法務委員会 第3号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/11/14
会議録
○委員長(佐々木さやか君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、赤松健さん及び山崎正昭さんが委員を辞任され、その補欠として長谷川英晴さん及び岩本剛人さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房政策立案総括審議官上原龍さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木さやか君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田中昌史君 自由民主党の田中昌史です。 今日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。 また、門山副大臣には、本日、どうぞよろしくお願い申し上げます。 私は、小泉大臣が一番最初の具体的な取組の中で最初に挙げられた、再犯防止に向けた取組についての質問をさせていただきたいというふうに考えております。 犯罪をした者とかあるいは非行少年の改善を図り、再犯を防止するためには、社会の中で継続的かつ適切に処遇することが必要であります。保護観察を担う保護司が果たされている役割は大変大きなものがあるというふうに考えております。 一方で、保護司の数、年々減少しておりまして、担い手の確保に難渋している現状にあると伺っております。保護司の活動に伴う経済的負担、面談場所の確保が困難であるなど、課題が保護司会の方からも提起されておりまして、この間、保護司の方とも数名の方と面談させていただきました。なかなか面談する場所の確保も非常に難しいということと、なかなか、就労している方が非常に多いということで、土曜日、日曜日ですとか、あるいは夜間、こういった時間を使った面談する場所も確保できない、あるいは関係の費用が掛かっているという御指摘をいただいております。 そこで伺いますが、保護司による費用の持ち出しがないように、この経済的負担はしっかり解消する必要があるというふうに思っております。今申し上げたとおり、対象者との面談、あるいは関係機関との連携がこの経済的な負担によって制限されることのないよう、必要な経費を支出すべきであるというふうに考えますが、当局の御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護司法では、保護司には給与を支給せず、その職務を行うために要する費用の実費弁償を行うこととされており、これまで、保護司の活動の実情を踏まえ、保護司実費弁償金の充実に努めてまいったところです。 本年三月十七日に閣議決定された第二次再犯防止推進計画において、時代の変化に適応可能な保護司制度の確立に向けて検討、試行を行い、二年をめどとして結論を出し、その結論に基づき所要の措置を講ずることとされております。これに基づき、本年五月十七日に法務大臣決定として持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会を設置し、検討を進めているところです。本検討会において構成員からは、できるだけ長く保護司活動を継続していけるよう、費用の持ち出しについてはその軽減を図るべきであるとの御意見がございました。 法務省としましては、保護司の面接機会や関係機関との連携が適切に確保されるようにとの委員の御指摘も踏まえ、引き続き必要な予算を確保できるよう努めてまいりたいと考えております。
○田中昌史君 ありがとうございます。 検討会のお話は私も伺っております。来年秋ということで、目標にしながら取りまとめをされるということでありますが、どんどんこの高齢化していく状況の中で、やっぱり若い保護司の方を求めている現場もあるというふうに伺っております。なかなか今の方々って、結構長く、長時間働いていらっしゃる方、それから、家庭のこと、様々な、余裕がない方が非常に多い状況の中で、果たして今のような無給で保護司の活動を続けることということ自体にも非常に難しい、無理があるのではないかというふうに感じるところもありますので、是非この保護司の方々の率直な御意見もしっかり伺いながら検討会を深く進めていただければというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 次に、第二次再犯防止推進計画では、犯罪をした者等の特性に応じた効果的な指導の実施を更に前進するということになっています。刑事司法手続を離れた者が地域社会で特性に応じた支援を受ける体制が十分整っていないということも御指摘されていますが、その上で、この更生保護施設、更生保護地域の連携拠点事業を充実させて、地域の支援団体が連携して息の長い支援を行うこととされています。 そこで伺います。現在、旭川など三庁において先行して実施しているというふうに伺っていますが、この具体的な進捗状況、あるいは支援団体の反応がどんな状況なのかということと、それから、非常にいい取組だと私は思いますので、全ての庁で実施するべきだというふうに考えておりますが、当局の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 御指摘の更生保護地域連携拠点事業については、令和四年十月から、旭川、さいたま及び福井保護観察所の三庁において、関係機関等との連携に関するノウハウを有する民間事業者に委託の上、官民一体となって実施しているところです。 本事業においては、様々な課題を抱える刑務所出所者等が地域社会で孤立することのないよう、保護司を始めとする地域の支援者や支援団体等が連携するための地域支援ネットワークを構築するとともに、その支援者への支援にも取り組んでおります。 実施庁においては、まずは地域支援ネットワークの整備に努めてきたところですが、地域支援ネットワークの整備に伴い、支援者への支援の事例も積み重なってきているところでございます。 また、本年八月から九月にかけて地域支援ネットワークに参画している支援団体にアンケート調査を実施したところ、刑務所出所者等の困り事を地域全体で受け止めていく体制が構築できた、困ったことが起きた際に相談できる身近な拠点であり、必要な事業であるなどの声をいただいているところです。 引き続き、地域の支援団体との連携を図りながら、各地域において刑務所出所者等に対して必要な支援が行き届くよう、本事業の実施状況やその効果検証なども踏まえ、再犯防止に一層取り組んでまいりたいと存じます。
○田中昌史君 よろしくお願いしたいと思います。 医療、介護、福祉でいう地域包括ケアのような、地域全体でその方を支えていくという仕組みだというふうに私は思っております。非常に、この犯罪を犯す理由あるいは背景、個人個人の特性には非常に大きなばらつきがあるというふうに思います。数多くの皆さん方が専門的な見地から幅広くその方にとって望ましい対応をしていただける、そんな仕組みを是非進めていただければというふうに考えております。 続きまして、再犯及び矯正施設への再入を防止するというために、更生保護施設を退所した方に対して継続的な支援が必要だということになっております。 援助を自ら求めることが困難である方がいらっしゃいます。これは本当に医療や介護でもそうで、なかなか御自分では能動的に動けない方がいることは確かだというふうにも思います。そういった方々を考慮した取組として、訪問支援事業というのが実施されているかと思います。介護予防とか健康増進、この介護予防、保健事業でも同じような状況で、その人その人にしっかりとアウトリーチしていくという取組は極めてこれからの時代大切だというふうに考えております。 そこで伺いますが、現在、十一の更生保護施設で専門スタッフが配置されて実施されています。この事業者の、事業の進捗状況と、それから、この保護施設あるいはその退所者になっている方の反応はどんなものかということを、良好な状況で進んでいるのかということが一点目。 続きまして、この専門スタッフの確保など課題もあると思うんですが、できるだけこれ、十一ではなくて、できるだけ幅広く進めた方がいいかなというふうに考えておりますが、当局の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、再犯を防止するためには、更生保護施設を退所した後、自発的に必要な援助を求めてこない者をも対象とした息の長い支援が重要であり、現在、十一の更生保護施設において訪問支援事業を実施しているところです。 令和四年度においては、全国で約三百五十人が施設退所、三百五十人の施設退所者に対して自立に向けた相談支援を実施しております。訪問支援を受けた退所者からは、施設退所後も関わってもらえて有り難い、今までの自分なら生活に行き詰まり犯罪に走っていたと思うといった声が寄せられております。また、事業を実施する更生保護施設からは、施設を退所した後に生活が行き詰まる者も多いが、継続的支援により問題行動を未然に防止することができたといった再犯防止効果を実感する声が寄せられております。 訪問支援事業については、第二次再犯防止推進計画において早期に全国展開するとされているところ、更生保護施設退所者が地域生活で直面する生活課題は委員御指摘のとおり様々であり、訪問支援職員には社会福祉を始め自立支援に関する幅広い知識や経験を有する人材が必要とされますが、これまでの訪問支援事業の実施状況やその効果検証なども踏まえながら、今後の事業展開について検討してまいりたいと存じます。
○田中昌史君 ありがとうございます。 是非しっかり進めていただきたいなというふうに思っております。お一人お一人の事情も踏まえてですね、しっかりとこの専門スタッフの方々の教育ですとか専門水準の平準化等も必要なんだろうというふうに考えておりますので、是非前向きに進めていただければと思っております。 続きまして、この刑務所に再入所する方の約七割は再犯時に無職だというデータが出ております。就労あるいはこれを継続して孤独、孤立の防止や収入を確保するということは、再犯防止を図っていくために重要な事項だというふうに考えております。 この就労支援事業について、この再犯防止の効果は当局としてはどのように考えていらっしゃるのか、あるいは、又は、この事業の実施状況について何か良好な取組あるいは困難な事例、そういったものがあるのかどうか、当局に伺いたいと思います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、刑務所に再入所する者の約七割が再犯時に無職であり、また、無職で保護観察を終了した者と有職で保護観察を終了した者との再犯率を比較すると、無職者の再犯率は有職者の再犯率の約三倍となっており、出所後、仕事に就き仕事を継続することは再犯防止にとって大変重要と考えております。 更生保護就労支援事業は、就労支援に関するノウハウや企業ネットワークを有する民間の事業者が保護観察所から委託を受けて、保護観察所と連携の上、そのノウハウを活用して刑務所出所者等の就労支援を行うものであり、平成二十六年度から実施しております。 具体的には、矯正施設在所中から就職まで切れ目のないきめ細かな就労支援を行う就職活動支援と、就労継続に必要な寄り添い型の支援を協力雇用主及び刑務所出所者等の双方に行う職場定着支援の各取組を実施しております。令和四年度は、就職活動支援として就職率約七七%、職場定着支援として定着率約七六%の実績を上げているところです。 令和五年度においては、全国二十七か所で実施しているところ、各地域で必要な支援が円滑に行われるよう、本事業の実施状況やその効果検証なども踏まえ、今後の事業展開について検討してまいりたいと存じます。
○田中昌史君 ありがとうございます。 この協力雇用主の方々が非常に重要な役割を地域で担っていらっしゃるというのを伺っております。ただ一方で、この協力雇用主によって就労率あるいは定着率に大きな差があるんじゃないかというような御指摘も聞いておりますので、またこの辺りも追って伺いたいなというふうに思いますので、引き続き発展的な取組をよろしくお願いできればと思います。 最後にですが、この保護司活動に関わる経費の支援など、今日質問させていただきました。これを全国的に展開していくなど行うに当たっては、当然、予算を確保していかなければいけないと思います。 先日、栃木刑務所あるいは更生保護施設等を視察をさせていただきました。極めて老朽化しております。空調設備もほとんど機能していない、あるいは一部限定した空間しか効いていない、あとは耐震構造的にも非常に危険な状態にある施設もあるように聞いております。 こういった更生保護施設あるいは矯正施設の全面的な改築、改修、こういったものも必要だというふうに思っておりまして、そういった意味では、令和六年度予算、これしっかりと予算を確保していくべきだというふうに私は考えておりますが、門山副大臣のお考え、意気込みを伺いたいと思います。
○副大臣(門山宏哲君) 田中委員御指摘のとおり、再犯防止施策の一層の推進の観点から、我が国の再犯防止を支える保護司、更生保護施設など、多くの民間協力者の方々に対する支援等を着実に進めていくことが重要であると考えております。 これまでも保護司の活動実態を踏まえた保護司実費弁償金の充実や更生保護施設に対する更生保護委託金の拡充等に努めてきたところではございますが、今後も、保護司を始めとする民間協力者や民間事業者の活動に対する支援、更生保護施設等の施設整備など、再犯防止施策の推進に必要な予算の確保に努めてまいります。
○田中昌史君 終わります。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。 今臨時国会から法務委員会に所属をさせていただいております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、私から相続登記の義務化について御質問させていただきたいと思います。 さきの小泉大臣の所信的挨拶で所有者不明土地問題に触れていただきまして、来年四月から施行される相続登記の義務化、この対策の中核を成すものというふうに位置付けて、関係機関と連携して幅広い国民への周知、広報に取り組みますと述べていただきました。 全国の所有者不明土地の割合は、国交省の令和三年度調査では約二四%、今や国土の四分の一が所有者不明土地となっている状況でございますし、高齢化の進展によって更に拡大が進んでおります。今後ますます深刻化するおそれが見込まれている中にあって、この相続登記の申請義務化、極めて大きな一歩だというふうに思っております。 しかしながら、法務省が昨年九月に公表しましたこの相続登記の義務化・遺産分割等に関する認知度調査によれば、この相続登記の義務化について、まあこれ去年の段階ですので今もっと増えていると思いますが、この当時で、義務化をよく知らない、全く知らないと答えた人が約六六%に上っておりました。この周知の徹底、迅速に取り組んでいかなければならないと思いますけれども、現状について伺いたいと思います。 また、特に、当委員会の附帯決議では法律専門職者との連携について触れて、取組を具体的に進めるということも書かせていただいておりますけれども、この点についても現状をお伺いしたいと思います。
○副大臣(門山宏哲君) 来年四月から始まる相続登記の申請義務化は、過去に相続した未登記の不動産にも適用対象となるなど国民に大きな影響を与えるものであるため、新制度の内容を広く国民に周知することが重要であります。 そのため、法務省では、本年七月を相続登記の申請義務化の広報強化月間と銘打ち、新制度に関するポスターを公共施設や公共交通機関等で一斉に掲示するなど、全国的な周知、広報に取り組んでおります。また、附帯決議の趣旨を踏まえ、司法書士会などの専門資格団体と共同でリーフレットを作成、配布したり説明会を実施したりするなど、専門資格団体と連携した広報にも力を入れているところでございます。 法務省といたしましては、新制度の施行に向けて、専門資格団体とも緊密に連携し、幅広い国民に新制度に関する情報が行き渡るよう、引き続き効果的な周知、広報に努めてまいります。
○石川博崇君 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 小泉大臣、お忙しいところ駆け付けていただいて、ありがとうございます。 今日、是非御指摘させていただきたいのは、この相続登記の申請義務化、海外に在留している邦人の方もこの義務化は対象となります。法務省におかれては、今日皆様にお配りのようなチラシを作成していただいて、在外公館のホームページなどにも載せていただき、周知徹底努めていただいている、このことは評価をしたいと思いますが、ちょっと指摘させていただいたのは、気になったのは、このチラシの一番下のところ、在外公館等では登記の申請をすることや登記について相談することはできませんと御丁寧に赤字で、また下線を引いて書かれております。また、次の、裏面見ていただくと、問合せ先、記していただいておりますが、在外公館に問合せすることはできませんと、これも赤字で星印を付けて強調されております。私、非常に残念だなと、この表示を見て思いました。 私自身、元外務省で職員として働かせていただいて、在外公館でも領事業務も携わらせていただいたことございますが、少なくとも、あの領事業務携わっていた当時、在留邦人の方々に対して、どんな相談でも結構ですと、大使館、領事館に御相談くださいと、何でもやらせていただきますというふうに言っておりましたし、恐らく現在もほとんどの在外公館の外務省職員、そういうプライドを持って働いているんではないかというふうに思います。 当然ながら、登記についての専門家でもありませんし、分からないこともあるので、そのときには本省、法務省等に確認をします、あるいはこちらにお問合せいただければより詳しい情報がありますというふうにつなげばいいだけの話であって、ここまで、登記について相談することはできませんとか、問合せすることはできませんとか、このように強調する意味というのは全くないのではないかと思っております。 これ、法務省民事局が作られたチラシですが、外務省から言われたのか分かりませんけれども、是非訂正をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 衆議院の採決がありまして、御無礼を申し上げました。 相続登記の申請義務化は、日本国内の不動産を相続した海外の在留邦人も対象となりますので、在留邦人に必要な情報を届けるということは大変重要なことでございます。 特に海外に行きますと、もう情報源が限られていますよね。限られた情報しかない、もう在外公館が本当に頼り、そういうその住環境等を考えますと、非常にコンパクトに分かりやすく、そして、正確に、迅速に届けるということをもっと我々は意識しなければならないというふうに思います。法務省の外へ出たらもうそれでいいんだということではなくて、着実に居住者に、海外居住者に届くメッセージを出さなければいけないと思います。 今御指摘のありましたところは、正確性を期そうとし過ぎる余り、余計な記述をしているのかもしれません。至急見直しまして、適切な表現に改め、なお、なお改められるところがないかどうか、御指摘以外の点も含めて精査をして、迅速に対応したいと思います。
○石川博崇君 外務省、来ていただいていますので、この点について御答弁いただければと思います。
○政府参考人(長徳英晶君) 外務省よりお答え申し上げます。 外務省では、これまでも、法務省からの依頼を受け、在外公館の領事窓口に広報資料を配置するとともに、在外公館ホームページに同資料を掲載してきております。 外務省としても、今般の委員の御指摘を踏まえ、広報資料の注記部分の記載について、法務省より改定が行われ次第、改めて在留邦人への周知を徹底し、本件に関する広報に努めていきたいと考えております。
○石川博崇君 是非よろしくお願いいたしたいと思います。改定作業をすると、大臣、御答弁いただいて、ありがとうございました。 この相続登記の申請義務化については、法務省は、今年三月、マスタープランを公表していただいております。まず、このマスタープラン策定の意義について、法務省から御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 相続登記の申請義務化により、正当な理由がないのに申請義務を怠った者は十万円以下の過料の適用対象となりますが、この過料手続の運用について国民の関心が極めて高いと認識しております。 そこで、法務省では、本年三月二十二日に相続登記の申請義務化の施行に向けたマスタープランを公表し、過料手続の内容や正当な理由の類型等に関する運用方針を明らかにしたところでございます。本年七月及び九月にはマスタープランに沿った内容の法務省令、通達を整備したところでございまして、引き続きマスタープランに基づいて施行に向けた準備を進めてまいりたいと思います。 予見可能性を高めるという趣旨でマスタープランを前面に出して、それに従って我々もやっていこうと準備を進めております。
○石川博崇君 ありがとうございます。予見可能性を高めるというふうに大臣おっしゃっていただきました。 それに資するマスタープランだと思いますが、ちょっと読ませていただいて気になったのは、相続登記申請義務化されるわけですけれども、これに違反した方々をどのように把握をするのかという点について、このマスタープランの中では、相続登記の申請義務に違反した者の把握は、登記官が登記申請の審査の過程等で把握した情報により行うこととするとされています。 つまり、登記申請、まあほかのことについていろいろ審査をしている中で、ほかの相続登記のことについて、あっ、これ申請されてませんねということが分かったら、そこから端緒となって申請義務違反ということに結び付いていくということになります。そうすると、この相続登記を別途ちゃんと真面目にやっている方はミスが見付かったら違反として過料なども対象になるけれども、全く何も登記などをやっていない方々については把握することもできないということになろうかというふうに思います。 これ、なかなか事務的に難しいことがあるのは十分承知ですけれども、この点ちょっと問題意識としてお伝えさせていただいた上で、どのようにこの申請義務違反についての把握を行っていくのか、法務省から確認をしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 相続登記の申請義務違反が認められるためには、相続人が相続の開始及び相続により不動産の所有権を取得したと知った日から三年が経過し、かつ正当な理由がないのに申請義務を怠ったことが必要でございますが、登記官が、今御指摘のように、これらの事実を把握できる場面は実際上限られております。 そこで、マスタープランでは、運用の統一性、公平性をまずは確保するという観点から、登記官が相続登記の申請義務違反を把握する端緒として、具体的に、今先生御指摘のとおり、相続人が特定の不動産について遺言書の内容に基づく所有権移転登記の申請をしたものの、その遺言書には別の不動産も当該相続人に相続させる旨が記録されていた、つまり一つ抜けていますよということが明瞭な場合に限定しますというふうに定めているところであります。 相続登記の申請を全く行わない者についてはこうした事実を把握することはなかなか困難でございまして、しかし放置もできないということを我々は強く認識はしております。そのような者には自発的な登記申請を促していくということのほかに何か手だてがないか、施行後の状況もしっかり注視しながら検討していきたいと思います。
○石川博崇君 なかなか事務的に難しいということは私も理解をしておりますが、自発的に申請していただくことを促していくという取組をまずは強化をしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 ちょっと質問、時間の関係で飛ばさせていただきまして、国際仲裁について質問させていただきたいと思います。 今年の通常国会では、仲裁法を改正いたしまして、我が国の仲裁法を最新の国連モデル、UNCITRALのモデル法に準拠させるなどの法整備を進めたところでございます。国際仲裁は、国際間の企業取引において、どちらの国の裁判所での裁判、司法手続ではなく、当事者双方が選んだ仲裁人に裁いてもらえるので中立性が確保されることとか、あるいは海外での強制執行を円滑に行うことができることとか、あるいは手続が非公開になりますので企業にとっては企業秘密をより良く守ることができる、企業にとって非常にメリットも大きいということから、国際社会ではこの紛争解決において国際仲裁というものがグローバルスタンダードであるというふうに言われていると思います。 しかしながら、日本の企業の現状を見ますと、残念ながら、この法的紛争の解決といえば裁判なんだという意識がまだまだ根強くございまして、国際仲裁という制度自体を知らないという企業もまだまだ多くございます。まずは、契約書を取り交わすときに、紛争解決条項に仲裁条項、とりわけ日本での仲裁を盛り込むこと、こういったことの重要性を我が国企業に広く周知し、理解をしていただくということが重要と考えますけれども、まだまだその認知度も十分ではないというふうに考えます。 法務省では、これまでこの国際仲裁についての周知、広報、意識啓発、様々取組を行ってきていただいておりますけれども、どのような成果が上がっているのか。特に、昨今、海外との取引を行っている企業は、東京のみならず、日本各地、私の地元大阪でも多数存在しております。こうした各地の企業に対する周知、広報、意識啓発、そのような取組を進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘のとおり、国際仲裁は国際取引に関する紛争解決のグローバルスタンダードであり、裁判にはない様々なメリットを有することから、企業にとっては大きなメリットがございます。しかしながら、内閣官房に設置された国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議が平成三十年に公表した国際仲裁の活性化に向けて考えられる施策、中間取りまとめにおいても指摘されているとおり、これまで日本企業の国際仲裁に対する認識は必ずしも十分とは言えず、官民が連携して企業に対する広報、意識啓発に取り組むことが重要であります。 これを踏まえて、法務省では、令和元年六月からの五か年にわたり、国際仲裁の活性化に向けた基盤整備に関する調査等業務を一般社団法人日本国際紛争解決センター、JIDRCに委託して実施しており、その中で、日本企業に対し、国際仲裁の有用性等について理解を深めていただくためのセミナーの開催等に積極的に取り組んでおります。 大阪においても、大阪弁護士会や日本仲裁人協会関西支部と連携して、このJIDRCが国際仲裁の講演会やセミナーを実施するなど、日本各地の企業に対する広報、意識啓発に努めているところでございます。 まだ客観的な評価は必要だと思いますけれども、これらの取組の結果、国内の企業、弁護士等に国際仲裁の意義、有用性に対する理解が芽生えつつあるのではないかと、手応えのもう少し手前ですけれども、そういったものが見え始めているという見方も出てきておりまして、なお一層取組を強めたいと思っております。
○石川博崇君 残念ながら、東京のJIDRCの施設が閉鎖をしたりとか、大阪でもなかなかこの具体的な案件に結び付いていないという課題もございます。芽が見えてきたという大臣の御発言もありましたけれども、是非それを育てていただくようお力添えいただきたいと思います。 特に、やはり人材育成、国際仲裁が我が国に本格的に根付いていくためにも、世界的に評価の高い仲裁人、あるいは仲裁実務家、これを育成をしていくことが極めて重要でございます。この点について法務省の取組をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 先ほども申し上げました、内閣官房に設置されました国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議、平成三十年に公表しました中間まとめにおいて、中間取りまとめにおいて、人材育成等の環境整備について官民が連携して進めるべきと指摘されております。 これを踏まえて、法務省では、令和元年六月から五か年にわたり、先ほど申し上げたJIDRCに委託をしまして、人材ですね、国際仲裁人、国際仲裁代理人を務めることができるだけの人材の育成等に関する取組を進めているところでございます。具体的には、大学生、法科大学院生等を対象とした出張講義、司法修習生の選択型実務修習としての国際仲裁プログラム、弁護士に対するセミナー、資格認定講座等を提供するとともに、ビデオ教材等の開発、配信を行っております。 こうした取組、これも本当に客観的評価をしっかりせねばなりませんが、人材育成の芽は出始めたのではないかと関係者は感じている次第でございます。
○石川博崇君 人材育成についても芽が出始めているという御答弁でございました。しっかり引き続き頑張っていただきたいと思います。 特に、これまで、先ほど来出ておりますJIDRC、日本国際紛争解決センター、もう本当に関係者の皆様、御奮闘いただいて御尽力してきてくださっております。この取組をきちっとフォローアップしていただくということが重要ではないかというふうに思います。 政府では、この夏から、我が国における国際仲裁の活用の着実な推進を考える実務研究会を立ち上げていただきまして、来年度以降どのように施策を進めていくのかという検討を開始されていると伺っております。このJIDRCのこれまでの取組のフォローアップ、あるいは研究会における委員からの指摘を踏まえた国際仲裁の活性化のため今後どのように取り組んでいくのか、御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 政府は、一連の取組を、これまでの一連の取組を踏まえまして、内閣官房に設置されました国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議幹事会の下に、本年八月から、委員御指摘の我が国における国際仲裁の活用の着実な推進を考える実務研究会を設けました。現在、同研究会において、企業関係者、仲裁実務家等を構成員としまして、国内外の有識者、仲裁機関等からヒアリングを行っております。 法務省としましても、この研究会が今後取りまとめる意見、真摯に受け止め、関係省庁とも連携しつつ、今後の我が国における国際仲裁の活性化に向けて、必要な基盤整備の方策について更に深掘りする、そういう意欲を持って努めていきたいと思います。
○石川博崇君 ありがとうございます。 最後に、先ほどちょっと飛ばさせていただいた問いをやらせていただきたいと思いますが、区分所有法制の見直し、現在、法制審議会区分所有法制部会で検討が進められておりますけれども、この区分所有法制の見直しによって長屋の空き家対策がどうなるのかということについて、今日、国土交通省お越しいただいていますので、お聞きをしたいと思います。 御案内のとおり、空家対策特別措置法がございますが、長屋についてはこの空家対策特別措置法の対象にならないという課題がこれまであり、私からも国会で指摘をさせていただいたことがございます。 この区分所有法制の見直しが進む中でこの長屋の問題についてどのように検討していくのか、国土交通省から御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 空き家法は、建物一棟全体が使用されずに空き家である場合に、その所有者に対して勧告、命令などを行い、除却などによる状態の改善を促すものであります。 御指摘のように、一室のみ空き室となっているような長屋は空き家法の対象とはなってございません。これは、長屋などの区分所有建物の場合、空き室所有者だけでなく、他の住戸の所有者も含めて区分所有者間で合意をしながら除却や修繕などを行うことが基本と考えられるためであります。 現在、法務省において、長屋を含む区分所有建物について、空き室の所有者が不明である場合の決議要件の合理化、管理不全の専有部分や共用部分に係る新たな財産管理制度の創設などが議論されていると承知しており、これらは空き室が問題となります長屋の課題解決にも寄与するものと考えております。 国土交通省といたしましても、その議論を踏まえた上で、長屋に関する課題について住宅政策を所掌する立場からどのような対応が考えられるか検討してまいりたいと考えております。
○石川博崇君 終わります。
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我でございます。 今日は、GIDの特例法、そして補完的保護対象者、そして同性婚の問題についてもお話をさせていただきたいというふうに思っております。 まず初めに、GIDの特例法についてですけれども、前回もお話をしましたが、最高裁の違憲との判断を受けまして、法務大臣のお考えをお伺いをしたいというふうに思います。 トランスジェンダー当事者が外観要件、これ五号要件ですけれども、これをクリアする手術をしていない場合、していない場合ですね、公衆浴場、トイレ、更衣室等で他の利用者に混乱が生じるという、そういうような考えを持っている方もいらっしゃるようでして、これに基づく様々ヘイトな言説が見られていて、当事者の皆さん、非常に困惑をして恐怖を覚えているところですけれども、この五号要件も違憲というふうに判断をした三人の裁判官の中には、五号規定がなかったとしても、性同一性障害者の公衆浴場等の利用に関して社会生活上の混乱が生ずることは極めてまれなことであると考えられるという見解を表明しています。 まず初めに、法務省、所管する施設などもあるかと思いますが、まず法務大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘の見解でございますが、最高裁判所決定の多数意見ではなく、三浦守裁判官の反対意見として掲げられております。私も詳細は全部読ませていただきました。 この最高裁判所の判断における、しかし個別の意見でございますので、法務大臣としてのコメントをすることは差し控えたいと思います。
○石川大我君 トイレとか更衣室は法務省にもあるわけですけれども、そこで外観要件がクリアしていない、つまり、外観が自分の望む性別と同じような外観を整えていなくてもですね、これは、もうこれ判決が指摘しているんですけれども、これは、こっちですね、トイレや更衣室の利用についても、男性の外性器の外観を整えた者が、心の女性が性別であると主張して女性用のトイレに入ってくるという指摘があるけれども、それは、トイレなどにおいては通常他人の外性器に係る部分の外観を認識する機会が少なく、まあそれはそうですよね、その外観に基づく区分がされているものではないから、五号規定がトイレ等における混乱の回避を目的とするものとは解されないというふうに言っています。 この点について、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 今先生がお述べになった点もこの個別の意見でございますので、私からコメントすることは差し控えたいと思います。
○石川大我君 今日は、浜地雅一厚労副大臣にもお越しいただいております。 厚労副大臣のお考えはいかがでしょうか。公衆浴場など管轄をされていると思います。
○副大臣(浜地雅一君) まず、先生御指摘の令和五年十月二十五日の最高裁決定、この反対意見の中で、今御紹介いただきました意見が付されたことは承知をしております。 先ほど法務大臣もお答えいただきましたけれども、我々厚労省としましては、まず、同法の所管ではございませんので、これについてのコメントは差し控えますけれども、厚労省としてお答えするとすれば、この法務省所管の性同一性障害特例法の規定は、性別変更の要件として規定をされております。我々厚労省が所管をするこの公衆浴場等における男女の取扱いについては、あくまでも身体的な特徴で判断するものと厚労省としては考えております。 以上です。
○石川大我君 大事なことを言っていただいたというふうに思っております。 お風呂、公衆浴場に関してでは、もう既に通達が出されていて、外観的な特徴を見て、これを、見てというか、それを判断して、公衆浴場、男性の方に入るか女性の方に入るかというのを決めるということですから、五号の規定があったとしてもなかったとしても、これ、公衆浴場に入ることができる条件というのは変わらないと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(浜地雅一君) 先ほど申し上げましたが、この法務省所管の性同一性障害特例法における性別変更の要件につきましては私からはコメントする立場にございませんけれども、公衆浴場における男女の取扱いについては身体的特徴をもって判断をしていくものと考えるのが我々厚労省の考えでございます。
○石川大我君 なかなかもどかしいあれですけれども、答弁でございますけれども、解釈するに、この五号規定というものがあったとしてもなかったとしても、たとえ女性が、性別、戸籍上の性別が女性になったとして、なった男性としての外性器を持っている方が、将来的にですね、外性器に関しても、外観要件に関してもこれ違憲というふうに判断をされる、あるいは法改正で外観要件というものがこれ撤廃をされるということになりますと、男性器のある女性という方が新たに生まれ、生まれるというか、そういった概念の方がいらっしゃるようになるわけですけれども、その方が、じゃすぐに、戸籍上の性別が女性になったから、男性器があるけれども女性用のお風呂に入りたいといって入ってきたからといって、これは、先ほど答弁をいただいたと思いますけれども、外性器によって判断をするということなので、これは入らないと、入れないということだというふうにも思います。 そもそも、この判決も指摘しておりますけれども、性同一性障害者という方というのは、医師の診断に基づき他の性別に適合しようとする意思を有する人なわけですから、つまり、男性として生まれたと、だけれども女性としての認識を持っていると、自分は女性だと、その人たちのお話を聞きますと、例えばお風呂に一人で入って鏡を見たときに自分の体が男性的であるというところを見て非常に心が折れてしまう、非常につらい思いをしてしまうという方のお話を聞くことがよくあります。 そういった方が、あえて、あえて自分が男性器があるにもかかわらず女性のお風呂に入って混乱をさせようというようなことを考えるということは本当に考えられないわけですけれども、この法律、ああ、ごめんなさい、判決でもですね、他の性別の人間として受け入れられたいと望みながら、あえて他の利用者を困惑させ混乱を生じさせると想定すること自体現実的でないというふうに指摘をしておりまして、昨今のそういった誤解に基づく、あるいは悪意に基づく誤解というんですかね、そういったものに基づくトランスジェンダーの方たちに対するヘイトというのが非常に蔓延をしているわけですけれども、そういった問題は本当にあってはならないというふうに思いますが、副大臣、いかがお考えでしょうか。
○副大臣(浜地雅一君) 先ほど委員が御指摘の、当事者の皆様方がそういった御意見があることも私もお聞きをしたことがございます。 そういった個々の事情というよりも、今の私の立場での答弁としましては、何度も申し上げますが、公衆浴場等については、その取扱い、男女の取扱いは、厚労省としては、あくまで身体的な特徴で判断をしていくものということになろうかと思います。
○石川大我君 ありがとうございます。 法務大臣にも少しお伺いをしたいんですが、トランスジェンダーの皆さんに対する本当に誤解に基づく、あるいは誤認に基づく、ある意味うそに基づく差別が広がっています。こういったことに関して、やはり法務大臣から、こういったことはあってはならないんだというお言葉がいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) あくまで一般論として申し上げますけれども、誤解に基づく様々な差別、差別的な発言、行動、そういったものはあってはならないと思います。
○石川大我君 そして、また少しこれは法務大臣とお話をしたいと思うんですけれども、今回の、今お話ししたのは三人の方の意見ということですけれども、今度は十五人の方の一致した意見のお話をしたいんですね。 で、その一致した意見としては、四号の方の生殖不能要件の方が、これが違憲だということを言っています。自分の体を侵食されるというか、侵襲されるという言葉を使っていたと思いますが、自分の体を侵襲されないという自由があるんだと、そこに対して、これが行き過ぎた規制であるというか規定であるということを言っているわけですけれども、これ、五号要件についても当てはまるんじゃないかなというふうに思うんですね。つまり、四号要件を違憲だというふうに言っているわけですけれども、その五号要件を満たそうとすると、四号要件も自動的にこれ満たしてしまうというようなことが起こります。 ちょっとこんがらがるので丁寧に説明しますと、例えば、女性から男性のトランスジェンダーであれば女性、生まれながらにして女性ですよね。この方は、男性ホルモンを飲むことによって外見的な特徴が男性に似たものができると、それによって、外性器を手術をする、外見的な特徴的を備えるという手術はしなくてもよくなると。そして、四号の方がこれ違憲判断が出ましたから、手術は一切しないで、女性から男性の場合は、これは性別の変更ができるようになりました。しかし、男性から女性のトランスジェンダーの場合ですと、外観要件を整えようとすると、精巣を取らなきゃいけないと、外観を整えなきゃいけないと。 そういうことになると、その、合憲というか、まだ判断が、高裁に差し戻されていますけれども、今のところ違憲の判断がされていない五号要件を満たそうとすると、つまり法律を守ろうとすると自動的に四号の憲法違反もクリアしてしまうというか、そのことも満たしてしまうという、そういったことは極めて不公平なんじゃないかなというふうに思うわけですけれども、その辺り、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) この四号要件ですね、特例法の第三条の一項の四号要件、それと、そして五号要件、この二つの要素についてのお話でございます。 これも、個別案件にということではなくて、あくまで、あくまで一般論としてのことでありますけれども、四号要件というのは機能ですね、一つの機能、そして五号要件は外観、そこを焦点にして規定されている。ですから、それは、その限りにおいては、機能と外観、そこをどう捉えるかという問題だと思います。 これ以上はちょっと個別案件に入っていくことになりかねませんので、お許しをいただきたい。
○石川大我君 いろんな議論が必要だというふうに思っておりまして、私としては、五号の外観要件を満たそうとすると、男性から女性のトランスジェンダーは四号要件、憲法違反とされた四号要件も同時に満たしてしまうというところが、これはちょっとおかしい、法律的におかしいのではないかという指摘をさせていただきました。 そして、あと国会図書館にも調べていただいたんですが、このまま最高裁の判断どおりの法律を作ろうというふうに法改正をしようとしますと、女性から男性のトランスジェンダーは手術がなくても性別の変更ができると、だけれども、男性から女性のトランスジェンダーは手術をしなければならないということになるわけですけれども、こういった国があるかというふうに調べてみると、世界の国の中で、国会図書館に調べてもらった限りでは、こういう国はないわけですね。 そういった意味でも、ちょっといびつな形になってしまうということから考えると、やはり改めてですけれども、閣法でこれをしっかりと、四号要件、五号要件を削除した形での、手術要件を削除した形での法改正が望まれると思いますし、私たちは議員立法、これをしっかりと用意をしておりますので、立法府の責任としてこれはしっかりと私たちも取り組まなければならないということをお伝えをしたいというふうに思います。 ちょっと時間の関係がありますので、次に進みたいと思います。 そうしましたら、浜地厚生労働副大臣に関しましてはこれで結構でございますので、ありがとうございました。退席をいただいて結構でございます。
○委員長(佐々木さやか君) 浜地厚労副大臣につきましては、退席されて結構です。
○石川大我君 次に、補完的保護対象者、これも前回話題になりましたけれども、十二月一日よりもう補完的保護対象者の認定制度が始まっております。 大臣は、施行が三か月ほど早まったことを非常にグッドニュースになるとおっしゃっています。これ、どのような点がグッドニュースになるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは、今、在留特別許可ということで個々の案件ごとに対応させていただいている、本当に保護する者を迅速に保護するという行政執行の中で、今回補完的保護対象者制度、その認定制度というものを法律に基づいて決めましたので、より確実に、より安定的に、より迅速に、より確実に救うべき人を救うことができる、そういう意味で少し前倒しをして施行していこうと、そういう判断を取ったところでございます。
○石川大我君 これ、補完的保護対象者の審査について、一次手続段階を担当する職員、前回も少し話題になりましたけれども、各入管で何人ぐらいずつこれを増やそうという、そういった計画でしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 申し訳ありません、ちょっと今手元に確実に答えられる……
○石川大我君 では、後日教えていただければというふうに思っております。やはり増やしていくという方向性を見せていただきたいというふうに思います。 そして、この補完的保護対象者なんですけれども、どういった方が対象になるかということですが、アメリカの国土安全保障省が発表しているTPS、一時的庇護ステータス対象となる国々における紛争や人道的危機状況から避難してくる人たち、これがいるわけですけれども、このアメリカの対象国リスト、これは参考にされていますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) アメリカの事例も含めて、可能な限り、入手できる限りの各国の状況を踏まえて検討させていただいてまいりました。
○石川大我君 どうもこの範囲というのがちょっとよく分からないというふうに思うわけですけれども、ウクライナの件があるわけですけれども、例えばウクライナは助けるけれどもアフガニスタンやミャンマーは駄目といったようなことは、これ決してあってはならないというふうに思います。例えば国別とか民族別とか人種別に助ける人助けない人、これがあってはならないというふうに考えますが、法務大臣の見識をお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) それはまさにそのとおりでございます。もちろん各国によって置かれている状況が違いますから、その違いは勘案される要素になり得るかもしれませんけれども、およそ国によってその在り方を変えるということは全く考えておりませんし、それはあってはならないものだと思います。
○石川大我君 あってはならないという答弁をいただきました。 引き続きまして、同性婚についてお伺いをしたいと思います。 時間が少し少なくなってきたんですが、国会における議論が進んでいくべきというようなお話もいただいております。大臣は、具体的にこれどのような課題、議題がこの同性婚に関して問題があるというふうに思っていますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、なかなか表現ぶりが難しいんですけれども、お一人お一人の国民の心の奥深いところにある価値観、あるいは家族観、あるいはその文化、伝統、歴史、慣習、そういった様々な要素が深く心に根差していて、そこからいろいろな御意見がまた出てきているという状況だと思います。 最終的には国民のコンセンサスが必要だと思いますが、その手前の段階でオープンに繰り返し深い議論をするということが現段階では一番重要なことではないかなというふうに感じております。
○石川大我君 これまたぼやっとした表現かなというふうに思うわけですけれども。 同性カップルがいるわけですけれども、この同性カップルを結婚を認めるというような法改正をした場合にどんな不都合が生じるのかというのは、私はよく分からないんです。世界の国々では、もう同性婚の制度を認めて、これをやめようというふうにした国というのは、大臣、一つもないわけですね。つまり、制度を導入した、だけれどもこれはちょっとまずかったんじゃないかと、だからこれやめにしましょうというような国というのは一つもこれまでないわけで、そういった意味では、この同性婚という制度は幸せにする人を増やすけれども、不幸になる人は僕は一人もいないというふうに思うわけですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) この同性婚を導入した場合、親子関係に例えば次のような影響が及ぶということが指摘をされております。 これ、女性同士のカップルが同性婚によって結婚したと、婚姻と認められたというときに、一方の女性が出産した子について、一方の女性が出産した子について、他方の女性が子の親となるのか、親となるとしても、女性たる、女性としての父親となるのか、もう一人の女性たる母、二人目の母になるのか、あるいは新たな概念をそこにつくり出す必要があるのか、こういった点についての検討が必要になってまいります。また、それについての国民の判断も必要になってくると思います。 そして、その同性婚の御夫婦と親族関係を結ぶ方々が周りにいらっしゃるわけでありまして、当然、権利義務関係に影響が及ぶということになります。 これ、やはり国民生活の基本に関わってくる問題でありますので、やはり慎重に検討する、幅広く検討する、国民の幅広い理解を求めていくということがやはり重要になってくると思います。
○石川大我君 今、具体のお話が出てきたのはこれは初めてだなというふうに思っておりますので、是非、法務大臣、そして法務省も、こういった問題があるんじゃないかというような問題提起をしていただくのはいいことだというふうに思って歓迎をしたいと思いますが、荒井秘書官の問題が以前ありましたけれども、同性婚を認めたら日本を捨てる人が出てくるというふうにおっしゃいました。この点について法務大臣は賛同はいたしませんよね。
○国務大臣(小泉龍司君) ちょっと、どなたが言われた。
○石川大我君 荒井秘書官がいらっしゃいました。同性婚の問題について、同性婚が認められたら日本を捨てる人が出てくるというような強い差別的な発言、暴言があったわけですけれども、これには法務大臣は賛同しないですよねという確認です。
○国務大臣(小泉龍司君) ちょっと、そのどなたがいつどのような趣旨で、脈絡を含めて、発言されたか、今把握しておりませんので、この時点ではお答えを控えたいと思います。
○石川大我君 とても話題になりましたので、その辺り、是非認識をしていただきたいというふうに思います。 これ、同性婚が認められることによって異性愛の方が日本を出ていくのではなくて、同性婚がむしろ認められないことによって、当事者の皆さんが、もうある意味、日本ではこれは幸せになれないということで海外に出ていってしまうということがあるんだというふうに思います。 先ほど幾つか論点もいただきました。これ、まさに議論をすべきということですから、これはもう、これずうっと私、安倍総理のときから申し上げておるんですけれども、しっかりと法制審に、しっかりとですね、これ、同性婚を認めるべきなのかどうなのかということを問うべきだというふうに思いますけれども、是非、法制審、これ、かけていただきたいというふうに思っています。
○国務大臣(小泉龍司君) 法制審の運用についていろいろ考え方あると思いますが、これまでの状況を見ますと、やっぱり立法の入口ですよね、立法の入口に立って諮問をするというケースがほとんどだと思われます。 まだ、まだ先、我々日本が今置かれている状況は、深く議論をする、そして多くの方々にその議論を聞いてもらい、理解をしてもらう、そしてやがてそれがコンセンサスの方向に向かっていく、そういう状況を見定めるべき時期にあると思いますので、今の時点で法制審に諮問するということは考えておりません。
○石川大我君 るる御説明いただきましたけれども、国民の間では七割がもう同性婚賛成というデータもあります。同性婚というのは幸せな人を増やすだけであって、誰も不幸にならないということを訴えているわけです。 そういった意味では、是非法制審にもう諮問するべきだというふうに私は改めて言いたいと思いますが、ただ、法制審に諮問しなくとも、例えば法務大臣の下にワーキングチームですとか検討会とかそういったものを設置するべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私の勝手な持論なのでお許しいただきたいのですが、やはり国民各界各層での議論、マスコミも含めた議論、そして国会での議論、あるいは裁判例、地方での動向、そういったものを総体として国民が受け止めていくということになると思いますので、こうした国会の場における議論も含めて、それが活発化していき、国民の心に入り、国民が判断をし、何とか方向性が見出せるものならば、そういう思いはございます。
○石川大我君 もう時間がなくなってまいりましたが、大臣に確認をしたいんですけれども、この人権の問題というのは、これ多数決で決められない問題だというふうに思うんですね。この人と幸せになる、自分の愛する人と幸せになる権利ということを考えるならば、この同性婚という制度が多数決で決めるということではないと思うんです。まあ仮に多数決だったとしても七割が賛成しているわけですから、僕は速やかにこれは導入すべきだと思いますけれども、人権というものが、マイノリティーの人権ということを考えたときに、それが多数の人によって承認されないとその権利が付与されないということではないということはここで確認したいんですが、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 多数決の問題ではないと思います。これは、人の心に関わる、何度も申し上げますけど、心の深いところにあるものに関わる問題ですから、やはり数ではなくて、多数決ではなくて、深い理解ですよね、それが進むこと、それが一番大事だと思います。
○石川大我君 どうも政府・自民党と我々野党そして国民の間にこの考え方の差があるというふうに思うんですけれども、法務大臣として、この政府の考え方や自民党さんの考え方の中に、例えば特定の宗教団体、まあ統一教会などですね、そういった極端な考え方を持つ、そういった宗教団体の影響があるということはお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) それは今、党の話をされたと思います。それは私、政府の立場では答弁できません。
○石川大我君 じゃ、政府の立場として、政府に対して特定の宗教団体が影響を及ぼしていると、そういったことはないと考えてよろしいですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 政府においてはないと思います。
○石川大我君 ありがとうございます。 時間になりましたのでまとめますが、是非、やはりこれを機に議論を是非進めていただきたいというふうに思っております。 そういった意味では、この委員会の中でも多くの委員の皆さんから、同性婚に関して賛成、もちろん反対も含めてですね、議論が活発化されることを望んでおります。 委員長におかれましては、是非、この法務委員会の場でこの同性婚についてやっぱり集中して議論をすると、そういった場を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(佐々木さやか君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○石川大我君 引き続き、この問題取り組んでいきたいと思いますし、大臣とも議論していきたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○鈴木宗男君 小泉大臣、御苦労さまです。 小泉大臣の答弁見ていると、なかなかいいと思っています。それは、身ぶり手ぶりを交えてね、小泉流と言っていいでしょう、独特な私はやっぱりそのスタイルを持って、熱心さが伝わってきます。非常に私は法務大臣適任だなというふうに感じております。 そこで、大臣、来月にはもう予算政府原案が決まります。先週の委員会でも、入管庁の定員の問題だとか出てまいりました。 私はやはり、定数、国家公務員の定数ですね、これは小泉さんのときから削減という方向で一つの流れをつくられてきましたけれども、例えば入管業務なんというのは増えてくるわけですね、インバウンド、インバウンド言っているわけですから。ならば、当然、定数は増やさぬといけません。あるいは、税関の職員なんかもそうなんですね。そういったことになれば、一律に削減というのは、私は、時代に合っていなければ、間違っていると、こう思うんですね。 その中で、少なくともこの出入国管理体制についても、私は、これは定員増があって当たり前だと、こう思っているんです。あるいは、この公安調査庁なんかもマンパワーがなければ情報が取れませんから、是非ともこの定員というのは重きを置いて取り組んでもらいたいと思うんです。 これについての大臣の心構えをお尋ねします。
○国務大臣(小泉龍司君) 応援の弁をありがとうございます。 公安調査庁一つ取ってみましても、日本を取り巻く安全保障環境、厳しさを増す中で、情報の、情報取得、情報分析の重要性が日に日に高まっております。そして、最終的にこれはマンパワーを要するということでありまして、令和六年度概算要求において八十九人の要求を出しております。 年度末定員は千七百六十八人、対して八十九、決して多い数字ではないんですけれども、こういった桁の人員を着実に継続的に取りたいと、そういう思いで財務省とは全力で今折衝しているところでございます。
○鈴木宗男君 法務大臣、元々、本籍、大蔵省でスタートしているわけですから、ここはまさに大臣の出番だと、こう思っております。特に、事務方が事務方同士で折衝しても、定数、最後は大臣の判断になりますから、私は是非とも、今からしっかり根回しして、さすが小泉法務大臣だという結果を出してほしいと思いますね。 そこで、来年度要求、これ、公安調査庁の体制強化のために八十九人要求していると、こう思うんですね。これ、前年、さらには前々年なんかから比較すると、この数字でいくと、恐らくまあ四割ぐらいの査定になるんでないかと私は思っているんですよ。是非とも、小泉大臣、これ、五割取るぐらいの気合を持って今から取り組んでもらいたいと思いますが、どうでしょう。
○国務大臣(小泉龍司君) 私も、着任しまして最初に出かけたのが財務省です。財務省主計局に乗り込んで、まあ生の表現は使いませんけれども、是非というお願いをしてまいりましたので、今、大変温かい、また厳しい御叱責もいただきました、応援もいただきましたので、全力を尽くしたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、全力尽くすんじゃなくて、やっぱり数字は正直ですから、結果出ますんでね、やっぱり実員何ぼ取った、これを出していただきたいと思います。 あわせて、この出入国管理庁の数についても、ここは是非ともやはり、今のところ要求が四百一人ですけれども、恐らくこれも三分の一は当然行かないんじゃないかと私は踏んでいるんです、まあ事務的に行ってしまえばね。やはりここも、少なくとも、出入国管理事務所、名古屋なんかでも管理局で不祥事が起きたというのも、人が少ないとどうしてもやっぱり精神的にいらついたり、やっぱり不安定になりますね。ある程度の数がいて余裕があれば、また対応も違ってくると思うんですよ。 これ、やっぱり国際的な日本の信用のためにも、最低の定数、マンパワーが必要でありますから、併せてこの出入国在留管理庁についてもですよ、ここは大臣、気合を入れて取り組んでもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私は、そもそも今の日本が置かれた状況は、真の意味で開国をすると、国を開くという段階にあって、どう開くべきか、その内容、タイミング、そういうやり方、それを今御審議いただいているわけです。我々もまた考えているわけです。 しかし、長い歴史の中で本当の意味での国を開くということになれば、やはりそれにふさわしい予算、それにふさわしい人的体制、それにふさわしい政策の知恵、全部そろわなければ、世界に、来てくださいと、見てくださいと、これ言えないと思いますので、また、今日新しくきっかけをいただきましたけれども、もう一度その初心に戻って、そういうところから説き起こして財源確保に全力を尽くしたいと思います。
○鈴木宗男君 金田勝年法務大臣以来の大蔵省出身、今の財務省出身の法務大臣でありますからね、是非とも過去の経験、大臣が一番その仕組み、やり方知っているわけでありますから、頭に入れて結果を出していただきたい。心から応援もしますし、ここは小泉大臣の出番だという激励をしておきたいと、こう思います。 大臣で、岸田政権になってからもう法務大臣四人目ですけれども、私は古川さんの時代からこれ刑務所用語の見直しについてこの委員会で言ってまいりました。私自身が刑事施設でお世話になって刑務官見てきての経験からしても、刑務官を先生と呼ぶのは私はおかしいと思います。もちろん私は呼びませんでしたけれども、どうしても中には印象を良くしてもらうために、先生、先生と言って、もう少しでも、何でしょう、仮釈放に点数を加算されるような、見ていて、何をやっているんだという態度があるんですよ。 私は、そういった意味では、是非ともこの刑務所用語はやめらせて、正常な、あるいは日常の日本語を使わせる、これが大事だと思います。 令和七年六月から拘禁刑がスタートするわけですから、なお私は社会復帰させたいというならば、なお一般に使われている言葉でやらせるべきだと思うんです。私はそれを古川大臣のときからも言っていれば、前の齋藤さんにも、ちょうど一年前ですけれども、十二月、二回もここの委員会では言っているんですね。改善しますと言っていますけれども、どのような改善になっているのか、ここは具体的に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 確かに先生おっしゃるように、人間が使う言葉と人間の意識というのはつながっているんだと思います。使う言葉が間違っていれば意識もそれに応じてゆがんでくるということの中で、令和七年六月、拘禁刑という新しい仕組み、新しいこれも考え方が入ります。それに併せて、是非組織風土を変革したい、我々も必死の思いで今それに取り組もうとしているところでございます。 まず、この先生という言葉、こういうものをなくしていこうということで、一例でございますけれども、名古屋刑務所においては、今年の八月から、被収容者から刑務官への呼称について、担当さん、職員さん、こういう名前に変えました。そして、先生という言葉をなくしました。その結果はどうですかということを、若い方々、刑務官も含めて名古屋刑務所で、所内でアンケート調査をしたわけですね。六割の職員が支障はないという回答をしています。短い時間ですけれども、定着してきているというふうに私は受け止めました。 この名古屋の経験を全国展開したいというふうに思っておりまして、つい先日、出張に行って見てきましたけど、きっちりフォローして、なるべく早く、少なくともこの先生、これはやめていく、当然それに付随する別の言い方もやめていく、担当さん、職員さん、こういう平らな言い方にしていく、それが意識を変えていくんだと思いますので、しっかりと続けて取り組みたいと思います。
○鈴木宗男君 あわせて、大臣、各施設によって対応が違うんですね、その言葉の使い方にしても。これは全部一律にすべきだと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) いや、全くおっしゃるとおりなんです。各矯正施設ごとにちょっとカルチャーというか歴史が違っていて、一律にいかないところがあるんです。 そういう意味で、この名古屋をまず、にしっかり先頭を走ってもらって、これを、まあモデル化ということでもないんですけれども、見習ってもらって横へ広げていきたいと、そういうやり方を今取ろうとしているところでございます。
○鈴木宗男君 これ、法務大臣、徹底しなければいけません。 同時に、恐らく、今日出席の委員の先生方もこの刑事施設の流れ、歴史、どういう経緯で来ているかというのは分からないと思うんですよ。私なりに調べたら、これ元々は陸軍のやり方なんです。だから大きな声で番号を呼ぶだとか号令掛けるだとか、あるいは食事の出し方もそうなんです、昔の陸軍のやり方なんです。今、それが受け継がれている。これは本にもなっていますから確かだと私は思うんですけれども。 やっぱりここは時代に合ったというか、当たり前、当然のことを、特にやっぱり更生してもらうためにいろいろ作業させたりしているわけですから、今度はそれが拘禁刑となったら教育という時間が多くなってくるわけですから、そのためにも言葉遣いというのは大事だし、日常のこの生活のスタイルというのが極めて大事だと思うんですね。ここは全国しっかりと一律にしてもらいたい。 同時に、テレビでも、あるいはラジオにしても、それぞれ施設の判断になっているんですよ。これもおかしい。もうNHK、テレビならNHKテレビは何時から何時まではどこの施設も同時に流すとか、ラジオは流すとか、ここはきちっと私は小泉大臣のときにもう一日も早くやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) ありがとうございます。 私もそれを自分の努力目標として意識しておりましたが、今日、先生に、はっきり言えという厳しい御指摘もありますので、全国が一律に、呼称も含めて、テレビの時間の使い方も含めて、一律な待遇として前へ進めるようにやります。やります。
○鈴木宗男君 小泉大臣からやりますというお言葉二回もいただいたものですから、一回でも十分なんですけれども、これを二回ということはもう駄目押しでありますから、ここは控えている事務方の皆さん方もしっかり、今日、矯正局の人は私は呼んでいませんから来ていませんけれども、大臣の答弁は恐らく役所では見ているはずでありますから、ここはしっかりとお願いしたいなと思います。 拘禁刑が二年後にスタートするわけですから、私は、やはり刑務官の態度一つで励みになったりやる気を持ったり、あるいはより更生して早く出ようだとかという気持ちになると思います。 中には、やっぱりちょっと行儀の悪い人というか意地悪な人もいますから、やっぱり我々政治家でも変わったのがいるようなもので、あるいは時々不祥事を起こすのがいるようなもので、様々なんですけれども、やっぱり数多いですから、数多いですからね、中にはやっぱりもうちょっと優しくやってやればいいのになという思いで見る場面が多々あったですね。 そういった意味でも、是非とも、先ほど来大臣の力強い答弁聞いて私も意を強くして、私も今、更生事業なんかにも参画して少しでもお手伝いしようと思って、古畑弁護士なんかとも協力し合いながらやっているんですけれども、どうか大臣、今日、大臣から非常に前向きな答えをいただきましたので、もう即実行していただくようお願いして、質問を終えます。 ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 前回に引き続きまして、今後難民認定の手続が変更されることに伴う様々な変更点等について、前回に引き続き、積み残した質問を確認させていただきたいと思います。 まず、補完的保護対象者の認定制度の導入の時期、本年十二月一日からということになっておりますが、この難民申請書の様式を変更するということが伝達をされております。この変更の正確な時期について、入管庁さん、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 入管法等改正法のうち補完的保護対象者の認定制度に関する規定は、本年十二月一日から施行されることとされております。 難民及び補完的保護対象者の認定申請に係る新たな申請書の様式については、十二月一日から申請者の方々に使用いただくこととなります。この点、本年十一月六日に出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令が公布され、既に新たな申請書様式も公表されております。 現在、新たな申請書様式を各国語に翻訳する作業を進めているところであり、その作業が終わり次第速やかに、難民等の認定申請を希望する外国人の方々が事前にこれらの様式をホームページ等で入手することができるよう、必要な対応を行ってまいります。
○川合孝典君 十二月一日以前にウェブ、ホームページ上で書式を確認して入手ができるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(丸山秀治君) 今御指摘ございましたように、今月中に掲載できるようにしたいと思います。
○川合孝典君 それと同時に確認させていただきたいんですけれども、旧式の申請書も当然あるわけで、それで難民申請の手続の準備をしていらっしゃる方もいらっしゃることが想定されるわけですが、これ、一定期間この旧式の申請書での申請も受け付けるという理解でいいのかどうか、これ確認させてください。
○政府参考人(丸山秀治君) 今御指摘ございましたとおり、旧様式でも引き続き受付はいたします。
○川合孝典君 ありがとうございます。 先生方御存じかと思いますけど、今回この難民申請、十二ページあるんですよね。かなりのボリュームの難民申請書ということになっておりまして、自分自身のその迫害理由、難民申請を行っている理由を十全にこの申請書に記入するためにはやはり準備が実は必要でありまして、これまでの実態を、大臣も入管庁視察をされておられると思いますけど、実際、この難民申請の手続の現場では、場所がなくて椅子の上で書いているとか、壁に押し付けて書いているとか、割とどたばたで書いていらっしゃるケースというのが非常に多うございます。 ただ、難民申請、何度もできるわけではないわけでありますから、丁寧に準備を行った上で申請をしていただけるような枠組みというものをやはりちゃんと準備をしておく必要があるのではないのかというのを、この間の難民入管法の議論で我々、皆さんで視察等も行う中で、強く感じたことです。 あわせて、この難民申請自体、ほぼ東京入管で、その九割方が東京入管に集まってこられているということなんですけど、実際に東京入管にやっぱり何度も行ってようやく申請書受理していただいているといったようなケースの方もいらっしゃるんですね。したがって、その準備をきちっとしていけるかどうかで、交通費も使わなければいけないですとか、時間的な制約もあるといったような、難民申請者の方は個別にやはり事情をお抱えになられていますので、そういうことも含めて、この難民申請の手続の様式が変わるこのタイミングで、今私が指摘をさせていただいたことも含めて、小泉大臣の方でちょっと確認をしていただいた上で、速やかに円滑に難民申請手続が行えるような体制というものをもう一度ちょっと整理していただく必要があるんではないのかと思っておるんですが、大臣の御所見、今聞いた話で御所見があればお伺いします。
○国務大臣(小泉龍司君) 私もまだその実務のレベルの詳しい事情はよく把握しておりませんけれども、まあこの機会にですよね、この機会にこそ捉えて、そういう実態まで、私もできる限り下りてみて、難民申請される方々、入管に来られる方々が納得できる対応になっているかどうか、私の立場で行けるところまで下りていって確認をしていきたいと思います。
○川合孝典君 有り難い御答弁をいただいたと思います。 大臣が行かれると聞いたら何かフロアがきれいになっている可能性もありますので、そのことも含めて、実態を正確に把握していただく必要があるということも併せて御指摘させていただきたいと思います。 時間の関係がありますので、次の質問に参りたいと思います。 難民申請者の案件の振り分けについて確認です。 御存じの先生方もいらっしゃるかと思いますが、難民申請者の方については、それぞれ案件によって振り分けの作業を行っております。A、B、C、D、四つありまして、A案件というのが、難民条約上の難民である可能性が高い又は本国が内戦状況にあることにより人道上の配慮を要する者という、これがA案件。そして、B案件が、難民条約上の迫害事由に明らかに該当しない事情を主張している者、これがB案件。そして、C案件が、再申請である場合に、正当な理由なく前回と同様の主張を繰り返している者、何度も同じ理由で申請をしていらっしゃる方、これがC案件。そして、D案件が、上記以外の案件と。この四つに分けて、難民申請者の申請に基づいて振り分けを行っているのが現在の実務の現場ということであります。 このうち、今回、補完的保護対象者の考え方が導入をされるということになりますが、難民条約上の迫害事由に明らかに該当しない事情を主張している者、いわゆるB案件の方と補完的保護対象者との区別をどう行うのかということ、この考え方について入管庁のお考えをお聞かせいただきたいということと、あわせて、補完的保護対象者というのはどの要は案件にカテゴライズされるのか、ここについても入管庁の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 従前から、申請書の記載内容等により申請案件振り分けを行っているところ、御指摘のB案件とは、難民認定申請者のうち、難民条約上の迫害事由に明らかに該当しない事情を主張している者をいい、これについては迅速処理の対象とするとともに、在留を認めない措置をとってきたものです。 補完的保護対象者につきましては、迫害を受けるおそれのある理由が難民条約上の五つの理由に限定されない者であるため、迫害を受けるおそれが明らかに難民条約上の理由によるものでないことのみをもってB案件と同様の扱いにはしないと、あっ、扱いとすることは考えておりません。申請内容に応じてA案件、B案件と振り分けてまいります。
○川合孝典君 ということなんですよね。 そのことを確認今させていただいたんですけれども、結局、そこの案件の振り分けのときにどう判断していくのかということに、その判断が実は肝の部分なんだけれども、ブラックボックスになってしまっているということがこれまでも法案審議の中で指摘されてきたことでありますので、この案件の振り分け、私なんかは、新たな概念としての補完的保護対象者ということなのであれば、A、B、C以外の、上記以外の案件というところに入るのかなと実は私なんかはちょっと感じたわけでありますけど、この辺りのところの取扱いもどこに入れてしまうのか、Bに入れてしまうということになると当然補完的保護対象者としての可能性がその時点でかなり落ちてくるということにもなろうかと思いますので、ここの、実は案件の振り分けというのが極めて重要になるということを指摘をさせていただきたいと思います。 今日のところはここまでとさせていただきたいと思いますが、ちょっとこの辺りのところの考え方の整理も是非入管庁さんの中でお願いをできればと思います。 次の質問に参りたいと思います。 難民不認定者の在留許可に関する取扱いということなんですが、法改正が全面施行された後も、いわゆる難民不認定者のいわゆる在留特別許可についての判断がどのようになされるのかということについて、これをちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 入管法等改正法では、難民認定申請中の在留資格未取得外国人で難民又は補完的保護対象者と認定されなかった方などについては、入管法改正法の第五十条第一項に基づき、退去強制手続において、申請により又は職権で在留特別許可の判断をすることとなります。 その上で、どのような場合に人道配慮による在留特別資格の対象となるかについては、個々の事案に応じて判断することとなるため一概に申し上げることは困難ですが、例えば、本国情勢の悪化などにより人道上の配慮が必要と認められる方には我が国への在留を認めることになると考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 実は、今御答弁のあったとおり、現行制度における人道的配慮による在留許可というのは、本国情勢に加えて本邦の情勢も考慮したものがあるわけでありまして、実は必ずしも補完的保護の定義には当てはまらないということにこれはなるわけであります。 法改正後、在留資格のない難民申請者がどういった取扱いを行われるのかということについては、補完的保護が入ったから残りのものはばっさり切り捨てるということになってしまいますと、そこに問題が、今度新たな問題が生じるということも懸念されておりますので、したがって、今後、法改正の全面施行後も、新法の下で手続、難民申請の手続が行えるこの枠組みというものをきちっと担保していくということの必要性があるということを小泉大臣にはちょっと聞いておいていただければ有り難いということで、指摘をさせていただきました。 次の質問に参りたいと思います。 日本語教育の提供体制についてということで、本日、文科省さん、お越しいただいております。ありがとうございます。 現在も、欧米諸国に比較すると難民認定者数という意味では桁違いに少ないわけでありますけど、日本は、その一方で、難民認定とは別に人道的配慮から在留が特別許可された外国人は、令和三年、五百八十人だったものが、実は去年、千七百六十人ということで、三倍以上の増加ということになっています。 これは、この問題と真摯に所管省庁が向き合っていただいていることの一つの数字的な裏付けにもなっているということで、私自身は、この数字は前向きに評価をさせていただきたいと思いますが、今回、今年の三月に入管庁が難民認定基準というものを策定しており、六月の難民入管法の改正によって補完的保護が始まる、このことによって、今後安定した在留資格が付与された外国人の方が日本語教育を無償で提供されるという、そういう枠組みになってまいります。 そこで必要になるのが日本語教育の提供体制をいかに充実させていくのかということになるわけでありますが、この日本語教育の提供体制の整備の進捗状況について、文科省さんにお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中原裕彦君) 難民認定されました外国人に対しては、日本語教育の定住支援プログラムとしまして、昼間六か月又は夜間一年間の五百七十二時限の日本語教育や、日本語教育相談員による日本語教育相談、あるいは定住後の日本語教育教材の提供などの支援を行っております。 補完的保護対象者に対する日本語教育につきましても難民と同様の日本語教育プログラムを提供するということとされておりまして、令和六年度の概算要求において必要な予算を要求し、難民及び補完的保護対象者が我が国で生活するために必要とする日本語教育を支援してまいりたいというふうに存じます。
○川合孝典君 文科省さんに、ここから先は通告しておりませんけれども、確認なんですが、こうしたプログラムを整備することによって、いわゆる外国人の方の日本語力をいわゆる上げていくための効果というものがどの程度出てきているのかといったようなことについての検証は行っていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(中原裕彦君) これまでのところ、アンケートなどにおきまして、実際にどうした向上があったのかというところの検証を行っているというふうに理解をしております。
○川合孝典君 プログラムは、数字的に今お聞きいただいてかなり充実した日本語教育のプログラムを作っていらっしゃるということなんですが、この教育プログラムに実際にアクセスできるかどうかということの方が大事でありまして、その教育の場を、要は、日本の各地にいらっしゃる該当者の方に提供していく上でのインフラの整備というものについては何か行っていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(中原裕彦君) 地域日本語教育体制の充実事業といったようなことで、それぞれの地域におきまして、各外国人の方がアクセスできるような努力というものをしているところでございます。
○川合孝典君 ウェブを使った例えば通信教育みたいなもの、そういうサービスはございますでしょうか。
○政府参考人(中原裕彦君) いわゆるつなひろといいまして、つながるひろがるということで、ウェブにおきましても日本語教育のプログラムを受けられるような、そうしたサービスをホームページ等で提供させていただいているところでございます。
○川合孝典君 時間が参りましたのでこれで最後の質問にさせていただきたいと思いますが、そうした充実した教育プログラムを作っても、そこに実際にそういうものの存在があるということを理解した上でそこにアクセスしていただかないと、作っても使う人がいなければ何の意味もないということにもなりますので、体制整備と同時に、活用状況等についてもきちっと検証していただくことの必要性があるということ、このことだけ指摘をさせていただき、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 性犯罪をなくすために、今日は、直接、性犯罪者、加害者の指導に当たる保護観察の体制についてお尋ねをしたいと思います。 お手元に、保護局が取り組んでいる性犯罪者処遇プログラムのワークブックから私の方で主要な点を抜粋させていただきまして、お配りをしております。 大臣、もう既に御覧いただいているかと思うんですが、資料でいうと三枚目になるんですけれども、性加害につながりやすい認知というものがあるんですよね。前国会で不同意性交等罪を中心にした性刑法の改正が行われました。この参議院の法務委員会も、二〇一七年の前回の改正なども含めて、性暴力の被害者、性犯罪の被害当事者が、フリーズあるいは混乱、恐怖などの反応、心理的な反応を起こし、一見、拒絶をしていないかのように見えることがある、そうした反応に陥りやすいということを共有する中で法改正に至りましたし、新法の、性刑法の新法の条文そのものがそういう組立てでできているという理解を私はしておりますけれども、ところが、加害者はその状態を自分に都合よく受け止め、思い込む、そうした性加害につながりやすい認知ということがあるんではないかと思うんです。 そのワークブックの十九ページ目のところにも、相手は逃げなかったのだからそれほど嫌ではなかったのだろうとか、その次のページ、上から二つ目の四角ですが、嫌だと言っていなければ性的な行為を拒否しているわけではないとか、合意の上だったのにお金が欲しくて後から訴えられることがあるなどの、こうした認知で性加害に至っているという加害者がやっぱりかなりいるからこそ、このワークブックにも例としてピックアップしているのではないか、これを認知の癖というふうに呼んでいるんじゃないかなと思うんですが、保護局長、この認知の癖というのはどのようなものなんでしょうか。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 同じ出来事や状況に対する考え方や受け止め方が人によってそれぞれであるように、認知の癖は誰にでもあるものですが、人によっては自分の行動を許すためにその行動を正当化したりマイナスの結果をわざと小さく考えたりすることがあり、性犯罪再犯防止プログラムの中ではこうした考え方や思い込みを認知の癖として取り扱っております。 性加害に及ぶ者の中には、例えば、嫌だと言っていなければ性的な行為を拒否しているわけではない、デートの誘いに応じてきたら性行為を望んでいるはずだ、被害に遭っても時がたてば事件のことは忘れてしまうなどの性加害につながりやすい認知の癖を有する者がおり、本プログラムにおいては、こうした認知の癖を本人に気付かせ、別の認知に変えることを課題として考えさせるなどの指導をしています。
○仁比聡平君 大変な仕事だと思うんですよ。大変な働きかけだと思うんですよね。 前国会の法案審議のときに参考人としておいでいただいた斉藤章佳さんの「「小児性愛」という病―それは、愛ではない」という本を皆さんもお読みになられたのではないかと思うんですが、冒頭で、余りにもおぞましい認知なので、私がここで言葉にできるだけのところだけ読みますけど、今日のXは最初からすごく積極的だった、困ったような顔をしていたけど、あれは恥じらってみせて僕を誘っていたんだなと、塾講師の性加害者が小学校の中学年、高学年の女子との関係の中でそんなふうな認識を持っている。あるいは、十二歳の女子児童に対する性加害をした四十九歳の男性、私とYちゃんは付き合っていました、恋人同士だったんです、それを周りの人たちがぶち壊したんです、私がロリコンでYちゃんは被害者だといって引き離したんです、私はそんな人たちによって犯罪者にさせられました、おかしいのはどっちだって言いたいです、というような認識を持っている性犯罪の加害者がこうした性犯罪を再び起こさないように、そのことによって新たな被害者絶対に生まないように、直接この加害者に働きかけ指導すると、で、再発防止の計画まで立たせるというのが、立てさせ守らせるというのがこの保護観察官が取り組んでいる性犯罪者処遇プログラムというものだと思うんですけれども、皆さんのお手元の資料の二枚目にこうした認知行動療法という考え方、考えというか取組ですね、プログラムについて概要が書かれていますけれども。 そこで、保護局長、こういう身勝手な認知をこのプログラムでどのように克服させるのかと、再発防止のためにどんな取組を実際されるのか、ちょっと御紹介いただけますか。
○政府参考人(押切久遠君) 保護観察所においては、性犯罪再犯防止プログラムの中で、性加害を肯定するような認知の癖に気付かせ、これを別の認知に変えるための課題に取り組ませるなどして、性犯罪に結び付くおそれのある認知の癖や自己統制力の不足等の問題を改善し、再び性犯罪をしないようにするための対処法を習得させています。さらに、プログラムにおいては、子供に対する性加害を行った者については子供への性的空想の影響等を自覚させ対処方法を学ばせるなど、その特性を踏まえた指導内容を個別に追加して実施し、処遇の実効性を高めているところです。 引き続き、保護観察所においては、本プログラムの着実かつ効果的な実施に努めてまいりたいと存じます。
○仁比聡平君 もう一度三枚目のところを見ていただいたら、子供に対する性加害者の認知の癖というのが下の方に列挙されていますよね。愛情を持っていれば子供に性的な行為をしても構わないとか、子供と性的な行為をすることはその子にとって性教育になるとか、子供であってもしぐさや態度で大人を誘惑してくることがある、子供が性的な行為をされても親に言わないのは性的な行為をされることが嫌ではないからだなどなど。こうした認知のゆがみを抱えた性加害者に再犯を絶対にさせないというための今ほど御紹介いただいたプログラム、それをほぼ一対一で保護観察官と性犯罪者が行っているものなんですよ。 これ、とても重要で、けれども、余り知られていないという取組かと思うんですけれども、まず先に、効果をどう評価するかと、こういう取組の評価についてですけれども、令和二年の三月に再犯等に関する分析結果というのが出されました。御覧のとおり、プログラムの非受講群二六・二%が性犯罪の再犯に至ったのに対して、このプログラムの受講群は一五・一%ということで、再犯抑止効果が示唆されたという評価になっていまして、それはそうだろうなと思うんですね。 けれど、このプログラムを終了してなお一五・一%の受講者が性犯罪を再犯していると、これは重大ですよね。この平成の年代に、十八年頃から始まったこのプログラムの取組というのは大切な成果を上げていると思うし、工夫もされてきていると思うんですけれども、なおプログラム受講者の一五%程度が再犯に至っていると。 これを更にもっと効果を上げて性犯罪をなくしていくというために、保護局、取り組むべきことは何ですか。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 性犯罪再犯防止プログラムについては、子供に対する性加害を行った者等に対応した指導内容を追加するなど、その一部を改訂し、昨年四月から実施しているところですが、今後も、改訂後のプログラムの運用状況等を把握しつつ、保護観察対象者の再犯防止に一層効果的なものとなるよう、その着実な実施に努めてまいります。 また、プログラムを効果的に実施するためには、性犯罪者処遇に関わる保護観察官の処遇能力の向上が重要です。この点、法務省においては、保護観察官を対象として、性犯罪者に対する処遇を効果的に行うための技能を向上させることを目的とする性犯罪対策研修を毎年実施しており、こうした研修等を通じ、保護観察官の処遇能力の向上に努めてまいりたいと存じます。
○仁比聡平君 そのとおりだと思うんですよね。そのとおりというのは、つまり、この再犯の防止にとってゴールはないわけですよね。言わば模索しているということでもあろうかと思うんですよ。その最前線といいますか、直接、性犯罪者なり、あるいは再犯に至ること絶対にさせてはならない犯罪者の保護観察に取り組んでいるのが保護観察官、一人一人の保護観察官だということだと思うんですよね。 この認知の癖、これを新たな認知、この犯罪に至らない認知に変えさせてそれを守らせ続けるという、この取組というのは本当に大変だと思うんですよ。ゆがんだ認知が、現実に性加害を行ったということによって、それを正当化しようとする心理が働いて更に固着されると。で、それが強化されていく。日常を一旦取り戻したような感じがあるけれども、その中でストレスがため込まれて、何らかの引き金で、例えばこの子はかわいいとか、付いていこうというみたいな、対象が目の前に出てくるとつい歩いて付いていってしまうとかいうですね、そういうことが引き金になって再犯に至るというようなことを絶対にやめさせるという取組ですよね。言わば、対象者の人格の底深い、奥深いところに踏み込んで自覚させて、そしてそうしたゆがんだ認知に基づく犯罪を犯さないためのスキルを身に付けさせるということだと思うんですけれども。 ちょっと先に、大臣、こうした保護観察官の専門性というのはこれもうとっても高いものだし、それから重い役割を担っていただいていると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 思いますね、非常に強く。今日お話を伺って、その高度な専門的な知識と実行力、そういったものがなければ対応できないでしょうし、また、そのプログラム自体がまた開発されつつ、改良されつつ、更新されていくものなんでしょうね。そういったものを学び取って実践の場で力を出すというのは非常に高度な技術であり、高度な人間性が必要だし、また、でも、それに大きな効果、これからだと思いますけれども、期待したいですね。また、この分野についての力を入れていくという、そういう認識も持ちました。
○仁比聡平君 そのとおりだと思うんですよ。 続きに、全国の保護観察官の配置の現状を資料でお配りしていますけれども、もう時間がないので私から申し上げますが、日本中で千五百人程度しかいらっしゃらないんですよね。かつ、観察所の所長を始めとした管理職だったり、あるいは本省で政策形成なんかに当たったりしていらっしゃる保護観察官がいらっしゃいますから、現場で実際のその犯罪者に直接指導している保護観察官は千百九十七人しかいません。日本中で千百九十七人しかいないわけですよ。例えば、一番小さいのは松江の保護観察所ですけれども、十一人しかいません。島根県、どれぐらい広いと思っていますかって。 この中で、性犯罪者だけじゃありませんけれども、この再犯の防止の地域の計画を立てるための、個別の処遇ではなくて、再犯防止計画を各都道府県で立て、地域で実践しようとしているじゃないですか。この地方の会議に法務省を代表して参画をしたりしているわけですよね。こうした保護観察官が、今大臣もおっしゃった、研修で自ら技能を高めていく、日本中の技能を前進させていく。 それから、具体的に言うと、土曜、日曜とか夜とかにプログラムがあったら受けられるのにという退所者もいたり、現状は満期釈放される人には保護観察が付けられませんから、だから、そうすると、満期釈放される人、あるいは保護観察期間が終わった人たちに対してどういうふうに取組ができるのかということを政策としても工夫しなきゃいけないわけですよね。 こういう認知行動療法の取組を担える民間あるいはクリニックなどを広げたいというふうに思うけれども、現状は地方に行くとないですよね、クリニック。そうした取組を前進させて、性犯罪や再犯が起こらない社会をつくるための要が、私、保護観察官だと思うんですよ。 だから、抜本増員の決意を大臣に最後伺いたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 令和六年度の概算要求の時点では七十九名の増員を要求しております。これ、さっき鈴木先生の御指摘もありましたけど、これをまず実現させること、そしてこれを継続すること、できればもっと増やすこと。だけど、非常に説得力のある増員要求だと私は思いました。 まあ法務行政全体に増員が必要なんですけれども、少なくとも、この分野について、高い技術を持ち、ピンポイントで、そういう犯罪を犯す認識の癖がある人にピンポイントでこれを伝えていくということについては、非常にコストに対して大きな成果が得られる可能性がありますので、そういう説得を含めて財政当局に更に強くお願いをしていきたいと思います。
○仁比聡平君 頑張ってください。 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いをいたします。 私も再犯の防止という観点から質問をしていきたいと思います。 令和三年、刑法犯の検挙人員に占める再犯者割合は四八・六%。非常に高い状況、まあ半分ぐらい、五〇%近い状況になっているということです。そういうこともありまして、今年の三月には第二次再犯防止推進計画というのを閣議決定をされ、五年間のその実施を、計画に沿って実施をしていくということです。 この第二次を第一次と見比べてみますと、国と地方公共団体の役割分担、こういったものが第一次では明確ではなかったかと思うんですが、第二次再犯防止推進計画では地方の果たす役割を明確にしている。地域による包摂の推進、こういったものが重点項目であるということです。刑務所出所者を複数の支援や制度にアクセスをする働きとか、支援スキルを高める必要、こういったもの、あとは、そういったことをやっている機関とか関係団体とのつながり、こういったことが含まれていて、確かにこれは非常に重要な、地域とのつながりというのは、地域の方のサポートを得るというのは本当に重要なことだと思いますけれども、まず、この点について、大臣、目的であったりとか狙いであったり、こういったことをお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、所信でも申し上げたことの繰り返しになりますけれども、五年間、第一次再犯防止推進計画、五年間やってきて、いろんなことをやったんですが、犯罪者数そのものは減り、絶対数減りましたけれども、刑法犯検挙者の半分が再犯者という状況は崩せなかったんですね。非常にこれは大きな問題がはらんでいるなというふうに思います。 そういった反省も含めて、第二次再犯防止推進計画ができ上がりました。ここは、その法務、司法行政手続後の手続ケアも含めて、就労とか住宅とか保健医療とか福祉サービスとか、法務行政本体ではない、その周りを取り囲んでくれる行政分野との連携に託するという考え方になっていると思います。 現実に、それぞれの地方で知恵が働きつつあると思いますけれども、全国展開するようなスキームはまだ見出されていないと。その中で、薬物の問題とか、今御指摘があったその性犯罪の問題とか、これ個別に取り組んでいく必要も痛感しております。
○清水貴之君 続いて、その更生支援の中の一つである特別調整制度についてお伺いをします。 これ、二〇〇九年に始まって、対象というのが刑務所を出た後の身寄りのない精神や知的に障害を持った方若しくは高齢者ということで、刑務所が候補者を選び、本人の同意を得て保護観察所が決定をするということです。 これが、実際にこの制度を使っている方、確かに高齢化も進んでいますので人数は増えていて、大体十年間で一・六倍ぐらいに増えているということなんですが、これは非常に成果が出ているということですね。これ、二〇一四年から一五年の法務省の調査で、特別調整を終了後に再入所した障害者、これは一〇%だったと。ただ、辞退した方もいまして、辞退した人の再入所は大体四〇%ということですから、やっぱりそのプログラムを受けた方、特別調整制度を使った方というのの再犯率が非常に低くなっているということです。これ、高齢者の場合も同じですね。 まず、お聞きをしていきたいのが、ただ、障害を持った方をこれ対象にするわけですから、そういった制度を担っていく観察官の方々、こういった方々が十分にやっぱり人数的にも備わっているのか、若しくは、それぞれの知識とか経験とか、こういうのが非常に重要になっていくと思いますけれども、この辺りの今の取組など、教えていただけたらと思います。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護観察所が行う特別調整は、高齢又は障害のある受刑者等が矯正施設出所後に福祉サービスを円滑に利用できるよう、矯正施設、地域生活定着支援センター等と連携し、矯正施設在所中から必要な調整を行い、出所後の必要な支援につなげるものです。 各保護観察所においては、所属する保護観察官の中から特別調整の担当官を指名するなどし、特別調整における関係機関との連携、協議等の業務に従事させております。 特別調整を担当する保護観察官は、福祉制度や福祉の関係機関等との連携業務を適切かつ効果的に実施するために必要な知識や技術が求められることから、これを習得させることを目的とした研修を毎年実施し、その職務能力の向上を図っております。 引き続き、保護観察所において特別調整を着実かつ効果的に実施するために、必要な実施体制の整備を図ってまいりたいと考えております。
○清水貴之君 是非お願いいたします。 その上で、とはいえ、どこかでやはりその制度を使ったとしても、退所する、一般的なところで生活をしていく中で、そういった方々に対するまたフォローというのも非常に重要かなと。もう終わったから、そのまま後は知りませんよではなくて、やっぱりフォローしていくことも大切かなと、再犯防止という観点から思うんですけれども、この辺りはどのように取り組んでいるんでしょうか。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護観察所においては、特別調整を実施した者が矯正施設から出所後に地域において切れ目なく必要な福祉サービス等を受けることができるよう、関係機関等と連携した支援の確保に努めております。 例えば、特別調整を実施した者の中には矯正施設からの出所後直ちに福祉施設に入所できない者もおり、このような場合には、保護観察又は更生緊急保護の一環として、福祉スタッフが配置された更生保護施設に一時的に入所させるなどした上で、地域生活定着支援センター等の関係機関とも連携し、できるだけ早期に必要な福祉サービス等を受けることができるよう調整を実施しております。 引き続き、保護観察所においては、特別調整を実施した者が矯正施設出所後に必要な支援を円滑に受けることができるよう、関係機関等との緊密な連携を確保しつつ、特別調整の実効の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○清水貴之君 続いて、これも再犯防止の観点から、協力雇用主制度についてお伺いをいたします。 協力雇用主というのは、刑務所を出た後、出所者の自立及び社会復帰に協力することを目的として、犯罪や非行をした人を雇用又は雇用しようとする事業主の制度のことです。 この協力雇用主、まずは手を挙げて登録をするというところなんですが、現在、全国に大体二万四千、五千ぐらいのその協力雇用主、名のりを上げている方がいるんですが、ただ、実際に雇用しているという事業主というのが、非常にその数からしたら、母体からしたら少ないんです。大体今、千数百ということですから、大体二十社に一社ぐらいしか雇用ができていないということなんです。 その中でも建設業などが非常に多いということですから、今世間的にも人手不足と言われている中で、何かこの辺の状況がうまくマッチングしていけば、出所後にそういったところで働きながら社会更生をしていけるということで、いい仕組みかなと思うんですが、ただ、これがなかなか思ったほど伸びていないなという印象を受けるんですけれども、これについての今の見解、お聞かせください。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、協力雇用主の登録数は、令和四年十月一日現在、約二万五千でございます。他方、実際に雇用している協力雇用主数は約千にとどまっております。 実雇用が伸び悩んでいる理由の一つとして、刑務所出所者等の円滑な就職と職場定着のためには事業主とのマッチングが重要ですが、協力雇用主の約半数が建設業であるなどの業種の偏りがございます。 このような課題に対応するため、多様な業種の事業主に協力雇用主となっていただけるよう経済団体や業界団体等への働きかけを行うとともに、民間の立場から協力雇用主の活動を支援する各都道府県就労支援事業者機構等とも連携し、多様な業種の協力雇用主の確保と適切なマッチングに引き続き努めてまいりたいと存じます。
○清水貴之君 その協力雇用主さん側の実態なんですけれども、もちろん多くの方々は非常にもう前向きに、一度犯罪を犯してしまったとしても社会に復帰して再チャレンジするということを支援される方、そういった方々が多数だとは思うんですけれども、ただ一方で、これ、制度がそういった制度になっているということで、自治体などによっては、この協力雇用主制度、これ登録をするとポイントなどが付いて加点がされて公共工事の発注に参加できるような、そんな資格が得られるとかですね、ですから、まあひとまず登録しておこうとかいう風潮もあるんじゃないかということが言われております。 中には、やっぱりその出所者を雑に扱ったりとか、一般の従業員と出所者に対して雇用条件を変えてしまったりとか、非常に良くない状況でその出所者を雇用しているという事業主も、全てとはもちろん言いません、本当に一部だとは思うんですけれども、そういったところもあるという声もこれ聞こえてきております。 そうなると、せっかく協力雇用主さんの協力を得てどこかで働き出したとしても、その状況が非常に良くなかったら、また、もう働いていられるか、違うじゃないか、話がということで飛び出してしまったり辞めてしまったりして、そうすると、また次、再犯につながるという可能性もこれありますので、その辺りをしっかりとつなげていくというのが大事かなとも思うんですけれども、この辺りというのは、その協力雇用主側をどのように評価されたりとか見ていらっしゃるのかなというのも非常に気になるんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 協力雇用主に関し、一部の地方公共団体では、入札参加資格審査や総合評価落札方式において、社会貢献活動や地域貢献活動としての加点をするなどの優遇措置を実施していただいております。地方公共団体においては、その優遇を受けられる条件として、刑務所出所者等の雇用した実績がある場合としているところがあるほか、協力雇用主の登録のみをもって優遇が受けられる場合もあると承知しております。 いずれにしましても、引き続き、刑務所出所者等を実際に雇用いただく協力雇用主を増加させるための取組の充実に努めてまいります。 また、法務省においては、刑務所出所者等のより適切な就労先のマッチングを行うとともに、協力雇用主と刑務所出所者等の間のトラブルを未然に防止したり、あるいは円満な解決を図ったりして就労を継続させるなど、協力雇用主と刑務所出所者等の双方にきめ細かな寄り添い型の支援を行う更生保護就労支援事業を全国二十七か所で実施しているところです。 引き続き、各地域で必要な支援が円滑に行われるよう、本事業の実施状況やその効果検証なども踏まえて、今後の事業展開について検討してまいりたいと存じます。
○清水貴之君 非常にこれ、スムーズに進めば非常に前向きで再犯防止に資する制度ではないかというふうに思いますので、是非、そういった問題がもし散見されるようならば、その問題解決、是非努めていただきたいなというふうに思います。 最後の質問で、これ、先ほども田中先生からも出ました、保護司の担い手確保の話です。 やっぱりこれ、地元回っていても非常に、保護司さん、なり手がなくてとか、まあやっぱり年齢がどんどん上がってきていてという話を非常によく聞きます。実際、今保護司さんなっていらっしゃる方が団塊世代とかその下の世代ということで、だんだんやっぱり高齢化も進んでいる上に、今就職の、その雇用の年齢も上がってきていますから、保護司さんというのは、やっぱり時間、労力、必要としますので、働き出したりとか、ほかの仕事をしていたらなかなかやりにくいとかいうことで、やっぱりなり手が足りないなというふうに言われています。 非常に、ただ、これも再犯防止に非常に重要な、日本にこう、何というんですかね、なじんでいるといいますか、もう長年培われたこの仕組みですから、是非しっかりと守っていきたいなというふうに思っているんですけれども、まずこの担い手、防止、担い手の確保についての考えなどをお聞かせください。
○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。 保護司の適任者を確保する上で重要なのは、一つは保護司の負担軽減であると考えております。 これまで、保護司が保護観察対象者等と自宅以外の場所で面接できるよう更生保護サポートセンターを保護区ごとに設置するなど、面接場所の確保に取り組んでまいりました。 また、保護司活動のデジタル化について、保護司が保護観察等の報告書をウェブ上で作成、提出できるよう保護司専用ホームページを導入するとともに、保護司会へのタブレット端末の配備を進めてきたところです。 そのほか、新任の保護司がベテランの保護司とともに保護観察等を担当する保護司複数指名を推進し、心理的な負担を軽減することにも努めてきたところでございます。 また、保護司の待遇改善も重要ですので、これまで、保護司活動の実情を踏まえ、保護司実費弁償金の充実に努めてまいりました。 なお、待遇改善の一方策として報酬制の導入も選択肢として考え得るところ、本年五月に法務大臣決定により設置された持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会でも議論されており、また、保護司間でも様々な御意見があることから、丁寧な検討が必要であると考えております。 いずれにしましても、法務省として引き続きこれまでの取組を推進するとともに、検討会等においてもしっかりと議論を進めてまいりたいと考えております。
○清水貴之君 大臣、これ検討会でしっかりと今議論をされているということなんですが、これ、法務省が行ったアンケートですと、保護司さんへの就任を難しく感じる活動というのが、報告書の、月一回の報告書の作成と提出ですとか、あと対象者との面接と、こういうのが上の方に来ているわけですね。ということは、今おっしゃられたデジタル化の話であるとかこういったことというのは、今すぐにでもきっとやっていけるんだと思うんですね。 検討会というのが中で今議論されているというのはそれは非常に重要なことだと思うんですが、できる改善とか改革とか、こういったことは、大臣、是非積極的に進めていただけたらなというふうに思います。もし一言いただけましたら。
○国務大臣(小泉龍司君) この検討会は来年の秋頃を目途としていますけれども、おっしゃるように、それまでに手当てできることが出てくれば、最終結論を待たずに手を打ちたいと思います。そういう目でもう一回審議をチェックしてみたいと思います。
○清水貴之君 以上です。ありがとうございました。
○委員長(佐々木さやか君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。小泉法務大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を便宜一括して御説明いたします。 これらの法律案は、政府において、人事院勧告の趣旨に鑑み、一般の政府職員の給与を改定することとし、今国会に一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を提出していることから、裁判官及び検察官についても、一般の政府職員の例に準じて、その給与を改定する措置を講じようとするものであり、改正の内容は、次のとおりであります。 一般の政府職員について、令和五年の民間給与との均衡を図るため、俸給月額を引き上げることとしておりますので、裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額についても、これに準じて引き上げることとしております。 これらの給与の改定は、一般の政府職員の場合と同様に、令和五年四月一日に遡ってこれを適用することとしております。 以上が、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(佐々木さやか君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時十一分散会