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213回国会参議院2024/04/16

外交防衛委員会 第9号

発言数
217
登壇者
23
会派数
8
開催日
2024/04/16

会議録

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、下野六太君、中曽根弘文君及び福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として白坂亜紀君、宮崎勝君及び羽田次郎君が選任されました。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房長志水史雄君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 皆様、おはようございます。自由民主党、静岡選出の若林でございます。  まず、両大臣におかれましては、大変お忙しい中御答弁に対応いただきまして、ありがとうございます。また、政府参考人の皆さんもありがとうございます。また、委員の皆様にも、度々質疑の機会をいただき、誠にありがとうございます。  では、早速質疑に入らせていただきます。  まず最初に、この度の岸田総理の訪米についてお聞きしたいと思います。  今週にでも総理御自身のお口から今回訪米の成果など報告があろうとは思いますが、せっかくの機会ですので、まず、上川外務大臣に、今回の総理の訪米の意義についてお聞かせ願いたいと思います。上川大臣、よろしくお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 岸田総理大臣は、四月八日から四月十四日までの間、国賓待遇で米国を公式に訪問をし、大きな成果を上げることができました。  具体的に申し上げますと、日米首脳会談では、岸田総理とバイデン大統領の個人的な信頼関係を始め、日米両国が深い信頼と重層的な友好関係で結ばれており、このかつてなく強固な友好信頼関係に基づき、両国が、二国間や地域にとどまらず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持強化するグローバルなパートナーとなっていることを確認することができました。  連邦議会での演説では、国際秩序が新たな挑戦に直面していること、自由と民主主義が世界中で脅威にさらされていることを指摘した上で、米国のリーダーシップが必要不可欠であること、その取組において日本は米国と共にあることを訴え、多くの賛同を得ることができました。  今回初の開催となりました日米比首脳会合では、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に向けて、同盟国、同志国との重層的な協力が重要であるとの認識の下、太平洋でつながれた海洋国家であり、自然なパートナーである日米比三か国が幅広い分野におきまして協力を更に強化していくことを確認することができました。  また、ノースカロライナ州におきましては、日本企業が投資や雇用創出を通じまして米国経済に大きく貢献していることを発信するとともに、米国の地域社会における日米間の草の根交流の重要性などについても改めてハイライトする機会となったと、なりました。  私自身、ワシントンDCにおきまして岸田総理大臣に同行をし、日米首脳会談や日米比首脳会合等に同席をして総理をお支えするとともに、ブリンケン国務長官やレモンド商務長官等と意見交換を行い、今次訪問の成果についてしっかりと確認をしたところであります。また、日比外相会談も行い、日比、日米比協力の強化を確認したところであります。  今後も、今回の訪米の成果を踏まえながら、日米関係の更なる強化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 非常に分かりやすく、かつ御丁寧に御答弁をいただきまして、ありがとうございました。今の内容をしっかりと共有をしながら、与党として対応に生かしていきたいというふうに思っております。  次に、木原防衛大臣にお聞きしたいと思いますが、今回の訪米において、米国連邦議会、今、上川大臣からもありましたけれども、総理の演説であったりとか、いろんな報道がありましたが、とりわけ日米同盟及び安全保障、これがかなりクローズアップされていたかとは思いますけれども、木原大臣がどう受け止められたのか、お聞かせ願いたいと思います。よろしくお願いします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今般の日米首脳会談でございますが、岸田総理やバイデン大統領もその重要性を強調されていました日米それぞれの指揮統制の枠組みの向上を始め、日米豪、日米韓、日米英など日米を基軸とした地域のパートナーとの協力や、防衛省と米国防省が主導する日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議、DICASの成立といった装備・技術協力における取組など様々な取組が議論をされ、共同声明に盛り込まれました。  こうした取組は、日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化が急務であることを再確認した上で、防衛・安全保障協力における新たな戦略的イニシアティブとして発表されたものであり、日米の戦略的協力の新しい時代を切り開く大きな意義を持つものと考えています。  今般の両首脳からの指示を踏まえ、私とオースティン長官を含めたあらゆるレベルで議論を進展させ、我が国の防衛力の抜本的強化と日米同盟の抑止力、対処力の強化に向けて具体的な成果につなげられるよう努力していきたいと考えております。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 木原大臣におかれましても、大変丁寧に、御丁寧に御回答いただきまして、ありがとうございました。また、部会や議連等でも更に深く聞いていきたいなというふうに思っております。  次に、質問の内容をがらっと変えまして、能登半島地震に対する海外からの支援についてお聞きしたいと思います。  まず最初に、どのような国から、またどれくらいの国から支援があったのか、さらにどのような内容の支援があったのか、お聞かせください。政府参考人の方、お願いいたします。

志水史雄外務省大臣官房長

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。  能登半島地震の発生直後から現時点までにおいて、アメリカやその他G7諸国、中国や台湾を含め百七十三の国・地域及び四十三の国際機関、そして世界各地の個人、団体から多数のお見舞いのメッセージや支援の申入れを受けており、政府としてこれに深く感謝しているところでございます。  例えば、台湾からは、発生直後に当局から六千万円の支援の申入れを受けたほか、特別支援金口座の開設等を通じて台湾の皆様から多大なる御支援をいただいており、これに対し深く感謝しているところでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御答弁の中で人的、物的支援については触れられていなかったんですけれども、それについてはどのような形でしょうか。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。

志水史雄外務省大臣官房長

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。  各国・地域からの支援の申入れについては、その受入れ体制構築のために要する作業や体制、現地の状況などに鑑み、人的、物的支援については受入れを辞退しているところでございます。一方、現地体制への負担を要しないような支援につきましては有り難くこれを受け入れることとしており、我が方の在外公館におきましても義援金受入れ口座を開設してきているところでございます。  また、在日米軍は、回転翼機UH60により、小松―能登空港間での食料などの被災者支援物資の輸送を実施されました。今般のアメリカの支援に心から感謝しているところでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 非常に分かりやすい御答弁、ありがとうございました。そういうことでありますので、人的、物的支援については誤解のないようにしなければいけないなというふうに思っております。  また、これら支援をいただいた国々に対しましては、どのようなお礼というか対応をしていくのでしょうか、またこの先していくのでしょうか。政府参考人の方、よろしくお願いいたします。

志水史雄外務省大臣官房長

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。  各国・地域からの支援申入れに対しましては、我が方在外公館や在京大使館などを通じて随時謝意を表明するとともに、外相会談など様々な機会に先方関係者に対し感謝の意を直接伝えてきております。また、上川外務大臣の記者会見や外務省公式SNSといった公の形での謝意表明も行っているところでございます。  政府といたしましては、このような温かい支援の申入れにつきましては、これまで日本が諸外国と積み上げてきた信頼関係の蓄積の上にあると考えており、改めて深く感謝するとともに、引き続きこうした各国との関係を培ってまいりたいと考えているところでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。引き続き丁寧な対応をよろしくお願いしたいというふうに思います。  最後に、我が国で災害が起きるたびに、冒頭にも出てきました本当に温かい支援と勇気をいただいております台湾で、大きな地震が起きてしまいました。改めて、お亡くなりになられた方々に衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞い申し上げ、一日も早い復旧復興をお祈りをするところでもございます。  その今回の台湾の震災に対しまして、日本としてどのような支援を行っているのでしょうか、また今後していくのでしょうか、教えていただきたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) お答え申し上げます。  四月三日に発生しました台湾東部における地震につきましては、発生直後から、日本政府としまして必要な支援を行う旨、行う用意がある旨表明してまいりました。四月五日、日本としまして、日本台湾交流協会を通じ百万ドル規模の緊急無償資金協力による支援を実施することを上川大臣から表明し、九日に決定したところでございます。  今後につきましては、日本政府としましては、被災者の救援、被災地の一日も早い復旧復興に向け、引き続き台湾側のニーズに応じて必要な支援を積極的に行っていく考えでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 改めて早い復旧復興をお祈りしまして、関連の質疑は終わりにしたいと思います。  次に、職員の処遇についてお聞きしたいと思います。  自衛隊の処遇改善につきましては、昨年から、前回も質疑させていただいておりますので、今回は外務省を含みます国の職員、全般的な処遇についてお聞きしたいと思います。  まずは外務省職員についてですけれども、先日の委員会において、外国で勤務します外務公務員の給与に関する法律の改定において有意義な議論がなされたかと思います。外務公務員の御子息の処遇について、もう少しお聞きさせていただければ有り難いと思います。  といいますのも、先日のお話を聞いていて、もう少し子女の教育に対しまして手厚く補助ができないのかなというふうに感じたところでございます。国の命を受けて海外に赴任し、その上、子女たちの負担も大きいと思いますし、何よりせっかく海外で学べる機会があると考えるとするならば、これは将来の日本の人材を育てるという観点からももう少し改善してもよいのではないかなと思ったからでございます。もちろん不公平感が出るような対応はよろしくないとは思いますけれども、現状で足りているのか、いま一度確認をさせていただけたらと思います。政府参考人の方、お願いいたします。

志水史雄外務省大臣官房長

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。  委員の御質問はいわゆる子女教育手当に関するものと理解しておりますが、この子女教育手当は、在外職員が同伴する子女に日本と同水準の教育を受けさせる上で追加的な経済負担を生じている事情に鑑みまして、その軽減を図るために支給する手当でございます。  具体的に申し上げますと、日本国内で勤務する職員はその子女を、とりわけ公立学校に通わせる場合には子女への教育を一定の自己負担で享受できるのに対しまして、在外職員は、その子女に関して、日本におけると同様の自己負担で日本と同水準の教育を享受することが難しい場合がほとんどでございます。こうしたことから、日本と同水準の教育を在外で受けさせる上で追加的に必要な経費に充当するために子女教育手当を支給することとしております。  このような基本的考え方の下に、いずれにいたしましても、在外で必要となる例えば教材の日本からの取り寄せ、通信教育に係る経費などに充当するため、子女一人当たり定額八千円を支給することとし、さらに、加算限度額というものを設定の上、在外での教育に必要な学費などの経費につきまして、この経費の額から日本国内の公務員の平均的な自己負担による教育支出額、これは今二万二千円としておりますけれども、これを差し引いた額を加算限度額までの範囲で支給することとしております。  この加算限度額と申しますのは、各在勤地におきまして日本人子女が就学可能な学校として外務大臣が認める小学校、中学校、高等学校それぞれの中で最も必要経費の低廉な学校の必要経費額を加算限度額として設定しているところでございます。  以上によって支給される子女教育手当の額を超える経費につきましては、日本国内において自己負担により子女に様々な教育を受けさせることと同様に、在外職員の自己負担としているのが現状でございます。  他方、委員御指摘がございましたけれども、在外における子女の教育に関する事情には様々なものがございまして、さらに、それら事情は変化していくものでございます。在外職員に同伴する子女が日本と同じ教育水準が確保できる学校に就学できることを確保するべく、子女教育手当の在り方につきましては不断に検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 非常に丁寧な回答をありがとうございました。なかなか、皆さんに質問しても、皆さん御自身がお願いしますとも言いづらいとは思いますので、その辺は我々がしっかりと、更に補助ができるように尽力していきたいなというふうに思ってます。  そもそも、国家公務員の処遇そのものが現状でよいのかというのは、市長時代から私はずっと疑問を抱いておりました。近年、若い職員の離職傾向が加速していると耳にしておりますけれども、外務省においても例外ではないんではないかなと危惧をしているところでもございます。しかしながら、これは当然の結果なんではないかなと私は思っています。  と申しますのも、持論ではありますけれども、各省庁を企業と例えるのなら、やはり日本一の企業であると私は思っていますし、日本一の企業でなければいけないということとなると、これ当然の、厳しい試験ですとか難関を突破してきて、また夢を持って入ってきた職員がそういう処遇であってはやっぱり長続きしないんではないかな。  これは、本当にいま一度、この環境をつくるということを我々議員も含めて全体で考えていくべきではないかなと。人事院勧告というのがありますけれども、それだけじゃなくて、やっぱり、全体的にやっぱり上げるということは非常に重要ですので、これ質問、もう時間がないので質問は、上川大臣、一言だけいただきましょうか。思い、一言是非お願いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 国内で勤務する外務公務員を含みます国家公務員の給与は、一般職の職員の給与に関する法律等で規定されておりまして、人事院が行う官民比較に基づく人事院勧告を踏まえた給与改定を行うのが政府の方針であるというふうに、であります。  処遇改善という観点からでありますが、職員がやりがいが感じられる環境を整えること、これが重要であると考えております。外交活動でありますが、二十四時間三百六十五日、地球上のあらゆる場所で動いておりまして、外務職員は、昼夜を問わず、常に緊張感を持って、時々刻々世界の動きに合わせて臨機応変かつ的確な対応を求められます。その中で、外務省におきましては、業務の合理化、デジタル化を進め、組織全体として働き方改革を推進し、職員のワーク・ライフ・バランス向上とともに、人にしかできない外交活動に集中できる環境整備に力を入れております。  引き続き、外務省という職場が、多様な背景を持つ職員一人一人が力を発揮し、持続的に勤務できる、そうした職場環境となるよう取り組んでまいりたいと考えております。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 いや、力強いお言葉を本当にありがとうございました。  これ、課題は非常に大きな課題だと思いますので、予算委員会等でも引き続き議論していくことをお約束をしまして、この項の質疑は終わりにさせていただきます。  ちょっと時間の関係で細かい質疑は飛ばしまして、今、全国の駐屯地におきまして新入隊員の教育が始まっているところでございます。細かい数字というのは、定員とか不足数とか、またそういったことはまた別の機会でお聞きするとして、大臣に一つだけお聞きしたいのが、全国各地の駐屯地等で新入隊員が、始まったという形で、先ほど申し上げたとおりですけれども、何を重んじて教育をしていくのか、また新入隊員に対する木原大臣の思いやエールをお聞かせいただければ有り難いと思いますので、大臣、よろしくお願いいたします。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 分かりました。  何を重んじというところでございます。  四月から新入隊員は全国の基地、駐屯地で最初の一歩を踏み出しているところですが、新入隊員に対しましては、自衛隊の任務を遂行できるよう、使命感の育成と徳操の涵養、装備の近代化に対する知識と技能の習得、基礎体力の錬成といったことをしっかりと教育し、国民の期待と信頼に応えられる自衛官として育成してまいります。  今年は自衛隊創設七十周年という記念すべき年でありますし、まさに将来の防衛力の中核となる新入隊員ですから、必要な人材を確保することが不可欠であり、新入隊員には、やりがいと誇りを感じながらはつらつと勤務されることを期待して、また活躍してくれることを願っております。

若林洋平自由民主党

○若林洋平君 ありがとうございました。終わります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 立憲民主・社民の小西でございます。  まず、上川大臣に、岸田総理の訪米について質問をさせていただきます。  問いの一でございますが、岸田総理、今回の首脳会談、また米国の両議会の演説において、グローバルパートナーあるいはグローバルパートナーシップという言葉を使って、特に議会演説のその内容は私も一言一句全部読みましたけれども、まるで世界の、もう地球規模、もう世界全体ですね、文字どおり、地球規模のエリアにわたってアメリカが行う武力の行使などの軍事行動について、日本が、日本自身の武力行使や、あるいはアメリカに対する軍事支援によってより積極的に行動する、あるいは、より積極的にアメリカの利益のために行動するというような意思表示に言葉として受け止める以外ないと思うんですが、そのような政策転換を政府として表明した、またアメリカに約束したということでしょうか。問いの一番です。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今回、日米首脳会合、会談でございますが、日米両国が深い信頼と重層的な友好関係で結ばれており、このかつてなく強固な友好信頼関係に基づきまして、日米両国が、二国間や地域にとどまらず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持強化するグローバルなパートナーとなっているということを確認したところであります。また、日米両首脳によります共同声明を発出いたしまして、日米がグローバルなパートナーとして法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化していくという力強いメッセージを発信をいたしました。  なお、グローバルパートナーという言葉を使ったのは今回が初めてではございませんで、これまでも日米がグローバルなパートナーであるとのメッセージを発信してきているところでもございます。  グローバルパートナーに関しましては、今日、国際社会が抱える複雑で相互に連関する諸課題に対処し、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくということで一致したものと考えているところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、質問に答えていないんですが。  昨日、外務省に質問通告のときに確認しているんですが、もうダイレクトに聞きますが、外務省の説明では、今大臣がおっしゃったグローバルパートナーあるいはパートナーシップ、確かに菅総理やあるいは岸田総理自身もかつてアメリカとの間でそういう言葉を、グローバルパートナーというような言葉を使っているわけでありますけれども、今回の岸田総理の訪米は、よろしいですか、日本が軍事的な行動、あるいはアメリカに対する軍事的な行動で、従来のインド太平洋、その地域を超えた、文字どおり地球規模、インド太平洋地域を超えたエリアにおけるアメリカのためのその行動というのを約束しているものではない、また、そうした政府としての意思表示をしたものではない、その事実関係について端的に答えてください。答えられなかったら政府参考人が答えてください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 繰り返しで恐縮でございますが、グローバルパートナーシップに関しましては、今日、国際社会が抱えております複雑で相互に連関する諸課題への対応、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくことで一致したものでございまして、軍事面のみを念頭に置いたものではないということでございます。(発言する者あり)  今、御質問にございました、軍事面のみの協働という形で御質問がございましたけれども、そういったことを念頭に置いたものではないということであります。幅広い観点で、まさに法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化というこの文脈の中で様々な重層的な協力をしていくと、こういうメッセージを発したものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、だから、私も首脳会談の共同声明を全部読んでいますから。二回にわたって答弁拒否を、大臣、しないでください。私は軍事面についてだけを絞って聞いているわけですから。  今大臣がおっしゃった、日米間で確認した国際社会におけるこの諸課題ですね、諸課題について軍事面が含まれているというのは大臣の答弁も否定しないと思うんですが、じゃ、もう一回聞きます、よろしいですか。  今回の岸田総理の訪米は、文字どおり、グローバルパートナーシップなどと言っているんですが、総理のこの両議会演説、先生方も御覧になっていると思うんですが、軍事的なことを述べた後に全部言っているんですね、グローバルパートナーとかグローバルパートナーシップだとか。これ、普通に読めば、普通に受け止めれば、ああ、日本はアメリカと、今までにない役割、そうしたことを果たすんだというふうに受け止めになるんじゃないかと思うんです。だから聞いているんですが。  これ、外務省には私、昨日確認しましたよ。政府参考人、大臣答えないんだったら答えてもらえますか。  今回の総理の訪米による日米間のこの確認、またその前提たる日本政府の主張というのは、インド太平洋域を超えたエリアで、そうした意味で、文字どおりの地球規模で、アメリカに対する何らかのこの軍事的な協力、そうしたものを新たに約束したものではないし、政府としての意思表示をしたものではない、インド太平洋域を超えるものについてはそうした意思表示も約束もしていない、政府参考人、答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  先ほど大臣からも御説明申し上げたとおりで、繰り返しとなってしまいまして恐縮でございますけれども、グローバルパートナーシップに関しましては、今日、国際社会が抱える複雑で相互に関連する諸課題に対処し、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくことで一致したというものでございまして、軍事面のみを念頭に置いたものではございません。  その上で申し上げますれば、御指摘の日米共同声明の防衛・安全保障協力の強化においても、日米は強固な同盟と不朽の友好に基づく未来のためのグローバルなパートナーであるという考え方に基づいて、引き続き日米で様々な課題に取り組んでいくということが記載されていると理解しております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 全く答えていないんだ。これ、どういう外交なんですか。  じゃ、政府参考人、よろしいですか、問いの二番ですよ。同じことですけど、問いの二番ですね、よろしいですか。  両議会演説のグローバルパートナー、グローバルパートナーシップの発言の文脈は、さっき私が申し上げたように何か所かあるんですが、これ全部、軍事的なことを語った後にこのグローバルパートナーシップだとかいう言葉を使っているんですね。  具体的に、例えば、アメリカ軍と自衛隊について、共にデッキに立ち、任務に従事し、そしてなすべきことをする、その準備はできていますという主張をされているんですが、これは、具体的に、日本が米軍のためにどのような立場で、いかなる任務を従事し、なすべきことを遂行しようとしているのか、またどういう準備をしているんですか。かつ、よろしいですか、さっきからの質問ですけれども、これを、インド太平洋域を超えた、文字どおりの地球規模でそうしたことをやるという政府としての意思表明、またアメリカに対する約束をしているんですか。政府参考人、明確に答えてください。四回目です。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  一部繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、御指摘いただいておりますグローバルパートナーシップに関しましては、今日、国際社会が抱える複雑で相互に関連する諸課題に対処いたしまして、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくことで一致したというものでございまして、軍事面のみを念頭に置いたものではございません。  その上で、一般論として申し上げますれば、国家安全保障戦略、国家安保戦略でも記載のありますとおり、日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、我が国の安全保障のみならず、インド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定の実現に不可欠な役割を果たすものでございます。特に、インド太平洋地域において日米の協力を具体的に深化させることが米国のこの地域へのコミットメントを維持強化する上でも死活的に重要だと考えております。  我が国といたしましては、これらのことも念頭に、日米の戦略レベルで連携を図り、米国とともに外交、防衛、経済等のあらゆる分野において日米同盟を強化していく考えでございます。  こうした点も背景に、今般、両首脳は日米両国が国際社会の問題に取り組むグローバルパートナーであるとの点で一致したものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、確認した、昨日の私の外務省のですね、まあこれあえて名前は言いませんけれども、ちゃんとした責任者から確認したことと今の答弁が違っているので、じゃ、政府参考人に聞きますが、もう端的に、でしたら、今回の岸田総理のこの訪米の特に議会演説ですけれども、実は首脳声明については、地球規模でアメリカに軍事的な協力をするというような文章は私が見た限りでは読み取れなくて、インド太平洋域の話に終始しているように見えるんですが。  よろしいですか、政府参考人。今回の岸田総理のこの議会演説というのは、文字どおり、そのグローバルパートナーシップあるいはグローバルパートナーというのは、インド太平洋域に限らず、また日米の二国間に限らず、地球規模でアメリカのその軍事的な行動、そうしたものに日本が何らか貢献をする、あるいは行動を共にする、そうした国家としての、政府としての決意を述べたものである、そうした理解でよろしいですか。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  ただいま御説明申し上げたとおりでございますけれども、政治経済、日米関係、非常に多岐にわたりますので、軍事面のみを念頭に置いたものではないということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、もう七回連続ぐらい答弁拒否なんですが、今、軍事面のみを何か決めたことじゃないと言ったんですが、そんなこと分かり切っていますよ、初めから言っているじゃないですか。私、全部読んでいるんですから、首脳声明だって。だから、もう今度やったら、委員会止めてもらいますよ、本当に。政府参考人、ちゃんと答えてください。  さっき言ったとおりですけど、今回の岸田総理の訪米の議会演説、あるいは首脳会談も政府の判断で含めるんだったら含めてください、それは、今までの日米の二国間あるいはそのインド太平洋域というその特定の地域の枠を超えて、文字どおり地球規模でアメリカの軍事的行動について日本が何らか貢献する、あるいは行動を共にする、そうした政府としての方針、その決意を表明し、アメリカと国家間の約束を結んだ、そういうものであったのかどうか、端的に答えてください。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 端的にお答えをお願いいたします。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) 端的にお答え申し上げます。  御指摘の、申し訳ございません、日米首脳共同声明の防衛・安全保障協力の強化の部分におきましても、日米は強固な同盟と不朽の友好に基づく未来のためのグローバルなパートナーであるという考え方に基づきまして、引き続き日米で様々な課題に取り組んでいく考えであるということが示されてございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、今のその政府参考人の答弁は、この間の、さっき国家安保戦略のあの二年前の文書の説明をされていましたけれども、当時の国家安保戦略で日本が閣議決定で決めた日米関係、特に軍事に関する事柄と、中身については違いがないということですか。岸田総理がアメリカに今回約束してきたことと違いがあるのかどうか。あるんだったら、何が違うのか。私は、地球規模について明確に、地球規模のというエリアにおいて明確にアメリカと共にすると、軍事的なことを共にするというふうに表明したと私は受け止めるんですが、違いがあるのかないのか、それを答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) 国家安全保障戦略におきまして、日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、我が国の安全保障のみならず、インド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定の実現に不可欠な役割を果たすものであるということは当時から記述をされております。  今回の日米首脳会合を受けて発出された声明におきましては、そのような考え方に基づいて両国でやり取りを行った結果を反映させて表明したものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、確認ですが、今おっしゃった、その岸田総理がアメリカの首脳会談声明あるいは両議会演説で表明した意思というのは、今参考人がおっしゃったのはそういうことだと思うんですが、二年前の国家安保戦略のその枠内であると、その国家安保戦略から新たにはみ出る政府としての何らかの政策方針あるいは具体的な政策、そうしたものを約束したものではないという理解でよろしいですか。国家安保戦略の枠内のものであると。それを明確に答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  安全保障の分野に議論を限定するといたしますれば、もちろん国家安全保障戦略を踏まえて、その後の米国とのやり取りを受けまして今回のステートメントの発出ということになったということでございますけれども、ただ、御説明申し上げたい点は、一言だけ申し上げますが、グローバルなパートナー、これは日米の役割分担や責任分担を、今までのものを変えるものではございませんで、グローバルなパートナーとして、安全保障上の協力だけではございませんで、地域情勢、世界経済など様々な分野で日米間で一層の連携を深めていく、こうした考えを表明したものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、政府参考人、確認ですが、さっきも聞きましたけれども、問いの二番ですけれども、アメリカ軍の兵士と自衛隊が、今日この瞬間も任務を共にしている、侵略を抑止している、そういう足並みをそろえて努力しているというようなことを語った後に、共にデッキに立ち、任務に従事し、そしてなすべきことをする、その準備はできていますと。日本は既にアメリカと肩を組んで共に立ち上がっていますと、アメリカは一人ではありません、日本は米国と共にありますというふうにして、日本は、そのさっきの、その準備はできていると言っているんですが、この準備というのは、国家安保戦略で想定、書いてあること、あるいは想定していること以上のアメリカとの地球規模での何らかの軍事的な取組、そうしたものを準備を、やる、あるいは準備をしていると、そういう意思表示でないということでよろしいですか。ほかにも、この岸田総理の議会演説の中にはそれと同じような言葉が繰り返し出てくるんですが、それを答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  最初のところはちょっと繰り返しになってしまいますけれども、グローバルパートナーシップということに関しましては、今日、国際社会が抱える複雑で相互に関連する諸課題に対処いたしますために、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくことで一致したというものでございまして、軍事面のみを念頭に置いたものではございません。  その上で、一般論として申し上げれば、国家安全保障戦略にも記載のございますとおり、日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、我が国の安全保障のみならず、インド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定の実現に不可欠な役割を果たすものでございます。特に、インド太平洋地域において日米の協力を具体的に深化させることが米国のこの地域へのコミットメントを維持強化させる上でも死活的に重要であると考えております。  我が国としては、これらのことも念頭に、日米の戦略レベルでの連携を図り、米国とともに外交、防衛、経済等のあらゆる分野において日米同盟を強化していく考えでございます。  こうした点も背景に、今般、両首脳は日米両国が国際社会の問題に取り組むグローバルパートナーであるとの点で一致したものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと念のために確認しますけど、岸田総理の議会演説なんですけど。  もう留保を付けずにいきなりグローバルパートナー、グローバルパートナーシップというのが始まっているんですね。アメリカとどこまでもとにかく何でも一緒にやるみたいに受け止められるわけですが、それに続いてこういうことが言われているんですね。日米同盟はその力を増強させる役割を果たしていますと。だから、先にアメリカとのグローバルパートナーあるいはグローバルパートナーシップなるその関係をうたって、日米同盟はそれを増強させるためのものだと言っている。  ただ、今、政府参考人が説明した国家安保戦略というのは、日米同盟の意義というのは、インド太平洋域を超えて、場合によっては世界の平和に貢献することもあるということをうたっているんですが、うなずいていらっしゃいますけれども、どっちなんですか。今回、その岸田総理がアメリカで約束して、主張し約束してきたことは、あくまで日米同盟の国家安保戦略でうたっている、日米同盟の効果としての世界、グローバルな何らかのその効果、貢献のことを言っているのか。日米同盟は離れて、日米がグローバルパートナーシップなる世界規模の行動を共にするということをうたって、日米同盟はまさにその補強なり、中核の装置、ものだというふうに言っているのか。どっちですか。それを明確に答えてください。もう明確に答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) これは、今回の訪問の際に使用いたしましたグローバルパートナーシップという表現に関しましては、先ほどから御説明申し上げているとおりでございますが、今日、国際社会が抱える複雑で相互に関連する諸課題に対処し、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築し協働していくことで一致したということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、だから、何回も聞かさないでくださいよ。  だから、その今回アメリカと約束したグローバルパートナーシップというのは、そういう概念が先に来て、日米同盟はそれを増強させるという関係にあるんですか。だから、アメリカで言ったグローバルパートナーシップと日米同盟の関係を聞いているわけですよ。  グローバルパートナーシップというものが先に来て、日米同盟はそれを増強するものだと言っているんですか。あるいは、国家安保戦略が言っているように、書いてあるように、規定してあるように、日米同盟の効果として、世界的な日米の平和の創造なりの貢献、そうしたことを言っているのか。どちらですか。明確に答えてください。傍聴人の方聞いていますよ。  実は、こうしたことで国民の皆さんが知らない間に国が変わるんですよ。本当に今日、歴史的な機会にいらっしゃると思いますが、答えていないの分かりますよね。ちゃんと答えてください、政府参考人。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  繰り返しになってしまって本当に恐縮なんですけれども、日米及び世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築して協働していくと、こういうことでございます。軍事面のみを念頭に置いたものではございません。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 だから、その軍事面のものを聞いていないというのはもう何回も言わさないでくださいよ。軍事面以外のことは聞いていないんだというふうに言っているわけですから。  もう一回だけ聞きますけど、どっちなんですか。そのグローバルパートナーシップというのは、日米同盟の、これは軍事に関してですよ、日米同盟の関係としてのものであって、そうした国家安保戦略に基づくその内容を改めてアメリカと確認して約束してきたのか。あるいは、国家安保戦略、日米同盟を離れてグローバルパートナーシップなるものを提唱して、日米同盟がそれを増強するものだというものに位置付けているのか。どちらですか。明確に答えてください。答えられないんですか、答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  今回の日米首脳会談におきましては、日米両国が深い信頼と重層的な友好関係で結ばれており、このかつてなく強固な友好信頼関係に基づいて両国が、二国間や地域にとどまらず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持強化するグローバルなパートナーとなっているということを確認したものでございます。また、共同声明も発出いたしまして、日米がグローバルなパートナーとして法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化していくというメッセージも発信しております。  なお、先ほど大臣からも御説明申し上げたとおりですけれども、グローバルパートナーという言葉を使ったのは今回が初めてではございませんで、これまでも様々な機会に日米がグローバルなパートナーであるとのメッセージは発信してきているところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 もう初めから十回ぐらい聞いても、何ら、ちゃんと何一つまともに答えないんですが。  堂々とした外交をやりなさいよ。戦前、日本は外交を誤って、国民に、大きな世界史にもないような戦争の惨禍をもたらしたんじゃないですか。何回もこの委員会で申し上げているんですよ。外交が頑張らなきゃいけないわけですよ。で、外交で、堂々とやった外交やって、堂々と国会や国民に説明すればいいだけじゃないですか。  もう委員長、十回以上聞いているので、私が今、この間聞いたことですね。今回の岸田総理の訪米のグローバルパートナーシップなどというのは、世界規模でのアメリカとの軍事的な行動あるいは協力というものを約束したものなのか、また、これまでの国家安保戦略あるいは日米同盟との関係でどっちが先にあるのか。グローバルパートナーシップが先にあるのか、あるいは日米同盟や国家安保戦略の枠内にあるのか、委員会に対して説明資料の提出を求めます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと外務大臣が形なしだったらあれなので、外務大臣に厳しい質問をします。問いの六番ですが、よろしいですか。  これも、昨日、外務省に確認しましたけれども、実は、先生方、よろしいですか。今回、岸田総理が首脳声明あるいは両議会演説でうたってきたグローバルパートナーシップなどは、この一月三十日の国会に対する総理の施政方針演説そして外務大臣のあの外交演説について、一言もないんですよ。言葉はなく、言葉は、まず言葉はありません、グローバルパートナーも、グローバルパートナーシップもですね。  もうこの段階で、国民の皆さん、主権者の国民の皆さんと国会を冒涜する、まあ暴挙として、暴挙と言わなきゃいけないんですが、せめて、じゃ、言葉がないんだったらそれを意味するようなことってあるのというふうに聞いたら、それも説明できませんと言って、何か資料もらいましたけど、何か、去年、おととしの施政方針演説の原稿なんかちょっと、会議録なんかもらったりして。  それで、外務大臣、よろしいですか。総理の施政方針演説、一月三十日、また同じ日の外交演説で、この岸田総理がアメリカに対して今回うたってきたグローバルパートナーシップなどについて、国会に対して述べなかったのはなぜですか、国民に対して述べなかったのはなぜですか。また、そうしたことが議会制民主主義、国民主権との関係で許されるとお考えですか、答弁ください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今年一月の岸田総理大臣の施政方針演説、そして私の外交演説について御質問がございました。  グローバルパートナーや、またグローバルパートナーシップという表現は用いておりませんが、これまでの演説や基調講演も始めとし、様々な機会を捉えまして日米両国が国際社会に貢献をしていく旨の発言を行ってきているところであります。  御指摘の演説におきまして、グローバルパートナーやグローバルパートナーシップという表現は用いていないものの、日米両国が法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の形成に向けまして国際社会の平和と安定のために貢献していくと、こうした考え方については変更があったものではないということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、大臣、今の答弁を伺って御質問ですが、じゃ、大臣は、先ほどから私が質問していることなんですが、今回、岸田総理がアメリカに約束をしてきたグローバルパートナーシップ、グローバルパートナーというのは、この間、岸田政権が国会に対して述べてきたアメリカとの関係、日米関係を本質的にはみ出すものではないと、基本的には同じ方向性、姿勢の中のものであると、そういう理解でよろしいですか。これは明確に答えてください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今回、岸田総理が議会で演説をするということでございましたし、また、様々な会談を通じまして、アメリカ社会に対しまして未来のためのグローバルパートナーであるというメッセージを発信してまいったところであります。これは、日米は堅固な同盟と不朽の友好関係に、友好に基づくものであり、今後もそうあり続けるということを表明したものでございます。  その中におきまして、この日米同盟でありますが、インド太平洋地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けるということを確認をし、日米安全保障、防衛協力を一層強化していくということで一致したものでございまして、こうした考えに基づきまして、引き続き日米で様々な課題に取り組んでまいりたいと考えているところであります。  我が国の国家安全保障戦略の枠組みにのっとって、今回の議会での発言、また、これまでの取組をベースにした未来のためのグローバルパートナーシップということの意味ということは、そのような位置付けであると認識をしております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 だから、端的に答えてくれればいいんですが、最後おっしゃった我が国の国家安保戦略の枠組みと、何でしたっけ、これまで、何か基づくものみたいなふうにちょっと、明確に答えてくれます。だから、この間、政府が国会に述べてきたアメリカとの関係、それを、本質を大きくは変えるものというか、はみ出すものではあるのかないのかを聞いているんです。それを端的に答えてください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国の国家安全保障戦略の枠組みを超えたものではございません。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 何で政府参考人、さっさとそれ答えないんですか。笑っている場合じゃないでしょう、あなた、本当に。  じゃ、外務大臣に確認で聞きますよ。  外務大臣は、両議会演説、議場にいらっしゃったそうなんですが、もう外務大臣も、日本語、義務教育を受けた方だと、この岸田総理の演説ですね、日本語訳、外務省の訳あるからそれを見れば、本当に、軍事のことを語った後に留保を付けずグローバルパートナーシップだとかそういうことをおっしゃっているんですが、上川大臣は議場にいらして、それを聞いたアメリカの両院の議員たちは、ああ、日本はこれから地球の裏側も含めて、これ地球の裏側という言葉もあるんですよ、御存じだと思いますけど。NATOに対する日本の協力の文脈で地球の裏側というのを言っているんですが、その後にまたグローバルパートナーシップというふうに叫んでいるんですけれども。  上川大臣、アメリカのその両院の国会議員の皆さんは、あるいは、皆さんは、この岸田総理の演説を聞いて、ああ、日本は今後軍事的なものについて地球の裏側を含めてアメリカと共にするんだと、基本的にそういうことを共にするんだという国家としての意思表明をしたと、そういうふうに受け止めたんじゃないかと、受け止めたというふうに認識されますか、あるいは両議会の議員はそういう受け止めはしていないと、どちらですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 議場におきましては様々な議員の皆さんがいらっしゃいますし、また、傍聴席におきましても様々な議会のスタッフの皆さんも傍聴しておりましたし、私どものデレゲーションも議場におきましてこのメッセージを聞いていたものであります。  その上で申し上げますと、それぞれのお考えを全部総じて私自身がパラフレーズするということについては難しいというふうに思いますが、私は、その今先生がおっしゃったような認識を広く議員が共有しているという、そういう印象は持ちませんでした。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 そこは明確に答弁をしていただいたんですが。  ちょっと視点を変えて上川大臣に伺います。  今回の、岸田総理ですね、議会演説でも言っているんですが、今日のウクライナは明日の東アジアかもしれませんという主張ですね。これ、ウクライナの侵略が起きた当時から政府が繰り返し言っていると思いますが、問いの八番ですね、この明日の東アジアかもしれませんというのは、多分そうした武力の侵略を受けることがあり得るということだと思うんですが、この明日の東アジアかもしれませんという主張には、これ、日本が東アジアの他国、ほかの国から武力侵略を受ける可能性がある、そういう趣旨も含めて政府は言っているんですか。この言葉の意味を具体的に、特にアメリカに対して今回言った言葉の趣旨を説明してください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まず、ロシアによりましてのウクライナの侵略については、国際秩序の根幹、これを揺るがす暴挙でありまして、明白な国際法違反として厳しく非難されるべきものであると認識であります。  御指摘の総理の発言でございますが、このような力による一方的な現状変更の試みを東アジアで許してはならないという趣旨で述べたものでございまして、必ずしも特定の国・地域を念頭に置いた、紛争が発生する可能性を念頭に置いているわけではございません。  我が国を取り巻く安全保障環境でありますが、戦後最も厳しく複雑な状況にあります。その中におきまして、最悪の事態をも見据えた備えを盤石なものとし、我が国自身の国益を守っていかなければならないところであります。そのために、外務省といたしましても、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するため、外交と防衛を連携させながら総合的に外交・安全保障政策を進めていくと、こうしたことを述べたものでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと今の答弁で、明日の東アジアかもしれませんって、これ特定の地域を念頭に置いたものではないというふうにおっしゃられたと思うんですけれども、特定の地域や国を念頭に置いたものではないということですか。ちょっとそこだけ確認させてください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 必ずしも、その特定の国や、また地域を念頭に置いた紛争が発生する可能性、これを念頭に置いて申し上げたものではないと申し上げたところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 だったら、そういう物の言い方というのはやっぱりしちゃいけないんですよね。国民これ聞いたら、いや、日本が侵略を受けるのかと。まあウクライナと日本が置かれた状況って全く違うと思いますが、まあ上川大臣始め、だったか、外務大臣にも、アメリカにとっても日米同盟は世界最重要の、世界最重要の同盟関係と答弁したことが何度かございますけれども、ウクライナは世界最強のアメリカ軍とそういう同盟を持っていないんで、今日のウクライナが明日の東アジア、これが日本かというのは本質的な議論が必要なんですが。  ちょっと外務省の政府参考人か、あるいは無理だったら防衛省の政府参考人のどちらか答えてもらいたいんですが、日米の首脳共同声明の防衛・安全保障協力の強化ですね、防衛・安全保障協力の強化、ここの箇所なんですが、さっき私も自分で言ったんですが、ここには、いわゆるインド太平洋地域のアメリカと日本の協力だけのことを述べていて、具体的に何かこう地球規模の、あるいは地球の裏側みたいな話の日米協力というのは、ここには記載はないという理解でよろしいですか。答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  グローバルパートナーシップに関しましては、今日、国際社会が抱える複雑で相互に関連する諸課題に対処し、日米、世界の未来の利益のためにグローバルなパートナーシップを構築して協働していくことで一致したというものでございます。  その上で申し上げますが、御指摘の日米共同声明の防衛・安全保障協力の強化におきましても、日米は強固な同盟と不朽の友好に基づく未来のためのグローバルなパートナーであるという考え方に基づきまして、引き続き日米で様々な課題に取り組んでいく考えであるということが述べられております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、だから、聞いたことを答えなさいよ、ちゃんと。だから、これファクトとして書いてあるかって聞いているんですよ。  インド太平洋域以外のことが書いてありますか。イエスかノーかで答えてください。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) 今手元に全部持っているわけではないのですが、一例といたしましては、例えばサイバーなど、インド太平洋に地域的に限定されているものでないものも触れられていると承知しております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛省、答えられますか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  今外務省の参考人から申し上げたとおりでございますけれども、この防衛面における協力についての共同声明の中におきましては、必ずしもインド太平洋地域という形で地域を限っているわけではないものも含まれていると。  サイバーでございますとか、あるいは、これから産業面を含めた防衛技術あるいは装備協力といったものをやっていくという枠組みをつくるということを言っているわけでございますけれども、そうしたものについては、確定的に地理的な範囲を区切ってそこに限ってやっていくということでは必ずしもないということであろうかと存じます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、両大臣、どちらでもいいんですけど、あるいは無理だったら政府参考人。だったら、よろしいですか。  今回、岸田総理が議会演説などで述べたグローバルパートナーシップ、軍事面についてですね、軍事面のことしかさっきから聞いていません、軍事面のそのグローバルパートナーシップ、つまり、インド太平洋域を超えるような地球規模のものというのは、サイバー、私見たんだけど、今多分サイバーぐらいだと思うんですけれども、あるいは何か防衛装備のことがあるんでしたら、サイバーや今お答えになった防衛装備のものだけだという認識でよろしいですか。大臣無理だったら政府参考人、答えてください。防衛省、答えられますか。じゃ、政府参考人、防衛省、答えてください。  グローバルパートナーシップの軍事面について、インド太平洋域を超える規模のものはサイバーとあなたがおっしゃった防衛産業のものだけということでよろしいですか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  先ほど来、外務省からお答えを申し上げているとおりでございますけれども、議会演説で総理が言及をされましたグローバルパートナーシップ、こちらにつきましては、軍事面も含めて、ただそれに限られない形での全体のパートナーシップを向上していくということを申し上げているわけでございます。  そこで、軍事面ないしは防衛面につきましては、同盟がそもそもグローバルな性格を持っているということを踏まえて、それを更に発展させていくということをおっしゃっているわけでございまして、格別的にどういったものを具体的にやっていくということについて言及されているものではないというふうに認識をしております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、その同盟ってグローバル的なものかと、いろんな声、今ざわざわと声が、疑問の声が上がっていますけれども。  ちょっともう聞いても答えないので、もう資料要求お願いしたいんですが、議会演説、首脳声明出しているんですが、この首脳声明のこの防衛、安全保障の強化というところで、いわゆるインド太平洋域を超えた地球規模の軍事的な協力などについては、このサイバーだとか防衛産業以外のもの以外何かあるのか、それについて文書による説明を求めます、委員会への。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 委員長、ありがとうございます。  防衛大臣、問いの九番ですが、今申し上げている首脳共同声明にある作戦及び能力のシームレスな統合、自衛隊と米軍との間の相互運用性及び計画策定の強化、より効果的な日米同盟の指揮統制、これ具体的に何を意味するのか。  防衛省設置法で、今、統合作戦司令部のものが出されていますが、それ以外のものに何か具体的に想定しているものがあるのか、想定しているものがないんだったら結ぶわけないので、想定しているものがないんであれば首脳声明でまとめるわけないので、具体的に今申し上げた三つの事柄について、具体的にどういう中身のものを想定しているのか、国会、国民への説明責任としてちゃんと答えてください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 現在、日米間の運用面における具体的な調整については、同盟調整メカニズム、ACMに基づいて、幕僚でいうと統合幕僚監部及び陸海空各幕僚監部の代表がインド太平洋軍司令部及び在日米軍司令部の代表と共同運用調整所、BOCCを通じて行っております。さらに、部隊レベルでいうと、必要に応じて陸海空各自衛隊は、統合任務部隊が各自衛隊及び各軍、各軍間の調整所、いわゆるCCCSを設置して、米側各軍と調整を行うこととしております。  一方で、政府としては、国家防衛戦略にも記載しておりますが、統合運用の実効性強化のため、陸海空自衛隊の一元的な指揮を行い得る統合作戦司令部を設置すべく検討を今進めておりますが、こういったことを踏まえて、日米間における指揮統制に係るその調整要領や連携の強化について議論を行っているところですが、お尋ねのその作戦及び能力のシームレスな統合や、自衛隊と米軍との間の相互運用性及び計画策定の強化につきましては、共同対処等を行う場合に陸海空及び宇宙、サイバー、電磁波といった様々な領域での作戦や能力を一層シームレスに連携させていくことが重要であり、また共同訓練やISRなどの平素の活動から有事に至るまで様々な活動において、運用を一元的に指揮し得る組織間で相互運用性や計画策定を一層強化すべく議論していくことが重要との趣旨で記載しているものでございます。  こうした自衛隊と米軍の一層の、一層の連携強化を図っていく上では、我が国が新たに統合作戦司令部を設置することを踏まえて、より効果的な日米同盟の指揮統制について議論していく必要がありまして、今般、首脳間におきましても、こうした議論の重要性を改めて確認したものと思っております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと今いろいろ答弁いただいたんですが、いずれにしても、さっき大臣答弁されていたんですが、日米の、アメリカ軍あるいは自衛隊のそれぞれの指揮統制というのはそれは独立して行われると、まあ当たり前のことですが、それは間違いない、かつアメリカとは当然そうしたことは確認されていることでよろしいですか。端的に答えてください、大臣。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 統合作戦司令部、仮称の、今御議論、審議をいただいておりますが、それが設置された後でも、日米それぞれ、各々の部隊の指揮統制ということは確認しております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、防衛大臣に、次の質問なんですが、この共同首脳声明に、さっきも申し上げていますけれども、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議なるものの設置が書かれて、具体的にミサイルなどというふうに書いてあるんですが、このミサイルを日米で共同開発して、この共同開発されたミサイルというのは、日本が造ったものが第三国に輸出される、まあアメリカが造ったものは当然輸出するんでしょうけれども、日本が造ったものが第三国に輸出される、そうした可能性があるのか、あるいは、そうした可能性は否定されないのか、それを答えてください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 我が国は、国家防衛戦略の方に記載してあるとおり、装備品の共同開発・生産、あるいは米国製装備品の国内における生産、整備能力を拡充する方針を打ち出しております。  米国も、一月に国家防衛産業戦略というものを公表し、インド太平洋地域における同盟、パートナー国との共同開発、共同生産及び共同維持整備の追求を目指しているというふうに承知をしております。  こうした日米両政府の方針を踏まえると、日米の防衛産業が連携する優先分野を特定するために、今般、新たに、先ほど申し上げましたDICASを設立することとしました。  今後、日米両国の防衛産業における生産状況というのを踏まえつつ、同協議での議論を通じて、共同開発、共同生産及び共同維持整備の協議を行い、日米同盟の抑止力、対処力の向上につなげていきたいと考えていますが、現時点において、その米国と共同開発、共同生産した装備品というものは第三国で輸出というのは考えているわけではございません。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっともうあれですので、ちょっと次の質問。  外務省のホームページに、ジョセフ・ナイの報告書について、外務大臣がアーミテージ氏を表敬して、功績だとか称賛だと言ったのは、はっきり言って、国としての在り方が問われるので、あのホームページを削除することを求めておきます。  次、防衛力整備計画の四十三・五兆円の話なんですが、ちょっと時間がないので、防衛省に昨日確認しているので、端的にファクトだけ答えてほしいんですが、四十三・五兆円で百四十六の事業項目で、今まで、二年間にわたって四枚だけ、四項目だけ、それぞれ数兆円、数千億円、数百億円単位の内訳でもないものが出てきたんですが、今、防衛省において、この百四十六ですね、これ理事会協議事項にも二度三度にわたってなっているんですが、それに対する対応として、今防衛省がやろうとしているのは、プラス二枚の追加が近々できるということでいいのか、それだけ端的にお答えください。今、二枚の追加を準備中であると、もうそれだけ答えてください、五秒以内で。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 現在、幾つかの項目をお示しできるよう、最終的な調整を行っているところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 昨日二項目だけというふうに聞いたんですが。  じゃ、ちょっと、今、やはり端的に答えてください。問いの三番ですね。百四十六の事業、つまり、四十三・五兆円の金額の幾らかは令和五年、令和六年の防衛予算で実際に計上されているんですが、百四十六の事業のうち幾らずつ令和五年、令和六年の予算に計上されたのか。立憲の部会で資料提出などを私求めているんですが、それの対応というのは今すぐできますか。それを答えてください。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) 今御指摘のございました資料を作成するに当たりましては、まず、これまで小西委員からもお求めのありました四十三・五兆円の内訳というものを整理を行う必要がございます。さらに、令和五年、六年と、予算につきましても、事業数はかなり多いということで、これは恐らくこれ数万件以上と極めて多いということになります。  さらには、事業の精緻化や最新の状況の反映等を行うために事業名や予算科目の変更を行うことがあるというほか、複数の事業を取りまとめたり、むしろ逆に事業の細分化を行うということもございますため、これらを数万件の整備計画とひも付けるというのはなかなか相当な時間を要するということとともに、正確にお示しすることは困難な場合もあるということを御理解いただければと思っております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 到底理解できないんですが、状況は分かりました。  次、防衛省、武器、戦闘機の輸出について聞きますが、問いの二番行きます、問いの二番です。よろしいですか。  前回、イギリスとイタリアに対して、憲法前文の平和主義、特に平和生存権の、平和的生存権の言葉すら伝えていないということを理事会協議事項に文書で出していただいて、まあ、やっていることはめちゃくちゃですが、当たり前の対応ではあるんですが。  問いの二番、よろしいですか。与党の間で、自民党さんと公明党さんの間で、この戦闘機の問題、協議されていますが、その与党協議において政府の方から、憲法前文の平和主義、特に平和的生存権を意味する言葉などを伝えたこと、これ説明でも文書提出でも何でもいいんですが、それがあるのかどうかを、ファクトとしてあるのかどうか、イエスかノーかで答えてください。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  与党の会議における検討に資するように政府から説明したものでございますけれども、概略申し上げますと、武器輸出三原則、防衛装備移転三原則は憲法の平和主義の精神にのっとったものであることでありますとか、国際紛争を助長することになること、あるいは国際法に違反するような侵略等の行為に使われることを承知の上で武器を輸出することは平和的生存権を保障するという憲法の精神に反すると、こういう答弁が過去あったということについて説明をしてございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 それって私の答弁だと思うんですが。意味として、多分説明しないということだと思いますが。  ちょっともう時間がないので問いの三番行きますが、ちょっと今言った、政府参考人で結構です、問いの三番よろしいですか。  今回のこの防衛装備移転の三原則の改正したもので、武力紛争に関して現に戦争が、戦闘が行われていると判断される国に移転する場合を除くと書いてあるんですが、ここの戦闘というのは、日本の戦闘機の、輸入した国ですね、国が行う国連憲章上の武力の行使、個別的自衛権、集団的自衛権、集団安全保障があると思うんですが、それを含むということでよろしいのかどうか。イエスかノーかではっきり答えてください。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  ただいま御指摘のありました運用指針にいう武力紛争、これは武力を用いた争いを広く含んでございます。したがいまして、国連憲章上認められる武力の行使が行われている状況であってもこの武力紛争の中には含まれていると考えてございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 さっきおっしゃった武力の、武力紛争を助長することは平和的生存権の関係でできないというようなことをおっしゃっているんですけれども、国連憲章上の武力の紛争をやる場合だったら、それってよろしいんですかね。  言っていること分かりますか。現に武力の紛争、武力紛争やっているところには出さないんですよね。なんだけど、将来、国連憲章上の武力の行使に日本の戦闘機が使うことは許されるというのは、そこの矛盾が誰も理解できないと思うんですが、それを論理的に説明してください。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  まず、防衛装備移転三原則に記載がございますけれども、防衛装備移転は重要な政策的手段である反面、防衛装備の流通自体が国際社会への安全保障上、社会上、経済上、人道上の影響が非常に大きいと、こういうことから、防衛装備の移転は責任ある形で管理する必要があると、このように考えているところでございます。  ただいま委員から御指摘のありました移転前の考え方でございますけれども、例えば今般の次期戦闘機につきましては、最先端の戦闘機であるという装備品の性質、それから我が国のこれまでの移転に関する経緯、考え方、歩み、こういうことを踏まえてより厳格に管理すべきという観点から、我々として、政策判断といたしまして、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への移転は認めないとしたものでございます。  他方、移転後において、自衛権の行使等、国連憲章の目的に、それから原則に反しない形で使用される場合につきましては、これは平和国家としての基本理念に反するものではないことから、移転先において移転後にそのような形で使用されることまでは禁止をしていないと、こういう考え方でございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 憲法の前文というのは平和主義をうたったものであって、その法的な結晶が憲法九条、具体化したものが九条だというのが歴代政府、最高裁の判決なんですが。  問いの六番、政府参考人、問いの六番でよろしいですか。  今の政府の答弁だと、他国防衛のためのいわゆるフルスペックの、まあ日本政府だけが言っている言い方なんですが、フルスペックも限定されたもないんですけど、集団的自衛権で。フルスペックの集団的自衛権行使になるんですね。いわゆる日本生産の戦闘機が用いられても、なぜ憲法前文の平和主義の理念や精神と矛盾しないことになるのか、それを答えてください。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  まず、前提といたしまして、政府としては、憲法の前文、平和主義について書かれている部分でございますけれども、これは前文でございますので、それ自体で具体的な法規範性を有するものではなく、政府の個々具体的な行動を律するものではないと、このように考えていることで、ところでございます。  その上で、移転三原則におきましては、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持することとされておりまして、この国連憲章を遵守することは、憲法前文において宣明している平和主義の精神にのっとったものであるというふうに考えてございます。  このように、委員御指摘の集団的自衛権の行使は国際法上認められているということでございますので、移転先国が適法な集団的自衛権の行使に際して我が国から移転した装備品を使用すること自体、憲法の平和主義の精神にのっとったものにならないというふうには考えていないということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 でたらめなことをおっしゃっているんですが。  日本国憲法の平和主義というのは、日本にこういう限定された個別的自衛権しか法理論、法的に許容しないわけですよね。国連憲章上の武力に日本の兵器が使われても構いませんと、憲法の平和主義と関係ないというんだったら、日本国憲法の平和主義って国連憲章の枠内ぐらいのものにしか、意味しかないわけなんですね。  政府参考人、よろしいですか、よろしいですか。これ、歴代政府の確立した解釈であり最高裁の判例でもありますが、憲法前文は憲法制定の目的や動機などを記したものであって、法令の解釈や政府の行為についての解釈上の指針になるんですね。だから、この武器の輸出というのは、いろんな法令にも関するし、防衛省の行政行為にも関するんですが、そうしたものが何で、全世界の国民の平和的生存権がその解釈の、戦闘機の輸出の解釈の指針になると考えているのか、ならないと考えているのか、それを答えてください。  憲法前文の平和的生存権などの平和主義の理念というのは武器輸出に当たっての法令や政府の行為の解釈の指針に当然なるというのが歴代政府の考え方なんですが、それについては合意するのか。合意するんだったら、何で武器輸出が平和主義、さっきのものが平和主義にのっとったものになるのか、国連憲章の武力で使うことが平和主義にのっとったものになるのか、それを論理的に説明してください。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間過ぎております。簡潔にお答えお願いします。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答え申し上げます。  端的に申し上げますと、武器輸出三原則あるいは防衛装備移転三原則、これらは憲法の平和主義の精神にのっとったものであるということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛省、外務省の答弁拒否、こういうのはあってはいけない、委員長の下の委員会であってはいけないと、これは厳重に抗議して、ちょっと理事会でも取り上げますが、質疑を終わります。

上田勇公明党

○上田勇君 公明党の上田勇でございます。  上川大臣、米国出張大変お疲れさまでございました。  この度の日米首脳会談は、日米両国の友好信頼関係を確認をするとともに、防衛、安全保障、それからイノベーション、経済安全保障等、またグローバル外交、そして人的交流など、実に幅広い分野について話し合い、協力を強化していく具体的なプログラムについて合意をされた、この意義は大きいというふうに受け止めております。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕  本日は、この日米首脳共同声明に盛り込まれました経済安全保障と防衛、安全保障に関する協議、合意の内容や今後の我が国の取組について質問をいたします。  まず最初に、共同声明の中に重要鉱物・物資に関する協力について記載されておりますので、それについて質問させていただきます。  重要な鉱物資源のサプライチェーンの安定に関して両国が協力していくことを確認をした、その意義は大きいと受け止めております。近年、この資源を利用した経済的威圧行為の横行が増加をする中で、自由でルールに基づく経済秩序、それを構築していくことは、日米だけではなくて国際社会全体の利益に通ずるものだと考えております。  今般、鉱物資源安全保障パートナーシップ及び強靱で包括的なサプライチェーン強化を含め、重要鉱物プロジェクトに関する協力を引き続き模索していくことで合意をされたわけであります。今般の合意の意義、また、今後の我が国としての取組の方針についてお伺いをしたいというふうに思います。

竹谷厚外務省大臣官房審議官

○政府参考人(竹谷厚君) お答え申し上げます。  今般、日米首脳間で、鉱物資源安全保障パートナーシップ及び強靱で包摂的なサプライチェーンの強化に向けたパートナーシップなどを通じたものを含めまして、重要鉱物プロジェクトに関する協力を引き続き模索していくことで一致したわけであります。  脱炭素化に向けまして世界的に重要鉱物資源の需要が増大していることに加えまして、その精錬や加工プロセスが特定国に寡占されている中、日米の協力は重要鉱物資源のサプライチェーンの強靱化のために重要であると考えております。  我が国といたしましては、米国を始めといたします有志国、国際機関との連携を強化いたしまして、重要鉱物資源の国際的な安定供給体制の確立を目指しますとともに、供給源の多角化に向けまして、資源国との対話を強化を進めていく考えであります。  以上です。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕

上田勇公明党

○上田勇君 今お話がありましたこの重要鉱物資源、レアメタルとかレアアースというのが、報道等もされたわけでありますけれども、それを特定の国に依存するリスクが深刻であるということは近年の事例からも明らかであります。  日本だけじゃなくて、世界の国々もそうした共通の認識を持っているんじゃないかというふうに思います。世界経済のリスクを分散、低減していく上で、日本とアメリカがしっかりと手を組んでいくということがもう重要なことであります。ただ、やっぱりアメリカも自国の利益を最優先するわけでありますし、これは必ずしも我が国の利害と一致しないものもあるだろうというふうに思います。  これから我が国としてこの問題に取り組んでいくに当たって、やっぱり我が国の国益をしっかりと踏まえた上で、その上でやっぱり協力をしていくということが重要であるというふうに思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。  次に、半導体分野について質問させていただきます。  次世代半導体等に関して協力を強化していくことが盛り込まれたことは、これは重要なことだというふうに思っております。また、いわゆるレガシー半導体については、情報共有、政策調整並びに非市場的政策及び慣行から生じる脆弱性への対処を通じたグローバルな半導体サプライチェーン強靱化に取り組んでいくと共同声明に書かれております。  半導体のサプライチェーンが滞ったことによって我が国の産業全般に重大な影響が生じて、現在でもその影響はまだ残っているのが現実であります。そのことを考えると、この趣旨は大変評価をいたします。  ただ、私としては懸念を感じる点もございまして、ここで言う政策調整には両国内の補助金とか税制などの共通ルールに関する議論も含まれるのか、また、政策調整は、我が国の産業界にとってこれはメリットもあります。投資や取引の経営判断をするに当たってアメリカの支援策を活用できるというようなこととか経営の予見可能性が高まるというような面のメリットなんだというふうに思いますが、他方で、我が国の産業経済、産業政策の自主性が損なわれることはないのか、そういうおそれもあるんじゃないかということを感じております。  その辺、経済産業省の所見を伺いたいと思います。

西村秀隆経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(西村秀隆君) お答え申し上げます。  今般の日米首脳共同声明において、レガシー半導体については、情報の共有や政策の調整等を通じて、グローバルな半導体のサプライチェーンの強靱化に同志国とともに取り組んでいくことを計画していると記載されております。既に米国とは、日米それぞれにおける補助金や税制等の政策の内容とその実施状況に関する情報の共有を行ってきているところでございます。  お尋ねの政策調整の具体的な内容については、今後米国側とも議論しながら詳細を検討していくこととなりますが、御指摘の観点も十分に考慮しつつ、半導体のサプライチェーンの強靱化に向けて連携をしてまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 これまでの経験から、これはもう政府の方がよく御存じなところだというふうに思いますけれども、アメリカも一方的な政策を取ることも結構あるわけでありまして、そのことも念頭に置いておかなきゃいけないんだろうというふうに思います。さらにまた、我が国の国内の産業政策についていろいろと注文を付けてくるということもありました。  我が国の産業、我が国の国内産業を育成強化していくために必要な政策がそういった政策協調のために実行できないというようなことがあってはいけないんだろうというふうに思いますので、これからの協議においてはやはり、協調が重要であるのは当然であります、私も賛同いたしますが、政策判断の自主性、独立性は必須であるというふうに考えますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、クリーンエネルギーの分野についてお伺いいたします。  これ、新たなハイレベル対話を立ち上げるとありまして、齋藤経済産業大臣とポデスタ大統領上級補佐官との間で初回の会合が既に開催をされたと報告を受けております。  クリーンエネルギーへの移行は、これはもう日米だけの問題じゃなくて、世界中が優先課題の一つとして位置付けております。日米両国が協力してこの分野でグローバルな取組をリードしていくことは意義が大きいというふうに考えております。  今後どういうテーマについて協議をしていくのか、これも、経済産業大臣、経済産業省にお伺いしたいと思います。

小林出経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(小林出君) お答え申し上げます。  先日、齋藤経済産業大臣とポデスタ米国大統領補佐官の間で政策対話を実施いたしまして、排出削減とエネルギー移行を加速させ、持続可能なサプライチェーンを構築し、産業競争力を向上させることを狙いとして、日本のGX推進戦略、それと米国のインフレ削減法のシナジーを高めていくということに合意をいたしております。  特に、経済成長、排出削減、雇用創出の原動力となるのは企業による投資でございます。日本としても、重要な洋上風力、それからペロブスカイト太陽電池、水素、アンモニア、ヒートポンプ、カーボンマネジメント技術等の分野において投資を促していくための環境整備について議論してまいります。また、一部の国に依存しない戦略物資のサプライチェーンの実現のため、持続可能性などの原則に基づきまして、供給力強化と需要創出の両面で取組を加速していくことにしてございます。  次回の閣僚級の政策対話もなるべく早期に開催する方向となっておりますが、事務方でのフォローアップ会合も含めて、日米連携による投資を促すための政策協力等、具体的な議論を着実に前に進めていきたいというふうに考えてございます。

上田勇公明党

○上田勇君 このクリーンエネルギーの分野というのは、クリーンエネルギーへの移行は、まさにもう世界中の国々が今最優先の課題として位置付けているわけでありまして、この分野における産業の競争力をしっかりと確保していくということはこれからの我が国経済産業の柱になっていくだろうというふうに思っております。  その意味で、今回、技術的に、今シナジー効果というふうにおっしゃいましたけれども、それを有している日米両国がこの分野で協力を深めていくということは、これからの社会、これからの国際社会において、日本の経済産業にとっても極めて重要だというふうに認識をしておりますので、是非ここで実りのある議論が進むことを期待をしているところでございます。  次に、防衛の分野について質問させていただきますが、今回の首脳会談では、防衛、安全保障の幅広い分野において日米同盟を更に深化をしていくことが合意をされておりますが、今の国際情勢を考えたときに、基本的に適切な方針であるというふうに受け止めております。特に、今日、防衛装備品のことについて御質問させていただきますが、これについては、共同開発や共同運用など、日米協力を深化させていくことは基本的には我が国の安全保障の強化につながるものだと認識をしており、賛同するものであります。  ただ、日本とアメリカではそれぞれが置かれている安全保障環境も異なりますし、目指している防衛力のニーズも当然異なっているというふうに思っております。米国との共同開発に偏重して、装備品を過度に日米同盟に依存する、あるいは一体化をしていくということは、結果的に、我が国の安全保障の観点から見て、最適な能力を効率的に整備することに果たしてなるのだろうかという疑問を持っております。  やはり何といっても、国内の産業基盤の強化、それからアメリカ以外の諸国との協力関係の構築など、多角的なやはりこの防衛力の、防衛装備品の強化をしていかなければならないというふうに思いますけれども、防衛大臣に基本方針をお伺いしたいと思います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 現在、防衛装備品の高度化、そして高額化が進み、開発のコストやリスクというものが増大する中にあって、特に大型の装備品につきましては、優秀なものを取得するためには、我が国一国のみならずパートナー国と協力をして資金、技術をそれぞれが供与して開発していく方式、こういったことが国際的に取られております。  その上で、防衛省としては、防衛生産・技術基盤の維持強化の必要性が一段と高くなっているということを踏まえて、まずは防衛産業の国内の基盤を維持強化すること、これを基本としつつも、これにより難い場合には、諸外国の優れた技術の取り込みにつながる国際共同開発等を推進していくこととしております。  防衛省としては、装備品の取得方法については、国際的なそういった潮流をも踏まえつつ、我が国の防衛に必要な能力の確保、そして費用対効果、あるいはそれぞれ各国の導入スケジュール等の様々な要素というものを総合的に勘案して決定してまいる所存です。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。まさにそのとおりなんだというふうに思います。  やっぱり、これからの防衛装備品、非常に高度化されていますから、全部国内で造るということはやっぱり非現実的だし非効率的なんだというふうに思いますので、できる限りそういうパートナー国、同志国と協調した協力関係というのは重要なんだというふうに思いますが、ただ、やっぱり一番基盤になるのは国内でのその基盤だというふうに思います。それをしっかりとしていくことが重要だというふうに思いますので、どうかよろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、共同声明の中に、米国、英国、オーストラリア、いわゆるAUKUSが防衛面で日本との協力を検討している趣旨が盛り込まれております。これに対して我が国としてはどのように対応していくのか、また、同盟国でありますアメリカだけではなくて、英国やオーストラリアとの協力を進めていく意義又は目的はどこにあるのか、所見を伺いたいと思います。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) まず、AUKUSについてお答え申し上げます。  国際秩序の根幹揺らぎ、地域の安全保障が一層厳しさを増す中で、AUKUSの取組はインド太平洋の平和と安定に資するものであり、日本として一貫して支持してきております。今般の日米共同声明、首脳共同声明におきましては、AUKUS諸国が、AUKUSの第二の柱、すなわち先進能力分野でのプロジェクトに関する日本の協力を検討している旨を盛り込んだところでございます。  日本としましては、AUKUSの重要性を認識しつつ、防衛力の強化に資する取組を今後とも進めていきたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 私も、幅広い国と、同志国とそういう協力をしていくことは重要だというふうに思っているんですけれども、これやっぱり何らかの目的がないと際限なく広がっていくことになるというふうに思いますので、やっぱり目的、それから具体的な内容も明確にしながら、アメリカとの間は日米同盟という明確な関係がありますけれども、それ以外拡大していくときには、やはりひとつ踏み込むときには目的を明確にしながら進めていかなければならないんじゃないかなというふうに思っておりますので、意見を申し上げたいというふうに思います。  また、オーストラリアとの関係でいえば、無人航空システムについて日米豪三か国での協力の機会を追求していくということになっております。近年の各国の軍事オペレーションを見ますと、無人機が多用されているということが明らかでありまして、我が国としても対応が急がれるということは、先般、当委員会で私の方からも質問させていただいたとおりでございます。  オーストラリアを含めた協力体制とする目的は何なのか、また、我が国としては、この協力の中でどういう分野に強みを持っていて、どのような協力が今想定をされているのか、御見解を伺いたいと思います。

片山泰介防衛装備庁プロジェクト管理部長

○政府参考人(片山泰介君) お答え申し上げます。  無人機と有人機の連携は、今後の航空優勢の確保のために極めて重要な要素でございます。我が国と米国とは、無人航空機へ適用するAI技術に係る共同研究をもう既に実施してきておりまして、また無人機関連の協力の更なる拡大のための調整を進めているところでございます。  他方、豪州、オーストラリアは、二〇二三年の国防戦略の見直しにおきまして、防空における無人システム能力を航空領域において優先する事項の一つとして掲げております。  また、日米同盟の抑止力、対処力を更に強化し、地域の平和と安定を維持する上でも、価値と戦略目標を完全に共有する日米豪三か国の防衛協力の重要性は一段と、一層高まっておるところでございます。  こうした背景に鑑みまして、今般の共同声明においては、昨年の十月の米豪首脳会談の声明も踏まえ、日米で無人航空システムに係る豪州との三か国協力を追求する意図を表明したものでございます。  我が国といたしましては、無人アセットに係る研究開発について、これまで蓄積してきた自律化技術や遠隔操作技術の関係する、遠隔操作技術等の関係する技術を活用しつつ、次期戦闘機と連携する無人機の研究、無人装備に必要となるAI技術の研究などを実施するなど、取組を加速しているところでございます。  このような中で、無人航空システム分野で我が国がどのような貢献ができるかも含め具体的な協力の可能性について三か国で協議しているところ、引き続き無人航空システム分野における米豪両国との議論を深めてまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 もう時間もありませんので、これは質問じゃなくて御要望でございますけれども、共同声明の中では、日本における人道支援、災害救援のためのハブの設置に関する協力を模索する計画と書かれておりますが、これについて合意はされております。在日米軍は東日本大震災や能登半島地震においても自衛隊と協力をして災害救援活動に貢献をしていることから、これも重要な取組だと認識をしております。  具体的な検討はこれからだということでございますので、是非協議を積極的に進めていただくことを御要望いたしまして、質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  今日はまず米軍基地問題について質問したいんですが、その前に、木原大臣は横浜みなとみらい地区がある横浜インナーハーバーに行ったことございますか。あるかないかで。インナーハーバー、横浜みなとみらい地区のあるインナーハーバーに行ったことありますか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) かつて長く横浜市民だったこともありますので、当然土地カンはございますし、その辺りのことも存じ上げております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 ちょっと通告していませんが、上川外務大臣は横浜のインナーハーバー、みなとみらい地区訪ねたことありますか。あるかないかで。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ございます。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 いいところでしょう。  皆さん、ちょっと配付資料をまず御覧いただきたいんですが、この横浜のインナーハーバー、もう今観光の港としても大人気なんですけれども、このど真ん中に、横浜ノースドック、これ瑞穂埠頭というんですけれども、五十二ヘクタール、ここに米軍基地がどかんと座っているんですよ。この横浜インナーハーバーの埋立地に位置する米陸軍、海軍が管理、使用する港湾施設で、米軍の貨物輸送と郵便業務が行われております。  この横浜ノースドックがある瑞穂埠頭は、もう観光港として発展する横浜港のインナーハーバーのまさしく正面玄関にある貴重な再開発の最適地でありまして、米軍基地に適切な場所とはとても思えないと考えますが、防衛大臣はいかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 横浜ノースドックにつきましては、主として在日米陸軍が管理、使用し、米軍の陸上及び海上輸送の輸送、補給の中枢として各部隊の遠征の支援や装備品等の管理、保管などを行う日米安全保障条約の達成目的のために必要な施設であるという、そのような認識でございます。  また、令和五年の四月には米陸軍の小型揚陸艦の、揚陸艇の部隊が新編されましたが、これは、自然災害を含む様々な緊急事態に日米が連携して対応する能力を向上させるものというふうに認識をしております。重要な施設だという、そういう認識です。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 このノースドックについては、私も知事やっていましたから、私の知事の頃から、やっぱりあそこにほとんど使っていないように見える米軍基地がどかんとあるのはどういうものかと、地域住民もまた心配しているし、また、活力ある横浜を担う大きなポテンシャルをあそこは有しているということで、地元の神奈川県、横浜市、そして横浜市議会は、返還に向けて具体的な検討をするよう毎年外務大臣と防衛大臣へ要望を行っているんですね、私の知事の頃からです。  戦後に米軍に接収されて以降今日まで、僅かな一部の土地と工作物が返還されたものの、ほとんど変わっていません。地元自治体や議会が、返還に向けた要望を受けて米軍に対してどのような働きかけを行っているのか、これは政府参考人の方からよろしくお願いします。

大和太郎防衛省地方協力局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  横浜ノースドックにつきましては、これまでに約十二・七ヘクタールの土地が返還されてきておりまして、下水処理場や道路として活用されていると認識しております。  その上で申しますが、横浜市等の関係自治体からは横浜ノースドックの早期返還の要望がなされてきておりますが、この施設は日米安全保障条約の目的達成のために必要な施設であると認識しておりまして、現時点においてその返還は困難な状況にあるというふうに考えております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 この横浜港の中心に位置する横浜ノースドックですね、今年から、先ほど大臣もおっしゃっていましたが、米陸軍の小型揚陸艇部隊、これ十三そう二百八十名の編成が運用されることになりました。  防衛省から神奈川県と横浜市に提示された資料にはこの米軍の船舶を配置と記されていますが、それまでは実は口頭で自治体に保管というふうに説明されていたんですね。これは、横浜ノースドックが米軍のその艦艇なんかの保管場所から部隊拠点へ役割が変わる、つまり基地機能が強化されるということでよろしいんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 本部隊の新編でございますが、横浜ノースドックの船舶の運航要員について、これまでは随時派遣という形であったものを常時配置するものであり、このことによって災害発生時を含む様々な緊急事態における迅速な対応を可能とし、日米同盟の海上機動力を強化するものであります。  その上で、横浜ノースドックに配置された船舶は、通常、一部が海上に係留された訓練等のための輸送に使用されているほか、使用されていない船舶は施設内の陸上部分で整備、保管されております。保管とはこのような意味で説明をしてきたものでありまして、こうした点については今回、本部隊の新編によって変更があるというふうには承知をしておりません。  また、本部隊の新編は、これまで随時派遣という形でやった運航要員の常時配置という点においては変更が生じますが、船舶数や人員、物資の輸送というそういった部隊の活動内容はこれまでの横浜ノースドックの機能、役割を変えるものではない旨は明確な説明を受けております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 随時派遣から常時配置へ、地元からしてみると、これはやっぱり基地の機能がすごくなるんだなという感じがいたします。  地元の自治体からは、近隣の施設には観光客も含め多くの人が集まる大都市の中心部であることから、周辺住民などに対して不安を与えるような基地使用は行わないこと、さらには、今回新編された小型揚陸艇部隊によって市民生活の安全、安心等に影響を及ぼすことがないよう万全の対策を講じるとともに、適時適切に情報提供することという要望が出されております。  そこで、これらに対する大臣の認識と対応をお伺いしたいと思います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 横浜ノースドックにおけます米陸軍の小型揚陸艇部隊の新編につきましては、二〇二三年一月の2プラス2において公表し、本年の二月八日から運用が開始されたと承知しております。  その上で、2プラス2における公表以降、米側から得られた情報というものは速やかに地元自治体にお知らせするとともに、地元自治体からいただいた御質問等に対しましても丁寧に御説明するなど、可能な限りの情報提供にこれまでも努めてきているところであります。  米側に対しては、本部隊の運用に際し、安全に十分配慮しつつ周辺地域への影響を最小限にとどめるよう求めるとともに、本部隊に関連する情報が米側からまた新たに得られた場合には速やかに適切に地元自治体に情報提供してまいります。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 この横浜ノースドックのような港湾内にある米軍基地施設について、港湾外に移転する計画の実は先行事例が幾つもあるんですね。一つは那覇軍港の浦添地区への移転と、もう一つは佐世保港の前畑弾薬庫の針尾島弾薬集積所への移転、二つ例があるんですね。  じゃ、まず、この両施設の移転の目的は何でしょうか。そして、現在どの程度進展しているか、端的にお答えください。

大和太郎防衛省地方協力局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  那覇港湾施設につきましては、かねてより跡地利用に大きな期待があり、その返還につき地元から強い要望があるものです。二〇一三年の沖縄統合計画において、その機能を浦添埠頭地区に建設される代替施設に移設した後に返還されることとされております。  このように、代替施設の整備は現有の那覇港湾施設の機能維持を目的とするものでありまして、昨年二〇二三年四月には、代替施設の位置及び形状のほか、代替施設内の施設配置計画を定めたマスタープランについて日米間で合意を行ったところでありまして、現在、環境影響評価手続と並行して、調査、設計などの必要なプロセスを進めているところであります。  前畑弾薬庫でありますが、佐世保の弾薬補給所、前畑弾薬庫につきましては、針尾島弾薬集積所に代替施設等が建設された後に返還されることとされております。佐世保地区においては、狭隘な中に海上自衛隊、米海軍、民間の施設が混在しているため様々な問題が生じておりまして、防衛施設の移転、返還を通じ、すみ分けを図ることが適切との考えの下、地元の要望の実現に向けて取り組んできているものであります。  現在は、移設後の施設配置案について日米間で調整をしております。また、令和六年度予算においては、代替施設の火薬庫の安全性に係る実証実験を行うなど、必要なプロセスを進めているところであります。  防衛省といたしましては、引き続き、これらの移設に係る必要なプロセスを着実に進め、那覇港湾施設等の返還を早期に実現できるよう、しっかりと取り組んでまいります。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 大臣、もう一度配付資料を見ていただきたいんですが、横浜のインナーハーバーは、このみなとみらい地区、新港埠頭地区、山下地区というところに代表されるように、もう商業、貿易、観光、レクリエーションの一大集積地となっておりまして、どう見ても軍事施設がふさわしい場所ではありません。また、ノースドックにある瑞穂埠頭は再開発の最適地となるのはもう一目瞭然でありまして、今後の横浜の発展に欠かせない貴重な価値を持つ土地だと思います。  これまで地元自治体からはノースドックの早期返還が要求されていましたが、今回の新部隊設置でそれがかなり難しくなってきていると言わざるを得ません。  そこで、大臣、提案があるんですが、沖縄県の米軍那覇軍港施設が浦添市の沿岸部に代替施設を日本側が用意してそこに移設されたように、横浜ノースドックも神奈川県内に代替施設を用意すれば、そこに移設することで現在の用地が返還される可能性も出てくるのではないでしょうか。米軍が基地機能の継続を求めるのであれば、那覇軍港と佐世保港の前畑弾薬庫の先行事例もあるので、それに倣って神奈川県内にも代替地を用意してノースドックの移転を交渉できるのではないでしょうか。こうした提案を持っていけば米軍にも協力してもらえるのではないかと思います。  大臣、米軍と神奈川県、横浜市との調整に乗り出していただきたいんですけれども、こうした提案を持って乗り出していただきたいんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 横浜ノースドックにつきましては、主として在日米陸軍が管理、使用しております。まさに米軍の陸上及び海上輸送、補給の中枢として各部隊の遠征の支援であったり装備品等の管理、保管などを行う、まさに日米安全保障条約の目的達成のために必要な施設であるという、そういう認識であり、また日米が連携して対応する能力を向上させるものであるという、そういう認識を持っております。  私、横浜市民だったということを申し上げましたが、中区に住んでいたんですが、中区の新港地区もかつてはセンターピアといって、あと大桟橋の方はサウスピアといって、接収されておりました。それを返還後にノースピア、今の瑞穂埠頭辺りに収れんしたという、そういう認識を私は持っているところであり、これまでもそういう努力をして、ノースピア、瑞穂埠頭の、ノースドックも一部返還をしているという、そういう努力は積み重ねてきているというふうに思っております。  一般論として、その上で申し上げると、在日米軍施設・区域の移設については、そういった日米安全保障条約の目的を達成する上で、その当該施設あるいは区域が果たしている機能や役割、そして関係自治体の皆様の御要望等を勘案する必要があると、その中で考えていくものというふうに認識をしております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 私も神奈川県知事やっていましたので、もう基地の問題、もちろん返還してもらって、返してもらって有効に使いたいという気持ちは分かります。ただ、これ本当に難しいのは、日本の国としての抑止力の維持と基地負担の軽減というのを両立させてうまく進めないと、事は進んでいかないんですね。迷惑施設だから出ていけと言われたら、アメリカも安保条約結んでいるのに何だと、こうなっちゃいますよね。  そこで、単に返還しろ返還しろというのではなくて、逆に、代替施設を用意するから、それは、港の中心部にどかんと米軍施設があるんじゃ、港だって有効に使えません。だから、港の外に代替施設を造るのでそちらに移っていただく。機能は保持できますよ、そしてその跡地は地元で有効に使わせてください、これは私は交渉術として正当な理由を持っていると思うんですね。  浦添で長年掛けてようやく動き始めました。佐世保はまだまだですけどね。でも、横浜もその方法でやってください。インナーハーバーのどでかい米軍基地、これを代替施設を外に造ることによってインナーハーバーは地元に観光港として使ってもらう。いいアイデアを今日示しましたので、是非とも米軍に交渉していただきたいと、そのことをお願いをいたします。  次に、二点目であります。大東亜戦争の呼称について質問をしたいと思います。  ただ、私はこの軍国主義だとか戦争を美化するつもりは毛頭ありません。史実に基づいて議論したいと思いますので、よろしくお願いします。  太平洋戦争という名称が使われることが多いですけれども、さきの大戦の正式な名称、定義は何でしょうか。大臣、いかがですか。これは外務大臣かな。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) さきの大戦について御質問いただきましたこの点につきましては、従来より政府として答弁してきていることでございますが、さきの大戦の正式な名称及び定義につきましては、その時期等をめぐり様々な議論がありますところ、政府として具体的に断定することは適当ではないと考えております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 今月の五日の日に陸上自衛隊の第三二普通科連隊の公式X、ツイッターに次のような文章が投稿されました。三二連隊の隊員が大東亜戦争最大の激戦地硫黄島において開催された日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式に旗衛隊として参加しましたといって、写真とともにこれ報告されています。  これを受けてある日本のメディアが、政府は太平洋戦争を指す言葉としてこの呼称を公式文書では用いていない、そして、戦後、占領軍の命令で大東亜戦争の呼称は禁止されたと報じております。そして、こういうのを受けて、翌八日に公式Xから文中の下線部分のこの大東亜戦争最大の激戦地という表現が削除されたんですね。  一般に、大東亜戦争という呼称は侵略戦争を肯定する表現だから使用してはならないというふうに政府は考えているんでしょうか、それとも文脈によってどちらの名称を使っても構わないと考えているんでしょうか、どちらでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 大東亜戦争という呼称についての御質問ですが、昭和十六年十二月に閣議決定されていますが、昭和二十年十二月には大東亜戦争という用語の使用の停止を命令する旨の連合国総司令部覚書が発されたものと承知をしております。  他方で、この連合国総司令部覚書の内容についてはサンフランシスコ講和条約が発効した昭和二十七年四月に失効していると認識しており、また、現在、大東亜戦争という用語の定義を定める法令はないというふうに承知をしております。  その上で、大東亜戦争という用語は、現在政府として一般に公文書においては使用しなくなっており、これまでは使用した例は幾つもございますけれども、現時点ではそういうふうになっておりまして、公文書においていかなる用語を使用するかについては、まさに今委員おっしゃった文脈等によるというのが従来からの政府見解ということであります。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 それでは、今回、大東亜戦争との表現を削除した、あの文脈からだったら、硫黄島の慰霊式なんですから、硫黄島で戦った日本軍の兵士は大東亜戦争を戦っていたわけで、この文脈からしても私はそんなにおかしくないと思うんですが、削除した理由を伺いたいんですが。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今般の投稿ですが、部隊、それを投稿した部隊によると、硫黄島における戦没者を日米合同で慰霊する行事を紹介するに当たり、その硫黄島が激戦の地であった状況を表現するために当時の呼称を用いたものであると、その他の意図については何らなかったという、そういった報告を受けております。  その上で、従前より政府として答弁してきているとおり、大東亜戦争という用語は一般に政府として公文書において使用はしなくなっております。ただ、禁止というのはしておりませんが。したがって、大東亜戦争という用語は現在一般に公文書で使用していないことを踏まえると、投稿においては修正したという報告を受けております。  今回の硫黄島での戦没者慰霊の行事というのは毎年行っており、遺族会含めて政府機関も多数参加をしております。まさに慰霊そのものが重要であり、今回こういった大東亜戦争という表記によって大きな問題化することが、これは本意ではないといいますか、慰霊が目的でありますから、そういったことも鑑み、今回はそういった一般的に政府として公文書において使用していないことを踏まえて修正したという、そのような報告を受けております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 合同慰霊祭に参加しているアメリカ軍、アメリカ軍は太平洋戦争だといって、GHQは戦後、日本を占領したときに、その政策として太平洋戦争を使えと、こう言っていたわけですよね。でも、その立場のアメリカ軍から文句が来ていないのに、日本のメディアがおかしいと言い始めて、それを受けて、自衛隊がそれをまた修正しちゃうというこの主体性のなさ、私はちょっとがっかりしているんですね。  実は、政府の公式文書だって、防衛省の戦史叢書ですか、ここには大東亜戦争というのがしっかりと書いてありますし、国会質疑でも閣僚や議員が大東亜戦争という言葉を使っています。政府は禁止した公式な文書はないんですね。  さあ、そこで、この報道で批判の根拠とされているGHQの覚書というのは、今でも有効なんでしょうか。そんなはずありませんよね。確かに、GHQは昭和二十年十二月十五日の覚書で大東亜戦争の使用を禁じましたが、この命令は、サンフランシスコ講和条約、平和条約に伴う日本の主権回復で効力を失ったと私は判断していますが、いかがですか。

濱本幸也外務省大臣官房参事官

○政府参考人(濱本幸也君) 昭和二十年十二月十五日の連合軍総司令部、GHQの覚書につきましては、サンフランシスコ平和条約の発効に伴い効力を失ったものと考えております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 効力失っているわけですよね。  さあ、そこでもう一つ、太平洋戦争と大東亜戦争を少し地理的概念から見て比べてみると、これは本当にいいのかなと思うんですね。  例えば、この戦争で戦場になったミャンマー、これインパール作戦でインドのコルカタまで行っていますよね。この地域が太平洋なのかと、インド洋でしょうという話ですね。それから、ノモンハン事件。これは太平洋戦争が、太平洋戦争というと、始まったのは一九四一年十二月八日の真珠湾攻撃からですよ。その前に、アジア大陸ではもう戦火が噴いて回っていましたね。ノモンハン事件、一九三九年、日中戦争はその前に始まっていたんだ。  こういう日中戦争やアジアの内陸で行われた戦争、インド洋の方で行われた戦争、これを太平洋戦争と言っても、太平洋とはちょっと関係ない地域なんですね。むしろ、東亜というのを、東亜というのは極東のことです、簡単に言えば。それを大きな範囲で、大陸も含めて太平洋も含めて大東亜と言った方が地理的概念としてはふさわしいという考え方もあるんです。  そして、第二次世界大戦がいつ始まったかとなると、第二次世界大戦というのは、ヨーロッパとアフリカ戦線とアジア太平洋戦線ですよね。これ始まったのは、もう一九三七年、あっ、三九年とかですかね、ドイツのポーランド侵攻かな。そのときはまだ太平洋戦争始まっていないわけですよ。一九四一年の十二月ですから、パールハーバーで始まったのが。じゃ、太平洋戦争と言った場合は、この第二次世界大戦との関係どうなるのか、太平洋戦争と日中戦争の関係がどうなるのか、これ説明できないんですね。むしろ地理的概念からいったら、大東亜戦争の方が呼び方としてはふさわしいんじゃないかという見方もあります。  そういうことで、大臣、この政府がどちらを使えとか使ってはいけないと禁止しているのでなければ、文脈に合わせてどちらでも使えるんだという判断でよろしいんですね。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今般の投稿については、硫黄島が激戦の地であった状況、つまり硫黄島というものを表現するための修飾語的な役割として当時の呼称というものを用いたものであります。そういった報告を受けているということを先ほど申し上げましたが、現在、一般に、政府として公文書において一般的に使用していないということを踏まえて修正したという部隊から報告がございましたが、さきの大戦につきましては、当時の硫黄島の状況を表現するために、必ずしも大東亜戦争という呼称を使用する必要性も実はなくて、硫黄島で亡くなられた戦没者を慰霊するというその主目的、そこに、そこが一番重要なところでしたから、そういう意味で、今回のそういった、まあ修正したということでございます。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。おまとめください。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 もう最後にします。  質問には答えていただいていないんですが、もう私は、やっぱり今日の議論の結論として、日本国政府はその大東亜戦争という名称を使ってはいけないという公式的な見解ないわけですから、それは戦争を表現する様々な文書の文脈に合わせて使ってもいいんだという判断をしたというふうに結論付けたいと思います。  どうもありがとうございました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  日本時間十四日の朝、イランがイスラエルに向けまして三百発以上の無人機とミサイルによる攻撃を行いました。これ強い言葉で抗議をしたいと思いますし、かの地の情勢が極めて不安定になるということだと思います。  イスラエルは、今朝一番のCNNのニュースによると、ラファへの侵攻を延期させたという報道がありました。恐らくこれは、決してハマスとの交渉のためにラファへの侵攻を延期したのではなくて、恐らくイスラエルは、イランへの報復を最優先するということで延期をしたのではないかと言われていますし、私もそう思っています。  大臣、イスラエルの側からすると、これ到底許せない問題であります。他方で、戦火がこれ以上、イスラエルとイランの間で報復合戦が始まりますと、ホルムズ海峡含めて我が国の経済安全保障にも大変重大な影響を与えると思うんですが、通告していなくて大変申し訳ないんですけれども、この問題について外務省から何かコメントなりメッセージを発するべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今委員御指摘をいただきましたこの現地時間四月十三日夜から十四日の未明にかけまして、イランはイスラエルに対しましてドローンやミサイル等を使用した攻撃を行ったところであります。  今回の攻撃につきましては、現在の中東情勢、これを更に一層悪化させるものであり、深く懸念をし、このようなエスカレーションを強く非難するものでございます。十四日に、外務大臣談話におきましてこの旨につきまして表明をしたところでございます。  中東地域の平和と安定につきましては、我が国にとりましても極めて重要であるということでございまして、この間、当事者に対しまして、この地域における状況がスピルオーバーすることのないようにということで、早期の事態の鎮静化に向けまして働きかけをずっと継続してきたところでございます。  今回の件については、日本時間の十四日夜に本事案をめぐりましてG7の首脳テレビ会議が開催されまして、まさに事態の更なる悪化を防ぐべく、G7間で緊密に連携していくということで確認をしたところでございます。また、日本時間の十五日朝に開催されました安保理の緊急会合におきましても、我が国の立場を踏まえつつ、事態の鎮静化の重要性、これについて強調をしているところでございます。  さらに、政府といたしましては、在外邦人の保護、これにも万全を期す状況であるということの認識の下で、この問題につきましての外交努力、これを、あらゆる外交努力をしてまいりたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ハマスの後ろには間違いなくイランがおりますし、ヒズボラの後ろにも、そして北朝鮮ともイランは密接に連携をして軍事支援、資金支援をしているということも誰も分かっていることでございます。日本がイランと特別な関係と言う方もいらっしゃいますが、こういうことに対しては毅然と対応していただきたいと思います。  それでは質問に入りたいと思いますが、上川大臣が今月二日の臨時記者会見で、UNRWAへの五十二億円の資金拠出を再開すると表明をされました。  その会見の冒頭で大臣は、昨年十月七日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑を受け、一月二十八日、我が国はUNRWAへの令和五年度補正予算の拠出を一時停止せざるを得ないとの結論に至りましたとおっしゃいました。  これ、疑惑を受けと言っているんですが、これ疑惑なんですか、それとも事実なんですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) このUNRWA職員への本件の疑惑ということで、それを受けまして、御指摘いただいたとおり、現在、国連内部の監査部による調査が行われているところでございます。我が国といたしましては、主体的に情報収集を実施している状況でございます。  この本調査の状況でございますが、国連自身、まだ公表していない状況で、まさに調査中ということでございます。その意味では我が国から申し上げることについては差し控えさせていただきますけれども、イスラエル側に本調査への全面的な協力を働きかけるなどして、引き続き、本調査に協力をしつつ、しっかりとフォローをしてまいりたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 調査、遅過ぎませんか。昨年の十月七日ですよ。半年たっていますよ。誰が首謀者だったのか、UNRWAの何が問題だったのか、それが究明できなかったら、ガザの皆さんは大変な思いしているんです。私も、人道的にこれは罪のないガザのパレスチナ人の方々の生命を何とかしなきゃならないと誰も思うよ。しかし、その原因をつくったのはハマスのテロリストです。大臣も明言をされた、ハマスはテロリストと。そのテロリストがUNRWAに入っているんですよ。まだ分からないなんて言ったら、これどうするんですか。こんなスローペースで、テロリストの思うつぼになっていますよ、これ。  イスラエルが直接的にガザの無辜の市民を痛め付けているような報道もありますが、ハマスがしっかりしないからなかなかこれが決着しないんじゃないですか。いつまで待つんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) お答えいたします。  国連の調査につきましては国連自身が今やっているところでございまして、我が国としましては、国連、そしてUNRWA自身、関係国との間で緊密に意思疎通を続けて情報収集を行っているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 関係国と、関係部署というのはどこですか。どことどういう情報をして、今の段階でいろんな情報を持っているでしょう。アメリカに聞いたって、イスラエルに聞いたって、イギリスに聞いたって、みんな情報持っていますよ。私のところだって回ってくるんだから、外務省が持っていないわけがない。UNRWAにテロリストが関与していなかったという証拠あるんですか、若しくは関与していたという証拠、何もないんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) 本件の疑惑につきましては国連内部監査部による調査が行われておりますので、その結果を今注視しているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 いつまでに答え出るんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) 恐縮ですけれども、これ国連の活動ですので、私の方からいつまでということは申し上げる立場にございません。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 原因も分からない、何が問題だったのか分からない。であったならば、UNRWAへの拠出を最初から止める必要はないじゃないですか。疑いがあったんでしょう。どういう蓋然性の疑いがあって五十二億円の拠出を止めたんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) UNRWAによりますと、イスラエル当局からテロに、テロ攻撃に関与した疑いがあるとして情報提供があったということでございまして、UNRWA側はその事態、疑惑自体の深刻さに鑑みて職員の解雇を行ったと。こういった事態を受けまして、日本政府としても拠出を停止することと判断したところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 もうUNRWA機能していないね、これ。自浄能力が全くないじゃないですか。ラザリーニ事務局長、何やっているんですか、これ。このUNRWAのていたらくがパレスチナ人を苦しめているんですよ。さっさとテロに関わった人間を明らかにして処分しなきゃ駄目ですよ。それすらまだ分かっていないんでしょう。  つまりは、私のところには、このテロに直接十五名の、十五名のUNRWA職員がテロに関与して、その方々は今何やっているんですか。身柄拘束されているんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) 十二名に関しましては、その現状につきましては、日本政府としては情報承知しておりません。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 それは、この直接テロに加わったUNRWA職員、テロリストがUNRWAにいる、それがまだそのままになっている。イスラエル、この人たち何とかしなきゃならないと思うじゃないですか。  UNRWA自らが、まともに頑張っているUNRWA職員だっているんですよ。罪のないパレスチナ人がひどい目に遭っているんですよ。UNRWAが自ら、自分の組織の中にテロリストがいるんだから、処分しなきゃ駄目でしょう、それ。半年たっているんですよ。信用されないよ、こんな組織。そこにまたお金入れるんですか、日本は。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) UNRWA側は、このテロ事件の関与を指摘された職員に関して、本件疑惑の真相にかかわらず、疑惑自体の深刻さに鑑みて職員の解雇を行ったというふうに説明していると承知しております。  現在、国連内部監査部による調査が行われているので、この疑惑については、我が国としては、イスラエル側に全面的な協力を働きかけるなど、引き続きフォローしていきたいと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 日本の税金五十二億円を入れるんだったら、少なくともUNRWAに、事務局長、日本来たんでしょう、いつまでに答え出すんだと、いつまでに真相を究明するんだと聞きましたか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) UNRWA職員の疑惑を受けまして、国連による調査が進んでいると。それと同時に、UNRWAのガバナンス強化策を提言する第三者検証、この二つのプロセスが進んでおります。  ラザリーニ事務局長、訪日されたときに、この第三者検証のプロセスも踏まえてUNRWA側のガバナンスの改善ということで取組を表明されまして、それを受けて、今回、拠出の一時停止を解除することとしたものでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 テロの実行犯がまだUNRWAの中にのうのうといるのに、改善策も何もないじゃないですか。この状況を放置して改善策が機能すると思いますか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) お答えいたします。  ガバナンス改善のための取組として具体的な幾つかの取組が示されまして、全ドナー向けのアクションプランを説明を受けました。また、日本との間の追加的な措置として、日本・UNRWAプロジェクト管理・モニタリングメカニズムというものを設置するといった取組が示されましたので、こういったこの取組を踏まえて、我が国の支援によるプロジェクトの適正性の確保を図りつつ、拠出の一時停止を解除することとしたものです。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 UNRWAの中には、この十数名の、直接今回の、昨年十月のテロに手を染めた実行犯のみならず、めちゃくちゃたくさんの構成員が、ハマスの構成員がUNRWAの中に入っているんですね。その実態は、今回の事件と関係なく、外務省、承知されていますよね。イスラエルだけじゃなくて、アメリカに聞いたってみんな情報持っていますよ、こんなのは、常識として。  UNRWAの中に今どれだけの戦闘員や、若しくはハマスの構成員、実はハマス以外のテロ組織の構成員も入っています。その実態把握されていますか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、UNRWA職員がテロに関与したという疑惑については国連による調査が続いておりますので、御質問について予断することは差し控えたいと思います。  他方で、UNRWA自身は、一つには、その人道活動の資金がハマス等に流出しているということはないということ、二つ目には、(発言する者あり)人道活動の資金がハマス等に流出していることはないということ、二つ目には、仮に職員がハマス等のメンバーであった場合には、即解雇を含む重大な規律違反となるということを明らかにしております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 そんなばかなことありますかね。資金がハマスに行っていないなんて、その証拠、どこにあるんですか。なぜあなた、それ断言できますか。  UNRWAの小学校の下に地下が、基地があって、弾薬庫があって、UNRWA組織の周辺にはあまたの階段や基地があって、それでどうしてUNRWAのお金がそこに行っていないと、電気も全部引っ張っていますよ、UNRWAの本部から、ガザの。お金が、UNRWAのお金がテロリストに行っていないって、それ、なぜそれを言い切れるんですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) お答えいたします。  これは、UNRWA自身の説明を今御紹介したところでございますが、今回のUNRWAの職員の疑惑については国連内部の調査が行われているということでございます。  重要なことは、ハマス等へ裨益させないためのリスク管理を適切に行っていくことと考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 審議官、ちょっと勘弁してよ。ハマスの中がもうぼろぼろになっているのに、そのぼろぼろになっているハマスが言っているからそうですって、そんな論法通るかね。  ガザにある小学校のうち、十八の小学校の校長先生が実質戦闘員ですよ。戦闘部門の人間が四百八十五名、これハマス以外にです。ハマスの構成員が千六百五十名。これアメリカだって、イギリスだって、イスラエルだって、みんな数字持っていますよ。ハマスムーブメント千六百五十人、ハマス・ミリタリー・ウイング三百二十七人、PIJ、イスラム聖戦機構が六十八人、パレスタニアンファクションが九十名。普通の国家だったら、これぐらいの情報みんな持っています。  だから、ここを改善しなかったら、どんなきれい事でガバナンス強化とか言ったって、中の人間腐っているんだから、テロリストなんだから。大臣もハマスはテロリストだと明言しましたよ、この委員会で。それ、UNRWA本部が、ガザのUNRWAを改革しなかったら、悪い人出さなかったら、ずっと市民苦しみますよ。これ繰り返すよ、これ。むしろハマスに手を貸していることになりますよ、間接的に。  これ、早く真実を究明するべきじゃないですか。そして、ハマスを取り除かないと、まともなパレスチナ人にUNRWA運営させなきゃ駄目ですよ。こんな、UNRWAの職員の一七%がハマスの関係者なんだから。こんな組織ありますかね。パレスチナ人のためにも、これ何とかしなきゃならないんじゃないですか。

岡野結城子外務省大臣官房審議官

○政府参考人(岡野結城子君) UNRWA職員がテロに関与したとの疑惑につきましては、国連の調査が続いているので、その御質問については予断することは差し控えたいと思いますが、重要なことは、人道支援のための資金がハマス等を裨益することにならないというためのリスク管理を適切に行っていくことと思っております。  今般、UNRWAがガバナンス改善策を進めて日本との間でプロジェクト管理・モニタリングメカニズムを設置した、設置するなど、我が国の資金のリスクを管理する体制ができたことを受けまして、我が国としては資金拠出の一時停止を解除することといたしました。  今後、同メカニズムの下で我が国の支援によるプロジェクトの適正性を確保することに努めていきたいと考えます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 岡野さんに言ってもしようがないのかもしれないけれどもね、イスラエル、パレスチナの子供たちに何とか安全な水道水を飲ませようと思ってパイプを敷いたって、ハマスが引っこ抜いてミサイルに変えるわけでしょう。道路や側溝を直そうと思ってセメント送ったって地下の基地造っているわけでしょう。全部行っているじゃないですか。もうこれ止めなきゃ駄目ですよ、これ、そのためにも、ハマスが諸悪の根源なんだから。誰だって分かっているじゃないですか。それをそのままにしてまた資金提供したって同じですよ、これ。  もう答弁ならないんで、これ以上言ってもしようがないけど。  終わります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  中東情勢について伺います。  十四日、イランによるイスラエルへの攻撃を受けて国連安保理の緊急会合が開かれました。グテーレス事務総長は、武力行使を伴う報復行為は国際法で禁じられていると述べています。緊張を高める軍事的対応は強く自制すべきであります。  同時に、今回の事態は、一日、在シリアのイラン大使館領事部の建物がミサイル攻撃を受け、イランの革命防衛隊幹部が殺害された事件が背景にあります。  外務省に伺います。  在外公館に対する武力行使は、国際法上いかなる問題が生じるのでしょうか。

御巫智洋外務省国際法局長

○政府参考人(御巫智洋君) お答え申し上げます。  一般に、国際法上、外交使節団等の公館に対する攻撃は許されるべきものではないと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 一般にとありますが、資料をお配りしております。ウィーン条約、一九六一年、六三年、外交官の不可侵、そして領事機関の不可侵ということを定めています。  これは派遣国と受入れ国の関係だけを定めるものではなく、外交使節が攻撃されないことは締約国の全てが当然に認めている法的規範、こう理解すべきだと思いますが、どうですか。

御巫智洋外務省国際法局長

○政府参考人(御巫智洋君) お答え申し上げます。  外交関係ウィーン条約第二十二条は、外交使節団の公館の不可侵を規定しております。この規定は、当該外交使節団の派遣国に対する接受国の義務を定めたものです。この規定を含めまして、同条約及び領事関係ウィーン条約は、第三国による他国の外交使節団への攻撃について規定しているわけではございません。一方、外交関係の適切な運営のためには、外交使節団の公館等の保護は重要であると考えております。  したがって、一般に、国際法上、外交使節団等の公館に対する攻撃は許されるべきものではないという立場を取っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 もとより、少なくとも一方が一方的に武力行使を行うことが国連憲章上許されないのも当然かと思います。つまり、在外公館への攻撃は許されないわけです、いずれにしてもですね。  イランは、この大使館への攻撃をイスラエルによるものと主張し、三日、安保理の緊急特別会合が開かれました。ところが、米国は、攻撃された建物がどういう施設なのか確認していないなどとし、英国やフランスも、大使館への攻撃自体を非難しませんでした。一方、EUは、三日、攻撃を非難し、国際法に基づき、外交領事施設と職員の不可侵の基本原則はあらゆる状況で尊重されなければならないと訴えています。スペインのサンチェス首相は、攻撃について、容認し難い、イスラエル政府が説明する必要があると述べています。  外務大臣に伺いますが、これはイスラエル政府に説明を求めるべきではありませんか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 本事案についてでございますが、我が国として、事実関係を十分に把握することが困難である中、確定的な法的評価をすることは差し控えさせていただきます。  一般に、国際法上、外国使節団等の公館に対する攻撃は許されるべきものではなく、我が国として、現地の状況につきまして重大な関心と懸念を持って注視をしているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 攻撃されているわけですから、そして殺害されているわけですから、そのことが非難に値すると主張すべきだと思うんですけれども、それもできませんか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今申し上げたとおりでございまして、これにつきましては、日本からの談話という形で対外的に発表しているところでございます。  大変重大な関心と、そして懸念を持って注視している状況でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今最も重要なことは、これ以上のエスカレーションをさせないことであり、武力行使の応酬を防ぐことだと、これは言うまでもありません。  イランの国連代表部は、この問題は完了したとみなし得るとSNSに投稿し、バイデン大統領は、ネタニヤフ首相との会談で、イスラエルの更なる対応は不要と述べたとされます。  一方、イスラエルの戦時内閣は、昨日、イランに報復する方針で一致しました。実行すれば、戦闘が中東全域に拡大しかねません。その報復攻撃は許されないものだと考えますが、大臣の認識はいかがですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 十四日のイランによる攻撃を受けまして、十四日に、イランによる攻撃を受けまして、ネタニヤフ・イスラエル首相が戦時内閣の閣議を開いて対応を協議したと承知をしております。  イスラエル側の今後の対応を含め、現時点で予断をすることにつきましては差し控えさせていただきたいと思いますが、我が国といたしましては、今回のイランによる攻撃、これは現在の中東情勢を更に一層悪化させるものとして深く懸念をしておりまして、このようなエスカレーションを強く非難する旨の外務大臣談話を発出したところでございます。  また、日本時間十四日夜にG7首脳テレビ会議が開催されまして、事態の更なる悪化を防ぐべく、G7間で緊密に連携していくということを確認したところでございます。加えて、日本時間十五日朝に開催されました安保理緊急会合においても、今回の攻撃は現在の中東情勢を更に一層悪化させるものであり、深く懸念し、このようなエスカレーションを強く非難する旨表明をいたしました。  日本としての今後の対応につきましては、現時点で予断することは差し控えさせていただきますが、何といっても、事態の悪化を防ぐべく、関係国とも緊密に連携の上、当事者に対しまして事態の鎮静化の働きかけ等、必要なあらゆる外交努力を行ってまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その当事者にはイスラエルが含まれますね。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今申し上げたとおりでございまして、日本としては、様々な関係国と緊密に連携をしながら、当事者に対しましての事態の鎮静化の働きかけ等、必要なあらゆる外交努力を行っていく考えでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 イスラエルに対してはなぜか批判をされたがらないわけですね。これ異常な姿勢ですよ。  問題の根底には、私はガザ地区でのイスラエルの戦闘があると思います。  三月二十五日、国連安保理は、ガザ地区でイスラム教のラマダン期間中の即時停戦を求める決議案を採択しました。米国は棄権しましたが、十五か国中十四か国が賛成しました。ところが、イスラエルは攻撃をやめませんでした。ガザ地区中部、デイルアルバラでは、ラマダンの夜の礼拝で教徒が集まっていた場所をイスラエル軍が空爆し、女性と子供を含む少なくとも二十一人が死亡しました。四月一日夜の空爆では、食料支援を行う米国NGOのワールド・セントラル・キッチンの職員七人が亡くなりました。  誤爆と認めましたが、そもそも空爆自体が安保理決議違反じゃありませんか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この三月二十五日の国連の安保理でございますが、まさにガザ情勢をめぐりまして、ラマダン期間中の即時停戦や、また全ての人質の即時無条件の解放を求める等の内容の決議第二千七百二十八号を採択したところでございます。我が国は、この本件の決議案の共同起草国といたしまして、理事国内の議論、調整にも積極的に取り組み、本決議案に賛成票を投じたものでございます。  我が国の立場でございますが、一貫して、ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難をし、人質の即時解放を要求してきているところでありまして、同時に、戦闘が長期化する中におきまして、現地の危機的な人道状況は更に深刻さを増しているという状況の中で、人質の支援活動が可能な環境が持続的に確保され、また人質の解放が実現するよう、即時の停戦を求めるとともに、持続可能な停戦につながるということを強く期待し、また現実的なアプローチの観点からの働きかけ、これについては外交努力を積極的に間断なく行っているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 おっしゃらないわけです。  安保理決議は法的拘束力があります。加盟国は履行の義務を負います。先ほど起草者だとおっしゃったと。ところが、安保理の理事国でありながら決議違反の事実を確認しようともされていない。これ、いかにも恣意的ですよ。  米国は、法的拘束力はないなどと主張しているようです。法の支配をうたうなら、国際法も、国連安保理も、都合のいいときだけ持ち出すのではなく、貫徹するべきだと私は思います。この姿勢は引き続き追及したいと思います。  日米首脳会談について伺います。  共同声明の最重要項目に位置付けられているのが米軍と自衛隊の司令部機能の強化です。資料の二ページを御覧ください。その二ページ、二ページの中ほどですが、共同声明は、作戦及び能力のシームレスな統合を可能にするとしています。  防衛大臣に伺いますが、日米の作戦能力について、平時、有事を問わず統合していくという意味ですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 現在、日米間におきましては、我が国が統合作戦司令部を設置をするということになった場合においても、日米の相互運用性及び即応性を強化するために同盟としていかに効果的に連携して対応していくか、そういった議論を進めているところでありまして、首脳間においてもこうした議論の重要性を改めて確認したところだと理解しております。  その上で、お尋ねの記載につきましては、共同対処等を行う場合に、陸海空及び宇宙、サイバー、電磁波、そういった様々な領域での作戦や能力を一層シームレスに連携させていく必要があるとの趣旨を述べたものだと理解しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これ、少なくとも日本語版では、我々は、作戦及び能力のシームレスな統合をと書いているんですけど、この我々は日米という意味ではないんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まさに日米、我々というのは日本とアメリカのことを申し上げています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ですから、我々は統合すると言っているんですから、それは普通に読めば、日米が統合可能にしていくと、シームレスに、そう読むしかないと思うんですね。  ところが、今の御答弁は、この意味はそうじゃないんだと。自衛隊は自衛隊の統合、米軍は米軍の統合、そういうふうにおっしゃりたいということかと思うんですね。(発言する者あり)違いますか、何かおっしゃっている方がいる。いいですか。そういう御答弁だったわけですよ。それはちょっと理解できないわけです。  共同声明は続けて、平時及び有事における自衛隊と米軍との間の相互運用性及び計画策定の強化を可能にすると述べています。これは、司令部機能としても日米の連携を強めると、こういう意味でしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) あくまでもその自衛隊の全ての活動というものは、米軍とのその共同対処を含めて、我が国の主体的な判断の下で、それは日本国憲法、国内法令等に従って行われるものでございます。  自衛隊及び米軍は、各々独立した指揮系統に従って行動しています。自衛隊、統合作戦司令部ができた暁にも、その米軍の指揮統制下に入ることというのはございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 さっき小西議員の質問に対しても一層の連携強化と述べておられました。その一層の連携強化というのは、司令部機能同士の一層の連携強化も含まれるということですか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  今大臣からお答え申されましたとおりでございますけれども、我が国が統合作戦司令部を設置するということがございまして、そうした決定も踏まえながら、日米の相互運用性、それから即応性を強化するために同盟としていかに効果的に連携して対応していくことができるかということについて議論を進めているということ、その点について首脳レベルにおいてこうした議論の重要性を改めて確認したということでございます。  今同じく答弁ございましたとおり、自衛隊による活動と申しますのは、あくまでも私どもの主体的な判断にのっとって、憲法あるいは法律等の範囲内において行うということでございますけれども、そうした前提の上でいかに日米間の連携を強化できるかという観点から、統合作戦司令部の新設後の日米の調整要領、そういったものについて検討していくということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、私の質問は、一層の連携強化と繰り返しおっしゃったので、それは司令部同士の連携の強化も含まれるのかと聞いているんです。もう一度お答えください。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) 日米の相互運用性、それから即応性を強化していく上で、同盟としていかに連携してやっていくかという議論でございまして、その具体的なスコープ、あるいは何を対象にするかということについては、これから更に議論を深めていくということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これ、否定をされませんでした。  司令部同士が連携を強化していくということはそれ否定されなかったわけですが、共同声明はそれに続けて、二国間でそれぞれの指揮統制の枠組みを向上させるなどとしているわけですが、要するに、連携を強化した司令部機能の下でそれぞれ指揮統制を強めると、こう言っているということですね。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) 今申し上げたとおりでございますけれども、防衛省・自衛隊といたしましては、統合作戦司令部というものを設置する、その中で自衛隊の中の統合というものはしっかり進めていくわけでございますけれども、それを前提にしながら、日米の、あるいは指揮でございますとか統制の在り方について更なる連携の強化というものを高めていく、そういうことでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 お認めになりました。連携の強化を高めていくということでした。  しかし、米軍の指揮下には入らないということを強調されるわけです。ただ、実態はずっと先行しています。実態上は一体化を進めているというのが現実だと思います。その一つの例はトマホークです。  既に三月には、横須賀で米海軍が海上自衛隊に実地訓練を行っていますが、これについて酒井海上幕僚長は三月二十六日の会見で、自衛隊と米軍が攻撃目標情報を共有し、同じ目標を攻撃することは可能だと述べています。そして、それを実施するかどうかはそのときの戦術判断によるということでした。  攻撃目標情報を共有し、同じ目標を攻撃する、これはまさに日米一体の攻撃じゃありませんか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) スタンドオフミサイルの運用に係る具体的な要領等については、現在、省内において検討中でございます。  その上で、日米間においては情報収集、分析を始めとして様々な協力を行っておりまして、日米間で状況に応じた双方向の調整を行い、緊密に連携していくこととなりますが、その際、自衛隊の運用は、米国の情報だけでなくて、当然、我が国自身で収集した情報、そういったことを始め、全ての情報を総合して行われるものであります。御指摘の海上幕僚長の発言というものは、こうした趣旨を念頭に置いて、念頭に置いたものというふうに承知しております。  その上で、大前提として、先ほども申し上げました、自衛隊の全ての活動というものは、これは我が国の主体的な判断の下で、憲法や法令に従って行われるということになっておりまして、各々独立した、日本、そして自衛隊、それぞれの指揮系統に従って行動することから、運用に係る意思決定、これはあくまで自衛隊が行うということ、当然でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、トマホークを運用するための情報は米軍しか持っていないんじゃないですか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  トマホークの運用に関して日米でどのように協調していくのかという点につきましては、情報面も含めて、更に議論を深めていくべき問題であるというふうに考えてございます。  その上で、今大臣からも御答弁を申し上げましたけれども、情報収集、分析を始めといたしまして、日米間で状況に応じて双方向の調整を行いながら緊密にやっていくということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 時間ですので終わりますけれども、目標設定、誘導、自衛隊が独自に行うことは不可能な兵器ですよ。トマホークの運用一つ取ってみても、作戦の統合というのは指揮統制の一体化を必然的に要求することになると考えます。  これは憲法違反の危険な道であり、やめるべきだということを指摘して、質問を終わります。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時三十七分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  沖縄県議会のオスプレイ飛行再開に抗議する決議について伺います。  在日米軍は、三月十四日、屋久島沖での墜落事故から三か月ぶりに普天間飛行場所属の米海兵隊オスプレイの飛行再開を強行し、日本政府もこれを追認しました。日本政府は、事故原因についても特定の部品の不具合としか説明しないまま、いつ不具合が生じて墜落するかも分からない機体を実際に飛ばして安全確認をする整備点検飛行のために、百万人以上の沖縄県民が暮らす沖縄島を試験場として提供しています。普天間飛行場は、十万人が暮らす宜野湾市の真ん中です。  こうした事態を受けて、三月二十八日、沖縄県議会は、配付資料一のとおり、オスプレイ飛行再開に抗議し、普天間飛行場への配備撤回を求める抗議決議と意見書を国政与党である自民党、公明党の議員も含めて全会一致で可決しました。  防衛大臣、自民、公明も含めて沖縄県議会が全会一致でオスプレイの飛行再開に抗議し配備撤回を求める決議を可決したことについて、どうお考えでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 沖縄県議会において、御指摘の意見書が採択されたことは承知をしております。  日本国内のオスプレイの運用再開に際しては、関係自治体の皆様に対しまして、今回の事故原因は特定されており、当該原因に対応した各種の安全対策措置を講じることで同種の不具合による事故を予防、対処することができるといった点について丁寧な説明や適切な情報提供を行い、地元の方々の御不安や御懸念の払拭に努めてきているところでございます。  その上で、今回の事故は、地域の方々に大きな不安を与えるものであったと認識をしておりまして、事故の状況や原因については、事故調査報告書が公表された際に丁寧に御説明したいと考えております。  また、我が国におけるオスプレイの配備は、災害救援や離島防衛を含む我が国の安全保障にとって重要な意義を有し、抑止力、対処力の向上に資するものであり、米軍オスプレイの配備撤回を求める考えはありません。  オスプレイの運用再開に当たっては、飛行の安全確保が最優先であることは、私とオースティン米国防長官を含む日米間のあらゆるレベルで確認をしており、引き続き日米で協力し、安全確保に万全を期してまいる所存です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 戦前、普天間飛行場の用地には主要な六集落があり、約八千八百人の住民が生活していました。基地建設のために集落を強制接収した米軍の行為は、ハーグ陸戦法規やポツダム宣言などの国際法にも明確に違反しています。基地敷地内は、当時の役場や国民学校も所在するなど、沖縄本島中部の中心地でした。当時の住民の多くが、周辺地域に住みながら、沖縄戦後七十八年たってもいまだに返還されない、実行されない返還を求めているのです。  沖縄戦で奪われた土地を住民に返して住民の権利を回復するのは、日米政府の当然の国際法上の義務です。しかし、権利の回復どころか、戦後七十九年間も、沖縄県民、とりわけ宜野湾市民は、日常的な航空機の騒音や部品落下、航空機墜落の危険と隣り合わせの生活を余儀なくされています。  先日、陸自訓練場整備計画の取りやめが発表されたうるま市石川では、一九五九年六月三十日、嘉手納飛行場の米空軍ジェット戦闘機が、当時石川市の住宅地域と宮森小学校に墜落、炎上し、児童十二名を含む十八名が死亡し、児童百五十五名を含む二百十人が重軽傷を負う大惨事が起こった宮森小学校が、現在でも石川地区に所在しています。宜野湾市内で、二〇〇四年八月十三日に海兵隊所属の大型輸送ヘリ、CH53Dが沖縄国際大に墜落、炎上しています。  特定の部品に不具合が生じるというリスクを抱えるオスプレイの整備点検飛行を、米軍基準のクリアゾーンも国内法である航空法も適用されない世界一危険な普天間飛行場で再開し、百万人が暮らす沖縄島の上空を自由に訓練してよいと日本政府が容認したことは、沖縄県民に対する重大な人権侵害です。  大臣は、二月十七日の上空からの視察後、普天間飛行場の危険性を除去する緊要性を改めて実感したとして、全面返還が実現するまでの間においても、基地の負担の軽減を一層進めていかなければならないとおっしゃっています。  日本政府は、普天間の危険性除去というと、自動的に辺野古移設が唯一というフレーズを繰り返すのですが、仮に辺野古新基地が完成したとしても、二〇四〇年代以降でしょう。全面返還までの間の基地負担の軽減とは、普天間移設、辺野古移設まで普天間の危険を放置しない、今の時点で普天間基地の危険性を軽減する取組を行う決意と受け止めました。  全面返還までの間の基地負担の軽減とは、どのような負担軽減をどのようなプロセスで実現するのでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 委員から御指摘ありましたように、本年の二月十七日に沖縄本島を訪問しました。  その際、ヘリによって普天間飛行場や移設先であるキャンプ・シュワブを上空から視察をいたしました。その際に、普天間飛行場につきましては、周辺が市街地である場所に位置し、住宅や学校に囲まれていること、世界で最も危険と言われる理由、普天間飛行場の危険性を除去する緊要性を実感をし、全面返還が実現するまでの間においても、基地負担の軽減を一層進めていかなければならないとの意を強くした旨を現地で述べさせていただきました。  防衛省としては、移設が実現するまでの間においても基地負担軽減にしっかりと取り組んでいくことが重要だと考えております。これまでも、空中給油機十五機全機の岩国飛行場への移駐や、MV22オスプレイの沖縄県外への訓練移転というのを実現してまいりました。  中でも、航空機の騒音は周辺住民の皆様にとって深刻な問題でありまして、その負担軽減を図ることは重要な課題であると認識しています。  このような認識の下、航空機の騒音を軽減するための取組としては、米軍に対して、航空機騒音規制措置の遵守や、土日に加えて年末年始や入学試験等の地元の重要な行事に配慮するよう申入れを行い、また、航空機の訓練移転を着実に実施し、引き続き、普天間飛行場に所在する回転翼機及びティルトローター機について県外で実施される日米共同訓練に組み込んで実施する予定であります。住宅防音工事の助成など地域社会との調和に係る各種施策を講じる、そういったことを通じて、周辺住民の方々の御負担を可能な限り軽減できるよう努めているところでございます。  さらに、今後の全面返還を見据えて、普天間飛行場の速やかな跡地利用を可能にするための、のために実施してきた宜野湾市による埋蔵文化財調査について、本年度、令和六年度中に再開できるよう、米側との調整を鋭意進めているところであります。  防衛省としては、今後とも、米側に対して地域の実情を理解した上で一層の協力をするよう粘り強く働きかけるとともに、先ほど申し上げた施策を実行していくことによって可能な限り基地負担の軽減に努めてまいります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ただいまの防衛省、防衛大臣の答弁にもかかわらず、実際には普天間基地では現在も外来機の飛行が激増し、騒音が増えています。さらにまた、空中給油機の代わりに配備されたオスプレイ、同じ二十四機ですけれども、それはもう何倍もの騒音を生み出し、そして苦情も何倍もの苦情になっています。さらに、日米合意されたルートでもない小学校や保育園に部品が落下し、事故原因不明のままオスプレイの整備点検飛行が住宅地上空で行われるという先ほどのようなことが、まさに負担軽減に逆行する事態が常態化しています。  オスプレイ飛行の再開、陸自駐屯地へのミサイル部隊の配備、また石垣港への強行的な米海軍ミサイル駆逐艦の寄港など、沖縄では本土の皆さんの想像を絶するような急ピッチで軍事要塞化が加速しており、住民に戦場化への不安が広がっています。  防衛大臣は、トマホークや地上発射型の一二式地対艦誘導弾能力向上型といった各種スタンドオフミサイルの配備を前倒しするとおっしゃっています。千四百から千六百キロの射程を有するとされるトマホークはイージス艦に配備するということです。また、国産の一二式地対艦誘導弾の射程を現行の二百キロから約一千キロに伸ばした能力向上型については、公式に配備先の発表がありません。  沖縄の基地負担は限界です。このような長射程であれば、沖縄に配備する必要はありません。沖縄に配備しないと約束してください。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  防衛力整備計画等におきましては、島嶼部を含む我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対しまして、脅威圏外から対処するスタンドオフ防衛能力を抜本的に強化することといたしまして、令和九年度までにスタンドオフミサイルを実戦的に運用する能力を獲得することといたしております。  より厳しい安全保障環境を踏まえまして、スタンドオフ防衛能力の構築の更なる前倒しを行うことといたしまして、一二式地対艦誘導弾能力向上型、地発型でございますけれども、これについては、当初は令和八年度からの部隊配備することを計画しておりましたが、令和七年度から部隊配備することが可能となりました。  その上で、一二式地対艦誘導弾能力向上型の具体的な配備場所につきましては現在検討中でございましてお答えすることは困難でございますが、令和七年度からの配備に向け、検討を進めてまいりたいと考えてございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 予算編成について財務大臣に提言する財政制度等審議会の財政制度分科会は、二二年十月二十八日、防衛問題を取り上げました。この場に有識者として招かれた安全保障論が御専門の神保謙慶應大学教授は、資料②のとおり、かつての日本の戦略の前提では、「同盟国であるアメリカが日本の周辺国に対して圧倒的な軍事的な優位性を持っていた」、「日本を取り巻く国々に対して、日本の防衛力もまた優位な状況が続いていた」という戦略的な優位と戦域的な優位性があった、ところが、「米軍の前方展開能力及び戦力投射能力の優位性が必ずしも自明ではない」。また、日中の軍事バランスにしても、「日本の自衛隊は、常に、航空及び海上優勢を確保できるとは言えない」と指摘しています。  前方展開というのは有事に在日米軍が日本国内にとどまっていること、戦力投射というのは有事に日本に援軍として駆け付けて作戦行動をすることです。これらが自明ではなくなったということは、つまり、在日米軍は有事には日本から撤退し、来援もしないということです。  神保教授の米軍の前方展開能力及び戦力投射の能力の優位性が自明でないという認識、米中、日中の軍事バランスに対する認識、この両方とも防衛省は認識していますか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 御指摘のまず発言ですが、財政制度分科会が実施した有識者ヒアリングにおいて神保教授が部外の有識者としての立場で述べられたものと承知をしております。  その上で、一般論として申し上げれば、中国は国防費の高い伸びを背景に、軍事力を広範かつ急速に強化をしております。そうした中で、中国は我が国を上回る数の近代的な海上、航空アセットを保持するに至っており、また、今後、中国の軍事的影響範囲が西太平洋全体に及び、インド太平洋における米中の戦力バランスが中国側の優位に傾くとの見方もあると承知をしております。  こうした点も含めまして、中国の軍事動向等は我が国の安全保障等を確保する上でこれまでにない最大の戦略的挑戦であり、我が国の防衛力を含む総合的な国力と同盟国、同志国等との協力、連携によって対応すべきものと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 西太平洋において米中、日中は既に圧倒的な戦力差があって、しかも有事には米軍は前方展開も戦力投射もしないのです。こういう中で、日本だけが五年で四十三兆円、後年度負担額を含めると六十兆円もの大軍拡に突き進んでいるという不都合な真実に目を背けるべきではありません。  二二年十二月に閣議決定された国家防衛戦略には、相手の能力に着目した防衛力の抜本的強化を行うと記述されています。  防衛大臣、日本政府は、反撃能力は周辺国のミサイル能力に対応するものだと説明していますが、日本が周辺諸国の領土、領海に到達可能な長射程ミサイルを配備するということは、周辺国が日本の能力に着目すれば、日本が周辺国にとって国家安全保障上の脅威として認識されるということではないですか。お答えください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず、我が国の防衛政策や防衛力整備というものは、特定の国や地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想に立っているものではございません。  御指摘の反撃能力の保有も含めて、国家防衛戦略等でお示しした防衛力の抜本的強化の方針は、あくまでも戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要となる防衛力の内容を積み上げたものであります。  その上で、我が国としては、諸外国に対してこうした我が国の防衛政策の具体的な考え方というものを明確にし、透明性を確保することが重要であると考えておりまして、防衛省としても、引き続き透明性の確保に積極的に取り組んでいく考えでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 二四年度の日本の防衛費は過去最大で、前年比一六%増の七兆九千百七十二億円ですが、中国の国防費は前年度比七・二%増の三十四兆八千億円で、既に日本の防衛費の四・四倍です。  岸田政権の五年で四十三兆円の大軍拡について、実態は米国の二倍にせよとの要求の言いなりで増額しているのですが、公式には日本政府は周辺の能力に着目してそれに合わせているんだと説明しています。しかし、自衛隊の装備や施設など日本の能力について何を目指しているのか方針として示さない限り、周辺国との限りない軍拡競争に陥り、かえって我が国を取り巻く安全保障環境がますます悪化するという悪循環になってしまいます。  具体的な比率の数値は明らかにできないかもしれませんが、日本と周辺国の実力の比率について政府として最終的にどの程度の比率を目指しているのか、政策目標として持っているのでしょうか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  まず、我が国の防衛政策につきましては、特定の国や地域を脅威とみなし、これを軍事的に対抗していくという発想に立っているものではございません。防衛力の抜本的強化の検討に際しましては、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で国民の命を守り抜けるのか様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出したところでございます。したがいまして、我が国の防衛政策は、特定の国や地域との比較において持つべき防衛力の水準を決めていくとの考え方に立っているわけではございません。  その上で、御指摘の周辺国との関係を考える上で重要なことは、諸外国に対して防衛政策の具体的な考え方を明確にするなど、自国の安全保障政策の透明性を確保することでございます。我が国の防衛政策はこれまでも透明性を持って進めてきたところでございますけれども、今後とも、透明性確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 日本の周辺にどういう国があるかというのは誰でも知っています。ロシアに北朝鮮に中国です。当然そういう国を相手に考えられているということは前提だろうと思います。  さて、資料③のとおり、トランプ政権で国防副次官補を務めたエルブリッジ・コルビー氏は、二〇二二年頃から一貫して日本は直ちに防衛費をGDP比三%に引き上げるべきだと求めています。最低限、日本政府自身としてどの程度の軍拡が必要かという方針を持っていないと、米国の政権交代で、国民の支持を得られない岸田内閣、自民党政権が、米国の御機嫌を伺うために更なる軍拡に踏み出すことになりかねません。せめて、どこまでの軍拡を行う方針なのか国民に明らかにすべきです。  資料⑥のとおり、三月二十七日、米国の米中ビジネス評議会の代表団が中国北京を訪問し、習近平主席と会談しました。その際、米国の代表団は、トゥキディデスのわなは必然ではないとの見解を示しました。米国参加者の一人は、上川大臣も留学されていたハーバード大学ケネディ・スクールの初代学長グレアム・アリソン氏でした。アリソン氏は二〇一七年に、「デスティンド・フォー・ウォー」という、直訳すると運命付けられた戦争、邦訳は「米中戦争前夜」という著書を発表しています。  上川大臣はケネディ・スクールに留学されていた経験もお持ちですから学問的な交流もあるかもしれませんが、この著書をお読みになったことはありますか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) グレアム・アリソン先生でありますが、私が一九八〇年代にハーバード大学のケネディ・スクールへ留学していたときの恩師でありまして、当時から政治学者として世界的に活躍されていた方でございます。  アリソン先生は、米ソ間の対立が極限に達しました一九六二年のキューバ危機の分析を一九七一年に出版され、国際関係論を専攻していた大学時代の私は、この本を原書で読み込んだ記憶がございます。その後、一九七七年に「決定の本質 キューバ・ミサイル危機の分析」として翻訳出版されまして、現在も古典として国際政治学の必読書とされているものであります。  アリソン先生は、今委員から御指摘があったとおり、二〇一七年に、「デスティンド フォー ウォー キャン アメリカ アンド チャイナ エスケープ トゥキディデスズ トラップ?」、日本語タイトルで「米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ」として出版をされましたが、その中で御指摘のツキジデスのわなという概念が紹介されたものであります。ツキジデスのわなというのは、新興国の急速な台頭に既存の大勢力が危惧を抱き、新旧両勢力の間の緊張関係が極限に達したとき、戦争勃発に至る現象を意味しております。  アリソン先生がこの本で具体的に取り上げたケースの一つが昨今の米中関係でありますが、一般には米中戦争不可避を予言する書として受け止められておりまして、ややセンセーショナルに取り上げられた面がございます。しかし、私の理解によれば、先生の本意は、米中戦争不可避論を唱えることにあるのではなく、むしろそうならないための外交努力の要諦を様々な歴史の教訓から引き出すことにあったのではないか、その意味で、本書は多くの示唆に富み、世界のリーダーたちへの警世の書として位置付けられるものであると考えております。  このことを端的に示したのが、先般の訪中時、これは報道で紹介されているところでありますし、また、委員も御指摘ありましたが、習近平主席とこの会談におけるアリソン先生を含む米関係者の発言、すなわち、米中関係においてツキジデスのわなは必然ではないとの発言につながったのではないかと考えております。  先生は、戦争を回避する上で外交が果たす役割の重要性を知り尽くした根っからの国際政治学者でありまして、決して宿命論者ではないというのが長年先生から学んできた私の理解でございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 上川大臣から詳しくまた説明をされていただきました。ありがとうございました。  アリソン氏のトゥキディデスのわなとは、新興国が覇権国に取って代わろうとするとき、新旧二国間に危険な緊張が生じる。現代の新興国中国と覇権国アメリカの間にも同じような緊張が存在している。過去五百年の歴史上、新興国が覇権国の地位を脅かしたケース十六件のうち、戦争に行き着いたケースは十二件、戦争を回避したのは四件だけと指摘した上で、いかに米中戦争を回避するかを様々な角度から検討、提言するものです。一部の方が誤解して引用するように、米中戦争は不可避だ、とか、あるいは十六分の十二だから米中戦争の可能性は七五%だ、などと主張するものではありません。  本書でアリソン氏は、米中戦争が今ならまだ回避できると主張しています。そして、トゥキディデスのわなは、運命論でも悲観論でもない、メディアや政治家のレトリックに惑わされず、米中間の巨大な構造的ストレスが存在することを認め、平和的な関係構築に努めなければならないという警鐘だと強調しています。  本書の冒頭で、シンガポール首相を三十年も務めたリー・クアンユー氏の発言として、中国が世界のパワーバランスにもたらす変化は巨大であり、世界は新たな均衡を見付けなければならない、中国を新しいビッグプレーヤーだと思ってはいけない、中国は史上最大のプレーヤーだ、が紹介されています。  また、アリソン氏は、中国経済はほとんどの指標でとっくにアメリカを追い抜いていることを指摘しています。中国は、既に世界最大の生産国であるだけでなく、ほとんどの製品の世界最大の消費国です。  中国は、世界最大の自動車工場でもあり、最大の自動車市場です。アリソン氏が掲げた指標の最新データでも、国際自動車工業連合会によれば、資料⑤のとおり、二〇二二年の自動車販売台数は、中国が二千六百八十六万台、アメリカは一千四百二十三万台です。  資料④のとおり、購買力平価による国内総生産では、二〇一四年に中国はアメリカを追い抜き、二〇二二年に中国のGDPは三十兆三千二百七十三億ドル、アメリカは二十三兆四千六百二十七億ドル、日本は五兆七千二十二億ドルで、中国は既にアメリカの一・二倍、日本の五・三倍になっています。今、そのアメリカと日本を足しても僅か二・七%しか大きくありません。一年あるいは二年以内でもう超えられているでしょう。  さらに、アリソン氏は、アメリカと中国は核兵器大国でもあり、相互確証破壊戦略により米中戦争は両国の破滅の結果をもたらすとして、アメリカが同盟関係から日本の尖閣領有問題に巻き込まれることを懸念し、日米同盟の見直しにも言及しています。  米国内にはこのような議論もあります。既に、アメリカ政府と中国政府の最近の交流、接近は連日のニュースとなっています。日本は応分の負担をせよとか、あるいはNATO並みに防衛費をGDP比二%、三%に増額せよと求めるジャパン・ハンドラーなどの米国の意見は米国内の一部にすぎません。  中国も米国も、少なくとも自国を戦場にして戦争しようとは考えていません。しかし、日本の今の安保三文書に基づく路線は、米国覇権を維持するために日本国民の生命、財産をリスクにさらすことになります。  三月二十七日に北京を訪問したアリソン氏は、米中関係においてトゥキディデスのわなは必然ではないと表明し、四月二日のインタビューでも、王毅外相との会談の主な目的はトゥキディデスのわなから逃れる道を議論することだったと語っています。  公明党の山口代表も、それぞれの陣営を固めるだけでなく……

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 活発な相互の対話が重要だ、と対中外交を積極的に進めるよう求めています。  以上のことを申し上げて、決して今の道ではなくて、外交を中心に、どうぞ上川外務大臣、頑張っていただきたいと思います。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構です。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。上川外務大臣。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま議題となりました三件につきまして、提案理由を御説明いたします。  まず、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件は、令和五年八月九日に協定の署名が行われました。  この協定は、アンゴラとの間で、投資の拡大により経済関係を一層強化するため、投資の自由化、促進及び保護に関する法的枠組みについて定めるものです。  この協定の締結は、投資環境の整備を促すとともに、両国間の経済関係の更なる緊密化に大いに資するものと期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件は、令和五年十一月一日に条約の署名が行われました。  この条約は、ギリシャとの間で、二重課税の除去を目的として、投資所得に対する源泉地国課税の減免等について定めるものです。  この条約の締結により、脱税及び租税回避行為を防止しつつ、ギリシャとの間での課税権の調整が効果的に行われることとなり、両国間の人的交流及び経済的交流が一層促進されることが期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件は、令和六年一月三十一日に議定書の署名が行われました。  この議定書は、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定に、情報の電子的手段による国境を越える移転及び個人情報の保護に関する規定を追加するための改正等について定めるものです。  この議定書の締結により、欧州連合との間で、情報の電子的手段による国境を越える移転が促進され、経済関係が一層強化されることが期待されます。  よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。  以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時散会

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