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213回国会参議院2024/05/07

環境委員会 第7号

発言数
78
登壇者
12
会派数
8
開催日
2024/05/07

会議録

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、小林一大君、臼井正一君及び松野明美君が委員を辞任され、その補欠として串田誠一君、吉井章君及び永井学君が選任されました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に串田誠一君を指名いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案及び二酸化炭素の貯留事業に関する法律案について、経済産業委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。  御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本環境保全協会副会長・加藤商事株式会社代表取締役加藤宣行君、同志社大学経済学部准教授原田禎夫君及び上智大学法学部教授北村喜宣君でございます。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、加藤参考人、原田参考人、北村参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず加藤参考人からお願いいたします。加藤参考人。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  皆さん、こんにちは。私は、加藤商事株式会社の代表を務めます加藤宣行と申します。この度は、このような場にお招きいただき、誠にありがとうございます。  これから、この新法に関する私の考えを述べたいと思いますが、その前に、私の会社を含めた業界の歴史や背景について御説明をさせていただきたいと思います。  弊社は昭和二十一年に、祖父、加藤長次郎が創業いたしました。そして、私の父、加藤実を含めた私のおじ、おばがその祖父の仕事を手伝い、様々な場所で営業所を展開し、責任者として働きました。その後、それら営業所が独立をし、私の父も東京の東村山で営業所を昭和三十五年に独立させて現在に至っており、私で三代目の社長になります。  加藤商事の歴史はまさに日本経済の発展とともに成長させていただきました。日本の経済成長は目まぐるしく発展を遂げるわけですが、それに伴って環境問題が深刻化いたしました。  一九六〇年代から七〇年代にかけて、大気汚染、水質汚染、土壌汚染などが顕在化し、有名な事件としては、足尾銅山鉱毒事件に始まり、水俣病や四日市ぜんそくなどが起こりました。  また、不法投棄問題も深刻でありました。一九七〇年代後半から八〇年代にかけては、豊島周辺の海域において大量な有害廃棄物が不法投棄されています。これは産業廃棄物処理業者が法規制を逃れるために行ったもので、地域住民や海洋生態系にも深刻な影響を与えてしまいました。  さらに、焼却炉によるダイオキシン問題もありました。ダイオキシンは有害な環境汚染物質で、焼却炉からの排出によって発生してしまいます。これは家庭や産業の廃棄物を処理する際に放出され、周辺地域の健康や生態系に影響を与える可能性がありました。ちょうどこの頃、私の親戚の加藤商事の所沢の会社も、せっかく造った焼却炉をマスコミの報道や風評被害により廃炉になったという経験をしております。  これらの問題に対応するため、一九七〇年代から八〇年代にかけて廃棄物処理法が改正されます。廃棄物処理を行う業者に対する厳格な規制が強化されていきました。殊更、欠格要件というのがありまして、欠格要件の規制は最たる例です。交通違反など本業ではない刑に、会社の役員などが罰金刑、禁錮刑に科せられた場合、この廃棄物の業の許可をも取り消すことになっており、ほかに類を見ない法律だったと思います。しかし、言い方を変えれば、我々の業務はそれだけ地球環境に対して責任の重い事業を行っていると認識し、真面目に仕事をしていれば規制強化を恐れる必要は全くなく、悪徳企業を滅するには効果的な手段だったと理解しております。  しかし、少し冷静に考えてみれば、違法な処理の温床の一つに、悪質な業者に仕事を託す排出者の問題もあります。その排出者の心理は、ずばりコストです。それまで私たち廃棄物処理業者は、これまでどんなに高度な施設を建設しても、排出者側から見ればコスト優先が否めなかったのだと思います。排出側は消費者によりいいものをより安く提供することは当たり前であり、それを実現するために必死になっていたわけであります。材料調達にもコストを下げる努力をする、人件費も考える、高効率も進める、そんな中、廃棄物の処理費にお金を掛けることが極めて難しかったのかもしれません。  こんな時代が長く続きましたので、世間から見れば、私たちの業界はダーティーで印象が悪く植え付けられていきます。現に、私自身もこの業界に長くおりますが、中には印象を悪く持つ人もおりました。議員さんの周りにも、廃棄物業者というだけで少し敬遠する人もかつてはいたんではないでしょうか。  これまでの間、レッテルを取り除くために、我々優良企業は業界活動等を通し様々な努力をしてきました。そんな中、がらっと話が変わってきました。それは何か。地球温暖化問題の発生です。これは私たちに大きな大きな変化をもたらすことになります。  私は、二〇〇九年から一一年まで、現全国産業資源循環連合会、旧全国産業廃棄物連合会の青年部の会長を仰せ付かっておりました。青年部は次世代の廃棄物業界を担う若者の集まりで、当時全国で千六百人を超える会員がおりました。活動目的は業界の認知と会員資質の向上であります。  私の会長時代に行ったものは、地球温暖化問題に着目し、業界でCO2を減らす企画でありました。そもそも温暖化問題とは何なのかから勉強し、それを防ぐためのCO2をどう減らすかを考え、その結果を表彰するというものでした。温暖化問題は私自身もよく分かっていなかったので、いろんな専門家の方と会って勉強させていただきました。  特に、国立環境研究所に所属していた江守正多さんが作った地球温暖化シミュレータは印象深いものでありました。スーパーコンピューター内で架空の地球をつくり、そこに過去百年の世界の気象情報などを入れ、その後を予測するものであります。そこには、地球の平均気温が四・六度上昇していく結果が出ています。  あれから十五年がたち、残念ながら世界は今その道をたどっているわけであります。同じ危機感を世界中が持ち、現在、各国が動き始めたわけであります。世界人口や温暖化問題による資源の枯渇は間違いなく来ているわけで、EUにおいては、欧州グリーンディールの一環で、令和二年に新循環経済行動計画二〇二〇を発表しております。その中で、販売される製品につき、長時間の使用、再利用、修理、リサイクルが容易な製品設計なども義務化するとなっております。経済大国アメリカでも、令和三年、二〇二一年の国家リサイクル戦略を循環経済を第一弾に位置付け、取組を進めております。  ここで私が申し上げたいのは、ヨーロッパ、アメリカらは、資源循環経済に対する計画をここ数年で本気で進めております。そういった意味では、リサイクル先進国と言われた我が日本が少し後れを取っているとも思えてなりません。日本のリサイクルの歴史は古く、特に一九九〇年から加速します。リデュース、リユース、リサイクルの教育もあり、数十年たったわけですが、この最後のリサイクルの技術がいま一つ進んでいないのが現状です。  この原因は、我々廃棄物業者の廃棄物から製品になる材料を作る技術の問題と、それを使う製造側の受入れがきちんと話し合われていないからだと思います。廃棄物からいい物を作るにはそれなりのコストが掛かります。先ほども述べましたが、我々はどんなに地球に配慮した、環境に配慮した高度な施設を建てても、処理費を払う側からすれば、コスト優勢の時代が続いていてなかなかその技術の向上にアクセルを踏めなかったわけです。また、製造側も、材料のクオリティーが下がっては国内外の競争力に負けてしまうので使うことが難しかったとも考えます。  まとめますと、今回の資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律におきましては、欧州を中心に世界では再生材を求める動きが拡大化しており、対応が遅れれば成長機会を逸する可能性があるということです。我が国も再生材の質と量の確保を通じて資源循環の産業競争力の強化をすることが重要であると考えます。  このような状況を踏まえ、資源循環を進めていくため、製造側が必要とする質と量の再生材が確実に供給されるよう再資源化の取組を高度化し資源循環産業の発展を目指す、これは必須課題でもあり、もう待ったなしというふうにも思えます。  最後になりますが、我々廃棄物を取り扱ってまいりました者たちにとって、これはチャンスでもあります。そしてまた、レベルアップをしなければならない時期だとも思っております。もちろん、中小企業が多い我々は、製造側の要求に応えるための技術革新、そして初期投資の、多額な初期投資など多くの問題をクリアしなければならないことはあります。  したがって、協会員全員、我々業界全員がレベルアップをすることは大変ですが、一方、我々はこれまで国のために多くの努力をしてきたのも事実です。特に災害時には、エッセンシャルワーカーとして責任を果たすべく自らの社員や資材を提供し、復旧復興へ尽力してまいりました。そして、これからもそうしていく覚悟を持って仕事をさせていただいております。大手ばかりが主導権を持つのではなくて、我々も国を支える第一線の企業として頑張りたいと思っております。  先生方に最後にお願いがあります。  私らは、これまで一部の悪徳企業のためにかなり不利な嫌な思いをしてきました。次の世代には同じ思いをさせたくはありません。そのためにも、どうか私らの業界を発展させていただくよう切に申し上げ、私の発表とします。詳しい御質問については後ほど伺いますので、よろしくお願いします。  以上です。ありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  次に、原田参考人にお願いいたします。原田参考人。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) 同志社大学の原田禎夫と申します。本日は、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。  私は、海や川のごみ問題、特にプラスチック汚染について、主に地方自治体の取組や、あるいは人々の意識、あるいは行動の変容がどのようにして実現するのかについて研究してまいりました。また、生まれ育ち、現在も住んでおります京都府の亀岡市において、NPOの一員として河川のごみを始め地域の環境問題に取り組んでいます。  本日は、このような立場からこの資源循環高度化法案について御意見を申し上げたいと思っております。よろしくお願いいたします。  お配りしておりますお手元の資料、表紙をめくっていただきまして二ページ目、焼却処理に依存した日本の廃棄物と書いてありますページを御覧ください。私も大学での講義、あるいはいろいろなところで講演する機会をいただいておりますが、その際にこちらの資料を御紹介しております。  多くの国民の皆様は、日本はリサイクルの先進国だという認識をお持ちかと思います。しかし、例えばプラスチックに関して申し上げますと、左のグラフに示すとおり、リサイクル率は実は二五%程度にとどまっております。また、近年この比率は下がっているとはいえ、依然として海外でのリサイクルにも大きく頼っており、国内でのリサイクル率は一七、八%にとどまっております。多くのごみは、焼却熱を発電などに利用する、いわゆる熱回収が占めています。こうした状況はプラスチックごみだけではなく、家庭やあるいは事業所から出されて自治体が処理する廃棄物に関しても同様です。日本のリサイクル率は二〇%程度、実はOECD諸国の中でも最も低いグループと言ってよいかと思います。  では、なぜこうした状況になったのでしょうか。  高度成長期、各地でごみ戦争と言われたように、ごみが急増する一方でごみ処理が追い付かない、そういった中でごみを大きく減容化、体積を減らすことができる焼却処分が一定の効果があったことは否めない事実かと思います。ただ、ここで指摘しておきたいことは、この資料に書いております熱回収という言葉がサーマルリサイクルという言葉で表現され、あたかもリサイクルであるように国民の皆さんの間で誤解されてきたのではないかということです。  もちろん、熱を有効に利用すること自体を否定するものではありませんが、海外でサーマルリサイクルと申し上げましてもけげんな顔をされます。実は、このサーマルリサイクルという言葉は和製英語なんですね。物質を循環して利用するわけではございませんので、英語ではリカバリー、日本語では回収というふうに申し上げるべきところです。近年では、政府でも熱回収あるいはエネルギー回収という表現に改められていることは委員の皆様も御承知のことかと思いますが、まだまだ世間ではサーマルリサイクルという語が使われています。  本来の意味とは異なるこの和製英語が政策レベルでも用いられて、それが人々に往々にして大きな誤解を与えてしまうということは、これまでにもよく見られたことでもあります。しかし、気候変動あるいは廃棄物といった国際的な課題に取り組む際には、正確に言葉を用いること、これは国民の皆様に誤解を生まないためにも重要であると考えます。  さて、もう一枚めくっていただきまして、次の資料を御覧ください。  先ほど日本のプラスチックリサイクルは海外に大きく頼っていると述べましたが、その輸出先の昨年の上位十か国を示したのが左の表になります。また、右の表は二〇一〇年の推計値ですが、プラスチックごみの海洋流出の多い国上位十か国になります。輸出相手国の表の中で赤字で記している国、こちらは海洋流出の多い国上位十か国にも含まれる国です。また、二〇一七年以前は中国が最大の輸出相手国でもありました。よく海のプラスチックごみの大半は発展途上国から流出している、だから途上国での対策が重要なんだということをお聞きします。しかし一方で、こうした途上国は日本を含めた先進国のプラスチックごみを引き受けてくれている国でもあります。  リサイクルを途上国に頼るというこの構図を改めない限り、途上国からの大量のプラスチックごみの流出は止めることができないのではないかと思います。その意味でも、リサイクルの高度化は喫緊の課題であると思います。単に廃棄物管理の手法あるいは高度なリサイクル技術を途上国に対して支援していく、これももちろん重要なんですけれども、自分の国で出たごみは自分の国で処理する、この当たり前のことを進めていく、それはリサイクル産業の育成にもつながっていきますし、また、車の両輪のように、廃棄物の発生抑制も確実に進めていくことが重要であると考えます。  次の資料を御覧ください。  現在、国際プラスチック条約の議論が進められていますが、それに関して興味深い調査がありました。WWF、世界自然保護基金が世界の三十四か国で実施したアンケートですが、特に日本の国民の意識が低いということが報道でも紹介されていました。例えば、不必要な使い捨てプラスチックの禁止を盛り込むことは重要だと思うかどうかという質問に、非常に重要、あるいは重要と答えた人の合計の割合は、三十四か国の平均は七五%に上るのに対して、日本では五四%にとどまっています。確かに、企業の皆様とお話をしていましても、日本ではプラスチックごみ問題に対する関心が低い、あるいは、先ほど加藤参考人のお話の中にもございましたが、リサイクル材を利用した商品が欧米と違ってなかなか消費者に受け入れられない、そういったお話をお聞きします。  しかし一方で、本当に日本の消費者あるいは国民の意識は低いのだろうかということを思っております。例えば、多くの国民の皆様は、ペットボトルは使った後洗って、ラベルも剥がして、キャップも外してリサイクルに出されています。食品トレーも同様かと思います。ごみの分別に関しても、多くの自治体のこの分別の区分は世界でも最高レベルと言ってもよいのではないかと思います。  しかし、こうした手法は、人々の善意やモラルあるいはマナーに大きく依存したものと言わざるを得ません。もしかしたら、意識の低さではなく、これ以上の手間、負担を消費者、国民に押し付けないでほしい、そういう負担感、拒否感の表れかもしれないと私自身は考えています。  次のスライドを御覧ください。  私の住む京都府亀岡市では、諸外国の例に倣って、二〇二一年よりプラスチック製のレジ袋の提供を条例により禁止し、現在、紙袋だけが有償で提供可能となっています。資料にお示ししたグラフは、亀岡市内のスーパーマーケットにおけるエコバッグ持参率、それからレジ袋の配布枚数の推移を示したものです。現在では、エコバッグの持参率は九八%を上回っています。また、ここには記していませんが、コンビニエンスストアでのエコバッグ持参率も九三%程度と、国の平均を大きく上回っています。  この条例の背景には、プラスチックごみ、特にレジ袋が、市内随一の観光地でもある保津川、下流には京都の嵐山を抱えておりますが、この保津川の景色、景観を大きく損ない、地域の経済にも深刻なダメージを与えてきた、そういったことがございました。また、条例の制定に当たっては、当初は、商業者の皆さんだけではなく、市民の皆さんからも否定的な声、反発の声、たくさんございました。そうした中で、市役所の皆さんが中心になって、あるいは私たちNPOも一緒に、なぜレジ袋の禁止が必要なのか、また世界の動向はどうなっているのか、こういったことを丁寧に説明してまいりました。その結果、条例制定前に行いました市民アンケートでは、七〇%を超える市民の方が条例に賛成と答えてくださいました。また、自治会連合会始めとした様々な団体の皆様から市長と市議会議長宛てに、条例を早期に確実に制定、施行することを求める意見書が提出されました。  海のごみ、海岸漂着ごみ対策のために制定されました海岸漂着物処理推進法では、国、地方公共団体、事業者に加えて、国民あるいは民間の団体等の多様な主体の相互の連携が掲げられました。この廃棄物問題とは何なのか、なぜリサイクルの高度化が必要なのか、あるいは世界の流れがどうなっているのか、こうしたことを正確に国民の皆さんにお伝えし、そして今回の法律がしっかりと成果を上げていくためには、行政や事業者の皆様はもちろん、地域団体、市民団体も含む多様なセクターとの連携が極めて重要なことと考えます。  スライドとは別にお配りしました「水辺のごみ見っけ!」と表紙に書かれた二つ折りの資料を御覧ください。  この調査は、全国の海や川のごみ問題に取り組む団体や河川管理者の皆様の御協力をいただいて行っているものです。コロナ禍もあって減少傾向にあった海や川に流出したペットボトルやレジ袋あるいは飲料カップ、こうしたごみが再び増加傾向にある可能性があり、危機感を抱いております。  PETボトルリサイクル推進協議会のデータによりますと、日本国内のペットボトルの回収率は、最近ではずっと九〇%以上、あるいはリサイクル率も、中身に記載されていますように、八〇%以上保っていると紹介されています。ただ、逆に申し上げますと、国内で製造、販売されているペットボトル、最新のデータでは二百四十一億本という数字がございますが、このうち三十一億本はリサイクルされていない。これは、ごみとなって焼却されたり埋め立てられたり、あるいは環境中に流出しているということですが、私たちの二〇一七年の調査では、少なくとも四千万本が川から海へ流出している、そういう推計も行いました。この四千万本という量は、並べますと、沖縄県の那覇市から北海道の稚内市よりも更に遠くまで到達するような量になります。大量のペットボトルが製造、販売されているために、回収率が高いといっても、大量に環境中に流出しているのも残念ながら事実でございます。  日本のペットボトルの回収率は、確かに世界的に見ても比較的高い数字にあることは事実です。ただ、ボトル・トゥー・ボトル、もう一度ペットボトルに戻す水平リサイクルに関しましては、最新のデータでも二九%にとどまっています。その原因の一つには、不純物が混じるなど、回収されたペットボトルの質の問題がございます。ペットボトルの散乱を防ぐことはもちろんですが、質の高いリサイクル原料を確保する、そういう意味でも、リサイクル技術を高度化するだけではなく、回収の質を上げる、例えばヨーロッパ諸国で導入されて大きな成果を上げているデポジット制度の導入、こうしたものも欠かせないのではないかと考えています。  付け加えて、このペットボトルの回収率あるいはリサイクル率に関するデータは重量ベースで計算されているというふうに発表されています。残念ながら、この不純物始めとしていろいろ混ざり物がございますので、正確な実態が把握しづらいということも指摘したいと思います。デポジット制度を導入しているヨーロッパの各国では、重量ベース、もちろん本数ベースでも正確に回収率あるいはリサイクル率を算出することができています。今回の法律案の第三十八条では再資源化の実施の状況の報告が定められていますけれども、日本においても正確な数量が把握できるようにするためにも、ペットボトル、例に挙げておりますが、このデポジット制度のような、製造者が廃棄に至るまで責任を負う拡大生産者責任を社会の仕組みとしていくことが重要であると考えます。  先ほどの資料の最後のページを御覧ください。  プラスチックごみでも特に多くを占めるのが、容器包装類です。使用済みの容器包装について、どの主体がどの費用を負担しているのか、国立環境研究所の田崎先生が以前におまとめになったものを、本日は許可をいただいてお持ちしました。  いわゆる3Rの中でも、優先順位はリデュース、リユース、リサイクルの順であり、どうしてもリサイクルできないものが最終的に処分されることになっています。現在の仕組みでは、製造者、メーカーにとっては、処分すなわち使い捨てが最も費用負担が少ない仕組みとなっています。これでは、メーカーに廃棄物の発生抑制のインセンティブが働かないのはもう当然のことです。  あるスーパーマーケットの方にお話を伺いました。スーパーでは、販売した以上のペットボトルをお客様がリサイクルのためにお持ちになって、現場の大きな負担になっているということでした。コンビニエンスストアあるいは自動販売機では、ペットボトル入りの飲料というものは定価で販売されています。しかし、スーパーでは値引き販売がもう大前提となっている。にもかかわらず、売った以上のペットボトルがスーパーに返ってくる、その管理の費用も大きな負担になっているとおっしゃっていました。  このスーパーマーケットの善意に頼った現在のリサイクルの仕組みもまた、限界を迎えつつあるのではないかと感じています。リサイクルの技術を高度化していくことはもちろん重要なことで、今回の法律によってこのリサイクルされる量あるいはリサイクル率も更に上がっていくものと期待しております。ただ、現在でも、多くの国民、消費者の皆さんは、リサイクルすればいいんじゃないかと考えていらっしゃるのではないかと感じる場面もあります。  繰り返しになりますが、3Rの優先順位はリデュース、リユース、そして最後の手段がリサイクルです。リサイクル、もちろん大事なことではありますが、技術的な解決だけでは限界がございます。今回の法案を通して、そもそもごみを出さない社会をつくっていくためにも、廃棄物を根本から減らす経済的インセンティブが働くような制度設計、すなわち拡大生産者責任を更に充実させていく、これを国の強いリーダーシップの下で制度化していただきたいということも十分にお願いしたいと思っております。  以上です。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  次に、北村参考人にお願いいたします。北村参考人。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 上智大学法学部で環境法の研究教育をしております北村喜宣です。  本法案の作成には全く関与はしてございませんけれども、環境法政策の観点から、八項目に関しまして所見を申し述べます。お手元の資料を御参照ください。  まず一番目は、温室効果ガスの排出削減のための事業的措置の実現です。  この法案の名称には、資源循環の促進とあります。資源循環、循環資源という文言を目的の位置付けとの関係で規定します法律といたしましては、そのほかにも、循環型社会形成推進基本法、プラスチック資源循環促進法、食品リサイクル法があります。本法案がこれらと決定的に異なるのは、温室効果ガスの排出の量の削減の効果が高い資源循環と第一条の目的に書かれておりますように、何のための法律なのかが明確になっていることです。気候危機に対応するための極めて実践的な法律と評価できます。  従来、温室効果ガスの排出量削減に関しましては、東京都環境確保条例の下での温室効果ガス排出量削減措置のような先駆的な実体規制がありました。命令や刑罰までが規定されています。一方、国レベルでは手続規制が基本でした。すなわち、どこかに到達することというゴールの規制ではなく、何かをすることというプロセスの規制です。数次の改正を経験していますが、地球温暖化対策法は今なお手続規制です。  本法案は、強制的に削減を義務付けるものではありません。再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分の事業に注目し、そこで用いられる技術や設備の高度化の促進により廃棄物起因の温室効果ガス削減を企図するものです。二条二項にある再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出の量の削減の効果が増大することという部分には、パラダイム転換というのは大げさでありましょうが、従来の発想との違いを感じました。  なお、この作業は行政が直営で実施するわけではありません。廃棄物の高度化、廃棄物の高度再資源化事業をする民間処理業者に温室効果ガス削減という国家的な観点から公共的ミッションを負ってもらうという戦略のようにも見えます。環境保護政策の立場から見ても極めて新しいアプローチであります。  再資源化という文言については、個別リサイクル法がそれぞれの目的との関係で定義をしております。本法案はそれを総括する形で定義をした点でも注目されます。本来は循環基本法で定義されるべき内容でしょう。  二番目は、土俵際に近づきつつある中でのできることの実現です。  廃棄物処理起因の温室効果ガス排出は全体の二・八%です。僅かといえば僅かでありますが、感じますのは、温対法の二〇二一年改正により新たに規定された二条の二に盛り込まれた二〇五〇年までの脱炭素社会の実現という、この国始まって以来の最大の難事に廃棄物処理の分野から何とか寄与したいという悲壮なまでの強い意思です。  温対法の下で作成されている地球温暖化対策計画は、二〇三〇年までに二〇一三年比で四六%の削減という目標を定めています。あと六年です。私たちはまさに土俵際に近づきつつあると言えるでしょう。  この法案を拝見して、私自身は廃棄物の分野が先陣を切ったと感じました。この法案の問題意識がほかの産業分野にも伝播し、それぞれの分野において将来世代に持続可能な社会を引き渡すための踏み込んだ取組が法制化されることを期待するばかりです。  三番目は、従来の法制度の踏襲とその効果です。  この法案を見たときに環境法学者であればすぐ気が付くのは、情報に関しては温対法の温室効果ガス算定排出量報告制度、後述の特区的措置についてはプラ資源循環促進法の関係制度、そして高度再資源化事業施設については廃棄物処理法の生活環境影響調査制度を参考にした制度設計になっているという点です。  ほかの法律の制度を移植したからといって、同様の効果を発揮するかどうかは不確実です。委員会審議の際には、これらの法律によるそれぞれの制度の効果を、環境省がどのようなエビデンスを基にしてどのように評価し、それらがどのような意味で本法案の目的実現にも資すると考えたのかについての議論がされることを期待しております。  四番目は、伝統的な廃棄物処理規制に特区的制度を創設をしたことです。  日本の廃棄物・リサイクル法制における根幹的な法律は何でしょうか。体系上は循環基本法でありますけれども、実務的には廃棄物処理法です。一九七〇年に制定された最古参のこの法律が、表現は不適切かもしれませんが、牢名主のようになっており、その後の個別法に対して陰に陽に影響を与えております。  この法案に関しても同様の指摘ができます。高度技術を用いた再資源化事業について言えば、環境大臣が認定をすれば、業にせよ施設にせよ、本来は必要な自治体の長の許可が不要になります。その限りでは、一種の特区的措置が規定されています。廃棄物処理法の特例という見出しの十三条、十八条がそれであります。高度再資源化事業計画に定められる産業廃棄物処理施設を新設する場合には、都道府県知事ではなく、環境大臣の許可となります。  対象となるものを一旦は廃棄物にしておいて、そこから抜き出すというような構成にしなければならないのかどうか、高度化技術によって再資源化が確実にできるならば、対象物は廃棄物というよりも原料です。  聞きかじりで恐縮ですが、EUでは、副産物や不要物をまずは循環資源と捉えて再生利用を追求し、どうしようもないものを最終的に廃棄物とするようです。こうした発想によれば、さきに見た循環基本法の廃棄物等という用語も、循環資源等として再構成をする、そして等に廃棄物が含まれるというように逆転させて、個別法の制度設計をするべきではないかと考えます。  五番目は、廃棄物処理業者の全体的底上げでなく、トップ層押し上げです。  産業廃棄物処理業界には、自分たちに対する育成措置が十分ではないという不満が根強くあるように感じています。確かに、業界の全体底上げは適正な廃棄物にとっては重要です。しかし、産業廃棄物については何よりも排出業者に処理責任がある以上、適正処理が実現されるよう、その責任で業界の底上げをするべきです。中央政府がそのサポートを正面からするのは難しい面がありました。  この点で、本法案による産業廃棄物処理業者のサポートは異なります。全体における寄与度は少ないかもしれませんが、何といっても国策である温室効果ガス削減のための措置です。設備投資への支援や、それを促進する税制優遇措置が講じられるようです。先駆的な取組へのインセンティブであり、トップランナーの質を更に押し上げるような仕掛けです。  廃棄物処理業界全体から見れば、異次元の業者が出現することになりそうです。従来、産業廃棄物中間処理業者は、処理を幾ら受託しても、処理基準に従って適正処理をしている限り、それを理由に特段の規制を受けることはありませんでした。  本法案に特徴的なのは、特定産業廃棄物処理業者というカテゴリーを設けて規制を掛けたことです。温対法の特定排出者に対する規制及びプラ資源循環促進法の特定プラスチック使用製品多量提供事業者に対する規制が合体され、流用されています。なかなか巧みな制度設計だと感じました。行政が基準を設けてその遵守を義務付けるという古典的アプローチではなく、大きな環境負荷を発生させる中間処理業者に対して判断の基準となるべき事項を提示し、差し当たりは自主的対応を求める、不十分な場合には最終的には命令、刑罰まで用意されています。  一方、事業状況の報告を義務付け、その状況は公表されるのです。ESGファイナンスの中で非財務情報の開示が求められる中、特定産業廃棄物処分業者はもとより、そこに処理を委託している排出業者にとってこの情報開示の持つ意味は少なくないと思います。  納得した活動ができるよう、判断の基準となるべき事項を定めるに当たっては処理業者の意見を丁寧に聴取する必要があります。  六番目は、自治体の事務は増えないのかです。  衆議院環境委員会において、本法案の実施に当たって都道府県なり市町村の事務は増えないのかという質疑がありました。自治体には新たな事務や負担を義務付けるものではないと答弁されました。  既存の業者が認定高度再資源化事業者となる場合には、確かに従来からのお付き合いの延長線上にあるから、かもしれませんから、そのような整理も可能でありましょう。しかし、本法案の下での措置があるからこそ、単なる一般廃棄物処理業者や産業廃棄物処理業者でない対象に対する規制の実施をしなければならなくなるのでありますから、その分については明らかに新たな事務や負担が義務付けられます。何かあればサポートするとか、法案立案段階から情報提供してきたと言っていますが、それは議論のすり替えであります。そういう問題ではございません。  あり得る整理は、確かに新たな事務や負担は発生するけれども、それは地方自治法二百六十三条の三第五項の適用を必要とするほどの重さではないというものでしょう。しかし、そうした解釈の手掛かりとなる規定は設けられておりません。  高度再資源化事業計画に定められる産業廃棄物処理施設を新設する場合はどうでしょうか。確かに、設置許可については環境大臣が担当いたします。しかし、許可後の操業における規制には責任を持ちません。何といっても高度化、再資源化ですから、従来の施設に関する処理基準、施設基準とは相当異なるでしょう。  従来から施設を持つ産業廃棄物処理業者が高度再資源化施設の許可を取る場合、全てを環境大臣の権限とすれば、知事と権限とのダブルトラックになりますから、制度設計上適切ではないのかもしれません。しかし、当該施設に関する事務は、確実に純増の事務です。  七番目は、廃棄物処理施設設置に当たっての都道府県の独自規制の回避であります。  高度再資源化事業計画に定められる廃棄物処理施設設置に当たっては、都道府県知事は許可権限を持ちません。現在、独立条例なり法律実施条例なりを制定し、施設設置に関して独自の規制をしている自治体がありますが、その対象から外れる結果になります。結果的にそうなっただけであり、知事飛ばしを狙ったわけではない、環境省はきっとそう答弁するでしょう。自治体へのインパクトはそれなりにありそうです。  この法案それ自体が二〇五〇年カーボンニュートラルに向けての廃棄物処理事業の貢献という一種の国策的施策を定めています。したがって、国と自治体の適切な役割分担関係の観点からしても、国が責任を持って進めるということそれ自体は適切です。しかし、自治体内部に整備される以上、地域環境へのインパクトはあります。  そこで、この施設を新たに条例の対象として捉え、環境大臣への許可申請に先立ち、事業者に対して関係住民への説明会の開催を義務付けるとか、意見書、見解書のやり取りを義務付けてその状況を報告させるというような措置を規定することは適法なのか、違法なのか。憲法九十四条は、法律の範囲内において条令が制定できると規定しますが、その下での環境省の解釈をこの委員会で確認なさるのもよろしかろうと思います。  最後の八番目は、再生資源化の実現、実施の把握と情報提供です。  本法案の目的の一つは、効率的な再資源化の実施です。ここで重要なのは、再資源化が最終目的ではないということです。再資源化は、廃棄物の全部又は一部を部品又は原材料、その他の製品の一部として利用することができる状態にすることですが、そうされたものが実際にどのように流通、利用されているのかが重要です。すなわち、中間処理施設での処理内容や再資源化されたものの生産量をどのようにして把握するかです。利用実態も重要です。対象となるものが産業廃棄物の場合、現行廃棄物処理法の下では排出者にマニフェストの利用が義務付けられております。現在はそこまでの把握はされていない状況にあります。電子マニフェストが前提になりますが、このデータを得られるような制度改正が適切です。再資源化実施状況報告制度はありますが、特定産業廃棄物処分業者に限定されますし、即時的でもございません。  以上で陳述を終わります。御清聴ありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 自由民主党の長谷川英晴でございます。  本日は、三人の参考人の皆様、大変お忙しい中お越しいただき、また大変参考になるお話を聞かせていただきまして、まずは御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。  早速、まず三人の参考人の皆さん全員にちょっとお聞きをしたいと思います。  今回の法律案は、温室効果ガスの排出量の削減効果が高い資源循環の促進を図るため、再資源化事業やそのための技術、設備の高度化を促進する、これを法目的にしていますけれども、その幾つかある中に、基本方針の策定というのがあります。具体的には、再資源化事業等の高度化を促進するため、国として基本的な方向性を示し、一体的に取組を進めていく必要があることから、環境大臣は基本方針を策定し公表すると、こういうふうになっています。  三人の参考人の皆さんに、この件に関して、この基本方針に関するこういう取決め、このことに対する評価であったりお考えをまずお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) まず、世界情勢の混乱、急激な円安、そして物価上昇、人手不足など、我が資源循環業界は厳しい状況にありますが、社会からの要求は、脱炭素やサーキュラーエコノミーなどますます大きなものともなっております。  我々はこれまで、線形経済、リニア経済から、これまでのリニア経済から循環経済、サーキュラーエコノミーへの社会が変わっていくために不可欠なプレーヤーであるとの自負を持って、この期待にできるだけ応えていきたいと考えております。そうした大きな社会変革を迎えるに当たっては、国全体の利益を考えながら、国が大きな方向性を示すということが極めて重要であります。国に求められる役割であるとも考えます。  少し古い話ですけれども、私が所属する全国産業資源循環連合会でも、平成二十六年以降、産業資源の循環的な利用を促進するための産業廃棄物処理業の振興に関する法律案というものを制定し、目指しておりました。業界全体として提言を行っていました。その中でも、産業資源の循環的な利用を促進するための産業廃棄物処理業界の振興に関する基本方針というものを定めており、今回の基本方針の目的と方向性は同じであると考えています。  今回新たな法律に基づき策定される基本方針では、再資源化事業等の高度化に関する基本的方向性のみならず、高度化のための方策に関する基本的事項や、処分される廃棄物の数量に占める再資源化を実施すべき量の割合に関する事項などが定められていると承知していますが、今後の資源循環業界の変革に向けた道しるべとなるものと期待もしております。  他方で、こうした基本方針が絵に描いた餅となっては意味がないということは明らかであります。その政策に当たっては、関係する廃棄物処理業界ともよく相談をしてお願いしたいと思います。  以上です。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) お答えします。  大臣が定めるこの基本方針、何を、どれだけ、いつまでにやらなければいけないのかということを社会全体に示すという意味で非常に重要なものと考えております。  例えばなんですけれども、先ほども気候変動のお話なども加藤参考人からもございましたが、企業が財務情報として開示をしなきゃいけない、そういったお話、北村参考人のお話の中にもございましたが、あるいはプラスチックの問題、こうしたこともこれから求められていきます。  ところが、企業の皆様にお話を伺っていると、一体何をすればいいのかよく分からないという声をよく耳にします。ですので、国として明確な方針を定めていただくということは極めて重要なことではないかなと考えております。  その上でなんですけれども、では、この方針をもって何を日本は目指していくのか。もちろん、廃棄物を減らしていく、環境を改善していくということは言うまでもございませんが、例えばヨーロッパのサーキュラーエコノミーの戦略なんかを拝見していますと、明確にこれは経済成長の戦略でもございます。二〇二〇年にヨーロッパはサーキュラーエコノミーの戦略を掲げていますが、当時、十二億ユーロの資金を投入して、そして社会全体でも十五万人あるいはそれ以上の雇用が創出される、そういう試算も示しています。  是非、基本方針あるいはそれに続く計画の中で、こうした経済政策として、つまり、社会がより良くなっていくんだと、そういうメッセージを併せて示していただくことが非常に大事かと思います。  また、世界の情勢ということが私たち三人の参考人の中からそれぞれ出ているわけなんですけれども、例えばグローバルに展開されている企業の方にお話を伺っていますと、特に消費者向けの商品に関しまして日本でのリサイクルがなかなか進まない。例えば、海外、ヨーロッパに本拠地を置いている企業にとっては、この日本のマーケットがリサイクル率なんかで足を引っ張っている、そういうことになりかねないという危惧もよくお聞きします。ですので、このリサイクルの高度化というのは、やはりそうした意味でも、日本の国際的な競争力を高めていく意味でもやはり欠かせないものではないかなと考えています。  ただ、先ほどの意見の陳述でも申し上げましたが、今、例えば海にプラスチックごみがあふれ出している、こういう状況というのは、家庭に例えますと、よく子供たちにお話をするんですが、お風呂があふれてしまっている状況なんですね。そこで幾ら頑張って床をモップ掛けしても、それよりも何よりもまず水道を止めようよと。ですので、廃棄物の発生抑制というのは、もうこれは同時に進めていかなければいけないものですので、その上でこのリサイクルの高度化というのがどのような意味を持つのかということを明確に示していただく必要があるかなと考えております。  以上です。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) この基本方針でありますけれども、再資源化ということを基本に据えております。再資源化は誰がやるかというと、基本的には処理業者の方がなさるということにはなります。しかし、この再資源化を効率的にするためには、排出事業者の方の協力も欠かせないというふうに考えます。  例えば、減量化するということはこの法律の直の目的にはなっておらないわけですけれども、しかし、先ほど御案内にあった法案の三条には、この基本方針は、地球温暖化対策計画あるいは循環型社会形成推進基本計画と整合を取れたものでなければならないと、こういうふうに書いてございます。現在、循環基本計画については改定作業進行中であると伺っております。この点は非常に重要でございまして、このリンケージがどういうふうに取れるのかに注目しております。  また、この基本方針は、恐らく地球温室効果ガスの削減ということを踏まえた廃棄物の再資源化についての最初のものになるように思います。この点で、将来的に改正が期待したいと思います循環基本法についての一つの先導的な内容を示すことにもなるのではないかというようにも期待しているところでございます。恐らくはパブリックコメントがされることになろうかと存じますが、そのためには、先ほどの処理業者の方はもちろんのこと、国民全体に対して広く意見を求められ、その成果を反映させたものになることを期待しております。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  次に、加藤参考人にお聞きをしたいと思います。  本法案においては、再資源化事業の高度化に関わる国による一括認定制度の創設が提案されています。また、国は、廃棄物処分業者の判断となるべき事項を定めて公表することとされています。一方で、このような国による関与は、ともすれば、全国で画一的なものとなり、柔軟な対応や地域に適した事業展開を阻害するというその可能性がある、こういう意見もあります。  そこで、加藤参考人にお聞きしますけれども、リサイクルを行う事業者として、こうした国による関与や自らの事業に対する影響についてどのようにお考えなのか、御見解を伺えればと思います。よろしくお願いします。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) まず、資源循環の実現は、単一の業界で取り組めば実現できるようなものではないです。社会全体、ライフサイクル全体の取組が求められる分野であると思います。また、日本国内で閉じる話でもなくて、グローバルな視点も求められるものであると認識しております。このため、まさに国会議員や政府がリーダーシップを発揮して、国が関与してオールジャパンで取組を進めていただく必要があると思います。  資源循環業界が自立資源供給産業という言葉を使いますが、自らが資源を供給する産業として変革していくためには国と事業者が二人三脚で進める必要があると考えているため、判断基準の策定など、国としての一定の関与は必要であると考えます。今後、自らが経営判断を行うに当たっても、その内容を踏まえて考えていきたいと思います。  また、国による認定制度についても、今回は三つの種類、類型を設けられております。現在の資源循環業界の様々な事業形態を踏まえた各事業者のニーズを満たすものとなっていると思いました。こうした新たな制度も活用しながら、社会から信頼される事業者が一社でも多く増えることに期待をしております。  ただ、そうした判断基準や認定に当たっての国の関与については、当然ながら、廃棄物処理の実態を踏まえたものとすべきであり、また生活環境の保全を一番重要視すべきと考えてもいます。こうした観点も十分に踏まえたものとしていただきたいです。  以上です。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございます。  時間の関係で質疑はここまでかなと思います。ちょっと最後に少しだけ自分の考えを述べさせていただいて、終わりにしたいと思いますけれども。  今日伺った御意見、本当に参考になりました。今日、三名の参考人の方から伺った内容を、私はしっかりと国が後押しして、そういう法律にしていくことが自分の使命だというふうに思います。三人の参考人の皆様に感謝を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。  私も冒頭、三人の参考人の方々に、大変有益な意見陳述くださったことを改めて重ねてお礼を申し上げます。ありがとうございました。  私は、冒頭、北村参考人に質問したいというふうに思うんですが、北村参考人はまさに環境法の専門家、第一人者であるというふうに私は考えていまして、冒頭、この法案の策定プロセスには一切関わっていないという発言が私は印象深く伺ったんですけれども、現在、環境省の中央環境審議会にも参加されていないということなので、是非この場を使って、我々これから審議いたしますから、この国会審議をもっとより良いものにするために、この法案に対するもし注文があれば伺いたいと思うんですね。  立憲民主党は衆議院側でも賛成に回っているんですが、この法案やその運用について加えて要請したいことがあるとすればどのようなことが考えられるか、伺いたいと思います。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 日本国の廃棄物リサイクル法制に欠けているものは何なのかと申しますと、先ほども関係参考人からも御発言ございましたが、やはりインセンティブというのの制度化ということであろうかと考えております。  例えば、現在でも環境基本法の二十二条二項でありますとか循環基本法の二十三条二項というものがインセンティブに関する規定をしております。これは、一定程度の経済的な負担を課すことによって排出等を抑制するということ、正確に申せばディスインセンティブというふうに言えるかもしれません。しかし、この点に関しては従来、合意形成は非常に難しゅうございまして、なかなか制度化されるには至っていないという点がございます。ところが、昨今のGX推進法におきましても、将来的には排出権取引を実現するぞというようなこともありまして、相当に状況が変わっているような気もいたします。そういう点では、この法案を含め、この廃棄物リサイクル法制におきましてはそうした点に対する取組が必要かなというふうに思います。  個人的には、デパ地下とか駅ナカの大皿に食品がどかっと盛られていると、あれを見るにつけ、あれは事業系一般廃棄物なんですけれども、売れ残り課徴金でも掛けたいなというふうに思うくらいなんですね。そういう少し少しのところでやはり地球環境に負荷を与えているのだということを実感させる、これは事業者にとってもそうでありますし、我々一般国民にとってもそういうことをしているということを感じさせるような制度化、これが将来的には必要かなというふうに考えてございます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  ただいまデパ地下や駅ナカのお話があって、非常にこう、私も自分の生活の中に何ができるのかということを考えさせられる御示唆でありました。ありがとうございます。  次に、私は加藤参考人に伺いたいと思うんですが、先ほどの意見陳述の中で、悪徳業者の陰で嫌な思いをしてきたというコメントが私は記憶に残ったんですね。  資料を拝見いたしますと、正直者が光り輝く時代へと、その中で、悪徳業者が横行し悪知恵が働き大きな問題を引き起こしていくことになっていったわけであるということをおっしゃっていて、この点について伺いたいんですが、現在、加藤参考人の中で、こうした悪徳業者が存在してしまっている理由、どのような場面で法の抜け穴があり、どのような場面で法制度がきちんと整っていないのか、これについて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  まず、先生、廃棄物を出す人たちというのは様々な種類、様々な立場があります。  一番、何ですかね、影響を与えるのは、大手企業さんが出す副産物もありますし、また、皆さん方が例えばレストランに入って食べ残したものを捨てるときに回収に来る廃棄物もございます。問題は、この小さな業者さんの中に正しい廃棄物の捨て方というのを教わった人は恐らくいないと思います。  例えば、レストランを経営するときに、衛生管理者ですとか、表現はちょっと、法的な表現は分かりませんが、何らかの資格を取って第三者に安全な食材を提供する資格ってありますよね、そういったものに対しては厳格に資格を取るんですが、最後に売れ残った廃棄物の捨て方についての正確な捨て方について試験があるわけでもないしというのが僕は大きな問題だといつも考えております。  話は変わりますが、大手の多量廃棄物を出す人たちはそういうわけにはいきません。そういった人たちの立場をまた考える、先ほどの話に戻りますが、物すごい国際競争力の中で、いいものをより安く作るという中で、最後の最後に廃棄物というのは、足し算引き算でいえば、いわゆる利益からマイナスになるものだと、この認識がずっと続いているからだと思います。  私の娘の話になりますが、もう二十五になりまして、私の、何ですかね、商売を横目で見ていたか分かりませんが、今彼女を見ていると、私の当時の同じ世代とは全く違う環境の価値を持っております。食べ物も無駄にしないし、また、私が言うのもなんですが、本当に優しく、地球環境のことを自然に考えております。  これはなぜかというと、やっぱり世の中が教えたことであると思います。今、先ほど原田先生や北村先生もおっしゃいましたが、僕の五十七という世代は、産めよ増やせよ、大量生産、大量消費が、まあ正しいこととは言いませんが、私でいう父親の世代、大人たちは、そうやって国を成長させてきたんですよね。  でも、私の商売は、先ほど言ったように、その成長の裏にある、どちらかというと、動脈、静脈と体の例えをいうと、きれいな血は動脈ですけど、我々は汚くなった血をきれいにするという、言ってみれば静脈産業側にいましたので、非常に国の発展の裏に私たちのような、先輩たちがつくってきた真面目な、また本当に汗をかき大変な業界ではあるんだけれども、そこにコスト面や様々な教育の不備があって不法投棄を含む大きな問題になったと思います。  今、現代においてこういった企業はブラック企業と言われ、就職する人たちもおりません。しからば、なかなか難しかった教育問題を払拭して、これから世界を見る、またそういった若者が我が社にも入社してきておりますので、先生に読んでいただいた負の時代は確かにございましたが、これからはもっと開かれた、ディスクローズして、そして、いい企業であることを堂々と世に出して、自分たちの企業も成長させたいと思っております。  以上です。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 より効果的な情報開示の在り方も鍵なんじゃないかという今お答えをいただきました。ありがとうございます。  次に、原田参考人に対して伺いたいというふうに思うんですが、参考人は先ほど、保津川の市民参加型の調査など我々に対して伝えていただいたと思うんですね。立法府の責任として、生産者の責任、これを拡充していくことということをおっしゃいましたが、私は今、国民の当事者意識や意識変容、これについても原田参考人に対して伺いたいと思うんですね。生産者の方の責任をしっかりしていくということは大事だと思います。と同時に、使う側もやはり当事者意識や自分たちの行動変容、先ほど駅ナカのお話も出てきましたけれども、必要なのではないのかなというふうに思うんですね。  我々立法府の人間として、こうした国民の皆さんの当事者意識や参加意欲を高めて行動変容を促していくためにはどのような方策が有効であるか、お答えいただきたいと思います。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  私の京都の保津川での経験から申し上げますと、市民の皆様が川のごみの調査に参加をしてくださった、それによって川のごみ問題を我が事として考えてくださったことが条例の制定に大きく貢献したのかなと感じています。  昨年の夏なんですけれども、イタリアにごみ問題の調査に行ってまいりました。そこで目にしましたのが、まさにこの自分事とする仕組みづくりでした。例えば、ゼロウエーストという言葉がございますが、ごみゼロと日本語で訳されますが、これの、ゼロ・ウエースト・ヨーロッパの本部がありますイタリアのカパンノリという非常に小さな人口四万人ほどの町なんですけれども、ここの町もゼロウエーストの本当に先進地といいますか本拠地のような町でして、一人当たりのごみ量はもう日本人の十分の一以下と言っていいような排出量でした。  そこで、じゃ、何が肝だったのかというと、もちろんいろんなセクターの連携とかもあるんですけれども、もう一つは新しい技術を導入する、それによって一体自分がどれぐらいのごみを出しているのかということが見える化されるわけですね。最近ではお店でもよく見かけますが、非接触のICタグを使った通信システムございますよね。これで一体個人がどれぐらいのごみを出しているのかといったことがシステムとして把握されていて、家庭の敷地の大きさであったり広さであったり、あるいは家族の人数に応じた料金体系が組まれています。一定量までは無料、それを超えると有料になると、自分がどれぐらいのごみを今出しているのかということもスマートフォンでもうすぐに分かると。こういうようなシステムが導入されていて、ああ、本当の自治体のDXというのはこういうことを言うんだなというのを実感したわけですけれども、ちなみにごみ収集車も日本のトラックで、その運行管理のシステムも日本のメーカーのもので、これなぜ日本でできないのかなと思ったんですが。  そういうふうに、市民の皆さんが、やはり正しい知識といってもなかなかそれは難しいんですけれども、経済的なインセンティブと、そしてその見える化技術というのを併用することによって自分事として認識していただけるのではないかなということを強く感じたことを覚えております。  以上です。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  非常に御示唆に富んだ御意見ありがとうございます。今、見える化技術ということを参考人の方おっしゃってくださったので、これに関連して北村参考人に伺いたいと思います。  ビッグデータの分析と情報提供が求められるということが、北村参考人の出された資料、一番最後、九ページ目に出ています。私も、国際競争力のレポートとかを、国際比較したものを見ていますと、日本で一番遅れている分野の一つというのはビッグデータの活用だったりとかするんですね。参考人の先生方もうなずいてくださってありがとうございます。  先ほど、国民の当事者意識や参加意欲を高めるためにはやっぱりデータとして見える化されることが大事だというふうに御意見出ていましたけれども、北村参考人は、このビッグデータの分析と情報提供が求められるといった場合に、どのようなビッグデータが誰に対して、それは国なのか自治体なのか事業者なのか国民なのか、誰に対して情報提供が求められるべきなのか、もしよろしかったら教えていただきたいと思います。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) ビッグデータと申しますのは、この法案が実施されますと、恐らくかなり収集することは可能になってくると思います。先ほど申しましたとおり、制度的には報告制度を通じて上がってくるということになるわけですけれども、じゃ、その都度報告するかというと、そういうことはございませんで、定期的にということになりますとやはり遅くなるということがありますね。この点で私が電子マニフェストに言及したのは、即時的にそのデータを収集することができるということになります。電子マニフェストは、国が直接、自治体が直接収集するものではありませんので、それを収集しているところのデータを国が、環境省が政策的にどのように使っていくのかということが重要になってくるのだろうと思います。  再資源化することが目的じゃなくて、再資源化した後にどのようにそれが使われるのかと、部品として原料として、これが重要なわけですね。そこについてのデータが来ないと、ただ最新化すればいいじゃないかということになってしまいますので、それは多分本末転倒だろうというふうに思います。そういう電子マニフェストを通じたビッグデータの収集、そして、それをきちんと環境政策に反映させていくような仕組み、これが大事であろうかと思います。  この法案はそこまでのことは言っておりませんものですから、運用ということになるかもしれません。あるいは、場合によっては廃棄物処理法とリンケージが必要になってくるかもしれません。法律改正となるとちょっと時間が掛かる話でありますから、なるべく可能な限り、取りあえずはそうした形での運用でお願いしたいところですけれども、やはり限界も当然運用ですからあろうかと思います。そのときは法律改正等々の措置を講じてくだされば幸いに存じます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  政策に反映させるというところが一番最後やっぱり抜けがちですので、PDCA、しっかりこう閉じて回していかなきゃいけないなというのは、今先生の御発言を聞きながら私は感じました。  これからまた法案の審議始まりますので、参考人の皆様の御意見しっかり受け止めながら審議していきたいと思います。  ありがとうございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。  本日は、三人の参考人のお話をもう大変感慨深くお伺いをいたしました。大変勉強になりました。本当にありがとうございます。  その上で、質問をさせていただきたいと思います。  まず、加藤参考人にお伺いしたいと思います。  事前に配付された資料の中で、世界的な問題である資源の枯渇に伴ってほとんどの廃棄物処理事業者は今後資源再生事業に変化すると思っていますとの御発言がありました。その御視点から、廃棄物の資源再生を阻害している、これまで阻害してきた現状の課題、また、今回、資源循環促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案の成立、施行によってその課題が解決に向かうと期待される点を御教示いただきたいと思います。  また、海外での御経験があるということも事前配付資料の中でも書かれておりました。安全で衛生的な生活、地球環境に必要不可欠な廃棄物処理や資源再生分野、日本が優れている点というのがあるのではないかと私は思っております。それを現場の御視点から是非教えていただきたいと思います。そして、日本が世界に貢献する可能性があれば、それも御教示いただきたいと思います。  そして、原田参考人と北村参考人にお伺いしたいと思います。  先ほど、原田参考人のお話の最後のところで、いかに生産者の責任というのが今、日本は軽いのかということを表の中でお示しをいただきました。北村参考人のこれまでのお話の中でも、生産者の責任、排出事業者の責任ということをもっと重くするべきではないかという、そういう御示唆をいただいたというふうに思っております。その点から、原田参考人と北村参考人に、排出事業者の責任、また生産者の責任について、より強化をすべきと考える点、そのために国が取るべき方策についてお考えを伺いたいと思います。  まずは、加藤参考人にお願いいたします。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) まず、幾つかありますが、阻害要因につきましては、今までこの資源循環業を育成するというアクセルが踏まれていなかったこともあって、廃棄物処理施設の実際建設に入り許可がもらうまでのこの期間というものに対する問題等々が、なかなかこういった工場を造るに当たって難であったということが言われます。もちろん、排出事業者さんからのこれからは動静脈連携を受けて、そして、こういった阻害要因を払拭し建設に向けていくということは大事と思いますが、これまではやっぱり、僕らの業者が例えば億単位のお金を掛け、住民の同意をいただき、晴れて初めてのごみが入ってくるまでに三年、五年、いや十年近く掛かる人たちもいるわけですね。こういったものが非常に今までは負のイメージも強かったこともあり大変だったと、阻害だったと思います。  また、こういった資源循環工場を造ろうとしても、私たちが造れる地域用途、これが大体工業地帯や準工地帯というところになるんですけれども、そもそもこの工業地帯にこういった俗に言う迷惑施設を建設させまいとして、そもそもそういったものを造れないような規格、計画になっている可能性が考えられます。  これも含め、先ほど先生がおっしゃいましたが、これからはごみというものは最後の最後に残ったものがごみであって、集めてきてリサイクルするものは材料であると、こういった観点を強めていただければいいのかなというふうにも感じております。  それから、あっ、そうそう、冒頭に言わなきゃいけなかったんですが、資源循環業に廃棄物処理業がシフトしていくというのは確かだと思いますが、当然のことながら、そのごみを処理するという分野はずっと残るわけです。焼却炉、そして最終処分、こういったものも、悪徳企業とは全く違って、適正な処理をできる技術、そういった経費も掛けておりますので、そういった者がもちろんいてこそこの資源循環業界へのシフトが行われるというふうなことを付け加えさせていただきたいと思っております。  それと、何でしたっけ、済みません、海外での経験ですね。  日本が世界に貢献する可能性というものに対して、ちょっと具体的に書いてみました。まず、技術の普及と教育の促進であります。日本が持つ廃棄物処理や資源再生技術を世界に普及させることは、地球環境保全に大きな影響を与えると思います。技術の普及には技術の移転や教育プログラムの提供などが含まれます。日本は、これらの面でリーダーシップを発揮し、発展途上や新興国が持続可能な廃棄物管理システムを構築するための支援を行うことができます。  また、国際的な規格や基準の確立です。日本が廃棄物処理や資源再生分野での国際的な規格や基準の確立に貢献することで、世界中の国々が共通の基準に基づいて持続可能な廃棄物管理を行うことができます。これにより、国際間での連携が強化され、地球環境保全がより効果的に推進されると思います。  そして、リサイクル技術の改善と拡大であります。日本は、リサイクル技術の改善や新たなリサイクル方法の開発に注力をしていきます。これらの取組に通じて、より効果的、効率的で持続可能なリサイクルプロセスが実現され、世界中で廃棄物の再利用が促進されることを期待したいと思っております。  グローバルな環境問題への対応、これも大事な一つです。日本は国際的な環境問題に積極的に取り組む姿勢を示しています。廃棄物処理や資源再生分野における日本の取組は気候変動や環境汚染などのグローバルな課題に対する解決策の一部として位置付けられ、世界に貢献することが期待してならないです。  これらの観点からすると、日本は、廃棄物処理や資源再生分野において世界に貢献する可能性は持っております。技術の普及、そして規格の確立、リサイクル技術の改善など様々な取組を今後通じ、地球環境保全に向けた国際社会の努力に貢献することが期待されるわけです。  ただ、一点だけ、私も海外の進出を試みた一人として、盲点というのがあります。  海外諸国、発展途上国において私が技術をもってリサイクルを推進しようとしたときの話でありますが、日本のいわゆる技術は、その国々によっては大きな進歩の差があり過ぎて、高度な処理施設のみが期待されているわけではないんです。  例えば、インドネシアの生ごみの処理もそうでありますが、彼らは特に飼料化、肥料化を行うための減容機や大きな電気を使う、そういった機械を望んでおりませんでした。むしろ、生ごみを出さないようにする教育から、出てしまった生ごみをごみとせず堆肥に戻す、人力を使った、そういったアドバイスが欲しかったと言えます。その他、プラスチックの処理しかりですね。まあ、ウエーストピッカーといってそういった生活の一部としてごみ処理を手伝うような不幸な場面もありますけれども、見方を変えれば、そういった人たちに集めていただいたプラスチックをきちっと、機械によって、売却することができる仕組みさえつくれば、回収してくる人たちの生活も十分補うことができ、みんなでリサイクルを体験することもできます。こういったこともかつて日本が行ってきたことでありますので、その国々によった温度差について埋めなきゃいけないというのも付け加えさせてください。  それから最後、安全で衛生的な国民生活と地球環境保全に必要不可欠な廃棄物処理、適正なコストを行うための資源化を促進していくための法律以外のこと。  そうですね、安全ということと、それにいかにコストが掛かるかということを理解していただくことが重要であると思います。一過性の法律でスタートした後は、そのフォローがないと不適正な知恵が湧き、また逆戻りする可能性もございます。それは、私たちからは言いづらいことだったりもします、それは利害関係がありますから。そういったことを国や政治家、そして近隣住民を含めたNGO、いろんな方々が、そのごみを排出している責任だけではなくて、そのメリット、そして避けられるデメリットを一緒になって協議していただいて、その廃棄物のコストに対する適正さを、私たちもむやみやたらにコストを上げたいわけではありませんので、適正処理コストというのを見出していただければと思っております。  以上です。ありがとうございました。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) お答えします。  排出事業者の責任というお尋ねでしたけれども、これは制度を整えることでかなりシンプルにできる可能性があるのではないかと考えております。  例えば、日本にもすばらしい前例があろうかと思うんですが、それは何かといいますと、自動車のリサイクルであったり家電のリサイクルですね。以前は、本当にこの法律が未整備の頃は、私の住んでいます町も大阪府に隣接していますので、ちょっと山間部に入ると、自動車がもうナンバーを外されて捨てられていたり、あるいはテレビが、ちょうど地上波デジタルに変わる頃もそうでしたけれども、大量に捨てられたり、そういうことが起こっていました。ただ、今は、まさにこの拡大生産者責任の仕組みが導入されたことによって、自動車の不法投棄あるいは特定家電の不法投棄というのはもう皆無と言っていい状況になったかと思います。  こうした仕組みを整えることで、必ずですね、この廃棄物の問題というのは経済学で言うところの外部不経済の問題で、市場の外部で起こることで、ただ、市場で取引、まあほっておくともう間違いなく過剰に生産されてしまうわけですね。また、このごみの問題というのは、結局誰かが、世の中、コストを負担しないといけないわけですけれども、それを今、例えば税金で処理をしたりしているわけですけれども、生産者の責任と明確に位置付けることによって制度をかなりシンプルに、つまり社会全体で見たら一番最小の費用で適正な処理をできるようになるんじゃないかなと考えています。  そういう意味では、先ほど申し上げた拡大生産者責任を、ヨーロッパあるいはアメリカも今検討していますけれども、日本に、様々な製品に広く適用していくことによって、排出事業者の責任というのは、先ほど電子マニフェストのお話もございましたけれども、適正に、しかるべき事業者さん、処理業者さんに適正に処理を委ねる、これだけで済むように、まあ理想を言えばなるんじゃないかなというふうに感じております。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) これまで、排出事業者の責任というのは、廃棄物リサイクルに関しては、環境との関係ではなかったとも言えるんですね。なぜかと申しますと、最終処分をするわけではございません、中間処理をするわけではありません、これは全て処理業者の方々がされるわけですね。中間処理の煙突から出る煙とか最終処分場から出る処理水とか、こういうものがあって初めて環境との関係が問題になるわけですね。そういう意味では、排出事業者というのは直接的な原因者かと言われると、まあそうではなかったところがございました。  しかし、そういうことをしていたんでは、全くその排出の抑制とかそういうことに対するインセンティブが働かないと、こういうことが原因になりまして、拡大生産者責任という考え方が一九九〇年代に導入されたということになってございます。  これは、日本国においては、いわゆる一般廃棄物について最初に導入されてきたわけですね。これを原田参考人がおっしゃったようにほかの分野に拡大させる、まあ拡大生産者責任の拡大ということになりましょうが、そういうことが法政策的にも重要になってくるというふうな気が私自身はしておるところでございます。  一般廃棄物について言うと、結局、排出事業者は市町村の廃棄物処理にフリーライドしているわけですね。要するに負担をしょっていないということになりますので、その点を再商品化義務という形でしょわせるというのが容器包装リサイクル法であったということでございますので、そういうことを半ば普通のことだというふうに考え直すということが必要かと思います。これは、本法案というよりも恐らくは循環基本法のところで、もっと大きなレベルで考えていただかなければいけないのかなということも考えております。  もう一つは、排出事業者、生産者の責任の強化というのが、直線的な、政府が何かをすることによる強化じゃなくて、世間の目というのを働かせる。最近の情報では、ESGなりSDGsについてどのようなことをしているのかというパフォーマンスを非財務情報という形で提供させて、それをマーケットに評価させると、こういった形で物事が動いてございますよね。  先生方、恐らくスコープ3という文言を聞いたことがあろうかと思います。これは、一般的には、原料の調達において人権のデューデリジェンスをしているとか、そういうことについて言われるんですが、このスコープ3を資源の調達だけではなくて、排出をした後、廃棄物の処理にも拡大すると。これは、例えばディスポーザルチェーンというふうに言うとすると、ここにおいてどういうことをしているのかということも非財務情報として開示をさせるということになってまいりますと、相当に、先ほど加藤参考人からはなかなか利害関係があって言いづらいというふうな話がございましたけれども、世間が見ているということになると、なかなか余り大変なこともできないということになってございますので、そういうより広い立場で情報を使っていただくというのがこれからの廃棄物、この分野の展開にとって重要かなというふうに考えている次第であります。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 大変にありがとうございました。終わります。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の串田誠一です。  今日はどうもありがとうございます。  国民の意識というのもすごく大事なのかなというふうに思っておりますので、三名の方に、参考人にお聞きを、加藤参考人からお聞きをしたいと思うんですが、原田参考人の資料の四ページ目を見て、私、大変愕然としましたんですね。最下位ということでございますが、ただ、非常に特徴的なのをちょっと見させていただいたんですけど、この最下位ではあるんですが、その中で日本は、どちらでもないとか分からないというのが圧倒的にほかの国と比べて多くて、ざっと見た限りでは、このどちらでもないとか分からないというのを合算するのは、ほかの国と比べても圧倒的に非常に高いんですね。  この質問って、何か誰でも、誰でもと言ってしまうとか言い過ぎなんですけれども、必要ではないかなと思いがちな質問であるにもかかわらず、どちらでもないとか分からないという答えを我が国民がしているということ自体が大変私としては不思議というかなぜなんだろうというふうに思ったんですけれども、加藤参考人から、国民がこのような回答をしたのはなぜなんだろうというのを参考人からお話をいただければと思います。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  後ほど、原田参考人が詳しく説明をすると思います。  実は、弊社、小さなリサイクル工場を持っておりまして、コロナの前、また昨今コロナが明けて、小さな子供たちが見学に来ます、幼稚園から小学生まで。先生方も、中には教育を受けた方もいると思いますが、小学四年生のときに、御承知のように、3Rの教育も今社会科の勉強で行います。僕も娘の授業にかき出されて、社会科の先生と一緒になって四年生の授業を受け持った経験もあります。  リサイクルの向上を目指すには、先ほど原田参考人もおっしゃいましたが、工場に持ち込まれる前に、既に消費者がいかに廃棄物のリサイクルに意識があるかによってその負荷が変わるんですよね。例えば、分別を工場でするというのは僕に言わせると最終手段であって、持ってくる前に、意識が高ければ高いほどリサイクル率は向上し、高度な技術を使わずとも、いい製品が集まることによってよりいいものを作りやすくなると思います。  ところが、一向に、この工場に持ち込まれるプラスチックにいろんなものがくっついちゃって、行政とも協力し合ったんですが、なかなか直らなかったんです。これを払拭する出来事が、小学生や幼稚園の子たちに、家に帰って先生になって親に説明してくれというアプローチだったんですよ。私は、年間通してかなりの子たちに分別の実体験をさせて、そして合格という証書をお渡しさせていただいて、喜んで帰っていくわけですよ。そして最後に、家に帰ってお父さん、お母さんを教育してね、先生になるんだよと、こう言った結果、目まぐるしくその町の異物がなくなっていたのを今思い出しました。そんな子たちからすれば、こういった答えにならないと思うんですが、本当にこのごくごく限られた時間とそういった制約の中で見学してもらえる時間というのは少ないんだと思います。  先ほどどなたかの参考人が言いましたが、自分事じゃないんですよね、他人事になっていると思います。これがいかに、教える先生も他人事では困るんですけれども、一生懸命教えることが大事だと思います。  それと、好ましいことではないですが、子供たちには教育をしっかり与え、それに対して褒めてあげる、大人たちはやっぱり罰か御褒美か、両方がないと、これ交通違反の警察の方にも聞きましたが、何を能書き言っても、もらえるメリットか避けられるリスク、どっちかがないと人間というのはどうしても私も含めて弱いものです。ですから、こういった世代の人たちに今足りないというデータが出たならば、彼らにきちっと説明するアプローチをしっかり考えて、こういったデータを見せるのもいいですよね、やるべきだと思います。  以上です。ありがとうございました。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) お答えします。  資料の件、取り上げていただきましてありがとうございます。  日本で五段階で尋ねますと、どちらでもないというのが特に多いというのが実は日本の特徴でして、日本の人は白黒はっきり付けたくないというのがもしかしたらあるのかも分かりません。ただ、御指摘のように、分からないという答えもまた多かった、これは注目すべき点かなと思います。一つには、正しい知識が十分に行き渡っていないから答えを差し控えるというような回答になっているのかなと感じます。  三月の末になんですけれども、トップアスリートの皆様が、スポーツから使い捨てプラスチックを減らしていこうという運動を立ち上げてくださいました。そのときにアスリートの皆様とお話ししていた中で印象的だったのが、やっぱり皆さん、もうとにかくまず学びたいと、今現状どうなっているのか正しい知識を身に付けたい、そういう機会が今までなかったということを本当に異口同音におっしゃっていました。これは、もうアスリートの皆様だけではなく、私たちも含めて広く国民同じじゃないかなというふうに感じます。  例えばなんですけれども、私の住んでいます亀岡市でレジ袋を禁止した際に、よく最初出て、批判といいますか、御意見が、海のごみのレジ袋なんてたかだか〇・数%しかないと、これは環境省の調査でそういう調査が過去にあったわけなんですけれども、それよりももっと漁具のような大きなごみを減らす方が先じゃないかと。だけれども、冷静に考えたら、レジ袋ごときが減らせなくてほかのごみが減らせるわけがないんですね。  あるいは、このレジ袋の〇・数%という数字もこれ根拠がございまして、一つには、環境省で実施されました調査が、特に海岸の漂着ごみが深刻な日本海側中心に行われたもので、東京あるいは大阪のような大都市の沿岸部では行われていなかったということもございます。必然的にレジ袋少なくなりますし、また、海洋を漂っているうちに、レジ袋、あるいは川を流れて海へ出ていくまでの間に破れてしまいます。破れたものは破片としてカウントするということもございます。  そしてまた、レジ袋というのは海に出ちゃいますと実は沈んでしまうんですね。大阪湾の海底にも三百万枚沈んでいるという試算は関西広域連合で行いましたが、こういうことをお伝えしますと、ああ、じゃ、エコバッグ持っていけばいいだけの話なので別にレジ袋なくてもいいよねというふうに皆さん御理解をくださった。こういうふうに地道に正しい知識というか、事実をお伝えをしていくことが大事かなと思っております。  もう一つが、これは今日ここで申し上げるのもなかなか恐れ多いんですが、日本の場合、もしかしたら政治との距離あるいは政治家の皆様との距離が非常に遠い。学校でもとかく政治というのを避ける傾向にある、それは何もイデオロギーどうこうの話ではなくですね。でも、本来であれば、きちんと小学校でも公民の授業などを行うわけですので、本当であれば議員であったり首長の皆様をお招きしたりして直接お話を伺う、そういう場があってもいいはずです。  例えば、アメリカのニューヨーク市で二〇一八年に、レジ袋、ごめんなさい、発泡スチロールのトレーですね、これが禁止になったんですけれども、これを実現させたのは小学校の五年生の子供たちの運動だったんですね。子供たちが、市議会、もう世界最大の都市ですけれども、そこに、市議会に出向いて、そしてしっかりと証人として証言をして、そしてこの法案の成立をもう一番動かしたということが、これは映画にもなっているんですけれども、何というんですかね、民主主義というのは本当はそういうものじゃないかなと思います。  ですので、私はいつも講演なんかをしたときに、今日、何かしなきゃと思ってくださったら、まずおうち帰って政治家の皆さんに電話かメールしてくださいというふうに申し上げるんですけれども、国民の皆様も決して無関心なわけではないと思います。ただ、政治家の皆様にどうやって自分の考えを伝えたらいいのか、もしかしたらそういうチャンネルが残念ながら今のところは乏しいこともあるのかなと。そういったところはもう本当みんなで一緒になって議論を闘わせていくしかないのかなというふうに感じております。  以上です。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 自分の学生のことを思い起こすと、やはり自信が、知識に自信がないからはっきりしたことは言えないという傾向は確かにあるのかなとは思います。ただ、このデータは十六歳から七十四歳まで広くお取りになったデータですので、その辺りはちょっと私には判断が付きかねるところであります。  不必要な使い捨てプラスチックとの関係でいいますと、今回、我々の席上に置いてありますのは、たしかこれ紙のストローのようにも見えるわけですよね。また、こういうような国権の最高機関においてもこういうことを実践しているのだと、多分プラスチックよりは高く付いているような気はするんでありますけれども、にもかかわらずやっているというようなことも発信していただいて、その問題についての具体的な取組というのを身近に国民の方に感じていただくというのが大きなことかなという気がいたします。  また、国際プラスチック条約について聞く話、聞いた話ですよね。そうすると、多くの方は、これ国際問題とは思っていない可能性があるわけですね。レジ袋って身近なところでは確かに言われるけれども、世界、地球規模で考えないといけないのかということに対する情報提供というのが必ずしも十分ではないというのが、国際と、条約というものを入れ込んだ質問になっているところの一つの原因かなというようにも思ったりするところであります。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 次に、原田参考人にまた資料でお聞きをしたいんですが、ペットボトルが非常に多いということでございますけれども、このペットボトルをどうするかということの前に、日本は自動販売機が非常に多いんじゃないかというふうに思うんですが、参考人としてこの感想と、自動販売機のない国というのはどうやって飲料を得ているのかという、そこら辺の工夫もほかの国はあるのかということも参考人にお聞きをしたいなと思います。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  本当に自動販売機非常にたくさんございまして、恐らくは世界で最も多いんじゃないかなと。よくこれは日本が非常に治安がいいからだというふうに言われることもあるのかなというふうにも、まあそれも一理あるのかなとは思っております。  ただ、諸外国へ行きますと、本当に自動販売機というのはめったに目にすることがない。そこは、もしかすると、社会の根底の中には、人々の労働を大事にすると、人々の仕事を奪わないというそういうコンセンサスが、特にヨーロッパなんかに行きますと、行政の方にお伺いしても、そういうことが根っこにあるのでむやみやたら何でも機械化しない、もちろん機械化するところはするんだけれどもと、そういうようなお話を伺ったこともございます。これは国の文化と言っていいのかなと思いますので、もしかしたら自動販売機がたくさんありますのも日本の文化なのかなと思います。  ただ、もう一つは、自動販売機の横に、では、回収ボックス、あれはごみ箱ではなくて回収ボックスだというふうに業界団体の方はおっしゃっていますけれども、必ずしも全てにあるわけではないんですね。買ったはいいけれども、これどこに捨てるんだというときに、日本の町中には回収ボックスも含めてごみ箱が本当にない、そういう状況もございます。そうしたことが、ペットボトルの散乱、流出ですね、そういったことを招いてしまっているのかなとは思っております。  以上です。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 加藤参考人にお聞きをしたいんですが、またどちらが先かの話なんですけれども、今通販が非常に新型コロナでまた増えていって、私もそうなんですけど、ついつい通販で買うと、すごいちっちゃなものがすごく大きな段ボールに入っていて、もう段ボールだらけで、ごみ捨場とかに置いてあったりすると思うんですが、今後、この通販に関する段ボール対策というのは、何かお考えがあればお聞きしたいなと思います。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  答えになるか分かりませんけれども、僕は環境教育をするときに、大人から子供まで、ごみを買ってきているんだよって話をよくするんです。それは、言いたいことは、実際、欲しいものを家に帰って取り出すまでの間に、こん包しているものとかそれに準じたものを取り除いて、欲しいものを取り出すじゃないですか。でも、実際置いてみると、それ以外のものが相当分散してありますよね。それも含めてお金になっているわけであります。ですから、ごみを買っているんだよって話をします。  また、消費者は、私の住んでいる特に東京都下は、ごみの有料袋というのを買ってもらって、そこに廃棄物を入れて収集するので、ごみの有料袋を払いたくない人は、おのずとごみを減らそうとしているんですね。  今のお話ですと、通販のみならず、こん包材が多いものを買ってしまうと、自分の家から出るこん包材も含めたごみ若しくは資源物が有料袋に入れなきゃいけないことが目に見えて、自分で痛い目に遭いますので、やっぱりそういう消費者の声をきちっと大事にして、無駄なものを買いたくないということがやるべきではないかというふうに考えます。  以上です。

串田誠一日本維新の会・教育無償化を実現する会

○串田誠一君 参考になりました。どうもありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。今日はありがとうございます。  私から一問、三人の参考人の皆さん方にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。それは、循環経済を求めていくということと、経済の安定であったり経済成長との関係についてどのように考えるのか、また考えておくべきなのかということで御見解をお伺いしたいと思います。  循環経済を求めていくということについては、方向性としてはやはりやるべきということなんだろうと思うんですけれども、経済の安定とか成長にとってマイナス影響を与えることにならざるを得ないのではないかといったような懸念も持つところであります。  そこで、マイナス影響を避けつつ、できれば成長も生み出していくというように、どのように循環経済を求めていくべきなのか、どのような政策を展開をしていくべきなのかということについてお伺いをしたいと思うんです。また、私自身のその問題意識の立て方がおかしいということであれば、それも含めて参考人の率直な御見解をお伺いをできればと。  以上でございます。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) では、加藤参考人から。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  先ほど、冒頭の私の発表にも述べさせていただきましたが、おっしゃるとおり、循環経済というのはいい話ばかりではないです。いわゆるリニアな経済と先ほど言いましたが、一方通行の、分かりやすく申し上げると、採取をして、資源を取ってきて、製造して、消費して、廃棄するというこのやり方を今、日本は続けてきたことが多かったんですけど、このメリットは、その一方方向に流れるということで、どんどん成長していくことを簡単にしていくということですね。いいものを取ってきて、それをよりいいものに変えるということがたやすくできるわけです。  一方、資源循環、循環経済を進めるというのは、採取する部分がなくなって、廃棄物を戻して、そして新たな製品に変えるという、工程が変わりますので、当然、そこから得られた資源をまた再度、高度な技術を使おうが、いいものに変えるというものに対しては、コストや時間やそういった努力も必要になってきます。  比較するまでもなく、後者の方が経済的メリットは鈍化する部分もありますけれども、私が考えるのは、もうそれを、その選択をする時間はなくて、世界も含めた人口増における資源の枯渇とか、また日本のいわゆる資源を再利用するというものが次の世代を担う、日本人のみならずですね、地球市民に対して必要となっているわけです。しからば、循環経済が多少のリニアエコノミーよりも時間が掛かることが分かったとしても、ここは乗り越えるべきだというふうに思ってなりません。  もちろん、言うのは簡単で、やっていく上で国際競争力も含めた日本を代表する企業の皆さんには非常に負担が掛かることもあろうかと思いますけれども、そういった意味では、リスクを取ってでも進めなきゃいけないと思っております。  また一方で、いいこともあると思っているのは、今言ったものをいずれ乗り越えるときが来ると思います。これは、時間のスピードというのはこれから我々の努力も含めた濃度によりますけれども、そうなったときは、もうリニアに戻ることはないし、またどうすればより経済も豊かにすることができるかというのも含めた製造者の知恵も湧くと思いますし、また廃棄物を出す人たちの意識も変わっているはずです。  そういった意味で、循環経済を選ぶかどうかよりも、もうそうなることを前提とした動きに入っているし、それが望ましいというふうに思います。  以上です。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) 今、加藤参考人がおっしゃったように、もう選択のある意味余地がない段階に来ているのかなというふうに感じます。  私は、海のプラスチックごみ問題を中心に研究してきたわけなんですけれども、二〇一六年に伊勢志摩でサミットがございましたが、その前年、二〇一五年にドイツのエルマウであったサミットで、この首脳宣言の中で初めて海ごみ問題が取り上げられたんですが、この中に資源効率性という言葉が出てくるんですね。これは、非常にサーキュラーエコノミー、循環経済において大事な指標となるものなんですが、二〇一五年からもうG7サミットの首脳宣言の中で取り上げられてきた。言い換えると、もうそこから十年近くの時間がたっているわけですね。その間に、まあ、これはもしかしたら、例えばヨーロッパ諸国からすれば、十分に時間はあげたよというふうなことになっているのかもしれません。  このサーキュラーエコノミー、循環経済は、例えば、ISOの規格、標準化の規格の中でも、今大詰めを迎えておりますけれども、もう制度化されていこうとしています。これを、もう好むと好まざるとにかかわらず、認証を受けていかないと、もうビジネスに参加できないということがグローバルマーケットでは起こってきているわけなんですね、既に。  ですので、むしろ、もう今この時点に関して言えば、現時点に関して言えば、取り組まないことのデメリットの方がはるかに大きいのではないかと。もちろん、今までは廃棄物の問題、これは目に見えないコストを必ず、でも誰かが負担をしてきたわけですね。それは税で解決してきたのかもしれませんし、あるいは豊島のお話を加藤参考人からもしていただきましたが、地域の住民の方が被害を被ってきたのかもしれない。循環経済というのは、そうしたことを全部経済のシステムの中に取り込んでより良い解決策を探っていこう、美しく言うとそういう取組なのかなというふうに感じております。  ですので、実際、日本の政府も、海洋プラスチックごみ対策アクションプランの中で、プラスチックごみの海への流出をいかに抑えるかというときに、経済活動を制約する必要はなくとはっきりうたっていただいているわけですね。むしろ、この本当に発想を変えて、動脈だけじゃなくて静脈というお言葉が加藤参考人からもございましたが、これももちろん経済の大事な循環の一つを担っていただいているわけですので、そうしたところをいかにこの成長のエンジンの中に取り込んでいくかという根本的な発想の転換が今私たちに求められているのではないかなと感じております。  以上です。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 方向性としてはお二方の参考人の方と全く同意見でございます。  法的にどうかということでございますれば、やはりこの国の基幹的な法律である環境基本法と循環基本法、ここにそうした認識を盛り込んでいただくことが重要かなというような気がいたしております。  衆議院の環境委員会における附帯決議で、一番最後だったかと思いますが、この数十年改正されていない両法律、具体的には、環境基本法は一九九三年に制定され、循環基本法は二〇〇〇年に制定されてございます。マイナーな改正はあったんですけれども、メジャーな改正はないので、これほどカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブというのがこの地球を覆う共通の政策になっているのに鑑みれば、いささか時代遅れになっている感は否めないのがこの両法でございますので、この参議院の環境委員会でどういうような附帯決議が付くのかはもちろん存じ上げるところではございませんけれども、政治家の方々におかれましては、メタレベルでのこういうふうな意識改革を法律という形にして表明され、もうこれは日本国としては当たり前のことなのだということを国民、事業者に対して明確にメッセージとして伝えていただくのが大事かなというように考えているわけでございます。  また、こういうルール作りも、ともすれば、EU主導で行われた面がないわけではございませんので、日本国の優秀な官僚の方々には積極的に国際的な議論の場に参加していただいて、国益というほどのものではないんですけれども、地球益のためにより良いルールを作ってもらいたいなというように考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。終わります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  お三方、ありがとうございました。  まず、原田参考人にペットボトルの問題点について伺います。  私も以前の当委員会の質問で、日本では、ペットボトルの回収率は九割前後と非常に高いんだけれども、生産量がもう圧倒的に多くて、たった一割だけれども、大量に海に流れてマイクロプラスチック化していろんな悪影響を与えているということを指摘したことがございます。また、今日の陳述では、回収率九割でもボトル・トゥー・ボトルのリサイクル率は非常に低いということでした。  なぜこうした現状になっているのか、問題点と解決の方向性について、先ほど先生がおっしゃったヨーロッパのデポジット制度の御説明も併せて御意見いただければと思います。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  私よりも加藤参考人の方が現場のことはよく御存じかと思いますが、回収されたペットボトル、皆様が御家庭で洗ってラベルも外してキャップも外して出されているものばかりではございません。異物が混ぜられている、例えばたばこの吸い殻がぎっしり入ったものもございますし、あるいは本当に汚れた汚い中身が残っている、いろんなペットボトルがございます。そうしたものは残念ながらボトル・トゥー・ボトルのリサイクルには向かないということで、品質の言わば劣るリサイクル、カスケードリサイクルといいますけれども、そうしたものに回っているものが決して少なくありません。むしろ多くを占めているのが残念ながら現状です。  ですので、回収の質を上げていく。例えば、ヨーロッパで導入されていますデポジット制度、これスーパーなどに行きますと、自動の回収返金機、機械があるんですけれども、これはもう法律で設置が義務付けられたりしています。それは、例えばラベルは外したりしなくてもいいんですね。というのは、バーコードで製品を識別したりしますので、これは工場でそんなに難しいお話ではない。あるいは、キャップは、散乱防止のためにそもそもヨーロッパの場合はキャップは外れない構造になっています。これは本当にお国柄といいますか、どちらが良いか悪いかの話ではないんですけれども、一つ大事なことは、中身が例えば残っている、異物が入っていると、これは機械が自動で検知をして、お金を返してもらえないわけなんですね。ですので、皆さん本当にペットボトルを空っぽにして持っていくということが習慣として行われている、そういうことがございます。  このデポジット、金額は国によって様々です。例えば、私が昨年の夏、イタリアの後に訪ねたフィンランドに行きますと、二十セント、まあユーロでの二十セントですので今ですと三十数円になりますけれども、フィンランド、物価も高うございますのでそんなにめちゃくちゃに高い負担というわけではないんですが、ほぼ一〇〇%回収を実現しているというお話でした。  また、返ってくる、回収されるペットボトル、これは品質も非常に一定以上キープできていますので、正確な資料が今手元にあるわけではないんですけれども、聞き取り調査を行ったときには、ボトル・トゥー・ボトルのリサイクル率は七〇%ほどというふうにはおっしゃっていました。EU全体では四〇%台というのはあるんですけれども、これはもう東ヨーロッパ、言わば途上国のような状況の国も含めての数値ですので、ヨーロッパの中でも高い国もあれば低い国もあるというのは、様々ではあるんですけれども、現在、これも全ての国にデポジット制度を導入して、また、リサイクル率も順次高めていくというようなことをEUの指令として出していますので、これからますます高まっていくのではないかなと思っております。  日本では、なかなか業界団体の皆さんはデポジット制度導入に、まあコストが掛かりますので、残念ながら余り積極的ではないというふうな御意見もあることも申し添えておきます。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 加藤参考人、現場ではどういう実態か。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  ペットボトルを弊社は四つの役所の容器包装プラとして回収をさせていただいて、リサイクルできる状態にして出荷をしております。具体的に申し上げると、大手飲料メーカーが複数年前から、市場にあるペットボトルのみを材料として新しい飲料であるペットボトルを作るという発表をして、会社の戦略としてもいいことですし、また、それを実行するために弊社に一定のペットボトルがあるということで来ていただきました。初め、私もそれは驚いたんですけれども、今になってみれば、その企業の正しい方向性を見えたかなというふうに思っております。  じゃ、現実はどうかというと、ペットボトルを回収する以外の混載するごみがペットボトル自体を汚したりもするんですね。こういったことも、多分先生方が聞いてなるほどと思うことがあるんですよ。回収する車の中は、一軒一軒のごみを回収して、その中を混載させます。つまり、どんなにきれいにごみを出していただいた家があっても、一部の、例えばソースとかべたっとしたものを作ったものを入れてしまうと、車の中で混載時に付着するんですよね。こういったことも、残念ながら私たちとしては、洗浄したり、また負荷を掛けるということに備わっていない工場ですから、不備として取り除いております。  中には、工場で洗ってくれればいいのにという人もいます。確かに、技術的には可能なんですが、それにはまた別の負荷が掛かって、水の処理ですとか、まあペットボトルはきれいになるけれども、それをきれいにするためのまた新しい環境汚染を生むということを余り御存じでない人にとってはそういう意見が出たりもします。  じゃ、どうしようかということなんですが、やっぱり教育が地道ではありますけど必要だし、また、知ることがまず第一だと思います。ほとんどの人は今の話を知りません。また、知るすべもないです。まず知ること、そして何かを感じて反応して、そして次の行動に出るという初歩がまだまだ少ないのかなと思っております。  ちょっとまた余談ですが、この再生材を作って再生品として使ってもらうかというこの壁があるんですよ、先生。ペットボトルに限らず、世の中、私たちの同業者の中には、再生品に命を懸けて行動、処理をしている既に工場が存在します。例えば、再生砕石というのがそれですね。こういったものは、コンクリートジャングルと言われたビルをスクラップ・アンド・ビルドして、この再生材によみがえらせるために物すごい自助努力を繰り返して立派な材料になっております。使っても問題ないんです。ところが、使う側にとっては怖いんですよ。それはなぜか。初めて自分でトライした後の問題になった方が嫌なんです。これは都道府県もそうです。ですから、再生材を作って、それを第三者に委ねて見てもらってオーケーが出てもなかなか使わないという世界もあるというのを先生には是非分かっていただきたいと思います。よろしくお願いします。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ありがとうございました。  原田参考人にもう一問聞きます。  大量生産を前提とした経済社会である日本では、世界第二位の輸入大国になっている一方で、同時に、廃プラスチックでは日本が世界有数の輸出国になっていると。インフラが整わない途上国などで汚染を引き起こすリスクがあるというふうに聞いておりますが、日本が先進国として国際的にどのような姿勢で臨むべきか、ちょっと大きな話になりますけれども、御意見伺いたいと思います。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  今委員御指摘のとおり、日本は輸入、そしてごみの輸出ということも大きな規模に上ると。ある推計によりますと、これは金額ベースになりますが、世界最大のプラスチックごみの純輸出国、輸入と輸出の差ですね、純輸出国は圧倒的に日本だという、そういう推計もございます。輸出額自体はドイツが一番多いんですけれども、ただ、ドイツはEU各国から輸入もしていますので、純輸出ということで見ると日本が最大になるということのようですが、その行き先としては、さきに挙げた資料のとおり、東南アジアが多くございます。まあアメリカもあるということで、アメリカの研究者の友人は逆に驚いていたりもしたんですけれども。  じゃ、これは、もちろん本当は自国で出たごみは自国の中で処理するというのが大前提だとは思うんですけれども、もちろんすぐに、すぐにできるわけでもございませんし、また、この表の中にございます韓国あるいは台湾は非常に高度なリサイクルを既に行っている国でもございます。そういう意味では、バーゼル条約、日本の提案によってプラスチックごみの輸出が原則禁止となりましたけれども、一〇〇%これが完全にモニタリングできているかというと、私もテレビの取材に協力したこともございますが、バーゼル条約発効後も紛れて輸出をしている、そういうケースも実際に記者さんが取材をされたりもありました。今は恐らく随分と減っているとは思うんですけれども。  改めて、ヨーロッパがEU全体となって取り組んでいるように、アジア全域で日本がどういうふうに管理をしていくのか、あるいは技術の支援をしていくのか、あるいは台湾や韓国のような廃棄物処理では日本よりも進んだ技術をお持ちの国もありますので、そうした国からは学ばせてもらうということも大事でしょうし、本当にアジアの、例えば台湾なんかに行きましても、台湾、今日のこのネクタイは実は台湾の環境省でいただいたものなんですけれども、日本から学んでいることもたくさんあるんだよということを先方の局長さんもおっしゃっていました。  国際協力というのはよく言われますけれども、特に廃棄物の分野ではここをおろそかにしてしまうと、もう一挙に不法な輸出であったり処理といったことが横行してしまうと思います。特に途上国の場合はモニタリングの制度も整っておりませんので、ですので、世界というよりアジアの中で日本がどんなリーダーシップを発揮するのかということは、高度成長期のあのごみ戦争を乗り越えた日本だからこその経験もたくさんありますし、また、今のこの新しい、EU発でいろいろ提起されている問題もございます、それをまずはしっかり枠組みをつくって議論をして、そして制度化していくということが、アジアの中でやっていくことが日本としてやるべきことじゃないかなと個人的には思っております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 北村参考人に伺います。  日本では、廃棄物処理の責任が生産者ではなく自治体と廃棄物処理業者に負わされているのではないかと感じているんですけれども、先ほど先生も生産者がほとんどリスクを負っていないじゃないかというちょっと憤りを込めておっしゃっていましたが、こうした現状でごみ問題が解決するんだろうかというふうに強く思っております。もう少しここに踏み込むべきだという政策的な提起がありましたら、お願いしたいと思います。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 自治体に処理責任があるのは一般廃棄物、家庭ごみですよね。これは六条の二というところに市町村はというふうに書いてございますから、これはクリアなんですね。事業系については、一般廃棄物でも産業廃棄物でも、事業者はと、こういうふうに書いてありますから、誰に責任あるのかというと事業者らにあるということになっているわけですね。  じゃ、事業者の側でいかに減量化とかあるいは再資源化とかができるのかとなってまいりますと、これは法律を作ってもらわないとなかなかそこには進まないわけですね。家庭ごみはどうでしょうかと。日本の廃棄物処理法は結構古典的な法律でして、自分の家庭ごみは自分で減量化しろと書いてあるんですね。まさか庭で燃やすわけにはいきませんので、やはりこれはほとんど市町村の処理にお願いすると、こういうふうになっております。  ここで、先ほどもお話にありましたEPRについては、結局、生産者の方が消費者の段階で廃棄されるものについての責任を何ら負っていないではないかと、こういうところが問題になりまして、だからこそ再商品化ということで一部を肩代わりしろと、こうなっているんですね。全部ではありません。廃棄物処理、一般廃棄物の処理責任は市町村にありますから、全部じゃなくて一部でも肩代わりしろと。  問題は、その一部をどれぐらいにするかなんですね。今はその、先ほどの原田参考人の表にもありましたけれども、収集、運搬、処分というのはまだまだ市町村の責任となっていると。これを変えていくかどうかというのは一つポイントであろうかと思います。  産業廃棄物につきましては、基本的に処理業者の責任じゃなくて、排出事業者の責任なんですね。ただ、適正価格を負担してくださいと、で、適正処理を実現してくださいと、こういうふうな立て付けになってあります。  しかしながら、昨今、その排出事業者の責任を強化すべきだと、先ほども議論ございました。とするならば、この古典的な廃棄物処理法の仕組みの中でいかにそれを実現するのかと、こういうことになってまいります。  廃棄物処理法は、適正処理の実現というところについてはかなり絞った、規定を強化して、法律改正によって変わってきているんですけれども、例えば再資源化、再商品化、減量化ということについてはまだ十分な仕組みになっておらないということがございますので、政策的な可能性といたしましては、これを縦割りの個別リサイクル法でやるのか、この法案もそうですけれども、横割りの横断的な法律でやるのかは別にいたしまして、そこについての切り込みというのがまだまだ政策的な余地としてあるのではないかと、このように考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ありがとうございました。終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  参考人の先生方、大変勉強になるお話、ありがとうございました。  まず、加藤先生の方にお聞きしたいと思います。  これからより高度な資源リサイクルが求められるという動きになっていくと、当然そのためにコストが増えていくということになると思います。そのコストに見合った価格を支払ってもらえなければ、リサイクル高度化しろ、そう言われても難しい事業者というのは結構多いんじゃないかなというふうに思うんですね。  今回の法案には、リサイクル高度化に取り組み、優良な事業を行う中小事業者の後押しとなるような財政措置というのが定められていません。これでリサイクル高度化を求められて、何かできるものなんでしょうか。率直な感想をお聞かせください。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  お答えがすぐ出るわけじゃないので、ちょっと今調べてみましたが、まず、この法律に関しては、私たちの中小企業を含めた高度化に資するお金が掛かるのは今おっしゃるとおりであります。これを効率化するためにリサイクル設備の導入に対する補助とか実施事業を行うとともに、GXに向けた資源循環に資する設備投資への支援として、政府全体で令和六年度から三年間で三百億円の予算を確保するなど、必要な財政上の支援が実施されるものと理解をしております。  この三百億って物すごい大きなお金ですけれども、先ほど言った初期投資の高度化というその程度にもよりますけれども、この程度で足りるかどうかは全く分かりませんが、例えば、私のやろうとしているというか今やっている、プラスチックを選別する工場から一気に、プラスチックというのは、先生方お分かりかと思うんですが、一言で言うとプラスチック類であって、いろんな種類に分けないと、何もごちゃ混ぜにして破砕したところで使い道がないんですね。ポリエチレンですとかポリプロピレンですとか、いろんなものにごちゃ混ぜに集めてきたものを分けるならば、それをソーティングする技術が必要です。  今、廃棄物処理業の中で何が困っているかというと、材料の高騰化や、また人材不足であります。こういったものを解決するのもやはりお金が必要になります。  このプラスチックを、想像論で恐縮ですが、世界に名立たる高品質な材料によみがえらせていただいて、それを国際競争力でも勝るとなるものに変えて材料供給をするというのはやったこともないし、やるとしたら恐らく数百億円の投資が必要になる可能性もあります。  ですから、今先生がおっしゃっていただいたように、三百億今あると言いましたけれども、そのお金でどれだけできるかというのはいささか疑問ではありますけれども、これを皮切りに、軽微な施設の変更から含めて変えていくことが始まらないと備わらないというふうに思っています。  また、余談でありますけれども、私たちの廃棄物処理施設というのは、廃掃法で定められた一定の、まあ当たり前です、基準で許可をもらっています。  例えば、経年劣化、若しくは年数がたって、一つの工場、工場の中には様々な機械がドッキングして一つのリサイクル施設になっているんですけれども、その一つに、老朽化を迎えて、その設備のみを交換したいということが数年たつとよくあるんですね。これを買ってこようと思うと、もう七、八年たっておりますので、メーカーが存在していても、そのメーカーはもうとうの昔にそれを廃番して、より高効率な機械に変えていることって往々にしてあるんですよ。何ですか、皆さん方が、例えば、そうですね、車でも洗濯機でも冷蔵庫でもいいんですが、七年前のものと今を比べれば、より安く、小さく、そして高効率なものって多いじゃないですか。それの処理版ですよね。  いいことずくめなんですが、残念ながらここで問題があるのは、処理能力も上がるため、その能力が上がるということは一日に与えられているごみの処理量を上回ってしまうこともあるんですね。これ一つ取っても、廃棄物処理法上、許可の取り直しとは言いませんが、かなりのハードルを越えなきゃいけないこともあるんです。  こういったものをチャレンジするのも、補助金も含めて、今回のこのGX予算を活用できるというふうに僕は承認しております。今先生がおっしゃっていただいた大きな目線でいえば足りない可能性は大でありますけれども、一歩ずつ進めていきたいというふうに考えております。  以上です。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  もう先ほどから参考人の先生方が、時間がない、待ったなし、土俵際というような言葉がいろいろ出されていまして、まさにもう選択の余地がない、やるしかないんだと。  そういう中で考えるならば、一番意欲的な、昔、瓶を再生利用してきたように、今回はペットボトルでという一番野心的なというか、そういうものを大胆にやっていくということを考えた場合には、やはり大胆なこれは財政措置というものが必要になってきて、中小事業者をしっかりと支えていくと、そこから大きな転換をしていくというものが一番本当は狙っていくべきところなんだろうというふうに感じます。ありがとうございます。  続いて、原田先生によろしくお願いいたします。  先生は、ペットボトルのリサイクル事例、論文の中で指摘されています。社会制度に何ら手を着けず、高度なリサイクル技術の導入、高価な代替素材の導入を進めても、それは単に人々に手間、費用の負担を強いるだけであり、拒否感が生まれるのは当然であると。  今後、何でしょうね、非常に大きなシェアというか、現実問題として大きく突き付けられるものとしては太陽光パネルのリサイクルなどが考えられると思うんですけれど、これまで経験の少ない分野でのリサイクルの高度化が求められると。  この今回の法案というのは、そのような高度なリサイクルを進めるために十分な社会制度の変革、十分な社会制度の変革というものを保障していくものだというふうに評価なされますか。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  初めの一歩として私は評価したいと考えております。といいますのは、今までこのリサイクルというものがこれほどまでに明確に打ち出された、しかも特定の製品ではなく包括的にいろんな分野にわたって高度なリサイクルを進めていきましょう、そういう法律は確かに日本にはございませんでしたので、その意味で大きな一歩なのかなと、初めの一歩なのかなと感じております。ただ一方で、いろいろこれまでのほかの参考人の皆様からも御指摘もあったとおり、課題もまだまだ山積しておりますし、また社会の制度そのもののまだ未整備な部分もたくさんございますので、むしろこの一歩を踏み出したがゆえにより多くの宿題を私たちは与えられたのかなと、そのように評価しております。  そのときに、では、法律の制度の整備を待っていていいのかというと、これは時間が本当に掛かるばかりです、政治的にも経済的にもコストが非常に掛かりますので。一方で、今もう既に行われていますが、企業の皆さんによる例えば自主的な取組、こういったものは一定の評価をすべきだとも考えております。ただ同時に、そこで満足してしまってもいけないのかなというふうに感じております。  じゃ、例えばどういうことができるのかというときに、非常に興味深いなと思いますのが、先ほどから何度も出ていますEUは指令を出して、これ、昨年の夏にフィンランドに調査に行ったときにも先方のリサイクルの担当の方が、今までフィンランドの中の小さな法律でやっていたらよかったものが、スライドは大きな津波の絵が描いてあるんですね。本当にまさに津波がやってきて、もう有無を言わさずやらなきゃいけなくなったということがあるんですけれども、ただ、その大きな波というのは細かいところまで制度が設計されているわけでは当然ございません、各国の法制度の整備に委ねられる部分もたくさんありますので。大事なことは、いつまでにどの目標を達成するのかという期限を切った数値目標を掲げる、この大きな波にとって大事なことはそこがあるかないかではないかなと感じております。  今回は法律ですので、その法律の中に期限を切った目標を掲げるということはできないのかなと思っておりますが、先ほど、最初に御質問あった基本方針のようなところで、しっかりと年限を切った数値目標を掲げていただく、それを基に皆様が、ああ、これをしたらいいんだというふうに行動していくようになるんじゃないかなと期待をしている部分でもございます。  以上です。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  北村先生にお伺いしたいと思います。  先生は、リサイクルの高度化に向けて、収集から処理、最終処分までの一貫して受注できるスーパー優良事業者が必要になるというような御指摘をなさっています。実際には日本の静脈産業には中小零細事業者が多い現実の中で、先生の考えではそのようなスーパー優良事業者になり得る潜在的なプレーヤーは十分な数あるとお思いになりますかというのが一点、もう一点が、そのようなスーパー優良事業者を育てていくために今回の法案や既存の制度に足りないものがあるとするならばどんな点でしょうかという、この二点をお聞かせください。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) スーパー優良事業者という言葉を書いた論文は確かにございました。超マイナーな雑誌に書いたのによく見付けたものだというふうにびっくりしましたけれども。  一つは、最初から最後まで一貫して責任を持てる、これは排出事業者との関係で、この方に頼めば最後まで全部やっていただけると、これが出す側からとって一番安心であることは確かですよね。しかし、それにはかなりの大きな投資、施設、設備、人員等が一つにあることがこれまた確実でありますから、そういうものが日本国にあるのかということになれば、恐らくは両手で数えられるぐらいの方々がそろうかなというぐらいのことであります。これは廃棄物リサイクルの分野では有名な話ですけれども、ドイツでは、アメリカではというところはかなり大きな会社が廃棄物の処理をなさっており、かなりそういうのに近いところがございます。  しかし、加藤参考人がおっしゃいましたとおり、日本国の場合は経緯もございまして、中小ということでございますけれども、まだまだ多いということであります。私は業界の人間でもございませんのでお気楽にこういうことを言うわけですけれども、かなりそういうところの方々がMアンドA等々を通じて体制を強化されて、排出事業者と言わば対等に話ができるようなところまで自分たちの地位を上げていただくというのが一つの将来方向なのかなということを考えているところでございます。今回の法案にそれがインプットされているのかということではありますけれども、これは明確な形ではないのかなという感じはいたします。  今回の法案の大きな特徴は、先ほど原田参考人もおっしゃいましたけれども、廃棄物の種類を問わず、全ての廃棄物事業者に対してあるアプローチをしていることなんですね。ただ、全てについて同じくやっているわけじゃなくて、特定産業廃棄物処分業者というかなり大きなところが想像されますけれども、そこについては、判断の基準となるべき事項を守れ、やれというふうに具体的に義務付けていることなんですね。それ以外の方については、そうではなくて、言わば行政指導でそういう方向に向かってくださいねと、こういうふうにおっしゃっています。  そういう方向に向かうことがあるかどうかというのは、これから議論されます判断の基準となるべき事項がどのように作られるのかということが大きいかなと思っております。これを、言わば全ての廃棄物事業者を想定した一枚岩で作るのか、それとも、そうではないところと考えて二枚で作るのかということが一つはポイントかなというように考えております。  これを余り低いレベルにしちゃいますと、政策効果が余り行きませんよね。でも、余り高過ぎると誰も付いてこられないということになりますので、この辺りは、環境省がどうお考えかは存じませんけれども、一つのポイントかなというように思っております。  容器包装ならば、プラスチックならばというふうに限定すると、ある程度の同一性が見えるので一枚岩でいいのかもしれませんけれども、包括的にやろうとすると、かなり多くのものを取り込まなくちゃいけないとなってまいります。そうした点について、先ほど加藤参考人もありましたけれども、きめ細かな処理業者の側の御要望、実態を踏まえたものでないと絵に描いた餅ということもございましたから、そういうこともあろうかと思います。  そして、その延長線上に、私自身は、この産業廃棄物でございますれば、産業廃棄物処理業の許可基準というものも将来的には一枚岩じゃなくて例えば二つにすると。一種、二種というふうにして、より高度化した対応をできる業者については、厳しい基準ではあるけれども規制を例えば緩和する、全国展開をより容易にすると、こういう形で、この国のリサイクル、産業廃棄物処理、あるいは再資源化等、コストパフォーマンスよくやっていけるような体制への変革というのが、これは国際的な状況に鑑みても不可避ではないかなというように考えているところであります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  もう既にお答えいただいている部分もあると思うんですけれど、排出者の、排出する側が、安かろう悪かろうではなくて、スーパー優良事業者のような高度なリサイクルを行う事業者を選んで発注するようにするためには、市場とか投資家の価値判断に任せるというだけでは十分ではないだろうと。そういった意味で、何らかの公的な支援という部分で何かしら考えられるものありますか。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 例えば、そういう事業者というのは、恐らくは処理費用、処理費用という言い方が正確かどうか分かりませんけど、委託費用が高く付くというのは、これは経験則で明らかですよね。そうすると、そういうものに対して費用を払わなくちゃいけないことに対しては、企業の内部部局においてはかなりネガティブな意見も当然に出てくるかと思います。  こういうところに関しては、例えば、そういうような、やっぱりスーパー優良であり、ここで申せば特定産業廃棄物処分業者であり、そういう方々への委託については損金において若干の対応をすると。少なくとも、単純な損金として控除するんじゃなくて、もう少しその割合を膨らましてあげるとかですね、一種の税制対応ということになりますが、そういうインセンティブも含めた形での仕掛けを入れ込むことによって、回っていきやすくなるのかなという気がしてございます。  それは、この環境委員会の所掌ではないのかと思いますけれども、国費全体としてはそういう税制措置を使うことも考えていただいてもいいのかなというのが私の考えでございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出の議員で、ながえ孝子と申します。  三人の参考人の皆様、今日は、本当に長時間にわたり貴重な御意見いただきまして、ありがとうございます。私が最後の質問者なので、どうぞよろしくお願いをいたします。  まず、そうしましたら、北村参考人にお伺いしたいんですけれども、まず、日本はこれから発想の転換が必要だと。日本の場合は、全て一応、廃棄物にしてしまってから使えるものを抜いていくけれども、そうではなくて、進んでいる欧米などは、まず資源だと考えて、そこから最終処分が必要なものは抜いていくと。ああと思いました。  これは、法律の文言を変えて、廃棄物等ではなくて循環資源等にするだけでも変わるというのは目からうろこであったんですけれども、そういうふうに何か、法体系ですとか仕組みとか、ちょっと変えただけで転換できるといいましょうか、何かこれ、ちょっとこれから不具合だよなと思われるようなところがありましたら御指摘をいただけますか。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 法律をちょっと変えただけで全てが変わるならば非常に楽な話でありますけれども、なかなかそうはまいらないのがこの世の中でございます。  しかし、法律の中で、例えば、より方針、先導的なガイドラインを示すような立場にある法律、これは基本法でありますので、そこでまずそうした発想の転換をする。恐らく循環基本法が二〇〇〇年にできたときには、カーボンニュートラルとかサーキュラーエコノミーとか、そういうことは恐らく念頭になかったはずですよね。それが今やほぼほぼ定着してきていると。  こうなりますと、まずそこのレベルで考えていただく、変えていただくとなりますと、それを踏まえた個別法の改正が当然付いてまいりますし、不可避になってまいります。これは、まさに政治の話ではございますけれども、発想の転換をして進めていくのが私はいいのかなというふうに思っております。  この点で、是非とも環境委員会におかれましては、そういう基本法制の改正ということについても積極的に関与してくだされば有り難いなというのが環境法学者としての私の要望でございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございます。  先ほども、時代の要請に応えたやっぱり基本法の改正必要だという御指摘もいただきまして、しっかりと受け止めさせていただきたいと思います。  それでは、原田参考人にお伺いしたいんですけれども、EUの進んだ制度といいましょうか、取組などの話も伺いました。拡大責任者制度ですとか、それから環境配慮設計ですよね、そういった強化にまた取り組んでいるというところ、日本も追い付いていかないといけないなと思うんですけれども、生産者がこの環境配慮設計などに取り組んでいくインセンティブですね、元々、経済手法が日本は足りないよという話はお三方から出たんですけれども、そういったところで何か御提言をいただけませんか。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) ありがとうございます。  環境配慮設計と申しますと、いろんな製品が世の中にある中で一つ一つの製品について細かなガイドラインを示していく、これは法律としては現実的には不可能かと思います。  ただ、大枠のガイドラインを示すことは十分に可能ではないかなと。これは、法律というよりはその後の運用あるいは様々な行政の計画の中でかと思いますけれども、例えばなんですが、一定のリサイクル材を使用を義務付けるであったり、あるいはそれが実現できない場合には、ペナルティーではありませんけれども、税のような形で負担を追加でお願いをする、こういった制度の設計も可能かなと思います。  あるいはもっと、課税であったりペナルティーであったりという以前のお話として、EUなんかでも、面白いのが、やっぱり時間が掛かるということは当然ですので、例えばキャンペーンを張っていくというのを積極的に展開したりもしていた。二〇一八年にEUがプラスチック戦略を出したときに、そうですね、例えば企業に、先ほどお話何度も出ています、再生材をどれだけ使うんだと、それを誓約してもらうキャンペーン、英語でプレッジと言いますけれども、プレッジキャンペーンというのをEUが推し進めることで、別にそれをしなかったから何らかのペナルティーがあるわけではないんですけれども、それをやらなければいけないという、まず空気といいますか、世論を形成していく、こういったことはそれほどの費用を掛けずともできることではないかなと思います。逆に言えば、そういうことを丁寧に積み重ねていった上で具体的な法制度の整備ということが実現するのかなというふうに考えております。  もう一つは、やはり、じゃ具体的に制度を作っていくときに、やっぱりその制度に入らないと損をするよと、そういう仕組みをつくっていくことが大事かなというふうに思います。  例えば、ちょっと例えばリサイクル材の使用とは異なりますけれども、先ほど御紹介したフィンランドのデポジット制度のお話ですと、基本的に町中で販売されていますドリンク類というのはほぼほぼ全てデポジットの対象になっているんですが、一部、例えばウオツカなどのような強いアルコール飲料ですね、これは結構それぞれ独自のデザインをされていることもあって、ガラス瓶などが、なかなかデポジットにはなじまないということで適用除外されているんですね。その場合、特定のこういったアルコール飲料などは、別途、飲料容器税というのが、これは一リットル当たり五十一セントというふうに決まっているんですが、課せられると。若しくは、もし、その既に動いているデポジット制度に加入をするか、あるいは何らかの小売業者さんと一緒に新たな制度を自ら構築するんであればこの飲料容器税は免除されますよと。  いずれにしても、生産者がきちっと処理に関する費用を負担してくださいねという仕組みになっている。こういったところは見習う点が非常に大きいのではないかなというふうに感じております。本当にこう、二重、三重に制度の網を掛けていくということも大事かなと思っております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございます。  それでは、加藤参考人にお伺いしたいんですけれども、今後ほとんどの廃棄物処理業者は資源の再生事業者に変化していくだろうというようなことを御発言なさっているのを拝見いたしまして、ああ、そうかと、その変化をやっぱり推し進めるといいましょうか、加速するようにサポートするのが政治の役割かなと思っているんですけれども、そのために必要な支援策ですね、先ほど設備投資の支援の話もありましたけれども、そういったことを含めて、仕組み、新たな仕組みとか何かお考えがありましたら教えてください。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ありがとうございます。  まず、数えたことはありませんが、一応調査をしたんですけれども、私たちが、いわゆる本業として、廃棄物処理業を本業として、なりわいとしている業者数が約一万五千社強存在いたします。許可をもらうというのは、例えば植木屋さんとかいろんな人も、植木を運ぶ際に産業廃棄物を収集、運搬する許可が必要なんで取得をしていますが、これをなりわいとするという数が約一万五千社強いるわけです。ここに、平均約五十名以上の従業員の方々が存在し、その御家族も含めるとかなりの人数の人たちがこの業界を支えていただいております。多分、今日これを見ている皆さんも僕に期待しているところと思いますけれども、ずばり申し上げて、今おっしゃるように、資源循環業にアップデートするということは簡単ではなく、よもやすると、淘汰されちゃうとか付いていけないとか、こういったこともあり得ます。  ただ、今日、僕は泣き言を言いに来たわけではなくて、先ほど冒頭に北村先生も言ったように、これ国策で地球温暖化を防ぐためのCO2削減をするという、たまたま僕らは廃棄物業界の範囲で考えていますが、我々に限らず、様々な業態の人たちにいろんな責任や覚悟を持って動くというふうになっていきます。しからば、私たち業界も資源循環業にならせていただいて、そして、その支える従業員や生活も含めやっていきたいと思っております。  そんな中、先ほど申し上げた設備投資ですとか、また昨今、何度も言いますが、コロナが明けて、世界は人口増に向かっておりますが、日本は御承知のように人口減に向かっており、また私たちのような業態に喜んで来ていただく従業員の数もおのずと減っております。そんな中、私も中小企業の代表として言えることは、本当にこの業界に来てよかったと、この業界、そしてこの会社に入ってよかったと心から喜んでもらえ、その人の人生に何かプラスになることを願ってやみません。  そういった意味では、国の支えや、また私たちも業界のネットワークや意見交換を行い、昔は、よし、俺が成功してやるという個の努力がいっぱいあったんですが、私の世代から次の世代は協業化ですとか、小さくとも考え方に値段や規模はありません。こういった意見を素直に出し合って、みんなで乗り越えようという意識が高まっています。  そういった意味で、環境省さん、また経済産業省さんほか、いろんな省庁さんの御協力、何よりも静脈産業の人たちに理解をいただいて、動静脈連携をしっかりしていただいて、これはもう、国、経産省も環境省もパートナーシップを結ぶ、そういう場所をつくっていただいておりますが、ここに積極的に僕らも参加して、そして世界の潮流も勉強して乗り越えていかなきゃいけないと思っております。  是非、そういった意味で、私たち頑張りますので、よろしくお願いしたいと思います。  ありがとうございました。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございます。  その意欲に是非お応えをしたいと思っております。みんなそう思っています。  それでは、多分最後の意見表明になるかと思いますので、最後の御質問としまして、そもそも日本は、これまで高度経済成長時代から大量生産、大量廃棄といいましょうか、大量消費でやってまいりました。それで経済を伸ばしてきましたけれども、今状況少し変わりまして、大量生産、大量リサイクルになっているんじゃないかと思うんですけど、循環経済ですよね、サーキュラーエコノミーにはまだまだちょっと遠いかなと思っています。  実際、これからそのサーキュラーエコノミーつくっていく、構築するために何が最も必要かというのをそれぞれのお立場から、今までのお答えと重なる部分もあろうかと思いますが、よろしくお願いをいたします。それでは、加藤参考人、原田参考人、北村参考人の順番でお願いしてもよろしいでしょうか。

加藤宣行一般社団法人日本環境保全協会副会長/加藤商事株式会社代表取締役

○参考人(加藤宣行君) ずっと通貫して申し上げておりますが、まずこの状況をどれだけの人が、国民が知っているかという、この知らせるという努力がまず大事です。地球温暖化ですとかCO2の削減ということは、私を含めたごくごく一部の経済活動を行っている人たちは当然のことながら分かっておりますが、一般の人たちがどれぐらい知っているか、それが何を意味するかということをやっぱり伝えるというのは大事だと思います。  その上で、よく、奪い合うより分け合う方がむしろ余るみたいな、つまり、かつての私もそうであったように、無駄も含めて何か格好いいみたいな時代があって、そしてより多くのものを手にした者が勝つみたいな、そんな、悪くはないんですけれども、そんな時代が長く続いています。ただ、聞いてきたような話で恐縮ですが、世界を見ると、貧困や、私たちが食べ残しをするものの量だけでも多くの子供たちや貧困、餓死する人たちが防ぐというニュースも見ているわけであります。  資源循環業というのは多分、これから資源経済をやることによって、そういったものも深く深く知ることによって、分け合う、奪い合うんではなく分け合ってしっかりと適切なところに適切なものを届けると、こういったものも含め進むんではないかと思っております。お答えになっているか分かりませんけれども、まずみんなが知ることだと思います。  以上です。ありがとうございました。

原田禎夫同志社大学経済学部准教授

○参考人(原田禎夫君) 私としては、もちろん、まずただ乗りを許さないためにも、あるいは興味、関心のない人も嫌でも参加しなければいけない、そのためにも制度の設計整え、整備というのは大事なことかと思っております。  ただ、このプラスチックごみ始めとして廃棄物の問題、そして気候変動の問題を解決できる何か魔法のような一つの方法というのはないんですね。もちろん、政府による規制というのも、これ実現しようと思えば、もういろんな意味で多くの時間と費用が掛かるのもまた事実です。  そうした中で、一方で、私たち研究者は新しくいろんな問題というのをどんどんどんどん明らかにしていっているわけですね。それに即応していく、もう直ちに対応していくということが求められているわけなんですけれども、そのためには様々な行動であったり社会活動、あるいはこの議会のような場での立法であったり、あるいは先ほどいろんなもう企業を超えて協業的なアプローチということもおっしゃっていましたが、いろいろなアプローチを組み合わせていくことが大事かなと思っております。  国家レベルからもう企業あるいは個人のレベルまで、いろんな取組をしていかなければいけないんですけれども、そのためには、本当に地域あるいは家庭のレベルからもう国家、国際的なレベルまで価値観を共有していくということが非常に大事かなと考えております。  非常に印象的だったことが一つございまして、私の住んでいます亀岡市でレジ袋の禁止ということを市が打ち出したときに、実はその禁止の条例がスタートするよりも前に、もう自主的にレジ袋の提供というのを取りやめてくださったお店がたくさんございました。あるお店の店主の方が新聞のインタビューにお答えになっていたんですけれども、小学校の近くの文房具店の店主さんなんですけれども、何でプラスチックの袋なんか使っていたのと、そういうことを言われる時代が間もなくやってくる、だから子供たちに恥ずかしくない商売をしたいというのでもういち早く切り替えてくださったということを目にしまして、私、大変うれしく思いました。  ですので、この法律を一本作っておしまいではなくて、日本という国がどの方向に進んでいくのかというのを明確に示していただく、その基本方針であったりそういったこと、国民の皆さんに強いメッセージを打ち出していただくことが本当に欠かせないのではないかなと考えております。  以上です。

北村喜宣上智大学法学部教授

○参考人(北村喜宣君) 大量生産、大量リサイクル、どういうふうにして変えられるのかと、非常に重たい質問であろうかと思います。  私の妻は断捨離トレーナーというのをやっておって、最近どんどんと家の中の物がなくなるのです。最近は自分の身も、身の安全もちょっと危ない感じがしておりますが、やっぱり、ないことって結構気持ちいいものなんですね。そういうような意識的な変革というのはどういうふうにしたらできるのか、これは非常に、法律ではなかなか難しいことだというふうに思っております。  私たち、こういう危機的な時代にあって、土俵際にあって、本当に、じゃ、今日何かを変えようとしているのかというと、やっぱり同じような、昨日と同じような生活を今日もしてしまうということで、これをどういうふうにして変えていくのかというのは私も妙案がございません。  この法律案が一つの、一歩になることを期待しておるんですが、一点この法律案に不満があるのは、内容じゃないんです、附則なんです。附則規定に、五年見直しなんですね、施行後。これ、施行後五年で見直し始めて、これ全面施行は多分二〇二五年の十一月になりますので、そうすると検討を加えるのが二〇三〇年、そこから所要措置を考え出しますから、それが法改正であるとすれば、これ二〇三二年なんですよ。恐らくこれはこの法律だから入ったわけじゃなくて、恐らく法制局、内閣法制局とのネゴシエーションで多分こうだというふうに入ったと思いますけど、そんな悠長なことができるんですかと、何考えているんですかというのが、私、この法律案見たときに率直な意見でした。  今からここを変えることはほぼ不可能ですので、法案審議が、恐らくありますとすれば、この辺りのこと、この辺りについて前倒しの対応というのはやっぱり国民としてはしていただきたいと。それぐらいのことを思って処理業界の方はこの法案を受け止めていらっしゃるわけなので、普通とは違うんだと、余り平時じゃないということ、言葉は良くないですが、そういうことでやっているんだということをどうか委員会審議においても議論してくだされば有り難いなと、こういうふうに思っております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。  参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十二分散会

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