国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/12/05
会議録
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、嘉田由紀子君及び鶴保庸介君が委員を辞任され、その補欠として川合孝典君及び森まさこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に塩田博昭君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長長崎敏志君外二十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉井章君 おはようございます。自由民主党、吉井章でございます。 この質問する機会を与えていただきました先輩方に感謝をしながら質問に入りたいと思います。 まずは、新たなオーバーツーリズム対策の必要性についてということであります。 昨年の秋の水際対策緩和以降、我が国の主要観光地は多くの観光客でにぎわうようになりました。まだ一部国で団体客が来られていないということでありますけれども、コロナ前にほぼ戻りつつあるということであります。一方で、混雑やマナー違反、いわゆるオーバーツーリズム対策への問題、しっかりと前へ進める必要があるというふうに思います。 京都も紅葉の時期を迎えて、先月下旬の飛び石連休、週末を含め、国内外から多くの観光客の皆さんが来られております。こうした状況の中で、足下、観光庁においてどのような対策を講じておられるのか、まずお聞きいたします。
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。 国内外から多くの観光客が訪れる京都においては、主要観光スポットへ向かうバスの混雑や、バス車内に大型手荷物が持ち込まれることにより円滑な運行が支障、円滑な運行に支障が生じるなどの課題が生じているものと承知しております。こうした状況を踏まえまして、観光庁といたしましては、近畿運輸局、京都市、交通事業者等と連携して様々な対策を講じているところでございます。 具体的には、京都市や交通事業者による京都駅から金閣寺方面を結ぶ乗り合いタクシーの運行、市バスや地下鉄への無料振替輸送と併せて、紅葉シーズンの多客期における取組といたしまして、大型手荷物をバスの車内などに持ち込まないよう手ぶら観光を推進するために、京都駅前に臨時手荷物預かり所の開設、あるいは、混雑する市バスから比較的すいている地下鉄に観光客を誘導するため、臨時案内所の設置や案内員の配置といった取組を十一月及び十二月の週末を中心に実施したところでございます。 引き続き、地域の関係者と連携して、地域の実情に応じた対策に取り組んでまいります。
○吉井章君 今回、十月十八日の観光立国推進閣僚会議において取りまとめられましたオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージということで、国として対策の先駆モデルとなる二十地域への包括的な支援を行うということが盛り込まれました。 対策を効果的に進めるには、住民の声を聞きながら、地域の関係者が一体となって取り組むことが必要と常々私自身も言っておりますけれども、この先駆モデル地域への支援について具体的にどのように進めていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。 委員御指摘の対策パッケージを受けまして、令和五年度補正予算におきまして、オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業、これを手当てしたところでございます。 具体的には、オーバーツーリズムの未然防止、抑制に向けて、住民を含めた地域の関係者による協議の場の設置、さらにはこの協議に基づく計画の策定や取組、こうしたものを包括的に支援することとしておりまして、特に地方公共団体が中心となった取組につきまして、全国約二十地域で先駆モデルを創出していくこととしております。 本事業につきましては公募によることを念頭に置いておりますが、この公募につきましてできるだけ早い時期に公募することを目指して現在準備を進めているところでありまして、本事業の実施により意欲的な地域の取組をしっかりと支援してまいります。
○吉井章君 対策パッケージにも盛り込まれておりますけれども、京都など多くの観光客が利用するバスやタクシーなどの交通手段については、過度の混雑解消を図るべく様々な取組を進めていく必要があると考えますけれども、どのような方針で取り組んでいかれるのか、お答えください。
○政府参考人(鶴田浩久君) 地域の旅客輸送において、需要に供給が追い付かない事態が生じていることは解決すべき喫緊の課題であると考えております。 特に京都を始めとする観光地につきまして、オーバーツーリズムの未然防止、抑制に向けまして、バスやタクシーについては、先ほども御説明ありました乗り合いタクシー、これを複数のタクシー事業者が連携して行う、運行するほか、タクシーの実車率を向上するための配車アプリの導入支援、連節バス、ジャンボタクシーといった多数の旅客を同時に輸送可能な車両の導入支援、また、観光スポットへ向かう急行バスの導入の促進とそのための運賃制度見直し等を実施しているところです。 これらを始めとしまして、地域住民や観光客にとって必要な輸送手段が確保されるよう、しっかり取り組んでまいります。
○吉井章君 今言っていただいた乗り合いタクシーの部分ですね、この間テレビでも報道されていまして、非常に効果的なんじゃないかなというふうに思いますし、また、手ぶら観光についても、私も現場見に行って、非常に皆さん利用していただいていて、本当にいい取組だなというふうに思っています。 一方で、総理もおっしゃっておりますけれども、いわゆるライドシェアいう部分ですけれども、実は、京都はもう既に京都市、あっ、ごめんなさい、京丹後市、京都の北部なんですけれども、京丹後市でもう前へ進んでおりまして、非常に高齢者の皆さんは喜んでいただいています。ただ、最初の登録がなかなか難しくて、そういう部分はNPOの方が行ってしっかりサポートしてやっていただいているということで、非常に喜んでいただいております。 ただ、基本的な考え方として、私自身は、やっぱり人口減、また交通不便地域への導入というのが大切やというふうに思いますし、何よりも、これまで大切にしてきた安心、安全の部分ですね、ここが担保されなければならないというふうに思います。 中心部の混雑しているところのタクシー不足等は、安易にこの導入をしていくというのは最終的にタクシーの運転手さんの給料が下がっていくんじゃないかなというふうに私自身は思いますし、今の国が前へ進めていく方向と少しどうなのかなというふうにも思いますんで、ここは慎重になるべきだと思うし、まずは安心、安全を念頭に、例えば二種免許を取りやすくする様々な方策もいうふうにあると思いますし、運転手さんを増やす方策を進めるべきなんじゃないかなというふうに思っています。 また、バスについても、連結バスは広い道路でないとなかなか難しいですし、バス停の関係もありますんで、この部分についてもやっぱり地域の事情に合わせて前へ進めなければならないですし、しっかり地域事情を把握して、どの地域がどの時間タクシーが不足しているのか、また閣議決定した対策パッケージの中の最初に書いてある、地域の実情に応じた具体策を講じるべきいうふうに思っております。 前にも私自身も言ったんですけれども、自身、市議を務めているときに、やっぱりなかなか地域の状況が厳しい、我々、例えば京都でありますと、観光地と住んでいるところが混在していて非常に厳しい状況にあるということの中で、市民専用の市バスができないか、観光客専用の市バスができないかというのも考えました。いろいろ考えましたけれども、なかなか法の壁様々あり前へ進めることもできない。運転手不足、所得増も含めていろんなことを考えましたけれども、なかなか難しい。こういった部分について、私自身は、法改正も含めて前へ進めるべきだというふうに思っております。 そういう意味におきましても、今後ますます観光客が増加する中、何より国が多くの観光客を受け入れるという方向へかじを切った中で、オーバーツーリズム対策は進化が求められていると私は思っています。国民の生活が守られるように、また観光客の皆さんが少しでも気持ちよく観光いただける対策への予算増、また制度改正、また柔軟な予算の運用も含め、国民に寄り添いながらオーバーツーリズム対策に取り組んでいただく必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 吉井委員おっしゃるとおりでございまして、観光の受入れとそして地域の住民の方の生活の質、この両立を図るということが非常に重要だと思います。どう両立を図っていくかは、やはり地域の方が地域の事情を最もよく御存じですので、その地域の実情に応じた具体策を講ずることが有効だと考えております。 こうした観点も踏まえまして、十月十八日に開催された観光立国推進閣僚会議におきまして、一つは観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応、それから二点目に地方部への誘客の推進、三番目に地域住民と協働した観光振興の取組を柱とするオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージを決定したところでございます。 各地域の実情に応じて適切な対策を講じられるよう、令和五年度補正予算も活用して、観光地の置かれた状況や課題に応じた有効な対策メニューの提示、地域の実情に応じた有効な対策を講じるための計画策定や実行段階における支援など、住民を始め関係者の声にも寄り添いながら、地域の取組に対する総合的な支援をしっかり国土交通省、観光庁としても行っていきたいと、このように思っております。
○吉井章君 本当に混雑しているところ、生活環境が守られないというような状況のところもたくさんあるので、その辺りしっかり踏まえて進めていっていただきたいと思います。 続きまして、海上保安官の生活環境の向上についてであります。 尖閣諸島周辺海域を始めとする地域の周辺は本当に非常に厳しい状況にあるというふうに思います。そういう意味におきましても、海上保安庁の役割ますます高まっており、引き続き人材確保していく必要があると考えます。しかしながら、若年層の人口が減少していることに加えて、各省庁の若手職員の離職率も高くなっていると聞いております。 このような状況の中で、海上保安庁における人材確保の状況、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 我が国周辺海域の情勢が一層厳しさを増していることを踏まえ、海上保安庁では、海上保安能力強化に関する方針等に基づき、平成二十八年度から令和五年度までの間で定員が約千二百名増員されております。 一方、委員御指摘のとおり、少子化や社会の価値観の変化が進む中、安定的な人材確保は喫緊の課題であると考えております。そのため、海上保安庁では、SNSを活用した募集活動の推進や採用試験の新設などといった取組を進めております。加えて、海上保安庁でやりがいを持って働き続けてもらうため、業務の効率化や働きやすい職場環境の醸成なども推進しております。
○吉井章君 我が国の海を守っていただいている保安官の皆さん、離島も含め、全国津々浦々で勤務しておられると思いますけれども、生活環境の向上も重要であると考えます。 いわゆる国家公務員宿舎に居住されている職員もいると思いますけれども、海上保安庁が管理している宿舎の戸数と、そのうち古い宿舎はどの程度あるのかお答えください。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 令和五年四月一日現在、海上保安庁が管理している省庁別宿舎は千九百九戸であり、そのうち築年数が四十年を超過する宿舎は七百八十三戸、約四割となっております。
○吉井章君 築年数の古い宿舎の割合が多いと感じるんですけれども、生活環境の向上のために何らかの対策を講じておられるのか、その辺りいかがですか。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 海上保安庁が管理する宿舎のうち約四割については、リノベーションを含む大規模な修繕を実施しているほか、不具合の状況に応じた修繕を行うなど、職員の生活環境や安全面に配慮して維持管理をしております。
○吉井章君 海上保安能力強化に関する方針に基づいて大型巡視船等のハード面の増強に取り組んでいただいていると承知しておりますけれども、海上保安業務を的確に遂行するためには、基盤となる人材を確保することが大変重要であると。そのためには、職員が安心して業務に取り組めるよう、生活環境、職場環境の向上も図るべきだと私自身は思っておりますが、いかがですか。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 海上保安能力強化のための基盤となる人材確保は、組織的な重要課題であると考えております。 海上保安官は、自然環境の過酷な地域や離島、へき地での勤務、長期にわたる海上での緊張度の高い業務に従事するなど、極めて厳しい勤務環境にあります。そのため、委員御指摘のとおり、宿舎の確保及び修繕を始めとする生活環境の向上のほか、海上保安官の処遇や職場環境の改善は重要であります。 今後も、現場の海上保安官一人一人が家族との時間を充実させ、能力を十分に発揮できる環境を整備するとともに、優秀な人材の確保、育成に努め、多様化、複雑化する海上保安業務に適切に対応してまいります。
○吉井章君 海上保安官の皆さんの生活を、生活環境を守っていくという、そういった部分、整備していくという部分はもう本当に私自身は大切だというふうに思っています。自衛隊の皆さんも一緒だと思うんですけれども。 様々な方面のやっぱり充実、例えば教育とか病院とか、そういった部分もやっぱり考えてあげるべきだというふうに思うし、家族がそこに住んでいってやっぱり納得していただけるような形になっていく必要があると思うし、何よりも実戦を行われたのは唯一海保だけだというふうに思うし、日々危険な状況で、まあ任務じゃないですかね、業務ですかね、業務に当たっていただいているという形になるんだというふうに思います。 私自身はもっとリスペクトがあっていいというふうに思っておりますし、今言いましたように、海保は国家公務員の一般職に当たるんですかね、形としたら、自衛隊も含めて、海保の皆さんのやっぱり給与、ここは私自身はもう別次元で上げていくべきなんじゃないかなというふうに思っております。それが人の確保にもつながるというふうに思いますし、また国を守っていくということにもつながっていくというふうに思っています。 このままやと、本当に国を守っていただける方、海域を守っていただける方が本当にいなくなるんじゃないかなというふうに心配するところであります。 先日、地域の祭りに行きますと、小学生が私のところに寄ってきまして、小学校四年ぐらいだったと思うんですけど、名刺交換をしてくれと言って出してきたのが、ノートを切った名刺、自分で作った名刺で、そこに名前と上に海上保安庁と書いてあるんですね、自分で鉛筆で書いてある。で、私に言ったのは、大きくなったら海上保安庁に入りますとその小学生が言っていました。本当、私自身はうれしかったですし、その小学生が将来、海上保安庁に入ってそして誇りを持って頑張っていただけるように、やっぱりいろんな角度から検証していろんな整備を行っていただかなあかんと思います。 ハード面ももちろん大事ですし、また、今質問させていただいた部分の、ソフト面の部分についても、やっぱり両方でしっかり手当てをしていかないともう本当に状況は厳しくなっていく一方だというふうに思いますし、そういう宿舎とか生活環境とかはこれまではどうしても後回し後回しになってきたと思うんですけど、一緒に良くなるように前へ進めていっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 以上です。
○梶原大介君 自由民主党の梶原大介でございます。質問の機会をありがとうございます。 早速質問に移らせていただきたいと思います。 本年七月、新たな第三次の国土形成計画が閣議決定をされました。平成二十七年決定の第二次の前計画においては、対流促進型国土の形成を目指し、重層的かつ強靱なコンパクト・プラス・ネットワークを掲げ、国土の利用、整備及び保全に関する総合的な施策が、地方創生や防災・減災、国土強靱化の取組等と相まって展開をされてきました。 これに対し、新計画においては、目指す国土の姿として新時代に地域力をつなぐ国土を掲げ、前計画が掲げた対流促進やコンパクト・プラス・ネットワークを更に深化、発展をさせ、国土の基本構想として、シームレスな拠点連結型国土の構築を図ることとしております。 以上について、改めまして、新計画ではどのようなコンセプトの下で各分野においてどのような取組を展開をしていくのか。私、一年前の初質問第一問目で、そのときは斉藤国土交通大臣にこの計画の策定の意気込みをお聞きをさせていただきましたけれども、今回はこの新計画の推進に向けて国土交通大臣の意気込みをお聞きをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 梶原委員から、最初はこの国土交通計画、国土形成計画、国土形成計画、昔は全総と呼んでおりましたが、今は国土形成計画、十年に一度、大きな将来の国の姿、国土の姿を国民の皆様にお示しして、また国民の皆様からも議論をいただいて、目指していくべき姿を明らかにするという国土形成計画、七月に閣議決定させていただきました。 今回の国土形成計画の特徴は、人口減少や災害リスクなど、危機的な状況に直面する地方の活力を取り戻すため、今後目指す国土の姿として新時代に地域力をつなぐ国土を掲げております。人口減少、災害リスクといったところが今回の国土形成計画の大きなポイントではないかと思っております。 この上で、この実現に向けては、国土全体にわたり広域レベルで人口や諸機能が分散的に配置され、人や地域が質の高い交通やデジタルのネットワークを通じてつながり合うシームレスな拠点連結型国土の構築を図ることとしております。この中で、インフラの役割は、先ほど御指摘のございましたインフラの役割は、道路、鉄道、港湾、空港など、陸海空の基幹的な交通体系の早期整備、的確な利活用、さらにはこれらの分野におけるDXの推進を通じた国内外にわたる迅速かつ円滑な人流、物流の実現への貢献であると捉えております。 これらの取組について、関係省庁とも緊密に連携しながらしっかりと推進してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○梶原大介君 大変力強い御答弁ありがとうございました。 これからの国土の将来へのビジョンを示すのに、今の我が国が直面するリスク、そして構造全体の変化により、まさしく国土は時代の岐路に立たされていると、そういうことを一番最初にお示しをいただいております。中でも、先ほどもお話ございましたけれども、巨大災害リスクが切迫をしていること、そして気候変動ではなく気候危機、そして人口減少、また世界やアジアの安全保障の環境などなどに、この国土の整備、そしてインフラの整備が我が国が向き合わなければならない課題にしっかりと向き合っていけるような、そういった計画の推進をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 そして、大臣も先ほど人口の問題、そしてしっかりと分散をさせていくという御答弁もいただきましたが、この新たな国土形成計画では、リニア駅を核とした広域的な新幹線、高規格道路ネットワークの形成により、三大都市圏を結ぶ日本中央回廊と各圏域のつながりを強化し、圏域を越えた人流や企業の取引、物流の更なる拡大、強化を通じたイノベーションの創造を図ることとしています。 他方で、私の地元である四国は、全国唯一の新幹線の空白地帯であります。将来的に日本中央回廊と四国とのつながりを強化し、地域の活性化に一層結び付ける観点から、四国における新幹線の導入について検討を加速化をすることが重要だと考えております。 令和三年三月に本委員会が行った日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議では、四国における新幹線について検討を進めることを求めております。 そこで、まず、当該附帯決議以降の政府における検討状況を伺います。 加えて、新幹線が四国の地域にもたらす効果について政府として現時点でどのように捉え、評価をしているのかを伺いますとともに、四国の熱い要望を踏まえ、是非とも前向きに整備計画格上げに向け今後の検討加速化をお願いをしたいと思いますが、国土交通大臣の力強い御答弁を求めます。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 新幹線ネットワークにつきましては、国土形成計画において次のように表現されております。時間距離の短縮を図るとともに、巨大災害リスクの切迫、安全保障上の課題の深刻化といった状況も踏まえ、ネットワークの多重性、代替性といったリダンダンシーの確保を図る、このように表現されておりまして、その重要性が示されております。 また、新幹線が地域にもたらす効果につきましては、直近では九州新幹線武雄温泉―長崎間が開業して一周年を迎えましたが、利用者数が累計二百四十万人を超え、長崎駅周辺での町づくりが進むなど大きな効果が表れております。 御質問の四国における新幹線につきましては、基本計画路線に四国新幹線及び四国横断新幹線の二路線が位置付けられており、これにつきましては御地元の調査で時間短縮効果などが示されております。また、毎年、期成会東京大会が開催され、御要望を頂戴するなど、四国全体として整備の促進に向けた熱心な取組がなされていると承知しております。一方、新幹線の整備につきましては、まずは北海道、北陸、九州の各整備計画路線の確実な整備にめどを立てることが最優先の課題と考えています。 国土交通省としては、幹線鉄道ネットワーク等に関して調査を行ってきており、全国の各地域から御要望をいただいている基本計画路線を含む幹線鉄道ネットワークの今後の方向性について引き続き調査検討に取り組んでまいりたいと思っております。
○梶原大介君 御答弁ありがとうございました。 先ほどの国土形成計画においての我が国が直面するリスクというものにおいても書かれていたように、私たちのこの食、そして食料が今いかに海外に依存していたか、それをこのコロナ禍によって明らかになってまいりました。今、国の安全保障上からも、そして農政を問わず、私たちのこの食の自給力向上、食の安定供給が大変必要になってくる中、四国においても様々な産品を四国の特色を生かして生産をし、全国に供給をしております。 こういったように、その食の安全保障においては、全国それぞれの地域がそれぞれの特色を生かしながら様々なものを安定に供給をしていく。これから大切なことでありますけれども、先ほど来大臣がおっしゃられましたように、いろんな方が要望に来るときに言われるのが、このままでは整備をされた地域と四国との間で更に、空白地帯の四国との間で更に格差が広がってしまう、そして人口の流出が更に起こっていく、このことに対する大変な危惧をされているお気持ちはいろんな方からの要望を通して伝わっておられるものと思いますので、どうか今後も検討の加速化、何とぞよろしくお願いをさせていただきたいと思います。 次に、建設業の生産性向上や担い手の確保についてお伺いをいたします。 建設業は、インフラの整備、維持管理の担い手であると同時に、災害復旧等に必要不可欠な地域の守り手でありますが、業者数は減少傾向にあり、平成十一年のピーク時からは二割以上の減少、そしてまた建設業就業者は平成九年のピーク時からは約三割減少しているほか、高齢者の割合は全産業と比較して高く、担い手の確保は従前から大きな課題となっております。また、来年四月からは建設業においても時間外労働の罰則付き上限規制が適用されることから、担い手の確保とともに生産性向上等の取組強化が急務となっているところでございます。 本年十一月二日に閣議決定をされましたデフレ完全脱却のための総合経済対策においては、持続可能な建設業の実現に向けて生産性を向上させる取組が必要であるとされ、そのために、設計時における3D設計やICT搭載建設機械の導入、普及の拡大を支援するとされたところであります。 建設業における生産性向上のため、国土交通省は現在どのような取組を行っているのでしょうか。また、この経済対策を踏まえ、今後具体的にどのような支援を行うのか、お伺いいたします。
○政府参考人(林正道君) お答えいたします。 地域の守り手である建設業が今後も持続的にその役割を果たすためには、建設業の担い手確保とともに生産性の向上を図ることが重要だと考えております。 このため、現在、国土交通省では、ドローン等による三次元測量や三次元設計、そのデータに基づき施工を行うICT搭載建設機械の活用などにより、調査、設計、測量から施工、維持管理までの全ての建設生産プロセスにおいて生産性向上に取り組むi―Constructionを推進しているところであります。 今後は、さらに、今般の経済対策を踏まえ、地方公共団体を含む発注者や受注者の人材育成を行うため、三次元設計やICT搭載建設機械の体験研修を行う人材育成の、人材育成センターの拡充などを進めてまいります。引き続きi―Constructionを推進し、建設業の生産性向上にしっかり取り組んでまいります。
○梶原大介君 そして、この来年四月に時間外労働の罰則付き上限規制が適用されますと従業員一人当たりの仕事量は減ることなどから、個々の従業員の生産性向上も求められるところであります。 生産性向上にはデジタル化による機械化、自動化による業務の効率化も重要でありますけれども、何より従業員の心身の健康を保つことが生産性向上の前提条件であると考えます。従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践をする経営手法は健康経営と呼ばれており、従業員の健康の保持、増進に取り組むことで、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上等につながることが期待をされております。 政府も、経済産業省を中心に健康経営に関わる様々な各種の施策を実施、展開をしていると承知をしております。この建設業においても健康経営に取り組む企業も少しずつ増えてきているそうです。 建設現場においては、自然を相手に屋外作業を行う、伴う場合が多いこと、夜間や高所等での作業を伴う場合が多いこと、災害対応への不規則な仕事となる場合が多いことなどから、より健康への配慮が必要であり、健康経営の取組を進め、そしてその取組を広く積極的に発信をすることで建設業の魅力向上にもつながるものと考えます。 国土交通省としても、健康経営に取り組む建設業者を後押しをするべきだと考えますが、国土交通省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 建設業の未来を支えます担い手を確保、そして育成してまいりますためには、大変、御指摘のような大変厳しい労働環境、そして優れた技能レベルにふさわしい処遇を確保することと、就労環境の改善を進めるということが大変重要でございます。このため、賃金の引上げとともに、週休二日の導入拡大や超過勤務の縮減などの働き方改革を推進しておりまして、これらの取組は現場で働く方々の健康の確保に資するものでございます。 その上で、産業間での人材獲得競争がますます激しくなってくる中では、こうした取組にとどまらず、より一層魅力的な就労環境づくりというものを進める必要がございます。その際は、先生御指摘のとおり、働き方改革を進めることが、離職率の低下、そして従業員の満足度の向上、さらには企業価値の向上につながるという認識に立つ必要があると考えます。 さきの中央建設業審議会におきまして中間取りまとめをいただきました。この中では、より先進的な働き方改革の取組について普及方策を検討すべきである、こういう御意見をいただいてございます。健康経営という考え方に立った総合的、戦略的な取組につきましても、その一つとして研究を進めてまいりたいと存じます。
○梶原大介君 御答弁をいただきましたように、働き方改革と併せて、そしてこの健康経営も取り組むことが、業務のパフォーマンスの向上につながり、そして企業としての価値や魅力にもつながり人材をしっかりと獲得できると、そういった好循環になるようにこの建設業の分野でも取組を進めていただきたいと思います。 様々な取組においては、その健康への意識や、また行動変容などがしっかりと見られたような事例があるというような御報告もいただいておりますし、また、御承知のように、建設業は、これまでのきつい、汚い、危険というのを給与、休暇、希望という新3Kに、さらには格好いいも含めて4Kに、そしてこの健康を含めれば5Kにということで展開をしておるところでございます。しっかりとした取組をお願いをいたします。 続きまして、インフラのメンテナンスの人材の確保についてお伺いをいたします。 我が国の全国各地のインフラの多くは、高度経済成長期に集中的に整備をされたため、今後急速な老朽化の進行が想定をされており、防災・減災の観点からもインフラの戦略的な維持管理、更新が求められております。 しかしながら、地方の特に規模の小さい自治体では、その多くで技術系の職員が不在又は少ないのと同時に、地方の建設業にも高等教育を受けた技術者が大変不足し、インフラメンテナンス分野での実務の経験も乏しいというような様々な実情があります。また、技術者のICTスキル等がまだまだ不十分で建設現場の生産性が低いという課題もあります。インフラの老朽化により市民の生活の安心、安全が脅かされる事態を生じさせないように、インフラメンテナンスの担い手の確保と技術力の向上を急がなければなりません。 こういった課題に対応するために、舞鶴、福島、長岡、福井、香川の五高専は、令和元年度から、文部科学省補助事業KOSEN型産学共同インフラメンテナンス人材育成システムの構築を活用し、五高専を拠点として、講習会や技術資格試験の実施、教育プログラムの講師を育成をする実務家教員育成研修プログラムの開発、実施など、様々な取組を行ってきております。 また、本年六月には、これまでに構築した人材育成システムを安定的に継続、発展をさせていくことを目的として、一般財団法人高専インフラメンテナンス人材育成推進機構を設立し、建設技術者の育成や地方公共団体等への支援等に取り組み、インフラメンテナンス人材の輪を全国へ広げることとしております。 この高専インフラメンテナンス人材育成推進機構の設立等のこの取組に対し国土交通大臣の御見解をお伺いするとともに、あわせて、インフラメンテナンスを担う人材の育成確保の取組状況と今後の取組についてお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) インフラの老朽化が進む、そして、これから基本的に予防保全という考え方に立って進めていかなきゃいけない、そういう中で、それを担う人材を育成確保ということは本当に大事だと思っております。 委員今御指摘のとおり、舞鶴高専を始め五つの高等専門学校におきましてインフラメンテナンスを担う若手の人材育成システムが構築され、更にその取組を全国に発展させていくため、先ほど委員御指摘ありました一般財団法人高専インフラメンテナンス人材育成推進機構を設立されたことは、大変意義深いことと考えております。 その上で、国土交通省としては、インフラメンテナンスを持続的なものとするべく、工事を受注、施工する建設業者において人材の定着が図られるよう、担い手の処遇改善や働き方改革を進めるとともに、現場技術者に必要な資格をより若い方でも取得できるようにするなどの取組を進めているところでございます。 さらに、インフラメンテナンスの発注者である地方公共団体におきましても、技術系職員の不足などの課題を抱えております。研修、相談窓口の充実などによる技術的支援や、ドローンやロボットなどの新技術導入の支援などを進めているところでございます。 国土交通省としましては、高専インフラメンテナンス人材育成推進機構や建設業者、地方公共団体などと連携を図りつつ、インフラメンテナンスを担う人材の育成確保により持続可能なメンテナンスの実現を図ってまいりたいと、このように強く考えております。
○梶原大介君 ありがとうございました。 それでは次に、資材高騰、資材価格高騰などによるスライド条項の運用についてお伺いをいたします。 昨今の急激な資材価格の高騰に対しては、サプライチェーン全体で建設資材に関する適切な価格転嫁が図られるよう、受注者、発注者間を含めた建設工事に関する環境整備を進めていくことが必要であることから、国土交通省は、直轄工事においてスライド条項の運用等の適切な対応を実施をするとともに、地方公共団体等に対し、最新の実勢価格を反映した適切な予定価格の設定やスライド条項の適切な運用等を要請をしてきました。 国土交通省が都道府県と政令市を対象にした実施アンケートによると、令和四年度のスライド条項の適用件数が前年よりも増加をした団体が全体の八割を占めるなど、公共工事における価格転嫁の対応が一定進んできております。しかし、スライド条項については手続が煩雑で分かりにくいとの声もあり、現場や事業者からは手続の簡素化を求める声が上がっております。 先ほども述べましたけれども、発注者で、地方公共団体においても様々なマンパワーが足りていないという状況を考えれば、手続をできるだけ簡素化をすることは発注者、受注者双方にとって有益であると考えますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(林正道君) スライド条項について手続を簡素化することは、発注者、受注者双方にとって有益であると考えております。 手続の煩雑さについては、国土交通省直轄工事では、例えば工事全体の急激な物価変動に対応するインフレスライドは、受注者が日頃管理している工事量を基に発注者が変更額の算定を行うなど、受注者の負担軽減に努めております。 また、手続の分かりやすさ、分かりにくさについては、国土交通省のホームページでスライド条項に関するよくある質問、いわゆるFAQの公表をしたりスライド条項の活用を促すチラシを配布するなど、周知徹底を行ってきたところであります。地方公共団体に対してもスライド条項の適切な運用を要請しているほか、直轄工事における取組の周知も行っております。 手続の簡素化は常に改善が必要と考えており、提出書類の削減やデジタル技術の活用など、引き続き業界とよく意見交換を行い、適切に対応を進めてまいります。
○梶原大介君 それでは、しかしながら、一方で、民間発注の工事においては請負契約において資材価格の変動等に際しての変更契約に関する条項が含まれていないケースがあるなど、資材価格高騰等に伴う価格転嫁が円滑に進んでいないという実情もございます。資材価格高騰等に伴う請負額の変更協議が円滑に行えるよう、国土交通省による指導のほか、制度的改正も求められていると思いますが、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 資材価格等の高騰に対しましては、サプライチェーン全体で適切に価格転嫁をしていくということが重要でございますので、最新の実勢単価に基づいて契約を締結することや、契約を結んだ後、資材高騰が生じた場合の代金変更ルールの明確化、こういった条項を契約に盛り込み、これらを適切に運用するということにつきまして、民間の工事の発注者、そして建設業団体に対して繰り返し求めてまいりたいと存じます。 それからまた、資材価格が高騰した場合に、その対応策を契約の当事者の間で円滑に協議、調整できるような制度的な措置を講ずることも必要だと思っております。例えば、契約前の段階から価格変動のリスクがあるという認識を契約の当事者の双方が共有をしておきますことで、実際に価格変動が生じた場合の協議、調整が円滑になるということが期待できます。また、請負代金額の変更協議に関するルールを契約で明確化しておくことによりまして協議、調整が円滑になるという効果も期待できます。このため、これらを制度化するための方策についての検討を進めてまいりたいというふうに存じます。
○梶原大介君 ありがとうございました。 次に、適切な工期設定についてお伺いをいたします。 時間外労働の罰則付き上限規制の適用を見据え、適切な工期の確保が徹底をされる必要があります。令和元年、新担い手三法が成立をし、また、翌年一月には公共工事品確法に基づく発注関係事務の運用に関する指針が策定をされました。この運用指針には、ダンピング対策のほか、週休二日の実施等を考慮した適正な工期の設定についての記載がありますが、国や都道府県では全体的に対応が進んでいる一方、市町村では遅れが目立っているという現状が明らかになってきております。上限規制の適用まであと半年を切りました。適切な工期の設定など、運用指針の市町村への周知徹底や更なる浸透が必要だと考えます。 質問をさせていただこうと思いましたけれども、時間が参りましたので、この点については要請をさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆でございます。よろしくお願いをいたします。 まず、電動キックボードについてお聞きをしたいと思います。 七月の法改正以降、この電動キックボードの違反が増加し、後を絶ちません。また、先日、死亡事故が発生しました。規制の見直しが必要と思いますが、国のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(小林豊君) お答えいたします。 特定小型原動機付自転車は、その、あっ、失礼しました。失礼いたしました。改正道路交通法により、令和五年七月以降、性能上の最高速度が自転車と同程度であるなど一定の基準を満たす車両に限り、特定小型原動機付自転車として運転免許を必要とせずに運転することができることとされております。一方で、いわゆる電動キックボード等のうち特定小型原動機付自転車に該当しないものについては、従来どおり一般原動機付自転車等としてその運転に免許を必要とし、歩道走行もできないこととされております。委員御指摘の死亡事故は、現在捜査中でありますが、一般原動機付自転車に当たるものによる事故と見られると報告を受けております。 このように、特定小型原動機付自転車に該当するか、それとも一般原動機付自転車等に該当するかにより適用される交通ルールが大きく異なっておりますが、まずはこのルールの周知徹底を図ることが重要であります。 警察としては、引き続き、これらの小型モビリティーについて、関係機関、団体等と連携した交通ルールの広報啓発、交通安全教育、悪質、危険な交通違反、歩行者に危険を及ぼすおそれの高い交通違反に重点を置いた厳正な指導取締りを推進し、関連する交通ルールの定着を図ってまいります。
○森屋隆君 長かったんですけど、そのような考え方だと、また同じような事故が私、起こると思います。早急に考えていただきたいと思います。 十二月一日、岸田総理がドバイで開催されているCOP28に出席をし、日本の取組などについて演説をしました。会議では、パリ協定の一・五度目標実現に向け世界の対策がどの程度進んでいるのか評価する作業が初めて実施されると伺っています。 世界の平均気温は、記録のある一八五〇年以降で最も高くなることが確実になったと発表しました。イタリアで四十八・二度、モロッコでは五十・四度を観測しています。現在、日本は、先月の七日にも各地で夏日となりました。東京都心では二十七・五度を観測し、百年前の記録を更新し、また年間夏日は百四十三日目となりました。今後も地球沸騰化によってこのような状況が続くと思います。 本日は、特にこの都市部の高温化の状況や国の対策についてお伺いをしたいと思います。 まず、このヒートアイランド現象とはどのようなことを指すのか、お聞かせください。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 ヒートアイランド現象とは、都市の気温が周囲よりも高くなる現象のことです。気温の高い地域が都市を中心に島のような形に分布することから、このように呼ばれるようになりました。
○森屋隆君 では、この大都市の平均気温というのは過去百年でどのくらい上昇しているのか。夏、冬、そして世界の平均気温についてもお聞かせください。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 気象庁の一九二七年から二〇二二年までの気温の観測の結果によれば、百年当たりの平均気温の上昇量は、東京では、夏は二・二度、冬は四・二度、年間では三・三度、大阪では、夏は二・〇度、冬は二・六度、年間では二・六度、そして名古屋では、夏は二・三度、冬は三・〇度、年間では二・九度となっています。また、一八九一年から二〇二二年までの観測の結果によれば、世界の平均気温は百年当たり〇・七四度上昇しております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 伺ったところによると、日本の気温上昇が高いようなんですけれども、主な原因は何でしょうか。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 まず、日本全体についてお答えいたしますと、年平均気温は、一八九八年から二〇二二年の観測結果によると、百年当たり一・三度上昇しております。これは、世界の年平均気温の上昇量である〇・七四度よりも高くなっております。 この要因は、日本が位置する北半球の中緯度は陸域が多く暖まりやすいことなどから、地球温暖化による影響を受けやすいことによるものと考えられます。また、先ほど都市部の気温の上昇についてお答えいたしましたが、人工的な構造物の影響により熱を蓄えやすくなったことや、多様な産業活動による人工排熱等によるヒートアイランドの現象を要因として、都市部においては更に気温の上昇が大きくなっております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 高層ビルが大分建っているんですけれども、この風の通りが変わったという、そういうこともあるんでしょうか。
○政府参考人(大林正典君) 詳しくは分からないんですが、風の流入の変化というのも要因の一つである可能性はあると思います。
○森屋隆君 では、この気温が大分上昇している、夜も熱が下がらない中で、そのことによってどのような影響を及ぼすのか、これについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(神谷洋一君) 環境省が二〇二〇年に公表しました気候変動影響評価報告書によりますと、気候変動による主に都市部への影響としましては、例えば、気温上昇による熱中症リスクの増加、短時間強雨や渇水の頻度の増加、強い台風の増加に伴うインフラ、ライフラインへの被害などが予測されております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 もう既に、ただ暑いというだけではなくて、熱中症、健康被害が出ているということと、都市型の水害も多く、この間も国土交通委員会でいろいろ議論があったと思いますけど、都市型の水災害なんかもあります。 そういったことが指摘されているわけでありますけども、では、今言われたその熱中症で搬送された方や亡くなってしまった方という方々、どのくらいいるんでしょうか。これについても教えていただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木建一君) お答え申し上げます。 消防庁におきましては、平成二十年より熱中症による救急搬送人員の調査を行っております。この調査によります本年の五月から九月までの間の熱中症による救急搬送者数は九万一千四百六十七人、このうち搬送時に医師により死亡と診断された方は百七人となっております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 九万一千四百六十七人が搬送されて百七人が亡くなられたということですけれども、これは、よく年配の方が就寝して朝起きたときにもう亡くなっていた、熱中症で亡くなっていたというようなニュースがありますけれども、この人数というのは含まれていないんでしょうか。
○政府参考人(鈴木建一君) 今の方は搬送されて医師により死亡と診断された方でございますので、その場で、不搬送になった方はこの人数には入ってございません。
○森屋隆君 ありがとうございます。 じゃ、更に増えるということかと思います。そういったやっぱりヒートアイランド現象あるいは温暖化、沸騰化の現象で、そういった健康的被害、あるいはもう亡くなる方も出ているということで、大変なことかなと、やっぱり真剣に考えていかなきゃならない問題であることは間違いないと思います。 そういった中で、国の対策についてお聞かせをください。 今の状況等も踏まえて、そして、冬も三度、四度上がっているということでありますから、この冬の雪の見通し等々も分かればこれも聞かせていただきたいと思いますし、日本気象学会では、こういった冬も暖かくなると大雪になる可能性も五倍ほど上がると、こういうふうなことも言われていると思うんですけど、そのことも含めて、冬の雪の状況も教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(神谷洋一君) まず、ヒートアイランド対策の柱について御説明いたします。 ヒートアイランド対策については、国、地方公共団体、住民等の取組を適切に推進するため、平成十六年三月、実施すべき具体の体系的な対策としてヒートアイランド対策大綱を取りまとめております。その後、平成二十五年にこの大綱の見直しを行いまして、一、人工排熱の低減、二、地表面被覆の改善、三、都市形態の改善、四、ライフスタイルの改善、五、人の健康への影響等を軽減する適応策の推進の五つを柱に総合的なヒートアイランド対策を実施しております。 また、ヒートアイランド対策は、気候変動による影響への適応策の一部に位置付けられるものであります。気候変動適応法に基づき閣議決定した気候変動適応計画においても、大綱の柱に沿った施策が盛り込まれております。 今後とも、関係省庁と連携しつつ取り組んでまいります。
○政府参考人(大林正典君) この冬の雪の見通しについてお答え申し上げます。 今月十二月から来年二月にかけては、日本付近では寒気の南下が弱い見込みで、気温については全国的に平年と比べて高く、雪については、東日本、西日本の日本海側では少なく、北日本の日本海側では平年並みか少ない見込みです。 冬を通しての全体的な降雪量は少ない見込みですが、一時的な寒気の強まりや低気圧の通過などにより大雪になることがあります。気象庁や各地の気象台が発表する最新の防災気象情報等に十分留意いただきたいと考えております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 国の対策、五つの柱を今少し述べていただいたのかなと思っているんですけれども、これ平成二十五年に改正をして、その後、重立った取組、これをずっと続けていると思うんですけれども、状況的になかなか、ここがこう変わったとか、それによってこういう効果が出ているとかというのはなかなか判断難しいと思うんですけれども、少し時間がたっていますので、その辺のところを分かればもう少し詳しく教えていただきたいと思います。
○政府参考人(神谷洋一君) 各施策の取組というのを進めてございます。 関係省庁、非常に多岐にわたりまして、あと、都市を大きく変えていくというようなことも必要な対策になりますので、すぐに取組を定量的に評価するというのは難しゅうございますけれども、関係省庁の連絡会議等も設置して取り組んでおりますので、しっかり状況を今後ともフォローしながら報告できるようにいたしたいと思います。
○森屋隆君 すぐ、じゃ、二度下がったよとかこういう数値は出ないと思うんですけれども、平成二十五年から十年ぐらいたって、これまた見直しというのはあるんでしょうか。
○政府参考人(神谷洋一君) 今、気候変動適応計画がございまして、その計画につきましては定期的な見直しを行うことになってございます。今の計画は令和三年十月の計画でございますけれども、これの見直しを、おおむね五年間の計画ということで今後とも適宜進めてまいりたいと思います。
○森屋隆君 丁寧にありがとうございます。 各省庁でそれぞれやっていると思うんですけれども、今お答えいただいた環境省では、このCO2の削減に向けて、この柱を読ませていただくと、自動車から公共交通への転換を促進すると、こういったことが挙げられているんですけれども、これ、国交省でもこういったような同じような取組というのはあるんでしょうか。国交省、よろしくお願いします。
○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。 国土交通省におきましても、国土交通省環境行動計画というものを策定しておりまして、この中で、公共交通機関の利用促進を進めると、こういうふうにされているところでございます。このために、公共交通機関の利用意識の醸成、利便性向上など、このような施策に取り組んでいるところでございます。
○森屋隆君 マイカーから公共交通機関に乗り換えるというような、こういったものであるということでいいんでしょうか。そういった、このCO2削減の中で、国交省が率先してこのCO2を削減するために公共交通に乗り換えていくと。特に都市部、あるいは先ほどもあったように観光地なんかはマイカーで混んでいるわけですよ。このCO2削減に、国交省が積極的に公共交通に乗り換えるというような、そういったものというのは打ち出しているんですか。もう一度お聞きいたします。
○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。 この計画の中では転換というところを明確に打ち出しているわけではございませんけれども、この今委員御指摘の地球温暖化対策ですとかヒートアイランド対策の観点から、国民一人一人が自家用車から公共交通機関へ利用を切り替えていくということは極めて重要であるというふうに考えておりますし、この意識の転換を図るために、公共交通の利便性を一層向上させて自家用車に近い使い勝手の良さを実現していくと、このような観点で様々な施策を講じていると、こういうところでございます。
○森屋隆君 ありがとうございます。様々な施策を打ち出しているということであります。 大臣にお伺いしたいと思います。 今、この間のやり取りあったんですけれども、二〇二〇年度データでは、この運輸部門におけるCO2排出量の全体の四六%、八千四百四十万トンが自家用車から排出されています。現在の温室効果ガス、これ二〇二一年のデータだそうですけれども、二〇・三%を削減されると、削減していると、こういうふうに伺っています。 二〇三〇年目標まで残り二六%ほど削減が必要です。積極的に、小さいことかもしれませんけれども、自家用車からこのCO2の排出量の少ない公共交通へ乗り換えて、観光地だとか市街地あるいは生活道路、そして高速道路も最近すごい私混んでいると思うんですけれども、この渋滞をなくす、CO2を削減する、このことが、経済損失、今渋滞しているのは経済損失しているわけですよね、そういったことを真剣に考える、一人一人がですね、時期に来ていると私思います。 地球温暖化、ヒートアイランド対策については、国土強靱化等、そういったハード面などの予算も含めて取組が行われています。これも大事だと思いますけれども、ソフト面での対策についてなかなか進んでいないなと、このやり取りの中でも私感じました。 こういった取組、ソフト面の取組あるいは一人一人の行動変容の必要性、これについて、大臣、一言、コメントというか、大臣の思いを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 森屋委員御指摘のように、ゼロエミッションの車を造るとかそういうハード面、これも非常に大切ですが、と同時に、我々国民生活の中でどのようにこのCO2排出を図っていくか。例えば、公共交通機関を使っていく、また、物流においてはモーダルシフトを進めていくというそのソフト面が非常にこれから大きな課題になってくると思います。 我々国土交通省、そのソフト面での対応、国民の行動変容を行っていく、促していくということで全力を挙げていきたいと思います。
○森屋隆君 大臣、よろしくお願いします。 終わります。ありがとうございました。
○三上えり君 会派、立憲民主・社民の三上えりです。森屋議員に続いて質問をさせていただきます。 政府は、広島の原爆を記録した写真と映像について、ユネスコの世界の記憶に登録するよう推薦することを決定いたしました。広島市と新聞、報道の五社が推薦しておりました広島への原爆投下について記録した写真千五百三十二点と映像二点です。登録の可否というのが、被爆八十年とこの節目になります二〇二五年のユネスコ執行委員会で決まる見通しです。 原爆ドームを含めましたこうした物言わぬ被爆の証人は、被爆の実相を改めて考える貴重な文化遺産です。広島市には被爆遺構と呼ばれる建物が幾つか残っていますけれども、市内最大級の被爆建物、旧陸軍被服支廠、こちらを、国の文化遺産、国の文化審議会がこの度文部科学大臣に対し、重要文化財に指定するように答申を決めました。 旧陸軍被服支廠の活用、保全については、今年六月一日の、私、国交委員会で大臣に質問をさせていただきました。そのときは前向きな答弁をいただきました。 資料一を御覧ください。一九一四年に建設されて、軍服や靴などの製造、貯蔵を担う施設でした。そして、資料二にありますように、多くの市民がこの作業に従事しておりました。被爆者の方からは、八時十五分だったので、そのときにちょうど通勤していた方も多く亡くなったと聞いております。 この職員の遺族が寄せた工場内部を撮影した非常に貴重な歴史資料なんですけれども、軍都の基幹施設の一つで、ここで作られた軍服を着て多くの兵士が戦地へ向かいました。爆心地からおよそ二・七キロにありまして、原爆投下直後は臨時の救護所として被爆者を受け入れました。ここでおよそ三千人が亡くなったと言われています。戦後は企業の倉庫ですとか学校の教室として使われておりました。広島市が一九九四年に被爆建物として登録しました。 資料三です。被服支廠は四棟あります。下の図なんですけれども、L字形で、このうち三棟は県が所有しまして、この手前のこの一棟が国が管理をしています。 被服支廠四棟あるうち一棟が財務省の管轄になっています。これ同じ建物なのに、なぜこれ三棟と一棟に所有者が分かれたのか、経緯を教えてください。
○政府参考人(石田清君) お答えします。 今御質問いただきました旧広島陸軍被服支廠につきましては、旧陸軍省の解体に伴い、昭和二十年に全四棟が旧大蔵省に引き継がれております。その後、昭和二十七年に広島県と国との間で土地の交換を行っておりまして、広島県の保有する土地を取得する代わりに、三棟の、四棟のうちの三棟の土地、建物、それから隣接する、今、県立高校の敷地になっていますけれども、県立高校敷地、こちらを広島県に譲渡しております。それ以降現在に至るまで、三棟については広島県が所有し、一棟につきましては財務省が所有しているという、こういう状況になっております。
○三上えり君 この管轄が分かれたがゆえに大変複雑な保存活用論になったんですけれども、県は二〇一九年に、県が持つこの三棟を、一棟を外観保存、二棟を撤去するというふうに発表、方針を打ち出しました。これは耐震化に非常に巨額な費用が掛かるためという理由です。しかし、この案に対して全面保全を求める市民の声が相次ぎまして、県は全棟を保存する方針に転換をいたしました。このとき一棟当たりの耐震化費用が五億八千万円、この額を試算いたしましたが、県独自でこの三棟を工事するのが非常に難しいと、で、国に補助金の拡充を求めていました。 旧広島陸軍被服支廠の価値に対する文化審議会の評価、そして重要文化指定や耐震工事の実施に向けた見通しについて伺います。 この全四棟について、文化審議会は十一月二十四日、重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。これまでも保存、活用に熱心に取り組んでこられました地元広島御出身の斉藤大臣にお考えを伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 旧陸軍被服支廠には私も何回も訪れておりますが、被爆の実相を後代に伝えるものとして是非残していかなければならないと考えております。私も衆議院の代表質問で、幹事長時代にこれを取り上げたことがございます。 そのような中、今回、文化審議会におきまして、旧陸軍被服支廠を重要文化財に新規に指定する答申がなされたことは大変意義深いものであると考えております。県のお考えもございますし、よく県と調整をして、この全棟保存されるようにしっかり取り組んで、国としては取り組んでもらいたいと私自身思っております。
○三上えり君 大臣のその質問がきっかけで保存に向けて大きく動いたと聞いております。 この旧広島陸軍被服支廠の歴史的価値に対する文化審議会の評価について、文化庁に伺います。お願いします。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 旧広島陸軍被服支廠につきましては、大正三年に建設された陸軍の施設であり、鉄筋コンクリート造とれんが造を併用する希少な建築物で、鉄筋コンクリート造として現存最古級の建造物です。また、戦後継続して使用された被爆建物でもあり、旧陸軍被服支廠の関連施設のうち、現存唯一の遺構としても歴史的に価値が高いものと評価されております。
○三上えり君 これ、重文に指定されましたら、保存に向けて課題となっていた耐震工事の財源に文化庁の補助金を使えるようになることが期待されています。一方で、県所有の三棟の耐震化の工事費は概算で一棟当たり五億八千万円、これ、昨今の建設資材の高騰などで工事費が膨らむ可能性も指摘されております。 これ、いつ重要文化財に指定されるのか、そして耐震工事の予算が今幾らと見込まれているのか、その辺りをお伺いします。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 今後、官報告示を経て重要文化財として指定されますが、年度内を目途に指定の手続を行う予定としております。また、今御指摘ございました安全対策工事の事業費につきましては、地元の広島県において試算がされてきたものと承知しておりますが、今まさに御指摘のございました昨今の物価高騰等の状況を踏まえ、現在、県において精査が進められていると伺っております。
○三上えり君 まだ予算は出ていないということですか。はい、分かりました。 年度内に決めていくということで、戦後七十八年、大きく動き始めたこの事業です。旧広島陸軍被服支廠の活用策のことで、検討状況、そして重文に指定された際の制約について伺います。 六月の国土交通委員会では、被服支廠を始めとする広島の被爆遺構の観光への活用という観点から私、質問をさせていただきました。これ、最終的な活用策というのは、国と県と広島市で構成されます旧陸軍被服支廠の保存・継承に係る研究会で検討が行われると承知しておりますけれども、今取りまとめどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(石田清君) お答え申し上げます。 旧広島陸軍被服支廠の今後の利活用につきましては、先生今御指摘いただいたとおり、国、広島県、広島市、三者で相談しながら検討を進めているところです。 本年三月、有識者等から構成される旧陸軍被服支廠の活用の方向性に係る懇談会というものがございまして、こちらの中で、有識者の方々の御議論を踏まえて、活用の方向性が三月に取りまとめられております。 その中で三点柱がございまして、一つ目が、県民、来訪者の交流促進を目指した文化や芸術、生涯学習等の拠点、二つ目が、広島の自然や歴史、文化、平和等を学べる拠点、三つ目が、国内外の人々が訪れ、県民とつながり、広島を体感するための拠点ということで、例示として宿泊施設とかイベント施設が挙げられていますけれども、この三点の案が取りまとめられております。 現在、本懇談会において示された活用の方向性を踏まえ、国、広島県、広島市で構成される旧陸軍被服支廠の保存・継承に係る研究会において議論を行っているところでありまして、引き続きこの研究会において具体化に向けた検討が行われていくというふうに考えております。
○三上えり君 重要文化財に指定されますと、国庫の補助などが拡充される一方で、制限が増えるというふうに聞きました。地元の方は何年も前、何十年も前からこの活動をしていて、重文にされるとやりたいことができなくなるというところもあって、地元の方からは重文にすべきか、するべきじゃないかという声も聞いています。 具体的にどのような制約が課せられるのか、お願いします、文化庁。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 重要文化財に指定された際の制約についてですが、一般に、指定されますと、建物の改変を行うなどの現状変更を行う場合には文化庁長官の許可が必要となり、その現状変更が指定文化財としての価値を減じることにならないかどうかを審査することになります。 なかなか、その個別の価値付けの内容ですとか改変する予定の内容によりまして個々で事情が異なりますので、ここでこういったものはこれぐらいの制約ですということはなかなか具体的に申し上げにくいんですが、このケースですと、広島県で具体の活用に係る整備計画等を御検討かと思いますので、その内容を見て判断することになります。
○三上えり君 もちろん広島だけではなくて、全国でこの我が国の戦争遺跡の実態と観光ということは大事なことだと思います。 国は調査などを通じてその実態を把握しているのか、並びに、文化庁について、このことについて伺います。
○政府参考人(小林万里子君) お答えいたします。 いわゆる戦争に関連した建造物ということで全国的な調査ということは現在行っておりませんが、重要文化財に指定されているものといたしましては十二件ほどございまして、例えば東京都千代田区の旧近衛師団司令部庁舎ですとか、京都府の舞鶴の舞鶴旧鎮守府倉庫施設などがございます。
○三上えり君 では、この観光に活用している事例というのがあるのかどうかを観光庁、文化庁、それぞれお伺いします。お願いします。
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。 戦争遺構の観光への活用につきましては、地域の意向を踏まえながらでございますが、例えば戦争遺構をガイド同伴で巡るツアーの造成あるいは戦争遺構を会場に行うイベントの開催など、観光コンテンツとして活用する事例ですとか、あるいは、戦争遺構となった経緯などについて海外の方々にも理解していただけるよう、多言語により解説する事例などがございます。 また、こうした取組に対して、観光庁といたしましても、ツアーの造成に必要となる経費ですとか、あるいは、多言語解説に必要となる外国人による執筆に係る経費、イベント開催に必要となる会場設営や運営等に係る経費などを支援しているところでございます。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 国庫補助を受けて整備し、観光に活用されている戦争遺跡の建造物の事例といたしましては、北海道で中原悌二郎記念旭川市の彫刻美術館として活用されております旧旭川偕行社、あるいは県立博物館として利用されております石川県の旧金沢陸軍兵器支廠などがございます。また、このほか、舞鶴、先ほど御紹介いたしました舞鶴の倉庫施設はイベントなどにも使われております。
○三上えり君 国際情報がこれだけ不安定な中で、やはりこうした遺跡を残して平和を伝えていくということは、壊してしまえばそこまでなので、是非御尽力いただきたいと思います。 今後とも、国は地域とも連携して、地域と国とが連携をして、被服支廠を始めとするこういった戦争遺跡の保存、観光の活用に向けて、大臣の最後、御意見をお伺いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 我が国は唯一の戦争被爆国であり、世界の方々に被爆の実相に触れていただくため、世界文化遺産である原爆ドームや旧陸軍被服支廠等の被爆遺構を多くの方に訪問してもらうことは大変重要であると考えております。 私も、この被服支廠に行きますと、この中で多くの方々がその天井を見ながら亡くなっていったという説明を聞いたりしますと、本当にいろいろなことを感じます。そういう意味でも、文化遺産としての価値を残しながら、できるだけ多くの方に見ていただけるような、そして、ある意味でその観光という形ででも多くの方に来ていただけるような工夫を是非国として進めていきたい、国土交通省としても進めていきたいと、このように思っております。
○三上えり君 党派を超えての保存、活用をよろしくお願いいたします。 次の質問です。 大阪・関西万博の開幕まで、十一月三十日で五百日切りました。いよいよ入場券の前売りが始まりました。しかしながら、パビリオンの工事の遅れ、建設費の高騰、人手不足と、誤算が続いています。斉藤大臣も現地を視察されましたが、現状の受け止めをお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大阪・関西万博の建設工事現場に行って、現場で働いていらっしゃる方の声を直接聞いてまいりました。上水道、下水道が整備途上であるというようなこと、そのほかにもいっぱいありましたけれども、大変厳しい施工環境にあるため工事関係の皆様が大変御苦労されているという姿を見てまいりました。しかしながら、私が一番印象に残りましたのは、万博に向けて強い使命感を持って懸命に働いているという現場の姿を国民の多くの皆様に知ってもらえるとより一層士気が上がるという若い方の御意見、特にそれが私の心に残りました。
○三上えり君 そこで働く皆様のことなんですけれども、もちろん頑張ってくださっている姿を見ております。 日本建設業連合会の会長ですけれども、働く中で、その海外パビリオンの建設を開幕に間に合わせなければならないと。よほど簡易な構造であるとか、そういった部材の調達のめどが立っているなど、特段の事情がない限り非常に難しいのではないかという見解を示していらっしゃいます。来年四月から、いわゆる二〇二四年問題、建設業についても時間外労働の罰則付き上限規制も適用されます。このため、今おっしゃられたその現場の作業員の方々の確保というのが更に難しくなるのではないかと思われます。 着工が遅れれば遅れるほど工期が守られなくなる可能性も高まります。この上限規制の適用を除外する特例措置を求める声もあったという報道もありますけれども、この短い工期で建設しようとすれば安全な工事ができなくなるおそれがあるという懸念もありまして、おっしゃった建設業、特に現場で働く方々を守ることが大切だと思います。 万博の建設が円滑に工事が進むように、建設業を所管する立場として、国交省はどのように対応するんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 我々は、その建設業の方の声を聞いて、もちろん法規制を守って、工期を守り、あっ、工程を守り、法規制を守って進めていかなくてはなりません。建設工事が円滑に実施されるよう、施工環境の改善を図ることが極めて重要であると考えております。 施工上の課題を最も強く感じておられるのは現に施工に当たっている建設業者の方々ですので、国土交通省として、建設業界の懸念を直接お伺いした上で、経産省や万博協会、大阪府・市などと課題を共有をし、連携して改善を進めてまいります。 今、三上委員おっしゃいました、働く方の健康、そして、もう一度言いますが、そういう法規をしっかり守った上で仕事をしていく、そのためにはどんな工夫が必要なのか、もう一度そのパビリオンの在り方等についても、こうあるべきではないかというようなことも含めて、我々提案をしているところです。
○三上えり君 あと一つ懸案、空飛ぶ車、これ、今、状況をお願いします。短くお願いします。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えいたします。 いわゆる空飛ぶ車につきましては、万博での運航に向け、四つの事業者からそれぞれの機体の型式証明の申請を受けているところでございます。 型式証明の審査状況につきましては、機体の開発状況に応じて随時審査を進めていくため一概には言えませんが、既に四社中三社においては実機を用いた試験飛行を行っており、各社の状況に応じて、安全確保を第一として審査を進めているところであります。 国土交通省においては、引き続き、万博での安全な運航の実現に向けて、必要な審査を滞りなく進めていく所存であります。
○三上えり君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 今日は、前回の国土交通委員会で時間切れで質問できなかった項目からまず質問をさせていただきたいと思います。 まず、高速道路料金のETC利用による平日の朝夕割引の見直しについてお伺いをしておきたいと思います。 今回の経済対策には、高速道路の通勤時間帯割引について、働き方改革、働き方の多様化に合わせて、時間帯や曜日を限定せずに通勤利用できるように見直すと、このようにあるんですね。そして、この見直しは二〇二四年四月から全国で試行を開始いたしまして、二〇二六年度中の本格展開を目指すと、こう書いてあるわけですが、このことが一部報道では、ETCによる平日の朝夕割引が単純に二十四時間に拡大されるかのような報道がありまして、誤解を招く可能性もあるのではないかと、このように思うんですね。 この見直しが正しく周知される必要がありますので、高速道路を通勤に使っている人にとってどう利便性が上がって、そしてこの見直しが経済対策としてどのような効果があるのか、国交省から分かりやすく御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 現在、NEXCOが管理する地方部の高速道路では、平日の朝六時から九時、また夕方の十七時から二十時に多頻度利用する車両を対象に、特定の通行区間に限定せず料金を割引する平日朝夕割引が適用されているところでございます。 これにつきまして、近年、時間帯にとらわれない多様な働き方が広がっていることから、利用者が事前に登録した区間の通行について、時間帯や曜日を限定せず最大五割引きとするフリータイム通勤パスの取組を今年の四月から石川県で試行しているところでございます。 フリータイム通勤パスは、平日朝夕割引と比較いたしまして、全日二十四時間が割引の対象になるものの、事前に利用する区間を登録する必要があることや、平日朝夕割引は月十回、五往復以上の利用で五割引き分が翌月に還元されるのに対しまして、フリータイム通勤パスは、登録した月の初回の走行時に十回分の料金を支払うことで、月二十回分、十往復でありますが、まで利用でき、二十一回目以降は五割引きの料金が請求されるなど、登録方法また運用を見直しておるところでございます。 この取組では、高速道路を利用する時間帯の分散、また利用回数の増加などの効果が見られておりまして、移動時間の短縮などによって経済活動の生産性の向上につながることが期待されております。 今般の経済対策に記載されました通勤時間帯割引は、このフリータイム通勤パスを現在の平日朝夕割引に代えて実施するものでございます。今後、試行箇所を拡大しつつ、効果の検証を行った上で、債務の償還に影響のない範囲で実施できるよう、具体的な運用を検討してまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 今御答弁いただいたように、通勤ですから、区間の登録であったり事前パスを購入すれば十回分の料金で二十回分使える、こういうようなことがあるわけでございますが、やはり現場に対する丁寧な周知というのはどうしても必要だと、このように思っておりますので、この点よろしくお願いしたいと思います。 そして次に、トラック協会などからも要望の多い大口・多頻度割引の拡充について確認をしておきたいと思います。 まず、政府の経済対策に高速道路料金の大口・多頻度割引の拡充措置を一年間延長するとなっているのは、高速道路料金の大口・多頻度割引の最大割引率を四〇パーから五〇パーに拡大する措置を一年間延長するということでいいんですよね。このことはちょっと確認でございます。 それとあわせて、高速道路のトラックの速度規制引上げについて早急な結論を得ると、こうされている点について、いつまでにどのような見直し方針なのか、政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘の大口・多頻度割引についてでございますが、主に業務目的で高速道路を利用する機会の多い車の負担を軽減することによりまして、広く国民の暮らし、また日本経済の下支えとなります物流を支援していく必要があること、また物流関係業界の皆様から一様に御要望をいただいていることなどを踏まえまして、経済情勢に鑑みまして、これまで補正予算を活用して最大割引率を四〇%から五〇%に引き上げてまいったところでございます。 十一月の二十九日に成立いたしました令和五年度の補正予算においても、この措置の令和七年三月末までの継続に必要な経費が計上されておりまして、今後、高速道路会社と必要な手続を進めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(小林豊君) お答えいたします。 高速道路のトラック速度規制の引上げについては、物流二〇二四年問題の解決に向け、本年六月に開催された関係閣僚会議において取りまとめられた政策パッケージにおいて、その一つの施策として引き上げる方向で調整すると盛り込まれたところであります。 これを受けて、現在警察庁において有識者検討会を開催し、道路交通の安全を確保した上でどのような速度規制の在り方が望ましいかについて、交通事故の発生状況や車両の安全に係る新技術の状況等を勘案しながら検討が行われているところであります。検討会はこれまで三回開催されており、年内をめどに提言を取りまとめる予定であります。 警察庁としては、取りまとめられた提言の内容を踏まえ、早急に結論を得た上で必要な対応を取ってまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 済みません、時間の関係でちょっと一問飛ばさせていただきたいと思います。 小笠原諸島への交通手段についてお伺いをしたいと思います。 御存じのとおり、父島、母島には空港がまだないために、交通手段は船のみでございます。ほぼ週一便の定期船おがさわら丸が東京の竹芝桟橋から出港しておりまして、片道二十四時間で父島に到着をしているわけでございますけれども、先日、小笠原村の渋谷村長にも伺った話でありますけれども、漁網か何かがスクリューに絡まったということで、片道約四十時間掛かったそうなんですね。 このときは遅延しただけで事なきを得たということなんですけれども、この一隻のみで小笠原諸島への行き来を担っておりますので、万一スクリューやエンジンに損傷が出たときには、立ち所に島民にとっては生活航路が欠航してしまうと、こういうことになってしまいます。 今後の小笠原村のことを考えますと、東京の航路全体を見直して、何かあったときに対応できる体制を検討していただきたいと思います。国交大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) おがさわら丸が就航する小笠原航路は、小笠原諸島への唯一の交通手段であり、島民の方の日常生活や観光を始めとする経済活動に欠かせない重要な交通インフラであります。 国土交通省としては、これまで、離島航路補助制度や鉄道・運輸機構による船舶共有建造制度により小笠原航路の運営を支援してきたところでございます。 お尋ねのおがさわら丸の代替船の確保につきましては、万が一おがさわら丸の運航が長期にわたり困難になった場合などにおいても、小笠原諸島へのアクセスが途絶しないようにすることが必要不可欠と考えております。 このため、国土交通省としては、二〇二〇年に近隣の伊豆諸島航路に就航したさるびあ丸がおがさわら丸の代替船として活用できるよう、さるびあ丸の設計、建造段階から航路事業者等に対して技術面からの助言を行っており、実際におがさわら丸の定期修理期間中にはさるびあ丸が代替船として運航されているところでございます。 小笠原諸島へのアクセスが途絶することのないよう、国土交通省としても、引き続き、代替船の確保に向けた円滑な調整のため、小笠原村を始めとする関係自治体や航路事業者とも緊密に連携を図ってまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 大臣、ありがとうございます。 是非、小笠原諸島に対する円滑な調整、是非お願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 関連いたしまして、離島における海上保安庁の救急搬送についてお伺いをしておきたいと思います。 昨年十二月に私も三重県の鳥羽市の答志島に視察をした際に、島内に医師がおりませんので、漁業組合とか町内会の方から、救急時の体制整備をしてほしいと、こういう要望を受けたんですね。 やはり、お医者さんがいないという関係もあって、急病人が出ても一一九番通報しても誰も来ないと、こういうことで、嵐の夜に命懸けで漁師さんが自分の漁船を出して本土まで重症者を運んだと、このようなお話を伺いました。 そもそも、海上保安庁の本来業務というのは海上における安全を守ることや海難事故への対応にありますので、離島からの救急搬送は本来海保の仕事ではないかもしれませんけれども、例えば海上保安庁の石垣航空基地におきましては、沖縄県との申合せに基づいて、西表島や与那国島などの周辺離島で発生した救急患者の空輸業務を担って実績を上げていると、こういう例もあります。 そこで、他の地域においても、例えばドクターヘリが飛べない時間帯であるとか海上が本当に荒れている、こういう場合に、海上保安庁の巡視船艇やヘリコプターなどによって離島から急患の救急搬送ができるのかどうかについて確認をしたいと思います。 また、その際の出動要請について、海上における事件、事故などの緊急用の一一八番がありますけれども、この一一八番への通報でよいのか、何か特別な申請が必要なのか、もしそうだとすれば、誰がどこに連絡をすればよいのかなど、手続を含めて、海上保安庁の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。 海上保安庁による離島からの急患搬送につきましては、地方自治体から要請を受けた場合、巡視船艇、航空機の運用状況などを勘案した上で、可能な限り実施しております。当該要請は、地方自治体から最寄りの管区海上保安本部などに対し原則として文書によって行っていただくこととしておりますが、急を要する場合には、口頭又は一一八番を含む電話による連絡も可能となっております。 各管区海上保安本部などにおきましては、平素から地方自治体との間で離島からの急患搬送に係る連絡調整も含め連携協力を行っているところでございますが、引き続き、国民の皆様の安全、安心を図るべく、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 年に何回もあるわけではないというふうに私も思っておりますが、いざというときの体制整備というのはやはり大事であると、このように思っておりますので、是非、そういうときには海上保安庁の御協力が大変有り難いと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、地域の公共交通の再構築についてお伺いをしておきたいと思います。 JR東日本は、先日、利用者が極めて少ないローカル鉄道三十五路線、六十六区間の収支を公表いたしました。この路線数は実に在来線の三分の一に相当しておりまして、その全てが赤字という深刻な現状が浮き彫りになっております。赤字の総額は前年度とほぼ同じ六百四十八億円で、厳しい経営状況が続いているんですね。 沿線の人口減少などを背景に、地方での鉄道利用者の減少というのはまさに全国的な課題でありまして、さらに、コロナ禍が更に打撃となって、鉄道各社は赤字路線を支える余力を失っている可能性もあるんではないかと、このように思っています。バスなど代替輸送への転換やBRT、バス高速輸送システムへの切替えなど、今こそ持続可能な公共交通の在り方の検討を本格化させるべきであると、このように思っています。 折しも、このような赤字経営に陥るローカル鉄道の再編を促す改正地域公共交通活性化再生法もこの十月一日に施行されたところでございます。国土交通省がいわゆる行司役として沿線の自治体と鉄道会社の存廃協議を仲介する再構築協議会制度の創設が大きな柱でございます。 十月三日には、JR西日本が広島と岡山両県を走る芸備線の一部区間について再構築協議会の設置を国に要請をしまして、国主導で再編が進むか、今注目をされているところでございます。 国交省は、今年を地域交通の再構築元年と位置付けております。一つでも多くのローカル線の再構築を進めていただきたいと、このように思いますが、国土交通大臣の決意をお伺いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 需要の大幅な減少などにより、多くのローカル鉄道で大量輸送機関としての特性を発揮できない状況が続いております。 このような中、さきの通常国会で成立した改正地域交通法が本年十月に施行され、予算面の仕組みも整えられました。今現在、幾つかの地域において改正法に基づくローカル鉄道の再構築に向けた検討が進められております。 例えば、今委員御指摘の広島県と岡山県を結ぶ芸備線の一部区間につきまして、JR西日本から再構築協議会設置の要請があり、国土交通省から各沿線自治体の意向を聞き取った上で、現在、再構築協議会を設置する方向で調整を進めているところでございます。 また、富山県の城端線、氷見線は、県と沿線自治体で構成する検討会において、第三セクターであるあいの風とやま鉄道への移管や新型車両の導入、運行本数の増加などを盛り込んだ鉄道事業再構築実施計画案について議論を行っていると聞いております。 引き続き、事業者任せ、地域任せにするのではなく、国として積極的に関与しながら、鉄道事業者と沿線自治体の連携と協働を促し、一つでも多くのローカル鉄道で再構築の取組を進めるべく全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○塩田博昭君 大臣、ありがとうございます。 今、大臣御答弁いただいたように、非常にローカル線にとって再構築大事であると、このように思っておりますし、関連しまして、自然災害によって寸断された例えばJR米坂線、この復旧についてもお伺いしておきたいと思います。 今、山形県と新潟県にまたがるこの米坂線は、二〇二二年八月豪雨によって被災をいたしまして、橋梁の流失、線路への土砂流入、盛土流出など、数十か所で甚大な被害を被って寸断をされたんですね。その後、八月九日から、被害の少なかった山形県内の米沢と今泉間だけは運転再開をしておりますけれども、それ以外は一年以上が経過した今も全く復旧をしていない、こういう状況でございます。先ほどの赤字路線の再構築協議会とは違いますけれども、JR米坂線については、JR東日本と関係自治体などによる復旧検討会議が設置をされまして、国交省もオブザーバーで参加をされていると、このように伺っております。 復旧に向けた検討状況とともに、今後の課題について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 昨年八月の豪雨で被災し、今泉駅―坂町駅間で不通となっておりますJR米坂線につきましては、本年九月八日、山形県や新潟県等の沿線自治体とJR東日本が出席するJR米坂線復旧検討会議が開催され、国土交通省もオブザーバーとして出席をしております。この会議では、JR米坂線の復旧に係る工事費と工期や、米坂線が抱える課題等について議論されております。 国土交通省といたしましては、被災以前から利用者の大幅な減少により鉄道特性が十分に発揮できていなかった路線につきまして、鉄道で復旧する際には、復旧後の利便性、持続可能性の確保のための方策や復旧に係る工事費の負担の在り方等についても議論することが重要であると考えております。 引き続き、この会議におきまして、沿線自治体とJR東日本の間で有意義な議論が行われることを期待しており、国土交通省としても必要な助言等を行ってまいります。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 ローカル線も赤字路線もかなりあるわけでございますけれども、地域にとっては大事な足でございますので、是非こうした課題についてしっかり前に進むように国交省としても積極的に加わっていただきたい、このように思います。どうかよろしくお願いいたします。 最後に、二〇二五年十一月十五日から、デフリンピックの東京大会が開催をされます。デフリンピックは耳の不自由な方、聾者による国際スポーツ大会でありますけれども、今回は百周年の節目を迎える大事な大会が日本で開催をされる、こういうことになります。世界中から多くの選手団やサポートスタッフが来日をいたしますけれども、各競技では、笛に代わるフラッシュランプとか、そういう目に見える合図などの工夫によって競技が実施をされております。 聾者の方々にとってはこの目に見えるということが大変重要でございまして、音声ではなく、目視できる情報板とか案内板が必須なんですね。例えば、都内の公共交通機関で移動する際においても、刻々と変化する運行情報とか、駅や停留所の案内など、視覚的な伝達手段がないと、視覚的な伝達手段でないとやっぱり分からないんですね。 そういう意味で国交省にお願いしたいことは、各公共交通機関の事業者に対して、駅の窓口や車両内部に例えば手話マークだとか筆談マークだとか、こういうものを更に普及させたり、対応できる体制を整備したり、また各駅に、車両内等において多言語による視覚的な案内表示の拡充を進めていただけるように強く要望したいと思います。見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。 二〇二五年に日本で初めてデフリンピック東京大会が開催されることを契機として、聴覚に障害をお持ちの方が安心して公共交通機関を利用できるよう視覚的な案内表示が整備されること、これは大変重要なことだと考えております。 いわゆるバリアフリー法に基づく移動等円滑化基準におきましては、乗車券等の販売所あるいは案内所及びバスの車両内には、聴覚障害者が文字により意思疎通を図るための設備を備えること、そして、旅客施設及び車両内には、次の停車駅など車両の運行に関する情報を文字等により表示するための設備を備えること、これを義務付けておりますけれども、さらに、推奨基準であるバリアフリー整備ガイドラインにおきましては、手話や筆談での対応が可能な場合にはその旨を乗車券等販売所、案内所及びバス車両内の見やすい場所に表示すること、旅客施設、車両内で文字情報を提供する際には可能な限り英語表記を併用すること、これを標準的な整備内容として示しておりまして、先ほど委員御指摘がありましたような手話マークあるいは筆談マークにつきましても、当該ガイドラインにおいて、手話や筆談での対応が可能であることを示す具体例としてお示ししているところでございます。 なお、鉄道におきましては、利用者がスマートフォンなどで読み取ることができる二次元コードを駅や車両内に掲出することで文字による運行情報の提供を実施している事業者もございますし、多言語による案内表示についても、訪日外国人旅行者の受入環境整備事業によって運行情報の多言語表記対応などの支援を今行っているところでございますが、国土交通省といたしましては、二〇二五年のデフリンピック東京大会を控えまして、こうした視覚的な案内表示等の整備の取組、これは関係事業者ともしっかり連携して一層推進してまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 じゃ、時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○委員長(青木愛君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、川合孝典君及び森まさこ君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君及び山田太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青島健太君 日本維新の会の青島健太です。 去年、議員になるまで三十年間、スポーツの取材者をしておりました。その間、大変大きな変化を見てまいりました。一つは、日本の若者が海外に出てすばらしい活躍を遂げているということであります。例えば大谷翔平選手、その象徴とも言えるんではないかなと思います。 また、パラアスリートも負けていません。今日も報道がありましたけれども、十七歳で全仏オープンを制した小田凱人選手、日本パラスポーツ大賞に輝いております。また、先輩の国枝慎吾さんや女性の上地結衣さんなど、すばらしいパラアスリートの活躍も光っております。 そして、こうしたことが恐らく、多分、私たちの社会にはすごくいい影響を及ぼしてきたんではないかなと思っております。それは、社会におけるバリアフリー等々が年々充実してきているということであります。ただ、車椅子等を使われる障害者の方にお話を伺うと、まだまだ課題はあります。あるいは、もっともっと配慮していただきたいという声もつい先日伺いました。 そこで、今日は、バリアフリー、そしてユニバーサルデザインについて質問をさせていただこうと思います。 まず、電車に乗りますと、最近は、車椅子の方、あるいはお子さん連れたバギーを乗せるスペース、車椅子スペースの案内がよく見られますが、電車における車椅子スペースを設ける基準を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 鉄道車両における車椅子スペースの設置位置につきましては、国土交通省で定めておりますバリアフリー整備ガイドラインにおきまして、標準的な整備内容といたしまして、車椅子スペースへの移動が容易で、乗降の際の移動距離が短くて済むように、乗降口から近い位置に設置すると記載するとともに、車椅子スペースの設置例を図でも示しているところでございます。
○青島健太君 電車の中でその車椅子のスペース、本当によく見かけるようになりました。 資料一を御覧いただきたいと思います。 これは、車両の方は私が実際に撮ってきた写真ですが、これ山手線です。各車両、車椅子があるところには外側にもこういう表示がありますし、駅にはもう大きく車椅子が乗る場所ですよという御案内もありますので、これ非常に分かりやすくはなっています。ただ、これ山手線はいつも同じ限られた車両で固定されていますので、こういった案内もしやすいというところがあるかと思います。 一方で、首都圏の地下鉄等々を考えますと、例えばこの永田町を通っている田園都市線、田園都市線が半蔵門線になって、そしてまた埼玉に行くと今度は東武伊勢崎線に上がっていくと、相互の乗り入れが非常に進んでおります。こうした中で、その駅で待っていたときに、車椅子が、スペースがないところで御案内を受けたという車椅子の方のお話も伺いました。 この辺り、非常に把握がしにくい状況があるんではないかなと思いますが、駅員の方等々は、車椅子のスペースがある車両は、各電鉄会社等、把握できているんでしょうか。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 首都圏を始め、大都市圏を中心に鉄道事業者間で相互直通運転が行われておりますが、鉄道車両の車椅子スペースにつきましては、ホームの駅員を含め事業者間で情報共有がされ、基本的にはその位置を把握されているものと承知しております。
○青島健太君 実際には車椅子スペースがないところに乗ることになって、たまたま、また混んでいることもあって乗っている方も少し嫌な思いをする、そして車椅子で入っていく方も、やっぱり乗っている方も嫌な思いをするというようなことがあったという話も聞きました。 もう一度確認ですが、車椅子が、スペースがない車両でも車椅子の方は乗ることができるんでしょうか。当然でしょうが、できるんでしょうか。
○政府参考人(村田茂樹君) お答えいたします。 鉄道駅の係員が車椅子使用者を列車内に御案内する場合には、車椅子使用者の御希望を伺い、車椅子スペースが設置されていない車両であっても御案内していると承知をしております。また、駅の係員が御案内せずに単独で御利用される場合でも車椅子使用者御自身の希望する場所で御乗車いただけるように、バリアフリー整備ガイドラインにおきましては、ホームと車両の段差や隙間の目安値を定め、これに基づき対応するよう鉄道事業者を指導しているところでございます。 国土交通省といたしましては、車椅子使用者の方を含む鉄道利用者にとって移動しやすい環境となるよう、引き続き取り組んでまいります。
○青島健太君 ここしか乗ってはならぬみたいなうたい方は、やはり使い方としては非常に不便でしょうし、基本的にはそこに乗り合わせた方々の心の問題という部分も大きくあるかと思います。ただ、せっかくこれだけ技術が進んできて、また各車両に車椅子スペースが設けられるようになっておりますので、そこはもうできるだけそのスペースを駅員の方も把握して、車椅子で乗る方もそこを中心に乗っていただくという御案内なり表示というものがなされることがやはり豊かな電車利用ということにもつながるかと思いますので、その辺りをしっかりまた御指導というか、お願いをしたいというふうに思います。 続いて、トイレについてお尋ねをさせていただきます。 資料二枚目を御覧いただきたいと思います。今、私たちが使う公共のトイレにはいろんな御案内があります。バリアフリートイレ、そして多目的トイレというものがあると承知をしております。左側はその一群の表示にはなりますが、このバリアフリートイレと多目的トイレ、この違いを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(長橋和久君) いわゆるバリアフリー法におきましては、一定規模以上の施設の新設等に際しては、車椅子の使用者、高齢者、障害者等が円滑に利用することができるトイレ、広くて手すりがあってオストメイトの設備があるといったトイレの設置を義務付けております。 議員御指摘の多目的トイレ、あるいは多機能トイレとも言われますけれども、それは、そうしたトイレ機能に加えまして、例えばおむつ替えのシートとかベビーチェアなどを備えて、車椅子の使用者、高齢者、障害者だけでなく、例えば子供連れの方などですね、が利用を可能とするトイレということでありまして、これ、令和二年度に改訂するまで国土交通省所管のバリアフリーに係る施設整備ガイドラインにおいても多機能トイレという文言を使って推奨していることがございました。 ただ、しかしながら、多目的トイレあるいは多機能トイレに設備とかいろんな機能が集中した結果、利用する人が非常に増えてきたといったことですとか、名称も、多目的トイレとか多機能トイレだと一般トイレの利用でも支障のない方も利用できるんじゃないかという、そういう実態もあるのではないかという御指摘もございまして、国土交通省としては、トイレへの利用集中を、問題を解消するために、なるべく一般のトイレにベビーチェアですとかそういった施設を設置するような機能の分散に取り組んでいるのとともに、令和二年には共生社会におけるトイレの環境整備に関する調査研究会という研究会を設けまして、そこで具体的に機能分散の考え方を取りまとめるとともに、トイレの表示につきましても、多目的トイレとかあるいは多機能トイレ等の名称じゃなくて、適正利用の配慮、必要のない方はなるべく利用を控えていただくといった趣旨からバリアフリートイレであることを示すことが必要だという考え方をまとめまして、今バリアフリーに係る施設整備ガイドラインへの反映を行って推奨してきているということでございます。
○青島健太君 私も、外に出たら、例えば何か急に着替えなきゃいけないとか、私だけじゃなくて、いろんな事情でその空間なり多目的なスペース使うということはどなたもおありなのかも分かりません。また、その便利さというものも十分尊重しなきゃいけないんだろうと思うんですが、ただ、この多目的ということでやっぱりいろんな方が、何というか、皆使うという思いになっている。その中で、車椅子の方はやはりバリアフリーのそのおトイレでなければ用を足すことができないということがございます。 であるならば、やはり車椅子の方に、それをうたうかどうかは一つ問題としても、やはりある種の優先を社会として、あるいは我々がそれを意識しなければ、車椅子の方にとっては用を足すことが非常に難しくなるという面があるかと思います。 この多目的トイレ改めバリアフリートイレ、車椅子の方の優先みたいな考え方というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(長橋和久君) 先ほどちょっと答弁申し上げたとおり、多目的トイレだって、もうこれ本来バリアフリー法に求める高齢者、障害者等用施設であるトイレ、いわゆるバリアフリートイレでございますので、一般の方よりも車椅子利用者の方の利用が優先されるべきと考えてございますし、法律におきまして、国、地方公共団体、あるいは交通事業者と施設管理者に対しましては、適正利用を求める、配慮を求めるといった呼びかけ、広報の義務も、努力義務もございますので、国において、必要な方が必要なときにバリアフリーで、車椅子の方が必要なときに使えるように普及啓蒙活動にも取り組んでまいりたいと考えております。
○青島健太君 資料二をもう一度御覧いただきたいと思いますが、右の方に大きな写真がございます。実は私、先日、大変有り難いことにAPPF、アジア・太平洋議員フォーラムというものに行かせていただきました。その国際会議場のトイレにあったマークを撮影してまいりました。何も言語というか言葉は書いていないんですが、このマークを見ますと、この車椅子に象徴される大きさから来るものだと思いますけれども、この障害者の方、かなり優先されるトイレだというマークに私には映るんであります。 ここは、斉藤大臣に是非お伺いしたいです。 この車椅子の、例えばマークなんかを大きくするだけでもある種の優先順位というものをメッセージできるというか、お伝えできる部分があるかと思いますが、この辺りはどのような御見解でしょうか。お願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今の質疑聞いておりまして、車椅子使用者の方など真に必要な方が必要なときにバリアフリートイレが利用することができるように、必要としない方の利用を控えていただくことが重要だということを改めて感じた次第でございます。 このため、先ほど局長から説明があったように、いろいろなガイドラインを改めたところでございますが、これに加えまして、これらのガイドラインでは、トイレの個室の出入口や戸には障害のある人が使える設備であることを示す国際シンボルマーク、いわゆる車椅子マークも含め、トイレの個室の設備や機能を分かりやすく表示することを標準的な整備内容とし、車椅子マークを大きく表示した事例もお示ししているところです。 国土交通省としては、車椅子使用者の方など必要とされる方のトイレであることが分かりやすく表示されるようガイドラインの周知徹底を図るほか、利用者への適正利用キャンペーンの実施により、真に必要とされる方が必要なときに利用することができるよう取り組んでまいります。青島委員の御指摘も踏まえまして、また考えてみたいと思います。
○青島健太君 是非よろしくお願いをいたします。 次は、駐車場について伺います。 この車椅子のマークが付いた駐車場も各所で見かけるようになりましたけれども、これを設ける基準はどのようになっているんでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(長橋和久君) バリアフリー法では、施設の種別あるいは規模に応じて車椅子の使用者が円滑に利用することができる駐車施設を設けることを義務付けております。その駐車施設の主な基準としましては、幅が三百五十センチメートル以上、車椅子で乗り降りして介助者も使えるような広さということと、車椅子使用者が円滑に利用できる駐車施設から利用居室等までの経路の長さができるだけ短くなる位置に設けること、車椅子使用者が円滑に利用できる駐車施設又はその付近に当該施設であることを表示することなどが挙げられます。
○青島健太君 資料三を御覧いただきたいと思います。 よく見る御案内のこの駐車場のサインですが、これ大事なのはこの車線の部分であります。ドアを最大限に開閉をしなければ車椅子の方が乗り降りできないということで、この車の両脇のスペースが極めて大事ということになるわけですが、私もいろいろなところで、もちろん車で移動することもありますが、この駐車場に一般の方が止めていらっしゃるというところも見かける気がいたします。 この辺り、対策というものはどのようなものが講じられているのか、これも斉藤大臣に是非伺わさせてください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設に車椅子使用者でない方が駐車することによって、真に必要な方が駐車できない問題が発生していると、こういう認識でおります。承知しております。 このため、障害当事者や施設設置管理者、地方公共団体、有識者等の御意見も伺いながら、車椅子使用者用駐車施設等の適正利用に関するガイドラインを令和五年三月に取りまとめたところです。このガイドラインでは、当該駐車施設の適正利用を図るため、利用対象者を明確化すること及び利用者への普及啓発を図ることを基本的な考え方として示すとともに、駐車区画の確保や不適正利用対策についての様々な取組事例を示しております。 国土交通省としては、引き続き、施設設置管理者等に対しガイドラインの周知を行うとともに適正利用に係る普及啓発を進め、必要な方が必要なときに利用することができるよう取り組んでまいりたいと思います。
○青島健太君 これはまあ車を使う方だけの話になるかと思いますが、やはり知らないということもあると思いますので、例えば免許の更新のときなんかですね、ここをやっぱり強調して、ここのスペースは、やっぱり皆さん、車椅子の方にしっかり使ってもらいましょうというような注意喚起もう少しされたらいいんではないかなと思いますが、そこはいかがでしょうか。
○政府参考人(長橋和久君) 先ほど大臣が御答弁申し上げましたガイドラインの中には不適正利用者への様々な取組事例を示しておりますが、自動車運転免許の更新時の講習教本における普及啓発においてもこうした事例を示しているところではございますので、国土交通省としては、関係省庁と連携しながら、委員の御指摘のように、例えばドライバーに対する普及啓発といったことについても取り組んでまいりたいと思います。
○青島健太君 固いルールで縛るんではなくて、みんなが、社会の暮らすみんながその辺りをしっかりと理解してこういう場所も使うということが一番いいんですが、しかしなかなかそうはいかない場合もありますので、その辺りの注意喚起も是非やっていただきたいと思います。 さて、残る時間で大阪・関西万博について伺わさせていただきます。 「いのち輝く未来社会のデザイン」、非常に今の時代必要なことをうたっていると思いますし、時宜を得たテーマだなと感じております。来場者二千八百二十万人、そして経済波及効果二兆円を目指すと、大変なプロジェクトでございます。これが成功裏に終わることを本当に願っておりますが、その主旋律とは別にですね、もう一つやっぱり私、大事なことは、この万博が、やはり今日の流れでいうそのバリアフリー等々もきちっと備えて、本当にこれがそういったモデルケースになるような、そういうものであってもらいたいなというふうに思っています。 万博におけるバリアフリーの考え方、コンセプトを伺いたいと思います。
○政府参考人(真鍋英樹君) お答えいたします。 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとします大阪・関西万博では、世界中の多様な人々が利用しやすいユニバーサルデザインの実現が重要と認識しております。このため、公益社団法人二〇二五年日本国際博覧会協会におきましては、会場内の施設整備、展示、催事、サービス、交通アクセスの各分野におきましてユニバーサルデザインについてのガイドラインを策定し、障害の有無にかかわらず全ての人々に楽しんでいただける万博の実現を目指しているところでございます。 経済産業省といたしましては、引き続き、博覧会協会と連携しながら、ユニバーサルデザインに体現した万博の実現に向けて準備を進めてまいります。
○青島健太君 国内外からたくさんの方々がこの万博を楽しみにやってきます。その動線の、今日伺いましたけど、鉄道、トイレあるいはバリアフリー等々が非常に充実する、日本はすばらしいな、豊かだなというところ、これをこれからのレガシーにしていくというのがこの大きなテーマとしてあるんだろうと思います。このバリアフリーが、この万博、モデルケースとして、いろんな意味で充実してほしいなと思っています。 今伺いましたけれども、ここの見解を改めて整理して伺えればと思います。
○副大臣(酒井庸行君) 青島委員にお答えを申し上げたいと存じます。 委員からお話のございましたように、大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」ということでございまして、それと同時にもう一つ、会場のコンセプトというのがございます。これは「多様でありながら、ひとつ」というコンセプトでございまして、このコンセプトにのっとって、先ほどちょっとお話がございましたけど、性別や世代や障害の有無にかかわらず世界中の人々が利用しやすく、そういうユニバーサルデザインの実現を目指しております。 それからもう一つは、施設等、展示等のことでございますけれども、ユニバーサルデザインについてのガイドラインは策定したのは承知をしております。その上で、これらのガイドラインの作成に当たっては、当事者の方々が検討に参画をいたしまして、当事者の方々の視点でしっかりと反映された内容になっているということで認識をしているところでございます。 それから、政府の行うアクションプランでございますけれども、今回は自律型の誘導ロボットの実証を万博会場で行うということでもありますし、万博を先進的なモデルの実証の場としても活用していきたいというふうに思っております。 それから、大阪・関西万博は国内外からの多くの人が集まります。地球規模の課題に取り組むために世界の英知が集まる場所でありますので、利用しやすくて分け隔てのない博覧会にすると同時に、SDGsじゃございませんけれども、その目標の一つでもあります誰一人取り残さない社会の実現に寄与もしてまいりたいと存じます。
○青島健太君 ここを訪れた若い世代がこれからの未来に希望を持てるような、そんな万博になってもらいたいと思っています。 終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いしたいと思います。 まず最初に、資料一に添付しましたスイスポートジャパンの労使問題についてお伺いしたいと思います。 このスイスポートジャパンは、いわゆる空港における荷物の運搬とかの地上の業務ですね、いわゆる空港のグランドハンドリング、こういった仕事を担当される会社ですが、ここで労使問題が起こっております。この問題に対して、これまで国土交通省としてどのように受け止めて、どう対応されてきたのか、その点をまず伺いたいと思います。 あわせて、この空港のグランドハンドリング業界というのは、根本的な、本質的な課題を抱えていると思います。人手が少ないとか、あるいは処遇が低くて処遇の底上げをしないといけないとか、あとは長時間労働が続いている、こういった働いている皆さんの本質的な課題をしっかりと解決していかないと同じような問題がこれからも継続して起こるリスクも高いというふうに思っておりますので、このような本質的な課題をいかに解決していくのか、政府としてどのような支援を行っていくのか、この点、斉藤大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) グランドハンドリングなどの空港業務の人手不足は喫緊の課題であると認識しております。これらの担い手の処遇改善は非常に重要であると考えております。 今般のスイスポートジャパン社の労使問題につきましては、国土交通省から同社に対しまして、労働組合との対話を続けていくことや労働基準監督署の指導に従い早急に是正することなどについて厳しく指導をしたところです。本件につきましては、両者の間で、時間外労働、休日労働に関する協定、いわゆる三六協定の再締結に合意したと承知しておりますが、引き続き注視をしてまいります。 また、国土交通省では、グランドハンドリングの本質的な課題の解消を図るため、本年六月、空港業務の持続的発展に向けたビジョンの中間取りまとめを公表いたしました。これを踏まえまして、令和五年度補正予算におきまして、空港業務の処遇改善や人材確保などに対する支援事業を盛り込んだところでございます。 こうした支援を活用しながら、地域の関係者と連携して、持続可能な空港業務の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○浜口誠君 ビジョンの中間取りまとめもやっていただいたということですが、この空港のグランドハンドリング業務がオーバーフローをすると、例えば国際線の便数が減少すると。このことによって、外交問題にもこれなるリスクも指摘されています。また、協会を新しく八月に、空港のグランドハンドリング協会、約五十社が参加して業界団体も立ち上げたということも伺っております。 是非、こうした外交的なリスク、さらには業界団体もできましたので、こういった団体との連携をしっかり取って、本質的な課題の解決に向けて、まさに国がリーダーシップを取って対応していただきたいと思いますが、この点、平岡航空局長か、お願いします。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えをさせていただきます。 御指摘のとおり、労働環境の改善を図るためには、場合によっては受託便数の削減が必要となるというケースもあり得るというふうに考えており、その場合には更に大きな問題に発展する可能性もあり得るというふうに考えております。 このため、スイスポートジャパン社に対しましては、外国エアラインの業務引受けを制限することが避けられないのであれば他社の協力を仰ぐなど、運航への影響を最小限にとどめるよう指導しているところです。また、航空局といたしましても、業界団体を通じまして、スイスポートジャパン社からの依頼があった場合には可能な範囲内で受託を検討するように要請をしているところでございます。 さらに、より本質的な課題の解決に向けましては処遇改善や人材確保などに取り組む必要があり、業界団体ともしっかりと連携をいたしまして、補正予算も活用し、持続可能な空港業務の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、今回の問題をしっかり受け止めていただいて今後の対策につなげていただくことを、これは強く、大臣始めリーダーシップ取っていただいて対応していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 では、続きまして、テーマ変えまして自動車整備士に関連して質問させていただきたいと思います。 お手元の資料の二番を御覧いただきたいと思います。是非、大臣も見ていただいて。これ、自動車整備士の有効求人倍率、全国でどうなっているのか、平成二十八年と令和三年度を比べたものになっています。 平成二十八年度当時も自動車整備士の人材不足というのは言われていました。この当時で、全国平均で有効求人倍率二・九となっています。今、令和三年度、直近では全国平均で四・五五まで上がってきていると。大臣の地元の広島はもう七・四三です。もうめちゃくちゃ人手不足、自動車整備士のなり手がいないと。ほかの県ではもう八を超えている県もあると。こういう大変な人材不足に陥っているというのが自動車整備士業界の一番の大きな課題というふうに、是非認識をいま一度していただきたいなというふうに思っております。 そうした中で、国土交通省も、これまで自動車整備士の魅力を若い皆さんにもしっかり伝えていこうという活動もしていただいております。例えば、学校の社会科の授業で自動車整備士の皆さんのサービス工場を社会科の授業として見学に行くとか、あるいは高校生、大学生の皆さんに職場体験を夏休み等を利用して三日間体験してもらう、こんなプログラムも今年の夏から始まっています。 また、十月の二十六日から十一月の五日に行われたジャパンモビリティショーの中では自動車整備士の専用ブースが初めて出展されて、子供たちが、自動車整備士の皆さんが実際に使う工具を使ってボルトやナットの締め付けをやったり、カート用の小型のエンジンを分解して組み付けたり、もう目を輝かせてやっている、そういう姿を私も直接見てきました。 子供たち、若い皆さんにこういった自動車整備士の魅力とかあるいは重要性を知っていただく取組はこれからも継続してやっていただきたいというふうに思っておりますが、これまでの、先ほど一部紹介しましたが、自動車整備士の皆さん、若い皆さんにいろいろ知っていただく活動の実績、評価、そしてこれからどういうふうにこういった活動を継続していくのか、その基本方針についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、浜口委員から様々な取組をおっしゃっていただきまして、ありがとうございます。 本年度、新たに、高校生に整備工場を見学していただく社会科見学、それから高校生などに自動車整備士の仕事を体験していただく仕事体験事業、それから、先ほどお話のございましたジャパンモビリティショーにおいて子供たちにナットの締め付けやエンジンの分解、組立てなどを体験していただくブースの出展などを行っているところです。取組を開始した本年六月以降、社会科見学は十八か所四百二十五名、仕事体験事業は百三十七か所二百二十一名の方に参加いただきました。また、ジャパンモビリティショーの体験ブースは約八千名の方に来ていただきました。参加者からは、将来の進路としての自動車整備士を考えるようになった、自動車整備士の仕事について理解が深まったといった感想をいただいております。未来の自動車整備士の確保につながるものと期待しております。 これらの取組を通しまして、推進して、自動車整備士の確保、魅力向上、全力で取り組んでまいりたいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、いい取組もたくさんしていただいていると思いますので、継続してこういった活動を是非対応していただきたいというふうに思っております。 一方で、自動車整備士として今働いている皆さんが、若くして二、三年で自動車整備の仕事から離れて違う仕事に転職してしまうといったケースも非常にまだまだ増えています。こうした現役の自動車整備士の皆さんが自動車整備の仕事にやっぱりやりがいや働きがい、そして使命感を持って長く働いていただけるような環境をいかにつくっていくのかというのもすごく重要なテーマになってきているというふうに思っています。 政府の方も、この自動車整備士の皆さんの働きやすい職場ガイドライン、こういったものを業界団体とも作っていこうという動きになっているというのは承知しておりますが、このガイドライン、いつまでに作っていくのか、そしてその中にはどういった要素を織り込んでいくのか、現時点での検討状況も含めてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) 今御指摘ありましたように、自動車整備士が働きやすい環境を整えて定着を図っていくために、国土交通省におきましては整備事業者が取り組むべき内容をまとめたガイドラインの検討を行っております。 このガイドラインには、整備事業者に推奨する取組としまして、例えば、シフト管理の導入による働き方の柔軟化、またメンター制、つまり年齢の近い先輩が新入社員等をサポートする制度、このメンター制の導入による整備士同士のコミュニケーションの促進、また女性整備士のための女性更衣室の設置、またキャリアと連動した給与アップの仕組みづくりなどを盛り込むことを現在検討しております。 今後、自動車整備士や関係業界の御意見も聞きながら、年度内を目途にガイドラインを作成できるよう着実に検討を進めてまいります。
○浜口誠君 是非、年度内ということですので、あと、業界の皆さんの意見を聞いていただくのと同時に、やっぱり今働いている現役の整備士の皆さんからもいろいろ意見聞いていただきたいと思います。岸田総理にも車座対話、一度大臣も御出席していただいて現役整備士のお話を聞いていただいたことありますけれども、もっと幅広く、働いている皆さんから見たときにどういう職場になれば働き続けたいと思うのか、これは直接働いている皆さんの意見を反映させていただくことを、これは強く要望しておきたいと思います。 続きまして、自動車整備士の仕事に就くには整備士の専門学校に入学する場合が多いです。 お手元の資料三ページちょっと見ていただくと、自動車整備士の専門学校に入学する学生の方、資料三ですけれども、二十年前は一万二千人を超えるぐらいの方が入学をしていましたが、今直近、足下では六千五百人程度と、約半減という状況になっています。こうした自動車整備士を目指す若者に整備士の学校に入学を促していくためには、一つは学校の授業料等の学びに係る負担の軽減、こういったことも大変重要な視点ではないかなというふうに思っています。六月に発表された中間取りまとめの中にも、この学びの負担軽減を図ることはしっかり取り組んでいくべきだという趣旨の御提言もいただいております。 これまで、この学びの金銭的な負担を下げるためにどのような支援を国としてやってきているのか、そしてその結果、成果は出ているのか、その点について斉藤大臣から現状をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 学生の金銭的な負担の軽減につきましては、来年度より、文部科学省における高等教育の修学支援制度の対象が、低所得者世帯のみならず世帯年収六百万円程度までの理工農系の学生などにも拡大される方針と承知しておりまして、自動車整備専門学校の学生の負担軽減にも資するものと考えております。 国土交通省におきましても、この新制度を含め、各種奨学金制度が有効に活用されるよう、高校生や保護者に周知してまいります。 また、これらの取組による成果としては、自動車整備専門学校の入学者数については令和三年度に、成果につきましては今のお金の話だけではなくて、先ほど来申し上げたいろいろなブースの話ですとか、そういうことも含めましてこれらの効果が現れまして、入学者数については令和三年度に、それまでの減少傾向から僅かではありますが増加に転じ、回復の兆しを見せつつあります。 金銭的な負担の軽減につきましては、文部科学省の、先ほど申し上げました修学支援新制度の対象拡大が来年度から予定されておりますが、これによる負担軽減の効果や奨学金の活用状況、学生のニーズ等を踏まえ評価を行いまして、入学者の増加を目指して引き続き検討してまいりたいと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、大学四年間のうちの二年間大学行くより専門学校の二年間行った方が授業料高いといったデータもありますので、やはりその辺の、やっぱり一人でも多くの学生が自動車整備士の専門学校に行けるような、行きやすいような環境づくりというのは引き続き御支援をいただきたいなというふうに思っております。 続きまして、処遇の面でお話をさせていただきたいと思います。 資料の四番が今の自動車整備士の皆さんの年収の水準をこれ表したものです。いろんな活動をやっていただいて、自動車整備士の皆さんの年収もここ数年増加傾向にはあります。全体で、今足下では年収四百六十九万円ということで、ここ数年で年収レベルで四十万円ぐらい上がってきているというのが状況ですが、一方で、ここにあるように、全職種の平均年収と比べるとまだ三十万円低いんですね。だから、もっとこの整備士の皆さんの処遇を上げて、国家資格取って、車社会、ドライバーの皆さんやその車を利用されている皆さんの命を守る仕事をしておられる皆さんですので、しっかりとした処遇水準に上げていくということは大変重要だというふうに思っております。 そうした自動車整備士の皆さんの処遇を底上げするためにこれまで政府としてどのような支援を行ってきているのか、更にこれ強化していただく必要があるというふうに思っておりますけれども、そこに向けての今後の対応、そして今の処遇水準を大臣としてどう受け止めておられるのか、その辺の現行の水準に対する斉藤大臣としての御認識をお伺いできればと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自動車整備士の年間総所得につきましては、官民で連携した賃上げの取組もございまして、令和二年から二年間において全職種の平均約二%を上回る約九%、約四十万円増加しております。しかしながら、依然として全産業平均を下回っておりますけれども、その差は小さくなってきており、令和二年には五十五万円の差であったものが令和四年には二十八万円の差となっております。 国土交通省としては、これまで自動車整備工場の経営者向けのセミナーを全国で開催するとともに、各地域の自動車関係団体等のセミナー開催を支援して自動車整備士の処遇改善の重要性や対応事例などを共有してまいりましたが、先ほど申し上げましたような効果を踏まえ、引き続き自動車整備士の処遇改善のための取組を進めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 自動車整備士の資格を持っているんですけれども処遇が低いから今自動車整備の仕事に就いていなくて部品工場で働いていますという女性の方から、やっぱりもっと自動車整備士の給料が良くなれば、私、自動車整備好きなんでやりたいんですけどと、そんな声も直接伺っておりますので、引き続き処遇の底上げ、国交省としてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。 整備士で最後ですけども、技能実習制度の見直しが行われております。技能実習制度が変わることによって、自動車整備士あるいは航空整備士の皆さんが今後どのような対応になるのか、とりわけ特定技能二号への対応について、それぞれ自動車整備士の皆さん、そして航空整備士の皆さんの今後の対応についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) 自動車整備の分野では、平成二十八年四月から外国人技能実習生の受入れを開始しております。昨年十二月末の時点で約三千六百名が自動車整備工場において実習を行っています。 それから、御指摘ありました外国人技能実習制度の見直しにつきましては、法務省における最終報告書等も踏まえつつ政府全体で検討が進められていると承知しておりまして、自動車整備につきましてもその中で適切に位置付けられていくものと考えております。 本年六月には、在留期間の更新に上限のない特定技能二号の在留資格に自動車整備分野を追加することが閣議決定されております。これによりまして、現在、特定技能一号の資格を有して自動車整備工場で働いている方々は、評価試験に合格するなど一定の条件が満たされましたら二号に移行することが可能となります。 このため、国土交通省では、その特定技能一号の資格を有する方が二号への移行を希望する場合にスムーズに移行できるよう、評価試験の作成など必要な準備を速やかに進めてまいります。
○政府参考人(平岡成哲君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、航空整備士におきましても、コロナ禍からの航空需要の急速な回復や今後のインバウンド需要への対応に向けて人手不足が懸念されるところでございます。 このため、優れた人材の長期的な育成確保を目的として、まず、平成三十一年四月に航空機整備分野を特定技能一号の対象とし、さらに令和五年六月、特定技能二号の対象に追加したところでございます。 特定技能一号の対象者は令和四年四月より航空整備の業務に従事しており、これらの者が令和七年四月以降、特定技能二号の要件である三年以上の実務経験を満たすことになるものと期待されているところでございます。 このような状況などを踏まえながら、特定技能一号から二号へのスムーズな移行が可能となるよう、引き続き受入れ企業である航空会社などと連携して準備を進めてまいります。
○浜口誠君 時間が参りましたので終わりたいと思いますが、しっかりと進めていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 物価高騰が暮らしに襲いかかっています。食費や日用品などを節約している多くの国民にとって節約のやりようがないというのが家賃なんですね。これまで、派遣村、ネットカフェ難民、コロナ危機など、住まいの保障ということは幾度となく政治の課題になりながら、本格的な政策は検討されないままになっています。 まず、資料一なんですけれども、国立社会保障・人口問題研究所が二〇二一年に出版した「日本の居住保障」から取ったものです。 住居費が可処分所得の四割を超える世帯の人数が総人口に占める割合、これを住居費過重負担率、住居費の負担が重過ぎる人の割合として算出をして国際比較をしています。日本は一九・三%、民間賃貸住宅では三五・五%、しかも、所得が下位二〇%では七三・二%の人たちが住居費が重過ぎるということになるんですね。 国際比較で全体として高い数値なんですが、特に低所得者の過重負担率というのは突出して高くなっています。これは日本の住宅政策の貧困を表していると思いますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、田村委員から住居費過重負担率についてお示しがございました。 この住居費過重負担率については、OECDの二〇二〇年の調査によりますと、持家と賃貸の合計では日本は八%程度となっておりまして、北欧諸国やイギリスといった国々と大きく変わらず、フランスやドイツよりは高いものの、アメリカよりは低い数値となっております。ですから、今、田村委員お示しになったこの資料とちょっと数字が違うわけでございますけれども、OECDの資料ではそうなっております。 その傾向は、人口、世帯構成や地域的特性、歴史的背景、住まいに対する志向といった事情によって異なり、必ずしもその数値が住宅困窮に直接的に結び付くものとは言えないと考えております。他方、そうした数値にかかわらず、現に住宅の確保に配慮が必要な方もいることから、誰もが安心して暮らせる居住環境の整備は重要な課題であると認識しております。 住宅政策につきましては、戦後の絶対的な住宅の不足の中で、公営住宅の整備など、全世帯数を超える住宅供給を確保することから始まり、居住水準や住宅性能の向上を図るとともに住宅セーフティーネット制度を充実してきたところであり、こうした施策に引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 これ、配った資料もよく見ていただければ、例えば、ちょっと見えにくいんですけれども、非民間の賃貸、つまり公営住宅ですよね、日本の高さってひどいですよ、これ負担の高さ、この表で見てもね。 それで、今イギリスの話ありました。しかし、イギリスというのは、この住居費過重負担率の中に家賃補助は考慮されていないんですよ。二〇一九年三月時点で、イギリスの家賃補助は三百九十八万件、住居世帯率は一四・六%、平均支給額は一世帯当たり月額四百三十四ポンド、日本円にして約六万円なんですね。ですから、資料の二見ていただくと、二〇一五年、政府支出の住宅手当は、イギリス、GDP比で一・四%になるんですよ。 それから、フランス。二〇一八年、住宅予算の四三%が住宅手当なんです。一人親世帯の六二%に住宅手当が支給されています。もちろん、家族手当は日本よりも格段に充実している上での住宅手当なんです。 ですから、日本は非常に家賃が高いのに住宅手当がないという、そういう国でもあるんですよ。持家については住宅ローン減税などの支援制度がある、だけど賃貸の居住者に対して一般的な家賃補助制度がない。これ、なぜなんでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 住まいは生活の基盤であり、持家のみならず賃貸住宅も対象に、様々なニーズに応じた住まいの確保を支援してございます。 賃貸住宅につきましては、全ての賃借人の家賃について消費税が非課税となってございます。加えて、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で住まいを賃貸する公営住宅の供給に加え、セーフティーネット住宅の確保や家賃低廉化の支援を行ってきたところであります。 御指摘の一般的な家賃補助につきましては、市場家賃の上昇を招く懸念はないか、適正な運営のための事務処理体制が必要ではないか、住宅扶助を始めとする社会保障制度との関係を整理する必要があるのではないかといった課題があり、慎重な検討が必要と考えてございます。 先生御指摘のこの②の資料でございますけれども、日本のこの支出の割合は、恐らくこれは生活保護の住宅扶助、約六千五百億円程度でございますけれども、そういったものと私どもの家賃対策の補助の合計があるものと考えてございますが、恐らく生活保護の占める割合が非常に大きいデータとなってございます。 こうした観点から、引き続き、その福祉政策を所管する厚生労働省や地方公共団体とも連携して取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○田村智子君 いや、日本はその生活保護の住宅扶助ぐらいしかないんですよ、ということなんですよね。 それで、国交省もいろんな家賃についての調査やっていますよね。大変興味深いと思うんです。 資料の三。三十歳未満の勤労単身世帯一か月当たりの平均消費支出に占める住居費の割合、一九六九年は四%台、八九年一〇%台、二〇一九年には男女とも二五%を超えているんですね。 この三十年間で実質賃金は上がらない、若年層は特にね、非正規雇用増えた、奨学金の返済額も増えた、そして家賃負担は倍以上になったと。これ、何かの事情で収入が減ったり思わぬ出費となればたちまち家賃が払えなくなって、一か月滞納すれば生活困窮、もう住まいを失いかねない、こういう状態なんですね。 こういう家賃による生活困窮が日本では当たり前のようになっているということが異常だと思うんです。だから、家賃補助制度、これ日本でも検討が必要だと考えますし、是非、今いろいろ検討課題あると局長言われたんだけど、海外の事例とかも是非研究してみてはどうかと思うんですよ。 大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 住まいは生活の基盤であり、住宅の確保に配慮が必要な方も含め、誰もが安心して暮らせる居住環境の整備が重要です。 先ほど局長から答弁がありましたけれども、国土交通省においては、公営住宅の供給に加えて、セーフティーネット住宅の確保や家賃低廉化の支援を行ってきたところです。さらに、令和五年度からセーフティーネット住宅に係る家賃低廉化補助の支援期間を一定の場合に延長し、支援の充実も図っております。 引き続き、福祉政策を所管する厚生労働省や地方公共団体とも連携しながら、誰もが必要な住まいを確保できる環境整備に取り組んでまいりたいと思っております。
○田村智子君 今のセーフティーネット住宅については後でもう一回聞きたいと思うんですけれども、大臣言われたとおり、その住まいというのは、就労、就学、そして社会保障を受けるときの基礎になるわけですね。住まいを失うと、これらが全部がたがたと崩れていってしまうわけですよ。ですから、人間が社会の中で生きる土台というのが住まいであって、その住まいを保障するということを住宅政策の柱に据える必要がいよいよ出てきているというふうに思うわけです。 もう一点、ジェンダーの視点からも見てみたいんです。 資料の四、横浜市の単身世帯の住まいの状況・ニーズ調査報告書から取りました。これ、横浜市男女共同参画推進協会が、三十五歳から六十歳で働いている単身の男女それぞれ二百五十名を対象に調査を行った報告書です。賃貸住宅の居住者は、単身女性の六五%が家賃六万円以上、これは単身男性よりも一二%多いんです。 もう一つ調査をお示ししたいんです。これ、任意団体のわくわくシニアシングルズというところが、二〇二二年中高年シングル女性の生活状況実態調査というのをやっています。 四十歳以上のシングル女性二千三百四十五人が回答しているんですけれども、民間住宅に居住している方が約四割、その四割近くが住居費が七万円以上と、そして全体の六割以上が住居費を払うと生活に余裕がないと答えているんです。 書き込まれた意見も、五十代正規職員、家賃の負担非常に重い、失職、年金生活になった場合、現在の家賃が払えない、家賃の安い部屋に引っ越そうとしても単身高齢女性は容易に部屋を借りることができない、政府には家賃補助金や単身女性が公営住宅に住む権利を要求したい。四十代非正規職員、収入が大幅に減ったときに家賃が払えるかどうかが将来の不安の中で一番大きな割合を占めている、住居がなければ何もできない、単身者への住宅支援をしてほしいと。こういうような意見がいっぱい書かれているんです。 女性が自立して働く時代になっても、その女性たちは非正規が当たり前、正規雇用でも昇給、昇格の格差が当たり前されてきました。単身者への家賃支援、あるいは女性の住まいの権利、こういうこともやっぱり住宅政策の中で検討が必要になってくると思うんです。いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 単身者や女性の中にも住宅の確保に困難や不安を感じている方がいらっしゃる、このように認識しております。このような方々も含め、誰もが安心して暮らせる居住環境の整備を行っていかなくてはなりません。 このため、国土交通省では、低額所得者や一人親世帯など住宅の確保に配慮が必要な方に対して、公営住宅の供給に加えて、セーフティーネット登録住宅の確保や居住支援を推進しています。 また、現在、国土交通省、厚生労働省、法務省の三省合同で設置した有識者検討会におきまして、住宅セーフティーネットの機能の強化に向けて住宅政策と福祉政策が一体となった居住支援の在り方などの検討が行われているところです。 引き続き、単身者や女性の住まいの課題や現状を踏まえ、支援の充実に取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 本当に公営住宅の入居の条件が非常に狭過ぎるんですね、日本の場合。これ、単身女性入れるかって、入れないですよ、ほとんどの自治体が。そういう要件にしてないですよ。物すごい不安を今シングルの女性たちが抱えている。ここに応える政策検討を是非行ってほしいんです。 今まで答弁の中で住宅セーフティーネットのことが何度も言われてきたんですね。二〇一七年、この住宅セーフティーネット法改正時、最大月額四万円の家賃低廉化を国交省、宣伝しました。しかし、予算僅か三億円なんですよ、三億円。しかも、昨年度の実績というのを見ると、全国で僅か二十三自治体。セーフティーネット住宅で、その家賃低廉化された住宅と言われているのは四百五十二戸しかない。国の支出は、予算三億と言ったけれど、七千二百万円弱にとどまっているんですよ。これ、だから設計が駄目だと思うんです、制度設計が。貸し手側に手を挙げてくださいねと、で、貸し出す部屋に対してお金を出しますよと、これでは全く普及しないということが既に明らかになっているんじゃないでしょうかね。 この住宅セーフティーネット法、五年の見直し、先送りにされています、今。是非検討していただきたいのは、住宅困窮者はもちろんなんですけれども、今、家賃負担によって生活が苦しいという人を広範に対象にして一般的な家賃補助制度がどうしたらできるのかと、こういう検討が必要になると思うんですよ。そうであってこそセーフティーネットの名にふさわしいと思うんです。こういう、人に対する家賃補助、ここを住宅政策全体の、位置付けるという抜本的な改革、必要になってくると思うんです。 幸いといいましょうか、本当はやるべきだった見直しが先送りになっていますから、ここは思い切った検討に踏み切っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 住宅に困窮している方々は、住宅だけではなく様々な生活上の課題を抱えております。このため、先ほど申し上げました三省合同の検討会におきましては、これらの方々の課題や現状を踏まえ、賃貸住宅に円滑に入居し安心して生活できるようにする観点から幅広く議論が行われているところでございます。九月に検討会が取りまとめた中間とりまとめ素案では、今後の住宅困窮者に対する居住支援の在り方として、入居時のみならず、様々なニーズに応じた入居中のサポートの充実や地域の支援体制整備の推進など幅広く御提案いただいているところです。 引き続き、居住支援法人や関係省庁ともしっかりと連携し、この御提案も踏まえまして、住宅政策と福祉政策が一体となった住宅セーフティーネット制度の強化に取り組んでまいりたいと思います。
○田村智子君 やっぱり公営住宅の再構築、それからUR賃貸住宅も法律の条文どおりに家賃減額制度を機能させる、これぐらいはすぐできることだと思うんですね。ところが、今こういう公的な住宅というのは減少の方向なんですよ。一方で、都市部では、大手ディベロッパーの要求のままに、容積率の緩和でタワーマンションどんどん建つと。で、その周辺地域は家賃高くなって、むしろ市民が追い出されていくという状況ですよね。地方も、インバウンドだといって高付加価値ホテルが建てば、周りがやっぱり家賃上昇になっていくわけですよ。これでいいのかということが問われています。 是非、欧州などの住宅政策、調査研究して、住宅とか建物というところを重視した行政から、住まいを保障する、人を尊重した住宅政策、この転換を求めて、質問を終わります。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 本日は、JR東日本、西日本が来年春から開始する障害者割引乗車券のウェブ予約、そして決済のサービスについて質問いたします。 障害者の社会参加には、健常者と同様に交通機関の利便性は不可欠ですが、まだまだ、いつでもどこでもバリアを感じずに安心して電車を利用する状況には至っていません。 資料一を御覧ください。 ここには、JR東と西で来年二月に開始される障害者割引乗車券のウェブ予約サービスにおいてマイナンバーカードが必須であることが書かれています。障害者が電車を利用する際、障害者割引の乗車券をウェブで予約できるようになることはとてもうれしい限りですが、しかし、なぜマイナンバーカードの取得が必須の条件になっているのでしょうか。 マイナンバーカードの取得は義務ではないはずですが、マイナンバーカードを持っていない障害者の場合はどういう方法で乗車券を購入したらよいのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 御質問いただきましたマイナンバーカードを取得されていない利用者の方におかれましては、これまでと同様にJRの駅の窓口におきまして障害者割引乗車券を購入することとなると承知をしております。
○木村英子君 おかしいと思います。車椅子ユーザーとして、私はちょっとそこは納得できないところがあります。 障害者の人たちが乗車券を買いやすくするためにウェブでの予約ができるサービスということで始まるそうですけれども、マイナンバーカードを持っていない障害者が利用できないサービスをJR東日本や西日本が進めることは、誰一人取り残さないという国交省の理念から外れていると私は思います。 障害者は、ふだんからバリアがたくさんあって、鉄道を利用しづらい状況にあります。その上、ここ数年、JR各社のみどりの窓口が減らされており、障害者割引の乗車券などを購入するのが非常に困難な状況にあります。 資料二を御覧ください。 JR東のみどりの窓口の例を挙げた場合、みどりの窓口設置数が最も多かった二〇〇〇年度の七百四十二駅から、二〇二一年五月には四百四十駅、二〇二二年四月時点では三百六十四駅まで減っています。さらに、JR東は今後二〇二五年までに百四十駅程度に減らす方針を打ち出しており、ますますみどりの窓口は減っていき、駅を利用しづらい状況に拍車を掛けています。 また、資料三を御覧のとおり、駅での待たされる問題も、解消がされるどころか人員削減によってますますひどくなり、車椅子の人が最寄りの駅からみどりの窓口に行くまでに駅員が対応できず、乗りたい電車に乗れなかったり、駅で長時間待たされ、目的地に着くまでにとても時間が掛かるのは当たり前の状況になっています。その上、みどりの窓口に着いてからも三十分から一時間待たされることが多く、割引切符を買うために自宅からの往復で半日掛かるときもあります。ですから、車椅子を利用している人は、駅で待たされることも想定した上で予定を立てないと時間どおりに目的地に着けないことも多々あります。 最近では、人員削減により、電車を利用する前に連絡をしないと駅員が対応してくれない駅が増えてきました。障害者にとっては、このような状況では体力的にも精神的にも負担が多く、楽しいはずの旅行が、行く前からのバリアの多さに外出を控えてしまう人もいます。実際に私の元に相談に来られた障害者の方からは、窓口がなくなって券売機に一時間以上並べさせ、挙げ句、駅員から車椅子座席に対応できるか分からないと言われ、結局その日には買えずに翌日にまた駅に行かなければならなくなったとか、みどりの窓口が次々と閉鎖され、最寄りの駅には窓口がなくなり遠くの駅のみどりの窓口に行かないと乗車券が買えなくなったなどの悲痛な声が後を絶ちません。 障害者が乗車券をウェブで購入するためにマイナンバーカードが必須になってしまうと、マイナンバーカードを利用している人と利用していない人の格差が生まれ、取り残されてしまう障害者の人が出てきてしまいます。 マイナンバーについては現在様々な問題が指摘されていますが、障害者の方については、今年六月二十日に静岡県で障害者手帳の情報が六十二件も他人のマイナンバーにひも付けられていたことが明らかになり、その後もマイナンバーに別の人の障害者手帳の情報が誤ってひも付けられるケースが相次いだことを受けて、厚労省は全ての自治体を対象に総点検を行うよう指示を出しています。 資料四の十一月九日のマイナンバー情報総点検本部の資料やその後の報道によると、合わせて五千件以上ものひも付けのミスがあったことが判明しています。障害者にとっては、障害者手帳はその人のプライバシーそのものです。他者の支援を必要とする障害者にとって、より不安が大きくなり、マイナカードを取得することをためらう方が多くいます。 資料五を御覧ください。 実際に障害当事者からもマイナンバーカードを条件にすることへの懸念が示されており、日本障害者協議会の藤井代表は、便利になることは良いが、障害者の間で格差ができる可能性があるサービスを社会性の高い公共交通機関がつくるのは良いことではない、マイナンバーカードを使わずに同等のサービスを受けられる方法を考えることはできるはずだという意見が述べられています。また、同じ記事では、障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会の家平事務局長が、マイナカードを取得できない障害者もいるのに取得が前提で社会が進んでいる、そういった仕組みが事業者で広がっていくと排除されている感じがする、本来は障害者にとって便利になるサービスのはず、公共交通機関なのでなるべく全ての人が使えるような設計をしてほしいとも言っています。 このように、公共交通機関である鉄道においてサービスを受けるためにマイナンバーカードを必須の条件とすることは、国交省の対応指針にもあるように、障害者でない者に対しては付さない条件を付けることに当たり、対応指針にも反していると私は思います。 ですから、国交省として、来年春に開始されるウェブ予約に当たって、マイナンバーカードを利用している人と利用していない人の格差を生まないためにも、マイナンバーカードを取得していない障害者が安心してウェブ予約による鉄道が利用できるように、何らかの方策を立てて選択肢を広げるようJRに働きかけをしていただきたいと思っています。 例えば、ウェブでの本人確認については、クレジットカードや銀行口座を作る際などに身分証明書を写真でアップロードする方法も一般的ですし、航空会社や一部の映画館ではマイナンバーカードがなくても障害者割引のチケットを買えるようにしています。そういった事例を参考にしつつ、障害者手帳や写真をウェブに登録するような方法なども検討していただき、取り残される障害者が出ないようにしていただきたいと思います。 このサービスは二月に開始されるので、サービス開始までに間に合うようにJR各社に対し早急に働きかけをしていただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 政府全体の取組といたしまして、令和二年十二月二十五日に閣議決定されたデジタル・ガバメント実行計画におきましては、民間手続においても、障害者の負担軽減や均等な機会の提供のため、オンラインによる施設等の障害者割引入場券の予約、購入等への対応について、民間事業者等に対して要請を行うと記載されております。 このような手続のオンライン化に当たっては、マイナポータルとの連携によりウェブ上で障害者手帳を確実に確認することができるため、国土交通省としては、マイナポータルとの連携を含め、予約、購入のオンライン化対応を、済みません、失礼しました、オンライン化対応を図ることについて、鉄道事業者に対して検討を要請してきたところです。 このような状況を受け、JR東日本は来年二月から、またJR西日本は来年春から、マイナポータルと連携したオンラインにより障害者割引乗車券をお申し込みいただけるサービスを開始することとしております。 政府におきましては、マイナンバーカードにつきましては関係機関が連携して取得の促進や普及に取り組んでいるところでございますが、議員御指摘の点につきましては、鉄道事業者の責務といたしまして、障害をお持ちの方を含め、利用者利便の確保や向上について常に検討していくことは重要と考えており、マイナンバーカードをお持ちでない障害者の方への対応についても、JRにおいてその一環として考えるよう促してまいりたいと思います。
○木村英子君 ウェブでの予約の事業については来年二月から始まるということですので、それに間に合うように早急にJR各社に働きかけをしていただきたいと思っています。 また、今後のeチケットのウェブ予約などの新たなサービスについても、マイナンバーカードの取得が困難な障害者が取り残されないように何らかの方策を検討していただき、利用できるように配慮していただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○委員長(青木愛君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時十三分散会