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第212回国会参議院2023/11/16

農林水産委員会 第3号

発言数
154 件
登壇者
25 名
会派数
8
開催日
2023/11/16

会議録

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、宮内庁管理部長野村護君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) 農林水産に関する調査のうち、食料・農業・農村基本法の見直し等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 皆さん、おはようございます。自由民主党の山下雄平です。  本日の審議は、食料・農業・農村基本法の見直しに関しての一般質疑ということですけれども、さきの通常国会で、衆議院の方はこの基本法の見直しについての審議をできたんですけれども、参議院の方はどうしても日程的に難しくて、徳永前筆頭、堂故前筆頭を始め理事会メンバーの中で臨時国会にはという話で、私、当時委員長だったので、そういう話をしておったところ、私が委員長としてはできませんでしたけれども、この国会でこうして審議を理事として設定できたことに本当に良かったなというふうに思っております。そういう経緯もあって、今日は私が質疑に立たせていただきました。  現行の基本法においても、国の基本計画で、農は国の基との認識を国民全体で共有し、食料自給率の向上と食料安全保障の確立を図っていくと記されております。農林水産省は、これまでも食料の安定供給に向けた施策に取り組んでこられましたけれども、食料自給率はカロリーベースで二〇三〇年度に四五%という目標を立てていらっしゃるけれども、現在は三八%と非常に低い状況であります。  政府は、基本法の見直しに向けて六月に展開方向を策定し、食料安全保障強化の工程表を年度内を目途に作成する予定です。工程表の中では、基本法とそれ以外の施策が同時並行的に進むことになっていて、何がどう関連して、どこにポイントがあるのか分かりにくい印象もあります。  食料安全保障の強化に向けて、基本法の改正と工程表に含まれるそれ以外の施策の関係を分かりやすく説明していただければと思います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 食料・農業・農村基本法は、農政の基本的な方針ということで将来にわたって引き継がれていくものでありますので、多くの国民の皆様の御理解をいただけるものにしていかなければいけないという立場で検討を進めております。  今回の基本法の見直しにおきましては、前回の現行法の制定後の、来年でちょうど四半世紀になりますが、この四半世紀における情勢の変化、また今後を見据えた長期的な課題を踏まえて検討を進めているところであります。それが先ほどお話がありました展開方向でありまして、その中に多くの具体的な施策が書かれています。大くくりで言えば、食料の安全保障の強化とか、農林水産物・食品の輸出促進であるとか、農林水産業のグリーン化であるとか、スマート農業であるとかということですが、それぞれ数項目について、しっかりいつまでにどうするというのを定めるという方向性が打ち出されています。  ということで、その工程表の項目は新しい、新たな基本法の具体策のブレークダウンと言ってもいいものだと思いますが、その中で、ただ目標を定めただけでは実現が難しい、そして待ったなしの課題であって、法制化をすべきものとして、今現在として世界的な食料供給が不安定する中で、不測の事態の発生に備えて政府一体で対策を講ずるための体制、制度の構築をするという点、それからもう一つは、少ない人数でも食料供給を可能とするためのスマート技術の導入等による生産性向上、こういったことについては、工程表にももちろん書きますが、それを促進するための制度として、基本法の見直しと同時に関連法の検討が必要だというのが考え方であります。  このような考え方の下で、来年の通常国会へ基本法改正提出に向けた作業を行うとともに、基本法に関連する施策については年度内を目途に工程表の取りまとめを行うことから、中でも特出しとして必要なものについては法制度の見直しも速やかに検討すると、こういう関係にございます。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 食料安全保障の強化の観点で最近問題になっておりますのは、中国での火傷病の発生で梨、リンゴなどの果樹生産に使う輸入花粉がストップしております。私の地元佐賀県においても、梨農家の方から緊急的な対策を求められております。  今回の、来週にも提出される補正予算において果樹産地における花粉確保対策五億円ほどが計上されておりますけれども、これだけで対応が十分なのかという不安の声も上がっております。飼料、肥料、種子、種苗、機械など、生産に必要な資材の確保、安定供給、生産性、品質の向上を図るための対策の強化が必要だというふうに思っております。  基本法に理念を盛り込んだ上で、安全で安心な食料を持続的に安定供給するための具体策が求められていると思いますけれども、これらの具体策について現時点での農林水産省の考えをお聞かせください。

杉中淳農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  現在、食料・農業・農村基本法の見直しや、それに伴う施策の見直しを検討しているところでございますけれども、十月十三日に策定いたしました食料安定供給・農林水産業基盤強化に向けた緊急対応パッケージにおきまして、早急に取り組むべき施策を取りまとめたところでございます。本パッケージに基づき、小麦や大豆、加工・業務用野菜など海外依存の高い品目の国内生産の拡大、堆肥、下水汚泥資源等の国内資源の利用拡大、スマート農林水産業技術の開発、実用化の加速化等による生産性の高い農林水産業の実現、拡大する海外市場の需要を取り込んだ輸出拡大、環境に優しい農業など環境と調和の取れた産業への転換による付加価値の向上などの施策をまず進めることとしているところでございます。  今後の検討を踏まえ、生産現場の実態を一層踏まえた施策の充実に努めてまいりたいと考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 火傷病の対応についても是非とも今後ちゃんと、今の予算だけでワークしていくのかどうかというのを緊密に連携を取りながら対応していっていただければと思います。  また、食料安保構造転換予算においては、今回の補正予算においては令和四年度補正予算よりも五百億多く計上されておりますけれども、今回の補正はどういうことを意図した予算なのでしょうか、お聞かせください。

杉中淳農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  令和五年度補正予算における食料安全保障構造転換対策につきましては、本年六月に策定いたしました新たな展開方向を踏まえ、昨年度から措置した過度な輸入依存からの脱却に向けた構造転換に畑地化への思い切った予算の措置や輸出産地の形成などを踏まえて拡充するとともに、スマート技術実装、省力化に向けた基盤整備など、生産者の減少に備えた生産基盤の構造転換、あと輸入安定、適正な価格形成に向けた調査、食品アクセスの確保などの国民一人一人の食料安全保障の確立に向けた食料システムの構造転換などの項目を新しく追加して、それに必要な予算額を措置したものでございます。  これらの予算により、あらゆる内外環境に適応できる強靱なサプライチェーンの構築を図ることで食料安全保障を強化してまいります。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 現在、肥料、飼料、燃油など生産資材が上昇する中にあって、農産物価格の生産費の上昇を吸収するほどの価格転嫁ができておりません。消費者の理解を得て日本の実態に即した価格形成の仕組みを進めていく必要があると思います。  農水省は、八月から、消費の各団体の代表、消費、生産の各団体の方が集まって適正な価格形成の協議会を開催しております。ただ、私は、生産者と消費者は分断されるものではなく、また生産者も消費者の一人だというふうに思っております。一人一人が消費者として適正な価格をつくれるような消費をしているのか、また国内で再生産できるような消費をしているのかということを考えるべきだというふうに思いますけれども、鈴木憲和副大臣の持論をお聞かせいただければと思います。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、農林水産省では、食料の安全保障、これを確保するためには、何よりも生産者をしっかりと消費者が一緒になって支えていくということが大切であるというふうに思っております。そういう中で、消費者と生産者が一体となって自分たちの課題と捉えて、行動変容につながるよう、「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」をスローガンとする国民運動を展開しているところであります。  その上で、先生から御指摘の、私自身いつも申し上げていることをここで申し上げさせていただきますが、例えば、お米一つ取ってみても、私の地元米どころで、お米の生産者の皆さんからは、米の、消費者がちゃんと米を食べてほしいということを言われるわけでありますが、しかしながら、私も生産者の皆さんに申し上げるのは、うちの地元は、山形県はラーメン王国でもありまして、何かみんなで食べに行こうというと、じゃ、ラーメン行くかという、今、舟山先生、すごいうなずいておりますけれども、地元がそういう状況なわけです。ラーメン消費量日本一であったり、私の住んでいる山形県南陽市はラーメン課というのまで設置をしているわけです。なので、実際、生産者の皆さんも、国産食べてよねとお願いをしながらも、実際はやっぱり食べているものは様々なおいしいものを食べたいというのが本音なんだろうというふうに思うわけです。  そこを前提としますと、まず私が申し上げているのは、まず一点目は、やっぱりまずは隗より始めよだというふうに思うということです。生産者自らが、やっぱりなるべく国産のものをちゃんと食べようよねという問題意識を持って一消費者としても行動していくということが説得力につながるというふうに思いますし、同時に、やらなければいけないことは、外国産の原料の加工食品ですね、これをいかにおいしいものとして国産原料で置き換えていけるのかということをやっぱり考えるべきなのかなというふうに思います。  例えば、済みません、ちょっと長くなって恐縮ですが、今までカップヌードルですね、カップヌードルありましたけど、今度、カップ飯という国産の米を使った新しい商品なんかも出てきておりますし、米粉を使っておいしい麺もできるようになってきております。こうしたことも必要ですし、また食料安保という意味でいえば、広い意味でやはり輸出余力を我々持っておく、要するに輸出をしっかりとやっておくということも大切かなというふうに思います。  戦略的に、何にしろ消費者の理解を得ていくということが大切であるというふうに思います。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 私、実は実家は海産物屋で、実家で干物を作っていたりするんですけれども、農家の方とお話ししたりすると、米の値段が安い、肉が安い、野菜が安いと言われるんですけれども、何で山下君の実家の海産物は高いんだと怒られたりすることもあります。  やはり、皆が、自分の作っているものだけではなくて、ほかのものも含めてその価格形成について意識を持った、そして国内で再生産できるような消費活動をしていく必要があるというふうに思うんですけれども、価格転嫁の仕組みづくりについてはフランスのエガリム法などの先行事例が注目を集まっていますけれども、先行実施するような品目を特定した上で具体的な議論を進めて法制度の早期実現を図ることが必要だというふうに考えますけれども、価格転嫁対策に向けた取組と今後の見通しについてお伺いできればと思います。

宮浦浩司農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(宮浦浩司君) お答えいたします。  御指摘のありましたとおり、農林水産省では、八月から、生産から消費までの各段階の関係者が一堂に集まりました適正な価格形成に関する協議会を開催いたしております。  これまでの議論を踏まえますと、まずは流通経路が簡素でコストの把握も比較的容易、生産性等の持続性を確保すべき品目といたしまして、飲用牛乳と豆腐・納豆を対象にワーキンググループを設置いたしまして、具体的な議論を進めることとしております。また、その他の品目につきましても、コストデータの把握、収集ですとか、価格や契約においてどのような課題があるかなどについて協議会において調査、検証するということといたしております。  現時点では、飲用牛乳と豆腐・納豆について具体的な議論に着手したところでありまして、議論の今後の具体的な推移に予断を持つということは難しいところでありますが、まずは関係者間で議論を尽くすということに注力をいたしまして、消費者の理解を前提として、我が国の実態に即した価格形成の仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 非常に期待の多い、期待のすごく強いテーマでありますので、更に努力をしていただければというふうに思っております。  農地の減少に合わせて、農業従事者の高齢化が進展しております。どういった担い手、そして農業人材で農地を守っていって生産基盤を維持していくのかというのは非常に重要なテーマであります。  中小・家族経営やサービス事業体など、地域を支える多様な農業人材を基本法でどのように位置付けるおつもりでしょうか、お聞かせください。

村井正親農林水産省経営局長

○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。  地域で持続的に農業生産が行われるためには、担い手のほか、多様な農業人材の役割が重要と認識しております。本年六月の食料安定供給・農林水産業基盤強化本部において取りまとめられた食料・農業・農村政策の新たな展開方向においても、担い手とともに、生産基盤の維持強化が図られるよう一定の施策を講ずる旨記載されているところでございます。  これを踏まえまして、今般の補正予算案において、地域内の作業を請け負うことで技術面をサポートするサービス事業体による新規事業の立ち上げや農業機械の導入等の取組への支援、それから、多様な農業人材が連携して地域農業の持続可能性を確保するために新たな担い手の育成を図る取組などを盛り込んだところでございます。これに加えまして、多面的機能支払、中山間直接支払などにより多様な農業人材による営農をしっかり支えてまいりたいと考えております。  御指摘の基本法の見直しにおける多様な農業人材の位置付けにつきましては、新たな展開方向に記載された方向に沿って具体的な規定ぶりを検討してまいりたいと考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 食料自給率、自給力の関連で、今、水田活用の直接支払交付金の見直しが進められていて、これについては私の地元にも非常に不安の声、不満の声も聞こえている中で、悩みながらも畑地化に踏み切るという判断をされた方もいらっしゃいます。  予算が足りないということで、またそれに対しても非常に問題になった中で、今回、補正予算で大きく予算を積まれるというふうなことになったわけですけれども、今回の補正予算の畑地化促進事業で今年度保留になっている方については、いつ頃交付決定が通知され、いつ支給される見通しなのでしょうか、お聞かせください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  補正予算に係る畑地化促進事業の支払につきましては、補正予算が成立すれば速やかに配分通知を発出することとしております。その後、各地域再生協議会と連携して円滑に手続や確認が進めば、配分通知後一か月程度で採択者への支払が開始できるというふうに考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 あわせて関心が高いのは施設整備などについてですけれども、物価上昇、人口減少下での強い農業づくり交付金や産地パワーアップ事業など、農業施設整備支援についてどのようにお考えなのでしょうか。更なる予算の確保が必要だと思いますけれども、来年度予算でどのように対応されていくおつもりでしょうか、お聞かせください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 委員御指摘の事業につきましては、まず一つは、中身として、新設だけでなく、内部の設備の増強ですとか、施設の性能向上を伴う場合には建屋の改修も対象にしたり、近年の資材価格の高騰を踏まえ上限事業費を引き上げるといった改正を行いながら、産地パワーアップ事業につきましては今回の補正案において三百十億円を計上しているところでございますし、また、強い農業づくり支援交付金につきましても、六年度の当初予算で必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 食料安全保障においては、農業だけでなく水産業も大変重要であります。ただ、サンマやサケの不漁は続いておりますし、長崎の橘湾での赤潮で養殖に非常に大きな影響が出ました。私の地元、有明海でもノリが不作が続きましたけれども、こうした不作が、海の環境改善を図っていかなければなりませんけれども、それとともに、農業者の経営の長期的な経営安定についてどのように取り組むおつもりでしょうか、最後にお聞かせください。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) お答えいたします。  我が国周辺水域におきましては、御指摘のとおり、不漁でございますとか赤潮の発生、一方で貧栄養化などが発生しておりまして、原因や、漁業に、各種漁業に合わせた具体策を講じていく必要があるところでございます。  これらの対応としましては、共済、積ぷらなどの経営安定対策に加えまして、例えば瀬戸内海では、貧栄養対策として栄養塩類の管理制度が設けられまして、また漁場改善のための海底耕うんなども支援をしております。また、有明海におきましては、ノリ漁場の環境改善のために、二枚貝の増殖あるいは作澪等への支援というのを行っているところでございます。  他方で、近年、周辺海域全般で海洋環境の変化が生じておりますが、これらの対応につきましては、本年六月に有識者の検討会の方で、取りまとめにおきまして、漁法や漁獲対象魚種の複合化、転換、一方、加工、流通でも、魚種の変更への対応等の対応を進めていく必要があるという指摘をいただいているところでございます。  農水省といたしましては、漁業経営の長期持続的な発展を図っていく上では、こうした言わば緩和と適応の両面での対応が必要と考えておりまして、こうした海洋環境の変化に対応できる持続的な経営体の育成、構築を後押しできるよう取り組んでまいります。

山下雄平自由民主党

○山下雄平君 終わります。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 おはようございます。田名部匡代です。よろしくお願いいたします。  まず、大臣、この間所信をお聞かせをいただきました。特に大臣が御関心をお持ちで自分で手を入れられたようなところがあったら教えていただきたいのと、これまで自民党政権の中では、規制改革推進会議や構造改革特区などの提言を基に様々な制度改正や法改正も行われてきました。これまでのそういった農政について大臣はどのようにお考えか、お聞かせください。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 大臣所信、書かせていただいたときは、やはり今、農業、林業、漁業、それぞれ転換期にある、そういう危機感も持ちつつ、そういう現状をしっかり、まあ頭の整理といいますか、皆様にお訴えをしたい。その中でも、それぞれに道はある、やはりこれを、ピンチをチャンスに変えるべくしっかり取り組んでいきたいという思いがしっかり前に出るように、一言一句おろそかにしないようにチェックをさせていただいたということであります。  お話しのように、これまでの成長産業化、規制改革路線という御指摘もありましたけれども、私は、これまでもそういったいろんな課題は累次あって、そしてそれに各政権がそれぞれ真摯に取り組んできていると思います。  さはさりながら、ここ数年の急速な変化は、それを乗り越える、もっと抜本的に考え方も取組も加速化していかなきゃいけない、そういう位置に今あるんだと思います。これからも農業は成長産業化していかなきゃいけませんし、ある意味、いろんな制度も変えていかなきゃいけない面もあるというふうに思います。これまでの土台をしっかり継承しつつも、転換すべきは大きく転換すべきと、そういう思いで取り組んでいきたいと考えています。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 真摯な御答弁、ありがとうございました。私たちも、しっかりと現場の声を大事にしながら、この場で議論を進めていきたいというふうに思います。  先ほど山下委員の方からも価格転嫁の話ありました。これは質問ではないですが、大事なことだと思うんですね、再生産可能な農業を育てていくということは。ただ一方で、今のこの国の現状を見れば、現政権下で、実質賃金も上げられない、物価だけ上がって生活は苦しくなっているというこの状況そのものをやっぱり変えていかないと、逆に、消費者の皆さんと一緒になってというのはそのとおりだと思うんです、だから、消費者の皆さんの理解を得ながら、そして共に成長させていく土台をやっぱりしっかりつくっていくことも大事かなというふうに思います。  それで、水活の水張りのことについて、私、今日は岩手からの御要望をちょっとお借りをしてその現場の声届けさせていただきたいと思うんですが、ルールの見直しによって、これ、取り組みたいけれどもなかなか取り組めない状況もあるということで、これ、連作障害による収量低下が発生しない、していないことを確認する方法が明確に示されていないということなんです。誰がどのように確認すればいいのかという現場からの声があるので、ちょっとこれを教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 水田活用直接支払交付金における水張りにつきましては、再度になりますけれども、水稲作付けにより確認することを基本としながら、湛水期間を一か月以上行い、さらに連作障害による収量低下が発生しないことが確認されれば、引き続き交付対象水田というふうにさせていただいたところでございます。これは、同一農地において三年以上同じ作物を作り続けると収量低下が起きやすくなり、五年後には相当程度の収量低下が見られる一方、水田の輪作、ブロックローテーションや一定期間の湛水によって病害虫が軽減されるということを踏まえて設定したものでございます。  委員お尋ねの連作障害による収量低下の確認方法なんですけれども、地域ごと、作物ごとに発生状況が異なることから、地域や作物の状況を伺いながらこれを具体化していきたいというふうに考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 これからその具体的なことを示していただくということなんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) これ、五年に一遍ということになっておりますので、今年その確認が実際できなくてもいいということで、実は今、各地からいろいろ現場の声を伺っておりまして、作物ごとにやっぱり相当違っておりまして、その話を聞きながらこの確認方法は考えたいというふうに考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 分かりました。  まあ現場の声を聞いていただくことはいいことなので、聞いていただきながら、QアンドAを見ても分からないというような声もありますので、しっかりと疑問に答えていただきたいというふうに思います。  それと、高水温が原因と見られるホタテの稚貝などのへい死が青森県でも相当深刻な状況なんですね。青森県では、年に二回、養殖ホタテの生育状況を確認する調査というのを行っています。この秋の調査が十一月の六日から十日に実施をされたわけですけれども、初日の調査結果が報道されていまして、地域によって若干ばらつきはあるんですけれど、例えば平内漁協などでは稚貝のもう六割から七割がへい死をしているという声もありますし、被害がもっと大きかった漁協ではもう九割が死んでしまって、ほぼ全滅というような地域もあるんですね。ほかにも場所ごとに差はあるものの、もちろん中国による輸入停止の措置の影響などもあって、この対応も急がれるんですが、高水温被害もすごく深刻な状況なんです。  青森県では七月から、高水温対策として、水温の低い下層への養殖施設、沈めるという指導をしていて、していたんだけれども、それでも被害があるということで、中には、水深の浅い場所の漁業者は沈めたくても沈められないというような問題もあるようなんです。漁業者の声として、二〇一〇年の高水温被害よりも今年の方がひどいということで、県も十二月までにはその調査結果取りまとめるということなんですが、燃油高騰も相まって、相当これ現場は不安を持っています。  是非、これ農水省でも実態を調査をしていただいて、共済もそうですし金融対策など急いでいただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) お答えいたします。  陸奥湾のホタテガイ養殖につきましては、委員御指摘のとおり、青森県の方からは、この夏よりへい死、ホタテ稚貝のへい死を回避するための対応の発信などを行ってきたわけでございますけれども、広域的に現在へい死が生じているという状況にあると承知しておるところでございます。被害状況につきましては、地域によりまして違いがあるというふうにも伺っておりますが、現在、青森県が各漁協と連携して調査を行っているという状況でございます。  こうした被害に対しましては、漁業共済、積立ぷらすにより減収が補填される、また長期低利の運転資金でありますセーフティネット資金などが措置があるということでございますけれども、今後さらに、稚貝の確保ですとか漁場環境のモニタリングの強化等が課題になってくるというふうに考えております。  まずは、青森県が行っている調査の結果や関係者からの声なども踏まえまして、県とともに必要な対応を検討してまいりたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 是非急いでいただきたいというふうに思いますし、特に資金繰りを始めとして早い対応をお願いしたいと思います。これ、高水温以外の別の要因があるのかないのか分かりませんけれど、へい死率を下げるための更なる研究であるとか養殖技術の改善であるとか、品種改良みたいなことも是非継続的に、この地域でこの産業が育っていくように取り組んでいただきたいというふうに思います。  こういうふうに地球環境が大きく変化をして様々なリスクが高まる中で、この調査や研究、技術開発ということは非常に重要になってくると思うんです。これ、食料安全保障の問題でもあると思うんですが、ただ一方で、国の研究機関、例えば水産研究・教育機構などでは年々運営交付金が減少していて、研究に支障が生じている。  大臣、こういった声を聞いたことがありますか。

森健水産庁長官

○政府参考人(森健君) まずは現状の御報告をさせていただきたいと思います。  御指摘の国立研究開発法人水産研究・教育機構は、水産資源の適切な管理を実現するための資源調査ですとか生産技術の研究開発などの調査研究等を行っているところでございます。  現在、令和四年度決算ベースでは、国からの運営交付金百七十三億円に委託費などの収入を含め、約二百四十七億円の規模でこの調査研究を行っているということでございます。御指摘の運営交付金につきましては、ここ数年、大体百七十億円程度で推移をしているという状況でございます。加えて、令和五年度補正予算におきましても、新たな政策課題対応ということで必要な予算も計上しておりますし、今後とも必要な予算の確保には努めてまいりたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 あのですね、調査船の更新に影響が出ているだとか、燃油高騰で調査規模を維持することにも苦慮していると。資源評価対象種の増加など、これ新規業務も増加する中での人員不足、加えて電気代も高騰していますからね、夏も冬も空調などの使用もままならないような職場環境であるということなんです。これ、他の独法も同じような問題抱えていて、森林研究所、農研機構、国際農研、家畜改良センターもFAMICも全部です。  国にとってこれ非常に重要な研究なども行っているわけで、こういう職場環境では優秀な人材が育たなくなっていくのではないかというふうに思うんですね。そのことそのものが国の損失になるというふうに考えます。  例えば、植物防疫、また動物防疫などでも、国際線や国際便、またクルーズ船の増加で、ここも人手が不足しています。土日の勤務などもあるので、育児や介護との両立にも問題がある。漁業調査事務所では、外国漁船などの取締りの業務も増加して、早朝、深夜の対応もあって、まさに法定職員が一定数乗船していなければ船舶の運航もできない。  こういう中で、是非、今も努力していただくということですけど、必要な予算と人員の確保、しっかりやっていただきたいと思います。これはちょっと大臣に答弁をお願いしたいんですけど。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 先生御指摘のような個別の課題も含めて、今まさに食料安全保障の強化をやらなきゃいけない、環境対応もしなきゃいけないし人口減少対応もしなきゃいけないという、これまでにない多くの課題に直面をしておりますので、それを推進するための予算、それから定員の確保も委員御指摘のように本当に重要だというふうに思っています。  このため、農林水産関係予算については、当初予算と補正予算を一体化して、農、林、水、それぞれですけれども、農については、食料の安定供給の確保、農業の持続的な発展、農村の振興、環境負荷低減に向けた取組の強化、多面的機能の発揮などをしっかり農業分野でやる。林業としては、森林・林業・木材産業の成長化、また花粉症対策もしっかりやる。水産の分野では、適切な資源管理、水産業の成長産業化のための取組をやる。こういうことで、それぞれその予算確保の必要性をしっかり訴えていきたいと思っていますし、それから、組織・定員要求につきましては、政府全体のルールがありますが、その中で最大限の要求を行っています。  引き続き、査定当局に対してもその必要性をしっかり説明をして、定員の確保にも努めていきたいと思っております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 今大臣がおっしゃっていただいたような重要な政策を進めるために、やっぱり人がいないということです。研究、とっても大事ですから、是非それは努力をしていただきたいと思います。  今の政権、私は、必要な防衛費の増額というのは、それは大事だと思っているんです。ただ、国を守るということがそれだけで守れるかといったら、私はやっぱり食料安全保障はもうそれにも増して重要な問題だと思っているので、是非、必要な予算は、この場にいる皆さんは同じように声を上げられると思いますから、もっともっとやっぱり努力をして、当初予算で農水省の予算もっと積み増して、本当に必要な、食料安全保障大事だよねということを皆さんと声を合わせて訴えていきたいと、そのように思います。  これ、安全保障の問題というと、大和堆で北朝鮮及び中国漁船による違法操業が激減しているということで、これ専門家の方は、中国当局による違法漁船の監視強化であるとかロシアによる日本海での軍事展開の影響などが背景にあるのではないかというような分析をしているようです。もしかしたらイカが捕れないということも影響しているかもしれません。  前回、横山委員、根室の海峡の話、あっ、いらっしゃらないですね、されていましたけれども、オホーツク海の違法カニ籠も増加をしていて、皆さん、お手元の資料、写真見ていただきたいんですが、沖合底引き網漁船に絡み付いて、甲板で作業をする船員も危険な状況にさらされているということで、漁業の減少や、また漁村の疲弊は、結果として我が国のEEZ内の権益を守るこの監視を希薄化させて違法操業を横行させることになる。まさにこれ安全保障の問題で、厳格に取り締まるためにも必要なこれまた予算の確保と体制強化に努めていただきたいと思いますが、一言お願いします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(鈴木憲和君) 御指摘ありがとうございます。  まさにオホーツク海、今先生御指摘のように、かなり厳しい状況にあるというふうに思っております。特に、我が国排他的経済水域内に違法に設置された漁具によって我が国漁船の操業に悪影響を及ぼしているといった問題が顕著に発生をしています。同海域に漁業取締り船を派遣をして、しっかりとこの監視、取締り活動を行うとともに、違法に設置された漁具を押収しておりますが、令和四年に、四月から新たにこの漁業取締り船一隻を強化をしております。  まだまだ、更にしっかりとやっていかなければいけないというふうに思いますので、よく肝に銘じて対応させていただきたいと思います。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 水産庁だけではなくて、海上保安庁との連携等も含めてしっかり対応していただきたいというふうに思います。  そして、次はこれですね、日本の食文化、世界遺産登録。この間、横山委員に取り上げていただいたことに触発されまして、もう是非これは私もやりたいと思って質問に入れさせていただきました。  前回の横山委員のお話はもうごもっともで、大臣もその工芸品等の話、大臣も感銘を受けたとおっしゃっていたんですが、そもそも、大臣、これは元々日本の食、全国のすばらしい郷土料理、どこにでもあるよね。実はこれ、東日本大震災の後、初めは京料理を世界遺産登録という話があったんですが、被災地を元気にしていきたいと、そしてもう一回たくさんの皆さんに日本を訪れていただきたい、こういう意味が込められていたんです。この食文化から、器もそうですし、技術もそうですし、だしの文化もそうですし、地域の伝統文化もそうだし、いろんなところにつながっていくねというのがこの食文化で、これ多分、登録するときの提案書なんかにも、調度品や和食に用いられる特別な食器を作る工芸制作家もこの要素の担い手であるというふうに考えられてきたんです。是非そこは、大臣もこの間感銘を受けていただいたので、そういうこととセットで、一緒になってやっぱり取組を進めていただきたいということなんですね。  ただ、いろいろ見ていくと、全国のこれ郷土料理、国民の食生活における和食文化の実態調査のアンケートというのがあったんですが、自分の生まれ育った、資料の二枚目です、自分の生まれ育った地域の郷土料理を知らないという人が何と七割もいるということにちょっと驚いちゃったんですよね。いや、そういうものかなと思って、何か地域のお祭りなんかでは、私の地元だと煎餅汁というのは当たり前に出てくるんですね。舟山先生、まあそれこそ鈴木副大臣のところだったら芋煮が当たり前に出てくる、そういうものかなと思ったんですけど、いや、なかなか、本当知らないのかなと思ってですね。  是非、とても大事なことなので、学校給食で郷土料理を提供していただくだとか、まさに、子供たち、調理実習で郷土料理を作るだとか、積極的にこれ農水省主導でやっていただきたいんです、文科省と連携しながら。  地域の食材をもっともっと活用して、旬のものを旬に味わうということ、まさに農山漁村の体験も含めて、子供たちにもしっかりと自分のふるさとでどういうものが、おいしいものが取れて、いつの時期に取れて、どういう郷土料理があって、わざわざ人材なんか育成しなくても、そうやって誰もが郷土料理を伝えていく担い手になれるわけですから、是非こういうことに力を入れてやっていただきたいと思うんですが、お願いします。

高橋光男公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(高橋光男君) お答え申し上げます。  田名部先生今御指摘の食文化の継承、大変重要だというふうに認識しております。  そのため、政府におきましても、平成十七年制定の食育基本法におきまして、伝統的な行事や作法と結び付いた食文化、地域の特色ある食文化等我が国の伝統ある優れた食文化の継承を推進するため、これらに関する啓発及び知識の普及その他の必要な施策を講ずるとされています。  このため、農林水産省におきましては、各地の郷土料理や伝統食の特徴、歴史やレシピについてデータベース化を行っております。その中には、田名部委員の御地元の青森県におきましても、煎餅汁、イカメンチ、また、すしこ、こうしたものが紹介されているところでございまして、こうしたホームページに農水省掲載させていただいておりますけれども、これ本当に閲覧数が非常に今多くて、そこは、まさに学校現場、小学生等も閲覧しているというふうにも承知しておりまして、さらにはテレビの取材等でも活用されているところでございます。  また、和食文化の普及を担う人材を育成していくことも重要だというふうに考えておりまして、この観点から、幼稚園や小学校の栄養教諭に加えまして、地域や企業で活動する栄養士の方々を主な対象としまして、和食文化を伝えるための研修を実施しております。  またさらには、児童への食育、これも大変重要でございます。これ、モデル的に推進するために、児童向けの学習教材「わたしたちと「和食」」というものを制作いたしまして、これを活用した食育のモデル事業というものを実施しているところでございます。  これらの取組によって、食文化の継承にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。  さらには、先ほど委員御指摘の、二〇一三年にユネスコの無形文化遺産として登録されましたこの和食でございます。この和食につきましては、以来十年近くたっておりますけれども、世界的な関心が高まっているところでございまして、まさにこの十周年を記念しまして、本年十二月に十周年を迎えますけれども、この和食文化の普及のためのシンポジウムを全国三か所で開催いたしまして、和食文化の普及、継承に取り組んできているところでございまして、今後ともこの和食の次世代への継承に向けてしっかりと取り組ませていただきたいと思っております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 この今申し上げたアンケートを見ると、国内での和食文化世界遺産登録知っていますかという認知度だって下がっているわけです、余り高くないんですよね。  ですから、世界ではもちろん和食に対する評価というのは高い、健康食であるとかですね、評価は高いし、そのマーケット広がっていると思うんですね。日本食レストランというのは増えていると思いますし、これやっぱりチャンスなんですね。ですから、何というか、ちょっといろいろ今取り組んでいただいていること教えていただきましたけど、何かそこなのかなというように思うものも結構ありまして、まあまあ、是非、それぞれの地域にあるこの食、旅行に行くときというのは、そこの食、そこの地域のおいしいもの何だろうなと思って楽しみにして行くわけですよね。なので、是非こういったことがそれぞれの地域の観光につながったり食文化の継承につながるように真剣に取り組んでいただきたいというふうに思います。  やっぱり、日本の食といったらお米。これ、齋藤大臣のときに、二〇一九年の米、米加工品の輸出量十万トン、金額六百万円達成というのを目標に掲げられたんですね。オールジャパンで取り組む、これ、私は本当に大事なことだと思っていますが、この実績どうなっていますか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 米、パック御飯、米粉、米粉製品ということで、この輸出拡大戦略の中では重要品目、重点品目として、二〇二五年の輸出額目標百二十五億円に対して、直近、二〇二二年には八十三億円と、二〇一八年の約二倍まで来ていると、順調に伸びてきているところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 これ、今目標どうなっているんですか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) もう一度申し上げますけど、二〇二五年の輸出額目標百二十五億円ということでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 ちょっと待ってください。百二十五億円、輸出目標、米と米加工品。じゃ、これ、二〇一九年の米、米加工品の輸出量十万トン、金額六百万円達成を目標というのは、これ、これちょっとよく分からなかった、もう一回説明してもらいたいです。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 今おっしゃられたのは、トン数で約十万トンを目指そうということを当時の齋藤大臣のときにやりまして、それの後にこの輸出拡大実行戦略というものができまして、そこでは、量もそうなんですけれども、やはり付加価値を付けて売るということで、金額で、じゃ目標をそれぞれの品目ごとに立てようということでやって、まあオーバーラップ今している状態になっていると思っております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 以前も委員会で取り上げたと思いますが、金額も大事、付加価値付けて日本のやっぱりすばらしいお米を広げていくのは大事ですけど、是非、これはお米、世界に向けて輸出戦略立ててお米作ってくれれば、水田、国内の水田守れるわけですよ。それ作付面積どのぐらい増えているのか分かりませんけど、今日はちょっと具体的な項目を挙げなかったので、やっぱり作付面積も増やしていって、どのぐらい海外に需要があるのか、それに対して戦略的に、今もいろんな事業所というか、の方々もこれ参加して取り組んでいただいているんですよね、目標立てて。その目標達成に向けてしっかり支えていくことが大事ですし、国内の需要に合わせたらどんどん米要らない要らないと、生産調整、作るな作るなとなるじゃないですか。そんなことじゃなくて、米どころ日本なんですから、米を武器にしてもっと闘ってくださいよ。じゃ、お願いします。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 田名部先生から力強い後押しをいただきましたけれども、平成二十九年に、実は、この新市場開拓米って主に輸出なんですけれども、これが千ヘクタールでした。直近、令和五年産は九千ヘクタールまで、実はこの間に九倍ぐらい作付面積が増えております。  これは、生産だけではなく、流通ですとか輸出の事業者、それからプロモーション、とにかくオールジャパン、一体となってとにかく米の輸出拡大進めていきたいというふうに思っておりますので。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 もうこのぐらいでやめますけど、まあ畑地化でやるのもいいですが、やっぱり水田は水田としてしっかり守って米作ってもらうと。ということで、よろしくお願いしたいと思います。これやると長くなるので、次に行きます。  安全保障、リスクへの備えといえば、やはり一つは大規模災害への備えということがあると思うんですね。東日本大震災にも対応された元農水省の職員の土居邦弘さんの論文なども拝見しているんですけど、当時、被災地に供給した一千九百万食、どう調達したかというと、半分以上の一千万食強は、大阪、愛知、秋田、これパンとか精米ですね、あと茨城、即席麺、僅か四府県から供給されていたと。  例えば、首都直下型地震が発生した場合、最大避難者数は東日本の十五倍、七百二十万人、最初の一週間で三千四百万食の食料が不足するというふうに想定しています。東日本大震災でもあったように、被災地だけではなく、買いだめなども含めてですが、需要が増えるということがあるんですね。  全体の食料需給の分析であるとか、どこから何をどれだけ準備して対応するかという具体的なことは詰めてあるんでしょうか。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(鈴木憲和君) 農林水産省では、農林水産省防災業務計画に基づいて、災害に備えた平常時における措置として、応急用食料、物資の調達、供給体制の整備を行うこととしております。  特に、今御指摘のあった応急用の食料については、即席麺、パン、包装米飯、そしてまた育児用調製粉乳、これ粉ミルクですね、そして飲料水等に関しまして、まず関係業界団体を通じて毎年定期的に調達可能量を調査をして、主要な地域ごとの供給可能量というのを各都道府県に通知をしております。そしてまた、本調査において関係業界団体の連絡先等を把握をして、災害発生時には直ちに出荷要請を行うことができるよう体制を整備しているところであります。  政府の対策本部と連携の上、しっかりこれ対応しなきゃいけないと思いますが、先生御指摘のように、じゃ、首都直下地震だったらどうなのかという話は当然ありますので、よく今後もうちょっと詰めなければいけないというふうに私は認識をしております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 副大臣、ありがとうございました。  調達可能量、いろいろ調査していただいているようですけれども、今申し上げたように、東日本の十五倍の被災者に届ける食料を、首都直下型だった場合、どういう被害が出て、じゃ、どこから調達できてどのぐらい調達、どのぐらい調達できるかではなくて、一週間分しっかりと被災者に食事、食料を届けるための準備をしていただかなきゃいけないと思うんですね。これは想定外では許されない。東日本大震災のあの経験を十分に生かしていただいて、備えていただきたいと思います。  また、高齢化しているので、介護食であるとか、また流動食、抗アレルギー食品、低塩分食品など、こういったものの準備も必要だと思うんですが、なかなかこういうものというのは急に大量生産できないんじゃないかというふうに思うんですよね。こういったものも備蓄をしていく必要があって、これは生産サイドもそうですし、自治体にもお願いをして備えていかなければならないのではないかと。  東日本大震災のときには既にプッシュ型の支援は実施しているんですけれども、それでもなおかつやっぱり食料不足の声があって、バランスが悪いということで、栄養バランスの問題なども指摘をされました。そういう意味では、例えばサプリメントでその補助していくみたいなことも含めて、そういうことの備蓄みたいな、備えということも大事じゃないかなと思うんですけど、どうでしょう。

宮浦浩司農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(宮浦浩司君) お答えいたします。  災害時、様々な方々が避難をされますので、御指摘のありましたようなその介護食ですとか抗アレルギー食品の供給、きめ細かく対応するということが大変重要だと認識してございます。  先ほど鈴木副大臣から、応急用食料の調達可能量の調査を御答弁差し上げましたが、介護食、それから抗アレルギー食の備蓄というものもこの調査の中で把握をいたしてございます。そして、この供給可能量を把握しておりますので、災害時には政府の対策本部と連携をして、迅速できめ細かく介護食、抗アレルギー食を供給できるように体制を整備しているというところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 今、介護食の話したのでちょっとだけ確認なんですけど、介護食のスマイルケア食海外展開プロジェクトというのがあったと思うんですが、これ実績上がっているんでしょうか。

宮浦浩司農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(宮浦浩司君) 御答弁いたします。  御指摘のございましたスマイルケア食、農林水産省で平成二十八年に、健康維持上栄養補給が必要な方向けの食品、それからかむことが難しい方向けの食品、飲み込むことが難しい方向けの食品、この三つに分類をいたしまして識別マークを設定するということでスマイルケア食と呼ぶこととしたところでございます。  この海外展開でございますが、高齢者の増加が見込まれて富裕層が急増しておりました、しております東南アジアの市場を視野に置きまして、平成三十年にスマイルケア食海外展開プロジェクト実行計画というものを策定いたしまして、平成三十一年以降、タイ、シンガポールなどへの国別の働きかけというものを行ってきたところでございます。  このスマイルケア食の識別マークの設定を受けております会社が海外でこういった食品を輸出するというような取組が一部出てきてございますが、令和二年以降、新型コロナウイルスの感染症の蔓延に伴いまして、一時働きかけなどを中断をしてきてございました。今後、改めて海外への働きかけなどを再開いたしまして、国内外での事業者の取組を後押ししていきたいと考えているところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 せっかくプロジェクトを立ち上げたので、結果を出せるように頑張っていただきたいなと思いますし、やっぱり、国内の製品というか農産物なども使って、そしてそれを海外にやっぱり展開していくということは、結果として、回り回って日本の食料安全保障につながる、農地を守ることにつながる、産業を守ることにつながるというようになっていくと思うので、是非、いい取組だと思うのでちょっと今日確認させていただきましたけど、頑張ってください。  それでは、インボイス制度が始まって一か月過ぎましたが、十一月八日の日農新聞で、帝国データバンクが十月上旬に実施したインボイス制度に関する企業の対応などのアンケート結果載っていました。対応がやや遅れている、大幅に遅れているというのが全業界の中でこれ農林水産業が最多だったんですね。特例措置なんかもあるんですが、いろいろと、事務手続の負担増であるとか、取引先による価格引下げや取引停止などの問題があるのではないかという声が上がっているようです。  農業者が不当な扱いを受けるようなことがあってはならないというふうに思っていますが、政府として何か実態把握に努めておられるのか、対策を講じるおつもりがあるのか、教えてください。

村井正親農林水産省経営局長

○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。  農林水産省におきましては、インボイス制度の円滑な実施と定着に向けて、これまで、農業者等を対象とした説明会の開催、それから専用ダイヤルによる相談受付等によって農業者等の声を把握してきたところでございます。  インボイス制度の導入に当たりましては、協同組合特例や卸売市場特例が措置されており、多くの農業者は免税事業者のままであっても影響はほとんどないと考えておりますが、一方で、農協や卸売市場以外に出荷している農業者等からは、出荷先の事業者から取引価格の見直しや課税事業者への転換などを求められているがどうしたらいいか、またインボイス発行事業者になるためにはどのような手続が必要なのか、さらにはインボイスに対応した経理ソフトやレジ購入等に使える補助金はないかなどの問合せが寄せられており、インボイス制度への対応に悩んでおられる方もいらっしゃるというふうに認識をしております。  このような状況を踏まえまして、農業者等の皆様に制度の内容をよく理解していただくとともに、取引形態に応じた適切な対応につながるよう、インボイス制度のポイントが分かる資料や出荷先ごとに想定される対応の考え方が分かる資料などを農林水産省のホームページに掲載するなど、農業者等に寄り添ったきめ細かな対応に努めてきたところでございます。  十月からインボイス制度が実際に始まりました。今後は、事務作業上の課題など、より具体的な課題も明らかになってくるものと考えております。引き続き、専用ダイヤルや地方農政局等による相談対応などを通じて農業者等の不安を解消していけるように、関係省庁とも緊密に連携して丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 是非、寄り添って丁寧にお願いします。  もう時間なのでいろいろ質問飛ばさせていただきまして、私たち立憲民主党では、農業キャラバン、農林水産キャラバンというのを行って、全国各地の現場の声を聞かせていただいています。いろんな課題上がってきているんですが、その中で結構多いのが、様々、交付金などの申請手続における書類の簡素化をお願いしたいと。是非、取り組んでいらっしゃると思うんですけど、やっぱりもう大変なんですね、これお金を出したくないための書類かと思われていますから、是非これもうちょっと簡素化していただきたいと思いますが、最後、答弁をお願いします。

菅家秀人農林水産省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(菅家秀人君) お答えいたします。  生産者の高齢化や労働力不足が進む中におきまして、生産活動や経営といった生産者本来の仕事に注力していただけるようにするためには、御指摘いただきましたように、申請手続の簡素化など、行政手続を効率的なものにして申請者の負担を軽減していくことは重要な点であるというふうに考えております。  このため、農林水産省におきましては、当省所管の法令や補助金などの行政手続をオンラインで申請できるようにする農林水産省共通申請サービス、いわゆるeMAFFでございますけれども、これを整備をいたしております。また、オンライン化に合わせまして、手続を簡便なものにするため、申請に係る書類や申請項目の抜本的な見直しも進めているところでございます。  申請者の皆様の負担軽減の観点から、引き続き手続の簡素化、オンライン利用の推進に取り組んでまいります。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 終わります。

横山信一公明党

○横山信一君 公明党の横山信一でございます。  まず、食料・農業・農村基本法では、農業の生産性を向上するため、農地の区画の拡大、水田の汎用化、農業用用排水施設の機能の維持増進その他の農業生産の基盤の整備に必要な施策を講ずるというふうにあります。  田畑の整備状況を見ると、水田では、三十アール以上の整備の割合というのは六八%、畑では、末端農道が整備された割合は七九%、畑地かんがい施設が整備された割合は二五%となっています。一方で、水利施設の方は、用排水機場の八割、水路の五割が標準耐用年数を超過しているという状況にあります。国土強靱化のためには、農業水利施設等の長寿命化やため池の適正な管理等の保全管理が重要になってきています。  そこで、食料・農業・農村基本法では農業生産の基盤の整備という用語を使っておりますけれども、この枠組みの中で基盤整備というのをどのように解釈しているのか、お聞きいたします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(鈴木憲和君) まず、現行の食料・農業・農村基本法の第二十四条に規定をいたしております農業生産の基盤の整備については、農業の生産性の向上を促進するため、農地の区画の拡大、水田の汎用化、農業用用排水施設の機能の維持増進等の施策を講ずるものであるとされています。そして、その中で、農業用用排水施設の機能の維持増進には、今先生御指摘のありました適切な保全管理も含まれていると解釈はしておりますが、明記はされていないというふうに思います。

横山信一公明党

○横山信一君 まあそのとおりなので、今や、特に水利施設ではもう保全管理が今中心になってきておりますので、是非そこのところがしっかり明記されるような形にしていただきたいというふうに思います。  また、近年の気候変動に伴い、豪雨や高温の増加など極端な気象現象が頻発をしています。豪雨等の自然災害による農林水産業の被害額、二〇一三年から二〇二二年の十年間、平均で約三千億円を超えています。一つの災害で一千億を超えるような場合も出てきております。  ため池等の農業水利施設は、適切な防災工事が実施されなければ、決壊した場合に下流域に大きな被害をもたらしてしまうということもあります。一方、田んぼダムやため池による雨水貯留の推進など、農業生産基盤が持つ防災・減災のための機能が注目されてきています。  しかし、この食料・農業・農村基本法、現行法では、災害による損失の合理的な補填その他の必要な施策を講ずるという規定はあるんですが、いわゆるこの今求められているような防災・減災機能の維持強化という部分については全く触れられていないという現状がありますが、こうしたことをしっかり明記をする必要があるのではないかと考えますけれども、大臣、お願いいたします。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、現行の食料・農業・農村基本法におきましては、農業生産基盤の整備に係る防災・減災対策につきましては、第二十四条に規定しますその他の農業生産の基盤の整備に必要な施策の中に含まれていると解釈はしておりますけれども、明記はされていないということであります。  一方、本年六月に政府の主要閣僚により取りまとめられました食料・農業・農村政策の新たな展開方向におきましては、気候変動の影響に伴う災害の頻発化、激甚化が顕著となる中、災害の防止や軽減を図るためにも農業生産の基盤の整備を行う旨を基本法に位置付けると記載されておりまして、現在、この方向に従って、沿って基本法の具体的な規定ぶりについて検討しているところでございます。

横山信一公明党

○横山信一君 是非その方向でお願いをしたいと思います。  では、前回聞けなかったブルーカーボンについてお聞きをいたします。  本年四月に国連へ提出したインベントリーでは、我が国として初めてブルーカーボン生態系の一つでありますマングローブ林による吸収量二千三百トンを計上いたしました。これにより、日本を含め六か国がブルーカーボンをインベントリーに計上したことになります。いよいよ国際的にこのブルーカーボンがどんどん広がってきたということであります。  水研・教育機構では、藻場のCO2貯留算定方法を確立し、温室効果ガスインベントリーの算定基準に向けたガイドブックを先頃公表いたしました。今後、このガイドブックをどのように活用していくのか、お伺いいたします。

高橋光男公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(高橋光男君) お答え申し上げます。  農林水産省では、食料・農林水産業の生産性向上と持続性の両立に向けまして、みどりの食料システム戦略を推進しているところでございます。  令和二年度から、国立研究開発法人水産研究・教育機構を中心としたブルーカーボンの評価手法及び効率的藻場形成・拡大技術の開発に取り組んでいるところでございます。この中におきまして、昆布、ワカメ等の海藻の種類別、海域別の吸収係数を算出するとともに、これを用いた二酸化炭素貯留量を評価する手法を開発し、本年十一月一日にガイドブックが公表されたところでございます。  農林水産省としましては、インベントリー登録に向けまして、この登録作業を行う環境省を始め、関係省庁に研究結果を共有するとともに、引き続きブルーカーボンの研究にしっかりと取り組んでまいります。

横山信一公明党

○横山信一君 マングローブはいろんな国々がインベントリー登録をしているんですけれども、海草についてもそれなりに注目は集まっているんですが、いわゆる海藻というですね、昆布、ワカメのような海藻については日本が初めて取り組んでいるものだと思いますので、是非しっかりやっていただきたいと思います。  この温暖化対策の吸収源としてのブルーカーボン、国際的な注目が集まってきています。この藻場造成を盛り込んだ漁港整備が必要な時代になってきているというふうに思います。  水産庁では、これまでも、海藻が着生しやすい消波ブロックの設置など、自然調和型漁港づくりというふうに言っているようでありますが、こうしたものに取り組んでまいりました。  この自然調和型漁港づくり、この効果をどう見ているのか、そしてまた、これを踏まえて漁港のブルーカーボンにどう取り組んでいくのか、伺います。

高橋光男公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(高橋光男君) お答え申し上げます。  農林水産省では、漁港における防波堤の整備に当たりまして、波浪を低減させる本来の機能に加えて、構造を工夫することで海藻を着生させ、藻場の形成を図るなど、自然調和型の漁港づくりを推進してきたところでございます。このような施設整備によりまして、海藻の現存量の増加やいそ焼けの原因となるウニの食圧低下などの効果が出ているという事例も確認しているところでございます。  農林水産省としましては、産卵場や稚仔魚の育成等に資する豊かな生態系を育み、ブルーカーボン生態系としても期待される藻場の保全、創造に向けて、引き続き漁港においても積極的に取り組んでまいります。

横山信一公明党

○横山信一君 水産資源というのは、先ほど陸奥湾の話も、田名部先生いらっしゃらないけど、言っていましたが、水産資源というのは水温変化に非常に敏感なんですね。もう、一度違うとがらっと海は変わってしまいます。そういうことが漁業者の人はよく分かっておりますので、そういう意味では、温暖化の影響を一番敏感に感じ取っているのは漁業者だと思います。それだけに、このブルーカーボンということに対して、浜の人たち、漁業者の人たちは非常に期待もしていますし、興味を持っている地域は大変多くあります。  Jブルークレジットというのがあるんですけれども、それに取り組んでいる全国の漁協あるいは関係団体、環境団体の皆さん方、今積極的にそのJブルークレジットに取り組んでいる。こうしたこともやはり漁業者が非常に関心が高いということの表れだというふうに思っていますが、今後、国はこのブルーカーボン、水産庁、ブルーカーボンにどう取り組んでいくのか、大臣にお伺いいたします。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、ブルーカーボンは二酸化炭素の吸収源としても世界的に注目を集めているところでありまして、特にその基盤となる藻場が水産生物の産卵場や育成の場として水産業の振興上も大変重要であるというふうに認識しております。  こうしたことを受けて、農林水産省としては、関係省庁と連携をして、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現する、そのためにも、豊かな水産環境を保全して水産資源の増大に資する藻場につきましては、藻場礁等のハード、それから母藻の設置、これはソフト対策ですが、こうしたハード、ソフト一体となった保全、創造の取組を通じて、しっかりブルーカーボンの推進に努めてまいりたいと考えています。

横山信一公明党

○横山信一君 今日は宮内庁にお越しをしてもらっておりますが、宮内庁主馬班が伝承する古式馬術に母衣引というのがあります。今日は資料をお配りさせていただいています。  この母衣というのは、愛馬の日にイベントとして馬事公苑で披露されているもので、背中に付けた長さ十メートルの吹き流し、これを母衣というんですが、この母衣が美しくたなびく姿を見せるものであります。元々この母衣というのは戦国時代に矢を絡め取るなどの実戦の道具として使われていたようでありますけれども、合戦のなくなった江戸時代には様式美を表す馬術として諸大名の催しで披露されてきたものであります。  この母衣引に重要な役目を果たすのが側対歩という馬の歩き方です。通常、馬の足の運び方というのは右前足と左後ろ足が同時に出るという、そういう馬の足の運び方をしますが、側対歩というのは右前足と右後ろ足が同時に出るという、人の歩き方と同じような、そういう足運びがする馬でないとこの母衣引はできないということなんですけれども、この側対歩をする馬で有名なのが、繋駕速歩競走という、いわゆるトロッター競技ですね、トロッターという種類が、馬車競技で競走しますが、このトロッター種というのが側対歩をする馬であります。実は、側対歩というのはスピードを上げても上下動が少ないので母衣が美しくたなびくということで、戦国時代は弓を射やすいように、安定して弓が射れるように、この側対歩を戦国武将たちは馬に調教したということであります。(発言する者あり)  日本では、ええ、面白いですね。日本では、この側対歩をする実は馬がありまして、日本在来馬では北海道のどさんこの一部がこの歩き方をします。主馬班では、この側対歩をするどさんこの調査に行かれたようでありますが、どうだったのか、伺います。

野村護宮内庁管理部長

○政府参考人(野村護君) お答え申し上げます。  宮内庁では、古式馬術の母衣引を行っておりますが、このための乗用馬としてトロッター系の馬三頭を飼養管理しております。  この三頭の年齢につきましては、現在、十四歳、十三歳、九歳でございまして、すぐに更新を行う予定はございませんが、将来的な更新に資するための事前調査といたしまして、本年十月、北海道の民間牧場の市場調査を行ったところでございます。  宮内庁が行う母衣引の乗用馬には、側対歩ができることに加えまして、適したスピードが出せること、適した馬格、馬の体格でございますけれども、馬格があることが求められますけれども、日本在来馬の調査結果といたしましては、側対歩は可能でございましたけれども、求めるスピードが足りないこと、馬格が小さいことから、今回は残念ながら不十分であると判断したところでございます。  更に市場調査を重ね、引き続き検討してまいりたいと考えております。

横山信一公明党

○横山信一君 母衣引という伝統の日本の馬術というか古式馬術を保存しているわけでありますが、それにいわゆる洋種馬、トロッター種という洋種馬を使うのはどうなのかというふうに思うわけです。  日本在来馬に比べて馬格が大きいということが条件の一つになっているようでありますが、しかし、戦国時代、江戸時代、元々日本人の体格小さいわけですから馬格の小さい日本在来馬であったということが想定されるわけですけれども、この馬格を小さくするのが本来の古式馬術の伝承だというふうにも思うわけです。そういう意味では、日本在来馬を使っていただきたいですし、また使えるようないろんな工夫もしていただきたいというふうに思うわけですけれども、どうでしょうか。

野村護宮内庁管理部長

○政府参考人(野村護君) 母衣引は、議員もお話もございましたように、江戸中期以降に諸大名の馬の催しの際に行われたようでありますけれども、当時どのような馬が使用されていたかは承知いたしていないというところでございます。  いずれにしましても、宮内庁で行っております現在の母衣引につきましては、長さ約十メートルの母衣を地面と平行して引く馬術でございますことから、側対歩による馬の上下動が少ないことに加えまして、相応のスピードと馬格を必要とするものでございまして、現状では、現在宮内庁が飼養しておりますトロッター系の馬が最も適しているものと考えているところでございます。

横山信一公明党

○横山信一君 まあ何度も言いますが、日本伝来の古式馬術ですから、洋種馬を使うということを考えずに、日本在来馬をどうやったら使えるのかということを是非検討していただきたいというふうに思います。  大臣に最後お聞きをいたしますけれども、この古式馬術というのは、文化継承としても海外要人の接遇の場としても非常に重要なものであります。農林水産省としても、年々減少する日本在来馬の飼養頭数の維持のためにも日本在来馬の利活用、重要と考えますけれども、どうでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 今日も感銘を受けました、本当に。ありがとうございました。大変勉強にもなりました。  各日本在来馬の保存会からの報告によりますと、日本在来馬の飼養頭数は減少傾向で推移しておりまして、令和四年度には一千七百頭弱ということになっております。農林水産省としましては、品種の特性を生かした利活用の推進によって、品種の保存、また飼養頭数の維持を図っていくことが重要であると認識しております。  このため、具体策としましては、独立行政法人家畜改良センターにおきまして、在来馬の飼養や人工授精用の凍結精液の保管を行うとともに、公益財団法人日本馬事協会におきまして、馬事文化の振興を目的とする日本中央競馬会の支援を活用して、在来馬の保存に加えて、乗用や観光用での利活用のための全国会議の開催、また各保存会の活動に対する支援等を実施しているところでございます。  農林水産省としては、引き続き、関係団体と連携の下で、日本在来馬の飼養頭数の維持及び乗用や観光用等での利活用の推進を図ってまいりたいと考えております。

横山信一公明党

○横山信一君 最後の質問になるかと思いますが、スマート農業についてお聞きをいたします。  担い手の減少、人手不足といったことに対して、スマート農業というのは省力化、生産性の向上に期待が高まっているところでありますが、このスマート農業の機械というのは大変高額だと、そのことが普及の大きな課題になっています。  NOSAI協会は、令和三年から、搭乗を前提に操作の一部を自動化したロボット農機具、いわゆるレベル1と言っていますけれども、これを農機具共済で引受けできるようにしました。農業用ドローンについても、令和四年度から、青森、石川、鳥取、島根、宮崎の五県で引受けを開始したというふうに聞いております。  このスマート農業の推進を図る上で、ドローン等を農機具共済の保険対象として拡大していく必要があると考えますけれども、鈴木副大臣にお伺いいたします。

鈴木憲和自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○副大臣(鈴木憲和君) まさに先生おっしゃるとおりだというふうに思っております。  農業用ドローン等のスマート農機については、農業共済組合の判断によって、任意共済である農機具共済の対象とすることが可能な仕組みとなっております。特に農業用ドローンについては、令和四年から引受けが開始されたところであって、既に五県で実際に加入をしていただいているところでありますし、また自動運転可能なロボット農機のうち、使用者が搭乗した状態での自動化、これ自動化レベル1というふうに呼びますが、従前より、農機具共済を実施する全ての農業共済組合において引受けを実施をしておりまして、自動化レベル2ですね、使用者の監視下での無人状態での自律走行ができるということの自動化レベル2については令和三年から引受けを開始して、既に四県で実際に加入いただいているところであります。  まだまだ少ないというふうに思っておりますので、農林水産省としても、しっかりと共済組合に働きかけてまいりたいというふうに思います。

横山信一公明党

○横山信一君 今副大臣おっしゃったように、農機具共済というのは任意共済ですので、とはいえ、国はしっかりと推進をして、このスマート農業、農機具がしっかり保険の対象になるように、共済の対象になるように進めていただきたいと思います。  以上で終わります。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 日本維新の会の松野明美でございます。よろしくお願いいたします。  この質問の段階におきまして、ある関係者の方から、今の、二十年後は今の農業人口の四分の一になると言われまして、はっと思いました。これ以上減っていくのかと。農林水産委員会は面白いと言われましたけど、これは心配だらけだなというふうに本当に感じたところでございます。  先ほど、ただいま横山議員からも言われましたが、このスマート農業、そういう中で、スマート農業にかなり我が国は力を入れているということをお聞きしました。ただ、このイメージとしまして、スマート農業といいますと、非常に経験がなくてもすぐに入っていけるようなイメージがありますが、やはり中山間地域が、中山間部の多い日本にとってこのスマート農業が適しているのか、そして、やはり先ほどもありましたが、ちょっと高いイメージ、非常にお金が掛かるというイメージがあるんですが、その辺りをどのように考えるのか、この意義と、そして、ハードルの高い、この辺りをどのようにクリアをしていくのか、お尋ねをいたします。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。  ロボット技術やAI、IoTなど先端技術を農業で活用するスマート農業は、例えば、リモコン草刈り機を用いた除草による危険、重労働からの解放、水田の自動水管理や牛の体調等の自動モニタリングによる現場の張り付きからの解放、自動操舵システムや果実のスマート選果システムなどにより不慣れな方でも作業が可能となる、施設園芸におけるデータを活用した環境制御による農産物の収量や品質の向上などの効果があります。加えて、生育データに基づく可変施肥によりまして化学肥料の施用量を削減できるなど、環境負荷低減の効果もありまして、みどりの食料システム戦略の実現に貢献することが期待されております。  このように、スマート農業は、人口減少下においても、あるいは中山間地域におきましても生産水準が維持できる、生産性の高い食料供給体制を確立することに向けまして大きな意義があると考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 そうお聞きしましても、なかなかやっぱりこれはハードルの高さがあるんだなというふうなことを私自身も感じますね。  やはり、マラソンであれば、シューズ一足あれば、いつどこでも、やめようと思ったらすぐにやめることができますし、よく、はまってしまうとおっしゃるんですね。このはまってしまうというのを農業に生かせたらいいなと思うんですね、このスマート農業に、特に。そして、特に経験者のない方、マラソンの経験者のない方が六十歳から初マラソンに挑戦したとかいう方がいらっしゃるんですよ。それは、やはり気軽さというか、取り組もうとする、そして意外とお金が掛からない、マラソンは。シューズ一足のお金ぐらいしか掛からないんですね。そういう気楽さという、まあ気軽さというのをスマート農業にあったらいいなというふうに、私自身は、よく分からないんですけれども、そういうふうに思いました。  やめたかったら、やめられないですね。やっぱり、結構自分のお金を掛けてスマート農業を始めたけれども、いや、すぐにやめることができない、これも、すっと入っていくところを、何か閉ざしてしまうようなところもあるんではないかなと思っております。この、やってみたいけど踏み切れない、こういうところをクリアしていけばこのスマート農業もどんどんと進んでいくんではないかなと思っております。  続いて、以前、重度の知的障害者の方がドローン操縦士の資格を取られたということをお聞きしました。非常にうれしかったです。以前、私もB型事業所に行きまして、やはり、工賃が、一か月働いた工賃が六千円なんですね。それを、いつか農機具を買うのが夢なんだというふうなことを語られたことを思いまして、やはり、これが農福連携の新しい形ではないかなと思っております。  スマート農業は作業の分業化が不可欠ですが、この農福連携も作業の分業化で細く分けて作業をします。ここが共通点です。そういうところから、農福連携とスマート農業がタッグを組んでいっていただければ可能性もどんどんと広がるんではないかと思っておりますが、その辺りはどのようにお考えか、お尋ねをいたします。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、農福連携を進めていくためには、その仕事の細分化といいますか、適正な役割分担を設定するのも含めて、障害者の皆様が働きやすい環境を整備する必要があると思います。その際に、作業のサポートからまた省力化を図る上で、スマート農業技術を活用することは大変重要だと思っています。  これまで、スマート農業実証プロジェクトでも、障害を持った方も農作業をできる、そういうサポートの在り方として具体的に二つ御紹介しますが、ビワの選果作業がありますが、スマート選果システムで、機械を通して等級などが判別したら、その上からプロジェクションマッピングみたいな格好で、そのビワの表面に、これはどういう等級だよというのが光で表示されると。それで、それを見ながら箱詰めをすればいいというようなことで、非常に能率が上がるという話。それから、ミニトマトの葉かき作業ですね。どの葉っぱを取る、摘み取るかというときに、スマートグラスというのを撮って、それで、その実際実がなっている葉っぱがある、そのミニトマトを見ると、これとこれが摘むべき葉っぱだというのが表示されるので、あっ、これかといって表示どおりに取ればいいと、こういうことでサポートができるという技術も実証になっています。  農林水産業としては、スマート農業も活用しまして、障害者の皆様が農業へ参加していただけるように、促進が図られるように、農福連携等推進ビジョンに基づく取組が全国に広がるようにしっかり応援をしてまいりたいと考えています。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 大臣がおっしゃいましたそのビワの箱詰めとか、私余り知らなかったんですね。あっ、どんどんと私も知らないうちに進んでいっているんだなというふうに思いますし、やはり農業の、一〇〇%やはり機械化ではできないところというのがあるんですね。繊細な部分とか、必ず人手が要るところというところも、是非、そういう彼らの、障害がある方々の力を借りてやっていただきますと、これが新しい、農福連携の新しい形になっていくのではないかなと思っておりますので、どんどんと進めていただきますようによろしくお願いを申し上げます。  私の地元でも、大麦若葉で収穫適期予測システムを導入されまして、収穫断念リスクを七割削減できたということも聞いておりますし、熊本の阿蘇の方では、イチゴ栽培の自動選別、そしてパック詰めのロボットの活用なども行われているということなんですが、こういうような例も、先ほど大臣も例を言っていただきましたが、全国地域の、全国各地のスマート農業の進捗状況はどのようなふうになっておりますでしょうか、お尋ねいたします。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。  令和元年度から実施しておりますスマート農業実証プロジェクトでございますが、全国で二百十七地区の生産現場にスマート農業技術を導入しまして農業経営の改善効果を検証した結果がございます。  まず一つ目としまして、農業機械の自動運転や遠隔操作による労働時間の削減、二つ目としまして、環境、生育データを活用した栽培管理による収量、品質の向上や農薬、化学肥料の削減、三つ目としまして、スマート農機のシェアリングや農業支援サービス事業体の活用による導入コストの低減などの効果が様々な品目で確認されております。それ以外に、農作業経験が少ない女性や新規就農者でありましても、熟練農業者並みの速度、精度で作業が可能となるなどの成果が得られております。  さらに、これらの実証結果の情報発信や実証参加者による他産地への実地指導などによりまして、スマート農業の全国への普及を進めているところでございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 答弁をお聞きしますと、やっぱり休むこともできますし、そのような形であれば稼げることもできるなという、本当にその魅力を特に若い方たちに伝えていただくと、何かその四分の一減ってしまうとかいうことはならないんじゃないかなというふうに私自身は思っております。  藤木先生の地元の熊本の益城町に、御存じですかね、果実堂という有機ベビーリーフで生産量国内トップの会社があります。皆さん二十代、三十代で、これまで農業の経験が全くないという方々なんですね。そういうところで、土壌の水分管理の自動化、遠隔操作によりまして、スマートフォンとかパソコンで遠隔操作をしまして、かん水ができることを実証しているということでございます。  やはり、休める、そして稼げる農業を目指していらっしゃるようで、本当に、どんどん若い方々に農業に関わっていくチャンスや出会いがあれば本当にいいなと思っておるところでございます。よろしくお願いいたします。  続きまして、農業従事者の平均年齢は六十八歳ということを聞いておりますが、これまでずっと農業一筋でやってこられた、そして前回、農地バンクのPRのビデオも、VTRも拝見をいたしまして、やはりその農地に対する愛着というのが非常に私自身も伝わりまして、職人気質といいますか、職人かたぎの方々も非常に多いんではないかと思っております。ですから、こんな便利なスマート農業が出てきても、いや、俺は勘でいくとか、経験は一番あるんだというふうにして、そういうふうな方々が多いんではないかなと思っております。  そういうことから、強いこだわり、やり方が、このことがスマート農業を取り入れる、受け入れる壁になっているのではないかなと思っているんですが、スマート農業の普及はかなり難しいと感じます。この課題等を教えていただければと思います。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。  まさに、熟練者の方々は、我々の技術が一番いいんだと、私のやり方が一番いいんだということなんですけど、そういった技術を若い方々にも伝承していかないといけませんので、そういった中でもスマート農業の技術、あるいはIT化して、それを伝承するということもとても大切だろうと思っております。  ただ一方で、やはり野菜の収穫とか果実の収穫のように非常に人手が掛かるというものにつきましては余りこのスマート技術が開発されておりませんので、こういった研究開発を急いで進めないといけないというのと、委員、冒頭にお話がありましたように、非常に高いということもございますので、こういったものをシェアリングなどで使っていく、あるいはそういったものを扱える人材を育成していくと。  もう一つは、非常にこだわりが強いので、この畝間のこの幅がいいんだとか、この品種を使うのがいいんだと言うんですけど、それは機械に向いていなかったりしますし、機械が入らないという場合がありますので、今回は特に従来の栽培方式をスマート農機用に変えていただくという決断も大変大切かと思っておりますので、こういったものも含めまして一生懸命推進していきたいと思っています。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 その気質が、先ほど言ったように、自分のやり方でやっていくという方々は大体何割ぐらいいらっしゃるのか、分かればですね、これは通告しておりませんので分からなかったら分からないでいいんですが、どれくらいいらっしゃるのかなと思いまして、お答えできる方がいらっしゃれば。分からなかったら、大体でいいです。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えします。  スマート農業は、最近でき上がったものでございます。なので、かなり大半の方が従来の作り方、あるいは従来の機械を使ってやっておられると。  ただ、やはり人がいなくなっていきますので、そういったものに対しまして、スマート農機をどんどん導入して、人手がいない中でもしっかり食料を供給するということが大切でございまして、若者を中心に是非広めていきたいと考えております。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 これまで農業で、農業に一筋でやってこられた方っていうのは、先ほど言いましたように、やはりこの信念というか、そういう方、持っていらっしゃる方々が多いんだろうなと思っております。  私もマラソンで、ピッチ走法なんですけど、ピッチ走法で走っておりますと、ある監督から、いや、松野君って、あんたはもうストライド走法の方がまだタイムが伸びるよと言われても、言われたとしてもですね、いや、私はピッチ走法の方でやっていきますと言ってしまう、そういうところっていうのは非常に共通点があるのではないかと、そのように思いまして、本当に、取り入れたいけれども自分の道があるというような気持ちも分かります。ただ、やはりスマート農業と農業者の両輪でやっぱりやっていくしかないと思っておりますので、一つになってこの農業を守っていっていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  スマート農業が進んでいる国といたしまして、オランダが有名です。オランダは非常に、我が国の農地面積の、日本の半分と言われておりますが、輸出額は世界二位ということであります。やはり、農業の効率化、そして付加価値の高い作物の生産等を大胆な選択と集中で行えたからだと言われております。  そこで、日本に適したスマート農業とはどういうものなのか、そして、スマート農業をより一層進めるためにどのように努力をしていくのか、教えてください。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 私も何回かオランダ視察させていただいたんですが、やっぱり条件がかなり違うし、目指すべきその戦略といいますか、本当に輸出に特化した生産性の高いものを自動化でやっていこうというのがオランダ方式ということで、それはそれで一つの大きな参考になる事例だとは思いますが、やはり我が国に適したスマート農業というのも追求していかなきゃいけないというのは御指摘のとおりだと思います。  我が国、特に四割が中山間地域でありますので、大規模経営のスマート農業の適用も大事ですが、中山間地域の集落営農を持続可能なものにしていくためのスマート農業、また、みどりの食料システム戦略を実現するための環境負荷低減を図るためにスマート農業を応用していく、その技術を応用していくというのも重要だと思っていまして、こうした様々な、現場現場違いますので、いろんな取組を前進するためにスマート農業をしっかり活用していくことが大事だと思っています。  そのため、これまでもスマート農業実証プロジェクトというのを、いろんな中山間地だとか平地だとか、いろんな取組を検証をしてきましたけれども、その結果、ニーズはあるけれどもまだまだ技術開発が追い付いていない、不十分だというものもありますし、お話しのように、いいけど導入コストがまだ高いよねという御指摘のものもあります。  やはり、こうしたスマート技術の導入効果を高めるためには、先ほどお話があったように、生産方法もちょっと変えないとうまくいかないと、こういうことで、現場対応が必要だという面もあったり、まあそういう課題はあるというのは認識しています。  このため、今般取りまとめられた食料・農業・農村政策の新たな展開方向に基づいて、スマート技術等の新技術については、国がまず開発目標を定めて、農研機構を中心に、産学官連携を強化してしっかり開発を進めていくこと、それから、生産者、農協、サービス事業体、機械メーカー、食品事業者、地方自治体などなど、産地も流通も販売も一緒になってスマート技術等に対応するための栽培体系とか流通体系、こういったことを追求していくこと、それからまた、サービス事業体の活用ですね。何でも機械を全部一から百まで自分で買ってそろえるんじゃなくて、サービス事業体が持って、いろんなところのニーズに合わせてそのときそのときサポートしていく、こういう体制をつくってスマート農業を前に進めることも重要だと思います。  これらの仕組みを後押しするためのその法制化も今考えておりまして、制度の創設を前提に法制化、それから税制、金融、こういうことを動員して、しっかり調整した上でスマート農業を前に進めていきたいと思っています。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 よく理解できました。  PRはどのようにされるのか、お尋ねいたします。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答え申し上げます。  PR、非常に役所が余り上手じゃないということがありまして、スマート農業を実際にやっていただいている若者を中心に「REAL VOICE」という形でユーチューブであるとかいろんな動画を作成しまして、我々が説明するのではなくて、実際にスマート農業をやっていただいている若い方でありますとか、おじいちゃん、おばあちゃんでありますとか、そういった方の動画を流しております。特に注目をするところは、スマート農業を導入して時間が空いたので、初めてお父さん、お母さんと海に行けたというようなお手紙をいただいておりますので、そういったあったかいメッセージを送っていきたいと考えております。  以上でございます。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 分かりました。やっぱり実際の声が一番胸に響きますので、どうぞよろしくお願いいたします。  時間になりました。またたくさん質問が残ってしまいました。済みません。来ていただきまして、ありがとうございます。次はもっと速いスピードで質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  終わります。ありがとうございました。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  今日は農地の確保と利活用について、前回も少し触れましたけれども、ここについて中心に質問させていただきます。  先週の大臣の御答弁の中で、必要な農地が全く足りない状況であるので、農地をしっかり確保していく、ゾーニングというのをしっかり考えて未来に向けた戦略を立てていくと決意が述べられました。大変重要な発言であり、私は歓迎したいと思っております。  配付資料の表面、二つ表が並んでいるやつですけれども、御覧いただきたいと思います。  農地に関しましては、現在、左側ですね、食料・農業・農村基本計画でこれまでの趨勢を勘案した農地面積の見通しを示しています。これは、いわゆる耕地面積統計の中の耕地面積と思いますけれども、そのほか、右側、農業振興地域の整備に関する法律、いわゆる農振法に基づいて、農用地等の確保に関する基本指針の中で農地面積の目標を定めています。これが右側ですね。これを見ると、若干数字の違いがありますが、大きく言えば、恐らく耕地全体と農振農用地の違いだということだと思いますけれども、必要なのは多分、基本計画で示されているように、その農振農用地に限らず広く農地をどう確保していくのかということだと思いますけれども、その理解でよろしいのかということが一つ。  そしてもう一つは、やはりこう考えると、いわゆる振興局でこういった面積、裏面を見ていただきたいんですけれども、こんな形で、これ都道府県の積み上げの中で毎年、その年末ですね、年末現在の農地面積を出しています、農振農用地面積ですね。そういう中で、やはりここは全体としての農地をしっかり確保していく、もう今でも足りない状態だという中で、やはりここをどのように整合させて連携して全省的に農地を確保していくのか、ここが問われていると思いますけれども、その調整というのはしっかりなされているんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、農地の、それを確保というのは重要だと考えております。  御指摘のように、そのため二つの指標、一つは、食料・農業・農村基本計画におけます農地面積の見通し、それからもう一つは、農振法の基本指針におきます農用地区域内農地の面積目標、こういうことでお示しをしています。  基本方針における農地面積の見通し、これ令和十二年でいいますと四百十四万ヘクタールですが、これは基本、食料自給率目標四五%を達成する前提となる生産努力目標が実現可能となる面積ということで、こういう目標とも整合的な目標になっています。  一方で、農用地区内農地面積の目標、令和十二年で三百九十七万ヘクタールですが、これは農業の健全な発展と国土資源の合理的な利用を目的として、農業振興施策を集中的に行う農用地区内に優良な農地を確保していくために設定した目標面積ということになります。  それぞれの目標に応じた見通しや目標値を設定するに当たりましては、荒廃農地の発生防止や解消の効果、また品目別の生産努力目標の達成に必要な単収の向上、また省内関係部局の施策を前提に、これ両者、整合性を取りながら、しっかり査定をして、これからも査定をしていきたいと考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私、二点問題指摘させていただきたいと思います。  いわゆる耕地面積をベースにしても、耕地利用率、これもう毎年下がっていますよね。そういう中で、令和四年の耕地利用率が九一・三%という中で、いわゆる作付面積は既に四百万ヘクタールを切りまして、三百九十四・七万ヘクタールなんです。そうすると、もう今でさえ、この耕地利用率を考えると、もう農地が足りないんではないかという懸念。  そしてもう一つ。この右側のいわゆる農用地面積に関しては、先ほど見ていただきました裏側にあるように、都道府県のいわゆる積み上げなんですね。そういう中で、いわゆる今、地域計画、目標地図の作成をしていただいていますけれども、その地域で作って、それを、令和七年までですか、作っていくということですけれども、まさに地域の積み上げ、いわゆるその部分、地域という部分では最適かもしれませんけれども、国全体として、その積み上げだけで、今現在でさえこれで、こういったもう四百万ヘクタールを切っているということ。そしてあわせて、この農用地面積に関して言えば、令和十二年末時点で三百九十七万ヘクタールを確保したいということですけれども、実はもう既にこれ、今、令和三年十二月三十一日現在の数値で三百九十九万ヘクタールなんですね。令和元年、そのベース段階から毎年、毎年六千ヘクタール減っているんです。そうすると、このペースで減ってしまえば、もう来年末には三百九十七万ヘクタールになってしまうんですよ。もうその次、再来年にはもう明らかに目標を切ってしまうということになるんですね。  更に言えば、今そういった目標地図作りの中で、場合によっては農地からほかのものに変えていくとか、そういった方向が加速するとすれば、果たして、今でも必要な農地が全く足りない状況という中で、将来的に農地が足りるのか。  やはりこれ基盤ですから、この農地をしっかりと、これも言っていますよね、国が責任を持って農地を確保するということをこの六月の新たな展開方向の中でも明言されている中で、国が責任を持ってという部分と、地方のその自主的な取組の中でいわゆる計画を作ってもらうということ、ここをどう整合させていくのか、この地方、地域計画の中で国がどういう関与をしていくのか、ここ非常に大きく問われていると思いますけれども、その辺り、大事なことですので、大臣からお答えいただきたいと思います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) まず、農用地についてはしっかり確保していくということで、優良農地は市町村が農用地区域としてゾーニングをして、農地法で原則転用禁止とするというのが大原則であり、それから、その中でも実際に作付けしている面積が減っているという現状があって、令和元年の耕地利用率でいえば九一・四%と、御指摘のようにフルには使われていないと、こういうことでありますけれども、これを、令和十二年度の耕地利用率の目標は一〇四%ということになっていまして、この利用率を上げていくというのが目標達成の前提というふうになっています。  どうやってそれを上げていくかというのが今大きな課題ですが、地域計画の中でまさにどういうふうに農地を生かしていくのかというのをもう一度地域の皆様で話し合っていただいて、そんな中で、例えば農地バンクに一旦貸し付けて、基盤整備をするときには農業者の皆さんの負担なくできるというようなことで、それならば、今その耕作がされていないところも含めてしっかり基盤整備をしてしっかり耕作をしていこうとか、そういう道も開けていくんではないか。  同時に、多面的機能支払とか中山間地域直接支払、こういったこともしっかりした上で中山間地の農地もサポートして活用いただけるように後押しをしていく、いろんなことを同時にしっかり努力をして利用を高めていくということをやっていく必要があるというふうに考えています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 冒頭にも御説明いただきましたけれども、いわゆる耕地面積と農振農用地面積というのは趣旨が違うということでありますけれども、でもやっぱりどちらも大事なわけですよね。そういう中で、やはりこういった二つの数字を出すのではなくて、やっぱりここがどういう関連性を持っているのかというのをしっかりと分かるようにしていただかなきゃいけないと思いますし、毎年出てくるのは結局農用地面積なんですよね、こういった形でね。ですから、その農用地面積の確保と併せて地域地域でそれ以外の、農振農用地以外の農地面積をどう確保していくのか、壊廃、それから転用をどう抑えていくのか、その一つがゾーニングということ、また農地の直接支払等もお話しいただきましたけれども、そういう中で、本当にしっかり、見通しではなくて目標、強い意思を国として示していかないと、多分この趨勢、耕地面積でいえば毎年二万ヘクタール以上減っているんですね、そういうことの中でやっぱり止められなくなっちゃうと思うんですよ。だから、趨勢でこうなるじゃなくて、やっぱり目標をこうするんだというところで、地域のこの計画に対しても国からしっかりと方向性を出すということ、それを是非していただきたいと思っています。  その中で、先ほどの質問の中でも、やはりお米、需要に応じた生産だけではなくて、やはりこの水田、米をどう生かしていくのか。これは今回の補正予算にもありますけれども、米粉の利用という部分と、改めてそれこそ輸出に回してもいい、更なる消費拡大を考えていくと。その意味でも、やっぱり一定程度水田を確保しなきゃいけない、この水田面積をどうしていくのかということ、これも併せて御検討いただかなきゃいけないと思いますけれども、いかがでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 水田の大切さ、米の大切さというのは委員御指摘のとおりであります。ただ一方で、食料自給率向上とか等を考えれば、麦や大豆等々についてもしっかり増産をしていかなきゃいけないということだと思います。  なお、麦、大豆については水田において作られているものもありますので、水田の機能をどれぐらい維持していくかという観点も重要でありますけれども、今後の全体像を見る中で、水田面積を一応しっかり置いた上で、米はどれぐらい、そして畑作物、特に麦、大豆等についてもこれぐらいというような目標を立ててしっかり増産をしていくということがトータルの我々の食料安全保障を確立するための方向性として重要なものだと思っています。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 自給率でいえば、これ輸出に回したって自給率に入りますからね。そういった意味では、やはりこの自給率という観点からも、やっぱりこれ、予算委員会でも質問させていただきましたが、この日本の気候風土に一番適している、多少の気候変動にも強いこの米、水田農業をどう生かしていくのか、どう増やしていくのか、ここはある意味安全保障の面からも非常に大事だと思いますし、その観点でいえば、私ね、改めて、今畑地化、今回補正でもたくさん付きましたけれども、その地目をどうするのか、ここを整理しないと非常に分かりにくくなっちゃうと思うんですよね。  何か、地目は水田だけれども、全然水田機能ありません、でも地目を変えることは義務化していませんなんて言っても、やっぱりそこをきちっと整理して、いわゆるいざというときに米を作れる、そのまさに水田機能の持つ水田ともうそうではない畑ときちっと整理をして、やっぱりここを何かずっと曖昧なままにしてきたことが非常に分かりにくくなっていると思うんですね。そこの地目の整理ということ、これもやるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 先ほど出てきました四百十四万ヘクタール、この基本計画における数字ですが、これは元々水田と畑など地目別に整理したものにはなっていません。  この理由としては、先ほど言いましたように、麦、大豆等については畑地で作られるものもあるし、汎用化された水田でも生産が可能だということで、水田で生産するか畑で生産するかは各地域におきまして農地利用を含めて産地形成について検討されて決まってくるものということなので、ここをびしっと決めてしまうというのは地域のその実情に合わせた形が取りにくいんじゃないか、そういうことで水田と畑に分けて設定することにはなじまないんではないかなと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、私、違うと思いますね。  今までは、やはりなぜ水田という地目を守ってきたのか、ある意味、まさに転作奨励金、あの水活が出るというところの中で、そういった位置付けにしていたと思うんですよ。今回、でも政策変えるんですよね、いわゆる水張り機能のあるなしで変えていく。そういったことを考えると、まさに地目が水田、水張りができるということ、それで、例えば大豆、麦を作るということであれば、恐らくそこは水田だと思うんですね。で、いざというときにまた米も作れるということが、だって今回のいわゆる見直しの条件なわけですよね。そうなると、やっぱりきちっとどのぐらい水田を必要とするかということも含めて、しっかりそこの整理も私は必要だと思いますので、是非御検討いただきたいと思います。  あわせて、先ほど山下議員からも質問出ていましたけれども、やっぱり責任を持って農地を確保するとしていますけれども、その農地は誰が担うのか、その際に果たして今と同じような効率的かつ安定的な農業経営だけにするのか、もっと幅広げていくのか、ここはしっかり議論いただかないと、多分これ、地方からもいろんな要望出ていますよね。  ましてやですよ、不測時における食料安全保障に関する検討会の中では、指示、要請ということでそういった権限も持たせろとしているわけじゃないですか。そうなると、まさにこの生産基盤、農地と人をどう確保して、いざというときに作ってもらえる人をどう増やしていくのか、ここ大事だと思いますので、やっぱり改めて、何か効安経営にこだわるんではなくて、やっぱりそこを本当に広げて、そこもしっかりとそれ以外の人も支援するような方向をもう一度、まあ来年、基本法の見直しの法案が出てくるようでありますけれども、その中で御検討いただきたい、ここはお願いに、今日の段階ではお願いにとどめておきます。  続きまして、営農型太陽光発電事業についてお聞きします。  三月と五月の、私、委員会の中で、この問題提起をさせていただきました。不適切事案に対する対処の仕方、それから収量のチェックの仕方ですね、その辺りについての課題があると思いますけれども、見直しの方向について教えてください。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 再生可能エネルギーの発電と下部農地の営農を両立させます営農型太陽光発電につきましては、私もちょうど本年五月に茨城県、それから千葉県の事例を見てまいりました。その中で、やはり発電に重きを置いて営農がおろそかにされて、太陽光発電設備の下部の農地の利用に支障が生じている事例も実際に見てきたところであります。  このために、農林水産省としましては、局長通知で制度の趣旨、考え方を許可権者たる都道府県知事に周知しているところでありますけれども、農地法制の在り方に関する研究会における有識者、また自治体関係者、発電事業者等との議論を踏まえまして、局長通知に定められている許可基準等を法令に位置付けるなど、不適切事案への厳格な対応について現在検討しているところであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、だってこれ基本的に農地パトロールが行われているのか、そして報告受けているのか、そしてまた、許可のときにしっかり本当にこの地主といわゆる営農者が連名で申請することになっているけど、そのチェックも甘いと思うんですね。そこをしっかり見直していただかないと、私はこの営農型太陽光発電に対しては非常に懸念の声だけが向けられるんだと思います。  一方で、私は、本来の趣旨で運用されるのであれば、営農の収入、発電の収入、それこそ省エネ、再エネにも結び付くという意味では、私は推進すべき案件だと思うんですね。  そういう中で、話を聞いていますと、まだまだ現場の農業委員会等の理解が進んでいない。できればこれはもうやめてほしいというような姿勢の農業委員会も、私、何か見受けられるんじゃないかと思うんですね。  その辺り、農業委員会での理解促進も重要と考えますけれども、大臣の御見解を伺います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 先ほど言いましたように、営農型太陽光発電につきましては、営農が適切に行われていない事例が見られますことから、やはり先生おっしゃるように、本来の姿、優良農地の確保を前提として、営農と発電の両立によって地域農業の活性化に資する格好で推進をしていくというのが重要だというふうに思います。  そのために、農業委員会の意識改革も重要ですが、まずは第一に、事業者に対して発電設備下における地域ごとの最適な栽培体系の検討を行う取組をしっかり農水省としても支援していくこと、それから、営農型太陽光発電の取組支援ガイドブックを作成しまして、取組事例や必要な手続、支援制度を紹介すること、営農型太陽光発電の事業化を目指す事業者に対する相談対応など、こうしたサポートをまずやって、不適正な形でその申請やスタートをされないようにまずすると。その上で、農業委員会に対しては、一時転用に係る許可基準を法令に位置付ける等の見直しを通じて、農業委員会における許可審査、また許可後の指導等が適切かつ効率的に行われるようにしていくということが重要だと思っておりまして、こうした実態も改善をし、農業委員会の理解も促進していくということが重要だと思います。  これからも不適切事案が発生しないよう留意しつつ、適切な営農型太陽光発電の推進に努めてまいりたいと思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  みどり戦略の中にも位置付けられていますので、是非、今大臣おっしゃったその両面ですね、両面でしっかり取り組んでいただきたいと思います。  終わります。

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査のうち、食料・農業・農村基本法の見直し等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  私も、ちょっと前回時間がなくなってしまっていますので、前回に続いてやらせていただきます。  食料自給率についてお聞きします。  私、現行の基本法ができて以来二十年、この食料自給率目標はなぜ一度も達成できなかったのかということをお聞きし、その検証をしたんでしょうかという問いをいたしました。宮下大臣は、米の消費の減少ですとか国民の食生活の変化を主な要因に挙げられたんですけれども、私はそうなんだろうかというふうに思うわけですね。確かに、現象としてはそうだと思うんですよ、現象としては、現れ方としては。だけど、だからこそ、どういうふうな政策、対策を取るのか、取ってきたのかということが問われているわけですよね。  それから、大臣は、検証についても、これ四月二十八日の第十四回基本法検証部会で議論されたというふうに言われたんですけど、これ議論されていないんじゃないのかなと思うんですよ。検証、見直しの議論というのは二月十日の第九回までで終わっているんですね。第十四回は農林水産省の提案に沿って今後の方向性を議論している会議だったわけです。  そこで、改めてお聞きするんですけれども、食料自給率目標を達成するための効果的な政策を打ち出せなかったんではないんですか。

杉中淳農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  食料自給率の向上に向けた施策といたしましては、平成十二年の基本計画の策定当初から、小麦、大豆等の国内生産の振興を推進し、その結果、この二十年で小麦、大豆等の国内生産量というのは増加しております。  ただ、議員御指摘のように、国内で自給可能な米の消費が減少する、また輸入依存度の高い飼料を多く使用する畜産物の消費の増加等によって自給率は残念ながら減少してきておりますけれども、近年、自給率が三八%前後で推移しているのは、米、小麦等の生産拡大の取組の成果だと考えております。  今後、自給率を向上させるためには、麦、大豆、加工原料野菜、それに餌ですね、これの国産転換を更に推進するとともに、米粉の特徴を生かした新商品の開発や米の輸出促進等によって米の消費拡大や販売促進を図って、米の消費によるマイナスの効果をできるだけ少なくするということが大事だと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり答えていないんですよね。だから、二十年でどうしてできなかったのって聞いているのに、今、これからどうするという話じゃないですか。やっぱり答えになっていないなというふうに思うんですよ。  結局、自給率目標を定めても、実効性のある政策が出せなかったんじゃないかと、これが実態なんじゃないかというふうに思うんですよ。出した政策が果たしてかみ合っていたのかどうかという検証、これ、この間何回か聞いているんですけれども、一度も答えられていないなというふうに思うんですよ。やっぱり、歯止めなき自由化路線によって国内産業が打撃を受けても、それを支える対策というのがどんどんなくなってきたんじゃないかというふうに思うんですね。  カロリーベースの食料自給率の問題、これ、日常生活を営む上で必要最低限のカロリーがどの程度国産で確保されているかを示した数字ですよね。よく食料安全保障を表す数字とも言われるわけですけれども、現在のこの基本法というのは、なぜカロリーベースの食料自給率を軸にしているのかということについてなんですが、これ、生源寺眞一さん、農業経済学やられてきた先生で、この委員会でも参考人で来ていただいたことありますけれども、この方が「日本農業の真実」という本の中で述べられているんですね。  一九九七年、当時、橋本内閣の下で、首相の諮問機関として食料・農業・農村基本問題調査会が発足した。大きなテーマが食料自給率だったとして、食料自給率目標を設定するとすれば、計算式の分母ですね、分母のところは、消費量を左右する国民の食生活にも政府が積極的に関与する必要が出てくると。しかし、それは困難だと。一人一人の食べ方にお上が文句を言うべきではないというわけであると。経済学の分野では、この消費者主権というのは尊重されるべきという姿勢が大多数であったというふうに言っているんです。しかし、当時、食料自給率目標の設定に当たって、かなり説得力のある考えが対置された。つまり、現代の食生活には健全とは言い難い要素が含まれており、それが医療費など社会の負担につながっている現実を直視するなら、食生活の改善の働きかけを行うことは当然だという考え方であると。栄養学や公衆衛生の専門家からすれば、この方が常識だということかもしれない。自給率目標が設定されることで経済学の立場の人は譲歩したわけだけれども、悪くない譲歩だったというふうに言っているんですよね。  そういう議論があったんだなということを改めて思ったんですけれども、今回、この栄養学や公衆衛生の分野からの意見というのは聞かれているんでしょうか。

杉中淳農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。  今般の基本法検証部会におきましては、食育部門の専門家みたいな近接部門の委員はございましたけれども、議員御指摘のような栄養学、公衆衛生学の専門家は委員としては参加しておりません。  しかしながら、基本検証部会では、基本計画と自給率の枠組みについて議論をいたしまして、その結果、自給率目標を国内生産と望ましい消費の姿に関する目標の一つとすること、その他の目標も活用しながら定期的に現状を検証する仕組みも設けるという見直しの方向性が提言されております。  今後、自給率の具体的な中身につきましては新しい基本計画の中で検討するということになると思いますので、その中で、栄養学を含む各方面の有識者の意見をお伺いして内容を検討していきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 是非、やっぱりちゃんとそういうものを含めて、全面的にというか、考えていく必要あると思うんですよ。  現在の基本法の議論の経過を見ていきますと、国の責任として、国の責任としてカロリーベースを軸にした食料自給率の目標を定めて、その目標を達成する仕組みというのが私は今まで以上にこれ大事になってくる、必要になってくるというふうに思うんです。  それで、この栄養学、公衆衛生という面からいうと、コロナを経験して、食料が手に入らないことが問題になりました。FAOは、フードセキュリティー、食料安全保障を定義し、十分で安全かつ栄養ある食料を物理的にも社会的にも経済的にも入手可能な状況にするよう提起しています。  大臣が所信の中で言われておりますけれども、買物困難者の問題、これもありますよね。言わば物理的なアクセスの問題だと思うんですね。それで、スーパーマーケットやコンビニの出店というのはやっぱり経済的なことからいきますから、購買力の高い人が住む地域とか市町村が対象になっているので、高齢者が多く購買力が少ないところというのは最初からスーパーなどの出店の対象外になっているという、そういう問題もあります。考えなきゃいけないですよね。  それから、経済的なアクセスの問題として、例えば貧困基準以下の世帯の子供さんたちが、これもいろいろアンケート調査あるんですけれども、朝食、野菜、それから外食の摂取頻度が低く、肉や魚の加工品、それからインスタント麺の摂取頻度が高いということが指摘をされているわけですね。改めて、FAOは、安全で栄養価の高い食料を摂取できるということも食料安全保障の要素と位置付けているわけですよね。  それでお聞きするんですけれども、コロナを経た今でも、やっぱり食料が手に入らないという人がたくさんいます。食料支援の取組が今もずっと継続されて行われています。FAOの定義から見ても、これやっぱり食べるものがないと本当に大変なわけですから、即効性のある支援策が必要ではないかと思うんですけれども、これいかがでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 御指摘のように、買物困難者、また経済的に困窮されている方々への食料の提供につきましては、今、自治体や生協、フードバンクや子供食堂、子供宅食を始めとしたNPOなど、民間の皆様の取組が急速に増えておって、農林水産省としては、これまでも、食料提供の起点となりますラストワンマイル物流支援、またフードバンクの活動強化などの取組を進めてきているところであります。  一方で、更に取組を進める上では、地域によって現状や課題が異なることから、地域の実情に応じた対応が必要となっております。具体的には、スーパーや宅配事業者等と連携した地域内物流を確保すること、また、生産者や食品事業者からフードバンクや子供食堂などへの規格外農産物、また未利用食品といった多様な食品の提供、こうしたことに向けた地域の体制づくりをしていくことが重要だと考えています。  このため、農林水産省では、地域の関係者の皆様が連携して食品アクセスの確保に取り組む体制の構築に向けた予算を今般の補正予算案に盛り込むなど、円滑な食品アクセスの確保に資する各種施策を所管する関係省庁とも連携しながら、必要な施策の具体化を即効性を上げるべく図っていこうと考えているところであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 もちろん地域の体制づくりって、これ大事だとは思うんだけれども、やっぱりボランティアで相当の人やっているんだけれども、ボランティアにとどめないで、やっぱり国の責任、政府の責任として支援策を示すように求めておきたいと思います。  それから、前回に続いてミニマムアクセス米についてもお聞きします。  私、ミニマムアクセス米の入札価格と二〇二二年産米の相対取引の差について前回も質問しました。ミニマムアクセス米の入札価格が、二〇二二年の九月が六十キロ当たり一万三千五百六十三円、十月が一万四千三百三十五円と。二二年産の相対取引価格が平均すると一万三千八百四十九円だったと。輸入米と国産の価格を比較すると、同等かそれ以上に高くなっているということですね。  生産者は、米価が上がらずに、米作って飯食えないというふうに言っているときに、政府が輸入米を高く買っているということでは、これはやっぱり生産者の理解を得られないと思うんだけれども、これについて、再度、大臣の見解を伺います。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 二〇二二年、令和四年度のミニマムアクセス米の一般入札、十五回行われましたけれども、これ、この政府買入れ価格を玄米換算しますと、全体では六十キロ当たり八千三百七十円とかなり低い水準に抑えられています。ただ、うち米国産米については一万四千百六十九円という数字になっていまして、御指摘のように相対的に高い金額です。令和四年産の国産米の相対取引価格、玄米ベースでは六十キロ当たり御指摘のように一万三千八百四十九円ですから、全体では低いレベルですけれども、一部米国産はこれを上回っていたと、こういうことだと思います。  一方、令和五年度の状況を見ますと、ミニマムアクセス米の一般入札第三回目までの統計ですけれども、政府買入れ価格を玄米換算しますと、全体で六十キロ当たり七千百五十二円ということで、去年よりも更に落ちています。米国産米も一万七十八円ということであります。一方、令和五年産の国産米の相対取引価格は一万五千二百九十一円となっていますので、令和五年においてはかなり下回る水準で落札されているというのが現状です。  ミニマムアクセス米の輸入につきましては、米のミニマムアクセス導入に伴う転作の強化は行わないという閣議了解を踏まえて、前回も申し上げましたように、ミニマムアクセス米が国産米の需要に悪影響を与えないように国家貿易で管理しているわけでありますけれども、その運用に当たっては、国内実需者のニーズ、輸出国の生産状況、輸出余力等を勘案して入札を実施しているところであります。  引き続き、こうした国内の需給に影響を及ぼさないように運用していくこと、またそのことも多くの方に御理解いただけるように努力していきたいと思っています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 国家貿易だからということなんだけど、結局、高いときもあって、今は下がっていると言うんだけど、だけど、そういう状態がいつ動くか分からないという状況の中でいつまでも続けるのかということでもあると思うんです。  ミニマムアクセス米のその売買の差損、これ赤字の話も前回しました。九五年以来の累計で五千六百七十七億円だと。なぜ七十七万トンも固定化して輸入し続けるのかと。しかも、ミニマムアクセス米の使途というのは飼料米に回っているのが圧倒的に多いわけですよ。二〇二一年度は六十一万トンですから、輸入を国産に置き換えたらもっと飼料米を国産で作ることもできるんだと思うんですね。  積み上がる赤字や輸入量の固定化やこの飼料米への影響など、ミニマムアクセス米が持っているこの構造的な問題、これをどう解決するのかということについて、いかがですか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 前回も御質問いただいて回答申し上げましたけれども、ミニマムアクセス米の輸入に当たりましては、保管料等の管理経費、また買入れと販売に伴う売買差損、こういったことで財政負担が生じているわけですけれども、財政負担をできるだけ削減することが重要というふうに考えています。  前回もお答えしましたけれども、政府所有米穀の保管、運送、販売、こうした管理業務について、入札で民間事業体に委託するということ等で保管経費等の節減に努めているところでございます。  それから、飼料米という話がありましたけれども、今、米菓、お煎餅とかお米のお菓子ですね、とか、おみそなどの加工用へ販売を行うとか、また新たな仕向け先の開拓にも努めているところであります。  今後とも、より高い価格で販売できる新たな仕向け先の開拓に努めることも通じて、ミニマムアクセス米の財政負担の削減に向けた努力を続けてまいりたいと考えています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり、前回も言ったんですけど、これ、ミニマムアクセス米って機会の提供であって義務じゃないわけですよね。基本法の見直しの議論するわけですから、やっぱり政府の統一見解と言ってきた以上、三十年たっているわけで、こういう硬直化した政策は変えるべきだということを申し上げておきたいと思います。  それから、汚染水、いわゆるALPS処理水のことについてです。  東京電力福島第一原発の海洋放出が将来の漁業に大きな影響を与えているというふうに思うんですね。福島では、七十代の方が、自分が引退したらもうこの港には一人しか漁師残らないよというところがあります。それから、宮城県では、親から漁業を継承した青年が、これからというときに放出されちゃったということで、いや、自分は職業の選択間違えたかもしれないと言っているんですね。  この海洋放出を受けてこういう言葉を発していることについて、大臣、どのように思われますか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 私も就任後に福島県を訪問させていただいて、漁業関係者の皆様、また仲買人、小売の皆様にもお話伺いましたけれども、海洋放出に伴う中国の輸入中断といいますか、阻止、抑止がありまして、危機的状況にあるということもあって、多くの皆様が国民的に応援をしてくださっていると。やはり事実としてふるさと納税とかも増えていますし、仲買人の皆様にお伺いしても、福島の水産業を応援したいということで指名買いも入って、むしろ物が足りない、こういうことで、値崩れとかは一切ないというお話も聞きました。まさに今みんなで水産業を応援をしようというモードになっているというのを私自身は感じています。  一方で、ALPS処理水の海洋放出は今後数十年の長期にわたりますので、総理からも発言がありましたけれど、廃炉及びALPS処理水の放出を完全に完遂すること、それと、また漁業者の皆様が安心してなりわいを継続できるように必要な対策を取り続けること、このことについて政府として責任を持って取り組む必要があると私自身も考えております。  今後とも、「水産業を守る」政策パッケージの実施を含めて、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり、三十年以上も、今数十年って言いましたけど、流し続けられる中で、漁師の方は漁師人生を送っていかなきゃいけないわけですよ。中国が悪い悪いっていうのは、いや、それはそういう、それはそれであるでしょうけど、実際に操業されている皆さんにとってどれだけやっぱりそれがおもしになっているかということをよく考えてもらわなきゃいけないというふうに思います。  それで、最後になりますけれども、北海道、ホタテの産地価格が下がっていて、冷凍の殻むきホタテの価格、これ去年の九月と比較してもマイナス二三・一%下落、生鮮の殻むきのホタテも九月比較でマイナス二二・八%下落ですね。生鮮の殻付きホタテは、十月比で調べると一五・三%減少していると。  ホタテの値段が下がると、ホッキとかツブとか、ほかにも影響すると。冷凍がどんどん動いていかないと、回していかないと……

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

紙智子日本共産党

○紙智子君 大変なんだということで、漁業や水産業全体をめぐっても、本当に国の対応が、スピード感を持ってやってほしいという声があります。  これちょっと、もう時間なくなりましたけれども、是非、この輸出が激減した問題に対してきちんと国としての、保管の費用だとか学校給食に使う際の支援とかをスピードを上げてやっていただきたいということを強く申し上げまして、回答がもしできれば。

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) いや、質疑の時間が終わり、あっ、宮下大臣。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) しっかり頑張っていきたいと思います。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 オッス。無所属の須藤元気です。  先週末、宮下大臣の地元、長野県にある小布施ワイナリーに行ってまいりました。御存じでしょうか。朝九時にオープンするということで、朝九時半にワイナリーに行って、しばらくテイスティングができないと聞いていたんですが、今はできるということで、テイスティングをしてまいりました。ちょっとついつい飲み過ぎてしまい、本当に朝から久々に酔っ払いまして、本当、一日酔っ払いでした。  そんな小布施ワイナリーですが、二〇〇五年から無化学農薬栽培を開始して、二〇一一年に有機JAS認証を取得しております。このブドウの栽培からワイン作りまで一貫して行うことを、フランスのブルゴーニュとかではドメーヌと言います。小布施ワイナリーは日本を代表するドメーヌとして知られており、ワイン好きにはとても人気があります。その人気がある理由の一つとして、やはり有機栽培の自然派ワインだからではないでしょうか。  私も一応なんちゃってソムリエなんですが、やはり選ぶとすると、ビオワイン、オーガニックワインであったり、自然派なものをどうしても何か選んでしまうところがあると思います。  そんな有機栽培、有機農業についてですが、拡大させていく重要な要素として有機農業指導員の存在があります。有機農業指導員は都道府県が任命しており、現場で有機農業の栽培技術や有機JAS制度などについての指導、助言を行うものです。政府は都道府県が有機農業指導員を育成するための経費を支援しており、令和四年度には育成目標五百人を上回り、三十一府県で累計七百三十五人を育成できたそうで、良かったと思います。  一方で、全国の有機農業指導員数を見ると、一桁の県から六十名を超える県までばらつきがあるように思われます。この理由をどのように分析されているのか、教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  農林水産省では、みどりの食料システム戦略推進交付金を活用いたしまして、有機農業の栽培技術や有機JAS制度等について指導を行う有機農業指導員の育成に対する支援を行っておりまして、この事業を活用して令和四年度末までに三十一府県で七百三十五名の有機農業指導員が任命されたところでございます。  残りの十六県につきましては、この国の事業を活用して有機農業指導員の育成を図る府県も順次今拡大しているところであります。また、国の事業によらず、独自に有機農業指導員を育成する取組ですとか、地域の熟練有機農業者を活用した技術指導の体制整備を行っている道県もございます。  できるだけ全ての都道府県において有機農業を指導してもらえる体制を整えていく考えでございます。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  今お話しされたこの三十一府県以外の有機農業指導員のいない都道府県では熟練有機農業者による指導体制が整備されていると、道県があるということですけれども、具体的な実態を教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 例えば北海道では、道内の熟練有機農業者の下で実践的な技術指導ができるように、有機農業者を研修受入先として登録していただき、新たに有機農業を開始する農業者とのマッチングを行います北海道有機農業研修受入生産者登録制度の取組が行われております。  また、島根県では、県内数か所において、有機水稲ですとか有機野菜の実証圃を設置いたしまして、県の普及員と熟練有機農業者が連携して水田除草機を使った除草作業の実演など、技術研修会を開催しております。  また、熊本県では、熟練有機農業者が受入先となり県内で有機農業に取り組む新規就農者を養成する熊本県有機農業者養成塾を開催するなど、地域の実情に即した取組が展開されているというふうに承知しております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 この熟練有機農業者の説明をいただきましたが、本年十月七日の日本農業新聞が有機農業指導員について取り上げており、こう書かれていました。有機JAS認証や研究機関がまとめたマニュアルの説明に終始している状況もある、現場の農家から学ぼうという姿勢にはまだなっていないとの指摘です。やはり地域によって独自のテクニックなどがあるはずなので、この地域文化を守る有機農家さんから学ぶ姿勢というのはとても大切なことだと思います。  何か格闘技でも、ジムによっては全然得意な技をするところが違くて、足関節だけが得意なジムとかがあるんですよね。ですから、対戦相手が足関節とか得意な相手のときはそのジムに出稽古に行って、そのディフェンスだったりとか、そうやはり教わってきた経験があります。そういった、やはり実際にその場で知っている方から学ぶことって本当に大切だと思うんですよね。  そういった有機農業指導員のこの課題について、農水省はどのように受け止めているんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 有機農業指導員の育成を進める上で、まず第一段階として、現場で既に実践されている有機農業の栽培技術を体系化するということが必要だと思っています。その次の段階として、体系化された栽培技術を実践的に技術指導できる指導員の育成、それだけではなく、栽培技術に加えて農業経営面での指導ができる指導員の育成、これが重要な課題だというふうに考えております。  このため、有機農業指導員の育成に加えて、一つは、市町村によるオーガニックビレッジの取組の中で実践されている技術の体系化ですとか有機農業の技術指導を行う体制づくりの推進をする。二つ目に、地域の販売戦略等について助言するオーガニックプロデューサー、これを派遣できるようにするということ。それから三つ目、令和五年度から有機農業の熟練者等が全国の産地に赴いて有機農業の指導活動を行う取組に対する新たな支援というもの、これも開始したところでございます。  委員御指摘のように、有機農業の指導員の方々も経験を積んでいただき、指導員としても熟練していただくということが必要だと考えておりまして、農林水産省としては、これらの取組を通じて農業現場において有機農業の技術を習得できる環境整備を進めていきたいと考えております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 とにかく、このペーパードライバー状態みたいなものをやはりなくしていかなければいけないふうに私は思います。  お恥ずかしながら、私、危険物取扱者の資格を持っているんですが、実際に危険人物を取り扱う、危険人物じゃないや、危険物を取り扱ったことがありません。済みません。まあ国会には危険人物がいるかもしれないということで。仮に人に教える立場になったら、やはりマニュアルを見ながらになると思うんですが、本当に教えていいのかという、自信がありません。もちろん有機農業は危険物ではないんですけれども、相手は自然です。やはり環境によって、毎年環境が変化する中で臨機応変に対応していかなければいけないはずです。そういったことを踏まえて、是非この本物の指導員を育てる環境をつくっていただければと思います。  さて、続きまして、みどり法施行後の計画認定の進捗についてお伺いします。  農水省の資料によると、計画認定を受けるメリットの一つとして、みどりの食料システム戦略推進交付金など様々なポイントが加算され、優遇されることが紹介されています。  対象となる補助事業においては、計画認定を受けたものがどの程度採択されているのか、そして計画認定を受けるインセンティブとして機能しているのか、伺います。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。  みどりの食料システム法に基づき環境負荷低減に取り組む生産者の計画認定を推進するため、みどりの食料システム戦略推進交付金や強い農業づくり総合支援交付金等におきまして、事業採択の際にポイント加算を行う優遇措置を講じております。  生産者の計画認定が本格化したのは今年度からでありまして、また、優遇措置を活用して採択された割合は、事業によって差がありますが、例えばみどりの食料システム戦略推進交付金や強い農業づくり総合支援交付金では約一割となっております。  こうした中で、選果場や加工施設などを整備する際に、強い農業づくり総合支援交付金の活用を機に、計画認定を受けて、土壌への炭素貯留のためのバイオ炭の施用や、化学肥料、化学農薬の使用低減に取り組む新たな生産者も出てきておりまして、インセンティブとして機能していると認識しております。  引き続き、補助事業における優遇措置を講じることで、更に多くの生産者の皆様に計画的に環境負荷低減に取り組んでいただきたいと考えております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  都道府県が認定する計画には、地域の関係者が一体となって有機農業などのモデル的な取組を行う特定環境負荷低減事業活動実施計画があります。モデル的取組といえば、有機農業の生産から消費まで一貫し、地域ぐるみの取組を進める市町村であるオーガニックビレッジもあります。こちらは、二〇二五年までに百市町村の創出を目標に、現在九十一市町村で取り組まれているようです。  このオーガニックビレッジと特定環境負荷低減事業活動実施計画は地域ぐるみの取組という点で共通するのではないかと思います。これらの制度は相互に関連し合っているのか、お伺いします。

川合豊彦農林水産省大臣官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。  有機農業などの環境負荷低減の取組を面的に拡大するためには、生産から消費に係る関係者が連携した地域ぐるみの取組を広げていくことが重要であります。  このため、オーガニックビレッジにつきましては、予算面での措置といたしまして、有機農業の団地化や学校給食での利用、販路拡大など、生産から消費まで一貫した先進的な取組を行うモデル地域に対しまして、法律に先行いたしまして、令和三年度補正予算から支援しております。  さらに、制度面での措置といたしまして、令和四年に制定されましたみどりの食料システム法に基づきまして、地域ぐるみで有機農業などの環境負荷低減の取組を促進するモデル区域で特定環境負荷低減事業活動実施計画を認定した場合に、有機農業の団地化に向けた栽培管理に関する協定の締結、必要な設備などの導入に係る税制や融資の特例などの優遇措置を行うこととしております。  いずれも有機農業などを面的に拡大する有効な措置でありまして、予算面、制度面での措置を相互に組み合わせながら、地域ぐるみでの環境負荷低減の取組を推進してまいります。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。相互にうまく関連して有機農地拡大を加速化させていただければと思います。  さて、続きまして、アニマルウエルフェアについてお伺いします。  今年七月、農水省はアニマルウエルフェアに関する飼養管理指針を策定し、最低限、国際獣疫事務局、WOAHの基準レベルまで日本国内の畜産レベルを上げていくことを明確にした点は良かったと思います。今回策定した指針の中のこの実施が推奨される事項を守ることで、畜産物の価値が高まり、高い動物福祉が求められる食品企業の調達の支援にもなり、またESG投資の獲得にもつながります。  私が夏に長野県視察に行った際、鶏の放し飼いを営んでいるオオサワ農園さんにお話を伺いました。今年は、夏は猛暑だったので餌の食いがなかなか進まなかったりとか、そういった課題があったそうですが、扇風機などを使い、うまく管理されておりました。視察後、ちょっと一緒に食べてくれということで、オオサワさんのところの真田丸という地鶏をいただきました。いや、もう身が本当にぷりぷりして、これ本当においしいねと一緒に行った羽田議員とそういう会話をしながら、まあ二人ともちょっと減量中だったんで皮はむいたんですけれども、おいしくいただきました。  値段が気になるところですが、市場価格はブロイラーの五倍の値段で取引されているそうです。大河ドラマであの「真田丸」があってからもう物すごく人気が出たらしく、今ではなかなか手にするのが困難な状況が続いております。この地鶏は確かに値段は高いかもしれないんですが、この飼育の背景を知ってもらって、実際に味わってもらえれば、その価値が分かると思います。実際に本当に自分も食べて、あっ、この鶏食べたいなと。まあ今日ちょうどこの質問をするということで、いつも僕、魚を、刺身がランチなんですが、今日はもう地鶏のささみとハツと砂肝を食べました。余り関係ないですね、失礼しました。  さて、先ほどのワインの話ではないですけれども、このオーガニックや自然派など、そういったものが価値を生み出す時代がやってきているように感じます。それを鑑みれば、放し飼いなど、アニマルウエルフェアに配慮した飼養管理にトライする農家は、より一層国から支援されるべきではないかと感じました。農家へこのような飼養管理を実際に学ぶ場の提供や設備を改善するための補助を行うべきだと考えます。この大臣所信にアニマルウエルフェアは入っていませんでしたが、宮下大臣のお考えをお聞かせください。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) アニマルウエルフェアは、家畜を丁寧に取り扱うなどの適正な飼養管理を行うことで家畜のストレス、また疾病を減少させ、家畜の本来持つ能力を発揮させる取組であり、その推進は重要な課題であると認識しております。  農林水産省としましては、アニマルウエルフェアに配慮した飼養管理を普及、定着させるために、御指摘のように、本年七月、WOAH、国際獣疫事務局が作成した国際基準に沿った国の指針を畜産局長通知という形で発出しまして、現在説明会等の開催を通じて、生産者、また消費者の皆様への理解醸成を進めているところであります。  また、個々の生産者の皆様に対しては、実地で学ぶ場を提供することについて、家畜防疫上の課題もありますから、家畜、畜種別の生産者団体がアニマルウエルフェアに配慮した具体的な飼養管理の改善方法を検討して、マニュアルとしてまとめ、共有することへの支援などを行っているところであります。これまでに乳用牛、肉用牛、豚、そしてブロイラーのマニュアルが作成され、既に現場で活用されているところであります。  さらに、設備の改善に対しては、畜産クラスター事業による搾乳ロボットの導入等、現行の補助事業におきまして、既にアニマルウエルフェアに配慮した施設整備への支援が可能であります。またさらに、生産者が低コストで簡易かつ効率的にアニマルウエルフェアに配慮した飼養管理に取り組めるように、技術開発への支援なども行っているところでございます。  こうした支援を通じて、アニマルウエルフェアの推進にもしっかり取り組んでいきたいと思っています。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 宮下大臣、ありがとうございます。  重要な課題とおっしゃっていただきました。このアニマルウエルフェアというと、何か倫理的な、その倫理的なところをちょっとフォーカスされがちですけれども、それももちろん僕も大事なんですが、やはりこの持続可能な農業だったり食品生産の側面からも本当に重要だと思いますので、是非推進していただければと思います。  さて、平成二十九年三月、日本GAP協会は、日本版畜産GAPとして、JGAPの基準書を策定しました。畜産JGAPは、食品安全、家畜衛生、環境保全、労働安全に加え、アニマルウエルフェアに関する点検事項を定め、生産工程の管理や改善を行う取組です。畜産JGAPが世界の食市場で通用する認証となり、ブランド化や競争力強化に役立つツールとなることが期待されています。さらに、日本GAP協会では、七月に策定された新たな指針を踏まえ、畜産JGAPの改定に向けた検討を進めるとしております。  私は、畜産JGAPが畜産物の付加価値を高める上で大きな役割を果たす可能性があると考えています。ただ、現状はといえば、畜産JGAPの認証を取得した経営体は今年の七月時点で二百七十三経営体となっていますが、アンケートによれば、アニマルウエルフェアが畜産JGAPの取得のきっかけとなった割合は二割を下回っております。しかしながら、オオサワ農園でいただいた地鶏が五倍の値段で取引されていることからも分かるように、大切に飼育されたことが伝われば、飼育方法とおいしさを高く評価してくれる消費者がいるはずです。  そこで、動物福祉に配慮して生産されたことが消費者に伝わるための仕組みを構築するとともに、その意義を消費者にもっと周知することで付加価値の高い畜産の市場を拡大することができると考えます。そうなれば、畜産JGAPを取得しようという経営体も増え、GAPの普及も進むのではないでしょうか。農水省のお考え、お聞かせください。

渡邉洋一農林水産省畜産局長

○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。  先ほど大臣から答弁ございましたとおり、アニマルウエルフェアの推進は重要であり、本年七月に国の指針を出させていただいたところでございます。  委員御指摘のとおり、日本GAP協会による畜産GAPでございますけれども、食品安全、家畜衛生、環境保全などに加えまして、アニマルウエルフェアについても点検項目を定めております。基準を満たした農場は、認証機関でございます公益社団法人の中央畜産会ですとか株式会社であるエス・エム・シーなどによる審査を受けまして認証を取得して、それによって、認証を受けたことをもって消費者に訴求できる仕組みが既に設けられてございます。  農林水産省といたしましては、このような仕組みが円滑に行われるように畜産GAP拡大推進の加速化のための事業を措置してございまして、畜産GAPの認証取得の拡大を図るために、都道府県の指導員の育成の取組ですとか、審査体制の強化に必要な取組への支援を行うということですとか、あと、アニマルウエルフェアに対する支援を拡充する中で、消費者への普及啓発のためのセミナー開催などにも取り組んできたところでございます。  引き続きまして、畜産GAPの認証の取得の拡大と消費者に対するアニマルウエルフェアに関する理解醸成に取り組んでいきたいと考えてございます。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 人間も動物もウィン・ウィンをつくれるような関係を是非取り組んでいただければと思います。  ありがとうございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 秋田県の寺田です。今日もよろしくお願いいたします。  基本法の質疑ではありますけれども、私からは一点、前回も取り上げました熊の指定管理鳥獣への指定について一問だけお伺いをできればと思います。  前回の質疑からちょうど一週間がたちまして、この一週間にも秋田県内では、四件の人身事故、複数の車両との衝突事故、また農作物の被害がありました。地元スタッフの子供が通う小学校の通学路でも熊が目撃をされて、自宅から百メートルほどのコンビニでも目撃をされたということで学校から注意喚起のメールが来たそうですけれども、帰宅の時間に当たるのですごく不安だというふうに言っていました。  また、伝聞ではありますけれども、環境省の方も秋田県内で熊に出会い頭にがっと向かってこられたそうで、その拍子に、後ろにあった落差、崖ではないですけど、ちょっと落差のあるところに転落をして、熊が追ってこなかったので事なきを得たというようなお話も聞かせていただきました。  今週の十三日の月曜日には、北海道東北知事会、また新潟県の関係者の方々も含めて、環境省と農林水産省を訪れて、熊の指定管理鳥獣への早期の指定を要望されたというふうに伺っております。  そこで、環境省の方にお伺いしたいと思います。この指定管理鳥獣への熊への追加、大臣も迅速に検討をと発言をされたようですけれども、この指定の判断、結論が年度をまたぐということはあるんでしょうか。

堀上勝環境省大臣官房審議官

○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。  熊類による被害の深刻化を踏まえまして、出没が増加している地域に対して環境省として必要な対策を進めていくということが必要と認識しております。現在、まず緊急的な支援として、熊対策の専門家を出没地域に派遣する事業を今月から開始しました。また、令和五年度補正予算におきまして、都道府県による取組を緊急的に支援する、そのための予算を計上し、現時点で必要な対策を進めているところでございます。  このような中、御指摘のありました指定管理鳥獣への指定に係る検討を速やかに始めるということにしておりまして、その指定管理鳥獣につきましては、熊類の保護管理上大きな転換点となることでありますので、結論ありきではなく、最新の生息状況等の科学的知見を整理して、専門家の意見を聞きながら検討を進めて、速やかに判断をしていくということにしてございます。  現時点でいつまでに検討するということは申し上げられませんけれども、速やかに、遅くならない時期に判断をしてまいるということにしてございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 時期をなかなか明言していただけないんですけれども、農水省の訪問では鈴木副大臣が応じられたというふうに伺っております。是非、大臣、副大臣からも一日も早い指定の働きかけを重ねてお願い申し上げまして、基本法の質疑に移らせていただきたいと思います。  午前中から質疑を聞いてまいりまして、消費者の理解が大事だというようなことに複数の委員の方も触れていらして、また鈴木副大臣からは、生産者と消費者が一体になって支えるんだと、戦略的に理解を求めていく必要性について語られていたかと思います。  先月の農業共済新聞には、秋田県立大学の谷口教授のコラムが掲載をされていました。そこには次のように書かれています。農家と消費者の間には見えない分厚い壁があると。農家が暮らしていけないのも、それは農家の問題で、自分たち都市住民とは関係ないと思う人が多いと。どうしてそんな壁ができたのかと。責任の大半は、加工貿易立国という戦後の経済政策にあったと。農家の営みを産業という枠に押し込めて、地域、景観、生物多様性などの多面的機能を農政の重要政策に組み込もうとしなかったと。生産性の向上一辺倒の政策が農村から人を追い出し、農業の多面的な魅力を見えなくして都市住民を遠ざけてきたというようなことを語っておられます。厳しい指摘ではありますけれども、農村の苦境を思うと納得ができるなと思うところもあります。  現行の基本法制定後二十数年の間に、環境保全や持続可能性をめぐる議論というのは進展をしてきたと思います。農業の多面的機能に位置付けられる水源の涵養、また生態系の保全の機能などに与える悪影響を最小化していくことが重要という考え方が広まってきたと思います。そうだからこそ、今年九月に出された食料・農業・農村政策審議会の答申にも、農業の環境への負荷を低減するための取組についても基本的施策に位置付け、環境に配慮した持続可能な農業を主流化する必要があるというふうに記されて、見直しの四つの方向性の一つにも環境に優しい農業がうたわれています。  この農薬の使用ということは、生産性の向上とか能率、この効率性ととても関係が深いものと思いますけれども、この農業従事者の減少が危機的である中、ここをどう両立するのかが問われているというふうに思います。  そこで、環境負荷を低減をして持続可能な農業生産を確保するために低減をする必要がある化学農薬について、今日は質問させていただきたいと思います。  資料一を御覧いただければと思います。秋田県県央部の市の水道水からEU基準の八・七倍の基準のネオニコチノイド系農薬が検出をされたというものです。配付の資料では県央部のX市というふうに書かれておりますけれども、続く第二報の記事では、この自治体は県庁所在地である秋田市であることが公表されています。  この数値ですけれども、日本の国としてのこの基準よりは下回っているということではありますけれども、市民が大丈夫なのかなとこの報道を見て不安を抱くのは当然のことだろうと思います。  事前に農水省の方にお伺いをしたところ、EUの基準というのは、許容一日摂取量、健康に害があるかどうかというところは関係なく定められていて、日本は、この許容一日摂取量、水については一日二リットル、毎日飲んでも大丈夫だというところを目安の基準として作っていると。EUは日本のように高温多湿ではないので記事のように非常に低い水準にすることができるのだというようなお話がありました。  これは報道の調査で、東大や秋田県立大学などの共同研究の一環として行われた調査の結果ではありますけれども、国として実態調査はどういうふうに行われているのかと、国として登録をされた農薬が実際のところどう用いられているのかと、その環境影響などの実態をどう把握をしているのかというところに私は疑問を持ちました。  農薬の登録に当たっては、メーカーから提出された試験成績などを基に安全としたもののみ登録をされるということではありますけれども、ここで一つお伺いします。  登録農薬の安全性や、安全かつ適正な使用がなされていない場合に、当該農薬を取り消すのはどなたでしょうか。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) お答えいたします。  我が国で使用される農薬は、科学的根拠に基づき、人の健康、水質、生物等への影響の評価や基準値の設定などにより、食品安全委員会、厚生労働省、環境省などの関係府省とともに安全性を確認したもののみを農林水産大臣が登録し、製造、流通を認めており、使用方法を守って適正に使用される限り安全は確保されていると、委員の方からお話のあったとおりでございます。  その上で、農薬取締法の第九条第三項では、現に登録を受けている農薬が、農作物等への残留により人に被害を生ずるおそれがあるときなど、登録を拒否する場合に該当する事態が生ずると認められるに至った場合において、これらの事態の発生を防止するため、必要があるときは、その必要の範囲において、農林水産大臣が農薬の登録の変更や取消しができるとされております。  また、農薬の不適正な使用が認められる場合においては、直ちに登録の取消しを行うということではなく、都道府県を通じて適正に使用するよう指導していることなども行っているところでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  適正な使用がなされていないということを認知するためには、実態の把握が欠かせないものと考えます。例えばですけれども、秋田市の水道水に使われる水源についての昨年、一昨年の農薬残留量を、農水省として把握しているところでいいので教えてください。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) 農薬登録の際には、農薬取締法に基づいて、環境省において、河川等の公共水域の水を飲料水として使用した場合を想定した基準値を設定しております。また、農薬の登録後は、環境省が設定したこうした基準値、さらには厚生労働省が水道の水質管理目標設定項目として設定した目標値などに照らして、関係機関がそれぞれの地域の実態を踏まえながらリスクに応じたモニタリングを実施しているものと承知をしております。  なお、先生からもお話がございましたけど、山室先生の調査結果、今配られているですね、先生の結果についても我々としても把握をしているところでございます。先生からもお話ございましたけれども、調査結果自体は我が国が定めている基準や目標値を大きく下回る水準となってございます。我々としては、安全に支障のない、さらには懸念のない水準というふうに認識をしております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 済みません、お伺いをしたのは、秋田市の水道水に使われる水源についての昨年、一昨年の農薬の残留量です。お答えをいただいていないと思うので、もう一度お願いいたします。

安岡澄人農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(安岡澄人君) 今申し上げたとおりでございまして、重ねてになりますけれども、環境省、厚生労働省が、さらには関係機関、各県などの関係機関が各地域の実態も踏まえてモニタリングを実施しているというふうに認識をしております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 残留量をお伺いをしておりますので、その数値をお答えいただきたいと思います。

鳥井陽一厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。  秋田市についてのお尋ねでございます。  直近で把握しております令和三年度におきましては、農薬類の、秋田市水道事業において農薬類の水質検査は実施しておりますが、ネオニコチノイド系の農薬については実施しておらないというふうに承知をいたしております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  把握していないんです。厚労省も調べていないので、把握をしていないということになると思います。農水省としてどうして把握をしていないのかなというのが私疑問なんですね。安定かつ適正な使用がなされているかを把握していないということになると思います。  次にお伺いします。  登録後、自然環境や水道水にどのような影響が実際に出ているのかをどういうふうな仕組みで把握をしているのか、教えてください。

前田光哉環境省大臣官房審議官

○政府参考人(前田光哉君) お答えします。  環境省におきましては、河川などの公共用水域が自然水の水源として使用されることも考慮して農薬登録の基準値を設定しております。  この基準値の検討の際に、農薬が適正に使用された場合に予測される環境中濃度と基準値とを考慮し、中央環境審議会において登録後の環境モニタリングが必要な農薬を選定していただいております。それらの農薬の河川中の濃度について、都道府県の協力の下、毎年度モニタリングを行っております。  以上でございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  ちょっと時間が限られてきたので少しはしょりたいと思いますけれども、資料二を御覧いただきたいと思います。  資料二は環境省から提出をいただいたもので、環境省、確かにモニタリングを実施をされています。河川のモニタリング調査の呼びかけに応じたですので、環境省が実際に行っているわけではなくて、環境省が自治体に呼びかけをして行われた過去二十年のこの都道府県のリストですけれども、年度ごとに異なりますけれども、四十七都道府県のうち、これしか行われていないんです。なぜなら、そもそも環境省自身が実施していなくて、手挙げ方式で環境省が自治体に協力を呼びかけて、協力を求める文書にも、八自治体程度今年は実施をしますというようなことが書かれて、手挙げ方式で実施をされているということです。  さらに、資料三を御覧いただきたいと思いますけれども、農水省の作物統計を基に調査室が作成をした都道府県別水稲作付面積の上位五府県の、五都道府県の一覧です。約二十年間分ですけれども、この資料二と三を突き合わせて見ていただけると、御覧のとおり、ネオニコを多く使用する水田が多い米どころ、北海道を除いてはほとんど調査をされておりません。残念ながら、秋田も過去十三年間は一度も調査が行われておりません。  また、今日は、水道水からの農薬成分の検出という話ですので詳しくは触れませんけれども、農作物の残留農薬の調査がどの程度行われているのかと、これも事前に確認をさせていただいたところ、やっていますと、厚労省が全国八か所で毎年やっていますと言われました。東北はどこでやっていますかと聞くと、仙台一か所だと、仙台の市場にあるものを持ってきて調査をしているということでした。でも、この都道府県ごとに流通しているというものは、当然異なるわけです。これで残留農薬についてはしっかり調査をしている、安心してくださいと果たして言えるんだろうかと、私は疑問に思います。  農薬の許認可の際に、その一定の資料、メーカーから出された資料に基づいて、仮定と推測の基にこの登録を行うということはある程度やむを得ないことだというふうに思います。ただ、その上で、実際に、その仮定と推定が大きく誤っていないか、安全かつ適正な使用がなされているかどうかということの認知をするには、その実態調査が十分に行われるということが必要で、ここに農薬の許認可を行うことに正当性を付与されるものだというふうに思います。  このような調査の実態につき改善の必要を感じられないでしょうか、大臣。感じるなら、いつまで、どのように改善をされるでしょうか。

宮下一郎自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(宮下一郎君) 委員御指摘のとおり、農薬の安全確保のためには、登録時の安全性の審査がまずスタートですけれども、登録後のモニタリングも重要だと考えております。  現状において、水道水は水道事業者等において地域の事情に応じて現状適切に測定が行われるというのが認識であります。また、農薬取締法に基づく河川等の公共用水域の水質に関する基準に照らして、環境省においてリスクに応じたモニタリングが行われているという認識です。  農林水産省としましては、引き続き、登録された農薬が生産現場で適正に使用されるように、まずはその指導の徹底をするということが一番大事だと思いますが、モニタリングの結果を含めて、国内外の農薬の安全性に関する情報収集しっかりやって、今言いましたように、関係府省ともしっかり連携をして、トータルとして農薬が安全に使用できるように安全の確保に取り組んでまいりたいというふうに思っています。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  農薬、これも事前にお伺いしたことですけれども、農薬を使う人への影響、農業従事者への影響は農林水産省だと。土壌や水生生物や鳥、水質への影響は環境省だと。食品の残留基準の値を定めるのは厚労省で、食品を通じた人への影響評価は内閣府の下、独立して設置をされた食品安全委員会と。こういう仕組みなのは私も理解をしました。ただ、農薬の許認可、この取消しの権限を持つ農水省が、使用の実態、影響を把握する最終的な責任を負っているのは明らかなんだろうと私は思います。  市民からは、今朝も不安の声が寄せられています。せめて水道水の調査、対策をしてほしいということなんです。ただ、行政としては、このネオニコの値を測ることは義務付けられていないから調査は予定していないというふうに回答をしております。これでどうやって本当に安全、安心が確保されるのかというふうに私は思うんです。  この二一年の五月にまとめられたみどりの食料システム、このみどり戦略の中で、四〇年までにネオニコ系の、ネオニコチノイドに代わる農薬を開発をして、五〇年までに化学農薬を半減させるというふうにうたわれています。このネオニコ系というふうに明示をされたのは、一部の農薬の使用を禁ずるEUを意識をして、この日本の農作物の輸出の拡大にとっても妨げとなる可能性を意識しているはずなんです。  この市民の不安の声も当然ですけれども、ここをどうにか、国産のものはきちんと安全なんだと、基本法の見直しと並行して、この基準となるしっかりした実態把握をしていただいてこの安心、安全の確保をしていただきたいということを重ねてお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

滝波宏文自由民主党

○委員長(滝波宏文君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十九分散会

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