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212回国会参議院2023/11/01

予算委員会 第2号

発言数
541
登壇者
35
会派数
7
開催日
2023/11/01

会議録

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。太田房江さん。

太田房江自由民主党

○太田房江君 おはようございます。自由民主党の太田房江でございます。  本日は、質問の機会、誠にありがとうございます。  私は、まず、経済対策について伺いたいと思います。  三十年ぶりの高い賃上げとなります三・六%、この賃上げなど、岸田総理は経済政策で大変しっかりと成果を上げてきておられるわけですけれども、しかし、その成果が国民に実感として伝わっているかといえば、まあ必ずしもそうでないところがあるということであります。その最も大きな理由は、物価高に所得の増加が付いていっていないと、こういうことだと思います。  資料一を掲げさせていただきました。(資料提示)この見通しは、今後の物価と賃金の見通しを内閣府が試算をしているものでございますけれども、これによれば、一年後に賃金の方が物価を上回ると、こういう、約一年後にですね、という見通しになっております。このことを是非期待いたしたいと思います。  そういうことを期待する中で、今、この今ですね、国民が求めているのは、まずは今日の物価高から私たちの生活を守ってほしい。原油価格の高騰など、今の物価高は国民一人一人の努力ではどうにもならない要因によって始まっておりますから、そういう意味で、総理は、国民の努力によってもたらされた税収増を、今こそ物価高から国民を守るために還元するという御英断をされたのだと思います。  国民への還元を始めとして、政府が責任を持って物価高から国民生活を守る、そういうメッセージを総理自らのお言葉で国民にお伝えいただけますでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今委員がお示しいただきましたあの資料にもありますように、内閣府のこの年央試算によりますと、来年度中には名目賃金の伸びが消費者物価の伸びに追い付く、こういった試算があります。  消費者物価、資源価格や為替レート、また価格転嫁の動向など、これ様々な要因の影響を受けますので今後とも動向は注視しなければならないと思いますが、民間のエコノミストも多くは、二〇二四年度ないし二〇二五年度には実質賃金がプラスに転じる、こういった指摘をしている方が多い、こういった状況にあります。  すなわち、来年、来年度は、この賃上げが物価に追い付くことができるか、これはまさに正念場であります。ここに的を絞って経済対策を用意しなければならない。  この大事なときに、この物価高で皆さんが苦しんでおられるこの時期に、まずは所得税減税等、また給付等も用意して、国民の可処分所得、これをしっかり支えていく。そしてあわせて、この賃金の引上げのトレンド、来年に向けて企業の稼ぐ力、供給力の強化を図って、賃金引上げの流れも確実なものにしていく。この二つを経済対策の中にしっかり盛り込んで、来年に向けて日本の経済を盛り上げ、そして国民生活を守っていきたいと考えております。

太田房江自由民主党

○太田房江君 今のお言葉の中から、国民への還元の効果が一日も早く国民に届いて、そして物価高対策が国民の所得を補い、支えている間に、今年、特に来年まで大きな力を発揮してもらいたい。そして、再来年へ続いていく、賃金が持続的にしっかり上がり続ける経済にしていく。物価に負けない賃上げこそ、国民が経済が良くなったと実感する大きな、大事な政策だというふうに思います。  今年の高い賃上げを来年、再来年と、こう続けていかなくてはならないわけですけれども、そのためには賃上げの裾野を広げることが重要だと思います。大阪には、もうかりまっか、ぼちぼちでんなと、こういう言い回しもございますけれども、全国におかげさまでという声が広がるように、地域の中小企業、小規模事業で働く方々にも賃上げの流れがしっかりと届いていく、そういう賃金上昇が当たり前になる経済をつくっていくことが大事だと思います。  このために何が必要か、西村経済産業大臣にお伺いしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。  全国の中小企業の皆さんが賃上げを継続してやっていけるようにするために、何よりも収益、売上げ、収益、これを上げることが重要であります。  そのために何が必要かと。一つは、価格転嫁、もう一つは、生産性を上げていく、また新しい分野に挑戦をしていく、業態を広げていく、こんな挑戦を応援していくことが大事だと思っております。  まず、価格転嫁については、年二回、三月、九月に価格交渉促進月間ということで価格交渉の状況なども我々調査をしながら、そして下請Gメンによるヒアリングも加えて、必要に応じて大手企業に指導、助言も行ってきておりますし、公取とも連携をして取り組んできております。また、パートナーシップ構築宣言、大企業にも広がってきておりますが、更にこの拡大、そして実効性が上がるように取り組んでいきたいと思っております。  そして、二つ目の生産性向上、これについては、もう既に事業再構築補助金とかものづくり補助金とかですね、様々な形で新しい分野への進出、生産拡大への支援行ってきておりますけれども、さらに、今回、省力化、省人化投資を支援していこう、人手不足にも対応していくということで、こうした対応を経済対策に盛り込もうと今しているところであります。  あわせて、本年度期限を迎えます賃上げ促進税制、これについても、中小企業の皆さんがもう少し使い勝手がいいような拡充強化も含めて検討を進めているところであります。しっかりと中小企業の賃上げを継続するような環境整備、支援、整えていきたいというふうに思います。

太田房江自由民主党

○太田房江君 ただいまの西村大臣の価格転嫁ですとか様々な生産性向上対策、これはいずれもしっかり腰を据えて、しかし強力に進めなくてはならない、スピードアップをしなくてはならない施策だと思います。西村大臣のパワーで是非前へ推し進めていただきたいと思います。  それから次に、需給ギャップについてであります。  総理は、需給ギャップが解消に向かう中、供給力の強化に軸足を移すというふうに言われておられます。確かに、内閣府でも日銀でも需給ギャップはゼロ近傍というふうにされていますけれども、しかし、私には、今の日本経済、需要がそれほど強いというふうには思えません。今の需給ギャップのゼロは、需要も供給も弱い中での、言わば、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、縮小均衡なのではないか、今後の成長に向けては、供給力の強化はもちろん重要ですけれども、長年続いたデフレマインドが変わりつつある今こそ、需要も供給も両方増やして拡大均衡を目指すべきときではないかと、このように考えるわけです。  つまり、賃金が持続的に上がるところまで給付金と所得減税、すなわち、私流に言わせていただければ、予算と税のポリシーミックスによって消費力を補うとともに、技術開発を始めとした供給力の強化によって競争力を付ける、そうした総合的かつ大胆な、もっと言えば規模感のある経済対策が必要だと考えますが、新藤大臣のお考えをお伺いいたします。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 御指摘のように、総理が度々申し上げております、我が国経済は新しいステージに移行する大きなチャンスを迎えている。しかし、ただいまお話がありましたように、それは様々なまだリスクがございます。そして、後戻りさせてはならないという意味において、ここでいかに効果的な政策を打っていくか、これが重要なわけであります。  その意味において、やはりまずは物価高から国民生活を守り抜く、これをやりながら、次の経済強化のためには潜在成長率を上げていかなきゃいけないと。その大本に、やはり先生御指摘の供給力、これを更に強化するための仕組みが必要だと、これを今回の経済対策に盛り込みたいと、このように思っておるわけであります。  まずはこの給付、そして減税、これによって可処分所得の底上げを図ります。その上で、潜在成長率の向上、それを行うためには、労働投入、資本投入、そして生産性の向上、様々なこの策を巡らせていきたいと思います。  そして、供給力の強化に向けましては、まずは賃上げ促進税制の強化、さらにはリスキリングを拡充して、その上がる賃金を受けられる人も一緒に育てると。さらにはイノベーションを牽引するスタートアップの育成、さらにはこの国の産業を引っ張っていってもらうような先端産業への大きな投資、こういったものも含めて、予算と税制、さらには規制・制度改革、そういったものを総動員しながら、底力のある力強い経済つくれるように頑張っていきたいと思います。

太田房江自由民主党

○太田房江君 強い成長経済を目指していく、そのためにフロンティアの開拓についても臨んでいくというお話をいただきました。  新藤大臣は、AI、宇宙、海洋、量子など未知の分野の挑戦において大変強いリーダーシップを発揮していただいております。自民党の政調の中でも、例えば宇宙、これについてはインドや中国が大変前を行っておりまして、ここのところは危機感を持って臨もうじゃないかと、こういう議論が出ました。是非、高市大臣とともにリーダーシップ発揮していただいて、新しいフロンティア、まさに潜在成長力つくっていっていただきたいと思います。  次に、国民への還元についてお伺いをいたします。  私は、自民党の政調の中で内閣第一部会長というのを務めさせていただいておりますが、議論の中では低所得世帯向けの給付金の必要性、これを強く指摘する意見が数多く出されました。そして、これを政調会長の方に重点事項としてお願いをした経緯がございます。  また、これまでのコロナ対応や物価高対策において、住民税非課税世帯に対しては各種の施策が講じられてきたわけでございますけれども、その少し上の所得層については支援が乏しくて、これが住民税非課税世帯から脱する一つのハードルになってきたことにも配慮をして、広い層に、物価高で苦しむ広い層に対して手当てを行っていただきたいということも要請いたしました。  今、資料二で、これは参議院の方で、孤独や不安に寄り添う会で出てきた資料でございますけれども、所得の階層が一九九七年と二〇一八年とでどのぐらい変化をしているかということを示した図でございます。低所得層が大幅に増えてきている様子がお分かりいただけると思うんですけれども、こうした物価高の影響を受ける広い層に対して手当てを行っていただきたいと。  そういう意味で、税と予算のポリシーミックス、給付金とそれから所得減税、これの組合せでこれらの層をしっかりカバーしていくという考え方は、私は誠に時宜を得た考え方だと、対応だというふうに考えます。こうした還元をしっかりとやっていく、そして国民が税収増の還元がしっかり受けられているなというふうに実感していただくことが今回の経済対策の成否に懸かっているかと私は思うわけですけれども、これをもう一方でスピード感を持ってやっていかないといけない。  還元措置が重点支援地方交付金によって行われるということでございますけれども、これは地方自治体が担います。先ほどのポリシーミックスも、これ税とそれから予算措置、これ難しい作業になってきますけれども、取りあえずは今一番苦しんでおられる低所得層に対して給付金を早く届ける、これが私は大変大事なことだと思うわけです。  地方自治体が事務を担う以上、地方議会の議決が必要になってくるわけでございますけれども、私は是非、十二月議会に間に合わせていただけないだろうか、できることなら十二月中に給付金が届けることができないだろうかと、こんなふうに希望を持っているわけでございますけれども、このスピード対応について、新藤大臣のお考え、お伺いいたします。

新藤義孝自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(新藤義孝君) 大変重要な御指摘だと思います。  そして、この地方創生臨時交付金の中の重点支援金ですね、これをいかに迅速に、そしてまた自治体の皆さんには過度な負担のないような形でお配りしてもらうか、こういったことを精いっぱい工夫をしていきたいと思います。  今、先生も御指摘いただきましたけれども、やはり、地方議会の方では議会の方のやっぱりこの処置が必要でございますから、十二分にそこは国と地方が連携を取って速やかな対処ができるようにしていきたいと、このように考えておりますし、この減税措置を受けて、そして可処分所得を向上していただく方と、それから、その手前にまずは交付金で、この目の前の物価高にまずは備えていただくための応援をします。そうすると、そのはざまの方がいらっしゃるんですね。ここの方々にも十分な、きちんとこの同じような制度、趣旨が、恩恵が被られるように工夫をしていきたいと。  年末までにはしっかり決めて、そして特に配り方の工夫は知恵を出したいと、このように思っております。

太田房江自由民主党

○太田房江君 年末までにというお言葉、強く受け止めました。ありがとうございます。  ちょっと、こども未来戦略方針については時間の関係で、次の男女共同参画の方に移らさせていただきたいと思います。  IMFの世界経済見通しが二〇二三年のGDPを見通しておりますけれども、これによれば、日本はドイツを下回って四位に転落するということが判明をいたしました。もちろん、足下の円安ですとか、あるいはドイツのインフレの影響、これも大きく作用をしていることは確かでありますけれども、日本の長期的な経済低迷、これも影響していると思います。  日本経済の低迷の理由の一つに、私は女性活躍の遅れがあるというふうに常々考えてまいりました。女性活躍、女性の能力の発揮、これは、多様性を通じてイノベーションを生み出し、企業の価値の創造や我が国経済の活性化につながってまいります。日本経済が再び輝きを取り戻すために、更なる女性の活躍、これは私は不可欠だと思います。  これまでも政府において女性活躍推進のための施策は多々講じられてまいりまして、まあ今ちょっと古いですけれども、M字カーブ、これは明らかに消えてまいりました。これによって、結婚、出産以後も就業を継続する女性が大きく増加したことが分かります。子育てには教育費など大変なお金が掛かるというのが少子化が進む理由の一つになっているわけですけれども、今やこのように多くの女性が働くことを継続して、共働き、共育てというのが当たり前の社会になってまいりました。  そうした中で、女性の正規雇用比率が二十代後半でピークを迎えた後、低下を続けるいわゆるL字カーブというのも新たな課題として提起をされているところです。共働き、共育てということが普通になった今、まず求められるのは、このL字カーブの解消など、男女の賃金格差の是正ではないでしょうか。そしてまた、男性の育児、育児休業取得など環境整備を急ぐことではないでしょうか。少子化対策と男女共同参画とは表裏一体だというふうに私は思います。  私は、経産時代、経産副大臣時代に、女性リーダーの育成ですとか、あるいは女性活躍に優れた上場企業を選定するなでしこ銘柄という取組も行ってまいりました。  この資料四を御覧いただいて分かりますように、なでしこ銘柄の業績パフォーマンスは株価指数平均で見ますとTOPIX平均よりも高いという傾向が見受けられます。黄色いカーブですね。こういうことで、経営層に女性を登用している企業が成長すると、こういう傾向はかなり前からはっきり出てきているんです。  もう一つ、皆様方に知っていただきたいのは、海外、特に欧米では、我々が想定する以上の女性活躍推進のための強力な取組がなされているということなんです。  今回、経産副大臣として何度も海外にも行かせていただきましたけれども、大げさに申し上げますと、これ、これからの経済成長は女性の活躍推進によるものであるということが言わば死活問題として捉えられて、そこに力が入れられていると私は感じました。  そこに資料五として、各国の企業役員に占める女性比率の推移とともに、どこでクオータ制をどんどん投入してきたかということが分かっていただけると思うんですけれども、一番下の方、今や韓国にもこのクオータ制は適用されているということであります。  もちろん、我が国でも去年七月から男女間賃金格差の開示ということが義務付けられました。これやってもう一年以上たつわけでございますから、この開示の結果を踏まえて、男女の賃金格差の解消のための実効的な施策をより強力に進めるべきではないか。そしてまた、総理のおっしゃっている供給力の強化という意味でも、世界のこうした動向を踏まえまして、女性の経営層への組み込み、登用ということを積極的に進めることでイノベーションを加速していくべきではないかと、こういうふうに考えます。  この点についてはちょっと思い入れが強いものですから、総理にお答えをお願いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、女性の活躍、これは我が国の経済社会が持続的に発展していくために不可欠であると考えており、新しい資本主義においても、女性活躍と所得の向上、これを中核に据えて取組を進めてきました。  この岸田政権になってからも、委員の方からも紹介ありましたが、昨年七月、女性活躍推進法に基づいて、従業員三百一名以上の企業を対象に男女間賃金格差の公表を義務化する、こうしたことを行い、また、共働き、共育ての推進に向けて、女性、失礼、男性の育児休業の取得促進、こういった取組を進め、また、この経営層への女性の登用については、二〇三〇年までに女性役員比率を三〇%以上にする目標、これプライム市場上場企業においてルール化される、こうした動きもありました。  この女性版の骨太方針二〇二三も取りまとめたところでありますが、こうした方針に基づいて、引き続き、女性の所得向上、そして経済的自立、こうした動きを進めていく、そのことが、委員も御指摘になられたように、来年に向けて賃上げの動きを盛り上げていくための企業の稼ぐ力、これをしっかり付けることにもつながっていくんだと思いますし、賃金とそして投資の好循環を実現する上においても大きなポイントになるのではないかと考えております。

太田房江自由民主党

○太田房江君 実は、今回の経済対策の案の段階では男女共同参画に関わる記述が八行しか最初なかったんですけれども、その後で賃金のアップということについても考慮をするということが入りまして、これから総理の強いリーダーシップでこの供給力の強化にしっかり女性活躍を組み込んでいっていただくようにお願いをいたしたいと思います。  次に、福島の復興についてお伺いをいたします。  福島の復興なくして日本の再生なし。私が経産副大臣のときに原子力災害現地対策本部長を務めさせていただきまして、その間にALPS処理水の海洋放出も始まりました。この間、私も福島の浜通りに足しげく通わせていただきまして、避難指示解除にも力を入れてまいりました。九月末には大熊町そして双葉町における特定帰還居住区域復興再生計画が認定をされましたし、今後は復興大臣のリーダーシップで避難指示解除に向けた取組を政府一丸となって進めていかなくてはなりません。  また、今後の福島復興は地域全体の大きなビジョンとして捉えて、それぞれの地域によって異なる復興の状況、十二市町村それぞれにこの段階が異なってきたなというのが私の印象ですけれども、それを踏まえつつ、それぞれの課題に応じた対応を的確に取っていく、これが重要だと思います。地元自治体の首長さんの中には、もう大変、この帰還が遅れている区域について立地補助金に対する大変大きな期待があって、雇用の場、買物環境の整備、そういったことについて本当に強い要請を私もいただいてまいりました。  今後、復興大臣として、福島の復興全体を大きな視点で俯瞰をしながら、それぞれの地域の実情を細かくしっかり踏まえながら復興対策を展開していっていただきたいと、こう思っております。今後の避難指示解除や復興の在り方について、土屋大臣の御見解、御決意をお伺いいたします。

土屋品子自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(土屋品子君) 私も、九月十三日に復興大臣に就任して以降、頻繁に福島県を訪問し、知事や首長の皆様と意見交換をさせていただいてまいりました。  原子力災害被災地域については、避難指示解除できた時期の違いによって、太田委員がおっしゃっているように、各自治体の復興の状況は千差万別であるということを痛感しているところでございます。  帰還困難区域については、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、帰還に必要な箇所の除染等を行い、また避難指示解除を行う方針でございます。また、特に避難指示解除が遅れている自治体、太田委員がおっしゃったように、首長の皆様、大変いろいろな観点から御心配が多いようでございますけれども、直接、企業立地補助金を求める御要望もいただいているところでございます。  引き続き、現場主義を徹底し、被災地の声に寄り添いながら、国が前面に立って福島の本格的な復興再生に向け全力で取り組んでいきたいと思います。太田委員の足跡をたどりながら、しっかりと働いてまいりたいと思います。

太田房江自由民主党

○太田房江君 土屋大臣、温かいお言葉ありがとうございます。是非よろしくお願いを申し上げます。  ところで、今回の対策で少し残念なこと、これはですね、供給力強化を支えるのはエネルギーの安定供給であると、そして特に電力供給基盤強化であるということであると思いますけれども、それへの言及が余りないということについてちょっと残念に思いました。  エネルギーを取り巻く情勢が大変厳しいことはもう言うまでもないことであり、岸田総理はこの間、GX実現に向けた基本方針として、原子力政策を大きく前進させる方針を御英断いただきました。さきの国会においてはGX二法も成立したわけでございます。これらを最大限に生かして、原子力政策を再構築して、我が国の電力供給基盤を将来にわたって強化をしていかなくてはなりません。  で、今回のGXの基本方針の中での原発再稼働、これについては、この資料六にございますように、ちょっと見ていただければ分かるんですが、十二基がもう再稼働を果たしました。オレンジ色の部分でございます。これを見てお分かりいただけますように、関電、九電管内の原子力の再稼働は進んでいるんですね。言わば、西高東低の原発配置ということになっているわけであります。  これからの新産業の育成というようなこととこの電力供給ということは整合性を持って考えていかないといけないと思うのと、それから、今の時点ではとにかく原子力の再稼働を着実に進めていくということ、これが大変大事だと思います。  そしてまた、最近、海外では、特にアメリカ、IT企業関係が積極的に原子力に関与して、自ら原子力の活用に取り組む動きが出てきています。ビル・ゲイツさんが、CO2排出をなくすには天候に左右されない原子力だけが必要な規模を提供できると、こういうふうにおっしゃったのは有名でありまして、私も先般、シアトルでテラパワー社というところにも行かせていただきました。このほかにも、マイクロソフト社がデータセンター向けに原子力事業者から電気を調達する契約を締結したほか、チャットGPTを開発したオープンAI社、これも、アルトマンCEOが自らベンチャーを立ち上げて、革新炉のベンチャーですけれども、これのCEOに座ったということであります。  こうした動きが広く世界に現れている中で、日本でもより安全性の高い次世代の原子炉の開発、建設に向けた取組を積極化するべきではないかと、このように思います。経産大臣の御見解、お願いいたします。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。  エネルギーの安定供給という観点から、原子力、極めて重要なエネルギーというふうに私どもも認識しております。  既にこの再稼働が進んでおります関西電力や九州電力、ほかのところに比べて電気料金も安くなっております。燃料代が高くなる中でも、原子力を活用することでこうしたことも実現できるわけでありますし、御指摘ありましたように、生成AIはもう膨大な電力を使いますので、これに取り組む事業者の皆さんが安定供給と脱炭素化を進めるために原子力に注力しているというのも理解できるわけであります。  そうした中で、御指摘の再稼働でありますが、原子力規制委員会がこの新基準で適合するということで既に設置変更許可をしております五基、その資料のとおりですね、女川、島根、柏崎刈羽、東海第二、これは、しっかりと工事をやり使用前検査もやってもらった上で、しっかりと安全性を確保して、そして地元の理解も得て再稼働を進めていく方針であります。さらに、十基の審査中のものも、電力会社間の知見も共有しながら、人材も相互支援しながら、審査に的確に対応していく、このことを産業界へもしっかり指導していきたいと思います。  いずれにしましても、地元の理解を得て再稼働を進めていく方針であります。  あわせて、SMRや高速炉、高温ガス炉、核融合炉、核融合ですね、こうしたものについても世界各国でまさに取組が進んでおります。我が国でも、高速炉、高温ガス炉に百三十五億円の開発資金を確保しておりますし、また、投資回収の予見可能性を高めるということで、そうした事業環境整備にも取り組んでいるところであります。  いずれにしましても、国際的な連携もしながら、より安全性の高い装置を組み込んだそうした次世代革新炉についてもしっかりと開発を進め、また、サプライチェーンなども構築を、維持、構築をしていきたいというふうに考えております。

太田房江自由民主党

○太田房江君 よろしくお願いいたします。  次に、大阪・関西万博についてお伺いをいたします。  十月二十日に博覧会協会から、国、大阪府・市、そして経済界に対して会場建設費の増額の精査結果について報告が行われました。会場建設費につきましては、国と大阪府・市、そして経済界が三分の一ずつ負担するということは閣議了解となっておりますが、増額するということになれば、これ当然税金で賄われることになるわけですから、政府におきましては、博覧会協会の精査を、精査の内容を十分に検証して、そして国民の理解が得られるようにしっかりと説明する必要があります。  先般の報告会で博覧会協会から、増額な主な要因につきましては、物価上昇による労務費と資材費の上昇であるという説明がございました。  資料七には、建設業界から出されております最近の資材価格あるいは労務費価格のこの大きな上昇を示したものを持ってまいりましたけれども、工事内容の見直しでは、こうしたことの勘案のほか、無駄を徹底的に省くというんでしょうか、縮減できるところは縮減するという努力も一方で必要なことはもちろんであります。  ただ、その上で、この資材費とそして労務費の確保ということに行くのであれば、これは岸田政権の最重要課題であります賃上げにも通ずるものでありますので、これらのことをしっかり国民に説明して、増額に対する理解を得ていただきたいというふうに思います。  そして、公共事業費の在り方として、労務単価の見直し、これも進められているというふうに聞きました。今日はちょっと詳しくお聞きする時間がございませんけれども、状況は、私、説明を受けております。そういう中にあっての今回のこの見直しということでございますから、今回の精査が近日中に合意をされて、そして会場整備が着実に、かつスピード感を持って進むように期待したいと思います。よろしくお願いをいたします。  ここで、自見大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、機運醸成についてちょっとお伺いをいたします。  言うまでもないことですけれども、テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、そしてコンセプトは未来社会の実験場と、こういうことでありますけれども、万博は、子供たちに、未来社会を体験し、未来社会について考える、そして未来に希望を持って、希望を持って立ち向かう、そういうきっかけを与える、ふさわしい場であるはずです。  過去の万博でも、多くの子供たちが来場して未来社会を体験したことでその後の人生に大きな影響を受けたというふうな話を私は大阪でよく聞くことがあるんです。多くの子供たちに万博に参加をしてもらうこと、これが万博のレガシーにつながっていくことにもなるのではないでしょうか。  自民党の議論の中でも、第一部会からは、次代の社会を担う子供たちの万博への参画ということを提言させていただいております。子供施策に長年取り組んでこられました自見大臣には、是非この点、子供たちの万博参画ということについて取り組んでいただきたいなと、このように思いますのと、それからもう一点、まだまだ盛り上がりに乏しいと、機運醸成もっと全国的にやってくれと、こういう議論も多く出されております。  例えば、それぞれの自治体が万博のメリットを享受できるように、万博を訪れた方がそういう地域に向かって日本を楽しむというようなことができれば、これは全国にメリットが広がっていくわけでありますから、そうした工夫を含めて、来場者の地域への誘客など、地域活性化につなげていくことが大変重要だと思います。  自見大臣は地方創生担当大臣も兼務されておりますので、機運醸成に向けた今の二点について御決意をお願いいたします。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを掲げておりまして、コロナを越えた初の国際博覧会というものでございますのにふさわしいテーマとなっていると思っております。  子供の万博への、博覧会への参加の促進は、自民党大阪・関西万博推進本部、また全国知事会からも御要望をいただいておりまして、非常に重要な視点だと考えてございます。  私自身も、現在、民間パビリオンのプロデューサーの方や様々な関係者に御意見を、御意見あるいは構想を聞いておりますが、皆様いずれも大変熱意があって、また、子供たちに是非とも食文化やあるいは科学技術、そして命の大切さを体感してもらうようなすばらしいパビリオンを造りたいということを皆様口々におっしゃってくださっています。  子供の参画を促進するため、現在、政府といたしましては、修学旅行や校外学習合わせて百二十万人の子供たちに万博を訪れてもらうということを目標として鋭意取り組んでおります。  また、障害を抱える子供あるいは家族の皆様にも是非とも楽しんでいただきたいということで、障害者当事者の意見も伺ってユニバーサルデザインを実施する、実現する設備投資、設備の施設整備を行っているところでもございます。  大阪・関西万博を通して、コロナ禍で我慢を強いられてきた子供や若者たちに是非夢と、そして、これからのVUCAの時代、不確かな時代をしっかりと生き抜いていただく力を授けるような、そういう万博にしたいという思いで今全力で取り組んでいるところでもございます。  また、地方創生担当大臣といたしましては、太田委員の問題意識、ありがとうございます、全国各地で様々なイベントやコラボレーションを行うということも大事だと思っておりますのと、また外国から万博に訪れる外国人観光客の皆様に全国の観光地にも訪問してもらえるような仕組み、そういったものも考えておりまして、万博を契機とした地方創生の取組をしっかりと生かして全国の機運醸成に力を尽くしてまいりたいと思います。

太田房江自由民主党

○太田房江君 よろしくお願いいたします。  最後に、金剛バス事業廃止問題についてお伺いをしたいと思います。  大阪の南河内で路線バスを続けてこられました金剛自動車株式会社が本年十二月二十日をもってバス事業を廃止するということを発表されました。  金剛バスが走りますこの南河内地域、資料八のとおりでございますけれども、この人口規模は実は十四万人おられまして、比較的大きな地域なんですけれども、ここには鉄道が存在しません。四つの自治体は、自治体の住民は、金剛バスが廃止をされるということで生活が成り立たなくなるということをおっしゃっていて、少し混乱が生じております。通勤、通学、通院、日々の買物、他地域からの観光など、全てにおいて多大な影響が出ることは間違いないわけで、まさにこの地域にとっては死活問題、大阪の死活問題であります。ここは楠木正成公や聖徳太子ゆかりの土地でもありまして、多くの文化財、そして歴史的な遺産もあるところなんですね。  こういうところにバスの路線が廃止をされるということで、今ここにある十五路線のうち五路線は何とか確保しようというところまで議論が進みました。地元四市町村と運輸局、大阪府、金剛バス、近鉄バス、南海バスで今協議が進められているところなんですけれども、自治体コミュニティーバス方式ということで運行を続けようかというような議論ですとか、あるいは、それから、この五路線から外れる路線については、河南町など、これ小さい町なんですけれども、自治体自らが運行主体となって、自家用有償旅客運送など様々な検討、今行われているところなんですね。こうした当面の方針が示されたということは一歩前進ではあるんですけれども、不安は解消されておりません。  国土交通省は、こうした問題を地域の協議に任せるということではなく、例えば既存のスキームでも赤字補填をするスキームはあるわけですけれども、これでは小さな町に大きな負担になってしまう、こういったことまで含めて是非配慮をしていただきたい。必要であれば新しいスキームも用意していただきたい。  こういうことで、地域公共交通の在り方として、バス交通についても一定の方向性を示していただきたいと思いますけれども、国交大臣のお考えを伺って、私の質問を閉じます。ありがとうございました。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 金剛バスにつきましては、先ほどおっしゃいましたように、路線バス事業の継続が困難との意向が示されまして、示されました。これを受けまして、本年十月一日、先月ですけれども、地域交通法に基づいて、沿線自治体が主体となり、路線廃止後の地域の移動の足の確保について検討を行う広域協議会が設置されたところでございます。  国土交通省としては、さきの通常国会で成立した改正地域交通法の枠組みや関連予算を活用して、利便性、持続性、生産性の高い地域公共交通ネットワークへのリデザイン、再構築を進めているところです。この法律では、国も関与するという方向に、新しい方向性が出ました。  廃止の意向が表明されている金剛バスの運行エリアについても、地域にとって望ましい公共交通サービスが維持されるよう、幅広い関係者と共に創る共創との考え方に立ち、国土交通省も広域協議会の一員として積極的に議論に参画し、リデザインの取組を後押ししてまいります。国も積極的に関与してまいります。

太田房江自由民主党

○太田房江君 ありがとうございました。終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で太田房江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、谷合正明君の質疑を行います。谷合正明君。

谷合正明公明党

○谷合正明君 おはようございます。公明党の谷合正明です。  まず、冒頭ですけれども、相次ぐ政務二役の辞任、また、本委員会審議に混乱がもたらされたことにつきましては遺憾であり、政府においては緊張感を持って事に臨み、信頼回復に努めていただきたい、そのことを申し上げたいと思います。  さて、今国会の最大のテーマは経済でございます。昨年来続きます物価高の影響は、現役世代、中間所得層を含めて、国民に広く生活に影響が及んでいるところでございます。賃上げが物価高に追い付き、そしてその状況が広く波及していくまでの間、当面の間は家計への支援というものが必要だというふうに考えております。  そこで、公明党は、三年連続で過去最高となっております税収増、これを直接国民に還元して、三つの還元策ということを総理に既に提案をさせていただいているところでございます。既に御案内のとおりだと思いますが、可処分所得を増やすための所得税減税、もう一つは、その減税の対象とならない世帯に対する給付金の迅速な支給、そして、電気・ガス代、またガソリン代等の負担軽減措置の来年春までの継続ということを訴えてきたところでございます。さらには、地方自治体がきめ細やかに政策を実行できるようにということで、重点支援地方交付金の増額ということも主張させていただきました。  そうした公明党の提言も踏まえていただきまして、近く政府におきましては新たな総合経済対策というものを取りまとめていただくということになっております。大切なことは、政府が示しているこの減税と給付という国民への還元というものの趣旨、目的というものがしっかりと国民に伝わるということが大事であると思っております。  改めて、総理に直接御説明いただくとともに、補正予算案の早期提出、また早期成立、早期実行に向けての決意を伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、日本経済、今、三十年ぶりの賃上げの盛り上がりですとか、百兆円を超える過去最高の民間投資ですとか、デフレ脱却に向けて明るい兆しは見えているものの、この物価高によってまだ賃上げが物価高に追い付いていない状況にある。何としてもこの、委員おっしゃられるように、可処分所得、これを盛り上げることによって国民生活を守っていき、そして来年に向けて引き続き賃上げにつなげていく、この道筋を確かなものにしていかなければならない。そういった観点から、委員の方から御指摘がありましたように、この可処分所得を支援するための経済対策、用意していきたいと考えております。  御指摘の所得税減税を中心とする政策、そして、その対象とならない方には給付という形で迅速に支援を行う、また、この二つの制度の間におられる所得層の方々には重点支援地方交付金を活用して同等に支援を用意するということで、幅広い所得層に対して可処分所得を下支えする、こういった支援を行うと同時に、エネルギーの激変緩和措置を来年の春まで持続するということで生活を支えていく、こうした経済対策を今考えているところです。  是非、これによって、この可処分所得を支え、物価高に負けない国民生活をしっかりと支援していきたいと思いますし、そのことが、今芽生えている明るいこの兆し、賃上げそして投資の好循環を来年以降にもつなげていくためにも大変重要な取組だと考えております。  この経済対策を取りまとめましたならば、すぐに補正予算の編成に掛かり、補正予算編成後、できるだけ早い時期にこうした対策を実行に移せるよう準備を進めていきたいと考えています。

谷合正明公明党

○谷合正明君 総理の説明の中に、定額減税と給付支援の間におられる方に対しても丁寧に対応していくという趣旨の話もございました。  やはり、住民税は納めているものの所得税を納めていない方であるとか、年間の納税額が四万円に満たない方などに対してどういう支援していくかということが、今後詳細は決まっていくということなんだと思いますが、これ様々なパターンが考えられると思うんですね。給付額あるいは実施時期、子育て世帯なのか否かであります。    〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕  年末の税制協議で最終決定するとしておりますが、やはり今回の減税、給付の還元については、自治体ともよく連携して、国民目線に立った国民向けの周知、広報、また問合せ体制等を丁寧にかつ万全にしていく必要があると思いますが、改めて総理に伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、給付そしてこの減税を行うに当たりまして、自治体との連携、この実務においても大変重要でありますが、こういった各種施策を国民の皆さんに効果を実感していただくための広報ですとか周知、問合せ体制、こういった点においても自治体との連携、重要だと考えます。  更に言うと、所得税の源泉徴収を担う各企業ですとか、この交付金の執行事務を行う地方自治体、こういった関係者との連携、これも不可欠であり、広報等においても連携を深めることは重要であると考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 続けて総理に伺いたいと思います。地方自治体への財政支援についてでございます。  まず、今回の給付措置ですけれども、地方自治体には、先ほど総理も言われているとおり、初めて行うような給付の実務というものをお願いしなければなりません。そこには事務負担も生じますし、自治体の御協力なくして今回の国民への還元策というものは円滑にいきません。そこを踏まえた上で伺います。  地方税である住民税の減収分は全額国費で負担すると、これは当然のことだと思いますが、所得税の三三・一%は地方交付税の原資になっているため、所得税減税により地方交付税減収も、減るということに留意する必要がございます。地方自治体に影響を与えないために、国からその分補填すると明確にしていただくことが大事ではないかと考えます。総理の答弁を求めます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先週二十六日の政府与党政策懇談会において、一人当たり四万円の所得税、住民税の定額減税の検討を指示したところですが、その際に、この住民税の減収額については全額国費で補填する、こうした方針をお示しするとともに、詳細については、この詳細な制度設計については与党税制調査会で検討するということになりました。  そして、御指摘のこの所得税減税を行った場合の地方交付税への影響、また給付に必要な事務負担、こういった対応につきましては、地方の財政運営への支障、あるいは過度な事務負担、こういったものにつながらないように留意すること、これは重要なポイントであり、是非この点もしっかり留意しながら年末に向けて適切な対応を行ってまいりたいと考えています。

谷合正明公明党

○谷合正明君 総理のそうした御発言も踏まえて、与党としてもしっかりと協議をして結論を出していきたいと思っております。  所得制限の考え方について伺います。  先週、総理は会見で、定額減税は子育て世帯の支援の意味合いを持つと、子育て世帯の分断を招くことはあってはならないと述べられております。これ、私も賛同いたします。  その上で、与党の税制調査会で制度を具体化していくというふうに述べられておりますが、改めて、私自身も、国民生活に広く物価高騰の影響が起きているわけでありまして、分断を招かないためにもこの減税に所得制限を設けるべきでないと考えるんですけれども、総理のこの発言の趣旨も含めて見解を伺いたいというふうに思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、二十六日、政府与党政策懇談会において、所得税、住民税の定額減税について指示を出したわけでありますが、その際に、児童手当の抜本的拡充後の初回支給を来年十二月に前倒ししたいと考えている、こういったことを申し上げました。  今般、高校生や児童手当制度の現行の所得制限外の子供も含めて、来年六月から一人につき四万円の定額減税を行うということを考えているわけですが、このことは実質的に児童手当の抜本的拡充を更に前倒しする効果があると考えています。  この今回の定額減税が子育て世帯の支援の意味合いも持つんだという考え方を示させていただきました。そして、所得制限については、そういった認識に基づいて、子育て世帯の分断を招くことがあってはならないという私の考え方を示させていただきました。  今後、与党税調で制度設計の具体化をしていくわけですが、こういった考え方も念頭に検討を進めてもらいたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 今回、各政党から経済対策の提言というものが公表されております。国民の間には、なぜ所得税、住民税の減税で消費税の減税ではないのか、また社会保険料は減免できないのかという声があるのも事実でございます。  これらの政策を採用しない理由というものは何なのか、ここで政府の見解を伺いたいというふうに思います。まずは消費税について。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 谷合先生お話しのとおり、今回の物価高騰に対して各党から様々な経済対策の御提言がありまして、その中には消費税の減税についての御提言もございます。  この消費税につきましては、急速な高齢化等に伴い、年々増加する社会保障給付費の財源確保が課題となる中で、全世代型社会保障制度を支える重要な財源として位置付けられておりますことから、政府としては、その税率の引下げを行うことは適当ではないと考えているところでございます。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 年金、医療、介護に関しましての給付を行う社会保険制度については、現行制度においても所得に応じて保険料負担を軽減する仕組みは既に設けてあります。  社会保険制度の仕組みは、このように低所得者の負担に配慮をしつつ、相互扶助の考え方を基盤として必要な保険料を御負担いただくことを基本とするものでございます。可処分所得向上のため幅広いものを対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係をゆがめるなど、それぞれの社会保険制度に与える影響が大きく、保険者の実務上の負担など課題も大きいことから、慎重な検討が必要だと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 以上、ちょっと限られた時間でありますが、給付と減税については、その政策目的また内容について、総理先頭に政府一丸となって、国民目線に立って今後も引き続き説明責任を果たしていただきたいというふうに思っております。  その上で、中小企業支援について、質問を移りたいと思います。  物価高を乗り越えて成長経済への軌道に乗せていくために一番必要な対策というのは、持続的な賃上げであります。中でも、雇用の七割を占めます中小企業において持続的に賃上げできるか否か、今まさに正念場です。  そこで、公明党は、政策提言である中小企業等の賃上げ応援トータルプランを取りまとめ、政府に申入れを行いました。  まず、中小企業が賃上げの原資を確保できるよう、原材料費だけでなく、労務費を含めた適正な価格転嫁を徹底していく必要があります。立場の弱い下請企業と発注元との取引状況の監視指導などの体制強化、全国のよろず支援拠点に設置された価格転嫁サポート窓口の活用、パートナーシップ宣言に参加する事業者の拡大など、発注元との価格交渉支援を一段と進めることが重要と考えますが、経産大臣の答弁を求めます。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 谷合委員御指摘のとおり、全国の雇用の七割を占める中小企業の持続的、継続的な賃上げ、極めて重要であります。そうした中でも、そのために価格転嫁を強力に進める必要があるというふうに思っております。  具体的には、年二回、三月と九月、ちょうど四月、十月が調達価格の、が始まる、改定されますので、その時期、三月、九月を価格交渉促進月間として、まさにその発注企業と価格交渉、転嫁の状況を調査をして、社名の公表なども含めて、芳しくない発注企業の経営トップに直接指導、助言も行っております。  また、下請Gメンの体制を更に充実させ、取引実態把握しながら、業界全体の取引方針の改善、また、公取との連携もしながら、公取にもしっかりと対応してもらうという取組を進めております。  あわせて、サプライチェーン全体で共存共栄を図るパートナーシップ構築宣言、かなり広がってきておりますが、まだ大企業でこの宣言していない企業もありますし、宣言した企業でも、その実効性を上げる取組、進めていきたいと思います。  あわせて、御指摘のように、よろず支援拠点、ここに価格転嫁サポート窓口を置きまして、様々な転嫁に向けてのその計算の手法などの取得なども支援をしております。  そして、御指摘ありました労務費についても、他のエネルギー価格などと併せてその分をしっかり転嫁できるような、そうした対応をもっと工夫できないかということも是非検討してまいりたいと思います。  いずれにしましても、価格転嫁、強力に推進していきたいと思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 中小企業の現場では、価格転嫁とともにもう一つ、人手不足ですね、この問題が深刻でございます。  そこで、中小・小規模事業者が直面する構造的な人手不足への対応のため、先ほど来の質疑でも紹介されておりますが、省人化、省力化に必要な設備、機器への投資に対する支援策、これを設けるべきであります。例えば飲食業では発券機や食器洗浄機などが例に挙がりますが、その際、小規模事業者でも利用しやすい制度となるよう、製品をカタログから選ぶように簡易な申請の仕組みを導入すべきです。経産大臣の答弁を求めます。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおりでありまして、この人手不足がもう何より今、地域での、中小企業の大きな課題だというふうに思います。  それを乗り越えていくために、なかなか中小企業の皆さん、どんな製品があるのか、どこから手着けていいか分からないという声もありますので、御指摘のようなカタログのような形で、省力化、省人化のためのハード、ソフト、これをメニューをそろえて、簡易で即効性のある支援措置、考えていきたいというふうに思います。  あわせて、実情に合わせた生産プロセスの効率化とか高度化、こうした支援策も今回併せて経済対策の中でしっかり盛り込んでいきたいというふうに思います。  いずれにしましても、この人手不足を乗り越えて中小企業が成長していく、そして賃金も引き上げていく、そうした環境をつくっていきたい、また支援をしっかりと行っていきたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 しっかりやっていただきたいと思います。  中小企業の現場では、さらに今、事業承継税制について関心が集まっております。三年余りにわたるコロナ禍、また物価高の急激な経営環境の変化で事業承継が足踏みをしております。  事業承継税制の特例承継計画の提出期限が来年の三月までと期限が迫っているところであります。この措置は、事業承継、事業引継ぎの円滑化並びに経営革新を促進するものでありまして、足下で年間三千件、三千社の申請があると聞いておりますが、まだまだ一万社を超えるニーズがあるというふうに言われております。  事業承継税制の特例承継計画の提出期限、これを大幅に延長して、円滑な事業承継を支えていくべきではないでしょうか。総理の答弁を求めます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の税制ですが、中小企業の経営者の高齢化が進む中にあって、事業承継を後押しするために大変重要な税制だと認識をしています。  中小企業、言うまでもなく日本の成長のこの主役であり、御指摘の税制、これは引き続き重要であると認識をいたします。そして、本年度末に迫る税制活用のための計画提出期限の延長、これにつきましては、御提言も踏まえ必要な検討を行ってまいります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 しっかりお願いいたします。  さて、公明党の中小企業に対するトータルプランなんですけれども、実は中小企業等ということで、等の字を入れました。それは、医療、介護、障害者福祉分野と保育の分野についての賃上げを強調し、入れたからであります。  医療、介護、福祉分野は、年末の報酬改定も視野に入れつつ、食材料費、光熱水費の高騰の対応や賃上げのための必要な対応を今回の経済対策、補正予算案に手当てするべきだと考えます。保育士も、これまで現場の深刻な人手不足を解消するため処遇改善を図ってきました。ここでもう一段、給与の公定価格の大幅な引上げを図るべきと考えます。総理の答弁を求めます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現下の物価高騰の状況、さらには他の分野等における賃上げの状況等を考えますときに、医療、介護、そして福祉分野におけるこの物価高騰対策、そして賃上げ、これも重要な課題であるということ、これは言うまでもありません。今回の経済対策においても、エネルギー激変緩和措置を始めとする支援策に加えて、重点支援地方交付金の追加など、入院時の食費への支援、賃上げへの対応、こうしたものも含めて必要な対策、検討していきたいと考えています。  そして、保育分野についても、こども未来戦略方針において、民間給与動向を踏まえた処遇改善を検討する、このようにされております。今般の令和五年人事院勧告を踏まえて、更なる処遇改善、これは対応を行ってまいりたいと思います。  そして、年末のこの診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬、この同時改定の議論が行われるわけでありますが、この同時改定においても、必要な処遇改善の水準の検討、これも行ってまいりますし、あわせて、この数字だけではなくして、こうした処遇改善が現場の方々に、現場の方々の処遇改善にしっかりつながる、こういった仕組みの構築、これも重要な課題だと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 仕組み、この点についても言及をしていただきました。しっかりと構築をしていただきたいというふうに思います。  次に、年収の壁について伺います。(資料提示)  過去十年、短時間労働者の時給は二割ほど上がりました。同時に、労働時間は二割弱減っています。配偶者がいる女性のパートタイム労働者のうち二一%は就業調整を行っており、年末などの繁忙期に企業が働き手を確保できないといった課題があります。就業調整をする理由は、パネルのように、百六万、百三十万の壁を越えていくと、収入が増えていくと、社会保険料負担が発生し、一旦手取りが減ることが原因にあります。  公明党は、三月のこの予算委員会でこの問題を取り上げて、党内に年収の壁PTを設置し、具体的な提言を行いました。この提言も踏まえていただく形で、この度、政府の支援強化パッケージが策定されたところであります。  そこで、まず総理に伺いますが、今回の百六万、百三十万円の壁対策の趣旨はいかなるものなのか、また、これ、よく公平だとか不公平だ、いろんな声があるんですけれども、第三号被保険者以外にもメリットはあるのか、こうしたことを含めて説明をいただきたいというふうに思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の年収の壁の問題、これは、若い世代の所得向上、そして人手不足にも関わる重要な課題だと認識をしており、この年収の壁・支援強化パッケージ、これを取りまとめ、これは既に実施をしているところです。  具体的には、この百六万円の壁については、企業による継続的な賃上げの取組を後押しする観点から、労働者の手取り収入が減少しないよう賃上げ等を行った事業主に対して労働者一人当たり最大五十万円の助成を行う、こうしたものであります。また、三十万円の、失礼、百三十万円の壁については、繁忙期に労働時間を延ばすなどにより収入が一時的に上がった場合でも事業主の証明によって引き続き被扶養者認定が可能となる仕組み、こういった仕組みを設けることといたしました。  そして、これが第三号被保険者以外にも影響があるのか、恩恵をもたらすのかという御質問でありますが、今回の取組は、第三号被保険者が壁を越えるときに限らず、例えば、賃上げの取組が職場全体に広がることで同じように働く短時間労働者の所得向上を後押しすることにもつながる、こうした効果もあると考えており、この点についてもしっかり周知をしていく、こういった取組が重要であると考えています。

谷合正明公明党

○谷合正明君 総理が今、先ほど言われました周知なんですけれども、この就業者、事業者、さらに百三十万円の壁では配偶者の勤める会社の健保組合にも周知徹底する必要があるわけですね。  先日二十日、制度の詳細が公表されました。申込みが開始されました。ただ、この膨大な資料でございまして、事業者もその読み込みで苦労されている状態であります。まずは事業者に制度の理解をしていただくということと、その上で事業者から就業者に説明してもらえると、そういう環境をつくっていくということが必要であります。  そこで、厚労大臣に御質問ですけれども、提案です。まず、事業者に理解を促すために、各地域で制度説明会を開催する、そして社会保険労務士会などと連携する。そして、事業者が就労者に説明できるパンフレットやポスターなどのひな形を作成する。さらに、小売業、飲食業、宿泊業、運輸業などの団体向けに制度説明会を開催することなどを通じて周知徹底を図っていくべきだと考えております。厚生労働大臣の答弁を求めます。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、この支援パッケージ、就業者と事業者共に周知徹底して御理解いただくことが極めて重要であります。    〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕  厚生労働省といたしましては、今週十月三十日より、労働者、事業主双方からの問合せをワンストップで受け付けるコールセンターを開設をいたしました。これやはり大変大きな反響があって、一昨日も一日で一千件以上実際に問合せが来ております。また、各省庁を通じた、パート、アルバイトを多く雇用する業界団体向けに周知用資料を提供するとともに、この説明会を開催をしているところであります。  これに加えて、さらに、政府広報との連携や都道府県労働局、日本年金機構における周知などを実施しておりまして、様々な機会を捉えて、引き続き積極的に、先生御指摘のように徹底した周知、やっていきたいと思っております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 よろしくお願いいたします。  その上で、百六万、百三十万円の壁の本質、これは年金制度であります。厚生年金に入っていただくことは、将来的に本人にとってプラスであります。百六万円は本来壁ではないはずですし、社会保険の適用拡大が進めば百三十万の壁に直面する人も減少してまいります。  二年後に年金改革の議論がありますが、年収の壁の解消に向けて、社会保険の適用拡大の意義が十分国民に浸透されていく必要があろうと思います。特に、同じ業種でも従業員の規模によって待遇が違うのは合理的な説明ができず、短時間労働者に対する被用者保険の適用に関わる企業規模要件については本来撤廃すべきです。  中小企業に対する支援の拡充などを進めつつ取り組むべきではないでしょうか。厚生労働大臣の見解を求めます。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 被用者保険の適用拡大に当たっては、新たな保険料負担が生じる事業主や短時間労働者の皆様に正確な情報を提供するとともに、適用拡大のメリットを分かりやすく説明して、御理解を得ながら進めることが重要であるという点は御承知のとおりであります。  これまで、令和二年の年金制度改正法による被用者保険の適用拡大の実施に当たっても、中小企業の事業主への支援を講じながら、丁寧に段階的にその拡大を実施をしてきているところであります。  昨年十二月に取りまとめられました全世代型社会保障構築会議の報告書では、短時間労働者への被用者保険の適用に関する企業規模要件の撤廃について早急に実現すべきということが既に指摘をされております。次期年金制度改正に向けて、社会保障審議会年金部会等において関係者の意見を伺いながら、更なる適用拡大に進んでまいりたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 年収の壁が解消されても、男性の働き方が変わらなければ問題は解決しないというふうにも言われております。その意味で、政府が進めておりますこのこども未来戦略、これの着実な実行というものが必要であるということも申し述べておきたいと思います。  さて、話題変わります。  一般市販薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズの質問をしたいと思います。  嫌なことを忘れたいとの一心で、せき止め薬を大量購入して何十錠も一気に飲み込む、こうした市販薬のオーバードーズが十代から二十代の若者の間で急増しています。  パネルを御覧いただきたいと思います。  国立精神・神経医療研究センターの調査によりますと、全国の専門施設で薬物依存症の治療を受けた十代患者の主な薬物を見ると、市販薬が六五%を占めました。センターの研究員によりますと、十年前は若年男性が危険ドラッグを使うケースが多かったけれども、近年は市販薬の乱用が多く、その大半が素行に問題のない普通の若い女性ばかりとのことであります。  夜回り先生こと水谷修さんは、私たち公明党の会合で、若者の生きづらさなどの背景を指摘した上で、盛んに乱用されている市販薬が簡単に入手できる、当事者や親が相談できる窓口が不足している、学校での薬物乱用防止教育ではまだ市販薬乱用は想定されておらず危険性が伝わっていないと指摘されました。  そこで、厚生労働大臣に質問です。  市販薬のオーバードーズの危険性、今後の啓発、乱用のおそれのある医薬品の分類と販売方法の見直しについて伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 二〇二二年度の厚労科研費の研究におきまして、一般用医薬品の過剰摂取により救急搬送された患者で、嘔吐、意識障害、不整脈等の健康被害が報告されております。  厚生労働省では、適正な医薬品使用のために必要な数量に限り販売することなどを求めているところでございまして、引き続き、一般用医薬品の乱用が課題となっていることから、まず、有識者で構成される検討会において販売ルールの見直しを検討するとともに、乱用などのおそれのある医薬品の指定範囲の見直しのためのまず実態把握を行うこと、それから、学校薬剤師などの協力を得て青少年に対する乱用防止の啓発活動の取組を検討しております。  引き続き、関係機関と連携しつつ、一般用医薬品の乱用対策というものに関してはしっかりと対応していく予定であります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 こうした状況が生まれる背景をよく分析していく必要があると思います。厚労省、文科省、こども家庭庁などの関係省庁が問題の根っこにある部分に取り組んでいく必要がありますが、まずは実態をよく把握する必要があります。  かつて危険ドラッグが社会問題になったときに、消防庁に、全国都道府県ごとに救急搬送された事例のうち危険ドラッグの事例が何件あったのかを緊急に調べてもらったことがあります。オーバードーズの全国レベルの把握は簡単ではないというふうにちょっと事前で伺っておりましたので、私たち公明党は、ネットワーク政党として、今日の質疑の参考になるように、都議会議員が東京消防庁に調査依頼をし、過去五年の都内における市販薬のオーバードーズによる救急搬送を調べてもらいました。そうしますと、平成三十年は五十六人、令和四年は百三十四人と急増し、うち女性は八五%占めていることが分かりました。  オーバードーズによる救急搬送の実態について調べていただけないでしょうか。消防庁を所管する総務大臣に伺います。

鈴木淳司自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(鈴木淳司君) 委員御指摘のとおり、医薬品の乱用対策につきましては社会全体で取り組むべき重要な課題と認識しております。  救急隊が出動ごとに作成をしております救急活動記録におきましては、市販薬の過剰摂取など、搬送に至った経緯が詳細に記載されている例もありますが、どのように記載、記録されているかにつきましては消防本部ごとに異なっております。  このため、調査に一定の制約はありますが、市販薬等の過剰摂取による救急搬送人員に関する調査の実施について、各消防本部や厚生労働省ともよく相談をし、しっかりと対応してまいります。検討してまいります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 よろしくお願いいたします。  次に、外交について質問したいと思います。  緊迫する中東情勢、まず、ガザ地区を実効支配するハマスの今回のテロ行為は断じて容認できません。人質の一刻も早い解放が必要です。そして、罪のない民間人の犠牲を出さないために、イスラエル、ハマス始め全ての当事者に自制を求めた日本政府の対応を支持するものであります。  日本政府が一貫して重視しているのは、国際法、国際人道法、人間の尊厳に基づく法の支配です。戦火が中東全体に拡大した場合、日本を含む国際社会への影響は計り知れません。そして今です。イスラエルによるガザ地区への地上戦が本格化する局面にあって、人道危機に直面している人々の生命と生活を守ることを最優先にすべきです。  邦人保護に万全を期すこと、戦闘の中断と緊張緩和に向け、日本の外交的役割について総理の見解を求めます。そして、今回の紛争の根源とも言えるイスラエルとパレスチナ問題への我が国の基本姿勢も併せて確認したいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回の事態に対して、政府としては、十月七日にハマス等によるテロ攻撃が発生した直後から、まずはこの在留邦人の安否を確認を行い、そして商用便による出国の呼びかけ、危険レベルの引上げ等、在留邦人に対する注意喚起を行うとともに、自衛隊機等による出国支援、これを行ってきております。今後とも、在留邦人の安全確保に全力で取り組んでまいります。  そしてその上で、国際社会に対する働きかけとしては、事態の早期鎮静化、そしてまずはこの人道状況、これを改善することが第一だという方針の下に関係各国に働きかけを続けている、こうした状況です。  そして、基本的な日本の立場ですが、日本はこのイスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する二国家解決、この立場を引き続き支持をしてまいります。  これまで、中東各国と我が国は様々な良好な関係、これを築いてきました。この良好な関係を生かしつつ、関係国とも連携しながら、緊張緩和、情勢の安定化、さらにはエネルギーの安定供給、こうしたこの取組を進めるべく外交努力、これからも展開していきたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 二国家解決ということで、我が国のこの周辺国、関係国との良好な関係をしっかりと生かしていくという話もございましたけれども、総理のこの外交方針をしっかりと私たちも支えていきたいというふうに思います。  私は、二〇一五年の九月に、イスラエルとパレスチナ自治政府の双方から許可を得て、国連機関のUNRWAの協力を得てガザに入域しました。前年に大規模な衝突があり、当時、政治家としては入域は異例のことでございました。なぜ入域が許可されたのか。それは一つは、私たちの訪問の目的が人道目的だったということ、もう一つは、イスラエル、パレスチナ双方に良好な関係がある中立の国、日本の国の政治家だからということでございました。私は、日本が支援するガザ南部のハンユニスの学校や病院を訪れ、人道支援のありようを調査してまいりました。  その後、ガザの子供たちが来日、これが実現しまして、東北の釜石市や総理官邸を一緒に訪れて、当時は安倍総理にも表敬もいたしました。ガザの子供たちは、実は毎年三月十一日、東日本大震災の復興を祈念してたこ揚げをしているんですね。今年は日本がUNRWAへの支援を始めて七十周年です。先月も、実はガザの子供たちがUNRWAの事務局長とともに来日をしました。今回の事態悪化が起こる直前のことでした。現地では日本人職員が奮闘中です。  ガザの平和と安定に向け、日本が国際機関を通じて関わってきたということを知っていただきたく、この予算委員会で紹介をいたしました。  今、日本ができる最大のことは、人道支援供与とそのアクセスの確保です。エジプト、イスラエルとガザ地区を接する複数のポイントから人道支援物資を積んだトラックを入域させる必要があります。日本政府として既に一千万ドルの緊急拠出を決めましたが、これ、実際に届くためにはエジプト政府とイスラエル政府の承諾というものが必要になってまいります。  外務大臣、エジプトにも訪問しました。週末にはイスラエルにも訪問されます。是非、現地の通信の確保も含めて、人道支援のアクセスの確保を働きかけ、実現に導いていただきたいと思います。外務大臣の答弁を伺います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘のとおり、ガザの地区の状況は深刻化の一途をたどっております。一般市民、とりわけ未来のある子供たち、また女性、また高齢者、被害に遭っているということに対しまして、大変心を痛めております。UNRWAの皆さんと一緒に子供たち三人が私のところにも訪問をされました。今、大変苦しい思いをしていらっしゃるということも事実でございます。  同地区の人道状況の改善が目下の最優先課題ということにつきましては、委員と一致するものであります。そのためには、同地区の一般市民一人一人に必要な支援が届くように、人道支援活動が可能な環境をいかにつくるか、このことについては急務でありまして、イスラエル側に対しましても、この点について働きかけを随時行ってきているところであります。  我が国といたしましては、刻一刻と、また現地情勢を踏まえまして、変わるこの情勢を踏まえまして、週末、中東訪問も通じて、イスラエルを含みます関係国との間で意思疎通を行い、在留邦人の安全確保に万全を期しながら、事態の早期鎮静化、また人道的な休止及び人道支援活動が可能な環境の確保に向けた外交努力を粘り強く一つ一つ積み上げてまいりたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 国際社会が分断ではなく協調へと向かうように、人間の尊厳を基軸とする外交姿勢を貫いてほしいと思います。  APEC、アジア太平洋経済協力について伺います。  今年は、米国が議長国で、十一月十五日から十七日まで首脳会合が開催されることが決まっています。是非、総理には出席していただきたいと思います。一方、このAPECでは米中首脳会談も注目されているところであります。我が国といたしましても、昨年のAPECと同様に、この機会に対面での日中首脳会談の実現を模索すべきではないでしょうか。  中国について、総理は所信表明演説で、建設的かつ安定的な関係という考えを打ち出し、首脳レベルでも対話を進めてきていますと訴えられました。  そこで、総理、今年の米国で開催されるAPECの重要性と日中首脳会談の必要性について伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 本年のAPECのメインテーマ、これは全ての人々にとって強靱で持続可能な未来の創造、こういったテーマとなっておりますが、やはり地域の持続可能なこの発展に向けた取組に向けて議論を深めたいと思っています。  我が国としては、自由で開かれた貿易、投資の推進に加えて、デジタル技術、食料安全保障、また女性のエンパワーメント、こうした課題について積極的に議論を牽引したいと考えております。  そして、日中でありますが、このAPECの機会を含め、今後の日中首脳会談について現時点では何も決まったものがありませんが、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく、こうした方針で、あらゆるレベルで意思疎通を今後とも図っていきたいと考えています。

谷合正明公明党

○谷合正明君 ASEANについて質問します。  今年は日本とASEANが協力関係を結んで五十年の節目であります。  この夏、私は山口代表とともにASEANを公式訪問しました。公明党としての公式訪問しました。フィリピンでは、日本の海上保安庁に当たる沿岸警備隊を訪れました。近年、アジア諸国では海上保安機関が相次いで設立されています。アジア諸国の海上保安職員の能力向上支援のために、我が国は大学院修士レベルの海上保安政策プログラムを提供してきました。海上交通路の安全確保、法の支配の確保のため、この地域では海上保安庁に寄せられる期待の高さというものを実感しました。  そこで、斉藤国土交通大臣に伺います。  海上保安能力の強化を進める中で、アジアの海上保安機関との更なる連携強化が重要と考えますが、見解を伺います。また、海上保安政策プログラムについては、その対象を太平洋島嶼国にも拡充していくべきではないかと思います。答弁を求めます。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まさに今週、実は、世界から百に近い国の海上保安庁長官、コーストガードのトップが日本に来ております。先日も、総理に御出席いただいて、その会合で御挨拶をいただいたところでございます。  海上保安分野における各国との国際連携、これは非常に重要でございます。このうち、アジア諸国の海上保安機関の職員受入れにつきましては、先ほどお話しいただきましたように、能力向上支援ということで海上保安政策プログラムをつくりまして、ASEAN諸国から来ていただいて日本で勉強して、帰っていただく、で、その後もずっと日本との交流をする、こういうことが続いております。  これを拡大をしていくということは非常に重要でございまして、太平洋島嶼国等との対象を、等にも対象を拡大するという御提案がございました。是非検討をしていきたいと思います。  このことによりまして、国際連携を強くすることによって海上保安能力を一層強化するとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、関係国との連携強化、戦略的に取り組んでいきたいと思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 斉藤大臣、是非よろしくお願いいたします。  外交についての質問、最後になります。  急速に普及する生成AIをめぐって、岸田総理大臣は、リスクを軽減しながら恩恵を最大化するため、国際的な指針や行動規範をG7として策定する考えを示しておられます。  そのAI、人工知能ですけれども、国連の中満軍縮担当上級代表は、AIが核兵器と結び付いた場合、これまでは予想できなかったような新しいタイプのリスクをもたらすと警鐘を鳴らしています。  先般、公明党は、核兵器廃絶と安全保障リスクの軽減に向けた提言を外務大臣に行いました。核兵器の運用におけるAI導入を禁止すべきということも申し上げました。  関連して、自律型致死兵器システム、LAWSの規制については、今、特定通常兵器使用禁止制限条約の下、二〇一四年から議論が進められてきましたが、今年の五月に、国際人道法を遵守できない兵器システムは禁止し、それ以外の兵器システムは制限するとの考え方が、我が国始め多くの国で共有されたところであります。  そこで、外務大臣に質問ですが、核兵器の運用におけるAI導入を禁止すること、また、人間の関与しないLAWSについて開発、製造、使用を禁止することの法規範に向けて、議論のための議論ではなく、我が国が合意形成に向けたリーダーシップを発揮すべきと考えますが、答弁を求めます。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) この問題に関しまして、委員からも御提言をいただきました。ありがとうございます。  急速な技術の発展を踏まえまして、AIのポテンシャルと、そして同時にリスクにつきましては世界的に議論が行われているところであります。委員御指摘の核兵器の運用に関するAIの導入につきましても、AIが核兵器の運用にどのように影響を与えるかを含めまして様々な議論があるところであります。我が国といたしましても、こうした議論につきましては注視をしているところであります。  また、自律型の致死兵器システム、LAWSでありますが、これにつきましては、委員御指摘のとおり、本年五月に特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWの枠組みの下、国際人道法、これを遵守できない兵器システムは使用してはならないという考え方が示されまして、我が国及び米中ロを含めコンセンサスを得たことについては一定の成果が上がったというふうに考えております。  一方、国際人道法を遵守できない兵器システム、この具体的な内容につきましては依然として各国の認識の一致に至っていないというのが現状でございます。そうした主要論点につきましては引き続き議論が行われているというふうに承知をしております。  我が国といたしましては、引き続き、人道と安全保障、この視点を勘案したバランスの取れた議論を通じ、広く国際社会において共通の認識、これが得られるよう、LAWSに関する国際的なルール作りに積極的、建設的に参加をしていく考えでございます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 LAWSについて、積極的に議論、貢献していただきたいと思いますし、議論するだけでなく、しっかりと成果を出していただきたいというふうに思います。  最後になりますが、先週二十五日、最高裁で性同一性障害特例法に関しての判決が出されました。戸籍の性別変更に生殖不能要件が課せられているのは憲法十三条に違反するとの判決が出ました。十五人の裁判官が全員一致しました。生殖不能要件は人権侵害の懸念が極めて強いとの判決内容であり、人権尊重の観点から公明党として評価するとともに、この判決を重く受け止めております。  違憲判決があった場合、国会は当該法律規定を廃止し、行政機関は執行を差し控える政治的責務がありますので、速やかに法改正する必要があると考えます。  まず、この度の最高裁判決の受け止めを総理に伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、十月二十五日、最高裁判所において、性別の取扱いの変更の審判の要件等に定める、要件等を定める性同一性障害特例法第三条第一項の規定のうち、その審判を受ける要件として生殖腺がないこと等を定める同項第四号の規定について違憲との判断が下されたと承知をしております。  最高裁判所の判断については厳粛に受け止める必要があります。政府としても、立法府の皆様とも十分に御相談をしながら、関係省庁間で連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 今回の判決というのは、実は外観要件については高裁に差し戻されて、審理を尽くせということで差し戻されております。特例法の全体像を踏まえた検討も必要になってくるのではないかなというふうに私は思っております。  さて、今年六月、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解増進法が成立をいたしました。理解増進法は第三条において基本理念を掲げております。相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを旨として行わなければならないというものであります。  このような理解増進法の基本理念に反するような性的マイノリティーの方に対する人権侵害を社会からなくすべく、政府は全力で取り組むべきと考えますが、理解増進法が成立した意義と加藤担当大臣の意気込みを伺います。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  性的指向及びジェンダーアイデンティティーを理由とする不当な差別や偏見はあってはならず、政府全体としてしっかりと取り組むべきものと認識をしております。  現在、性的指向及びジェンダーアイデンティティーを理由とする人権侵害については関係省庁において所管に応じて対応されているものと認識しており、政府として、理解増進法の趣旨を踏まえ、適切に対応をしてまいります。内閣府といたしましても、不当な差別や偏見を解消するためには理解の増進が不可欠であると認識をしており、理解増進連絡会議の適切な運用などを通じて、関係省庁と連携の上、理解の増進にしっかりと取り組んでまいります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 連絡会議、この担当大臣として、今後基本計画等の取りまとめもございますので、しっかりと対応をお願いしたいということを申し上げまして、私の質問といたします。  ありがとうございます。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、伊藤孝江さんの質疑を行います。伊藤孝江さん。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。本日はどうかよろしくお願いいたします。  まず、不登校対策についてお伺いをいたします。  先般、小中学校で不登校の児童生徒が約三十万人で、過去最高を更新しているという調査結果が発表されました。この深刻な実態を受けて、政府としては緊急対策パッケージを策定されました。全ての児童生徒を支えるため、全力で取り組んでいただきたいことをまず強く申し上げたいと思っております。  この不登校対策としては、まず不登校の原因の分析が大事だと考えています。  文部科学省が教員への調査を行っております。これは、十四項目の中から教員が当てはまると思う理由を一つ選ぶというものですけれども、この調査結果によれば、不登校の要因として、本人の状況を無気力、不安と捉えているのが五一・八%にも及んでおります。また、フリースクールを運営している方などからは、肌感覚として教員との関係が三分の一ほどあるのではないかという声もお聞きするところではありますけれども、この調査では、教員との関係をめぐる問題を不登校の要因として捉えている、これは全体の一・二%しかありません。  この調査で子供たちの実態を正確に把握できているのでしょうか。大事なのは、無気力、不安に子供たちがなった原因が何なのかということだと考えます。また、無気力、不安に見えたかもしれないけれども、もしかしたら体調不良ということもあるかもしれません。脳脊髄液減少症だったり、また起立性調節障害に起因する体調不良でそういう状態であるにもかかわらず、教員には怠けていると思われたと、分かってもらえなかったという声も大変多く聞きます。一人一人に合った対応を行うには、子供の状況を丁寧に把握し、不登校の理由を明確にすることがまず必要です。  その点では、不登校の原因を、無気力、不安といった子供自身に原因があるかのような受け止めをしているケースが半数以上と、これは私は大変残念な結果だと思っております。不登校の原因が複数あることも多いでしょうし、子供本人も分からないこともあるかもしれません。保護者やまた子供本人に同じ調査をしても、同じ結果にはならないと思います。また、教員への調査で教員に原因があるというのはなかなか出にくいでしょうし、保護者への調査で保護者に原因があるという回答も出にくいと思います。この調査だけでは見えないこともたくさんあるかと思いますけれども、それでも悩んでいる子供たちの思いを少しでも酌み取ることができるように取り組んでいかなければなりません。  まずは、教員への調査で、子供の無気力、不安という項目をなくすべきではないでしょうか。調査項目の再検討など調査方法の見直しを含め、もっと丁寧に分析をするべきと考えますけれども、盛山文科大臣の御答弁をお願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 伊藤先生の御指摘、もうそのとおりだろうと私は思います。  ただ、この調査というのは、不登校対策として、不登校のお子さんに直接なかなかそういうことを聞けないということで教員の皆さんへ調査をしているということで、まあこういう結果につながっているという可能性が大であると我々も考えております。  今、先生が御指摘されたとおり、我々が実施しております問題行動等調査において不登校の要因の半数以上が無気力、不安との結果になっていることを踏まえまして、本年三月に策定したCOCOLOプランにおいても、この児童生徒が不登校となった要因等を把握することとしております。  具体的には、現在、児童生徒本人や保護者、教職員等に対するアンケート調査を問題行動等調査と関連付けて実施をし、不登校の各要因の実態分析等を行っているところでございます。その結果等を踏まえまして、問題行動等調査の項目について見直しを検討することとしております。  引き続き、児童生徒一人一人の状況に応じた支援を行うことができるよう、状況の把握を含め、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。  以上です。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 この不登校の背景となる事情として、家庭の事情が挙げられることもあるかと思います。先ほどの教員への調査でも、約一一%が家庭の事情ということも挙げられています。家庭内のことは外から見えにくい分、学校がどれだけ早く気付くことができるかということも重要になります。  早期発見のために、一人一台端末を利用した心の健康観察を全ての学校で推進すること、また、教員だけでの対応ではなく、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどの活用など、心理や福祉の専門職と連携することも大切だと思います。さらに、家庭などへのアウトリーチ支援も重要だと考えます。  この点、文科大臣の御見解をお願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先生の御指摘のとおりだと思います。  我々文部科学省では、先月の十七日、十月の十七日です、不登校・いじめ緊急対策パッケージ、これを公表いたしました。教育支援センターのアウトリーチ機能の強化、そして先生御紹介していただきましたICT端末、これは昨年の春から一人一台支給されておりますので、これを活用した心の健康観察の推進、そして、より課題を抱える学校へのスクールカウンセラー等の配置充実、こういった取組につきまして、COCOLOプランを前倒しして速やかに進めることとしております。  あわせまして、全ての児童生徒に徹底的に寄り添い、緊急対策パッケージを私自身が先頭に立って進めていくという決意を込めた大臣メッセージを、児童生徒と教育委員会、学校に向けて発出しております。ホームページでも御覧になれるところでございます。  学びにつながれていない児童生徒をゼロにすることを目指し、引き続き安心して学べる学校づくりをしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。今の大臣の熱い思いをしっかりと貫いていただきたいと思います。  この不登校、本人へのサポートとともに、保護者に対する支援も大変重要であると考えております。保護者の方からは、不登校の子が増えているということを知っていても、まさか自分の子供がという戸惑いや否定したい気持ちが強かった、不登校の原因が自分にあるかもと自分を責めたり、どこに何を相談すればいいのか分からなかった、また、学校や教育委員会に相談して嫌な思いをしたり傷ついたり、孤独感や孤立感が強くなったり、そういう声をお聞きしました。  公明党は、不登校支援プロジェクトチームで不登校の保護者の会からヒアリングもしました。私自身もいろんな方とお話をする中で、保護者の方も悩み苦しんでいることを改めて実感をいたしました。ただ、保護者への支援は、国や自治体ではまだまだなされていない状況です。自治体ごとの対応に格差もあります。また、高校生の不登校も増えている中、義務教育が終わり高校になると支援が切れてしまうという、そういう切実な声もいただきます。  保護者の心の安定は必ず子供にも伝わります。保護者への相談支援や情報提供、親の会のサポートなど、保護者への支援を充実させていかなければならないと考えますが、盛山大臣の御答弁をお願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 先生御指摘のとおり、不登校のお子さんも大変ですけれども、お子さんを抱える保護者の方々も大変なお悩みを抱えているということでございます。  若干繰り返しになりますけど、三月に策定したCOCOLOプランにおいて保護者に対する支援に盛り込んで、保護者の支援、適切な支援ということが進められているところであります。学校におきましては保護者からの相談にも対応するスクールカウンセラー等の配置の充実、そして不登校児童生徒の支援に係る情報について保護者にとって分かりやすい広報資料の周知などをこれまでも行っているところでございますが、さらに、令和六年度の概算要求におきまして、現在ある予算やこういう制度、こういったものを更に一層拡充すべく、自治体が保護者に対する学習会等を実施する際に必要な経費、こういったものを要求しているところでございます。  今後とも必要な取組を進めていきたいと考えています。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 不登校の要因となる家庭の事情の一つにヤングケアラーが挙げられます。ヤングケアラーは、本来であれば担い手にならないような年代で家族のケアや家事などの役割を担っている子供のことです。子供が学校で、また友達と、その年代だからこその学びや経験をしたり、進学や就職など将来を諦めることがないよう、孤独、孤立で追い詰められることのないような支援が必要になります。  ヤングケアラーについては、その悩みが表面化をしにくいこと、また社会的認知度が低かったり、周囲にも本人にもこの自覚がなかったり、そういうことから早期発見が難しいという事情の中で、それらの多くの課題の解消のために、これまでいろんな角度で支援策が広げられてきました。認知度も向上をしてきているというふうに感じるところもあります。  ただ、自治体の取組格差やその主な原因となる問題意識の格差は引き続き大きな課題です。これをどう埋めるのかと。ヤングケアラーは私の学校にはいないとか、家のことを手伝うのは問題がないとか、教員は忙しいから無理だ、そういう取り組まない理由をいまだにたくさんの方から言われます。  この支援の地域間格差をなくすために、政府として、ヤングケアラーの支援策についての自治体の実施状況を注視しつつ、支援策の取組を着実に進めていただきたいと考えます。総理の御答弁をお願いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ヤングケアラーにつきましては、その年齢ですとか成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負うことによってその育ちや教育に影響が出てしまう、こうしたことから、本人のこの健全な心身、健やかな育ちを促すために支援が必要だと認識をしています。  そして、今委員の方から地域的な格差について御指摘がありました。国としてヤングケアラーの支援体制強化するために、自治体、地方自治体に対して、支援が必要な子供、若者の実態の把握、これがまず基本であります。また、把握、発見したこのヤングケアラーを適切な福祉サービス等の支援につなぐためのコーディネーターのこの配置、そして、支援を行う福祉、教育等の関係機関の職員に対する研修を行う、こうした支援を行っているところですが、今後とも、地方自治体の状況、これをしっかりと踏まえながら、国としての支援を考えてまいりたいと思います。  地方自治体の状況を国としても把握をしながら、今申し上げた支援等を更に進めていく、こうした取組を続けていきたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。決して自治体任せという形に、投げ出すような形にならないように、総理のリーダーシップを期待をしております。  次に、大学の授業料の無償化について質問をいたします。  私たち公明党は、これまでも高等教育無償化の対象を拡大することを目指して提言を重ねてきました。二〇三〇年代までに大学の無償化を実現すべきであり、まずは、入学金や教材の購入、転居費用などで特に経済的負担が大きい大学や専門学校などの一年生の前期分の授業料、これを無償化すべきと考えております。特に子育て家庭は、本来であれば進学のために貯蓄をしたかった時期にコロナ禍の影響を受け、物価高も直撃をしています。保護者の方が就職氷河期世代で安定して職に就くことが難しかった方もいて、切実な声もいただきました。  十月二十六日の参議院本会議での代表質問で、我が党の山口代表から、大学や専門学校等の一年生の前期分の授業料を無償化すべきとの質問に対し、総理からは、多子世帯の学生等に対する授業料減免に、授業料等減免について、執行状況や財源等を踏まえつつ、対象年収の拡大を含め、更なる支援拡充を検討し、年末までに具体化を進めてまいりますとの答弁がありました。  大学等の一年生の前期分の授業料についての言及はありませんでしたが、政府のこども未来戦略方針では、多子世帯について教育費の支援を拡充すると示されております。政府がまずは多子世帯への支援ということで考えているのであれば、せめてここは思い切って多子世帯の授業料を無償化するぐらいの拡充が必要ではないでしょうか。盛山大臣の御見解をお願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 委員がおっしゃったとおり、実際の子供の数が元々御結婚されたときその他の理想の子供の数を下回っているというのが現実でありまして、その理由として教育費を挙げられる方が多いというふうに思っています。特に理想の子供の数が三人以上の場合そういったことが顕著であると我々考えておりますので、少子化対策としての効果も含めまして、本年六月のこども未来戦略方針では、執行状況や財源等を踏まえつつ、多子世帯への授業料等減免の拡充について検討し、必要な措置を講ずるところとしているところでございますので、先生の御指摘をしっかり受け止めまして、年末までに具体化を進めていきたいと考えております。  以上です。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 まずは多子世帯を対象とするということであれば、何としても所得制限を撤廃をしていただきたいと考えております。そして、二〇三〇年代までには大学の無償化を実現すべきであると、改めて総理にも訴えさせていただきます。  次に、大学病院に対する支援についてお尋ねをいたします。  大学病院は、高度で専門的な医療を提供する医療機関であるとともに、医学生の臨床教育や高度な医学研究も担うなど、日本の医療にとって重要な役割を果たしています。この大学病院における医師の臨床教育には、実際に患者さんに使用する医療機器を使いながら実習をするというのがやはり不可欠だと考えます。  先日、今日も予算委員会の委員として出席をされている秋野公造議員とともに、医師でもあります、ともに国産の手術支援ロボットの操作を体験をいたしました。操作は非常に難しく、私はもうとてもうまくいかないというか、もう全く下手だったんですけれども、やはり秋野議員は大変技術があって上手で、人の命を預かる医師にはもう相当の修練が必要だということを改めて感じました。  しかし、大学病院の設備の老朽化は極めて深刻です。例えば、国立大学で、耐用年数の倍の年数を超えても使い続けている、そういう設備が全体の約三分の一、およそ三千億円分に積み上がっているという驚くべき現実です。この機器の更新を先送りすれば、安全な高度先進医療の提供や医師の養成がかないません。これでは大学病院の役割を果たし切ることができないのではないでしょうか。  これまで文部科学省は、大学病院の設備の整備に関する支援は行っていませんでした。ただ、ここは医師の養成という点でも一歩踏み込んで、大学病院における最先端医療設備の整備や老朽化した医療設備の更新について支援に取り組むべきと考えます。盛山文科大臣の見解をお願いいたします。

盛山正仁自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(盛山正仁君) 大学病院は、地域医療の中心であるとともに、医師の養成、そして高度な医学研究も担っているものですから、これらの役割を適切に果たしていく観点からも、老朽化した設備の更新も含め、大学病院に最先端の設備が整備されることは大変重要であります。  先生が体験された機器とはまた別の機器かもしれませんが、私も、その医療用のロボット、機器を使ったことがありますが、確かにこれは一朝一夕でできるものではないなと私も感じましたし、また、そういうところで訓練をするということで、実際に執刀する前に習熟をする、慣れるということで、手術においてのその成功の確率もどんどん高まっていくという点では大変大事なものだと思います。  大学病院では、医学生が医師となるために必要な知識と技能を習得するための診療参加型臨床実習が行われているところでありますので、環境整備を速やかに行う必要があると我々も考えております。  今後とも、大学病院がその役割を適切に果たすことができるよう、支援の充実に早急に努めてまいりたいと考えております。  以上です。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。しっかりと支援充実させていただきますように、よろしくお願いいたします。  この大学病院は、もう一つ、医師の働き方改革という点でも大きな課題も抱えております。もうここは要望だけにさせていただきますけれども、今後我が国の教育研究の主力を担う大学病院の助教について、研究時間が週五時間以下というのが六五%、うち一五%は全く研究を行うことができないという厳しい状況であるということも聞いております。大学病院だからこその臨床や研究ができないのでは、若い医師が大学病院に残らなくなってしまいます。しっかりとこの点の課題の克服に向けても、厚労大臣始め、総理、どうかよろしくお願いいたします。  では、続きまして、防災・減災、国土強靱化に関連をして斉藤大臣にお伺いをいたします。  近年の災害では、防災・減災、国土強靱化関係事業の効果が大きく発揮をされております。国民の生命と財産を守るため、ハード、ソフトの両面で防災・減災、国土強靱化のための予算を必要かつ十分に確保をすべきだと思います。ただ、それも、やはり建設業界で働く人たちがあってのことです。  以前、私の地元の兵庫県の一級河川である加古川の河道掘削、しゅんせつ工事の現場であったり、また六甲山の砂防ダムの工事の現場、お伺いをいたしました。厳しい環境の中での作業の積み重ねで私たちの日常が守られているということをもう改めて実感をして、本当にこの中で作業に関わっておられる方々、感謝の思いを持ちました。ただ、その後、地元の方々と話をすると、こういった対策を講じていることを知らない方も多かったり、そこで事業の説明をすると、安心できると喜んでいただくこともあったり、ああ、そんな大変な工事頑張ってくれているのかという感謝の思いを持ちましたという声をいただいたりということもありました。ただ、知られていないというのはもう大変残念に思ったところでもあります。  この事業とまたその効果を知ってもらうということは、地域住民の安心、安全を守るとともに、建設業に対するリスペクトにもつながるのではないか、ひいては建設業の人員確保にも資する面があるのではないかとも思います。建設業が、格好いい仕事だ、みんなに頼りにされているんだというような、そんな評価をされるような仕事であってほしいと思っています。  その上で、建設業の方からは、将来の仕事の見込みがはっきりしなければ人を雇うことも時間を掛けて育てることもやはり難しいと、そういう厳しい声をいただくことも多いです。国土強靱化基本法に基づく中期計画を早期に策定をし、五か年加速化対策を上回る事業量を確保することを改めて求めさせていただきます。そして、これが建設業界の人材確保、育成にもつながるという視点でしっかり取組を進めていただきたいと思います。  斉藤大臣の御見解をお伺いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 近年、気候変動に伴う自然災害の激甚化、頻発化、大規模地震の切迫、インフラの老朽化などが懸念されておりまして、国土強靱化の取組を強化することが必要でございます。また、その仕事をするためにも、社会資本整備、維持管理の担い手、地域の守り手としての建設業の将来の担い手確保、育成を図ることも非常に重要でございます。  さきの通常国会におきまして、国土強靱化実施中期計画が法定化され、これによりまして、五か年加速化対策後も継続的、安定的に切れ目なく国土強靱化の取組を進めることが可能となりました。建設業における安定した雇用や人材確保の観点も踏まえ、改正法に基づく実施中期計画の策定に向けて、これまでの施策の実施状況の調査を進めていくなど、国土強靱化の取組をしっかりと進めていきたいと思います。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  この雇用の確保のためにも、建設業における賃上げをやはり進めていかなければならないと考えます。ただ、適正な賃金を確保するというのが非常に難しいという現実もあります。  十月二十七日の衆議院の予算委員会で、斉藤大臣が我が党の國重議員の質問に対し、国が建設業における適正な労務費の目安を示す新たな仕組みを検討すると答弁をされました。まず、この仕組みは民間が発注する工事も対象となるということを確認をさせていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 対象といたします。  建設工事の現場を担う技能者の賃金引上げを実現するには、その原資となる労務費が発注者から元請へ、そして元請から技能者に賃金を支払う専門工事業者へと適切に支払われる必要がございます。  このため、国が適正な労務費の目安をあらかじめ示した上で、個々の工事においてこれに沿った積算見積りや下請契約が行われるよう強く促す新たな仕組みを今検討しております。公共工事、民間工事のいずれも対象にしたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 この民間発注の工事に国が労務費の目安を示すということになれば画期的なことで、賃上げにつながるものと確信をします。高く評価をしたいと思います。  職人の皆さんからは、期待が寄せられている一方で、仮に新たな仕組みをつくっても実際に守られるのかという不安の声もお聞きをしております。当然民間発注者の理解が大前提となりますが、この制度を真に実効性あるものとするには、許可行政庁による指導監督が不可欠と言えます。  どう実効性を担保していくのか、組織体制の整備を含めて、国土交通省の本気度が問われます。斉藤大臣、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 本来、民間も含めた建設工事の発注者と受注者である建設業者とはお互いにパートナーの関係でございます。建設現場の技能者に適正な賃金が支払われる環境を整備し、建設業の持続可能性を確保していくことは、建設業だけではなく、発注者側が事業を続けていく上でも極めて重要であると考えております。  このため、今後、この制度の詳細を検討するに当たり、発注側を代表する方にも御参画をお願いするとともに、こうした担い手確保策が発注者にとっても意義が大きいことを御理解いただく努力をしてまいりたいと思います。  また、個々の請負契約に適切な労務費が計上されているかを調査し、これに基づき必要な是正措置を講じていくことができるよう、実施体制の整備、これも伊藤委員おっしゃいましたけれども、しっかりつくって進めてまいりたいと思います。  今後も、建設業が新4K、給与が良く、休暇が取れ、希望が持てる、そして格好いいと、この魅力的な産業となるよう、継続的な賃上げなどにしっかりと取り組んでまいります。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 職人さんの高齢化と若者の入職の減少、大変厳しい状況にあります。  ただ、この建設業に新たな仕組みが導入されることで処遇の改善が進み、若者が憧れる業界へと改革されることを切に望んで、質問を終わります。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で伊藤孝江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、音喜多駿君の質疑を行います。音喜多駿君。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  私たち日本維新の会は、今、社会保険料が余りにも現役世代に対して重い負担になっていること、企業の賃上げ阻害要因になっていること、そして世代間格差を助長し社会保障制度そのものを持続不可能にしていることに極めて強い危機感を持っています。  そういった観点から、本日は経済対策と社会保障制度、医療制度改革について重点的に議論をさせていただきたいと思いますので、総理、閣僚の皆様、どうぞよろしくお願いをいたします。  早速ですが、パネルの一番を御覧ください。資料一番。(資料提示)  日本維新の会は、先立って、社会保険料の負担軽減を中心とする短期の緊急経済対策を提案いたしました。ガソリン税の減税や教育の無償化なども含まれており、現役世代や低所得者層に届き、即効性が高い政策だと自負をしております。  一方で、総理が自信を持ってお示しした緊急経済対策の一つ、所得税の時限的な減税は、残念ながら、多くの国民の理解、賛同を得られていないようです。その理由は、ずばりこの経済対策が的を外しているからです。時限的な所得減税ではその効果は極めて乏しく、今の政府案では現役世代や低所得者層に恩恵が乏しいことに多くの国民は気付き、違和感を抱いています。  パネルの二番の資料を御覧ください。  改めて、総理が減税をする所得税、住民税と社会保険料の負担をグラフにまとめました。緑の住民税と青の所得税は累進課税になっていて、低所得者層へのインパクトはごくごく小さいのに比べて、この赤の社会保険料、低所得者層にはこの社会保険料の負担が極めて重いという逆進性、これは一目瞭然です。しかも、負担しているのはまさに若い現役世代が中心となっています。  ここに対してピンポイントで対策を打つことが、緊急支援としても、可処分所得を上げて景気を回復させるという目的からも理にかなっていると考えますが、改めてこの提案に対する総理の評価をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今用意している経済対策、これ、経済対策の最も重視する点は賃上げ、来年に向けて賃上げと投資の好循環を持続させる、賃上げを持続させるという点でありますが、ただ、今の段階においては物価高に賃上げが追い付いていない。この物価高騰の中で国民の生活を支えなければいけない、可処分所得を支えなければならない、こういった観点から、所得減税そして給付、さらには地方交付金等を使って幅広い所得層の可処分所得を支えていく、こういった経済対策を用意いたしました。  こうした可処分所得を支えるという取組は重要であると思いますし、委員御指摘の社会保険料の引下げ、これも、これ可処分所得をしっかりと確保することによって生活を支えるという点において方向性は一致しているんではないかと思います。ただ、これ、可処分所得を広げる、幅広い層のこの社会保険料を引き下げるということになってしまいますと、給付と負担のバランスを崩すことによってこの制度自体の持続可能性に影響が出てきてしまう、こういった点は考えなければならないんだと思っています。  ですから、政府としては、この減税と給付と、さらには重点支援地方交付金、こういったものを組み合わせた可処分所得の支え、これを用意することが適切である、このように考えた次第であります。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 丁寧な答弁ありがとうございます。  参議院の本会議や衆議院の予算委員会でもこの全く同じ質問をさせていただきまして、残念ながら前向きな答弁は返ってこないわけですけれども、ただ、総理、御自身の答弁が微妙に変化をしたということにお気付きでしょうかと。保険制度における給付と負担のバランスをゆがめると総理は参議院の本会議でおっしゃいました。今も同じことを言っています。ただ、衆議院の予算委員会では、バランスをよりゆがめると発言をちょっと修正されているんです。  つまり、この今の社会保険、社会保障制度においては給付と負担のバランスは余り既に取れていないと、総理自身もこれ実は認識されていると思うんですけれども、その点の見解をお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会保険制度、これは相互扶助の考え方を基盤として、給付と負担の見合いで必要な保険料を御負担いただいている、これが基本だと考えています。  ただ、今人口減少や少子高齢化が進む中にあって、負担能力に応じた負担とする観点、これを重視していく、こういった取組も進めています。そういったことから、公費投入ですとか、世代間を支え合う観点から高齢者に拠出をしているとか、様々な工夫をしているわけですが、制度全体として、これは給付と負担の対応関係、これは崩れているとは考えておりません。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 一定の支え合いなどがあるということは私も理解しています。で、総理は崩れていないとおっしゃるわけですが、我々はこれはもう既に崩れていると思います。  パネルの三番の資料を御覧ください。  社会保険料で運営される、保険数理が動く建前になっている社会保障制度、そのバランスが崩壊していることは、この後期高齢者の医療制度を見れば明らかです。  衆議院で藤田文武幹事長が指摘しましたが、これ改めて説明をいたします。後期高齢者医療制度における支出額の約半分が税金、そして四割弱が現役世代からの支援金で賄われており、合計すると約八五%が高齢者自身の保険料や自己負担以外で構成されています。これで給付と負担が成り立っていると思いますか。  そして、続いてパネルの四番の資料です。  その現役世代からの支援金は各種の健保などからかき集められていて、社会保険料を払っている現役世代に給付として返ってくることはあり得ない仕組みになっています。こうした言わば給付なき負担が、しかも高齢化社会の進展に伴ってますます重くなってくるという構造になっています。  こうした懸念点や問題意識に対して、武見敬三厚労大臣は、さきの衆議院予算委員会で共通の認識を持っていると御答弁されておりますが、総理もこれと同じ認識や懸念点や危機感はお持ちなんでしょうか。その点、総理の見解をお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高齢化が進む中でこの現役世代の人口減少が加速している、こうした人口構造が変化する、大きく変化する中で、国民、全ての国民が年齢に関わりなくその能力に応じて社会保障制度を公平に支え合う、こういった考え方に基づいて制度の持続可能性、これを高めていくことが重要であると申し上げています。  こういった問題意識の下で、さきの通常国会において成立した法改正によって高齢者医療制度の見直し、これを行ったところでありますが、その中にあっても、この現役世代の方々への負担への配慮、これは当然大事なことではありますが、この能力に応じて全世代で支えていくという観点、そして、給付だけではなくして負担、失礼、負担だけではなくして給付、様々なサービスを受ける側という点においても、この世代間のバランス、これを考えながら制度の持続性を考えていく、こうしたことはこれからも重要な考え方であると認識をしています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ちょっと正面からお答えいただいていないんで、もう一回聞きますね。それ、答弁書いた官僚が悪いと思うんで、総理が悪いんじゃないと思うんですが。  武見敬三大臣は、我が党の藤田文武が、現役世代の負担が恐らくずっと増え続けていくであろうというこういう構造に問題意識はありますでしょうかとストレートに聞いて、武見大臣は、先生と私どもはほぼ共通の認識を持っておりますと、そして、実際に協力金というのが現役の人たちからこの構造でいくとどんどんどんどん増えていってしまうということを私どもは懸念をしていて、懸念しているということをこれ明確におっしゃっています。  この懸念は総理にも共有されているんですか、それとも武見大臣がもう自分で言っているだけなのか、ちょっとその点、確認させてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) そういった指摘について配慮する必要はあると考えています。  ですから、この負担においても、これは全世代で能力に応じてこの負担を考えていくことは重要だと思いますし、受けるこの給付、サービスの方においても、子ども・子育て世代に対するこのサービス、より高めていこう、こういった取組を今進めているわけでありますから、この給付、サービス、受けるサービスの部分においても、世代間のこのそれぞれの負担と給付、納得いただけるような全体像を考えていくことは大事ではないか、こういった理解を得ることが、これもまた制度の持続可能性につながっていくのではないかと私は認識しております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 慎重に言葉を選ばれていますけれども、配慮の必要があるというような内容はいただきました。  総理御自身も、今の社会保障制度の中で給付と負担というこの建前は完全には成り立っていないと、多少ゆがんでいるということは自覚をされているはずなんです。なので、短期的に社会保険料が下げられない理由として、この上げるときはぽんぽん上がっていくのに、下げられない理由として給付と負担のバランスを理由にするのは、これは少々おかしいということは私たちは申し上げたいというふうに思います。  で、せっかくなので、少しこの後期高齢者医療制度について議論を深めたいんですけれども、パネルの五番を御覧ください。これ、武見大臣のちょっと御答弁を文字に起こさせていただきました。  武見敬三大臣は、この制度上の懸念を認めた上で、後期高齢者一人当たりの保険料と現役世代一人当たりの支援金の伸び率が同じとなるような見直しを行うと、これによって、必要以上に両者の格差が広がっていかないように、過重に若い世代に負担が広がっていかないようにする仕組みを一応つくっておりますと、大変素直な、正直な御答弁を私はされていると思います。  これはつまり、必要な範囲であれば、今後負担も増えていく、格差も広がっていくということをこれ認めていらっしゃるわけですよね。で、後期高齢者の人口が増え続ける限り、過重ではない程度だというお題目で現役世代の負担は着実に増え続けていく。これ、何か対策をしていますよという言い訳、焼け石に水にすぎなくて、もう大臣御自身もそれが一番よく分かっているから、一応つくっていますという言い回しになったんだと私は思うんですよ。今から、このままじゃ、これ本当、このままにしておいたら、現役世代、負担で潰れちゃいますよ。  窓口負担の在り方や診療体系の再設定など、後期高齢者医療制度の根幹への改革が必要だと、これは政府や大臣もお気付きだと思いますが、いかがでしょうか。武見敬三大臣の見解をお伺いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御案内のように、やはり二〇二五年過ぎて団塊の世代が全て七十五歳以上になると、これはもう明らかに、後期高齢者になりますと医療費が急速に増大をしていきます。  それと同時に、もう一つ大きな懸念材料は、やはり女性の方が長寿なものですから、単独世帯の女性が増えていくと同時に、この多くの単独世帯の女性の方々が、相当多くが低所得者、低所得になってくるわけですね。その社会的弱者である後期高齢者の女性をどういうふうに引き続き安定した形で救済するかということを相互扶助で、全ての世代でその負担を継承しながらこれに対応していくということも実は考えなきゃならない大事な課題なんです。  その上で、全ての世代が、総理が御指摘されたように、能力に応じて公平に支え合う仕組みというのを構築していこうということで、実際に今もう後期高齢者医療制度の中でも七%の方は応能負担で三割負担なんですよ。それから、二〇%の方は二割負担なんですね。その上に、今度は、先ほども御指摘になられたように、この後期高齢者一人当たりの保険料と現役世代一人当たりの後期高齢者の支援金の伸び率が同じとなるような見直しを行ったというのは、まさにこうした全世代でこうした応能負担というものに基づく原理を、そしてその給付と負担の在り方をそこでバランスを取るようにしたというのは極めて大きな制度改革なんですよ。  ただし、先ほども申し上げたような後期高齢者の医療費というものが引き続き非常に大きく負担を拡大していきますから、したがって、その点に関しては、常にその配慮をして不断の改革を進めなきゃいけないということを私は申し上げたかったものですから、一応という言葉を使ったというのを御理解いただけると大変助かります。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 不断の改革必要というのは、もうまさにおっしゃるとおりだというふうに思います。今、武見大臣が率直におっしゃっていただいた改革も、これは政治的には大きな改革だったと思います。  ただ、もう本当にこれはなかなか動かしづらいというか、もう命に関わることですから非常に制度改革しづらいという点があって、国民目線で見れば、まだ負担が増えてきたといっても三〇%以下の方、ほかの方はまだ一割負担で、どんどんどんどん若い世代は負担が増えている、こうした不満があると。この中に、この不断の改革のスピードをどうやって上げていって、そして制度を持続可能なものにしていくかというのは、これは恐らく共通の認識の課題だと思うんですね。  総理にまたちょっとお話戻して、事ほどさように、日本の社会保障制度というのは問題が山積みで、これ、現役世代の負担と閉塞感はもう限界のところまで来ていると私は感じています。これは決して世代間の闘争ではありません。誰もがひとしく年齢を重ねます。だからこそ、世代間に公平で持続可能な仕組みを今からつくっておかねばいけないと私は強く感じています。  パネルの六番を御覧ください。  もう三十年間、失われた三十年間、所得が上がらない、賃上げがなかなか生じないという環境の中で、社会保険料の負担だけは賃上げを上回るペースで増えています。データが二十年前までしかなかったんで二十年前との比較ですけれども、二十年前と比べて、世代によっては再分配後の所得が減って負担が二倍以上にこれなっているんです。  総理は、社会保険料の負担を下げるという我が党の提案に対して、持続可能ではないというお言葉もおっしゃいました。では、今これだけ現役世代の社会保険料負担が増え続けていく制度は本当に持続が可能だと思われますかと。総理は、様々な財源に関する御答弁の中で、社会保険料などの国民負担をこれ以上増やさないというような発言は随所でされておりますが、むしろ現役世代のこの国民負担は減らしていかなければならないのではないでしょうか。この点に総理の御認識をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今、武見大臣からも答弁ありましたように、これは応能負担、この能力に応じて負担をしていただく、さらには低所得者層への配慮等も行う、こういったことで、この世代間のこの逆進性について考えていく、対応していく、こういったことが重要だということでありますが、要は、今までこの社会保障を支えるのは若い世代であった、そして高齢者は支えられる世代である、こういった固定観念がありましたが、この固定観念から脱することが大事だと思っています。  ですから、負担についても考えなければいけませんが、その給付、サービス受けるのは高齢者だけではなくして、まさに子ども・子育て政策の充実の中で、この現役世代、子ども・子育て世帯もこのサービス等においてしっかりと恩恵を受けられる、こういった社会保障制度全体をつくっていく、こういった考え方も重要だと思っています。  先ほど、社会保険料を下げるというのは持続可能性の問題から問題、問題だと私が言ったという御指摘がありましたが、先ほど申しましたのは、可処分所得を得るため、支援するために、幅広い層、ひとしく下げるということはこの給付と負担のバランスの関係上難しいのではないか、このように申し上げた次第であります。  そして、この負担、国民負担率、若い世代を中心に、国民負担率、これをこれ以上上がらないようにしていく、こういった努力は必要だと思いますし、その中で、この世代の中にあってはより負担率を下げていく、こういった取組も全体像を考える中でこの努力を続けていく、これは当然あっていい努力ではないかと思っています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ありがとうございます。幾つか大事な御答弁いただいたと思います。下げていく努力も重要ではないかというような御答弁であったと受け止めました。  大事なことなので聞き方変えて確認させていただきたいんですが、ちょっと官僚答弁になってしまう可能性もあるので、今日総理は自分のお言葉でお話しいただいて非常に私感謝しているんですが、具体的な制度の話は一旦脇に置いておいて、総理の政治家としてのお考えをちょっと二択でどっちに近いか伺いたいと思います。  総理は、今の日本のこの社会情勢、少子高齢化の中にあっては、現役世代に負担が大きく偏るのはこれはもう仕方がないことだと考えておられますか。それとも、現役世代の負担は重過ぎる、何としても負担軽減を成し遂げるべきだと思いますか。そんな二者択一で聞かれてもというのはあると思うんですが、私は、でも、先ほどの答弁聞くと、後者の方の考え方、少しやっぱり負担を下げるということも努力しなきゃいけないという思いは総理の中に政治家としてもあるのかなと思うんですが、その辺りいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会保障制度を全世代で、そして能力に応じて支えていくという考え方を進めるということは、結果的に、世代間の格差、若い世代の負担、これを、この過度な負担を和らげていく、こうした結果につながっていくとは考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 過度な負担を和らげるというまた新しいフレーズが誕生して、なかなか慎重な言い回しをされていると思うんですけれども、やはり、我々日本維新の会は、現役世代重視、子供たちへの徹底投資ということを掲げてまいりました。若い世代をしっかり活性化させて税収を上げて、そのまさに成長の果実を分配すると、そういった観点から見れば、もちろんこの持続可能性とか高齢者を支えるということも大事な反面、やはり政治がもう一つ強い意思を持って進む局面というのも我々は必要ではないかなというふうに感じております。  そこで、もう一つ総理にファクトをお示ししてお伺いしたいんですが、この社会には残念ながらたくさんの格差というものがございます。貧富の格差、男女の格差、地域の格差。その中で見過ごせないものの一つが、ここまでもお話をしてきた世代間の格差です。日本の社会保障制度は高齢者世代に手厚く現役世代に薄いと、それが今の世代間格差を助長していること、これはもう明らかです。  パネルの七番、資料、次を御覧ください。  日本では特に一人親世帯の貧困率が深刻ですが、それは、一人親家庭であっても我が国の制度の中では現役世代なので、支え手側になり、高負担を課せられてしまう場合があるからです。  このパネルのデータは、十七歳以下の子供の相対的貧困率を、税や社会保険料徴収による再分配前の所得と再分配後の所得で諸外国と我が国を比較をしたものです。少し古いものですが、諸外国を見ると、所得を再分配すると子供の相対的貧困率はきちんと下がります。当然ですね。ところが、日本では、所得の再分配後に、つまり税や社会保険料などを徴収されて給付が行われた後、子供の相対的貧困率が逆に上がっていました。  次のパネルを御覧ください。  ただ、二〇〇〇年代後半になってようやくこの逆転現象までは解消されましたけれども、再分配後が、その再分配が子供たちにはほとんど効いていないという状況はほぼ変わっておりません。  事ほどさように、日本の社会保障制度は、現役世代には給付が薄く、先ほど総理は給付をというお話されましたけれども、現時点では給付が薄く、また社会保険料の負担が高過ぎるわけです。この逆転現象、世代間格差を是正するためには、社会保険料の負担を減らすか、あるいは教育無償化などの給付を増やすか、あるいはその両方をやるかしかありません。  総理、総理はこの我が国のいびつな社会保障制度が本当にこのままでよいとお感じになっていらっしゃるでしょうか。こうした制度の大改革に取り組んで、逆転現象を解消して世代間格差の是正を成し遂げていただけないでしょうか。総理の考えを聞かせてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、給付については、先ほど来この議論させていただいておりますように、能力に応じて全世代で支えるという考え方をより強く出していくことによって、そのバランス、この不公平感に対応していかなければならないと考えています。  そして、もう一つ大事なのは、まさに委員も御指摘が、御指摘されたように給付の方であります。これからの社会保障制度にとって、特に若い世代の中でも子ども・子育て世代、こういった世代が将来に夢や希望を持つこと、これが重要であり、この子育て世代に対する給付、これを充実して、そのことによって若い人々が納得してこの社会保障制度に参加してくれる、こうした雰囲気をつくっていくことが重要だと考えています。だからこそ今、子ども・子育て政策、これを充実させなければならないということで、このこども未来戦略方針のスピード感ある取組を進めているということであります。  この負担についても、能力に応じて全世代で公平に支える仕組みをつくるべく努力をしていきたいと思いますが、給付の部分においても、こうした子ども・子育て世代に対する給付を充実させることによって、若い世代にもこの制度のありようを理解してもらう、納得してこの制度に参加してもらう、こうした社会の雰囲気をつくっていくことが重要だと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ちょうど次の質問につながるような御答弁いただきました。  確かに給付も重要です。少子化対策、これは大きな方向性としては我が党としても賛成をしています。ただ、その、じゃ、現役世代への給付、子育て支援をやるその財源をまた現役世代に求めるということではこれは本末転倒でありますし、不公平の是正という言葉は何度も総理から出てきましたけれども、ある意味、これは歳出の抑制、世代間のバランスというのも取って歳出改革というのも当然やらなければいけないわけです。  この現役世代の負担増という課題について別の課題から伺いいたしますが、税やこの社会保険料以外にも、国は様々な名目で企業や家計に負担を求めています。その中に子ども・子育て拠出金というものが挙げられます。これは実質的には税金であり負担増なのに、名目を変えれば増税はない、増税ではないというような複雑な制度というのは、私はできるだけやめた方がいいんじゃないかと感じています。子ども・子育て拠出金は一定規模以上の企業に課されるものですが、その企業負担は結局のところ、労働者、つまり現役世代に転嫁をされていきます。  まず、確認なんですけれども、この子ども・子育て拠出金はどういった性格のものなんでしょうか。払わないという選択は企業側にあるんでしょうか。払わなければ罰則も生じるものでしょうか。この基本的なところを参考人に確認をいたします。

藤原朋子こども家庭庁成育局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  御指摘の子ども・子育て拠出金でございますけれども、子ども・子育て支援法に基づきまして、児童手当や放課後児童クラブの経費など、仕事と子育ての両立を支援し、将来の労働力の確保に資するものに充てるため事業主の皆様に御負担をいただいているものでありまして、特定の事業目的のために連帯して費用を負担し合う仕組みとなってございます。  拠出金の徴収につきましては、厚生年金保険料その他の徴収金の例によることとされておりまして、期限内に納付がない場合には納付指導を行い、滞納解消が見込めない事業所に対しては国税滞納処分の例により最終的には差押えを実施するといった手続となります。  この拠出金につきましては、子ども・子育て支援法七十条におきまして、全国的な事業主の団体は拠出金率に関し意見を申し出ることができることとされており、毎年定期的に事業主団体との協議の場を開催をし、拠出金率などについて丁寧に協議をしながら運営に努めているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 罰則はないけど差押えがある、強制であり、これ、事実上、企業に払わないという選択肢はないということでありました。であれば、これは実質的な税金ですよね。  本件に私が危機感、違和感を覚えたのは、先般就任した矢田稚子補佐官がSNS上で子ども・子育て拠出金は税金ではないという説明をされていたからです。矢田さんには是非、私、能力高いし、頑張ってほしいと思っているんですが、この説明だとさすがに突っ込みどころがあるなと。  衆議院予算委員会で我が党の藤田幹事長も指摘をしていましたが、こういう分かりづらい項目で企業や現役世代の負担を結局増やしていくのってフェアじゃないですよね。少子化対策でも協力金、支援金というのがまさに今検討されていて、増税はしないけど結局負担は増えますよって、それもう詐欺的じゃないですか。  総理にお伺いいたします。  こうした実質的な税金を今後も国民に求めていくのが政府や総理の方針なんでしょうか。正面から税だとか負担増だとかをきちんと説明して理解を求めるべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現行の制度の中で、個別の法律に基づいて、税や保険料のほか、世代間の支え合い等の観点から行われる支援金など、様々な形が、様々な形式があり、この給付と負担の対応の関係も強弱様々なものがある、これが現実であると承知をしています。  ただ、そうしたことについて分かりにくいということ、これは大変問題だと思っています。やはり、この制度を理解してもらうためにはこの制度全体に対する理解がなければならない。例えば、今給付、先ほど給付の話もしましたが、子ども・子育て政策においてもこうした個別の制度や給付、もちろん大事ではありますが、それを利用するためにも社会の意識、社会全体が変わらなければいけない、こういった議論をずっとやってきたわけでありますが、こうした社会の意識、また制度に対する理解、これを深めるという観点から、より分かりやすい制度あるいは用語、形式、こういったことを考えていくという考え方は重要であると私も考えます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 総理から複雑なことは問題だという率直な答弁をいただきました。私、総理が今言った御答弁、正しいと思います。認識も正しいと思います。ただ、その総理のお考えと今別の方向に制度設計は進んでいると。このギャップ、ずれが私は非常に問題だと思います。  少子化対策の財源に、今、五百円ですか、協力金、支援金という話が着々と進んでいるようですが、これがまさに複雑な分かりづらい制度ですよ。現役世代に分かりづらい形で負担を押し付けて少子化対策を行うことに私は大反対です。協力金とか支援金とか、何か新しい名前を付けてごまかすということもこれはいいかげんやめるべきだと、もう本当改めて強く申し上げたいと、うなずいていただきましたけど、是非ここは総理のお力で制度改善をよろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、所得税の減税の話に移ります。  総理は期限付の所得減税を具体的に指示をされました。減税という大きな方向性には賛同しますが、期限の限られた所得税の減税には効果が薄く、貯蓄に回ってしまうという指摘もありました、そのとおりだと思います。給付の方が効率的というこれまでの政府の主張とも矛盾をするもので、これは非常に強い疑問を覚えています。  とりわけ問題は、現役世代への四万円の減税と非課税世帯への七万円の給付という制度設計です。これは、これまで繰り返し指摘をしてきたとおり、非課税世帯の多くは高齢者で、資産を持っている場合も多々あります。実際に、対象となる当事者から、もう俺たちにはもう配らなくていいよ、若い人にという声すら聞こえています。  これもまさに、働いている苦しい現役世代から高齢者への所得移転を進め、世代間格差を更に拡大させるもので、この設計や対象は見直すべきだと考えますが、これ総理の見解をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高への対応、この賃金が物価に追い付くまでの間、可処分所得をしっかり支えていくという考え方に基づいて、御指摘のように減税とそして給付の組合せを考えたわけでありますが、この低所得者の方々への給付については、金額ももちろんでありますが、スピード感、これを重視しなければならない。重点支援地方交付金に基づいて、今年の夏からもう既にこの三万円の給付を始めているわけですから、これを上乗せさせるのが一番早く支援が届く現実的な対応であるという観点も踏まえて、こうした給付を用意したということであります。  そして、この定額減税の方でありますが、これは、子ども・子育て世帯への経済的強化の観点、これも加味しております。納税者一人当たりだけではなく、この扶養者家族も含めて一人当たり四万円という減税額を設定しています。これは、子ども・子育て世帯にとって大きなこの可処分所得の後押しになると考えています。こういった点考えますと、世代間格差を助長するということにはならないと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 これ衆議院の方でも議論させていただきまして、新藤大臣から御答弁いただいて、非課税世帯への給付というのは必ずしもそのベストな方法じゃないんだけれども、今総理がおっしゃったようなスピード感とか、そうしたものの中で今ある仕組みを使っていくということでやられているんだというふうには思います。ただ、この所得移転が起こる現役世代からは、働いたら負けじゃないかという声すら聞こえてきます。  やはり、私たちは、働いている現役世代や低所得者層に効果が高い社会保険料の負担軽減こそがストレートに今求められていると考えるわけで、私たち自身はこの時限的な所得減税には否定的なんですが、ただ、一つだけ光明を見出すとすれば、今総理がおっしゃっていたことも重なるんですが、非課税世帯以外の低所得者層にも給付が検討されている部分です。  減税が満額できないぐらいの対象者に対してはその差額分の給付を行うことが検討されているようですが、この部分はまさに維新も結党以来政策に掲げてきた負の所得税、給付付き税額控除の発想です。マイナンバーの活用が不十分で、所得や資産がリアルタイムに十分に把握できていない現状では実施するのは非常に困難が伴うことも予想されますけれども、ここは財務大臣に伺います。  財務省は、今後、こうした負の所得税、給付付き税額控除という制度導入に取り組んでいくおつもりなのかどうか、その見解をお伺いいたします。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 今回の政府の対応、これは物価高対応といたしまして、一定の所得以上の方々には所得税、個人住民税の減税によって支援する一方で、減税の効果が及ばない低所得者の方々には給付によって支援をするということにしております。そうした点を捉えられまして、給付付き税額控除に類似をしているという見方をされる方もあると思います。  ただ、低所得者支援として諸外国において実施されているような給付付き税額控除を制度として導入するに際しましては、生活保護などの他の低所得者支援制度との関係を十分に整理することが必要であり、また執行面におきましても、現行制度では把握できていない、納税をされていない方の所得や資産の把握が必要といった課題もあると考えております。  このうち所得の、失礼しました、このうち執行面の課題につきましては、御指摘のようなマイナンバーの普及、活用によって一定程度対応し得ることになると、そのように考えられますが、例えば現状においてはマイナンバーと預金口座とのひも付けは任意であるとされているなど、給付付き税額控除の実現に向けては、マイナンバーの活用についての一層の国民の理解が必要となるなど、依然として多くの課題が残されていると考えているところであります。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 給付付き税額控除になり得るけれども、現状においては課題が多いというのは、それはそのとおりだと思います。  だからこそ、率直な話、コロナ禍が始まった二年前、我が党も何度も提案しましたけれども、本気でこのマイナンバーの徹底活用、口座のひも付け等をしっかりやっていれば、迅速な所得の、迅速な所得の把握と公平な給付ができたわけです。今更遅いというのが感想ではありますけれども、遅くとも今後に向けてやった方がいいということは間違いないというふうに思います。  総理、今後同じような政策を行うときに備えて、負の所得税、給付付き税額控除の実装を前提としたマイナンバーの徹底活用、これ今こそ全力で前に進めるタイミングだと考えますが、総理の見解をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、社会全体として、公平公正な社会を実現するためにデジタル社会の基盤であるマイナンバー制度利活用を推進していく、これは大変重要でありますし、政府として更に力を入れて推進していきたいと思っています。  そして、御指摘の給付付き税額控除との関係で申し上げるならば、確かにその制度を導入する際、執行面においてマイナンバー、マイナンバーの普及、これは大変重要ということになりますが、その制度自体について様々課題があるということを先ほど財務大臣から答弁させていただいた次第であります。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 課題があるからやめるではなくて、その乗り越えるリーダーシップを私は総理に期待したいと思いますし、そのマイナンバー徹底活用、私は応援団ですから、是非これは前に進んでいただきたいというふうに思います。  減税、緊急経済対策に関連して、最後に、総理の待遇、給与アップについて一言申し上げたいと思います。  総理のこうした渾身の所得税の減税や給付も、余り世間では現時点では評価されず怒りの声が渦巻いているわけですけれども、国民の怒りの理由の一つに、今国会に総理や閣僚の給与アップ法案、これが提出されていることは大きいと思います。  パネル九の資料を御覧ください。  可決されれば、総理は月々六千円の給与アップとなります。今回、人事委員会勧告で公務員給与が全般的に上がるので総理たちや閣僚の給料もということなんですけれども、これ、そもそも公務員給与と連動させなきゃいけないものなんでしょうか。  人事院勧告や他の指定職などとの給与アップ法案との関係性について、まず政府参考人に見解をお伺いいたします。

窪田修内閣官房内閣人事局人事政策統括官

○政府参考人(窪田修君) お答えいたします。  総理大臣等の給与改定につきましては、人事院勧告では直接触れられておらず、従来、事務次官といった指定職に準じて改定しており、その旨、今回閣議決定し、法案を提出させていただいたところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 そうすると、確認ですけれども、総理の給与は人事委員会勧告の対象外で、厳密には指定職と連動しないということでしたね。指定職の給料が上がったら総理たちの給料も上がるって法案を出してバランスを取るというのは一つの考え方に基づく慣習や慣例のようなものであって、必ずしもそうしなくてよいということでしょうか。重ねて参考人に伺います。

窪田修内閣官房内閣人事局人事政策統括官

○政府参考人(窪田修君) 従来、そういう取扱いをしているということでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 にべもない答弁ですけれども、連動していないと、人事院勧告に入ってないということです。  これ、総理、本当にもったいないと思うんですよ。これ間違ったメッセージが国民に伝わっています。幾ら何でも、総理が月々六千円の給与を上げたいからこの法案を出しているとは私も思いません。でも、国民からはどう見えますか。賃上げも追い付いていない、社会保険料の負担はきつい。ちょうど今月、社会保険料の算定基礎が変わるので、給与明細見たらまた社会保険料が増額されて手取りが減った、そういう方も多いと思います。  その中で、国民を差しおいて総理は給与アップで、月給だけで年間七万二千円です。何と経済対策で給付される金額よりも多いわけです。これは到底国民の多くの理解は得られません。  ここは、総理、この給与アップ法案、見直すなり取り下げるなりするべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 特別職の公務員の給与については、一般職の公務員の給与改定に準じて改定してきているという話でありますが、このことが国民の不信を招くという御指摘でありますが、これ不信を招かないようにしなければなりません。  この法律にかかわらず、閣僚の給与については、内閣として、行財政改革を引き続き推進する観点から、内閣総理大臣三割、国務大臣二割を国庫へ返納する、これを申合せをしてきているところでありまして、例えばこれ、給与についても、これ、内閣総理大臣、年間、法律に従って四十六万円上がるとしても返納額は一千二百十八万円であります。国務大臣も、引き上がりが三十二万円だとしても返納額は五百九十二万円であります。  是非、この閣僚自らこうした姿勢を示すことによって、こうした国民の皆さんから不信を招かないように努力を続けていきたいと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 我々日本維新の会も身を切る改革といって自主返納をやっておりますので、総理や閣僚の皆様の改革姿勢には敬意を表したいと思います。ただ、それでもやっぱり現状から上がるということに対して非常に厳しい国民の目線が注がれるということは強く申し上げておきたいと思います。  残された時間で医療制度改革について伺います。  我々日本維新の会は、先ほど申し上げた短期の社会保険料の引下げ提案を契機として、中長期的に社会保障制度全体を抜本的に変えていくべきと考え、梅村聡参議院議員、足立康史衆議院議員をツートップとする医療制度改革タスクフォースを党内に立ち上げました。  その中で我々は、例えば、先ほど来取り上げている後期高齢者医療制度を現役世代の健康保険から完全に切り離して、支援金制度を廃止して税財源化することによって現役世代の負担を軽減することや、受診時定額負担制度や窓口負担三割負担化など、歳出抑制策についても聖域なく議論を重ね、早期に結論を出す予定であります。  今総理がやろうとしている経済対策、これちょっと、ちょうどもう切れる時間なので、午後にこの続きの質問をやらせていただきたいと思いますので、一時にまたよろしくお願いいたします。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。音喜多駿君。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  残された時間で医療制度改革について伺いたいと思います。  具体的には、政府には今、受診者、医療提供者双方の行動変容を促進する取組が求められていると考えます。行動変容とは、より効果的、効率的な医療サービスの実現に向けて利用者や医療提供者の意識や行動を制度や方針を通じて変化させていくことを指します。例えばジェネリック薬の推進などがありますが、これは審議会の方針にも入っているということですから是非進めていただきたいと思います。  もう一つ、薬の処方についてやるべき改革があります。市販薬が潤沢にある薬の保険適用を外すことです。  パネルの十番、資料を御覧ください。  湿布、痛み止め、花粉症治療薬、保湿剤、ドラッグストアでも手軽に買えるこうした薬、どこまで保険が適用されるか、皆様御存じでしょうか。答えは全部です。もう今やコンビニや量販店でも買い求めることができる市販薬、湿布までが保険適用となっています。これ、余りにも過剰ですし、処方する側もされる側も、自分の負担が少ないからといって安易な処方、使用に走る大きな要因になっています。  こうしたことの積み重ねも過剰給付、つまり現役世代の負担に直結しており、この点は今すぐ見直しに着手すべきではないでしょうか。厚労大臣に見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この市販薬に関わる御質問承りました。  薬剤自己負担の見直しとして考えられる項目について、社会保障審議会の医療保険部会においてこれ検討が始まったところでございます。御指摘の市販品類似の医薬品の保険給付の在り方の見直しを含めて議論を行ったところでございまして、その際、市販品の有無で保険給付の取扱いが変わる課題などが指摘されております。こうした点も含めて、今年、本年末にかけて議論を進めていくつもりでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 議論が始まったということですが、是非、業界団体からいろんな抵抗もあるようですけれども、是非前に進めていただきたいと思います。  市販薬の話させていただきましたが、医療の給付抑制、無駄削減、ほかにも様々ございます。日本は、世界一、CT、MRIの使用率を有し、画像撮り過ぎの国と言われていたり、また諸外国と比べてインフルエンザの治療薬が突出していたり、あるいは生活習慣病の治療に際して頻繁な対面診療が奨励されることなど、医療提供者側の過剰な供給を促す仕組み、言わば既得権のようなものもあるように感じられます。こうしたインセンティブの大本になっている診療報酬体系は、やはり大きく見直す必要があるんじゃないでしょうか。  最後のパネル十一番、資料を御覧ください。  薬価は引下げが進められる一方、診療報酬点数についてはデフレにもかかわらず上がり続けて、その仕組みは大きく変わることなく今日を迎えています。  厚労大臣、医療制度改革においては、患者側だけでなくて医療提供者側の行動変容を促進する改革もやはり必要不可欠です。武見大臣は医師会との結び付きが強いということをよく指摘されますが、これは逆に、私は、だからこそ業界団体と対話をして説得する、そのために私は武見大臣を岸田総理は任命したんじゃないかという、そういう一縷の期待を非常に持っております。  なので、この診療報酬などの制度の根幹を含む医療機関、医療提供者に大胆な行動変容を促すような大改革の先頭に是非とも武見敬三大臣に立っていただきたいと考えますが、最後に見解をお伺いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 医療費のまずコストに関しては、やはりこの医療提供体制の中でその適正化というものを進めていくことは御指摘のとおり極めて重要です。  したがって、第三期医療適正化計画において、特定健診等や後発医薬品の使用促進など個別に目標を設定して、関係者とともにこの問題には取り組んでいくことになります。その結果、既に〇・六兆円程度の適正化効果を見込んでおりまして、引き続き、来年度以降の第四期計画でも新たに目標設定を行い、医療費適正化に向けて取り組んでいくことになります。  そして同時に、厚生労働省の立場というのは、常に国民の生活全体を見て、それを生涯にわたって支えるという大変大事な使命を担っております。そしてまた同時に、昨今は少子高齢化の中で、どうすれば社会のダイナミズムをその中できちんと保てるかということも大事な使命にもなってきているところでおります。  したがって、私は、何よりもやっぱり国民の立場に立って、こうしたその国民の安心と、そして社会のダイナミズムをしっかりと未来に向けて確保するという基本姿勢で取り組んでいくということを改めて申し上げておきたいと思います。  さらに、そのときに大事な大事な課題が医療DXでございまして、これはあらゆる今後の医療制度の在り方を考えるときの基本になることはほぼ明確でございます。  したがって、この医療DXをしっかりと進めながら、しっかりとこの質の高い医療を効率的に、しかも持続可能な制度の下で、全世代でしっかりと対応できるような形で、この我が国の医療保険制度というものを再構築をしていく。その中で、医師を始めとした医療関係者の行動変容が求められることになりますし、その中でもチーム医療といったようなものは確実に進めていかなきゃならない大きな課題でありますし、また同時に、国民お一人お一人にも患者としてそれぞれ地域医療の中での適切な行動を求めることもこれからは必要になってくるだろうと思います。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 自分のお言葉で御答弁いただき、ありがとうございます。  医療DXについては今日質問できませんでしたが、DXは我々も大賛成です。日本維新の会もしっかり求めていきたいと思いますし、また、診療報酬体系の改善などですね、こちらも業界団体と胸襟開いて是非進めていただきたい。日本維新の会も本気で改革に取り組んでまいりますので、是非今後とも様々な意見交換をお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で音喜多駿君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、東徹君の質疑を行います。東徹君。

東徹日本維新の会

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  まず、質問、早速入らせていただきたいと思いますが、是非これ国会改革でやっていかないといけないという問題が一つあります。それは何かといいますと、国会議員の質問通告ですね。これが遅くなって、そしてやっぱり官僚がその答弁を作成するのに深夜、ひどいときだったら朝方まで掛かって、そして疲弊していって、そしてまた退職していったりとか、そしてまた優秀な人材が集まらないというようなこれは報道もよくありまして、やはりここの国会改革は是非もうこの臨時国会で私はやらなきゃならないんじゃないかなというふうに思っております。  是非、私の質問通告、何時に通告したのか、日時を教えていただければと思います。

須藤明夫内閣官房内閣審議官

○政府参考人(須藤明夫君) お答えいたします。  本日の委員会の東委員からの質問通告を受けた時刻は、一昨日、十月三十日の十四時二十分であったと承知しております。

東徹日本維新の会

○東徹君 ありがとうございます。  これ何で聞いたかというと、やっぱり、事務局にもうこれで通告出そうといってこちらが決めてそちらに伝わるまでやっぱり一時間ぐらいの、今お聞きするとタイムラグがあるなというのが分かりましたので、やっぱりそういう時間も見て、やはり質問通告、我々は二日前のやっぱり十七ないし午後五時に出すということをもう会派の中で決めております。  是非やっぱりこれこそやらないと、いつまでたってもやっぱりこの議員の質問通告が遅くなって官僚が疲弊していく問題、これはやっぱりなくならないわけでありまして、是非これをやっぱりやるべきだと。  これ、立憲民主党さんもこれを本当に言ってくれたんですよね。立憲民主党からこれをやっぱりやるべきだと、厚生労働委員会でですね。だから、やっぱりそういうことを言っていただいているんですから、これ必ず実現できると思います。  これ、もし何か、答弁なくても、コメントなくてもいいですが、岸田総理からもしあれば、何かコメントしていただければと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私の立場から議会の運営の在り方について申し上げることは控えなければならないと思いますが、やはり国家公務員の働き方改革、また優秀な人材が国家公務員として志を持って働いてもらうためにも、委員の御指摘は重要な御指摘だと認識をいたします。

東徹日本維新の会

○東徹君 ありがとうございます。是非そこをお聞きしたかったわけでございまして、やっぱりこれは、我々国会の役割として早くこれ実現しないと、こんなことをしていたんでは日本の国家の損失につながっていくというふうに思います。  続いて、岸田総理のこれは認識についてお伺いしたいと思いますが。  これ、我が国は、バブル以降、失われた三十年とよく言われております。また、今日もいろいろと話がありましたが、IMFの予測では、二〇二三年、名目GDPがドイツを下回って世界四位になる。また、我が国の一人当たりの名目GDP、これは世界三十二位、二〇二二年ですけれども。そしてまた、競争力ランキング、これが二〇二三年で世界三十五位。非常に我が国の経済というのが低迷しているという状況です。  また、人口減少、これも三十年前から分かっていながら人口減少に歯止めが掛からないという状況。そしてまた、そんな中で上がってきたのは何かというと、税金と社会保険料ばかりで、令和五年度の国民負担率は、昨年度よりも若干これ低下しているんですけれども、見込みで四六・八%、こういう状況になってきているということなんですね。  これはもう、パネルをちょっとお願いしたいと思いますけれども、(資料提示)政治の在り方からやっぱり変えていかないと変わらないんじゃないのかと。私も大阪府議に初めて当選したときは自民党におりましたから、まあ参議院選挙も応援したこともあって、よく分かっていますよ。で、この政官業のこのトライアングル、政治と官僚と業界団体のこの在り方をやっぱり変えていかないと、この日本の政治というのは変わらないんじゃないか、こういう思いがいたしております。  これ、業界団体から政党に対して、また議員に対して献金であったり票であったり、そしてまた業界団体は政治家に要望したり、そして官僚はまた業界団体に天下りしたりとか、そしてまた、官僚はまた政治家からいろんな要望を受けたり、また法案の成立をお願いしたり、こういうもうなれ合い、もたれ合い、この構図をやっぱり変えていかないと日本の政治というのは良くならないのではないかと。で、日本維新の会は、もうこれ、業界団体からの献金というのは一切これ禁止をいたしております。  是非、やっぱりこういった政官業のこの鉄のトライアングルのこの在り方、これを是非変えるべきだというふうに思いますが、こういったことで政治もやっぱり停滞してきていると。ここにはやっぱり国民が不在しているんですよね。国民の方を見ていない、国民の側に立っていない。だからこういった状況になってきているというふうにも思うわけであります。  こういう今のていたらくというか、非常に経済がこれだけ停滞している状況、これはやっぱり国会議員の責任というか怠慢だと私は思います。もちろん、これ、与党、自民党、公明党だけではなくて、野党にもやっぱり力がないから動かすことができなかった。私もこれ、十年ですね、国会議員なんかやっていまして、もうこれで、もう非常に自分も何か国民に対して申し訳ないなという思いがいたしております。  これ、岸田総理、どういうふうに認識されるのか、お伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) その鉄のトライアングルということで図をお示しいただきましたが、こうしたこの現状があるという指摘は謙虚に受け止めなければならないとは思いますが、これは、例えば献金云々についても、民主主義のコストをどう維持していくのかという議論があり、また天下りにおいても、官民のこの人的な交流はどうあるべきなのかという様々な議論があり、こうしたトライアングルということについても絶えずこれ問題意識は示されていたんだと思います。  そして、要は、こういった指摘の中で、国民から見て日本の政治が理解されるものであるかどうか、こういったことが最も重要な点だと思います。  こういった、そういった指摘を受けないように、この政治のありようというものを国民の皆さんにしっかり示していく、こういった政治の志、これは大事だと思います。そういった思いで政治を一人一人の政治家が強い覚悟を持って進めていくことが重要であると思います。具体的な指摘については、一つ一つ課題に答えを出していく努力を積み重ねることが大事だと思っています。

東徹日本維新の会

○東徹君 是非、政治の在り方を変えていかないと、この日本の政治は良くならないという思いがいたしております。だから、政治の在り方を変えていくためにも、我々がやっぱり強くならないと日本の政治が変わらないと、そういう思いで我々もしっかりと取り組んでまいります。  次に、経済対策についてでありますが、岸田総理が所信表明演説で、明日は今日より良くなる、良くなると信じられる時代を実現しますと、こう述べられました。本当にそういう時代をやっぱり一日も早くつくりたいというふうに私も思います。また、経済、経済、経済、デフレ脱却だということもこう言われて、それももちろん大事で、そのためにはやっぱり我々は、馬場代表も改革、改革、改革と言いましたけれども、やっぱり改革が大事だというふうな思いであります。そんな中で、我々日本維新の会も経済対策をいろいろと言ってきました。  消費税の減税について伺いたいと思いますが、消費税の減税も、これ、これまでずっと提案し続けてきているわけですけれども、この消費税というのは減税しない理由は社会保障のための財源だと、こう言われるわけですよね。消費税を社会保障の財源だと言うわけですけれども、消費税を目的税化しているわけでありますけれども、そういうことを言っているからなかなかデフレ脱却できないと。  この仕組みこそやっぱり変えるべきで、やっぱり社会保障の財源は消費税だけではなくて、所得税だったり、そしてまた法人税だったり、ありとあらゆる手段を通じて社会保障の財源はやっぱり確保していくべきだと、そう思うわけでありまして、やっぱりこの消費税を、こういったデフレ脱却しなきゃいけないときには減税できるとか、コロナ禍のときには減税できるとか、そういった仕組みにすべきだと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、経済対策の議論の中で可処分所得を支援しなければいけないということで、午前中は、たしか社会保障費を引き下げる、こういった御提案をいただきました。今、消費税の引下げができないのか、こういった御指摘がありました。  そして今、政府としては、所得減税と給付によって可処分所得を支える、こういった案を提出させていただいています。要は、まず物価高に対して国民生活を支える、可処分所得を支えるということで、様々な手法について御提案いただいていますが、その中で、所得、失礼、消費税についてどうして減税できないのか、こういった御指摘だと思います。  この消費税については、かつて社会保障と税の一体改革の議論の中で、国民はそのライフステージの中で様々な段階でこの社会保障の受益者となり得る、こういった社会保障であるからして、この支える経費はできるだけ多くの国民で分かち合うべきだという議論が行われ、その結果として、幅広い世代が負担する消費税を財源にするのがふさわしいと議論が行われ、そしてその結果として、二〇一四年の四月から、この消費税の税収は年金、医療、介護、少子化対策、この社会保障四経費に充てる、こうしたこの消費税法上の取扱いが明確化された、目的税化された、こういった経緯をたどってきました。  最初からこの消費税は社会保障に充てると決まっていて、だから変えないというんではなくして、社会保障と税の一体改革の議論をずっと積み重ねてきて、そしてやはり社会保障の財源は消費税で充てるべきだという結論に達した、そうした議論の結果でありますので、これは尊重しなければならないのではないか。よって、可処分所得を押し上げる上において消費税以外の手法を取ることが適切であるということで、所得税等のこの減税と給付の組合せを政府として考えた、こういったことであります。  消費税をどうして下げないかという点については、そういった議論の歴史を尊重した上での判断であります。

東徹日本維新の会

○東徹君 いや、それはよく分かっているんですよ。分かった上で聞いているんです。  いや、そこの判断が私は間違っていたと思うんですね。これは、例えばコロナのときというのは、非常にまたこれ、国民生活を支えるために非常に大事なときだったと思います。ドイツなんかはやっぱり消費税下げていますよ、下げています。ほかの国も、やっぱり下げているところもあります。  日本でも、今やっぱりデフレ脱却ということを言われるわけですよね、岸田総理も。また、今、賃金よりももう物価高の方がやっぱり上なんですよね、賃金上がるよりも物価高の方が上。で、早くデフレ脱却しなきゃいけないというときでもあるわけですよね。そういったときに、もっと国民に分かりやすいような形でのやっぱり減税の在り方とか、そういったことができるように。またこれ、またデフレ脱却できたら元に戻せばいいわけですよ。  そういった仕組みができるようにやっぱりするべきじゃないですかということを言っているわけで、何も永久に下げろと言っているわけではなくて、このデフレ脱却をしていくため、こういった大事なときに下げれるような仕組みに変えるべきじゃないですかということを言っているわけです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府の可処分所得の支援につきましても、これから未来永劫やるというようなことは申し上げておりません。デフレ脱却しなければならない、賃金を上げていかなければならないわけですが、今の段階では物価高騰に賃金が追い付いていないから、ここは一時的にもこの可処分所得を支えなければならない、こういったことで所得減税と給付の組合せを提案させていただいているわけです。  消費税、そしてその中でどういった手法を取るのか、これが議論のポイントだと思います。どの税を使うのか、どういった制度を使うのかということであります。その中にあって、消費税についての事情も勘案した上で、政府としては所得減税と給付の組合せを提案させていただいている、こうしたことであります。これは、決して未来永劫こうした手法を取るということを申し上げているわけではありません。

東徹日本維新の会

○東徹君 だから、その選択肢の中に消費税も入れるべきじゃないですかということをお伝えしているんです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 選択の問題です。社会保障費の削減か、消費税か、所得税か、こうした議論の中で、最も現実的な対応は所得税の減税と給付の組合せだということを申し上げています。  それでなおかつ、これ賃上げ、これが大きな目標であります。物価に賃上げが、物価に賃上げが追い付くまでの一時的な対応ということであるならば、分かりやすい対応も必要であるということで、二年間の所得税、住民税の増収分を同じ所得税、住民税という形で国民の皆様にお返しする、これも最も分かりやすい方法ではないか、こういった観点も踏まえて選択を行ったということであります。

東徹日本維新の会

○東徹君 じゃ、もう一度お聞きしますけれども、デフレ脱却を本当にしなきゃならない、その手法が消費税の減税であったりとかする場合、また、物価高がやっぱり上がっていって、やっぱりこれに対応していくためには消費税の減税しかないなといった場合には、消費税の減税も考えるんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の判断は今説明したとおりであります。しかし、今後、日本の経済を更にこれ成長させていくために、絶えずこの経済議論は行っていかなければなりません。  一方で、午前中もありましたように、社会保障制度についても絶えず議論を続けていかなければなりません。大きな議論が行われた結果として消費税について対応を考えるということ、これを全く今から否定するというものではないと思いますが、これは大きな議論、大きな判断となります。  今は、まずは現実的に、政府としては先ほど申し上げましたような判断をいたしました。

東徹日本維新の会

○東徹君 我々は、やっぱりその判断を今すべきだということを、今日、音喜多政調会長からもパネルであったとおり、消費税の減税を提案させていただいたということであります。  続きまして、少子化対策に移らせていただきます。ごめんなさい、その前に所得税の増税ですよね。  所得税の増税、これ、前回の通常国会で防衛費の予備、予算増のために所得税の増税を前提とした法案が提出されて、まあ我々はこれ反対させていただきましたけれども、これ成立がしたわけでありますが、私は、この所得税の増税、これはもう今はやっぱりやめるべきだというふうに思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済におけるデフレからの脱却、大きな重要な課題です。日本国の防衛力を強化しなければならない、これも重要な課題です。それぞれ取り組まなきゃいけない。  まずは経済を再生させた上で防衛力の強化も考えていく、これは大事な取組だと思いますが、この防衛力の強化の税制措置については、御案内のとおり、所得税については現行の家計の負担を増やさないというこの制度を考えています。よって、今回、所得税の減税と、この所得税、防衛力強化における税制措置における所得税の取扱い、これは決して矛盾するものではありません。時期についても、景気あるいは物価動向をしっかり見極めた上で、時期、令和九年度に向けて複数年で引き上げていく、経済に対する配慮がしっかり施されております。  まずは、経済、デフレから脱却させる。その上で、経済に配慮をしながら我が国の国民の命や暮らしを守る防衛力強化もしっかり進めていく。共に政治にとって大切な役割だと思っています。

東徹日本維新の会

○東徹君 我々は、やっぱり所得税の増税、全部であれは一兆円だったと思いますけれども、それだったら、(発言する者あり)いやいや、増税ね、所得税。いやいや、所得税とたばこ税と。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) それじゃ、一言答弁ということで。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力の税制措置については、所得税は今の家庭の負担を増やさない、こういった原則を取り、そして、その税制措置の主要な部分は法人税です、そしてたばこ税ですが。法人税にしても、全体の九四%の法人は対象外になる、こういった制度にしてあります。所得税についても法人税についてもたばこ税についても、これはデフレ脱却、経済を前に進めていく、賃上げをしていく、この大きな課題に向けて、決して矛盾をする、矛盾することがない、整合性を持った内容であると思っております。  その上で、タイミングも考えながら、考えながら、デフレ脱却も果たしていく、防衛力の強化も果たしていく。共に政治の責任として結果を出していきたいと思っています。

東徹日本維新の会

○東徹君 我々は、今税金を上げるよりかは歳出改革と経済の成長でできるでしょうということをずっとこれ提案させていただいているわけです。それをやっぱり実現して、それでもやっぱり駄目だということになれば、増税もやっぱりやむを得ないというふうに思っております。  少子化対策についてお伺いしたいと思いますが、岸田総理が異次元の少子化対策ということを掲げられました。これを実行するために、三兆円台半ば、三・五兆円の予算が必要だというふうに言われています。  今年の六月に、この財源として、こども未来戦略方針では、歳出改革のほかに、新たな支援金制度として医療保険の保険料に毎月数百円をこれ上乗せをするというふうに言われています。  そうすると、またこれ、社会保険料の負担がまだ、またこれ増えるということになるわけですけれども、これ、前もこの通常国会のときに、今年の通常国会のときに、出産一時金を増額するために後期高齢者の保険料の負担を増やすなどして保険料を増やしました。こうやってどんどんどんどんと保険料も増えていくというような中で、我々もこれには反対したわけですけれども、岸田総理、少子化対策の財源、この特に社会保険料上乗せ、これについてどう考えられるのかをお聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策の財源につきましては、御指摘の六月に決定したこども未来戦略方針に基づいて、この歳出改革と賃上げによって実質的な国民負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築すると申し上げております。このことによって追加的な国民負担は生じない、こうした説明をさせていただいております。  歳出改革についても、例えばこのサービス提供側の質の向上と効率化、具体的にはこの医療提供体制の効率化や介護分野におけるITの活用など、この幅広い分野でのこの改革を行うことによって具体的な改革工程表、これ年末までに策定し、二〇二八年度までの毎年度の予算編成過程において実施を積み上げていく、このように説明させていただいています。  こういった歳出改革と、そして何よりも賃上げ、これを実行することによって実質的な国民負担の軽減効果、これを生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築する、こうしたことによって追加的な国民負担を生じない制度を目指してまいります。

東徹日本維新の会

○東徹君 我々も、国民に負担を、まあ先ほどと同じなんです、やっぱり徹底した歳出改革、行政改革、それでもって財源を生み出していきましょうと。それともう一つは、成長戦略をやっぱり実行していきましょうと、で、経済を成長させていって、それでこの財源を賄っていこうと、そういう考えであります。  少子化対策についてなんですけれども、我が党の馬場代表も先日の衆議院の本会議で、高校授業料の無償化を、やっぱりこれを全国展開すべきだということを質問させていただきました。これ、岸田総理からは、教育費の負担軽減に向けて取組は進めていくと、まあちょっとこう非常に、余り前向きではない答弁だったと思うんですけれども。  これはちょっとパネルを出していただいたらいいと思いますが、自民党の憲法改正にもこのことが入っておりまして、自民党の憲法改正も、教育がより、経済的な理由関係なく教育が受けられる機会をやっぱり増やしていく、まあそういう考え方でありますが、維新、今回、大阪府が取り組んでいる所得制限のない高校授業料の無償化、これを実現しようと今しております。  異次元の少子化対策の中でやっぱり大事なのは、やっぱり教育に掛かるお金というのはすごい大事だと思うんですね。やっぱり教育にお金が掛かるからというふうなこともこれは少子化の原因の一つだというふうに考えます。  ですから、徹底したこの教育の無償化を更にやっぱり実現していくべきだというふうに考えますが、この点について、これは憲法改正でも自民党が提案しているわけですから、この点について岸田総理の見解をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 教育というもの、国民がひとしく良質な教育を受けるという点においても、またおっしゃるようにこの子ども・子育て支援という観点においても、これは重要なテーマであると認識をしています。  そして、日本においても、この教育基本法のこの理念、家庭の経済事情にかかわらず質の高い教育が受けられるチャンスを平等に与えられる必要があるというこの考え方を共有しながら教育費の負担軽減を行ってきた、こういったことでありました。幼児教育から高等教育まで切れ目なく教育の支援を行ってきた、負担軽減を行ってきた、こういった歴史であったと思います。  引き続き、教育の負担軽減の努力は続けていかなければならないと思いますし、憲法においても教育の充実というテーマ、自民党としても重要なテーマの一つとして掲げています。是非、今後とも教育の負担軽減に向けて努力を続けていきたいと思っています。

東徹日本維新の会

○東徹君 だから、そこがやっぱり違うんですね。  我々は、やっぱり幼児教育から高等教育まで授業料の無償化、これをやっぱり目指していくべきだということを言わせていただいているわけでありまして、是非、これ異次元の少子化対策というのであれば、やっぱりこの教育の無償化をやるべきだというふうに考えますけれども、教育の無償化はやっぱりやらないんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国の財源の中でどのような政策を進めていくのか、その中で教育、大変重要な課題だと認識をします。  是非、現実の中で一歩一歩教育の負担軽減に努めなければなりません。無償化についても、一つ一つのテーマで可能性を追求してまいります。いずれにせよ、そういった政策の積み重ねであると認識をしています。

東徹日本維新の会

○東徹君 我々は、大学までの無償化、高等教育の無償化ですけれども、まずはやっぱり高等学校の、私立の高等学校の無償化、やっぱりこれを是非実現をしたい、していただきたいというふうに思います。  続いて、支援金制度による社会保険料の、ごめんなさい、続いてですね、支援金制度について、月数百円上乗せするというふうな話でありますけれども、岸田総理も言っているデジタル行政改革ですよね。これについて、是非これを進めていただいて歳出の無駄をなくしていく、こういったことをやっぱり是非実現すべきだというふうに思います。  特に、国と地方がばらばらで非効率になっている行政全般を見直して生産性の向上につなげていく、また、職員の長時間労働を是正するだけではなくて、人口減少社会に合った少ない人数でやっていける効率的な行政、これをやっぱり実現していくべきだというふうに考えます。  将来的には、これは国と地方合わせて二十兆円超える人件費、これをやっぱり抑えていくことにつながっていくんではないかというふうに考えますし、この行政のデジタル化、効率化について岸田総理の見解をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政策を進めるに当たって歳出改革等の努力が優先するべき、優先されるべきであるという考え方、これは私も全く同感であります。だからこそ、防衛力の強化についても、非社会保障分野において最大限歳出努力、歳出改革を行い、四分の三はそうした努力によって賄い、残りの四分の一について、先ほど説明させていただきました経済に最大限配慮した形で国民の皆さんに御協力をいただく、こういったことを考えているわけですし、子ども・子育て政策にしても、歳出改革、これを最大限努力をし、そしてその上で、この国民負担率を下げることによって、その部分をこの支援金という形で子ども・子育ての財源に充てることができないか、こういったこの構図を、仕組みを考えている、こういったことであります。  そして、歳出改革の大きなテーマとしてデジタル行財政改革を取り上げられたわけですが、これ、この考え方、この改革を行って、例えば地方の組織をどうある、どのようにしていくかということを考えましても、人口減少時代において、やはり地方の様々な行政組織にしましても、これは人手が足りない、人手不足、こういった状況に見舞われることは十分想定をされます。しかし、そうであっても、この良質な公的サービスは維持しなければいけない、持続させなければいけない、そのためにデジタルの様々な技術を活用することが求められている、こういった発想に立っています。  是非、今後とも、人口減少時代に入った、に向かっていく中にあっても国民の多様なニーズに対応できるこの行政サービスをしっかりと維持しなければならない、こういった観点から、河野大臣にデジタル行財政改革本部を担っていただき、改革の司令塔として努力をしていただくことといたしました。是非、今おっしゃった、今委員からの御質問を受けて申し上げたような考え方に基づいて努力をしてもらいたいと思っています。

東徹日本維新の会

○東徹君 要するに、経費の削減効果につながっていくような、結果的にですね、そのような努力につながっていくということを是非期待したいと思います。  続いて、今日も話が出ておりましたし、昨日もそうだったんですけれども、やっぱり社会保険料、これは非常に問題だというふうに思っておりまして、その中で製薬企業の再編についてお伺いしたいと思います。  日本の製薬企業ですけれども、これは、新型コロナのワクチンとか治療薬の開発に乗り出したけれども、もう二年以上たったけれども、いまだに結果が出ないというような状況です。  画期的な新薬、これ一つ生み出すのに必要な期間というのは十年以上掛かって、金額にして三千億円超える研究開発費が必要とも、いうふうなことも言われております。  そんな中で、日本の製薬企業の団体である日本製薬工業会、ここに登録している企業の数というのは七十一社あるんですね。非常に多いんです。売上高が三千億円を超える規模の企業というのは、たった十七社しかないんですね。海外の製薬企業の規模は非常に大きくて、我が国でも一番大きな武田薬品工業でも、米国のファイザーと比べると、売上高でいうと三分の一しかないんですね。売上高で世界のトップテンに日本企業というのは一社も入っていないんです。  これまでの薬価制度の下で特許が切れた長期収載品で稼いでいく構造から、新薬を開発によって収益得られる構造に転換していくということも非常に大事であります。  また、後発医薬品の産業も高い生産力を持たないわけでありまして、多数の企業がシェアを争う薄利多売の構造になっているわけですね。こういったことで生産が追い付かないという現状が今あるわけです。  これ非常に、二〇一七年には、これ、塩崎大臣もイノベーション進めるということでこの業界再編に言及されました。これ、いつまでもこの薬価制度によって小さな製薬企業も稼いでいけるというこの護送船団方式、このような業界の在り方をこれ改めて、再編統合による規模を拡大していくべきだというふうに考えますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、日本起源の医薬品の世界市場におけるシェア、これが低下する中にあって、我が国の製薬企業が革新的な新薬を創出していくためには、起業家、アカデミア、それから行政、投資家、さらには製薬企業、これがお互いに協力しながらスタートアップの立ち上げと成長を支えるためのエコシステム、こうしたシステムを構築していくことが重要であると考えております。  これまでも様々な取組を進めてきたわけですが、御指摘のこの製薬企業の開発力向上も含めて、この創薬力強化の施策、これを強力に進めていかなければいけない、こうした観点から、九月に内閣官房に新たに鴨下一郎参与、これ任命したところであり、そのリーダーシップの下で国家戦略、是非策定をして、政府一丸となって取り組んでいきたいと考えています。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ、僕は武見大臣も同じ認識を持っているんじゃないかなと思うんですけども、昨日からもこの製薬企業の話も出ておりました。武見大臣にはこれ通告していませんけれども、是非、これ塩崎大臣も、これ業界再編ですね、やるべきだということもやっぱり言っていたわけで、いつまでもこのままの状態ではやはり駄目だと思うんですね。やっぱり製薬業界のこの再編統合をやっぱりしていくべきだというふうに思いますが、これ、今の武見大臣はどのようにお考えですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 既に総理からも御答弁をさせていただいているとおり、我が国の中にしっかりとこうした創薬に関わるエコシステムをつくる、その中でもその創薬の基盤となるそうした分野を更に再強化していくということが求められていて、それはただ単に企業の再編だけの問題ではないというふうに思います。  ただし、他方において、先生御指摘のように、スタートアップのシーズに製薬企業が投資を行う場合や製薬企業自身が多額の研究開発投資を行う場合には製薬企業の資金力を高めることが有効であることは当然であって、そのためにMアンドAによる事業規模の拡大等を行うことも一つの手段として考えられると思います。

東徹日本維新の会

○東徹君 まあMアンドAの手段も一つの方法と考えられるということですから、そういったことがやっぱり進めていかないと、これ業界の人たちも、今の護送船団方式ではもう限界に来ているということも業界の人もやっぱり言っておられるんですよね。であるならば、やっぱり政府としてこれにしっかりと取り組んでいくべきだというふうに考えます。  続いて、ちょっとライドシェアの方に移りたいと思いますが、もう一度確認させていただきたいと思います。  私は、ライドシェアもそうだし、タクシーも別に否定しているわけではないわけですね。タクシーとライドシェア、両方のやっぱり選択肢があるという社会がやっぱり必要じゃないかというふうに考えているわけです。  タクシーも、地理試験、大阪も地理試験あるんです。あと、東京、神奈川もあるんですかね。やっぱり非常に、この地理試験もあって、なかなか人材が集まりにくいというのもあるわけです。  この地理試験、なくすということでよろしいんですね。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 地理試験につきましては、昭和四十五年に制定されたタクシー業務適正化特別措置法に基づき、輸送の安全及び利便の確保に関する試験として、東京、大阪などの十三の指定地域において実施しております。  しかしながら、近年ではカーナビや地図アプリの普及が進んでおりますので、運転者にどの程度の地理の知識が必要なのかを勘案した上で、時代に合ったやり方を、廃止も含めて早急に検討してまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 廃止も含めてということで、廃止を是非やっていくべきだと思います。  ライドシェアですが、これ、過疎地に絞るとかそういうことじゃなくて、観光地とか都市部とか、そしてタクシーの業界とはまた別に新規参入もできるというような状況をつくるべきだと思いますが、その点について確認をさせていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 問題の本質は、やはり需要に供給が追い付いていないことだと私は思います。  このため、タクシーの供給力の徹底的な回復策、それから自家用有償旅客運送という制度が既にございます。この制度の徹底的な活用策やタクシー不足が指摘される観光地における交通対策について、先月、緊急措置として決定、公表したところでございます。  その上で、デジタル行財政改革会議において総理から、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、タクシー、バス等のドライバーの確保や、地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めるよう指示を受けております。  この検討に当たっては、都市部、観光地、地方部で課題が異なっておりますので、それぞれの地域の実情をしっかり把握した上で、安全、安心を大前提に、利用者の移動需要に交通サービスがしっかりと応えられるよう、御指摘の論点も含めまして、デジタル行財政改革会議とも連携しながら方策を検討してまいりたいと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 是非、新規参入できる制度を考えていただきたいと思います。  万博について質問させていただきますが、これ、建設費が、資材の高騰、人件費の高騰で、前回の計画から五百億円増える。これについては今精査中だということなので、これは精査して、削減できるところがあれば削減していただきたいと思います。  しかし、もうこれ、万博まであと五百二十八日です。カナダの万博も、これ開幕には間に合うということで自信を示して発表されました。米国も、アメリカもそうです。  大事なことは、全国的な機運醸成、開催地は大阪、関西ですけれども、やっぱり全国で盛り上げていかないといけないわけでありまして、全国的な機運醸成どうやって行っていくのか、お伺いしたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。  大阪・関西万博の開催まで一年半を切り、今月末にはチケット販売も開始される予定でございます。全国にこの万博の関心を持っていただけるような全国的な機運醸成を図ることは非常に重要だと考えてございます。全国知事会の大阪・関西万博推進本部からも御提言、御要望いただいたところでございます。  これまでも、地方の皆様に万博を身近に感じてもらえるような、万博がもたらすメリットを全国で享受できるよう全国の交流人口の拡大を目指します万博交流イニシアチブを打ち出しまして、全国の自治体とそして万博に参加をしていただく国々との交流を促進いたします国際交流プログラムなど、万博を契機に全国の地域の活性化につなげていく取組を進めているところでもございます。  今後は、万博に行けばどのようなものが見られるか、どのような体験ができるのか、そういった魅力をしっかりと発信していくことが非常に重要だと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ、福岡市長もやっぱり万博を盛り上げていきたいとか、そしてまた千葉県の知事もそうです。そしてまた、万博を機に、高知空港では万博開催中に、万博中に国際線の新増設をするというふうな話も出てきておりますし、愛知県の知事も万博に協力していきたいということでもあります。やっぱりこういったことで、こういったことでやっぱりしっかりと全国的に盛り上げていく。大阪は当然今一生懸命やっていますよ、盛り上げていっています。  ですから、是非全国で盛り上げることをしていただきたいと思いますし、そして、今日、自民の太田議員も話がありましたが、大阪・関西万博、子供に是非来ていただきたいわけでありまして、やっぱり子供に来ていただける取組を是非お願いしたいと思いますが、その点についてもお答えいただきたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)

○国務大臣(自見はなこ君) 大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」というコロナ禍の後の初めて開かれる国際博覧会でございます。コロナ禍で我慢を強いられてきた子供たちや若者たちにも是非お越しいただきたいと思ってございます。  私も、現在、プロデューサーや民間パビリオンの方々、実際に運営されている方々とお話を伺っておりますが、大変皆様熱意がありまして、日本の食文化のすばらしさや、あるいは命、あるいは最新の科学技術で五十年後の日本社会、世界社会がどうなるか、こういったものを具体的に子供たち、若者たちや参加者の皆様に感じていただきたいと強くおっしゃっておられます。  是非、私といたしましても、子供たちが、あるいは若者たちが大いに刺激を受け、夢に向けて頑張ろうという気持ちを育んでいただけるような、そういうすてきな万博にしてまいりたいと思います。

東徹日本維新の会

○東徹君 大阪は、大阪の子供たち全員、百二万人らしいですけれども、全員招待するそうでございます。全国からも是非来ていただきたいと思いますし、大阪・関西万博のアンバサダー山中伸弥先生も言っておられて、科学の未来というものを感じて本当にわくわくしましたと、その後、子供たちが、やっぱり万博の、万博のですね、次世代を担う子供たちにすばらしいという刺激になってもらいたいというふうなことも言っております。  是非、万博に子供たちが行って、日本の未来は明るいなと、人類の未来、地球の未来も明るいなと、夢がある、そんな万博に是非していただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続いて、海洋ブイのことについてお伺いさせていただきます。  今年七月、尖閣諸島沖の我が国の排他的経済水域で中国がブイ設置していることが分かりましたけれども、これ、十月十三日に日中の外務省幹部による協議でブイの撤去をこれ求めたとのことですが、中国側の返答、これについていかがですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 本年七月、海上保安庁が、東シナ海の地理的中間線の東側の我が国排他的経済水域におきまして中国が設置したと考えられますブイの存在を確認をいたしました。  中国による当該ブイの設置は、一方的な現状変更の試みでありまして、全く受け入れられず、委員御指摘の日中高級事務レベル海洋協議におきましても、日本側から抗議をするとともに、ブイの即時撤去を改めて強く求めたところでございます。中国からは、中国独自の主張に基づく立場の表明がありました。  詳細につきましては外交上のやり取りでございますので差し控えさせていただきますが、我が国といたしましては、引き続き、あらゆる機会を捉えまして、中国側に対しましてブイの即時撤去を強く求めてまいります。

東徹日本維新の会

○東徹君 これは、中国に撤去を求めても中国が撤去しなかった場合、これは日本独自でやっぱり撤去するべきと思いますが、いかがですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 中国によりまして今回の当該ブイの設置でありますが、一方的な現状変更の試みであり、全く受け入れることができません。累次にわたりまして外交ルートを通じて中国側に対し抗議をし、ブイの即時撤去を求めているところでございます。  委員御指摘のブイの撤去等につきまして、国連の海洋法条約には明文の規定がございません。個別具体的な状況に応じて検討をすることが必要でありまして、その可否につきましては一概にお答えすることは困難と考えております。  政府といたしましては、引き続き、あらゆる機会を捉えて、中国側に対しまして当該ブイの撤去、即時撤去を強く求めてまいります。

東徹日本維新の会

○東徹君 撤去してはいけないという、そういったものもありませんので、是非撤去すべきだというふうに思います。  で、福島第一原発の処理水が海洋放出された後も、これ中国ですね、いまだに日本の、日本産の水産物の輸入、これ停止を続けているわけですけれども、一方で、中国漁船ですけれども、北海道の方の北太平洋とか日本近海の東シナ海、これは漁をいまだに行っているんですね。同じ海域なのに、中国漁船が捕った魚は中国の国内で流通させて、日本の漁船が捕った魚は輸入停止と、こんなおかしな話ないわけです。  是非こういったことをやっぱり中国に言うべきだと思いますが、いかがですか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、日本周辺の北太平洋公海や日中漁業協定に基づく東シナ海の暫定措置水域等におきまして、中国漁船が操業してサンマ、サバ等を漁獲して、中国で水揚げが行われているものと承知しております。  中国による輸入規制措置については、科学的根拠に基づかないことは明らかでありましたので、同措置の即時撤廃を一貫して強く働きかけるとともに、WTOの場での当該規制の撤廃を求める反論書面の提出、またWTO・SPS協定やRCEP協定の規定に基づく討議の要請を行っているところでございます。  引き続き、モニタリングの結果を透明性高く発信していくなど、科学的根拠のない輸入規制措置について、今後とも政府一丸となって撤廃を中国側に強く働きかけてまいりたいと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 いやいや、中国も捕っているじゃない、捕っていますよねということもしっかりと発信していくべきじゃないですかということを言っているんですけど。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 明白な事実ですので、併せて発信をしっかりしていきたいと思います。

東徹日本維新の会

○東徹君 しっかり発信していってください。  最後に、核融合についてお伺いしたいと思いますけれども、これは核融合、地上の太陽と言われていて、二酸化炭素も高レベルの放射性廃棄物も出さない次世代のエネルギーなんですけれども、これ是非、我が国がしっかりとこれ将来に期待の持てる核融合発電分野で海外と競争に打ち勝つためにやっぱりしっかりと対策取っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 今、東委員おっしゃっていただいたとおり、フュージョンエネルギーと私たちは呼んでおりますけれども、この核融合は、ウランもプルトニウムも不要で、そして高レベル放射性廃棄物も出ませんし、CO2も出ませんから、発電効率も非常にいいので、大変期待されているものでございます。  今、物すごく国際競争が激化してきております。そこで、日本としては初となるフュージョンエネルギー・イノベーション戦略、初めての核融合戦略を今年の四月に策定いたしました。これによりまして核融合発電に必須な機器の研究開発を加速しまして、この諸外国に対する技術的優位を確保いたします。それから、先日運転を開始したJT60SAの活用も通じて原型炉に向けた研究開発、これも加速します。さらに、小型化、高度化も進めます。また、産業界も巻き込んでフュージョンエネルギーの一年も早い実現に向けて取組を進めます。  ただ、この発電開始時期を待たずとも、このスピンアウトで数年以内に日本に富をもたらす、こういった取組にも力を入れます。  スタートアップを含む日本企業というのは、海外でも核融合関連技術で非常に存在感を発揮しておりますので、ほかの分野でも活用できる技術がたくさんございますので、こういったものを応援してしっかりと日本に富を呼び込みたいと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 ありがとうございます。  核融合、次世代のやっぱりエネルギーとして非常に魅力のあるものであります。燃料は重水素ですね、これ海水から取り出せるというものですから、こんな、また熱量も大きいわけでありまして、是非とも世界に先駆けて日本がやっぱり商用化できるように取り組んでいっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、舟山康江さんの質疑を行います。舟山康江さん。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  まずは、政府の経済対策についてお聞きいたします。  当初は十月中に取りまとめるとしていたこの経済対策ですけれども、なぜ、衆参予算委員会の後、あしたの閣議決定になったんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として、経済対策、これはこれまでも累次に対策を発表し実行してまいりました。特に、去年、ロシアによるウクライナ侵略が行われ、世界的なエネルギー危機、食料危機が懸念されるようになってから今日まで、このエネルギー、食料品を中心に様々な対策、エネルギーの激変緩和措置ですとか肥料等に対する高騰対策、さらには低所得者に対する給付金、こういったことも行ってきました。  そして、今も、今年の夏から重点支援地方交付金を使って低所得者層に対して支援金を給付し続けておりますし、そしてエネルギーの激変緩和措置も続けております。こういった一連の取組に加えて、今このタイミングで更なる対策を用意するということを考えたわけであります。  こういった流れの中で、今回、十一月の頭に新たな対策を取りまとめたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 スピード感が、私、ちょっとないんじゃないかと思うんですね。今いろいろやってきたとおっしゃいましたけれども、ただ、通常国会終了後、六月からここまで四か月ありました。この間も、確かに賃上げは実現できましたけれども、でも、今、経済指標悪いですよね。消費支出も下がっている、実質賃金下がっている、倒産件数も増えていると。こういう中で、もっとスピード感を持って早くやるべきだった。  せめて、今こうして国会が始まりました、まあそもそも国会の開会も遅かったんですけれども、国会開会と同時に出して、この議論をしっかり受け止めて、しっかり中身に盛り込むと、こういった姿勢が必要だったんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済対策取りまとめるということを申し上げてから、国会において様々な御意見を承りました。また、直接、御党を始め各党からも経済対策について御提言をいただきました。国会が開会してからも、様々な形でこの与野党から御提言をいただいてきております。こういった議論は大変貴重な、御提言、議論は大変貴重なものだと思っております。  是非、こうしたものもしっかり踏まえながら、政府として経済対策取りまとめたいと思っています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今日までの予算委員会の議論はあしたの経済対策に盛り込まれる、それ、余裕あるんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大きな方向性は今日までの議論の中で確認できていると思っています。可処分所得を増やさなければならない、何よりも賃金を上げなければならない、その中にあって、子ども・子育て政策等を重視しなければならない、そしてエネルギーに対する支援が重要である。大きなポイントについては、これまでの議論の中で随分整理をされてきたのではないかと思います。  こうした大きな方向性は、間違いなくこの経済対策の中に盛り込んでいきたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、この国会での議論も反映させていただきたいと思いますし、今総理からもありましたけれども、私たち国民民主党は、十月十一日に既に「国民に直接届く」緊急経済対策をまとめました。二十三日には総理にも御提言をさせていただきました。  この中身は、明日発表される経済対策には盛り込まれているんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御提言をしっかり受け止めさせていただいております。  手法が違う部分はありますが、物価高から国民を守るために可処分所得を押し上げなければいけないというような考え方ですとか、何よりも御党の場合は賃上げ、持続的な賃上げ、これが重要だということを強調されていたと記憶しております。また、子ども・子育て政策についても手厚い支援をというお話がありました。こういった点においては、この政府の考え方とも方向性同じくしていると思います。  是非、賃上げにつきましても、これを来年にしっかり持続させるために、生産性を向上させる、すなわち企業の稼ぐ力、これをしっかり付けることによって賃上げにつなげていくなど、経済対策の中で基本的な考え方、しっかり盛り込ませていただきたいと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 大きな方向性は受け止めていただいていると思っておりますし、また、国の税収の上振れ分を還元すると、その思いも私たち一緒なんです。ただ、やっぱり手法がちょっと違うんですね。  今回、政府が一年限り一律四万円還元すると言っておりますけれども、これ果たして効果があるのか。何か国民からは余り期待されていないという声が多いんですけれども、これ、いわゆる景気の押し上げ効果、GDP押し上げ効果等は試算されているんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、経済対策取りまとめているところですし、全体像もまだお示しできておりませんので、その中の一部分の、今、可処分所得を押し上げるという部分についてのみ数字的に押し上げ効果をお示しすることは難しいと思っておりますが、しかし、政府として、所得税、住民税のこの減税、この二年間の税収増を同じく所得税、住民税という形で分かりやすくお返しするということ、なおかつ、一人当たりこの四万円という数字、これは特に子ども・子育て世帯にとっては大きな可処分所得の押し上げになると考えています。  物価高に苦しんでいる皆さんに対して可処分所得を支援することによって、この物価高を乗り越えて、そして経済の好循環を来年に向けてしっかりつなげていっていただく上において大きな効果があると思います。そして、こうした所得税、住民税減税の対象にならない方にもできるだけ公平に支援を行わなければいけないということで、給付金そして重点支援地方交付金等を使ってしっかり支援をしていく。  こうした幅広い所得層にわたって支援することは、可処分所得を押し上げ、そしてそれが消費につながり、次のこの投資に、成長につながり、そして賃金、賃上げにつながる大きな流れを維持するために、デフレ脱却を完遂するために大変重要な役割を果たしてくれると考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 一年限りの四万円で、私、どこまで効果があるか本当に疑問なんですね。実は、我々の提案、今日も法案を既に提出をいたしました。  どうせこの税を還元するんであれば、直接お金の給付ではなくて、私、控除の増額、これを考えるべきだと考えております。要は、生活に、今物価高の中で、生活に必要な最低限のお金、これが増えています。そうなったときに、いわゆる基礎控除、それから、そうですね、基礎控除とか給与所得控除、こういった控除を大きくして可処分所得を増やしていく、この方がよほど直接的に減税効果があると考えますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、内閣府の試算においても、来年は物価と賃上げの関係において実質賃金がプラスに転じることが考えられる、また民間のエコノミストにおいても、二〇二四年あるいは二〇二五年度において実質賃金はプラスになる、こういった予想を示すエコノミストが多い、こういった現状であります。来年はこの賃上げにとっても大事な時期だということだと思います。それにつなげていく努力が求められる、来年、所得税、住民税減税を行うことの意味はそういったことだと思っています。  是非、一年限りでは効果がないのではないかという御指摘でありますが、来年が大事な時期であると。来年、その賃上げにしっかりつなげるために、そのタイミングでこうした減税を考えていくことの意味も考えていただきたいと思います。  その上で、委員の御指摘でありますが、控除という手法の方が効果的ではないか、こういった御指摘がありました。  控除を拡大して、そして還元すべきだという考え方、これは、何年も構造的な賃上げが持続する局面に入ってきたならば、これは検討課題として取り上げるべきだと思いますが、これ、今の日本経済は、まだ物価高騰に賃上げが、今年、今はまだ追い付いていないという現状であり、これ、ここで尻込みしてしまうとデフレ脱却も危ういことになってしまう、こうした状況にあると認識をしています。  持続的に賃上げが持続する局面になったならば控除という手法も考えるべきだと思いますが、今は、いきなり控除という手法ではなくして、先ほど申し上げました、この可処分所得を直接下支えする、一時的に来年の賃上げにつなげるために下支えする、こういった手法を取る方が効果的であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私は、やっぱりこの一年限りの給付では果たしてどれだけ消費に回るのか、ここも大変疑問だと思いますし、特に今問題になっているのが若年層ですね。ここも問題意識共有されていると思いますけれども、若年層は給与も低い、ただ、税、社会保障のいわゆる負担率が高いんですね。こういった若年層にも手厚く、しっかりといわゆる可処分所得を確保していく。もちろん直接給与の引上げも必要です。でも、それまでの間、しっかりとここを増やすために控除でこの若年層の対策というのも取れるんではないかと思いますけれども、この辺り、若年層対策としての控除、いわゆる若者控除等も、私、考え得ると思いますけれども、その辺りどうでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、緩やかなインフレ傾向が持続している局面に入った場合には控除という手法も考えていくことはあり得ると思っておりますが、今の局面では、先ほど申し上げましたように、一時的でも可処分所得を支えなければならないと思っています。  そして、若年層の支援ということを考えた場合に、所得税、住民税の一人当たり四万円、これ、若年層、子ども・子育て世帯、お子さん一人一人四万円ということでありますので、その層に対してこの可処分所得の下支え、これは決して小さなものではないと思いますし、そして所得税、住民税の対象にならない方に対しても、先ほど申し上げましたように、その給付金ですとか重点支援地方交付金を使って、それと比較して決して不公平にならない支援を用意するという形で可処分所得を支えていく、こうした取組は若年層も含めて効果ある取組であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 子育て世帯にとっては、今、その一人当たりということでいえば非常に効果あると思います。  ただ、もう一つ問題なのが、少子化対策、後でまた触れますけれども、やっぱり少子化の一つの原因、これ、結婚しない、できない、ここも大きいと思うんですね。なかなか、所得が低い、結婚に踏み切れない、こういった方々にとってはなかなか効果がそんなに大きくないと思うんですね。そういった意味からも、控除の拡大も含めて検討いただきたいと思いますので、是非ここも検討課題として受け止めていただきたいと思っております。  そして、消費税についてお聞きしたいと思いますけれども、我々、物価上昇を上回る賃上げ、まさに実質賃金が恒常的にしっかりと上がっていくような、そんな状況までは税率を五%に下げるべきだと、こんな法案も提出する予定であります。ここで重要なのは、複数税率をやめて単一税率にすべきだと、これを併せて提言をしております。  そもそも、総理も御答弁されているように、インボイス、今年十月から導入されました。このインボイスはやはり単一税率に戻せば必要ないと、これおっしゃっていると思うんですね。そういう中で、このインボイスについては、課税事業者にとっても非常に手間が掛かる、コストが掛かるという、こんな苦情が来ておりますし、免税事業者にとっては取引から排除される、手数料の増額を迫られる、値引きを迫られると、いろんな双方からの苦情がたくさん来ておりますけれども、多分総理の元にも寄せられているんではないでしょうか。  この誰にとってもメリットがない、コストばかりが掛かるこのインボイスを改めて、今からでもやはり単一税率に戻して、やめるべきではないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、消費税の引下げについては考えていないということ、これはこれまでも委員会の中で申し上げたところであります。  そして、この軽減税率制度については、消費税率引上げに伴う低所得者への配慮として導入されたものです。ですから、日々の生活において幅広く消費あるいは利活用する商品について消費税負担を軽減することによって消費税の逆進性を緩和する、こういった目的で導入された制度でありますので、この軽減税率制度を廃止すること、これは考えておりません。  そして、インボイス制度は、複数税率の下で課税の適正性を確保するための制度であるということでこれ導入を行った次第であります。様々な懸念がある、こうした御指摘、これはもう十分承知をしています。だからこそ、準備を、準備の期間を置き、免税業者の不当な排除等を生じさせないよう公正取引委員会を始め環境整備に努力をしてきた、また事務負担ということについても様々な特例措置を設けるなど軽減の努力を続けてきた。今後とも政府として説明を続けていきたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 まず、特例措置を設けること自体が、この制度が広がっていない、分かりにくいということの証左ではないんでしょうか。こんなことやるぐらいならもうやっぱり見直すべきだと思いますし、低所得者層への配慮とおっしゃいましたけれども、税はそもそも公正、中立、簡素、簡単であるべきなんですね。  この分かりにくい制度が逆にいろんな手間を増やしているということ、ここはやっぱり見直すべきじゃないんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、消費税の負担軽減あるいは逆進性の緩和、こういった観点から導入された軽減税率制度、これを維持し、そして、この課税の適正性を確保するためのインボイス制度、これは導入いたしましたし、これを維持していかなければならない、このように考えております。  是非、政府一丸となって、この実施状況、これをフォローアップするとともに、事業者の立場に立って柔軟に対応していくこと、丁寧に対応していくこと、これが重要であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 本当に全てからいろんな不満と批判の声が聞こえるということ、改めて総理にはもう一度お伝えしたいと思っております。  さて、続きまして、少子化対策についてお聞きをいたします。  政府では、次元の異なる少子化対策の具体策として、今年六月のこども未来戦略方針の中で三か年加速化プランを取りまとめ、児童手当の所得制限撤廃等を打ち出しました。このことにつきましては私たちもずっとお願いしていましたので率直に評価をしたいと思っておりますが、ただ、まだ不透明なところ、不十分なところがありますので、質問をさせていただきます。  扶養控除の行方を気にしております。戦略方針では、高校生の扶養控除との関係をどう考えるか整理すると記載されている中、これまでの予算委員会の中では検討中ということをお答えいただいております。見直しや縮小はしないと、改めてここ明言していただきたいんですね。予算委員会の場ですから、国会の場ですから、検討するではなくて、やはりもうそろそろ決断をいただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高校生の扶養控除については、こども未来戦略方針において、中学生までの取扱いとのバランス等を踏まえて整理する、このようにさせていただいたわけでありますが、まず、この議論を進め、結論を出していく上で、高校生の扶養控除の廃止、これを前提として議論している、こういった事実は全くありません。  そして、整理をする、しているということを答弁をさせていただいているわけですが、その中で、国会の議論の中で、この整理の結果、かえって負担が増えるなどということはないだろうか、こういった懸念が示されています。整理の結果、かえって負担が増えるようなことに対して御懸念がある、こういったこともしっかり踏まえた上で、整理し結果を出していきたいと思っています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 多分、その手当との関係でということをおっしゃりたいと思いますけれども、そもそも扶養控除って何なんでしょうか。親族の扶養に対して認められる控除なわけですから、そもそも十六歳以上しか対象にならないという、このことがおかしいんですよね。なぜゼロ歳から十六歳未満が入っていないのか、ここを改めて考えていただきたいと思います。  異次元、次元の異なるというわけですから、このいわゆる年少扶養控除、廃止されてしまった年少扶養控除を戻して、ちゃんと扶養は、それこそゼロ歳からしっかりと控除をもう一回つくるということを決断いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 年少扶養控除について御質問をいただきましたが、まず、子ども・子育て支援充実させる中で、OECDトップのスウェーデンに達する水準まで達することを今目指しております。主として歳出面での取組で前例のない規模の政策を強化したいと考えているわけですので、かつて子ども手当の創設に合わせて廃止された年少扶養控除の復活、これは検討課題とはしておりません。  先ほども説明させていただきました高校生の扶養控除等の整理等について、是非、負担が増える、こういったこと、御懸念にしっかり応えられるような結果を出していきたいと思っています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 では、お聞きしますけれども、大人を扶養しているとき、例えば成人の大人を扶養しているときには扶養控除が認められて、小さな子供のときは認められないって、この理屈は何なんでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) この年少扶養手当の今日までの議論の経過を振り返りますときに、十五歳以下を対象としたいわゆる年少扶養控除については、子ども手当創設に合わせて所得控除から手当へという考え方の下に廃止された、こういった経緯があったと承知をしております。こういった経緯として御指摘のようなこの形になっていると考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 経緯ではなくて、私が今お聞きしたのは、大人の扶養と子供の扶養と何が違うのか。そもそも扶養控除というのは何であるのか。まさに、最低限の掛かるコストについては控除しましょうということだと思うんですね。そこは平等であるべきだと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 扶養控除というものは、自己と生計を一にする扶養親族を有する納税者に対して、その税負担能力の減殺を調整する趣旨から設けられた、こういった制度ですが、その中で、御指摘の年少扶養控除については、子ども手当のこの議論が行われる中にあって、所得控除から手当へという議論の中で廃止をされた、こういった経緯があってこの廃止の状況が、状態が続いている、こういったものであると理解をしています。全体の議論の中で年少扶養控除についてはそういった議論の経過をたどったということであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 議論の経過はそのとおりだと思います。ただ、あれから十数年たった今、より一層この少子化対策が喫緊の課題だということで次元の異なる少子化対策を打ち出したと思うんです。であれば、改めてこの控除についても再考するべきではないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一つ一つ議論を進めてまいります。子ども・子育て政策全体としてこの議論を進めているわけですが、その中にあっても、この児童手当について所得制限を外し、そして高校生のこの扶養控除についても今整理をしている、こういった取組を進めています。  一つ一つこういった課題に答えを出していきたいと思います。その結果として、全体の姿を国民の皆さんに理解していただけるよう努力を続けていきたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、この年少扶養控除の復活もしっかり検討いただきたいと思います。だって、この戦略方針の中でも、若者、子育て世帯の所得の向上に全力を上げていきたいと決意が述べられております。そういったこともありますので、しっかり御検討ください。  そして、児童手当の支給ですけれども、これも、これまでも質問出ておりますけれども、第三子以降の加算の第三子、これはカウント方法まだ固まっていないと御答弁がありましたけれども、もうこれこそ固めるべきなんじゃないでしょうか。三人目は三人目なんですよ。しっかり給付するということ、明言いただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の多子のカウント方法、これについてまだ現在固まっておりません。そして、この国会においても、委員会においても、このカウント方法について様々な指摘があり、要望を伺っております。それを踏まえて、最終的にこの制度設計、結論を出していきたいと思っております。  その上で、制度の詳細については具体化して、次期通常国会での法案提出に向けて準備をいたします。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非しっかりとこの声を受け止めていただきたいと思います。  それから、財源の一つの支援金制度、これも何人もの方から質問がありますけれども、私は、そもそも社会保険料を充てるということ自体が果たしていいのかという視点で質問したいと思います。  社会保険料、これは保険ですから、保険というのはリスクをカバーする仕組み、支払と給付の対価性、こういった性格があるものですけれども、それを子育て支援に充てるということ、そもそも保険の趣旨からなじまないんではないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て支援の財源につきましては、これは従来から説明させていただいておりますように、賃上げとそして歳出改革、これによって実質的な国民負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築する、追加的な国民負担が生じない、こういったことを申し上げさせていただいています。  子ども・子育て政策そのものが、社会全体でこの子育て、子ども・子育て世帯を支えていく、高齢者であれ、そして独身の方々であれ、これは自分のことであると、この社会全体で子ども・子育てを支えていく、こうしたこの考え方に基づいて政策を進めるわけでありますので、まずは歳出改革、この社会保障分野において歳出改革、これをしっかり進めていく、そして賃上げをしっかり進めていく、そのことによって国民負担率を下げる、その範囲内で支援金を考えていく、こういった考え方は決して矛盾しないと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私が問題意識を持っているのは、そのリスクをカバーする、要は、負担と給付の対価性というこの保険、保険という仕組みが子育て支援になじむのかということをお聞きしています。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会保障、国民の安心、安全を担保するために重要な制度だと思います。この制度をしっかり全世代で能力に応じて支えていく、こうした取組が進められています。その際に、給付、もちろん大事でありますが、失礼、負担、もちろん大事、大きな課題でありますが、給付、恩恵を受けるということについても、各世代で必要なこの給付が受けられる、こうした全体像をつくっていくことは重要であると考えています。  子ども・子育て世代がしっかり恩恵を受けるということは、この若い世代が負担するということにおいても理解を得るために大変重要な取組だと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今回、子供関係のしっかりと予算を確保する一つの方策として、こども金庫を創設すると言っております。  これ見ていますと、既存の財源についても、私は今の保険で子育てというのもちょっとおかしいと思いますし、年金から出したり社会保険から出したり、いろんなところで子供予算使っているんですね。何か、この年金、社会保険って、別に打ち出の小づちじゃない。ここから出せば税金の負担が少なくて済むということではなくて、改めてここ、今回その金庫をつくるに当たって、今ある既存の予算ですね、何からどう出しているのか、それが果たして本当に適切なのか、こういった検証を行うべきだと思いますけど、いかがでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  本年六月のこども未来戦略方針では、こども家庭庁の下にこども・子育て支援のための新たな特別会計を創設することとしておりますが、これは、既存の年金特別会計子ども・子育て支援勘定と労働保険特別会計雇用勘定の育児休業給付に関する事業を統合しつつ、子ども・子育て政策の全体像と費用負担の見える化を進めるために設置するものであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、その大枠を聞いているんではなくて、特別会計の設置で何がどう変わるのか。見える化と言っていますけれども、例えば今回のこの支援金ですね、どうなるんでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  新たな特別会計の具体的な制度設計につきましては今後検討していくこととしておりますが、その際に、御指摘のような御批判を受けないような制度としていくことは当然であると考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 こども会計をつくる狙いですよ。今までと何が変わるんでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) お答え申し上げます。  繰り返しにはなりますけれども、新たな特別会計を創設をすることとしておりまして、先ほど申し上げた既存の年金特別会計子ども・子育て支援勘定と労働保険特別会計雇用勘定の育児休業給付に関する事業を統合して新たな特別会計を創設いたします。狙いは、子ども・子育て政策の全体像と費用負担の見える化を進めるために設置するものであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 子ども・子育て政策を充実させるんですよね。その特別会計を統合するだけでは、これ何も変わらないと思うんですよ。  今何に使っていて、さっきから私も指摘していますけれども、社会保険から出したり年金から出したり、こういった全体像をどうやって見せていくのか、何が必要なのか、そこを明らかにするための金庫ではないんでしょうか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) 新たな特別会計におきましては、今申し上げたとおり、事業、失礼しました、事業主拠出金や雇用保険料、支援金といった特定の財源を活用して実施する事業を一般会計と区分して経理することにより、給付と拠出の関係が分かりやすくなり、子ども・子育て政策に関する全体像と費用負担の見える化が進むことになります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 じゃ、大臣、ちょっと質問変えますけれども、例えばこの子ども・子育て拠出金が児童手当の一部に使われていることは適切だと思いますか。

加藤鮎子自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(加藤鮎子君) 事業主拠出金は事業主の方々から拠出をいただいておりますが、将来の労働力の確保という観点から子供関係の予算に充てることも考え得るというふうに考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 総理、改めて、だって、その子ども・子育てというのは、ある特定企業のためではなくて、国全体のためじゃないですか。だとすれば、国全体でどうするのかというのを、事業主に頼るんではなくて、考えるべきじゃないんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、ちょっと、御質問の趣旨は、子ども・子育てを事業主だけではなくして、広く考えるべきではないか、支えるべきだという御趣旨であるならば、それはそのとおりであります。  子ども・子育て、これは社会全体で考えるべきである、世代を超えて、子育て世代だけではなくして、幅広い世代、立場で支えるべき課題である、このように考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ですから、これを機に、せっかくこども家庭庁ができたんですよ、これを機に、あっちから予算持ってくる、年金から持ってくるではなくて、改めて、子ども・子育て予算どうするのか、ここを考えていくべきだということを提言しております。  ですから、私たちは教育国債の創設も提案しているんですけれども、足りないときには特例公債を出すということではなくて、改めて、未来への投資なんですから、未来から借りてくるという視点で、私はこの教育国債というのはある意味では国債の中では最も理にかなっていると思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、子ども・子育て政策の財源については、先ほどから申し上げさせていただきましたように、歳出改革あるいは賃上げ、こういったことによって国民負担率を引き下げることによって、その余裕を、余裕が出た部分をこの支援金として使う、こういった財源を考えております。  そして、御指摘の教育国債の部分でありますが、教育国債については、これ、安定財源の確保、それから財政の信認性の確保から、確保の観点から、これは慎重に検討すべき課題であると従来から申し上げさせていただいております。  教育国債という形ではなくして、先ほど申し上げましたように、歳出改革と賃上げ、こういったことによって負担を軽減する、そのスペースをしっかりと活用することが重要であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 未来への投資だからこそ、未来から先にお金をお借りして、それを後で返すというこの考え方は全くおかしくないと思うんですね。是非御検討いただきたいと思います。  そして、所得制限があるのは何も児童手当だけではありません。(資料提示)ここ、パネルに掲示いたしましたけれども、高校の授業料、それから大学、保育料、副食費、いろんなものに所得制限が掛かっております。  まさに、この一番上に書きました未来方針では、全ての子育て家庭をひとしく支援とうたっているんです。全ての家庭。所得に関係ありません。是非、所得制限なくすべきじゃないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、児童手当の所得制限、撤廃すると決定した、するわけでありますが、この措置は、この他の制度において所得制限に付する子育て世帯の経済的負担の軽減にもこの児童手当の所得制限の撤廃はつながると考えましたので、この撤廃を決断した、こういったことであります。  その上で、他のこの各制度における所得制限については、目的や所得、あっ、支援方法に応じて定められています。それぞれの取扱いについては、目的や他制度との関係、こういったものを含めて検討すべき課題であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 撤廃の方向の議論は考えておりますでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 児童手当の所得制限撤廃については、他の制度にも広く影響するこの課題であるからして、撤廃を決断いたしました。他の個々の制度については、一つ一つ、目的やら他の制度との関係を検討しながらこの結果を出していく課題であると認識をしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 改めて、全ての子育て家庭をひとしく支援という目標を掲げていることを、是非もう一度重く受け止めていただきたいと思います。  続きまして、食料安全保障についてお聞きいたします。  今回の所信表明演説で、食料安全保障を地方創生の項に入れたその趣旨を教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食料安全保障に関する発言を地方創生の項に入れたその趣旨は何か、こういった御質問ですが、農林水産業、これは地方経済の活性化につながるとともに食料安全保障の強化に資するものです。こうした観点から、所信表明演説においては、地方こそ日本の宝、底力として地方創生に力強く取り組む方針を述べるのと併せて、食料安全保障強化についても述べさせていただきました。  全国の各地方で、この食料安全保障の強化も踏まえながら農政の転換に取り組んでいきたいと考えているところであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そういう意味では、やはり、じゃ、この食料安全保障の確保のためにはその地域でちゃんと生産が行われる、これが重要だという、そういう御認識でよろしいんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食料安全保障の観点からも、その地域において農業の担い手確保など農業を支える取組を続けていくことは重要であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  食料安全保障に関しまして、政府では八月から、不測時における食料安全保障に関する検討会を立ち上げ、これまで四回にわたって様々な角度から議論が行われました。  第一回目には食料安全保障上のリスクについて議論がされておりますけれども、政府としてそのリスクをどのように分析されているでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 食料安全保障上のリスクでありますけれども、まず、世界全体の状況としては、世界人口が増加しておりますし、おることによる食料需要が増加しておりますし、エネルギー利用への穀物の利用の拡大等々、需要面のリスクがあります。また、気候変動や自然災害の多発、激化など、世界的な食料生産が不安定化するなど供給面のリスクがございます。  こうした世界的な状況の下、我が国について見ますと、ウクライナ情勢を受けた食料や生産資材の価格の高騰、またサプライチェーンの混乱もありましたし、食料や肥料、飼料の多くを輸入に依存する我が国の食料安全保障上のリスクは高まっているというふうに認識をしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今お話しのとおりでありますけれども、パネルにそのことをまとめさせていただきました。需要は増大、一方でリスクは大きくなっていると。  こういった状況の中で、やはり国の大きな責務の一つは国民への食料の安定供給だと思っています。その安定供給、その供給の確保手段として一番重要なものは何だと、総理、お考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食料の安定供給については、国、国内で生産できるものはできる限り国内で生産していく、これが基本であると思います。そのために、担い手の育成、確保、そして農地の確保と有効利用などを通じて需要に応じた国内の農業生産の増大を図っていく、こういった取組が重要であると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今総理からもありました。やはり輸入に頼り過ぎるとリスクが大きいという中で、国内生産をいかに増やしていくのかということ、今お答えいただきました。  その一方で、パネルを御覧ください。今、国内の農業、生産基盤と言われているこの人と農地ですね、もうどんどんと減っております。この状況について総理はどのようにお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の農業生産基盤については、農業者の減少そして高齢化、また農地面積の減少、こうした弱体化を感じさせる事象について強い危機感を感じております。農業生産の増大に向けて、農業生産基盤の強化に向けた取組、重点的に進めたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 でも、弱体化しているんですね。本当どんどん減っています。いろんな政策打っている割には減っている。その中で、まして有事の際には、どうも今の議論の中では、生産者に増産を求めると、こんな方針も議論されているようですね、要請して指示をすると。  ですけれども、平時からいかに農地と人を確保していくのか、これが問われているんだと思います。ここを何とかしないと生産増大は無理ですよね。このために何を、どういう手を打とうとしているんでしょうか、政府として。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) おっしゃるとおり、農業生産人口の減少というのが非常なリスクになっております。今後、このリスクを超えて食料安全保障を確保するためにどうするかということでありますけれども、主な柱は三つ。  一つ目は、地域の柱に、あっ、話合いによりまして将来の農地利用の姿を示した地域計画を策定をして、その中で農地バンクを活用した農地の集積、集約化を進めつつ、地域の農地の計画的な保全を一体的に推進することが一つ。  もう一つは、生産性の向上に資するスマート農業技術の開発、実用化の加速化を進めるとともに、地域内の作業を請け負うサービス事業体を育成、確保して、全体としてその生産が行われるような状況をつくっていくこと。  三つ目は、環境に優しい農業など、有機農産物等々の増産も含め、環境と調和の取れた産業への転換による付加価値の向上、これは輸出にもつながりますし、その所得の向上にもつながると。こういうことで、全体として生産者の所得の向上を図って、持続的な発展につなげていきたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 最後におっしゃいました所得の向上ですね。やっぱりもうからなければやらない、農地も使われない、人も減ると。こういった悪循環が今起きている中で、その所得の増大のために、今いろんな細かい手段言っていただきましたけれども、もっと根本的に何かないんですかね。今、価格転嫁の議論も進んでいるようですけれども、どこまで、どんな議論が行われているんでしょう。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 農林水産省では、取引適正を、適正な取引を推進するための仕組みを検討するために、八月から、生産から消費までの各段階の関係者が一堂に集まります適正な価格形成に関する協議会を開催しております。  これまでの議論を踏まえまして、まずは、流通経路が簡素で、コストの把握も比較的可能であり、生産等の持続性を確保すべき品目として、飲用牛乳が一つ、それから豆腐・納豆が一つ、これをワーキンググループにおいて具体的な議論をすることにしております。その他の品目についても、今後、コストデータの把握や収集、価格交渉や契約においてどのような課題があるか等を協議会において調査、検証をすることとしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、むしろ、そのほかの品目が大事なのかなって気がするんですね。その牛乳、豆腐・納豆だけでは全体の所得向上になりません。そういう中で、やはりどうやって所得を確保していくのか。私はやっぱり、その価格転嫁の議論、それはそれで必要ですけれども、もう一つ、価格転嫁が難しい、そこをどうするのかという議論が圧倒的に足りないんだと思います。スマート化だけでは何にもなりません。  パネル、これ三月の予算委員会にも使いましたけれども、海外では再生産可能な所得の確保と、こういった名目の中で様々な直接支払行われています。基礎支払、再分配。この農地を守る、ここを非常に重点を置いているんですね。そして、人も、大規模だけではなくて多くの人を守る。こういった方向性、是非これもう一度検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 先生のお示しをしているパネル四ですね、ヨーロッパでの取組等々でありますけれども、こうした所得補償につきましては、要は、そのコスト削減努力してもしなくても同じ、販売努力してもしなくても同じということになりがちで、努力する人に不公平な仕組みとなるおそれを包含しております。また、市場の評価に対する関係者の意識がそがれて、要するに、求められているものかどうか関係なく、作れば自動的に所得が得られると、こういうことですと、我々が目指すその需要に応じた生産をするという方向からは乖離してしまうんではないかと、そういう観点から、こうした所得補償の導入は考えていないということでありますけれども。  やはり、その需要に応じたものを作る、そのことによって、そして生産性高く作る、こういうことによって所得は確実に上昇していきますし、それから、一人当たりの所得ということでいえば、少ない人数で多くの土地を利用して農業がこれからできるチャンスでもあります。そうしたところで持続可能な農業につなげていきたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、何か残念ですね。まだそんなことをおっしゃっているのかと考えると本当に残念です。戸別所得補償導入のときも同じようなこと、自民党の皆さんおっしゃっていたんですね。しかし、結果はちゃんと構造改革進んでいるんですよ。しかも、今、農地が減っている、耕地利用率も減っています。作ってももうからないからなんですよ。  農地を減らさない、耕地をしっかり守っていく、そのための最低限の補償を他国がやっているのに、日本だけが、何かいつも同じように、それをやると農家が怠けると。そういう議論から私は脱却してもらいたいと思いますけれども、総理はどう思いますでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業を持続的に支えるために、この所得が確保できる、稼げる環境を整える、これは重要なことであります。  所得補償についての御質問でありましたが、これは、そのための政策として、各国とも様々な国の事情に応じて対応を行っていると承知をしております。EUは品目を問わず農地面積に応じて直接支払を行う制度を措置するなど、国ごとに異なるものであると承知をしております。  その中で、我が国としては、この主食用米の需要が減少する等の中で、一つは収入の保険制度等によって安定を図る、もう一つは主食用米から輸入依存度の高い作物への本格的な転換支援を行う。この保険制度による支援と、そして転換、本格的な転換支援、この二つの切り口から農業構造の転換を図り所得を維持していく、こういった方針で臨んでいると承知をしております。  各国とも、それぞれの事情に応じた対応が求められると考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 よく保険のことをおっしゃいますけど、保険は、毎年のように収入が下がれば基準が下がっていくんですよ。所得の補償にならないんです。そこをもう一回お考えいただきたいと思いますし、もう一つ、五枚目に、我々、五月に、当時の大臣、農水大臣に提言した提言書の概要をお付けいたしました。  改めて、人に関しても、大規模だけではいけないんだと、中小規模の農家もしっかり支えるということ、これ明確に打ち出していただけないでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 食料・農業・農村基本法では、経営規模の大小、それから家族経営か法人経営かを問わずに、農業所得で生計を立てる農業者を幅広く担い手、効率的かつ安定的な農業経営として育成支援することとしております。  このために、本年六月に政府の主要閣僚によって取りまとめられたいわゆる展開方向という文書においては、効率的かつ安定的な経営体を育成、確保する旨を記載したところでありまして、そういう意味では、これまでの担い手というところをまずしっかり応援をしていく、その上で、農業を副業的に営む経営体など担い手以外の多様な農業人材についても位置付けられておりまして、農地の保全管理などで役割を果たしていらっしゃるわけですから、新たな展開方向においても、担い手とともに生産基盤の維持強化が図られるように施策を講じる旨、記載されているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 それ、余り変わっていないんですよね。  じゃ、そういった中小それから兼業農家等についても、経営所得安定対策等は対象になるんですか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 経営所得安定対策という事業について言えば、いわゆる担い手に限定していますので副業的な経営体は含まれないと、こういうことです。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 副業的な方々をどう支えるのかというのが大事だと思いませんか。  私、おととい、ちょうど地元のある町の首長、それから議会の皆さんにも言われました、来られて。集落の構成員たる小さな農家も地域に必要なんだと、集約化に伴って集落の崩壊危機が迫っているんだと、こんな声を聞いたんですね。そこをどう支えるのか。だって、さっき地方創生って言ったじゃないですか。そこ大事なんじゃないんでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 地域で持続的に農業生産が行われるためには、おっしゃるとおり、担い手とともに地域を支える多様な農業人材の役割が重要であります。このため、今般の経済対策においても、多様な経営体に対して専門的に経営技術をサポートするサービス事業体による新規事業の立ち上げ、またサービスに必要な農業機械の導入等の取組への支援、それから多様な農業人材が連携して地域農業の持続性を確保するために新たな担い手の育成を図る取組などを盛り込むこととしております。  加えて、令和六年度予算においては、多面的機能支払、中山間地域等直接支払、それから多様な農業人材に対する研修機会の提供など、必要な予算を要求しておりまして、連携して多様な農業人材による営農をしっかり支えてまいりたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 このままでは、先ほど御覧いただいたように、人、農地の減少が止まらないと思うんですね。抜本的に是非見直していただきたい。お願いしたいと思います。  さて、日本を始め、多くのアジアの国々の主食というのは何でしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 米だと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 なぜ米がアジアで作られているか。総理、どう思いますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 気温が高く、そして湿度も高い、アジア・モンスーン地域におけるこの気候条件に適した作物であるということから、米が多く作られていると認識をしています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 全く私も同じ認識です。  やっぱり米がこの地域に合っているんですよ。多少の気候変動にも強い。まあ、今年も一等米比率低下しましたけれども、それでも収量はそこそこ取れております。多少の猛暑、少雨、寒さにも比較的強いと。ほかの作物、こうはいかないと思うんですね。やっぱりこの地域には米が向いているということで、しかも洪水防止機能等がある。この米を守るということは、まさに食料安全保障、不測時の食料安全保障にもつながると思いますけれども、総理、どうでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国において、食料安全保障の観点から、自給率の高い米、そして水田が有する役割、大変大きいものがあると思います。  これはアジアの地域にも共通するということかと思いますが、一方で、我が国において主食用米の需要が減少する中で、水田だけでなく畑も含めて農地を最大限活用していく、こういった問題意識から、主食用米から輸入依存度の高い麦ですとか大豆ですとか野菜ですとか、こうした作物へ転換を進めること、これも安全保障の観点から重要であると、こういった認識も重要であると考えております。  安全保障上も、この米をめぐる取組、重要であると認識をしています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 需要に応じた生産ということで、麦、大豆を増やすというのもそれは一ついいと思います。ただ、今の畑地化促進、米は要らないという方向が果たして適しているのか、米をもっとどうやったら利用できるのか、ここに頭を切り替えるべきではないでしょうか。  パネル御覧ください。これ、ベトナムの食事ですけれども、米を麺に使ったり、それからお好み焼き、春巻き、いろんなものに使っています。日本でもお菓子とか、米粉の利用進んでいますけれども、もっとこれ積極的に進めるべきだと思いますけれども、総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 主食用米の需要が減少する中で、麦、大豆等への転換を図るだけではなく、委員御指摘のように、米粉用米の活用、さらには米の輸出、こうした新たな米需要を開拓していくこと、これも食料安全保障の観点から重要であると認識をいたします。  今回の経済対策の中においても、この米粉、それから米粉製品、この製造能力を強化していく、そして米を含む農林水産物・食品の輸出促進の支援、こういったものも盛り込んでいきたいと考えています。その上で、速やかに実行をしていきたいと考えます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、消費が減ったからほかのもの、ではなくて、米の消費をどう拡大していくのか、その観点からしっかり取り組んでいただきたいと思っています。  続きまして、ちょっと一問飛ばしまして、再審法についてお聞きしたいと思います。  誤った有罪判決による冤罪被害者の救済のために規定された再審法。袴田事件の再審が先週始まりました。これは、逮捕、勾留、そして死刑確定から何年たったんでしょうか。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねの件について、被告人が逮捕されてから再審開始決定が確定するまでの期間は、約五十六年と七か月であったと承知しております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 パネルを用意いたしました。  事件発生、逮捕が一九六六年、実はこれ私の生まれた年なんですけれども、これだけ長きにわたって再審が決定されなかった。ずっと死刑、まさに死刑の恐怖におびえてきたということ、これは私は看過できない人権問題だと考えております。  冤罪、なぜ起きるんでしょうか。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) これ、具体的事案によって無罪判決が言い渡される理由は様々でございまして、一概にこの理由だということを確定することは難しいのでありますが、しかし、従来から一般論として二つ指摘されていることがございます。  一つは、客観証拠の吟味が不十分であったことが一つ。もう一つは、自白の信用性に対する吟味、検討が不十分であったということが過去の無罪事例などにおいて指摘をされてきております。  検察当局においては、こうした指摘も踏まえ、客観証拠の収集、分析、十分な聴取と任意性、信用性の検討、消極証拠の検討などの基本に忠実な捜査、公判の適正な執行に努めているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 何か冤罪というと、昔、自白を強要されたと、何か昔の話のように感じますけれども、実は今でも誤審って結構あるんですよね。密室での取調べ、それから自白をしなければ釈放しないとかそういったことで自白を強要される、人質司法とも言われていますけれども、こういった捜査の在り方も改めて私、見直さなければいけないと思いますけれども、大臣、どうでしょう。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 今申し上げましたその冤罪が発生する二つの理由、それ以外にもあるわけでございますけれども、そういうものにしっかりと着目をして、今申し上げたように、基本に忠実な捜査、公判の適正な遂行、ここに原点を置いてしっかり取り組んでいくことが必要だというふうに考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 逮捕された後、認めなければ長期間勾留という、こういう仕組みも私かなりこの冤罪の温床になっているんじゃないかと思います。  そういう中で再審制度があるわけですけれども、再審制度とは何か、その目的は何か、端的にお答えください。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 再審制度は、有罪の確定判決の存在を前提として、主として、事実認定の不当を是正し、有罪の言渡しを受けた者を救済するための非常救済手段でございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 その当事者の利益ですね、当事者の利益のために、やはりそういった間違った判決はあり得るという前提の中でこの制度がございます。  さて、これまで死刑確定後に再審で無罪になった事例は幾つありますか。また、それまでどのぐらい掛かっているでしょうか。

松下裕子法務省刑事局長

○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。  戦後、死刑判決が確定したものの、その後、再審判決で、再審公判で無罪が言い渡された事件は四件ございます。  確定から、死刑判決確定から再審公判までの、再審公判での無罪判決までの期間は、いわゆる免田事件につきまして約三十一年六か月、財田川事件につきまして約二十七年一か月、松山事件につき約二十三年七か月、島田事件につき約二十八年であったものと承知しております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  非常に長い時間掛かっていますね。  総理、今のお話を聞いてどのような問題意識をお持ちでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 再審請求からそれが認められるまでの間、時間が掛かる、こういった御指摘については私も承知をしております。  個々の事件によって事情は異なるとは思いますが、一般論として申し上げるならば、再審請求の手続が迅速に進められるということは、事案の真相に、真相を早期に明らかにする観点から重要であると認識をいたします。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 総理からも長く時間が掛かり過ぎているということですけれども、大臣、これどうしてこんな掛かるんですか。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) これは、一度確定判決が出ております、有罪判決が出ています。それを覆す可能性があるという審理に入ってまいります。したがって、裁判所もそれにふさわしい審理を尽くしていく必要があるということがまず根本にはあると思います。  しかし、訴訟の当事者が更に努力をして、協力をして、それを早めていくという道は残されていると思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 その今おっしゃった具体的な方策を教えてください。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 具体的な方策については、今委員会をつくりまして、法制度の、再審制度の在り方について、先生の今の御指摘も含めて様々な御意見があるということは承知をしております。ただ、現時点において、法律という枠組みで考えますと、直ちに手当てを必要とするような不備があるということを認識しているわけではございません。  いずれにしても、再審制度の在り方、確定判決による法的安定性の要請と個々の事件における是正の必要性との調和点、一度確定したものを覆していく、またしかし、現実にそれが正しい道である、その調和点をどこに求めるかに関わるものであって、様々な角度から慎重に検討をしていきたいと考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ちょっと今の大臣の御答弁はびっくりですね。この再審制度があって、しかもこんなに長く掛かっていることは問題だということを指摘をして、それでも具体的に法的な問題はないとおっしゃる。  パネル御覧いただくと、実はこの袴田事件に関して言えば、二〇一四年に既に再審開始の決定がされています。そこで検察官側が即時抗告しているんですね。いわゆるこの言渡しを受けた者の利益のためなのに、何で検察官側がこれ抗告するんですか。こんな制度いいんですか。ちゃんと証拠も出されているんですか。この辺の問題意識ないんでしょうか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 法務省松下刑事局長。(発言する者あり)じゃ、後ほど大臣に聞きます。どうぞ。

松下裕子法務省刑事局長

○政府参考人(松下裕子君) 今御指摘の検察官の抗告に関しましては様々な御議論があることは承知をしておりますけれども、検察官が再審開始決定に対して抗告し得るということは公益の代表者として行っていることでございまして、検察官の抗告権をもし排除するということになりますと、違法、不当な再審開始決定があった場合にこれを是正する余地をなくしてしまうなどの問題がございます。  ということで、御議論はありますけれども、慎重な検討が必要ということを申し上げたところでございます。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、続いて、法務大臣、御答弁。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 少し先ほどの答弁に若干戻りますけれども、長いという、時間が掛かり過ぎるという、そういう御批判がございます。  一般論として申し上げましたように、迅速に進める、これは重要なことでありまして、再審請求審の手続が迅速に進められる、このことを実現していく、これは必要なことでありますが、他方で、個別の事案について、個々の再審請求事件において、この審理期間が長いのか短いのか適正なのか、こういった評価ですね、これは具体的な事案の内容や訴訟関係者から提出される主張、証拠の内容、量、提出時期等によって事件ごとに異なるものでありまして、手続に要した時間の長短に対する評価というものを一概にお答えすることは困難であると思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、ちょっと法務省の見識を私、疑いますね。先ほどの局長の答弁も、不当な再審開始の場合に反論する機会、何、再審開始が不当ということがあるんですか。しかも、これ、言渡しを受けた者の利益のためにこの制度がある中で、だったら再審の審議の中で反論すればいい話でしょう。それを、不当だからその反論権があるというのはおかしくないですか、大臣。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 制度に関わる部分もあると思います。  先生御指摘の点も含めて、再審制度の在り方について様々な御意見を踏まえて、現時点において直ちに手当てを必要とする不備があるとは認識しておりませんけれども、法務省においては、平成二十八年成立の刑事訴訟法等一部改正法の附則の規定に基づいて、令和四年七月から、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会を開催しております。そこで再審請求制度における証拠開示などについての論点についても協議が行われる予定でございます。その協議会の議論をしっかりと見守りたいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 総理、今のやり取りを伺っていて、聞いていてどうでしょうか。これ、本当にやっていかないと、人権の問題ですよね、人権問題。これをしっかり対処するために、何か直ちに問題ないとか、何か今これからやりますというんじゃなくて、早くやっていただきたいと思いますけれども、総理、どうでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今やり取りを聞いておりまして、要は、法務大臣の答弁としては、刑事手続に関する協議会でこれ議論を今行っている、こういった答弁であったと理解しました。是非、この協議会での議論も踏まえた上で法務省として判断すべき事柄だと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 進んでないでしょう。早く、じゃ、やってください、早く進めてください。是非よろしくお願いいたします。お答えください。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 本日の先生の御指摘、御議論も十分踏まえて、速やかに議論を進めたいと思います。進むことを期待したいと思います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 大臣なんですからしっかり指示してください。よろしくお願いいたします。  そして、人権問題、もう一つの視点でお伺いいたします。  これ、昨日、徳永議員も質問されておりましたけれども、国際人権問題担当補佐官、秋の内閣改造でいなくなり、今回は内閣官房副長官補が対応するということですけれども、これ政務ですか、事務ですか、専任ですか。教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問は、内閣官房副長官補が事務なのか、政務なのか。事務であります。(発言する者あり)専任というのは、この人権問題の専任かということであるならば、これは当然のことでありますが、内閣副長官補でありますのでそれ以外の課題も担当いたします。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 専任の補佐官とともにしっかり人権問題進めるということでつくったわけですから、せめて専任の代わる方置いていただきたいと思いますけど。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内閣総理大臣補佐官、五名と限られている中にあって、政府の重要な課題をどのように担当するか、もちろん補佐官だけではなくして、この副長官補始め内閣の様々な役職、この参与もありますし、この副長官もありますが、そのメンバーでどのように担当するか、どんな体制で臨むか、これを人事において考えたということであります。  人権問題については、内閣副長官補が外務省を始め様々な省庁と連携しながらこの問題に対応することといたしました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、これ専任の補佐官がいたからこそ、かなり進んだ部分あるんですね。いろんなところに直接行って海外と議論する、これが果たしてできるのか。今おっしゃったように、外務、経産、それから金融庁、法務省、いろんなところにまたがっている。だからこそ、しっかり横串を刺す、まさにハイレベルの人が必要だったんじゃないでしょうか。この体制でできますか、それが。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、外務省以外にも多くの省庁が関わります。それを横串でしっかり担当する、そういったことを考えた上で体制を考えました。今回は、副長官補を中心にその体制をつくりたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 アメリカの人権担当の方からも懸念の声を聞きました。是非しっかり対応いただきたいと思います。  さて、昨年、衆参両院において可決された新疆ウイグル等における深刻な人権状況に対する決議には、政府に対して情報収集を求めております。これまでの情報収集の現状、認定した事実について教えてください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 岸田内閣におきましては、人権を始めとした普遍的価値を守り抜くことを重視し、人間の尊厳の基礎となる基本的人権は世界どこでも保障されるべきと考えております。  新疆ウイグル自治区の人権状況等につきましても、御指摘の決議を踏まえまして、情報収集を強化するとともに、日米首脳会談や、またG7、国連等の場を含めまして、我が国として深刻な懸念を表明するなど、我が国と価値観を共有する国々とともに連携しつつ、ハイレベルでしかるべき対応を取ってきているところであります。  例えば、本年五月でありますが、G7の広島サミットの際で発出をいたしました首脳コミュニケ、また本年九月のG7外相会合、これにつきましては私が議長を務め発出した声明でございますが、新疆ウイグルにおけるものも含めまして、中国の人権状況についての懸念を表明したところでございます。  こうしたベースになっている情報、これにつきましては、しっかりとそれぞれの情報共有をしながらそうした発信をしているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 他国は、アメリカ、カナダ、フランス、人権侵害が行われてきたと、ここを認定しているんですけれども、日本はその認定までしているんですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 中国等に対しまして、昨年十一月でありますが、日中首脳会談、その他様々な課題の会議の中で総理からも、また様々な会議体を通じましてこうした直接の申入れを行ったことを始めとして、累次の機会に申入れを行って、この問題につきましても絶えず取組をしているところであります。(発言する者あり)しておりません。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 時間が参りましたので終わりますけれども、是非毅然と対応いただきたいと思います。  終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で舟山康江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  柿沢法務副大臣が辞任しました。適材適所どころではありません。法務大臣が昨日、柿沢氏は事実関係を大筋で認めていると答弁しました。  総理に伺いますが、違法な有料ネット広告を区長に提案していたということなんですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 小泉法務大臣が柿沢前副大臣と面会をし、今後の国会運営や内閣に迷惑を掛けたくないので職を辞したいとの強い意向が示されたと報告を受けております。そういったやり取りが行われたと認識をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、昨日は、事実関係を大筋で認めていると、そう大臣答弁されましたね。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 私から申し上げましたのは、取材、御本人と話をしたときに、取材を受けて、そして、一つ一つの項目について確認をしているわけではありません、取材を受けて、その結果が記事になっているということを本人は間違いありませんと認めましたと。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、改めて、小泉法務大臣。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 大筋について認めという発言を今議事録で、私もしました。その趣旨は、取材を受けて、そして答えて、それが記事になっているということを意味しています、大筋。彼がそういうステップを踏んで、会って取材を受けて、そしてその旨を述べて、そしてそれが記事になっているということを認めたわけであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その上で、書かれていることについて異存はないという回答を得たと、これは昨日の御答弁ですから、つまり大筋でお認めになっているということですよね。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) その大筋の中身でありますけれども、本人は何かを否定するという言動はありませんでしたので、私の方から、取材があって記事になっているよねと、それは認めますと。

山添拓日本共産党

○山添拓君 要するに、記事の内容についてお認めだということだと思うんです。  総理に伺います。  区長は辞職されているんですね。柿沢氏も議員辞職すべきじゃありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な事案の内容までは承知しておりません。  いずれにせよ、私の、私の立場としては、本人から、国会運営、内閣に迷惑を掛けたくない、職を辞したい、強い意思が示された、こういった報告を受けた次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いやいや、総理、副大臣の辞任はお認めになったんですよね。それは、副大臣の申告を受けて、その中身を踏まえてお認めになったんでしょう。中身知らないんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げました法務大臣からの報告を受けて、私は手続を進めた次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 総理は中身も知らずに辞表を受け取り、そのまま認めたということなんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど法務大臣から、前副大臣とのやり取りについてこの答弁がありました。そうしたこの内容について報告を受けました。手続を進めた次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、それは、違法な有料ネット広告を区長に提案していたと、その事実を認めたからではないのですか。

小泉龍司自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(小泉龍司君) 総理に御報告しましたのは、そういう御本人とのやり取りを踏まえて、御本人から、国会運営あるいは内閣に迷惑を掛けたくないという強い辞意が発せられました。それを受けて総理に御報告を申し上げたわけであります。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) その法務大臣の報告を受けて手続を進めた次第であります。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 静粛に。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、その上で伺っているのは、区長はこの問題で辞職をされたわけです。柿沢氏も、それを提案したという責任について、議員辞職の必要があるんじゃないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 法務副大臣の辞職について判断をいたしました。  その理由として、法務大臣が本人と会った上で、国会、内閣に迷惑を掛けたくない、職を辞したい、強い意向が示されている、こういった報告を受けました。それを受けて手続を進めた次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 議員辞職については必要ないとお考えだということですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私が判断したのは法務副大臣の辞職についてであります。それ以上の判断はしておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これは自民党総裁としての総理の姿勢が問われるわけです。今の発言は全く無責任だと思います。  イスラエル・ガザ紛争について伺います。  三千二百人以上の子供が殺され、病院の三割が閉鎖、燃料も尽きつつあります。国連職員に伺いますと、爆撃で一思いに死ぬか、飢えでゆっくり死ぬか、どちらがいいか考えている、そういう同僚もいるというお話でした。    〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕  ハマスによる民間人攻撃と拉致は明らかに国際人道法違反です。非難すべきは当然です。同時に今、即時停戦、少なくとも人道的な休戦が必要です。総理の御認識は。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国としては、ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難した上で、人質の即時解放、一般市民の安全確保、国際法を踏まえての行動、そして事態の早期鎮静化、これを一貫して求めてきているところですが、委員御指摘のように、ガザ地区の状況、これ現在深刻化の一途をたどっている。この人道状況の改善が最優先課題になっていると認識をしております。  こういった観点から、現在の情勢に照らして、現実的な対応として、人道目的の一時的な戦闘休止、これが重要であると、この認識をし、イスラエル側に対しても働きかけを行っているところであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 休止とおっしゃるんですが、人道的な休戦と意味は同じと伺っていいんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国際世論における議論においては、停戦、休戦、いろんな言葉が使われておりますが、我が国は、今の人道状況に勘案して、人道目的の一時的なこの休止、戦闘休止、これが重要であると認識をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 なぜ休戦を求めないんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 休戦等様々な議論が行われておりますが、これ一刻の猶予もありません。この状況の中で、一刻も早く人道的な目的でおいて戦闘休止を行うことが重要である、このように訴えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 休止と休戦の違いを教えてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 定義等について様々な議論があることは承知しておりますが、今目の前の事態に対して一刻の猶予も許されない、人道的な戦闘休止、これを求めている。これが我が国の対応であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 国連総会の決議を棄権したのも、人道的休戦がテーマになっているからですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の決議に棄権したことについては、この内容において、ハマス等の行為、テロ行為、そして人質を取る、こういった行為に対する非難が書かれていない、記載されていない等、この全体のバランスを勘案した上で対応を決定した次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 昨日からカナダの修正案の話が出ていましたが、その修正案が否決されたのは、ハマスに触れるならイスラエルにも触れるべきだと、こういう主張のためです。バランスと言うならこれが筋ではありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、イスラエルに対しても国際法に従った対応を働きかけています。そして、いずれの立場に立っても、今、ガザの人道状況を考えますときに、一刻も早く戦闘休止、これを行うことが何よりも求められている、こういったことを訴えている次第であります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 だから、百二十一か国が人道的休戦と決議をしたんですね。  総理、伺いますけれども、イスラエルは空爆も地上作戦も強めています。空爆、封鎖、住民への移動の強制、地上侵攻、これはいずれも国際法違反ですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) このガザ地区、現地での状況について、我が国として十分状況を把握できている状況ではありませんので、確定的な、法的な判断はできませんが、イスラエルに対しても、このハマス等によるテロ攻撃を非難する、これを伝えた上で、一般市民の保護の重要性、国会法、あっ、国際法を踏まえた対応、さらには人道的休止及び人道支援活動を可能とする環境の確保、こうしたものを明示的に要請をしてきているところであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 明言されないのですが、難民キャンプが攻撃されたと今日も報道されています。これは国際人道法に反しますね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは、実際の状況をしっかり確認した上で判断、法的な判断等もするべきことであると思っております。  しかし、いずれにせよ、人道的な見地からの一時的な休止、これが何よりも優先されるべき課題であると考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ガザの封鎖は集団懲罰だと国連総会で言われています。これは国際人道法に反しますね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一般市民に対する無差別な攻撃、これは国際法違反であります。そして、封鎖の中身も、今言った観点から現実をしっかりと確認した上でないと法的な判断はできないと考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 明言されない。  国連総会で決議案を提出したヨルダンは、自衛権は免責の権利ではないと強調しました。総理は、イスラエルの行為が自衛権行使として許されるとお考えですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) イスラエルといえども国際法に従って対応すること、これは重要なことであります。だからこそ、直接イスラエルに働きかけています。そして、その法的な判断、これは実際の現場の状況を確認した上でないと法的な判断は我が国としてはできないと申し上げております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これだけ犠牲が出ていて、これが国際法違反でないとお考えなのですか。確認できていないから言えないのですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一般市民に対する無差別攻撃、これは国際法違反であります。しかし、この現実の状況をしっかり確認できない立場にある我が国として、それに対して法的な判断をすること、する立場にはないということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、どの国も国際法違反を厳しく批判しているんですよ、多くの国がね。  パレスチナで活動する日本のNGO四団体が呼びかけた日本政府への要請文は、一刻も早い停戦協議へ最大限の努力を求めています。賛同団体九十に上ります。これ聞くべきです。  外務大臣が明日イスラエルに出発するそうですが、総理の意思として休戦すべきだと伝えるべきじゃありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現実が国際法に反しているかという法的な判断にかかわらず、これ人道的休止及び人道支援活動ができる環境をつくるということ、これは何よりも優先すべきだと考えます。これをしっかり訴える必要があると考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私は、今、暴力の連鎖を断つ外交を行うべきだと思います。それは、即時停戦、人道的休戦、これはっきり物を言うべきだということだと思うんです。  総理、もう一度お答えいただきたい。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 人道的戦闘休止、そして人道支援ができる環境、これをつくることが何よりも優先されるべきだと考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 決して停戦とはおっしゃらない、その姿勢が問われると思います。  問題の根本解決には、イスラエルが半世紀以上にわたって国際法違反の占領、入植を続け、日本を含め国際社会が放置してきた、この是正が不可欠だということも指摘したいと思います。  経済対策について伺います。  総理、一年限りの減税、一回限りの給付、その後は大軍拡への増税です。それだけではありません。来年度以降、後期高齢者医療の保険料引上げが決まっています。さらに、介護保険料の引上げ、国民年金保険料の納付期間の延長まで検討されています。これは負担増がめじろ押しですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、賃上げを実現するための経済対策、しっかり進めなければなりません。物価に負けない国民生活を支える、こうした可処分所得をしっかり支える、大事なことだと思います。その上で、経済をしっかり立て直した上で、防衛力の強化、子ども・子育て政策、進めてまいります。  防衛力の強化についても、所得税について家計の実質的な負担増にはなりません。法人税の法人、法人の九四%は法人税引上げの対象から外されています。経済に対してしっかり配慮いたします。子ども・子育て政策、これについても、歳出改革とそして賃上げによって、国民負担率、これをしっかり下げてまいります。その上で、その下げた分を使って支援金を考えていく、実質的な負担増にはならない、こうした制度をつくってまいります。  こうした経済を再生して、そして防衛力強化、子ども・子育て政策、しっかり進めてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 やっぱり負担増になると途端にお話にならなくなるんですが。(資料提示)  私は、減税と言うなら、消費税の減税こそ行うべきだと思います。三つの効果があると思うんです。食料品を始め生活必需品、値上がりがこの間一六%に上ります。消費税を下げれば買物のたびに減税効果が出ます。生活必需品の値上がりは所得の低い人ほど負担が重くなりますが、消費税も元々所得の低い人ほど負担が重い税制です。したがって、減税すれば所得の低い人ほど軽減されます。そして、インボイス、複数税率の下で必要とされますから、一律五%にすれば必要なくなります。  この消費税減税の三つの効果について、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高に負けない可処分所得を下支えする、こうしたことのために減税とそして給付を組み合わせた幅広い所得層に対する支援を考えてまいります。  可処分所得をしっかりと下支えするということで選択肢がこの国会においても議論されておりますが、その中にあって、消費税につきましては、再三申し上げておりますように、高齢化、少子高齢化が進み社会保障費が増大する中にあって、それを支える重大な、重要な財源と位置付けられています。消費税の削減については考えておりません。(発言する者あり)ですから、効果について様々な御指摘がありますが、経済対策としてこういったことを考えておりません。  さらに、この効果について三点おっしゃいましたが、この所得、あっ、消費税については、複数税率、消費税を引き上げる際にこの負担、負担増を和らげる、こういった観点から導入された制度でありますので、複数税率は維持すると申し上げております。そのためにインボイス制度は必要になります。  是非、この消費税については現状を維持し、そしてインボイス制度について御理解をいただけるよう努力を続けてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、下げるんですからいいんです。  あとの二つの効果についても御意見を伺いたいんですが。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 項目については今申し上げましたが、そもそも引き下げるということは考えておりません。(発言する者あり)いや、だから、考えておりませんので、引下げの効果ということについても考えておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、だって、選択肢の中から所得税を選んだとおっしゃるわけですから、消費税についても下げたらどうなるかと、この効果の検討されなかったんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税を下げることは検討いたしませんでした。

山添拓日本共産党

○山添拓君 効果があるからこそ、既に百七の国と地域で何らかの付加価値税の減税に踏み出しているわけですね。  それから、社会保障の話をされました。導入から三十四年、その税収が法人税減税や所得税、住民税の減収分の穴埋めに使われてきたと。これはもうはっきりしていると思います。その説明はいいかげんにやめられるべきだと私は思います。  経団連は将来の消費税引上げが有力な選択肢の一つと提言し、十倉会長は消費税増税から逃げてはいけないと述べました。総理も同じお考えですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な提言があると思います。  そして、消費税引上げと、そしておっしゃった引下げ、これは全く別物であります。様々な議論があることは承知しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 法人税減税は財界のコストカットの一つです。その変革をと言うのであれば、大企業への増税から逃げるべきではありません。消費税の緊急減税、インボイス制度の中止を重ねて求めます。  もう一つのコストカットが賃金です。総理は、日本を賃金が上がらない国にした責任は誰にあるとお考えですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本は長年にわたってデフレに苦しんできました。賃上げ、物価高、投資までも削りながら、民間企業は努力を続けてきました。それに加えて、アジア金融危機、あるいは、を始めとする様々な危機に見舞われたことによってデフレの悪循環が続いてきました。その中でそれぞれ最大限の努力を続けてきた結果であると思います。  こうした厳しい状況を脱却するべく、アベノミクスにおいてデフレ脱却を目指し、そして新しい資本主義に向けて賃金そして投資の拡大を図ってきた、こういったことであります。  是非、今出てきた明るい兆しをしっかりと結果につなげ、来年に持続させるよう努力したいと思っています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そうすると、全部デフレのせいですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) デフレの中で歯を食いしばって多くの関係者が努力をした、その結果として、賃上げや物価高、さらには投資も削られることになってしまった、そういった悪循環が続いてしまった、そういうことだと考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 賃金の話をしていますので、財界の求めるままに非正規を拡大し、雇用を壊してきたと。その政治の責任についてはいかがお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃金を上げ、そして雇用を拡大する、これは政治にとって重要な役割であります。そういった努力が続けられてきました。雇用についても、様々な制度改革等を通じて雇用の拡大に努力をした、こういったことであったと思います。実際、アベノミクスの時代に雇用は拡大しました。  しかし、一人当たりの実質賃金が上がってこなかった。こういった現実に対して、物価に負けない賃上げを目指さなければいけない、こういった取組を続けているところであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 やはり政治の責任についての反省が感じられないんですよね。  私は、今日、女性の低賃金を指摘したいと思います。  今年、男女賃金格差の公表が始まりました。厚労大臣、概要を御説明ください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 労働者の男女間賃金格差を解消していくために、昨年七月、女性活躍推進法に基づき、労働者三百一人以上の事業主を対象に男女間賃金格差の公表を義務化したところであります。  そして、男女間賃金格差の公表に当たっては、全労働者、正規雇用労働者、パート・有期雇用労働者の三区分により公表することとしております。公表の時期については、各事業年度が終了し、新たな事業年度が開始した後、おおむね三か月以内に厚生労働省が運営している女性の活躍推進企業データベースや各企業のホームページ等で公表することとしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 公表された約一万社について、男性を一〇〇とした場合の女性の賃金割合の平均をグラフにしました。非正規同士で比べて八割前後、正規同士で七割台と格差があります。さらに、このグラフではオレンジのところですが、正規、非正規を合わせた全体で見ますと、企業規模三百一から五百人では七一・五%、それがだんだん下がって、五千一人以上は六五・八%と、規模が大きくなるほど格差も大きいということになっています。  厚労大臣、これはなぜでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先ほど申し上げましたこの厚生労働省が運営する女性の活躍推進企業データベースに情報公表した企業についての男性の賃金に対する女性の賃金の割合の平均値、これを見ますと、今委員も一部御指摘になりましたけれども、本年九月末時点で、三百一人以上の企業については、全労働者で六九・二%、正規雇用労働者で七四・五%、非正規雇用労働者で七八・五%、三百人以下企業については、全労働者で七四・六%、正規雇用労働者で七八・六%、非正規雇用労働者で八〇・八%、企業全体で見てみますと、全労働者で六九・七%、正規雇用労働者で七四・九%、非正規雇用労働者で七八・七%と、こういう状況が確認されているところであります。(発言する者あり)

石田昌宏自由民主党

○理事(石田昌宏君) じゃ、山添拓君、もう一遍お願いします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、規模が大きいところほど格差も大きくなっていると、その背景について認識を伺っています。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 失礼しました。  これは、大企業になればなるほど管理職のポストが多くなります。そして、その管理職のポストがおおよそ、より男性によって占められているという傾向が高いために、結果としてこのような男女の賃金格差になっているということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私は、その理由もあると思うのですが、それだけで説明できるかどうか。更に二つあると思うんですよ。正規と非正規の格差が大きいということ、また非正規に女性がとりわけ多いということ、これはいかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 確かに、今委員御指摘のとおり、非正規雇用にはやはり女性の職員の方が多い、そのことがやはり一つの賃金格差の背景にあるという考え方はあるかと思います。それは非正規の方に女性が多いということです。したがって、その正規雇用と非正規雇用の格差というものについて、そこでその劣後する非正規の方に女性が多いことによって男女の賃金格差が生まれるという考え方です。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その上で伺うのですが、正規と非正規の格差、非正規の女性の数、これはこのデータでは公表されていないんですね。ですから、検証が難しいと。公表できるようにすべきではないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現状において収集した情報に基づいて判断するということになっておりまして、今まだ委員の御指摘の点について踏み込んでいるわけではありません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、是非公表できるようにしていただきたいんですね。その検討いただけますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現状でのこうした、その義務化されたそうした集計等に関しては、企業側のその努力が必要とされ、またその負担ということになってまいります。したがって、現状における、まず義務付けられた、従業員三百一名以上の企業を対象にこの男女間の賃金格差の公表を義務付けたところでありますから、各企業の男女間賃金格差の是正に向けた取組をそれに基づいて加速させるというところまでが今私どもの立場です。

山添拓日本共産党

○山添拓君 まあ原因と認識されていることですので、是非公表できるよう検討いただきたいと思います。  総理に伺いますが、なぜこんなに格差があるんでしょうか。女性が非正規の七割も占めているのはなぜだとお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 女性の皆さんのこの働き方として、非正規、望むにもかかわらず正規で働けない、こういった様々な事情が存在していることも多いと考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私は更にその背景を伺っているんですね。  男性は長時間労働で当たり前と、女性は家事や育児や介護があるので家計補助的な働き方、それが女性は非正規で低賃金という状況をつくってきたのではないかと思うんです。しかし、今や妻の家計収入への貢献度は四割です。家計補助どころか生計の柱。もちろんシングルマザーも珍しくありません。  総理は本会議で、こうした性別役割分業が賃金格差の要因の一つだと答弁されました。そうであれば、この現状こそ変革が必要だと思うのですが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の問題意識に立って、働き方における壁、あるいは年収における壁、こうした課題に政治として取り組むことが重要であるという考え、取組を進めているところであります。    〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕

山添拓日本共産党

○山添拓君 それがまさに進行中の問題でも非正規の女性が困難に直面しています。  ヤマト運輸は、今年六月、カタログなどのクロネコDM便を日本郵便へ移管すると発表し、パート従業員や配達員に来年一月での契約終了を通告しました。パート従業員は全国に約四千人、七十七か所のベースで仕分を担当します。労働組合を結成した茨城では、三十代から六十代の二十一人全員が女性です。委員長の林野さんはシングルマザーで、子供三人を学校に送り出し、昼は飲食店などでバイトをし、夜十時から翌朝六時まで勤務。ヤマトでの収入は月二十一万円程度で、十五年働いてきましたが、通知一枚で雇用終了だと告げられました。  労働組合の建交労軽貨物ユニオンが団体交渉を申し入れると、会社は態度を急変し、整理解雇ではなく再配置の精査をしている、あるいはお願いベースだったのだと言い出し、茨城や神奈川では撤回したということでした。  厚労大臣、全国で撤回させるべきではないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず、団体交渉の件に関しての御質問と受け止めます。まずですね……(発言する者あり)二つか。まず、それではまず、個別の事案についてお答えをするというのは差し控えます。  その上でですね、一般論としては、大量整理解雇が行われるおそれのある事案を把握した場合には、都道府県労働局において労働関係法令の概要を掲載したパンフレット等を用いた啓発指導等を行っております。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 武見厚生労働大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) まず最初に、個別の事案についてお答えをするのは差し控えますけれども、労働者の大量整理解雇事案等に対して都道府県労働局が事業主に啓発指導を行う際に、契約上は業務委託であるが、実態として労働……(発言する者あり)次の話、いや、その事前通告をいただいていることに基づいて私は答弁をさせていただいておりますけれども、まず……(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 答弁続けてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) はい。ちょっと待って、ちょっとお時間いただけますか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、改めて、山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 四千人の首切りなんです。この問題について、厚労大臣として、紙切れ一枚で解雇は駄目だと言われるべきじゃないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) ですから、先ほどからもう何度もお答えしているように、一般論として、大量整理、大量の整理解雇が行われるおそれがある事案を把握した場合には、都道府県労働局において労働関係法令の概要を掲載したパンフレット等を用いた啓発指導等を行って、それに対応しているということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 把握した以上は、こんな乱暴な首切りを許してはならないと、東京労働局において対応いただきたいと思うんですが。  私が次に問いたいのは、それでもパートの従業員は労働組合が団体交渉を通じて撤回させたわけです。一方、配達員。全国二万五千人のクロネコメイトは個人事業主とされています。やはり一月三十一日で契約終了。それまで業務を続けた人には謝礼金を払う。ヤマトが紹介した転職支援プログラムは、パソナのノウハウサイトなどです。建交労軽貨物ユニオンが団体交渉を申し入れましたが、ヤマトは労働者ではなく個人事業主だといって拒否しています。  大臣に伺います。  会社が個人事業主だと主張しさえすれば団交を拒めるんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これも一般論として申し上げます。  労働者の大量整理解雇事案等に対して、都道府県労働局が事業主に啓発指導を行う際に、契約上は業務委託であるが、実態としては労働契約であると認められる事案を把握した場合には、労働関係法令の適用があることの説明を行うなどの必要な働きかけを行っております。  また、その契約解除となった個人事業主のうち、労働者として就職を希望する者に対しては、ハローワークにおいて就職の支援を行うこととしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そろいのユニホームが義務付けられて、配達ルートは会社が貸与した携帯電話のGPSで管理されています。個人事業主というんですが、自由にできることは限られるんですね。しかも、ヤマトには、クロネコメイトと全く同じ仕事をするパートの従業員もいるそうなんです。つまり、同じように働く人が、会社の呼び方次第で個人事業主になったり労働者になったりしている。  大臣、これは許されるんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは、労働契約法第二条第一項の労働者に該当するか否かの課題になると思いますけれども、同項に使用者に使用されてと規定されているとおり、労務提供の形態や報酬の労務対償性及びこれに関連する諸要素を勘案して総合的に判断をし、使用従属関係が認められるか否かによって判断されます。これが認められる場合には、これは労働者に該当するものとなるわけでありますから、その労働者としての権利はそれによって生ずることになります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 つまり、呼び方次第で、会社がどう呼ぶかによって変わるわけではないということですよね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これはまさに、会社のみの問題ではございません。当然、そういう問題が出てきた場合に各労働局の対応が求められてくることになります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ですから、個人事業主だというのは会社が偽装したものなんですよね。実質的に労働者と同じであるなら、紙切れ一枚で契約終了というのは許されません。  大臣、改めて、やはりこの案件、指導すべきじゃないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは、もう個々の事情によって、それぞれのその地元の労働局等においてしっかりと対応すべき課題と、こういうふうに私は考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 昨年十一月、東京都労働委員会は、ウーバーイーツの運営法人に対し、配達員の労働組合との団体交渉に応じるよう命じました。今年九月、横須賀労基署は、アマゾンの配達を委託された個人事業主について、配達中のけがを労災と認めました。つまり、いずれも労働者だと認めたということです。これらはいずれもギグワーカーと呼ばれる働き方ですが、こういう事例、多数に上ると思うんですね。  大臣、偽装を一掃し、労働者は労働者として扱われるべきだと思います。大規模に調査をして、是正すべきじゃないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このギグワーカーを含むフリーランスの方が安定的に働くことができる環境を整備するために、本年四月に特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律が成立したところであります。来年秋頃の円滑な施行に向けて取り組んでいくという立場におります。  なお、この本法の附帯決議の中において、フリーランスなどの労働関係法令の適用対象外とされる働き方をする方の就業者保護の在り方について、本法の施行状況等を踏まえて検討をし、必要な措置を講ずることとされているということになっておりまして、この附帯決議を踏まえて適切に対応していきたいと考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今の法律は取引の適正化のためのものですから、労働者として保護するというのはまた別の課題です。  総理に伺いたいんです。  ヤマトが、実態は労働者であるのにクロネコメイトを個人事業主として扱ってきた。その理由は何だと思われますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事案の詳細、承知しておりませんし、私の立場から個別の案件について何か申し上げるのは控えなければならないと考えます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 コストカットなんですよ。労働者としなければ、社会保険も雇用保険も節約できるわけですね。今度、日本郵便に委託するのも、労働者もろともコストカットするためですよ。そして、女性や高齢者、障害者が切り捨てられようとしています。総理が今日も答弁されていた稼ぐ力といって今までどおりコストカットを許していけば、こういう事態が起こるわけです。ですから、今、ネット署名で六万四千に上って、これ何とかしてほしいと声が上がっていますが、この理不尽さへの怒りが共有されていると思うんですね。  ヤマトは、個人事業主だと主張して団体交渉に応じていません。昨日、組合は東京都労働委員会に不当労働行為を申し立てましたが、これを労働委員会で争って、更に行政訴訟で争えば、交渉に応じるかどうかという入口で相当な時間稼ぎができることになります。私はやっぱり理不尽だと思うんですよ。  こうしたギグワーカーの労働者としての保護を検討すべきではないかと総理に改めて問いたいと思います。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、先に武見厚生労働大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この労働組合法上の労働者に該当するか否かは、契約の名称を問わず、契約内容の決定方法や報酬の性質等を判断要素として、個別の事案に応じて労働委員会や裁判所において判断をされます。  なお、不当労働行為を受けた労働者は労働委員会に救済を申し立てることができ、それが認められた場合には、労働委員会から使用者に対して団体交渉に応じるよう命じる救済命令が出されることになっております。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、岸田内閣総理大臣。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 個別の事案について申し上げることは控えます。(発言する者あり)いや、今この件でどうかというふうに聞かれました。これは控えますが、ただ、基本的に、先ほど来厚労大臣が答弁しておりますように、特定受託事業者に係る取引の適正化に関する法律、本年四月に成立をいたしました。この法律の附帯決議において、労働関係法令の対象外とされる方の働き方の就業保護の在り方について、本法の施行状況を踏まえ検討し、必要な措置を講ずる、こうしたこの方針で政府として臨んでいくことだと思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、私は今日、偽装が既にあると言ったんですよ。ですから、労働者としての保護を拡大する検討をしなくちゃいけないんじゃないかと。諸外国で既に大きく進んでいますよ。総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 偽装があるかないかも含めて、この詳細、承知しておりません。(発言する者あり)いや、だから、その詳細について私は承知しておりませんので、厚生労働大臣から答弁したとおりであります。(発言する者あり)

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、与党席からそうだという声が上がりましたが、そうですかね。そうじゃないと思いますよ。  働く側は使う側より弱い立場にあります。きちんと保護される制度をつくるべきです。ですから、総理が幾ら賃上げと言っても、労働者じゃなければ賃金じゃないですから、対象外の事例が相次ぐことにもなりかねません。日本共産党は、非正規ワーカー待遇改善法を提案しています。政府として直ちに進めるように求めたいと思います。  次に、岸田政権が進める殺傷兵器の輸出解禁の問題について伺います。  安保三文書には、武器輸出は我が国にとって望ましい安全保障環境の創出のために重要だと書いてあります。総理、どういう意味ですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国家安全保障戦略においては、この防衛装備品の海外への移転、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、力による一方的な現状変更を抑止し、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出する、そして国際法に違反する侵略を受けている国への支援を行う、こうしたことのために重要な政策、手段として位置付けられております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 なぜ武器を輸出すると望ましい安全保障環境になるんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛装備品の移転を通じて、この地域の同盟国、同志国とも協力しながら地域の平和と安定に貢献をしていく、こうしたこの取組が重要であるという認識であると考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ちょっと理解できませんが、防衛大臣に伺います。  現在の運用指針では、殺傷兵器の輸出、これは認められるんでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転三原則及び運用指針においては、御指摘の殺傷性のある兵器の移転が可能か否かについては言及されておりません。  実際のその防衛装備品の海外移転については、防衛装備移転三原則あるいは運用指針に基づいて個別に判断することということになっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そうすると、今までもできたっておっしゃるんですか、殺傷性のある兵器。今までもできたんだと、たまたまなかったんだと、こういうことですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今申し上げたとおり、殺傷性のある兵器の移転が可能か否かについては言及されていないということで、その都度これは個別に判断をしていたということでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それは違うと思う。  これまでは共同開発に限られると説明してきたんです。ところが、今年の夏、政府は与党協議で、この従来の説明、共同開発だけだという説明、何となく説明してきたものだというふうに言ったそうなんですね。何となくだったんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転に係る今見直しというのに基づいて与党のワーキングチームにおける議論が行われているわけでありまして、私も直前までそのメンバーであったわけですが、そういった与党が取りまとめた論点整理やまたワーキングチームの会合というのは、あくまでもこれは与党内の議論なので、私からもう今この立場になって申し上げることはできないということは御理解をいただいた上でですね、政府からは様々な情報提供、例えばこれまでの事実関係であったり、そういった補足説明などを求められたことを、私から今の立場でいうと、そういう与党ワーキングから求められた事項について説明を行ってきたということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、これまで駄目だと言ってきたものを、なぜか、これまでもできたんだと、たまたまなかっただけだというふうにおっしゃっているんですが。  今焦点となっているのが、イギリス、イタリアと共同開発を進める次世代戦闘機です。  確認ですが、現在の運用指針では、共同開発した兵器を日本やパートナー国から輸出できるんでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 次期戦闘機のお話ですが、将来的な第三国への輸出につきましては……(発言する者あり)今、今ですか。今現在は、そういう意味でいうと、装備品の海外移転に際しては、現行のですね、今の防衛装備移転並びに運用指針に基づいて、そのいわゆる完成品については、これは適正管理が確保される場合に限定しながら、厳正にかつ慎重にこれ判断していくということになっております。そういう点でいうと、現在においてはできないということになります。(発言する者あり)はい。

山添拓日本共産党

○山添拓君 できないということでした。  政府は、八月の与党ワーキングチームで、共同開発した兵器を日本が第三国に直接移転できるようにすることが望ましい、そういう見解を示したと報じられました。事実ですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 先ほども申し上げたとおり、与党ワーキングチームというのはあくまでも与党が主催している会合であるために、その対応について私が申し上げることはできません。申し訳ありません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 政府がどう説明したかと聞いているんです。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 済みません、質問は、戦闘機が直接海外に移転できるかどうかを政府がどう説明したかということでございますか。それはもう、もう委員御承知のとおり、今の、現行の防衛装備移転三原則のルール及び運用指針の、まあ五類型等をですね、説明をしたと。で、その現行のものは、十年ほど前の戦略的なアプローチからいわゆる五類型などを決めたことであって、そういったことを時代背景なども含めて説明をしたということになります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 何かはっきりしませんけれども、政府の今の立場では、現時点では輸出はできないということの御答弁はありました。  ところが、総理、来年度の概算要求で共同開発の国際機関への拠出金、四十億円計上しています。これは結論ありきじゃないですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) いわゆる次期戦闘機の将来的な第三国への輸出については、パートナー国である英国並びにイタリア両国がその次期戦闘機の輸出を重視しているということもあって、その可能性について日本も含めた三か国で様々なレベルで今検討しているところでありまして、現時点では何ら決定したことは、したことはないということになります。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 四十億の概算要求が入っているということについてどうかという質問であります。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 概算要求というのは、これまで、開発のための予算、あるいはその三か国で統一の組織をつくったりする、そういったものも含めた予算であり、直接その輸出のルールについての、その検討に伴うその予算ではないということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 共同開発をし、国際機関でその管理をし、さらに輸出をもくろんでいるわけですね。  今お話のあったイタリア、レオナルド社というところが関わっているんですが、レオナルド社の幹部は、我々が望むこと、我々が目指して取り組んでいることは、三か国に供給するほかに数百機を製造することだと、もう輸出前提で述べているんですよ。事業者はすっかりその気じゃないですか。  総理、国会で語らずに、与党のごく少数の議員から成るワーキングチームでこの方向性決めていくというおつもりですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来から防衛大臣から説明させていただいているように、与党ワーキングチームについては、政府として、現状について、あるいは各国の状況について基礎的な情報を提供したということだと承知をしております。何か政府が新しい方針をそこで表明したというものではないと承知をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、私が伺っているのは、政府としては共同開発した兵器を輸出はできないと、ところが既に輸出前提で国際機関の拠出金の概算要求をしていると、あるいは事業者は既に輸出前提で事業を進めようとしていると、このまま進めてよいのかということを伺っているんです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 与党ワーキングチームでの議論は先ほど申し上げたとおりであります。  そして、概算要求についても、防衛大臣から説明がありましたように、これは開発等に関わる費用であります。輸出のための費用を概算要求したというものではないと認識をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 事業者は、ほかの二国が輸出に前向きだと、さっき防衛大臣答弁されましたよね。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 具体的な内容は決まっていないとはいえ、政府としては、平和国家としての基本的理念というのを堅持することにはこれは変わりはございませんし、また、その防衛装備移転三原則では、その移転が国際的な平和及び安全にどのような影響を与えているかを含めて、その仕向け先、あるいは適正性を厳格に審査しなければいけないというふうに考えております。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 改めて疑義について質問願います。(発言する者あり)じゃ、木原防衛大臣。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) パートナー国、まあ日本を含めて、イタリア、英国、その三か国で様々なレベルで今検討しておりまして、何ら決定していることは現時点ではございません。まだ……(発言する者あり)英国、イタリアは、両国は次期戦闘機の輸出を重視しているということは、そこは分かっております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そこで、その共同開発の戦闘機がどう使われるかという問題なんです。  アメリカ海兵隊は二〇一八年、アフガニスタンで初めてF35Bを実戦に投入し、空爆しました。F35の実戦初投入はイスラエル国防軍です。同じ年、シリア領内でのイラン軍攻撃に使っています。英空軍は戦闘機ユーロファイターでイラクやシリアを空爆し、一般市民を殺害したと英紙ガーディアンが報じています。  総理に伺いますが、日本が共同開発しようとする戦闘機もこうした殺傷行為に使われかねないではありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来のやり取りを聞いていただければお分かりになると思います。我が国の基本的な方針は変わっておりません。共同開発は進めておりますが、防衛装備品の移転については与党ワーキングチームで議論を進めているところであります。  その上で、与党における検討も踏まえて政府として判断するということではありますが、今現在、方針は全く変わること、ところはないということだと認識をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私が伺っているのは、共同開発した戦闘機というのは現にアメリカもイスラエルもイギリスも戦闘行為に使っているではないかということなんですよ。イギリスやイタリアも使う可能性はありますよね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 資料について私は確認するすべはありませんが、そういった御指摘がある、こういったことも踏まえてこの我が国の装備品移転について考えていく、与党で今議論を行っている、それも踏まえながら今後政府として考えていく、こうしたことでありますが、今現在、我が国の方針は変わっていないということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本がどういう方針であろうが、ほかの国は戦闘行為に使いかねないということを指摘しているんですよ。  イギリスやイタリアが過去に開発したユーロファイターという戦闘機はサウジアラビアに輸出されました。イエメン内戦で空爆に使われて、一般人の命を多数奪いました。  総理、これは御存じでしたか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な装備品がどのように使われたということ、詳細は承知しておりませんが、いずれにせよ、我が国の方針は先ほど来申し上げているとおりであります。与党ワーキングチームでの議論、これを深めてもらった上で判断いたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 詳細は御存じないということなんですけどね、これから日本とイギリスとイタリアが共同開発しようという戦闘機はこのユーロファイターの後継機とされているんですよ。だから、どこでどのように使われたり輸出されたりするかは分からないと思うんですね。  日本がどう使うかということももちろんありますけれども、それ以上に、共同開発国、さらにそこから輸出された国、そこでどのように殺傷兵器を使うかについて歯止めを掛けることなどできますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 繰り返しますが、今、我が国の方針は変わってはおりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 全然お答えにならないんですけどね。だって、共同開発を進めて……(発言する者あり)いや、何か答弁ありますか。いや、ぶつぶつおっしゃるから。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 変えておりませんので、その先どのような使われ方をするかということについても議論をしておりません。  まずは、今、与党での議論が行われています。議論の行方を注視した上で、政府としての判断をしたいと考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 私、だから言っているんですよ。与党で協議中だと、それ密室協議ですよ。で、検討中だといって語らないわけですね。そして、閣議決定で決まったら、決まったことだといって突き進んできたと。これは国会軽視、国民無視ですよ。だから今聞いているんですよ。共同開発した兵器が実際に空爆に使われてきたんですよね。  防衛大臣、共同開発兵器がどのように使われるか、歯止め掛けられますか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まず、そもそも、三か国でどのように輸出をしていくかということはまだ何ら決まっていないということはもう繰り返し申し上げさせていただきたいと思います。  そして、海外、装備品の海外への、防衛装備品の海外への移転というのは、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出ということ、そして、総理もおっしゃいましたけれども、重要な政策的な手段であるというふうに考えておりまして、決してその地域の軍事的な緊張を高めるというために行うものではないということを重ねて申し上げます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 防衛大臣はお詳しいと思います。共同開発された戦闘機、各地で空爆に使われていますよね。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) ただいま、これ資料は先ほど見ましたけれども、その日にちとか細かい数字などは確認はできておりませんが、個別の事案についてはお答えは差し控えさせていただきます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それは余りにも無責任ではありませんか。共同開発、これからやろうとされているんでしょう。その兵器がどのように使われるかということを、懸念点を指摘しているんですよ。なぜお答えにならないんです。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 今委員が御指摘されたようなことも含めて今与党のワーキングチームで議論がされていると、そしてそういったことを踏まえて政府としていかに対応するかということを決めていくということになる、そういうプロセスを取っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これはやっぱり国会で議論すべきですよ。  総理、昨年、ロシアのウクライナへの侵略直後、ロッキード・マーチン社の株価は二五%急騰し、四月には最高値を更新しました。レイセオン、ゼネラル・ダイナミクス、ノースロップ・グラマン、アメリカを代表する軍需産業の株価も軒並み上昇しました。レイセオンのCEO、国際セールスの機会を見込んでいるとまで語っています。  軍需産業は戦争が最大の需要です。総理はその認識をお持ちですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 海外の軍需産業のありようについては様々な動き、承知をしておりますが、いずれにせよ、我が国の防衛装備品の移転であります。防衛装備移転三原則において平和国家としての理念を固く堅持するものであると思っておりますし、防衛装備品移転三原則、運用指針を始めとする制度についても今の時点で変わることはないと考えております。  今後、どのような形でワーキングチームの議論が進むのか、国際情勢も見据えながら与党の議論を見守っていきたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 それでも共同開発して輸出しようとされているんですよね。  河野大臣は著書の中で、日本は独自に中東和平の実現を目指すべきだと説いています。中東を植民地にしたことがない、宗教的にも中立に入れる、そして欧米諸国やロシアや中国と違い武器輸出をしていない、中東で戦争が起きても軍需産業がもうかるという構図にないのも信頼につながると、こう述べています。  ところが、岸田政権は、平和国家としての立場を投げ捨てて、戦闘機まで売り歩こうとしているわけです。これは私は、死の商人国家への堕落と言われても仕方ない事態だと思います。やめるべきだと指摘し、次のテーマに行きます。  総理、PFASとは何でしょうか。今、全国で汚染が確認されています。どう認識されていますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) PFASとは有機フッ素化合物の総称であります。代表的な物質であるPFOS、PFOA、これらは半導体の製造、泡消火薬剤等に使用されております。ただ、人への健康影響が報告され、現在は製造、輸入等が禁止されていると承知をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 東京では、多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会が住民の自主的な血液検査を行ってきました。九月に公表された七百九十一人分の結果によれば、米軍横田基地より東側の北多摩地域で高い血中濃度でした。これは地下水の流れとも一致します。  防衛省は今年六月末、我が党のヒアリングで初めて横田基地におけるPFASの漏出を認めました。事実ですね。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 御指摘の横田飛行場内での漏出事件は、今公表しているの三件ございますけれども、それに関しましては、二〇一八年の十二月の報道を受けまして、二〇一九年一月の、当該報道で言及されていた報告書を米国、米側から入手したところであります。  これを受けまして、米国との間で報告書の内容確認というのを行うとともに、部外への漏出について照会を行い、そして二〇二二年の十二月に部外に流出したとは認識していないというふうに回答を受けたところであります。  その後、関係自治体から詳細な情報を提出するよう御要望をいただいたことから、米側には改めて照会をし、本年七月に漏出量等の詳細な情報を入手したというところであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 報告書を入手したのは二〇一九年一月と今答弁されました。今年の夏まで四年にわたって隠していたんですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 米側から二〇一九年一月に報告書を入手した後に、米側とはその公表可能な内容等について所要の調整を行い、結果として米側から回答を得るのが二〇二二年十二月となったと承知しております。米側から回答を得た以降も防衛省内で十分な情報共有が行われていなかったこと等によって、関係自治体への情報提供が今年六月まで行われなかったと承知しております。  私、それを聞きまして、近年のPFOS等に関する関心の高さを踏まえれば、得られた情報を速やかに関係自治体に情報提供すべきだったというふうに考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米側との調整に三年も掛かるというのはおかしいですね。国会で取り上げられて、東京都からも問合せを受けていたはずです。これは隠蔽そのものです。  環境大臣に伺います。  多摩地域の汚染と横田基地の関係について調査したんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  これまでの水質調査において、東京都多摩地域の地下水からPFOS、PFOAの暫定目標値を超過する濃度が検出されたことは承知しております。  これらの物質は様々な用途で使用されてきたため、現時点で横田基地との関係について確たることを申し上げるのは困難と考えております。  いずれにせよ、東京都では、飲用の井戸から水道水に切り替えることを周知するなど、暴露防止のための取組がしっかり取られていると承知しております。  環境省としては、今年七月に専門家会議が取りまとめた今後の対応の方向性を踏まえつつ、環境モニタリングや暴露防止などの取組を進めていくことが重要と考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 横田基地との関係、なぜ調査しないんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境省としてはですね、こういった水質調査等については基本的に自治体が行うという区分けになっております。  それから、今二段目で申し上げたように、これらの物質というのは様々な用途で使用されております。ですから、現時点で横田基地との関係について確たることを確定的に申し上げるのは困難というふうに考えているからでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 横田では漏出が明らかになっているんですよ。  防衛大臣、周辺自治体から立入調査の要求があれば、これに応じるよう米側に伝えますか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 関係自治体からその基地内のPFAS漏出に係る地下水への影響についての評価等を行うこと、そういうことが要望されていたところでありまして、環境省の専門家会議における検討等も踏まえて、関係省庁との間でよく連携しながら対応してまいります。  その上で、立入調査ということでありますが、関係自治体と相談しながら、これもまた関係省庁と相談して適切に対応してまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米側への働きかけもされるということですね。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 日本国内において、これ一般論としてですね、日本国内においてそのPFOS等はこれまでも様々な用途に使用されていたと承知しておりまして、現時点でPFOS等の検出とその在日米軍との関係については、これは確たることは申し上げることは実は今の時点では困難でありますので、まあ現時点ではそういう答弁でございます。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) そういうことであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 あれ、七月の段階では、浜田大臣が横田基地の問題でアメリカ側にも働きかけたいと答えられているんですが、今、後退したということですか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 在日米軍との関係については確たることを申し上げることは困難ですので、しかしながら、その立入調査については、住民の健康不安の解消に取り組んでいるその関係自治体の意向を踏まえることがこれ適切であるというふうに思いますから、関係自治体の皆様方と相談しながら適切に対応してまいります。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 木原防衛大臣。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 関係自治体からの要請があれば、在日米軍に対しても働きかけをしていきたいというふうに思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 米軍や自衛隊基地だけでなく、各地に汚染が広がっています。  大阪摂津市には一九六〇年代からPFOAを製造してきたダイキン工業淀川製作所があり、周辺の地下水や水路のPFOAは全国一高濃度です。この水で野菜を作っている住民の血液からやはり高濃度のPFOAが検出され、不安が広がっています。私は九月に現地を訪れたのですが、国が基準を作って対策を示してほしいと市長からも伺いました。  アメリカでは血中濃度の指標が設定されています。環境大臣、日本も血中濃度の検査と健康調査、行うべきではありませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  今の関連で申し上げると、摂津市を始めとして地方議会からいろいろな意見書や要請書も来ております。  それから、直接のお尋ねですけれども、現時点では、国際的に見て、PFASの血中濃度と健康影響の関係を評価するための科学的知見は十分ないというふうに承知しております。  したがって、血中濃度の基準の策定は考えておりません。そしてまた、したがって、血中濃度の検査をするという考えは、環境省としては現在は持っておりません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 科学的知見がないとおっしゃいました。血中濃度と健康影響、その関係性も否定されるんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) その関係性における科学的知見が十分に得られていないと申し上げました。

山添拓日本共産党

○山添拓君 アメリカ・ウェストバージニア州では、PFOAメーカー、デュポンの工場周辺住民に下血や肝臓がんが相次ぎ、二〇〇一年に住民三千五百人が提訴しました。デュポンが八百六十三億円を支払って和解しました。和解条項に基づいて七万人の調査が行われ、少なくとも六つの疾患と確実な関連性があることが確認されています。  昨年、米国科学アカデミーが発表した臨床医に対するガイドラインでも、重大な疾患と高い関連性が一貫して見付かっているとあります。  環境大臣、これらは科学的知見として認識されないんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) その和解の内容もございますけれども、いずれにいたしても、WHO等のオーソライズされたものによる科学的知見というものは確立していないというふうに認識しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 アメリカの環境保護庁は今年、PFOS四ナノグラム・パー・リットル、PFOA四ナノグラム・パー・リットル、日本に比べて圧倒的に厳しい基準に引き上げました。日本も厳しくすべきじゃないですか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) じゃ、環境大臣。(発言する者あり)じゃ、武見厚生労働大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このPFASのうち水道水に含まれるPFOSとPFOAについて、二〇二〇年の四月から水質管理目標設定項目に位置付けまして、それらの合算値で一リットル当たり五十ナノグラム以下という暫定目標値を設定をしております。この値は、水質基準逐次改正検討会の議論に基づき、検討当時、海外の国において設定されたPFOSなどの目標値を踏まえて設定をしたものであります。  このPFASについては、現在、内閣府食品安全委員会において健康への影響に関する科学的な評価が進められているところでございまして、厚生労働省としては、食品安全委員会による評価の結果が得られ次第、速やかに水道、水道水中の目標値を検討してまいりたいと考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 厚労大臣、WHOの国際がん研究機関が定める発がん性区分について説明してください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) WHOの方に関してであります。  これ、WHOの中の国際がん研究機関が定める発がん性区分、これは四つに区分されておりまして、グループ1として人に対して発がん性があるもの、二、グループ2Aとして人に対して恐らく発がん性があるもの、三、グループ2Bとして人に対して発がん性がある可能性があるもの、そしてグループ3として人に対する発がん性について分類できないものというふうに、四つに区分されているわけであります。  御指摘のPFOSは未分類でございます。PFOAにつきましてはグループの2Bに分類されていると承知をしております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今年中に2Aに引き上げる検討がされているといいます。このまま消極的な調査、血中濃度を調査しようとしない、そういう姿勢でよいのでしょうか、厚労大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 我が国におきましても、この食品安全委員会において現在この検討を進めているところでありますので、そこでの科学的見地というものを待っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 これは完全に後手に回っていると思うんですよ。  総理に伺いますが、世界的には既に多くの科学的な知見があります。予防原則に立って命と健康を守る、そういう対策取っていくべきだと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) PFAS対策については、七月に環境省で専門家会議を開催いたしました。その会議において今後の対応の方向性を取りまとめたと承知をしております。  その中で、この飲用の暴露の防止ですとか環境モニタリングの強化、また科学的知見、これをより充実させていかなければならない、こういったことが確認をされておりますし、さらに、泡消火薬剤の正確な在庫量の把握、泡消火薬剤の更なる代替促進、丁寧なリスクコミュニケーションの促進、こういった対策も進めるべきである、こういった取りまとめが行われています。  これらの対策を含めて、政府として必要な対策を進めてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その上で、まだ、環境大臣がおっしゃったように、血中濃度と健康影響、関係が明らかでないといって、極めて消極的なんですよ。加速させるべきじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 各地域における健康影響の把握、これ、各自治体が地域保健活動の、一貫して行っていくものと考えています。国としては、それに技術的助言を行う、こうした形で地域と連携しながら取組を進めてまいります。  この環境モニタリングの強化という点、先ほど専門家会議での方向性の中に項目として挙がっていると申し上げましたが、これらも含めて政府として取組を進めてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 自治体に任せているだけでは駄目だと思います。  総理、環境行政の原点は水俣病ですよ。必要な調査を行わなかったことで被害を拡大させてきたわけです。その教訓を忘れて同じ事態を繰り返すということは、これは絶対に許されないと思います。  予防原則に立った対応を重ねて求めて、質問を終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  増税眼鏡と呼ばれる政治家がいます。総理、誰のことか御存じですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ネット等でそういった名前で私を呼んでいるという動きがあることは承知をしております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 このニックネームが、更に増税くそ眼鏡と進化した政治家がいます。総理、誰のことか御存じですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 名前が進化したということですが、そういったことについては承知しておりません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ネットでのトレンドワード、岸田総理のあだ名は、この今付いている名前ですね、私自身は大変失礼な話だなと思うんです。なぜなら、総理は所得税の減税を進めようとしているんですね。百歩譲って、増税眼鏡ではなくて減税眼鏡と呼ばれる局面ではないかと、そう思うわけです。  この減税について、賛否はありますけれども、まずは一定評価されるものじゃないかというふうに思います。  総理の素直なお心をお聞きしたいんですね。非常に単純な質問です、一言でお答えいただけたら。賃金を上げたい、そう思われていますか。イエスかノーかで。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) デフレからの脱却、そして経済の好循環を実現する上で、賃上げ、これが最も重要であると認識をしております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 もう一問なんですけれども、先ほどの答えにもちょっと含まれておりました。景気を上げたい、良くしたい、そう思っている、それはもう間違えのないことということでいいですよね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃金を上げ、投資を盛り上げる、こうした成長と分配の好循環を実現する、結果として景気が、景気を盛り上げることにつながればと考えています。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料の二。(資料提示)総務省、最新の家計調査、食料どうなっていますか。

岩佐哲也総務省統計局長

○政府参考人(岩佐哲也君) 家計調査の最新の二〇二三年八月結果によりますと、食料の支出でございますけれども、一年前の同じ月と比べまして、物価変動の影響を除きました実質で二・五%の減少になっております。十一か月連続の減少になっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料三のA。今年七月、日本生活協同組合、節約と値上げの意識についての調査。家庭における節約のトップはふだんの食事。前回から一八・八%増加で六〇・九%。昨年、前回調査では、節約のトップは外食だったんですね。外食を控えることで家計を調整していたけれども、それでは間に合わなくなった。毎日の食事を削る人々が激増したと。  資料の四。調査会社インテージ、全国六千店舗のスーパーマーケットを調べた結果、平均価格が値上がりしている食品の品目のほとんどで販売数量が減少。必需品でも販売数量が落ちている。生活者は買えない。値上げをした事業者も売れない。かなり追い込まれています。  資料の五。十月十六日、総理はスーパーに出向いていただいた。そして、庶民の暮らしぶりにお心を寄せていただきました。  総理がこの視察で感じたことを少しお話しいただいてよろしいでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、デフレから脱却、賃上げに向けて努力をしていかなければならないということで取組を進めてきました。結果として、賃上げそして投資において三十年ぶりと言えるような大きな動きが出てきている、明るい兆しが出てきている、これは事実でありますが、ただ、そこへ大きな物価高、エネルギー危機等を背景とする物価高が国民生活を襲っている。  まだ賃上げが物価高に追い付いていない、そして物価高の状況についても大変深刻な状況にあるということを、現場の方々、従業員の方や現場におられる方々から直接話を聞かせていただきました。  是非、物価高に対しては可処分所得を増やし、そして賃上げを盛り上げて、物価高に負けない賃上げを進めなければいけない、こういった思いを新たにした次第であります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 総理は、今回この視察に行かれた上で、やっぱり減税とか、そして給付金とかは必要だなって、また改めて感じられましたか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、賃上げに向けても三十年ぶりの動き、前向きな動きが出てきています。これを来年につなげられるか、経済の好循環を持続できるかが今問われている、正念場であると感じています。  ただ、そこへ大きな物価高が襲っています。この物価高に国民の皆さんが負けないように頑張っていただくためには、まずは一時的であっても可処分所得を増やさなければならない、こういったことから、減税と給付金を組み合わせることによって可処分所得を支えていくことが重要であるということを考えております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 今回の目玉政策ですね、所得税の減税ということなんですけれども、これ来年の夏から始まるということで、総理、よろしいんですよね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 所得税、住民税の減税については、一人当たり四万円という減税額を考えておりますが、実際、減税が実施される、届くのは来年六月頃になると思います。  この経済対策の最も大事なのは、先ほど来申し上げている賃上げであります。賃上げによって、この物価高に賃上げが追い付いていく、実質所得がプラスになることが重要ですが、来年、あるいは民間によっては来年から再来年がこの実質所得がプラスになる大変重要な時期だと言われています。この国民の実質所得がプラスになる時期に合わせて可処分所得をしっかり盛り上げていくことが重要だということで、こういった所得税、住民税減税を用意いたしました。  しかし、今目の前で本当に苦しんでいる方についてはもっと早く可処分所得を盛り上げなければならないということで、現実的に、今現在この支給、給付を行っている低所得者の方々、重点支援地方交付金を使ってのこの給付を行っている方々に上乗せする形で給付を行うというのが最も現実的でスピード感ある対応だということから、給付をこの減税に組み合わせる、こういった体制、制度を考えた次第であります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  総理、それじゃ間に合わないんですね。このままじゃ人死にますよ。大変なのは今なんですね。来年というお言葉もありましたけれども、それじゃ間に合わない。  で、今、今やるんだったら、その困っている人たち限定と言うけど、その困っている人の線引きってどうやってやるのって話ですよ。今、中間の所得者の人たちも苦しんでいる人たちいっぱいいますよ。そこの線引きできないでしょうってことなんですよ。過去にどれだけ給付してきたかというような実績はあったとしても、今現在困っている人たちいっぱいいるんだからってことなんですね。大変なのは今、年を越せるかどうか、そんな状態の事業者も人々もたくさんいる。来年の夏、ちょっとだけあめ玉なめさせてやる、それじゃどうにもならないんですね。  そして、給付金。お認めになったように、これはスピード感を持ってできるんだというお話はあったけれども、これたったの一回なんですよ。しかも、世帯限定。これ、お話になりませんよ。全員に配ってくださいよ。金持ちは後から所得税で取ったらいいでしょう。全ての国民に、悪い物価高が収まるまで季節ごとの十万円給付ぐらい必要なんですよ。だって、今国難なんですから。  資料の六。直ちにやるべきことは、れいわ新選組が訴える、消費税は廃止、悪い物価高が収まるまで全ての人に季節ごとの一律給付、社会保険料の減免、これらが必要です。  どうしてこれらが必要か。先進国で日本だけ、三十年間、経済不況なんですよ。そこにコロナが来た、そして今物価高。まさに今が国難なんです。人ごとのように、国難が来たら配るかもしれぬけど、今は配らぬでいいやろ、この先配らぬでいいやろって話じゃないんですよ。今が国難なんですよ。ずっと国難なんですよ。ここまで徹底した私たちが言っている政策をやっても、ハイパーインフレとか、とんでもなく物価が上がったりなんてことは起こらないんですね。賃金が上がって景気回復、それをこれから御紹介したいと思います。証明します。  資料の七。参議院調査室、マクロ計量モデルによる試算結果です。消費税五パー減税をした場合と一〇パー減税をした場合、一人当たり賃金どうなる、そして物価上昇率どうなる。結果は赤の点線。黒い線は何もしない場合のベースラインです。  まずはパネルの上。五パー減税をやった場合、減税から七年後、一人当たり賃金は何もしない場合に比べ十七・四万円増えるという試算結果。続いてパネルの下。物価上昇率は、一年後に約〇・三%まで下落、その後、緩やかに上昇、三年目がピーク。上昇率は一・四%程度、その後は低下していきます。  資料の八。まずはパネルの上。一〇%の減税をやった場合、減税から七年後、一人当たり賃金は何もしない場合に比べ三十五・七万円増える。続いてパネルの下。物価上昇率は、直ちにマイナス二・一%まで下落、その後、緩やかに上昇する。三年目時点で約一・八%程度。しかし、ここから先、低下が始まるということです。  続いて、給付金。給付金の試算、資料の九。パネルの上。季節ごと、年四回、一・二億人に十万円を給付した場合、何もしなかった場合に比べて一人当たり賃金は六年後に約二十八・五万円増える。物価の上昇はパネルの下。物価は二年後、一・九%まで上昇、その後、上昇率は低下します。六年後には一・三%程度。順に低下をしていくということです。  給付金というのは、公共投資と違って、これすぐに消費に回らないわけですね。だから、物価はさほど上昇しないという話になる。この消費税減税と給付金というのが一番話が早いんですよ。国を一刻も早く立て直すにはこれしかないんですよ、逆に言ったら。  総理、消費税減税、是非やっていただけないですか。いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高、賃金が物価高に追い付いていない時点において可処分所得を押し上げていかなければならない、こういった問題意識は、今回の予算委員会の議論を聞いておりましても、各党において共通しているんではないかと感じています。要は手法の問題であります。手法として政府としては、消費税減税、この手法は社会保障との関係で取らないということを申し上げています。  この所得税減税に先立って、給付金、これは住民税非課税世帯に今も実施しているこの支援を上乗せする形で合計十万円支給をいたします。そして、減税とこの給付金の間にある所得層の方々にも重点支援、この地方交付金を使って支援を行う、こうした支援を行うのが幅広く所得層を支援する上で重要だという判断でこの政府として可処分所得支援の方策を用意いたしました。  様々なこの提案はあるわけでありますが、政府としては、今申し上げている方針で、国民生活、物価高に対してしっかり守っていきたいと考えています。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 済みません、先ほど聞き間違えがあったかもしれません。山添委員の質問のときに、様々なメニューを考えたと。いろんな、今何が効果的かということを様々検討したと。で、結果、今、この所得税減税と給付になったというお話をされたと思うんですね。でも、その中には、検討の中に消費税の減税というものは含まれていなかったというふうにお答えになったと思うんですけれども、それでいいんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは再三申し上げておりますが、消費税減税については、少子高齢化が進む、人口減少が進む中で社会保障費が増大していく、その社会保障を支える重要な財源ということでありますので、今これを引き下げることは考えなかったということであります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 不景気のときに財源が減る、でも、消費税だったら財源が減らないって、これ一番やっちゃいけない税金なんですよ、実は。社会にお金が回っていないのに無理やり間引くことをやるんですから。生きるために払うしかないでしょう、消費税って。何かを食べるために、何かを飲むために必ず買わなきゃいけないんですよ。無理やり搾り取っているんです。  この消費税の減税、このような効果が見られるという説明をしたのに、そもそも政府のその検討の段階で消費税さえも考えていなかった、その検討に入れていなかったというのは、もうこれ、もう言葉ないですよ、はっきり言っちゃえば。全てを俎上に上げて、で、その中で検討してこれが一番だったというんだったら話は別。自分たちの、財務省の、経団連の好みだけピックアップしたという話になるじゃないですか、それじゃ。  なぜ日本が三十年も不況が続くんでしょうか。総理御自身が非常に冷静な分析、所信表明でなさってくださいました。  資料十。その議事録の抜粋なんです。総理、申し訳ない。この該当部分、お読みいただけないですか。よろしくお願いします。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 山本太郎さん、太郎さん、これ、映像にも映っておりますし、所信表明のときではありませんで、議事録に当たりますから。総理は答弁をされますから。ここでの読み上げは、今後続きますので、こういうことが、これは差し控えていただきたいと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 はい、いいですよ。先に行きます。  いいですよ、総理。答弁してくれと言ったって、ごめんなさい、中身のない答弁続くじゃないですか、申し訳ないけど。だからこそ、あなたが過去に言ったことから私は聞きたいんですよ。あなたの口から聞いたことをそのままこの場で有権者の皆さんに届けたいんです。  先に行きます。  三十年の不況、様々語られましたけれど、これ全くの他人事なんですよ。あなたたちがやったことでしょう、あなた含め自民党が。自民党が経団連の要望をしっかりと受けて、組織票と企業献金で買収されながら政策を売っていった。非正規などいつでも首を切れる不安定な安い賃金の労働者を大量に増やして、資本家がよりもうかるような法律を作ったのが自民党じゃないですか。随分、他人、どこかのよその国で起こっているかのような感想のような所信表明だったんですよ。  資料十一。グラフの右肩上がりの青い線、九〇年以降非正規労働者が増え続けている様子。グラフのオレンジの線、実質賃金が低下の様子。三十年掛けて日本を貧しくさせたのが自民党と経団連ですよ。  資料十二A。資本家にとってのコストは労働者と税金。このグラフ、昭和の終わりから平成の終わりまで法人税減税されまくっているという様子です。  資料十二B。先ほどのグラフに赤の縦線が入ります。消費税増税のタイミング。消費税が増税されるたびに資本家を減税する仕組みになっているんです。  今テレビを見ている皆さんから搾り取られた消費税は、その一部しか社会保障に使われていませんよ。庶民には増税、社会保障負担上げまくり。資本家がよりもうかるよう法律を作る、法律を変える。結果、大企業の内部留保はこちら。毎年過去最高益、それが十年以上続いている。  資料の十四。大企業の現金、預金、リーマン・ショック後、二〇〇八年辺りから右肩上がり。昨年時点で現預金二百九十五兆円。十年で約百二十七兆円も増えた。  一方、庶民どうなっていますか。資料の十五。厚労省、二〇一九年のコロナ前、生活苦しい人の割合聞かせてください。

森川善樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(森川善樹君) お答え申し上げます。  二〇一九年国民生活基礎調査において生活意識が苦しいと答えた世帯の割合は、全世帯で五四・四%、高齢者世帯で五一・七%、母子世帯で八六・七%、児童のいる世帯で六〇・四%となってございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ここにコロナが来て物価高になった。そのような経済対策になっていないでしょう。  世界の中で日本はこの三十年どうなりましたか。資料十六。内閣府、世界の名目GDPに占める日本の割合、九五年と二二年、どうなっています。

林伴子内閣府政策統括官

○政府参考人(林伴子君) お答え申し上げます。  IMFのデータベースによりますと、世界の名目GDPに占める日本の割合は、一九九五年は一七・七%、二〇二二年は四・二%となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料十七。内閣府、一人当たり名目GDP、日本の順位、二〇〇〇年と二二年、どうなっています。

林伴子内閣府政策統括官

○政府参考人(林伴子君) お答え申し上げます。  一人当たり名目GDPの世界における日本の順位は、二〇〇〇年は二位、二〇二二年は三十二位となっております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料十八。内閣府、主要国と比較、日本の一人当たり実質賃金、伸び率推移は。

森川善樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(森川善樹君) お答え申し上げます。  OECDが国際比較可能なように調整した二〇二二年の実質賃金は、一九九七年を一〇〇として、アメリカが一三九・九、イギリスが一三三・七、ドイツが一一八・四、フランスが一二五・九、イタリアが一〇〇・六、カナダが一三四・〇となってございます。  他方、日本の毎月勤労統計調査の実質賃金について、一九九七年を一〇〇として単純に算出すると、二〇二二年は八五・六となってございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料十九。経産省、IMD競争力ランキングって何ですか。八九年と二三年の日本の順位は。

山下隆一経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(山下隆一君) 御指摘のIMD競争ランキングは、スイスの国際経営開発研究所が公表している世界競争力ランキングのことを指します。当該ランキングにおきます日本の総合順位は、一九八九年は一位、二〇二三年は三十五位であります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料二十。経産省、八九年と二〇二〇年、時価総額ランキング上位三十社、日本企業は。

山下隆一経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(山下隆一君) 一九八九年は上位三十社のうち二十一社が日本企業でありましたが、二〇二〇年は上位三十社に入っている日本企業は存在しません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 別の情報で見ても、上位五十社に日本企業の姿はありません。  まず、総理には発言に責任を持つという基本から正していただきたいんです。総理は、これまで発言、宣言した内容を簡単にひっくり返す癖があります。  資料二十二。二〇二一年九月、自民党総裁選中、消費税を十年程度は上げることは考えないと発言。一年もたたないうちに、当面、当面消費税について触れることは考えておりませんと変質。手のひら返すの早過ぎません。  資料二十三。やろうとしていること、まるで民主党じゃないですか、四年間増税しないと言いながら増税した。これもう一回やる気ですか。  資料二十四。経団連は頻繁に消費税増税を求めていますね。九月に入ってからは二週間に一回の頻度。  総理、消費税の増税、いつやるおつもりですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税の増税、考えておりません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 まあ、飼い主が求めていますからそのうちやるでしょう。  今資料幾つや、二十五。手のひら返しはまだ続きます。  総理は所得倍増を引っ提げて総裁選に勝利されましたけれども、資料の二十六。ところが、政権発足から現在まで、実質賃金、倍増どころか落ち込み続けなんですね。けれども、ここで一発逆転と、総理が最低賃金千五百円に引き上げると宣言してくださったんですね。  資料の二十七。総理、最賃千五百円、待っていましたよ。ありがとうございます。ちなみにいつからですか、十年後です。いいかげんにしてもらっていいですか。今からの一年間、総理であり続けることが難しい人が十年後に最賃千五百円って、空手形って言います。  資料の続いて三十。フランスの大手コンサル、キャップジェミニの調査。世界に富裕層がどれだけいて、どれだけの資産を持っているか公表。富裕層とは、すぐにでも投資可能な資産百万ドル以上持っているという定義ですね。日本の富裕層の数、三百六十五万人。アメリカに次いで世界第二位。増税が必要なんでしたっけ、総理。だったら、まずここからじゃないですか。お友達から取っては。  今回のけちな所得減税の後には増税、負担増の嵐ですよ。庶民から搾り取り、資本家や大金持ちにはとことん優遇。聞く力、ただし金持ちに限る、勘弁してください。ちゃんと聞いてほしい、苦しみの声を。  私たちが先ほど掲げたような消費税減税、それだけじゃなく社会保険料の減免。そして何よりも、皆さんがお認めになっているとおりのすぐにでも効果が現れるという給付金、これは悪い物価高が収まるまで、必ずこれは季節ごとに。そうしたら、めどが立つじゃないですか、次はいつお金が来るから今は使えると。三十年弱らせた日本の経済をしっかりと立て直していただきたい。  けれども、自民党には無理です。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) おまとめください。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 踊り子が変われども振り付けは一緒。自民党を倒すしかない。れいわにお力を下さい。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。  これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十九分散会

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