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213回国会参議院2024/03/21

環境委員会 第2号

発言数
181
登壇者
23
会派数
9
開催日
2024/03/21

会議録

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、越智俊之君及び神谷政幸君が委員を辞任され、その補欠として田中昌史君及び友納理緒君が選任されました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府食品安全委員会事務局長中裕伸君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 自由民主党の梶原大介でございます。質問の機会をいただき、感謝を申し上げます。よろしくお願いをいたします。  それでは、早速ではございますが、環境行政等の基本政策に関する伊藤環境大臣の所信につきまして、現在、環境省において、この環境施策の中心に位置付けられている統合的アプローチ、これと、今国会に提出をされている予算、そしてまた法案、そういった関係性及び今我が国が直面をしている環境の問題について幾つかお伺いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず、統合的アプローチと今国会提出法案の位置付けについてお伺いをいたします。  我が国の経済社会は、申し上げるまでもなく、人口減少、少子高齢化、そして東京への一極集中や地方の衰退などの課題に直面をしており、また、近年においては、ウクライナの問題などを背景として化石燃料や物価の高騰といったエネルギーや食料をめぐる問題にも直面をしております。  そうした中で、環境の分野においては、気候変動を招く温室効果ガスの排出削減対策、気候変動による異常気象や熱中症などの問題、我々の生活に身近なプラスチックによる環境汚染や、経済社会にとって社会資本と同様に重要な自然資本を脅かす生物多様性の損失など、短期間では解決できない課題が山積をしております。  こうした課題に対して、環境省においては、課題ごとの個別対応ではなく、政府の多様な政策と環境政策との統合や、また、ネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミー、そしてネットゼロという環境政策の統合による統合的アプローチが有効として、現在様々な取組を行っておるところでございます。  環境省は、今国会において、地球温暖化対策推進法の改正案に加え、新規の法案を二つ提出するとしております。これらの三つの法案は、それぞれネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミー、そしてネットゼロに対応するものでありますが、統合的アプローチから見た位置付けや関係性、そして特に新たな二つの法案にはどのような政策効果を期待をしているのか、環境大臣にお伺いをさせていただきます。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私が所信で申し上げたとおり、このネイチャーポジティブ、二〇五〇年温室効果ガス排出ネットゼロ、サーキュラーエコノミーという環境政策間の統合や環境を切り口にした経済社会の課題にアプローチしていく統合的なアプローチ、これ大変有効だと私は思っております。  今国会提出法案のうち、地域における生物の多様性増進のための活動の促進等に関する法律案については、ネイチャーポジティブの実現に加えて、地域の自然資本を生かした地域活性化につながるものでございます。資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案については、サーキュラーエコノミーとネットゼロの同時実現を図るとともに、企業の産業競争力強化や経済安全保障、地方創生への貢献に資すものでございます。まさに統合的アプローチを具現化した法案だと考えております。  また、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案については、二国間クレジット制度、いわゆるJCMの実施体制強化を行うものでございますが、これは世界全体の脱炭素化と我が国企業の海外展開の同時実現を図る統合的アプローチの考え方を踏まえたものでございます。  環境大臣として、統合的なアプローチの考え方も積極的に取り入れながら、環境課題と経済社会課題の同時解決を進めてまいりたいと考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 ありがとうございました。  その積極的に取り入れられる統合的アプローチから見た、今度は令和六年度予算のポイントについてお伺いをさせていただきたいと思います。  令和六年度予算を踏まえた環境省の重点施策は、時代の要請への対応のため、統合的アプローチによる施策と、これまでの公害による健康被害対策や東日本大震災からの復興など環境庁時代からの不変の原点の追求を行う施策を二つのコアミッションとしてまとめられております。  以前の重点政策においては、個別の分野ごとにまとめられており、そのうち、地球温暖化対策など年度ごとに特に重点を置いて取り組むべきものを示していたものと思いますが、近年においての重点施策では、まず二つのコアミッションを示し、そして統合的アプローチによって地球規模の環境問題に取り組むと同時に、これまでの公害問題などの不変の原点の追求にも変わらず取り組むという環境省の姿勢を表しているものと受け止めております。  また、令和六年度予算の個別の項目を見てみますと、令和五年度補正予算での措置も含め、前年度から増額をされているものや、昨年成立したGX推進法に基づくGX経済移行債に裏付けられましたGX推進対策費と位置付けられているものなどなどがございます。  統合的アプローチによる課題解決と新たな成長の実現に向けた令和六年度環境省予算案のポイントについて、環境大臣にお伺いをいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境省では、時代の要請への対応、そして不変の原点の追求という二つのコアミッション、この実現に向けて施策を展開しております。  特に、時代の要請への対応については、統合的アプローチの考え方の下、地域、企業、暮らしの観点から環境政策を展開し、経済社会課題との同時解決を図ってまいります。  地域の観点では、国立公園等の保護地域の拡充や、保護地域以外での生物多様性の保全を推進する施策であるOECMの推進のためのネイチャーポジティブ関連予算や、脱炭素先行地域の創出を支援する地域脱炭素推進交付金等により、地域の活性化や強靱化に貢献してまいりたいと考えております。  企業の観点では、資源循環分野の脱炭素化を図る先進的なリサイクル設備の拡大、水素、アンモニアを燃料とする船舶のゼロエミッション化を推進するGX推進対策費やJCM関連予算等により、日本の競争力を高めてまいります。  暮らしの観点では、住宅、建築物の脱炭素化、食品ロスの削減、サステナブルファッションの推進など、新しい国民運動、デコ活関連予算による国民、消費者のライフスタイルの変革を促し、将来にわたり質の高い暮らしを実現するために努力してまいりたいと考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 それぞれ、法案、そして予算との関連性についてお伺いをさせていただきましたが、ネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミー、そしてネットゼロという様々な関連の法案については、それぞれが相乗効果をしっかり発揮できるような取組をしていただきたいと思います。  そして、私、今回の所信表明をお聞きさせていただきましてすごく印象に残っておるのは、能登半島地震の対応も含めて、改めて環境省の使命として、人の命と環境を守るということが環境省の使命であるというふうにおっしゃられたことが大変印象に残っております。この法案についてもこれからもしっかり審議をさせていただきたいと思いますし、令和六年度予算、この国会、可決、成立した暁には、まさしくその使命の果たせるような取組をお願いをさせていただきます。  次に、同心円の考え方について伊藤大臣にお伺いをいたします。  今回の所信表明の中でも触れられておりましたが、伊藤大臣は、大臣御就任以来、環境問題は同心円の問題であると述べられております。経済社会の変革やより良い地球の未来の実現に向け、つないでいくための取組のスタート地点は、まず地域、暮らしであり、そこから同心円で政策効果が波及をしていくという、地域、暮らしの脱炭素を所管する環境大臣としての伊藤大臣の思いが詰まった言葉であろうと存じております。  そこで、改めて、この考え方について、これまでに至る経緯や背景も含め、環境大臣の御所見をお伺いいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私は、環境問題は、根本的には哲学というか、価値観の問題に帰結するというふうに考えております。その解決のためにやっぱり価値観のシフトというものが必要じゃないかなというふうに考えております。  ちょっと歴史をひもとけば、やっぱり産業革命以降、地球全体に、特にイギリスで始まったわけでありますけれども、多くの工業製品を作り出し、多くのエネルギーを使って、いわゆる量的な拡大をしてきたわけでございます。その結果、現在の様々な環境問題が生じていると。このことを捉えれば、多くのものを消費したり所有すると、そのことが大事だ、そのことをよしとする現在のある意味ではその支配的な価値観からの転換、これが必要だと私は考えております。  次世代への持続可能な地球環境を残していくために、私たちがどのような価値観に基づき判断し、行動するかということが今まさに問われていると私は思います。そうした価値観に基づく国民一人一人の行動の集積が、地球の在り方や我が国の経済社会の在り方、そして地球全体の未来につながるという意味において、個人、地域、国、地球が同心円の問題であるというふうに申し上げているところでございます。  現在検討中の第六次環境基本計画においても、基本的な考え方の一つとしてこの同心円の考え方を位置付けて、国民の皆様の行動変容につなげてまいれればというふうに考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 その同心円の考え方を大きく反映させられるという第六次の環境基本計画の策定についてお伺いをさせていただきたいと思います。  環境基本計画は、環境基本法第十五条に基づき環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱等を定めるものであり、言わば今後の政府全体の環境政策に関するグランドデザインを示すものであります。環境基本計画は制定から三十年の節目を迎え、現在、第六次環境基本計画の策定に向けた議論が行われております。  冒頭申し上げましたとおり、世界情勢や環境問題を取り巻く社会経済の状況は、現行の第五次環境基本計画が策定をされました平成三十年から大きく変化をし、我々は地球沸騰と称される気候変動、生物多様性の損失、化学物質やマイクロプラスチック等による水、大気、土壌の汚染といった環境危機などにも直面をしております。  SDGsのウエディングケーキモデルでも示されているように、持続可能な社会経済の土台は自然環境であります。私たちが地球上で暮らす上で必要不可欠な要素である海や森林を守り、気候変動等についての目標が実現できなければ、持続可能な社会経済の実現は望めるものではありません。  今後の我が国の社会経済の発展の土台となる環境政策について、勝負の二〇三〇年とするまでの道筋を、いよいよ近づいてまいりましたが、環境大臣はどのように描かれているのか。また、その先にあるウエルビーイング、高い生活の質の実現を新たな計画案で目指すこととされておりますが、その意義について環境大臣にお伺いをいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境の状況や環境対策の在り方は経済社会の在り方と密接に関連していると思います。現下の環境危機を克服するためには、文明の転換、経済社会システムの変革が必要であるというふうに私は考えております。  IPCCの報告書では、二〇三〇年頃までに行う選択や実施する対策は、その先、数千年先まで影響を持つ可能性が高いと指摘されております。まさに、二〇三〇年まで、まあ六年間しかもうありませんけれども、勝負でございます。この中で、まず温室効果ガスの排出量の四六%削減、ネイチャーポジティブの実現に向けた陸と海の三〇%以上の効果的な保全管理といった具体的な政策目標を掲げて、実現のために取り組んでまいりたいと思います。  また、気候変動、生物多様性の損失、また汚染、こういう三つの世界的危機に対して、経済社会システムをネットゼロで、循環型で、そしてネイチャーポジティブな経済へと転換して政策的なシナジーを発揮していくこと、これが必要だと思います。第六次環境基本計画においては、国民のウエルビーイング、高い生活の質を実現することを最上位の目標として掲げる方針でございます。  環境政策を通じて、現在及び将来の国民の皆様が、GDPや賃金に代表される市場的な価値だけでなく、安心、安全で心身共に健康で心豊かな生活に代表される非市場的価値、この向上を実感できるような、そして、あしたに、未来に希望を持てるような持続的な、持続可能な社会をつくってまいりたいと私は考えております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 ありがとうございました。  先ほどの同心円でのお答えにもなられました産業革命以降のこの世の中全体の価値観を変えていかなければならない、また、先ほども非市場的価値をいかにしていくかということもお答えになりました。  まさしくこの三十年で環境における取組は大きく世界的に変化をしてきております。当初、一九九四年でありました第一次の環境基本計画が出たときは、国内外の様々な課題に対して国際的には環境保全の国政的な取組が必要ですよというところから始まって、その次の六年では温暖化が地球規模の環境問題になってきましたよ、さらには次の六年間ではそれがいよいよ深刻化してきました、そして、その次の六年では世界で環境の負荷が増大をしております。というふうに、順次、今変化に向けて、今後の六次計画においてはいよいよ環境危機ということになっておりますので、二〇三〇年に向けて実効性のある計画となりますように一層の取組を進めていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。  次に、能登半島地震での災害廃棄物への取組状況と今後の課題についてお伺いをいたします。  令和六年能登半島地震によりお亡くなりになられました皆様に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災をされました皆様に心からお見舞いを申し上げます。  環境省においては、発災当日より情報収集や事務連絡等を発出するとともに、本省及び地方環境事務所職員を被災自治体に派遣をし、現場の状況確認や必要な助言などを実施をされておられたと承知をしております。  このような中、石川県内の十六市町では約二万二千棟の被災家屋の公費解体を予定をしており、環境省の災害廃棄物処理事業費が使用されることが見込まれていることから、環境省は、これに関連する対応として、自治体向け公費解体・撤去マニュアルを策定し、周知をするとともに、二月には所有者不明の建物に関する専門の相談窓口を設置しております。  一方で、被害の大きかった自治体においては、道路の寸断による罹災証明の発行の遅れや解体事業者及び災害廃棄物の仮置場等の不足から解体が難航している状況も現在見受けられております。  こうした状況への支援は、災害廃棄物に知見、経験のある人材の継続的な派遣と仮置場の確保や県外を含めた廃棄物の処分先の確保等が重要であると思われますが、現状の認識と今後の対応についてお伺いをさせていただきます。

国定勇人自由民主党・無所属の会環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(国定勇人君) 今ほど能登半島地震の災害廃棄物について御指摘をいただきました。  先月二十九日でございますけれども、石川県におきまして、令和七年度末までの災害廃棄物の処理完了を目標といたします災害廃棄物処理実行計画が公表をされたところでございます。  環境省では、石川県が公表をいたしましたこの計画を踏まえまして、災害廃棄物の処理を計画的かつ円滑、迅速に進めることができるよう、災害廃棄物に関する知見あるいは経験を有する弊省の職員、自治体職員の現地派遣による技術的支援を既に行っているところでございます。  そして、仮置場についてでございますけれども、主に片付けごみを対象といたします仮置場、これにつきましては、被災市町におきまして既に設置をされているところでございますが、今後の公費解体の本格化によりまして大量に発生が予想されております瓦れき等に対応するため、必要に応じて仮置場の追加の設置等につきましても助言をしてまいりたい、このように考えております。  また、処理先についてでございますけれども、先ほど申し上げました石川県の計画におきまして、県内に加え、富山県、福井県、新潟県の民間事業者等が想定をされているところでございます。  現時点で推計されました発生量は受け入れられる見込みとなっているところではございますけれども、今後、状況によって不足をする場合には改めて全国の自治体や関係団体等に働きかけをさせていただき、処理先を円滑に確保できるよう支援をしてまいりたいと思っております。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 ありがとうございました。  現在において進みが難航しているという状況の原因の、幾つかあるとは思うんですけれども、その一つで言われているのが、二次避難による所有者が遠方や県外に行かれているようなこと、そしてもう一つは空き家ですね。本当に、所有者不明に対する専門の窓口、相談窓口も設置をされておりますが、この空き家が、御承知のように、能登半島においても、また日本全国の地方においても人口減少、高齢化が進行しており、能登半島においては、被害の大きかった珠洲市は空き家率が、全国平均は一三・六%なんですけれども、珠洲市は二〇・六%、輪島市は二三・五%、能登町は二四・三%、これ少し前の数字なので、現時点では更に空き家率はまた更に高くなってきているものと思われます。  そういった処分に関しては、昨年、民法の改正により、裁判所が選任をした方が、実際、管理人に任せる制度もできて、これの紹介もしているんですけれども、やっぱりそういうところには人的支援が必要となってまいります。  先ほど言われました令和七年度までの実行計画に向けて、人的支援も含めてしっかりとした取組をしていただきますようにお願いをさせていただきます。  次に、COP28の結果を受けた次期NDC策定とアジアへの貢献についてお伺いをいたします。  近年、高温、洪水、干ばつ等の異常気象が世界中で観測をされております。特に、昨年は、グテーレス国連事務総長が、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来したと警鐘を鳴らすほどの熱波に見舞われ、世界の年平均気温が観測史上最高となりました。  こうした中、昨年十一月から十二月にかけてのUAEでのCOP28が開催をされ、世界全体の気候変動対策の進捗状況を確認するグローバルストックテークが初めて完了をしました。  我が国からは、首脳級会合の世界気候行動サミットに岸田総理が、閣僚級の交渉に伊藤環境大臣が参加をされ、ネットゼロの実現に向けて二〇三〇年までの行動が重要であることなどを各国に呼びかけるとともに、我が国の取組を発信をされました。  焦点となったグローバルストックテークの合意文書には、我が国が主張した二〇二五年までの世界全体の温室効果ガスの排出量のピークアウト、全部門、全温室効果ガスを対象とした排出削減目標の策定が盛り込まれたほか、世界全体での再エネ発電量三倍、省エネ改善率二倍、排出削減対策の講じられていない石炭火力発電のフェーズダウンに向けた努力の加速、化石燃料からの移行等の世界的取組に締約国がそれぞれの国の事情等に応じて貢献をすること等が明記をされております。締約国は、グローバルストックテークの結果を踏まえ、二〇二五年までに次期NDCを提出することとなっております。  我が国でも、今後、次期NDCの策定に向けた議論が開始をされると思いますが、策定に向けての環境大臣の決意をお伺いいたします。  また、あわせて、パリ協定の一・五度目標の実現には、我が国を始めとする先進国だけではなく、途上国も含めた世界全体での排出削減が必要であります。特に、アジアは、今後、経済成長や人口増加によりエネルギー需要の増加も見込まれる中、我が国の持つ技術の活用などによりアジア各国の排出削減の取組に貢献し、アジアの脱炭素化をリードしていくことが世界での一・五度目標の実現に向けて大変重要であると考えますが、環境大臣の御所見を併せてお伺いいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) COP28では、グローバルストックテークに関する決定が行われました。この一・五度目標の達成には緊急な行動が必要であるということが改めて認識されたところでございます。  我が国は、二〇三〇年度四六%削減、更に五〇%の高みに向けて挑戦を続けるという一・五度目標に整合した目標を掲げ、二〇二一年度には二〇一三年度に比べ約二〇%の削減を達成するなど、着実に実績を積み重ねております。  その上で、次期NDCについては、IPCCによる科学的知見や排出削減の実績等を踏まえつつ、環境省が中心となって、関係省庁と連携しながらしっかり検討してまいります。  また、世界全体の排出削減に向けては、委員御指摘のとおり、今後もエネルギー需要の増大が見込まれるアジアの脱炭素化が大変重要でございます。  環境省としては、世界全体で掲げるアジア・ゼロエミッション共同体の構想の下、二国間クレジット制度、いわゆるJCMを通じた脱炭素プロジェクトの形成や、質の高い炭素市場の構築等に向けて、今般の地球温暖化対策推進法改正案を通じてその取組を加速化してまいります。  付言すれば、今二十九か国とJCMをやっておりますけれども、最後の締約国は、この前、環境大臣が訪れたウクライナでございます。

梶原大介自由民主党

○梶原大介君 このほか幾つか質問通告をさせていただき、御準備もいただいたことかとは思いますが、時間の関係上、大変申し訳ございませんが、またの機会にお願いをさせていただきたいと思います。  それぞれ御答弁ありがとうございました。これにて終了させていただきます。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 自由民主党の長谷川英晴でございます。  質問する機会をいただきました三原委員長始め各会派理事の皆様、委員の皆様に感謝を申し上げます。  まずは、能登半島地震でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  それでは、早速質疑に入らせていただきます。  伊藤大臣は、東日本大震災、原発事故からの復興再生の推進について、発災から十三年が経過する中、被災地の復興はいまだ道半ばであり、引き続き、被災地の環境と被災された方々の生活を取り戻すべく、全力で取り組んでまいりますと、被災地出身の大臣として力強く所信で述べられました。  実は、私にとって、東北は学生時代から社会人の時代まで合計十数年を過ごした本当に縁深い土地でありますし、ある意味、東北は第二のふるさとと、そういうふうに思っております。  そこで、大臣に、伊藤大臣にお伺いをします。  被災者の方々のふるさとに戻りたいという願いを実現するため、環境省としてどのように取組を進めるのか、お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御質問ありがとうございます。私も発災当時被災地におりまして、宮城県でしたけれども、本当に身につまされる思いでございます。  そこで、環境省では、これまで帰還困難区域内に設定された特定復興再生拠点区域等において除染や家屋等の解体を着実に進め、昨年十一月までの全拠点区域の避難指示解除及び住民の帰還に貢献してきたところでございます。  さらには、故郷に戻りたいという御意向のある住民の方々が帰還できるよう、昨年六月には特定帰還居住区域の制度が創設されました。環境省として、昨年九月に先行的に区域が設定された大熊町、双葉町の一部の地域において同年十二月に除染等の工事に着手しており、浪江町、富岡町にも、認定された区域についても来年度に順次除染等が着手できるように鋭意準備を進めているところでございます。  住民の皆様の早期の帰還の実現に向けて、引き続き御地元の御意見をよくお伺いしながら、安全第一を前提としつつ、着実かつ迅速に除染等の取組を進めてまいりたいと思います。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  実は、今月の七日に福島県双葉町で十三年ぶりに郵便局が再開したというニュースがありました。このことは復興への大きな一歩として大変喜ばしいものだと思います。この郵便局の再開により、住民の方々は日常生活を取り戻すことができ、町の活性化にもつながるものと思っております。  伊藤大臣には、更に多くの住民が帰還できるよう、除染やインフラ整備など復興事業を加速させていただきますことをお願い申し上げまして、次の質問に移ります。  環境省は、令和六年度重点施策の基本的方向として、時代の要請への対応と不変の原点の追求をコアミッションに掲げています。  時代の要請への対応では、統合的アプローチに基づき、地域、企業、国民一人一人の目線に立って、社会の仕組みやライフスタイルの変革を通じた複数課題の解決を目指すとされています。また、大臣所信には、気象変動対策について、ネットゼロの実現に向け、地域、暮らしの脱炭素化を主導しますと述べられております。  地球温暖化対策は人類にとって喫緊の課題であり、我が国も二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向け様々な取組を進めているものと承知をしております。その中で、地域と暮らしの脱炭素化は重要な役割を担うものと考えます。  そこで、環境省にお伺いしますが、地域と暮らしの脱炭素化をどのように主導していくのかをお聞かせください。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) ネットゼロの実現に向けましてはあらゆる分野での取組が必要と考えてございます。  環境省としては、とりわけ地域、暮らしといった需要側、消費側の取組を主導的に実施してまいりたいと考えております。  地域の観点では、脱炭素と地域課題の同時解決に貢献する脱炭素先行地域の創出など、地方公共団体主導の取組の加速化や、地域と共生する再生可能エネルギーの導入拡大などを進めてまいります。  また、暮らしの観点では、デコ活を通じまして、脱炭素型の製品への需要喚起など、行動変容やライフスタイル転換を促進するとともに、ZEV、ZEHの普及や断熱窓への改修支援といった住宅、建築物等の脱炭素化も進めてまいります。  こうした施策を通じまして、脱炭素化を主導してまいりたいと思います。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  今後も環境省が地域と暮らしの脱炭素化を積極的に推進していただくことを期待します。  次に、環境外交についてお伺いします。  先ほど、梶原委員からの説明の中にありました、この日本のNDCを達成する、そのために具体的にどんな取組を進めているのかをお聞きしたいと思います。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) 我が国のNDC達成するためには、産業構造、インフラ、国民のライフスタイルといったあらゆる面での対策が必要と考えてございます。  このため、政府といたしましては、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、さらにはグリーントランスフォーメーションを推進するためのGX推進戦略、こういった様々な計画や戦略に基づきまして取組を促進しておるところでございます。  環境省におきましては、先ほど御答弁申し上げたように、地域や暮らしといった需要側の対策を中心に対策を講じておるところでございます。  引き続き、あらゆる対策、施策を総動員しながら、政府一丸となって目標の達成に取り組んでまいります。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  日本のNDC達成に向けた取組を加速させ、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向け、今後も我が国がNDC目標達成に向けて積極的に取り組んでいくことを期待します。  大臣は所信の中で、パリ協定六条実施パートナーシップセンターを通じ、各国のニーズに沿った市場メカニズムに関する体制整備等を支援することで、質の高い炭素市場の構築に貢献してまいりますと述べられました。  パリ協定六条に基づく質の高い炭素市場の構築は、国際的な温室効果ガス排出削減に向け大変重要な取組だと思います。環境省は、パリ協定六条実施パートナーシップセンターを設置し、各国のニーズに沿った市場メカニズムに関する体制整備等を支援しているものと承知しておりますが、その具体的な支援策及び効果についてお聞かせください。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) 昨年、二〇二三年四月に設立をいたしましたパリ協定六条実施パートナーシップセンターにおきましては、日本が二〇二二年のCOP27で立ち上げを主導いたしました六条実施パートナーシップに基づきまして、以下のような事業を行っております。クレジットの創出に必要な方法論の策定や記録、それから六条活用に関する国連への報告と、こういったことに関して、優良事例の共有といった方法を通じまして支援を行ってございます。  また、昨年のCOP28におきまして、同センターは、パリ協定六条実施支援パッケージ、これを公表いたしまして、六条を実施するための各プロセスに対応するツール、これを提供することで、今後、各国の制度や体制に応じた支援、能力構築等を行っていくという予定となってございます。  環境省としては、今後も、センターや国際機関等と連携しまして、各国のニーズに応じた支援を進め、民間資金の動員にもつながる質の高い炭素市場を構築し、ひいては世界全体の排出削減に貢献してまいる所存でございます。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  政府の積極的な取組と国際社会との連携強化によってパリ協定の目標達成に大きく貢献し、地球温暖化対策を推進することを期待します。  関連で、途上国の温室効果ガス削減への支援をどのように強化しているのかをお聞かせください。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) パリ協定の目標達成に向けまして、温室効果ガスの排出増大が続きます途上国に対する支援、これは非常に重要な課題だと認識をいたしてございます。  我が国では、日本企業の海外展開と途上国を含む地球規模での排出削減を両立する取組といたしまして、二国間クレジット制度、いわゆるJCMを構築し、現時点でアジアを中心に、先ほど大臣からお話もございましたように、二十九か国とパートナーシップの覚書を締結をし、二百五十件以上もの脱炭素プロジェクトを形成しております。  これに加えて、各国のネットゼロ目標の策定、NDCの進捗報告など、途上国において脱炭素化を進めるための基盤整備や、あるいは都市レベルでの脱炭素化に資する取組を共同して進めます都市間連携などを支援したところで、支援してきたところでございます。  今後とも、我が国の有する脱炭素の技術やノウハウ、こういったものを共有することによりまして、途上国の脱炭素化に貢献をし、世界全体でのパリ協定の目標につなげてまいりたいと考えております。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  この後、少し順番を変えまして、次にごみの適正処理についてお伺いをしたいと思います。  不法投棄や不適切な処理による環境汚染を防止するための対策をどのように強化していくのかをお聞きしたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省におきましては、不法投棄等の撲滅のため、これまで、累次の廃棄物処理法の改正により、排出事業者責任の強化、処理体制の確保、不法投棄等に対する罰則の強化などを行ってまいりました。また、不法投棄ホットラインを設置し、国民から不法投棄に関する通報を常時受け付ける体制を整えるとともに、監視活動を行う都道府県等と日頃より連携し、情報の共有も行っております。  その上で、不法投棄等が行われ、生活環境保全上の支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合には、都道府県等において廃棄物処理法に基づく措置命令や代執行などを行うこととなります。環境省におきましても、この原状回復のための基金を設け、支障除去等に必要な費用の財政的支援を行っております。こうした取組により、新たに判明した大規模な不法投棄件数はピーク時に比べ大きく減少してきている状況でございます。  このように、減少傾向にはございますが、判明した不法投棄事案に早期に対応できるようにするため、関係法令や現場調査等に精通した専門家の現地派遣を行うとともに、都道府県等によるカメラやドローンを用いた効果的な監視の取組を環境省ホームページで紹介するなど、引き続き都道府県等に対する支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  環境汚染は、健康被害、生態系への悪影響など、様々な問題を引き起こします。  日本郵便株式会社では、現在、千六百十一市町村と不法投棄の情報提供に関する協定を締結し、地域における不法投棄防止に貢献をしています。環境省としても、これらの活動に対して御理解、御協力を賜ればと思いますし、不法投棄、不適切処理による環境汚染防止対策を更に推進することを期待します。  続きまして、やはりちょっと順番を変えまして、次に、原子力防災についてお聞きしたいと思います。  大臣は所信で、関係自治体と一体となり、各地域での防災訓練等を通じて、地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化等を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいりますと述べられました。  東日本大震災、福島第一原発事故から十三年が経過した今なお原子力災害への不安は根強く残っています。そこで、内閣府特命担当大臣として、原子力災害対応の実効性向上に向けどのように取り組んでいくのか、伊藤大臣よりお聞かせください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 原子力防災担当大臣を拝命して、ますますその深い重責を痛感するところでございますけれども、東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、二度と原発事故を起こしてはならないのはもちろんでございますが、万が一の事故に備えた原子力災害対策を進めなければならないという気持ちを強く再認識したところでございます。  内閣府では、原子力規制委員会が福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて策定した原子力災害対策指針に基づき、原子力発電所の所在地域ごとに設置している地域原子力防災協議会の枠組みの下で、財政支援も含め、地域防災計画、避難計画の具体化、充実化を進めるとともに、原子力総合防災訓練等の訓練や研修等を通じて、原子力災害の対応の実効性向上に取り組んでいるところでございます。  今般発生した能登半島地震で得られた教訓も踏まえながら、地元の声をしっかりお聞きし、住民の皆様の安全、安心を第一として原子力防災体制の継続的な充実強化を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいりたいと思います。

長谷川英晴自由民主党

○長谷川英晴君 ありがとうございました。  東日本大震災の教訓を忘れず、安全神話にとらわれることなく、徹底した安全対策を推進していただきますようお願い申し上げます。  地球温暖化対策は待ったなしの課題です。我が国は、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギー導入拡大、省エネルギー化、次世代エネルギー技術開発など、様々な取組をしていることを教えていただいております。これらの取組は、未来の世代のために、持続可能な社会を築くために間違いなく不可欠なものと思います。  未来へつながる持続可能な社会を築いていくため、伊藤大臣始め政務三役、環境省の皆様の更なる御努力をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 立憲民主・社民の水岡でございます。  今日は、大臣のお人柄に触れたいということで、違った角度から御質問を申し上げたいと思います。  まず最初に、大臣は、かねてより映画に大変造詣が深いということをお聞きしておりまして、今日は是非お聞きしたいなと思っているのは、二〇二四年、第九十六回のアカデミー賞、発表になりましたが、是非、大臣の御感想を聞かせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御質問ありがとうございます。  このアカデミー賞、ずっと歴史を見ておりますと、やっぱりそのときそのときの事相あるいは世界における課題意識、こういったものも、どのような映画が賞を取るかということの一つの判断基準になっていると私は思います。  今般の受賞の状況を見ると、やっぱり戦争と核、取りあえず核兵器、これがやっぱり非常に重視されていると思います。そして、今回のエポックメーキング、私にとっては三つありますけど、一つ目の関連でいえば、「オッペンハイマー」が七つの賞を取ったことですね。そして、あの日本の宮崎駿の「君たちはどう生きるか」というのが長編アカデミー賞を取った。本当にすばらしいことだと思います。本当に、十年の渾身の作で、本当に彼を尊敬していますし、日本の名誉だとも思います。それから、「ゴジラ-1.0」、これが視覚効果賞を取ったと。  これ、日本の映画って御存じのようにマーケットが小さいので、ハリウッドのものに比べると制作費が十分の一以下とか数十分の一だったりするんですね。そういった中で、余りそのCGに大変な予算を掛けられない中、ある意味では職人芸も含めて視覚効果賞を取ったというのはすばらしいことだと思って、日本の映画、かつての黒澤とか溝口とか小津の時代からいうと、必ずしも近年余り評価されていないんですけれども、今回は新しい日本映画の世界市場あるいは世界の観客に向けての大きなアピールができたんじゃないかなと、そのように思っております。  本当に、今年のアカデミー賞、そういう意味では私も注目しておりました。ということでよろしいでしょうか。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣の言葉で御答弁いただいて、大変うれしく思います。さすがにお詳しい大臣だなという感じがいたしました。  その中で今触れていただきましたが、「オッペンハイマー」というこの映画、実は来週日本で公開、封切りですね。ですから、まだ皆さん御覧になっていないと思いますし、私も是非公開になったら見たいなと、こういうふうに思っているんですが、もう大体粗筋だとかいろんなことが情報として大臣にも入っていると思うんですけどね。  このオッペンハイマー、言わずと知れた核兵器を開発をされた方といいますか、核分裂の要するに高名な研究者だったということでありますけれども、それが核兵器として世の中に出て、広島、長崎に爆弾が落とされたという、そういった、彼の人生の中で、彼がどういうふうに皆から称賛され、あるいはどういうふうにやゆをされ、してきたのかということが描かれているというふうに私も聞くんですね。  そういう意味では、今、社会が、社会情勢として核というものをどういうふうに捉えているかということがやはりこの映画の中によく出てきているのではないかなと思いますが、その点について大臣はどういうふうにお考えになりますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御質問ありがとうございます。  前段で申し上げたのは戦争と核ということですけれども、「オッペンハイマー」、更に掘り下げていえば、科学技術というものはもろ刃のやいばであって、それを正しく使えば人類や生態系のためになるわけですけれども、それを誤って使えば人類や生態系を壊滅させるという、まさに本当にもろ刃のやいばだと思います。  そういったところにおいて、「オッペンハイマー」で描かれている主人公、そしてまた、「オッペンハイマー」で直接の主人公でありませんけど、アインシュタインも、やっぱり自分がその基礎技術を発見し、つくり、そのマンハッタン計画に参画したということを深く悔いているというか、大きな葛藤があるんだろうと思います。ですから、このことはやっぱり、核の問題もありますけれども、核以外の科学技術というものを人類が人類全体のために、もっと言えば、生態系全体のためにどう正しく使うか、使うべきかということが問われている、まさに哲学的命題を持った作品だと思います。  実は私まだ拝見していないので、推測の域も出ませんけれども、公開されたら時間を見付けて映画館で見たいと、そのように考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣から「ゴジラ」のお話もいただきました。「ゴジラ」というのは、皆さんもう昔から御存じのとおり、もうこれで何作目かですね。そういった「ゴジラ」という映画を通して我々は何を見てきたか。これ、人それぞれ受け止め方が違うと思うんですけれども、よく言われるのが、やはり、「ゴジラ」という映画、これは時代を映し出すレンズのようだと、こういうふうに評価をする方がいらっしゃるんですね。  今回の「ゴジラ」は何を、じゃ、レンズとして世の中のことを描こうとしていたのか、これも非常に興味のあるところですので、是非大臣にも御覧になっていただきたいと思いますし、委員の皆さんも是非お願いをしたいな、こんなふうに思うんですが、余り多くを語る時間はありませんが、このゴジラを通して、やはり、これは的を得ている評論だなと思ったのは、時の政府、国が国民に、あるいはまさに被害に直面をしている人々に対して何をしてくれているのか、何ができるのか、そういったことを問いかけている、こういう映画ではないかという評論がございました。そういった意味では、私は、極めて今の時代で今の日本において非常に重要な部分ではないのかな、こんなふうに思うところです。  戦争と核、これが今回のアカデミー賞でテーマとして捉えられているとすれば、世界がこの戦争そして核というものに極めて敏感になっている、極めて厳しい状況にあるということを、私たち日本の国会に働く者としてはしっかりと捉えていかなきゃいけないんじゃないかなと、こんなふうに思いますし、また大臣に先頭を切ってそういった問題の解決に向けて御努力をいただきたいな、こんなふうに思うところです。  そういう意味からすると、核の問題、それがイコール、核兵器の問題がイコール原子力発電にはつながりませんが、核の被害という意味合いで、私は原子力防災担当大臣としての大臣に次のお尋ねをしたいと思います。  原子力防災担当大臣として福島原発事故から得た教訓があるとすれば、それは大臣にとってどんな教訓ですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) まず、何事もそうですけれども、特に原子力に関しては絶対はないということなんですね。ですから、やっぱり安全神話に陥ることなくしなければならないと。それから、もう少し言えば、やっぱり、先ほどの答弁にも似ていますけれども、経済合理性ばかりを追求すると、時として安全対策が後ろ回しになるという嫌いもあると思うんですね。  今回、福島で非常用電源がなぜ地下にあったとかね、そういうこともいろいろあると思います。それから、なぜもう少し高台に設置しなかったのかとか、大きな教訓があると思いますし、それから、先ほども申し上げましたけれども、原子力発電所の事故は起こしてはならないと思いますけれども、やっぱり絶対はないので、その起きた場合の防災体制をしっかり、日々いろいろな新しい所見というものも積み上がってきますけれども、そういうものをしっかり生かしながら、改善、実効性の向上に努めていくと、その必要性が非常に高いということを再認識したというところでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 原子力災害対策指針というのが作られて、何度もこれ改定をされてきているわけですが、そこに流れる福島原発の教訓とは一体どういうことか、これをテーマにしたいと思うんですけれども、大臣としては、その点について、私が今申し上げたいのは、能登半島地震における原発関連施設、例えば放射線防護施設の問題等に触れていきたいんですが、私は、やはり福島原発で犠牲となられた方々、本当は犠牲になることを防げたのではないかという方々がいらっしゃるんですね。これ、要するに、事故が起こった後、政府の対応、自治体の対応として、こうでなかったらもしかしたら助かったのではないかという方が少なくないわけです。  これについて何か大臣、感じておられた、あるいは教訓と思われることってなかったですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 教訓は多々あると思います。福島第一原子力発電所の事故を踏まえた住民退避時の教訓としては、住民の避難等の範囲が事前に防災対策を重点的に充実すべきとされた範囲を大幅に超えていたこと、また、事故の進展に応じて避難区域を拡大した結果として多くの住民の皆様が避難先を転々とせざるを得なかったこと、また、病院や福祉施設の入居者が避難中、避難先で亡くなるといった痛ましい事態が発生したことがあると思います。  でありますので、原子力規制委員会はこのような教訓を踏まえて原子力災害対策指針を策定しておりますけれども、自治体は、この原子力災害対策指針等に基づき、地域防災計画、避難計画を作成しております。国としては、自治体と緊密に連携して地域ごとの様々な課題に一つ一つ取り組むことによって、自治体が地域防災計画、避難計画を策定できるように支援してまいりたいと、そのように思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 少し話を絞りたいんですが、まさに高齢者それから傷病者、つまり病気を持ったりけがをされている方々の避難をどうするかといった問題の中で、福島原発の直後、やはりあれだけの事故は初めての経験なので大変混乱をしたということは、これは間違いないと思いますが、無理な避難が非常に多く、そしてその無理な避難をしたことによって多くの犠牲者を出してしまった、これは大きな教訓なんですよね。それを、その教訓を基に避難よりも屋内退避を優先することが必要な場合もある、それが原子力災害対策指針の中にきちっと盛り込まれている、そういう理解ですよね、大臣、違いますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 本筋として、委員のおっしゃるとおりだと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 ということであれば、屋内退避というのを一定の条件下で考えていかなきゃいけない。そのために放射線防護施設ができていたんですよね。日本全国に事故から十三年間の間にかなりの数の放射線を防護する施設が造られ、それは病院であったり学校であったり介護施設であったり、あるいは特別な建物を造ったりと、こうしたわけですよね。  今日、皆さんに一枚だけ資料をお配りをいたしました。  御覧になっていただきたいと思いますが、その資料は、新潟日報の二月の二十二日に掲載をされた記事の中から拾い出したものですが、能登半島地震で損傷や異常が起きた放射線防護施設と被害ということで絵が載っているわけですね。  これ、石川県で放射線防護施設と言われるものは幾つあったかというと、たしか二十一あったと思うんですね。二十一あるうちのここに書いてございます六つは、結局その機能がもう果たせなくなって避難できない状態になっている。中には、すごいことありますよね、一番目の富来小学校は、柱や天井を損傷、防護区画で雨漏りや窓に隙間、陽圧化装置が十分に機能せずというようなことに始まって、もう閉鎖をされたところも二か所あるんですね。  これって、原発の事故があったときに、何かを、避難をする場所として確保してあるのに、原発事故が単独で起こったんじゃなくて、地震が起こって原発の事故が起こっているというのは福島で経験済みじゃないですか。石川で、これ、それと同じことが起きる寸前だったわけですよね。そのときに気が付いてみて、無理な避難をさせちゃいけないということで施設をちゃんと造ろうとしていたはずなのに、実際地震が起こってみたら施設が使えなくなってしまっているということを新潟日報は問題ではないかということでこれ出しているわけですね。これ、大臣、お考えどうですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今御指摘があったように、二十一か所あるうち、志賀町の二施設によって、施設内の方からほかに移動せざるを得なかったということ、また、ほかの二施設においても建物の危険性が判明したために別の施設に移動したというふうに聞いております。  防災の考え方としては、PAZとEPZと違いますけれども、基本的には、PAZの場合は屋内退避でございますけれども、今回のように、まず一般の家屋が大変倒壊したと、それから、今御指摘のように防護施設も倒壊したという場合は可能なところに行きますし、また、その場合は、自衛隊、消防、警察が、実動部隊が協力して三十キロ圏外に安全に移動する手段を講じるという、多重防御というか、そういう防災計画を立てていると思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 いや、分かりますよ。それは分かるんですけれども、今回の能登地震においては、移動をしようと思ってももうできなかったわけですよ。だから、避難計画によって多くの方々を移動させるはずだったのにもう道が寸断されて移動できないという実態がそこにあったわけです。  幸いにも原発が止まっているときだったので大きな事故にならなくて済んだけれども、もし原発が異常な状況になったときに、移動できない、移動できないから数日間あるいは一週間でも屋内に退避をするというための施設を造ろうとして造ったのに、役に立たないところがあって、二十一か所中六か所が使えなくて、二か所は閉鎖、一番と五番が閉鎖じゃないですか。  これは起こってしまったことなので、これをどうかということをとやかく言うよりも、じゃ、これからどうするかを考えなきゃいけないわけじゃないですか。誰が考えてもやっぱりそれは脆弱だったんだなと、地震に対して脆弱な放射線防護施設だったということが明らかになったわけだから、耐震性を増すなり、何か見直しをしていくということが私は必要だと思うんですけど、大臣、そう思われませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員の御指摘もあり、またいろいろな御指摘もあります。原子力防災に終わりや完璧はございません。常に今回の能登半島地震の教訓も踏まえて、見直しという言葉を使うかどうか、あれですけれども、改善、向上のために、その防護施設の耐震性の向上も含め、また退避の在り方の安全性も含め、実効性の向上のために努力をしてまいりたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣が直接原子力規制委員会に関わるということではないとは思いますけれども、原子力規制委員会が原子力災害対策指針を改定していくという立場にある中で、今残念なことに見直しするという考え方を示してないんですよね、この能登半島地震が起こってからでも。  ですから、これは、今この状態、皆さんも聞かれて、やっぱりこれはちょっと問題だよねと思われると思うんですよね。本当に次なる地震、今日も大きな地震がございました。首都直下型の地震が近づいているのではないかという私も恐怖感に陥るわけですけれども、本当にそういった意味では耐震化、施設の耐震化というのはあらゆることで行わなきゃいけませんが、その中でも放射線防護施設の耐震化を進めていくということで、大臣にはまた大臣の立場から強いその指導力を発揮していただきたいと思いますが、もう一度、どうですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御指摘を踏まえ、努力させていただきたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 それでは次に、ちょっとお尋ねをしたいんですが、かつて安倍総理が生前に、日本は水銀による被害を克服したとおっしゃったときがございました。  伊藤大臣は、この水銀の被害を日本は克服したというふうにお考えでしょうか。ちょっとお聞きをしたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) ある意味で突然のお尋ねで、はっきり断定的に克服したとも克服しないともちょっと今回お答えしかねると思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 これは、当然ながら、克服したというふうにおっしゃった安倍総理に対して厳しい批判が世界中からやってきました。日本の政府としては、若干それを訂正をして、過去の問題とは考えていないんだという言葉に変えていかれたという経過がございます。  そんな中で、昨年の九月の二十七日に大阪地裁での判決が出ましたね。これは、ほかでもない水俣第二次訴訟の第一陣の判決が出たということでございます。そのときに、伊藤大臣も記者から尋ねられてお答えをされているんですね。そのときのお答えの趣旨は覚えておられますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 最高裁の判決と異なるということと、それから、今までの我々が持っている知見の中ではそのような判断ができないということで控訴したという、ぶら下がりでありますけれども、発表したと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣、もうちょっと被害者の立場に寄り添ったお答えをしていただいているように私は思うんですけど。御発言なさいますか。はい、どうぞ。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今短くお答えいたしましたけれども、正確に申し上げますと、国際的、科学的な知見や最高裁で確定した近時の判決の内容等と大きく相違することから、上訴審の判断を仰ぐ必要があると判断したということです。  その上で、水俣病の被害者の救済については、水俣病被害者特措法制定時に多くの関係者の皆様が水俣病問題の最終解決を目指して努力されたことや、二度の政治解決によりこれまでに約五万人の方々が救済されてきたことなど、水俣病の歴史と経緯を十分に踏まえ、引き続き、現行の公害健康被害補償法の丁寧な運用と、医療、福祉の充実や地域の再生、融和、振興などにしっかり取り組んでいくことは重要であると考えているつもりです。  その上で、また、冒頭に申し上げたか最後に申し上げたか記憶がはっきりしませんけれども、いまだ水俣病に苦しまれている患者の皆様には胸の痛む思いであるということも申し上げたと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 最後、大臣おっしゃっていただいたように、原告の方々が長年にわたり様々な症状に苦しんでいることに関しては胸が痛むと、こういうふうにおっしゃったと私は聞いております。非常にその被害を受けられた方々に寄り添った大臣の言葉ではなかったかなと、私はそういうふうに思っております。  その水俣の訴訟の、第二次訴訟の第二陣の判決が実はあした出るんですね。どういう判決が出るのか、これはまだ私たちも分かりませんが、今大臣がおっしゃっていただいた、そのときにも、そのぶら下がりでお答えいただいたその気持ちを是非推し進めていただいて、被害を受けられた方々の立場に立って進めていただきたいな、こんなふうに強くお願いをしたいというふうに思います。  その上で、ちょっと次の関連することなんですが、この日本において水俣病に代表されるような公害というもの、この公害の歴史、資料、そういったものをきちっと保管をして、保存をして、そしてこれから活用できるようにするということが、私は最も水俣病のこれからの政策としては必要な部分の一つだというふうに思うんですね。  水俣病については、やはり多少国のお金が入ってそういった資料館ができたりしていることは私も存じておりますが、残念ながら、それ以外の日本における公害についてはほとんど国のお金が入っていない。自治体がもう本当に必死のていでお金を出し合ってやっているケースは見受けられますけれども、国が支援していないんですよね。  これ、大臣、どうですかね。大臣として、これしっかりと後の政治に生かすためにも、あるいは後の人たち、国民の人たちにも伝えていくという意味で大事だと思われませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 公害に関する資料の保存と活用を進めて公害の経験を次世代に引き継いでいくこと、これは悲惨な被害や犠牲を二度と繰り返さないために大変重要だというふうに私も考えております。  環境省では、国立水俣総合研究センターにおける資料や情報の収集、保管、展示、水俣市立の水俣病資料館における資料の収集、データベース化の支援、また関係自治体との連携によるイタイイタイ病に関する資料の収集、管理や国内外への情報の発信などの取組を進めております。  今いろいろ御指摘がありました。引き続き公害に関する資料の保存と活用を積極的に進めてまいりたいと、そのように思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 心強いお言葉で、非常にうれしいです。  公害問題の今風の言い方でするとアーカイブ化というんですか、そういったものを進めていくのはやはり環境省として非常に大きな課題だというふうに思うんですね。  また、ちょっと映画のお話に戻って恐縮ですが、「MINAMATA」という映画ができておりますよね。これも極めてまた我々にとってショッキングで、また改めて思い返さなきゃいけないことがたくさんジョニー・デップが主演をする映画の中で述べられているというふうに聞いております。  できれば、本当に環境委員会で「MINAMATA」という映画を見るぐらいなそういった取組、これは例えですけれども、そういった意気込みが必要だと思いますが、大臣、いかがでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境委員会で上映するかどうかは委員の皆様がお決めになることだと思いますけど、私はその映画は拝見しました。  大変大事な映画のミッション、僕がここで申し上げるのはなんですけれども、もちろん娯楽という意味もありますけれども、やっぱり社会課題というものを全世界の皆さんに訴えるという非常に大事なミッションがあると思いますので、そのミッションを果たしている映画、また映画を作っている人にも敬意を表したいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 次の課題に移りたいと思います。  たしか昨年の十一月頃でしたか、環境委員会で、熊の駆除の問題、もっと正確に言うと、熊を指定管理鳥獣として追加をするかしないかという問題について大臣にお尋ねをしたことがございました。そういった方向性だとはお答えをいただいておりましたので、一刻も早く対応してほしいと、こういうふうにそのとき述べたことを覚えております。そのときに、自民党の先生からもそのとき質問がありまして、まさに我々が質問しているその時点に富山県で熊に襲われてという被害が起きたというようなこともお聞きをした中で、一日も早く、一刻も早くということでお願いをしたというふうに覚えております。  この二月には指定をするという方向性が決まったということですが、残念ながら、まだ指定をしたというところに行っていませんね、大臣。これ、大臣のリーダーシップを発揮してくださいよ、お願いしますよ。どうぞ。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境省では、昨年の熊類による深刻な被害状況を受け、科学的な観点から総合的な対策を検討するために、十二月、私が指示しまして、十二月に専門家による検討会を設置して、同検討会で大変熱心な検討を経て、本年二月八日に被害防止に向けた総合的な対策の方針を取りまとめていただいたところでございます。  これは、熊類のゾーニング管理、広域的な管理、順応的な管理の三つの管理を推進して人と熊のすみ分けを図っていくと。そして、熊類の個体数の適切なモニタリング、人の生活圏への出没を防止するための環境管理や必要な捕獲、人材育成の取組を進めると。そして、その上で、熊類の指定管理鳥獣を、ほとんど絶滅しております四国を除いて指定するという整理をいただいたところでございます。  あのとき、何か私が指令出せばあしたにも直せるというようなことをおっしゃったけど、なかなか政府の方針を私が一言やって翌日変えるということは実際無理でありまして、この検討会の後、ヒアリングというのを行って、もうヒアリングも終わりました、ようやくですね。  委員会ではほとんどの委員の先生が一日も早く指定管理鳥獣とおっしゃるんですけれども、日本国民の皆様には多様な意見がございます。例えば、ネットに出てくる御意見の中では、その指定管理鳥獣にすべきじゃないという意見がすべきだという意見より二桁多いんですよ。  ですから、そういう意味で、あのときもエビデンスと申し上げたのは、やっぱり専門家によるいろいろなことですね、生態系であるとか、個体数であるとか、なぜ市街地に出てきたのかとか、なぜ市街地で人を多く襲うようになってきたか、そういうことも総合に勘案して適切な施策をしなきゃなりませんので、この時期になると思いますが、三月ももう少しで終わりですけれども、四月中には指定管理鳥獣への手続が済まされるというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 私の質問の言葉の中にもちょっと誤解を生じる部分があったのではないかなと思いますが、指定管理鳥獣に追加をするということと駆除するということはイコールではないですよね。(発言する者あり)そうですね。ですから、私も反省をしないかぬのですが、そういった意味で、私は、指定管理鳥獣に追加指定をすることによって人々に被害が起きなくする、できるだけ被害が人々に及ばないようにするということにお金だとか人員だとか対策が練られると、つぎ込まれるということを期待をしたいということでありますので、私はいろんな多様な意見があることを否定するつもりもありませんが、私は、そういう意味でいえば、一刻も早く大臣のリーダーシップで進めていただけるんではないかというふうに思うので、期待をしたいということで御理解をいただきたいと、こんなふうに思います。  残りの時間で、次の問題をお尋ねしたいと思います。  先ほども環境問題の解決に同心円のお話がございました。そういった御質問もあったところですが、大臣の、伊藤信太郎という政治家の政策にはこういうものがあるんだということをホームページで紹介をされていて、これまで七つだったところが八つになって、その八つの一番最初に環境問題が出てきたことで大変私うれしく思っております。  その中で、大臣はこういうふうにおっしゃっているんですね。環境問題では、個人の取組が地域、国、地球全体の取組につながる、言わば同心円の関係にあります、一人一人の小さな取組を集めて地域、国、地球全体につなぐことで、次のような難しい問題も解決ができるんではないかと考えると、こういう書きぶりなんですね。  そこで、大臣としては、この同心円というのが僕もう一つ意味がよく分からない、何を、どういうことをおっしゃりたかったのかがちょっとまだいまだに分からないという部分と、お一人の国民としてはどういう取組をされているのかとか、そういう、あるいは、大臣、この機に環境大臣をされた伊藤信太郎氏としては何をやろうとしているのか、その辺りちょっと御説明いただけると有り難いんですが。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) これ、一番初めにお答えしたとおりなんですけれども、例えば、私、意外と私自身料理したりするんでスーパーに行くんですけれども、必ずエコバッグ持っていきますよ、必ず。  例えば、私がエコバッグを持っていかないでプラスチックバッグもらいますよね。日本に一億二千万の方がいて、赤ちゃんが買物するかどうか分かりませんけど、仮に全員がプラスチックバッグをもらえば一億二千枚になるんですよ。そして、一年に一回だけじゃないでしょう。例えば、十回もらえば十二億枚ですよ。十二億枚のプラスチックバッグを作ったら、物すごい量の二酸化炭素が出るんですよ。それから、プラスチック汚染も進むんですよ。そういうことも含めて同心円なんですね。  そして、逆に、みんながプラスチックバッグを使わなくなれば、プラスチックバッグを作っている企業はほかのものを作りますよ、もっとCO2を出さないようなものを。そういうものを含めて同心円なんです。やっぱり、企業というのは売れるものを作るんですね。  例えば、野菜でも、非常に環境に負荷を与えて作っている野菜と環境に配慮している野菜というのがありますよ。でも、環境に配慮している野菜は二百五十円する。配慮していない野菜は百円。食べたところは余り味変わらないと。やっぱり、感情として百円の方に手が伸びますよね。そうすると、僕は二百五十円の方を買いますけどね。そうすると、やっぱり安く作らないと売れないからということで、農業をやっている方もそっち作る。だから、そういう意味で同心円なんですよ。  個人がどういう価値観をするかということは、結局、個人がどういうものを買うかとか、たくさん電気使って生活するかとか、公共交通機関を使わないでがんがん高排気量の車を乗るかとか、もうそういうのが全部つながってきますから。そうすると、車メーカーも、いや、ちょっと、EVとかPHVにすると高くなるから、安いコストで造れる車にしようかというふうになりますから、そういう意味で全部がつながっていることだと思います。  産業構造の転換も、結局は、最終的には、全ての人類というか、日本でいえば国民の皆様がどういう価値観で生きるかということによってシフトすると思います。そしてまた、それは個人が動くから全体が動くという部分と全体の価値観がやっぱり動いてくることで個人の価値観も影響を受けるという両方の、双方向性があると思う。そこも含めて同心円だと申し上げています。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 短く終わります。  少し分かったような気がします。でも、あのプラスチックの袋については、それをやるという、そういう行動を行うという大事さはあるんですけれども、本当に科学的に合理的なのかという問題はまた大臣にお考えいただきたいと思うし、最後お話しになった、やっぱりEVとかPHEVとか太陽光をいかに利用していくかって、これ是非大臣もやってくださいよ。物すごい私はもうメリットがあると思います。そのことを大臣が訴える中で、太陽光を利用しよう、自然エネルギーを利用しようということを率先して、大臣始め副大臣も、それから環境省の方々も率先してやってもらう、そういうことで日本のエネルギー政策を変えていこうではありませんか。  私は、そのことをお願いして、終わりたいと思います。ありがとうございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。  伊藤大臣の所信の中で、サーキュラーエコノミーへの移行に向けた取組の一つとして、使用済紙おむつの再生利用等ということも挙げていただきました。  二〇一九年に私、この課題について、約五年前になりますけれども、環境委員会で質疑をさせていただきました。その後、再生利用等の方法の実証を得てガイドライン等も作成をしていただきました。地方議員の方々と、この問題、やはり自治体が一番取組の主役になってまいりますので一緒に取り組んでおりますけれども、なかなかまだ、少しずつ進んではいますが、すごく大きく進んでいるかというと、まだそうではないというふうに認識をしております。  次の段階として、この再生利用等のメリットを明確にしていくということが重要であるというふうに考えております。そこで、まず、使用済紙おむつの再生利用等と焼却処分を比較した場合の長期的な脱炭素の観点からの評価について、環境省の政府参考人に伺いたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  使用済紙おむつの再生利用等については、一般的に実施されている焼却処分と比較し、パルプ等の原料の代替や使用済紙おむつ由来の燃料による化石燃料の代替等によりCO2排出量の削減にも貢献し得るものと考えております。  使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドラインにおきましては、事業者独自の試算結果として、技術や試算方法によって差は生じるものの、再生利用等を行うことにより、焼却処分と比較して約一割程度から九割程度のCO2削減効果があることをお示ししているところでございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非、この一割から九割というとかなり幅もあるというふうに思います。CO2の削減効果について定量的な評価を行えるように取り組んでいっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  御指摘を踏まえまして、今後、環境省におきましても、このCO2削減効果等についてしっかりと定量的な評価を行ってまいりたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  そしてもう一つ、メリットを考えるときに、コスト的な問題でやはり推進が阻まれている、導入をちゅうちょするということも自治体の現場からは伺っております。再生利用等とまた焼却処分を比較した長期的なコスト面からの評価、今あるのかないのか、また、今後コスト面からも情報提供を行っていっていただくようにしたいというふうに思いますけれども、環境省の御答弁をお願いいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  使用済紙おむつの再生利用等を行う場合と既存の廃棄物処理施設で焼却処理を行う場合の費用に関する試算結果によりますと、処理費用を単純に比較いたしますと、再生利用等の費用が安くなる場合も高くなる場合もございました。  しかしながら、長期的な観点に立った場合、再生利用等を行う地方自治体では、可燃ごみの排出量が減少いたしますので、焼却炉の更新の際には焼却炉を適正な小規模なものにすることが可能であり、その場合は費用負担の低減につながると見込んでおります。さらに、使用済紙おむつは水分を多く含むことから、焼却に当たり助燃剤を使用する場合があります。再生利用等を行うことにより使用済紙おむつの焼却量が減れば、この助燃剤の使用量を削減することができますので、その点でも費用負担の低減効果あるものと考えております。  今後、環境省におきましては、これらの費用について更に調査を実施し、地方自治体等に対して適切な情報提供ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドライン、二〇二〇年に策定をしていただきました。これを活用して地方議会でも質問に取り上げたり、非常に有用なガイドラインであるというふうには思っておりますけれども、改めまして、このガイドライン策定後の普及状況、そして普及させる上での環境省の課題認識について、先ほどの質疑と重なる部分もありますけれども、改めて伺いたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  令和二年三月のこのガイドラインの策定公表後も、使用済紙おむつの再生利用等を実施する地方自治体の数はいまだ少ない状況でございます。環境省のアンケート調査結果によりますと、再生利用等を実施している自治体はまだ一から二%程度と、まだまだ少ない状況にあると認識しております。  このような状況を踏まえまして、今年度は、使用済紙おむつの再生利用等の導入に向けた課題等を把握するため、地方自治体へのアンケートやヒアリング、意見交換等を実施してきたところです。  その結果、特に使用済紙おむつの再生利用を行う場合のCO2削減効果や費用面での違い、こうした地方自治体の検討、判断に必要な情報が不足していることや、実際に再生利用等を行う場合の予算の確保等が使用済紙おむつの再生利用等の普及に向けた課題であると認識しております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 やはり、自治体の検討、判断に必要な情報、先ほど質問させていただきましたCO2の削減量であるとか、またコストの情報、さらには財政的な支援等も必要であると、普及のためには必要であるというふうに思います。  今後、人口は減少していっても、この使用済紙おむつの発生量というのは高齢化に伴いまして増加をしていくというふうに環境省でも予測をされているところでございます。焼却ごみを減らしていくということは大変重要な課題であり、この使用済紙おむつのリサイクル、再生利用等というのが大変重要なものであると思っておりますので、この推進に向けた今後の環境省の取組、そして地方自治体への支援について環境大臣に伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答えします。  使用済紙おむつ、これ一般廃棄物排出量の五%を占めており、今委員御指摘のとおり、高齢化が進んでまいりますと二〇三〇年には七%程度まで増加する見込みと推測されております。このため、使用済紙おむつの再生利用等は廃棄物処理の合理化や資源循環の促進の観点から極めて重要であり、気候変動対策にも貢献し得る取組だというふうに考えております。  昨年八月には、使用済紙おむつの再生利用等の導入促進に向けた具体的方策についての検討結果を取りまとめました。これを踏まえて、環境省では、リサイクル技術等に関する調査やリサイクルに取り組む自治体、事業者への設備導入等の支援、自治体が検討、判断をする上で必要な情報の提供等をすることとしております。  また、今国会に提出した資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案において、これまで分離回収が困難であったものの再資源化を行う先進的な取組を環境大臣が認定して、廃棄物処理法上の各種許可手続の特例を設けることとしてございます。  こういった枠組みを活用して、使用済紙おむつの再生利用等の取組を制度面でも後押ししてまいりたいと、そのように考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。  気候変動問題について多くの若者が今関心を寄せ、気候変動危機に対して非常に取組を積極的に行おうというふうにされています。私自身も何度もお声をいただいているところでございますが、この気候変動というのが、今の世代、また過去の世代の生活様式であったり、仕事、産業からのその行為の結果出てきたCO2などが将来世代が結局は被害を被るということで、自分たちの責任じゃないのに若者、子供が未来に被害を受けると。そういう意味で、気候変動に関する政策を決定する場に、その被害を被る自分たちこそがそこに参画をするべきである、それは若者の権利であるという、そういうお考えであります。私も全くそのとおりであるというふうに思っております。  環境省の気候変動対策に関して、地球温暖化対策計画の見直しの検討というものが中央環境審議会で行われますけれども、この中央環境審議会委員の平均年齢を環境省の参考人に伺いたいと思います。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) 二〇二一年に閣議決定されました地球温暖化対策計画の検討に当たりましては、中央環境審議会地球環境部会の下に中長期の気候変動対策検討小委員会、これを設置いたしまして、産業構造審議会の下のワーキンググループと合同で議論を行いました。  この小委員会におきましては、学識経験者、企業、自治体、NGOなど、多様な立場の十一名を構成員としておりました。検討当時、三年前ですが、平均年齢については五十七・五歳でございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 気候変動に対して行動を起こしている若者たち、私が話を聞いているのは二十代、また三十代、あるいは十代という若者もおります、いらっしゃいます。日本版気候若者会議から、こうした検討の場に複数の若者を参画させてもらいたい。まあ若者をどこで切るかと。四十代も若者という場合もありますし、あるかとは思うんですけど、また専門性も必要であるということもあって、やはり十代とかは難しいという場合もあるかもしれませんけれども、検討の場に複数の若者、そしてまたヒアリングという形で若者の声を聞いていただく、そういうことをやっていっていただきたいと思っております。  この検討の場への若者の参画の必要性、大臣の御認識と、また若者参画の推進に向けてお考え、御決意を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) この委員会に属している全ての人たちよりも、多分若者は長くこの地球上で生きていくことに、月に行く人がいるかどうか分かりませんけれども、あるわけですから、我々はこの地球環境が未来に向けて持続可能にしていくという責務があると思います。  そういう意味で、この気候変動対策の検討プロセスにおいて若者を始めとする様々な方の声に耳を傾けることは極めて重要だと私は考えております。  二〇二一年に閣議決定された地球温暖化対策計画の検討の際には、気候変動に関する多様な分野の有識者などを審議会の構成員として参画いただくとともに、気候変動に関心を持っています、持たれている若者の団体等からもヒアリングを行うなど、透明性のある形で様々な意見を広く伺ってきたところでございます。  今の御指摘もありますので、今後の地球温暖化対策計画の見直しプロセスにおいても、こうした過去の事例も参照しながら、年齢層、特に若年層もよく入る形で、性別、専門分野などのバランス、こういったものに留意しつつ、若手、事業者、有識者の参画やヒアリングの実施など様々な方々の意見を伺うこと、これを考えてまいりたいと、そのように考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。  また、サーキュラーエコノミーに関しまして、サステナブルファッションということにも大臣所信の中で言及をしていただきました。ファッションロス問題について以前も質問で取り上げさせていただきましたが、刻一刻と検討は進んでいると思います。また、先行するEUの動向も大変、日本にとっても、特に事業者は影響を受けるものだというふうにも思っております。  この今の日本の取組状況について伺いたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  EUでは、製品のリサイクルのしやすさ等の要件や未使用の繊維製品の廃棄禁止等の枠組みを設定するエコデザイン規則案が暫定的な政治合意に達したことが発表されるなど、衣類の廃棄量の削減等に関する取組が進められております。  こうした状況も踏まえ、環境省におきましては、衣類の廃棄量削減のため、事業者、地方公共団体、大学生などとの連携やアプリの有効活用などにより、効果的な回収、リユースを行うモデル実証事業を行っているところでございます。  また、経済産業省と共同で開催いたしました繊維製品における資源循環システム検討会において、昨年九月に今後の取組の方向性を取りまとめたところでございます。これを踏まえ、関係省庁とともに具体的な施策について検討を進めているところでございます。  さらに、環境省の勉強会をきっかけに設立されました企業連携のプラットフォームでありますジャパンサステナブルファッションアライアンスでは、環境省もパブリックパートナーとして参画し、官民でファッション及び繊維業界の共通課題の解決に向けた議論を進めているところでございます。  今後、更に官民で連携し、デコ活の主要な柱としてサステナブルファッションも位置付け、国民の行動変容、ライフスタイル変革に向けた取組も活用しながら、衣類の廃棄量の削減を進めてまいりたいと考えてございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 以前、この食品ロスの削減の問題に取り組むに当たって政府の目標を決めていただきました。このファッションロスの削減目標についても検討していただきたいと思いますが、伊藤環境大臣、いかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今日は着ておりませんけれども、私も再生した生地の服を着ています。それから、四十数年前の服、まだ着ています。もっと言えば、父から着たコートを最近息子にもやって、百年ぐらい着ています。  それはそうとして、環境省の推計によれば、我が国では手放された衣類の約六割がそのまま焼却、埋め立てられておりまして、衣類の廃棄量そのものを減らしていくことは非常に重要だと思います。  環境省では、使用済みの衣類の回収、リユースについて先進的な取組を実施している地方公共団体や企業等に対する支援を行うとともに、こうした取組の横展開を進めております。  さらに、本年夏頃の策定に向けて第五次循環型社会形成推進基本計画の検討を進める中で、ファッションロスの削減の目標について検討するとともに、衣類の廃棄量の削減に向けた重点的な対策を位置付ける予定でございます。  人々が衣服を手放す際に、リユース等、廃棄以外の選択をしやすい環境づくりを進めてファッションロスを削減してまいりたいと思います。  フードロスについても続けて話しますか。それとも、(発言する者あり)いいですか。  以上でございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非、削減目標について検討していただきたいと思います。  三代続けてお洋服着ておられるというお話、私、個人的にとてもすてきだなというふうに思いました。大事に物を受け継いでいくというのは文化にもつながっていくというふうに思います。  食品ロスにつきまして、お話、今お言葉いただきましたけれども、資料にありますが、消費者庁の調査で、食品ロスによる経済損失と温室効果ガスの排出量の推計というものを昨年発表しております。  この食品ロスによる温室効果ガスの排出量というものが年間で一千百三十八万トンという推計が、初めて国としても正式にこういう調査を行ったものというふうに思いますけれども、これ大変、食品ロスをなくすことによって脱炭素というのが進むということを示したものだと思います。  これを踏まえて、改めて食品ロス削減に取り組む意義、そして御決意を環境大臣に伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) これも同心円の一つの例ですよね。一人が一杯出せば一億二千杯になるわけです。  御指摘の消費者庁の調査では、日本の食品ロスによる温室効果ガスの排出量をCO2換算で千百三十八万トンというふうに推計しております。家庭用途別CO2の排出量に比べても、食品ロスに伴い相当な温室ガスを排出しているというふうに思います。  この調査結果は、食品ロスの削減が脱炭素につながる行動であることを裏付けておりますし、循環経済への移行だけでなく、ネットゼロの実現に向けても食品ロス削減に取り組む意義があると考えております。  環境省としては、消費者庁を始めとする関係省庁と一丸となって、食品ロス削減が脱炭素につながることを分かりやすく発信するとともに、デコ活を通じ、例えば食べ切りやフードドライブの実践による食品ロス削減等も含めた国民の皆様、消費者の行動変容、ライフスタイルの転換を強力に後押ししてまいりたいと、そういうふうに考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  エアコンの、夏に使うエアコンが出しているCO2よりも食品ロスが出しているCO2の方が多いということでございます。  この食品ロスをなくして困る人というのはいないんですね。ほとんどいないんです。だから、もうやればやるほどいいことでありますし、お金も余り掛からない。行動変容によって、企業や消費者が行動変容することによって生まれてくる価値であると思いますので、是非強力に推進をしていただきたいと思います。  最後に、能登半島地震のことについて、大臣の所信でも冒頭に触れていただきました。このトイレ環境は、私も七尾市の方に視察に行きましたけれども、大変に断水してしまうと厳しい状況にあるということを痛感をいたしました。  環境省さんの取組を資料の方でもいただきました。当初は本当にすぐ立ち上げるのは大変だったと思いますが、二月十二日の時点において、避難所のし尿処理の状況については、かなりバキュームカー等の配備等も進めていただいて、事業者の方に、また自治体の方に御尽力いただいて進んできたというふうには思いますけれども、今回、いろんなトイレが、従来型の仮設トイレだけではなくて、自治体間の協力で、自走式トイレカーやトイレトレーラー、また、し尿を固めて密閉をする簡易トイレなど多様なトイレが活用されたというふうに私も見てまいりましたけれども、いずれにしても、し尿の運搬とか、また、一般ごみの運搬、処理について環境行政というのが大変重要なものであるというふうに思いました。  今後の大規模災害時のトイレ環境の改善に向けて、今回様々な経験を踏まえて教訓を得たと思います。都道府県への情報提供など、環境省ができること大変多いのではないかというふうに私は思っております。  今後の不断の取組について、環境大臣のお考えを伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今回の能登半島地震においては、避難所の仮設トイレの衛生環境の確保やトイレ環境の改善が大きな課題となりました。  環境省はし尿処理を担当しております。今回の対応を通じた教訓としては、紙を大量に廃棄しないなどトイレの適切な使用方法の周知、消臭剤の提供、簡易トイレから発生した固形ごみについて色分けした、色分けを活用した分別の実施等など、被災地のトイレの衛生環境の確保のためには重要であると認識しております。  また、最近、和室、和式は使いづらいんですね。ですから、被災者の方々が使いやすく、かつ安心して利用できるトイレ環境の整備のためには、仮設トイレに洋式のトイレのアタッチメントを設置して和式からの転換を図る。また、暗かったところもあるので夜間照明を設置するなど、現場のニーズに合わせてきめ細かく対応することが必要であると認識しております。また、移動式の水洗トイレであるトイレトレーラー、この活用が良好なトイレ環境の確保の観点から有効であるということも明らかになったと思います。  こうした様々な教訓を踏まえて、今後の大規模災害時における良好なトイレ環境の確保を進める必要があると考えております。  具体的には、災害廃棄物処理に関するマニュアルや指針等を見直し、平時からの協定締結等によるし尿回収体制の迅速な構築や使用後の簡易トイレの適切な分別回収等の必要性等を盛り込み、周知を図ってまいりたいと思います。あわせて、トイレトレーラーの活用といった優良な取組事例について、関係省庁とも連携して、地方自治体との共有を図ってまいりたいと、そのように考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の梅村みずほでございます。よろしくお願いいたします。  申し合わせたように、竹谷委員からし尿処理の重要性について、そして伊藤大臣からもトイレトレーラーの重要性について語っていただきましたが、質問要旨一番目、被災地におけるトイレトレーラーの活用についての質問から始めさせていただきます。  参考資料として今皆様のお手元にお配りになられていますが、一枚目の資料は、まさに大臣が奮闘されているし尿処理に関してです。  輪島市などにある七つのし尿処理施設のうち、まだ稼働停止の施設があるというふうに聞いておりますが、そこで脚光を浴びたのがトイレトレーラーでございます。我が選挙区大阪からも箕面市のトイレトレーラーが活躍しておりますけれども、先ほど大臣がおっしゃったように、洋式であるということで喜ばれている、また、屋根の部分に太陽光パネルがありまして、夜間でも停電中でも明るく利用できるということで大変喜ばれています。  けれども、このトイレトレーラー、現在は全国で二十台ほどしかなくて、持っている自治体の数が大変限られています。財政的に支援しているのは消防庁、緊急防災・減災事業債でありまして、この仕組みを利用すれば自治体の負担は三割ということなんですけれども、一台当たりそもそも二千五百万円ぐらい掛かるので、そうであっても、たくさんのメニューがある中、高いお買物ということで、この事業債があっても選ばれにくいという側面がございます。  そして、今回の震災にあって、伊藤大臣、非常にこのし尿処理またトイレトレーラーの重要性というものを認識されたと思うんですけれども、環境省からもこのトイレトレーラーの全国的な導入に向けて後押しが必要だと思うのですが、環境省ができることは何でしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御質問ありがとうございます。  能登半島地震においては、全国各地の自治体が保有する移動式トイレトレーラー、これが有効に活用されて被災地のトイレ環境の整備につながったものと私も考えております。その活用促進は大変意義のあるものと思います。  災害時の良好なトイレ環境の構築は非常に重要な課題です。環境省では、仮設トイレ及びトイレトレーラーからの適切なし尿回収体制の構築やトイレの衛生環境の確保について、被災地の個別の状況やニーズ等をきめ細かく把握し、積極的に支援を行ってきたところでございます。    〔委員長退席、理事長谷川英晴君着席〕  今回の経験を踏まえ、平時からの適切なし尿回収体制の構築等の必要性、重要性について改めて周知を行うとともに、トイレトレーラーの活用といった優良な取組事例については、関係省庁とも連携して地方自治体等への共有を行ってまいりたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 周知を徹底していただくということも重要なんですが、もう一歩踏み込んでいただきたいというのが本音のところでございまして、今日は、済みません、お忙しいところ、経産省、違う、ごめんなさい、消防庁を担当されている政務にもお越しいただいております。ありがとうございます。  消防庁の関連でいいますと、震災が起こった際に緊急消防援助隊というのがありまして、こちらは平成十六年に法制化もされているわけなんですけれども、この緊急消防援助隊には様々な特殊車両というのがあると思うんですね。例えば、大型の水陸両用車、レッドサラマンダーなどが当たるかと思いますけれども、こういった車両を国が整備して地方公共団体へ無償で貸し出しているというものもあるというふうに承知しております。この制度を利用すれば、国の予算でトイレトレーラーを特殊車両に位置付けて全国に配置するということも可能だと思うんですよね。  そのほか、東京消防庁の方ではトイレカーなどがあるので、是非とも、四十七都道府県にトレーラー一台ぐらいは配備したらどうかなと思うわけなんですけれども、予算としても十二億ぐらいで足りてしまうということなんですけれども、いかがでしょうか。総務省からお越しいただきました船橋政務官にお伺いします。

船橋利実自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。  災害時、避難所の生活環境を確保するとともに、災害応急対策に従事をされる方々が継続的に活動する上で、トイレの確保というものは、委員の御指摘のとおり、極めて重要であるというふうに認識をいたしております。    〔理事長谷川英晴君退席、委員長着席〕  実際、能登半島地震におきましても、委員御指摘の能登半島地震におきましても、大阪府の箕面市を始め全国各地の自治体の方々からトイレトレーラー等の派遣をしていただいて、被災地におきましては有効に活用されたというふうに認識をしてございます。  御指摘のトイレトレーラーやトイレカーにつきましては、令和六年度からは、避難所の生活環境の改善に加えまして、災害応急対策の継続性の確保というものを図るための整備につきましても緊急防災・減災事業債の対象というふうにすることとしてございます。  今後も、自治体に対しまして、こうした財政措置や活用事例について研修、説明会等を通じて周知をさせていただくことによりまして、トイレトレーラーやトイレカーの整備というものが推進されていくように支援をしてまいりたいと考えております。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  今朝ほども栃木や埼玉を中心に大きな地震がございましたけれども、やはり陸が続いているところに関しましては、何かあったときに近隣の自治体からヘルプを呼ぶことができると。非常に今回環境省の方でもし尿処理苦戦していらっしゃいますけれども、是非とも前向きに御検討いただきたいと思うところでございます。  では、続いての質問です。  先ほど、トイレトレーラーに太陽光パネルが付いているということで、太陽光パネルというのは車一台から設置できて、あとはメガソーラーというふうに、規模感というのも様々に合わせて設置ができます。この太陽光発電というのは、日本、大変頑張っておりまして、導入量が世界第三位ということで、普及促進が順調に進んでいると承知をしております。  一方で、今回の能登半島地震におきましても、三か所のメガソーラーが、斜面ですね、崩落などがありまして被害を受けたと承知をしております。経産省の方からも太陽光パネルによる感電の危険性を注意喚起していたんですけれども、山林火災などでメガソーラーが焼けて、消防士の方が感電の危険に遭いながら消火活動に当たっておられたというふうにも聞いております。  太陽光パネルというのは、非常に設置したらすぐに発電ができて事業者の皆さんも参入しやすいんですけれども、今、様々な御懸念点というのが国民の中でささやかれているというふうに認識をしております。  例えば、先ほど大臣から、経済合理性を優先させると安全が損なわれるおそれがあるというような言葉がありましたけれども、非常に重要で、この化石燃料から再エネへの転換というのは急がねばならないんですけれども、余りにも太陽光が暴走してしまわないように気を付けたいと思っているんですね。  例えば、災害時のリスクもそうですけれども、最近では絶滅危惧種のキタサンショウウオなどの希少種が生息している北海道釧路湿原の方などでも、これは市のガイドラインに違反というような疑いがありますので、もってのほかなんですけれども、ちょっと建設がそういった形で進められているなども聞いておりますし、各種生態系を破壊する危険はないのかということ、あるいは、そのパネル自体が中国産が非常に多くて、IEAの報告によりますと、八割方が中国のシェアだというふうにも聞いております。今般、再エネ賦課金の国民負担が上がりますけれども、そういった国民の負担で中国経済を潤すことになるんじゃないかというふうに言っている国民もおりますし、あるいは、山肌にびっしりと敷き詰められたパネルの光景、冬に雪が降り積もっているパネルの光景を見ると、これで役に立っているのかと、景観はどうなっているのだという御懸念点が国民の間から上がるのも当然のことだと思います。  中には景観に関する行政訴訟まで起こっていると聞くんですが、この景観に関する行政訴訟、現在何件ぐらいあるのでしょうか。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) 環境省といたしまして、御指摘のような行政訴訟の件数まで網羅的に把握しているものではございませんが、令和四年四月に設置をいたしました、経産省、環境省、農水省、国交省の四省によります再エネ発電の事業規律に関する有識者検討会の場におきまして、地域におけるトラブルの事例につきまして把握、共有したところでございます。  これ、具体的には、経済産業省が設置しております再エネ事業に関する不適切案件に関する情報提供フォームというのがございまして、こちらに二〇一六年十月から二〇二二年二月末までの間に八百五十件の相談があったと承知をいたしております。これ、必ずしも太陽光発電に限ったものではないんですけれども、適切な事業実施に対する懸念ですとか、あるいはその地元理解が十分じゃないんじゃないかといったような内容を中心に五年半ですか、の間にこれだけ、八百五十件の相談があったということでございます。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  今驚きました。八百五十件ほど、不適切案件のお声を受け付けるフォームにお声が集まったということで、やはりメリットとデメリット、リスクとベネフィットというのはそれぞれにあるわけで、様々な熱源がある中、これがパーフェクト、全くメリットだけだというような熱源もないと思うんですね。  一方で、そういった皆さんが御不安に思われている点というのは払拭していくのが非常に重要だと思っております。  我が党も、奈良県で知事を、山下知事が頑張っているんですけれども、ちょっと最近話題に上りがちです。行政としては、あるいは事業者としては、やはり自分たちに課せられた使命を全うしようと頑張っているところであり、一方で、先ほど合意という言葉がありましたけれども、周囲の合意というのが非常に重要で、誰しも環境を傷つけてしまえという気持ちはない中で、どのように交通整理をして、皆さんがにこやかに希望を持って再エネ事業に邁進できるかということだと思っております。  次の質問飛ばさせていただきまして、三番目になりますが、そういったわけで、この様々な課題やあつれきがある中、今後、国として、太陽光発電と景観の調和について新たなガイドラインなどを作成する御予定はおありか、今後の対応について御見解を大臣にお伺いします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員おっしゃるように、我々は電気が必要で、電気をいろんなものでつくっているんですけれども、必ずそのつくる過程においていろんな課題があります。太陽光も例外ではありません。  こうした懸念に応えて、地域と共生した再エネ導入を拡大するために、委員御指摘のとおり、地域の実情を踏まえることが重要でございますので、関係四省による有識者検討会の場に加えて、地方環境事務所も活用するなどして様々な地域の情報収集に努めております。  その上で、環境省としては、環境アセスメント制度や地球温暖化対策推進法に基づく地域脱炭素推進事業制度などを適切に運用しながら、地域共生型の再エネ導入をつくってまいりたいと思います。  それで、御質問のところでございますけれども、令和四年四月からは、今申し上げたように、市町村が策定する計画においては、再エネ促進区域や再エネ事業に求める環境保全、地域貢献の取組に適合する事業計画を自治体が認定する仕組みをつくっておりますので、御懸念もありますので、地域の懸念が解消できるように順次対応を拡充しているところでございます。  今のところ、その制度の適切な運用を努めることで、環境保全を図られた地域再生、地域再エネの導入を促進してまいりたいということでございます。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 あくまでも自治体主導ということなんですけれども、そろそろ、いろいろな問題を俯瞰しておりますと、国の方から何かしらを出した方が地域のためになるのではないかというふうに個人的に思っております。ありがとうございます。  今日は、お忙しい中、経産省から岩田副大臣にお越しいただいております。ありがとうございます。  ここで言いたいのは、再エネのベストミックスというのは非常に重要だと思っていまして、化石燃料や原発も手放せない中で、今再エネの比率を上げようと頑張っているんですけど、非常に気になっているのが地熱の電源構成の中に占める割合が非常に低いというところなんですね。  配付資料の二枚目にありますのが我が国の地熱の資源量及び現在のところの設備容量なんですけれども、地熱は、我が国、世界の第三位の資源量を誇るわけですけれども、なかなか活用できていない現状にあります。  目標もポテンシャルに比して消極的ではないかと、二〇三〇年一%という目標について消極的だなという印象を受けるのですが、経産省の見解はいかがでしょうか。

岩田和親自由民主党・無所属の会経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(岩田和親君) お答えをいたします。  第六次エネルギー基本計画で示しました二〇三〇年度の電源構成は、二〇三〇年度に温室効果ガスの四六%削減を目指し、徹底した省エネや非化石エネルギーの拡大を進めた場合のエネルギー需給の見通しを示したものです。  御指摘いただきましたように、二〇三〇年度の電源構成に占める地熱の比率は一%としております。これは、固定価格買取り制度による導入予定量に加えて、事業者が実施をする初期調査等への支援や国内の約八割の地熱資源が存在する国立公園等を開発するための資源量調査などの導入加速化策による追加導入量を盛り込んだ野心的な目標となっております。  二〇二二年度の地熱の比率は〇・三%でありますが、二〇三〇年度に地熱一%という目標の実現に向けて、まずはしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 副大臣、ありがとうございます。  二〇三〇年目標一%に対して、二〇二四年現在で〇・三%、リードタイムが十年ほど掛かります。非常に地熱というのは開発に時間が掛かるんですが、もう二〇三〇年度目標までに間に合わないのではないかと思いますけれども、間に合うとしたらどのような手だてをお考えなのでしょうか。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  二〇三〇年度一%を達成するためには、これは、地熱の導入量に換算しますと、足下約六十万キロワットのものを約百四十八万キロワット、その差が約八十八万キロワット、これだけの増加をこれから達成しなければならない。開発手掛けても歩留りがありますので、実際に手掛けるべきはこれ以上のギャップを埋めていく必要がございます。  JOGMECが二〇二二年度末時点で支援を行っておりますのが約七十万キロワットございまして、これに相当する地熱資源量の開発支援を着実に進めてまいります。加えて、現在JOGMECが国内の約八割の地熱資源が存在するとされております自然公園を中心とした有望地点の資源量調査を実施しておりまして、これらの結果を踏まえて、約三十六万キロワット相当の新規開発支援を行うことを目指してございます。  このため、先ほど副大臣から御説明しました導入加速化策に加えまして、例えば海外の地熱探査事業への参画を通じた先進的な技術ノウハウの獲得、開発の御指摘のリードタイム短縮に向けた探査の精度の高度化などの技術開発、さらには、地域と事業者の対話を促進する理解促進活動の強化などを着実に進めてまいります。  加えて、令和五年四月に策定されましたGX実現に向けた基本方針を踏まえた再生可能エネルギーの導入拡大に向けた関係府省庁連携アクションプランも踏まえまして、環境省、さらに林野庁とともに、この目標の達成に向けて連携して取り組んでまいりたいと考えてございます。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 エネ庁さんも頑張ってくださっているんですけれども、非常に目標に対してはシビアな現状があります。  何が言いたいかというと、なかなかその後押しが足らないんじゃないかというところですね。やはり、太陽光と違いまして、また洋上風力とも違いまして、地熱というのは、リスクも非常に高い中、周囲の反対もあるということで自治体としても手を挙げにくいという現状があります。  ここでお伺いしたいのが、温対法に基づく促進区域の認定件数、現在の段階とその熱源の内訳について教えてください。

植田明浩環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  再エネ促進区域につきましては、令和六年二月末時点で十七の市町村が設定をしていると承知をしております。その内訳は、一部重複を含め、太陽光発電に係るものが十七件、風力発電が二件、バイオマス発電が二件、中小水力発電が一件となっており、地熱発電については現段階では設定されていないものと承知しております。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  太陽光、風力、水力、バイオマスがありますけれども、やはり地熱はこういうときに入ってこないという現状があります。  例えば、地権者の問題もあります。土地、所有者不明土地もたくさんあって、多い場合では五十件の地権者に了解を取らなければいけないとか様々障壁がある中で、日本の地形、マグマだまり、その地熱だまり、貯留層にも個性があって、なかなかアイスランドのようにはいきませんとか様々ある中で、日本はこの豊富な資源量を持つ地熱開発に挑むのか挑まないのかというところを、私はこの環境委員会でも、また経産の皆さんにもお伺いしていきたいところであります。  では、環境大臣にお伺いいたします。  探査に係る費用や開発に対しての障壁というのは自治体や事業者が負うには余りに大きなリスクがあります。国として、自治体、事業者の負担軽減の必要性があると考えますが、御見解はいかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) この地熱開発の促進に当たっては、基本的には事業者が主体となって地域の理解を得ながら事業を進めることが重要というふうに考えております。このため、先ほども申し上げたように、地域の合意形成の円滑化に向けた取組や、地球温暖化対策推進法に基づく再エネ促進区域の仕組みの活用等を通じて、地熱開発促進に向けた取組を今進めているところでございます。  なかなか進まないという御指摘もありますけれども、この地熱開発促進のための新しい法律、これについてはエネルギー政策の観点も含めた検討が必要と考えますが、環境省としては地域の合意形成についても重要な要素と認識しております。  自治体や温泉事業者等、様々な関係者の意見も伺いながら、丁寧な議論がなされるべきというふうに考えております。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  御存じのように、アイスランドは再エネで一〇〇%賄っていて、そのうち二〇%が地熱なわけですね。その地熱発電で使われているタービンの九五%は日本製なわけです。このタービンの高いそのシェアというのを維持していくにも、やはり日本自体が自分たちの独自のエネルギーを大切にするんだということと、やはり挑戦をしていくんだと、困難があっても挑むんだという姿勢は必要ですし、じゃ、なぜ進まないのかと考えたときに、国の後押しは十分かというところに立ち返っていただきたいというふうに思っております。  時間が少なくなってきましたが、今日ちょっとどうしても聞いておきたかったのがスーパートコジラミのことです。私は二人の子供を育てる母親でもあるんですけれども、先般、電車の中からスーパートコジラミじゃないかというようなものが発見されて、SNS上はもうキャーというふうに皆さん騒然となったわけであります。  このトコジラミなんですけれども、配付資料の三ページ目、四ページ目、これ海外の事例なんですが、人が亡くなってきています。スーパートコジラミというだけあって薬剤耐性があり、どんな防虫剤や駆除剤を使ってもなかなか消滅しない、駆除できないということで、例えば三枚目の資料では、カナダで、お母様が御自宅で駆除のために薫蒸タイプの殺虫剤をたいたところ、五人の子供のうち乳児一人が死亡しています。裏面に参ります。こちらは、イギリス人の六十代の御夫婦がエジプトの高級リゾートに滞在していらっしゃったところ、ホテルの隣の部屋で薫蒸したと、その気体を吸って二名ともが亡くなったというような事例なども報告が上がってきております。  我が国にも既に入ってきているんですが、特にやっぱり海外から多く入ってきているということで、今年はパリ五輪もありますし、ゴールデンウイークにも様々な場所に日本人も渡航することと思います。来年は大阪・関西万博もございます。そういったときに、楽しい、うれしいだけではなくて、ひょっとしてスーパートコジラミが自分に付いていないかというので非常に不安になっていて、また、その業界としてでも、ペストマネジメントというんですかね、害虫駆除の業界の中でもスペシャリストがなかなかいらっしゃらない中でどうしたらいいのか、皆さん迷っている状況にあると思います。  そこで、要旨五番目の一、二、一緒に聞きたいと思うんですけれども、今後、特定外来生物に指定するお考えはあるでしょうか。そして、先ほども言いましたように、万博もありますし、今後の対応が必須と考えるんですけれども、この問題、大臣としてどう向き合っていくか、御見解をお伺いいたします。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。  報道等で言われております御指摘のスーパートコジラミでございますけれども、生物種としてのトコジラミの薬剤への耐性を持つものの通称であるというふうに認識してございます。  トコジラミは、一般に江戸時代までには国内に侵入したと言われておりまして、外来生物法では、我が国において生物の種の同定の前提となる生物分類学が発展し、海外との交流が増加したのが明治以降であることを踏まえまして、おおむね明治元年以降に我が国に導入された生物を特定外来生物の選定の対象としておりますので、トコジラミについてはこれに該当しないということでございます。したがいまして、特定外来生物に指定することは考えておりません。  以上です。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今事務方から説明させたところでございますけれども、トコジラミは特定外来生物の選定対象ではないということでございます。また、主に施設内で被害を生じさせているトコジラミに対して、いわゆる一般環境の保全に関する所掌事務を担っている環境省が駆除等に係る具体的な対応を行うことは困難でございます。  一方で、外来生物法第二十八条において、国は、外来生物に関して、国民の知識と理解を深めるよう必要な措置を講じるものとされていることを踏まえまして、必要に応じて外来生物全般に関する国民の基本的な知識と理解の増進には取り組んでまいりたいと、そういうふうに考えます。

梅村みずほ日本維新の会・教育無償化を実現する会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  感染症を今のところは媒介していないということや生態系に影響がない限りはなかなか難しいのかもしれないですけれども、非常に国民不安がっていますので、各省庁、つかさつかさでこの問題にも当たっていただきたいとお願いして、質問を終わります。  ありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  環境大臣にペットボトルのリサイクルについてお伺いいたします。  自動販売機オペレーター事業者が自動販売機横に設置するリサイクルボックスにペットボトル等の清涼飲料空容器以外のごみが投棄され、ペットボトル等のリサイクルの品質や量に悪影響を与えております。  こうした中で、政府は、二〇二二年十月から十二月にかけて、自動販売機横リサイクルボックスへの効果的な異物混入防止に関する実証事業を行い、その実証結果が昨年四月に公表されております。この実証事業の狙いを御説明いただきたい。  加えて、実証事業におきまして、投入口等の工夫により異物を抑止する、これまでにない新機能リサイクルボックスが七六%減という大きな異物混入率の低減効果をもたらしたとされております。新機能リサイクルボックスの普及拡大は、回収するオペレーターの心身の負荷低下、ボトル・ツー・ボトルリサイクル率の向上に多大の効果をもたらすものと考えておりますが、見解をお伺いいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答えいたします。  御指摘の自動販売機横リサイクルボックスへの効果的な異物混入防止に関する実証事業は、リサイクルボックスへの異物混入に対して有効な対策を検討するために実施したものでございます。  委員今御指摘のとおり、この実証事業を通じて、投入口を下向きに、下から入れるということですね、下向きにするなど、新機能を持つリサイクルボックスの設置や啓発メッセージの提示によって異物混入率が低減するとの結果が得られてございます。  この新機能を持つリサイクルボックスの導入により異物混入が減少することで、内容物の回収頻度が減り、事業者による回収の負担の軽減が期待されるとともに、汚れの少ないペットボトルの回収が可能となって、ペットボトルをペットボトルにリサイクルするボトル・ツー・ボトルなどの質の高いリサイクルに貢献できるというふうに考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 大臣に丁寧に御答弁いただきましたように、極めて大きな効果が確認できたということだと思います。  異物混入に多大の効果が認められた新機能リサイクルボックスにつきまして、早期に全国的な普及を進めていく必要があるというふうに考えております。政府が事業者に対して新機能リサイクルボックスの設置費用補助をするなどして強力に普及促進していくべきであるというふうに考えますが、見解をお伺いいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  清涼飲料業界では、二〇三〇年にボトル・ツー・ボトルの比率を五〇%とするとの業界目標を掲げ、新機能リサイクルボックスを業界統一仕様とし、二〇二二年秋から導入を進めておられます。二〇二四年二月末時点で約八万台の新機能リサイクルボックスが設置されており、この新型のリサイクルボックスは急速にその導入が進んでいるところと考えております。  今後、この導入を更に進めていくに当たりまして、環境省といたしましては、事業者と地方自治体との連携、これをしっかりと進めていくことが重要であると考えております。  このため、昨年八月から十月にかけて、全国の地方自治体を対象に地方ブロックごとに実施いたしましたプラスチックの資源循環に関する事例説明会におきまして、自動販売機横リサイクルボックスに関する実証事業の結果についても御説明を行い、取組の横展開に向け周知を行っているところでございます。その結果、この取組に興味を示す地方自治体もあり、また、実際に新機能リサイクルボックスの導入に至った地方自治体もございます。  業界団体ともよく調整を行いながら、今後も、地方自治体への周知広報といった取組を通じて、こうした取組を通じまして新機能リサイクルボックスの導入を後押ししてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これまた丁寧に御対応いただいたというふうに思うんですけれども、自治体との連携ということは、御説明いただきましたように極めて大切であるというふうに思いますし、是非それをやっていただきたいというふうに思うんですけれども、この補助も是非、今やりますということはもちろん言えないということは分かっているんですけれども、検討課題であるというぐらいお答えいただければ有り難いかなというふうに思いますので、いかがでしょうか。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  現在、この新機能のリサイクルボックス、八万台という形で急速に普及している状況でございますので、こうした普及を更に後押しするためにどうした取組が必要なのかということにつきましては、業界団体の皆様方や、あとは地方自治体の皆様方の御意見もよく伺ってまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 是非関係者の御意見を踏まえながら、設置の補助ということについても、排除せずに検討課題として是非位置付けていただければというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。  更に問題提起続けますけれども、ペットボトルのリサイクルは、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律を踏まえ、自動販売機オペレーター事業者が自主的に取り組んでいるものでありますけれども、空容器以外の混入した異物、つまり一般廃棄物も事業者が回収をしており、多大なる追加的な労力、コストが掛かっているところであります。  私は、ペットボトルのリサイクルにつきましては、国、自治体、事業者が協力しながら進めていく必要があると考えており、少なくとも、新機能リサイクルボックスが一定程度普及するまでは、一般廃棄物処理費用について、国若しくは自治体が事業者へ一定の助成をすることが必要であるというふうに考えております。見解をお伺いいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  自動販売機横のリサイクルボックスに廃棄されたものにつきましては、飲料容器のほか、混入している飲料容器以外の異物につきましても、これは事業系の廃棄物に該当いたしますので、事業系の廃棄物といたしまして処理責任はリサイクルボックスを管理する者に生じると、こういう形になってございます。  そのため、この処理費用の助成は難しいと私どもとして考えておりますが、その一方で、自動販売機横のリサイクルボックスに異物が投棄される状況は決して好ましいとは言えませんので、こうした異物が投棄される状況を極力減らしていく、そうしたことを進めていくために、事業者と地方自治体が連携をして取組を進めていくことは極めて重要であると考えております。  具体的には、異物混入対策といたしまして、地方自治体と業界団体が連携して新機能リサイクルボックスを設置しておられる例もございますし、また、環境省におきましても、先ほどお話ございました自動販売機横リサイクルボックスに関する実証事業を業界団体、調布市、川崎市と連携をして実施したところでございますが、この結果を関係者に幅広く周知することで他の地方自治体への横展開を図ってまいりたいと思っておりますし、引き続きそうした取組を進めていきたいと思っております。  引き続き、実証事業で確認された異物混入率の低減効果等について広く地方自治体等に周知を行うことにより、地方自治体と連携しながらリサイクルボックスへの異物混入対策をしっかりと進めてまいりたいと、このように考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 この関係につきましてはこれで最後の質問にさせていただきたいと思うんですけれども、ペットボトルのリサイクル推進につきましては、実証事業を行っていただいているということにも明らかなように、政府も積極推進姿勢というふうに理解をいたします。  異物混入を抑止しつつ、いかに円滑に進めていくかということにつきまして議論をするために、環境省、自治体、事業者による情報連絡会等をしっかりと位置付けて行っていただくという必要があるというふうに考えるんですけれども、見解をお伺いいたします。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  ペットボトルのリサイクルや新機能リサイクルボックスの導入の促進、さらには異物混入対策、これをしっかりと進めていくに当たりましては、ただいま御指摘いただきましたように、国、地方自治体、事業者、この連携をしっかり進めていくこと、これは極めて重要であると、このように考えております。  こうした観点から、環境省が今年度、全国の自治体を対象に地方ブロックごとに実施いたしましたプラスチックの資源循環に関する事例説明会におきましても、自動販売機横リサイクルボックスへの効果的な異物混入防止に関する実証事業の成果について、その事業概要等について御説明をさせていただいたところでございます。  来年度以降も各地方ブロックにおきまして事例説明会を実施していくことを予定しておりますが、その中で、自動販売機横リサイクルボックスの異物混入対策についても、環境省、それから地方自治体、さらには事業者の方にも御参画いただいて、双方向的に意見交換をする時間を設けたいと、このように考えております。  地方自治体や事業者の皆様方の御意見も伺いながら、ペットボトルのリサイクル、さらには異物混入対策等について更に取組を後押ししていきたいと、このように考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 丁寧に御答弁いただいたものと理解をいたします。  自動販売機オペレーター事業者の方々、ペットボトル空容器を回収している方々が異物混入に悩まされ続けているというのが現実だというふうに思います。是非こういう状況を改善をしていただく方向に向けて政府においても御努力をいただければということをお願いを申し上げておきたいと思います。  続いて、食品ロスについてお伺いをいたします。  政府は、昨年十二月に、食品ロス削減目標達成に向けた施策パッケージを公表いたしました。その中で、三分の一ルールを始めとする商慣習の見直しの促進について、食品廃棄物等の発生抑制に向けた取組の情報連絡会におきまして、納品期限の見直しや賞味期限の安全係数の見直し、大ぐくり表示への見直しに関する農林水産大臣メッセージにつきまして、食品関連事業者に周知徹底し、商慣習の見直しに向けた取組を進めるとしておりますけれども、具体的な取組の状況について御説明をいただきたいと思います。

小林大樹農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。  三分の一ルールの見直しは、納品期限が延長されることなどを通じまして、食品廃棄の削減につながる重要な取組であると考えております。  農林水産省では、毎年十月三十日を食品ロス削減の日と併せて全国商習慣見直しの日と定めまして、三分の一ルール見直しなど納品期限の緩和に取り組む事業者を募集し、公表しておりますが、これに応募した事業者は、二〇一九年の十月段階では百二事業者だったものが、昨年の十月には二百九十七事業者まで拡大しております。  また、昨年三月には、首都圏に店舗を展開しますスーパーマーケット四社が共同しまして、納品期限の緩和、二分の一ルールの採用を宣言するなど、この取組を行う事業者は年々増加しているところでございます。  さらに、こうした商習慣の見直しにつきましては、サプライチェーンの関係者が協調して進めるということが重要でございますので、昨年十月に、新たに民間事業者、それから消費者、行政で構成いたします食品廃棄物等の発生抑制に向けた取組の情報連絡会というのを設置しまして、商習慣見直しを官民共同で進めているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 更にお伺いいたしますけれども、二〇二三年九月から十月にかけまして、労働組合のフード連合とUAゼンセンが食品メーカーの営業を担当する組合員向けの取引実態調査を行い、本年二月に調査結果を公表をいたしております。回答総数四千九百三十一件に対しまして、三分の一ルール等による不当な返品については昨年度と同程度の二百三十四件、短納期での発注、発注キャンセルは昨年度より五十一件増の二百八十八件の声が上げられ、商慣習による不適切な取引はまだまだ数多く発生していると認識をいたしております。  これらの商慣習を是正するためには相当のエネルギーと工夫が必要ではないかというふうに思われます。政府の取組としては、食品関連事業者への周知徹底でとどまっており、実効性を伴っていないのではないかというふうに疑問を持つところでありますけれども、政府の見解をお伺いいたします。

小林大樹農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。  三分の一ルールの見直しなど納品期限の緩和につきましては、先ほど申しました全国商習慣見直しの日の呼びかけに応じた事業者が昨年十月時点で二百九十七事業者に上るほか、昨年の十二月に、全国スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会、この食品スーパー三団体が物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画を策定しておりまして、そこの中に三分の一ルールの見直しというものを盛り込んでいるところでございます。  こうした見直しに取り組む事業者や、この業界団体に所属する事業者を合計いたしますと、売上げベースで食品スーパー全体の半分以上を占めるものになるというふうに推定しているところでございますけれども、農水省としましては、三分の一ルールの見直しの取組が更に特に現場も含めて実効性を伴って実施されるように、引き続き商慣習の見直しを促進してまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 通告に対して答弁の内容を用意していただいておりますので、可能な範囲でお答えいただければ有り難いなというふうに思うんですけれども、いろんなことを周知徹底はしているんだけれども、我々とすればまだまだ改善には至っていないという認識するんですけれども、そこはいかがでしょうか。

小林大樹農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(小林大樹君) 私ども、お答えいたします。  農林水産省におきましては、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律に基づきまして、食品等流通調査というものを毎年やっております。その中では、先ほども御答弁いたしましたように、三分の一ルールの見直しを表明する企業などが増えていることもございますので、少しずつこういった商慣習について全体としては進んでいるというようなお答え、回答といいますか、調査結果も出ておりますけれども、一方で、やはり個別のヒアリングの中では、まだ、実際にこの三分の一ルールがまだ業界に根付いているといったような御意見をいただく業者の方もいらっしゃいますので、そこは更に特に現場レベルでの徹底というものに努めていく必要があると考えております。  以上でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  これで最後の質問にいたしますけれども、私は、このあしき商慣習を是正していくためには、食品関連事業者への周知徹底のみならず、より踏み込んだ対応といたしまして、適正取引推進ガイドラインに具体的に問題となり得る事例や望ましい取引慣行を記載する必要があるというふうに考えております。  例えば、問題となる、なり得る事例として、製造日から賞味期限までの合計日数の三分の一を経過した日程までを納品可能とする商慣習に基づき、小売事業者が正当な理由なく製造業者からの納品を拒否すること、望ましい取引慣行として、製造日から賞味期限までの合計日数の二分の一までは少なくとも納品可能とし、二分の一を経過した場合でも商品に応じて柔軟な受入れを、受入れ対応を行うことが望ましいと記載することなどが考えられると思いますけれども、政府の見解をお伺いいたします。

小林大樹農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。  昨年十二月に食品スーパー三団体が三分の一ルールの見直しを盛り込んだ自主行動計画を策定したというのがこれ新たな動きでございます。  こういった新たな動きも踏まえまして、農林水産省としては、まずは、各事業者において実効性のある取組がきちっとなされていくのかどうか、こういったものをしっかり注視してまいりたいと考えております。  その上で、農林水産省では、先ほど申しました食品等の取引の適正化を目的として、食品等流通調査を毎年実施しているところでございますので、こうした調査結果も踏まえまして、適正取引推進ガイドラインの改正の必要性についてもしっかり検討してまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  是非、実情を踏まえて、適正取引推進ガイドラインの見直し等についても必要があれば是非前向きに対応いただければというふうに思います。  終わります。ありがとうございました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、田中昌史君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。     ─────────────

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  有機フッ素化合物、PFASについて質問します。  PFASによる環境汚染は、米軍の横田、嘉手納基地の周辺、ダイキン工業や三井・ケマーズフロロプロダクツの周辺、会津若松や四日市の半導体企業の周辺並びに吉備中央や神戸の産廃処分場の周辺など、全国各地に広がっております。基地周辺や製造企業周辺の住民あるいは元従業員からは、PFASの高い血中濃度が検出されております。  資料一に示しましたが、日本フルオロケミカルプロダクト協議会によりますと、PFASは、図の緑色の部分、フロンガス、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどを含めて一万種類以上あります。しかし、日本では、この三角のてっぺん、赤い部分のPFOA、PFOS、それからペルフルオロヘキサンスルホン酸だけしか規制されておりません。しかし、世界ではそうではありません。  資料二は、永遠の汚染プロジェクトが発表したイギリスとEU全体のPFASによる汚染の規模を明らかにした地図であります。この赤い点は、十ナノグラム・パー・リットル以上の濃度が測定された約一万七千か所。青い点は、消火剤が使用されたなど汚染の可能性が高いところであります。汚染は、ヨーロッパ全土の約二万三千か所に及んでおります。  永遠の汚染プロジェクトというのは、欧州の十六の報道機関が国境を越えて、分野を超えて協力している組織であります。こうした調査でPFAS汚染がヨーロッパ全土に広がっていることが明らかになり、欧州化学品庁は、昨年二月、PFAS規制案を公表しました。  食品安全委員会に聞きます。この欧州化学品庁の規制案では、PFAS規制の対象範囲、人と環境への影響、効果についてどうなっていますか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  まず、委員に御指摘いただきました食品安全委員会のホームページ上の食品安全関係情報データベース、ここに掲載している情報につきましては、食品安全委員会が海外機関等の公表情報をできる限り原文に忠実に和訳、要約しているものであり、公表に際しては、食品安全委員会が確認、推薦しているものではない旨を注意事項として明示しているところでございます。  したがって、その内容につきましては、食品安全委員会の見解と異なる、あるいはそもそも所管しないものも含まれ得るものでございます。この点をまず確認させていただいた上で、委員に御指摘いただきました欧州化学品庁、ECHAのPFAS規制案の翻訳の該当部分について読み上げさせていただきます。  本規制の対象となる全てのPFAS及び、又はそれらの分解生成物の主な懸念は、非常に高い残留性で、REACH規則の附属書十三による非常に残留性が高い、ベリーパーシステントという基準をはるかに超えていることである、PFASとその分解生成物は、ほかのどの合成化学物質よりも長く環境中に残留する可能性がある。少し飛ばしまして、環境にあるPFASの蓄積量が増加する過程は不可逆的であり、人及び環境への暴露を伴うため、PFASの排出を最小限に抑えることが必要であると記載されております。  以上でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今述べていただいたように、欧州では一万種類以上あるPFAS全体を禁止する動きになっております。それは、なぜならそういう残留性、不可逆性などがあるからだということなんですが。  更に食品安全委員会に聞きますが、この欧州化学品庁の規制案では一万種類以上ある全てのPFASを禁止することになるわけで、これ相当広い範囲で影響があると思われますが、どういうところで使用されている、あるいは用途として使われているPFASが対象になるんでしょうか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  お尋ねのECHAの規制案における、ECHAの規制案においては、PFASの使用分野と用途についても記載がございまして、先ほど申し上げました和訳においては、繊維製品、内装、皮革、衣料、カーペット、食品接触材料及びその包装、金属メッキ及び金属製品の製造、化粧品、消費者用製品類、洗浄剤等、スキーワックス、フッ素化ガスの応用、医療機器、輸送、電子機器と半導体、エネルギー分野、建築材料、潤滑剤、石油と鉱業の十四分野と記載されております。  以上でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今読み上げられた欧州化学品庁の規制案は資料の三に載せております。一番最後のところに今の十四分野が載っています。非常に広い分野で使われているPFASを全体を禁止しようということなんですが。  続いて食品安全委員会に聞きますが、それでは日本のPFAS評価書案ではPFASの用途についてどのように記載されていますか。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。  PFASの用途について、食品安全委員会が取りまとめ、本年二月七日からパブリックコメントを実施した評価書案におきましては、OECDの報告書等から引用し、幾つかの化学的因子により撥水性及び撥油性並びに物理的及び化学的な安定性を併せ持ち、溶剤、界面活性剤、繊維、革、紙、プラスチック等の表面処理剤、イオン交換膜、潤滑剤、泡消火薬剤、半導体原料、フッ素ポリマー加工助剤等、幅広い用途で使用されていると記載しております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今お答えいただいたように、日本におけるPFASの用途もヨーロッパと変わらない。繊維、革などの表面処理、潤滑剤、半導体原料など、日本でも広い分野でPFASが使用されているということであります。  しかし、欧州では広い用途で使用されているPFASの全てを禁止する規制案が提案されているのに対し、日本では、一万種類以上あるPFASのうち、製造、使用の禁止は、先ほど示した三角の一番上、三種類のみとなっているわけであります。  経産省に聞きます。今、日本国内で汚染が深刻になっているPFOA、PFOSを製造、販売していた企業はどこですか。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。  PFOSにつきましては二〇一〇年に、PFOAにつきましては二〇二一年に化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく第一種特定化学物質として指定しており、製造が原則禁止されているところでございます。  PFOS、PFOAの製造、輸入に関して、PFOAにつきましては一般化学物質としての届出が過去行われておりましたが、化審法に基づく届出を行った個別の事業者名につきましては、その公表により事業者の競争上の地位を損なうおそれがあるため、公表していないところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 それでは別の角度から聞きますが、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の二〇一二年のフッ素マテリアルフローでは各段階での主要な企業が掲載されておりますが、経産省、どのような企業が掲載されていますか。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  委員御指摘の鉱物資源マテリアルフロー二〇一三におきましては、PFASを生産している企業としての記載は、そのものはございませんけれども、例えばPFASを含むより広い概念であるフルオロカーボン類については、その生産企業の主な企業として、旭硝子、ダイキン工業、三井・デュポンフロロケミカルが記載されてございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 資料四に、今読み上げられた部分を、もう少したくさんの企業名が載っておりますけれども、掲載しております。  それで、経産省に伺いますが、先ほど食品安全委員会が答弁された日本におけるPFASの用途である表面処理剤、半導体原料、フッ素ポリマー加工剤などを現在製造、使用している企業はどこでしょうか。

浦田秀行経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(浦田秀行君) お答え申し上げます。  重ねてのお答えになりますけれども、JOGMECが過去公表している鉱物資源マテリアルフロー二〇一三によりますと、PFASを含むフルオロカーボン類の国内主要生産企業は、旭硝子、ダイキン工業、三井・デュポンフロロケミカルなどと記載されているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 極めて狭いところしか答えられないんで、私の事務所で独自に調査した資料を資料五に添付いたしました。資料五からA4で都合八ページにわたって企業名が掲載しております。  これは、PFASを製造、販売している日本フルオロケミカルプロダクト協議会、それからフルオロカーボンを普及している協会、さらにフッ素樹脂を製造、販売している工業会、そしてPFASを含む化学品を製造、流通している化学工業協会、これらの業界団体に参加する個々の企業の資料を基に、PFASの製造拠点と立地している都道府県、自治体を明らかにいたしました。個々の企業の公表資料を全部一ページ一ページ見ながら、今明らかになっている分だけでもこれだけあるという資料です。それからまた、PFASを使用する半導体販売業界及び半導体製造装置協会に参加する主な企業の製造拠点や立地自治体も記載いたしました。  この結果、私たち、私の事務所で手作業で調べるだけですから、もちろん全部調べ尽くせてはいません。しかし、今判明しているだけで、日本フルオロケミカルプロダクト協議会で十七都府県二十八自治体で、それからフルオロカーボン協会で十五都県二十自治体で、弗素樹脂工業会で二十五都府県四十一自治体で、それから化学工業協会で三十五都道府県百七十二自治体で製造あるいは使用されているということが明らかになりました。  それから、半導体関連も合わせますと、四十三都道府県約二百の自治体でPFASが製造されたり使用されたりしていることが明らかになりました。北は北海道から南は鹿児島までの全国でPFASが製造、使用されているということであります。  そこで、伊藤大臣に伺いますが、日本全国でPFAS汚染による不安が高まり、国際的にもPFASの規制が強化されようとしております。国民の安全、安心を守るために、PFASの製造、販売、使用をしている、私が今示した企業の生産、使用から廃棄までの適正管理について調査する必要があるのではないか、そして不適正な管理になっているところがあれば必要な対策を取るよう働きかける必要がある、それは国の責任ではないかと思いますが、大臣の認識を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 先ほど食品安全委員会が答弁したとおりでございますが、欧州においてPFAS全体の製造、使用等を禁止する規制案が提案されております。そしてまた、現在様々な議論がなされているものと承知しております。  我が国の化学物質管理については、PFASに限らず、化学物質審査規制法等の関係法令に基づき、そのリスクに応じた規制が講じられているところでございまして、企業に対しても関係法令に基づく適切な対応を求めてきたところでございます。  現時点において、今回のEUにおける規制案を受けて特別な対応を行うことは考えてございません。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そういうことでいいのかなということが日本の科学者からも指摘されております。  資料六には、WHOのPFASにおける発がん性の評価が先日二ランクアップしまして、一番高いランクに位置付けられました。ここに、この評価に関わった日本の二人の研究者の方から、今大臣がおっしゃったような日本のPFASに対する行政の姿勢に対して厳しい指摘がされております。日本で実施した疫学調査の少なさが欧米に比べて際立った、国内での疫学調査を早急に実施する必要がある。それから、一万種類を超えるPFASには言及しないことは保守的で、今後のことを一切見据えていない、次の健康被害と環境汚染を未然に防止することが重要だと。  これがWHOでPFASの発がん性の研究に、評価に携わった日本人の研究者の方の率直な日本の行政に対する批判です。どう受け止めますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今、いろいろな御意見も伺ったことございますけれども、そのことを含めて、今後も、諸外国におけるPFASの規制動向や、POPsですか、POPsの条約での議論等も踏まえて、我が国としても対応をしっかり検討してまいりたいと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 しっかり対応したいというんですが、資料七を御覧いただきたいと思います。  これは、日本経団連が先ほどのEUにおけるPFAS規制案に対してコメントを発表したものであります。ずうっとありますが、一番最後に、結論というところに、規制の対象は、経済社会への影響を考慮しつつ、科学的根拠に基づくリスク評価によって、人の健康又は環境への影響が認められるものに限定するべきであるとして、これだけ見ますと、科学的な影響があるものに限定すべきだというふうに、そう読めるんですが、しかしながら、やはり化学物質による人の健康への影響を予防するといったような、予防原則というのがありますね。健康の影響がある、おそれがある物質については未然に防止する。そうでなければ、もう非常に大量に出回る可能性のある化学物質だから、それが有害だということが明らかになってから規制したのではもう間に合わないということもあると。したがって、EUではあらかじめ、こういう広い用途で使われている一万種類以上のPFASではありますけれども、今から規制しようじゃないかという検討がされているわけです。  ところが、それに、何といいますか、あらがうようなコメントを日本経団連がしております。経産省も、私、コメント見たら、全部で今現在五千六百四十二件、EUの規制案に対するコメントが付いているんですけれども、そのうち九百四十二件が日本の企業や業界団体から、今言ったような、もう規制は余りせんといてくれというコメントになっているんですね。その中には、経産省のコメントも同じ趣旨で入っております。  ですから、世界の動きを見ながらというように大臣おっしゃるけど、実際に業界団体あるいは経産省は、それに逆行するような圧力を現にこれだけ掛けているということも明らかになった。私は、そういう圧力に屈してはならないと思うんですが、もう一遍、食品安全委員会に聞きますが、EUの規制案では、PFASの社会的コスト、全PFASの禁止を遅らせたらコスト負担が逆にどうなるかということを明記していると思いますが、そこを紹介してください。

中裕伸内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 申し訳ございません。そこの部分につきましては、私どもちょっと通告をいただいておりませんで、申し訳ございません。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 それじゃ、また資料の三に戻っていただいて、その部分、大事なことが書いてあるんですね。最終的に、何もしないことによる社会的コストは、PFASの使用を禁止することによるコストを常に上回ると、PFASsの禁止を遅らせることは健康や環境への影響からコスト負担を将来世代に転嫁することになると明確に書かれております。  要するに、今禁止することによるコストよりも、禁止しないことによる将来世代におけるコストの負担の方が、これははるかに大きくなるおそれがあるということで、今規制しようじゃないかという動きになっているわけですね。これが世界の流れであります。その流れと逆行する動き、残念ながら力が働いている。  私、今、政治と金の問題、非常に国会の大テーマになっておりますけれども、実は、これも関係していると思います。  住友化学の会長でもある日本経団連の会長が、二〇二二年、自民党の政治資金団体、国民政治協会に五千万円の政治献金をしております。こういうことが経団連のコメントにも影響しているんじゃないかというふうに思うんですが、住友化学の会長ですからね、もろ業界ですよ。  人の健康又は環境への影響が認められるPFASの政策をゆがめるような企業・団体献金は禁止すべきだと思いますが、大臣、いかがですか、この点。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境省としては、人の命を守るという観点から、このPFASに関する総合研究、これを進めております。十四件の応募がありまして、専門家の御意見を踏まえ、環境省において三つの課題を採択し、三月十八日に報道発表しているところでございます。  これは、PFASについては、どの程度の量が体に入ると健康への影響が出るのか、これ、まだ十分な知見がないわけですね。この研究事業によりPFASの有害性に関する知見を高めてまいりたいと思いますし、これらの研究成果やこれ以外の科学的知見も踏まえて、国民の不安払拭に向けて確かな科学的知見に基づくPFAS対策を進めていきたいと、そのように考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 時間が参りました。  私が調べた事業所の所在する都道府県、自治体をプロットすれば、恐らく全国こういう地図になるわけですね。同じですよ。片やそれを全部禁止をする、片やそれを野放しにしようとする。それで本当に国民の安全守れるのか、健康を守れるのか、そのことに政治と金の関係が作用しているんじゃないかという疑いがあるということを指摘して、終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  福島第一原発事故では、防災対策を講じていた八から十キロという範囲を超えて避難が必要になりました。  この教訓を踏まえて、およそ半径三十キロ圏に避難計画策定が求められるようになった。対象地域住民が数十万人となる場合もございます。避難区域は、半径五キロのPAZ、半径三十キロのUPZの二つに分かれる。事故があれば、PAZ圏内の住民は放射性物質放出前から予防的に避難。一方、UPZ圏内の住民は屋内退避し、放出後に状況を見て避難、一時移転する。つまり、UPZ内の住民は放射性物質が降り注ぐ中の移動となります。迅速に避難することが必要だが、それと同時に避難先に汚染が拡散されないよう対策も求められます。  この避難又は一時移転等措置の際に避難者の汚染レベルを確認する検査が行われます。これを避難退域時検査、通称スクリーニング検査という。この避難退域時検査の手順は原子力災害時における避難退域時検査及び簡易除染マニュアル二〇二二年で定められています。具体的には、三十キロ付近において乗用車やバス、避難者の表面がどのぐらい汚染されているかを調べ、基準、つまり四万cpmを超えた場合には除染するとしています。このcpmとは、一分間当たりの放射線の計測数のこと。  資料一。このマニュアルには検査の意義について以下のように書かれています。避難退域時検査によって汚染の程度を把握することは、これらの表面汚染からの吸入及び経口摂取による内部被曝の抑制及び皮膚被曝の低減、汚染の拡大防止を適切に実施するために不可欠なものである。  原子力防災担当大臣、このマニュアルに書かれているとおり、避難退域時検査は汚染の拡大を防ぐために的確に汚染の程度を把握する信頼性の高いものじゃないといけませんよね、当然。一言でお答えいただければと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 少し繰り返しになりますけど、この避難退域時検査における汚染程度の把握は、被曝の抑制や低減や汚染の拡大防止のために不可欠でございます。住民の皆様の避難や一時移転等の、円滑に行うためにも実施しなければならないとされております。同時に、避難及び一時移転の迅速性を損なわないように十分して行わなければならないと思います。  このような考え方に基づき、迅速性を損なわないように行うために、国としては、避難退域時検査等により、より良い方法で実施できるように、必要な要員や資機材の確保、検査の実施に努めてきております。  今後も、避難退域時検査等に利用可能な新技術の開発も取り組んでまいりたいと、そういうように思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  いろいろ説明いただいたんですけれども、本質的なところのお答えをいただいておりません。これは、避難退域時検査は、汚染の拡大を防ぐため的確に汚染の程度を把握する、これらを満たすためには信頼性の高いものじゃないと駄目だよねということで、そのとおりであるか、そうでもないのか、その一言でお答えいただけますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 信頼性の高いものであるように努めていると思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 将来的なことのお話になっちゃうと思うんですね、その答弁だったら。現在もそれを追い求めているということの理解でいきたいと思います。  そもそも原発避難は、被曝を避けることが目的、早く遠くへ逃げるのが鉄則。一人一人手作業で検査していたら、交通渋滞が引き起こって避難を遅らせることにもなります。でも、やはり的確に汚染状況が把握できなければ意味がありません。  そこで、検査の迅速性と正確性を両立するため、国が期待するのが車両用ゲートモニター、測定器メーカー二社が製造、国が交付金を出して都道府県に導入を促しています。  資料の二。主要メーカーの千代田テクノルが製造するゲートモニターは、二本のポール、二本のポールの間を通過した車から基準である四万cpmを超える放射線を検知すると発報、お知らせする仕組み。  大臣、この車両用ゲートモニターこそが的確に汚染状況を把握し、汚染拡大を防ぐために重要な設備であるということで間違いないですよね。お話聞いていただかないとお答えできないと思いますよ。汚染拡大を防ぐために非常に重要な設備がこれであるということでいいですよね。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 重要な設備の一つであると思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 この最終兵器であるゲートモニター、導入を促された自治体からは、そんなもの使えるのかとの疑問が噴出しております。  避難退域時検査は新しい制度です。当然ながら、車両用ゲートモニターは実際の事故時に使われたこともない。それにかかわらず、国は、原子力規制庁、当時は、これを使えば迅速な検査が可能であるかのようにアピールをしてきました。  原子力規制庁が初めて自治体担当者にゲートモニターの導入を指示したのは、二〇一四年四月の自治体担当者との会議、道府県連絡会議。ここで原子力規制庁は、ゲート型モニターを使い、検査を効率的に行うように指示しました。自治体の側からすれば、えたいの知れない設備をいきなり導入するよう指示されたことになります。この指示に対して、各道府県から異論、不安が噴出。その当時のやり取りは、ジャーナリスト日野行介氏が請求して開示させた同会議の議事録によって明らかになりました。  資料三。ゲート型モニターは四万カウントをきちんと測れるというようなものにはとても見えなかった、石川県。いわゆる解説的なもの、マニュアル、手引は出てこないのか、福井県。資料四。これらの指摘に対して、原子力規制庁は、ゲートモニターの具体的な仕様は確認していないと認めています。  同年七月の道府県連絡会議でも、検査対象人数が不明で使いようがないと検査の前提に突っ込みが入ります。対象が避難住民全員とか一部の住民でいいのか、そういうことが示されないと必要な人員や資機材もはっきり分からない、鹿児島県。これについて規制庁は、検査対象者の範囲については検討するかも含めて持ち帰りたいなどと回答。入れろと言っているのに、そんなことも検討されていないんですね。設備の性能も、どれだけの数の住民を検査するかも不明のまま見切り発車で導入が進められたことが分かります。  これら自治体からの指摘を受け、原子力規制庁は急ぎで検査マニュアルを作成、二〇一五年三月三十一日に発表。これ、川内原発再稼働に間に合わせるために急いで作ったものなんですね。内容もいいかげんです。  資料五。例えば、同マニュアルでは、車両用ゲートモニターを使用して検査ができるのは検査場所の環境に有意な汚染がない場合のみとされている。原子力災害が起こったとき、検査場所が汚染されていない、そんなことなど実際にはあり得ません。汚染されていたら使えない検査方法を持ち出すのは意味が不明です。このように、的確な汚染状況把握の要であるはずのゲートモニターが、災害時にちゃんと使えるのかどうか分からないまま避難計画に組み込まれていたという事実です。  資料六。そして、二〇一五年、川内原発、二〇一六年、伊方原発、高浜原発、二〇一八年、玄海原発、大飯原発、二〇二一年、美浜原発と、各地で避難計画の了承と原発再稼働が続きました。原発事故時、ゲートモニターがどこにどれだけ設置されるのか、これが機能するかも分からないまま、いいかげんな避難計画しかない状態で原発を動かしているんですね。そんなもん、住民の安全なんか二の次に決まっているだろうと考えなきゃ、こんなことできないんですよ。このように、各地で原発再稼働が進む中、ついにゲートモニターの検知能力にも疑問符が付きました。  資料の七。二〇二一年三月、日本原子力研究開発機構、JAEAは、内閣府委託で車両用ゲートモニターの性能試験を実施した結果を発表。ワイパー部分とタイヤ部分を同時に正確に測定することは困難と結論付けました。かいつまんで言えば、このゲートモニターで車を検査すると、タイヤの汚染レベルは分かるんだけど、車の正面の部分の汚染は分からないんだよね、だから正面部分は手作業で測定しなきゃいけないんだということが分かったということです。  そして、基準値とされる四万cpm以下の汚染でも検知をして、汚染ありのシグナルが出されるということも問題となりました。これって、より低いレベルの汚染も検知できるんだから、的確な汚染把握のためには本来はいいはずなんですよね。でも、それでは除染する車が増えてしまうと、迅速化にならないということが問題になった。  この研究結果を受けて、内閣府は、二〇二一年四月二十七日、自治体に導入させるための交付金を一時停止。現状の機器ではごく軽微な汚染でも発報する可能性が指摘されたと。つまり、このままだと低い汚染でも検知してしまうから、国の交付金は出さないということの決定をしたんですよね。最強兵器として導入を促してきたゲートモニターが使えないことになり、避難退域時検査が成り立たないことが露呈しました。  それでも政府はつじつま合わせに躍起になります。基準値どおりのレベルを検知できるとお墨付きを与えるために小手先の調整を続けるんですね。特に、主要モデルの一つである千代田テクノル製ガンマ・ポールを使えるようにするための小手先、この裏技がすごい。  資料八。本来立てて、立てて使うはずのポール型のモニターを横に寝かせてしまえば、検知の精度が低くなるから低い汚染はスルーできるという、内閣府は、原子力安全協会にゲートモニターの使い方のマニュアルを作らせて、横置きにすれば使えるとのロジックを正当化しました。  資料九。二〇二一年十一月発表の報告書では、ポール型のモニターの測定器、このポールを寝かせることで四万cpm基準での判定は可能と結論付けた。そして、使えるようになったから、翌年の二〇二二年にはまた交付金出して自治体に導入を促すようになったんですね。むちゃくちゃじゃないですか、こんなの。  横に置くから感度低くなって大丈夫、これで進められた再稼働って普通じゃないですよね。常軌逸していますよ。いや、これを、この体温計は高温だけを測れるものにするから、三十八度まで温めた後にお使いくださいみたいな。これ、例えが合っているかどうか分かりません。余りにもむちゃくちゃ過ぎて、類似の例え見付けるの大変ですよ。  さらに、ゲートモニターで測定できるのはタイヤ部のみという問題が残ります。車両前面のワイパー部は表面汚染測定器、サーベイメーターを用いて手作業で測定するといいます。手作業で測定することで時間が掛かってしまう。そして、人員も手作業の分必要になる。これ、各自治体からも、円滑な避難の妨げになるから手作業なしで済むようにしてほしいという声が上がりました。しかし、それに対して内閣府は有効な解決策を示せていないと。  資料十。二〇二二年十月、原子力発電関係団体協議会担当課長会議では、検査の順番を変えて、タイヤ部より先にワイパー部を検査するようにという指示をしました。ゲートモニター前で順番待ちをしている車両のワイパー部分を先に測っていけば時間短縮になると。これでも結局手作業による測定は残って、時間が掛かるということには変わりはありません。  資料十一。二〇二二年一月の説明会では、大型バス、大型バスについては基準値どおりに測定できないという問題も指摘されて、大型バスは手作業で測ることも検討課題となった。当初から懸念されていた汚染状況下では使えないという問題も残っています。  資料十二。二〇二二年五月、内閣府の手引では、車両用ゲートモニターが機能するバックグラウンド線量率は、日立製で毎時〇・三三マイクロシーベルト、〇・三三マイクロ、千代田テクノル製で毎時〇・四五マイクロシーベルトまでとされた。これ、皆さん御存じのとおり、バックグラウンド線量って、これ、測定しようとしている放射線以外の放射線の話ですよね。もちろん自然の放射線も含まれます。  これ、一例としてなんですけれど、福島の第一原発事故時は、県をまたいだ栃木県、この栃木県でも毎時一・三一八マイクロシーベルトがバックグラウンド線量として観測されています。それを考えると、この前提ってもうでたらめに近いですよね。  現在の車両用ゲートモニターの上限値〇・四五では、東電原発事故と同じように放射線量上がれば全く機能しないということ、使える代物ではないということなんですね。こんな設備前提の避難計画では住民の安全守れない、当たり前の話ですよね、これ。  大臣、これ実際には的確な汚染把握のためには使えないゲートモニターを国の交付金を支給して自治体に導入させる意図って、これ何だと思われます。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員のいろんな御意見がありましたけれども、原子力防災については、海外の事例も含めて、工夫しながら、さっき私が申し上げたように、迅速にかつ正確に計測すると、このことが必要でありまして、これを累次政府としては行ってきているというふうに思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 答弁の内容がよく分かんないんですね。的確な汚染把握のために、使えないゲートモニターを国の交付金を支給してまで自治体に導入させる意図って、これ何なんでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 見解を異にしますけれども、私は、今、的確な把握ができないというふうな断定的なことは言えないと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 この件に関して、こういうことがあるということに関しては、大臣はよく御理解していなかったという意味合いですよね。そういう意味合いじゃないですか。よく御存じの上で言っているんですか。いかがでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 物事の検査にはいろいろな正確性というものが要求されますけれども、どこかから的確か的確じゃないかということはいろいろな判断基準があると思いますし、それから、やっぱり的確性ということと迅速性ということ、必ずゼロイチではありませんけれども、そのバランスの中で考え得る科学技術を駆使し、また、海外の事例を生かしながら工夫をしてやっていくということが原子力防災でも大変重要だというふうに考えております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ちょっと何か話の本質と合わないといいますか、全くかみ合っていない答弁だと思うんですね。  先ほどおっしゃいましたよね、何でしたっけ、原子力防災に終わりや完璧はない、ゼロイチはないんだと今言われたんだけど、終わりや完璧どころじゃないんですよ。完璧にもやる気がないし、始まる前にもう終わっちゃっているんですよ。そういう状態だということをまず御認識いただかないと駄目なんですね。  御自身で分かってもいない避難計画を推進して、避難計画を充実化するということを環境大臣としておっしゃっているということに非常に問題があるということです。そして、実効性のない計画を了承し、原発再稼働、これ進めようとしている。実際に進んじゃっているじゃないですか。これからも進めようとしているということですね。  この車両用ゲートモニターが機能しない、実際に原子力災害が起こっても機能するはずもないということは、これ実は大臣ではなくて内閣府が一番よく知っているんじゃないのということなんです。それを進めてきたんですからね。  資料十三。そもそも、この避難退域時検査は前提がおかし過ぎるんですよ。内閣府は、車両二レーン、二つのレーンの検査会場で一日八千人の検査が可能としているんですけれど、ここまで問題が山積している車両用ゲートモニターで一日に八千人の正確な検査ができるということはちょっと考えづらいんですね。見積りがちょっと違うんじゃないの。数十万人が、避難対象地域、数十万人の人々が住んでいます、そこ避難対象地域ですというところもあるわけですよねって考えたとしたら、これ八千人、一日八千人処理していけるかといったら、これなかなか難しい話でもあるし、前提自体がもうむちゃくちゃなんじゃないかって。  そもそも、避難退域時検査の除染基準四万cpmは都合よく引き上げられた基準ですよね。福島第一原発後、除染基準は一万三千cpmだった。それが四万cpmに引き上げられたんですよね。  資料の十四。事故前の除染基準である一万三千cpmという数値、この数値では、事故が起きれば多くの避難者が引っかかり、迅速な避難ができなくなることが分かって基準を引き上げざるを得なかった。その引き上げた基準、つまりは四万cpmという基準でさえしっかり測れず、これで汚染拡大防止がしっかりできていると言われても何の説得力もないんですね。  大臣、的確な汚染把握が必要、そのための避難退域時検査、ゲートモニターを使って的確かつ迅速な検査をするということが重要なわけですよね。しかし、要となるゲートモニターとその運用方法、問題が多過ぎて実効性には大変疑問があるという状態。このような問題だらけの避難退域時検査を前提に立てられた避難計画でこれまでに了承されたものは全部撤回しなきゃいけないんじゃないかって、前提がないんだよ、前提がむちゃくちゃなんだよということです。  縦で使うものを横にしてとか、まあええやないかみたいなことでずっと来ているわけですね。地方自治体から、それ、まずいんじゃないか、どうなっているんだという声が噴出しているのに、とにかくこれで行く、一回金出したけど、一回止めて、何か変わるのかなと思ったら、そのまんま使う、横にして使うということだけが前に進んだという。  ゲートモニターの設置場所についての計画、除染基準を根本的に見直して、実際に数万人から数十万人が迅速に避難できるかの検証というのを、これ絶対やらなきゃいけないことだと思います。命懸かっていますから。  大きな地震来るんですよね。大きな地震が来ると言われていて、実は能登半島の地震は事実上国はノーマークに近かったわけですよ。そこにおいても様々な問題が起こったということは、この委員会でも話されたと思いますね。  ということは、この先必ず起こるとして準備しなきゃいけないのに、穴だらけだということなんです。既に再稼働されたものも、そのような穴が分かっていながら、それに目隠ししながら前に、自分たちに目隠しして前に進めたんですよ。  つまり、何かといったら、もう一回見直さなきゃ駄目なんです。安全な避難はできない、汚染の拡大を止めることはできない、今のままじゃってことです。  検証をもう一度やり直すべきだと思います。大臣、そう思われませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 原子力防災に完璧はありません。  御指摘も踏まえて、改善、必要な見直しを行いながら原子力防災の実効性を高めてまいりたいと、そのように考えます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 済みません、原子力防災に完璧とかはないんだというのは、もうその決めぜりふは分かったんですよ。決めぜりふはいいんですよ、もう。そういう話じゃないんです。完璧どころかむちゃくちゃだって話をしているんです。それに関して、このむちゃくちゃなものを前提に再稼働されてしまったりとか避難計画オッケーとかみたいな話になっていっているものに対して、これはもう一度検証しなきゃいけないんじゃないの。命を預かる政治家として、大臣として、これ検証の必要性を感じないのかということをお聞きしています。いかがですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) むちゃくちゃという言葉について、私は見解を異にします。  いずれにしても、完璧はありませんので、今日の御指摘、またいろいろな方の御指摘を踏まえて必要な検証を行い、見直しを行ってまいりたいと、そのように思います。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 はい、まとめますね。ありがとうございます。  私がこんなのむちゃくちゃじゃないかと言ったことに対して大臣は、むちゃくちゃとは私は思わないということを言われたと思うんですけど。では、なぜむちゃくちゃと思わないかということの御説明は一切されていないんですよ。そのままぬるっといける話じゃないんです、いつ地震が来るか分かんないから。それを考えたときに、物すごい責任を背負っているはずの大臣がこれをスルーしようとする方向は余りにもおかしい。検証していただくことを求めたいと思います。  ありがとうございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  伊藤大臣、再エネを拡大していくことは地球温暖化を考えればもう待ったなしの時代の要請ですよね。ですが、私の地元の愛媛県でも、美しい里山にメガソーラーが造られたり、あるいはCO2の吸収源であるはずの森林が伐採されて風力発電の風車が立ち並ぶという光景が増えてまいりました。それで、地域住民の方から反対の声が上がって訴訟を起こしたりと、紛争になるケースが増えています。最初の質問は、この紛争になるケースがどのぐらいありますか、環境省は把握していますかというのをお聞きしたかったんですが、先ほど梅村委員の質問への答弁で不適切事案八百五十件って分かりましたので、もう一問目は飛ばさせていただこうと思います。済みません。  大臣、とても残念な状況ですよね。私も再エネ拡大を願っているものですから、再エネ発電所が迷惑施設のようになるのは大変残念です。悩ましい問題で、どちらも環境を守るために大事なんですよね。  去年の委員会で私この質問をさせていただきました。そのときの大臣からの答弁の中で、環境アセスの重要性を言われました。私も全く同じ意見なんです。今問題となっている様々なあつれきも、もっと早い段階、計画段階で地元地域とのコミュニケーションを重ねていれば、いろんな方法で紛争を回避できたケースも多いと思うんですね。ですので、その地域とのコミュニケーションを進めるツールとして環境アセスメント制度をもっと活用するべきだと思いますし、活用していくためには、これまでの知見も加えて、より時代のニーズに応えた、地域の声を盛り込んだ、そういうアップデートが必要だと思うんです。  この環境アセス法、前の改正が二〇一一年ですから、その改正からもう十三年がたつということになります。今日はこのアセス制度について質問させていただきたいと思うんですが、まずアップデートについて、私は、アセス制度が環境政策にもっと住民の参画を進めるものになるように拡充することが重要、ポイントだと思っています。  前回の改正のときに、アセス法改正で配慮書の作成が義務付けられました。この配慮書へ一般意見も提出できることにはなっているんですが、この段階では説明会というのは義務付けられていないんですよね。説明会が義務付けられている方法書の段階になりますと、かなり計画が進んでしまってもう事業変更がしづらい、あるいはどんなにひどい計画でもなかなか止められないという状況になっています。説明会が義務付けられていなければ、そもそも一般意見求めていますよと言われても、地域住民の方は知るすべがないといいましょうか、知らない方が圧倒的に多いんですよね。  ですので、早い段階に住民への説明が行われるように早期の説明会を義務付ける、あるいは、双方向でのコミュニケーション、これができるような対審的な討論ができる公聴会、これを取り入れるなど、もっと住民参加を強化するアップデート必要と思うんですが、大臣はいかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  再エネの最大限導入に向けては、環境の保全と地域とのコミュニケーションが適切に図られた地域共生型の再エネの導入を促進していくことが重要だと思います。  今御指摘の住民説明会については、事業者の判断により適宜事業計画の早期段階でも実施されていると承知しておりますけれども、今御指摘もありますので、加えて、配慮書に対する大臣意見については、今後の事業計画の検討に当たっては地域住民等に対し丁寧かつ十分な説明を行うよう求めてございます。  また、令和五年に改正された再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法、これにおいては、大規模な事業を行う、まあメガソーラーですね、等を行う事業者に対し、事業計画の認定申請前に一定の条件を満たす説明会を開催することを義務化しました。  こうした制度改正の執行状況も踏まえ、環境影響評価制度における早期の段階での説明会の義務化について必要に応じて検討してまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非前向きに検討していただきたいなと思っています。  急がば回れの言葉のとおり、やっぱり拙速に進めて途中で反対運動が激化して物すごく難しくなるというよりは、時間を掛けてコミュニケーションを重ねていく方が結局、事業成功が早いということも多いと思うんですね。  地域の住民の方にすると、これ都会から事業者がやってきて、地域の環境を壊して、その収益だけまた都会に持って帰るんだろうというイメージがありがちなんですけれども、対話を重ねていって、再エネ発電というのは地域のエネルギーの地産地消にも資するんですよ、あるいは、やっぱりビジネスとして成り立てば、再エネでの収益が地域に回って地域経済は良くなりますよということを、地域貢献ですよね、これを事業者にしっかり説明してもらうことが大事だと思うんです。なので、地域貢献がなければ、大臣がおっしゃる地域共生型の再エネというのは看板倒れですよね、絵に描いた餅なので。きちんとそれを伝える説明会を重ねる努力を事業者にやってもらうように是非お願いをしたいと思っています。  じゃ、続いて、資料一を御覧ください。  これ、アセス案件で環境大臣が意見を付けた案件を事業種別に件数まとめたものです。まず、意見書提出件数が増えていますよね。物すごい伸びです。特に風力発電に対して増えています。  直近で環境大臣が厳しい意見を出した件数とその内容を教えてください。

鑓水洋環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(鑓水洋君) お答えいたします。  最近の環境影響評価法に基づく環境大臣の意見についてでございます。平成二十四年における二十件から、今資料にもございましたけれども、令和四年度末には八十七件というふうに増加傾向にございまして、この間、累計六百八十六件の意見を述べております。  また、この六百八十六件のうち風力発電事業は五百四十六件となってございます。このうち、厳しい意見を述べたものにつきましては三十五件でございまして、そのうち二十八件が風力発電事業でございます。この意見の動向でございますが、必ずしも増加傾向にあるということではなく、年度によりかなりばらつきがある状況となってございます。  それから、風力発電事業に対する厳しい環境大臣意見といたしましては、事業実施区域の縮小や風車の基数削減等を求めておりますが、こうした意見につきましては、希少な鳥類の衝突リスクや生息環境への影響回避の観点から求めているケースが多くなってございます。そのほか、騒音、景観などについての、そういった観点からの意見もございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 今も紛争が続いている案件として、埼玉県小川町のメガソーラーの件があります。これ、環境大臣も経産大臣も、厳しい、もうやめるようにと言わんばかりの意見書を提出しても止まらず、経産大臣がFIT認定を取り消しても今も撤退はしていないという状態なんですね。  現環境アセス法では、あくまで事業を進めていく、その上で環境負荷を減らすことを目的としているものですから、どんなに環境への負荷が大きい、環境を壊してしまう事業であろうと止められないという問題があります。  これだけ世界的に生物多様性を守ろうという、その必要性が高まっているときにはやっぱりひどいものは止められる、厳格な手続は必要だと思いますよ。これが再エネ拡大の高い壁となって、障壁となっても困りますので、だけれども、本当に地域の大切な環境を守る使命というのは環境大臣が担っていらっしゃると私は思います。  ですから、その大臣の伝家の宝刀として使えるような環境アセス法にしっかりと進化させることが大事ではないかと思うんですが、大臣のお考えはいかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 再エネ、大変大事ですけれども、再エネといえどもいろいろな課題があります。要するに、その地域との共生も必要ですし、自然環境を壊してはいけませんし、生物多様性を損なってもいけないと思います。ですから、その観点で、環境影響評価制度の趣旨は、事業者が事業の環境影響について調査や評価を行うことで、環境保全の観点からより良い事業計画を策定すること。適正な環境配慮が確保された事業を進めていくに当たって、環境影響評価制度の果たす役割は非常に重要だと考えております。  実際に、この環境影響評価法の環境大臣意見において、政府目標等との整合性や、環境保全の観点から事業の必要性が認められないことや、事業計画の抜本的な見直しを求めることを含めた厳しい意見を述べてございます。その結果として、事業の廃止や大幅な見直しを行った事例もございます。  引き続き、適切な環境保全の確保の観点から、環境影響評価法に基づく適正な審査を行ってまいりたいと、そのように考えます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 さっきも小川町のメガソーラーの案件ちょっとだけ御紹介しましたけれども、各地で紛争が大きくなって、やっぱりいろんな事業者が増えていますから、急速に拡大しているので。本当に、もう止めなきゃばりの環境大臣の意見が付きながら、やめろと言わんばかりの、やっぱり止まらないケース増えてきていると思うんです。ですから、しっかりここは、環境アセス法、せっかくあるんであれば、やっぱり時代の要請によって進化させていく、止められるようなものに磨きを掛けていくとか、そういった検討を是非やっていただきたいなと思っています。  先ほども言いましたように、このところ、特に陸上風力発電についての住民との紛争が増えています。私の地元でも訴訟案件あるんですけれども、風力発電なんですね。風力発電所の場合、立地特性から、環境アセスの手続に沿ってずっと進めてきて、完成して、でも、発電するときになって周辺住民から反対の声あるいは苦情が起こったり、あるいは予期せぬ環境への負荷が分かるケースが少なくありません。例えば、バードストライクのように、後から渡り鳥のルートだったんだということが分かったりとか、土地の形状が変わったことで動植物の生息、生育環境が壊されて消滅するというケースも増えてきています。  私が地元でお聞きしたケースは、風車が尾根に立ち並べられまして、工事用の道路も造られたものですから、分水嶺の形状が変わってしまったんですね、山の。そうすると、水系への影響が出てまいりまして、そもそも清流だった流れが濁るようになったり、あるいは、ある川は、別の水系は水が流れなくなってしまったんです。この川の下流でカキの養殖が行われていまして、カキは、御存じのように、山の養分を川が海へ運んでくれるんですね。それでカキが育つものですから、その川が水がなくなってしまって流れなくなって養分を運んでくれないということで、漁業者の方も困っているという案件なんですね。  これ、なかなかアセス段階では予想できない影響なんですね。ですから、風力発電に関しては事後評価の仕組みが重要ではないかと思っています。アセス制度自体は報告書提出というのを求められていますけれども、発電所に関しては報告書手続の特例というのがあります。でも、この特例自体を見直して、風力発電所については、当初の予測を超えるような影響が生じた場合に、事後調査結果の報告を受けてしっかりと必要な措置がとれるように環境大臣などへの報告書送付を検討すべきではなかろうかと思っています。あわせて、事業開始後に確認された環境影響への対応の仕組みも必要ではないかと思うんですが、大臣のお考えいかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、風力発電事業の環境影響を評価するに当たっては、鳥類の生息環境に与える影響など、あらかじめ予測や評価を十分にすることが難しい項目がございます。このため、環境影響評価法に基づく大臣意見において、事業者に対し、適切に事後調査等を実施することを求めてございます。また、事後調査の実施状況や、事後調査を踏まえて追加的に行う環境保全措置に関する報告書の作成、公表を事業者に義務付けているところでございます。  今後とも、風力発電事業による環境影響の回避、低減を図るために適切に環境影響評価制度を活用してまいりたいと、そのように考えています。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ありがとうございます。  今までの大臣の答弁聞かせていただいても、検討したい、あるいはガイドラインで多分環境省決めていることとかも多いと思うんですね。ただ、これ法律があるわけですから、法そのものをやっぱりちゃんと変えていくということが重要かなと思いますので、そういったところで是非前向きにお願いをしたいと思っています。  それから、もう一つ風力発電特有の検討課題として、二〇二二年に、風力発電所については、アセスの対象範囲、五万キロワットに緩和されました。ですが、風力発電の場合は、環境への負荷というのは規模ではなくて立地場所によることが多いという指摘があります。  資料の裏になりますけれども、先ほどの、資料二を御覧ください。  これ、環境大臣が厳しい意見を述べた風力案件を規模別に分けた表です。確かに、規模が大きくなるほど厳しい意見の割合というのは大きくなっているんですが、五万キロワット未満でも結構あるんですよね。  条件を緩和したおととしの国会議論のときにも、自然保護団体からは、環境省が二〇一八年に各都道府県と政令指定都市などに行ったアンケートによると、住民からの苦情があった風力発電事業の問題事例において、その七〇%以上が五万キロワット以下の事業に対してであることが判明しているとの指摘がありました。たとえ一基でも風車が渡り鳥の道筋に立てば、バードストライクが起こります。そして、拙速な規模緩和をせずに、この自然保護団体は、ゾーニング制度の充実などの検討をするべきという意見書、提出しています。  やっぱり、これ適地を見分けることも大事ですよね。ですから、欧州、ヨーロッパでは、余計な地域紛争を生まずに円滑に地域住民との合意形成及び立地選定を進めるためのゾーニングマップあるいはセンシティビティーマップを活用しています。ゾーニングについては、環境省もゾーニングマニュアルを作ったりと取組を進めていると聞いております。  このゾーニング制度、自治体への導入状況など進捗状況を教えていただけませんか。

植田明浩環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  環境省の補助事業を活用して陸上風力発電に係るゾーニングを実施しています自治体は、現時点で二十二自治体であります。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 簡潔なお答えありがとうございました。まだまだ道半ばというところだろうと思うんですね。  このゾーニングについては、自治体が保護すべきゾーンをしっかり把握していることが前提となります。つまり、環境に対する知見の集積がとても重要です。これは、地域の学識経験者、あるいはいろんな経験者、あるいは自然環境団体の皆さんの地道な調査研究の積み重ねが必要なんですよね。私も地元の大学で話をお聞きしたんですが、科研費が減らされているので、やっぱり基礎研究とか基礎調査というのができなくなっていると。  ですから、こういった活動への支援を含めてゾーニングに対する自治体への支援が重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

植田明浩環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(植田明浩君) お答えいたします。  この地域共生型の再エネの普及が大変大事でありまして、風力発電の際も、まずは、このゾーニングをする自治体に対して、環境省としても予算を確保して補助、支援をより推進してまいりたいと考えております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 先ほど二十二ということで、道半ばですけれども、ここから進めていくというのは、やっぱりいかに支援に力を入れるかに懸かっていくと思うんですね。しっかりそこをやっておけば、いろんなことで後で手間が掛かるとか時間が掛かるとか、そういったことが回避できるので、再エネにとっても、あるいは環境にとってもいい未来が描きやすいと思うので、しっかりそういったことには支援を付けていただきたいなと思っています。大臣、よろしくお願いをいたします。  じゃ、続いて、二〇一一年の改正の際、必要性を、党派を超えて、与野党かかわらず各委員から指摘されつつ課題となったまんまの戦略的アセスメントの導入についてお聞きをしたいと思います。  その前回の改正で導入された配慮書手続ですよね。日本版のSEA、戦略的アセスというふうに言われておりましたけれども、これやっぱり個別の事業を対象としております。ですから、もっと上位の計画の立案段階、あるいは政策、制度の検討段階を対象とした本格的な戦略的アセスが必要ということです。  前回のアセスの改正のときに、衆議院では附帯決議も付されています。上位計画や政策における環境配慮を徹底するため、戦略的環境影響評価についての調査研究を推進し、国際的動向や我が国での現状を踏まえて、制度化に向けて早急に具体的な検討を進めることという附帯決議になっています。  資料三を御覧いただきたいんですけれども、これ、その戦略的アセスメントですよね。これ、アジアに絞りました。アジアのどの国が取り入れていてどの国がまだなのかというのをちょっとまとめた表なんですけれども、御覧いただいたらちょっと残念ですね。日本、経済規模大きいんですけれども、何か取り残された状態になっておりまして、環境後進国と言われかねないなというふうに思って、残念に思っています。  それでお聞きしたいんですけれども、ずっと検討課題になっておりますこの戦略的アセスメント導入に向けて、準備といいましょうか、状況は進んでいますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 少し前段のこともお話ししますと、さっき御説明した環境影響評価法において、事業計画の早期段階で配慮があり、また、計画段階で環境配慮書を作成することになっておりまして、地球温暖化対策推進法においては、自治体が地域住民等と合意形成を図りながら再エネ促進区域を設定する地域脱炭素促進事業制度を設けております。  加えて、令和五年に改正された再エネ特別措置法において、大規模な事業等を行う事業者に対し、事業計画の認定、申請前に一定の要件を満たす説明会を開催することを義務化しております。  現時点では、これらの活動、これらの制度を活用しながら、まずは事業計画の早期段階からのコミュニケーションが適切に図られ、地域として、また国として、環境保全に適正に配慮された地域共生型再エネの導入を促進してまいりたいと思います。  そして、今の御提案ですが、検討させていただきます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 今日は検討という言葉をたくさん聞かせていただきまして、ありがとうございます。  もう少し申し上げたいことあるんですけれども、時間が参りましたので、また次回に続けさせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時十三分散会

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