法務委員会、文教科学委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2023/12/12
会議録
○委員長(佐々木さやか君) これより法務委員会、文教科学委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。 特定不法行為等に係る被害者の迅速かつ円滑な救済に資するための日本司法支援センターの業務の特例並びに宗教法人による財産の処分及び管理の特例に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明は、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○今井絵理子君 自由民主党の今井絵理子です。 本来であれば二十分の質疑時間をいただいておりましたが、自民党の、与党の先生がちょっと遅刻をしたということで、諸般の事情でちょっと来れなくなってしまったということで。 本法律案は金銭的被害の回復に重点を置いたものですが、被害の実態を見ると、それ以外、例えば心の悩みを抱えている方も多いと思います。そのような方々に対する支援も重要だと思いますし、また、金銭的、精神的被害を受け、疲弊してしまった被害者にしっかりと寄り添い、サポートできる体制が万全なものとなるよう、私も引き続き働きかけていきたいと思います。 済みませんが、本日はこの程度でよろしくお願いします。ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 会派を代表して、この連合審査、質問をさせていただきたいと思いますが、大事な法案です。緊張感持ってやりましょう。多くの皆さんが、この救済法案、本当に中身を含めて我々の真摯な審議を期待しているわけですから、そこは与野党挙げてやりましょうよ、ちゃんと。そのことを重ねて申し上げておきたいと思います。 まず、文科大臣に確認を幾つかさせていただきたいと思います。 相当な時間を掛けて旧統一教会に対する解散命令請求を出されました。累次にわたる質問権の行使、我々はもう昨年段階から解散命令請求すべきだと言い続けてきましたけれども、これだけのステップを踏まれて解散請求をされたということ、それはやはり、つまり、これだけの徹底的な調査をされて証拠も集められた結果として、極めて甚大な被害が旧統一教会によってこの長年の間、引き起こされてきた、つまりは、大臣としても自信と確信と責任を持って解散命令請求をされた。つまり、当然ながら裁判所も解散命令を出すという確信もお持ちだということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) 旧統一教会に対しましては、今御指摘がありましたとおり、七回にわたる報告徴収・質問権の行使やその他の情報収集等を通じ、旧統一教会の損害賠償を認容する民事判決として三十二件の判決と、その他、被害回復を求めた約千五百五十人の方々の和解や示談の事実関係を把握し、それらの解決金等の総額は約二百四億円に及ぶことなどを確認するとともに、違法な献金勧誘等が法人の業務、活動として行われ、遅くとも昭和五十五年頃から長期間にわたり継続的に多数の方々に多額の損害を被らせた実態について、具体的な証拠、資料を伴う客観的な事実として明らかにしたところであり、これらの事実を基に十月十三日に解散命令の請求を行ったところです。 文部科学省としては、十分な実態調査と具体的な証拠に基づき請求したものと考えており、今後、裁判所における審理等への対応に全力を尽くしてまいります。
○石橋通宏君 確信を持って出されたということだと理解をしますが、今大臣、これまでの和解云々、被害者千五百五十名、総額約二百四億円という和解、示談の解決金等を例示されました。 しかし、被害はこんなものじゃないはずです。一説によりますと、旧統一教会の資産、一千億円以上というような情報も出ております。これまでの質問権行使、るる証拠を集められてきた。一体どれだけの多くの皆さんが被害に遭い、実際には一体どれだけの潜在的な被害額があるのか、それも文科省として把握をされた上で解散命令請求を出されたのではないかと思いますが、それを改めて明らかにしていただけませんか。一体どれだけの国民が被害に遭ったのか。一体どれだけの巨額の被害額があったのか。大臣、もう一回、それちゃんとつまびらかにしてください。
○国務大臣(盛山正仁君) 旧統一教会は、遅くとも昭和五十五年頃から、長期間にわたって継続的に、その信者が多数の方々に対し、相手方の自由な意思決定に制限を加え、正常な判断が妨げられる状態で献金や物品の購入をさせて、多額の損害を被らせ、親族を含む多くの方々の生活の平穏を害する行為を行っております。 また、旧統一教会の損害賠償責任を求めた判決三十二件について見ると、多数回にわたり、多数の者に対しての不法行為が認定されております。 また、全国広範囲の多数の事案における不法行為の類似性、共通性から、これらの判決以外の事案にも、同様の手法により多数の献金等の財産獲得行為が反復継続して行われたことが強く、強く推認されます。 他方で、所轄庁として、公にした被害者以外にどの程度の被害があるかについて一概にお答えすることは困難でございます。 いずれにせよ、法令に基づいて適切に対応してまいります。
○石橋通宏君 大臣、時間が限られておりますから最後のところだけでよかったので、お願いします。 大臣、でも、これだけの調査、時間掛けられた。これだけの、昭和五十五年から云々、本当に多くの被害があったはずです。それはきちんと出していただかないと、本当にこの日本の多くの皆さんが家族崩壊、家庭破壊、人生破壊、そういう実態が明らかにならないと思いますので、これは、大臣、やっぱり責任において絶対明らかにしてください。 その上で、ちょっとごめんなさい、順番前後しながらお聞きしますけれども、それだけ甚大な被害を、これだけ長年にわたって旧統一教会が違法、不当なやり方で勧誘をして献金を強いてきた、させてきた。それによって得られた旧統一教会の資産、財産というものは、これ、明らかに違法、不当な形で得た財産、いわゆる違法収益である、違法財産であるというふうに判断すべきだというふうに思います。つまり、それは、統一教会が、正当な財産ではなくて、これは被害者に帰すべき財産であると、そういう判断を解散命令請求を出されたのですからすべきではないかというふうに思いますが、大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(盛山正仁君) 旧統一教会については、長期間にわたり多数の方たちに深刻な影響をもたらしたことは明らかで、その被害者の救済を行うことは重要だと我々も考えております。 他方、宗教法人が解散した場合の被害者に対する債務の弁済については、宗教法人法に定める清算手続にのっとり行われるべきと考えています。そうした被害者の救済にとって、裁判所が解散命令を行うまでの間に当該宗教法人の財産に散逸のおそれがあるのではないかという懸念があることは承知しております。 そのためには、まさにこうやって実効的な被害者救済となる方策について御議論していただいているところでございますので、我々としては、その結果をしっかり踏まえて、法令に基づいて適切に対応したいと考えております。
○石橋通宏君 大臣、そこをお聞きしているのじゃないのですけれども、考え方、解散命令請求が出されるほどの違法、不当な、長年にわたる、公共の利益も害してきた、多くの皆さんの被害を出してきた、そういう団体がこれまである意味収奪をしてきた、それによって蓄財をしてきた、そういう財産についてどう考えるべきなのかということをお聞きしているんです。極めて大事なところなんです。だから、我々は、保全が必要だ、そういう対応が必要だと申し上げているんだけれども。 これ、大臣、今手続のことおっしゃったけれども、じゃ、これ、例えばですよ、このまま包括的な保全もしません、個別で、この後もお聞きしますけれども、保全ができなかったら、統一教会は仮に解散命令が出されたとしても、解散命令が出たときに保有している財産、これどうなるのか。統一教会が自分でこの財産の扱い、引継ぎ、そういうことが決められてしまったら、これ、統一教会がそのままその財産を自由気ままに勝手に使うということにもなりかねません。それを許すんでしょうか。 解散命令請求、解散命令が出た場合の残余財産の手続というのは、資料にもお付けしておりますけれども、これ、法令上では、当該法人の規則にのっとって、残余財産があればそれをどう帰属するかを決めると。 我々の情報によりますと、統一教会が持つ法人規則によると、これ、責任役員会の三分の二以上の決定若しくは評議員会議の三分の一決定、これで選定をした団体に帰属をするというふうに規定をされていると理解をしております。これでいうと、その役員会のメンバーって全部統一教会の人間ですから、統一教会が自ら、どこに、誰に引き継ぐかということを決められてしまうと。そんなこと許すんですか。 だから、我々は、これだけ多くの被害を出してきた、違法、不当な形でやってきた、であれば、それで得られた、違法収奪をした財産については本来は今すぐ保全すべきではないのか、少なくとも、解散命令が出されたときにはそれは適切に保存して、保全をして、そしてきちんと被害者に返還すべきものではないか、そう思いますが、大臣、そう思われませんか。
○国務大臣(盛山正仁君) まず、その不当に収奪した財産ではないか、そしてそれを何とかすべきではないかという石橋委員の御質問に対しましては、先生に釈迦に説法ではございますが、私どもは東京地方裁判所に対して解散命令請求を行っているという状態です。つまり、これを判断するのは今、裁判所、司法の手に委ねられているというところがまず前提としてあります。 そして、その中で、そういう状況の下で、我々、その解散命令請求を行っている当事者である我々が、白か黒か、裁判所、司法の場ではっきりしていない、そういう状況の中で私たちが政府としてなかなかすることは大変難しいということは、まず御理解を賜りたいと思います。だからこそ、今、こうやってこういう場で被害者を救済するための今手続あるいは手だてを御議論していただいているものと我々は理解しております。 そして、今先生が続けておっしゃいました、解散命令が確定した場合ということでございますけれども、その財産の保全、財産の扱いですね、これがどうなるかということは、これは宗教法人法に基づいてということになるわけでございまして、そういう点では、今、石橋先生またおっしゃいましたけれども、旧統一教会の規則、ここで解散時のというようなことでございますけれども、国若しくは地方公共団体又は他の宗教法人のうち、責任役員会においてその定数の三分の二以上の多数の議決及び評議員会においてその総数の三分の二以上の多数の議決を経て選定したものに帰属をするとなっておりますので、そういう点では、それらの規則にのっとって財産、残余財産の処分が行われることになるというのは先生御指摘のとおりであります。
○石橋通宏君 大臣、だから、そこに問題意識はお持ちでないのかと聞いているんです。
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど冒頭に申し上げたとおりでございますが、私たちその問題意識は持っておりましても、今司法の場にそれが求められているところでございますので、我々としては、司法の場で黒ということがはっきりするまでは、我々、請求をしている当事者としてはなかなか手だてがないということを申し上げているわけであります。
○石橋通宏君 大臣、違うでしょう。我々は、重ねて去年から財産保全の必要性、これは後ほど提案者の皆さんにもお聞きしますけれども、多くの被害者、当事者の方々、弁連の皆さん、皆さんが昨年段階から包括的な保全をしなければ駄目だという主張をされてきたはずです。それは解散命令請求出される前からの話ですよ、去年の話ですから。 もしこの問題意識を共有されているのであれば、なぜそのときから政府が責任を持ってそういった保全の在り方についての議論をしなかったのか、検討しなかったのか、自ら提案しなかったのか、なぜ今、提出したから今は司法の場ですということを言い訳にされるのか、それが分からないんですよ。それが政治の、長年、三十年以上の不作為で、これだけ多くの被害者を出して、これだけ多くの家庭を、人生を崩壊させてきたという責任がみじんも感じられないんですよ。そのことを私たちは強く申し上げているわけです。是非、その問題意識は、国の責任として、政府の責任として、大臣にはやっぱり是非持っていただきたいと、そういう趣旨で今日改めて議論をさせていただいているわけであります。 時間があればまた後ほど大臣に重ねてお聞きしたいと思いますが、先に、今日、法案提出者の皆さん、御出席ありがとうございます。まず、この間の本当に衆議院段階での御奮闘、御尽力も心から敬意を表したいと思います。その上で、幾つか、これまでにもるる議論されてきましたけれども、改めて、今大臣とやり取りさせていただいた問題認識も含めて、提出者の皆さんにも改めてお聞きをしたいと思います。 まず、確認なのですが、今申し上げたとおり、もう昨年から多くの被害者の皆さんが、これまで声を上げられなかった方々が声を上げられ、そして被害を訴えられた、そして様々な制度をつくってほしいという要請、要望をされてきました。私も、立憲民主党の被害者救済の対策本部で事務局長をさせていただいて、もう一年半、多くの皆さんの声を、多くの皆さんの涙ながらの訴えを聞かせていただいてきて、その上で我々の案を提出させていただいた、そういう経緯もございます。 まず、提出者の方にお聞きします。 この間、昨年来、どれだけの被害者の方々と向き合ってこられたでしょうか。どれだけの二世の方々と向き合ってこられたでしょうか。どれだけ多くの、実際にこの長年の間、国の不作為がある中で被害者の方々に寄り添って救済のために懸命に御尽力をされてきた弁連始め弁護士の皆さん、どれだけ皆さん、ヒアリングを重ねて、意見提起を得られて、そしてそれをこの法案に取り入れるべく努力をされてきたのか、まずそのことをお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(柴山昌彦君) これまでのお取組に心から敬意を表したいと思います。 今お話があったとおり、長年にわたる統一教会の被害の実態がある中で、私ども、与党のプロジェクトチームをつくり、直接、被害対策弁護団、被害者等からのヒアリングを行い、さらに、関係省庁からのヒアリングを通じて、法テラスにおける相談状況ですとか文化庁が解散命令請求を行う段階での被害者の状況についても十分な把握に努めたところでございます。さらに、法案提出後の与野党協議の場においても、関係弁護士からのヒアリングを行わせていただきました。 こうしたヒアリングを通じて、私どもとしては、被害者の方々の気持ちに寄り添い、迅速かつ円滑な救済に向けた思いを強くしたところでありますけれども、同時に、その場で被害者の方々や弁護団の懸念にも向き合うこととなったわけです。中でも一番やはり問題だと思ったのは、被害者の方々が民事保全の申立てや民事訴訟の提起に至る事例そのものが極めて少ないという実態でありました。 私たちの案は、こうした実態を踏まえて、法律相談体制の充実ですとか訴訟や保全を行うための支援の拡充等が不可避、不可欠であるという認識の下で立法措置を行うものでございます。 そして、さらには、個別民事手続の充実の点を踏まえて、当初の案では、保全手続の立担保に係る負担について、被害者が支払う償還金などは必要かつ相当な範囲で免除できると抽象的な定めをしていたところ、野党の皆様との協議の結果、その内容を具体的に明記するなどの修正も行わせていただいておりました。 こうした内容の私どもの案そのものについては、弁護団からも評価をいただいたと認識をしております。 一方、野党案につきましては、やはり憲法との関係や実効性の観点から疑問があるのではないかというふうに私どもとしては判断したところでございます。
○石橋通宏君 与党のプロジェクトチームの御努力は敬意を表しますが、いつ立ち上げられて、やっぱりこの間、どれだけの議論、ヒアリング重ねられてきたのか、ちょっといまいち分からないのですけれども、今、柴山提出者、いろいろ、ちょっとまだそこ聞いていなかったんだけど、中身もお話をされました。 そのまさに今提出者がおっしゃられた法案の中身、与党の案、それに対して、被害者、弁連の皆さんがこれでは駄目だと。評価を受けたと言いますが、もちろんこれは、今の民事保全のシステム円滑化を図るということ、それはという前提付きの評価だ、本来の被害者救済にはこれでは駄目だという声はお聞きになっているんでしょうか。これでは駄目だという声に、聞いてもなお衆議院段階で我々立憲・維新案を否決をされた、そういうことでしょうか。
○衆議院議員(山下貴司君) 石橋委員にお答えいたします。 我々の案も、被害者の気持ちに寄り添う、そしてそのことによって、我々の案は、法律相談体制の充実や訴訟や保全を行うための支援の拡充等が不可欠であるという認識の下、迅速かつ円滑な救済を資するような措置、これを重視してまいりました。これは、ヒアリングの結果、余りにも実際に民事訴訟あるいは民事保全に至っている例が少ない、保全に至ってはゼロということでございました。ただ、被害者に対する真の救済という方向性、思いは、まずこれは立民あるいは維新の案を作られた皆様と思いを同じにするものでございます。 ただ、他方で、今否決をした、反対をした理由ということについてお尋ねだと思いますけれども、包括保全というふうなお言葉を使われますが、これは法律用語として確立したものではなくて、典型的には破産ですね。ところが、立民、維新の皆様が提案されたものは、この包括保全に当たるのかということに大いな疑問がありました。 というのは、この包括保全、これ会社法並びで、会社法よりも要件が見方によっては緩いということが一点。利害関係人であれば誰でも請求できる、この利害関係人というのは、必ずしも不法行為の被害者的立場に立つような方でなくても、債権者の方でもできるということで、果たして被害者救済になるのかということがありました。 加えて、破産のような細かい強力な規定はなく、管理人を置くだけ。そして、その管理人の行う行為に反した場合の効果、これも全く規定がなくて、実際に適用された例はゼロ。そして、会社法並びであっても、保全においてこの保全の必要性を立証しなければならない。これは民事保全でも一番立証の疎明のハードルが高い部分がありまして、そういったことから我々は採用しなかったということでありまして、我々与党案の意義について、これから丁寧に、弁護団に評価、あるいは被害者の方にもお伝えしたい。そして、弁護団にも評価する声があることは先ほど柴山委員が述べたとおりでございます。
○石橋通宏君 重ねて、弁護団の皆さんは、与党案のメリット、プラスは理解されているはずです。だから、その部分は評価をすると。だから、そこはもう重ねて説明する必要はないんだと思います。それでもなお足らないところにどうお応えになるのかということをお聞きしているのですから、それを答えていただかないといけない。 今、山下提出者がるる維新・立憲案についての課題について提起された。直せばいいじゃないですか。一緒にやりましょうよ。一緒に直して、じゃ、それがどう、包括的保全という名称にするのかおいておいて、実効性ある形で、そういった将来にわたる救済が可能な形ができるのかということを議論すりゃいいじゃないですか。それを議論して、今やるべきをやろうといって。 ただ、残念ながら、ここはもうこれ質問はしませんが、与党の提出が極めて、十一月の下旬と。我々はずっと前から準備をさせていただいて、議論しようと言ってきたのに、それがタイムリミットですよ。本来はそれが政治の責任ではなかったのでしょうか。 弁連の皆さん始め被害者の皆さんが、与党、この法案では駄目だとおっしゃっている幾つもの理由がありますが、その一つが、いわゆるマインドコントロール下という、昨年からずっと皆さんと一緒に議論してきた問題であります。旧統一教会の信者の皆さんは、そういう違法、不当な勧誘行為によっていわゆるマインドコントロール下に置かれ、今この状態でもそのマインドコントロールが解けず、信者として外形上は献金を続けておられるというふうに理解をしております。 じゃ、一体そのマインドコントロールがいつ解けるのかは分かりません。弁連の皆さんも、これが何年掛かるのか、たとえ解散命令が出たとしても、すぐには解けないのではないか、解けたとしても、すぐに民事の保全手続に行けるような状態に戻るかというと、それにも何年も掛かるのではないかと。だから、民事の手続では駄目だ、民事の手続ができない方々がもう圧倒的多数なんだということを言われているわけですよ。 提出者の皆さん、じゃ、そうやって民事の手続の拡充、円滑化をしたとして、民事の手続にやはりできない状態にある方々、どうしたって様々な理由でそれができない、今もできない、近い将来にもできない、解散命令請求が出たとしても当分の間はできないかもしれない、そういう方々は、言い方悪いですが、見捨てるのですか、もう救済しないと、自己責任だというふうにおっしゃるのですか。それ、是非明確に、多くの皆さん聞いておられますので、お答えいただけないでしょうか。
○衆議院議員(山下貴司君) 石橋委員にお答えいたします。 自己責任だ、救済しないという思いは全くございません。これを明確にさせておいていただきたいのですが、やはり我が国の法体系の中でどのように考えるのかということが必要なんだろうと思います。 そして、石橋委員の質問、二つの局面がございました。一つは、解散命令が確定する前の段階の保全、そして、確定した後の保全についてお話がありました。 まず、解散命令が確定した後の保全でございますが、これ、清算人が選ばれて、清算手続に入りますので、そこにおいて本当に破産手続のような包括的な保全が行われるわけですね。ここにおいては、これは清算人の手続に移行するということで、ここではしっかり保全ができるんだろうというふうに考えております。というのは、これはいわゆる清算手続ですから、だから、解散命令が確定する後の段階と前の段階、違うということです。 そして、解散命令が確定する前の段階、これは二つあります。 一つは、余りにも強いマインドコントロールの結果、加害者が知ることができない場合、これについては、これは時効というものが進行しないというふうな解釈もあります。ただ、こうしたことで時効が進行しないというかどうかは個別事案によりますので、これはまさに司法の個別判断になってくる。そうしたことからすると、少しでもそういった思いのある方は早めに司法的救済の手を差し伸べたい。そういったことの中で、法律相談から、法律相談から始まるそういった支援を法テラスで拡充して、そうして少しでも疑問のある方はこうした支援を受けていただきたいというのが我々の案でございます。残念ながら、この点は立民・維新案にはなかったところでございます。 そうした中で、自らの被害、これについて少し不安がある、だから法テラスに行った、そういう段階では、これは法的にできるのだということを気付いていただいて早期に対応を取っていただくということで、例えばマインドコントロールから、もしかしたら法的なアドバイスを受けて、これは加害者を知るという状況になるのかもしれません。 ただ、他方で、加害者を知った場合に請求できるようになると時効が進行してしまいますから、そうした時効が進行する場合に、これは、早期にこれは法的手続を取らなければならない、自らの債権を確定した上で請求しなければならない。そういったことがございますので、早めにこうした司法的な手続に対する法律相談からの保全も執行も、そして訴訟も含めた全体的な支援をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 山下提案者、お答えいただいていないのです。 それは認めている、さっきからずっと、それは我々も評価をして、だから我々も衆議院では賛成させていただいたのです。多くの皆さんが、それは必要だ、確かに我々の法案にはなかった、だから一緒にやろうと。両方一緒に、それを合わせて、いいところで補い合って、それでやっぱりちゃんと中長期的にも被害者の皆さんの救済ができるようにしようと。だから、それ否定していないんですよ、山下さん。それはやろうと言っているじゃないですか。 それをやった上で、でも、それでは多くの被害者の皆さんは救済できないというのが、被害者弁護団の皆さんの皆さんに対するメッセージじゃないですか。それをどうするんですかとお聞きしているんだから、それをどうするのかをお答えいただかないといけない。 それでもなお民事の手続が取れない方々、おられると思います。それ、否定されないでしょう。今の状態で、当面なかなか、残念ながら、幾ら充実したところで民事の手続を個別には取れない方々、おられないと言われるんですか。おられるでしょう。おられる方々はどうするんですか。だから、さっきこうしてお聞きしたんです。 そういった方々はしようがないよね、自己責任だ、今できないんだったらそれはしようがないよね、時効が進行しちゃう、それ、しようがないよね、だから今やってくださいねと。でも、できない方々どうするんですか。そういう方々は救済しないのですか。それをするのが我々の役割ではないのですか。そこをお聞きしているんです。
○衆議院議員(山下貴司君) まず、そうしたマインドコントロールのために救済手段について思いも寄らない、そういった方々に対しては、やはり我々は、これ司法的な救済と非司法的な救済があるんだろうと思います。 そうした、例えば心理的あるいは社会福祉的、そうしたものに関しては、これは我々、PTでの提言で、司令塔機能を持つ内閣官房の下に関係省庁連絡会議を置いて、しっかりともう省庁全体で、政府を挙げてやってくれということをお願いしている、お願いというか、しっかりやらせるつもりでございます。 そうした上で、私は、そのマインドコントロールから覚めるか覚めないか、あるいは、マインドコントロール下にあるけれども、やはり家族からいろいろ話を聞いて迷いを生じた方々に対して、気軽に法律相談の司法的な救済を得ていただくような窓口を拡充する、これが我々の法テラスの拡充案であるということです。 そして、最後、幾つかの質問がありましたので重ねて言いますと、一緒にできないかと我々も野党案もちろん検討しました。検討したんですけれども、幾つかやはり、例えば利害関係人であれば誰でも請求できるようになっているんですね。これは、債権者的立場の、立つ方もある。そしてもう一つは、会社法並びといいながら、会社法よりも解散請求要件が緩い、そんな問題があった。だから、どこをどうすればいいかという。で、包括保全の全体像も、これまで実例がない、そして細かな規定もないというところで、これは我々はやはりちょっと採用するに至らなかったというところでございます。
○石橋通宏君 結局、先ほどの答弁繰り返されるだけで、私の質問にはお答えいただけてない。極めて残念です。 やはり、被害者の方々、弁護団の方々、一体どこまでこの法案が、しっかり耳を傾けていただいて、それに対する手当てをされているのかということ。残念ながら、被害者や弁護団の方々の声を借りれば、極めて不十分であり、これでは救済できない方々、取り残される方々、多数出てくる。そのときに誰がどう責任を取るのか、そのこともお考えになっておられるんですかね。 先ほど、山下提出者、解散命令が出る前と後を区別して言われた。前も後もこれでは被害が救済できない方々が多数出てくるだろうというのが皆さんの懸念ですので、そこのところにはしっかり向き合っていかなければいけない。これは我々全体の課題だということを重ねて申し上げておきたいと思うのですが、解散命令が出た後のこともおっしゃったので、これ先ほどちょっと盛山大臣ともやり取りをさせていただきましたが、これ、清算手続にのっとってと言われましたが、その問題認識は先ほど大臣とやり取りしました。 今の法律の立て付けでいけば、これ、じゃ、解散命令が出ました、清算人を決めます、清算人を決めて、極めて短期間、一定期間内に債権者はその申出をしなければなりません、しなければなりません。だから、その期間内に結局申出ができない方々は取り残されるんです。その間にマインドコントロール解けるんですか。その間にマインドコントロールが解けても、自ら保全手続に入るような、そんな状態にあると皆さんお考えなんですか。そうではないと被害者の方、弁護団が言っておられるのに、いやいや、清算手続は法律に書いてあるからって、それは違うんじゃないですか。それでも、救済、その間に申出ができない方々は、その後に、その解散命令が出た団体が法律手続にのっとって清算手続に入ってしまって移換してしまえば、もう駄目なんですよ。旧統一教会に対しての被害請求できなくなっちゃうんです。そういう立て付けです。 だから、もしその問題認識を提出者の皆さんも共有いただけるのであれば、じゃ、今回は、我々の案も含めて、そこには踏み込んだ対応はしておりませんでした。それは事実です。じゃ、やりましょうよ、そこ、今から。与野党協議をして、じゃ、解散命令が実際に出たときにどう、先ほど言ったように、これは不法、違法な形で国民から収奪をされた、残った財産ですよ。それ、押さえましょうよ。そして、将来マインドコントロールが解けて、ああ、もう財産失って、でも、これ何とか取り戻したいと思われた被害者の方々が、そのときには救済ができるように、そのときにはしっかり財産できるだけ取り戻していただけるような、そういったスキームつくろうじゃありませんか。いかがですか。
○衆議院議員(柴山昌彦君) まず、先ほど、山下委員の答弁にちょっと付け加えて補足をさせていただきますけれども、まず、解散命令請求が、解散命令が出て確定をする前の段階の保全につきましては、包括的な保全の必要性ということをおっしゃいましたけれども、先ほど山下委員が答弁をしたように、野党の包括的な保全制度では時効は中断をしません。そこは非常に問題だと思っておりますし、また野党の皆さんにも、じゃ、どのようにこの野党の案をブラッシュアップしたらいいのかということを問いかけても、野党の皆様自身が、これから実行するその自らの案について、これを修正をどのようにするかという案は出てこなかったわけですね。ですので、そこは、今おっしゃったように、今後の課題の検討ということでいいかと思います。(発言する者あり) それから、あと、ごめんなさい、あと、今の御質問に対する答えなんですけれども、そこは、今おっしゃったように、与野党ともの課題であります。 ただ、これは是非御理解をいただきたいんですけれども、対象宗教法人の財産は、確かにこの清算手続において解散命令が確定した場合には被害者への弁済に充てられるという制度になっておりまして、これは結局、個々の債権者は、やっぱり一定の期間を区切って自らの請求権の存在及び額を明らかにしなければ、きちんとした配当処理をすることはできません。そして、それを一定の期間を区切らなければ、ずっとその当該宗教法人が実際のところ残余財産を確定できないこととなってしまいます。 御案内のとおり、会社法の解散命令の確定の場合と異なり、宗教法人法におきましては、憲法上の宗教の自由との関係で、この残余財産を分配した後は宗教活動そのものを例えば残余財産に基づいて個別の信者が継続をするということは、これはできることになっているわけであります。それが先ほど石橋委員がお示しをいただいた、解散宗教法人の残余財産が処分した後の財産は当該法人が決められるということにもつながっているわけであります。こういった憲法との関係上、今の宗教法人法が会社あるいは一般社団法人と違う制度設計にしているということも十分配慮しながら、そういった清算後の手続というものは慎重に検討するべきものと考えております。
○石橋通宏君 一つは与野党共に課題として認識をするという答弁いただきましたので、ここに課題があるということは、今提出者も明確に御答弁いただきました。その課題に向けて、これから与野党、しっかり責任持って協議をして、保全すべきはやっぱり保全する、それは整えていこうと、憲法の整合性も含めた形でやっていこうということを提案させていただいているので、少なくとも与野党を挙げての課題であるということを答弁いただいたことは極めて重要だというふうに思っております。 柴山さん、今いろいろ言われましたけれども、重ねて問題提起は、今の法律にのっとってやってしまえば、宗教法人、今回の場合でいけば、旧統一教会の規則にのっとってその清算の形が決められています。それでいうと、旧統一教会の方々がどこに、どの宗教法人に財産を移換するのかを決められてしまいます。いや、じゃ、旧統一教会、自分の関連の宗教法人に財産移換するということが、事前のレクでは、それはできますというふうに確認をいただいた。そんなこと許すんですか、許しちゃいけないでしょうという問題認識なんですよ。なので、重ねて、今回我々は、もちろん、宗教法人、多くの宗教法人の皆さんがもちろん信教の自由の下に日々活動いただいております。そこに、何ら我々踏み込んで抵触をするような話ではありません。 これは先ほど、だから、盛山文科大臣に冒頭お聞きしたのです。これは解散命令請求が出された団体ですよ。長年にわたって国民からの違法、不当な献金勧誘活動によって収奪をしてきた、だから請求出したんでしょう。そういう団体に対して、その違法、不当に収奪をされた国民に帰すべき、被害者に帰すべき財産をやっぱりしっかり守って、できる限り返済しよう、お返しをしていく、国が責任を持ってそのスキームをつくろうという話をさせていただいているわけですから、そこには与野党関係ないですよね。共通の問題認識でやろうじゃありませんか。 柴山さん、先ほどの与野党共通の認識というのは、それも含めて、話だということでよろしいですよね。これから是非一緒に議論していきたいと思いますが、いかがですか。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 一応確認ですけれども、今回の附則はあくまでも包括的な財産の処分ということで……(発言する者あり)まさしく解散、おっしゃったとおり、一応念のために確認です。命令が確定する前のことについての条文だということは一応念のために確認をさせていただきますけれども、今、石橋委員がお示しになられた現行の清算手続について、要するに債権届をすることができなかった被害者について、これは、ここに書いてあるとおり、石橋委員の資料にあるとおり、まだ権利の帰属するべき者に引き渡されていない財産に対してのみ請求をできる。そして、それに、それを手続を終えてまだ分配が確定していないものについては、一定の期間経過後は、宗教の自由というか宗教的な権利にも配慮する形で、例えば個別信者の活動についてこれを継続するということを妨げないという、こういう制度設計については、宗教の自由にも配慮した形での法体系である、現在の宗教法人の法体系である、宗教法人法八十五条も含めた法体系であるというように私どもは考えておりますが、それについての立法政策の是非とかあるいは今後の状況について検討するには、当然、必要とあれば検討することはやぶさかではありません。
○石橋通宏君 検討すべきであれば検討すると言っていただきました。これは是非、これからすぐにでも、解散命令が出た場合の扱いについて、この今の、僕も改めて、宗教法人法の清算手続、解散命令、解散する、これ恐らくは、こういう極めて不当、違法な形で、解散命令請求が出されて、余りそういうことは想定せず、通常、宗教法人が破産、何らかの理由で破産をしたり自ら解散をする、そういったときの保全の在り方として規定をされたものなんだろうなと思わざるを得ないのです。 だから、それでは先ほど言ったような問題が生じるので、やっぱり我々与野党を挙げて今からしっかり検討の準備をしていこうじゃないかという提案ですので、今、柴山さん、それを最後のところで確認いただきましたので、是非これから、今回の法律云々は引き続きいろいろ議論をしていくと思いますが、それに加えてこういう新たな論点、課題があるということでありますので、是非与野党を挙げた議論をこれから着手をさせていただければと思います。 その上で、あと、時間がなくなってきましたが、もう二つ、順番前後して大変恐縮でありますけれども。 今回、この法案、皆さんの案ということでいいますと、結局、個別の保全ということで提起をされておるわけ、十三ぐらいかな、されておるわけでありますけれども、この個別にしたことによって、例えば、皆さんこの、もし指定法人が財産、不動産を処分する、それには一定の要件をはめてそして保全をしやすくするという提案をされているわけでありますが、これどうなんでしょう、仮に、その個別の差押え等の提起をされた方の持つ債権、いわゆる被害額が極めて小さい、若しくはその処分されようとしている不動産と照らして考えれば極めて小さい被害額であって、その不動産の処分を裁判所が止めなくても、今持つ、例えば統一教会が持つ不動産、流動性ある資産で十分にその被害の弁済は可能であると裁判所が判断したときには不動産の処分の差押えしないのではないかということが、これも弁連の皆さんからも提起をされています。これはどうお答えになるんでしょうか。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 先ほど、与野党の垣根を越えて、要するに解散命令が確定した後についても検討しましょうということで、私もやぶさかではないというふうに申しましたけれども、当然のことながら、既存の憲法も含めた法体系も踏まえて議論するということは当然のことだということを一応確認をさせていただきます。 それで、今の御質問に対する答えですけれども、保全するべき権利と保全の必要性、これ、それぞれおっしゃるとおり疎明をされなければいけません。この保全の必要性なんですけれども、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに認められるというふうに、法文上、民事保全法二十条の一項では明定されておりまして、この保全の必要性は、具体的には、仮差押えの対象となる不動産の価格のみならず、債務者の財産ですとか負債の状況、債権者に対する債務者のこれまでの応答の状況、債務者の業務、事業の状況などの様々な事情を総合的に考慮して判断されるとされているんですね。 ですので、今おっしゃったような被害者個人の実際の被害額が対象不動産の評価額に比べて小さいという場合、あるいは債務者が当該不動産以外に被害者個人の被害額を超える財産を有しているという場合であっても、先ほど申し上げた総合的な考慮によって保全の必要性は認められ得るというふうに考えております。
○石橋通宏君 その点については確認をいただきました。 最後に、時間がなくなりましたので、附則第六条、衆議院での修正も含めて、三年後の見直し、その中で財産保全という文言が修正で入った、これは我々も評価をしたいと思いますが、重ねて、衆議院の答弁では、この三年を待たずにという御答弁もいただいたということでありますが、我々としては、三年を待たずに、今日いろいろるる課題を文科大臣そして提出者の皆さんと議論させていただきました。様々な被害者、弁連の皆さんの御懸念ある中で、やはりこれでは不十分だ、個別のところできないといった方々の状況に鑑みて、三年を待たずに、そのときにはやはり私は包括的な保全の在り方をやるべきだと思います。 包括的な保全に向けて、この三年の見直し、三年を待たずの見直し、それは当然ながら包括的な見直しも含まれるんだということだと思います。それを最後に確認をさせていただいて、質問を終わりにさせていただきます。
○衆議院議員(山下貴司君) 附則六条に財産保全の在り方を含めという文言が記載されておりまして、これは本法律の施行の状況等を勘案した結果行われるということでございます。 我々としては、是非御党の賛成もいただいて本法案を成立させて、そして本法案を通じて実効性のある被害者の救済に全力を挙げていきたいというのがまず第一でございます。したがって、今の段階では、将来検討されるべき保全の在り方、これについて具体的な内容についてお答えするのは差し控えさせていただきたいと考えております。
○石橋通宏君 以上で質問を終わりにさせていただきますが、これからも与野党を挙げて真摯に被害者の救済に向けて努力を続けさせていただければと思いますので、そのことをお願いさせていただいて、質問終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。 発議者の先生方、今日はよろしくお願いいたします。 先ほど来、財産保全に関してということでるる議論がなされているところですけれども、私自身も先週の法務委員会で、包括保全の問題点について、確実性、迅速性、また実効性に欠けるというところの指摘をさせていただいたところですけれども、ちょっと少し整理のために、私自身の見解と含めて御説明を、今日、文教の先生方もいらっしゃいますので、させていただければと思います。 まず一点、発議者の先生に確認をさせていただきたいんですが、この個別保全かいわゆる包括保全かということが言われていますけれども、解散命令が決定が確定した後にはもう清算人の管理ということになりますので、この保全というのはいわゆるどちらの方法なのかというのは関係はないということでよろしいんでしょうか。
○衆議院議員(大口善徳君) そのとおりでございます。
○伊藤孝江君 その上で、この包括保全を認めれば被害者が全て救済をされるのかと、財産があってちゃんと弁済されるのかという点についてですけれども、もちろんその財産が、弁済をされるためには財産があるというのが一点必要であること、そしてもう一つは、被害者の方がしっかりとこの債権を具体的に主張をしていくことができるのかというのが大変大きな要素となっていると思います。 その中で、今回、例えば旧統一教会の問題では、自分が被害を受けていることに気付いていないとか、また被害を受けたと思っていても怖くて言うことができないであるとか、また被害を受けた認識はあっても、いつ、どのくらいの金額なのかも分からないというような様々な状況の中で、被害を明らかにできないという人が多いという現実もあります。この被害の具体的な内容がない中で、そういう曖昧であっても集団で申出さえすれば全て被害が認められるのかというと、決してそうではないと。個々人の被害が具体的であるかどうかというのを解散手続後に清算人の方で判断をすることになります。 この法案のそもそもの目的は、被害者、きちんと被害者に弁済をされること、経済的な損害については被害者に支払われることというところまでやっていくことができるのかどうかというのが大事な点になると考えています。 この保全という手段は、あくまでも財産を動かせないようにするということに目的があって、保全をしたからそれでそのまま弁済を確約されるというわけではないので、弁済を受けるためには自らの債権、被害を具体的に請求をする必要があると。なおかつ、先ほどの議論でもありましたけれども、解散手続の中では、無条件にいつまでも、もしかしたら被害を訴えてくる人がいるかもしれないということで、手続の清算を終わらせないと、待っていましょうということは理屈上できないという現実の中で、やはり、被害者の方が自らの債権を具体的にしていく作業というのはやはり何としてもやっていただかなければならないという状況にあるということで、発議者の先生、よろしいでしょうか。
○衆議院議員(大口善徳君) 最終目標は、被害者の方がちゃんと債権を確定して、疎明をして、それ届出をして、そして弁済を受けるということでございまして、委員おっしゃるとおりでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 そのような現実を踏まえると、実効的に被害者の救済を図っていくというためには、やはりまず被害者の方々が被害を相談しやすい、あるいは相談をする方がいいんじゃないかと思っていくことができるような環境をつくっていくというところが大事だというふうに考えております。 本法案では、法テラスの業務の特例として、被害者の無資力要件や費用の償還猶予などの制度を設けております。どのような課題を設けてこの特例を設けることとしたのか、発議者にお伺いをいたします。
○衆議院議員(日下正喜君) 伊藤委員にお答えいたします。 現在、被害者によります民事保全の申立てや民事訴訟の提起に至る事例が極めて少ないという状況がございまして、現在係属中の民事訴訟は三件であり、保全を行ったものは把握されていないという状況がございます。この原因は、被害者への法律相談体制が十分でないことや、訴訟や保全を行うための費用を捻出することが困難であることなどと認識しております。 このため、我々の提出した法律案では、法テラスの業務の拡充により、資力を問わず弁護士費用の立替え等の援助を行うこととし、被害者が法律相談から訴訟、保全、そして執行までの民事事件手続全般を迅速に利用できるようにするとともに、費用の償還、支払を一定期間猶予し、また一定の場合を除き償還、支払を免除できることといたしました。
○伊藤孝江君 被害者の掘り起こしというところの観点がやはり大事なのかなとは思うんですけれども、昨年十一月から法テラスを中心に相談対応をしていただいております。 その中では、結果を見ると、法的な問題以外の相談もたくさんあると。また、先ほど来出ておりますけれども、被害者からのヒアリング、与党PTでされた中においても、心の悩みやそれぞれの方の状況に寄り添うことということのやっぱり重要性もあるという中で、まず、この発議者におかれましては、この現実をどう受け止め、どう対応していくべきというふうに考えられておりますでしょうか。
○衆議院議員(日下正喜君) 御指摘のような、被害者の心理的な障害をなくしていくことは大変重要だと考えております。そのために、国が被害者に対し、きめ細やかな支援を提供し、その不安を払拭していく必要があると考える次第でございます。 そこで、法テラスでの支援の強化等を行い、被害者からワンストップで相談を受けた上で、その事情に応じた適切な支援を迅速かつ着実に提供できるよう、関係機関との連携の一層の強化を図るなど、柔軟な対応を進めることが求められていると考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 現在、法テラスでは、この相談対応におきまして心理の専門家の助力も得ているというふうに承知をしておりますけれども、どのような役割を担っていただいているのか、法務省にお伺いをいたします。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 法テラスの霊感商法等対応ダイヤルでは、心の悩みを含む相談について、相談者の心情に配慮しつつ相談内容等を丁寧に聞き取って、適切な相談機関等を紹介できるようにする必要があるというふうに認識しております。そのため、法テラスに配置した心理専門職は、その知見に基づきまして、心の悩みを含む相談について対応中又は対応後にオペレーターに必要な助言を与えるなどの役割を担っているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 法テラスがワンストップ窓口としての機能を充実をさせていくには、やはり適切なつなぎですね、連携先ができているのかどうかを検証していくことが必要になると考えます。そのためには、例えば実際の相談をつないだ後の連携先での処理がどのようになっているのかということを確認するであるとか、そういう情報を収集するというのも役に立つのではないかと考えられますけれども、法テラスにおいてその連携がうまくいっているのかどうかというところの検証はなされていますでしょうか。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 法務省及び法テラスでは、相談者の意向やプライバシー等に十分配慮しながら、霊感商法等対応ダイヤルにおける紹介先の相談機関等から情報の提供を受けるなどして、相談後の対応状況等について最大限把握に努めているところでございます。その上で、紹介した相談機関等が適切であったか否かなどについて検証を行いまして、様々な相談についてより適切な相談機関等に速やかにつなぐことができるよう、全国統一教会被害対策弁護団等を連携先に追加するなどしてきたところでございます。 法務省といたしましては、引き続き、問題の総合的解決を図るため、霊感商法等対応ダイヤルから適切な相談機関等につなぐことができるよう、必要な検証を行ってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 その連携先との情報共有であったり情報収集であったり、法テラスとして検証するために課題がありましたら、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 新たな支援策を講じる必要等を検証するために、連携先の相談機関等から情報を収集することは重要であるものの、相談者の意向やプライバシーなどに十分配慮する必要があるため、対応状況等の把握が困難な場合がございます。もっとも、相談機関等における対応上の課題を把握することにより、新たな支援策の要否等を検討することはできると考えております。 法務省といたしましては、関係省庁連絡会議等を通じまして、こうした対応上の課題等必要な情報を的確に把握、分析して、これを被害者の迅速かつ円滑な救済につなげられるよう適切に対応してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ちょっと通告をしていないところですけど、今の課題の中で、連携先に法テラスから問合せをしますよね、この質問についてこの後どのような対応になりましたかとか、どのような結果になりましたかと。それに対しては、まず例えば全部聞くことができて、全部返ってくることがある、返ってくるというふうに、法テラスが対応したものについては基本的にその後の処理は法テラスは把握しているということでいいんですか。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 なかなか、先ほど御答弁申し上げましたとおり、相談者の御意向でございますとかプライバシー等に配慮する必要がございますので、全てについて把握するということはなかなか難しいというのが現状でございます。
○伊藤孝江君 今の点、事前にいろいろとレクをいただいた際には、法テラスからそもそも聞くことができる、連携先に聞くことができるのは相談者の同意を得ることができた例えば一割ぐらい、またそこから返ってくる、回答が返ってくるのは一割の中のまたごく少数というふうにもお聞きしたんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 済みません、今ちょっと手元に資料等持ち合わせておりませんので、お答えはちょっと差し控えさせていただきます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 一応、私の方でお聞きをしたときには、法テラスから問合せをすることができるもの、御本人の同意を得るなどですね、問合せをできるものが一割ぐらい、なおかつ連携先からその問合せをしたものに対して返ってくるのがまたその一割ぐらいというようなこともお聞きをしました。それを考えると、法テラスが検証しようと考えても、なかなか情報自体をしっかりと収集をすることができるというのが今の状況の中では難しいと。でも、その中で今頑張っていただいているというところなのかと思うんですけれども、でも、この法テラスの対応に生かしていくということもそうなんですけれども、各省庁が所管する支援機関における対応実績、これについてはしっかりと情報共有をしながら今後の対応に生かしていくという、そういう努力は、不断の横断的な努力をしていかなければならないというふうに考えております。 現在の関係省庁連絡会議の実施体制を更に強化をすることで、政府全体として連携してこの問題に取り組んでいただくと。そのために、司令塔機能を有する内閣官房に関係省庁連絡会議を置いた上で、今後の状況を見極めつつ、被害者に寄り添った施策の実効性ある対策を講じていくべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(南部晋太郎君) お答え申し上げます。 与党、実効的な被害者救済の推進に関するPTにおかれましては、令和五年十一月十四日に緊急提言を取りまとめられたものと承知しております。そして、その緊急提言では、被害者の方々に寄り添った支援策として、法テラスを中核としたワンストップ型相談体制の強化など、各種の具体的な支援策を講じるべきとされた上で、関係省庁が横断的に取組を進めることが必要不可欠であり、現在の関係省庁連絡会議の実施体制を強化し、政府全体として連携してこの問題に取り組むため、内閣官房に関係省庁連絡会議を置くべきであるなどとされているものと承知しております。 内閣官房におきましては、与党の御提言の趣旨を踏まえまして、関係省庁と連携しつつ、会議体の在り方を含めて検討し、政府一丸となって実効的な被害者救済のために取組を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 最後の質問をさせていただきます。 ちょっとテーマを変えますけれども、今回、被害者が公開、公告された情報を、財産情報ですね、これを閲覧することができるというのが一定の場合定められているわけですけれども、これについては、自己の権利を実現する目的のために利用し、又は第三者に提供してはならないというふうにされております。 ただ、例えば、大々的に報道してもらうことで早く、なおかつより要求を認めてもらいやすい環境をつくるということで、世間に公表することも一つの自己の権利を実現するための目的としてあり得るのではないかというふうに考え方として思いますけれども、この得た情報の利用として、このような使い方というのは認められるのかを発議者にお伺いをいたします。
○衆議院議員(大口善徳君) 伊藤委員のお答えいたします。 本法案の第十三条の第二項においては、閲覧をした特定不法行為等に係る被害者は、当該閲覧により知り得た事項を、当該特定不法行為等に関する自己の権利を実現する目的以外の目的のために利用し、又は第三者に提供してはならないこととしております。 この規定については、専らお尋ねのような利用をすることは本法案の想定するところではないものと考えます。
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。
○鈴木宗男君 無所属の鈴木宗男であります。 発議者の皆さん、また修正案提出者の皆さん、御苦労さまであります。先生、大丈夫ですか。はい。 この法案、自民、公明、国民さんの原案に修正が加えられて、そして参議院に送られてきたわけでありますが、私は、この法案の意義のやっぱり国民に対する周知徹底は極めて大事だと、こう思っております。改めて、発議者と修正案提出者に、国民へのこの周知徹底、広報、どうするのか、お知らせをいただきたいと思います。
○衆議院議員(柴山昌彦君) おっしゃるとおり、広報、周知徹底、極めて重要だと考えております。特に被害者の方々の救済に際して、法案に規定する特例に関わることとなる法務省、そして文部科学省、しっかりと連携をした上で、広報、それぞれ一丸となって徹底をしていただきたいというふうに思います。 私ども発議者といたしましても、この法案成立後も、その施行状況をしっかり注視するとともに、折に触れ、こういった広報徹底と、それから役所の対応を督励をしていきたいと考えております。
○鈴木宗男君 その修正案提出者の方からも。
○衆議院議員(大口善徳君) 鈴木委員にお答えいたします。 広報は大変大事なことでございます。そして、やはり法テラスの拡充にしましても、その宗教法人の財産の処分、管理に関しての把握にしましても、非常に、これ被害者の皆さんの掘り起こしのために非常に大事でございます。そういう点で、あらゆる手段を使いまして広報をしていくことが大事でございます。私なんか、動画を、分かりやすい動画を発信するというようなこともいいんじゃないかなと、こう思っています。
○鈴木宗男君 これは議員立法ですので、やはり役所の協力も必要ですね。そういった意味で、法務省、文科省に対してはどういう対応というか、お願いなり、また連携をするのか、お知らせをいただきたいと思います。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 先ほど申し上げたとおり、全ての関係者、そして省庁が連携をしていくということが極めて重要だと思っておりまして、私どもといたしましては、被害者の方々の円滑、迅速な救済を実現するために、法案成立後もその施行状況を役所もしっかりと注視をしていくよう督励をさせていただきたいというように考えております。
○鈴木宗男君 修正案の附則では、財産保全の在り方を含めて検討を加えると、こう明記されておりますが、具体的にどのような検討がなされるのかを教えてください。
○衆議院議員(山下貴司君) 鈴木委員にお答えいたします。 我々、附則に財産保全の在り方も含めて検討を加えというふうに記載いたしました。これにつきましては、これ、法律の施行の状況を勘案した結果、具体的に検討するべき課題が生じた場合において、その検討がなされる時点において、実効的な財産保全の在り方がどうあるべきかということを検討をするということでございます。 ただ、やはり我々は実効性ある案としてこの修正案を含めた与党案を提出しているところでございまして、まずはこの法案に御賛成いただいて、これを通じて実効的な救済ができることに全力を挙げさせていただきたいというふうに考えております。ということでございまして、今の段階では、この検討されるべき財産保全の具体的な内容について、与党提案者としてお答えするのは差し控えさせていただきたいと考えております。
○鈴木宗男君 現段階においては具体的な点は差し控えたいということでありますけれども、その点が、例えば今問題になっている、まさにこれは救済法案と俗に言われているわけでありますから、その趣旨からすれば、私は、やはり具体的にこういう流れでこうしますよと知らしめるのが責任ある私は政治であるし、またこの法案提出の意味でないかと、こう思っているんですね。 ですから、当事者はもちろんですけれども、家族なり二世の皆さん方からは、実効性に乏しいんでないかとか、あるいはがっかりしただとかという声が聞かれるわけなんですね。そこで、山下先生はまさに法律の専門家であるわけでありますから、ここら辺やっぱり具体的に、これ、被害者に自ら個別にやれと言ったって実際無理ですよ、大変なお金も掛かれば、労力も掛かっていくわけですからね。もう少し前向きな、この被害者に対してですよ、救済法案なんですから。今日この法案は午後の法務委員会でもう決まるわけでありますから、もう少し具体的な答弁というか考え、姿勢を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(山下貴司君) まず、実効性がないというふうな評価、これにつきましては、そうではないのだということをやはり丁寧に周知していかなければならないと。 この法案のモデルになったのは東日本大震災の震災特例の法テラスの利用でありますが、これについては、法律相談援助が四十五万件以上なされている。そして、代理援助も一万二千件なされている。結局、これ、効果を見せているんですね。 だから、実効性がないという報道とか、そういうレッテル貼りで諦めてしまうということは決してやってほしくなくて、是非、少しでもこれは被害救済したいという思いのおありになる方は、是非法テラスの支援を受けていただきたい。法律相談から支援を受けられるんです。そうしたことで丁寧に我々は被害者の救済をやってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○鈴木宗男君 山下先生、私は、この法案ができる、大きな前進だと思って評価しているんです。ただ、私が言っているのは、その被害者の皆さん方の中に、当事者はもちろん、二世や家族の中に大丈夫だろうかという懸念があるものですから、ここは安心感を与えるのはやっぱり発議者の皆さん方のやっぱり答弁だと、こう思っているんです。それがまた、具体的に前に進んでいくぞという希望や期待感にもつながっていくわけなんですよ。それを言っているんです。 私は、この法案ができた重みというか意義は極めて重い。しかも、衆議院の法務委員会では全会一致で可決されたわけでありますから、この点は大きな土俵では一致しているわけですから、要は、ここは私は、与野党なく、より前向きに責任を持ってやるんだというこのメッセージが今必要でないかと思っているんです。それをお尋ねしているんです。
○衆議院議員(山下貴司君) 鈴木委員にお答えいたします。 この本法案の成立について大きな評価をいただきまして、ありがとうございました。 我々としては、まずはこの法律の実効性ある施行についてしっかりとお伝えをしていく。鈴木委員のような大きな大きな発信力、もうこれは我々もしっかり身に付けて、また各省庁にもお願いしたいと思っております。 それで、東日本大震災のときにも見られたような数十万件単位の法律相談、あるいは一万件を超える代理補助、そうしたこともできるのだということを、そこで是非救済をやっていただく。また、弁護団も非常に協力的な方々もおられますので、そうした方々と連携も、多分、法テラスやっていただけると思っておりますので、それを期待したいと思っております。
○鈴木宗男君 発議者の皆さんには今後ともしっかりフォローアップをお願いしたいなと、こう思っております。 法テラスの業務の特例で、被害者の資力を問わずに援助することとありますけれども、これも私は、具体的に予算はこういう枠で考えていますとか、こういう場合はこういう方向で行きますとか知らした方が、よりこの法案の意味が、意義が伝わるんでないかと、こう思うんですけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(山下貴司君) 鈴木委員にお答えいたします。 今後の予算については、利用する被害者の方々がどれだけおられるのかということ、私はこれはもうできるだけ多くの方々に利用していただきたいと思っております。そして、そういった被害者の数を踏まえて、今後、法務省や法テラスにおいて検討されると。で、またそれに基づいて政府には必要な予算措置をとっていただきたいというふうに思っております。 ただ、今の段階で、我々はできるだけ多くの方々に利用していただきたいという思いを持っているということではございますが、具体的なその予算規模や拡充の方策については、現在、これ施行前でございますからお答えすることは困難ではありますけれども、鈴木委員がおっしゃるような被害者の迅速かつ円滑な救済を図ることができるように、政府においては必要かつ十分な予算を確保していただきたい、これは我々の思いでありますし、それもしっかりと我々も言っていくということでございます。
○鈴木宗男君 今の山下委員の答弁で、私は、被害者の皆さん方もそれだけのしっかりした姿勢で取り組んでくれるならばまずは安心というか、よし、取りあえず我々もしっかり向き合っていこうという気持ちになっていただけるんでないかなと、こう受け止めております。 法務大臣経験の山下先生の答弁は重いと私自身理解しますので、また、柴山先生も文科大臣経験者でありますから、私は、いいメンバーがそろっているし、大口先生なんかはこれまた法律の専門家でありますから、私は全く問題ないと、こう思っておりますので、是非とも、この安心感与える、不安を払拭させる、これが一番だと、こう思っていますし、この法案、速やかに今後成立させて実効の実を上げていきたい、我々も責任があるんだという気持ちを込めて、質問を終えます。 ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。 まず最初に、法案の内容に入る前に消費者庁に伺いたいと思います。 昨年十二月の十日に不当寄附勧誘防止法が成立してからちょうど一年たちました。私、消費者委員会で何度も何度もそこで質疑をさせていただいたのを今でもよく覚えていますが、この間の旧統一教会に関する消費生活相談の状況と新法の運用状況、現時点で認識している課題について、まあ一年なんですけれども、伺いたいと思います。お願いします。
○政府参考人(真渕博君) お答え申し上げます。 まず、旧統一教会に関する消費生活相談の状況でございますけれども、これ、二〇二二年度における相談の件数につきましては、消費者庁ホームページに公表しておりますとおり、六百十一件でございます。 また、不当寄附勧誘防止法の運用状況についてお尋ねございましたけれども、この法律につきましては、今年度上半期における運用状況を先月公表したところでございます。 それによりますと、この法律に違反する疑いのある行為に関する情報は、消費者庁のウェブフォームのほか、法テラスの霊感商法等対応ダイヤルなどの複数の窓口から収集しておりますが、この上半期の間に寄せられた情報の受付件数が八百九件でございました。そのうち、寄附の不当勧誘が疑われる内容を含むものとして調査すべき対象となった件数が七十件でございます。そのうち、さらに、上半期において四十三件を処理したところでございまして、残る二十七件につきましては下半期以降に調査を継続しているところでございます。 そして、処理されました四十三件の状況について申し上げますと、不当寄附勧誘防止法に基づいて勧告又は命令を実施したものはゼロ件、勧告又は命令を実施する法令上の要件を満たさないものはゼロ件、寄附の不当勧誘の事実が認められないものは二件、匿名又は連絡不通などにより調査が不能なものが三十二件、法律施行日前の事案と認められるものなどは九件となっております。 最後に、課題としてどういうものを認識しているかというお尋ねありましたけれども、消費者庁といたしましては、法の趣旨について周知啓発に取り組むとともに、この法律に基づく運用について厳正かつ着実に積み重ねていくことが重要と認識をしているところでございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 二〇二〇年が三十三件で、二十一件は、二十七件で、六百十一件で、次、上半期、今年になって八百九件と。 法案の議論をして、世論としても喚起される中で、先ほどから周知徹底の話もありましたけれども、今回もこうやって定期的に私たちがこの問題に目を向けて国会で議論するというのは、周知という意味でいけば、私は大変重要なポイントだというふうに思っています。 ただ、去年の寄附規制の法案を議論しているときに、法施行日前のものというのは基本的には対象外ということで、今回も九件、施行前のものがあったということで、今回の新しい法案によって、過去の被害についても、長年の被害を救済していく難しさの一方で、その助けになるということの思いを私も確認したよということで、今日質問させていただきたいと思います。 提出者の方に伺っていきたいと思います。 まず、本法案は、旧統一教会の被害、被害者の迅速かつ円滑な救済を目的としていますが、その手段として、法テラスの業務に特例を設け、被害者への支援を拡充することとしていますが、この支援について、解散命令請求が出たプロセスを鑑みると、過去に被害を受けられた方についても広く対象となるのかということと、支援の内容については民事保全手続に係る費用負担が課題の一つとなっていますが、先ほど鈴木委員からも質問ありましたけれども、衆議院で第三条四項が修正されましたが、この修正条文の趣旨について伺い、そして三点目、法テラスの業務の特例によって具体的に何がどれだけ負担軽減されるのか。 ちょっと、法文だけ読むと、なかなか素人の私も含めて国民の皆さん、理解しづらいと思いますので、基本的に負担がどのように軽減されるのか、基本的には免除されるのかというようなところを、法文ではなく、被害者の方、国民の方にも分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○衆議院議員(山下貴司君) 田村委員にお答え申し上げます。 幾つかの質問が重なっておりますので、私から、まず特定被害者、これにどこまで含まれるのかという点について、まず。 本法の支援の対象となる被害者というのは特定被害者ということで定義付けておりまして、これは、特定不法行為等に係る被害者であって、国民又は我が国に住所を有し適法に在留する者をいうということでございます。過去に被害を受けられた方ということに関しては、この特定不法行為等が行われた時期については本法律案について特段の限定はしておりません。したがって、過去に被害を受けられた方も、この特定被害者に該当する限り広く対象とするということになっております。 そして、民事保全に係る費用負担の問題についてお尋ねがありました。 ここにおいて第三条四項を修正させていただいたのですが、これ、元々、民事保全というのが担保負担の問題があってなかなか対応しにくいというのがありました。 そこで、担保負担あって、例えばその担保を立てて、それが保全をしたがゆえに損害賠償請求がされた。で、その部分について、例えば担保を差し入れた。これ、特殊な契約に基づいて金融機関が払い、それに対して法テラスが払った場合に、立て替えた分を払わなきゃいけない。これが障害になるのではないかという指摘があったので、それについて、元々は必要かつ相当な範囲で免除できるものとしなければならないと書いてありました。 ただ、必要かつ相当な範囲というのが非常に漠然としているじゃないかということなので、修正によってこれは、この当該、要するに、例えば故意又は重大な過失により相手方に損害を与えた場合であるとか、これは、これは免除することが相当でない場合ですね、ということを規定いたしまして、基本的に免除されるんですよという部分について明確にしたということで、安心して民事保全の活用をしていただきたいというふうにしたというわけでございます。 ちょっと私が答え切れていない部分については、他の答弁者に委ねます。
○衆議院議員(大口善徳君) 基本的に負担が免除されると考えてよいかという御質問でございます。 本法律案における法テラスの業務の特例により、援助の対象となる被害者は、資力を問わず、弁護士等による無料法律相談、民事事件手続を行うための弁護士費用等の立替え、民事保全手続における立担保費用の援助等を受けることができます。 そして、この立替金の償還は、民事事件手続が進行している間、猶予をされます。さらに、償還金等は原則として免除を受けられ、償還を要するのは、弁護士費用等については被害者が一定以上の資力を有する場合等。そして、民事保全手続における立担保費用の援助費用については、山下委員が答弁したとおりでございます。
○田村まみ君 結局、この一定以上資力というのが何なのかということが一つポイントになるというふうに思っています。 被害者の方たちの中には、御自身がもう、被害者二世だと言いながらも結構高齢の方もいらっしゃって、じゃ、そこまでに、預貯金等々もない中、自分の、今すぐ生活には困っていない状況だけれども、これまでのその私財の逸脱がなければ自分の老後の資金もあったはずなんだけれども、それもこの一定の資力に加わるのかどうなのかみたいなこととかが相当御心配になると思うんですね。 だから、ここの具体的な内容は、この法律が決まった後に、例えば法務省と法テラスとかで何か省令なのか何か決めていくのかどうなのか。そこだけちょっと、もうちょっとお答えください。
○衆議院議員(大口善徳君) 委員にお答えいたします。 具体的な基準について、今後、法務省、法テラスにおいて検討されます。その場合は法テラスの業務方法書に記載され、これ、最高裁判所及び日本司法支援センターの評価委員会からの意見を聴取した上で、法務大臣の認可を受けることになります。 いずれにしましても、被害者の迅速かつ円滑な救済を図るという本法律案の趣旨を十分に踏まえ、被害者が償還等への不安から利用をちゅうちょすることがないよう、現行の民事法律扶助業務における償還等の免除の資力基準より相当程度緩やかにした上で、適切な基準を定める必要があると考えております。
○田村まみ君 そこの明確化が一番そのちゅうちょしないということにつながるんだというふうに思います。立法した後の法テラス、法務省での決めていく内容についても、発議者の皆さんもそうですけれども、我々国会議員もしっかりチェックしていかなきゃいけないというふうに思っていますので、そこも後フォローしていきたいというふうに思います。 消費者庁にもう一問質問したいと思います。 先ほど、不当寄附勧誘防止法の調査で施行日前の事案と認められるもの等としての処理九件あるという話、私もお話ししましたけれども、過去の被害相談について寄附禁止法が対応できないというふうになっても、今回の新法が成立すれば法テラスによる支援の特例を受けられる可能性が、この内容については可能性が出てきたんだなというふうに思っています。 被害者救済に向けた新法が成立した場合に、消費者庁として法テラスとの連携、これまでも取り組まれているんだと思うんですけれども、何が変わるのか、より取りやすくなるというところの期待の部分、どういうふうに捉えていらっしゃるか、お答えください。
○政府参考人(植田広信君) お答えいたします。 御審議中の法案の内容につきましては消費者庁からコメントをするのは差し控えさせていただきたいと存じますけれども、その上で、旧統一教会問題への相談対応に関する関係省庁間の連携について申し上げたいと存じます。 「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議の枠組みの下で対応してきておりますけれども、具体的には、関係省庁連絡会議の取りまとめにおきまして、法テラスの対応窓口や対応部署を中核としつつ、消費生活センター等を始めとする関係機関、関係団体を網羅的にネットワーク化し、相談体制を構築するとされておるところでございます。これを踏まえまして、消費生活センター等においても、相談内容に応じて、関係機関と連携しつつ適切に相談対応に取り組んでおるところでございます。 消費者庁といたしましても、法テラスとの更なる連携ということが図られますよう、消費生活センター等に情報提供を行うなど、適切な対応を行うよう努めてまいります。
○田村まみ君 法テラスにつながっていく一つの窓口はやっぱり消費者の生活相談窓口だというふうに私は思っていますので、こことの連携もしっかりと、関係省庁と連携していくということなんですけれども、これまで以上に、そして去年の寄附規制法と併せて新しい法律ができたということ、全国の相談員の皆さんともしっかり共有いただきたいというふうに思います。 次に、提出者の方に伺います。 本法案には、もう一つ、宗教法人による財産処分、管理の特例を盛り込んでいます。解散命令請求を受けた宗教法人による財産隠しを防がなければなりませんが、憲法上の制約から財産処分を禁止するということまではしていないと承知しています。 通知をして財産処分がなされた場合にどういうことが想定されるのか、本法案によって未然に財産隠しを防ぐことができるのか、想定を伺いたいと思います。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 私どもの法案は、対象となる宗教法人については、今おっしゃったとおり、不動産を処分等しようとするときには一か月以上前に所轄庁に報告をさせ、これを所轄庁が公告するとともに、通知のない取引については無効とし、加えて、三か月ごとに財産目録、収支計算書、貸借対照表を所轄庁に提出をさせる、これは指定宗教法人の効果でありますけれども、そしてかつ、それを、特別指定宗教法人の場合には、被害者に閲覧をさせる措置によって法人の財産の透明性を高めるとともに、その動向を被害者が随時適切に把握できるようにすることとしております。 今御質問のあった、通知をした上で財産処分がなされる場合には、この一か月以上前という猶予期間の間に被害者が適時に当該不動産の散逸を防ぐための民事保全手続を円滑に行うことができるようになるというように考えております。ちなみに、そのためのハードルを低くするために法テラスの業務の拡充なども図るようにしているところでございます。
○田村まみ君 情報公開によって一定の抑止効果が期待できる一方で、言われているのは、結審が近づいてなりふり構わず財産処分に出てこられたら、止められることはできないというのも事実であります。 ですので、これまでも議論しているその法テラスでの支援にどうやってつなげるかというところが本当にポイントとなっていくというふうに思っています。弁護士さん任せではなくて、立法者たる国会議員、我々も先頭に立ってしっかりと相談支援につなげていくという努力がなければ、この法案成立しても意味がないということは改めてここで全員で確認しておきたいというふうに思います。 済みません、一問飛ばして、文化庁に来ていただいております。質問したいと思います。 宗教法人法は、信教の自由や政教分離の原則に従って、所轄庁の権限行使に対して抑止的であることを求めており、所轄庁に対して一般的や抽象的な調査権や監督権、命令権を与えていません。報告徴収・質問権は認められているんですが、認証取消しや解散命令に該当するような疑いがある場合など、極めて限定的です。その結果として、平成七年改正で創設された以降、今回の件があるまで一度もこの解散権、報告徴収も質問権も使われていないような状況が続いていました。 昨年十一月には、十一月八日に宗教法人制度の運用等に関する調査研究協力者会議が出した、これレポートなんですかね、ついてというふうで、報告とも書いていないんですけれども、質問権を行使する際の一般的な基準が定められましたが、もしこの基準がもっと早く定められていたら、旧統一教会に対する質問権の行使は早くできていたのか。あわせて、宗教法人の審議会等のチェックの下で、解散命令等を前提とせずとも、もう少し早い段階で調査ができるような権限を所轄庁に与えるというような検討が必要だというふうに私は考えるんですけれども、文化庁の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 宗教法人法は、信教の自由と政教分離の原則に従って、所轄庁の権限行使について、この法律のいかなる規定も、宗教上の行為を行うことを制限するものと解釈してはならないと定めるなど、謙抑的であることが求められてございます。したがって、所轄庁に対し宗教法人の一般的な調査権等を付与することについては、私ども慎重な検討が必要と考えているところでございます。 また、宗教法人法に定める報告徴収・質問権は、平成七年の制度創設以来、一度も行使したことがございませんでした。 他方で、旧統一教会につきましては、平成二十八年、二十九年において、それまで認められていた使用者責任とは異なり、法人自体の組織的な不法行為責任を認めた民事判決の例が見られたこと、また、昨年政府が設けた合同電話相談窓口において、金銭トラブルから心の相談に関するものまで、昨年九月三十日時点で一千七百件以上の相談が寄せられ、法テラスや警察を含め関係機関に相談がつながれていたことなどが明らかになったところでございます。 こうした状況を踏まえ、宗教法人法第七十八条の二に基づき報告徴収・質問権の行使に向けた手続を進める必要があることから、昨年十一月に、同法に定める権限を適切に行使する上で、報告徴収・質問権を行使する一般的な基準を定めたところでございます。
○田村まみ君 いや、なので、私の質問は、このレポートがもっと早く出ていればやれたのか、それとも、これわざわざレポート出したけど、何か今回の事案に関係するようなことだったかどうかということを文化庁に聞いているんですけれども。
○政府参考人(合田哲雄君) 宗教法人法の七十八条の二の規定というのはこれまで行使されてこなかったわけでございますが、先ほど申し上げましたような旧統一教会の状況というものが明らかになりましたので、この権限の行使をするという観点から、この七十八条の二に定める報告徴収・質問権の行使の基準というものを宗教法人審議会の委員の先生方に構成された有識者会議でおまとめをいただき、この権限を行使をさせていただいたという手順でございます。
○田村まみ君 今回の行使のための基準というのも分かっているんですけれども、これがもっと早い平成二十八年の段階でまとめられていたら、かつてから被害が続いていたということだったので、もっと早くこの報告徴収・質問権の行使ができたんじゃないかというようなこと、対応が遅かったんじゃないかということは、ちょっと今の答弁繰り返されるような気がしますので指摘だけしておきますけれども、こういうことができたんだったら、やっぱりここをまとめるべきだったというのは、そこは政府としても対応が遅かったというところは私は認めるべきだというふうに思っています。 何にせよ、もう時間が一分となりましたので質問しませんけれども、民事における被害者を救済するということの難しさというのが、今回の財産保全の話と民事保全の話等々も、結局は被害者が全て自分たちの被害状況をつまびらかにしなければ最終的な救済につながらないというところに帰結するというところが一番皆さん懸念されていますし、国民も、この法案提出して、成立したら大丈夫なのかというところの懸念になっているんだと思います。 今後とも、民事における様々な被害者救済については、それこそ包括的に、消費者庁だけではなく法務省も併せて議論すべきだということを指摘して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 まず、盛山文部科学大臣にお尋ねしたいと思いますが、旧統一協会の解散請求に当たって、百七十人を超える被害者からの聞き取りなどが行われました。その上に立って、文化庁は、お手元に宗教法人世界平和統一家庭連合の解散命令請求についてという文書をお配りしておりますけれども、ここにもあるように、長期間にわたり被害を受けて傷ついた結果、御自身の気持ちの整理に時間を要するなど、様々な御事情を抱えておられる方が多く、個々の心情に最大限配慮しながら対応を行ってきたということを明らかにしています。 さらに、資料、続きを見ていただきたいと思うんですが、旧統一協会の被害者有志一同の皆さんの十一月二十九日付けの要望書の最後のパラグラフですが、ちょっと読み上げます。私たち統一協会の被害者は、高齢であったり、幼少期からの宗教的虐待により深いトラウマを負っており、社会的に生活していくだけで精いっぱいで、余力がない場合がほとんどです、統一協会の信者を抱えた家族もそうです、それだけでなく、今なお抜け道をつくって行われる高額献金、霊感商法、一世信者の老後破綻や、それにより二世信者の将来が失われている問題、宗教的虐待や脱会後の精神疾患の問題など、様々な事情によって今も苦しんでいる被害者が大勢いますと。私はそのとおりだと思います。 盛山大臣は、所轄庁の大臣として、この統一協会の被害の深さについてどんな御認識ですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほど答弁、ほかの先生にしておりますことを余り繰り返しませんですけど、我々としましても、これまでに丁寧にこの関係者の方との状況把握、そういったことも踏まえまして、大変深刻な状況であるということは我々認識をしております。 そして、そうであるからこそ、宗教法人審議会に対しまして解散命令請求を出すべきではないかということを聞き、そして、全会一致でそうであるということで、十月十三日に東京地裁に解散命令請求を出しているということでございまして、我々としても、その二世の方だけではなく、多くの方々が本当に多くの被害を受けているということはもう十二分に理解をしているつもりでございます。
○仁比聡平君 大変深刻だという言葉だけしかおっしゃらなかったですよね、今、答弁の中で。それは大変深刻ですよ。ですが、大変深刻というその深刻さがどのように文化庁によって認識されて、それが解散命令請求の根拠となっているのか。そのことを私はもっと語るべきだと思うんですが。 昨年の、一年前の法案の、関連法案の審議のときに、小川さゆり参考人をお招きしての質疑がありました。この小川さゆり参考人が、昨年取り組まれた被害者のアンケートをその質疑の中で御紹介になりました。去年の九月から献金被害を中心にアンケート調査を実施したと。約六十件の被害報告ですが、その中には、信仰を強制され、うつで不登校になった、信仰を破ると罰を受けた、兄弟共に学費を使い込まれ、弟の学費を肩代わりした、兄弟が養子に出された、妊娠中にも子供を材料に霊能者に脅迫され高額献金した、あるいは、大学に行っていないのに奨学金を借りて生活費に使われ、妹二人の学費を稼いで肩代わりしたが、結局、親は自己破産した。 そうした被害の実態が紹介をされましたけれども、貧困、金銭の要求、教育費を使い込まれ進学に影響が出た、親の老後の不安、ネグレクト、信仰的な強制、脅迫、こうした被害を文化庁自身がこの一年間の取組の中でつかんできたんじゃないんですか。いかがですか。(発言する者あり)
○政府参考人(合田哲雄君) 恐縮でございます。手短にお答え申し上げます。 私ども、解散命令請求をさせていただいた理由の中に、信者本人の子供にも深刻な影響があるということを把握いたしてございます。本件宗教法人旧統一教会の信者が旧統一教会に多額の献金をしたことによって家族関係が破綻、経済的に困窮した結果、貧しい幼少期を過ごすことを余儀なくされ、大学への進学等も断念せざるを得なくなったなどの状況は把握をいたしているところでございます。
○国務大臣(盛山正仁君) 今、文化庁の方から御報告したところでございますけれども、これまで我々は、七回にわたる報告徴収・質問権の行使だけではなく、全国弁連や百七十人を超える被害者の方々からの実態その他を御報告を受け、我々、そこは十分に理解し、その深刻な状況については十分に把握、認識しているつもりでございます。ですからこそ、解散命令請求を行っているというふうに御理解賜りたいと思います。
○仁比聡平君 百七十人を超える被害者の方々から政府、文化庁が直接聞き取りを行って、これを根拠として解散命令請求を行っているということ、このこと自体、とても重要なことだと思います。 今この法案に関して問題になっている被害の深さと広がりを一体どう認識するのかということについて、もちろん解散命令請求手続は非訟手続ですから、その詳細をここで具体的に語れというのは無理かもしれないけれども、大臣として、あるいは我々が政治家として、この被害の深さ、広がりをどう捉えるのか、ここは、大変な被害だと言うだけじゃなくて、もっと認識語るべきだと思うんですよ。 ちょっと別の角度で聞きますけど、そのアンケートを紹介しながら、小川さゆり参考人は、両親と統一協会のことで何年も悩まされ、死にたいと思うぐらい苦しんできた、正直、もう統一協会のことは忘れたいと思っていた、しかし、事件後にたくさんの方の被害があることを知り、また、四月に子供も生まれて、その子に、また同世代の子供たちにもう同じような被害に遭ってほしくないと思って、顔を出して発信を始めましたと語っておられますが、こうした被害者の思いについて、盛山大臣、どう思われますか。
○国務大臣(盛山正仁君) もう忘れたい、語りたくないという気持ちを抑えて、ほかの人のために顔を出して勇気を持って御対応していただいているその姿には本当に頭が下がる思いでございます。 また、そのようにお声を上げることができない方が多数いらっしゃる、こういったことにも我々は思いをはせ、そして、どうすれば少しでも対応をできるのか、そういうことを考えていかないといけないと思いますし、そして、我々は政府側として不十分という御批判を浴びるかもしれませんが、私たちとしては精いっぱいの対応を取らせていただいているつもりでございます。
○仁比聡平君 そのような被害が政府によって言わば公的に調査をされ、認識をされたのが今年の十月になったと。つまり、解散命令請求の根拠として、今おっしゃるような認識に到達したのが二〇二三年の十月であるという、このことというのは一方で極めて重大だと思います。 お配りしている資料の最後につづってあるのは、一九九九年に日弁連が反社会的な宗教的活動にかかわる消費者被害等の救済の指針を発表し、そこから抜粋をしたものです。 文化庁の認識にもあるように、昭和五十五年頃から、この統一協会の反社会的不法行為というのはもう遅くとも昭和五十五年に認識されるわけですよね、始まっているわけです。一九八〇年のことですよ。弁護士は、現場でその救済に取り組みました。けれど、個別救済ではもう駄目だと書いてあるでしょう、上に。個別救済を進めてきたけれども、それにとどまらず、宗教的活動に関わる人権侵害そのものを正面から問う必要がある。そうした認識で四半世紀前に書かれているものですが、発表されたものですが、それは御覧のとおり、今日、国が解散命令請求に至っている根拠を既に指摘をしていますよね。 特に今の二世被害の問題について、二枚目に、未成年者、子供への配慮が果たして行われているかと、そんなことはないという告発があります。未成年者を長期間施設で共同生活させる、未成年者本人の意思に反して宗教団体内の、団体等の施設内の共同生活を強制する、学校教育法上の小中学校で教育を受けさせない、高等教育への就学の機会を妨げる、あるいは食事、衛生環境について極めて貧困な事態を強いていくということがあるから、そんなことをやっているというのは人権侵害にほかならないという認識がここに示されているんですよね。 文化庁が今日到達している認識、統一協会による被害の認識というのは、特に二世被害についてこれと共通するのではありませんか。
○政府参考人(合田哲雄君) ただいま御指摘をいただいたことでございますが、私どもは、宗教法人法の規定に基づいて、法律と法律に定めるプロセスと事実関係に基づいて報告徴収・質問権を行使し、解散命令請求の事由に該当すると判断したところでございます。 その過程の中では、先ほど御答弁申し上げましたように、信者本人の子供に対して深刻な影響があったということは把握をいたしてございますし、そのことは宗教法人法の八十一条一項一号及び二号前段の解散命令事由に該当するということの一つの重要な根拠になっているというふうに認識をいたしてございます。
○仁比聡平君 そういうふうになっているんですよ。つまり、今日そうした認識に政府は到達した、だから、統一協会側が争おうとも、解散命令請求を必ず勝訴をするために頑張ってもらわなきゃいけないんですよ。ですが、その被害というのは、既に四半世紀に、個別救済ではなくて、国として、社会、日本社会としてこれは根絶しなきゃいけないものなんだという発信がされてきたということなんですね。 二世被害者、小川さゆりさん始め二世被害者の人生考えると、こうした時期にお生まれになって苦しみながら育ってきた、で、今も苦しみ続けておられる。本当に胸が苦しくなりますよ。 小川さんは、昨年のその参考人質疑の中で、先ほどのアンケートを紹介した後、余りにもつらい内容が多くて、私は読んでいて体調が悪くなりました、このアンケートはただの被害報告ではありません、国によって放置された被害の事例です、そのことを重く受け止めていただきたいですとおっしゃっていますが、盛山大臣、どんな御認識ですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 人権侵害という一言で表せないのかもしれませんが、本当につらく厳しい、そういうような人生を送ってこられたんだろうなというふうに拝察しております。
○仁比聡平君 もう一問、盛山大臣に私は聞いておかざるを得ないのですけれど、その統一協会の関連団体ということのようですが、盛山大臣、昨年の三月に集まりに御自身出席をされて、挨拶をしておられますよね。そうした行為が一体、被害者にとって何をもたらしてきたのか。統一協会と歴代自民党政権が深く癒着してお墨付きを与え、広告塔になってきた。その中で被害が発生し、拡大をしてきた。そのことについて盛山大臣御自身はどんな御認識を今お持ちなんですか。
○国務大臣(盛山正仁君) 今御指摘の点に対しましては、先日来何度も御答弁しているところでございますが、昨年、旧統一教会の関係の団体と全く知らずに、地元の方から知事、秘書も来るので来てくれというふうに言われて出ていったということでございます。 そうした旧統一教会との関係につきましては、自民党の方からも明らかにしているところでございますが、現在及び今後において当該団体及び関連団体との関係を持たないことは引き続き徹底してまいるということも、これまでも申し上げているところでございます。 その上で、今の仁比先生の御質問に対して、我々の行動というのをもっとよく自覚をして行動しないといけないというふうに私自身反省しているところでございますし、また、そのいろんなところに、我々自身も、こちらが考えていないような形で利用されることもあるんだなというふうに私自身大変深く反省しているところでございます。
○仁比聡平君 統一協会の反社会的不法行為の大きな特徴は、正体を隠すということなんですよね。正体を隠してマインドコントロールに陥れていくということにあるんですが、御自身経験されて、正体隠しって極めて巧妙だと思いませんか。
○国務大臣(盛山正仁君) おっしゃるとおりです。同感いたします。
○仁比聡平君 そうした中で、小泉法務大臣にこの被害の深さ、広がりについての御認識をお尋ねしたいと思うんですけれども、今申し上げているような統一協会による被害の深さや広がりは、果たして、日本社会と我が国の司法制度の下で、とりわけ裁判を中心にした司法制度の下で、本当にそこをついて全面的に評価され、不法行為法であれば損害として認められてきたのかと。果たして、これまでの司法の運用、それに乗っかって物事を考えていいのかと。私はそうじゃないと思うんですよ。 一九九九年、四半世紀前に日弁連が宗教活動というその人権侵害、宗教活動に関わる人権侵害を基準として明らかにして、あるいは、ヨーロッパではもっと早くこのカルトの被害というのは人権侵害として認識されてきました。ところが、日本の裁判においては決してそうじゃなかった。二世の精神的損害だって、損害賠償として評価され尽くしてはいないんじゃないですか。どう思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 確かに、先生おっしゃるように、統一教会に関わった方々の被害というのは、経済的な、財産的な、物的な被害だけではなくて、内面から崩れていく、外から奪われるだけではなくて、内面が崩れていく。二世の話もありましたが、家族が、人間関係が、親子が崩れていく、その人の人生が崩れていく。そういう広がりを持った、深さを持った、そういう被害だということは御指摘のとおりであります。 ただ、それが我が国の司法制度で全て救済できないんじゃないかという御議論でありますけれども、ちょっと通告もいただいていなかったので、ここでお答えするには余りにも大き過ぎる問題であります。問題提起としてしっかり受け止めて、研究を深めたいと思います。
○仁比聡平君 私が申し上げているのは、救済できないのではない、我が国の司法制度だと救済できないのではありませんよ。憲法と司法制度の下で救済可能です。社会的に政治の力で救済可能ですけれども、それ、それが、救済されるべきが救済されてこなかったと。これが現実だということをしっかりと共有しないと、これからの解散命令請求が向かう中で、進む中での被害の完全な回復、救済というのは検討できないんじゃないのかということを強く申し上げて、あとは午後の法務委員会で発議者の皆さんと議論させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(佐々木さやか君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木さやか君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。 私は、難病ALSを発症し、喉に穴を空けて人工呼吸器を装着しています。声を出せませんので、パソコンによる音声と秘書による代読で質問いたします。聞き取りにくい部分もあるかもしれませんが、御容赦ください。 本日は、宗教団体の不当な寄附勧誘などにより被害を受けた方々の救済法の審議ですが、この法案は、被害者やその支援をしている弁護団の方々の意見が十分に反映されていないと感じます。 私たち障害者は社会から排除されてきました。二〇〇六年に作られた障害者権利条約の制定の際のスローガンは、私たちのことを私たち抜きに決めないで。この言葉に表されているように、意見を聞くというヒアリングだけではなく、障害者が政策などの立案、決定に参画することを訴えてきました。このスローガンは障害者に限ったものではありません。社会的に弱い立場に置かれている人たちにとっても重要です。今回の法案は、まさに当事者参画の下で作られるべきものだと考えております。 そこで、質問いたします。 今回の法案で念頭に置かれている旧統一教会の被害者、被害者を支援している弁護団などは法案作成の議論に参画できていましたか、お答えください。
○衆議院議員(山下貴司君) 舩後委員にお答えいたします。 この弁護団などにおいて法案作成の過程に参画されたかということでございますが、本法案を我々与党がまとめるに当たり、与党は実効的な被害者救済の推進に関するプロジェクトチームにおいて、被害当事者の方々や全国統一教会被害対策弁護団、宗教団体、宗教関係の団体、あるいは憲法学者などの有識者などからそれぞれ丁寧なヒアリングを行いつつ、取りまとめたものでございます。 そして、その中には、今委員がお配りになられた資料の中に記載されておられます被害対策弁護団の、例えば弁護団長の村越先生であるとか紀藤先生であるとか、様々な弁護士の先生方と公式、非公式に非常に突っ込んだ意見交換もさせていただいた上で法律を作らせていただいたということでございます。 そうした中で、さらに法案提出後も、与野党協議の場でも与野党の法案提出者でそろって弁護団から意見聴取を行ったということでございまして、弁護団の皆様からの御意見、特に民事保全の実効性ですね、この懸念に対していかにお応えするのかということは、法律の専門家という観点から非常に大きな示唆をいただいたというふうに感じておりますし、またそれを踏まえて与党案を作らせていただき、またその後の修正にも生かさせていただいたというふうに考えております。 その結果、弁護団の皆様からも与党案についても必要だという積極的な評価をいただいたことについては、提案者として評価させていただきたいと思っております。
○舩後靖彦君 ヒアリングをしたのであれば、なぜ被害者や弁護団が求めている包括的な財産保全が入っていないのか疑問です。今回の法案は、被害者、当事者たちの声を反映させたものとは到底言えません。 質問を続けます。 次に、包括的な財産保全についてお尋ねします。 包括的な財産保全については、信教の自由との関係で問題があるとの指摘がありますが、十一月二十九日にこの問題に尽力されている全国統一教会被害対策弁護団から声明が出されており、その声明でも問題点を解消するための改善策が提案されています。 資料を御覧ください。例えば、管理の対象を重要な財産処分行為、海外送金、不動産の処分などに限定し、管理の対象から日常的な財産処分行為を外すことが提案されています。また、所轄庁が財産状況についての報告を求め、必要に応じて裁判所が選任した調査委員、仮称に財産状況を調査させ、財産散逸のおそれが認められた場合には、裁判所が更に監督委員、仮称を選任し、重要な財産処分行為に監督委員の同意を要するとし、それでも実効性がない場合には包括的に財産保全を認めるというような段階的な仕組みも弁護団から提案されています。 れいわ新選組としては、自民党が長年、旧統一教会に対して便宜を図った疑いがあること、また、組織支援と選挙協力などの相互依存関係も明るみになっている歴代自民党政権の責任は重大で、被害に対して責任を持って償うべきだと考えております。責任を取るためにも、今からでも被害者や弁護団を交え議論を行い、被害者救済が十分になされるよう包括的な財産保全を盛り込んだ法案に修正すべきと考えます。 修正案について、被害者や弁護団の意見を生かしたのでしょうか。この点について見解をお示しください。
○衆議院議員(山下貴司君) まず、与野党問わず、この旧統一教会に関わったことに関して、それが信者の皆様に何らかの影響を与えていることであれば、これは本当にじくじたる思いでございます。そして、それに対して政治家がすべきは、お互いをあげつらうことではなくて、本当に被害者の救済のために必要な実効的な施策をつくり上げる、これが我々立法府に課された使命であると我々は考えておりまして、その観点から実効性のある被害者救済案ということで与党案をまとめさせていただいたわけでございます。 そして、御指摘の弁護団が御提案の調査委員、監督委員から成るこの提案を伺いました。これについては、まず第一に、立民あるいは維新の皆様が提案されているあの法案とは全く違うというものであるということで、それらについてやっぱり慎重に検討しなければならないということが一点。 そして二点目は、実はこの構造というのは、弁護団の皆様から伺うと、民事保全、民事再生法を参考にしたものでございました。そして、民事再生法というのはこれは主として債務者からの申出で民事再生手続を行う際の手続ということで、そうなると解散命令の対象宗教法人に対する財産の保全とは構造が異なるのではないかということ。そしてまた、民事再生法は、これ経済権の保障、財産権の保障の部分でございますけれども、宗教法人法につきましては、憲法二十条、そしてそれを更に受けた宗教法人法八十五条によって、裁判所も含めて、いかなる形であれ、宗教上の事項に干渉しないようにしなければならないという宗教法人法八十五条の規定もあって、その観点から民事再生法を参考にした弁護団のところについては採用に至らなかったということでございます。 決して検討していないわけではないのです。我が国の憲法体系において、精神的自由権とそして経済的自由権と、こういった憲法体系の中でいかなる実効的な措置がとれるのかということを我々が真剣に検討した結果であるということは是非御理解賜りたいと思います。
○舩後靖彦君 質問を続けます。 衆議院では与野党の協議で修正案が出され、れいわ新選組以外の野党は与党案に賛成しました。しかし、肝腎の財産保全については、三年を目途に財産保全の在り方を含めて検討するという程度の検討状況にとどまります。 対象となる宗教法人から資産の流出を防ぎ、可及的速やかに保全する必要があるのではないのですか。なぜ三年を目途と悠長なことが認められるのでしょうか。政治の都合ではなく、被害者を救済するという当たり前の目的に沿い、一刻も早く財産保全をするべきではないのでしょうか。どうして財産保全に関する見直しをすることについて三年を目途が妥当だとお考えなのでしょうか。この点について見解をお聞かせください。
○衆議院議員(柴山昌彦君) お答えをいたします。 仮に財産保全がなされたとしても、各被害者の方々において債権を確定させなければ意味がなく、まずはそこを支援するのが重要であると考えております。 なお、今御指摘になられた附則第六条の規定に基づいて、この法律の施行の状況などを勘案した結果、具体的に検討をするべき課題が生じた場合においては、三年を待たずに財産保全の在り方を含めこの法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて法制上の措置その他所要の措置を講ずることとなります。 ただし、今の段階では具体的な対応の時期をお答えすることは差し控えさせていただきます。
○委員長(佐々木さやか君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木さやか君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 被害者の声を改めて聞いてください。 今すぐに取り組むことこそ必要なのだと改めて申し上げます。 与野党による協議を踏まえて出された修正案が、衆議院で法案が通過した後、被害者の反応が新聞各紙に掲載されていました。一部を紹介します。 六日付け朝日新聞によると、母親が高額献金の被害に遭ったと訴える女性は、包括保全を含む案が否決されたことに怒りを感じる、自民党と教団の関係は解明されないままで、自民党が関係を解消したかどうかも疑わしい、結局、財産保全案が制定されないよう求めた教団の意向どおりになったのではないかと指摘しています。 同日付けの毎日新聞でも、両親が三千万円以上を献金したという元二世信者の男性が、正直、がっかりした、いろんな被害がある中、せめて金銭被害の救済は担保しましょうという法律すらできないのだろうかと述べたといいます。被害救済に当たってきた全国霊感商法対策弁護士連絡会事務局長の川井康雄弁護士も、同紙の取材に、非常に不十分な内容、附則も既に待ったなしの課題を三年後に先延ばしするだけで、言い訳にすぎないとコメントを寄せています。 被害者のための法案なのに、どうして被害者が落胆しなければならない状況になっているのでしょうか。れいわ新選組は、国が責任を持って、今までの被害の救済と今後被害者を出さないための対応策を早急に打ち出すべきであり、そのために包括的な財産保全法への修正を強く訴えます。 その上で、一、統一教会と一体になって被害を拡大させてきた自民、政府が国家的な責任を認め、被害者に対する謝罪と補償を行うための被害者救済基金の設置、二、かねてから求めてきた旧統一教会と政府・与党の癒着を調査する国会の特別委員会の設置を求めています。被害の救済と更なる被害を防ぐためにも一刻も早く実現すべきです。このことを訴え、私の質問を終わります。
○委員長(佐々木さやか君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木さやか君) 速記を起こしてください。
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。 私は、現役の牧師、キリスト教会の牧師として活動しながら、今、参議院として昨年から活動させていただいております。 私の同僚、先輩方、ずっとこの旧統一教会の被害者救済ということでもう四十年来活動している方々がたくさんおられる中で、今回このような法案ができたことというのは、遅きに失したとはいえ、感無量であることも間違いございません。 この法案の審議の中で、与党案、この被害者の救済のための法律相談支援体制を強化していくという案、そして我々維新・立憲案、この包括保全をつくるということ、この双方の法案が成立することが被害者の救済にとっては最も良いものではないか、そのような立場は今も変わっておりません。このような法案が出てきたことは評価するという趣旨で、今回はこの法案について御質問させていただきたいと思います。 まず最初に、被害者の提訴の支援に関してお伺いしていきたいと思います。 旧統一教会の問題に関連した民事保全の申立て、民訴の提訴の事案が非常に少ない。保全の例がゼロ件、民訴の例が四件、民事調停が十五件、そして集団交渉が十六件、非常に少ない。そのような原因を被害者への法律相談体制が十分でないというふうにおっしゃっておられます。そのために、訴訟や保全を行うための費用の捻出が支援することができるのではないか、法テラスの業務の拡充等がこの法案に盛り込まれておられますが、精神的に、提訴をする、また財産保全の申立てするのが困難である、そのような被害者に対する支援策について、法案提出者の先生から御説明いただきます。
○衆議院議員(小倉將信君) 今、金子議員から御指摘いただいた点、御党とも委員会や与野党協議の場で議論を重ねてまいりました。 私ども与党のPTにおきましては、様々な関係者からヒアリングを行いましたが、多額の寄附等を行い、長期にわたって苦しんできた信者や宗教二世、三世の方もいらっしゃり、訴訟手続の支援以外にも多様なニーズがあることも伺ってまいりました。 例えば、マインドコントロール下にあったり、また脱会できたとしても精神的に深い傷を負っていたり、現実的な不安にさいなまれる状態にある被害者の方々もいらっしゃり、こうした方々がたった一人で巨大な団体と立ち向かわなければならない、こういった不安を解消し、提訴や保全申立てに前向きになってもらうためには、精神的なケアに加えまして、生活の困窮や孤立への支援、就学、就労等を支援することも必要であると考えております。 こうした中で、各省庁では既に様々な支援メニューを用意をし、被害者の支援を行ってきたところでありますが、こうしたヒアリングの結果を踏まえまして、私どものPTでは、元信者や宗教二世、三世の方々の知見等を活用した相談支援体制の構築、関係省庁が連携をしたワンストップ型相談体制の強化、そしてまたスクールカウンセラー等の拡充など宗教二世、三世の子供、若者向け相談体制の強化など、被害者に寄り添った支援の一層の強化を政府に提言したところであります。 こういった諸施策と本日御議論いただいております議員立法、これと併せて被害者の実効的な救済に資するものと、このように理解をいたしております。
○金子道仁君 是非よろしくお願いいたします。 政府参考人にお伺いします。 資料一を御覧ください。昨年の十一月から旧統一、ごめんなさい、霊感商法等対応ダイヤルの設置が行われ、現在も行われていると理解しております。ちょっと古い資料を配付しましたが、旧統一教会、二月末の段階で六百七十七件、現代では、現在では千二百二十八件の問合せがあると承知しておりますが、この中で民事保全の申立て、民訴の提起、民事調停、集団交渉に至ったケースは何件ありますでしょうか。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 御指摘のとおり、霊感商法等対応ダイヤルには、令和四年十一月十四日から令和五年十月三十一日の間に、いわゆる旧統一教会を相手方とする相談が合計千二百二十八件寄せられておりました。そのうち金銭的トラブルに関する内容を含むものは七百二十件でございます。 令和五年十二月十一日現在で、霊感商法等ダイヤルを経由して全国統一教会被害対策弁護団の、その弁護団の受任に至り、いわゆる旧統一教会に対する集団交渉の申入れを行った件数は十六件でございまして、そのうち民事調停の申立てを行った件数は十五件と承知しております。また、民事保全の申立て及び民事訴訟の提起に至ったものは、いずれも把握しておりません。 以上でございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 千二百二十八件の問合せがあった、これは評価すべきだと思います。ただ、そこから民事訴訟に至ったケースがゼロということは、やはりそこにハードルがあるということの一つの一年間の証左ではないかと思うんです。そのハードルをどうやって埋めていくかが今後の執行の課題になっていくと思います。 今回、法テラスの中にこの窓口が設置されて、その中には弁護士、また心理専門職が配置されておられると思います。しかし、昨年夏のこの旧統一教会の問題が発覚するまでは、この宗教に関する問合せに関しては行政の窓口は基本的に受けてこらなかった、これは我々の関知するものではないということで窓口がなかった中で、急に窓口ができてきたわけです。 この資料の左下、心の悩みの方が百二十一件、二月末、現在は三百七十四件、問合せが来ています。心の悩みといえば、当然この人たちであれば信仰が関連する心の悩みの相談なんですけれども、これに対してはどのように法テラス、また相談体制で対応しておられるのか。信者の方も一定数問合せが来ています。資料では六十四、現在は百十四人の、百十四件の問合せがある。これは本当に大きな変化だと思いますけれども、このような方々の問合せをどのように相談窓口で対応しておられるか、御説明ください。
○政府参考人(坂本三郎君) お答えいたします。 霊感商法等対応ダイヤルにおきましては、いわゆる旧統一教会問題について様々な相談が寄せられているところでございまして、心の悩みにつきましても、金銭的トラブルに次いで多くの相談を受け付けているところでございます。 心の悩みについての相談につきましては、心理専門職等の知見を活用しながら、相談内容等を丁寧に聞き取りまして、相談者が抱える心理的問題等の解決に適した相談機関等を案内するなどしております。具体的には、よりそいホットライン、精神保健福祉センター、法務少年支援センター等を紹介しているところです。 いわゆる旧統一教会の信者の方からも、心の悩みを始めとして様々なお悩みについて相談が寄せられており、相談者が抱える問題を総合的に解決して実効的救済を図ることができるよう、心理専門職等の知見を活用して、関係機関等と連携しながら、適切な相談機関等を案内するなどしているところでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 相談窓口、法テラスに問合せが来た相談窓口、そこから、公的な機関だけではなくて、全国弁護士連絡会やよりそいホットラインといった民間団体へもつないでいるという体制はここで見ることができます。 そして、与党の方からは、政府提言として、元信者、また宗教二世の方々等の知見を生かした、活用した相談体制の構築が重要であるという、そのような提案をいただいた、しておられるということを伺いました。 非常にこの観点重要だと思うんですが、同時に、すごく寂しさを覚えるんですね。一九八〇年代、この旧統一教会の問題は二世なんかなかったんです。元々は被害者の保護者、上の親御さんたちが何とか救済をしてほしいということを相談してこられて、長年それについて関わってきた。そして、その方々も多く他界されておられます。そして、長くなってしまったがゆえに、今、二世の問題が今クローズアップされてきている。非常にこの問題の長期化がここにも表れていると思います。 だからこそ、今まで四十年間知見を蓄えてきた、この被害者支援をしてこられた方々を含めた有識者の知見というものは相談体制に絶対必要だと思うんですが、その点について法務大臣の御意見をお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘の与党のPT、実効的な被害者救済の推進に関するPTにおいて、十一月十四日に緊急提言が取りまとめられました。委員御指摘のように、旧統一教会問題の被害者に寄り添った社会的支援として、元信者や宗教二世等の方々の知見を活用した相談支援体制の構築等が提言されております。 これまで法テラスでは心の悩みに関しては心理専門職の知見を生かしてまいりましたけれども、おっしゃるように長い時間が掛かる奥深い問題がありますので、元信者あるいは宗教二世の方々の力になってきた方々の具体的な知見を生かす道を関係省庁としっかりと検討したいと思います。
○金子道仁君 具体的な答弁、本当にありがとうございました。是非、官民挙げて、この問題を早急に、またしっかりと社会的に受容していけるようにこの問題を解決していくことができればと思っております。 ここまでで法務大臣の質問終わりましたので、よろしければ御退席いただければと思います。 続いて、法案の成立後の執行について……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい。
○委員長(佐々木さやか君) 法務大臣におかれましては、御退席されて結構です。
○金子道仁君 失礼いたしました。 続いて、法案の成立後の執行について、文部科学大臣にお伺いしたいと思います。 この法案が施行されましたら、旧、ごめんなさい、文科省としまして、旧統一教会に対して指定宗教法人若しくは特定指定宗教法人の指定手続が行われると理解しますが、そのための宗教法人審議会に対して諮問は速やかに行われるのでしょうか。
○国務大臣(盛山正仁君) まず、御指摘の法案はまさに今御審議していただいているところであります。 その上でということになるわけでございますが、一般論で申し上げさせていただきますと、本法案に基づく指定宗教法人の指定及び特別指定宗教法人の指定につきましては、それぞれ第七条と第十一条に要件が定められております。個別の事案に応じて当該要件に該当するかどうかを判別する必要がまずございます。その上で、いずれの指定につきましても、行政手続法に定める一定の手続を経て宗教法人審議会に諮問することが必要になります。 こうした適正な手続を踏まえることを前提として、できるだけ法令に基づいて適切に速やかに対応してまいりたいと考えております。
○金子道仁君 是非、この法案が速やかに施行されることは非常に被害者救済にとっては重要なポイントだと思いますので、速やかな諮問を行っていただきたいと思います。 また、解散命令が出るまで、解散命令請求が出るまで約一年近く掛かったというこの諮問、慎重にされたということは非常に理解しますが、今までもう一年掛かっているので、今回諮問がかけられたら、その諮問から指定を、指定するかしないかの判断を含めて、どれくらいの期間で判断が出るとお考えでしょうか。文科大臣、お答えください。
○国務大臣(盛山正仁君) 一般論でということになりますけれども、指定宗教法人の指定及び特別指定宗教法人については、信教の自由への配慮の観点から、指定に当たり宗教法人審議会に諮問することとされていると承知しております。 この意見聴取に要する期間について一概にお答えすることは困難でございますけれども、こういった国会での議論の結果をしっかりと踏まえ、法令にのっとった上で適切に速やかに対応してまいりたいと考えております。
○金子道仁君 繰り返しになりますけれども、既に一年、宗教法人審議会の審議されてきたということも踏まえて、できるだけ早く結論を出していただきたいことを重ねてお伝えしたいと思います。 ちょっと時間が少し足りなくなりましたので、一つ飛ばしていただいて、ここまでで文部科学大臣の御質問を終わらせていただきたいと思います。
○委員長(佐々木さやか君) 文部科学大臣におかれましては、御退席されて結構です。
○金子道仁君 続いて、条文の内容についてお伺いしていきたいと思います。法案提出者の先生方にお伺いしたいと思います。 まず、この指定宗教法人、特定指定宗教法人、この内容について条文の修正協議等を行っていただけたこと、本当に感謝申し上げます。 その中で、現在できてきている条文に関して御質問をしたいと思いますが、第七条第一項の一、被害者が、済みません、これ指定宗教法人の要件ですね、被害者が多数、相当多数存在するというのが一つ目の要件にあります。そして、二つ目の要件が、状況を把握する必要がある。これが二つ別々の要件として立っているわけですけれども、そもそも被害者が多数存在すれば状況を把握する必要は当然あると私は理解するんですが、この二つを並べている理由、つまり、被害者が相当多数存在するけど状況を把握する必要がない、そんなケースはあるんでしょうか。まず、そこをお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 御指摘のとおり、本法案の趣旨からすれば、特定解散命令請求等がなされており、かつ特定不法行為等に係る被害者が相当多数存在することが見込まれるような宗教法人であれば、一般的には財産処分、管理の状況の把握の必要性が認められて、御指摘の第七条第一項第二号に該当することになるとは想定をされますけれども、例えば、被害者から更なる損害賠償請求などが行われる見込みが全くない、まあ本件でそのような場合に当たるケースではないというふうに考えますが、理論上は、その場合には状況把握の必要がないものとして当該要件に該当しないこととなることが理論上は考えられるかと思います。
○金子道仁君 じゃ、次に、特別指定宗教法人の要件がまた一つ出ているわけですね。特別指定宗教法人の場合は、十二条の第一項の二に、財産の隠匿、また散逸のおそれがあるという要件がまた加わってきています。 今回の条文修正によって、指定宗教法人と特定指定宗教法人の差異が本当に小さくなってきている。これは被害者救済を迅速にやるという観点から非常にいいことだと思うんですが、差異がなくなってきているんであれば、いっそのこと一つにしてしまった方が法的にも整理が付いて分かりやすい制度になるんじゃないかと思うんですが、この状況を把握する必要はあるけれども財産の隠匿、散逸のおそれがないケースというのはどういうことを想定されるんでしょうか。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 今委員から御指摘になられたとおり、七条第一項第二号、すなわち指定宗教法人の要件には、被害者が相当多数存在することが見込まれるということが要件となっているわけですけれども、御指摘になられた特別指定宗教法人につきましては、財産の隠匿又は散逸のおそれがあるということが定められておりまして、これについては、具体的には対象宗教法人がその財産を現に隠匿し又は散逸させているおそれがある場合及びそれらの行為を行おうとしているおそれがある場合がこれに該当するというふうに考えております。 例えば、保有財産を減少させる行為ですとか、海外に移転する行為、あるいは財産の流動性を高める、例えば不動産の金銭への換価などが現に行われ、又は行われようとしている場合には、財産の隠匿又は散逸となる行為が行われることについて一定の蓋然性があると認められ、被害者の閲覧が緊急に求められるというふうに、一応の区別は付くというように考えております。
○金子道仁君 やはり、聞いていても、その状況を把握する必要があるというのは、当然のことながら、財産の隠匿、散逸、つまりその財産がなくなってしまって被害者保全、被害者の財産保全が守られなくなると、そのような危険性があるということなので、説明聞いていても、やはりその要件、非常に類似しているというふうには思います。 だからこそ、ここまで条文を修正したんであれば、被害者救済を迅速に行うという点で、指定宗教法人と特別指定宗教法人、この区別を一つにまとめることはいかがでしょうか。
○衆議院議員(山下貴司君) 金子委員にお答え申し上げます。 そもそも、我が党が提出した段階におきましては、これは、指定宗教法人、特別指定宗教法人の区別につきましては、これは宗教法人法二十三条から二十五条の特例ということで、特に申し上げれば、財務諸表の四半期ごとの所轄庁への報告ですね、これについて、元々は特別指定宗教法人ということにしておったんですが、御党の真摯な御提言を受けまして、所轄庁がもっと早く状況を把握する必要があるのではないか、そういった御提言、非常にもっともだと我々も考えましたので、その旨の修正をさせていただいたというところでございます。 他方で、これ、指定宗教法人については、修正後は、不動産の処分について所轄庁に通知するというような行為、そして、四半期ごと、これは元々一年ごとに所轄庁に報告すべきであった財務目録について、新たにこの貸借対照表も加えまして、そしてかつ四半期ごとにやるということ、これについては指定宗教法人にやるということで、所轄庁に対する行為としてはそういった指定宗教法人でやらせていただいたと。 ただ、さらに、これをどのような方々に開示するのかという部分においては、実際、宗教法人法は、宗教法人の自律性等を鑑みて、利害関係人にお見せするんだけど、どの範囲の方々が利害関係人に当たるかということは、これは宗教法人が判断することになっておったわけであります。しかし、今回、その宗教法人の判断ではなくて、これはもう所轄庁の判断で被害者の方々にお見せするという、特別な手続ということでございますので、これは所轄庁が得た情報を外部に出す行為ということでございますので、ここについてはちょっと一段差を設けまして、財産の隠匿又は散逸のおそれがあるということについて、これは、四半期ごとの財務諸表の開示についてはそういう要件を設けたということでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 今の後半のところは宗教法人法の二十三条のところの話なんで、ちょっとその話も是非お伺いしたいんですが、先に、今、財務諸表を公示するというところについては一言お伝えさせていただきたい。 もう御存じだと思いますけれども、宗教法人の財産というものが非常に把握が難しいと。私も宗教法人運営を関わっておりますけれども、県から指導を受けると、減価償却しなくていいと言われるんですね。つまり、取得価格がそのままずっと残る。例えば、五十年前のビルが建っていたら五十年前、バブル期の価格ではそれがそのまま残る。でも、実際に競売に掛けたら価格がないなんという危険性もあるわけです。また、財産といって、これは一億円の、百億円の価値があるという、そういうまあ御本尊というんでしょうか、そういったものが果たして一般に財産保全の対象になるかというと、非常にそこも疑問がある。だから、そこに書いてあるものをそのまま、うのみにしてと言ったら言い過ぎですけれども、それが財産保全になるかどうかと非常に私自身も危惧をしております。そういった点でも、是非包括的な財産保全を早急にするということは検討に含めていただきたい、そのことをまずお伝えさせていただきたいと思います。 ちょっと、じゃ、順番を変えて十三番のところ。 今の第十条の第一項のところで、指定宗教法人は財産の処分、担保の一か月前に所轄庁に通知をし、所轄庁が公示する、そのような規定が行われています。宗教法人法の二十三条では、これは同じように、一か月前に信者、利害関係者に公示をするというんですね。この公示をするということは、見ようと思えば誰でも見れるということです。中に入っていってすれば、旧統一教会の施設の中に入って見せてくださいと言ったら、見せなきゃいけない、それが公示なわけです。ということは、あんまり大きな、何というか、財産の情報提供の一歩ではないというふうに私には見えるんですね。 そういった点で、宗教法人法二十三条を基準としているというところに関して、私は少し、もう少し踏み込んだ被害者救済というものをしていくべきではないかというふうに考えておりますが、この一か月というのも二十三条からきている規定、条文ではないかと思うんですが、果たして一か月でこの民訴の提起、財産保全、こういったことができるとお考えでしょうか。その点についてお聞かせください。
○衆議院議員(柴山昌彦君) 仮差押命令の申立てがされた場合には、裁判所において速やかに申立てについての審理を行い、判断がされることになります。 問題は、それでは、申立て後、仮差押命令が発せられるまでに具体的にどの程度の期間が必要なのかということでありますけれども、これは個別の事案によって異なります。ただ、申立てまでに十分な準備がされているケースについては、申立てから短期間で仮差押命令が発せられるのが通常であると、私も実務を担っておりましたが、そのように承知をしております。 したがって、指定宗教法人が不動産の処分又は担保の提供の一か月前までに所轄庁に対して、今お話があったように、その要旨を示してその旨を通知をし、これを受けた所轄庁が当該通知に係る要旨を公告した場合には、被害者が当該不動産が処分等されるまでに既に十分な準備がなされているケースについては、当該不動産について仮差押えをすることが可能であり、被害者救済という観点から実効性があるというふうに考えております。 じゃ、そのような準備がなされない場合は困るじゃないかという御指摘あろうかと思いますけれども、ここは被害対策弁護団の皆様にしっかりと連携をしていただいて、そのような財産が一か月以内に流出されるおそれがあるという情報があり次第、当該仮差押えに熟した申立てを是非御指導いただきたいというように私としては考えております。
○金子道仁君 時間が参りましたので以上としたいと思いますが、やはり、その質疑ありました要件が整っていれば、熟度が整っていれば一か月で大丈夫、でも、最初の質問に言ったように、法テラスで一年間このような相談をしていながら、実際に民訴に至ったケースがゼロということは、一年たっても熟度が高まっていないという一つの証左だと思いますので、是非その点、被害者救済のために手厚いサポートをよろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○委員長(佐々木さやか君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木さやか君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。 これにて散会いたします。 午後零時七分散会