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213回国会参議院2024/03/26

外交防衛委員会 第6号

発言数
128
登壇者
17
会派数
7
開催日
2024/03/26

会議録

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、宮崎勝君、川田龍平君、小西洋之君及び吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君、福山哲郎君、柴愼一君及び生稲晃子君が選任されました。  また、本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として窪田哲也君が選任されました。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局第一部長木村陽一君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 立憲民主党、神奈川県選出の水野素子でございます。  本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。会派、立憲民主・社民を代表いたしまして質問させていただきます。  まず最初に、私は、外交と民意に関しまして、今日はそもそもお尋ねしたいと思っております。  私の地元神奈川は米軍施設が多いんですね。PFAS、騒音あるいは土地利用制限など、たくさんの課題提起を皆様からいただいております。  前回、三月二十二日の上川大臣の御答弁、日米地位協定に基づく日米合同委員会の運営は適切だと断言なさったことに関しまして、私はその多少違和感をやはり持つものであります。また、三月十二日の質疑で、馬毛島基地建設の必要性につきまして防衛省より、米軍の安全性確保のために馬毛島に基地建設を、造ると、この御答弁に関しましても、種子島を始め、国民の安全性、また暮らしに大きな犠牲が払われていることにつきまして違和感を持つものであります。私たちは公務員でございますので、外国の利益の前に、そもそも国民のニーズにかなう行動を行うことが大前提だと考えます。  そこで、外務大臣にお尋ねいたします。  外交の満足度に対する国民の意識調査は行っていますか。行っているのであれば、以下二点について説明をいただきたい。  一つ目、PFASと在日米軍に関連する課題への対応、日米地位協定の改正や日米合同委員会の構造改革など、枠組みの改善交渉の必要性。  二つ目です。国連女子差別撤廃委員会からの勧告と日本の対応方針、特に以下四点につきまして、女子差別撤廃条約の選択的議定書の批准、二つ目、夫婦別姓を選択できる制度の導入、三つ目、DV防止への実効的措置、四つ目、離婚後養育費の拡充でございます。  よろしくお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 外交政策を円滑に遂行するに当たりましては、国民の理解と支持が不可欠でございます。そのため、外務省は、その時々の主要外交問題に関しまして国民の皆様の考え方を聴取し、外交政策の立案や戦略的な発信につなげるべく、平成十二年度からほぼ毎年度、外交政策につきまして国内の世論調査を実施をしてきているところでございます。  まず、その中におきまして、在日米軍に関する、あるいは地位協定に関しての調査、これを行っているかどうかという御質問でございますが、直近の調査であります令和四年度の外交に関する国内世論調査におきましては、在日米軍に関する課題や、また日米地位協定の是非についての調査は行っておりません。この件につきましては、これまで、平成十七年度でありますが、日米安全保障体制に関する意識調査におきまして、米軍施設・区域が沖縄に集中していることへの対策について調査が行われまして、五五%が沖縄の米軍施設・区域の規模を縮小するとの回答がございました。  また、女子差別撤廃条約選択議定書に規定されております様々な制度等でございますが、これにつきましては、調査につきましては行っております、行っておりません。  それから、夫婦別氏に関しましての制度の導入についてでありますが、これにつきましては外務省の所管外ということでございます。  それから、あとは、DV防止に関する、係る措置につきましては、これにつきましても外務省の所管外の事項でございます。  さらに、離婚後の養育費を拡充するなどの国連の女子差別撤廃委員会の勧告等に関しての関連の調査でございますが、この離婚後の養育費の問題については外務省の所管外の事項でございます。  必要十分であったかよく分かりませんが、一連の今の時事の中で、外交のその時々の課題や、課題や問題について広く国民の皆様に意見を聴取するということについては、世論調査という形で十二年度から定期的に行っているという状況でございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 世論調査を定期的に行うこと、とても大事なことで、やっていらっしゃるということでございましたが、日米地位協定のこと、PFASのことも含めて大変いろんな課題が起きてきておりますし、また、女子差別撤廃条約、この後申し述べますけれども、様々な意見上がっておりますので、是非、時宜を捉えた国民の意識を外交に反映いただきたいと存じます。  資料一の方を御覧くださいませ。こちら、日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク、JNNCの意見、こちら恐らく御覧になったことあるのではないかと思いますが、院内集会で配られていたものでございます。  女子差別撤廃委員会の指摘に対して、このような課題があるのではないかというものでございまして、選択的議定書の批准も、二十数年にわたり注目すべき制度としながら進展がなかったというふうに意見が来ております。そして、早期批准に踏み出すべきであると。  そして、選択的夫婦別姓、これ保持できる、同じ氏を保持できるということでありまして、最近、通称利用という違うやり方が出てきているように、逆に後退しているのではないかと私も感じますけれども、女子差別撤廃委員会の指摘は結婚前の姓を保持するでございますので、その辺りも是非勘案が必要かと思います。  次のページですけれども、DVに関しても、DV防止法ということで一歩進んでいるわけでございますが、DVの認定方法について、海外ではDVの認定機関がきちんとある場合も増えてきていますので、そういったところも我が国も海外と比べて頑張っていかなければならないのではないかと思います。  そして、養育費はこの後申し述べたいんですけれども、是非、今日午前中、予算委員会で三上えり議員、我が党の、あっ、済みません、会派のですね、指摘されていましたけれども、上川大臣は、選択的夫婦別姓導入について、二〇〇二年の請願の紹介議員であられます。また、二〇〇七年の男女共同参画担当大臣時のインタビューで、このために議員として活動してきたという記事を載せて、今もホームページに載せていらっしゃいます。是非、今、この選択的夫婦別姓につきまして今リーダーシップを発揮していただきたいということを申し述べたいと思います。  そして、共同親権、この資料のうち養育費というところがございまして、今重要な法案がかかっておりますので、関連して、少し内容に海外との比較におきましても課題があるように、その課題が丁寧に議論されないままに法制化されることに心配の声が上がっておりますので、関連質問をさせていただきたいと思います。  今般の法案で、離婚後共同親権、当事者の合意がなくとも裁判所が認める可能性があるようでございますが、合意がない場合には認めるべきではない、もし認めるとしてもごく限定的であるべきではないかというふうに考えます。というのは、紛争が増加するからであります。  親権と監護権の定義が曖昧なままで共同親権を認めると、紛争が多発するのではありませんか。特にDV被害者の方から、身の危険を感じて心配が多く声が上がっています。もっと丁寧な検討が必要と感じますが、法務省の方、お願いいたします。

中野英幸自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(中野英幸君) お答えさせていただきます。  本改正案は、DVの場合のように、父母双方を親権者と定めることにより子の利益を害すると認められたときは裁判所が必ず単独親権と定めなければならないとすることなど、DVのある事案に対しても配慮をする内容となっております。したがって、委員御指摘をいただいたような場合に不必要な紛争が多発するとの懸念には当たらないと考えております。  その上で、国民に不安が広がることなく、本改正案の内容が正しく理解されるよう、適切かつ十分な周知、広報に努めてまいりたいと存じます。  以上でございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今回の法案、様々な問題があると思いますけれども、親権の定義と監護権の定義がそれぞればらばらで、そして両方にその分掌をすることを認めてしまいますので、何が今まさに子供と一緒に住んでいる人が決められるのか、単独でというところをはっきりしないとたくさんの紛争につながりますので、その辺り、法制度構築におきましては丁寧にしっかりと行っていただきたいと思います。  二点目ですけれども、日本は養育費の不払率が本当に高いですよね。もし共同親権を認める場合であれば、その認定の際に十分な水準の養育費の支払の確保の確認が前提となるべきだと思いますけれども、その点につきましていかがでしょうか。

中野英幸自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(中野英幸君) お答えいたします。  父母の双方が離婚後も適切な形で子の養育に関わりその責任を果たすことは、子の利益の観点から重要であると考えております。また、委員御指摘のとおり、養育費の履行確保は子の健やかな成長のために重要な課題であるとも認識をさせていただいているところでございます。  民法改正案では、裁判所が父母の離婚後の親権者を判断するに当たっては、子の利益のため、父母と子との関係、父と母との関係その他の一切の事情を考慮しなければならないとしており、養育費の支払の有無もその一つの要素になると考えております。  もっとも、別居親が養育費の支払をすることができない理由には様々な事情があると考えられるため、養育費の支払の有無のみで一律に判断すべきことではないと考えさせていただいておるところでございます。  以上でございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 大事な要素であるとおっしゃっていただきましたので、是非、よほど例外でない限りは養育費というのをきちっと払った上で共同で育てていくというのでなければ、やはり前提としておかしくなるのではないかと思います。  そしてさらに、もう一点お尋ねしたいんですけれども、養育費、これ、今回、法定養育費というのを認められるということで、これ自体は画期的なことでございますが、これの水準が私は大変課題があるというか、心配をしております。  これ、一説によると、親権としては、親権としてはですよ、一説ではなくて、親権としては、自分と同等程度の生活水準をすることが親の扶養義務、離婚後においてもというふうに親権を定義しておきながら、この法定養育費につきましては、生活水準程度、物すごく低くなるというような御説明を想定として聞いております。  やはり、親権が自身と同等の生活水準であるのであれば、法定養育費も同じ水準でなければ、我が国の母子家庭貧困率は本当に高く、五〇%ほどの母子家庭が貧困になっているわけですから、やはり、単に払われるのではなくて、水準についてもしっかりと法制化していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

中野英幸自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(中野英幸君) お答えしたいと思います。  改正法案において新設する法定養育費制度は、父母が養育費の取決めをせずに離婚した場合に、養育費の取決めを補充する趣旨で、父母の生活水準に即した養育費の取決め等がなされるまで当面の間、父母の収入等を考慮せずに、離婚時から一定の額を養育費に請求をすることができるというものでございます。  このような法定養育費制度の補充的な性格を鑑み、改正法案では、法定養育費の額を、子の最低限度の生活の維持に要する標準的な費用の額その他の事情を勘案して法務省令として定める一定額とすることとさせていただいております。  以上でございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今、当面の間、本来望ましい、自己と同等の、それは大学は出ている人であれば大学を出すことまでも見越した十分な水準が必要であるものの、当面の間というふうにおっしゃられたと思います。  そういう意味では、今、政府が、養育費の支払目標というのが日本は大変低いんですよね。参考資料二、御覧いただきまして、そうであれば、当面の額の支払をもって、政府が、この参考資料二にありますように、二〇四〇年、二〇三〇年でしたですね、済みません、二〇三一年に受領率を四〇%としか設定していない目標で、大変低いと思うんです。  この目標自体も上げていただきたいんですけれども、今のような当面の養育費をもってこの目標達成率に加算されるということはさすがにないと思うんですけれども、ちょっと所掌が違うかもしれませんけれども、先ほど来の十分なところというのは、自分が大学なら大学のレベル、そういったことが本来望ましく、そういった望ましい水準のものをもって政府の目標としていくという意気込みについてお願いいたします。

中野英幸自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(中野英幸君) 繰り返しで恐縮でございますが、改正法案において新設する法定養育費制度は、父母が養育費の取決めをせずに離婚した場合に、養育費の取決めを補充する趣旨で、父母の生活水準に即した養育費の取決め等がなされるまでの当面の間の、父母の収入等を考慮せずに、離婚時から一定額の養育費を請求することができるというものでございます。  このような法定養育費制度の補充的な性格に鑑み、改正案では、法定養育費の額を、子の最低限度の生活の維持に要する標準的な費用の額その他の事情を勘案して法務省令で定める一定額とすることとさせていただいております。  現時点での養育費の達成目標を見直すことは考えておりませんけれども、法案が成立した場合には、関係省庁と連携をして、必要に応じてその在り方について検討してまいりたいと存じます。  以上でございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 是非、日本においては養育費の不払率が高くて、そしてそれが母子家庭貧困の大きな原因となっておりますので、是非、十分な水準の養育費を支払われる、それを、法律ではなくても、政令、政省令でもガイドラインでもしっかりと指針を示していただきたいと思います。ありがとうございました。  それでは、次の質問に移りたいと思います。  次の質問は、前回の続きでございますけれども、本日、閣議決定で、次期戦闘機、輸出解禁されたということで、私も、これもまた閣議決定かというところも後々お尋ねしたいんですけれども、そもそも、防衛装備移転三原則と憲法の関係、もう一度私は防衛省にお尋ねしたいと思うんです。  私は、この貿管令、いわゆる防衛装備移転三原則というのは、外国為替及び外国貿易法、外為法の運用方針であると思いますけれども、その現場において実務に多少携わったことはあるんですけれども、大分、最近随分このこと変わってきたなというふうに感じて、改めて学ばせていただきました。  現在、急激にこの防衛装備移転三原則、変更が重ねられている、しかも閣議で重ねられていってしまいますけれども、この原則の変更、変更されていくこの原則のベースライン、これが憲法なのか国際法なのかというところ、このベースラインをしっかり整理、確認することが大事である、そこがスタートラインであると思っておりますので、もう一度改めて問います。  国連憲章と憲法の前文、九条の平和主義には差異があるわけですけれども、技術移転、輸出に対して憲法の平和主義に付随する制約、先般、法制局からは憲法解釈についてのみでしたが、憲法解釈に基づく制約又は憲法以外でも実務上の制約というのが存在するんでしょうか、イエスかノーで端的にお願いします。まず、そこまでお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) イエスかノーかというと、なかなか簡単に答えられる答弁はできないんですが、憲法の平和主義につきましては、憲法の前文、その前文がその立場に立つことを宣明したものであると解しているところです。  憲法前文は、それ自体で具体的な法規範性を有するものではなく、政府の個々具体的な行動を規律する規範ではないということから、防衛装備の移転が憲法前文によって法的に制約されているということはないというふうに考えております。  その上で、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持することとされている防衛装備移転三原則に基づいて防衛装備を移転することは憲法の平和主義の精神にのっとったものであると考えております。  また、憲法第九条については、あくまでも我が国自体の戦力の不保持や武力の行使について定めたものであることから、防衛装備移転を規律するものではないというふうに、そのように解しております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今おっしゃられましたのは、基本的には憲法は部品や武器などの輸出に関して縛ることはないということかと存じます。そういう答弁だったかと理解します。  そして、外為法、これ国際法ベースのことでありますが、そうであれば、なぜ、改めて問いますが、武器輸出三原則、そしてそれを改変した防衛装備移転三原則はなぜ必要なんでしょうか。改めてお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) どうして必要になったかという、そういう過去の経緯も含めてお答えしますと、一九七六年の三木内閣の政府統一見解において、国際紛争等を助長することを回避するため慎重に対処することが述べられておりまして、実質的には全ての地域に対して輸出を認めないこととなったというふうに承知しております。  その上で、二〇一四年に新たな安全保障環境に適合するよう防衛装備移転三原則が策定をされましたが、これは、それまでに個別の必要性に応じて重ねてきた例外化措置の経緯を踏まえまして、これを包括的に整理しつつ、移転を認め得るケースの限定も含めて明確な原則を定めたものであります。  その上で、一昨年末の国家安全保障戦略において、防衛装備移転は、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出などのための重要な政策的手段と位置付けられるとともに、制度の見直しについて検討することとされたところ、こういったことを踏まえて、昨年十二月に防衛装備移転三原則等の一部改正を行い、また本日、閣議決定及び運用指針の一部を改正するということに至ったというところでございます。  いずれにしましても、国連憲章を遵守するとの平和国家の基本理念やこれまでの平和国家としての歩みを引き続き堅持しつつ、これまで同様に、厳正かつ慎重に対処する方針であることに変わりはございません。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今丁寧に御説明いただきましたけれども、こう理解してよろしいんでしょうか。基本的には、貿管令の武器等輸出に関しても関わってくる外為法のこの法令に関しまして、国際法の基準、すなわち国連憲章に、範囲内での輸出をしている中におきまして、こちらの参考資料三にありますように、例えば仕向け先、最終需要者の適切性などを確認するエンドユース確認をするということは、国際法の準拠しているものよりは、憲法の平和主義の考え方により、より慎重な制約を付けて確認をしているということなんでしょうか。よろしくお願いいたします。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  防衛移転、装備移転三原則及び運用指針は、外国為替及び、外為法の運用基準及びその指針を定めるものでございます。  先ほど大臣からもお答え申し上げましたとおり、憲法前文にしろ九条にしろ、これにより規範される、規律されるものではないということでございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 もう一度お尋ねしたいんですけれども、そうであれば貿管令だけで、武器輸出三原則とか要らなくなってしまう、防衛装備移転三原則等要らなくなってしまうわけですね。  で、それに対して、国際法ベースよりは限定は付けるからこそ資料三のように厳格審査というのを行われているんだろうと思うんですけれども、すなわち、国際法で、国連憲章の範囲よりは、この厳格審査により憲法の平和主義の理念を基に審査をなさっている。そういうような意味では、一般的な国際法のレベルよりは限定的に運用されているというふうに理解するんですけど、違うんでしょうか。

坂本大祐防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。  先ほど御答弁申し上げましたとおり、三原則、それから運用指針は、外為法の運用基準と指針ということでございます。  どのように武器の輸出について運用していくのかということをより細かく定めておるものでございまして、その中で、我が国の平和主義の基本的な理念にのっとった形で装備移転を進めるために三つの原則、その中には、今委員が述べられたような厳格審査であるとか、あるいは適正管理の確保ということを定めておりまして、これをしっかり堅持しているところでございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 御丁寧にありがとうございます。  さて、そのような厳格審査等を行っていくわけですけれども、そういった中で、結果的にですよ、結果的に我が国からの輸出ないしは同盟国等からの再輸出が憲法の平和主義の逸脱につながるようなことになってしまったら、そのようなおそれがあるとしたら、これらの運用指針、憲法違反ではないかというような疑念はある、起きてしまう可能性があります。  そのため、このような文書、憲法解釈に関わる原則文書、与党のみが閣議決定するのではなく、国会で丁寧に、こちらから質問しなくても、事前に議論して国民の総意を反映すべきではないかと思うんですけれども、この点、防衛大臣、いかがでしょう。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転三原則におきましては、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持するということとされておりまして、この防衛装備移転三原則は憲法の平和主義の精神にのっとったものであるというふうに考えているというのは先ほど申し上げたとおりであり、憲法の平和主義の逸脱であるとかあるいは憲法違反とは私どもは考えておりません。  いずれにしても、今御指摘のように、国民の皆様の理解を得ることというのは極めて重要でございますので、本日閣議決定が行われたところではありますけれども、引き続き、その政府としての考え方については、このように国会における質疑などを通じてこれは適切に説明、しっかりと説明をしてまいりたいと、そのように思っております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 是非お願いいたします。  その観点で一点、先に順番、更問いの方先に行きますけれども、防衛装備品・技術移転協定の締約国に今回十五か国、今のところですね、そちらに輸出するということですけれども、これ増加する可能性があるんじゃないでしょうか。歯止めもないようにも見えるんですけれども、どんどん増えるということはあるんでしょうか。大臣、お願いいたします。この場合は外務大臣と聞いていますけど。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この我が国は、相手国と我が国との間の安全保障面での協力関係、また協力候補案件、また分野の存在等を検討した上で防衛装備品・技術移転協定の締結の要否、これを決定をしているところでございます。  政府といたしましては、同志国等との連携の強化の観点から、必要に応じて防衛装備品・技術移転協定の締結に取り組んでいく考えでございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 それで、閣議決定でいいのかというのをやはり聞きたくなってしまうんですね。  というのは、技術移転協定、外為法など国内法令に関係するものであり、再輸出の可能性が出てくる相手方に問題がないか、あるいは協力条件も問題がないか、これをしっかり確認すべきですので、閣議ではなく、技術移転協定については少なくとも国会の審議必要ではないでしょうか。外務大臣、お願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まず、防衛装備品、この技術移転協定でありますが、これは防衛装備品及び技術の移転等に関する一般的な法的枠組みを制定するものでありまして、移転をされる防衛装備の適正な使用及び管理等につき定めるものでございます。すなわち、この協定自体によって我が国に特定の防衛装備品の移転を義務付けるものではございません。  防衛装備品・技術移転協定に基づきましてどのような義務を負うのかということでありますが、協定に規定されているとおり、国内法令及び予算の範囲内で実施されるものでありまして、それゆえ現政府として締結してきている状況であります。  国内法令でありますが、この法令の中には、先ほど来御審議いただいております、御言及いただいております国会で審議、可決されました外国為替及び外国貿易法等が含まれていることから、国会で審議、可決されました法律の中で対応するものとなるわけであります。  よって、防衛装備品等、技術移転協定につきましては、同協定の締結に当たり国会の承認を要するものではないと考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 この点引き続き私ももう少し学んでいきたいと思うんですけれども、いずれにしても、全て閣議、閣議、閣議でどんどん進めていけるということについて、少し慎重に国会での議論というのを行うべきであろうと私は思います。  次に、質問変えさせていただきます。防衛研究につきましてお尋ねいたします。  防衛研究、大変大事だと私はJAXAにおりましたので思っております。そもそも、日本が保有すべき抑止力というのは具体的にどのようなものをお考えか、防衛大臣、お願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 我が国への武力攻撃に対する抑止力についての御質問でございます。  まず、総論的に申し上げると、我が国の防衛力を抜本的に強化することで日米同盟の抑止力、対処力や同志国等との連携が強化をされ、それによって、我が国の防衛に係る意思と能力を相手にしっかりと認識をさせて、我が国を過小評価をさせず、また相手方にその相手方の能力を過大評価させない、こうしたことによって我が国への侵攻を抑止することというふうに考えております。  このような考えの下で、防衛力の抜本的強化に当たっては、スタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル防衛能力、あるいは指揮統制・情報関連機能を始めとした七つの分野を重視することとしております。  防衛省としては、国民の命と暮らしを守り抜くという政府の最も重大な責務を果たすために、戦略三文書に基づく防衛力の抜本的強化を着実に実現し、我が国の抑止力、対処力を向上させることで武力攻撃そのものの可能性を低下させていくという、そういう考えに基づいております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 武力紛争を低下させる、大変大事だと思います。そして、私は、抑止力の重要な柱は戦争を未然に防ぐ情報収集力、これが大変大事だと私は思っております。北東アジアなど、我が国の防衛上重要な地域で他国に頼らない一次情報の収集力が大変大事だと考えています。  現在保有する人工衛星等により十分な一次情報を収集できていますか。防衛大臣、防衛省、お願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 一次情報という御指摘がございましたが、宇宙領域を活用した情報収集につきましては、我が国周辺国等の意思と能力を常時継続的かつ正確に把握していくために、これ極めて重要だというふうに思っております。  このため、情報収集衛星や民間の商用衛星等の画像の取得を通じた収集、分析体制の強化に継続して取り組むとともに、常時継続的な目標情報の探知・追尾能力の獲得を目的として衛星コンステレーションを構築することとしております。急速かつ複雑に変化する安全保障環境でございますので、大切なことは、政府全体としてタイムリーかつ的確な意思決定を行うことであります。  防衛省として、関係省庁と一層緊密に連携しながら、我が国全体の情報力の向上に主体的に貢献しなければいけないと考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 やはり他国に頼らないで独自にちゃんと情報を取れるということが防衛、安全保障において大事であります。そして、それこそが同盟関係における強みにもなると思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。  次の質問です。  防衛イノベーション研究所、仮称、が設置される、良いことであると私は思います。米国全体ではかなり、約十五兆円もの政府負担研究費、その半分が国防総省です。一方、我が国においては大変少なくなっている。今、この研究所、モデルとする米国DARPAの予算額、約五千六百億円ですが、新設研究所予算額、一説には二百億ぐらいというふうに、しかも新設は百ぐらいと、新規枠百ぐらいと聞くんですけれども、幾らでございましょうか。お答えください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛イノベーション技術研究所、まだ仮称でございますが、令和六年度予算案においては、幅広く基礎研究を委託する安全保障技術研究推進制度に百四億円を計上していることに加えて、新規事業として、DARPA等の手法を参考に、チャレンジングな研究を実施するブレークスルー研究、これまだ仮称でありますが、それに対して約百二億円を計上しており、合計で約二百六億円を計上しています。  まだこれ増やすべきではないかという御指摘もありますが、研究所における今回初年度の成果というのを踏まえながら、今後必要な経費を計上していきたいと思っております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 防衛分野というのは、やはり技術革新が速くて産業を牽引する新しい技術が生まれやすいので、是非予算も考えていただきたいと思います。  その次ですけれども、その防衛力を高めるための研究として、国内の先端技術や関連情報を徹底的に集約されるべきだと思います。  大学との連携という意味では、自治との関係で慎重な対応となってしまうというそういうことは当然あり得ることだと思いますので、今日の御提案としては、国立研究開発法人、国の研究開発法人とは積極的に連携して、先端技術を集結して技術を高めるべきだと私は考えますけれども、どの程度連携進んでいるでしょうか。防衛大臣、お願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 最先端の科学技術が加速度的に進展をしております。そういう中で、民生用と安全保障用の技術の区別が極めて困難となっている状況の中で、防衛力の強化のためには、民生先端技術を防衛用途に取り込んでいくことが必要と考えます。  こうした課題認識の下、防衛省では、委員の御出身であるJAXAを含めた四つの国立研究開発法人との間で研究協力協定を締結し、研究協力を実施しています。また、安全保障技術研究推進制度におきましては、これまで、JAXAやNIMSですね、物材研でございますが、など九つの国立研究開発法人に対して先進的な民生技術について基礎研究を委託しております。  我が国の官民の高い技術力を安全保障分野に積極的に活用するために、引き続き国立研究開発法人との連携を進めてまいりたいと思っております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 私も先日、事務方の方にお尋ねいたしましたら、まだもっとできる余地があるように感じました。是非、役所の縦割りを超えて、様々な先端技術を結集していくということを進めていただきたいと思います。  そして、先ほど来申し上げておりますように、情報収集力を始め、戦争を起こさない、大臣もおっしゃいました、戦争を起こさないという抑止力技術、これを高める必要があると私は考えております。防衛部門というのは、海外では技術革新の源泉として捉えられております。安全保障分野での政府調達、これWTOの国際公開調達の適用除外でもあり、どんどん国の技術に投資をすることができる、まれな分野でもあります。  是非、国内の技術、産業基盤の拡充、念頭に置いて、十分な研究開発予算、確保し推進していただきたいと存じますけれども、最後に大臣の御決意をお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 科学技術は、私ども、想像以上に進展が速く、また最先端のものを常にキャッチアップしていく必要があると思います。民間の力も借りながら、防衛省並びに政府全体として、この連携強化しっかりと図ってまいりたいと思っております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 御決意いただきました。  今日は様々にお答えいただきまして、ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の松沢でございます。  私も防衛装備品の移転についてまず御質問したいと思うんですが、今、水野委員からも質問がありました。同じ野党なんですけれども、かなり違った角度から質問をさせていただきます。  今、世界各地でもう戦争、紛争が激化して大混乱ですよね。そういう中で、日本も同盟国、同志国と防衛装備品を融通し合うことは安全保障上大きなメリットがあると思います。開発や生産でのコストを下げることもできますし、あるいは同志国同士の安全保障協力を進めることもできるし、あるいはそれぞれの国の抑止力を強化することもできるわけですね。その効力を最大化するには、三原則と運用指針で五類型、救難、輸送、警戒、監視、掃海というふうに五類型があって、この中だというんですね。  ただ、この運用指針を見ても、本当に複雑で、私なんか頭悪いから理解できないです、分からない。もう規制がたくさんあるし、でも例外というのもたくさんあるし、複雑過ぎるんですね。あるいは、部品と完成品でどう違うのか、ライセンス生産品でどうなのか、第三国輸出はどうなのか、もうみんなもう複雑過ぎちゃって、普通の国民はほとんど理解できないんじゃないかと思います。国会議員の私ですら理解できないところたくさんあるんですね。  私は、発想を変えて、この輸出の可否というのは、これ政策判断をすることにして、まずは全ての防衛装備品を輸出解禁に踏み込んで、まずはオーケーですと。でも、それぞれの国、あるいはそれぞれの国に対する、どういうものを送るか、あるいはその国の紛争の状況が、紛争というか安全保障環境がどうなのかというのを、もうその個別に政策判断をして、まずは政府で、国家安全保障会議ですか、で、ここで議論をする。この方向でいいかをやっぱり国会にしっかりと報告し承認を得れば、これが抑止効果になっていく、野方図な、防衛装備品をどんどんどんどん世界中に輸出するというのは平和国家の原則に反しますから。平和国家の原則にのっとって、でも、これは今回どうなのかというのを国会でやるべきですよ。  私は、与党協議というのがどんどんどんどん続いていますが、これも極めて不健全で、与党だけでいいんですか。国会というのは国民を代表しているわけだから、国会でしっかり議決、承認を得てやれば、私は、野方図な輸出、これに歯止め掛けられると思うし、それが国会の責務だと思うんですね。  まず、大臣の見解を伺いたい。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず、国家安全保障戦略に記載しているとおり、その防衛装備品の海外移転というのは、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出、また国際法に違反する侵略等を受けている国への支援などのための重要な政策的な手段というふうになります。  その上で、与党のワーキングチームへの御指摘もありましたが、昨年十二月にそういった提言をいただきまして、いわゆる御指摘の五類型の類型の見直しの在り方につきましては議論を継続するというふうにされたところであります。今後、政府・与党で調整を行っていくということになると思います。  委員の多分御持論は、その五類型は撤廃して、一般原則に基づいて、そしてその代わり、ちゃんと国会で全てを議決することが必要条件にすればいいじゃないかという、そういう考えだと思います。それは一つのある意味考え方ではあろうかというふうに思います。  また、現在においては、先ほど外務大臣も答弁をされましたけど、防衛装備移転三原則、運用指針というのは、外為法の運用基準及びその指針を定めるものであり、同法の運用は行政権の作用に含まれるものですから、個別の防衛装備の移転可否については、同法にのっとって、現行のその外為法の法にのっとった形で政府がその主体となって判断していくことが適切であるというふうに現行はなっているということでございます。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 これアメリカも、武器、アメリカの場合は、軍事製品、武器の輸出の場合は国会承認きちっと取っているんですよね。やはり日本もその方向でいくべきだというふうに思います。  さあ、そこで、大臣、この五類型にこだわるのであれば、現在、第三国への輸出が課題となっている例えばこの次期戦闘機ですね、日英伊の三か国での共同開発、次期戦闘機やあるいはパトリオットミサイルの輸出を、私は、分かりやすく明確化するために、やっぱり五類型に防空というのを加えた方が分かりやすいですよ。みんな例外で例外でやるよりも、戦闘機あるいはパトリオットミサイル、これはかなり防御的兵器でありますよね、まあ戦闘機の場合は様々使われますけれども。そうであれば、私は、防空を新たに加えればこういう例外措置も非常に分かりやすくなると思うんですが、いかがですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 五類型に防空を加えるというのは、ああ、なるほど、そういう考えもあるかというふうに私は委員の御質問を初めて聞いたときに思いました。  今は五類型、これを撤廃するというのも一つの考えと先ほど申し上げました。あるいは、もう一つ加えていくという考えも、それもまた一つの考え方と思います。  おっしゃるように、次期戦闘機につきましては、本日、閣議決定及び運用指針の一部改正を行いまして直接移転を行える立場を確保するということになりましたし、ペトリオットミサイルにつきましては、これは昨年末の運用指針の改正によってライセンス生産品の完成品は移転を認めるということとされておりますが、今いずれも、この二つの装備品というのは防空に関わることですから、今後また議論があると思いますが、その防空というのを類型の一つに加えるというのは一つの考え方であろうかと思いますが、今、政府の立場として現時点でこれ以上のお答えするということはなかなか困難ですが、一つのそういった筋の通ったお考えであるということは、そのようには思います。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 まあ、運用指針というのは常にこれからも見直していくという方向ですから、議論をしていただきたいと思います。  さあ、もう一つ、運用指針の見直しで私解せないのがあって、戦争、戦闘をしていない国に限るということになっていますが、今のウクライナの現状どうなんですか。ウクライナのように、国際法違反でロシアが一方的に侵略してきたんですね。ウクライナは祖国防衛のためにやむを得ず戦っているんですよね。最も、逆に言えば、防衛装備品が欲しいんですよ、ロシアに占領されないためにもね。そういう国には、最も欲しい国にはこれ行かないんですよね。  私は、そうしたウクライナのような国を軍事面でもサポートすることこそが、抑止力の維持並びに国際秩序の回復、ひいては世界の平和につながると考えていますが、大臣はいかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転三原則に記載しているわけですが、防衛装備移転の重要な政策手段で、装備移転というのはその重要な政策手段である一方で、この防衛装備の流通につきましては、国際社会の安全保障上あるいは社会上、経済上、人道上の影響が大変大きいものであります。そこで、各国政府が様々な観点を考慮しつつ、それぞれの国が責任ある形で防衛装備の移転を管理するという必要が出てくるんだと思います。  この点、いわゆる直接、直接にといいましょうか、自衛隊法上の武器になるわけでして、その定義というのは、直接人を殺傷し、又は武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする装備品であるということになっておりまして、そういった自衛隊法上の武器という性質を踏まえると、国際社会への、先ほど言った安全保障上、社会上、経済上、人道上の影響がこれ極めて大きいのではないかなと。したがって、より厳格に管理すべきものであるというふうに考えています。  このため、昨年末の運用指針の改正においては、基本的に、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への提供を禁止したところであります。  ウメロフ大臣、国防大臣とも電話会談などをしておりますが、現在、私ども、防弾チョッキとか防護マスクとか自衛隊の車両とかという提供をしておりますが、非常にそれは感謝をされているところであります。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 いやいや、もっと日本としてはできることがあるんじゃないでしょうかね。  じゃ、具体論に入ります。  米国のペトリオットミサイルの輸出が昨年十二月決まりました、米国へのですね、ごめんなさい、日本のライセンス装備品ですけれども。で、これは、このペトリオットミサイルは、日本から米国にいつまでにどの種類のミサイルをどれぐらい輸出する計画なんでしょうか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  我が国から米国に移転いたしますペトリオットミサイルでございますけれども、航空機や巡航ミサイル等への対処が可能なPAC2GEM、これを主といたしまして、弾道ミサイル等への対処が可能なPAC3も含めて検討しているところでございまして、数量についても、日米間の調整を踏まえつつ慎重に見極めて決定をしていくということでございます。  また、移転の時期についてもお尋ねをいただきましたけれども、こちらにつきましても、今、日米間で調整中ということでございまして、まだお答えできる段階ではないということでございます。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 これ恐らく、米国からしてみると、今後、NATOだとか、あるいはウクライナに支援する可能性がありますよね、これ。これは日本との協議ではそうはなっていないんでしょうけど、まあパトリオットに色は付いていないんで分かりませんけれども、早めに決めていただきたいと思います。  さて、一昨年の十月の時点で、防衛省は、弾道ミサイルを始めとするこの防衛用の迎撃ミサイル、簡単に言うと、ペトリオットとSM3、これイージス艦からのミサイルですけれども、これが日本の防衛のための必要量の六割しか確保できていないとの試算を発表しています。米国への輸出量によっては日本の防空体制が更に弱体化してしまうのではないかという疑問を持っています。  つまり、米国に輸出すれば日本の抑止力が低下してしまうということですね。これについてどうお考えか。これ、大臣ですね。  それから、一昨年の十二月に策定した国家防衛戦略には、令和九年度までに弾薬不足を解消するというふうに明記をされています。このペトリオットミサイルも令和九年度までに必要数を増産すると考えられますけれども、日本での増産体制と計画はどのようになっているんでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず前段ですけれども、移転するペトリオットミサイルの数量とか種類とか、先ほど参考人から答弁をいたしましたけれども、まずは我が国の防衛に決して穴が空いてはいけないということは私もしっかり肝に銘じております。現在、慎重にその検討を行っているところです。  検討に当たっては、もちろん米国の所要も踏まえなきゃいけませんが、我が国として、今後のペトリオットミサイルの取得計画というのを考慮しながら、目下我が国が保有すべき誘導弾の種類、あとは数量を、これをしっかりと見極めて決定するということといたします。  そしてさらに、必要に応じて様々なそういった工夫も併用、つまり陸海空のそういった防空体制を、そういった、組合せでございますから、そういった工夫していくことで捻出するという、そういう捻出するという、そういうやり方もあると思います。  また、後段の製造体制の拡充については、防衛力整備計画に基づき、有事において自衛隊が粘り強く活動できるように持続性、強靱性を防衛力の抜本的強化の柱の一つとして重点的に取り組んでいるところであり、令和九年度までには弾薬の必要数量が不足している状況を解消すべく、取組を着実に進めていく必要があります。  ペトリオットミサイルの製造体制の拡充についても、この一環としてしっかりと取り組んでいく所存です。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 日本の抑止力確立のためにも是非ともお願いしたいと思います。  さて、この防衛装備品移転の三原則の運用指針に従えば、ペトリオットミサイルは、日本からアメリカに輸出し、アメリカの在庫を満たすことになるわけですね。その上で、アメリカのミサイルをウクライナやNATO諸国に提供する、私は、ことになるんだと思います。日本がある意味でこのアメリカの下請で提供させられるような形になっておりまして、これ、何というか、技巧的で主体性がなく、これでは私はウクライナやNATO諸国からも評価はされないんじゃないかと思います。  現在のウクライナは、兵器、弾薬が枯渇して非常に厳しい戦況で、ロシアに追い込まれ、押し込まれています。そして、ロシアからのこのミサイル攻撃は、戦場だけではなくて、ウクライナ全体の都市やインフラを破壊し続けて、連日のように多くの死者が、死傷者が出ているんですね、ウクライナで。一般の市民がたくさん死んでいます。こんな大きな被害が続いているわけなんです。  国際社会と連携してウクライナを支援するというのであれば、私は、日本から直接ペトリオットミサイルをウクライナに提供して、ウクライナの防空体制の整備に協力していくべきだと思いますけれども、大臣はいかがですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず、結論から申し上げると、今回のペトリオットミサイルの移転というのはウクライナ支援のために移転するものではございませんで、今般の移転は、同盟国である米国からの要請に基づいて米軍の在庫を補完する、そして米軍の体制を整えて我が国の安全保障及びインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものとして、米国政府以外に更に提供されないことを米国政府との間で確認した上で決定したものであります。  その上で、ウクライナに対しては、引き続き我が国として適切な支援をできる限り行っていく考えでございます。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 防衛装備の移転のこの運用指針の見直しに関連してもう一点伺いたいんですが、ロシアから長期にわたる侵攻を受けているウクライナ政府は、国土の三分の一に地雷などの危険物が散在しているというふうに訴えています。また、昨年十一月時点で、この地雷などの爆発物を踏んで死亡した民間人だけでも二百六十人いるんですね。軍人はもっともっといると思います。  自衛隊は地雷原を除去する車両や装置を保有しているわけですが、これらは殺傷能力を有する兵器ではなくて、私は、人命を救助するためのものだというふうに考えられると思います。  さあ、日本は積極的にこうした地雷除去車両などを私はウクライナに無償提供すべきであると考えますが、いかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 現在の運用指針、今日改正を、改正されたものでありますけれども、五類型は変わっておりませんで、まず、五類型の中に掃海はあるんですけれども、地雷除去はない、ないんですよね。海の上の機雷は掃海できるのに、地雷は今除去できないと。これは五類型のそういう規定でございますから、自衛隊法上の武器に該当する地雷原を処理するための装備品の移転は認められておりません。  その上で、委員御指摘の地雷処理については、これは先ほど申し上げましたけれども、与党ワーキングでいわゆる五類型の見直しの在り方について議論を継続することとされているところでありますから、現時点では私は、その装備移転は認められていないと、政府としてそれは認められていないということで御理解はいただきたいと思いますが、ウクライナに対しては、彼らの要望する、地雷除去のコアリッションなどには我々参加をこれからしていきますけれども、しっかりとウクライナには寄り添ってできる限りの支援はしていきたいと思っております。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 対人地雷を除去するための様々な装置とか車両というのは、これ民間企業でも様々造っていまして、これは外務省がJICAを通じてODAなどで供与をしていると私は聞いています。  ただ、ウクライナが今本当に欲しているのは、対戦車なんかの強力な地雷ですよ、これがあるからウクライナ軍進軍できないわけですね。あるいは防衛も厳しいわけですよ。  だから、自衛隊は、この本格的な対戦車の地雷を除去するようなこの処理車というのを何十台も持っているんですね。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

松沢成文日本維新の会・教育無償化を実現する会

○松沢成文君 はい。  日本では、今これ急な需要はないわけですよ。こういうものをしっかりウクライナに提供することが私は本当のウクライナ支援、ウクライナが最も感謝するものだと思っていまして、是非とも今後の運用指針の見直しの中で検討いただきたいと思います。  以上です。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  今月三月十一日月曜日から十四日の木曜日にかけまして、日ロ漁業合同委員会第四十回会議、いわゆる日本のEEZ内の日ロサケ・マス漁業交渉が行われて妥結をされました。  水産庁の坂部長にお伺いしますが、交渉結果はどうだったんでしょうか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) お答え申し上げます。  日ロサケ・マス漁業交渉は、三月の十四日に妥結いたしました。本年の日本漁船による日本水域でのロシア系のサケ、マスの操業条件等について合意いたしました。  具体的には、漁獲量につきましては前年同の二千五十トンとしつつ、いわゆる協力金の下限額につきましては前年よりも二千万円引き下げた一億八千万円となりました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これで四月から漁業が始められるという理解でいいですね。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) 御指摘のとおりでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 このウクライナ紛争に起因する日本の対ロシア制裁、これがこの漁業交渉に影響はあったんでしょうか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) お答え申し上げます。  我が国とロシアとの間では、漁業分野におきまして三つの政府間協定及び一つの民間の取決めがございます。ロシアによるウクライナ侵略以降も、関連の協定等に基づく操業等ができるよう協議を行ってまいりました。  ロシアに対する制裁の影響について評価することは大変難しいのですが、今回の日ロサケ・マス漁業交渉については例年どおり妥結し、我が国漁業者の出漁機会を確保することができました。  農林水産省といたしましては、我が国の漁業活動に係る権益の維持確保の観点から我が国の漁業者の操業機会の確保に努めており、引き続き、国際情勢の変化を見極めつつ、外務省等の関係機関と連携して適切に対応してまいる所存でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私、二〇〇一年に初当選したんですが、もうあっという間に二十三年たちまして、当時三十四歳で若かったんですよ。だって、山添拓議員は当時十六歳で高校二年生ですから、月日を感じるわけでございますが。そのとき私、初めて、初当選で初めて所属させていただいたのが参議院の農林水産委員会でございまして、当時は武部勤農林水産大臣でございました、後に偉大なるイエスマンになるわけでございますが。  その武部先生から御指導いただいて、榛葉君ねと、この産卵のために川を上る習性のあるサケ、マスというのは川を持っている国に資源の権利があるんだと、したがって、日本の二百海里、EEZ内で捕れるサケ、マスであっても、ロシアの川で生まれた魚なので、日ロ両政府が毎春に交渉するんだよというふうに聞いて、なるほどなと勉強させていただきました。  ただ、今回、問題は、第二ラウンド目、つまりは五月、六月に今度ロシア側のEEZ内の交渉が始まるわけでございますが、昨年は残念ながらこの交渉できませんでしたね。今年のこのロシア側のEEZ内の、二百海里内の交渉の見込みというのはどうなんでしょうか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) お答え申し上げます。  御指摘のありましたロシア水域におけるサケ、マスの操業及び交渉についてでございますが、目下対応を検討しているところでございまして、大変申し訳ございませんが、現時点で今後の見通しについて予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただければと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 具体的にどんなやり取りが、今話せる範囲で、ロシア側とどんな交渉を。つまりは、この最初の第一ラウンドも、これウェブでやっていますね、フェース・ツー・フェースじゃなくて。恐らく電話なりウェブなりメールなりでやっていると思うんですが、ロシア側とどの程度の交渉というか、どんな感触を感じていらっしゃいますか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) お答え申し上げます。  交渉の細部につきましては、大変申し訳ございませんが、つまびらかにすることはできませんので、同じくお答えを差し控えさせていただければと思います。目下検討の途中という状況でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 坂さん、そんなつれない答弁しないでよ。  やり取りはできているんですね。やり取りはできているんでしょうか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) やり取りをしている途中でございます。(発言する者あり)やり取りをしている途中でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 やり取りしている途中、やり取りしている最中ということですね。今やり取りをされているということでよろしいですね。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) おっしゃるとおりでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 昨年、二〇二三年のロシアから日本に入ってきた水産物の輸入額、これ、円ベースでどれぐらいになるんでしょうか。

坂康之水産庁増殖推進部長

○政府参考人(坂康之君) お答え申し上げます。  ロシアからの水産物の輸入額でございますが、財務省の貿易統計によりますれば、二〇二三年のロシアからの水産物の輸入額が一千三百十八億円となっております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私、水産庁頑張っていると思うんですよ。実際に、ズワイガニとかウニとかタラコとかサケとか高くなっていないですよね。つまりは順調にロシアから輸入が来ているということだと思うんですね。  これは大臣にお伺いした方がいいのかな、対ロ制裁の一環として、一部の電子部品だとかそういったものは禁輸の対象になっているんですけれども、水産物は除外されているんですね。その除外されている理由というのは何でしょうか。

中村仁威外務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村仁威君) お尋ねの対ロ制裁の禁輸の対象、そこから水産物というのは確かに除外をされております。  これは、ロシアによるウクライナ侵略というのは力による一方的な現状変更の試みであって、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であります。そういった行動には高い代償が伴うことを示していくことが必要であり、我が国として、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をし、厳しい制裁措置を迅速に実施しているところであります。  御指摘の水産物のものを含めて、我が国としてどういう品目を制裁の対象にするか、これについては、ウクライナに公正でかつ永続的な平和を実現するために何が効果的かという観点やG7における議論などを踏まえて、様々な要素を総合的に判断して、関係省庁と意思疎通を図って決定をしているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 中村さん、もし分かったらでいいんですけど、通告していないんで。この水産物以外に除外しているものというのはあるんでしょうか。もし分かったらでいいです。

中村仁威外務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村仁威君) 両国間での貿易の対象になる財はもう極めて広範囲に及ぶものですから、今この瞬間私どもが今回のその侵略行為を反映して取っている制裁の対象として、例えばその軍事能力の強化に資するような汎用品とか、それから奢侈品とか、それから先端的な物品とか、そういったものは対象にしています。  ただ、逆にどういうものが対象になっていないのかというと、それ以外にたくさんのものがあるものですから、それを、これがその対象外のものであるというような形で御説明することはちょっと難しいということを御理解いただければ幸いでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私は、この日ロサケ・マス漁業交渉であるとかロシアからの水産物の輸入は、根室のみならず北海道の皆さんにとっては死活問題だと思っていて、実は元北方四島の旧島民の家族の皆さんからも、この細い糸は切らさないでほしいという御要望もいただいたのも事実であります。  先月七日に北方領土返還要求全国大会が行われて、まあ竹島の日には出てくださらなかったんですけど、岸田総理はこの式典に出て、外務大臣も出られたと思いますが、北方墓参について日ロ関係の最優先事項だとおっしゃってくださいました。そして、高齢になった元島民の切実な気持ちに応えるという強い思いで、特に北方墓参を重点に置くと力強くおっしゃっていただいたんですが、この北方墓参の交渉の今の経緯と今後の見通しというのは、大臣、どうなんでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まさに委員御指摘いただきましたとおり、この北方墓参を始めとする四島交流等の事業の再開、これは日ロ関係における最優先事項の一つでございます。これまで、駐ロシア大使からロシア外務次官に対するものも含めまして様々なレベルで働きかけを行ってきているところでございますが、残念ながらロシア側から再開に向けた肯定的な反応は得られていない状況でございます。  まさに御高齢となられました元島民の方々の切実な思い、こうしたことに何とか応えたいと、こういう強い思いを持ちまして、ロシア側に対しましては、様々なチャネルを活用しつつ、今は特に北方墓参に重点を置いて、事業の再開、これにつきましては粘り強く取り組んでまいりたいと、私自身もあの大会に参加をいたしまして、その決意を持って臨んでいくことを申し上げたところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 それでは、一旦止まって一九八六年にこの墓参が再開しているんですが、この枠組みは生きているという理解でよろしいんですね。

中村仁威外務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村仁威君) 枠組み自体は生きているという理解でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 枠組みは生きているわけですから、是非、外務省、厳しい交渉だと思いますけれども、元島民の皆さんのためにも、墓参はこれもうある意味人道上の問題ですし、是非粘り強く交渉いただくと同時に、水産庁さん、応援していますから、坂さん、日ロ交渉頑張ってくださいね。  終わります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  今日話に出ております次期戦闘機輸出の閣議決定については断固抗議したいと思います。大臣、先ほど、筋の通った立場ということをお話しだったんですが、筋を通すというなら、国際紛争を助長しない、武器輸出は行わない、こういう立場でこそ貫くべきだと思いますが、今日は、この問題は後日に譲りまして、別のテーマで質問いたします。  安保三文書に基づき、空港、港湾の軍事利用が進められようとしています。自衛隊や海上保安庁が平時から民間の空港、港湾を利用しやすくするため、特定利用空港・港湾を指定し、優先的に整備費用を付ける枠組みです。  国交省に伺います。  昨年十二月の関係閣僚会議で、予算額は年度末に示すとしていました。幾らになったでしょうか。

英浩道国土交通省大臣官房危機管理室次長

○政府参考人(英浩道君) お答え申し上げます。  総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラ整備に係る特定利用空港・港湾の来年度の予算額につきましては、今御指摘もありましたように、昨年末の関係閣僚会議において、円滑な利用に資する枠組みをインフラ管理者と確認する必要があること、また、他の公共事業と同様に、実施計画の取りまとめ、いわゆる箇所付けを行う必要があることから、他の公共事業と併せて示すこととされております。  現在もインフラ管理者との調整が続いており、また、公共事業につきましては、予算の成立後、財政法の規定に従い、国土交通大臣が実施計画を策定した後、財務大臣がこれを承認した上で、個別の事業箇所ごとの配分額、いわゆる箇所付けが決定されることになっております。したがって、現時点では予算額をお示しできないということを御理解いただきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、年度末に示すと政府が書かれていたんですよ。で、もう、今、年度末ですから、予算審議にならないじゃありませんか。いつ示すんですか。

英浩道国土交通省大臣官房危機管理室次長

○政府参考人(英浩道君) 公共事業においては、予算成立後に、財政法の規定に従いまして、実施計画を策定して財務大臣の承認と、それで個別の箇所の配分を決めるということになっておりますので、そのルールでやりたいというふうに考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、年度末に示すというのは政府の文書で書いているんですよ、関係閣僚会議で確認しているんですよ。じゃ、そうしたら、初めから、年度を越えないと箇所付け決まらないけれども、じゃ、うそついていたってことですか。

英浩道国土交通省大臣官房危機管理室次長

○政府参考人(英浩道君) 年度末という意味でございますが、これは、その令和六年度の予算成立後に財政法の規定にのっとってやるという意味で認識をしております。(発言する者あり)

山添拓日本共産党

○山添拓君 それならそう書くべきだと今お隣からも声が上がりました。そのとおりだと思います。  資料をお配りしています。  例えば高知県では、高知港、須崎港、宿毛湾港を対象に、昨年十月以降、国からの申入れで協議が行われ、円滑な利用に関する確認事項と題する文書が交わされています。その第二項は、国民の生命、財産を守る上で緊急性が高い場合又は艦船の航行の安全を確保する上で緊急性が高い場合、括弧、武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態を除く、であって、当該港湾施設を利用する合理的な理由があると認められるとき、自衛隊、海上保安庁が柔軟かつ迅速に施設を利用できるよう努めるとあります。  緊急性が高い場合とはいかなる場合のことでしょうか。

米山栄一防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(米山栄一君) お答えいたします。  今般の取組におきましては、関係省庁とインフラ管理者との間で、自衛隊や海上保安庁が平素から訓練などで円滑に利用できるよう、円滑な利用に関する枠組みを設けることとしております。  当該枠組みでは、緊急性が高い場合といたしまして、国民の生命、財産を守るため、例えば、弾道ミサイル対処や災害時における救援部隊の派遣が必要な場合でありますとか、船舶、航空機に不測事態が発生し安全を確保する必要がある場合を想定してございます。こうした場合に、自衛隊、海上保安庁とインフラ管理者は、民生利用に配慮しつつ、緊密に連携しながら、自衛隊、海上保安庁が柔軟かつ迅速に施設を利用できるよう努めることを確認することとしております。  その上で、緊急性が高い場合に該当するかの判断につきましては、関係省庁とインフラ管理者が緊密に連携した上で行うべきものと認識してございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今、緊密に連携してとおっしゃるんですけれども、今挙げられていたような緊急性が高い場合に当たるかどうか、あるいはそのために合理的な理由があるかどうかというのは、港湾管理者にとっては判断が付かないと思うんですね。結局、自衛隊や海上保安庁が必要だと言いさえすれば、使わせろと、こういうことになりかねないんじゃありませんか。

米山栄一防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(米山栄一君) 緊急性が高い場合に該当するかの判断につきましては、個別具体的な状況に即して、関係者が緊密に連携した上で判断するということでございます。  そして、この円滑な利用に関する枠組みでございますけれども、これは、何かその自衛隊、海上保安庁の優先利用を前提としたものではございません。既存の法令に基づき、あくまで、関係者間で連携し、柔軟かつ迅速な施設の利用に関して調整するための枠組みでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それでも緊急性があると言われれば認めざるを得ないのではないかということは懸念されると思います。  資料の二を御覧ください。  内閣官房が発表しているQアンドAですが、まず、下の方、十三、こんな問答があります。民間の空港、港湾で、様々な団体の反対があり、なかなか自衛隊がアクセスできない状況があるといった報道もありますが、実際にどのような事例があるのですか。これへの答え。空港については、これまで災害派遣や防災訓練等でしか利用できていないものや、利用を断られた事例があるほか、港湾についても、入港に必要な調整を円滑に行うことができず、入港を断念した事例がありますと。  大臣に伺いますが、施設管理者が管理権に基づいて空港の利用や入港を断る、そのこと自体に何か問題があるんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) これまで、自衛隊が民間空港、港湾の利用を断られた事例は、それぞれ空港においても港湾についてもあるということはこのQアンドAに書いてあるとおりですが、自治体との関係もあって、それぞれが、具体的な事例、その原因というのをお示しすることはできませんけれども、実際に断られた事例というのはこのようにあるということだけ申し上げておきます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、私が伺っているのは、それは管理権に基づいていますから、断ること自体に何か法的に問題があるわけではないかと思うんです。いかがですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 基本的には、その御指摘の点で問題があるとは思っておりませんが、我々としては、利用させていただきたいと、災害派遣等含めて、ここはもう緊急性を要するもので使いたいということは常々申し上げているところです。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、災害派遣とかなら全然別の場合だと思うんですよ。  QアンドAでこのように書かれているということは、つまり、今度の特定利用空港・港湾の仕組みは、これまでなら管理者が断っていたような事例でも自衛隊や海上保安庁が使えるようにすると、こういう狙いのものなんでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 緊急性が高い場合に該当するかの判断によると思うんですが、それはまさしく個別具体的な状況に即するということになります。関係省庁とインフラ管理者が連携した上で行うべきというふうに認識しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 やはり、これは、なし崩しに自衛隊や海上保安庁が優先的に使えるようなことになりかねないと思います。  今大臣からもあったように、実際に断られた事例というのを集積されているようですから、是非委員会にも提出いただきたいと思います。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 後刻理事会で協議いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 資料二のQの八の方を御覧ください。  これは、どんな訓練を行うのかについて、自衛隊の輸送機による迅速な国民保護のための訓練、自衛隊の輸送艦などによる国民保護のための避難のための訓練を挙げています。自衛隊法上の国民保護派遣の訓練という趣旨かと思います。  一方、今月十二日に参議院予算委員会の公聴会で公述をした元陸上総隊司令官の高田克樹氏はこういうふうに述べています。  自衛隊の護衛艦なんかに住民を乗せて移動し、国民保護をやりますと、これは、国際法規上は軍艦ですから攻撃の対象になります、これは住民乗っけているから撃たないでくれと言っても、それは通りません、総務省が出しております国民保護のマーク、丸地に三角のマークがありますけれども、あれは万能かというと、実は護衛艦に付けるとこれまた国際法違反になるんですね、戦艦に国民保護のマークを付けること自体、これはジュネーブ条約違反になりますと述べています。  防衛省、事実でしょうか。

米山栄一防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(米山栄一君) お答え申し上げます。  防衛省・自衛隊が活動するに当たっては、国際法を遵守すること、これは当然でございます。  これまでも政府として答弁させてきていただいてございますけれども、軍事組織が住民の避難誘導等に当たるとしても、これが軍事行動から生ずる危険から住民を保護することを目的としたものであることを踏まえますると、このような活動が直ちに国際人道法に反しているとは言えないというふうに考えてございます。  その上で、武力攻撃より十分先立って住民の迅速な避難を実施することが何より重要であると我々考えてございますので、政府全体として官民の輸送手段の確保などに取り組んでまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ちょっと理解ができないですね。  仮に有事となったら住民の避難に自衛隊の輸送機や輸送艦は利用できないと元自衛官が国会の公述人として述べられたんですね。これは国際法上当然の指摘だと思いますし、防衛省・自衛隊も十分認識されているかと思います。しかし、今違うことをおっしゃった。  にもかかわらず、自治体や住民に対しては、有事における避難を自衛隊が行うんだと、そのための訓練が必要だといって、平時からこうした軍事利用というのを本当に進めていくのでしょうか、実際に有事になったら使えないと元陸上自衛隊にいた方が国会で述べていることなんですけどね。  大臣、進めるんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 軍事組織が住民の避難誘導等に当たるとしましても、これが軍事行動から生ずる危険から住民を保護することを目的としたものであることを踏まえると、これは直ちには、いわゆるそのジュネーブ諸条約等国際条約に違反する、あるいは国際人道法に違反しているとは言えないというふうに考えます。  ですので、武力攻撃は、当然、武力攻撃、いわゆる武力攻撃を受けた場合には武力攻撃事態を認定するわけですが、それに先立って、十分先立って住民の迅速な避難を実施する、これが何よりもやっぱり重要であるところでありまして、政府全体として官民の輸送手段の確保などはこれ事前に取り組んでおく必要があるというふうに考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 じゃ、もう一度戻りますと、住民乗っけているから撃たないでくれと言っても、それは通りませんというのが公述人の発言だったわけです。  私は、有事を見据えて平時から訓練を行うということは、いざ有事となれば標的になり得るリスクを高めることになりかねないということも考えます。大臣、この点はいかがですか。

米山栄一防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(米山栄一君) 国民保護のために使用される自衛隊の輸送力、これでございますが、こちらが、そのジュネーブ諸条約追加議定書五十二条二に軍事目標の規定がございますけれども、この軍事目標に当たるのかという点についてでございますが、実際に武力紛争が生じた場合におきまして、その時点における状況等で判断する必要があるものと考えてございますので、一概に軍事目標に当たるかどうかにつきましてはお答えできないものだというふうに認識してございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 つまり、一概に言えないということは、目標に当たり得るということですよ。そうしたリスクが果たして語られているのかというと、そうではないと思います。  高知県を含めて、来年度から整備を進めるために年度内に合意をと、こう迫る動きがあります。結論ありきで進めるべきではありません。自治体はもちろんですが、住民に対しても適切な説明の場を設けるよう求めまして、質問を終わります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。  オスプレイの飛行再開についてお伺いします。  昨日、沖縄防衛局にオスプレイの飛行停止の要請をしました。そこには、嘉手納爆音訴訟団、そして、普天間爆音訴訟団、オール沖縄会議のこの三者、三団体が行きましたけれども、いずれもオスプレイに関連するということですね。  昨年の屋久島の沖で墜落したのは嘉手納に向かっていたということですし、普天間には二十四機、今あるわけですね。オール沖縄の方は、これはオスプレイの配備に最初から反対をしているという問題がありますので、これ以上に更に多くの県民がオスプレイの飛行再開には大変な懸念と疑問を持っています。  限られた時間であるというふうに、いろいろ承知をしていますけれども、この要請の際に。ですけれども、できる限り県民の不安や疑念を丁寧に聞いていただきたいと思いますけれども、防衛省、いかがでしょうか。

大和太郎防衛省地方協力局長

○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。  各種の要請への対応につきましては、要請を受ける部署がその時々の状況に応じ適切に判断しているものでありますが、他の業務との兼ね合いもございまして、要請への対応に当たって時間を区切る必要もあることを御理解いただければと思います。その上で、御指摘の要請に際しても、沖縄防衛局長が参加者からの御要望や御質問に対してできる限り丁寧に回答をさせていただいたところであります。  今回の事故は地域の方々に大きな不安を与えるものであったというふうに認識をしております。引き続き、丁寧な説明や適切な情報提供を行い、地元の方々の不安や懸念の払拭に努めてまいります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 局長の丁寧な対応を、沖縄防衛局長はしてもらいました。それを、やっぱりこれだけの大きな問題ですので、重要な問題という場合には、そういった時間を三十分というふうに、三団体が来るわけですし、局長も答えるわけですから、これじゃとても足りないということですね。是非、県民に寄り添って、丁寧な説明、さらにはそういう気持ちを大切にして、時間に余りとらわれずに大事な問題は取り扱うというふうにしていただけたらと思います。  国民の多くは、オスプレイは欠陥機で、飛行すべきではないと考えています。ところが、木原大臣は、国民の不安を払拭するどころか、米側からかつてないほど詳細な説明を受けたので問題はないとして、この安全の根拠を示さず、飛行再開を強行しています。  事故が起きた場合は木原大臣が責任を取られるということでよいでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) オスプレイは米軍だけが運用しているものではなくて、私ども陸上自衛隊も運用している機体でもありますから、防衛省・自衛隊としても、その飛行の安全を確保した上で運用を再開するということは、防衛大臣としてはもうこれ当然のことだというふうに思っております。  飛行の安全確保、今回墜落したのは米軍のCV22でありますけれども、飛行の安全確保は最優先であるということ、そして、事故の原因が確定し、そしてそれに対する安全対策を行っております。  その安全確保というものは最優先であるということは、これはオースティン国防長官とも私、電話で会談をし、もう日米間で、防衛大臣間、そしてあらゆるレベルで確認をさせていただいておりますので、引き続き、これは日米で協力し、安全確保に万全を期してまいるという、それに尽きるということでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 アメリカの議会の方では、これ大丈夫かとアメリカの議会でも心配をしているということですね、問題があって。その上で、今、木原大臣、飛行の安全を確認した上でということで、自信を持ってこう言っているわけですから、それはやっぱり事故があれば当然責任を取ってもらうというふうに私は解釈をいたします。  次に、法の支配と二重基準について伺います。  二十一日の外交防衛委員会で上川大臣に、法の支配に二重基準があってはならない、外務大臣も同じ考えということでよいかとお尋ねをしたんですけれども、問いにお答えにならなかったので、改めて、この二重基準があってはならないかどうか、それをお伺いしたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のいわゆるこの二重基準に関する議論に関しまして、我が国といたしましては、法の支配を目指す上で国際法上の義務を誠実に履行する必要性は全ての国にとって同様であると考えており、その意味で、一般論として二重基準はあってはならないと考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 法の支配の重要な根幹、一つの問題として、この場合にはこうする、この場合はこうすると、ばらばらになっちゃいけないということですね。ですから、二重基準というのは、これはあってはならないというのは基本だと思います。  前回もお尋ねしましたが、一九六七年に国連安保理事会決議が、決議二四二が採択されています。ヨルダン川西岸地区、ガザ地区、ゴラン高原などからのイスラエルの撤退を中東における平和に係る原則と宣言するとしています。総会決議ではなく安保理決議ですので、法的拘束力があります。  この安保理決議二四二は、上川大臣の所信にある法の支配の法に含まれると理解してよいですか、再度伺います。

藤本健太郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(藤本健太郎君) お答えいたします。  御指摘の安保理決議第二四二号は、その内容として、国連憲章の原則を達成するためには中東における公正で永続する平和を確立することが必要であり、それには第三次中東戦争によって占領した領土からのイスラエル軍の撤退を含む諸原則が適用されなければならないことを確認する旨規定しているものであり、それ自体、厳密な意味において法的拘束力を有するものではございませんが、法の支配の観点から極めて重要な決議として尊重すべきでございます。  また、戦争による領土取得の禁止という当該安保理決議でも示された考え方は、国連憲章の下での武力行使の禁止の帰結であり、慣習国際法として確立されていると考えてございます。  こうした点を踏まえれば、安保理決議第二四二号に基づく取組については、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持し強化するに当たって重要な役割を果たしているものと考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 慣習法という話もありましたけれども、法の支配は、法律の支配ではないということ、人の支配ではないということが重要な意味があるわけで、慣習法というのも、これは国際法上、重要な法源、法のもと、源ですね、であるということですから、これはもう法の支配であるというのを、今の答えですね、もう真っ先にそれを言わなきゃいけないんじゃないかなと私思います。  憲法も、九十八条二項で、日本国の締結した条約と確立された国際法規は誠実に履行する必要があると。この確立された国際法規というのは国際慣習法ですよ。だから、もう憲法そのものが法の支配としてこれは強調されているということ、慣習法に対して、私はここで訴えておきたいと思います。  パレスチナですね、これはハマスのいないヨルダン川西岸地帯についても撤退を求めているこの安保理決議に違反し、イスラエルは国際法違反の力による現状変更をしているのではないですか。上川大臣に伺います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 政府といたしましては、このイスラエルと将来独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する二国家解決、これを支持しておりまして、第三次中東戦争によって占領され、占領した領土からのイスラエル軍の撤退等を求めますまさに第二百四十二号を含みます累次の安保理決議及びこれまでの当事者間の合意等に基づきまして、当事者間の交渉により解決されるべきであるとの立場でございます。  イスラエルの入植活動につきましては、国際法違反であり、また二国家解決の実現を損なうという立場から、我が国として、引き続き深く懸念するとともに、改めて強い遺憾の意を表明するものであります。また、このような立場に基づき、入植活動を完全に凍結するようイスラエルに対して累次の機会に強く求めてきております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 この点はやはり、今、イスラエルの状況を私たちは見ていくということですけれども、おとといも病院を攻撃するというような事態がありました。日本は承認していませんが、パレスチナを国家承認している国は二〇二一年時点で百三十八か国に上ります。イスラエルの行動は明白な侵略です。ヨルダン川西岸を侵略するイスラエルの行動は、今回のガザ紛争開始後、更にエスカレートしています。ガザ地区ではなくて、もう一つの、イスラエル、ヨルダン川西岸もということですね。  答弁にありましたけれども、撤退を求めた安保理決議に反し、イスラエルは国際法違反の力による一方的な現状変更をしていると申し上げて、次の質問に入ります。  国連憲章上、武力の行使が認められるのは、安保理決議がある場合と集団的自衛権を含む自衛権の行使の場合のみです。セルビア空爆について安保理決議はありません。  前回、NATOのセルビア空爆は、国際法上、合法だったのか、合法と考える法的根拠は何かと質問したところ、上川大臣は、当時のユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否し、他方で国連安保理決議に反した行動を取り続ける中にありまして、更なる犠牲者の増大という人道的、人道上の悲劇を防止するためにやむを得ずとられた措置であったと答弁されました。しかし、武力行使の法的根拠等について確たる見解をお示しすることは困難と答弁されました。  これでセルビア空爆が正当化されるなら、安保理決議に反する行動を取り続けるイスラエルに対して、更なる犠牲者の増大という人道上の悲劇を防止するためにやむを得ず攻撃することも正当化されるのではないですか。安保理決議も自衛権行使でもない攻撃は許されないはずです。そうでなければ、法の支配ではなく、人の支配とのそしりは免れないです。資料一の方で、この人道上の悲劇というものがこの数字に表れていると思います。  上川大臣に伺います。  NATOのセルビア空爆では、NATO諸国から自衛権を行使した旨の安保理への報告はあったのでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のNATOの行動につきましては、この自衛権を行使した旨の安保理への報告がなされたとは承知をしておりません。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 そういう形で、この安保理決議の問題や、あるいは自衛権といった問題が非常に重要なわけですから、そこはきちんと確認をしていただきたいと思いますし、そうでない場合には、これはきちんと主張しなきゃならないと思います。  前回の質疑の際には、元外務省国際情報局長の孫崎享さんの「同盟は家臣ではない」という本の一部を紹介しました。  資料二を御覧ください。外務省条約局長や大使の経験のある東郷和彦さんと東工大の中島岳志さんの対談を紹介します。  ウクライナ戦争開始四か月後、東郷さんは、ウクライナをめぐる状況は深刻です、アメリカを始め西側諸国はウクライナを支援し、彼らに武器を提供してきましたが、それはむしろ戦争を長引かせ、事態を悪化させるだけです、今必要なのは武器の提供よりも停戦交渉です、ロシアはウクライナ戦争の結果、日本を非友好国ないしは敵対国と位置付ける可能性があります、また、日本は韓国と安全保障上の利益を共有していると言っていますが、植民地問題に関して和解へと動き出す様子はありません、日本は大切にすべき二つの国に対して、取り返しの付かないことをしているのではないでしょうかと述べています。  残念ながら、東郷さんの懸念のとおりの状況になってきていると言わざるを得ません。  そこで、ミンスク合意について伺います。  ミンスク合意とは、二〇一四年に始まったウクライナ東部紛争をめぐる和平合意で、ロシアとウクライナのほか、ドイツとフランスの首脳が二〇一五年二月にベラルーシの首都ミンスクでまとめたものです。親ロ派武装勢力とウクライナ軍による戦闘の停止、ウクライナが東部の親ロ派支配地域に特別な地位を与える恒久的立法措置を講じるなど、和平に向けた項目を定めていました。  二〇二二年二月のウクライナ侵攻直前、プーチン大統領は、ミンスク合意はロシアがウクライナ東部の親ロシア派二地域の独立を承認するはるか前にロシア側ではなくウクライナ側が放棄したと非難し、ミンスク合意はもはや存在せず、履行すべきことは何も残っていないと述べました。  上川大臣に伺います。  ミンスク合意は法の支配に言う法に該当していたという理解でよろしいでしょうか。

中村仁威外務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村仁威君) お答えいたします。  今委員から言及のございましたミンスク合意でございますが、まず、このミンスク合意という文書、これの当事国に我が国は入っておりません。そのため、この文書の法的な性格について確たることを申し上げることが困難であるというふうに思っております。  ですが、このミンスク合意というのは、二〇一四年、一五年当時、現地での緊張状態を緩和して地域の安定を確保するために極めて重要なものであるという観点から、我が国は、関係する全ての国々に対して、ミンスク合意が完全に履行されることが重要であるということをつとに指摘をしてきたところでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 ミンスク合意、現在のウクライナ戦争の中身ですね、重要な中身だと思います。この国際約束、確かに当事国間では法であっても、じゃ、日本には関係ないかというと、少なくとも、国際約束上は、国際約束というものは法ではあるわけですよね。  で、二〇二二年十二月、ドイツのメルケル前首相が雑誌のインタビューで、二〇一四年のミンスク合意はウクライナに時間を与えるための試みだった、また、ウクライナはより強くなるためにその時間を利用したと述べました。これに対するプーチン大統領の反応も報道されています。一部を紹介します。  ミンスク和平合意の目的はウクライナの時間稼ぎだったというドイツのメルケル元首相の告白に驚き、失望したと述べた。しかし、彼は、それがモスクワのキエフに対する軍事作戦を正当化すると付け加えた。ウクライナが合意を履行する意図がないことは知っていたが、そのプロセスに参加した他の参加者は正直だと思っていた、結局のところ、彼らも我々をだましていたのだとプーチンは述べています。  上川大臣に伺います。  国際約束は誠実に履行することが求められるのは当然と思われますか。また、履行するつもりのない国際約束を時間稼ぎのために結んだり仲介したりする国は日本と価値観を共有する国と言えますか。見解を伺います。

中村仁威外務省大臣官房審議官

○政府参考人(中村仁威君) 今委員からメルケル・ドイツの前首相のインタビューに言及をいただいた上で御質問いただいたと認識をしております。  御指摘のメルケル前首相の発言の真意、これについて日本政府の立場からお答えすることはなかなか難しいことがあることについては御理解いただきたいと思うんですが、その上で申し上げますと、該当の記事でございます、ドイツの新聞にあるこのメルケルさんの発言の中身を読む限り、メルケル前首相は、ミンスク合意の成立後、ウクライナが防衛力を強化したことによって、二〇二二年二月以降のロシアによる侵攻時には、二〇一四年当時と比較して対応能力が向上したという見方を示しているものと理解しています。  また、同じ記事においてメルケル前首相は、戦争の防止が成功しなかったからといってその試みが間違っていたということにはならないといって、自身が首相に在任していた頃にロシアによるウクライナ侵略を防ぐために努力したということを強調しているところもございます。  いずれにいたしましても、ドイツというのは日本にとって基本的な価値を共有する重要なパートナーでございます。ロシアによるウクライナ侵略という国際秩序の根幹を揺るがす暴挙に対して、これからも緊密に連携しながら対応していくというふうに考えております。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 時間が過ぎております。おまとめください。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 はい。  ロシア、ウクライナの問題もこれからもやっていきたいと思いますけれども、やはり外務省も、きちんとこのロシアがどういうふうな状況にあるか分析をした上で、やっぱり法の支配で、人の支配ではないということをきちんとしないといけないということで、分析の方もしっかりやっていただきたいと思います。  質問を終わりたいと思います。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構です。     ─────────────

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。上川外務大臣。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。  改正の第一は、在ナイロビ国際機関日本政府代表部を新設するとともに、同代表部に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めることであります。  改正の第二は、既設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定することであります。  改正の第三は、在外公館に勤務する外務公務員の子女教育手当の小学校に係る加算額の限度の適用対象年齢を引き下げることであります。  改正の第四は、在外公館に勤務する外務公務員の在勤手当の月額を規定する通貨を改定することであります。  以上の改正内容のうち、在勤基本手当の基準額の改定及び子女教育手当の加算額の限度の適用対象年齢の引下げ並びに在外公館に勤務する外務公務員の在勤手当の月額を規定する通貨の改定については、令和六年度予算案に計上しているため、四月一日に実施する必要があります。  以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。  何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。

小野田紀美自由民主党

○委員長(小野田紀美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時十三分散会

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