法務委員会 第2号
- 発言数
- 343 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/11/09
会議録
○委員長(佐々木さやか君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、井上義行さんが委員を辞任され、その補欠として松川るいさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房長楠芳伸さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木さやか君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。自民党の古庄玄知です。 火曜日に大臣の方から所信を表明していただきました。ありがとうございます。今日は、それに関連して何点かお尋ねしたいと思います。 まず、再犯防止及び刑務所内処遇に関連してお尋ねいたします。 先般、大臣からお話がありましたとおり、再犯者数は減少はしておりますけれども、刑法犯で検挙された者の約半数が再犯者という状況が続いております。私も実務をやっておりまして、実際に二課の事件、公職選挙法違反とか、あるいは贈収賄、こういうのは初心者なんですけれども、そうじゃなくて窃盗、強盗、強姦、それから覚醒剤、こういうのはもう大半が前科何犯というのが常でした。 再犯をする要因とすれば、たくさんあると思うんですね。出てきても働く場所がない、住む家がない、それから手に職がない、それから社会から偏見で見られる、まあそれが働く場所がないとか住む家がないとか、そういうのにつながっていると思うんですけれども、そういうことでまた犯罪を繰り返して刑務所に入ってしまうと、そういう悪循環の繰り返しだと思うのですけれども、その再犯を防止するために、犯罪をした人たちが様々な支援を適切に受けることができるように社会での受入れ体制を構築する必要があると考えますが、この点について法務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) ありがとうございます。 所信の冒頭で私からも申し上げましたように、再犯者数は絶対数は減っている、だけれども、刑法犯で検挙される人の半分は再犯者というこの比率は変わらないのです。これ、非常に、第一次再犯防止推進計画を五年間やってきても数字が動かないということを非常に私は問題だと思うし、また、そこに施策のまだまだ余地があるというふうに考えまして、今様々な検討を行っているところでもございます。 第二次再犯防止推進計画がスタートしておりますけれども、その中で何が本当に効いてくるのか。そして、この再犯者というのは、矯正施設、我々の目の前にいるわけです。初犯を犯す人というのは社会のどこかにいて、これ触れないんですけど、再犯者はすぐ近くにいるんです。その再犯者をもしゼロにできれば、日本の犯罪、犯罪数は二分の一になるわけで、総理が言われる、より安全で安心な社会がつくれる。目の前に大きな目標として、これをしっかり法務省も捉える必要があるというふうにまず思っております。 その上で、どうすればいいのか。先生おっしゃるように、社会全体でケアする。地域社会、社会に戻っていってもらいたい、刑務所ではなくて社会に戻っていってもらいたいということでありますので、社会全体でケアしていく必要があるというのも事実でございます。 私も、数少ない視察の中から、そういったところも選びまして幾つか現場を見てまいりましたけれども、現場では様々な知恵が働いています。国だけではなくて、地方公共団体あるいは民間の協力者あるいは福祉関係の方々、医療関係の方々、現場では緊密に連携取れているところもありますが、これが全国展開にまだ及んでいないということも大変大きな問題だというふうに思っております。 先生の問題意識と深く共有させていただいている問題意識を持っているということを申し上げたいと思います。
○古庄玄知君 犯罪には被害者がどうしてもいるわけで、で、簡単な事件じゃなくて、例えば殺人事件なんかの場合に、一家の大黒柱が殺されてしまったと、そういう案件もあるわけで、その被害者の心情あるいは被害者が現在置かれた窮状ですね、そういうのを刑事施設の中においてそれをどのように反映させて改善指導しているのか、その辺りについて法務当局の方にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 刑事施設における改善指導は二つに分けられ、受刑者に対し、規則正しい生活習慣、健全な考え方の付与、生活設計や社会復帰への心構えを持たせることなどを目的とした一般改善指導と、特定の事情を有することにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対し、その事情の改善に資するよう特に配慮して行う特別改善指導がございます。 現在、特別改善指導としては、薬物依存離脱指導、暴力団離脱指導、性犯罪再犯防止指導、被害者の視点を取り入れた教育、交通安全指導、就労支援指導の六種類の指導を実施しているところ、いずれも受刑者の個々の特性を踏まえながら効果的な実施に努めているところです。 次に、被害者等の心情等を考慮した矯正処遇の実施につきましては、本年十二月一日から、被害者等の心情等の聴取・伝達制度の運用が新たに開始されることとなります。矯正処遇は個々の受刑者ごとに処遇要領を策定の上実施しているところ、被害者等の心情等につきましては、聴取した心情等を含め、処遇要領上の達成すべき矯正処遇の目標に被害者等の心情等の理解や被害弁償に関する内容等を盛り込むこととしております。 特にその必要性が認められる者につきまして、入所後早期から出所まで、受刑期間全体を通じて被害者の視点を取り入れた教育を継続的に実施するとともに、職員との対話を通して受刑者の更生への動機付けを高めることにも取り組むなどし、これまで以上に受刑者が自身の責任を自覚し、被害者等に対する慰謝の念を深めるよう働きかけてまいりたいと考えております。
○古庄玄知君 先ほどまでの質問とも関連するんですけれども、受刑者が出所後、仕事で生計を立てていくために役立つスキルや資格を習得する職業訓練というのは、再犯防止の観点あるいは社会の雇用ニーズに応じて引き続き実施していく必要があると考えますけれども、この点について法務当局の見解をお尋ねします。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 受刑者が釈放後速やかに就職できるよう、在所中から就労に必要なスキルや資格を身に付けさせることは、その再犯を防止する上で極めて重要なことであり、そのため、刑事施設で実施している職業訓練の種目や内容が社会の雇用ニーズに応じたものであることが必要であることは、委員御指摘のとおりでございます。 多くの刑事施設におきまして、建設機械科、介護福祉科、情報処理技術科など多種多様な種目の職業訓練を実施しているところ、毎年、訓練を実施している刑事施設に協力雇用主や関係機関等を招いて就労支援検討会を実施し、充実すべき訓練内容や今後新たに導入すべき訓練種目などについて御意見をいただく機会を設けているほか、有効求人倍率などを参考にしつつ、職業訓練が雇用ニーズに応じたものとなるよう、継続的にその拡充や内容の見直しを図っているところです。 今後も、協力雇用主のニーズの的確な把握に努め、雇用ニーズに応じた職業訓練が実施できるよう、その充実に取り組んでまいりたいと考えております。
○古庄玄知君 令和七年六月までに拘禁刑というのが導入されるというふうに決まっております。これは、従来あった懲役刑と禁錮刑を一本化した刑だというふうに聞いておりますけれども、この導入に向けて現在どのような検討あるいは準備がされているのか、法務大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘のように、拘禁刑は、令和四年六月に成立しました刑法等の一部を改正する法律案により、法律により創設されました。令和七年六月一日に導入される予定でございます。 これまでの懲役刑は作業の実施というのが必須条件、前提でございましたけれども、拘禁刑の導入後はより柔軟に、そうした制約が柔軟に、制約はありますけれども、柔軟に運用していこうということでございまして、個々の受刑者の特性に応じて、職業訓練を含む作業と指導あるいは教育、こういったものを組み合わせた処遇を実施することが可能になります。より効果的な改善更生を図るということを旨として柔軟に対応していくという形になります。 こうした拘禁刑の導入の趣旨を踏まえ、受刑者の特性に応じた作業と指導の内容や改善更生に資するユニットですね、集団編成の在り方などについて、今部内で鋭意検討を深めているところでございます。それに当たる職員の意識の持ち方、意識改革も含めて鋭意取り組んでいるところでございます。全体としてその目的が達せられるように全力を尽くしたいと思っております。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 次の質問に行かせていただきます。 前にも一度この法務委員会でお尋ねしたんで重複する部分もあるかと思うんですけれども、令和三年二月に、私の地元の大分で、ある事故、事件が起きました。これは、十九歳の少年が真っすぐな道路を夜間百九十四キロという猛スピードでぶっ飛ばしていたんですね。そうしたら、対向、向こうから来た車が右折しようと思ったら、それにぶつかって、はね飛ばされて、その対向車に乗っていた五十一歳の男性が亡くなってしまったと、こういう痛ましい事故なんですけれども。 この交通事故の場合に、自動車運転処罰法という法律があって、第二条に危険運転致死罪というのが規定されています。その第二条二項に、制御困難な高速度で致死に至らした場合は、二十年以下の懲役かな、そういうふうになっています。最高が二十年。ところが、制御困難な高速度に該当せずに、該当しない場合は、普通の過失運転致死罪ということで七年以下の懲役ということになって、三倍開きがあるんですね。 これについて、当初、検察は、危険運転致死罪は適用が難しいので過失運転致死罪ということで起訴しました。そうすると、七年以下、最高でも七年ということになります。これに怒った遺族が、百九十四キロでぶっ飛ばしておいて、これが制御困難と言えないのかと、制御不能だろうと、なのにもかかわらず、危険運転致死罪を適用せずに過失運転なのかと、ひどいじゃないかということで署名活動をして、二万八千通の署名を集めて検察庁に届けたら、ようやく検察庁が重い腰を上げて、ほんじゃということで危険運転致死罪に訴因変更をしたという案件がございます。 で、今度、今年の二月ですかね、栃木県の方でも、これ、百六十キロで直進した自動車がオートバイに追突して、オートバイに乗っていた六十三歳の男性が亡くなったという、こういう案件があります。この案件についても、宇都宮の検察庁の方は、危険運転致死罪ではなくて過失運転致死罪ということで起訴しているみたいです。これについても、おかしいんじゃないかということで今署名活動がなされていると、そういう事案があるみたいです。まあ、ほかにもあるかも分かりませんけど、私が把握しているのはその二件です。 これ、何でこういうことが起きるかというと、やっぱり制御困難な高速度、この制御困難なというのが犯罪の構成要件として非常に明確じゃないんじゃないかなというふうに思っております。 こういう犯罪の構成要件が明確じゃない場合にどういう影響があるかというと、まず、捜査機関、検察官の方が判断に困るんですね。これ、万が一強気で危険運転致死罪に持っていって起訴して、もし危険運転致死罪に該当しないということになると、裁判所から無罪の判決をもらうと。そうしたらそれは困るんで、じゃ、一個落として過失運転致死罪で起訴しようかと、こういう判断になりがちだと。 今度、起訴されたとしても、裁判所の方が、危険運転致死罪なのか過失運転致死罪なのか、難しい判断を迫られて困ると。 それと、今度、弁護側の方としても、その起訴の態様いかんによっては、場合によったら無罪の主張をしなければならない。で、これで勝つのか勝たないのか分からない。 今度、被疑者側にしても、もう早くはっきりさせてちょうだいよと。いつまでも裁判で引きずられるのは嫌だと。もう自分がやったことは間違いないんだから、それ相応の刑に服す覚悟はあるので早くはっきりしてほしいと、そういう要求は被疑者にもある。 今度、被害者からしてみると、そういう暴走事件で自分の大事な人が亡くなったのに過失運転とは何事かということで、みんなが困るんですね。 そういうのはやっぱり犯罪の構成要件が不明確なところに起因するんじゃないかなというふうに私は考えておるんですけれども、この辺、刑事事件における犯罪構成要件の明確化という点について法務大臣としてどのようにお考えなのか、御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 今先生御指摘がありましたのは、刑罰法規における明確性の原則を御指摘されたものだと思います。 刑罰法規は明確でなければならない、明確に規定されなければならないとするものでありまして、憲法三十一条が保障する罪刑法定主義の内容を成すものと理解されていると承知をしております。 明確性の原則の趣旨は、仮に罰則の内容が不明確であるとすると、犯罪の内容が事前に法定されていないのと同じこととなり、国民の行動の予測可能性が奪われるといった点、今先生が御指摘されたようなことだと思います、こういった点であり、刑罰法規に関する重要な基本原則であると認識しております。
○古庄玄知君 それで、今の危険運転致死罪についての法律の構成要件には問題があるんじゃないかということで、実は、自民党におきましても危険運転致死傷の在り方検討PTというのを設置いたしまして、法律改正も視野に入れて議論を行っているところでありますけれども、この点について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 自民党の交通安全対策特別委員会において御指摘のプロジェクトチームが設置され、危険運転致死傷罪の在り方について議論が行われておりますことは承知をしております。 ただ、政党内の御議論でございますので法務大臣としてコメントすることは差し控えますが、法務省においては、危険運転致死傷罪を規定する自動車運転死傷処罰法を所管する立場から、危険運転致死傷罪の在り方について十分な検討を行ってまいりたいと思います。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 次に、取調べに関してお尋ねしたいと思います。 捜査機関の取調べについて問題があるのではないかという報道がなされることがあります。取調べの対象者に利益誘導をして、何とかその有利な証言を引き出そうというふうな可能性もあるんじゃないかという指摘がなされることも結構あります。 検察官としての心得を記載した「検察の理念」というのがありますが、これを見てみますと、こういう記載があるんですね。あたかも常に有罪そのものを目的とし、より重い処分の実現自体を成果とみなすかのごとき姿勢となってはならないとかですね、取調べにおいては、供述の任意性の確保その他必要な配慮をし、真実の供述が得られるように努めるなどとも記載されております。 この「検察の理念」につきましては、検察組織内でどのように周知徹底されているのか、検察当局にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 「検察の理念」には、御指摘のとおり、今御指摘いただいたことのほかにも、被疑者、被告人などの主張に耳を傾け、積極、消極を問わず十分な証拠の収集、把握に努め、冷静かつ多角的にその評価を行うといったことなども記載されておりまして、数々の検察の基本姿勢などが示されております。 検察当局におきましては、勉強会、研修、日々の業務の決裁を通じた指導など様々な機会を捉えましてこのような「検察の理念」の浸透が図られており、それを踏まえた職務の遂行に努めているものと承知しております。 今後も、検察の職員一人一人がこのような「検察の理念」を踏まえた職務の執行が、遂行ができているかを常に自らに問いかけ続けるとともに、検察の組織全体がそのような気風を保ち続ける努力をすることが重要であると考えております。
○古庄玄知君 それで、取調べというのは密室の中で行われるわけですけれども、そこでどういうふうなやり取りがなされたかということを、後で言ったとか言わないとかそういう問題にならないようにするためには録音、録画というのが効果的だと思われるんですけれども、検察当局の方は現在の運用としてどのような場合に録音、録画を実施しているのか、お尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 検察当局は、法令に基づきまして取調べの録音、録画が義務付けられた事件というものがございますけれども、それ以外の事件でございましても、事案の内容や証拠関係などに照らし、取調べを録音、録画することが必要であると考えられる場合については取調べの録音、録画を実施しているものと承知しております。 具体的には、知的障害によりコミュニケーション能力に問題がある被疑者に係る事件、また精神の障害等により責任能力の減退、喪失が疑われる被疑者に係る事件については、原則として、逮捕又は勾留中の被疑者の取調べについて録音、録画を実施しておりますほか、逮捕、勾留中の被疑者について、公判請求が見込まれる事件であって、被疑者の取調べを録音、録画することが必要であると考えられる事件、公判請求が見込まれる事件であって、被害者、参考人の取調べを録音、録画することが必要であると考えられる事件の被害者、参考人につきましても、取調べの録音、録画の試行対象事件として積極的に録音、録画を試行することとされているものと承知をしております。 さらに、これら以外の場合におきましても、捜査、公判の必要がある場合には取調べの録音、録画を行うことがあると承知をしております。
○古庄玄知君 運用としてそういう運用状況だというのは分かりました。ただ、簡単な事件でも、場合によったら重大な内容を含んでいるかも分からないので、あるいは在宅事件でもそうなんですが、そういう在宅事件を含めた全ての事件において取調べ状況の録音、録画をすべきじゃないかというふうに日弁連なんかが主張しているんですけれども、これに対して検察当局の見解をお願いいたします。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 一般論として申し上げますと、取調べの録音、録画には、被疑者の供述、まあ被疑者に限らずですけれども、供述人の供述の任意性の的確な立証、判断に資する、取調べの適正な実施に資するなどの有用性が認められるということがございますが、その一方で、取調べの録音、録画によりまして被疑者が十分な供述をしづらくなり、取調べや捜査の機能に支障が生じる場合があるなどの問題点があるものと考えられます。 したがいまして、在宅事件を含めた全ての事件の取調べの録音、録画を実施するか否かにつきましては、ただいま申し上げました取調べの録音、録画の有用性や取調べ等に与える影響などを考慮しつつ、慎重な検討を行う必要があるものと承知しております。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 次の質問に行かせてもらいます。 刑事訴訟法の四百三十五条から四百五十三条までは再審に関する規定がなされております。その中で、四百五十条は、再審開始決定に対して即時抗告することができるというふうに規定がされております。 ただ、この再審開始決定に対する即時抗告というのは、再審事件を長引かせるんじゃないかということで、様々な意見が出ております。規定上、できると書いているので、しなくてもいいわけですね。更に一歩進んで、しないとかですね、あるいはこれを禁止すべきではないかと、そういうふうな提言もなされておりますけれども、この点についての法務当局の見解をお願いします。
○政府参考人(松下裕子君) 日弁連から御指摘の意見が示されているということは承知をしております。 検察官が再審開始決定に対して抗告し得るということは、公益の代表者として当然のことであると考えております。再審開始事由は、刑訴法、刑事訴訟法四百三十五条に規定されておりまして、三審制の下で確定した有罪判決に対して再審を開始するためには同条所定の要件が必要とされておりますところ、再審請求審では、その開始事由の存否を裁判所が判断することになりますけれども、検察官の抗告権を排除するということになりますと、裁判所がその判断を誤り、違法、不当な再審開始決定があった場合に、これを是正する余地をなくしてしまうなどの問題点があり、この点につきましては慎重な検討を要するものと考えております。
○古庄玄知君 ただ、今までの再審事件を見ますと、まあ国には、人、時間、それからお金がありますけれども、再審被告人には、時間もなければ金もなければ人もいないと、そういうもう圧倒的に力の差がありますので、是非それを認識して、認識した上で、この再審法の改正という段階になれば、判断に入れていただきたいというふうに思います。 次に、もう一つの大きな問題として、再審請求審において証拠開示を制度化すべきではないかという意見が日弁連の方から出ておりますけれども、この点について法務当局の見解をお尋ねいたします。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 日弁連から御指摘の意見が示されているということは承知をしておりますけれども、再審請求審において証拠開示制度を設けるということにつきましては、かつて法制審議会の部会において議論をなされたことがございます。その際、再審請求審は通常審と手続構造が異なるので、通常審の証拠開示制度を転用することは整合しない、また、再審請求審における証拠開示について一般的なルールを設けることは困難であるといった問題点が部会において指摘されたところでありまして、それらを踏まえて、十分な検討を要すると考えております。
○古庄玄知君 この再審に関する法律というのは、七十年たつんですけれども、これまで一度も見直されておりません。この見直しについて現在何か動きがあるのか、あるいはこれから検討を行っていくのか、その辺りについて法務大臣の御意見をお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘がありました再審制度の在り方について、様々な御意見があることは承知をしております。 再審制度の在り方は、確定判決による法的安定性の要請と個々の事件における是正の必要性との調和点をどこに求めるかに関わるものであり、様々な角度から慎重に検討すべきものであると考えております。 こうした点を踏まえて、法務省では、平成二十八年成立の刑事訴訟法等一部改正法の附則で求められております検討に資するため、令和四年七月から、改正刑法、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会を開催しており、再審請求審における証拠開示等についても協議が行われているところでございます。 具体的には、ちょうど昨日開催されました会議において、お尋ねの、御指摘がありました再審請求審における証拠開示について協議が行われ、次回以降も引き続きこの論点について協議が行われることとなったと承知しております。 こうした協議会における充実した議論がなされるよう、引き続き法務省としても尽力してまいりたいと思います。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 今度、民事の関係でちょっとお尋ねします。 現在、年間六十万組が婚姻をして、で、三、ごめんなさい、二十万組が離婚をしていると、そういうのが今の現状だというふうにお伺いしております。そして、若い夫婦の離婚の場合、子供さんがいらっしゃる夫婦の場合、常に問題になるのが、その親権をどうするかという問題が常に問題になるんですけれども、離婚後の子供の養育の在り方について、子供さんの利益の観点から現在どのような検討がなされているのか、法務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 父母の離婚等に伴う子の養育の在り方、これについては、子の利益を図るという観点から大変重要な課題であると認識しております。 父母の離婚後の子供の養育等の在り方に関しては、現在、法務大臣の諮問に基づき、法制審議会、これ令和三年からでありますけれども、家族法制部会をつくり、調査審議が行われております。家族法制部会では、離婚後の親権制度の在り方、親子交流や養育費の問題など、多岐にわたる論点について子の利益の観点から調査審議がされているところでございます。 諮問をしました立場でありますので、法務大臣として具体的な検討の在り方についてコメントをすることは差し控えたいと思いますけれども、法制審における議論、引き続きスピード感を持って充実した審議が行われるよう期待をしたいと思っております。
○古庄玄知君 離婚をした場合、親権、それと一体となって問題になるのが養育料の点なんですけれども、やはり現実には養育料の不払がかなりの割合で発生しておりまして、それが母子家庭の貧困の原因だというふうに言われております。 そこで、離婚した場合の養育料の支払の確保、これについてどうすべきかという点について現在どのような検討がされているのか、その辺りについて法務当局にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、養育費の履行確保は子供の健やかな成長のために重要な課題であると考えております。 養育費の履行確保も含めまして、父母の離婚後の子の養育の在り方につきましては、現在、法制審議会家族法制部会において調査審議中であります。その中では、養育費の履行確保に向けた効果的な制度の在り方について幅広く検討がされておりまして、例えば養育費請求権に一般先取特権を付与することの可否や養育費の強制執行の手続を更に容易にするための方策などについて議論がされておるところでございます。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 今度、司法外交のことについてお伺いしたいと思います。 大臣は所信の中で、法の支配などの価値を世界に浸透させる司法外交を一層推進すると述べられました。ただ、世界の国々もいろんな国がありまして、法の支配とか基本的人権の尊重などの価値にほとんど重きを置いていないと、そういう国もたくさんあるわけでございますが、法務省としてそのような国との間で今後どのように司法外交に取り組んでいくのか、法務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘いただきましたように、国際情勢が非常に大きく、また複雑に変化する中で、法の支配あるいは基本的人権の尊重といった基本的な価値、これは主要先進国に共通する理念として、その重みを一層増しつつあります。 法務省は、六十年以上にわたる国際研修等への協力という、そういう歴史を持っておりますけれども、あるいは三十年に及ぶ東南アジア諸国を中心とした法制度支援、法制度整備支援という歴史も持っておりますけれども、これらに加えまして、法の支配、基本的人権の尊重と、こういった価値を世界に浸透させていく、そういう取組を是非始めようということで司法外交に今鋭意取り組んでいるところでございます。 本年七月でありますけれども、ASEAN、G7双方の閣僚級が一堂に会する史上初の会合であるASEAN・G7法務大臣特別対話を主催をいたしました。また、その後、各国の大使と交流を重ねる中で、日常のその活動の中で各国大使とこうした価値観についての意見交換を深めつつあることが我々の一つの大きな今後に向けてのステップになるというふうに考えております。 確かに、世界の国の数で考えると、その多数派なのか、そういう問題は確かにありますけど、だからこそより深く世界に、また粘り強く理解を求めていくという活動をしっかり定着させたいと思っております。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 続きまして、法教育についてお伺いしたいと思います。 法務大臣は、法教育の必要性について所信の中で述べられておりました。確かに、力とかお金の力、お金とか力関係とかじゃなくて、きちんと法的な思考力を持った、そういう判断、公正な判断、そういうふうなリーガルマインドといいますか、そういうのを持った人たちを育てていくというのを、必要性は当然我々も感じているところですけれども、その法務大臣の認識として、法教育の意義と重要性についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 今先生御指摘あったように、社会全体の価値観が多様化しています。そして、社会の仕組みそのものも、経済が高度化する中で必然的に起こることだと思いますが、複雑化をしている。その中で、格差の問題もあろうかと思います。 そういった中で国民の権利を擁護していくということが必要になりますが、その大前提として、国民一人一人が、その今先生がおっしゃるリーガルマインド、自らの考えをしっかりと持って、そして社会の一員として共にこの社会の中で生きていく、その大前提として、法的な物の考え方、法律に対する理解、どういう行動を取り得るのか、そういった教育をしっかりと我々が取り組んでいく、非常に重要なことだと思います。 そういう裾野がしっかりとできていけば、日本の法秩序、法規範、そういったものがより明確に、確実に実現できていくんだろうと思います。裾野を広げる、そういう意味での法教育に粘り強く取り組んでいきたいと思っております。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 それで、大分予定していた質問事項を、ちょっと済みません、飛ばさせていただいて、所有者不明土地の問題についてお伺いしたいと思います。 来年の四月から相続登記の申請義務化というのが始まります。これ、怠った場合は十万円の過料ということが科されておりまして、かなり所有者不明土地問題の解決には寄与するのではないかというふうに期待を寄せているところではあるんですけれども、ただ、所有者不明土地、自分が土地を相続したかどうか分からないとか、ずっと放置されていても、役所がそれをどうやって認識するのかとか、まだ問題は多々残っているのではないかと思います。 ただ、この所有者不明土地というのは一朝一夕には解決しないと思いますし、隗より始めよという言葉もありますから、かなり所有者不明土地に対してこの相続登記の義務化というのは役に立つのではないかと思います。 ただ、やっぱり国民が土地を相続した場合、これは絶対登記しなければならないんだと、そういう認識を持たなければならないと思うんですね。どこかに土地があったと思うけれども価値がない、山の中だからもうどうでもいいや、ほたっとけというのが大半の方々の認識だと思うので、その辺りについて、どういうふうにこの制度を広く国民に理解してもらうかということについてどのようにお考えなのか、法務大臣の見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 所有者不明土地問題は、公共事業や民間取引の妨げとなっており、将来を見据えて政府全体で取り組むべき課題であると認識しております。 所有者不明土地の発生予防と土地利用の円滑化の観点から、総合的な対策として、令和三年に民法、不動産登記法等の改正が行われました。その中でも、来年四月から施行される相続登記の申請義務化、これはそれ以前に相続した未登記の不動産も適用対象となりますので、所有者不明土地対策の中核的な役割を果たすものであるというふうに考えております。 また、本年四月から施行されている改正民法では、個々の所有者不明土地等に特化した財産管理制度が創設されるなど、土地利用の円滑化が図られたところであります。 まさに、委員御指摘のように、所有者不明土地問題の解決のためには、せっかくこういういい制度ができるわけですから、この新制度の意義や、まずこの新制度の存在や意義や内容を国民各層にきめ細かく浸透させてこそ、初めてその効果が生まれてくるわけであります。ここからが正念場かもしれません。しっかりとこの各制度が国民に受け入れられ、理解され、根付いていくように、引き続き、我々だけではなく関係機関、関係団体とも連携して、しっかりと周知、広報に努めてまいりたいと思います。
○古庄玄知君 この所有者不明土地の発生予防の観点から、一定の要件を満たす土地を、土地の所有権を国に引き渡す相続土地国庫帰属制度というのが今年の四月二十七日から始まったというふうに承知しております。ただ、これ条件もいろいろと厳しいというふうに聞いておりますので、この相続土地国庫帰属制度の現在の運用状況がどのようになっているのか、法務当局にお尋ねいたします。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 所有者不明土地対策の一環といたしまして、相続した不要な土地を一定の要件の下で国に帰属させる相続土地国庫帰属制度の運用が本年四月二十七日から開始されまして、全国の法務局において対象となる土地の実地調査を始めとする審査が進められているところであります。 本制度の申請件数は本年十月三十一日時点で合計千百八十一件に上っておりまして、様々な種類の土地について幅広く申請が寄せられております。また、本年十月三十一日時点で既に九件の土地が国庫に帰属しております。 法務省といたしましては、相続土地国庫帰属制度の円滑な運用に努めるとともに、所有者不明土地の解消に向けた諸施策につき、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○古庄玄知君 ありがとうございました。 続きまして、改正入管法の関係でお尋ねいたしたいと思います。 さきの通常国会で改正入管法が成立いたしました。これに関連して、今年の八月四日、齋藤前法務大臣が、送還忌避者のうち日本で生まれ育った外国籍の子供に対する在留特別許可に関する方針というのを発表をされました。具体的には、日本で生まれ、入管法改正法の施行時までに小中高校で教育を受けており、引き続き日本で生活をしていこうと真に希望している子供とその家族について、親に看過し難い消極事情、これ一定の消極事情が書かれているんですが、消極事情がある場合を除き、今回に限り家族一体として在留特別許可をして、在留資格を与える方向で検討するというものであります。 これに対しては、親に看過し難い消極事情がある場合は除かれるなどの条件が厳しいとか、今回限りという制限が不当であるなどという批判があると聞いておりますが、これらの批判について法務大臣の御見解をお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 齋藤前法務大臣が出されました今回の方針、これは、適正な出入国在留管理行政を維持する、しつつ、できる限りその中でこうした状況にある子供たちの保護を図るというバランスを実現したものでございます。 御指摘の、親に当該の、当該親に看過し難い消極事情がある場合というのは、具体的には、親に、ブローカー等から、以下、親に以下述べるような事情がある場合ですね。まず、ブローカー等から入手した他人名義の旅券を行使して入国したり偽装結婚して入国したような場合や、上陸審査において退去命令を受けたにもかかわらずそれに従わなかった場合などの不法入国、不法上陸の場合、また、詐欺などの目的で偽造在留カードを行使したり偽造在留カードの作成や売買に関与したり偽装結婚の仲介を行うなど出入国在留管理行政の根幹に関わる違反、また、薬物の使用や売春等の反社会性の高い違反、懲役一年を超える実刑判決を受けた場合、複数の前科を有しているなどの場合であり、こうした場合については、出入国在留管理行政に与える支障が大きいため、在留特別許可をすることは困難であると言わざるを得ません。
○古庄玄知君 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。 本日は、大臣の所信的挨拶に関する質疑というテーマとさせていただきます。 私は、引き続き、立憲民主党の次の内閣、ネクスト法務大臣を拝命しております。対政府質疑に先立ちまして、司法や法務分野におきまして私たちの目指すものを申し述べさせていただきたいと思います。 法務省は、基本法制の維持そして整備、法秩序の維持、国民の権利擁護などを任務としています。これらの背景に当たり、私は、国の屋台骨となっている価値観は、憲法が定める民主主義、そして法の支配、また基本的人権などの諸原則だと思います。私は、国が健全な秩序を守って、個人が尊重され、襲いくる不幸に対応するためには、やはりこれらの諸原則が健全な状態で機能していることが重要だと思いますし、司法あるいは法務行政は第一義としてその任を担う重要な公的作用と考えております。 今日の司法、法務行政に期待されるものはそれだけではないと思います。司法、法務行政は、ややもすれば閉鎖や排他、その挙げ句の画一化の方向に行きがちな私たちの社会に多様性を持ち込み、少数を守るてこになり得ると思うんですね。多様性を包摂する社会は、強靱で幅広い可能性と柔軟な対応力を併せ持ちます。多事多難な二十一世紀を私たちが生き抜くためにも、司法、法務作用を積極的かつ創造的に機能させていくことが望まれるんではないかと思います。 小泉法務大臣並びに法務省の皆様には、私が今述べた視点から発想される私たちの提案を是非前向きに受け止めていただき、そして、日本のために、また世界のために是非貢献する司法、法務行政となりますよう、力を合わせていただければと願っております。 法務行政は社会の多様性を維持する重要な責務を持っているという私の立論に対する御所見をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 先生が今おっしゃいました社会の多様性を維持するということ、それは国民の権利擁護と大変密接に関係しているというふうに私は考えます。私が所信において触れさせていただきました法務省設置法第三条一項に掲げられている法務省五つの任務の中には、国民の権利擁護が含まれております。 この内容として、所信でも申し上げましたけど、いじめや虐待、マイノリティーの方々に対する偏見や差別、様々な人権問題について、関係省庁等と連携し、人権相談や調査救済活動を行うほか、人権啓発活動等の取組を行うなどが含まれているわけであります。 また、同じく所信で申し上げましたように、共生社会というものをつくっていく。その中の三つのビジョンがございますけれども、その中に多様性を持った社会というものも盛り込まれているわけでございます。それを実現していく。 この基本的人権を含む国民の権利擁護と、また共生社会に向けた法務行政の取組、こういったものが合わさって、結果として、先生が御指摘のように、社会の多様性を維持するということに間違いなくそれはつながっていくと思いますので、そういう気持ちを持って、多様性を認め合い、互いを信頼し合える社会、その実現に向けて努力、全力で努力したいと思います。
○牧山ひろえ君 是非、法務行政の力で、多様性を包み込むことから生じる強靱性の獲得にお互いに力を尽くせればと思います。 さて、内閣改造時に岸田総理ほど大臣を含んだ政務三役人事について適材適所と連呼した総理は、私の記憶には今までございません。総理は、九月十三日の内閣改造で過去最多に並ぶ女性五人を採用した狙いを、適材適所と強調しております。逆に、女性の起用がゼロだった九月十五日の副大臣、政務官の人事についても、適材適所と同じ表現を使って説明しておられるんですね。 法務大臣は、その後の報道も併せて、柿沢氏の法務副大臣の任命について適材適所と考えておられますでしょうか。また、国会に対する説明責任を果たさなかった議員を法務副大臣、果たさない議員を法務副大臣に就けた岸田文雄総理の任命責任は重いと言わざるを得ないと考えますが、これに関する大臣の所感をお願いしたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 今般、柿沢副大臣が辞任する事態になりましたことにより、国民の皆様に、また国会に不信感を与えてしまったこと、大変遺憾であり、法務大臣として厳粛に受け止めております。 引き続き、内閣の一員として、一層の緊張感を持って、国民の信頼を回復できるよう全力で取り組んでまいります。
○牧山ひろえ君 司法、またあるいは法務行政に携わる者は、社会的なルールや倫理、そしてそれに伴うペナルティーを所管することから、とりわけ高い倫理観と国民からの信頼を必要とすると考えております。 現在の状況は、残念ながら、副大臣の人事が適材適所ではなかった現実を表していると思うんですね。なぜ、山田太郎文科政務官の件も併せて、岸田内閣において次から次へと不祥事辞任が、すなわち適材適所ではない人事がなされるとお考えでしょうか。直接通告はしておりませんが、関連ですので、是非お答えいただければと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 繰り返しになりまして誠に恐縮でございますけれども、副大臣辞任することとなった事態、多くの方々に、国民の皆様に不信感を与えてしまった、大変遺憾なことであり、法務大臣として厳粛に受け止めております。 引き続き、内閣の一員として、一層の緊張感を持って、国民の信頼を回復できるよう全力で取り組んでまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 ストレートにお答えいただけないのは非常に残念です。 第一次岸田内閣では四閣僚が僅か二か月の間にドミノ辞任、辞職し、改造内閣でも一週間に二人の政務三役が辞職に追い込まれております。任命責任という言葉がむなしく響きます。 さて、十月三十一日、副大臣から辞職願を受領した法務省事務方は、大臣に諮らないまま予算委員会の出席要請を拒否したとされています。これに関しまして、小泉法務大臣は、私が委員会に出席中に辞表が提出され、直接確認していなかった、法務省として、副大臣を委員会に出席させないという判断を法務大臣に諮らないまま事務方の判断で、独断で行ったことが確認された、言わば越権行為であり、不適切なもので、私自身、監督不行き届きを痛感するとともに、二度とこのようなことが起きないよう厳しく事務方を指導するというふうに説明されているんですね。 大臣がそのような判断をされ、そして事務方を厳しく糾弾するのならば、昼過ぎの柿沢副大臣との面談時に、お配りした資料にも記載されておりますけれども、その場で辞職願を受理せず、副大臣として委員会に出席させて、そして説明責任を果たせる、果たさせるべきではなかったんではないかなと思うんですね。 公職選挙法違反が疑われる極めて重大な事件で、法の執行に当たるべき法務副大臣の疑惑なのに、なぜ本人に説明せず、させず、辞表を受理したのでしょうか。辞職の強い意向が示されたためとされていますが、委員会での陳述を求める野党の要求が明確になっていたにもかかわらず、上長として委員会への出席を命じることも説得することもせずに、この段階で辞職を認めたというわけですね。 これは、より意図的で悪質な隠蔽行為と批判されても私は仕方がないのではと考えますが、その点について大臣はどのように反論されますか。直接通告はしておりませんが、関連ですので、是非大臣、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 法務委員会が、予算、参議院予算委員会が中断して休憩になり、またそのまま昼の休憩に入りまして、私は法務省に戻りました。その間、法務省事務方から出席を見合わせるということを理事会で話をしたわけであります。 ただ、その時点で私はそのやり取りを知らず、法務省に戻り、本人の話を直接聞きました。取材を受けてそれが記事になっていると、それが事実であります。そして、違法性の認識はなかったものの深く反省をしており、内閣、国会審議にも大きな迷惑を掛けるので、もう何としても辞任したいということを伺い、聞きました。 そのことを早く内閣に上申しなければいけないというふうに考えまして、本当に昼休み限られた時間でありましたので、そういう上申を官邸にするように、そういう指示をして、またこちらへ戻りまして、院内に戻ってからそういうやり取りが今別室で行われていたんだという説明、報告をそこで受けたわけであります。 これは、経緯をそのまま申し上げますと、そういう経緯でございます。
○牧山ひろえ君 本当に真摯にお答えいただきたいと思うんですね。一つ一つの質問を本当にはぐらかさないでいただきたいなと思うんです。私が聞いていたのは、何で説明責任を果たさないまま受理したのかという質問でした。でも、今お話しした、お話をされたのは全くその質問に答えていない、本当に残念に思います。 大臣、本当にこの委員会では一つ一つ真摯にお答えいただきたい。もう冒頭からこれじゃ、本当に、先、どうなるのかなと本当心配します。やっぱり大臣にだけ説明してもしようがないんですよね。やっぱり副大臣ですから、副大臣として最後仕事を全うするためには、御自分が呼ばれた予算委員会で真摯に説明をする、記者会見じゃなくて、副大臣としての私は最後の任務だったんじゃないかなと思います。それをやることなく簡単に受理してしまうというのは、私はちょっと理解し難いお話だと思います。非常に残念なスタートだなと思います。説明責任を果たしていないのは、私は柿沢前副大臣だけではないと思います。 さて、在日コリアンやアイヌ民族に対する差別的言動をめぐって札幌と大阪の法務局から人権侵害と認定された、自民党の杉田水脈衆議院議員のSNSなどでの発言についてお伺いします。 杉田議員は、一日、御自身のX、旧ツイッターですけれども、にショート動画を投稿しまして、月刊誌に掲載された人権侵犯認定制度を批判する評論記事を紹介しておられます。そして、それに乗っかって、人権侵犯認定について人権の定義に関する根拠法令がない、今回の措置は行政処分ではなく強制力のない任意の措置、行政処分ではない以上、人権侵犯を認定された者は名誉回復の機会さえも奪われるなどと主張しておりました。その上で、制度としておかしいと批判しているんですね。 人権侵犯の認定が制度としておかしいとの杉田議員からの批判に対して、大臣はどのような御所見をお持ちでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 個々の議員の方々の言動について私からコメントすることは差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げれば、人権侵犯事件の調査及び処理の制度は、人権侵犯による被害の救済及び予防を図ることを目的に、人権侵害の疑いのある事案について調査を行い、事案に応じた適切な措置を講ずるものでありまして、任意ではありますが、大変重たい制度であると認識をしております。 今後とも、しっかりとこうした取組を進めていきたいと思います。
○牧山ひろえ君 人権侵犯認定手続の調査件数は、二〇二二年に七千八百五十九件あったんですね。制約がありつつも、その簡易迅速性を持ってそれなりに機能していると評価し得ると思うんですね。ですが、人権侵犯の認定を受けた当事者からの我が身を省みない指摘によって、皮肉にも制度の射程距離の限界が浮き彫りになった側面があると思います。 さて、杉田議員は、法務省の認定制度を批判しただけではなく、十月二十七日に投稿したユーチューブの動画で、逆差別、えせ、そしてそれに伴う利権、差別を利用して日本をおとしめる人たちがいるというふうに主張されています。差別がなくなっては困る人たちと闘ってきた、私は差別をしていないなどと、自らの過去の言動を正当化したとも取れる発言をしているんです。少なくとも、人権侵犯の認定を受けた反省は全く感じられません。 杉田議員の事案について、岸田文雄総理は十月三十一日の参院予算委員会で、傷つけられた方々に謝罪した上で表現を取り消したと認識しているというふうに総理は答弁しているんですね。杉田氏の投稿は総理の説明と異なっているようにも受け取れます。岸田文雄総理は十九日の国連総会での演説で、人間の尊厳の尊重を強調したばかりです。岸田総理は自民党総裁でもあります。 現職の国会議員が人権侵犯に認定されたことの、そしてその後もこういった差別的な発信をしていることに関する法務大臣としての受け止めと対応についてお答えください。
○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねは、特定の方の人権侵犯事件における措置の実効性等を問われるものであります。個別の人権侵犯事件を前提とするお尋ねについては、関係者のプライバシーに関わる事柄であることから、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。また、個々の議員の活動等に関しても、法務大臣の立場でコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、法務省の人権擁護機関の行う人権侵犯事件手続は、人権侵害の疑いのある事案について、行政として中立公正な立場から、被害者等に時間的、経済的負担を掛けることなく、任意の手続の中で速やかにその救済及び今後の予防を図るという意義を有するものでありまして、一定の強制力を持って侵害の除去や被害の回復を図りたい当事者にとっては、さらに司法による救済を求めることが可能であるという、そういう枠組みになっております。 この事案についてのコメントは法務大臣としては差し控えさせていただきたい、そのことを御理解いただきたいと思います。
○牧山ひろえ君 総理や政府は、目指すべきは人間の尊厳が守られる世界と、自らの理想を国際社会に打ち上げるのならば、足下の人権侵害事案の始末をしっかりと付けるべきではないかなと思います。 さて、今回のように事実確認の上で侵犯の事実が認定されると、今回のような啓発のほか、要請、説示といった措置を実施することになります。杉田議員の事案に関しては、啓発、要請、説示などにより人権侵犯を生み出す素地が矯正されたとは到底思えないんですね。 人権救済手続の最終的な措置が今回のように実効性を発揮しない場合、解決のための別の選択肢は何かあるのでしょうか。
○政府参考人(鎌田隆志君) 先ほど大臣からの答弁にもございましたけれども、法務省の人権擁護機関の行う人権侵犯手続、これは任意の手続でございまして、任意の手続の中で速やかにその救済及び今後の予防を行政として図ると、こういう意義を有するものでございます。 したがいまして、措置に限界があるのではないかという御指摘だと理解いたしましたが、さらに一定の強制力を持って侵害の除去や被害の回復を図りたいと、こういう当事者につきましては、なお司法による救済を求めることが可能であると。例えば、財産的被害の回復であれば損害賠償請求、あるいは侵害の除去を求めるのであれば差止め請求と、こういった司法による救済を求めることが可能であると、こういう制度としては立て付けになっているということでございます。
○牧山ひろえ君 総理に聞いておりますので、総理、お答えください。(発言する者あり)あっ、済みません、大臣です。済みません、大臣に、お答えください。済みません、失礼しました。
○国務大臣(小泉龍司君) 今局長からも、またその前、私からも答弁申し上げましたように、あくまでこの段階では、一般論として申し上げれば、人権侵犯事件手続、任意のものであります。本人に啓発する、要請する、説得する、本人に理解をしてもらう、本人の自発的な理解と行動の変容を求める、そういう仕組みであるわけでございますが、しかし、かつ迅速に、速やかに救済を図るということも大きな目的になっています。 行政として、中立公正な立場から、任意ではありますけれども、速やかに救済を図る。しかし、一定の強制力を持って侵害の除去、被害の回復を図りたい当事者の方にとっては、なお司法による救済を求めることが可能だという枠組みになっているところでございます。
○牧山ひろえ君 悪意なく人権侵犯を犯した場合にはこれらの措置も効果を上げるケースはあると思うんですけれども、確信犯的に人権侵犯を犯した場合には実効性が上がりづらい傾向があると思うんですね。最終手段としての司法救済があるにせよ、人権救済機関の創設を含め、人権侵害からの救済へのアクセスの強化が私は今日ますます必要になってきていると思います。 機運が高まっている自治体へのヘイトスピーチ条例なども含め、人権救済の強制力ある措置についての法的整備の必要性も課題として認識する必要が私はあると思います。 さて、入管庁の調査によりますと、いわゆる送還忌避者のうち日本で育った十八歳未満の者は、令和四年末で二百九十五人います。そのうち日本生まれの者が二百一人おります。今年八月四日、入管庁は、送還忌避者のうち本邦で出生した子供の在留特別許可に関する対応方針を明らかにし、そして、同日、齋藤健法務大臣が会見でその説明をされました。 資料としてお配りしておりますが、その内容は、在留資格のない外国人の子供について、我が国で出生して学校教育を受けており、そして引き続き我が国で生活することを真に希望していると認められる子供については、家族一体として日本社会との結び付きを検討した上で在留特別許可をするとの方針なんですけれども、ただし、親に看過し難い消極事案が、事情がある場合を除くとされています。 ただし、親に看過し難い消極事情がある場合を除くとしたのはなぜでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは、子供を守るという、そういう観点と、また、在留、失礼しました、外国人の在留許可制度、こういったものが公益を守っている、そういう両者のバランスを図るための措置として打ち出されているものであります。 この親に看過できない消極事情がある場合、これを認めてしまうと、この水際での在留、しっかりした在留管理行政ができなくなる、大きな支障が生ずる、そこのバランスの中で、親に看過し難い、もう、どうしてもこれはもう看過できないんだというものについては認めることができないという措置をとっているわけであります。
○牧山ひろえ君 やはり、基本的な考えとして、子供は親を選んで生まれてくるわけではないんですね。親の事情によって在留特別を与えるかどうかの判断を変えるのは、子供の最善の利益、子供の本当に最善の利益を図るべきとする子ども権利条約に反するのではないかなと思うんです。 通常、国連人権委員会は、治安上の重大な懸念がある場合を看過し難い消極事情と解していると承知しています。入管法違反のみをもって看過し難い消極事情となるのでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘がありました、親に看過し難い消極事情がある場合、入管法違反のみであったとしても駄目なのかという御質問でありますけれども、具体的には、親に以下申し上げるような事情がある場合を想定しています。 ブローカー等から入手した他人名義の旅券を行使して入国したり偽装結婚して入国したような場合、上陸審査において退去命令を受けたにもかかわらずそれに従わなかった場合などの不法入国、不法上陸の場合、詐欺などの目的で偽造在留カードを行使したり偽造在留カードの作成や売買に関与したり偽装結婚の仲介を行うなど出入国在留管理行政の根幹に関わる違反、薬物の使用や売春等の反社会性の高い違反、懲役一年を超える実刑判決を受けた場合、複数の前科を有している場合、このような場合には、仮に入管法違反のみであったとしても、出入国在留、こうした非違事項の態様に基づいて、入管法違反のみであったとしても、出入国在留管理行政に与える支障が大きいため、在留特別許可をすることは困難である、そういうふうに我々は判断をさせていただいております。 繰り返しになりますけれども、適正な出入国在留管理行政の維持とその子供の保護と、このバランスをいかに図るかという中からこういう措置をとっているものでございまして、この方針自体が御指摘の子どもの権利条約に反するものではないと考えております。
○牧山ひろえ君 ちょっと驚きました。本当に、不法入国など入管法違反のみでは看過し難い消極事情とならないというふうにおっしゃるのかなと思ったんですけれども、ちょっと本当驚きです。 そして、この会見の中で大臣から、日本で生まれ育った在留資格のない子供の少なくとも七割程度に在留資格を与えることになるのではないかとの発言がありました。 対応方針の公表から三か月が経過しています。現時点でどの程度の子供たちが在留を許可されたのでしょうか。あるいは、不許可となった事例はあるのでしょうか。また、八月二十五日の記者会見で齋藤大臣は、私としては二百一人の子供のうち最終的に何人に与えたかということについては公表したいと思っていますと発言されていますが、この点について変わりはないでしょうか。法務大臣、お願いします。
○国務大臣(小泉龍司君) 今回の方針の対象となる御家族に対しましては、地方入管局から連絡を取るなどして着実に作業を進めているところであります。その中で、既に在留特別許可をした家族もございます。もう伝えた家族もございます。 作業の進捗は、鋭意進めているところでございますけれども、個別の事案ごとにもう事情が違う、スピードも違ったりしますので、在留特別許可がまだなされていない方々の心情に配慮するという必要性も勘案しまして、作業の途中経過で、もう今何件何件ということは申し上げることは差し控えたいと思いますが、齋藤前大臣が言われましたように、最終的に、二百一人の子供のうち実際に在留特別許可された人の数については最終的に明らかにさせていただきたいと思います。
○牧山ひろえ君 これ、本当に急ぐ話です。在留特別許可が出なければ、子供たちは進学や就学の、就職のチャンスを逃してしまうかもしれないんですね。 また、今回の法施行までに日本で生まれた子供が対象となる旨、事前説明でお伺いしましたけれども、それらのまだ生まれていない子供を含め、いつまでに審査と許可を行うのかを明確にすべきだと思います。 今回の方針は、日本で生まれ育った外国人を対象としており、外国で生まれた後、幼少期に来日し、日本で育った子供は対象にならないとされています。なぜ日本生まれ以外の未成年者九十四人を対象に入れなかったのか。日本で生まれた子供と同じように、幼いときに親に連れられた、日本に来た子供たちも、人道上、在留特別許可を与えるべきではないでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘の我が国で生まれていない子供たちについてでございますけれども、我が国に来ることとなった経緯、滞在期間等が様々でありまして、個々の事案ごとに諸般の事情を総合的に勘案して在留特別許可の許否を判断していくことが適切であるというふうに思っております。 なお、現行の在留特別許可の許否判断においても、現行ですね、の在留特別許可の許否判断においても、相当期間我が国の小学校、中学校又は高校に在学していることを積極的に評価するという形になっているところでございます。個々に判断をしてまいります。
○牧山ひろえ君 是非急いでください。お願いします。 終わります。
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我です。 この一年もこの法務委員会でお世話になります。どうぞよろしくお願いをいたします。小泉大臣とは初めてということで、どうぞよろしくお願いをいたします。 初めてということですので、少し明るい話題からというふうにも思ったんですけれども、残念ながら、柿沢前法務副大臣の問題がありまして、その問題、最初にやらざるを得ないかなというふうに思っております。 柿沢未途前法務副大臣の辞職の経緯とそのタイミングが、少しずつ昨日の衆議院の審議でも明らかになってまいりました。 十月三十一日に新聞記事が出ると。そして、その当日の九時二十分に辞職願を法務省の事務方に提出をして、官房長が、辞職願が出て、外形的に明白に副大臣として職務を遂行する意思なしというふうに判断をされたということで、予算委員会への出席が適切ではないというふうに判断をされたということが分かりました。 そのとき、柿沢元副大臣がどう対応したのか、前副大臣がどう対応したというのが一つの争点になっているわけですけれども、昨日の委員会では大臣は、事実関係を更に調査したいというような御答弁をされました。 それで、事実を知っている当事者の佐藤官房長を政府参考人としてお呼びいたしました。出席をいただきまして、ありがとうございます。 具体的に何と言って予算委員会に出なくてもいいということを伝えたのか、そしてそのとき柿沢副大臣はどのように当時お話しになったのか、お聞かせください。
○政府参考人(佐藤淳君) お答え申し上げます。 私は、その日、柿沢元副大臣とはお会いしておりません。私は国会内におりましたので、お会いしていないということでございます。
○石川大我君 そうすると、会わずに何か、電話か何かで、予算委員会に出なくてもいいということをお決めになったというか、判断をされたということですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 私は、その日、柿沢元副大臣と直接お電話でお話ししたことはございません。
○石川大我君 きちんと答えていただきたいんですよ。そうはぐらかす、時間少ないんでですね。 それじゃ、事務方の人から連絡が官房長のところに来たということでしょう。それ最初に言ってくださいよ。
○政府参考人(佐藤淳君) 失礼いたしました。 法務省の事務方といたしまして、辞職願を、済みません、申し訳ございません、事務方を通じて柿沢元副大臣にそのような状況をお伝えしたということだと理解しております。
○石川大我君 ちょっと、時間稼ぎをしないでいただきたい、本当に。少ない時間なんですから。そのようにとかあのようにとか言われたって分からないわけですよ。きちんと説明してください。
○政府参考人(佐藤淳君) 済みません。申し訳ございません。事務方を通じて副大臣が出席しない方向であるということをお伝えしたということでございます。
○石川大我君 それは、佐藤さん、あなたの判断でやったということですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 私が現場で、国会対応の責任者として、副大臣が出席しないという方向を決めたということでございます。
○石川大我君 そのとき柿沢さんは何というふうにおっしゃったんですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 詳細は私も把握していないところではありますけれども、あえて申し上げますと、柿沢前副大臣から異論はなかったというふうに聞いております。
○石川大我君 そうすると、佐藤さんがお決めになって、出ない方向にしてくださいということを言ったと、それを事務方から柿沢さんに伝えたと、そのときに柿沢さんは特に何も発言しなかったと。異論はなかったという意味が分からないんですが、分かりましたというふうに言ったということですか。それ、うなずいたということなんですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 済みません、私、直接お会いしていないのでつまびらかではないのですけれども、法務省の方針をお伝えしたところ、分かりましたということであったというふうに聞いております。
○石川大我君 これ、後からこれ越権行為であったということなわけですけれども、これもし柿沢氏が、自分が出ると、いやいや、そうではない、出るんだというふうに言ったら、これはまあたらればの話ですけれども、官房長としては、御本人が出るというふうにおっしゃった場合には、これは出ていただくということになるんですよね。
○政府参考人(佐藤淳君) 済みません、当時の状況の、ですけれども、今の仮定の御質問にはお答えしかねるということを御理解いただきたいと思います。
○石川大我君 確認ですけれども、九時二十分に柿沢前法務副大臣から辞表が出ます。そして、午後の持ち回り閣議で副大臣の職を免ずる決定をするわけです。この間の期間ですね、この間の期間というのは法務副大臣は誰なんですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 柿沢元副大臣であるというふうに認識しております。
○石川大我君 ですよね。そういうことですよね。 そういうことであれば、これ官房長からは、八時四十五分の段階で参議院の予算委員会の理事会において柿沢前副大臣に対する出席を要求して、我々がですね、我が党がですね、そして理事会として自民党さんも含めて了承されていると。だから、これ出ないというのはまずいんではないかと、副大臣というのは辞表を出しただけで辞めるわけではないと、その閣議の決定をもって辞めるのだから、今はあなたは副大臣なのだから、こういった要求が予算委員会から出ているんだから、これはやっぱり出なきゃいけないんじゃないですかという進言はされなかったんですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 今から思えば反省するところ多々あるわけですけれども、その当時は、辞職願が提出されるという外形的に明白な形でもはや副大臣としての職務を遂行する意思がないことが表明され、そのような状況で副大臣として政府を代表する立場で答弁するという職責を果たすことは困難であって、適切ではないと私は判断したということでございます。
○石川大我君 実は、僕はこれ、吉田委員も衆議院の中でお話をしておりましたけれども、法務委員会の中で。これは、事務方が、副大臣、つまり上司に対して出るなというようなこと、これは米山委員もおっしゃっていましたけれども、出るなということを言うのはちょっと考えられないんじゃないかと。私も大臣経験者の方の秘書官の方とかにも聞いたんですけれども、ちょっと考えられないよねというふうに言っているんですね。 ですから、僕は佐藤官房長が、実は政治的な圧力があって、そしてそういったもので泣く泣く自分が泥をかぶっているということではないのかなと思うんですけれども、佐藤さん、検察官出身ということもありますので、やっぱりそれは真実を語っていただきたいと思うんですけれども、その点、いかがですか。
○政府参考人(佐藤淳君) 私自身の判断でそのようにしたものでございます。
○石川大我君 柿沢前副大臣としては三つ選択肢があると思うんですよ。まず一つとしては、出なくていいという方針だというふうに言われたときに、これ大臣にお伺いしたいんですが、いやいや、こうやって八時四十五分の段階で自分に対する出席要求が出ているんだから、これは出席要求を受けてしっかりと説明責任を果たしてから辞表を提出をすると、まあ辞表をある意味取り下げるというかですね、一旦待つというような判断でしっかり説明責任を果たすということ。二つ目は、自分の判断で、もう私は出たくないので、私の責任で出ませんということ。三つ目としては、いや、自分の責任で出ないというと嫌なので、誰かのせいにして出ないことにしちゃうという三つの選択があったと思います。 こういった中で三番目を取られたのではないかなというふうに私は予想するわけですけれども、大臣、この問題について、本来だったら一番を取るべきだったんだというふうに思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) これはちょっと、まあ仮定のお話というか、柿沢副大臣の頭の中の、心の中の判断の問題でありますので、ちょっと私からは答弁控えたいと思います。
○石川大我君 柿沢前法務副大臣が極めて無責任だということを指摘をしたいと思いますし、時間ありませんので、この問題、引き続き追及をしていきたいというふうに思っております。 そして、次、入管行政ですけれども、入管行政についてお伺いをいたします。 大臣は、就任後、名古屋入管に視察に行かれたというふうに聞きました。そしてまた、ウィシュマさんの亡くなった過程のビデオも御覧になっている途中だというお話を聞きました。これも有り難いことだというふうに思います。 私は、ウィシュマさんの葬儀にも参加をさせていただいて、御遺体とも対面をさせていただきました。施設、特にウィシュマさんの居室を御覧になったということですけれども、それを見た御感想はいかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 名古屋入管におけるウィシュマさん死亡事案の受け止めについてお尋ねがございました。 まず、心から亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、御遺族にお悔やみを心から申し上げたいと思います。 入管施設、収容施設に収容されている方が亡くなられたことは大変重く受け止めているところでございます。 入管庁では、本件事案の発生後、調査報告書を取りまとめました。この報告書は、可能な限り客観的な資料に基づいて、外部の有識者の御意見、御指摘をいただきながら事実を確認し、考えられる問題点を幅広く抽出して検討を行いました。このような調査結果を踏まえた改善策に今着実に取り組んでいるところでございます。 入管庁では、まあ法務省本省もそうですけど、同様の事案を二度と起こさないという強い決意、反省と決意の上で、調査報告書に示された改善策を中心に組織・業務改革に取り組んでまいりました。 引き続き、法務大臣としてのリーダーシップを発揮して、名古屋だけではなく入管庁全ての職員とともに、このような事案が二度と起こらないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○石川大我君 大臣、ここからの質問は感想ということで、意見交換をしたいと思っておりますので、法務省の用意した文章を読まずとも大丈夫だと思いますので、時間、あともう十分もないというところなので是非お願いしたいと思いますが、ウィシュマさんの居室を御覧になったと、そしてビデオも御覧になったということを聞いております。その感想をお聞かせいただきたいと思っておりますので、是非感想をお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) 現場に、名古屋入管に行きまして、ウィシュマさんが横たわっておられたベッド、そして亡くなられたそのお部屋、中へ入ってベッドを触り、また建物も間近に見て、様々な思いを持ちました。本当に様々な思いを持ちました。それを法務行政にしっかり私は生かしていきたいと思います。
○石川大我君 見た結果、法務行政に生かしていきたいというお言葉をいただきました。 私も中見ましたけれども、本当に、まあ窓はあるんだけれども、直接外を見ることができない、空気が入ってこないという中で、これ健康な人が中に入っても、これ一週間もいれば逆に病気になってしまうんじゃないかというような、そういったところでして、これ、改革が必要だということは御認識されていますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) この矯正施設の中で、刑務所については、収容人数も多いので、様々なその地区の歴史的なつながりの中で医師会の協力とか拠点病院の協力があって医師の確保というものが割合スムーズに進みますが、入管については、その様々なピークはありますけど、刑務所等に比べれば、少年院等に比べても、そう人数の、収容人数多くないので、なかなか医師の確保、まあいろんな問題がここにはあるわけですけど、医療体制の問題を申し上げれば、医師の確保というのが後手に回ってきた面もあると思うんですね。一生懸命各官署がやっているんですが、本省として、トータルとして、入管庁にしっかりとした医師を、常勤医師を、まあ無理ならば非常勤の優秀な方を入ってもらう努力、これをやんなきゃいけないなというのが私の強い、そこで湧いた、それだけではないんですけれども、一番湧いたその思いですね。
○石川大我君 ありがとうございます。是非、施設の問題もですね、医師の問題、とても深刻ですので、一緒に取り組んでいきたいと思います。 国民的議論も必要だと思いますので、ウィシュマさんのいられた居室も含めてですね、大臣の改革の手始めに、報道陣にこれ公開するというのを検討していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) そのビデオですか。(発言する者あり)施設をですか。済みません。
○石川大我君 入管の施設というのは、なかなか、我々国会議員は入れますけれども、なかなか一般の人が見ることがないということで、マスコミに公開をしていただいて、ウィシュマさんのいた居室も含めて公開をするということですね。まあ、いつもというわけではないと思いますけれども、期間を区切ってということです。
○国務大臣(小泉龍司君) 検討したいと思いますけど、ちょっと時間ください。
○石川大我君 是非改革の一歩を踏み出していただきたいというふうに思います。 実は、さきの通常国会が終わって、閉会中ですけれども、スリランカの、ウィシュマさんの生まれ育ったスリランカの法務大臣がプライベートで実は来日をしているということで、共通の友人を通じまして直接お会いする機会を得ました。ウィシュマさんの日本国内における非業の死、これも大変よく知っておりまして、悲しんでおりました。最終的に公平中立な調査が行われないまま捜査や裁判などが終わってしまった場合、日本政府に対して遺憾の意を正式に発出することもやぶさかではないということもおっしゃいましたし、これをSNSや委員会で発言をしても構わないというようなお話もいただきました。 一人、人が一人亡くなっているわけですけれども、入管以外、別の場所でですね、例えばこれが介護施設とか保育所で人が一人亡くなった場合、これはやっぱりこのままでは済まなかったと思うんですね。つまり、検察が捜査をしたわけですけれども、これ、検察と入管庁というのは法務省の同じ内部ですよね。少なくとも警察がこれを捜査をするべきではなかったのかというふうにも思っております。 小泉大臣、亡くなったウィシュマさんや御遺族、そしてスリランカの法務大臣に対して、何かメッセージ、お言葉があれば頂戴したいのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) まず、亡くなられたウィシュマさんのそのそこに至る状況に深く思いをはせ、また、我々も深く反省をし、その上で、改めて亡くなられた方の御冥福をお祈りし、御遺族にお悔やみを申し上げ、そして、これをしっかりと正しい適切なステップにつなげていくということをお誓い申し上げたいと思います。
○石川大我君 是非引き続きお願いします。 あと時間が五分ほどになってまいりましたので、性同一性障害の特例法についてお話をしたいというふうに思います。 違憲の判断が出ました。この違憲の理由が憲法十三条が保障する意思に反して体を傷つけない自由を制約しているというふうに、いう判決が出たわけですけれども、残念ながら、生殖不能要件に関しては違憲判決、違憲決定ですけれども、外観要件がこれ差戻しになっております。これ二つともですね、手術要件、これ速やかに閣法でこれをきちっと廃止をするということをすべきじゃないかと思いますけれども、簡潔にお願いします。いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 特例法の生殖不能要件の問題、それから外観要件、それぞれ差戻しあるいは違憲の判決が出ました。大変重たく、厳粛に受け止めているところでございます。 これは、法務省としては、まず、立法府の動向、立法府の皆さんのお考え、また関係省庁での連携、一緒に考えていく、そういうものを通じて適切に対応していきたいと思っております。
○石川大我君 確かに、おっしゃるように、これ議員立法として成立した経緯がありますので、立法府の我々として、最高裁の決定があるわけですから、速やかに法改正をするということは必要だと思っています。自民党さんや、公明党さんは昨日の質疑で外観要件も見直すべきということもおっしゃっていただいておりますので、野党の皆さんにも幅広く声を掛けさせてもらって、今立憲ではこの法案用意しておりますので、是非御賛同いただきたいなというふうに思っております。 これとは別に大臣の認識問いたいんですけれども、同性婚についてであります。 同性婚について議論するのが大切だというふうに昨日はおっしゃられていただいたわけです、おっしゃられたわけですけれども、前齋藤法務大臣は同性婚について実感が湧かないというようなことをおっしゃられました。 小泉大臣は同性婚の必要性についてはどのようにお考えでしょうか。毎日新聞のアンケートでは賛成ということで答えていただいたということで、大臣としても是非私たちは期待をしているところですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 同性婚制度の導入の問題、これ、我が国の家族の在り方の根幹に関わる、家族の在り方に、在り方に関する国民のその考え方、感じ方、思いの根幹に関わる、そういう問題だというふうに思います。 国民的なコンセンサスと理解を得た上でなければ進めることができないわけでありますが、国民各層での意見は非常に活発化してきていると思います。また、関心も高まってきていると思います。当事者の方が自分の声を発するということも増えてきているんだと思います。そういう状況を背景に、国民各層の意見、国会における議論、そういったものが進んでいくべきだなと思います。 昨日申し上げたように、オープンな議論を繰り返し深くしていくことが必要だと思っております。
○石川大我君 これから様々、一般質疑などもあるかと思うんですけれども、私ちょっとそのとき考えたのは、当事者の方に来てもらって、そして、私等の質疑の中ですけれども、議論を深めていくといったようなことも大切じゃないかなというふうに思っています。 大臣には当事者の同性カップルがいらっしゃるのかなということもちょっと気になるところでありますけれども、お知り合いの中にもしかしたらいらっしゃれば、そういったことも教えていただきたいですし、また、当事者の方呼んでここで議論をする、あるいは、反対をする方たちは、まあ反対をする方呼んでお話をここでしてもらうと。そういうことの中で、私も、ああ、こういう反対意見があるんだなとか、あるいはこういったこと心配されているんだなと、ああ、それだったらその心配に対してはこういう対応ができるなとか、そういった議論をまさに活発にしていくということが大切だというふうに思うわけですけれども、大臣としては、是非、その活発というところには、当事者も呼んで是非やろうということだと思います。 そしてまた、法制審にやっぱりこれ、かけていただきたいなと思います。その点、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 国会で、この委員会に当事者をお呼びするかどうか、これは国会の中で御議論いただきたいと思いますが、多様性の尊重ということが昨今強く言われ、また国民の理解も進んで、進みつつあると思います。 そういう状況の下で、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現が重要となっておりまして、法務省としては、広い視野から、広い、幅広い視野を持って議論の状況を注視してまいりたいと思っております。
○石川大我君 時間が来ましたので終わりますが、是非大臣とも活発な議論をしていきたいと思います。よろしくお願いします。
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。 百年前の関東大震災における虐殺についてお聞きをいたします。 資料としてお配りしておりますが、特命全権公使から外務大臣男爵宛てに送られた中国人の被害調査表、これは公文書館に保管されているということでよろしいですね。
○政府参考人(石瀬素行君) お答えいたします。 御指摘の中華人民留日人民被害調査表については、大正十三年三月四日、公信機密第百二十六号をもって在中国日本公使館から東京の外務省へその写しが送達され、同写しについては、現在、外務省外交史料館が保管しております。
○福島みずほ君 しっかり記録があるんですよ。誰が被害に遭ったのか、しっかり被害があります。 それで、この後についてなんですが、二十万円、閣議決定で払う、慰藉金として払うということを日本政府は当時認めております。一九二四年五月です。しかし、これがなかなか支払われないということで、一九二五年六月に、中国の総長と日本の公使との間で未解決の問題として論議され、その詳細は台湾の中央研究院近代史研究所档案館に所蔵されている中華民国外交档案にちゃんとあります。そして、その後、このことについて、外務省外交史料館の一九三六年帝国議会説明資料の中に経過が書いてあると思います。つまり、このことは、なかなか払われないということもあり、一九三六年の段階でも、外務省は、中国側の要求を、要求額不明とされているものの、関東大震災関係事案を未解決対支要償懸案として扱っていたことが分かります。 これ、外務省外交史料館、公文書として保管されていますね。
○政府参考人(石瀬素行君) お答え申し上げます。 外務省東亜局が一九三六年十二月に作成した昭和十一年度執務報告の中に、御指摘の概要の節がございます。この文書は、外務省の外交史料館に保管されております。
○福島みずほ君 公文書として保管されているということがとても重要だと思います。とりわけ、中国の人たちに対する、お配りしていますが、名前が分かっている、もう誰が殺されたか分かっているというのがちゃんと公文書としてあるんですよ。 そこで、お聞きをいたします。大臣、松野官房長官が、政府内で事実関係を把握できる記録は見当たらないと言っておりますが、これ、虚偽じゃないですか。
○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねの官房長官の発言でございますけれども、これは従前からの政府の見解を述べたものと認識しております。 法務大臣としても、この政府見解と同一の見解であり、それ以上の評価や所感を述べることは困難であることを御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 記録の中身を今聞いているのではありません。 ちゃんと殺害された人の名前も全部あって、それを日本政府は認め、慰藉金払うとして、その後も継続して協議をしていることが公文書館でちゃんとあるんですよ。記録があるじゃないですか。殺害について記録があるじゃないですか。 これを記録がないと言うのは虚偽じゃないですか。今までの政府答弁じゃないですよ。この委員会で質問してきたとおり、記録があるんですよ。記録があることをないと言うことは虚偽じゃないですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 松野官房長官は、政府内で事実関係を把握できる記録が見当たらないという旨発言されておりまして、従来からの政府の見解を述べられているわけであります。 法務大臣としても、この政府見解と同一の見解であり、それ以上の評価や所感を述べることは困難であることを御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 官房長官、問題ですよ。法務大臣、法務大臣も閣僚の一人です。国務大臣の一人で、閣議を決定し、岸田内閣の一員です。とても重要な立場で、しかも法務大臣です。 どうですか。記録があるんですよ。人が殺されて、調査表があって、日本政府は認めて、慰藉金払うと言って、外務省はずっとそれで交渉しているんですよ。記録あるじゃないですか。あるのにないと言うことを問題としている。今までの政府見解などを私が聞いているのではありません。ここまで、ここまであると、公文書館にあると言って、なぜ記録はないと言えるんですか。納得できません。
○国務大臣(小泉龍司君) 繰り返しになりますが、お尋ねの官房長官の発言、これ、従来からの政府の見解を述べたものであります。 法務大臣として、その政府見解と同一の見解を取り、それ以上の評価や所感を述べることは困難である、御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 政府見解が間違っているんですよ。大臣、記録があるじゃないですか、公文書館に。五百名、名前も分かっている、全部分かっている。そして、慰藉金払うと決めた。被害者分かっているんですよ。 今ね、職員が頑張れって言ったかもしれないけれど、大臣、大臣としてちゃんとこれ答えるべきなんですよ。いや、つまり、大臣として、言ったかもしれないというのは、今何を耳打ちされたか私は分かりませんが、政府見解はこうだという、それを繰り返すことには納得いかないですよ。だって記録があるわけですから。記録がちゃんとあるわけですから、これをないものとはできないですよ。 積み上げられた公文書があるじゃないですか。外務省が積み上げてきたことがあるじゃないですか。閣議決定があるじゃないですか。詳細な死亡者のリストがあるじゃないですか。これをないと言うこの内閣は信用できないですよ。それを大臣が従来の見解ですからって繰り返し述べられることは極めて残念です。この法務委員会で、本当に残念です。法の支配はないのか、記録に基づいた答弁はないのか、私たちは真実に基づいて議論することができないのか、何で歴史を見ることができないのか、過去日本政府がやった、外務省のあるいは閣議決定の文書すらなぜ認めないのかと思います。 神奈川県で関東大震災朝鮮人虐殺関係資料というもの、配付資料をお配りをしております。詳細な資料で、本にもなっておりますが、これはお配りしていますとおり、とても、これは大正十二年、つまり二〇二三、ごめんなさい、一九二三年十一月に神奈川県知事が警保局長に宛てて出したものです。内地人の朝鮮人に対して行いたる殺傷事件調べというので、これまた場所やいろんなこと、詳細な記録になっております。当時、神奈川県が警保局に出しているんですね。 じゃ、ほかのところもあると思いますが、こういう資料があること御存じですか。
○政府参考人(楠芳伸君) お答えいたします。 これまで政府として質問主意書に対する答弁をするに当たりましては、各府省においてそれぞれが管理する文書について必要な確認を行っており、その調査の限り、先ほど法務大臣からも御答弁ありましたけれども、政府内にお尋ねの事実関係を把握することができる記録は見当たらないということを述べてまいったところでございます。 それで、今お尋ねの資料でございますが、お尋ねの資料につきましては各府省が管理する文書ではございませんので、確認は行っておりません。
○福島みずほ君 これですね、しっかり神奈川県知事から出しているんですよ。数少ないと私は思いますが、かなり現実に合っている、調査をした人によれば。そして、数か月の間にこれ、記録一生懸命作ったんですよ。亡くなった人に対する、それは一つの事実をちゃんとやるということで、神奈川県出しているんですよ。 これすらですね、これ、では、中身について調査すべきじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(楠芳伸君) お答えいたします。 これまでも政府として質問主意書をいただいてそれを答弁する際には、各府省に対しまして該当する文書の存在の有無などについて照会をし、各府省においてそれぞれが管理する文書について必要な確認を行った上で、その調査の限り、政府内にお尋ねの事実関係を把握することができる記録は見当たらなかったということで御答弁を申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 是非、これは現実と合わせて調査をしてほしいと思います。 そして、朝鮮の、中国の人に対するこの調査表、公文書館に保管されているじゃないですか。政府内に記録がないとか、神奈川県の記録についても知らないとか言うことをもうやめてくださいよ。調査をしてなぜ事実に向き合わない。公文書館にあることをなぜ否定する。あり得ないですよ。 大臣は埼玉県の出身でいらっしゃいますので、お聞きをいたします。 今、神奈川県のことをお聞きしましたが、関東大震災の朝鮮人の虐殺について、震災から五十年の際に当時の県知事を名誉委員長とする調査委員会が百九十三人の死者を確認するなど、埼玉県内でも多数の犠牲者がいるとされております。震災から百年目に当たり、大野県知事の所感を記者会見で聞かれ、大野知事は、謹んで哀悼の意を表したいなど、県内でも多数の犠牲者が出たことについて所感を述べておられます。 大臣、埼玉県でのこの死傷者についてどう思われますか。
○国務大臣(小泉龍司君) 埼玉県知事が記者会見で哀悼の意を表明されたということでございます。 私は確かに埼玉県選出の国会議員ではありますけれども、この場で法務大臣として政府を代表して答弁させていただく立場として、地方公共団体の長による個別の言動の一つ一つについてコメントすることは差し控えたいと思います。
○福島みずほ君 では、この埼玉の人たちの死亡に関して、法務大臣、あるいは一人の個人として、国会議員として、埼玉県選出の議員として、所感がありますか。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、ちょっと私もまだ事実関係を把握しておりませんので、コメントは控えたいと思います。
○福島みずほ君 質問通告しております。 これ、今日、公文書館にあるということを認めてくださった公文書があります。ここまで明らかになって、これ、中国の人たち、名前が全部分かっていますから、遺族がいるんですよ、何度も日本に来ているんですよ。真実なんですよ。殺されたことを認めたからこそ、日本政府は慰藉金払うといって閣議決定までやって、その後も継続的に協議していることも、本日、公文書があるとお認めになったわけですよ。にもかかわらず、記録がないという虚偽を内閣が続けられること、あり得ないというふうに思っています。 私は、百年前の外務省の方がずっと努力をしていたと思いますよ。あり得ない。この内閣できちっと認めてくださるよう何度も質問をして、やっぱり歴史に向き合わなければ、差別、排外主義と向き合わなければ、ヘイトクライムをなくさなければ、ヘイトクライムに向き合うことが本当に必要だと思います。これを本日も記録がないということを繰り返し法務大臣が言うことで、私は本当に失望しました。これ、考えてください。内閣で議論してください。よろしくお願いします。 次に、大臣、柿沢未途さんの件に関して、公職選挙法違反であるという、その柿沢未途さん、関与しているということを知ったのはいつですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 当日の朝七時過ぎでございます。
○福島みずほ君 いや、これ朝、朝日新聞が報道したからですが、もっと前に知るべきではないかとも思いますが。 ところで、八時前に電話で話したとありますが、そこで出処進退などについてどう話しましたか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私から限られた時間の中で確認をしましたのは、こういう記事が出ているけど、どうなんだということを尋ねました。柿沢当時副大臣は、取材を受けました、そして、それがそのまま記事になっていますという事実を認めたわけであります。そして、違法の意識はなかったけれども、深く反省をしていますということを言っておりました。
○福島みずほ君 出処進退については何も聞かなかったということですね。大臣は予算委員会に柿沢未途さんが呼ばれているということを知っていましたか。
○国務大臣(小泉龍司君) その時点では存じませんでした、呼ばれていることは。
○福島みずほ君 いつ知りましたか。
○国務大臣(小泉龍司君) 当日の予算委員会の昼休み、法務省戻って、また院内に戻ってから報告を受けました。
○福島みずほ君 遅いと思います。 それから、朝、新聞が出れば野党が要求する、質問する、質問通告してなくても、予想できたと思います。大臣、その時点で柿沢さん、辞めなくてもいいと思っていましたか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私は、まず本人のその置かれた状況、本人がお話しすることを正確に聴取し、それを伝えたい、内閣に伝えたい、そういう思いで対応したわけでございます。
○福島みずほ君 大臣は、副大臣、政務官、一体として、やはり大臣がトップです。公職選挙法違反について本人が認めたのであれば、それはもう辞職すべきだということを朝の時点で言う、あるいは、大臣自身が予算委員会で質問されることを、これ予測されるわけですから、どう対応するかマネジメントするのが大臣の仕事じゃないですか。私は官房長の責任じゃないと思いますよ。これ、大臣の責任ですよ、大臣の責任ですよ。そのことを強く申し上げます。 人権擁護局の問題についてお聞きをいたします。 人権擁護局は極めて大事で、人権侵害に対する申立て、救済、とても重要な役割を果たしております。国会議員がこの人権侵犯事犯だと認定されたケースはないやにも聞いております。そして、杉田水脈議員が、このことについて先ほども御質問が牧山委員からも、理事からもありましたけれども、あたかもこれを否定するような言動を繰り返している。これって、法務省がつかさどる人権擁護局をまさになし崩しにする、否定する、そういうものではないですか。
○国務大臣(小泉龍司君) お尋ねの件ですけれども、個別事案を前提とした御質問でありますので、お答えは、個人、個別案件としての御質問でありますので、お答えを差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げれば、法務省の人権擁護機関、これもう非常に重要な使命を持っていると思います。また、国民からの期待も大きいと思います。あくまで任意ではありますけれども、大変重たい制度だというふうに認識しております。
○福島みずほ君 私もそうだと思います。人権擁護局が果たしてきた役割、今果たしている役割、大きいです。人権侵犯事犯だと認定したことは極めて重いです。国会議員に対してです。 だとすれば、これ、ネガティブな、否定的なことを自民党の議員が、まあ自民党とは限りません、国会議員が言っていいんですか。人権擁護局をなし崩しにするような発言をしていいんですかって申し上げます。大臣は自民党の議員さんであります。自民党選出で、自民党の大臣です。人権擁護局をつかさどるトップでもあります。こういう発言を自民党の議員がやっている、これをちゃんと尊重しない、二次的な人権侵害が起きていると私は思います。 こんなの許してはならないですよ。人権侵犯を訴えて、その人間が居直ったら、人権侵犯を訴えた人どうなるんですか。人権が回復されないじゃないですか。だとしたら、同じ自民党の議員としてちゃんと注意をする、人権とはこうだとちゃんと言う、それは大臣の責任じゃないですか。
○国務大臣(小泉龍司君) その御指摘もやはり個別の人権侵犯事案を前提とするお尋ねでありますので、私から個別にコメントをするというのは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 人権擁護局の制度にプライドを持ち、これ守ってくださいよ。この信頼性を守ってくださいよ。この信頼性が破壊されているわけだから、守ってくださいよ。その役割が大臣にあると思います。 また、本日、記録はないということを繰り返しおっしゃるのは、記録があることを、公文書館にあることを認めながら、私は全く論理矛盾の虚偽答弁だと思います。全く納得がいきません。 質問を終わります。
○委員長(佐々木さやか君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時二分開会
○委員長(佐々木さやか君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、松川るいさんが委員を辞任され、その補欠として赤松健さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(佐々木さやか君) 休憩前に引き続き、法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。今日はちょっと六十分という長い時間になりますけれども、よろしくお願いいたします。 今日は大きくテーマ三点お聞きをさせていただきたいと思っていますけれども、まず一つ目のテーマとして、オンライン接見について伺います。 この接見、身体の拘束を受けている、警察だったり拘置所だったり、そこに拘束されている被疑者、被告人と弁護人が、あるいは弁護人となろうとする者が立会人をなくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができるというこの接見交通権ですけれども、まずこの接見交通権の趣旨について御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 御指摘の刑事訴訟法三十九条一項は、身体の拘束を受けている被疑者等が弁護人の援助を受けることができるように、立会人なくして弁護人等と接見することができることを権利として保障する規定であると考えております。
○伊藤孝江君 権利として保障されているのは法文を見れば分かるんですけれども、一体何のために認められているのかという趣旨について御説明ください。
○政府参考人(松下裕子君) 失礼いたしました。 弁護人との接見交通権は、やはり被疑者が弁護人から適切な助言、援助を受けるために必要な権利ということでございまして、刑事手続上最も重要な基本的な権利に属するものというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 今、刑事手続上最も重要な被疑者、被告人にとっての権利という言及がありました。これは、私自身も本当に今弁護人として活動している中で経験をしているところでもあります。 この、今、接見というのは、原則としてというか、通常、弁護人が、警察であったり拘置所であったり、そういう被疑者、被告人がいるところに出向いて直接対面をして接見をするというのが基本的なやり方というのか、原則になっています。この接見というのは、被疑者、被告人にとって、まず、大変重要な権利であるということを改めてちょっと押さえさせていただきたいと思っております。 普通に考えると、というか、今言っていただいたような弁護人からの助言であったりとか防御権を行使するために、要は、事案を争っているのかどうかとか、争っていないにしても、どんなふうに裁判に向かっていくのかというようなことを打合せしましょうというようなことを想定されるところがあるかも分からないですけれども、決して接見というのはそれだけではありません。 特に、逮捕をされてすぐの、身柄拘束が始まって当初の段階では、容疑を否認しているという場合だけではなく、認めていたとしても、自分がこれからどのような手続でどうなっていくのかという説明とかも含めた、まず本人の不安に対する対応が必要になります。また、家族との連絡や職場との連絡、これを、どことどんなふうに取るのか、どこまで説明をして大丈夫なのかということも打合せをしなければならないですし、また、それから毎日取調べが続くことになるわけですけれども、取調べのときの対応をどうしていくのか、弁護人自身も被疑者ないしは被告人から事件の内容や経緯の把握を聞きながらしていかなければなりません。 その中で、もし被害者がいるような事件であれば、謝罪や被害弁償を行うのかどうか。もし行う場合に、被疑者、被告人との打合せもそうですけれども、それを助けてくれる御家族がいるのであれば、御家族とも打合せをしていくことをどんなふうに進めていったらいいのか。また、被害者とのやり取りを進める、差し入れの要望をいただく、職場や家族など、情状証人になってくださる方との連絡や打合せ等々あり、またそれらを随時、被疑者、被告人に伝えて次の方向性を相談して決めていくと。 事件の中身自体は認めていて公判期日としては実質一回の審理で終わるものであったとしても、かなりやり取りを密に行う必要があります。その中で、被疑者、被告人と例えば家族との面会ができるという状況であれば、まだ、先ほどの例でいうと、被害弁償をどうするのかとか、また被疑者、被告人の状況、健康状況を含めてどんな状況かというのは面会をする人自身が分かるわけですけれども、接見禁止が付いている場合は弁護人以外と会うことはできませんので、弁護人が全て被疑者、被告人の状況も含めて伝えたり相談をしたりという、本当にその間のやり取りにも入らなければならないということも含めて頻繁に被疑者、被告人と接見をしていく必要があります。 私自身も、国選であったり私選であったり、刑事弁護をするときに、特に最初の段階のときには毎日接見に行くのが普通でしたし、接見に要する時間もやっぱり長く掛かりました。近くの警察署の場合はまだ移動時間という趣旨では短くて済むわけですけれども、遠方にある警察署の場合にはやっぱりその移動時間の負担もあります。 これは決して地方の、交通の便が悪いと思われるような地方だけの話ではなくて、例えば、私は大阪で弁護士していましたけれども、よくあるのは、関空警察とかで、空港でそのまま逮捕をされて関空警察で勾留をされるとなったら、高速バスに乗ったり特急に乗って関空まで行ってというようなことが。で、関空警察だと外国人の方の被疑者、被告人の場合も多いですから、通訳の方と時間を合わせて行って、打合せ自体も、接見自体も倍掛かるというようなことがあったりします。 また、警察、拘置所でも、行ってからの待ち時間がすごく長いと。警察は接見室が少ないですし、拘置所は、弁護士も多く出向きますので順番待ちが大変で、順番が回ってこなくて、結局一時間、二時間待って回ってこないまま帰るということも実際にあります。 ただ、それでも、被疑者、被告人が納得をして裁判をしっかりと受けることができるかどうか、また、事案の処理をどんなふうに進めていくのかというためには、やはりこの接見というのははしょることもできないですし、きちんとどれだけ確保をしていくかというのが、弁護人にとってもですけれども、被疑者、被告人、またその御家族を含めた周りの方、そして被害者の方にとってもやはり大事なものであるというふうに考えております。 その中で、今、対面で会うというのが今の通常なやり方だということを御説明しましたけれども、オンラインでの接見ができないだろうかというのがそのオンライン接見の課題です。 まず、現状の確認をさせていただきます。 被疑者、被告人と弁護人とのオンラインによる接見というのは実施をされていますでしょうか。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 刑事施設におきまして、インターネットを経由したオンライン接見は実施していないものの、一部の施設におきまして電話回線によるテレビ電話を用いた外部交通は実施しております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 まず、オンラインでの画像でのものはなくて、電話ないしはテレビ電話ということだったかと思います。 この電話を使っての接見を、接見というか、電話を使っての外部交通を認めているところ、あるいはテレビ電話を使って外部交通を認めているところ、全国で何か所実施されていて、年間何件ほど利用されておりますでしょうか。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 お尋ねの外部交通につきましては、現在、全国九か所の刑事施設で実施され、令和三年の一年間では二千五百件ほど実施されております。
○伊藤孝江君 九か所というのは、電話ですか、テレビ電話ですか。
○政府参考人(花村博文君) 九か所につきましては、テレビ電話が三か所、残りの六か所が電話でございます。
○伊藤孝江君 この電話ないしはテレビ電話で接見をしているところですけれども、二〇〇七年から始まっておりまして、試行ですね、まあ試しということかと思いますけれども、試行というふうにされているかと思うんですが、この試行というのは、一体どういう位置付けで、どういう法的根拠でなされているものなんでしょうか。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 二〇〇七年、平成十九年当時、裁判員裁判の実施などの刑事司法手続の変革も考慮し、対面での外部交通を原則としつつも、これらを補完するものとして未決拘禁者と弁護人等との電話による外部交通の試行が開始され、その後、現在まで試行を継続しております。
○伊藤孝江君 試行というからには、そういう利用状況などを見ながら、これからどうしていくのかと、その在り方を検討していくというのが通常かと思われますけれども、これまでのこの試行に対しての評価というのはどのように考えておられますでしょうか。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 先ほど申し上げましたように、令和三年における未決拘禁者と弁護人等との電話による外部交通は約二千五百件実施されておりますので、一定の実績があるものというふうに承知をしております。
○伊藤孝江君 実績があるというのは必要性があるというふうに置き換えることが可能なのかなと思いますが、それでいいですか。
○政府参考人(花村博文君) お答えします。 必要性に応じて実績が積まれているものというふうに考えております。
○伊藤孝江君 では、先ほど、最初にお聞きをした刑訴法に定める接見交通権ですけれども、この接見交通権に規定をされている立会人をなくして接見をするというこの接見にオンライン接見というのは含まれるんでしょうか。
○委員長(佐々木さやか君) 松下刑事局長。(発言する者あり) では、小泉法務大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) いわゆるオンライン接見による接見は、刑事訴訟法三十九条一項の接見には含まれないものと認識しております。
○伊藤孝江君 含まれないというふうに考えられる理由はどのようなものなんでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) 刑事訴訟法三十九条一項に規定する接見につきましては、御指摘のとおり、被疑者、被告人が収容されている刑事施設に弁護人等が赴いた上で対面で行われるものと理解されておりまして、電話の使用については、同項に規定する権利としての接見には含まれていないというふうに解されておりまして、いわゆるオンライン接見につきましても同項の接見には含まれないと解されます。 現在行われております法制審議会刑事法部会におきましてもオンライン接見についても議論が行われておりますが、そこでも同様の理解が前提とされているものと認識をしております。
○伊藤孝江君 今、オンライン接見について議論が重ねられているということだったかと思いますけれども、このオンライン接見を議論始めた理由というのはそもそもどういうきっかけでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) 御指摘の点は、法制審議会の部会の第一回会議におきまして、諮問事項に関して法整備の在り方を検討すべき具体的な項目について、委員、幹事の意見交換が行われました。その際に、委員から、身体の拘束を受けている被疑者、被告人と弁護人等との間の接見をオンラインにより行うことができるものとすることについて検討がなされるべきであるという御発言があったことから、同部会における議論の対象とされたものでございます。
○伊藤孝江君 今、刑事手続のIT化というのも進めていくという方向で法務省としても検討されているかと思いますけれども、そもそも憲法にも、国民が直ちに弁護人に依頼する権利があると、そしてまた、弁護人又は弁護人になろうとする者と接見できるというふうに定められている中で、この権利を実質的に担保をするためには、対面での接見と加えてオンラインでもしっかりと連絡を取ることができるようにするという対応が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、法制審議会の部会においては、いわゆるオンライン接見を被疑者等の権利として規定することについても調査審議が行われております。 そこでは、御指摘のように、弁護人依頼権をより実質的に保障する観点からその必要性を指摘する御意見も示されておりますけれども、いずれにしましても、御指摘の点につきましては、法務大臣の諮問に基づき法制審議会で御議論いただいているところでございますので、法務当局としての見解を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。 その上で、法務省といたしましては、引き続き法制審議会の部会において充実した調査審議が円滑に行われるよう尽力してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 審議を法制審に委ねるというふうに今おっしゃられたわけですけれども、オンライン接見は被疑者、被告人の権利ではないと明確にされているのであれば、その出発点から始まるわけですから、じゃ、認めましょうというふうにどれだけ審議を重ねてもやっぱりならないと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(松下裕子君) 済みません、御質問、もう一度言っていただいてもよろしいですか。ならないというのはどういう点でしょうか。
○伊藤孝江君 出発点が権利ではないというところからの出発です。権利だったら、オンライン接見が被告人の権利なんですということであれば、じゃ、それを実現するのにどうしましょうとつながりますよね。オンライン接見は被疑者、被告人の権利ではありませんというところからの出発であれば、幾ら重ねても、じゃ、予算をどうしましょうとか、どんなふうに整備しましょうという方向にはまずつながらないと思います。 なので、権利ではありませんと明言をしていながら考えていただいていますというのは矛盾しませんかという趣旨です。
○政府参考人(松下裕子君) 失礼いたしました。 繰り返しで恐縮でございますが、法制審議会では、それを権利、つまり立会人なくして交通することができる権利とすることが適当かどうかということについて、そこも含めて議論していただいているところでございます。
○伊藤孝江君 ちょっと済みません、今の答弁はかみ合っていないような気がするので、もう一度、じゃ、オンライン接見が被告人の権利ではないという理由について御説明いただけますか。
○政府参考人(松下裕子君) 刑事訴訟法三十九条一項の接見交通権は、先ほども委員から御指摘ありましたとおり、立会人なくして弁護人等と接見することができることを権利として保障するものでございまして、その点、そのオンライン接見という形でございますと様々な御議論がございまして、例えば、これも法制審議会の中での御議論を一部紹介させていただきますけれども、先生のおっしゃるように、オンライン接見を刑訴法上の権利として位置付けて明文の規定を置くべきだという御意見が示されております一方で、例えばそのオンライン接見のやり方を弁護人の端末を用いて行うということとした場合、弁護人以外の者が弁護人に成り済ましたり、あるいは接見禁止等対象者が同席してしまうなどの逃亡や罪証隠滅につながり得る行為の防止などが困難であり、また、被疑者等が収容されている刑事施設等と検察庁との施設をビデオリンク方式で接続して行う、いわゆるアクセスポイント方式、これ先ほど矯正局長から紹介申し上げた方式ですけれども、そういう方式につきましても、これを全国一律に実施するとなりますと、相当の回線、端末の整備やそれに対応する人員の配置などが必要となる。あるいは、刑事施設上の権利として位置付ければ、刑事施設に収容されている被疑者、被告人が望めばオンライン接見を必ず実施できるという環境を全国的に整えることが要求されることとなり、それに必要な予算の確保と物的、人的体制の整備に時間を要するといったことから、刑事訴訟法上の権利としないで運用としてニーズが高い地域から弾力的に実施していくのが適切である旨の意見も示されているところでございまして、私どもとしては、こういった御議論を見守っているところでございます。
○伊藤孝江君 まず、今指摘をいただいた一つ目の成り済まし、弁護人であるというふうに弁護人でない人が会うかもしれない、あるいは接見禁止されている者が同席をするかもしれないというのは今の電話とかでも同じことで、アクセスポイント方式とおっしゃられましたけれども、例えば、裁判所でやるのか、警察でやるのか、拘置所でやるのか、検察庁でやるのかとか、どういう、まあ拘置所はないですね、ごめんなさい、行く先なので。どこかでしっかりとルールを守ってやることで、成り済ましであったり、本来同席してはいけない者を同席させないようにするというのは簡単にできることだし、今もやっていると思います。 また、回線やいろんな整備ですね、人のところも含めてですけれども、これを一律に始めるとなるとなかなか物理的に無理なのでやれませんとおっしゃった点ですけれども、全国一律に始めることができないからやりませんと言って、全国一律にやれないから認めませんということであれば、いつまでたっても進まない話じゃないですか。 物理的にそろえていくものなので、必要なところから順番にやっていくということも考えないといけないところもあるでしょうし、一律にやれないのでやりません、だから権利としても認めませんというのは逆で、まず権利なのかどうか、認めるべきなのかどうか。これから認めていくべきなんだと、今は違うけれども認めていくべきなんだということであれば、そのためにどうしていくのかということを考えるべきであって、全国一律に施設がそろえないからやりませんというのは、私は全く矛盾している話だと思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(松下裕子君) 申し訳ございません。私の説明が舌足らずであったと思うんですけれども、権利として認める必要がないとか認めるべきでないということを申し上げたわけではなくて、権利といたしますと、やはり権利となった以上はそれを望めばどこででもそれが実現できるというものでなければ権利とは言えないということで、直ちに権利とするにはいろいろな障害がありますという意見がございますということを御紹介したんですけれども。 その上で、刑事訴訟法上の権利とするのかしないのかはともかくとして、運用としてニーズが高い地域から、その今アクセスポイント方式というのも実際にあるわけですので、それも含めてそれ以外の方法でも可能なことがないかということを検討していくということは別途行っているところでございますので、直ちに権利とするかどうかというところについて、直ちかどうかというところ、それから将来的に権利とするかどうかというところも含めて法制審で御議論いただいているということで、権利とすべきでないと申し上げた趣旨ではございませんでした。御理解いただければと思います。
○伊藤孝江君 じゃ、将来的に、法務省さんの見解でいくと、近い将来権利だというところを前提として進めていっていただくことができれば有り難いかなというふうに思うところです。 実際、例えば、よく挙げられる例ですけれども、北海道であれば、接見に行くのに通常、車、自家用車で片道二時間、三時間掛かったり、また、冬場、本当に厳しい寒さになって雪が積もってというところになれば、そもそも接見に出向くの自体がもう物理的に難しいというようなところが挙げられています。そういうところを今電話だったりテレビ電話で補っている部分もあるんだろうと思いますけれども、そういうところが全国やっぱり多くありますし、そのような点もしっかりと検討いただければと思っています。 先ほど挙げていただいていた法制審ですけれども、これまで続けられていた中で、今年の九月の十五日に開催されていますけれども、それまでオンライン接見というのは議論の対象とされていましたけれども、この九月十五日の会議では、一案として議論されていたオンライン接見が議論の対象からは外されています。この理由は何でしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 委員が御指摘されておられますのは、法制審議会の部会第十二回会議において資料として配付された取りまとめに向けたたたき台というものがございますが、そこにおきまして、それまでの会議において配付されていた検討のためのたたき台に記載されておりました被疑者、被告人との接見交通の項目が記載されていないということについてのものと思われますけれども、取りまとめに向けたたたき台は、部会での取りまとめに向けた議論のたたき台となりますように、部会長の指示によって、それまでの議論を踏まえ事務当局が作成したものではございますけれども、あくまでも議論のたたき台でございまして、部会での審議の対象を限定する趣旨ではございません。 実際、部会におきましても部会長や事務当局から資料に記載されていない項目についての議論が制約されるものではない旨の説明がされており、この資料が配付された第十二回会議では、実際に被疑者、被告人の接見交通としてオンラインによる接見についても議論が行われたところでございます。したがって、オンラインによる接見が法制審議会の部会の調査審議の対象から除外されたということではございません。 いずれにいたしましても、法務省としては、引き続き法制審議会における調査審議が円滑に行われるように努めてまいります。
○伊藤孝江君 取りまとめのたたき台からは外れている、記載されていないということはいいですか、確認ですけれども。
○政府参考人(松下裕子君) 今申し上げましたとおり、第十二回会議において資料として配付された取りまとめに向けたたたき台にはその記載がないということは事実でございます。
○伊藤孝江君 普通に考えると、取りまとめの段階で外されている、取りまとめのたたき台の段階で外されているものがその次に復活をしてくる、そうあらなければならないと思いますけれども、通常は、取りまとめのたたき台にないということは、これはもう結論を出さないんだよね、方向性を出さないんだよねというふうに捉えるのが一般だと思います。 この点、今、取りまとめのたたき台に記載されていないからといって議論の対象としないわけではないというふうにおっしゃいました。しっかりとこのオンライン接見、何かしらの方向性を、前向きな方向性、積極的な方向性を法務省として示していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 先生のお話の御趣旨は今しかと承りました。ただ、法務大臣が諮問しておりますので、ここで内容にわたってコメントすることは差し控えたいと思います。
○伊藤孝江君 大臣がたたき台に意見を直接言えないというところは承知をしています。 先ほど、権利ではないと、オンライン接見というのは現状、被告人、被疑者の権利ではないというところを答弁いただいたわけですけれども、今後もその見解を貫かれるということですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私が今答弁しましたのは、今の時点で、諮問をした立場においてコメント、内容にわたるコメントは差し控えたいということでございますが、先生が御質問されている趣旨、またその背景にある事情、そういうものはしっかりと承りました。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。これからもしっかりとちょっと注視をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 では、次のテーマに移らせていただきます。 再審請求についてお聞きをします。 再審請求、無罪の人が罪に問われたというところが前提としてあります。冤罪は国家による最大の人権侵害の一つであると。無実の者が処罰をされるということは絶対に許されるものではありませんし、冤罪の被害者は速やかに救済をされなければなりません。 この再審の制度は、無実を訴える、無罪を訴える人の人権保障のためにのみ存在する制度であるというふうに考えます。再審制度もこの理念に沿うものでなくてはならないと考えますけれども、大臣の御所見をお願いできますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 再審制度は、有罪の確定判決の存在を前提として、主として、事実認定の不当を是正し、有罪の言渡しを受けた者を救済するための非常救済手段である、それはそのとおりだと思います。ただ、この制度の在り方は、確定判決による法的安定性の要請、そして個々の事件における是正、個々の事件における救済、その必要性、これの調和点をどこに求めるかということに関わる問題でありまして、様々な角度から慎重に検討されるべきものであると考えております。
○伊藤孝江君 調和点というのが分からないんですよね。 有罪になった人がいます、判決ですね、確定をした、確定判決を受けた人がいます。それが無罪だというふうに争っている人がいる。そのための、無罪だと争っている人、その人が本当に無罪であればそれを救うための制度です。真ん中取りましょうかとか、刑減らしましょうかとかという、そういう落としどころの話じゃなくて、無罪であるにもかかわらず有罪だと判決を受けた人を救うための制度だという点では、調和点というその言葉自体が私ちょっと理解できないんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 判決を受けた方が無罪を、誰でも無条件に無罪を主張できるということになりますと、これは、判決って、じゃ、確定判決って一体何だろうという話になりますね。だから、そこが法的安定性というその法益が出てくる部分であります。一人一人にとっての真実を追求することは非常に大事です、非常に大事です。だけれども、制度全体を本来の在り方として見渡したときには、じゃ、無条件に確定判決が出ているけど無罪の主張をしてまた再審するという制度は、非常に不安定な制度になりますね。そこです、その調和点です。
○伊藤孝江君 今のその大臣の御所見というのは、再審請求をするときの要件についておっしゃられているわけですか。誰でも再審請求できるようにすると不安定になりますと。だから、もちろん、確定判決を受けた人が、みんながみんな私は無罪ですというふうになると当然おかしなことにはなるかもしれません。でも、現状そういうものではありませんし、大臣のおっしゃられているその調和というところというのは、済みません、もう一度お願いします。
○国務大臣(小泉龍司君) 一つの一例として申し上げたわけですね。極端な例ですけどね、極端な例です。再審制度が誰でも利用、活用ができて、無条件に、最終判決が出ても無条件に再審できると、それは真実を追求するためにはいいことなのかもしれません。でも、そういうものを制度として入れたときに、確定判決とは何なんだという問題が出てきます。それが法的安定性です。一人一人にとっての真実追求も、それはもう一番大事なことであることは言をまたないわけです。非常救済制度です。でも、全体の安定を放棄するわけにもいかないんです。その両方をしっかりとバランスを取ってインストールする。
○伊藤孝江君 ちょっと、刑訴法全体とか法体系全体の中で再審請求をするときの要件をどうするかとか、そういうところを検討していく必要があるというのはまだ理解はできます。でも、再審制度というのは、無罪だと、無罪であるにも、やっていないにもかかわらず罪に問われた人、その人を救済するための制度なんです。この再審制度を考えるに当たって、バランス云々というのは違うんじゃないですか。
○政府参考人(松下裕子君) 先ほど大臣が申し上げた確定判決による法的安定性の要請と個々の事件における是正の必要性との調和点をどこに求めるかというのは、再審制度の在り方を考えるに当たってそのバランスを考えながらどういう制度がよいのかということを考えるということでございまして、そういう意味でございますから、人権、無罪を、無実を訴える人の人権保障を考えなくていいとか、それとその安定性をバランスを取ると、そういう意味ではございません。
○伊藤孝江君 ちょっとこれ以上議論しても、考え方のところですので、大臣、また法務省のお考えの方はまたしっかりちょっと検討させていただきたいというふうに思っています。 今日は、この再審請求における、先ほど古庄先生も取り上げていただきましたけれども、私は、証拠開示の点を少しお聞きをさせていただきたいと思います。 この証拠開示というのが再審請求においてなぜ問題になっているのかというのは、実際の再審事件の中でも法務省の皆さんもよく御存じかと思います。確定審の中で出されていなかった、提出をされていなかった証拠が再審請求の段階、前段階だったりその公判の中で出てきて、それが、結論を左右するようなものが出てきたというようなことが一回、二回じゃないという形であると。じゃ、検察、警察は一体どんな証拠を持っているんだろうかと。トータルで有罪になるような証拠だったんだろうかということも含めて、この検察、警察が持っている証拠をまず全てこの再審請求審において出していただきたいというのがこの証拠開示の元々の出発点だと思っています。 私自身も、再審事件、弁護人として関わったことがあります。今、現状、この再審請求の証拠開示について法律上の手続は定められておりません。なので、裁判所の職権の発動を促すということで、裁判所に対して、検察官にしっかり命令なり指示なりをしていただきたいというようなことも含めて、まず証拠、持っている証拠の一覧表を作ってほしいとか、また、それを証拠として閲覧をさせてほしい、全て証拠を提出してほしい。各事件によっても求め方は違うと思いますけれども、検察、警察が持っている証拠、それをいかに弁護人側、再審請求人側がしっかりと把握をするのかというのがまずこの出発点だというふうに思っております。 この再審請求審に、再審における証拠開示について協議会を立てて議論をしているというのは午前中も少し御説明がありましたけれども、もう一度今の協議状況について簡潔に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君) 再審請求審において証拠開示制度を設けることにつきましては、先ほども御紹介いたしましたように、法制審の部会でかつて議論をされた際に様々な問題点が指摘されて、そのときの法制審議会の答申には盛り込まれませんでした。 その上で、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の国会審議を経まして、同法の附則第九条三項に、政府は、この法律の公布後、必要に応じ、速やかに、再審請求審における証拠の開示、まあそのほかもありますが、等について検討を行うものとすると規定をされました。 そこで、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会というものがございまして、これは、その附則で求められている検討に資するため法務省において開催しているものでございまして、同協議会では、本年九月に開催された第八回会議において構成員から、再審請求審における証拠の開示について早期に協議を行うべきという旨の意見が述べられ、ほかの構成員の方々からも特段の異論がなかったところ、昨日開催された第九回会議においてこの点について議論が行われたものでございます。
○伊藤孝江君 議論の経緯を御説明いただきまして、ありがとうございます。 今、この証拠開示に対する対応が各再審事件によって違います。検察官が任意に証拠を提出をするところもあれば、裁判所から指示を出されてもそれに応じない事件であったり、また裁判所も対応したりしなかったりというふうに、事件によって全く対応が違うと。これは、先ほど大臣は真相究明というところもおっしゃいましたけれども、証拠開示をして、検察、警察が持っている証拠を見て、事実関係、これまでの事件のことをしっかりと把握をするという意味では、真相究明にも役立つ話という、より不可欠なものだと思っています。 真相究明に資するという点でも、この証拠開示、しっかりと制度化をしていくべきではないかと考えますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) これは、今刑事局長からも御説明しましたように、様々な経緯がありましたけれども、今現在、在り方協議会、刑事手続の在り方協議会においてまさに協議が行われつつあるわけでございまして、その結論をしっかりと踏まえたいと思います。
○伊藤孝江君 私も、何回も証拠開示の申入れ書とかそういうのを、職権発動、裁判所に言うための書類も含めて何回も出しましたけれども、対応してもらえないということもたくさんありましたし、まあ全部が、じゃ、無理なら、例えばこの事件だったらこういう証拠があるはずだ、なのに出てきていないと、せめてこの部分はあるんじゃないんですか、あるのかないのかはっきりしてくれ、あるんだったら出してほしいということを言っても、それも対応してもらえない。裁判所から指示がなければ検察は対応しないということもありますし、そういうことを考えると、本当にこの証拠を入手をするというのは、請求人にとって、また弁護人にとっても今はすごく困難が生じているというのが実情です。 この事情について、再審格差というふうにも言われますけれども、大臣、どのように受け止めておられますでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 済みません。何格差とおっしゃいました。
○伊藤孝江君 再審格差ですね。裁判所によって対応が違うという。
○国務大臣(小泉龍司君) 私も、まだ司法の実態、これから究めなければいけない部分があります。御指摘の点も含めて、この実態に私も意識を向けて把握をしていきたいと思います。
○伊藤孝江君 検察官が、もちろん今の状況であれば、任意に応じていただけるのか、あるいは裁判所の判断に従って応じるのかというところですけれども、そもそも、検察官というのは元々、公益の代表者という位置付けだと思います、検察庁法で。公益の代表者で、公益というのは、無辜の人、無罪の人を有罪から救うというのも公益の代表者として大事な仕事だと思いますけれども、この点、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 当然、公益の中にはそれが重要な要素として入っていると思います。
○伊藤孝江君 では、検察官は再審事件において求められた証拠開示には応じるべきであるというふうに私は考えていますけれども、また、一歩進んで、任意に提出をしていくべきだということも考えていますけれども、大臣、いかがですか。
○政府参考人(松下裕子君) あくまで一般論として申し上げますけれども、検察当局におきましては、個別事件の再審請求手続において証拠開示を求められた場合には、法令やその趣旨に従って適切に対応するよう努めているものと承知をしております。
○伊藤孝江君 その法令で手続が定められていないから、今、検察も自由に対応しているんですよね。だったら、その法令、ルール化しっかりしていくべきじゃないですか。法律を作るのがすぐには難しいということであれば、それまでのルールをしっかりと作っていくという点はいかがですか。
○政府参考人(松下裕子君) 再審請求に、再審に関しましては、再審開始事由が御案内のとおり刑事訴訟法で定められておりまして、その再審開始事由があるかどうかということを裁判所が判断するわけですけれども、その前提として、それを申し立てる者には相応の主張と証拠をもって請求するということが求められておりまして、裁判所がその判断をする上で必要な審理を職権でなさるということでございまして、その判断に必要な証拠の開示を求められた場合には、検察官において、先ほど申し上げましたように、法令、つまり刑事訴訟法ですとか、その趣旨に従って適切に対応するよう努めていると承知をしております。
○伊藤孝江君 裁判所が職権でなかなか対応いただけないという現実があるから問題点としてお聞きをしているところになります。引き続き、また後日お伺いをさせていただきます。 三点目のテーマとして、SBS、一時保護の関連で質問をさせていただきます。 SBSというのは、聞き慣れていない方ももしかしたらいるかも分からないですが、乳幼児揺さぶられ症候群というものがありまして、単純化すると三つ、こういう症状があれば、乳幼児に対してその三つの症状がうかがえれば、その子供を大人がというか人が強く揺さぶってけがをさせた、また死亡に至らせるような重要な事故を、暴力的な揺さぶり行為を行ったというのがこの乳幼児揺さぶられ症候群です。 このSBSが疑われて子供の虐待が罪に問われているという事件がたくさん出ています。私も以前にもこの件質問をさせていただいたこともあるんですけれども、この二〇一八年以降だけでも、かなり無罪であったり不起訴であったりというようなことが続けられています。でも、有罪率が日本の裁判所の場合は九九%を超えるというのが現実ですから、同じような類型の事案で無罪判決が続くとか、あるいは逮捕をされても何か不起訴になっていくというのが続くというのは、通常はなかなか想定をし難いというのがあると思います。 このSBSが疑われる事案において、警察の捜査、また検察の捜査であったり訴追の行為であったりというところが適正に機能しているのかというのが私の持っている問題点です。 ここで間違っていただきたくないのは、虐待を見逃してもいいんだということでは決してありません。虐待が疑われる状況が、このSBSの場合でいうと、強く揺さぶって、暴力的に揺さぶってけがをさせたということも含めて、そういう虐待が疑われるときに、最初の段階で一時保護をするということは十分あり得るし、そうしなければならないという場面もたくさんあると思います。でも、そのままずっと何か月も何年もというのが続いてしまうというのはおかしな話で、一時保護をした後に、じゃ、本当に原因は何なんだろうかということをしっかりと医学的に見ていただいて判断をして、本当に虐待だったのか、病気だったのか、事故だったのかということを見据えていかなければ、無駄にというよりも、不合理に、不必要にその乳幼児を親からも離してしまうことになります。 このSBS事案で裁判を受けて、地裁、高裁と重ねて裁判を受けて無罪、最終勝ち取ったとしても、ああ良かったね、無罪でしたねでは終わらないと。その間、例えば、子供は引き離されて児童相談所などで保護をされて、子供と会うこともままならなかったりであるとか、また、一旦は、その子供のお父さんだったりお母さんだったりおばあちゃんだったり、家族が暴力的な行為をしたということで捕まるんです。なので、その家族との人間関係だったり社会の中での立場だったり、最後に無罪になったから全てが報われました、終わりました、復活しましたというものではないということを強く受け止めなければならないと思っています。 最終的に無罪になった方、御家族にも私もお会いしましたけれども、やっぱりこの間、もうどれほどの思いで、やっていない中で子供を虐待したということを疑われる。家族との関係が壊れた人もいます。社会の中での立ち位置を失った人もいる。そういうことを強く受け止めながら、最初の判断が良かったのかどうなのかということを検証しなければならないと考えています。 令和二年の、三年前にちょうど私もこの件で質問させていただいたときに、無罪判決が出されたとき、また、この問題のように各地で類似の無罪事件が複数起きている、こういう場合の検察庁の対応として、法務省からは、当該事件における捜査・公判活動の問題点について検討するなど、適正な捜査、公判の実現に努めている、当時の上川大臣からは、検察庁は的確に主張、そして立証を行うことが大事だという答弁がありました。 このSBS事案に関して、法務省、検察庁でどのような検証を行って、何をどのように変えていっているのかということについて教えていただきたいと思います。また、この検証を多分野の、いろんな分野の専門家も交えて行っているのかということを教えてください。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 いわゆる児童虐待事案につきましては、一般論として、被害者が乳幼児でありまして、被害に関する供述を得ることが不可能あるいは困難であるという場合が多い上、家庭内で発生しますことから、第三者による目撃供述を得ることが困難である場合も多いなどといった事案の性質があると認識をしております。 とりわけ、児童虐待事案の中でも、お尋ねのいわゆるSBS、あるいはAHT事案と呼ばれているようなものもございますけれども、そういったものにつきましては、事件性や犯人性、暴行の有無、暴行と結果との因果関係、故意の有無など、事実認定上の争点が多岐にわたる場合もあるものと承知をしておりまして、御指摘のとおり、被告人を無罪とした裁判例も複数あるということを承知しております。 あくまでも一般論として申し上げますと、こうしたSBS、AHT事案への対応につきましては、まず検察当局においては、個別事件の捜査、公判に当たり、客観証拠をきちんと収集する、また事件の当事者や関係者に対する取調べを行うとともに、専門的判断を要する事柄については、必要に応じ複数の専門家に対して、積極、消極両面の立場からの意見を求めるなどして慎重な検討、評価を心掛けるといったことを行いまして、適切に対応するよう努めているものと承知をしております。 また、検察当局におきましては、当該事案における適正な捜査、公判の実現のため、有罪、無罪を問わず、捜査・公判活動に関して参考となる事案や問題点等について検討した上で、組織的に広く共有し、上級庁が原庁と密接に連携して適切に助言などを行うなどしているものと承知をしております。 さらに、法務省におきましては、検察官に対し、この種の事案を含む児童虐待に関する研修を実施してまいりましたし、必要に応じて各検察庁内においても勉強会を開催するなど、この種の事案を取り扱う上で必要な専門的知見を共有し、個々の検察官の知見を深めるための取組を行っているものと承知しております。 今後とも、この種の事案を含む児童虐待事案に適切に対処するために必要な取組を行ってまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 児童相談所が最初に例えば虐待というふうに判断をするとか一時保護をするというようなときに、当然、医師の医学的な判断、診断というのを基にしてこのSBSの事案の場合もやっていると思います。 ただ、この無罪になった事案ですね、大阪でもかなり続きましたけれども、この無罪になっている事案では、児童相談所がお願いをした診てもらった医師が全くの専門家ではない、小児科だったり内科だったり。その中でSBSは、小児脳神経外科、脳神経科であったり、例えば眼科とか、画像診断も適切にできていないというようなことを判決の中で指摘をされた医師の判断があった。 この専門的な医学的見地が必要な事案において、きちんと、SBSだけではないと思います、虐待の判断をするときに、こういう状況だったらこういう医師に診てもらわないといけないというような、そういうきちんと虐待かどうかの判断をしてもらうための医師を、いろんな分野、必要なところをしっかりとそろえていくことが必要かと考えますけれども、児童相談所の方でこの虐待はなかったと判断された事案について、当初の自分たちの対応について振り返ったり分析をしているのかどうか、また、いろんな医師に相談できる体制を現状つくっているのかどうかという点について答弁をお願いいたします。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 虐待による乳幼児頭部外傷が疑われた事例におきまして、先生御指摘のように、刑事裁判でその保護者が無罪となった事案が複数あると。それらの事例において、結果として親子分離がされる期間を生じたことについては重く受け止めております。一方で、これも先生御指摘ありましたように、児童相談所といたしましては、子供の安全確認など必要な場合にはちゅうちょなく一時保護を行っていただくということも、これまた必要なことでございます。 そうした中で、こういった事案も続いたということもこれありまして、児童相談所における虐待における乳幼児頭部外傷が疑われた事案への対応につきまして、令和二年度から四年度の間、医師の方にも御参画をいただいて有識者から成る委員会を構成をいたしまして、調査研究を実施して、どういったところが児童相談所でこういった事案への対応についてボトルネックになっているのかなどについて調査検討を行ったところでございます。 そうした調査研究を行っていく中でやっぱり上がってまいりました声といたしましては、この児童相談所においても、セカンドオピニオンを始めとする、こういった医学的診断の依頼先の確保に苦慮をしているというような状況が見られましたので、関係学会の協力も得ながら、こういったセカンドオピニオンを始めとする医学的な診断の協力をしっかり得られるような体制をつくっていくことが必要だというようなことがこの調査研究の中でも指摘をされたところでございます。 そうした調査研究の結果を踏まえまして、これは令和四年の三月末でございますけれども、関係医学会の方に協力をいただきながら、こういったセカンドオピニオンなどの医学的な判断に協力をしてもらう専門のお医者さんを紹介してもらう取組、こういったものを提示をしたところでございます。 具体的に申し上げますと、児童相談所が乳幼児頭部外傷事案の通告を受けて、医学的な助言であるとかセカンドオピニオンなどの医学的所見を得ることが必要と判断した場合であるとか、あるいは、事前にあらかじめ、そういった個別の事案とは関係なく、あらかじめお医者さんとの間にそういった関係をつくっておきたいということを考えた場合に、各学会、関係学会ですね、医学会の方に相談をした上で、近隣のお医者さんなどを紹介をしてもらうといった取組を開始をしたところでございます。 こうした取組の積極的な活用を促して、児童相談所において、しっかり医学的助言を得ながら一時保護などの業務が遂行できるような体制をつくってまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 済みません、ちょっと、さっきもう一点お聞きしたかと思うんですけれども、無罪になったような事案で、なったような、ごめんなさい、無罪になった事案で、当初の児相の対応がどこが課題だったのかというのは、各児相で、あるいはこども家庭庁なり当時厚労省なりできちんと検討して、対応した児童相談所の方にフィードバックしているんでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 個別の刑事事件において、判決が、その無罪の判決が出た場合に、その個々の事情に、事件について、その要因とかを解析をしてフィードバックをしているというような取組はちょっと残念ながら行っておりません。
○伊藤孝江君 本当に残念です。 例えば、医師の、適切な分野の医師ではなかったということであるのか。それ以外も当然事案によって違います。それを実際に対応する児童相談所の方たちが知ってこそ次に生かされるわけで、こども家庭庁で今自分たちで検討して、こんな方針でするからこうしてくださいねと下ろせばいいというのは全然違うと思います。 当時の状況を一番知っていらっしゃるのも児童相談所の方々です。当時はそれしかできなかったというような諸事情もたくさんあるかと思います。その辺りも含めて、これからの課題として取組を進めていかないと、児相と共有しないと意味ないんじゃないですか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 先ほどの調査研究なども行っていく中で、このAHT対応などへのポイントといいましょうか、そういったものは児童相談所の間で共有してもらうということで対応のポイントというものをまとめたところでもございますので、そういったものによって、個別の事案などで得られた経験などを少しでも横に展開をして共有できるような取組というのをこのポイントの普及というものを通じて行っていきたいというふうに考えてございます。
○伊藤孝江君 でも、これまでも手引があって、手引に基づいて判断をして、無罪事件がたくさん出てくるという状況になったわけじゃないですか。手引があります、ポイントがありますだけで終わらせないようにしていただきたいと思います。 この児童相談所による一時保護、これから一時保護を行うときには、裁判所の承認を必要とするという司法審査が導入されることになっております。 いつから導入されるのかと司法審査の概要を簡単に併せて御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 御指摘の一時保護時の司法審査の仕組みでございますけれども、昨年行われました児童福祉法の改正によりまして、一時保護の適正性、手続の透明性を確保する観点から導入いたしますが、これの施行は令和七年六月までに施行するということになってございます。 この司法審査では、児童相談所が一時保護を開始するに当たっては、親権者の同意がある場合などを除きまして、事前又は一時保護の開始から七日以内に裁判官に対し一時保護状を請求するということになってございます。
○伊藤孝江君 この一時保護を認めるかどうかという要件というのはもう決まっているんでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) 今の、この一時保護の司法審査の導入に向けまして、今、法務省さん、あるいは裁判所並びに児相の現場の方々、あるいは一時保護を経験された方らにも参画をいただいた実務者検討チームというのをつくっておりまして、そちらの中で具体的に内閣府令等でどのような規定にしていくかということを議論しているところでございます。
○伊藤孝江君 この改正法のときに、その保護者側の意見をどういうふうに入れていくのかというところも不足しているんじゃないかというような指摘も含めて、かなり指摘されているところあったかと思います。それらも踏まえてしっかりと議論を重ねていただきたいと思っています。 この司法審査が導入をされるというのは、裁判所にとっては新しい仕事が増えるということになるわけですけれども、この司法審査、令和七年六月までに導入ということで、そんな先ではもうないという状況の中で、どのぐらいの事件数が例えば来ることを想定をしつつ、人員体制をどうするのかとか、あるいは対応する裁判官のスキルをどんなふうに身に付けさせるのかという、そういう整備が求められると思います。 裁判官、虐待事件についてこれまで全く触れたことがないというような事案の、そういう裁判官も多いかと思います。これらのその裁判官の質というところも含めた、司法審査を導入することの本当の今回の趣旨が全うされるような判断ができる裁判官をしっかりとつくっていくために、どのような取組、進めておられるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。 御質問としては恐らく、どんなボリューム感のものが来るのかという話と、あと質の話と、両方あったかと思いますが、まず、前段の司法審査の件数がどの程度及ぶかにつきましては、様々な想定をし得るため確たることを申し上げることはできませんが、例えば、厚生労働省の福祉行政報告例によれば、近年の一時保護の件数が親権者の同意を得られているものも含めて年間約五万件前後で推移していること、他方で、一時保護開始から七日経過の時点で親権者等の同意が得られている事案が相当数に及ぶと考えられることなどを勘案しつつ、必要な体制の整備について現在検討を進めているというところでございます。 また、各裁判官が適切な判断ができるようにするといった観点から、先ほど御紹介あった、こども家庭庁において設置されている実務者のチームにおいて、内閣府令に定める一時保護の要件について今現在議論されていると承知しておりますが、ここで定められる、今後定められる要件の内容も踏まえて適切な判断がされるよう、各裁判官の執務の参考となるような資料の提供を始めとする各裁判官へのサポートを行うことを含め、所要の準備を進めてまいりたいというふうに考えています。
○伊藤孝江君 この裁判所は、どの裁判所が受けることになるんですか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 現在、その点も含めて必要な体制の整備について検討しているところでございます。
○伊藤孝江君 そういう意味では、本当にこれから、表上はこれからというところになるのかと思いますけれども、研修をして、また資料を見て、子供を保護するのかどうかというところを本当に適切に判断ができるのかというところ、大変難しい判断が強いられることもたくさんあると思います。 明らかに誰が見ても虐待をされていてというとき、また、そうではないとき、本当にこのSBSのように医学的な見地を基に難しい判断を迫られるときも含めて、特にこの難しい判断を迫られるときにどうするのかというところをしっかりと対応できる裁判所であっていただかなければならないと思っています。基本的に、その要件含めていろんな制度をつくっていくときに、まあ多数派というのか、割合を大きく占める、例えば、殴りました、けがをしました、虐待が明らかです、誰がやったかも明らかですみたいな事案だったりを想定しながらつくってしまえば、こういう難しい事案のときに機能しないような制度になりかねないと思いますので、その辺りも含めてしっかりと考えていただきたいと。 このSBSで、無罪事案なんかはそうですけれども、虐待もなくて、虐待もなくて家庭での養育が可能であった子供から、子供を一時保護をして、長期にわたって親や兄弟と引き離しをして、面会も十分に、面会も十分に認めずに、適切な養育を受ける権利を子供から奪ってしまうということがあります。最初の一時保護の段階、そこは仕方がないとなったとしても、そこから、じゃ、いつまで続けるのかというときに、本当に虐待があったかどうかということを本当に真剣に見ていかなければならないと。それをせずに漫然と一時保護を続けていくというのは、やっぱり許されないことだと思っています。 この不適切な保護というのは、子供からして、子供にとって人権侵害だと考えますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、児童福祉法三十三条に基づく一時保護の制度、その運用の問題であります。当省の所管とするところではないので、ちょっとお答えする立場にはないと思います。
○伊藤孝江君 不適切に、保護をされるべきでないにもかかわらず、保護という名前で拘束されているわけです。親、兄弟とも会えないという状況を強いられている。これは人権侵害ではないんですか。
○委員長(佐々木さやか君) 申合せの時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○政府参考人(鎌田隆志君) 個別具体の一時保護の事案が人権侵犯に当たるとして申立て等がされた場合には、当然、人権侵犯事件として調査、処理がされるわけでございますが、その場合であっても、人権侵害に当たるか否かにつきましては、個別具体の事実関係に即して判断されるべき事柄であると考えているところでございます。
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。 離婚後の子供の親権をどうするか、共同親権を可能にするかどうかと、こういった議論が法制審を始め様々なところで議論が今進んでいます。 我が党としても、今、様々専門家の方来ていただいて、ヒアリングをさせていただいて、党内の議論も進めようという状況でやっています。ですので、まだ党としての結論が出ているわけではありませんし、非常にデリケートな問題だということも理解をしております。 ですので、今回は、中身についてはまた今後の議論になるというふうに思うんですが、今回は今後の検討スケジュールですね、今これだけ議論が盛んに行われている中で、いつかどこかで取りまとめていかなければなりません。どのようなこれからのスケジュール感で法務省としては進めていく見込みなんでしょうか。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(小泉龍司君) 現在、法制審の家族法制部会において、父母の離婚後の子の養育の在り方について調査審議が行われております。 家族法制部会では、二〇二二年の十二月から三か月掛けまして、二〇二三年二月にかけてパブリックコメントの手続を取りまして、国民から様々な御意見が寄せられ、これを参考としつつ、引き続き、煮詰めていくための要綱案を諮問しておりますので、要綱案の取りまとめに向けた調査審議が行われているところでございます。 国民各層の関心も大変高まってきていると思います。それだけに、また様々な議論も出てきているところでございます。今後の具体的検討スケジュールを明確にお示しする段階ではないと思いますけれども、充実した審議、スピード感を持った審議、これを是非進めてもらいたいと期待しておりまして、担当部局にはその調査審議をしっかりお支えするように改めて指示をしたいと思います。
○清水貴之君 その議論を進めていく中で、離婚をめぐる問題って、様々な分野にわたっています。親権ももちろんそうですし、養育費どうするか、虐待がどうなのか、DVがどうなのかなど様々な問題にわたっていて、それぞれまた所管する省庁が違っていたりするわけですね。面会交流や養育費の関係、一人親支援などは、これはこども家庭庁の担当と。子の連れ去りという問題も国際的に発生したりしますと、これは警察庁の問題だったり、女性の暴力とかDV関係、これも大きな問題ですが、内閣府がこれは見ていくということになります。 こういったところも様々取り込みながらこれ議論を進めていかなければいけないと思うんですけれども、こういったやり方を、どう今後法務省としてこれをまとめていくのかというのもお聞かせいただけたらと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、父母の離婚後の子の養育の在り方につきましては様々な角度からの検討が必要となってまいります。家族法制を所管する法務省のみでなく、各省庁が連携し、政府全体で取り組んでいくことが必要だと認識をしておるところでございます。そのため、家族法制の見直しにつきましては、法制審議会家族法制部会に関係府省庁の担当者の参加を得ておりますほか、関係府省庁と様々な形での連携を図っているところでございます。 今後も、引き続き、関係府省庁としっかり連携してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 続きまして、これ、午前中、石川委員からも質問が出ていたところなんですが、性別変更の要件に関する最高裁判決、十月二十五日に、性同一性障害特例法の生殖機能をなくす手術要件を個人の尊重を定めた憲法十三条に違反すると、違憲と判断、最高裁がしたという話です。 この法律自体、議員立法であるというのは先ほども出ました。それは承知の上なんですけれども、最高裁がこれだけ大きな重い判断をしたわけです。それに対してどのように今後向かっていくのかというのをお聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) 御指摘の事件について、本年十月二十五日、最高裁判所の決定が出されまして、性同一性障害特例法第三条一項第四号のいわゆる生殖不能要件は違憲であるとの判断が下されたわけでございます。厳粛にこれを受け止めております。 御指摘のとおり、また法務省としても、立法府の動向を注視しつつ、関係省庁とも連携して適切に対応していきたいと思います。
○清水貴之君 続いてが、昨年発覚して大きな問題となりました重大少年事件の記録、裁判所でそういった記録が廃棄されていた問題、これ全国的に広がりました。これ、法務委員会で、自民党の加田さんとか伊藤先生も兵庫県ですし、私も兵庫の選出ですので、これ、神戸の連続児童殺傷事件、この事件記録が神戸家裁で廃棄されていたということで大きな問題となりました。様々、その後、最高裁の方でも廃棄の経過とか経緯とか保存の在り方についてまとめた報告書をこれまとめているというふうに認識をしています。 こういった問題が大きくなって、で、報告書も公表されましたけれども、じゃ、実際にその内容がちゃんと運用されているのか、今後同じようなことが繰り返されないのかという視点で質問をしていきたいというふうに思っています。 当時、私、法務委員会、今年の通常国会もおりましたので質問をしたところ、一連の問題の背景としては、裁判所組織の中で、歴史的、社会的意義を有する記録の国民の財産としての価値に目が向けられることなく、特別保存に付するのは極めて例外的な場面であるという消極的な姿勢が醸成、定着していたということが答弁としてありました。 もう何が大事どうこうというよりは、もうやっぱり膨大な記録ですので、ある程度期限が来たら、その規則にのっとって、内規にのっとってか何か知りませんけれども、廃棄をしていたということですね。 こういった報告書の内容から見るに、やはり、職員の皆さんの意識の改革、これが非常に重要なところではないかというふうに思っていますが、そういったものというのは、しっかりとこの事案が発生してから徹底されているものなんでしょうか、どのようにまたそういった徹底をしていっているものなんでしょうか。お聞かせください。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 御指摘ありましたとおり、最高裁は本年五月に調査報告書を公表いたしました。その中で、裁判所組織として、記録の保存、廃棄に対する考え方あるいはその姿勢といったものを改めるためにいろいろ取り組まなければいけないということを申し上げたところでございます。 具体的には、記録の保存に関する規程の方に記録保存の意義を明記した理念規定を設ける、あるいは特別保存の認定プロセスを改めて見直す、さらに最高裁に常設の第三者委員会を設置するなどについて申し上げたところでございます。 現在、私どもの方で、これらの課題を確実に実践していくべく、全国の裁判所といろいろ意見交換をしながら、どのように運用を進めていくのかということを準備をしているところでございます。その上で、運用の根拠となるような関係の諸規定の改正等に向けた作業を進めているというところでございます。そして、このような関係諸規定の改正を踏まえつつ、職員に対する職責に応じた研修等を継続的に行い、記録保存の意義等に関する職員の理解を深めていくということを行ってまいるところでございます。 これらを通じまして、しっかりと裁判所内部での取組を行い、将来にわたって記録の保存の適切な運用が確保されるように積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○清水貴之君 この問題が発生したときに、被害者の家族の方、遺族の方、関係者の方から出ていた意見についても幾つかお聞きしたいと思うんですけれども、まずは、廃棄されてしまった資料が復元できないものかという意見もありました。完全に元の形には戻らないにしても、例えば、裁判所の記録は廃棄されたとしても、弁護士さんの事務所に残っている記録とか様々なものをもう一度しっかり集めて元に近い形で裁判所に戻すことはできないものだろうかと、こういった話も関係者の方からは出ておりました。 当時の、これはお聞きしまして、なかなか難しいのではないかというような答弁だったと思うんですが、その後、復元するということに関しては今どのようにお考えでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 御指摘いただいたことでございますけれども、記録には、その期日調書や訴状等の主張書面、書証など様々な書類がつづられておりまして、記録を廃棄した場合に、当該記録にどのような書類がつづられていたのかを把握するということは極めて困難なものであります。 そのために、仮に事件に関係する方などから当該事件に関するものとして書類の提供があったとしても、裁判所において、その提供いただいた書類が実際に記録の一部を構成していたものであったかを確認して法的に確定することができないということでございます。そういたしますと、廃棄した記録について、既に終局した事件であるため、記録の復元を行うことは困難であるというふうに現時点においても考えているところでございます。 もっとも、そのような前提を踏まえつつ、ほかの方策として何かないかと。特別保存に付すべき又は付した記録が廃棄された事件につきまして、関係資料を所持する事件関係者の方などが当該関係資料の保存等を希望された場合におけるその保存等の可能性について、内閣府や国立公文書館との間で相談を開始しているところでございます。 今後とも、引き続き連携して必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 もう一点、こういった記録の管理とか廃棄を今後するというときに、その遺族とか関係者が関与することはできないかというのも、これも関係者の方、具体的には、二〇一二年の亀岡の自動車の暴走事故でお嬢さんを亡くされた中江さんからこういった声が出ていました。やっぱり、もう自分たちが知らないうちに、自分の家族である、子供であるその事件記録が勝手に失われてしまっていたということに非常に強い怒りを表されていらっしゃいましたけれども、だからこそなおさら、そういった対処をする前に自分たちへの連絡があってしかるべきではないかと。若しくは、今後のことを考えた場合、第三者委員会というのが先ほどありましたけれども、第三者委員会へそういった関係者を参加させてくれないだろうかと。こういったことも関係者の方から、遺族の方からはアイデアとして出ております。 こういったことに対してはどういったお答えになるでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 第三者委員会について御指摘をいただいたところでございます。 設置の根拠となる関係諸規定の改正に向けた作業を現在進めているところでございますけれども、この第三者委員会に担っていただく役割というのは、個別事件の保存の適否に関する客観的、第三者的なレビューをしていただくということが大きいものでございます。また、国民の共有財産としての事件記録の保存の在り方を大きな目線で助言いただくなどを想定していることから、その委員としては、報告書に記載しておりますような法曹関係者や法学者、報道関係者、アーカイブス学の専門家等にお入りいただくことを考えているところでございます。 委員から御指摘をいただいた、特別保存に付するかどうかの判断時などにその関係者の方の御意見を反映させると、そういう御指摘につきましては、そのタイミングとして、むしろ、その事件に関係する方々に特別保存に付することを求める旨の要望を出していただくということを通じて御意見を提出していただく、それを反映させていく、反映させていくということを考えているところでございます。 関係諸規定において、そのような要望があったときには十分にそれを参酌して特別保存に付するかどうかの判断をすること、あるいは、要望があったものの特別保存に付さないという認定をしようとする場合には、先ほど申し上げた第三者委員会に意見を求めることとして、裁判所限りでは判断しないというようなこととする仕組みを盛り込む予定でありますほか、これまで以上に特別保存に関する御要望や御意見をいただけるような継続的な広報活動等の取組を行ってまいりたいと考えております。
○清水貴之君 今の要望を受け入れてという話、非常に前向きかなというふうに思うんですが、その要望というのは、基本的には、要望ありますか、どうですかというふうにそちらから聞くものなんでしょうか、それとも、手を挙げなければ、要望がなければそのまま流れていってしまうものなんですかね。というのも、全くそういったことを知らずに、えっ、要望できたのと、いや、知らなかったということがないように是非してほしいなというふうに思うんですけれども、そこはいかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、事件の関係者等の方々から御要望がいただけるように広報活動等を積み重ねていきたいというふうには思っております。 他方で、例えば、その全ての関係の方々に裁判所側から個人情報となるようなその関係連絡先を確認して個別に御連絡を差し上げるということは現実として困難であるということもございますし、中には、事件に関して裁判所からの連絡を望まない方もいらっしゃるのではないかというふうに考えられるところで、なかなかそこは難しいかなというふうに思っております。 繰り返しになりますけれども、むしろ、今こういうことをやっていますよという裁判所から広報をさせていただいて、それが皆様に伝わるように努力をしていきたいと思っております。
○清水貴之君 その重大事件に関連してなんですけれども、犯罪被害者の支援策についても伺っていきたいと思います。 まず、被害者給付金のその額なんですけれども、やっぱりなかなか十分ではないという声が出てきています。国が被害者や遺族に支払うこの給付金ですけれども、被害に遭ったときの収入を基に給付金額を決めるということなんですね。ですから、被害者が子供や学生、主婦の方とか、今現在はもう仕事をしていない、働いていない、収入がないというような方の場合は、制度上、これ金額が低くなってしまうということなんです。 こういった給付金の額が幾らが適正かというのは、これもまあ非常に難しい問題だとは思うんですけれども、十分ではないという声が強いということに対してどのようにお答えになるでしょうか。
○政府参考人(江口有隣君) お答えを申し上げます。 犯罪被害給付制度につきましては、殺人、傷害等の犯罪行為によって重大な被害を受けた方やその御遺族に対しまして、社会の連帯共助の精神に基づきまして国が給付金を支給するものでございます。 犯罪被害者等給付金の額につきましては、犯罪被害者の被害時の収入を基に定めました給付基礎額に一定の倍数を乗ずるという方法で算定を行っているところでございます。この算定方法につきましては、労働者災害補償保険制度等の他の公的給付制度を参考にして定めたものでございます。 加えまして、犯罪被害給付制度におきましては、各年齢層、有職、無職等様々な方が制度の対象となり得るところでございます。給付基礎額には、年齢層ごとに一定の最高額の制限を設ける一方で、給付基礎額の最低額の定めを置きまして、子供や高齢者、家庭の主婦など、収入のない方又は収入の低い方についても一定の給付基礎額を確保しているところでございます。 これまでも数次にわたりまして給付額の引上げを行っているところでございますが、今後とも、犯罪被害者等の思いに寄り添いつつ、犯罪被害者等の権利利益を保護するという犯罪被害者等基本法の理念にのっとりまして、同制度の適切な運用に努めてまいります。
○清水貴之君 その給付金の支給方法なんですが、現在は一括で支給、何十万円、何百万円という形で支給をしているんだというふうに思います。 これも先ほど挙げました神戸の児童殺傷事件の被害者であられます土師淳君のお父さん、守さんから直接こういった被害者に対する補償とかこういったものについてお話を伺っておっしゃられたことなんですけれども、一時金という形では本当にその場だけである意味終わってしまうわけですね。 そうではなくて、例えばですけれども、年金方式というんですかね、一定額を毎年毎年もらえるような方式。これもずっとではないです、例えば生活が元に戻るといいますか改善するようなときまでとか、どこかが期限を決めなければいけませんけれども、そういった支給の方が実際に受け取る側からしたら有り難いと。例えば、子供が御両親を亡くしたというときには、子供に対してその場でばっと数百万円というよりは、成人するまで年間何百万ずつか渡すとか、こういった方が現実的ではないかという、こういう話も出ています。 実際にそのような対応をしている国もあるというふうに聞いているんですけれども、そういったことに関しての検討状況など、もしあれば教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(江口有隣君) お答えを申し上げます。 犯罪被害者給付制度の目的は、犯罪被害者等の精神的、経済的打撃の早期の軽減を図ることにございますので、少額を分割して給付するのではなく、一定のまとまった額の給付金を一時金で支給することが適当であるとされたものでございます。犯罪被害者等給付金の支給方法につきましては、これまでも有識者検討会におきまして議論がなされたところではございますが、一時金とすることが適当というふうにされたところでございます。 いずれにいたしましても、今後とも、犯罪被害者等の思いに寄り添いつつ、犯罪被害者等基本法の理念にのっとりまして、同制度の適切な運用に努めてまいる所存でございます。
○清水貴之君 続いて、これは大臣お答えいただけるということですが、被害に遭った場合に弁護士さんに依頼をするということが非常に多いかなというふうに思います。 これも実際に被害者の方がおっしゃられたことなんですが、加害者に対しては、やっぱり国選弁護人というのが付いて、ある程度、権利だとかいろいろなものが守られながらその後の対応というのが進んでいくけれども、被害者側はそういったものが、法テラスとか弁護士さんのサポートシステムというのはありますけれども、でも一般的には、自分で費用を持ちながら、もうその後の裁判であったりとかいろんな権利回復とか、こういったことに努めなければいけないと、この負担がやはり非常に大きいという話が出ていました。 これに関しては、法務省として今後前向きに検討して、こういった被害者、犯罪被害者を支援する弁護士さんのサポートを前向きに検討するというふうに報道などでも出ておりましたが、この辺りについての、大臣、お聞かせください。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、政府全体として犯罪被害者等施策推進会議というものをつくりました。総理が会長でございます。そこでいろいろな施策が出されていますけど、その中の一つに、重要な施策の一つとして、今御指摘がありました犯罪被害者等支援のための弁護士制度というものをつくろうということが掲げられております。ちょっと先走りますけど、来年六月までをめどに検討して結論を出して、それを踏まえて所要の法整備を行うというふうに掲げられております。 この制度の概要でありますけれども、犯罪被害者やその御家族は、被害直後から刑事、民事関連を始めとして様々な対応が必要となるにもかかわらず、精神的、身体的被害等によってこれを自ら行えず、経済的困窮から弁護士による支援も受けられない場合がある、先生御指摘のとおりだと思います。特に、生命、身体に対する重大犯罪や性犯罪の被害者等は、切れ目のない寄り添い型の、寄り添い型の支援を必要とする場合が多くあるわけでございます。こうした犯罪被害者等支援弁護士制度は、こうした方々に早期の段階から、訴訟に至る前の段階から弁護士による継続的かつ包括的な支援を受けられるようにするための制度でございまして、関係省庁と調整を図りながら、法務省において、援助対象、援助内容、利用要件等、制度の詳細について具体的検討を行っているところでございます。来年六月までをめどに検討の結論を出したいと思っております。
○清水貴之君 是非、前向きによろしくお願いをいたします。 続いて、入管行政についてお伺いをします。 通常国会で、やはりこの法務委員会で非常に大きなテーマとなったのが入管法の改正法案だと認識をしております。その審議の中でも度々指摘をさせていただいたんですけれども、仮放免中の逃亡者、この数が非常に多いわけですね。令和四年末時点、一年前で約千四百人の逃亡者が発生してしまっているということです。 これは、仮放免だけじゃなくて、もう行方が分からないというのは技能実習生でも発生していますし、留学生でも発生していますし、まあ日本に来ている外国人に対してこれは発生していることなんですが、非常にやはり、私はここをまずしっかりと抑えていかないと、その逃亡者の中には前科を有する者とか凶悪犯罪の過去がある者とか、やっぱり非常に、社会の中に、どこで何を、誰がどこにいるか分からない状態ということですね。だから、もしかしたらすぐ近くにいるかもしれないし、そういった人たちが世の中、この日本の社会の中に多く存在してしまっているというのは、非常に社会を不安定にすると。 安心、安全を守っていくという点で非常に問題があるんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、この仮放免中の逃亡者に関しては、その後、どのように把握をしたりとか、捕捉をしたりとか、こういったことを進めていっているんでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 仮放免中に逃亡し所在不明となった者については、仮放免を取り消し、各地方入管において手配を行っております。仮放免者が逃亡した場合、その所在等を把握することは困難な面もございますが、入管庁独自の調査や関係機関への各種照会を行うなどして所在の把握に努め、対象者を摘発し、再収容するなどの対応を行っているところでございます。 入管庁としましては、関係機関と連携しつつ、不法滞在者や不法就労者の摘発の強化をすることなどにより、仮放免逃亡者への対応を強化してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 今後、技能実習でも先ほど申したとおりこういった問題が様々起きていますけれども、技能実習、特定技能制度、これも今後見直していくという話が出てきています。これも様々、メリットもあってデメリットもあって様々な問題もあったというふうに認識をしていますけれども、なぜこのタイミングでこの見直しが図られるのか、またこれまでの評価というものをどのように考えているのか、この辺りについて、大臣、お聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 技能実習制度、そして特定技能制度、これ段階を踏んで整備されてきたわけでありますが、当初から、国際貢献をすると、技能実習生を日本で育て、また本国に戻し、本国の発展に資する、そういう建前、そういう目的で、趣旨で始まったんですけれども、実際は人材確保としての活用が進んでしまったという大きな反省があります。その中で失踪者も増えてきている。そこを正面からもう一度見直そうという議論になりまして、関係閣僚会議の下に有識者会議も設けて検討を進めてきているところでございます。最終報告書に近づいております。たたき台まで今来たところでございます。 中身について入りますとちょっと長くなりますが、外国人労働者の権利をしっかり守る、人権を守る、それも一つの大きな柱でございまして、そのための転籍、会社を移ることができるそのための要件、どういう場合なら認められるか、また、来日前に手数料負担を多く課される方が多いわけでありまして、こうした負担の軽減策、来日前の手数料の負担の軽減策、監理団体の独立性、中立性、こういった基本的な仕組みをもう一度洗い直して、そして何とか皆さんに御理解いただける制度にしたいということで、この有識者会議を今進めてもらっているところでございます。 いいところまで来ていると思いますので、何とかいい制度に仕上げられるよう法務省としても努力をしたいと思います。
○清水貴之君 最後に、インターネット上の書き込みによる人権侵害、これも非常に大きな社会問題にもなっています。このネット社会でどんどん広がっていて、残念ながら、自らそれに心を痛めて命を絶ってしまうような事案まで発生してしまっているということです。 我々維新の会も、何とかこれなくしていきたいという思いで、インターネット誹謗中傷対策の推進に関する法律案というのを提出をしているところです。この中で幾つか提案しているところで、幾つかあるので、ちょっと時間がないので、もう一番、二番のところで、先ほどの被害者救済という話につながるような感じなんですけれども、損害賠償制度であるとか、中傷に対しても給付金制度、こういったものを活用できないかという提案もしているんですけれども、まずこれについてのお答え、どのように考えられるか、お聞かせください。
○政府参考人(鎌田隆志君) お尋ねの点でございますが、ただいまの委員の御発言によりますと、議員立法に係る法案の内容に関わる事柄でございますので法務当局としてお答えすることは差し控えたいと存じますが、御指摘のとおり、インターネット上の人権侵害については大変重要な問題であると受け止めておりまして、法務省の人権擁護機関においても、削除要請とかそういった取組をして、インターネット上での誹謗中傷等への対応をしっかり進めてまいりたいと考えているところでございます。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 大臣への挨拶は後でさせていただくことにして、ちょっとトイレで中座をされたということでありますので、後ほど御挨拶させていただきたいと思いますが。 本日は、さきの通常国会で法案が改正されました入管難民法、これがいよいよ今年の十二月から補完的保護の措置が、制度が動き始め、来年六月には本格的に全面改正、法改正が、運用が始まるという、こういう状況に今なっております。 そうした状況の中、法改正事項並びにいわゆる附帯決議事項等について法案が、あっ、法律が実際動き始めるまでの間に様々今準備をしていただいていると思いますが、この入管難民法は運用でいかようにも中身が変わってしまうという性質のものでありますので、具体的にどういった準備をしているのかで随分今後の動きが変わってくることになろうかと思います。よって、この間の取組状況について入管庁に確認をさせていただきたいと思います。 まず一点目、難民申請者の出身国情報の収集についてということで、これ、法案の審議をしているときに問題指摘させていただきました、南スーダンの紛争地域からの難民申請者のいわゆる在留が認められないということの指摘をさせていただいておりましたが、法案が成立後、七月十四日の日にスーダン人に対する緊急避難措置というものが出されて、スーダンの方も特別在留許可が出ているというのが今の状況ということであります。 これは、出身国情報がアップデートされて、正しい出身国情報に基づいて難民審査の手続が行われた結果ということでありまして、それだけ出身国情報の収集というものが極めて重要であるということを示唆していると考えております。 したがって、今後、これまでの間、附帯決議を踏まえてどのような出身国情報収集についての取組を行ってこられたのか、さらには、今後どういった取組を行うとされているのかということについて入管庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 入管庁におきましては、出身国情報の充実の観点から、附帯決議を踏まえまして、新たに難民認定申請者数が多い国及び申請者数が増加傾向にある国に係る出身国情報につきまして、今重点的に様々な情報源からの情報を幅広く収集、分析しつつあるところでございます。 こうした内容につきましては、改正法成立後、新たに内容等を充実させた新任の難民調査官を対象とした研修においても周知し、あわせて、出身国情報の調査手法の講義を行っているところでございますが、引き続きこうした申請傾向等を踏まえた情報収集を行うとともに、組織内部における適切な情報の共有や外部機関との連携を通じまして、出身国情報の充実に向けた取組を引き続き行ってまいりたいと思います。
○川合孝典君 改めて、小泉大臣、初めまして。国民民主党の川合でございます。 この一年間、大臣、そして副大臣、政務官にはお世話になりますが、よろしくお願いします。 私、今日の質問では、通常国会で成立しました入管難民法の改正並びに附帯決議事項について、今後、いわゆる補完的保護制度の運用開始と来年度の本格改正法の実施に当たって準備状況がどうなっているのかということについて入管庁に御質問させていただいております。 大臣の所信にもありましたとおり、外国人との共生社会を実現するというのが一つの大臣の所信の大きな柱にもなっているということであり、来年のいわゆる技能実習法の改正の見込みということも伺っておりますので、出入国両方の制度整備ができることで、外国人との共生社会の実現に向けて大きく前進を図れるような法改正にしなければいけないと、このように考えておりますので、是非前向きな議論をさせていただければと思います。よろしくお願いします。 では、質問に戻ります。 入管庁の方に確認したいと思いますが、この出身国情報について附帯決議で、日本における難民認定申請者の主な出身国や申立て内容に関する出身国情報を取りまとめて、業務に支障のない範囲内で公表するということが附帯決議事項に記されております。現時点で情報の公開は行われてまだいないということだと理解しておりますけど、この出身国情報の支障のない範囲での公表を行う、これまでの取組状況と今後のスケジュールについてお教えください。
○政府参考人(丸山秀治君) 入管庁におきましては、従前から諸外国が公表した出身国情報に係る報告を、日本語に翻訳した上で業務に支障のない範囲でホームページに掲載しているところでございます。例えば、アメリカ国務省、イギリスの内務省、オーストラリアの外務貿易省が作成した出身国情報に係る報告につきましては、出身国別及び発行年別に整理した上で公表しているところでございます。 いろいろな報告書がございますので、日本語に翻訳するかどうかにつきましては、難民認定者数が増加傾向にある国・地域であるかどうか、多数の申立てにおいて主張されているトピックであるかどうかなど、最新の難民認定申請の傾向を踏まえて選定しているところでございます。 これらの情報については随時公表に努めており、本年度に入りましても報告書を幾つか公表している、翻訳したものを公表させていただいておりますが、難民認定申請者が申請するに当たって主張内容を整理する際に参考とすることが可能となっていると存じます。 引き続き、難民認定制度の透明性や信頼性を向上させる観点からも、出身国情報の充実と公表に不断に取り組んでまいります。
○川合孝典君 これまでも出身国情報の収集はきちっとやってこられていたはずなんですよ。しかしながら、実際には問題が生じて、その問題指摘を受けて法改正事項の中に出身国情報の充実と情報の公表、開示についての附帯決議が打たれているということで、引き続きじゃないということ、このことをまず前提とした上で、これまでを超える取組として何ができるのかということを、そのことを具体的に私は問うているんです。これまでもきっちりやってきたし、これからもきっちりやりますだけだと附帯決議の意味を成さなくなってしまうということを申し上げておきたいと思います。 その上で、アメリカやヨーロッパの出身国情報を和訳してアップしているということについて、このことは承知しているんですけれど、それだけを今後も継続するということになると、何も変わらないわけなんですよね。早く上げるかどうかということだけにとどまる話ということになります。 それに、それを超えて出身国情報を収集するということが何かできないのかということの検討というのはなされていないんでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) 現状の御報告になってしまいますけれども、地方局におきましては、難民認定手続で事実の調査を行う、担う難民調査官が個々の事案ごとにインターネット等を活用しながら最新の出身国情報の収集にも努めているところでございます。 他方、本庁には出身国情報の収集に専従する職員を配置し、これらの職員は、これまで蓄積した出身国情報が最新であるかどうかの確認、申請者の本国情勢に変化があった場合、その情報を迅速に調査分析する、難民調査官から個別の事案に係る出身国情報の調査依頼に応じた情報収集などの業務を行っているところでございます。 そして、地方局の難民調査官は、自身では収集困難な情報について本庁の専従職員に随時相談等を行い、その回答を踏まえた審査を行っているところでございます。 さらに、本庁の専従職員が収集した情報につきましては、審査業務で参照しやすいよう、地方局の難民調査官に対して、国籍、人種等の迫害理由に該当し得る事項ごとに整理した上で、電子データで提供するなどの工夫をしているところでございます。 このように、現場の難民調査官と本庁の専従職員が連携しながら随時最新の出身国情報の収集、共有に努めているところでございますが、現場のニーズも踏まえつつ、引き続き、こうした体制の整備にも努めてまいります。
○川合孝典君 法案審議の中で御質問したときにも同様の御答弁をいただいているんですよ。だから、そのときと今とで何がプラスアルファになっているのかということ、このことを私は知りたい。皆さんも知りたいと思います。 要は、これまでの取組にプラスして一体何ができるのかということで、人員体制を強化するだとか、体制整備するのと同時にアップデートのスピードを速めるとか、こういうこともあろうかと思うんですが、例えばですよ、出身国情報を収集するというのを調査官が自分でネットで調べるとおっしゃいましたけど、在外公館があるわけですから、各国の大使館、外務省とも連携取った上で、出身国の内情がどうなっているのかということの情報収集することは可能だと思うんです。だから、そういう取組も含めて行うことで、出身国情報をいかに正確かつ豊富なものにしていくのかということ、これが問われているんだと思うんです。 大臣には通告しておりませんけれども、この間のちょっとやり取りをお聞きいただいていて、まだまだ検討も取組も足りない部分があるということを是非御理解いただいて、今後の議論の中で、場合によっては外務省とも連携を取って情報収集を図るということについて是非前向きに御検討いただきたいんですけど、いかが思われますか。
○国務大臣(小泉龍司君) 難民認定手続については、法案審議の過程で委員の皆様方から様々なお知恵をいただいたわけであります。そして、条文修正、附帯決議という形で、それが今日我々の大きな課題としてあるわけでございます。 新たに何が進んだのか、新しくどういう取組ができたのか、非常に大事なポイントでありまして、共生社会をつくるんですから、今から新しく。だから、一つ新しいステップ、二つ新しいステップ踏んでいく、それは非常に大事なことだと思います。在外公館もありますし在京大使館もありますから、まず身近なところではそういうところにアプローチを日々できるわけですよね。 分かりました。しっかりと取り組みたいと思います。
○川合孝典君 大臣、ありがとうございます。 丸山次長、大臣がこのように力強く述べていただきましたので、是非取組を進めていただきたいと思います。 次の質問に移りたいと思いますが、難民調査官の育成に向けた取組の状況について確認をさせていただきたいと思います。 入管法改正によって難民調査官の育成に関する規定が新たに設けられているということであり、十二月一日から実際に施行されるということでありますが、これについても、既存の取組を超えた難民調査官の育成、研修の枠組みというものは何らか検討されているのかどうか、取組状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 難民調査官の育成に向け、これまでも、UNHCRや外務省、大学教授など、国際情勢等に関する専門的知識を有する方々に御協力いただくなどして研修を実施してきたところです。 こうした取組に加えまして、改正法成立後、新たに研修日数を増やし講義の内容を充実させるなど、新任の難民調査官に対して難民認定に係る調査に必要な特別の知識を習得させることを目的とした研修の内容を充実させる取組も行っているところでございます。 今後、こうした研修を受講した難民調査官の意見や現場の要求、要望も踏まえつつ、研修がより充実した内容となるよう改良し、審査の質の更なる向上に努めてまいりたいと存じます。
○川合孝典君 是非進めていただきたいと思います。 加えて、難民審査参与員についても確認をさせていただきたいと思います。 法改正の議論の中で、この参与員の方についてはいろいろと物議を醸した部分もありました。そうしたことも踏まえて、附帯決議では、難民審査参与員に対する研修についてもその必要性が付されております。 例えば、その参与員の方、専門家、有識者の方が参与員になっていただいているということではありますけれども、いわゆる難民審査を行うに当たっての必要なスキルや知識や新しい情報の研修を受けるといったようなことについて一定のハードルのようなものをやっぱり設けていかないといけない。長くやっているから、だらだらずっとやっていいという話では私ないと思っておりまして、そうしたことも含めて、専門性を実質的に確保、参与員の方の専門性を実質的に確保するための取組がやっぱり検討されるべきじゃないのかということを考えております。 この附帯決議事項で求めた参与員に対する研修について、どのような取組をこれまで行っておられるのか、今後行おうと思っておられるのか、それをお伺いします。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 難民審査参与員に対しましては、従前から、原則として、任命時に難民審査に関する説明会を行っており、さらに、参与員の間で各々の専門分野に基づく知見を情報交換し、参与員としての知見をより深めていただく趣旨から、協議会を定期的に開催するなどしているところでございます。 また、先般の附帯決議において参与員に対して必要な研修を行うこととされたことを踏まえまして、新たな取組でございますが、新任の参与員に対して、事件を担当する前に、口頭意見陳述における質問の仕方などについて具体的に習得していただけるよう、経験の豊富な参与員による実際の審理の様子を傍聴いただく取組を開始したところでございます。 また、やはりこちらも出身国情報が非常に重要でございますので、国際情勢に関する専門家に御協力いただき、本国情勢に関する講演会を開けるよう今準備を進めているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 次の質問に移りたいと思います。 難民申請者の面接時における適切な配慮に関する新たな規定が今回盛り込まれましたが、その対応状況について御質問させていただきたいと思います。 十二月以降、これまでを超えた対応をどういった形でお取りになるのか、御説明お願いします。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 難民等認定申請者は、様々な事情を抱えておられ、面接で全ての事情を述べることが難しい場合もあり得ることから、入管庁では、現在も申請者に応じた適切な聴取に努めているところです。 また、入管庁は、UNHCRと結んだ協力覚書の下、難民調査官の調査の在り方についてUNHCRとケーススタディーを実施しており、このような取組を踏まえ、申請者に対する面接の際に配慮すべき事項について改めて整理し、地方官署に対して文書で周知を行いました。これは今年の四月でございます。 具体的には、難民調査官及び通訳人の性別などに係る申請者の希望に可能な限り沿うように対応すること、面接冒頭だけでなく面接中にも申請者の健康状態や体調を確認すること、申請者の心理的負担となる可能性のある質問をする際は声のトーンや表情、言い回しに配慮することなどについて、具体例も交えつつ周知したところでございます。 今般、入管法等改正法の衆議院における修正により、難民調査官が申請者に対して質問するに当たり適切な配慮をすることが条文上明記されたことを踏まえまして、既に先ほど述べたような配慮事項について新たに研修等を通じて周知を図っているところでございます。 また、今般省令を改正しまして、難民等認定申請の書式につきまして、申請者が面接の際に配慮してほしいことを記載する欄に希望する難民調査官の性別の記載を例示するなど、申請者が希望を述べやすいものにするよう努めているところでございます。 引き続き、申請者の心情やその置かれた立場に適切に配慮した運用に取り組んでまいりたいと存じます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 ちなみに、これ通告はしていないんですけど、確認ですが、このインタビュー時に代理人の同席を認めた事例というのは、その後生じていますでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 恐らく国会審議時に過去に一件事例があるという御報告をしたのではないかと思うんですが、その後まだちょっと御相談等も受けていなくて、一件のままでございます。
○川合孝典君 言語の壁ということもありますので、難民申請を行っている方が十分に事情を説明できるような体制というものをどう整えるのかということ、これ実は、代理人を同席させるかどうかというところでかなりここは抵抗の大きかったところでもあるんですけれども、実際、今後の外国人の方との向き合い方を考える上で一つ大きなポイントになろうかと思いますので、是非この辺りのところは今後も議論させていただきたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 予算、人員体制の関係ということであります。 既にコロナも五類に移行して、海外からの日本への訪日外国人の数もかなり急増してきているという状況にあります。今後、これは更に増えるであろうということでありますし、政府方針で二〇三〇年にはインバウンド六千万人というとてつもない数字も目標として掲げられているということであれば、出入国在留管理のいわゆる現場の業務量というのは、元々ぎりぎりの状況で走っているものが今後更に逼迫する可能性があるということで、附帯決議の中でも、予算、人員のことについては繰り返しその必要性を付けさせていただいているわけでありますが、適切かつ迅速にいわゆる審査を行う上で、体制拡充を図る上での予算の確保や人員体制の拡充についての今の検討状況を、この辺りのところについてお教えください。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、難民の認定等を迅速かつ適切に行うに当たっては、関連する業務の効率化を図りながら必要な予算の確保及び人的体制の拡充を図ることは重要であると認識しております。 引き続き、適切に業務を遂行する上で必要な人員及び必要な予算の確保に努めてまいりたいと存じます。 一点、数字を御紹介させていただきますと、来年度、令和六年度の概算要求におきまして、出入国在留管理体制の強化等、これはいろいろな業務を含めて、全ての業務を含めてですが、入国審査官を中心に四百一人の増員要求をさせていただいておるところであります。この中には、委員御指摘の難民関係の業務等の充実等も当然含めた形で要求させていただいているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 人数までこの場で御提示いただいたことには感謝をしたいと思います。 追加の何かありますか。
○政府参考人(丸山秀治君) 申し訳ございません。ちょっと先ほどの答弁に追加させていただければと存じます。 立会いの件について、先ほど、過去一件、お一人の方の事例を報告しておりまして、その後相談を受けていないと私申し上げてしまったんですが、今確認しましたところ、まだ実施には至っておりませんけれども、一件、現在相談を受けている案件が現場の方ではあるそうでございます。申し訳ございません、訂正させてください。
○川合孝典君 誠実な御答弁ありがとうございます。 小泉大臣に是非私からもお願いしたいんですけれど、厳しい財政状況の中で今概算要求行われているわけでありますけれども、この出入国在留管理の関係の体制整備というのは、今後の日本の社会経済を考える上でも非常に大きな課題になるというふうに考えておりまして、人員拡充、体制整備、この辺りのところについては、適切ないわゆる出入国管理を行うと同時に、外国人との真の共生社会をいかに進めていくのかということを考える上でも極めて重要な話になります。体制も整えずにやることをやれと言っても無理なわけでありますので、是非、予算取りのことも含めて頑張っていただきたいと思います。このことを申し上げておきます。
○国務大臣(小泉龍司君) 御支援ありがとうございます。私も全く同感です。 機能としての充実、それからプレゼンスとしての充実、これ両方必要だと思います。外国人から見て、日本の入口はこの入管になるわけですね。入ってこられた方にとっても日々の様々な活動の柱になる。そういうところに十分な人員、予算、これを確保することがもう緊急の課題だと思います。 余談でありますけど、私も着任して最初に行った役所は財務省です、財務省の主計局です。頑張りたいと思います。是非応援をお願いします。
○川合孝典君 力強い所信をいただきまして、ありがとうございました。 次の質問に移りたいと思います。 この人員体制の拡充に関して、補完的保護対象者制度の十二月一日からの開始に当たり、この補完的保護対象者認定のための何らかの新しい体制とか部署とかいうものは、これつくられるのかどうかということを確認させていただきたいと思います。丸山次長。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 補完的保護対象者とは、難民以外の者であって、難民の要件のうち、迫害を受けるおそれのある理由が、人種等、難民条約上の五つの理由であること以外の全ての要件を満たすものと定義されており、難民と要件で重なり合うところがございます。したがって、難民認定申請をした者について、難民該当性の審査の中で補完的保護対象者の該当性が認められれば、補完的保護対象者として認定することが申請者の利益にかなうと考えております。 そこで、改正入管法下では、難民認定申請を行った方に対して難民不認定処分をする場合に、その方が補完的保護対象者に該当すると認められるときは、補完的保護対象者と認定することができることなどとしたところでございます。 そのため、これらの申請を取り扱う部署についても、原則として、難民認定申請を取り扱う部署と同一の部署において補完的保護対象者の認定申請も取り扱うことを想定しているところ、人的体制の整備を含めた必要な業務体制を確保し、保護を必要としている方々を確実かつ早期に保護できるよう、着実に取り組んでまいりたいと存じます。
○川合孝典君 来年の四月一日に、ウクライナから受け入れている方について対応しなければいけないわけですよね。そのことも含めて考えると、もう今から動いておかないと、体制整備しておかないと間に合わないんじゃないかというのが外から見ている問題意識なんですけど、その辺りは大丈夫だという理解でよろしいですか。
○政府参考人(丸山秀治君) お尋ねの件につきまして、特にウクライナの避難民の方々につきましては、比較的、今後、十二月一日以降、申請を受け付ける、御希望者については申請を受け付けることになりますけれども、通常、難民申請と比べますと、客観的な本国情勢等を見れば補完的保護対象者の要件を満たすことが明らかとなり、速やかな判断、認定が可能な事案も多いのではないかと考えているところでございまして、まず認定できる方については速やかにやっていくと。ただ、来年度の要求でもまた必要な体制強化を努めさせていただきたいと思っているところでございます。
○川合孝典君 ウクライナからの受入れは、これ政治案件ということで速やかに受入れが実現したわけでありますけど、これが落ち着いてきたところでこの問題を俯瞰してみますと、ウクライナ人の方のみが先行して要は認定が行われる状況というのは、全体として見たときに必ずしも公平性が担保されているとも言えないということだと思うんですよね。 その他の国籍の方々についても速やかな対応をやはり図らなければいけない。そうでなくても、元々平均二年九か月掛かると言われている難民認定の審査ということですから、そういう問題意識で要はどう体制整備をするのかということについて問うているわけです。要は、これまでもしっかりやってきたし、これからも引き続きしっかりやりますという、しっかりやっていただくのは当たり前のことではあるんですけれども、それを更に迅速化させる、正確かつ迅速に回していく上でどこまでの体制が必要なのかということの議論なんですよ。 だから、今そういう状況に置かれているということについては分かりますし、取組の状況も今ぐらいの御答弁ぐらいの感じなんだということも何となく私自身も理解しましたが、そもそも我々が求めているものの水準からいくと、そこからどうプラスアルファで取組を進めていくのかということの議論につなげていかないと、あれだけ苦労して法改正して附帯決議まで付けたことの意味がなくなってしまいますので、そのことは重く受け止めていただきたいと思います。 時間がないので、次の質問に行きたいと思います。 これも法案改正の議論のときにかなり議論、やり取りをさせていただきましたが、附帯決議で、この難民認定処分、あっ、難民不認定の処分を受けた者に対する情報開示の在り方の検討についてもこれ求められているということであります。これについてどのような検討、取組を行ってきたのかということについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 御指摘の附帯決議においては、難民不認定処分を受けた者が的確に不認定の理由を把握できるよう、その者に対する情報開示の在り方について検討することとされているところでございます。 難民不認定処分を行う際には、申請者に交付する書面に不認定理由を付記しているところ、この点、不認定理由の付記に当たって申請者の申立てに対する判断理由に係る事項を詳細に示すよう努めるなど、内容の充実に努めているところでございます。また、実際に申請者に書面を交付する際には、通常、通訳人を介し、申請者が最も理解できる言語で不認定理由を説明することとしております。 引き続き、難民認定に関する判断理由の充実及びその丁寧な説明に努めてまいります。 その上で、更なる透明性向上のための情報開示の在り方につきましては、難民認定申請に係る事務への支障なども踏まえつつ、諸外国における運用なども参考としながら引き続き検討してまいります。
○川合孝典君 ありがとうございます。 これ、大臣、このさきの法案審議の議論の中で、今、ちらっと触れられましたけれども、不認定になりましたと、理由は言えないけど不認定になりましたという、そういう状況が常態化していた。これが、なぜ、どういう理由で不認定になったのかということをきちんと可能な限り情報開示することで、要は、申請者の方にも周りの方にも御理解、御納得いただける形を取るべきだということでこの附帯決議が実は付いているということであります。 取組はこの間進めていただいているということでありますが、実際、運用を行っていく上で、今後何らかのまた問題や指摘事項が生じてくる可能性もあるこれ事項でありますので、今日は問題指摘にとどめておきたいと思いますけれども、是非、ここも注意深くウオッチしておいていただければ有り難いということで申し上げておきたいと思います。 時間の関係があるので、もう一点だけ、最後に。 難民審査参与員のいわゆる審査の透明性をどう図るのかということについて、ちょっとこれ丸山次長に通告していないんですけれども、ちょっと問題意識だけ申し上げさせていただきたいと思います。 インタビューをして、そのインタビューを受けてから、大臣がその参与員の方から意見を聴取した上で認定、不認定という判断をされるということなんですけど、インタビュー受けてから、インタビューしたその申請者に対して結果がフィードバックされるまでに物すごく時間が掛かるという事例がどうやらあるわけであります。 場合によっては、これが例えばスーダンの場合には、内乱が南スーダンで去年起こって、そのはるか前にインタビューを受けて、で、内戦が起こって実際状況が変わって、出身国情報が大きく変わってしまった後にそのインタビュー結果のフィードバックがなされるということになると、全くこれ納得性が得られなくなってしまうんですよね。だから、結局このインタビューの結果をどうフィードバックするのかということについては、リアルタイム、可能な限りリアルタイムでフィードバックできるような体制をつくる必要があるわけであります。 この辺りのところについても、これは通告していないので回答は求めませんけれども、参与員の方のインタビューの結果に基づく判断、意思決定、判断の審査結果のフィードバックをどういうタイミングで行うのかということについても是非御検討いただきたいと思います。 済みません、時間が参りましたので、残余の質問は後日に回すことにして、これで私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。小泉大臣、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、柿沢前副大臣の辞任について大臣にお尋ねしたいと思うんですけれども、十月三十一日の朝に電話をしたと、それから、参議院の予算委員会の休憩中のお昼過ぎ、面会を直接されたということなのですけれど、その際に、前副大臣は江東区長選挙において違法な有料ネット広告を区長に提案していたということを大筋認めていたのではないのでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 私から確認しましたのは、新聞記事が出ていますよと、これはどういう経過ですか、実際インタビューがあったんですかというような趣旨のことを尋ねまして、そして、これは間違いなく自分がインタビューを受けて、その結果が記事になっているものでありますと、違法性の意識はなかったけれども深く反省していますと、今申し上げたほぼそのとおりお答えがありました。
○仁比聡平君 先ほど来、この件について、国民、そして国会に不信感を与えてしまったという点を反省というかおわびというか、大臣はしておられるんですけれども、この不信感で済むかという、済まないだろうというのが世論だと思うんですよね。 選挙は四月で、七月には公選法違反ではないかという告発もされて、その後、どこかの時点で東京地検特捜部の捜査は始まって、区長の辞職始めとして大きな騒動になっているわけですよね。その途中で、九月の中旬に柿沢さんが副大臣として任命された。それを任命したというのは、つまり、総理と、それから法務大臣が関与されているということになるわけでしょうけれども、その責任が任命権者として問われているわけじゃないですか。 その点について、十一月一日の予算委員会での未定稿をお手元にお配りしておりますけれども、岸田総理は、違法な有料ネット広告を区長に提案していたということなんですねと問う我が党の山添議員の質問に対して、結論ですね、具体的な事案の内容までは承知しておりませんと述べておられるわけですよ。これは、議場はもちろんですし、報道を通じて国民の皆さんの中に、一体何だと、それは。その中身、つまり、副大臣の認識の、副大臣が大臣にお話しになったことの中身を認めて、あっ、踏まえて辞任を認めたのではないのかと、中身は知らないのかという問いに対して、職を辞したいという強い意向が示されているという報告を受けて手続進めたと述べられ、議員辞職については必要ないとお考えかという質問に対しては、私が判断したのは法務副大臣の辞職についてであります、それ以上の判断はしておりませんというのが岸田総理の答弁なんですね。 それで、私は大臣にお尋ねしたいと思うんですよ。 つまり、大臣は、国家行政組織法の十六条に規定されているとおり、法務省の長として副大臣の任免について内閣に申し出るというお立場にある。だから、その朝、昼の面会の様子に基づいて、大臣が、小泉大臣が内閣そして内閣総理大臣に申し出た、報告をしたということに基づいて岸田総理は判断しているんだろうと思うんですよね。ここでちゃんと、公選法違反ですと、の容疑が掛かっていますということが報告されていれば、総理は、具体的な事案の内容までは承知しておりませんなんて、こんな無責任な答弁することなかっただろうと思うんですけど、その辺りはどうなっているんですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 当日の朝、前日の取材、当日の新聞記事、そしてその経緯を私は把握し、電話では短い時間でしたので、昼休み、また法務省で本人と会い、深い反省、その事実を、そういう経緯を認め、そして深い反省、そして強い辞意を述べられました。 ですから、一つ一つの記事の中身、こういうふうに書いてあるけどこれは事実か、これは事実かという聞き方はしていないのです。ただ、その記事自体が自分のそのインタビューによって書かれたものである、インタビューも受けた、取材も受けたということは認めておられます。その状況を報告しました。
○仁比聡平君 ということは、この元々の十月三十一日の朝日新聞の朝刊の一面トップの記事というのは、「柿沢副大臣 ネット広告提案 江東区長選「私が勧めた」」という大見出しで、この記事の中には、柿沢さんが、ユーチューブ広告は効果があるからやった方がいいと勧めた、あるいは、実際の広告が出て後に、結構見られていますなどという報告は受けていたとか、あるいは、私が勧めなければ自発的にはやらなかっただろうと述べたなどの柿沢さんの発言が記事になっていて、それを新聞としては、自身がネット広告の利用を木村氏側に勧めたと証言したというまとめがされているんですけど、こうした記事が柿沢さん自身の認識と一致しているんだと、そういう確認をしたということですよね、大臣。
○国務大臣(小泉龍司君) 取材を受けて、その結果、そういう新聞記事が今朝出ているということを認めています、私が聞いたやり取りの中で。ただ、この記事、こういうふうに書いてあるよねという、文章を読んで確認しているわけではないんですけど、記事全体が間違いなく取材の結果掲げられた記事だということは認めているわけです。
○仁比聡平君 いや、だとですよ、その岸田総理の、この具体的な事案の内容までは承知しておりませんというこの答弁ぶりというか、これはちょっと私はあきれましたけど、議場にいて。これ本当、余りにも無責任じゃないですか。任命責任を感じるとはおっしゃっているけど、だけど取らないと。あなたの責任でしょうと、大臣、言いたくなりません。
○国務大臣(小泉龍司君) 新聞記事にどう書いてあるか、総理がまたどういうふうに認識されていたか、私はよくそこは存じ上げませんので、何ともコメントはできません。
○仁比聡平君 本当に任命責任というものを一体どう考えている政権なのかということがやっぱり今も問われ続けていると思います。 また引き続きは別の場にするとして、私からも、八月四日に前齋藤大臣が記者会見をされた、送還忌避者のうち本邦で出生した子供の在留特別許可に関する対応方針についてお尋ねをしたいと思います。 これまでに御答弁があっていますけれども、この方針に基づいて、入管庁は、各地方入管が、この子供たちとその家族というその対象の世帯に電話で連絡を取って、入管庁に学校に行っているという状況を示す資料、例えば通信簿とか、そういうものを持ってきてくれと。で、私がレクで尋ねると、それ持ってきてもらって話を聞くというふうにされているということなんですけれども、次長、そのとおりでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 今回の方針の対象となる御家族に対しましては、地方入管局において対象となる家族に順次御連絡して、地方局に出頭していただく日時の調整をいたします。また、出頭時に子供さんの就学に係る疎明資料の持参をお願いいたします。また、出頭時に生活、最新の生活状況や家族事情などについて聞き取る面接を実施しているところでございます。
○仁比聡平君 そうした家族状況などの、あるいは生活、最新の生活状況を聞き取る意味についてですね、前国会のこれ五月二十六日の予算委員会でのこれもまた岸田総理の答弁なんですけど、家族関係や人道上の配慮の必要性などを考慮して適切に判断をすると、それが齋藤大臣が当時述べていた方向性だったからだという、そういう発言をしておられるんですね。 だから、今のその状況を聞かないとそれは分からないと。今の状況をちゃんと聞いて、適切に人道的に判断しようということを具体化したのがこの八月四日の方針だということだと思うんですけれども、ところが、その方針表明から三か月たちましたけれども、私が聞く限り、対象になっているはずの世帯なのに、つまり、うちの子は日本に来て生まれて、で、学校に行っているという、なのに何の連絡もないという御家族がたくさんあるんですよ。 あるいは、仮放免という地位のときには定期的に地方入管に出頭しなければなりません。次に来るときに通信簿持ってきてくださいという電話はあったけれども、だからそれ持っていったけれども、渡したけれども、渡しただけで何の話も聞かれずに仮放免期間を延長されただけだという方々も幾人もいらっしゃるんですよ、私が聞く限りで。 で、周りには、この取組によって在留特別許可を受けたという、そういう人は一人もいないと。たくさん子供はいるし、非正規滞在の方々がたくさんいるんだけれども、そのコミュニティーの中で一人も聞いたことがないということがこの十一月の中旬にありまして、そうなると、一体これどうなるんだと。期待して待っているのに、このまんまの状態で、先ほど来議論があっているように、来年六月にも新法が施行されて、そうしたら難民申請中でも三回以上になったら送還停止効は剥奪されてしまう。このまんま結局ずるずる行って、で、強制送還されるんじゃないかと、そういう不安や恐怖というのがじわじわ広がってきているんですよね。 このことについて、齋藤前大臣との五月の議論を思い起こすんですけれども、例えば五月の二十五日に、齋藤大臣、こう述べています。私が、閣法によって送還停止効がなくなってしまうと、三回目以上になると、その子たちが、今度面会に行ったら収容されて送還されるんじゃないかという恐怖の中にある、だから急がなきゃいけないのではないかという私の問いに対して、齋藤大臣は、同じ思いでありますと答弁されました。同じ思いであります、御指摘のようなことにならないようにしっかり検討していきたいと思っています。 この大臣答弁の趣旨にもとるようなことがあっては絶対にならないと思うんですよね。 小泉大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) 入管法が改正される以前の状態においては、政府の手当てが、措置が不十分であったために在留が長くなって、日本で生まれ、小学校に入るというか、学校に行く、そういう家庭ができて、そして入管法の手当てを今までしていなかったということにおいて、我々がやるべきことがあるんだろうという齋藤大臣の判断でこの措置がとられているわけです。 ですから、まずその入管法の施行ですね、これはまだ決まっていませんけれども、少なくともその施行、予想される施行日にはもう全てその手続を終わっているというのが基本にはなるんだろうと思います。今、鋭意進めています。 そして、その先頭集団というんですか、同時並行で二百一人の方の審査は、これは難しいのでおのずと後先ができます。内容によっても時間が掛かる案件とそうでない案件もあると思います。一定のこの幅の中で、先頭、先頭集団はもう許可が下りています。それがまた通知をされ始めています、まだ少ないと思いますが。その後の、その後のその進捗状況をつまびらかに私はまだ見ていませんけれども、それに続く形で許可を出していくという体制で今進めていますので。 しかし、不安があるというお話も今承りまして、なるほど、何も通知がなければ、動きが見えなければ、このままほごにされちゃうんじゃないか、そういう不安生まれますよね。ですから、そういう御指摘もよく踏まえて、極力急いで、極力また公平にしっかりと進めたいというふうに思います。 思いは齋藤さんと変わっていないです、全く変わっていないです。
○仁比聡平君 齋藤前大臣と思いは変わらないと、先ほどの、今の小泉大臣の答弁は私も信頼したいと思うんですよ。なんですが、これまでの日本の入管行政、在留管理の在り方、なぜこれだけの子供たちが在留資格を持たずにこんなふうに大きくなっているのか、生活しているのか、そうならざるを得ないのか、それを一くくりに送還忌避者と呼んで、難民申請中なのに送還停止効を奪ってしまうという法律が成立するのかというところにやっぱり大きな核心があるんですよ。 今、大臣の御答弁の中で先頭集団というお話がありましたから、複数の世帯ではあるんだろうなというふうには思います。その数はお答えできないというのが先ほどの答弁でありましたから、そこはあえて聞きませんけれども、三か月たって連絡がないっていう事態は、私はこれはあり得ないんじゃないかと思っているんですね。だって、日本生まれで学校に行っている子というのが入管庁が言う二百一人だとしたら、その中には兄弟姉妹もいるわけですから、世帯の数だと二百にはいかないですよ。 次長、何世帯なのか、それから地方入管ごとにどれぐらいの規模なのか。恐らく東京入管がたくさんいるだろうと思うんですけど、ほかの入管だったらもっと少ないでしょう。どういう数字になっているんですか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 お尋ねの世帯数につきましては、恐らく世帯という用語を同一の居住地で住まわれている御家族というような御想定で利用され、お話しいただいたものと存じますけれども、面接の結果、両親の離婚などの事情により変動が生じている場合があり、これを事前に正確、これらの事情まで事前に正確に把握することが困難であるため、世帯、現在時点把握している世帯数をお答えすることは困難でございます。
○仁比聡平君 つまり、数として私たち国会に、この委員会に示すことはできないとおっしゃっているんですよね。大臣、これおかしいと思いません。世帯数は少なくとも限られているでしょう。それは、この間に離婚されたとか、あるいは新しく赤ちゃんが生まれたとか、そういうおうちありますよ。あるいは、学齢にぎりぎり近づいてきていて、施行まで、つまり来年度ですね、学校に上がるという子が生まれます、出てきますというおうちだってありますよね。そういう個別の事情をきちんと聞いていくという本当に丁寧な取組が人道的な配慮と判断の前提になるのであって、それが三か月たってどういう進捗をしているか答えられませんというのはおかしくありませんか。 私は、今申し上げている世帯数、それから、そのうち連絡が取れた世帯数、で、ヒアリングすると、連絡が付いていない世帯があるというお話もあります。それがどうなっているのか。それから、連絡は付いたんだけれども、入管庁においでになっていない家族というのもおありだということなんですよね。 そうした実態を、大臣、きちんとつかんでいただいて、これ大臣の判断になるわけですから、きちんと速やかに進めるということがとても大事だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉龍司君) おっしゃる点、よく分かります。我々も一件一件丁寧にやっているわけでありますけれども、しかし時間が掛かり過ぎている、あるいは、あらかじめ電話しておけばそういう不安が生じない、そういう問題もあろうかと思います。 私自身が把握をして、そして、なぜこれ以上早くできないのか、もっと皆さんを安心してもらえる方法はないのか、より良い方法がないのか、そういう観点から、私がこの状況を直接把握して善処したいと思います。
○仁比聡平君 今の大臣の御答弁のとおり御努力いただくと同時に、委員長、この委員会にも、今、先ほど申し上げた項目の数字を提出をいただくように理事会で協議いただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○委員長(佐々木さやか君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○仁比聡平君 なぜ急がなきゃいけないかということのもう一つに、先ほど牧山理事の御質問の中にもありましたけれども、この十一月の中下旬から十二月、年内、年末が迫ってくるという時期が、子供たちとその家族にとってどんな時期なのかということがあるんですよ。 この二学期の半ばになって、年末、クリスマスになるよねというときというのは、つまり進路を決めていく時期ですよね。進路を決めるというのは、日本人の子にとってもですよ、志望校を決めて受験してという大変な時期ですけれども、この非正規滞在の子供たちにとっては、例えば中学から高校に進もうという子供たち、進む年になる子供たちにとっては、学費が払えるのかと、そういう話になってしまうんですよ。あるいは、高校を更に進んで大学とかあるいは専門学校に進学しようという世代の子供にとっては、本当に学費、あるいはそうではなくて就職かと、就職したいと思っている子も、仮放免というのは就職できないでしょう。その人生の壁に、もう本当に正面にぶつかってしまう時期なんですよ、この秋が深まる時期というのは。 このときに、急いでこの子供たちのもう安心や希望を見出せるようにしていかなきゃいけないというふうに思いますけど、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(小泉龍司君) おっしゃる事情もよく踏まえて、きめ細かく最善を尽くしたいと思います。
○仁比聡平君 その仮放免の実態について、さきの国会で北関東医療相談会、AMIGOSの長澤参考人が御紹介いただいた資料を皆さんにも改めてお配りをいたしています。 仮放免の実態というのは、入管庁が送還忌避者と呼ぶ、令和四年末でいえば四千二百三十三人のうちの大半を占めるんですね。その実態について、大方が、つまり八七%が二十歳から五十歳までの、二十代から五十代の働ける年齢層の人たちだと。この人たちの就労を禁止しているというのが仮放免なんですよね。大黒柱の就労が禁じられているわけですから、収入がなくて食料の確保が困難、住居の維持確保が困難、水光熱費、家賃は滞納している。医療を受けられない、住民票がなく、健康保険にも入れないということで医療が受けられない。そうした中で子供たちがどうなっているかと。教育を受けることが困難な子供たちというのがたくさんいるわけです。当然ですよね、お金がないんだから、稼いじゃ駄目って言われているんだからそうなりますよね。 次長、伺いますが、これまでのこの二百一人の取組の中で、学齢期になっている、日本で生まれて学齢期に達しているんだけど学校に行っていない子供というのが把握されているのではありませんか。
○政府参考人(丸山秀治君) 申し上げます。 今、私ども、順次地方局からこの二百一人の案件が私どもに送られてきて判断を、順次判断しているところでございますけれども、基本的には学齢期の方は学校に行っていらっしゃるという認識でおります。少なくとも、その二百一人の今手続を私どもが進めている方についてでございますけれども。
○仁比聡平君 つまり、地方入管から本省の部局にちゃんと上がり切っていないのかもしれないですね。それが今の到達点なのかもしれません。 大臣、実際にいらっしゃるんですよ。特に高校は学費が掛かりますし、なかなか難しくてというので、進まなかったりあるいは中途でやめざるを得なくなったりという子たちがいますよね。義務制の小中学校でも、例えば弟、妹たちの世話とか親の日本語通訳、子供たち、すごい日本語上手というか日本語が母国語みたいになっていますから。そういうことで、学校には行っていないとかあるいは行けていないとか、ほかの子供たちと同じように部活だとか修学旅行だとかいうのを、お金が掛かることはできなくなったりとかしてつらい思いをしたりする子たちもいっぱいいる。 そういう中で、学校に行けていないとなればですよ、これ仮の話でもいいですけど、次長、これ、大臣、今回のこの八月四日方針の対象外ということになるんですか。教育を受けている子となっているでしょう。受けていなかったらこれ対象外だなんて、そんなひどい話ないでしょう。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 今回、八月に齋藤前大臣が御表明された基本方針は、現在、小学校、中学校、高等学校へ通っておりということで一つ大きな柱を示されております。 また他方、ここにございますように、その他総合的に判断しても、総合的に考慮して判断していくということも併せて表明しておりますので、個々の事例に沿って最終的には判断をさせていただくということになろうかと思います。
○仁比聡平君 つまり、この八月四日方針にそのまんま文言どおりだと当てはまらないということを前提に今、次長、しておられるわけですよね。だけれども、そこには当てはまらないからといって認めないわけじゃない、個別人道的な状況もつかんでちゃんと判断していくんだとおっしゃっているわけですよ。私、そのことは、日本で幼い頃やってきて育った子、それから、仮放免のまま大きくなって十八歳は超えて、日本の法律でいえば成人になった子なども、あるいは学齢前の乳幼児のいる家族なども私同じだと思うんですよ。 この先ほどの仮放免者の実態の表を、図をちょっと見ていただければと思うんですが、五枚目のところですね。そういう仮放免者が、AMIGOSの調査で、五年以上が八四%いる、中には三十年以上の方もいるという図があります。これ、先国会で与党の皆さんにも御努力いただいて入管庁に出していただいた五月二十三日の資料でいうと、四千二百三十三人の送還忌避者全体の中で五年以上という方が四三%もいらっしゃるんですね。五年、十年というのは帰化だったり永住の要件ですから、基本的には、極めて定住性が高い人たちが半分近くいるわけですよ。加えて、日本で生まれただけじゃなくて日本で育った子も含めて子供の数を見ると、五年以上いる子が九二%もいるんですよ、子供とその家族を合わせると。 つまり、先ほど申し上げたような絶対的貧困、無権利という状態の下で、五年以上、十年以上育って、子供たちは大きくなっている。十八歳以上になった子が、例えば今大学に、支援者の学費の応援で勉強しているという人います。だけど、この仮放免のままだったら就職できないでしょう。そうしたら、もう先の人生ないので、見えないんですよ。 そんな絶望させちゃいけないということが今回のこの方針の趣旨なのであれば、私は、直接はこの対象にならない、小中高の教育を受けているというふうにはならなかったり、学齢前だったり後だったりしても、私は、その趣旨は同じなんだから、大臣が人道的な配慮で判断をして在留特別許可を出すべきだと、日本で安心して暮らしていける、そういう在留資格を出すべきだと思いますけれど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) この二百一人、このスキームに入らない方々においても、おっしゃるように、在留特別許可の許否判断の対象になります。しかし、あらかじめ、必ず許可できますということまでは申し上げられません。個々のケース、やっぱりこれは一つ一つの丁寧な審査と判断が必要になります。在留出入国管理という大きな大きな法的な安定性がもう一方にありますので、それ全部捨て去るわけにもいかない。それを前提にしながら、極力個々の子供たちを救っていく、極力個々の家庭を救っていく、そのための知恵を私も出したいと思います。
○仁比聡平君 ありがとうございました。 在留管理の安定性というけれども、それが差別と排斥になっちゃ駄目なんですよ。それを取り払って、保護と共生という大きな転換が今大臣に問われているし、私たち国会に問われているということを強く申し上げて、今日は質問を終わります。
○鈴木宗男君 大臣、副大臣、政務官、私で終わりですから、委員の皆さん方も、私で終わりですから、もうしばらくお付き合いをいただきたいと思います。 大臣、副大臣、政務官、おられますから、ちょっと、あれですよ、トイレ行くなりありましたら。 取りあえず、副大臣にお尋ねします。 副大臣は、法務大臣政務官も経験しておられますね。そして今度、今、副大臣です。あとは、七、八年すれば法務大臣の芽もあるかと思いますから、それを目指してしっかり頑張っていただきたいと思いますが、副大臣は弁護士でもあるから、法律の専門家と言ってもいいでしょう。副大臣として、今のこの法務行政について何をやろうとしているか、あるいは、今はこれをやるべきだという考えなり決意があれば、お聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(門山宏哲君) 御質問どうもありがとうございます。御配慮ありがとうございます。 私は、大臣のこの所信に従って、今日の委員会でもいろいろ出てきた様々な法務行政、本当にいろんな課題があると思うんですけど、それについて、大臣の指示の下でしっかりとやっていきたいと思いますが、今、先ほど先生方から質問のあった、例えば入管行政の在り方についても、これは恐らく、今回、次の国会にいろんな問題が出てくるんだと思いますので、しっかりと前に進めていきたい、そういうふうに考えておりますし、家族法制の在り方についても、これも大臣所信にあるとおり、しっかりと前に進めていくために議論を見守っていきたい、そのように考えているところでございます。 ありがとうございます。
○鈴木宗男君 門山副大臣、しっかり頑張っていただきたいと思います。 中野大臣政務官、御苦労さまです。あなたのお父さん、平成八年の初当選です。当時、橋本総理・総裁でしたから、選挙の公認は私が大体仕切りました。ですから、もうお父さんのこともよく知っております。いつも特産のお煎餅をいただいたことを懐かしく思っておりますけれども。 大臣政務官は、これはもう一回生での政務官ですから、私は大抜てきだと、こう思いますね。そういった意味では、やりがいがあるというか、非常に、トップバッターというかファーストランナー走っているというような思いでいるかと思いますけれども、大臣政務官としての決意を述べていただきたいと思います。
○大臣政務官(中野英幸君) 御発言の機会をいただき、ありがとうございます。 我が国のいわゆる社会基盤を支える一翼を担っているこの法務行政をこれから一生懸命と推進をさせていただくとともに、小泉大臣を始め門山副大臣とともに力を合わせて、誠心誠意これから法務行政に当たってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○鈴木宗男君 はいはい、お二人とも無難な挨拶ですけれども。 門山副大臣、私の千葉のお世話になっている方なんかも副大臣に大変期待をしているし応援しておりますので、副大臣もお分かりかと思いますけど、しっかりやっていただきたいと思います。 また、中野大臣政務官、世間の評判ではお父さんよりいいぞという声がありますから、これを励みにしてしっかりやっていただきたいなと。大臣政務官は、ちょうどお父さんよりも一つ若かったかな、初当選。お父さんは還暦で出てきたものですからよく知っておりますので。これ、でも、まだ恵まれているわけですから、大臣をしっかり支えて、天下国家のために頑張っていただきたいと、こう思います。 小泉大臣、朝から柿沢副大臣の辞職についての質問等がありました。中には、事務方が大臣に諮らないで判断するのは越権行為でないかというような質問もありました。私は、理事会でこれは配られ、委員の皆さん方のところにも行っているこの経緯を見るとき、八時に法務大臣は柿沢副大臣に電話で報道内容を確認している、それは先ほど来説明がありましたですね。 それで、大臣、ここで柿沢副大臣が大臣を辞めたいというような示唆をするような、あるいは今のこの任には堪えられないみたいな、何か大臣の受け止めとして感じるものがあったんでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) そうですね、私も、急な、新聞記事見て、急なことでありましたし、直接その辞意につながるような意味の言葉は聞いていないと記憶しています。ただ、非常に深い反省の念は伝わってまいりました。
○鈴木宗男君 小泉大臣、時系列的に、九時二十分にはもう辞職願が出ているんです。認証官です。辞めるということは極めて重い判断ですから、辞める人を国会に出して答弁させる、私は、逆にそれは国会軽視だし、無責任だと私は考えます。 そういった意味では、私はこれは、事務方の判断は賢明な判断であったと、こう思っております。これ、いろいろ、それぞれの委員の方々も考え方あろうかと思いますけれども、私は私なりに、それなりの経験を積んだ政治家として、いろんな場面見てきましたけれども、私は、官房長を始め事務方の判断は当然妥当なものだという考えなんです。 この点は私は大臣にもしっかり共有をいただきたいと、こう思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉龍司君) 法務省事務方は、明白な辞意を表明をした方が法務省を代表して国会で答弁するということは適切ではないという判断をしたというふうに聞いております。 私自身のコメントは差し控えたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、遠慮することはないんです。大臣は大臣なんですからね。しっかりこの職員に勇気や誇りを与えるのも大臣の立場ですから、ここはより、大臣以下のですよ、事務次官、さらには局長含めて、ここが動きやすいようにした方がいいものですから、私はあえて大臣に質問というか、振っているわけでありますから。 大臣は今、慎重に言葉を選びながら言っておりますけれども、ここは私は、先ほども言ったように、賢明な判断である、当然の私は役所としての考え方を示したと、こう思っておりますので、この点は再度、是非とも大臣には理解をいただきたいと、こう思っていますので、よろしくお願いをいたします。 そこで、大臣、大臣の所信の挨拶、賜りました。前の齋藤法務大臣、そして古川法務大臣、岸田内閣になってからは古川さんが法務大臣で、小泉大臣で四人目です。 そこで、この前の三人は、挨拶の中の最初に、共生社会の実現です、これをうたっているんですよ、第一に。古川さんも葉梨さんも齋藤大臣も。今回、小泉大臣のこの挨拶では、共生社会は出てきますけれども、三番目の外国人との共生社会の実現になっているんですね。 ここは小泉カラーを出すべくそういうような扱いになっているのか、私は、その古川、葉梨、齋藤とつながってきている一貫性の中でなぜこういうような立ち位置というふうになっているか、大臣の認識をお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 大変ありがとうございます。有り難い御質問だと感謝申し上げます。 前任者、前々任者等の所信は私は事前も事後も一度も目を通しておりませんでしたので、今初めてそのことを伺いました。 私の思いは、これだけ世の中が激しく流動し、法務行政に求められるものが多様化し、そして我々の責務がどんどん重たくなっていくこと、それは、当委員会も含め、我が法務省の職員もみんな感じていることであります。ですから、落ち着いてですよ、落ち着いて、でも、全部とにかく何をやるべきかということを、落ち着いて、しかし、しっかりと見定めて進みたいと思ったわけです。 そうなると、やっぱり設置法に戻るというところから始めないと、まあ九八年に設置法ができているわけですが、設置法に戻って、そこに書いてあることの意味を掘り下げることによって我々の使命が見えてくる、全体像が見えてくるというふうなポジションを取って、取らせていただいて、この議論を中で、議論を中でさせていただきました。 そうなると、設置法に書いてある法秩序の維持、国民の権利擁護、そして出入国在留管理、そして訴訟のことも書いてあったと思いますけど、そういう五つの大きな柱があって、その先に、御指摘いただいた法務省の任務、失礼しました、所掌事務というのが三十何項目出てくる。いきなりそこへ下りていくと見失うものがあると思うんです。この五項目をしっかり踏ん張って、そこに国民の、何が国民のためになるかという意識を持って掘り下げる。是非この委員会においても掘り下げ、御指導いただきたいという、そういう思いで所信を作ったわけでございます。 前の方のことは全く意識がなかったのです。
○鈴木宗男君 前の方の話は一切読んでもいないし頭になかった、これだけでも小泉カラーがあるかなと、こう思って、私は評価したいと思います。 同時に、小泉大臣、大事なのはやっぱり国民目線ですよ。今、何が国民は求めているかということです。 そこで、午前の委員会でも自民党の古庄委員が「検察の理念」について触れられました。私は、「検察の理念」が何ゆえにできたか、小泉大臣はどう受け止めていますか。
○国務大臣(小泉龍司君) 検察において、過去、ちょうど十二年、まあ十数年前ですよね、大きな不祥事があって、一から出直すと、組織を解体するぐらいの気持ちで一から出直すというときにこの「検察の理念」が作られたというふうに伺いました。 これは、幹部、一部の幹部が書きつづったものではなくて、全組織、検察の全組織に話を下ろして、こういうものを作るんだけど、何がふさわしいのかを議論して、ミーティングして上げなさいということで全国の検察庁に指示が下りて、そして、みんな記憶しています、これを作られたときのこと、みんな記憶しています。我々はこういうのを出しました、全国から集まってきた項目をもう一度そこでもんで、そして作り上げたものでございます。 ですから、十二年前にできました。十二年間の間に検察庁に新しく入ってきた方は知らないでしょう、この経緯を。だけど、十二年以上勤めている方はもうみんな心に焼き付いています。心に入っていると私は感じました。絶対風化させてはいけないものだと思います。
○鈴木宗男君 今、大臣の、絶対風化させてはいけない、それは重い言葉ですよ。 ところで、大臣、この「検察の理念」は検察の不祥事で作られたものではないですか。
○国務大臣(小泉龍司君) きっかけはそのようなことだと伺っています。
○鈴木宗男君 これは、委員の方々も御案内のとおり、村木事件を機に検察が一から出直すという意味でこの「検察の理念」が検事総長名で検察庁職員各位に出されたものであります。 私が最近思うのは、喉元過ぎれば熱さ忘れるで、ちょっと時間たつと、そのときの原点というのを私は忘れたり見失っていると、こう思います。 先ほど古庄委員の質問の際でも、検察の例えば特別抗告は当たり前だということを平気で言っております、刑事局長は。立場上言っているかもしれないけれども、少なくとも古庄委員がこの神聖なる委員会の場で言った以上、今、現に袴田事件等では抗告の在り方が一つの大きな国民の関心事なんです。もっと真摯に受け止めて考えるべきでないかと思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょう。
○国務大臣(小泉龍司君) これ、一人一人のまず心構えとして書かれたものであり、また現在もそういうものとしてみんなは、職員は受け止めており、かつまた、これを風化させてはならない。一人一人の、何というんですか、仕事に向かっていく姿勢であります、おっしゃるとおり。 その中で、じゃ、その具体的な案件についての結論がそれによって具体的に導かれるということではないと私は思います。おっしゃるように、そういう精神を持って制度というものを考える必要はあると思います。しかし、結論は、やっぱりその理念に照らして、この理念に恥ずかしくない議論をして、そしてみんなが納得できるものを我々は出していくというのがやはり大本だと思うんですよね。 ちょっと舌足らずで申し訳ないんですけど、そんなふうに思います。
○鈴木宗男君 小泉大臣の基本的なそのスタンスというか考えは私は傾聴しますし、なかなかしっかりした見識を持っていると、私はこう受け止めます。 是非とも大臣、私自身、検察官と向き合ってみるときに、間違った正義が往々にして働くことがあります。ですから、冷静に様々なやっぱりこの状況だとか背景なんかを私は見る必要があると思っているんです。 ただ、それを指揮監督できるのは、これは大臣しかいないんです、だから指揮権があるわけなんですから。この点、是非とも大臣には、法務行政のトップなんだという強いこの自覚と責任を持って、しっかり検察官の指導なんかもしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(小泉龍司君) 検察、司法の仕事は、国民を広く対象として、そして公平公正に、また厳正に執行しなければいけないので、どうしても必然ですけど論理的になります、事の運びが。議論も論理的になる。それは間違いがないんです。だけど、論理だけを追い求めていくとやっぱり抜け落ちるものがあるわけですよね。その抜け落ちたものの集大成がその「検察の理念」かもしれませんね。 ですから、私もまだ籍置いて一か月半しかないんですけれども、まあ大した社会経験もないんですが、私にできることがあるとすれば、その論理を埋め、その論理だけではいかない、埋めていかなきゃいけない部分を共に、上から下ろすんではなくて、職員の方々とともに認識を深め、議論をし、知見を深め、現場を見てまとめていくという、おっしゃる方向性だというふうに思っております。どれだけのことができるかはまだ分かりませんけど、そういう思いでおります。
○鈴木宗男君 小泉大臣のそれなりの決意というものは今の答弁からも伝わってきますので、しっかりやっていただきたいと思います。 小泉大臣と私は縁がありますからですね。小泉大臣に申し訳ないと私は今でも思っているのが、最初の選挙のとき、やっぱり公認問題、相当埼玉でありました。たまたま中野さんの、大臣政務官のお父さんと同期の人がいたものですから、しかも現職だということで、そこで小泉大臣、無所属で出られたのを私もよく知っておりますけれども、平成十二年の選挙で堂々と小泉大臣は当選されました。あのとき、私は今でいう選対委員長だったものですから鮮明によく覚えているし、また政策集団も一緒だったから、あのときから何かしらの光るものというものを感じていました。ですから、今回も二十三年目にしての大臣ですから、私本当に良かったなと思って喜んでいる一人なんです。 だから、どうか大臣、前の齋藤大臣もしっかり頑張っていましたけれども、私は先ほど小泉カラーと言ったけれども、小泉大臣には小泉さんの、やっぱりそれなりの前を見た凜としたものを感じますので、是非ともここは自信を持ってやっていただきたいと思うんです。 それで、大臣、大臣が、これは十月の二十七日の記者会見ですね、袴田巌さんの再審公判が始まったときの記者会見です。再審公判が始まりますが、再審制度に関して、条文が乏しく証拠開示の規定がないこと、検察官による抗告が長期化の要因になっていることを中心に課題が指摘されていますと、この二つの指摘されている課題についてどうお考えでしょうかという質問に対し大臣は、現実に今、平成二十八年成立の刑事訴訟法の一部を改正する法律の附則により云々と答えているんです。 これ、大臣、面白いことに、大臣の前の齋藤大臣が、いわゆる特別抗告を検察がやめたとき、記者会見で同じく質問されて、その一字一句違っていないんです。これ、法務省の役人の人は分かると思うね、記者会見の文字。 これ、皆さん、いかに法務省の役人がグリップ掛けているかということなんです。これ、皆さん方もしっかりここ勉強してもらいたいと思うけれども、記者会見というのは、これはおろそかにしちゃいかぬと思っています。一言一句ですよ、変わっていない。 これは大臣、お認めになりますね。
○国務大臣(小泉龍司君) 事前に記者の方からの質問が分かりましたので、それについて事務方からレク、説明がありまして、私も一つ一つ意味を理解しながら考えていって、分かりましたということでこれを述べました。
○鈴木宗男君 大臣ね、この会見だと、刑訴法の改正も何もないんですよ。ただ時間が過ぎていくだけなんです。戦後七十年改正されてないこと自体がおかしいんですから。 少なくとも、小泉大臣、大臣が先ほど来、自分なりのしっかりした見識を持って発言をされている。ならば、やっぱりこの再審なんかはもっと時間の掛からぬようにする。まさに、国民の負託に応えるという意味で、私は是非ともやってほしいんですよ。 是非ともその決意のほどをお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 刑法の在り方に関する検討会で長らくこの議論がされていないというお話がありました。それ事実です。 だけど、昨日、新たなテーマとして設定されました証拠開示制度の在り方、設定されまして、かなり具体的な議論が昨日も行われ、次回も行われ、何回か続いていくと思います。遅ればせかもしれませんが、スタートを切ることができました。刑事法の在り方に関する検討会で証拠開示制度、ようやくテーマになって、昨日から議論が始まったところでございます。これを何とかスピードアップして、見守っていくというふうに私は考えております。
○鈴木宗男君 小泉大臣、今の大臣の答弁の議論まで何年掛かっていると思います。私の知る限り、平成二十九年からスタートして勉強会開いていますよ。今何年ですか。ここも大臣ね、ここは、俺が法務大臣だという決意の中でカードを切ってくださいよ。そんなに五年も六年も掛ける話じゃないんですよ。大臣、そこらはしっかり答弁してください。 ちょっと、おい、法務省の後ろの今メモ入れている人、ここは、おい、君、何というんだ、名前は。俺は大臣の答弁以外求めないと言っているんだからね。ここは大臣と私のやり取りなんだよ。そういうつまらぬメモ入れるなよ。いやいや、君、秘書官か。何なんだ。はい。俺が細かい事務的な話を聞くならばメモ入れてもいいけれども、ここは大臣と鈴木宗男質問者との一対一のやり取りなんだよ。 大臣ね、こういうのもきちっと指導せぬといけませんよ。それも踏まえて答えてください。
○国務大臣(小泉龍司君) 在り方に関する検討会が始まるまでに確かに長い時間が掛かったと思いますし、また、その中で具体的にこの証拠制度の在り方についてテーマが掲げられるにも随分時間があったと思います。しかし、ここに至って、この公の場で、しっかりと専門家が集まった場でこの証拠開示制度の在り方について正面から議論が始まります。既に、概要だけではありますけれども、反対論もあれば賛成論もあります。それぞれかなり深い議論をされているようであります。 昨日の今日なので私もまだ詳細見ていませんが、その段階が、なるべく早くまた見ていただけるようにして、そして、ここまで来たわけですから、次の会合が三年後ということはそれはもうあり得ないわけでありまして、普通、検討会、審議会のインターバルというのは大体常識の範囲がありますので、そういう常識的な議事運営になるようにしっかり心掛けたいと思いますし、また、「検察の理念」も、まあ今日いろいろ生意気言いましたけど、もう一回、私自身もしっかりと読み込みたいと思います。
○鈴木宗男君 大臣、是非とも、証拠開示の壁だとか抗告の壁で袴田巌さんは三十年も時間掛かっているんですよ。袴田さんの気持ちになれば本当につらい時間だと思うし、私なんかも、当時から国会議員でいた者として申し訳ないという思いなんです。 私自身、逮捕されるまでは検察は正義の味方だと思っていました。しかし、私自身が密室での取調べ受けたり、あるいは担当検事とのやり取りしているとき、真面目にやっているその姿勢は買うけれどもだ、みんな、出世主義だとか、あるいは誘導してシナリオやストーリー作って事件を作り上げていくんですよ。だから、日本は九九・九%、起訴されたら有罪なんですよ。欧米先進国見ても四五から五五なんです、有罪率というのは。日本はどうなっているんだという外国の声もあるんですよ。私は、鈴木宗男事件で検察の誘導に乗って調書を取られた人ら、今でも私の応援者です。申し訳ありません、検察に言わされました。これが現実ですよ。だから冤罪が起きるんですよ。 私自身が経験した者として、やっぱり、今日可視化の話も出ましたけれども、全面可視化せぬといけないんです。同時に、その全面可視化は検察だけじゃ駄目なんです。警察の可視化もしなければいけないんです。 どうか大臣、この点、小泉大臣のとき、私は小泉カラーという表現させてもらったけれども、一つの道筋をつくっていただきたい。これから何回か法務委員会でやり取りする機会があると思いますから、是非とも、大臣の裂帛の気合での法務行政のトップリーダーとしての私は結果を残す、法務大臣に小泉龍司がいたと言われる私は結果を残すように頑張っていただきたいと、こう思いますが、その決意を聞いて、質問を終えたいと思います。
○国務大臣(小泉龍司君) 「検察の理念」、そしてまた実際に御経験されたこと、大変重たく受け止めさせていただきました。 まだまだ言外にお話をされたいことがたくさんあるなということも感じましたので、是非この委員会で引き続き御指導賜りますようによろしくお願い申し上げます。
○鈴木宗男君 終わります。
○委員長(佐々木さやか君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時八分散会