予算委員会 第1号
- 発言数
- 591 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2023/10/31
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 本委員会委員島村大君は、去る八月三十日、逝去されました。誠に哀悼痛惜に堪えません。 ここに、謹んで哀悼の意を表し、皆様とともに黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(末松信介君) 黙祷を終わります。御着席願います。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が六名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中西祐介君、石田昌宏君、吉川ゆうみさん、宮崎雅夫君、河野義博君及び金子道仁君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で三百三十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十四分、立憲民主・社民九十六分、公明党四十分、日本維新の会四十八分、国民民主党・新緑風会二十五分、日本共産党二十五分、れいわ新選組十三分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。蓮舫さん。
○蓮舫君 おはようございます。立憲民主党の蓮舫です。 まず冒頭、総理、岸田内閣の一員である柿沢法務副大臣が自ら法令違反の疑いのある行為を行ったと認めました。御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、報道を承知しております。法務副大臣というもの、法の執行に関してはより厳密でなければならない立場だと認識をしています。事実関係を法務大臣に確認することを指示しております。
○蓮舫君 直接確認はしないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現状、法務大臣に確認を指示しております。
○蓮舫君 更迭しますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事実を確認した上で判断いたします。
○蓮舫君 事実だとしたら、適材適所とこれまで声高に言っていた総理のその認識が疑われますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道のとおりであるとすれば、これは誠に遺憾なことであり、私も任命責任を感じなければなりませんが、今はまずは事実関係を確認しております。
○蓮舫君 十月二十二日、徳島県・高知県の参議院補欠選挙で、総理も応援に入られた自民党の候補者に九万票の差を付けて広田一候補が当選しました。これは総理や内閣に対するどういう声だと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 選挙の結果については様々な国民の声が含まれていると認識をしております。 まず、この与党が応援していた候補が選挙に負けたこと、これは謙虚に受け止め、その結果を分析しなければならないと思っております。政府に対してどのような声が寄せられてきたのか、しっかり分析した上で今後の政権運営に反映させていきたいと思います。
○蓮舫君 岸田総理や政権に対する怒りの声だと思うんですよね。とにかく物価が上がり続けています。本当に生活が苦しい。でも、四か月間国会開かないで、ようやく開いたと思ったら、経済対策出すのは十一月二日ですか。そこから予算案が出るのは二、三週間掛かって、それが成立して執行されるのは十二月過ぎる。で、減税は来年の六月でしょう。全部遅過ぎませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済対策については、これまでも累次様々な対策を発動しています。エネルギー対策につきましても、激変緩和措置、既に実行をしております。そして、今年の夏からは、低所得者層に対して、重点支援地方交付金の低所得者世帯枠を活用して既に一世帯当たり三万円の給付を始めております。 様々な政策を進めながら、更に一層、この物価高から国民生活を守るためにどうあるべきなのか、経済対策進めていきたいと考えています。
○蓮舫君 あのね、給付と減税を賃上げが物価高に追い付くまでの一時的な措置と総理は言うんですが、一回の給付金と来年の夏の減税で賃上げは物価高を超えるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済対策のまず主役、軸となる対策、これは、今、経済が長年デフレに苦しんできた、ようやく賃上げあるいは投資に明るい兆しが見えてきた、これを来年にしっかりと引き継ぐことができるかどうか、これが重要だということで、供給力の強化、すなわち企業の稼ぐ力、これをしっかり維持していく、そして拡大していく、これがこの経済対策の主役であると思っています。 しかし、その大事なときに、今、御指摘のように、物価高、国民生活に大きな影響を与えています。国民生活において、可処分所得、これを広げることによってしっかりと支えていかなければならない。一時的な措置として、政府として、所得税減税、さらには給付金の支給等を用意して国民の生活を支えながら、今出てきた賃上げあるいは投資の好循環を来年にしっかりつなげていきたいと考えています。
○蓮舫君 ちょっと伝わらないんですけれども。 で、その減税の中身がまだ固まっていないのに、公明党や御党の萩生田政調会長から、一回きりでは終わらない発言も出ています。所得税減税は一回より続ける可能性もあるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げました賃上げ、これは、今年から来年、これが大変重要な時期だと考えています。今年七月時点で内閣府年央試算を行ったところ、来年度中には名目賃金の伸びが消費者物価の伸びに追い付く、こういった試算も出ております。民間のこのエコノミストの見方、実質賃金がプラスに転じるのは二〇二四年度ないし二〇二五年度という見方が多い、こういった様々な評価があります。今年から来年に向けてしっかりとこの賃上げの流れをつなげていく、これが大事だと思っています。 そのタイミングに向けて、まずは低所得者層には給付という形でスピード感を持って支援を行い、そしてそれに、その賃上げに合わせて、所得税等をお支払いいただいている方には、今言った賃上げのタイミングに合わせて住民税、失礼、所得税、住民税の減税を行う、こうした賃上げの流れを押し上げていきたいと考えています。
○蓮舫君 違います。所得税減税は一回で終わらない可能性があるんですかと伺っています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 来年、今申し上げたように、賃上げにとって大変重要なタイミングを迎えます。その賃上げを実現するために、このデフレに後戻りさせないために国民への還元、減税を考えているということであります。まずは、一時的にこうしたこの可処分所得を確保するために、家計、国民生活を支える措置を用意したいと思っております。
○蓮舫君 一回で終わるんですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一回で終われるように経済を盛り上げていきたいと思っております。
○蓮舫君 確認ですが、たばこ税、法人税、所得税増税は二〇二七年までに必ず行いますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛のこの税制措置についての御質問かと思いますが、これについては昨年末、閣議決定を行っております。令和九年度に向けて複数年を掛けてこの税制措置を行っていく、タイミングについてはこの方針を堅持いたします。
○蓮舫君 つまり、減税をしても二〇二七年度までには必ず増税が行われるんですよ。だったら、減税した分は貯蓄に回されて消費に行かないんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の経済対策と防衛力強化のための税制措置、これはそもそもこの目的が違います。 今回は経済対策としての所得税減税であります。そして、防衛力、当然のことながらこの経済や国民生活を守るために重要な取組であり、それを支える防衛措置ということについても、従来から内容、所得税ということについては実質的に家計の負担を増やさないということで今回の措置と整合的であるというふうに思っておりますし、防衛、防衛力強化のための租税措置、この主軸は法人税ということになるわけですが、法人税についても九四%の法人は対象外とするなど、経済に配慮した内容になっています。 そして、先ほど御指摘がありました時期につきましても、景気あるいは賃金、こういったものに十分配慮した上で時期を考えるということであります。 まずは経済、しっかりとこの来年に向けて好循環を維持し、そして経済の持続可能性、賃上げを盛り上げていく、こういった流れをしっかりつくることに専念したいと思います。その上で、必要な措置についても考えてまいります。
○蓮舫君 総理、じゃ、家計、家庭は、それぞれ防衛財源の増税用の財布を分ける、そしてこっちは減税用の財布を分ける、そういうことですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、防衛力強化の租税措置は、所得税については現状の家計の負担を増やさないということを申し上げております。これは、家計の、家計において、この防衛力の強化においては負担は増えないということであります。 なおかつ、時期についても、経済が来年に向けて賃上げ盛り上がって循環が確実なものになる、デフレ脱却が確実なものになる、そういったことをしっかりと確認した上で、しかるべきタイミング、先ほど申し上げましたタイミングで実施する、こういったことになっております。 これは、両者は決して矛盾するものではないと考えています。
○蓮舫君 答弁で絶対に増税と言わないところに総理のこだわりを感じました。 さて、増税に加えて更なる負担増が見込めるのが少子化対策です。(資料提示) 加藤大臣、これ、年幾ら要るんですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) 少子化対策の加速化プランに向けて三・五兆円を見込んでいるところでございます。
○蓮舫君 財源を示してください。
○委員長(末松信介君) 挙手願います。
○国務大臣(加藤鮎子君) 失礼しました。 三兆円半ばを見込んでいるところでございます。財源につきましては年末に向けて検討を進めているところでございます。
○蓮舫君 安定財源として歳出改革を徹底。社会保障費の歳出改革って何ですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) 少子化対策の財源につきましては、六月のこども未来戦略方針において、まずは徹底した歳出改革を行い、その効果を活用しながら、国民に実質的な追加負担を生じさせないことを目指すという基本骨格を示しております。 その際、徹底した歳出改革を行っていく、その中身についても年末に向けて検討していくことと承知しております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、それでは総理でよろしいですか。(発言する者あり)まず、そうしたら、片道方式ですので、まず、加藤国務大臣。歳出改革について御説明願います。
○国務大臣(加藤鮎子君) 社会保障の歳出改革につきましては、各省庁連携をして今後具体的に進めていくものと承知しております。
○委員長(末松信介君) 総理からありますか。じゃ、岸田内閣総理大臣。まあ、指名でございます。(発言する者あり) 蓮舫さん。
○蓮舫君 ありがとうございます。 加藤大臣、昨年の社会保障自然増、幾ら抑えました。
○国務大臣(加藤鮎子君) 社会保険料の歳出につきましては……(発言する者あり)失礼しました、社会保障費の自然増につきましては、所管が厚生労働省となっておりますので、厚生労働省の方に御確認をいただければと思います。
○蓮舫君 あなた、メディアに対しても、安定財源を社会保障の歳出改革で行うって何度も言っている。じゃ、去年の社会保障の自然増、幾ら抑えたのか、それぐらいは押さえているでしょう。幾らですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) おおむね千五百億円と承知をいたしております。
○蓮舫君 千五百億円、自然税収を、増収を抑えたんですね。中身は何でした。
○国務大臣(加藤鮎子君) 繰り返しになりますけれども、詳細につきましては所管に御確認をいただければと思います。
○蓮舫君 いや、あなたが少子化担当大臣として社会保障費から歳出削減をして安定財源をつくるって言っているから、去年の千五百億はちなみに中身は何だったんですかって聞いているんです。
○国務大臣(武見敬三君) 所管ですので、お答えします。 社会保障費全体、医療、年金、介護に関連して千五百億、実際には適正化をさせていただいておりまして、それがこの一つの財源になることになっております。それをもっと細かくですか。(発言する者あり)はい。この医療と介護、福祉、この三つの中で実際に千五百億の保険料に関わる適正化を行ったというふうに私は、ちょっとお待ちください。 相当細かくお話し申し上げてよろしいですか。 まずですね、薬価の改定で七百億円程度、それから後期高齢者医療の患者負担割りの見直しで四百億円程度、それから雇用調整助成金等の特例見直しで三百億円程度、それから保険者の機能強化推進交付金、これ介護でありますが、これ百億円程度、それから生活扶助基準の見直し、これは逆に増えておりまして、百億ほど増えていると、これが今の内訳でございます。
○蓮舫君 ありがとうございました。 薬価を下げて、雇用調整助成金を引き下げて、そして七十五歳以上の御高齢者の医療費窓口負担を倍にして、ようやく千五百億円を絞った。相当な痛みですよ。 加藤大臣、そのことも知らないで、そして今、社会保障費の歳出改革で三・五兆生むって本当にできるんですか。
○国務大臣(加藤鮎子君) 支援金制度は、企業を含めた社会、経済の、社会、参加者全員が連帯して公平な立場で広く負担していく新たな枠組み、新たな枠組みであります。また、社会保険の賦課徴収ルートを活用することによって、こととしており、関係省庁と連携しつつ、具体的な制度設計を速やかに進めてまいります。
○蓮舫君 いや、大臣も不安なら歳出改革の中身も不安ですよ。少子化対策、財源ないんじゃないですか。これ、防衛予算も毎年二千百億出すんですよね。大臣、どういう内訳ですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 従来、予算編成の目安というものがございまして、一千億、三か年で一千億の枠内に抑えるということでずっとやってまいりました。これは一年間に戻しますと三百三十億の伸びしか認めないということですが、その後の物価上昇を勘案いたしまして一千五百億円までこれが伸びるわけでありますが、更に六百億深掘りをいたしまして二千百億円、これをこの歳出改革で生み出すということであります。令和五年度におきましてはそれができました。 したがいまして、令和六年度以降も、徹底した歳出改革をもちまして、この二千百億円のこの切り込み、これをやってまいりたいと考えております。
○蓮舫君 あのね、何度聞いても分からない。千五百億円規模は、本来伸びるベースを抑えたからそれが財源になる。意味不明です。それで、更に六百億を深掘りする。六百億深掘り、来年はその六百ベースで更に六百、千二百、再来年はその千二百ベースに更に六百で千八百。延べでいうと、深掘り額がこれ八千四百億になるんです。どこに歳出改革の余地があるんですか。何から出すんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) その二千百億円をその上限として、まあ言わばキャップじゃありませんけれども、シーリングでもありませんけれども、それをしっかりと実現するということで、それは毎年度毎年度の予算編成のときに徹底した見直しを行う、そういう中で実現をしてまいりたいと思っています。令和五年度については、それが実現することができました。
○蓮舫君 国民に増税をする。でも、今聞いたとおり、少子化対策の負担増は曖昧にごまかして、防衛予算は毎年頑張るという意見表明です。これまでに六兆円を超えたガソリン補助も続ける、三兆を超えた電気・ガス代補助も続ける、そこに減税財源も要る。総理の頭の中には財源が無尽蔵にあるのかしら。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、基本的にはデフレ脱却、これが経済政策において最も重要だということを申し上げています。財政ということについても、デフレ脱却、これは間違いなくプラスになります。それを進めた上で、その必要な具体的な課題についても解決していかなければならない。防衛力強化については先ほど申し上げたとおりであります。 そして、子ども・子育てについての財源ということを、という御質問をいただいておりますが、これについても、先ほど武見厚労大臣からありました様々な取組を続けることによって、これ年末に向けて工程表を続けていくわけでありますが、これ、二〇二八年度までの毎年の予算編成過程において積み上げていく、こうしたことを申し上げております。 そして、この財源確保に当たっては、歳出改革、そして賃上げによって実質的な国民負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築するということで、追加的な国民負担が生じない、こうした取組を進めていきたいと考えております。
○蓮舫君 いや、追加的な負担がなくて三・五兆円が生まれるという理屈がやっぱり分からないんですよ。だから偽装減税って言われるんじゃないですか。将来の負担は言わないで一回の減税だけは言う。それが国民に見透かされていると思いませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げている減税、これは、この経済がこのデフレから脱却できるかどうか正念場にある中にあって、後戻りさせないために国民の可処分所得を支える、こうした考え方に基づいてこの検討をお願いしているということであります。 まず、経済。これ、ようやく三十年ぶりの賃上げ、そして年間百兆円を超える民間投資、これは過去最大であります。長年にわたってデフレ脱却に向けて努力を続けてきた、その明るい兆しがようやく出てきた。問題は、これを来年につなげられるかどうか。そのために、減税をしてでも可処分所得を、国民の可処分所得を支えなければならない、こういった問題意識でこの検討をしていることであります。 是非、この経済のデフレ脱却、そして好循環を来年に向けてつなげていく、これを是非果たしたいと思います。その上で、他の政策課題についても、今申し上げた、そして先ほど申し上げた防衛力強化における税制措置も含めて、一つ一つ課題を解決していきたいと考えています。
○蓮舫君 なかなか言葉が届かないんですけれどもね、総理の答弁って。 じゃ、効果についてお伺いするんですが、一回の給付金と一回の所得税減税でどれだけ家計は助かると見てます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 可処分所得を増やすということについては、野党の皆様方からも様々な対案が出されておりますが、目的においては共有していると思っています。 これ、可処分所得を増やすことによって、先ほど申し上げました、来年に向けて実質賃金をプラスに転じられるか。民間においても、二〇二四年度から二〇二五年度には実質賃金プラスに転じることが可能なのではないか、こういった見方が出ているからして、その大切な今年から来年に向けて可処分所得をしっかりと増やしていき、物価高に負けない支えを用意することが重要だということで申し上げています。 是非、この実質的な賃金がプラスに転じる、賃上げが本格化する、その時期につなげられるようにこの対策を用意していきたいと思っております。
○蓮舫君 総理、四万円減税されたら助かります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。一人四万円のこの減税というのは大きな額であると思います。それぞれのこの生活を支え、可処分所得を増やすという意味で、意味はあると思います。
○蓮舫君 民間の調査会社では、今年度の物価上昇による家計の負担増が昨年度に比べて十万円になるという、こういう数値もあるんですね。 何で家計がこれだけ苦しんでいるのか。本来のこれだけ家計が苦しんでいる理由は何だと思われます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、基本的には所得が伸びていないということだと思います。長年のデフレの悪循環の中で、賃金、消費、投資、こうしたものを削ってでも多くの企業が苦しみながら頑張ってきた、こういった状況が続いてきたわけでありますが、結果として所得が増えてこなかった、このことが家計の苦しさにつながっている、物価高の中で家計の苦しさにつながっている、このように思います。 だからこそ、今出てきた明るい兆し、これを来年につなげなければならない。そして、来年、もっとこの賃上げ、盛り上げなければならない、この流れを大事にしなければならない。そのために、是非、供給力の強化、すなわち企業の稼ぐ力を増やしていく、この部分を重視したいと思いますが、そのための障害にならないように、物価高が、物価高に賃金がまだ追い付いていない現状においては、可処分所得を増やす、こういった支えを国としても用意しなければならないと考えています。
○蓮舫君 あのね、実質賃金が下がり続けているのは物価の上昇に追い付かないからですよ。つまり、一番困っているのは物価高ですよね。この物価高の主な原因は、円安じゃないですか、金利差じゃないですか。アベノミクスがそれを誘引しているんじゃないですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 金融政策については、日銀において経済、金融の状況を勘案し、安定的な物価を維持、持続させるために行う政策であると考えています。この金融政策を見ながら、政府としては、日銀と連携しながら様々なマクロ政策を進めていかなければなりません。 よって、政府としては、まずは賃金を引き上げる、こういった政策を続けなければいけないということで、今回の経済政策においても供給力の強化、要は企業の稼ぐ力を引き続き引き上げていく、生産性を高めていく、こういった取組を通じて賃上げを持続させていく政策が重要であるという政策を続けています。 引き続き、政府と日銀と連携しながら、この経済政策進めていきたいと考えています。
○蓮舫君 日銀は今日、金融政策決定会合を行って、恐らくCPI、消費者物価指数が今年度二%に上方修正される見通しと言われているんですね。三年続けて二パー超えています。それでもまだ異次元の金融緩和続けられるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日銀の政策決定会議については、一部報道が出ていることは承知しておりますが、まさに今会議が行われているさなかだと思います。結果について私が何か申し上げることは控えたいと思いますが、日銀も、先ほど申し上げた物価を安定的にこの維持していくために金融政策を考えている、様々な観点からこの金融政策について具体的な内容を決定していると承知をしております。
○蓮舫君 金融緩和は維持、日米の金利差は拡大、物価は上昇し続ける、そこに借金をして物価高対策の補正予算を組むことを繰り返すのは、これ悪循環なんですよ。 日本のドル換算での名目GDP、ドイツを下回り四位に転落と見通しが出ました。今こだわるのは、アベノミクスの物価目標の達成ではなくて、現に弱っている日本経済、弱っている家計を助けるために、円安を阻止する方にかじを切るべきではないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から今このドイツの、ドイツとのGDPの比較についてもお話がありましたが、おっしゃるように為替は大きな影響があると思いますが、基本は、我が国経済自体をこの成長させる、この供給力を強化する、これが基本だと思います。これがあってこそ、この賃上げの原資も日本においてしっかりと獲得されるものだと思います。 まずは、このデフレ脱却からの大きなチャンス、これを物にしなければならない。供給力、生産性を向上させることによって日本の経済を成長させていく、この基本をしっかり進めていくのが重要であると認識をしております。
○蓮舫君 金融緩和の見直しというのは、やっぱり金利上昇リスクがあるんですよね。それはやっぱり相当慎重にやらなければいけないというのは私も思います。 ただ、この間、国債をこれだけ発行しておいて、そして異次元の金融緩和だと言ってアベノミクスを、それをずうっと進めてきたのは自民党政権なんですよ。どこかで出口に向き合わなければいけない。今のこの金利差の円安が国民生活と経済を直撃しているわけですから、岸田総理、出口に向き合う、そういう決断をすべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) アベノミクスと言われた時代、デフレからの脱却、これを最優先として様々な政策を講じてきました。 そして、私の政権になってから二年間、これは新しい資本主義ということで、賃上げ、そしてその原資となる投資、この二つをまず盛り上げることによって、成長と分配の好循環、この好循環を回すことが経済の持続可能性として重要だ、こういった考えに基づいて政策を進めてきました。そして、官民協力する、新しい形での官民協力ということで、賃上げにおいても、また投資においても取組を進める。 こういったことによって、ようやく三十年ぶりの賃上げ、そして過去最大の百兆円の民間投資、三十年ぶりの株価、また五十兆円あったこのGDPギャップも解消されつつある、こういった結果につながってきた。この明るい兆し、これは歓迎すべきことでありますが、問題はこれを持続できるかどうか、これが我が国の経済に問われているんだと思います。 これを来年につなげるために、今、経済対策のまず主役として、この供給力の強化、企業の稼ぐ力、これを広げていこうということを申し上げ、そしてその際に、物価高において逆戻りしてしまわないように、家計の可処分所得、これを支えていく、この二つを経済対策の中で行いたいということを申し上げております。
○蓮舫君 衆議院の本会議場で安倍元総理に対する野田元総理の追悼演説が行われたのがちょうど一年前なんですね。あの中で野田さんは、安倍総理が放った強力な光、その先に伸びる長い影、これを議場にいる我々は議論していかなきゃいけないと言っている。まさにそのとおりだと思うんです。アベノミクスの残した長い影、私は、やっぱりこの異次元の金融緩和、これ、とっても大きいと思う。今、それが国民を苦しめているんですよ。 もう一つ取り上げたい。残した長い影は、財政出動でじゃぶじゃぶに予算が付けられて、官民ファンドと基金が膨れに膨れている。 まずは官民ファンド、これどういうものですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ファンドにおいて、リスクを民間において十分取れないようなケースにおいて、官がリスクを先に取ることによって呼び水となり、民間の投資を集めていく。そのことによって、官民のファンドをつくり、これを様々な政策手段、解決のために使う。これが官民ファンドの基本的な考え方だと認識をしています。
○蓮舫君 国がお金を出す、あるいは保証をする、そのことによって民間のマネーを呼び入れて、そしていろいろな投資を実行して国民のための事業が行われるんですが、これ、官民ファンドが投資をした事業が失敗したとき、損をしたとき、その差額は誰が負担するんですか。
○委員長(末松信介君) 関係大臣、どなたか。損失補填ですね、損失補填の話。
○国務大臣(鈴木俊一君) ちょっと歯切れの悪い答弁になるかもしれませんけれども、官民ファンドで確かに非常に効果が上げていない、上がっていない、そういう評価のあるところもございます。そういうところについては改善をまず求めて、改善を求めながらも……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) まず最後まで聞いてください。
○国務大臣(鈴木俊一君) ちょっと最後まで一応言わせて。その改善が求められなかったら、もうこれは取り潰すと。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 大臣、全体の損失補償についてということの質問でございます。
○国務大臣(鈴木俊一君) それについては、まずは、このそうしたうまくいっていない、回っていないところの改善をまずはやるということでございまして、その先の処理については、改善をまずやり遂げるというところが重要な点であります。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 静粛に。
○蓮舫君 もう一回。 官民ファンドの財源は何で、それが損をしたら何で埋めるんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 官民ファンドの原資は政府出資、それから民間からの出資でございます。 それで、それは財源は一般会計から出すということですね。(発言する者あり)いやいや、出資でしょう。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 鈴木財務大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) いいですか。済みません、訂正をいたします。 政府の出資、それから民間の出資ですが、政府の出資につきましては財投から出されるということです。財投の財源、これは、今までの政府のこの一般財源からも出されると思いますし、今の状況でいいますと、例えば政府が保有しております様々な政府のこの財源、そういうものから出されていると思っております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) それでは、財投の原資につきまして、鈴木財務大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) 中身は一般の税収からもありますが、それと同時に、NTTでありますとか、そうしたもののこの収益から回されるというのが大宗だと思います。
○蓮舫君 ここに至るまでちょっと長かったんですけれども、国際協力銀行の国庫納付金、あるいはJTTとかNT、あっ、JTとかNTTとか、国が持っている株の配当金、それで回しているんです。でも、これが毀損して損をしてしまった場合には、国有財産、国民の財産が毀損される。だからこそ、運営はリスクは伴うけれども丁寧にやらなければいけないというのが、それ、総理、この考えでよろしいですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) そのとおりでございます。
○蓮舫君 第二次安倍政権以降、官民ファンドは次々とつくられて、今十四もあります。その全体の活用状況はどうなっていますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 官民ファンドの現状でありますが、令和五年三月末時点で、政府出資が約一・九兆円、民間出資が約〇・九兆円、合計約二・八兆円が出資をされております。そして、官民ファンド全体の累積損益は約七千五百九十八億円でありまして、この間誘発されました民間投融資額は約十三・五兆円となっております。
○蓮舫君 全体として黒字だからいいという評価は危ういと思うんです。 この出ている黒字の八割は、INCJたった一つの官民ファンドのもうけで埋めているんですね。で、残る十三ファンドのうち九ファンドは赤字です。そのうちの四つのファンドはこの三年間で損が倍額して、七百億赤字が膨れています。 一個一個の官民ファンドの見直し、総理、是非していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 官民ファンドの現状についてしっかり把握すること、これは当然重要なことであり、政府としては、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議、こうした会議を通じまして各ファンドの累積損益に係る状況、これを共有し、特に累積損失の大きいファンドについては、各ファンド及び監督官庁が損失解消のための数値目標、計画、これを策定し、その進捗を同会議において定期的に検証する、こうした取組を続けております。
○蓮舫君 ありがとうございます。 じゃ、各ファンドのうちで経産省所管のクールジャパン機構、これはどういう目的で、どんな組織ですか。
○国務大臣(西村康稔君) クールジャパン機構でありますけれども、日本の文化あるいは地域の魅力を生かしながら海外の需要開拓を行う事業に対して、先ほど来お話ありますように、民業補完を行いつつ、リスクマネーの供給を行うために設立された組織であります。
○蓮舫君 二〇一二年十二月発足の第二次安倍内閣、最初の施政方針演説で安倍総理は、本会議で、クールジャパンを世界に誇るビジネスにしていこうと高らかに宣言をしました。で、その年にクールジャパン推進は成長戦略の目玉となって、官民を挙げて推し進めてきた。 あれから十年がたちました。一体、どんなクールジャパンがこの国の経済成長に寄与しましたか。
○国務大臣(西村康稔君) コロナがありましたので、この間は、特にエンターテインメントについては非常に厳しい状況に、これは世界的に厳しい状況にありました。ただ、コロナの前の段階で国内に外国人の皆さん三千二百万人からインバウンドで来られるということで、日本の魅力、食や文化やエンターテインメントや様々なことについて多くの外国人が日本に対して大きな関心を持っていたということだと思います。
○蓮舫君 クールジャパン機構の二〇二二年決算を踏まえた直近の投資額、累積損益を教えてください。
○国務大臣(西村康稔君) 二二年度の投資実績が百六十一億円、そして二二年度末の累積の損益はマイナス三百五十六億円となっております。
○蓮舫君 マイナス三百五十六億円。 このクールジャパン機構のその投資とか累積損益の計画というのは、これまで何回見直していますか。
○国務大臣(西村康稔君) 計画の見直しは二回であったと思います。(発言する者あり)ちょっと確認させてください、二回だと。三回です。済みません。
○蓮舫君 一番上の急カーブ、V字で上がっているのが最初の計画。そこからどんどんどんどん見直されて、一番下の黒が現在の計画。いいですか。二〇二二年に二百六十三億の投資額を見込んでいたのが、今や百五十四で四割減。累積損益、損は四倍、最終年度の累積損益マイナス五百億。これね、ゴールポストをずらしてずらして何となく計画を達成したという、ある種の粉飾じゃないですか、大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 数字は御指摘のように当初の計画からかなり下方修正されていますので、これはもちろん先ほど申し上げたようにコロナの影響があってぐっと下がっていることはあります。ただ、様々な案件について、案件について見通しが甘かったようなこともあるかと思います。 そうした中で、昨年、改善計画を出して、十一月に計画を出して、まさに投資先の管理であるとかあるいは支援の強化、あるいは専門人材を更に強化をするというようなことで新たな投資の計画を出しているところであります。ちなみに、僅かでありますけれども、直近の昨年十一月以降の取組によって少しだけ改善をしておりまして、今のところ、今のところ、この計画に沿ってきていると思います。 それで、その上で申し上げれば、二四年、五年、六年とかなりのイグジットが期待できる案件がありますので、この辺りでしっかりと収益改善をしていきたいというふうに思います。
○蓮舫君 コロナの責任にしちゃ駄目ですよ。コロナの前から計画見直ししているんですから、大幅に下振れで。 僅か八億円の計画に対して損が少し減ったと言っているんですけれども、その計画を見直したのは去年の十一月。そして、その計画に沿ってプラスが出たという報告をしたのが今年の三月。四か月前に計画、下にしているんですよ。こういうことやっちゃ駄目だと言っている。 クールジャパン機構への三百億円の国の出資は、今や千百五十六億円突っ込んでいます。累積赤字は三百五十六億。これ、まさかのV字回復で、あと十一年で黒字十億出ると言っているんですよ。いいですか。一年間、単純に考えても三十三億稼がないといけない。去年四十七億の赤字が出ていますから、単年度で八十億の黒字、その後三十三億黒字が出続ける。本当ですか。
○国務大臣(西村康稔君) 昨年、かなり議論をいたしまして、先ほど申し上げました投資先の管理、資金の回収あるいは支援、専門人材など相当強化をしてきておりますので、その上で、今申し上げたように、来年度以降、特に二五年、六年、七年度とかなり大型のフード関係、インバウンド関連のイグジットが期待できるものがありますので、しっかりとそれを見極めたいと思いますが、計画がありますので、計画にきちんと沿っているかどうかも見極めながら、成果が上がらない場合にはこれはもう統合するか廃止するか何かを考えなきゃいけないと思っておりますので、まさにラストチャンスということでしっかり取り組みたいと思います。
○蓮舫君 赤字が出たら、それは国民の財産が毀損されることになるんですよ。ラストチャンスはもう越えていると思いますよ。 例えば、じゃ、支援決定額ベース、投資金額上位三位に教育コンテンツの配信事業があります。これはどんな事業ですか。
○国務大臣(西村康稔君) 恐らくラフ・アンド・ピース・マザーという事業のことかと思いますけれども、日本発で子供向けの教育コンテンツを制作、配信する事業であります。平たく言えば、楽しみながら、芸能関係の企業のそうしたノウハウを使いながら、楽しみながら教育コンテンツを制作、配信するということで、海外需要獲得を目指した、そうした配信プラットフォームの事業であります。
○蓮舫君 配信先はどこですか。
○国務大臣(西村康稔君) 配信先は、これは海外向け、アジアを中心に展開をしようとしていたものと思います。
○蓮舫君 日本の教育コンテンツをアジアに配信する、次世代の日本ファンを獲得する、その子たちが日本に来てくれて、インバウンド、そして経済成長につながる、クールジャパンだと。 二〇一九年四月、ラフ・アンド・ピース・マザーが設立されました。NTTの社長、それと吉本興業の会長、クールジャパン機構の当時の社長、三人が並んでカンファレンスをした。吉本は教育の会社になると高らかに宣言をしたんですが、あれから四年もたたず、今年八月二十九日にエグジットしています。何でですか。
○国務大臣(西村康稔君) 残念ながら、国内事業がまず甘かったというか、うまくいかなかったと、有料の会員数が低迷をしたということなどあったと思います。なかなかうまくいかなかった。それから、そのシンボル的に行おうとしていた体験施設事業、これ沖縄で常設施設を考えたんですけれども、これが残念ながらコロナの影響によって中止をしたということもあって、海外に展開する余裕がなくなったために国内事業に注力するということで、機構としては株式を売却することにしたわけであります。
○蓮舫君 あのね、政策性、政策目的、一つも達成していないんですよ。アジアに一回も配信していないで終わっちゃったんでしょう。ここに最大百億の支援、実際三十一億円支援しているんですよ。 じゃ、収益性は出たんですか。もうかったんですか。
○国務大臣(西村康稔君) 一定額は回収をしておりますが、トータルでいうとマイナス、損を出しているということであります。
○蓮舫君 政策は倒れて、出資したものはマイナスになって、そのツケは国民の財産で毀損させる。 これは、当時のクールジャパン機構の社長は、吉本興業とこのNTTの教育配信事業への投資は半年から一年掛けて議論をして、投資は適切とまで言い切っていたんです。 コロナ以外で何で失敗したんですか、これ。
○国務大臣(西村康稔君) 今申し上げたとおり、一つには、国内事業、国内でベースをしっかりつくりながら海外展開するというものであったのが、国内でなかなかうまくいかなかった。更に言うと、沖縄の常設施設も計画をコロナのために中止をしたということで、国内事業に専念するという決定をされたという中で、海外展開しないわけですから、株式は売却したということであります。
○蓮舫君 当初、教育コンテンツは動画見放題サービスだったんですが、今年二月に終了しています。リアルやオンラインワークショップへ移行して、その案内は、先ほど大臣もおっしゃったように、登録した会員にメルマガで届くんですね。私もなっています。ところが、なぜか届くメルマガは、よしもとアカデミー、放課後クラブの案内、芸人とネタ作成チャレンジ、芸人とユーチューブ動画作成、M―1グランプリ予選突破目指した漫才レク、吉本興業の芸人が行うワークショップへの小中高校生に有料で参加をしてくださいという案内なんですよ。 これね、国が三十一億円出資してつくった会社が、そこでその教育コンテンツを見たいと契約した人のメルマガに一企業の広報、広告、案内届けたの、適切ですか。
○国務大臣(西村康稔君) 私どもとしては、国内の事業をやりながら、そして海外の事業を展開をすると、アジアにまさに楽しみながら教育コンテンツを届けるというところを支援をしようとして思ったわけですが、残念ながらその国内の事業がうまくいかずに、私どもは株式は売却したということであります。 大変残念なことでありますけれども、まず、このクールジャパン機構で投資をする案件は、一つには政策的意義があると、それから収益性も見ます、そして波及効果はどれだけあるかと。で、海外に対してどれだけインパクトを持って日本の文化伝えられるか、そのことによって産業としてプラスになるかということも考えた上でありますので、私どもとしては、海外に日本の教育の内容を面白おかしくしながらも届けていくということに期待をしたわけでありますが、残念ながら、事業性について、吉本興業とNTTという日本を代表するような企業が出資をしてやろうということでありましたので、我々も期待したわけですけれども、残念ながらこれは事業がうまくいかなかったということだと思います。
○蓮舫君 昨年末の財政投融資分科会で委員から、総理、産業投資という名を借りて事実上の事後的な補助金を当該出資先にくれてやるほど我が国の財政は楽観できない状況って、相当厳しく言われているんですよ。 政権に近いと言われている企業への補助金になっていませんか。洗った方がいいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 要は、官民ファンドのありようとして、そして事業内容として、国民のこの税金にも関わる問題でありますので、国民から理解されるものであるかどうか、こうした観点は重要だと思います。 今、経産大臣から様々なこの説明がありました。この現状について国民から理解されるものであるよう、しっかりとこの経営改善等も求めていくことも必要だと思いますし、また、先ほど大臣からもありましたように、全体の計画に沿って対応をしているということではありますが、この計画を下回った場合には、統合、廃止も含めて具体的な道筋を検討することになるものであると認識をしております。
○蓮舫君 総理、計画は下回り続けているんです、何度も説明していますが。 既に国は千百五十六億円投資をしているとは言います、出資ね。今年三月末、エグジット済み案件への機構の出資は二百一億あります。実際の回収額は百三十億。もう既に七十一億赤字なんですね。官民ファンドの損失は、クールジャパン機構、累積損益の半分以下が、半分以上がこれ人件費、調査費です。それと六本木ヒルズの事務所費です。六十億はこれエグジット案件の投資損益。その下に百億ってあるんですね。この百八億、大臣、この百八億、何ですか。
○国務大臣(西村康稔君) 投資案件中ではありますけれども、減損計上しているものでございます。
○蓮舫君 つまり、九百五十四億円投資をしているんだけれども、もう既にその九分の一の百八億が損をするとして減損計上されている。これ、このまま本当に投資続けて大丈夫ですか。どこかで止めないといけないんじゃないですか。そういう数字だと思いますよ、もうこれは。
○国務大臣(西村康稔君) まさに昨年十一月に様々議論して、結果、新たな計画の下で改善を目指していくということでありますが、その中で、投資先についてもしっかりとチェックをしていく、管理をし、回収できるものは回収していく、そして期待できるものは支援をするということで、めり張り付けながら対応していくということであります。 今の段階で厳しいものについてはそういった計上をしておりますけれども、全てが全てそうなっているわけでありませんので、先ほど申し上げたとおり、この数年でかなりの大型のイグジット案件が期待できるものがありますので、そうしたものを見ながら、特に損失が出そうなものについてはしっかりと管理をしていくということで、めり張り付けた対応をしていきたいというふうに思います。
○蓮舫君 じゃ、具体的事例をもう一つ。アジア広域でのライブホール展開事業、これは何ですか。日本人アーティストの支援ですよね。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の事業は、Zeppのことだと思いますが、アーティストの公演を通じてまさに日本のエンターテインメントを発信できる拠点としてアジア各都市に整備をして、そして低コストで公演を行える仕組みを目指し、そうした中で日本のコンテンツをしっかりと理解をしてもらうということであります。
○蓮舫君 マレーシアZepp、今年一月から九月二日、フェイスブック掲載を計上すると、八十五公演に対して日本人アーティストは七・七%のみ。台湾Zepp、百十七公演に対して日本人アーティストは一七・六%、Kポップとほぼ一緒です。一割から二割しか日本人アーティスト出てないんですよ。 ここに日本人が一〇〇%近く、多くが日本人アーティストが出ることによってマレーシアの日本ファン、台湾の日本ファンを増やして、日本に来てもらって、インバウンドで、それがKポップを超えて、そして経済成長につながるといって五十億出資したんですよ。政策性、どこにあるんですか。
○国務大臣(西村康稔君) もちろん、一〇〇%日本のアーティストによるエンターテインメントを展開できればそれにこしたことはないんですが、このZeppの建物の全体の収益性を考えていくと、これ空けておくわけにもいきませんので、いろんなイベントもやると。その中で収益を確保しながら、しかし日本のエンターテインメントをしっかりと発信をし、御指摘のように、日本文化への関心あるいはインバウンドにもつなげていくという効果を期待しているところであります。
○蓮舫君 いろいろ苦しいと思うんですが、このZeppホールの親会社の社長は、二年前に退任したクールジャパン機構の社長でした、代表取締役CEO。クールジャパン機構の株主、役員、出資先との利益相反、四年前にも問題だって私指摘しているんです。結局、全く聞き入れてもらえなくて、政策性も収益性も本当に怖くなって、この機構の赤字体質はどんどん膨らんでいる。 総理、もう成長戦略でクールジャパンじゃないでしょう。見直しませんか。これ、解散決めませんか。立ち止まりませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来、経産大臣から答弁させていただいておりますが、内容について国民が理解するものかどうか、理解いただけるものかどうか、こういった観点から、経営改善、考えていかなければならないと思います。 その上で、先ほど申し上げました計画等の関係も考え合わせた上で、こうした官民ファンドについて、廃止あるいは統合、こういったものも含めて検討すべきであると考えます。
○蓮舫君 はっきりしない答弁で何言っているか分からないんですが、もう十年たったんです。クールジャパンを、それで日本が稼げるようにしていこうと安倍総理はあんなに言ったけれども、十年たって真っ赤っかじゃないですか。是非これは見直しをしてもらいたい。 もう一つ。財政出動でじゃぶじゃぶに金が流れた基金というものがあります。 もちろん、必要な基金事業は否定はしません。基金という制度も否定はしません。ただ、コロナ名目で基金に国費が潤沢に流れた結果、令和四年度の基金残高、幾らになっていますか。
○国務大臣(河野太郎君) 十六兆六千億です。
○蓮舫君 十六・六兆円。これ、二〇一九年の実に七倍になっている。基金に全部必要な額かしら。
○国務大臣(河野太郎君) 近年かなりこの基金が水膨れしているという現実はあると思いますので、ここは厳格に見ていきたいというふうに思っております。
○蓮舫君 今日は河野さんを応援する意味での内容なので、是非やり取りが深い質疑になればと思っているんですけれども。 基金に積まれたお金が、国庫に返納する、それが余剰な額があると判断する、そういう数式ありますよね。
○国務大臣(河野太郎君) ございます。(発言する者あり)少々お待ちください。どこかに資料があるんですが、少々お待ちください。ちょっと待ってください。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 静粛に。
○国務大臣(河野太郎君) 済みません。 将来の支出見込みを分母にして基金の残高を分子にする、保有割合というものでございますが、保有割合が一を超えているものについては、これは持ち過ぎだろうということで基金を国庫に返納するということになっております。
○蓮舫君 高市さん、ありがとうございました。 将来必要とする事業費見込み、これが分母。で、基金残高が分子。ほぼ同じ、ほぼ同じだったら、将来の使う額と残高が一で均衡していたら必要ですねと。でも、こっちが大きく膨らんだら、それは余剰だから返してください。 で、去年、返納額が二百五十一億円なんですね。十六・六兆ある中で二百五十二、五十一億円。ちょっとやっぱりこれ、私、相当精査をした方がいいと思うんですが、具体的事例を教えてください。 今日は、経産大臣、いろいろ済みません。新型コロナウイルス感染症基金とは何でしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) いわゆる民間のゼロゼロ融資及び日本公庫などの実質無利子融資について、当初、三年間分を無利子化するための、利子補給をしていくための造成した基金であります。
○蓮舫君 今年度、国庫返納するんですが、この額と理由を教えてください。
○国務大臣(西村康稔君) まず、民間のゼロゼロ融資の利子補給事業についてですね、四年の二月、令和四年の二月に五千二百四十六億円を返納して、国庫返納しております。さらに、八月、今年の八月、令和五年八月に一千五百七十八億円を返納をしております。 それから、日本公庫の方の利子補給事業については……(発言する者あり)いいですか。はい。これは、利子補給事業を終了しておりますので、三年間終えております。当然、大きめに、民間需要に対応するために大きめに取っていることは当然あると思いますので、足らなくなっては困りますので、という意味で、大きめに取って余った分は返納するということであります。
○蓮舫君 今年度、千百六十七億円を返納してもなお八百十三億円が基金にあるんです。今年度の支出見通しは八十八億円です。過大過ぎませんか。
○国務大臣(西村康稔君) しっかり精査をして、必要でない分は国庫に返納したい。これ、タイミングよくしたいと思います。
○蓮舫君 実は、この基金事業は今年度が最後の利子補給事業で、三年後の令和八年度に基金事業は終わります。事業費も毎年縮小しているんですよ、二分の一、去年から見ても。 ところが、委託費と管理費がそれぞれ倍増しているんです。何でですか。
○国務大臣(西村康稔君) まず、利子補給は三年分を一括して行いますので、三年分の利子補給を受けた事業者が三年待たずに繰上げ返済をしたような場合には、当然返ってきますので、返納が必要となります。そして、その返納分についての回収業務などにコストが掛かりますので、その分の委託費の増加を見込んでいるというふうに承知をしております。 いずれにしても、この委託費についても適正な金額で対応して、不要なものについては返納していくということであります。
○蓮舫君 事務経費は、この三年間、十億、十一億、十二億で推移しているんです。あと三年で、三年半で業務が終わりますので、新規受付はありません。貸付審査もありません。融資業務もありません。明らかに業務が減るのに、今年度の事務経費が二十三億、倍増。 しかも、さっき河野大臣から御説明いただいた保有割合の算定式に、さらに、これから三年、業務が終わるんですよ、閉じていく、クロージングしていくのに、七十五億事業費が、ああ、経費が掛かる。毎年二十五億掛かる。この保有割合計算式では、ほかの基金にない事務委託費が加算されているんです。 事業委託の事務経費を膨らませて、割合が国庫返納しないで済む一になるように逆算して計上しているんじゃないですか。
○国務大臣(西村康稔君) まさに必要な経費を計上をしておりますので、必要と思われる経費ですね、これで不要となれば、必要なければ返納するということであります。 いずれにしても、税金を使うことになりますので、しっかりと精査をして対応していきたいというふうに思います。
○蓮舫君 いや、納得できません。何で事業が減るのに、人件費、委託費、管理費がどんどん増えていくのか。 もう一つ、おかしいのがあるんです。 基金の融資は、先ほど大臣も言いました、今年度末の利子補給を最後に、三年後にはクロージングします。なのに、この国庫返納しないで済む一に保有割合をするためとしか思えないんですが、これからの三年間、二千三十五億、二千四十三億の事業費見込みが計上されているんです。これ、ゼロじゃないですか、ここ。事業がないから。
○国務大臣(西村康稔君) 事業費については、御指摘のように利子補給はもうありません、なくなりますので、ないわけですが、先ほど申し上げた回収の事業などの経費を計上しておりますので、必要と思われるものを計上しておりますが、必要、しっかりそこは精査をして、必要なければ国庫返納するということであります。
○蓮舫君 済みません、何で回収事業が本来の目的の利子補給事業の十倍要るんですか。何で毎年六百八十一億円も要るんですか。
○国務大臣(西村康稔君) 委託費は二十五億でありまして、この六百八十一億、御指摘のこの数字は、利子補給の金額の事業費ということであります。
○蓮舫君 じゃ、今年度は利子補給の回収業務はないんですね。
○国務大臣(西村康稔君) 利子補給については、必要ない部分が講じる、生じる可能性はありますが、二十五億については回収のための費用として計上しているものでありますので、まあ必要、六百八十一は利子補給の金額であります。利子補給のための金額ということです。
○蓮舫君 もう一回言いますよ。 来年度から利子補給はやらないんですよ。何で利子補給のための事業が六百八十一億、今年度の見込みの十倍計上しているんですか、三年続けて。
○国務大臣(西村康稔君) 済みません、ちょっと少し今精査をさせていただいていますが、先ほど申し上げましたとおり、委託費、これは回収したりするための事業として二十五億、それから一つ訂正でありますが、二三年度の利子補給の見込みの金額は減っていくということで六十四・八億であります。 六百八十一億という数字について、ちょっと今精査をさせていただいております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) しばらくお待ちください。 かなり時間掛かりますか。時間が掛かりますか、尋ねているんです。ちょっと掛かりますね。(発言する者あり)いいですか、蓮舫先生、答弁ができるって言っています。いいですか。じゃ、座ってください。 蓮舫さん。
○蓮舫君 いや、大臣には申し訳ないんですけど、事務方がそれだけそろっても、説明できるのを内容がないというのはいよいよ怪しいと思うんですよ。だから、国庫返納しないで済むように保有割合の計算式の数字をいじっているんでしょう。これ、見直さなきゃ駄目ですよ。 あのね、以前、国会で指摘した解散が決まっていた基金があります、総理。それ、解散直前に何と経費が三倍に膨れているんです。で、解散時の国庫納付が大幅に減らされていました。その問題指摘したら、その後、経費は四分の一に小さくなって、国庫返納二億だったものが二十九億に増えました。 こういう使い切りのベクトルが働く基金、見直した方がいいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内容について適正かどうか、こうしたチェックを働かせることも重要だと思いますし、できるだけ客観的に基金の状況等を把握するために、この基金の今後の支出見込みに対する保有割合、これを算出、そして公表させる、こういった取組も重要であると考えます。 こうした公表された数字の下に、行政改革推進会議において適正化に向けて内容を見直していかなければならないと考えます。
○蓮舫君 この基金管理法人も、独法の中小企業基盤整備機構、理事長を含む二分の一、半分が旧経産省の天下りです。ここに、国は公募を行わないで指定をしているんです。事業は、機構からJTBを代表会社とする共同体に委託。旅行会社に利子補給委託しているんです。さらに、JTBの一〇〇%子会社等に再委託されているんです。 持続化給付金のときもありましたけれども、中抜きと疑われないような基金管理法人の設定も、これ大事なんじゃないですか。
○委員長(末松信介君) 西村経済産業大臣。(発言する者あり)いや、一応。(発言する者あり)いやいや、それは今違う質問に移っていますからね。
○国務大臣(西村康稔君) 済みません。 今の答弁については、これ、まさに基金は国から出すものであります。これをいきなり民間に出すと、これ収益として税金が掛かるということで、基金設置法人に置きます。しかしながら、実際に公募をやったり、それから問合せに対応するコールセンターを開いたり、様々な業務が生じますので、そこは民間に、ノウハウのあるところに委託をするということで、しっかりと公募を行って、一般競争入札で決めているというふうに聞いておりますし、事務費については最初に上限を決めておりますので、事務局の経費ですね、これについては上限を決め、そしてさらには精算払いをしていくということになっておりますので、それで後から払い、余った分については返納してもらうというような仕組みを入れておりますので、中抜きという指摘は当たらないというふうに思います。
○蓮舫君 その上限の枠組みが当てはまらないから、今日取り上げているんです。 じゃ、もう一つの実例言います。経営安定関連保証等特別基金って何ですか。
○国務大臣(西村康稔君) 経営安定関連保証等特別基金ですね、これにつきましては、平成十二年に設置をしまして、信用保証付融資について、代位弁済後に信用保証協会が回収できなかった損失の一部を補填をする、それから、特定の保証制度を利用する際の保証料を補助するという二つのために設置したものでございます。
○蓮舫君 中小企業の資金繰りへの支援、これは大事なんですね。ところが、これ、令和元年から令和四年度の事業費の見込みを見てみますと、二〇一九、二〇二〇には見込みと実績がほぼ均衡して達成率一〇〇、だから見込みが正直なんですね。ところが、二〇二一年度、コロナの名目で基金に一兆超えるお金が入ったんです。そうしたら、見込みが一気に高まって、でも、実績そんな高まるわけないので、達成率が何と五から一二と、一気に低下しているんです。 これ、過大な見込みじゃないでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) まさに、コロナのときのゼロゼロ融資など、かなりの金額を融資をしましたので、その後、コロナの、コロナ禍が終了していく、平常化していく中でですね、そのための借換えの保証であるとか様々な手当てを用意をしたわけでありますが、ここにありますように、六千億台、六千億前後を用意をしたわけでありますが、しかし、実際には意外とこの借換え保証を使う方が少なかったということ、また、ゼロゼロ融資終了後の伴走特別保証も用意をしたんですけれども、これについても資金需要が思ったほど出なかった。 つまり、ある程度は返済を、順調に返済をしている方々がかなりおられたということでありまして、だから、ゼロゼロ融資も危機に備えて念のために融資を受けたという方々もかなりあって、実際にはですね、それなりに返済が進んできている中で、これに対するニーズがなかったということであります。もちろん、宿泊業を中心に様々厳しい状況にある方々おられますので、引き続きしっかりと支援はしていきたいというふうに考えております。
○蓮舫君 数式見てください。基金残高一・四兆、そこに見合う事業費見込みにしたら保有割合が一になって国庫返納をしないで済むんですよ。だって、今年度の、昨年度の実績七百七億ですよ。そこに対して一・四兆あるんですよ。 総理、これ埋蔵金化していませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の具体的な基金の内容、その数字については、ちょっと私自身、直接承知しておりません。その埋蔵金かどうかということについても、是非担当大臣から説明をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 先ほど申し上げましたとおり、想定ほどはこの利用がなかったものですから、しっかりと今後見ていきたいと思いますが、来年四月に、今年七月とともにこの返済、ゼロゼロ融資の返済開始のピークを迎えますので、そうした状況も見極めながら対応したいと思いますが、いずれにしても、使われなかった分はしっかりと国庫返納したいというふうに思います。
○蓮舫君 取り上げた二つの基金、総理、国庫返納しないために、その計算式の数値を大きく見積もる、事務経費を大きく見積もる、そのことによってため込んでいるおそれがあるんです。ところが、政府が言うのは、この保有割合一を超える基金、余剰で国に返せという対象は僅か二十七事業しかなくて、対象額は千四十六億しかないって言っているんです。 今の二つの事例を見ても、全ての百九十の基金事業を洗えば、十六・六兆のうち数兆円規模で私は眠っているお金を国庫に返納させられることができると思う。これこそ歳出改革じゃないですか。やっていただけませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国庫返納の基準であるこの保有割合、これを膨らます、一にするために様々な操作をしているのではないか、こういった御指摘をいただきました。そういった指摘を受けることがないような説明責任を果たしていく努力がまず大事だと思います。厳密に、国としても内容、審査、上で、適切に国庫返納、促していきたいと考えます。
○蓮舫君 あのね、歳出改革が必要だ、少子化対策三・五、防衛には毎年二千百、減税財源も要る、いろいろ言っているんだけど、本当のことやっていないんですよ。それなのに、今度出てくる補正予算案に経産省三・四兆、文科省一兆の基金が出てくるという、これ順番逆だと思いますよ。洗ってから基金の予算要求してもらえませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基金の中身の審査、これについては、この行政改革推進会議等を中心にこれからも徹底してまいりたいと思います。その上で国庫返納をしっかり進めてまいります。
○蓮舫君 柿沢法務副大臣が辞表を提出されました。承知ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 辞表を提出したということ、先ほどメモで報告を受けました。今、手続を進めていると承知をしております。
○蓮舫君 どう思われます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 任命から間を置かずしてこうして本人が辞表を出したこと、このことについては、私自身、任命責任を感じなければならないと思っております。国民の信頼回復のために先頭に立って努力をさせていただきます。
○蓮舫君 二人目ですよね、副大臣辞めたの。しかも、法務副大臣が違法行為を勧めた疑いで、そして辞職しているんですよ。任命責任を感じなければならない、感じるでしょう。どういう任命責任ですか。どうしますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 法務副大臣、法の執行についてはより厳格でならなければならない、こういった立場だと認識をいたします。報道のとおりであれば、これは誠に遺憾なことであります。 そして、先ほど申し上げたように、就任から間もなくしてこうして辞表を出されたこと、このことについて、私自身、任命責任を感じております。
○蓮舫君 女性が一人もいない副大臣、政務官に対して、総理の説明はずうっと適材適所って言っていました。その適材適所はぼろぼろ崩れているじゃないですか。 今日、いろいろ質問させていただきましたけれども、やっぱり財源が安定したものが全く見えません。増税だけ決まっている。非常に残念です。これ、引き続き追いかけたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 蓮舫さん、西村大臣、一言いいですか。発言を認めます。
○国務大臣(西村康稔君) はい。 先ほどの数字ですけれども、資料のですね、二千四十三億という表示がありまして、これを三で割られたものが六百八十一億ということで、先ほどの資料でありました。 この二千四十三億というのは、私どもが今回全体として二〇二〇年度以降に利子補給として使う金額でありますので、これを、上に資料にお示しいただいた二〇年度、二一年度、これまで使ったものと、先ほど申し上げた今年、二三年度見込みの六十四・八億とを合わせたものを除いたものは国庫返納する予定であります、ということで考えたいと思います。(発言する者あり)いや、二千四十三億というのは示していますが、ここが二四年から二六年と書いてあったんでちょっと我々混乱したんですけれども、二〇年度からの……(発言する者あり)最初に示したのは二千億、約二千億ということですね。
○委員長(末松信介君) 大臣、時間が経過しましたので。
○国務大臣(西村康稔君) はい、済みません。
○委員長(末松信介君) 以上で蓮舫さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ───────────── 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
○理事(石田昌宏君) 次に、徳永エリさんの質疑を行います。徳永エリさん。
○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリです。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 まず冒頭、確認をさせていただきたいんですが、柿沢未途法務副大臣が辞表を出されたということでありますけれども、今、予算委員会のさなかでですね、法務大臣おられます。いつ、誰に辞表を出されたのか、確認させてください。
○国務大臣(小泉龍司君) 詳細までは私もつまびらかではありませんけれども、内閣に提出されたという報告を受けております。(発言する者あり)
○理事(石田昌宏君) 小泉法務大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 内閣総務官室に提出をされました。
○徳永エリ君 いつ提出されたんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 九時半過ぎというふうに報告を受けております。
○徳永エリ君 今ここで辞表を出されたと聞いて、法務大臣、どう思われましたか。
○国務大臣(小泉龍司君) 法務行政を執行する立場として、直属の部下でございます、ございました。大変厳粛に受け止めております。
○徳永エリ君 まだ受理されていないということでありますけれども、辞表を提出するということは事前に御存じでしたか。
○国務大臣(小泉龍司君) 承知をしておりませんでした。
○徳永エリ君 おかしいんじゃないんですか。法務大臣に全く相談もなしに辞表を出す。そのことについてはどう思われますか。
○国務大臣(小泉龍司君) この委員会が始まる前に本人と電話で話をしました。政治家としての説明責任をしっかり果たしてもらいたいと、そういう指示を私からはいたしました。本人もそうしたいというふうに言っておりました。
○徳永エリ君 これ、電話で話すような話ではないと思います。ちゃんと本人と会って、きちんと事情を聞いた上で、法務大臣から何らかの指示があってもいいんじゃないんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 新聞記事を含めて情報が流れましたのが今朝でございまして、本人と至急連絡を取りましたが、移動中ということもあり、電話でお話をまずいたしました。そのことは御理解いただきたいと思います。
○徳永エリ君 今朝、新聞で知ったということですから、だったらなおのこと、きちんと本人に会って、その報道内容が事実かどうかという確認をしなきゃいけないんじゃないんですか。 電話で済む話じゃないと思いますが、大臣、どうですか。
○国務大臣(小泉龍司君) この委員会の審議の合間に本人に会って確認をしたいと思います。改めて、改めて確認をしたいと思います。
○徳永エリ君 審議の合間ということは普通考えられないと思うんですけれども、法務大臣はこの予算委員会を出られて、中座されて、副大臣と話をされるということですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 本人に会うというのはもう最優先の必要性を感じております。
○徳永エリ君 予算委員会の審議が最優先でですね、この場には全閣僚がそろっていなければならないのではないでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) この委員会の審議中に本人と話をするわけにもいきませんので、お昼休みに、この合間を縫って、このお昼休みに本人と連絡を取り、会う段取りを進めております。
○徳永エリ君 もう既に辞表を出されたということですから、会ってお話しして、どうされるんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 今朝、本人と話をしました段階では、取材を受けた、そして、新聞に書かれていること、自分が取材を受けた結果である、非常に深く反省をしていると、違法性の認識はなかったにせよ、反省をしている、そういう話をしておられました。限られた時間でありましたので、一つ一つ中身にわたってしっかりと把握をしたいと思います。
○徳永エリ君 会って話をした上で受理されるということですか、受理するか否か決められるということですか。
○国務大臣(小泉龍司君) はい、そのとおりでございます。
○徳永エリ君 最終的に受理することを決めるのは法務大臣でよろしいんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは内閣だと思います。
○徳永エリ君 岸田総理もお会いになってお話を聞くおつもりですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まずは法務大臣が本人と会うことによって事実等を確認する、これを行いたいと思います。
○徳永エリ君 任命責任という問題がありますので、是非総理も御本人に会ってお話をしていただきたいというふうに思います。 この副大臣の職務、これを代行するのはどなたでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) まあ、現時点ではまだ辞表を受理されておりませんので、本人がその職にあると認識をしております。
○徳永エリ君 受理されていないのでということでありますけれども、だったら、予算委員会中に辞表を提出するということ自体がおかしいんじゃないですか。予算委員会が終わってから、あるいはお昼にきちんとお話をされてから、しかるべきタイミングで辞表を出すべきであって、予算委員会のこのさなかに辞表を提出するというのはおかしいと思いますけれども、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 辞表を出すタイミング、これは本人の判断だと思いますが、それを受理するかどうかを是非法務大臣としてこれ判断して、受理するかどうかを考える、これが法務大臣としてやっていただきたいことであります。
○徳永エリ君 それ、認識おかしいと思いますよ。 予算委員会開かれていて、まだ辞表を出しても受理されていないわけですから、今も御答弁ありましたけれども、まだ法務副大臣なわけですよね。ですから、この予算委員会が開かれているときにというのはおかしいというふうに思います。 まあ、まだ受理されていないということで、我が党の委員が柿沢副大臣をこの予算委員会の場に出席をお願いしているようでございますので、まだ副大臣の仕事が続いているのであれば拒否できないと思いますので、是非この場に御出席をいただいて、本人の言葉でこの問題についてお答えいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに申し上げます。 大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) それは当委員会の運営に関わる問題であります。委員長のところで御判断をいただきたいと思います。
○徳永エリ君 今、法務大臣から委員長に御判断いただきたいということでございましたので、しっかり御判断をいただきたいとこちらからも要求をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 今日予定しておりました質問に入らせていただきます前に、総理にちょっとだけお話を聞かせていただきたいと思います。 予算委員会、衆議院の議論で、偽装減税とか増税隠し減税、あるいは選挙対策減税というふうに言われまして、この所得税そして住民税、四万円の減税、これが国民から大変に評判が悪くなっている、このことは御案内だと思います。 こんなに評判が悪くなると総理は思っておられましたでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の皆様がどう評価するか、これはもう国民の皆様の御判断だと思いますが、私は、今経済にとって大変重要な時期であるということで経済対策を用意する必要があると思いまして、経済対策を準備する作業を進めております。そしてあわせて、防衛力の強化、また子ども・子育て政策、これも我が国の将来に向けて大切な課題だと思います。 こうした課題についても、これを実行するためにどうあるべきなのか、これをしっかり考えていかなければならないと思っておりますし、タイミング、順番としては、まずは経済、立て直しを行った上で、国民生活を支えた上で、防衛力あるいは子供政策についても国民の皆さんに理解していただき、そして協力をしていただく環境をつくっていくことが重要であるということを申し上げております。 是非、こうした思いをしっかりと実行したいと思いますし、御理解いただけるよう丁寧に説明を続けていきたいと思っております。
○徳永エリ君 岸田政権の経済政策で賃上げも実現をして景気も良くなって、そして、その先に防衛増税あるいは子ども・子育て増税、これがあってもまあ大丈夫だというふうに総理は思っておられるようでありますけれども、しかし、現実問題としてなかなかその賃金が物価高に追い付かない。実質賃金は下がりっ放しです。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 そして、所信演説で国民負担率も下がるとおっしゃっておりましたけれども、このところずうっと四〇%台で、もう五割に近いところなんですね。これ、所得が上がれば、上がらなければ国民負担率は下がらないわけですよね。そして、ニュースでどおんと、この世界のGDPで日本がドイツに抜かれた、間もなくインドにも抜かれる。本当に経済が良くなるんだろうかと、今、場当たり的に減税をしても、将来的に増税、負担が大きくなったら本当にもっと生活が厳しくなるんじゃないか、あるいは、今、国が借金を多く抱えている中で将来世代にツケを回したくない、そういうふうに思う方が増えてきているんじゃないかというふうに思います。 そして、私は、国会の議論を聞いていていつも思うのは、やっぱり大企業の方しか向いていないなと思うんですよ。今、中小零細企業、地方は特に厳しいですよ。倒産もどんどん増えていますよ。円安の影響です。経営コストが上がっています。人材が確保できません。コロナで相当傷んでいます。ゼロゼロ融資、返済ができません。社会保険料の滞納も払えません。 こんな状況でありますから、今、国会の中で、経済対策で景気が良くなる、経済、経済、経済と言われても実感がないというのが実情なんじゃないかというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済に対するこの厳しい認識については私も強く認識しております。だからこそ、まずは経済の基本としてデフレから脱却することが重要であるということを申し上げています。 そして、賃金を上げていくことが国民生活を守っていく上で何よりも大事だということを申し上げてきました。だから、この二年間、官民の協力によって、賃上げと、そしてその原資である投資、これを盛り上げていかなければならない、なおかつこれを循環させていかなければならない、この賃上げが消費に結び付き、次のこの投資に、次のこの経済の成長につながり、そのことが賃上げにまた戻ってくる、この循環を完成させなければならない、この二年間申し上げてきました。 結果として、三十年ぶりのこの賃上げ、民間投資百兆円、これは過去最高であります。こういった明るい兆しが見えてきた。これを是非、続けることができるか、来年につなげることができるのか、今がその正念場だということで、企業の稼ぐ力、この供給力の強化、生産性の向上、これに向けて経済政策のこの主軸を置く、こういった考え方を示した上で、この大事なタイミングに、この世界的なエネルギー危機等によって物価高騰が国民生活を襲っている、ここで、国民の皆さんに引き続き、この努力し、この好循環を来年につなげていくために御協力いただくためには、今現状はこれだけの物価高騰ですので、可処分所得、これを増やしていかなければならない。この手だてとして、所得税減税、給付金、こうしたものを用意する必要があるのではないか、こういった考え方に基づいて経済対策を今用意しようとしております。 是非、厳しい状況にある、御指摘のとおりですが、これから先、未来に向けてこの状況を変化させて、そして国民生活を守り、そしてなおかつ、GDPのお話もありました、日本の経済、これを成長させるための道筋をつくらなければいけない、こういった思いを経済対策に込めようとしています。是非丁寧に説明を続けていきたいと思っています。
○徳永エリ君 好循環ということをおっしゃいますけれども、全労働者の約七割は中小企業が雇用しています。ですから、中小企業が元気にならなければ好循環は生まれません。今本当に厳しくて、特に一次産業、本当に崖っ縁の状況です。しっかりと現状に目を向けていただいて、地方にも目を向けていただきながら、経済政策、きちんと必要なところに届く支援もしていただきたいというふうに思います。 イスラエル、パレスチナの問題についてお話をさせていただきたいと思いますけれども、今までにこの戦闘でもって何名の方が亡くなりましたでしょうか。そして、そのうち子供の数、何名の子供たちが亡くなったのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(長岡寛介君) お答え申し上げます。 十月七日にハマスを含むパレスチナ武装勢力がイスラエルに対するテロ攻撃を実施して以降、イスラエル、パレスチナ双方で多数の死傷者が発生していると承知をしております。 国連の人道問題調整事務所によりますと、二十九日時点のガザ地区における死者は約八千人、負傷者は約二万人とされておりまして、死者のうち六七%に相当します約五千三百九十人が女性や子供であるという報告を行っていると承知をしております。 また、イスラエル政府によりますと、イスラエル側の死者は千四百名以上、負傷者は五千四百名以上とされているほか、二百三十九名がガザ地区で拉致をされていると、そういうふうに承知をしております。
○徳永エリ君 五千三百九十人の女性や子供が犠牲になっているということであります。もうこれは本当に人道危機だというふうに思います。(資料提示) 先日国連総会で採択された人道回廊の設置、人道的休戦を求める決議案になぜ日本が棄権したのかという御説明は、昨日の衆議院の予算委員会で総理からいただきましたけれども、理解できません。もう一度御説明いただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本時間二十八日朝に採択されましたガザ情勢に関する国連総会決議は、今次事態悪化の直接の原因となったハマス等によるテロ攻撃や人質拘束への非難がないなど、全体として内容面でのバランスを欠いているという判断の下、我が国としてはこの棄権を行いました。 もちろん、この決議に含まれている人道アクセスの要請などのこの前向きな要素については支持できるものでありますから、我が国としては、本決議案に対し、ハマスによるテロ攻撃及び人質拘束を明確に非難する文言等を追加するカナダ提出の修正案、これに賛成をした次第であります。 こうした本決議、御指摘の決議に棄権をしてカナダ等の修正案に賛成する、こういった対応は、英国、豪州、韓国、インドなど多くの国々も同様の投票態度を取った、このように承知をしております。
○徳永エリ君 答弁書を読むんじゃなくて、総理の言葉でお話ししていただきたかったなというふうに思います。 国連総会での採択には、ヨルダン案とカナダ案、この決議案がかけられました。この二つの決議案の違いは、ハマスのイスラエルに対するテロ行為の責任を明記するか否かでありました。賛成多数で採択されたヨルダン案の共同提案国に名を連ねたパキスタンのアクラム国連大使が、採択前に、ハマスを名指ししたカナダ案について、片方だけを非難するのは公平ではないと表明されたそうです。イスラエルによるパレスチナの占領が問題の原罪だと訴えると、議場から拍手が沸き起こったということであります。 戦闘のきっかけとなったハマスのイスラエルへの攻撃、これは決して許されるものではありませんし、強く非難しなければならないと思いますけれども、イスラエルのこのパレスチナ・ガザ地区への攻撃も、病院、学校、民間施設、住宅、これも明らかに国際法に違反しているというふうに思います。 人の命を最優先に考え、人質の解放を求めるということは、もうハマスもイスラエルもないというふうに思うんです。敵対行為の停止につながる即時かつ持続的休戦、地域の更なる不安定化や暴力の拡大を防ぐことの重要性を強調し、全ての当事者に最大限の自制を要求している、これ国連決議の内容でありますけれども、平和国として、この国連総会での決議案に我が国も賛成するべきだったと多くの国民が思っていて、棄権したことを理解できないと思っている人がたくさんいるのではないかというふうに思います。やはり、平和国家日本として、イスラエルもハマスもないと、しっかりと人の命を守ることを最優先にするんだ、一刻も早い休戦を求めるんだ、そういった判断をすることはできなかったんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の中東での動きに関して、まずはハマスとこのパレスチナ武装勢力による一般の市民に対する攻撃、殺害、そして誘拐、こうしたことについては、どんな理由があったとしても正当化できないと考えております。この点について、断固と非難をしているところであります。 そして、我が国はイスラエルに対しても、この一般市民の保護の重要性、国際法を踏まえた対応、人道的休止及び人道支援活動を可能とする環境の確保、これを明示的に要請をし続けております。 イスラエルもハマスもないのではないかと委員御指摘がありましたが、我が国としては、この国際法を守るということ、何よりも一般市民の安全、そして人質の解放、そして事態の鎮静化、これが重要だということを繰り返し訴えています。 私も関係国首脳と電話会談等を繰り返しておりますが、今申し上げた点につきましては、どの首脳に対してもこの働きかけをし、そして、是非その点において協力をしていくことを確認をしています。是非、こうした今申し上げた点について、多くの国々と意思疎通をした上で協力をしていきたいと考えています。
○徳永エリ君 おっしゃることは分かります。もちろん、強く非難しなければいけないということも分かりますけれども、先ほども申し上げましたように、子供たちや女性、もう毎日のように多くの人たちが犠牲になっているんですね。とにかく一日も早く人道的な停戦をする、そして人質を解放させる、このために、国際社会がワンボイスになることが必要なんじゃないでしょうか。 そのためにも、是非とも総理にはその国際社会に対して働きかけをしていただきたいというふうに思いますし、今回のイスラエル、パレスチナ、この問題に関しては、総理はこれまでに法の支配について言及されていないんですね。この国連の決議案に採択、決議案の採択に賛成したフランスのマクロン大統領は、先週イスラエルを訪問して、国際人道法の遵守と文民保護を念頭に置かなければいけないというふうに指摘をしているんですが、なぜ総理はこの法の支配についてこれまで言及されていないんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、各国首脳との電話会談、この繰り返す中で、必ず国際法の遵守、これは強調しております。国際法、すなわち法の支配、これを守るということが基本である、これはどの首脳にも私自身直接伝えているところであります。この点について、多くの首脳からも同意を得ている、こういったことであります。私がこの点を主張していない、強調していないということではないと考えております。
○徳永エリ君 だとしたら、イスラエルは、先ほど申し上げましたけれども、明らかに国際法に違反していると私は思います。ですから、イスラエルもハマスもないんだと、とにかく人の命を最優先に考えていただきたいと、そのことを重ねて申し上げておきたいというふうに思います。 上川大臣は、十一月上旬にイスラエル、ヨルダンを訪問する予定で調整をしているということでございますけれども、我が国として、イスラエルそしてパレスチナ双方にどのようなメッセージを届けるおつもりでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 正式に私がイスラエル等を含みます中東訪問のことについては発表する予定でございますが、諸般の事情が許しましたならば、今週の後半に伺いたいと思っております。 従来から日本の立場として申し上げ続けているのは、まず、ハマス等によりますテロ攻撃を断固として非難した上で、第一として人質の即時解放そして一般市民の安全の確保、さらに全ての当事者が国際法を踏まえて行動をすること、そして三点目として事態の早期の鎮静化を図ること、このことをいずれの立場におきましても主張してきているところであります。 その上で、ガザ地区の情勢におきましては大変深刻な度合いを深めているということであります。まさにこの地区の人道状況の改善、これが目下の優先課題というふうに認識しております。そのために、同地区の一般市民に必要な支援が行き届くよう、人道支援活動が可能な環境をどうつくるか、これが極めて重要というふうに認識をしております。 こうした認識を踏まえまして、刻一刻と動く現地情勢をしっかりと踏まえながら、私自身、訪問を通じまして、イスラエルを含みます関係国との間で意思疎通をしっかりと行い、そして在留邦人の安全確保にも万全を期しながら、事態の早期鎮静化、また人道的な休止、そして人道支援活動、こうしたことが可能な環境の確保をいかに迅速につくっていくのか、外交努力を更に積極的に進めてまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 これまで日本は総額一千ドル、十五億円のですね、一千万ドル、十五億円の緊急人道支援を決めております。今大臣おっしゃいましたけれども、必要なところに必要な支援を迅速に届けなければいけないと思いますが、避難している方々、被害に遭った方々へのアクセス、大変厳しくなっております。 そういった意味では、ガザ地区に入って長い間支援活動を続けているNGOの方々がいらっしゃいます。こういった方々への支援、力を借りることも大変重要だと思いますので、国際機関に対しての支援ということでございますけれども、是非、ジャパン・プラットフォーム、JPFへの支援も御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の我が国の支援についてでありますが、パレスチナのガザ地区におきまして、国連パレスチナ難民救済事業機関を通じまして七百万ドル、そして赤十字国際委員会を通じまして三百万ドルの支援を、特に食料、そして水、医療等の分野におきまして実施をしていく予定でございます。 御指摘の日本のNGOを通じた支援ということでありますが、日本の顔が見える形で草の根の大変きめ細かな対応をすることができるということで、大変有意義であるというふうに理解をしております。ジャパン・プラットフォームとの連携、支援につきましても、関係者とよく協議をさせていただきながら、援助要員の安全確保、このことが非常に重要でありますので、このことも留意しながら前向きに検討してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、我が国といたしましては、ガザ地区の一人一人に、一人一人に、そして子供たち、そして女性、また高齢の皆さん、今大変な状態にあるということをしっかりと踏まえた上で、早く必要な支援が届けられるように、これはもう各国とも、国連の機関とも、またNGOともしっかりと連携をしながら働きかけを更に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 JPFへの御支援、前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございました。是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 さて、次にですが、今回の内閣改造でとても重要なポストがなくなりました。 総理が自民党総裁選で公約に掲げ、岸田政権で新設された国際人権問題担当の首相補佐官のポストが、僅か二年足らずでなくなってしまったわけであります。なぜなくなったんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内閣総理大臣補佐官の人事については、補佐官の人数が限定される中にあって、担当分野あるいは人選等の観点から総合的に判断をした、こうしたことであります。
○徳永エリ君 補佐官の人数が限定されるから国際人権問題担当の補佐官をなくすと、これ全く説明になっていないと思うんですけど。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 重要な政策課題、これはたくさんあります。それをどのようなバランスで補佐官あるいはこの内閣官房副長官等において分担をするのか、これが大事だと思っています。その分担の中で、例えばこの人権問題についても、内閣官房副長官補の下で外務省と連携をしながら対応を考えていく、こういった体制にしたいと思い、今回の体制を考えたわけであります。 引き続き、それぞれの政策課題、重要です。日本として、その政策課題にしっかりと向き合ってまいります。
○徳永エリ君 近年、人権擁護のための取組というのは世界で大変に盛んになっているんですね。我が国も国際的に重要な役割を果たすことが期待されていたというふうに思いますので、このポストができたときには大変に評価が高かったんですね。ビジネスと人権、企業活動における人権の尊重への関心も非常に高まっています。 元防衛大臣の中谷衆議院議員が二年間この担当補佐官を務めてこられたということですから、せっかくですから、中谷補佐官がこれまでどんな人権問題に取り組んでこられたのか、御紹介いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中谷前総理大臣補佐官、外務省やまた経産省とも連携をしながら、その関係閣僚とも連携をしながら、全体を見つつ、大所高所から適切な助言、提言、行ってもらいました。 ビジネスと人権に関する行動計画の実施に係る関係府省庁施策推進・連絡会議、これを自ら主宰をして、本年九月、失礼、昨年九月には、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン、これを策定いたしました。また、本年四月には、公共調達における人権配慮に関する政府方針について主導するなど、指導力を発揮してくれたと、大きな成果を上げてくれたと思っています。
○徳永エリ君 本当に大変に重要な仕事なんだと思います。今後、誰が、どこがこの中谷元人権問題担当補佐官の取組を引き継いでいかれるのか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども少し触れましたが、内閣副長官補の下で、外務省等とも連携をしながら、この課題について引き続きフォローしていきたいと考えております。
○徳永エリ君 きちんとポストがあって、しかも政治家がそこを担っているということと、官僚が一つの仕事としてやっていくということでは、国際社会からの見え方が全然違うと思うんですね。私は、これは絶対なくしてはいけなかったポストなのではないかというふうに思います。 岸田政権が本気でこの人権問題に取り組むのであれば、私はこのポストは復活をさせるべきだというふうに思いますけど、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、内閣総理大臣補佐官、人数が限定される中にあって、主要政策をどう分担するのか、こうした観点からそれぞれの政策を進める上で適切な人事を行っていきたいと思い、人事を行った次第であります。 御指摘の点はしっかり受け止めます。まずは今の体制の中で、決してこの人権問題について後退したと言われることがないように政策を進めなければならないと思っておりますし、その状況を見ながら今後の人事についてまた考えていきたいと思います。
○徳永エリ君 しっかり注視をしていきたいというように思います。 そして、人権問題といいますと、杉田水脈衆議院議員の過去のツイッターやブログへの書き込みが立て続けに法務局に人権侵害と認定されたと報道されました。 二〇一六年にスイスのジュネーブで行われた女性差別撤廃委員会でロビー活動をしていたアイヌ民族の女性の方々、そして在日コリアンの女性の方々などに対して、小汚い格好だとか、アイヌ民族衣装の、そのコスプレおばさん、こんなふうに屈辱的な書き込みをしたということでありますが、そのことに対してアイヌ民族の女性が人権救済の申立てを行っていましたけれども、九月に札幌法務局が人権侵犯の事実があったことを認定し、さらに、先日、十月に入って、在日コリアン女性らの人権救済の申立てに対しても、今度は大阪法務局から人権侵犯の認定を受けたということであります。 法務大臣、これ、国会議員が人権侵犯があったと認定されたと、こういったことは過去にあったんでしょうか。それから、その法務局が客観的に判断をして人権侵犯があったと認定するということの重み、これをどう受け止めるべきかということをお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねの国会議員が侵犯に係る事案、これは統計上把握をしておりません。お答えするのは難しいことを御理解をいただきたいと思います。 この人権侵犯の仕組みは、当事者同士の問題ではありますけれども、人権侵犯という事実が認められた場合には、事案に応じて要請、説示、勧告、強制力を有するものではありませんけれども、説諭をする、本人に理解をしてもらう、自発的に改めてもらう、そういう説得をする、そういう仕組みでございまして、大変重たい仕組みだというふうに理解をしております。
○徳永エリ君 重たいという御説明でございましたが、その法的根拠がないんですね。措置に関して強制力がないんですね。本人がどう受け止めるかということなんですね。 じゃ、どう受け止めているかということでありますけれども、十月二十七日に杉田水脈議員がまたSNSで動画を配信しているんですね。その中で、今マスコミでいろいろと騒がれていますが、私はアイヌや在日の方々に対する差別はあってはならないと思っています、LGBTや女性に対する差別も当然です、しかし、逆差別、えせ、そしてそれに伴う利権、差別を利用して日本をおとしめる人たちがいます、差別がなくなって困る人たちと闘ってきました、私は差別をしていません、その点を御理解いただけると大変うれしいと、こんな動画を配信しているんですね。全く本人は重く受け止めていないということがこれで分かると思います。 アイヌ政策担当の自見大臣、こういった発信をしている、担当大臣としてどう思われますか。
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。 個々の国会議員の発言等につきまして私の立場から具体的にコメントすることは差し控えさせていただきますが、アイヌの方々に対しまして、アイヌであることを理由として差別をされることがあってはならないと感じております。 私といたしましては、アイヌ施策推進法に基づきまして、アイヌの方々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現に向けて、引き続き力を尽くしていく覚悟でございます。 またさらに、アイヌの方々に対する差別等の事案を把握した場合には、法務省と連携し、人権相談などを通じて適切に対応することとしておりまして、こうした様々な取組を通じて、アイヌの方々への差別のない社会の実現に向けて、引き続き政府として着実に対応してまいりたいと思います。
○徳永エリ君 人権救済を申し立てたこのアイヌ民族の方々や在日コリアンの方々なんですけれども、杉田水脈さんには会って話したことはないって言うんですね。本人のこともよく知らずにやっぱり決め付けた発信をするというのはとんでもないと思いますし、やっぱり、先ほども法務大臣おっしゃっておりましたけれども、人権侵犯があったと、まあ差別があったということでありますから、この認められたということは相当重たいと思います。 そもそも、この人権侵犯に関して、やはり法的根拠を持たせるべきだと思いますし、あるいは措置も、やはり強制力のある措置、これをしっかり検討していかないと、いつまでたってもこういった差別発言なくならないと思います。 そして、総理、自民党総裁として、自民党所属議員がこういった人権侵犯を認められた、そしてその後もこういった差別的な発信をしている、このことについてどう思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の認定に係る投稿については、杉田議員本人が投稿に傷つかれた方々に謝罪をした上でその表現取り消した、こうしたことであったと認識をしております。 その後の言動についてこの一つ一つ申し上げるのは控えますが、いずれにせよ、説明責任は政治家として果たし続けていかなければならないと思いますし、当然のことながら、アイヌの人々に対してアイヌであることを理由に差別するなどということはあってはならないことでありますし、また、不当の、失礼、特定のこの民族や国籍の人々を排斥するような趣旨の不当な差別言動、これはいかなる社会においても許されないことであると認識をいたします。
○徳永エリ君 そう思っておられるなら、しっかり、その杉田水脈議員の言動や行動を放置せずに、しっかりその自民党総裁として、当事者に謝罪をさせるとか、あるいは会見を開いて説明をさせるとか、何らかの対応をするべきだと思いますけれども、このまま放置しておくつもりなんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、御指摘の認定に係る発言については、本人は謝罪をし、そして取消しを行いました。そして、その後については説明責任をしっかり果たしてもらいたいということを申し上げました。 自民党としても、もちろんこの政府としても、今申し上げたような認識に基づいてこの人権等について考えていかなければならないという思い、これをしっかりと示していくよう努力をしていきたいと思います。
○徳永エリ君 努力じゃなくて、すぐ対応していただきたいというふうに思います。とにかく、また同じようなことをしないようにお願い申し上げたいというふうに思います。 それから、文科省が統一教会の解散命令を裁判所に請求したことを受けて、被害者の方々の涙、長年苦しみ続けてきたその思いをしっかり受け止めていかなければならないと思います。 これからは被害者の救済のために全力を注いでいかなければいけないと思いますけれども、その認識は総理にもおありでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) 十月十三日に解散命令請求を東京地裁に出しておりますので、まずその対応に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 その一方で、裁判所における審理の間も、被害者の救済は重要であることから、法テラスにおいて電話相談、あるいは民事保全の申立てに当たって十分な資力のない債権者への立担保援助を行う等の支援を行っているところです。 そして、御党を含め、議員立法の法案が国会で出されております。これも我々承知しているところでございます。また、与党においても検討が開始されたものと承知しておりまして、各党の検討の動きを注視してまいりたいと思っております。 そして、なお付言をさせていただきますと、解散命令請求のありました宗教法人に対して保全処分を可能とする法律案を我々政府の方から内閣提出法案として提出することにつきましては、特定の宗教法人に係る解散命令請求を行った所轄庁自身、つまり我々自身が事後にこの種の法整備を行うことは相当でないと、そんなふうに考えておりまして、ちょっとなかなか大変難しいところがあると考えております。 以上です。
○徳永エリ君 解散命令請求が出てから解散命令が出るまでに団体の財産管理については何の取決めもないので、この財産保全のための特措法が必要だというふうに申し上げており、私たちはもう既にこの法案を衆議院に提出しているところであります。 与党PTでも検討中だというお話でありましたけれども、民事訴訟でやるべきだとか、外為法がどうだとか、あるいはその財産権の問題とかいろいろ聞こえてきますけれども、そのやれない理由を探すのではなくて、やはり被害者救済の観点から、人権の立場から考えると、こういった特措法がなければ、救済できずに被害者の方々が泣き寝入りせざるを得ないということになっては大変でありますので、しっかりと総理の方から与党に対して、野党と与党と連携をしてこの問題に関して協議をする場、これをつくることを御指示いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府としては解散命令請求を行ったわけですが、その審理の最中もこの被害者救済が図られるよう様々な環境をつくっていかなければならない、これは重要なことであると思います。 まず、政府としては、今あるこの現行法上の最大限の対応を考え、資産状況等についても注視していかなければならないということで、外為法等あらゆる手段を講じてこの状況を注視するとともに、被害者の救済が図られるよう努力を続けてまいります。 それと併せて、委員御指摘のように、各党とも様々な、この問題、法制化を含めて様々な議論が進んでいます。この議論の状況も注視しながら、政府としての対応について検討を進めていきたいと考えます。
○徳永エリ君 これまでもいろいろ議論がありましたけれども、やはり財産保全をしっかりすることが必要だと思いますし、スピード感を持ってやらなければこの財産が散逸してしまうことも考えられますので、しっかりと検討を続けていただきたいというふうに思います。 それから、昨日、福岡高等裁判所那覇支部において、国が提起した辺野古の軟弱地盤の改良工事をめぐる代執行訴訟の第一回の口頭弁論がありました。 恐らく初日に即日結審するんじゃないかなどというようなうわさもありましたけれども、やはり即日結審したということでありますが、この即日結審については国が強く司法に要請したというふうに言われておりますけれども、そういった事実はあったのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) お尋ねの代執行訴訟につきましては、昨日の口頭弁論において裁判所が弁論を終結し、判決言渡し期日は追って指定されることとなったと承知しております。 公有水面埋立法の変更承認につきましては、この法律の所管である国土交通大臣として昨年四月二十八日付けで沖縄県に対し申請を承認するよう是正の指示をしており、この是正の指示については先月四日の最高裁判決においてその適法性が確定しております。それでもなお知事が承認されないため、法所管大臣として今月五日に地方自治法に基づく代執行訴訟を提起したものであり、今後も必要に応じて法律に基づき手続を進めてまいります。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) それでは、斉藤国土交通大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 本件訴訟は、訴え提起がされた日から十五日以内の日である令和五年十月二十日までに口頭弁論期日が指定され、同期日において全ての主張及び立証が尽くされた上で口頭弁論を終結し、可及的速やかに本件請求を認容する旨の判決がされるべきであると、このように訴状で申し上げております。
○徳永エリ君 即日結審を国が要請したのかどうか、司法に対して、それを伺っています。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 即日結審を要請したというようなことはございません。 訴状で、速やかに終結し、可及的速やかに本件請求を認容する旨の判決がされるべきであると申し上げただけでございます。
○徳永エリ君 今おっしゃっていることを聞くと、事実上、即日結審を要請したに近いというふうに思います。等しいというふうに思います。 代執行ということでありますけれども、この代執行を行うということは沖縄県の自己決定権を毀損するということにもなります。これは沖縄県だけの問題ではなくて、地方自治を根幹から揺るがす大問題であるという認識は国交大臣にございますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほども申し上げましたように、県民投票の件は承知しておりますが、本件は、沖縄防衛局が実施する普天間飛行場代替施設建設事業に必要な公有水面の埋立てに係る変更承認について、公有水面埋立法の所管である国土交通大臣として、これまで承認をされない沖縄県に対して是正の指示を行ったものでございます。 また、この是正の指示につきましては、先月四日の最高裁判決においてその適法性が確定しております。その上で、法所管大臣として必要な手続を行ったものでございます。
○徳永エリ君 とにかく、二〇一九年二月に行われた沖縄県の県民投票では、五二・四八%の投票率で、反対が七二・五%、賛成が一九・一%と、七割を超える県民が辺野古の基地建設に反対という結果が出ています。辺野古の基地建設反対は県民の民意だということがこの結果で示されているわけであります。その民意をないがしろにすることになります。 総理はよく沖縄に寄り添いということをおっしゃいますけれども、この沖縄に寄り添いって言っていることは、この代執行を行うことによって偽りだったということになるのではないでしょうか。代執行は絶対にするべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今国交大臣から答弁させていただきましたように、国交大臣としてはこの法令にのっとり必要な対応をしたものであると認識をしております。 その上で、世界で最も危険だと言われるこの普天間飛行場が固定化され、このまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない、この点については地元の皆様と認識を共有しているものだと思います。そして、政府として、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針を説明させていただいています。是非、普天間飛行場が一日も早く返還されるよう、危険性の除去につながるよう、努力をしていきたいと思います。 いずれにせよ、今回の件につきましては、国交大臣として、法令に従っての対応であると認識をしております。
○徳永エリ君 地方自治法では国が代執行するための要件というのが明確に規定されています。今日時間がありませんけれども、その要件に合致するかどうかというのは甚だ疑問でありますし、そもそも県と国がきちんと話合いをせずに法に訴えるということ自体が問題だということを申し上げておきたいというふうに思います。 それから、時間がなくなりましたので最後ですけれども、熊対策であります。 今年は本当に熊が至る所で出没いたしておりまして、昨日も岩手県で、長時間熊が居座り、三十時間近くたって捕獲されるという事象がありました。けが人も出ておりますし、死者も多数出ているという状況であります。 最近は、このアーバンベアという市街地の周辺で暮らす熊がいて、市街地に出没をしておりますけれども、市街地で銃を使って熊を駆除することができるのかどうかということを確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) お答えをいたします。 熊が出没した場合でございますけれども、これはもう先生御存じのとおり、原則、鳥獣保護管理法の許可を得ているハンターの方々であればどこでも発射ができるというふうになっておりますけれども、御指摘の住居集合地域等においては、これは猟銃を発射することはできません。 しかしながら、できないのかというとそうではございませんで、通常、出没に対しては、自治体、猟友会の皆様、そして警察が三者連携をして対応いたしますが、警察が警察官職務執行法に基づき発射をしていいよということであれば、発射をすることができます。 ただし、両方が、三者が一体で動けたときはよろしゅうございますが、そうでないときもあります。ハンターの方が先に着いたという場合もございますので、このときには、刑法上、緊急避難に該当する場合であれば発射ができると、こういうふうになっております。
○徳永エリ君 市街地で、鳥獣保護法では、銃を使って熊を駆除することはできない。しかし、警察官の職務執行法四条一項、この解釈によって、警察官から命令が出れば市街地でもハンターは熊を銃を使って駆除することができると。ハンターが先に駆け付けたときには、その緊急避難ということで警察官の命令がなくてもハンターの判断で撃てるということなんですが、この緊急避難がどういう場合なのか、ここが解釈できなくて、現場で大変に困っています。 この緊急避難というのはどういうことなんでしょうか。
○国務大臣(松村祥史君) この緊急避難の概念については法務省の管轄になりますので、法務省のお答えになろうかと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) 刑法上の緊急避難に該当するかどうかにつきましては個々個別の具体的な事例に基づいて判断されることとなりますが、例えばハンターが本当に襲われそうになって命が危ないような場合については該当するような場合もあろうかと思います。 以上でございます。
○徳永エリ君 それでは全然分からないんですね。 今年も、令和五年の三月に、警察から各都道府県の長、それから各附属機関の長、各地方機関の長に通知が出ているんですけれども、この緊急避難、これ具体的な事象をしっかり示していただいて、通知に記載して、そしてまた出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(末松信介君) 政府参考人、どなたか御答弁を。
○政府参考人(檜垣重臣君) 緊急避難に該当して発射した、熊を駆除したケースにつきましては私どもの方で把握はしておりませんけれども、あくまで緊急避難といいますのは刑法上の違法阻却事由になりますので、違法性阻却事由になりますので、余りこれが該当するようなケースというのはないのかなと思っております。 ただ、現場におきましては、自治体、また猟友会の、自治体に依頼をされた猟友会の方々、また警察が三者協議して対応することとなっておりますので、ハンターの方々が駆除に際し悩むようなことのないように、警察の方に警職法の解釈につきましては指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○徳永エリ君 もう、そんな答弁ではもうますます混乱する、迷うばかりだというふうに思うんですね。 秋田の熊の出没の事象なんか見たら分かるじゃないですか。四十分間の間にバス停などで次々と五人襲ったんですよ。警察より先にハンターが着いたら撃たなきゃいけないケースがあるんですよ。それが緊急避難に当たるかどうかという解釈をしてもらいたいということなんです。 危機感がなさ過ぎるんじゃないんですか。
○政府参考人(檜垣重臣君) 先ほどと繰り返しになりますけれども、緊急避難といいますのはあくまで刑法上の違法性阻却事由になろうかと思います。したがいまして、事後的にそれが違法性阻却事由に該当するかどうかというのが判断されることとなろうかと思います。 議員、委員おっしゃりますように、例えば、人が襲われそうで命が危ないといったような場合には、それはまあ、猟銃にもちまして駆除しても該当することにはなろうかなとは思いますけれども、そこにつきましては、さすがに個別の判断をせざるを得ないんじゃないかというふうに考えております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) それでは、国家公安委員長であります松村国務大臣、答弁をお願いをいたします。
○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 徳永委員の問題意識というのは、やはりハンターの方々が警察と一緒でないときになかなか発砲しづらい、発射しづらいということを御指摘いただいていると思います。 したがいまして、警察では、現在まで、警察官職務執行法の解釈や適用事例、いろいろ通達をして現場で適切な判断ができるようにいたしておりますけれども、けれども、先生の問題意識は更にもう一歩踏み込んでやれというような御指摘でございましょうから、更に対応してまいりたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) ちょっと待って。もう一度ちょっと、もう一度ちょっと疑義を質疑で。 松村大臣、答弁できますか。
○国務大臣(松村祥史君) これ以上……
○委員長(末松信介君) できない。 いやいや、そうしたら、それでは、ちょっと疑義、疑義のポイントだけもう一遍ちょっと質疑してください。まあまあ、もう一度繰り返しやって。お願いできますか。(発言する者あり) よろしいですか。
○国務大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 今の時点で緊急避難の事例についてお示しすることはできませんけれども、先生の御指摘は、そういったものをしっかりと把握をして事例を作って、現場での判断がしやすいようにやれという御指摘でありましょうから、しっかりといま一度調べさせていただきたいと思います。
○徳永エリ君 もう何度もですね、私の問題意識は伝えてきました。この緊急避難がどういう場合なのかということをはっきりしないと、現場で対応が遅れたりトラブルが起きるので、はっきりさせてほしいと。はっきりできないなら、せめて具体的事象をきちんと示して、通知をしていただきたい。こういうケースは当たりますよということをしっかり示していただきたいと思います。検討してすぐにそのペーパーをいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(松村祥史君) しっかり検討してまいりたいと思います。
○徳永エリ君 予算委員会にも提出いただきたいし、公表もしていただきたいと思います。 最後に、委員長、お願いいたします。
○委員長(末松信介君) はい。
○徳永エリ君 最後に、現在、鹿とイノシシが対象となっている環境省の指定管理鳥獣に、ヒグマあるいはツキノワグマ、これが対象になっていないんですよ。イノシシと鹿しか対象になっていないんですね。これ是非、対象にしていただくとやっぱり予算が増えるんです。で、予算の厚みができると自治体でいろんな対応ができますので、是非とも個別具体的な各種対策に広がりをつくるためにも指定鳥獣にしていただきたいということをお願いしたいと思います。 また、農林水産省の鳥獣被害防止総合対策交付金についても十分な予算を獲得していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘の指定管理鳥獣は、法律に基づき、全国的に生息数が著しく増加し、またその生息地の範囲が拡大している鳥獣であって、生活環境、農林水産業又は生態系に深刻な被害を及ぼすために集中的かつ広域的に管理を図る必要があるという鳥獣を環境大臣が指定したものをいうわけでございます。御指摘のとおり、現在、ニホンジカ及びイノシシを指定してございます。 今御指摘の熊類については、北海道や東北地方では個体数の増加が指摘されている一方、四国地方等ではむしろ数が減少しており、保護を必要としているということもございます。このように、地域によって生息状況が異なるため、現時点では指定管理鳥獣には指定されていないということでございます。 環境省では、令和四年度から六道県を対象に熊の出没時の対応体制の構築や専門人材の育成等を支援するモデル事業を実施してございます。その中で、熊の市街地への出没を抑制するための手法の検討なども行っているところでございます。 さらに、今年度の大量出没の状況を踏まえて、専門家の意見を聞きながら、科学的知見に基づき更なる対応を検討してまいりたいと存じます。
○委員長(末松信介君) 時間が迫っておりますが、宮下農林大臣、農林水産大臣。
○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、農林水産省では、野生鳥獣による農作物被害の防止に向けまして、地域ぐるみでの被害防止活動やハンターを含む捕獲の担い手育成等を支援するために鳥獣被害防止総合対策交付金を措置しております。 本交付金は、熊への対策にも支援可能でございます。電気柵の整備、農地周辺での捕獲、餌となる柿やクリの実の処分など、獣種共通の支援のほかに、熊に対する追加対策としましては、生息状況調査等の基本的な取組に加えて、研修会の開催やセンサーカメラ等のICT機器の導入など、一定の取組を行う場合の加算措置を導入しております。 農林水産省としましては、農作物被害の防止に向けて、令和四年度補正予算を含めて、五年度は予算の増額を行ったところですけれども、来年度においても、先生の御指摘のように、五年度補正を、予算を含めて、必要となる予算をしっかり確保していきたいと考えております。
○徳永エリ君 環境大臣、国土面積の二二%の北海道にイノシシはおりません。それでも指定管理鳥獣になっております。ヒグマ、ツキノワグマ、大変深刻でありますので、是非とも指定管理鳥獣の対象にしていただくようにお願いを申し上げまして、終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(末松信介君) 以上で徳永エリさんの質疑は終了いたしました。(拍手) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。 暫時休憩をいたします。 午前十一時四十九分休憩 ─────・───── 午後二時四十五分開会
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 この際、岸田内閣総理大臣及び小泉法務大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。岸田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 本日十二時二十分に小泉法務大臣が柿沢副大臣と面会し、辞表を正式に受理をいたしました。先日の山田太郎文部科学大臣政務官に続いての辞任について、任命権者としての責任を重く受け止めております。今回の件を真摯に受け止め、国民の皆様の信頼を回復できるよう、内閣として与えられた課題に全力で取り組んでまいります。 また、今回、辞職願を正式に受理する前の委員会審議において、国会の要請に応じず、柿沢副大臣が出席しなかったことを申し訳なく思っており、今後二度とこのようなことがないよう対処してまいります。
○委員長(末松信介君) 小泉法務大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 今回の副大臣の出席につきまして、私、法務大臣が委員会に出席中に辞表が提出されましたが、そのことについて私は直接確認していませんでした。そのような中、法務省として、副大臣を委員会に出席させないという判断を法務大臣に諮らないまま事務方の独断で行ったことが確認されました。 このような判断は、事務方の言わば越権行為であり、不適切なものであります。私自身、監督不行き届きを痛感するとともに、二度とこのようなことが起きないよう厳しく事務方を指導いたします。
○委員長(末松信介君) この際、委員長より、私より一言申し上げます。 朝、理事会がありました。与党も野党も共に認めた柿沢副大臣の本予算委員会の出席要請でございました。これが実現されなかったことは誠に遺憾であります。杉尾委員にとっても大変失礼なことであります。国民の代表である国会に対する義務を果たしていないということにもなります。勝手な判断を法務省が行い、予算委員会の運営を妨げ、ひいては予算委員会の権威をおとしめたと言っても過言ではございません。 以後こういうことがないように強く注意を促します。よろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) それでは、予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾でございます。 極めて残念な事態となりました。はっきり言って、憤っております。私の質問権が奪われました。そして、今委員長がおっしゃったとおり、委員の権威がおとしめられました。この責任は、先ほどの一遍の、通り一遍の謝罪で済むものでは私はないというふうに思っております。少し伺わなければなりません。 総理、辞表を受理したということをおっしゃいましたけれども、その前にまず国会で説明させるべきなんじゃないですか。本件は公職選挙法違反が疑われる極めて重大な事件、しかも法の執行に当たるべき法務副大臣の疑惑ですよ。なぜ本人に説明させないんですか。なぜ受理したんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 柿沢副大臣から辞表が提出されたことを受けて、政府として、この空白を生じさせることはできないということで、この手続を進めたということであります。 そして、今後、内閣として果たすべき責任をしっかり果たすことで信頼回復に努めたい、このように考え、対応した次第であります。
○杉尾秀哉君 答えていませんよ。本人の説明はどうなんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 本人とは、午前中、審議の中にもありましたように、小泉大臣が直接お会いし、そして話をした上で辞意を確認し、そして手続を進めた、こうしたことであります。 本人のこのこうした対応も含めて、法務大臣、そして内閣としてしっかり受け止め、国会において責任を果たしていきたいと思います。
○杉尾秀哉君 空白を生じさせることはできないとおっしゃっていますけれども、じゃ、副大臣、いつ決めるんですか。今、空白じゃないですか。 しかも、どうして昼の休みの時間に、休憩の時間に辞めさせるんですか。これは柿沢隠しですよ。そう言われても、いや、そうですよ。答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 午前中、審議の中でも触れさせていただきましたように、昼の時間、法務大臣が直接本人に会ってその辞表の真意を確認する、こうした作業をさせていただきました。その上で、辞意を確認し、手続を進めたということであります。 後任はどうするかということでありますが、この後任については、至急人選を進め、この委員会終了後、手続を進めていきたいと考えております。
○杉尾秀哉君 小泉法務大臣にも伺いますけれども、柿沢前副大臣とどういう話をしたんですか。そして、本件の違法性については、本人はどう言っているんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 今朝ほどとそれから予算委員会の昼休みに、二度話をいたしました。午前中は電話で、午後は対面で法務省の中で柿沢さんとお会いしました。 御本人は、報道されたこと、取材によって報道されたこと、また自分がその取材に応じたこと、それをはっきり認めておりましたし、非常に深い反省の念を表現しておりました。そしてその中で、何としても職を辞したいというまた強い思いを語られたわけであります。 そういう深い反省と、また明確な非常に強い、自身、辞任したいという申出を受けて、その意を尊重したいと私は感じまして、内閣にその旨上申をした次第でございます。
○杉尾秀哉君 これはね、柿沢前副大臣が勧めたんですよ、公職選挙法違反に当たる有料のネットCMを。極めて重大な事犯ですよ。そして、杉並の区長は、もう辞職するということを先に、もう早々に発表しているんですよ。(発言する者あり)あっ、江東区、済みません。申し訳ない、江東区です、江東区長さんです。にもかかわらず、どうして事実関係を確認する前にさっさと辞表を受理するんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは、予算委員会開会中に辞表が総務官室に提出をされ、それを預かった形になりまして、昼休みに法務省で私から本人に意思を、また事実関係も確認をいたしました。まあそれも限られた時間でありますから、詳細について広く申し上げることはできませんけれども、その事実関係を大筋として認め、また深い反省の念を持ち、またそれを表すために是非辞任をしたいという強い本人からの、まあ悔悟の念ですね、そういうものを聞き取るという形を取りました。それを踏まえて辞表を、その時点で辞表を受理していただくのが望ましいという上申を内閣の方に申し上げたわけであります。
○杉尾秀哉君 納得できないです。 総理、本人に説明させてください。記者会見開くように言ってください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今法務大臣からありましたように、本人からの話を直接聞いた上で、深い反省の下に辞意を表明したということを確認をいたしました。それに基づいて手続を進めました。 このことを重く受け止め、内閣として今後説明責任を果たしていきたいと考えております。
○杉尾秀哉君 内閣としてじゃなくて、本人に説明させてくださいと言っているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内閣として責任を果たしていかなければならないと思いますし、また本人も政治家として今後必要に応じて説明責任を果たしていく、これは当然のことであると考えます。
○杉尾秀哉君 人ごとなんですよね。 総理はいつも国民に丁寧に説明するとおっしゃっているじゃないですか。これはうそですか。全く本件について何の説明もしていないじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 法務大臣が本人から話を直接聞き、その内容を確認した上で内閣として判断をいたしました。 今後、内閣として国会におけるこの責任をしっかり果たしていきたいと思います。そしてあわせて、本人も政治家としての説明責任、必要に応じて果たすべきだと思っております。こうした形で丁寧に国民の皆さんに説明を続けたいと思っています。
○杉尾秀哉君 全然丁寧じゃないですよ。 内容聞いたって、どんな内容聞いたんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 報道の内容について、間違いなく本人が取材を受けた結果の記事であるのか、そういう中身について私から確認をいたしました。そして、本人は、間違いなく取材を受けました、また、そこに書かれていることについても異存はありませんという回答を得ました。その旨を総理にも、本当に短い時間でありましたけど、御説明をいたしました。
○杉尾秀哉君 じゃ、総理でも法務大臣でもいいです。これ、明らかな違法行為です。違法だったことを認めているんですね。
○国務大臣(小泉龍司君) 違法だったこと……(発言する者あり)本人は非常に深い反省の念の中にありますが、違法であるという意識は持ち合わせていなかったということを言っております。 しかし、更に言えば、本来そういう、その知識を持つべき立場に自分もいたと、そのことについて大きな過失があるというような趣旨の弁明をしております。
○杉尾秀哉君 では、過失があったということは認めているということですよね。だから、違法行為をやったということは本人認めているということですよ。 最後に一つだけ伺いますけれども、法務省は、今回の私の午前中の質問に対して、法務省として大臣にも説明をせずに、相談もせずに勝手に欠席の判断決めているんですよ。私はそれで質問権を奪われたんですよ。 先ほど、あってはならないこと、監督不行き届きだというふうにおっしゃいましたけれども、これは憲法違反の行為ですよ。そういう意識はありますか。法務大臣、それから総理も答えてください。
○国務大臣(小泉龍司君) これはおっしゃるとおりだと思います。ゆゆしき問題だと思います。本当に二度とあってはならない、そういう問題だと思います。深く反省をします。また、厳粛に受け止め、きちっと対応させます。 心からおわびを申し上げます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の質問の権利を奪い、そして、院の、国会の権威を損なう行為であり、重大な行為であったと認識をいたします。 二度とこうしたことが起こらないよう徹底させてまいります。
○杉尾秀哉君 先ほどおっしゃいましたけど、山田政務官に続いて二人目なんですよ。どこが適材適所の人事だったんですか。どうですか、答えられますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、人事は適材適所で行わなければならないと思います。しかしながら、結果として、こうして二人の辞任が続いたということ、このことは責任を重く受け止めなければならないと思っています。任命責任者として責任を感じ、信頼回復に向けて先頭に立って努力をしたいと考えております。
○杉尾秀哉君 辞任ドミノ、去年の国会もそうでしたけれども、そうならないとも限らないということをこれからの質疑の過程の中でも明らかにしてまいりたいというふうに思います。 それでは、当初予定されていた質問に移りますけれども、まずマイナンバー問題、マイナ保険証問題なんですけど、保険証廃止の決定の経緯と理由なんですが、ちょっと事実関係を表にまとめました。(資料提示) 去年六月の骨太方針の閣議決定では、まず二四年度、来年度中をめどにマイナ保険証と紙の保険証の選択制導入を目指し、その後に二段階目として保険証の原則廃止を目指すこと、こういうふうにされたんですね。しかも、保険証を廃止しても、加入者からの申請があれば保険証は交付されることになっていました。これも閣議決定の脚注の中に入っています。 ところが、九月に河野大臣がデジタル相に就任するや、この方針が一変をして、十月の十三日に大臣が突然、記者会見で二〇二四年秋に健康保険証の廃止を目指すと、こういうことを表明しました。 そこで伺います。 そもそも、来年度中をめどのはずが、なぜ来年秋になったのか。また、まず選択制導入のはずが、なぜいきなり保険証廃止になったのか。理由を説明してください、河野大臣。
○国務大臣(河野太郎君) マイナンバーカードを保険証として利用していただくことは、患者さん御本人にとっても将来的により良い医療を受けることができるようになりますし、また、医療機関にとっても効率性が上がるということがありますので、こうしたメリットを早期に発現をさせる、そのための後押しとして、まず二〇二四年秋を目指して、マイナンバー保険証、ひも付けをしている方については、これはもう保険証として使っていただけるようにしていく。そうすると、保険証の発行は要らなくなるわけでございます。ひも付けをされていない方については、それに代わるものを対応をしていく。そういうことで、二四年の秋に保険証を廃止するということを、これ関係閣僚の間で協議をし、決めたわけでございます。
○杉尾秀哉君 何で選択制導入しなかったんですか。
○国務大臣(河野太郎君) マイナンバーカードを保険証としてひも付けをし、利用していただいている方に保険証を発行する必要はなくなりますので、コストが下がっていく、そういうことでございます。これ、選択制にしますと、なかなかコストも下がらないということになってしまいます。
○杉尾秀哉君 本当にコスト下がっているんでしょうか。そして、廃止期限を秋にした根拠は何ですか。
○国務大臣(河野太郎君) 当時、二〇二四年の秋までに利用していただいて十分な準備時間が取れる。大体この八月頃に新しい保険証を発行をするということがございますから、秋には廃止をするということを決めれば保険者としても必要な対応を取ることができるわけでございます。発行のコストは下がると思っております。
○杉尾秀哉君 この方針の変更について、厚労省とデジタル庁では庁内でどういう会議を開いて決定しましたか、議論しましたか。それぞれ武見大臣と厚労大臣に、あっ、河野大臣に伺います。
○国務大臣(河野太郎君) デジタル庁の中では、関係する担当者と様々協議をして決めたわけでございます。
○国務大臣(武見敬三君) これは、マイナンバーカードと保険証の一体化には様々なメリットがあるということを踏まえて、今デジタル大臣からもあったように、関係閣僚間の協議を経て、このメリットを早期に発現するために令和六年秋に保険証の廃止を目指すこととしたものというふうに理解をしております。 なお、昨年十月十三日にこの方針を関係閣僚で確認した上で、デジタル大臣及び厚生労働大臣から発表したものと承知をしております。 なお、この方針については、その後、社会保障審議会、そして医療保険部会においてもこの報告をしております。 以上です。
○杉尾秀哉君 いや、答えてないですよ、厚労大臣。庁内で事前にどういう協議をしたんですかと聞いているんですよ。今のは事後報告じゃないですか、部会も。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 厚生労働省におきましても、こうした保険証廃止に向けて庁内で議論し、大臣とも協議をいたしました。
○杉尾秀哉君 デジタル庁も厚労省も庁内で会議をした痕跡がどこにもないんですよ。そんな記録ないですよ。 そして、これ見てください。河野大臣の発表後、今も話ありましたけど、十月の二十八日に来年秋の保険証廃止を閣議決定。骨太方針の閣議決定が変更されたんですよ。専門家を集めた厚労省の部会にはこの後初めて報告されているんですよ。 厚労大臣に伺いますけど、なぜこの決定前にこの部会にかけなかったんですか。
○委員長(末松信介君) 厚生労働省伊原和人保険局長。(発言する者あり)まあ片道ですから、聞いてください。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 保険証を廃止するためには法改正が必要だということもございまして、その保険証原則廃止を目指すという方針につきましては、昨年六月に閣議決定された骨太方針が示される前に、一度、医療保険部会においても御議論いただいてございます。さらに、先ほど大臣が申し上げましたように、この十月十三日に関係閣僚で確認した方針につきまして、その同じ月に医療保険部会でも御議論いただいてございます。
○委員長(末松信介君) 大臣、補足ありますか。(発言する者あり) 伊原和人保険局長、なぜ部会にかけなかったかという点を的確にお答えください。
○政府参考人(伊原和人君) はい。 まず、十月十三日に関係閣僚で議論をいたしました。これは一つの基本方針でございます。これを正式な意思決定していくためには法律改正等の必要な省議がございますので、その関係閣僚の間で決まった方針につきまして、同じ月の医療保険部会にかけたものでございます。
○杉尾秀哉君 いや、先にその関係大臣だけで決めて、閣議決定しておいて、その後に初めて部会にかけるって、おかしくないですか。ここの部会に専門家が集まっているんでしょう。その後、実際にこの部会の中で異論とか反論がいっぱい出ているじゃないですか。 これを先にかけなかったのは、先に部会にかけたら話がまとまらなかったからでしょう。答えてください。
○政府参考人(伊原和人君) 医療保険部会で十月の二十八日に議論しておりますけれども、基本的にはこの方針について賛成の意見が中心でございました。
○杉尾秀哉君 基本的に賛成の意見なんて、でたらめなこと言わないでくださいよ。いっぱい懸念が示されているじゃないですか、間に合うんですかとか。何でそういうことを言わずに賛成の意見だけ言うんですか。 これは、本当、ちょっと総理聞いてくださいよ。こういう専門家の意見も聞かずに、この十月の十三日の河野大臣の記者会見の前に総理のところに三閣僚が集まって、ここで話し合われているんですよ。これしかないんですよ。どうして正式な会議にもかけないで、この三大臣と総理だけで決めたんですか。答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 保険証の廃止についての経緯についての御質問ですが、これはそもそも、昨年八月、内閣改造を行いました。そしてその際に、この議論について閣僚レベルに引き上げて、マイナンバーカードの普及や利便性向上に取り組む、こうしたことを確認いたしました。 それ、そうした閣僚レベルでのそうした議論の方針に従って、利活用の拡大策の一環として、カードと保険証の一体化のメリットを早期に最大限発現するために、先ほどデジタル大臣からも厚生労働大臣からも、それぞれの省庁で議論を行ったと承知をしております。 そして、そうした議論、そして関係閣僚間での協議を経て、令和六年秋に現行の健康保険証の廃止を目指すこととしたと承知をしております。 そして、十月、昨年十月十三日に、こういった方針について関係閣僚から私も報告を受けました。その上で、関係閣僚で確認した上で、その後、同日中にデジタル大臣から発表を行った、これが経緯であったと承知をしております。
○杉尾秀哉君 この保険証の廃止というのはすごく難しいから時間が掛かるし、もう既にトラブルの兆候は出ていたので、だから選択制の導入を来年度中にすることにして、二段階目に保険証の廃止。わざわざその閣議決定をしながら、それを何で三人の閣僚だけでこの方針を勝手に決められるんですか、変えられるんですか。こういうでたらめな行政をしているから、今のマイナ保険証をめぐるいろんなトラブルが起きているんじゃないですか。 河野大臣、答えられますか、これ。
○国務大臣(河野太郎君) 三閣僚で進むべき方向性を決めた上で、そこにたどり着くのに何をやらなければいけないのか、どういう課題があるのか、専門家に御議論をいただく、これは当然のことだと思います。
○杉尾秀哉君 いや、専門家の議論を聞かずに決めたじゃないですか。あなたでしょう。
○国務大臣(河野太郎君) 専門家といえども、進むべき方向が分からなければ議論が拡散いたします。進むべき大枠の方向を決めた上で、そこに至る上で何が必要かというのをしっかり御議論をいただいたわけでございます。
○杉尾秀哉君 はあ、専門家の意見も聞かずに政治の方の都合で勝手に決めて、あとは専門家で何とかしろっていうんですか。こんなでたらめな行政ありますか。 そして、今、マイナンバーカード、マイナ保険証で何が起きているか。これ、河野大臣が元凶ですよ、今のトラブルの。その意識はありますか。その反省なくして、今のトラブルの状況を改善できませんよ。どう思いますか。
○国務大臣(河野太郎君) マイナンバーカードの保険証としての利便性が周知されるに従ってこの利用率は上がっていくと思っておりますので、心配しておりません。
○杉尾秀哉君 後で示しますけど、五か月連続で下がっているじゃないですか。マイナンバー保険証の信用はもう国民の中でないんですよ。 それからもう一つですね、そのマイナ保険証のひも付け誤りについて、今、点検対象あるんですけれども、ちょっとこれ厚労大臣に答えてほしいんですけど、マイナ保険証のひも付け誤りについての点検対象が一体全体何件で、いつまでに作業を終えるんですか。これを答えてください。
○政府参考人(伊原和人君) まず、マイナ保険証につきましてですけれども、健康保険証についてのそのひも付け誤りにつきましては、他の分野に先行いたしまして点検を進めていることから、御本人からマイナンバーを取得せずにひも付けを行っていた保険者等のひも付け誤りの確認作業は現時点でほぼ終了してございます。 ただ、その上で、健康保険証につきましては、医療情報という特性を踏まえまして、現在登録されている全データ、全体一億六千万件ございますけれども、これを住民基本台帳の情報との照合を実施しておりまして、十一月末までに照合を完了し、速やかに誤りの高い、可能性の高いデータを閲覧停止することとしてございます。
○杉尾秀哉君 これ、対象が一億六千万件あるんですよ。そして、これ、厚労省の部会の中で示された資料なんですけど、見てください。十二月で終わっていないんですよ。一月、二月、三月と続いて、最終的にはこの春以降も続く可能性があるじゃないですか。これ、本当に年内に終わんないでしょう。どうですか。
○政府参考人(伊原和人君) 御説明いたします。 今申し上げましたように、一億六千万件の記録を住民基本台帳の情報と照合を全部しまして、それを十一月末までに完了する予定です。あわせまして、速やかに誤りの可能性の高いデータは閲覧停止とすることにしております。 こうした措置を講ずることによりまして、登録済みデータ全体の点検作業のめどが立つと考えてございます。その後、確認作業を計画的に進めることが、を進めることによりまして、来年春頃には確認作業を終えるというふうに考えてございます。
○杉尾秀哉君 今答弁にあったように、来年春まで掛かるんですよ、確認作業。 この間、衆議院の質疑の中で、総理、何とおっしゃいましたか。修正作業に全力を挙げる、そして、それが終わらなければ、そのマイナ保険証の、ああ、健康保険証ですよね、来年秋の廃止をどうするかというのはその後に決めるということをおっしゃいましたよね。 これ、春まで掛かるということは、実際に、もう来年の秋の保険証廃止というのは間に合わないんじゃないですか。いつ、どの時点でそれを判断するんですか。総理、答えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今政府委員から説明がありましたように、この点検作業は十一月末をめどに作業を進めております。 そして、確認作業というのは、例えばこの漢字とか住所等において確認する必要がある。これ、例えば、例を出して恐縮ですが、サイトウという名前であるならば、この漢字の、漢字が、いろいろな漢字が使用されます。そういった漢字の確認、住所の確認、そういったものを、保険者、事業主、そして必要に応じては本人への確認作業も行うという部分であります。 十一月末までには総点検しっかり行った上でこの対応を考えていく、これは従来の方針変わっておりません。総点検と修正作業をしっかり進め、その上で更なる期間が必要というような判断があった場合には必要な対応を考える、従来の方針、従来から申し上げてきたとおりであります。
○杉尾秀哉君 本人確認の作業も含めてですね、更なる期間が必要な場合は必要な措置を行う、対応を行うというふうにおっしゃいましたけど、じゃ、この必要な措置、必要な対応って何ですか。これは来年の秋の保険証の廃止じゃないんですか、廃止の延期じゃないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まずは総点検、そして修正作業を進めてまいります。十一月末をめどにその作業を進めます。その結果を確認した上で必要な対応を考えていくと申し上げております。 この国民の不安払拭のための措置が完了することが大前提だと申し上げてきました。十一月末の状況をしっかり確認した上で、この国民の信頼回復のために必要な措置があればそれを行うということであります。
○杉尾秀哉君 先ほど河野大臣は、マイナ保険証に対する理解が広がっていけば利用率は上がっていくというふうにおっしゃいましたけど、先ほども申し上げましたけれども、直近の数字四・五五%で、五か月連続で下がっているんですよね。どんどん下がっているんですよね。 で、これ、実際に来年の秋にこれ普通の紙の保険証を廃止をしたら、何千万人という人が、例えば九千万人ってここにありますけど、ぶっつけ本番でマイナ保険証を使わなきゃいけないということになるんですよ。一つトラブルがそこで起きたら、多分医療機関大混乱しますよ。こんな状況ではとてもとても来年の秋の廃止は私はできないというふうに思うんですね。 総理、どういうふうに思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) マイナ保険証の利用状況についての御指摘でありますが、このマイナンバーカードによるオンライン資格確認の利用件数、直近九月で七百三十六万件です。そして、医薬、あっ、薬剤情報の、健康、医療データの閲覧件数、直近九月で薬剤情報約三百十四万件、そして診療情報は二百五十四万件、特定健診等情報約百八十一万件、このように増加をしています。 こうしたこのマイナ保険証の利用について、数としてはこれだけ多くの方々が利用いただいている。こうしたことを通じて、マイナ保険証の利便性が国民の皆さんの中で広がっていくことを期待しております。
○杉尾秀哉君 最後は期待しているになりましたですよね。これ期待しても、精神論じゃないですから。だって、実際に数字が下がる一方なのをどうやって上げるかというの、ほとんど、しかも広報らしい広報だってしてないし、はっきり言って、またこれ、続く話なのでやりますけれども、マイナ保険証は、これ来年の秋の保険証廃止は無理だということを、物理的に無理なんだということをあえて主張したいというふうに思います。 ちょっと、次は大阪万博について聞きたいんですけれども、ちょっと資料五の方を見ていただけますか。 これ、衆院段階でも指摘されたんですけれども、今回、会場建設費が更に五百億円増額されて二千三百五十億円に達する見通しになりました。これ、ほぼ倍ですよね、二倍。当初計画の二倍ということで、事業の見通しの甘さと、それから計画のずさんさにあきれるほかはないんですけれども。 そこで、西村大臣に伺いますが、こんなに二倍になった原因、責任というのは誰にあるんですか。
○国務大臣(西村康稔君) まず、今回の増額についてはまだ今精査をしているところでありますけれども、これ、前回が二〇二〇年十二月ですので、コロナ禍のまだ真っただ中だったわけですが、その後の世界的な経済の回復、そしてロシアのウクライナ侵略などによって様々な物資が上がっているというようなことを背景として、今回、協会側がこうした提案をしているところでありますので、これは精査をしております。 その上で申し上げれば、全体として私の、経産省のところでこの予算要求などをしておりますので、そして、国の事業、国の責任でこの万博は進めておりますので、国に責任がある、私ども経産省に責任があるということでございます。
○杉尾秀哉君 衆議院でもそうでしたけれども、国に責任があるということを明言されました。 ところが、二〇二〇年の段階で大阪府の吉村知事が、コストを上げるのはこれが最後、つまり千八百五十億円よりは増えないと、こういうふうに明言されているんですね。また、今年一月、我々の党の岡田幹事長が現地を視察しまして、そのときに協会の幹部から千八百五十億円の範囲で収まりますというふうに断言をされているんですよね。 西村大臣、これ、全部この説明違うじゃないですか、うそじゃないですか。これ以上の国民負担というのは、これは一切認められないですよ。これは、ずうっと今回もその減税、増税の話、質疑しておりますけれども、国民生活、本当に厳しくなっていて、こんなことにこれ以上金使ってくれない、くれるなよというのが国民の声なんですよ。 これ、どういうふうに理解すればいいんですか。これ、国の責任とおっしゃいましたけど、結局は協会、そしてその大阪府・市、さらには国の、まあ監督の甘さもあったんでしょう。結局、それが、こうした総無責任体制みたいなものがこうした結果招いたんじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(西村康稔君) 万博は国が責任を持って行うということであります。ただ、もちろん、地元の大阪府、大阪市の協力を得ながら進めていくのは当然のことであります。そして、この会場の建設費用については、閣議了解に基づきまして、国と府市、そして経済界の三者で負担をするということになっておりますので、今回精査が終わりましたらそれに基づいて三者でしっかり協議をしていきたいと、基本的にこの三者で分担をしていくということで進めていきたいというふうに考えております。
○杉尾秀哉君 こうやってどんどんうなぎ登りに増えていって、会場建設費だけでも二千三百五十億円じゃ済まないという見方が非常に強いです。このほかにも運営費とか警備費とか各種のインフラ整備を含めると、関連経費の総額は一兆円近くに上るんじゃないかと、こういう見方もあります。 全体的な総合調整は自見大臣というふうに伺っておりますけれども、政府として、このインフラ整備を含めた万博の関連経費の総額、これ幾らというふうに試算しているんでしょうか。
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。 委員御指摘の直接実施する事業のところは委員からも御指摘があったので割愛をさせていただきます。 間接的なということで委員がおっしゃっておられますけれども、万博のコンセプトにあります未来社会の実験場の実現に向けた政府の取組をまとめたアクションプランというものがございます。このアクションプランに今登録されておりますのは、例えば空飛ぶ車ですとか、あるいは多言語同時通訳など、それぞれの省庁がこのコンセプトに合うものを内数として持ち寄ったものになってございまして、算出が困難ということでございます。 また、同時にでございますが、この万博も、に契機といたしまして、その後も活用されると思いますけれども、大阪のメトロ中央線の延伸工事ですとか、関空の機能強化、あるいはインフラ整備、また津波対策等々といったものも、あっ、災害対策といった、等々といったものもございまして、本来の事業目的のために実施する事業もございますので、これらが直接万博に関係してということで、間接経費として算出することは極めて困難だと考えております。
○杉尾秀哉君 これ、東京オリンピックのときも、直接経費と間接経費というようなことで、インフラの整備も含めて一応、いいかどうか別にしてですよ、ざっくりとした金額出していたんですよ。ところが、今回のこの説明は、我々のヒアリングでも出してきたの、これしかないんですよ。 本当にこれだけじゃないでしょう。もっとちゃんとした資料を出してもらえませんか。
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。 二〇二五年に開催される日本博覧会に関するインフラ整備計画というものも既に、令和三年八月二十七日になりますけれども、国際博覧会推進本部で決定をいたしておりまして、大きな項目だけで五つ記載をされてございます。南海トラフ巨大地震対策や、またあるいは新名神の高速道路の整備といったものもございまして、項目としてはきちんと列挙をされていることになってございます。
○杉尾秀哉君 委員長、これ、詳しい直接経費、間接経費、分けた総額を示していただくように資料要求したいんですけど、お取り計らい、お願いします。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をいたします。
○杉尾秀哉君 この中に書いてあるんですけど、これらは万博を通じた新しい日本の創造にも資するものと書いてあるんですけど、まあそういうものも中にはあるんでしょうけど、ありていに言えば、大阪がこの夢洲を、これ、ごみの埋立地ですよ、これを何とかならないかと思って、IRを誘致しようと思って、経済成長の成長戦略にIRを誘致しようと思って、それとセットで万博誘致したんでしょう。これ、大阪のためみたいなもんですよ。しかも、当時の、これ決めたときの安倍総理大臣が、結局はやっぱり維新の会との関係があってこういうことになったので、余りこういう、その、何ですか、新しい日本の創造に資するものみたいな言葉で私はごまかしていただきたくないというふうに思っております。 そこで、資料七、これ全体予想図なんですけれども、これ、目玉とされています木造のリング、大屋根なんですが、一周実に二キロもあるんです。これ、海の方まで全部延びて、三百六十度あるんです。 ところが、次の資料を見てもらえますか、資料八。当初の計画にはこんなリングなんて全くなかったんですよ。ところが、ゼネラルプロデューサーか何かのアイデアらしくて、これが、急にこのリングが造られることになって、このリングだけで三百五十億円余計に掛かるようになっちゃったんですよ。 先ほど、西村大臣、経費削減の努力をしたというふうなことをおっしゃいましたけれども、実際にはこうやってどんどんどんどん予算が膨らんでいったんじゃないですか。このリング一部削るとか、幾らでもコストカットの方法はあるんじゃないですか。 そして、愛知万博では、予算が、実際にですよ、五百億円、当初計画からオーバーしそうになったんですよ。それを途中段階で徹底的に切り詰めて、これ最終的に当初の予算の中に収めたという実績があるんですよ。 西村大臣、答えてください。どうしてこういうコストカットの努力ができないんですか。千八百五十億円の中に収めるというのが、これ国としての責務じゃないですか。どうですか。
○国務大臣(西村康稔君) 当然、国の負担分もございますので、あるいは府市の負担分もあるわけでありますが、私どもとしてできる限り無駄遣いがないようにしていきたいというふうに思っておりますが、一方で、いのち輝く未来デザインということで、今御紹介ありましたけれども、新しい技術、これはEVバスであったり、あるいは水素、アンモニアの技術であったり、多言語通訳であったり、様々な未来社会をつくっていくための、そうしたことも含めてですね、そして各国がそれぞれの技術、それぞれの新しいそうしたニューフロンティアを切り開いていく、そうしたものを展示をするということで、まさに子供たち、若い人たち、老若男女問わずですね、未来社会に向けて、そうしたすばらしい万博になるべく、必要なものとして私ども考えているところであります。 いずれにしても、今回の増額についてはまだ精査をしているというところでございます。
○杉尾秀哉君 ちょっと自見大臣に伺いたいんですけれども、大阪府が府内の子供全員を無料招待するということを先日発表しました。これ、総額二十億円規模です。しかも、一回だけじゃなくて、市町村で二回目やってくれと、こういう話もあるそうです。 これ、税金使った入場者の水増しじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(自見はなこ君) ありがとうございます。お答えいたします。 個別の自治体の取組につきましての私の国務大臣としてコメントすることは差し控えさせていただきますが、いずれにしても、多くの子供たち、若者たちに御来場いただきたいと強く願ってございます。 政府としては、修学旅行や校外学習を合わせて百二十万人の子供たちに万博に訪れてもらうことを目標として今様々な取組も行っているところでもあります。 また、委員も問題意識同じだと思いますけれども、夏の暑い時期でございますので、この暑さの負担についてでございますが、やはり子供や高齢者、そして障害をお持ちの方々もたくさんおられます。身体的そして心理的負担にも軽減できるユニバーサルサービス、デザイン等にも十分に配慮した上で、適切に日よけやベンチ等の休憩用設備を設置するということも非常に重要だと思っておりまして、この週末、私自身もその点についてはしっかりと確認をしてまいりました。
○杉尾秀哉君 そうなんですよ。これは本当に、夏の暑いさなかに学校ぐるみで行かされて、熱中症にみんななっちゃったなんていったらもう本当にもう大変なことなんで。 もう一つですね、先ほどイノベーションの話を西村大臣されましたけれども、触れなかったものがあります。当初、目玉と言われていた空飛ぶ車なんですけれども、当初、吉村知事が、大阪のベイエリアを空飛ぶ車がぐるぐる回ると、びゅんびゅんあちこち飛んでいる、こういうふうなことを宣伝したんですが、つい最近なんですけれども、この空飛ぶ車が実際には間に合わない、こういう報道がされました。 実態はどうでしょうか。これ、国交省でしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 空飛ぶ車に関しましては、今、万博に向けて四、四つの事業者が型式認定取得に向けて動いております。今、各社の状況、どういう状況かということは一概には言えませんけれども、必要な助言を行う等の柔軟な対応も取りつつ、安全確保を第一として審査を進めているところです。 引き続き、万博での運航の実現に向けて、必要な審査を滞りなく安全第一に進めていく所存でございます。
○杉尾秀哉君 これ、安全第一なのは当たり前ですよね。それで、これ、機体まだ開発中なんでしょう。本当にこれもびゅんびゅん飛ぶなんてことはないんで。だって、大阪の吉村知事が飛べば十分だというふうなことしか最近言わなくなっているんで。要するに、これ、当初の計画からこれも大幅に違うんですよね。 最後にもう一つ、パビリオンの建設の遅れについて聞きたいんですけれども、先日示されたこのヒアリングでの資料を見ても、これ、建設、建築計画の決定的な遅れがこれ明らかになっております。 現在の時点でのこうしたパビリオン等の建設の進捗状況、特に遅れている海外パビリオン、契約済件数、それから建設の申請が出た件数、さらに既に着工した件数、これ、担当大臣、答えてください。
○国務大臣(西村康稔君) 海外パビリオンですけれども、百五十を超える国が参加をする見込みであります。 そのうち、百か国が入る博覧会協会がパビリオンを建設するタイプB、タイプCについては既に建設事業者は決まっておりますので、開催に向けて順調に準備は進められております。 また、参加国が自前でパビリオンを建設するタイプAですけれども、現時点で二十四か国が建設事業者を決定しております。もう間近なものがあと数か国あるということであります。 そしてあわせて、タイプXということで、私どもで用意、あっ、協会の方で用意をして、内装、外装をやってもらうということも提案をしておりまして、この、最後まで自国で建てるのか、これ、こちらのタイプXを利用するのかを、今意思決定を促しているところでありまして、マンツーマンで対応をしているところであります。 ちなみに、先般、九月に、このBIE、博覧会国際事務局のケルケンツェス事務局長が来られて、私も会談しましたけれども、彼はこのように、事務局長はこのように言っておりまして、海外パビリオンの建設は予定より早くもないし、遅れてもいないと、開催に支障のある状況だとは考えていないということで、私ども説明をした結果、このような評価をいただいております。 いずれにしましても、マンツーマンで早く対応を決めてもらって、しっかりと間に合わせたいというふうに思います。
○杉尾秀哉君 支障のある状況じゃないという報告だということなんですけれども、協会関係者の中では、これはとっても間に合わないやという意見が相当多数あるらしい。そして、今海外パビリオンの話、タイプA案ありましたけれども、これ、間に合わないと空き地だらけになっちゃうわけなんで。これはある報道ですけれども、協会関係者の言葉として、空き地は大阪発祥の回転ずしのコーナーにすればいいと、こういうふうな笑えないような冗談もあるような、そういう話もあります。 最後に総理に伺いますけれども、もう一度、先ほどのコストカットもそうですけど、開催計画を精査した上で、延期あるいは規模縮小、大胆な見直しが必要なんじゃないですか。そもそも、これは東京オリンピックと大阪万博であの高度成長時代の夢をもう一度をもう一回再現しようとしたところにそもそも無理があったと思うんですよ。もう時代が完全に変わっている。箱物でもって経済成長する時代じゃないのに同じことをしようとしているんです。 こうした反省の上に立って、この大阪万博、もう一回徹底的に見直しませんか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほどから議論になっておりますこの工事の遅れについては、今経産大臣からもありましたように、個別伴走支援、マンツーマンで支援を行っていく、あるいは施工環境を改善していく、こうした対応、対策によって対応する、こうしたことを考えております。 我が国として、現在、万博の開催を延期するということ、これは考えておりません。
○杉尾秀哉君 現実的に考えていただきたいというふうに思います。 次の、冒頭の柿沢副大臣じゃないですけれども、新しい閣僚について少しお話を聞きたいというふうに思っております。 これ、政治と金の問題とか統一教会との関係とか、これ一覧表、また、まあいっぱいあるんですけれども、その中で、この二番目の木原防衛大臣なんですけれども、木原大臣は教育勅語の信奉者で、改憲の論者としても知られているそうでございます。 資料十二、見てください。例えば、二〇一二年に自らの公式サイトで、教育勅語の廃止で道義大国日本は根幹を失った、日本人が自主憲法を作ることこそが真の主権回復だと、こういうふうに書かれています。 木原大臣、今も持論に変わりありませんか。
○国務大臣(木原稔君) 二〇一二年のその私の、これはホームページですかね、を引用しての資料だと思いますが、まあ十年以上前のことでありますが、私がこれは大臣に就任前の政治家としての発言でございます。その発言について、この予算委員会において今閣僚の立場でお答えするということは差し控えたいと思います。
○杉尾秀哉君 政治家としての信条を聞いています。
○国務大臣(木原稔君) 議院内閣制の下で、閣僚であると同時に今私は衆議院議員でもありますが、その衆議院議員としての私の発言をこの参議院の予算委員会で発言する、まあ私がその話をするということも含めてですね、含めて、閣僚の立場でお答えするということは差し控えたいというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 木原防衛大臣。
○国務大臣(木原稔君) 閣僚としての立場でお答えすることは差し控えたいわけですが、今、教育勅語の件でございますけれども、この件について特段申し上げれば、これは明治二十三年に、当時、明治時代の教育の基本方針について、明治天皇が直接、まあ勅語という形で下したものであります。 起草者は井上毅先生であると、あるいは元田永孚先生ということであり、いずれも、お二人とも実は私の地元の熊本の出身者で、私は、地元の選挙区、熊本元藩士ということで、地元の偉人ということでもございますので、そういう観点から、教育勅語についてはそういう評価をしているところであります。
○杉尾秀哉君 地元の人でもあるので、起草者が、評価をしているということで、政治信条は変わらないということだと思うんですが、御承知のように、教育勅語というのは、戦後、衆参両院で排除及び失効の決議がなされております。 そこで伺いたいんですけれども、大臣の議員会館の部屋にはこの教育勅語が額に入れて飾ってあったそうなんですが、今もそうですか。
○国務大臣(木原稔君) まさに私の衆議院の議員会館の部屋での、衆議院議員としての自由な政治活動でございますので、その点、お答えしようかどうかということなんですけれども、でも、今、直接その問いに答えるとすれば、今時点ではそれは掲載、飾っておりません。(発言する者あり)はい。
○杉尾秀哉君 外されたということです。 そして、そのほかの発言なんですけど、大臣は繰り返し憲法改正に言及されておられますが、例えば一四年の十月、日本文化チャンネル桜、この中で、憲法をどうして改正しなければならないのか、学校で教えてもらうしかない、これは文科省にも指導してやっていかなければならないと、こういうふうに発言をされています。 憲法改正を子供に教えるために文科省を指導するのは、大臣、適切だと思われますか。
○国務大臣(木原稔君) 閣僚として、今は岸田内閣の一員でございますので、現在ではもうその政府の方針に従って行動、言動を行っていきたいというふうに思っております。
○杉尾秀哉君 ちょっと答えてください。文科省を指導するのは適切か否かって聞いている。
○国務大臣(木原稔君) 私の一議員としての思想信条に基づいて当時こう発言をしているわけですが、現在は内閣の一員として、その政府の方針に従って行動を取ってまいりたいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) まあ、これ、杉尾委員、内閣の一員という立場と個人の政治家としての立場ということであって、これ、御本人がそういうように一員であるということを主張されておられますので、杉尾さんの、それ、もう一度疑義は自分でただしてください、もう一度。
○杉尾秀哉君 今所管じゃないという話なんで、じゃ、防衛省の中でこういうことをすべきだと思いますか、所管の。
○国務大臣(木原稔君) 防衛大臣としてということでございますが、防衛大臣としては、その学校で指導するということは、これは所管ではありません。
○杉尾秀哉君 所管の防衛省の中で、例えば自衛隊員に憲法改正を教えるというようなことは適切か否かということを聞いている。
○国務大臣(木原稔君) 防衛大臣として自衛隊員にそういう憲法の指導をするかという、そういうことでございましょうか。 基本的には自衛隊員というのは服務の宣誓時で政治的活動には関与しないということになっておりますので、具体的なそういう政治的な指導についてはこれは控える、控える、やってはいけないことだと思っております。
○杉尾秀哉君 このほかにも、二〇一八年一月のシンポジウムで、速やかにこの憲法を改正しないと、憲法に、これ日本人がという意味だと思いますけど、巣くわれて、そして生命の危険にさらされると、こういうふうに明言しています。 本当に憲法は日本に巣くっているんですか。巣くっているというのは極めてネガティブなイメージだと思いますけれども。それから、改正しないと本当に日本は生命の危険にさらされるんですか。これちょっと答えてください。
○国務大臣(木原稔君) この資料は、今、先ほど初めて見まして、二〇一八年一月で、恐らく私はこれは原稿もなく発言をした、パネリストか何かの中で発言した内容なので、こういう発言をしたかどうかというのは私ははっきり言って記憶はないわけですが、今は、その当時の、当時はまだ、もう二〇一八年ですから閣僚になる前の発言で、そのときの考え方に基づいて発言をしたものと思っていますが、現時点では閣僚としてこういったことを評価する立場にはないということで御理解を願いたいと思います。
○杉尾秀哉君 いいか悪いかとかそういう話ではなくて、大臣がどういう憲法観を持っていて、この防衛大臣としての職務の執行に当たるかということを国民の皆さんに知ってもらいたいので、それで質問をしているということなんですよ。 それで、問題は、先ほどのあの文科省の話じゃないですけど、憲法改正のために省庁を指導するというような発言は、先ほどちらっとおっしゃいましたけど、公務員の政治的中立性についてこれ無視する極めて重大な発言なんですよ。 こうした観点で見れば、これ、つい最近ですけれども、十月の長崎四区の補欠選挙の応援で、自衛隊、自民党候補を応援していただくことが自衛隊並びに御家族の御苦労に報いることになる。これは自衛隊の政治的利用じゃないかと問題になりましたけれども、根本的に、こういう発言を繰り返しておられるということは、公務員とかそれからその役所の政治的中立性について、大臣は基本的な認識が間違っているんじゃないか、欠けているんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですけど、どうでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) まあ、防衛大臣としましては、防衛力の抜本的強化を始め様々な重要な課題に全力で当たること、そして内閣の一員として私のそれは責務というふうに考えていますので、緊張感を持って職務に当たっていきたいと思っております。
○杉尾秀哉君 ちょっと一般論に逃げないでいただきたいんです。 で、またちょっと、機会を改めてまた伺いたいことがあるんですが、ちょっとその前に、今日もこれ、今朝の新聞で、報道で出ていますので、先ほどテレビニュースでもやっていましたけど、ちょっと、海上自衛隊のこの重大なセクハラ事案、これについてどうしても確認しなければいけないんで、これは大臣、引き続きお答えいただきたいんですが、資料十三です。まとめました。 西日本にある、ある海自の施設で、海上自衛隊の施設で、去年夏から二十代の女性自衛官が職場などで先輩の男性自衛官から繰り返しセクハラ行為を受けた上、年末に所属部隊の上級幹部から突然呼出しを受けて、加害者との面会を強要された。当然、この女性、嫌がったわけですけれども、その場で加害男性から謝罪を確かに受けましたけれども、そのときの上司の発言なんかにショックを受けて翌日から出勤できなくなって、うつ病と診断されて、結局、今年の三月末に退職されているんですよ。 防衛省は、こうした事態を、事実関係を把握しているのか。また、加害男性と被害女性を面会させる対応、これは正しかったのか。これ答えてください。
○国務大臣(木原稔君) 今委員の御指摘のあった問題については、海上自衛隊において御指摘の事案が生起したことは事実であります。 本件は、おっしゃるように、御指摘のとおり、被害者が拒否していたにもかかわらず、その加害者から直接謝罪をさせたものでありまして、まさに被害者の心情に寄り添うことなくこのような対応を行ったことは言語道断だと私は考えます。したがいまして、法令に基づき厳正に対処をしてまいります。
○杉尾秀哉君 してまいりますということは、まだ処分していないということですね。
○政府参考人(三貝哲君) 事実関係についてお答え申し上げます。 海上自衛隊の部隊におきまして、御指摘のように加害者が背後から抱き付くなどの行為や性的な発言があった、こういった事案が生起したことは確認をしております。 また、先ほども大臣の方からも答弁ございましたけれども、被害者が拒否していたにもかかわらず、加害者から直接の謝罪をさせるといったような行為も確認をさせて、確認をしております。こちらにつきましては、現在調査中でございますが、法律に基づき厳正に対処してまいります。
○杉尾秀哉君 で、去年ですね、昨日も裁判ありましたけど、五ノ井さんの問題をきっかけに特別防衛監察というのを行ったと思うんですけれども、その結果、百七十九件のセクハラが判明したというふうに発表されていますけど、本件はその中に含まれているんですか。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 防衛省・自衛隊におけるハラスメントの防止に関しまして、防衛監察本部が昨年九月から十一月まで被害の申出を受け、全自衛隊を対象とした特別防衛監察を実施いたしました。 本件事案につきましては、被害者が上司に相談したとのことですが、昨年十一月、被害の申出を締め切った特別監察のセクハラ被害件数百七十九件には含まれておりません。 以上です。
○杉尾秀哉君 だから、発表された事案よりも実際の数は多いんですよ。 最後に総理に伺いたいんですが、総理はこの国会の質疑の中でも、自衛隊のこうしたセクハラ、根絶しなきゃいけないとか、ああいうふうにはっきりおっしゃいました。ただ、実際にはやっぱりかなり相当あるんじゃないかと思われる。こうしたことが続きますと女性自衛官のなり手がいなくなる。これは国防上も極めて深刻な問題だというふうに思いますけれども、総理の認識、改めて伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 職場におけるハラスメント行為、これは、個人の、働く人の尊厳、人権を傷つける行為であり、そして委員おっしゃるように、この職場環境としても環境を悪化させる許されない行為であると認識をしております。 国家安全保障戦略においても、新たに作成したこの戦略においても、ハラスメントを一切許容しない組織環境を構築する、これをあえて明記したところであります。ハラスメント防止対策に取り組んでいた中で、海上自衛隊においてセクシュアルハラスメント事案が発生したこと、これは大変遺憾なことだと思います。こうしたこの事案撲滅のために最大限の努力を続けていかなければならない、改めて強く感じているところであります。
○杉尾秀哉君 その言葉どおりにこれから努めていただきたい。 最後に、時間が、残り時間少ないんですけれども、Dappi裁判について、残りの時間伺います。 旧ツイッター、現Xですけれども、アカウントDappiによる虚偽の投稿で名誉を傷つけられたということで、実は私と同僚の小西洋之議員が名誉毀損を訴えていました。先日、全面勝訴をいたしまして、投稿の削除も認められております。昨日が控訴期限だったんですが、控訴もありません。恐らく確定したということなんですが。 この判決は、被告ワンズクエスト社、これ実は、資料を皆さんお配りしているんですけど、フリップは取り下げられたんです、それだけ申し上げておきますけど、この被告ワンズクエスト社において、従業員あるいは社長自ら、その会社の業務として問題の投稿が行われたと、こういうふうに明確に認定をしております。 岸田総理、この裁判御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) お尋ねの訴訟について、新聞等報道であったことは承知しております。
○杉尾秀哉君 問題は、営利企業であるワンズクエスト社が業務時間中に組織的にこうした行為をなぜ行ったのかということなんです。 自民党との接点が度々、いっぱい浮かんできておりまして、例えば自民党東京都連、それから現在の選対委員長の小渕議員、こうした仕事を請け負って報酬を得ているんです。システム収納センターという、これ自民党のダミー会社と言われておりますけれども、これも主要な取引先です。 システム収納センター、総理、御存じですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい、承知をしております。自民党の歴代経理局長が無報酬で充て職で役員を歴任しているものと承知をしております。
○杉尾秀哉君 自ら代表取締役をされていましたね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私も自民党の経理局長を務めた経験があります。経理局長の役職にあった頃、具体的には平成十三年二月から五月までの間、そして平成十五年十二月から平成十七年十一月までの間、システム収納センターの代表取締役、就任しておりました。 以上です。
○杉尾秀哉君 そのシステム収納センター、自民党本部から毎年四千万円前後の負担金が支払われています。そして、このシステム収納センターが被告会社のワンズクエスト社と取引関係にあった。 どう思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) システム収納センターと自民党の関係については今申し上げたところであります。 ただ、私自身、このお尋ねのワンズクエストという会社については把握しておりません。そして、この御指摘のDappiというアカウントについても承知をしておりません。
○杉尾秀哉君 あのワンズクエスト社の社長さんと自民党本部の今事務総長をされている方、この方は親戚関係だというのが関係者の証言として明らかになっております。 明らかにここの、このワンズクエスト社とそれから自民党本部の事務総長を通じたシステム収納センターとの関係というのが強く類推されるわけで、最後に伺いますけれども、自民党が今回のDappiの事件の中で、その金銭的な提供があったんじゃないか、流れたんじゃないかと、こういうふうな疑惑が持ち上がっているわけですけれども、それについて自民党として調べる気持ちがあるかどうか、それだけお答えください。最後にお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道の記事を見る限り、お尋ねの民事訴訟に関する判決では、自民党とDappiというアカウントとの関係について一切触れられておりません。何ら調査の必要があるとは考えておりません。
○杉尾秀哉君 残念ですけど、終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、横沢高徳君の質疑を行います。横沢高徳君。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。 政治は難しくて分かりづらいと感じている国民の皆様も多いと思います。今日は、政治をもっと身近で分かりやすくの視点で質問をしたいと思います。 まず、私からは、生活、生活、生活の視点で質問をしたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、地元を回っていますと、増税なのか減税なのか、どっちなんだという率直な意見を伺います、あっ、聞きます。 まず、総理にお聞きしたいのですが、今は減税を打ち出していますが、防衛財源を確保するため、その後は増税をするということですよね。テレビの前の国民の皆様に分かりやすく説明をいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今は経済において、デフレから脱却する、そして賃上げと投資の好循環を実現するために重要な時期だと考えています。そのために、この賃上げと投資の好循環を実現し、そして来年に向けて継続するための経済対策が重要であると考えています。 ただ、この大事なときに、世界的なエネルギー危機等の影響を受けて大変な物価高に国民の皆さんが悩んでいる。よって、この賃金が物価高に追い付くまでは生活を支えるために可処分所得を支えなければいけない、こういったこの方策を用意しなければいけないということで所得税減税等を考えているということであります。 そして、御指摘の防衛力強化、そして子ども・子育て政策、これは経済の影響を考えながらその方策実現のために進めていかなければいけない、これもまた重要な課題だと考えています。 まず、経済の再生に取り組むとともに、防衛力、そして子ども・子育て、我が国にとって先送りできない重要な課題についても進めていきたいと考えています。
○横沢高徳君 今詳しく説明をいただきました。 先ほど蓮舫さんの質問にもありましたが、まず一回は減税ということで、その後は、今総理がおっしゃられたように、しかるべきタイミングで増税もあり得るという理解でよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済の好循環を是非実現したいと思っています。 その上で、防衛力にしましても、所得税は現在の家計の負担を増加させないような形を取る、そして法人税につきましても九四%の法人は対象外にする、景気やあるいは物価の動向もしっかり見ながら実施時期も考えていくなど、経済をまず最優先で復活させた上で、防衛力の強化、これまた国民の安心、安全のために大切な取組です。今申し上げた、配慮をしながら進めていくことは重要だと思っておりますし、子ども・子育て政策の財源についても、実質的な負担増にならない、経済との関係もしっかり考慮しながら、経済再生を果たした上でこの取組を進めていきたいと考えております。
○横沢高徳君 丁寧に説明いただくのはいいんですが、やはり国民の皆さんが分かりやすいのは、増税なのか減税なのかと聞かれるので、やはり増税という言葉を使っていただいた方が分かりやすいと思います。まずは好循環をして、あとは増税もあり得る、そして時期はまだ先送りという理解でよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済再生、大事なテーマであります。そして、防衛力の強化、これも国民の命、暮らしに関わる大事なテーマです。子ども・子育て、人口減少に悩む我が国において大切な課題です。それぞれ進めなければなりませんが、まずは経済が重要であるということで、経済対策進めていきたいと思います。そして、残りの課題についても、経済、景気との関係、これをしっかりと配慮しながら進めていく、こういった取組について先ほど来説明させていただいております。 それぞれの課題、しっかり進めたいと考えています。
○横沢高徳君 時期は、まあ先送り。 例えば、総理、国民にもし負担を求める時期が来たとすれば、しっかりと国民に信を問う選挙とか、前もって国民に信を問う必要はあると考えますか。どうでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済再生、防衛力の強化、子ども・子育て政策、どれも我が国にとって先送りできない課題だと思います。そして、それ以外にも今大きな国内外の変化の中で取り組まなければならない課題、これは山積しております。 是非逃げることなくこういった政策に取り組んでいかなければならないと思っておりますが、その中にあって、いつ国民の皆さんにこの選挙等において意見を、声を聞く、あるいは力をいただくことが適切なのかどうか、これはこの政策を進める上に、上においてどの時期が適切なのかを判断していくべき課題であると考えます。
○横沢高徳君 これまで、原発再稼働とか大事なものを決める際は、選挙が終わってから決まっちゃうんですよ。なので、選挙の前にやはり国民にしっかりと方向性を示して、そして国民の判断を仰いだ上で政策を進めていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力、エネルギー政策、子ども・子育て政策、それぞれ重要な課題であります。こうした課題に次々と取り組んでいかなければなりません。毎回毎回この国民の信を問うということは難しいと考えております。 全体の流れの中で日本がどういった国を目指すのか、こうした流れについてしっかり説明した上で、どのタイミングで国民の皆さんの声を聞くのが適切なのか、これを判断してまいります。
○横沢高徳君 それでは、国民生活は物価高で待ったなしの状況であります。 寒くなってきて、北国ではスタッドレスタイヤも買わなきゃない、そしてストーブ、ヒーターもたかなきゃない、そして子供や孫の防寒着も買わなきゃないと、いろんなものをやはり購入しないといけない時期になっております。中には、やはりこのまま年を越せるのかと不安に陥っている方もいます。 まず、減税の時期はいつ頃になりますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済対策として、国民の皆さんの可処分所得を支援、支えるという対策については、まずは賃金の引上げを目指す中で来年大変重要な時期を迎えるということから、こういった時期に間に合うように減税自身は来年六月頃が想定されるわけでありますが、委員おっしゃるように、この低所得者の方々、本当に切実な状況にあります。そういった方々に対しては、それに先立ってこの給付を考えていかなければならないということで、重点支援地方交付金の低所得世帯枠、これを活用して、今年の夏から既に支給が始まっています。この支給枠を広げるという形でこの給付を充実させていく、これが最もスピード感ある対応だと考えて、この給付を先行させていきたいと考えております。あわせて、エネルギーの激変緩和措置、これも今年の夏から先行してスタートしているところであります。
○横沢高徳君 非課税世帯は給付ということなんですが、苦しいのは非課税世帯だけじゃないんですね。若くして子供三人育てている、ぎりぎりで生活している人たちも厳しいんですよ、しっかり納税しているのに。でも、減税はあと八か月後ですよ、このまま行くと。なので、やはりスピード感を持つんであれば、やはり給付が早いんじゃないですか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、基本は賃金を上げるところであると思っています。この賃上げの動き、三十年ぶりの明るい兆しが出てきた。大事なのは、これを来年続けることができるかということであります。それに向けての対策をしっかり講じてまいります。 そして、内閣府の調査、また民間のエコノミストの判断、来年そして再来年が実質賃金、すなわち物価に賃金が追い付くために重要な時期だということで、この減税を用意しようと思っています。 是非、こうした賃上げの流れを確実なものにしていく、その流れの中で適切なタイミングを考えていきたいと思っています。
○横沢高徳君 まず大事なのは賃上げ、そのとおりだと思います。 ただ、地方の企業は中小・小規模事業者が多いんですよ。賃上げしたくてもできない、非常に厳しい状況にある事業者もたくさんあります。そこで間に合わないから、今皆さん、大変だというふうに声を上げているんです。だから、スピード感が大事だというふうに申し上げております。 総理にお尋ねします。 一人当たり四万円の減税ということで、四人家族だと十六万円の減税。でも、非課税世帯の給付は、家族は何人いても七万円という、はざまで九百万人とも言われるところがありますが、公平さの確保はできるとお考えですか。公平さの確保。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、この減税、一人当たり四万円を今検討しております。これは、可処分所得を支援する上で大変大きな額だと思います。 そして、委員御指摘のように、この住民税非課税世帯に対する給付、これは一世帯当たりでありますので、公平性の問題が出てくるわけですが、それについては重点支援地方交付金、これを活用することによって公平性を保つよう、この工夫をしていく、こういった準備を進めております。できるだけ公平性、こういった点も重視しながら、全体のシステムを考えていきたいと思っています。
○横沢高徳君 自治体任せというところもありますが、次に円安について伺います。 円安の流れが止まりません。一ドル百五十円台を記録しました。今朝は百四十九円台前半。この円安が我が国の経済、生活に与える影響ですね、総理はどのように受け止めておられますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 為替相場のことで、まあ円安についてお話がございました。 そもそも、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要でありまして、過度の変動は望ましくないと考えておりますが、具体的に今足下の水準や動向について私が見解を申し上げることは市場に不測の影響を及ぼすおそれがありますことからコメントはいたしませんが、円安の影響ということについて一般論として申し上げますと、輸出や海外展開をしている企業の収益は円安によって改善をする、一方、輸入価格の上昇を通じて企業や消費者には負担増となると承知しておりまして、プラス面、マイナス面、双方の様々な影響がございます。 このうち、マイナス面であります輸入物価の上昇等を原因とする物価高に対しては、政府としてこれまで累次にわたる物価高騰対策を講じてきたところであります。今般の経済対策におきましても、足下の急激な物価高から国民生活を守るための対策などが重要な柱立てになっておりまして、この経済対策、しっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 総理は、この円安の影響、生活に与える影響をどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この為替相場というもの、今財務大臣からありましたように、ファンダメンタルズを反映しながら安定して推移していくことが重要であり、過度の変動、これは望ましくないと思います。 そして、財務大臣から今、この一般論として、この輸出や輸入に対しての影響、プラス面、マイナス面、この説明があったわけでありますが、こうした為替の影響も受けて、この物価高、大変厳しい影響を国民に与えている。この現状に対して、是非、この可処分所得、これを押し上げることによって国民の皆さんにこれを乗り越えていただく、こういった支援策、経済対策の中においてもしっかり位置付けていきたいと考えています。
○横沢高徳君 それでは、総理は円安の原因は何だというふうにお考えですか。原因です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、為替の原因については一般論として様々な要因が考えられます。内外の金利差を始め様々な要因があるということで、一概に原因は何かと言うことは難しいと思いますし、私の方から為替について具体的に触れることは控えなければならない、内閣総理大臣としてこの為替について直接触れることは控えなければならない、このように考えています。 しかし、こうした為替の影響を受けて物価高に国民が苦しんでいる、この現実に対して政治としてしっかりと対策を講じなければならない、可処分所得を支援しなければいけないということで、この減税と給付の組合せによって、こうした、賃金が物価に追い付くまでの間、政府として責任を持って支援を行いたいと考えています。
○横沢高徳君 為替に対して控えると言っているんですけれども、原因を聞いているだけなんです。 総理、異次元の金融緩和が一つの副作用ではないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 金融政策は、これは日銀がこの責任を持って具体化していくべきものではありますが、日銀としては、安定的な物価、これを維持そして継続するために金融政策を進めていく、こういった立場にあります。政府のこうしたマクロ経済政策を進めながら、この日銀と政府が緊密に連携をしながら全体の経済を考えていく、こういった体制が重要だと考えています。 引き続き、日銀とは意思疎通を図りながら、政府として経済政策、先ほどから申し上げております経済対策、実施していきたいと考えています。
○横沢高徳君 異次元の金融政策の話を聞いたんですけど。 禁じ手と言われる異次元の金融緩和、言わばドーピングのようなものです。二〇一三年に導入して十年がたちました。異次元も十年続ければ異次元ではなくなります。なかなか抜け出せなくなってしまっているのが今の日本、そして円安につながっているのではないでしょうか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日銀において、金融政策、様々なこの検討を続けています。 そして、本日、金融政策決定会合が開催されました。日銀は、このイールドカーブコントロールにおけるこの長期金利の上限、これを一%をめどとすることなどを決定したと承知をしております。 こうした様々な状況に対応して、金融政策、日銀においてもこの議論を続けていると承知をしております。この世界の各国の金利状況等も踏まえながら、様々な検討が行われているものと承知をしております。
○横沢高徳君 だから、異次元の金融緩和が円安を招いている一つの原因ではないかと総理の認識を聞いています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日銀の金融政策、これは安定した物価を維持するための政策であると理解しています。これは大切な取組であると認識をしています。 ただ、結果として、海外との金利差等、様々な要因から、この為替にも影響が出ている、こういった指摘は、我々と、日銀としても頭に置きながら政策を進めているものであると理解をしております。
○横沢高徳君 では、総理、今、総理から見て為替は安定していると言えますか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、私の立場から今の為替の水準について高いとか低いとか言うことは控えなければなりません。御質問についてはお答えするのは控えます。
○横沢高徳君 高いとか低いとかじゃなくて、安定しているのかしていないか聞きたかったんですが。 では、財務省、財務省設置法第三条をお答えいただけますでしょうか。お願いします。大臣。
○政府参考人(三村淳君) 法律でございますので、私からお答え申し上げます。 財務省設置法第三条、財務省の任務について規定をしてございます。財務省はこれこれを任務とするということの中で幾つか列記しております中で、「外国為替の安定の確保を図ることを任務とする。」と、このような記述もございます。
○横沢高徳君 通貨に対する信頼、そして為替の安定ということであります。 食料やエネルギー、原材料の多くを輸入に頼っている我が国だからこそ、円安の影響は家計、経済にじわりじわりと響きます。夢や目標に向かい、海外にチャレンジしようとしている若者やスポーツ選手、留学生の皆さんにも影響が出ているんです。この円安を何とかしてほしいというのが、総理、現場の声なんです。 総理、異次元の金融緩和の出口戦略も含めて、政府の役割を果たすべきじゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 金融政策の具体的な手法は日銀に任せなければなりません。しかし、政府としての責任という御質問でありますので、政府としては、日銀としっかり連携をしながら、物価安定を伴う成長を持続していく、賃上げを伴う経済成長を進めていく、こういった目的に向けて連携しながら政策を進めていく、こういった姿勢は重要であると考えております。 引き続き、日銀、政府連携しながら、経済、物価あるいは金融情勢を踏まえながら適切な金融政策運営が行われること、日銀に対して期待していきたいと思います。
○横沢高徳君 それでは、やはり今、物価高を招いている要因の一つとして、やはり円安の要因もあるという認識でよろしいんですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高の背景には様々な要因があります。為替もその一つの要因であると認識をしております。
○横沢高徳君 では次に、地方創生についてお伺いします。 先日、総理は本会議場で、今こそ共に地方創生に力強く取り組もうではありませんかと、こう声高らかに叫ばれました。(発言する者あり)済みません。テレビの前の地方の皆さんはどう感じたでしょうか。今こそというところと、今まで何やっていたんだと言葉を失った方も多かったのではないでしょうか。 人口減少に歯止めが掛かりません。特に地方は深刻です。各自治体の皆さんも、限られた財源の中で地域コミュニティーを維持するために、この何年も懸命に努力をされております。地方創生担当大臣が誕生してもう十年、総理の目には地方の生活の現状はどう映っていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 地方においては多くの課題が山積しています。過疎地、中山間地等を中心に、地域の担い手不足、あるいは足、移動の手段の不足、さらには集落の維持、活性化など、多くの課題が存在していると思います。 そして、その課題にどう向き合うか、こうした政治に対するこの課題がずっと突き付けられてきたわけでありますが、その中にあって、特にデジタル技術等を通じてこういった課題に答えを出すことができないかということで、デジタル田園都市国家構想、進めてまいりました。スマート農林水産業、DX、地域の、この企業の誘致、テレワーク、あるいは地方交通の維持、確保、子育て環境の整備など、こうした技術も使いながらこの課題の解決に努めてきたわけですが、更にこれを加速させなければならない、このように強く感じております。
○国務大臣(鈴木淳司君) 地方のことですので、私の方からもお答えします。 過疎地域や中山間地域などにおきましては、地域の担い手不足、移動手段の確保、集落の維持、活性化など多くの課題に直面していること、認識しております。こうした地域の課題に踏まえ、住民の皆様の声にしっかりと耳を傾けて地方創生に取り組んでいくことが大変重要であります。 総務省としましては、デジタル田園都市国家構想の実現に向けて、地域おこし協力隊や地域活性化起業人などによる都市から地方への移住、交流の促進や、推進や、過疎地域におけるデジタル技術の活用に対する支援などを積極的に進めております。 私も、先日、福島県におきまして、クラフトサケという新たなスタイルの醸造所をオープンした地域おこし協力隊の方にお会いしました。こうした取組を後押ししながら、地域が活力ある地域社会を実現したいと思って考えております。 以上です。
○横沢高徳君 総理、では、今現状厳しいという話を伺いましたが、地方の人口減少、少子化に歯止めが掛からない要因の一つに、農業、林業、水産業に関わる人と収入の減少があると考えますが、総理はいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業の担い手不足、この若手の育成、こういった課題は、地方の活性化のみならず、我が国の食料安全保障においても重要な課題であると認識をしています。地方の活性においても、こうした農業の担い手の育成、農林水産業の後継者育成、力を入れていかなければならない重要な課題であると考えています。
○国務大臣(宮下一郎君) ただいま岸田総理からも御答弁ありましたけれども、農業者の高齢者、減少が進む中で、農業生産を支える担い手をしっかり育成、確保していく必要がございます。そのためには、地域の関係機関が連携して総合的に支援していくことが大事だと考えております。 今、各地で、行政、それからJA、連携して新規就農者の育成を進めておりますけれども、農林水産省としましても、この取組を全国展開すべく、研修農場の整備、また先輩農業者による技術指導など、地域におけるサポート体制の充実を支援してまいります。 このほか、従来から、これから就農を希望する方、また新規に就農したばかりの方に対しまして就農前後の資金の交付等を行っているところでございまして、これらの総合的な取組を引き続き着実に実施してまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 今、人というお話をいただきました。 じゃ、何でこう人が減少しているのかという議論を深めたいと思いますが、国民の皆様の命の源、食料を守ることは国を守ることであります。都市部の皆さんが食べる食料を守り、国を守っているのが地方の生産者の皆さんです。 農業従事者の数、ここ二十年の推移はどうなっていますか。
○政府参考人(山田英也君) お答え申し上げます。 農林水産省の調査でございますけれども、基幹的農業従事者という定義でございまして、こちらは、ふだん仕事として主に自営農業に従事した者ということでございますけれども、その数は、平成十二年、二〇〇〇年を取りますと二百四十万人、直近年の令和五年、二〇二三年でございますけれども、こちらは百十六万四千人というふうになってございます。
○横沢高徳君 パネルを御覧ください。(資料提示)ちょっとでっかいパネルですね、これね。 生産者の数はここ二十年で約半分に減っています。しかも、生産者の八割は六十代、七十代の方です。現場の皆さんの中には、いつまで田んぼや畑を続けられるか分からないと、不安を口にする方もたくさんいます。 では、我が国の家族農業、家族経営体の割合、ここ二十年の推移はどうなっていますか。
○委員長(末松信介君) 政府関係者、どなたか。
○政府参考人(山田英也君) お答え申し上げます。 家族農業ということでございますが、農業経営体の推移ということでもしよろしければ申し上げさせていただきたいと思いますけれども、農業経営体ということで申し上げますと、直近年で申し上げますとおよそ百二十三万戸ということになってございます。 以上でございます。
○横沢高徳君 家族経営体、まあ日本の農業の経営体の中で家族経営体約九六%で、約この二十年間で六割減っているんですね。激減です。 耕作を諦める田んぼが増え、地域から人が減り、若者が減り、子供が減り、閉校する学校と、熊、鹿、イノシシの被害がどんどん増える。明らかにこの自民党政権がこれまで進めてきた農業政策の結果が今の地方の現状じゃないですか。 総理、これまでの自民党農政をどう捉えているか、お聞かせいただけますか。
○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、この二十年間で第一次産業に従事している方は大幅に減少しております。一方で、農林水産業の産出額は、この二十年間、七%程度の微減にとどまっております。ということで、逆算しますと、単純に産出額を従業者数で割った場合の一人当たりの産出額は一・五倍弱、大幅に増加しております。総合的に考えれば、一概に農林水産行政が間違っていたとは言えないと考えております。 ただ、今後、国内の人口減少が進む中で、一次産業についても生産者の減少は避けられません。現在よりも更に相当程度少ない人数で国内の食料生産を担うことも想定しなければいけないというふうに考えております。 このために、スマート農林水産技術の開発、実用化の加速化等によって生産性の高い農林水産業を実現すること、それから、海外市場はまだまだ拡大をいたしますので、輸出を拡大すること、それから、環境に優しい農業の実現など環境と調和の取れた産業への転換、これによって付加価値も向上させることができます。 こうした政策を講ずることによって、生産者の所得の向上を図って農林水産業の持続的な発展に努めていきたいと考えております。
○横沢高徳君 総理はどう考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業従事者が高齢化し、なおかつ次世代を担うこの人材が育成されない、こうなりますと、まさに農業の持続可能性が問われる事態になる、この点については強い危機感を持っております。 だからこそ、今農水大臣からも紹介させていただきましたように、高品質の農産物の海外市場の開拓ですとか、ニーズに合わせた付加価値の高い生産物の生産ですとか、さらにはスマート農林業による、農林水産業による生産性の向上ですとか、この意欲ある農業者が出てくる環境づくりに努めなければならない、このように考えております。
○横沢高徳君 単純に農業だけ言ったら、さっき大臣言ったように微増という話なんですけど、人口減少と地方の現状と一次産業の関係を言っているんです。これだけやはり人口が減ってきてコミュニティーが維持できなくなっている基幹、総理も以前にこの委員会で農林水産業は国の基だという話をされましたが、その基がやはり揺らいでいるんじゃなかったのかと、で、この地方の現状が今あるんではないかという問題意識なんです。 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国の基であるからこそ、そして食料安全保障を始め国のこの安全保障にも関わる問題であるからこそ重要であると考えますし、今の状況に強い危機感を持っています。先ほど申し上げました、そして農林水産大臣からも紹介がありました、こういった取組を進めることによって未来を切り開いていく、こうした強い覚悟を政治は求められていると考えます。
○国務大臣(宮下一郎君) その一次産業、特に農林業とその地域の課題でありますけれども、やはり地域における高齢化が進んでいること、基幹的農業者が進んでいる中で、この一次産業を維持発展していくということがやはり重要な課題でございます。地域の農地を誰が受皿として取り組んでいくのか、それから付加価値向上をするような農業にどういうふうに、取り組む経営体をどう育てていくか、こうしたことで地域の農業を再生、発展させていかなきゃいけないというふうに思っております。 特に、将来の担い手が見えないと、こういう状態がありますので、これは法改正を行いまして、今、今年と来年で、全国の地域の話合いで将来の農地利用の姿、具体的な十年後の姿をみんなで話し合っていただく、そのことで未来地図を作る地域計画というのを策定いただくことになっています。 地域計画で、このエリアはこういうふうにしよう、で、農地を集約化して少ない人数でもできる農地に生まれ変わらせようと、こういうプランを例えばやっていただければ、農地バンクを活用して農地の集約、集積は農家負担なしでできると、こういう仕組みも整えておりますし、地域の農地の計画的な保全を一体的にこういうことで推進をしていきたいと思いますし、それは同時に、スマート農業をやるにはどういうふうな地域の農地の在り方が必要かと、こういったことについてもみんなで考えていただく。 それから、今実際に全ての農業者が全部の機械を持ってやるということができませんので……
○委員長(末松信介君) 大臣、簡潔にお願い申し上げます。
○国務大臣(宮下一郎君) はい。 サービス事業体を育成、確保して、そうした皆さんがサポート部隊で農業者を助ける。少ない人数でも全体として農業が回るように考えているところでございます。
○横沢高徳君 今地域計画の話もありましたが、確かにこう、理想はあります。ただ、やはり今現場では、その十年後の地図が描けるかといったら、全然描けないのが現状ですよ。誰が担い手をするのか、それすらも先が見えない。だから、今こうやって皆さんに、総理始め皆さんに質問をしているわけです。 農業・農村所得倍増計画を打ち出してから十年がたとうとしております。農業、農村の所得を十年間で倍増という計画ですが、果たしてどうなったのでしょうか。農水大臣、この十年、所得はどうなっていますか。倍増できたのでしょうか。お答え願います。簡潔にお願いします。
○政府参考人(山田英也君) お答え申し上げます。 農林水産省では、農業生産活動によって生み出された付加価値をマクロベースで生産農業所得として公表してございます。この生産農業所得は、十年前、平成二十五年でございますけれども、二・九兆円でございました。直近年の令和三年でございますけれども、三・三兆円というふうに増加してございます。 それから、もしお許しいただければ、先ほど家族農業体の数ということで申し上げましたけれども、直近年の数字申し上げます。個人の経営体でございますが、令和三年で九十九万一千戸ということで訂正させていただきます。申し訳ございませんでした。
○横沢高徳君 倍増にはまだなっていないというところですね。 地域の食文化、伝統文化を守っているのも地方で暮らす皆様です。先日、風流踊もユネスコ遺産登録に、世界遺産登録になりました。日本の伝統文化は海外の人にも喜ばれ、観光資源にもなっております。 文科大臣に伺いたいのですが、伝統文化を守り、継承していく上で、地域を支える人材は必要だと考えますが、大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 委員御指摘のとおり、地域を支える人材がいなければ、その風流踊やそういうものに限らず、地域の伝統や文化というのが継承されていくことはないと、そういうふうに考えます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは次に、水田活用交付金の見直しで生産現場からは営農継続へのこれまで多くの不安の声が上がっておりました。田んぼから畑地に転換する畑地化促進事業の採択がなかなか進まないという声もいただいております。 これ、データを教えてほしいんですが、採択率はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 畑地化の促進事業につきましては、令和四年度補正予算を活用いたしまして約一万ヘクタールの取組を一次採択したところですが、それ以上に畑地化に取り組む申請が見られているところでございます。これらについては、地主の同意など要件の確認を行っており、全体の申請面積が確定していないために、採択割合について現在お答えできる状況にはございません。
○横沢高徳君 予算はちゃんと確保できているんですか。
○政府参考人(平形雄策君) 農林水産省といたしましては、一次採択とならなかった取組や今後新たに畑地化する取組も含め、今後の予算編成の中で必要な財源確保できるよう調整していく考えです。
○横沢高徳君 大臣、しっかりと予算確保をお願いしたいんですが、よろしいですか。
○国務大臣(宮下一郎君) 畑地化支援、非常に重要だと考えています。しっかり予算確保してまいります。
○横沢高徳君 国の畑地化促進事業は、まず五年間という決まりですが、五年後のビジョンを知りたいという現場の皆さんの声があるんです。 五年後のビジョンの考えはどのようになっていますか。
○国務大臣(宮下一郎君) まずはスタート地点でしっかりとした転換のための支援金を出して、その後、五年間しっかりお支えする、このことについて、生産性も上げて持続可能な農業に離陸していただくようにしっかりサポートしていきたいと考えています。
○横沢高徳君 やはり先が見えないとなかなか思い切った畑地化転換も難しいという声もいただいていますので、できればはっきりその先のビジョンも早い段階で示していただきたいと思います。 次に、食料安全保障について伺います。 総理に伺います。 そもそも、今の農業政策で本当に食料安全保障は実現できるとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 食料安全保障、重要な課題です。実現できるかという話でありますが、これは国民の将来の不安払拭のためにも、こうした食料安全保障における取組の信頼性、しっかり高めていくことは政治の責任であると思っています。
○横沢高徳君 それでは、パネルをもう一度御覧ください。 幾ら農地を確保しても、食べ物を生産する人がいなければ国民の命は守れません。生産者の八割は、先ほど言ったように六十代、七十代。この方たちが引退したら誰が食べ物を作るんですかということになります。パネルにあるように、二十年後には生産者が今の二割です。二十五・二万人プラスアルファ。今でさえ担い手不足なのに、現場の方は非常に危機感を持っております。 総理は、この担い手の危機感、お持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。担い手、この地方の活性化にとっても、先ほどの食料安全保障にとっても、不可欠なものであると思います。そして、それに対する強い危機感を持っています。 だからこそ、稼げる農業を目指さなければいけない、スマート技術ですとか市場拡大に向けてより一層努めなければならない、このように思っておりますし、六次産業化あるいは農泊など、農村での仕事づくり、こういったものも進めながら、地方への移住者、関係人口の増大、こういったものにも取り組んでいかなければならない、このように認識をしております。
○横沢高徳君 総理、稼げる農業はもちろん重要だと思うんですが、やはり先ほど言ったように、農業経営体の九六%は家族経営体なんですよ。その家族経営体の人たちが営農継続ができなければ、どんどんどんどん人が減っていく、子供の数も減っていく、地域コミュニティーが維持できなくなっていく、そこの問題意識で質問しているんです。 総理は、その家族経営体に対してどのような考えをお持ちですか。
○国務大臣(宮下一郎君) おっしゃるとおり、現在の家族経営体、そのまま誰か、息子さんのうちの誰か一人が継いで農地が守られていくという状況がもう一変しております。 その担い手、次の担い手が見えないと、こういう中では、その継いでくださる方も非常に厳しい状況にありますので、やはり農地をしっかり整備をして、少ない人数で、チームでいろんな、農業生産法人とかいろんな経営体で地域全体の農地をみんなで守っていく。それから、さっき言いましたように、サービス事業体というのをつくって、それでその様々なことを、まあドローンの操作であるとか雑草の刈り払いであるとかいろんなことをサポートする、そういうことで全体として農地を守っていく、そうした未来に移行せざるを得ないと思っています。
○横沢高徳君 総理、総理のお考えを聞きたかったんですが。いいですか。家族経営体をこれからどうしていくのか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの家族、家族経営体での農業、これは日本の今基本であると思いますが、今農水大臣からありましたように、それだけでこの農地を、そして農村、地域を維持していくことが難しくなっている、こういった厳しい現実もあります。ですから、様々な経営体を駆使することによって、農地を、そして地域を維持していく、こうした工夫が今求められている、このように認識をしております。 是非、様々な工夫の上に立って、様々な経営体を組み合わせることによって、地域を、農業を維持していく努力を続けていくことも重要であると考えます。
○横沢高徳君 家族経営体が維持できなくなっている、だからこそ、家族経営体を維持するための農政が必要なんではないかという問題意識で質問をしております。 農水省の試算では、二〇三〇年には農地に全部芋を植えても国民の命を守る自給が不可能だというデータも出ております。要は、作る人がそれだけいなくなってしまうということですね。 食料安全保障を進めるのであれば、これまでの制度を踏まえて、進化させた生産者の所得を補償する仕組みをつくる必要があると考えますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 進化させた所得を補償する仕組みという御指摘でありますが、所得を維持し、そして高めていく取組は重要であると思います。だからこそ、先ほど来申し上げておりますように、海外への市場拡大ですとか、あるいはスマート技術をつくった生産性の向上ですとか、様々な取組が重要だと申し上げております。 是非、所得を維持し、そして広げていく努力を続けていきたいと考えています。
○横沢高徳君 それでは、ちょっと次の質問に行きます。 ロシア、ウクライナの世界情勢の不安定化で、世界的気候変動もあり、世界各国で食料安全保障の動きがあります。中国では食料安全保障法制定に向けて動いています。まず国として取り組んでいるのが、中国は種を守ることです。国家農業遺伝資源バンク、種子備蓄制度の創設に動いております。 一方、我が国は、与党が推し進め、二〇一八年に種子法廃止になりました。 総理、食料安全保障というのであれば、まずは国として種を守ることから始めることが重要だと思いますが、いかがでしょうか。総理。
○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、種子法は廃止になりましたけれども、これは、稲、麦類、大豆事務、大豆の原種の生産等に関する事務を全ての都道府県に一律に義務付けていたものでありますけれども、これをやめて、官民の総力を挙げて多様なニーズに応じた種子供給体制を構築するためということであります。現に、この廃止された後も、我が国で重要な作物であります稲、麦類、大豆の種子はほぼ全て国産で賄っております。その後、新たな官民の連携協力の動き、独自性のある条例制定が進むなど、地域の農業に必要な対応が講じられております。 なお、野菜の種子については海外からの輸入が多いんですが、これは日本の種苗会社が、リスク分散等の観点から世界の複数の採種適地において採種するとともに、約一年分国内備蓄しておりまして、そういった面では安定的に供給する体制が確立されております。 御指摘のように、種子は農業生産の基本的資材でありますから、引き続き供給体制の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 総理に聞いたんですけど。総理は、やはり国として種子を守ることからではないかという答弁、お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 種子法に関しては今農水大臣から答弁があったとおりですが、食料安全保障の観点からも、種子を守る、これは大事な課題であると認識をしております。
○横沢高徳君 食料安全保障、大事だという話をいただきました。 まずは、国として種子を守る法整備は必要ではないですか。総理、いかがですか。
○国務大臣(宮下一郎君) 先ほどお答えしましたように、種子法改正の後もですね、種子を守り、むしろ発展させるという新たな取組が始まっておりますので、その点についての法整備は必要ないと考えております。
○横沢高徳君 次の質問行きます。 少子化について伺います。 少子化は我が国が直面する最大の危機。総理、この認識に変わりはありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。その危機感は共有いたします。特に二〇三〇年代になりますと、若年人口の減少、急速にこのスピード、スピードを上げていきます。今が少子化に向けて対応すべき重要な、重要なタイミングであると認識をしております。
○横沢高徳君 最大の危機というのであれば、やはりスピード感が重要だというふうに考えます。政治の役割として、子供を産み、育て上げるまで国が将来的な安心感を提供する覚悟があるのかないのかがまさに問われていると考えます。 今、物価高で影響を受けている給食、これも空揚げの数が二つだったのが一つに減らされたりですね、子供たちの給食にも影響が及んでいるんです。 総理、給食の無償化、いいかげんやりませんか。いかがですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 先生御指摘のとおり、学校給食費につきましては物価高騰の影響を受けております。そして、保護者の負担軽減を図るため、重点支援地方交付金の活用を教育委員会等に対して促しているところでございます。 そしてまた、今委員御指摘の学校給食費の無償化につきましては、現在、どのような形でやっているのか、各地方自治体において、あるいはその国公私それぞれによって内容が違っていたり、その負担その他が違っているものでございますから、これをこの六月の検討開始以来、今現在調査を行っているところでございまして、その結果を、結論を受けて対応を図っていきたいと考えております。
○横沢高徳君 ちょっと農水省に聞きますが、みどり戦略で二〇五〇年までに有機農地、耕地面積は何%にするか、簡潔にお答えいただけますか。
○政府参考人(平形雄策君) 二〇五〇年までに有機農業を耕地面積の二五%まで拡大することにしています。
○横沢高徳君 二五%有機農地。有機農業の基盤整備の後押しをしながら、地元で取れるおいしいお米、野菜、農畜産物、水産物を子供たちにおなかいっぱい食べてもらって、子育て支援とともに生産者の支援につなげればいいじゃないですか、総理。 国の戦略として給食費無償化、総理、是非やりましょうよ、これ。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 学校給食については、今文科大臣からも答弁がありましたように、まずは重点支援地方交付金の活用によって多くの自治体において学校給食費の上昇を抑えている、こういった状況にあり、今回の経済対策においても、この地方交付金、これを拡充する、こういったことを申し上げています。その上で、学校給食の無償化ということについて、一年間の調査を経て課題をしっかりと整理したいと考えております。 その上で、先ほど文科大臣の方からもこの現状について、一部の自治体や学校において実施されていない、公平性、負担の在り方、こういった点について整理をした上で、この無償化に向けて議論を進めていきたいと考えています。
○横沢高徳君 それでは、少子化対策として、人に優しい社会という視点から質問をします。 少子化の対策として、子供や子育て世代みんなに優しい環境づくりも大切と考えます。 総理、都市部の鉄道駅で、特に週末や連休など、ベビーカーや車椅子の方、インバウンドの方、高齢者の方など、エレベーターで今渋滞が起きているんです。これ、総理は御存じでしょうか。簡潔に。御存じなくても全然結構ですが。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、一部の駅において、混雑する中で車椅子等の渋滞等の困難が生じている、こういったことについてはマスコミ等を通じて承知しております。
○横沢高徳君 総理も承知ということです。 パネルを御覧ください。 これは、JRの駅構内で、今、週末や連休などに、このベビーカー、子育て世代が渋滞が起きているんですね。エレベーターを待つのにもう十分とか待って、そこに車椅子の方がいて、今大分インバウンドの方が増えましたので大きなスーツケースを持った旅行者も一緒に乗るという、非常にごった返して、多分子育て世代の人は、ちっちゃい赤ちゃんを暑い中や寒い中で待たせるのは非常に心苦しい中待っていると思います。 国交大臣はこれ御存じだと思いますが、これバリアフリー法の最低基準、これ何人乗りですか、今。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 基本的に今十一人乗りでございます。 この後はいいですか。(発言する者あり)はい。 これまで十一人乗りというのが駅などのエレベーターの基準でございました。しかし、オリパラ東京二〇二〇でこれを見直そうということになりまして、各事業者に障害者等の利用状況に応じてかごの大きさを設定するよう、各事業者に義務付けたところでございます。 現在、現行のバリアフリー基準に適合したエレベーターの整備状況や駅のエレベーターの混雑状況などの調査を行っておるところです。これらも踏まえながら、障害当事者の方々の御意見を頂戴しながら、この調査、年内を目途に何らかの形をまとめたいと思っております。バリアフリー基準の見直しを検討してまいります。ああいうこと、そういうことがないようにしていきたいと思っております。
○横沢高徳君 そうですね。これ、今十一人乗りと大臣から説明受けましたが、ベビーカーが一台乗って、人が乗れば満杯になる。車椅子の方とベビーカーが二台、だからもう非常に厳しいんですが、IPCの、パラリンピック連盟の基準ですと大体二十四人乗り、ベビーカーが四台、五台も入るかもしれませんが。 やはりもう大は小を兼ねるですので、是非これ最低基準を、バリアフリー法の最低基準を、この国際、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインに、しっかりと改定していただけるんですか。どうですか、大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど申し上げましたように、今調査をしております。その調査結果を見まして、東京オリパラ基準に合ったものにしたいと思っています。
○横沢高徳君 是非進めていただきたいと思います。やはり今、小さいお子様連れだったり、大は小を兼ねるで、医療的ケアが必要なお子さんも大分増えていますので、高齢化社会も迎えます、将来を見越した基準を早急に示していただきたいと思います。 もう一つ関連して、ソフト面のバリアフリーについても伺いたいと思います。 先ほどの鉄道駅に限らず、エレベーターが混んで、車椅子の方やベビーカーの方が利用できないエレベーターが大分都市部でも増えています。これ、国交省の取組としていろいろポスター掲示とか啓発活動は行っていますけど、なかなか改善できない。今どのような取組をしているか、まずお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(長橋和久君) 今先生御指摘あったように、鉄道事業者等に対しましても、ポスターとかいろんな掲示をしまして、ベビーカーを持った人が堂々と車両に乗っていってですね、いけるような形の今運動を今展開させていただいているところでございます。
○横沢高徳君 ただ、ポスターはなかなか、インバウンドの方、海外の方は読みづらいので、やはりこれからは海外の方、対策が必要だと思いますし、例えば、鉄道事業者でなくても、ドアが開きますとかというアナウンスの中で、例えばベビーカーの方、車椅子の方に御配慮をお願いしますというアナウンスをエレベーター事業者を通して周知徹底していただくのも一つの方法ではないかというふうに思いますので、是非取組を進めていただきたいと思います。 それでは、鉄道の障害者割引制度についてお伺いいたします。 この制度は、まず、いつできた制度か、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 鉄道運賃の障害者割引における制度につきましては、旧国鉄の障害者割引制度を複数の鉄道事業者が事実上踏襲しているものと承知をしております。 障害者割引につきましては、昭和二十五年、一九五〇年に当時の国鉄において導入され、基本的な考え方といたしましては、介護者の付添いが必要な重度の障害者の方を対象に、障害者御本人と介護者の方をそれぞれ二分の一の割引として、合わせて一人分の運賃となる割引制度とされたものです。 その後、昭和二十七年、一九五二年より、片道百一キロ以上につきましては、身体障害者の方が単独で乗車する場合であっても二分の一の割引を拡大して適用したと承知をしております。これは、運賃が高額となる一定の距離を超える移動については負担軽減を図る観点から割引制度が拡大されたもので、その際に旧国鉄では百キロを目安としたものと考えられます。 なお、障害者割引につきましては、鉄道事業者の経営上の判断で鉄道事業法の規定に基づき届出により導入拡大がされるものでありまして、現在も西日本鉄道など、単独乗車であっても距離制限なく割引を適用している事業者もございます。
○横沢高徳君 昭和二十五年、約七十年前にできた制度をそのまま踏襲していて、各事業者ごとの判断になって、割引がばらばらなんですね。 これ是非、障害者の方の自立と社会参加も大分進んできていますし、障害だけじゃなく難病やいろんな社会参加を求めている人たちの社会参加を推し進める上でも、是非ともこれ、障害者割引制度の見直しの検討を大臣に進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど局長が答弁しましたように、百キロで、百キロ以下については割引がない会社、ある会社、ばらばらでございます。まあ、ない会社の方が多いんですけれども。こういうものを統一をしていくということなんですが、一つ問題は、これまでの障害者割引がいわゆる会社、鉄道事業者の経営上の判断により行われているという点でございます。 したがいまして、我々、この障害をお持ちの方の御意見も踏まえ、鉄道事業者に、様々な機会を捉え、理解と協力を得られるよう努めてまいります。しっかり、ウェブの利用も含めまして、しっかり頑張っていきたいと思います。
○横沢高徳君 今は鉄道事業者でばらばらですが、是非とも、いろんな障害者団体や事業者、いろんな、国交省だけじゃなくて厚労省も入れていただいて、いろんな方が社会参加可能になるような制度の見直しを進めていただきたいと思いますが、この点について、まず、国連の障害者権利条約で、権利条約でも、これまでは医学モデルでいろんな制度がつくられてきたと、これからの時代は社会モデルで制度をつくり直さなければいけないということを言われています。 是非ともこれ、総理、省庁横断的に検討していただきたいと思いますが、最後に答弁を求めて、終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の障害者割引制度について、この料金について今大臣から答弁がありましたが、料金に加えて、この利用をいかにスムーズに行われるか、このマイナンバーカードと連携したスマートアプリを活用するなど、様々なこのサービスのスムーズな提供と併せて、多くの障害者の方々に活用していただける、こういった体制をつくることは重要であると認識をしております。
○横沢高徳君 ありがとうございました。以上で終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で横沢高徳君の質疑は終了いたしました。(拍手) ───────────── 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
○理事(石田昌宏君) 次に、福岡資麿君の質疑を行います。福岡資麿君。
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿です。 当初の予定より大分遅くなってしまいましたが、与党側のトップバッターとして質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、さきの所信演説では総理の強い思いが伝わってまいりました。総理は秘めたる強い思いをお持ちの方だという印象をずっと持っておりましたが、やっぱり発信することで伝わります。引き続き強い発信を是非していただきたいというふうに思います。 総理はその所信の中で、経済、経済、経済、私は何よりも経済に重点を置くと力強く訴えられました。今、各種世論調査で、政府が最優先で取り組むべきこと、こういった設問の中で、物価高騰対策を含む経済政策との回答が軒並み五〇%を超えて最も多い数字を取っていることから考えても、経済こそが国民最大の関心事であることは間違いないというふうに思います。そして、我が国が成し遂げなければならないのはデフレ経済からの完全脱却、これは総理がおっしゃっているとおりでございます。 総理は今回の所信表明演説の中で、その実現のために、三十年来続いてきたコストカット経済、つまりはデフレ経済が変わろうとしている今の変化を逃さずに成長型の経済に変革させる、そのためには思い切った供給力の強化を集中的に行うという筋書を示されておられます。 そこで、まずデフレからの完全脱却、つまり経済統計学的に見たGDPギャップの解消についての見方をお伺いしたいと思います。 最近、総理はGDPギャップが解消されつつあるというようなことをおっしゃいます。これは、字面どおり解釈するとすれば、給付や減税は供給力を超える需要を生み出し、物価高騰が発生してしまうという理解にもつながりかねません。 しかし、今の日本経済を見れば、供給力がコロナ禍で傷んだところから回復しつつある、そういう現状であって、コロナ禍前の健康なレベルにはまだまだ及んでいないというふうに思います。また、総需要も同様に回復しつつありますが、まだまだ健全とは言えない状況です。GDPギャップは解消されているかのように見えますが、それは見た目だけのような状況だとも言えると思います。 言い換えれば、現在はコロナ禍による傷みから回復し切っていない供給力にこれまたコロナ禍で傷んだ総需要が回復してきてようやく追い付いた状況ですから、総需要を喚起する政策を打っても、需要によるインフレ、つまりデマンドプルインフレが発生する心配をする必要はないというふうに思います。総需要を喚起するインフレを懸念するよりも、供給力も総需要も力強さを増すための政策を打ち出し、強い経済とGDPギャップ解消の実現を両立させ、デフレからの完全脱却を果たすべきときだというふうに考えます。 そこで、総理には、このデフレ経済からの完全脱却を成し遂げるための前提として、現下の経済状況についての認識と、その上で今やろうとしているマクロ経済政策について、これまでもかなり予算委員会であらゆる答弁していただいていますので、その点を端的にお答えいただければと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本経済、長年にわたって賃金、物価、投資等が上がらないデフレの悪循環が続いてきたと指摘をされてきました。その中で、ようやく今明るい兆しが出てきた。このアベノミクスによるデフレからの脱却、また新しい資本主義によるこの賃上げと投資の好循環の実現、こういった取組によって三十年ぶりの賃上げ、あるいは民間で百兆円を超える過去最大の投資が計画されている、こういった状況、明るい兆しが出てきたわけですが、これを来年に向けて続けられるかどうか、今正念場を迎えていると思います。これを継続するために、まずは供給力の強化、すなわちこの企業の稼ぐ力、これを引き続きしっかり引き出す政策が重要であると申し上げています。 ただ、その大事なときに、物価高騰という大きな困難に国民生活は直面をしています。ここでひるんでしまってまたデフレに逆戻りしてはならない、物価対策においてもしっかりと国民生活を支えなければいけない、何よりも可処分所得、これを支援しなければいけないということで、この所得税減税等の、そして給付と組み合わせた対策、これを用意している、こうしたことであります。 是非、賃上げ、これはこれからもしっかり進めていかなければなりません。この流れを腰折れさせないためにも、物価対策、しっかりと用意しなければならないと思っています。インフレ懸念等の指摘もありますが、この供給力の強化、これは来年以降この効果が出てくる、こういった内容も多く含まれています。ですから、現下の物価高騰の状況において需要を拡大させる、インフレの懸念、これはないと考えています。是非、こうした考え方に基づいて、経済政策、用意したいと思っています。
○福岡資麿君 全体に連なる考え方について総理の思いを今お話しいただいたというふうに思います。 現下のGDPギャップの状況では、足下のインフレ率は、需給逼迫というよりもエネルギーの価格などのコスト上昇が原因で発生するインフレ、つまりコストプッシュの要素が大きいということを判断した上で、価格高騰の痛みを和らげる効果もある総需要喚起策を大胆に講ずるべきという考え方については共有できているというふうに思います。 その上で、供給力の強化について伺いたいと思います。 更なる経済成長のためには、供給量を上げていくことが必要で、不可欠であります。供給力の強化、そして総需要の力強さの回復を車の両輪として、それぞれの車輪のスピードを上げて車がちゃんと目的地に向けて走っていけるように運転していかなければなりません。 総理がおっしゃっている投資の促進ということは極めて重要でありますが、一方で、もう一つ、その供給力の強化を果たすための要素の一つである労働力の確保、人手不足、ここについてお伺いをしたいというふうに思います。 二〇一八年度で二千五百万件弱まで落ち込んだパートを含む有効求人倍率は、昨年度は三千万件を超えまして、コロナ禍前に迫るところまで回復してきておりますし、一部の県においてはもうコロナ前を超えているような状況にあります。 また、今年九月の日銀短観を見ますと、中小企業の非製造業では人手不足感を示す指数が統計開始以来最も高い水準となりまして、先行きについても全業種で一層の悪化が見込まれ、働き手の確保に向けた更なる政策対応が求められている、そういう状況にあるというふうに考えています。 分野別では、建設であったり介護であったり、そして物流での人手不足感が強く、また大都市圏より地方の方で有効求人倍率が高いという状況にあります。また、飲食業であったり宿泊業であったり、コロナ禍の後、通常営業に戻しましたが、パート従業員さんを確保できずにお客さんが来ても対応できない状況が続いているところもあるというふうに承っております。 そういったことを考えたときに、供給力の強化を果たすためには、生産性の向上を図るということは当然でありますが、働く意欲を持っている人々が働き続ける環境をつくるということは極めて大事だというふうに思っています。 この点について総理には聞こうと思っておりましたが、ここについてはもう認識を共有させていただいたということで、次に進めさせていただきますが、その際に一番問題になるのが年収の壁であります。 税の壁、社会保険の壁、両方ありますが、パネルの一を御覧いただきたいと思いますが、(資料提示)社会保険の壁だと年収が百六万円や百三十万円を超えると手取り額が減ってしまうというような状況になります。パートやアルバイトとして働く方々が、いわゆる年収の壁を意識して、その壁に収まるよう労働時間を短縮してしまうようなことが起こっています。 民間の研究機関の調査によれば、女性のパートタイムの方やアルバイトの方の約六割が就業調整をしているというふうにお答えを、なられている一方で、手取りが減らないなら働きたいと回答する方が八割近くにも及ぶというような数字も出ています。 そのような中、この十月から、御承知のとおり最低賃金も大幅に上がりました。私の地元の佐賀県では、八百五十三円から九百円に四十七円大幅に上がりました。 これから忙しい年末を迎える中で、賃金が上がった分、より労働時間を短縮して調整しようとすれば、まさに労働力が不足している中でその労働力不足に拍車を掛ける、そういう状況になってしまうわけであります。 この喫緊の課題に対して、先般、支援パッケージが取りまとめられたというふうに承知しています。これは本当に大きな一歩だというふうに思います。 何よりも重要なことは、都市部も地方も、各企業がこれを、支援策を活用し、労働者が年収の壁を意識せず働ける環境づくりを行うことだというふうに思います。そこで問題となるのが、手続がこれ煩雑でよく分からないと活用しない事業者があっては元も子もありません。 そこで、厚生労働大臣にお伺いしたいのですが、多くの企業にしっかりとこの支援策を御活用いただくために、周知、広報を含め、政府としてはどのような取組を行っていただくのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 厚生省としては、キャリアアップ助成金の手続の簡素化を行った上で、さらに、事業主及び労働者共に周知させるために、まず経済団体、業界団体を通じた周知、それから政府広報との連携、それから都道府県労働局や日本年金機構における周知、さらには厚生労働省にこのコールセンターの開設をいたしました。これ、昨日開設をしたところ、一日で一千件問合せがありました。それから、中小企業からの助成金の申請等に関する相談対応などを行うこととしておりまして、積極的にこの周知、広報していくつもりでございます。
○福岡資麿君 今、昨日コールセンターを開設したりしてきめ細やかな対応をしていただいている、そういう現状についてお話をいただきました。 その中でまた、キャリアアップ計画書の提出というのが必要だというふうに承っていますが、これもなるべく煩雑にならないようにしていただきたいというふうに思いますし、また、保険料の負担分を言わば助成するようなそういう施策については、保険料を納めるほかの労働者との公平性の兼ね合いも指摘されています。また、年収が増えて自ら社会保険に入る場合の支援策になっている年収百六万円の壁を乗り越える今回の対策と社会保険に加入せずに被扶養者にとどまりやすくする百三十万円の壁の対策は、方向性が一致していないんじゃないかというような声もあることも事実です。 そもそも、この税の壁、社会保険の壁については多くの段階がありますし、またそれに加えて企業独自の手当というのもあるような状況の中で、働いている方々からすると、どこを越えればどのような影響があるのかというのが非常に分かりづらいということを考えると、今回の応急的対応とは別に抜本的見直しの議論を進めていくということも大事なことだというふうに思います。 今、社会保障審議会の年金部会での議論ももう始まったというふうに承っております。これ、第三号被保険者制度、在り方そのものに関わることですから、いろんな論点はあるというふうに思いますが、今後その抜本的改革に向けた議論を是非進めていただきたいということでお願いをさせていただきたいというふうに思います。 次に、人手不足が深刻であります医療とか福祉の分野について伺います。 今、人手が不足する様々な要因がありますが、処遇というのは大きな要因であります。そこで、賃上げへの対応についてお伺いをしたいというふうに思います。 まず、今年度の賃上げの状況でありますが、今年の春闘の全産業平均賃上げ率は三・五八%と三十年ぶりとなる高い賃上げとなりましたが、医療機関の平均賃上げ率は一・九%、介護事業所では一・四二%というデータが示されています。 そこで、パネルの二を御覧いただきたいと思いますが、例えば介護においては、全産業平均に比べ、二〇二二年時点で月額七万円余り賃金が低いという数字が出ています。元々他産業に比べて賃金水準が低い中で、今回賃上げ率も低いとなれば、賃金格差は広がり、人材の流出を招くということになります。現に、介護や障害などの分野においては、昨年の状況を見ますと、離職率が入職率を大幅に上回る事態が生じておりまして、約六・三万人の方々が製造業や卸売・小売業などほかの産業に流出するという危機的な状況が起こっています。 このような足下の人材流出が進んでいる現状を踏まえると、介護であったり障害福祉分野での緊急的な賃上げについては待ったなしの状況であるというふうに考えますが、今般の経済対策においてどのように対応するお考えなのか、厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 今般の高水準となる賃金上げの動向や人手不足の状況を踏まえれば、介護、障害福祉分野における賃上げを始めとする人材確保への対応は、委員御指摘のとおり喫緊の課題であると認識をしております。 このため、令和六年度の介護、障害福祉サービス等の報酬改定を見据えつつ、こうした重要な課題に対応するために、まず、総合経済対策においても人材確保に向けて賃上げに必要な対応をしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○福岡資麿君 大臣の思いは伝わってきました。 やはり、離職していらっしゃる方がこれだけいらっしゃる中で、やっぱりその将来に希望が持てるように、まあ補正では措置されるんでしょうけれども、先に希望が持てるようなそういう対策を是非お願いをしたいというふうに思います。 そして、来年は、医療、介護、福祉の三報酬改定、トリプル改定が実施をされます。医療は二年に一回、介護であったり障害福祉は三年に一回の改定となりますが、先を見据えた大幅なプラス改定を行わなければ賃金格差が更に広がってしまうのではないかという懸念を持っています。 パネル三を御覧いただければと思います。 医療、福祉の就業者数は今や九百万人を超えておりまして、全就業者に占める割合は一三・五%にも及びます。そして、地方の方がその割合は高くて、例えば東京都においては医療、福祉の就業者は全就業者の一〇・三%に対しまして、例えば私の地元の佐賀県では一六・六%にも及ぶということになります。 総理がおっしゃる成長と分配の好循環を実現するためには、これだけのその労働力においてシェアを占めている層の大幅な処遇改善なくして地域の浮揚はあり得ないというふうに思います。 そして、この分野は、公定価格でありますから、総理が決断すれば必ず処遇を上げることができる、そういう分野でもあります。他の産業と同様、医療、介護、障害福祉の分野でも賃上げの流れをしっかりしたものとしていくことが必要だと考えますが、総理の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘の医療、介護、そして障害福祉におけるこの賃上げ、さらには人材確保、御指摘のように、昨今の他の産業の賃上げの状況ですとか、それから人手不足という観点からも重要な課題であると認識をしています。そういった問題意識に基づいて、岸田政権においても公定価格の見直しという形で処遇改善に努めてきた、こうしたことでありました。 その中で、来年、おっしゃるように、診療報酬、介護報酬、そして障害福祉サービス等報酬、この三つが同時改定される大きな節目を迎えるわけです。この令和六年度の同時改定に向けても、今の物価動向ですとか賃上げ上昇の状況、こういったものもしっかり踏まえつつ、必要な処遇改善の検討を行わなければならないと思っております。そして、数字だけではなくして、こうした処遇改善が現場の方々にしっかり届くような構造も併せて構築しなければならない、このように認識をしております。 そういった思いで、年末に向けて、この処遇改善について検討を深めて、議論を深めていきたいと考えております。
○福岡資麿君 医療や福祉を守ることができるかどうか、来年の改定の持つ意味は極めて大きいというふうに考えます。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 そこで、総理もおっしゃったように、やはりその将来に夢が持てるような、そういった観点から賃金格差が解消するような大胆な施策が求められるというふうに思います。 社会保険というのは、自分がサービスを受ける状況になったときにそのサービスを確実に受けることができることが前提で、その信頼から保険料を納めていただいております。 今、介護施設などでは、ベッドはあるけれども働く方々が足りなくて、そこに受け入れられないというような状況が多く見られるようになっています。制度あってサービスなしというようなことがならないように、総理の強いリーダーシップを発揮していただくように是非期待をさせていただきたいと思います。 続いて、食材費高騰への対応についてお伺いをします。 医療、介護、障害福祉の分野では、公定価格の下、現下の物価高騰の状況を価格に反映することができず、食材料費、光熱水費が大きな負担となり、経営を圧迫している状況にあります。医療の分野では、医療保険の中で、入院時に必要な食費は一食当たりの総額と自己負担を国が定め、その差額を保険給付する仕組みとなっていますが、この入院時の食費の基準は長年据え置かれていて、介護保険とも今差が生じている状況にあります。 このような中、昨今の食材料費の高騰は、公定価格のため価格転嫁もできず、病院経営を圧迫、今や病院食の質が下がりかねない危機的な状況にあるというふうに承知しています。 これまで政府におかれましては、医療機関に対して、物価高騰による食費や光熱水費への支援について地方創生臨時特例交付金の中で対応されてきましたが、この実施状況を見ると、自治体ごとにかなりばらつきがあることは御承知のとおりです。食費への支援を明示的にメニュー化している都道府県は調べる限り四つにとどまるなど、医療機関に支援が行き届くという観点からは程遠い状況にあります。 そこで、まず物価高騰、とりわけ食材料費の高騰に対する支援について、今般の経済対策では具体的にどのような対応を行うのか。従来の臨時交付金による対応では医療や福祉機関にきちんと支援が届かないのではないかという心配をしています。臨時交付金は自治体の創意工夫の下で事業を行うということができる一方で、その良さは生かしつつも、医療分野での危機的状況に対応できるように支援が行き届く仕組みはつくれないのか、地方創生担当大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。 委員の問題意識、また現場の声をしっかりと受け止めまして、今回の経済対策におきましては、物価高により厳しい状況にある生活者、事業者にしっかりと支援が行き届くよう重点支援地方交付金を追加するとともに、今御指摘がありました医療・介護分野については、来年度以降の予算措置の状況もしっかりとにらみつつ、実効性のある執行となるよう地方公共団体に対し必要な情報を積極的に提供するなど、きめ細やかな対応が必要だと考えておりまして、武見厚生労働大臣とも緊密に連携してまいりたいと思います。
○福岡資麿君 これまで以上のきめ細やかな対応が求められると思います。是非対応をお願いをしたいと思います。 次に、薬価について伺います。 医薬品産業は、国民の生命の維持に直結する我が国に欠かせない産業であるとともに、日本経済の中核となる重要な存在だと思います。 総理も所信表明で言及されましたレカネマブのような、日本発、世界初のイノベーションが生まれています。レカネマブは、我が国のみならず、世界中の認知症の方々やその御家族、関係者に希望を与える、そのような存在になっています。 このようにすばらしいイノベーションが生まれている一方で、パネル四を御覧いただきたいのですが、日本の創薬力を今俯瞰してみますと、例えば医療用医薬品の売上順、売上額、世界上位百品目のうち、日本起源のものが二〇〇三年には十二品目あったのが二〇二〇年には九品目に減少し、また、日本起源の品目の世界市場シェアは、二〇〇〇年に一二・一%から二〇一九年には九・八%に低下をしている状況です。海外では販売されている医薬品が日本では販売されていないといったドラッグロスというような状況も発生しておりまして、日本の創薬力は低下しているというふうに評価せざるを得ません。 その要因の一つは、薬価制度であったり研究開発環境の魅力が低いからではないかといったことが言われています。 我が国において、二〇一〇年に新薬創出加算が導入されました。これは、新規性、有用性が認められた新薬については特許期間中の薬価を維持する一方、特許が切れたら後発品に席を譲っていこうという制度であります。 これはイノベーションを推進する上で非常に効果があったんですが、その後の制度改革で新規創出加算に係る要件が厳しくなったり、また、特許期間中であっても価格を引き下げる再算定などのルールが強化された、そういったその予見性のない、財政を抑制させる制度見直しが日本市場の魅力をそぎ、日本への研究開発投資を減少させ、それが創薬力低下の一因となっているというふうにも言われています。 また、新規の薬理作用を持つ薬を日本で先行して販売した場合に、日本の薬価は欧州価格と比べても〇・七五倍未満と著しく低い水準であることも、ドラッグラグ、ドラッグロスの原因だというふうに言われています。 医薬品産業の創薬力を強化していくため、この薬価制度の改善や研究開発の促進など、政府一丸となって取組を進めるべきだと思いますが、厚生労働大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のこのドラッグロスはやはり大変深刻な課題であるという認識を持っております。薬価制度におきましても、このドラッグロスの解消の観点も含めて、イノベーションの推進は重要な課題と考えております。国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立できるよう、引き続き令和六年度の薬価改定に向けて必要な議論は行っていきたいというふうに考えております。 また、創薬力の強化につきましては、起業家、アカデミア、行政、投資家などが相互に協力をしながらスタートアップの立ち上げと成長を支えるエコシステムを構築をし、日本が引き続き世界の創薬基盤の一つとしてその重要な役割を果たすことができるよう、その環境整備を行っていきたいと考えております。
○福岡資麿君 武見大臣におかれては、この状況、一番よく分かっていらっしゃるというふうに思います。是非、強力なリーダーシップを持って取り進めていただきたいというふうに思います。 続いて、医薬品に関連して、昨今問題となっております供給不安についてお尋ねをしたいと思います。 新型コロナウイルス感染症が五類に移行したということに伴う感染対策の緩和などによって、御承知のとおり、現在、インフルエンザが大流行しています。そういった中で、せきやたんの薬が全然手に入らないというような多くの声をいただきます。 医薬品の安定供給のこの不安が始まるきっかけとなった出来事は、二〇二〇年に実施された一部企業の法律違反に対する行政処分だったというふうに承知しています。しかしながら、これ、二〇二〇年がきっかけだとしても、もう二〇二三年ですから、三年がたってもいまだに供給不安というのが続いていて、現在も全ての品目のうち二割以上が出荷停止や限定出荷となっている状況ということがあるという状況であります。 関係者の皆様においてはこの調整業務に本当に疲弊されていたり、また、患者さんにおかれては在庫を有する薬局を具合の悪い中探していただくといった負担が増えたりしているというのが現状であります。 そもそも、何でこんな供給不安が長期化しているのでしょうか。また加えて、先日、大手ジェネリックメーカーにおいて品質に関するトラブルも発生しました。薬に対しての信頼を失う、あってはならない行為でありますが、このことによって医薬品の供給不安が更に拡大するのではないかといった懸念もあります。 安定供給に向けた取組について、厚生労働大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(武見敬三君) この感染症の拡大等により需要が増加しているせき止め薬やたんを切る薬などにつきましては、主要なメーカーに対しまして、他の医薬品の生産ラインから緊急融通やメーカー在庫の放出など、供給増加に向けたあらゆる手段による対応を要請をしております。九月末時点よりも供給量が一割以上増える見通しとなったところでございます。さらに、年明け以降に向けて、今般の経済対策の中においても増産に向けた投資を行っていくための支援を講ずることとしております。 そしてその上で、沢井製薬における不正事案は後発医薬品の信用を著しく失墜する事案であったことから、厳正にこれには対処をしてまいります。 医薬品の安定供給全体に影響を与える情報は常にこれを注視をいたしまして、各社の生産能力の状況など需給の推移を把握しながら、不足が生じた場合には増産を要請するなど、もう極めてこれ機敏にかつ柔軟に対応していきたいというふうに考えております。
○福岡資麿君 厚生労働大臣も懸命に対応していただいているのは承知をしておりますが、御承知のとおり、ジェネリックメーカーというのは規模の小さいところがたくさんあるような状況で、増産を要請してもいきなり一気に生産力が上がる状況にない、そういう構造的な問題もあることも十分御承知だというふうに思います。そういうことも含めた是非対応を御検討いただきたいというふうに思います。 続いて、中小企業の施策について伺いたいと思います。 今、コロナ禍において実施されたゼロゼロ融資が売上高の減少などで苦しむ中小企業を救ってきた、そういう状況でありますが、それが終了し、返済が本格化する中で、人手不足や原材料価格の高騰等も重なり、倒産件数は一年六か月連続で前年同月を上回っております。また、全国信用保証協会連合会が資金繰りに行き詰まった企業の借金返済を肩代わりする代位弁済件数は、本年一月から八月までの累計で倒産件数の四・七倍に達するなど、中小企業の厳しい資金繰り状況が顕在化しております。 そういった中で、資金繰り支援策ということをしっかり行っていただきたいということでありますが、これについてはコロナ借換え保証等も含めて経産省の方で全面的に当たっていただいていると思います。そういうことはもっとしっかりきめ細かく行き届くように対応を進めていっていただきたいと思いますが、併せてお伺いしたいのが、コロナが五類に移行し需要が戻ってきていても、中小・小規模事業者は人手不足もあって、例えば旅館などではその需要を取りこぼしているという話も聞きます。この際、中小企業の省人化投資をしっかり後押しして需要をしっかり確保できるようにすべきだというふうに思います。 小さな事業者でも省人化投資を行えるように、例えば、カタログから選ぶようにその設備を選びやすくするであったりとか、商工会などの商工団体が寄り添って相談に応じるような体制を構築するといった工夫をすべきではないかというふうに考えますが、経済産業大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 福岡委員御指摘のように、物価高騰などもあり、また民間ゼロゼロ融資の返済本格化を迎える中で、中小企業を取り巻く環境はなかなか厳しいものがあるというふうに認識をしております。 御指摘のように、コロナ借換え保証制度、本年一月から開始し、既に十万件、約二・五兆円の借換え申込み、受諾しておりますし、日本公庫の融資につきましても、低利融資の申込期限を来年三月まで延長しているところであります。引き続き、中小企業のニーズに合わせたきめ細かい支援、していきたいと思います。 あわせて、まさに人手不足を乗り越えるための省人化、省力化投資、これについて、御指摘のようにカタログから選ぶようなそうした方式含め、まさに生産プロセスを効率化、高度化するようなことも含めて今回の経済対策にしっかり盛り込みたいというふうに思いますし、考えておりますし、また、商工会、商工会議所の御協力も得ながら、事業者の相談に応じる体制もしっかり構築していきたいというふうに考えております。
○福岡資麿君 是非、大臣のリーダーシップを期待したいと思います。 続いて、災害対応等についてお伺いしたいと思います。 近年、地球温暖化等を背景に、自然災害が激甚化、頻発化しています。私の地元の佐賀県でも自然災害が続いています。 本年も七月十日に記録的な大雨に見舞われ、お亡くなりになられる方も出ました。前日までは、二十四時間雨量で、福岡県、佐賀県は二百ミリ、大分県は百五十ミリと予想されていましたが、実際には最大で四百ミリを超えた雨が降った地域もありました。五年前の西日本豪雨や三年前の九州豪雨同様、線状降水帯の発生、これによって局地的に強い雨が降るというのが災害の要因の大きな、大きな要因となっています。 これ、二次災害のおそれもありますから迅速な復旧が求められますが、御承知のとおり建設業の人手不足もあって、全ての箇所の復旧にはかなり時間を要しています。復旧が遅れれば、その地域に住む方々の不安が大きくなり、その地域を離れる原因にもなりますし、地域社会そのものが一気に衰退してしまう、そのような懸念にもつながっていきます。 松村大臣におかれては、熊本地震や地元の水害などで対応に当たられてきました。今回、災害対応を知り尽くした松村大臣が大臣になられたこと、大変心強く思っています。是非とも、政府には、一律的な対応ではなく、被災地の状況や被災された方の事情にも目くばせしながら、災害からの復旧復興のみならず、地方創生にまでつなげていくという考えで取組を強化していただきたいと思います。 また、災害に強い国土強靱化の取組も重要でございます。 令和二年十二月に閣議決定された防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策で、令和三年から令和七年までの五年間でおおむね十五兆円程度の事業規模、国費としては七兆円台半ばを目途に、防災・減災、国土強靱化に向けた対策を講ずることというふうにされております。予算では、この対策に係る経費としては、令和二年度三次補正予算で一兆九千六百五十六億円、三年度補正予算で一兆五千二百十億円、四年度第二次補正予算で一兆五千三百四十一億円が計上されておりまして、累計で、もう既に事業規模約九・九兆円、国費として約五兆円が措置されている、そういう状況だというふうに承知しています。 この三年間、予算が着実に手当てされる中、具体的な事業の進捗がどうなっているのか、また、折からの物価やエネルギー高騰などを受け、同じ予算規模だとできる事業が限られてしまう現状が生じておりますから、予算の拡充も含めた事業の迅速化について、大臣の思いを是非聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(松村祥史君) 五か年対策を含めました進捗状況、今後の意気込み、お尋ねかと思いますが、これまでの五か年対策を含む国土強靱化の取組でございますが、例えば全国の河川の河道掘削を実施をいたしております。このことによりまして、対策を実施する以前と同等以上の大雨が降りましても、浸水被害の防止あるいは大きく軽減する事例が報告をされております。 道路につきましては、のり面、盛土対策を全国で約五千か所実施をいたしておりまして、完了した場所におきましては本年の大雨でも被災や通行止めは発生していないなど、これは全国各地で着実な結果が、成果が出ていると理解をしております。 ただ一方で、対策が急がれる箇所も数多く残っている状況でございまして、今回の経済対策においても、岸田総理の御指示の下で、国土強靱化、防災・減災など国民の安全、安心の確保を柱とし、御指摘を踏まえながらしっかりと対策に盛り込み、事前防災対策に全力で取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○福岡資麿君 多分最後の質問になろうかというふうに思います。 岸田政権発足から約二年が経過いたしましたが、総理、その間精力的に首脳外交を展開をされ、大きな成果を上げてこられました。 現在、パレスチナ武装勢力ハマスによるイスラエルの奇襲攻撃以来、中東情勢の不安定化が増しています。宗教も絡んだ紛争の歴史がある地域で、とても難しい地域であることは言うまでもありません。ただ、ロシアのウクライナ侵攻同様、無辜の民が犠牲になっている現状に心が痛むとともに、一刻も早く現状を何とかしなければならないというふうに思います。 この週末の世論調査でも、中東情勢に対する日本の取組を評価しないとする声の方が多いという世論調査の結果が出ていました。政府も様々な対応をしていただいていると思いますし、いろいろなデリケートな問題含みますから情報発信しづらい部分もあるかと思いますが、中東の安定であったり世界平和のため、また日本の国益を守るためにどのような外交を展開していくお考えか、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、中東情勢に関しては、我が国として、ハマス等のテロ行為を非難しつつ、この在留邦人の安全に万全を期しながら、一般市民の安全確保、そして人質の即時解放、そして人道状況の改善、こうしたものに、こうした取組を進めなければならない。首脳外交、電話会談等、様々な形で各国に働きかけを行っているところです。 そして加えて、今、国際情勢、誠に複雑な、この複合的な危機に直面をしています。そういった中で分断が深まりつつあります。そういった中だからこそ、よって立つ基本的な、根源的な考え方、これを示しながら、各国の協力、そして国際社会の結束、これを呼びかけていかなければならない。こういった考え方に立って、人間の尊厳という考え方、さらには法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序、こうした考え方の下に国際社会は結束するべきである、こういった外交を進めております。 それと併せて、東アジアも大変厳しい安全保障環境の中にあります。我が国のまずは防衛力の強化、これに万全を期すとともに、日米同盟を始めとする同盟国、同志国との協力を深めていかなければならない。こうした体制を背景に、力強い首脳外交を進めていくことが重要であると考えて、外交政策、防衛、あっ、外交大臣、外務大臣を始め関係閣僚と協力しながら進めているところであります。
○福岡資麿君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で福岡資麿君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、中西祐介君の質疑を行います。中西祐介君。
○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。 岸田総理、また閣僚の皆様方には、大変激務の中、日々、国家国民のためにお尽くしをいただきまして、心から感謝を申し上げるところであります。 地方出身である私は、地方こそ日本の宝、底力とおっしゃっていただいた総理の所信表明演説、大変共感をしながら、同時に、その現状に強い危機感を持ちながら今活動をさせていただいているところでございます。本日は、この地方も含めた我が国の現状における脆弱性とそして課題解決策について、政府の取組を質問させていただきたいと思います。 まず、参議院の合区選挙について、法務省訟務局に伺いたいと思います。 今月十八日、最高裁判所は、昨年七月十日執行の参議院通常選挙について、選挙は無効であると主張し提起をされた訴訟に対し、合憲と判断をいたしました。国側代理人である法務省は本件に対してどう主張し立証したか、お答えをいただきたいと思います。 あわせて、その結果、最高裁はその判決において合区制度の弊害を具体的に初めて言及をしましたけれども、どのようなものであったのか、総務省、併せてお答えをください。
○政府参考人(春名茂君) お答えいたします。 お尋ねの訴訟におきまして、一審被告である各選挙管理委員会は、国民が都道府県に対して帰属意識を有し、また都市と地方の較差が顕著となる中、都道府県を選挙区の単位とすることには合理性があること、本件選挙当日の投票価値の最大較差によれば、過去の最高裁判決が指摘した投票価値の著しい不平等状態は解消されていること、合区対象県で投票率の低下や無効票の増加といった弊害が現実化するなど、参議院議員選挙の制度改正には困難が伴うにもかかわらず、国会が投票価値の不均衡是正に向けた取組を継続していることなどから、本件選挙当時において投票価値の不均衡が著しい不平等状態にはないことを明らかにしたところでございます。
○政府参考人(笠置隆範君) 最高裁判決における合区の弊害への言及についてお答えします。 判決においては、合区の導入後にその対象となった四県において投票率の低下や無効投票率の上昇が続けて見られることなどを勘案すると、有権者において都道府県ごとに地域の実情に通じた国会議員を選出するとの考え方がなお強く、これが選挙に対する関心や投票行動に影響を与えていることがうかがわれるとし、このような状況は、都道府県を各選挙区の単位とする現行の選挙制度の仕組みを更に見直すに当たり、慎重に検討すべき課題があることを示唆するものと考えられると述べられていると承知しております。
○中西祐介君 ありがとうございます。 平成二十四年判決、すなわち合区制度導入直前に違憲状態と出された判決では、都道府県を参議院の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はなくという指摘でありましたけれども、今回の意見で、判決の意見では、有権者にとっての都道府県単位の重要性と、そして慎重に検討すべき課題があるということを示唆するということを述べております。合区のもたらす弊害を捉え直していただいていると私は理解をいたしました。 今月行われた参議院徳島・高知補選では、投票率が過去最低の三二・一六%まで落ち、候補者二人の出身地である高知県では投票率が四〇・七五%でしたが、出身者のいない徳島県は二三・九二%まで下がり、まさに危機的水準であります。さらに、合区導入後は無効票の数が異常に高い水準でこれ推移をしておりまして、有権者の強い反発が見て取れます。 本年春には統一地方選も実施されましたけれども、全国で県議会議員選挙の区割りも合区が進んで、国、地方を問わず、代弁者の地域偏在がこれ加速度的に進んでいる現状があります。 緊急事態に直面し、我が国全体で乗り越えたコロナ感染症は、この蔓延防止の制度も予算も、都道府県そして市町村単位で実施をされてきました。言わば、国が緊急措置を対応するためにはそれがベストな選択肢だったわけで、民主主義のユニット、基礎単位としての重要性がいかにあるかということだと認識します。投票価値の平等の概念は当然軽視するものではありませんが、国民の思いから懸け離れたこの選挙制度では、我が国の民主主義は本当に危機に陥ると私は痛感をしています。 そこで、総理にお尋ねをいたします。 都道府県が我が国の民主政治と行政システムの中でどのような役割を果たしているとお考えか。また、全国知事会を始め地方六団体それぞれから、二〇一六年の合区選挙導入以来、毎年継続して合区解消の緊急決議を上げていただいておりますけれども、この事実を踏まえまして、合区制度の弊害を行政府の長としてどのように受け止めておられるか、御認識をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、都道府県というものは、基礎的自治体を補完する広域自治体として行政サービスを安定的に提供する、こうした役割を果たしている、こうした観点から、今後ますますその果たすべき役割の重要性は増していく、こうした認識を持っています。 その中にあって、この合区制度については、委員の今政府委員とのやり取りの中においても、弊害として投票率の低下、無効投票率の上昇、こういったことが見られる、さらには、御指摘の全国知事会等の関係団体から、人口減少に直面する地域の実情が国政に反映しにくくなる、こうしたことへの懸念が示されています。重要な課題を御指摘いただいていると認識をしております。 私自身、そういった認識を持っておりますが、参議院の選挙制度の在り方については、現在、参議院の改革協議会において議論が行われていると承知をしております。これは議会政治の根幹に関わる重要な課題であります。是非、各党各派において精力的に御議論いただく事柄であると認識をしております。
○中西祐介君 行政府の長としての御認識をいただきました。 合区が無関心の元凶だと書かれましたのは参議院補選翌日の徳島新聞の社説でございます。これを要約すれば、有権者四人のうち三人も棄権したのはゆゆしき事態であると、大本の原因が合区制度にあるということは疑いのない事実である、参議院の選挙制度改革は急務で、民主主義の土台を壊しかねない重大なことである、合区を続け、選挙離れを、政治への無関心をこれ以上生むことはあってはならず、二〇二五年までの解消をと、厳しくこの社説では指摘をしているわけであります。 合区制度は、今総理が御指摘をいただきましたとおり、現在行われている参議院改革協議会やその下に設置をされた選挙制度専門委員会で、参議院改革も含めた超党派での選挙制度の見直しというものを院全体の問題として今捉えていただいているところでございます。 そしてそれは、令和二年最高裁判決にあります、投票価値の平等は、選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準ではなく、参議院に衆議院と異なる独自性の機能を発揮させようとすることも、選挙制度の仕組みを決めるに当たって国会に委ねられた裁量権の合理的行使と是認し得るという指摘があるところでありまして、参議院の議論とも合致をするところでございます。 次回、参議院の通常選挙は二〇二五年に実施される予定でありますが、合区対象県の有権者の悲痛な思いを、そして我が国の民主主義の土台を守るためにも、この合区制度の解消に党派を超えて御理解をいただくことを私からも重ねて主張させていただきまして、次の質問に移りたいと思います。 今、私は、地域を歩く中で、まさに政治が丁寧に目配りをしていかなくてはならない領域があると思っています。一つは地方の状況、そしてもう一つは困窮世帯を始め経済的余裕の少ない皆様にいかに寄り添えるかだと思っています。 参議院自民党はこれまで、世耕幹事長の下、不安に寄り添う政治のあり方勉強会を重ねてまいりました。また、昨年の松山前政審会長の下では、私は事務局長を務めさせていただいて、地域の底力を未来につなぐ実効的な諸施策四十三というものを取りまとめ、それぞれ岸田総理に直接提言をさせていただいたところでございます。 地方は今、大変厳しい状況にあります。全国千七百余りある自治体の過半数が過疎指定を受けているという現状もあり、行政サービスの質の低下が長期的には本当に危惧をされているところであります。あるいは、子育て環境も、財政力がある、その差によって、隣接するのにえらくその環境が違うと。産み育てる居住地で子育ての負担感が違い、子育て中の世帯にしたら本当にやるせない思いを抱くのは当然でありまして、我々提言をさせていただいたとおり、地方創生臨時交付金等の追加配分を行いまして、何とかこの支援のミニマムレベルを引き上げていかなければいけないと、そのように感じています。 コロナ禍とは違いまして、この困窮子育て世帯は直接的な経済支援がまだ行き届いていません。現状ほとんどなく、今年の記録的な猛暑では、何と六割以上がこの暑いさなかエアコンをつけずに、夜、電気代を節約していたなど、ヒアリングでは大変厳しい現実もいただいたところでございます。 これらを受けて、困窮子育て世帯への子供一人当たり五万円給付であるとか、それら世帯に食料品を届ける事業を行う自治体やNPO等に対して支援強化を緊急提言した、させていただいたところであります。 母子健康手帳の電子化であるとか、それによってプッシュ型の子育て支援につなげる、あるいは地方発で生まれたサテライトオフィスやデュアルスクールの更なる推進で親も子も心豊かに暮らしへ質の転換が図っていけるように、新しい発想の提案も我々させていただいたところでございますが、地方や子育て、本当に今厳しい状況にある皆様に丁寧に寄り添う姿勢を岸田総理には今後もお持ちいただきたいと思いますが、コメントをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、物価高が続く中で、子育て世帯を始め厳しい状況にある方々への支援を充実させなければならない、こうした趣旨の貴重な御提言をいただきました。政府としてこれを重く受け止めながら、今策定を進めている経済対策の中に具体的な施策を盛り込まなければならない、このように考えております。 重点支援地方交付金についても、追加、拡充をすることによって、地方の実情に応じたきめ細かな対応を用意していきたいと考えておりますし、子供食堂ですとか、また宅食を通じた食事支援、また学習支援、こうした地方の子供の状況にもしっかり目配りをした子供貧困対策、こうしたものも用意したいと考えております。 党と連携しながら、引き続き、地方、そして子育て世帯など厳しい環境にある方々に対して寄り添っていきたいと考えております。
○中西祐介君 力強い御答弁でありました。くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。 それでは、一次産業、農産物の価格転嫁について伺いたいと思います。 もうけが減って担い手が減少している、国内生産力が落ちて食料安全保障にも直結するとの強い危機感が現場にはあります。原因は様々ありますが、数多くの御意見をいただきましたら、適切な価格転嫁に実効的な対策が必要であるというふうに認識をしています。 現在、農水省では、食料・農業・農村基本法の見直しを今進めていただいておりますが、中でも適正な価格形成を主要なテーマに議論をいただいております。生産者にとってコスト把握は非常に手間も掛かるというふうに敬遠されがちではございますけれども、売値の価格形成力を持つためにも、取引関係にある事業者や消費者の理解を得るためには欠かせないプロセスであるというふうに思います。 農業大国フランスではエガリム法という価格形成の仕組みも導入されておりますが、農家にとって悲痛なこの価格転嫁対策に今後どう取り組まれるか、伺いたいと思います。 もう一つ、あわせて、国全体の食料調達に危機感を持たなければいけない時代となっていますが、気候変動による品種改良や適作の研究もこれは継続してやらなきゃいけない話でありまして、農研機構など国の研究機関への予算をしっかり確保いただきたいと思っています。 例えば、地元の高知県では、高度な環境制御技術の導入を推進しまして、園芸用ハウスの展開を進め、全国一耕作地面積が少ない地域でございますが、単位当たりの収量はもう全国一番に今なっていまして、いまだ向上の余地があるということで、大変可能性を秘めています。それだけではなくて、うまみ成分もどんどん今向上していまして、スマート農業の推進は今後の大きな可能性を秘めていると考えるところであります。 エネルギーや肥料、飼料、また被覆資材など生産コストが高騰する中で、営農者や新規就農者が夢を持ってこの経営をしていける産業構造にするために、二点併せて大臣に伺います。
○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、最近の燃料、肥料、飼料等の生産資材の価格高騰は農林漁業者の皆様の経営に大きな影響を与えております。 こうした状況を踏まえて、農林水産省では、取引、適正取引を推進するための仕組みを検討するために、八月から、生産から消費までの各段階の関係者が一堂に集まる適正な価格形成に関する協議会を開催しているところであります。 これまでの議論を踏まえまして、まずは、流通経路が簡素で、コストの把握も比較的可能であり、生産等の持続性を確保すべき品目として、飲用牛乳、それから豆腐・納豆、この二つを対象としてワーキンググループにおいて議論を具体化することとしまして、その他の品目についても今後調査、検証をすることとしております。 委員からフランスのエガリム法のお話がありましたけれども、フランスでは食品小売業の寡占化が非常に進んでおりまして、我が国の中小小売業者が多数存在する実情とは異なっていること、それから、現地では、フランスでも畜産物を中心にごく一部の品目が対象ということでありまして、現状ではエガリム法と同様の仕組みをそのまま我が国に導入することは前提とせずに、先ほど申し上げました協議会の議論を踏まえまして、消費者の理解を前提として、我が国の実態に即した価格形成の仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。 それから、人口減少下においても生産性の高い食料供給体制を確立するためには、御指摘のように、スマート農業技術の導入による生産性の高い農業への転換が必要だと考えております。このため、スマート技術等の新技術については、国が開発目標を定めて、農研機構を中心に産学官連携を強化し、開発を進めると同時に、スマート技術等に対応するための生産、流通、販売方式の変革等の取組を推進する仕組みにつきまして、法制化を視野に検討しております。 農家の皆様が夢を持って農業に取り組まれる技術開発やスマート農業の現場実装等が一層進むよう、必要な予算の確保にもしっかり努めてまいりたいと思っております。
○中西祐介君 農業現場始め一次産業の現場、本当に厳しい現実があります。是非こうした政策を推進いただき、また同時に、対話を是非大臣を先頭に重ねていただきたいと思います。 次は経済産業分野に伺いたいと思いますが、現在、ドル円相場は百四十円台後半という強い円安局面でありまして、新しいマーケットの創出が重要だと考えています。新たに輸出を始める地方企業にも大きなチャンスと捉えるべきだと思っています。 自民党は、昨年十月、総合経済対策の提言として、全国に眠る様々な産品を発掘し、ワンストップでできる中小企業の輸出力強化や農林水産食品の輸出拡大に向けた支援を岸田総理に申し入れさせていただきました。 世界では、日本の地域産品、特に日本食に関連する需要は大変大きいものがありまして、例えば日本製の包丁、切れ味が抜群で、耐久性も高く、デザイン性もいいと。輸出実績は、二〇〇〇年当初の二十億円台から二十年間で六倍以上になっているということもあります。香り高いユズとか、今やヨーロッパやアメリカでも大人気でありますし、ワサビや抹茶も現地語で定着をして、日本酒の人気も言わずもがなでございます。 政府では、昨年から、経産省、中小企業庁とジェトロ等が一体となりまして、新規輸出一万者支援プログラムがスタートいたしました。開始から一年を待たず一万件以上もの登録があり、既に五百者、二十億円を超える輸出が実現をしております。さらに、年度内には六十億円以上の成約が見込まれるなど、輸出の実現には普通は複数年掛かるところでありますが、短期で大きな成果が出ています。 まだまだ潜在力のある地方の企業の挑戦を強く後押しをしたいと思っていますが、経産大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、一万者を目指してやっている中で、五百者を超える輸出が実現しております。 徳島県でも、フランスの見本市出展を通じて、シイタケとかスダチ果汁とかですね、加工食品の輸出を実現した企業があるというふうに聞いております。 引き続き、今回の経済対策におきましても、専門家による相談体制を強化をすると、あるいは輸出向けに必要となる設備の導入支援や海外ECサイトとの連携、提携など更に強化をしていきたいと思いますし、農水省を始め関係省庁とも連携をして、この円安を生かした全国企業の、全国の中小企業の、そして農水関係も含めてですね、輸出支援、しっかりとやっていきたいと思います。
○中西祐介君 ありがとうございます。 国内の直接輸出に携わる企業は現在五万社程度と言われていますが、全体が三百五十万社ですから、輸出に直接関わるのは一・五%程度しかないという実情を踏まえまして、為替というのは当然変動しますけれども、どんな経済局面でも裾野広く取引先が内外に広がるということは大変重要なことでありまして、日本企業の品質とか現在の底力を考えれば、輸出拡大はこれからも積極的に推進をいただきたいと思っています。 ちょうど水産部会長を仰せ付かっているときに、ブラジルへのハマチとかブリの輸出を検討して取り組んだことがありますが、品質もいいし、そして需要もありますと。しかしながら、例えば瞬間冷凍技術とか輸送とか、そうしたロジスティックなものも一緒にしてこれ輸出戦略に組み込まないと具体的な前進することはできないということも直面したことがありますが。 昨年より輸出支援プラットフォームを世界八か国で立ち上げていただきまして、有望市場へとどんどん今それを拡大をしていただいていますが、省庁横断的に取り組むこうしたバックアップ体制、根本的にこういう支援があることを知らない民間企業の方々も大変多いわけですので、周知も含めた、全国の地方の企業がちゅうちょすることなく海外に展開をしていけるように、重ねてここはお願いを申し上げて、次の質問に移らせていただきます。 これは要望ということになりますが、事業承継を後押しする、まさに事業承継税制でございます。 これまで一万四千件を超える申請がもう既にありまして、高齢化した経営者への対応だけではなくて、次の世代が税負担というものを心配することなく事業を引き継ぎまして、それを拡大し、新しい分野に挑戦するための大きな足掛かりになるものでありますが、特例措置後、本税制の認定を受けるために必要な承継計画というものの提出が今年度末ですから、来年の三月までに迫っているという実情があります。 長く続いたこのコロナ禍、我々は何とかこれを乗り越えて、昨今の経営コストの高騰など、経営環境の大きな変化の中で今経営者頑張っておりますが、申請期限の延長を望む声がたくさんありまして、我々党側でも一生懸命頑張りたいと思いますので、政府としても、是非結果で、延長を重ねていただけますようにお答えをここはお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 私どもにも、承継、決断までに時間が掛かるとかという声もいただいておりますので、まさに本税制で十分に活用いただいて、事業承継がスムーズに円滑になされるように、まさに御指摘のように、令和五年度末に迫っているこの特例承継計画の提出期限の延長を今要望しておりまして、調整をしているところであります。 できる限り中小企業の声に沿った対応をできるように検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○中西祐介君 一方で、こうした既存の企業をいかに守っていくかということと同時に、我が国経済が力を取り戻すためには新しい種をまいていかなきゃいけないと考えています。 地元徳島県では、人口五千人を既に切ってしまった、高齢化率も五割に迫る徳島県の神山町に、今年の四月に全国で二十年ぶりの新設高専、神山まるごと高等専門学校が開校をいたしました。 同校は、起業家たちが中心となって創立をされまして、学費は、この心ある民間企業の皆さんが拠出をした基金、総額何と百億を超えまして、これによって実質無料となっているところであります。学ぶ内容もテクノロジーとかデザインとか起業家精神に重点を置いた教育を行っていまして、卒業後の進路も四割以上の皆さんが新しく起業すると、そういう出口を描きながら学校自体がスタートアップをしているというふうに捉えてもいい取組であると思っています。 寺田理事長が、日本の衰退を止めるには起業家の育成が大事だということで本当に体を使ってこうした設立に動かられましたけれども、例えば有志の起業家が自ら学生のメンターとなって実践的なカリキュラムを取り組むということはスタートアップの育成五か年計画にも全く符合する話になっています。 是非、この新しい地方の発想に学びを得て、政府実行計画の下で起業家精神をめらめらと持った若者たちが日本の新産業を創出できるように、今後スタートアップ育成に力を注いでいただきたいと思いますが、新藤大臣、お願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) 私、かつて総務大臣を務めたときに神山に参りまして、車座ふるさとトークやった記憶があります。あそこにはとても志を持ったすばらしいリーダーがいて、町ぐるみで新しいそうした活性化をやっていました。今回、今御紹介いただいたようなスタートアップ、とても喜ばしいことだと思います。 私たちは、まさに今、新しい経済のステージに移行できる、そういう大きなチャンスを迎えています。そのチャンスを生かして、この日本経済が力強く前進させるためには、スタートアップというのはとても大きな推進エンジンになると思っています。 そして、御案内いただきましたようなこのスタートアップ育成五か年計画、これは人材の育成とネットワークの構築、そして資金供給の強化、オープンイノベーションの推進、これを実現させるために、今回の経済対策で、ストックオプションの税制、それからストックオプションを促進する会社法の整備、こういったものを盛り込みました。 しっかりとこれらを応援して、アイデアや志が、起業、そしてそれを発展、持続、こういうものにつなげられるようにしっかり応援していきたいと、このように考えております。
○中西祐介君 現場にもお越しいただいて、実感を込めてお話をいただきましたが、また是非お待ちをしておりますし、こうした民間発の自助努力というものがどんどん官民で広がっていく、そして全国のブロックごとにこうした拠点が生まれて相互連携が図れると非常に面白い取組になると思いますので、是非御提案を申し上げるところでございます。 次に、政権の看板施策であるデジタル田園都市国家構想について伺いたいと思います。 今回初めてデジタル大臣とともに規制改革とそして行政改革も一体となって担われる河野大臣でございますが、第一回デジタル行財政改革会議が十月に発足をされまして、岸田総理を議長とし、河野大臣の旗振りの下で取りまとめられると承知をしております。デジタル実装社会が、デジタル化にとどまらず、業界の垣根を越えた変革、まさにこのトランスフォームされる実感を生活の随所で感じていただけるようにしなきゃいけないと思っています。 ちょうどこれまで、行政改革の中では消費者庁の徳島移転、あるいは規制改革の中では公金収納の電子納付など、共に改革を取り組んでいただいた河野大臣に、デジタル行財政改革の目指す姿というもの、そして国民の皆さんが享受する、分かりやすいこの成果イメージというものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) ありがとうございます。 人口が減り、高齢化が進んでいる日本の様々な地域社会の中でも、そこに住んでいらっしゃる方が便利に豊かに生活できる、そういう実感を持っていただけるような利用者目線での改革を進めていきたいというふうに思っております。 学校でのGIGAスクールの端末、これを共同調達してオンライン教育をしっかり進める、あるいはオンライン診療を拡充をしていく、あるいは、様々な地域の足が今なくなる中で、自動運転ですとかタクシーの規制緩和、ライドシェアの導入、そうしたことで地域でもしっかり動いていただける、そのようなものを目指して、このデジタルの力を最大限に駆使して、地域社会、豊かにしてまいりたいというふうに思っております。
○中西祐介君 デジタル庁発足時に戻りましたら、全ての行政手続をスマホで六十秒以内に完結するというものがうたい文句でありました。確かにマイナポータルなどその成果も私も実感をするところもございますが、国、地方のデジタル基盤の統一化、加速化にはまだ多くの課題があるように感じています。 まず、地方公共団体の情報システム標準化というもの、これ法律で義務付けをして推進を確実なものにしていく必要があると思っていますが、二〇二五年までに移行するという期限で、全ての自治体が達成するというものを当初方針にしていましたけれども、現状どういう状況にあるのか、伺いたいと思っています。 もう一つ、あわせて、移行が困難なシステムというものがどれぐらいのものになる見通しなのか、また、それらを先送りする際には具体的な条件やフローというのをこの秋口にも決めるという話でありましたが、現状どういう状況にあるのか、伺います。
○国務大臣(河野太郎君) 二〇二六年三月までに移行していただくということを当初掲げておりましたが、中には、このメインフレームでシステムをつくっていたり、あるいは、これまで使っているシステムのベンダーが撤退をしてしまうというような自治体がありまして、なかなか二六年の三月までに移行できないという自治体もあるようでございますので、そこは無理のないようなスケジュールでやっていきたいというふうに思っております。 今、デジタル庁では、県ごとにリエゾンを決めてデジタル庁と県内の自治体のコミュニケーションを図ったり、あるいは自治体の職員一人一人の皆さんが共創プラットフォームというプラットフォームでデジタル庁の専門家であったりほかの自治体の専門家に質問をして答えをもらう、そのような作業を進めておりますので、二六年三月を一応の目標としてそこは掲げておりますが、困難なところには具体的にデジタル庁がしっかり手を差し伸べてサポートしていきたいと思っております。
○中西祐介君 地方におきましては、情報主管課職員というものが、担当の職員の方が五人以下の自治体が全国で千以上あります。全体のうちの三分の二以上に上るわけですが、たった一人で保守とかこうした管理を任されている自治体もたくさんあるわけでして、相談やバックアップ体制も万全に、十分なフォローをしていく必要があると思っています。新しいスキームで今進めていただいていますので、是非その姿勢でお願いしたいと思います。 次、一つ伺わなきゃいけないのは、人材不足の悲鳴とともに、移行コストとその後の運用コストでも課題が今上がっていると言われています。 ガバメントクラウドの利用は推奨をしているという状況ですが、デジタル庁はコスト削減につながっていくからという理由もあったわけであります。当初は、毎年五千億円以上掛かる自治体情報システムの運用コスト支出というものを一八年比で三割削減できるというふうなこれ説明でありましたが、このガバメントクラウド利用に伴う移行後のコストは、中間報告までに実際幾つかの自治体で試算をしたところ、何と二倍から四倍に増加をしてしまうと、そういう声も上がっているところでございますが、いろんな今チャレンジをして試行しているところであると思いますけれども、認識を伺いたいと思っていますのと、もう一つ、あわせて、今後コストを削減する努力をしていかなきゃなりません。そのときに、ガバメントクラウドの利用料など、来年度の自治体財政を考えましたときに、早急に整理をしていただかなきゃいけない、自治体財政にも配慮しなきゃいけないと思っています。 地方の皆さんから緊急の要望も幾つか総務省にも来ていただいていると思いますけれども、負担増にならないように政府としても最大限の努力をお願いしたいと思いますが、デジタル大臣、お願いします。
○国務大臣(河野太郎君) ガバクラの移行、先行事業の中でやはりコストが上がってしまったところがあるのは事実でございます。これは、現在、複数の自治体でクラウド化しているところが単独でガバメントクラウドに上がるというようなことがありましたので、支出が二重になってしまったりというような部分があると思っております。今、詳細を分析をして、それにどう対応するかというところをデジタル庁からしっかりアドバイスができるようにしたいというふうに思っております。 今後は、ガバメントクラウドでクラウドネーティブのシステムを活用したり、あるいはクラウドの利用料をボリュームディスカウントで下げたりというようなことができると思っておりますので、そこのところのコストの削減をしっかりやってまいりたいと思っておりますし、このガバメントクラウドへの移行について、総務省とも相談をしながら、しっかり財政のバックアップはしてまいりたいと思っております。
○中西祐介君 いろんな今計算途中でありますが、楽観的ではなくて、現場の実情をしっかり捉まえて進めていただきたいと思います。 標準準拠システム移行は、これ国が法律で定めた義務でございまして、住民記録システムや戸籍情報システム、税務システムや健康管理システムまで、二十の基幹系業務システムが該当することで、どれも誤ることができない重要な情報を抱えています。その標準化を二〇二五年までと、非常に短期な移行で成果を上げるためにも切ったわけでありますが、ベンダーのリソース逼迫などで移行コストがかさんでいるというのも、これ事実の側面だと思っています。 総務省は令和三年までに千八百二十五億円の補助金を準備をしたところでございますが、私は実感として、積み増していく必要があるんじゃないかと強く認識しています。実際、自治体から、デジタル基盤改革支援補助金がもう不足しているというふうな声も上がっていますが、標準化法で義務付けを行い、内閣として推進する施策であることを踏まえれば、自治体に無用な財政負担が生じることがないように、国が責任を持ってこれは支援を行っていくべきだと考えていますが、総務大臣、お願いします。
○国務大臣(鈴木淳司君) 各自治体のシステムを標準準拠システムへ移行させるために、デジタル基盤改革支援補助金をこれまで合計千八百二十五億円計上しております。これにより、新しい標準準拠システムへの移行や既存システムの整理に要する経費につきまして、国費による財政支援を行ってまいります。 一方で、御指摘のとおり、全国の自治体からは、移行経費の実態に鑑み、国費による財政支援を拡充するよう、御意見や御要望を受けております。総務省におきましては、こうした自治体の御意見も踏まえ、各団体に対し実態を踏まえた補助ができますように、必要な額の確保に努めてまいりたいと思います。
○中西祐介君 党側からもこれは応援していきたいと思っていますので、是非御努力をお願いします。 標準化システム、まさに地方の行政機能の維持ということ、またコストの効率化、そして安全性を高めるという意味でも推進をいただいていますので、義務を課した国が責任を持って自治体の移行作業とこの財政負担に向き合っていくと、そしてサポートして具体的な策でお応えをするということが大事だと思っていますので、今後の政府の取組を注視したいと思っています。 デジタル関連施策というもの、政権の看板施策でありますし、今の社会が大きく変わる中においてしっかり実効性あるものに進めていかなきゃいけないと思っていますが、同時で、同時に、緻密で大きな絵を描いていくこと、そして正確かつ安全で円滑な進め方というものが今からでも求められると思いますので、現場に混乱が生じないように、是非丁寧なフォローをお願いをしたいと思っています。 次に、医療DXについて伺いたいと思います。 コロナ感染症を受けまして、変革すべき社会保障制度パッケージをつくるときに、私も、事務局長を武見大臣から拝命をして政策パッケージをつくらせていただいて、大変御指導いただいておりますが、この間、社会保障分野のDX化の遅れを大変痛感をしてまいりました。平時からのデータ収集の迅速化や医療の見える化というものは極めて重要でございまして、まして、これ、総務省の調査によれば、医療、福祉業界はほかの産業と比較して、えらくこのDX化というのが遅れているという調査、指摘もあります。今年四月からオンライン資格確認の導入が義務化されるなど、取組も加速していますけれども、例えば一月から始まった電子処方箋の導入率が、この八月までで考えましたら二・六%にとどまっているという現実もあります。制度導入とともに、普及、活用をどうしていくかということも大変重要でございます。 医療DXを実現するためにも、国民や医療現場にとって具体的にどういうメリットがあって、どう進めていくのか、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(武見敬三君) 先ほどから話題になっておりますデジタル化、これはもう保健医療の分野では最も必要とするのにもかかわらず、また、最も遅れた分野の一つであることはもう間違いありません。実際にコロナのパンデミックのときに、実際にこうしたその感染状況をリアルタイムで把握できませんでした。そしてまた同時に、その持つ病原性について、臨床のデータなどをしっかりと全国的にきちんと把握することができませんでした。これらは、まさに、主要先進国の中で我が国ができなかった、デジタル敗戦と呼ばれる一つの極めて深刻な課題であったと私は認識をしております。 では、これをどう回復していくかというときに最も必要とされるのは、国民お一人お一人の健康、医療データというものを、やはり全国的に一元的に管理をする仕組みというものをきちんとつくって、そしてそれによって、リアルタイムでそれぞれ個々の国民の健康、医療データをしっかりと安全に正確に管理することができるシステムをつくることが最も必要だということになります。 これを実際に実行していきますと、この医療、保健、介護というものの情報がしっかりとつながって、これ、国民お一人お一人の平時における健康管理のときにもこれをしっかりと活用できて、そして実際に重複などの処方なども避けることができて、しかもそれは確実に医療費の適正化にも役に立つ。そしてまた、併用禁忌で実際に飲み合わせてはいけないような、そうした医薬品についても避けることができる。こうやった医療の質を個々人にしっかりと確保することができるようになります。 さらに加えて、こうした一次利活用という観点だけではなくて、このデータを集積することによって、今度はそのデータ自体が大きな価値を持って創薬の新たな基盤にもなってきますし、また同時に、将来、AIホスピタルというものができて、そしてそのAIホスピタルと二次利活用のデータが組み合わされますと、今度はそれを通じて、診療所や病院で患者さんを診断するときに、この映像などの、CTスキャンだとかMRIのその映像というものをしっかりとその質の高い診断でできるようになります。 これらができるようにするためには、やはり全国的なプラットフォームが絶対に必要になってくる。で、これを実現しようとするときに最も必要になってくるのが、マイナンバーカードとそれから保険証というものを一体化させて、そしてこれをしっかりと実用化し、普及させていくことによって、こうした新しいシステム、デジタル化が医療の世界でも可能になります。 したがって、改めて、デジタル化のパスポートである……
○委員長(末松信介君) 大臣、少し簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(武見敬三君) はい。 そのデジタル化のパスポートになるこうしたマイナ保険証というものについて、もうできる限り、河野デジタル大臣ともしっかりと協力をして、これを普及させる努力をするということが厚生労働大臣としての私の至上命題だと、こう思っております。
○中西祐介君 熱量は十分に伝わりました。 世の中、やっぱり大きなこれ移行作業ですし、世界でもないぐらいの大きなシステム変更だと思いますので、懸念点があるのは、感じるのは皆さん多少あると思いますが、大局観に立って、しっかりそういう不安にも払拭しながら制度変更を進めていただきたいと思っております。 今後の未知の感染症に対し、コロナ対策から反省と教訓を得て、調査研究、医療の提供、国際協力や人材の育成等を行いまして、疫学調査から臨床研究までを総合的に実施しながら科学的知見を提供できる体制の強化が必要だというふうに考えています。 大臣は早速この機構創設に関してトップ会合を開催をしていただいたと伺っていますが、内閣感染症危機管理統括庁と厚労省と一体となって連携して、実のある体制を構築をしていただきたいと思っています。 また、この研究機構につきましては、現在の国立国際医療研究センターと国立感染症研究所を統合して新しい特殊法人として設立をされて、両者の相乗効果が期待をされるところでございますが、答えは求めません、大臣にはこうした機能強化をしっかり発揮をいただくようにお願いを申し上げたいと思います。 最後でございますが、参議院は、超党派によりまして、外務省や在外公館の皆さん、またJICAの皆さんにも御協力をいただきまして、ODAの現地調査をもう十五年以上伝統的に続けてまいりました。 私もそのうち四回公式派遣をしていただいたところでございますが、今年は南アジアの団長として、ちょうどインドのG20が開催をされているその時期でございましたが、スリランカとバングラデシュに派遣をいただきまして、改めて長期の国益に資する意義深い参議院独自の取組だというふうに認識しました。 両国は、自由で開かれたインド太平洋戦略のまさにど真ん中に位置するところでありまして、半世紀以上の長い国交を有した大変重要な親日国でもございます。グナワルダナ首相やハシナ首相が両国それぞれで我々一行を出迎えていただいたんですが、各レベルで対話を重ねた、こういうことは極めて重要で、資金協力とか目に見える経済支援以上に人間同士のきずなというものを重層的に重ねていく、そして閣僚の皆さんが今外遊をいただいていますが、こうした一つ一つが次の歴史につながることだと私は確信をしております。スリランカは長らく開発協力のドナー国ですが、まさに債務のわな問題というものを私はこの肌で、目で見て感じてまいりました。 重要なシーレーンを共有する我が国は、当該国や国際社会との緊密な連携の下で、中国による南シナ海を始めインド太平洋海域の人工しゅんせつ島の建設など、力による現状変更を明確に阻止しなければならないというふうに思っています。 そうした文脈から、先月開催の国際原子力機関、IAEAの年次総会で、科学的な論拠を基に中国の対応に明確な発信をしていただいた高市大臣の姿勢は、私は大変支持を申し上げたいと思っています。 同時に、先週末、G7の貿易大臣会合で、不必要な貿易制限の撤廃措置や経済的威圧の排除を明確に求めた声明を取りまとめていただいた西村大臣や上川外務大臣にも心から敬意を表したいと思っています。 ロヒンギャ難民キャンプの現場のことも申し上げたいところでありますが、詳細はODA特別委員会に譲りまして、個別のこういう協力というものを、極めて重要ですが、アジア全体を見据えた問題解決のための役割を日本の岸田総理にはお願いしたいとハシナ首相からもありました。 その岸田外交、是非、FOIPの理念は外務大臣からの時代の産物でありますし、世界がこの理念外交を求めている、このことを確信し、与党としてもしっかり応援をしてまいりますので、頑張っていただきますようお願い申し上げて、質問にいたします。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で中西祐介君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十六分散会