外交防衛委員会 第19号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2024/06/11
会議録
○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、竹内真二君及び有村治子君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君及び若松謙維君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小野田紀美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国の自衛隊とドイツ連邦共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁刑事局組織犯罪対策部長猪原誠司君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小野田紀美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小野田紀美君) 日本国の自衛隊とドイツ連邦共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国政府とクロアチア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び刑事に関する共助に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。 四件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若林洋平君 皆さん、おはようございます。静岡県選出の若林でございます。自由民主党の若林でございます。 今国会も大分会期末が近づいておりまして、私は最後の質問になるかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。 日独物品役務相互提供協定について、幾つかまず質問させていただきます。 アメリカ、オーストラリア、イギリスを始め、既に六か国との締結をしていると思いますが、協定を結ぶ国との信頼関係を更に強固なものにする上では非常に効果的であり意義深いと考えますが、改めて、期待される効果を大臣の方から教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) このACSAでございますが、自衛隊と相手国の軍隊が活動を行うに際しまして、両者の間の物品、役務の相互提供に適用される手続等の枠組みを定めるものであります。 本協定が締結されれば、自衛隊とドイツ軍との間の物品、役務の相互提供が円滑化され、現場での緊密な協力の促進が期待されるところであります。 日独両国は、基本的価値を共有する重要なパートナーでありまして、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて取り組む意思を共有をしております。本協定を締結することは、我が国の安全保障に資するのみならず、日独両国が国際社会の平和及び安全に積極的に寄与することにつながるものと考えております。
○若林洋平君 御丁寧な答弁、ありがとうございました。 今回、ドイツとの協定締結に向けて審議を行っているところではあるのですが、ほかの国と比べて、先ほど六か国と言いましたけれども、このタイミングになった理由が何かあれば教えていただきたいと思います。参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(中村仁威君) ドイツは、二〇二〇年にインド太平洋ガイドラインという文書を策定をいたしまして、ドイツ軍のアセットや部隊を日本を含むインド太平洋地域へ累次にわたって派遣するなど、目に見える形でこの地域への関与を強化しているところでございます。 このようなドイツの姿勢を受けて、日本とドイツの間の安全保障、防衛協力は近年深化し、拡大をしております。具体的には、二〇二一年にフリゲート艦のバイエルン、これが日本に寄港いたしました。二〇二二年には、戦闘機ユーロファイター、これを含むドイツ空軍の日本寄港が実現をして、これらの機会などに自衛隊との間で共同訓練が実施をされております。 そうした中で、日本とドイツとの間で物品、役務の相互提供に関する法的な枠組みを整備する必要性について認識が共有されるようになりました。 こうした背景を踏まえまして、両国間でこの協定の締結が必要だという認識を共有するに至った次第であります。
○若林洋平君 非常に分かりやすい答弁、ありがとうございました。 その上で、既に協定を結んでいる国と実際にどのような、今言われたのは物品の交換ということだとは思いますけれども、相互協定だとは思いますが、具体的に事案があれば教えていただきたいと思います。参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 これまで六か国との間で締結されておりますけれども、このACSAに基づきまして行われた物品、役務の相互提供は、主としまして、連絡調整その他日常的な活動のため互いの施設に一時的に立ち寄った場合、これは親善訪問なども含まれます、あるいは共同訓練を行う場合において行われてきております。 提供されているものの内容でございますが、これは六か国いずれにつきましても、食料、それから燃料、これが多くを占めているところでございます。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 次に、日・クロアチア航空協定についてお聞きしたいと思います。 締結の意義は、日本とクロアチアとの間の人的交流及び経済交流の一層の促進というふうにありますが、新たに協定を結ぶに当たり今までと何が変わるのか、ポイントを教えていただきたいと思います。参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(中村仁威君) お答えいたします。 日本とクロアチアとの航空協定、これは、ほかの二国間の航空協定と同様に、定期航空業務に関する特権、航空機が使用する燃料などに関する関税などの免除、輸送力及び運賃に関する原則、航空安全、保安関連措置、路線などについて定めております。この協定の締結によって、定期航空業務の安定的な運営が可能になるものでございます。
○若林洋平君 端的な答弁、ありがとうございました。 タイミングとしては、恐らく人的交流が増えてきたということも、また観光ですとか、そういうことも増えているということもあるとは思うんですけれども、このタイミングで改めて協定を結ぶ理由というのが、特筆的なことがあれば、また今後期待されることがあれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(中村仁威君) このタイミングで協定を締結する理由でございますが、クロアチアは観光資源が大変豊富でございます。新型コロナウイルスの感染の拡大の前は年間十五万人以上が日本から渡航するなど、大変観光の名所でございます。 また、クロアチアは、日系企業の進出といった二国間の経済関係の発展も見込まれていて、潜在的な航空需要が認められる次第であります。日本の航空企業も将来的な両国間の定期航空路線の開設について関心を有しておりまして、これまで、観光需要に応えるため、コロナの拡大の前の二〇一二年から一九年までの間、合計三十一件のチャーター便による直行便の実績を積み重ねてきておる次第であります。 クロアチア政府もこれまで我が国に対して航空協定の締結を要望してきており、両国の首脳の間で、先方の首脳を含むハイレベルからも、二国間の経済関係の強化とともに、航空協定の締結への期待が示されてきておりました。 こうした事情を踏まえまして、二〇一七年の六月に航空当局間の事前協議を開始いたしまして、二〇一八年の十一月にこの協定の政府間の交渉を開始し、二三年の七月に署名に至った次第であります。
○若林洋平君 御丁寧な答弁、ありがとうございました。 日・オーストリア社会保障協定については、保険料の二重負担及び年金受給資格の確保に関する課題の解決が図られるということで、この発効については了承したいと思います。 次に、日・ブラジル刑事共助条約についてお聞きをいたします。 中南米諸国との間では初の刑事共助条約となりますが、ブラジルも含めて既に条約を結んでいる国々とはどのような根拠で条約を締結をしているのか、基準などあれば教えていただきたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(野口泰君) お答え申し上げます。 我が国は、これまでに、米国、韓国、中国、香港、欧州連合、ロシア及びベトナムとの間で刑事共助条約を締結をしております。 近年の国際犯罪の増加に伴い、捜査、訴追そのほかの刑事手続に関する国際的な協力の重要性が高まっております。こうした事情を背景に、どのような国や地域との間で刑事共助条約を締結するかにつきましては、各国・地域との刑事共助条約の締結の意義、必要性、相手国の刑事司法制度、実施可能性等を総合的に勘案の上、判断をしてきております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 条約については以上でありますが、時間がございますので、ほかのことをちょっとお聞きさせていただきたいと思います。 今、まさに海外からの観光客の方がたくさんいらっしゃっておりますけれども、オーバーツーリズムもさることながら、交通ルールを無視して写真を撮ったりとか、民家に入ったりとか、私有地で撮影したりとか、さらには鐘をがんがんついて壊してしまったりとか、いろいろマナーについて問題になるケースが増えているかと思いますが、日本人が海外に行くとき注意点やマナー等を外務省が行っていると同じように、諸外国は日本に来るときのマナーや文化などを伝えてくれているのか、また、それに対して外務省若しくは日本から諸外国にお願いしていることがあるのか、あれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(金子万里子君) お答え申し上げます。 外務省におきましては、対日理解の促進のため、在外公館等を通じ文化を含む日本の魅力を発信してきておりますが、インバウンドの促進につきましても関係省庁と連携して取り組んでおります。 訪日外国人旅行者向けのマナー啓発につきましては、観光庁におきまして、外国人旅行者に日本のマナー、文化、風習への理解を促すための動画を作成するなどの取組が行われていると承知いたします。 外務省としましても、今後、観光庁を始めとする関係省庁と連携し、マナー啓発を含め、質の高いインバウンド促進に向けた取組を推進してまいる所存でございます。 以上です。
○若林洋平君 その上で、皆さん心の中で思っていることがあるとは思うんですが、神社仏閣、そういったものを、これは観光客に限らず、訪日、来日の方々が破壊をするとか、そういった事案というのが起きてしまっている。また、隣国の大使の発言であったりとかブイの問題であったりとか、それに対しての外務省の対応ということの中において、国民の皆さんが、不満であり、不安であり、もうちょっと毅然とした態度をしてくれないのかなという思いというのはあると思うんですね。 その中でも、特に今回、靖国神社に対しての落書きの事案、これは到底許されることではないとは思いますし、外務省の皆さんに逮捕してくれと言うのはこれはできないことですので、そういうことを言うつもりはないんですけれども、日中間には先ほど出てきた刑事共助条約があっても、犯罪人引渡条約はありません。しかしながら、しかしながらですね、犯人が特定されている事案については、インターポールと連携したり、外交交渉で犯人を日本に召喚することはできるのではないかという歯がゆい思いもございます。 いずれにしても、今回の事案は国民感情を踏みにじる行為でありますから、外務省と、外務省の対応というのが非常に注目されていることもあるというふうに思いますので、実際に国民の皆さんにきちんと伝わっていないということもあるかと思いますので、実際にどのような外務省として対応してきたのか、また今後の対応に発展があるのかも教えていただけたら幸いでございます。大臣の方からお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の案件でございますが、我が国の関係法令に反すると思われる行為でありまして、そうした行為を是認、助長するような動画がまた作成され、拡散されるようなことは受け入れられるものではございません。 そうした観点から、本事案につきましては、外交ルートを通じまして中国政府に対し、事案は受け入れられるものではないとの懸念を表明するとともに、中国政府から中国国民に対して、現地法令の遵守、また冷静な行動を取るよう注意喚起をすることを要請をいたしました。 今後の対応につきましては、現時点で予断を持ってお答えすることにつきましては差し控えさせていただきますが、関係省庁としっかりと連携をして適切に対応してまいりたいと考えております。
○若林洋平君 是非とも、引き続き毅然な態度で対応していただくことをよろしくお願いいたします。 最後に、防衛省の方にお聞きをしたいんですけれども、今、御殿場市を中心とする、私が市長をやっていた、東富士演習場、十三次協定を控える中で、どれくらいの自衛官が年間訪れているのか、また利用率はどうなのか、端的にお伝えいただきたいと思います。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 御指摘の陸上自衛隊の東富士演習場でございますが、北海道に所在する演習場以外では最も大きな演習場でございまして、自衛隊最大の市街地訓練場も併設しております。 この東富士演習場の特性といたしまして、陸上自衛隊の幹部自衛官を育成するために、一般の錬成訓練に加えまして、演習場に隣接する富士学校の教育課程でも使用をしております。 お尋ねの使用状況でございますが、自衛隊の錬成訓練、それから富士学校の課程教育、米軍の錬成訓練等によりまして、令和三年度から五年度まで、三年間の平均ではございますが、約九七%の使用率でございまして、年間約三百五十日、何らかの形で使用する形になっております。
○若林洋平君 もう時間ぎりぎりなんで、最後に大臣に。 その上で、東富士演習場は一〇四号線越えの、沖縄の負担軽減をやっているという自負がありました。今後、沖縄の負担軽減を広げるという防衛省の考えはあるか、大臣から端的に教えていただければ有り難いと思います。
○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。端的にお願いいたします。
○国務大臣(木原稔君) ええ。 訓練移転については、委員の御地元であるその東富士演習場を始め他の地域においても、地元の多大な御協力を得まして沖縄の負担軽減に努めております。例えば、今御指摘があったような沖縄県道百四号線越え実弾射撃訓練や航空機訓練移転をこれまでも実施してきております。 引き続き、今後とも沖縄の負担軽減が目に見える形で図られるように、こうした施策に全力を挙げて取り組んでまいります。
○若林洋平君 ありがとうございました。 以上です。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之です。 まず、本日の議案の条約でございますが、日独ACSAなんですが、第一条の一項のアルファベットの(e)ですね、「日本国又はドイツ連邦共和国の法令により物品又は役務の提供が認められるその他の活動」、この「その他の活動」に憲法違反の自衛隊の行動である存立危機事態の集団的自衛権の発動あるいは重要影響事態の行動などが解釈上含まれ、その旨ドイツにも伝えているということでございまして、であるならば、これは自衛隊の違憲の行動の実施法制、法令の意味を持ちますので、我が会派は反対でございます。 ただ、先般の質疑で私、この日独ACSAですね、防衛省設置法のときに触れさせていただいたんですが、このドイツとの間の国際的なこのPKOの活動あるいはこの大規模災害の対応などについては、このACSAをしっかり利用して行うということは大切なことであるということは申し上げさせていただきます。また、ほかの議案については我が会派は賛成でございます。 以上申し上げまして、せっかくの機会ですので別の点につきまして質問させていただきます。 外務省の官房長に質問をさせていただきますが、日本国憲法の下で日本外交を担う日本国外務公務員、日本国外交官の使命、任務について説明をしてください。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 日本国憲法は、その前文におきまして平和主義、国際協調主義の立場に立つことを宣明しているところであります。 憲法の基本原則の一つである平和主義につきましては、憲法前文第一段における「日本国民は、」「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、」の部分、並びに憲法前文第二段における「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」及び「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」の部分がその立場に立つことを宣明したものであり、憲法第九条がその理念を具体化した規定であると解しております。 また、国際協調主義につきましては、憲法前文第二段及び第三段がその立場に立つことを宣明したものであり、憲法第九十八条第二項が我が国が締結した条約及び確立された国際法規の遵守義務を規定しているのも、その表れの一つであると解しております。 我が国外務公務員は、これらの平和主義及び国際協調主義の理念に基づき職務に精励する国家公務員でございます。この職務に係る任務は、外務省設置法第三条に「平和で安全な国際社会の維持に寄与するとともに主体的かつ積極的な取組を通じて良好な国際環境の整備を図ること並びに調和ある対外関係を維持し発展させつつ、国際社会における日本国及び日本国民の利益の増進を図ること」と規定されております。
○小西洋之君 国会で初めての答弁だと思います。大変格調高く答弁していただきまして、我が国外務公務員、これ我が国、日本国外交官も含むんですが、憲法の前文の平和主義及び国際協調主義の理念に基づいて、この設置法に定める職務に精励する国家公務員であるということをおっしゃっていただきました。 日本国の外務公務員、外交官は、私も常に、常日頃外務省の皆さんに言っているんですが、世界で一番誇り高く格好いい外交官なわけですよね。今、官房長から読み上げていただいたようなこの尊い憲法の平和主義あるいは国際協調主義の理念を実現するために、それは、一つは日本国民に対して福利をもたらす、もう一つは、世界の平和を創造して、世界、人類の福利に貢献をするという、こんな崇高な使命、任務を背負った外交官はいないわけですから、外務公務員はいないわけですから、しっかり頑張っていただきたいと思います。 では、今度は防衛省の自衛隊員について同じ質問させていただきます。 防衛省の官房長に伺いますが、日本国憲法の下で国防を担う自衛隊員の使命、任務について説明をしてください。
○政府参考人(中嶋浩一郎君) 我が国は、平和主義の理念を掲げる日本国憲法の下、専守防衛を我が国の防衛の基本的な方針として、実力組織としての自衛隊を保持し、その整備を促進し、運用を図ってきております。 その上で、自衛隊員は、我が国の平和と独立を守り国の安全を保つという自衛隊の任務の性格から、隊員一人一人に要求される重い責任を自覚し、自衛隊員となったことによって生じた責務を国民に対して宣誓しております。具体的には、以下の服務の宣誓を行い、任務を遂行しております。 「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」。 以上でございます。
○小西洋之君 また、防衛省の官房長から、同じく自衛隊員についても、非常に尊い日本国憲法の下のこの使命、任務について答弁をいただきました。 「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」、このような宣誓をしている国家公務員は自衛隊員以外いないわけでございますので、本当に、日本に対する侵略を、文字どおり、危険を顧みず、身をもって国民のためにそれを排撃する、排除する。本当に尊い立場であり、尊い誓いであるというふうに思います。 また、私も常日頃防衛省の皆さんに申し上げているんですが、日本国の自衛隊員ほど、自衛隊員は軍人ではなくて武人なわけでございますけれども、日本国の自衛隊員ほど尊く、また、決して軽い意味で言うわけではないわけですけれども、外務省にも言いましたので申し上げると、格好いい武人というのは世界にはいないと。 なぜかというと、自分からは絶対手を出さないわけですね。命懸けの訓練、先日も本当に痛ましい事故がございましたけれども、命懸けの訓練を日々積んで、その抑止力で相手に侵略をさせず、で、もし外務省の外交が、命懸けの外交が破れた後に、もうそれ以外に手段はない、国家究極の手段としてこの武力の出動をして、その武力のこの力で日本の侵略を排除する、排撃するということですから、絶対自分から手を出さない軍事組織、実力組織が自衛隊でございますので、世界にこうした組織は唯一でございます。 世界中の国が憲法九条を持てば本当に戦争というものはなくなるわけでございますので、この防衛省・自衛隊員の皆さんは、胸を張って、この日本国憲法の下の崇高な専守防衛のこの防衛の基本方針、またその下での服務宣誓のこの誓いというものを頑張っていただきたいし、私たち国会議員は、日本国憲法の下のこの防衛省・自衛隊の在り方、そして自衛隊員の皆さんのための取組を頑張らなきゃいけないというふうに思うところでございます。 今日問題にさせていただきたいのは、今質問をしました日本国憲法の下の外交官と自衛隊員のこの使命と任務を国家公務員として遂行したというか仕事をされていた大塚さんという、元自衛隊の最高幹部の方でありジブチの大使になられた方が、この度、靖国神社の宮司に就任をされたということでございます。 先に申し上げておきますが、若林先生は靖国問題やられましたけれども、これ全く関係ありませんので、偶然でございますので。私もあの落書きのような行為は、器物損壊であり、また後で申し上げますが、靖国神社は戦前においては陸軍省、海軍省の下の国家機関として誤った軍国主義の精神的な支柱であり、またその下で推し進められた侵略戦争を始めとする戦争行為を進めてしまった、そうした歴史を、責任を私は持っていると思いますので、そこは大きな問題はあるわけでございますけれども、ただ、靖国神社に祭られている戦死者の方々の尊厳、またその祭られている方々に対する御遺族などの思いに対して、落書きのようなあの行為というのはこれはもう絶対許されない行為であり、また日本国の刑法などに照らしても器物損壊罪などの行為だと思いますので、私はもう言語道断、絶対許されない行為だと思います。ただ、たまたま質疑が重なったので、ちょっとそのことについて言及をさせていただきたいと思いますが。 ここで、今申し上げたこの大塚さんという方が、靖国宮司にこの度なられた方なんですが、二〇二〇年にジブチの大使に就任されていて、そのとき私、実はこの外交防衛委員会で取り上げているんですね。何を取り上げたかというと、武人の出身者が外交官になることは絶対あってはならない。それは、先ほど皆さんお聞きいただいた、よろしいですか、外務省の外務公務員の使命とその任務と、あとその自衛隊員の使命と任務というのは、それは対極なんですね。対極なんです。武力のその対極に外交があって、平和を何とかして創造し、守り、維持するために死力を尽くすのが外交官の任務なんですね。それが、戦いが敗れた後に国家究極の手段として実力組織として出動するのがこの自衛隊なわけで、まさにこれについて、対極なわけですから、本来それを別々にしないといけないわけですね。特にジブチのような軍事的なこの要衝の地にそうした武人出身の人を大使にするということは、私も二〇年の国会で触れているんですけれども、戦前、ドイツの大島大使という、これ軍人でした、ドイツに大島大使という人を送り出して、その人が暴走して日独伊三国軍事同盟を行って、結果、日本はアメリカやイギリスとの外交的な関係を決定的に損ねて無謀な戦争に突き進んでいったわけですね。まさに外交が誤って国民に戦争の惨禍をもたらしたわけでございます。 こうした過ちを犯してはいけないんだということを、二〇二〇年ですが、ここで力説して、結構、済みませんね、自民党席から笑い声が起きたんですが、今回は起きていないので、もう、少しずつ理解が広まっているんじゃないかなと思うんですが。 なので、今お一人、名前は出しませんが、武人出身の大使がいるそうなんですが、それは行政、日本外交の在り方として私は過ちだと思いますので、武人に頼るんではなくて、さっき申し上げた答弁、外務省の官房長が答弁した、日本国外務公務員の使命、任務に懸けて我々がしっかり外交をやるんだということでやっていただきたいと思うし、自衛隊員は、先ほど防衛省官房長が読み上げていただいた、本当に尊い専守防衛の方針とその下での本当に尊い、自衛官しかやっていない服務の宣誓があるわけですから、まさに武人としての生きざまをそのまま全うしていただければいいというわけで、全うしていただきたいというふうに思うわけでございます。 それで、また、本件の問題ですね、ちょっと時間になってきたので、また今日を初めに続けさせていただきたいと思うんですが、まず防衛省と外務省にそれぞれ聞きますが、この大塚さんという方が宮司に就任されて、靖国神社の機関誌、それぞれお目通しを両官房長にはお願いしておりますが、宮司になる前の寄稿文と宮司になったときの挨拶の寄稿文があるんですね。それを読んでいると、かつての戦争を大東亜戦争というふうに呼称をして、この靖国神社を平和の社というふうにおっしゃっているんですね、平和の社。 靖国神社の戦前の役割というのは陸軍省、海軍省の下の言わば国家機関で、軍国主義の精神的な支柱であり、そしてああいう誤った戦争を推し進めていった、その下で赤紙一枚で多くの日本国民が、はっきり言いますけど、さらわれて無謀な戦争に、戦地に送られて無残な死を迎えた。世界の戦争の歴史でもないような、餓死やあるいは玉砕攻撃ですとか、そういうものを繰り返していったわけでございます。 今申し上げたのは、別に小西見解ではなくて、私の手元に、読売新聞の主筆の渡辺恒雄さんの二〇〇六年の「「靖国」と小泉首相」という朝日の若宮さんという論説主幹の対談本があるんですが、これを読んでいると、渡辺さんは、当時、二〇〇六年当時ですが、いまだに靖国神社には参拝はしたことがないというようなことをおっしゃっているんですね。その理由の一つで、靖国神社本殿の脇にあるあの遊就館がおかしい、あれは軍国主義礼賛の施設で、中を見た子供が日本はこの前の戦争で勝ったんだねと言うんだな、軍国主義をあおり、礼賛する展示品を並べた博物館を靖国神社が経営しているわけだ、そんなところに首相が参拝するのがおかしいというようなことをおっしゃっていて、戦前のこの靖国神社の果たしたこの役割というのは、先ほど読み上げていただいた日本国憲法の制定の動機、目的であるこの平和主義、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることを許さないという、そういう決意などの平和主義、あるいはこの国際協調主義、そうしたものと矛盾するし、日本国憲法が採用する個人の尊厳に基づく基本的人権の尊重、またその前提である国民主権、あるいはさっき申し上げた平和主義、そうしたものと残念ながら矛盾するわけでございますね。 なので、防衛省と外務省の官房長に聞きますが、この度、この大塚さんが宮司に就任されて、さっき申し上げた大塚さんの寄稿文を読んでいると、何か自分の、自衛隊のこの海将、海上自衛隊の海将も務められていたんですが、その自衛官の幹部としての経験やあるいは大使の経験を生かしながら頑張っていきたいというような意思表明をしているようにも読めるんですが、今後、この大塚氏や靖国神社と外務省や防衛省が連絡、連携を取り、他国高官の靖国への参拝あるいは訪問、防衛省、外務省職員の靖国神社への参拝、訪問などを進めていくつもりがあるのか。 つい先日、防衛省は陸幕においても、やってはいけない部隊参拝、あるいは海上自衛隊でも部隊参拝を私はやっていたと認識するんですが、そうしたことも踏まえて、それぞれ答弁を求めます。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 靖国神社は、国家が管理する施設ではなく、宗教法人であります。そうした施設への参拝や訪問は信教の自由に関わるものと認識しております。 外務省職員に関しましては、その参拝は各々の自由意思に基づき、私人として参拝や訪問が行われる限りにおきましては、それは個々の職員の自由であると考えるところでございますけれども、この大塚宮司との関係につきましては、職務上ないし仕事、業務の関係におきましては、その連絡等に関しましては、必要な限りにおいて行うというふうに考えておるところでございます。
○政府参考人(中嶋浩一郎君) 元自衛官とはいえ、民間人として行う活動につきましては、その個人の思想や信条に基づくものであり、防衛省として逐一関知するものではございません。また、防衛省において必要性のない連絡を取ることはございません。 いずれにしましても、憲法二十条第三項には、国及びその機関は宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない旨が定められており、いわゆる政教分離を守ることが重要と認識しております。
○小西洋之君 ちょっと外務省の官房長、今の防衛省の官房長が言った認識、まあ同じ役所ですから、しっかり持ってやっていただきたいというふうに思うわけでございます。 この問題、また取り上げますけれども、念のため申し上げておきますが、私、靖国、遊就館、実は何度も行ったことがあります。行って、私毎回泣いています、遊就館に行って。花嫁の日本人形があるんですね。私のかわいい息子が花嫁をもらうこともできずに独身のまま亡くなってしまったと、せめて天国で優しい美しい花嫁を迎えてほしいというような御遺族の話、あれみんな泣きますよ。また、十五歳ぐらいだったと思いますが、お母さん、僕が亡くなったら靖国の甲板兵になって、磨いているので、甲板兵になっているので、どうかお母さん、僕に会いに靖国に来てください。これ、私も泣きますよ。ただ、我々政治家、また外務省、防衛省・自衛隊の日本国の国家公務員が考えなければいけない、日本国憲法の下の責務で考えなければいけないその在り方というのは、じゃ、なぜあの当時の日本国民があのような無残な戦争で無残な死を、そして誤った軍国主義の下で命や尊厳を奪われていったのか、それを考えるのが日本国公務員の役割であるので、私的行為であっても、それは説明責任が私はあると思いますよ。 私も国会議員をやらせていただいていますから、私が靖国神社に行けば、私が国民の皆さんから小西さんは何をしに行っていたんですかと聞かれたら、私はやっぱり、靖国神社をこういうふうに私は認識して、こういう目的で行っていたということを私は言わなければいけないと思います。 そうしたことをしっかり防衛省、外務省の職員は認識していただきたいと思います。 以上で質疑を終わります。ありがとうございました。
○水野素子君 立憲民主党、神奈川県選出の水野素子です。立憲民主・社民会派を代表いたしまして質問させていただきます。 まず、日独ACSAにつきまして、そもそものところを御質問いたします。 外為法及び防衛装備移転三原則運用指針は、ACSAに基づく物品、役務の提供に対しても適用されますか。上川外務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) ACSAは、自衛隊と相手国軍隊との間におきまして物品、役務を相互に提供する際の手続等の枠組みを定めるものであります。我が国によりますACSAの下におきまして物品、役務の提供は、我が国の法令により認められる範囲でのみ行われるところであります。 具体的には、自衛隊からドイツ軍に対します物品、役務の提供に関しては、自衛隊法、PKO法等に根拠となる規定が置かれております。これらの法令に基づきまして提供される物品、役務の中に防衛装備に該当するものがあれば、委員御指摘の外為法とか、あるいは運用基準であります防衛装備移転三原則等に従いまして適切に対応していくことになると考えております。
○水野素子君 次に、対象となる活動につきまして御質問いたします。 前文におきまして後方支援の分野というふうにうたっておりますが、これは具体的な意味は何でしょうか。防衛装備移転三原則やPKO参加五原則による制約も受けるため、少なくとも戦闘に使われることはないんでしょうか。ドイツから第三者への移転において、我が国による事前同意により、現に戦闘を行っている国、者に移転されないことを担保できますか。上川大臣、お願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) まず、本協定に言う後方支援ということでありますが、これは直接的な戦闘に代表される正面作戦と区別される概念でありまして、正面作戦を支援するために必要な補給、輸送、通信、衛生、整備等の業務を行うことをいうものであります。 我が国が日独ACSAの下で行います物品又は役務の提供は、同協定上、我が国の法令に従って行われることが明記されております。また、提供される物品、役務の使用は国連憲章と両立するものでなければならない旨規定をしているところであります。 これらの規定の下におきまして、我が国は、相手国からの要請に基づき、我が国の政策やまた関連条約、法律等との整合性を検討し、自衛隊の部隊等における状況、支援の必要性、緊急性などを踏まえ、個々の要請の都度、主体的に判断することになります。 また、第三者移転につきましては、物品、役務を提供した締約国政府の事前の同意を得ないで受領国政府の部隊以外の者又は団体に移転してはならないということ、また、提供される物品、役務の使用は国連憲章と両立するものでなければならない、こうしたことを規定をしております。
○水野素子君 お答えいただいていないので、もう一度お尋ねします。 日本から提供した物品が戦闘に使われることがあるやなしやを聞いております。同じように、ドイツを経由した第三者への移転についてもありやなしやを聞いておりますので、お願いいたします。
○政府参考人(中村仁威君) 我が国として、国連憲章上違法な武力を行う国に対して自衛隊が物品、役務の提供を行うことはございません。この点は、ACSAの有無に関わりなく、変わるものではございません。 その上で、相手国からの要請に基づいて、我が国の政策や関連条約、法律等との整合性を検討して、自衛隊の部隊等における状況や支援の必要性、緊急性、こういったことを踏まえて、個々の要請の都度、日本国政府として主体的に判断する、こういうふうに考えております。
○水野素子君 もう一度お尋ねしますけれども、国連憲章は皆、国連ほとんど入っておりますので、国連憲章に反していない国、すなわち戦闘を行っていない国には提供をすることがあるということですね。使われることがあるということですね。
○政府参考人(中村仁威君) 国連憲章上明確に許容される行為、これを我が国として政策上必要なものについて支援を行うということはもちろんあると思います。 ただ、申し上げましたとおり、これは我が国の法律に基づいて自衛隊が授権されている範囲内において行うものであって、立法府から授権されたものを超えて何か活動を行うということは、それはあり得ないわけであります。 その上で、申し上げたとおり、諸般の情勢を総合的に検討した上で、個々の要請の都度、主体的に判断をするというのが日本国政府の態度でございます。
○水野素子君 自衛隊法は憲法の下にありますから国連憲章と範囲違うとは思いますけれども、いずれにせよ、戦闘に使われる可能性があるということと答弁なさったかと思います。 関連、続きまして、参考一ですね、資料一を見ていただきたいんですけれども、念のためお尋ねいたしますが、こちらは日独ACSAでの物品、役務提供の根拠規定になりますけれども、こちらに有事ということが書いてあるわけで、これは参議院調査室が作成したものですけれども、念のためお尋ねいたします。 第一条、法令により物品又は役務の提供を認められるその他の活動には、武力攻撃事態等、存立危機事態など、いわゆる有事における提供が含まれるでしょうか、お願いいたします。大臣、お願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の点につきましては、一般論として予断を持ってお答えすることは困難であるということについては御理解いただきたいと思います。 その上で申し上げますと、日独ACSAが適用される対象には、法理上は、存立危機事態を始めとする平和安全法制に定める各種事態の下での自衛隊とドイツ軍との間の物品、役務の提供も含まれ得るということであります。 ただし、これまで自衛隊とドイツ軍の間の協力の典型例は、艦船、航空機の寄港や、また両国の戦術技量の向上や、また相互理解の促進等を目的とした共同訓練等でございます。 このような実績を踏まえますと、日独ACSAの適用が想定される活動は、船舶、航空機の寄港、共同訓練、そして大規模災害への対処等となることが想定をされます。
○水野素子君 後方支援とか訓練とかと言いながら、結局、戦闘における提供ないしは有事も含まれるということで、大分含まれ得る範囲広いというふうに感じるんですね。 存立危機事態に関しましてもう少しお尋ねいたします。 ACSAを締結して我が国の安全保障に係る物品、役務を提供する国は、事態対処法第二条四号における我が国と密接な関係にある他国に該当いたしますか。そして、ACSA締結により、独に、ドイツに対する攻撃において、我が国の存立危機事態を認めて、反撃する可能性はあるのでしょうか。安全保障条約を締結している米とは異なり、武力攻撃事態においてドイツ軍が我が国に対する武力攻撃を排除するために行動する法的根拠はありますか。ACSAを結べば、我が国が存立危機事態により他国のために反撃を行う対象が際限なく広がるとしたら、戦争や紛争解決のための武力行使を放棄した平和憲法から乖離していくんではないでしょうか。そのための歯止めはありますか。お答えください。
○国務大臣(木原稔君) 幾つか御質問があったかと思いますが、まずは、我が国と密接な関係を有する他国ということにつきましては、一般的に、外部からの武力攻撃に対し、共通の危険として対処しようとするという共通の関心を持ち、我が国と共同して対処しようとする意思を表明する国を指すものと考えておりますが、いかなる国がこれに当たるかについては、実際に武力攻撃が発生した段階において個別具体的な状況に即して判断されるものでございます。 それから、存立危機における武力攻撃ということでありますが、我が国が武力の行使をするためには、武力の行使の三要件を満たす必要がございます。これについても個別具体的な状況に則して判断されるものでありまして、一概にお答えすることは困難でございます。 それから、ドイツ軍の行動における法的根拠という御質問もあったかと思いますが、ドイツ軍隊の行動の根拠に関しましては、これは我が国としてお答えする立場にはありませんが、その上で、ドイツとの間では、ACSAの交渉に際して、武力攻撃事態又は武力攻撃予測事態に際して行う行動関連措置等の活動においてACSAの下での物品、役務の提供が行われ得ることについては確認済みでございます。つまり、法理上はある、あり得るということです。 最後に、ACSAは、自衛隊と相手国軍隊との間で物品、役務を相互に提供する際の手続等の枠組みを定めるものであり、我が国によるACSAの下での物品、役務の提供は、あくまで我が国の法令により認められる範囲のみで行われるということでございます。範囲という御質問もありましたので、あくまでもこれは我が国の法令により認められる範囲ということになります。 ACSAの締結と存立危機事態の認定は法的に何ら関係はございませんので、委員の御心配には当たらないというふうに考えております。
○水野素子君 ありがとうございます。実は心配がもっとひどくなりまして、結局、その国が我が国とともに行動する意思を持つかどうかでどんどん広がってしまうと。その国が意思を持っているかどうかをはっきり確認する根拠もないわけで、非常に存立危機事態というのが幅広く認められ、そして反撃をして我が国が巻き込まれる危険が大きいというふうに感じました。 この件につきましては改めて、もっと、更に質問を深めていきたいと思っておりますが、続きまして、提供する物品、役務につきまして、付表には施設の利用、空港、港湾の利用が含まれますが、我が国における自衛隊の基地、さらに我が国における米軍基地、これら、米国が了解した場合などの状況によってはこれらも含まれるのでしょうか。上川外務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 日独ACSAの付表におきましては、提供する物品、役務といたしまして施設の利用や、また空港・港湾業務が挙げられており、これには自衛隊基地を一時的にドイツ軍の利用に供することが含まれております。 しかし、在日米軍施設・区域は、米軍に管理権を付与していることから、日独ACSAの下で日本側がドイツ側に提供する物品、役務としては基本的には想定されません。
○水野素子君 明確なお答え、ありがとうございました。 それでは、続きまして、防衛省設置法改正における五月八日の武器の定義に関する私の質問に対する木原大臣の御答弁につきまして、少し深掘りさせていただきます。 なぜ防衛装備移転三原則等と自衛隊法で異なる武器の定義が必要なのかをもう少し具体的に理由を御説明ください。弾薬は、輸出時には外為法上の武器として規制を受けるのに、なぜACSAや自衛隊法では武器に含めないのでしょうか。 五月八日の木原大臣答弁での武器の定義の御説明は、三木総理答弁と微妙な相違がありました。従来、武器の例示とされていた火器、火薬類、刀剣類に木原大臣は言及されませんでしたが、火薬類はかつても今も武器に含まれますか。そして、弾薬は元来火薬を使うものなので火薬類に含むべきだと考えますけれども、その点につきましても御意見お願いいたします。
○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転三原則における武器の定義でございますが、輸出貿易管理令の別表第一の一項に掲げるもののうち、軍隊が使用するものであって、直接戦闘の用に供されるものをいいます。この武器の定義は自衛隊法のものとは異なりますが、武器の具体的内容については、それが規定されている規範の趣旨、目的に照らして定められるものであり、両者を単純に比較することは適当でないというふうに考えております。 それから、その上で、自衛隊法における武器には、武器と弾薬を区別する必要性等の観点から、弾薬を含むものと含まないものがございます。 この点、御指摘のあった昭和五十一年二月二十七日の衆議院予算委員会における三木総理、当時、の答弁のうち、武器に係る部分についてはこれは弾薬が含まれています。一方で、ACSAの下での自衛隊による物品の提供に係る規定における武器には、五月八日の参議院本会議において私が答弁したように、こちらは弾薬は含まれていません。 なお、弾薬とは、一般的に、武器とともに用いられる火薬類を使用した防衛の用に供される消耗品をいい、基本的に火薬類に含まれるというふうに承知をしております。
○水野素子君 大変分かりづらいんですね。 次は、ちょっと質問ではなく意見にとどめますけれども、こういう分かりづらい定義、今武器の技術も上がっていますので、もう一度、武器の定義を弾薬の位置付けも含めて整理された方がいいんではないでしょうか。この条約でも、武器の提供を含むものと解してはならないと非常に奇妙な規定があります。外為法における武器には弾薬は含まれるわけで、これは国際的なレジームを受け止めると弾薬が入るわけですね。これらも本当に分かりづらいので、やはりこれは一度御整理をいただきたいということを意見として申し上げて、日・ブラジル刑事共助協定に移ります。 参考資料二、御覧ください。 在留外国人検挙数のうち上位国、フィリピン、タイ、ネパールと、黄色いものが刑事共助協定を締結していないのはなぜでしょうか。上川大臣、お願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) この刑事共助条約の締結につきましては、各国・地域との条約の締結の意義、必要性、相手国の刑事司法制度、実施可能性等、諸般の事情を総合的に勘案して判断してきております。 その上で申し上げれば、フィリピン及びネパールとの間におきましては、刑事共助について個別の事案に応じて両国の当局間で既に協力がなされているものと承知をしております。タイとの間におきましては、刑事共助条約の締結に向けた正式交渉会合、これを実施すべく今調整を行っているところでございます。
○水野素子君 日本は、非常に刑事共助条約、そして犯罪人引渡条約の締結数が少ないんですね。 ちょっと次の質問に行きたいので、申し訳ないですけど、意見にとどめさせていただきますが、是非、様々な、刑事共助や犯罪人引渡しについても様々な交渉、積極的な取組をお願いしたいのと、あと水際での逃亡防止、逃亡先の追跡についても、今日警察庁さん来ていただいておりますけれども、是非しっかりとやっていただきたいと思います。 最後に少し、閉会が間近になってまいりましたので、少し、これまでの質疑において私ももう少し深掘りしたいことをお尋ねしたいと思います。 まず最初に、女性差別撤廃条約選択的議定書、これ、女性差別撤廃委員会の日本審査、十月に行われますが、上川大臣、三月十二日には、早期解決に向けまして真剣に検討してまいりたいと意気込みを述べましたが、この女性差別撤廃条約選択的議定書の批准について、その後の進捗と日本審査に向けた抱負を伺います。
○国務大臣(上川陽子君) 女性差別撤廃条約の選択議定書で規定されております個人通報制度でありますが、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えております。 一方で、同制度の受入れに当たりましては、我が国の司法制度やまた立法政策との関連での問題の有無、また同制度を受け入れる場合の実施体制等の検討問題が、課題があると認識をしております。諸外国の事情に加えまして、各方面から寄せられる意見等も踏まえつつ、引き続き、女子差別撤廃条約選択議定書の早期締結に向けまして真剣に検討を進めてまいりたいと考えております。 対日審査につきましては、過去の審査におきまして女子差別撤廃委員会の勧告を十分に検討した上で、大学を始めとする国内関係省庁とよく連携をしつつ、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○水野素子君 日本固有の理由がほとんどないんですね。ですので、是非、十月の審査に向けてもう一歩、いま一歩、女性リーダーとして上川大臣に進捗、進めていただきたいと、是非ともお願いしたいと思います。是非、批准に向けて前向きな検討をスピーディーにお願いいたします。 次に、日米地位協定、日米合同委員会につきましてお尋ねいたします。 PFASを始め、日米軍事基地、在日米軍基地に関わる問題、これ、原因究明や対策が進まなくて、米との交渉も不透明だと感じている国民が多いです。私の地元神奈川でもたくさんの意見が寄せられております。 国民が納得できる調整をできていないのに、上川大臣は三月二十二日の外交防衛委員会で、現時点におきまして日米合同委員会の運営に特段の問題があるとは考えておりませんと答弁されましたが、次の四点につきまして問題がないとお考えの理由をお述べください。 一つ目、日本の代表が外務省で米側の代表が国務省ではなく米軍である、ほかに例のない特殊な座組であること。二つ目、政府を代表する権限のない北米局長が代表であること。三つ目、その結果、日米合同委員会の合意は双方の政府を拘束しないこと。四つ目、日米合同委員会の合意議事録などの詳細が非開示であること。 お答えをお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) まず、日米合同委員会の日本代表、日本側の代表でありますが、外国政府との交渉におきまして、政府を代表して幅広い事項を取り扱い、また条約の解釈及び実施につきましても責任を負う必要があります。 そのような協議を行うに際しまして、在日米軍との間におきましては、運用以外の側面も含めて総合的に調整をする必要があることを踏まえると、日米地位協定を含む我が国に駐留する米軍の取扱いに関する事務を所管する外務省の北米局長が日本側代表を務めるのは適当であると考えております。 また、米側につきましては、在日米軍の運用について一元的な責任を負うとともに、技術的見地を有する在日米軍司令部副司令官が日米合同委員会の米側の代表を務めるのは適当であると考えております。 さらに、日米合同委員会の合意でございますが、同委員会での協議を通じまして両政府間で一致を見た共通の見解でありまして、これは国際約束ではないところでありますが、両政府はこれに沿った実施運用、解釈を行うことが当然であると想定されているところであります。 日米合同委員会の合意事項、また議事録につきましては、日米双方の同意がなければ公表されないことになっております。これは、日米間の忌憚のない意見交換や、また協議を確保するためであります。 他方、日米地位協定の運用を含みます日米間の様々な外交上のやり取りにつきましては、国民の皆様に丁寧に御説明する観点からも、最終的に日米間で一致するに至った合意のうち公表できるものは公表するよう努めてきておりまして、日米合同委員会の議事録に含まれている合同委員会合意の中には既に公表しているものもございます。 以上のことから、御指摘いただきましたこの二〇二四年の三月二十二日の本委員会におきまして答弁してきているとおり、日米合同委員会の運営に問題があるとは考えておりません。
○水野素子君 問題があると思っている国民多いので、是非次の世論調査におきましてはこれを項目に加えて、国民の意見をよく聞いていただきたいと思います。 もう一点、日米合同委員会合意議事録は国際約束ではないと今もおっしゃられました。すなわち、我が国政府は拘束されないんですね。それでは、国会での質疑などにおいて、政府が日米合同委員会や合意議事録を、合意議事録を理由に、特にそれらが非開示であることを理由に答弁を控えることは許されないと考えますけれども、御意見をお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 先ほど答弁したとおりでございますが、この日米合同委員会の合意事項やまた議事録につきましては、日米双方の同意がなければ公表されないことになっております。これは、日米間の忌憚のない意見交換、また協議を確保するためでございまして、合同委員会合意の法的性質と関係があるものではございません。 他方、日米地位協定の運用を含みます日米間の様々な外交上のやり取りにつきましては、国民の皆様に丁寧に御説明する観点からも、最終的に日米間で一致するに至った合意のうち公表できるものは公表するよう努めてきておりまして、日米合同委員会の議事録に含まれている合同委員会合意の中におきましては既に公表しているものもございます。 こうした取組を通じまして、政府といたしましては、引き続き国民の皆様への説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
○水野素子君 いずれにしても、国際約束ではありませんので、日本国政府が守るべきことをちゃんと閣議とかでしっかりと形をつくっていただけなければ国会におきまして効力はありませんので。 次に、対ロシア外交につきましてお尋ねいたします。 プーチン大統領は、五日、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉に関して、再開は否定しないものの、日本がウクライナ支援を続ける現状では北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を続ける条件が整わないと述べました。 ここで私は思うんですけど、今こそ日本が、ロシア、ウクライナの停戦、終戦に向けて仲介役になるなど、国際社会の平和、北東アジアの安定や我が国固有の領土回復のため、大胆な外交リーダーシップを果たすべきだと考えますけれども、外務大臣の見解、意気込みをお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 国際社会が歴史的な転換点を迎え、また、我が国自身、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中にありまして、我が国は日本と日本国民の安全と繁栄を第一に据えた上で、国際社会を分断、対立ではなく協調に導くための外交を積極的に展開をしております。 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化のため、日米同盟を基軸に、G7を始め同盟国、同志国と多層的に協力をするとともに、存在感を増すグローバルサウスとも連携をし、多様性と包摂性を重視する対話を通じまして、日本らしいきめ細やかな協力を進めてまいりました。 その上で、ロシアによるウクライナ侵略でありますが、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であります。日本としての責務は、国際社会が結束してウクライナに寄り添った対応を続けていくための外交努力、これを継続していくことであります。引き続き、G7、またグローバルサウスを含みます各国と連携しつつ取り組んでまいりたいと考えております。
○水野素子君 対立を深めるような外交政策ではなくて、しっかりと仲介役も含めたリーダーシップということも隣国との間で是非考えて果たしていただきたいと思います。 時間になりましたから終わりますが、最後に中東について一言。 これ、参考資料三にありますように、もう国際的には国際人道法違反であると、ジェノサイド条約に反しているというふうなことが言われているわけであります。日本もしっかりと、情報は把握しているはずですから、しっかりとした表明をした上で、是非ジェノサイド条約の批准も含めて前に進めていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○上田勇君 本日の議題であります条約の質問の前に、二〇〇六年熱帯木材協定について質問をいたします。 先般、協定の有効期間が二〇二九年十二月まで延長されました。この国際熱帯木材機関、ITTOは、熱帯木材の貿易拡大、多角化と熱帯林の持続可能性、可能な経営を目的として、本部がこの日本、横浜市に置かれている国際機関であります。 ITTOの重要性、また我が国のこれまでの支援の実績や今後の取組方針について、外務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 横浜に本部を置きますこの国際熱帯木材機関、ITTOでありますが、熱帯林の持続可能な森林経営の促進や、また木材の貿易推進を通じまして、温暖化防止、生物多様性保全等の地球規模課題、地球環境課題や、また森林に依存する地域住民の生活向上におきまして重要な役割を果たしているというふうに考えております。 世界有数の熱帯木材輸入国であります我が国であります。一九八〇年代以降、ITTOを積極的に誘致をし、設立以来、約四十年近くにわたりましてITTOをホストしてきたところであります。 また、我が国は、加盟国の義務的な分担金の拠出に加えまして、ITTOが実施するガイドラインや、また基準、指標の策定、加盟国における支援プロジェクト等への拠出などを通じまして、持続可能な森林経営と木材利用の推進、違法伐採対策に関する人材育成や体制強化等を支援してきてまいりました。 熱帯林は、地球温暖化の防止、生物多様性保全にも貢献をしておりまして、ITTOの役割はますます重要性を増しているものと考えております。ITTOの直近の戦略的行動計画におきましては、新たに気候変動や、また生物多様性保全に向けました取組目標も掲げているものと承知をしております。 我が国といたしましては、ITTOのホスト国としての責任及びITTOの戦略的重要性を踏まえまして、関係省庁とも連携をしながら、引き続きITTOの事業の活動をしっかりと支援をし、ITTOの活動が国際的に更に認識をされていくことができるよう努力をしてまいりたいと考えております。
○上田勇君 このITTOが設立をされた一九八六年、私は当時、農林水産省に勤めていたんですけれども、同僚がこのITTOに非常に熱心に取り組んでいたことから、ずっとそれ以来高い関心を持ってまいりました。 これまで組織運営上の様々な問題があった時期もあったんですけれども、今、設立当時に比べて一番異なっている点というのは、この地球温暖化対策というのが世界にとって最優先課題になっていて、森林がCO2吸収源として地球温暖化対策において不可欠な役割を担っているということであります。残念ながら熱帯林の面積は縮小していて、これから、資源開発と環境保全、両立させていくという取組を行っているこのITTOに期待される役割というのは一層大きくなっているんじゃないかというふうに感じております。 次に、本日の議題となっています条約について質問させていただきます。四件とも必要かつ適切な内容だというふうに考えております。 日・クロアチア航空協定については、初めは何でクロアチアなのかなというふうにも思ったんですけれども、聞くと、コロナ禍前には毎年我が国から、アニメのファンの方が多いということでありますけれども、十五万人が訪問をしていると、主な渡航先の一つだということを聞きまして、納得をいたしました。 また、オーストリアには多くの国際機関の本部が置かれていますし、また、経済関係も深い国であり、この社会保障協定の締結が更に促進、それを促進することと期待をされています。 そこで、ブラジルとの刑事共助条約についてでありますが、我が国とブラジルとの人的交流の多さを考えれば、これは適切なタイミングだというふうに思っております。 我が国としてはまだ八か国目の同種の条約であります。これから外国からの働き手の受入れ拡大などによって在留外国人が増加することが予想されておりまして、それに伴って、残念ながら、人数が増えますと刑事犯罪も増加する、件数としては増加するおそれがあります。今まで締結した国以外について、在留外国人が多い国々を中心に各国との刑事共助条約締結に向けての交渉に積極的に取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、外務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(中村和彦君) お答えいたします。 近年の国際犯罪の増加に伴いまして、捜査、訴追その他の刑事手続に関する国際的な協力の重要性が高まっていると認識しているところでございます。 こうした中で、我が国はこれまで、米国、韓国、中国、香港、EU、ロシア、ベトナムとの間で刑事条約を締結するなどいたしまして、これらの国・地域、EUがございますので計三十三の国・地域ということになりますが、と刑事分野での協力を深めてきました。 また、国際的な組織犯罪あるいはサイバー犯罪など特定の分野の犯罪につきましては、今申し上げた条約ではなくて、多数国間の別途の条約の締結を通じまして同様に諸外国との協力を進めてきているところでございます。 今後の刑事共助条約の締結につきましては、委員御指摘の在留外国人の人数ということもございましたが、これを含むより広いその国と刑事条約を締結する必要性、すなわちニーズ、あるいは刑事共助条約の締結の意義、相手国の刑事司法制度、実施可能性、こういったことを総合的に勘案して、引き続き検討を行ってまいる考えでございます。
○上田勇君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、日独ACSAについてでありますが、同志国との安全保障協力を強化していく上で、必要な協定だというふうに考えております。 我が国としては七か国目の同種の協定となります。欧州諸国とのACSAは、これまで、英国とフランスとの間で締結をし、相互に物品、役務の提供を行っております。今回の日独ACSAについても、物品、役務を提供する場面、あるいはその提供の内容などについては、類似性のある日英や日仏との関係とおおむね同様のものであるというふうに考えていいんでしょうか。お考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 日独ACSAの下での物品、役務の提供の対象となります活動や場面、そして提供される物品、役務の範囲でございますけれども、これまで我が国が締結いたしましたオーストラリア、イギリス、カナダ、フランスとのACSAの場合と同様でございます。 なお、インドとのACSAにつきましては、協定の下で提供される物品から弾薬を対象外としたという点で異なっているということでございます。
○上田勇君 これまで締結しているACSAについて見ますと、日米のACSAというのは、これは燃料、食料を中心に年間数百件の実績がありまして、これは言わば別格であります。日本と米国との関係性あるいは在日米軍がいるというようなことを考えれば当然のことなんだろうというふうに思います。 日英、日仏については、年間数件から十数件程度で推移をしてきております。それを考えると、日独についてもおおむね協力する範囲、活動などは似ているというふうに考えますので、その程度のものなのかなというふうに想定をしているところであります。今回の日独ACSAを含めて、大体ヨーロッパの国々、大体こういうような類似性があるんではないのかなというふうに考えているところであります。 次に、今回の日独ACSAも含めて、ACSAでは相互提供に係る決済について定められております。これに関して、令和五年十月の会計検査院の指摘では、日米ACSAに基づき我が国が米国に提供した燃料について、決済期日が経過したにもかかわらず決済が完了していないものが五十三件、千七百三十五キロリットル余だとされております。 この件に関する事実関係、また経緯、そして対処方針について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 ただいま委員から御指摘のありましたとおり、昨年の十月に会計検査院から、海上自衛隊のACSAの取引に関しまして、相手国と取り決めた期限を超過しているものの決済が完了していないケース、これが昨年六月の時点で百十件見受けられるとの指摘がございまして、このうち米軍に対する燃料提供は五十三件、千七百三十五キロリットルでございます。 この五十三件につきましては、米国内の決済を、ACSAの決済を担当する部門に対しまして決済期限内に米海軍等から所要の書類、これが送付されなかったことが理由となりまして決済手続が進められなかったと、これが原因であるというふうに承知をしております。 現時点では当該五十三件につきましては全て決済が完了をしておりますけれども、ACSAの相互提供は今も続いてございますので、防衛省としましては、様々なレベルで相手国軍隊に対して働きかけを行うなど、引き続き決済が早期に完了できるよう取り組んでまいります。
○上田勇君 ありがとうございます。適切に対処していただいているということは理解をいたしました。 いずれにしても、公金の支出でありますから、法令に基づき適切に対処するようにこれからも努めていただきたいというふうにお願いをいたします。 次に、ちょっとこれは条約とは離れるんですけども、先日この委員会でもちょっと質問させていただきました、日中韓サミット及びそれに合わせて開催されました二国間の首脳会談の内容について何点か質問させていただきたいと思います。 そのうちの日中首脳会談において、岸田総理から、日本産牛肉の輸出再開、それから精米の輸出拡大、ALPS処理水に関連した食品の輸入規制の撤廃等を強く求められております。 中国側の日本産食品等の輸入禁止措置等は、いずれも根拠のない検疫とか安全性を装った不公正な措置だと私は考えております。牛肉の輸入規制についても、BSEが理由とされているんですが、BSE問題が発生したのは二〇〇一年、二十三年前であります。日本国内では、二〇〇九年以来、十五年間も事例がありません。東日本大震災が二〇一一年、十三年経過をしています。このことからも、中国側の主張というのは科学的な正当性がないことはもう明らかなんじゃないかというふうに思います。 これまでも、政府として制限の解除、撤廃を強く求めてきてはいるんですけれども、引き続き、二国間で撤廃等の要求をするほか、やっぱりこういう不当な措置がとられているということを国際会議等の場面でも機会あるごとに訴えるなど、この廃止、撤廃に向けての取組を強化していただきたいと考えますが、外務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(濱本幸也君) 委員御指摘の中国側の措置のうち、日本産牛肉及び精米に係るものにつきましては、五月二十六日、ソウルで行われました日中首脳会談におきまして、岸田総理から李強国務院総理に対しまして、日本産牛肉の輸入、輸出再開や精米の輸出拡大に係る調整を加速させたい旨述べたところでございます。これらの早期実現に向けまして、引き続き、農水省等とも連携しつつ、政府を挙げて中国に対して働きかけを行っていきたいと考えております。 また、福島第一原発事故に伴う日本産食品に対する輸入規制につきましては、昨年八月のALPS処理水の海洋放出に伴う日本産水産物に対する新たな規制を含めまして、全く科学的根拠に基づかない措置であると考えておりまして、先月の日中首脳会談におきましても岸田総理から即時撤廃を改めて求めたところでございます。 こうした二国間での働きかけに加えまして、WTO協定や日中両国が締結している地域的な包括的連携、経済連携協定といった関連協定の枠組みの下での働きかけ等、引き続きあらゆる機会を通じて輸入規制の即時撤廃を求めていく考えでございます。
○上田勇君 これまでも機会あるごとに御努力はいただいていることはよく理解しておりますけれども、ただ、やっぱり、貿易に関する国際ルールというのはやっぱりしっかりとした科学的根拠に基づいた公正なものでなければなりませんし、これはもう明らかに、例えばBSE問題なんというのはもう多分私たちも忘れているような問題、それがまだ理由として輸入制限をされているということは、これはもう検疫とか安全性の問題ではなくて、もうまさに政治的な判断なのか、あるいは不公正な貿易慣行なのかとしか考えられようがありませんので、これは、そういったことを是非国際的な場でも引き続き一層強く主張していただきたいというふうにお願いを申し上げます。 実は、ちょっと……
○委員長(小野田紀美君) 時間過ぎております。おまとめください。
○上田勇君 ええ。 文化交流についてもお尋ねしようとしていたんですけれども、もう今御指摘のあったとおり時間でございますので、大臣には大変恐縮でございますが、以上で終わらせていただきます。
○石井苗子君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の石井苗子です。 時間の制約もありますので、御通告の八番からやらせていただきます。というのも、昨日、データが私の手元にやっと入りまして、そこで質問をさせていただきます。 日本とオーストリア社会保障協定について、政府の全体的な方針はどこにあるかということなんですが、ここに書いてあります。メキシコやインドネシアなど、経団連から早期に交渉を開始するよう要望が出されている国があると承知しているというところで、外務省が承知していないというお返事があったので、やっと届きましたけれども、二〇一八年六月の十九日に社会保障協定の早期締結を求めるの案というのが出されております、二重払いを回避するようにしていただきたいと。これは、どうしてこんなにこだわるのかといいますと、二重払いを余儀なくされる場合は我が国の企業が国際競争上劣後する、劣勢の立場に置かれることにならざるを得ないと思っておるという、こういう文書がございまして、しかるにメキシコ、一部の還付制度はあるものの二重払いが生じており、それから納付義務が生じる可能性があるタイやインドネシアについても早期に交渉を開始すべきであるというのが二〇一八年です。二千、今、二四年、六年後を見ますと、メキシコ、インドネシアは、社会保障協定の締結状況という中で、締結されていない、六年間されていないということになっております。 こうしたことを踏まえまして、政府といたしましては、社会保障協定締結のニーズが高い国については、相手側からの打診を待つのではなく日本が主体的に交渉を進めていくべきだと考えますが、政府といたしましては、相手国に対し交渉を呼びかけることは自らしているのか、この協定の対象国となるものの選定基準はどのようなニーズを基準としているのかということをお答えいただきたく思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 社会保障協定につきましては、まず基準でございますけれども、相手国の社会保障制度における社会保険料の水準、そして在留邦人、進出日系企業の数、こうしたこれらの具体的な社会保険料の負担額、さらには相手国との二国間関係、今御指摘のありました我が国の経済界からの要望、そして我が国と相手国との社会保障制度の類似性、こういった諸点を総合的に考慮した上で優先度が高いと判断される国から順次交渉を行っておりまして、当然ですが、我が国の方から交渉を呼びかける、こういったケースもございます。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕 先ほど具体的に御指摘のありました、まずメキシコにつきましては、二〇一九年以降、二回にわたって作業部会を実施してきております。そして、この作業部会で両国の社会保障制度等に関する情報及び意見交換をまず行ってきているところでございます。 そして、インドネシアでございますが、インドネシアの場合は、インドネシア国内では年金制度への外国人の加入を義務としていないために、年金保険料の二重払い等の問題は現時点では発生していないと考えております。また、現時点ではインドネシア側からも協定締結の要望はないと、こういった現状でございます。 ただ、いずれにしましても、政府としましては、各国の年金制度を定期的に調査いたしまして、こうした調査も踏まえながら、先ほど申し上げた基準に照らしつつ、引き続き優先度が高いと思われる国から順次交渉を行っていきたい、このように考えております。
○石井苗子君 優先度が高い国のニーズというものがどういうものなのかというのは、外交的な視点と、それから企業で毎日働いている方々の視点とでは多少価値に違いがあるのではないか。つまり、社会保障協定は、早く発効すればするほど両国の企業や駐在員はその恩恵を受けられるわけです。これは間違いないんですが。 オーストリアとの社会保障協定の交渉については、二〇〇五年時点で既にオーストリアから声を掛けられているということの国会答弁があるのを議事録に残っております。二〇〇九年の時点でも折衝が検討されているということが報道されていることは確かなんですが、二〇一〇年から当局間で制度の内容を確認することが始まり、政府間交渉が開始されたのは二〇二二年の九月です。署名に至ったのが二〇二四年の一月と。 この間、両国の企業の駐在員の方々は保険料の二重払いを強いられてきたと思います。おかしいなと思っていた人もいたし、早く解消してもらいたい、なぜ署名に至るまでこれほど時間が掛かるのかと思っていられたと思いますが、短期滞在者にはメリットがなかったということですが、こういう条約、協定についてこれほど時間が掛かるということに対して政府はどのような認識を持って御説明をしていただけるのか、お伺いします。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕
○政府参考人(中村仁威君) お答えいたします。 オーストリアとの間では、二〇一〇年十月に当局間協議を開始をして協議を重ねて、二〇二二年に、九月でございましたが、政府間交渉を開始したわけでございます。 一般に、他国との社会保障協定の締結に当たりましては、相手国の社会保障制度の詳細を正確に理解をし、双方の制度の違いを踏まえて協議や交渉を行っていく必要がございます。そのため、当局間の協議の開始から交渉、そして署名までには、どうしても一定の期間を要するわけであります。そして、その期間が具体的にどれほどになるか、これは相手国の対応などによって違いますので、場合によって長い期間を要してしまうことがございます。 日本とオーストリアの間では、協定交渉の早期妥結に向けて交渉を進めてきた結果として、今年の一月に署名を行って、国会にこのように提出をすることになった次第であります。
○石井苗子君 いずれもレクで聞いたことではございますが、どこかで制度的にぶつかっていたということで十四年掛かったと、お互いのやり取りがあるわけなんですが、日本とイギリス、ドイツなどは制度がしっかりしているから早く終わるわけです。だから、制度がいろいろと複雑だなと思う国に関しては、担当官の人数のマンパワーの関係も考えて、お互い理解ができて、どちらの保険料をやめるかに至るまで、手がなるべく掛からないようにしていただきたいと思います。次の条約に関しては、こういうことを念頭に置いて、駐在の方々のために働いていただきたいとも考えております。 私は、この四つの条約の件で最も気になったブラジルとの刑事共助条約に関して、次、質問させていただきます。通告では一番上でございます。 刑事共助条約の意義というものは、中央政府の当局間で直接やり取りを行うことで効率的かつ迅速な共助の実施が可能となるというふうに説明を受けておりますが、この条約が人々の、国民の皆様の日常生活の中でどのように役に立つのか、ブラジルとの事件に巻き込まれたとき何がより良くなったのかということについては、何時間もレクをいたしましたが、どうも具体的に事件全体の捜査とこの条約がどうかみ合っているのか把握できませんでした。 その後、元外務省にお勤めになっていた方にお尋ねしたんですが、お互いの国として、犯罪に関しては、他者、他国に説明しにくいところがあるんだというお答えでした。お互いの国を尊重して節度を保った配慮があるのが外交なんだということで、犯罪に関することですから細心の注意が必要なことは分かりますが、その上で、まず、政府参考人の方に。 日本が捜査している刑事事件で、日本がブラジルに捜査共助をしなければならないケースはどういうものがあるのかというのを一つ例を挙げていただき、共助の要求が必要になる場合はどういうときなのか分かりやすい例を一例挙げていただき、何を迅速化することによって被害者にどのようなメリットが出てくるのかということを、例えばという形で説明をお願いいたします。
○政府参考人(吉田雅之君) 捜査共助の要請とは、外国に対して刑事事件の捜査に必要な証拠の提供を求める行為でございまして、我が国がブラジルに対して行う捜査共助の要請の例としては、例えば、日本国内で発生した詐欺事件の詐取金、だまし取ったお金がブラジルの銀行の口座に入金されて保管されていると考えられる場合に、ブラジルに対して、その銀行口座の取引履歴、お金が入ったことを裏付ける記録などでございますが、その提供を要請することなどが考えられます。 我が国がブラジルに対してこのような捜査共助の要請を行う場合、現状では外交ルートを使う必要がございます。すなわち、捜査当局においてそうした証拠が必要だと判断いたしますと、法務省などを通じて外務本省に連絡をし、外務本省からブラジルにある我が国の在外公館を経由してブラジルの外務省に連絡するというルートを使う必要がございます。 それに対して、本条約を締結いたしますと、そうした外交ルートを省いて、両国の中央当局同士が直接連絡を取ることが可能になります。これによって、外務本省等における検討時間などが節約することが可能になり、現状と比較して証拠の提供を受けるまでに要する時間が短くなると考えられます。これにより、我が国における犯人の処罰が迅速化され、ひいては被害者の救済に資する場合があり得ると考えております。
○石井苗子君 外務省ルートというものをカットすることができて、直接警察同士で連絡を取り合うことができることによって被害者の救済が早くなると。今の場合は、日本が捜査している場合です。 逆に、ブラジルの方がブラジルに逃げ帰っていった場合、つまり日本の警察の捜査の手を離れていってしまった後、ブラジルの警察が捜査をしている場合を例に挙げていただきたく思います。いち早くその容疑者をブラジルから引き渡してもらいたいとか、いろいろあると思うんですが、ブラジルの憲法では自国民を引き渡すことが禁止されています。 そこで質問なんですけれども、ブラジルの容疑者が日本を出国してしまい、ブラジルに逃げたことが明白になった場合、この条約はどんなことに役立つのかという御説明をいただきたいと思いますし、被害者から見たメリットはどこにあるのか、法務省から、の立場から、例を挙げながら先ほどのように御説明をお願いします。
○政府参考人(吉田雅之君) 本条約は刑事共助に関するものでございまして、逃亡犯罪人の引渡しについて規定するものではございませんけれども、今挙げていただいたような事例においてブラジルが捜査を行うということはあり得ます。その場合、ブラジルが我が国に対して、ブラジルで刑事手続を行って処罰を行うために必要な証拠というものを提供してほしいと要請してくることはあり得ます。我が国に証拠があると考えられる場合にはということでございます。 その場合、ブラジルが我が国に対してそうした共助の要請を行うに当たっては、現状では、先ほど申し上げたように、外交ルートを使う必要がございますけれども、本条約を締結いたしますと、先ほど申し上げたように、中央当局同士で直接連絡をすることが可能になりますので、現状と比較して、我が国からブラジルに対する証拠の提供に要する時間が短縮されることがあり得ます。これによって、ブラジルにおける犯人の処罰が迅速化されて、ひいては被害者の救済に資する場合があり得ると考えております。
○石井苗子君 ブラジルに行ってしまった、日本の警察の手を離れてしまったというときに、ブラジル政府が捜索して逮捕に行きたいといったときも、今までは外交ルートを通じて時間が掛かったので、まだ日本から証拠が出てこないんだ、証拠が出てこないんだということがあったんですが、この場合においても、ショートカットをすることで全体的に事件解決のスピードを上げることができる。 多くの場合が考えられるんですね、殺人事件だったりというような。それも日本の国民の皆様は、これまでは何でこんなに時間が掛かるんだということを一歩、共助ということでスピードがアップできたんだということを、まあ法務関係の方々も、ごく一般、広く市民の方々にお伝え願いたいと思います。ありがとうございました。 日本は島国でございますから、飛行機を使わなくてはスピード感持って外国に移動できないわけでございまして、パンデミックや暴動が起きたときに、日本に戻ってくるという、戻ってくるという航空機をどのぐらい確保できるかということがとても重要でございます。今の場合もそうですけれども、航空機ということがすごく手段には必要になるんですが、そこで、クロアチアの航空協定にも関係があると思って質問いたします。 本協定は、二〇一八年十一月に始まり、署名は二〇二三年七月に行われております。四年掛かっています。その内容は、クロアチアとの間で定期航空路線の開設及び定期航空業務の安定的な運営について定めるもので、提携の意義は、クロアチア国との間に人的交流及び経済交流の一層の促進を資するというように承知しております。 四年、なぜこのタイミングでクロアチアという国の間で航空協定を締結することとしたのでしょうか。日本とクロアチアとの間の往来について、二〇一二年から二〇一九年にかけて、先ほどもありましたけど、合計三十一件のチャーター便による直行便の運航実績が積み重ねられておりました。コロナでストップしていたというのは重々承知でございますが、このチャーター便は再開される予定でございますか。二つお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(中村仁威君) まず、クロアチアとの間の航空協定の締結の背景についての考え方を外務省からお答えしたいと思います。 クロアチアは観光資源が大変豊富であって、先ほども委員おっしゃられましたが、コロナウイルスの感染前は観光が盛んでした。年間十五万人以上が渡航するといったことで、日本から渡航者が多かったわけです。そして、先ほども御答弁申し上げましたが、二国間の経済関係ということでも、日本企業のプレゼンス、そういったことから潜在的な航空需要が認められるわけであります。日本の航空企業も定期航空路線の開設に関する関心を有しております。 そういったことから、クロアチア政府との間で、首脳間のやり取りも含めて期待が示されて、先ほど委員もおっしゃられましたけれども、二〇一八年に交渉開始をして、去年署名に至った、こういう次第でございます。
○政府参考人(山腰俊博君) 両国のチャーター便就航の見通しにつきましてお答え申し上げます。 我が国とクロアチアとの間では、先生御指摘のとおり、二〇一二年から二〇一九年にかけまして合計三十一件のチャーター便による直行便の運航実績がございましたけれども、新型コロナウイルス感染症の拡大後、チャーター便の運航がなされなくなっております。コロナ禍を経た現在におきましても、両国の航空会社がチャーター便を就航させる具体的な計画があるとは承知をしておりませんけれども、チャーター便を含めて、含めまして我が国を発着する国際旅客便数は着実に回復をしてきております。 こうした中、今後、各航空会社におきましてチャーター便や定期便による直行便の就航に向けた動きが進展することが期待されているところでございます。
○石井苗子君 なぜ今このタイミングなのかということは、やっぱりコロナが間に入ったのでなかなか交渉ができなかったということなんですが、チャーター便に関しては今後の見通しも具体的なものはないということなんです。それは、やはり協定という枠組みがあることで、チャーター便だけじゃなくて定期便だということの期待が多く持てるからだという御説明だったんですが、航空協定はそれなりに意義があるなら、今後も協定の交渉をどこの国として、選んでやっていくのかという点で大きな重要な課題だと思っております。 現地のジェトロなどで相手国の法律なのでどうするか判断が非常に大事になってくるということだったんですが、ロックダウンなんかがありますと空港閉鎖ということがあり得るわけです。国と国との関係をどうするかに関わってくるということなんですが、現在、日本は六十の航空協定を六十九か国・地域との間で締結しております。最近の航空協定の締結の動きについても、ルクセンブルグとの間において、今年二月にチェコとの間で署名が行われております。 そこで、日本はどういった締結方針で航空協定を締結しているのかということを大臣にお伺いしたいと思います。政府は今後の日本の航空協定の締結をどのような方針で決めていくのか、航空協定締結の外交的意義、法的安定性の意味があれば具体的な例を挙げて教えていただきたく思います。
○国務大臣(上川陽子君) まず、航空協定の交渉に係る方針ということの御質問でございますが、我が国といたしましては、定期航空業務の運営に対します需要の見込み、政治、経済、文化等の各分野におきまして二国間関係がどうなのか、また相手国の航空当局の安全基準等の諸点、これを総合的に考慮した上で交渉を行ってきているところであります。 外交的意義ということでありますが、これは定期航空路線の開設及び定期航空業務の安定的な運営を可能とするものでありまして、この締結によりまして両国間の人的交流及び経済交流が一層促進され、我が国の経済的利益の増進と二国間関係の強化が期待されるところでございます。 なお、この定期航空便の就航自体は、我が国国内法に基づく許可や、また相手国政府の許可によりまして、航空協定を締結せずとも可能でございます。しかしながら、航空協定の締結によりまして、定期航空業務を運営する権利を相互に認め合うことや運営することのできる路線が国際法によりまして規律される国際約束として定められることになります。そのことによりまして、定期航空業務を安定的に運営するということが可能となると期待をされております。
○石井苗子君 日本の国民を守るために、航空協定があると、日本政府が指定した日本のエアラインが定期便、定期航空便を飛ばすことを航空法によって守ることができる、つまり、先方の航空国が突然飛ばすのをキャンセルしますということが言えない、お互いに協定上の義務になるということで六十九か国・地域の間で協定があると。これは、大体往来の大部分はカバーされているという、国民を守っているんだということを外務省としても何かホームページとかそういうところで宣伝していただきたいと思います。 最後にACSAのことについて一つ、方向が違うかもしれませんですが、この件について会計検査院の質問をさせていただきます。 令和六年四月十一日に衆議院の安全保障委員会で、手続、取決めとなられた期間内に決済、決算が、決済ですね、が完了していないと指摘された件でございますが、その後の進捗状況を伺います。 相手の請求に支払が遅れたケース、日本の方が支払が遅れたケースというのはないんでしょうかと。自衛隊は相手国に対する決済の期限を遵守しているという理解でよろしいでしょうか。手続が遅れていたという問題はどこにあったのかということだけ、最後に御説明をお願いします。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 ただいま委員から御指摘のございました百十件でございますが、これにつきましては、様々なレベルで相手国軍隊に対する働きかけを行いまして、決済手続が円滑に実施されるよう促してまいりました。現在では、百十件のうち九十九件決済終わりまして、残り十一件となっているところでございます。 また、もう一点御指摘のありました、では、自衛隊が相手国軍隊から物品、役務提供を受けたものの期限内に決済が完了していない案件があるかということでございますが、これは、残念ながらございます。理由でございますけれども、ACSAの決済手続に必要な請求書、これが相手国側から我が国に届いていないため決済手続が進められないと、こういったことでございまして、これも相手側に対して早期に送付するよう促しているところでございます。 いずれのケースにおきましても、様々なレベルでの相手国軍隊に対する働きかけを行ってきてまいりますが、引き続き、決済の早期完了に向けて取り組んでまいります。
○石井苗子君 ありがとうございます。 緻密な計算ができる、最後の弾薬まで、一個まで数えられるというのは日本国だけなんだそうですね。あとは、ドイツが従っていると。日本とドイツの契約でございますから、先ほど質問があったように、どこかで弾薬がどうかなっちゃったというようなことがないように、向こうから請求書が来ないから遅れたんだということもはっきりと説明して、いかに日本がきちんとした計算をしているかということをアピールしていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 日独ACSAについてお伺いします。 本会議でもお伺いしたんですが、もう少し具体的な答弁が欲しいので、あえて再度御質問させていただきたいと思います。 ドイツ政府は、二〇二〇年九月に、インド太平洋ガイドライン、こういうものを策定しまして、ドイツが自国のいわゆる戦略文書で、インド太平洋と、この概念を用いるのがこれが初めてなんですね。ドイツもインド太平洋を注目して、長い間、この関係を強化しようという方向に転じたというふうに承知をしています。 無論、メルケルのときは、中国べったりと言ってはあれですけれども、大分ドイツと中国との関係を重視をしておりましたが、シュルツさんになって、経済や安全保障分野においてもインド太平洋に強い関心を示し出していると。言うまでもなく、ドイツの最大の貿易相手国、八年間中国でしたが、今年からアメリカに変わりまして、大分雰囲気が変わってきているわけでございます。政治経済が中心であった日独関係に、この安全保障分野でもこの関係が拡大するということは、私は歓迎をしたいと思います。そういった意味でも、この日独ACSAというのは非常に意味のあるものだと思っております。 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、今後の日独の具体的な防衛協力の計画、これはどういったものがあるんでしょうか。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 日独両国は、自由、民主主義、人権及び法の支配という基本的価値を共有する重要なパートナーでございまして、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、防衛協力、交流を推進してきているところでございます。 過去におきましては、二〇二一年のフリゲート艦バイエルンの日本寄港、二〇二二年の戦闘機ユーロファイターを含むドイツ空軍の日本寄航の機会に、共同訓練や部隊間の交流を実施してきているところでございます。 本年につきましても、ドイツは海軍、空軍アセットをインド太平洋地域に派遣する予定であるというふうに承知をしておりまして、また、海上自衛隊の遠洋練習航海部隊もドイツを訪問する予定でございます。 今後も、こうした艦艇、航空機の相互訪問等の機会を活用いたしまして、共同訓練や部隊間交流を含めた防衛協力、交流を実施していきたいというふうに考えているところでございます。
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。防政局長の滑らかな答弁を聞いていると調子よくなってまいりますが。 それでは、防衛装備・技術協力、これについてもお伺いしたいんですが、防衛産業間の交流ということですね、これも大変大事だと思うんですが、事務方で結構ですけれども、これはどうでしょうか。
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。 日独の防衛協力を強化していく中で、装備・技術協力、これも推進をしているところでございます。具体的に申し上げますと、まず、二〇一七年に防衛装備品・技術移転協定を締結をしております。また、政府間の協議あるいは防衛産業間での交流のために様々な装備品の展示会でありますとか各種フォーラムに出席をしまして、協議、交流を進めてございます。このほか、日仏独、これは三か国でございますが、防衛当局及び関連機関との間でレールガン技術に対する協力の可能性を検討するための実施要領を署名したところでございます。 防衛省としましては、引き続き、防衛産業間の協力も含めまして、日独間の防衛装備・技術協力を深化させてまいりたいと考えてございます。
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。 日独ACSAがこれ七か国目になるんですかね。今後、このドイツに次ぐACSAの締約国がどういったものになるんだろうと私なりに想像すると、例えば、今回、新戦闘機を共同開発する、イギリスとはもうやっていますが、イタリアとはまだですね。そして、韓国との関係も大分改善されてまいりましたが、日韓ACSAもできていない。で、昨今、フィリピンとの関係も大変良くなっていますし、防衛面での連携、日米フィリピンの会談をやったり、これ活発になっていますが、それぞれイタリアや韓国とフィリピン、こういった国々との次なる交渉の状況というのは今どうなっているんでしょうか。
○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。 自衛隊が諸外国の軍隊と協力して活動いたします際に、物品、役務を相互に円滑に提供できるということは部隊間の協力を進める上で非常に重要であるというふうに考えてございます。 そのため、防衛省といたしましても、一般論として、御案内いただいたような国々も含めまして各国と安全保障・防衛協力を進めていく中で、相手国との二国間関係、自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、具体的なニーズ、そういったものを踏まえながら、ACSAの必要性等について適切に議論してきているというところでございます。 その上で、ACSAの必要性等に関します各国との議論の状況でございますけれども、相手国との関係もございますので、この場ではお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
○榛葉賀津也君 残念でした。また是非勉強したいと思います。 次に、日韓関係についてお伺いしたいんですが、実はこのレーダー照射事案について、自衛官サイドから見るとやっぱり納得できないという点がありましたので、私はこのことを大臣に確認しようと思っていたんですが、ただ、先週木曜日の木原防衛大臣の答弁を聞いて、私はよく理解できました。心のこもった大臣の答弁を聞いて、なるほどと。この答弁書作成した職員、なかなかいいね、いい答弁書でした。プラス大臣の魂が入っていたので、私は納得できました。 まず、韓国の駆逐艦からの火器管制レーダーの照射はあったと、そして、また海上自衛隊の哨戒機は韓国側が主張するような低空威嚇飛行は行っていないと、この事実関係に関する防衛省の立場は一切変わっていないんだと。これを押さえた上で、海上自衛官に安全に関わる再発防止策がずっと五年以上放置されて取られていない事実、そして、日韓の防衛協力・交流も大きな停滞を余儀なくされ続けているそういった現状、そして、この間も北朝鮮が極超音速ミサイルと称する弾道ミサイルを発射したり、極めて早いスピードで弾道ミサイル等開発を推進している、こういった現状。 大臣は、日韓、日米韓の連携の重要性は五年半前に比べるとますます高まっていると。そして、初となる日豪韓防衛大臣会合を実施したように、日韓の連携強化というものが新たな多国間の協力の可能性を広げるものとなるとされた上で、大臣、こう答弁されたんですね。 防衛大臣として、自衛官を預かる立場である私にとりましては、自衛官の安全を確保することは、我が国の平和と安全を守ることと同様に重大な責務です、日本海及びその上空では日韓両国の海空アセットが恒常的に活動しており、日韓の懸案をこのまま放置をすれば、類似の事案がいつ発生するか、発生する可能性というのが残り続けることになります、事実関係をめぐる日韓双方の立場は依然として違いはありますが、このことを理由に自衛官諸君を危険にさらし続け、日韓の防衛協力を停滞させ続けることは私にはできません、今回は私はその決断が我が国の国益にかなうものと確信をしており、今後とも、二十七万人の自衛隊員の先頭に立って我が国の平和と安全のために邁進してまいる所存でございますと。 ちょっとしびれましたね、私。大臣も多分耐え難きを耐えた答弁だと思いますよ。しかし、ここでこういう判断をした以上、我々はミリミリにおいて韓国としっかりと連携強化をする、それをかの国にきちっと示していかなければならないと思います。 ただ、日韓の防衛協力というのは、気が付けば豪州やインドやフィリピンに比べても大変遅れてしまっています。例えば、日韓は、GSOMIAこそ結んでいるんですけれども、2プラス2はやっていない、防衛装備品・技術移転協定もやっていない、ACSAも結んでいない、円滑化協定も結んでいない、自衛隊法に基づく武器等防護もやっていない。これはやっぱり一歩前に進める必要があるんだろうと思いますけれども、防衛大臣、日韓の防衛協力をどう具体的に進めていくのか。 加えて、外務、防衛両大臣に、日韓2プラス2から私はまず始めるべきだと思うんです。この2プラス2の開催を急ぐべきだと思うんですけれども、両大臣にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(加野幸司君) 今後の防衛協力の推進についてお答え申し上げます。 北朝鮮の核、ミサイルをめぐる状況を含めて日韓両国を取り巻く安全保障環境というのが厳しさと複雑さを増しております中、日韓、そして日米韓の連携はますます重要でございます。 今般の日韓防衛相会談におきまして、日韓安全保障協力関係というのは、基本的価値と戦略的利益を共有する日韓両国に裨益するものであるとともに、強固な日韓米安全保障協力の基礎となるという認識で一致をされまして、様々な分野において協力、交流を推進しつつ、日韓米安全保障協力の推進、そして日韓防衛当局の信頼、相互信頼の強化に努めていくということが確認されたところでございます。 また、日韓防衛当局間の対話を活性化いたしますために、日韓防衛次官級協議の年次開催、日韓防衛実務者対話の再開、そして自衛隊と韓国軍のハイレベル交流の再開で一致をしたところでございまして、これらの場を通じて今後の日韓安全保障協力の具体的内容について協議を行っていくということにしてございます。 防衛省・自衛隊といたしましては、自由で開かれたインド太平洋の実現のために、今般の日韓防衛相会談で一致しましたとおり、様々な分野において協力、交流を推進しつつ、引き続き日韓そして日韓米安全保障協力を強化していく考えでございます。
○国務大臣(木原稔君) 私からは、じゃ、日韓の2プラス2の可能性等について申し上げます。 今回、日韓の防衛大臣会合で、様々な分野において協力、交流を推進しつつ、日韓米の安全保障協力の推進及び日韓防衛当局の相互信頼の強化に努めていくことで一致をしました。また、日韓防衛当局間の対話を活性化するために日韓防衛次官級協議の年次開催や日韓防衛実務者対話の再開などでも一致したところは参考人が答弁したとおりです。 その上で、まずは、こうした枠組みにおいて日韓防衛当局間の対話というのをまずは活性化させて、今後の日韓防衛、日韓安全保障協力の具体的内容について協議を行っていきつつ、御指摘の日韓2プラス2につきましては外交当局と、外務省と連携しながら検討してまいります。
○国務大臣(上川陽子君) 北朝鮮への対応も含めまして、現下のこの戦略環境を踏まえれば、日韓、日米韓の緊密な協力が今ほど必要とされるときはございません。 これまでの日韓首脳会談におきましても、両首脳の間におきまして、現下の厳しい安全保障環境についての認識を共有をしているところでございます。 御指摘の韓国との外務・防衛閣僚会合、2プラス2でありますが、これを行うか否かにつきましては、現時点で決まっていることはございませんが、韓国側と引き続き緊密に意思疎通をしながら、具体的な連携協力を検討してまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 今度の事案が私自身も残念でショックだったのは、この日韓のミリミリの関係というのは、靖国問題があろうと、教科書問題があろうと、慰安婦問題があろうと、竹島問題があろうと、外務省同士や国民感情同士でいろんないざこざがあっても、ミリミリ同士はローキーであってもずっと信頼関係があったんですね。ここが私は非常に大事なポイントだったんです。だから、今回のレーダー照射の問題というのは本当にショックでした。しかし、雨降って地固まるですから、しっかりと日韓関係、防衛部門においてですよ、協力をしてこの国を守ると、そのことを是非実行していただきたいと思います。 台湾問題をお伺いしようと思ったんですが、どうやら来週もあるみたいなので、来週にやりたいと思います。 終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 日・クロアチア航空協定、日・オーストリア社会保障協定、日・ブラジル刑事共助協定は賛成です。 日独ACSA、自衛隊とドイツ軍の物品役務相互提供協定は、平時の共同訓練から集団的自衛権の行使を可能とする存立危機事態まで、あらゆる場面で相互の兵たんを行えるよう手続を定めるものです。日独両国の軍事協力を加速させ、軍事的、ブロック的な対抗を強めるべきではありません。また、昨年十月、会計検査院が過去五年で百十件、一億三千五百万円のACSAについての未決済を指摘し、是正の処置を要求した点については既に複数の議員から指摘もありました。現状でも取決めどおり実施できていないものを広げようとしている点についても、併せて反対です。 その上で、今日は米軍横田基地のPFASの問題について伺いたいと思います。 昨年一月、基地内でPFASを含む泡消火剤の汚染水が二日間で約七百六十リットル漏出し、日本の暫定指針値の五万四千四百倍もの濃度だったと報じられ、昨年十一月の当委員会で質問いたしました。当時の報道では、防衛省の聞き取りに対して在日米軍が事実を認めたとされていましたが、国会で伺いますと、確認中だと繰り返されました。 あれから半年たちます。確認した事実をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 今お話のありました昨年十一月の報道については、関係自治体からの要請も踏まえまして、累次米側に対して照会を行っておりますが、本件は細部に至る報道内容であったため、米側からはその事実関係や状況について引き続き調査、確認作業を進めているとの説明を受けているところであります。 防衛省としては、PFOS等をめぐる問題について、地域住民の皆様が不安や懸念を抱いていることを重く受け止めております。早期に関係自治体の皆様に御説明できるよう、引き続き関係省庁と連携しつつ、様々な場を活用して米側に対し働きかけてまいります。
○山添拓君 いやいや、漏出事故からもう一年半になるんですよ。今早期にとおっしゃいましたけれども、一年半たってまだ政府に対しては何の説明も米側からないのですか。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 米側との間ではいろいろやり取りをしております。ただ、その詳細についてはお答えできないことを御理解いただければと存じます。 繰り返しになりますが、早期に関係自治体の皆様に御説明できるよう引き続き取り組んでまいります。
○山添拓君 いや、それ全然理解できないですよ。この漏出があった場所というのは民間地とは約百メートルしか隔たっていない場所だと報じられております。 加えて伺いますけれども、横田ではPFOSやPFOAを含まない泡消火剤へと代替品に置き換えを進めていたと、これはこの委員会でも御説明いただいていたと思います。ですから、その代替品からも高濃度の検出がされたということになるんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今御指摘のあったのは報道などにあった点かと思いますが、在日米軍におきましては、昨年六月までに、海軍、海兵隊、本州の陸軍の各施設・区域と三沢飛行場で、原料にPFOSやPFOAを含まない泡消火薬剤に交換を完了したと承知しております。 その上で、二〇二四年九月までに、横田飛行場を含む全ての米軍施設・区域において、原料にPFASを含まない非フッ素泡消火薬剤に交換するか、水消火設備に移行する予定であると承知しております。 いずれにせよ、昨年十一月の報道につきましては、現在事実関係を米側に照会中であります。
○山添拓君 米側からの説明が遅れている理由も含めて、文書で当委員会に説明を求め、報告を求めたいと思います。
○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 この昨年一月の漏出に限らず、常に報道が先行しているんですね。そこで、防衛省は自ら米側に説明を求めたり調査しようとしたり、その姿勢が見えません。これは命に関わる水の問題だという姿勢が私は感じられないと思うんです。 資料をお配りしておりますが、東京新聞が先日新たに報道しています。米軍は横田基地の飲用井戸について運用の停止を検討しているというものです。 米国環境保護庁、EPAは、四月に、飲用水に含まれるPFOS、PFOAについて安全な摂取量は存在しないとして、目標値はゼロ、規制値としてはそれぞれ一リットル当たり四ナノグラムを採用しました。この四ナノグラムというのは検出可能な限界値に近いと。つまり、検出されたらもうアウトだと、そういう基準が決められたわけです。 この記事によりますと、米軍は、昨年三月に新規制値の案が公表された際、在日米軍への適用を想定し、飲用井戸の運用を止めて水道水で賄う案を日本政府に示したとされます。 外務大臣、事実でしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の報道の事実関係につきましては、日本政府として承知をしておりません。 PFOS等につきましては、健康への影響が懸念されていることから、国内外の科学的知見に基づきましてそのリスクを評価した上でリスク管理を行っていくことが重要と考えております。 このため、我が国におきましては、内閣府食品安全委員会におきまして、PFASのうち特に人の健康への影響が懸念されるPFOSとPFOAに関しまして、専門家によるワーキンググループにおきまして、健康への悪影響がないと推定される摂取量、TDIを含みますリスク評価につきまして、最新の科学知見に、科学的知見に基づきまして調査質疑、審議が行われていると承知をしております。 内閣府食品安全委員会が取りまとめます評価結果を踏まえまして、環境省の検討会等におきまして、水道水やまた水環境中のPFOS、PFOAにつきまして、現在暫定目標値の取扱いを検討していくこととなると承知をしているところであります。
○山添拓君 私は横田のことを聞いているんですよ。 もしこれ水道局の水道水で賄うということになりますと、その費用はどうなりますか、外務省。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 仮定の御質問でございますので、今の御質問にお答えすることは困難であると考えます。恐縮でございます。
○山添拓君 いや、仮に日本側が水道水を提供することになれば、その費用は在日米軍駐留経費の負担、特別協定がありますから日本側が持つことになるんじゃありませんか。
○政府参考人(宮本新吾君) 仮定の御質問でございますので、お答えを差し控えます。
○山添拓君 それぐらいは答えていただくべきだと思いますけどね。 横田基地の中で飲用、井戸水が飲用できない値だということになりますと、地下水を通して周辺に漏出している分も同様に安全ではないということになるだろうと思います。 資料二枚目を御覧ください。 多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会と京都大学の原田浩二准教授が、一昨年から昨年にかけて多摩地域など百四十か所で地下水の調査を行いました。横田基地南東の立川市内では、一リットル当たり約三千百ナノグラム、国の暫定指針値の六十二倍。従前の東京都の調査を大幅に上回る値が検出されています。 現在、米軍は根拠も示さずに基地の外への漏出はないと言っていますが、これ汚染源として疑われるわけです。政府として、米側に対して調査を求めるべきではありませんか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 重要なのは、いずれにいたしましても重要なのは、在日米軍施設・区域内外の双方において環境対策が実効的なものとなることであると考えております。この観点から、日米地位協定、環境補足協定及び関連する諸合意の下、関係省庁で連携するとともに、米側に対して働きかけを行っていくと、このような考えでございます。
○山添拓君 いや、基地の内外双方で環境基準あるいは健康への影響がないようにすることが大事だとおっしゃるのであれば、横田基地については、少なくともその基地周辺での高濃度の汚染がこうして確認されているわけです。政府はまともに調査しておりませんけれども、周辺の自治体も求めているし、また、こうして民間で様々に調査がされているわけですね。横田基地が汚染源である可能性というのはいろんな事実から言えると思うんですよ。大体、米軍自身がこうして対応を取ろうとしていると言われるわけですから。 先ほど大臣はこうした報道内容について承知していないという御答弁でしたが、米側に対して、では横田基地でどういう対応を取ろうとしているのか、また、それが基地の外への漏出の可能性がないのかどうか、確認を求めていきますね。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 米軍のPFOS等をめぐる問題に関しましては、米側と様々な議論を行っております。しかしながら、その内容は外交上のやり取りでございますので、米側とのやり取りの逐一を明らかにすることは差し控えたいと、このように考えております。 他方、PFOS等はこれまで様々な用途で使用されてきたものと承知しておりまして、在日米軍施設・区域周辺に限らず、様々な場所でPFOS等が検出されていることを踏まえれば、政府としては、現時点において在日米軍施設・区域の周辺におけるPFOS等の検出と米軍の活動との因果関係は明らかでないと承知しております。
○山添拓君 いや、具体的に横田のことでまず聞いているんですよね、ほかの基地もたくさん問題のあるところありますけれども。因果関係がないと一方的に否定される、確認されていない、そのことだけは言われると。しかし、既に疑わしい事態が、事実関係が幾つも出てきているわけですから調査を求めるべきだと思います。外交上の問題だと言われますけれども、これは健康の問題ですよ。それないがしろにされては困ります。 ドイツの米陸軍アンスバッハ駐屯地では、今年四月十日、PFASを除去するためのポンプとフィルターの建設を開始しました。米国環境保護庁がPFAS基準値を策定したまさにその当日のことなんですね。汚染した地下水が基地の外に流出しないよう九つの井戸を掘り、ポンプでくみ上げ、浄化して小川に流す計画です。約二百六十万ドル、四億円を計上したといいます。 環境省においでいただきました。資料一の記事には、環境省によると、二〇一二年以降、ドイツ政府が調査でPFASの汚染源として米軍五施設を特定したと報じられていますが、これは事実でしょうか。
○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。 環境省としましては、在独米軍におけるPFAS汚染状況とその対応については承知をしてございません。また、他国における米軍の取組につきまして、日本政府として有権的にお答えする立場にはございません。 答弁は以上です。
○山添拓君 私は承知してほしいと思うんですよ。このアンスバッハ駐屯地では、周辺住民が地下水の浄化だけでなく汚染土壌の撤去も求めており、駐屯地で検討しているというんですね。御存じないですか。
○政府参考人(前田光哉君) 環境省として、在独米軍におけるPFAS汚染状況とその対応については承知をしてございません。
○山添拓君 私は、環境省としてこうした諸外国での取組も是非調査してほしいと思いますよ。いかがですか。
○政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。 他国における米軍の取組につきまして、日本政府として有権的にお答えする立場にはございません。 答弁は以上です。
○山添拓君 いや、調査してほしいということなんですよ、有権的に答えていただくのではなくて。環境省なんですから、日本の環境行政に生かす知見があれば、それは調査するのは当然じゃありませんか。
○政府参考人(前田光哉君) 環境省としましては、在独米軍におけるPFAS汚染状況とその対応については承知をしてございません。 以上でございます。
○山添拓君 後ほどまた伺いたいと思いますが、それは調査は当然行うべきだと思いますよ。 米国の新規制値というのは、もとより米国の基準です。しかし、米軍はドイツでも日本でも駐留先の基地で新規制値を踏まえた対応を開始しているようです。四月十九日にはスーパーファンド法に基づく有害物質に指定され、汚染者に対して調査や浄化費用の負担が義務付けられました。ですから、米国外の基地でも、もし何の対策も取らなければ米軍人やその家族から米国政府が訴えられかねないと、こういう問題からだろうと思います。 外務大臣に伺いますが、要するに、在日米軍基地でもこの米国の基準値、新規制値は事実上適用されていくということになるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) この米軍におけます飲料水に係るPFOS等の基準につきましては、一般的に、米国の環境保護庁の施策を受けまして国防省におきまして検討され、方針が決定されるものでございます。その在日米軍への適用につきましても、今後米側におきまして検討されていくものと認識をしておりまして、日本政府として予断を持ってお答えすることは困難でございます。 日本政府といたしましては、このPFOS等についてこれまでも様々なレベルで米側とやり取りをしてきておりまして、引き続き関係省庁で連携をして対応してまいりたいと考えております。
○山添拓君 最も厳しい規制ですから、これが事実上、在日米軍基地にも適用されていくことになると思います。 ところが、沖縄を始め全国の米軍基地の周辺で広がっている汚染について、これ米軍は我関せずなんですね。このままでよいはずがないと私は思います。基地への立入調査を求めて、汚染者の負担によって浄化、補償など、周辺への対策も求めるべきだと思います。 最後に、大臣、もし答弁いただけるならお願いしたいと。
○委員長(小野田紀美君) 時間過ぎております。簡潔にお願いします。
○国務大臣(上川陽子君) 重要なことは、この在日米軍施設・区域内外の環境対策が実効的なものとなることでございます。こうした観点から、日米地位協定、環境補足協定及び関連する諸合意の下におきまして、関係省庁で連携をするとともに、米側に対しまして働きかけを行っていく考えでございます。
○山添拓君 米軍基地由来の汚染が疑われる問題ですから、それに物が言えない政治でよいはずがないということを指摘して、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(小野田紀美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、古川俊治君が委員を辞任され、その補欠として有村治子君が選任されました。 ─────────────
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。 条約の質問に入る前に伺います。 六月四日の本委員会で、沖縄戦を指揮した牛島司令官の辞世の句が陸上自衛隊第一五旅団の公式ウェブサイトに掲載されていることについて削除を求めたところ、木原防衛大臣は、情報発信の趣旨が正しく伝わるように努める必要はあると答弁されました。 これ、趣旨が正しく伝わっていないのではありません。司令官の句は、戦略持久戦で捨て石として沖縄県民を犠牲にした第三二軍が皇国を守ったという考えに基づき作られたということを正しく認識すべきです。 今月二十三日に慰霊の日を迎えますが、沖縄県民は削除しない防衛省・自衛隊を受け入れるわけにはいきません。岸田総理も沖縄入りし、追悼式で言葉を述べられますが、削除しなければ犠牲者の霊を慰めることなどできません。 早急に削除すべきではないですか。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘の記載に関しましては、様々な御意見があるということを承知しております。 当該ホームページの記載につきましては、一五旅団の前身部隊である臨時第一混成群の部隊史を基に、沖縄の本土復帰直後の歴史的事実を示す史料として、ホームページ内の部隊の沿革を紹介するページに掲載されているということでございます。 前回の委員会でもお答えしましたが、いかなる情報発信であれ、その趣旨が正しく伝わるよう努める必要がございます。また、こうした情報発信を含め、部隊の、自衛隊の活動には地元の御理解を得ることが不可欠であるとも思っております。 いずれにしましても、ホームページの記載内容を含めて部隊の情報発信の在り方につきましては、日頃から地元の方々と身近に接して地域の実情に通じている、沖縄に限らず、全国の陸海空自衛隊三百の、約三百の駐屯地や基地がございますが、各部隊において、最も地域住民と密着して地域の実情を知るそういう部隊の判断、対応するものというふうに考えております。
○高良鉄美君 大臣、これ簡単に考えたらいけませんよ。慰霊の日がいつ定まったのかというと、復帰後じゃないですよ、一九六五年です。立法院が定めたんです。この慰霊の日というのは、もうすぐですけれども、この時期、六月というのは、もう最後の決戦という状況なんですよ。そうすると、もう南部ではどんどんどんどん人が、遺体が転がっているわけですよ。そんな状況で、なぜここまでその当時延びたかという問題を真剣に考えないと、これ簡単にいかないですよ、本当に。 そういう意味では、もう何か県民のこれだけの思いに寄り添っているようには思えないわけですよ、この神経というのが。ですから、しっかり、もう琴線に触れるんだと、県民の、そこまで思っていただいて、もう削除すべきだということをもう一度私は訴えたいと思います。しっかりやるべきですよ。 次に、日独ACSAについて伺います。 この日独ACSA一条の(1)(a)、自衛隊及びドイツ軍の双方参加を得て行われる訓練には、米軍も参加する多国間の合同訓練が含まれるのか、外務省に伺います。
○政府参考人(中村仁威君) 日独ACSA第一条(1)(a)に定めます双方の参加を得て行われる訓練には、日独に加えて、アメリカなどが参加する多国間の共同訓練も含まれます。
○高良鉄美君 これでACSAの今回の性質がよく分かったと思います。日独ですけれども、これ日独の問題じゃないということですよね。先ほどありましたけれども、七か国目ということですから、その間で全部いろんな弾薬を含め物品や役務が提供されていくということなので、その位置付けということもきちんと見ないといけないということも今の質問には含まれていました。 続きまして、同じく、同一条の(1)の(d)ですね、締約国部隊の艦船又は航空機による他方の締約国の領域内の施設への訪問を含むとありますが、この施設には米軍基地が含まれるのでしょうか。
○政府参考人(中村仁威君) 日独ACSAの付表におきましては、提供する物品、役務として施設の利用や空港・港湾業務が挙げられており、これには自衛隊基地を一時的にドイツ軍の利用に供することが含まれます。 しかし、在日米軍施設・区域は米軍に管理権を付与していることから、日独ACSAの下で日本側がドイツ側に提供する物品、役務としては基本的には想定されないところであります。
○高良鉄美君 日本とこの七か国ですね、七か国目ですけれども、その物品の間はACSAがあるからということですけれども、米国もいろんな国々とACSAを持っているわけですよね。そうすると、米軍基地というのはACSAがあるのと同じじゃないですか。そこを考えると、やっぱり米軍基地も含まれると考えるべきだと私は思いますけれども。 ですから、そういった訪問をするというのは、前回、オランダの問題がありましたけれども、オランダ兵が沖縄に来たと。これ、訪問ということでしたのでね。こういうふうになってくると、どんどんどんどん、いろんな国の軍隊がどんどん入ってくるということも当然考えておかなきゃいけないわけで、その場合の対処もしっかり考えていかないといけないと思います。 日独に限らず、これまで他国と結んだACSA全般について、提供物品、役務の施設の利用には射撃訓練場も含まれるでしょうか。
○政府参考人(熊谷直樹君) お答え申し上げます。 これまで我が国が締結したACSAの下で提供される物品、役務の対象でございますが、これには施設の一時的利用が含まれております。射撃訓練場を含む自衛隊基地に関してもその対象から排除されるわけではありません。ただしでございますが、実際の提供に際しては、関係法令等を踏まえ、我が国として個別具体的に判断することになります。 その上で申し上げれば、ACSAの下での相手国軍隊による我が国の施設の利用につきましては、会議室及び事務室等の利用を想定しているところでございます。
○高良鉄美君 想定しているのは会議室、事務室ということですけれども、今の答弁で、射撃訓練場も含まれ得るということなので、これ、宮古島市の保良というところに弾薬庫が今建設されています。そこでは、屋内射撃訓練場があります。三百メートルの射撃訓練ができるわけです、屋内で。そうすると、これ日本中の自衛隊が使うということにもなると思いますね、これだけの距離でしたら。大体百メートルのものが多いんですけれども。 そういうと、こういった場合に他国の軍隊が宮古島の射撃訓練場をどんどんどんどん使うということになると、これは地域としてもそうでしょうけれども、やっぱりそういった地域との関連で問題が出てくるんじゃないかということを指摘しておきたいと思います。 同じく、日独ACSAの三条の二で、事前の同意がなければ受領締約国部隊以外には物品、役務を移転してはならないということがありますけれども、ということは、第三者への提供を前提としているのではないでしょうかということで、外務省、伺いたいと思います。
○政府参考人(中村仁威君) 日独のACSAにおきましては、提供された物品、役務の第三者への提供は排除されておりません。しかし、第三条において、協定の下で提供される物品、役務は締約国政府の事前同意を得ないでは受領する締約国政府の部隊以外の者又は団体に移転してはならないということを明確に規定しておるところであります。
○高良鉄美君 事前の同意が断れますかね。日本は、求められれば、これまでの様子からすると断れないんじゃないですか。何の歯止めにもならないんじゃないかなと私は思いますけれども。 やはり、この第三者への提供も前提としているという部分がありますので、やっぱりACSAの問題をしっかり考えていかないといけないと思います。 次に、この四条の(2)ですけれども、それぞれの国の法令が許容する範囲内という規定がありますけれども、この法令には憲法が含まれるのでしょうか。例えば、明確に安保条約、日米安保条約第三条のように、憲法上の規定に従うことを条件としてとするべきではないでしょうか。
○政府参考人(中村仁威君) 今委員御指摘のありました日独ACSAの第四条の(2)でございますが、この規定は、日独ACSAの下で提供する物品、役務に対して、日本では消費税を、ドイツでは付加価値税をそれぞれ課さないということを定める規定であります。ここで言いますそれぞれの国の法令というのは、我が国で申せば消費税など、これの、税金に係る、関係する国内法が該当するわけでございます。 その上で申し上げれば、我が国が物品、役務を国内法令に基づいて提供するに当たっては、憲法の規定に従うことは当然のことでございます。
○高良鉄美君 安保条約のように、もう少し大きい範囲ということの場合に使っているということだと思うんですけれども、憲法上の規定というのは当然だと、従うのは。 ということで、やっぱり、この日独ACSAの問題というのもやっぱり憲法の理念がしっかり入るべきだと私は思うんです。だから、そこがなし崩しでどんどんどんどんいろんな国が入ってくるというのは、これはやっぱり一度きちんと日本の理念は何なのかということを憲法に照らしてきちんと示していかないといけないんじゃないかと思います。それだけは意見として言っておきます。 次に、情勢分析や見解について伺います。 今回は資料をお出ししておりますけれども、今回も遠藤誉さんの論考を配付資料にしています。 配付した資料一の三枚目を御覧ください。 図がありますけれども、日本はパレスチナの国家主権を認めず、対ロ制裁をしています。この図の中でですね。しかし、国交を樹立していないのは四十七か国で、百三十一か国がパレスチナと国交を樹立しています。また、対ロ制裁をしている国も四十七か国で、百三十一か国は制裁をしていません。この百三十一か国というのは世界人口の八五%を占めます。そこが対ロ制裁をしていないわけですし、またパレスチナとは国交を持っているということですね。 そこで、上川大臣に伺います。 イスラエルの蛮行と、それを止めようとしないどころか支援すらするG7の行動のため、世界の中でますますG7が孤立化する流れが強まっています。イスラエルを強力に支援するドイツとの軍事的結び付きを強めることは、グローバルサウス又はグローバルマジョリティーから見た日本の評価を更に悪くするのではないでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) ロシアによるウクライナ侵略が国際秩序の根幹を揺るがす中、我が国は、G7を始めとする同盟国、同志国との多層的な連携を通じまして、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に向けました外交に積極的に取り組んでまいりました。 イスラエル・パレスチナ情勢につきましても、私自身、事態の早期鎮静化とガザ地区の人道状況の改善に向けまして、関係国への直接的な働きかけ、またG7及び安保理の一員としての外交努力を粘り強く積極的に続けてきたところであります。さきのイタリアにおきましてのG7外相会合におきましても、G7として、ガザ地区南部ラファへの全面的な軍事作戦に反対を表明するなど、現下の情勢に緊密に連携して対応していくことで一致をしたところでございます。 その上で、日独両国でありますが、自由、民主主義、人権及び法の支配という基本的価値を共有する重要なパートナーであります。日独ACSAを含みますドイツとの連携強化は、我が国の安全保障に資するのみならず、日独両国が国際社会全体の平和及び安全に積極的に寄与することにつながるものと考えます。 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序は、グローバルサウスを含みます全ての国にとりまして平和と繁栄の基礎であることから、ドイツを含む同志国とのあらゆる協力の取組はグローバルサウスを含みます幅広い国際社会に裨益するものと考えております。
○高良鉄美君 資料の一の図がありますけれども、この図を見ると、G7というのはどこにあるかと。この黄色い部分ですけれども、こういったところに位置付けられるということで、一目瞭然です。三十か国ぐらいの中にしか入っていないということですね。 アメリカ合衆国の下院は、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防大臣に対する逮捕状を求めた国際刑事裁判所、ICC関係者に制裁を科す法案を可決しました。また、米国務省報道官は、国際刑事裁判所はロシアを起訴する権利はあるが、イスラエルを起訴する権利はないと述べていますが、日本も同じ考えでしょうか。アメリカとイスラエルのこの行動を批判しないのでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) ICCの第一予審裁判部は、パレスチナの事態に関しますICC検察官からの逮捕状の請求につきまして、今後、本件請求及び検察官が提出をした証拠その他の情報を検討した上で、逮捕状を発付するか否か判断するものと承知をしております。 我が国といたしましては、一般論として、ICCは、ローマ規程を始めとする関連のルールに基づき中立公正で公平な手続を行うべきである一方、ICCの独立性は尊重されるべきとの立場でありまして、こうした立場に基づき対応してまいります。
○高良鉄美君 やはりアメリカに一辺倒にならないように今注意をなさって、そしてICCの立場、それから成り立ちも含めて中立に見ていくということですので、やはりアメリカに寄り過ぎた場合には、もう日本の場合、この憲法前文の、国際社会の先ほど構造を言いましたけれども、大部分のグローバルマジョリティーから外れていくということが懸念されるわけです。ですから、憲法前文で言う名誉ある地位を占めたいと思う、こういうことから離れないようにしていただきたいと思います。 西側諸国の働きかけにもかかわらず、多くの国が中国やロシアとの関係を維持発展させる理由を外務省はどのように分析されているでしょうか。 例えば、NATOのセルビア空爆は、安保理決議はなく、自衛権行使の際に国連憲章上要求される安保理への通知もないことが私への答弁で明らかになりました。つまり、国際法上違法だと外務省も知っているということです。 NATOは自ら侵略を行い、日本は、これを非難せず、ロシアのウクライナ侵攻は声高に批判をする。こういったダブルスタンダードが西側が信頼されない理由の一つだとは考えないでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のNATOの行動についてでありますが、当時のユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否をし、他方で国連安保理決議に反した行動を取り続ける、こうした中におきまして、更なる犠牲者の増加という人道上の惨劇を防止するためにやむを得ずとられた措置であったと理解をしております。 一方、ロシアによるウクライナ侵略につきましては、ロシアが一方的にウクライナに侵攻し、ウクライナの主権と領土一体性を侵害しているものでありまして、我が国も賛成した関連する国連総会の決議におきましても、国連憲章第二条四に違反するものとされております。ロシアによるウクライナ侵略が武力の行使を禁ずる国際法の深刻な違反であることは、これまで多くの国が述べてきたとおりでございます。 したがいまして、事情が異なるこれらの行動を同列に扱うということは適当ではなく、ダブルスタンダードとの批判は当たらないと考えているところでございます。
○高良鉄美君 次の記事ですけれども、今日お出ししていますけれども、遠藤さんは、記事で、ロシアがウクライナを侵攻したことは、ロシア以外は誰も良いことだとは思っていないだろう、中国もそれを肯定しているわけではない、それでも対ロ制裁をしないのは、アメリカがウクライナを使ってロシアがウクライナ侵攻する以外にないところまでプーチンを追いやったことを知っているからに違いないと述べています。 これに関連して伺います。 遠藤誉さんの論考では、中国が、世界の多極化を加速化するため、積極的に動き、成果を上げていることが示されています。一方、ロシアも、単にウクライナ戦争で勝利するというレベルではなく、世界の多極化を加速する戦略目標のために動いており、例えば、今月五日から八日に開催されたサンクトペテルブルグ国際経済フォーラムには、世界百二十八の国と地域から政財界のリーダーら一万二千人以上が参加しています。パレスチナ・イスラエル戦争がロシア経済の追い風になるという皮肉な結果となったことが分かります。 二〇二三年の購買力平価GDPランキングでは、これも資料二の方にずっとリストがありますけれども、一位中国、二位アメリカ、三位インド、四位日本、五位ドイツ、六位ロシアでしたが、資料二の中で、世界銀行を始めとする複数のデータでは購買力平価GDPでロシアは日本を追い抜いたということです。プーチン大統領は演説で、ロシアは購買力平価GDPで世界第四位を占めていると述べています。 購買力平価GDPで見ると、二〇二二年にロシアがドイツを抜いてヨーロッパ一位になった。ロシアが大きく経済成長をし、ドイツが経済的に停滞する理由をどのように分析されているでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(上川陽子君) まず、ロシアの購買力平価GDPがドイツを上回ったということでありますが、この要因として考えられるものを申し上げれば、ロシア経済は、ウクライナ侵略開始以降に落ち込みも見られましたが、政府、中央銀行によります政策支援、大幅な財政出動の下、経済の回復が続いていることが挙げられます。 また、近年のドイツ経済の停滞の要因といたしましては、このロシアによるウクライナ侵略開始以来のエネルギーや食料品価格を中心とした物価上昇を受けた消費の低迷等が指摘されていることは事実でございます。他方で、現在では、ピーク時と比較をし、物価上昇率は落ち着きつつあるものと承知をしております。 いずれにいたしましても、この指標のみで両国経済を比較することは困難でございまして、政府といたしましては、引き続き、両国の経済情勢や、また関連の国際情勢、これを注視してまいりたいと考えております。
○高良鉄美君 やはりいろんな、多角的に見ていくということで今大臣からお答えありましたので、それも含めまして、この資料で、中国やロシアの外交がいろんな国に、特にグローバルサウスあるいはグローバルマジョリティーの方にどんどん行っているということを見て、やっぱり外交の力、非常にまた大変だと思いますけれども、大臣、しっかりまた発揮していただきますようお願い申し上げまして、私の訴え、訴えじゃないですな、質疑を終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(小野田紀美君) 他に御発言もないようですから、四件に対する質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより四件について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表し、日本・クロアチア航空協定、日本・オーストリア社会保障協定、日本・ブラジル刑事共助協定の承認に賛成、日本・ドイツ物品役務相互提供協定、日独ACSAの承認について反対の討論を行います。 物品役務相互提供協定は、自衛隊と外国軍隊との間で食料や燃料、輸送などを相互に提供するために必要な決済手続等を定めるものであり、本協定は米国などに続く七か国目とされます。他国軍隊への物品、役務の提供は二〇一五年の安保法制により可能とされたもので、平時の共同訓練から集団的自衛権の行使を可能とする存立危機事態に至るまで、あらゆる場面で相互の兵たんを行えるようにするものです。政府が重要影響事態や国際平和共同対処事態と認定すれば、相手国の艦船や作戦行動に発進準備中の戦闘機への給油も可能となります。まさに武力行使と一体不可分の活動であり、憲法九条に違反します。 安保三文書は、自由で開かれたインド太平洋、FOIP構想の下でACSAの整備、推進を日米同盟を基軸とした同志国等との連携強化を図るものとし、本協定も日独間の軍事協力を制度面で強化するための基盤となると位置付けています。米国が主導する対中包囲網に同盟国である日本やNATO諸国が組み込まれ、アジア太平洋地域における軍事的対抗を強めようとする一環にほかなりません。本協定は、日独両国の軍事協力を一層加速させ、地域における緊張関係を高めることになるもので、容認できません。 また、本協定が、弾薬等の物品、役務について、提供国の事前同意があれば受領国が第三国の部隊等への移転を可能としていることも重大です。防衛省は第三国の部隊への移転が想定されるケースとして災害対処活動を挙げますが、日本で行われる災害派遣とは異なり、有事における作戦行動を含むものであり、認められません。 会計検査院は、昨年、ACSAに基づく決済が取決めどおり実施されていないとして是正を求めました。まともに守ることもできない取決めを拡大していく道理はないことを指摘し、討論とします。
○高良鉄美君 私は、沖縄の風を代表し、日独ACSAに反対の立場から討論をいたします。 なお、他の三条約には賛成します。 国境なき記者団が発表する報道の自由度ランキングにおいて、日本は世界七十位です。世界には多様な情報、意見がありますが、日本の新聞、テレビが流すのは、英米の情報の更にその一部であるバイデン政権に有利なものに偏っており、多極化する世界の姿を十分に伝えていません。 以前、プーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切った理由について、孫崎享さんの著書に引用された安倍元総理の、領土的野心ということではなくて、ロシアの防衛、安全の確保という観点から行動を起こしていることと思いますという発言を紹介しました。リベラル派の孫崎さんの議論はおろか、安倍元総理の見解ですら事実上封印されてしまうところに日本の言論界の異常さを感じます。 対ロシア制裁に加わった国は五十ほど、残りの大半の国がロシアとの関係を維持発展させています。その理由の一つには、NATO東方拡大がロシアを追い込んだ結果、戦争になったことが広く認識されていることもあるでしょう。そしてもう一つ、西側諸国が、私が以前取り上げたセルビア空爆のように、侵略を含む多くの国際法違反を繰り返してきたこと、そしてこれを多くの国の人々が忘れていないため、西側の言う法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序なるものが何の説得力も持たないということもあると思います。 そして、自らが法の上にあるかのように振る舞う西側諸国が全く改心していないことは、イスラエルがパレスチナに対して行っているジェノサイド、それへのアメリカの支援、そしてイスラエルを止めるため、対ロシアでしたような本気の行動に出ない西側諸国の姿により、世界の前で明らかになりました。 道義面だけでなく、様々な局面でG7が主導する国際秩序は終わろうとしています。昨年、購買力平価GDPで、拡大前のBRICS五か国がG7のそれを超えたことを紹介しました。今や、ロシアが日独を抜いて購買力平価GDPで世界四位になる状況です。このような状況の下、西側諸国と軍事的つながりを強める一環としてドイツとACSAを結ぶことは、世界の流れに逆らうものであり、日本の世界における立ち位置を悪化させるものです。 さらに、西側諸国との軍事的つながりを強めることは、アメリカの中国に対する軍事的な駒として日本を差し出すものであり、NATOのロシアに対する駒として利用され、国民と国土が悲劇的な状況に陥っているウクライナと同様の状況に、日本、とりわけ軍事拠点の沖縄を追い込む危険な行動です。 NATOの拡大がウクライナに及ぶことは、ロシアにとっては武力をもってしても阻止すべきレッドラインであり、ロシアが繰り返し警告しただけでなく、アメリカでもヨーロッパでも多くの人がそんなことをしたら戦争になると警告していました。そんな少し調べれば分かる歴史も、新聞、テレビにはほとんど出てこないのが日本の異常な言論空間です。 中国にとって、武力をもってしても阻止すべきレッドラインは台湾独立です。今、アメリカや日本に台湾独立をあおる者たちがいて、中国を挑発し、それに何度も中国が強い警告を発しています。今、日本がなすべきは、西側諸国との軍事的連携を強めることではなく、逆にアメリカから距離を置くことです。 以上、世界の流れ、そしてアメリカの中国に対する軍事的駒として日本が利用される危険性から、今回の日独ACSAを含む西側との軍事協力の推進に反対する旨表明します。 例えば、我が国の言論空間では、台湾の民主主義を守るのだとあおる言論が横行しています。しかし、台湾では、アメリカを信じず、アメリカと距離を置いてこそ台湾は米中対立による衝突に巻き込まれないことができるといった民意は強く、私が昨年、本委員会で紹介した民意調査では過半数に達していました。 委員各位、そして政務三役におかれましては、政府情報や日本の新聞、テレビの情報をうのみにすることなく、是非とも世界の多様な情報源から触れていただきたいとお願いし、反対討論を終わります。
○委員長(小野田紀美君) 他に御意見もないようですから、四件に対する討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、日本国の自衛隊とドイツ連邦共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小野田紀美君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、航空業務に関する日本国政府とクロアチア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小野田紀美君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小野田紀美君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、刑事に関する共助に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小野田紀美君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小野田紀美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会