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213回国会参議院2024/06/06

経済産業委員会 第15号

発言数
217
登壇者
19
会派数
7
開催日
2024/06/06

会議録

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、辻元清美君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長成田達治君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

小林一大自由民主党

○小林一大君 おはようございます。自由民主党の小林でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございました。  早速質問に入らせていただきます。  本法案は、スマートフォンの基盤となる特定ソフトウェアについて公正かつ自由な競争が行われるよう市場の環境を整備するものだというふうに承知はしております。スマートフォンは今ほぼ全ての国民が持っており、国民生活や経済活動の基盤となっております。それゆえ国民生活や事業者の経済活動に与える影響も極めて大きく、本法案について国会で議論を尽くしてその趣旨を明確にすることは非常に重要だというふうに思います。  衆議院の経産委員会でも二日間に及ぶ熱心な御議論があったというふうに承知をしていますし、この参議院の経産委員会でも、本法案の重要性を踏まえて、国民、事業者の皆様に分かりやすい議論を引き続き行っていかなければならないというふうに思っています。  法律は、加えて、成立させるだけじゃなくて、しっかり運用していくことも極めて重要だと思います。本法案が成立した際には、法の運用を担う公正取引委員会を中心に、政府として国民の安心、安全な生活を守りつつ、巨大IT企業に対して適切に対応していく体制の構築も必要だというふうに思いますので、そのような視点から質問をさせていただきたいと思います。  まず、本法案に至るまでの政府内の検討の状況について伺います。  政府に設置されたデジタル市場競争会議が昨年六月に取りまとめた最終報告を踏まえて本法案は検討が行われたというふうに承知していますが、デジタル市場競争会議ではどのような議論が過去行われてきたのか、議論の前提として最初に伺います。

成田達治内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長

○政府参考人(成田達治君) お答え申し上げます。  今御指摘ございましたデジタル市場競争会議及びその下のワーキンググループにおきましては、二〇二一年六月よりモバイル・エコシステムに関する競争評価が開始されまして、御指摘がありましたように二〇二三年六月に最終報告が取りまとめられております。検討の過程におきましては、関係するステークホルダー等からのヒアリング、あるいはアンケート調査結果、それから諸外国政府との意見交換の状況などを踏まえながら、各分野の専門家から成るメンバーに御議論をいただいてきております。  最終報告におきましては、スマートフォンが国民生活や経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なモバイルOSやアプリストア等が特定少数の有力な事業者による寡占状態にあり、それらの事業者の競争制限的な行為によりまして公正かつ自由な競争が妨げられているといった認識が示され、それを踏まえながら、それぞれの競争上の懸念に対する対応の方向性等が示されております。  これを受けまして、昨年六月に閣議決定されました新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画二〇二三改訂版におきまして、少し省略しての引用になりますけれども、モバイルエコシステムについては、デジタル市場競争会議最終報告を踏まえ必要な法制度について検討するとされ、本法案の提出に至っていると、そういう経緯でございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございます。  スマホの利用に特に重要なモバイルOS等の特定ソフトウェアが特定少数の有力な事業者による寡占状態となっており、様々な競争上の問題が生じているということが発表されたんだと思います。  競争上の問題が生じているということですから、競争政策を所管する公正取引委員会においても様々な取組、過去に行われたんだというふうに承知をしていますが、特定ソフトウェアの競争環境を整備するために、公取ではこれまでどのような取組を行ってこられたのか、お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  公正取引委員会は、これまでも、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題につきまして、独占禁止法の執行と、それから実態調査等を通じた競争環境の整備の両面で重点的に取り組んできたところでございます。  独占禁止法の執行としては、アップル社がアプリ事業者の事業活動を制限している疑いがあったということで、独占禁止法の規定に基づいて審査を行いまして、アップル社において改善措置が講じられた事例がございます。それから、実態調査といたしましては、モバイルOSやアプリストア等の市場の状況に関する調査を実施しまして、健全な競争環境の整備を図るためには、独占禁止法の執行による対応を補完する新たな制度整備が有効である旨の提言を行ったところでございます。  本法案が成立した場合には、この法案の運用を通じまして、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題について対応していくこととなりますけれども、これまで取り組んできた独占禁止法の執行でありますとか実態調査等を通じた競争環境の整備も含めて、様々な手法を組み合わせて、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題について一層精力的に取り組んでまいりたいと考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございます。  法執行や実態調査、様々な取組については今御説明をいただきましたけれども、それでは、本法案について議論をしていきたいというふうに思います。  まず初めに、大臣に対して、この法案の意義、概要について、改めて最初にお伺いをさせていただきます。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  スマートフォンが急速に普及し、国民生活や経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアを提供する事業者は少数の有力な事業者に限定され寡占状態となっており、当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  デジタル市場に係る競争制限的な行為に対しましては、これまでも公正取引委員会において独占禁止法に基づく事件審査を行うなど積極的に取り組んでまいりましたが、独占禁止法による個別事案に即した対応では立証活動に著しく長い時間を要するといった課題がございます。  このような課題に対処するため、本法案は、特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつイノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために、指定した一定規模以上の特定のソフトウェアを提供する事業者に対しまして競争を制限するおそれのある一定の行為の禁止等をあらかじめ定めることにより競争環境を整備するものでございます。  また、規制が先行する欧州におきましては、今年三月からデジタル市場法が本格的に動き出してございまして、また、米国におきましても、今年三月に、司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に対しましてプラットフォーム事業者を提訴したところでございます。  こうした動きに我が国が遅れることなく、日米欧三極で足並みをそろえてデジタル分野における公正な競争を確保していくためにも、本法案の整備が急務であると考えてございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 大臣、ありがとうございました。  今ほどおっしゃっていただいたとおり、特定ソフトウェアに係る競争上の課題に対して、巨大IT企業であるアップルとかグーグルなどにアプリ事業者が対抗できるようにこの法案が整備されたと理解をさせていただきました。  他方、消費者、さらに国民に対してはどのような影響があるかという点も重要だというふうに思います。スマホのユーザーや国民に対して、この法案が成立することでどのような利益がもたらされるのか、お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  先ほど大臣からも答弁ございましたけれども、本法案は、スマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつ、競争を通じてイノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために競争環境を整備するものでございます。  これによりまして、消費者にとっては、例えば、多様なアプリストアでありますとか多様なブラウザ等の提供が進んで消費者の選択の幅が広がること、あるいは、競争が促進されることでより良質で低廉な価格でアプリ等のサービスを利用することが可能になると、そういった効果がもたらされることが期待されるというところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 スマホ利用者へのいろんな影響について御説明をいただき、ありがとうございました。  今日は経産省も来ていただいておりますけれども、今回の法案の規制の対象となるアプリストアについては、現在、デジタルプラットフォーム取引透明化法においても一定の義務が課されていると承知をしていますが、同法の規制の枠組み及び運用状況について伺います。

野原諭経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(野原諭君) 御答弁申し上げます。  お尋ねのデジタルプラットフォーム取引透明化法でございますが、特定プラットフォーム提供者、大規模なプラットフォーム提供者でございますが、に対しまして、取引条件の情報開示を求める、それから自主的な手続や体制の整備に係る措置を求めるといったことを行った上で、特定プラットフォーム提供者の取組状況を学識経験者、利用事業者の業界団体も交えてモニタリングをしまして、その結果を踏まえた経産大臣の評価を公表し取組の改善につなげていると、それによって特定プラットフォーム提供者と利用事業者との取引の透明性、公正性の向上を図る法律でございます。  アプリ分野の執行状況についてでございますが、これまで二度、モニタリング結果を踏まえて経産大臣の評価を公表しております。特定プラットフォーム提供者に求められる取組の方向性をここで示してまいりました。これによりまして、例えば、特定プラットフォーム提供者におきまして、取引条件やその変更を分かりやすく説明する取組、それから利用事業者が変更に対応するための期間をより長く確保する取組、それから利用事業者の声を運営の改善に結び付けようとする取組などの改善が見られているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 今までの取引透明化法の取組もお聞きをしましたが、これに加えて本法案を整備する必要が本当にあるのかというような意見も中にはあろうかと思います。同法の規制と重複するものもあるのではないかと思いますが、その補完関係も含めて御所見をお伺いします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘のとおり、本法案の規制対象となる特定ソフトウェアのうちアプリストアにつきましては、デジタルプラットフォーム取引透明化法においても、データの取得等の条件の開示でありますとか仕様等の変更に係る措置が義務付けられているところでございます。  一方で、アプリストアにつきましては、モバイルOSを提供する事業者以外の事業者が提供するアプリストアの参入が制限されているなど、様々な競争上の問題が生じているところでございます。  そのため、独占禁止法の違反と同視できる一定の行為の禁止等を定めて、規制の実効性確保のための行政処分等の措置を整備する必要があるというふうに考えております。新法の施行後は、規制の重複を防ぐ観点から、アプリストアにつきましては本法案において一元的に規制することが適当というふうに考えております。  新法の施行により取引透明化法の規制内容が実質的に充足されるように、新法の下位法令あるいは運用について、経済産業省と密接に連携、協議しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございます。取引透明化法から更に進んで、事前規制という形でより強い規律の対象とするというふうに承知をしました。  本法案では、アプリストアを含む四種類のソフトウェアを特定ソフトウェアとして、これらを提供する事業者を指定することとされていますけれども、本法案の規制対象となる事業者について、どのような事業者を指定することを想定しているのか、お伺いします。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  本法案の規制対象事業者につきましては、特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配し得るものとして特定ソフトウェアの種類ごとに利用者数などの事業規模を示す指標により政令で定める規模以上であるものを指定することとしております。  その具体的な基準につきましては今後政令で定めることとしておりますが、これまで公正取引委員会が行いましたモバイルOS等に関する実態調査やデジタル市場競争会議が行ったモバイル・エコシステムに関する競争評価、これらを踏まえますと、アップル社及びグーグル社を指定することとなると想定しております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 今ほどお話ししたとおり、アップルとグーグルを想定すること、あっ、指定することを想定するということですが、本法案が成立して競争が促進された場合、二社以外の参入企業が出ることも想定をされていますけれども、アップル、グーグル以外の事業者について指定することはないのか、また、日本企業は規制対象にならないのかもお伺いさせていただきます。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  アップル社、グーグル社以外の事業者につきましても、事業規模が拡大するなどによって政令で定める基準を満たす場合には、外国企業であるか日本企業であるかを問わず、規制対象事業者として指定することとなると考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございました。  本法案が成立し、施行された後の市場の状況についても注視していく必要があるというふうに考えています。デジタルの分野は、常に新しいイノベーションがどんどんどんどん日進月歩で生み出されている状況であります。市場構造の変化も激しいというふうに考えて、本法案でカバーできないような対象分野も今後出てくることももちろん想定をされます。  公正取引委員会は、競争環境を整備する一般法である独占禁止法を所管していらっしゃいますけれども、本法案が成立した場合、スマートフォンに関する競争上の問題について独禁法も重複して適用されるのかお伺いをさせていただきたいと思いますし、また、本法案の対象外の分野についてはどのように対処していくのか、委員長にお伺いをさせていただきます。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  私ども公正取引委員会は、独占禁止法に設置根拠を持つ組織でございます。したがいまして、私ども公正取引委員会、独禁法を適切に執行するということが基本的な任務だと考えております。  そういう中で、この法案は、スマートフォンにおけますアプリストア等の特定ソフトウェアにつきまして様々な競争上の問題が生じている一方で、独占禁止法によって個別事案に対応しているのでは立証活動に著しく長い時間を要するなどの課題がありますので、迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るために独占禁止法を補完するものとして整備させていただきたいということで提案をしております。したがいまして、本法案の施行後は、本法の対象となる競争上の問題に対しては、基本的に独占禁止法ではなく本法に基づいて対応してまいりたいと思っております。  一方で、スマートフォン以外のタブレットですとかパソコンといったデジタル市場のほかの商品やサービスについては、引き続き、競争上の問題が生じていないかどうか注視をしまして、独占禁止法上の問題があれば、独占禁止法に基づいて厳正に対処するということにさせていただきたいと思います。

小林一大自由民主党

○小林一大君 委員長、ありがとうございました。  それでは、今度は各論の議論に入っていきたいと思いますが、現状の課題として、アプリストア間の競争が働いていないことや、それに伴い、アプリストアを通じてアプリを提供する事業者が高額な手数料を取られているという実態は挙げられます。  そこで、本法案では、OS事業者が、ほかの事業者がアプリストアを提供することを妨げることを禁止しています。現状、アップルやグーグルの課している原則三〇%の手数料が高額であるというのは共通認識だというふうに考えますが、これは、三〇%の手数料が課せられる数%の数の事業者だけの問題なのだというふうに思いますし、事業者の数ではなく、売上げ規模として、手数料三〇%の事業者が大きな割合になるのではないかというふうにも推察をします。  軽減された手数料一五%が適用される小規模事業者は、売上げ百万ドル以下が条件となっておって、およそ十数人以下の従業員の規模だというふうに考えております。成長を求めるスタートアップ企業としては、その以降は売上げを伸ばしていくことを当然考えます。しかし、成功して百万ドル以上を売り上げると三〇%という高額な手数料を取られるというような仕組みだというふうに思いますが、これがイノベーションや成長を阻害する方向に働いていると考えます。  こうした現状に対して、まずはどのようにお考えか、お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  アプリストアの手数料につきましては、グーグル社それからアップル社共に、売上高が一定額を下回る事業者等につきましては一五%の手数料率を適用しております。三〇%の手数料率が適用されるアプリ提供事業者は事業者数で見れば限定的である一方、売上高が一定額以上の事業者に対しては三〇%の手数料率を適用していることから、三〇%の手数料率が課されている事業者からの手数料収入が手数料収入全体に占める割合としては高いものというふうに考えております。  それから、委員御指摘のとおり、手数料一五%の対象となっている事業者でございますけれども、売上げが百万ドル以下となっているところでありますけれども、売上げ百万ドルを超えて成長していこうとする事業者につきましては、手数料三〇%というのは大きな負担となるというふうに考えております。このような手数料負担につきましてはアプリ事業者の投資余力を引き下げるものでありまして、これにより、イノベーションを通じた競争の減退につながり得るという指摘があるというふうに承知をしております。  一般論として、手数料等の価格につきましては、本来、公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものでありますところ、本法案の規制によりまして信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図ることによりまして、公正かつ自由な競争を通じて手数料が設定されることを期待しているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 だからこそ本法案が必要なんだということだと思いますが、独占、寡占状態になっているアプリストア市場ですが、この新法によって新規参入を促して、市場競争に基づく適切な手数料水準が実現することがまさに期待をされている。競争が促進され手数料の低減が図られることで、参入事業者のみならず、消費者が恩恵を受ける必要があるというふうに考えます。  そうした中、実際にほかのアプリストアが参入することが本当に見込まれるのか疑問に思うところもあります。ほかのアプリストアが参入しなければ、結局手数料の高止まりがなってしまうのではないかというふうに思いますが、御所見を伺います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  規制が先行している欧州でありますけれども、複数の事業者がアプリストアへの参入を表明しているところでございます。我が国でも同様の規制を整備することによりましてアプリストアの新規参入も十分考えられるところでございます。  本法案でございますけれども、セキュリティーやプライバシーを確保しながら信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図るものでありまして、アプリストアの参入を促進するための規制によりましてアプリストアの新規参入が進めば、競争が促進され、手数料の引下げ等につながることを期待しているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 一方で、本法案に先立ち規制が始まっているヨーロッパなどでは、アップル社が、デジタル市場法に対応するため、ほかのアプリストアの参入を許容はしておる一方で、新たな手数料を徴収することを表明したところ、規制を骨抜きにする対応であるといった批判の声が上がっているというふうに承知をしています。  本法案の規制により、そのような行為にも対応できるのでしょうか。お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  欧州では、本法案と同様の規制でありますデジタル市場法の本格運用が本年三月から開始しているところでございます。本法案の方でありますけれども、欧州におけるアップル社、グーグル社の対応も見極めた上で実効的な制度設計を行っているところでございます。  委員御指摘のとおり、欧州では、アップル社が、デジタル市場法に対応するために、新規約におきまして他のアプリストアの参入を認めつつ、他のアプリストアを利用する場合には新たな手数料をアプリ事業者から徴収することを表明したというふうに承知をしております。  このような問題に対応できるようにするために、本法案では、他の事業者がアプリストアを提供することでありますとか、利用者が他のアプリストアを利用することを妨げることを禁止する旨を規定すると、妨げるという言葉を使うようにしているなど、新たな手数料の徴収等によりまして他の事業者によるアプリストアの提供が事実上制限されるような場合を含めて、幅広く問題行為を捉えることが可能な規定ぶりというふうにしているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 巨大IT企業ですから、こうした規制の迂回行為とか脱法行為については、是非とも厳しく対応をお願いしたいというふうに思います。  少し視点を変えます。  我が国の基幹産業である自動車も、EVによってデジタル化の流れが進展をしています。EVを取り巻く世界の環境はいろんな意味で変化をしているというふうには承知していますけれども、現段階、我が国ではハイブリッドが大きなシェアを占めている一方で、二年後の二〇二六年からはトヨタも本格的にバッテリーEV戦略を加速するというふうに聞いています。  今後、スマホのアプリを通じて、EV車においてエンタメを楽しめるようなライフスタイルが拡大していくとも言われておりますが、そのような将来において、例えばトヨタなどの自動車メーカーが自社のアプリストアを通じてサービスを提供できる環境がなければ、高額の手数料が課され、我が国の自動車産業の利益がOS事業者、アプリストア事業者に、搾取することになるとも考えます。  こうしたおそれをどのように回避すべきか、お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  スマートフォンは国民生活及び経済活動の基盤として様々な産業のハブとなっておりまして、委員御指摘の自動車業界におきましても、アプリを通じたサービスの提供が行われているというふうに承知をしております。  このような中で、スマートフォンに関しましては、モバイルOSを提供する事業者によって他の事業者が提供するアプリストアの参入が制限され、手数料等に関してアプリストア間の競争が十分に働いていないなど、様々な競争上の弊害が生じているというふうに考えております。  本法案は、アプリストア等の競争の促進を図るものでありまして、異業種からアプリストアに新規参入する場合を含めて、デジタル分野の成長に伴う果実を、デジタルプラットフォーム事業者のみならず、アプリを作る日本企業を含む関連事業者が公正、公平に享受できる環境が実現されるように、モバイルOSやアプリストア等の特定ソフトウェアについての公正な競争環境の整備を進めてまいりたいと考えているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございました。  ちょっとまた変えます。セキュリティー等の懸念について伺っていきたいと思います。  アプリストア間の競争が促進をされることで、様々な特徴のあるアプリストアが参入されるというのが期待されるということですが、消費者や、特に青少年にとって安心、安全な環境が確保されることも一方で重要だというふうに思います。スマホ所有の低年齢化や有害コンテンツの閲覧等、様々な問題が生じている中で、この法案によりほかのアプリストアの新規参入が進むことで、青少年に対するリスクが高まるとの意見もあります。  青少年のスマホ利用における安全、安心を確保しながらスマホのアプリストアの競争環境の整備、このバランスを取るべきだというふうに思いますが、大臣の認識を伺います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、セキュリティー確保や青少年保護等が図られ、スマートフォンの利用者にとって安心、安全な利用環境が確保されることは大変重要だと考えてございます。  このような観点から、本法案においては、他のアプリストアの参入等に関しまして、正当化事由として、指定事業者がセキュリティーの確保や青少年保護等のために必要な措置を講ずることができることとしてございまして、これらの措置を円滑に講ずることができるよう、法の運用の基準や具体的な考え方を明確にするためのガイドラインを公正取引委員会において関係行政機関とも連携しながら策定し、公表することとしております。  また、政府におきましては、スマートフォンの利用をめぐる青少年保護の在り方につきましては、内閣府特命担当大臣、こども政策担当大臣の下に設けられております青少年インターネット環境の整備等に関する検討会におきまして第六次計画の策定を進めていることと承知してございますが、今後、スマートフォンの利用をめぐる青少年の一層の保護の観点から更にどのような方策が考えられるのかといった点につきましては、欧州におけますデジタルサービス法を始めといたします諸外国における最近の動向なども踏まえた上で、関係省庁と連携しながら現状と課題を整理し、法制上の対応の必要性の有無を含めて検討していくものと承知をしてございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 大臣、ありがとうございました。  法案も青少年保護の観点に配慮した制度となっているとのことですが、我が国に欧州のデジタルサービス法のような青少年保護のための実効的な法制度がありません。  そこで、青少年行政をつかさどるこども家庭庁に御質問をさせていただきますが、法案とは別に、スマホの利用をめぐる青少年の保護の在り方について、デジタルサービス法のような実効的な法制度の検討が必要ではないかとも思いますが、お伺いをさせていただきます。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) 御答弁申し上げます。  スマートフォン等の利用における青少年保護の観点からは、現行におきましては、青少年インターネット環境整備法によりまして、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本計画といったものを策定することとされておりまして、現在、第五次の計画の下、関係省庁が連携をして、フィルタリング利用率の向上ですとか青少年によるインターネット活用能力の向上、ペアレンタルコントロールの普及啓発等を推進しているところでございまして、本年夏頃をめどに第六次の計画への改定を予定しているところでございます。  今後でございますけれども、スマートフォンの利用をめぐる青少年の一層の保護の観点から更にどのような方策が考えられるのかにつきましては、今御紹介のございました欧州におけるデジタルサービス法を始めとする諸外国における最近の動向なども踏まえながら、関係省庁と連携して現状と課題を整理し、法制上の対応の必要性の有無を含めて検討してまいりたいと考えてございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 政府として、青少年保護について今後もしっかりと取り組んでいただけることを期待をさせていただきます。  先ほど、指定事業者がほかのアプリストアの参入等に関して、セキュリティーの確保や青少年保護等のために必要な措置を講ずることができるというふうな御説明ありました。他方で、この措置を講ずるかどうか、またどのような措置を講ずるかは指定事業者に委ねられているというふうに承知をしています。  セキュリティー、プライバシー、青少年保護の観点から、例外、いわゆる正当化事由が認められていますが、この例外に当たるもの、当たらないものとして現時点で考えている代表的なものは何なのか、お伺いします。また、そのようなことは濫用防止の観点から範囲を明確化すべきと思いますが、いかがでしょうか。濫用防止の観点ということから、公正取引委員会はどのような立場で臨むのか、お伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案におきましては、他の事業者によるアプリストアの提供を妨げること等を禁止する一方で、指定事業者が必要な措置を講ずることができる旨の正当化事由を定めているところでございます。この正当化事由といたしましては、セキュリティー確保、プライバシー保護、青少年保護のほかに、政令で定めるものとして、現時点では犯罪行為の予防といった目的を念頭に置いているところでございます。  正当化事由につきましては、法案において、セキュリティーの確保等のために必要な行為を行う場合であって、他の行為によってその目的を達成することが困難であるときに限って当該措置を講ずることができる旨を規定しているところでございます。  このような正当化事由の規定に関する考え方の明確化を図るために、公正取引委員会におきまして、関係行政機関とも連携してガイドラインを策定することとしております。その上で、指定事業者がセキュリティー確保等のために必要な措置を講じた場合には、毎年度提出することが義務付けられております報告書に記載を求めることを予定しております。  公正取引委員会といたしましては、ガイドラインを踏まえつつ、専門的な知見を有する関係行政機関とも連携しながら、指定事業者による恣意的な対応がなされないよう、指定事業者がとった措置が正当化事由に当たるか否かについて厳正に評価を行っていくことを考えているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございました。  セキュリティーの確保等に必要な措置であったとしても、他の方法によりその目的を達成することができる場合は正当化事由として認めないということだというふうに思います。これにより、セキュリティー等を口実にした過剰な措置によって規制が潜脱されることを防ぐものだというふうに理解をさせていただきます。  一方で、競争当局である公正取引委員会によって、アップル社が講じた措置についてセキュリティー等の観点から適切に評価が本当にできるのか、お伺いをさせていただきたいというふうに思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  本法案では、まずは指定事業者においてセキュリティー確保等について必要な措置が適切に講じられるものと考えておりますけれども、その前提として、公正取引委員会は、セキュリティーの確保等に係る正当化事由の考え方の明確化を図るために、関係行政機関とも連携してガイドラインを策定することとしております。  公正取引委員会としては、ガイドラインを踏まえつつ、専門的な知見を有する関係行政機関と連携しながら、これまで公正取引委員会において採用を進めてきたセキュリティー等の専門人材の有する知見を活用するなどして、先ほどもお答えしたとおりでございますけれども、指定事業者がとった措置が正当化事由に当たるか否かについてしっかりと評価を行っていくということを考えているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 関係行政機関と連携をしてガイドラインを作って、しっかりと運用してもらいたいとは思いますけれども、本法案の規制対象である巨大IT企業と対峙して、その活動が適正かどうか判断するには、高度なデジタル分野の専門性を有する体制をつくること、これは本当に大事だというふうに思います。  公正取引委員会は、この法律を実効的に運用していくために、連携に加えて、関係行政機関との連携に加え、専門人材を登用するなど体制強化が今後必要になってくるのではないかと思いますが、デジタル分野の知識を有する人材の教育や、又はほかからの登用なども含め、今後の対応についてお伺いをさせていただきます。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えいたします。  御指摘ございましたように、本法案の運用におきましては、巨大なデジタルプラットフォーム事業者を相手にすることが想定されます。セキュリティーなどの問題を含めまして専門的な知見を要しますことから、本法案を実効的に運用していくためには、セキュリティー等の知見を有する関係行政機関との連携に加えまして、公正取引委員会自身としましても体制や能力の更なる強化が必要であるというふうに考えております。  公正取引委員会では、これまでもデジタル分野などの専門人材の登用を進めてはきておりますけれども、本法案を踏まえまして、引き続き、関係方面の査定当局の理解も得ながら、質、量両面から抜本的な体制強化を進めていきたいというふうに考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 しっかりとよろしくお願いをしたいと思います。  あわせて、法の実効性と運用について今後は御質問させていただきたいと思いますが、本法案では、指定事業者が一部の禁止行為に違反をした場合は公正取引委員会が課徴金納付命令を出すこととなっています。実効性確保のためには強力な措置を設けることは重要だと考えますが、法案において、課徴金納付命令の算定率は二〇%となっています。  独禁法においては、支配型私的独占の課徴金算定率は一〇%、排除的私的独占の課徴金算定率は六%、いずれも、違反行為の繰り返し及び主導的な役割を果たした等の事情により一・五倍ないし二倍の課徴金を課される制度となっていますが、最初から本法案では二〇%と設定をしているその趣旨をお伺いをさせていただきます。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  課徴金制度は、違反行為者に経済的不利益を与えることで違反行為の誘因を小さくすることにより、違反行為を抑止することを目的とする行政上の措置であります。  本法案におきましては、規制の実効性を十分に確保する観点から、デジタルプラットフォーム事業者の利益率が高いことなども踏まえまして、違反行為に対する課徴金の算定率を違反行為に係る商品又は役務の売上額の二〇%としております。  このような規制の実効性を確保するための措置を整備することにより違反行為を防止し、スマートフォンのアプリストアなど特定ソフトウェアに係る公正な競争環境を確保してまいりたいと、このように考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 今日いろいろお話をさせていただいている中で、規制対象事業者はアップル社やグーグル社を想定しているとのことでありました。こうした外国事業者にも課徴金納付命令等を課すことができるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  本法案の運用におきまして、海外の事業者に対する実効性を確保することは重要であると認識しております。  公正取引委員会におきましては、これまでも海外の事業者に対して独占禁止法に基づき法的措置をとるなどしてまいりましたが、本法案は独占禁止法を補完する法律でありますので、独占禁止法と同様に、我が国の市場における競争に悪影響を及ぼす行為が行われた場合には、海外の事業者に対しても排除措置命令や課徴金納付命令といった法的措置をとることができると考えております。  いずれにしましても、公正取引委員会におきまして、これまでの独禁法の執行で培ってきた海外の事業者に対する法執行の経験等も踏まえまして、本法案についても適切に運用してまいりたいと考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ありがとうございました。  巨大IT事業者、外国の事業者にも実効的な規制を掛けて、法の目的である競争環境が順調に促進されることを期待をさせていただきたいというふうに思います。  実効的な規制を掛けていく前提として、規制対象事業者による規制の遵守状況を公正取引委員会が把握を常にしていかなければならないというふうに思いますし、そのためには、指定事業者と取引を行うアプリ事業者からの情報提供も重要だというふうに考えます。  一方、アプリ事業者は、指定事業者から取引を打ち切られないかなどということをやっぱり懸念をして、公正取引委員会への情報提供をちゅうちょする可能性もあるのではないかというおそれも考えますけれども、本法案ではどのような対応をしていくおつもりなのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  指定事業者の違反行為が外部から探知しづらい場合もあるかと考えられますところ、本法案を実効的に運用するためには、ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、アプリ事業者等の関係事業者などからの情報提供が重要であると考えております。そのため、本法案におきましては、何人も、本法案に違反する事実があると思料するときは公正取引委員会に報告できるという旨を規定しております。  また、特に特定ソフトウェアの分野において、指定事業者への取引依存度が高いアプリ事業者などは、これも委員から御指摘がありましたとおり、指定事業者からの報復を恐れて公正取引委員会への報告をちゅうちょする可能性があると考えられます。  そこで、本法案におきましては、公正取引委員会に報告を行ったことを理由として指定事業者が不利益な取扱いをすることを禁止する規定を設けております。この禁止規定につきましては、その実効性を確保するため、この禁止規定に違反した場合には本法案第三十条の勧告の対象となります。また、正当な理由なくその勧告に従わない場合には命令の対象となりまして、命令に違反した場合には刑事罰の対象となると、このように整備をしておるというところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 アプリ事業者からの情報提供をしっかりと守り切るという、多分そういう法体制になっているんだというふうに思いますが、法を運用してしっかりと競争環境の促進を期待をさせていただいております。  他方、法の運用のためには、不公正な取扱いを受ける可能性のあるアプリ事業者だけでなくて、規制の対象となる事業者が適切に措置を講ずることができるように、法の適用に当たっては予見可能性を確保することも重要だというふうに思います。  禁止行為や遵守事項のほか、セキュリティーやプライバシー等に関する正当化事由を含めて、法運用の基準や具体的な考え方を明確にするため、ガイドラインを作成する必要があるのではないかというふうに思っていますけれども、御所見をお伺いをさせていただきます。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘のとおり、指定事業者における本法案の規制の遵守に向けた取組を促すとともに、法運用の予見可能性を確保するため、法運用の具体的な考え方を明確にすることは重要であるというふうに考えております。  そのため、本法案におきましては、公正取引委員会は、本法案に定める規制に関しまして、指定事業者が適切に対処するために必要なガイドラインを公表するものとされているところでございます。  今後、施行までの準備期間におきまして、禁止行為や遵守事項のほか、セキュリティーの確保等に関する正当化事由を含め、法運用の基準や具体的な考え方を明確にするためのガイドラインを専門的知見を有する関係行政機関とも連携しながら策定し、公表してまいりたいというふうに考えております。

小林一大自由民主党

○小林一大君 ガイドラインを今後作っていくという御回答でありました。法運用の予見可能性を確保することが本当に重要だと思いますし、バランス感のある運用となることを期待をさせていただきたいと思います。  これまでずっと議論をさせていただきました本法案の運用に当たっては、まさに関係行政機関と連携をしつつ、公正取引委員会の体制も質、量共に強化をしていく必要があるというのが改めて考える次第でございますが、さらに、規定対象事業者は、先ほど来、アップル社とかグーグル社の名前が出ましたけれども、全世界横断的に事業を展開している本当に巨大なIT企業です。この法律の実効性の確保のためには、国内の規制当局の体制強化だけではなくて、先行する欧州等の諸外国との連携が必要不可欠になってくるというふうに思います。  今後、政府としてどのように連携をしていくのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  モバイルOSやアプリストア等を提供する大手デジタルプラットフォーム事業者は、世界的にビジネスを展開しているところでございます。  御指摘のとおり、本法案の規制の実効性を確保するために、規制が先行する欧州を始めとする諸外国の競争当局との連携が重要であるというふうに考えております。これまでも、公正取引委員会において欧州や米国等の競争当局と意見交換を行うなど、緊密に連携しながら本法案の整備に係る検討を進めてきたところでございます。  引き続き、施行準備期間における下位法令の整備、あるいはその運用の在り方の検討等、また施行後の法運用におきましても、欧州や米国等の競争当局と緊密に連携しながら足並みをそろえて、デジタル分野における公正な競争環境の整備に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

小林一大自由民主党

○小林一大君 しっかりと諸外国との連携も進めて、今まで以上に進めていただきたいというふうに思います。  本法案は、欧州に後れを取らないよう巨大IT企業を規制対象とする法律と認識し、その意義は、繰り返しになりますけれども、大きいというふうに考えます。公正取引委員会には、これも繰り返しになって恐縮ですけれども、関係行政機関と連携をしつつ、バランス感覚を持ち、かつ厳正に法を運用していくことを期待をさせていただきたいと思います。  そして、本法案によってスマートフォンをめぐる市場における競争が促進をされて、その利便を国民がしっかりと享受できる社会が実現することを期待をして、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  今日は、経産委員会で質問の機会をいただきましてありがとうございます。以前、委員長もやらせていただいたのですが、質問させていただくのは初めてでございまして、今日は、この議題となっております法律案について、自見大臣、それから委員長を中心にやり取りをさせていただきたいのですが、これ、重大な懸念を持って今日質問に臨ませていただいています。  それで、御存じの方も多いと思いますが、この間、超党派で学校のGIGAスクール事業の展開を進めてまいりました。世界から十年、十五年遅れていた教育におけるICT、デジタルの利活用の推進ということで、何とかこの間、GIGAの展開をいただいて、ハード面では欧州、ヨーロッパ含めて追い付いてきたのではないかと思って、これから本格的に魂入れていかなければいけないということで、子供たちの、今の時代、これからにふさわしい学びをしっかりとICT、デジタルも活用しながら進めていこうと。  ただ、その根本的に、課題はセキュリティーなんです。さっきもお話ありましたけれども、子供たちの安心、安全をどう確保しながらデジタルを有効に活用していくかというのは極めて大きな課題で、現場では本当に御苦労いただいています。  一方で、子供たちのイノベーションを育てていかなければいけないと。子供たちが自らどうやって活用するのかということを創意工夫をしながら、しかし一方で、残念ながら、有害なものも残念ながら存在する中で、どうその子供たちのイノベーションを育てながら子供たちの安心、安全を守るかということを、これ国も自治体も現場も本当に腐心して今努力をさせていただいている。  その現場から、このサイドローディング、サードパーティー製アプリストアの解禁が極めて深刻だという声が上がっているのは与党の皆さんも御存じのとおりです。その懸念にどう応えるかということをこれまで公取の担当ともさんざんやり取りをさせていただいてきたのですが、残念ながら今に至るまできちんとした納得性ある説明をいただけなかったので、今日は質問の機会をいただいて、是非この場で、自見大臣、公取委員長に、しっかり現場に安心していただける、しっかり責任ある答弁をいただけるのかということで質問をさせていただきたいと思っております。  一つ、これ競争、競争と先ほども話がありましたけれども、これ何のための競争なんですか、自見大臣。誰のため、何のための競争促進なのかがやっぱりいまだによく分かりません。  分野が違えど同じことなんですけれども、これまで一九九〇年代以降、特に二〇〇〇年代初頭から、政府はあらゆる分野で競争促進と規制緩和やってきました。結果、何が起こりましたか。例えば運輸・物流分野、例えばツアーバス、競争を促進した結果、コストカットされて、安全がないがしろにされて、命が失われる事態が多発をいたしました。競争を促進すりゃいいってもんじゃないんです。何のためにやるのかということが明確にならなければいけないのですが、自見大臣、まず、これ何のための競争促進なんですか。アプリストアを解禁する、誰のため、何のための競争促進なのかを端的に御説明いただけますか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  何のための競争なのかということでございます。  まずは、スマートフォンが急速に普及をいたしまして、国民生活や経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアは特定少数の有力な事業者による寡占状態となってございまして、当該事業者の競争制限的な行為によっても様々な競争上の問題が生じてございます。  その中で、本法案は、セキュリティーの確保等を図りつつ競争環境を整備をすることによりまして、アプリストア等の特定ソフトウェアへの新規参入を促進をし、公正かつ自由な競争を通じまして、アプリやあるいはウェブサイトを含めたスマートフォンに関連する商品やサービスのイノベーションの活性化を図るものでございます。  そのような競争環境の整備ということともちろん併せましてでございますが、私どもは、様々なそのイノベーションの結果といたしまして、例えばでありますが、子供向けや安全性を重視したアプリストア等を含め、新たに多様なアプリストアが登場するということも期待をしてございますし、また競争が促進されることで、より低廉な価格でアプリ等のサービスを利用するということが可能になるといった効果ももたらせるということも同時に期待をしているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 資料の一に、政府が作った、公取が作った資料ですが、これ、大臣、今スマホ市場が寡占状態にあるというようなことをおっしゃった。それ、寡占は、何ですか、独占的事業者が独占したから寡占になったんですか。これ、ユーザーがより良いサービスを選んだ結果として、この二社に市場が収れんされたのではないのですか。  これ、OSは、かつていろんなOSがチャレンジがありました。チャレンジがあったけれども残念ながら負けてしまいました、日本のメーカーも含めて。  自見大臣、これは競争の結果、この状況が生まれたのではないのですか。それ自体がおかしかったんですか。そのことを合理的に説明できますか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  アップル社やグーグル社が提供する商品やサービスは、我が国におきまして多くの消費者に利用されていると認識をしてございます。消費者にとりまして魅力的なサービスを提供するなど、正当な競争の結果として少数の事業者による寡占市場となること自体が、競争法上、直ちに問題になるものではないと考えてございます。  一方で、モバイルOSやあるいはアプリストア等の市場におきましては、これらの事業者によります競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございまして、加えまして、これらの市場におきましては、いわゆる、委員よく御承知のとおり、間接ネットワーク効果のほか、規模の経済が強く働きますので、新規参入等の市場機能による改善というものが残念ながら期待できず、また、独占禁止法による個別事案に即した対応では立証活動に著しく長い時間を有するという課題がございます。  このような課題に対応するため、本法案では、類型的に独占禁止法に違反する行為を禁止事項としてあらかじめ定めるなどとして、迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るものでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 後段は訳分からないのですが。  結局、歴史的にちゃんと皆さん中立的に振り返っていただければ、残念ながら競争に負けたんですよ。競争に負けてきた、その事実をしっかり見据えないと。OSレベルもそうです。いろんなソフトウェアもそうです。いろんな分野で競争に負けた結果、今こうして生まれていることをけしからぬということがどうなのかなというふうにも思います。  競争制限的という話が、大臣、ありました。アプリストアの競争制限的行為って、僕何度も聞いているんですけど、きちんとした客観的なもの示されていないのですが、競争的行為って何ですか。三〇%料金取っていることが競争制限的なんですか。ちょっとこれも端的に教えてください。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) 手数料の三〇%ということのみをもって何かを申している、申し上げているということではございませんで、その競争環境の中で何らかの競争制限的な行為をしているということが今回問題だということで、我々は立法として今回御提案をしているということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だから、その競争制限的行為って何なんですか。具体的に何なんですか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  具体的にはでございますが、本法案で第五条から九条までにおきまして、類型的に独占禁止法が禁止する私的独占に該当する行為、今回の九類型の行為をお示ししてございます。  具体的にお答えということでございますのでお答えいたしますが、具体的には、モバイルOSに係る指定事業者が他の事業者によるアプリストアの提供を妨げることや、あるいは検索エンジンに係る指定事業者が検索サービスの提供に際して自社が提供するサービスを優先的に表示すること等を禁止をさせていただいてございます。  また、今申し上げたのはいわゆる禁止事項でございますが、一定の措置の義務付けということも併せて私どもで提案させていただいております。具体的には第十条から十三条まででございますが、モバイルOS、そしてアプリストア又はブラウザに関わる指定事業者はデータの取得等の条件の開示に係る措置を講じなければならないこと等を定めているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 やっぱり分からない。具体的に実例を示して教えてほしいと言っても、なかなか実例を教えてくれないんですよ、きちんと示して、何が一体、具体的に現状において競争制限的なのかということ。  それから、重ねて、セキュリティーの観点からいけば、これは皆さんも重々お分かりだと思います。セキュリティーは極めて、OSレベル、ブラウザレベル、そことの連動が必要なんです。そこに穴が、どっかに穴が空いてしまったら、セキュリティー簡単に突破されるんですよ。そんなことは重々お分かりだと思います。それをもってセキュリティー上必要な措置が競争制限的だと言われるのは、一体誰のためにやろうとされているのかが全く分からないというのが申し上げているところなんです。手数料三〇%の話だけではないとおっしゃいましたが、重ねてそれ以外の具体的な事由が見当たりません。分かりません。あるのであれば、もうちょっときちんと示してほしいと思いますが。  資料の二。これも皆さんはもう重々御存じかと思います。手数料をこれ、あたかも、何かみんな三〇%、三〇%って言うんだけど、三〇%というのはアップルのストアでいけば〇・三%なんですね。〇・三%ですよ。多くは、中小企業は一五%ですからね、規模でも。ほとんど圧倒的多数は手数料お支払いいただいてないんですよ、ゼロ%。八五%はゼロ%ですよ。これ、競争阻害的なんですか、自見大臣。〇・三%が、莫大な利益を上げている企業がこのセキュリティーを守るための必要なコストを正当に負担いただくことが、これ三〇%、高額なんですか、これが違法なんですか、これが不当なんですか、教えてください。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) まず申し上げておきたいことでございますが、私ども、報告書でもしっかりとこの件については明記させていただいてございます。  デジタル市場競争会議が取りまとめましたモバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告によりますと、アップル社でございますが、三〇%の手数料を負担しているというのはiOSアプリディベロッパーの〇・三%ということで説明しているということを承知しているところでもございます。  その中で、繰り返しになって大変恐縮でございますが、私どもは手数料についての金額のみをもって申し上げているわけではなく、あくまでそこについて競争制限的な行為があるということをもって今回法律を提出させていただいているということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、だから、その後段のところはさっき聞いたけど、具体的にきちんと、じゃ、何が具体的に制限的な行為なのかということがお示しいただいてないので聞いているんですよ。三〇%、三〇%って言うけれど、今もお認めいただいたとおり、三〇%は〇・三%です。  資料の三にもありますけど、今、ソフトウェアの関連のこういった、いわゆるアップストア、アプリストアの大体三〇%なんですよ、ほかも。グーグルもそうですよ、アンドロイドのグーグルプレイも三〇%です。えっ、じゃ、これみんな駄目なんですか。プレイステーション、三〇%です。ほか、任天堂さんも三〇%です。これ、三〇%、いけないんですか。これは問うてないということで、じゃ、いいんですね、三〇%は全然問うてないのだと。そこは全く問題ではないのだと。いや、それは問題って言った瞬間に、ほかは全部駄目だということになりますからね。自見大臣、そこを確認させてください。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  繰り返しになって、一部、恐縮ではございますが、私ども、一般論としてでございますが、手数料の価格につきましては、本来、まあ本来、公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものでございます。一概に適正な水準を評価するということは困難であると考えてございまして、アプリストアの手数料の水準でございますが、アプリストア間の競争が十分に行われていない中で、アップストアとグーグルプレイストアの手数料はいずれも原則三〇%とされていると承知してございます。  本法案により、アプリストア間における公正かつ自由な競争を通じまして手数料が設定されることが重要であると考えてございまして、一律に幾らが適切かといったことについて言及しているものではございません。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 自見大臣、理解されていますよね。グーグルプレイは独占じゃないですよ。アンドロイドのアプリストア、独占じゃないですよ。既にオープン市場ですよ。  じゃ、グーグルプレイの市場占有率、大臣、報告受けていますか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  グーグルプレイのシェアのお尋ねございました。今ちょっと手元にはございませんけれども、非常に高いシェアを有しているというふうに認識をしてございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 自見大臣、ちゃんとこれ、報告聞いてくださいね。さっきのような答弁されたら。  じゃ、グーグルプレイはもうオープンなんですよ。もう何社も入っているんですよ。何社も入っているけど、グーグルプレイのダウンロードの占有率、九七・四%ですよ。どこにイノベーションで、どこに競争があるんですか。しかも、このアンドロイドで入っているサムスンギャラクシーストア、三〇%じゃないですか、手数料。  えっ、だって、皆さんの議論は、市場競争を導入したら、競争が活性化をしていろんなイノベーションが起きて、そして手数料も下がることが期待されて、それによってユーザーがメリットを受ける。受けていないじゃないですか。  自見大臣、何をやろうとしているんですか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) 繰り返しになって大変恐縮でございますが、手数料の水準ということをお示しするための法律ではございませんで、あくまで競争制限的な行為を行っているということに対しまして禁止行為あるいは一定の措置を講ずる義務ということをお示しして、また、それを事前規制ということで、私どもで様々な施策を打ち出していかせていただくことによりまして、結果として市場が競争的に、自由かつ公正な競争が施される市場が形成されるということ自体が目的でございますので、基準の手数料を決めるということが私たちの射程ではないということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、だから、さっきから言っているじゃないですか。そういうことを繰り返し言われるけど、現実を見てくださいよ。市場競争が既に導入をされているアンドロイド市場で、競争になっているんですか。シェアは変わっているんですか。そこで何か期待されるイノベーションが起きているんですか。何を、じゃ、今回、ほぼほぼ、事実上ターゲットにしているのはiOSですね。それで何をやろうとされているのかということを、だから、さっきから聞いているじゃないですか。  一方で、残念ながら、このオープンな市場がアンドロイド市場でもたらされている結果、マルウェア、いろんな問題あるアプリの流通、iOSとアンドロイドOSとを比較して、自見大臣、これも報告ちゃんと受けておられますね。現実問題として、残念ながら、そのセキュリティー上リスクのある、どれだけ流通違うのか。大臣、これは報告受けておられるでしょう。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 答弁できますか。局長は、できる。  ちょっと止めてください、じゃ。速記を止めてください。    〔速記中止〕

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 速記を起こしてください。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 レクでさんざんやりましたけど、まあ、しようがない。大臣、やっぱりこういったこともちゃんと報告受けてくださいよ。  まさにそれが問題なわけです。アプリ解禁させる、サードパーティーの出てくる。最も深刻な問題、懸念は、セキュリティーがそれで守れるのかということなんですよ。  だったら、既にオープン化されているアンドロイド市場、どういう状況になっているのか、きちんと分析されたんでしょう、公取委員長。それを分析されてきちんと理解をして、大丈夫なのかということをやらないと駄目でしょう。どうやってユーザー守るんですか。どうやって子供たち守るんですか。どうやって高齢者守るんですか。  公取委員長、そこはちゃんと報告受けて、その対策を責任持ってやるんですね。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 石橋委員の御指摘は大変大事な点でありまして、ごもっともな御指摘をいただいていると思っております。  私ども、この法案を提案していただくまでの政府・与党内での議論においてもその点は大変大きな御指摘をいただいた点でございまして、競争当局といたしましては、先ほどから大臣が御答弁されておりますように、今グーグルとアップルというふうなお話がありましたけれども、巨大なデジタルプラットフォーム事業者の言わば勝者総取り状態になっているようなこのデジタル市場について、新規参入が起こるような、参入障壁を下げていろんな公正な競争の機会を増やしていきたいということで、環境整備のための新たな規制をつくらせていただきたいということを提案をしているわけですけれども、一方で、そのセキュリティーの問題ですとかプライバシーの保護の問題とか、そういうのが大事ですので、そこのバランスを取った規制をやっていきたいということで、関係省庁としっかり連携をして、その点については今後きちんとガイドラインを明確に作っていきたいというふうに考えております。  当然、私どもは競争当局でありますので、セキュリティーの問題を私どもだけでやるわけにはいきませんので、そこは専門的な知見を有する関係行政機関の知見をいただいて一緒にやらせていただきたいということでお願いをしている法案でございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 重ねて、ここは極めて重大な問題です。サードパーティー製アプリを解禁するということは、セキュリティーの水準、端末レベルでは間違いなく低下する、劣化するということは、これは自見大臣、認識されているんですよね。イエス、ノーで結構です。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  今委員長からも答弁あったとおりでありますが、様々な課題と影響ということは当然ながら認識をしているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、だから、サードパーティーのアプリストアを解禁すればセキュリティーリスクは上がる、それは認識されているんですねということをお聞きしているので、まあ、今、そうなんだろうけど。  ちょっとやっぱりどうしても皆さん議論欠落しているのは、これだけ堅牢なセキュリティーを確保するのはコストが掛かるんですよ、当たり前だけど。技術も必要なんですよ、イタチごっこだから、この分野は。必ずハッカーは付いてくるんですよ、日進月歩で、穴塞いでもまた新しい穴を見付けてくるんですよ。そのためには莫大な投資が必要なんです、セキュリティー対策に。OS事業者はそれやっているんですよ。だから一定のコストが必要なんです。それをないがしろにさせたら、どうしますか。  じゃ、サードパーティーアプリが、いや、さっきアンドロイドで言ったけれども、やっぱり代替ストアを提供しているところも手数料三〇%取るわけです。それは気付くわけですよ、セキュリティー対策するためにはそれだけのコスト掛けないとできないと。逆にそこ削ったら、セキュリティーに穴が空くんですよ。それは絶対させちゃいけませんよね。  じゃ、それを絶対にさせないスキームはどうやって今回措置されているんですか、担保されているんですか。さっき子供たちのこと言いましたね、GIGAで。現場で安心して使っておられる方々が非常に懸念されている。いや、今回はiPadOSは対象じゃないからなんて言わないでくださいよ。iOS、iPadOS、これは密接に連動しているし、学校での学びが、家庭での学びも連動しているんです。ということは、iOS端末でマルウェア、まあ良からぬソフトウェアが子供たちが導入してしまえば、それが結局GIGAの学びにも影響するんですよ。だから駄目だと。じゃ、この対策どうやってやられるんですか。教えてください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  手数料の問題がまずあるわけですけれども、本法案の施行後におきましても、セキュリティーの確保等が図られることによりましてスマートフォンの利用者にとって安全、安心な利用環境が確保されること、これは当然重要というふうに考えております。  アプリストアの手数料でございますけれども、アプリの審査等のアプリストアの運営に係るコストも勘案して設定をされているというふうに承知をしております。本法案におきましては、手数料自体の規制は設けていないというところであります。アプリストアを運営する事業者は、引き続きアプリストアの運営に係るコストももちろん勘案して手数料を設定することが想定されているところでございます。  なお、規制が先行する欧州の方でございますけれども、アップル社がセキュリティー確保等のために必要な措置を講ずることができるところでありまして、我が国におきましても、これまでの答弁でも申し上げているところでありますけれども、引き続きセキュリティー確保のための対応が取られる、取ることが可能な仕組みにしておりますし、それが取られるものというふうに考えているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だから、じゃ、GIGAの現場でいったら、学校現場、教育委員会さん、自治体さん、これどうやって子供たちの安心を、GIGAを推進しながら一方でセキュリティー対策をするのか。既にiOS、iPadOSを選択されている現場の皆さんは、やはりセキュリティーが最も重要視されているんですよ。だから懸念されているわけです。さっき言ったでしょう。いや、今回はiPadOSは対象でない、ヨーロッパでは既にiPadOSも対象にすることが検討されています。iOSとiPadOS、密接な連関があることはもう皆さん重々御存じいただいているとおりです。だから現場は心配されているんです。  じゃ、さっきの正当化事由の中で、子供たちの安心、安全を守る、本当はそれを答弁してほしかったんだけど、じゃ、それ具体的にどうするんですか。  資料の六で、これ、公取が事前に説明に来るわけです。でも、さっきの小林委員の質疑の中で気になる答弁をされております。新たな手数料を課すようなことはそれは妨げる、禁止するようなそぶりで言われたのは、ちょっと引っかかるわけです。これ、代替ストアの適正性、安全性を確保するために、皆さんの説明は、いや、アップルがサードパーティーのアプリストアを審査するのだと、セキュリティー上問題がないかどうか。そういう御趣旨で言われていましたね。それ、何、無料サービスをせよと言っているんですか。ただでやれと、アップルに責任取らせて。いや、そんなことないですよね。そのために莫大なコストを事業者に掛けるわけでしょう、指定事業者に。それを何、コスト掛けるのはけしからぬとさっき答弁されました。ちょっとここは気になる答弁だったので、そこ確認させてください。  アップルが、当然、それをもし皆さん期待されるのであれば、指定事業者が適正なコストを負担していただいて審査をする、安全性を確保する、それは当たり前ですよね。それは大丈夫だということでいいんでしょう。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  欧州の場合でありますけれども、まず現行といいますか、従来からある規約がまずございます。今回このDMA、デジタル市場法が新しく、新たに運用されることになったことに伴ってアップルが新しい規約をもう一つ出してきたというところでございます。そちらの方では、手数料率を一定程度下げる一方で、コアテクノロジーフィーと呼ばれるものでありますけれども、そういったものを一定程度取るというものが出てきたところでございます。  それに関しての答弁を先ほど申し上げたわけですけれども、今回の法案、政府の方で出させていただいている法案に関して申し上げますと、先ほども条文の中でもありましたけれども、妨げることをしてはならないと、他の事業者が例えばアプリストアを提供することを妨げてはならないというような規定の仕方をしているところでございます。  したがって、一律にこのような料率が妨げるような水準であると、あるいはそうではないという線引きをすることは非常に難しくて、個別の判断が必要というふうに考えておりまして、それぞれの実態がどうなっているかと、あるいは、実際に他のアプリストアが仮に参入するとして、そこの参入が妨げられているというようなことになっているかどうかというのを個別に見ていくということになると承知をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 個別に見るということは、何ですか、公取が一つ一つのその、じゃ、アップルが仮に代替ストア、サードパーティーアプリストアのセキュリティーの適正性、これをやります。そこに当然だけどコストが掛かるから、そのコストを代替ストアの提供事業者に課します。そのコストが妥当かどうかを公取が一つ一つ判断するということ。百アプリストアが出てきたら、その百のアプリストア一つ一つに対して、公取が一つ一つ、それ法的な責任を負うんですか、これで。それで全部公取が判断、イエス、ノー、するんですか。どうやってその妥当性、適正性を判断するんですか。ちょっと教えてください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  一部繰り返しにはなりますけれども、この法案の立て付けといたしまして、まず、例えばアプリストアの話でいいますと、新しい代替アプリストアが入ってこようとするときに、それを妨げてはならないという規定を設けているところでございます。したがって、その料率なり、あるいはそれに関連したいろんな契約内容も含めてですけれども、そういったものを総合的に勘案して、参入を妨げているというふうに判断できるかどうかというのを個別に判断していくというところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これ二重に、本当にそんなこと、これ法的にきちんと措置されているのか分かりませんが。  一つは、指定事業者、例えばアップルがサードパーティーストアのセキュリティーをきちんとやるためには、さっき申し上げたとおり、コストが必ず掛かります。ちゃんとやろうと思ったら、当たり前だけど、コストが掛かります。民間事業者なんだから、利益上乗せしちゃいけないなんて絶対言わないよね。当然、正当な利益は上乗せします。いや、そうしたら安くなるんですかね、これで。皆さん、だから、さっき言ったとおり、代替ストアも三〇%同じように手数料掛けているのは、当然コスト掛かるんですよ。言っているじゃないですか。  もう一つは、アップルが、例えばですよ、代替ストアのセキュリティーを本当にちゃんと責任持ってやろうと思ったら、全て技術情報を開示をしてもらわなきゃできません。当たり前ですね。じゃ、これ、開示させられるんですね。指定事業者が代替ストアの安全性を確保するために、じゃ、その代替ストア、アプリストアの技術情報、仕様、これ全部、指定事業者に開示をする、それはそれで、これ法的に担保されているんですね。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 正当化措置ですね、それの実施状況については、(発言する者あり)失礼、正当化事由についての実施状況については、毎年、指定事業者から出していただく遵守報告書という中にきちんと書いてもらうことになります。したがいまして、そこは妨げていないかどうかという観点から私どもは見ますので、そのプロセスでそういった、今議員から言われたような情報なり資料を指定事業者側から提出をしてもらうということは当然あり得ると思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 委員長、そこじゃないでしょう。資料の六のことをお聞きしているんですよ。  指定事業者が代替ストア、アプリ事業者、そこのセキュリティーを審査、チェックする、そのためにはコストが掛かるし、さらには技術情報なり仕様なりを開示してもらわないと、当然セキュリティーはチェックできません。それを、代替アプリストアの事業者に、指定事業者に対して必要な情報全てを開示させる法的な根拠はあるんですねと聞いている。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 大丈夫ですか。  岩成局長。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  そのアプリストアと、失礼、この場合で、この資料でいただいたケースでいきますと、アップルと代替アプリストアの間でのいろんな情報開示というところになるわけですけれども、具体的には、まさにこのOS事業者、アップルでいえばアップルとこの代替アプリの事業者との間でのやり取りによってどういったものが開示されるか、あるいはされないかというところが定まってくるというところでありますので、この法案自体でそこを定めているというものではないところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 ほらね、そういうことなんですよ。この法的な根拠はないんですよ。現場でやってくれと。  いや、それでどうやって、じゃ、何ですか、代替ストアのアプリ事業者が、いやいやいや、アップルに情報開示なんかしたくないと言ったら審査なんかできませんよ。審査できなかったら、どうやって代替ストアの安全性、誰がどう確保するんですか。破綻しているじゃないですか。ちょっと教えてください。これ、どうやってやるんですか。そうやって、技術情報もなしに審査せよって言っているんですか。公取委員長。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) そこは、アップストアの根っこにiOSという、OS事業者としての立場でアップストアを審査していただくことになると思うんですけれども、当然、第三の代替的なアプリストアが登場するときに、正当化理由で出たガイドラインを踏まえていただいて、アップルがどういう審査をしていただくかは、代替アプリ事業者とアップルの契約関係になると思いますけれども、それを踏まえて、私どもは報告書を見て審査をさせていただいて、妨げているかどうかを判断をさせていただくと、そういうプロセスになると思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 やっぱり答弁いただいていないんだけれども、これ、自見大臣、そこ極めて重要なところですよ。  皆さんは、アップル、指定事業者が審査をするのだと言っているけど、その審査に必要なデータ、資料、開示されなかったら適正な審査はできません。それを放置していたら、結局ちゃんとした適正な審査が行われないままに、サードパーティー、代替ストアが運用されることになります。  どうするんですか。だから、子供たちを守れるんですかと聞いているじゃないですか。そこを今みたいな御答弁で無責任に提案されても、結局被害を受けるのはユーザーですよ。コストは下がらない、競争は促進されない、でも有害なアプリがひょっとするとインストールされてしまうかもしれない。どうするんですか、自見大臣、そこ。  もう一つ僕らが心配しているのは、これ、例えばiOSのアプリストアは、ギャンブルとかいわゆるポルノを含めた、まあ性的なコンテンツについては極めて厳重に制限が掛かっています。これはどうするんですか。  サードパーティーに解禁します。こういったいわゆる有害なアプリ、違法と言われるアプリ、これサードパーティーで今言ったような審査がちゃんとできるかどうかも分からない中で、サードパーティーが、いや、自らやりますと言って、ギャンブル性があるもの、性的なもの、これ解禁するんですか。それが皆さんの言う競争促進ですか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 正当化事由として、法律にはセキュリティー、プライバシー、青少年保護等を定めておりますけれども、このほかに政令で定める目的ということで追加をすることを念頭に置いておりまして、現時点では犯罪行為の予防とした目的、これを想定をしておるわけですけれども、例えば刑法上の賭博に該当する行為を誘発するギャンブルアプリですとか、刑法上のわいせつ物に該当する性的コンテンツを取り扱ったアプリなどについては、その流通を防止する目的で、犯罪行為の予防をする目的ということで正当化事由に含めてお願いをしようというふうに思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 それを確認、チェック、審査するのは誰ですか。それ、公取がやるんですか。さっきも言ったとおり、それは、何、指定事業者にやってくださいねと、別に法的な根拠も義務も何もありませんけど、それを指定事業者にやらせるんですか。それとも、一つ一つ公取がアプリをチェックして、それが犯罪行為の予防とした目的を想定というところ、ただし書に合うのか合わないか、公取が一つ一つ事後審査をするんですか。事後審査をするまでに被害が拡大していたらどうするんですか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) そこは、例えばアップルですと、今、アップストアというアプリストア以外は受け入れない、自らのアプリストア以外は受けない、受け入れないというビジネスモデルをやっておられるわけですけれども、そこのアプリストアを開放してくださいというのが今回の競争政策としての趣旨でございます。  それを、サードパーティーアプリが入ってくるということは、ある意味で、アップルにしてみると競争相手が入ってくるわけでありますので、そこの審査をまずは正当化事由としてアップルにしていただくということでございます。それを踏まえて、政府としては、専門的な知見を有する関係省庁とも連携をしながら、その正当化事由の行使状況について審査をさせていただくと、そういうことでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だから、結局は、指定事業者がちゃんと事前審査をしなかったら機能しないことを今お認めになったようなもんですよ。それが、じゃ、指定事業者が本当にきちんとチェックができるかどうか。でも、法的な根拠はないので、現場の民民でやってくださいと。どうやって担保するんですか。全く分からない。極めて内容的にずさんな中身としか、我々、ごめんなさいね、答弁聞いても全くきちんとした法的な手当てができているとは思えないのです。  結局、民民に委ねた結果として、それがワークしなかったら誰が責任持つんですかね。誰も責任取らない状況で、重ねて言います、ユーザーが被害を受ける、被害が拡大して初めて、ああ、被害が出ちゃったという後追いがこれからも続いていくんですか。むしろサードパーティー解禁したら拡大しますよ、そういった事象が。  これ、子供たちだけではないのです。高齢者の方々も、いや、むしろ今被害に遭われている、たくさんの高齢者が、いわゆる様々な詐欺によって。ネットもしかりです。御高齢の方々も、今政府は一生懸命、スマホでサービスを提供しよう、デジタルのサービスを御高齢の皆さんに使っていただこう、マイナンバーも活用していろんなサービスを御高齢の皆さんに提供しようと。いや、ますます、スマホの活用も含めて、御高齢の方にも推進していくんでしょう。まさにその高齢者の方々が今様々な詐欺で苦しんでおられるわけですよ、被害が拡大して。  そういった方々に、サードパーティー製のアプリが解禁されます、そこでいろんなアプリが提供されてしまいます、従来よりはセキュリティーレベルがどうしても落ちます。えっ、それで高齢者守れるんですか。どうやって守るんですか。御高齢の方に被害が出たら誰が責任持つんですか。公取委員長。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) これ、可能性の問題をお話をするのは無責任だとお叱りを受けるかもしれませんけれども、私どもは、スマホのこういうソフトウェアについて競争を促進したいという立場で法案を提出をさせていただいております。  そういう中で、アプリストアが開放されますと、冗談言うなと言われるかもしれませんが、例えば青少年保護により重点を置いたアプリを流通させるアプリストアという、特化されたアプリストアが登場してこられる可能性だってなくはないと思います。そういう、今のアップストアとは違ういろんなアプリストアが出てきて、そこで競争が起きることによって、手数料も場合によっては下がっていくかもしれない、そういう環境整備として私どもはお願いをしているわけですけれども。  一方で、石橋委員がずっとおっしゃっていることは私も大変大事なことだと思います。これは、今のソフトウェア市場においても、スマホの市場においても、マルウェアの問題とかセキュリティーの問題とかいろいろ起きているわけですけれども、これ恐縮ですが、公正取引委員会だけでは対応できないことでありますので、専門的な知見を有する関係省庁と連携をして政府全体で対応したいということでお願いをしているということは御理解をいただければと思います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 いや、理解できないのは、にもかかわらず、拙速、現場で消費者団体からもいろんな懸念の声が上がってきている。パブコメ読んで、まあ当たり前だけど、読んでおられますよね。いろんな団体が私が今日質疑しているような問題について懸念の声を上げているのに、今回、こうして公取が法案提出をされてきている。いや、公取だけじゃできないですよ、それはそうですよ。だったら、もっとちゃんと、きちんとこういった現場の懸念にどう応えていくのか、きちんと法律上、法制上の措置が講じられたものを出してくるべきでしょう。  だって、答えていただけないじゃないですか、どうやって措置が講じられているのかどうか。これで子供たちの安心が守れるのか、高齢者の安心が守れるのか、答えていただけないじゃないですか。だから、極めて拙速にそういったものを出してこられて、一体誰のため、何のための競争促進なのかということを、だから冒頭にお聞きしたわけですよ。それについてもきちんとお答えいただけないんだけど。  様々な懸念は、特に今回課金システムを自由化させるというのは、これ、課金システムで今多くの被害が起こっているのも、これも重々分析されていますよね。子供たちが莫大な課金をしてしまって、びっくり仰天、多額の請求が来た、よくよく見てみたら、いろんな地雷を、残念ながら子供たちが気付かずにリンク踏んでしまって、いつの間にか課金をされてきた。御高齢の皆さんも同じです。これ、課金システム自由化したら、ますますこのお金の問題大きくなりますよ。  特に御高齢の皆さんの課金システム上のトラブル、これどうやって予防するんですか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  課金システムのセキュリティー上の問題や青少年による課金、高額課金の問題につきましては、本法案では、指定を受けた事業者がセキュリティー確保や青少年保護等の観点から必要な措置を講ずることとなって、できるように、必要な措置を講ずることができるようにしておりまして、スマートフォンの利用者における安心、安全をしっかりと確保した枠組みとしてございます。  また、スマートフォンのアプリの課金をめぐる問題につきましては、そもそも決済関連事業者は、消費者の保護や不正利用の防止等の観点から、資金決済に関する法律やあるいは割賦販売法等の関係法令や業界団体等の自主ルールの厳守が義務付けられておりまして、これら法令の下で必要な規制と監督を受けるものでございます。  これらの措置等により、消費者、特に青少年や御高齢の保護ということを懸念を示していただきましたが、が図られていくものと考えてございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 先ほどの公取委員長も、多様なアプリストアが出てきます、いいものが出てきます。それは、いいものが出てくればうれしいでしょう。でも、悪いものも出てくるんですよ、残念ながら。自見大臣が今いろいろ規制が、それでも今これだけの詐欺事件、これだけの被害が出ているじゃないですか。穴塞げていないでしょう。その穴をこれ拡大しようという話ですよ。  にもかかわらず、法的な措置がきちんとできていないものを今回提案されてくる。いや、だから分からないと申し上げているじゃないですか。自見大臣が今答弁されたことがちゃんとやられていたら、被害なくなっていますよ、大臣。なくならないでしょう。その責任を負うてくださいよ、これを出してくるなら。  そのことも極めて今日の質疑でも甚だ答弁不十分だし、法的な措置が、残念ながら私の理解では全くできていない。にもかかわらず、こうやって競争促進だといって解禁をされる。結果的にリスクを負うのは、子供たちであり高齢者であり、多くのユーザーの方々。そういったことになったら取り返し付かないですよ。  だから、もう一回きちんと、今日質疑をさせていた問題、ちゃんと答えてください。ちゃんと措置してください。そのことをお願いして、今日のところは質問終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 引き続き、立憲民主・社民の古賀之士でございます。  初めて自見大臣、あるいは古谷公取委員長にも質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  先ほどの石橋委員長の、あっ、石橋委員長じゃない、石橋元委員長、石橋委員の質疑を受けまして幾つか確認をさせていただこうと思うんですけれども、まず大前提といたしまして、このいわゆる巨大IT企業と言われるものは、どうかすると一国あるいは一つの国以上の時価総額や経済規模を持っているという認識は皆さんよくお持ちでいらっしゃると思います。と同時に、その独占的な課題や問題をきちんと定義して、それを審査するという必要性も私も認識をしております。  その大前提に立った上で、先ほど石橋委員からもお話がありましたけれども、この法案というのはユーザーにとってどんだけ必要なものなのか、あるいは地域の企業の皆さんたちにとってどれだけ大切なものなのか。まず、この点について自見大臣にお尋ねを申し上げます。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  本法案は、スマートフォンの利用に特に必要な特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつ、イノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために競争環境を整備するものということでございます。  その上ででございますが、消費者の利益の擁護ということも非常に重要な観点でございますので、私どもの今回提出させていただいております法案の中の禁止事項の中におきましても、該当する箇所に関しましては正当化事由なども設けさせていただいているところでございます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 是非、恐らく自見大臣もスマホのユーザーのお一人だと思います。個人的に一日どれぐらい使われるのか、あるいはどういったことに使われるのかというのは、それは個人情報ですのでなかなか伺いづらいところではありますけれども、ただ、差し障りのない範囲で、どういったものに使われたり、あるいはこういったものに利便性を感じられたりしていらっしゃるのかを、ちょっともしよろしければお話伺えないでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) 私も例に漏れずでありますが、スマートフォンを毎日頻繁に使ってございます。与党といたしましては、やはりこの連絡網というところにおいての即時性がございますし、また共有性ということもございますので、様々な、自分の事務所も含めまして、連絡というところも使わせていただいておりますし、またあるいは新しい情報を入手する、あるいは調べたいことについて検索をする、こういったところで日常的に愛用させていただいております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 大臣、それは与党も野党も関係なく多分一緒なことだと思っております。その上で、今検索などでも様々な事例を調査するというお話がありました。  実は、今回の法案の第九条は、その検索のエンジンに関わる指定事業者の禁止行為というものが扱ってございます。少し詳しく御説明いたしますと、その第九条、指定業者、検索エンジンに関わる指定を受けたものに限るは、その指定に関わる検索エンジンを用いて提供する検索役務において、スマートフォンの利用者が検索により求める商品又は役務に関わる情報を表示する際に、当該指定事業者(その子会社等を含む。)が提供する商品又は役務を、正当な理由がないのに、これと競争関係にあるほかの商品又は役務よりも優先的に取り扱ってはならないということです。  この条文を、優先的に取り扱ってはならないの、優先的な取扱いのこれ意味と、それからできれば具体例イメージありましたら、これ、公正取引委員会にお尋ねをいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  検索エンジンを用いた検索サービスの提供に際して自社が提供するサービスを優先的に取り扱う場合には、当該サービスと競争関係にあるサービスの提供を妨げ、競争環境がゆがめられるという問題がございます。  本法案では、御指摘ありましたとおり、検索サービスにおける自社優遇を禁止しているところでございますけれども、これは、指定事業者の商品又は役務が検索される頻度が高いなどの理由でこれらが検索結果の上位に表示されることをもって優遇と判断するものではございません、ございませんで、例えば、その自社のサービスのみを検索結果の画面に別枠として表示することでありますとか、指定事業者の商品又は役務がアルゴリズムの設定、設計等により、正常な競争によらずに恣意的に上位に表示されることなどを問題とするものでございます。  本法案では、検索結果を表示する際に、正当な理由がないのに自社のサービスを競争関係にあるサービスより優先的に取り扱うことを禁止することによって、ウェブサイト上で提供されるサービスにおける公正かつ自由な競争を確保し、ユーザーにとっての選択肢の確保でありますとか低廉なサービスの享受といったメリットが提供されることを目指しているところでございます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ありがとうございます。  とはいいつつも、なかなか具体的なイメージが湧かないんで、ちょっと先ほどの自見大臣が様々な検索サイトでというようなお話を受けて、ちょっと具体的なことをフリートークっぽくお話をしますけれども、例えば宿泊サイトを、例えばホテル、福岡、大臣も福岡が地元でございますけれども、こうします。そうすると、大体一般的にはまず、スポンサーの広告がいっぱいまず出てくるんですね。それをずっと下の方に目を落としていくと、必要な検索サイトが更に出てきたり、あるいは具体的なヒット数の多い人気のホテルが出てきたりもいたします。  ここで確認なんですが、例えばそのスポンサーがいっぱいあるというのは、これは問題はないというふうに私は思って打合せをさせていただいた経緯がございます。これまず確認なんですが、このスポンサーが上位に来るというのは、これはこの法案では問題ないということでよろしいですか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  先ほど検索サービスの提供に関することで御答弁申し上げたわけですけれども、そのおっしゃるようなスポンサーの部分、スポンサード的な、に表示される部分に関しては、この今回の法案で規律を設けようとしているものの対象にはならないというところでございます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ということは理解をしました。  今度さらに、そのサイトから今度、DMAと、ヨーロッパのいわゆるデジタル・マーケット・アクト、この法案と今度日本が採用しようとしているこの法案でいくと、具体的にどのような違いが出てくるんでしょうか。  例えば、日経新聞の三月二十二日の記事によれば、これはグーグル社の話ですけれども、グーグルの方で、検索サイトだと、例えば航空フライトのサイトが出てきた場合、その航空フライトのグーグルフライト、これはもう明らかにグループ会社なわけです、そうすると、その先に飛ぶと飛行のテーブル、アドレスなどがもう一切出てこなくなると。あるいは、ホテルに飛んだときに、その優先的な問題が反映するんでしょう、そのグーグルのマップが表示されなくなる、こういった事例が既に出てきているということが日経新聞の記事に出ておりました。  こういったことも日本であり得るんでしょうか。お尋ねをいたします。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  個別具体的な事例に関しての御答弁はちょっと難しい部分もございますけれども、一般的な考え方といたしましては、この法案での考え方ということになるわけですけれども、正当な理由がないのにという文言がこの条文には付いております。この正当な理由というところの考え方でありますけれども、例えば消費者の選択を阻害することがないような場合が正当な理由がある場合というふうに考えております。  したがって、御指摘のようなケースをどう考えるかというのはありますけれども、そういった消費者の選択を阻害することがない、ないと言えるのかどうかという観点から、個別にその問題がないかというのを判断していくということになろうかと思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ちょっと言っていらっしゃることがよく分かりづらいんですけれども、簡単に言うと、正当な理由がないのにという、その正当がない理由というのは、これはまずどのような観点で考えていらっしゃるのか。それと、一般のユーザーの皆さんたちが、先ほどからも御質問がありましたけれども、情報として欠落してしまうことに対して利便性を損なうおそれはあるのかないのかということがやはり問題だと思うんですね。  先ほどの、航空便を予約するのにもタイムテーブルが出てこなかったり、あるいはホテルの行き先のマップが表示されなくなったり、当然、されなければもう一度自分で検索をし直してその表示された番地をもう一回打ち込んで、そういうような作業がまた出てくるかと思います。ただ、その利便性そのものをどうするのかというのも、実はここ大きなポイントになってくると思うんですね、ユーザーサイドからすれば。  その辺をどのように考えていらっしゃるのか、御答弁いただけないでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 局長の方から答弁をさせていただいた点と若干重なりますけれども、この九条は、検索結果を表示する際に、正当な理由がないのに自社のサービスを競争関係にある事業者のサービスよりも優先的に取り扱うことを禁止しようとしているわけであります。  ただ、形式的に優先的な取扱いとなっていても禁止されるということになると、これはかえって消費者の利益を害するおそれが出てきますので、例えば、消費者がこの選好をしているから表示順位が上にあるということまで禁止しようというものではありませんで、正当な競争の結果、優先順位が上の方になっているという、消費者の利益の観点からそうなっている場合に、この正当な理由で禁止しようということまで考えているわけではありませんで、正当な理由がない場合としては、先ほど局長からも答弁しましたが、消費者の選択を阻害するような場合というのを想定しておりまして、具体的な考え方については、規制が先行します、今御指摘がございました、私どもも承知をしております欧州のデジタル市場法の運用状況も注視をしながら、ここもガイドラインを策定して具体的に明らかにしていきたいなというふうに思っております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ありがとうございます。  つまり、その具体的なことになると、実際ヨーロッパで起きていることがどれだけ日本に反映されるのかというのは、これはまた日本独自の政令やガイドラインによるということになってくると思うんですね。  となると、やはりそこがまたもう一つ大きなポイントで、これをどうやって文字どおり公正な取引のために運用するかということが一つ大きな宿題に課せられていると思います。だからこそ、政令やガイドラインの制定にはしっかりとした、文字どおり大変な努力はこれからまだ掛かるかと思います。と同時に、ガイドラインが実はあるからということで安心してはいけないということもまた事実だと思います。ガイドラインが全ての成典ではなく、残念ながら、そのガイドラインから具体的に落とし込んでいく作業こそが実は大変な作業になってくるかと認識をしております。  是非、その辺も含めて大臣の御決意伺いたいと思いますが、お願いします。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答え申し上げます。  具体的なガイドラインを落とし込むということについてのお尋ねだったと思ってございます。  この法律自体、事前規制ということの新たな取組を我々どもはスマホについて行うということを御提案させていただいておりますが、その運用面については、予見可能性ということも大変重要だろうと思ってございます。  公正取引委員会といたしましては、指定事業者における本法案の規制の遵守に向けた取組を促す、これは対話が非常に重要だとも思ってございます。コミュニケーションをしながらということでありまして、その中で私どもの持っている事前規制をしっかりと、禁止事項をまずしないこと、そして守っていただくべきことを守っていただくというこのことをしていただくことによって、結果として私どもは競争環境を整備したいということが目的でございますので、委員の御指摘ごもっともでございまして、このガイドラインの策定過程からコミュニケーションをしっかりと取りながら、この事前規制に向けてしっかりと実効性のあるものにしてまいりたいと考えてございます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 まだ審議をされる時間もございますけれども、恐らく、その辺の具体的な事例をもっと出していただきたいなということです。ですので、もう一回チャンスがあるかもしれませんので、その審議の際には、具体的にユーザーがこういったところが便利になるとか、あるいはこういったところがセキュリティーがより守られるとか、こういったことを是非、これからの委員の先生方も御質問されるかとは思いますけれども、是非例示をしていただきたいと思います。  そもそもの話になるんですけれども、資料の一でございます。  ネットを御覧になっていらっしゃる方のために申し上げると、これは日本とEUと英国、ドイツの似たような法案を並べたものでございます。EUに関しましては、先ほどからお話が出ているDMA法、いわゆるデジタル・マーケット・アクトでございます。これと比べると、やっぱり日本の、素朴な疑問として感じるのが幾つかありますね。  まず一点、ほかはパソコンやそれからタブレット、こういったものまで範疇になっているんですね、ヨーロッパ。ところが、なぜ日本だけはあえてスマホなのか、そのスマホである理由がなぜなのかが一点。それから、時間がないので更に伺うと、じゃ、これから先、パソコンやそれからタブレットやそれからゲームの端末などにも広がる可能性というのはあるのかどうか。以上二点、お尋ねをいたします。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  スマートフォンでございますが、世帯の普及率が九割を超えるなど、我が国の国民生活や経済活動において基盤的な役割を果たしておりまして、このスマートフォンのアプリストア等の特定ソフトウェアに係る市場について、先ほどから答弁をしておりますが、特定少数の事業者による寡占状態が生じておりまして、競争制限的な懸念のある行為によって様々な競争上の問題が生じているという認識をいたしております。一方で、デジタルプラットフォーム事業者は大事なイノベーションの担い手でもございます。規制を行う際には、イノベーションと規制のバランスに配慮することも必要でございます。  こういうことで、まずは、特に重要かつ様々な競争上の問題が生じているスマートフォンの特定ソフトウェアを対象に、公正な競争環境を確保するため、本法案を提案をさせていただいているものでございます。  御指摘がございましたパソコンやタブレット端末等のデジタル市場のほかの商品やサービスにつきましても、競争上の問題が生じていないかなど、引き続き注視をしていきたいと思っております。将来的に、本法案が対象としているものと同様の競争上の問題があると認められる場合には、本法案と同様の規制対象とすることも含め検討してまいりたいというふうに考えております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 残念なんですよ、御答弁は。  逆に言うと、なぜスマホだけに限ってしまったのかという点に対して明確なお答えがなかったこと。それから、今後その可能性はあるのかということに対しても明確な御答弁がなかったこと。もっと言うと、この資料の中で、基準というところですけれども、実は欧州などは明確なこの事業者に対する判断基準というのが設けられているんですね。これ金額が幾らとは書いてありませんけど、この資料は、実際には具体的な数字が決まっています。  でも、日本の場合は、利用者等の事業規模を示す指標が一定規模以上であることということで、具体的な文言が定まっていないんですね。これもまた政令やガイドラインでということになるならば、やはりこれ、かなり訳分からないというか、文字どおり、クラウドを使うからか雲をつかむようなお話ばかりがさっきから出ているような印象でございます。  時間が来ましたのでまとめますけれども、次回の御質問あるいはこれからの午後の質問に向けて、より具体的な御答弁ですることを期待しつつ、私の質問を終わります。  ありがとうございました。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として辻元清美君が選任されました。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  生活にも仕事にも欠かすことができないスマートフォンです。午前中、大臣からもスマートフォンのことについて触れていただきました。この委員会の場所を間違わないようにするためにも、実はグーグルカレンダーを見ながら、そこに入っていないと間違う可能性が高いと、それぐらいいろんな意味でその確実性を担保している部分もあると思います。  ハード、ソフト共に機能が向上するスピードが著しく速く、消費者にとって利便性が向上しているのか、適正なサービス、価格なのかももう分かりづらいのが現状だと思います。  今回、本法案を提出した意義、消費者にとって何が得られるのか、なぜ今のタイミングとなったのか、公正取引委員長に伺います。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えいたします。  御指摘ありましたように、スマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤となっております中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェア、これを提供する事業者は少数の有力な事業者に限定をされ寡占状態となっておりまして、様々な競争上の問題が生じていると認識をしております。  こうした課題に対処するため、本法案は、アプリストア等の特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつ、イノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大につなげることのために競争環境を整備したいというものでございます。  本法案では、他の事業者がアプリストアを提供することを妨げてはならないこと、あるいは、検索結果の表示において、正当な理由がないのに自社のサービスを優先的に取り扱ってはならないこと、さらに、他のブラウザエンジンの利用を妨げてはならないこと、あるいは自社が取得したデータを不当に使用してはならないことなど、スマートフォンをめぐる競争上の幅広い課題について規制をすることで、競争を促し、消費者の選択肢の拡大や利便性の向上を図りたいという趣旨のものでございます。  なぜこのタイミングかというお話でございましたが、本法案は、昨年六月の閣議決定におきまして、欧州、アメリカなど諸外国の状況を見極めながら、デジタル市場における公正、公平な競争環境の確保のために必要な法制度について検討するという政府方針がございまして、これに沿って、規制が先行しておりますヨーロッパだけでなく、アメリカの状況も踏まえながら検討を進めてきたものでございます。  本年三月、EUのデジタル市場法の本格運用が開始されたところでございまして、欧州におけるデジタル市場へのいろんな事業者の対応も見極めながら、一方で、アメリカでも今年三月に司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に関してプラットフォーム事業者を提訴した、こういった動きを踏まえまして、我が国においても遅れることなく、日米欧で足並みをそろえてデジタル分野における公正な競争環境を確保していく、このことが大変大事であるというふうに考えまして、四月末になりましたけれども、本法案を提出した次第でございます。よろしくお願いいたします。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 御丁寧に御答弁をいただきました。  ヨーロッパそしてアメリカとの状況も踏まえてということでありましたけれども、スマートフォンは、グローバル企業がデジタルプラットフォームを基にビジネスモデルを構築してきた競争の結果、現状であると思います。  今回、御説明いただきましたけれども、行き過ぎたいわゆる寡占状態、また適切な競争環境が構築されていないことに対する法整備であると。加えて、今回、我が国が欧米と足並みをそろえて法整備をするというものだということでありましたけれども、世界各国において、今後このような法整備というものがどんどん進んでいく傾向にあるのでしょうか。また、今後、本法律の施行になった場合には、例えばヨーロッパであればカウンターパートはどの組織になるのか、諸外国の規制当局との連携はどのように取るのか、これ、後から出している法律でありますので、その知見をうまく反映できているかどうかということも視点として置いていただきながら御答弁いただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  デジタルプラットフォームに係る競争制限的な行為に対しましては、これまでも公正取引委員会において積極的に取り組んできたところでございますけれども、独占禁止法による個別事案に即した事後的な対応では変化の速いデジタル市場での競争の回復は困難となるといった課題があったところでございます。  このような課題は世界各国の競争当局にとって共通の課題でありまして、昨年我が国で開催いたしましたG7の競争当局のトップ等が参加いたしましたサミットにおきましても、デジタルプラットフォームをめぐる競争上の問題への対処につきまして、新たな制度の整備を含めて知見を共有するなど、更なる協力の強化を図ることが確認されたところでございます。  実際に欧州におきましては、先ほどもありましたけれども、デジタル市場法の本格的な運用が本年三月からスタートしたところであります。こちらは、この法案と同様でありますけれども、大規模なプラットフォーム事業者を規制対象事業者として指定した上で、一定の禁止行為や遵守すべき義務を法律上明記するものでございます。  それから、つい最近、五月でございますけれども、英国におきましても、大規模なプラットフォーム事業者による競争制限的な行為を規制する二〇二四年デジタル市場・競争・消費者法というものが成立したというふうに承知をしております。  アプリストア等を提供する大手デジタルプラットフォーム事業者は世界的にビジネスを展開しているところでありまして、本法案の規制の実効性を確保するために、これまでも公正取引委員会におきまして、海外の競争当局、先ほどの欧州の例でいいますと欧州委員会といったところになりますけれども、そういったところを含めて意見交換を行うなど、緊密に連携しながら本法案の整備に係る検討を進めてきたところでございます。  本法案が成立した場合には、引き続き、施行準備期間における下位法令の整備や運用の在り方の検討、あるいは施行後の法運用におきましても、海外の競争当局と緊密に連携しながら足並みをそろえて、デジタル分野における公正な競争環境の整備に取り組んでいきたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 今、例えばヨーロッパの場合の規制当局の相手というのは、本来だったら国対国の関係でありますけれども、ヨーロッパでは欧州委員会でターゲットになるということですので、よくよく細かい情報というのを共有して、各国とのその比較、また、恐らく進めば進むほど、先ほどもありましたけれども、イタチごっこのようなことがあった場合にはそれをよく共有をして、そして、その悩みもしっかりと反映できるような運営というのは大事かなというふうに思います。  本法案で規制となる事業者の具体的な行為の事例はどのようなものでしょうか。また、事業者に対する規制の具体例は何か、予見性を持てるように明示的に御答弁いただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  アプリストア等の特定ソフトウェアに係る市場は特定少数の有力な事業者による寡占状態でありまして、当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  このような課題に対処するために、本法案では、第五条から第九条までにおきまして、独占禁止法が禁止する私的独占等に該当する行為を類型的に禁止行為として規制することとしております。具体的には、モバイルOSに係る指定事業者が他の事業者によるアプリストアの提供を妨げることでありますとか、検索エンジンに係る指定事業者が検索サービスの提供に際しまして自社が提供するサービスを優先的に表示することなどを禁止しているところでございます。  それから、第十条から第十三条までにおきまして、競争の促進を図るために、公正かつ自由な競争を確保するために必要な一定の措置を講ずべきことを義務付けております。具体的には、モバイルOS、アプリストア又はブラウザに係る指定事業者はデータの取得等の条件の開示に係る措置を講じなければならないことなどを定めております。  加えて、本法案の実効性を確保するということは非常に重要な課題でありまして、そのための措置といたしまして、違反に対する排除措置命令あるいはその課徴金納付命令についても規定をしているところでございます。  なお、本法案における課徴金の算定率でございますが、規制の実効性を十分に確保するという観点から、デジタルプラットフォーム事業者の利益率が高いことなどを踏まえて、二〇%というのを設定しております。また、繰り返し違反行為が行われた場合には三〇%ということで、いずれも独占禁止法と比較しても高い率を設定しているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 今後、少子高齢化がより進んでいくであろうと予想されている我が国にありまして、デジタル化の促進に伴って多くの新分野市場が創出されることが期待をされております。その際、利便性と共通性が重要になると思います。  例えば、タクシー配車アプリが全国で共通に使えるというこの利便性を、先般、出張先でも経験をしました。他方で、行政域内だけでのアプリの場合に、転居した際に活用できづらいとか、また、機能は似ていても毎度アプリのダウンロードが必要など、利便性と共通性が低ければ、特に年を重ねた方にとってみれば大変だということになって、かえって不便になることも考慮が必要だと思います。自由度が高まることは歓迎すべきでありますけれども、消費者の選択肢だけが増え過ぎて、判断に困って、結果としてプラットフォーマーをベースにする方が楽だとの帰結も想定されます、もちろん自由競争でありますけれども。  そういう上で、汎用性と共有性を有するアプリケーションを作成する際に、プラットフォーマーにのっとった基準で開発が行われると想定されますけれども、本法案が及ぼすこれらへの影響とメリット、また監視の必要性についてどのように整理されているか、伺いたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、アプリの汎用性あるいは共有性など、利用者が使いやすいアプリが開発されるようにすることというのは重要だというふうに考えております。そうしたことを実現するという点では、アプリ事業者が創意工夫を発揮しやすい環境を整備するということが重要だというふうに考えております。  本法案では、アプリストアにおいて新規参入を促進することによって手数料の引下げなどにつなげると、その結果として、アプリ事業者、アプリ開発者が開発投資に資金を回すなどによって、より利用者が使いやすいアプリの開発、提供につながることというのを期待できるというふうに考えております。  一方で、本法案の施行後も、セキュリティーの確保等が図られることによって、スマートフォンの利用者にとって安全、安心な利用環境が確保されることが重要だと考えております。こうした観点から、本法案においては、他の事業者によるアプリストアの提供を妨げることなどを禁止しつつ、セキュリティーの確保等のために必要な措置を講ずることができることとしております。  公正取引委員会といたしましては、本法案におけるセキュリティー確保等に係る正当化事由の運用におきましては、関係行政機関とも連携しながら適切に対応することによって、セキュリティーの確保などを図りつつ競争環境の整備を進めてまいりたいと考えているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 午前中の質疑の中でセキュリティーという話はとてもありましたので、よく詰めておかないと、適切なというところは、本当にどれが適切なのかということをしっかり答えられるようにしていただかなきゃいけないというふうに思います。  あえて消費者の目線でシンプルに、もう一度確認の思いで質問したいと思います。  消費者における本法案のメリット、デメリットについて伺いたいと思いますが、本法案が消費者に及ぼすメリットはシンプルに聞かれたら何と答えられるか、そして、経済合理性なのか、それとも競争による効果なのか、これについてお答えいただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、公正取引委員会が行ったモバイルOS等に関する実態調査、それから内閣官房で行われたモバイル・エコシステムに関する競争評価の最終報告によりますと、スマートフォンの利用に特に必要なモバイルOSあるいはアプリストア等の特定ソフトウェアは特定少数の有力な事業者による寡占状態となっておりまして、様々な競争上の問題が生じていることが確認されております。  具体的には、例えば、アップル社のモバイルOSでは、他の事業者がアプリストアを提供することができず、アプリストア間の競争が働いていないという問題がございます。また、グーグル社の検索エンジンを用いた検索サービスに関しましては、自社が提供するサービスを検索結果画面の最上部に表示するなど優先的に取り扱う場合には、当該サービスと競争関係にあるサービスの提供を妨げ、競争環境がゆがめられるという問題がございます。  本法案では、これらの問題に対応するための規制を設けることによりまして公正かつ自由な競争を確保するということ、それを通じて、ユーザーにとっての選択肢の確保、あるいは良質で低廉なサービスの享受といったメリットが提供されることを目指しております。そういった形で消費者にとってのメリットを実現できればというふうに考えているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 もうちょっとシンプルに、すぱっと答えていただいた方が分かりやすいのかなと思いますけれども。まあ、本法案がそういう効果があるということはよくよく分かります。ただ、やはりもう一度確認をしておかなきゃいけないことがあると思います。  スマートフォンを利用している消費者にとって、アップルかグーグルベースかの二択に近いと、こういう環境の中で、現状生じている不満や課題があるとの前提か否かがとても重要であります。単に専門家の視点や法的整理のみで立法することが本当に消費者のためになるかということ、これについては改めて、法案審議でありますから整理をしておかなければいけないというふうに思います。  現状の利用環境において、消費者が不便あるいは不利益と感じていることについて、政府はどう整理しているのでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  公正取引委員会が実施しましたモバイルOS等に関する実態調査の結果によりますと、例えばアップストア、アップルのアップストアでございますけれども、アップストア以外のアプリストアを利用してみたいというユーザーが一定程度存在するというふうに承知をしております。  アプリストアなどの特定ソフトウェアは、特定少数の有力な事業者による寡占状態となっておりまして、当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  本法案では、そのような特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつ、競争環境を整備することによって新規参入を促進すると、そして、公正かつ自由な競争を通じてイノベーションの活性化を図るとともに、ユーザーにとっての選択肢の確保や良質で低廉なサービスの享受といったメリットが提供されると、実現されることを目指しているところでございます。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 調査に基づいてきちっと整えているということをお答えいただいたのかなと思いますけれども、これ不断の見直しというのはやっぱり必要だと思いますので、この法案のためだけに消費者の調査をしているわけではないと、こういう思いで先に進ませていただきたいと思います。  ちょっと毛色を変えますけれども、本法案におけるスマートフォンの我が国における使用については、所有者が国内で活用するとの前提でこの法案についての対象者とするのでしょうか。例えば、本法に準拠しない国で販売されている機器を導入して活用していることについてはどのような判断になるのでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、独占禁止法のお話から入るんですけれども、独占禁止法は我が国の市場における競争に悪影響を及ぼす行為を禁止しておりまして、独占禁止法を補完する法律となるこの法案でも同様でございまして、我が国の市場における特定ソフトウェアに係る競争に悪影響を及ぼす行為を規制対象としているものでございます。  御指摘ありました、例えば外国で販売された端末に関しましても、当該端末についての行為が我が国の市場における特定ソフトウェアに係る競争に悪影響を及ぼすということであれば、本法案の規制の対象になるというふうに考えております。  いずれにしても、公正取引委員会において、これまでの独占禁止法の執行で培ってきた経験も踏まえながら、我が国における特定ソフトウェアに係る公正かつ自由な競争が促進されるように、本法案についても適切に運用してまいりたいというふうに考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 個々人でその導入していくということもあるので、いろいろ運用していく中で課題というのがもしかしたら出てくるかもしれませんので、よくよくそこはチェックをしていただきたいというふうに思います。  カーナビゲーションシステム、これは、オーディオメーカーなどが開発したハード及びソフトウェアによって構成されて車両に搭載をされております。最近は、スマートフォンを使って、例えばグーグルマップ、このナビゲーションを利用する、あるいはスマートフォンを接続して車載ナビゲーションシステムとリンクして活用するなど、プラットフォーマーの機能が実は逆戻しのような形で社会実装されております。  スマートフォンのGPSの機能を活用したりとか、また、スマートフォン間の情報連携でビッグデータ化して情報提供できるという、場合によってはこれが渋滞情報に反映をされて、時にビーコンを使うよりもシステムとしての正確性が高い、そういう可能性も十分あり得る状況だと思います。  このようなアプリは現有のプラットフォームから生まれております。むしろ現有のシステムを上回る技術を経済活動に反映しているこの現下の我が国の状況にあっても、規制項目が前面に出ている本法案はどのような位置付けになっているのか、整理されているのか、御答弁いただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  スマートフォンが国民生活、それから経済活動の基盤となっている中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアについては、特定少数の有力な事業者による寡占状態にあると。当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  委員御指摘のとおり、スマートフォンは車の、自動車の利用時にも利用されているということなど、その重要性はますます高まっているというふうに考えております。このため、なお一層この法案によりまして公正な競争環境を整備していくことが重要と考えております。  デジタルプラットフォーム事業者はイノベーションの担い手でもあります。したがって、規制を行う際には、イノベーションと規制のバランスに配慮することも必要だと考えております。  本法案は、指定事業者が正当に行う自社アプリの開発を何ら制限するものではございません。いずれにいたしましても、公正取引委員会において、これまでの独占禁止法の執行で培ってきた経験なども踏まえまして、イノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大に資するよう、本法案を適切に運用してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 イノベーションを阻害するということはあってはなりませんので、まず消費者の視点というのもとても重要になってきますし、それらについてもよく運用上でケアをしていただきたいと思います。  さらに、本法案の運用について深掘りをさせていただきたいと思います。  本法案で対象としているのは、あくまでも実は民間対民間の取引、商慣行に対する規制でもあると思います。民間と民間の間の取引について、本法案での報告は、事後的、そして牽制的位置付けとしての効果、これは理解できます。一方で、どのようなやり取りが行われているか、公正取引委員会はリアルタイムで、その阻害を受けているような、不利益を被っているような事業者も含めて、これリアルタイムでチェックができない状況であります。  本法案に位置付けられている規制について、端緒情報はどのように取っていくのでしょうか。現状は申告にとどまっていますが、先ほど、午前中、小林委員からもありましたように、報復等を恐れるというのが経済の現場の実態ではないかというふうに思います。  公正取引委員会が自ら情報を取りに行くなど、最初の情報をどう入手できるか、早く知る体制を構築すべきだと思います。情報収集をしやすい仕組み、例えば匿名でも経済団体に間接的に情報を入れてもらう、あるいは官民協議会などのようなものを構築して、定期的に日々の情報を提供できるスキームをつくるなど、そうすることによって情報を早く得ることができるというふうに私は考えます。  是非、これらについての体制構築図っていただきたいと思いますけれども、御対応いただけませんでしょうか。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  まず、委員からも御指摘ございましたとおり、本法案第十四条第一項では、指定事業者に対して報告書の提出を毎年度義務付けております。この報告書を基に指定事業者と対話することを通じて、各規律の遵守や更なる改善を促すことを想定しております。  また、本法案を実効的に運用するためには、アプリ事業者等の関係事業者などからの情報提供も重要であると考えております。そのため、本法案第十五条第一項におきましては、何人も、本法案に違反する事実があると思料するときは公正取引委員会に報告できる旨を規定しております。  また、これも委員御指摘のとおり、関係事業者は指定事業者からの報復を恐れて公正取引委員会への報告をちゅうちょする可能性があると考えられますが、この点に関して、まず公正取引委員会は責任を持ってその秘密を守ることとしておりますけれども、また、何人も報告することは可能でありますので、違反行為の被害者を受けた事業者に限らず、御指摘のあったような事業者団体も含めまして、違反行為を感知した者であれば誰でも報告可能となっております。  その上で、本法案第十五条の第二項におきましては、指定事業者が公正取引委員会に報告を行ったことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止する旨を規定しております。  このほか、本法案第十五条第一項に基づきまして、先ほど委員から、公正取引委員会から積極的にこの情報を取りに行くべきではないかというお話ございましたけれども、本法案第十五条第五項に基づきまして、外部からの情報提供を待たずに、公正取引委員会が職権で情報収集等を行うことも可能でありますので、必要に応じて指定事業者に対する報告命令等の調査権限を活用してまいりたいと考えております。  また、これまでも、アプリ事業者等の関係事業者あるいは事業者団体などと積極的にコミュニケーションを取ってまいりましたところ、引き続き適切に継続的なコミュニケーションを取りながら、本法案を運用してまいりたいと思います。  御指摘のございました情報収集体制の構築につきましては、委員の本日の御指摘も踏まえまして、どういったことができるかを本法の施行までの間によく考えてまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非、実効性って多分、法律が施行されることになったら、即座にそれが使えているかどうかと、これが一番のある意味抑止力になりますし、消費者も事業者も共に守られることになりますので、よく検討していただきたいというふうに思います。  次に、政府のデジタル市場競争会議において取りまとめられましたモバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告、これにて明示されている迂回行為の禁止規定について法制度の担保が必要だと私は考えます。これの実効性を確保するために、本法案のどこの条文にて規定して、どう読み込めるようになっているのでしょうか。明確に御答弁いただければと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘のとおり、本法案の規制の実効性を確保する観点からは、指定事業者による本法案が定める規制を迂回する行為に対しても適切に対応できるような規制の枠組みとする必要があると考えております。  本法案と同様の規制でありますEU、欧州のデジタル市場法の本格運用が開始されているところ、欧州でありますけれども、アップル社が代替アプリストアの提供を可能としつつ、新たな手数料の徴収等を行うこととしたというふうにも承知をしております。  本法案では、指定事業者が他のアプリストアの提供や決済システムの利用を妨げることを禁止する旨を規定するなど、妨げるという言葉を使って規定をするなど、他のアプリストアの参入を認めつつ、新たな手数料を徴収することで、事実上、他のアプリストアの利用を困難にするような問題を含めて、幅広く問題行為を捉えることが可能な規定ぶりとしているところでございます。  本法案が定める規制を迂回しようとする指定事業者による行為に対しましても、本法案の規定に基づいて厳正に対処してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 ごめんなさい、確認ですが、どの条文だということを明示をしていただいた方がいいと思いますし、妨げるということだけではなかなかぱっと理解できませんので、ガイドラインを作るとか、そこの中に入れるということ、それを明示するというお考えはありますか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  その妨げるという規定ぶりでございますけれども、例えば、第七条の第一号のロ、あるいは第二号といったところで妨げるということ、他の事業者が提供するアプリストアを利用することを妨げることなどといった規定を置いているところでございます。  どういった場合にその妨げるということに該当するのかという部分でありますけれども、ほかの規定も、の関する考え方も同様でありますけれども、御指摘のあったようなガイドラインなどでどういった場合にこれに当たるのかというのを整理してできる限り明確化していくことにしたいということで、この法案が成立いたしましたら、そういったガイドラインの策定にも取りかかっていきたいというふうに考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 とてもこれ大事ですので、しっかりと明示をしていただけるように、また今の答弁を通じて何がということがはっきりすると思いますので、運用でしっかり担保していただきたいと思います。  本法案の執行に当たり、海外事業者に対し、是正措置、課徴金等が生じた際の厳正な執行を確保するということがこの法律の運用上とても重要なことであり、必要な、必要不可欠なことだと思います。例えば、海外事業者の本邦担当者では、代理人だとの理由で責任を持った回答ができないゆえに、実効性の担保にリスクが生ずるようなこと自体を避けていかなければならないというふうに思います。  海外事業者本社への責任ある担当者や部署に直接的にアプローチはどのように行われ、執行が担保できるようになるのでしょうか。法的な対応の確実性のために明確な答弁をお願いしたいと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  規制対象となる事業者とは、米国本社の担当者なども含め、これまでも内閣官房とともにコミュニケーションを取ってきたところでございます。また、諸外国の競争当局ともコミュニケーションを取ってきているところでございます。  本法案の運用におきましても、まずは指定事業者等と継続的に対話し、事業者内部の、先ほど委員から米国本社というお話がございましたけれども、しかるべき担当者、責任者に当委員会の意図が正確に伝わるように留意しながら、各規律を遵守するために具体的な措置を講じること、あるいは更なる改善を実施すること、これらを求めていくことを想定しております。  その上で、本法案におきましては、規制の実効性を確保するための措置として、公正取引委員会の調査権限、違反を是正するための命令、課徴金納付命令等の規定も設けてございます。  公正取引委員会、これまでも海外の事業者に対して独占禁止法に基づき法的措置をとるなどしてまいりましたけれども、本法案においても、問題となり得る行為が改善されない場合、違反行為が認められた場合には、諸外国の競争当局ともよく連携しつつ、これまでの独占禁止法の執行で培ってきた経験なども踏まえまして厳正かつ的確な運用を行ってまいりたいと、このように考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 アップルやグーグル、マイクロソフトなどは、デファクトスタンダード化を図って、ソース等の共有を図りながら、より強靱なハード、ソフト両面の提供体制を、提供してきたというのがこれまでの歴史だと思います。  一方で、今後デファクトスタンダード化に挑み続ける社会構造を構築しようとしている日本にとって、本法案が与える効果と影響はどのように整理されるのでしょうか。また、この法案の今後の対象の規制拡大、この可能性というのはあるんでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  消費者にとって魅力的なサービスを提供するなど正当な競争の結果として委員御指摘のようなデファクトスタンダードとなる場合も含めて、少数の事業者による寡占市場となること自体が競争上直ちに問題となるものではございません。一方で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアは特定少数の有力な事業者による寡占状態となっておりまして、当該事業者の競争戦略的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  本法案は、そのような特定ソフトウェアについて、セキュリティーの確保等を図りつつ、競争環境を整備することによって新規参入を促進し、公正かつ自由な競争を通じてイノベーションの活性化を図るものでございます。  規制が先行している欧州では複数の事業者がアプリストアへの参入を表明しておりまして、我が国でも同様の規制を整備することによりまして、我が国の企業を含めてアプリストア事業に新規参入する余地が拡大するものと考えております。  それから、ほかの商品、サービスの御質問ございました。  スマートフォン以外のデジタル市場の他の商品あるいはサービスについても、将来的に、スマートフォンと同様の競争上の問題があると認められる場合には、本法案と同様の規制の対象とすることを含めて検討してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 この法律が施行されることになればチャンスが増えるという角度の視点もとても重要だと思います。我が国のアプリ産業の拡大、またプラットフォームを用いた日本の強みであるコンテンツ産業、例えば漫画とか、そういうものってとても世界からは興味があり、またその機会を創出をしていくということが今回の法律が施行されることによって期待されるんではないかなというふうに思います。  クリエーターの飛躍を標榜した制作自由度に対する支援、これらについてどのように取り組んでいくんでしょうか。また、本法案が飛躍の機会となることを願いつつ、御答弁いただきたいと思います。

牛山智弘経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(牛山智弘君) お答えいたします。  世界のコンテンツ流通においては映像やゲーム、漫画等の配信ビジネスが増加してきており、デジタルプラットフォームは重要な役割を果たしているものと承知しております。本法案によりましてデジタルプラットフォーム事業者が提供するアプリ審査の透明性等が担保されることによりまして、それを利用するクリエーターや制作会社にとって、海外への発信やファンと交流する機会を広げていくことにつながることが期待できるところでございます。  経済産業省といたしましても、こうした機会等も念頭に置きながらコンテンツ産業の基盤強化や海外展開を促進していくことは重要と考えておりまして、令和五年度補正予算を活用し、グローバル市場に展開できる高品質な映像作品の制作の支援、デジタル技術を活用した新たな創作活動を行うクリエーターへの支援、ジェトロ海外拠点の活用やコンテンツ事業者によるプロモーション等の支援等を実施しているところでございますが、引き続きしっかりとコンテンツ産業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非、クリエーターの方がクリエーターとしての作業に専念できるように、そのつなぎのアプリのところにまた新たな知見を持つとなると、その使える時間が減ると、多くの場合あると思いますので、そのサポートをしっかりやっていただきたいというふうに思います。  本来でしたら、最後に自見大臣にばしっと締めていただこうと思っていたんですが、時間が来ましたので、次の機会をいただいたときにばしっと答えていただきたいと思います。  ありがとうございました。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  今日は、スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案ということでありますが、自見大臣は経済産業委員会で久しぶりに出てこられたと思うんですけれども、実はこの委員会では、その前は産業競争力強化法だったんですね。そしてまたその前は水素社会の推進、そしてまたCCSということで、やっぱり日本の経済がこの三十年間、よく失われた三十年というふうに言われていて、GDPが上がらない、賃金も上がらない、日本の競争力はどんどんと落ちていっている、そしてまた生産性も下がっていっている、そんな中でやっぱり経済を何とか成長させていかないといけないという中で、我々もやっぱりそういった法案にも賛成してきたし、今回の法案についても前向きに検討させていただいているということであります。  今回の法案はデジタルということで、これまでは、脱炭素分野、それから半導体、そういったところの分野を成長させていく、非常に大事だと思いますし、今回はデジタル分野をやっぱり成長させていく、そのためにデジタル分野で公正な競争環境を確保していって、イノベーションを活性化させていく、非常に私は大事なことだというふうに考えております。  まず、ちょっと質問させていただきたいと思うんですが、デジタル赤字というふうに言われておりまして、実は、デジタル赤字、これ今年の二月の読売新聞の記事なんですけれども、デジタル赤字五・五兆円というふうなことが出ておりました。これ三菱総合研究所が集計をしておるんですけれども、二〇二三年の赤字額というのは約五・五兆円に達したと、一四年と比べると二・六倍に膨らんでいるということなんですね。二三年には、日本から海外へ九・二兆円が支払われている一方、日本から、海外から受け取ったお金というのは三・七兆円で、赤字額、二二年の四・八兆円から〇・七兆円余り増えたということであります。  これ、要因なんですけれども、この要因は、やはりデジタルサービスで米巨大ITへの依存度がやっぱり高まっていっているというふうなことが言われております。二三年は、約三兆円の海外への支払のうち、米国への支払が一兆円を超えるというような状況だということなんですね。  デジタル分野で日本企業に回るお金が減って、更に競争力がやっぱり低下するという悪循環に陥りかねないと。政府関係者は、このままではIT基盤を持つ米企業の下で日本企業の小作人化が進んでしまうという危機感を募らせているというふうな内容の記事であります。  もちろん、これからチャットGPTなど生成AIも、これアメリカ企業のサービスがやっぱり強くて、日本企業がAIの利用とか業務のデジタル化を進めれば進めるほど海外への支払が増えていくことになるのではないかというふうなことがやっぱり言われておって、これ非常に私は問題だというふうに受け止めております。  これ、デジタル赤字をやっぱり削減していく取組について、まずどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

野原諭経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(野原諭君) サービス収支のうち、デジタル関連の取引を多く含む項目であるコンピューターサービス、著作権等使用料、専門・経営コンサルティングサービスの収支を合計した、これを、委員御指摘のいわゆるデジタル赤字というふうに言われているものでございますが、近年赤字で推移しているものと認識しております。  令和五年度のデジタル収支、報道では先ほど五・五兆円という話ありましたが、統計によりますと五・四兆円の赤字となっておりまして、前年度比で〇・五兆円赤字幅が拡大しているというふうに承知をしております。  クラウドを始めとするデジタルサービスは、国民生活、経済活動の多くの場面で活用されておりまして、社会のインフラとしての役割を担っているということ、これ委員御指摘のとおりでございます。こうした状況の中で、いわゆるデジタル赤字がいたずらに拡大していくことは、社会インフラとしてのデジタルサービスを海外に依存することを意味するということで、経済安保の観点から好ましくないというふうに考えております。  このため、経済安保推進法に基づきまして、クラウドプログラムを特定重要物資に指定をしております。クラウドサービスを提供する上で重要な技術開発の支援等を行っているところでございます。  加えて、今後、生成AIの社会実装が世界的に進んでいくことが見込まれますので、こうした中で、AI開発力強化に向けて、官民による計算資源の整備、それからスタートアップによるAIモデル開発の加速に向けた支援などに取り組んでいるところでございます。  国際収支の改善を見据えまして、デジタル産業基盤の強化に向けて、公正取引委員会を始め関係省庁、関係行政機関と連携して総合的に取り組んでまいります。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 そういった意味でも、公正取引委員会の役割というのはやっぱり非常に大きいんだというふうに思うわけであります。  本当に今、スマホというのは非常に多くの方が使われておって、大臣も言われておりましたけれども、よく使うというふうなお話でした。アプリも、いろんなものもアプリ使っているんだと思いますけれども。私は、家族で、妻がおるんですけれども、ふっとこう、何をいつも見ているのかなと思って、これ、のぞくんですよ。のぞいたら、何とメルカリなんですね。洋服とか何かいっぱい見ているわけです。余りこれ以上言うとちょっと口止めされているのでちょっと駄目なんですけれども、まあよく見ているんですね。あれもユニコーンの一つだったんですけれども、ユニコーンも今七社しかないというふうなことですけれども、ユニコーンだったんですけれども上場会社になったわけですが、そういった会社が出てくれば出てくるほどいいなというふうに思っているわけですけれども。  ただ、やっぱり困ったなと思うのがゲームなんですね。ゲーム依存、ゲーム依存症というか、ゲーム障害というか、こういったものがありまして、子供もそうですけれども、若者を中心にスマホのアプリを使ったゲームにのめり込んでいく人が増えてきたというふうに言われております。私も実際、息子さんを持つお父さん、いうてもまあ息子さんももう社会人なんですけれども、お父さんの方から、うちの息子が非常にゲーム障害、ゲーム依存症にはまってしまって困っているんだというふうな話を受けたことがあります。  WHO、世界保健機関ですけれども、この日常生活よりもスマホなどのゲームが優先される状態をゲーム障害というふうに、精神疾患の一つというふうに認定しておるそうです。  我が国のゲーム障害の現状について、まず厚生労働省の方からお伺いしたいと思います。

斎須朋之厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。  ゲーム障害につきましては、発症メカニズムですとか治療、予防に関する確立した科学的知見が十分でない状況にございます。  こうした中で、令和二年から四年度にかけまして、厚生労働科学研究において実態調査等を実施したところでございます。この調査によりますと、十歳から二十九歳を対象とした調査でございますが、ゲームの使用状況や過剰なゲーム使用による問題等のため、ゲーム障害の疑いがあると考えられる方は一・八%という結果が出ております。また、今年度の調査研究におきましては、更に年齢層も拡大して調査を行っていく予定としております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 非常にゲーム障害に悩んでいる方というのはやっぱり増えてきております。国民生活センターの方ではスマートフォンの機能制限などの対策を呼びかけているんですけれども、子供が無断でオンラインゲームに課金したという相談件数、年間四千件に達しているというふうなことも言われております。  その中で、ゲーム障害の治療についてなんですけれども、やっぱりアルコール依存症と比べても、国内で対応している施設というのが非常にまだまだやっぱり少ないというふうなことで、あったとしても都心部に偏在しているという状況にあります。せっかく病院に行っても初診から二回目の診療に結び付くのは半分ほどというふうに言われておりまして、本人の危機意識が低くて、継続して通院する人が多くないというふうな傾向にあるということなんですね。  スマホゲームの課金など、未成年の子供が一週間で三十万円課金するなどした事例もあって、金額も高額になりがちです。ゲーム障害をこれから生じさせない、生じた場合には治療を行えるよう、しっかりこれ仕組みをやっぱりつくっていくべきだというふうに思いますが、厚生労働省の取組についてお伺いしたいと思います。

斎須朋之厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。  令和二年度から令和四年度の厚生労働科学研究におきましては、実態調査を行うとともに、ゲーム障害に対する治療プログラムの有効性に関する予備的調査を実施したところでございます。また、専門家の方々の成果でございますが、全国の精神保健福祉センターで使用されることを想定した相談対応マニュアルの作成も行われているところでございます。  厚生労働省といたしましては、引き続き、実態の把握、それから治療プログラム等に関する科学的知見の集積を行ってまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 これ、本当に急がないといけないなというふうに思っていまして、精神保健福祉センター、大阪でもいろいろと大きいところもあったりとかして、そういったところを御紹介するんですけれども、なかなかやっぱり診てもらえないというようなことを聞くんですね。やっぱり非常に実際はかなり多くの方がお困りになっているんじゃないのかというふうに思っていまして、是非このゲーム障害に対する対応をやっぱり急いでやらないといけないんではないのかというふうに思いますので、是非進めていっていただきたいというふうに思います。  続きまして、グーグルへの行政処分のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。  今年四月でありましたけれども、公正取引委員会がグーグルに対して、何とグーグルに対してなんですけれども、独占禁止法に基づく行政処分を出しておられるわけですね。これ、グーグルが二〇一〇年に競争相手であるヤフーと技術提携する際に、公正取引委員会に対して競争を維持するというふうに約束しておったにもかかわらず、四年後の二〇一四年十一月にヤフーの取引を一部制限する内容に契約を変更したと、公正取引委員会にその報告もなされなかったというふうなことで、二〇二二年までの七年間、ほぼ一社独占と言える、競争が制限されるような状態が続いておったということなんですね。  これ、公正取引委員会はフォローアップを適切に行っていたというふうに言っておられますけれども、これ七年間もこういった状況になっていったことに気付かなかったのはなぜなのかということについてまずお伺いをしたいと思います。

大胡勝公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(大胡勝君) お答え申し上げます。  当委員会は、平成二十二年にグーグルLLCがヤフーに対して検索連動型広告等の技術提供を実施した後も、その運営はそれぞれ独自に行い、引き続き競争関係を維持する等の説明を事前相談の段階で行っていたことを踏まえ、当時、当該技術の提供は直ちに独占禁止法上問題になるものではないというふうに判断していたものでございます。  その後、当委員会としましては、フォローアップ調査を当該技術提供の状況について行ってきたところでありますけれども、その中で、その調査の過程での当委員会からの質問等に対して、グーグルLLCから、契約変更を行い、ヤフーへの技術提供を一部制限したことについて報告がなされなかったことなどもあり、当委員会として当該契約変更を行った事実をその期間確認することができなかったという事実関係となっております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 これ、グーグルですけれども、公正取引委員会に報告すべき重要な契約の変更を報告しないまま七年間も競争を排除して利益を得てきたということでありまして、悪質でないかというふうに思ったりするわけですけれども、そのグーグルとこれ公正取引委員会は、課徴金納付命令ではなくて確約手続を取るということで、グーグルの行動を今後三年間、外部の専門家による定期的な監査によってチェックしていくというやり方なんですね。  確約手続を取って三年間監査していくということなんですけれども、海外ではこれ十年間チェックしていくというふうな例もあって、期間としてもこれ短いのではないかというふうに思ったりもしますし、また外部の専門家も、グーグルの選んだ専門家では適切なチェックが担保されるのか、これも疑問なわけであります。  今回、グーグルに対してこのような確約手続を取ることが適切と言えるのかどうか、まずお伺いしたいと思います。

大胡勝公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(大胡勝君) お答え申し上げます。  変化の速いデジタル市場においては、競争上の弊害を発見した場合に、調査に時間を掛けているよりも早期に除去する対応が重要であると考えてございます。公正取引委員会としましては、市場における有力なデジタルプラットフォーム事業者による競争制限行為を是正していく上では、確約手続は有効なツールの一つであると考えているところでございます。  グーグルLLCに対して今回確約手続を適用したことについては、ただいま申し上げたような観点から適切だと考えておりますし、また、措置、とらせる措置内容といたしましても、排除措置命令を行ったような場合とほぼ同様なものでございまして、全体として適切であったというふうに認識しているところでございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 三年間というのはこれ短かったのではないのかというふうに思いますが、それはどうなんですか。

大胡勝公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(大胡勝君) 三年間、短いという御指摘もございますかもしれませんけれども、これまでの事例その他、また市場のいろいろ移り変わっていく状況その他を鑑みますと、一旦は適当でございますし、また、この確約措置につきましては、必要であれば公正取引委員会の方で、独禁法六十八条でございますけれども、罰則付きの強制権限を使って報告命令その他で内容も確認できていけますので、そういうようなところをしながら、まあ三年間が短いかどうかという議論ございますけれども、きちんとフォローをしていきたいというふうに考えているところでございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 確約計画にある今後の三年間でグーグルがこれ重要な事実を報告しなかったりとか、又は虚偽の報告をした場合、こういったときには課徴金納付命令など、より厳しい処分をするということも考えとしてあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  御指摘ありましたように、この確約手続に関しましては、公正取引委員会は、認定を受けた確約計画に記載した排除措置が実施されていないと認めるとき、又は被認定事業者が虚偽若しくは不正の事実に基づいて確約計画の認定を受けたことが判明したときには、公正取引委員会は確約計画の認定を取り消して調査を再開するという仕組みになっております。  このように、現行法制下では、御指摘の事実があったような場合に、確約計画の認定を取り消した上で再調査を行って、独占禁止法違反が認められた場合に排除措置命令や課徴金納付命令を行うということになります。したがいまして、この確約計画の認定自体は独占禁止法違反を認定する処分ではないものですから、現在、その不履行等に対して直接課徴金を課すといった処分を課すような仕組みになっておりません。  そういう中で、確約計画の確実な履行を確保するということが大事なんだろうと思いますので、グーグルとの間での確約計画では、御指摘もありましたが、三年間の履行期間中に履行状況を定期的に公正取引委員会に報告することですとか、外部の専門家によって履行状況の監視などを求めておりまして、まずはしっかりと履行を確保することが重要であるというふうに考えております。  その上で、現行の確約手続は平成三十年の運用開始から約五年半が経過しておりまして、適用事例も相当数積み上がってきておりますので、確約計画の確実な履行確保のための方策については、三年は短いのではないかといった御指摘もございましたけれども、そういったことも含めまして、これまでの運用実績も踏まえて検討したいというふうに考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 是非、その辺のところもまた検討していっていただきたいと思いますし、しっかりとチェックをしていっていただきたいなというふうに思います。  続いて、今日も幾つか質問が出ておりましたけれども、DMA、EUのデジタル市場法のことについてお伺いをしていきたいというふうに思います。  今回の法案で、今年三月から本格的に運用が始まったEUのデジタル市場法、DMAというふうに言われておりますけれども、これを踏まえて検討されたものというふうに伺っております。閣議決定が四月二十六日になったのも、DMAの運用状況を踏まえたからというふうに聞いております。  公正取引委員会として、このDMAの運用状況なんですけれども、この運用状況についてどのように分析し評価しているのか、まずお伺いしたいと思います。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 委員から御指摘がありましたとおり、ヨーロッパでは、本法案と同様に、大規模なプラットフォーム事業者を規制対象事業者として指定した上で、一定の禁止行為や遵守すべき義務を法律上明記する、いわゆる事前規制型の法律でございますデジタル市場法の本格的な運用が本年三月から開始をされておりまして、既に指定された事業者において一定の対応がなされている一方で、三月末には、同法に基づく義務の効果的な遵守が不十分であるとして、欧州委員会による調査が開始をされているというふうに承知をしております。  公正取引委員会としましては、これまでも、規制が先行しております欧州を始め諸外国の競争当局と意見交換を行うなど、緊密に連携しながらこの法案の整備に係る検討を進めてきたところでございますけれども、欧州委員会によるデジタル市場法の運用につきましては、三月に運用が始まって、EU当局による遵守状況に関する調査が始まったところでもありますので、その、については、予断を持ってなかなか現時点で評価することは難しいんですけれども、引き続きヨーロッパにおける今後の動向について注意をしながら、私どもの下位法令の整備や運用の在り方の検討を進めていきたいというふうに思っております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 何か聞いていると、DMAとの連携というふうなこと、よく先ほどからも話に出ておりましたけれども、DMAとの連携というのは、これ、何か今お話聞いていると余りできていないような気がしたんですけど、そんなことないんですか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) これも午前中にも答弁がございましたけれども、私ども、モバイルエコシステムの競争上の課題ということで公正取引委員会として実態調査を行い、内閣官房のデジタル競争本部におきましてかなり広範に競争上の懸念を取り上げて評価をしてまいりました。  その上で、我が国のデジタル市場におけるこのスマホの問題ということで法案を提出しておりまして、その過程では、先行しておりますEUのDMAがどういう内容で、どういう方法で規制をしているか、いろんな参考にして検討も重ねてきておりますので、そういう意味では、先行するDMAの動向を踏まえながら私どもの法案を整備をし、提案をさせていただいているというところでございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 まあ、ちょっと、どこまで参考にしているのか、何かよく分かりませんでしたけれども。  DMAって、結構、全然日本と規模が違いますよね。DMAの執行部、百人規模で行っているというふうに聞いておりますし、非常に、それぐらいの規模でやっぱり運用しているというところですね、しっかりとこれ参考にしていっていただきたいなと思います。  続いて、課徴金のことについてお伺いしたいと思いますが、今回の法案で国内の該当違反分野の売上高の二〇%の課徴金として納付を命じることができるというふうにされています。一方、EUのデジタル市場法、DMAでは、違反企業の世界の総売上高の一〇%の制裁金を命じることができるというふうなことで、これ、全然もうこれ金額が違うのかなというふうに思うわけですけれども。  日本の法体系の中では、今回の法案の二〇%という課徴金、これまでより厳しい内容には確かにはなっておりますけれども、EUのこの規制とこれ比べると、かなりこれ見劣りしてしまうんではないのかというふうに思うわけですね。アップルなんかは、御存じのとおり、株式時価総額世界一位の会社ですから、そんな会社を相手にしていく中で、この課徴金の二〇%というのがこれ本当にこれでいいのかというふうに思ったりもするわけですけれども、規制の実効性をこれ担保できるというふうに考えるのかどうか、お伺いしたいと思います。

塚田益徳公正取引委員会事務総局官房審議官

○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。  本法案におきましては、規制の実効性を十分に確保する観点から、デジタルプラットフォーム事業者の利益率が高いことなども踏まえまして、違反行為に対する課徴金の算定率につきましては、違反行為に係る商品又は役務の売上額の二〇%、また、繰り返し違反行為が行われたときは三〇%としております。  委員から御紹介いただきましたEUデジタル市場法、DMAの制裁金でございますが、全世界の売上高の一〇%を上限として制裁金が算定されることになりますが、全世界売上高の一〇%って、あくまでこれ上限でございます。デジタル市場法の制裁金の算定方法の詳細については、実はまだ現時点で明らかにされていないものと承知しておりますけれども、同様に、全世界の売上高の一〇%を上限とする現行のEUの競争法がございます。これにつきましては、全世界の売上高を基に制裁金を算定するのではなくて、本法案や独占禁止法と同様、まず違反行為に関する売上高を算出した上で、それを基礎として制裁金を算定しているものと承知しております。  いずれにいたしましても、本法案に違反する行為が認められました場合には、課徴金納付命令の発出も含めまして厳正に対処し、本法案の実効性を担保してまいりたいと考えております。また、本法案を運用していく中で、課徴金制度の抑止効果を見極めつつ、運用状況に応じて適切な見直しをしてまいりたいと、このように考えております。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 課徴金の抑止効果というのはあるのかなと、こう単純に思ってしまうわけですけれども。  今回の指定事業者として想定される企業、アップルとかグーグルでありますけれども、これはもう自見大臣に最後はお答えいただきたいなと思っておりますが、国外の企業がこれ多いわけですよね、当然ですけれども。国外に本社がある企業に対して課徴金などの制裁も含めてしっかりこれ規制を掛けていくということが非常に大事だというふうに思いますが、それが本当にできるのかどうかというところについて大臣から是非お答えいただきたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  本法案は独占禁止法を補完する法律であるため、独占禁止法と同様に、我が国の市場に悪影響を及ぼす行為が行われた場合には、海外の事業者に対しても法執行することができるものでございます。  また、本法案におきましては、規制の実効性を十分に確保する観点から、デジタルプラットフォーム事業者の利益率が高いことなども踏まえ、違反行為に対する課徴金納付命令の算定率を二〇%と、独占禁止法と比較しても高い率を設定しているところでございます。また、公正取引委員会において、海外の事業者も含めまして、本法案の違反行為が認められた場合には、課徴金納付命令を含めまして厳正に対処していくこととしてございます。  また、本法案では、施行後三年をめどといたしまして、施行の状況を勘案し、法律の規定に検討を加え、必要な措置を講ずることとされておりまして、規制の実効性を十分に確保する観点から、施行状況に応じて必要な見直しをしてまいりたいと考えてございます。  なお、独占禁止法におきましても、今申し上げた旨は最高裁の判決においても認められているところでございます。

東徹日本維新の会・教育無償化を実現する会

○東徹君 厳正な対応というのが非常に大事だというふうに思います。そのためにも、公正取引委員会の組織の強化というのも、これ、この分野でやっていかないといけないのかなというふうに思うわけであります。  サイバーセキュリティーの確保のことについてもちょっと御質問したかったんですが、ちょっと中途半端になってしまいますので、これで質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。どうぞよろしくお願いをいたします。  午前中から本法案の質疑、皆さんの御質問聞かせていただきまして、やはり同じような視点で疑問に思っているところがあるなということは率直にありました。  今回の法案、公正取引委員会の方から事前にこの説明いただいたときにも、うんうん、なるほどなという感じで受け止めてはいたんですが、ちょっと疑問にあるところもありながら今日委員会に臨んで、ちょっと皆さんのお話、そして答弁聞いていると、逆にちょっと疑問が深まったところも出てきているものですから、一つ一つ、ちょっと丁寧に確認しながら進めていく質疑という形にさせていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。  まず最初ですね、これ、先ほどから質問されている方もいらっしゃるんですが、確認ということで、いま一度させていただきたいと思います。  EUで先行導入されましたデジタル市場法、DMAですね、これを一つの先行事例として今回の法案を提出しているということでありましたけれども、まず、このDMAの概略、そして本法律案との類似点と相違点について、まず簡潔に御説明をいただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、欧州のデジタル市場法の方でございますけれども、本法案と同様に、大規模なプラットフォーム事業者を規制対象事業者として指定した上で、一定の禁止行為や遵守すべき義務を法律上明記する、いわゆる事前規制型の法律でありまして、本年三月から本格運用が開始されております。  このデジタル市場法でありますけれども、本法案が規制対象とするスマートフォンの特定ソフトウェアに加えて、パソコンのOSでありますとかSNSなどを含めたデジタル市場における重要なプラットフォームサービスを規制対象としておりまして、本日時点で申し上げますと、アップル社やグーグル社を含む計七事業者が規制対象事業者として指定をされております。この規制対象というのが一つ大きな違いとなるかと思います。  それから、規制の内容といたしましては、自社以外のアプリストアからアプリをインストールできるようにすること、あるいは自社の課金システムの利用強制の禁止などを定めておりまして、そういった意味では、基本的に本法案と同様の規制が定められているというふうに考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ありがとうございます。  適用範囲の広さと対象とされているものの違いというのを今御説明をいただいたわけですけれども、今このDMAという観点でお話を聞きましたけれども、これ以外、例えば米国ですとかそれ以外の地域ですとか、そういう地域におけるデジタル分野のこういった規制の動きについても同じように確認をさせていただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず米国でありますけれども、米国においては、訴訟等を通じてグーグル社やアップル社の違法行為を是正する動きというのが見られるところであります。今年三月には、司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に関してアップル社を提訴するなど、デジタルプラットフォームの競争制限的な行為に対する対応が積極的に行われているというふうに承知をしております。  それから、イギリス、英国におきましては、いわゆる事前規制を導入するためのデジタル市場・競争・消費者法案というものが議会に提出されまして、先月末に成立したと承知をしております。  アプリストア等を提供する大手デジタルプラットフォーム事業者は世界的にビジネスを展開しているところでありまして、本法案の規制の実効性を確保するために、これまでも公正取引委員会において、海外の競争当局と意見交換を行うなど緊密に連携しながら、本法案の整備に係る検討を進めてきたところでございます。  本法案が成立した場合には、引き続き、施行準備期間における下位法令の整備や運用の在り方の検討、あるいは施行後の法運用等においても、海外の競争当局と緊密に連携しながら足並みをそろえて、デジタル分野における公正な競争環境の整備に取り組んでいきたいと考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ちょっと確認なんですけれども、今、米国の例で、司法省が訴えて訴訟の形が積み上がってきているというお話でもありました。これは、あれですかね、被害者がいて、おかしいじゃないかということになって司法省が動いたのか、それとも、そもそも独禁法のような形の元々の法律に違反しているのではないかということで司法省が動いたのか、もしその辺、事情が分かるようであれば教えていただけますか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) この米国の訴訟についてのお尋ねでありましたけれども、これ司法省が提訴をしたというところでありまして、したがって、でありまして、米国に既にあります独禁法、反トラスト法というふうにアメリカでは言いますけれども、これの違反ということで提訴をしたということで、いわゆる私訴といいますか、被害者が行為者を訴える私訴とは違う形での訴訟ということになります。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 独禁法のような形で、反トラスト法にということで御説明いただきました。  ちょっと確認なんですけれども、今DMAのお話を伺いました。米国はどちらかというと従来からある法律に照らし合わせて見たときの違法性、英国は、先ほどのお話でいくと、デジタル市場・競争・消費者法ということで、中身についてはこのDMAとかなり近い内容だというふうに受け止めたんですが、これ、今回、日本はスマホのこのアプリストアというところにかなり限定をした法律、事前規制という形で行ったわけになるんですけれども、日本以外でこうした、ぐっと限定した形で規制を行っている国というのは、そうするとあるんでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  こういうデジタル分野に関するいわゆる事前規制型の規律というのが、欧州委員会、あっ、欧州でありますとか、先ほど申しましたイギリスなどで動きつつあると、ほかの国でも少しずつ動きがございますけれども、今成立しているものに関して申しますと、デジタル市場法であったり、イギリスの新しい法律ということでいいますと、スマートフォンに絞った形というものは日本以外には余りないというふうに承知をしております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 そうすると、実は、午前中の古賀委員の質問のところに実は戻るんですけど、何で日本はスマホのアプリストアだけに絞ったんだろうか、なぜそこが事前規制対象として絞り込まれることになったのかということがやはり確認したい点になるんですけれども、この点いかがでしょうか。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、今回、スマートフォンの特定のソフトウェアということですけれども、スマートフォンは世帯普及率が九割を超えるというような形でありまして、我が国の国民生活あるいは経済活動における基盤となっているという点がございます。そういう意味で、非常に国民生活、経済活動に重要な役割を果たしているというのがまずございます。  その上で、アプリストア等の特定のソフトウェアに係る市場が寡占状態ということで、かつ様々な競争上の問題が生じているというところに着目をしているというところでございます。こういった課題に対処するための本法案ということで、いわゆる事前規制を導入して迅速かつ効果的に競争環境の整備を図ることを目指しているわけであります。  それ以外の分野につきましては、この法案では対象としてはいないわけですけれども、それ以外のエリアについても競争上の問題が生じていないかというのはしっかりウオッチしていかなきゃいけないというふうには思っておりまして、将来的に、今回の対象となっておりますスマートフォンの特定ソフトウェアと同様の競争上の問題があるというふうに認められる場合には、本法案と同様の規制の対象とすることも含めて検討してまいりたいと思いますし、それ以外にも、もちろん競争上の問題、独占禁止法上の問題があるという場合には、独占禁止法を積極的に運用していくというのも当然必要だというふうに思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 このもちろん独占禁止法の適用ということでいけば、それはもう今現行あるルールでもありますし、おかしいところはもうどんどんどんどんそれは摘発していくべきだと思うんですが、このやはりアプリストアに特化した規制というのが、やっぱりどうしても、もう一つ理解、なぜここだったんだろうというのがちょっと理解できなくて。というのが、そもそも、このアップストアといいますか、iPhone、そもそもスマホが登場したのがまだ十数年前ですから、二十年たっていない状態。じゃ、その前はどうだったかといえば、まあまあ、iモードですよ、iモードがありました。iモードというものがあって、あれでインターネットと携帯をつなげたという画期的な、もうNTTが世界に誇る、ドコモが世界に誇る画期的な技術でというふうになったんですけど、iモードからiPhoneに取って代わられた。  じゃ、取って代わられた最大の理由は何だったのかというと、まあ分析している方はいろいろいらっしゃるのでいろんな説がありますけれども、一つはやっぱりこのアプリの部分です。iモードは、結局、NTTのドコモの専用ブラウザとしてしかインターネットとつながらなかった。だから、あそこで使われるアプリって基本的に全部ドコモなんですよ。彼ら自身が開発をするわけです。これでしか使えなかったと。  それに対してiPhoneがやったことは何かといえば、アップストアということで、誰でもその世界に参入できるって市場をつくったんです。要は、オープンなアプリ市場をつくって、そこにみんながどっと参入して、こんなにいろんなことがこの携帯の中に全部詰まっているのかということでみんなが飛び付いたということなので、実はiPhoneのアップストアって、極めてオープンな世界を市場の中につくったがゆえに爆発的に売れることになったんですよね。  だから、実は寡占状態で他社を締め出したのではなくて、元々はオープンだったから広がったというのがこの世界なんですよね。なので、それが今、逆にその規制対象になっていくときに、寡占状態でというような御説明をちょっと立て続けに言われてしまうとちょっと釈然としないなというふうに実は思います。  あわせて、その寡占状態ということでいけば、午前中、これ石橋委員もいろいろと御質問されていましたけれども、衆議院側の質疑でお答えをいただいていたんですけど、モバイルOSの世界においては、アンドロイドの占有率が五四・八%、それからiOSの占有率が四五・二%ということで、完全に二分されていると。元々はもうiOSですよ。で、iOSは純粋にアップルしか使えない。だから逆に、選びたくなければ選ばなくていいですよという世界だったんだけど、それがどんどんどんどん広がって、その後、何とか巻き返しを狙ってグーグルがアンドロイドをオープン化させて、そこにいろんな企業が乗っかってきて、何とか今アンドロイドが盛り返して五〇パー以上になっているけれども、でも、いまだにもうイーブンで戦っているという状態ですよね。  それでいくと、OSの世界は寡占状態かと言われりゃ寡占状態なんですけど、二社が激烈な戦いを繰り広げている。二社が激烈な戦いを繰り広げているOSの上に存在しているアプリの世界というのも、だから、そういう意味では、オープンで今二社、二つの世界が戦っているということだとすると、そこも寡占だというふうに整理してしまうと、本当に寡占なのかな、そこに参入障壁というのが本当にどれだけあるのかなというのが、正直ちょっとそこは疑問に思ってしまうんです、今言ったような説明がずっと続いてしまうと。  私の中の整理は、もう個人的な整理ですけど、これ、先ほど三浦委員がデファクトスタンダードという言葉触れられました。まさにそこの領域に入ってくるんだろうなというふうに思っていまして、もう正直、多分、このモバイルOSで新たな人たちが参入してくるのはもう多分難しいんだと思うんですよね。難しいんだとすると、そのOSの上につくられている世界でどうやってビジネスを取っていくのかというふうにすると、やっぱりアプリ市場、これが今後もどんどんどんどん伸びていく市場だとすれば、それをどうやって取っていくかという、そういう競争領域に入っているんだと思います。  その意味でいくと、これはもう標準化の世界ではもう常識的に、アメリカはデファクトスタンダードで市場を押さえるという戦い方、ヨーロッパはデジュールスタンダードでまずはルール作りから入るというこの戦い方からすると、まさに今回のEUがDMAというものを作って規制から入って、新しくそこに自分たちの域内の人たちを参入させる領域をつくったというふうに整理していくと僕は分かりやすいのかなというふうに考えています。なので、そういう意味でいけば、EUは戦略的に戦術的にDMAというものを導入して私は取り組んでいるんじゃないかなというふうに思うんですね。ですので、一つこういう考え方を持っていっていかないといけないのかなということがあります。  ちょっとまたこの点、後で触れたいとは思うんですけれども、ちょっとそういう整理をした上で、次のちょっと通告していた質問に行きたいんですけれども。  そうしますと、今はなぜスマホのアプリストアだけだったのかという質問をしたんですが、ちょっとさっきそれに近いことは触れていただきましたけれども、当然この後、DX、デジタルトランスフォーメーションが進み、IoTというものがどんどんどんどん進んでいけば、新たなデジタル領域、市場がつくられ、そこにまた新たな寡占状態というものができ上がる可能性はあるんだろうなというふうに思います。  この特定の分野における寡占状態が将来も発生するんじゃないかということが想定されるとすると、今後もこうした規制、今回のような事前規制というものはやはりつくっていくべきだというふうにお考えなのかどうか。この点について、これはちょっと方針事になりますので、自見大臣の方からお答えをいただければと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  特定の分野における寡占状態がということでございますが、今回はスマートフォンということでございます。  スマートフォンは世帯普及率九割を超えるということで、私たちの生活、国民生活及び経済活動における基盤として重要な役割を果たしているところ、アプリストア等の特定のソフトウェアに係る市場は特定少数の有力な事業者による寡占状態であり、また当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。  繰り返しになって、一部、恐縮ですけれども、私どもは寡占状態そのものが問題であるということを言っているわけではなく、競争制限的な行為があるということをもって私たちは今回法律を提出しているということが非常に重要でございます。  加えまして、これらの市場は、いわゆる間接ネットワークの効果のほか、規模の経済というものが働くということがございますので、新規参入等の市場機能による改善が期待できないということがあるということ、また独占禁止法による個別事案に即した対応では大変長い時間を立証活動に対しまして要するといった、この課題から今回特出しをしたということでございます。  このような特出しをした、この私たちの今回提出している法案におきまして、いわゆる事前規制というものを導入し、迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るものでございます。  デジタル分野におきましては、本法律案が対象といたしますスマートフォンの特定ソフトウェア以外の市場について、競争上の問題が生じているかいないかということを引き続きしっかりと注視をする必要があると考えてございます。将来的に、スマートフォンと特定ソフトウェアと同様の競争上の問題があると、このようなことが認められる場合には、私どもといたしましては、本法案と同様の規制の対象とすることを含めて検討してまいりたいと考えてございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 御説明ありがとうございます。  今お話ありました競争上の問題があればということで、将来的には広げていく可能性があるということでありました。  まさに、欧州が導入していますDMAというのは最初から幅広い範囲に掛けているということからすれば、そこも視野に入れたものだというふうに思いますので、日本はどっちをだから選択していくかだと思うんですよね。アメリカのようなデファクトスタンダードを追った形の、できるだけ自由な環境の中で企業競争力を高めていくというために政府が様々な支援をしていく、企業を育てていくというスタイルを取っていくのか。それとも、今形作られようとしている市場の中に逆にルールメーキングの形でしっかりと欧州のように入っていって、自分たちも戦える土壌をまたそこに新たに切り開いて、そこの上に構築していくのかということだというふうに思います。  今、自見大臣の方からお話しした観点でいけば、ルールメーキングということもしっかりと視野に入れていくというふうに受け止めたいというふうに思いますが、いずれにしても、規制していくのか、それとも標準化という形で業界でルールを作っていくのか。公正な競争というのは、これもよく言いますけれども、誰から見ても公正な競争って多分なくて、世界的には自分たちにとって公正な競争領域というのをみんながつくろうとしているんだというふうに思いますので、ここは本当に、日本としてもしっかりと、したたかに戦略、戦術を持って取り組んでいく必要が私はあるというふうに思っています。  その観点で、ちょっともう最後の質問になりますけれども、今標準化という言葉をいろいろと使いました。今回の、まさにiOSですとかアンドロイド、これデファクトスタンダードの位置付けだと私はもう受け止めているんですけれども、今後、今、更なる規制の拡大というのは可能性としては含んだことを大臣から答弁いただきましたが、今度は規制というよりも標準化、このOSであったりプラットフォームであったり、こうしたものの、デジタル分野、様々なデジタル分野に対する標準化の取組、この点について現時点でどのようなお考えを持たれているか、この点について確認をさせていただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  公正取引委員会ということですから、競争の観点からどうかという視点で見るわけですけれども、消費者にとって魅力的なサービスを提供するなど、正当な競争の結果として、委員御指摘のようなデファクトスタンダードとなる場合も含めて、OS、プラットフォームに対する標準化の取組が行われるということ自体は、競争上問題になるわけでは、直ちに問題となるわけではないというふうに思います。  一方で、競争当局として気にしなきゃいけないと考えておりますのは、OSなりプラットフォームに対する標準化の取組によって、不当に他の事業者が排除されることとなるような場合には競争上の問題が生じるというところございますので、公正取引委員会といたしましては、引き続き、競争上の問題がこういった関係で生じていないかという点については、デジタル市場の状況を注視してまいりたいというふうに考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 残りの質問、次回に回したいと思います。  ありがとうございました。     ─────────────

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として加藤明良君が選任されました。     ─────────────

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  スマートフォンが九割の世帯に普及をして社会生活の基盤となる下で、スマートフォンの主な機能であるソフトウェアは、絶大な支配力を持つ米国のアップルそしてグーグルの寡占構造となっています。国際的に公正公平な競争環境の確保に関心が高まる中、日本はこれまで自主規制、事後規制しか行われてきませんでした。けれども、本法案で禁止事項を規定して事前規制が行われるということは必要なことだというふうに考えています。  日本で最初のデジタルプラットフォームをめぐる法律として、二〇二〇年に特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律、いわゆる取引透明化法ですよね、について私も審議をしました。    〔委員長退席、理事古賀之士君着席〕  我が党は、主に四つのことを盛り込んだ修正案を提出をしたんです。どんな中身だったかといいますと、一つ目に、国の適切な関与と規制の下で、巨大IT企業に透明性、公正性の向上に責任を果たさせると、二つ目に、不当行為の禁止事項を明記して事前規制を導入すること、三つ目に、課徴金の割合の引上げを行うこと、四つ目に、EUを参考にして、独立、中立公正な機関を設けて監視機能を高めるというものだったんですね。  それで、大臣に伺うんですけれども、今回の法案は、大きく言えばこの修正案と方向性は同じということでいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  本法案では、指定した一定規模以上の特定のソフトウェアを提供する事業者に対しまして、競争を制限するおそれのある一定の行為の禁止等をあらかじめ定める、いわゆる事前規制を導入することとしてございます。また、規制の実効性を確保するための措置といたしまして、公正取引委員会の調査権限や課徴金納付命令等の規定を設けてございます。加えまして、本法案は、独立した法執行機関でございます公正取引委員会において、これらの規定に基づきまして厳正かつ的確に運用していくこととなります。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今の答弁で、大きく言えば方向性は同じということかなというふうに受け止めました。  それで、独占禁止法は、第一条で、公正かつ自由な競争を促進すること、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的としていますけれども、本法案は独禁法を補完するものだというふうに位置付けられて、同様の趣旨となっています。このことを確認した上で、今日はまず禁止行為に関わって質問をしていきたいと思います。  本法案では、セキュリティー確保、プライバシー保護、青少年保護等のために必要な行為であれば、禁止行為の例外とすることとしています。第七条、第八条は、課徴金納付命令の対象となる禁止行為について定めています。同時に、禁止事項の例外ということで正当化事由がただし書で設けられています。    〔理事古賀之士君退席、委員長着席〕  この正当化事由に当たるかどうか、説明、立証責任は事業者と公正取引委員会とどちらが負うことになるのでしょうか。委員長、お願いします。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  委員御指摘の正当化事由に関する立証責任については、この本法案に基づきまして排除措置命令等に係る訴訟が起きた場合に、正当化事由の該当性が争われる際に問題になり得るんだと認識しておりますけれども、この本法案で立証責任の所在に関する規律は設けておりません。  そういうことで、立証責任が事業者又は公正取引委員会のいずれに当たるかにつきましては、裁判所が法解釈の結果として判断するものだというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 いわゆるGAFAM、今ちょっとGAFAMと言わないのかもしれませんけれども、と言われるような巨大IT企業は資力もあるし体制もあるわけですよね。こうした大企業と公取委が対峙をするということになるわけで、力の差非常に大きいと思うんですね。そういう点から考えても立証責任は事業者が負うべきだというふうに考えるんですけれども、委員長、いかがでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 立証責任の所在自体は、法解釈の問題でありますので最終的には裁判所が判断するものだと考えておりますけれども、先ほど説明責任というような言葉も委員の方から出ましたけれども、この指定事業者がセキュリティー確保等のために必要な正当化事由に当たる措置を講じたという場合には、毎年度、公正取引委員会に提出することが義務付けられております報告書に記載を求める形で、まず指定事業者側に説明を求める形になります。それに対しまして、この指定事業者がとった措置が正当化事由に当たるか否かについては、私どもとして必要な証拠の収集ですとか適切な判断を行うことは可能であります。  立証責任の所在がどこにあるかということにかかわらず、本法案の適正な執行を私どもとしてはそういう形で行っていきたいというふうに思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 はっきりしないわけなんですけれども、ただ、公取が負うというのはこれなかなか大変で、衆議院の審議の中で我が党の笠井亮議員が質問でただしたように、EUやイギリスなど他国と比較をして、日本の体制って非常に弱いんですよね。EUでは約百名、イギリスでは約六十名の体制となっている。その一方で、日本の公正取引委員会では、担当をしている部署はデジタル市場企画調査室なわけですけれども、ここの体制は現在十四名、デジタルアナリストが七名ということで、もう圧倒的に少ないわけですよね。EUと比べれば五分の一だし、イギリスと比べれば三分の一程度ということになっているんです。これで実効ある規制を行うということは、これはできないということになると思うんですね。  そこで、大臣に伺うんですけど、こうした事態を受けて、大臣が、本法案を実効的に運用するために質、量の両面から抜本的な体制強化を進めていきたいというふうに答弁をされているんです。この量の面っていえばどれぐらいの規模を考えていらっしゃるのかということと、質ということを考えたときに、人材を集めようというふうに思ったら待遇を改善するということが欠かせないんだというふうに思うんですけれども、どういうふうに強化をしていかれるのでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  本法案の運用におきましては、巨大なプラットフォーム事業者を相手にするということが予想されておりまして、またセキュリティー等の問題を含めまして専門的な知識、知見を要することから、本法案を実効的に運用していくためには、セキュリティー等の知見を有する専門、関係の行政機関との連携に加えまして、公正取引委員会の体制強化、能力の更なる強化ということが重要であると考えております。  公正取引委員会では、これまでもデジタル分野やセキュリティー等の専門人材の登用を進めてまいりましたが、引き続き、これ関係各方面の御理解ということが大変重要だと思いますが、質と量の両面から抜本的な体制強化を進めていく必要があると考えてございます。  人員について具体的に岩渕委員からも人数をもってお示しいただきました。具体的な人数というところまで言及するというのは今は差し控えたいと思いますが、しかしながら、本法案の運用状況も見ながら、必要な人員の確保に計画的に努めてまいりたいと思ってございます。  また、待遇といったこともございました。この待遇も大切だと思ってございますので、待遇も含め、専門人材の確保の在り方も併せて検討しながら、必要な体制整備に力を尽くしてまいりたいと思ってございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 体制整備、是非力入れて進めていただきたいというふうに思っています。  それで、法案の第四十三条三項は、第七条、第八条に関わって、関係行政機関の長が公取委に対して意見を述べることができるというふうにしています。  これはつまり、総理とか経産大臣なんかが公取に対して意見を述べることができるということになるんですよね。そうなると、例えば、公取委が課徴金納付命令を出そうとしたんだけれども、総理とか経産大臣とかが正当化事由に当たるからということで課徴金納付命令出すべきではないというような意見を述べてくるということがあり得るんじゃないかなというふうに懸念をしているんですね。  それで、委員長に伺うんですが、独占禁止法第二十八条は、公正取引委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行うというふうにしていますけれども、この独立性という点からも問題があるんじゃないでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 御指摘をいただきました四十三条三項でありますけれども、これ四十三条一項と相まちまして、関係行政機関の意見について、正当化事由の判断に関しまして関係行政機関が有する専門的な知識が必要な場合がありますので、公正取引委員会が適切な法執行を行う観点から、関係行政機関から意見を聴取するというものでございます。  その上で、本法案の規定に基づきます排除措置命令や課徴金納付命令等の最終的な法執行は、関係行政機関からの意見が出された場合でありましても、公正取引委員会の判断がそうした意見に拘束されるものではありません。公正取引委員会が独立してその職権を行使するものであるということでございます。公正取引委員会の職権行使の独立性は損なわれるものではないというふうに考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 独禁法は第六十七条で、関係のある公務所又は公共的な団体は、公共の利益を保護するため、公正取引委員会に対して意見を述べることができるというふうに規定をしているんですね。公取委からの法案の説明では、これはこの法案の第四十三条三項と同趣旨のものだというふうに聞いています。  独禁法六十七条に基づいて、関係のある公務所又は公共的な団体が公取委に対して意見を述べた実績というのはあるのでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 独占禁止法第七条に基づいての意見でございますけれども、私どもの方に保管されている記録に基づく限り、関係公務所等が公正取引委員会に意見を述べた例はございません。(発言する者あり)失礼、六十七条です。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 つまり、実績がないということなわけですよね。実績がない規定を何でわざわざ本法案に盛り込むのかということになると思うんですよ。実績がないのにこの第四十三条三項の規定を設ける理由というのは何なんでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 午前中からずっと議論がございますように、今回の法案は、競争の促進と利用者の安心、安全の確保、これをバランスを取るということが大変重要だということで法案を作ってございます。  そういう意味で、第七条、第八条に規定する正当化事由につきましては、セキュリティーの確保等を図るために、公正取引委員会がスマートフォンの利用に係るセキュリティーの確保や青少年の保護等に係る施策を担って専門的知見を有する関係行政機関に意見聴取を行うなどしながら連携して対応すると、これが大変大事だということで設けたものでございまして、四十三条の第三項では、政府でセキュリティーの確保や青少年の保護等の政策を担当することから、連携することが特に必要と考えられる内閣官房、これは具体的には国家安全保障局あるいは内閣のサイバーセキュリティセンターでございますけれども、それに総務省、文部科学省、経済産業省、それからこども家庭庁、これを条文上明示した上で、必要に応じて他の行政機関も意見を述べることができるということで、連携のための規定として置いたものでございます。  この規定に基づいて、関係行政機関が必要に応じて自らの所掌分野における専門的な知見に基づいて正当化事由に関する意見を述べていただくと、こういうことが期待されるというふうに考えているところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今御答弁いただいたんですが、専門家の方の中には、その独立性との関係でこの第四十三条三項や四項は問題があるから削除することが望ましいのではないかと、こうした意見持っていらっしゃる方もおられるんですね。こうした意見についてはどんなふうにお考えでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 委員から御指摘がありますとおり、独占禁止法二十八条が規定する公正取引委員会の職権行使の独立性は、経済活動の基本的なルールでございます独占禁止法について、公正かつ中立的に運用する必要があるといった公正取引委員会の職務の特質に由来するものでございまして、独占禁止法を補完する今回の本法案の運用についても同じことがしっかり確保されるべきだというふうに認識しております。  一方で、本法案の規定に基づく排除措置命令や課徴金納付命令等の最終的な法執行が、関係行政機関からの意見が出された場合でありましても、公正取引委員会の判断が当該意見に拘束されるものではございません。公正取引委員会が独立してその職権を行使するものであることから、公正取引委員会の職権行使の独立性が損なわれるものではないと考えているのは先ほど答弁したとおりでございます。  こうした、先ほど答弁いたしました積極的な意義がある四十三条第三項あるいは四項、こういったものの必要性を考えますと同項は必要な規定でありまして、私どもの職権行使の独立性と抵触するものではないというふうに考えておりますので、削除すべきという意見については、私どもは賛成できないところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 いずれにせよ、独立性が脅かされることのないようにしなくてはならないということだと思います。  次に、本法案と他国の規制法を比較して見ていきたいというふうに思うんですね。  法案の概要では、法案の意義について、先行するEUでは新たな規制が動き出しており、日米欧三極のデジタル市場が足並みをそろえてデジタルプラットフォーム事業者に公正な競争を求めていくためには、日本市場でもデジタルプラットフォーム事業者に対峙するための新たな法律の枠組みが必要だというふうにしています。  EUでは、今年の三月からデジタル市場法、先ほど来議論あるように、DMAですよね、の本格的な運用が始まっています。  資料の一を見ていただきたいんですけど、本法案はアップルとグーグルが指定事業者となる見込みですけれども、DMAでは、先ほどやり取りがあったように、本格的な運用後にブッキング・ドット・コムが加わって、七社が規制対象となっているんですね。そして、コアプラットフォームサービスも幅広く規制の対象となっているんですよ。で、iPad用のOSも加わっているんですよね。DMAはそもそも規制の対象が広い上に、運用が始まってからもどんどん強化されているんですね。  資料の二を見ていただきたいんですけれども、これDMAと本法案の比較なんですが、DMAにはあるけど本法案で対応する条文がないというものがかなりあるわけですよね。空欄の部分があるんです。DMAの約四割しか対応していないんですね。  委員長、これ資料を見ていただいて、いかがでしょうか。これ、規制不十分なんじゃないでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) 御指摘の点については、これまでもいろんな方から御指摘があるんですけれども、私ども、スマホが、スマートフォンが国民生活、経済生活の大変大きなインフラになっているということで、まずスマートフォンの競争問題、競争上の課題について対応したいということで法案をお願いしているわけでございますけれども、御指摘のように、DMAでは十種類のコアプラットフォームサービスを対象に幅広く規制が行われていることは事実でございます。  対象となっているコアプラットフォームと私どもが対象としておりますスマートフォンの特定ソフトウェアとの差に対応した形で、二ページ目の資料でも規制の範囲が違っている、これは御指摘のとおりでございます。  ただ、そこは是非御理解をいただきたいのは、日本における検討の結果、我が国での規制の在り方として、まずはスマートフォンの特定ソフトウェアからこのような事前規制の形を入れさせていただいているということでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 最後に、この足りていない部分をどうやって埋めていくのかということを委員長にお聞きします。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) はい。  デジタル市場におけます急速な技術変化によりまして、前提としていた事情が変化することは十分考えられますので、本法案の規制の対象行為を含めて不断の見直しを行っていくことは重要だと認識をしております。  それで、本法案については、施行後三年を目途として、本法案の規定の施行状況を勘案し、本法案の規定について検討を加え、必要な措置を講ずる旨を定めております。本法案の施行後もデジタル市場の状況を注視しながら、必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 済みません。以上で終わります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。  これまで本当に様々な議論が行われまして、私もほぼ皆様方と同じ問題意識でいろいろ確認もさせてもらったわけですが、最後の質疑者ということで、また改めて詳しくお話を伺っていければなと思っています。  今回の新法、先ほどからもあるように、スマートフォンの特定のこのソフトウェアを提供する事業者を規制するものということなんですけれども、それでなぜスマホに絞ったのかというお話が先ほど来からありました。そのときに、スマホの普及率は九割を超えてという御答弁もありましたけれども、やはり何かしっくりこない部分があるという意味では、一方、パソコンの、PCのこの世帯普及率見てみますと、スマートフォンよりは低いものの、およそ七割がもう普及、保有されている、もうほとんどの、ほとんどのというか、七割ですから、多くの世帯が普及、持っているということになりますし、一方、ビジネスシーンというふうに考えればもうほぼ一〇〇%に近いんじゃないかという印象もあるほどです。  その中で、このマイクロソフトのウィンドウズによるOSのシェア見てみますと七〇%を超えているということで、恐らく皆さんもそうだと思うんですけれども、自然と文章作成はワードを使っていたり、資料の作成はパワーポイントとかエクセルを使うということ多いと思います。自然に意識しないでもこのマイクロソフト製のソフトウェアを使っているという方が多いのかなというふうに思っています。  そのような中で、このスマートフォンと同じような特徴を持つPCのOS市場もウィンドウズ95が登場してから今に至るまで独占に近い状況が続いているということが言える中、なぜ今度はPCを対象としなかったのか、スマホに絞ったのかという御答弁はたくさんいただきましたので、なぜこのPCを対象としなかったのかという点を中心にその理由を伺わせていただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、スマートフォンにつきましては、先ほど来申し上げておりますけれども、世帯普及率が九割を超えるなど、国民生活、経済活動における基盤としての役割を果たしているということ。それから、特定ソフトウェアに係る市場については寡占状態ということで、競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているという点がございます。  一方で、デジタルプラットフォーム事業者はイノベーションの担い手でもございます。したがって、規制を行う際にはイノベーションと規制のバランスに配慮することも必要でございます。  このため、まずは、特に重要かつ様々な競争上の問題が生じているスマートフォンに係る市場における公正な競争環境を確保するということでこの法案を整備、提案するものでございます。  お話のあったパソコンでございます。お話にもありましたが、まず、その普及率がスマートフォンほどではないという点がまずございます。それから、通常、アプリの流通経路がパソコンの場合には特段制限されていないということなどもありまして、この法案の規制対象とはしていないところでございます。  ただ、引き続き、パソコン等のデジタル市場の他の商品やあるいはサービスについても競争上の問題が生じていないかなどは注視してまいりたいと思いますし、もちろん、独占禁止法上の問題があれば、独占禁止法というツールを使って厳正に対処をしていきたいというふうに考えております。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 分かりました。本当にこのデジタル市場というのは変化が激しい分野でありますので、しっかり見直しも含めてお願いをしたいと思っていますけれども。  また、ここで、これまでも議論になりましたけれども、確認の意味でさせていただきたいんですが、今回、欧州と足並みをそろえてということで、先ほど岩渕委員も詳しく表を見せていただきまして、私もなるほどと見せていただきましたけれども、この欧州のデジタル市場法では、ゲートキーパーとして本当に、先ほど資料にあったように、アップル、グーグルだけではなくて、マイクロソフト、アマゾン、もう本法案より広い範囲の事業者を対象として定めていて、さらに、このコアプラットフォームですね、も広い範囲だということで、この今回のものは範囲が狭いということになります。  また、タイミングについてですけれども、EUでは既にデジタル市場法の運用がもう開始をされていまして、イギリスでもそのEUのデジタル市場法に相当するデジタル市場・競争・消費者法が成立をして、今年の秋にはもう施行される見通しということです。  一方、今法案では、今国会で成立をしても施行されるのは一年半後ということになりますから、変化の速いこのデジタル市場ですから、世界から見ると、やっぱり規制対象も狭いですし、ゆっくりとしているなというふうに見られてもこれは仕方がないことかなということも考えます。  足並みをそろえてというのであれば、EUなどと比べて規制対象が狭いということが一つ、先ほどからあります。また、規制が実施されるタイミング、これが他国から遅れるということによって、国内の例えば事業者、それから消費者への不利益はないと考えていいのかどうか、例えば国内の企業が海外市場に出るきっかけが失われるといったようなことはないのか、その辺について考えを伺わせていただきたいと思います。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、まず、欧州のデジタル市場法の方でありますけれども、スマートフォンだけではなくて、パソコンのOSあるいはSNSなども含めてデジタル市場における重要なプラットフォームサービスを規制対象としていると承知をしております。  一方で、本法案でありますけれども、スマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤となる中で、スマートフォンにおけるアプリストア等の市場において様々な競争上の問題が生じていることを踏まえて、まずはスマートフォンに係る市場を対象に、公正な競争環境を確保するために整備をするというものであります。  公正取引委員会は独占禁止法を所管しておりまして、基本的には独占禁止法を執行しながら、必要に応じてこのような独占禁止法を補完する新しい仕組みも整備して競争政策を推進していくべきものというふうに考えております。  スマートフォン以外のデジタル市場の他の商品、サービスにつきましても、独占禁止法上の問題があれば、先ほど申しましたとおり、同法に基づいて対応していくわけでありますけれども、競争上の問題が生じていないかという点については引き続き注視をするとともに、将来的に本法案が対象としているものと同じような競争上の問題があると認められる場合には、本法案と同様の規制の対象とすることを含めて検討してまいりたいと考えております。  それから、我が国の経済成長のエンジンとなるべきデジタル分野におきまして、関係事業者あるいは消費者の利益が害されないように公正な競争環境を確保していくことは喫緊の課題であるというふうに認識をしております。  タイミングのお話、御質問もございました。  本法案の提出が四月末となったのは、欧州では本法案と同様の規制でありますデジタル市場法の本格運用が三月、今年の三月から開始されたというところでありまして、この本法案の実効性を確保するために、欧州におけるデジタル市場法への事業者の対応も見極めた上で制度設計を行ったということでこのタイミングとなったというものでございます。  本法案が成立した場合には、引き続き、欧州等の状況も見極めながら、下位法令の整備や運用の在り方の検討なども進めて、本法案によって期待される関係事業者や消費者へのメリットが確保されるように、本法案を適切に運用してまいりたいと思います。そのような形で各事業者、消費者へのメリットがしっかり広がっていくようにしていきたいというふうに考えております。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  次に、指定事業者に関して伺っていきたいと思います。  一定規模以上の事業を行う者を規制対象事業者として指定するということで、先ほどから、今回についてはアップルとグーグルのこの二社を指定事業者として想定をしているというお話を伺いました。  これは、規制とイノベーションとのこのバランスですね、これをどう取っていくのかという、これ難しい点もあると思いますけれども、この点、大事だと思っています。  要は、これまでアップルとグーグルの二社がスマートフォン市場の基礎をこれつくってきたおかげで様々なイノベーションが起きた、これもやっぱりしっかり見ていかなくてはいけないと思っています。様々な商品とかサービスがデジタル化されて、日本国内のモバイルコンテンツは二兆七千八百六十一億円、モバイルコマースは五兆七千三百五十九億円の規模にまで成長をしてきたわけです。スマートフォンが登場して以来、こうした便利さとか楽しさとか、これを提供して、その上、この企業間の競争があって、ユーザーの支持があった結果が今の寡占状態と、先ほどからありますけれども、そのような状態になったのかなというふうに思っています。  この多くのデジタル市場で様々なイノベーションを起こす土台となったこのアップルとグーグルの二社の貢献は大きかったと言えると思いますけれども、では、なぜそうして二社に今想定されているのが絞っているのかというところ、それから、規制対象をどう絞っていくのかということですね、その辺り伺いたいということと、また、今後どのような、その規制を掛けることによってですね、今後どのようなイノベーションが起きると考えているのか、伺わせてください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  アップル社やグーグル社が提供する商品あるいはサービスは、我が国において多くの消費者に利用されているというふうに認識をしております。消費者にとって魅力的なサービスを提供するなど、正当な競争の結果として少数の事業者による寡占市場となること自体が競争法あるいは独禁法上、直ちに問題となるものではございません。  一方で、モバイルOSやアプリストア等の市場は、これらの事業者による競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているというふうに考えております。加えて、これらの市場は、いわゆる間接ネットワーク効果のほか、規模の経済が強く働くといったことなどによりまして新規参入等の市場機能による改善が期待できないと、それから、独占禁止法による個別事案に即した対応では立証活動に著しく長い時間を要するといった課題もございます。  こういった課題に対処するために、本法案では、モバイルOSやアプリストア等の特定ソフトウェアに係る市場において一定規模以上の事業者に限定して、その一定規模以上の事業者のみを指定をいたしまして、当該事業者を対象に類型的に独占禁止法に違反する行為を禁止事項としてあらかじめ定めるといったことなどによって、迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るものでございます。  本法案は、そのような特定ソフトウェアについて、セキュリティーの確保等を図りつつ、競争環境を整備することによって新規参入を促進すると、そして、公正かつ自由な競争を通じて、特定ソフトウェア分野への参入事業者あるいはアプリ事業者、そういったところも含めた形でのイノベーションの活性化を図るものでありまして、ユーザーにとっての選択肢の確保、あるいは良質で低廉なサービスの享受、そういったメリットが提供されることを目指すものでございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  次に行きたいんですけれども、デジタル市場競争会議がまとめましたモバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告によりますと、これまでアプリ事業者などは、特定のソフトウェア事業者の決済、課金システムを利用することであったり、またそのシステムを通じて一定の手数料を支払う義務があることがあったと、それによってアプリ事業者などからは、手数料の負担がかなり大きくて収益を圧迫しているなどといった不満があったということが書かれていました。  そうしたことを受けて、今回の法案では、他社の課金システムを利用しないことを条件とするなど、他社の課金システムを利用することを妨げてはならないという規制が設けられているとも理解をしています。そうなりますと、今回のこの法案によって、アプリ事業者などは特定ソフトウェア事業者に支払う手数料が減るということになって、その分利益を獲得、確保できるようになるかなということも考えられると思います。そうなれば、今度はその利益を設備投資であったり開発であったり、人材の確保とか育成などに回していってもらって、その結果競争力が強化をされるという、そういう良い循環が生まれてくるということがやはり望ましいと私は考えていて、また期待するところでもあるんですけれども、その点については、公正取引委員会としては、何か例えば働きかけなどしていく、そういう考えはあるのかどうかというところを伺わせてください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  まず、アプリストアの手数料のお話もございましたが、グーグル社及びアップル社共に、売上高が百万ドル以下の事業者等については一五%の手数料率を適用している一方、売上高が百万ドル以上の事業者に対しては三〇%の手数料率を適用しておりまして、売上高百万ドルを超えて成長していこうとする事業者を含め、この手数料率は大きな負担となるというふうに考えられます。このような手数料負担については、アプリ事業者の投資余力を引き下げるものでありまして、これによってイノベーションを通じた競争の減退につながり得るといった指摘があるというふうに承知をしております。  一般論といたしまして、手数料等の価格につきましては、本来公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものでありまして、本法案の規制によりまして、信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図ることによって公正かつ自由な競争を通じて手数料が設定され、その結果としてアプリ事業者が資金を投資等に回すと、そしてイノベーションの活性化につながると、そういうことを期待しているところでございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 今回の法案によって良い循環が生まれて、新規参入が増えて競争力が強化をされるというところがやっぱり一番いいのかなと思っていますので、その点をまたしっかりお願いをしたいと思います。  この特定ソフトウェアに関する市場では、独禁法での個別事案での対応が、この調査に時間が掛かり過ぎるために事前規制という形で今回の法案が策定されたという話、先ほどからもありました。附則第二条によりますと、本法律案の規定については、施行後三年をめどとして検討を加えることになっていますけれども、現時点ではどのような検討が行われるか、具体的なその内容については明らかではありません。規制とこのイノベーションのバランスを見ながら、実際に施行されてから、これでは規制がちょっと厳し過ぎるよとか、逆にこれでは緩過ぎるなどといったことを調査していくとすれば、結局時間が掛かってしまって、事前規制の意味がなくなってしまうということもやはり考えられると思います。  先ほどから体制強化の話もありましたけれども、この急速に変化するデジタル市場に対応するために、やはり調査とか省庁内での議論のスピードアップ、これもやはり求められていくと思うんですけれども、その点の対応について伺わせてください。

岩成博夫公正取引委員会事務総局経済取引局長

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。  御指摘ありましたとおり、デジタル市場における急速な技術変化に適時に対応していくためには、本法案の規制内容について不断の見直しを行っていくことが重要と認識しております。  本法案については、施行後三年を目途として、本法案の規定の施行状況を勘案し、本法案の規定について検討を加えて、必要な措置を講ずる旨を定めております。  急速に変化するデジタル市場に対応していくためには、デジタル分野あるいはセキュリティー等に関する専門的な知見を要するところでございます。したがって、公正取引委員会の体制あるいは能力の更なる強化が必要であると考えております。  公正取引委員会では、これまでもデジタル分野やセキュリティー等の専門的人材をデジタルアナリストとして登用を進めてまいりましたけれども、引き続き、関係各方面の理解も得ながら、質、量の両面から抜本的な体制強化を進めつつ、デジタル経済におけるイノベーションの進展とビジネスモデルの変化を的確に捉え、デジタル分野における公正な競争環境の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  最後、自見大臣にちょっと一問伺いたいなと思っていたんですけれども、そのスマートフォン関係以外の分野にも広がっていくのかという話に関しては先ほどからいろんなところで質疑もなされていますので、今日はここで終わって、また次に質問を残したいと思います。  ありがとうございました。

森本真治立憲民主・社民

○委員長(森本真治君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時六分散会

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