国土交通委員会 第2号
- 発言数
- 183 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/11/09
会議録
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、田村智子君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府総合海洋政策推進事務局次長木原晋一君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に東日本高速道路株式会社代表取締役兼専務執行役員建設事業本部長高橋知道君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本佐知子君 自由民主党、三重県選挙区の山本佐知子です。今日はどうぞよろしくお願いいたします。 斉藤大臣におかれましては、この六月に私の地元三重県志摩市で行われましたG7交通大臣会合に御出席をいただきました。イノベーションを大きなキーワードにしまして、地域交通や交通インフラへの投資の在り方などについて議論をされています。三重県の経済効果は九十八億三千万円と推計されました。 大臣に是非、このG7会合の成果、そして私の地元三重県に行かれましての感想、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今年六月十六日から十八日までの三日間、三重・伊勢志摩でG7交通大臣会合、開催させていただきました。歓迎レセプションには山本議員には国会終了後駆け付けていただきまして、盛り上げていただき、本当にありがとうございました。 今回の会合のテーマは、イノベーションによる誰もがアクセス可能で持続可能な交通の実現というテーマでございました。大臣会合としては初めて、バリアフリー化の推進、地方等での移動手段の確保、交通分野の脱炭素化、いずれも初めてでございまして、えっ、これまで議論していなかったのとこちらがびっくりしたぐらいでございます。これらの政策課題は、G7各国の交通部門が直面している高齢化の進行や温室効果ガスによる気候変動といった社会的課題に起因しているものであり、G7各国が認識を共有し、取り組むべき施策の方向性を大臣宣言として取りまとめられたことは非常に大きな成果であったと考えております。 そして、印象に残りましたのは、まず歓迎レセプションでは地元の高校生たちが料理を作ってくれたこと、それから全てのエクスカーションで、現地に行きますと、地元の高校生が英語で、全て地元の学生さんたちが案内してくれたことでございます。また、終わった後の記者会見は子供記者会見ということで小学生の代表の方から質問を受けると、こういう場面もございました。そういう中で本当にその地元の方に温かく迎え入れていただいて、それを各国の大臣がしっかりとそのホスピタリティーに感動していたというのが私の本当に今回の大きな印象でございます。 我が国としては、今回の会合での議論を土台として、今後の国際機関における議論をG7がリードし、その意思決定においてG7の考えが反映されるようしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 各国、交通事情かなり異なると思いますけれども、その中でも共通の目標である脱炭素化、特に今回SAFについて活発な議論があったということでした。日本の技術力を是非発揮して、これからもこういった分野でも日本の存在感を高めていければと思います。 子供記者、取材、会見のことを今おっしゃっていただきましたが、斉藤大臣が、みんなが世界でこれから活躍してくれたらいいなと言ってくれたそうなんですね。そうすると、子供たちも、やっぱり地域のために頑張らなあかんなとか非常に意識が変わってきて、本当に良かったと地元の市長もおっしゃっておられました。 大臣とお話ししたよというのが、この子供たちの心の中でもう何十年も多分思い出に残っていると思います。そして、彼女、彼らたちが政治にもこれから興味を持ってくれるんだと思いますので、地元の子供たちに夢を与えていただきまして、本当にありがとうございました。次は、是非ナローゲージに乗って、お待ちしておりますので、こちらも非常に課題を抱えておりますけれども、是非お越しをお待ちしております。 さて、今日は、私、結構細かく各論について御質問をさせていただきたいと思います。 まず、ホテル、旅館の人手不足解消に向けて政府の財政支援について伺います。 さきの大臣所信表明でも、喫緊の課題である観光地、観光産業における人材不足対策に取り組むことを明言されました。コロナ以降、多くの財政支援が実行されて、観光業界も未来に向けた投資ができるようになりました。特に千五百億円規模の再生・高付加価値化事業は、ホテル、旅館だけではなくて、地域の建設会社、水回り、電気工事、資材会社など多くの地域経済を動かす原動力になっています。 ただ、こうした今までの補助金というのは、客室とかロビーとか食堂とか大浴場とか、お客様の目に触れる空間、お客様が使う空間を整備、更新するという立て付けになっています。しかし、今、お金を生まない空間、お客様の目に触れないスタッフだけが働く空間、つまりバックヤードについての直接的な支援が急務になっています。 実際、ホテル、旅館の関係者と話をすると、人手不足解消に向けて今最もリニューアルしなければならないのはこうした部分だということなんです。バックヤードといっても、何もフロントだけを指すんではないんですね。配膳ロボットとか掃除ロボットとか、これを導入するために設備、施設を整える、お客様への準備のためにスタッフが働く場所について効率的な動線にするための整備をする、こうした部分への支援を考えることが旅館、ホテルの人手不足解消に大きく寄与すると思いますが、国としてのお考えをお聞かせください。
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。 宿泊業においては、観光需要の回復に伴い人手不足が大変深刻化していると認識しております。インバウンドを始め、今後更なる増加が見込まれる観光需要を着実に取り込み、観光による経済効果を全国各地に波及させるためには、受皿となる宿泊業の人手不足の解消が急務です。このため、今月二日に閣議決定された総合経済対策におきまして、観光地、観光産業の人材不足対策が盛り込まれたところでございます。これを踏まえ、委員御指摘のように、バックヤードも含めて従業員の働き方を効率化、省力化し、人手を掛けるべき業務に人材を充てることができるようにする対策など、総合的な人手不足対策を実施するために必要となる予算、これを補正予算に計上するよう現在調整を進めているところでございます。 宿泊業の人手不足の解消に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 お客様が使わないバックヤードへの設備投資、またそこで働く人の業務効率化のための投資というのは、お金を生まないので民間融資を受けるのも非常に難しいというのが現状です。今回の国交省の新しい支援の枠組みに大いに期待をいたします。 次に、不法係留船とも言われる放置艇について質問いたします。 放置艇は、不法に当該場所を占拠して、ほかの船の邪魔になるばかりではなくて、災害時に新たな二次災害を引き起こす可能性もあります。国は、法律も整備し、また平成二十五年にはプレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画、これを策定しました。令和四年度までの十年間で放置船ゼロを目指すというものです。このかいあって、この十年間で放置艇はおよそ三万二千減りました。そして、放置艇の率ですね、これも、平成二十六年は四九%でしたけれども、今は三九%、減少しています。しかし、それでも、登録数、登録艇の四割は放置艇という実態はまだ変わりません。 この現場の皆さんの地道な努力でかなり減ってはいるんですけれども、こうした状況をこれからどうやっていくのか、推進計画は昨年度が最終年であったわけですけれども、この十年間の施策の分析及び今後の対応策、どのように講じていくのか、伺います。
○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。 放置艇は、船舶が航行する際の支障となることや津波等の災害時に二次被害を及ぼすなど、日々の暮らしや経済活動に様々な悪影響を及ぼすものであることから、放置艇の解消は重要な課題だと認識してございます。 このため、国土交通省と水産庁では、平成二十五年度に十年間での放置艇解消を目標とした計画を策定いたしました。この中で、港湾、河川、漁港の管理者を始めとする関係者と連携をして、係留保管能力の向上と放置等禁止区域の設定等の規制措置を両輪とする対策を講じてまいりました。 令和四年度に実施した実態調査によりますと、放置艇の数は平成三十年度に比べ約二割減少をして五万六千隻となりました。これを自治体別に見ますと、大分県などはほぼ解消できた自治体がある一方で、増加してしまった自治体もあるなど、放置艇の増減にはばらつきが見られたところでございます。このため、今後は地域の実情をしっかり踏まえて対策を実施する必要があると考えております。 国土交通省としましては、今後の放置艇対策の方向性を取りまとめるべく、今年九月に検討会を設置したところです。その中で、全国実態調査の今後の進め方や優良事例の横展開等による実効性ある放置艇対策を年度末を目途に関係者と連携してしっかり検討をしてまいります。
○山本佐知子君 水域管理者、マリーナ、自治体など、現場の皆さんが一番事情を分かっていると思いますので、是非耳を傾けていただいて有効な対策を引き続きしていただきたいと思います。 そんな現場の声の中で、放置艇対策というと必ず出てくるのが、係留保管場所登録の義務化の問題です。プレジャーボートを含む小型船舶は、小型船舶登録法により登録義務があります。ただ、その中に保管場所の項目はありません。車であれば登録時に車庫証明が必要です。これがないと登録ができない。だけれども、船舶の場合にはそれがありません。 所有者の適正な保管責任を明確にするためにも保管場所確保の義務化をすべきと考えますが、国交省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(海谷厚志君) お答え申し上げます。 御指摘のプレジャーボートの所有者に対しましてその保管場所を義務付けるということにつきましては、不法係留船の発生を未然に防ぐと、こういう点におきまして有効な対策の一つだということは認識しております。一方で、この保管場所の確保を義務付けるためには、需要に応じた適切な係留保管場所が不可欠です。これが陸上と比べてなかなか海上は、水上は容易でないということが、逆に不法係留船の発生にもつながっているものというふうに認識をしております。 このため、国土交通省といたしましては、関係省庁それから地方自治体などと連携いたしまして、まずは既存施設の有効活用、それから施設整備などの環境整備の取組をまず進めてまいりたいというふうに考えております。そのような取組を通じまして、係留保管場所の十分な確保を行いつつ、その不法係留船の状況に応じまして、その発生を防止するための仕組みについても検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○山本佐知子君 放置船ゼロを目指していながら、一方では収容能力がないので保管場所確保の義務化ができないというのは、政策としてはちょっと何か矛盾しているかなという気もするんですけれども、是非その保管場所の確保、今、港湾でも暫定係留場所というものも確保しておりますし、また、マリーナもまだまだ収容余力がありますので、是非そういったところとも横展開をしながら確保していただきたいと思います。 例えば、今年四月は広島県、サミットがあったということで、大臣の地元でありますけれども、全てのプレジャーボートの係留保管場所の届出を義務化されました。また、放置艇解消のため、係留保管の適正化、これは義務化でないですけれども、適正化の条例を制定している自治体も全国ではたくさんあります。つまり、自治体はやっぱり困っているということでありますので、是非、そうした自治体の動きを受けて、国としてもできることを迅速に今後実行いただきますよう要望いたします。 また、放置艇がなかなかこれ減らないのは、所有権や相続権などの民法の問題が大きな壁になっているというのも一因です。行政代執行もできるわけですけれども、実際にこうした法律的な壁があってなかなか実行に踏み切れないというのが現場の率直な声だと思います。空き家のように法律の専門家の助言などがあれば解決に近づく場合もあるのではないかと思います。弁護士などの専門家に対応を委ねるなど、ソフト面での支援はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(稲田雅裕君) ただいまの委員御指摘のとおり、水域管理者が放置艇対策に取り組む上で、民法を含む法律の専門家への相談体制のほか、放置艇に関する基本的なノウハウとか知識の伝承、こういったことが課題になっているものと認識をしてございます。 国土交通省といたしましては、今年九月に設置しました検討会の中でソフト面の対応についてしっかり検討してまいります。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 私の地元の四日市港もたくさん船が、二百以上放置艇があったんですけれども、弁護士の方等、積極的に関与していただいて、そして減らしていったという経緯もありますので、様々な側面から考えていただきたいと思います。 また、法律だけではなくて、マリーナなどの民間事業者が管理者と共同して係留地を整備、運営し、また、船の販売会社やマリーナとともにモラルの啓発活動をしていくなど、民間の力も是非積極的に活用していただければと思います。 私の地元の三重県では今こういうことが起こっています。廃船業者が、これはそのオーナーがもう廃棄したいので業者にお願いをしているわけなんですけれども、全く別のところから廃船を引っ張ってきて、分からないような入り江に、海上に廃棄をしていると、そうした船が一隻でもあるとまた廃棄船が集まってきてしまう、そんな状況の場所があります。 これ、おかで言うところの産廃の不法投棄と何ら変わらないのではないかなと思うんですね。海面を占拠し、そして油が漏れて漁業にダメージを与えている、そんな悪質な行為には毅然とした対応が求められると思います。 先ほど民間活用の話をしましたが、全国では、放置艇対策をきっかけに港湾地区を整備して観光にも資する取組も生まれています。そして、さきの国会でも、漁港漁場整備法を改正して海業を通じて漁港の活性化を図る、そして、港湾法を改正して民間の力を港湾のにぎわい創出のために活用するということも進めています。 日本が成熟した海洋国家になり、また多様な海の活用を進めていくためにも、そして海の秩序を維持するためにも、まずは足下のこうした放置船対策、引き続き進めていただくことを要望いたします。 最後の項目なんですけれども、建設業の働き方に関して質問いたします。 来年四月から、皆さん御存じのとおり、建設業界でも残業時間の上限規制が適用されます。大臣所信でも、労働環境を整備し人材確保を図っていくという強い決意を語られました。今日は、その中で災害時の労働時間の取扱いについて伺います。 労働基準法第三十三条第一項では、災害その他避けることのできない事由に該当する場合には、時間外そして休日労働を行うことができるとあります。もちろん、労働基準法の趣旨を考えれば、こうした例外規定は厳格に適用されなければならないことは言うまでもありません。災害時における緊急対応強化の必要性を改めて認識しつつ、どのような場合が三十三条の災害その他避けることのできない事由に当たるのか、来年四月の適用を前に明確にしていく必要があります。 令和元年、厚労省から新基準の通達がありました。その中で、雪害、雪ですね、については、道路交通の確保等人命又は公益を保護するための除雪作業が該当すると、この災害の中に該当するとありました。しかし、私の地元も含めて日本には、除雪作業が必要なほど雪は降らないけれども、冷え込みが厳しくて路面が凍るような地域がたくさんあります。 凍結予防措置として、前日の夜に凍結防止剤を散布するために現場に出る、パトロールをする、対応のために自宅待機をする、こうした一連の凍結防止作業は第三十三条第一項に該当するんでしょうか。特に、こうした出動は、建設会社が自発的に行くものではなくて、災害協定や地域維持型JVを基に、地域を守るために自治体からの要請を受けて出動します。なおさら三十三条一項が適用されるべきと考えますが、厚労省の見解をお願いいたします。
○政府参考人(梶原輝昭君) お答えをいたします。 労働基準法第三十三条第一項が規定をしております災害その他避けることができない事由によって臨時の必要がある場合には、自治体と締結をした災害協定や施設の維持管理契約に基づいて行われる災害復旧のほか、災害により社会生活への重大な影響が予測される状況での予防的な対応によって臨時の必要が生じる場合が含まれます。 御指摘をいただきました道路の凍結防止対策対応の業務、また自治体からの出動の指示、要請、様々な状況があると思います。実際に行った業務の内容、指示の内容等について、個別具体の事案に即して監督署による、受ける許可の適否を判断する必要がございます。ですが、一般論としては、道路の凍結防止対応の業務は、人命又は公益を保護するために臨時の必要があると認められる範囲で労働基準法第三十三条第一項の適用の対象になるものと考えております。
○山本佐知子君 許可基準はあくまでも例示であり、限定列挙ではなくて、例示以外の事案についても当該事案になり得るとありますけれども、結局はその地域の労働基準監督署が判断し、許可を得ていると思うんです。 今、厚労省はQアンドAも出しておられて、非常に細かくこういう場合はこうというような書面を出していただいているんですけれども、現場のお話を聞きますと本当にいろんなケースが考えられるということで、前もってきっちりこの運用が行われる前に共通認識を持ってもらうということも大事になってくると思います。 三十三条一項の適用範囲を明確化するということは、建設会社の地域維持型JVへの信頼性を保って、そして平時の円滑な社会インフラを維持することにもつながりますので、よろしくお願いいたします。 また、こうした自治体が三十三条一項の新許可基準について理解を深め、適切に運用することも重要です。国はもちろん御存じなんですけれども、県はともかく、市や町でもしっかりこうした一連の流れを、あるいは基準を理解していただくことが必要だと思いますけれども、こうした周知については国交省の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 来年四月から時間外への労働規制が適用されてまいりますと、先生御指摘の労働基準法三十三条の規定が適用されて、上限規制の対象にならない出動は結構ですけど、そうでない、当てはまらない出動については規制の対象になるということになってまいりますので、場合によっては自治体からの要請に建設業者が応えられないという場合も考えられます。 したがいまして、地方公共団体、特に市町村が建設業者に要請を的確に行うことができますように、国土交通省としましても、自治体に対しましてこの上限規制の内容を分かりやすく周知する努力をしてまいりたいというふうに思います。 これまでも既に自治体の工事の発注部局の方から求めがございまして、規制の対象外となる出動の範囲などを自治体職員に分かっていただけるように、厚生労働省の方で作成されました建設業者向けのQアンドA、こういうものを使いまして周知をしてまいりましたけれども、今後も更に周知に努めてまいりたいというふうに思います。また、文書での周知だけでなくて、会議の場で直接説明をするという機会も行ってきておりますが、これについても更に拡大をしてまいりたいというふうに思います。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 長く建設業に従事されている方とこの前お話をしていたら、自分は災害発生時に誰よりも早く現場に駆け付けるんだと、それを非常に誇らしげにお話しされていたのが私今でも印象に残っています。 災害時、また豚熱や鳥インフルエンザが発生したときも、現場で一番しんどい対応をしていただいているのは建設業の皆さんです。災害対応力の強化、先ほど、もしかしたら応えられないときもあるんじゃないかとおっしゃっていましたけれども、災害対応力の強化というのは、これは本当に災害が激甚化している中で大変大きな課題でありますし、災害対応の担い手確保の重要性、これは非常に大事であります。 そして一方で、三十三条に該当する場合でも、これは労働時間、適切な労働時間管理とそして割増し賃金の支払、これは必須であるということを改めて共通認識として再確認して、質問を終えたいと思います。 ありがとうございました。
○永井学君 自由民主党の永井学です。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 まず、こどもまんなかまちづくりについて伺います。 斉藤大臣は大臣所信において、子供や子育て世帯の目線に立ったこどもまんなかまちづくりに取り組んでいく旨の発言をされておりました。また、子ども・子育て施策は岸田政権の最重要課題であり、今年六月に決定された骨太の方針においても、こどもまんなかまちづくりを推進していくことが盛り込まれています。 現在、私は、息子が通う小学校のPTAの会長を務めています。子育て世代のお父さん、お母さんからの生の声を伺いますが、話題に上るのは、通学路の橋の老朽化が激しいんだけれども何とかならないかとか、ボールを思い切り蹴れることができるような公園がないかとか、下の子供がいるのだが、ベビーカーを押していても通りやすい歩道整備というものができないものかなどなど、まさに、このこどもまんなかまちづくりに資するような御意見を頂戴をいたします。 このこどもまんなかまちづくりという考え方で、国土交通省関係では、子育てしやすい住宅を支援していく観点で子育て世帯向けの低廉な住宅を確保していくということや、これに加えて、子供が遊べる場や子育て支援施設、さらに、安心、安全に外出できる環境づくりも重要であると考えております。 そこで、改めてこどもまんなかまちづくりの考え方がどのようなものであるのか、斉藤大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、永井委員おっしゃいましたように、今年の六月に決定された骨太におきまして、少子化対策、子供政策の抜本的な強化を図るということで、今回、このこどもまんなかまちづくりという大きな方針が示されました。 基本的な考え方は、先ほど永井委員おっしゃったように、子供の目線、またお子さんを育てていらっしゃる保護者の皆さんの視点、そして近隣の視点と、そこに立つということが基本的な考え方だろうと思います。 国土交通省としては、子供や子育て世帯が安心、快適に日常生活を送ることができるよう、子供や子育て世帯の目線や住宅を起点とした近隣地域といった視点に立ったこどもまんなかの生活空間を形成することが重要であると考えております。 このような考え方によりまして、子育てを、子育てを住まいと周辺環境の観点から支援する、国土交通省としては、この視点から、観点から視点するこどもまんなかまちづくりを進めてまいりたいと思っております。
○永井学君 ありがとうございます。 斉藤大臣の御答弁にもありましたけれども、私としても、住まいとこの周辺環境、双方の観点から町づくりを進めていくことが重要だというふうに考えています。 子育てしやすい住まいと子育てしやすい周辺環境の双方の観点から町づくりを進めていくことで、子育て世代が集まってコミュニティーが形成され、更に多くの世帯が集まってきます。そんな町づくりを進めていけば町の活性化にも大いにつながってくると考えます。 ただし、町づくりの主体はあくまでも地方公共団体ですので、国土交通省だけでなく、地方公共団体においてもこどもまんなかまちづくりの考え方を持って取り組んでいただくことが重要だと考えています。 そこで、今後国土交通省としてこのこどもまんなかまちづくりの考え方をどのように地方公共団体に広げていくのか、伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 住まいと周辺環境の観点から町づくりを応援すると、この基本的な姿勢に基づきまして、例えば、居住地周辺における子ども・子育て支援環境の充実、子供の遊び場確保や親同士、地域住民の交流機会の創出に資する都市公園の整備、通学路等の交通安全対策の推進、子供が安全に自然環境に触れることができる河川空間の整備、子育て環境に優れた公営住宅や子育て世帯に向けた民間の空き家等の活用の推進などの取組を進めていきたいと、このように思っております。 国土交通省としては、地方公共団体や事業者においてこれらの取組が進められるよう、必要な支援をしっかり行っていきたいと思っておりますし、また、制度の普及啓発、意識の醸成などに取り組んでまいりたいと思っております。
○永井学君 ありがとうございました。 こどもまんなかまちづくりは本当にすばらしいテーマであるというふうに思います。子供に優しい、子育て世代の声がしみ渡る町づくり、そこは、多くの子供や若いお父さん、お母さんの笑い声が響き渡る町になると思います。こどもまんなかまちづくりの理念は、そんな町を数多くつくります。是非、この考え方を大切に持ち今後の国土行政を進めていただきたい。小学生の子供を持つ一父親としてもお願いをして、次の質問に移ります。 次に、リニア中央新幹線の整備について伺います。 着実に開通へ向けてその歩みを進めているリニア中央新幹線。私の地元山梨県では、先月十三日に品川から名古屋の本線区間初のトンネル開通となる第一南巨摩トンネルが開通し、関係者およそ百七十人が集まり、その完成を祝いました。橋脚なども甲府盆地の至る所で見られるようになり、地元では早期全線開通にますます夢が膨らんでいます。 しかし、静岡工区の未着工問題などから、予定されていた二〇二七年の開業は絶望的な状況です。国家プロジェクトとして取り組んでいるリニア中央新幹線の整備が早期に進むことを祈念し、幾つか質問させていただきます。 まず、工事、工事の進捗状況についてです。 先ほどお話しした静岡工区の問題だけでなく、リニアの全長二百八十五・六キロメートルのうち、難工事となる場所が点在をいたしています。例えば、岐阜、愛知県、愛知の両県をまたぐ第一中京圏トンネルです。このトンネルの名古屋駅寄りの十九・八キロメートルはシールドマシンによって掘削することになっています。JR東海は、二一年度中にシールドマシンを使って調査掘進を行う予定でいましたが、準備作業中にシールドマシンの先端のカッター部に損傷が見付かり、以降中断したままと聞いております。さらに、品川からの大深度工事、また、多くの山岳トンネルを抱え、リニア建設はまさに難工事の連続です。 このような状況の中でリニアを早期に開業させるためには、国もしっかり工事の進捗状況を把握しておく必要があると思いますが、国交省の見解を伺います。
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。 リニア中央新幹線、品川―名古屋間の工事につきましては、建設主体であるJR東海におきまして、山梨実験線を除きます工事区間二百四十三キロのうち約九割の区間で工事契約が締結され、工事が進められております。先生先ほど御指摘のように、十月十三日には山梨県の第一南巨摩トンネルが本線トンネルとして初めて貫通したというところでございます。 一方、未着工の静岡工区につきましては、大井川の水資源及び南アルプスの環境保全に関する国の有識者会議におきまして、整理された対策を講じることにより課題の解決が図られる旨の取りまとめが行われております。 国土交通省といたしましては、引き続き工事の進捗をしっかり把握するとともに、JR東海に対しまして、有識者会議の取りまとめの内容も踏まえ、静岡県や流域の市町の関係の方々と向き合い、御理解と御協力が得られるよう指導してまいります。加えて、静岡県とJR東海との対話を促すこと等により、リニア中央新幹線の早期開業に向けた取組を進めてまいります。
○永井学君 是非、静岡工区の早期着工も期待をいたしておりますし、また、この進捗を把握していくことで、開業予定を割り出す意味でも非常に重要なことであると思いますので、国も是非しっかり関与をしていただきたいなというふうに思っております。 次に、東海道新幹線との関係について伺います。 JR東海のホームページのQアンドAの中に、なぜリニア中央新幹線を建設する必要があるのですかという設問があります。その中に、日本の大動脈輸送を担う東海道新幹線は、開業から半世紀以上が経過し、鉄道路線の建設実現に長い期間を要することを踏まえれば、将来の経年劣化や大規模災害に対する抜本的な備えを考えなければなりませんとあります。 一九六四年十月一日に開業した東海道新幹線も来年で開業六十年を迎えます。抜本的な改修工事を行えない中で、鉄橋やコンクリート橋、トンネル、線路などの老朽化対応はリニア開業の遅れにより影響が出ないのでしょうか。御所見を伺います。
○政府参考人(村田茂樹君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、東海道新幹線は一九六四年に開業して今年六十年目を迎えております。JR東海におきましては、これまで大規模改修を計画的に実施してきていると承知をしております。具体的には、例えば、橋桁を支える部材の取替え、補強、コンクリート表面の鋼板での保護、また、トンネル断面のコンクリートと地山の隙間をモルタル等で充填する、こういった改修を夜間の保守間合いを中心に実施されております。 国土交通省といたしましては、自然災害等による影響の最小化や、今後の大規模改修の着実な実施のためにも、災害に強いリニア中央新幹線の早期整備によるダブルネットワークが形成されるよう引き続き尽力してまいります。
○永井学君 ありがとうございます。 一日に三百三十六本が運行して二十二万九千人の方々が利用する東海道新幹線であります。細かい補修はできても、やはりこれを止めて補修をやるというのはなかなか難しいというふうに思います。リニアを早期開発させて、一日も早い東海道新幹線の大規模改修の開始を期待をいたしたいと思います。 次に、東海道新幹線利便性向上数値結果の活用について伺います。 先月二十日に国土交通省が、リニア中央新幹線開業に伴い並行する東海道新幹線に及ぼす効果予想結果を公表しました。品川から大阪間のリニア開業で東海道新幹線の輸送力に余裕が生まれ、静岡県内駅に停車する「ひかり」、「こだま」の増便が可能となり、県内駅への停車回数を一・五倍に増やせるとした試算です。国がこのような具体的な数字を示し静岡県に対して提示したことは、大きな一歩だと私は考えます。せっかく国が出した効果予測を行政側だけの発信にとどめていたのではもったいないと感じます。 私は、現在の静岡工区問題の早期解決の鍵は民意の喚起だと考えています。この結果を静岡県民の皆様に対し様々な場面で周知し、リニア開業の波及効果を認識していただきたいと考えますが、国交省の御見解を伺います。
○政府参考人(村田茂樹君) お答えいたします。 国土交通省におきましては、リニア中央新幹線の開業に伴います東海道新幹線の利便性向上等のポテンシャルにつきまして調査を行ってきたところでございますが、今般、その結果を取りまとめ、十月二十日に公表いたしました。具体的には、東海道新幹線の輸送力の余裕を活用した静岡県内の各駅における停車頻度の増加、また在来線との乗り継ぎ利便性の向上、また経済波及効果、こういったことにつきまして調査を行ったものでございます。 リニア中央新幹線は、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を一つの圏域とする日本中央回廊を形成するとともに、東海道新幹線とのダブルネットワーク化を図る国家的見地に立ったプロジェクトであり、またこの調査によれば、静岡県全体にとっても大きな効果をもたらすことが期待されます。 先生御指摘のとおり、この調査結果につきましては様々な機会を捉えてできる限り多くの関係者の皆様に御説明し、リニア中央新幹線の意義や効果につきまして一層の御理解を得てまいりたいと考えております。
○永井学君 ありがとうございました。 今お答えいただいたように、いろいろなところで説明をしてくださるということですが、例えば、この波及効果の部分に関しての数値を入れた分かりやすいチラシなんかを作って静岡で行われる住民説明会やリニアの期成同盟会などで配布するというのも一つの手だというふうに思います。静岡工区の一日も早い着工を期待して、次の質問に移ります。 次に、生産性向上のための高速道路の整備について伺います。 まず、生産性向上のための暫定二車線区間の四車線化についてです。 私の地元山梨県では、中部横断自動車道が、一昨年九月に山梨―静岡間が二車線で全線開通しました。山梨から静岡までの移動時間は七十分も短縮され、企業立地は開通前の倍となり、漫画の聖地巡礼なども相まって観光客が急増するなど、大きな波及効果が出てきています。 このような中、中部横断自動車道沿線の南アルプスインター前に大型商業施設コストコの出店が決まり、来年オープン予定です。地元の期待も非常に大きく、更なる地域発展の起爆剤となることが期待されています。そのコストコのホームページを見ると、出店条件の中に、半径十キロの人口がおおむね五十万人以上という項目があります。立地が決まった南アルプス市の人口がおよそ七万人、周辺地域であり山梨県で最も人口が多い甲府市の人口十八万五千人を足しても、五十万人には遠く及びません。何を言いたいかというと、コストコが出店を決めたのは、山梨県内からの来客はもちろん、中部横断自動車道が開通することによって、その整備強化により静岡や長野県からの来客を見込んだことがあったからではないでしょうか。 先ほどお話ししたとおり、現在も、観光客や物流のため、多くの方が二車線の中部横断自動車道を利用しています。これにコストコ開業が加わり休日に渋滞などが発生すると、時間の信頼性が低下をし、出店による経済効果が十分に発揮されないことを心配しています。 このように、事前に渋滞が危惧される区間は全国の暫定二車線で整備が進められた高速道路に多くあると思います。高速道路は、生産性向上を図る観点からも、優先順位を付けながら暫定二車線区間の高速道路の四車線化を進めるべきと考えますが、御所見を伺います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 高速道路は、国民の安全、安心を確保するとともに、人、物の往来を支援するなど、国民生活に不可欠な施設であると考えておりますが、暫定二車線区間では、四車線の区間と比較して、渋滞、また速度低下が発生しやすいといった課題がございます。このため、委員御指摘のとおり、この生産性の向上を図る観点からも、四車線化によりまして、高速道路が本来有すべき速達性、また定時性、安定性などの機能を確保する必要があると考えております。 暫定二車線区間における四車線化につきましては、時間信頼性の確保、事故防止、ネットワークの代替性確保の観点から、約八百八十キロを優先整備区間と選定いたしまして、計画的に事業を進めているところでございます。今後、料金徴収期間の延長によって生じる財源について、更新事業に優先して充当した上で、四車線化などの進化事業にも充当しつつ、渋滞や速度低下が発生しやすい区間、また交通事故が集中する区間など、優先順位を付けながら四車線化を着実に進めてまいりたいと考えております。
○永井学君 ありがとうございます。 二車線区間、優先整備を八百八十キロ、約、優先区間を決めて整備をされている。今私が出した地元の例みたいに、より細かく精査をしていくとどこが一番重要なのかというのがまたさらに掘り起こされるというふうに思いますので、各地域地域の状況を是非勘案をしていただきながら四車線化を進めていただきたい。 ちなみに、この南アルプスインターのある中部横断自動車道、双葉―増穂間は、NEXCOがその用地買収を終わらせております。ですので、中部横断自動車道全線とは申しませんが、まずは双葉から増穂までのいち早い四車線化を伏してお願いをして、次の質問に移ります。 次に、生産性向上のための高速道路のミッシングリンクの整備について伺います。 私の地元山梨県の甲府盆地では、市街地を迂回する道路として、新山梨環状道路の整備が進められています。この新山梨環状道路は、甲府都市圏における交通の円滑化と周辺地域の連携強化などを目的とした全長およそ四十三キロの環状道路です。整備は東西南北の区間で行われ、現在は西部区間、南部区間、そして東部区間の一部までが開通しています。そんな中、いまだ開業していない東部区間の一部と北部区間が残っているため、市街地の慢性的な渋滞緩和が課題となっています。東部区間は着実に工事が進められているものの、一部を除き北部区間は事業化すらされていません。 私も、昨年、長崎幸太郎知事と樋口雄一甲府市長、そして沿線関係の皆様方とともに国交省へ要望活動に伺いました。その要望の中で、北部区間早期事業化、着工のため、北部区間を有料道路にして料金収入を維持管理費に充てることなどを提案し、国交省から、財源の問題で大きな決断をしてくださった、事業化に向けて検討を進めていきたいとの回答をいただきました。 様々な壁はありますが、甲府盆地、市内幹線道路の渋滞緩和や物流企業からの高速道路のアクセス向上の観点から、新山梨環状道路を早期につなげることは山梨県の喫緊の課題であります。 そこで、新山梨環状道路の現在の整備状況を伺います。また、このような全国各地にある高速道路のミッシングリンクの整備は非常に重要であると考えますが、国交省の御所見を伺います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 新山梨環状道路は、甲府都市圏を取り巻きます環状道路でございまして、慢性的な交通渋滞の緩和、交通事故の減少、地域の活性化などの効果が期待されているところでございます。 これまでに約五割となります約二十一キロが開通済みとなっておりまして、沿線地域に企業が進出し、この区間において沿線自治体の従業者数が約三割増加するなど、道路整備による効果が顕在化しているところでございます。 残る未開通区間二十三キロのうち十二・五キロにつきましては、国土交通省、また山梨県でそれぞれ事業を実施しておりますが、御指摘がございましたこの北部区間については事業化されていない区間が一部残っている状況でございます。 国土交通省といたしましては、渋滞緩和による生産性の向上や円滑な物流を実現できるよう、山梨県と連携しながら、新山梨環状道路の早期整備に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思っております。 また、委員から御指摘ありました新山梨環状道路のように、いまだつながっていない道路ネットワークは全国に残っているところでございます。こうしたミッシングリンクの解消によりまして生産性の向上を図ることは重要であるというふうに考えておりまして、国土交通省といたしましては、引き続き地域経済を支える道路ネットワークの機能強化を図ってまいりたいと考えております。
○永井学君 ありがとうございます。 是非、生産性向上のための整備をお願いしたいと思います。 次に不動産IDについて伺います。 一つの不動産には、登記情報や設計図、修繕履歴情報、インフラの整備状況、都市計画情報等、様々な情報が存在しています。これらの情報は、現在別々のデータベース上に存在しており、ひも付けられておりません。そのため、不動産取引に必要な情報入手に手間や時間が掛かっている状況があります。 そこで、これらの情報を統合してデータ連携させるため、国土交通省では、令和四年に不動産IDルールガイドラインを策定し、不動産番号十三桁に新たに四桁の部屋番号を加えた不動産IDの整備が検討され始めています。国土交通省としてはこの不動産IDの活用促進を図っていくと伺っていますが、不動産業界はもちろん、様々な分野で利用できるものであると考えます。 建築や都市のDX推進にも大いに役立てていただきたいと思いますが、この辺りも含め、まず不動産IDの狙いについて伺います。
○政府参考人(小善真司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、不動産IDは、土地や建物を一意に特定するため、十七桁の番号を使用するIDであります。行政や民間など多様な主体が保有する不動産関連情報のデータ連携のキーとして活用されるべく、昨年、国土交通省においてガイドラインを定めたところであります。 また、国土交通省においては、建築物の三次元データのBIMの普及と都市全体の空間情報の三次元データであるPLATEAUの整備を一体的に進め、地理空間情報も活用した建築、都市のDXを推進しておりますが、不動産IDはそれらの情報連携のキーとしての活用も目指しております。 これらの取組により、町づくりのスピードアップ、新産業の創出、地域政策の高度化など、幅広い分野で不動産IDを活用した効果が発揮されることを期待しております。
○永井学君 ありがとうございます。 今おっしゃられたように、様々な分野でこの不動産IDを広く活用されればされるほど、いろいろな方が使用することになるというふうに思います。 そこで心配になるのが、個人情報の取扱いです。不動産IDの運用に向けて、個人情報の取扱いについての御所見を伺います。
○政府参考人(小善真司君) お答えいたします。 個人情報の取扱いについては、昨年国土交通省において策定した不動産IDルールガイドラインにおいて以下のように整理しております。まず、不動産IDは、それ単体では特定の個人を識別することはできないものであり、個人情報保護法第二条第一項の個人情報には該当しないこと、ただし、他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができる場合には、情報全体として個人情報に該当すること、このため、ユースケースに応じた適切な利用目的の公表や第三者提供時の同意取得等の措置を講じることなど、個人情報保護法制の対応が必要であること、このように整理しております。 今後、こうした観点を踏まえて、ユースケースに応じて個人情報保護法制との関係性の検討、整理を行うなど、個人情報保護法上適切な取扱いがなされるよう配慮してまいりたいと考えております。
○永井学君 ありがとうございます。 この活用、不動産IDを使いやすくすればするほど、やはりこの個人情報の管理というのが難しくなってくるというふうに思います。うまく整合性を取りながら、是非いち早い不動産IDの採用を期待をいたします。 斉藤大臣も所信の中で、不動産IDを含む各分野でのDXの推進をするとおっしゃられていました。しっかりと国土交通分野のDX化を前に進めていただくことをお願いして、私の質問を終わります。済みません、もう一問実は用意をしていたんですけれども、時間がなくなってしまったので、ここで質問を閉じさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆でございます。よろしくお願いします。 大臣所信に対しまして質問をしたいと思います。大臣、よろしくお願いをいたします。 今、日本は、様々な業界あるいは業種において慢性的な人手不足になっています。大変な状況であります。そのような中で、特に国土交通省所管の、先ほど山本先生の方からもありましたけれども、建設業や交通運輸産業の人手不足、これは本当に危機的な私状況だと思っています。来年四月には、いよいよ秒読み段階となった働き方改革、時間外労働規制が施行されるわけでありますけれども、改めて斉藤国土交通大臣の現行の状況の受け止めと課題解決に向けた決意を聞かせていただきたいと、こういうふうに思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 運輸業、建設業における人手不足問題、これは日本全体の生産性にも関わってくる大変大きな問題です。この問題意識は、先ほど森屋委員おっしゃった危機感、その危機感を共有しているつもりでございます。 このため、例えばバス、タクシーについては、担い手確保や経営力強化に向け、早期の賃上げに対応するとともに、事業者における働きやすい職場環境づくり、人材確保、養成の取組、経営効率化に向けた投資などへの支援を行っております。トラック運送業につきましては、ドライバーの労働条件の改善に向け、適正な運賃収受のための制度改正やデジタルの活用による生産性向上などを進めていきます。また、建設業についても、適正な工期での契約を促進し、働き方改革を一層進めるとともに、現場を担う技能者の処遇改善に向け、制度的な対応も含め取り組んでまいりたいと決意しております。 国土交通省としては、関係省庁とも緊密に連携しながら、各業界の特性に応じて全力で人手不足対策に取り組んでまいります。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 今の大臣の答弁でありましたように、これまでも様々な施策を打ってきていると、私もそういうふうに認識をしています。その成果も徐々にではありますけれども出ているなと、こんなふうにも感じています。 そして、この成果が出ているのは、私、タクシーが、百一あるその運賃ブロックの中で九割以上がもう運賃改定ができていて、タクシーにおいては、歩率ですから、直接その運賃改定がドライバーさん、運転手さんの実入りになるということで、今タクシー業界では、稼げる職場だと、こういったようなことで乗務員の減少にも歯止めが掛かり出して、先日私が乗ったタクシーでも、これ二回連続だったんですけれども、三十代の方が、三か月前に入りました、まだ慣れていないんですけどナビを入れさせてもらってもいいですかと、是非ナビ入れて行ってくださいと、こんな会話させていただいたんですけれども。若い人が入り出したなと、そして離職が止まり出したなと、こういうふうな認識なんですけれども、これ政府参考人で結構ですけど、そういった認識で間違いないでしょうか。
○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。 今御指摘ありましたタクシーのドライバー数ですけれども、昨年度末までずっと減少が続いておりましたが、今年度に入って、地域によるばらつきは多少ありますが、全体として増加に転じているというふうに認識しております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 いよいよ下げ止まって、入っていきたいなという人が増えてきたと。喜ばしいことかなと、こういうふうに思っています。 物流関係、トラックについても、今年は標準的運賃のまた改定をしていただいて、当面の間それでやるんだと、さらには政策パッケージを出していただいて、年明けには法整備化もしていくということで、期待が高まっています。あるいは、モーダルシフトで足りない部分は連携をしながらやっていこうと、これもいいことだと思っています。 大臣がおっしゃってくれたことに賛同もしていますし、そうなっていくように私も努力しているんですけれども、一つなかなかうまくいっていないところがあるんです。路線バスなんです。運賃改定は、二十五年、二十六年、二十七年やってこれなかったものが国交省の英断で前に進みましたけれども、タクシーと違って、運賃改定したからといって労働者に即跳ね返るわけでは当然ないわけですけれども、そして今回出しているのが外国人労働者ということなんですけど、それも即効性は私当然ないわけで、このバスが今どういう状況にあるのか、その認識をちょっと伺いたいと思います。 報道等でも出ていますけれども、この減便だとか廃線、これ今どのくらいあるんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 全国の一般路線バスのうち減便の対象となった路線について調査したところ、直近の二か月間で平均で二割程度便数が減少しているものと承知しております。これは減便でございます。 それから次に、廃止された路線ですが、また、全国の一般路線バスのうち廃止された路線については、令和四年度で合計千五百九十八キロメートルとなっており、これは全国の乗り合いバス路線の約〇・二%程度でございます。令和五年度末に、八月末までの五か月間で廃止された路線は月平均百五十キロであり、これは過去十年の月平均百十二キロと比べ多いものとなっています。 このように、全国的に路線バスの減便、廃止が生じているところでございまして、国土交通省としても、地域住民や観光客の移動手段確保の観点から危機感を持って受け止めております。引き続き、状況を注視していくとともに、さきの通常国会で成立した改正地域交通法の枠組みや関連予算を活用し、地域公共交通のリデザインの取組を進めてまいりたいと思っております。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 相当な数が廃線になっていると。聞くところによると、四月以降また働き方当然変わりますから、ダイヤ改正で当分、またかなりの数がなくなるんじゃないかと、こんなふうな予測もされています。 大臣、所信の中で、バスだけじゃないですけれども、タクシーも含めてだと思いますけれども、早期の賃上げをするんだと、こういったことがあったと思います。春闘で上げれるような状況をつくるのも大事だと思うんですけれども、カンフル剤じゃないですけれども、もう即効性がないと、今離職予備軍がいるんですよ。今頑張っているけれども、もう駄目だと、見切りを付けると。やっぱりいろんな業種で人手が足りないわけですから、ある意味売手といえば売手の状況ですからね。 しかし、公共交通が崩壊したら困るのは国民です。この即効性、あるいは大臣が言った早期の賃上げ、財源の確保、こういった働く者に直接届く、私、これ予算委員会でも総理にも申し上げましたけれども、検討してくれと。 大臣、早期の賃上げ、どういったお考えのところからそういった所信の発言になっているか、是非そこをお聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 即効性のある緊急的な施策とは何かということでございますけれども、国土交通省といたしましては、運賃算定基準の見直しや運賃改定の迅速化により早期の賃上げ等を促進していくということ、それから二種免許取得費用の支援などを進めてきたところでございます。 これらにつきまして、令和六年度当初予算において所要の予算を要求しており、また先般取りまとめられました経済対策においてもこうした施策が盛り込まれております。必要な予算額の確保に向けて、まずはこの補正予算からしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○森屋隆君 大臣、この補正予算も大事だと思っています。 今日もニュースで入ってきたんですけれども、EVバスを導入していくこと、これも当然そういう方向です。地域によってはかなり大きな額でEVバスを入れていくと、まあ四十億近い額で支援していくということも出ていましたけれども、EVバスどんどん入れるのはいいんですけど、ドライバーがいないとこれもう話にならないわけですから、是非ここは、先ほど言ったように、予備軍が、本当にもう今どうしようか悩んでいる人いるんです。このまま本当に続けていいのか、もう三十、三十五になれば見切りを付けて新たな仕事に就いて二十年、三十年働いた方がいいのかって、やっぱり悩んでいる人多いんです。やっぱりここを是非、交通運輸で、バスで、地域で仕事をしていけると、こういうような状況をつくっていただきたいと思います。 次に、これは物流の関係です。物流のモーダルシフトの推進についてお聞きをしたいと思います。特に、現行、内航フェリー等の活用促進についてお聞きしたいと思います。 このフェリーの活用について、財源の大幅な確保を十年間で倍増させると、こういった考え方のようですが、この現行の取組を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) フェリーを始めとする国内海運は、トラックと比較して大量輸送に強みを持っております。このため、海運へのモーダルシフトを推進することは、物流の効率化を図り、いわゆる物流二〇二四年問題へ対応する上でも有効な手段であります。 海運へのモーダルシフト推進に当たりましては、輸送ルートの見直し等について荷主や物流事業者からの御理解をいただくことが不可欠ではありますが、国土交通省では、まずはどのような航路においてモーダルシフトが可能であるかをお示しするため、本年八月から、中距離、長距離フェリーの積載率を公表し、空き状況の見える化を進めております。また、国内海運における輸送量の増加に対応するため、コンテナやシャーシの導入を促進するなど、受入れ環境の整備を進めてまいりたいと考えております。 さらに、トラック輸送については適正な運賃収受が行われていないとの懸念もあるため、国土交通省がお示ししている標準的な運賃の引上げといった取組なども進めてまいりたいと考えております。トラックが安いからなかなか内航海運に行かないという面もあります。トラックを標準的な運賃にすること、これはモーダルシフトを進めていくことにもつながってくると、このように思っています。 国土交通省としては、本年六月に策定した物流革新に向けた政策パッケージや十月に策定した緊急パッケージを踏まえ、各種施策を総動員し、官民を挙げてモーダルシフトを推進していくとともに、そのために必要な予算の確保に努めてまいります。これも補正予算でしっかり対応できるように今頑張っているところでございます。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 私も自分なりに、このモーダルシフト、例えば貨物だったりフェリーだったりに助けてもらうというか、そこをバトンタッチしてドライバーの不足を補っていく、これは大変いいことだなと思っています。 そして、今大臣が答弁ありましたように、受入れ体制を整備していくということで、私も実はこのフェリー会社の方にちょっと視察に行っていろいろお話を聞きました。 大小あると思うんですけれども、そこは五千トンクラスのフェリーが二つ、二そうっていうんですかね、あって、当時は、二県を結んでいるわけですけれども、観光の方もいる、あるいは生活に使っている人もいるし、また、今大臣言ったようなトラックも、私が行ったときは二台ぐらい大きなトラックありまして、材木だったですけれども、積んでいたものを、それをその間フェリーで運ぶと、向こうの県に着いたらまたドライバーがそこから輸送すると、こういうことなんですけれども。 受入れ体制の方のを聞くと、フェリー自体がもう三十年だっていうんですよ。それで、新造船というんですかね、新しく造らなきゃいけないところにもう来ているんだけれども、五千トン級クラスだとやっぱり三十億ぐらいするというんですね。それで、船でいえば船検、車でいえば車検ですけれども、年に一回やるのも三十年ぐらいたっているものだとやっぱり一億ぐらい掛かるらしいんです。そして、観光ではもうなかなかその三十億、五千トンクラスのそのフェリーをもう維持していけないから、これも受入れ体制の方がかなり脆弱になっていると、こういうことです。ましてやそこで働いている人も、これもやはりそういう状況ですから賃上げ等々もなかなかできていない中で、賃金がやっぱりどうしても低く抑えられていると、こういう悪循環になっているんですね。 だから、トラックから途中まで行ったらフェリーで運んでいただいて、また県の方に着いたらトラックで運ぶと、この考え方はいいんですけれども、そのことがうまく本当にいくのかなと、こんな心配もそこで私はちょっとしました。 もう一つは、そこで聞いたのは、災害時にやはり高速道路や道が寸断されたときに、避難のそういう二県での協定も結んでいるというふうに聞きました。南海トラフ等々あったときには、やはりフェリーでの避難ができたりとか、いろんな災害時にもそのフェリーを活用すればいいんだという、その協定はかなり前からしているらしいんですけれども、実は一回もその練習というんですかね、そういったのもしていなくて、実際にはそういったときが起きたら、災害いつ何どき起こるか分からないわけですから、結果的にはどうしたらいいんだろうと、そんなことも実は言っていました。なかなか、決まりはあるんだけれども、実践的になっていない。だから、今回のこのモーダルシフトも、考え方は私非常にいいと思うんです。しかし、本当に実践に移せるのかなと。 トラックドライバーにもかなり聞いたら、そこは二時間、三時間の移動なんですけれども、非常に助かるというんですよね。やはりそれをうまく財源も含めて前に進めていってほしいなと、こんなふうに思います。私もしっかり頑張りたいとそこは思っていますので、よろしくお願いします。 もう一点は、自動運転について少しお聞きをしたいと思います。 この自動運転についての国交省の考え方なんですけれども、経済産業省が十月の十九日に、新たな自動車運転サービス、この実現に向けた環境を整備するということで、二〇二五年度までにレベル4のモビリティ・アクセラレーション・コミッティ、何か舌をかみそうな、そんな会を十一月頃、もう立ち上がったんですかね、これ、これからですかね、立ち上げると、こう発表がありました。 しかし、このレベル4ですけれども、日本でもちょっと事故がありました。海外でも死亡事故が複数あると思います。この事故が発生している中でこの運行も中止を今しているところが多いと思うんですけれども、日本では二六年度にこの無人タクシーを都心で五百台規模で運用すると、こんなようなことも見込まれているそうです。 この状況の中で、改めてここも斉藤国土交通大臣のこのレベル4、これについての御認識と、この会に今後設定、設置されると思うんですけれども、国土交通省としてこの重要な役割というのはこれは何なのか、ここをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず最初に、無人運転タクシーに対しての考え方、無人運転に対しての考え方でございますが、日本での無人自動運転タクシーサービスについては、現在、ホンダにおいて二〇二六年初頭の開始を目指していると承知しております。こうした自動運転サービスが実用化されれば、ドライバー不足への対応や地域公共交通の維持、改善などに資するものとして期待されるところでございます。 自動運転サービスの実現に当たっては、安全性をしっかりと確保することがもう大前提、重要と認識しております。一方、委員御指摘のとおり、アメリカでは自動運転タクシーサービスなどにより重大な事故が発生していることも事実でございます。 国土交通省としましては、アメリカで発生した事故なども教訓とし、自動運転の社会実装と事業化に向けて、安全性の確保を前提に、事業者や関係省庁と連携しながら取り組んでまいりたいと思っております。 それから、二点目のこの自動運転レベル4コミッティーに対しての考え方でございますが、実は、このコミッティー、先月の十月十九日に経済産業省と国土交通省が共同で立ち上げを行いました。正式名称はレベル4モビリティ・アクセラレーション・コミッティでございます。 この委員会は、自動運転の一層の普及拡大を図るため、経済産業省と国土交通省が、総務省や警察庁といった自動運転に関係する省庁と情報共有を図りつつ、自動運転サービスの実現を目指す事業者が安全かつ円滑にサービスの導入ができるよう、各省庁の手続の進捗管理を行う、こういうことを目的としたものでございます。 国土交通省としましては、委員の御指摘のとおり、安全の確保を大前提に、自動運転の社会実装と事業化に向けて、事業者や関係省庁と連携しながら取り組んでまいりたいと思っております。
○森屋隆君 時間が来たから、まとめます。 大臣、是非イニシアチブ取っていただきたいなと思っています。この自動運転については今後もしっかり議論させてください。よろしくお願いします。 終わります。
○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧です。 国交委員会は初めてでございまして、どうぞよろしくお願いいたします。 会派の中で私の役割、今日はライドシェアについて問うてまいりたいと思いますが、その前に、斉藤大臣にといいますか、斉藤代議士にと言った方がいいのかもしれません。先ほど経産省の話とかもいろいろ出てまいりましたが、私、経産省で働いていた時代がありまして、その際、代議士にお世話になったことがあります。 中心市街地の活性化の法律の改正案、あれをやるときに、私、担当の総括補佐をやっておったんですが、そのときに、公明党のリーダーシップがやっぱり法律改正を具体で進めるに当たって重要な役割を果たしたんだなというのが当時の担当者の率直な思いです。で、座長でしたね、座長でしたですよね、ということもあったので、本当に大変お世話になりましたということを、もうこのほっこりしている委員会であるからこそ言ってもいいのかなと思いましたので、お許しをいただいて、許していただくとともに、その中心市街地活性化について、今、大臣の立場でもあります。でも、所信には入っていなかったですね、中心市街地活性化。今どういう思いを持っていらっしゃるのかということを、まずは大臣というか代議士にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 小沼さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。 私、昔は選挙区が中国ブロック比例区で、中国五県でした。中国五県をぐるぐる回っていたわけですが、どの町に行っても本当に寂しい。もう中心市街地はその町の顔であるにもかかわらずシャッター通り。本当に厳しい状況でした。 これ、地方活性化させる、再生するためには中心市街地がその町の顔になるようにしなくてはならないということで、当時まちづくり三法の議論の中でこの中心市街地の法律ができてきたと思います。 そういう党のプロジェクトチームの座長をさせていただいておりましたので、頑張りました。今もそのときの、そのときから、じゃ、状況が、まちづくり三法ができて状況が改善されたかと言われると必ずしもそうなっていないところが大変残念ですけれども、引き続き、地方の活性化に向けて、中心市街地というのは町づくり、国土交通省にとっても経済産業省にとっても非常に重要な施策でございます。しっかり頑張っていきたいと思っております。
○小沼巧君 ありがとうございます。 国交委員会、今日の大臣や副大臣や、そして政務官のお名前を拝見しますと、経産省時代の先輩もいらっしゃいますし、あるいは私の大学のサークル時代の先輩もいらっしゃるようでございますので、その問題についてはおいおいやっていきたいと思いますので、引き続きこれは議論させてくださいと思います。 さて、今日は、申し上げたように、ライドシェアについてちょっと伺ってみたいと思います。 ライドシェアについては、本年令和五年十月の二十三日の第二百十二回臨時国会、総理大臣の所信表明演説でこのような発言がありました。移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応しつつ、ライドシェアの課題に取り組んでまいります。他方で、斉藤大臣の所信挨拶、令和五年十一月の七日でございますね。移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みの検討などを進めてまいりますという話でありました。 総理の所信にはライドシェアという単語がありました。他方で、国交大臣の所信にはライドシェアという単語がありません。あえてライドシェアという単語を使わなかった理由があるんじゃないかと思うんですけれども、その心をお伺いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、ライドシェアという言葉の意味ですけれども、ライドシェアとは、一般的に、アプリ等で自家用車、ドライバーと利用者をマッチングさせ、輸送サービスを提供するものであると考えておりますが、決まった定義はなく、海外では様々な形態で運営されているものと、このように現時点で私は認識しております。 その上で、総理から、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、バス、タクシー等のドライバー確保や不便の解消に向けた地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めるよう総理から指示を受けました。これを受けまして、深刻な社会問題に対応するためのバス、タクシー等のドライバー確保や不便の解消に向けた地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討、地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みという言葉を用いたものでございます。 総理の指示の中には仕組みという単語はありませんでしたけれども、検討を進めるよう指示があったところですが、私の所信ではその趣旨で地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みという言葉を用いました。
○小沼巧君 今の斉藤大臣の最初の説明、ライドシェアの定義云々かんぬんは、令和五年十月二十七日の衆議院予算委員会で答弁したとおりのことだったと思います。そういう話をされると、じゃ、ちょっと論理の問題としてちょっと位置付けを更問いさしていただかなければいけないんですね。 総理の所信ではこういう話でした。大臣所信と総理の所信の中で共通している単語というのが、移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応というところまでは一緒なんですね、一緒なんですけど、総理のその次の接続詞、接続助詞、対応しつつ、ライドシェア。斉藤大臣は、そういった課題に対応するため、地域の自家用車、ドライバー云々かんぬんになっている。総理の「しつつ」というのは、これはあれじゃないですか、要は同時並行とかあるいは逆説とかそういう意味ですよね。大臣の所信であったような「ため」というのは、因果関係であるとか、あるいは手段と目的のためですよね。 そうなると、政府の中でライドシェアってどう位置付けているのかなということの関係から問おうとすると、共通の単語でありました地域の足の不足といった深刻な社会課題に対応っていうことの解決策方法の中にライドシェアなるものは含まれているのかいないのか、そんなところで解釈すると、ライドシェアって含まれていないんじゃないのかと解釈もできちゃうんですけれども、政府の中の考えを教えてください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど申し上げましたように、ライドシェアという言葉については定義が定まっておりません。 私の所信におきまして、地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みを検討すると申し上げたのは、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するためにこれが重要であると考えたからでございます。まさに、その地域課題に対応するため、深刻な社会問題に対応するためでございます。
○小沼巧君 そうすると、あれですか、総理は、ライドシェアって定義しないままにライドシェアの課題に取り組むって言ったんだということになっちゃうんですけれども、それだと国交省も困っちゃいますよね。定義ないものに対して何やればいいのかって分からないじゃないですか。 政府の中で、一般的な定義がないというのはまあいいでしょう、分かりましたと。政府としてライドシェアをどのように定義していますか。また、あわせて、今大臣がおっしゃった、地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みなどという単語もおっしゃいました。政府として定義するライドシェアの定義と、その地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みなどの定義、それぞれの定義を述べていただいて、その上で違いってどこにあるのか、この定義について御説明をいただけますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ライドシェアについての定義、政府としての定義については、先ほど申し上げたように、ありません、定まっておりません。ただ、総理が所信でおっしゃったのは、いわゆるライドシェアということにつきまして、いろいろな見方がある、それも、その中で一つの、課題も多く指摘されているわけでございます。で、ライドシェアの課題という表現になっておりますけれども、それも含めてこの社会課題を解決するためにはどうしたらいいのか、規制改革会議、デジタル行財政改革会議で議論するように河野大臣に指示をされたところでございます。 私は国土交通大臣として、この現在直面している課題にしっかり対応していくと、こういう立場でございます。
○小沼巧君 結構な悲惨な状況ですよね。定義がないというのは、ちょっと何していいのか分からないし、それで検討しろって言われる役所の部下とかは、もう何を検討していいのか分からないわけですよ。まさに働き方改革に逆行するような、検討することだけ、残業する業務ばっかり増えて大変だなと思いますので、これは何とか政府としてのライドシェアの定義というのをここらでひとつ決めておいた方がいいのではないかと思いますが、今恐らく答えられないと思うので、じゃ、ちょっと聞いていきましょう。 大臣から、いわゆるライドシェアという単語、発言がありました。いわゆるライドシェアということについて、恐らく今までの国会答弁などを拝聴しておりますとこういう定義なのかなと。いわゆるライドシェア、すなわち運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに自家用自動車の運転手のみが運送責任を負う形態の有償の旅客運送、これが恐らくいわゆるライドシェアというところの定義であると思いますし、プラットフォーム事業者が配車を行うものなんだろうと思います。私、この質疑では、いわゆるライドシェアと申し上げたら、今申し上げた定義について言及していきますので、その点決定していただくよう大臣も御理解いただければと思いますが。 さて、そういう意味でのいわゆるライドシェア、アメリカの一部地域で解禁されているような形態でありますけれども、これ日本で認めるべきなのか認めるべきでないのか。私、認めるべきじゃないと思いますが、斉藤大臣の御見解をまずはお聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 海外事例との単純な比較は困難でございます。また、委員御指摘のいわゆるライドシェアの、いわゆるライドシェアの内容にもよりますが、いずれにせよ、安全の確保、利用者の保護等の観点からの検討が必要であると考えております。 例えば、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが責任を負う形態で有償での旅客輸送サービスを提供することは認められないと、このように認識しております。
○小沼巧君 今の大臣の御発言は、恐らくは、例えば今年だけで限ると、四月二十の参議院の国交委員会での答弁と同じだったと思いますし、あるいは本会議ということを衆の方でも見ますと、三月の十四日、衆の本会議、これは維新の人に対する説明、答弁でありましたが、同じことをおっしゃっていましたので、いわゆるライドシェアということについては認めないということだと思います。 で、その答弁は従来から変わっていないということが今のところから察しましたけれども、それまでの答弁、例えば四月二十日の参国交委、三月十四日の衆本会議、で、今おっしゃっていただいた答弁、これは変えないということだと思いますが、変えないという理解でいいか改めて確認をまずはさせてください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど来申し上げているように、私、同じことをずっと言っております。 もう一度言いますと、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが責任を負う形態で有償での旅客輸送サービスを提供することは認められない、これは全く変わっておりません。
○小沼巧君 もう一つ、これは政府参考人が答弁していたことであります。同じ令和五年四月二十日の参国交委の答弁で、これは政府参考人の答弁としてありました。そのいわゆるライドシェアということについての文脈なんですが、特区という形でもライドシェアを認めることは考えておりませんという答弁がありました。 大臣に改めて聞きます。この答弁も変えていないと、この答弁も変更していないという理解でよろしいですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 繰り返しになりますが、ライドシェアという言葉の定義は定まっておりませんが、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があるような形態で有償の旅客輸送サービスを提供することは、特区という形でも認めることは考えておりません。 この点につきましても、国土交通省の認識は、御指摘のあったこの本年四月の政府委員の答弁から変更ございません。
○小沼巧君 確認できました。ありがとうございます。 更問いになりますが、そのライドシェアという定義がないからこそのこれは混乱だと思うんですね。ライドシェアということが、もう皆さん、違った定義で使われまくっておりまして、正直何をもってライドシェアというのかよく分からないと。いろんな誤解も生じているということだと思います。 例えば、今回ライドシェアなるものが議論になりましたけれども、規制改革担当の大臣が、こんな報道がありました。その大臣が、何だ、十一月の四日、だから五日前に兵庫県の養父市というところに訪問して、報道によりますと、国家戦略特区の枠組みを利用してライドシェアが始まっているだの、その大臣が当該サービスを経験して、いわく、非常に快適だ、いわく、安心感は全く問題なく云々というような報道があります。 大臣個人の感想はどうでもいいんですけれども、さっきの大臣おっしゃいました、さっき斉藤大臣がおっしゃいました、特区という形でもライドシェアを認めるということは考えていないという答弁なんですが、各種報道なんかでは、どうやらライドシェアはもう入っているよというような報道もあります。 これは、大臣答弁が間違っているのか、それとも報道が誤っているのか。正直、今の議論とこの報道の状況を見ると混乱してしまうのですが、正しい事実関係を改めて御解説をいただけますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 特区、先ほど申し上げたとおりでございます。私は、河野大臣も、基本的に、その安全という大前提を置かないライドシェアというものをライドシェアとおっしゃっているとは思いません。 先ほど言いました、運転者の管理、車両の管理、そして事故の責任、この三つというのが一番大きな三つの要素ですけれども、そういうものがきちんと担保されている形でのライドシェア、こういうふうに河野大臣もお考えになっているのだと思います。
○小沼巧君 若干、お考えになっている云々かんぬんというのは解釈の話、人の頭の中の解釈の話なので、あえてちょっと助け船というか、こういう理解でいいですかともうちょっと具体的に申し上げますね。 その兵庫県養父市の取組というのは特区の枠組みですけれども、いわゆるライドシェア、いわゆるライドシェアではなくて、道路運送法の既に規定がある、七十八条かな、自家用有償旅客運送だと私は理解しています。その理解で合っていますでしょうか。これはもう大臣でも、あるいは答えられる方でも構いませんので、大事な定義の話ですから、混乱してしまうとよろしくないので、この正確な事実関係について御答弁をお願いできますか。
○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。 今御指摘のありました兵庫県養父市の事例は、道路運送法七十八条に基づく自家用有償旅客運送というふうに認識をしております。
○小沼巧君 それが正しい事実関係だと思います。ということで、いわゆるライドシェアと我々が今議論してきたものではなくて、あくまで道路運送法上に基づく取組であるということであります。もうちょっと言うと、これは、承認かな、承認だか登録だか、ちょっと済みません、今正確なことは申し訳ない、があるんですけれども、いずれにせよ、地域の関係者間の間において協議が調っているということ、これがないとこの特例というのはやることはできませんということが正しい理解だと思いますので、あえてここで、済みませんが、論点整理をさせていただきました。 ということで、国交省におかれましては、ライドシェアに関する定義が本当に混乱している。大臣たちがライドシェアに関する定義ないとおっしゃるからこそ、いろんなところで、これがいわゆるライドシェアじゃないのにライドシェアと言っちゃったり、という報道が流れちゃったりで、すごい混乱しちゃっていると思うんですよね。 これ、何とか整理をするなり、あるいはちゃんと定義を設けるなりした方がいいのではないかと思うんですけれども、いかがでしょう。更問いになっちゃって恐縮ですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 議論を整理するためにその言葉を定義するということは大事でございますけれども、一般的にライドシェアという言葉がどういう意味で使われているかというと、最初に申し上げたような意味でかなり広い意味で一般社会で使われているという現実も踏まえますと、改めてライドシェアをここで我々が定義するということもなかなか難しいのかなとも思います。 そういう意味で、我々は、先ほど申し上げたように、三つの原則ということがこのドライバーや自家用車を活用してこの問題解決に当たる上で一番大切ですということを我々は言い続けていきたいと、このように思っております。
○小沼巧君 いや、今の話だと、一般的なライドシェアということと、いわゆるライドシェアという単語と普通のライドシェアという単語とめちゃくちゃになっちゃいますので、それは整理してあげないと、大臣として整理してあげないと、国交省も困っちゃうし、デジタル庁も何やっていいのかよく分からないし。まあ、えてして何か片仮名語とか英単語を作って何となくやっている感じを振りまくというのは常套手段だと思いますが、それは本当に不幸にしかならないと思いますのでやめた方がいいかなと思いますので。ただ、時間もありませんので、これは御提言にとどめたいと思います。 さて、もう一つ、時間もさもさもありませんので、まず、そのいわゆるライドシェアの文脈ですね、いわゆるライドシェア、いわゆるライドシェアの文脈で一つ諸外国の事例なんかを見ると、いろいろと解禁したんですが、社会問題化して禁止なり再規制の動きが進んでいると承知してございます。というような問題があるのに、分かっているのに何でこの日本でやるのかということを考えると、なかなか合理性が分からぬなというところは問題意識であります。 諸外国で何が論点になったかというと、ドライバーの労働者性ですね、労働者性。そのそういった労働関係法令とか運送責任、雇用責任、そういったものが曖昧になっているプラットフォーム事業者の下でやられてしまっているということがいわゆる海外における論点になっているところでありまして、その意味で、これに対する認識を聞きたいんですが、運転者とか車両、これに関する安全管理の保証もない有償の旅客運送は、運転手の労働環境しかり、あるいは労働者性の観点からゆゆしき問題と理解してしかるべきなのではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 海外では様々な形態で運営されているものと認識しておりますが、ドライバーが個人事業主である場合には、最低賃金規制や社会保険などの面で問題があると指摘されております。例えば、欧州司法裁判所では、ウーバーのマッチングサービスは運輸サービスであるとの判決が示され、これを踏まえ、イギリスやフランスにおいては、ドライバーは運輸サービスであるウーバーの従業員である旨の最高裁判決が出ていると承知しております。 地域の自家用車、ドライバーの活用方法を検討するに当たってはこのような点についても課題になると考えておりまして、安全、安心の確保を大前提に様々な方策を検討してまいりたいと考えております。
○小沼巧君 更問いをお許しいただければと思うんですが、検討と言われても結構困っちゃうわけですね。やること、やらないことということがある程度示されないと、検討といっても何検討すればいいのか。全て検討しなきゃいけないということほど非効率的なことってないわけでありますよ。 そういった労働者性とかの判断が問題になっているということについても肯定的に受け止めて、日本で導入するないしは導入を検討するに当たってはちゃんと労働者性の海外の判例なんかも重要な視点として踏まえて考えていくというような理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まさに政府で検討していく、今現段階ではデジタル行財政改革会議で議論が進め、河野大臣の下で議論が進めておりますが、政府全体で、この制度をつくるときには、今のような労働者性の問題、社会保障との関係等々、しっかり議論をしていかなくてはならないと思います。その際、最も大切なのは、もう先ほど来何回も言っておりますが、安全、安心の観点でございます。
○小沼巧君 ありがとうございます。 今年の通常国会で内閣委員会の理事やっていたんですけれども、そのまさに労働者性の話についてフリーランス法のところでやったし、附帯決議にも書かれていることなので、政府におかれてはその点しっかりやっていただければ幸いでございます。 政府参考人に伺いたいと思うのですが、いわゆる地域の足の不足といった社会問題ということについてでありますが、感情論とか感覚論としては分からなくもないんですけれども、例えばタクシーがいなかったみたいな話ですね、ないんですが、EBPMとかってよくおっしゃる方たちでありますので、これはもう科学的、論理的にまずは見てみることが大事じゃないかなと思うんですね。 いわゆる乗務員の不足とか深刻地域の足の不足とかということが言われていますけれども、乗務員が不足しているということに対して何らかのエビデンスってあったりするものなんでしょうか。そして、その原因というものはどのように理解をしているんでしょうか。
○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。 まず、原因の方ですけれども、タクシー運転者がコロナ禍の影響を受けて大幅に減少して、そのことで地域や時間帯によって需要は回復しているんだけれども供給が追い付かない、そういう状態が生じていると認識しております。 全国的にどの地域でどの程度ドライバーが不足しているかを特定することは困難な面がございますけれども、タクシーの供給不足が指摘されるケースが各地にあると承知しております。例えば、東京駅や京都駅のタクシー乗り場の長蛇の列ですとか、ニセコの冬期、冬ですね、冬期、それからクルーズ船の寄港時におけるタクシー不足ですとか、夜間にタクシーが不足しているといったような状況が指摘されております。
○小沼巧君 いや、意外とここで明らかになってしまうのは、感情論としては何となく分かるんだけれども、統計的なものというのは正直ないのであったということがこれまたびっくりな事実なんですね。是非科学的な政策形成をしていただければなと思います。 さて、いずれにせよ指摘があるということは分かりましたし、実際に体験していらっしゃる人たちもいると思うんで、何とかしてその乗務員不足、これに対して支援を講じていく、対策を講じていくことが重要であろうということは共通の理解ではないかと思います。 そういう意味で、例えば女性とか若者とか高齢者とか外国人材とか、そういった方々に裾野を広げる、思い切って拡大していく、あるいは短時間勤務などの自由な働き方についても挑戦していくということが一つの方策としてあり得るのではないかなと思ったときに、例えばその外国人の乗務員の増加ということも検討の一つがあるのではないだろうかと。 そういう文脈で、実はいわゆるこの二種免許というものは今多言語化していない状況になっていると伺っています。警察庁にも今日来ていただいておりますが、これについて、まず事実関係として、二種免許試験の多言語化について、現行法令上の可否、可能か否か、また、可能な場合であればこれは積極的に実施すべきではないかと御提案申し上げたいんですが、見解をお聞かせください。
○政府参考人(小林豊君) お答えいたします。 現在の道路交通法上、多言語化というのは可能であります。現在、第二種免許の学科試験の多言語化を進めるために、警察庁において、令和五年度警察庁予算におきまして、学科試験問題例を外国語に翻訳し、各都道府県警察に対して配付して活用してもらうこととしております。この配付を終わった後に、外国人の居住実態や要望を踏まえて外国語の学科試験の導入に努めるよう、都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。
○小沼巧君 分かりました。ありがとうございます。 是非ともそれはやっていただければいいと思いますし、それを待ち望んでいる業界の方々も少なからずいらっしゃると思います。 時間も限られてまいりましたので、最後、大臣に、既存の公共交通とか、それとの課題、関連について伺ってみたいと思います。 既存の公共交通機関との共存共栄、これは国土交通行政としてとても大事な課題だと思っています。公共交通が十分に存在する地域におきましてはバスなりタクシーなり公共交通機関を使うと、バスやタクシーが不十分な地域においては例えば自家用有償旅客運送などで対応すべきではないかと、このように考えます。というのも、いずれも道路運送法に基づいて安全、安心が担保された、こういう交通機関でありまして、安全、安心が確保されないいわゆるライドシェア、いわゆるライドシェアを認めるべきではないのではないかと考えますけれども、大臣の御見解を聞かせてください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御指摘のとおり、バス、タクシー、自家用有償旅客運送は、道路運送法に基づき、安全、安心が担保された移動手段です。このため、地域交通の担い手不足や移動の足の不足に対応する方策を検討するに当たっては、地域の実情に応じてこれらの移動手段を適切に組み合わせることが重要であると考えております。 繰り返しになりますが、安全性の確保や利用者の保護等の観点から問題がある仕組みは認められないと考えており、その上で、利用者の需要に交通サービスがしっかりと応えられるよう、様々な方策を検討してまいりたいと考えております。
○小沼巧君 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 七日に行われました大臣の大臣所信、そして政府の総合経済対策に関連いたしまして、私から何点か質問をさせていただきたいと思います。 まず、公共事業等における資材高騰を踏まえた適正な価格転嫁についてでございますけれども、政府の経済対策の第一節に、「物価高から国民生活を守る」の中にはこういうふうに書いてあるんですね。「公共事業について、資材価格の高騰等を踏まえ、適切な価格転嫁が進むよう、特に市区町村を始めとした地方公共団体に対して、最新の材料価格等を反映した適正な予定価格の設定やスライド条項の適切な運用等の徹底を要請」と、このように書いてあります。 まさに、中小企業の事業者に対する適切な価格転嫁というのがやはり今最も大事であると、このように思っておりますけれども、例えば、生コンクリートの事業者から何度も私は切実な要望を伺っておりまして、私の地元の世田谷区、また目黒区とか川崎の方でも事業展開されている中規模の生コンクリートの協同組合からは、六月、八月と連続して要望をいただいたんですね。特に、旧契約、旧契約を大量に抱えている事業者は大幅な不採算取引に陥っていまして、赤字が必至の状況であると、こういう叫びなんです。 原料であるセメント価格というのは令和四年一月以降五〇%近く上昇しておりまして、砂や砂利、混和剤などの原材料も上昇しておりますし、加えて、燃料費の高騰やドライバー不足による運送費や人件費、電力費の上昇が更に拍車を掛けております。従来の契約価格ではとてもこのコスト上昇分はカバーできないんだと、このように言うんですね。 旧契約を抱えて苦しんでいるこの事業者の中には、鉄道の連続立体交差事業であるとか高速道路のジャンクション工事など、長期の工期を要する事業で六年以上前の契約をしたと、こういうのもあって、当時の価格と余りにも価格差が大き過ぎるために、再三適正な価格転嫁を申し込んでも回答が得られないんだと、このようにも言っております。 長期契約の多くは公共事業若しくは公共性の高い工事ですから、生コンクリートの契約は、施主から発注を受けた建設業者が生コンの協同組合の登録販売店と契約をして、その登録販売店から協同組合が受注契約をして現場に必要なコンクリートを供給すると、こういう仕組みになっておりますけれども、生コン協同組合は、発注者と建設業者との契約内容であるとか建設業者と登録販売店との契約内容を知る立場にありませんので、スライド条項の運用についてもその状況を確認しようがないんだと、こういうふうにも言うんですね。 国交省は、こうした中小零細の生コン事業者の実態をきちんと把握をされているのか、また、一刻も早く適正な価格転嫁を実現するために対策を講じるべきであると、このように考えておりますけれども、最初に国交大臣の認識と課題解決への決意をお伺いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国土交通省では、生コン、生コンクリート事業者の方、直接国土交通省にも来ていただいて、私も直接生の声を聞くと、こういう努力を続けております。その中で、資材価格が高騰している状況や価格転嫁に関する切実な御要望などについて、できる限り的確に把握するよう努めてきたところでございます。 その上で、原材料費や労務費等の高騰については、資材業者を含め、サプライチェーン全体で適切に価格転嫁していくことが重要であると、このように私どもは考えております。 このためには、特に公的機関を始めとする発注者と元請との契約において、資材費等の支払原資が適切に確保されることが重要ですので、最新の実勢価格に基づく契約の締結や契約後の資材高騰に対応した代金変更ルールの明確化、これらの適切な運用などについて引き続き関係する皆様に要請してまいりたいと考えております。 公共工事、直接発注することについては、いわゆるスライド条項等ございまして、しっかりこれに対応する。問題は、地方自治体、それから公的機関、そして民間ですけれども、そういうところに対してもしっかりその公共事業のルールが準じて適用されるように我々も努力していきたいと思っております。 さらに、契約の当事者間で資材価格高騰への対応について円滑に協議、調整するには、契約前から価格リスクを共有しておくことが有効ですので、これを制度的に担保する方策についても検討してまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 今大臣御答弁いただいたように、やはり適正な価格転嫁というのはなかなか現場の中で進まないところもありますので、ちょっと関連して、建設業、中でも電設業の中小事業者に対する価格転嫁の現状と不適切な工期の是正についてもお伺いをしておきたいと思います。 先日、都内の中小の電設業数社と意見交換する機会がありまして、中には一人親方の方もいらっしゃいました。 まず、見積り段階で発注者と契約をして工事を請け負いますけれども、終了時には掛かった経費は全く違ってくると、こういうふうに言うんですね。やはり数か月にわたる工期の中で、材料費の高騰であるとか人件費の高騰などがやはり影響していると、こういうことでありまして、ただ、その差額を工事の終了時に一定の配慮をしてくれるゼネコンもありますけれども、見積り時の契約を盾にそのままの金額を強いられる場合もやはり多いと。こういう中で、下請の立場上、次の仕事への期待もあって妥協せざるを得ないんだと、こういう話も伺ったんですね。 また、電設という作業の特性上、工期全体の中で最終の仕上げ段階で現場に入ることがやはり多いので、工程表に基づいて作業開始予定日に合わせて必要な数の職人を手配をしますけれども、現場ではどうしても建築屋さんが優先で作業に入ります。で、電設の作業開始が待たされることがやはり常態化していると。仕事ができないままの数日間が起こった場合、この人件費も負担せざるを得ない場合がやはり出てきていると、こういうことなんですね。さらに、電設の作業ができるようになってから完了までの工期は当初よりもかなり短くなってしまう場合もやはりあるそうで、予定よりも多くの職人を通常の費用よりも結局高額にした上でかき集めて工事を完了せざるを得なくなっていると、こういう訴えもありました。 大規模な駅前再開発事業であるとか高層ビル建築の現場でこの傾向は顕著であるそうでありまして、電設業に対する価格転嫁の現状と各種建設工事における適正な工期の確保、不適切な工期の是正について、国交省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 価格の転嫁と工期についての御指摘でございましたが、まず価格の転嫁につきましては、電気などの設備工事を含めまして、材料費とか人件費の高騰の影響、これは先ほどの生コンと同様に、サプライチェーン全体で適切に価格転嫁をしていくということが重要でございます。 したがいまして、公共工事はもとよりでございますけれども、御指摘にあった民間工事につきましても、その支払原資を確保いたしますために、最新の実勢価格で契約を締結する、契約後の材料高騰などに応じて適切に契約変更を行う、こういったことを発注者及び建設業界に対して要請を行っているところでございます。 それから、もう一つの、設備工事についての工期でございますが、御指摘のように、前工程の遅れに伴いまして、当初の予定工期よりも短い期間での作業を余儀なくされると、こういうしわ寄せを受けやすい業種であるというふうに承知しております。 国の方では、工期に関する基準というものを定めまして、当初契約で設定をした工期では施工できない、そういう事情が生じました場合には、工期延長など、注文者と受注者の間で協議をして必要な契約変更を行うべきである、こういうことを求めております。これに加えまして、来年の四月からは時間外労働の上限規制も始まりまして、これまでのような工期末付近で長時間労働するということが困難になってまいります。 したがいまして、元請の業者には、後工程へのしわ寄せが生じないような徹底した工程管理、これを工事全体について行いますように求めてまいりたいというふうに存じます。
○塩田博昭君 今御答弁いただいたとおり、徹底したやはり工期管理ですね、やはり大事だと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 あわせて、物流業の価格転嫁についてもお伺いをしておきたいと思います。 例えば、トラックなどの燃油高騰分と高速道路料金を運送業者が負担するのではなく、荷物を運搬する過程において掛かった値上がり分を荷主が適正な運賃で負担するというようにできないのでしょうか。 政府の経済対策にも、制度見直しとしては、物価動向の反映や荷待ち、荷役の対価等の加算による標準的な運賃の引上げを行うと、このようにありますよね。 この点について国交副大臣の見解を伺いたいと思います。
○副大臣(國場幸之助君) 御指摘のとおり、トラック運送事業者は中小企業が多く、荷主に対する交渉力は弱い状況にあることから、取引環境の適正化が喫緊の課題と認識しております。 このため、国土交通省としては、関係閣僚会議での緊急パッケージに基づき、年内を目途に、トラック運送事業者が参考とすべき標準的な運賃について、燃料高騰分や高速道路料金なども含めて適正に転嫁できるよう運賃水準を引き上げるべく検討を進めています。 また、今月、来月の二か月間をトラックGメンによる集中監視期間として、厚生労働省や中小企業庁などの関係省庁と連携して、運賃、料金の不当な据置き等を行う悪質な荷主に対し、要請、勧告、公表を含む指導を強化することとしております。 加えて、賃上げ原資を確保するために、適正運賃収受を図る措置、荷待ち時間削減などの取組を荷主に義務付ける措置の法制化にも取り組み、関係省庁、産業界とも緊密に連携して、トラック運送業における適正な取引環境の実現に全力を尽くしてまいります。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 次に、先ほど議論が行われたライドシェアについて、私からも確認をしておきたいと思います。 総理が十月二十三日の所信表明演説で、一般の人が自家用車を使って有料で乗客を送迎するこの制度の導入について検討すると表明してから、ライドシェアという言葉が独り歩きをして、その賛否をめぐる議論も、問題や課題の本質の的を射ないまま展開されているような気がするんですね。 そこで、タクシー事業において深刻な運転手不足に対して、特に、都心では流しのタクシーがつかまらないとか、例えば深夜の羽田空港で長蛇の列になっているとか、こういう指摘とともに結局ライドシェアが論じられていると。そうした議論でいいのか、国交省はどう考えておられるのか、改めてお聞きしたいと思うんですね。 職場の環境改善など総合的な運転手不足対策とともに、タクシー不足に対する緊急措置等に、処置等についても国交省の見解をお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) タクシーの運転手はコロナ禍で大幅に減少しておりまして、その担い手の確保は喫緊の課題だと認識しております。 運転者の確保に当たりましては職業の魅力向上が最も重要でございますので、国土交通省では、運賃改定申請に迅速に対応するなどで処遇の改善に取り組んでいるところでございます。 また、先般の観光立国推進閣僚会議で決定、公表しましたタクシー不足に対応する緊急措置では、女性運転手、パートタイム運転手の増加のための勤務形態の柔軟化ですとか、人材確保のための広報費用、二種免許取得費用の支援などを盛り込んでおります。これらによってタクシードライバーの確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 ちょっと時間に限りがありますので、ちょっと一問飛ばしまして、自家用有償の活用に向けた取組についてお伺いをしたいと思います。 高齢化や過疎化が進む地方においては、バス事業者の撤退などが相次いで、代替輸送手段の確保が急務の課題となっている。これはもう各地で言われているわけでございますけれども、改正地域交通活性化再生法を活用して各地域の実情に応じた最適で持続可能な交通サービスが自家用有償旅客運送であり、これも一つのライドシェアの先駆例ではないんだろうかと、このように思っているんですね。 この自家用有償、今では全国で約六百七十団体にまで広がっていると伺いましたけれども、更に有効な取組を期待をしておるんです。例えば、交通空白地、交通空白地でお元気な高齢者が一定の講習を受けて自家用有償を行うような事例も広がっているんでしょうか。 自家用有償の更なる徹底をした活用について国交大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 道路運送法に基づく交通空白地の自家用有償旅客運送については、令和四年三月末現在で六百七十団体が登録を受け、五百七十二の市町村で運行されているところであり、広く活用されています。 先週の土曜日、私、小学校の同窓会がありまして、島根の山奥の生まれた村に帰ったんですが、同級生が、このまさに五百七十二の市町村の一つとして、NPOで自家用有償旅客運送のドライバーをしていました。私と同い年の人です、同級生ですから当然ですが。彼が言っていたのは、よく使ってもらえるんだけど、区域が限定されていて、これをもっと使いやすくしてほしいなというふうな声を聞きました。そういう改善の余地はあると思います。 運行に当たり、定年後、大臣認定の講習を受けてドライバーとして地域に貢献している方々も数多くいると承知しております。こうした自家用有償旅客運送を徹底的に活用すべく、先般、十月十八日、観光立国推進閣僚会議において決定、公表したタクシー不足に対応する緊急措置におきましては、自家用有償旅客運送への配車アプリの導入促進や、運転者の適正報酬を確保するための運賃の引上げといった取組を盛り込んでいるところでございます。 なお、自家用有償旅客運送の導入に当たっては、地域公共交通会議において協議が調っていることが必要ですので、これに参加している地方運輸局等の職員が協議が円滑に進むよう積極的に助言し、自家用有償旅客運送の導入促進を図ってまいりたいと思っております。
○塩田博昭君 ちょっと、この後用意しておったんですが、ちょっと時間が参りましたのでこれで終わりますけれども、特に今大臣御答弁いただいたように、空白地、交通空白地においては、できる限りハードルも下げて、より多くそういうようなものも活用できるようなシステム、大事だと思っております。どうかよろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○河野義博君 公明党の河野義博です。 ちょっと質問の順番を変えまして、まず海洋空間計画に関して伺います。 我が国は、御案内のとおり、世界第六位の広大な面積を有する排他的経済水域に恵まれております。いわゆるEEZでございますが、このEEZにおいては、洋上風力発電を始めとして様々な経済活動が期待をされています。主権的行為を更に行使していくために、いわゆる誰がどこで何をやっていいのかというのを明確にすべきだと私は考えておりまして、イギリスなど諸外国では既に導入されていますような海洋空間計画の策定、これが急務だと考えておりますけれども、まずは政府の検討状況をお聞かせください。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 欧州諸国においては、排他的経済水域を含めた海域利用の在り方全般を定めるものとして海洋空間計画を策定し、利用目的ごとに特定の海域を設定していることを承知しております。 他方で、我が国の領海及びEEZは、漁業、海運などで従来より盛んに利用されておりまして、既存の利用者が多岐にわたっております。このため、既存の利用者と新たに海域を利用することを希望する者との間でどのような調整を図ることが適切かについては、我が国の実情を踏まえた検討が必要であると考えております。 このような状況を踏まえ、第四期海洋基本計画においては、我が国独自の海洋空間計画の手法として、海洋状況表示システム、海しるの更なる活用、機能強化等に取り組むこととしております。 内閣府としても、関係省庁と連携し、こうした取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○河野義博君 海しるの充実というのは非常に大切な観点で、これはこれで進めていただきたいと思います。答弁の中にもありましたが、やっぱりいろんな人がいろんなことをやっている、調整が大変だからこそ、それを解きほぐして交通整理をして、どこで誰が何をやれるのかということを私は明確にすべきじゃないかというふうに思っています。 政府は、洋上風力発電は二〇五〇年カーボンニュートラル達成に向けての切り札ということを累次にわたって公表している中で、着床式の洋上風力、いわゆる海底にモノパイルを、モノパイルなり三本足のくいを打って建てる洋上風力発電というのは適地が非常に限られているため、浮体式洋上風力の導入ルールの整備というのが急務であります。 今年四月に閣議決定された海洋基本計画におきましては、洋上風力のEEZ内での展開に向けた法整備を検討していくということが盛り込まれています。内閣府の海洋政策本部が中心となって法整備の具体化に向けて検討が進められています。 イギリスでは、この海洋空間計画を作って、どこで漁業やります、どこで養殖やります、どこで洋上風力をやります、どこで潮力発電をやります、どこで波力発電をやりますということを明確にした上で、ゾーニングした上で、国がEEZ内においても占有許可を出せるという仕組みをつくって事業を牽引しているわけでありまして、日本も主権行為ができるということを明確にした上で、国がここでやれますよと、やっていいというルールを早期に整備する必要があると思いますけれども、現在の法整備の具体化に向けた検討状況を教えてください。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札であるというふうに考えております洋上風力発電でございますが、我が国の二〇五〇年カーボンニュートラル実現にとって重要だと考えております。 このため、この四月に閣議決定されました海洋基本計画においても、洋上風力発電のEEZへの拡大を実現するために、国連海洋法条約との整合性について整理を踏まえつつ、法整備を始めとする環境整備を進めるという旨明記されているところであります。 内閣府としては、引き続き関係省庁と連絡し、連携し、具体的な法整備の検討を進めてまいりたいと考えております。
○河野義博君 やはり、どこでやれるんだ、誰が許可をするんだということが非常に大事で、それが決まらないと、やりたい人も進められないという状況下にあります。 昨年来検討を進めていただいて、およそEEZ内でも領海と同じような権利が、権利行為を行えるという報告を受けておりますけれども、その線に沿って速やかに進めていただきたいなというふうに思っております。 次に、観光産業に関して大臣に伺いたいと思っております。 観光業は、宿泊、運輸、飲食、物販、非常に裾野の広い産業でありまして、観光、運輸だけでも九百万人の雇用を有すると言われております。その一方で、この三年に及ぶコロナの災いの中で最も傷ついた国内産業の一つだろうと私は考えています。 コロナ禍において、公明党では観光立国推進議員懇話会というのを立ち上げまして、私もその幹事長をさせていただいておりますが、各地で観光産業の方に集まっていただき、タウンミーティングを重ねるなどし、様々な意見を聞かせていただき、それを政府に届け、制度として様々実現させてくることができたというふうに考えておりますけれども。 その中で、特に、やっぱりこの二年間、傷ついたこの宿泊業界の中で、約四割の宿泊事業者が債務超過に陥っていますというお話でございました。その課題解決に向けて、やっぱり金融支援というのも非常に大切な論点でありまして、要望としては、資本性劣後ローンをもうちょっと使いやすくしてほしいと。 公的金融機関から借りた資本性劣後ローン、これ黒字化すると一気に金利が〇・五から二・九五に上がるんだということで、これ非常に、せっかく黒字化しても金利でまた赤字になっちゃうという状況がございましたので、国交省の後押しも得て、今回の補正予算関連の措置として、この資本性劣後ローンの運用に関しては柔軟な措置がとられるようになりましたので、感謝を申し上げる次第であります。 もう一つ、皆さんから御要望が多いのは、地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業、これが非常に好評でありまして、この継続を求める声というのを大きくいただいています。 これは、宿泊施設の高付加価値化改修に向けてその費用を二分の一助成する、また、観光地でよくありますけれども、観光地のど真ん中に廃屋が建っていて、なかなかこれは改修に向かないというところにも二分の一補助が付けられるようになったり、DXについて取組も半分支援をすると。非常に使い勝手のいいメニューで、地域一体となって応募をし、これまで累次にわたって採択がされてきたんですけれども、これを是非続けてほしいという御要望をいただいております。 斉藤大臣にも、せんだって公明党の懇話会として緊急提言をお届けしたところでありますが、国交省として、この高付加価値化事業をどのように今後取り組んでいかれるおつもりか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先日、河野委員も来ていただきまして、御要望をいただきました。観光地、観光産業の高付加価値化事業の継続的な実施を始め、人手不足対策や省エネ設備の導入支援など、宿泊事業者への支援に関する幅広い御要望でございました。 国土交通省としましても、いずれの御要望も重要課題と認識しております。いただいた御要望も踏まえ、先週十一月二日に取りまとめられた政府の経済対策におきましては、宿泊施設、観光施設の改修等を計画的、継続的に支援し、観光地、観光産業の再生、高付加価値化を促進する、観光地、観光産業における人材不足対策など、訪日外国人旅行者の受入れ環境整備を支援すると、こういう対策が盛り込まれたところでございます。 これらを実行するための補正予算を具体化しなくてはなりません。今、一生懸命しっかりとした予算が取れるように頑張っているところでございますけれども、ほかの関係省庁と連携しながらしっかり対応してまいりたいと思います。
○河野義博君 ありがとうございます。引き続きのリーダーシップをよろしくお願いいたします。 次に、昨日、公明党ではハイヤー・タクシー推進議員懇話会を開きまして、川鍋会長を始め、会長、副会長を始め、幹部の皆さんから緊急の御要望をいただきました。 各所でこれまでもライドシェアに関して取り上げられてまいりましたが、ちょっと改めて、やはりライドシェアという言葉が独り歩きして不安を招いているという状況にあると私は感じています。与野党一致して、白タク行為は認めないということは一致した見解でありまして、運行主体が明確でない、何かあったとき誰が責任取るのか明確でない、アプリと車だけあれば白タク行為ができますよという世界は恐らく誰しも望んでいなくて、それは政府も国会も一致した意見だと思っています。 まずはやっぱり大臣から、いわゆるライドシェアって、いわゆるライドシェア、白タク行為のようなライドシェアはやらせないんだということをやはり明確にした上で、その上で、論点を解きほぐして、やるべきこと、やらないこと、仕分けしてしっかり進めていくべきなんだろうと私は思っています。 所信の中で大臣は、担い手確保や経営力強化に向けて、早期の賃上げ、安全、快適で働きやすい環境、職場づくり、人材確保、育成の取組、経営効率化に向けた投資の支援をやると、加えて、移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、地域の自家用車、ドライバーを活用する仕組みなどの検討を進めてまいりますということでございました。 観光地もそうですが、やっぱり過疎地、それから離島、田舎の観光地というのはやっぱり圧倒的に足がなくて困っているというところ、ここはどうにかしなきゃいけない。ですから、自家用有償の枠組みを広げることを検討するというのは非常に、これも誰も反対しないようなことなんだろうと私は思っているんですが、そこで新聞を読むと、ライドシェアが都市導入とか大見出しが付いてしまいますと、また不安が皆さんよぎって、都心でも白タクやらせるのかみたいな議論になってしまいますので、やはり大臣のお言葉で改めていわゆるライドシェアは認めないとした上で、今後どのように議論をリードされていくのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ライドシェアという言葉につきましては定義は定まっていませんが、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態で旅客運送を有償で行うことは、従前から国会で答弁しているとおり、安全、安心の確保の観点から問題があるため、認めることはできないと考えております。 一方で、総理から、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、タクシー、バス等のドライバーの確保や不便の解消に向けた地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めるよう御指示を受けております。 この検討に当たっては、都市部、観光地、地方部などによって課題も異なっていますので、それぞれの地域の実情をしっかり把握した上で、安全、安心を大前提として、利用者の移動需要に交通サービスがしっかりと応えられるよう方策を検討してまいりたいと考えております。
○河野義博君 ありがとうございました。 非常に明確になって、皆さん、地元も含め安心をしていただける御答弁だったというふうに思います。感謝申し上げます。 その上で、タクシー業界、人材不足深刻であります。これは全産業的な課題であります。 コロナ禍で減車特例措置というのを講じていただいておりまして、どうしても車を休ませる必要がありましたのでその特例を設けていただいておるんですが、その期限延長を累次にしていただいておりますが、いよいよ来年三月にこのコロナ特例、減車対応が期限が到来をいたします。全タク連からも期限延長の要望がなされておるところであります。減車しておりまして、皆さん、皆さん戻したいんです。元の姿に戻してタクシー不足に対応したい、それは地方も都市部も一致した意見なんですが、戻したいんだけど人がいないというのが正直なところであります。 加えて、減車しておりますコロナ特例は、準特定地域におきましては、復活条件としてUD車両、ユニバーサルデザイン車両、いわゆるジャパンタクシーのような車両でないと復活させられないという条件になっておりまして、このUD車両、年度末までの供給は極めて限られている中で、車がない、人もいない、どうしたらいいんだという声を伺うわけであります。 この特例期限の延長、一定期間延長してはどうかと思いますが、方針をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) コロナ禍の影響によるタクシー需要の減少を踏まえまして、御指摘ありましたように、来年三月までの臨時休車を認めているところでございます。 これに関して、事業者団体から、今年の五月ですけれども、半導体不足等による車両の生産、販売状況を踏まえて期限を延長してほしいという要望が出されております。一方で、最近では納車までの期間は平常化しているというお話も聞いております。また、昨今のタクシーの供給不足の状況もございます。 これを、これら踏まえまして、事業者団体とも改めて調整の上、この期限は延長はしないと、それによってタクシー稼働台数の増加を図ることとしております。ただし、例えばメーカーの都合で納車が間に合わないと、そういったような場合には期限後の納車も認めるということを考えております。 また、御指摘のとおり、一定の休車車両を復活させる際のユニバーサルデザイン車両とすると、そういう要件でございますけれども、これに関しては、タクシーの供給不足の状況にも鑑みまして、御指摘を踏まえてこの条件は適用しないというふうにしたいと考えております。
○河野義博君 UDの条件撤廃という、明確に御答弁をいただきました。感謝を申し上げます。 最後に、二種免許の件に関しましても、やっぱり受験の機会がやっぱり限定的だという声を聞きます。女性や外国人材のより一層の活躍を求める中でも、この二種免許の対応というのは非常に大事だと思います。 また、これまでの国会質疑の中で、地理問題が出題をされなくなるという説明もありますので、この検討状況を併せて最後にお伺いして、質問を終わりたいというふうに思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) 先般取りまとめられました経済対策におきまして、タクシー、バスの人材確保、ドライバー確保が盛り込まれたところでございます。これを受けまして、二種免許の取得ですとか採用活動など人材確保についての取組を支援する、それから、女性運転者やパートタイム運転者を増加させるための勤務形態柔軟化の推進などに取り組んでまいります。 それから、今御指摘がありました地理試験でございますけれども、これは昭和四十五年に制定されましたタクシー業務適正化特別措置法に基づきまして輸送の安全及び利便の確保に関する試験として実施をしておりますけれども、近年ではカーナビや地図アプリの普及が進んでおりますので、運転者にどの程度の地理の知識が必要なのかを勘案した上で、時代に合ったやり方を廃止を含め早急に検討してまいりたいと考えております。
○政府参考人(小林豊君) お答えいたします。 委員御指摘の声については、警察庁に対しても業界団体から御要望もいただいているところであります。 現在、第二種免許に係る学科試験につきましては、多くの都道府県で通常、開庁日に毎日実施されておりますが、他方で、普通二種免許に係る技能試験につきましては、時間や場所の関係から実施可能な人数に制約があり、実施ができていない日があるという実情があります。これまでも、警察庁から各都道府県警察に対して、技能試験の待ち日数の縮減等運転免許試験の適正化を図るため、随時試験業務の体制や実施方法を検討するよう指導しているところですが、引き続き、管内における需要等の実情に応じ、運転免許試験の受験機会が確保されるよう、各都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。 また、外国人に対応した多言語化につきましては、学科試験の多言語化のための学科試験問題例を現在作成中でありますので、今年度中にできましたらこれを配付して外国語試験に対応することとしていきたいと考えております。
○委員長(青木愛君) 質疑を終了します。 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山添拓君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青島健太君 日本維新の会の青島健太と申します。 この度、国土交通委員を拝命し、また同党の先輩、室井先輩がいらっしゃる中、理事も務めさせていただくことになりました。責任を痛感しております。国交省の所管、もう大変多岐にわたり、またどれも大変重要な分野でございます。国益に資するようにしっかりと活動させていただこうと思います。 さて、今日は、先般の斉藤大臣の所信を受けて、二つのテーマで質問をさせていただきます。一つは港湾の役割と課題について、そしてもう一つは、午前中も議論ありましたけれども、ライドシェアについて、これもいろいろ意見が分かれるところですが、私は明るく前向きにこの問題ちょっと今日取り上げさせていただこうという思いで今立っております。よろしくお願いいたします。 早速ですが、まずは資料を御覧いただきたいと思います。 まあ、いきなり私が写っていて、何だと思われるかと思うんですが、これ一枚しかなかったものですので、そして自分を黒塗りするわけにもいかないので、決して目立とうというわけではないんですが、まず、この冒頭の写真を御覧いただきたいと思います。 人けのない港湾地区に私、立っているわけでありますが、これ実は、私からすると、もう極めて最先端な、あるいはこれからの日本を象徴するものがここに収まっているという意味でまずこれを出させていただきました。この夏、北海道石狩市、石狩湾新港、その港湾部、取材してまいりました。その一こまであります。 この写真よく御覧いただければ、すぐにいろいろお気付きいただけるかと思います。まず、私の肩のラインに黒いパネルがずっと並んでおりますけれども、言うまでもありません、太陽光パネルであります。そして、私のすぐ後ろには風力発電の風車が立っております。そして、写真でいいますと、左側に白い建屋がございますが、これはバイオマス発電の建屋でございます。石狩市の市の担当者に伺いますと、これだけの狭いエリア、一つの港湾の中に三つの再生可能エネルギーが同時に機能しているのは恐らく日本ではここだけではないかというふうに担当者の方はおっしゃっていました。その意味では、極めて先端的な場所であります。 今日は港湾について伺いますが、港湾といえば、やはり船が着いて、荷物が運ばれたり人が運ばれたりという船にまつわるところが一つのイメージかと思いますが、今や港湾にはもう様々な機能があるというところで、まずはそこを押さえさせていただこうと思います。 港湾にはいかなる役割があるのか、御説明いただければと思います。
○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。 四方を海で囲まれた我が国にとりまして、港湾は重量ベースで海外との貿易の九九%以上が経由するとともに、委員御指摘の再生可能エネルギーに関しましても、洋上風力発電の導入を促進するための拠点となるなど、地域の経済活動や国民の安全、安心な生活を支える重要なインフラでございます。 港湾は、具体的には、我が国の経済活動や国民生活に必要な物資の輸送拠点としての物流に関する役割、フェリーなどによる人の輸送や離島における安定した住民生活の確保など人流に関する役割、そして臨海部の特性を生かした企業活動の場としての産業に関する役割、そして、陸と海の結節点の特性を生かした親水空間やにぎわい拠点としての生活に関する役割、そして、港湾の背後地を守るとともに災害時における海上輸送ネットワークの拠点となる防災に関する役割など、多様な役割を有していると考えております。
○青島健太君 ありがとうございます。 資料二枚目を御覧いただきたいと思います。 今、港湾局長から御案内、御説明がありましたが、整理がされております。物流、人流、産業、そして生活、防災というところまでつながっております。ここではちょっと防災を取り上げさせていただきます。 資料を御覧ください。防護人口とございます。五千八百九十一万人。日本の人口、一億二千万人余りですので、ほぼほぼ半分がこの港湾によって、あるいはその後ろ側にいる方々がある意味では守られている、恩恵にあずかっているということだろうと思います。港湾所在市区町村と、まあ自治体で見ても四七%。ですから、これ両方とも、どちらにしても日本の半分はこの港にまつわる、あるいはその後方にいることによって港の恩恵を受けている、また防災の観点でも港に守られているということが言えるかと思います。 もう、まさに島国日本を見て取ることができるこの数字だと思いますが、この国土強靱化あるいは防災、非常に大事な分野だと思います。この防災について、もう少し詳しく御説明をいただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(稲田雅裕君) 港湾やその背後には、人口が集中するとともに、物流、人流機能の、産業機能など、社会経済の中枢機能が高度に集積していることから、災害が発生した場合でも人命を防護し資産被害を最小化することが重要であります。また、港湾は我が国の物流を支える重要な役割を担っていることから、災害時においても緊急物資輸送や経済活動の早期再開が可能となるよう、海上輸送ネットワークの拠点機能を維持することが必要であります。 こういった認識の下、地震、津波、高潮、高波から港湾やその背後を守るため、岸壁や臨港道路の耐震化、防潮堤の整備、かさ上げなどのハード整備と、被災後も港湾機能を継続させるための港湾BCPの策定や訓練などのソフト対策、こういったことを一体的に進めることによりまして防災・減災、国土強靱化を推進してまいります。
○青島健太君 今詳細に御案内がありましたのでしつこく重複はしませんが、文字どおり日本は港に守られているという暮らし、あるいは我々の生活であります。 では、日本にはどのぐらいの港があるのか、どういう種類の港があるのかということも整理させていただきます。港湾の種類と配置についても説明をお願いします。
○政府参考人(稲田雅裕君) 港湾法におきまして、港湾を機能や役割に応じて基本的に四種類に分けてございます。 具体的に、一つは、長距離の国際海上コンテナ運送に係る国際海上貨物輸送網の拠点となり、かつその国際海上貨物輸送網と国内海上貨物輸送網とを結節する機能が高い港湾を国際戦略港湾と称しておりまして、京浜、阪神にある五港が指定されております。それ以外の国際海上貨物輸送網の拠点となる港湾を国際拠点港湾と称しまして、全国に十八港配置してございます。これら以外で海上輸送網の拠点となる港湾その他の国の利害に重大な関係を有する港湾を重要港湾と称し、全国に百二港ございます。 以上の百二十五港を政令で定めているところであります。そのほかにも、これら以外の港として地方港湾と称するものが全国に八百七港あります。 また、港湾の種類とは別に、これらの港湾の中から、ばら積み貨物の輸入拠点、国際旅客船の受入れ拠点、そして洋上風力発電建設の基地、こういった港湾を国土交通大臣が別途指定し、産業や観光の国際競争力の強化、地域活力の向上等に戦略的に取り組んでいるところでございます。
○青島健太君 失礼しました。先に資料を御案内した方が今のお話分かりやすかったと思いますが、資料番号三番と四番が今のお話の資料になります。 今御説明ありましたけれども、国際戦略港湾五つ、そして国際拠点というところが十八、重要港湾が百二、合わせて百二十五、プラス八百を超える港が日本に点在している。資料三がございますけれども、もしここにその点を打ちますと、もう湾岸全部点だらけと、真っ黒になるようなほどの港に囲まれている日本ということが分かるかと思います。 そうした中で、この港を、じゃ、どうやって活用するのかが、これもう本当に日本にとって大きな課題でありますし、またそこに未来があるんだろうと思いますが、先ほど冒頭、石狩新港のところを御覧いただきましたけれども、エネルギーの、再生エネルギーの拠点でありますし、あそこにはLPG、ごめんなさい、LNG、液化天然ガス、それを輸入してすぐにそこで蓄えられるタンクがある。そして、LPG、液化石油の方もタンクがあります。軽油、ガソリン、灯油等々もタンクでそこで収められる。そして、LNG、その液化天然ガスをすぐ、それを使って火力発電所がもう既に稼働しているという場所でもございます。 また、ほかのエリアでは六百五十の企業が誘致をされて様々な経済活動をしています。そして、その経済活動しているエリアと町の役所等々を結ぶエリアを、これ再エネ電力一〇〇%、ゼロカーボンシティーとしてもうじきそれが完成しようとする町づくりも推進しています。 これはあくまでも石狩新港、石狩の話でありますが、先ほど御紹介のように、全国にはもう山のように、山のようにということはちょっと言い方があれですが、港がある、様々な可能性があるかと思います。一つの例として石狩を御紹介しましたけど、日本のこの港湾の持つ可能性、どんなふうに見ているんでしょうか。説明をお願いいたします。
○政府参考人(稲田雅裕君) 石狩湾新港でございますが、北海道最大の都市の札幌市に最も近い港湾でありまして、物流拠点としても、またLNG基地やバイオマス発電の施設が立地するエネルギーの供給拠点にもなってございます。背後の石狩市は、ゼロカーボンシティーを宣言し先進的な取組を行っていると承知してございますが、こういった取組は石狩湾新港の特性を生かしたものであるというふうに認識をしております。 国土交通省では、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や水素等の受入れ環境の整備などを図るカーボンニュートラルポートの形成を推進してございます。関係省庁の施策とも連携をして、こうした地域における様々な取組の推進を支援してまいりたいと考えております。
○青島健太君 資料五は、その石狩新港の空撮の写真であります。これも参考までにお付けさせていただきました。左上のイラストは、再生可能エネルギーがどのように配置されているかということでございます。海上には風力発電、これからますます増設していくという計画も今進んでおります。 さて、港湾の機能というところで今御説明をいただきましたが、ただ、現実的には幾つかの課題、あるいはいろいろ港によって様々な課題があるということがやはりございます。午前中にはモーダルシフトというお話も出ましたが、港に荷が着いたらそれをどうやって内陸に運ぶのか、そこの接点が非常に時間が掛かってしまったりあるいは面倒くさいことでは、なかなかそれが合理的なものになっていかない。あるいは国内でも、トラックで運ぶのか、あるいはコンテナで、列車で運ぶのか、様々なモーダルシフト、これから合理的にやる必要があるかと思いますが、この港におけるモーダルシフトの課題を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(稲田雅裕君) お答えします。 港湾は、国内の海上輸送の拠点としても重要な役割を担ってはおりますが、長距離ドライバーの労働力不足の問題が顕在化する中、海上輸送へのモーダルシフトの推進に資するため、フェリー、ローロー船ターミナルの機能強化が課題となってございます。 今年の六月、我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議において取りまとめられました物流革新に向けた政策パッケージにおきまして、船舶の大型化に対応した岸壁の整備や荷役効率化に向けたターミナルの管理システムの整備などを推進するとされたところでございます。 国土交通省といたしましても、政策パッケージに基づいてフェリー、ローロー船ターミナルの機能強化にしっかりと取り組んでまいります。
○青島健太君 午前中にはフェリーの話も出ました。例えば、トラックで荷物を運んできたときに、降ろしたり揚げたりせずにそのまんまトラックで船の中へ入ってしまえば行った先でまたそのまま降りられる。これは非常に有効なモーダルシフト、その間またドライバーの方は休息が取れるというようなことにもなります。また、今お話出ましたように、港のDXと、サイバーポート、これはやはりこれだけの技術進んでいますので、そういうことで合理的にいろんなことができるということになるかと思います。 また、今港湾は、やはり観光としても大きな目玉になろうとしています。GX、あるいは来た方々がやっぱり海沿いでいろんな楽しい思いをしていただく、そういう機能も港湾はあっていいんだろうと思います。様々な機能が求められている中で、そこをいろんな意味で充実をさせていただきたい。 そして、今トラックドライバーのお話出ましたけれども、これは一つには、モーダルシフトは、やはり二〇二四年問題、ドライバーの方々の働き方に大きく関わっているところであります。今日は時間がありませんのでまた次の機会にこれさせていただこうと思いますけれども、非常に幅広くいろいろな問題の解決にもつながる機能が港にはあるというところを今のお話でも理解させていただきました。 さて、港湾、もう一つの課題といいますか、拠点は、これは観光であります。インバウンドの方々、旅客船でたくさんいらっしゃいます。ただ、この近年見ますと、もう皆さん当然お気付きのように、コロナで、例えば二〇二一年、二二年は、外国のクルーズ船、一隻も日本に来ておりません。当然、来た船を通じて訪日した方はゼロであります。ただ、その前の数字、ちょっと御紹介します。二〇一七年二百五十二万人、二〇一八年二百四十五万人、二〇一九年二百十五万人と、大変多くの方々が来ている。これをどう復活させるのか。 もちろん、ダイヤモンド・プリンセス号の教訓もあります。コロナも、そういう危険もあると、リスクもある中ですが、ここはもう本当に日本にとっては大事な玄関口、これをどう復活させるのか、これは是非斉藤大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) クルーズ船の寄港は、地域に訪日外国人旅行者を始めとする多くの来訪者を呼び込み、地域の活性化に大きく貢献するものと考えています。地方誘客ということを言われておりますが、その一つの大きな柱になると思います。 我が国では、本年三月に国際クルーズの運航を本格的に再開しました。また、三月に閣議決定した観光立国推進基本計画では、訪日クルーズ旅客数などを令和七年にコロナ前ピーク水準以上とする新たな目標を定めました。 国土交通省では、クルーズの再興とその目標達成に向けて、多様なクルーズ船を円滑かつ安全に受け入れるためのハード、ソフト両面からの受入れ環境の整備、地域経済効果を最大化させるための寄港地観光ツアーの上質化、多様化といった取組を進めているところでございます。また、本年九月には、コロナ禍の知見、経験を今後に生かすべく、クルーズの安心、安全の確保に係る取組を取りまとめ、公表しております。 今後は、先般十月十八日に観光立国閣僚会議で取りまとめられたオーバーツーリズム対策を含めた取組を関係省庁や地元自治体などと連携してしっかりと進めていきたいと思っております。
○青島健太君 観光立国日本、そのためにはやはり、船で来られた方も非常に快適に、また日本の良さに接していただく大事な玄関口だと思いますので、是非それは進めていただきたいと思います。 さて、日本に例えばたどり着いたとか来られた観光客の方が、今度は町に出ていきます。そうなれば、当然様々な交通機関を利用して観光に向かうということになります。ここで、今度はライドシェアについて取り上げさせていただこうと思います。 まず、お尋ねをさせていただきます。 国内に観光客が来る、日本の方だろうが外国の方だろうが、それはもう大歓迎ということになるかと思いますが、各地で、これはもうタクシーの不足、そして運転手さんが随分足りないということは言われて久しいわけであります。 日本における、ちょっとデータ御用意させていただきました。資料六を御覧いただきたいと思います。二〇一九年に比べて、ドライバーの数ですけれども、二十三万一千九百三十八人と、率でいうと二〇%減っている。過去二十年間で見ると四〇%減少しているというデータもございます。なぜこんなにタクシードライバーの方が減っているのかというところ、国交省はどういうふうに分析をしているんでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。 タクシーの運転者は、コロナ禍の影響を受けて大幅に減少したところでございます。その結果、地方部において輸送サービスが不十分な地域が生じているほか、訪日旅客の急回復等により、地域や時間帯によって需要に対して供給が追い付いていない状況が発生しているものと認識しております。
○青島健太君 やはり、どこへ行ってもタクシー足りないというのは多くの方は実感されているんではないかなと思います。 そこで注目が今集まっているのがライドシェアということになるかと思います。岸田総理も所信の中で、このライドシェアという言葉を使いました。午前中の議論の中でも、定義がはっきりしていない、あるいは非常にいろんな方法があるんだという中で、これを議論するのは大変難しい面は承知をしておりますが、ただ、今話題に上っているいわゆるライドシェアということでいうならば、TNC型、トランスポーテーション・ネットワーク・カンパニー、このスタイルというところが今導入どうするかという議論の真ん中にあるものではないかなと私は思っています。 つまり、アプリを使ってタクシーを呼んで、そしてアプリを使ってもう決済までしてしまうという、そして普通のタクシーよりは廉価な値段で乗れるというのが、まあ今、日本にはまだありませんので、世界ではやっている相場はそういうことで、この導入の是非みたいなものが今語られているということになるんだろうと思うんですが。もちろん、ほかにあるのも知っています。例えば、都内にあるカーシェアなんて、車が置いていて、いろんな人が乗る、それもカーシェアリングでしょうし、乗り合いバスのようなものもあれば、もういろんな形態があるのは確かなんですが、多分、今一番真ん中にある議論はこのTNC型の議論ではないかなと思っております。 そこで、なぜこのスタイル、アメリカもヨーロッパもアジアですらもこのスタイルがもうむしろ入り込んできています。日本がなかなか、これ、かなわない。理由はどの辺にあるんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ライドシェアとは、一般的に、アプリ等で自家用車、ドライバーと利用者をマッチングさせ、輸送サービスを提供するものであると考えておりますけれども、午前中も申し上げましたが、決まった定義はなく、海外では様々な形態で運営されているものと認識しております。 一方で、総理から、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、タクシー、バスなどのドライバーの確保や不便の解消に向けた地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めるよう御指示を受けているところです。 この検討に当たりましては、安全の確保、利用者の保護等の観点からの検討が必要であると考えております。例えば、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが責任を負う形態で有償での旅客輸送サービスを提供することは認められないと認識しているところでございます。
○青島健太君 いろいろ難しい面があるのはもちろん承知しているんですが、むしろ車が足りない自治体の方がもう先行していろんな実証実験始めているというところももう報じられております。 例えば、つい最近では、神奈川県の三浦市では、黒岩知事が先頭に立って、地元のタクシー業者さんと、あるいは飲食業の方々とか利用者の方とみんなで話し合いながら実験的なことをもうやり始めるというのも報道されました。 こうした取組は、午前中も少し紹介がありましたけれども、国交省さんが主導をして実証実験やる、そんな予定や、その辺りというのはあったりするんでしょうか。
○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。 現在、様々な地域において、移動需要に対して交通サービスの供給が追い付かない問題が指摘されております。 今御指摘のありました神奈川県三浦市につきましては、神奈川版ライドシェア検討会議、ここでの議論に国交省もメンバーとして参加しております。現時点においてその実験的な取組の方策が定まったというところまでは至っていないというふうに承知しております。 ライドシェアという言葉につきましては、先ほど来の議論のとおり定義は定まっておりませんけれども、三浦市以外を含めて、今お尋ねのありました国交省が実施するものも含めまして、現在ライドシェアとして取組が行われている事例は承知してございません。
○青島健太君 ありがとうございます。 タクシー御利用になる方はもう本当にお気付きだと思いますし、利用している方も多いと思うんです。都内のタクシーに乗れば、タクシーGO、エスライド、もうばりばりに機能しています、実は。スマホで呼べばタクシーが来てくれる、そして決済もスマホでやる。 ただ、このスタイルは、いわゆるプラットフォーマーがタクシー会社さんですから、今までのタクシーのクオリティーのまんま来てくれている。ただ、問題は、これでドライバーが増えたわけではないし、車が増えたわけではない。むしろ、このエスライドやタクシーGOのために車を別に、それ専用の車を今確保していると聞いていますんで、普通に町場で拾うタクシーの方がより減っているという現実が恐らく起こっているわけであります。 このシェアですけれども、何か、黒船が来てもうみんな蹴散らされてしまうんではないか、私も当然、タクシー会社さんが経営が苦しくなるとか、あるいはドライバーの方が失職してしまう、そんなことはあってはならないと思います。そして、日本は法律的に白タクも禁止されているので、逆に言うと、こういうものに対しての違和感があるのは日本のタクシーのクオリティーがすごいからだと、そう認識しています。 ただ、足りない、これからどうするんだというときに、このシェアをなしに、タクシー、今現行のタクシーだけで現状が解決できるような見通し、それをお持ちなのかどうか、今後の見通しについて伺いたいと思います。
○政府参考人(鶴田浩久君) 十月十八日の観光立国推進閣僚会議において検討、決定されました緊急措置、ここでは、タクシーの供給回復、自家用有償の徹底活用、それから観光地における対策、これらを盛り込んでおります。 一方で、総理からは、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、タクシー、バス等のドライバーの確保や不便の解消に向けた地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めるよう指示を受けております。 この検討に当たりましては、都市部、地方部、観光地などによって課題も異なりますので、それぞれの地域の実情をしっかりと把握した上で、安全、安心を大前提として、利用者の移動需要に交通サービスがしっかり応えられるよう、方策を検討してまいりたいと考えております。
○青島健太君 何も欧米やアメリカ、アジアでやっているそのスタイル、方法がそのままぼんと日本でやればいいというのは、またやっぱり乱暴だと思います。日本は日本なりのやり方があっていいと思うんですが、ただ私は、私も車のオーナーで自分も運転しますけれども、ほかの方乗せていただいても、まず、日本の車はプライベートで乗っている車でもとてもきれいです。そして、管理も行き届いている。日本では、車検が切れた車なんてどこでも、まあまあそれは例外はありますが、基本的には走っていない。そして、おもてなしの精神もある。私はもう非常に、そういうライドシェア、いわゆる今議論しようとしているライドシェアには日本は向いているぐらいに、個人的な感想ですけれども、そんなふうにも思ったりもします。 スマホを持って何でもそれ一つで今動いている若い人たちにとってはむしろ非常に身近なものになるような気もいたしますし、自分の話で申し訳ないですが、子供二人いますけど、海外うろうろするような連中ですが、もうどこへ行ってもライドシェアで乗っている、なぜならば安いからですね、彼らからすると、使っているというところも、我が家の話で申し訳ないんですが、あります。 やっぱり、どう使ったらいいのか、何かやり方が分からないというところにも、いや、ちょっと待てよという恐怖なり、そういうものもあるように思います。ですんで、もっといろんなところで実験的なことが行われて、あっ、こうやるんだ、こうすれば便利になるんだ、あるいは、ここ夜中車いないところはこうやると車来てくれるというようなところで合理性や利便性が上がっていく。 これは、もちろん心配事もあります、ドライバー変な人じゃないかとか、ちゃんとその車大丈夫なのか。でもそれは、むしろ多くの全体の利益を考えるならば、もっともっと検討して、前向きに検討して、面白い、まあ面白いという言い方もあれですね、社会にとって役に立つ一つのシステムが今目の前にあるというような気が私は個人的にしております。 最後に、斉藤大臣に伺います。 これは、利便性高まると、社会インフラが整うという面はもちろんなんですが、経済的にもこれからの新たな成長の柱になる可能性も持っております。 一つの数字御案内しますと、二〇二〇年で八百九十億五千万ドル、九兆九千億円、まあその市場規模といいますか、あった。そして、二七年に向けては年二〇%の成長率が予想される。まあこれが正しいかどうかはもっといろんなデータも紹介しなきゃいけないかも分かりませんが、基本的にはこれは成長していくんだということがこの数字からは見て取れます。 この日本にも非常に可能性があるこのライドシェア、これもう少し何か前向きに検討していく、そういうことでも私はありなんだと思っているんですが、大臣、最後、所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 総理からは、地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するよう御指示を受けたところでございます。 国土交通省としては、こうした観点から、タクシー、バスのドライバーの確保や地域の自家用車、ドライバーの活用などの検討を進めていきたいと思っております。まずは、総理の御指示を踏まえ、利用者の移動需要に交通サービスがしっかりと応えられるよう、安全、安心を大前提に様々な方策を検討してまいりたいと考えております。
○青島健太君 是非前向きに検討をお願いいたします。 時間です。終わります。
○嘉田由紀子君 国民民主党・新緑風会の嘉田由紀子でございます。 本日、質問の時間をいただき、ありがとうございます。 斉藤国土交通大臣に、自然災害への所信表明に関して主に質問させていただきます。 流域治水という概念がようやく全国的にも広まりつつあります。昨年の十一月八日に、今国が取り組み始めております流域治水に関して伺いました。流域治水は、河川に閉じ込め切れない大水が起きたときに、たとえ私有地でも雨水の貯留機能を果たすことがございます。 その例として、昨年、滋賀県の高時川で、馬上という、馬の上と書いて馬上という地域でヨコタ農場というところが水につきました。なぜ水についたのかというと、堤防に元々切れ目が入っているんです。つまり、連続堤防ではない。この元々の切れ目は、歴史的にたどりますと多分彦根藩の時代に、実は江戸時代というのは、全てを全部閉じ込め切れないので、水を逃がす場所、田畑やあるいは林など、そして人家を守ったという伝統的な治水の知恵がありました。それを霞堤、霞堤防と呼んでいるんですけれども、この高時川の馬上のヨコタ農場の事例、水田が十一ヘクタールも浸水してしまいました。 そして、昨年から、これかなり詳しくお伺いしたんですけど、この被害がどうにか賠償なりあるいはカバーできないかということで、農業被害も含めてお伺いしたんですけど、今のところそこは抜け穴になってしまっております。 具体的に、馬上のヨコタ農場では、十一ヘクタールの浸水に対して、収穫の減少、それから泥が入ってしまったので農業機械が壊れてしまうんですね。それで、修理費用とかあるいは追加の労働投下、六百万円プラスになってしまっております。ある意味で泣き寝入りなんですけど、これについて何らかの対策がいただきたいと、これはもう要望でございますが、答弁は求めません。 それから、今年の六月二日、三日、台風二号と梅雨前線で愛知県の豊川流域、ここでも霞堤地区で四百八十ヘクタール、大変大きいです、浸水被害がございました。 これ、資料一として地図を出しておりますけれども、ここもやはり江戸時代に、下流の吉田城の町を守るために上流に九つの霞堤ができました。地図にありますけれども、このうち、豊川用水を造るときに、赤い方の霞堤は堤防を連続させて霞堤ではなくしてしまった、つまり川に全部水を流すようになったんですけど、この黄色い方が四つ残っております。この黄色い方は、金沢、賀茂、下条、牛川という四つの霞堤がございます。ここも、六月二日、三日、大きな被害を受けました。 それで、私、ここの被害者の方に伺ったんですが、小野田泰博さん、イチゴ農家の城所輝明さん、バラ農家の牧野文夫さん、被害状況を伺ってまいりました。 具体的な金銭は出ていないんですけれども、実は、水田農業と違って、野菜やイチゴ、花卉栽培などは農業共済が掛かっていないので大変被害が大きいと。で、このお三方が言われるのは、自分たちは何としても農業を続けたいんだと、それで、下流のためだったら自分たちが水を受けることは受忍をしてもいいけど、どうにかここはカバーしてほしいという大変切実な訴えも現場から聞いてまいりました。これは是非、今日は廣瀬局長さん来ていただいておりますので、流域治水の中で豊川のこういう大きな霞堤のところもカバーできるような形でお願いしたいと思います。 そして、実は今、国の方が積極的に霞堤を流域治水の政策に取り込もうとしている例がございます。それが資料の二です。栃木県の下野新聞ですが、資料の二には、二〇一九年の台風十九号で、栃木県から茨城県を流れる那珂川の中流部、那須烏山市で床上浸水を含む水害被害が起きました。これまで災害復旧というのは過去の状態に戻すということだったんですが、この地区では新たに、堤防に開口部を持つ霞堤が新たに造られると。私は大変小躍りいたしまして、そして二年前に、実は廣瀬局長さんがまだ課長さんの時代にこの現場を見せていただきました。そして、その後、廣瀬局長は関東地方整備局長になり、そして今回、国土保全局長になっていただいておりますので、まさに廣瀬局長の思いがこの霞堤には詰まっているのかなということで、今日は存分に答弁をしていただけたらと思っております。 ただ、本当に地元の人たちの要望あるいは納得というのが大変なんですね。まず最初に、この霞堤を造るところで、地元の方たちの要望、具体的にどういう御苦労があるか、廣瀬局長さんにお伺いできたら有り難いんですが。よろしくお願いします。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 栃木県、茨城県を流れる那珂川では、令和元年東日本台風で甚大な被害が発生したことから、国、県、市町が連携し、ハード、ソフト一体となった那珂川緊急治水対策プロジェクトを立ち上げ、再度災害の防止のハード対策としては、河道掘削、堤防の整備などを実施しております。那珂川の中流部に位置する那須烏山市においては、委員御指摘のとおり、現在、地形、土地の利用等の状況を考慮して洪水の一部を一時的に貯留する機能を有する霞堤の整備を進めているところであり、現在、用地買収や霞堤の盛土工事、集団移転のための地元調整などを行っているところです。 これまでいただいた意見の中では、洪水被害の解消に対しては御理解をいただいている一方で、集団移転に当たっては、移転先の住宅団地と営農地が離れているため農作業を続けていくことが不便になること、長年住み続けてきた愛着がある現在の土地や家屋から離れてしまうこと、これまで培ってきた近隣住民とのコミュニティーが薄れてしまう可能性があることなど、様々な意見をいただいているところでございます。 国土交通省といたしましては、市と十分連携し、引き続き地域住民の御意見や御要望を丁寧に伺い、御理解を得つつスピード感を持って整備を進めてまいります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 三つの課題、集団移転に対して、距離が離れてしまう、なじみの場所が、そしてコミュニティーのつながりがということで、実は球磨川のところでも集団移転のところで同じような問題を伺っております。 ただ、霞堤については、実は下流だけではなくて地元にも利点があるんですね。先ほどの豊川のところの五つの締めた霞堤のところで調査をしたことがあります。その調査には、私自身ではないんですけれども、愛知大学の方が、締めてくれたのは有り難かったんだけど、いざあふれたら内水が排除できないということで、霞堤は内水排除の機能もあったんだということを締めてから気が付いたということですが、質問二点目です、この内水排除の利点というのは、この烏山地区では地元の方は御理解いただいているでしょうか。局長さんにお願いします。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、霞堤には氾濫した水を開口部から河道に戻す機能を有しております。これらの機能につきましては、事業の目的や必要性を説明するために、地域の方々に一堂に会していただき行う説明会や個別の補償内容を説明するための個別相談会などあらゆる機会を活用して説明しているところであり、今後とも地元の御理解が得られるように努めてまいります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 これは提案ですけど、例えばこの豊川、烏山からちょっと距離が遠いんですけど、豊川の締めた五つの霞堤、住民の方は一〇〇%大歓迎だと思っていたんですけど、そうではないんですね。先ほどのように、内水が氾濫、防げないということで、例えば、こういう先行している地域に訪問してもらって、内水氾濫を排除できるんだよというようなことも見ていただけたらいいのかなとは思います。これ提案です。 それから三点目の質問なんですけど、実はこの霞堤は、言わば生物多様性の保全あるいはグリーンインフラという価値もあります。日本各地の霞堤を研究している滋賀県立大学の瀧健太郎教授は、ここをきっちりと何か所も訪問をして調べております。大水が本流に来たときに、逃げる、小魚などは逃げることができます。また、日常的にも稚魚などがこの霞堤の中に入って、そこが産卵場になっているということです。 言うまでもなく、国土形成計画、二〇一五年の、ここではグリーンインフラの政策が入れられていますし、また、二〇一五年に開催されました仙台防災会議では、生態系の強靱性や、あるいは緩衝機能を活用したEco―DRR、エコシステム・ベースド・ディザスター・リスク・リダクションという生態系に配慮した災害リスクの提言の政策にもつながるわけです。 私たちは、これ滋賀県中心に、川と人々の関わり、特に子供たちが生き物がいると大変喜ぶので、子供と川との関わりを課外活動あるいは体験活動に盛り込んでまいりました。そして、子供たちが動き出すと地域が理解をしてくれます。場合によっては、おじいちゃん、おばあちゃんの時代、こんなふうに魚つかみしたんだよと。子供たちが、あっ、そうしたら、本流では生きられない魚が霞堤の中で生きているねというようなことも是非子供たちに知っていただきたいと思います。 三点目、国土交通大臣に、那珂川での今の挑戦、まだまだ先、時間掛かるかもしれませんが、この後、かなり霞堤は流域治水の、またグリーンインフラとそれから生物多様性、セットで価値がある政策だと思いますので、これ前向きに進めるための国土交通大臣の御見解を聞かせていただけたら有り難いです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 霞堤というのは、本当に昔からの日本の大きな知恵、今の我々の流域治水との考え方と相通ずるところのある本当に大きな知恵だと思います。 霞堤は、治水対策として有効であるだけでなく、委員御指摘のとおり、洪水時の魚類の一時的な避難にも寄与するとともに、河川と隣接する農地等を生物が行き来できるようにする役割を持っていることから、環境面でも有効な手段の一つと考えております。一つの、生物多様性の一つの大きな土壌になってきたのではないかとも思っております。 国土交通省としては、地域の特性を踏まえた霞堤などのグリーンインフラの視点も取り入れながら流域治水の推進に取り組んでまいりたいと考えています。
○嘉田由紀子君 大臣、ありがとうございます。 繰り返しになりますが、内水氾濫の機能とか、あるいは生き物の住まいというのは、意外と地元で住んでいる人が気が付かないんですね。そこを是非ともいろんな研究者やあるいは学校などと共同してやっていただきますと、本当に子供たちは目を輝かせて魚つかみに行きますので、実は、こやり政務官は地元で魚つかみをして、こやり政務官の地元も本当に里山が美しいところなんです、琵琶湖も近いですし。子供時代を思い起こす、それが私は将来の生物多様性、グリーンインフラではないかとも思っております。 災害対策に関連して二点目ですけれども、資料三に、浸水想定区域の対策で、福祉施設の電源が水没してしまったという資料、ちょうど十一月六日、もう数日前の読売新聞の夕刊です。会計検査院の調査で、水害で浸水の可能性のある場所に建つ施設の六割で非常用発電機が水没して故障するおそれがあることが分かりました。 また、この七月に秋田市の、私も視察行かせていただきましたけれども、中枢病院の電源施設が水没してしまいました。 災害対策特別委員会でも八月に、病院施設の浸水対策について、厚生労働省さん、また都道府県が被害回避の方法を提示していると伺っておりますが、社会福祉施設の非常用電源が水没リスクにさらされているという、これをどう受け止め、またどのような対策が必要だとお考えでしょうか。手段、方法、予算措置などについて、厚生労働省さんから回答をお願いいたします。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 厚生労働省におきましては、土砂災害、浸水災害等への対策を推進するため、地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金等によりまして社会福祉施設における非常用自家発電設備の設置等に対する補助を行っているところでございます。御指摘の記事にありました会計検査院の指摘も承知しているところでございます。 厚労省といたしましては、停電時のライフラインを確実に確保する観点から非常用自家発電設備に係る浸水対策は非常に重要であると考えておりまして、今回の検査院の調査結果についても重く受け止めているところでございます。 非常用自家発電設備に係る浸水対策といたしましては、これまでも、今申し上げました交付金等の申請に当たりまして、非常用自家発電設備を水害でありますとかあるいは土砂災害等の影響を受けない場所に設置するように求めております。また、今申し上げました交付金等によりまして、出入口等への止水板の設置でありますとか、あるいは非常用自家発電設備等の電気設備の移設等、高い場所に移設するとか、そういったことも補助の対象にしていることなど取り組んでおります。 こういった取組につきましては、様々な機会を捉えて周知を徹底いたしまして、社会福祉施設の防災・減災対策の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 予防できていたら例えば数千万で済んだのが、いざ被害が起きてしまうとその十倍、二十倍コストが掛かるということがよくこの浸水ではございます。特に福祉施設、高齢者施設は平家が多いんですね、移動がしにくいので。それで、どちらかというと地価の安いところに、と、浸水地域にという、これまでの立地です。それは、将来的には気を付けないといけないんですけれども、これまでにそういう施設が多いので、何としても事前の予防対策をお願いしたいと思います。 同じように二点目ですが、国宝や重要文化財、これも浸水、土砂災害リスクが意外と高いところにあると。 奈良文化財研究所の高田祐一主任研究員が、GIS、地理情報システムを使って文化庁のデータベースに登録された二千五百八十五か所の国宝と重要文化財の建物の位置情報とハザードマップを重ねて独自に調査した結果、六百五十六か所、二千五百八十五のうちの六百五十六です、土砂災害警戒区域か浸水区域にあるということでした。このうち八十か所は特に危険性が高い土砂災害特別警戒区域にあり、三メートル以上の浸水が想定される建物も二十二か所確認されております。三メートルといいますと、ほぼ、平家でしたら屋根までですから、もう文化財、建物などですと、もう根本的にやられてしまうということになります。 ということで、この国宝や重要文化財の浸水、土砂災害リスクの低減に向けて、文化庁さんあるいは国土交通省さん、どのように連携して対応していけるでしょうか。それぞれ、自治体文化財保護施策にも生かしていただきたいと思いますけれども、御回答お願いいたします。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 国宝、重要文化財の防災対策につきましては、政府一丸となって強靱な国づくりを計画的に進めます国土強靱化基本計画におきまして地域の貴重な文化財を守る防災対策として記載されているところでございまして、文化庁としてはこの計画などに基づきまして関係省庁と連携しながら取組を進めています。 議員の方からも御紹介ございましたけれども、奈良文化財研究所で作成、公開しています文化財総覧WebGISにつきましては、全国の文化財の位置情報を地図上に表示し、ハザードマップなどの情報を重ね合わせることができるウェブサイトであると承知しております。全国津々浦々に存在する文化財の災害リスクを把握する上で有用と考えておりまして、実際、奈文研でも自治体担当者向けの研修等におきまして周知、活用していると承知しております。 自然災害が頻発、激甚化する中で、文化財は一度失われたら元には戻らないものでありますので、文化庁としては、今般の経済対策にも地域の貴重な文化財を守る修理、防災対策を盛り込んだところでございまして、文化財総覧WebGISの情報も参考にしながら、水害を含む各種の防災対策を力強く進めてまいります。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 文化庁との連携に当たりましては、先ほど文化庁からあったとおりしっかり進めてまいりたいと思いますが、国土交通省としては、地域の浸水、土砂災害リスクの低減に向けて、文化財行政も担う自治体等と連携を図りながら流域治水の取組を進めているところであり、国宝、重要文化財についても、管理者が適切な対応ができるように必要な情報の提供に努めてまいります。 また、河川整備計画等の作成や事業の実施に当たっては、文化財等の情報も入手し、災害リスクの低減策を総合的に検討しており、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 先ほどの福祉施設の電源の配置などはかなりポイントで対応できるんですけれども、この文化財は丸ごと建物を止水板で囲うわけにもいかないでしょうし、そういう意味では、国土交通省の河川整備計画で、文化財があるところはリスクを低減できるような、まさに流域治水の水の流れを配慮していただくということで、国土交通省と文化庁と是非とも協力を進めていただけたらと思います。ありがとうございました。 次に、三点目の小型船舶に関する規制強化についてお伺いいたします。 資料四で写真を出しているんですけれども、今年の八月二十六日です。この夏です。午後二時五十分頃、琵琶湖で泳いでいた小学生二人に水上バイクが接触する事故が起こりまして、警察が駆け付けたところ、水上バイクを運転していた大阪府箕面市のYさん、三十五歳、男性です。無免許で人身事故を起こしたわけです。そして、呼気を検査しましたらアルコールが入っていました。 子供二人は病院に搬送されて、男の子は後頭部をけが、縫うけがですね、女の子はおでこに擦り傷。二人とも幸い命に別状はなかったんですが、せっかく大阪から琵琶湖に遊びに来て、夏休みの最後ですよね、多分家族と楽しい時間を過ごしていたと思うんですが、そのときにこんな事故を起こしてしまったら、もう二度と琵琶湖に行くの嫌だとか思ってしまわれたら残念です。ですから、琵琶湖は安全に楽しく遊んでいただきたいと思っております。 ちょうど二十六日の翌日、その日はちょっと私出張で、実はこの写真は我が家の家の目の前なんです。それで、二十七日の朝一番に現場を聞き取りをして、それで、なぜ事故が起きたのかということも伺いました。 実はここは、琵琶湖レジャー利用条例で航行禁止区域なんです。航行禁止というのは、横走りが禁止です。沖合三百五十メートルから沖合に出て走るのはいいけど、そこまでは静かに真っすぐ走りなさいと、これは県の条例で決めているんですけど。皆さん、これ見てください。浜に人がいて、やっぱり横走りして、ばんばんばんと水を跳ねて、ひゃあひゃあひゃあと。ごめんなさい、リアルな、いつも目の前で見ているものですから、それでええ格好したいんですね。そういう中で起きた事故なんです。 で、実はこの質問をすると言ったら、今朝、また地元の人から動画が届きました。この十一月の三日、四日、すごかったんだって。今年は暖かかったので、ふだんもう十一月になると水上バイク余り来ないんですけど、いっぱい。それで、動画がすぐ近所の人から届きました。どうにかしてよということなんです。 具体的には、京都新聞が、資料五に出しておりますように、この手の事故は本当にもう住民が目を覆うばかりのことがたくさんあるんです。京都新聞の記事ですと、今年の一月から九月だけでも、船舶事故四十九件中十五件が水上バイクです。残念ながら、この酒気帯び運転については滋賀県の条例には罰則規定がありません。水上バイクやプレジャーボートなどの小型船舶に関する規制が大変弱いのが実態なんです。 それで、実は私、知事時代に、この琵琶湖のレジャー利用に関しては、前の知事が条例を作り、そして私のときに水質への影響が大きいバイクを改善をし、そして研修を義務付けるということまではやったんですが、この罰則規定までは県として作れませんでした。随分水上警察とも相談したんですけれども、県の条例を受けた罰則規定はできないというんですね。 そういうことで、是非ここは、そもそも琵琶湖を利用する住民は、バイクの航行者もまた遊泳者も先ほどのように県外の方が多いんです。ですから、水上バイクなどを対象とした国の小型船舶操縦者法は、飲酒しての操船は禁止、禁じておりますが、違反をしても罰則はありません、国の方でも。ですから、道路交通法が、運転者の飲酒運転を禁止し、事故時の罰則規定も作り、公共の道路空間の安全を担保してくれております。同じように、河川や湖などの公共用水域の安全担保は、自治体の条例だけではなく、より国としての全体的な法規制が必要ではないかと思います。国土交通大臣の御見解をお伺いします。
○政府参考人(海谷厚志君) お答え申し上げます。 御指摘の酒酔い操縦でございますけれども、これは御指摘のとおり、従前より船舶職員及び小型船舶操縦者法に禁止されております。その上で、酒酔い操縦により人の死傷等が生じた海難につきましては、海難審判所審判を経て免許の取消し等の懲戒の対象となり得ることとされております。 一方で、水上オートバイに関します危険事案は、この酒酔い操縦によるものに限らず、遊泳者等と水上オートバイが混在した状況にて発生しやすいものであるというふうに考えております。これについては、遊泳区域と船舶航行可能区域を明確に分離し、遊泳区域への船舶の進入を禁止することが最も効果的だというふうに考えております。沖合から何メートル以上の間ということではなく、明確にもう完全に分離しているようなそういう条例もあるというふうに承知しております。 これらの区域の分離、設定につきましては、海洋でのレジャーの振興、水面、水域の利用状況、海上の安全の確保といった様々な事情を踏まえまして、きめ細やかな対応ができるように、各地方公共団体において条例で制定されている事例があるものと承知しております。 加えまして、水上オートバイの酒酔い操縦に関する罰則につきましても、これは各地方公共団体が必要に応じて、これは懲役刑を含むものなどもあります。これを条例において措置している例があるものと承知しております。 国土交通省としては、こうした取組について協力をするとともに、引き続き関係者と連携した安全啓発に取り組んでまいりたいと考えておりますが、その上で、様々な水上オートバイをめぐる事故の発生状況その他の事情を踏まえまして、必要があれば国としての措置の必要性につきまして検討していくことになるものと考えてございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 まず、区域を区切るということですけれども、この写真を見ていただいたら分かりますように、沖合三百五十メートルのところに出るのに浜から出ざるを得ないんですね、水上バイクは。ですから、やはりその三百五十メートル、民家のところを走らざるを得ない。そこ、横走りは禁止なんですけど、私もいつも家の前に出てここ禁止よと叫んでいるんですが、そんなのでも全然聞かない。ですから、区域を分けるというのは現実的には無理だろうと思います。 そういう中で、確かに兵庫県などは罰則規定も入れているんですけれども、あれは兵庫県は海なんですね。海は、海上保安庁なり、あるいはより規制が作りやすいんですけど、琵琶湖の場合に河川です。河川水面ですので規制が作りにくいということで、またこの点もう少し研究をいたしまして、滋賀県警の方でも、滋賀県議会から質問出させていただいておりますので、県警とそして国とも連携をしていただきまして、何としてもこの悲惨な事故を起こさないような方向を考えられたらと思います。 ありがとうございます。これで終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 まず、辺野古埋立て工事に関わる代執行の問題についてお聞きします。 米軍辺野古新基地建設のために軟弱地盤の改良工事の設計変更を玉城デニー知事が不承認としました。幾度となく選挙によって明確に示された沖縄県民の民意に立ち、また環境保全が不十分など、問題点を合理的に指摘をした当然の判断です。ところが、沖縄防衛局が国交大臣に、つまりは、国が国に対して行政不服審査請求をするという法の濫用をして知事の不承認を覆そうとした。それでも知事が屈しない。今度は、斉藤国土交通大臣が玉城デニー知事から権限を取り上げて、承認を代執行しようとしています。 この代執行の訴訟では、県の弁護団ですね、こう意見を述べています。対等、協力が前提の国と地方自治体との関係において、国が沖縄県の権限を奪い自ら辺野古の設計変更を承認する代執行は本来あってはならない最終手段と。そのとおりだと思います。そもそも沖縄県は一貫して協議を求めている、対話を求めている。しかし、国は一貫して協議、対話を拒否している。 大臣、あなたがやるべきは、問答無用で知事の権限を取り上げることではない、まず対話、協議、これやるべきだと岸田政権に、防衛省に働きかけることだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 公有水面埋立法の変更承認につきましては、昨年四月二十八日付けで沖縄県に対し申請を承認するよう是正の指示をしております。この是正の指示につきましては、本年九月四日の最高裁判決においてその適法性が確定しております。それでもなお知事が承認されないため、公有水面埋立法の所管大臣として先月五日に地方自治法に基づく代執行訴訟を提起したものであり、今後も必要に応じて法律に基づき手続を進めてまいります。
○田村智子君 その最高裁の判決は、沖縄県が提起している問題を何一つ検討されないままに、ただ行政手続上のことだけで判断を下したものです。 そもそも行政代執行というのは、放置することによる著しく公益を害することが明らかなときに限定されます。 玉城デニー知事は、沖縄戦、戦後は米軍基地被害に苦しみ続ける県民の新基地建設反対こそが公益だと意見を述べています。この沖縄県民の民意に立つ玉城デニー知事が沖縄県民、国民の公益を著しく害しているというふうに大臣は判断されるんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 繰り返しになりますが、四月二十八日に是正の指示をしておりますが、この是正の指示につきましては、本年九月四日の最高裁判決においてその適法性が確定しております。それでもなお知事が承認されないため、公有水面埋立法の所管大臣として地方自治法に基づく代執行訴訟を提起したものでございます。
○田村智子君 お答えにならない。公益を著しく害するとはどういうことなのか答えられないということでしょう。 ずっと政府が言っているのは、普天間基地ですよ、普天間基地の撤去。普天間基地が公益を害している。それは米軍が公益を害しているんです。そして、一九九六年に日米合意で普天間基地の撤去は決定した。だけど、四半世紀動いていない。いまだに使われている。これが公益を害しているというのなら、直ちに使用中止というのを求めるのが一番政府がやるべきことじゃないですか。それやらない。そして、辺野古にこだわる。軟弱地盤の工事何年掛かるか分からない。ずっと公益を害し続けているのはまさに政府ですよ、米軍ですよ。 私、國場副大臣にお聞きしたいんです。 沖縄の代表ですよね。米軍の基地の縮小、整理、これを公約に掲げておられる。普天間基地については意見の違いはあるかもしれない。だけど、沖縄県が求めているのは、今言ったような問題を国と対話することなんです。協議することなんです。それをやるようにと大臣を補佐するのが沖縄の心を持つと言われる國場大臣の役割ではないんですか。
○副大臣(國場幸之助君) 国土交通省としての対応は、先ほど大臣の答弁のとおりでございます。 沖縄県選出の国会議員として、今後とも様々な機会を通じて地元の皆様への丁寧な説明を行ってまいります。
○田村智子君 それ、説明じゃないんですよ、対話なんですよ、対話。一方的な説明したって何も動いていないんですもん。普天間基地の閉鎖も撤去も全く動かない。対話をなぜ拒否するのかなんです。 今、沖縄には民主主義がないのかという声が広がっていますよ。地方自治を踏みにじるのか、知事の権限をもぎ取るのかと。代執行やってはならない。これ、もう一度再検討いただきたい。大臣、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほどの公益性の理解ということも含めまして、そして、その手続の在り方も含めまして、本年九月四日の最高裁判決におきましてその適法性が確定しております。この最高裁判決を受け、公有水面埋立法の所管大臣として地方自治法に基づく代執行訴訟を提起したものでございます。
○田村智子君 これ、年内が非常に焦点だと言われています。代執行やったら駄目です。それは米軍の公益を守ることにしかならない。沖縄県の公益を著しく損害する。このこと強く求めておきます。 次に、今日は東京外環道についても重大な事態が起きていますので、質問いたします。 資料の一を見てください。 しんぶん赤旗日曜版、十月十五日付けの記事です。大規模な陥没が発生した調布市に隣接する狛江市、野川サイクリング道路で、今年八月、九月、十月と三度陥没が見付かり、NEXCO中日本と東日本が道路管理者である狛江市には知らせずに埋め戻したことを報じています。 NEXCO東日本に参考人としてお越しいただきました。なぜ道路管理者に連絡せずに埋め戻したんですか。
○参考人(高橋知道君) お答え申し上げます。 最初に、令和二年十月十八日に発生いたしました東京外環道の工事における地表面陥没、空洞事故により地域の皆様に多大なる御迷惑、御不安をお掛けいたしておりますこと、改めておわび申し上げます。 ただいまの御質問の野川サイクリングロードでございますけれども、東京外環事業では、野川サイクリング道路を含め、周辺の道路を日々巡回監視員等が通行させていただいております。日常的に清掃なども行っておりますけれども、野川サイクリング道路で令和五年八月、九月、十月の三回、舗装に損傷があることを確認いたしましたので、利用者の安全を第一に考えて舗装の補修をいたしました。 本来であれば管理者である狛江市に連絡すべきところ、損傷が軽微であったことから連絡を怠ってしまいました。連絡を怠ってしまった点については不適切であったというふうに認識しております。 今後、このようなことがないよう、国土交通省からの注意、指示も踏まえ、連絡体制の見直し徹底を図ってまいります。
○田村智子君 今利用者の安全をというふうに言われたんですけど、それを考えるんだったら、すぐに管理者に連絡をして、また市民に注意喚起するのが筋ですよ。狛江市が陥没と埋め戻しを知ったのは十月五日、我が党の岡村狛江市議が市の担当者と一緒に現地確認をしたときなんです。 狛江市は、十月十三日、埋め戻しについて、当市が東京都から許可を受け管理している工作物を無断で改築する行為であり、安心、安全な市民生活に影響を与える行為だと、国交省、NEXCO東日本、中日本に、迅速に管理者である狛江市の連絡をしてほしいということを要請する事態がなっているんですね。 資料の二枚目、NEXCOがホームページで陥没と埋め戻しを知らせたのは十月十二日、国交省への連絡もその二日前です。赤旗が記事掲載に当たって質問状を送付したのが十月六日ですから、結局、赤旗が記事にすると、それで慌てて公表したということではないんでしょうか。 住民の安全第一ではなく、この陥没が外環道の地下トンネル工事に起因する可能性があるから誰にも知らせずにこっそりと埋め戻した。そういうことじゃないんですか。
○参考人(高橋知道君) 先ほども申しましたように、道路管理者に報告もなしに埋め戻しをしてしまったということは私どもの過失でございます。これから、今後このようなことがないようにしっかりやってまいりたいと思っております。 なお、外環道による、起因、起因によるものということで隠したのではないかというような御指摘でございましたけれども、この場所については施工してからかなりの年月がたっておりますし、シールド掘進後の周辺の調査においても地盤の緩みは確認されておりません。このため、我が社に、NEXCOにおいては、今回の舗装の損傷は外環のシールド工事とは関係性が低いと判断しております。 それで、念のため有識者の先生方にも確認を行いまして、同様の当該区間のシールド掘進は令和二年七月に完了しており、その後の調査結果等からもシールド掘進による影響の可能性は低いという御意見もいただいておるところでございます。なお、舗装の損傷原因を確認するために今狛江市と調整を行っておりまして、具体的な調査内容等を現在調整中でございます。 以上でございます。
○田村智子君 過去の工事だからということなんですけど、資料の三枚目を見てください。 これも、赤旗の日曜版の十一月十二日号なんですね。野川サイクリング道路とは別に、調布市内の大陥没事故の付近、トンネル工事ルートの直上から僅か百二十五メートルの部分、ここですね、地盤補強工事の資材置場兼待機場所となっているんですけれども、ここも陥没が起きているんです。そして、自分たちが借りている土地だからと全く公表せずに埋め戻しをしています。 五月には、穴の奥行きが約一メートルに達する陥没が発生、土のう十二袋分の土で埋め戻した。七月には、路面が長さ三メートル、幅二メートルほどへこみ、乗用車一台分のほどの面積の舗装を剥がし、土を固める転圧機を使うと更に陥没が発生した。八月にも、車両を固定する脚を設置しようとしたところ、舗装に穴が空いたと。これらの舗装をNEXCO東日本、鹿島建設は公表せずに埋め戻したということで、これは一応編集部が両者に確認を取っているんですけれども、委員会の場でも確認したいと思います。 以上私が述べたような、陥没とそれを埋め戻したというのは事実ですね。
○参考人(高橋知道君) お答え申し上げます。 調布市において地盤補修工事を行っている現場から約百十メーター離れた場所で、資材の積替えを行うための場所として施工業者が仮設材積替え場というものを設置しております。そこにおいて、令和五年五月、七月及び八月に施工業者が舗装の損傷を発見し、舗装の補修を実施したというふうに聞いております。 仮設材の積替え場でございますけれども、施工業者が土地利用者との契約に基づいて事前に改良を行う許可を得ているということで舗装補修をしたものというふうに承知しているところでございます。
○田村智子君 これら一連の陥没が、先ほど地下トンネル工事はもう過去のものであって、それとは関係性が低いという答弁をされた。なぜそう言えるのかなんですね。有識者からの意見も得たということなんですけれども、それでは、現地に行って、どういう陥没なのかと、それはどういう理由によるものなのかということについて、現地に行って、専門家、第三者的専門家、こういう皆さん調査やっているんですか。
○参考人(高橋知道君) お答え申し上げます。 今回の舗装損傷についてでございますけれども、東京外環トンネル施工等検討委員会有識者委員会というのを設置しておりまして、その委員会の判断においても、トンネルの横断方向については、ボーリング調査や物理探査の結果及び推定メカニズムを踏まえ、トンネルの直上が地盤の緩みが生じている範囲というふうに想定をいたしているところでございます。 それから、今回のこの場所については、トンネルの西側でボーリング調査を実施しておりまして、そのボーリング調査の結果でも緩みは確認されておりません。それから、当該資材積替え場は、施工業者が使用する以前から不陸などが確認されているなど、地盤の転圧不足がうかがわれているところでございました。そういったことを鑑みまして、今回の舗装損傷の形態からも重機の重みによる損傷であるというふうに考えているところでございます。 これにつきましても有識者に確認をさせていただいておりまして、シールドトンネルの端部から百十メーター離れていると、それからその先ほど説明しましたボーリングの結果からしてもシールドのトンネルの工事の原因である可能性は限りなく低いというような見解もいただいているところでございます。 以上でございます。
○田村智子君 いや、現地行って調査やっていないでしょう。それ、重機で沈んじゃったらその地域何でそんな地域なのかということじゃないですか。トンネル工事との関連性どうなのかということをきっちりと第三者的に調査すべきですよ。 それで、ゼネコンの関係者、気泡と、トンネル工事というのは圧縮空気どんどん送り出して掘っていくわけですよね、そういう気泡が時間を掛けて上がってくる可能性あるというふうに指摘をしているわけです。大深度地下でトンネル掘ったと、しかも柔らかい地層がつながって広がっていると、現に大規模な陥没が起きた地域だと。これ、ちゃんとした調査やらなきゃ駄目だと思いますよ。 加えて、資料の四です。 今月七日の東京新聞。この陥没した調布市の住宅街での地盤補強工事が八月から行われているんですけれども、この現場付近を流れる入間川で気泡が発生したとして、この地盤補修工事、十一月六日から中断をしています。これ、なぜ地盤補修工事の中断ということになったんでしょうか。気泡の原因がこの工事にあるということを否定できないからですか。
○参考人(高橋知道君) お答え申し上げます。 十一月二日に、地盤補修工事における地盤の改良体を造成作業中に、調布市つつじケ丘二丁目付近の入間川において気泡が発生していることを施工業者が発見をいたしまして、弊社に報告がございました。地盤補修工事につきましては、工事による影響を確認するため、現在、一時中止をしております。 今後、まず調査を実施する予定でございまして、現在、有識者等々も含めて調整中でございますけれども、調査結果が出ましたら、また有識者の御意見等も伺った上で、いずれにしても安全性を確保しながら進めてまいりたいと考えているところでございます。
○田村智子君 東京外環プロジェクトホームページで、NEXCO東日本からのお知らせ、十一月二日付け、掲載されているんですけれども、気泡の発生を知らせるとともに、造成作業終了後には気泡の発生が止まっていることを確認していますと書いてあるんですよ。工事との関連性がこれは疑われますよね、相当強く。 大臣、非常に重大な事態が起きていると思うんです。結局、あちこちで陥没が起きているんですよ、今、調布市、大規模の陥没事故が起きた周辺で。そして、その陥没事故が起きたところの地盤補修工事だといってやっているところも気泡発生と。あの調布の大規模な陥没の前にも川で気泡が発生、確認されていて、これ予兆だったんですよ。そうすると、この補修工事によってまたどこかの地盤が逆に壊されている可能性があるんです。 非常にこの外環道路の工事、矛盾に矛盾を極めている。今、一旦止めて、大規模な地盤に関する調査が必要になってきているんじゃないかと思います。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 東京外環事業の地盤補修工事につきましては、現在中止しておりますが、今後進めるに当たっては、調査結果を踏まえ、有識者の意見を伺った上で、安全を確保しながら進めるようNEXCOを指導してまいりたいと思います。 また、調布市入間町の野川サイクリング道路における舗装損傷につきましては、外部有識者に確認した結果、シールド工事の影響の可能性は低いとされていますが、念のため、原因調査の実施に向けて、現在、NEXCOがサイクリングロードの管理者である狛江市と調査の実施内容を調整しています。加えて、今回のような必要な手続を怠った不適切な事案が再度発生しないよう、現地で発見された事案については速やかに関係者で情報を共有、協議した上で対応を検討するべきであり、今後徹底されるよう求めてまいります。 今後も、住民の皆様に対し丁寧な説明と誠意を持って対応していくことが重要であると認識しており、調査結果については住民の皆様にお知らせしてまいりたいと考えております。
○田村智子君 まず調査と、そして住民に対するちゃんとした説明、そして、本当に安全が確認できるかどうか、これしっかりとチェックしていただきたい、このことを申し上げて、質問を終わります。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 本日は、国土交通省の研修機関である国土交通大学校で行われている行政スキル研修において使われていた資料について質問いたします。 資料一を御覧ください。 これは、実際に国交省の職員研修で使われていた研修資料の抜粋です。窓口対応で困難と思われるクレーマーのタイプの見極め方の例として、軽度の人格障害(不安神経症、パラノイア)、発達障害(アスペルガー)や、暴走老人、目が劣化、歯がないなどといった記載があり、こんな差別的な資料で国交省の職員研修が行われていたことに愕然としました。また、この研修は二〇一一年から行われ、千人近くの職員が受講されていたようですが、この資料を見ると、クレーマーとされる対象は高齢者や障害のある人という偏見を感じ、私は障害当事者としては不安と憤りを感じています。 先日、大臣は所信演説で、障害を理由とする差別の解消に向けた国土交通分野における取組を推進するとおっしゃっていましたが、このような研修を放置しては、国交省のバリアフリー法や心のバリアフリーの理念から逆行し、国交省自体で差別を助長してしまいます。 今回の国土交通大学校の職員研修については国交大臣として監督責任が問われると思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国土交通省では、全ての国民が障害や疾患の有無にかかわらず、互いに尊重し、理解し合える共生社会の実現に向け、差別やバリア解消のための様々な取組を全力で進めてきているところでございます。 そうした中で、国土交通大学校で実施した研修において、民間の講師によって作成された資料とはいえ、特定の障害、疾患がある方に対する差別を助長しかねない内容があったことは大変遺憾です。 そのため、直ちに当該研修の抜本的な見直しを行うとともに、今後実施される研修においてこうしたことを防ぐべく、しっかりと再発防止策を講じるよう指示をいたしました。また、研修以外の業務一般についても、障害や疾患がある方への差別的な表現や対応を行っていないか改めて点検し、仮にそうした実態が認められた場合には直ちに改善措置を講じること、障害者差別解消法に基づく合理的配慮の必要性について職員の認識を深めるとともにその実行を徹底することを周知徹底するよう指示したところでございます。 今回のようなことが再び起きることがないよう、国土交通行政全般についてしっかりと対応してまいります。
○木村英子君 早急に、大臣、改善を求めます。 現在、各自治体では、障害者差別解消法の対応要領を基に職員研修が行われています。しかし、行政の窓口によっては、知的障害者や言語障害のある障害者に対して無視をしたり対応を拒んだりする自治体もあり、まだまだ不適切な対応が続いており、窓口対応の改善が遅れています。その一方で、障害者参画を重要と考え、対応要領を障害者当事者と一緒に作り、職員研修に障害者の方を講師として招き、研修を行っている自治体もあります。このように自治体の窓口対応に格差がある中で、国の職員研修の在り方は自治体にとっても大きな影響を及ぼすと考えます。 ですから、国交省として、今後の研修を見直すに当たっては、内閣府の相談対応ケーススタディー集や国交省の対応要領を踏まえた研修内容にするために、障害当事者が研修の資料作りに参画することを委託先を選ぶ際の条件として徹底していただきたいと思っています。その上で、国土交通大学校の研修には、障害者権利条約や差別解消法の理念に基づき、障害当事者が講師となって参画する研修を早急につくり、実施していただきたいと考えていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺田吉道君) 先ほどの大臣の答弁にもございましたが、大臣の指示を受けて、本件の研修の見直しを行うとともに、ほかの研修も含めて今後の再発防止策など検討してまいりたいというふうに考えております。 委員御指摘の幾つかの文書等ございましたけれども、そのうちの対応要領、国土交通省の場合は、国土交通省における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領というものを策定してございます。この国土交通省の対応要領におきましても、障害を理由とする差別の解消の推進を図るため、障害者から話を聞く機会を設けるなど必要な研修、啓発を行うということなどが示されております。そうした点も踏まえまして、今後の研修の内容や教材について検討してまいりたいと考えてございます。
○木村英子君 差別解消が進むように、早急に当事者参画を重視した上での研修をつくっていただきたいと思っています。 次に、来年に予定されている建築物のバリアフリー基準の改正についてですが、質問します。 劇場や映画館は誰もが楽しめるというところですけれども、障害者にとっては構造上のバリアがあって健常者と同じように楽しめないという場合があります。令和四年三月のバリアフリー法施行規則の改正により劇場等の娯楽施設の客席についてのバリアフリー化が義務となりましたが、多様な障害者に対応した客席などの設備はまだまだ不十分であり、バリアフリーが進んでいないという現状です。 資料二を御覧ください。 例えば、建物の構造上の問題で出入口が前の方にしかない映画館の場合、車椅子席も必然的にスクリーンの目の前にしか設置されていないところが多く、脳性麻痺者などの場合には、スクリーンやスピーカーが近過ぎて首や体が痛くなったり、音が大き過ぎて観劇できないという方もいらっしゃいます。そのような状況で、車椅子利用者は限られた席にしか座れないことで映画館に行くことを諦めてしまうという人もいます。 車椅子の方も気軽に映画を楽しめるように、最前列だけではなくて真ん中や後ろなどの、健常者のお客さんと同じように席を選べるような基準を作っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) お答えいたします。 車椅子を使用されている方が映画館において健常者と同様にスクリーンの見やすい客席を選択できるようにするということは、重要な課題と認識しています。 現行のバリアフリー基準においては、誘導基準として、劇場、映画館の客席数に応じて一定の割合以上の車椅子使用者の客席を設けることとしています。その配置については、バリアフリー設計のためのガイドラインである建築設計標準において、車椅子使用者用客席、観客席は、車椅子使用者が選択できるよう分散して設けることが望ましいとしているところでございます。 現在、国交省におきましては、学識経験者、障害者団体、事業者団体などから成る検討ワーキンググループを設置し、バリアフリー基準や今申し上げた建築設計標準の見直しについて検討を行っているところでございます。劇場や映画館の客席の在り方についても検討してまいりたいと考えてございます。
○木村英子君 まあ、ガイドラインだけではなくてバリアフリー基準に盛り込むということも今後検討していっていただきたいと思っております。 次に、私もよく演劇を見に行くのですけれども、大型の車椅子のために、劇場によっては車椅子席がなかったり、あるいはスペースが狭くて車椅子が設置できないという場合があります。そんなときは、劇場の座席を取り外してもらうなどの配慮をしてもらったりしています。 資料三を御覧ください。 このように席を外してもらったり可動式の席が設けられれば、健常者のお客様と同じように観劇を楽しむことができます。 来年のバリアフリー基準の改正では、新築や増改築の劇場や映画館などについては新たな基準に沿ってバリアフリー化をすることが義務になります。しかし、既存の映画館や劇場でも障害者の人が利用できるように何らかの対応をしていただけるように国交省としてガイドラインの改正や周知をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 既存の建築物につきましては、既にある構造を前提とする必要があったり、あるいは利用しながら工事をするという場合がございますので新築にはない課題があるのは事実ではございますが、改修等により可能な限り新築と同様のバリアフリーを達成することが望ましいと認識しています。 バリアフリー法におきましては、既存の映画館や劇場などについてバリアフリー基準適合の努力義務を課しているところです。また、バリアフリー設計のためのガイドラインである建築設計標準では、既存建築物を改修する際の目標設定、事業計画策定、設計、工事に関する留意事項を定めているところでございます。 こうしたバリアフリー基準や建築設計標準の周知徹底、これはしっかり取り組みたいと思ってございますので、今後とも関係者の御意見を踏まえながら対応をしっかり進めてまいりたいと考えてございます。
○木村英子君 基準の見直しの際だけではなくて、既存の建物にもバリアフリー化が進むように積極的に働きかけをお願いしたいと思います。 次に、車椅子用客席の広さについてですが、現在の国交省が定めている劇場等の車椅子用客席のスペースの誘導基準では、横幅九十センチ、奥行き百二十センチとなっています。しかし、奥行き百二十センチでは、大型の車椅子の場合、車椅子用客席に収まらなかったり車輪が段差から落ちてしまうことがあり、斜めにしか設置できないという場合があります。 資料四を御覧ください。 オリンピック、パラリンピックの基準では、車椅子用客席の奥行きは百三十センチ以上となっています。また、自治体によってはより大型の車椅子にも対応できるような基準も定めているところであり、資料五を御覧のとおり、兵庫県の条例では奥行き百四十センチ以上とされていますし、資料六の横浜市の整備マニュアルでは奥行き百五十センチ以上とされています。国の基準が自治体の基準を下回ってしまいますと、余計にバリアの解消が遅れてしまいます。 ですから、今回のバリアフリー基準の改正で、車椅子用客席の席数を増やすだけではなくて、大型の車椅子にも対応できるスペースや通路の基準についても設けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石坂聡君) 車椅子使用者の客席スペースにつきましては、今御指摘のように、誘導基準では百二十センチとしているところでございます。また、建築設計標準におきましては、大きなリクライニング式の車椅子等の使用者にも対応するため、奥行き百四十センチメートルというふうにしているところでございます。 確かに、御指摘のとおりごもっともでございますので、現在、先ほど申し上げました検討ワーキンググループにおきましてバリアフリー基準や建築設計標準の見直しについた検討を行っているところでございまして、客席の在り方についても、先生から御指摘のあったとおり、オリパラのガイドラインなども参考に検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○木村英子君 今後、映画館や劇場等のバリアの解消について、障害があっても健常者と同じように観劇できるような基準や法令をその状況に合わせて一刻も早く変えていただきたいと思います。 次に、介護の必要な車椅子ユーザーにとっては、劇場などで観劇するとき、介護者席が前方や後方にしかないところが多く、介護を受けるために介護者を呼びたくても、大きな声を出さなければならず、周りのお客さんに迷惑を掛けるのではないかと思い、観劇を楽しめなかったり、劇場や映画館に行くことを諦めてしまうという人もいます。 また、言語障害のある方や、介護者が両側にいて首や体を押さえないと観劇できない障害者の方もいます。その際には、劇場に頼んで車椅子の隣にパイプ椅子を置いてもらうことがあります。ですが、通路にはみ出すという理由で入場を断られるということもあります。 資料七を御覧ください。 オリンピック、パラリンピックの基準では、車椅子用客席の隣に介護者席を設置することが定められています。このように、介護が必要な障害者の方が安心して観劇できるように、車椅子用客席の隣に介護者席を設置する基準を設けていただきたい。さらに、両側に介護者が必要な方の場合も、基準も考えていただきたいと思っています。 また、障害者や支援者、舞台関係者の方たちが、帝国劇場の建て替えに際して、劇場を障害の有無にかかわらず誰もが行きやすく楽しめる場所にという思いを込めて署名活動が行われていると聞いております。このように、障害者の人が健常者と同じように気軽に劇場や映画を楽しみたいと思っている人はたくさんいます。 どんな障害があっても利用しやすい劇場や映画館のバリアフリー化を早急に進めていきたいと思っていますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 障害の有無にかかわらず、誰でも演奏や演劇、映画を安心して楽しむことができるよう、劇場や映画館のバリアフリー化を進めることは、共生社会の実現の観点から重要な課題であると認識しております。 介助が必要な車椅子使用者向けの客席については、より高いバリアフリー水準を定めた誘導水準や設計のガイドラインである建築設計標準におきまして同伴者用の客席を隣接して設けることを定めておりますが、両側からの介助が必要な場合の対応については明確となっておりません。 先ほど局長から答弁のあったとおり、現在、検討ワーキンググループにおいてバリアフリー基準や建築設計標準の見直しを検討しているところでございまして、御指摘の点に関しても、障害当事者や施設を運営する事業者の方々からの意見を丁寧にお聞きしながら対応してまいりたいと、このように思います。
○木村英子君 大臣、是非、劇場や映画館のバリアフリー化を早急に進めていただきたいと思います。お願いします。 以上です。
○委員長(青木愛君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時三分散会