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213回国会参議院2024/06/11

経済産業委員会 第16号

発言数
150
登壇者
21
会派数
8
開催日
2024/06/11

会議録

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、加藤明良君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君が選任されました。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長成田達治君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 おはようございます。自由民主党の越智俊之です。  本日も質問の機会をいただきまして、心から感謝申し上げます。  それでは、通告に従って質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  本法案は、スマートフォンの基盤となるOSやアプリストアといった特定ソフトウェアについて、公正かつ自由な競争が行われるよう市場の環境を整備するためのものと伺っており、主権者、そして事業者への影響が大きく、重要な法案であると考えております。先週木曜日の経済産業委員会でも活発な議論が行われましたが、本法案の立法事実、すなわち、現状の問題点が明らかでないという御指摘もございました。  そこで、まずは、本法案に至るまでの政府内での検討の状況、議論の対象として取り上げた指定事業者の行為、そしてそれに対する評価について詳しく御質問させていただきます。  この法案は、デジタル市場競争会議におけるモバイル・エコシステムに関する競争評価の最終報告を踏まえて検討が進められてきたと理解しております。そのデジタル市場競争会議では、モバイルエコシステム全体についてどのような競争上の評価がなされたのでしょうか。具体的に教えてください。

成田達治内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長

○政府参考人(成田達治君) お答え申し上げます。  御指摘のありましたデジタル市場競争会議におけるモバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告におきましては、競争上の評価として以下のような特性が指摘されております。  まず、モバイルエコシステムにおきましては、例えば、OSを提供する事業者がその地位を利用してアプリストアを自社のものに限定したり、あるいはOSや検索の力をレバレッジにして自社のサービスをデフォルト設定するなど、今回の法案の対象となっております特定ソフトウェアの間で様々な行為を複合的に組み合わせることによって、それぞれのサービスにおける自社の地位を強固にしてきているという特徴がございます。その結果、そのほかの、例えばオンラインモールといったそのほかのプラットフォームに比しても競争圧力が働きにくく、市場の機能により治癒することが極めて困難な状況となっているといった指摘がなされております。  また、二点目として、スマートフォンが国民生活や経済活動の基盤となっているという点につきまして、この場でも利用者の方々への普及の度合いという御指摘がございましたが、それだけではなくて、やっぱり常時携帯、すなわち、時間と場所の観点も重要だという指摘がなされています。  具体的に、例えば時間について申し上げますと、インターネット平均利用時間、平日では、スマホは約百十分とPCの約二倍、それから休日でも、スマホは約百三十分弱とPCの四倍となっております。また、場所につきましても、常時携帯でありますので、例えば買物されているところ、とき、通勤している間、あるいは、この前も御指摘ありましたように車での移動の間など、あらゆる生活シーンにおいて利用されているということで、このように、スマートフォンは非常に影響力の大きい顧客との接点となっていると。こうしたことに鑑みると、自由で公正な競争環境の整備をすることの重要性は極めて高いといった評価がなされております。  こういった点に鑑みまして、最終報告におきましては、スマートフォンにおけるエコシステムを形成する特定ソフトウェアについて、今回の法案の規律の対象とすることが必要だろうと、そういった提言がなされているところでございます。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  オンラインモールやSNSなどと異なり、OSやアプリストア等が形成するモバイルエコシステムが全体としてその地位を強固にする中で競争上の懸念が生まれ、それらは市場機能によってなかなか是正することが困難な状況になっているということがよく分かりました。  前回の審議では、政府から、アプリストア等の特定ソフトウェアについて、デジタルプラットフォーム事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているとの御説明がありました。  まずは、本法案の前段階のデジタル市場競争会議においてアプリストアについてどのような行為が問題だという議論があったのか、具体的に教えてください。

成田達治内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長

○政府参考人(成田達治君) お答え申し上げます。  具体的な行為といたしまして、一つ目でございます、これもこれまでも議論されてきておりますように、他のアプリストアの提供が認められていないといった点でございます。この点につきまして、これまでの御審議の中で特に紹介されていなかった点触れますと、例えばアプリ事業者の方からは、アップルやグーグルの利益率が大きいのではないか、あるいはその手数料の根拠が不明ではないかといった指摘に加えて、より魅力のあるアプリを提供すれば、それはデバイスの販売にも貢献しているといった側面があるにもかかわらず、それに対する配分もなく、売上げに応じた手数料が課されていくことに対する不満の声も聞こえているところでございます。  それから、二点目としまして、アプリ事業者は、アプリストア事業者の提供する課金システムの利用を強制されている状況にございます。これによって、例えば顧客と直接コミュニケーションを取れないといった問題、あるいは、カスタマイズされた形で多様なプランをユーザーに提供することができないといったような問題で多様なサービス提供が妨げられており、これはユーザーもそのような多様なサービスの選択の機会を奪われている状況であるという点が指摘されています。  三点目、アプリ事業者が、アプリの外で、デジタルコンテンツの販売に関する情報提供をアプリの中でユーザーに行うことが認められていないといった問題もございます。例えば、ウェブサイトで同様のコンテンツをアプリ事業者が販売する場合に、アプリストアによる手数料負担がないものですから、より割安な価格で提供しているケースがあるわけですけど、そうした情報をユーザーに届けることができないといったようなことになりますので、そうしますと、消費者も知らないうちに割高な価格で購入せざるを得ないといった、そういった問題も指摘されております。  最後にもう一点、これはブラウザに対するものでございますけれども、ブラウザもアプリの一種であるところ、ブラウザの提供事業者に対して、アプリストア事業者であるアップルは、自社が提供するウェブキットと言われるブラウザエンジン、この機能の一つでありますが、これの利用を強制しております。しかしながら、このウェブキットにつきましては、例えばバグが発生してしまった後の対応が遅いといった指摘がなされておりまして、競争がなされないことによって、安全面を含めた投資も不十分だったのではないかといった指摘もなされているところであります。  これは言わば、安全と競争がトレードオフになるのではなくて、安全面を向上させる上でも競争が機能していることが重要であるといったことを示唆するものだといった指摘もなされております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  今御答弁で、競争上の問題に対して触れていただきましたけれども、このようなアプリストアに関する様々な競争上の問題に対し、本法案ではどのように措置しているのか、お伺いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案におきましては、先ほど答弁もありましたけれども、アプリストアに関する競争上の問題に対処するために一定の規制を設けているところでございます。  具体的には、まず、モバイルOSに係る指定事業者の禁止行為といたしまして、第七条第一号において、他の事業者がアプリストアの提供を妨げることを禁止すること、それから二点目として、アプリストアに係る指定事業者の禁止行為といたしまして、第八条第一号において、他の事業者の課金システムの利用等を妨げることを禁止すること、それから第八条第二号におきまして、個別アプリ事業者に対してアプリ内での販売価格の表示等を制限するなど、アプリ外でのデジタルコンテンツの販売等を妨げることを禁止すること、それから第八条第三号におきまして、他の事業者のブラウザエンジンの利用等を妨げることを禁止することなどの規制を設けているところでございます。  公正取引委員会としては、これらの規制を厳正かつ的確に執行することにより、アプリストアに関する公正かつ自由な競争の確保に努めてまいりたいと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 本法案における措置をお伺いしましたが、次に、国内のアプリを提供する事業者からは、アプリストアの手数料についてですが、年間売上高が百万ドル、日本円で一億五千万円ぐらいですか、までは一五%ですけど、アプリの事業を拡大し、ようやく軌道に乗ったという段階で三〇%の手数料が課されるということです。負担が大きいとの声も聞かれますが、競争政策上どのようにお考えなのか、お伺いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  手数料一五%の対象となっている事業者にとりまして、売上げが百万ドルを超えた場合に手数料が三〇%となるのは負担であると、そして、アプリ事業者の投資余力を引き下げ、イノベーションを通じた競争の減退につながり得るという指摘があると承知をしております。  競争政策の観点からということになりますけれども、一般論として、手数料等の価格につきましては、本来、公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものでございます。  本法案の規制によりまして、信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図ることによって、公正かつ自由な競争を通じて手数料が設定されることを期待しているところでございます。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  百万ドルを超えると一気に手数料負担が二倍になるという制度になっており、一般的には大口割引のあるビジネスの常識とはやや異なると思います。もちろん料金設定はアプリストアの自由ではありますが、別の料金体系のアプリストアがあってもよいと考えます。  先ほど御答弁にもありましたけど、アプリ事業で成功、成長している事業者は、アップル社やグーグル社のアプリストアだけでなく、携帯電話の端末そのものを含む売上げに大きく貢献しているわけですから、撤退や別のプラットフォームへの移転が難しいということをよいことに高額の手数料を課している問題については、本法案によってアプリストア間の競争が促進されることで解消されることを期待しております。  次に、アプリストアの参入をオープンにしてOS事業者以外の事業者のアプリストアがある程度利用されるようになったとしても、現状、アンドロイド端末で利用可能なグーグルプレイ以外のアマゾンやサムスンなどのアプリストアの手数料も今原則三〇%とされているように、手数料は今後低下しないのではないかという懸念がありますが、その辺について御見解をお聞かせください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  現状、例えばそのアマゾン社のアプリストアでは、原則三〇%という手数料は変わらないところでありますけれども、変わらないものの、一定の条件を満たす小規模事業者向けに手数料率を引き下げつつ他の方法で事業者に経済的利益を提供することで、グーグル社が提供するアプリストアとは差別化が図られていると承知をしております。  それから、規制が先行している欧州でありますけれども、複数の事業者がアプリストアへの参入を表明しております。また、その中には手数料を一二%とする方針を示している事業者もいるところでございます。  このほか、PCでは、アプリストアによっては、売上げが増えるごとに手数料を引き下げるというような、アプリの貢献に報いる設計としているものもあると承知をしております。  このように、本法案においても、事業者の創意工夫によって多様な手数料を設定するアプリストアの新規参入が進めば、競争が促進され、手数料の引下げ等につながることが期待されるところと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  我が国においても、本法案を整備することによって様々なアプリストアが参入して、アプリストア間の競争によって手数料が下がることで、アプリ制作会社がその分を開発投資に回して更に便利で革新的なサービスが生まれるといった、まさに本法案の狙いとされている競争環境の整備によるイノベーションの活性化を期待したいと思います。  次に、アプリ課金等による家計の海外への流出についてお伺いいたします。  現在、日本人が利用するアプリ内での支払、課金によって、家計から外国資本の会社にどのぐらいの金額がどのぐらいの割合で流れているのか、推計値で構いませんので、お伺いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  当局としてそのような数字を定義して何か調査しているというものではないのですけれども、二〇二一年の民間の調査結果を基に推計をいたしますと、日本国民一人当たり、二〇二一年においてということになりますけれども、年間約六十ドルをアップル社及びグーグル社のアプリストアの手数料として支払っているというふうに考えられるところでございます。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 今の数値を当てはめると、今、一人当たりの平均で、手数料として年間六十ドル、九千円と、意外に少ないと思われるかもしれませんが、我が国の人口は今約一億二千四百万人なので、日本国全体では七十五億ドル、日本円で一兆二千億円以上の資産が、毎年アプリ内での支払、課金の手数料だけで家計から外国企業へ流出しているということだと思います。  今、新しい資本主義という観点からも日本への投資が重要とされる中で、スマートフォンのアプリなどを含むソフトウェアの分野においても、いわゆるメード・イン・ジャパンを進めていくことが必要と思われますが、上月経産副大臣の御見解をお願いいたします。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) とても重要な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。  デジタル化の進展に伴いまして、御指摘のスマートフォンアプリを含むソフトウェアは、国民生活や経済活動の多くの場面で利用されており、今後も更に利用が進むものと考えております。  国内に開発基盤を持つ企業によるアプリを含むソフトウェア開発、これ、御指摘でいうメード・イン・ジャパンというものだと思いますが、その促進は、日本の稼ぎの種をどうつくっていくかという観点から、そして国際収支、とりわけサービス収支ということになろうかと思いますが、その改善の観点からもとても重要な観点であります。  こうした中で、経産省としては、ソフトウェア開発を含む研究開発を促進すべく、ソフトウェアなどへの研究開発投資も対象とした研究開発税制により、日本企業の研究開発の不確実性のリスクを低減する取組を行っております。  また、今後は、生成AIを活用したソフトウェアの社会実装が世界的に進んでいくと見込まれております。こうした観点から、官民による計算資源の国内整備や国内のスタートアップ等によるAIモデル開発の加速に向けた支援、そういったものなどを行っておりまして、AIの開発力の強化と国内で開発されるソフトウェアの競争力の強化を図っているところであります。  加えて、ソフトウェア開発を含め、我が国におけるデジタル技術の活用を推進するためには、人材でありますデジタル人材の育成も重要でございます。政府全体で二〇二六年度末までに二百三十万人のデジタル人材育成という目標を掲げておりますので、経産省においては、デジタルスキルに関する民間の様々な教育コンテンツを提供するポータルサイトを整備をいたしまして、学びの機会を幅広く提供しているところであります。  引き続き、経産省として、これらの取組などを通じて、国内におけるアプリを含むソフトウェア市場の活性化に向けて、支援や環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 上月副大臣、是非とも力強い支援をよろしくお願いいたします。  別の観点としてですが、ユーザーにとっても多様なアプリストアの選択肢が拡大していくことは重要です。現在、アップル社とグーグル社のアプリストアが圧倒的なシェアを握っておりますが、今後、例えば教育産業企業が出資して青少年向けの教育アプリ、今でも英会話アプリ等ありますけれども、こういった有用なアプリを集めた青少年向けのアプリストアをつくり、また、登録料で運営することで毎月のアプリ内課金はしっかりと企業の収入となります。  また、あるいは高齢者向けのアプリストアがつくられて、例えばそれには政府の補助金を出してもよいかもしれませんが、デジタル格差を解消するような簡単な操作のアプリが入手できる、そういった目的がはっきりしていれば、利用する側も安心してアプリを探しやすくなり、非常に意味がある施策ではないかと私は考えております。今後、高齢者専用のアプリストアなど、ユーザーにとって多様かつ有用なアプリストアの選択肢が拡大していくことは、日本全体のデジタル社会の実現に向けたチャンスだと私は思っております。  デジタル庁としてどのように後押ししていくのか、お聞かせください。

土田慎自由民主党・無所属の会デジタル大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(土田慎君) 御質問ありがとうございます。  委員御指摘いただいたとおり、デジタルサービスの選択肢が拡大することは、誰一人取り残されないデジタル社会の実現のためにも大変重要なことだというふうに思っております。  その上で、デジタル庁としては、高齢者などデジタルに不慣れな方に対してサポートを行うデジタル推進委員の取組を進めております。これ、既にもう五万人を超えるデジタル推進委員を任命させていただいております。  今後、デジタル推進委員が有用なアプリの取得から活用まで切れ目なくサポートをできるよう、デジタル推進委員向けの研修用コンテンツなどの充実を通して、関係省庁とも連携をして、誰一人取り残されないデジタル社会の実現を目指してまいりたいと思います。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  今、デジタル庁では、マイナンバーカードのスマホ実装ということもやられておりますが、是非本法案絡めて、この施策を絡めて、各省庁連携して、土田政務官言われたように、誰一人取り残さない日本全体のデジタル社会の実現を目指していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  そして、このように、まず、生活に与える影響の大きいスマートフォンにおけるアプリストア等の市場について対応していただいて、それ以外の市場についても、競争当局として引き続き注視していただきたいと思います。  次に、セキュリティーの確保についてお伺いいたします。  先日の審議においても、本法案によりアプリストアが開放されると、セキュリティーなどの問題が発生するおそれが高いのではないかという懸念が示されました。生活の安心、安全に直結する部分でありますので、本法案においてどのように措置されているのか、深掘りしてお聞かせいただきます。  アンドロイド端末ではマルウェアの感染率が高いという指摘もありますが、iPhoneをアンドロイド端末のようにオープンにした場合には、アンドロイド端末のようにマルウェアの感染が増加するといったリスクが高まるのではないかという懸念がございますが、御見解をお聞かせください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  マルウェアの感染についてのお尋ねでございましたけれども、セキュリティーの専門家からは、一般論としてでございますけれども、アンドロイド等のプラットフォームにおいてマルウェア感染率を高くしている主要な要因として、ウェブサイト経由のアプリのインストールにより、アプリストアによる審査を経ていないアプリのインストールが可能であることが挙げられているというふうに承知をしております。  本法案では、セキュリティーの確保等を図るため、指定事業者に対して、ウェブサイトからアプリを直接ダウンロードすることを可能とすることまでは義務付けないと、で、新規参入する他のアプリストアについては、指定事業者がセキュリティーの確保等のために必要な措置を講ずることができることとしておりまして、本法案では、セキュリティーの確保等を図りつつ、信頼あるアプリストア間の競争を促すものとしているところでございます。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 マルウェアの感染リスクという観点では、ウェブサイト経由のダウンロードが特に危険であることから、モバイルOS事業者のチェックを経た、セキュリティーをしっかり確保できるアプリストアでの競争を促していくものだと理解しました。  前回の審議の際に御答弁いただいておりますが、モバイルOS事業者として高水準の審査を行うコストを回収するために手数料を徴収すること自体は事業者の判断であると理解しています。しかしながら、モバイルOS事業者として徴収する審査手数料と、アプリストアとして徴収するアプリストア手数料は是非とも区別するような形にして、アプリストア事業者の部分については、ほかの事業者としっかり競争していっていただきたいと考えます。  そうした中で、モバイルOS事業者として徴収する審査手数料がとても高額である場合ですが、他の事業者のアプリストアの手数料が多少低かったとしても、全体として事業者の負担は減らないか、むしろ増えることになり、他の事業者のアプリストアが選択されないことにならないんでしょうか。御見解をお伺いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  高額な審査手数料というお話ございましたけれども、欧州のデジタル市場法の、欧州の方ではそのデジタル市場法の本格運用が既に開始されておりますけれども、この欧州では、アップル社が代替アプリストアの提供を可能としつつ、アプリ事業者から新たな手数料の徴収を行うこととしたというふうに承知をしております。  本法案では、指定事業者が他のアプリストアの提供を妨げることを禁止する旨を規定するなど、他のアプリストアの参入を認めつつ新たな手数料を徴収することで、事実上、他のアプリストアの利用を困難にするような問題を含め、幅広く問題行為を捉えることが可能な規定ぶりとしているところでございます。  高額な手数料の徴収等によって他の事業者によるアプリストアの提供が妨げられることのないよう、本法案の規定に基づいて厳正に対処していきたいと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 欧州の状況を踏まえ、実効的な条文となっているという説明でございました。引き続き、欧州を始めとした諸外国と連携して、後れを取ることがないようにしていただきたいと思います。  次に、セキュリティー確保の主体について御質問させていただきます。  本法案では、指定事業者に対してセキュリティーの確保等に関する対応が義務付けられているわけではないため、必要な措置を講じる保証もないと考えられますが、この点、規制が先行している欧州では、モバイルOS事業者の立場としてセキュリティー対策をやっているという実例を、これまでの御答弁の中で述べていただいております。  アップル社もグーグル社も、自社OSを使うスマートフォンにセキュリティー上の問題があれば自分の会社そのものが様々な被害を受けるわけですから、一定の対価が認められれば、モバイルOS事業者の立場から十分に対策を行っていると考えられます。  このように、指定事業者による対応が期待されますが、セキュリティーをしっかりと確保してスマートフォンユーザーの安心、安全を確保するためには、政府においても何らかの対応を行う必要があるのではないでしょうか。見解をお聞かせください。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  御指摘ありましたように、指定事業者の側で正当化事由に基づいて対応していただく、その対応にかかわらず、スマートフォンにおけるセキュリティーの確保は重要でありますので、各事業者においても、御指摘がありましたように、これまでもいろんな対応をしてきてはおられると承知しておりますけれども、指定事業者に任せるだけでなく、セキュリティー等について、それぞれ責任と専門的知見を有する関係省庁等が連携をして、政府一体となって対応していくことが重要であると考えております。  この法案が成立した後には、関係省庁と連携して、政府一体で対応する体制を構築をさせていただきたいというふうに考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 よろしくお願いいたします。  仮に、この指定事業者が適切にセキュリティーの確保等のために必要な措置を講じたとしても、本法案による競争促進の結果としてイノベーションが促進されることが期待される一方、有害なアプリが世の中に流通して不利益を受ける方々が出てくる可能性は否定できないとは思います。  そもそもですが、このような問題は、本法案の影響というよりも、現時点でも既に生じており、例えばフェイスブックなどで成り済まし広告が相次いでいることから、つい先日、自由民主党で提言を取りまとめたところであり、競争政策とはまた別の観点からも対応していく必要があると思います。  セキュリティーの確保は、誰かに任せれば完璧というわけではなく、OS事業者、アプリストア、アプリ事業者、そして政府においても、公正取引委員会だけじゃなく、総務省や国家安全保障局、あるいは内閣のサイバーセキュリティセンターなどがそれぞれの立場で十分注意をして対策を行うことや、これまでiPhoneやアンドロイドを提供していたアップル社やグーグル社が全部セットでやってくれていた、まあ、それはそれで楽な道だったかもしれませんが、その対価として、言われるがままに手数料を支払って、デジタル小作人と呼ばれるような立場となっている。つまりは、日本人が普通に生活を送っていくだけで国富が流出してしまうような構造になっている。これを改めるためには、やはり面倒でも十分に検討を行って新たな仕組みをつくり上げていく、こうした姿勢が重要だと考えております。  次に、中小企業・小規模事業者への影響についてお聞かせいただきます。  本法案は、指定事業者に対する規律を定めるものでございますが、その効果はどこまで及ぶのでしょうか。これまで、消費者のメリットは何度も答弁していただいておりますが、アプリやウェブサービスを提供する中小企業・小規模事業者にも何らかのメリットがあるのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 本法案によりまして競争が促進をされるということになりますと、スタートアップを含む多様な事業者の新規参入が進みまして、デジタル分野の成長に伴う果実を、この現在独り勝ちと言われているデジタルプラットフォーム者、事業だけでなくて、アプリやウェブサービスを提供する中小企業や小規模事業者を含むいろんな事業者が享受をできる、そういう機会が増えてくるということが期待されるというふうに思っております。例えば、多様なアプリストアの新規参入が進みますと、アプリストア間での競争が促進をされまして、アプリストアの手数料も引き下げることが、引き下がることが期待されます。  こういったことを通じまして、アプリ事業者はより多くのリソースを次のアプリ開発の投資にも回すことができるということで、そういったイノベーションを期待をしてこういう規制を進めていきたいというふうに思っております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 本法案を成立させることによって、主権者の安心、安全を確保しながら、競争環境を整備することによってイノベーションが活性化し、スマートフォンのユーザーや中小企業・小規模事業者を含む関係事業者にメリットがもたらされるということでございましたが、いわゆるアプリの開発者、いわゆるエンジニアの方は、全国どこでも、何なら中山間地域でも、オンラインで仕事ができる業種でございます。  実は、私の地元の江田島市でも移住促進策を図っており、実際にIT事業者が江田島市に移住して事業を行っておりますが、このスタートアップとしての、移住してアプリ開発に成功して、会社が成長していくことで中山間地域も含めた地域活性化につながる、そういった施策を政府として支援していくことも考えられると思いますが、上月経産副大臣の御見解をお伺いいたします。

上月良祐自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(上月良祐君) 御指摘のとおり、地方は大変厳しい人口減少や人手不足に直面をいたしておりますが、DXや働き方改革が進む中で、エンジニアを始め多くの業種において地域での創業あるいは業務を行う、こういったことが可能になりつつあると認識をいたしております。  こうした地域活性化の流れに資するべく、経産省では、産業競争力強化法に基づき、中山間地域や島嶼部を含めた地域での創業促進を進める自治体の取組を後押しをしております。これまでに、全国千四百九十の市区町村におきまして同法に基づく創業支援計画が策定され、創業を希望する方向けの各市区町村でのワンストップ支援窓口が整備されております。これら自治体の計画に基づく支援を受けた創業者に対しましては、会社設立時の登録免許税の軽減、あるいは日本政策金融公庫による創業者向けの低利融資、こういったものを活用できるようにしており、国としても支援に取り組んでいるところであります。  引き続き、こうした取組を通じ、地方で新しく仕事を創出する取組を国としても支えてまいりたいと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  最後に、公正取引委員会に対するせっかくの質疑の機会でありますので、中小企業・小規模事業者に関する話題として、もう一点御質問したいと思います。  先月末に自由民主党で取りまとめた構造的な価格転嫁の実現に向けた提言の中で、下請代金支払遅延等防止法いわゆる下請法の改正についても言及されております。公正取引委員会として、この提言の受け止めと、特に下請法改正を含め、今後の取組への意気込みをお聞かせください。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えいたします。  御提言に記載をされておりますように、構造的賃上げを実現していくためには、適正な価格転嫁を我が国の新たな商慣習としてサプライチェーン全体で定着させていく、構造的な価格転嫁というお話がございました。これを実現していく必要があるというふうに考えております。  公正取引委員会としましては、提言でいただいておりますように、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の徹底ですとか、独占禁止法や下請法の厳正な執行強化に引き続きしっかり取り組んでいきたいと考えております。その上で、取引慣行の実態や価格転嫁の状況を検証しながら、御指摘の提言を踏まえまして、下請法の更なる執行強化や下請法改正につきましても、幅広く必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

越智俊之自由民主党

○越智俊之君 ありがとうございます。  前回の私の質問でもこの件少しだけ触れたんですけど、持論なんですが、やはり発注事業者と下請事業者の関係は、下請というのは現状に合致していないのかなと思っています。下請法という名称を改めて、例えば協力会社支援法とか、そういった対等な立場での公正な取引を行う、そういった内容の法律としていただきたいと思います。  最後に、もう三十六分、あと一分ですかね。  社会のイノベーションと規制は絶えず緊張関係にあり、一つの法律を作ったからといって終わりではないと思います。本法案は、スマートフォンという日常生活に密着した場面に特に着目したものですが、公正取引委員会を始め政府には、まずは本法案を運用する体制をしっかりと構築して運用していくこと、そして、今後も急速に変化してくるであろうデジタル市場の状況をしっかりとウオッチしながら、良い社会となるような取組を進めていってもらいたいと期待を込めてお願いし、質疑を終えたいと思います。  ありがとうございました。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 おはようございます。立憲民主・社民の古賀之士でございます。  前回に引き続きまして、この法案の審議でございます。  一国、あるいは、場合によっては一国より巨大と言われますいわゆる巨大な産業、企業に対して、特にデジタル分野に関して適切な調整が必要との認識は各委員お持ちだと思いますし、私もその一人です。いわゆる寡占を問題としている独占禁止法を補完する形でこの法案が審議されているということも重々存じております。  日本、つまり我が国の場合は、資料の一を御覧いただきたいんですが、スマホソフトウェア競争促進法、そしてEUではDMA、いわゆるデジタル・マーケット・アクト、そしてイギリス、そしてドイツ、こういったものを、国々でも同様の法律が既に施行されていたり、あるいは検討されているという状況でございます。  まず、公正取引委員長にお尋ねをいたします。  この法案は、各国の動向とどう連動、連携をしているんでしょうか。また、EUデジタル市場法の運用状況の評価をどのようにお考えでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 本法案の整備に当たりましては、昨年六月に最終報告が取りまとめられました政府のモバイル・エコシステムに関する競争評価、これを行うプロセスでも、欧州委員会など海外当局と緊密に情報交換を行ってきております。そして、先行するEUのデジタル市場法の本格的な運用が今年三月から開始をされておりますことや、アメリカでも三月末に司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に関して事業者を提訴するといった動きがあることも踏まえまして、我が国でも、こうした動きに遅れることなく足並みをそろえて、ボーダーレスに活動するデジタルプラットフォーム事業者に係る競争上の問題に対処し、公正な競争環境を確保していくということで本法案の整備が急務であると考えまして、提案をさせていただいている次第でございます。  評価というお話がございましたが、特に規制が先行しておりますEUのデジタル市場法に関しましては、ゲートキーパーとして指定をされた事業者が、アプリストアの開放や自社以外の課金決済方法の容認など、規制への対応を一定程度行う一方で、手数料について新たな仕組みの導入を発表するなどの動きが出てきております。  こうしたアプリストアの開放等に関しましては、私どもの法案でも同様の規制を導入することとしておりまして、EUでの事業者側の対応を考えますと、我が国においても同様の対応が期待されるのではないかと思っております。  一方で、競争の促進が重要であると同時に、議論いただいておりますけれども、セキュリティーの確保など、スマートフォンの利用者にとっての安全、安心な利用環境の確保も重要であるということから、EUのデジタル市場法では、ウェブサイトからアプリを直接ダウンロードするようにできることまで求めておりますけれども、本法案ではそこまでは義務付けていないとか、他のアプリストアの参入等に関して、指定事業者がセキュリティーの確保やプライバシー保護等のために必要な措置を講ずることができるといった仕組みとしておりまして、EUのデジタル市場法の内容や運用状況を参考にしながらも、我が国のデジタル市場の状況ですとかスマートフォンの利用状況を踏まえた制度設計を行ったつもりでございます。  今後も海外の動向も注視しながら、下位法令やガイドラインを整備するなど、我が国にとって実効的な運用ということに向けて準備をしてまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 かなり柔軟性を持たせて今後対応していかれると、そのためにも引き続き緊密な情報交換などを行っていくということが予想されます。  その上で、特定ソフトウェア事業者の指定等について公正取引委員会にお尋ねをいたします。  規制の対象の判断基準を利用者数のほか政令で定めることとした理由、そして、今後の手順スケジュールは、そもそも売上高など定量的基準を法定するEUなどとの違いはなぜ生じるのか、お答えください。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  本法案は、特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配し得るものを規制対象として指定することとしておりますけれども、その判断に当たりましては、特定ソフトウェアの市場構造を踏まえまして、利用者数や売上高などにより一定の市場シェアとなるような具体的な数値を指定の基準として政令で定めることを想定しております。  お尋ねございましたEUのデジタル市場法との違いでございますけれども、EUと異なり、この指定に係る基準を政令で定めることとしておりますのは、デジタル市場における急速な技術変化等に対応し、必要に応じて適時かつ柔軟に基準を変更することができるようにするためであります。  政令の具体的な基準については今後検討していくこととしておりますけれども、現行のデジタルプラットフォーム取引透明化法におきましても、規制の対象となる特定デジタルプラットフォームの指定基準については政令で定めております。例えば、アプリストアについては、年度の国内流通総額二千億円以上を指定基準としておりまして、本法案におきましても、そうした基準も参考としながら政令で定めてまいりたいと考えております。  また、スケジュールについてお尋ねがございました。  本法案は、原則として公布の日から一年六か月以内に施行することとしておりますけれども、指定事業者については、当該指定から義務発生までの準備期間を十分に確保することが適当であることから、指定の手続等に関する規定については、本法案の公布の日から起算して六か月を経過した日から先行して施行することとしております。  さらに、手順についてのお尋ねがございました。  特定ソフトウェアの提供等に係る事業につきましては、これまで公正取引委員会においても実態調査を行い、状況を把握してきておりますけれども、法案が成立した際には、必要に応じて更に関係事業者に対して調査を行った上で、指定に係る政令の制定、事業者の指定等、施行に向けた準備を順次進めてまいりたいと、このように考えております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 簡単に言うと、一年半ですとか半年ですとかという時間的な猶予もあって、その間にしっかりと吟味をしていくということで、しっかりとうなずいていただいているのでそうだと思います。  なおかつ、先ほど公正取引委員長からもお話がありましたが、海外によっては、巨大な企業と裁判が行われているところ、ケースもあると。こういったことをしっかりと踏まえていくためにあえて柔軟性を持たせているんだよというふうに受け止めましたけれども、公正取引委員長、その辺で間違いございませんか、その認識で。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 御指摘がございましたように、海外、特にEUでのDMAの整備や運用状況を踏まえまして、それから、国内でのこの本法案の整備の過程でもいろんな議論がございました。御指摘ありましたように、競争の促進ということと、セキュリティー等の確保を通じたユーザーの安心、安全の確保というところのバランスをより重視した仕組みを構築をさせていただいているというふうに認識をいたしております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 では、少し質問を飛ばさせていただいて、法案の第十三条、そして十二条に書かれてありますプリインストール、デフォルト設定などについてちょっとお尋ねをいたします。  iPhoneやアンドロイド端末の現状は、この本法案に照らせば、いわゆるこれ適法なんでしょうか、それとも、既にこれ違法性が認められるものなんでしょうか。  公正取引委員長にお尋ねをいたします。具体的にどのようなまた状態になれば、そういったものに違法性がもしあったとすれば認められないのでしょうか。お願いいたします。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 十二条、十三条の標準設定等について御質問がございましたけれども、OSやブラウザを提供する事業者が自ら提供するアプリなどをOSやブラウザにおきましてデフォルト設定等をすることによって競争上優位な立場に立って、他の事業者が競争ができない、あるいはユーザーの選択の機会が奪われるといったようなことが起き得る可能性がございます。  したがいまして、本法案では、スマートフォンの利用者が自由にサービスを選択しやすくなるように、モバイルOS又はブラウザに係る指定事業者に対しまして、スマートフォンの利用者がデフォルト設定を簡易な操作によって変更できるようにすることや、他の選択肢を示す選択画面を表示するなど、スマートフォンの利用者の選択に資する措置を講ずること、これを遵守すべき事項として規定をしております。禁止事項ではなくて、遵守すべき事項でございます。  こうした遵守すべき事項に関して、具体的に指定事業者が措置すべき事項というのはこれから公正取引委員会の規則やガイドラインで定めることとしておりますけれども、これに基づいて指定事業者が今取っている対応あるいは今後取る対応が適法かどうか、この法律に照らして判断をすることになるというふうに思います。  欧州では、デジタル市場法に対応するために、端末の初期設定時にブラウザ等の選択画面が表示されるようになったというふうに承知しております。こうした取組はスマートフォンの利用者が自由にサービスを選択することに資するものでありますので、我が国においても、この法律ができた後には、指定事業者の方で現在の取扱いを検討していただく余地が十分あるのではないかというふうに考えております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 これもちょっとかいつまんでなんですけれども、となると、現状は、違法性はどうも認められない、あるいは認められる、どちらになるんでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 例えば、現状でいいますと、アップル社とかグーグル社はそれぞれ、iPhoneではサファリというブラウザ、それからアンドロイド端末ではクロームというブラウザをそれぞれスマートフォンの出荷時にあらかじめインストールしておられまして、スマートフォンの利用者がスマートフォンを入手した後にほかの事業者のブラウザをインストールした場合でありましても、これに優先して先ほどのサファリとかクロームが起動するようになっております。  さらに、利用者が設定した標準設定のための画面にたどり着くのにも相当手間が掛かるといったようなことで、なかなかユーザーの選択の機会が弾力的に与えられていないというような結果にもなっておるものですから、こうした現状を今の時点で違法か適法かというのは判断しにくい面もありますけれども、今後、現状も踏まえながら、公正取引委員会の規則やガイドラインでどこまで何を遵守してもらいたいかということを決めることになりますので、それを踏まえて判断をさせていただきたいと思っております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 日進月歩のこのデジタルの世界でございますので、結びに自見大臣に御答弁いただきたいんですけれども、こういう、今後、生成AIですとかそれから人工知能、量子コンピューターなど、革命的な技術や、現在では想像し得ないビジネスモデルの出現で、より迅速に、そして前例なき対応が恐らく必要になってくる事態も想定されるわけでございます。  その方向性を念頭に、競争政策を展開する考え方をどのように今持っていらっしゃるのか、また、関係行政機関、関係団体、消費者、ユーザー代表や指定事業者を含む民間事業者などの知見も十分に生かして、委員会審議で明らかになりましたこの懸念をどのように払拭されていかれるのか、その決意も含めて御答弁願います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  経済のデジタル化等が急速に進展し、新たな技術や事業が生まれる中、イノベーションを担う企業の創意工夫や努力が発揮され、消費者がその利益を享受するためには、公正で自由な競争を促進する競争政策が重要な役割を果たすと考えてございます。  このような観点から、公正取引委員会は、デジタル市場における競争上の問題につきまして、これまでも、独占禁止法の厳正な執行や実態調査等により重点的に取り組んできたところでありますが、本法案が成立した場合には、その実効的な運用も含めまして、一層精力的に取り組んでまいりたいと考えてございます。  また、本法案の指針の策定等の施行準備や運用に当たっては、公正取引委員会において、関係行政機関や指定事業者のみならず、委員も今お示しいただきましたアプリ事業者等の関係事業者、また消費者団体等を含めまして、広く関係者の声を聞きながら、本委員会の御審議もしっかりと踏まえて、公正な環境、競争環境の整備に取り組んでまいります。  また、引き続きデジタル市場を注視し、スマートフォンと同様の競争上の問題があると認められた場合には、本法案と同様の規制の対象とすることを含めて検討してまいりたいと思ってございます。  また、委員が重ねて御指摘いただきましたが、デジタル分野では、今後、革新的な技術や、今は想像もしないビジネスモデル等の出現も考えられるところでございます。今後もデジタル市場の状況を的確に捉え、競争上の問題に迅速かつ効果的に対処することにより、イノベーションの活性化や消費者利益の確保をしっかりと図ってまいりたいと考えてございます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 様々な立場で文字どおり公正という言葉が出てくるかと思います。どうぞしっかりとした対応をお願い申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 御安全に。立憲民主・社民の村田享子です。今日もどうぞよろしくお願いをいたします。  私、今日初めて、スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案、質問に立たせていただきましたが、自分がスマートフォンに替えたのはいつかなというのを思い出すと、私は今四十一歳なんですが、高校生のときからもうガラケーを使い始めて、ずっとガラケーを使っておったんですが、ある選挙に応援に入ったときに、選対チームで、あるメッセージをやり取りするアプリで選対チームでグループつくるからといったときに、あっ、これじゃ、ちょっとガラケーじゃ難しいなということでスマートフォンに替えまして、やっぱり替えてみると物すごく便利ですし、新しいアプリをどんどん入れていくことでスマートフォンの機能も広がっていくということで、やっぱりもう、この議論でも言われていますけど、私たちの生活に欠かせないものだなと。  ただ、その上で、そういったアプリストアであったり、また検索エンジンを通じて個人の情報がかなり利用されている、そこにもどういった規制をしていったらいいのかといった議論もある中で、今こうしたスマートフォンのソフトウェアを提供する事業者がかなり少数に絞られている、その状況を本法案で公正かつ自由な競争を回復していこう、私はその本法案の意義はすごく重要だというふうに理解をしております。  その上で、まず法案全体についてお聞きをしたいんですけれども、公正取引委員会が所管をしています独占禁止法ということでいうと、問題が生じた後に反競争的行為を止めたり、罰金や課徴金を課すという事後規制というものが行われておったわけなんですが、本法案では、あらかじめ企業に求める行動を示す事前規制であったり、また、その規制の内容についても、指定事業者やアプリ事業者などステークホルダーの皆さんと継続的に対話をしながら、またいろんな規制を考えていこうよといった共同規制の考え方も入れられたということで、今回このような事前規制や共同規制を採用した意義についてお聞きをします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、アプリストア等の特定のソフトウェアに係る市場でございますけれども、特定少数の有力な事業者による寡占状態でございます。当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているというふうに考えております。  デジタル市場に係る競争制限的な行為に対しましては、これまでも公正取引委員会におきまして、御指摘ありました独占禁止法に基づく事前審査を行うなど、積極的に取り組んできたところでございますけれども、独占禁止法による個別事案に即した対応では立証活動に著しく長い時間を要するといった課題がございます。  こういった課題に対処するために、本法案では、指定した一定規模以上の特定のソフトウェアを提供する事業者に対しまして、まず一つ目として、第五条から第九条まででありますけれども、先生、事前規制という御指摘ありましたけれども、競争を制限するおそれのある一定の行為の禁止をあらかじめ定めることによって迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るということ、それから二つ目として、第十条から第十三条まででありますけれども、事業者間の公正かつ自由な競争を確保するために必要な一定の措置を講ずべきことを義務付けると、義務付けて積極的に競争の回復を図ることとしております。  この義務付けの方でありますけれども、特に第十条、それから第十三条の規定に関して言いますと、従来からございますいわゆる取引透明化法においても規定されている同様の規制ということで、こちらのいわゆる共同規制を採用している取引透明化法と同様といいますか、類似の規定が置かれているというところでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 やはりデジタルの技術というのは変化のスピードが速いですので、事後規制では立証に時間が掛かる、そういった立証をしている間にまた新たな技術によって新たな問題も起きてくる可能性もあると思いますので、私は、この事前規制というのの、必要だというふうに思います。  ただ、やはり企業の皆さんからは、事前規制によって過度な規制が行われてしまうと、あっ、この新しい技術いいんじゃないかな、ちょっとこれで開発してみようかなと思ったときに、あら、この事前規制に引っかかるんじゃないかということで、本当の意味でも自由な企業の創造的な活動であったり意欲を制限をして、その結果として技術革新を阻害するのではないかというような指摘もございます。  こうした指摘に対して、どのように対処をしていくのでございますか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘のとおり、デジタルプラットフォーム事業者はイノベーションの担い手でもあります。規制を行う際には、イノベーションと規制のバランスに配慮することも必要だと考えております。  一方で、スマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤となる中で、先ほども申しましたとおり、この特定ソフトウェアに関しては様々な競争上の問題が生じているというところでございます。本法案は、こうした課題に対処するために、類型的に独占禁止法が禁止する私的独占などに該当する行為を禁止行為として規制することによって競争環境を整備するものでありまして、指定事業者が正当に行うアプリストア等の運営などを何ら制限するものではありません。  また、本法案の運用におきましては、まずは指定事業者等と継続的に対話をして、各規律を遵守するために具体的な措置を講ずることでありますとか、更なる改善を求めていくということを想定しているところでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 事前規制の、そうしたイノベーションをそぐのではないかという指摘に対して、冒頭私も申し上げた共同規制ですよね、継続的に事業者の皆さんと対話をしながらつくっていく、やっぱりそこのところが非常に重要だと思いますので、そうした継続的な対話、是非やっていただきたいと思います。  ちょっと具体的な話に入っていきたいんですけれども、本法案によって、これまで、アップストアであったりグーグルプレイといったアプリストアだけではなくて、外部のアプリストアも利用可能としていくというような仕組みになると理解をしております。  じゃ、どうやって、具体的にどうやって外部のアプリストアを今自分が持っているスマホで使えるようになるのかということでいうと、端末にそもそも外部のアプリストアがもうプリインストールしてあって、新しいスマホ買ったらもう既に選べるよということであったり、又は、今あるアップストアやグーグルプレイのストアで外部のアプリストアをその中で配布をしてユーザーがインストールして利用をする、又は、ホワイトリストを使った上で、ブラウザ経由で外部のアプリストアをインストールして利用ができる。四つ目は、先ほど越智委員からも御指摘がございました、ブラウザ経由で直接アプリをダウンロードするといった方法が具体的には考えられるのかと思うんですけれども、政府としてはどのような仕組みを考えておられるのでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  代替アプリストアの具体的な提供方法につきましては、本法案が何か直接的に規律しているわけではありませんで、指定事業者の対応方針でありますとか、指定事業者と新規参入事業者との間のやり取り等によって決まってくることになると考えております。  ただ、その上で申し上げますと、御指摘ありましたブラウザ経由で直接アプリをダウンロードするということに関しましては、規制が先行する欧州では、これが可能になる、この仕組みができるようになっていると、アップストア外からアプリをiPhoneにダウンロードできる形というのが可能になっているところであります。  一方で、本法案につきましては、セキュリティーの確保等を図るため、指定事業者に対してウェブサイトからアプリを直接ダウンロードすることを可能にすることまでは義務付けないということで位置付けをしているところでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 今御答弁にもありましたように、やっぱりブラウザ経由で直接アプリをダウンロードするということになりますと、先ほど越智委員も言われていました悪意あるプログラムであるマルウェアのリスクがあるということで、EUとは異なり、日本ではそこまではダウンロードできるようにするということは義務付けないということで、ここがその日本とEUの法案、法律の中ですごく大きな違いの一つではあるのかなというふうに理解をしております。  ちなみになんですけれども、EUでは、この狭義のサイドローディングと言われる、そのブラウザ経由で直接アプリをダウンロードする、できるようにすることまでを事業者に義務付けているわけなんですが、EUでそれを義務付けたことで実際に問題が生じているとか、そうした事例があって、日本ではそこまで義務付けないようにしたというふうにしたのか、その日本とEUで今回対応を変えた理由というのを、具体的にちょっとあれば教えてもらえればと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  EUのDMAの運用がスタートしたのが今年の三月でありますから、まだ余り時間が、間がたっていないというところはありますけれども、まず政府としての考え方を申し上げますと、一つは、先ほども御答弁申し上げたんですが、セキュリティーの専門家からの考え方として、一般論でありますけれども、アンドロイド等のプラットフォームにおいてマルウェアの感染率を高くしている主要な要因の一つとして、ウェブサイト経由のアプリのインストール等によってアプリストアによる審査を経ていないアプリのインストールが可能であることが挙げられることがあるというふうに承知をしております。  そのようなアプリストアによる審査を経ていない、逆に言いますと、アプリストアによる審査をしっかり経た上でのアプリが流通していくという形、その中でのアプリストア間での競争というのが促進されることが必要であるということでこのような形を取っているというものでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 じゃ、続いて、今、セキュリティーのお話、マルウェア対策ということでもお話伺いました。青少年保護についてもお聞きをしたいと思います。  先週の委員会でも、青少年の保護をどうしていくべきなのかといった議論が行われました。これまでのアップストアやグーグルプレイによって守られてきた青少年保護が、代替の外部の今度アプリストアが入ったとしてもちゃんと守られていくのかというのがやはり重要なポイントだと思います。  この代替アプリストアが、青少年保護という観点から、違法なギャンブルであったり、また性的なアプリ等を配信するリスクというのも指摘をされておるわけなんですけれども、ここは確認なんですが、もちろん、こうしたことに対して、代替のアプリストア、先ほどもアプリストアで審査をしていくといったお話ありましたけれども、そもそも、現状のアプリストア、アプリに対するものと同様に、例えば刑法であったり、いろんな法制度を、既にありますから、こうしたものが青少年保護という観点で法律や規制で対応していくというような理解でよろしいのでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案では、青少年の保護等のために必要な措置を講ずることができる旨を定めているところでありまして、指定事業者が、新規参入事業者が運営する代替アプリストアに対して青少年の保護等の観点から一定の条件を課すことなどによって青少年の保護等が適切に図られるものというふうに考えているところでございます。  それから、本法案の規律以外というところでありますが、一般論としては、スマートフォンのアプリについては、アプリ事業者において、刑法あるいは個人情報保護法等の各種法令の下で適切に開発、提供されるべきものと承知をしておりまして、これらの規定が遵守されることが重要と考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 ちょっと今のでもうちょっとお聞きしたいのが、青少年保護という観点で見ると、特にアプリの内容を規制する法律であったりガイドラインについて、現在具体的にあるものについても教えてもらえればと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘ございましたその各種の法令による規制ということで例を少し挙げますと、例えば刑法上の賭博に該当する行為を誘発するギャンブルのアプリでありますとか、刑法上のわいせつ物に該当する性的コンテンツを取り扱ったアプリと、そういったものについては、この刑法に関する規制を受けるというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 じゃ、続いて、またちょっと青少年保護についてお聞きをしたいんですけど、ちょっと具体的な話になるんですが。  これ、アップストアを利用されている方からちょっとお話伺ったんですが、アップストアですね、このアップルのアプリストアを利用する場合に、利用者の年齢制限というのをアプリストアの中で掛けることができますと。その手続でいうと、そもそもそのiPhoneを買ったときに、iPhoneのOSに対して利用者情報、自分の情報を入力をしますと。その中に、自分は十代ですよとか四十歳ですよみたいなことも入力をして、それで、じゃ、この人は例えばもう十代なんですねということで、そのiPhoneのOSに入った情報を使って、アプリ、アップルのアップストアについても年齢の規制を行うことができると。なので、iPhoneに利用者情報を入力したら、自動的にアップストアにおいても年齢の制限を掛けることができる、青少年保護ができるよというのが今のアップストアの仕組みだというふうに聞いております。  一方で、今回の法案が成立をして、アップストア以外の代替のアプリストアをiPhoneで使いますよといった場合に、この先ほど言ったような、まずiPhoneを買ったときにOSに対して入力をするこの利用者情報が代替のそのアプリストアについては適用がされないのではないかというような御懸念がありました。  すなわち、アップストア以外の代替のアプリストアをiPhoneに入れましたと、じゃ、その代替アプリストアで青少年保護、この子は十代だから十代向けのそういった規制が要るよねってなったときに、再度iPhoneのOSに対して利用者情報を入力した上で、またその代替アプリストアの設定というところに行って利用者情報の入力というのをしないといけなくなるのではないかと。  となると、いや、ちょっと、アップストアならそうした入力しなくて済むのに、代替のアプリストアを使うとなると、また利用者情報を入力するというような手間が掛かれば、結果的に、本法案で代替のアプリストアを使えるようになっても、そうした手間の点から、結局ユーザーはアップストアを使うんじゃないかというような御指摘があったんですね。  この点についてどうお考えなのか、御見解をお聞かせください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、iPhoneのOSによる年齢規制については代替アプリストアには適用されないという御指摘あったと思いますけれども、その代替アプリストアのアプリに対してもOSによる年齢規制によってインストールで制限するということは、技術的には可能であるというふうに承知をしております。ただ、本法案では、他の事業者がアプリストアを提供することを妨げることを禁止しているところであります。  委員御指摘のとおり、年齢等の利用者の情報につきましては、アプリストアが保護者による購入の承認などのサービスを提供するに当たっては必要であります。そのような利用者の情報をOS事業者が自身のアプリストアでは使用していながら他のアプリストアに提供しないというような場合でありますけれども、アプリストア間のイコールフッティングが阻害され得るというところでありますし、他の事業者がアプリストアを提供することを妨げているというふうにもし認められる場合には、本法案の第七条の問題にもなり得る、なるおそれがあるというところというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 じゃ、ちょっと確認なんですけど、やはり、せっかく今回代替のアプリストアを入れて競争を促進していこうということであると、そうした利用者情報がそのOSに入れたものが代替のアプリストアでも使えるようにして、やっぱりその代替アプリストアが実際に活用されるような環境をつくっていくことも私は必要だと思っています。  なので、その方法の一つとして、先ほどもちょっとお話ししましたけれども、iPhoneのOSをオープン化しまして、iPhoneのOSに対して入力された利用者情報がアップストア以外の代替アプリストアを利用したときにも使えるようにして利用者情報の再入力の手間を省くというような方法は、実際に代替アプリストアを使ってもらうという意味で、私は一つ方法としても重要なのではないかなというふうに思うんですが、今の御答弁だと、そこまでは今回の法案では求めないということになるんでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、先ほども申しましたけれども、アプリストア間の競争を促進するという観点からは、そのアプリストア間のイコールフッティングというものをしっかり確保するということが重要であると認識をしております。  本法案では、このようなアプリストア間のイコールフッティングを担保するために、OS事業者がアプリストアの参入を妨げてはならないということを規定しております。それから、これ別の条文でありますけれども、本法案では、利用者がこのようなデータの提供を適時に受けるために必要な措置を講ずることを指定事業者に対して義務付けると。いわゆるデータポータビリティーというものを実現することによって、アプリストアに係る競争を促進することを規定しているところでございます。  委員御指摘のあった点も含めて公正な競争環境となるように、今後必要な検討を深めてまいりたいというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 私は、せっかくこの法案をやるのであれば、実際に代替のアプリストアがより使いやすいような仕組みにしていくことが肝だと思うんですけれども、実際この法案が施行された後に、じゃ、その今アップストアとグーグルのグーグルプレイというアプリストアがすごく多く使われているわけなんですが、代替のアプリストアがどれぐらい、じゃ、実際に使われていっているのだろうかというような調査はきちんとされていくということでよろしいんでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  法律が実際に成立しまして施行された暁には、実際にどういった参入になっているか、あるいは、逆に参入が行われていない場合には何が起こっているのかということをよく確認する必要があると思っております。それは、この指定事業者とのコミュニケーションももちろん大事ですし、それ以外の新規参入をしている、あるいはしようとしている事業者とのコミュニケーションも取りながら、そういった確認をしっかりしていきたいというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 しっかり代替アプリストアの参入の実効性というのも見ていただきたいと思います。  ただ、もちろん私も、今、iPhoneのOSのオープン化をしたらどうかという話もしたんですが、一方で、じゃ、知的財産の保護はどうなるのといった、そんな、iPhoneのOSをオープン化していいのということも、もちろんiPhoneを作られている皆さんからはあると思うんです。  例えば、アップル社のビジョンプロでいいますと、日本製の部品が四割以上というような報道も出ていまして、実際に私もいろんな物づくりの工場を回る中で、うちはそういった端末の部品を手掛けているようなこともやっているんだというような話もよく聞くんですね。なので、やっぱり携帯の端末ということでいうと、日本の製品というのが非常に大きな役割を果たしていると思います。  この知的財産の保護ということでいいますと、今回の法案に関する最終報告書へのパブリックコメントで経団連が、例えば知的財産の保護など、全ての事項に対応がなされているわけではないということであったり、また、知的財産の専門家の方からは、WTOのTRIPS協定、これ知的所有権の貿易関連の側面に関する協定ということなんですが、について、本法案が関連各条への条約法上の適合性の懸念などの可能性から慎重な再検証が望まれるといった指摘もされているというふうに聞いています。  やはり、端末にはやっぱり多くの日本の技術が活用されているということを考えると、こうした知的財産の保護というのは私は必須だと思いますが、法案の七条において、先ほど御説明あったように、OS機能へのアクセスといったこともうたわれているわけなんですが、やはり知的財産の保護を前提としているといった理解でいいのかということと、あわせて、このパブリックコメントで指摘もありましたこのTRIPS協定など国際協定との整合について懸念はないのか、政府の見解を伺いたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘ありましたとおり、本法案の第七条の第二号ですけれども、指定事業者が利用しているモバイルOSに係る機能につきまして、他の事業者が当該機能について同等の性能で利用できるようにすることを求める規定ということになっております。  したがって、本規定でありますけれども、指定事業者に対して画一的に知的財産権の使用を他の事業者に認めるように規制するものではありません。したがって、法律上、直ちに知的財産権の保護が問題になるというふうには考えていないところであります。  仮にその個別事案において知的財産権の保護も考慮する必要がある場合でありますけれども、そうした場合には、本法案が独占禁止法の補完法であるということもありますので、従来の独占禁止法における運用に倣って、実質的に知的財産権の行使と認められるかどうかという観点から本法案の適用を検討していくというふうに考えているところでございます。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 やはり、日本の技術が活用されているというところでも、知的財産の保護というのも、そこはしっかりやっていただきたいと思います。  今までこうした青少年の保護だったりセキュリティーについてお聞きをしたんですが、この委員会でも前回も議論になりました高齢者の保護ですよね、そこのところも私は重要だというふうに思っています。  自見大臣、消費者特別委員会でもいろいろ大臣として議論させていただく中で、いつもやっぱり高齢者の保護をどうするかというのも委員会でも話になっています。  今回も、やっぱり高齢者の方がいろいろなスマホのトラブルにも遭っているというような中で、やはりこうしたトラブルであったり、また高齢者の方も今スマホ依存というようなことが言われています。  第七条においては、青少年の保護というのはしっかり書かれておるんですが、やっぱりここのところに高齢者の保護というのも、ここは明記すべきだったのではないかなと私は思うんですけれども、どうでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案におきましては、指定事業者がセキュリティーの確保等のために必要な措置を講ずることができるという旨を規定することによって、セキュリティーの確保、プライバシー保護、青少年保護等を図りつつ、特定ソフトウェアの競争環境を整備するものとしているところであります。  高齢者の保護についてのお尋ねでありましたけれども、先ほど申しましたような規定を通じて、例えばそのセキュリティーの確保でありますとかプライバシーの保護が図られることによって、高齢者の保護も適切に行われるというふうに考えております。  なお、その法案の七条のただし書のところで正当化事由を規定しているわけですけれども、そのうち、その他政令で定める目的ということも規定として入れております。  これを、具体的にどのような事項を定めるかについては、今後よく検討してまいりたいというふうに考えております。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 その青少年保護というのは、従来そういった考えでいろんな法制度されてきたと思うんですけれども、やはりこのデジタル化が進んできた中で、やはりその高齢者の皆さんが、やっぱり若い世代や現役世代と比べると、こうしたデジタル技術になかなか付いていけないんじゃないかというのは、まさに今の時代の課題だと思うんですよね。なので、こうした話をするときに、青少年保護というのは、すぐ言葉であったり話で出てくるんですけど、特にこういったデジタル分野においては、高齢者の皆さんの保護をどうしていくのかというのが私は非常に大事だと思います。  スマホ依存、高齢者の方のスマホ依存といったお話しましたが、私も高齢者の方と話をしていると、やはり家にいる時間が長い、特にコロナのときはもうほとんど外出もできずに家にいたということで、何かめちゃくちゃスマホを皆さん、何なら私よりもすごく活用をされていて、こんなアプリあるんだよみたいな感じで、すごく活用もされているわけなんです。  だから、そうした皆さんの、やはり、特に詐欺の部分でいうとまさに消費者庁の担当でありますが、高齢者向けのトラブルもそれによって増えているということで、私は、青少年保護と同じぐらい高齢者の保護も必要だし、また、先ほど越智委員が言われたように、じゃ、高齢者の皆さんに特化したいいアプリ、これを使ったらいいですよというアプリストアをつくれば、じゃ、高齢者の皆さん、なかなか今、この新しい機能を使っていいのかなという不安があったけれども、ああ、このアプリストアなら安心して使えるね、じゃ、これならもっと課金できるねとなれば、そういった高齢者の皆さんに関するこうしたデジタル市場の活性化にも私はつながっていくと思いますので、本来なら法案にも入れていただきたかったですし、やっぱり高齢者の皆さんが安心して使えるような、こうしたスマホという意味でも、これから定める政令において、そこのところの検討はしっかりとしていただきたいなというふうに思います。  あと、今回この法案はスマホのみを対象にしたということなんですけれども、スマートフォンとタブレットを一緒に使っている方からは、そのスマホでダウンロードしたアプリが、それすぐ同期されてタブレットにもアプリが入っていると。となると、今回の法案だと、まずはスマホだけ外部のアプリストア使えるようにしますよというようなことだったんですけれども、それがタブレットと同期させている方は、じゃ、タブレットにどうなるのというような話を、ちょっとこれ通告できなかったんですけど、まさに昨日、そういった話になったものですから、ちょっとそこを確認しておきたいなと。  なので、スマホが今回外部のアプリストア使えるようになりましたよ、そこからアプリダウンロードできますよとなったときに、そのスマホと連動させているタブレットはどういったものになっていくのかというようなことについては、お考え、いかがでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  今回の法案はスマートフォンにおける特定ソフトウェアに関する規律を設けるというところでありまして、なぜスマートフォンなのかというところは、以前から御答弁して、申し上げているとおり、今、国民生活あるいは国民経済にまさに密接な関係があると、基盤になっているというところから、ここに絞っているということになります。  おっしゃったようなそのタブレットとの関係というところはあるわけですけれども、まずは、その国民生活に密着をしていて、かつ非常に国民のほとんどの方が持っているアプリストアのまず競争のルールをしっかり定めようということで、独占禁止法の補完法としてですけれども、今回設けているということでありまして、タブレットの方の扱い、連動というところに関してこの法案で規律を設けているわけではないのですけれども、何らかそのタブレットの方での競争上の問題がまた発生してくる場合には、独禁法というツールももちろんありますけれども、それ以外のこういった法、このタイプの法案が必要かどうかというのは、また考えていくということになろうかと思います。

村田享子立憲民主・社民

○村田享子君 このスマホとタブレットの同期という話は、競争上の話というよりも、先ほど言ったような、そのユーザーが外部のアプリストアを使うかどうかという実効性に懸かってくる話だと思うんですね。スマホで幾ら外部のアプリストアが使えたとしても、じゃ、こっちで持っているタブレットと連動できないのであれば、じゃ、やっぱり元のアップストアでいいや、グーグルプレイでいいやということになってしまうので、外部のアプリストアを活用していくためには、やはりそのタブレットでも外部のアプリストアを使えるようにしていかないと、結局はやはり本法案の目的である外部のアプリストアの活用にはならないんじゃないかなというふうには一つ思います。  こうした、これはある意味技術的な懸念でもあると思うんですね、スマホとタブレットの同期という話は。そうした懸念点というのは、これから実際に本法案を政令等で規定していく上でこうした観点も是非見ていっていただければと思います。  以上、終わります。

里見隆治公明党

○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。  本法律案の目的でありますが、第一条の最後に、特定ソフトウェアに係る公正かつ自由な競争の促進を図り、もって、これが一番大事だと思うんですが、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与するとありますように、最終的には国民の利益につながるものでなければなりません。その意味で、今日は、国民の生活者目線、またユーザー目線という観点で質問させていただきたいと思います。  この本法案によってアプリストアの開放が実現したとしても、特にデジタル分野に詳しくない一般のユーザーにとってはかえって混乱を招くのではないかという観点もございます。先ほどの質疑の中でも、アプリやブラウザのプリインストール、デフォルト設定について議論になりました。  公取のアンケート調査によりますと、ブラウザを例にして言いますと、先ほど御紹介がありました、iOSだとサファリ、アンドロイドではクロームといった、このOSを提供している事業者のブラウザがプリインストールされているからという理由で選択される傾向があるという結果が出ております。  様々なアプリについて、特定ソフト事業者のアプリがプリインストールされ、デフォルト設定されているということについて、高齢者であるとかデジタル分野に不慣れな方々にとっては、使いやすい、便利であるというふうに感じている点も一定数いらっしゃるわけでありまして、本法律案によって逆に利便性の低下を招いてしまうのではないかという、不安に思われている方もいらっしゃると思います。  法案の第十二条で、標準設定に係る措置として、指定事業者に対して、OSやブラウザ上で標準設定されているアプリやサービスについて、利用者の簡易な操作により標準設定を変更できるようにすることとか、同種の複数の選択肢が表示されるようにすること等の措置を講じなければならないこととされています。これは、先ほど遵守すべき事項ということで御説明があったと思います。  具体的に、スマホの画面上でどのような表示になることが想定されるのか、デジタル分野に不慣れなユーザーにとっても利便性が低下することがないようにという観点で御説明いただければと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、何点かあったと思うんですけれども、まず、利便性の低下を招いてしまうのではないかという御指摘ございました。スマートフォンを買ってすぐ使える状態にあるということも消費者の利便性の観点からは重要であるというふうに思います。本法案の規律では、その標準設定自体を禁止するというふうなことはしていないところであります。  それから、標準設定に係る措置の具体的な表示としてどういうものを想定しているかという点であります。本法案の十二条において規定されている標準設定に係る措置については御指摘のあったとおりでありますけれども、具体的な措置として考えられるものといたしましては、例えば、標準設定することができる同種の複数のソフトウェアについて、分かりやすく選択肢の存在でありますとか各選択肢の特徴や利点、切替えの具体的な方法などの情報を提供する措置というものが考えられます。  それから、不慣れなユーザーにとっては利便性が低下するんじゃないかという御指摘もありました。この十二条の規定でありますけれども、モバイルOS又はブラウザに係る指定事業者が標準設定に係る措置を講ずることによりまして、まずはスマートフォンの利用者が分かりやすい形で自分に合ったサービスを選択しやすくするためのものでございます。  御指摘も踏まえて、下位法令の制定でありますとか法運用に当たっては、適切に対処してまいりたいというふうに考えております。

里見隆治公明党

○里見隆治君 もう一点、この使いやすさ、利便性という観点で、データポータビリティーについてもお伺いしておきたいと思います。  法案の第十一条で、指定事業者に対して、スマートフォンの利用者の求めに応じて特定ソフトウェアに係るデータを円滑に移転するために必要な措置を講じなければならないとされています。  公取が行った実態調査、モバイルOSに関する実態調査によりますと、スマートフォンの買換えに際して同じOSのスマートフォンを選ぶとした理由について、OSを替えると移転などに手間が掛かるという回答が三四%いらしたということであります。  現状でOS間のデータポータビリティーについてどのような課題があると認識をされているか、また、この法律案によってデータポータビリティーの規定を定めることになると思いますけれども、これにより、利用者にとってどのような利益がもたらされると考えられるか。こうした利用者にもよく分かるように周知をすることが大事だと思いますので、こうした観点で御答弁をお願いしたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  モバイルOSに係る指定事業者は、スマートフォンの利用者がモバイルOSを利用する際に設定したパスワード、電話帳、接続済みのWiFiのデータ、そういったものを取得しております。一方で、利用者が現在利用中のモバイルOSから他のモバイルOSに切り替えようとしても、現在利用中のモバイルOSを提供する事業者からこれらのデータが当該利用者に提供されないことがございます。  このように、必要なデータを容易に切替え先のモバイルOSに移転できない場合には、利用者にとってのスイッチングコストを高めると、で、モバイルOS間の競争を阻害することになります。そのため、本法案では、利用者がこのようなデータの提供を適時に受けるために必要な措置を講ずることを指定事業者に対して義務付けると、いわゆるデータポータビリティーを実現することによってモバイルOS間の競争を促進することを目指しております。  このような規律によりまして、スマートフォンの利用者が現在利用しているOSから他のOSに利用を切り替える際の障害が少なくなることによりまして、利用できる端末の選択肢が実質的により広がっていくといった利益を利用者が享受できるものというふうに考えております。

里見隆治公明党

○里見隆治君 こうした利用者の、ユーザーの利便性という観点も、是非観点にしての法改正、またその運用であっていただきたいと思います。  もう一つの観点として、先ほど来お話が出ておりますセキュリティーについてですね、もちろん競争の促進ということを前面に出しつつも、これがセキュリティーの低下を招くことがないようにと、引き続き利用者が安心してスマホを利用できるようにしなければならないという問題意識の下で、これは内閣官房にお伺いしたいと思います。  これは、総務省の令和五年度情報通信白書によりますと、二〇二二年に観測したサイバー攻撃関連通信数が二〇一五年と比較して八・三倍にも上っているということであります。サイバー攻撃関連通信数は増加傾向にあるとされています。  そこで、これらサイバー攻撃による被害や国民生活、社会経済への影響に対して、現在、内閣セキュリティセンター、NISCで対応されていると承知しています。法案の正当化事由の中でも、サイバーセキュリティーの確保は、個人情報保護や青少年保護等との基礎となる部分でありまして、本法律案による正当化事由の運用、すなわちガイドラインの作成や指定事業者に正当化事由の適用を求めるか否かの判断、これらについては、公取の体制だけではなく、これもなかなか、前回も十分な体制ではないというような指摘もありました。その意味では、内閣セキュリティセンター、NISCの最大限の協力をお願いしたいと思いますが、内閣官房の見解を伺います。

中溝和孝内閣官房内閣審議官

○政府参考人(中溝和孝君) お答え申し上げます。  最近のサイバー攻撃の巧妙化によりサイバー空間における脅威が高まっており、セキュリティー対策はますます重要となっているものと認識してございます。  内閣サイバーセキュリティセンターとしましては、スマートフォンの利用において利用者の安全性が確保されることが重要と考えております。本法案の施行に当たっては、公正取引委員会が行うガイドラインの策定に必要な関与を行うほか、サイバーセキュリティー確保の観点から適切に貢献をしてまいりたいというふうに考えてございます。

里見隆治公明党

○里見隆治君 このサイバーセキュリティーの確保の上で、先ほど来これも何度か話題になっておりますこの青少年保護について、私からもお願い、また確認をさせていただきたいと思います。  現在、アップルやグーグルでは、アプリストアにおいて利用者の年齢に基づいたレーティングが行われております。何歳以上対象というような形でですね。この法案によって新規のアプリストアが参入することが想定されるわけですが、むしろそれを促していくということでありますが、その当該ストアにおける評価基準が既存のアプリストアよりも緩くなっている場合、これは青少年に悪影響を及ぼすコンテンツとの接触が増えてしまうと、これが懸念をされております。  青少年保護という観点からは、もう一つ重要なのは、これを促そうとしているわけですから、新規のアプリストアが参入する場合であっても、当該アプリストアによる措置のレベルが現在と比べて少なくとも同水準となるように配慮するべきではないかと思います。公取の見解をお伺いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  青少年保護等が図られ、スマートフォンの利用者にとって安全、安心な利用環境が確保されることは重要でございます。そのため、他のアプリストアの参入等に関しては、指定事業者がセキュリティーの確保や青少年保護等のために必要な措置を講ずることができることとしております。  指定事業者が青少年の保護等のために必要な措置を円滑に講じることができるよう、青少年の保護等に関する正当化事由に関して、公正取引委員会において法運用の基準や具体的な考え方を明確にするためのガイドラインを関係行政機関とも連携しながら策定し、公表することとしております。  具体的なガイドラインの内容につきましては、モバイルOSやアプリストアを提供する事業者だけではなく、アプリストアに参入しようとする事業者など、幅広いところからの意見も踏まえながら検討していきたいと考えております。  なお、モバイルOSやアプリストアを提供する事業者は、これまでも青少年の保護等について取り組んできているところと認識しておりまして、実際に欧州では、ペアレンタルコントロールの機能を利用して代替アプリストアのインストールの制限を行うことを可能とする旨を表明している事業者もいるということも踏まえますと、我が国においても同様の措置を講じることが想定されるところというふうに考えております。

里見隆治公明党

○里見隆治君 是非、今回の法案によって、こうした利用者、ユーザーに対しての利便性ですとか、あるいはセキュリティー、そして青少年保護という観点もきちんと配慮されているんだということも併せて御周知をいただければと、またそういった措置をお願いしたいというふうに思います。  最後に、自見大臣にお伺いしたいと思います。  今問題提起をいたしました青少年保護に立っての配慮の必要性、またユーザーたる国民、特にデジタル分野に不慣れな方、高齢者の方々の立場に立っての配慮の必要性、これについてどうお考えか。本法律案によって競争は進んだけれども、利用者にとってはメリットが感じられない、デメリットが発生したということにならないよう御配慮をお願いしたいと思いますが、自見大臣の御見解をお伺いいたします。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  本法案の施行後も、青少年や高齢者を含むスマートフォンの利用者にとって安心、安全な利用環境が確保されるとともに、利用者にとっての選択肢の拡大や、あるいは良質で低廉なサービスの提供といった本法案により期待されるメリットを多くの利用者が享受できることが重要であると考えてございます。  このような観点から、公正取引委員会において、青少年保護やセキュリティーの確保に係る規定につきまして、利用者の利便性が低下することのないよう、本法案に基づく選択画面の表示方法等の具体的な在り方について関係行政機関とも連携しながら策定し、適切に運用していくこととしてございます。  高齢者につきましては、デジタル機器の操作が難しいなど、世代間のデジタル格差の問題も指摘されております。十分な配慮が必要だと認識しております。そうした観点からも、関係する行政機関とも十分な連携を図ってまいりたいと考えております。

里見隆治公明党

○里見隆治君 ありがとうございました。よろしくお願いします。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。前回に引き続いて質問をさせていただきます。  本法案では、消費者保護、事業者の競争環境整備のために、指定事業者に対して事前規制を導入しております。スピードの速いデジタル分野でのこの技術の進展、そういう視点から見れば、事前であるということはとても重要だというふうに思っております。  事前規制について項目列挙がなされております。諸外国の規制制度との整合性などを踏まえつつ、今回、この法律で列挙されている項目とした理由、そして得られる効果について伺いたいというふうに思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、事前規制の各項目が、これらのこういった項目が列挙されている理由でありますけれども、公正取引委員会では、モバイルOS等に関する実態調査というのを実施いたしまして、昨年の二月に報告書を公表いたしました。また、内閣官房デジタル市場競争会議におきましても、二年間にわたって本法案の前提となる議論が行われまして、昨年六月に最終的な報告書が公表されたところであります。  これらを通じまして、モバイルOS等の特定ソフトウェアは特定少数の有力な事業者による寡占状態となっていると、アプリストアへの参入の制限、アプリストアの、アプリ事業者の事業活動の制限、検索における自社サービスの優先表示など、競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じていることが明らかになったところであります。  こうした様々な競争上の問題に迅速かつ効果的に対応するために、本法案ではいわゆる事前規制を導入するというところであります。これによりまして、特定ソフトウェアの各分野での新規参入が進むなど競争が促進されて、多様なサービスの選択やアプリストアの手数料の引下げなど、デジタル分野の成長に伴う果実を、スタートアップを含む我が国の関連事業者、ひいては消費者が公正公平に享受できるようになることを期待しているところであります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 海外も、どんどんデジタルの進化に合わせた制度変更というのが今後あると思います。この事前規制、とても重要ですけれども、そのコミュニケーションをしっかり取っていただく中で、例えばこれが新しいものになったので、要る、要らないという課題も出てくる可能性があると思うので、この柔軟性というのはよくよく考えて進めていただきたいというふうに思います。  そういう視点から見ますと、事前規制については、専門的な内容であることもあって、どの組織がどの体制で確認、監視を実施していくのでしょうか。また、この法律ができ上がっても、実効性が担保されないといけないというのが消費者目線の視点でもあると思います。また、規制対象というのはプラットフォーム事業者を軸とするのか、見解を伺います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、本法案の規制の遵守体制、遵守状況を監視していくわけですけれども、その監視につきましては、公正取引委員会において行っていくということになります。それに際しましては、関係事業者ともコミュニケーションを取りながら対応していくことになります。ここでいう関係事業者でありますけれども、本法案の規制の対象となることが想定される巨大なデジタルプラットフォーム事業者はもちろんですけれども、それ以外の事業者、例えばその当該事業者と取引を行うアプリ事業者等が含まれるというふうに考えております。  このような法運用を実効的に行うためには、セキュリティー等の問題も含めて高度に専門的な知見を要するところであります。関係行政機関と連携するとともに、これまで採用を進めてきたセキュリティー等の専門人材の有する知見を活用するなどしながら、指定事業者の規制の遵守状況をしっかりと監視してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 次に、本法案において、セキュリティー、プライバシー、青少年保護の観点からの例外として正当化事由が設けてあります。この例外に当たるもの、当たらないものについて、現状どのようなものが代表的なラインナップになるんでしょうか。  濫用防止という視点において、範囲の明確化を図ることが必要だと私は考えます。ガイドライン等において具体的な内容を明記するなど、事業者の視点でもこの予見性を確保すべきであり、対応いただきたいというふうに思います。前回の質疑でも、迂回行為の禁止規定についてはガイドラインを作ってほしいということの求めに対して、策定に取りかかるという御答弁もいただけました。法案ができ上がってからというのはありますけれども、法案ができ上がったら即座に運用という枠組みでもあったりしますので、予見性というのはとても重要でありますから、御答弁いただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、セキュリティーの確保等に関する正当化事由についてガイドラインとして具体的な考え方を明確にするということは、法運用の予見可能性を確保するという、明確にすることで法運用の予見可能性を確保するということになりますので、濫用防止の観点からも重要だというふうに考えております。  正当化事由の具体的な考え方でございますけれども、今後、施行までの準備期間においてガイドラインの策定に向けて検討していく予定でありますけれども、現段階において正当化事由に該当するものとして考えておりますのは、例えば、指定事業者が他の事業者のアプリストアに対して、配信するアプリに関してセキュリティー確保の観点から十分な審査を行うことでありますとか、配信するアプリに関して犯罪行為予防の観点から十分な審査を行うことを条件とするということなど、セキュリティーの確保等の観点からアプリストアとして備えるべき条件を定めることが想定されるというふうに考えております。  いずれにいたしましても、正当化事由に該当しないものも含めまして、今後、セキュリティーの確保等に関する施策を担う関係行政機関とも連携しながら、正当化事由の具体的な考え方を明らかにしてまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 本委員会の中で、例えば里見委員も先ほどありましたけれども、高齢者という視点も当然必要ですし、各委員からもそういう視点、セキュリティーという視点が質問でたくさんあったと思います。なので、濫用防止というところも極めて重要でありますので、よくよく検討していただいて、明示的に行っていただきたいということを重ねてお願いしたいと思います。  その上で、本法案を運用していくに当たって、公正取引委員会の人員体制はどのように想定をされていますでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案の企画立案、あるいはその実態調査等を通じたデジタル市場の競争環境の整備等を担当する部署、デジタル市場企画調査室というところございますけれども、こちらは現在十四名の体制となっております。また、デジタル分野の民間人材をデジタルアナリストとして採用しているところでありますが、こちらは現在七名体制となっております。  この人員につきましては、今後、関係各方面と協議していくことになりますけれども、単純には比較できないところもございますが、欧州等の状況でありますとか本法案の運用状況も見ながら、既存体制の活用はもとより、必要な人員の確保にも計画的に努めてまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 大臣に最後、びしっと答えていただきたいと思います。  これまでの局長の答弁の中で、巨大なプラットフォーマーに対して規制をというふうな中で、今十四名とか七名とかということで、幾ら人員のこの質が高いという体制を取ったとしても、ある程度のボリュームというのはやっぱり必要だというふうに思います。その観点というのは、あくまでも、この法律の実効性と消費者をどうやって守っていくのか、一方で、チャンスがある事業者が活躍できる環境をつくるかと、そういう視点で行っていくことが大事だというふうに思います。  消費者保護の視点、消費者利益、技術革新の両面を図っていくに当たって、整理の方向性だったり、そして、巨大なというふうに先ほどもありましたけど、公正取引委員会の人員、また人材体制の強化、どのように図っていくのか、これも大臣としての重要な取組だと思いますので、決意を明確に御答弁いただきたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  大変重要な点だと思ってございます。  本法案は、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等について、セキュリティーの確保等を図りつつ、イノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために競争環境を整備するものであります。  デジタル市場においてイノベーションや新たなサービスが創出されることは、消費者の利益にも資すると考えてございます。一方で、新たな技術を用いた製品やサービスについて、消費者にとって安心、安全な利用環境が確保されることが重要であります。  このような観点から、本法案におきましては、セキュリティーの確保等、消費者利益の擁護の観点にも配慮をしており、他のアプリストアの参入等に関しまして、指定事業者がセキュリティーの確保等のために必要な措置を講ずることができることとしてございます。  このように、消費者にとって安心、安全な利用環境を確保しつつ、イノベーションが活性化されるよう競争環境の整備を進めていくということが重要でございまして、本法案を実効的に運用していくためには、公正取引委員会の体制や能力の更なる強化が必要だと考えてございます。  公正取引委員会では、これまでも、デジタル分野やセキュリティー等の専門人材の登用を進めてまいりましたが、引き続き、関係各方面の御理解いただきながら、質、量の両面から抜本的な体制強化を進めてまいりたいと考えてございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 人員強化、とても重要であります。また、これから能動的サイバー防御の議論も進んでいくことになると思います。人材が今本当に、政府として集約をし、そして生かしていただくという大事な局面でもあると思いますので、きちんとした人員確保、我々もしっかりと応援したいと思いますので、大臣、リーダーシップを発揮していただいて、この運用性を確保できるようにお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の東徹でございます。  今日も、スマートフォンにおける特定ソフトウェアの競争の促進に関する法律案の審議の前に、ちょっと、古谷公正取引委員会委員長にちょっと一問、大きく一問ですね、質問させていただきたいと思います。  古谷委員長が公取の委員長を再任されるときに、私、議運の委員会で質問をさせていただきまして、二〇二三年一月の二十六日でありました。そのときに私、自動車業界のことについて質問させていただいたんです。  なかなか、自動車産業の下請の会社というのは、なかなか価格転嫁ができないというふうな話がありました。例えばねじ一本にしても、非常にやっぱり鉄鋼関係の技術とか、やっぱりできるだけ純度を高くして、そしてまた強度を保つとか、やっぱりそういった技術力があるというふうなこともそのときに言わせていただいて、なかなか価格転嫁できない状況にありますよというふうな質問をさせていただいたんですけれども。  五月二十四日なんですが、帝国データバンクですけれども、自動車産業のサプライチェーンに関する調査結果を発表したんですけれども、生産コストの上昇分を販売価格に八割以上価格転嫁できていないと答えた企業が一八・九%ということで、五割未満と答えた企業が五二・八%に上っているわけですね。なかなか価格転嫁が進んでいないという現状をこれ表しているというふうに思います。  昨年一月の議運委員会において委員長にも質問させていただいたわけですけれども、自動車業界においては公正取引委員会の価格転嫁に関する取組が十分に機能していないのではないかというふうに私はお伺いさせていただいたわけですけれども、今回の帝国データのこの調査の結果を見て、委員長はどのようにお感じになられるのか、お聞かせいただきたいと思います。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えを申し上げます。  委員からは、帝国データバンクの調査結果を御紹介いただきましたけれども、公正取引委員会としましても、この自動車業界を含む輸送用機械器具製造業ということになりますが、そこの価格転嫁の状況については強い懸念を持って取り組んできております。重点的な立入調査を実施する業種、四業種とか五業種選定してやっているわけですが、それについても自動車業界等は常に選定の中に入っております。  また、令和五年度の労務費に重点を置いた特別調査におきましても調査の対象とさせていただきました。この特別調査の結果を見ますと、輸送用機械製造業、労務費の転嫁率が一〇%未満の受注者の割合が約四割ということで、対象とした業種の中でワースト二位、悪い方から二番目でございました。また、この特別調査を踏まえまして、今年の三月に企業名を公表させていただきました。二回目の公表でありますけれども、十社中三社が自動車等の輸送用機器製造業でございました。  こういった中で、私ども公正取引委員会、今年三月に、日産自動車が割増金を下請代金の額から差し引いていた事案に関しまして、下請法が禁止する減額に当たるということで勧告を行わせていただきました。  自動車産業は、私ども、ピラミッド状の多重下請構造になっているというふうに認識をしておりまして、取引構造の頂点に位置します完成車メーカーが、是非サプライチェーン全体における適正な価格転嫁の実現ということに強い問題意識を持ってもらいたいというふうに思っております。そのことが極めて重要ではないかというふうに感じておりまして、公正取引委員会としては、引き続きしっかり監視をし、厳正に対処していきたいというふうに考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 古谷委員長の方から、厳しく監視していくというお話でありました。  また、日産自動車の件もお話を出していただきました。公取委員会が六月五日に発表した二〇二三年の運用状況によると、下請企業が被った不利益に対する返還額が三十七億二千七百八十九万円、そのうち約三十億二千三百万円は日産自動車が下請企業三十六社への支払代金を不当に減額したと認められたものだというふうなことでありました。  是非、これからもやっぱり厳しく監視をしていっていただきたいと思いますが、ただ、自動車メーカーは、電気自動車の開発とか、又は研究開発税制とか、様々な内容で補助金とか政策減税をこれは受けておるわけです。こういったところはほかの企業とは大きく違うなというふうに思っているわけですけれども、その下請企業に不当な要請をするような企業に補助金とか政策減税、こういった特別の利益を与える必要がないんではないかというふうに思ったりもしますが、こういった下請法の違反する事案があった場合にそういった対応も考えてはどうかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

山本和徳中小企業庁事業環境部長

○政府参考人(山本和徳君) お答えをいたします。  下請法の勧告を受けた事業者には、まずは、下請法に基づき、例えば本来支払うべき金額から減じた額を支払うことなど、下請事業者の利益を保護するために必要な措置を速やかにとることが求められると承知しております。  その上で、下請法違反の勧告を受けた事業者に対する委員御指摘の補助金交付や政策減税の適用につきましては、それぞれの補助金や税制の目的も踏まえ、制度ごとに適切な対応が必要なものと認識しております。  一例を申し上げれば、様々な補助金の加点項目になっているパートナーシップ構築宣言がございます。これは、サプライチェーン全体の付加価値向上や望ましい取引慣行の遵守等を宣言、公表するものでありますけれども、このパートナーシップ構築宣言の同宣言のサイトへの掲載が一定規模以上の企業が賃上げ促進税制の適用を受けようとする場合に必須となっております。このため、仮に事業者が下請法違反の勧告を受け、パートナーシップ構築宣言の内容を履行していないと認められるものとしてその宣言の掲載が取りやめられた場合、勧告を受けた事業年度については賃上げ促進税制の適用が受けられないこととなってございます。  このような例もございますけれども、いずれにせよ、制度ごとに適切な対応が必要なものと考えてございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 そういったことも含めて検討していってはどうかということでお話をさせていただきました。  それでは法案の方に入らせていただきたいと思いますが、私も、今回の特定ソフトウェアの新規参入が進んでいって、なかなか新規参入ができないという状況が改正され、公正かつ自由な競争回復ができて、そして、セキュリティーの確保を図りながら、競争を通じて多様なイノベーションが活性化していって、消費者が、それによって生まれる多様なサービスの選択ができる恩恵を享受できるというのは非常にいいというふうに思いますが、僕は、非常にいつも、何でこれはないんだろうなといつも思っているのが、ウエアラブル端末なんですね。私も今日はウエアラブル端末着けておりますけれども、本当、なかなか選択肢がないというか、そんなふうに思っています。  例えば、アップルウオッチなんかですと、スマートウオッチを始めとするウエアラブル端末ですけれども、一部の機能がiPhoneでしか使えないというケースがあって、国内のスマホ市場で五割を占めるiPhoneの利用者は、事実上これ選択肢がアップルウオッチに限られているというような状況です。  この中でもアップルウオッチ使っている方おられるみたいですが、こういった状況を公正取引委員会、どのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、デジタル市場競争会議が昨年取りまとめましたモバイル・エコシステムに関する競争評価の最終報告の方ですけれども、こちらにおきましてスマートウオッチに関連する記載もございます。特にアップルウオッチに関してでありますけれども、例えば、アップルウオッチ以外のスマートウオッチにはブルートゥースクラシックの利用用途が限定されているということ、それから、アップルウオッチは他のスマートウオッチよりも簡単にiPhoneとペアリングができることといったことなどから、アップルウオッチがその他のスマートウオッチよりもiPhoneユーザーに選択されやすい状況にあるという懸念が示されていると承知をしております。  本法案では、モバイルOSを提供する指定事業者に対しまして、スマートウオッチ等とスマートフォンの連携に必要なアプリを提供する事業者を含むアプリ事業者によるOSの機能の利用を妨げることを禁止をしております。  こうした規制によりまして、スマートウオッチ等とスマートフォンの連携に必要なアプリが必要なOSの機能を利用できることになることで、OS事業者と他の事業者の間のイコールフッティングが確保されるとともに、消費者が多様なスマートウオッチ等を選択しやすくなるということが期待されると考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 是非利用者が選択できるようになっていってもらいたいと思うわけですが、私は、ウエアラブルというかスマートウオッチですけれども、アップルウオッチは四角いんですよね、ほかのやつは丸形がありまして、僕はどっちかというと丸形が好きなんですね。だから、そういう意味で、まあ小さい話かもしれませんが、これデザイン性にやっぱり気になるところがありまして、そういったところにこだわりがあるんですね。あと、非常に、何でこれ、メード・イン・ジャパンのウエアラブル端末がないんだろうなというふうに思うんですよ。  僕は結構、健康オタクではないんですが、体重計はアプリでもって、自分のスマートフォンに体重計で量った体重とか、それからまた体脂肪とか内臓脂肪とか、そういうようなものが飛ぶようになっていまして、結構健康管理ができるようになっておるんですね。また、もう一つは、もちろん歩数だとか脈拍だとか、そういったものもウエアラブル端末からアプリを使ってスマートフォンの中にデータとして入っていくわけなんですけれども、そんなの使っているんですが、ただ、僕は、経済産業省としても、こういったヘルスケア産業というかヘルスケアビジネス、私は大事だというふうに思っていまして、こういったものが皆さん活用されることによって健康になっていけばいいなというふうに思うわけです。  ただ、残念なのは、なかなかこれ、メード・イン・ジャパンのものがないというのが現状であるわけです。今回の法案によってもメード・イン・ジャパンのものができていってくれればなというふうに思ったりもしておるわけですが。  国内外の市場で一定のシェアを占めるようなウエアラブル端末ですけれども、余り、こういった健康データが海外のメーカーに流れていくのも余り良くないというふうにも思いますし、海外のそういったメーカーに頼っていてもいけないというふうに思うわけですけれども、こういったウエアラブル端末の開発について、もうこれ経済産業省も、やっぱり日本人の健康を高めていくという面でも支援していってはどうかと思うんですが、経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。

西村秀隆経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(西村秀隆君) お答え申し上げます。  いわゆるウエアラブル端末については、必ずしも明確な定義があるわけではないと承知しており、その正確なシェアを算出することは困難ではありますが、例えば民間調査によると、スマートウオッチ、リストバンド型の機器のシェアについては海外勢がその上位を占めているというふうな方向があることは認識してございます。  今御指摘の支援に関してでございますけれども、例えば、これまでも経済産業省の研究開発支援策においてウエアラブル機器に関連する提案を採択してきた例もございます。また、端末の内部に使われるような、我が国が強みを有する先端電子部品に対しての支援策、こういったものも展開しているところでございます。  引き続き、我が国におけるプレーヤーも含めた市場動向、また政策的意義、費用対効果等をしっかり検討して考えてまいりたいと思っております。  以上でございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 これは非常に大事だと思っていまして、例えば、なかなか厚生労働省が認可しなかったんですけれども、iPhoneの、アップルウオッチですよね、あれなんかは心電図が海外では結構それが使えていたんですけど、日本は厚生労働省がなかなかこれ認めなかったというのがありました。そういった事例もあって、ただ、日本でも、血圧とか、それからまた体温とか、非常に有能なメーカーもやっぱりあるわけですから、そういったところとも協力しながら何かできないのかなと思ったりもするわけでありまして、是非そういったところに経済産業省も何か知恵を出して支援していってもらえたらいいんじゃないかというふうに思ったりもしたわけでございます。  続きまして、指定事業者の禁止行為のことについて質問をさせていただきます。  今回の指定事業者、アップルとかグーグルなどの指定事業者の禁止行為が、五条から九条まで指定事業者の禁止行為がこれ規定をされております。例えば、五条では取得したデータの不当な使用の禁止、そしてまた六条では個別アプリ事業者に対する不公正な取扱いの禁止、七条では基本動作ソフトウェアに係る指定事業者の禁止行為等なわけでありますが、第七条に、基本動作ソフトウェアに係る指定事業者の禁止行為として、指定事業者がスマホのアプリストアを自分や自分の子会社が提供するものに限定することなどが挙げられておりますけれども、そこには、サイバーセキュリティーの確保等のための例外がこれ定められているわけです。  この例外が認められる目的として、条文には、利用者の情報の保護や青少年保護のほか、その他政令で定める目的というふうにありまして、その他政令で定める目的の目的とはどういったものを想定しているのか、これちょっと分かりにくいのでお聞かせいただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  第七条のただし書に規定する正当化事由のうち、その他政令で定める目的として具体的にどのような事項を定めるかというところでありますけれども、この点につきましては今後検討することとしておりますけれども、現時点では、犯罪行為の予防といった目的を定めることを想定しております。  より具体的なところに関しましては、一年半の施行準備期間において、引き続き、欧州等の状況も見極めながら、公正取引委員会において、関係省庁とも連携しながら検討を進めていくこととしております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 今後検討していくんだけれども、犯罪を防止していくというのが目的だということですね。  続いて、この例外規定には、サイバーセキュリティーの確保等のために必要な行為を行うという要件がされておりますけれども、そのほかにも、ちょっとこれ、非常にこれ条文読んでいて分かりにくいんですが、他の行為によってその目的を達成することが困難であるときという要件もこれ課せられているんですね。  このような例外の要件を広く解釈していくと、これ新しく規制つくっていく意味がなくなるんじゃないかというふうにも思ったりもするわけですけれども、これ、公正取引委員会として、この要件についてどういった状況をこれ想定しているのか、ちょっと私も分かりにくいので、分かりやすく、この想定している内容をまずは伺いたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  この、他の行為によってその目的を達成することが困難であるというところの考え方でありますけれども、これに当たるかどうかというところに関しましては、個別の事案に応じて判断されるものではありますけれども、一般論といたしましては、達成しようとする目的とその手段として講じる措置とを総合的に考慮しまして、より競争制限的でない手段がないかという観点から判断するということを考えております。  関係行政機関とも連携しながら、ガイドラインを策定して、こういった正当化事由の考え方については明確化を図ってまいりたいというふうに考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 何か分かりにくいですね。何か、どういうことを想定しているのか、非常に何か、今聞いていても分かりづらいなと思うんですけれども。  これ、ここはもう自見大臣に御答弁をお願いしたいと思いますが、この例外規定というのは、これ指定事業者にとって、濫用的にこれ使われてはいけないというふうにも思いますし、また、ガイドラインをこれ作成して、内容を具体的かつ限定的に明記するということが大事だというふうに思います。  情報の収集と分析がこれしっかりと行われるよう、デジタル分野のこれ人材確保とか、しっかりした体制をつくるということはこれまでもずっと言われておりましたけれども、これデジタル庁との連携とか、それから公正取引委員会の今後の対応、こういったことについてお伺いをしたいというふうに思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  委員お尋ねの正当化事由の判断を含めまして、本法案の運用におきましては、巨大なデジタルプラットフォーム事業者を相手にすることが想定されており、また、デジタル分野やセキュリティー等の問題を含めまして専門的な知見を要することから、本法案を、ガイドラインという言葉も局長から答弁させていただきましたが、本法案を実効的に運用していくためには、デジタル分野やセキュリティー等の知見を有する関係行政機関との連携に加えまして、公正取引委員会の体制や能力の更なる強化が必要であると考えてございます。  公正取引委員会では、これまでもデジタル分野やセキュリティー等の専門人材の登用を進めてまいりましたが、引き続き、関係各方面の理解も得ながら、本法案を実効的に運用するための質、量の両面から抜本的な体制強化を進めるとともに、委員お尋ねがございましたが、公正取引委員会に応じましても、必要に応じてデジタル庁とも連携しながら、本法案の運用を行っていくものと考えてございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 ここ、なかなか、公正取引委員会の能力の強化というところももちろん大事ではありますけれども、やはりほかとの連携というのも大事だというふうに思っておりまして、デジタル庁もそうですし、例えば国家安全保障局、NSSとか、それから内閣サイバーセキュリティセンター、NISCとか、そういったところとの連携というのも大事ではないのかなというふうに思ったりもしておりますが、その点については何かお考えはありますでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) おっしゃるとおりでございます。  第四十三条でございますが、政府でセキュリティーの確保や青少年の保護等の政策を担当することから、連携することが特に重要と考えられる内閣官房、総務省、文部科学省、経済産業省及びこども家庭庁については条文上明記した上で、必要に応じ、デジタル庁を含む他の、今委員が明示していただきましたNSSやNISC、そういった他の行政機関も意見を述べることができることとしてございますので、委員のおっしゃった論点はそのとおりだと考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 続いて、ちょっと時間がなくなってきましたので、ちょっと飛ばさせていただいて、データの不当な使用についてお伺いをさせていただきたいと思います。  本法案の第五条ですけれども、指定事業者が指定された特定ソフトウェアについて、取得したデータですね、これはいろんなデータがこれ集まってくると思うんですけれども、競争関係にある自社の商品等のために使用することがこれ禁じられておるわけですけれども、このようなデータの不当な使用が行われているかどうかというのは、これどうやってこれを確認するのかなと、また、これはどうやって禁止の実効性を確保していくのかなというふうに思ったりするわけですが、この点についてはいかがでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案では、指定事業者による取得したデータの不当な利用の禁止を定めているところでありますけれども、それとともに、個別アプリ事業者によるOSやアプリストアの利用に伴って指定事業者が取得するアプリの利用状況あるいは売上げに関するデータ等に関して、指定事業者による取得や使用に関する条件の開示を指定事業者に対して義務付けております。こちら、第十条で義務付けております。  これは、指定事業者が、他の事業者が提供するアプリ等のサービスと競争関係にあるサービスに取得したデータを使用していないか、外部から検証することを可能とするものであります。それから、これらの規定の遵守状況について、指定事業者に対して毎年度報告書を提出することを義務付けているほか、公正取引委員会は、必要に応じて指定事業者に対して事実の報告を命じたり、アプリ事業者等の関係事業者からの情報提供によって、指定事業者による対応の状況等を把握することが可能となっております。  こういったものを通じて、取得データの使用に係る第五条の規制について適切に運用してまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 本当にそんなふうになるのかなというふうに思ったりもしますが、是非その辺のところも期待して、質問終わらせていただきます。  ありがとうございました。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史でございます。本日もどうぞよろしくお願いをいたします。  私、前回のこの質疑の中で、世界の状況どうなっていますかということで、アメリカのこういったデータに関する対応、あるいはヨーロッパの対応ということで確認をさせていただきました。  前回も申し上げたんですけれども、アメリカは、どちらかというと自由な競争社会をつくっていくというか、まあアメリカだけじゃないんですけど、自由な競争環境をつくっていこうという中で、アメリカは、できるだけ規制という形ではなくて自由に、ただ、反トラスト法、日本でいけば独禁法に当たるもので、おかしいところはもうしっかりと指摘しますよということで、実際にそうやって動かれてきている。  ヨーロッパは、EUという経済圏の形の中で、規制の形をはめて、それこそDMA、デジタル市場法などを適用することで、その中で競争環境を整えていくということを進めていると、そういうお話をさせていただいたわけなんですけれども。  改めて、ちょっとその点の確認ということで、今の日本の政府そのものは、このデータ市場に対してどういうアプローチでどういうふうに進めていこうとしているのかというのを改めて確認をさせていただきたいなと思うんですけれども。  今、EUのお話、アメリカの話しましたけど、EUは実際に、具体的にはDMAとかという法律は作っているんですが、そもそも、欧州データ戦略という大きな戦略をそもそも作ってきています。これは、欧州のデータ空間の構築に向けてということで、その実現に向けてということで、大きな枠組みをまず準備をし、その中で欧州データ戦略という戦略を、大きな戦略を作って、じゃ、その中でどういう法体系をその中に組み込んでいきますかという中に、デジタル市場法のDMAであったり、あるいは個人情報をしっかりと保護していくためのGDPRであったり、こうしたものを整えてきているというのが欧州の今のやり方になっているんですね。  その中で、今回、日本はこの独禁法の適用、それを補完するような形で、事後ではなくて事前に規制をしていくという法体系を構築していく。ただ、それ以外にも、見ていくと、それこそ経産省の中であったり、あるいは総務省の中であったり、いろいろとデータを保護していくような法律も整えてきているようにも見受けられるんです。  そうすると、ヨーロッパのような形を目指して進めてきているのか、そうではなくて、やっぱり、まずは自由な環境ということで皆さんにしっかりとやってもらうというアメリカ型を目指しているのか、そこがやはりよく分からないなというふうに思ったものですから、改めて、日本としてはどのようにこのデータ環境の整備を行っていく、もう大きな方向性ですね、それをちょっと確認をさせていただきたいのと、私、個人的には恐らく欧州型を目指しているのではないかなというふうに想像をしたものですから、この欧州型に対してこの規制の体系がどの程度、今、日本は整ってきているのか、この点について自見大臣にお伺いをしたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) 委員御指摘のとおり、EUでは、個人データの保護を目的といたしました一般データ保護規則、GDPRが整備をされ、その後でありますが、競争的で公正なデジタル市場を確保することを目的としたデジタル市場法、DMA、そして、ほぼ同時期に、オンラインでの違法で有害な活動や偽情報の拡散防止によりユーザーの安全を確保することを目的としたデジタルサービス法、DSAが整備をされていると承知をしてございます。  所管外ではありますが、我が国では、デジタルプラットフォームを利用する事業者との取引関係における透明性や公正性の向上を図るために、デジタルプラットフォーム取引透明化法が令和二年にこれ経産省所管で整備されたと承知してございます。  また、個人情報保護法につきましては、デジタル技術の進展や経済社会活動のグローバル化等を踏まえまして、令和二年と令和三年に改正されたと承知をしてございます。  加えまして、総務省所管でございますが、情報流通プラットフォーム対処法が今通常国会で成立をしたところでありまして、同法は、EUのDSAを念頭に、大規模なプラットフォーム事業者に対して削除対応の迅速化や運用情報の明確化を義務付けるものと承知してございます。  さらに、本法案は、デジタル市場法、DMAと同様に、スマートフォンのアプリ等の特定ソフトウェアの競争環境を整備するため、いわゆる事前規制を導入するものであります。なお、本法案では、お尋ねのデータに関しましては、指定事業者に対して、取得したデータの不当な使用の禁止等を定めております。  また、委員おっしゃっておられますアメリカの、米国の話でございますが、米国における競争法であります反トラスト法でございますが、我が国の独占禁止法と同様に事後規制ではありますが、反トラスト法に基づく訴訟等を通じて、アップルやグーグル社の違法行為を是正する動きが見られ、今年三月には、司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に対してアップル社を提訴するなど、デジタルプラットフォームの競争制限的な行為に対する積極的な対応が行われております。  また、昨年二月、米国の商務省におきましては、新規立法を含む方策といたしまして、事前規制的なアプローチを提案するモバイルアプリケーションエコシステムにおける競争とする報告書を公表したところでもございます。  このように、様々各国の動きがございますが、我が国においても、データの取扱いを含めまして、デジタル市場をめぐる様々な問題に応じて、法規制の対応が大変、最近、近年でありますけど、精力的に各省庁においても進められてきているところでございますが、引き続き、関係省庁におきまして適切に取り組んでいくことが重要であると思ってございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 大臣、ありがとうございます。  今大臣にも御紹介いただいたとおり、日本も、ですから、それぞれの省庁の中で進められるところは進めてきていただいているんですけれども、アメリカもヨーロッパも、アメリカでも、自由とは言いながら事前規制の考え方も導入しているということは、やはりこのデジタル市場というか、デジタルというとあれなんですけど、要は情報なんですよね、情報をどうやってコントロールしていくのか、自由に使えるようにするのか。  その情報を使って新たにどんな市場をデジタル空間の中でつくっていくかということを多分競争しているような状況になっているんだというふうに私は理解していまして、その意味でいくと、今それぞれの省庁において作ってはいただいているんですけど、じゃ、それを取りまとめているのは一体誰なのかというと、今内閣官房の中にあるデジタル市場競争本部、この競争本部の中で取りまとめていただいているような状態になっています。その競争会議の中には古谷委員長もメンバーとしては参加いただいているわけですけれども。  情報がこれだけ大事なんだということを日本政府もしっかりと理解をして、令和元年にはこれ立ち上げてきているのでもう六年もたっているので、それであればもっと踏み込んで、それぞれの省庁がしっかりと動けるような体制づくりという、そういうステップに私はもう進んでもいいのかなというふうに思っています。どうも今までの動きを見ると、各省庁ごとにはやっているんですけれども、それが統一した方向性を持って、戦略としてここを狙ってという方にどうも見受けられないものですから、そういう進め方を是非していただきたいなとは思うんですけれども、ちょっと自見大臣、その本部のメンバーに入られてないので、自見大臣にお願いするのは酷なお願いではあるんですけれども、問題提起ということで今日はとどめさせていただきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いをいたします。  もう一つ、直接このオンラインの世界とはちょっと違うんですけれども、同じように、このデジタルにおける情報という観点、通信という観点で一つ気になることがありましたので、これについて、次の質問にさせていただきたいんですが、この情報をいかに扱っていくかということで、IoT、インターネット・オブ・シングスということで、こうした言葉も一時期はやっておりました。この中で、特に通信技術において、特許を持っている会社というのがある程度限られてきています。標準必須特許という言い方をするんですけれども、この特許がないとこの通信がきちんとできないという、こういう特許を持っている企業同士がパテントプールという、その特許の一つ大きな枠組みをつくっています。  これが皆さん、今日お配りをしました資料の中に書いてあるんですけれども、アバンシという、これ企業体の集合体が既にでき上がっていまして、その個社が個社ごとに標準、失礼しました、知財についての交渉をするのではなくて、この集合体であるアバンシ自体がそれぞれの企業と交渉していくというふうになっています。  正直申し上げまして、もうこのアバンシが持っている特許を使わないと、通信技術というのはもう成立しない状況に今なってきていて、この企業体がいいと言えばいいし、駄目だと言ったら駄目な状況になりつつあるんですね。その意味では、このグループ抜きには市場が既に成り立たない状況になってきています。  こうしたグループによる例えば寡占状態が、寡占そのものが悪いというわけではなくて、結果としてそういった状態が続くことで、今回のスマホと同じように市場における競争を阻害するような状況をつくり出すこともあり得るのではないかなというふうに思っています。特に、ここにメルセデスという車が書いてありますけれども、これからコネクテッドカーですとか自動運転ですとか、こういった市場を広げていこうとするときには、ここはもう避けられない状況というふうに考えていますので、ほかの産業にも大きな影響を与えているというふうに思います。  このグループによる、この特許を含めたこういった寡占状態が市場に影響を与えるときに、この企業グループへの規制の適用というのがどのように行われるのか、どのように考えているのか、この点について確認をさせていただきたいと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  個別具体的な事案についての独占禁止法違反の有無についてはお答えを差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げますと、ただいま委員から御紹介いただきましたようなそのパテントプールの形成、運用については、複雑な権利関係の処理を効率化するなど競争促進的な面もある一方で、他の事業者を不当に排除するなど競争制限的な行為が行われた場合には独占禁止法上問題となると考えております。  パテントプールには様々な態様がありますけれども、先ほどの委員の御指摘ですと、パテントプールに限らず、事業者グループ、企業グループへの規制の適用ということでありますけれども、独占禁止法では、その事業者への単独行為だけではなくて、複数事業者による共同行為であるとか、あるいは事業者団体の行為についても規制しておりますので、仮に独占禁止法上の問題がある場合には、独占禁止法に基づいて、事案に応じて適切な条項を適用して厳正に対処してまいりたいと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ありがとうございます。  グループ体に対しても適用が可能ということでお話をいただきました。なかなかこの先どういうふうに展開していくかというのは難しい領域ではあるんですけれども、情報を扱っていくためには通信技術は絶対必要で、じゃ、その通信をつかさどる人たちがどういうふうに対応するかというのは本当に市場をどう形成していくかに直に影響しますので、この点についてはいろいろと難しい対応を皆さん求められるといいますか、考え方構築していかないといけないと思いますけれども、是非この点についても検討を続けていっていただきたいと、そのように思います。  今、情報通信ということでお話をしましたけれども、この点も含めて、デジタルに限らず、ますます経済がグローバル化をしていく中にあって、市場がグローバル化をしていくという中にあって、この経済活動はやはり規模的な優位性というのが非常に重要になってくるというふうに、そのように考えています。そうなったときに、日本市場においてはもう独占的な状態にあるんだけれども、グローバルで見るとそうでもないということも当然あり得るというふうに思っています。  そのときに、それこそ独禁法の適用をどうしていくかというのが、例えば、だから、日本市場でもう独占的になっているから独禁法で駄目だというふうに言われても、それは世界ではまだまだという位置付けであれば、あえてそれを独禁法を適用することによって日本企業の力を弱めることにもつながってしまいますので、こうしたグローバルでの企業競争と日本市場におけるシェア、この関係についてどのように考えていくべきなのか、この点について教えていただければと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、経済のグローバル化を踏まえた適切な判断をすることは重要であると考えております。  例えば、独占禁止法の企業結合審査、合併、買収等の審査におきましては、需要者が国内外の供給者を差別することなく取引する商品、役務については、国境を越えた国際的な市場を画定して、いわゆる世界市場のシェアを参照して独占禁止法上の問題の有無を判断しております。実際に、過去の企業結合審査においても、国境を越えた国際的な市場を画定した事例は存在します。  また、市場シェアのみで独占禁止法上の問題の有無を判断しているわけではございません。例えば、いわゆる日本市場を画定した場合で、日本市場の中でかなり非常にシェアが高いといったような場合であっても、事案ごとに、輸入圧力がどれぐらいあるか、あるいは参入圧力等がどれぐらいあるかといった様々な考慮要素を総合的に勘案して独占禁止法違反となるかどうかを判断しておりますので、シェアが高いことのみをもって独占禁止法上問題であるというふうな判断はしていないというところでございます。  引き続き、個別具体の案件に応じまして、市場の状況を的確に把握して独占禁止法を執行してまいりたいと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ありがとうございます。  先日、グリーン社会に向けた事業者等の活動に関する独禁法の考え方ということで、ガイドラインが新たに示されているということも承知をしています。これから本当にグリーン化、あるいは市場の競争状況が大きく変化していく中で、企業がやはりくっつかないと競争力が失われるという、そういう危機感の中でいろんな企業もMアンドA含めて企業活動されていきますので、是非、こうしたところに関しては柔軟に、公取含めて、経産省含めてお考え、対応いただけますことを最後にお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、松村祥史君が委員を辞任され、その補欠として赤松健君が選任されました。     ─────────────

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  前回の質疑で古谷委員長から、施行後三年をめどとして見直しを行うという答弁がありましたけれども、委員長よく御存じのとおり、ITの世界では技術革新すぐに進むわけですよね、変化が非常に速いというわけです。前回示したように、EUは、デジタル市場法の本格的な運用が三月に始まって、早速四月にはコアプラットフォームサービスが追加をされて、五月にはゲートキーパーが追加されるなど、すぐに対応しているわけですね。  そうしたことから見ても、施行後三年の見直しでは余りにも遅過ぎると思うんですけれども、いかがでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 御指摘がございましたように、デジタル市場におけます急速な技術変化に適時に対応していくためには、本法案の規制内容について不断の見直しを行っていくことは重要であると思っております。  公正取引委員会としましては、本法案の執行状況ですとか、EUを始めとした諸外国の動向も注視しながら検討を継続していきたいと考えております。  附則に三年と書いてありますが、三年という数字に必ずしも縛られることなく本法案の見直しの必要性を検討するなど、引き続き、デジタル市場を注視し、競争上の問題には迅速かつ効果的に対処していきたいと思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 三年にこだわることなくと答弁ありましたけれども、迅速な対応が必要だということを求めておきたいというふうに思います。  それで、今日はちょっと報告書のことから聞いていきたいというふうに思うんですけど、本法案では、指定事業者は、毎年度、公正取引委員会に遵守報告書を提出するということになります。特定デジタルプラットフォーム取引透明化法でも報告書の提出が行われているんですね。事業者は、取引透明化法でも本法案でも報告書を提出するということになります。  そこで、経産省に伺うんですけれども、取引透明化法では、この提出された報告書、どのように取り扱われているでしょうか。

西村秀隆経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(西村秀隆君) お答え申し上げます。  取引透明化法では、まず、特定デジタルプラットフォーム事業者から、毎年度、五月末までに、経済産業大臣に対して前年度の報告書の提出を求めているところでございます。提出された報告書を受けて、特定プラットフォーム提供者の取組状況を学識経験者や利用事業者の業界団体も交えてモニタリングをするとともに、その結果を踏まえて、毎年度、経済産業大臣による評価を公表しているところでございます。  なお、二〇二三年度分の評価については、本年の二月二日に公表を行ったところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 衆議院の審議で、本法案と取引透明化法との関係について、アプリストア分野において規制が重複する部分は、新法において一元的に規制することが適当だという答弁がありました。  報告書についても一元化するということを考えているのかなというふうに思うんですけれども、これ、それぞれ別の法で規制をするわけで、そうであれば、それぞれ報告書を提出するべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、本法案の規制対象となる特定ソフトウェアのうち、そのアプリストアに関して申しますと、御指摘ありましたように、その取引透明化法において取引条件の開示等の一定の義務がまず課されているところであります。本法案におきましても同様に、データの取得等の条件の開示でありますとか仕様等の変更に係る措置を義務付けているところであります。  考え方といたしまして、その規制の重複を防ぐという観点から、アプリストアについては本法案において一元的に規制することが適当と考えておりまして、報告書についても、一元的に公取に提出を求めるということになると考えております。  ただ、今後、このような新法の施行によりまして取引透明化法の規制内容が実質的に充足をされるように、新法の下での下位法令でありますとか運用について、経済産業省と密接に連携しながら、こういった点についての検討を進めていくということにしたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今後の検討だということだったんですけれども、取引透明化法では、先ほど答弁があったように、経済産業大臣が報告書を評価しているわけですよね。だけど、本法案では評価するか未定だと、それは今後の検討だということで、評価するかどうかは未定だということで、事前の説明ではそういうようなことも聞いているんです。そうなってくると、これでちゃんと規制できるのかということに対して、やっぱり懸念があるわけなんですよね。  それで、取引透明化法による報告書、既に二年度分提出をされているので、その中身を見ていきたいなというふうに思うんです。本法案で指定が見込まれているアップルとグーグルについて、二一年度と二二年度の苦情件数がそれぞれ何件になっているでしょうか。

西村秀隆経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(西村秀隆君) お答え申し上げます。  まず、前提として、各社ごとに苦情の定義が異なるため、一概に件数の比較が難しいという前提で回答をさせていただきます。  アップル社からは、令和三年度分の苦情は三件、令和四年度分の苦情は四件、グーグルについては、令和三年度分の苦情は四千六百三十七件、令和四年度分については六百、済みません、六千二百六件との報告を受けております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 資料の一枚目を御覧いただきたいと思うんですけれども、今答弁をいただいたとおりの件数がこの赤で囲ったところに記載をされているんです。  それで、ここにはお示しをしていないんですけれども、グーグルやアップル以外の事業者の状況を見てみますと、二二年度では、アマゾンは四万九千九百三件、楽天は十二件、LINEヤフーは十八件というふうになっているんですね。なぜこんなに違いが出てくるかというふうにいうと、先ほど答弁にあったように、その定義が違うということなんですよ。具体的には、アップルは、ウェブフォーム経由で寄せられた申立てをカウントしているというふうにしていて、グーグルは、ヘルプセンター、電子メール窓口、サイトを含む利用規約に記載された所定の窓口を通じて受けた苦情の総数というふうにしているんですね。だから、こうした数にいろいろ違いが出てくるということになるんです。  この報告書に対して、二〇二四年二月二日に経済産業省が公表した大臣評価があるわけですけれども、その内容を見てみますと、アップルに対しては、苦情申立てフォームが十分に認知されていない可能性もあり、利用事業者の認知を高める取組を期待するというふうにあるんですね。前年度の二一年度も全く同じ指摘がされているんですよ。ところが、苦情件数は三件から四件になっただけだという状況で、これではとても改善したというふうには言えないんだというふうに思うんですね。  二枚目の資料も見ていただきたいんですけれども、こちらはデジタル広告分野なんです。これを見ると、メタの部分は未記載になっているんですね。これに対して、じゃ、どういう評価がされているのかというと、必要な補足説明を行った上で、苦情、紛争処理の実績を公表することが求められるというふうにあるだけなんですよね。このように、事業者の自主性に任せていたら、これ結局は改善されないままということになってしまうのではないかという懸念があるわけです。  そこで、古谷委員長にお伺いするんですけれども、実効性をどのように担保していくのでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 私どものこの法案では、透明化法と同じですけれども、指定事業者に対して報告書の提出を毎年度義務付けておりまして、この指定事業者から提出される報告書を基に、指定事業者に対して各規律の遵守や更なる改善を求めていくということをまず想定をしております。  一方で、第十五条の方に、何人もということで、取引関係にある関係事業者の方々が中心になると思いますが、本法案に違反する事実があると思料するときには公正取引委員会に報告できるという規定を置かせていただいております。ただ、指定事業者からの報復を恐れて関係事業者が公正取引委員会への報告をちゅうちょする可能性もございますので、まず、私ども公正取引委員会は、報告者からの秘密は厳守することが前提でありますけれども、その上で、指定事業者が、公正取引委員会に報告を行った関係者に対してそのことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止する規定も設けているところでございます。  さらに、十五条の五項になりますけれども、外部からの情報提供を待たずに、公正取引委員会は職権で情報収集等を行うこともできるという規定を置かせていただいております。  こうした規定を使いまして、指定事業者から提出される報告書に基づいて、継続的なコミュニケーションを通じて、本法案で規制している内容の遵守を確保することですとか指定事業者の取引の改善を図りたいと、まずはそう思いますけれども、御指摘といいますか、この法律には、課徴金納付命令ですとか排除措置命令といった強制的な措置もございます。そうした措置も裏付けとしまして、多様な手段による情報収集や、こうした公正取引委員会に与えられている調査権限を用いて、本法案に違反する行為については厳正、的確な執行を図ってまいりたいというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 第四十二回デジタル市場競争会議ワーキンググループでは、取引透明化法における毎年度報告書と大臣によるモニタリングレビューが不十分であったという意見が述べられているんですね。この不十分だったと言われるものを改善することなく一元化で止めることにして、今後は評価するか未定ということではやっぱり規制が弱まるということになるんじゃないかって思うんですね。  三枚目の資料を見ていただきたいと思うんですけど、本法案では、規制の実効性確保のための措置ということで、従来の独禁法の執行とは異なって、指定事業者等のステークホルダーと継続的に対話しながらビジネスモデルの改善を求める新しい規制の枠組みを設けるというふうにしているんですね。この表を見ると、上の半分の部分、継続的なコミュニケーションという部分が中心になるんだと思うんです。  さらに、公取委が四月にグーグルに対して確約手続を適用して行政処分を課しましたけれども、確約手続を取るということになれば、排除措置命令、課徴金納付命令までなかなかたどり着かないんじゃないかというふうに思うんですね。  これでは事業者にとって厳しい規制ということにはならないんじゃないでしょうか。いかがですか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 委員から御指摘ありましたように、グーグルの件については、確約計画を認定するという行政処分を行わせていただきました。  確約計画の認定というのは、この確約計画に盛り込まれる措置内容が違反被疑行為を排除するために十分であること、それから、それが確実に実施されると見込まれること、これを認定した上で判断をしておりまして、デジタル市場のように変化の速い市場においては、競争の迅速な回復という観点からは、私ども、この確約計画、確約手続というのは一つの有効なツールであるというふうに考えております。  この法案の運用におきましては、指定事業者が提出する規制の遵守状況に関する報告書を踏まえて、まずは、先ほどの資料の上の方ですけれども、指定事業者との対話を通じて規律の遵守や改善を求めるという対話型の言わば法違反の未然防止のための取組をした上で、それでも対話のみでは規律の遵守や改善につながらずに法違反の疑いがあるという場合には、調査権限を機動的に行使をして、排除措置命令や課徴金納付命令といった強制的な行政処分権限を用いて規律の実現を図っていきたいということで、このデジタル市場の言わば特性にも配慮して、私ども、この二段構えの規制をやらせていただきたいということで提案をさせていただいております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 厳しい対応、必要だと思います。  二〇二三年に、アニュ・ブラッドフォードという方が書いた、デジタル帝国、IT規制をめぐるグローバルな闘いという本がオックスフォード大学出版会から発行をされています。EUの人権重視の厳しい規制こそが巨大IT規制の基準となって、技術革新を促進する証明になっているというふうにあるんですね。規制を強めることでイノベーションが阻害されると言うんですけど、そもそも世界一厳しいEUの規制に対応しているので、EUの規制強化が技術革新を阻害するものではないという意見はそのとおりだというふうに思います。  実効性がある厳しい規制が求められているということを指摘して、質問を終わります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。  前回の質疑でも取り上げましたけれども、このアプリストアの手数料について、先ほど越智委員も説明なさいましたけれども、グーグル、アップル共に、この売上高が百万ドル以下の事業者は一五%、そして売上高が百万ドル以上の事業者に対しては三〇%の手数料率が適用されているということで、前回の委員会の中でも、この手数料については、売上高百万ドルを超えて成長しているとする事業者を含めて、この手数料率は大きな負担になるというふうに考えられると御答弁をいただきました。  確かにおっしゃるように、こうした不満の声があるということ、そしてこの不満から競争の減退にもつながりかねないということはもっともだと思います。  ただ一方で、別のアンケートでは、この七割以上のアプリ事業者が、アップストアを利用する手数料について納得しているという、こういう回答もあるということなんですね。これについて、ある方からは、この回答数の少ない最終報告のアンケート結果のみで手数料負担が問題だとするのは適切ではないと思われると。三〇%という手数料が政府規制をもってしても是正する必要ある価格であるという十分な根拠、これが示されておらず、そうである以上、価格設定は市場メカニズムに委ねるべきであるし、民間企業同士の価格設定に介入する規制の導入には疑問があるという意見がありました。  まずは、この意見に対しての見解を伺わせてもらいます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、大前提といたしまして、本法案は、手数料の基準を定めるとかいったような、そのアプリストアの手数料に直接介入する規制ではないというところでございます。  その上ででありますけれども、公正取引委員会によるモバイルOS等に係る実態調査報告書、こちらにおける事業者アンケートにおきましては、まず、別の決済方法を利用したいという事業者、という回答をされた事業者がいる中で、その中の九割の事業者が手数料を低く抑えたいというふうに回答するなど、手数料の水準への不満というのは根強いものがあるというふうに考えております。  アップル社が提供するiOSでは、アプリストア以外のアプリストアを提供することができないと、また、グーグル社が提供するアンドロイドでは、デフォルト設定などの問題もありまして、ほとんどの利用者はグーグルプレイストアを利用しているという状況でありまして、アプリストア間の競争が十分に行われていないと考えております。  競争政策の観点からは、一般論として、手数料等の価格につきましては、本来、公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものであるというものでありますけれども、本法案の規制によって信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図ることにより、公正かつ自由な競争を通じて手数料が設定されることを期待しているところでございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 本当に、この手数料の不満ですね、大きいという声がやはり多いというお話もありました。  先行するEUでは、iPhoneのこのアプリストアが開放されましたけれども、それに伴って、元々は一五%、三〇%というこの手数料、シンプルだった手数料が、基本料と、前回もそういう話があったと思いますけれども、コアテクノロジーフィー、それから決済手数料のこの三つに分けて計上されることになりました。  これによって、九九%のアプリ開発事業者にとって、手数料はそのまま変わらないか、若しくは少し下がったということなんですが、その一方で、サイバーセキュリティーとか情報流出などのリスクが上昇して、iPhoneの退化といった声、意見も出ているというふうに聞いています。  アップルはこういうふうに言っているんですが、iOSは世界で最も安全性が確保された消費者向けコンピューティングプラットフォームであると主張しています。グーグルも、ホームページとかを見ますと、百億ドルをサイバーセキュリティーの取組に向けて投入するなど強化しているということなんですね。  その前のアップルの主張に対して、有識者からも、客観的な指標からもこのアップルのエコシステムのセキュリティーが強固であるということは裏付けられており、これを他社のセキュリティーレベルと同様でよいと考えるのは、セキュリティー確保という品質の競争を不当にゆがめる規制と言え、問題である、品質競争への不当な介入を防ぐべきであるという観点が抜けているように思われるといった指摘もあります。  こうした、グーグル、それから取組ですね、それからアップルの主張について、品質競争への介入というような有識者の指摘があることについてはどのように受け止めているのか、見解をお願いいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、本法案では、セキュリティー等を確保しながら、信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図るものとしております。  具体的には、不正なアプリの流入は、一般的にウェブサイトからアプリを直接ダウンロードした場合に生じやすいと承知をしておりますけれども、本法案では、セキュリティーの確保等を図るため、ウェブサイトからアプリを直接ダウンロードすることを可能にすることまでは義務付けないということにしております。  それから、他のアプリストアの参入等に関して、モバイルOSに係る指定事業者が、新規参入事業者が運営する代替アプリストアに対して、セキュリティーの確保等の観点から一定の条件を課すことなどを許容しております。  この本法案によりまして、多様なアプリストアの新規参入が進むということになりますと、むしろそのセキュリティーを含むアプリストア間の競争が促進されるという面もあろうかと思います。その結果として、より堅牢なセキュリティーを確保したアプリストアが提供されるということも期待しているところでございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 競争を通じて、またこの安全面の確保もしていくということもありましたが、セキュリティーの確保の問題とともに、私、懸念を抱いているのが、やはり、前回、東先生もおっしゃっていましたけれども、このスマホ依存、ゲーム障害などといった健康被害に対する懸念、これを私も持っています。小さいときから、本当に物心付いたときから情報端末に触れていれば上手に使えるようになりますし、それについてはいいと思うんですけれども、それが行き過ぎるとスマホ依存症になってしまったり、それに伴う脳機能の低下ですね、こういう健康被害については、これ深刻な問題だと私も思っています。  先日の委員会では、厚生労働省が、ゲーム障害については、その発症メカニズムや治療、予防に関する確立した科学的知見が十分でなく、引き続き実態の把握をして治療プログラム等に関する科学的知見の集積を行っていくという答弁がありました。これ、進めてくださっているとは思うんですけれども、やっぱり私も急ぐ必要があると思っています。  子供の携帯電話普及率を見ますと、小学校一年生から三年生で三割、小学六年生にもなりますとおよそ六割の子供たちがもう携帯電話を持っているということ、もっと増えているかもしれません。また、日々の、GIGAスクール構想によって、日々の授業でもタブレットが配備されてもう四年になるわけです。  今日は文科省の方にお越しいただいていますけれども、こうしてスマホ、タブレットを子供に与える影響として、逆に学習意欲とか学習定着率にはどのような変化があったと考えていらっしゃるか、また、先ほど申し上げましたスマホ依存症に対して、学校現場では、学校に対してでも結構ですけれども、子供たちにどういうふうな教育をしているのかという面に関して教えていただきたいと思います。

浅野敦行文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。  文部科学省におきましては、学校教育における個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実など、教育の質を向上するためにGIGAスクール構想を推進しております。  令和四年に公立小中学校の校長先生を対象に実施した調査では、一人一台端末を活用することによる学習意欲への影響について、積極的な変化があると答えた校長の割合は、小学校で九三・四%、中学校では八四・一%でございました。また、学力へ影響について、例えば基礎的、基本的な知識、技能の習得の促進に積極的な変化があると答えた校長の割合は、小学校で七七・三%、中学校では七〇・六%でございました。このことから、一人一台端末の活用は児童生徒の学びに好ましい影響を与えていると認識されております。  一方で、タブレットやスマートフォンが児童生徒にも急速に普及する中、これらの情報機器の使用と健康との関わりに対する理解など、情報モラルの育成が重要となっております。  このため、小中高等学校の学習指導要領におきましては、情報モラルを含め、情報活用能力を学習の基盤と位置付け、学校の教育活動全体で取り組むよう求めており、学校では、例えば自分自身の生活リズムを振り返り、端末の長時間利用について考える指導などが行われている例があると承知しております。  このような各学校の取組を支援するため、文部科学省におきましては、教師や児童生徒が活用できる動画教材等を提供しております。加えて、総務省と連携し、児童生徒や教職員、保護者向けにスマートフォンに関する内容を含む青少年のインターネット利用に関するトラブル予防等をまとめたインターネットトラブル事例集を本年四月に各学校に周知したところでございます。  今後とも、児童生徒の健康に配慮しながら、教育の質の向上に向け、GIGAスクール構想を推進していきたいと思います。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  一人一台のタブレットになって学習意欲がもう九〇%以上高まったという話もありましたけれども、そういう意味でも、こうしたタブレットを学習現場には、学校現場にはなくてはならないものになっている。一方で、やはりそういうスマホ依存症、使い方についてはしっかりと教育を進める必要があるのかなと改めて教えていただきまして感じました。  この今回の法案ですけれども、特定ソフトウェアに係る指定事業者の禁止行為の例外として、先ほどからもあるように、セキュリティーの確保、そして利用者に係る情報の保護、青少年の保護の三点が挙げられているわけです。  先ほどから申し上げていますけれども、スマートフォンはあくまで道具であって、やはりこのユーザーの健康を害していいわけがないという中で、特に青少年の保護については、こうしたスマホ依存症であったり健康被害防止の観点も十分にやはり考慮してもらいたいと思っています。  最後に自見大臣に伺いたいんですけれども、こうしたスマートフォン利用に伴う健康被害、それから依存症についての認識、思いを含めて、小児科専門医でもいらっしゃるところもあります自見大臣に見解を伺わせていただきたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  スマートフォン所有の低年齢化が進む中で、青少年のスマートフォンの利用をめぐる健康上の問題につきましては、十分な配慮が必要であると考えてございます。  先ほど文部科学省から答弁があったように、児童生徒におけるスマートフォン等の使用と健康との関わりに関しましての理解など、情報モラルの育成については、政府においても対応が進められていると承知してございます。  また、主にオンラインゲームに過度にのめり込んでしまうことなどによりまして、日常生活や社会生活が著しく悪影響を受けるとの指摘もございますが、ゲーム障害につきましては、発症のメカニズムや治療、予防に関する確立した科学的知見が十分ではないことから、現在、実態の把握や科学的知見の集積などを行うため、厚生労働省において実態調査が行われていると承知をしてございます。  本法案におきましても、正当化事由といたしまして青少年の保護を規定してございます。指定事業者が他のアプリストアに対してフィルタリングやペアレントコントロール等に関して措置を講じるよう求めたり、これらが適切に実施されていない他のアプリストアを制限したりすることが本法案の下でも許容されるものであります。  さらに、スマートフォンをめぐる青少年保護の在り方につきましては、DSAを始めといたします諸外国における最近の動向なども踏まえつつ、こども家庭庁を中心に関係省庁が連携して現状と課題を整理し、法制上の対応の必要性の有無も含めて検討されていくものと承知してございます。  関係省庁におけます取組を含めまして、スマートフォンを利用する青少年にとりまして安心、安全な利用環境の確保を図りながら、公正な競争環境の整備を進めていくことが大変重要であると考えてございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  本法案によって、イノベーションの活性化はもちろんですけれども、同時に、セキュリティー面とか健康被害、安全面ということ、子供たち、高齢者をどう守っていくのかということ、もちろん公正取引委員会だけではできることではない、今、自見大臣も関係省庁とというふうにおっしゃっていただきました。しっかり国全体で進めていただきたいと思います。お願いを申し上げまして、終わらせていただきます。  ありがとうございました。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、古賀君から発言を求められておりますので、これを許します。古賀之士君。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 私は、ただいま可決されましたスマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員平山佐知子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 デジタル市場の活性化やイノベーションの促進を図る観点から、特定ソフトウェアに係る市場における自由で開かれた公平・公正かつ健全な競争環境の整備に取り組むとともに、セキュリティの確保、プライバシー保護、青少年保護、消費者保護等に関し必要十分な措置が講じられるように努め、競争と安心・安全の両立の確保を図ること。この場合において、指定事業者によるセキュリティの確保、プライバシー保護、青少年保護等が確実に担保される施策を確保しつつ、一方で健全な競争が阻害される過剰な措置が行われることのないよう、関係行政機関が連携して適切に対応すること。また、スマートフォンの安全・安心な利用と利便性確保のために、利用者に対し必要かつ十分な情報提供が行われるよう最大限努めること。  二 指定事業者の禁止事項及び遵守事項について、本法の運用状況の検証等を通じ、競争上の問題の大きさに比して適切な規制になるように配慮するとともに、デジタル分野における知的財産の保護、技術革新、国内投資の促進、新たなビジネス形態等にも適切に対応することができるよう、必要に応じ見直しの検討を行うこと。  三 指定事業者の禁止事項及び正当化事由並びに遵守事項について指定事業者が適切に対処するための指針に関しては、関係事業者の予見可能性の確保及び競争と安全の両立が図られるよう、関係行政機関や有識者、民間事業者や消費者・ユーザー代表等の、幅広い関係者の知見等を踏まえて、可能な限り明確かつ具体的に策定するとともに、デジタル市場における情勢の変化等に対応し、適宜見直しを行うこと。  四 アプリストア等の開放により、有害・違法なアプリ等が提供されるリスクが高まることがないよう、正当化事由に関する具体的な考え方等を示す指針の策定・運用に当たっては、関係行政機関、関係団体、指定事業者を含む民間事業者や消費者・ユーザー代表等の知見を十分に活用し、セキュリティの確保、プライバシー保護、青少年保護、消費者保護等が確実に図られるものとなるよう取り組むこと。  五 指定事業者以外の事業者によるアプリストアの提供について、指定事業者が、不当に高額な手数料等を徴収する等により、事実上参入を制限することがないよう、指針においてその考え方を明確にすること。  六 アプリストアや検索エンジン等に係る指定事業者の禁止行為については、アプリストア及び検索エンジンを巡る適正な競争環境の確保に努めつつ、先行して制度の運用を行っている欧州の実施状況を分析し、利用者のニーズへの即応性や的確性その他利用者の利便性が損なわれることがないよう配慮すること。  七 令和五年六月十六日に政府のデジタル市場競争会議において取りまとめられた「モバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告」において必要性が指摘された「う回的行為の禁止」について、本法による規制が容易に回避されることがないよう、指針や本法の運用においてその内容の明確化を図ること。  八 アプリ開発者を始め、本法の違反行為の報告及び措置の求めを公正取引委員会に行った者の保護を図るため、その者に対する不利益取扱いの禁止の違反に係る本法第三十条による指定事業者に対する勧告及び命令等の必要な措置を適切かつ確実に実施すること。  九 本法の適切な運用を確保する観点から、専門部署の設置、デジタル分野の技術やビジネスに精通した専門人材の確保等、公正取引委員会の組織・人員等の体制を抜本的に強化するとともに、幅広い民間事業者や消費者・ユーザー代表等の知見等を活用するよう努めること。また、公正取引委員会の独立性を確保しつつ、関係行政機関の間の連携強化を図ること。  十 欧州や米国を始めとする諸外国の競争当局等との連携強化を図り、世界的なデジタル市場における競争政策の動向及び取組等を踏まえ、国際協定等との整合性も十分に考慮し、適時適切に必要な措置を講ずること。  十一 青少年保護及び青少年の心身の健全な成長等を図る観点から、青少年や保護者、教育関係者等におけるスマートフォン等の利用に係るリテラシーの向上が図られるよう最大限努めること。また、スマートフォンの利用を巡る青少年の保護の在り方について、関連する取組の状況や課題の整理、主要各国における最近の対策の動向の把握等を踏まえつつ、法制上の措置の必要性の有無も含め、関係省庁等が連携して、具体的な方策の検討を進めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) ただいま古賀君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 全会一致と認めます。よって、古賀君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、自見内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。自見内閣府特命担当大臣。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいります。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十二分散会

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