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212回国会参議院2023/11/28

予算委員会 第5号

発言数
441
登壇者
39
会派数
7
開催日
2023/11/28

会議録

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  令和五年度一般会計補正予算(第1号)、令和五年度特別会計補正予算(特第1号)、以上二案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。上田勇君。

上田勇公明党

○上田勇君 おはようございます。公明党の上田勇でございます。  今日は、岸田総理始め関係大臣の皆様、大変に御苦労さまでございます。  この令和五年度補正予算には、当面する最優先課題であります物価高から国民生活を守ること、そして、持続的な賃上げを達成するための中小企業・小規模事業者への支援、そしてまた、日本経済の成長力強化のための国内投資の促進のほか、当面の重要政策課題を推進するに必要な経費が盛り込まれていると考えております。また、公明党から提出をいたしました総合経済対策についての提言の内容も十分反映していただいたものと受け止めております。もう成立の見込みは立ってきているわけでありますけれども、これからはまた迅速な執行も必要だというふうに考えておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。  今日は、最初に、岸田総理の外交成果についてお伺いしたいというふうに思います。  総理は、今月十五日から十九日までサンフランシスコで開かれましたAPEC首脳会談に出席をされ、その間、本当に多くの重要な国々と首脳会談を行いまして、精力的にトップ外交を推進をしたというふうに考えております。その中で、約一年ぶりに中国、習近平国家主席との会談も行われました。総理は我が国の考え方を明確に伝えられ、両国間でいろんな懸案事項、溝が埋まらなかったテーマも多かったというふうには思いますけれども、その一方で、幅広い分野で対話を進めていくということで合意をされました。この意義は大きいというふうに思います。  そこで、最初に、今回の米国訪問、特にこの日中首脳会談の意義そして成果についての総理の御所見を伺いたいというふうに思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今般のAPECの首脳会合においては、アジア太平洋地域の成長、発展に関する我が国自身のこの積極的な姿勢を訴えながら、各国首脳の賛同も得ながら、ルールに基づく多角的貿易体制のこの重要性、あるいは気候変動など地球規模の課題への対応などを成果文書としてまとめることができた、これは成果であったと思っています。  その上で、御指摘のように、中国、米国を始め七つの国・地域の首脳と会談を行いました。その中で、中国との首脳会談でありますが、一年ぶりの日中首脳会談でした。その際に、ALPS処理水を始め、日中の間に存在する具体的な懸念事項、課題について具体的に中国のトップに対して示し、そしてその上で率直な意見交換を行いました。こうしたこの懸念事項あるいは課題について具体的に意見を交わした上で、この建設的かつ、そして安定的な日中関係の構築という大きな方向性に向けて、引き続きあらゆるレベルでの対話、意思疎通、これを重ねていくことにおいて一致をしたという会談でありました。  日中関係の課題について率直な意見交換を行いながらも、今後、未来に向けて対話、意思疎通を続けていくことを首脳間で確認したという意味で、意義のある会談であったと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  懸案はたくさんあるのですぐに解決できるものではありませんけれども、といっても、やっぱり日中関係はこれからも重要な関係でもありますので、引き続きそうした内閣としての対話も進めていただきたいというふうにお願いをいたします。  また、APECの首脳会議におきましては、総理はこういうふうに述べられております。この地域における自由で開かれた経済秩序の構築に引き続き貢献する考えであり、不公正な貿易慣行や経済的威圧に対し適切に対処すると、こういうふうに発言をされています。  日本にとって、これまでの国際社会の努力で築いてきた自由で透明性の高いルールに基づく経済秩序、これを守っていく、発展させていくということは我が国の利益につながるものだというふうに考えております。また、将来にわたる、日本のみならず国際経済の健全な発展の基盤であるとも考えています。総理の発言に対する参加国の理解は得られたのかどうか。  そしてまた、近年は、中国による経済力を背景とした威圧的な行為によって、日本も含めてアジア太平洋地域の多くの国々が影響を受けてきました。それに対抗するためには、威圧行為を受けたその国だけが対処するんじゃなくて、やっぱり国際社会が一致して、結束をして、経済秩序、これまでの努力で築いてきたこうした経済秩序はしっかりと守っていくんだという姿勢を明確にしていく必要があるというふうに思います。そして、その中で日本こそがやはりリーダーシップを発揮する使命を持っているんじゃないかというふうに考えておりますが、総理のお考えを伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、冒頭御指摘がありましたルールに基づく自由で開かれた貿易体制、多角的な貿易体制の重要性、これについては、各国の賛同を得て、先ほども申し上げましたが、成果文書に明記することができた、これは一つの成果であったと考えています。  その上で、経済的威圧についての御指摘でありますが、日本としても、法の支配に基づく自由で開かれたこの国際秩序を維持強化する上で、特定の国による経済的威圧によって、国家の自主的な政策の意思決定あるいは健全な経済発展、こうしたものが阻害されること、こんなことはあってはならないという思いを訴え続けております。  我が国のこの経済安全保障の取組、これは特定の国の行為を念頭に置いておるものではありませんが、経済的威圧に対応するに当たっては、平素から自律性の向上、優位性、不可欠性の確保、国際秩序、ルールの維持強化、産業界との連携、これが重要であると考えており、こうした観点を踏まえながら、同盟国、同志国とも連携して、足並みをそろえながら各種取組を進めてきているところです。  G7の議長国としても、さきのG7広島サミットにおいて、経済的威圧に向けてもG7の思いを集約し文書としてまとめた、世界に発信をした、こういったことを行ったわけでありますが、引き続き、この経済的威圧、経済安全保障の観点からも日本として国際社会をリードしていきたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  こうした経済的威圧行為がやっぱり横行すると、これまで日本も含めて国際社会が相当な努力をしてつくってきた今の経済秩序、これが破壊しかねない、されかねないものでありますので、ここはもう絶対成功させてはならないということが重要だというふうに思います。強い決意で臨んでいただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。  次に、総合経済対策及び補正予算につきまして順次質問させていただきたいというふうに思います。  目下の最優先の課題は、物価高から国民生活を守ることであります。依然として高止まっている燃料油、電気・ガス料金については、激変緩和措置を来春まで延長するということが決定をしております。食料を始め生活関連物資全般の今価格が上がっていて、国民生活を圧迫をしております。  しかし、これら個別に助成措置を講じていくということはもう不可能でありますので、物価上昇に負けないような可処分所得を増やしていく、そういう施策が必要だったわけであります。総合経済対策の大きな柱であります、所得税、住民税の定額減税及び所得の低い方や減税の恩恵を十分に受けられない方々に対する給付金、これを税収増の果実を直接還元するということとしております。賃金上昇が物価高に追い付いていないのが現状であり、可処分所得を増やすことは必要であるというふうに考えます。  一方で、二〇二一年のときには、このコロナ禍で生活が非常に苦しくなってきている国民の所得を直接増やす方法として、公明党も提案させていただいたんですけれども、一人十万円の特別定額給付金を実施をいたしました。そういう経験があります。  このように、可処分所得を直接増やす政策としては減税と給付という二つの方法があるんだろうというふうに思います。総理が目指す税収増の還元という趣旨からすれば、これは減税の方がかなっているというふうにも受け止められますし、分かりやすいんではないかというふうにも考えます。他方、地方自治体の事務量やスピード感といった面では、給付の方に分がある面も多いんじゃないかというふうに思います。  総理は、もう当然こうした様々な要素を熟慮されて、考量された上で減税を決断したものと考えておりますけれども、改めて、その理由とこの減税措置の意義について総理の所見を伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の可処分所得を増やす方法としては、まず何よりも、これ物価上昇を上回る賃上げが重要であると考えています。このため、岸田政権として、物価上昇を上回る構造的な賃上げが実現する経済、こうした経済を実現、こういった経済を目指して、政労使連携しての賃上げの協力のお願いですとか、賃上げ促進税制の強化、また価格転嫁対策、そして賃上げの原資となる企業の稼ぐ力、供給力の強化、こうした政策に総合的に、そして全力で取り組んでいるところです。  そして、御指摘の今般の所得税、住民税の定額減税は、物価高を乗り越える途上にある来年の賃上げを見据えて、こうした努力に加えて、可処分所得の増加をこの官民連携によって確実に実現するべく、企業の賃上げを促しつつ官も減税を行うという形で下支えするものです。来年に向けてこの賃金と定額減税を含めた可処分所得が物価を超えて伸びていくように取り組むことで、それが消費の拡大につながり、そして次の成長にもつながる、こうした経済の好循環につながっていくものだと考えています。  御指摘のように、燃料油、電気、ガスを始めとする激変緩和措置の延長に加えて、物価に最も苦しんでいるこの低所得者の方々へは、スピード感を持って給付金の支給、これを先行して行います。  しかし、賃上げに向けてこの官の決意と覚悟を示すことで、官民連携で可処分所得の増加につなげ、国民の皆様にも賃上げとの相乗効果を実現、実感していただく。このためには、この民間の皆さんに賃上げをお願いしている以上、従来のこの給付だけではなくして、賃上げとのこの相乗効果、この効果的な組合せ、これをしっかり念頭に置きながら定額減税を実施する。この官の民間との協力の姿勢としてこうした定額減税が必要であると判断し、給付と併せて定額減税、これも実施することを判断した、こういった次第であります。

上田勇公明党

○上田勇君 様々な要素を考量され、熟慮されて総理が決断されたものだというふうに思っております。やっぱり、可処分所得を増やしていくということは本当に今緊急な課題だというふうに思っております。  令和三年度以降、この国民負担率、まあ税と社会保障負担の国民所得に対する比率のことでありますけれども、は、この分母に当たります国民所得が増加していることもありまして、僅かながらではありますが減少してきました。しかし、令和五年度では四六・八%と今推計でありまして、高止まっているというのが現状であります。重要なことはこの可処分所得を増加させることでありますので、そのためにはこの社会保障負担を含めた国民負担率を極力増加させないことであるというふうに思っております。  したがって、賃金と物価が好循環する、そうした経済が達成されるまで当分の間は、国民負担率が増加しないことを経済財政運営の基本方針とするべきではないかというふうに考えますけれども、経済財政担当大臣、御見解を伺いたいと思います。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 極めて重要な御指摘だと思います。  ですから、この可処分所得をまず下支えするために、今回、私たちは、この給付金と減税、これをタイミングを見ながらやっていくということでございます。そして、何よりも大事なことは、国民所得を増やしていく。そのためには、やはりこの物価高に負けない構造的賃上げという環境整備をしながら企業の業績を増やしていく。そのための投資、さらにはフロンティアの開発、こういった将来の成長を促すものを今回ビルトインしながら、そして目の前のこのまずは物価高から負けない暮らしを守る、そのための対策、これを織り交ぜながらやっているわけでございます。  で、何よりも、今回、この賃上げのモメンタムがどれだけ上がっていくか。そして、物価が上がっているといいますけれども、実は生鮮食料品を除いたこの一般の食料品の物価高は一服感が出てきております。ヨーロッパにおいては既に大分鎮静化してまいりました。私たちの計算では、来年度にはこの物価高を上回る、物価上昇率を上回る賃金上昇が達成できる、こういう目安も見えています。  一方で、それが来年ではなく再来年ではという民間エコノミストの予測もございます。本当に今微妙なところで、だからこそ、しっかりと経済を下支えしながら、将来の新しい経済をつくれるように、この補正予算そして経済対策を役立てていきたいと、このように考えています。

上田勇公明党

○上田勇君 この総合経済対策のもう一つの大きな柱が、先ほど総理からも御答弁がありましたように、持続的な賃上げの達成であります。大企業については今年もかなり賃上げが広がっていることでありますけれども、中小企業・小規模事業者ではまだまだ途上であるというふうに受け止めています。昨年来、総理も繰り返し強調されているんですけれども、中小・小規模事業者が賃上げできる環境を整備していくことが鍵であるということであります。全く私も同感であります。  公明党では、総合経済対策についての提案に際して、特出しする形で中小企業等賃上げトータルプランを策定をいたしました。環境整備の柱は、第一には、何といっても適正な価格転嫁がなされること、そして取引環境の改善、第二には、やはり中小・小規模事業者の生産性の改善にあると、そして第三には、やはりまだまだ厳しい状況が続いている資金繰りの支援であると、こうした私たちの提案の多くも総合経済対策に盛り込んでいただいたというふうに考えております。  そこで、第一の価格転嫁について伺いたいと思います。  中小企業庁の中小企業取引対策事業で、コスト上昇分のみならず、賃上げ原資の確保も含めた価格転嫁の実現を目指した調査を行っております。また、公正取引委員会では、独占禁止法上の優越的地位の濫用に関する緊急調査、またその特別調査も行って、円滑に価格転嫁が行われているかどうか調査を実施をしております。  こうした調査の結果、中小・小規模事業者のコストや人件費の増加の価格転嫁はどの程度進んでいるというふうに評価をされているのか。また、価格転嫁を促進するためにも、価格交渉に前向きに対応しない大企業等の事業者名を公表するということも有効だと考えられるけれども、どういうふうに考えられるか。  また、地域で中小・小規模事業者の声を聞くと、価格転嫁が円滑にいかないときにはどこに相談すればいいのかがよく分からないという声も聞きます。中小企業庁や公正取引委員会では、相談に応じる体制はつくっていただいているんですけれども、さらに、特に小さい規模、小規模事業者への周知をお願いしたいというふうに思います。  さらに、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針を年内に策定することというふうになっておりますが、早期の対応をお願いしたいというふうに思います。  幾つかの点、まとめてでありますけれども、経済産業大臣と公正取引委員長にそれぞれ御答弁お願いしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 上田委員御指摘のように、中小企業、今、人手不足で本当に厳しい環境にある中で、やはり人材を確保していく上でも、賃上げ、非常に重要であります。そうした中で、価格転嫁がその賃上げを進めていく上で最も重要な事柄だというふうに我々も認識しております。  経産省では、大体四月と十月にその調達価格の変更が親企業との間で行われますので、その前の月の三月と九月を交渉、価格交渉促進月間としております。先ほど、つい先ほど、この九月の価格交渉促進月間の結果を、調査を、ずっとアンケート調査やっておりましたけれども、それを公表いたしました。  今年九月時点での価格交渉の状況は、発注側企業の方から交渉の申入れがあり交渉が行われたという割合が三月に比べて約二倍に増えてきております。そうした点からも、全体としては交渉できる雰囲気は徐々に醸成されて広がってきているものというふうに思います。  一方、価格転嫁率は三月の時点から微減をしておりまして、四五・七%ということであります。ただ、その中でも、全く転嫁できなかったとか減額されたという企業の割合は減少してきておりますので、価格転嫁できた方、できた、できる裾野は徐々に広がってきているものと思います。ただ、いずれにしても、転嫁率は四五・七%と五割未満でありますので、しっかりと対応しなきゃいけないと思っております。  御指摘のように、十社以上の回答者から主要な取引先として挙げられた発注企業ごと、その親企業ごとにその交渉、転嫁の状況について来年一月には公表したいと思っておりますし、月内には公表されると聞いております内閣官房、公取による労務費の指針、これを経済界にしっかりと周知徹底していきたいと思いますし、さらに、こうした状況を踏まえて下請Gメンも調査を、ヒアリングもしております。芳しくない発注事業者の経営トップに対して、大臣名で直接指導、助言も行っていきたいというふうに考えております。  こうした取組を進める一方で、下請かけこみ寺とか全国のよろず支援拠点に価格転嫁サポート窓口を設置をしておりますので、そうしたところに相談もしていただきながら、私ども、価格転嫁を強力に推進していきたいというふうに考えております。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答え申し上げます。  公正取引委員会では、適正な価格転嫁が可能となる取引環境を整備するということで、御指摘ありましたように、昨年の緊急調査に引き続きまして、本年も五月から優越的地位の濫用に関する特別調査を、これはコストに占める労務費の割合が高い業種に重点を置いて、十一万社を超える事業者を対象に実施をしております。  この特別調査におきましては、原材料価格やエネルギーコストに比べまして労務費の転嫁が低調であることや、労務費の上昇分は生産性の向上などの企業努力で吸収すべきであるといった意識が発注者側に根強くありまして、また受注者側にもそうした意識が見受けられるといったようなことが確認をされております。  現在、この調査結果を取りまとめる作業をしております。詳細な価格転嫁の実態を含め、年内を目途に公表をして、注意喚起等、必要な対応を行う予定でございます。  それから、特別調査の結果を踏まえた事業者名の公表につきましては、今月初めに公正取引委員会として改めて方針を公表しておりますけれども、この方針に沿いまして、受注者側から指摘が多くあって、相当数の取引先について協議を経ない取引価格の据置きなどが確認された事業者がありましたら、その事業者名を公表をさせていただきたいと、こう思っております。  また、相談体制ですけれども、不当なしわ寄せに関する下請相談窓口というのを設置をいたしましてフリーダイヤル経由の電話相談を受け付けておりますほか、オンライン相談会といったものも実施をしております。発注者との取引関係に不利益を被るといったことを恐れられて相談や情報提供にちゅうちょされる中小事業者が多いという中で、匿名での相談あるいは匿名での情報提供フォームといったものも用意をしております。  こうしたことを含めまして、引き続き相談窓口の周知徹底を図っていきたいと考えております。  さらに、経産大臣からもお話がありましたけれども、冒頭に申し上げましたような特別調査において把握しました業界ごとの労務費に係る実態を踏まえまして、内閣官房と連名で、できれば明日、労務費に関する価格交渉の指針というのを公表させていただく予定で作業を進めております。  私からは以上でございます。

上田勇公明党

○上田勇君 それぞれ、今まで、現在の取組、御説明をいただきまして、誠にありがとうございます。  経済産業大臣からその調査結果の報告、先ほど私も拝見させていただきましたけれども、これまでの取組の確実に成果は上がっているというものの、依然としてまだまだ不十分であるというのが結果の内容じゃないかというふうに思っております。特に、労務費とかエネルギー費の価格転嫁率が依然として低いというところが大きな問題だというふうに思います。  引き続き、中小企業庁そして公正取引委員会と協力をしていただいて、中小・小規模事業者の価格転嫁が円滑に進むように努力をお願いしたいというふうに思います。  二つ目の重要なテーマであります生産性向上について伺いたいというふうに思います。  ものづくり・商業・サービス補助金とかIT導入補助金などの施策は、これは延長、拡充していく必要があるというふうに考えております。また、補正予算で新規に導入する中小企業省力化投資補助事業は、中小・小規模事業者の多くが人手不足にも今苦労している中で重要な事業であるというふうに思っております。特に、いわゆるカタログ型というふうにおっしゃっておりますけれども、事業者がどういうところに投資をするかということが選べる、それのヒントになるものではないかというふうに思いますので、その点は非常に大きな意味があるというふうに思います。この事業の期待する効果について伺いたいというふうに思います。  そして、特に、せっかくいい事業でも小規模事業者にはなかなかこうした事業についての情報が届きにくいという問題があります。周知に取り組んでいただきたいというふうに思いますが、その点の御所見も伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、持続的な賃上げの実現、中小企業の賃上げ実現には、先ほどの価格転嫁と並んで、この生産性を上げていくための投資、特に人手不足を乗り越えるための省力化の投資、これが非常に支援していくことが重要だというふうに認識をしております。  御指摘のように、引き続き、ものづくり補助金、IT導入補助金など、今回の補正予算で二千億円を追加で計上することとしておりますが、さらに、こうしたことによって、革新的な製品、サービスの開発に必要な設備投資、あるいはITツールの導入など、生産性の向上に向けた支援をしっかりと切れ目なく行っていきたいというふうに思います。  また、まさに人手不足を乗り越えて売上げ、収益を上げていくために、省力化に向けた設備投資も支援をすることとしております。具体的には、センサーとかロボットとか無人の決済システムなど、ハード、ソフト両面から事業のそれぞれの実情に合わせて取捨選択、取組ができるように、これも五千億円規模の予算、支援策を講じていきたいというふうに考えております。  そして、御指摘がありましたとおり、どこから手を着けていいか分からないという御指摘もありますので、カタログ方式で選んでいただく。これ、ハード、ソフト、いろんな業態に合わせてメニューを用意したいと思っておりますので、カタログから簡易で即効性のあるそうした支援を行っていきたいというふうに思います。その際に、商工会、商工会議所、中央会などの協力も得ながら、小規模の事業者にも幅広くこうした支援策が届いていくように取り組んでいきたいというふうに考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 よろしくお願いしたいと思います。  三つ目の資金繰りについて伺いたいというふうに思います。  コロナ禍を経て、今なお多くの中小事業者は資金繰りに苦労しているのが実情であります。いわゆるゼロゼロ融資等の返済が増加する中で、条件変更や借換えについて柔軟かつ迅速に対応していただく必要があるというふうに思っております。また、民間金融機関に対しても、これはもう官民金融機関に対して地域の中小・小規模事業者に寄り添った対応をするよう指導を徹底していただきたいというふうに考えておりますが、その点の大臣の御見解を伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 官民金融機関によります足下の条件変更の応諾率は約九九%ということで、既に多くの事業者の申出に応じているところでありますけれども、昨日、私や鈴木大臣との連名で、改めて迅速かつ柔軟な条件変更などへの対応を金融機関に要請をしたところであります。あわせて、保証協会や民間金融機関による積極的な経営改善、事業再生支援などについても要請をしたところであります。  加えて、このゼロゼロ融資が返済本格化を迎えてきますので、コロナ借換え保証制度を本年一月から開始をしておりますが、返済期間を延ばすことによって収益力改善と一体的に支援をしていくということであります。既に約十一万件、二・八兆円を、二・七兆円、約二・七兆円を承諾しておりますが、その返済猶予期間において、民間金融機関が早期の経営改善を図る計画の策定に積極的に関与していくことに対して時限的な支援を行うこととしております。迅速な経営改善を後押ししていきたいと思っております。  あわせて、日本公庫におきましては、本年八月の挑戦する中小企業応援パッケージの中で、低利融資や資本性劣後ローンの申込期限を来年三月まで延長し、コロナ融資の借換えを支援をしているところであります。  あわせて、今般の経済対策の中では、黒字額が小さい回復途上にある事業者の金利負担を軽減するよう、劣後性、ごめんなさい、資本性劣後ローンの運用を見直すこととしております。  引き続き、事業者のニーズに合わせたきめ細かい支援を行っていきたいというふうに考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 次に、国などの公共調達の在り方について伺いたいというふうに思います。  民間の取引に適正価格や円滑な価格転嫁を促す、これはもう重要なことなんですけれども、まず国ができること、それは自ら対応できる公共調達の価格の適正な増額ではないかというふうに思います。公共工事のほかにも、ビルメンテナンスとか警備といったサービス部門について、公共部門の発注する契約については、人件費や資材価格、その上昇を適正に反映した金額とする、そうした見直しを行っていくべきだというふうに思います。(発言する者あり)特にサービス部門については人件費が上昇しているにもかかわらず金額が十分に上がっていないと、そういうような声もよく聞くところでありますので、適切な対応を要望いたします。  経済産業大臣、よろしくお願いいたします。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) そのとおりという声が上がったところでありますが、まさにそのとおりでございます。  政府では、国や独立行政法人の官公需につきまして、中小企業の受注機会を確保するために、官公需法に基づいて、毎年度、国等の契約の基本方針を作成しているところであります。この基本方針の中で、労務費、原材料費などの上昇や最低賃金額の改定に関して必要な予算の確保、契約変更の検討などの措置事項が盛り込まれております。各省庁、各独立行政法人などに対して必要な措置を求めているところであります。また、地方自治体に対しましても、この基本方針に準じて取り組むよう、経産省と総務省から自治体宛てに通知も行っております。  御指摘のように、様々な業態含めて、引き続き、国、地方自治体などにおいて人件費そして資材価格の上昇を踏まえた適切な措置がとられるよう、しっかりと働きかけていきたいと思います。

上田勇公明党

○上田勇君 今大臣から御答弁あったんですけれども、いろいろ事業者の方から聞くと、もうこの値段では最低賃金も払えないというような話をよく聞きます。ですから、そこはもう本当、是非、国も地方公共団体も適切に対応していただきたいというふうに思います。  この公共調達についてもう一点お伺いしますが、賃上げに取り組んでいる事業者に対するインセンティブが必要ではないかというふうに思います。  令和三年には、財務大臣から、総合評価方式における賃上げを実施する企業に対する加点措置についてという、こういう通知が出されておりまして、ただし、中小企業においても、給与総額を一・五%以上上げるというような要件であるとか、その要件が達成できない場合のペナルティーとか、いろんな課題の指摘もあるんですけれども、こうした、特に今まではこうした形のいろんな問題点の指摘もあったんですが、今やっぱりもう状況は変わったと思います。現在は、物価高騰や人材不足のため、多くの中小企業は賃上げも上げておりますし、そうした努力に報いることも必要だろうというふうに思っております。  いろいろあった問題点とかは、それから適用する契約の範囲、これも見直すことは重要でありますけれども、インセンティブを導入するべき、インセンティブを活用すべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。また、ここでは国の機関のみを対象としておりますけれども、適用できる独立行政法人なども、これはいろいろ性質によりますけれども、対象にすることも今後検討するべきではないかというふうに思いますが、その点の御見解も伺えればと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 公共調達の総合評価落札方式において、令和四年度から、大企業は三%以上、中小企業は一・五%以上の賃上げを表明した企業に対し入札における評価点を加点する制度を導入しているところであります。  令和四年度におきましては、この総合評価落札方式による契約件数のうち七割を超える契約において賃上げを表明した者が落札しておりまして、制度の活用が進んでいるものと評価をしているところであります。他方、事業者からは、受注を目的に毎年継続的に賃上げすれば会社経営への影響が大きいといった声も寄せられているということも承知をしているところであります。  したがいまして、この制度につき、引き続き、関係省庁とも連携をしながら、本制度の効果や課題等を把握をして、そしてまた必要な調整を行うなど、適切な制度運用に努めてまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 よろしくお願いしたいというふうに思います。  最後になりますが、今、食料品価格が軒並み高騰している一方で、実は農産物の価格はそれほど上がっていないというのが現状であります。  生産者は、燃料や生産資材の価格が上がっていて、経営が極めて厳しくなっています。燃料や生産資材の価格高騰に対する支援を、これはもう今いろんな対策が講じられておりますので、それは引き続き強化をしてもらいたいというふうに思いますが、一方で、根本的には、やはり農産物の価格が生産や流通のコストを十分にカバーする、そういう適正な水準にしていくことが重要であるというふうに思っております。  市場を通じた取引が中心の生鮮品もあれば、食品加工業者との取引される農産物もあって、流通チャンネルがいろいろ複雑でありますので、なかなか厳しい課題であるというふうには思いますけれども、継続的な適正な価格形成への取組が必要だというふうに考えておりますので、農林水産大臣、お考えを伺いたいと思います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 先生御指摘のとおり、農林水産省としましては、施設園芸等の燃料について、価格の上昇に応じて補填金を交付する施設園芸等燃料価格高騰対策の万全な実施を図るために、今般、令和五年度補正予算におきまして四十五億円を計上しております。  また、飼料や肥料につきましても、国際価格の影響を受けにくい体制への転換を進めるために、国産飼料の生産、利用拡大対策や国内資源の肥料利用拡大対策を令和五年度補正予算で措置しているところであります。  そして、御指摘の価格についてでありますが、食料システム全体の持続可能性を確保する観点から、適正取引を推進するための仕組みを検討するため、八月から、生産から消費までの各段階の関係者が一堂に集まる適正な価格形成に関する協議会を開催しているところであります。  これまでの議論を踏まえまして、まず、流通経路が簡素でコストの把握も比較的容易であり、生産等の持続性を確保すべき品目として、飲用牛乳と豆腐・納豆、この二つを対象としてワーキンググループにおいて具体的な議論をすることとしておりますが、その他の品目についても、コストデータの把握、収集や、また価格交渉や契約においてどのような価格があるか、あっ、課題があるかなどを協議会において調査、検討して継続的に取組を進めることとしております。  適正な価格形成につきましては、生産者から消費者に至るまで非常に関心が高いテーマですので、関係者間で議論を尽くして、消費者の理解を前提として、生産から製造、流通、販売に至る食料システム全体が持続可能となる価格形成の仕組みづくりをしっかり進めてまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 時間が来ましたので、これで終わりにします。ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で上田勇君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、山本香苗さんの質疑を行います。山本香苗さん。

山本香苗公明党

○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。  早速質問に入ります。  まず、物価高から国民生活を守る対策についてお伺いいたします。  物価高に最も苦しんでいる低所得者に対する支援は急がねばなりません。住民税非課税世帯に対して一世帯当たり七万円追加給付することとなっておりますが、速やかに給付するため、前回の三万円給付と同様の基準日で給付できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  物価高に最も切実に苦しんでおられるのは低所得者の方々であり、スピード感のある対応が重要だと考えてございます。そのため、給付対象世帯の基準日につきましては、国として基準日の目安をお示ししつつ、早期の給付を行う自治体においては、地域の実情に応じて自治体の判断で前回同様の基準日で先行的に給付することもできるよう検討を進めているところであります。  今後とも、基準日の取扱いも含めまして、自治体からの質問や相談に丁寧に対応し、可能な限り早いタイミングで給付をお届けできるよう、きめ細やかく自治体をしっかりとサポートしてまいりたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 住民税均等割のみ課税をされている世帯等に対する支援については年末までに決定するということでございますが、決定次第すぐに住民税非課税世帯と同額の給付が支給できるように工夫をしていただきたいと思います。  あわせまして、課税額が四万円に満たず、フルに四万円引き切れない方々につきましては、迅速性、事務負担の軽減、分かりやすさ、支援の実感といった観点から制度設計をしていただきたいと思いますが、新藤大臣、いかがでしょうか。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 御指摘のとおり、様々な工夫をして、分かりやすく、そしてスピーディーで、そしてまた適切な、公平なですね、そういう支給ができるようにしたいと、このように思っています。  まず、均等割のみの課税世帯の方々、これは税に関わることですから、そうすると、税額を確定してからということ、それはすなわち来年の六月というものも一つの考え方になりますが、もう少し私、工夫できないかということで、もっと早められないか、今御指摘いただきました、是非これを、今、自治体の実態もいろいろと今把握しておるんでございますけれども、その中で検討させていただきたいと思います。  それから、要するに、減税四万円なんでございますが、納付額が四万円に満たない方々、この方々に対する支援は、この減税で効果を得てもらった足りない部分は交付金で出すということできちんとやりたいと思っているんですけど、支援金を出すと思っているんですけど、これについても、簡潔で迅速、特にデジタルを使いながら素早い支給ができるような、そういう工夫をしていきたいというふうに思っています。  税制改正大綱ができまして、それに合わせて本年末には成案を得るということになっていますが、支給をするということはもう既に発表しておりますから、様々な準備は前倒しでやっていきたい、このように考えています。

山本香苗公明党

○山本香苗君 定額減税につきましても、年末までに具体策を取りまとめるということになっておりますが、その制度設計に当たって幾つか確認をさせていただきたいと思います。  まず、定額減税により収入が増えたことによって社会保険料が上がることはない、また、住宅ローン減税やふるさと納税などの利用者に影響を与えない、こうした方針で制度設計されるということでよろしいでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 今般の定額減税の社会保険料に対する影響でございますが、これは厚生労働省の所管でありますけれども、保険料が賦課される標準報酬や所得金額は減税によって変動するものではないわけでありまして、社会保険料には影響しないものと、そのように承知をいたしております。  また、定額減税の具体的な仕組みにつきましては、今後、与党の税制調査会において検討されるわけでありますが、定額減税実施時の住宅ローン減税やふるさと納税の利用者への影響等についても、その中、その検討の中で議論される論点であると考えております。議論の際には、今般の定額減税がデフレ脱却を確実なものとするための一時的な措置として、賃金労働者を始めとする国民の御負担を緩和するものであるという趣旨を踏まえた議論がなされるものと考えております。  政府といたしまして、与党とよく連携をしていきたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 損をしないようにしていただきたいわけでございますが、年金受給者や個人事業主への対応はどう想定されておられますでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、具体的なことは与党の税制調査会で議論されるわけでありますが、御指摘の年金受給者それから事業所得者に対する減税の開始時期についてもその中で議論をされると、こういうふうに思っております。  その上で、与党税制調査会での検討に当たりましては、給与所得者については六月から減税を実施するとしていること、物価高の影響を受けている点は年金受給者も個人受給者の方々も給与所得者と同じであることなどを踏まえまして、給与収入以外の収入につきましても、執行上の制約なども踏まえつつも、過去の例などを参考として、できる限り迅速に減税をすることを目指すという考え方で議論がなされるものと考えているところであります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 しっかりと与党としても議論してまいりたいと思いますが、もう一つ、新藤大臣に、低所得者の子育て世帯に対しては追加で給付を行うことになっておりますけれども、今回の対策全体として、子育て世帯に対してどういった配慮がなされているのでしょうか。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) まず、今回、この定額減税は、納税者一人当たりではなくて扶養家族も含めてこの四万円と、一人当たり四万円、ですから五人家族なら二十万円の効果が出る、減税をすると、こういうのになっています。これは、一義的に子育て世帯の皆さんにも大きな影響を与えてもらえるんじゃないかなと、このように思っています。  それから、低所得者の子育て世帯に対しましては、住民税非課税世帯への七万円の支援、これに併せて、現在でも地方自治体が地域の実情に合わせてこの重点支援交付金の推奨事業メニューの中で支援を行っています。これも継続していくことになります。  それに加えまして、さらに今回、この可能な限りの工夫をしながら、そこに上乗せをしていこうと。ですから、十万円に対して更なる子育て世帯に対する上乗せをしようということを検討しております。これも税制改正の大綱に合わせてこれは決定し、そして発表したいと、このように考えています。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今回の対策を実施するに当たりまして、いろいろと今御答弁ございましたけれども、地方自治体における事務負担ってかなり大きいと思うんです。また、事業主におきましても、システムの改修を行ったり等々、いろんな負担が、事務負担が生じるんじゃないかということが懸念をされております。  是非とも、この制度設計に当たっては、可能な限り事務の負担の軽減、手続の簡素化ってもう当然図っていただきたいと思うわけでございますけれども、と同時に、やっぱり実施体制に対しても特別な配慮をお願いしたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、支援の実施、もちろんこれは重要でありますが、自治体や企業の事務負担に対する配慮、これも重要だと認識をしています。  今議論にありました住民税非課税世帯に対するこの七万円の追加給付についても、自治体に対して既に必要な情報提供を行い、そして質問や相談にも丁寧に対応しているところですが、今後ともこの実施体制について最大限の配慮を国としても行っていきたいと考えています。  そして、この定額減税の詳細な設計については、先ほど来答弁させていただいておりますように、与党税調においてこの検討していくことになるわけですが、今の議論の中で、特にはざまの方々への支援も含めて、所得税の源泉徴収等を担う企業や自治体に過度な事務負担、これが生じないように留意しつつ、できる限り早期に必要な情報を提供する、こうした対応を適切に行いながら、企業や自治体に対する実質的な負担をできるだけ軽減していく配慮を国としても最大限行っていきたいと考えています。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非お願い申し上げたいと思います。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 山本香苗さん、ちょっとお待ちください。  じゃ、新藤大臣、補足をお願いいたします。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 済みません、これ、とてもいい指摘をいただいているので、これまでなかなか申し上げる機会なかったですから、検討の状況を少しお話しさせていただきたいと思っているんです。  それは、まず、もう何度も自治体は給付してきているわけです。ですから、今の既存の給付の仕組みをできるだけ使ってスムースに進める、これが第一です。負担を掛けないということであります。そのための事前の相談や情報提供をしています。  これに加えて、やはりデジタルをどうやって使うか、これも新しい仕組み、ファストパスを入れられないかということを検討中でございます。さらには、自治体においては独自のオンラインのシステムをもう持っていて、申し込めば即日この給付が受けられる、こういう仕組みも、ポイントですけれどもございます。  ですから、今回、もう皆さんが本当にいつになったら来るんだという御心配をされると思うんですけれども、可及的速やかな仕組みをきちっとつくりたい。総理からそういう御指示をいただいて、我々いろんな検討をして、これは発表できる時期が来たら速やかに出したいと思いますけど、御指摘をいただきましたので、そこは是非御理解いただきたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 何度も自治体もやっておりますが、給付疲れというような状況もございます。是非御配慮をいただきたいと思います。  次に、賃金引上げにつきましてお伺いしたいと思います。  物価高に負けない構造的な賃金引上げを実現することは至上命題です。しかし、医療や介護、障害福祉、保育等、社会保障分野においては、国が定める公定価格で運営されていることから、価格転嫁ができません。また、現下の光熱水費や食材料費の高騰の影響によりまして、過去にないほど厳しい状況にございます。低賃金のため、介護にやりがいを感じつつも家族のために辞めざるを得ない、過酷な労働を使命感と責任感で何とか補ってきたが、もう限界、介護の現場にはこうした切実な声があふれております。  身寄りのない高齢者が増える中で、ケアマネジャーは、通院同行や申請書類作成、入院時の必要物品の購入など、いろんなサポートを一手に担っておりますけれども、こうしたサポートは一切報酬になりません。  医療現場においても、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリテーション専門職の給料は二十年間変化がない上、賃金が低く、人材の流出は十年間で七倍です。兵庫県のある大学では卒業生の半数以上が理学療法士としての勤務を辞めて、福井県では理学療法士から製造業など全く異なる異業種への人材流出が起きております。  診療報酬による看護職員の処遇改善というのは全体の三分の二に当たる約百万人の看護職員が対象外でありまして、看護職員の人材流出も深刻です。歯科衛生士、歯科技工士、医療事務も不足をしております。  こんな状況の中で、仮に財務省が言うように今回マイナス改定となったら、民間の給与水準に追い付くどころか、更に賃金格差が広がって、人材流出は加速して、医療や介護、福祉の現場、崩壊してしまいかねません。  先般の政労使会議におきまして、総理は経済界に対して、来年の春闘に向け、今年を上回る水準の賃金引上げへの協力を要請されました。医療、福祉人材、今や全就業者の約一四%を占め、約九百万人に上ります。一大産業です。制度があっても、それを担う人がいなければ制度は成り立ちません。  国が先頭に立って医療や介護など福祉現場で働く方々の賃金引上げを実現すべきと考えますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、この公定価格に基づくこうした医療、介護、福祉の分野における賃金の引上げ、そしてまた物価対策というものは、これもう喫緊の課題であろうというふうに認識をしております。  御指摘のとおり、約九百万人がこの分野働いているわけでありますから、今回のこの賃上げ、処遇改善というものは、間違いなく来年のこの賃上げというものをしっかりと支えていく大きな役割も担っていくことはもう必至であって、そうしたことを確実に実現していくために、成長と分配の好循環実現する、まさにその役割を果たすということが重要であると考えます。  このために、医療・介護分野については、人材確保に向けた必要な財政措置を早急に講じることとして、補正予算案においても施策を盛り込んだところでありますけれども、令和六年度の同時改定において、さらに、この物価高騰、賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材の確保の必要性、患者、利用者負担、保険料負担への影響を踏まえまして、この患者、利用者が必要なサービスが受けられるよう、必要な対応を行ってまいりたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 財務大臣にもお伺いしたいと思いますが、財務大臣はリハビリテーションを考える議員連盟の会長でもいらっしゃるので現場のこともよく御存じだと思いますが、御答弁お願いいたします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 政府全体として賃上げを最重要課題とする中で、医療、介護等の分野、先生は先ほど理学療法士の方々の状況についても言及されましたが、そういう方々も含めまして、現場従事者の処遇改善、これは喫緊かつ重要な課題と私も認識をしているところであります。一方におきまして、国民が負担する保険料等が増加すれば現役世代の賃上げ効果を損なう面があることも留意をする必要があるんだと思います。  こうした観点から、二〇二四年度の報酬改定においては、国民負担を最大限抑制しつつ、現場の方々の処遇改善に構造的につながる仕組みの構築が重要であると思いまして、厚生労働省とともに検討を深めてまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今、国民負担を極力抑える、そのために報酬というものを引き下げていく、一見すると良さそうに聞こえるんですけれども、それによって人が確保ができなくなって、そして医療や介護の必要なサービスが提供できなくなったら、もう元も子もないと思うんです。  先日、総理は衆議院の予算委員会で、社会保障費をどのように拡大していくのか、このことについて議論をし、そして必要なものにはしっかり用意をしていかなくてはならないと答弁をされました。私、おっしゃるとおりだと思います。でも、そのためには、社会保障関係費の伸びをこの高齢化の伸びに抑えるといういわゆる歳出の目安というやり方は見直すほかないと思うんです。もちろん、合理化、効率化が必要なところもありますが、歳出の目安というやり方は、このインフレ局面においては通用しないと思うんです。  財源もないわけではありません。消費税の増収分もございます。労働者全体の賃金が上がる中で保険料のこの増収ということも見込まれております。そうした中で、今喫緊の課題であると、一番必要な賃金の引上げのための報酬改定を抑え込むということはあってはならないと思います。既に、総理、年金の物価スライドと賃金スライド分については、この高齢化の伸びと別に国で予算を確保する仕組みもございます。  医療や介護など福祉の現場で働く方々の賃金を、このインフレ局面においても、単発ではなくて継続的に引き上げていくためのこの新たな仕組みが必要です。賃金引上げのためのこの報酬改定の財源については、この歳出の目安に含まない、別枠とする、こうした仕組みを導入しては、導入していただけないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、医療・介護分野等におけるこの処遇改善、賃上げ、これは、産業全体の賃上げを目指していく、経済の好循環を目指していくというこの流れの中にあって、また、この人の確保、人手不足、こういった大きな社会課題が議論されている中にあって、この分野における賃上げも大変重要な課題であると認識をしています。  そのために、まずは今御審議いただいている補正予算の中にあってもこうした分野で働く方々へのこの予算の確保を行ったところでありますし、加えて、御案内のとおり、令和六年度の同時改定に向けて、この処遇改善も含めてこの議論を深めていかなければならない、こういった状況にあります。  是非、たちまち、この目の前の医療・介護分野の皆さんの賃上げという観点から、今のこの同時改定の議論等も、この議論を深めなければならないと思っております。  そしてあわせて、社会保障費について別枠を考えたらどうかという御指摘でありますが、これについては、この目の前の令和六年度のこの予算編成における社会保障費については、これ、二〇二四年度までのこの社会保障関係費、これは、委員が御指摘のような従来のこの方針、実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びに収めるこの方針、すなわち必要な措置と財政規律との両立を図るという趣旨での方針、これ、たちまち目の前のこの予算についてはこの方針に基づいて両立を図っていくことを考えているところでありますが、これ、今後の少子高齢化、人口減少、こういった社会の変化を考える中で、必要な社会費をどう維持していくのか、これは全世代型社会保障改革の議論等において従来から大きな課題となってきたわけですが、この議論、大きなこの議論の中で考えていくことは必要だ、これを先日私も答弁の中で申し上げた次第であります。  問題意識を共有しながら、まずは目の前の賃上げに向けて努力をしたいと思いますが、それから先のこの我が国のありよう、我が国の社会保障のありようという観点からあらゆるこの選択肢について議論を深めていく、こういった姿勢は政府としてもこれからも大事にしていきたいと考えています。

山本香苗公明党

○山本香苗君 総理、確認でございますが、御丁寧に御答弁いただいたんですけれども、別枠とするということを御検討いただけるということでよろしいですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、目の前の予算編成に向けては、この財政と必要な措置との両立を図る基本方針、これを維持いたします。  将来に向けて、様々な選択肢を我々としては考えていかなければなりません。別枠という御指摘もいただきました。御指摘も踏まえながら、未来に向けてこの議論を深めていきたいと思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 総理、暗に別枠のこともしっかり検討していただけるとおっしゃっていただいていると認識をしております。近々、公明党といたしましてもこの点につきまして緊急要望させていただきますので、またどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。  医療や介護現場における光熱水費や食材料費の高騰の影響というものも大変深刻でございます。地元大阪、堺の介護施設関係者の方から、来年四月以降、一食六十六円値上げをしなければ、質と量を下げるか撤退という選択を迫られているというような話も伺いました。  光熱水費や食材料費の高騰は一時的なものにとどまりません。重点支援交付金だけではなくて制度的な対応を必要だと考えますが、武見厚生労働大臣、いかがでしょうか。大丈夫でしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の医療機関の入院時の食費について、この基準が長年据え置かれて介護保険とも差が生じていることを踏まえまして、重点支援地方交付金の支援で、今回補正で対応しようということをしているわけでありますけれども、令和六年度におきましても、この地域医療介護総合確保基金による対応を念頭に、診療報酬の見直しと併せて予算編成過程において検討していくこととしております。この確保基金の場合には、実際に保険料には影響しないという枠組みでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 済みません、介護の方もお願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 介護保険制度におけるこの地域区分の問題ですけれども、人件費の地域差を介護報酬に反映するために、公平性、客観性の観点から……(発言する者あり)これでよろしいですか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 質問の趣旨が。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 失礼しました。  令和六年度の同時改定において、その御指摘の物価高騰を始め、賃金上昇、経営の上昇、患者負担、それから保険料負担への影響など踏まえて、患者、利用者が必要なサービスが受けられるよう必要な対応を行ってまいります。  これでよろしゅうございますでしょうか。

山本香苗公明党

○山本香苗君 しっかり、医療のみならず、介護、福祉の方におけます食材料費、光熱水費の対応を取っていただきたいと。なぜならば、報酬が上がっても、結局、そこが上がらなければ賃金に回せなくなってしまうわけです。そういうことがないようにしていただきたいということです。  介護や子ども・子育て支援等、社会保障分野においては、国家公務員の地域手当の支給割合の地域区分を準用した地域ごとの加算率というのが設けられておりまして、同じ都道府県内で同じ定員で同じサービスを提供していても、所在する市町村ごとに報酬が異なります。  例えば、大阪府内であっても、大和川を越えた途端に施設に入ってくる運営費が何百万円と違ってくると、そのために求人や人材採用に大きな影響が出ているという声が事業者の方々からたくさん寄せられております。最低賃金の水準は都道府県単位で決められているのに、なぜここだけ市町村単位なのかと。そもそも公務員の地域手当になぜ準拠しなければならないのかと、よく分かりませんと。  今年八月ですね、人事院が地域手当の級地区分設定を広域化するなど大くくりな調整方法に見直す方針を決定をいたしました。是非、これを機会に、介護や子ども・子育て支援等における地域区分も抜本的に見直しをしていただきたい、同じ都道府県内で市町村格差がないようにしていただきたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、介護保険制度等における地域区分は、人件費の地域差を介護保険等に反映するため、公平性、客観性の観点から民間の賃金水準を反映して設定した公務員の地域手当の区分に準拠する、これを原則として設定されているものですが、この地域区分の見直しに当たって、今後、公務員の地域手当の見直しが行われる、その見直しの内容、これを踏まえた上で、関係者の意見も伺いながら、介護それから子ども・子育て支援、これらについても在り方、検討してまいりたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  次に、住まい支援の強化についてお伺いいたします。  高齢、障害を理由に入居を拒否された、保証人がいない、緊急連絡先がない、転居費用がないから転居ができない、施設に入った方の持家が処分できずに放置されたままになっているなど、住まいをめぐる多様なニーズが地域にはたくさんあるわけでありますが、こうした様々な相談というものを一括して受けるような窓口がありません。また、住まいの問題を抱えている方の多くは、住まいの確保に困っているだけではなくて、住み続けていくために支援が必要な方が多いわけです。  こうした実態踏まえまして、福祉施策と住宅施策の連携により、相談から住まいの確保、入居後の支援までの一貫した支援体制の構築というものをこの間繰り返し求めてまいりました。ようやくこの九月に、国土交通省、厚生労働省等関係省庁の間で総合的、包括的な住まい支援の素案というものが示されて、近々おまとめになると伺っておりますが、一刻も早く両省共管の仕組みとして実現をしていただきたいと思います。  斉藤大臣、武見大臣、よろしくお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 居住の安定、特に高齢者、それから生活困窮者の居住の安定というのは非常に大切だと思います。山本委員、一貫して御主張してこられました。  国土交通省、厚生労働省、法務省の三省合同で設置した有識者検討会が本年九月にまとめた中間とりまとめ素案では、今後の居住支援の在り方の課題と方向性について、居住支援の充実、市場環境の整備、ニーズに応じた住宅の確保方策等を御提案いただいており、緩やかな見守りなどのサポートを行う住宅の提供もそのポイントの一つとされております。住宅政策と福祉政策の合体ということだと思います。  今後は、検討会での更なる議論を踏まえて、委員御指摘の厚生労働省との共管の仕組みも含め、これらが真に実効性のあるものとなるよう、国土交通省、厚生労働省などの関係省庁が一層の連携を図るとともに、スピード感を持って住宅セーフティーネット制度等の住まい支援の強化に取り組んでまいります。スピード感を持ってやっていきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 厚生労働省も、この国土交通省、法務省、合同で設置するこの検討会において、住宅施策と福祉施策が一体となった住まい支援の在り方等について検討を行っております。  また、厚生労働省の審議会におきましても、単身の高齢者、それから生活困窮者といった方々が民間賃貸住宅に円滑に入居し、安心して生活ができるよう、住まいに関する相談支援の明確化、入居前から入居後までの切れ目のない支援体制の構築、それから低廉な家賃の住宅への転居費用の補助など、生活困窮者自立支援制度の見直しについて検討を進めております。  住まい支援におきましては、不動産関係者らとともに生活面の支援を行う福祉関係者が一体となって支援を行うことが委員御指摘のとおり大変重要でございますので、国土交通省と一層の連携を図りながら、委員御指摘の共管の仕組みも含めて、必要な制度改正が早期に実現できるよう検討を進めてまいります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今この新たな仕組みを機能させるために大家さんが空き家を低廉な家賃で貸してくれるかどうかというところが重要なんですが、これまで、残置物処理のモデル契約条項だとか人の死の告知に関するガイドラインの策定とか終身建物賃貸借の対象拡大、もういろいろやってきたんですけど、なかなか進みません。  もう一歩踏み込んだ形で、先ほど緩やかな見守りの支援付住宅のお話がありました。こういったところに登録した場合に固定資産税をまけるとか、そういったインセンティブを是非とも御検討いただきたいんですが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大家さんの中には、高齢者などの孤独死などに対する不安から、その入居に拒否感を持っている方もおられるため、高齢者が円滑に住まいを確保するには、大家さんが住宅を提供しやすい市場環境の整備を図ること、これが大事だと思います。  例えば、先ほどお話のございました見守りなどの入居中のサービス、そのサポートにより大家さんの不安が軽減され、安心して住宅を提供できるようになることから、こうしたサポートのある住宅の普及が重要であると認識しております。  また、死亡時に借家権が終了する終身建物賃貸借についても、高齢者へ住宅を提供しやすくする仕組みとして有効であることから、手続の簡素化など、より使いやすい制度への見直しが必要であると認識しております。  さらに、賃貸住宅を探している方に対する賃貸住宅で過去に人が亡くなった場合の告知については、令和三年に国土交通省がガイドラインを策定しましたが、これが十分活用されていない実態も踏まえ、宅地建物取引業者への周知等を行ってまいります。  いずれにいたしましても、中間とりまとめ素案では、制度の充実や見直し、補助、税制、先ほど固定資産税のお話がございました、税制等、幅広い方策について検討を進めるよう御意見をいただいていることから、これを踏まえまして、住宅セーフティーネットの充実のための方策を幅広く検討し、実効性のあるものとなるよう、しっかり結論を出していきたいと思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。  その上で、住まい支援には、お亡くなりになったときの対応といったものも必要です。  今月一日、愛知県岡崎市で、葬儀会社が以前使っていた建物に置いてあった二つのひつぎの中から、高齢と見られる男性二人の御遺体が見付かりました。このうちのお一人は碧南市でお亡くなりになった身寄りのない六十代の男性の方で、碧南市が業者に保管を依頼したと報じられております。  現在、御遺体の取扱いを規定した法律はございません。誰でも御遺体を管理、保管することができてしまいます。行政も、御遺体を適切に取り扱える業者かどうか判断ができません。身寄りのない御遺体をないがしろにされることがないように、御遺体を適切に保管、管理できる事業者の届出制の創設に是非お取り組みいただきたいと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、高齢者の住まい支援につきましては、入居前、入居中、そして退居時まで、この様々な課題が指摘をされています。関係省庁と連携して、これまでも、単身高齢者を含めた住宅確保要配慮者に対して住宅セーフティーネット、これを構築するべく政府としても取り組んできたところですが、その中にあって、御指摘の御遺体ですが、御遺体については礼意を失うことなく適切に取り扱われる、これが重要であり、御指摘のこの遺体を取り扱う事業者、これが、しっかりと見極めなければなりません。  そして、この事業者については、その実態や課題等を把握するため、厚生労働省において、令和四年度に遺体の取扱状況に係る調査行ったところですが、さらに今年度は、事業者の対象範囲、調査項目、これを拡大した調査を行うこととしており、その調査結果を踏まえて、事業者の届出制等の要否を含め、遺体の取扱いに関する規制の在り方、これを政府として検討したいと考えます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非とも、政府で御検討いただきたいと、こういった問題が二度と起きないようにしていただきたいと思います。  次に、上川外務大臣にお伺いいたします。  イスラエル・パレスチナ情勢につきましては、この間、関係国、関係機関等の間に意思疎通を行って、人道状況の改善や、また事態の鎮静化等に向けた外交努力を精力的に行っていただいておりますが、是非とも、この戦闘休止の延長から戦闘終結につなげられるよう粘り強くお取組をいただきたいと思います。  その上ででございますが、邦人退避の在り方につきましてもいま一度御検討いただきたいと思います。  といいますのも、今回、韓国軍が自国民を輸送するために派遣した輸送機に日本人も同乗できて早期の退避が実現したんですが、韓国と比べ遅くないかとか、もっと早くできなかったのかといったお声も上がっております。退避に当たり、自衛隊の皆さんや現地の大使館の方々も物すごく頑張ってくださったと思っておりますけれども、危機では僅かの時間差が明暗を分けます。手続に手間取る制度の欠陥があったのかどうか検証をしていただきたいと思います。  あわせて、今回、イスラエルからこのドバイまでのチャーター機、この一人当たり三万円の運賃を請求したことに対して様々な御意見がございます。緊急時のチャーター機運用における搭乗者負担につきましても、今、外務省の内規ということでございますけれども、しっかりと表で議論をして、定めて、あらかじめ定めておくことが必要なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) お答えをいたします。  我が国は、ハマス等によりますテロ攻撃、これに対しまして断固として非難した上で、人質の即時解放、一般市民の安全確保、さらに全ての当事者が国際法に従って行動すること、さらに事態の早期鎮静化、これを一貫して求めてきたところでございます。  十一月二十二日に発表されましたイスラエル、ハマス間のこの合意に基づきまして、日本時間二十四日から四回にわたり人質の解放が実施されたと承知をしております。また、カタール政府による最新の発表によりますと、戦闘休止の二日間の延長がなされると承知をしておりまして、これを歓迎をしております。  今後の情勢の推移は予断を許さないものでございますが、我が国といたしましては、この人道状況の改善及びそれに資する更に長期にわたる人道的休止の維持、事態の早期鎮静化に向けた外交努力を粘り強く積極的に続けてまいります。  そして、御指摘いただきました緊急事態の際に我が国が手配をするチャーター機についてでございますが、これまで、武力攻撃など本人の意思にかかわらず安全上の観点から政府として退避をお願いせざるを得ないような場合、また新型コロナウイルスに伴う武漢からのチャーター機のような特殊なケースを除きまして、通常はエコノミークラス運賃相当の御負担をお願いすることとしているところであります。  先般、イスラエルのテルアビブからアラブ首長国連邦のドバイまで手配をいたしましたチャーター機につきましては、定期商用便を利用してイスラエルから出国するという現実的な選択肢があったこと、また、実際に航空券を自費で購入されて定期商用便で出国された方々との公平性の観点から、公平性の観点にも配慮いたしまして、総合的な判断としてチャーター機の搭乗者に運賃を御負担していただくこととしたところであります。  緊急時、こうした事態の態様は様々でございます。政府としては、今申し上げたような原則、これを踏まえつつ、個別具体的な事案に応じて総合的に判断をしてまいりたいと思います。不断の検証も含めて、しっかりと対応してまいります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今後同様のことが起こり得る可能性もありますので、是非速やかに御対応いただきたいと思います。  西村大臣にお伺いいたします。  飲食店などで揚げ物などに使われた廃食油を再利用し、二酸化炭素の排出量が少ない航空機用の燃料、SAFを生産する国内初の拠点が、今年五月、コスモ石油堺製油所内で着工され、来年度内の稼働を目指しております。そのほか和歌山でも生産拠点を整備する計画があると伺っておりますが、二〇五〇年のカーボンニュートラル達成に向け、また経済安全保障の観点からも国産のSAFは極めて重要でございます。  是非とも、この国産SAFを戦略物資と位置付けて、安定的な量の確保と国際競争力のある価格が実現できるように最大限支援をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、航空分野の脱炭素化にはCO2排出削減に寄与するこのSAFの利用が必要不可欠でありまして、まさに国際的な規制に対応するためにも対応が急務となっております。  御指摘のように、堺でコスモ石油が今着工しているところでありますが、残念ながら私行けなかったんですが、当時の副大臣に起工式に行ってもらいました。大きな期待を寄せているところであります。他方、沖縄県の南西石油も訪問しまして、私はSAFのそのプラントの予定地なども視察をさせていただきました。国内の各地でこのSAFの製造、供給体制を整えるということ、方針で私ども臨んでいるところであります。  経産省としては、この国際競争力のあるSAFの製造、供給に向けまして、グリーンイノベーション基金によって、最速で二〇二六年の供給を目標に、既に約三百億円を支援をしてきております。製造技術開発、実証に取り組む事業者への継続的な支援をこれからも行っていきたいと思っております。  また、二〇二二年の四月、昨年四月から、国交省と共同で、石油業界や航空業界などとの関係者で構成される官民協議会、ここにおいて議論を行いまして、本年五月には、二〇三〇年時点で本邦エアラインによる燃料の使用量の一〇%をSAFに置き換えるとの目標の達成に向けた規制と支援策の方向性を中間的に取りまとめたところであります。  御指摘のSAFを戦略物資と位置付けて生産量などに応じた新たな税制措置の対象とするかどうかについて、現在、与党の税調で議論、御議論が行われているものというふうに承知しておりますが、経産省としても、まさに国際競争力ある価格で安定的にSAFを供給できる、予算も含む具体的な政策措置について、関係省庁とも連携し、また与党での御議論にもしっかりと協力して、このSAFを供給体制つくっていきたいというふうに考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 飲食店などでは、今までこの廃食油というのはお金を払って、今もやっている、お金を払って廃棄をしているわけです。それが、廃食油がSAFの原料になるということで、逆に買ってもらえるようになると。もう、ええ話やという感じなわけなんですけれども、でも、ここで宮下農水大臣にちょっとお考えいただきたいんですが、年間回収される事業系の廃食油が約四十万トンと、そして使い道の多くは飼料用原料となっていますが、近年、海外への輸出が増えています。主な輸出先は、SAFの製造工場のあるシンガポールと。輸出価格は、一キロ当たり六十円から八十円ぐらいだったのが二〇二二年十月頃にはこれ二百円近くまで上がって、今百五十円近くで高止まりをしていて、それに伴って国内の廃食油の取引価格も上がっていると。このままではSAFのために飼料用原料が圧迫されるんじゃないかという声も上がっていると伺いました。  この廃食油以外のエタノールなどを原料とするSAFの開発も進めていくことは極めて重要なんですが、この廃食油を国内でどう再利用していくのか。事業者任せにせずに、取り合いにならないように、国において必要な取組を是非とも行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、外食産業や食品製造業から発生します廃食用油につきましては、年間発生量約四十万トンのうち現在約半分が家畜用の配合飼料の原料として再利用されております。一方で、お話がありましたように、最近は世界的なSAFの需要増を背景に輸出量も増加しておりまして、令和三年度では四十万トンのうち十二万トンが国外に輸出されております。  こうした中で、その廃食用油をできる限り国内で有効に再利用していくことが重要だと考えておりまして、配合飼料原料としての需要に配慮しつつ国産SAFの原料としての活用を進めていくということは、航空分野におけるCO2排出量削減にも貢献できるものと考えております。  お話のように、国産SAFについては商用ベースのプラント建設も始まっていると承知しておりますので、農林水産省としましては、国内資源を循環させる観点から引き続き配合飼料原料としての再利用を推進するとともに、国産SAFの導入促進に向けた官民協議会への積極的な参画を通じまして、経済産業省や国土交通省と緊密に連携をしながら、国産SAFの導入に向けた課題解決に向けた、廃食用油の国内での再利用に向けた環境づくりにもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非とも、農水省の方からも、SAFの原料となりますこの廃食油、後押しをしていただきたいと思っております。  実は家庭系の廃食油というのもありまして、約十万トンあります。ここはほぼ手が付いていないと伺っております。ここもうまく取り組んでいくことが、取り込んでいくことが必要だと思います。この所管は環境省でございます。伊藤大臣も是非御一緒に、質問しませんので、御一緒にしていただきますようよろしくお願い申し上げたいと思います。  最後に、松村防災担当大臣にお伺いしたいと思います。  近年、災害が日常化しております。その経験と教訓を踏まえて、災害時に自力で避難が困難な高齢者等に対する個別避難計画の法定化ということをするとともに、災害発生後、被災者お一人お一人の生活再建を支援するための災害ケースマネジメントの制度化というものにも携わってまいりました。  つまり、お一人お一人の状況に応じた、着目した支援というのをこの間進めてきたんですが、避難所生活のところは避難所という場所に着目した支援になっているので、お一人お一人の状況に着目した支援という発想になっていないんです。是非ここを変えていただきたいと。避難場所にかかわらず、支援が必要な人に必要な支援がなされるように発想の転換を図るとともに、自治体によって着実に実施できるような具体策を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

松村祥史自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(松村祥史君) 山本委員にお答え申し上げます。  発想の転換をやれという御指摘であろうと思います。既に災害対策基本法においてはそういう方々への配慮については規定を設けておりますが、熊本地震を経験したときに、発災直後やその後の避難所外で避難される方々の把握や支援については困難を極めたことを覚えております。そういう意味では、委員の御指摘は非常に重要な点であると思っておりますし、こういう方々の支援についても極めて重要であると認識をしております。  このため、内閣府におきましては、こうした方々の支援に関する検討を行うために、本年八月に、これは前任の谷大臣が指揮をされまして検討会を設置をいたしまして、既に五回の議論をいたしております。検討会におきましては、災害関連死防止の観点も踏まえまして、実は熊本地震というのが残念ながら直接死よりも関連死の方々の方が多かったというような事実もございまして、こういった視点も踏まえまして、避難所以外に避難する避難者の支援に関する考え方、またこうした方々の状況把握の方法、DXを使うであるとか、また避難所以外の支援拠点の必要性、車中泊避難の位置付けや支援方法などについて議論を行っているところでございます。  年度内には議論を取りまとめを行いまして、内閣府といたしましても、その内容を踏まえ、自治体が具体的に取組を進められるように必要な検討を進めてまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。以上で終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で山本香苗さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いをいたします。  地元兵庫県でいろいろな方とお話をしていますと、住民税非課税世帯への七万円の給付、これ予定されておりますし、来年には所得税の減税があるということなんですが、そういったお話より、どちらかというと、これから負担が増えると、増税や社会保障費の値上げなどが多くて大変厳しいなというようなお話をよく聞きます。ですので、これから、まずは、どういった負担増、税や社会保障の改変が待っているのかというのをまずは見ていただきたいなというふうに思います。(資料提示)  基本的なところとしまして、こういった改変するならば、それよりもやっぱり歳出削減、財政の見直し、こういったことをしっかりやっていただきたいなという思いで質問していきたいなというふうに思っています。  今後予定される税や社会保障費などの改変なんですが、まず一番、防衛力強化のための増税、まあ先送りの話も出ていますけれども、法人税、所得税、たばこ税、これが上がるというものです。二番が少子化対策支援金、この後詳しく見ますけれども、一人大体月五百円ぐらいの負担になるんじゃないかと言われています。三番、十六歳から十八歳、高校生の子育て世帯の扶養控除が縮小、扶養控除縮小ですから、これ実質税負担が増えるということになります。次が介護保険料引上げ、これは一定の所得がある高齢者限定ですが、これも予定されています。国民年金保険料の納付期間が延長される、六十歳から六十五歳に延ばそうという話。そして、国民年金保険料の年間上限額の引上げ、これはもう来年から実施されることが、これ決まっています。  これを一つずつ見ていきたいと思うんですけれども、まず、内閣官房の資料から、少子化対策の支援金制度、見ていきたいと思います。  この支援金については、これまでも様々議論がなされているところです。大体年三兆円から三・五兆円ぐらいの子育て予算を確保し、児童手当や保育サービスの拡充に充てるというお話だと認識をしています。  で、財源なんですが、一番上のところ、ありますように、予算の財源は、既存予算の活用、歳出改革の徹底、支援金の三本柱。で、この支援金のところなんですが、社会保険料に上乗せして徴収をしようということです。で、払う額、もちろんこれからいろいろ制度設計されて、収入とかによっても変わってくると思うんですが、平均すると大体一人当たり月五百円ぐらいの負担が増えるんじゃないかというふうに言われています。  これ、これまで総理は、これは賃上げと歳出改革によって実質的な国民負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援制度を構築する仕組みを考えていると、で、実質的な国民負担は生じさせないというふうにおっしゃっておられます。  ここの実質的なという言葉が非常に、ある意味、もう分かりにくいなというふうに思うんですね。結局、社会保険料上がって負担は増えるんだけれども、でも実質的には増えない、変わらない、若しくは減るというのは説明をされていると思うんですけれども、結局のところ、これはまずどうなんですか。負担は増えるとは言えないんでしょうか。ここはいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、実質的な国民負担、分かりにくいということでありますが、これ、実質的な国民負担とは、これ社会保障に、社会保障負担に係る国民負担率のことを申し上げております。賃上げと歳出改革によって社会保障に係る国民負担率の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築するということを申し上げています。  つまり、こうして支援金制度を導入しても、この全体の取組を通じて見れば、それによって社会保障に係る国民負担率は上昇しない、こうしたことを申し上げている次第であります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 ということは、お伺いしたいのが更に何点かあるんですけれども、まずは、徹底した歳出改革を行うということなんですが、この歳出改革の中身ですよね。支援金だけでいいますと大体一兆円から一・五兆円と言われていますから、相当なこれ見直しをしないとその財源というのは生まれてこないと思うんですけれども、どのような改革をしていくつもりでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 歳出改革の具体的なこの内容については、サービス提供側の質の向上と効率化、例えば医療提供体制の効率化、介護分野におけるICTの活用などを申し上げているわけですが、具体的に申し上げるならば、これ、昨年末の全世代型社会保障構築会議報告書において、早急に検討を進めるべき事項、これがまとめられています。この項目を実際実行していくことを考えています。例えば、かかりつけ医機能の制度整備の実施に向けた具体化ですとか、あるいは地域医療構想の実現に向けた更なる取組ですとか、医療、介護等DXによる事務の改善、合理化、また介護職員の働く環境の改善、また次期介護保険事業計画に向けた具体的な改革、こうした項目が挙げられています。  また、二〇二五年までに取り組むべき事項として、地域包括ケアの実現に向けた提供体制の整備、効率化、連携強化、こうした項目も挙げられています。  こうした幅広い取組を視野に入れつつ、具体的な改革工程表、これ年末までに策定すると申し上げています。そしてその上で、二〇二八年度まで毎年度の予算編成過程において実施し、積み上げを行っていく、こうした方針を説明させていただいているところです。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今御説明のあったDXとか技術革新で効率化を図るというのは、これは非常にいいことだというふうに思うんですが、ただ一方で、不安材料としましては、歳出削減ということは、医療や介護の保険料のこの引上げを抑えるということにつながって、結局、その高齢者の給付であるとかサービスであるとか、医療関係のその受けられる側のサービスが、これが減ってしまうんじゃないかとか弱まってしまうんじゃないか、こういった不安が生まれるんじゃないかと思います。これは、そういったことはないというふうに断言できるような話でしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 提供するサービスの構築、これは生じてはならないと考えています。  先ほど申し上げました歳出改革の中身ですが、これは、全世代型社会保障構築会議においても、これは取り組むべき課題である、こうしたこの議論の中で出てきた項目であり、これはしっかり実施していくことが重要だと思います。そしてその結果として、歳出改革の結果としてこの支援金について構築を考えていくということであります。  全世代型社会保障の構築においても、理念として、負担能力に応じて公平に支え合う仕組みを構築していく、こういったことであります。結果として、この必要な保障自体が欠けるということはあってはならないと考えております。  こうした必要な保障が欠けることがない中で、今申し上げた歳出改革進めていくことを考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 更にお伺いしたいことがあるんですが、公平に負担をという話がありましたが、今回のこの仕組みでは、低所得者の方であるとか後期高齢者の方であるとか、まあ負担を軽減策をつくっていこうという話もあります。ということは、負担が減る方がいるということは、逆に言ったら、中間層ですね、働き盛りのその世代であるとか、こういったところの逆に負担が増えてしまうんじゃないかと。ここの世代がまさに子育て世代であるわけですから、ここに負担がこう、ぐっと集中していくと、またこれも、受けるサービスよりも負担の方が大きくなってしまったら、これも本末転倒ではないかというふうに思うんですけれども、これはいかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な制度設計、今こども家庭庁において検討を進めているところではありますが、そして委員の問題意識は、現役世代、若い世代の負担が結果として増えるのではないかという指摘でありますが、そうしたことはないと我々は確信しています。  今申し上げたように、この財源確保についても、これ現役世代に負担を押し付けるものではなくして、むしろ賃上げと歳出改革によって、国民負担率、これを下げるということを申し上げています。  その財源確保にもそういった配慮をした上で、そして何よりも、これから児童手当の拡充、あるいは高等教育の負担軽減、あるいは育休制度のこの充実など、こうしたこの受益の部分を格段拡充しようというこの取組を進めるわけであります。これによって、子供一人当たりの支援規模、これOECDトップ、スウェーデン規模まで引き上げると、受益の部分をこれだけ拡大するということを申し上げているわけです。  この子ども・子育て世代、現役世代に対して、こうした受益の部分の拡大を図りながら、そして財源確保についても、先ほど申し上げました国民負担率について歳出改革と賃上げによって下げた枠内でこの支援金を考えていく、こういった組合せによって、現役世代にとってもこうした改革は評価していただけるものになると考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今のお話で、ちょっと順番変えて、次、質問変えてなんですけど、受益を拡大するという話がありまして、これがもう僕はもっとやっぱり分かりやすいように、例えばモデル世帯を設定して、四十歳で高校生の子供が一人いて、収入がこれぐらいで負担がこれぐらいだと、ただ、負担軽減策はこれぐらいあるから、これぐらい今度はサービスが拡充するんですよと、これぐらい受ける受益が大きくなるんですよと、そういったことをもっと具体的に示してもらったら、もっと伝わってくる、分かるんじゃないかと思うんですが。  構想であるとか考えていることというのはお話しいただいているんですけれども、それがやっぱりもっと具体化できないかなというふうにも思うんですが、これについてはいかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、この議論を行いますと、ややもしますと、その負担が増えるのではないか、こういった議論に集中しがちでありますが、受益、この子ども・子育て政策の改革によってどれだけのサービス、受益が増えるかという部分についても国民の皆さんに分かりやすく説明し、この受益と負担と両方を見ていただく議論が大事だと我々も思っています。  そして、受益の部分についてもっと分かりやすく説明しろという御指摘でありますが、こども家庭庁において、先ほど申し上げましたこの加速化プランの中においても様々なこの施策を用意しているわけですが、それが具体的にその四人家族であればどういった受益があるのか等、こういった資料は、実はこども家庭庁において様々なものを用意しています。  そして、この子ども・子育て政策においては、こういったこの受益、経済的な支援、もちろん大事ですが、これを活用してもらうためにはこの社会の意識自体が変わらなければならない、こういったことを申し上げているわけですから、そういった点から、国民運動として、この子ども・子育て政策、これは決して子育て世帯だけのものではなくして、独身者や高齢者の方々にとっても、未来の社会のありようや経済のありようが関わってくるわけですから、自分のこととして考えていただく、こういった国民運動も展開していこうということで既にスタートをしています。  その場で今委員がまさに言われたような分かりやすい形での説明を始めているわけですが、これは重要な取組であり、より拡充していきたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 非常に負担が増える部分もあれば減る部分もあって、増税なのか減税なのかみたいな話もありましたけれども、非常に複雑だなというふうには本当に感じますので、この辺の説明というのがもっともっとしていただくべきじゃないかなというふうに思っております。  もう一点、この支援金についてなんですけれども、これ今回、医療保険のこの仕組みを使うわけですね。で、この子育て支援にお金充当しないといけない、これはもう本当に分かりますし、皆さんそう思っていると思うんですが、医療保険はやはり医療サービスの保険料だというふうに思います。医療保険で集めたお金というのは、医療であったりとか介護であったりとか、保険に使うものだと思うんです。  今回は子育てという別建てのところにお金が行く。これは、医療保険という制度そのものを、仕組みを逸脱していませんか。いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、制度設計、今進めているところではありますが、この社会保障制度の運用に当たっては、今までの制度においても、どのような形で支え合うか、これは、制度の趣旨、目的によって様々なものが現実あります。  例えば、介護保険は、医療保険とは別の制度と認識されていますが、四十歳から六十四歳まで、すなわちその現役世代の介護保険料は医療保険制度において徴収される、こういった制度としています。現在の制度においても、様々な制度をどのような形で支え合うか、いろんな工夫が行われているということであります。  ですから、これ、これから制度設計詰めていくことになると思いますが、やはり国民の皆さんにとってできるだけ利便性の高い形でのこの徴収等の仕組みも考えていかなければならないと思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 パネル一つ戻しまして、次に、少子化対策の支援金制度、これについて伺いたいと思います。  現在十五歳までの子供に支給されている児童手当、来年十月から高校生にまで拡充をすると。月一万円、所得制限なしということです。ただ、それに伴って、今度、十六から十八歳の子供がいる家庭の扶養控除を縮小する方向で調整しているということなんですね。一万円毎月入ってくるけれども、今度、扶養控除を縮小する、若しくはなくしてしまうということは、これはある意味、税負担が増えるわけですから増税につながるわけです。  もらえるのか払うのか、どっちなんだと、これも非常に分かりにくいと思うんですけれども、これはどういう仕組みになっているんでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 十六歳から十八歳の扶養控除については、こども未来戦略方針の中で、児童手当の支給期間の高校生年代までの延長を行うということでありますが、それに際して、中学生までの取扱いとのバランス等を踏まえて高校生のこの扶養控除との関係をどう整理するか、これを検討してまいりますと申し上げているところです。  これ、今言ったように、バランスを考えて整理をするということになっていますが、その中で、これ、児童手当は拡充すると、扶養控除については整理するということの中で、間違ってもこの受益、今まで得ていた受益が減るなんてことはないでしょうねという懸念がこの国会の中でも度々指摘をされているところであります。こういった御懸念についてもしっかり踏まえた上で整理を行っていきたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 ちなみに、専門家の試算では、これ扶養控除、縮小ではなくてなくした場合ですけれども、子供が高校生一人の場合だったら、大体年収八百万円台で、この児童手当を年間十二万円もらうより税金を払う額の方が多くなると。だから逆転現象が起きるということなんです。  だから、こういうところもしっかりと見ていくということでよろしいですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるとおりです。  これ、改革を行って従来得ていた受益が減少するというようなことであるならば、何のための子ども・子育て政策かということになります。  御指摘の点もしっかり踏まえて検討を進めます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 続いて、これ四番の介護保険料の引上げのところなんですけれども、六十五歳以上の高齢者の介護保険料を増額する案というのが社会保障審議会に示し、大筋で了承されたということなんです。大体年間所得四百十万円以上の方、大体百四十万人ぐらいを想定しているということです。一方で、低所得者の方、一千三百万人の保険料は引き下げるということなんですが、ですから、厳しい方の保険料を下げて、比較的余裕のある方からは負担を増やしてということでバランスを取ろうと、再分配機能を働かせようという想定だと思うんですけど。  これ、実際、それをやることによって、まずお聞きしたいのが、介護保険料全体として入ってくる額というんですかね、これはどのように変わるんでしょうか。増えるんですか、減るんですか、変わらないんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、その御指摘の点ですけれども、高齢化に伴う介護給付費の増大が見込まれますので、六十五歳以上の被保険者間で所得再分配機能を強化をいたします。そして、低所得者の保険料上昇を抑制する観点で社会保障審議会介護保険部会での議論を行っておりまして、具体的には、六十五歳以上の介護保険料の所得段階を現行の九段階から増やします。そして、より所得の高い方の保険料を設定することを基本として、低所得者の保険料の軽減を強化することを十一月六日の部会で御議論をいただき、基本的な方向性については了承いただきました。  高齢者が負担する介護保険料の総額についての御質問でありますけれども、高齢化に伴う介護給付費の増加などによって、当面は上昇することが見込まれます。しかし、今回の議論は、そのような中にあって、低所得者の保険料上昇を抑制する観点から行っているということを御理解いただければと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 負担可能な人からそれに見合った負担をということだと思うんですけれども、これから更に高齢化が進んでいきますよね。応能負担の人の範囲や額、これどんどん何か広がっていきそうな気がするんですね。で、今回は、先ほど申したとおり、年収四百十万円以上の方から上がっていく想定だというんですが、年収四百十万円って、決して、今物価も上がっていまして、まあ楽な生活をされているわけではないと思うんですね。  こういった方々、やっぱり、どんどんどんどんこれからどこまで負担がまた増えていくのか、こういった不安もあると思うんですけれども、この辺り、大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 報道では四百十万と出ているらしいんですけれども、厚生労働省としてはまだ決めておりません。それから、この介護保険制度は三年ごとの制度の見直しの実施やっておりますから、現在、二〇二四年度からの第九期計画期間に向けて関係審議会等で議論をしております。  介護保険制度の見直しにつきましては、高齢者ができる限り住み慣れた地域で暮らし続けて、そして地域包括ケアシステムの推進を図るとともに、制度の持続可能性の確保のために、介護サービスの提供体制や負担能力に応じた給付と負担の見直しに関する議論を進めるということが重要だというのが我々のまず基本的な考え方であります。  したがって、今後とも介護保険制度が全ての世代にとって安心なものとなるよう、制度の持続可能性の確保の観点から、介護サービスの提供体制や負担能力に応じた給付と負担の在り方について引き続き必要な見直しを検討していくということを考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 さらに、五番なんですが、国民年金保険料、これ納付期間を延長という話も出ています。今、六十歳までの四十年間という話になっていますけど、これを六十五歳まで五年間延長するという話が出ているんですね。この五年間、今大体月一万六千五百円ぐらいですから、百万円ぐらいこの負担が、負担というか払う額が、納める額が増えるということになります。  六十歳、ようやく四十年間払い続けて、ようやく今度はもらえる側になると思ったら、またその払う期間というのが延びるというのは、それはそれでまた大変だなというふうに、負担だなと思う方も多いと思うんですが、じゃ、本当に払った分が今度返ってきたら、それはそれで、まあ制度として成り立っているのかもしれませんが、そこもまた不安ですよね。国民年金というもの、制度自体が本当にこのまま維持できるのかという不安もありますし、この辺りについて、大臣、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 基礎年金についての二〇一九年の財政検証において、マクロ経済スライドの調整期間の長期化により、将来の給付水準の低下が見込まれております。国会においても、基礎年金の給付水準を将来にわたって維持するための方策を検討するということが求められております。  御指摘の点について、この方策の一つとして社会保障審議会年金部会で試算を提示しながら御議論をいただいているのが、基礎年金の保険料の拠出期間を現行の四十年から四十五年に延長して、納付の年齢は六十歳までから六十五歳までに延ばして、そして保険料負担は増加をいたします。その分、受給できる年金給付が増額になります。そして、被保険者共通の給付である基礎年金の充実が図られることになります。  この点、高齢者の就業率の上昇や健康寿命の延伸なども踏まえて、引き続き、年金部会において関係者とも十分に議論をしながら、この検討を進めていきたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 もらえる額が増額になるというお話でしたが、これ、本当にそれ大丈夫ですかね。増額になりますかね。  五年間払った分が、じゃ、長くもらえるというよりは、毎月の額が今大体六万六千円ぐらいだと思うんですが、これが、ここの部分が上積みされるという、そういったイメージでいらっしゃるんですか。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。  今、給付額がどのくらい増える見通しなのかということでお尋ねをいただきました。今後、いろんなスライド等によりまして、年金額の受給額については、それについては変動いたしますけれども、現在の金額というものを基に単純計算いたしますと、仮に六十から六十四歳の間に追加の保険料拠出をいただくということになった場合、五年間で合計約百万円の負担増となるわけでございますけれども、一方において、終身にわたって基礎年金の給付額が月額で約八千円、年額にしますと約九万六千円の増加になるというふうな見通しでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 本当にしっかりと、戻れるならいいんですけれども、本当にここは不安があるなというところで、さらに国民健康保険料、これ年間上限額、これも、高所得者にはなりますけれども、これも引上げが予定されているということです。  総理、一番に戻りまして、今度、防衛力強化のための増税の話なんですが、これはどうも来年ではなくてそれ以降という話も今出ている中で、今度、総理、これは僕は逆に、非常に今防衛力の強化必要だという、そういった話がある中で、本当に必要な財源だったら、総理、しっかりと説明をしながら理解を求めてそういった負担をお願いするというのは、これは必要な姿勢ではないかと思うんですが。  ただ、この話、来年定額減税があって、減税もあって増税もあって、来年だとややこしいなとか、そういう話でこれがもし先延ばしとかストップしてしまうんだったら、それはちょっと話の流れとして違うんじゃないかなと。もっとしっかりと真正面から説明されるべきではないかなというふうに思いますが、これについてはいかがです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今のますます複雑化し厳しくなっている安全保障環境の中で、我が国として強力な外交と併せて抜本的な防衛力強化、これを図っていかなければならないと改めて強く感じています。  そして、その財源確保につきましては、これは従来から申し上げておりますように、まずはこの行財政改革、歳出改革について、防衛力については、社会保障費以外の部分において最大限歳出改革を行い、そして、それでも足りない四分の一について、将来世代への責任として、この今を生きる我々世代で税を通じて御協力をお願いする、こういったこととしています。  ですから、四分の三はこの歳出改革、行財政改革で行い、そして四分の一については我々世代で税を通じて協力をする、こういった考え方をお示しした上で、実施時期については昨年末に閣議決定しています。令和九年度に向けて複数年掛けて段階的に実施するという枠組みの下で、この景気や賃上げの動向、これらに対する政府の対応等を踏まえて判断するということにしています。  そして、これも従来から申し上げておりますが、内容につきましても、国民の皆さんに御協力いただく内容につきましても、所得税については実質的な負担増にならない、こういった工夫をし、そして、法人税についても九四%の法人はこうした税の負担は影響がないという制度、こういった制度を用意しています。この経済の状況、そして今進めている経済政策との関係においても決して矛盾しないように様々な工夫をしているということであります。  いずれにせよ、こうした取組を進めて防衛力の抜本的強化をしっかり進めていくことは政治の責任として重要であると考えています。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 財源の捻出方法として様々行財政改革という話がこれまでも出ていますが、それは本当にもう一生懸命必死に進めていただきたいなというふうに思いますけれども、ただ、その政府の予算の使い方などの内容を見ていますと、決してそうではないなと、まだまだ無駄がいっぱい眠っているなと思うことが多々あります。  会計検査院による決算検査報告、これ今月ですね、十一月にこれ示されたものですが、これも毎年出ていますけれども、今年は全体で三百四十四件、総額大体五百八十億二千万円、これが改善を求めたと、無駄遣いを指摘されたということなんです。  ガソリンスタンドの価格モニタリング業務、これ見ていただきたいと思います。これも報道を一部されましたので御存じの方もいらっしゃるかと思いますが、資源エネルギー庁が、石油価格、ガソリン価格が上がっていたので、その値下げの原資、補助金を支給していたと、これがちゃんと価格に反映されているかということで、全国二万か所、ガソリンスタンド、電話掛けたり現地視察をしたりということで価格抑制の効果を高めるという、そういった事業だったんです。  全国石油協会というのが基金設置法人になって、そこから博報堂に委託費、博報堂は事務局です、百二十六億円。これ、会計検査院の指摘六十二億なんですが、これ事業が延びていまして、来年の三月までですので額も増えています。委託費百二十六億円。博報堂が人件費など百八億円をそこから捻出して再委託、博報堂の関連会社などにこのように四社に落として、またそこから様々な会社に流れているという構図なんですね。  今回指摘されたのが、このVD社というところが調査をしているんですが、一番下のところ、小売価格の上昇が適切に抑制されていたかなどについて電話調査及び現地調査の結果に基づく分析を行っておらず、両調査の実施がどのように小売価格の抑制に寄与しているかなどについては不明な状況だと、こういった指摘を受けているわけですね。六十億、若しくはもうこれ延びていますので百億を使ってやっている調査のこの効果がよく分からないと、分析もされていないというのは、これは非常に大きな問題ではないかと思いますが、これはいかがでしょうか。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のこの価格モニタリング調査ですけれども、仕組みはもう御存じだと思いますけれども、全国三万店弱の小売ガソリンスタンドがあります。そこに直接何か支援をするのは非常にこれは手間が掛かりますし、事務負担も更に増えるということで、卸売業者、いわゆる元売に卸値を下げてもらって、それを確認して我々事後精算で支援していますので、卸値は確実に下がっていると。これが末端に行ったときに着実に下がっているかどうかを確認するために全店調査を行ってまいりました。もちろん、市況調査で二千店舗やっていますのでそれは除いてでありますけれども、調査を行ってきました。  そして、全体としては、この支援の効果があって、今百七十五円程度だと思いますけれども、本来であれば二百円を超えるような水準を抑えてきているという意味では、全国的にはこれはしっかりと効果が出ているという判断をしております。  ただ、個別店舗で確かにちゃんとやっているかというプレッシャーを掛けながら、その価格がもし違う場合には確認したりとか、そういった調査を行ってきておりますが、会計検査院からこういう御指摘をいただきましたので、私ども、既に調査の方法、より効率的なものとなるよう改善をしてきておりますが、更にこれを効率化できないかということで今検討を進めておりまして、会計検査院からは、全数調査しなくていいと、相関関係があるから一定程度でいいじゃないかという指摘もいただいていますので、御指摘のように、しっかり精査をして、分析をして改善をしていきたいというふうに考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 内容を見ても調査自体はしっかり行っているというふうなことなんですが、ただ、それが本当に効果として現れているかと、それだけのお金を使ってやるほどのものなのかというのは、こういうのはしっかり見ていただきたいと思います。  ほかにも指摘事項、もうたくさんある、三百件以上ありますが、ちょっと気になったところを幾つか挙げていまして、二番のコロナウイルスの解析機器、これが、三割が一度も使われておらず、これが五億八千万円になるという話ですね。次世代シークエンサーというその機器があって、これを自治体に設置をしたんですけれども、調査対象の三割強に当たる二十一台で自治体の依頼に基づく調査、ごめんなさい、検査を一回もしていなかったという話なんです。  これ、厚労大臣ですかね、御説明いただけますでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の次世代シークエンサーというのは、全ゲノム解析に必要な整備でございまして、高速かつ大量の塩基配列を解読する装置でございます。  この次世代シークエンサーについては、新型コロナ交付金により設置を助成しました。厚生労働省としては、その適切な執行のため、運用に当たっての解釈や留意点を通知等で都道府県にもお示しをしてきたところであります。  今般、会計検査院から、民間検査機関に整備した次世代シークエンサーが事業の目的に沿って使用されていないという指摘を承りました。厚生労働省としては、会計検査院の指摘を踏まえまして、改めて事業目的について周知を行い、次世代シークエンサーの事業目的に沿った使用を都道府県に対し要請したところでございます。引き続き、交付金の適正な執行に努めてまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 同じコロナ期間の話ですが、三番、自治体が調達した医療機関向けマスクや消毒液、これが一度も使われていないのが六億三千万円分あるということですね。まあ、コロナ禍だったんで、わあっと集めろマスク、大変だ、ワクチン集めろという話でしたんで、こういった、一定程度こういうのが出るのもまあ仕方ないところもあるかとは思うんですが、ただやっぱりこれだけ無駄が生じている。  で、マスクといえば、一番下なんですが、二〇二二年三月末で、布製マスク、全国民に配られました、あれが非常に多く残っていて、在庫があって、保管費用だけで九億円以上掛かっていると。在庫のその額というのが大体百億円以上の分の在庫が残っているという話でした。  これについては、これも厚労大臣、その後どうなりましたでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の布製マスクにつきましては、在庫の有効活用を図るために、令和三年十二月から令和四年一月にかけて、個人や自治体などから配付希望の申出を受け付け、令和四年五月頃に配送を完了しました。配付対象外の品や残余分についても再資源化、これ固定燃料化による処理を速やかに行い、令和四年六月には全ての在庫を解消いたしました。  厚生労働省としては、こうした取組を通じて、布製マスクを有効活用しながら在庫の解消を行うことができたと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今在庫は解消されたということですが、保管費用、あるように、九億円以上で、今回配送費用が三億五千万円、コールセンター設置して受付しましたので一億四千万円、十四億五千万円これ掛かっているということですから、こういったお金もしっかり見ていただきたいと。  僕も思うんですけれども、皆さん、本当に、自分のお金だと千円でももう百円でも本当に大事にという感覚があると思うんですけれども、税金になるとどうしても使い方の感覚が本当に甘くなるなと。そして、無駄が出てしまっても、失敗しても、誰も結局責任を取らないなと、こういう仕組みなので、もう本当にこの税金の無駄遣い、まずなくしてもらう。負担を増やすならば、まず先に、総理、これをやっていただきたいなというふうに思います。  あと、ゼロゼロ融資もお聞かせください。これも会計検査院の指摘なんですが、コロナ期間中のゼロゼロ融資、大体、政府系金融機関が実施したのが十九・四兆ということなんですが、そのうち、昨年度末、大体一兆円、回収不能か回収困難なおそれがあるということなんです。もちろんこれ、ゼロゼロ融資で、ああ、助かったなと、事業継続できたとか、ああ、よかったと思った方、もうたくさんいらっしゃると思うんですが、一方で、非常に、もうどんどんどんどんお金貸し付けて皆さんを支えろという雰囲気だったと思いますので、非常にずさんな状態で、しっかりとその中身を精査せずに貸出しをしたという話もありますので、これが国民負担につながること、これはもう本当に避けてもらいたいなと思いますけれども、大臣、いかがでしょう。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、コロナ禍の下で事業を守り雇用を守る、生活を守るという観点から、このゼロゼロ融資を実施をいたしました。  その後でありますけれども、会計検査院が四年度の検査報告において、日本公庫などのコロナ融資の残高十四・三兆円のうちリスク管理債権を八千七百八十五億円と公表しております。このリスク管理債権には、政府が繰り返し要請した条件変更の債権も含んでおりますので、政府としてこれ全てのリスク管理債権が回収不能な不良債権とは認識をしていないところであります。  ただ、いずれにしても、コロナ融資は未曽有の危機の下で、まさに事業を継続、中小企業を支えるということを第一に措置してきたわけでありますので、その結果、倒産件数も低位で推移してきております。  ただ、これからコロナ融資の返済本格化を迎えるという中で、今月の六日に、私の下で関係機関を集めまして、挑戦する中小企業の経営改善・再生支援強化会議を開催をいたしました。私からは、経営改善や再生への取組を一丸となって積極的に支えていただくようお願いをし、日本公庫からは、よろず支援拠点や中小企業活性化協議会との連携によって経営改善、再生支援を行っていくという旨の発言、発表もあったところであります。  また、民間ゼロゼロ融資の先についても、民間金融機関が早期の経営改善を図る計画の策定に積極的に関与していくということに対しまして時限的な支援を行って、とにかく迅速な経営改善を後押ししていきたいというふうに考えております。  引き続き、この日本公庫等によるコロナ融資先の経営改善の支援を強化することによって、これを進めることでリスク管理債権から正常債権へのランクアップに是非取り組んでいきたいと、とにかく迅速な経営改善、取り組んでいきたいというふうに考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そして、こちらパネル、これもこれまで議論されているところなんですが、基金が、国の基金がもう非常に増えていると、額もどんどんどんどん伸び続けているという話です。基金が今大体百九十基金あって、残高十六兆六千億ということです。コロナ禍前、大体二兆円台で推移していたので、七倍、八倍に膨れ上がっているわけですね。さらに、今年度補正予算には三十一の基金に四・三兆円、四つの基金が新設されています。  基金の問題点、やっぱり設置期間がはっきりしない、およそ半数が期限なし、二割が十年以上と長期、三割で数値目標の設定がない、結局動いていない基金もたくさんありまして、休眠状態の基金が全体の一五%。これ、やっぱり管理するのに人も要りますし、様々お金掛かるので、管理費だけで、動いていないけれども、五億、六億掛かっているということなんです。  総理、やっぱり基金というのはしっかりと見直していく、これ必要なものというふうに積み上げていると思うんですけれども、ちゃんと中で動いているのかどうか、それがちゃんと成果につながっているかどうかというのを見ていくべきだと思うんですが、総理、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基金については、今委員御指摘されたように、今回の補正予算にあっても、科学技術の振興ですとかあるいは経済安全保障、こういった中長期的な国家課題について、関係者、民間企業も含めて、この複数年にわたって見通しを立てて協力をしていく、こういった体制をつくるためにも活用を考えたわけでありますが、おっしゃるように、この基金の執行管理について透明性を確保する、また検証をしっかり行っていく、これ、こういった姿勢は重要であるということはそのとおりであります。  これまで、行政事業レビューの枠組みの下で、各府省が執行状況を継続的に把握し適正化に取り組んできたところではありますが、それに加えて、基金についてはこの国会においても様々な御指摘をいただいています。  先日二十二日、デジタル行財政改革会議において、基金について、期間設定や予算措置に合わせて中期、短期の成果目標を検証することでPDCAサイクルを機能させる必要がある、こういった観点から、具体的な基金の見直しの横断的な方針、これを年内取りまとめるように河野行政改革担当大臣に指示をしたところであります。  私が議長を務めるデジタル行財政改革会議及び行政推進会議、こうしたこの議論の下で、基金全体について点検、見直し、進めてまいります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 その河野大臣、お願いいたします。  やはり基金ですから、期限であるとか目標である、こういうのをしっかり定めて、そのとおり進んでいくというのをチェックしていく、こういったことが非常に大事ではないかと思いますが、その観点からお話しいただけますでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 本来、予算は単年度というのが原則で、基金はその例外でございますから、何のために何を達成するのかという目標がなければ、これ、今総理からお話がありましたPDCAサイクルの回しようがないということがございますので、まず成果目標をきっちり定めるということと。それから、そのいつまでやるんだということ、この終わりの時期をきちんと確認をする。それからもう一つ、PDCAサイクルを回すのであるならば、どれぐらいの予算規模、どれぐらいの規模を基金に造成するのか、恐らく三年程度の金額を入れて成果目標を達成できているかどうかを回しながら見ていくということをやらなければいけないのではないかと思っておりますので、今あります基金全て横串を通して見ていきたいというふうに思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。  そして次、補正予算そのものについてなんですが、これも常々言われていますけれども、補正予算の緊要性です。  財政法第二十九条には、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出に補正予算というのは使える、作成できるという話なんですが、事業たくさんある中でこれも見ていきますと、本当にこれ緊要性があるのかなと。やること自体は否定はしませんけれども、この補正予算で入れる、急いでやらなきゃいけない、本当に必要だというか、疑問があるというものを幾つか挙げてみました。もういっぱいある中で、何も、他意も何もないんですが、ちょっと目に留まったものを挙げています。  例えば、文科省の劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援。これは、子供たちにオペラとかクラシックとか歌舞伎とかを見てもらおうと、劇場とか音楽堂等に、全国各地の、行ってもらおうということです。これ、やること自体否定はしませんが、補正予算にこれを何で入れなきゃいけないのかなというところなんですが、これ、お答えいただけますでしょうか。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 御指摘の劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業とは、我が国の文化芸術の担い手として、また鑑賞者としても将来を支える子供たちに本格的な舞台芸術を体験する機会を提供するものです。  子供の文化芸術鑑賞の体験機会は経済社会活動が正常化する下で徐々に回復してはいるものの、コロナ禍でそうした体験機会を得ることができなかった子供たちに対して今改めて体験の機会を提供することは、我が国の豊かな文化的土壌を世代を超えて形成する上で喫緊の課題であると考えております。  また、これらの機会の創出については、ポストコロナにおける地域の活性化策として自治体からも喫緊の課題として多くの御要望をいただいているところであり、今般の補正予算によって十分な支援を速やかに行うことが必要であると考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 もう一つ、環境省の方もお聞きしたいと思います。  食品ロス削減、サステナブル・ファッション等の推進及び「デコ活」を契機としたライフスタイル変革推進事業、五・七億円ということなんですが、これも、食品ロス削減、大変重要な環境問題だと思いますが、なぜ今なのかと、この補正なのかと、緊要性があるのか、ここについてお答えいただけますでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答えをします。  循環型社会の実現や二〇三〇年度の温室効果ガス四六%削減の達成に向けて、食品ロスやサステナブルファッション、省エネ等の課題に対応するため、新しい国民運動であるデコ活の展開を契機として、国民、消費者の行動変容、ライフスタイルの変革を早急に後押しする必要があると考えております。  本事業は、国民、消費者のライフスタイル転換を加速化するとともに、対象製品等の社会実装によって、製造事業者における生産性の向上、供給力の強化を通じて、潜在成長率を引き上げるための国内投資の促進にも資するものでございます。経済対策で掲げられた社会課題への対応を成長のエンジンと転換して、官民連携投資を拡大させるとの考え方に合致するものでございます。  以上の理由から、本事業は、経済対策に掲げられた施策を速やかに実現するための補正予算として計上する必要性があると考えてございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 ほかにもいろいろあるんですが、総理、やはり今みたいにお話を聞くといろいろ理由は述べられるとは思うんですが、本当にというところですね、是非、本当に緊要性があるのかというところをやっぱり見ないと、補正予算もどんどんどんどん膨れ上がっていっていますので、先ほどの話じゃないですが、無駄の削減という観点から是非しっかり見ていただきたいなと思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘の補正予算の緊要性を考える上で、まず、今現在の日本のこの経済や社会の状況がどういう状況にあって、どんな変化の中にあるのか、こういった状況判断、これがまず示されなければならないと思っています。  まず、我が国経済、コロナ禍を乗り越えて、そして平時を取り戻すべく、闘い、急速に進めていかなければならない、こうした課題の中にあります。加えて、経済につきましても、三十年ぶりの三・五八%の賃上げ、三十年ぶりのこの株価水準、そして百兆円に上る民間の設備投資など、このデフレからの脱却に向けた大変重要なチャンスを今迎えていると、これは再三申し上げているとおりであります。  しかし、その中にあって、賃上げが物価に追い付いていない、民需は力強さを欠いている、人手不足で悩んでいる。この中で、引き続きこの経済の成長、このデフレからの脱却、腰折れさせてはいけない、大変重要な時期を迎えている、これも申し上げているところでありますし、そして、人口減少等の社会変革の、社会変化の中で、その社会改革、この変革の必要性が指摘をされている。あるいは、災害の激甚化、頻発化の中で国土強靱化についても毎年毎年これ新たな要求に応えていかなければいけない、こういった状況の中にあります。  こういった状況認識の下に、今回の総合経済対策、補正予算において、物価高から国民を守り抜く、またデフレに後戻りしないための一時的な措置として国民の可処分所得を下支えする、企業の稼ぐ力を強化する供給力の強化を図る、そしてデジタル技術を活用した制度・規制改革、これ変化を力にする社会変革を起動、推進する、そして国土強靱化、さらには食料安全保障など、こうした国民の安全、安心に関わる課題についても早急に手当てすべきものを盛り込む、こういった形でこの補正予算、一つのパッケージとして策定した、こうしたことであります。  今の日本の状況、そして日本の置かれている変化の状況を考えますときに、補正予算に盛り込んだ内容、緊要性が認められると我々は考えております。是非、これを実行することによって、経済一つ取っても未来に向けてこの経済が成長していく、新しいステージをしっかりと確実なものにしていく、こうした日本の国を前に推し進めていきたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 総理、あと予備費の在り方についてもお伺いをします。  今回の補正予算では、当初予算で五兆五千億計上されていた予備費のうち二兆五千億円減額して今回の財源に回したということなんですが、まだそれでも三兆円が残っています。  これ、先日の本会議の登壇で維新の金子議員から質問があって、ああ、私もさもありなんだなというふうに思ったんですけれども、多額の予備費を計上すれば、当然、年度末に多額の決算剰余金が発生します。決算剰余金、これ、四十三兆円を確保するとしている防衛財源にもこれ回されていきます。ですから、多額の予備費を最初上げておいて、で、使わなくて残ったものを、これ歳出改革に本腰入れなくても、水増しして回していけば防衛財源を確保できることになるんじゃないかと、こういったやり方も、ああ、なるほどなと、考えようによっちゃあるなというふうに思ったんですが、そうではないですか、総理。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、結論は、そうではありません。  予備費については、予見し難い予算の不足に充てるために設けられた制度です。予期せぬ状況変化に万全の備えとして計上するものです。そして、本年度の予算を考えましても、新型コロナ感染症あるいは物価高騰などの不測の事態への対応として一定規模の予備費を計上しています。そして、今回の補正予算においても、この特定目的予備費について、コロナへの対応については今平時への移行を進めているところでありますから、重点化を図る観点から、これ対象から外しました。その上で、その計上額、合わせて二・五兆円減額をしているところです。  そして、これ、予備費について、この予備費を含めた歳出の不用が発生する、こういったことが見込まれた場合には、この税収等の動向も見極めつつ、特例公債法の規定に基づいて、特例公債の発行額の抑制、これを努めることとなっています。すなわち、予備費を含めた歳出に不用が生じても、そのまま決算余剰金の額に反映されるというものではないということであります。  こうした予備費を計上する段階からしっかりとこの検討、議論をした上で計上し、そして、もし不用が生じたとしても、今言ったようなこの制度があるわけでありますから、この予備費の規模と防衛力強化の財源、これを結び付けるという議論は不当ではないかと考えます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 財務大臣に続いてお伺いしたいんですけれども、今回の補正予算、国債の追加発行額八兆八千億円余りということで、コロナ禍よりは大分減ってはきているんです。まあ、それでもやはりまだ大きい額ですよね。今回の補正予算のその額自体も、東日本大震災直後の二〇一二年度、これ十・二兆なんですが、それを上回っていますし、リーマン・ショックのときが十四兆円、これと大体同水準です。  まだ変わらず相当大きいなという中で、やっぱりしっかりと財政再建、財政健全化、ここにも目を向けて取り組んでいくべきだと思いますが、いかがでしょう。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま清水先生から東日本大震災あるいはリーマン・ショックの際に編成した補正予算の規模との比較についての御指摘もありましたけれども、一般に、補正予算の編成は、災害や経済危機等に対応して複数回、例えば何年度第一次あるいは第二次補正予算とか、複数回にわたって対応する場合もありますので、単純に比較できるものではないと考えます。  その上で、今回の補正予算、もう先ほど来目的はお話ししているところでありますが、我が国経済がデフレ完全脱却のための千載一遇のチャンスを迎えている中で、足下の物価高騰から国民生活を守り、構造的賃上げと投資の拡大の流れを強化するために必要な施策を積み上げたものであります。  そして、この財政健全化という観点から見てみますと、今回の補正予算では令和四年度第二次補正予算よりも公債金収入を抑制をいたしております。令和四年度第二次補正予算では公債金収入二十二・九兆円でありましたが、今回は八・九兆円にするとともに、コロナ禍から平時への移行等を図る観点から、特定目的予備費の計上額を五兆円から二・五兆円に半減するなど、平時の歳出構造に向けた一つの道筋を示すことができたのではないかと考えております。  しかし、清水先生御指摘のとおり、財政健全化、これは重要な課題でございます。今後の予算編成におきましては、骨太方針二〇二三にもあるとおり、歳出構造を平時に戻していくとともに、緊急時の財政支出を必要以上に長期化、恒常化させないように取り組むことに加えまして、潜在成長率の引上げや社会課題の解決に重点を置いためり張りの利いた予算編成を行うことなどによりまして、経済成長と財政健全化の両立にしっかりと取り組まなければならないと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非お願いいたします。  続いて、ライドシェアについてお伺いをします。  私、自分でライドシェアというファイル作って、結構長い間このライドシェアの実現に向けて取り組んできました。実際に自家用有償をやっている京丹後市へ行って視察をしたりとか、ウーバーの日本法人の方とお話をしたりとか、いろいろしてきました。  なぜかというと、やっぱり七、八年前、自分が経験をして、アメリカのカリフォルニアでウーバーを使って、その後、中国で滴滴の車使って、フィリピンでグラブというそのライドシェアに乗ったんですけれども、携帯のアプリに行き先を入れる、そしたら何分後にどんなドライバーが何の車で来るか分かり、料金もその場で確定する。海外に行って知らない町でタクシーに乗るって非常に不安ですし、料金の不安もあるし、言葉も不安もあるし、いろいろ不安がありますけれども、そういったものを解消してくれる非常に便利なツールだなというふうに思いました。  なので、規制緩和で日本でも導入できないものかと取り組んできたんですが、これなかなか、委員会で質問しても、大体質問すると、与党側、野党側、どちらかから賛同の、おお、いいぞみたいな声いただけたりもするものなんですが、これ両方から、申し訳ない、与党側さんはやっぱり業界団体があったりでしょうね、で、野党側さんはドライバーさんの側の御意見なんかを尊重されると思いますので、なかなかこの賛同が得られず、駄目だ、おかしいぞみたいな声をたくさんいただきながらやってきました。でも、ここに来て、やっと少しずつ動き出しているかなと。  もちろん、安全面が最優先であることは間違いないんですが、それを前提にこれ見てみますと、これ、ライドシェアをめぐる国交省の見解です。下の部分を読みます。国交省としては、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態で有償で旅客輸送サービスを提供することは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、認められない。これ、ずっとこういったコメントを国交省出していると思うんですが、これも最近、斉藤国交大臣が十一月、衆議院の国交委員会で答弁されている内容です。この内容、大臣、変わりありませんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) ライドシェアという言葉の定義は定まっておりませんが、清水委員から御指摘のあった形態、すなわち、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態で有償で旅客輸送サービスを提供することについての議論であるなら、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があると考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今の話、僕は、ポイントは責任の主体を置かないままにというところだと思うんですけれども、ただ、もうこれ責任の主体を置かないままで、他国の状況を見ても、大体そのウーバーのような会社がその主体になっていたりとか、様々工夫をしながら取り組んでいっているというふうには思うんですけれども、逆に運行の主体を置かないでやる方が非常に危険だし難しいと思うんですが、皆さん工夫しながらやっている中で、そういったところも是非見ていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 各国によって事情は様々ですが、自家用車を用いた有償での旅客運送を認めている国においては、運行管理や運転者管理、事故時の対応、労働保護等の全部若しくは一部について一定の措置がとられているものと承知しております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 ということは、我が国でも責任を負う主体をしっかりと置けば、これがしっかりとしていなければ駄目ですよ、何でもいいってわけではないと思うんですけれども、ライドシェアということはこれ可能だというふうなことなんでしょうか、大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほども申し上げたとおり、ライドシェアという言葉の定義は定まっておりませんが、有償の旅客輸送サービスを提供するに当たっては、運行管理や車両整備等の内容が道路運送法の目的である輸送の安全の確保や利用者の保護等を担保できることが必要であると考えております。これを前提としてデジタル行財政改革会議において丁寧に議論を行い、利用者の移動需要に応えられる交通サービスを実現していきたいと思います。  総理からは、非常にいろいろなところで、過疎地若しくは観光地等で需要が供給、あっ、供給が需要に追い付いていない、そういう事態を対処するようにという御指示をいただいて、今我々もこのデジタル行財政改革会議で議論させていただいているところでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非、河野大臣にもお話しいただけたらと思うんですが、規制改革推進会議などで、守るべきは規制ではなくて国民の移動の自由だというふうにおっしゃっていられます。タクシーも様々規制がありますが、こういった緩和できることはすぐにでも始めて、是非利用者目線に立ったこの仕組みをつくっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 度々申し上げておりますように、日本全国各地で個人の移動の自由が制約をされている事態が生じておりまして、これはもう喫緊の大きな課題というふうに思っておりますので、そこに対してしっかり対応してまいりたいと思います。  先ほど国交大臣からお話がありましたような安全管理を始めとしたこと、これを徹底するのは当然でございますし、昨日、辻元委員からお話がありましたような、ライドシェアに乗っていると思ったら実は偽物だったと、偽物に間違って乗っちゃっちゃ駄目ですよと、もうこれは当たり前のことだと思いますし、そういうことはしっかり対応しながら、しっかりとこの個人の移動の自由を回復させていきたいというふうに思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 総理もこれ、いろいろ本会議登壇とかでもライドシェアという言葉を出されております。是非、総理には、これはイノベーションだとかテクノロジーだとか、こういった観点で、新しい技術革新だという思いで是非これ進めるべきではないかと思っていまして、そういった観点から御意見いただけますでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本においても各地において、この担い手不足あるいは移動の足不足、深刻な社会問題が指摘される中にあって、政府としても、このライドシェアの問題、真正面から取り組むことといたしました。  そして、これまでも、安全の問題ですとか、あるいは運転手の労働条件の問題ですとか、様々な課題について規制改革推進会議において議論を行ってまいりました。デジタル技術を活用した新たな交通サービスという観点も排除せずに、また諸外国の先進的な取組も勘案しながら、年内に方向性を出してまいります。そして、できるものから速やかに実行してまいりたいと考えています。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いをいたします。積極的にお願いいたします。  そして最後に、奨学金の返済、これはもう負担が本当に大きいということで、国も様々制度をつくってその負担軽減策取り組んでいるということなんですが、これ兵庫県の奨学金返済支援制度、ちょっと紹介させてください。  これ、企業と県が組んで、企業側からしたら採用にもつながるし、県もUターンにつながるし、学生はその負担が減るということで、非常に新しい仕組みを取り組んでおります。  これについて、文科大臣、兵庫県、一緒に頑張らせていただいていますんで、是非奨学金の返済の負担減と併せてコメントいただけたらと思います。お願いします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 清水委員が御紹介されました兵庫県の取組につきましては、私も当然承知しております。  企業等が社員に対して実施する貸与型奨学金の代理返還につきましては、令和三年度からは日本学生支援機構において各企業等からの送金を直接受け付ける制度を導入しています。本制度により企業等が代理返還を実施した場合、返還者、つまり社員です、の所得税が非課税となり得る、法人税について給与として損金算入が可能なほか、賃上げ促進税制の対象となるといった税制上のメリット等があります。  本制度は自治体からの支援を受ける企業においても活用し得るものであり、今後、税制上のメリットも含め、積極的に周知、広報を行い、企業等の代理返還を後押ししてまいります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、梅村聡君の質疑を行います。梅村聡君。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。  本日は、補正予算について質問をさせていただきたいと思います。  それでは、まず、今回の政府の経済対策、これ、定額減税と、それから低所得者への七万円の給付ということがこれ議論されておりますけれども、マスコミ各社からの世論調査が出ております。例えば、これ、先週の朝日新聞の世論調査でいきますと、この減税と現金給付を評価しますかということについては、評価するが二八%、評価しないが六八%だと。また、岸田総理がこの減税と現金給付を打ち出したのは、国民生活を考えたからなのかと、それとも政権の人気取りを考えたからなのかと。この問いに対しては、国民の生活を考えたが一九%、政権の人気取りを考えたが七六%と。  これ、結果は非常に総理にとっては不本意で厳しい結果だと思うんですけれども、なぜこういう結果になっているかと、どう分析御自身でされているかをお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、この経済対策について国民の皆さんの理解が広がっていないということについては、これは真摯に受け止めなければならないと思っています。  原因についてどう考えるかという御質問でありますが、こうした声を真摯に受け止め、政府としては、この日本の経済のために、国民生活のために総合経済対策を用意したわけですから、これを丁寧に説明をし、そして結果につなげていく、これに尽きるんだと思っています。  今回の経済対策において最も重要なもの、これは物価上昇を上回る賃上げだと申し上げています。賃上げに向けて、政労使連携しての賃上げの協力のお願いと併せて、賃上げ促進税制、転嫁価格、失礼、価格転嫁対策、そして賃上げ原資となる企業の稼ぐ力、供給力の強化、こういったものに総合的に取り組んでいるわけでありますが、特に御指摘があります所得税、住民税減税、この定額減税の部分については、特に賃上げとの関係、経済の好循環との関係、これを丁寧に説明しなければならないと思います。  来年の賃上げを見据えて可処分所得の増加を官民連携で実現していく、民間に賃上げをお願いする以上、官としてもこの減税という形で下支えする、こうした覚悟を示すことによって、来年に向けて賃上げ等による可処分所得が間違いなく物価高騰を上回る水準まで引き上げていく、こういったこの方向性をしっかり示していくことが重要であると考えています。そして、そのことが消費拡大につながり、次の成長につながる、デフレの脱却、三十年ぶりの新しい経済のステージにつながるために重要であるということを丁寧に説明していきたいと考えています。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 結局、国民側は、一番最初に、税の増収分があったのを還元するって話が最初にニュースで入ってきたわけなんですね。これが国民からすると、あれっという話であって、今のお話は、減税をすることでそれが景気を好循環をして、結果として国民生活を下支えして、結果は税収も将来増えていくと。このことが見えないというのが今回のこの厳しい世論調査の結果につながっているんじゃないかと。今御説明はいただいたんだけれども、それがちゃんと伝わっていないということが最もつらいところじゃないかなというふうに思います。  今日は、せっかくですから、ちょっと、こういう減税をしたら国民は納得するんじゃないかなということで、一つ例を持ってまいりました。(資料提示)  これは、十一月十七日の産経新聞、各紙の一面に載ったお話ですけれども、この「交際費の損金扱い増額」と、こういうニュースが流れたんですけど、これ、これから税制改正に向けて政府・与党でも検討されていく内容だと思いますけれども、これ何をニュースにしているかというと、ちょっと次のパネルをお願いいたします。  これ、企業が、交際費ですね、飲食費とか交際費を使った場合には、これ全額損金扱いというのはできません。普通ですと、個人事業主だったら飲食費とか接待費は経費で落ちるんですけれども、法人税を計算するに当たっては、このパネルにありますように、飲食費は一人五千円までは全額損金扱いができます、法人税の中では費用として扱えますけれども、資本金が百億円を超える大企業は、五千円以上の飲食費、さらには交際費、これは一切損金としては扱われません。それから、資本金が一兆円を超える企業も、いや、ごめんなさい、一億円を超える企業も、損金算入は、五千円の飲食を超えると、一人当たり、半分しか損金扱いができません。交際費に関してはそれ以外は損金算入ができないと、こういう実は制度があります。  これを交際費課税といいまして、要は交際費は全額費用では落とせないという制度に今なっているんですけれども、これ実は昭和二十九年にできたルールなんですね。交際費は全額落とせませんよというルールが昭和二十九年にできたんですけれども、財務大臣、これは何の目的で、この交際費課税ですね、租税特別措置法は六十九年間維持されてきたのか、これをお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 交際費につきましては、冗費や乱費、すなわち計画なくむやみに消費する経費の抑制などの目的で、御指摘のように、昭和二十九年度の税制改正により、原則として損金算入を認めないこととしているところであります。  交際費の支出につきましては、その後も、大企業と中小企業の格差を拡大するなど公正な取引を阻害するおそれがあるのではないか、巨額な交際費支出により価格体系にゆがみが生じるおそれがあるのではないかといった指摘もありまして、この制度が基本的に今日まで維持されてきたものと承知をいたしております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 今、冗費とか乱費とかいう言葉が出てきましたけれども、要は、この税制を入れることで経営者の会社側が冗費や乱費、無駄遣いをしないようにとどめているんだという、そういう御説明でしたけれども、そもそも税制を使って企業の無駄遣いを止める必要というのはこれあるんでしょうか。これ、昭和の時代ならいざ知らず、令和の時代にこの税制で企業の経営者が本来やるべき仕事をサポートする必要というのは、これ、まだこの税制続ける必要があるとお考えなのか、財務大臣にお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 交際費について、先ほど申し上げましたとおり、冗費の抑制等の目的で、租税特別措置法により、原則として損金算入を認めず課税を行うこととしておりますが、これまで累次の改正を行ってまいりまして、先ほどパネルでお示しいただきましたとおり、現状では、資本金が百億円以下の企業について飲食費の五〇%までの損金算入を認めるなどの各種の特例を設けているところであります。  令和の時代にもこのような税制が必要かというお尋ねでありますが、今後の交際費課税の在り方につきましては、本制度が企業の交際費支出の判断に及ぼす影響や財政的な影響等を踏まえつつ、検討していく必要があると思います。  いずれにいたしましても、この制度は令和五年度末が期限となっておりますので、税制改正の具体的な内容につきましては、その効果等も含め、今後、年末に向けて与党税制調査会の場で議論が進められていくものと承知をいたしております。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  令和五年度補正予算二案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。梅村聡君。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。  午前中、いいところで終わってしまいまして、ちょっと続きをさせていただきたいと思います。  今からテレビ見られた方は何のことかと思われるので、もう一度復習をしますと、要は、企業が飲食費を始めとする交際費を使ったときに、会計上は交際費というのは経費にできるんだけれども、法人税を計算するに当たっては全額費用としては落とせないという状況が今あるという話をさせていただきました。  なぜこういう制度が昭和二十九年から続いているのですかという質問に対して、鈴木財務大臣からは、企業が無駄遣いをしないためだという話だったので、私としては、それは大きなお世話じゃないかと、税制でやることじゃないんじゃないかという話をさせていただきましたが、じゃ、仮にこれが全額、法人税を計算するに当たって経費で損金算入ができたとすれば、法人税はどれだけ減少するのか、教えてください。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 現在入手可能な最新のデータであります令和三年度の会社標本調査によりますと、利益計上法人の交際費のうち損金不算入額は四千五百七十七億円となっており、これに税率を乗じますと、国税の法人税収は一千四十億円程度となります。したがって、仮に交際費の損金算入が全額行われていたとすれば、令和三年度において一千四十億円程度の減収が生じていたと推計されます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ですから、交際費課税を全廃すると一千四十億円の減税になるわけですけれども、ここで岸田総理、考えていただきたいのは、確かに法人税は一千四十億減りますけれども、だけど、これ飲食店は当然潤いますし、そこの従業員の賃金も上がります。これ、飲食費だけではなくて、お中元、お歳暮、あるいは取引先とのパーティーや旅行、こういったものも全部使えるわけですから、小売ですとか旅行業界、さらにはその先の農家や漁業といったところまで、経済波及効果は非常に高く出てくると思います。  そうしますと、減税をするけれども増収が得られるという、こういった減税あるわけですから、是非、岸田総理、こういうことを進められたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、財務大臣の方からは、交際費課税制度を廃止すると税収に直接与える効果としては減収が想定されるという答弁だったわけですが、要は、委員の御指摘は、こうした直接的な効果を超えて、交際費課税制度の廃止による経済へのこの波及効果、あるいは景気の拡大、こうしたことが生じて、結果として税収も自然に増えるのではないか、こういった御指摘だと思います。  これに関しては、長年議論が行われてきております。例えばこれ、企業収益のこの増減、増減ということについて、企業の経営努力や景気動向等、様々な要因があることから、交際費課税の影響のみを取り出して分析するのは難しいという話も聞いてはおります。ただ、私の周りにも、この問題、交際費課税制度、縮減するということについて、前向きな方もおられます。これは、やはり引き続き議論を続けるべき課題であると考えます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 議論とともに、そろそろ検証をやっていただきたいなと思います。というのは、これ、もう企業の内部留保は五百五十五兆円ですよね。だから、それをどうやって出してくるかと。それから、接待交際費というのは、九〇年代には六兆円あったのが、今三兆円まで落ち込んでいると。ですから、減税をすることによってどう増収に跳ね返ってくるかという、これをやっぱり考えていくことが大事だということを是非指摘をさせていただきたいと思います。また、これきっちり検証していただきたいなというふうに思います。  それでは、続きまして、医療、介護のお話に行きたいと思いますけれども、私、今、日本維新の会の中で医療制度改革タスクフォース長をさせていただいております。この中で、先ほどからお話が続いておりますけれども、やはり歳出改革をされるということをおっしゃっていますから、やはり医療や介護については何らかのこの費用に関してはコントロールが必要だと、これは我々も認識はしております。  特に、若い世代の社会保険料をどうやってこれ以上負担させていかないかということについては非常に大事ですし、我が党としては、この後期高齢者の医療が十七兆円と、それから介護費用が十一兆円を超えてきていると、ここをどうコントロールするかは大事なことなんですが、同時に、総理は賃上げということも言われております。  ですから、今、九百万人と言われるこの医療、介護、福祉の方の賃上げをしようと思えば、その原資は保険料や税金でありますから、ここのバランス非常に難しいと思うんですけれども、これ、仮に今年の、来年度ですね、診療報酬、介護報酬がマイナス改定になった場合、それでもこの賃上げというのは実現できるのかどうか、教えていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) その今御質問の趣旨は、この同時改定、マイナス改定となったとしても医療、介護、福祉分野の賃上げはできるのかという御質問でありますが、それにお答えすること自体がこの議論に大きな影響を与えることになりますので、私の立場からそれに直接お答えすること、この場では控えなければならないと思います。  ただ、御指摘のように、医療、介護、福祉分野における賃上げ、今、午前中も議論させていただきましたが、日本全体として、産業全体として賃上げを実現する、物価高に負けない賃上げを実現する、これがこの日本の経済の成長の好循環を取り戻すために重要だということを申し上げているわけですし、また、事実、社会において人の確保、人手不足、大きな問題になっているわけですから、この医療、介護、保健分野における賃上げ、これも極めて重大な課題であるということはこの頭の中にしっかりとあります。その上で、補正予算においても予算を確保したわけですし、そして御指摘の同時改定にも臨んでいかなければならないと思います。  御質問に直接答えることはできませんが、医療、介護、保健分野の賃上げが今の日本の状況の中で重要であるという認識はしっかり持った上で、これから同時改定の議論を深めていきたいと思っております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 まあちょっとお答えを差し控えるということだったんですが、私が代わりに答えるとすれば、何も、改革を何もしないままに報酬だけがマイナスになったら、多分賃上げは無理だと思います。  だから、賃上げをしていくためにはどういう改革が要るかということを、これ丁寧にやっていかないと、いつまでたっても処遇も改善しないし、また医療費というのはこれどんどん膨張し続けますから、幾つか今日テーマを持ってまいりましたので、ちょっと御紹介をしたいと思います。  実は、今、人件費、賃上げという話がありましたけれども、これ実は調査結果なんですけれども、WAMと全日病そして医療法人協会の調査になりますけれども、実はこの医療、介護、福祉というのは有資格者の方が非常に多いんです。だけど、その方々を雇うときに、これ手数料を払わないといけないんですね、紹介会社に対して。この手数料が大体今二割から三割ぐらいと言われています。地方に行きますと、もう四割というところも地域としてはあります。  具体的には、これ、医師一人を雇うのは平均で三百五十一万円、看護師が七十六万円、薬剤師さんが百十五万円と。これ手数料、実はかなり取られているんですね。本来これ、人件費に本当は充当できたらいいんですけれども、これがどんどん取られていくと。しかも、この制度は、大体入職して半年過ぎると、退職したら、また次入ってくるときにはこの手数料を要求される、請求されるわけですね。  武見大臣にお伺いしたいんですけれども、労働分野も管轄されていますけれども、そのいわゆる公定価格の分野でこれだけの手数料を取られているということ、これは、ぱっと聞かれて高いと思うのか、まあそんなものだろうと思うのか、ちょっとお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 民間の職業紹介事業者から医療従事者の紹介を受ける場合に係る紹介手数料については、賃金の二〇%から三〇%が多いという調査結果があることは存じておりますが、他方、厚生労働省では毎年度、紹介事業者からの事業報告に基づいて、稼働日がフルタイムよりも少ない方も含めて全ての常用就職を対象に平均手数料額を集計しております。いわゆるフルタイムでなく働く医師が昨今確実に増えてきております。  この集計では、医師の常用就職一件に関わる平均手数料額は約九十九万四千円、看護師については約五十七万二千円というふうになっております。こうした医療従事者の紹介に係る手数料額は、全職種平均と比べて、フルタイムでないということも含めると、実は必ずしも高い状況ではないというふうに思います。  ただ、実際のこういうデータとは別に、この実際のケース、個々の負担というものについてはかなり大きな負担であるということを病院経営者といったような人たちが言っていることは私もよく存じております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 病院経営者だけじゃなくて、これちょっと考えていただきたいのは、公定価格ですよね。普通は、手数料が人件費に掛かったらそれ商品の上に乗せるとか、これできますでしょう。これ、できないわけですよね。有資格者であるということで売手市場だということもありますし、それから配置基準ですね、介護福祉士さんとか看護師さんとかの配置基準はこれ全部国が決めているわけですよ。だから、ちょっとこっちの方が忙しいからこっちに人をやって、病棟は看護師さん半分にしますとやったら、これもう一発でアウトになるわけです。  だから、全部国が決めているわけですから、私は、やはりこの手数料は上限規制を入れるべきだと。それから、人を雇って退職した後の手数料の返還割合、これもきちっとルールを決めるべきだと私は厚生労働省に求めたいと思いますが、武見大臣、どうですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 病院などで人材確保が切実な課題であって、紹介手数料の負担感があるということはもうよく分かった上で申し上げておるんですけれども、その紹介手数料に上限規制を設ける場合に、丁寧なマッチングを行っている適正な事業者からの人材供給にも一律に影響が及んで、それから病院施設等の人材確保に支障が生じかねないということもあり得るんです。  実は、医師のこの紹介というものに関して見ると、ハローワークみたいなところでの対応、公の紹介所の役割というのは非常に限られていて、むしろ七、八割はこの民間の紹介所がやっています。  こうした中で、厚生労働省では、法令を遵守し丁寧なマッチングを行う事業者を認定する適正事業者認定制度というのをつくって、これを推進しております。手数料額に関する情報開示やその他の法令遵守を徹底させるため、現在、全都道府県労働局で集中的な指導監督を精力的に行っております。そして、ハローワークにおける人材確保、定着支援と併せて、医療・福祉分野の人材確保を図っております。  それからあと、早期離職の際には紹介手数料の一定割合が返還されること、いわゆる返戻金というやつですね、こういうものをちゃんと確保して、利用者の安心や納得に資するものをきちんと実現していくべきだという考え方を持っています。  このため、職業安定法に基づく指針によりまして返戻金制度を設けることを望ましいと考えておりまして、加えて、適正事業者認定制度の認定基準を強化をして、六か月までの離職を対象とする返戻金制度を有することを基準とするよう、今現在検討しております。  人員充足への切実なニーズや紹介手数料への負担感があることはもう十分認識しておりますので、この官民の職業紹介機能を強化していくことでこのような形での対応を進めていこうというふうに考えております。  したがって、いわゆる上限規制を今直ちに導入するという考え方とはちょっと異なるということは御理解いただければと思います。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 しかし、患者さんは医療費が高いことをもう悩んでいます。若い世代も、後期高齢者への支援金含めて、社会保険料はこれもう非常に今負担が大きくなって、みんな困っているわけですね。だから、困っているわけですから、何ができるかいうと、やっぱりこういうお金をきちっと規制をすることが私は医療費をコントロールするのには絶対必要だと思いますので、またこれ厚生労働省では是非急いで検討を進めていただきたいというふうに思います。  先ほど、それから衆議院の議論の中でも、岸田総理から、医療の効率化であるとかあるいは生産性の向上という話が出てきましたけど、今日、一つこれ写真をお見せしていますけれども、薬局における調剤ロボットという、こういうものをちょっと御紹介をしたいと思います。  これ、普通、薬局に行きますと、処方箋を出すと薬剤師さんが奥の棚から薬を取ってこられて、袋に詰めて患者さんに渡す、そのときにいろんな指導を受けるという、そういうのが一般的だと思うんですけれども、これは、処方箋のバーコードをぱっと読ませると、この中の棚のところをロボットが走って、必要な薬を棚から取って出口からぱっと出してくるという、調剤ロボットと言われるものなんですけれども。  今、薬局は、薬剤師一人当たり処方箋は四十枚なんですね。四十一枚になったら薬剤師さんをもう一人雇わないといけないという四十枚規制、処方箋ありますけれども、こういったロボットを使えば、薬剤師さんが棚から薬を下ろして袋に詰めるまでのこの作業時間は短くなるわけですから。今、平均一人大体十二分四十一秒と言われています、一人、一枚処方箋を扱うのにですね。これを大幅に短縮できるわけですから、こういうものを導入することを政府として後押しすると、この薬剤師さん一人当たり四十枚規制が五十枚、六十枚と上げていくことができまして、結果として生産性が上がるんじゃないかと思いますが、こういうロボットについてはどう思われますでしょうか。厚労大臣、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 調剤ロボットの導入に関しては、これはもう極めて積極的に進めることが必要だろうというふうに思います。しかも、将来的には電子処方箋とシステムでつなげて、それによって更なる効率化を全体のシステムの中で図るということも当然考えられるようになるわけでありますから、こうした観点から調剤ロボットについては私は非常に積極的に考えております。  ただ他方、薬局において、現在一日当たり平均で扱う処方箋四十枚で一人以上の薬剤師の配置を義務付けているわけでありますけれども、この配置基準というのは、薬局における調剤の質の維持や患者向けの服薬指導等の業務への対応時間等を勘案して設定したものであると。やはり、現状において、その対面指導というものについてどこまで価値を置くかというところがこの議論をするときの一つの重要なポイントになってまいります。  薬剤師の配置基準の緩和については、患者の服薬指導やこの薬剤の服薬後のフォローアップなど対人業務の充実に資するものとなる必要があって、これとどううまく両立をさせながら進めていくことができるか、こういう考え方がやはり必要になってくるだろうと思います。  したがって、電子処方箋の導入など医療DXに取り組む中で、調剤機器の導入と組み合わせて効率的に薬局、薬剤師の業務を行っていくことも今後の重要な課題であるというふうに認識しておりまして、この対人業務の充実に加えて、調剤機器の活用による対物業務の効率化についても薬局の機能強化としてしっかりとこうした全体を見た中で進めていきたいと思います。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ですから、物の作業時間を短くするわけですから、結果として、対人ですね、指導したりする時間増やせますから、まず何も悪いことはないわけです。  もう一つは、じゃ、薬剤師さんの数全く変わらないままに、薬局の社長さんにこの機械だけ入れてくれと言ったら、いや、それは単にコストが掛かるだけですよねと。だから、薬剤師さんの配置基準も見直した上でこの機械を入れれば、効率も上がるし、そして薬剤師さん一人当たりの売上げも増えますから、賃金だって上げれる可能性が出てくるわけですよ。  こういった考え方について、岸田総理、どう思われますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の調剤ロボット等によって医療の効率化を図る、生産性を向上させる、こういった考え方は、先ほども議論になったこの医療分野における賃上げですとか人手不足、こういった観点からも重要な課題であると認識をします。薬局におけるロボットを含む先進的なこの調剤機器の導入も、こうした考え方において重要な取組であると考えます。  そして、実際、政府においても、こうした十分なこの調剤機器を持っていない薬局がこうした取組から裨益できるよう、調剤業務の一部を他の薬局に委託することを可能とする、こういった検討も行っております。  こうした取組を通じて、幅広い薬局で効率化あるいは生産性の向上、こうした取組が進む、そのことによって賃上げ等にもつながっていく、こうした取組は政府として支援すべき課題であると考えます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 非常に前向きな御答弁いただけたんじゃないかなと思います。  非常に、医療改革の中身では、今日ばらばらと話ししていますけど、どれも大事な課題なので、是非テークノートしていただければなと思います。  それでは次に、我が党からもこれまでこの医療費に関するいろんな質問をやってきました。衆議院では藤田、青柳議員から、そして参議院でも音喜多議員からお話がありましたけれども、財布の話をこれまでしてきました。でも、もう一つは、提供体制の中で、医療ですね、どう効率化していくかということがこれ重要なことです。  医療経済的に言えば、病院のベッドを減らせば医療費というのは自動的に減っていきます。だけど、減らすだけではその方々はどこに行ったらいいか分からないですから、今出てきているのは、在宅医療というのが今大きくクローズアップされてきています。  ところが、この在宅医療にも幾つかありまして、自宅でケアを受ける方もおられれば、有料老人ホームやサ高住というような居住型の施設で受けられる方もいますし、診療報酬上の在宅といえば特養とか介護医療院があります。ですから、在宅といってもいろんな場所があるんですけれども、これ、みんながみんな自宅に行くと、これとてつもなく費用が掛かるんですね。分かりやすく言えば、ホテルで朝御飯出すのに、バイキングにするかルームサービスにするかといった、これ適切に分けないと費用はうなぎ登りになっていくわけです。  そこで、武見大臣にお伺いしますけれども、こういった在宅医療、どこでケアを受けるかということのグランドデザインというのは厚生労働省はつくっているんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 地域医療構想の中で、病床の機能分化、連携により、二〇二五年には新たに三十万人分の介護施設や在宅医療等の需要を見込んでおります。  これは、大体、平成二十五年度のそのレセプトデータなどを基礎といたしまして、入院患者のうちでこの医療資源の投入量が少ないといった患者群を探し出してきて、それによって介護施設や在宅医療でも対応可能な患者とみなして推計した数値が約三十万人。その際、入院から在宅医療、それから介護サービスへ移行するということにつきましては、厚生労働省から自治体に対して、例えば患者調査等のデータのうち、各地域における患者の退院先の在宅医療や介護施設の比率も参考にして積算するなど、見込み方の基本的な考え方は私どもで示しております。その上で、市町村、都道府県において、地域の実情に応じて適切に在宅医療や介護サービスの受皿の整備が進むよう、医療計画や介護保険事業計画の中で必要なサービス見込み量を反映していただいているところであります。  引き続き、新たな地域医療構想も視野に入れながら、必要なデータを活用し、高齢化の進展や病床の機能分化、連携により需要が増加する在宅医療の提供体制確保されるよう、取組を進めていきたいと考えています。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 今のお答えでいくと、需要の計算はされているんだけれども、どういう提供の体制をするのが医療資源的にも医療費用的にも、そして患者さんの満足度的にも一番バランスが取れるかというグランドデザインは実はデータが多分ないんですよね、これ需要の計算しているだけですから。ですから、この後話する医療DXというのは、やっとこのシステムの中で、その需要だけではなくてその結果とかレセプト情報が入ってくるわけですから、厚生労働省には是非そのグランドデザインをつくるということを、これを急いでいただきたいなと。これをしなければ医療費というのはなかなかコントロールすることは難しいと思います。それをお願いしたいと思います。  そこで、総理にお伺いしたいと思いますが、この医療DXが残念ながら日本ではなかなか進んでおりません。これ、医療DXの工程表は私も見させていただきましたけど、日本はなぜここまで医療DXが遅れたのか、そして、総理は歳出改革の徹底とおっしゃっていますけれども、医療DXはそれに寄与するとお考えになっておられるのか、お伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 医療DX、このデジタル化の遅れ、この要因については様々な指摘はありますが、例えば、我が国ではこれまでデータの標準化、これが進まなかったことなども大きな要因であると認識をしています。今年六月取りまとめたこの医療DX推進に関する工程表に沿って、医療DXを政府として着実に推進していかなければならないと考えています。  そして、少子化対策の財源確保に向けた歳出改革についても、六月のこども未来戦略方針においてこの歳出改革の取組、徹底するということにしているわけですが、その具体的な内容として、午前中の議論でもその具体的な内容幾つかお示しさせていただきましたが、その中の重要な要素として、医療、介護等のDXによる事務の改善、合理化、これを掲げさせていただいているところです。この全国医療情報プラットフォームの構築、電子カルテ情報の標準化、そして診療報酬改定DX等を進めていくこととしております。  是非、こうした取組、政府として全力で取り組んでいきたいと考えています。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 全力で取り組むと同時に、ある程度えいやでやらないと仕方のない面というのはこれはあると思います。  今マイナ保険証の話がよく話題に出ますけれども、実はこれ、マイナ保険証の問題だけではなくて、これ、オンライン資格確認制度、確認システムというものができたことが、これが一番大きな成果なんですね。このオンライン資格確認ができ上がりますとどういうことができるかといいますと、これちょっと絵が、見せましたけれども、電子処方箋というのが可能になります。すなわち、医療機関はシステムに処方情報を載せると、登録すると、そうすると薬局はそれを読みに行くわけですから、紙の処方箋なしでも全国どこでも薬が受け取れると。  この電子処方箋という仕組みがありますけれども、武見大臣、この電子処方箋を進めていくことのメリット、どういうものがあるか、御紹介ください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このメリットはもう山ほどありますけれども、電子処方箋、まずは、紙で交付されている処方箋を電子化して、そのデータについてオンライン資格確認等システムを拡張したシステムを通じて、医療機関、薬局間等でやり取りする仕組みとまず受け止めておいた上で、電子処方箋の導入によって、まず、医療機関、薬局間でリアルタイムに共有される処方、調剤情報に基づく質の高い医療サービスの提供がまずできるようになると。これは、例えば重複受診だとか重複処方といったようなものはこのシステムを通じて回避していくことができますから、これは極めて大きな効率化につながる、これも大きなメリットです。  それから、処方時や調剤時それぞれにおける重複投薬等のチェックや不適切な処方及び調剤の抑制、そして医療現場におけるデータ入力等の業務効率化などが実現し、患者の皆様や医療機関、薬局にとって大きなメリットがあるというふうに考えているところでございます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 山ほどあるはずのメリット、山ほどあるにもかかわらず、これ、医療機関で今電子処方箋使っているの、山ほどメリットがあるのに四%なんですよ。四%というのも、これ細かく見ていくと、病院は全国で二十五、診療所は全国で七万八千五百二十一ある中で六百四十四、病院は〇・三%、診療所は〇・八%なんですよ。だから、四%というのは薬局が数字を上げているだけで、医療機関は〇・三%、〇・八%、歯科医師は〇・〇六%、一%行っていないわけですよ。  これ、何でですかね。そして、この補正予算でどういうふうに改善されるのか、教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年から電子処方箋管理サービスの運用を開始したのが、電子処方箋の運用開始施設、現在約一万施設にとどまって、更なる普及が必要であることは認めております。  導入が進まない原因、要因でありますけれども、医療機関、薬局の関係者からは、まず、周囲の医療機関、薬局が導入していない、二つ目、迅速に導入する必要性を感じていない、三つ目、導入しても問題なく使えるか不安、それから、導入に向けたシステム改修に要する資金負担が重いといった意見もいただいておりまして、これら様々な要因が組み合わさってこの現状というものがつくられているように思います。  これらの現場の意見に対応して、医療機関やあるいは国民向けの周知、広報の強化、先行導入した施設の好事例の発信に取り組むとともに、今般の補正予算案では、都道府県と連携して、医療機関等のシステム改修費用を助成する事業を盛り込みました。さらに、地域医療を支える公的病院などが率先して取り組むよう、今月、私も、この公的病院の責任者、ほとんどお招きをして、それでこのメリットに関する説明をして、そして御理解をいただくということをやりました。ですから、電子処方箋の導入、この公的病院等の皆様にはかなり御理解いただけたと思います。  それから、電子処方箋の普及は我が国の医療DXの基盤強化につながってまいります。これから間違いなく、例えば診療報酬DXというものを進めますし、次々回の診療報酬改定の前に電子カルテの標準化というものを進めて、そしてそれを全国の医療機関にアプリとして配布をして、そして使っていただくという形に入っていきますから、この新しい電子カルテのシステムとこの電子処方箋の普及というものがそこでうまく溶け込み合って、そして一体化していく形によって、更にメリットも増え、そしてまた普及も確実に増えていくというふうに考えております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ちょっと理由が物すごく原始的だったと思うんですけれども。  いや、これ、それだけ全国の公的病院の代表者集めてこれはいいものですよと言わないとメリット理解してもらえないというのは、これ結構大変なことなんじゃないかなと思うんですけれども、大臣、これ、医療DXの推進に関する工程表では、二〇二五年三月末、だからあと一年四か月です、一年四か月でおおむね全ての医療機関、薬局で電子処方箋導入って、これなっているんですよ。だから、あと一年四か月しかないんですけれども、これ達成可能でしょうか。これ目標延ばすとか考えておられるのか、ちょっと教えてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の工程表の目標が大変高い目標であるということは私は認識をしておりますけれども、しかし、この目標を達成するためにあらゆる努力を私は払うつもりです。その医療機関や国民に向けての周知、広報の強化、先行導入した施設の好事例の発信に取り組むとともに、今般の補正予算で都道府県と連携して医療機関等のシステム改修費用を助成する事業を盛り込んで、それを活用していただくように働きかけるというのは、さっきも申し上げたとおり、公的病院含めてやっているわけであります。その活用を強力に促してまいります。  こうした医療DXの基盤強化につなげるために電子処方箋の普及というものを加速させていくという覚悟でやっておりますので、目標は高うございますけれども、しかし確実に実現するために努力はいたします。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 心意気は評価したいと思います。でも、ほんまにできるんかどうかということが今問われているわけなんですね。  要は、電子処方箋を広げると言っておられるんですけれども、肝腎の電子処方箋を使う電子カルテが広がっていないんですね。特に中小病院それから診療所、そういったところは電子カルテがまだ半分も普及していないわけです。  紙のカルテを使っている医療機関で、いや、処方箋だけは電子なんですということが本当にあり得るのかというと、私は多分ないんじゃないかなと思うんですけれども、政府参考人にお聞きしますけど、電子カルテがないところが電子処方箋を使うということはあり得るのか、できるのか、ちょっと技術的な話なんで、教えてください。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  医療機関において電子処方箋を利用する際には電子カルテを用いる方法が主流であるということはございますが、一方、技術的な仕様としましては、レセプトコンピューター、請求用のコンピューターでありますが、そのレセプトコンピューター単独で電子処方箋に対応することも可能でございまして、その旨、医療機関向けのQアンドA等でもお示しをしておりますし、実際に、事業者の中には、電子カルテを保有していない医療機関向けにレセプトコンピューター単独で電子処方箋を利用できる機能の開発を行っている事業者も存在はするところでございます。  ただし、実際に私どもで把握している範囲では、そういった施設は具体的には把握はいたしておりません。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 把握されていないということなので、あるわけがないんですよ。そうですよね。紙でカルテ書いている先生が、いや、電子処方箋だけはレセプトコンピューターを使って今から電子でやりますという先生がいるわけがないんですよ。だから、電子カルテを一〇〇%にしない限りは、電子処方箋が一〇〇%になるということは論理的にあり得ないんです。  この辺、大臣、どうですか、認識は。電子処方箋一〇〇%にしなくても、あっ、電子カルテを一〇〇%にしなくても、電子処方箋一〇〇%いけますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 電子処方箋、電子カルテがなくても導入することが技術的には可能であるかもしれませんが、その医療の現場の実態を踏まえてその施策を進めることが重要だというふうに考えます。  今回は、特に小規模病院や診療所を始めとした医療の現場からシステム改修に要する資金負担が重いといった意見もいただいているところも踏まえまして、今般の補正予算案では、都道府県と連携をして医療機関等のシステム改修費用を助成する事業を盛り込み、小規模病院や診療所に対してもこれを補助するというふうにしてあります。こうした施策を積み重ねて、目標達成に向けて精力的に取り組んでいくということが重要であります。  こうした点は、最初から全てが、万事システムが全部そろってからがっとやるんだという考え方だけではなくて、やはりある程度のグランドデザインはきちんと持ちながらも、しっかりとできるところから確実に実現していって、そしてグランドデザインの中にしっかりと溶け込ませていくという発想でこういうシステム構築をしていくことも必要であって、この考え方の中で、この電子処方箋の普及と電子カルテの普及というものを一体化させていくというのが私はいいんじゃないかなと思います。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 取組が大事だということはもう御認識されていると思いますけれども、私は、電子カルテが普及をして、しかもその電子カルテが非常にメリットが大きくて便利なものだとなって初めて電子処方箋が広がって、いろんなデータを集めていくことができると、このストーリーの順番を間違えちゃいけないと思うんですけれども。  今回の補正予算には、全国医療情報プラットフォーム、これを開発するための九十一億円の予算が計上されていますけれども、これは具体的にどういったものに使われる予算なのか、事業の内容について御説明をお願いいたします。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えします。  今年六月に取りまとめられた工程表に基づきまして、医療、介護全般にわたる情報について共有、交換ができる全国的なプラットフォームをオンライン資格確認等システムを拡充して構築するため、電子カルテ情報等を全国規模で共有、交換できるシステム構築に六十九億円、救急医療時に患者の医療情報を閲覧できる仕組みの構築に三・四億円、そして介護情報を共有できるシステムの整備等に十九億円と、今般の補正予算案に、御指摘のとおり、合計約九十一億円を計上させていただいているところでございます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ですから、全国の医療機関がこのプラットフォームにアクセスをすれば、どういった検査を受けたか、あるいは紹介状とか健康診断の結果とか、そういった情報が、全国からアクセスすることによって、電子カルテがですね、情報を得ることができるという、これ、できたら非常に便利な仕組みだと思います。  この中にはどういうものが載るかということで三文書六情報というのが決められていまして、健診の結果、それから診療情報提供書、病院から退院したときの退院時サマリーと、この三つの文書が載ると言われているんですけれども、私は、この中に是非、リビングウイル、すなわち自分が終末期になったときにどういう医療を受けたいのか、受けたくないのか、そういった情報もここにきちっと載せておけば、何かあったときにどういう最後の終末期を迎えるかというのがみんなが人生会議ができる、それのきっかけになると思うんですが、こういった情報を是非載せていただきたいんですが、厚労大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 大変建設的な御意見だと伺いました。  それで、御指摘のとおり、全国の医療情報プラットフォーム、これをとにかく一日も早くつくることが大事です。この電子カルテ情報等については、有識者による検討や医療現場等におけるニーズ調査を踏まえて、まずは三文書六情報というふうになっておりますけれども、これに健診データであるとか、さらには介護のデータ、それから感染症のデータを組み込むことになっております。これは、レセプトのオンラインシステムが一番医療機関と結び付いて全国に普及しておりますから、このシステムの光回線を使って、その容量の中で十分できる範囲でこの全国的なプラットフォームにしていくという考え方で今進めているところであります。  その上で、御指摘のリビングウイルというものについては、様々なこの情報が含まれると思います。  例えば、医療DXの工程表では、蘇生措置の希望の有無などの情報を令和六年度中に標準規格化することというふうにしております。現在、厚労科研費、厚労科学研究において、この点について今まさに研究進めておりますので、委員の御趣旨に従った対応を私のところでもちゃんとやっております。  それから、このようにリビングウイルに関する情報の中で、医療機関間で共有すべき医療情報として何があるのか、標準規格化できるものがあるかなどについて、関係者の意見もよく聞きながら、まずはこの研究をきちんと進めて、このリビングウイルに関わる課題をどのように現実のシステムの中に組み込んでいくのか、検討を進めていきたいと思います。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 これは費用の問題で言っているわけじゃないってことを是非御理解をいただきたいと思います。  要は、終末期に患者さんあるいは御家族が望んでもいないような治療が漫然と続けられているということに問題意識を持っています。自分で決めないといけないわけです。だけど、その情報というのは、今、厚労省は人生会議と言っていますけれども、人生会議というのは話合いのプロセスなんです。その人の意思とか、あるいは、そんな難しい情報を載せなくていいんですね、元気なときのおじいちゃんの動画をスマホで撮って、そういうふうな状態になったときにどうしたいと、その情報を載せるだけでもいろんな家族あるいは医療従事者がそれを基にして話し合えるわけですから、私は、せっかくプラットフォームつくるんだったらそういうふうな使い方をしていくということが大事であるということを指摘しておきたいと思います。  最後に、総理、ここまでいろんな効率化の問題、費用の問題、あるいは医療のDXの問題とお話をしてきましたけれども、これ今のスピードでいくと、残念ながらこの工程表には間に合わないことってたくさん出てきていると思います。  カードリーダーありましたね、医療機関に配った、このオンライン資格確認のシステムをつくるカードリーダー。あれ、十分の十の補助で全国の医療機関に一斉に二年間で整備ができましたけれども、今日申し上げたような電子処方箋あるいは電子カルテ、こういったものが完成すれば、非常に大きな武器になるし、医療の効率化にも患者さんの幸せにもつながるわけですから、是非、思い切って予算をつぎ込んで、もう一気にこれを整備していくということを総理にお願いしたいんですが、最後にこのことを総理に御判断いただきたい、あるいは御決断をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の質問聞いておりまして、この医療分野における効率化、生産性の向上、これは様々な課題を通じて重要な取組であり、その中にあって、御指摘の電子処方箋、電子カルテ、これはその中にあっても鍵となる重要な取組であるということを私も強く感じました。  政府としては、この医療機関の負担等は十分に配慮しながらも、電子処方箋、電子カルテ普及に向けてスピード感を持って取り組んでいきたいと思います。そして、それを一つ手掛かりにしながら、全体の医療DXを前進させるべく、政府として取組を進めてまいります。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で梅村聡君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、浜口誠君の質疑を行います。浜口誠君。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いします。  今日は、伊藤孝恵参議院議員、同僚がサポートしていただきますので、よろしくお願いします。  まず、総理、賃上げについてお伺いしたいと思います。  来年の賃上げ、物価上昇を上回る持続的な賃上げやっていく、大変重要だというふうに思っています。  十一月十五日、政労使会議やられました。この政労使会議の位置付け、そして成果、総理の受け止め、聞かさせていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、賃上げ、再三申し上げておりますように、岸田政権にとりまして最重要課題です。なおかつ、今三十年ぶりの賃上げ水準、三十年ぶりの株価、また民間における百兆円を超える投資等、経済の明るい兆しが出てきたときであるからして、このチャンスを逃してはならないという考えの下に、御指摘の政労使意見交換の場を設けました。  その場において、私の方からこの関係者に対して、来年は今年以上の賃上げを実現したいということで協力をお願いいたしました。そしてその際に、これはお願いするだけではなくして、政府としましても、賃上げ促進税制の導入、あるいは価格転嫁対策の強化、さらには賃上げの原資となる企業の稼ぐ力、投資の促進、さらには可処分所得を押し上げるために所得税、住民税減税、こうした政策をしっかりと用意するということについても説明をさせていただきました。官民協力をして来年に向けて賃上げを盛り上げていこうという思いを共有する場として、政労使の意見交換の場、大変意義ある場であったと感じています。  この賃上げを実現することによって、消費を中折れさせることなく成長のこの循環を実現する、三十年ぶりに経済のこの成長循環を実現するということを申し上げているわけですので、これからもこの労使の皆様方とも意思疎通を図りながら、政府として賃上げの、この成長の好循環実現のために来年の賃上げに向けて努力をしていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 政労使会議の結果も踏まえて、これ提案ですけれども、是非、政労使それぞれがやるべきこと、これを合意をし、そして文書に取りまとめて政労使合意をやっぱり公表する、こういうことを是非総理のリーダーシップでやっていただきたいというふうに思っていますし、もう一つは、二〇〇九年以降やられていない連合との政労会見、これもやったらどうかなというふうに思うんですが、総理の見解をお伺いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の文書をまとめるとか政労会見をやる、今現在、これ予定はありませんが、基本的にこの政労使の思いを共有するということ、そして今後もこの状況の変化の中でしっかりと意思疎通を図っていくことの重要性を指摘されていると考えます。  今後とも、連合会長や経済団体の長も参加する新しい資本主義実現会議を始め、様々な機会を通じて、コミュニケーション、意思疎通は図っていきたいと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 報道ベースでは、連合会長もスタンバイはできているという報道もありますので、是非政労会見やっていただきたいなというふうに思います。  あと、やはり賃上げに向けては、価格転嫁できるかどうか、表の一ですね、パネル一ですが、(資料提示)このパネルにあるように、やはり価格転嫁、とりわけ労務費の価格転嫁はできないという意見が非常に大きいです。しっかりとこの労務費も含めて価格転嫁していく。この調査によると、二一・四%が全く価格転嫁ができなかったという企業の比率になっています。  今後、政府として、この価格転嫁、労務費も含めてしっかりと応援していく体制どうつくっていくのか、お伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) その賃上げ、特に中小企業の賃上げにおいて、御指摘の労務費の転嫁、これが鍵になると考えます。  今月下旬にこの労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針、これを策定いたします。そしてその中で、地元の最低賃金の上昇率などの公表資料に基づき受注側が提示する価格について発注側が尊重するということ、また発注側は転嫁の取組方針を経営トップによる関与の下に決定、運用すること、また受注者側との定期的な協議の場を設けること、こういった内容においても分かりやすいものを指針として策定し、示したいと考えています。  そして、それと併せて、公正取引委員会による調査、下請Gメンによるヒアリング、こうしたことも進めながら、中小企業の労務費、適切な転嫁ができる環境を政府としても用意をしたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今日の議論では、早ければあしたですね、その価格交渉の指針出したいという話ありました。この指針がやっぱり実効性あるものにしていかないと、単にまとめただけでは何の意味もないということは指摘しておきたいと思います。どうやって実効性高めるのか。  あとは、しっかりとこれ周知、浸透させるということが大変重要だと思いますが、周知、浸透に向けてどう取り組んでいくのか、総理の見解を伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 作った指針について実効性のあるものにしなければいけない、そのとおりだと思います。だからこそ、今紹介させていただきましたように、内容において分かりやすく、そして使いやすいものにしなければならない。内容についてもそういった工夫、吟味を行っているということでありますし、また、これを周知徹底することが大事だという御指摘でした。  これ、公表後に関係省庁で連携をし、各産業に対して周知を図る、これは当然のことですが、あわせて、商工会、商工会議所等にも協力を仰ぎながら、全国的に広く周知、浸透を図っていきたいと思います。この様々な経済のルートを通じて、この中小企業の賃上げにとって鍵となる労務費の転嫁についての指針、政府の考え方、周知徹底をしていきたいと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、周知徹底、浸透をよろしくお願いしたいと思います。  次のパネル見ていただきたいと思います。適正取引の観点から下請法の状況についてまとめたものです。  日本の下請法については、罰則が最大五十万円、さらに、買いたたきとか下請代金の支払が遅れたり減額したりするようなときは勧告、公表でとどまっていると。こういう内容ではやっぱり実効性がないんじゃないかという指摘もあります。  一方で、海外に目を向けると、フランスは、優越的地位の濫用が行われた場合については、その企業の最大の売上高の一〇%が課徴金として課されるということになっています。百億円の売上げがあれば十億円の課徴金、十億円の売上げがあれば一億円の課徴金になると。もう日本とは桁違いです。  総理、日本の下請法のこの罰則、こういった面ですね、実効性の観点から不十分ではないかと思われませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 下請法の現状については、今委員から御指摘いただいたこの資料、このとおりだと思いますが、日本におけるこの下請法の実効性ということを考えた場合に、この下請法というのは、まず、日本においては独占禁止法を補完する法律であると位置付けられている点、これを考えなければならないと思います。  下請法においては、注文書の交付義務等に違反した事業者に対する最大五十万円の罰則、買いたたきや下請代金の減額を行った親事業者に対する下請代金の減額分の返還等の勧告、こうした規定があるわけですが、こういったこの違反行為の類型を具体化に決定することによって、迅速かつ効果的に下請取引の公正化、下請事業者の利益保護を図るというものであります。この迅速かつ効果的に効果を発揮するために、この法律は、下請法という法律は意味があると思います。  なおかつ、これ、親事業者が下請法上の勧告に従わなかった際には、これは独占禁止法、これを適用し、より厳格な措置である排除措置命令や課徴金納付命令を講ずることが可能となる、こうした法律の作りになっています。  こうした下請法と独占禁止法のありよう、これを有効に活用し、この現行の枠組みの下でこの中小企業に不当な不利益を与える行為に対して公正取引委員会において厳正に対処していく、このことによってこの実効性を高めていく、こうした体制であると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 下請法のもう一つ課題を指摘したいと思いますが、その対象ですが、親企業の資本金が三億円を超える場合というのは、下請企業の対象は三億円以下全てが対象になります。一方で、親企業の資本金が一千万円を超えて三億円以下の場合というのは、このパネルにもありますけれども、下請法の対象は一千万円以下しか対象にならないんですね。穴が空いているんです。  一千万円超から三億円以下の企業は下請法の対象にならない、これはどうしてなんでしょうか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。  下請法では、今委員から御指摘ありましたように、独占禁止法を補完して簡易迅速な規制を可能とするということで、一定の資本金区分に基づいて定める親事業者と下請事業者に対して独占禁止法の優越的地位にあるというふうに外形的に言わば割り切って、みなして規制をしております。  この場合の資本金区分ですけれども、中小企業基本法の中小企業者の定義として用いられております資本金区分が、現在では、例えば製造業等でありますと資本金三億円以下ということになっておりまして、これを参考にしまして、それを超えれば親事業者、それ以下は下請事業者というふうに外形的に明確な形で規定をさせていただいているということでございまして、それが基本でございますけれども。  もう一つ、一方で、親事業者が資本金三億円以下一千万円超の場合には下請側が資本金一千万円以下の場合にのみ下請法の適用対象になっているということなんですけれども、これ、実は一九五六年に下請法が制定されたときの基準が一千万円でございまして、この一千万円以下の中小事業者については引き続き保護するということを重視をいたしまして、その後の中小企業基本法の基準の改定が何回か行われる中でこれを維持してきたという経緯がございまして、一千万円以下の下請事業者に対しては三億円以下の人も親事業者になりますよと、そういうこれまでの経緯を踏まえた特例的なものが基本にくっついているという構造になっているということで御理解をいただければと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 一九五六年から変わっていないんだったら、もうそろそろ、適正取引しっかりやっていかないといけないんで、見直しする必要あるんじゃないですか。

古谷一之公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(古谷一之君) この下請法の資本金区分につきましては、委員が御指摘されますような議論があります、あり得ることは承知をしております。  これまでも何度か議論になっているところでありますけれども、下請法の運用自体が中小企業政策の一環として位置付けられていることもございまして、中小企業基本法と異なる資本金区分を設けるということになりますと、今申し上げたその一千万円のラインをどこに置くかということになるような議論をすることになると思いますけれども、中小企業基本法から離れるということになりますと取引当事者の予見可能性を低下させるといった問題も起きますので、現時点ではなかなか決め手がなくて、私どもとして、これは現時点では、この基準の下に下請法を運用させていただいて、それで適用がない部分は本来の独占禁止法の優越的地位の濫用のところで規制をさせていただくということでやらせていただいているところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 やっぱり苦しい御答弁だと思います。  総理、やっぱりここは、これから賃上げしっかりやっていく、そして適正取引が中小や小規模事業者の賃上げをしていくには大変重要だというふうに思いますので、いろんな今の制度の不備、この部分はやっぱり適正なものに見直していく、そういうことが今求められているんじゃないかというふうに思いますけれども、どうでしょうか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、担当大臣にしましょう、先に。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、私ども、中小企業の価格転嫁をしっかり進めていくという方針で臨んでおります。  今、公取の委員長からこれまでの経緯あるいは背景なども御説明ありましたけれども、中小企業政策とも密接に関連した、もちろん当然のことでありますので、私どもとして、実効性を上げていく上でどういった対応が必要なのかということを、公取ともよく相談しながら、御指摘踏まえて不断の見直しを行っていきたいというふうに思っております。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員が御指摘になった下請法におけるこの資本金区分のこれまでの歴史的な経緯ですとか中小企業関連法案との関係とかいうことについて先ほど公正取引委員長からこの説明があったわけですが、いずれにせよ、この区分から外れる部分については独占禁止法を適用するという答弁も先ほど委員長からありました。  前のこの御質問にもお答えしたように、この下請法と独占禁止法、この組合せで実効性を高めていく、こういった取組が重要だと考えています。区分のありよう自体については先ほど委員長の答弁のとおりでありますが、区分から外れる、対象にならない部分について独占禁止法をしっかり適用するという形で、この両方を使う、この両方の法律をしっかりと使い、適用していくことをもって実効性を高めていく、こういった考え方が重要だと考えます。その点について、今、西村大臣からもお答えした次第であります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 下請法の段階でも、やっぱりしっかりと下請法の対象になる企業というのを広げていくということもこれからの議論であるべきだというふうに思いますので、やっぱりあらゆること全てやり切ってもらって来年度以降の賃上げだとか適正取引をしっかりと進めていただくこと、このことが今政府に求められているというふうに思いますので、しっかりとした検証とそして見直しをしていただきたいと思いますが、もう一度総理から御答弁お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、法律の実効性を高めることが重要です。そのために法律のありよう、制度のありようについて絶えず検証していく、こういった姿勢は重要だと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 では、続きまして、所得税に関連してお伺いしたいと思います。  まず、総理に基本的認識伺います。  今、国民の皆さんが生きる負担、生活するコスト、上がってきています。直近のエンゲル係数、これ消費のですね、家計消費に占める食費の割合、二九%、一九八〇年以来最高になっています。また、このパネルに示したように、基礎的支出についても、二〇一九年と二〇二二年比べると月額もう八千円増えていると、これは食費とか家賃とか光熱費ですね、こういった今状況です。  したがって、今国民の皆さんが生きるコストが増えていると、こういう認識、総理も持たれているということでよろしいでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) エンゲル係数、生きるコストについての御質問ですが、まず、エンゲル係数ということで申し上げるならば、これすなわち消費支出に占める食料費の割合ということになるわけですが、相対的に食費の割合の高い高齢者世帯の増加、そして外食、総菜等への支出志向が高い共働き世帯の増加、こうした世帯の増加によって過去十年ほどずっとこの増加傾向にあった、こうしたものであります。そして、ここへ来て、この足下、大変な物価上昇の影響があってエンゲル係数が高まっている、こういったことがあります。  そしてさらに、今、食料、エネルギー支出の、エネルギー価格の高騰、これが大きな課題となっているわけですが、この消費支出に占める食料、エネルギー支出の割合、これは収入が低い世帯ほど高い傾向にあるということでありますので、低所得者世帯ほど物価上昇の影響を受けやすい、その委員のおっしゃる生きるためのコスト、これが高まっている、こういった傾向にあると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 総理から、生きるコストは高まっていると。そうしたならば、所得税において、やっぱり生きるための所得やコストには課税しない、こういった理念と哲学が非常に重要だというふうに思っておりますが、総理としてそういう御認識があるかどうか伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げた認識に立って、政府としては今般の経済対策を用意し、エネルギーに対する激変緩和措置、低所得者に対する給付、そして賃上げに向けて官民挙げてあらゆる政策を動員するという経済政策を用意したわけですが、委員の御質問は、そうした生きるためのコストが高まっているからして、この課税の範囲を考える、考え直すときではないか、こういった御指摘だと思いますが。  現行のこの所得税制における考え方、これは、生活費の観点のみではなくして、税は言うまでもなく公的サービスを賄うものですが、この公的サービスを賄う費用についてどの範囲の方に負担を求めるのが適当か、こういった観点で、どの範囲に課税するか、こういったことが考えられているということだと理解しています。  そういったことから、基礎控除等を設けて一定の所得金額まで税負担を求めないということにしているわけですが、そこで委員は、生きるコストが高まっているからこれを見直せということでありますが、生きるコストという考え方ではなくして、この国の公的サービス、これをどの範囲で支えるかという観点から今の制度ができ上がっていると認識をしております。その際に生活のコストという観点を加えるべきかどうかということについては議論はあるんだと思いますが、現状のこの課税の範囲は今申し上げた考え方に基づいて定められていると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 生きるコストが上がっていますから、後でまた議論しますけれども、やっぱり基礎控除とか、給与所得者の方であれば給与所得控除、こういったものをちゃんと上げていく必要があるというふうに思っています。  そこで、財務大臣にお伺いしますが、今、給料は上がるけれども、それ以上に所得税の税率区分が上がって、働いている皆さん、給与所得者の皆さんは手取りが上がったという実感がない、いわゆるブラケットクリープと言われるものが生じていると言われています。このブラケットクリープ、分かりやすく説明いただきたいと思いますし、どういった対策が必要か、御説明をお願いします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 現行の所得税制では、控除でありますとか、それから累進課税率、超過累進課税率の仕組みによりまして、納税者の収入が増加した場合、その増加割合以上に税負担が増加することになりますが、これは、所得税が累進構造による所得再分配機能を通じて税負担の垂直的公平を図る機能を期待されているために生じるものと考えております。  その上で、ブラケットクリープとは、一般に、物価上昇と同率で収入が増加した場合、物価動向を加味した実質的な収入が増えていない一方、税負担が累進的に増加することにより実質的な税負担率が上昇する、そういう事象を指していると承知をしております。  そして、どのような対応が必要かということでありますが、各種控除の見直しなども検討課題になり得ると考えておりますが、日本におきましては、物価上昇率が今現在の足下を除く三十年近くにわたって低位で推移してきたことに加えまして、厳しい財政状況にあることを踏まえる必要があり、慎重な検討を要すると考えているところであります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 では、今足下で物価上がってきていますけれども、現状、このブラケットクリープ、実質的な所得税の増税というのは生じているのかいないのか、見解を伺います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 個々の納税者の方の中には、いわゆるブラケットクリープの影響によりまして実質所得が減少している方もいらっしゃるとは、それは考えておりますが、所得税収全体に対するいわゆるブラケットクリープの影響を把握するには、個々の納税者の所得の変動のみならず、その要因についても把握する必要があることなどから、これがどの程度生じているのかといったことをお示しすることはなかなか困難であると考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 それでは、パネルを見ていただきたいと思います。  これは、実際、二〇二一年度、二〇二二年度の名目賃金上昇率、それぞれ二・四%、二・七%、これを基に、所得税がどれぐらい賃金上昇に伴って増えるかと、試算すると約一兆円になります。一方で、実際の所得税の税収増は三・三兆円あるんですね。じゃ、この差、二・三兆円は何なのかと、これ説明をしていただきたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) まず、御指摘の所得税収の増加額三・三兆円には配当や株式の譲渡益に係るものなども含まれておりまして、名目賃金の上昇に必ずしも直接に関係するものではないということを御理解をいただきたいと思います。  つまり、所得税、令和二年度十九・二兆円でありますが、そのうち名目賃金の上昇に直接関係しないものは事業税、配当税、株式譲渡税が含まれておりまして、給与自体は十一・六兆円であります。したがいまして、この十一・六兆円ということで名目賃金の上昇に関係する給与税収を計算いたしますと、この二年間で一・三兆円の増加になるということでございます。  したがいまして、先ほど御指摘になられた約一兆円という数字とは、まあそれほど離れていないのではないかと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 いろんな試算のやり方あると思いますけれども、でも、国民の皆さんから見たときには、やはり今の局面は昇給感が実感できない、手取りが増えたという感じが持てないと、こういう意見があるのはこれ事実です。  したがって、今のブラケットクリープと言われるような、給料は上がったんだけど、それ以上に所得税が、階段が上がって税負担が増えていると、こういう実態にあるということは我々しっかり受け止めて今後の対策をやっていく必要があると思いますけれども、その点、財務大臣、御認識いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) そういうような思いがあるということは、実感としてはあるのかもしれません。しかし、このブラケットクリープのことで今それを説明できるかというと、なかなか難しい部分もあると思います。要は、やはり実質的な賃金を、賃上げを実現していくと、この物価上昇率を上回る賃上げを実現していくということ、これがそうした感覚に対する答えであると思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 インフレ局面でやっぱり課税最低限を上げないことが最悪の増税だというような指摘をする専門家もいらっしゃいます。  フリップを見ていただきたい。パネルの五です。  これは、実際、日本も一九九五年までは、物価上昇に合わせて課税最低限、いわゆる基礎控除と給与所得控除の合計額を上げてきているんですね。しかしながら、九五年以降は、百三万円のこの数字が一切変わっていません。  一方で、アメリカなんかは、来年については、単身者についてはこの所得税の基礎控除を十一万円上げます。家族層では二十三万円基礎控除を上げるということ、もう決めています。  我が国においても、もう九五年から変わっていません。一方で、九五年以降の物価上昇率の累積は既にプラス六・七%になっているんです。もうそろそろこのインフレ調整、所得税に対するインフレ調整やるべきだと、もうそのタイミングに来ているというふうに思いますが、総理の見解はいかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のブラケットクリープですが、これも国会で何度かお答えさせていただいておりますが、要は、物価高騰、物価の上昇、さらには構造的な賃上げ、これ何年も続くという状況においてはこれは考えなければならない課題であり、これ日本として将来的にそういった課題が生じてくること、これは考えなければならないと思いますが、現状は、これも再三申し上げているように、今はまだ賃上げが物価高騰に追い付いていない。  来年は是非、この賃金を含めて可処分所得において物価高騰を乗り越えるだけの水準を目指そうではないかと、官民で今努力をしようということを行っている、この段階でありますので、この段階においてそのブラケットクリープを導入するという議論は、これはまだ早いんではないか。我が国としては、まず、まずはこの賃上げを確実なものにし、そして消費を確実なものにし、それが次の成長につながっていき、そしてその次の賃上げにつながっていく、この好循環を何としても来年に向けて取り戻す、これに集中すべきではないか、このように申し上げています。  委員の問題意識は、冒頭申し上げたような状況になった場合に我が国として考えていかなければいけない課題、将来において考えなければならないかもしれない課題であると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今、やっぱり国民の皆さんの手取り、可処分所得を増やさないといけない、こういう局面です。可処分所得を増やすことで消費もこれ勢い出ますから。  我々が提案しているのは、可処分所得を増やす、手取りを増やすために、今こそ基礎控除とか給与所得控除、こういった人的控除を増やして可処分所得を増やすという本質的な所得減税をやるべきではないですかということを提案しています。  先ほど申し上げたとおり、一九九五年から二〇二二年までの累積の消費者物価指数はプラスもう六・七%になっているんです。こういう局面だから、そろそろインフレ調整と言われるこういった基礎控除の引上げやるべきだと思いますけれども、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 可処分所得を膨らましていく、大きくしていくことの重要性、これは私も全く同感であります。だからこそ、来年に向けて賃上げ、今年以上に盛り上げながら、賃上げ促進税制ですとか価格転嫁ですとか、そして所得税、住民税の定額減税ですとか、あらゆる政策を動員して、来年の段階で賃上げも含めてこの可処分所得が物価に負けない状況まで押し上げなければいけない、こういった取組を進めています。政府としては、そういった形で可処分所得を来年に向けて盛り上げようとしています。  ただ、委員の御指摘を全く否定しているわけではありません。これ何年か、この物価上昇とそして構造的な賃上げ、これが継続して続いた場合には、こういった御指摘の点についても我が国として考える事態が来ることも予想される、このように申し上げております。  是非、今の段階においては、政府としては、先ほど申し上げました総合経済対策用意しました。こういった形で可処分所得しっかりと支えていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 もうインフレ局面になっているからこそ、所得税のインフレ調整、今こそもう再スタートすべきじゃないですかということを申し上げています。もう一度お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) インフレ状況になっているとおっしゃいましたが、日本は、このデフレ脱却に向けて可能、完全なデフレ脱却、デフレから脱却するだけではなくして、コストカット経済からこの賃上げと投資の好循環を伴う成長の循環をしっかりと確保するために正念場を迎えていると認識をしております。  まずは来年に向けて、可処分所得しっかり盛り上げてまいります。そこから先、是非、日本としては、緩やかなこのインフレ経済、そのことが企業の次の成長の果実にもなる、こうした賃上げと投資の好循環を実現するために、今、来年に向けて正念場だと感じて総合経済対策しっかり進めたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 正念場だからこそ、本来やるべき所得税の減税施策を今やってくださいと、今その判断のタイミングじゃないでしょうかということを申し上げています。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは手法の問題です。可処分所得を引き上げる、こういったことにおいては全く異存はありません。しかし、来年に向けて具体的にどのように可処分所得を引き上げるのか、これについて、政府としては、今御議論いただいているこの総合経済対策、補正予算、これに基づいて、この可処分所得盛り上げていきたいと申し上げております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、今だということを改めて申し上げた上で、しっかりとした御判断をお願いしたいというふうに思います。  では、もう一点。中小企業の皆さんから、パネルにあるように、少額の減価償却資産に対して、今、パソコンとかスマホとかどんどん値段上がってきています。中小企業の皆さんは、少額の減価償却資産、これ取得額三十万円未満とか合計取得額の上限三百万円未満だとこれ損金算入できるんですけれども、どんどん値段が上がってきていて、今の物価上昇局面では、この三十万円未満とかあるいは三百万円以内というのでは対応できない、この上限を、特例をやっぱり上げてほしいと、さらに来年四月以降の特例も延長してほしいと、こういう強い要望がありますが、是非御検討いただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の少額減価償却資産ですが、そもそもこの制度は、少額資産を取得した場合の損金算入の特例として、中小企業における資産管理の事務負担を軽減するための租税特別措置であると承知をしております。  おっしゃるように、価格が高騰している、こういった状況であります。それと事務負担の軽減という観点から、これは年末に向けて与党税制調査会で議論を行っていくべき課題であると考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 財務大臣、前向きに御検討いただけますか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 税制改正プロセス、やはり与党の税調で決められるわけでありますので、そこで議論されるんだと、されるべきものだと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 財務大臣は、問題意識は持たれておられますか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 問題意識は持ちます。それとともに、繰り返しになりますけれども、これはもう御存じのとおり、この税制改正プロセス、これはもう与党の税調で決めるということでありますので、そこの議論に任せるものであると認識しております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非前向きな、中小企業の皆さんから強い要望をいただいていますので、前向きな御検討を改めてお願い申し上げたいと思います。  では、続きまして、子育て支援、少子化対策について伺います。  まず、十六歳から十八歳の扶養控除、この縮小はやめていただきたいと思います。やっぱり子育て世帯の皆さんの負担増につながることはやらないと、是非総理からその強い思いをこの場で御発言いただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは午前中もお答えさせていただきましたが、十六歳から十八歳までのこの扶養控除については、こども未来戦略方針の中で、児童手当の支給期間の高校生年代までの延長に際して、中学生までの取扱いとのバランス等を踏まえて高校生の扶養控除との関係をどう考えるか整理するとされているわけですが、この整理を行うということについて、その結果として、児童手当は拡充した、しかし扶養控除、これが廃止されることによって従来得ていた受益が減るなどということがあってはならないという懸念をこの国会においても度々いただいております。それもしっかりと念頭に置きながら整理はしなければならないと考えます。  是非、そういった点もしっかり頭に置きながら整理をしていきたいと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 じゃ、不利益がないような対応をするということでよろしいですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたような対応を行います。間違っても今まで得ていた受益が後退するということにはならないようにいたします。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 児童手当の第三子以降の増額についてはしっかりやるべきだというふうに思いますが、一方で、第一子が二十二歳になった年度末でその増額は打ち切って、いわゆる第三子以降のカウントの問題ですが、もう総理、第一子の年齢に関係なく第三子以降の児童手当の増額はずっと継続すると、それでいいんじゃないですか。いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 第三子のカウントの方向については、現状であるなら、現状の方式であるならば第三子の範囲が余りに狭過ぎるという御指摘をいただいて、私も問題意識を持っておりました。ですから、第三子のカウントの範囲を広げる方向で今検討をさせております。  是非、できるだけ拡大することによって、この制度の趣旨、これを具体化していきたいと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 もう第三子以降は第三子以降で、第一子の年齢とかに関係なく増額はずっと第三子以降は続ける、それでいいじゃないですか。異次元の少子化対策をやるんだったら、シンプルにそういうメッセージを送ってください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 第三子の範囲を広げます。そして、どこまで広げるかを今検討しております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 広げる云々じゃなくて、第一子は第一子、年齢に関係なく、第一子の年齢に関係なく第三子以降の増額は継続する、それでいいと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたとおりであります。今検討を続けています。しかし、御指摘の点をしっかり念頭に、結論を出します。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 もう一点、子育て世帯の皆さんから強い要望があるのは、十六歳未満の年少扶養控除、これをやっぱり復活させてほしいと。異次元の少子化対策をやるんだったら、ここまで踏み込んで政府としてやるべきだという強い声がありますけれども、年少扶養控除についての考えを伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化対策においては、三つの柱、若い世帯の所得を向上させる、そして社会全体の構造や意識を変えていく、そして三本目として、子供たちの成長に合わせて切れ目ない対策を用意する、この三本の柱に基づいてこの対策の強化、取り組んでいるところですが、その中にあって特に当面集中するべき加速化プランというものを取りまとめて、今具体化を進めています。そのことによって、この子供一人当たりの支援規模、OECDトップのスウェーデン水準に並ぶ、こういったこの内容の充実を図りたいと思っています。  こうした全体のこの歳出面での取組、前例のない規模、考えますときに、かつて子ども手当の創設に合わせて廃止された年少扶養控除の復活、これは検討課題とはしておりません。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 本当に異次元の少子化対策というのであれば、こういう十六歳未満、子育て世帯は本当に経済的な負担が大きい御家庭ですので、年少扶養控除を復活させて、これこそが異次元の政府としての対応だという明確なメッセージを、こういう形で復活させることで示していただくことはできないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、特に加速化プランとして集中的に行うべき課題について、今取組をまとめて進めております。そして、その内容において、経済的な支援ということを考えましても、かつてない充実を図りたいと考えています。  そういった全体の中の話として、御指摘の年少扶養控除の復活は検討していないと申し上げております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 極めて残念だということを申し上げて、次のテーマに移りたいと思います。  続きまして、ガソリン減税についてお話ししたいと思います。  ガソリンとか軽油は生活の必需品です。しかしながら、このパネルにあるように、ガソリンについては、いわゆる本来の税金の倍の税金を今自動車ユーザーの皆さんに負担していただいています。それも、今から五十年前ですから、一九七四年以降続いているということです。  最初はこの二倍の上乗せは二年間の暫定対応だということで導入されたものが、何で五十年間も続かないといけないんでしょうか。その要因、背景、改めてしっかりと御説明いただきたいと思います。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 総理ですか。(発言する者あり)それでは、じゃ、先にちょっと財務大臣を。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 揮発油税等の燃料課税につきましては、昭和四十九年度以来、暫定措置として本則よりも高い税率が設定されてきたところでありますが、平成二十一年の道路特定財源の廃止を踏まえまして、民主党政権下において検討が行われた結果、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情を踏まえて、それまでの税率が維持され、当分の間税率とされ、現在に至っているものと承知をいたしているところであります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 なぜ五十年も続けているのかというところを総理からも御説明お願いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今財務大臣からありましたように、この揮発油税等につきましては、平成二十一年のこの道路特定財源の廃止を踏まえて当分の間税率とされたわけですが、その理由が地球温暖化対策の観点、そして厳しい財政事情、こういったものをこの理由として挙げられています。  こうした状況、これは現在も変わりはないと考えておりますし、気候変動の問題、この社会課題はますます深刻になっているという状況でありますので、税制上の取扱い、これ変更することなく今日まで至っております。今後も変更することを考えていないというのが現状であります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、国民の皆さんにもいま一度、本来の税金に上乗せされている税金、二倍の税金が五十年間もこういったガソリンや軽油には続いているということ、そしてさらに、その下にありますが、いわゆる二重課税ですね、タックス・オン・タックス、税金に消費税も課税されています。これによってガソリンは一リッター当たり六円も負担が増えていると。これ、国民目線から見たときに、総理、課題があるとは思われませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税の課税標準として価格に個別間接税を含むという取扱い、これは国際的にも確立したルールであると認識をしております。こうしたこの取扱いについては、我が国においても変更することは考えていないということであります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、このガソリンや軽油に掛かる税金の課題、改めて総理や政府の中でも本来あるべき姿はどうあるべきかというところをしっかりと考えていただきたいと思います。  では、続きまして、トリガー条項に関連してお伺いしたいと思います。  国民民主党は、国民の皆様の生活を第一に考えて、今こそガソリン減税、トリガー条項の凍結解除が必要だと、この政策を前に進めるために、我が党は覚悟を持って補正予算賛成ということで対応させていただきました。  こうした我が党の覚悟、思い、総理はどのように受け止めておられるのか、まずお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のこの補正予算の審議において、先日二十四日金曜日、衆議院において御党を含めて御賛同いただき、賛成多数で可決することができました。こうした御理解に心から感謝を申し上げます。この総合経済対策の裏付けとなる補正予算、これを来年に向けて経済の好循環を実現するためにしっかりと使うためにも、この今参議院で御審議いただいておりますので、引き続き御理解をいただきたいと思っております。  そして、政府としては、今後とも国民の皆様に御理解いただくために丁寧に説明を続けていきたいと思いますが、その際に、トリガー条項の凍結解除について御党から御指摘をいただいています。そしてその際に、玉木代表との予算委員会でのやり取りの中で、与党と御党の政策責任者の下で、国際エネルギー情勢、内外経済の見通し、脱炭素に向けた国際的な潮流、激変緩和措置との連続性、こういったものを勘案し検討を進めていく、これは大変有意義なことであり、検討したいということを申し上げました。是非、与党と御党との間でこの議論をしたいと考えております。    〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 それでは、このトリガー条項凍結解除、与党税調のテーマになるというふうに我々考えておりますが、そういう認識でいいのかどうか、そしてこの結論はもう年内に出すというスケジュール感でいいのかどうか、総理にお伺いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) トリガー条項の取扱いについては、先週二十二日の予算委員会の後に、私から自民党の萩生田政調会長に対して、与党と国民民主の政策責任者で、責任者の下で検討を進めるよう指示を行いました。党税調と、失礼、党政調と党税調の相談の下に検討が進められていくものであると考えています。  そして、タイミングの話ですが、これも玉木代表とのやり取りの中で申し上げたと記憶しておりますが、今のこの激変緩和措置、来年四月末まではこれ継続するということ、経済政策の中で明らかにしています。これについては、政府として、この取りまとめた経済政策、実行したいと思っております。そして、その先に向けて与党と御党でこの議論をしていきたいと考えております。  ですから、そのタイミングに向けて、その議論の方、税調でのこの議論、そして結論を出すタイミング、今申し上げたタイミングに間に合う形で議論を行うことになると思ってはおりますが、今後検討の進め方についても相談していくと承知をしています。この三党間の協議、これをしっかり踏まえながらこの議論を適切に進めていきたいと考えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 総理のリーダーシップで、五月以降トリガーやろうとすると、やっぱり法改正も要りますし、与党税調の中でちゃんとした対応方針が決まらないと法改正にもつながっていきませんから、これ必ず与党税調のテーマにするという総理の思いがある、そういう指示するということでよろしいですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは当然のことながら、これ結論を出すということになりますならば、与党税調が議論をし、そして判断をする、こうした過程を経なければならないと思います。  しかし、先ほど申し上げましたタイミングに向けて与党税調でどう扱うのか、これも三党でしっかり協議をした上で判断いただくことになると思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 だから、与党税調に総理からちゃんとやれということを言ってください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げました、党の政調会長に対して三党で検討を進めるように指示を出しました。そして、既にこの三党での調整を始めていると承知をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 補助金よりもトリガーの方が、実際に財源も、補助金だと年間で約一・九兆円要りますが、トリガーだと一・五兆円で済むと、財源も少なくて済みます。また、会計検査院から指摘された、今日も議論ありましたけれども、ああいった税の無駄遣いも発生しないと。さらに、出口については、トリガーであればもう法的に、レギュラーガソリンが三か月連続百三十円下回ればもう戻すと、こういった出口も明確に法律で決まっている。補助金だといつまでもやめられないと、こういう課題もあります。  トリガーの方が絶対いいというふうに思いますが、総理の見解はどうですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、トリガーについては、昨年春、既に三党で議論を一回行いました。その際に様々な指摘が出されたわけであります。  いずれにせよ、引き続き、先ほど申し上げました枠組みで議論を続けていきたいと思います。適切な判断を得たいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 トリガーのメリットはあるということは感じておられませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) トリガーについては、メリットという議論もあったと承知しておりますが、様々な乗り越えなければいけないデメリットもあるという議論が行われたからして、去年の春の議論は引き続き議論をするということにとどまっていたと承知をしています。  是非、今度は政策責任者間での協議ということでありますので、結論に向けて精力的に議論を進めてもらいたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 デメリットについては、買い控えとか駆け込み需要があるという話がありましたけれども、実際、補助金でも価格調整していますから、そういったものが起こるかと思ったら全然起こっていないです。だから、そう心配は要らないと思います。  また、高い税率が掛かったガソリンをガソリンスタンドの皆さんは仕入れるので、それが税率下がるとその還付申請しないといけないと、こういうテクニカルな問題もありますが、これについては、今補助金で仕入価格は下がっていますから、うまく補助金と組み合わせれば、こういったテクニカルな課題も工夫すれば何とかなるというふうに思います。  あとはやっぱり政治判断です。もう総理がやるかどうか、これで決まります。どうですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) メリット、デメリット、議論があったことを承知しておりますが、改めてこの度、与党と御党の間でこの問題議論をするということになったわけですので、先ほど申し上げました来年四月まで激変緩和措置は現状続けるわけですが、その先の問題として現実的にどのような制度に仕上げていくのか、しっかり議論をしてもらいたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 総理に最後、トリガーで伺いたいと思います。  国民の皆さんの暮らし、生活を守る、この一点で、やっぱりトリガー、ガソリン減税やるべきだというふうに思います。是非、総理には、いろんな慎重意見あるいは抵抗勢力あるかもしれませんけれども、それらを全部ねじ伏せてでもトリガーやるんだと、その覚悟と決意があるのか、最後伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 議論することは有意義だと考えたからこそ、政調会長に指示を出しました。そして、議論に向けて調整が始まっています。この議論をしっかり尊重したいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 実質的なボールはもう与党の皆さんの方に、このトリガーの凍結解除、ボールは投げられているというふうに思います。最後の最後は総理が政治決断していただくテーマだというふうに思っておりますので、いま一度、その覚悟と決意を総理の方からも伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 三党が、三党によって結論が出たならば、その結論を尊重し、そして私自身判断いたします。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 では、続きまして、もう一点、自動車に関する税の問題で議論したいと思います。  これは環境性能割、自動車税の環境性能割ですが、この被牽引車の環境性能割がやはり納得できないというふうに思っています。これ、トラクターは、動力が付いている部分をトラクター、引っ張られる方をトレーラーと、被牽引車の方ですね。トラクターの方は動力が付いているんで、EVだと環境に優しいからということで環境性能割はもう非課税になっているんです。一方で、トレーラーは、これ動力源持たないんですけれども、引っ張られる方のトレーラーが環境性能割、営業車では二%課税されていると。  環境に優しいにもかかわらずこの営業車に二%課税が掛かるということが、自動車ユーザーの皆さんからもこれおかしいんじゃないかという強い意見をいただいておりますが、この点を御説明いただきたいと思います。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 自動車税の環境性能割は、従前の自動車取得税のグリーン化機能を維持強化するために創設されたものでございます。したがいまして、自動車がもたらすCO2排出のみならず、道路の損傷、交通事故、公害、騒音等の様々な社会的費用に係る行政需要に着目した原因者負担金的な性格を有しております。地方自治体からは、道路、橋梁等の更新、老朽化対策等の財源需要が今後も増加していく中で地方財源を維持すべきだ、確保すべきという要望がある中で、環境性能割はこうした地方団体の行政サービスを支える貴重な財源となっております。  御指摘のトレーラーでございますけれども、トレーラーは、一般論として、トラックでは運べない大きな荷物やより多くの荷物を運ぶことを目的として製造された車両でありますので、トラックよりも最大積載量が大きく、道路に与える損傷等の社会的費用の程度も相対的に大きいものと承知しております。こうしたことを踏まえて、トレーラーにつきましても課税対象とすることが合理的と考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 トレーラーの方はトラクターと合わせて自動車重量税というのが取られているんですよね。そこで道路の損傷等についてはカバーできているんじゃないですか。  実際、その右に書いてあるサイドカーとかボート用トレーラーとか、こういったものには環境性能割って掛かるんでしょうか。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 環境性能割につきましては、先ほど申し上げたとおり、自動車がもたらす様々な社会的費用に係る行政需要に着目をした原因者負担金的な税として、道路運送車両法上の被牽引車を含めて課税することとしております。  委員御指摘のボートトレーラーやキャンピングトレーラー等のトレーラーは被牽引車に当たるため、三輪以上の場合、環境性能割が課税されることになります。一方、いわゆるサイドカーにつきましては、自動車の一部を成すものでありますので、独立した車両に当たらないために課税の対象外となっております。  以上です。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 じゃ、確認ですけど、ボート用トレーラー、二輪だったら環境性能割は掛からないですか。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 環境性能割は三輪以上ですので。三輪以上ですので、二輪は掛かりません。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 二輪だったら、引っ張られても、同じようなトレーラーのような被牽引車でも課税されない、三輪以上だと課税される、この違いは何なんですかね。もう一度確認したいと思います。

池田達雄総務省自治税務局長

○政府参考人(池田達雄君) 恐縮でございます。技術的なお話でございますので、私の方から御説明させていただきます。  二輪につきましては、この環境性能割については自動車取得税の段階からバイク等についても掛けておりません。こうした並びで二輪車には掛けていないため、先ほどのようなキャンピングカー、三輪のものについては掛かるけれども二輪のものについては掛からない、こういったことになるということでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 じゃ、この絵のトレーラーも二輪だったら掛からないという理解でいいんですか。

池田達雄総務省自治税務局長

○政府参考人(池田達雄君) 二輪のものについては、環境性能割は課税されません。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 総理、今の議論を聞いていて、やっぱりちょっとこの課題あるんじゃないですかね。もう本当に動力源持たないんです、引っ張られるだけですから、もう環境に負荷掛けないので。まさにこういう被牽引車、トラックのトレーラーは、動力源を持たないので環境に優しいものですから、環境性能割課税しなくてもいいんじゃないかなと思いますけれども、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、総務大臣及び総務省から現状の考え方について説明がありました。それをどう考えるか、これは引き続き議論すべき課題だと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 改めて、もう今日は時間ないので、こういう課題があるというのを国民の皆さんにも知っていただいて、本当にこれで正しいのかどうか、あるべき姿なのかどうかというところは、今後、与党の皆さんもしっかり御検討をお願いをしたいというふうに思っております。  では、最後もう一点、自動車の税に関係して走行距離課税についてお話ししたいと思います。  地方の皆さんから走行距離課税断固反対と、非常に強い声をいただいております。自動車が変わってくる中で揮発油税等が税収が減ることで、違う考え方で新たな走行距離課税のような税を導入して、自動車ユーザーの中で自動車関係諸税が減ってきたのを補填する、こういう考え方はやめていただきたいと思います。  走行距離課税のような、地方に一方的に負担を課すようなこういう税の在り方というのは断固反対だということを改めて申し上げて、今後の走行距離課税に対する政府の認識をお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 走行距離課税につきましては政府の税制調査会で出てきたものでありますので私の方から答えさせていただきますが、御指摘のいわゆる走行距離課税につきましては、昨年十月二十六日に開催されました政府税制調査会におきまして、一部の委員の方から御意見を頂戴したものであります。しかし、政府としては、走行距離課税を具体的に検討しているわけではございません。    〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕  その上で、今後の自動車関係諸税の在り方については、与党の税制改正大綱におきまして、日本の自動車戦略やインフラ整備の長期展望、カーボンニュートラル目標の実現への貢献、インフラの維持管理、機能強化の必要性などを踏まえつつ、国、地方を通じた財源の安定的な確保を前提に、受益と負担の関係も含め中長期的な視点に立って検討を行うこととされているところでありまして、与党での、与党税調での議論を踏まえ、政府として検討を進めてまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、走行距離課税、地方から見たときには絶対やめてくれと本当に強い声が届いておりますので、しっかりとその点踏まえて対応を御検討いただきたいと思います。  では、続きまして、自動車関係でもう一つ、自賠責保険の繰戻しに関連してお伺いしたいと思います。  自賠責保険については、自動車ユーザーの皆さんが払ったこれ保険料で成り立っております。まだ一般会計に繰入れをした約六千億円、五千八百八十億円が繰戻しが行われておりません。是非早期に繰戻しをお願いをしたいと思います。やっぱり税収も上がってきているので、こういった中でより一層、この繰戻しの額も直近では年間で二十三億から六十六億円という状況でとどまっております。一日も早くこの自賠責保険の繰戻し、実施をしていただきたいというふうに思っております。  来年度は、これまでの数字じゃなくて、もう百億をはるかに超えるぐらいのしっかりとした繰戻しをお願いをしたいというふうに思いますし、また、ロードマップですね、もう十年以内ぐらいで返すんだというロードマップも早期に作っていただくことを重ねてお願いをしたいというふうに思いますが、貸している側と借りている側、双方の大臣から決意も踏まえてお話を伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御指摘のとおり、令和五年度末時点で五千八百八十億円が一般会計から自動車安全特別会計に繰り戻されておりません。自動車事故が後を絶たない中、自動車事故の被害者支援等を安定的、継続的に行うためにも、一般会計からの繰戻しは極めて重要であると認識しております。  国土交通省としては、令和六年度予算要求におきまして、令和三年十二月に、鈴木財務大臣と私、会談を行いまして、その合意を踏まえつつ、更なる増額を図るため予算要求を行っております。引き続き、財務省に対して、全額の繰戻しに向け、着実な繰戻しをしっかり求めてまいりたいと思います。  ロードマップでございますけれども、被害者や御家族が安心して生活できる社会の実現に向けて被害者支援等を安定的に継続していくため、一般会計からの繰戻しの継続は極めて重要であると考えておりまして、今後も予算編成において財務省としっかり協議したいと考えております。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 現時点で五千八百八十億円が一般会計に繰り入れられたままになっているという状況については、それを重く受け止めているところであります。  一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しにつきましては、ただいま斉藤大臣からお話がありましたとおり、三月十二日の大臣間合意、令和三年十二月の大臣間合意では、令和五年度以降の繰戻しにつきまして、継続的に取り組むことのみならず、令和四年度の繰戻し額の水準、五十四億円を踏まえることなどを明記しております。この合意内容は、今後の繰戻し額を国土交通省と協議する際の目安になるものであり、毎年度の繰戻し額の目安を示してほしいとの被害者団体等からの御要請に一定程度応えたものとなっていると考えております。  また、この大臣間合意を踏まえまして、令和五年度当初予算においては六十億円、対前年度プラス六億円の繰戻しを行い、ただいま御審議をいただいております補正予算におきましても十三億円の繰戻しを行うことといたしております。  我が国の財政事情が極めて厳しいという情勢には変わりはありませんけれども、この大臣間合意に基づきまして、国土交通省と真摯に協議をしながら着実に繰戻しを進めてまいりたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 財務大臣、ロードマップについての御見解をお示しください。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 国土交通大臣ともよく協議をしたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 もう一点、電動車の普及に向けてバッテリーの国内生産をしっかりと支えていく必要があるというふうに思っております。やっぱり電気自動車、EVの中心部品は、この蓄電池、バッテリーです。  で、企業の皆さんからは、国内で生産拠点を造るときの政府の支援、もっと手厚くしてほしいと。というのも、このフリップ、パネルにありますけれども、海外だと、例えば米国は、米国で電池の工場を造るときに民間投資に対して政府は一・五倍のこれ支援を行っています。中国においても一・二倍。しかしながら、日本は三割にとどまっていると、こういう状況なんですね。  したがって、このスタートラインを企業の皆さんから合わせてほしいと、もっと日本として、国内にバッテリー工場を造るときにしっかり政府の支援を手厚くして、同じ条件でやっぱり日の丸バッテリー作らさせてほしいと、こういう強い要望が来ておりますので、是非、経産大臣、対応をお願いします。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、蓄電池、自動車の電動化を進める上で最も重要な技術というふうに認識をしております。  その上で、御指摘のアメリカや中国との比較ですけれども、これ、アンケート調査に基づくものと聞いておりますが、中に地方政府による土地整備費用などの支援も入っておりますので一概に比較はできないんですけれども、いずれにしても、今各国で自国で生産を進めるという、言わば産業政策競争のような状況になっておりますので、私どもとしてもしっかりと対応したいというふうに思っております。  具体的には、国内生産拠点の整備で、令和三年度補正から昨年の補正、そして官で四千三百億円、そして今回の補正予算でも二千七百億円計上しております。  こうしたことに加えて、上流資源の確保、私も海外、カナダ、アフリカ行く際にも一緒に同行して現地での資源確保に努めているところ、一緒に確保したりしているところでありますし、全固体電池を中心とした次世代の蓄電池への開発支援、それから人材育成などについても取組を進めております。  いずれにしても、あらゆる政策総動員をして、ほかの国と引けの取らない、遜色のない政策を打ち出しながら、国内でしっかりと生産拠点造っていただきたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、政府を挙げて、国内のバッテリー生産応援していただきたいというふうに思っております。  続きまして、自動車整備士に関連して、総理も車座対話で整備士の皆さんとの対話をやっていただいたり、あるいは高校生や大学生の皆さんに職場体験していただいたり、ジャパンモビリティショーで整備士のブースを作っていただいたり、いろんな取組やっていただいております。  その結果として、整備士の不足に対してどのような効果があったのか、あるいは処遇の底上げにどういった実績が出ているのか、今後は更に定着支援ですとか、あるいは処遇の底上げに向けても更なる強化、取組が必要だというふうに思っておりますが、その辺の認識も踏まえて、総理及び国交大臣からの御答弁をお願いしたいと思います。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、先に国土交通大臣から。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自動車整備業において人材不足が喫緊の課題でございます。  このため、国土交通省では、従来より、整備事業者が行う先進技術取得のための研修への支援などを行っているほか、今年度から新たに、高校生などに実際に整備作業を体験していただく整備士の仕事体験事業などを開始したところでございます。  また、先月開催されたジャパンモビリティショーでは、民間関係団体と協力して、自動車整備士の仕事を体験できるブースを初めて出展いたしました。約八千人の方々に御参加いただくなど、大変好評であったと聞いております。未来の自動車整備士の確保につながるものと期待しております。  自動車整備士の確保や処遇改善については、令和三年度時点で自動車整備専門学校の入学者数が回復の兆しが見られ、また、官民連携での賃上げの取組もあり、令和二年から二年間において、自動車整備業の年間総所得が全職種の平均を上回る約九%、約四十万円増加するなど、一定の成果が見られていると評価しております。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、私自身も整備工場を視察させていただき、そして車座対話させていただきました。  そうした声を踏まえて、今国土交通大臣からも紹介させていただいたように、高校生を対象とした仕事体験事業の実施、また先進技術取得のための研修を行う、そして先日のジャパンモビリティショーにおいても自動車整備士の仕事の魅力を体験するブースを出展する、さらには賃上げについても二年間で約九%の賃上げを実現する、こうした取組が進んできたものと認識をしています。  引き続き、自動車整備士の方々の定着そして処遇改善、政府としても、取組、着実に進めていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 では、続きまして、高速道路の通勤割引、新しい制度を経済対策の中でやるというふうに聞いておりますが、具体的にどういった通勤割引に拡大していくのか、それ経済効果本当にあるんですかと、どういう試算をしているのか、御紹介をいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現在、NEXCOが管理する地方部の高速道路では、平日の朝六時から九時、それから夕方の十七時から二十時に多頻度利用する車両を対象に、特定の通行区間に限定せず料金を割引する平日朝夕割引が適用されております。  これについて、近年、時間帯にとらわれない多様な働き方が広がっていることから、利用者が事前に登録した区間の通行について、時間帯や曜日を限定せず、最大五割引きとするフリータイム通勤パスの取組を本年四月から石川県で試行しているところです。この取組では、高速道路を利用する時間帯の分散や利用回数の増加などの効果が見られており、移動時間の短縮などによって経済活動の生産性の向上につながることが期待されております。  今般の経済対策に記載された通勤時間帯割引は、このフリータイム通勤パスを現在の平日朝夕割引に代えて実施するものでございます。今後、試行箇所を拡大しつつ、効果の検証を行った上で、債務の償還に影響のない範囲で実施できるよう、具体的な運用を検討してまいります。  どれだけの経済効果かという御質問でしたが、そこまでまだデータ検証しておりませんけれども、少なくとも、並行する国道の渋滞は大きく減った、利用者が増えた、そして一人の人の利用回数も増えたというふうな効果が出てきております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 経済対策としての効果はこれからということですが、経済対策としてやるんだったら、もっと大胆なことを、総理、是非やっていただきたいと思います。  これまでも議論させていただいておりますが、高速道路のワンコイン五百円、もう距離に関係なく、どこまででも乗れるような高速道路料金を入れれば、これは地方の活性化にもなりますし、経済効果としては非常に大きなものになるというふうに思っております。また、生産性も上がりますし、国際競争力の効果にも資することができるというふうに思っております。  この高速道路ワンコイン五百円の定額制料金の導入、これを是非とも検討していただきたいと思いますし、また、是非、政府として、どれだけの経済効果が見込まれるのか、この試算を是非やっていただきたいなというふうに思いますけれども、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のワンコインでの高速道路の利用制度については、以前も委員と議論をしたことがあると思います。経済効果と併せて、他の交通機関との影響など様々な点について議論を深める必要がある、こういった議論をしたと記憶をしております。  経済政策として様々なこの議論を行うこと、これは有意義なことだと思います。御指摘の制度については引き続き議論を深めたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、政府として、このワンコイン五百円で高速道路を定額制にした場合、どれだけの経済効果があるのか、試算をした結果を委員会に提出することを求めたいと思います。委員長、お取り計らいをお願いします。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をいたします。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 最後に、もう時間が来ましたので、自動車盗難に関してこの場でもいろいろ議論させていただきましたが、まだまだ課題大きいというふうに思っておりますので、自動車盗難対策について引き続き政府の皆さんとも議論させていただくことをお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で浜口誠君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  イスラエルのガザ攻撃は、戦闘中断が二日間延長されましたが、ネタニヤフ首相は、人質が戻れば戦争が終わるかのような妄言が飛び交っている、我々は戦争中であり、全ての目的達成まで続けていくと明言しています。事態は極めて緊迫しています。  総理、戦闘中断を停戦にと今強く求めるべきではないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 多くの一般市民が死んでいる、こういった現状、深刻に受け止めています。多くの国々が、戦闘をやめて人道状況を回復しなければいけない、このように思っているところでありますが、ただ、今回のこの事態に至るまでの経緯、さらには中東におけるこの歴史的な背景考えますときに、この複雑な状況を背景にしたこの事案について、停戦が一朝一夕に成るものは期待できないという厳しい見方、これは国際社会の中で多く見られています。  ですから、その中にあって今なすべきことは、この人質の解放をハマス側に、また、人道目的の戦闘休止及び人道支援活動が可能な環境確保、これをイスラエル側にしっかり求め続けていくことであると認識をしています。我が国としても、関係国との間で、ガザ地区の人道状況改善、事態鎮静化に向けた協力、確認をしているところであります。  そして、御指摘のあった戦闘休止、今般二日間延長されました。こうした動きを歓迎いたします。そして、こうした人道的休止をできるだけ長期なものにすることによって事態の鎮静化につなげていく外交努力を続けていきたいと考えます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 十一月十五日の国連安保理決議、戦闘の人道的中断として関係者に何を求めたのか、御説明ください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) お答えいたします。  現地時間の十一月十五日でありますが、国連安保理におきまして、ガザ地区における児童の保護に焦点を当て、人道的休止やハマス等による人質の即時無条件の解放の要請を含む内容の決議案が、我が国を含む十二か国の賛成により採択をされました。  御指摘いただきました人道的支援に関連するものといたしましては、まず国際人道法を含む国際法上の義務の遵守、そしてガザ地区全域における人道的休止、さらに生存に不可欠な基本的サービスや人道支援を奪うことの自制等を求めているほか、全ての医療スタッフや、また関連国連施設を含む人道的拠点を保護することの重要性などの内容が含まれております。  我が国といたしましても、全ての当事者が本決議に基づき誠実に行動することを求めております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そうすると、日本政府はこの安保理決議に賛成をしています。岸田総理、今、できるだけ長期にと、この中断がとおっしゃいましたね。そうしたら、あと二日と言われているわけですから、イスラエルに対して攻撃再開するなと今言うことが求められるんじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の考え方については、これまでもあらゆるルートを通じてイスラエル側に我が国の立場、考え方、伝え続けています。そして、それは関係国とも協力をし、意思疎通を図りながら行うべきものであり、こうした思いを関係国とも共有しながら、共に働きかけを続けております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 攻撃を再開するなと伝えているんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 人道目的の戦闘休止、この重要性を働きかけ続けております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今行われていることは、本当に国際人道法に反することばかりなんですよ。  国連安保理は、二十二日、ガザの女性や子供の状況について国連機関から報告を受けています。国連女性機関、UNウイメンとユニセフの報告について御説明ください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) お答えします。  現地時間の十一月の二十二日、ガザ地区における女性と児童の状況に焦点を当てた中東情勢に関する安保理公開会合が開催されました。同会合におきましては、安保理理事国のほか、UNウイメンそしてユニセフなどの国際機関等が参加をし、現地情勢等について説明を行いました。  まず、UNウイメンにつきましては、バフース事務局長が、十月七日以降、パレスチナにおいて殺害された民間人は過去十五年間の合計の二倍であり、ガザで殺害された一万四千人のうちの六七%が女性と児童であると推定される旨を述べたほか、日本時間十一月十六日に採択された安保理決議第二千七百十二号や、また日本時間十月二十八日に採択された総会決議を歓迎しつつ、更なる対応を求める趣旨の発言を行ったと承知をしております。  また、ユニセフのラッセル事務局長は、学校に対する攻撃に言及をし、全校舎の約九〇%が被害を受け、残存する学校施設の約八〇%が国内避難民の避難所として利用されている旨指摘し、学校に対する全ての攻撃を非難する旨述べるとともに、紛争当事者による児童への侵害や、また児童に加えられた暴力の影響についても発言がなされたほか、安保理決議二千七百十二号の遵守や、また人質の解放等を求める発言もあったと承知をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、私も報告の文書読みましたけれども、ガザで殺害された一万四千人の七割近くが女性と子供です。病院が攻撃され、麻酔もないまま帝王切開が行われ、保育器の電気もない、水もない、新生児も犠牲になっています。学校の九割が被害を受け、小学校も空爆されました。  上川大臣、十一月三日、イスラエルを訪問して、全ての行動は国際人道法を含む国際法に従って行われるべきと提起をされましたよね。この報告の中身は国際法違反そのものじゃありませんか。なぜ国際法違反だと批判しないんですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ガザ地区におきましては、これまで連日にわたりまして多数の子供たち、また女性、高齢者を含む死傷者が発生しておりまして、我が国といたしましては、こうした危機的な人道状況を深刻な懸念を持って注視をしているところであります。私も、ガザ地区の状況につきまして、両者から状況について把握をさせていただき、また被害者の御家族、御遺族の方とも面談をさせていただきました。  我が国といたしましては、このイスラエルがハマスの攻撃を受け、国際法に従って自国及び自国民を守る権利を有すると認識しておりますが、同時に、これまでもイスラエルに対しましては、私自身、先般のイスラエル訪問の機会を含めまして、ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難した上で、国際人道法を含む国際法に従った対応等を直接要請してきているところでございます。  その上で、今次事案につきまして、我が国は直接の当事者ではなく、また個別具体的な事情を十分に把握しているわけではないということから、確定的な法的評価を行うことにつきましては差し控えさせていただきたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 いや、今報告受けた中身を国際法違反というふうに言えなかったら、国際法を守れってどういう意味があるんですか。  我が党は、イスラエルのガザ攻撃の即時中止、双方が停戦のテーブルに着くことを求める声明、これ各国政府に届けて、アメリカ、パレスチナ、エジプト、イラン、イスラエルとは直接会って行動を求めています。この声明の中では、ハマスによる無差別攻撃は国際法違反であると、人質の即時解放をということも求めています。  総理、問われているのは、国連憲章と国際法を守れという一貫した立場に立つのかどうか、このことです。そして、今最も問われるのは、イスラエルが国際法違反の攻撃を宣言している、このときに沈黙をするのかどうかなんですよ。イスラエルに対して、これ以上子供を殺すな、病院や学校を攻撃するな、ガザの攻撃やめろと、停戦の、双方とも停戦の合意のテーブルに着けと、こう求めることが必要なんじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、今日までもイスラエルに対して、国際人道法を始めとする国際法に従った対応を行うべきである、再三これを訴えています。  そして、法的評価が難しいと申し上げていることについては、例えば、これ、ハマス側が病院を指揮統制センターとし、テロリストや司令官の隠れ家に利用しているというこの情報、指摘についても、我が国としてこの事実関係を十分把握することはできないわけであります。こういったことから、法的な評価は行うことはしないと申し上げているわけであります。  しかし、いずれにせよ、この国際法に従った対応、これはイスラエルに直接要請をしてきておりますし、これからも直接要請を続けなければならないと考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 たとえ戦争であっても、子供を始め民間人を殺しちゃ駄目なんですよ。それが国際法なんですよ。  イスラエルはこれまで、パレスチナ人民を殺害、追放し、土地を奪い、入植地の拡大を繰り返してきました。日本政府は、イスラエルのこうした行動を許されないものと、かつては明言していたはずなんです。(資料提示)  一九七三年、田中角栄の下での二階堂官房長官の中東問題に関する談話、その内容を示してください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘いただきました昭和四十八年十一月二十二日付けの中東問題に関する官房長官談話、これを読み上げるということでございますが、まず第一点目として、我が国政府は、安保理決議二百四十二の早急かつ全面的実施による中東における公正かつ永続的平和の確立を常に希求し、関係各国及び当事者の努力を要請し続け、また、いち早くパレスチナ人の自決権に関する国連総会決議を支持してきた。  二、我が国政府は、中東紛争解決のために下記の諸原則が守らなければならないと考える。一、武力による領土の獲得及び占領の許されざること。二、一九六七年戦争の全占領地からのイスラエル兵力の撤退が行われること。三、域内の全ての国の領土の保全と安全が尊重されねばならず、このための保障措置がとられるべきこと。四、中東における公正かつ永続的平和実現に当たって、パレスチナ人の国連憲章に基づく正当な権利が承認され、尊重されること。  三、我が国政府は、上記の諸原則に従って、公正かつ永続的和平達成のためにあらゆる可能な努力が傾けられるよう要望する。我が国政府としても、もとよりできる限りの寄与を行う所存である。我が国政府は、イスラエルによるアラブ領土の占領継続を遺憾とし、イスラエルが上記の諸原則に従うことを強く要望する。我が国政府としては、引き続き中東情勢を重大な関心を持って見守るとともに、今後の諸情勢の推移いかんによってはイスラエルに対する政策を再検討せざるを得ないであろう。  以上であります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 こういうふうに毅然とイスラエルに物を言ってきたんですよ。  二〇〇六年六月、ガザ北部へのイスラエル軍の攻撃で民間人が死傷する事態が起きました。六月三十日、外務省は報道官談話を出しています。どういう内容ですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の二〇〇六年六月三十日の外務報道官談話でございますが、当時、緊迫化していたイスラエル・パレスチナ情勢につきまして、パレスチナ武装勢力による武力やイスラエル軍による軍事行動により事態が悪化していることへの深い憂慮を表明し、我が国として、パレスチナ自治政府に対し、パレスチナ武装勢力による武力を停止し、誘拐されたイスラエル兵士が直ちに解放されるよう求めるとともに、イスラエル政府に対し、パレスチナ民間人の死傷及び民間施設の破壊をもたらす行動を避けることを求め、我が国として、こうした事態の悪化が今後の和平への努力に悪影響を及ぼすことを強く懸念している旨表明した上で、事態の更なる悪化をもたらさないよう、イスラエル、パレスチナ双方に対し、改めて最大限の自制を持って対応することを求めることを主な内容としております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、二〇〇二年にも、民間人を巻き込んだ攻撃はパレスチナ人のイスラエルに対する憎悪をあおり、事態の改善には資さないと、こういうふうにイスラエルに対して何度も物を言っているんです。  民間人を死傷させる行動をやめろ、こうやって歴史的に見ても日本政府はその立場取ってきた。今起きている事態というのは、かつてないほどの大規模な攻撃なんです。今イスラエルが戦闘を再開させれば、ジェノサイドによってガザからパレスチナ人を追放することにもなりかねないんですよ。  総理、七三年のときのように毅然とした姿勢で、イスラエルに攻撃をやめなさいというふうに直接物を言うべきだと思う。いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の事案の発端は、これはハマス等による人質誘拐を含むテロ行為であります。そして、このこうしたハマスの攻撃については、国際法に従って、このイスラエルが自国及び自国民を守る権利を有すると認識している、これは国際社会の認識であります。しかし、それと同時に、イスラエルに対しては、ハマスのテロ攻撃を断固として非難した上で、国際人道法を含む国際法に従った対応等を我が国も直接要請していますし、関係国も要請している、こうした状況にあります。  こういった状況、五十年前の官房長官談話をこの例に出されましたが、これ当時とは、この事案の性格、関係者の意図、これは全く異なっております。これをそのまま当てはめるということは適切だとは思っておりません。今回の事案に適切に対応しなければならない。  よって、イスラエルに対して直接、この国際法の遵守、国際人道法の遵守、これを働きかけると同時に、先日、我が国も賛成して可決した、ようやく可決した安保理決議二七一二、これを誠実に履行する、こういった取組を国際社会とともに行っていく、こうした外交の努力を積極的に続けていくことが我が国の立場であると思います。  それに加えて、こうした議論、働きかけだけではありません。我が国としましては、ガザ地区の人道状況の改善のため、既に一千万ドルの緊急人道支援、これを実施しております。そして、これに加えて、今後、六千五百万ドルの追加的な人道支援、これを供与すべく今取り組んでいるところであります。  我が国として、事態の鎮静化に向けて具体的に行動するとともに、関係国と今申し上げました働きかけを続けていくことが、今回の事案について具体的な、現実的な取組であると考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 いや、ハマスの攻撃等々の歴史的背景が、さっきの田中角栄さんのときのこの官房長官談話に表れているんですよ。もちろん、ハマスに対してだって、国際法違反は批判をすればいい、人質の解放を求めればいい。だけど、今直面しているのは、ガザで子供たちの命が次々と奪われてきたんですよ。それをまた許すのかってことじゃないですか。  自衛だと言えば、病院攻撃していいんですか、学校攻撃していいんですか。そうなんですか、総理。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 女性や子供、高齢者が死んでいく、このことがいいなどということは誰も考えないと思います。これは深刻な事態だと思うからこそ、日本として外交においてしっかり責任を果たしていかなければならないということで、先ほど申し上げました取組を進めています。  イスラエルに対しても、これ国際法、国際人道法を守る、これ直接働きかけている。これが、このこうした戦闘の休戦につきましても、引き続きこれを継続して、人質の解放そして事態の鎮静化につながると信じて働きかけを続けてまいります。  是非、日本として、こうした事態に対して国際社会において責任を果たしていきたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 攻撃をやめろと言わずして、どうやって国際人道法を守れってことになるんですか。また、人道支援だ、今資金これだけ出すって言うけれど、死んだ子供に対してどんなにお金出したって、その子の命はよみがえらないですよ。  第二次安倍政権になって、ガザを天井のない監獄にしたネタニヤフ首相と安倍首相が急接近して、アメリカの同盟国でアメリカが支持するイスラエルに戦争犯罪やめろと言えない、そんな日本政府になってしまった、そうとしか言いようがないです。余りに情けない。  イスラエルに占領地からの撤退を、歴史的にね、求めたこと、また、日本は戦争をしないという憲法があるということ、このことで日本は中東地域での信頼を築いてきました。ガザでは、東日本大震災後、三月にたこを揚げて、被災した方々への思い、日本へのきずなを示してきました。今このガザで、子供の墓場になってしまう、こういう人たちが犠牲になってしまう、そのことに沈黙することは許されないです。  ジェノサイド許すなと、即時停戦をと、これを求めることが必要だ。もう一度お聞きします。停戦求めるべきです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、中東情勢における日本外交の存在感、関係国との信頼関係の醸成、今日まで培ってきた日本外交の努力は、日本外交にとりましても財産だと思います。  そして、こういった事態に対して日本ももちろんこれ具体的に貢献していかなければなりませんが、この事態の鎮静には関係国との協力、意思疎通、これが何よりも重要であると思います。  ですから、こうした関係国とのこの協力の意思、連帯の意思、こういったものを示す意味からも、先ほど申し上げました人道支援、これは重要であると思いますし、日本もこうした具体的な態度を通じて、関係国とともに事態の鎮静化に向けて努力をする意思を示していくことが重要であると思いますし、その上で、関係国とともにイスラエルに対して、こうした戦闘についてもこの休戦を一日でも長引かせ、そして事態の鎮静化につなげていく働きかけを続けているということであります。  これ、黙っているというものではありません。日本も、今日までの外交の財産をフル活用しながら、関係国と連携して事態の鎮静化に努力を続けてまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 子供を殺しているこの攻撃を国際法違反だとして批判し、そして停戦求める、これが絶対に必要なことだ。強く求めます。  次に、経済対策についてお聞きします。  まず、岸田政権の経済対策、どういう現状認識に基づくものなのか、端的に御説明ください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本の、日本経済の現状についての認識ということでありますが、日本は今日まで三十年近くにわたってデフレの悪循環に苦しんできました。賃金が上がらない、そしてその賃金の原資である投資も伸びない、結果として物価も上がらない、こういった状況が続いてきたと認識をしています。  しかしながら、この賃上げを重視し、経済の好循環、成長と分配の好循環を再び回そうという努力、この二年間続けてきた結果として、ようやく明るい兆しが出てきた。三十年ぶりの賃上げ、三十年ぶりの株価、そして民間の百兆円を超える過去最高の投資など、明るい兆しが出てきた。問題は、これを来年以降続けられるかという問題意識を持っています。  来年に向けて、官民挙げて協力することによって賃上げを今年以上に伸ばしていく、そして可処分所得を物価高騰に負けない水準まで引き上げていく。このことによって、来年も消費をしっかり支え、そして消費が次の成長につながっていく、そしてそれが次の賃上げにつながっていく。経済の好循環につながるよう、今が正念場と認識をしています。総合経済対策、しっかりと進めていくことが重要だと認識をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 明るい兆しとか、政府の資料では賃金と物価の好循環が生じつつあると。ちょっと驚きの認識だなと私は率直に思うんですね。  これは、企業の人件費の総額である実質雇用者報酬の推移なんですね。直近の七月から九月期というのは、コロナ危機で最大の落ち込みとなった二〇二〇年四月から六月期よりも更に落ち込んでいるんですよ。そうすると、物価の高騰、消費の冷え込み、経済の停滞という悪循環に陥りかねない危機的な状況に直面している。これが私は実情だと思うんですけど、違いますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価との関係、そして国民の皆さんの生活を支える様々な観点から、何といっても物価に負けない賃上げを実現することが重要だと考えています。ですから、賃上げに向けてこれまで様々な経済政策を動員してきました。そして、賃上げについて三十年ぶりのこの明るい兆しが出てきたということを申し上げています。  ただ、今はまだ、現状、物価高との関係において賃上げはまだまだ不十分である、来年は物価高を超える賃上げにたどり着かなければならない、こういった問題意識で今政策を進めるべきときであるということを申し上げています。  物価高に対する本当に困っている方々に対しては給付等を通じて迅速にこの支援を行っていかなければならないと思いますが、あわせて、経済の好循環、これを取り戻すことができなければ、未来に向けて日本の経済は明るい見通しを立てることはできません。そうなってしまいますと、可処分所得、いかにこの底上げしたとしても、将来に不安があるということであるならば、それは消費につながりません。  可処分所得の底上げとともに、来年、再来年と日本の経済をこの底上げしていく、賃上げは構造的、持続的に続く、そういった見通しを併せて示すことが今の厳しい経済状況に対して政府として行う経済政策であると考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 暮らしと経済への危機感で、本当に国民と政府と、岸田内閣との間で大きなギャップがあるというふうに私は思うんですよ。今多くの国民の皆さんは危機感持っています。あるいは、暮らしの危機にもう直面しています。これまでの政策では駄目だと転換求めていると思うんですね。その一つがこの消費税だと思うんですよ。  時事通信の世論調査、消費税減税に賛成がもう六割近いと、反対は二割台になっている。自民党支持層でも消費税減税賛成が半数近いという世論調査ですよね。これ、これまでにない世論の表れだと思うんです。総理、ここには、国民の声というよりも、もう悲鳴が表れている。ここに応えて消費税の減税、検討すべきじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 厳しい現状に対して支援を行わなければいけない、可処分所得を底上げしなければいけない、これは問題意識共有していると思っています。問題はその手法であります。この消費税減税ということについて、政府としては、この社会保障費との関係において社会保障の財源である消費税の引下げは考えずに、今申し上げている選択肢を用意したわけであります。  可処分所得をしっかり底上げしていくために、そして特にお困りの方にはスピード感を持って支援するためにどのような政策が求められるか、政府として、申し上げているように、給付とそして減税の組合せ、そして何よりも官民の連携、これが重要だと申し上げております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 その説明を再三聞かされた上でのこの世論調査だと思うんですよ。  物価はね、今、食料品を始め生活必需品で特に値上げが大きいんです。家計消費は明らかに影響を受けています。消費税減税が必要だということが明らかだと思うんですよ。一回こっきりの給付金、一回こっきりの減税、これでは駄目だと。消費税で持続的な減税を検討ぐらいは言えないんでしょうかね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これから来年に向けて、この賃上げとそして投資の好循環が生じている経済を目指さなければならないと思います。この賃上げが消費につながり、そして消費が次の企業収益につながり、そしてそれが投資になり、次の成長の結果として次の賃上げにつながる、こういった好循環を実現しなければならないと考えています。そうしなければ、未来に対するこの希望や安心を日本国民は得ることができない、このように思っています。  一方、この可処分所得を底上げする手法として消費税を減税すべきであるという御指摘でありますが、消費税はこの社会保障財源の、貴重な財源です。この消費税をしっかり活用して、この全世代型社会保障制度をしっかり構築して、国民の安心につなげて経済活動を支援する、こういった取組を並行して行うことが重要であると思っています。  よって、消費税の減税は考えませんが、こうした経済政策と併せて、今言った社会保障制度、子ども・子育て政策、様々な政策を並行して進めることによって、来年、再来年と、日本の経済、日本の生活に新しいこの兆し、新しいステージをもたらしたいと考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 何度も言いますが、その説明を聞いた上での消費税減税を求めているんですよ。なのに検討もしないと。賃上げも、これまでの政策の延長線だったら物価高騰には到底追い付きませんよ。  今年五月、日本弁護士連合会貧困問題対策本部が最低賃金を考えるシンポジウムを開催しました。日弁連は、賃上げのために中小零細企業の社会保険料事業主負担分の減額、免除、これを提言しているんだということもこのシンポジウムで話されています。これは、我が党の十年来の提案とも重なりますし、昨年十二月一日の予算委員会でまさに私が総理に求めた政策でもあります。  このときのやり取りで、総理は、慎重にとは言いましたが、検討が必要であると答弁されました。慎重にとはいえ、検討が必要と。検討されたんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 検討をすべきと発言したという御指摘でありますが、慎重な検討が必要だという答弁をいたしました。  その趣旨は、この賃金の直接補填をしたとしても、この企業の生産性あるいは稼ぐ力、これが向上しない限り企業収益の拡大につながらず、長期的な賃上げ、事業の継続、これには結び付かないという考えに立つからであります。  是非、この生産性向上させ、企業の稼ぐ力、この賃上げの原資である稼ぐ力、これをしっかりと底上げしていくためにも、今般の経済対策、大変重要な取組であると認識をしています。可処分所得をしっかり支える、先ほど申し上げたとおりでありますが、この長期的な賃上げの原資となる企業の稼ぐ力、供給力の強化、これを大きく伸ばすというのが経済政策の、今回の経済政策の大きな柱であります。  是非、この経済、今般の経済対策、御理解をいただき、そして、この今御審議いただいている補正予算、成立をさせていただきたいと思っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 社会保険料の減額、免除というのは地方最賃審議会からも何度も求められているけれど、結局検討していないと、これも。検討しないと。  この日弁連のシンポジウムには、自民党最賃一元化推進議員連盟の事務局長、務台衆議院議員が参加をして、中小零細企業への賃上げ支援が必要という同じ立場で、じゃ、その財源についてどうするかと、こういう発言をしているんです。我々の議論の中で面白い議論が出たのは、大企業の内部留保が五百兆円近くある、〇・五%を毎年課金するだけで二兆数千億円出る、それを活用したらどうかと。こういう議論が自民党内にも起きるのは、やはり大企業の内部留保が異常に膨張しているからだと思うんですね。  この三十年、大企業、売上高は約一六%増、人件費は八%増にすぎません。ところが、税引き後の利益は一〇一〇%増、つまり十一倍。そして、内部留保は四百二十四兆、これ金融・保険業含めると五百十兆円を超えるわけです。  この三十年、正社員リストラ、非正規雇用への置き換えなど、人件費コストカットが行われた。安倍政権が法人税率を引き下げて、法人税もコストカットとなった。その結果、国民は賃金が上がらず、消費が冷え込む、他方、大企業は利益を大きく増やし、ただただ内部留保が膨張していったと。  総理、これ健全な経済の姿でしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内部留保が積み上がったことについて健全な経済なのかという御質問でありますが、今政府として考えている健全な経済というのは、賃金が上がり、そして国民の購買力が上がり、それが消費を増やし、その結果として物価が適度に上昇することで企業のこの売上げ、業績アップにつながり、新たな投資を呼び込むことによって企業が次の成長段階に入る、それが賃上げの原資となる、こういった好循環を実現することが重要だと、これが政府の考える健全な姿であります。  その中で、内部留保のお話がありましたが、企業としては、賃上げ、人への投資と、そして次の成長に向けての投資、これにしっかりと企業が得たその果実を使ってもらう、こういった経済をつくっていくことが重要だと申し上げています。  是非、そうした好循環をつくるためにも、まずは賃上げが大事だと申し上げておるわけですし、その賃上げに向けて、民間のこの努力、これもお願いしているわけでありますが、賃上げ促進税制、価格の転嫁、そして減税、あらゆる政策を総動員して、官民で来年に向けて物価に負けない賃上げ、これを実現することによって、先ほど申し上げましたこの経済の好循環実現していくことが企業においてもその内部にためた資金を活用する道につながっていくと感じております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ健全じゃないってことでいいですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、健全な形は先ほど申し上げたとおりであります。結果として、内部留保は先ほど申し上げました好循環の中で活用されていくものになると申し上げております。内部留保については、今申し上げた好循環を実現することで解消を考えていくべきであると思っています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 その内部留保の活用ってね、一社だけに委ねていたらいかないと思いますよ。大企業にとっても、こんな巨額のため込み金がただただ膨張するというのは決していいはずがないんです。  そもそも、何でこんなゆがみ、不健全な状態になったかといえば、やっぱりこれ政治の責任ですよね。派遣労働法の規制緩和などで非正規雇用を増やしたと、人件費がだから上がっていかない。そして、法人税率は引き下げたと、その一方で消費税率は引き上げたんですよ。だから実質賃金は下がったんですよ。ひたすら大企業の目先の利益を応援した結果がこの姿ですよ、異常な内部留保の膨張。  このままで賃上げ減税だとか賃上げの要請とかしていても、結局、実質賃金は十八か月連続で落ち込み続けているじゃないですか。今この膨張し過ぎた内部留保を労働者の賃金へと還元する仕組みをつくることが政治の責任、これこそが経済の好循環を生み出す。だから、私たちはその仕組みとして、内部留保の一部に課税をして、それでさっき言った中小企業の賃上げの直接助成に回そうよと、そういう議論は自民党の中にも起きてきていると言っている。  皆さん、私たち、是非自民党の皆さんとも議論したいんですよ。総理、この内部留保に課税をすることで賃上げの原資にしていく、中小企業を直接支援して。是非議論しませんか。一緒にやろうじゃありませんか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、最初に新藤国務大臣。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 経済の現状についての御質問がございましたので、私の方から少し現状のお話をさせていただきたいと思います。  今委員が御指摘のとおり、企業の内部留保が高まっています。結果として何が起きたかといえば、投資が行われていない。そして、その結果は、日本企業のこの資本の老朽化、ビンテージといいますけれども、これが諸国に比べて非常に高い状態になっている。ですから、それは結果的に日本の生産、産業の生産性を下げることになりますから、これは企業としても設備投資を回さなければいけないわけであります。そのために、今回私たちは経済投資をしているわけであります。そして、新たなこの投資を誘引するための補助金や減税を出して、そしてその投資先としての新しいフロンティア、新技術の社会実装を通じた新たな産業をつくっていこう、その中で働き方の改革をする。  そして、賃金を上げるのが何よりも重要です。ですから、その賃金をきちんと受け取れるための職場をつくろう、それがだからジョブ型です。それから、その賃金を得るにふさわしい技術を身に付けよう、スキルアップをしましょう、これがリスキリングです。そして、そういった人たちが自分の会社においてしっかりと活躍できる、若しくは新たな活躍の場があれば、新たな、新しい高い賃金とともに、円滑化、労働のですね、円滑化が始まる。  こういったものが全て今回の経済対策には入っております。そして、そのための改革を促すための構造改革、規制改革、これ、安倍内閣の二〇一三年以降のつくった経済対策の中で最も多い三十六項目の規制緩和、これを入れているわけです。  そういった中で、単にあるものに課税をするんではなくて、今あるものを有効に活用していく、そういう経済をつくらなければいけない、それが岸田内閣が求めている経済施策であります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 総理、補足は。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、内部留保を経済の好循環にどのように使うのかという問題であります。そして、委員の御指摘の内部留保課税については、これも長年にわたって議論が続いてきた課題であります。これは、二重課税の関係など課題があるというこの議論が続いてきたものであると承知をしております。  この内部留保については、先ほど申し上げました経済の好循環を実現することで、賃金を始めとする人への投資、そして経済の稼ぐ力につながる投資、これに活用することが重要だと。しかし、民間企業であります。それぞれの企業に、こうした投資や賃金にしっかりとお金を使うことが結果として自らのプラスになるという好循環、これを実感してもらわないと、そういったお金の使い方は起きない、これは当然のことであります。  だから、この好循環実現してまいりましょうと、内部留保の有効活用を実現してまいりましょうと、そういった経済対策を用意した次第であります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 風が吹いたらおけ屋がもうかるという話を聞いているような気がします。これだけの物価高騰に追い付かないですよ、そんなことやっていたら。これも検討しないのかということなんですよ、自民党の中に議論がありながら。  で、この人件費コストカット、激しく行われたのは公務職場も同じです。この三十年間、定員削減で正規公務員を減らし、非正規の職員大きく増やしました。  私の事務所で、全省庁から資料を取り寄せて調べました。全員が特別職の防衛省を除くと、任期の定めのない常勤職員、いわゆる正規職員は、男性約二十万人、女性は五万九千人。非正規の職員は、男性約三万人、女性は約六万人で非正規の方が多いんですね。  実は、次のパネルなんですけど、非正規の平均賃金、これ年二百九十一万円、公務はね。で、女性は二百五十四万円なんです。これ、民間の非正規の平均賃金よりも十万円以上低いんですよ。国家公務で女性がこれほど非正規割合が高く、低賃金。ここまでの男女格差に私は衝撃受けました。  総理、これは女性への間接差別そのものだと思います。いかがですか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 国の非常勤職員につきましては、各省庁の業務状況に応じてこれは適切に任用されております。  また、給与につきましては、給与法などに従って適切に定められているところでございますので、間接差別というような御指摘は全く当たりません。

田村智子日本共産党

○田村智子君 適切にやった結果として、圧倒的に女性が非正規で低賃金。それを間接差別というんですよ。違いますか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 各省庁において必要な業務のところに非常勤の職員を充てているわけでございまして、そこの任用は適切に行われております。よって、御指摘は全く当たりません。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これね、こういうのを間接差別っていうんですよ。直接、女性だから非正規ですよってやったら直接差別で、それは許されない。だけど、結果としてこれほど女性が正規職員より非正規多いんですよ。それで民間よりも低賃金と。結果としてそうなるのを間接差別という。それを国が放置しているのは異常ですよ。  これ地方公務員も同じですね。非正規の七五%、女性ですから。で、賃金は時給制です。祝祭日が多い月は、家賃の負担も生活費の支出も変わらないのに給料が減ってしまう。だから生活苦しい。有給休暇も格差があります。  まず、公務の職場でこの間接差別なくすべきですよ。最低賃金千五百円にして非正規の大幅賃上げを行う、そして民間にも非正規ワーカーの処遇改善、この模範を示す、必要だと思いますが、いかがでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 国の非常勤職員の給与は給与法などに応じて適切に定められております。  また、平成二十九年から各府省の申合せで、非常勤職員の待遇改善、適切に順次行われているところでございます。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 地方の立場からお話し申し上げます。  臨時・非常勤職員の大宗を占める会計年度任用職員の給与につきましては、地方公務員法に定める職務給の原則及び均衡の原則等の給与決定原則にのっとり適切に決定されるよう、これまでも必要な助言を行ってまいりました。また、制度創設時から期末手当の支給を可能とし、勤勉手当につきましても平成六年、あっ、令和六年度から支給できるように法改正を行うなど、適正な処遇の確保、改善に取り組んでまいりました。さらに、給与改定につきましては、本年五月に地方公共団体に対しまして、常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することを基本とする旨通知を発出しております。  総務省としましても、今後とも処遇の適正化が図られますように取り組んでまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ちょっと、これほど適切にという答弁が繰り返されるのは本当に驚きなんですけれどもね。  今回、私の事務所でこういうふうに調べることができたのは、男女別賃金のこの公表が始まって、それで省庁が出したその資料の基になるものを出してくれと言ってこういう計算ができたんですよ。これ、今、男女別賃金、これ公表が義務付けられているんですけれども、それだけでは足りないと思うんですね。雇用形態別の賃金、そして雇用形態別に職員数、男女でどうなっているか、これ含めた公表をすることによって、果たして民間やそれぞれの省庁でどういう状態にあるのかが見えてくると思うんですよ。  少なくとも、国や自治体、率先して公表することを私求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 男女賃金格差の実態について公表するべきであるという御指摘でありますが、先月、国の全機関において、職員区分別、つまり任期の定めのない常勤職員、それ以外、こうしたこの区分別、そして役職段階別、これ課長とか課長補佐ですが、あわせて勤労年数別のこの男女の給与差、これ初めて公表を終えたところであります。  また、自治体においても同様の情報が公表されており、こうした情報については内閣府が整備するホームページにおいて一覧性を持って見える化していく、これは予定ですからこれからですが、公開をしてまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 是非、それ民間にも求めていただきたいと思いますが、いかがですか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  先ほど総理が御答弁されたとおり、自治体については同様の情報が、自治体については、国の全機関においては、せんだって、役職段階別それから勤続年数別、男女の給与差の初回公表を終えたところであります。失礼しました、職員区分別ということも含まれます。  今後でありますが、男女の賃金差異の実態把握や分析等のためにどのようなデータが有用かというのは、必要に応じて検討をしてまいりたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 是非、やっぱり雇用形態別、正規と非正規で男女の差がどうなっているのか、是非見える化していただきたいと思います。  こういう公務の非正規の方々、さっき適切にって言ったんですけど、どういう仕事しているかと。ハローワークでは、就労相談、企業を回っての求人開拓など極めて専門性の高い仕事を非正規の職員が担っています。自治体でも、公立保育所の保育士の約六割、消費者生活相談員の八割、図書館司書の七割が非正規です。国家資格の専門職で、知識、経験、研修も求められます。ところが、国は、公務の非正規は長く雇ってはならない、三年で雇い止め、引き続き働きたければ応募しろと、こういう原則を示しています。  人事院は見直しも含めた検討を始めていますけれども、安心して働き続け、経験や専門性を評価して賃金が上がるという仕組み、ここに踏み出すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

川本裕子人事院総裁

○政府特別補佐人(川本裕子君) お答え申し上げます。  委員御指摘の三年公募ルールは、再び採用される場合の公募要件の在り方と理解しています。  人事院は、人材確保のため、本年の人事院勧告時の報告において、再び採用される場合の公募要件の在り方を含め、非常勤職員制度の運用の在り方について検討する由の表明を行っております。関係者の御意見を伺いつつ、できるだけ早期に方針が示せるよう、しっかり検討してまいりたいと考えております。  国の非常勤職員の給与については、給与法第二十二条第二項によって、各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給するものとされております。人事院は非常勤職員の給与に関する指針を発出しており、各省庁は、この指針を踏まえ、非常勤職員の職務内容、職務経験などを考慮してその給与を決定していると承知しています。職務経験を考慮することにより給与が上がる仕組みとなっております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、すごい格差あるんですよ。だから、是非、賃金上がる、非正規で働いていても長く働けてと。これ是非踏み込んでほしい、新しい制度に。総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども言及があったように、人事院において、行政サービスの提供を支える人材を確保することができるように、こうした公募要件の在り方を含めて非常勤職員制度の運用について検討する、このように承知をしております。  政府としては、人事院の検討を踏まえて適切に対応してまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 契約期間が長くて一年と、契約更新を繰り返して働く、これは民間でも公務でも非正規の当たり前の働き方になっています。それゆえに、非正規の人が物が言えない状況がつくられています。上司のハラスメントを問題にしたら契約更新されないのではないか、育休を申請したら、契約、次の契約ないんじゃないのか、賃上げしてほしいけれども、そう言っちゃったら切られるんじゃないかと。短期契約ゆえに、とても弱い立場に置かれています。  ですから、長く続く仕事、いわゆる恒常的業務は細切れ契約を禁止する。これは、非正規で働く、とりわけ多くの女性たちにとって、生活の安定になるだけでなくて、個人の尊厳にも関わる問題です。賃金格差の是正にとっても必要です。是非踏み出していただきたい。いかがでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(河野太郎君) 人事院規則によりまして、必要以上に短い任期で採用するということはできないようになっておりますので、それを踏まえて適切に対応してまいります。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 地方自治体の運営は任期の定めのない常勤職員を中心とすることが原則でありますが、多様化する行政需要に対応するため、常勤職員に加え、非常勤である会計年度任用職員等が地方行政の重要な担い手となっております。  会計年度任用職員は一会計年度を超えない範囲で任用されるものでありますが、個々の職務にどのような職員を任用するかにつきましては、各自治体におきまして、対象となる職務の内容や責任に応じ、任期の定めのない常勤職員や臨時・非常勤職員などの中から適切な制度を選択していただくべきものであると認識しておりまして、各自治体にもその旨助言しているところでございます。  なお、地方公務員を常勤職員として任用する、地方公務員法に基づき、採用試験などにより常勤職員としての能力の実証を行う必要がございます。適切な任用が確保されますように、引き続き必要な対応をしてまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ公務だけじゃないんですよ。これ民間含めて、細切れ契約は、恒常的業務、長く続く仕事では規制する、禁止する。私、ここ踏み込むべきだと思うんですよ。いかがですか、民間含め。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の任期や契約期間について細切れの期間とするようなこと、これは禁止すべきではないか、こういった質問の趣旨だったと思いますが、これについては、過去、様々な議論、これ積み重ねてきました。この合理的な理由がない有期労働契約の締結を禁止するということについて、公労使三者での議論が行われました。しかし、導入すべきとの結論には至らず、この現行の無期転換ルールが定められたと。そのことによって、有期労働契約で働く人の雇用のできるだけの安定を図ったという経緯があったと承知をしております。  まずは、こうしたルールが適切に運用されるよう引き続き努めなければならないと思いますが、今般の経済対策でも、この同一労働同一賃金の更なる徹底ですとか、在職中の非正規雇用労働者に対するリスキリング支援の創設ですとか、正社員化に取り組む事業主の支援の拡充、こういった支援を盛り込んだところであり、これらも着実に実行していきたいと思っています。  なお、非常勤公務員の場合は、常勤職員として任用するには、法に基づいて、これは採用試験などにより常勤職員としての能力の実証、これを行う必要があると承知をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これね、そもそも労働契約法議論のときには、臨時的な仕事とか、もうあらかじめ期間が分かっている仕事以外はもう無期で雇うというこの入口規制が必要だと、これは労働者、労働組合や日弁連は求めていたんですよ。だけど、それだと雇い止めがやりにくくなると拒否をしたのは、人件費コストカットにひた走った財界、大企業、経団連などの側なんですよ。そっちの要求に応えた結果が今日の深刻な経済の停滞になっているんじゃないですか。  現状維持というのは、停滞、後退を意味します、今や。是非、政策の転換、これを強く求めたいと思います。  残る時間で、自民党の政治資金パーティー問題についてお聞きします。  まず、政治資金規正法の目的は何なのか、お答えください。

笠置隆範総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(笠置隆範君) 政治資金規正法の目的につきましては、第一条において規定をされておりまして、政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治資金の収支の公開及び政治資金の授受の規正などの措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的とすると定められております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 政治活動を国民の不断の監視と批判の下に置くということなんですね。  このパネルは、しんぶん赤旗日曜版の編集部が自民党の各派閥に対して収支報告書にパーティー券購入の不記載があると指摘をした日と、各派閥が訂正をした日の一覧です。赤旗から指摘されたから、指摘されたところだけ訂正したということが一目瞭然なんですね。  これね、国民の監視の下に置くどころか、宏池会を含め、表に出なければ隠しておこうという、こういう対応だったんじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) いえ、指摘されなければ隠すつもりだったかという質問でありますが、決してそんなことはありません。  これは、まず、この各派閥の関係政治団体が政治資金パーティーのこの政治資金収支報告においてこれ適正に作成するよう努めるべきである、これはもう言うまでもないわけであります。しかし、そうした報告書を公開する中にあって、指摘をされた点については、これは謙虚にこれ点検した上でこの訂正を行い、法に基づいた手続を行ったものであると承知をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これだけ指摘されても、二〇二二年分で新たに二百万円超でしょう。それはもう隠しておこうという姿勢がありありと見えてくると思うんですね。  赤旗は、パーティー券を買った側である政治団体の収支報告書と照らし合わせることで、自民党五派閥に四年間で四千万円を超える不記載があるというように指摘することができました。一方、企業の収支報告書というのは公表されていません。企業が複数の議員からパーティー券を購入していたら、同じ問題は起き得るんですね。  総理、企業の購入分も含めてパーティー券の収入の全体、調査をするように、これ自民党の各派閥や政治団体に指示しているんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、私の方から、具体的な各政治団体の訂正内容等について各政治団体において適切に説明をできる限り速やかに行ってもらうよう、党の幹事長に対して指示を行っているところです。  また、昨日は、政治資金収支報告書の記載漏れが指摘をされた自民党東京都支部連合会等に関しても、幹事長に対して必要な指示を行ったところであります。  そして、政治団体同士ではなくして、民間企業からのパーティー券購入についても確認するべきだという御指摘でありますが、これ、政治団体だけではなくして、パーティー券を購入いただいた方ということになりますと、これは多数に上ることから確認に時間が掛かると聞いておりますが、国民の皆様から疑念を持たれることがないよう、これは適切に対応してまいりたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今の、指示をしたのは訂正についての説明という答弁だったんですけど、調査しろと、全部、そういう指示出しているということですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 指摘された点も含めて、そしてこの修正を行った点を中心に説明をするということについて幹事長に指示を出しております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そうすると、これ、よく分からないんですよ、調査しろと言っているのかどうか。  今、メディアでは、特捜検事を務めた自民党の元衆議院議員を始め自民党の関係者から、収入を少なく記載して裏金になっているという指摘も相次いでいるわけですよ。ところが、総理は、これはそういう疑念はないんだと、裏金なんかないと言っている。だけど、調査もやっていないでしょう。何で調査もせずに、裏金なんかないと、こんなふうに断言できるんですか、裏金作りなんかあり得ないと。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私が承知しているのは、自分の派閥の政治団体の収支について報告を受けている範囲内でのことであります。その報告の中で、私自身、承知しておるのは、この政治資金収支報告書について、二十万円以上の購入については名前を、名称を、支払人の名称を報告するということになっているわけでありますが、この派閥のメンバー複数で、複数回にわたって販売をお願いした結果として、その合計が二十万円を超えたケースが幾つもあった、それについて御指摘をされ、そして名称について、支払人の名称について報告をした、あっ、訂正をした、こういった報告を受けているわけであります。その範囲内において裏金ということはないということを申し上げているわけであります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そうすると、過少記載による裏金とか、あるいは、たくさん売ったけれども、その売った分を上げずに自分の懐に入れた裏金とか、これあり得ると、やっぱりそれ調査が必要になるという認識ですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ですから、そういった点は、これそれぞれ別々の政治団体でありますので、それぞれの会計責任者を中心に説明をしてもらいたい、そうしたことを党の幹事長に指示を出した次第であります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、説明の前に調査だと思います。大体、政治団体がこれだけ不記載があって、企業に一件もないなんてあり得ないと思うんですよ。どうですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) それぞれ独立した政治団体が会計報告を行っています。そして、指摘を受けたことには丁寧に説明をしなければならない、国民の目から見て自民党との関係を考えましたときにそれぞれ誠実に説明をしてもらわなければならないということで、幹事長に指示を出しました。説明を尽くしてもらわなければなりません。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、やっぱり、指摘を受けたらなんですよ。さっきも言ったけど、企業は公表がないから、資料の公表が、だから、指摘のしようがなければ幾らでも隠せるということになっちゃいますよね。  これまで、リクルート事件とか佐川急便事件など、企業と政治家の金をめぐる問題って何度も繰り返されてきたんですよ。パーティー券もその一つです。数々の汚職事件によって、一九九四年、政治資金規正法が改定され、企業・団体献金廃止の方向に踏み切るとされた。ところが、政党支部への献金とこの政治資金パーティー券の購入という二つの抜け道が温存されたんです。で、献金の方は、年間五万円を超えると収支報告書に、企業がしたとすればその企業名、献金額、記載が義務付けられます。一方、パーティー券は、購入額が一回のパーティーで二十万円以内なら記載の義務もないわけですよ。そして、パーティー券の購入の大半は企業、団体です。  国民の監視の下に置くという政治資金規正法の趣旨に逆行して、国民から隠しやすい事実上の企業・団体献金になっているんじゃないかというふうに言わざるを得ないんですが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、企業・団体献金については、長年の議論を積み重ねた結果、現在は政党や政治資金団体に対するもののみが認められています。  そして、政治資金パーティーの収入ですが、これは、政治資金規正法上、これはパーティーへの参加の対価として支払われるものであって、寄附とは性質が異なるものであると考えています。そして、そのパーティーにつきましては、この政治資金規正法における政治資金パーティーに係る規定、これは平成四年に、当時の与野党間の議論を受け、政治資金パーティー開催の適正化等を目的として議員立法によって設けられたものであると承知をしています。こうした議員立法に基づいて、パーティーの開催そして収支の報告、これが行われているものであると承知をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、その九四年のこの政治資金規正法の改正行われた直後ですね、九四年当時、政界全体で見ると、企業・団体献金の総額というのはパーティー券収入の四倍あったんです。これが二〇一九年には完全に逆転して、パーティー券収入が企業・団体献金の二倍になっているんですよ。その収入の内訳をより隠しやすいのがパーティー券収入ですよね。ですから、そこに依存が高まっていったというふうに言わざるを得ないんですね。  今、パーティー券というのはパーティー参加の対価があるんだと、対価だと、だから寄附とは違うというふうに言われましたが、直近の二〇二二年のその宏池会の、宏池会じゃないや、岸田首相の政治団体の行ったパーティー、これ報道されていますけれど、これ、対価率、つまり収入に対する支出、収入に対する支出は僅か一割で、だから利益率が九割、約九割なんですよ。これ、パーティーとしての対価性なんかないんじゃないですか。これ一体、企業はどんな対価性を期待してこのパーティー券購入するんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、政治資金パーティーについては、パーティーの趣旨を説明した上で多くの皆さんに御協力をお願いするものであります。その全体としてのこのパーティーに、この参加者の皆様方に御協力していただくものであると認識をしております。  そして、その経費の割合について御指摘がありました。  この割合については、先ほど申し上げました政治資金規正法における議員立法を通じての改正等において、これは定められているものがありません。こうしたものについて問題意識があるとするならば、これは不断に議論を行うべきものであると思います。  いずれにせよ、与野党の合意によってでき上がった法律、与野党の間において議論を不断に深めていくべきものであると考えます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 いや、今、対価性についてよく分からなかったんですけど、どこに対価性があるんでしょうか、利益率九割のパーティーで。何の対価性があるんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治資金パーティーのありようについては御指摘のとおりであります。そういった対価性等について、要するに経費の割合について、このパーティーのありようについてどのように考えるか、これをこの議員立法の中で考え、引き続き議論していくことは重要だと申し上げております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、政治家の個人もそれから自民党の派閥も、これ企業・団体献金は受けられないんですよ。だけど、パーティー券という形であれば、まさにどんどんお金が企業から、団体から入ってくる。これ、事実上の企業・団体献金ですよ。  そして、その見返りはといえば、企業活動の利益でしょう。それしかないですよ。大企業、経済界の目先の利益でどれほど政治がゆがめられてきたかというのは、先ほどずうっと言ってきました。やっぱり政治と金の問題、この根を絶たなければならないと思います。  先ほど議員立法と言いましたが、私たち日本共産党は、その法律に反対した、そして今回、政治資金パーティーを含む企業・団体献金の禁止法案、これを今国会に提出をいたします。国民の政治への信頼取り戻すため、これ全力挙げること、このことを申し上げて、質問を終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  資料一。(資料提示)総理のポリシーとして知られるのが聞く力でございます。これまで人々の声を聞き続け、総理大臣になって形にした政策、その中で一番手応えがあったものって教えていただいていいですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 総理大臣になってから取り組んだ政策の中で手応えを感じているもの、これは、自分自身、今日までの取組の中で、防衛力の抜本的強化ですとか、エネルギー政策の転換ですとか、子ども・子育て政策の拡充ですとか、そして外交、G7等議長国としてのこの外交の取組ですとか、こうしたものについて一定の手応えを感じているところであります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 たくさんありますね。  総理のここ二、三年ほどの活動を見ていると、格差の是正、経済成長というキーワードが浮かび上がってきます。  資料の二。自民党総裁選の政策発表では、格差が広がれば経済の好循環は実現せずと主張されました。格差をなくして経済成長をさせるんだという意気込み、これが強調されていると思います。  資料の三。自民党総裁選で岸田候補の目玉政策は金融所得課税。格差を是正する上でも、これ非常に重要なんですね。株、株などでもうけた金融所得は、所得税とは分離される形で高所得者には税率が低く抑えられていると。  資料の四。財務省、令和二年分申告所得税標本調査を見て、所得十億円と所得百億円の所得税負担率とほぼ変わらない負担率になるのは年収幾ら程度でしょうか。

青木孝徳財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。  政府税調に提出した十月十八日の資料でございますが、その中で、所得税の負担率につきまして、五億円から十億円の所得を申告している方は二一・四%、五十億から百億の所得を申告している方は一七・一%となっております。  この二つの所得税負担率に対応する所得金額一億円以下の申告者の所得につきましては、例えば、二一・四%の場合ですと二千万から三千万円程度、一七・一%の場合は千五百万円から二千万円程度となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 所得一億円を超える富裕層では金融所得の割合が高く、所得税の負担率が下がっていく傾向が強いと。この壁を壊し、格差是正をするという岸田公約だったわけです。  資料の五。フランスの民間の調査では、日本の富裕層の数は三百六十五万人、アメリカに次いで世界第二位。  資料の三。増税が必要だった、必要だと言うんだったら、まずここからですよね。様々な声を聞いて格差是正が必要だと訴えた岸田総裁候補が金融所得課税を宣言。  資料の六。ところが、たった一か月で、当面金融所得課税は強化しないと一気にトーンダウンなんです。たった一か月。華麗なる手のひら返し。  総理、これ一体、誰の声を聞いて引っ込めることにしたんですか。お答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一億円の壁の問題、金融資産課税の問題、これについては、これ、今現在もこの課題について取組は続けております。こうした課題について、まずは、市場への影響等を踏まえながら、第一弾として、令和五年の税制改正において、特にこの負担率が大きく下がる階層があります。そこから手を着けることによってこうした金融資産課税についてもこの課税を強化する、こうした取組をスタートいたしました。  今後も、市場の動向もしっかり踏まえながら、引き続き議論を続けてまいります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 最初のその総裁選のときの勢いとは、またちょっと変わっちゃったわけですよね。トーンダウンされたわけです。だって、当面触らないと言い直しているんだから、元々自分が発した言葉を。でも、今、少し触り始めたんだ、これから触り始めるんだということをおっしゃったってことですよね。  これ、評判悪かったんでしょう。一般庶民からは評判が良かった、でも、評判が悪かった人たちがいたと思うんですよ。じゃなかったら、さっさとこの数年の間に進めていたと思うんですね、大胆に。恐らく、金融所得でもうけまくっているような資本家たちへの聞く力を発動させたんじゃないか、だからこれだけ弱腰になっているんじゃないか、そう思うんです。  一部の声だけ聞く力、岸田総理に始まったことじゃないんです。日本の安定雇用をぶっ壊し、株主至上主義へと転換させたのが自民党。三十年掛けて日本を衰退させた戦犯です。  資料の七。財務省、法人企業統計から何が分かりますか。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) お答え申し上げます。  法人企業統計調査は、国内の営利法人等を対象に、その資産、負債及び純資産並びに損益等について調査し、我が国における企業活動の実態を明らかにすることを目的としております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料八。財務省、九七年度を一〇〇として、二〇二二年度、企業の売上げどうなっていますか。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) お答え申し上げます。  資本金十億円以上の大企業の売上高につきまして、一九九七年度を一〇〇とした場合の二〇二二年度の計数は一〇八・九という形になっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 売上げは、ほぼ横ばい。  資料の九。経常利益はどうなっているか、教えてください。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) 同じ形で、経常利益につきましては三七九・六となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 株価を持続的に上げるためには経常利益をかさ増しする必要があるんですね。売上げは横ばいなのに、どうやって三・八倍近くになるんですか。  資料の十。株主への配当を教えてください。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) お答え申します。  同じベースで、配当金は八〇八・七となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 売上げは横ばい、でも、株主への配当は八倍以上。これ、誰かを泣かせないと株主にはお金回りませんね。  資料十一。従業員給与どうなっていますか。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) 同じく、従業員給与につきましては一〇〇・二となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 株主は八倍になったのに、従業員給料上がらず。それどころか、働き方ぶっ壊されていますもんね。  資料十二。設備投資どうなっていますか。

渡部晶財務省財務総合政策研究所長

○政府参考人(渡部晶君) ソフトウエアを除く設備投資になりますが、それは八六・六となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 未来への投資、設備投資を削りまくったら、当然イノベーションなんて生まれなくなるんですね。  資料の十三。これ、全体になります。賃上げも行わず、雇用を不安定化させてコストカット。長期的な視点での投資も行わず、短期勝負で株主に利益を流し込み、株主、資本家、それらの利益は肥大化するばかり。このような株主至上主義に日本をつくり変えたのが自民党です。このままじゃ未来なんかない。当たり前のことです。  金融所得課税はやりませんと、まあちょっと先ほどやっていますということですけれども、随分トーンダウンして勢いなくなっているんですね。超富裕層、資本家にこびた総理、更に聞く力加速します。  資料の十四。岸田総理の総裁選の政策、所得倍増、これは余りにも有名ですよね。  資料の十五。現在、実質賃金どうなっていますか。

森川善樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(森川善樹君) 毎月勤労統計調査によりますと、実質賃金は令和四年四月から令和五年九月まで十八か月連続のマイナスとなってございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 所得倍増どころか、今月乗り切るだけで精いっぱいと。  資料十六。総裁選で所得倍増と豪語した岸田さん。その八か月後、方向転換です。新たに発表したのが資産所得倍増。所得を増やしたいなら株でも買って小銭を稼げって話ですよ。  資料の十七。ロンドンの金融街で総理は、日本の個人の金融資産は半分以上が現金、預貯金で、約二千兆円ある、政策を総動員してそれらを投資に振り向けると宣言しました。  総理、私、こういう詐欺師みたいなやり方やめた方がいいと思うんです。個人が投資をするのはそれぞれの勝手ですよ。でも、国家がばくちに手を出せと大々的にあおるのは、なしじゃないですか。まともじゃない。  総理御自身はどうなんでしょうか。  資料十八。岸田総理の最新の資産公開、有価証券の内容と金額、教えてください。

須藤明夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(須藤明夫君) お答え申し上げます。  お尋ねにつきましては、大臣等規範に基づき、第二次岸田内閣発足に伴い、令和三年十二月二十四日に公開しております。それによりますと、岸田総理は有価証券は保有していないものと承知しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 総理御自身は、金融商品には一切手を出さずに、自分の財産ちゃっかり守るんですね。そのせこさ、世界一。まさに優勝です。  資本家の要望だけ聞く力は、これとどまらないんですね。  資料の十九。経産省、賃上げ税制とはどんな制度でしょうか。

山下隆一経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(山下隆一君) 賃上げ税制は、事業者が前年度より給与等を増加させた場合に、その増加額の一部を法人税等から税額控除できる制度で、例えば中小企業であれば、雇用者全体の給与が前年度比一・五%以上増加した場合に、増加額の一五%を法人税額等から控除するものでございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料の二十。賃上げ税制が適用された企業の数、教えてください。

山下隆一経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(山下隆一君) 令和三年度で十三万八千六十三社でございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料二十一。日本の全企業、全法人のうち、賃上げ税制が適用された企業の割合は。

山下隆一経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(山下隆一君) 令和三年度で約四・八%でございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 これ、賃上げに対応できているって、多くが大企業なんじゃないですか。得をするのも大企業。誰のための制度設計をやり続けているか、これ明らかなんですよ。  武器を作らせろ、武器を輸出させろと長年にわたって要求し続けているのが経団連です。二〇〇四年、二〇一〇年、二〇一五年の要望書が資料の二十二になります。  これらを実現するために、自民党は、集団的自衛権の行使容認や武器輸出の緩和を進め、今年、通常国会では大軍拡を前に進めた。四十三兆円もの巨額予算。結果、国から大規模な発注を受けた者たちだけほくほくです。  資料二十三。三菱重工、上半期、前年比で五倍の約一兆円と過去最高。川崎重工、前年比より二千億円増えて四千六百億円。NEC、受注高、前年比四〇%増。企業の稼ぐ力を強化するという総理の宣言どおりですね。まさに有言実行。ただし、お仲間周辺だけ。  資料の二十四。支持率下がりっ放しの岸田政権に対して、経団連の会長は、支持されていないのが不思議とコメント。彼らの利益だけを確実に増やしているわけだから、不思議も何もないですよね。  資料の二十五。岸田政権で負担増になった又は今後負担増になるもの。小規模事業者潰しの増税、インボイス、首都高値上げに鉄道運賃も値上げ、森林環境税などなど。  資料の二十六。負担増が議論されているもの。国民年金支払期間の延長、高齢者の介護保険自己負担率値上げなどなど。  総理、国民の声をそろそろ聞いていただいてもよろしいでしょうか。  資料の二十七。消費税の減税を望む人々、今や約六割。  総理にお聞きしたいんです。この約六割の声、聞こえていますか、聞こえていませんか、どちらかでお答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税の引下げについて国民の皆さんの中から声があるということは承知しております。  しかし、政府としては、この国会でも申し上げておりますように、可処分所得を支える方策として別の政策を用意しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 消費税の減税について、これ時間が掛かるからこれやれないんだという御説明もされていますよね。  資料の二十八。これ、総理も野党の第一党も、これ消費税減税は時間が掛かるんだって言うんですよ。自民党の茂木前幹事長に至っては、消費税の減税には半年から一年掛かると具体的に発言されています。  総理、消費税の減税は時間が掛かるんですか、教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税の減税、各国とも事情は様々であります。ドイツや英国においては、付加価値税税率の変更の際に、総額表示義務の下に価格設定、価格変更のタイミングを判断するということであります。  日本においては、消費税、最終的な負担、消費者に転嫁するという考え方の下に制度ができ上がっています。この変更に当たって、値札の貼り替え、システム改修、相応の準備が必要である、事情は大きく異なっていると認識をしております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 各国比較に対して答えてくださいって言ったわけじゃないですよ。官僚、挟み込む紙、間違えていません。  次行きますよ。  減税の発表から議会での法的手続など減税の実施までに掛かった期間はどれぐらいなのか、海外で消費税、まあ付加価値税とも呼ばれるんですけど、四か国の事例で教えてください。

深澤映司国立国会図書館専門調査員

○国立国会図書館専門調査員(深澤映司君) 先生からお示しいただきました四か国のそれぞれにつきましてお答え申し上げます。  まず、イギリスでございますけれども、レストランなどにおける飲食の提供、それから宿泊サービス、娯楽サービスには、通常であれば付加価値税の税率として標準税率の二〇%が適用されることになっておりますが、コロナ禍の下では二〇二一年の九月までの時限措置として五%の軽減税率が適用されておりました。このときの付加価値税率の引下げですけれども、二〇二〇年の七月八日に公表され、それから七日後の七月十五日に行われております。  続きまして、ドイツですけれども、やはりコロナ禍の下で二〇二〇年の十二月までの時限措置といたしまして、付加価値税の標準税率が一九%から一六%に、また軽減税率は七%から五%に引き下げられておりました。これらの税率引下げですけれども、二〇二〇年の六月三日に公表されまして、それから二十八日後の七月一日に実施されました。  さらに、アイルランドでございますけれども、二〇〇九年十二月九日に付加価値税率が二一・五%から二一・〇%に引き下げられるとの公表がなされまして、それから二十三日後の翌二〇一〇年一月一日にそれが行われております。  最後に、マレーシアでございます。二〇一八年五月の下院議員総選挙で付加価値税の廃止を掲げる野党連合が勝利いたしまして、政権が交代しました。そうした中、その年の五月十六日に付加価値税率を六%から〇%に変更することが新政権によって公表されまして、公表から十六日後の六月一日には実施に移されております。  以上であります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 イギリス七日、ドイツ二十八日、アイルランド二十三日にマレーシア十六日。日本は。値札付け替えるのに時間が掛かりましてね、減税まで半年です、一年ですって。こういったぼんくら議員は引退すべきですよ。やる気がないだけじゃないですか。さっさとやってくださいよ。  総理、消費税が社会に及ぼす悪影響、何が考えられるか、教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税については、消費税、社会保障の財源と我が国においては位置付けられています。全世代型社会保障制度、少子高齢化の中で構築していく中に当たってこの財源を大事にしなければいけない、そういった観点からこの減税は考えていないと申し上げています。弊害というよりは、この消費税そのものの位置付け、日本における位置付けを考えて、減税は考えていないということを申し上げています。  それから、先ほど来いろいろ御指摘いただきました。一つ一つ反論はしたいところでありますが、所得倍増についても、そういった取組続けているからこそ、来年に向けて賃上げが重要だということを申し上げております。  資産倍増ということについても、NISAのこのスタートを来年に控えて、是非、中間層の可処分所得、これをしっかりと拡大していきたい、こういったことを申し上げているわけでありますし、また、企業の配当が高いというものがありました。これはまさに、企業のこの成長の果実をどう使うのか、賃金と投資に振り向けてもらいたい、こういった循環をつくろうと申し上げているところでありますし、賃上げ税制についても、これ活用が少ないんではないか、こういった御指摘の中で、是非、来年度に向けて、赤字企業においても活用しやすい制度の改革、これも予定しているところでありますし、また、防衛力強化についても、大企業優先ではないかということでありますが、防衛力は、大企業だけではなくして、部品等を作るこの中小零細企業、この全体のサプライチェーンを充実することが我が国の防衛力強化につながると思います。中小零細企業も含めてしっかり支えていく取組であると認識をしております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 消費税の悪影響もしゃべれないんですね。ごまかしばっかりじゃないですか。ぺらぺらの答弁ですよ。  資料の三十。内閣府の四半期別GDP速報。九七年以降三回の消費増税、その直前の四半期と翌年同期を比較。実質民間消費の減少額は。同じ方法でリーマン・ショックによる減少額も教えてください。

野村裕内閣府経済社会総合研究所次長

○政府参考人(野村裕君) お答え申し上げます。  一九九七年四月の消費税率引上げの直前の四半期、九七年一―三月期と翌年九八年一―三月期を比較をいたしますと、九八年の一―三月期は対前年でマイナス七・五兆円であります。二〇一四年四月の引上げ時は、二〇一四年一―三月期と二〇一五年一―三月期を比較しますと、対前年でマイナス十・六兆円であります。二〇一九年十月の引上げ時は、二〇一九年七―九月期と二〇二〇年七―九月期を比較しますと、二〇二〇年七―九月期はコロナが広がった時期に当たりますが、マイナス十八・四兆円であります。  また、二〇〇八年九月のリーマン・ショック時は、二〇〇八年四―六月期と二〇〇九年四―六月期を比較しますと、二〇〇九年は対前年でマイナスの四・一兆円でございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 消費税を増税するたびにリーマン・ショック以上の影響を及ぼしているんですよ。経済災害です。そこから回復するまでにどれぐらいの期間が掛かりましたか。  資料三十一。内閣府、先ほどのデータで、九七年から二〇一九年、消費増税後の落ち込みが増税直前のレベルに回復するまで掛かった期間は。同様にリーマン・ショックも教えてください。

野村裕内閣府経済社会総合研究所次長

○政府参考人(野村裕君) お答え申し上げます。  駆け込み需要で押し上げられた水準に向けて回復するという測り方は通常してございませんが、数字上、同等の額に達した時期ということで申し上げますと、九七年一―三月期の季節調整済実質民間最終消費支出二百六十七・二兆円を超えましたのは、三年九か月後、金融危機等を経た後の二〇〇〇年十―十二月期の二百六十九・七兆円であります。二〇一四年一―三月期の三百十・五兆円、二〇一九年七―九月期の三百四・八兆円は、直近の二〇二三年七―九月期の民間最終消費支出は実質が二百九十四・七兆円、名目が三百十八・九兆円であり、名目では超えておりますが、実質では超えておりません。  それから、リーマン・ショック時につきましては、リーマン・ショック直前の二〇〇八年四―六月期の二百八十八・〇兆円を超えましたのは、一年九か月後の二〇一〇年一―三月期が二百八十八・八兆円であります。  なお、リーマン・ショック時は厳しいデフレとなりましたので、名目で超えましたのは五年後の二〇一三年四―六月まで掛かっているというところでございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 リーマン・ショック、回復までに一年九か月掛かった。消費税五%、増税前に回復するまで約三年九か月。消費税八%、五年たっても増税前には回復せず、回復しないまま二〇一九年一〇%に増税。消費税一〇%、増税前の水準には四年たっても回復していない。これ、みんなを貧しくしているんです。  資料三十二。厚労省、この国の貧困率どうなっています。

森川善樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(森川善樹君) 令和四年国民生活基礎調査の結果によりますと、令和三年の日本の相対的貧困率は一五・四%となってございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 六・五人に一人が貧困。  資料三十三。OECDの貧困率データで、韓国、アメリカは何パーですか。

鹿沼均厚生労働省政策統括官

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  OECDが公表しております統計データベースによりますと、お尋ねいただいた韓国、アメリカの相対的貧困率ですけれども、韓国は二〇二〇年で一五・三%、アメリカにつきましては、速報値ですが二〇二一年で一五・一%であり、確定値ということであれば二〇二〇年の一六・四%ということでございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 貧困率の上位国を日本が抜いているんですね。日本だけ三十年に及ぶ不景気、コロナが来て、物価高のトリプルパンチ。中間層も低所得者も人間の尊厳守れる生活送れていません。  資料三十四。総理は人間の尊厳について語られていますよね。総理の考える人間の尊厳、教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国際社会が根底からその秩序が今揺るがされている、こうした不透明な時代にあって、改めて、この法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守っていく、この一点において国際社会が再び結集することが大事だということを申し上げています。  そして、その先に我々が目指すもの、これは人間の尊厳であると。人間の尊厳を守るという目的のために国際法に基づく国際秩序を守っていく、こうした点において国際社会を結集していくことが、今、分断や対立が指摘される国際社会において再び連帯を実現するために重要だ、こういった考え方に基づいて外交を進めております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 外交答弁のコピペは要らないんですよ。  人間の尊厳って何ですか。総理のお考えをお聞きしたいんです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 人間が平和に通常の生活を送ることができる、食事も医療も必要なときにアクセスすることができる、家族が平和に過ごすことができる、こうした環境をつくること、これが人間の尊厳を守ることであると考えます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料三十五。こども家庭庁、第一回ひとり親家庭支援部会、赤石委員提出資料のアンケート、どんな内容ですか。あったと答えた人が五〇%を超える項目を教えてください。

吉住啓作こども家庭庁支援局長

○政府参考人(吉住啓作君) お答えいたします。  お尋ねのアンケートは、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむが実施している食料支援の利用者四千三百七人を対象に、本年三月に実施したアンケートであると承知しております。  このアンケートにおいて、回答者の体験について、よくあった、時々あったと回答された割合の合計が五〇%以上となった項目及びその割合につきましては、米などの主食を買えないときがあったが六五%、肉、魚を買えないときがあったが八七%、子供の服や靴を買えないときがあったが九〇%、玩具、文具、学用品を買えないときがあったが七五%、親の食事を一食抜かすが七九%となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 三十年に及ぶ不景気、コロナで物価高、苦しんでいるのは一人親世帯だけじゃないんです。中間層でも大変な状況。人間の尊厳守られていないんですよ。  これ、総理、お願いがあるんですよ。この国、救ってほしい。この国に生きる人々を救ってほしい。まずは物価を下げる、みんなの持っているお金、使えるお金を増やすという意味では、消費税、これ本当に廃止若しくは減税お願いしたいんです。お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税については、先ほど来申し上げたとおりであります。  そして、今、賃上げを実現しなければいけない、そのために可処分所得、これを盛り上げなければいけない。その方策として、政府は、今お示ししている総合経済対策、これを進めてまいります。  是非、この形、この政策を進めることによって賃上げを実現し、経済の好循環を実現したいと思います。そのことによって、この所得倍増、あるいは企業における様々な、内部留保、この配当ではなくして、賃上げや投資に振り向けていく等、様々な成果につなげていき、日本の経済、新しい循環を実現したいと考えています。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 可処分所得が上がるって、いつの話なんですか。先の話でしょう。今なんですよ。年越せないんですよ。今苦しいんですよ。  先ほどのアンケート、見ましたよね。中間層も苦しんでいるんですよ。今すぐやってほしいんです。どうしてそれやらない。これ、国民生活が緊急事態だということを全然分かっていないじゃないですか。来年にはどうにかなるんじゃないか、上がる傾向があるって、そんな話じゃないんだよって。三十年の不況にコロナが来て物価高が来ているということを政治が理解していないじゃないですか。  今必要なことは、消費税の廃止、季節ごとの一律給付、社会保険料の減免。国民の皆さん、控えめに言っても、これ、殺しに来ていると思った方がいいと思います。このまま行けば、ペンペン草も生えないような将来が待っている。貴族の集まり永田町をみんなでひっくり返しましょう。れいわ新選組がその先頭に立ちます。  ありがとうございます。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十八分散会

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