これ、事業者側の例えば所得が増えていったりすれば社会保険料の負担も増えていくという理解でよろしいですか。加藤大臣。加藤大臣。
○政府参考人(熊木正人君) 済みません。若干、ちょっと私の方で聞き取り違ったかもしれませんけれども。 事業所、事業者も拠出をいたします。これは保険料も支援金も同様でございます。したがいまして、社会保険料が上がるという場合は事業主の方もより拠出されると思いますし、支援金が導入される場合は支援金についても事業主の方がお支払いになると、こういうことでございます。 ただ、ずっと申し上げていますように、歳出改革を行いまして、その範囲内でこの支援金というものは導入するとしておりますので、この歳出改革の効果というものは事業主にも及ぶということでございます。
○横沢高徳君 歳出改革の話をしているんじゃなくて、この制度そのものの今議論をしているので、歳出改革はまた別の枠の議論であります。 加藤大臣の、この間、予算委員会成立した次の日ですね、加藤大臣の会見とともに、あたかも国民負担は、先ほど岸田総理がおっしゃったように、四百五十円ですという報道が流れ、実際の負担が倍以上の九百五十円のケースも今あるということです。負担は少ないと、過大広告のようなことが起きてしまう。 加藤大臣、これらの負担を求める国民の皆様に対して、例えば未来の国を担う子供たちにも分かりやすく誠実にお伝えするのが子供の未来を担う大臣としての役割ではないでしょうか。加藤大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 国民の皆様に誠実にお答えすべきというのは当然の使命だというふうに思ってございます。 四百五十円というのは、国民の皆様でお一人当たりということで表示をさせていただいたものでございます。これ、国民健康保険という制度でいうと平均四百円、また後期高齢者医療制度に加入されている方ですと平均三百五十円と、医療保険制度ごとに違います。それを全てならして国民お一人当たり、事業者の方も含めて国民お一人当たりという形にすると四百五十円という数字になってまいります。 今回新たに表示させていただいたのは制度ごとの拠出額ということになりまして、これを、国民お一人当たりということのみならず、被保険者一人当たりということも併せて表記を分かりやすくさせていただいた次第でございます。
○横沢高徳君 後ほどの質問は午後に回らせていただきます。よろしくお願いします。
○委員長(佐藤信秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、田名部匡代君が委員を辞任され、その補欠として村田享子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 休憩前に引き続き、令和四年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。 午前の質問に引き続き、子ども・子育て支援金について質問させていただきます。 この子ども・子育て支援金は、子供に係る政府の政策のお金を国民皆さんで負担をすると、社会保険料に上乗せをして負担をいただくという制度で、先週、資料によって、どれぐらいの負担になるかという政府からの資料が出てきました。これを分かりやすくちょっとこれから質問していきたいと考えております。 先ほど加藤大臣に午前中伺ったんですが、この共済組合、九百五十円という値段ですね、これは事業者と被保険者一人当たり折半という考えでいいのでしょうか。もう一度確認させてください。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 この共済組合の九百五十円というのは被用者一人当たりですので、労使折半後の数字となります。
○横沢高徳君 被保険者一人当たり九百五十円、じゃ、同じ額が事業主にも掛かるということですね。分かりました。 それでは、加藤大臣、この表を見ますと、国民健康保険など、いろんな保険制度の人に負担をお願いすることになるという表であります。 それでは、加藤大臣本人がこの子ども・子育て支援金を幾ら徴収されるか御存じですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) 私自身のことにつきましては、認識、ざっくりとは認識はありますけれども、細かく認識している等々も含めて、ちょっとここではお答えを控えさせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 例えば、国民健康保険の最高額を納めている方はどれぐらいの試算になるか、大臣、御存じ、御存じじゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。 支援金の拠出額の条件は、国保また後期高齢者医療制度については、改正法の成立後に政令で定める賦課上限によって定まることになります。その上で、国保、後期につきまして、支援金の拠出額の上限の国における設定は、被用者保険におけるルールとのバランス等を考慮して令和七年度に設定することから、現時点で一概に申し上げることはできません。
○横沢高徳君 まだ試算もしていないということでよろしいんですか、これは。
○国務大臣(加藤鮎子君) まだ試算の詳細は定まっておりませんけれども、いずれの制度におきましても、令和十年度の支援金額は令和三年度の医療保険料額の四、五%と見込まれることから、どの方においてもある程度のイメージを持っていただけるものと考えております。
○横沢高徳君 ちょっと今の答えじゃ、国民の皆さん、イメージが付かないと思うんですね、一般的には。だから、早めにそのイメージ付くような試算は出していただけるんですか。
○政府参考人(熊木正人君) 今大臣から答弁ありましたとおり、これ少々時間が掛かるということでございます。なぜ時間が掛かるかといいますと、やはり賃金の状況が変動してまいりますので、そうしたことを鑑みまして令和七年度に定める数字となります。 他方で、先生がお示しいただきましたこの表、資料の中で、医療保険料との比較が記載されておりますので、おおよそのイメージはどの方についても取れるだろうと、これも大臣の答弁したとおりでございます。
○横沢高徳君 ちょっと、イメージじゃ駄目なんですよ。やっぱり数字で国民の皆様に提示するのが誠意ある姿勢ではないですかね。 総理も冒頭、午前中に、やはり政治の信頼は大事だ、権力の信頼は大事だというふうにも申し上げておりましたので、これはちゃんと数字で示すべきだと思います。 総理、国民の負担は増えないとこれまでおっしゃっておりました。よくよくこうやって試算を読み解いていきますと、収入によってもばらばら、保険組合、健康保険に入っている人たちにもばらばら。やはり、よくよく読み解いていくと、これは国民負担は増えていくという理解でありますし、その折半、先ほど話がありましたが、やはり事業者に対しても半分負担をしていくということになります。 これは、地方の事業者に対しても負担は増えるという認識でよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お示しいただいている資料を見ましても、これ、加入者一人当たりの平均五百円弱であるということ、これを申し上げてきましたが、政府が言ってきたその説明とこの資料、これは決して矛盾するものではないと思います。 例えば、被保険者一人当たり九百五十円、共済組合の件を委員の方は先ほども御指摘になりましたが、被保険者というのは世帯分を払っているわけですから、その世帯の分をまとめて払っている額がこれでありますので、加入者一人当たりという平均でいったならば、これは五百円弱であるという説明、これは矛盾しないと考えております。 そして、これに、こうした説明をさせていただいておりますし、それから、それは従来から申し上げておりますように、歳出改革等によって社会保険負担の軽減を図り、その範囲内で今申し上げました加入者一人当たりの五百円という支援金をお願いするということでありますので、社会保険負担率というメルクマールから考えても、国民、あっ、加入者一人当たりの負担、これは増えないという説明をさせていただいています。 そういった説明に基づいてこうした制度をつくっている、こういった説明をさせていただいています。今までの説明と矛盾するものではないと考えています。
○横沢高徳君 総理の説明は矛盾するものではないというお答えでしたが、やはり払う側としては、国民側としては、やっぱりどれぐらい今払っているのに対して負担が増えていくのかとか、実際の金額なんですよ。だから、わざわざその世帯の人数で割って、じゃ、一人当たりこれだけだよねというところまで計算してないですね。 だから、やっぱりそういうことを国民の皆様に、じゃ、自分の場合は実際どれくらいこれから負担になるのか、そういうのを分かりやすく話す必要があると思いますし、先ほど歳出改革の徹底とありました。これ、どこかで聞いた言葉だなと思ったら、昨年の今頃の防衛財源確保法でも、歳出改革を行った上で、その上でという議論をしていました。 これ、防衛財源確保法で歳出改革やっていますよね。またこの子ども・子育て政策でやるんですか、それ、また別なことですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力強化の際には、歳出改革を行い、それでもこの賄えない分、四分の一に関しては、今の世代として未来の世代に対するこの責任として負担をお願いする、こういった説明をさせていただいておりますが、この際の歳出改革、これは非社会保険予算、社会保障予算であります。そして、今回のこの歳出改革、これは社会保障予算における歳出改革努力であります。防衛力強化と今回の子ども・子育て政策、それぞれの歳出改革は今申し上げたように整理をしております。
○横沢高徳君 何か、多分テレビを見ている国民の皆さんは分かりづらいなと思っていると思いますよ。 総理、国民にまず負担を求めるのであれば、実際にこれだけの負担にまずなりますと申し上げた上で、では、ここから、じゃ、どういうふうに例えば賃上げがこの世の中で起こっていくのだとか、理解、国民の皆様に対して理解を求めるのがやはり政治の真摯な対応だと思いますが……
○委員長(佐藤信秋君) 岸田総理大臣。(発言する者あり)はい。じゃ、横沢高徳君。
○横沢高徳君 いいですか。済みません。 申し上げて、次の質問に行きます。 済みません、いろいろ取り上げたい課題や質問があったんですが、時間が参ってまいりました。 本日四月一日から、障害者差別解消法の民間事業者への合理的配慮、義務化がスタートします。 パネルを御覧ください。(資料提示) 合理的配慮と聞けば分かりづらいと思うんですが、お店などで簡易スロープ、筆談ボード、点字メニューを用意したり、まあできなかったことが物と人の工夫でできるようになることです。 全国の自治体で、民間事業者の合理的配慮を行っている、また、やる予定がまだ二割程度なんです。残り八割は事業者への周知がまだ行えていない状況です。地方など小さい自治体ごとの取組が進んでいない現状。やはりこれ、総理、国としてやはり予算をしっかり確保した上で合理的配慮の推進を是非進めていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現していくためには、日常生活や社会生活における障害者の活動を制限し、そして社会への参加を制約している社会的障壁、これを取り除くことが重要であるという観点から、この事業者の合理的配慮、委員御指摘のこの事業者の合理的配慮の提供を努力義務から義務に変更する改正を令和三年に行い、そして本日それが施行される、このようになっております。 改正障害者差別解消法の施行に向けて、これまで政府としては、政府広報などを通じた改正法の周知、内閣府や各事業分野を所管する関係省庁による事業者団体や事業者への説明会の開催等、これを進めてきたところでありますが、こういった取組によって事業者を含む国民への周知、一定程度は進んでいると認識しておりますが、直近の世論調査においてそれを知らないと回答する方も多くおられる。また、改正後の、改正法の施行後においても周知、啓発について不断に取り組んでいく、こういった必要はあると考えております。 引き続き、説明会の実施、広報活動等の取組、これを進めてまいります。
○横沢高徳君 時間が参りました。ちょっと農業の件についても触れたかったんですが、まず、食料安全保障について、最後一問、総理に伺います。 我が国の食料自給率は三八%、先進国では最下位です。国民のやはり食を守ることは政治の責任、役割であります。食料自給率はここ二十年間一回も目標達成してこなかった。総理は、私はスポーツをしてきた身で、二十年間一度も目標達成してこなかったということは、やはりその作戦や取組に問題があったとしかスポーツの世界では考えられないんですね。 ただ、総理は、今回、農政を抜本的に見直すと施政方針で話しておりました。総理の考える農政の抜本的な見直しとはどういうことですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食料自給率には、国際的な食料事情を始め、様々な要素が影響を与えます。ただ、結果的に、委員御指摘のように、食料自給率目標を達成することができていなかった、この点については、謙虚に過去の政策をしっかり振り返らなければならないと思います。 そして、今回、食料・農村・農業基本法、農業の憲法を改正するわけでありますが、その際に、従来の食料自給率の重視、もちろんこれは大事でありますが、あわせて、食料安全保障といった新しい観点もしっかり加味した上で日本の農業を考えていかなければならない、こういった取組を進めていくことを考えています。 抜本的な強化、これは、食料安全保障のリスクが高まる中にあって、食料安全保障を強化していくための国内生産であったり、海外に対するこの農産品の売り込みであったり、我が国として、今現状に合わせたこの取組を進めていくことによって農業の所得をしっかり確保して、未来、持続可能な農業を目指していく、これが抜本的な取組の方向性であると認識をしています。
○横沢高徳君 それは、今までもずっとそういう答弁してきました。結局、これまでやってきた農政と余り変わらないんじゃないかというのが現場から出ている声なんですよ。だから、このままではやはり農家さんはどんどんどんどんやめていく、地域、コミュニティーは維持できなくなっていく、そして地域が持続できなくなっていくという、やはり不安の声が現場からは多く届いているんです。 だから、本当に抜本的見直しというのであれば、やはり、小さな家族経営体だったり、そういう小さな農業も持続可能な農政に抜本的に変えていく必要があると申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。 最初に、今朝の読売新聞にも載っておりましたが、二階派会長だった二階俊博元幹事長について、不記載額が三千五百二十六万円と最多となっているんですが、どうもこの新聞によると、党執行部は自ら政治責任を取ったとして処分対象としない方向だというようなことがあります。 これ、事実でしょうか。対象の処分から外れるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それについては、先ほど来答弁させていただいておりますが、党として追加の聞き取り調査を今行っております。この関係者の政治責任について判断をするための聞き取り調査を行っているところでありますが、聞き取り調査、まだ続けております。これを行った上でこの政治責任について判断する、処分を判断する、こういったことでありますので、今現在、判断の内容、方向については何も決まっておりません。
○岸真紀子君 重ねて聞きますが、じゃ、処分が決して何もしないというわけではないということで理解してよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、今現在、処分について何も決まっておりません。これから処分について執行部として手続に基づいて判断をしていく作業に、作業を行うわけですが、これは聞き取り調査、これをしっかりと行った上でその作業に入ってまいります。
○岸真紀子君 二階元幹事長は裏金金額が最も多い議員であって、その当事者を処分しないというと国民は納得しません。特別な人なのかというふうにどうしても思ってしまいます。なので、ここはしっかりと対処すべきだということを申し添えていきます。 次に、三月十四日、参議院の政治倫理審査会、行われました。この場で、安倍派幹部の世耕議員も、蓮舫議員の問いに対して残念ながら知らぬ存ぜぬを繰り返していました。 ここに来て、二〇二二年三月の会合があったことが分かってきました。スケジュール表にもないし、私の記憶にもないと政倫審では言っていたんですが、今更三月の会合はあったと認め、記憶に本当になかったし、記録にもなかったと言い訳のように釈明をしているんですね、今段階で。だけれども、パーティー収入の還流は全く話していないと、都合のいい部分だけ記憶がはっきりしているようで、これも不思議です。日にちが過ぎるごとに新たな事実が発覚し、都度答弁が変わっていく。これって、うそにうそを重ねているじゃないかというふうに疑わざるを得ません。 もういいかげん、国会審議、もう先ほども田名部幹事長も横沢さんもいろんなものを用意していたんですが、できないんですね。予算委員会もそうでした。いつまで私たちに聞かれないと答えようとしないのか。これって結局、国民に不誠実な態度を繰り返していることに気付きませんか。 国会を愚弄した人がこのまま議員を続けていいのでしょうか。総理、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お尋ねについては、世耕議員が、三月二十九日に報道陣に対して、今、この会合があったことを認識した経緯ですとか二〇二二年三月の会合の趣旨を説明したものと承知しておりますが、党としては追加の聞き取り調査を今行っております。これを行った上で政治責任について判断をする、これは、党として、この関係者が政治家である以上、政治家として期待される役割等についてしっかり判断をするという意味でこれは重要なことであると思います。聞き取り調査を行った上で政治責任を判断いたします。
○岸真紀子君 本当に、このままではきっと国民納得しません。 もう一つ疑問があるんです。 還流分を記載しなかったというのは、これは税金でいうと、税金の世界でいうと簿外資金ということになってしまいまして、重加算税を受けるものになります。不記載がばれたら慌てて政治資金報告書を、収支報告書を訂正をして、全て政治活動に使ったから問題ないというふうにおっしゃっている方もいますが、その活動に使ったことを証明する資料がなければ単に言い張っているだけでしかありません。これでは国民は信じないし、納得もしません。しかも、一部の議員は、派閥から記載しないように言われたのでと悪びれる風もない。悪いことをしてとがめられているにもかかわらず、誰々ちゃんがしていいって言ったんだもんということに、言っているんですね。 そういう言い訳は通用しないというのは、総理は分かっていただけますよね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 課税関係が生じるかどうかは、これは、政治資金が政治団体に属するのかあるいは個人に属するのか、これによって変わってくる、こういった法的な説明は、これまでこの国会においても再三申し上げているところであります。そして、政治団体に属するものであったならば課税関係は生じない、これが法律の立て付けであります。 その上で、今回の件については検察によって捜査が行われました。法と証拠に基づいて捜査が尽くされ、刑事責任が問われました。そして、判断が行われた。そして、それに基づいて、この関係者がそれぞれの政治資金を振り返り、事実を確認した上で修正を行ったということであります。 そして、その後の党の調査等を踏まえても、政治資金、個人で受け取った事例は党としては把握していない、これが現状であります。
○岸真紀子君 総理、再三検察の捜査って言うけれども、その検察の捜査は一体どんなことが行われたのかというのは明らかになっていないので、果たして、じゃ、一人一人がきちんと精査をされたのかということまでは実は分からないというところなんです。それで、一人一人がというふうにおっしゃいますが、やっぱり国民の皆さん、このキックバックを政治資金収支報告書に記載していなかった裏金問題ということには全く納得していないんです。 これから処分をするようですが、自民党内部での処分の前に、原因の特定、先ほども指摘していますが、我が党会派でも、この真相解明、説明責任というのが重要になってきます。説明責任というのは、一方的な説明で終わらせる、その上で納得してもらえるのではなくて、その受けた側が納得して初めて義務を果たしたことになります。 総理、これ、二十年間も続いてきたあしき還流をこの際全て明らかにすべきということは、総理も思っていただいておりますよね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実を確認する、事実、事実は何だったのかを明らかにする、これは重要であると、これはもう再三申し上げております。 そして、今日まで、検察の捜査が行われ、そして収支報告書の修正が行われ、会見が行われ、そして党としてもアンケート、聞き取り調査を行い、そして国会においても、政倫審を始め予算委員会等様々な委員会において質疑が行われてきました。 そういった中で事実の把握が行われてきたわけであり、またこれからも事実の把握に努める、これは重要なことでありますが、一方で、関係者は政治家でありますので、今回の案件において、政治家として国民から期待される役割、それぞれの立場において果たさなければならない責任、こういったものもあります。これについて党として判断するために追加の聞き取り調査を行っているところであります。 事実の把握はこれからも行っていかなければなりませんが、あわせて、政治家としての責任を党として判断をする、このことも重要であると考えています。
○岸真紀子君 残念ながら、答えたんだか答えていないんだか正直ちょっと分からない、同じことをやっぱり繰り返しているように思います。重ねて、知らなかったとかと言う議員もいるので、しっかりと解明をした上で対策を講じなければ信頼回復はないということを自覚していただければと思います。 それでは、質疑、決算の質疑に入りたいと思いますが、決算の中でも、二〇二二年度決算です、今回。 一般会計歳入決算額から歳出決算額を差し引いた歳計剰余金は二十一兆三千四百三十九億円となり、この歳計剰余金から前年度までの剰余金の使用残額二千円、二〇二三年度への繰越予算現額十七兆九千五百二十八億円、地方交付税交付金等財源七千六百十六億円を控除した二兆六千二百九十四億円が財政法第六条の純剰余金となります。剰余金と言っていますが、基礎的財政収支でいえば二十三・六兆円の赤字となっており、極めて不健全な状態であると言えます。 これは、二度にわたって補正予算を行っておりまして、これの編成によってその都度新規国債を発行したことが主な原因ではないかと考えます。二〇二二年度決算における新規公債発行額は当初予算で約三十七兆円を計上していましたが、二度の補正予算で五十・五兆円となり、公債依存度は三八・一%と高い水準にあります。この相変わらずの公債依存体質は問題です。 また、この不健全な財政を総理はどのように受け止めて収支均衡に向けていくのか、お伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、令和四年度の公債依存度三八・一%と、コロナ禍以前と比して高い状況にあったことは事実ですが、これは、新型コロナや物価高騰など我が国が直面する危機から国民の命と暮らしを守るため、財政面から必要な対応を行った結果であると認識をしております。 本年一月の諮問会議で報告された中長期試算では、民需主導の高い経済成長の下、歳出改革を継続した場合、二〇二五年度の国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化、これが視野に入るという資料が示されました。引き続き、足下においてはこのDX、AI、省力化投資、こうしたものを進め、中長期的には生産性の向上を図っていく、そして歳出改革の取組を継続して歳出構造の平時化、これを進めていきたいと考えております。 是非、こうした二〇二五年度、国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化が視野に入るという状況から、更に着実に取組を進めていきたいと考えます。
○岸真紀子君 財政法の六条一項では、この純剰余金は、他の法律で特例を定めない限り、二分の一を下らない金額を翌々年度までに公債又は借入金の償還財源に充てなければならないとしています。 二〇二三年十一月二十九日に成立した二〇二三年度補正予算(第1号)において、純剰余金の二分の一相当額である一兆三千百四十七億円を国債整理基金特別会計に繰り入れ、残りを防衛力整備計画対象経費等の財源として活用することになっています。剰余金といって防衛力整備計画対象経費等の財源に充てていますが、収支はマイナスであって、それを当てにした財源というのは、どうにも仕組み、考え方としておかしいのではないかと指摘せざるを得ません。 本当に節約して節約して剰余金を生んで、それを財源とするのであればまだ理解はできますが、今回の剰余金はそもそも予算の見込みも含めて曖昧だったのではないですか。財務大臣、お答えください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 決算剰余金でございますが、これは歳出の不用や税収等の歳入の増減の結果といたしましてその金額が確定することになりますが、歳出に不用が生じることが見込まれる場合には、税収等の動向も見極めながら、特例公債法の規定に基づきまして特例公債の発行額の抑制に努めることとしております。 特例公債の発行額の調整に当たりましては、万が一にも歳入欠陥とならないように留意をしながら行っていることから、これまでも結果として一定程度の金額の決算剰余金が生じているところでございます。したがいまして、決算剰余金を捻出するためにわざと予算を膨らませているということはありません。 その上で、決算剰余金は、財政法にのっとり、その二分の一を公債又は借入金の償還財源に充て、残りの二分の一につきましては本来であれば一般財源として活用され得るものとなりますが、この部分を防衛力強化に充てることとしたことで新たに国債を発行する必要がなくなったという点を踏まえれば、財源として適切なものであると考えております。
○岸真紀子君 あの昨年の法案の質疑のときにも同じようなことを繰り返しているのでこれ以上深追いはしませんが、やっぱりちょっとおかしいんではないかということは指摘せざるを得ません。 岸田総理は、二〇二一年度と二〇二二年度の税収が増えた分を還元すると言って、所得税三万円、住民税一万円の計四万円を定額減税するということを決定しました。私は、今回の定額減税には問題が多くあると感じています。二〇二三年度税収は七十一・一兆円、国債は五十・四兆円、公債依存度は三八・一%、決して財政的に健全とは言えない中での税収増の還元と言っているのは過ちです。二〇二二年度決算を振り返り、改めて問題であると指摘せざるを得ないんです。 総理に伺ってもちょっと弁明しかしないと思いますので、財政を担当する鈴木大臣に、この指摘をどう受け止めるか、そしてこういった異常な公債依存体質をどう改善するのか、伺います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 岸先生御指摘のとおりに、令和四年度決算における公債依存度は三八・一%でありますが、この数字を考える上では、先ほど総理からも御答弁ありましたけれども、当時の状況を、つまりは新型コロナウイルスから国民生活を守り抜くため、臨時異例の措置として多額の財政支出を行っていたこと、このことを考慮する必要があると思います。 現在は、こうした状況から歳出構造の平時化に努めているところでありまして、具体的には、令和五年度補正予算では、コロナ対策予備費を真に必要な規模に抑制するとともに、特定目的予備費の規模を半減をさせました。また、令和六年度予算におきましては、特定目的予備費の規模を総額五兆円から一兆円に大幅に減額するなどの取組を行ったところであります。 そして、その結果、公債依存度でありますが、令和四年度決算の三八・一%から、令和五年度補正後予算では三四・九%、令和六年度当初予算では三一・五%と着実に改善をしているところでありまして、引き続き、歳出歳入両面での一体改革を継続することによりまして、公債依存度の更なる改善を目指してまいりたいと思っております。 なお、先生御指摘の定額減税につきましては、所得税の減収約二・三兆円でありますが、これが生じる中でありましても、財政への影響の軽減に最大限努めつつ実施したものでありまして、現に令和六年度予算では、歳出改革の取組を継続したことなどにより、新規国債発行額の減額を実現をしたところであります。
○岸真紀子君 令和六年度については、予備費も五兆円から一兆円とはいいながらも、それでもまだまだコロナ禍前と比べると悪化したままであります。歳入に対する、公債費収入に頼る構図は今でも大きいと考えています。中長期的な視点に立った財政運営を望みます。 次に、予算の使い残し分に当たる不用額についてお伺いをいたします。 不用額総額は十一兆三千八十四億円、不用率七・〇%となっています。二〇二一年度六兆三千二十八億円、三・六%に比べると、五兆五十六億円、三・四ポイント増加し、過去最大となっています。 パネルを御覧ください。(資料提示) これは、不用額のベストファイブとしてまとめたものです。上位一位、四位、五位と占めているのが予備費の不用額で、合計四兆一千五百二十七億円となっています。一般会計の不用額全体の三割以上を占めているんです。こんなに使い残した、予備費ですね、使い残した理由を財務大臣にお答え願います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 令和四年度決算の不用額でありますが、約十一・三兆円と過去最大の、最大規模の不用額となりました。主な不用項目といたしましては、新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費や新型コロナウイルス感染症対応地方創生推進費となっております。 歳出予算の不用は、そもそも予算が見積りであることから、その執行結果である決算との間に一定の差額、すなわち不用額が生じること、これはやむを得ない面もありますが、令和四年度は、先ほどの繰り返しになりますが、特に新型コロナ対策や物価高騰対策として国民の命と暮らしを守り抜くことを最優先に、様々な支援を切れ目なく行うために十分な予算を措置する必要がありました。その結果として、ただいま申し上げたような不用が生じたものと認識をいたしております。
○岸真紀子君 財務大臣がおっしゃったとおり、予算というのは見積りなので、それがぴったんこ全部使い切るというのは確かに難しいというのも承知はしています。 でも、一方で、次の質問に入りますが、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費一兆円というものがございますが、これに至っては不用率が一〇〇%になっていまして、全く使われていないんです。 令和四年度補正予算(第2号)で、当時も、予備費ではなくて、ウクライナ経済対応なんだから、事業費というか、ほかの予算でちゃんと対応すべきだというふうに私たち立憲民主党は求めたのに対して、速やかに対応するためにも予備費なんだと、緊急的に必要なときに対応するために予備費なんだといいながら一円も執行しなかったというのは全く理解ができないんです。ちょっと予算としてでたらめ過ぎないかということなんです。 岸田政権が対策をしているのと見せかけるためだったのかなというふうにも考えるんですが、総理、お答えいただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 予備費というものは、これは予見し難いこの予算の不足に充てるために設けられている、こういった制度であります。 これまで、新型コロナや物価高騰などの予測困難な事態に対し、予備費を活用することにより、臨機応変かつ時機を逸することなく対応してきたものですが、御指摘のウクライナ情勢経済緊急対応予備費について、結果として使用実績がなかったこと、これは御指摘のとおりでありますが、これ、ウクライナ情勢に伴い発生し得る経済危機に対するための万全の備えとして計上していたものであります。 ウクライナ情勢、今、今に至っても不透明な状況でありますが、結果として、この予備費を発動するような経済危機、大きなこの経済危機に直面することがなかった、こういったことでこの使用実績がなかったということでありますが、こうした不透明な事態に対して、国民の命やあるいは生活を守る、あるいは事業を守るためにこうした予備費を積んでおくという対応、この対応については見せかけであったのではないかという指摘は当たらないと考えています。
○岸真紀子君 予備費の不用の理由というのは明らかになっていません。予備費を計上したからといって、私、さっきも言いましたが、全部使えとは言っていないんですね。余りにも見積りと積算が雑過ぎるんじゃないかということを指摘させていただきます。 二〇二二年度に不用となった予備費の中には、二〇二一年度にコロナ対策として計上されて繰越しされたものもあります。予備費では駄目だと指摘したにもかかわらず、積み増しておいて使わなかったという、政府は理由を明らかにすべきなんですね。 今後もう省庁別審査にも入ってくるので、予備費の不用理由の資料提出を求めます。委員長、お取り計らい願います。
○委員長(佐藤信秋君) 理事会にて後刻協議いたします。
○岸真紀子君 引き続き、この予備費の問題はこの間もずうっと取り上げてきていますが、決算委員会でも更に深掘りをしていきたいと思います。今日は時間も限られているので、次のものにしていきます。 内閣に対する警告というのを昨年の決算でも四つほど行っています。決算審査を重視する参議院が持つ当委員会の意義が大きいということもあります。昨年のこの決算審議に基づく四つの警告決議のうち二項目が、残念ながらその後も問題が発生しているんです。 一つは、名古屋刑務所の刑務官による不適正処遇事案についてです。 政府は、令和六年一月二十六日に講じた措置を示していて、この中には、全国の刑務所等において再発防止の取組を進めているとしたり、いろんなことを入れていますが、遵守されているのかというところに疑問を持っています。二〇二三年十二月十八日、NPO法人監獄人権センターは、長野刑務所における、障害のある受刑者に対する虐待を行っていた疑いがあるとして、法務省に申入れを行ったと報道がされています。 岸田総理、昨年、参議院としての警告を踏まえてもなおこのような事態が起きていることは、私は残念でなりません。総理は、なぜこの不適正処遇が起きているというふうにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の決議で言及されたこの名古屋刑務所における不適正処遇事案については、これを調査するために法務省が設置した第三者委員会、この第三者委員会から、不適正事案が生じた背景として、規律、秩序の維持を過度に重視する組織風土や風通しの悪い職場環境などが指摘をされたところです。 御指摘のその長野刑務所の事案については、現在矯正当局による調査が行われているところであり、その背景も含めて現時点で事案の評価をすることは控えますが、一般論として申し上げるならば、この不適正処遇の背景には、今申し上げたようなこの刑事施設特有の組織風土があるのではないかと考えております。
○岸真紀子君 もう一つあるんですが、昨年の警告決議に防衛省・自衛隊におけるハラスメントの根絶についてというのがあるんです。自衛隊の五ノ井里奈さんの勇気ある行動によって明らかになったことでございますが、今年に入ってからも、陸海空とそれぞれの自衛隊でこのハラスメントによる懲戒処分というのが行われているようです。 これも、残念ながら昨年警告決議しているにもかかわらずなんですが、この自衛隊の認識についての総理の認識と対応をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自衛隊そして防衛省におけるハラスメント、これ、自衛隊員相互の信頼を失わさせ、そして自衛隊の根幹を揺るがす決して許されない行為だと認識をしています。 防衛省・自衛隊においては、木原防衛大臣の下、あらゆるハラスメントを一切許容しない組織環境を構築し、ハラスメントを根絶すべく引き続き取り組んでまいります。詳細については防衛大臣の方から答弁をさせます。
○岸真紀子君 いろんなものがまだまだ、去年行った警告決議は全会一致なのですごく大事なものなんです。ハラスメントが起きる原因であったり、先ほどの刑務所の人権の問題というのは、やっぱりトップがいかに示すかというのが重要になってくるので、引き続き対策の方をお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、横沢高徳君が委員を辞任され、その補欠として羽田次郎君が選任されました。 ─────────────
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 本日は、決算委員会の全般質疑でございます。 まず、会計検査院院長にお伺いいたします。 納めた税金がきちんと使われているかどうかを監視する会計検査院の役割は、これまで以上に重要になっております。 田中院長は、新聞のインタビューで、秋に検査報告書を出すときにしか注目されない季節労働という批判を過去のものとしたいと、検査結果を報告できる段階になったものから適時開示する準備を進めていく考えだと述べておられましたが、具体的にどう進めていかれるおつもりでしょうか。
○会計検査院長(田中弥生君) 御質問ありがとうございます。 よりタイムリーに、そして時節にかなった報告をさせていただくということは、国民の期待に応え、そして決算の御審議のある国会の御議論に資するものというふうに考えております。そのためには、報告が可能になったものから適時に開示をしていくということが必要になります。 ただ、これは容易なことではなく、その準備のためには、我々の検査のプロセス、検査のサイクルですね、そして検査報告の審議を行うための内部プロセスの見直しなど、大掛かりな仕事の見直しそのものが必要になります。また、検査をお受けいただく各府省、そして各機関の御協力も必要になります。 こうした様々な課題を解決するために、現在、会計検査院においては、業務改革を推進する部局を中心に課題の整理とそして改革に向けた検討を進めております。私どもとしては、この検討を続けて、成果が出るように努めてまいりたいと存じます。
○山本香苗君 この会計検査院の検査結果が、今おっしゃっていただいたように、タイムリーに開示されて、その結果を予算編成に生かしていくためには、各省庁の協力が不可欠ということでございます。総理、改めて各省庁にしっかり指示をしていただきたいと思います。 その上で、政治改革についても申し上げねばなりません。先週、令和六年度予算が成立いたしましたが、これで終わりではありません。国民の理解は進んでおりません。 実態を解明し、党としてしっかりと処分を行っていただき、再発防止を図るために政治資金規正法改正など政治改革を必ず今国会に成し遂げると、岸田総理の決意を改めてお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほど来答弁させていただいておりますように、今回の事態における説明責任を引き続き尽くしていくとともに、党としても政治家における政治責任を明らかにしていかなければならない、党としてもそれを判断していきたいと思います。 その上で、委員御指摘のように、再発防止という観点からも、法改正等の努力を続けていかなければなりません。国民の信頼回復に向けた政治改革については、これまで、コンプライアンスの強化ですとか責任体制の強化のための党則等の改正など、自民党独自、単独でも対応可能なものについては速やかに実行に移してきたところですが、法改正、すなわち国会においての御議論が求められる制度面の改革、これは厳格な責任体制の確立や政治資金の透明化の確保のためにこの法改正をしなければならないわけですが、これについても、党として、今、制度運用、諸外国の制度運用も参考としながら、在り方、今詰めているところであります。 政治資金規正法の改正、この国会において必ずやると再三申し上げております。この強い決意の下に、この法改正についても自民党としても責任を持って臨んでまいります。
○山本香苗君 政治に対する信頼なくして予算も決算もありません。国民の納得感が得られるような結果を出していただきたいと強く要望して、申し上げておきます。 今日から新年度が始まりまして、いろんな物やサービスが値上げとなります。物価を上回る賃金引上げは待ったなしでございます。今年の春闘で、大手企業が満額回答、それを上回る回答など、大幅な賃上げ発表が相次ぎました。この流れを中小企業まで広げていかねばなりません。そのためには、価格転嫁、取引適正化、賃上げに向けた環境整備が不可欠であります。 先般、公正取引委員会は、約束手形の運用を約六十年ぶりに改め、支払期日を原則百二十日から六十日に短縮する下請法の運用見直し案を公表されましたが、これは、いつ正式に決定し、いつから適用されることになるんでしょうか。
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。 下請法では、下請事業者の利益を確保するため、割引困難な手形の交付を禁止しています。具体的には、業界の商慣習、金融情勢等を総合的に勘案して、繊維業は九十日、その他の業種は百二十日を超える長期の手形を、割引困難な手形に該当するおそれがあるとして、下請法に基づき指導してまいりました。 これに関しまして、公正取引委員会は、下請事業者の資金繰りを確保する観点から、近年、中小企業庁と連名で、関係業界団体等に、下請代金の支払はできる限り現金によるものとすることと併せまして、手形のサイトについては六十日以内とするよう努めることを要請してきています。 このような経緯を踏まえ、今般、近年の業界の商慣習や金融情勢等を改めて総合的に勘案し、繊維業は九十日、その他の業種は百二十日という指導基準について、業種を問わず六十日に変更することとし、本年二月末から三月末までの間、パブリックコメントを実施したところです。 今後、パブリックコメントでいただいた御意見を踏まえまして、令和六年四月中を目途に成案を公表し、その後半年程度の周知期間を置いて、あっ、その後、半年程度の周知期間を置きまして、令和六年十一月から運用を開始する予定でございます。
○山本香苗君 その場合に、手形に代わる手段といたしましてでんさい等電子記録債権やファクタリング等一括決済方式がございますが、これも同様の取扱いとなりますでしょうか。
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。 御指摘のでんさい等の電子記録債権やファクタリング等の一括決済方式については、下請事業者が金融機関から現金を受領できることとする期間の始期を下請法上の支払期日として取り扱っています。 その上で、下請事業者が金融機関から現金を受領できる期間については、約束手形と同様に、繊維業は九十日以内、その他の業種は百二十日以内とするという指導方針の下、これらを超える期間の電子記録債権や一括決済方式を下請代金の支払手段として用いた親事業者に対して、下請法に基づいて指導してきたところです。 今般、約束手形についての指導基準の変更に伴い、電子記録債権及び一括決済方式の指導方針につきましても業種を問わず六十日に変更することとし、併せてパブリックコメントを実施したところでございます。
○山本香苗君 今、手形をなくして、なくすんですが、手形であったときと同様に九十日後や百二十日後に支払期日を設定する期日指定現金払に切り替えるケースが増えていると伺いました。 そこで、改めて確認をいたしますが、下請法対象の取引において、期日指定現金払で六十日を超える支払期日を定める、六十日を超えて支払うことは下請法違反ということでよろしいですね。
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。 一般論として申し上げれば、下請法の規制の対象となる場合で、指定期日現金などと称して下請事業者の給付を受領した日から起算して六十日を経過した日以降を下請代金の支払期日として定めることは下請法上問題となります。 また、例えば手形払いに係る経費の削減等を図るため下請代金を手形の満期相当日に現金で支払う方法、御指摘の期日現金払に変更したことから、下請事業者の給付を受領してから六十日を経過して下請代金を支払っていた場合は下請法上問題となります。
○山本香苗君 極めて基礎的なことではあるんですが、事業者の中には勘違いをしていらっしゃる場合もありますので、しっかり周知をするとともに、厳しく取り締まっていただきたいと思います。 先日、ある中小企業の方から切実な声を伺いました。その企業は大企業に工場内設備機器や部品を納入しておられるんですけれども、取引額は多いときで月一千万円程度、月末締めの翌月十日起算、百五十日後振り込みとなっているそうです。納品までの間、まずどういう設備機器が必要か打合せをして、そして設計して、材料を購入して、部品を加工して、それを組み立て、納入、納品となるわけでありますけれども、長いものになりますと納品まで半年近く掛かります。そうしますと、材料費支払ってから約一年近くお金が入ってこないという状況になるわけなんです。そのため、キャッシュフローが困難になりまして、銀行から借入れで賄う必要があり、コロナ禍での受注減の影響もありまして、現在、元金返済を変更してもらっている状況で、資金繰りが大変厳しいと伺いました。 こうしたケースは、大企業が自ら使うものを納品しているということで下請法の対象外と伺っておりますけれども、こうした現状を放置することは、今政府を挙げてこの支払期間を短縮しようという流れに逆行することでありまして、厳しく対応していただきたいと思います。 たとえ下請法の適用対象外の取引であったとしても、下請法の規制を参考に支払期限を短縮できるように政府を挙げて是非取り組んでいただきたいと思いますが、齋藤経済産業大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 今公取からも御答弁ありましたが、我々としても、中小企業が代金をできるだけ早く現金で受け取れるように、まずは下請法が適用される取引につきまして、手形等の支払サイトの百二十日から六十日への短縮や、そもそも手形でなく現金での支払推進に取り組んできています。加えて、御指摘のように下請法が適用されない取引も含めまして、サプライチェーン全体で支払条件の改善に取り組んでいくことが大事だと思っています。 下請中小企業振興法に基づいて親事業者と下請事業者の望ましい取引関係を定める振興基準というのがありますが、この振興基準におきましては、支払条件の改善について、サプライチェーンの頂点に位置する親事業者から率先して実施することですとか、あるいは、業種間をまたぐ取組を含めてサプライチェーン全体で取組を進めることを定めております。また、業界団体の自主行動計画への反映や実行も促してきているところであります。 代金の支払方法や支払期間については業種ごとにかなり、かなりのばらつきがあります。そのため、公正取引委員会や事業所管省庁と緊密に連携し、業種ごとの取引慣行も踏まえて、中小企業の負担軽減に向けて丁寧に対応してまいりたいと思います。委員御指摘のような個別のケースありましたら、また下請Gメンとかいろいろありますので、しっかり対応していきたいと思います。
○山本香苗君 次に、斉藤国土交通大臣に伺います。 建設工事の下請代金の支払で用いられる手形については、下請法ではなくて建設業法で対応することになっております。建設業法における手形の支払期限につきましても他業種同様六十日に短縮すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) これまで、建設業法におきましても、この下請法の運用を参考にして、現金化までの期間が百二十日を超える長期の手形での支払をしないよう求めてきたところでございますが、先ほど答弁がありましたように、本年十一月からは下請法の運用が変更されます。それに合わせまして、国土交通省にも、国土交通省におきましても、現金化までの期間が六十日を超える長期の手形での支払をしないよう求めていく予定でございます。 これを実現するためには、先ほど経産大臣が答弁されましたように、そのサプライチェーンのトップに立っている発注者、そしてその二番目の元請業者がまた同じく短い手形での支払若しくは現金化をしていただかなければ、これは通用しません。働いていきません。そのことをしっかり頑張っていきたいと思います。
○山本香苗君 今それを次に質問しようとしていたところでございますけれども、建設業におきましては発注者があるわけですね。発注者から元請に行って、下請に仕事が流れていくわけでございます。ですから、この元請、下請のところの取引適正化だけじゃ駄目なんだと、発注者と元請との間のこの適正化というところも必要でございまして、是非、ここしっかりやっていただきたい。そうしないと、発注者が元請に払わないから元請も下請に代金が払えないと、手形もやめられないという状況にあるわけでありまして、先日も地元の業者さんにお伺いしたら、今月末で、建設業者さんですが、今月末で手形やめるとおっしゃっているんですね。ただ、やっぱり発注者から来ないとなかなかそこは厳しいんだというようなお声もいただいております。ここ、是非しっかりやっていただきたいと思っておりますので。 重ねて、ここの部分について、建設Gメンってありますよね。建設Gメンといったときに、もちろん川上から川下、全部、発注者から下までという話なんですが、是非この発注者と元請のところもしっかり見るんだと、監視し調査するんだと、例えば発注者Gメンみたいな感じをつくってもらえないかというお声もありました。 斉藤大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設業法におきましては、工事の発注者は著しく短い工期で元請業者と請負契約を結ぶことを禁止しております。また、今国会に提出している建設業法の改正案では、発注者は適正な労務費の基準を著しく下回ることとなる請負契約を結んではならないことと、このようにしております。これらに違反した発注者には、国土交通大臣等が必要な勧告を行います。このように、法律上、発注者は適正な工期と労務費などに留意した上で請負契約を結ぶことを求められておりますので、国土交通省としてもその徹底を図ってまいります。 現在、国土交通省の職員が建設Gメンとして個々の請負契約を実地で調査し、働き方改革や賃上げを妨げるような契約を対象に改善指導を行っております。今年度からその体制を大幅に強化いたします。建設業法の改正とともに強化いたします。そういう意味で、まさに今、山本委員おっしゃる発注者Gメン、建設Gメンが発注者Gメンもやるという決意で頑張ってまいります。
○山本香苗君 是非、発注者が、建設業法の持続的なこの継続ということは発注者にとってもいいことなんだと、両方にとって共存共栄なんだというところをしっかり訴えていただきたいと思います。 次に、鈴木金融担当大臣にお伺いしたいと思いますが、今こういう手形をなくしていく中で、でんさい、電子記録債権の方に流れていくわけなんですが、ただ、この電子記録債権を利用するに当たっては、現在五つある電子債権記録機関に利用登録することになっているんですけれども、支払側と利用、相手先の利用する電子債権記録機関が異なる場合利用ができないという互換性の課題があるということを伺っております。是非解消していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 電子記録債権は、債務を支払う側と受け取る側が同じ電子債権記録機関に利用者登録をしていないとこれを使うことができないために利便性に欠けるという指摘、これはかねてよりあることは承知をいたしております。 この点、二〇一七年に施行された法改正によりまして異なる記録機関の間での電子記録債権の移転が可能となったことにより、制度上は一定の対応がなされたところであります。実際に、この制度整備を受けまして、二〇一九年には三メガバンクの子会社の記録機関から全国銀行協会の子会社の記録機関でありますでんさいネットに債権を移転できるサービスが開始されています。 他方で、でんさいネットから他の記録機関に債権を移転するサービスは現在提供されておりません。このサービスを提供するためには各記録機関においてシステム改修を実施する必要があり、その判断は各機関の経営判断に属するものと考えておりますが、金融庁としては、利用者からは更なる利便性向上を求める声があることを承知しております。 また、電子記録債権の利便性の向上は中小企業の資金繰り改善につながることから、関係省庁や各記録機関等と連携しながら、まずはニーズ等について実態把握を進めた上で必要な対応を検討していきたいと考えています。
○山本香苗君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 やはり、この、今回、今日は手形の話をいろいろ出させていただきましたが、これ地味ですけど、非常に中小企業の資金繰りを制度面から支援するもので、本当に大事なことだと思います。 しっかり進めていただきたいと思うんですが、下請法自体はやはり直近の改正から二十年経過をしているわけでございます。先般、我が党の西田参議院会長からも下請法の見直しについて質問させていただいたところ、総理から、要否も含め幅広く検討を行っていただきたいと答弁をいただきました。いつから、どこで、どういう形で検討していただけるのか、総理、よろしくお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中小企業を含めて価格転嫁が可能となる環境を整備するということ、これは重要なことです。そして、今、まずはこの現行枠組みの中で最大限どこまで取組ができるか、これを関係省庁挙げて進めているところです。 独占禁止法と下請法とを積極的に運用することでこれらの法律に違反する事案に対して厳正に対処する、また、今年三月、相当数の取引先に対して協議することなく価格を据え置いていた十社の企業名を公表する、これらは従来にない取組であります。さらに、買いたたきによる下請事業者の経営の圧迫を防止するため、本日、下請法の運用基準の改正についてパブリックコメント、これを開始いたします。 こうした取組を進めて、そして委員の御質問は法改正、これ、いつどこでやるのかという御質問でありますが、こういった取組を進めることによって、取引慣行の実態、そして価格転嫁の状況、これを検証した上で議論を進めなければなりませんので、この具体的な検討の場あるいはスケジュール、これはこの現時点で固まっているものではありませんが、今申し上げた取引慣行の実態や価格転嫁の状況を検証した上で、下請法改正の要否を含め必要な検討行ってまいります。
○山本香苗君 引き続き検討させていただきたいと思います。 次に、厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、小林製薬が製造した紅こうじ成分が入ったサプリメントを摂取した方に健康被害が相次いでいる問題、これは国内外でも大きな問題となってきております。 被害拡大を防止するとともに、原因特定、全容解明、急がなくてはなりません。今、事業者任せにせずに政府がもう前に出て今対応を取っていただいておりますけれども、今後どういった形の対応を取られるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 三月二十九日に開催されました紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合における官房長官の御発言を踏まえまして、厚生労働省としては、当面、既に回収命令を出している三製品以外で小林製薬の紅こうじを原料とする製品について、自主点検の結果報告を受けて必要な措置を講ずること、そして国立医薬品食品衛生研究所と連携をし、引き続き原因物質の特定、分析を進め、その結果の速やかな公表及び原因究明を図ること、そして原因物質等の特定後に適切なリスクコミュニケーションを講ずること等に取り組んでまいります。 引き続き、今般の健康被害の原因となった物質と当該物質が製品に含有されるに至った原因の特定を含めまして、厚生労働省としては食の安全の確保に全力を尽くしてまいります。その上で、再発防止のためにいかなる施策が必要か検討していきたいと思います。
○山本香苗君 制度面での見直し等も含んで検討していただけると思っておりますが、そもそも、機能性表示食品が医薬品でなくて食品だということも御存じない方々もたくさんいらっしゃいます。しっかりそういった国民の不安に寄り添うような対応を急いでいただきたいと思います。 医薬品の開発、製造といったことも国民の命と健康に直結をするわけでありますが、そこで、我が国の創薬力の現状認識について伺います。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。 創薬力の問題は、国民の健康、医療に直結する重要な課題だと認識しております。しかしながら、我が国の現状を見ると、世界において日本起源の医薬品の市場シェアが減少し、また、希少疾病等のドラッグラグ、ドラッグロスの問題も指摘されております。 また、昨今の創薬を取り巻く環境は、新規モダリティーなど革新的な技術の進歩やビッグデータ、AIを活用した創薬の開始など、急速に変化しております。 そこで、そのような環境変化に対応できるよう、創薬力を強化する必要があるというふうに認識しております。
○山本香苗君 今お話、御答弁ありましたとおり、我が国のこの今創薬力の現状というのを皆さんとしっかり共有しなきゃいけないなと思っているわけなんですが、我が国の個々の研究機関、企業は世界トップクラスの研究開発力はあるんです。しかし、いざというときに団結できず、総合力が、総合力で負けると、欧米と比べて日本の製薬企業は規模、資本力が小さいと、ベンチャーもまだまだ少ないと、研究費が少なくてリスクが取れないと、コロナにおいてこうした日本の創薬力の課題というのは大きく浮き彫りになったと思います。 現在、様々なAI開発が進められておりますけれども、ここでもそれぞれの研究者や企業が個々のアプリを使うだけで、創薬プロセスの全体の高速化とか迅速化とかというものにはつながっておりません。幾ら優れたAI技術があったとしても、一つの要素技術だけでは薬はできません。 そのため、医療、創薬分野におけるデータサイエンス研究の第一人者であります京都大学の奥野先生が代表となりまして、理化学研究所、医薬基盤・健康・栄養研究所、ライフサイエンス分野の企業やIT企業等が参画した一般社団法人、ライフインテリジェンスコンソーシアム、LINCが設立をされまして、どういう疾患の薬を開発すればいいのかというターゲット探索から、患者さんに届けるまでの創薬プロセス全体を多数のAIで制御し統合する、実用的かつ包括的な創薬DXプラットフォームの構築が今進められております。 このプラットフォームには、これまで国が支援して開発してきた優れた我が国の計算技術を実装、連結、制御し統合することによりまして開発費、開発期間の劇的削減に成功しておりますが、こうした取組の評価とともに、その必要性につきまして、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、それぞれお伺いいたします。
○国務大臣(盛山正仁君) まず、私どもの方からお答えをいたします。 文部科学省では、御指摘の創薬DXプラットフォームの取組に対して、スーパーコンピューター「富岳」の計算資源を配分し、研究開発を支援しております。 具体的には、薬材、お薬の材料の候補となる化合物の大規模なデータベースやAIを活用して最適な化合物を推定する手法の構築に向けた取組を進め、本年七月以降のテスト運用を目指していると伺っております。 AIやビッグデータなどの最先端のデジタル技術の利活用により創薬研究を加速することは重要であると認識しております。本取組の進展にも期待しているところです。
○国務大臣(武見敬三君) 創薬に当たり、AIを活用し、そのシーズの発見のため、ターゲットとなる疾患の原因たんぱく質の探索等を効率的、効果的に行うことは重要な取組と認識しております。 委員御指摘のこのLINCの取組に対しまして、令和二年に日本オープンイノベーション大賞の厚生労働大臣賞を受賞していただいております。 創薬AI技術の発展は、創薬の加速化や我が国の創薬力の強化のためにも大変重要でございます。厚生労働省としても、現在、AMEDを通じて創薬AIの開発に関わる研究費を支援しております。こうした技術の実用化に向けて、引き続き関係各省と連携をして支援をしてまいりたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 新薬創出のため、薬材の候補となる化合物の大規模なデータベースですとかAIを活用した探索手法、これらを構築することは非常に重要であると認識しています。 経済産業省では、iPS細胞から作り出した臓器の細胞で動物実験を不要とする生体模倣システムの開発やRNAの構造解析装置の技術開発を行っているところであります。こうした機器から得られたデータ、これを統合的に分析することで効率的な新薬創出が推進されるものと期待をしておりまして、こうした取組をしっかり努力していきたいと思っています。
○山本香苗君 今、三大臣から御答弁いただきました。三大臣からも必要性を認識していただいたと思っておりますけれども、この創薬DXプラットフォームは今後更に拡張して本格運用していくことが求められておりますけれども、こうしたプラットフォームをどこが持ってどう運用していくのかというのが今大きな課題となっております。 このプラットフォーム構築というのは、国民の命と健康を守り、創薬産業の持続的発展に欠かせないものであります。本来、国が責任を持って推進すべきでありまして、是非とも、総理、国家プロジェクトとしてしっかりと推進をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民が医薬品へのアクセスを確保する、そして安心して使用できる環境とする、このためにこの我が国の創薬力向上することが不可欠ですが、その中で、昨今の創薬を取り巻く環境については、委員の方からも御指摘がありましたが、医薬品の開発の期間や費用が増大している、また確度の高い標的を発見することが困難になっている、こういった課題があると考えており、御指摘の創薬DXプラットフォームのようなAIを始めとするデジタル技術は、こうした課題を解決し、我が国の創薬力向上につながる可能性を有している、このように考えております。 ただ、その際に、政府としてニーズの開発、開発から医薬品が国民の手に入るまで切れ目のない創薬エコシステムを構築していかなければならない、その際に、御指摘のように、各省庁の取組の連携、そして総合調整、これが不可欠であると認識をいたします。 そのために、内閣官房の下に、創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議、これを昨年末立ち上げました。村井官房副長官を座長として議論を行っているところであり、この会議では、研究から開発、製品製造が日本で行われるようにするためのアカデミアやスタートアップ等への支援の在り方、ドラッグラグ、ドラッグロス問題への対応などの課題に対して、創薬分野におけるAIなどのデジタル技術の活用の可能性を含め様々な議論、これを進めているところであります。 この、こうした議論の成果も踏まえつつ、デジタル技術の活用を始め、我が国の創薬力向上のための取組が各省庁の縦割りではなく政府一体となって推進される、このために政府として努めてまいりたいと考えています。
○山本香苗君 是非よろしくお願いしたいと思います。このプラットフォームは、実は今やっているのは理化学研究所の理事長裁量経費から二億円いただいてつくったそうなんですが、まだしっかりとした位置付けができていないそうなんです。今総理がおっしゃっていた創薬力構想会議の中でもしっかりとこうした、つなぐハブとなるようなものでございますので、是非、五月中旬には報告書を取りまとめると伺っておりますので、そうした中にも反映していただければと思っております。 総理、もう一件聞きます。 成年後見人制度についてお伺いしたいんですが、ようやく見直しが法制審に諮問されたんですけれども、時間を掛けて議論している場合ではありません。厚生労働省の試算では、六十五歳以上の認知症患者数は二〇二五年には約七百万人、高齢者の五人に一人と推計されておりまして、成年後見人制度の必要性が高まっております。 しかしながら、現在の成年後見人制度は、一旦制度を利用すると原則途中でやめられません。基本、御本人が亡くなるまで継続することとなっておりまして、成年後見人が必要なくなった場合においてもずうっと報酬を払い続けなくちゃいけないんです。極めて使い勝手が悪くて、硬直的な制度で、使いたくても使えないんです。実際、制度を利用している方々からも、こんなことなら利用しなければよかったというようなお声もいただいております。 また、今日からちょうど相続登記の義務化が始まりましたけれども、ここにおいても、認知症など判断力が十分でなくなってしまった方から同意を取ることが必要になりまして、相続登記のためだけに成年後見人を付けなければならないという事態も発生しておりまして、もう一刻も早く必要なときだけにこの成年後見人を付けるという制度見直しを実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、現行の成年後見制度ですが、委員御指摘のように、この判断能力が回復しない限り制度の利用をやめることができないなど、問題点が指摘をされています。令和八年度までを対象期間とする第二期成年後見制度利用促進基本計画においても、成年後見制度の見直しの検討、これが盛り込まれているところです。 そして、今年二月には、これらの指摘を踏まえて、成年後見制度を利用する本人の尊厳にふさわしい生活の継続やその権利利益の擁護等をより一層図る観点から、法務大臣から法制審議会に対して制度の見直しの諮問、これがなされております。 今後、この法制審議会においてスピード感を持ってこの充実した調査審議が行われること、これを期待したいと考えています。
○山本香苗君 もう実際、いろんな権利擁護の仕組みはあるんです。ですが、認知症になった後はこれしかないんですね。もうそのために、例えば介護保険使ったときの利用料、事口座を変えようとしても、これをやらない限りできないと。もう本当に至る所で課題は生じております。一刻も早くと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、環境大臣にお伺いいたします。 私の地元堺では、平成十九年から市民が身近にできる温暖化防止活動の実践として、堺で眠っている油田を掘り起こそうと、家庭からの廃食油を元気なシニアの団体の方々が回収してバイオディーゼル燃料へと再生し、市の清掃車の燃料として使用してきたんですが、新しい清掃車に変えたときに、今度このバイオディーゼル燃料は使われへんって話になって、そのせいで三年前にこの活動は終了してしまったわけなんです。 しかし、今、この家庭から出る廃食油というのは、バイオディーゼル燃料としてだけではなくて、持続可能な航空燃料、SAFの原料としても注目をされており、その価格は年々上がっております。家庭用廃食油は年間十万トンありますが、そのほとんどが家庭で廃棄されております。捨てるとごみと、回収すれば資源と。 家庭から出る廃食油を集めてSAFにすることを通じて、環境意識の向上を図るとともに、地域活性化を図る活動を是非積極的に推進をしていただきたいと。そして、家庭用廃食油からSAFを作り出すこの仕組みづくりを地域で後押しをしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 御指摘は、環境問題、環境政策は同心円の問題だ、そういう考え方と軌を一にする非常に重要な御指摘だと思います。 家庭用廃食用油脂のエネルギーとしての活用、これは、例えば、今御指摘がありましたけど、地方自治体が回収した家庭用廃食用油を原料としてバイオディーゼル燃料を製造し、それを自動車用燃料として利用した例が御指摘のことも含めてあります。こうした家庭用廃食用油脂をエネルギーとして活用する取組、これは、資源循環のみならず、気候変動対策、これにも資するものでございまして、また地域の特性や循環資源の性状等に応じた取組であります。 そういうことから、環境意識の向上や地域の活性化の観点からも大変重要であるというふうに考えております。現在策定を進めております第五次循環型社会形成推進基本計画においても重要な取組として位置付けてまいりたいと考えております。 さらに、廃食用油脂から持続可能な航空燃料、いわゆるSAFの製造など、化石由来資源を再生可能資源に転換するための技術実証、そしてまた設備投資への、設備導入への支援も行っておりまして、こうした事業も活用して、廃食用油脂などの廃棄物由来の再生可能資源を活用する取組、これをしっかり後押ししてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○山本香苗君 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 現下の国際情勢を踏まえた日本外交の方針について質問いたします。 二〇二二年末に策定した安保戦略三文書は、戦争しないため、戦争をさせないため、戦わずして勝つための戦略であります。その要諦は外交です。私自身、三文書の策定にも、防衛装備移転の議論にも関わらせていただきました。 パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示) 最上位の政策文書である国家安全保障戦略には、我が国の安全保障上の目的を、目標を達成するための戦略的なアプローチは、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力の総合的な国力を手段としております。その第一は外交力、脅威の出現を未然に防ぐことだと公明党の主張により明示をされております。防衛力は外交の地歩を固めるものであります。 最近は安全保障として防衛費増、防衛力強化が議論の前面に出ておりますけれども、それだけになってはなりません。いま一度原点に立ち返り、安定した国際社会構築のために主体的な日本外交を展開するべきであります。 国家安全保障戦略の具体化へ、岸田総理、どう動くのか、明確にお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国を取り巻く戦後最も厳しく複雑であると言われるこの安全保障環境の中で、国民の命と暮らしを守る、そして我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜く、これは政府として最も重要な責務であります。 そして、そのために、まずは首脳レベルを含め多層的に積極的な外交、これを展開することによって我が国にとって望ましい安全保障環境を実現していく、こういった取組が重要であると認識をいたします。日米同盟の強化、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋実現に向けた取組の更なる推進を含む同志国等との連携、さらには、周辺国・地域やいわゆるグローバルサウスと呼ばれる国々との外交、こうしたものを幅広く、そして重層的に戦略的アプローチを進めていく、こうした取組を着実に実施していくことを率先して考えていきたいと思います。
○三浦信祐君 では、具体的に質問を深めていきたいと思います。 ロシアによるウクライナ侵略が厳しい局面を迎え、そして同時に、イスラエル・パレスチナ情勢も予断を許しません。これらの危機への対応をめぐって、国際社会は分断を深めております。これまで当然視されていた国際秩序が揺らぎ、変質しつつあるとも言えます。本年十一月に控える米国大統領選挙は、今後の国際情勢に大きな影響を与えることは間違いありません。いずれにせよ、米国が、インド太平洋地域はもとより、世界のあらゆる地域において自由で開かれた秩序のためにコミットし続けることは、日本のみならず国際社会全体の利益になると考えます。 その中で、来週に迫ったとも言える岸田総理の訪米は極めて重要な意味を持っていると私は思います。今回の訪米を、日米同盟の重要性を再確認するとともに、地域及び国際社会の安定と繁栄へ、国際社会が裨益するような協力関係を更に充実させていく、そのための機会とすべきであります。 訪米に臨む総理の決意、訪米を通じて目指すべき成果の具体的イメージについて伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 諸般の事情が許せば、バイデン大統領から招待を受け、米国を公式に訪問し、四月十日にワシントンDCにて日米首脳会談を行うとともに、公式晩さん会等に出席することを予定しています。また、それに加えて、米国議会からの招待を受け、四月十一日に上下両院合同会議で演説をすることを予定しています。 国際社会が様々な課題に直面する今だからこそ、日米の固い結束を改めて確認をし、我が国の安全と繁栄、そして国際社会の安定と繁栄に向けた幅広く突っ込んだやり取りを行いたいと考えています。 今般の米国への公式訪問は、この日米両国の緊密な連携を一層深め、そして強固な日米同盟を世界に示す上でこれは大変有意義なものになると考えております。
○三浦信祐君 米国は日本にとって唯一の同盟国でもありまして、その世界の平和のための責任あるこれまでの行動が更に深まって、世界の安定につながるように是非準備をしていただいて、応援していきたいというふうに思います。 分断を深める国際社会にあって、我が国にとって同盟国、同志国との連携強化は必然ではありますが、同時に、分断した世界をつなぎ直すための取組に主体的に関与、積極的にリードすることも平和国家としての重要な役割だと思います。 そこで鍵となるのが中国との関係です。 現実は、安保戦略の情勢認識である、これまでにない最大の戦略的な挑戦となっているという状況は変わっていないと思います。有事を起こさせない外交的努力の継続は必須です。中国は日本にとって重要な隣国であり、歴史的、文化的、経済的にも緊密な関係であり続けるべきであります。政府ハイレベルでの意思疎通、あらゆる層での幅広い国民交流を絶やすべきではありません。 同盟国であります米国は四月にもイエレン財務長官、ドイツのシュルツ首相の訪中の予定、またフランスと中国国交正常化六十年で習近平主席の訪仏の予定、また豪州との関係改善も図られているなど、同盟国、同志国各国は懸念、懸案をマネージしつつ、したたかな外交を展開しております。日本ももっとしたたかに対中外交を推進すべきであります。 邦人拘束事案の問題、ALPS処理水の海洋放出に伴う輸入規制を行っている事実があり、どうやって解決していくのか、その上で、日中関係の構築へ中国とどのように向き合い、戦略的互恵関係を具体的にどのように取組を進めるのか、総理から明確な答弁を求めたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中国との関係ですが、まず、御指摘の邦人拘束事案について、政府としては、中国に対して、昨年十一月の日中首脳会談を含め、様々なレベルや機会を通じて拘束された邦人の早期解放、また司法プロセスにおける透明性の確保、こうしたことを累次働きかけておりますが、引き続き、この働きかけ、これは粘り強く継続していかなければならないと考えます。 また、ALPS処理水についてですが、昨年十一月の日中首脳会談において、水産物を含む日本産食品に対する輸入規制の即時撤廃を改めて求めるとともに、建設的な態度をもって協議と対話を通じて問題を解決する方法を見出していく、こういった点で一致をしています。 引き続き、専門家のレベルを含め、科学に立脚した議論を通じて、ALPS処理水に係る中国側の科学的根拠に基づいた正しい理解が進むよう取り組んでまいります。 そして、日中関係の進め方でありますが、日中間、日中両国間には様々な可能性とともに数多くの課題や懸案がありますが、両国は地域と国際社会の平和と繁栄にとって共に重要な責任を有する大国同士であると考えています。 中国との間では、戦略的互恵関係を包括的に推進するとともに、主張すべきは主張し、責任ある行動、これを強く求めつつ、諸懸案も含め対話をしっかりと重ね、共通の課題については協力する、建設的かつ安定的な関係、この構築に双方の努力でこの取組を進めていく、これが日本政府としての一貫した方針です。 この方針の下、引き続き、中国との間においては、首脳レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を図り、隣国ゆえ存在する様々な課題をマネージしていく、そして、大局的な観点から幅広い分野で重層的な協力と交流、これを推し進めていく、こうした建設的かつ安定的な関係、日本として維持し、そして持続していきたいと考えています。
○三浦信祐君 米国と中国の大国の間にある日本の役割はとても重要だと思います。 昨年十一月の日中首脳会談以降、二〇二四年に入り三か月が経過をしますが、いまだハイレベルの交流、閣僚レベル以上の接点はありません。懸案解決への前進にはハイレベルの交流、とりわけ首脳同士の対話が必要だと考えます。直接のアプローチには日中首脳会談以外にはありません。入口に外務大臣にも汗をかいていただくことも必要だと思いますが、今回の渡米後、仮にそれが実現した後、中国に対して総理はどう行動に移すか、お答えしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、数多くの課題や懸案がある日中両国間において、首脳同士の対話や意思疎通、これは重要です。 昨年十一月の日中首脳会談においても、私から我が国の基本的な立場を習近平国家主席に直接伝え、日中関係の大きな方向性を確認するとともに、今後とも両国の首脳同士で緊密な対話、意思疎通を図る、こういったことで一致をいたしました。 この日中首脳会談の直後に日中外相会談が行われたほか、山口那津男公明党代表が訪中もされました。中国側要人との間で有意義な意見交換が行われたと承知しておりますが、こうした取組は両国の交流や意思疎通強化に資するものであったと考えています。 そして、中国との間では、外相の相互訪問について検討していくことや、日中ハイレベル経済対話、また日中ハイレベル人的・文化交流対話等を適切な時期で開催する、こういったことでは一致をしています。 引き続き、首脳同士を含むあらゆるレベルでの意思疎通を重ね、戦略的互恵関係を包括的に推進するとともに、建設的かつ安定的な日中関係の構築、双方の努力で進めてまいります。
○三浦信祐君 一致しているという御発言もありましたので、具現化をしていただき、総理も直接対話を是非することを模索をしていただきたいと思います。 分断した世界をつなぎ直す観点から重要な取組がグローバルサウスとの連携であります。その強化も同じような位置付けで考えるべきだと思います。 インド、ASEAN諸国、大洋州諸国、中南米、アフリカといったグローバルサウスの国々の存在感が高まっております。人口増加、経済成長が見込まれる国々ではありますが、保健衛生の向上、社会インフラ整備などの課題に直面もしております。日本がきめ細やかなテーラーメードの支援を行うことは、分断をつなぎ直すために極めて効果的と考え、取り組んでいただきたいと思います。 二〇二五年には、私の地元の横浜でもTICAD9の開催も予定されております。総理、いかなる戦略を持って臨むか、御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) グローバルサウスとの関係ですが、国際社会を分断や対立ではなくして協調に導き、世界が直面する課題に共に対応していくためには、価値観や利害の相違を乗り越える包摂的なアプローチでグローバルサウスとの連携を強化する、これが必要であると認識をしています。このことは、我が国の経済安全保障面を含めた国益にもかなうものであると考えます。 その際は、各国の現状に応じたきめ細かな対応が重要であり、ODA等を効果的、戦略的に活用するとともに、日本企業の現地展開の加速などにより、各国の質の高い成長を取り組み、その、成長を、成長に取り組み、そしてグローバルサウス諸国とともに繁栄を目指していく、こういった姿勢が重要であると考えます。 特に、人間の尊厳の実現と社会環境の安定を通じて国際社会全体の安定と繁栄を考える観点から、保健や防災など、脆弱国を含むグローバルサウスの直面している様々な課題に日本として貢献することによってグローバルサウスとの関係を構築していくことが重要であると考えます。
○三浦信祐君 具体的な取組を進めていただきたいと思います。 我が国は、唯一の戦争被爆国として核軍縮・不拡散について積極的指導力を果たせる立場であり、具体化させる責務があります。核戦力の透明性、核兵力削減に向けた議論をリードすることは、核保有国、非保有国の間の橋渡しとなります。分断した世界をつなぎ直すことにも直結します。 先月、議長国として主催した国連安保理閣僚級会合の意義と成果について、また、宇宙空間への核配備禁止の安保理決議案も是非成立させるべきだと考えますが、外務大臣に伺います。
○国務大臣(上川陽子君) 先般、私は安保理議長として、我が国の議長下では初めてとなります核軍縮・不拡散に関する安保理閣僚級会合を主催をいたしました。G7広島サミットの成果を踏まえつつ、厳しい国際情勢の中にあって我が国が核軍縮分野においてリーダーシップを発揮したことに高い評価を得ることができました。 安保理会合におきましては、私から、核戦力の透明性、また核兵器の減少傾向の維持といったヒロシマ・アクション・プランの実行を呼びかけたところであります。また、核兵器の原料となります核分裂性物資の生産禁止を目指す条約でありますFMCTにつきまして、新しい取組として、我が国が取りまとめる形で十二か国から成るFMCTフレンズの立ち上げを表明したところであります。これは核兵器国及び非核兵器国が参加をする地域横断的なグループでありまして、このFMCTに対します政治的関心を一層高めるべくメンバー間で議論を深めていく予定でございます。 さらに、核兵器国及び非核兵器国の双方から、このNPTを維持強化していくことにつきまして意見の一致が見られたところでございます。二〇二六年のNPT運用検討会議に向けまして、核兵器国、非核兵器国間での実質的な議論、これを加速化させる契機となったものと考えております。 また、御質問にあります宇宙空間が、宇宙空間につきましての取組でございますが、我が国といたしましては、この宇宙空間が核兵器のない領域であり続けるべきと強く考えており、安保理会合での私のステートメントでもこうした日本の立場を表明したところであります。 こうした立場も踏まえまして、委員御指摘のとおり、日米共同で宇宙条約の重要性等を強調する内容の安保理決議案、決議案を提案をし、現在、理事国間で調整をしているところでございます。 安保理がその責務を果たし、適切な意思表示を行うことができるよう努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 参議院の予算の集中審議の際に、我々全国会議員の、この参議院議員としてそこを、大臣を送り出したということで、本当大事な結果を出していただいたと思います。我々も全員で応援しなければいけないことだというふうに思います。 安保理閣僚級会合は非常に時機を得たものであり、評価されるものであります。国際的な核軍縮・不拡散のために我が国が果たすべき役割について、取組と決意を総理に伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、ウクライナ情勢、さらには東アジアの情勢を見ましても、核兵器のない世界に向けての道のり、一層厳しいものになっている、これを強く感じています。しかし、だからこそ、唯一の戦争被爆国として、この我が国が主導的イニシアティブを取って、具体的に現実的な対応を進めることによって機運を反転させていく、これが必要であると考えます。 そうした考え方に基づいて、昨年も、私も国連総会の一般討論演説において核兵器のない世界に向けての思いを述べさせていただきましたが、これを受けて、今外務大臣からも説明させていただきました、このニューヨークにおいて、我が国が議長となって核軍縮・不拡散をテーマとした閣僚級会合、これが開催されたわけでありますし、FMCTフレンズの立ち上げも表明した、こういったことであります。 このFMCTフレンズの枠組みについては、現実的な取組の一環として私も主体的に主導していきたいと考えておりますが、これを含めて、核軍縮に関するG7広島、首脳広島ビジョン、これを強固なステップ台としつつ、ヒロシマ・アクション・プラン、これを一つ一つ実行していくことが重要であると考えます。 是非、こうした現実的な、そして実践的な取組を継続、強化することで、核兵器のない世界という理想に向けて努力を続けていきたいと考えます。
○三浦信祐君 パネルを御覧いただきたいと思います。 二年前の二〇二二年の五月、参議院予算委員会で、安保戦略策定を念頭に、有事に対する防衛力と経済、金融、財政のマクロ経済の脆弱性の解消、財政基盤強化について、総理と財務大臣と議論させていただきました。その際の、防衛力とマクロ経済運営の両立が重要だ、問題提起するとの財務大臣の発言は重いと思います。総理からは、防衛力の抜本的強化のみならず、総合的な取組が必要、経済再生し国力を総合的に高めるべき、総合力との発言があり、安保三文書の記述につながりました。 国家安全保障戦略には、安全保障の礎である経済、金融、財政の基盤強化について不断に取り組む、このことは防衛力の抜本強化を含む安全保障政策を継続的かつ安定的に実施していく前提と明示しております。 国家戦略として、平時から、有事に十分耐えられるマクロ経済運営を実現しなければなりません。議論から二年が経過しましたが、現下の株高、円安、賃上げの流れ、金利政策の解除や中小企業の賃上げの苦しみ、人手不足と複合的な経済状況です。国の中での分断を生まないようにすることが安全保障そのものであります。 財務大臣、安保戦略を踏まえ、経済、金融、財政の基盤強化にどのように取り組むのでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国民の安心と安全の礎となります我が国の安全保障をより確かなものとするためには、経済、金融、財政の基盤強化についても不断に取り組む必要があり、その際には、御指摘のように、国民の中で分断を招くことがなく、調和の取れた形で進めていくことが重要であると考えており、春闘における高い賃上げや過去最高値を記録した株高を始め、足下の明るい兆しを確実なものとし、その果実を広く国民に及ぼしていく観点から、予算編成や税制改正などあらゆる手法を総動員して政策を前に進めていく必要があると考えております。 具体的には、まず、円安なども背景とした物価高騰については、低所得者世帯への給付金や重点支援地方交付金により、家計や地域の実情に応じてきめ細かく対応を行ってきたところです。また、家計にとって主要な収入である賃金の引上げについては、賃上げ促進税制や価格転嫁対策の強化などを通じて力強く後押ししていくとともに、人手不足などに悩む中小企業の方々にも、省力化投資への支援を行うことで生産性の向上を促してまいります。 さらに、ただいま申し上げた政策を進めていくに当たっては財政の信認を確保することが不可欠であり、引き続き、歳出、歳入両面の改革、これにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、不断の見直し、そして強化を図っていただきたいというふうに思います。 高市大臣に伺います。 AMED、日本医療研究開発機構は、厚労省、文科省、経産省が予算、人員を出し合って、縦割りを排して、基礎から実用化まで橋渡しするために一体的に予算執行ができるようにした、こういうつくられた歴史があります。しかしながら、具体的には、感染症やがん研究など、特に文科省の次世代がん研究、厚労省の革新的がん研究と、AMEDの中でつなげるべきにもかかわらず、実態はつなげておりません。 基礎研究は日本の国力そのものであり、社会での実用にまでつないでこそAMED予算を投ずる価値になります。決算的にはとても重要な視点だと私は思っております。 AMED事業の中で、関係のある事業間連携できる全体のスキームを早急につくっていただきたいと思います。高市大臣、是非実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 医療分野の研究開発につきましては、基礎研究と実用化研究など、各省で役割分担を行った上でAMEDにおいて基礎から実用化までの一貫した研究開発を行うこととしております。そのため、AMEDにおきましては、各省の事業を六つの統合プロジェクトで編成して、プログラムディレクターの下で関係府省の事業を連携させております。また、疾患領域コーディネーターを設置して、同じ疾患領域を対象とする事業を連携させております。 しかしながら、広く研究主体が参加して、この研究手法も日々変化しておりますので、三浦委員御指摘のとおり、AMEDの中で事業間をまたぐ連携が進みにくいという指摘があるということも承知しております。そのため、まずは現在の事業を改善すること、そして、現在行っている第三期の健康・医療戦略の策定に向けた検討の中で、委員の御指摘も踏まえて、研究開発推進体制の在り方をしっかりと検討してまいります。
○三浦信祐君 是非、大臣、よろしくお願いしたいと思います。 警備業について、質問を二つ併せて聞かせていただきたいと思います。 二〇二二年、警備業が誕生して六十年、警備業法が施行されてから五十年となりました。生活安全産業として、警備業のニーズの増大とともに、災害復旧等において必要な役割が増えております。一方で、実情に合わないケースもあるという声も聞こえております。 警備業が抱える課題認識について伺うとともに、また、この警備業法、全国一律の基準で運用されております。しかし、例えば配置基準など、地域によっては自由度が求められるケースもあります。警備業の皆様がこの課題について現場で協議する場所がないというのが現状であります。是非、都道府県警察と警備業団体が定期的に懇談する場を設けること、そこで提示された課題を国と地方で共有する体制を整えていただきたいと思いますが、大臣、是非お願いしたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) 警備業につきましては、警察庁において、日頃から継続的に意見交換をさせていただいているところでもございます。その中で得た御要望であるとかいろんな御意見、こういったものを踏まえまして、今日まで、警備業法や関連法令の累次改正、また運用改善がなされてきたところでもございます。 また、警備業界における課題については、これは深刻な人手不足があると承知をいたしておりまして、警察庁では、人材確保に向けた警備業界の自主的行動計画を作っておられますので、これに基づく労務費の価格転嫁対策を支援をいたしているところでございます。 また、定期的な意見交換会ということでございますが、これは日頃からやっておりますが、現場のお話をよく聞いて検討してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非お願いしたいと思います。 最後に、パネルを御覧いただきたいと思います。 うつ病などの精神疾患やメンタルヘルスへの正しい知識と理解を持ち、これらの問題を抱える家族や同僚等に対する傾聴中心の支援者である心のサポーターを養成する心のサポーター養成事業を、二〇二一年から二三年度までモデル事業として実施をしてまいりました。 公明党が立ち上げから推進を強力に行ってまいりまして、いよいよ今年度から令和十五年までに十年間で百万人を養成するということの本格実施が始まってまいります。実施主体は都道府県、政令市となりますが、手挙げ方式ですので、是非政府としても推進をしていただきたいと思います。 また、この研修を受けた方の活用、そして百万人養成には予算が掛かりますので、是非これらについても全力で取り組んでいただきたいと思いますが、厚労大臣に伺います。
○国務大臣(武見敬三君) 心のサポーターは、精神疾患やメンタルヘルスの問題を抱える家族や同僚等に対する傾聴中心の支援を実施するものであり、地域のメンタルヘルス対策として推進していきたいと考えております。 このため、まずは令和三年度から三年間、国と自治体で共同してサポーター養成研修会をモデル的に実施をし、心のサポーターの活用事例を含む自治体の好事例を収集、好事例の収集を図ってきたところでございます。今年度以降、各自治体が実施主体となり、地域の実情に応じた柔軟な形で養成研修会を実施していただくに当たり、国としては研修会の指導者派遣等に必要な予算を確保しております。 本事業について自治体への積極的周知を図るとともに、これまで蓄積をしてまいりました好事例を他の自治体に横展開することなどにより、心のサポーターの魅力を伝え、多くの自治体の参画を促してまいりたいと思います。
○三浦信祐君 終わります。
○石井苗子君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の石井苗子です。 総理、裏金問題の真相究明ができていないのに、いかなる理由をもって党紀委員会を開くのか、伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、政治と金の問題において、国民の皆さんから大きな疑念の思いが寄せられている政治不信を引き起こしてしまったこと、これは心からおわびを申し上げる次第でありますが、今日まで、実態のこの把握が重要であるということで、検察における捜査、そしてそれぞれのこの説明、党としての聞き取り、さらには国会での政倫審を始めとするやり取りが行われてきました。 実態の把握については引き続き行わなければならないわけですが、関係者は政治家でありますので、政治家としてこの果たすべき責任、国民から期待された責任、これもしっかり判断しなければなりません。こうした政治的な責任、道義的な責任について党として判断をしなければならない、こういったことで今、再度の聞き取り調査を行った上で政治責任について、処分について党として判断をしていきたいと考えています。
○石井苗子君 朝から同じ御説明をいただいております。 刑事の捜査、これは、起訴するべきものは起訴したというお返事でございまして、検察が事件として取り上げなければ法廷で真相の解明は難しいということになっております。 二番目にアンケートですが、どの議員がいわゆる裏金を何に使ったのかまでは分からない匿名になって公表されています。三番目の政倫審ですが、非常にうそが多かったということが三月二十七日の世耕さんの発言で分かりました。そして、予算委員会ですが、国会議員の皆様は納得していないし、国民の皆様も納得ができないと言っている。 こういったことは、やっぱり先ほど総理が、政治家としての責任ということであれば、実態解明も、政治的妥当性、正当性、いわゆるポリティカルコレクトネスというものがなければいけないと思います。 それで伺いますが、処分の前提となる事実関係の報告、これを我々は求めているわけなんですが、そもそも、いつ、誰の指示で還流、通称裏金のキックバックというそうですが、還流が始まったのかということは御報告いただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検察における捜査が行われ、刑事責任等は明らかになった。その後、我々は、捜査権がない等の制約の中にあっても、実態を最大限把握するべく努力を続けてきました。実態の把握は重要である、これは御指摘のとおりでありますが、しかし、制約の中で、実態を最大限把握した上で、政治家としての責任、これについても党として判断しなければならない、このように申し上げております。 そして、今、再度の聞き取り調査を行っておりますが、その内容等についても、今後、政治責任の判断を党として行ってまいります。その判断を行う中で党として把握して、できた、新たに把握できる、できたことがあれば、国民の皆さんに対して説明を行いたいと思います。
○石井苗子君 数ある制約の中でというお言葉遣いでしたが、私は、内部調査というのは、制約ではなくて、とても厳しくやっているというような感じがうかがえられないんですけれども。 もう一度お聞きしますが、そうしますと、処分の前提となる事実関係の中で、そもそも誰の指示でいつ還流というのが始まったのかという御報告はいただけないということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今追加の聞き取り調査を行っているさなかであります。聞き取りの実効性という観点から、今の時点で内容を明らかにすることは控えると申し上げております。 そして、今後、政治責任を明らかにする中で国民の皆さんへの説明を行う、その際に、新たに把握できたこと等、説明すべきこと、公表すべきことは党として明らかにしていきたいと考えています。
○石井苗子君 ということは、今、茂木幹事長が四日まで、四日に処分を決定するとおっしゃっています。ということは、処分を決定した後も、事実関係というものの実態調査の結果というのを御報告いただけるということでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党として把握している事実については、政治責任を判断する、その際に党として明らかにする、これは当然あることであると思います。
○石井苗子君 繰り返しになりますが、私たちは事実関係の報告を求めています。ということは、今の段階で、総理から全く私が求めるような質問にはお答えいただけない。例えば、事実関係の報告というのは、安倍総理はいつ、なぜ還流をやめよと指示したのかというようなことなんですが、こういったことは今は絶対にお答えいただけないということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、追加の聞き取り調査を行うわけでありますが、それまでに党として行った聞き取り調査等の結果については既に明らかにさせていただいています。 そして、政治責任を判断するために追加の聞き取り調査を行っているわけでありますが、この後、政治責任を明らかにする、そして、それを公にする際に、新たに把握できた事実があれば、これは当然公表をしてまいります。
○石井苗子君 新たに発覚した事実があれば公表してまいります、それはいつやっていただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治責任を明らかにする、その結果について明らかにする際に、必要であれば説明を行いたいと思います。
○石井苗子君 例えば、総理がお答えいただけるものというのが、例えばですね、これが一番私が分からないことなんですが、なぜ不記載を続けたのか。不記載しないで、もうこれを元に戻して報告書に書けば、記載すればそれで問題はなかったのではないかと、これが大きな疑問なんですけれども。 このことに関しても、なぜ不記載を続けたのかということに関しても、これは、途中で分かれば事実関係として報告をしていただけるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この既に行っている聞き取り調査等において把握できた事実については、報告書という形で明らかにさせていただいています。そして、追加の聞き取り調査を今行っています。そして、政治責任を判断したいと思いますが、その判断の結果を明らかにする際に、新たに把握できた事実がもしあったならば、これは公表したいと思います。
○石井苗子君 今のお話ですと、いつそういう結果の報告がいただけるか全く分からないわけなんですが、真相究明して初めて何が問題だったのかが分かり、その問題者に対して処分を決め、その上で再発防止となる、これが政治家としての正しいやり方で、今のお話だと、我々は何の事実関係も処分を決まる前に聞くことができない。処分をする前提条件として事実関係の報告をいただきたいと。これが分からないから、私も含め、国民の皆さんがいらいらしているのではないかと思うんですが。 どうでしょう、例えば、いつ還流ということが始まったのかということについては、私は、もう十数年前、もしかしたら二十年前からかもしれないというような曖昧で臆測に基づくような情報しか持っていないんですが、三月の二十八日の予算委員会で辻元清美議員が、そこをはっきりさせるんだったら、やはり森元総理に聞かなければ分からないんではないですかという質問をしたときに、総理は、森元総理が聞き取りの対象者となり得るとおっしゃったんですけれども、総理は、今、聞いたか聞かないかということだけでもお答えはいただけないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 森元総理については、これまでも申し上げているように、この今回の案件について具体的な関与を指摘するような発言は党としては把握しておりません。 しかし、今追加の聞き取り調査を行っている、政治責任を判断する上で必要な聞き取りを行っているところであります。その対象者あるいは内容については、聞き取り調査を行っている今最中であるこの現時点においては、聞き取りの実効性を確保する観点から明らかにすることは控えております。
○石井苗子君 事実関係を振り返りますと、政倫審というのが行われたんです。政倫審で出てこられた四名の方々がそこでおっしゃったことは、記憶にない、覚えていないだったんですけれども、総理が聞き取りをした、始まってから、実は三月にもそういう協議が行われていたけれども、裏金のことは覚えていないというようなお答えが返ってくる。 つまり、私たちというのは、総理が聞き取りをしている間、処分の前提になるような事実関係というのは全く手に入らないと。これが恐らく皆さんが、例えば今日の調査ですけれども、五九%の方が還流をしているような政治家は議員辞職をするべきだと答えたという、これは本当に、私も国会議員ですけれども、恥ずかしいと思うし、何とか日本の政治を立て直さなきゃいけないんじゃないかと思うんですけれど。 最後にお聞きいたします。処分が決定した後に私たちは事実関係の報告を受けることができる、これでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。政治責任を明らかにしたいと思います。そして、党として把握する、した事実が新たにあったならば、それについて明らかにする、これは当然行うべきであると思います。
○石井苗子君 ありがとうございます。 証人喚問を開いて、四人の政倫審に出られた方々にうそがないような証言をしていただくということはお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党としては、引き続き事実の把握に努めてまいりたいと思います。 ただ、証人喚問につきましては、これは国会の日程等にも関わるものであります。国会において判断されるものであると考えます。
○石井苗子君 私もルールはよく分かっているんですけれども、議員が過半数両方ともある国会の中で、総理がやると言ったらできるのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたとおりであります。国会の現場において判断すべきことであると考えます。
○石井苗子君 ありがとうございました。 次の質問に移らせていただきます。 拉致問題について総理に伺います。 私は、昨日新潟から帰ってきたばかりなんですが、拉致問題に取り組んでいる方々と車座になっていろんなお話をしてきました。金与正労働党副部長の談話の中にあった拉致問題の交渉を拒否するという公言に、少なからず皆さんは、日本はなめられているのではないかというようなショックを受けたというお話もありましたが。 確かに、朝鮮中央通信、二十九日に、崔善姫外相の話の中で、対話は我々の関心事ではなく、日本のいかなる接触の試みも許容しないと述べ、そして、北朝鮮の大使も、いかなるレベルでも会うことはないという立場を改めて明白にするという会見が出て、見解を出しておりましたけれども、こういうかなり厳しい状態ではありますが、総理は、こういった中でも、行けば何かメリットがあるというお考えが、どこかにメリットがあるとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 北朝鮮側の発表あるいは発言について、一つ一つにコメントすることは行いません。 これまでも繰り返し述べてきているように、両国間の諸懸案を解決し、日朝間に実りある関係を樹立すること、これは日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものであると考えております。こうした考え方の下に、諸懸案の解決に向けて首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルの協議を進めていく、この考えに変わりはありません。 これ以上詳細については、今後の交渉に影響を及ぼすことから発言することは控えます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 向こうの発言というのは、北朝鮮のことですから、どれが本当のことなのかは分からないと私個人は思っておりますけれども、一応、あのような厳しいことを言われたら、交渉ということについては、また拉致問題をテーブルに戻してくる、リセットするということをやっていかなければならないと思うんですけれども、そこはどうやっていくおつもりかというお考えありますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 北朝鮮側の発言の一つ一つにコメントはいたしません。 その上で、先ほどもお答えさせていただきましたが、日朝間の諸懸案について解決をする、この基本的な方針については変わりはありません。その中で具体的な取組を続けていきたいと思いますが、それ以上詳細については、明らかにすることは今後の交渉に影響が生じます。控えることにいたします。
○石井苗子君 ありがとうございます。 横田早紀江さんが八十八歳、そして有本明弘さんが九十五歳を超えたということで、できるだけ早期に総理には、今は行くべきじゃないかもしれませんが、いつかは行ってほしいと思うんです。 それで、パネルを用意したんですが、ちょっと見ていただけますか。(資料提示) これは、昨年の九月七日から十月十五日、外務省の依頼による内閣府の世論調査です。日本人拉致問題に対する関心度という表でございます。黄色の右上の二十歳、二十歳ですね、二十歳から二十四歳の日本人拉致問題に対する関心度というところが七一・九%、非常に高いんですね。若い人たちの関心が高い。直近の調査でございます。 これ、総理、どうしてだと思いますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、直近の令和五年の調査、この数字を見ましても、拉致問題に関して関心を持っている方が多い、関心が高い、こうしたものを示すものであると思います。 どうしてかということでありますが、やはり我が国の国民の命そして生活に関わる問題である、この拉致被害者御家族の皆様方の御高齢になっておられる状況を見ても、ひとときもゆるがせにできない切実な人権問題である、こうした思いの表れではないかと考えます。
○石井苗子君 最近の緊張状態という、ミサイルも含めまして、これがかなり影響しているようでございます。二十二年前のタラップから降りてきた映像を見たことがないという若い人たちが、それでも北朝鮮の拉致問題には関心があると答えるんですね。これは急にこうなったわけではなく、一番下の緑色のところを見ますと、平成十四年、二〇〇二年から平均して拉致問題に関する関心度というのは高かったんですね。 ところが、年々、残念ながら少しずつ下がり始めてきています。これも内閣府がやった調査で、回収率五五%というのは非常に妥当性の高い調査なんですが、下がってきているというのは、政府は待てど暮らせど拉致問題に関して何もやってくれていないという感じがあるから下がってきている、下がっていってしまうということなんですが、総理は、これまで何度も国会で、これは喫緊の、拉致問題解決は喫緊の課題であり、全力を注ぐとおっしゃってきてくださいましたが、下がってきているということで、ここで国民の皆様に対して今こそ何か違うメッセージを出していただけませんでしょうか。 ハイレベルの協議をするとおっしゃっていただいているんですが、ちょっとこういう同じメッセージではなくて、先ほどから、具体的なことはこの事案でございますから控えさせていただきますという御答弁があるんですが、もし何らかの実現性の可能性も見出していない中でハイレベルでの協議をしていく姿勢を崩さないとおっしゃっているんだと、拉致問題被害者の御家族や国民の皆様にはもうちょっとニュアンスの分かるような御答弁をいただけないかという期待がございます。 新しいメッセージをいただけませんでしょうか。もう一度、お願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、調査結果について御指摘がありました。直近は七三・六%、令和二年の八三・三%から低下傾向にあるという御指摘でありますが、しかし、七三%以上の方が引き続き関心を持っているという答えを寄せている、これはやはり関心の高さを示している数字だと理解するべきだと思います。 そして、私直轄のハイレベルでの協議を続けていく、こうしたことを申し上げておりますが、この問題、今日までのこの歴史の積み重ねがあり、そして今日、引き続きこうした働きかけを続けている、こうしたものでありますので、この積み重ねは大事にしながら、更に何ができるのか、これは絶えず考えていかなければならないと思います。 そして、それと併せて、まさに調査結果に表れている数字をしっかりと受け止めながら、国民の関心、国民の思いを一つにしていく、こうした取組も外交を後押ししていく上で大変重要な取組であると考えます。 これまで、全国各地で国民の集いを開催する、映画やアニメの上映会、舞台劇等を実施するなど啓発活動を行い関心の喚起に努めているところでありますが、その中で、委員の方から若い世代についての御指摘もありました。若い世代の関心について、やはり特にこの政府としても強い思いを持って働きかけを行っていかなければならないということで、昨年度、初めての取組であります中学生サミットを開催するなど、若い世代の啓発も強化しているところであります。 こうした国民世論の喚起、これは外交を推し進めていく上で、そして外交において成果を上げる上においてこれは大事な取組であると考えております。これらも併せて、取組進めていきたいと考えています。
○石井苗子君 ありがとうございます。 今年も十月の五日に横田めぐみさんの再会を誓う会、チャリティーコンサートというのが若い方々で新潟で行われます。何かが動いて新しい光が差すことを期待しています。ヨーロッパの若い人たちもこういったことに参加しているという話もありますので、国際的な理解を求めて、総理がこの問題に光が差してくることを期待いたしまして、次の質問に移らさせていただきます。 ジェノサイド条約について伺います。 テレビやラジオをお聞きの皆様はジェノサイド条約というのは初めてお聞きになる方もいらっしゃるので、簡単に御説明お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 御質問のジェノサイド条約でありますが、締約国に対しまして、集団殺害の行為等を国内法により犯罪化する義務を課しているものでございます。その締約のためには条約上の義務と、また国内法制との関係を整理する必要がございまして、従来、その必要性も含めて慎重な検討を行ってきておるところであります。 しかしながら、先般、この参議院の外交防衛委員会でも申し上げたところでございますが、集団殺害犯罪、まさにジェノサイドのように、国際社会全体の関心事であります最も重大な犯罪を犯した者が処罰されずに済まされてはならないと考えているところであります。 この条約の締結に向けまして真剣な検討を進めるべく、関係省庁との協議を深めるよう事務方に指示をしたところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 日本が入らない理由がどこにあるのだろうかと。百五十三か国が条約に批准しておりまして、G7はもちろんのこと、北朝鮮も中国も批准しております。これまでチャンスがなかったのかあったのか、それと、事務方に指示を出しておられるという外務大臣、法務大臣もおやりになりましたので、この事務方に指示を出した、これで何か進みますでしょうか。計画的にスケジュールを持っていらしたら教えてください。
○国務大臣(上川陽子君) 先ほどの御質問にも答えたところでございますが、繰り返しになって恐縮ではございますが、この条約を締結するためにはこの条約上の義務と国内法制との関係を整理する必要があると考えております。同条約の締結に向けましては、先ほど申しましたとおり、その犯罪の重大性に鑑みまして真剣な検討を進める必要があると考えております。 関係省庁との協議、これが重要と考えております。それを深めてまいりたいと思っております。
○石井苗子君 法整備が非常に難しいということがよく分かっておりますので、また外務委員会で質問させていただきます。 ありがとうございました。終わります。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 石井議員に引き続いて質問をさせていただきます。 まず最初は、今日は経済安全保障における医薬品の位置付けということで質問をさせていただきたいと思います。 一昨年、二〇二二年に経済安全保障推進法が成立をいたしました。この中では、海外に非常に依存度が高くて、しかし国民生活、国民の命を守るためには必要不可欠である、こういったことを条件に特定重要物資というものが指定をされました。これは十一指定をされていますが、この十一の中に抗菌性物質製剤、いわゆる抗生物質が指定をされております。 さらに、これは、厚生労働大臣の下で、今回、ベータラクタム系抗菌剤四種類ですね、このベータラクタム系抗菌剤というのは日本の抗生物質の注射薬では八五%ぐらいを占めているわけなんですけれども、肺炎の治療とかあるいは手術のときの感染予防とか、必要不可欠な抗生物質だと言われております。これが、いわゆる原薬、この有効成分が作られるのがほぼ、ほぼ一〇〇%中国に依存していると。そして、二〇一九年には供給が途絶をしてきたと。ですから、そういった意味でいえば、喫緊の大切な物質だということで指定をされたんだということだと思っております。 この安定供給取組方針の中では、二〇二三年からこの原薬を国内での製造及び備蓄設備の構築を開始し、二〇三〇年までにベータラクタム系抗菌剤について供給途絶時においても医療現場において必要な量を切れ目なく安定供給できる体制を整備する、いわゆる国内自給をしていくんだということが書かれてあります。 まず、今日最初に、抗菌剤のみならず日本の医薬について少し全体を見ていただきたいと思います。 一枚目のパネルをお願いいたします。(資料提示) 先ほどから原薬という言葉を言っておりますが、これ有効成分のことです。お薬というのは、原材料から原薬を作って、それを無菌化して乾燥して充填して製品にしていくと、こういう流れがあるわけなんですけれども、このデータは、日本の後発医薬品、そういった原材料から原薬を作る、この工程を全て国内でやっている医薬品は、この数字で見ていただきますと、金額ベースでも品目ベースでも三五%だと。先発品はデータまだそろっておりませんけれども。 しかし、今日もほかの委員から、いわゆる食料自給率が三八%という中で、日本の医薬品の、これ自給率と呼ぶかどうか分かりませんが、三五%だと、こういう状況があるわけなんですが、岸田総理、まず、これ安全保障上も含めてこれをどう受け止めておられるのか、お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、医薬品というもの、これ国民の健康、生命を守る重要な物質であります。供給の途絶は国民生活に重大な影響を及ぼし得ります。医薬品の安定供給を確保すること、これは極めて重要な課題であると認識をいたします。 このため、経済安全保障の観点から、医薬品の供給途絶リスクも踏まえた戦略的な医薬品製造を推進することが重要であり、国内の生産基盤の整備のための製造設備等への補助、また医薬品の原薬や原材料等の供給源の多様化に取り組む企業の支援、また製薬メーカーなどが自社の医薬品の供給リスクを継続的に把握、分析することができるよう供給リスク管理マニュアルの整備、こうした取組を進めていくことを政府としても重視しております。
○梅村聡君 今回の四つの抗生物質については今おっしゃっていただいた取組を進めていくということなんですけれども、しかし、本当に国民生活を考えたときには、この抗生物質四剤だけというのは私はやっぱり絞り込み過ぎじゃないかなというふうに思います。 厚労大臣に次お伺いしたいと思いますが、実は、この一昨年の経済安全保障推進法が成立する前に、厚生労働省では、二〇二〇年三月から、我が国の安全保障上、国民の生命を守るため、切れ目のない医療供給のために必要で、安全確保について特に配慮が必要とされる医薬品を安定確保医薬品として五百六成分をこれ発表されておられます。だから、四成分だけじゃなくて、必要最小限のものは実は五百六成分あって、その中でも特にAランク、最も優先して取組を行う安定確保医薬品というのを二十一、これを指定をしております。 この二十一の中には、今回のこのベータラクタム系抗菌薬以外にもメロペネムとかバンコマイシンという、これ医療現場で非常に幅広く使っているけれども、ほぼ原薬は一〇〇%海外に依存している、こういった薬品というのが実は入っております。 ですから、私は、将来的にはこの特定重要物資を四つの抗生物質のみならず、もう少し幅広に考えていく必要があるんじゃないかなと思いますが、厚労大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) この医薬品の中には、原料やそれから製品を海外からの輸入に依存しているもの、委員御指摘のとおり、かなりあります。こうしたサプライチェーンを強靱化していくに当たっては、国内の生産基盤の整備に限らず、備蓄であるとかあるいは供給源の多様化とか、医薬品ごとに必要な対応を進めていくことが重要と考えております。 そこで、経済安全保障推進法に基づきまして、この医療上必要不可欠な安定確保医薬品のうち最も優先して取組を行うカテゴリAの二十一成分について、これを特定重要物資の指定に関わる検討を行いまして、まず、感染症の治療や必要な手術ができなくなるなど重大な影響があること、それから原材料の供給が海外一か国のみに依存していること、それから過去に供給途絶事例がある又は供給途絶等のリスクが高まる傾向が見られる等の指定要件を満たし、経済安全保障上早急に安定供給確保のための措置を講ずる必要がある物資として、昨年、抗菌薬である四成分をこれ指定したところであります。御指摘のとおりなんです。 他の医薬品も含めて、今後も供給途絶等のリスクについて、これは不断に現状を把握、分析することによりまして、安定確保医薬品については見直しの必要性を常にこれ検討していかなければいけないと考えております。
○梅村聡君 是非検討がこれからも不断に必要だと思います。例えば、この中に麻酔薬なんかも入っておりますので、手術といえば、感染症だけじゃなくて、麻酔なしでは手術できないわけですから、こういったこともこれから見直す必要があるということを指摘しておきたいと思います。 今、海外にこの原薬の供給源が過度に依存しているという話がありましたけれども、これなぜ海外に行ったかという理由も、これも分析が必要だと思います。 厚労大臣にもう一つお伺いしたいんですが、これ、やはりコストの問題だと思います。薬価が切り下げられている中で、それだけのコストを、安いコストで薬を製造しようと思えば原薬は海外で作らざるを得ないと、こういう面もあるかと思います。 ですから、先ほどおっしゃっていただいた製造設備への援助であるとか、あるいは備蓄への援助、これも大事なんですけど、もう一つは、通常の、平時にその薬価で本当に医療現場にきちっと流通ができるような薬価を設定ができるのかどうか、あるいは、国内産であれば、高いコストが掛かってもふだんの薬価で医療機関には卸してください、薬価の原価が割れたものについては国がそれを補填しますとか、何か平時の流通に対してもきちんと検討しなければこの安全保障、この推進法の目的は達せられないと思うんですけれども、そういったことはどのように検討されているか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) これ、経済安全保障推進法の特定物資、重要物資に指定された抗菌薬については、このサプライチェーンの強靱化を通じて安定供給を確保する必要性から、原薬の国内製造を推進することとまずしております。 その上で、御指摘のように、国産の原薬は海外産の原薬よりも高価になってしまうところがあるために、抗菌薬の製造販売事業者にとっては従来よりも採算性が低下するということが残念ながら想定されてしまいます。このため、厚生労働省では、抗菌薬、原薬の国内製造に当たりましては、令和四年度の第二次補正予算におきまして約五百五十三億円の基金を設けまして、原薬の製造事業者の負担が大きい設備投資を助成することとしております。 また、海外からの原薬の供給が途絶した際に国内製造された原薬で需要を賄えるようにするためには、これはもう平時から国内製造された原薬が抗菌薬の製造に継続的に用いられるこの環境整備が更に必要になってまいります。このために、厚生労働省で定めた指針に基づきまして、二〇三〇年に向けて具体的にどのような支援措置を講じていくことができるかについては、その負担の在り方など様々な論点、これかなり総合的に勘案しながら検討していかなければならないと思っております。 いずれにせよ、このプロセスは迅速に行わなければいけないと思っています。
○梅村聡君 二〇三〇年に向けて是非迅速にしていただきたいと思います。 ちなみに、薬価というのは病気の方が負担をするものです。安全保障というのは国民みんなが享受する安全保障なわけですから、どれ、何を使ってカバーしていくかということはこれ非常に重要だということを指摘しておきたいと思います。 少し時間が限られておりますので、少しはしょって聞いていきたいと思います。 先週、予算委員会で我が党の音喜多議員から、我々の日本維新の会がまとめた医療維新という内容についての御紹介をさせていただきました。音喜多議員からは、その高齢者の窓口負担の問題であるとか、あるいは高額療養費制度についての質問があったかと思いますが、今日は更にそれに続けて質問をしていきたいと思います。 実は、この医療維新のまとめた中にこういう記述がございます。日本の医療システムにおいては、DXの遅れが医療の無駄を生んでおり、医療費の過剰な膨張の一因となっていると、こういう提言がなされております。今までは、このDXを進めると、例えば電子カルテなんかを共通化すると重複する薬とか重複する検査なんかを解消することができると、こういう点で医療費の適正化という話がありました。我々は、今回もう少し突っ込んで提案をさせていただいております。 次のパネルをお願いいたします。 これは、アメリカの論文、医学論文を発表されたものなんですけれども、実はアメリカで誤診による深刻な被害というものの推定値、これが論文に発表されております。アメリカにおきましては年間七十九万五千件、うち三十七万一千件が死亡、永続的な障害を持たれる方が四十二万四千件の誤診が発生しているという、こういう、これ論文ですから、数えたわけではなくて病気ごとに推定をしていったわけですけれども、実は七十九万五千件、そういった事例が発生しているというふうに実は言われております。日本は人口が三分の一ですから、これに三分の一ぐらいを掛ければ、医療制度が違うから分かりませんけども、こういうことが実際に行われている、起こっている可能性があるという論文です。 次、お願いいたします。 じゃ、その誤診というのはなぜ起こっているのかというと、これはまた別の論文で報告がございます。五百八十三の事例サンプルによる誤診の主な原因ということで、一番多かったのは、医師に思い浮かんだ診断名不足。だから、医師が経験でこの病気じゃないかと診たんだけど、その経験不足で実は誤診が起こっている可能性があると。それから、必要な検査の指示不足、あるいは類似の疾患に対する過度の思い込みと。実は、人に頼ると、これはお医者さんが頑張っていないとかそういうことじゃなくて、現実的にはそういうことが起こっているんだというデータが実は出されております。 総理にお聞きしたいのは、実はこの医療AIというのは、こういった誤診をなくすことによって、本来使わなくてよかった医療費、あるいは誤診によってそれを回復させるために必要な医療費、これをなくせる可能性がある、非常に可能性があるツールなんですが、今、総理は医療DX推進本部の本部長をされておりますけども、医療DXの推進に関する工程表を見ても、実は医療AIは全く一言も出てこないんですけども、これ、総理はこれからどのように取り組まれると考えておられますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の医療DXですが、保健、医療、介護、様々な情報を円滑に共有、活用することによって、質の高い医療やケアを効率的に受けられるよう、社会や生活の形を変える、変えることにつながる、こうしたものであると認識していますが、昨年六月に取りまとめた医療DXの推進に関する工程表においては、AI技術を活用して医療機関の業務支援を行うこととしています。これに沿って、医療情報の標準化や請求業務の効率化に資する生成AIの開発研究等を進めています。 そして、委員御指摘は診断の方だと思いますが、この診断支援等へのAI技術の活用についても、これ、工程表には御指摘のように直接言及はないものの、このAMEDの支援を受けてAIを用いた画像診断支援の医療機器が開発されるなど、活用が進められていると承知をしています。 引き続き、AI技術の進展等を踏まえながら、医療分野へのAIの活用促進、ですから、業務においても、また診断においても取組を進めていくことを考えております。
○梅村聡君 実は今日、厚労大臣にも質問通告をしていたんですが、時間が限られていますので、また厚労委員会でさせていただきたいと思います。 そして、我々、医療維新の中では、実は終末期医療の在り方の検討というものも、これも我々述べております。誤解がないように申し上げておくんですが、この提言の中で我々は、医療費の削減であるとかあるいは終末期医療の保険給付の在り方を見直すということ、これは実は触れておりません。あくまでも、終末期医療において患者さんが、自分がこれ以上の治療は受けたくないとかこういう最期を過ごしたいという、その権利をどのように守っていくのかということを実は我々はまとめております。 次のパネルをお願いいたします。 我々は、この提言の中で二つの柱を提案しております。一つは、いわゆるリビングウイル、これ、日本語に直すと事前指示書という言い方もありますけども、最近では、文房具屋さんに行きますとエンディングノートというのも売っておりまして、まあいろんな書き方があるかと思うんですけども、こういったものをきちっと普及啓発をしていこうと。そして二つ目は、その患者さん個人の自己決定を実現させることを保障するために、尊厳死法、こういったものの法整備がやはりどこかで必要になってくるだろうと、我々はそれを推進すべきだということを提案をしております。 実は、今示しているパネルには、これ世界各国の尊厳死をめぐる法制度について一覧表を載せさせていただきました。ここには、日本は今、根拠法は何もないんですけども、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、韓国、台湾と、いずれもこの十年間ぐらいで相次いで法整備がなされてきました。載っていませんけども、アメリカですとかカナダにおいても、いわゆる州の法律によってこういう法整備はされてきております。 岸田総理にまずお伺いしたいんですけども、これ、日本で法律整備が、まあ唯一じゃないですけど行われていなくて、でも世界各国はこの十年間ぐらいで次々と法整備がなされてきていると。これ、一体何なんだというふうに思われるのか、教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いわゆる尊厳死については、国民の生命観あるいは倫理観に関わる問題です。これを法律で定めるかどうか、これは幅広く国民の間で議論されるべきものであると考えます。 そして、御質問は、諸外国において昨今法制化が進んでいるこの理由、違い、これについての御質問でありますが、御指摘のように、昨今、法制化が諸外国で進んでいることを承知しておりますが、今申し上げたように、これ、国民の生命観、倫理観、これは国によって異なります。 よって、その理由、法制化に対するこの取組の違いの理由、これは一概にお答えすることは難しいのではないかと思います。我が国においての生命観、倫理観、これについて議論を深めることが重要であると考えます。
○梅村聡君 生命観、倫理観という話がありましたけども、大きく言えばですね、大きく言えば、この問題というのは新しい問題なんです。なぜかというと、それは、医学、医療が発達してきたので、いわゆる生命活動を長らえる技術も発達してきたわけです。だから、まずこの問題というのが世界各国で起こってきたということが、これが一つです。 それからもう一つは、じゃ、医学、医療が発達して命を長らえれるようになったときに、御本人が、いや、もうここでやめてくれと、あるいは、自分はその治療はもう受けたくないという新しい人権というものが実は生まれてきていて、その人権をどうやって担保していくのかということで尊厳死法という必要性が出てきたから各国は生まれてきたというのが、私は一般的なこの世界での言われていることだと認識をしております。 そんな中で、日本は、厚労大臣にお伺いしますけども、今回、人生会議というので、これが一つの有効な方法だと言われているんですけども、私は、この各国の法律の中身を少し勉強してみましたら、やっぱり中心にあるのは御本人の意思表示なんです、リビングウイルなんです。それを、御家族なのか近親者なのか、あるいは医療関係者なのか含めて、どうやって過ごせるように実現していこうかということがその周りにあるわけなんです。中心はあくまでもリビングウイル、事前指示書、書いても書かなくてもいいんですけどもね。 これは各国で問題になってきておりまして、例えば台湾は、二〇一六年に法律ができましたけども、ここでも何を言われているかというと、本人より家族の意思が優先される事態が生じていると、あるいは事前指示書が十分に普及していないと、だから、こういうものを解決していくために法律を整備をしてリビングウイルも普及をさせていこうと、こういう流れになってきているんですけども。 日本は、残念ながら、これ、厚生労働省のホームページを見ても、事前指示書、リビングウイル、どういうものなのか、どうやって書くのかと、こういうことが全く案内をされていないんですけども、私はこういうことをやはりきちっと普及啓発していくべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、この人生の最終段階において、その御本人が望む医療、ケアが提供される環境を整えるということが最も重要だろうと、こう考えます。 その上で、人生の最終段階の医療、ケアについて本人が前もって家族などや医療・ケア関係者と繰り返し話し合うプロセスでありますこの人生会議について、ガイドラインを定めて、今現在、この普及啓発に努めているところでございます。 事前に本人の望む医療、ケアを書面に残しておくことについては、人生の最終段階においては、御本人の気持ちが状況によって揺れ動くということがよくあります。御本人によって、書面による意思決定のハードルが高いケースも実は想定されます。また、厚生労働省におきましては、御指摘のようなこの事前の指示書のひな形を示した場合に、書面化することが一律に強制化される誤解を生むんではないかということについて多少懸念がございます。それから、治療、ケアに関する定型的な項目を設定することにより、かえって本人の選択を狭めるといったことも実は懸念をしております。 一方で、ガイドラインでは、ひな形まではお示しをしていないものの、本人が前もって家族などや医療・ケア関係者と繰り返し話し合った内容については、その都度文書にまとめておくことを示しております。 厚生労働省としては、人生の最終段階における医療、ケアの決定までのプロセスである人生会議の普及啓発を進めることがまずは重要と考えておりまして、国民への情報発信や医療関係者等への、を対象とした研修などに取り組んでまいります。 また、国民に関わる世論調査で、令和四年度実施した、人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査というのがございまして、ここで、意思決定ができない状態になったときに備えて、どのような医療を受けたいか、あるいは受けたくないかなどの記載した書面に従って治療方針を決定することを法律で定めることについて、実は賛成がまだ二〇・四%、それから、定めなくてもよい又は定めるべきではないがまだ四四・五%ございまして、こうしたやはり国民の意識というものも十分に受け止めて、そしてまた、生命倫理に関わる極めて深刻な課題でもございます。やはり国民的な議論をしっかりとした上で、さらに、こうした人生会議などをまずは機能的に進めていきたいと、こういうふうに考えております。
○梅村聡君 国民的議論が必要だということなので、そこで総理に私提案したいと思うんですけども、これ、各国が法律を作るときに、何も議会が議員立法で勝手に作っているわけじゃないんですよ。いろんな有識者や国民がきちんと話し合える、そういった調査会とかそういう検討会をつくっているんですね。 日本も実は過去にそういうことをやっております。それは、一九九〇年、脳死臨調と呼ばれる総理の諮問機関をつくって、脳死は人の死かどうか、社会的にどう受け入れられるのかをつくって、その答申に基づいて臓器移植法というものが成立をいたしました。 ですから、私も総理も、今日、国民的議論が必要だというのであれば、この尊厳死について、人生の最終段階における医療に係る生命倫理、あるいは患者の意思の尊重に関する諸問題、こういった脳死臨調に匹敵するような臨調を総理の下でつくられて、何だったら、私たち、議員立法でお手伝いしても構いませんから、そういったものをつくるということについてどう思われるかを最後にお聞きして、私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 尊厳死に関して臨調を立ち上げたらどうかということですが、この比較されました脳死臨調については、これ、この調査審議された脳死が、一定の基準に基づいて判定する科学的な側面を有している、このように認識をしています。一方、これ尊厳死の方は、延命治療を行うか中止するか、これは一人一人の国民の生命観や倫理観に深く関わる問題である、この違いがあると思います。ですから、これ、行政府が主体的に議論を喚起していく、国民の理解や議論が進んでいない段階で行政府が議論を喚起していくということについては慎重を期すべきであると考えます。 実際、これ、令和四年度の意識調査においても、先ほど来、この政府として取り組んでいる人生会議ですら七二%の方が知らないという答えを寄せています。この人生会議ですら七二%の方が全く知らないというこの状況の中で、まずはこれ、人生会議等を通じての取組が重要であると思いますし、この尊厳死について調査会を設置するよりも、こうした人生会議の更なる啓発や研修を取り進める上で物事を考えていくべきであると考えます。
○委員長(佐藤信秋君) 時間です。
○梅村聡君 終わります。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。けがをしておりまして、眼帯での質問をお許しください。 まず初めに、先週金曜日のニュースによれば、自民党の世耕弘成前参議院幹事長が、三月の政治倫理審査会では、二〇二二年三月の派閥幹部会合について、スケジュール表にも記憶にも残っていないと説明していましたが、先日報じられるところによると、再度確認したところ、会合の存在が分かったというふうに述べております。 国会軽視も甚だしいし、まずは世耕議員を国会で証人喚問すべきだと考えます。岸田総理は、昨年十二月の、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題について、国民の信頼回復のために火の玉となって明らかにするんだ、取り組むんだということをおっしゃっています。証言が違っていたんですから、今度は世耕議員の証人喚問、午前中からも要求がありましたけれども、認めるべきではないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な報道がある、報道が行われている、このことは承知をしておりますが、その中にあって、まず証人喚問については、先ほど来申し上げております、これは国会で御判断いただくものであると思います。 そして、自民党としては、政治責任を判断するために追加の聞き取り調査を行っています。この調査しっかり行って、関係者の政治責任について判断をしたいと思っています。この取組、続けている最中でありますので、この聞き取りの実効性を確保する観点からも、今の段階でこの具体的な内容についてコメントをすることは控えます。
○芳賀道也君 都合悪くなると、国会がお決めになることですよと、逃げではないかなと、総裁それから総理としてですね、そういう感じもしますし、また、聞き取りをやっているんだということですが、午前からの質疑を見ていても、実際に、じゃ、誰にどんな質疑をしているんだというと、具体的には何も明らかにしない。こんなことではおかしいと思うんですね。 キックバックを再開したきっかけ、大事なことに関わる会合ですので、我々も含めて、証人喚問、是非これは必須であるということを申し上げて、お願いをしたいと思いますし、野党、これは変わらない要望だと思います。 次に、関連して、岸田総理に伺いますが、世耕議員の発言によれば、二〇二二年三月に衆議院議長公邸にて派閥幹部四人の会合が開かれたということなんですが、衆議院議長が衆議院や日本政府を代表して来賓などを受け入れる公的な議長公邸で派閥の談義などという私的なことが行われてもいいんですか。このこと自体、政治倫理的に問題はありませんか。しかも選挙の相談をしたとまで報じられています。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な報道がなされていることは承知しておりますが、党としては、実態把握に努めるとともに、政治責任を明らかにしたいと思います。党として、今まで国会での議論あるいは検察での捜査等を通じて得られた事実に加えて、再度の聞き取り調査を行った上で、その得られた事実に基づいて政治責任を明らかにしていきたいと思います。 よって、今そのプロセスの最中でありますので、報道等について、伝えられることについて直接触れることはいたしません。
○芳賀道也君 国会がお決めになることですであるとか、公正中立でというようなことを言うんですが、ちっとも中立でも公正でもない。結局自分たちにいいようにこうした制度を利用しているということを指摘して、こんなことはあってはならないと申し上げたいと思います。政治倫理的にも極めて問題であると考えます。 それから、原点に行くと、参議院政倫審では三人しか出席していません。衆議院では総理自ら出ました。衆議院では総理自ら出たんですが、残る全員に、私も出たんだからみんな出なさいとおっしゃったらいかがですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実を解明する、事実を把握する、このことは重要であるということで、これまでもあらゆる機会を通じてこの説明責任を尽くすことを党としても関係者に促し、働きかけをしてまいりました。 あらゆる場を通じて説明責任を果たすことは重要だと考えますが、その中にあって、御指摘の政倫審については、御指摘のように、ルールとして、説明者の意思を尊重するというルールがこれ明記されています。このルールに基づいて出席あるいは説明の内容等が判断されるべきものであると考えます。
○芳賀道也君 衆議院は野党の人数が足りずに政倫審要求できなかった。参議院は一定程度野党の人数もいますから、正式に要求され、自民党も賛成して開かれたこの政倫審にこれしか出席しないというのは本当におかしいということを指摘したいと思います。それから、もうこの問題、いろいろ聞いてもなかなからち明かないので。あらゆる機会を通じて本質に迫っているんだというんですが、そうじゃないことは明らかです。 私、地元を回ると、多くの人に昔から、国会中継は教育に悪くて子供たちに見せらんないねと、ちょっと山形弁が入っていましたが、子供たちには見せられないとよく言われました。聞いたことに答えない、別のことを延々答える。さらに、今回ひどかったのはこの衆参の政倫審での審議でのやり取り、もっとひどいと言われました。派閥の責任者なのに、誰が決めたか全く知らない。誰が決めたか私も知りたいというふうに言った幹部の方もいましたね。知らない、記憶にない、都合よくみんな記憶がなくなるようです。 こうしたやり取りは、総理、聞き方を変えますが、教育にも悪いんじゃないかなと思うんですが、総理の、教育にいいか悪いかの御感想を伺えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来申し上げているように、党として政治責任を判断するために追加の聞き取り調査を行っているそのさなかであります。よって、この政倫審でのやり取り等に対して評価をしろということでありますが、この聞き取り調査のさなかにおいてそれを評価することは適切ではないと思います。 しかし、いずれにせよ、様々な状況の中で誠実に説明していく努力、これは重要であると考えます。
○芳賀道也君 評価は求めてないんですけど。いやあ、余りにもやっぱり教育に良くないなと感じたか感じないか、その人間としての総理の感想を聞きたかったんですが。 もう一つ、政倫審でも、都合がいいことになると記憶がなくなる方が全員でしたね。総理、あの質疑を聞いていて、あっ、そろいもそろって、皆さん都合が悪いところになると記憶がなくなるなと感じたか感じないかだけ、イエスかノーかでお答えいただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私自身、検察の捜査、あるいは関係者の説明、自民党の調査、聞き取り調査等を通じて、政倫審で、御指摘のこの発言について、それを超える事実については把握できておりませんし、それが間違いであるということについて何か具体的なものは持っておりません。 よって、今の御質問について、私としてこの評価をしたり、何か申し上げることは適切ではないと考えます。
○芳賀道也君 多くの国民は情けないなと、その先に中身は見えているんだと思います。 さらに、二階元幹事長が不出馬と年齢の関連を問われて、おまえもその年が来るんだ、ばかやろうという発言がありました。国会中継だけではなく、国会議員の記者会見も教育に悪い、不適切で教育に悪いと、総理、思われませんでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 会見のこの発言一つ一つを切り取って申し上げることは控えますが、二階議員のこの次期衆議院の不出馬の決断、これは自民党の再起を強く促すものであると重く受け止めております。
○芳賀道也君 私にはそうは思えませんでしたが。 総理、先ほども、午前中も質問が出ていましたけれど、この二階元幹事長、不出馬を決めた、処分がないのではないかと一部報道されていて、午前も質問が出ました。 引き続き、金額も極めて大きい、四千万円に近いような金額です。これ、しっかりと調べて処分を行うべきだと思いますが、総理・総裁としていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、政治責任を判断するために追加の聞き取り調査を行っています。その上で、党の手続に従って、党として処分、責任について判断をするプロセスに入っていきたいと考えています。 現時点では、このプロセスに入る前でありますので、具体的な処分、政治責任の判断については何も決まっておりません。
○芳賀道也君 議員を辞めれば責任を取ったということになる、ならないということでいえば、イエスかノーかでお答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、これからプロセスに入る、プロセスに入る前でありますので、この時点で私がその点について申し上げることは控えます。
○芳賀道也君 コロナから始まって、猛烈な物価高、庶民が暮らしていけないという中で、国会がこんな裏金にまみれていていいのかという情けない思いですけれども。 次に、一般的に、ある年の一月から十二月にあった雑所得は、必ず翌年の三月十五日期限となる確定申告で申告し、納付の手続を踏む必要があるという理解でよいでしょうか。また、雑所得の経費として算定できるものについては、申告する年の前の年や翌年の経費はその年の経費として算定してはならないという理解でよいのでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 芳賀先生の御理解でいいんだと思います。 一般論として、雑所得の収入金額から必要経費を控除した後、残額がある方は、扶養控除、基礎控除等の所得控除の適用により課税される所得金額が生じない場合や、仮に生じたとしても源泉徴収済みの税額を下回るため納付すべき税額が生じない場合など一定の場合を除き、その年の翌年三月十五日までに確定申告書を提出し、所得税等を納付する必要があります。 また、所得税はいわゆる暦年課税の仕組みであり、雑所得の計算上、必要経費に算入される金額は原則としてその年の一月から十二月までの間に発生したものに限ると、限ることとされていると承知しております。
○芳賀道也君 そこでお聞きします。 自民党の前政調会長の萩生田光一衆議院議員が一月に記者会見をした際、派閥からキックバックされた金額が五年間で二千七百二十八万円に上ったと発言、そのパーティーの二、三週間後にキックバックがあり、その金額を担当者が鍵付きの引き出しに保管していたということでした。 参議院の政治倫理審査会でも、西田参議院議員は、パーティー後のキックバックを担当者がキープして翌年の派閥パーティー券の購入に回していたと証言がありました。 萩生田前政調会長でも西田参議院議員でも、安倍派パーティーのキックバックがあった後、翌年の政治資金収支報告書の収支に載せていないのであれば、個人に入金があったものとして、派閥パーティー後にキックバックがあった翌年の三月十五日、確定申告で裏金やキックバックを毎年雑所得として申告する義務があったのではないでしょうか。 また、安倍派のパーティーは毎年五月に開かれていて、その年の三月にチケットが渡されて所属の議員にノルマが課されると、萩生田前政調会長の会見でスケジュールの説明がありました。 そして、参議院の政治倫理審査会で西田議員は、事務所の担当者がキックバックをプールして次の年の安倍派パーティーのチケット代に充てていたと説明しました。しかしながら、西田議員の場合は、次の年の五月に開かれる安倍派パーティーのパーティー券の購入費用をキックバックがあった年の雑所得の必要経費に算定することを認めるのはおかしいのではないでしょうか。キックバックがあった年に一度雑所得として申告する義務があり、翌年の安倍派パーティーに当たり、個人の雑所得の中から三月以降に購入したという政治資金報告をしなければならないのではないでしょうか。財務大臣の御見解を伺います。 また、その上で、西田議員のパーティー券購入については、前の年の五月に開かれる安倍派パーティーのパーティー券を個人の雑所得の中から三月以降に購入したということを安倍派収支報告書に記載しなければならないのではないでしょうか。財務大臣及び総務大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(鈴木俊一君) いろいろ個別の事項についてお話しになられましたけれども、個別にわたる事項についてはお答えすることを控えます。 あくまでですね、あくまで一般論でありますが、政治資金については、政治団体にそれが帰属するか、あるいは個人に帰属するかによって課税関係が異なります。そして、その判断に当たりましては、収支報告書の記載状況のほか、例えばその資金が誰によって実質的に管理、使用されていたかなど、個々の事実関係を精査する必要があります。 その上で、政治資金が政治団体に帰属する場合、この場合は法人税の課税関係は生じません。そして、個人に帰属する場合には、必要経費を控除した後、残額がない場合には課税関係は生じません。残額がある場合には、納税者自身において雑所得として申告していただく必要があります。 これはあくまで一般論として申し上げたところでございますが、このどちらに帰属するかということについて、総理は、党の聞き取り調査等において、政治家個人が派閥から政治資金を受領した事例は把握されておらず、把握されていないということを述べられているという、述べられていると承知しております。
○国務大臣(松本剛明君) 委員も御案内のとおりかと思いますが、総務省は実質的調査権ございませんので、個別の事案の具体的事実関係を承知をしている立場ではございませんので、個別の事案についてのコメントについては申し上げられませんが、一般論ということで申し上げれば、今お話がございました収支報告書は、御案内のとおり、その年の全ての収入、支出等を記載をして作成をし、都道府県選管又は総務大臣に提出するものでございますが、事実に基づいて、法にのっとって作成し、提出をしていただくものと承知をしております。 その上で、会計責任者などから事実に基づく訂正の必要があるということで修正の申出があった場合はその修正を受けることにいたしているところでございますが、これを公開した上で国民の皆さんの御判断いただくことになりますが、その訂正そのものによって事実が変わるわけではないというふうに理解をいたしておりまして、そもそもの記載に何らかの修正をする必要があったものがあって修正をするとの申出があった、しかし、その上で、最終的には、個別の事案については法と証拠に基づいてどれが事実であるか認定をされるものというふうに理解をいたしています。 なお、御承知のとおり、パーティーにつきましては、同一の者からの対価の支払金額が二十万円を超えるものがある場合は、対価の支払をした者について、団体の名称、個人の氏名等を記載しなければならないことは委員もよく御案内のとおりかというふうに思います。
○芳賀道也君 極めて不透明なところがありますので、キックバック、裏金を受けた自民党議員全員について、岸田総理自ら雑所得として申告するよう自民党議員に呼びかけ、財務調査があったら前向きに対応するよう呼びかけるべきではないでしょうか。 また、財務大臣も、キックバックや裏金を受けていた自民党議員に雑所得としての申告を促すべきで、併せて税務署に税務調査を入らせるべきだと考えますが、財務大臣の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど、政治資金の課税関係については前の問いでお話をしたとおりでございます。 そして、その政治資金が団体に帰属するのか個人に帰属するのかということでございますが、これにつきましては、党の聞き取り等におきまして政治家個人が政治資金を受領した事例は把握されていないということを再々総理からも答えられているところでございます。 そして、税務調査に入らせるべきではないかと、こういうことでありますが、国税の個別事案の対応については、税務行政の中立性を確保する観点から、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは、これはしない。つまり、あの人に税務調査しろとか、あの人の税務調査には手心を加えろとか、そういうことを財務大臣としては口出しをしてはいけないわけでありまして、これはもう長年の歴代の大臣も控えてきた、言わば不文律であると思います。 なお、税務調査につきましては、国税当局において様々な機会を捉えて課税上有効な資料情報の収集、分析を行う中で課税上問題があると認められる場合に行われるものであり、適正、公平な課税の実現のために実施されているものと承知をしているところであります。
○芳賀道也君 次です。 田舎を回ると、本当に電気代が値上がりして家庭も工場も商店も工場も大変だというのが聞きます。何とか少しでも電気代を下げなきゃいけないと、こういう状況にあるのは岸田総理もお分かりだと思うんですが、その辺は同意見ですか、何とか電力料金も下げなきゃいけないなというところでは。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 電力料金等につきましても、この価格高騰、国民生活に影響を与えている、そう認識しているからこそ、政府としても激変緩和措置を講じているところであります。
○芳賀道也君 それなのに、真逆の政策も含まれているんですね。再エネ賦課金、これが増額されてしまう。当然、これ増額されれば電気料金は上がりますから、国が本来やらなければならないこと、今ではないのではないかと思います。 今ではないのではないかということも含めて、我々の会派は、再エネ賦課金自体、この上乗せを当分の間やめて凍結して、何とか少しでもこの電気料金を下げようという法案を提出しています。こうした法案に賛成していただけませんか。この法案、本当に電気代値上がりに苦しむ庶民、工場経営者、必要だと思うんですが、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 再生可能エネルギー特別措置法に基づいて再エネ電気の買取り等を行うこと、行うのに必要な費用は再エネ賦課金として電気の利用者の皆様に広く御負担いただいているところですが、これ、カーボンニュートラル、こうした大きな目的の実現に向けて国民負担を抑制しつつ再エネの最大限の導入を図ること、これは政府の方針としても重要であり、国際的な潮流を考えてもこれは重要な取組であると思います。 このことは引き続きこの方針に沿って制度を運用していきたいと思いますが、それとは別に、政府として電気料金の高騰等については激変緩和措置を用意して国民生活を守る、こういった取組は今しっかり続けているところであります。
○芳賀道也君 まあこれ、何とも支離滅裂というか、一方で下げるという政策をやっていながら片方で上げるということで、いつまでこれを続けるかということも不透明であるという、これも全くおかしい。安くするなら安くする、その後どうしようということはみんなで考えるということもこの危機にあっては必要だと思いますし、同じことがガソリンの値段などにも言えます。 本当にガソリン、軽油、値段が上がっています。車社会の山形県では車が必需品、本当に一人一台ないと生活できない中で、可処分所得が少ない山形の人たちにとっては、この燃料代、重くのしかかっています。これ、会計検査院からも指摘された補助金ではなく、しっかりとトリガー条項凍結解除、減税で、しっかりとルールも決まっていて、出口戦略も優れている、さらに会計検査院の指摘にあったように補助金が値下げに全て行っていない、あるいは様々な調査に無駄な経費が掛かっている、この指摘があるものをまたいたずらに続ける、これがよく分かりません。 総理、トリガー条項の凍結解除、法案も提出されました。これもう中身も見ていただけましたか、どうですか。是非いいものはやりましょうよ。いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木俊一君) トリガー条項の凍結解除でありますが、約二年前、自民党、公明党、国民民主党の三党で協議をして、その際に取りまとめ文書を作ったところであります、作られたところであります。 その取りまとめ文書におきましては、補助金と異なり、揮発油税、地方揮発油税、軽油取引税が掛かっていない重油、灯油について対応することができない、発動、終了時に大幅な価格変動が生じ、発動前の買い控え、終了前の駆け込み、それに伴う配送の乱れや品不足といった流通や販売の現場に与える影響が大きい、ガソリンスタンドと元売の顧客対応を含めた事務負担が大きい等の様々な課題がその取りまとめ文書の中で指摘をされたものと承知をしております。その凍結解除に当たりましては、まずはこれらの課題が解決される必要があると考えております。 また、当分の間税率について申し上げますと、揮発油税等について、道路特定財源の廃止を踏まえ、踏まえまして、民主党政権下において検討が行われた結果、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情を踏まえて、それまでの税率が当分の間税率として維持され、現在に至っているものと承知をしております。 これらの二つの指摘、観点、地球温暖化対策の観点、厳しい財政事情ということでありますが、これらの状況はより深刻に今日なっていることを踏まえれば、廃止には慎重であるべきと考えているところでございます。
○芳賀道也君 まあいろいろ懸念が挙がるんですけど、これも懸念を防ぐことも法案に入っていますので、是非検討をしていただいて、いつまでも補助金ずるずると続けて、会計検査院からも指摘を受けて、もう無駄が多いですよ、本当に。しっかりと出口戦略もある政策に切り替えてほしいと思います。 次に、農林水産省の調査によれば、三月十八日―十九日の野菜の価格を見ると、白菜は何と一・八倍、タマネギ一・三倍、ニンジンも一・三倍近いんですね。キャベツも一・二倍、大根も一・二倍に近い。消費者物価指数では、食料品全体を見ても、二〇二〇年を一〇〇とした場合、一一五・七という高い数字になっています。さらに、皆さん御存じのように電気代、燃料代、水光熱費も高止まりしています。御年配の皆さんの暮らしが本当に苦しくなっているんです。 前も総理にも質問したんですが、現役世代は物価を上回る賃金の上昇を成し遂げるんだということで、じゃ、年金世代はと聞いたら、ある程度は上げるけれども、制度の実現のために、持続のためにある程度は我慢してくれというのがこれまでの回答でした。でも、特に食料品とか生活必需品上がって、年金生活者大変なんです。総理はそういう暮らしをしていらっしゃる年金のお友達がいないんじゃないかと思うぐらいですけど、本当に生活必需品が上がって困っている。本来上がるだけの値上げがされない、マクロ経済スライドで下げられてしまう、これが大きな影響を受けていると思うんですね。 少なくとも、こうした生活必需品の食料品などが平均物価よりもかなり上がる、一〇%を超えるような値上がりしているわけですから、こうしたときには、このマクロ経済スライド、この凍結こそ考えるべきではないでしょうか。一定期間、年金で暮らしている人たちの安心のために、マクロ経済スライド凍結に踏み切るべきではありませんか。いかがでしょう。
○国務大臣(武見敬三君) 年金制度については、前年の物価等の変動に応じて年金額を改定することを基本としつつ、将来世代の負担が過重にならないように、マクロ経済スライドにより長期的な給付と負担のバランスを確保することによって、将来にわたって持続可能な仕組みとさせていただいております。今後とも、この仕組みの下で年金を着実に支給していくことが極めて重要と考えます。 仮にマクロ経済スライドを行わないこととした場合には、その分、将来世代の年金の給付水準の低下につながってしまいます。マクロ経済スライドは将来世代の年金の給付水準を確保するために必要な措置として、是非御理解をいただきたいと思います。
○芳賀道也君 こうした年金が下げられることで、本当に特に高齢者の多い地方の経済は疲弊しています。地方の経済がますます疲弊すると、地方で若者の職場までなくなり、ますます少子化が進み、若者は都会に出てしまう。こうしたこともありますから、この急激な物価高のときぐらいは、一旦このマクロ経済スライド凍結、これは是非必要な政策だと思います。強く望みます。 次に、医療従事者の賃上げを御覧いただきたいと思うんですが、今日午前も岸田総理が、物価高を上回る賃上げが実現できたと今日も高らかに宣言をされておりました。見ていただきたいと思うんですが、様々、各、山形県内の医療機関の賃上げということになります。(資料提示) 確かに、大企業であるとかそんなところでは要求額満額のベースアップが認められているようですけれども、地方の中小企業は本当にお給料が上がらない。さらには、公的な収入しかない医療、福祉、介護、ここでは待遇改善が全然行われないんですね。パネルを見ていただきたいと思いますが、令和六年度にベア二・五%を実施することを前提にしていますが、燃料費や電気代の高騰などがあるため、医療関係者のプラス二・五%賃上げは実質的に無理と。 パネルを見てください。 一番右の評価価格分、診療報酬、介護報酬の改定に基づく賃上げ分を示していますが、評価料がどれだけになるか、まだ未回答のところもありますけれども、一つ回答のあったところでさえ二・三八%、二・五%には至りません。もう一%台か二%台なんですね。 こうしたことを見て、是非、猛烈な物価の値上がり、狂乱物価などのときには、この三年に一度、二年に一度の改定を見直して、随時改定を行ったところもあります、行ったときも過去にあると聞いていますので、是非、本当の意味での待遇改善が進むように、随時改定も検討していただけませんでしょうか。総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(武見敬三君) 令和六年度の診療報酬改定におきましては、この物価高に負けない賃上げとして、令和六年度にプラスの二・五%、令和七年度にプラスの二・〇%のベースアップを実現するために必要な水準の改定率を確保いたしました。その改定率の下で、今回の改定において、看護職員などの医療関係職種の賃上げについて新たな加算措置を新設もいたしました。 現場で確実な賃上げにつながるよう、関係者への周知やフォローアップなど適切に対応してまいります。 また、今回の診療報酬改定では、昨今の食材料費の高騰も踏まえまして、入院時の食費基準額の引上げも行っております。 このように、今回の令和六年度診療報酬改定の中で物価高騰への対応も含め必要な措置を講じておりまして、物価に負けない賃上げに向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○芳賀道也君 根本的に、医療、福祉、介護、この皆さんの待遇が改善されないと、コロナ以降からも、その離職、そして人材不足が更に悪化しています。 これはしっかりとこの地方の声を聞いて、実際に本当に地方でも待遇改善が実現するように、補助金なんかではもう、小手先のものでは駄目だというのは分かっていますから、やっていただきたいと思います。 次のパネルを御覧ください。 岸田総理も異次元の子育て対策と言っていますが、国の政策が余りに進まないうちに、東京都は、子育て、十八歳まで一人にプラス五千円、私立の高校も含めて授業料無償化、様々な手当てをやっています。 これ、地方に住む我々は困るんですよ。国が何にもしないおかげで、ますます都会に人だけが集まってしまう、こういうことになっている。 しかも、例えば韓国では、ソウルに人口の七割が集中している影響で、何と韓国では、既に日本の先を行って、合計特殊出生率が〇・七二と、少子化が我が国以上に進んでいる。我が国も、三大都市圏にますます人口が集中することになったら、この韓国のようなケースにならないとも限りません。 これ、本当に危機感を持って少子化対策すぐに進めなきゃいけないと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは従来から申し上げておりますように、我が国の少子化の進行、これは危機的な状況の中にあります。若年人口が急激に減少する二〇三〇年代に入るまでがこの傾向を反転できるかどうかのラストチャンスであると申し上げております。少子化対策は待ったなしの瀬戸際にあると考えたからこそ、三・六兆円規模に及ぶ前例のない規模での子ども・子育て支援、これを強化いたします。 そして、今回のこの加速化プランには、児童手当の抜本的拡充、高等教育の負担軽減、そして育児休業給付の充実といった、従来から全国一律で実施していた施策を更に強化するこういった取組に加えて、出産・子育て応援交付金の制度化、こども誰でも通園制度の創設のように、これまで地方自治体への補助事業として実施してきた施策について、全国一律の制度として法律によって位置付ける、こういったものも盛り込んでおります。 このように、全国一律で行う取組、これを大幅にかさ上げするとともに、地方の実情、これはきめ細かく応じていかなければなりません。この国のこうした一律の政策の上に、地方の実情も配慮して更なる取組を上乗せする、こういった点から、地方自治体との密接な連携、これは環境づくりにおいて引き続き大事な取組であると考えます。
○芳賀道也君 いや、本当に、年金が下がることによって地方の元気がなくなることもそうですし、それから子育てについても、都会で暮らす方が得をするという、しかも、交通、そういったものについても便利であるし、そして田舎の弱者にとっては移動の制限すら受けているという。 是非、どこに住んでいても移動の自由を保障するような、そうした国にしていただいて、地方を守る、そのことを求めて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 まず初めに、裏金問題について私も伺いたいと思います。 自民党は、裏金問題で森喜朗元総理側から水面下で話を聞き取っていて、関与なしと認定した模様だとの報道がされていると、午前中からもその議論あったわけですけど、先ほど来この報道についてはっきり答弁がないので、改めて伺いたいと思います。 総理、この報道というのは事実ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) あの報道については承知しております。そして、これまで答弁させていただいているように、党として、これまでのところ、森元総理が今回の案件に直接具体的に関与しているという発言は党として把握をしておりません。 その上で、今追加の聞き取り調査を行っておりますが、この対象ですとか内容については、この調査の実効性を高める観点から従来から明らかにしておりません。政治責任を明らかにする上で必要な聴取を行うということで、引き続き調査を行っているところであります。
○吉良よし子君 森元首相から関与しているという発言がないとおっしゃるだけで、じゃ、実際、何を聞いて、どういう回答があったのかと、そういうところ全く説明がないと、説明責任果たせていないと思うわけです。 自民党としては今週にも処分をすると報じられているわけですが、もう先ほど来あるとおり、こうした聴取内容が分からないまま処分又は処分なしと言われても国民は納得できません。少なくとも、処分の前にこの聞き取り調査の内容、結果、もう全て明らかにするべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) それについても先ほど来申し上げております。 検察の捜査から始まって今日まで、党の調査、国会での政倫審を始めとする弁明など、様々な実態解明に向けての努力が行われてきました。事実の解明、これはもちろん引き続き大事なことでありますが、一方で、関係者は政治家であります。政治家として期待される役割を十分果たしたかどうかなど、政治責任についても党として判断をしなければならないということで、追加の聞き取り調査を現在行っているところであります。そして、その中で新たな事実がもし把握できたならば、政治責任を明らかにする中で、党としても説明を行ってまいりたいと考えています。
○吉良よし子君 新たに把握できたことがあればなどと言わずに、もう全てを明らかにしていただきたいんですよ。いや、国民の目に見えない中でのこうした幕引きというのは絶対に許されません。 森元首相を含む証人喚問、国民に開かれた国会の場で真相を明らかにすべきです。このことを強く申し上げまして、次に、今日は子供の権利について伺いたいと思います。 今年は、子どもの権利条約批准三十年目の節目の年です。一方で、日本社会には子供の権利が守られているとは思えない問題、まだまだたくさんあると思うんです。その一つが子供に対する性犯罪、性暴力です。 昨年事実が認められたジャニーズ性加害問題は、デビューなどを夢見る子供たちが半世紀以上にわたってターゲットにされたという性犯罪です。また、痴漢、日本共産党の都議団が実施した痴漢アンケートでは、この痴漢を受けたことがある人の七割が初めて痴漢に遭ったのは十八歳以下の子供のときだったと回答していると。痴漢というのは子供に対する性犯罪という、であるということが明らかになりました。 また、実の父親からの性暴力、保育士の性犯罪などの告発なども相次いでいるわけですが、総理、この子供への性犯罪、性暴力というのは子供に対する最悪の人権侵害だと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私自身も委員の今の御指摘について同感であります。子供への性犯罪、性暴力、これは子供の心身に有害な影響を及ぼし、かつ、その人権を著しく侵害する極めて悪質な行為であり、これ断じて許されるものではないと認識をいたします。
○吉良よし子君 子供への性犯罪は人権を著しく侵害するものだと、いや、本当、そのとおりだと思うんです。 特に子供というのは、その性被害に遭ったとしても、その行為の意味がすぐには分からないとか、又は声を上げるということすら思い付かないなど、すぐに告発できないという場合は少なくないわけです。それこそ、被害に遭ってから数十年もたってからようやく被害を告発するという方もいるわけです。しかし、この大人になってからでは時効により訴訟に至らない場合が多いのが現状なんです。だから、時効ノー、こういう声が今上がっています。 先月、三月十八日、ジャニーズ性加害の被害を告発した飯田恭平さんや大島幸広さん、長渡康二さん、中村一也さん、二本樹顕理さんなど当事者の皆さんと、また、学校での性被害告発して訴えていた石田郁子さんなどが国会に来て、子供の性被害、時効にノーと訴え、そのキャンペーンを開始しました。 こうした当事者の声に応えて、少なくともこの子供への性犯罪については急ぎ時効をなくすべきと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 性犯罪については、御指摘のように、被害申告の困難性、こういったものを踏まえて、令和五年六月に刑法等の改正を行っています。昨年六月、刑法改正して、公訴時効期間が五年延長され、その際、被害者が十八歳未満である場合については、若年者の特性を踏まえて、性犯罪の公訴時効期間、これ更に延長されています。これ昨年改正したわけでありますから、これ、まずはこの規定が適切に運用されることが重要であると認識をしています。そして、その上で、改正法においては、施行後五年を経過をした場合に速やかに施行、施策の在り方について検討する、このように記されています。 所管の法務省において、関係省庁と連携し、適切に対応することを考えていかなければならないと認識をしております。
○吉良よし子君 刑法改正されたと言いますけれども、決して時効がなくなったわけじゃないんですね。 その改正時の附帯決議では、子供でなくとも、先ほど総理もおっしゃったとおり、性犯罪を告発するのに心身の負担が大きくて時間が掛かるから、時効撤廃求める声が多いから、この時効についてを要検討だと、そういうことが書かれているわけです。ましてや、子供であればなおさらなわけで、もう一刻も早くこの子供の性犯罪の時効をなくすという決断をすべきなんです。院内集会でも、子供への性犯罪が重大な犯罪と周知する上でもこの時効をなくすべきという声もありました。この声に是非応えていただきたいということ、強く求めたいと思います。 続いて、この子供の権利侵害というのは性犯罪だけではありません。子供に対する虐待、深刻な社会問題として存在しています。 昨年、不登校は約三十万人に上りました。いじめ件数も増加し続けています。子供の貧困も深刻で、日本の子供たちの自己肯定感は国際比較で顕著に低く、十代の自殺率というのは過去最高水準となり、下がらない状態です。 これらは、今の日本の社会の中で子供たちが権利を持つ主体として尊重されていない、むしろ社会の中でその子供たちの意見とか存在が軽視されていることの象徴なのではないかと私は思うわけです。 ようやく、この間、令和四年度に成立したこども基本法に子供の権利というのが盛り込まれました。そして、基本法に基づき昨年作られたこども大綱には、子供、若者を権利の主体として認識するということが強調され、乳幼児期から生まれながらに権利の主体であること、子供、若者を多様な人格を持った個として尊重し、その権利を保障し、その最善の利益を図ると明記されました。 ということは、つまり政府は、学校を始めとした子供たちが生活するあらゆる場所、場面で子供たちを権利の主体として扱うようにすると、そういうことでよろしいですか、総理。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) こども基本法、それからこども大綱について御指摘がありましたが、まず、こども基本法においては、基本理念として、全ての子供について、個人として尊重され、その基本的人権が保障されることや、福祉に係る権利が等しく保障されること、また、年齢及び発達段階に応じて自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会が確保されていること、これが規定されています。 また、同法に基づき昨年末に閣議決定したこども大綱においては、子供、若者の視点に立って社会が保護すべきところは保護しつつ、子供、若者を権利の主体として、その意見表明と自己決定を年齢や発達段階に応じて尊重し、子供、若者の最善の利益を第一に考えることを政府の子供施策の基本的な方針としています。 こうしたこども基本法、そしてこども大綱に基づいて、子供、若者が権利の主体であることを社会全体で共有してまいりたいと考えます。
○吉良よし子君 社会全体で子供が権利の主体であることを共有していきたいという御答弁でした。しかし、本当にこの子供たち、権利の主体として扱われているのかということが疑念なんです。 パネル御覧ください。(資料提示) これは、日本政府が国連の子どもの権利委員会からの勧告に対して報告した回答なんですけれども、ここでは学校における校則等に対する意見表明権についての政府の考え方が書いてあります。学校においては、校則の制定、カリキュラムの編成等は児童個人に関する事項とは言えず、意見を表明する権利の対象となる事項ではない。 文科大臣、つまり学校では子供たち、校則などについて意見を表明する権利がない、それが文科省の立場だということですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 子供の意見表明につきましては、こども基本法において、全ての子供について、年齢や発達の程度に応じて自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会が確保されていること、国及び地方公共団体は子供施策の策定等に当たって子供等の意見を反映させるために必要な措置を講じることなどと規定されているところです。 文部科学省としては、令和四年十二月に改定した生徒指導提要において、生徒指導とは児童生徒が自発的、主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことであるとするとともに、例えば校則の見直しを検討する際にはその過程に児童生徒が参画することは教育的な意義を有するとしており、各学校においてこれらを踏まえた取組が行われていると認識しております。
○吉良よし子君 いや、正面から答えていただいていないんですね。 いや、校則について、確かに私、この間取り上げてきて、そういう中で、校則の見直しに関して生徒の意見を聞くのは望ましいとか、学校で校則について意見をするのはいいことだと、歴代文科大臣からの答弁を確認しているわけです。そうした中で、校則を見直し進める学校や教育委員会も増えているわけです。しかし、それは学校での意見表明権を認めているということではなかったと、そういうことなんですか、大臣。はっきり答えてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 学校での意見表明権を認めていないというようなことを私申し上げたつもりではありません。 その……(発言する者あり)特に校則の見直し等において、まあこれはとおっしゃったのはこのことでございましょうけれども、これにつきましては、平成二十九年の当時でございますか、当時の日本政府の報告ということでございますから、ですから、児童の権利条約におきましては児童個人に直接関する事項について児童生徒が意見を表明する権利が認められておりますけれども、校則の制定やカリキュラムの編成などの学校の管理運営、これについては学校の管理運営であるということでその対象ではない。しかしながら、さっき申しましたように、そういうようなものの制定その他に対しましては、校則の見直しその他ということでございますが、その過程に児童生徒が参画することは教育的意義を有するというふうに我々考えているということです。
○吉良よし子君 つまり、意見表明権を認めていないということですよね。いや、これ、この見解はこのままだということでよろしいんですか。イエスかノーかではっきりとお答えください。
○国務大臣(盛山正仁君) 現時点では、この当時の、平成二十九年当時の見解、これを変えるということではございません。
○吉良よし子君 いや、変わっていないということなんですよ。校則についての、変えようということの教育的意義は認めるけど、それは権利じゃないんだ、これおかしいじゃないですか。 こども家庭庁、加藤大臣にも伺いたいと思うんです。この子供の意見表明権については、こども基本法についての論戦の中でも、パネル御覧ください、こうした答弁があるんです。子供の意見表明、非常に大事だという前提でと言いながら、しかし、その子供の、ある意味何でもかんでも子供の意見、わがままで全部聞いてそれを受け止めろということではなくて、そう御理解いただければと思いますと。これがこども基本法の政府の説明資料にもわざわざ抜粋されて載せられていると。 子供の意見はわがままなのですか。だから聞かなくてもいいというのがこども家庭庁の立場なんですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤鮎子君) お答えを申し上げます。 子供の意見が全てわがままと、そういうことを申し上げていることではないと理解をしております。 こども基本法は、第三条において子供施策の基本理念を定めてございます。そのうち、第三号において、児童の権利に関する条約第十二条の児童の意見の尊重の趣旨を、これを踏まえまして、年齢及び発達の程度に応じて子供の意見を表明する機会と多様な社会的活動に参画する機会が確保されることを規定してございます。また、第四号におきまして、子供自身に直接関係する事項以外の事項であっても、子供の意見がその年齢及び発達の程度に応じて尊重され、その最善の利益が優先して考慮されることを規定してございます。 これらの規定は、国や地方公共団体が子供施策を進めるに当たり、当該施策の目的等を踏まえ、子供の年齢や発達の段階、実現可能性などもしっかりと考慮しつつ、子供の最善の利益を実現するという観点から、子供の意見を受け止め、尊重し、施策への反映について判断することを定めたものであると認識をしております。
○吉良よし子君 いや、ここにわがままという答弁があって、それをこども家庭庁の資料にわざわざ載せている、このこと自体が私はおかしいと言わざるを得ないんです。 この間、私、この子供の意見表明権についてこども家庭庁にも文科省にも話聞いてきましたが、最善の利益、最善の利益と先ほど来言いますけれども、最終的にこの意見を反映するとは限らない、そういうこともこども家庭庁もおっしゃっているんです。 実はこれ、三十年前、日本政府が子供権利条約に批准したときからの立場で、その当時、文部省の通知には、この子供の意見表明権について、必ず反映されるということまでをも求めているものではないとはっきり書いてあるんです。これ、この通知は撤回されていないわけですが、こんなふうに必ず反映されるということではないんだといえば、もうどうせ言っても意味がない、子供たち、意見言うことを諦めさせることになるんじゃありませんか。こんな通知は今すぐ撤回するべきではありませんか。総理、いかがですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 御指摘のこの事務次官通知につきましては、児童の権利条約の公布を踏まえ、児童生徒が意見を表明する権利を有することを始めとした条約の概要を周知した上で、教育に関する留意事項として、児童生徒の意見については年齢や成熟の度合いに応じて考慮されるものであることを周知したものであります。 具体的には、児童の権利条約において意見を表明する権利があることを前提とした上で、児童生徒の人権を十分に配慮し、一人一人を大切にした教育が行われなければならないこと、学校において児童生徒に権利等を正しく理解させることが重要であること等について周知を行っております。 文部科学省としては、この事務次官通知は学校での児童生徒の意見を表明する権利を阻害する趣旨のものではないと考えておりまして、撤回の必要はないと認識しております。
○吉良よし子君 学校での子供の意見表明を阻害するものではない。いや、阻害するものになっていると思うんです。 子供の意見表明権というのは、子供が意見を言うのが大人が認めてあげますよ、そういうものなんかじゃないんです。むしろ、大人に対して、全ての子供の意見を聞く義務があるんだと、それを示しているのが子供の意見表明権なんです。その子の成長発達段階によってうまく言語化できないような意見もある。だからこそ、その状況を考慮してその意見、意思をしっかり酌み取る責任が大人の側に、政府の側にあるんだと、それは国連の子どもの権利委員会でも何度も強調されていることなんです。 なのに、この文科省の通知は、その大人の義務を免責するような中身になっている。子供の意見は聞かなくていい、そういう場合があるんだと、中身になっている。こういう子どもの権利条約の中身に反する通知はすぐに撤回するしかないんだということを言いたいと思うんです。 事実、こういった対応を取っている中で、学校の中で、子供たちの意見が尊重されない、権利侵害されているという例があります。昨年、東京品川にある私立品川翔英高校の生徒が、東京弁護士会に人権救済申立てを行いました。 お配りした資料を御覧ください。 しんぶん赤旗や朝日新聞などでも報道されているものですが、入学前には校則がないとアピールしていた高校が、ドレスコードという事前の説明になかった指定の上着の購入、着用の強制、髪染めを禁止するルールなどを設定して、髪染めをしている生徒に髪染めし直さないと文化祭に出さない、推薦を出さない又は退学を迫るなど、脅しを伴うような厳しい指導を行って、実際に自主退学に追い込まれる生徒も出てきていると、そういうことを告発して生徒の権利保障を求める申立てです。 総理、一般論として伺います。 事前に何ら説明もなかった校則、ルールに基づいて退学など脅しを掛けながら指導する。これ、人権侵害だと思いませんか。
○委員長(佐藤信秋君) まず、文部科学大臣。
○国務大臣(盛山正仁君) 今御指摘の学校の事例については、今おっしゃられた報道を通じて承知しているわけでございますけど、事実関係の詳細を把握しておりませんので一般論として申し上げます。 学校において、脅しを掛けながら指導するというようなことはあってはならないことでございます。令和四年に改訂した生徒指導提要においても、威圧的、感情的な言動で指導をすることは不適切な指導と捉えられ得る例として示しているところでございます。 そういうことでありますので、体罰はもちろんのことでございますが、学校教育法が定める懲戒権の範囲を逸脱した不適切な指導は許されないものであり、文部科学省としては、引き続きその趣旨の周知徹底を図り、体罰や不適切な指導の根絶に取り組んでまいりたいと考えています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一般論としてということでありますが、一般論として、学校においては、児童生徒の教育上必要があると認められるときに行われる教師等からの指導は、校則の有無にかかわらず、進路等をめぐって脅かしを掛けながら指導することはあってはならない。趣旨としては、今文科大臣からお答えしたとおりであると考えます。
○吉良よし子君 もう脅しを掛けるような生徒指導はあってはならないんですよね。私、声を上げた高校生、保護者の方々からお話聞く機会がありました。驚いたのは、学校側、先生や校長の先生たちと話し合おうとした生徒に対して、学校側が、私学には裁量権があり、子どもの権利条約、基本法、憲法などは関係ないという発言があったとか、校長から、生徒や保護者の声を聞くのは公立がやることという発言があったとか、驚きの発言なんですよね。 これ、確認しておきます。文科大臣、私立学校であっても当然、憲法、こども基本法、子どもの権利条約は尊重すべきだし、人権侵害は許されないし、校則の見直しに関して生徒や保護者の声を聞くの望ましいというこども大綱や生徒指導提要の考え方、変わりませんよね。
○国務大臣(盛山正仁君) こども大綱や生徒指導提要におきましては、校則の見直しを行う場合には、その過程に児童生徒や保護者等の学校関係者からの意見を聴取した上で定めていくことが望ましいとしております。文部科学省としては、これは国公私立の別を問わず当てはまるということでございます。 先ほど来先生がおっしゃっておられますように、憲法その他の法令にのっとって行動するというのはもう当然言わずもがなでございますので、引き続き、先ほど来御指摘いただいているようなことにつきましては、その児童生徒の参画することの教育的意義その他を含めまして、周知や情報の発信に努めていきたいと考えます。
○吉良よし子君 私立学校であっても、校則の見直し、その過程で声を聞くのは望ましいし、人権侵害は駄目だということなんですね。とすれば、先ほどの品川翔英の事例というのは問題ですし、やっぱり、そういう声を聞かれない事例が今なお学校の現場に存在するということでいえば、学校における子供の意見表明権、ちゃんと真正面から認めるべきだということを強く申し上げたいと思います。 子供の意見表明権に関わってもう一点、審議中の、審議が始まろうとしている民法改正案、離婚後の共同親権についても伺います。 この法案には、子供の意見表明の機会を設けること、子供の意見の尊重若しくは考慮という文言が条文にはありません。これ、なぜかと法務省に聞いたところ、いや、法案に子の人格を尊重するとあると、だからその中に意見表明権が含まれるんだとか、若しくは家事事件手続法の六十五条に、子供の意見を配慮し、把握し考慮すると規定しているから、この民法にはその条文は必要ないんだと、そういう御説明を受けました。 いや、しかし、この家事事件手続法六十五条についてまず伺いたいと思うんですが、子供の意見の把握、考慮ともう現時点であるわけですけど、じゃ、本当に子供の意見、考慮されているのかと。 令和四年、面会交流に関わって家事審判や家事調停を行った既済件数、また、同じ令和四年に面会交流に関わって子供の意見を聞くなど未成年の子を対象とする調査を行ったその件数を、最高裁、お答えください。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。 まず、お尋ねの既済件数についてですが、令和四年に家事調停事件と家事審判事件とを通じて終局した面会交流の事件数は一万二千七百三十七件でございます。 また、お尋ねの子に対する調査につきましては、家事事件手続法第六十五条に基づく子の意思の把握は事案に応じた適切な方法により行われ、その方法の一つとして家庭裁判所調査官による調査がございますが、面会交流事件につきまして、令和四年に未成年の子を対象として家庭裁判所調査官に対する調査命令が出された件数は、各裁判所からの情報提供による実情調査の結果に基づく概数として、家事調停事件と家事審判事件とで合計五千六十六件でございます。
○吉良よし子君 一万二千件を超える事案があって、単純に比較はできないと言いますが、一方で、子の調査をしたのはその半数以下の五千件にとどまると。離婚前のDV等が認められず面会交流を強いられているという当事者の方からは、面会交流後に子供のおねしょが一週間続いたとか、面会交流後に指の爪がなくなるくらいかむ、子供の自傷行為が止まらなくなっているなどの声があり、面会交流が子供のストレスになっていることが明らかな例もあるわけです。 日本乳幼児精神保健学会も、こうした面会交流前後の情緒、行動、身体症状を軽視してはならないと訴えるとともに、幼い子供も含めて、子供には意思があり、言語のみならず、そうした子供の行動の異変も含めた全身の言葉を捉えて傾聴し、その意思を酌み取るべきと。離婚後の子供の養育の在り方について、子供の視点に立った慎重な議論をと声明出している。 こうした子供たちの切実な意見表明、意思表明を尊重できない法案では、子供の最善の利益守れないと思いませんか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お尋ねの子の意見表明権の明文化については、離婚の場面で子に親を選択するよう迫ることになりかねず、かえって子の利益に反する、こういった意見もあるということを承知をしています。 いずれにせよ、子の意見、意向を適切に考慮すること、これが重要であり、改正法案が成立した暁には、改正法の趣旨が正しく理解されるよう、関係府省庁等をしっかりと連携させ、適切かつ十分な周知、広報のほか、子の利益の確保に向けて、子の意見、意向を適切に把握するために何ができるか検討してまいりたいと考えます。
○吉良よし子君 子供の意見の、意思の確認、尊重が必要なのは離婚の場面だけではないんですね。進学とか医療とか様々な場面で、共同親権だというところで様々、親と、父親と母親に両方の手を引っ張られるって、そういう事態になりかねないわけだから、だから本人の意見を尊重しなきゃいけないでしょうと言われているわけです。 子供には子供の暮らしがあるし、子供の意見を聞いてくれない法律は要らないです。一人親支援団体などが集めた共同親権に関する当事者の子供たちからの声なんです。この声に向き合うならば、子供の意見、意思を聞かないまま親権の在り方を議論するなんというのはあり得ません。 拙速な審議、採決などは絶対に許されない。子供の権利を本当に尊重できる慎重な議論を強く求めて、質問を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、本日の質疑はこの程度といたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。 今後、省庁別に審査を行うに当たりまして、各府省庁等及び政府関係機関から提出されております決算の概要説明及び決算検査の概要説明の聴取につきましては、いずれもこれを省略し、本日の会議録の末尾に掲載したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 次に、令和三年度決算に関する本院の議決について政府の講じた措置及び令和三年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) 本年一月に提出しました令和三年度決算に関する参議院の議決について講じた措置につきまして御説明申し上げます。 まず、送迎用バスの置き去り事案を繰り返さないための対策の徹底につきましては、こどものバス送迎・安全徹底プランに基づき、所在確認や安全装置の装備の義務付け、安全装置の導入支援等を推進しているところであります。 また、安全装置の装備状況の調査、公表、こどもの事故防止週間における広報啓発等にも取り組んでいるところであります。 引き続き、同様の事案が二度と繰り返されることのないよう、バス送迎における安全管理対策を徹底してまいる所存であります。 次に、名古屋刑務所の刑務官による不適正処遇事案につきましては、二度とこのような事態が生じないよう、本事案を受けて設置した第三者委員会から提出された提言書を踏まえ、令和五年六月に組織風土の変革を含むアクションプランを策定し、刑事施設視察委員会制度の運用改善を実施するなど、全国の刑務所等において再発防止の取組を進めているところであります。 引き続き、こうした取組を着実に実施するなど、被収容者への不適正処遇の根絶に向けて万全を期してまいる所存であります。 次に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の不透明な運営につきましては、刑事手続等において国費が過大支出されていたことが明らかになった場合には、法令等にのっとって返還を命ずる所存であります。 また、令和五年三月に大規模な国際又は国内競技大会の組織委員会等のガバナンス体制等の在り方に関する指針を策定し、組織委員会等のガバナンス確保や大会経費の公表等を促すため、地方自治体に周知を行っているところであります。 今後とも、指針の実効性を高める取組に努めてまいる所存であります。 次に、防衛省・自衛隊におけるハラスメントの根絶につきましては、防衛省ハラスメント防止対策有識者会議のハラスメント防止対策の抜本的見直しに関する提言等を踏まえ、ハラスメント防止対策検討チームを設置し、相談体制や教育の見直し等を行っているところであります。 また、防衛大臣から、各機関等の長に対し、ハラスメントへの厳正な措置を求める指示を発出するとともに、ハラスメント防止に係るメッセージを全隊員宛てと指揮官、管理職宛てのそれぞれに発出したところであります。 引き続き、隊員の意識改革や事案の迅速な解決体制の構築等の実行性のある防止対策を通じて、ハラスメントを一切許容しない環境を構築してまいる所存であります。 以上が、令和三年度決算に関する参議院の議決について講じた措置であります。 政府は、従来から、決算に関する国会の審議議決、会計検査院の指摘等に鑑み、国費の効率的使用、事務、事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等につきまして特に留意してまいりましたが、今後とも一層の努力を続けてまいる所存であります。 なお、令和三年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、新型コロナウイルス感染症対策関連予算の執行状況等に係る国民への情報提供についてなど、政府のとった十二項目に係る措置につきまして、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。 ちょっと訂正を一か所させていただきます。 内閣のとった十二項目に係る措置と言うべきところを政府のとったというふうに言ってしまいましたので、おわびして訂正いたします。
○委員長(佐藤信秋君) 次に、令和三年度決算審査措置要求決議について最高裁判所の講じた措置につきまして、最高裁判所事務総長から説明を聴取いたします。堀田最高裁判所事務総長。
○最高裁判所長官代理者(堀田眞哉君) 令和三年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、特別保存に付すべき事件記録の廃棄についての項目に係る措置について、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。
○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、令和三年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会