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212回国会参議院2023/11/09

厚生労働委員会 第2号

発言数
275
登壇者
27
会派数
8
開催日
2023/11/09

会議録

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長浅沼一成君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言をお願いします。

山田宏自由民主党

○山田宏君 おはようございます。自由民主党の山田宏でございます。  武見大臣、御就任おめでとうございます。これまでの御見識を生かしていただいて、しっかり、やっぱり医療、福祉、介護、しっかりと国民の重要なサービスが安定的に提供できるように御助力をお願いしたいと考えております。  今日はそういった視点で何点かお聞きをしておきたいと思います。  まず冒頭、マイナ保険証についてお聞きをしたいと思います。  来年の秋から紙の保険証が廃止される方針ですけれども、いまだに医療の現場でもいろいろと混乱、トラブルが続いている、またその不安、不満の声が多く聞かれております。これは歯科診療所の中の話ですけれども、カードリーダーを申し込んでもまだ届かないとか、又は大雨のとき使用できなくて大変困ったとか、様々な面でそういう不安の声が届いているんですけれども、厚生労働省として医療現場の声をどのように把握されているか、お聞きをしておきたいと思います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  マイナ保険証につきましては、患者御本人の健康医療情報に基づくより良い医療を受けることができるといったメリットがございまして、今後展開が進められる電子処方箋の推進などにおきましても、我が国の医療DXを進める上で基盤となる仕組みでございます。  一方、この春以降、登録データのひも付けの誤り、あるいは、先ほど先生から御指摘がございました、医療現場で資格確認する際のトラブルが発生しているという様々な御心配をお掛けする事象が起きておりまして、現在その解決に向けた取組を進めているところでございます。  具体的にちょっと申し上げますと、ひも付けの誤りにつきましては、全保険者による自主点検、これはもうほぼ完了いたしました。さらに、入念な取組としまして、システムに登録されているデータ全体につきまして、住民基本台帳の情報と照合、全て照合するという作業を進めております。また、データ未登録になっている方につきましては、御本人に順次、未登録である旨をお知らせし、マイナンバーの提出をお願いして、十一月末まで、今月末までを目途に登録をするよう作業を進めているところでございます。  一方、医療現場の対応でございますけれども、各コールセンターに寄せられたいろんなトラブルについて分析を行い、逐次対応を行っております。特に医療現場から御指摘があります顔認証付きカードリーダーのトラブル、これにつきましては、各メーカーに強くこの改善を要請をいたしまして、相当改善が図られてエラー率も下がってきているというふうに承知してございます。  こうした課題を一つ一つ解決しまして、メリットを丁寧にお伝えすることを通じまして、国民の皆様が安心してマイナ保険証を御利用いただける環境を実現してまいりたいと、かように考えてございます。

山田宏自由民主党

○山田宏君 医療DXの基本としてもマイナ保険証というのは非常に重要で、これをしっかり推進していこうという立場から応援をしているわけでありますけれども、やはりまだまだ、高齢者も含めて、また医療現場も、やはり非常に不安、不満が多いということをやっぱり私は理解しております。  このときにばしっと紙の保険証を切るというのではなくて、やはりETCだって現金の場合とカードの場合ずっと続いたわけですから、やはり少し経過措置が要るんじゃないかなと、こう考えております。来年秋に紙の保険証を全部廃止して、マイナカードを持っていない人は資格証明書だと、こういうふうにばしっとやるんじゃなくて、一、二年は、基本的にはマイナ保険証をしっかり使ってもらう、ちゃんと出してもらう。でも、何かの電源のトラブルとか使えなかった場合、保険証を、従来の保険証を一年か二年は使えるというような形で少しずつやっぱり転換をしていった方が混乱が少ないんじゃないかと、こういうふうに考えておりますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 来年秋の保険証廃止に向けて一人でも多くの国民の皆様にマイナ保険証を御利用いただく取組を進めることは、私どもとしてはこれが喫緊の課題だというふうに思っております。  マイナ保険証への移行期に際しましては、来年秋以降も最大一年間、現行の保険証が使用可能であるほか、マイナ保険証を保有しない方には申請によらず資格確認書を発行するなど、全ての方に安心して確実に保険診療を受けていただけるよう、必要な措置を講じているところでございます。  引き続き、課題を一つ一つ解決をいたしまして、このマイナ保険証のメリットを実感いただけるよう、利用促進に向けた取組を私自身も先頭に立ってやっていこうと考えております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 ありがとうございます。  確認ですけれども、現在の保険証、来年の秋も、一年間は使用可能と、こういうふうに考えてよろしいんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 一年間は延長されることになります。

山田宏自由民主党

○山田宏君 ありがとうございます。  それでは、今日は、社会保障分野における供給力の強化という視点で御質問をさせていただきたいと思います。  総理の施政方針演説の中ではもう最大の力を注いでいるのが供給力の強化だということで、GDPギャップが解消に向かう中、供給力の強化のために対策を、軸足を移しますということで、総理は供給力の強化を進めていると。これは、一般の民間の中で賃金を上げて、また物価高を超えた賃金を上げていくという方針でやっておられるわけだけれども、公定価格である社会保障分野については世の中の物価高や賃上げに追い付いていないという中で、医療や介護や福祉の分野のサービスから人材が流出しているというような状況になって、今後、この医療、介護、福祉の分野からのサービスが大きく低下をするんではないかと、こういったことが予想されています。  この分野においてもやっぱり物価高を上回るようなやはり賃上げをしていかないとならないと、こう考えておりまして、これはまさに政府の政策なんですけれども、大臣の現状認識をお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨今の高水準になってきております全産業における賃金の引上げ率、そして物価が高騰している、しかも外的要因からのこうした物価の動向等が現実には極めて大きな課題にもなってきている、こういった状況の中で、医療・介護分野におけるサービスの提供や人材の確保というのが現実に大変深刻な影響を受けているということは共通認識として私持っております。  こうした中におきまして、この医療・介護サービスを安定的に確保していく必要性は当然にあるわけでありまして、これが公定価格でございますから、その公定価格となっている医療・介護分野における賃上げや物価高騰への対応というのは極めて重要な課題だと認識しております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 それでは、具体的に現状をお聞きしておきたいと思いますが、今、医療・介護分野から人材流出が続いているという状況の中で、医療・介護分野での人材確保の現状というのはどうなっているか、お伺いしたいと思います。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  厚生労働省の雇用動向調査の入職超過率というもので見てみたいと思います。この入職超過率は、その産業に入職した人の割合から離職した方の割合を引いたものですので、プラスであれば働く人が増えた、マイナスであれば減ったと、こういうものを示すものであります。  この二〇二二年の入職超過率は、全産業平均で〇・二%に対しまして、医療・福祉分野全体で申し上げますとマイナス〇・九%。特に、そのうち介護等分野はマイナス一・六%というふうになっております。二〇二一年までがプラスであったことを考えますと、厳しい状況であるというふうに考えています。  特に、その大きな離職が生じている、離職超過が生じております介護等分野におきましては、介護等の分野から製造業、卸、小売、飲食、宿泊あるいはサービス業などに人材の流出が見られると、こういう状況でございます。

山田宏自由民主党

○山田宏君 そうですよね。全産業的には増えているんだけれども、入ってくる人が増えているんだけど、医療、とりわけ介護の分野には出ていっている人が多いという状況ですよね。  これ、何とかしていかなきゃいけないわけですけれども、特に介護や看護の分野での有効求人倍率というのはどうなっているか、分かっていれば教えていただきたい。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  二〇二二年の有効求人倍率につきましては、職業安定業務統計によりますと、全職種平均が一・一六倍、看護師及び准看護師が二・一七倍、看護、介護関係職種が三・七一倍となっているところでございます。

山田宏自由民主党

○山田宏君 つまり、有効求人倍率、働きたいという人にどれぐらい求人があるかということなんですよね。なので、一般は一なんですけれども、介護、看護においては、介護は三・七一だから、一人働きたいという人がいても三・七の求人がある。つまり、足らない、職場がもう引き手あまた、こういう状況になっております。看護についても二・一七ということで、一人の求職者に対して欲しいというところが二件以上あるという状況であります。  そういった中で、病院や診療所又は介護施設、経営状況は昨今どうなっているか、分かっていれば教えてください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  診療報酬や介護報酬などの改定に当たりましては、医療経済実態調査などの調査を国で実施しております。そこで、医療機関等の損益の状況、職種別の給与の状況などを把握し、これらを、これらの結果、そして社会情勢を踏まえながら、中医協あるいはその他の審議会で議論を行い、改定作業を行ってございます。  昨今の医療施設や介護施設の経営状況につきましては、病院団体など施設の経営状況に関する独自調査、そうした結果が今逐次取りまとめられておりまして、また、それらの団体等からいろいろ御要望いただいております。なかなか厳しい、物価高騰、それから人材確保、賃上げの関係で厳しいという声をいただいてございます。  厚生労働省におきましても、現在、令和五年度の医療経済実態調査や介護の現場の実態調査を進めておるところでございまして、来年の同時改定に向けて、こうした調査結果などを踏まえながら検討していきたいと、このように考えてございます。

山田宏自由民主党

○山田宏君 今日、皆さん方にお配りをしている最初の診療報酬と、これ歯科の医療機関を見ているわけですけど、医科の無床診療所は二〇一六年から二〇二二年に向けて増えているんです。ブルーのラインですね。一方、歯科はどんどんどんどん減っているという状況で、医科が増えているのも、これ高齢者が増えておりますから診療所が増えていくわけでありますけれども、歯科はそれにも増してもう更にどんどん診療所が閉鎖されているという状況であります。  歯科の状況、一つ申し上げておけば、医科と違って材料費の部分が非常に多い。だから、物価高の影響を相当強く受けるということや、コメディカルの話をすれば、いつも出てこないんだけれども、歯科衛生士の給与はうんと低いんですね。なので、この分野が上がらないというような状況などもあって、なかなか今歯科診療所を経営していくのが厳しくなっているという現状を御理解いただきたいと考えております。  そういった中で、本来は賃上げをして、そしてその医療や介護の分野の人材確保をしていかなきゃいけないんだけども、どうも賃上げができていないと。春闘では、三・五八%のもう三十年ぶりの賃上げ上昇幅なんですね。  ところが、こういう医療、介護の分野はどうなっているのかということで、それ分かる範囲でいいんですけれども、賃上げ状況についてお伺いをしたいと思います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  まず、医療従事者の給与月額のことをお話しさせていただきたいんですが、二〇二二年度の賃金構造基本統計調査によりますと、医師は九十七・一万円に対しまして、歯科医師は六十一・三万円となっております。看護は四十・七万円、介護職員は二十九・三万円となっておりまして、これらの二〇二三年度の数値につきましては今後明らかになってくると思われます。  また、二〇二三年度の医療・介護分野の賃上げ状況につきましては、業界団体によるアンケート調査によりますと、医療機関における歯科医師を含む医師の平均賃上げ率は一・八%、看護職員の、介護、看護ですね、看護職員の平均賃上げ率は二・〇%であり、介護業界十一団体による独自調査によりますと、介護事業者の、所の平均賃上げ率は一・四二%であるといったデータが示されており、今年の春闘で三・五八%の賃上げとなった状況から見ると低い値となっております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 そうですよね。財政審では、医療機関非常にもうかっているじゃないかと、こう言っているんだけど、もうかっていればこれ給料上がるはずなんだけれども、上がっていないわけですよね。世の中は三・五八上がっているのに、今のお答えによりますと、医師は一・八、介護においては一・四二という、約半分、こういった状況で、もしもうかっているんだったら、人が足りないんだから給料上げていかなきゃいけないんだけれども、それが上げられないという、そういう現状ですよね。なので、この分野を何とかしていかないと、医療・介護分野から人材流出が進んでいって、このサービスが低下していく、こういうおそれがあると考えております。この医療・介護分野の供給力の強化が、こういった分野でも急務だと考えております。  そこで、総合経済対策の中で、医療・介護サービスの供給力を強化するために補正予算が今後組まれていくと思うんですけれども、この医療・介護分野での供給力の強化のために、補正、今度出される補正の中でどういう対応をされているのか、今のところ把握できているものをお聞きしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今般の経済対策においても、医療・介護分野等について、喫緊の課題に対応するために、人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を講ずるということとされております。具体的な対応策の内容については現在まさに最終的な調整を行っているところでございまして、これを速やかに対応していきたいと思います。  その上で、令和六年度の同時改定において、経済対策における様々な対応を踏まえつつ、政府として産業全体の賃上げを考えていく中で、医療・介護分野での賃上げの在り方について考えていく所存でございます。

山田宏自由民主党

○山田宏君 一般の労働者の今年の賃上げ上昇分は三・五八、来年春闘で目標とされているのは四%以上ということになって、これが達成されていきますと、ますます、このままでいけば医療・介護分野の給与の上昇率と言わば民間の上昇率との格差が広がって、人材流出がもっとひどくなってくると。こういった言わば医療、介護の供給力の危機にもつながっていく、こういった状態になっているわけであります。  骨太方針でも今回の大臣の所信においてもしっかり対応するということで、今も御答弁ありましたけれども、診療報酬改定は二年に一度なので、今回ちゃんとやらないと二年間こういった状況が続くということを想定されますと、やはりこの今年度の民間の企業の三・五八分、それから来年四%以上になった場合も考えて、今回の改定率は大幅なプラス改定をしていかないと、とてもとても医療機関対応できない、こう考えております。  そういった中で、財政審では、財政制度審議会の方では、十一月上旬の会議の中で、要はひどいことを言っているんですね。病院はもうかっているじゃないかと、医療機関もうかっているじゃないかと、利益も相当たまっているじゃないかと、こういうような認識があるんだけど、大臣、同じような認識ですかね。私は、とんでもないと、これ。そうだったら上がっているんです、給料は。もう四苦八苦今している。だから、今回は、供給力の強化と岸田総理がおっしゃるんであれば、この医療・介護分野においても供給力を強化するためにしっかりと公定価格の方で見ていく必要があると、こう考えております。  そういった点を踏まえながら、大臣の御所見を、今度の診療報酬改定に向かう御決意を、力強い御決意をよろしくお願いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今委員が御指摘になった、例えば診療所の経営状況が良好だというような御指摘が確かにありましたけれども、この新型コロナの感染リスクのある中で、この医療関係者の方々には献身的に御対応をいただき、国としても緊急対応の補助金や診療報酬の加算措置を行ったことがあります。そして、その結果として収益が増えたことの評価については、こうした経緯を踏まえる必要性が私はあると思います。  一方で、既に新型コロナも五類となり、補助金や診療報酬の加算措置も大きく見直す中で、来年度からも引き続き有事に備えた感染症対策に取り組んでいただく必要があること、また、十一月六日には、医療関係者の方々とともにポストコロナ宣言というものをまとめさせていただいたところなんです。この医療関係者の方々には、次の感染症有事にもしっかりと取り組んでいただく必要があります。  こうしたことを踏まえる必要性があるわけでありますから、その上で、年末の改定に向けてしっかりと関係者と議論を進めていきたいと思っております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 強い決意と申し上げたんで、もう一度お聞きしたいと思うんで、ちょっとお待ちをいただきたいと思いますが、財政審の議論はマイナス改定だと、こういう意見も出ているわけですね。こんなことしたら、もう完全に医療、介護のサービスが途絶えてしまうと、こう思います。今回は、やはりこれに、賃上げを進めるに当たって、また物価高に対応するに当たって、十分なプラス改定を我々は要求をしているという状態であります。  そういう中で、やっぱり今財政審の意見を聞いておりますと、この二年、医療機関は非常に収入が増えたじゃないかと。これは、コロナ対策でそれに関わったわけですから、当然臨時的なものなわけですね。また、今でもその対策を続けているわけです。今後、コロナ対策はなくなります。そういった中で必死で取り組んでいるということが前提であります。  さらに、財務省というか、財政審の側の話を聞くと、何というか、最近の物価高とか賃金上昇に対応している部分をどう考えているのかとか、そういった部分が抜け落ちている。この間の総理の施政方針演説の中でも、高齢化に伴う収益があるだろうと、それを吐き出しなさいと、こういったことでありますけれども、高齢化になれば高齢化になっただけ、それだけのやっぱり支出が出ていくわけですね。  だから、やっぱりもう収益のことばっかりを焦点を当てて、どれぐらい支出が伸びているのか、また賃上げで伸ばさなきゃいけないのか、こういった視点が全く欠けていると。これでは医療、介護の供給力の強化にはつながらない、こう思っています。  我々の頼りは武見大臣なんです。もうしっかりと厚労省がこの財務省に負けないきちっとした理論を構築して、事実に基づいた理論を構築して、今度の診療報酬改定はやっぱり一つの大きな節目であります。世の中がデフレからしっかりと成長基調に乗れるかどうか、こういった公定価格の分野でもしっかりと見ていくという必要があると考えております。  昨今の賃上げ上昇の状況を見ますと、やはり私としては、診療報酬の改定のプラス改定の幅は最低でも四%以上確保してもらいたい、こう考えておりまして、その辺、大臣のコメントがあればコメントいただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現状における、やはりこうした賃金の全産業における引上げであるとか、あるいは物価の高騰状況、こうした中で、公定価格で決められるこうした医療、介護のサービスというものが実際に大きな支障を被るようなことが現場で起きるということはあってはならないことであります。  しかも、コロナ期における、こうしたコロナ患者等に対応して大変大きく貢献をしていただいた医療機関たくさんあるわけでありまして、こうした医療機関に対する評価というものに対してもこれはきちんとしておくべきだと思います。  その上で、実際にこの物価高騰、賃金上昇、経営状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性というのはもう本当に重要な課題になってくるわけでありますから、そのために実際にこの患者、利用者負担への影響は考えなきゃなりませんが、その上で、患者、利用者が必要なサービスを確実に受けられるようにこれからの検討を進めたいと思っております。

山田宏自由民主党

○山田宏君 最低四%以上と言ったら、もっとだという声もありましたけれども、我々はしっかり大臣後押ししますから、ここは何としてもやはり医療、介護を持続的にきちっと経営ができるように、しっかりした対応をよろしくお願いしたいと思います。  それでは次に、いわゆる国民皆歯科健診についてお伺いしたいと思います。  皆さん方にお配りをしている資料の最終ページに、この二〇一七年から今年、二〇二三年までの骨太の方針の中で、口腔の健康に関わる部分の抜粋をさせていただいております。  二〇一七年、一番下から、二〇二三年、一番上にまで、この口腔の健康に関わる分野の文字数が増えております。ボリュームが増えているという状況であります。その中でも中心的な文言というのは、口腔の健康は全身の健康につながることから、生涯を通じた歯科健診の充実をしていこうということがもう毎年、これはもう枕言葉として付いておりまして、昨年には、生涯を通じた歯科健診の中に、括弧、いわゆる国民皆歯科健診の具体的な検討をやるということで、今年初めていわゆる国民皆歯科健診に向けての事業、推進事業の予算が五億四千万付いたということであります。  こういった中で、こうやってこの生涯を通じたいわゆる国民皆歯科健診、生涯を通じた歯科健診の重要性をずっと指摘してきたのは一体なぜなのかということをまず大臣のお言葉でお聞かせいただきたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私もかねてから、歯科口腔の健康管理というものが身体全体の健康管理と深く結び付いてきていると、また、それに関わる様々な医学的なエビデンス、こういったものが確実に蓄積されてきているというふうに認識をしております。  したがって、そうした観点に基づいて、生涯を通じてこうした歯科の、歯科口腔の健診を行うということによって特に国民の健康寿命の延伸に大きく貢献すると、こうした考え方は私自身の持っている考え方としてあえて申し上げておきたいと思います。

山田宏自由民主党

○山田宏君 これからはやっぱり疾病予防に力を入れていかないと、病気になって何ぼという保険制度だけでは、とてもじゃないけれども、高齢者が増えていく中で私は限界があると思うんです。  私は、一九九九年、平成十一年に東京都の杉並区長に就任をしたときの最大の課題は財政再建でありました。その中の赤字の一部を占めていたのが、当時杉並区が保険者を務めておりました国民健康保険組合でありました。この赤字を何とかしようということで議論をしたわけであります。当然、出てくる結論は、健康政策だよねと、疾病予防だよねということで、じゃ、どういう疾病予防、どういうふうにすれば健康になるんだということを調べていくと、たばこ、酒、睡眠、そして食事、運動と、こういうものプラス口腔の健康と、こういうのが分かってきたわけであります。  でも、最初の五つは、これは個人の嗜好に関わる話であります。私も、杉並の区の、区議会の各会派を回って、健康政策の一つとして、たばこ、酒、これに対しては、今、毎日二十本以上のたばこを吸っている人、また毎日三合以上の酒を飲んでいる人、来年も同じ生活していれば保険料は引き上げますよと言ったんですよ。ああ、これはいい政策だと自分で思ったんだけれども、もう総スカン。あんただけには言われたくないと。こんな調子で、なかなかこの個人の嗜好、健康には、難しいんで、これ、政府が、また行政が立ち会うことは。  でもですよ、口の中の健康というものは、これは制度上なじむわけであり、だって、いろんなところで健診やっているわけですから。私がそれに気付いたのは香川県国保連合会の資料でありまして、年一回でも歯科健診を受けている人が医療費がほかの人と比べて十万円安いということで、何で歯科健診を受けると安いんだということから、口の中の健康、特に歯周病と糖尿病、歯周病と脳血管や心臓血管障害やがんや、又は早産や死産や、又は最近はアルツハイマーにもくっついているというようなことがだんだん分かってきて、それはみんな生活習慣病じゃないかということで、これからの病気の主流は生活習慣病だ、そういった意味では、口の中の健康から健康を維持していく、この方法しかないじゃないかと気付いたんですね。  国も、これから、二〇二五年問題等、高齢者が増えていく中で医療費がかさんでいきます。この持続的な国民皆保険制度をきちっと維持していくためには、まずはやはり健康づくりといった点で、それも、たばこ、酒を規制するのは難しいわけですから、やはり口腔の健康を維持するために国民全員が年一回は健診をして、歯科健診をして、なるべく早く口の中の健康を維持していくということが大事だと考えております。  時間となりましたので、以上で質問を終えたいと思います。ありがとうございました。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。  本日は質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。  まずは武見厚労大臣にお伺いいたします。  大臣は、前回の厚生労働委員会において、まず取り組むべき課題と前置きをした上で感染症対策を一番最初に取り上げ、続いて医療DXの推進について触れておられます。私は、全国医療情報プラットフォームを創設することは、今後の新たな感染症発生時に必要な情報を迅速、確実に取得する仕組みとして有用と考えています。  そこで、今後、どのような思いを持って感染症対策も含めた医療DXの推進に取り組んでいかれるのか、大臣のお考えをお聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のとおり、やはりコロナ禍において、我が国におけるまさにデジタル敗戦と呼ばれるような状況が現実に露呈をしてしまいました。これは我々非常に深く反省すべきであって、今まさにその課題をしっかりと解決するために、この医療DXというものを戦略的に進めることが最も重要な課題になってきているというまず認識があります。  そのために、医療DXについては、医療分野でデジタルトランスフォーメーションを通じて切れ目なく質の高い医療を効率的に受けることが可能となるなど、我が国の医療の将来を大きく切り開いていきます。今年六月に工程表を策定をいたしまして、全国医療情報プラットフォームの構築を進めることとしております。  次の感染症危機に向けたDXの推進の取組として、具体的には、まず、医療機関において感染症が発生した際に届け出る発生届の情報を入力するシステムの活用を推進してまいります。それから、匿名化した発生届等の情報をレセプト情報等と連結分析をして第三者提供を可能とする仕組みを構築することで、感染症の研究等の促進を図ってまいります。  こうしたことを通じて、具体的にこうした医療DXというものを着実に進めていきたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。是非着実に進めていただきたいと思います。  また、その工程表の中には電子カルテの標準化が組み込まれています。それとともに、是非調剤録の標準化にも取り組んでいただきたいと思います。感染症流行時に薬局は、治療薬の患者宅への配送や服薬指導、無料検査事業などで一定の役割を果たしました。それぞれの情報が共有化できることは今後の感染症対策に有効と考えます。調剤録の標準化も含めて、医療提供全体の中でも取りこぼしのない、切れ目のない医療DXの推進を期待をしております。  続いて、本年より運用が開始されている電子処方箋の普及促進と将来的な活用方法について伺います。  直近の調査では、オンライン資格確認システム導入施設のうち、稼働している施設割合は約四%と聞いています。普及の進行が遅いとも言える状況ですが、実際に運用している現場の反応は好評であると感じています。  モデル事業地域を訪ねたところ、保険薬局から提供される調剤情報は、処方医とは異なる視点での患者の情報、背景が得られること、また、何よりも薬学的知見に基づいた薬物療法の評価を次の診療前に事前に確認できることが処方の際に非常に有効であり、医療機関から大変いいという声がありました。  それらを踏まえて今後どのように普及促進を図っていくのか、また電子処方箋の将来的な活用方法を厚生労働省に伺います。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  本年一月から運用を開始しております電子処方箋でございますが、直近の報告であります十月二十九日の時点で、八千百五十一施設が運用を開始しているところでございます。  現在、私どもも、医療機関や薬局における電子処方箋導入に向けて普及拡大に努めているところでございまして、先行して実施しております施設の取組でありますとか、各種好事例、成功事例の発信、それから国民向けの周知の強化、そして公的病院を中心とした導入推進の強化、こういったことに取り組んでいるところでございます。  更なる今後の機能開発でございますが、例えばリフィル処方箋でありますとかマイナンバーカードを活用した電子署名、そして調剤済処方箋の預かりサービスといった機能の実装や院内処方への拡充の検討に取り組んでいるところでございます。また、今後は、医療DXの一環といたしまして、薬局起点のトレーシングレポート、服薬情報提供書等についても検討をしてまいりたいと考えております。  引き続き、電子処方箋の普及拡大に努めるとともに、新たな機能の実装等による利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  先ほど院内処方という話がありましたが、退院時処方の共有やトレーシングレポートでの活用は、薬物治療の質と業務効率などの向上、また副作用対策でも非常に有効だと考えますので、是非こちらも着実に進めていただきたいと思います。  次に、医療DXによる創薬のための医療情報等の二次利活用について伺います。  岸田総理大臣の今臨時国会での演説では新しい認知症治療薬の開発に触れており、資源に乏しい日本において、創薬という知識集約型産業は重要な分野であると考えます。しかし、薬価の問題や研究開発を取り巻く環境の変化もあり、立ち遅れているのが現状であります。今般の医療DXはその対策の一つとなり、中でも医療情報等の二次利活用の円滑化については研究開発側からも望む声があります。  厚生労働省としては今度どのように進めていくのか、お考えを伺います。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  医療DXの推進に当たって、総理を本部長とする医療DX推進本部において本年六月に工程表を策定するとともに、国民の皆様や医療機関等の皆様へ分かりやすい医療DXのメリットをお示ししているところでございます。  その中では、医療DXの取組により、医療機関間で共有される電子カルテの情報等を本人が特定されないような措置を講じた上で二次利用を行うことにより、例えば、これまで治療薬や治療法がなかった疾病に対して革新的医薬品や新たな治療法の研究開発が促進される、民間のヘルスケア産業の振興や行政の保健医療施策にも反映され、次の感染症危機への対応力強化につながることなどが期待されるものと考えております。  医療等情報の二次利用については、NDBと公的データベース、次世代法に基づくデータベースとの連結解析や死亡情報との連結を順次進めていくこととしておりますけれども、加えて、データの標準化や信頼性の確保、データの連結方法、個人情報保護法などを含めた法制上あり得る課題、そして情報連携の基盤の構築等の論点について、この秋に設置した医療等情報の二次利用に関するワーキンググループ等で検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  ワーキンググループ等で検討していくということでありますので、しっかりと前向きに議論を進めていただきたいと思います。今後、治療の個別化が進んでいく中で各種データベースと連結することは、研究と開発、いずれにおいても意義があると考えます。二年後の個人情報保護法の改正というタイミングもありますので、是非ここは武見大臣に力強く進めていただきますよう、エールを送らせていただきます。  続いて、医薬品の安定供給について伺います。  今般の医薬品供給問題は、様々な課題を浮き彫りにしました。医薬品産業の構造上の問題、薬価の在り方、また需給バランスが崩れた際にどう解決していくのかなど多岐にわたり、いずれも根深い問題があると承知をしております。  しかしながら、現実問題として、一向に回復しない現状に現場は疲弊し切っています。特に、インフルエンザが流行している中において、去たん薬やせき止め薬などが入荷しない状況に対して、薬局では日々、患者の理解を得て、処方医と処方内容について調整をするための連絡を取り、医薬品卸に供給状況を確認することが毎日毎日続いています。  感染症シーズンである冬を目前に一刻の猶予もない状況に対して、大臣所信にある総合的な対策により安定供給を図るとはどのようなことか、具体的に教えてください。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  現下の感染症等の拡大により需要が増加していますせき止めの薬、それから、たんを切る薬などにつきましては、主要なメーカーに対して、他の医薬品の生産ラインからの緊急融通やメーカー在庫の放出など、供給増加に向けたあらゆる手段による対応を要請したところでございます。その結果、これらの社による年内の供給量は、九月の末の時点よりも更に一割以上増える見通しとなってございます。さらに、一昨日、これらの感染症の対症療法薬を製造する企業に対しまして、改めて厚生労働大臣から直接更なる供給増加について呼びかけたところでございます。  また、今般の経済対策におきましては、医薬品の安定供給の確保に向けて、インフルエンザ等の感染症の拡大に伴って供給不足が生じているせき止め等の薬の増産要請に応じていただいた企業に対しまして、更なる増産に向けた投資を行っていただくための支援を盛り込みまして、補正予算においても所要の措置を講ずることとしてございます。  また、後発医薬品産業については、少量多品目生産といった構造的な課題があるというふうに考えてございまして、こうした中で非効率な製造が行われているという課題があると考えてございます。このため、後発品医薬品のメーカーの法違反を契機とした供給量の低下、それから、感染症の拡大等による需要の増加も相まちまして、医薬品の供給不足の事態が生じているというふうに認識をしてございます。  こうした後発品の産業構造上の課題の解決につきましては、厚労省の検討会におきまして、品質の確保された後発品を安定供給ができる企業が市場で選ばれるような仕組みの検討などを有識者の御意見を伺いながら議論を行っているところでございまして、こうした取組を今後着実に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  投資のための支援をするということでありますが、生産側は、人手の確保やまた設備対応など、増産体制の整備に大変な苦労をしています。政府としてもしっかりと支援をお願いするとともに、今後の対応が後手に回らないように取組をお願いしたいと思います。  また、今回の医薬品供給問題で一番に考えなければならないのは、薬をもらえないことによる患者さんの不利益であります。既に三年以上続いている現下の状況は非常事態であり、その影響が既に様々な現場で出ています。  ある薬局は、土日も営業しているところ、患者さんが来て、もうこれで薬局に来るのは五軒目なんだという話をしていたそうです。しかも、その内容は、後発品の医薬品のドライシロップは在庫がなかったが、先発品であれば在庫があって渡せるはずが、処方元への確認が取れずに薬が渡せなくて大変もどかしい思いをしたという話を聞きました。  例えば、後発品が処方箋に記載されている場合であっても、処方箋を応需した薬局の備蓄状況に応じて、同一成分の後発品から先発品への変更を可能にするなどの取扱いを検討することも一つの方法であると考えられるのではないでしょうか。非常事態下での現場からの切なる声として、御検討をお願いしたいと思います。  ここで、通告と順番を入れ替えて、一般用医薬品のオーバードーズ対策について伺います。  今国会では、大麻等について施用罪を適用するなどの関係法案が提出をされており、薬物乱用対策に対しても取り組んでいると認識をしております。昨今、その薬物乱用で大きな問題になっているのが若年層の一般用医薬品のオーバードーズです。特にコロナ禍で急増したことを、増えて、背景には社会的孤立があると言われています。そのための、乱用が疑われる場合は地域のNPOなどへの適切なサポートへつないでいくことが必要であり、販売店にはゲートキーパーの役割が必要不可欠と考えます。  学校薬剤師などがこれまで薬物乱用に取り組んできたということもありますが、その必要性と今後のオーバードーズ対策について伺います。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) 近年、青少年による一般用医薬品の過剰摂取の問題が顕在化しておりまして、喫緊の課題となっているという認識をしております。  このため、厚生労働省におきましては、乱用等のおそれのある医薬品の販売時に、購入しようとする方が若年者である場合には氏名や年齢等を確認することを義務としたほか、薬と健康のキャンペーンや政府広報、様々な機会を通じまして国民に対する医薬品の適正使用に向けた周知、また、乱用防止に関するポスターを作成し、一般用医薬品を販売する薬局、店舗での購入者に向けた啓発等を促す等の対策を講じてきたところでございます。  委員御指摘のように、学校薬剤師が青少年に対して過剰摂取の危険性などの啓発を行うということは非常に重要というふうに私ども考えてございます。ですので、更なる取組といたしまして、学校薬剤師等の協力を得まして、青少年に対する乱用防止の啓発活動の実施等を行うことを検討をしているところでございます。  引き続き、関係機関とも連携しつつ、一般用医薬品の乱用対策を実施してまいりたいと考えております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  学校薬剤師は、長年、薬物乱用防止教育に関わってきました。是非、その実績も踏まえて、有効に活用できるように、政府としても支援をお願いいたします。  最後に、賃金上昇と人材確保に対応した次期診療報酬、調剤報酬改定について伺います。  先ほど述べた医薬品供給問題は、薬局の運営にも影響を与えています。頻繁に供給停止や出荷調整が掛かるため、同じ成分で違う会社の後発医薬品がデッドストックとして数多く発生することで、廃棄や動かない資産となっています。  重ねて、医薬品の入荷見通しが立たないため通常よりも多めの在庫を確保することで、支払だけが増えてキャッシュフローが悪化している現状があります。そして、在庫が資金繰りに与える影響は非常に大きく、保険薬局で医薬品等が費用で占める割合は平均で六三・六%であります。にもかかわらず、毎年の薬価改定によって、その資産は一薬局当たり毎年毎年平均五十万円目減りしていくという状況です。そこに、電気料金、ガス、水道代の高騰の影響で毎月支払う固定費が上がっている、現金が出ていく状況であります。しかしながら、調剤報酬は公定価格であり価格転嫁はできない。そのため、関係団体の調査によれば、現状、赤字経営の薬局の割合は四〇%にも及んでいると言われています。  また、財政制度分科会においては、処方箋集中率が高い薬局の調剤基本料一の適用範囲を見直す、はっきりと申し上げると、報酬を下げるという意見が出ています。  例えば、地方で医療資源に乏しく、周辺には医療機関と薬局が一軒ずつしかないような環境で人口も少ない、そういった地域では結果として処方箋集中率が高くなる、そういった現場を私はたくさん見てきました。押しなべて、そういった地域は地域住民としっかりとした信頼関係をつくっています。そのような地域を支えている薬局が処方箋の集中率だけで評価をされて経営ができなくなるようなことがあっては、医薬品提供体制に大きな影響が出てきます。  そのことも踏まえて、政府の方針である賃上げに対応していくには、やはり今回の診療報酬、調剤報酬で対応するべきと考えますが、大臣より御答弁をお願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 何度も申し上げておりますように、昨今の高水準となっております賃上げの動向を踏まえますれば、公定価格となっている医療機関、そしてまた薬局における賃上げへの対応というのは極めて重要な課題であるということを認識させていただいております。  今年の春闘などを通じて各産業における賃上げが行われている中で、医療分野では賃上げが他の産業に追い付いていかない状況にあります。また、リハビリテーションなどを担う医療関係職種の賃金は全産業平均を下回る水準で推移をしております。さらに、医療分野における人材確保の状況は、有効求人倍率が全職種平均の二倍程度の水準で高止まっております。  このような認識を踏まえて、令和六年度診療報酬改定において、物価高騰、賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性、そして、患者や、そして保険料負担への影響を踏まえながら、患者が必要なサービスが受けられるように、必要な対応をしっかりと行ってまいりたいと思っております。

神谷政幸自由民主党

○神谷政幸君 ありがとうございます。  しっかりと行っていく、是非その言葉を実行をしていただきたいと思います。  薬局においては、薬剤師はもとより、事務員も含めて医薬品提供サービスにしっかりと取り組んでいます。在宅医療をこれから進めていくに当たって、薬局から地域に出ていく、そのためには、薬剤師そして事務員等と医薬品提供を対応していく、また薬が患者さんに飲みやすいような形で服薬に対する工夫をしていく、そういったことに取り組んでいかなければなりません。  賃上げによる人材確保は、先送りにできない、今取り組まなければならない問題です。医薬品提供体制が崩れた地方で本当に地域包括ケアシステムが実現ができるのか。この先に控えている超高齢社会の実現に向けて、地域包括ケアシステムが絵に描いた餅にならないようにしっかりとした御対応をお願いして、私からの質問、終わらせていただきます。  ありがとうございました。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。  武見大臣、まずは御就任おめでとうございます。  柿沢前法務副大臣が先日の当院予算委員会で全会派合意の上にもかかわらず出席を怠ったことは、前代未聞の暴挙です。江東区長選での公選法違反の有料ネット広告を法務副大臣が提案していたという事件は、この捜査は区議への買収容疑にまで広がりを見せています。この事件に対する大臣の御所見を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 事実関係についてまだ詳細をしっかりと承知しているわけではまだございませんので、コメントは控えさせていただきたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 この前代未聞のとんでもないことに対してそのような御所見というのは、御所見というか、御所見を述べていただけないということは甚だ心もとないところでございます。  柿沢議員が江東区議に提供した現金は一万円から二十万円と見られています。陣中見舞いとの名目ということです。武見大臣は、二〇一九年の統一地方選挙において、自民党東京都参議院選挙区第三支部から、自民党所属の百六十九人の地方議員に、寄附、交付金、陣中見舞いの名目で、実に千五百四十四万円ものお金を配っていらっしゃる。内訳は柿沢議員と全く同じ、一万円から二十万円です。これらは、衆議院予算委員会で、後藤祐一議員の質問で大臣御自身が認められているところでございます。広島のあの事件と全く同じ構図であるとの指摘もなされています。  改めて伺いますが、これらの金員は地方議員選挙のためのものであったのでしょうか。なぜ伺うのかと申しますと、翌二〇二〇年、翌々二〇二一年は地方議員への支出が極端に減るんですね。二〇一九年は大臣御自身の選挙があった年であり、この年にだけ地方議員への支出が集中するのは不自然ではないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 皆様も御存じで、同じような立場におられると思いますけれども、やはり衆参両院の国政という立場にいる私どもと、それから都道府県の各議会にいらっしゃる方々、また、さらには市町村議会の各議員、そして同じ政党に属している場合に、この各議会の議員がしっかりと連携をして政党としてのしっかりとした活動を行うというのは、私は、一つの民主主義下における政党活動のまず基本形だろうと思います。  その中で、政治活動として私はこうした各支部への御支援をさせていただいたわけであって、それは全て、政治資金法に基づいて適正に収支報告書にも全て記載をしております。そして、これらは、いずれもその収支報告に記載するだけではなくて、領収書もございます。したがって、その点は、全く極めて透明性の高い形でこうしたことを行っているということを申し上げておきたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 しっかりと連携とおっしゃいましたけれども、それが結局は御自身の選挙への応援と見返りを求めてのことではないかと全く疑わざるを得ません。  二〇一九年とほかの年を比べてみましたが、必ずしも地方選挙が行われる自治体と一致してはいないのではないでしょうか。東京の全ての地方選挙が二〇一九年にあったわけではなく、その後も選挙がある自治体と支出が一致しているわけではありません。  このことから、二〇一九年における地方議員への支出は、武見大臣の参議院選挙での票の取りまとめの依頼や選挙運動に対する報酬であったのではないですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 何度も繰り返しになりますけれども、これはそれぞれの支部における政治活動に対する支援でございまして、それ以外の何物でもございません。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 こんな不自然なことはあり得ないです。  昨年二月二十八日の参議院予算委員会において、政治団体を受領先にした場合も買収罪が成り立ち得るとの趣旨の答弁を総務省が行っています。すなわち、公職選挙法第二百二十一条一項二号にいう特殊の直接利害関係を利用して誘導したときに当たる場合があるということです。  大臣、当たらないということを立証できますか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私は極めて適正に法に基づいてこうした政治活動を支援するものであって、なおかつそれについてはきちんと報告をして、その透明性及び説明責任は私は果たしていると思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 ただいまの答弁を伺っても、御自分の漠然とした心構え、そのことだけをおっしゃっている、誠に遺憾です。  これは、更なる問題としては、選挙直前の支出なんですね。公職選挙法第百九十九条の五は後援団体に関する寄附等の禁止を規定していますが、その三項で、一定期間、候補者等に係る後援団体に対し寄附をしてはならないとしています。さらに、四項二号において、その一定期間とは、参議院議員の通常選挙にあっては、参議院議員の任期満了の日前九十日に当たる日から当該通常選挙の期日までの間とされています。  二〇一九年四月に出された事務連絡、後援団体等に関する寄附等の禁止についてにおいて、参議院議員の任期満了の日前九十日に当たる日は四月二十九日とされています。ですが、この日以降も寄附等が行われています。五月十一日に八件、計三十三万円、五月十五日に一件、計一万円、五月十七日に十二件、計三十万円、六月二十日に二件、計二十万円が支出されています。  これは後援団体等に関する寄附等の禁止に該当するものではないですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) よく御覧になっていただくと分かりますけれども、この政党支部は後援団体には該当いたしません。そして、公職選挙法に違反するものでもないと私は理解をしております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 今の御説明に納得する国民はいませんよ。  例えば、六月二十日の二件、二十万円は、どちらも練馬区第十一支部へのものです。これは東京都議の支部であり、陣中見舞いとは到底言えません。やはり武見大臣御自身への選挙支援を期待したものと、それにほかなりませんね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 政党その他の政治団体又はその支部に対する寄附をする場合はこの限りではないということが実際に法律の中で明記されていると理解をしております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 政党の支部であっても、実質的にはそのような解釈はできないということははっきり答弁もされていると思いますが、しかし、先に進めさせていただきますが、武見大臣、大臣就任後の九月二十五日に政治資金パーティーを行っておられます。収支については今後明らかにされると思いますが、医療関係者、医療関係団体からのパーティー券購入は多額に上ると思われます。  衆議院予算委員会では就任する前から既に予定されていたものと答弁なさっていますが、そもそもこれは、国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範に反するということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 原則的には反しないと思っております。  これは、御指摘のとおり、大臣就任前に準備をしておいたものでありまして、実際、パーティー券購入をされた方々は例年の参加者中心でありました。そしてまた、現在、政治資金収支報告書の作成に向けて整理をしている段階でもございまして、いずれにしても、法にのっとって、私は適切にきちんと報告をするつもりでおります。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 規範には、元々予定されているものは構わないと、開催してよいなんてことはどこにも書かれていないんですよ。規範には、資金の調達を目的とするパーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛するとされているんですよ。  九月二十五日のパーティーは大規模なものだということで間違いないですね。参加人数とパーティー券収入、そのうち医療関係団体からの収入額について明らかにしてください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 規模については全く例年並みでございました。そして、この政治資金収支報告書の作成についてまさに整理をしている段階でございまして、いずれにせよ、法にのっとって、これらは全て適切に報告をいたします。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 一般の議員と同じような提出を粛々としますということでは到底納得できないです。  委員会に、その関係書類、今申し上げた関係書類についての提出を求めます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) はい、検討させていただきます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 理事会で検討していただきます。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 理事会で検討させていただきます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 結局、例年と同じということであれば、国民の疑惑を招く大規模なパーティーであると、それは今大臣お認めになったということに等しいです。  大臣はこのパーティー券の収入について、衆議院予算委員会で、大切に使わせていただくと答弁なさっていました。いや、使っちゃいけないんですよ。大臣は、国民全体の奉仕者として公共の利益のためにその職務を行い、公私混交を断ち、職務に関して廉潔性を保持することが求められているんです。医療関係団体等からの収入を是とすることは、公私混交にほかなりません。  大臣のお父様は日本医師会長。そして日本医師会の組織内議員でした。医師会そのものが厚生労働省に乗り込んできたとも言われている武見大臣です。最も心配しているのは厚生労働省でしょう。だからこそ、大臣の中立性、廉潔性が問われているのです。毅然たる姿勢を示さない限り、国民から信頼される大臣には到底なり得ません。  医療関係団体の代弁者ではないというのであれば、少なくともですよ、少なくとも、大臣に在任期間中は医療関係団体からの政治資金は全て辞退すべきではないでしょうか。また、既に受領したものは返すべきではないでしょうか。大切に使わせていただくなどという答弁では、国民は到底納得しません。いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) やはり私は、民主主義下において、正当なる形で所得を成された市民お一人お一人が、その所得の中から自分の政治的意思に基づいて自由にこうした政治活動に貢献されるということは、これは民主主義における基本原則だと思います。  それに基づいて、実際、私が長年こうした保健、医療、介護、福祉の仕事に従事してきている過程でそれを賛同をし、支持してくださってきている方々が、こうしたふだん私の会合をするときに実際に協力をしてくださっているという、そういう経緯でございます。  したがって、そうしたしっかりとした民主主義の原理原則に基づいて私はこうした活動をさせていただいているわけでありまして、しかも、それは通常の規模のものであり、かつまた、同時に、これらを実際に実行していく上で、私は法に基づいて全て適切にこれを処理をし、報告をさせていただき、その透明性と説明責任を私は明確に果たさせていただいておることを申し上げたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 今の御答弁は、大臣規範というものの存在意義を全く無視していらっしゃる。そして、これを全くの空文化すると、こんなこと知るかと、そのような御答弁ということで、全く、大臣としてどのように公正な行政を担っていくかということについて責任感が全くないと言わざるを得ません。まだまだこの点伺わなければいけないことありますが、疑惑が多過ぎるので、次の疑惑について伺います。  武見大臣、後援会である敬人会の二〇二一年の収支報告書には、都内のホテルで開かれた敬人会勉強会三回、武見セミナー一回、計四回で五千七百三十八万七千円が、単に事業収入としてのみ記載されています。これらは、まごう方なき政治資金パーティーではないでしょうか。なぜ単なる事業収入として記載しているのでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この二〇二一年におきましては、オンライン等による動画配信事業で開催したものであることから、政治資金収支報告書にはその他の事業として、収入及び支出について、法に従い適切に報告しているものと承知をしております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 それは悪用としか言いようがありません。  大臣は、二〇二一年以前は政治資金パーティーを開催しておられます。二〇一九年には、十月二十四日、武見セミナーとして二千二百十四万円、二〇二〇年には、九月二十九日に敬人会勉強会として二千二百七十九万円、十二月七日に武見セミナーとして二千百六十七万円で、合計四千四百五十五万円の収入がおありです。  これについては、収益が一千万円を超える特定パーティーとして、二十万円以上の支払を行った者が収支報告書に記載されています。これらは、日本医師連盟、東京都医師政治連盟、製薬産業政治連盟や各県市における医師会の政治団体です。  ところが、二〇二一年の収支報告書では、単に事業収入としてのみ記載し、政治資金パーティーの対価に係る収入の内訳が記載されていません。四回開催された敬人会勉強会、武見セミナーにおいて、日本医師連盟、東京都医師政治連盟、製薬産業政治連盟などこれまでのパーティー収入の常連団体からの対価の支払、もちろんありましたね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この点に関しましては、私の事務所の方でも、コロナ感染防止の観点から、動画配信事業を開催する前に総務省とも相談した上で開催をさせていただいております。  私は、やはりこうしたコロナ禍であったとしても、政治活動というものはきちんと活動を継続するべきだというふうに考えました。その中で、感染を回避しながらいかにこうした政治活動を継続するかという観点で、このオンライン開催という形になってきたわけでございます。それについては、今申し上げたとおり、総務省とも相談をした上で行っております。  二〇二一年は感染状況からオンライン等による動画配信事業での開催としたことは事実でございますし、このため、政治資金収支報告書にはその他の事業として収入及び支出について記載をしております。政治資金規正法に従い適切に収支報告はしております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 私の質問に対して端的にお答えいただけないのが残念です。  四つのパーティー事業への支出を日本医師連盟などは収支報告書に記載しています。日本医師連盟は二百万円、東京都医師政治連盟は四百五十万円、この二者は会費として、製薬産業政治連盟からはパーティー券購入費として百十万円ということです。お金を支払った側は明確に政治資金パーティーの対価として支払っています。日本医師政治連盟などは会費名目だからパーティー券代ではないという言い逃れもできません。日本医師連盟と東京都医師政治連盟は毎年会費としてパーティー券購入費を計上しています。それを敬人会も二〇二〇年まで政治資金パーティーの対価に係る収入の内訳においてパーティー収入として記載しているのです。  政治資金パーティーということでよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは、あくまでもその他事業となっております。私も、委員御指摘のような様々なことを考えました。そして、総務省とも相談をいたしました。その結果として、コロナ禍でこうしたオンラインに関わるこうした活動をした場合には、これはその他事業に相当すると、したがって、その他事業に関わるルールに基づいて報告をしなさいと、こういうことになったわけでございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 二〇二一年の四回の事業とも収入は一千万円を超えています。外形的にはどう見ても特定パーティーです。政治資金パーティーとして記載せず、当日のDVD配付で収益率も上がるということでは、ぬれ手でアワではないでしょうか。収入の内訳も明らかにしない、利益も増える、これは政治資金の透明化に真っ向から反します。オンライン開催の悪用事例です。余りにも不誠実ではないでしょうか。  ホテルグランドパレスで二回、都市センターホテルで二回と、これどちらも政治資金パーティーが行われる会場です。単に事業収入として報告書に記載するだけではなく、パーティー収入としてその内訳も記載し、収支報告書を訂正するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 二〇二一年もやはりコロナの感染の状況が厳しくて、コロナについても二類相当で実際に政策的に組立て、感染防止の組立てができていたわけであります。したがって、この感染状況から、事前に会場参加の中止の連絡を行った上でオンライン等による動画配信事業での開催といたしました。  会場参加の中止の連絡を行った上でオンライン等による動画配信事業で開催したものでございますから、政治資金収支報告書においてはその他事業として収入及び支出について記載をしておりまして、これは政治資金規正法に従い適切に収支報告をしておりまして、私は隠すつもりは全くございません。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 週刊誌によれば、これらの事業は対面とオンラインとのハイブリッド型、直接会場に招かれた参加者もいたということです。この点省略しますけれども、オンラインパーティーが政治資金パーティーに当たらないとされていることは大問題であって、今後しかるべき議論がなされるべきと考えます。  現時点で、武見大臣が見習うべき事例を紹介します。  二〇二一年九月二十四日、志帥会、すなわち二階派がニューオータニで行ったパーティーについて承知しておられるでしょうか。このパーティーは、報道によると、オンライン形式で行われたものであり、その収入は二億七千八百万円を超え、対価の支払をした人は一万一千百二十一人にも上ります。その是非は別の機会で問題にすべきと思いますが、志帥会は、このパーティーを政治資金パーティー、それも特定パーティーとして収支報告書に記載しているのです。  武見大臣、もはや言い逃れはできないのではないでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この会場参加で政治資金パーティーを行い、参加できない者に動画配信を行うという場合は、政治資金パーティーだというふうに承っております。  他方で、このオンライン等で動画配信事業を行う場合はその他事業、これは機関紙の発行その他事業になるわけでありますが、としております。それを記載することとなるというふうに承知しております。私の場合にも、この感染状況から、事前に会場参加の中止の連絡を行った上でのこのオンライン等による動画配信事業の開催でございました。したがって、その他事業として報告をさせていただいております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 今申し上げたとおり、二階派は収支報告書を報告しているんですよ。もう政治に対する不信をこれ以上招かないでいただきたい。このように居直るということであれば、国民は厚生労働行政について不信感を抱かざるを得ない、そのことを申し上げまして、質問を終わります。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。  通告に従って、大臣所信に対する質疑をさせていただきます。  まず初めに、医療DXの推進におけるマイナ保険証の問題について伺います。  大臣所信には、デジタル社会のパスポートであるマイナンバーカードを活用したマイナ保険証はデジタル社会における質の高い持続可能な医療の実現に必要不可欠でありとあって、医療DXを進めたい旨お話がありました。  最初に私の立場を申し上げておきますと、我が党は、今の保険証の来年秋の廃止を延期すべしと言っておりますし、現在のマイナ保険証は、仕組みやカード化しない人への対応が複雑となっていること、あるいは保険者の事務も煩雑になっていること、そのほかにも様々に問題があると思っておりますけれども、医療DXは大いに賛成の立場であります。  大臣は、マイナ保険証なくして医療DXなしとも言える発言となっておりますけれども、私は、カード自体の問題があって進まない部分があっても医療DXは進められると、また進めなければならないと考えております。  マイナ保険証の利用率は五%を切っている現状でありますけれども、大臣、どうして利用率は低迷しているとお考えですか。端的にお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) マイナ保険証の利用率が減少している原因としては、このひも付け誤り等により国民の皆様が不安を感じられたこと、これは大変残念なことであったと思います。  それから、薬剤情報等のデータを活用したより良い医療を受けることができることや、特に、外来の抗がん剤治療等あるいは放射線治療等を行われている患者様というのは、一回の外来で実は高額療養費になります。それが、このマイナンバーカードを持っていれば、立替払をすることなくその負担を軽減することができるようになっておりまして、これらは、がんの患者様と非常に負担の多い日常生活を送っておられる方々にとっては極めて大きな効果を持つものだと思います。こうしたことについてのこのメリットがまだ国民の皆様方に十分浸透していないことがあるというふうに思います。  マイナ保険証は、電子処方箋の推進など、我が国の医療DXを進める上での基盤となる仕組みであることはもう明白であります。このために、このひも付けの総点検などの国民の皆様の不安払拭のための措置を着実に進めるとともに、国民の皆様が医療現場でマイナ保険証を一度実際に使っていただくことが非常に重要になります。  私自身も、そのために先頭に立って、医療機関や保険者と連携をして、この利用促進に向けた取組を積極的に行っていきたいと思っております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 今メリットが浸透していないというお答えありましたけれども、私は、今、使ってみてもメリットを感じないから、使ってみた人もやめてきてしまったという現状があるというふうに思います。  過去の投薬歴が見られるという話はこのメリットの中で出てきますけれども、レセプト情報に基づくので、遅いと一か月半ぐらい前のデータしか見られませんね。お薬手帳のような飲み合わせの判断にも使えません。  投薬情報がリアルタイムで見られる電子処方箋の普及率、これ今、先ほどの御質問にもありましたけれども、四%ぐらいだということで、これが普及して使えるようになるまでどのくらい掛かるんでしょうか。見通しについて伺います。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) 電子処方箋につきましては、御指摘ありましたように、現在、直近の報告で、十月二十九日時点で八千百五十一施設ということでございまして、四%程度という状況になってございます。  これ、導入に向けた課題といたしましては、医療機関や薬局の関係者からは、導入しても問題なく使えるかどうか不安ということとか、患者からの要請がなくニーズを感じないといったお声、それから、周辺の医療機関、若しくは、逆に医療機関からは周辺の薬局が導入していないといったこと、こういったことがあるというふうに伺っているところでございます。  これらに対応していくために、私ども、先行している施設の取組、好事例、成功事例の発信とか周知、それから公的病院を中心とした導入推進の強化等に取り組んでいるところでございます。  私どもとしては、目標といたしましては、来年度末にオンライン資格確認が導入されている医療機関ほぼ全てにということを目指して今取り組んでおりますが、まだ今のところ普及状況としては、そういった状況で低いところになってございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ちょっとまだ先が長そうな御答弁でした。  診療データも電子カルテ情報として自分で持ち歩けるようになると、私も便利だと思います。本人の同意がある場合に限りますけれども、別の医療機関や救急で診療記録を医師に参照してもらえたらより良い治療に役立つということも分かります。  電子カルテは各医療機関に余りに別々なシステムのものが既に導入されているので、統一規格とすることは絶望的とも聞いたことがありますが、相互参照というのはできる日が来るのでしょうか。検査データも、医療機関ごとに検査することなく、共通でデータを見られたら医療費削減にもなり効果的だと思いますので、併せてお答えください。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  診療情報のうち、受診歴、診療実績、診療行為等のレセプト情報については、現在、オンライン資格等確認、オンライン資格確認等システムへの登録により、現在既に、現時点におきまして医療機関相互で利用できるようになってございます。  このほか、御指摘の検査データを含みます電子カルテ情報の診療情報につきましては、電子カルテ情報共有サービスを令和六年度中に先行的な医療機関から順次運用を開始することとしてございまして、これにより医療機関相互に活用することが可能となるというふうに考えてございます。  なお、電子カルテは大病院では九〇%以上普及してございますけれども、御指摘のとおり今ばらばらになってございますし、中小病院やクリニックでは五〇%程度の普及でございます。  こうした中で、標準型電子カルテの普及など、それからまた、大病院の中では電子カルテの更新時などを捉えまして、令和十二年度までにはおおむね全ての医療機関でこの電子カルテを導入していただくことというふうにしてございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 これも先が長そうなんですけど、進めていただかないと利便性としては高まらないというふうに思います。  医療費について、町の薬局で買うOCTの薬も含めて確定申告に入力不要で使えるデータが連携していたら、こちらも便利と感じると思いますが、いかがでしょうか。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  御指摘は、OTC医薬品を購入した際の医療控除、医療費控除の特例措置についてのことだと思いますけれども、今、セルフメディケーションの推進の観点から、OTC医薬品の購入額が高額となった際には、一定の条件の下、所得控除が受けられるようになってございます。  御指摘のとおり、この制度、平成二十九年の制度創設時におきましては、確定申告時に、こうした医薬品の購入時の領収書を購入額の証明のために添付文書として提出する必要がございました。しかし、令和四年、二〇二二年の制度見直しにおきまして、購入額等の証明の必要性にも配慮しながら、領収等を添付することも必要とせず、五年間保管をすればよいといった手続の簡素化を今行っているところでございます。  こうした特例措置の活用の観点から、簡素化した制度についてドラッグストアや薬局などの関係者の御協力も得ながら周知をして、このOTC薬の購入した際の控除を使っていただければというふうに思ってございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 個人の特定につながらない慎重な取扱いの下、一人一人の治療履歴のデータの積み重ねが全体の治療法や創薬の向上につながるようなデータ連携、これも医療、治療の向上というのにつながると思うんですが、これはどのくらい可能になっているでしょうか。今後の見通しも含め、大臣に伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この診療情報等の医療情報について、本人が特定されないような措置を講じた上で二次利活用するということは、創薬であるとか、新たな臨床研究を進めて治療方法を改善していく、こういったことに間違いなくつながってくることが明らかでありまして、そこは私も大変期待すると同時に重要だというふうに考えております。  現時点では、我が国が保有するNDBでは、この医療保険で収載されたレセプト情報等を本人が特定されないような措置を講じた上で、こうした疾病の原因、それから診断、治療方法に関する研究などを行う者に対して既に一定の情報を提供をしておりまして、患者について経時的な分析も、現実に今現在で一定程度ではありますけれども可能であります。  その上で、今後については、NDBと公的データベース、それから次世代のデータベースとの連結解析や死亡情報との連結を順次進めていくとするほか、また、医療DXの取組として、電子カルテ情報などの共有を進める中で検査結果の情報等を活用することとしております。  このようなデータ連携や医療情報等の二次利活用を適切に進めていくことで治療法の確立や創薬力の向上につながるよう、私どもも、これ引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 是非進めていただきたいと思いますが、今の御答弁を伺っていても、既にもうできることがあって、余りマイナ保険証にしなければいけないこととは関係がないというのも分かったところなんですが、こうしたこと、全部とは言いませんけれども、今答弁していただいて、まだこれから道が長いことも含めて、こういうことがある程度実感できるようになってからの導入であれば、このマイナ保険証にすることでのメリットというのを感じられたかと思うんですが、今現在はそうじゃないというのが現状ではないかと思います。  入口で全体の設計がきちんとできない、メリットも感じにくい間に強引に保険証廃止というむちのような形で国民をデジタル化に追い込もうとした、これがかえって不信感を招き、逆効果になっていたのではと感じます。しっかり本来の医療DX、これ進む方向に、大臣には進めていただくよう期待したいと思います。  次に移ります。医師不足対策について伺います。  大臣所信に、人口構造の変化を見据えつつ、地域医療構想、医療従事者の働き方改革、医師偏在対策を一体的に進めますとありました。私は、一体的と書いてあったので、これらのことが相互に連携し合って機動的にこの医師の偏在の解消で医師不足地域、埼玉県、医師不足地域なんですけれども、これが解消していくということかなというふうに思ったんですが、そうではないということでありました。これ、それぞれに三つとも同時に進めるという意味だということを昨日質問のレクの過程で伺いました。  人口当たりの医師数が全国で最低、医師不足に悩み続けている埼玉県選出の私は、やはりここで気になっていくのは偏在解消ということであります。  資料一を御覧いただきたいと思いますけれども、人口十万人当たりにして埼玉県は最低でありますけれども、最高の都道府県と倍ほどの開きがあるという状況です。資料二から四は専門医の分布になっておりますけれども、今、さいたま市内ではおかげさまで子供が大変増えていて、もう小学校がぱんぱんになるといったようなことが出てきますけれども、そうすると、その地域では、小児科の予約が取れなくて医者に診てもらえないという事態も生じたりしてきているところであります。  伺いたいのは、ごめんなさい、その前に、グラフの右半分、西側の都道府県では軒並み平均を超えている、こういう状況で、偏在解消で医師不足が解決するというお立場を大臣が取られるのだとすると、多い地域では医師が過剰だという御認識なのか、伺います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  医師の偏在につきましては、医師の多寡を客観的に比較評価するために、都道府県及び二次医療圏ごとに人口十万人当たり医師数をより精緻化した医師偏在指数というものを算出しているところでございます。これは医師の絶対的な充足状況を示すものではなく、あくまで相対的な偏在の状況を表すものでございます。  都道府県におきましては、医師偏在指数を活用しつつ医師確保計画を策定し、地域の実情に応じた取組を進めております。具体的には、特定の地域や診療科での勤務を条件とする地域枠を医学部定員に設定することに加え、医師が不足する医療機関に医師を派遣できるよう、大学病院等への寄附講座の設置等の取組を地域医療介護総合確保基金で支援しているところでございます。  引き続き、医師偏在指数を絶対的な基準といたしまして機械的な運用を行うことのないようには周知しつつも、都道府県とともに地域で必要な医師確保対策や医師偏在対策を進めてまいりたいと考えているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 医師偏在指数を使うけれども、過剰ということでは、という意味では捉えていないということだったかと思いますけれども、そうですよね、大変お医者さんが多い東京であっても、医師が余っていて暇とか仕事がないとかそういうことでは全くないわけで、そこで必要としているわけですよ。ですから、やっぱり、少ないところでどんなに来てほしいと思っても、そこで必要とされているお医者さんがいるわけですから、来てくれないというのが現状です。  次の質問としては、もう少ない医師しかいないということなら、これは腹を決めてでき得るあらゆる手だてを講じるしかないのかなという気もいたしまして、そこで、例えばAIなんですけれども、AIは、医師の仕事を代わることはこれはできません。画像診断の補助ができたり、問診のデータ入力を工夫すればそれらを基に診断名の候補を医師に提案したり、そういうことで医師の診療時間を短縮する、こういったことはできるかなというふうに考えたりもいたします。その結果、一人の医師がより多くの患者を診るという工夫ができるかもしれません。また、遠隔診療も、診断できる病気が限られるというふうに思いますけれども、慎重を期しながら入れられるところに入れていく。  これ既に始まっている部分もあろうかと思いますが、医師不足を補完するという意味であらゆる検討をしていく必要があるかと思いますが、大臣に御見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このAIにつきましては、例えば内視鏡画像の学習を行い診断の補助を行う医療機器など、AIを活用した診断、治療が結果として医師の業務効率化、また質の向上になるものと考えております。このほか、音声入力が可能な電子カルテを導入することで更に業務負担も軽減されていった事例が既にあると承知しております。  また、医療資源が少ないへき地などにおいて、医療へのアクセスを確保するために遠隔医療の活用が有効であると考えておりまして、来年度から始まる第八次医療計画に向けた国の方針の中で遠隔医療を活用した支援の重要性を新たに盛り込むとともに、遠隔医療が幅広く適正に推進されるよう、遠隔医療導入の好事例の収集、周知などを行っているところでございます。  医師の業務の効率化が図られれば医師不足の改善に寄与することからも、こういったAIや遠隔医療等の技術の進歩にもしっかりと注視をしてまいりたいと思います。  なお、埼玉県の大野知事とも、実は、埼玉県の中で実際に東京から離れていけばいくほど医師の数が少なくなっていて、これにどう対処するのかという点で実は御議論もさせていただきました。改めて、こうした国の施策と、各都道府県知事と緊密に連携を取りながら、こうした地域の実情に合わせてこうしたシステムをつくり上げていくことが必要だと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 大野知事とも議論していただいているということで、実際にあらゆる手だてを使いながら今お医者さん増やしていただいている、養成者数は増やしていただいていますけれども、それでもこの足りない現状があるということ。先ほどの最初のこの医師不足の御答弁の中でも地域枠の話が出ていて、厚労省としてはいろんなことをやっていますということがあったんですけれども、困っている都道府県はもう、言ってみれば東側は本当に特に足りておりませんから、困っている都道府県はみんな必死に対策しているわけです。  医学部地域枠制度、寄附講座の設定、研修医としてなるべく来てもらって、その後定着を図っていこうとして魅力ある研修病院のメニュー作りなど、本当に真剣に取り組んでいます。臨床研修制度が導入されて約二十年、あらゆることを頑張ってきても、実は差が縮まっていないというのも現状なんです。  そういうことを踏まえると、新たに抜本的なシステムを導入をしていく必要があるのではないかと考えますけれども、大臣の御見解を伺います。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  医師の偏在、地域偏在は全国的に是正を図るべき課題というのはもう議員の御指摘のとおりだと思っております。  医師養成過程を通じた医師偏在対策といたしましては、臨床研修における都道府県ごとの定員設定、それと専門研修における都道府県別、診療科別の採用数の上限、シーリングの設定などの取組を進めているところでございます。  こうした結果、例えば、医療施設に従事する人口十万人当たりの医師数が二〇二〇年時点で全国最下位という御指摘のありました埼玉県におきましても、臨床研修医及び専門研修における専攻医の採用数が全国の伸びと比較して増加しております。若手の医師数が増加しているところでございます。こうした対策の効果は、今後、年数の経過とともに更に広がっていくものと考えております。  このほかにも、医師の派遣について、地域の自治体と医療関係者が協議する仕組みや医師少数区域等での勤務実績を認定する制度を設け、地域の実情に応じた取組に対する支援も行ってきたところでございます。  今後も、自治体等からの御意見を丁寧に伺いながら、医師の地域偏在の是正に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 今お答えいただいたようなものは、私、質問の中で、そういうこといろいろやってきているけれども、差が縮まっていかない、伸びているのは知っていますけれども、伸びぐらいでは追い付かない差があって、本当に高齢化進んでいく中で困っているということを質問したわけで、今政府参考人の方からお答えいただきましたけれど、大臣、新たに抜本的なシステムを導入していくお考えはないか、改めて伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) こうした各地域医療の実情というのは、先ほども埼玉県の例も出させていただきましたけれども、各都道府県、地域によって相当異なります。医師不足の在り方についてもそれぞれかなり特色がございます。  したがって、これらについて国と各都道府県が緊密に連携を取って、そしてそれぞれの地域に合わせた形でこうした医師不足、偏在に対応していくという形が私は最も適切に対応できると思います。そのための、実際、具体策が今一つ一つ組み立てられているところでございます。  また、議員御指摘のとおり、これから更に必要な措置が実際考えられるようになってまいりましたら、着実に進めていきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 まだ質問項目はいっぱい用意してあったんですけれども、時間が来てしまったので終わりたいと思いますけれども、医師不足対策、都道府県ごとにいろいろな事情が違う、それに合わせていかなければいけないというのはもう本当にそのとおりなんでありますけれども、県内、都道府県内の対策だけでどうにかなるものでもない。それをいろいろ、寄附講座とかいろんなことでやってきたということは分かるんですけれども、それでやはり追い付いていないという部分について是非注目して、目を向けていただければと思います。  質問を終わります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  今日は、武見大臣、所信質疑ということで、今日は論戦楽しみにして参りました。是非、今日は、事前、昨日のレクのときにも余り答弁書書くなとお願いをしてあります。大臣御自身の問題認識、課題認識、これから大臣として何を具体的にやる決意でおられるのか、その辺、大臣のお言葉で可能な限り聞きたいということで今日はやり取りをさせていただきたいと思いますので、是非よろしく冒頭お願いをしておきたいと思います。  ただ、ちょっと、質問に入ります前に、先ほどの打越理事とのやり取りでちょっと気になるところがあったので、大臣、確認します。  大臣、先ほど、大臣規範、これちゃんと従って、大臣、職責を担うんだ、果たすんだとおっしゃったのでしょうか。大臣規範関係ないというような答弁に聞こえたのですが、そんなことないですよね。ちょっと、大臣、答弁修正されるか、改めて国民の皆さんに、大臣規範はもちろん尊重して大臣の職責を果たすということだと思いますが、それでよろしいんでしょうね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 過去、現在、未来において、こうしたその大臣規範というものを犯すようなことをするつもりは全くございません。きっちりそれをちゃんと守りながら、私は適切なこうした政治活動を続けていきたいというふうに考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 であれば、打越理事が、これまで、大臣、医療関係含めて関わりのあるところからの献金とか、そういった関係とか、それはやっぱり大臣規範に従ってしっかりとやりますねということに対して大臣はっきり御答弁ならなかったので、そこが国民の皆さんの疑念、疑惑、大臣に対する信頼を失うのではないかという指摘だったわけですから、もし今のおっしゃるとおりであれば、明確にそういうところはここで答弁されるべきだったのではないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私の舌足らずであったのかもしれませんが、私の基本的な考え方、それは、今申し上げたとおり、大臣規範をきちんと遵守してその政治活動を行っていくと、これ、私の基本的な立場であることは全く変わりがございません。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今の御答弁に従った正しい今後の大臣としての行動なり言動なり、我々しっかりと国民の皆さんの代表として見させていただきますので、大臣、そのことは重ねてお願いをしておきたいと思います。  その上で、通告をさせていただいておりました内容について順次議論させていただければと思います。  まず、大臣、実は、歴代、大臣が替われるたびにこの質疑はさせていただいておりますので、武見大臣にもこれから入らせていただきたいと思うのですが、我が国の現在の労働者を取り巻く、働く者、全ての働く者を取り巻く労働雇用問題についての大臣の御認識、御見解をまずただしたいと思います。  大臣、厚生行政は本当に御専門であられますので、もうこの辺はいろいろイニシアチブを取ってやっていただけるものと思いますが、労働雇用問題については、まだまだいろいろこれからじっくりしっかりやっていただかなければならないのではないかと思っておりますが、大臣所信で、とりわけ働き方改革ですとか労働市場改革という言葉について触れられ、るる様々項目を挙げられましたが、大臣、まず、今、現下の全ての働く者といったときに、最も大臣として重大だと思っておられる労働雇用問題とは何でしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘くださったとおり、雇用労働政策というものについて、従来から関心はありましたけれども、委員のような深い見識がまだまだできているわけではありません。したがって、鋭意毎日その勉強をしているところでございます。  その中で、やはり昨今の雇用、さらには労働政策の中で重要なのは、やはり我が国の経済というものをしっかりと立て直していく上で、その個々の労働者の賃金の引上げという問題、さらには、外的な要因が非常に今不確実でありますけれども、それらによる物価高騰に、それぞれ我が国の産業、当然医療、介護、福祉も含めてどのように対応するのか、これをやはり常に私は考えなければならないと考えております。  岸田内閣の中でも、そうした考え方の中で、その経済対策の柱の一つにこの賃金の引上げ、そして物価対策というのが入っておって、そして医療、介護、福祉の分野もその例外ではないということであります。  したがって、その考え方に基づいて、私はこうした雇用労働政策に取り組んでまいりたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 若干総花的な御答弁だったなと思いますが、今、賃上げということについて触れられました。  大臣、端的に、なぜ我が国は一九九七年以降実質賃金が下落の一途をたどっているのか、なぜ先進国の中で日本だけが実質賃金がマイナスなのか、この十八か月連続してなぜ実質賃金の下落が一貫して続いているのか。これ、大臣、なぜこういう状況が日本が続いているとお考えですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) もうこれは非常に根深い問題が背景にあると思います。  我が国経済は、一九九〇年のバブル崩壊以降、長引くデフレなどを背景にして、ほとんどコストカット型の経済が続いてまいりました。この間、アジアの通貨危機が起きたり、不良債権問題が起きたり、ITバブルが崩壊したり、リーマン・ショックが起きたり、もう様々な外生的な危機や困難に見舞われ、それが国内の経済に直撃をいたしました。  こうした中で、企業は足下の収益の確保のために賃金や成長の源泉である投資を抑制せざるを得ず、結果として消費の停滞や物価の低迷、さらには成長の抑制さえをももたらしてしまったと、まずこう認識しております。  このように、低物価、低賃金、低成長の悪循環というのに我が国は陥っていたというふうに考えます。加えて、パートタイム労働者を中心として、相対的に賃金水準の低い非正規雇用労働者が増加をして、賃金の平均値を押し下げてきている。こういった背景の中には、女性や高齢者の就労参加の増加もあると考えております。  そしてまた、直近で十八か月連続して実質賃金が下落している理由についてでありますけれども、最近の動向として、企業間の取引における価格転嫁が進み、賃上げのきっかけとなってくるなど、価格や賃金設定行動に変化が生じていることも私は事実だと思います。経済状況が改善する中で、長年のデフレや低インフレの下で定着をしてしまったこの物価や賃金は上がらないという国民や事業者の意識というものは、今徐々に変化を始めてきていると思います。これは極めて好ましい課題であります。  国際的な原材料価格の上昇や円安が相まった輸入物価の上昇など外生的な要因による物価高が続いており、結果として、実質賃金は十八か月マイナスになっているものと認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、できるだけ答弁書云々じゃなくて、政治家同士の云々って冒頭申し上げたとおりなので、是非お願いします。  大臣、総理も言われるんだけど、コストカット型の経済って、それ招いたのは誰ですか。勝手に企業がやったんですか。政治の責任がある。一九九〇年代以降の政治が、そのコストカット型経済を招く要因を政策の転換でつくったという反省はおありですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) やはりこれは、マクロに見て政府の一定の責任というものはやはりあったろうと思いますが、我が国自由主義経済の中においては、各企業の行動というものは極めて自由にその幅が確保されておりますから、その中で、実際に企業の行動の中で内部留保が蓄積をされ、それがまたこうした賃金や投資につながらなかったということもその大きな原因であるというふうに考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣は何のために労働者保護法制があるとお考えですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 労働は、我が国の経済を支える大変大きな柱であります。したがって、その労働力というものを健全に守り育てるということは、国民一人一人の生活を守るという立場とともに、我が国の経済全体を安定した形で成長させていく上で必須の課題と認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だんだん不安になってきましたけれども、ちょっとここで歴史遡って、使用者と労働者との力関係云々、その辺を論じるつもりはありませんが、大臣、いま一度、労働者保護法制、労働法制、なぜ労働者三権というものがあり、憲法でも労働者の権利が認められているのか、認めなければならないのか、その必要性があるのか、なぜILOが一九一九年につくられて、労働者の権利を国際的に守っていこうという、そこまで是非改めて遡って学ばれ、先ほど学んでおられると言われましたので、学んでいただいて、なぜ、一九九〇年以降、我が国で非正規雇用が拡大したのか。それは勝手になったわけではありません。労働者保護法制の規制緩和が行われた、会社法始め様々なそういった国の制度が、まさにコストカット型経済が可能な、そういった制度にしてしまった。  大臣、その反省はされた方がいいと思います。そうしなければ、今何をやらなければならないのか、これから何をすべきなのかということが見えませんので、だから、あえて、大臣、ここでそれを申し上げているわけであります。  大臣、今申し上げた非正規雇用の拡大、これはまさに一九九七年が我が国の正社員の数のピークでありまして、以来、正社員の数は減少の一途をたどり、非正規雇用が拡大を招いてきた。その間に様々な労働法制始め法制度の転換があったわけです。非正規雇用の拡大、蔓延、固定化が、我が国の、今残念ながらこれだけ労働者が厳しい状況にある、そういった状況を招いてきた。そのことは、大臣、認識は合いますかね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御認識のとおり、この非正規雇用労働者数、年々増加しているものと承知しておりますけれども、こうした非正規雇用労働者の増加の背景としては、先ほど申し上げましたとおり、実は、女性の労働への参加、さらには健康な高齢者の参加といったようなものがあって、就労参加が進む中で労働者のニーズより増加してきた面もあると考えます。  一方で、これまで非正規雇用労働者の正社員化の支援に取り組んできておりまして、不本意に、非正規雇用労働者の割合は減少してきていると考えます。  厚生労働省といたしましては、この非正規雇用労働者の更なる処遇改善に向けて、最低賃金の引上げや賃上げしやすい環境整備を取り込むことに加えて、同一労働同一賃金の遵守徹底を引き続き図ってまいります。  また、希望する方が正社員として就労することができるよう、正社員化に取り組む事業主への支援を行うとともに、ハローワークにおいて担当者制を決める、細かに就職支援を実施していくというふうに考えております。  さらに、今般取りまとめられた総合経済対策においても、同一労働同一賃金の更なる遵守徹底の取組や、キャリアアップ助成金の支給額増額や加算措置の拡充、在職中の非正規雇用労働者のリスキリング支援等を盛り込んだところでありまして、こうした施策を確実に続けていくということを通じて我が国のこの経済の再構築を図っていく。  そして、御指摘の、委員が……(発言する者あり)

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) この際、申し上げます。  答弁は、質疑者の質問の趣旨を踏まえて、簡潔に、明瞭にお願いいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 失礼をいたしました。  まさに、過去における様々なマクロなベースでの政策の課題というものが、残念ながら、市場経済と相まってこの我が国の現状をつくり出してきたということは認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、答弁書読まれるから、僕の質問とのやり取りがかみ合わなくなっちゃうんですよ。端的に私の質問のやり取りで是非議論させてください。  大臣、じゃ、女性の労働参加があったから非正規が増えた、じゃ、女性は非正規でいいって言っているんですか。そういうことですか。それは違うでしょう。大臣、先ほどの答弁、ちょっと修正された方がいいですよ。今、全国の女性たちが、えっ、じゃ、女性の労働が増えって、じゃ、我々は非正規でいいと、大臣がそういう意見なのかって、そういうふうに受け止められますよ。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは、もう改めて、新たに労働に参加されてきた女性の皆様方のそれぞれのニーズに基づいて増えてきているところがあると思います。ただし、先ほども申し上げたとおり、実際にこの年収の壁のような問題があることは事実であります。したがって、こうした問題に関しては新たなパッケージをつくって、これをしっかりと克服できる、そうした仕組みもつくっているところです。  したがって、女性の労働参加というものが、当初このような形で非正規雇用の中で吸収されていった、しかし、それを改めて、こういった非正規雇用から正規雇用に移していくための政策的な支援が必要になってきていると、こう申し上げているわけであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、ちょっとその御認識は改めて、変えられた方がいいですよ。そんな御認識されていたら、今の現状の多くの女性の労働者が、希望してもなかなか希望する職に就けない、希望する働き方ができない、目の前にそれしかなかったからやむを得ずそうせざるを得なかった方々が、この三十年、もう本当に多く苦労されてきたわけじゃないですか。  そういう女性の方々が今老後を迎えられる、でも社会保険にも入れていない、年金も国民年金、でも満額も払えていないから低年金に苦しんでおられる、老後不安で。そのことを、大臣、もう一回ちゃんと考えられたらどうですか。それを理解しないと、重ねてさっき申し上げた、今何をやるべきかが見えないと申し上げているんですよ。  企業に助成金やって、企業の助成金でって、そんなこと言っているから間違った政策しかできず、それじゃ変わらないですよ。我々は、大臣、本当にこの三十年の政策の失敗、つまり、政治が政策の転換によって非正規の拡大、蔓延、固定化を許してきてしまったという反省、認識に立つのであれば、政策変えなきゃ駄目ですよ、大臣。  政策を変えて、もう原則、非正規雇用的な働き方は許さないと、入口規制を設ける。同一労働同一賃金っておっしゃるけど、それでは駄目で、同一価値労働同一賃金、ILO百号条約にのっとったきちんと制度設計を日本国内でもやらなきゃ駄目で、そういった御認識を、大臣、是非持っていただけないですかね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 石橋委員からの極めて精緻な御議論というものは確かに承りました。これから確実に、こうした労働政策について、そういったILOを含めて、国際的な見地からも私自身の見識をきちんと深めていきたいと思います。そして、その中で、我が国が現実に抱えているこの非正規雇用の課題というものについて確実に一つ一つ解決をしていく、そういった施策を私自身が打ち出していくのが責務と思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これから、今そうおっしゃっていただくのであれば、具体的な様々な提案させていただきますので、大臣、是非建設的な、我が国労働者、とりわけ女性の方々、御高齢の方々、みんな一生懸命、懸命に働いておられます。そういった方々が本当に安心して働いて安心して暮らしていける、そういった労働雇用政策をつくるということでは協力しますよ。であれば、大臣、しっかりとそれを受け止めて、具体的なイニシアチブを取っていただきたい。  その上で、各論幾つかお話しさせていただきますが、ちょっと一点ですね、先ほど自民党の山田理事が、余り山田さんと政策合わないと思うのですが、この点はもうもろに、先ほど言っていただいた介護、福祉労働者の賃上げ、これもう必須だということは全く同じ思いでありまして、今日、資料で、一、お配りをしておりますが、ちょっと、大臣、僕びっくりしたんですね。今、介護職員の賃上げ、話出てますが、何か、大臣、今、月額六千円でいいと、これは妥当だと、大臣、何か現場の視察に行ったときに報道陣にそういった見解を言われて、現場の皆さんが驚いて、何だこりゃと絶望されておるという声は、これ、大臣、届いているんですかね。  大臣、これ、本当にこんなことをおっしゃったんですか、六千円で妥当だと。これでいくつもりですか、大臣。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私が言いたかったことは、別にその数字ではなくて、むしろ、こうした賃金格差というものが、現実に、全労働者の賃金上昇率とそれからこの医療、介護、福祉における労働者の賃金引上げ率というものとの間の格差というものがあって、それを確実に克服していくことが必要だということを私はこのときにも申し上げて、なおかつ、まだこれは最終的に決まっているわけではないんですよということを申し上げたんでありますけれども、こうした数字が独り歩きしてしまったということは、私にとっては説明の仕方が大変悪かったなと。その反省をして、そしてその後、きちんと訂正をさせていただいているところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 どうやって、どういう表現で訂正されたんですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) これは十月十九日の発言だったんですね。したがって、その十月十九日の発言は、今年度の春闘における全産業平均の賃上げ率が三%台である一方、医療・介護分野の賃上げ率は一%台にとどまっていることを踏まえ、これ以上給与の格差を広げてはならないという考え方の下に改善を図ることが妥当だという趣旨で申し上げたものですと、こういう形で整理をさせていただきました。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 じゃ、先ほど山田理事からも質問ありました、大臣、所信でも明確におっしゃっていますね、物価上昇に負けない賃上げを実現するのであると。全ての労働者にということだと思いますが、ということであれば、介護職員始め公定価格の方々も含めてですけれども、物価上昇に負けない賃上げを必ず実現するという決意でよろしいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私自身、もうこの医療・介護分野における喫緊の課題として、この人材確保に向けての賃金の引上げというものが非常に重要な財政措置となるというふうに認識をしております。  具体的な対応策は、今本当に最終調整の段階にございますので、それを受けた形で、実際にまずは今回、補正予算を通じて経済対策を、中でこの問題にまずしっかり取り組んで、ただ、これは今年度の話になります。それと、それから年末におけるトリプル改定というものと組み合わせて、この分野における労働者の賃金の引上げというものをしっかりと進めていかなければならないと、こう考えているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 はっきりおっしゃって、決意もおっしゃっていただけないので、これ、現実に蓋開けてみたら本当に全く物価上昇に追い付かない、そんなレベルの話だったらこの厚生労働委員会ももたないのではないかと極めて懸念しますが、大臣、物価上昇に負けない賃上げを、しかも全ての働く者ということで、所信でおっしゃったわけですから、その決意で何としてもそれを達成してほしいということ、これは、是非今後の大臣の頑張り、奮闘、見ていきたいと思います。  その上で、今日、その全ての働く者という観点でいうと、この間、ずっとこの場でも偽装請負、偽装個人事業主の話をしてきました。これまで政府、厚労省も多様な働き方、多様な働き方と言いながら、結局、本来労働者でありながら労働法制に守られない、つまり、使用者が使用者責任を逃れるために偽装的に個人事業主、フリーランスを使って、そして様々なビジネスをやってきた、それを許してきた政府、厚生労働省の責任は極めて重いと思いますが、先日、いや、これは僕すごく評価をしておりますが、労基署が大手アマゾンの下請の企業に対する労災認定を行いました。労働者であるということで労災認定をした、極めて画期的な判断だというふうに思います。  であれば、資料の三に詳細をお付けしておりますので御覧をいただければと思いますが、であれば、大臣、もうこれ労基署が、こういった働き方はこれはもう労働者であると、使用者従属性が認められると言われたわけですから、これはもう明確に、こういった働き方をしている全ての方々は労働者である、労災だけではない、労働基準法を含めた労働者保護法制の適用があるべきであるという御判断を、大臣、大臣の政治決断も含めて明確にされて、全国に通知をされ、そして法改正に向けたイニシアチブを取られるべきだと思いますが、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この点については、ちょっと石橋委員と異なる認識があります。やはりフリーランスの中には、実際にそうした個人事業主としてフリーランスの形を自ら好む方々もいるわけです。したがって、全労働者に同じ考え方でこれを適用するというわけにはいきません。私は、むしろこの仕組みというものが悪用されて、そして実際にその健全な労働環境が整備されていなかったとしたら、それは極めて深刻な問題だというふうに考えております。  したがって、そのときに、実態として労働者に該当する方であるのか、労働基準関係法令による保護を適切に受けられるようにすること、これが重要であるというふうに考えております。同様の形態へ、働く方への周知を図るなど必要な対応をきちんと検討をしていき、こうした仕組みというものが先ほど委員申されたような形で悪用されることがないように、その取締りの仕組みをしっかりと強化していくことが私は必要だと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 決して全てのフリーランスにということは全然言っていませんので。今回でいけば、アマゾンの配達員、下請、こういう働き方をされている方々はたくさんおられるので、少なくとも、まずこういった働き方をされている方々についてはもう明確化すべきではないかということを申し上げているわけです。  大臣、じゃ、悪用されないように、まさにこれ悪用されているわけです、残念ながら。悪用されないように取締り、取組、じゃ、具体的に何をされるんですか。具体的にどうされるのか、それちょっとここで大臣の決意をお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今申し上げたとおり、この労働者に該当された方々が実際に存在して、実際に事業主の方でのこうした違反が認められる場合には厳正な監督指導が行われるように徹底させるのが私の役割であります。  したがって、令和四年十二月に取りまとめられました全世代型の社会保障構築会議の報告書を踏まえて、労働基準監督署において労働者であると判断した事案については、日本年金機構や都道府県労働局に情報提供することとなっております。この仕組みを活用をして、この社会保険、労働保険の適用促進も図っていく。そして、このフリーランスなどの労働関係法令の適用対象外とされる働き方をする方の就業者保護の在り方については、本年四月に成立をいたしました特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の附帯決議において、本法の施行状況等を踏まえ、検討して必要な措置を講ずるということになっておりますので、この趣旨に沿ってその役割を果たしていきたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 だから、その趣旨に沿って、もう今回はこういうアマゾンの配達員に対する労基署の判断が出たわけですから、同様の類似の方々が一々事故に遭ってから、事故に遭って、じゃ、労災申請しますから、個別の判断じゃないでしょうと申し上げている。もう汎用性ある働き方なんだから、これについてはちゃんと、厚労大臣、大臣の責任においてしっかりともう周知徹底してくださいということを申し上げているんです。  そして、法改正に向けてもうイニシアチブを取ってくださいとお願いをさせていただいているので、大臣、改めてこの件についても……

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 具体的に我々提案をさせていただきますので、是非、大臣、前向きな対応をいただくこと、お願いをしておきたいと思いますので、そのことを最後に申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十二分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  まず、資料一ですけども、これは新型コロナウイルス感染症診療の手引きであります。極めて分かりにくく、誤解を招きやすいと考えておりまして、今日は大臣に修正をお願いをしたいと考えているところであります。  ちょっと内容を少し私が感じたところだけ指摘をいたしますけども、まず、赤で囲ってある、これは私が囲みました、四角①のところを見ていただきますと、まず発症から三から七日以内、ちょっとこの意味、不明であります。恐らく、それぞれの薬の承認条件によって、三日以内、五日以内、七日以内の間違いかなと思っておりますし、ここで、症状の進行が予期されるかされないか、イエスかノーかで分かれておりますけど、初発の段階でこれを見極めるというのは極めて難しいと私は考えます。  そして、ダイダイ色、イエスで行った場合、二を見ていただきますと、重症化リスクが低いと高い、ここで分けているんですけど、低い場合、三のところに対症療法と書いてあって、対症療法をしないと、エンシトレルビル、ゾコーバを服用することができないように見られてしまいます。対症療法をしてからもしもエンシトレルビルを服用すると間違って捉えてしまったならば、コロナの治療薬は早く飲むほど効くわけでありますので、対症療法をしているうちにどんどんウイルスが増えてしまうということになりますと、薬が効果を出すそのタイミングを失ってしまいかねない誤解を招くものじゃないかと考えております。  さらに、五、重症化した場合、五のところを見ていただきますと、重症化した場合のお薬としてニルマトレルビル、リトナビルと、右上にモルヌピラビル、書いておりますけど、この理由は重症化リスクのある患者さんを対象として治験を行ったということが多分背景にあるんだろうと思いますが、一方で、右下のエンシトレルビル、これは重症化リスクに関係なく効果があると承認が得られたものでありまして、これが重症化リスクが高い方に載っていないという、これもまたミスリードを起こす、必要があると思います。  そして、六番目のレムデシビルであります。これは、コロナの初動時に私自身国会で提案したお薬でもあります。非常に思い入れがありますけども、点滴薬が飲み薬より優先することが本当に実態に即しているのかといったような思いも持ちます。  極めて誤解を招きやすく、そしてミスリードする可能性が極めて高く、大臣のリーダーシップに期待をして見直しを求めたいと思いますが、見解を伺います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘の手引き、私も見させていただきましたけれども、これはっきり言って、余り、分かりにくかった。この新型ウイルス感染症の診療のための知見を集めたものだということでありましたけれども、二〇二〇年の作成ですね。それで、これ適宜その見直しをも行ってきているということで、二〇二三年八月に最新の十・〇版を公表しているということです。  国内外の最新の知見等に基づいて、専門家から成る編集委員会の議論を踏まえた上でこの作成、改訂を行っているというんでありますけれども、御指摘の部分は、日本感染症学会に加えてWHOや米国のNIHが示す薬物治療のガイドライン等を参考に、重症化リスクに応じた治療薬選択のフローチャートを記載しているということであります。  しかし、誤解を招くという今の委員の御説明、非常によく分かりました。やっぱり、新しい新型のコロナの診療を行う医療者が分かりやすく使用できるように、この国内外の新たな知見を盛り込むこととも併せて、これ、しっかり診療の手引きの改訂をちゃんとさせるように指示出すことにいたします。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  これは是非早急にお願いをしたいと思います。間違って何かあってはなりませんので、早急な御指示、早急な更新をお願いしたいと思います。  資料二を御覧をいただきますと、これは、新型コロナの発症初動時に、横浜港に停泊したクルーズ船の集団感染、これは非常に有名な話でありましたけれども、実は長崎港にも停泊した集団感染も、クルーズ船の集団感染も発生をいたしまして、このとき、長崎県庁及び私の母校であります長崎大学に、支援の意味も含め、防衛省より移動CT車をお借りいたしまして、クルーズ船に横付けをいたしまして、長崎大学が作ったアプリを使って怪しいと思われた方にCTの写真を撮ってみると、一見元気に見える方、酸素濃度が下がっていない方に肺炎を多く起こしているということが分かりまして、肺炎を早く起こしているということが分かったから適時適切に大学に搬送することができて、右下にありますけど、死者ゼロということでありまして、これはまだレムデシビルなかった時期です。レムデシビルがなかった時期でも死者ゼロ、百四十九名の集団感染に対して死者ゼロを実現をしたということでありまして、このCTの活用が非常に大きな貢献を表したものです。  今でこそ、新型コロナの中等症のⅠが肺炎で中等症のⅡが酸素濃度の低下ということは誰でも分かっておりますけれども、この初動の時期に、CTの力を借りてそれを分かったことで全ての命を守り抜いたということであります。  ちょうどこのときに、当然、診療所の登録をしなくては使えないわけでありますけど、このときはちょうどコロナの特措法がありましたので、コロナの特措法に基づいて、厚労省に相談をするだけで臨時の医療施設をつくることができて、それで命を守ることができたんですけど、これ、例えばほかのこれからまたパンデミックが起きたときに、あるいは災害が起きたときに、そういう初動のときに、実は、放射線技師法第二十六条に基づく診療放射線技師法施行規則、これ、CTは、つまり医療機関外で技師さんが撮れないということに施行規則で決まっておりまして、これは初動を遅らせる可能性がありますので、コロナの経験を踏まえ、移動CT車あるいはCTのコンテナといったものは、災害時等に限りこの施行規則を改正する必要があるのではないかと考えますが、これも大臣にお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 現状でも、一定の手続などによって診療放射線技師が医療機関以外でCT撮影を実施することができるというふうにはなっております。  例えば、実際に医療法に定める医療機関の開設許可が必要だというのは前提ではありますけれども、ただし、ただしですね、著しく異常かつ激甚な非常災害の発生した場合には、地方公共団体の長が開設する臨時の医療施設について開設の届出等に関する規定は適用されないと、これが現状なんですね。  ただ、委員御指摘のように、災害時などにおいて必要な場合には、どのようにすれば更に迅速な対応が可能であるのかということは、やはり人命を助ける意味で徹底的に重要でありますので、これに関する法令、きちんと踏まえつつ検討していきたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。  先ほど申し上げたとおり、放射線科医又は診療放射線技師の貢献は非常に大きいということでありますけれども、これまで一般的に使われていたレントゲンフィルム、これは医療機器に位置付けられてきたことでありますけど、最近デジタル化が進んでおりまして、医療用画像表示ディスプレー、これが位置付けられていないことで、維持も、そして保守も管理もこの対象から外されてしまっているというのはちょっと時代にそぐわないんじゃないかと思います。  これまでお願いをしてきたところでありますが、進捗あればお伺いをしたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 鈴木労働基準局長。(発言する者あり)ごめんなさい。城医薬局長。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) 医薬局長でございます。  御指摘の医療画像表示モニターでございますが、エックス線画像などのデジタル画像データを取り込みまして、画質を調整した上で画像表示をする装置ということで、診断等に使用されるものと理解をしております。  厚生労働省におきましては、この医療画像表示モニターを維持、保守、管理の対象とするために、医療機器の一般的名称の新設を通じて、医用画像表示モニターを特定保守管理医療機器に位置付けたいと考えているところでございます。引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  特定保守管理医療機器に位置付けていただきますと、今お願いしたこと全てかなうかと思います。よろしくお願いいたします。  資料四ですけども、かつてフィブリノゲンが薬害を起こしました。この資料三ページ目の左下に書いていますけど、その薬害を起こしたことで適応を失ってしまいまして、産科領域あるいは心臓血管領域、大出血、危機的出血、このときに使えないという非常に困った事態が続いておりました。  なかなかこれが改善できなかったときに手を挙げてくれたのが、薬害HIV訴訟団の大平さんであり、花井さんでありました。薬害の方々が手を挙げてくれて、そして推進をしてくれて、そして先般、産婦人科領域において適応拡大を本当に実現をすることができて、これで多くの命が守れるということになったわけでありますけども、薬害の方々が心配をしていたこと、それは、また漫然と使われてまた薬害を起こす環境につながってしまうのであれば自分たちが頑張ったかいはないということが非常に心配でありまして、そういうことはなかったんですけど、やっぱり命を守るためにどうしても必要なお薬でありますので、若干ちょっとまた使用量が増えてきているように私も見受けているところであります。  こういったことは、薬害の患者さんもいらっしゃる薬食審においてきちっと議論をして、二度と薬害を起こさない、これ大臣も所信でおっしゃった話であります、その是非リーダーシップ取っていただきたいとお願いしたいと思いますが、大臣の見解お伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) フィブリノゲンの使用状況については、現在、産婦人科学会におきまして、全ての症例を登録させた上で使用がされております。また、製造販売業者でございます日本血液製剤機構においても、使用状況の調査を行い、その状況を定期的に確認もしております。  今後、産婦人科学会により登録された症例について取りまとめなどが行われた際には、厚生労働省としても、その内容を適切に確認した上で、薬事・食品衛生審議会への御報告を進めてまいりたいと思います。

秋野公造公明党

○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。  次に、私の地元でもあります福岡、それから長崎でも伺った話であります。それは、トラック運転者の改正基準告示、改正をされます。非常に高く評価をしております。十五時間以内にするということ、そして例外として十六時間まで認めるということ、大きく働き方改革を進めてくださったと思っております。  一方で、特にこの九州とか、東京から距離がある地域の特段の事情ということなんですけども、例えば十六時間運転をして、あと三十分運転をすることができたら家で休むことができる、こういった方というのは実は少なくありませんで、特に高速道路から離れた山奥でありますとか半島の先でありますとか、そういったところまで隅々まで物流を行うことができるのがトラックのメリットということでありますけども、そのあとちょっと運転をすることができたならば、家でゆっくり例えばお子さんの顔も見ながら休むことができる。  こういった例外を認めていただいた上で、また更にちょっとお願いをするのは若干心苦しい部分もあるんですけども、こういう九州とかいった特段の事情がありますので、是非こういったことについて、例えば拘束時間が十六時間から十七時間、十八時間に延ばしていただけるんだったら休息時間もちゃんと延ばすといったような運用で、その方々にとって例外的な運用というのを柔軟化できないか、お伺いをしたいと思います。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 今回改正されました改善基準告示につきまして、議員から御指摘いただいたような様々な御意見があることは承知しているところでございます。  せっかくお話をいただきましたので、よく関係者からお話を聞いてみたいと思いますし、引き続き、中小運送事業者の実態をよくお聞きしながら、国土交通省を始めとしました関係省庁と連携し、自動車運転者の労働条件の改善を図ってまいりたいと考えてございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  働き方改革に決して逆行させるつもりは毛頭ないんですが、もうあと少し運転することができていたならばという思いで申し上げをさせていただきました。  昨日は、第三者の精子又は卵を使って用いる医療について定める特定生殖補助医療法案のたたき台の二回目を、石橋委員、それから及び梅村委員らと一緒にお示しをさせていただいて、今、各党の手続をお願いをしているところであります。  令和四年の不妊治療の保険適用に当たっては、こういった医療につきましては、中医協にて、この法案の成立を見届けるといったようなことで、様子を、この法案の状況を見てから検討を、中医協で検討していただくという形で整理をしていただいたところでありますけども、一方で、この法案の基となった二〇二〇年に成立をいたしました議員立法、生殖補助医療、改めて石橋委員も梅村委員も発議者でありますけども、この法律の中では、女性の健康の保護とか生まれくる子供の福祉とか、こういったことを理念として定めておりまして、これまでも、そしてこれからも、こういった法の基本理念にのっとって中医協等の議論を行っていただきたいと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  御指摘の生殖補助医療法における生殖補助医療は、不妊治療として、その提供を受ける者の心身の状況などに応じて適切に行われるようにするとともに、これにより懐胎及び出産をすることとなる女性の健康の保護が図らなければならないとされております。また、生殖補助医療の実施に当たりましては、必要かつ適切な説明が行われ、各当事者の十分な理解を得た上で、その意思に基づいて行われるようにしなければならないと、こういう基本理念が定められておりまして、とても重要なことだと考えてございます。  不妊治療の保険適用に当たりましては、こうした生殖補助医療法の理念も踏まえまして、例えば、三十歳代後半以降では女性や子供への健康影響等のリスクは上昇傾向にあると、あるいは、当該患者さん、そしてパートナーに適切な説明を行い文書による同意を得ることと、こうした課題にも着目しながら議論や検討を行ってまいりました。  この不妊治療の保険適用に関しましては、令和六年度の診療報酬改定に向けての影響の調査、検証も行っておりまして、この結果も踏まえながら必要な対応を図ってまいりたいと考えてございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。  私は、強度行動障害とともに生きる方々と大変親しくたくさんさせていただいております。その触れ合いの中で、過去にはコロナワクチンの接種などもお手伝いをさせていただいてまいりましたけども、そういった触れ合いの中で、事業者の方々が取る環境要因を整えることの重要性について本当に新たに思いをさせていただいているところであります。  きちっと環境要因を整えると、強度行動障害とともに生きる方々の自傷とか他害とか、こういったことが大きく減って穏やかに過ごすことができる。私自身も、コロナのワクチンの接種をするときは、正直な話がちょっと身構えたのも事実でありますけども、一回打って、三週間後にもう一回伺ったならば、みんな袖をまくって、最後はピースサインみたいなことをして喜んでいかれるような、そういう環境づくりというのは改めて必要と考えまして、令和四年の予算委員会でも、当時の佐藤副大臣に対してもこういったお話をさせていただいて、この環境の要因を評価することの重要性を御提案をさせていただいて、検討していただくということで御答弁もいただいているところでありますが、その後の検討状況についてお伺いしたいと思います。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 強度行動障害のある方への支援につきましては、令和四年予算委員会の先生からの御指摘も受けまして、当時、佐藤副大臣から、施設整備等の物理的な環境調整の工夫が状態の改善に有効であることを十分に踏まえていくことが重要であると、また、議員の御提案については厚生労働省としても大変貴重な御意見であると考えている旨、御答弁をさせていただいたところでございます。  また、本年三月に取りまとめられました検討会の報告書におきましても、強度行動障害を有する方に対しては、個々の障害特性をアセスメントし、強度行動障害を引き起こしている環境要因を調整する支援が重要であり、こうした支援を地域においてチームで行うために、事業所等の現場支援の中心となる中核的人材と高度な専門性により地域を支援する広域的支援人材の育成が必要とされたところでございます。  このため、令和六年度障害福祉サービス報酬の改定に向けて現在チームで議論を行っているところですが、特に、支援の困難な状態像の方を受け入れつつ中核的人材を配置することですとか、状態が悪化した場合に、広域的人材との事業所が、広域的支援人材と事業所等が共に適切なアセスメントを行って環境調整を進めていくこと、また、施設入所者生活介護といった通所施設等に加えて、グループホームにつきましても施設や設備などの物理的な環境調整の観点も取り入れた初期アセスメントを行うこと、こうしたことについて、こうした支援を行う場合の報酬上の評価について御議論をいただいているところでございます。  具体的な内容は今後更に検討を進めていくこととなりますが、環境調整の重要性をしっかりと踏まえながら、強度行動障害を有する方に対する支援の充実に取り組んでまいります。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  アセスメントとおっしゃっていただきましたのは本当に重要な視点で、感謝申し上げたいと思います。  次に、テクノロジーの活用で、介護職員の皆様の負担軽減や科学的介護を進める方向に大賛成であります。  その上で、見守りについて、移動ということだけでなくバイタルサインも見ながら、その変化などを見ていただくようなことで利用者のモニタリングを容易にする、そのことで結果として職場環境を良くし、ケアの質を上げてはどうかと長きにわたり御提案をしてきたところでありますが、これにつきましても進捗、お伺いをしたいと思います。

間隆一郎厚生労働省老健局長

○政府参考人(間隆一郎君) ただいま委員から御指摘がありましたように、今後、介護サービスの需要が更に高まる一方で、生産年齢人口が急速に減少していくことが見込まれますので、必要な介護人材の確保を図るとともに、職場環境の改善、ケアの質の向上を図る観点から、介護ロボット等のテクノロジーの活用を一層推進していく必要があると、このように考えております。  その推進に当たっては、やはりエビデンスが重要だというふうに考えております。これまでいただいた委員の御指摘も踏まえまして、令和五年度は、バイタル情報など見守り支援機器とICTを連携させて常時把握する仕組みについて、一つは、夜間の見守りの負担軽減や記録業務の効率化、もう一つは、取得したデータ等から重度化の兆候を検知した場合の速やかな対応やケアプランへの反映等によるケアの質の向上などの効果を検証する実証事業を行ってございます。  先般閣議決定されました総合経済対策におきましても生産性向上に向けた取組を強力に推進することとしておりまして、今後、先ほど申し上げました実証事業で得られました結果も踏まえまして、介護現場における介護ロボット、ICT機器の一層の普及に向けて引き続き必要な対応を行ってまいりたい、このように考えております。

秋野公造公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。  最後に、BNCT、ホウ素中性子捕捉療法、これ日本で開発されたもので、がん細胞がホウ素を取り込みやすいという性質を生かして、ホウ素を取り込ませた上で中性子線を当てることで中性子の爆発を起こす、その範囲が細胞の中にとどまるということでありまして、がん細胞だけを特異的に退治、治療することができる日本で生まれた画期的な治療法でありまして、頭頸部がんにつきましてはもう既に薬事承認、保険適用ということで、多くの命、本当に顔を失うような手術が必要な方も命が守られているところでありますが、頭頸部がんについて、なかなか通らない、先駆け指定をされているところであります。ちょっと進捗、お伺いしたいと思います。

城克文厚生労働省医薬局長

○政府参考人(城克文君) 委員御指摘のBNCTでございますが、これに用いる医薬品及び医療機器につきましては、御指摘のように頭頸部がんを対象に現在承認をされているところでございます。その他、悪性神経膠腫等に対する適応追加は、お話があると思いますが、これにつきましては今後企業から承認申請がなされれば速やかに審査を進めてまいりたいと、そういう状況でございます。

秋野公造公明党

○秋野公造君 よろしくお願いします。  終わります。

杉久武公明党

○杉久武君 公明党の杉久武でございます。  本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。  厚生労働委員会で質問をさせていただくのは七年半ぶりとなりまして、委員長、理事、委員の皆様、武見厚労大臣を始め政府の皆様、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  これまでの質疑と重なる部分もあろうかとは思いますが、是非丁寧な御答弁をお願い申し上げます。  まず、福祉・介護職員の人手不足について伺います。  地元大阪を回っておりますと、人手不足の話をよく伺います。特に、高齢化が進む中で、福祉・介護職員の需要が更に高まっております。一方で、日本全体の生産年齢人口は減少しておりますので、なかなか必要な人手を確保できないとの声が多くございます。  そこで、まず、福祉・介護職員の人手不足の現状をどのように捉えているのか、厚労省の見解を伺いたいと思います。

朝川知昭厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(朝川知昭君) 高齢者の増加と生産年齢人口の減少、これが進む中で、将来にわたって必要な福祉・介護人材を安心して受けられるよう、その担い手を確保することが重要な課題と考えています。  現在の第八期の介護保険事業計画、こちらの介護サービスの見込み量等に基づく介護職員の必要数、こちらは二〇四〇年度で二百八十万人と推計しておりまして、直近二〇二一年の介護職員数は二百十五万人という状況です。今後も長期的に介護職員の大幅な確保を図っていくことが必要と考えています。  このため、その福祉・介護人材の確保に向けまして、累次の処遇改善、あるいは養成校に通う学生のために介護福祉士の修学資金の貸付けなどによる人材養成への支援、あるいはICTや介護ロボット等のテクノロジーを活用した職場環境の改善、それを支援する、あるいは外国人の介護人材の受入れ環境の整備など、様々な取組を総合的に実施しているところでございますので、引き続きこうした取組を進めてまいります。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  今御答弁いただきましたとおり、様々な対応を今進めていただいているところでございますけれども、午前中の質疑、午前中からの様々な質疑でもございましたとおり、やはりこの処遇改善、これをしっかりと進めていかないといけない、なかなかこの賃金水準が他産業と比べてもまだまだ低い状況が続いているのではないかというふうに思います。  そういった中で、まず、これまでの処遇改善、福祉・介護職員の処遇改善施策としてどういったことを行ってきたのか、その内容と成果についてまず確認をしたいと思います。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  障害福祉及び介護分野の人材確保のため、処遇改善は重要な課題でございます。令和元年十月には、経験、技能のある人材に重点化した処遇改善、また、令和四年二月からは、月額平均九千円相当を引き上げるための処遇改善など、これまで累次の処遇改善に取り組んできたところでございます。  令和四年二月から行いました月額平均九千円相当の処遇改善措置がどのように給与に反映されているか調査を行いましたところ、新設した加算を取得している事業所における基本給などにつきまして、障害福祉分野は対前年で月額約一・二万円の増、介護分野は対前年で月額約一万円の増となっておりまして、いずれも一定の成果はあったものと考えているところでございます。

杉久武公明党

○杉久武君 今御説明いただいたとおり、これまでの累次の様々な処遇改善施策によりまして、一定の改善は見られたというお話でございました。ただ、午前中の質疑でも様々ございましたとおり、昨今の賃上げにやっぱり十分にまだまだ追い付いていないというふうにも感じております。  そういった中で、先週閣議決定をいたしましたデフレ完全脱却のための総合経済対策においては、医療、介護、障害福祉分野においては、二〇二四年度の医療、介護、障害福祉サービス等報酬の同時改定での対応を見据えつつ、喫緊の課題に対応するため、人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講じると、このように明記されたところでございます。  これには、やはり、その介護所へ、福祉の業界の皆さんも非常に期待をしているところでございますので、まだ様々折衝中の部分もあろうかとは思いますけれども、今回のこの新しい総合経済対策に盛り込まれた福祉・介護職員の賃上げ対策について内容を確認するとともに、福祉・介護職員の持続的な賃上げを実現するための報酬改定に向けた決意を大臣にお伺いしたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨今、高水準となる賃上げの動向や人手不足の状況を踏まえれば、福祉・介護分野における賃上げを始めとする人材確保の対応は非常に重要な課題であると認識をしております。  今般の経済対策でも、喫緊の課題に対応するため、人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講ずるとしたわけでございます。現在、この処遇改善の金額を含めて、具体的な対応策の内容についてはこの検討を最終的に行っているところでございますので、これに速やかに対応していきたいと思います。  その上で、この令和六年度の同時改定において、この経済対策における様々な対応を踏まえて政府として産業全体の賃上げを考えていく中で、この福祉・介護分野においてもその賃上げの在り方を考えてまいりたいと思います。

杉久武公明党

○杉久武君 しっかりとここは、その業界の皆さんがやっぱり他産業と比べてもしっかり上がったという実感がしていただけるように、最後までお取組をよろしくお願いを申し上げる次第です。  続いて、年収の壁・支援強化パッケージについて伺いたいと思います。  配偶者の被用者保険の被扶養者の範囲内で就業したいというニーズがある中で、最低賃金の持続的な引上げの中、百六万円、また百三十万円といった年収の壁を意識し、年末に就業時間の調整がなされるということが大きな問題となっておりまして、その対策として、我が党からの提言も受け入れていただきまして、今回、年収の壁・支援強化パッケージが示されたところでございます。  この支援パッケージの内容につきまして私もしっかり見させていただきましたし、QアンドA等も一通り確認をさせていただきました。  そこで、まず、今回のこの支援パッケージの中身は、社会保険における百六万円と百三十万円の壁についての、それを乗り越えられる、そういった対応策を取りまとめていただいたものと理解をしておりますけれども、非常にこれもなかなか簡単な仕組みではありませんので、まず確認として、この百六万円の壁と百三十万円の壁について、それぞれの制度の内容についてまず厚労省に確認をしたいと思います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  いわゆる百六万円の壁につきましては、賃金月額が八・八万円以上などの要件を満たした場合に健康保険、被用者保険、あるいは厚生年金が適用されるものでございます。この賃金要件につきましては、最初、労働者の方と企業の雇用契約、この内容が月額賃金で八・八万円以上かどうかで判断されるものでございまして、その労働者の方が残業したりというようなことで一時的に賃金が増えても、それが直ちに影響することはございません。  それに対しまして、百三十万円の壁につきましては、年収が百三十万円以上などの要件を満たした場合にいわゆる被用者保険の扶養から外れまして、国民健康保険や国民年金に自ら加入することとなるその基準でございます。この年収要件につきましては、主として被保険者により生計を維持される者の判断基準ということですので、誰かに扶養されているということになるものですから、その収入の性質にかかわらず、その方が継続して見込まれる全ての収入を勘案して判断するということとなってございます。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  今御説明いただいたとおり、よく百六万円の壁、百三十万円の壁、これが今問題になって、これを克服していかなきゃいけないということが様々言われるわけでございますけれども、中身がやっぱり大分違うと思うんですね。やっぱり百六万円の方というのは、どこかに百六万円と書いているわけでは決してなくて、月額八・八万円、これを十二倍した数字がベースになっておりますし、こちらは今御説明いただいたように雇用契約上の水準であって、仮に残業した場合等はここの判定には含まないということであります。  一方で、百三十万円の方については、これは明確な年収上の目安になっておりますし、また、これは扶養認定の話になりますので、当事者だけではなくて、配偶者の健康保険組合の扶養認定の手続の中でこれは見ていくことになろうかというふうに思っております。  また、いろいろ私もこの件について様々レク等を受けてくる中でも、この扶養認定のタイミングというのは結構この保険者によって回数やタイミング等はいろいろな、まちまちだということを聞いておりますので、やはり働いているパート労働者側にしては、いつどういうアクションを取っていけばいいのかというのがやっぱりまだまだ十分に伝わり切れていなくて、伝わり切れていないんではないかなというように思っておりますので、この点について、やはりしっかりとやっぱり明示をしていく、しっかりと相談にも乗っていくという形を取っていく必要があるんではないかなというように感じているところでございます。  そういった中で、次に、この百六万の壁の方について確認をさせていただきたいというふうに思います。  百六万円の壁の方につきましては、これは仕組みとしては、解消するためにこのキャリアアップ助成金、これを活用していただくという今回仕組みになっていると思いますけれども、これは、労働者の意思というよりかは事業主がしっかりと今回のこの仕組みの方を活用していただいて、百六万円以上の労働をするような状況になったときの社会保険料負担分、これをしっかり国が助成していくということだというふうに思いますけれども、現状どういった事業主側からの反応があるか、教えていただければというふうに思います。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えいたします。  今、杉委員からも御紹介いただきましたが、今般、年収の壁・支援強化パッケージにおきます当面の対応策の一つといたしましてキャリアアップ助成金に新コースを設けて、労働者の収入を増加させる取組を行った事業主の方を支援をすることとしたところでございます。  本パッケージにつきましては、パートタイム労働者、アルバイトの方々やその方々を雇用する事業主の皆様にその支援策を広く知っていただき、実際に御活用いただくことが非常に重要でございます。ですので、積極的に周知、広報に取り組んでいるところでございます。  具体的に、多くの事業主に本助成金を活用していただけるように、助成金につきまして、まず、経済団体、業界団体を通じた事業主説明会での周知や、都道府県労働局や日本年金機構における周知、そして政府広報との連携などを今実施をしているところでございます。  また、事業主の方々が助成金を申請しやすくする工夫といたしまして、あらかじめ御提出をいただきますキャリアアップ計画書の記載内容を簡素化するとともに、キャリアアップ計画書の提出について、来年一月末までは事後の提出を可能とするように提出期限を一部緩和をして、その旨を併せて周知をしております。  現在、そのようなことで十月二十日から受付を始めまして、いろいろなところで周知を図っており、徐々に事業主の方々にもそのような助成金についての枠組みを御理解をしていただける方々増えてきているのではというふうに期待をしておりますが、引き続き様々な機会を捉えて積極的に周知、広報に取り組んでまいりたいと存じます。

杉久武公明党

○杉久武君 今御説明いただきましたが、やっぱりこれ、事業主が早くこの活用について判断をしていかないといけないと思うんですね。  今日も実は地元大阪の地方議員から相談がありました。その方の住んでいる地域の方から、そろそろ今年の年末のもうシフトを決める時期になると、百六万円の壁を超えそうなのでどうしようかと、この今御説明いただいた支援パッケージの活用の可否を会社の上司に聞いてもよく分からないという回答がいまだ返ってきている状況ですので、やはりこの年末のシフトを組むにはやっぱりもう十一月の中旬になってきております。  やっぱり十二月のシフトはそろそろもう決まってくる時期になりますので、やはりその計画は一月でもいいというお話でしたけれども、やはり事業主としての意思決定というものはやっぱりそろそろしっかり示していただかないと、この活用が進まないんではないかなというふうに思いますので、寄り添った対応を是非お願いしたいというふうに思っております。  続いて、先週末、また、私は、地元で障害福祉サービスを行っている事業所でお声を伺う機会がございました。そこで二つお声がございました。  その会社は常勤雇用が三十五人程度ですので、短時間労働者の適用拡大、来年の五十一人以上になってもまだ適用にされない規模の会社でございます。そこでもやっぱりなかなか人手不足で採用に苦慮されておりまして、いろいろな方の採用をしようと取り組まれておるんですけれども、例えば一人親の方がいらっしゃいますと、やはり一人親なので、いざというときのためにやっぱり厚生年金や傷病手当金のある社会保険に入る形での就労を望んでいらっしゃるんですけれども、子育て世代という、子育ての時間も必要だということで、週二十時間を少し超えるぐらいしか働けないということであります。  そういった場合は短時間労働者の適用拡大の対象になっておりませんので、なかなかその事業所には就職してもらえず大手の会社に行ってしまうと、こういうお声がありましたが、こういった問題について厚労省の見解を伺いたいと思います。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) 一定の要件を満たします短時間労働者には、被用者にふさわしい保障の実現、そして社会保障の機能強化、こういった観点から、平成二十八年十月以降、被用者保険を適用しております。これ、スタートのときには従業員五百人超の企業を対象としておりました。  この短時間労働者への被用者保険の適用につきましては、順次その後拡大に取り組んでいるところでございまして、令和二年の法改正によりまして、従業員百人超の企業までは昨年十月に既に実施されまして、従業員五十人超の企業は令和六年十月から実施されるということになっております。  さらに、本年六月に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針二〇二三、いわゆる骨太方針二〇二三におきましては、企業規模要件の撤廃など短時間労働者への被用者保険の適用拡大ですとか、あるいは常時五人以上を使用する個人事業所の非適用業種の解消など、こういったことにつきまして、次期年金制度改正に向けて検討することとされております。  また、平成二十九年四月以降でございますけれども、企業規模が小さくて適用拡大の対象となっておらないそういった事業所にも、労使合意による任意適用という道が用意されているところでございます。  引き続き、次期年金制度改正に向けまして更なる適用拡大の議論を進めますとともに、先ほど申し上げましたように、任意適用の仕組みというものも積極的に御活用いただけるように、その周知等に努めてまいりたいと考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  任意適用できるということについては私もしっかりとお伝えをしていきたいと思いますし、規模要件の撤廃、これについてもお願いをしたいというふうに思います。  続いて、百三十万円の壁に関する方の別のお声がありました。私の地元大阪は、この十月から最低賃金は千六十四円となりました。これに、先ほどいろいろ御説明いただいた処遇改善というのをしっかり上乗せをしていくと、時給はもっと高くなります。その時給で週二十時間働くと、実はもう年収が百三十万円を超える水準になってくるという現状であります。  そういった中で、結局、百三十万円を超えないようにするために労働時間を減らした結果、二十時間、週二十時間を切り、その結果、雇用保険からの適用除外になったというお声でありました。今は相対的に最低賃金の高い大都市だけの問題かもしれませんけれども、やはりこの百三十万円の壁を気にすることによって、実は雇用保険にも入れなくなってきているという状況もあります。  今回の支援パッケージでは、この今のような事例というのは多分被扶養者の認定ができる対象にはならないんではないかなというふうに思いますけれども、こういった状況についての厚労省の見解を伺いたいと思います。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 雇用保険制度においては、週の所定労働時間が二十時間以上である等の要件を満たす労働者は被保険者として一律に適用しておりますが、一時的に週の所定労働時間が二十時間を下回るような場合には継続して適用することとしており、そうした取扱いについて周知を徹底してまいりたいと思います。  また、本年六月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針二〇二三等において、多様な働き方を支える雇用のセーフティーネットを構築する観点から、雇用保険の適用拡大に向けた検討を進めており、二〇二八年度までを目途にそれを施行することとされており、現在、労働政策審議会において議論をいただいておるところでございます。

杉久武公明党

○杉久武君 多分、ただ、今の私が示した事例というのは、多分、最低賃金が上がり、処遇改善加算されたベースでもう週二十時間を恒常的に切るような多分パターンになっていますので、一時的というのはなかなか、そちらで対応するのは難しいんではないのかなというふうに感じておりますので、是非、この雇用保険の適用拡大、先日の大臣所信の中でもこれを検討するということが明記されておりますので、この点についても、現場の実態に踏まえながら適切な対応をお願いしたいというふうに思っております。  あと、最後になりますけれども、やはりこの年収の壁・支援強化パッケージ、これ、まだまだ具体的な対応方法、仕組みについて十分に現場でやはり周知徹底がなされていないんではないかなというふうに感じております。  例えば、先ほど御紹介した事業所においても、今回の支援の仕組みを知りたいのでハローワークに、身近なハローワークに問い合わせたところ、この会社は短時間労働者の対象では、適用事業所ではないんですけれども給付金の話をされてしまったというように、なかなか十分に現場の問合せに対してまだまだ対応が進んでいないんではないかなというように感じております。  この年末の就業調整を起こさせないためにも、もう一度、いま一度しっかりとこの周知、この年収の壁・支援パッケージに対する相談窓口の充実を図るべきだと思いますけれども、厚労大臣に御意見を伺いたいと思います。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) もう委員御指摘のとおりでございます。  この支援パッケージ、事業主が申請するという形になっておりますので、この働き手とともに事業主がこの内容をよく理解していただかなければ、実際に活用していただく形にはつながりません。  そういう意味で、厚生労働省としましても、十月の三十日より、労働者、事業主双方からのお問合せをワンストップで受け付けるコールセンターを開設をいたしました。初日には一千件ほどありました。その後ちょっと減ってきてはいるんですけれども、こうした形をとにかく周知徹底させていく必要性があると思います。  そしてまた、各省庁を通じて、パート、アルバイトを多く雇用する業界団体向けに、このコールセンターの連絡先も記載した周知用資料を提供して協力をお願いするとともに、説明会も開催をしております。  これに加えて、政府広報との連携や、都道府県労働局、日本年金機構における周知などを実施しているところでございまして、様々な機会を捉えて、こうして引き続き本パッケージやコールセンターについて積極的に周知、広報に努め、対応させていただきたいと思っております。

杉久武公明党

○杉久武君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。  特に、私、やっぱり今月は大事だと思います。やはり十二月になってからはもうほとんどシフトも時間も決まってきて、やっぱり就業調整ということが起きてしまいかねませんので、今月がやはり一番大事な時期になってまいるというふうに思いますので、できるだけ多くの事業者、また多くの労働者が今回の支援パッケージを活用して、この働く意欲がある皆さんですね、そういった働けるやっぱり時間をしっかりと確保していただくように、厚労省を挙げて取り組んでいただきたいということを最後お願いを申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 日本維新の会、猪瀬直樹です。今回、今国会より厚生労働委員会に所属することにしました。  早速ですが、資料一で、僕は、「日本国・不安の研究」という本を二〇二〇年の一月に出したんですね。二月にすぐコロナになっちゃいまして、日本の医療の在り方の構造改革について調査報道的な要素を踏まえた本として出したんですね。お読みになりました。今度読んでくださいね。  それで、僕が何を言いたいかというと、この「日本国・不安の研究」で書いたのは、日本は世界に冠たる自動車産業があるんですが、これは、日本の五百五十兆円のGDPのうち五十五兆円なんですよ、一割、雇用も五百万から六百万。もう一つの巨大産業、これは医療、介護産業なんですね。結局、医療が大体四十三兆円、介護が十二兆円、五十五兆円産業なんですよ。これ自動車産業と一緒ですね、規模が。しかも、そこで雇用されている人はやっぱり五百万から六百万。  つまり、日本のGDPのそれぞれ、自動車と医療、介護産業が一割占めているわけですね。それだけ大きな産業で、その日本の二大産業だという位置付けをしながら考えていく必要があるので、その場合に、自動車産業の場合は、これは国際競争があるから非常にそのイノベーションに迫られながら進んでいくわけですけれども、大半が税と保険で賄われている医療、介護産業の場合にはそういうインセンティブが働きにくい。そこで、様々な問題、課題が山積している。先ほど、大臣、この本をお読みになっていないようですが、厚労省の改革を志向している方は読んでいる人たくさんいます。  そういうことで今日話を進めたいんですが、今年の三月二日の予算委員会で僕が質問に立って、コロナ対策に合計百兆円使っていると、三年間で。東日本大震災で三十兆円ですよ。百兆円もお金が使われたんだけれども、それで取りあえず五類に移行するということで、五月八日から五類に移行した。五類に移行したならば、もう無駄な出費はないだろうと思いたい。しかし、この半年の間に、つまり、昨日がちょうど五類移行の五月八日から半年です、十一月八日。この半年間で、じゃ、五類移行して、どういうふうに国費が投入されてきたかということを検証する必要があるんです。こういうお金は、百兆円というお金はほとんど国債発行で賄われて、次世代のツケになるわけです。  この五類移行後の様々な特例措置、特にコロナワクチンの調達、在庫の状況とか接種の在り方とか、そういう医療機関向けの国費の投入についていろいろただしていきたいと思うんですね。  武見大臣は、去る十一月七日の当委員会で、新型コロナウイルス感染症への対応については、来年度より通常の医療提供体制に移行できるよう取り組みますと、こういうふうに所信で述べられた。これまで三年間続いた特例措置による多大な税金投入がいよいよ終了するんだと、そういうふうに僕は理解したいわけだが、この半年、五類移行が決まっても、ずるずるずるずるといろんなお金が出ていっているんですね。  資料二ですが、この資料二のタイトルですね、これは新型コロナウイルス感染症対策本部決定の紙ですけれども、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けの変更に伴う医療提供体制及び公費支援の見直し等についてと、こういう文書なんですね。じゃ、見直し、ちゃんとすればいいんですね。  五類への変更後の医療提供体制や高齢者施設への対応及び公費支援の見直しが記されているんだけれども、緑色のところを見てもらうと、マーカー付けたところですけれども、特別対応から自律的な通常の対応に移行していくと、こう明記されているんですね。ところがですよ、全部で十四ページあるこの文書ですけれども、一番最後でワクチン接種について触れているんですが、一番最後のところ、緑のところですね。令和五年度のワクチン接種については、秋冬に五歳以上の全ての者を対象に接種を行い、高齢者等重症リスクの高い人たちには、秋冬を待たず春夏にも追加で接種を行うこととともに、引き続き自己負担なく受けられるようにすると。  つまり、三月七日にこういう方針が決められて、通常対応に移行するんなら、無料の特例臨時接種を継続するということがそこで決められちゃっているんですけれども、なぜ五類に移行した時点で季節性インフルエンザと同じ仕組みにしないで、特例臨時接種を続けることにしたのか。つまり、例えばですよ、三か月ごとに見直すとかそういうふうにすればいいじゃないですか。三月七日に、一年後までずっと無料でやりますと決めちゃっているんですね。これはずるずるずるずる行くだけですよね。そこのところをちょっと大臣にお伺いしたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回のコロナを通じた経験で、やはり初動時期というのも非常に難しい。また同時に、その中間期の対応も、極めて経済社会活動と共存させる上での対応が難しかった。しかしまた、収束期というのも、その持ち方というのを国民にきちんと安心感を持っていただきながら、この収束期を上手に通常の時期に組み替えていくということの難しさを今私どもは痛感をしております。  その中で、三月七日に開催されました審議会におきまして、この時点で流行は継続しており、感染症の流行周期や規模が明らかになっていなかったことやワクチンの有効性の持続期間等について十分なデータが得られていなかったこと、高齢者のみならず健常者を含め一定の割合で重症者が生じており、全ての年齢の者を接種対象として接種を行うべきこと等の議論が行われました。その結果として、この審議会から、蔓延防止上緊急の必要性を認めてこの特例臨時接種を延長することが適当との見解が示されたことを踏まえて、今年度中はこの特例対象にすると、こういう考え方になったわけでございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 一年前に一年先のことまで決めちゃう必要ないんで、三月七日にそれやるんだけど。五月八日から五類になるんだから、五類になった経過を見ながらやるべきなんですよ、これは。まあいいや。  それで、実際に、じゃ、これ無料にずっとすると、このワクチン接種、無料にして、有料と比べて接種率上がったんですか。これ分析してますか、これ。つまり、費用対効果が、無料にしたから接種率上がるというのが費用対効果だから、それについての効果の検証というのをしていますか。これは参考人だけどね。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  まず、仕組み的なもので申し上げますと、予防接種法の特例臨時接種があって、それで新型コロナウイルス感染症の蔓延予防上緊急の必要がある場合にこの仕組みになっておって、国民への円滑な接種を行うことを目的としていることから全額負担を行っていると思います。  今委員御指摘の、じゃ、自己負担がないことが接種率の向上にどの程度寄与したかということですけれども、これのみに絞っての分析というのは行っておりません。ただ、先生から、委員から御指摘いただいたことも踏まえ、複数の研究者とも話をしている中で、初めて新型コロナウイルス感染症というものが我が国に来たと、で、誰もその時点で国民は抗体を持っていなかった、そうしたときに、国民が希望する方全員に対して行っていただくために無料という枠組みを導入した、それによって、じゃ、有料だったら無料だったらというその比較自体が、その前提が極めて難しいのではないかということをお話をしたところでございます。  ただ一方で、これのみに絞っての分析は行っておりませんが、結果を申し上げますと、初回接種率が一回目でいうと八〇・九、二回目も七九・九、こういった分析結果、分析というか接種実績はございます。  以上です。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 初めは無料に決まっているんですよ。だから、五類移行してからどういうふうに考えるかということですよね。それは、五類移行ということはインフルエンザと同じだということですからね。  次に進みましょう。資料三です。  これを見ていただくと、これもまたちょっとタイトル長いけど、財政制度審議会の財政制度分科会に提出された社会保障の資料なんですけど、これ、全体で百六十ページもあるんですよ。その中で、この一番上の緑のところなんですけれども、特例臨時接種は今年度で終了し、来年度以降は安定的な制度の下で実施するというふうに書かれているんですね。  さすがに来年四月以降は、もう五類移行から一年たつわけだから、来年の四月以降は、コロナワクチンの接種については、季節性インフルエンザと同等の疾病として定義して、高齢者以外は実費負担をすることで間違いないですね。これ、ずるずるずるずる行ってしまうといけないんで、確約しますね、武見大臣、これは。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 全額国費で実施をしております現在の特例臨時接種を今年度末で終了することが了承された上で、来年度以降の接種プログラムについて、重症化予防を目的とするか、六十五歳以上の高齢者など重症化リスクの高い方を対象とするか、毎年秋冬に一回接種を行うこととするかといった論点を示したところでございます。  今後、年内の取りまとめを目指して議論を進めているわけでありますけれども、これらの論点の整理を踏まえて、定期接種に位置付けるか否か、さらには委員御指摘の自己負担の在り方も含めて、そこで改めて検討を続けていきたいと思っております。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 何言っているか分からないけどね。  次に、同じ資料三ですよ。  コロナワクチンの単価についてなんですが、これまで大体二千円から三千円ぐらいで推移してきたんですけれども、左の下にある緑のところですね、一番左の下ですね、ここに書いてあるのは三千八百五十六円と書いてあるんですが、これはオミクロン株のものなんですね。ところが、最新のその二〇二二年補正でのXBB株対応のワクチンは五千二百七十八円に大きく値段が上がっているんですが、この理由を説明してください。

佐々木昌弘厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。  まず、この資料、今委員お示しいただいたところの下の注に、予算単価は予算措置額割る購入数量による機械的に算出とあります。  実際、このワクチンの購入単価について申し上げますと、これ、それぞれの企業と秘密保持契約を結んでいるその対象になっております。なので、国が契約を締結した各企業に対して、じゃ、公表していいかということを確認いたしましたが、これは公表しないでくれと、これグローバルな話でもありますので。  まず、この数字を解析する上での重要な購入単価そのものについては、今申し上げたとおりお答えは差し控えたいとは思いますが、一方で、その御指摘のこの単価を計算する際の予備費措置額等には、先ほど申しましたワクチンそのものの単価に加えて、流通その他に必要な費用等も含んでおるものでございます。  なので、これがすなわちそのワクチンの単価そのものとはならないということと、そのワクチンの単価そのものについてももう一つだけ補足いたしますと、これ、例えばですと、ドル建てで購入する場合、為替の変化というのもございます。これ、令和三年で、そして直近のこの数字を考えると、大体、為替レートをお考えいただければと思います。  また、材料費、部素材費、流通費用、これもまた影響を受けるものでございますし、さらには、この新しいワクチンをという契約ですと、当然、次の新しい株が出たときにはその株に向けた開発費用も乗ると、そういう構造になっているということをお答えいたします。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 結局、企業機密であっても、予算でこういうふうに大体ほぼ推定で単価は出るわけですけどね。為替の問題もあるだろう、それはね。ただ、少し、為替の問題があっても、なぜ、少し高いのかなという感じはするんだが。  それで、この資料三の、同じ資料三の真ん中のところ見てくださいね。  コロナワクチンの方には、インフルエンザにはない、インフルエンザの予防接種にはない集団接種や個別接種の加算、コールセンター費用、ここですよ、ここ、この真ん中のところね、コールセンター費用。これ、コールセンター費用って、集団接種もうやっていないでしょう、これ。集団接種で、結局、たかだか単価三千円ぐらいのものが、全体のコストが一万八千円になっちゃうんですよ、こういう集団接種とか、そういう、個別接種でもコールセンターも含めると一万円になっちゃう。  これ、どう考えてもおかしな加算で、五類に移行する場合に、これ現状でも続けているんですか、このいわゆる集団接種、それからコールセンター。要らないでしょう、これ。これについて、これ大臣にお願いします。これね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年九月八日に開催をされました厚生労働省の審議会の予防接種基本方針部会におきまして、新型コロナワクチン接種は現在の特例臨時接種を今年度末で終了するとした上で、来年度以降の接種の方針についての議論が行われているところでございます。  現在のところは、委員御指摘のような集団接種会場費等の経費を補助する接種体制確保補助金を設けており、国としても支援をしてきたところでありますが、今後のことについては、この審議会で再度議論をさせていただくという形になっております。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 コールセンターの費用って結局全額国費負担だから、自治体にコスト意識が生まれないんですよね。内容もちゃんと吟味しないで発注すると、費用は割高になっていく。今年に入って部分的な上限設定などをようやく行っているようですけれども、どうして、こういうざる、ざるって言ったらいいと思うんだよね、こういうざるみたいなやり方しているのかと。  これについて、今の御答弁は、今後気を付けますという、これから審議しますという言い方だけれども、武見大臣個人として、ちょっとこういう、何というかな、もう本当にざるに水が流すようなやり方をしていいのかどうかを、個人の見解でもちゃんと言っていただきたいですね。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) こうした収束期において、引き続き様々な変異株が出現もまだ継続して起きていて、それから病原性についてもまだ不確実性が残っているという状況は、幅広くまだ国民に不安を与えていると私は思います。  したがって、そういうときに国民が不安を持たないように、こうした平時の、通常の医療の体制の中に組み込んでいくときにはやはり一定の慎重さが求められるという考え方の中でこうした措置が今組み込まれているわけでありまして、この来るべき審議会におけるその議論の結果というものをきちんと踏まえながら、委員御指摘のその自主的な立場からの通常の医療に復帰していくということになるんだろうと思います。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 リーダーシップをきちんと発揮していただきたいですね。  というのは、最初に申し上げましたように、三年間で百兆円使っているんですね。これ大変なことで、移行期でまだずるずるずるずる、これからの話しますけど、いろいろお金を使っていて、これでいいのかというのがあるわけですから。  まず、資料、次に四ですね。  オミクロン株はもう接種は終了していて、今は、皆さんもやっているかもしれないけど、XBB型になっておりますからね。XBB型が今、この間も僕も接種したばっかりですけれども、それまでのものはどうなるかと、これ廃棄されるわけですよ。  この表見ていただきたいんですけれども、これ、一番左のこっち側ね、こっちの、これですね、これはワクチンが実際に納入された数ですね。これは、一番左のワクチンが実際に納入された数で、これから、確保したところからキャンセル分を、キャンセルや海外供与数を引いたものが全部で六億三千三百七十万回あります。国内で……(発言する者あり)

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 猪瀬君、資料を上に上げることは認められていないようですので。  理事会で、理事会でまた協議させていただきます。(発言する者あり)

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 いや、インターネット見ている人に見せているんだよ。みんなに、だって見える方がいいでしょう。まあいいや、それはともかく。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) はい。理事会で協議させていただきます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 これで、次に、国内での接種数が四億七百四十万回。差し引いたものが廃棄見込み数になるわけで、ここに書きましたが、廃棄見込み数二億二千六百三十万回。二億二千万回ということは、これ単価三千円掛けると七千億円ですよね。七千億円が廃棄されたということですね。  実は、三月二日の予算委員会で同じような分析したんですけど、当時の廃棄数は六千万回分でした、当時確定していたのがね。そうすると、金額にして千八百億円でした。そのときに、このままいけばどんどんどんどんどぶに捨てられていくだろうなと、そういうことを警告しました。果たして、現在、七千億円がどぶに捨てられているわけですが、全国の小中学校の給食費を無償化しても大体三千億円から四千億円ですからね。その二倍ですよ。これが、我々の血税がどぶに捨てられているわけです。  七千億円あれば十分に賄えた給食費、まあそれはしようがないけれども、幾ら初期に世界的にワクチンが取り合いになったということはあったかもしれないけれども、それはだんだんだんだん学習効果というのがあるわけだから、どのくらいの見積りで、どのくらいの接種量だと、接種率だとやっていけばある程度正確になってくるはずなんですが、とにかくオミクロン株、一番最近のオミクロン株だけで一億一千万回分が廃棄されたんですよ。これもう調達方法に大きな問題があったと言わざるを得ないんです。  武見大臣はこのどぶに捨てた七千億円をどのように認識していますか。国民にどう説明できるでしょうか。していただきたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) やはり、一つの大きな背景は、我が国が独自にこうしたワクチンの製造ができなかったという点は、非常に残念ながらこうした外国のワクチンに頼らざるを得ず、その供給に頼らざるを得なかった結果として、極めてやはりこの競争の中での価格にならざるを得なかった。こうした状況の中で、国民の命をワクチンを通じていかに守るかということを責任を持って考える場合には、ある一定のゆとりを持ってこうしたワクチンの購入をすることは私は当然だと思います。  しかし、それが結果としてかなり大量に残ってしまったということは、やはりなぜそうなったかということは改めて分析をしつつ、今後、これから収束期の中でこのワクチンというものをどのように扱うかということを審議会でも御議論をしていただく、その過程を通じて、その購入の仕方についても私は一定のゆとりを持った形での購入は必要だと思っております。足りないよりも多少余っていた方がいいぐらい、そのぐらいの感覚で実際にこうしたワクチンの確保が必要なときにはしていくという考え方が私の考え方でございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 多少は余っていた方がいいですよ、それは、多少は。過大ですよ、だって七千億円ですから。  今回のXBB株、これについては実接種回数が十一月七日時点で一千五百万回にとどまっていますが、高齢者の接種率はようやく三〇%を超えている。でも、全体でたった一二%なんですね。高齢者の分はともかく、全体で見ると調達数量がまたもや過大に見えるんです。  どのような予測に基づいて発注を進めているのですか。今回は大量廃棄にまさかなりませんよね。それについてお答え願いたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年九月二十日から始まりました二〇二三年秋開始接種に使用するワクチンにつきましては、ワクチンが安定的に供給されるようになったこと、これまでのワクチンの接種率の推移を考慮した上で、将来の廃棄量を最小限にする考えの下で順次購入はしております。  具体的には、接種開始の九月二十日まで、一か月の予測接種数分のワクチン、これが自治体に着荷するよう企業とも配送計画を調整をして、七月にまず二千五百万回分を購入をしました。  そして、その上で更に継続して自治体へワクチンを配送するため、ワクチンの接種状況や自治体における接種の予約状況も踏まえて、九月二十七日の一回目追加購入時は一千万回、それから十月十九日の二回目追加購入は同じく一千万回、きめ細やかにこうした購入計画を立てながら追加購入をしてきたものでございまして、引き続き、接種状況や自治体における予約状況などを踏まえて過剰な購入とならないように配慮をしつつ、きめ細やかにこの供給を行ってまいりたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 財務省の方で、十一月一日に開かれた財政制度分科会で、社会保障について参考資料二百ページぐらい、こういうものを作っていますね。こういうことで、財政を預かる立場の財務省としては、社会保障の行く末が危ぶまれる中でのワクチンの過剰調達による七千億円の廃棄、どういうふうに捉えていますかね。  これは、今日は御出席いただいているのは瀬戸政務官、お答え願います。

瀬戸隆一自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(瀬戸隆一君) お答えいたします。  御指摘の七千億円という数字につきましては、一定の仮定のもので機械的に算出されたものであり、実際の金額とは異なるものと承知しておりますけれども、オミクロン株対応二価ワクチン及び従来株ワクチンは本年九月十九日に一億四千五百九十万回分が廃棄等されることが公表されたものと承知しております。  これらのワクチンは、世界各国で獲得競争が継続する中、企業における開発等がいかなる結果になったとしても、接種をする希望国民の皆様にワクチンを確実にお届けできるよう確保したものでありまして、結果的に相当程度が廃棄されたことをもって一概に無駄であったとは言えないと考えております。  また、本年九月二十日以降の接種に使用するワクチンにつきましては、ワクチンが安定的に供給されるようになったこと、これまでのワクチン接種の状況を考慮した上で、将来の廃棄量を最小限にするために都度適切な量を確保することとしているというふうに聞いております。  今後のワクチンの確保についても、厚生労働省において、予約状況や接種状況等を踏まえ必要な量を効果的に調達していくなど、厳正かつ効率的に執行に努めていただくことが重要であるというふうに考えております。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 僕のやった計算が機械的であるってどういうことですか。機械的にしかできないですよ、計算は。回数掛ける単価でやるしかないでしょう。七千億円分になるわけですよ。それ、あなたがおっしゃっている意味が分からないですね。

瀬戸隆一自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(瀬戸隆一君) 議員提示の二億二千六百三十万回は、これオミクロン株対応二価ワクチン及び従来株ワクチンの契約総数から接種数、キャンセル数、海外供与分を除いた数字でございまして、この数字が廃棄数と一致するとは限らないということでございます。これ、七千億円は二億二千六百三十万回分廃棄されるという仮定の下、機械的に算出されたものでありまして、市中における残っている部分とかそういうものもあるので、全てが、この二億二千万全てじゃないということでございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 市中に残っているものは使えないんだよ、もう。分からない、そんなこと。オミクロン株はもう使えないの。そのもっと前のやつも全部使えないの。市中在庫は廃棄と一緒なの。ということですね。(発言する者あり)はい。基本的に、だから七千億円なんですよ。  続いて、三年間巨額な費用が費やされてきた病床確保料についてお尋ねするんですが、これまた三月二日の予算委員会で、全国で確保料を払って確保した病床数とそのうち実際に患者が入院して使われた病床数の月次推移をまとめたんですけれども、それを基に直近までの数字をアップデートしたのが資料五です。これですね。  この資料五で、まずこの絵で見ていただくと分かるんですけれども、濃い色のところが実際に使った病床で、グレーの薄いところが確保した病床数です。分かりますね。そうすると、確保したのに全然使っていないじゃないかというのがこれ一目で分かるんですね。  この右上にちょっと書いてあるのが、これ前回出した、予算委員会で出した資料ですが、右上のところですね、これですね。ICUの病床はふだんの入院診療収益の十二倍であって、一日四十三万六千円であるということが書いてある。それが五月八日までの数字ですが、五月八日から九月三十日まではその半分になりました。それが下の青いやつです。いずれにしろ、じゃ、四十三万円が半分になったところで二十一万八千円と、こうなるわけですね。今度は十月一日からその八掛けになりました。その八掛けになったところで、結局は、八掛けになったところで、四十三万円に要は四割掛ければいいわけですから、十六万円ぐらいですね。  そういうふうに、確保病床というのは空き病床であるという部分がかなり圧倒的に多いと。実需は一〇%、二〇%でしかないと。これ、だから無駄金なんです、簡単に言えば。  ここが問題なんですが、要は、病床確保料の予算執行額、これ、厚労省の医療経営支援課に確認しました。二〇二〇年度が一兆一千億円、二〇二一年度が一兆九千億円、二〇二二年度が一兆八千億円、三年間の合計で四・八兆円が確保料です。そして、今年度分加えると確実に五兆円以上になります。この五兆円が医療機関に流し込まれ、せっかく確保した病床のうち実際に患者が入院して使われたのはそのほんの一部で、言わば空気をお金で買っていたと、こういうことになるんですね。  この膨大な金額について、五兆円掛けてどんな成果が出ましたかと。大臣の率直な見解を伺いたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回のコロナについての経験を踏まえるならば、その変異によって、当初、病原性が極めてリスクの高いものになり、かつそれが予測できない形で重症化することが現実に多々あり、そのために、こうした確保病床を一定程度余分に確保しておかなければ、直ちに満杯になってしまって重症化患者を救えないという事態を経験をいたしました。  それを踏まえて、改めてこうした確保病床についての在り方を考えているところでございますが、この病床確保料は、この新型コロナ患者専用の病棟を有する約二千の重点医療機関に加えて、新型コロナ病床を有する約一千以上の医療機関を対象として交付をしておりまして、これによって最大約四・九万床の病床確保を実現しております。  こうした病床確保のやり方というもの、またそのための財政支援といったものは、やはり必要なものとして私は考えております。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 コロナ禍がパニックの状態のときはそれは必要だったんですよ。ただ、だんだんだんだん波が小さくなり、そして、繰り返し申し上げますが、五月八日から五類になったわけですね。五類になったにもかかわらず、先ほどお見せした図ですね、濃いブルーと薄いグレーのこの図で一目瞭然なんですが、五月八日以降、どんどんどんどんその濃いブルーのところが減ってきているんですね。そして、これからまた来年の三月まで、今年度、確実に減っていくことが分かっている。  だから、大臣の答弁はこれはパニックのときの話であって、とにかく五月八日から五類になったわけだから、ここまで空床があるにもかかわらず、更に確保料を、先ほど言いましたように、最盛期というか一番大変なときの価格の四〇%、確保料をまだ払っているわけですよ。それはやっぱりもう終わりにすべきじゃないかということで、もう一度御答弁をお願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年十月以降は、病床確保料について、冬の感染拡大に備えるための継続とさせていただいております。ただし、通常の医療体制への段階的な移行を目指して補助単価を見直すとともに、対象を原則重症とそれから中等症のⅡの入院患者に重点化をいたしまして、感染が小康状態であるならば支給しないこととした上で継続しているところでございます。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 財務省に伺います。  財政審の資料でも、診療報酬の特例についての参考資料のところで、この病床確保料、ちょっといろいろとおかしいんじゃないかという、客観的な言い方で、そういうニュアンスのことを書いていますけども、資料として、結構厚く。これは、財政預かる立場として、この病床確保料というのを何とかきちんとはっきりさせるべきだと僕は思うんですね。これ、最終的に国民負担ですからね、当たり前ですけれども。それについて御答弁願います。

瀬戸隆一自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(瀬戸隆一君) お答えいたします。  今般の新型コロナ対応では、病床の確保など多岐にわたる課題に臨機応変に対応し国民の命と暮らしを守るため、新型コロナ緊急包括支援交付金等によって順次必要な支援を実施してきました。  こうした中、本年五月の新型コロナの五類感染症への変更に伴い、医療提供体制の見直しと併せて、病床確保料についても補助単価を半額にする等との見直しを行いました。さらに、本年十月から令和六年三月にかけて、冬の感染拡大に対応しつつ、通常の医療体制、医療提供体制へ段階的に移行するため、対象の重点化等を行いつつ、病床確保料を追加的に引き下げることとしております。  その上で、令和六年度からは、確保病床によらない通常の対応へ完全に移行することとしておりますが、政府として引き続き、国民の安心を確保できるよう、着実に取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 資料六ですが、最後の質問になりますが、これ九月十五日に公表した資料ですが、医療提供体制を来年四月からは通常の対応に完全移行すると、こうあります。  念のためですけれども、この完全移行、通常の体制に完全移行するということは、ワクチン接種も病床確保料も、そういう特例措置全部やめて季節性インフルエンザと同じにするということでいいですね。大臣、それ、最後確認します。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 申合せの時間が参りましたので、意見をおまとめください。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 はい。  それ、一言お願いします。それ一言だけ。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今年三月の政府対策本部決定で、来年四月に通常の医療提供体制に移行する方針を示しつつ、五類移行後の感染拡大への対応状況等の検証結果に基づき必要な見直しを行うこととしており、そのまさに見直しをしているところでございます。  これは、確保病床等の問題、ワクチン等の問題、全て今現在その見直しを図り、そして、国民に不安を与えずにこうした通常の医療の体制に移行するように努めたいと思います。

猪瀬直樹日本維新の会

○猪瀬直樹君 本日の質問を終わりにします。どうもありがとうございました。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いします。  まず、今日も話題になっていました年収の壁によって就労調整が起きている問題についてお伺いします。  年収の壁の強化支援パッケージの導入に当たり、十月二十日に雇用保険法の施行規則が改正されてキャリアアップ助成金の支援メニューが拡充されました。これは、第三号被保険者である短時間労働者が百六万円の壁を超えて社会保険適用された場合に手取りが減らないよう一定の措置をした企業に助成金を支給するもので、二〇二五年までの、年金制度の改正で制度の見直しが図られるまでの時限的な措置と位置付けられています。  私は、前回の通常国会でも、抜本的な改革のめどが立たないうちにこんな一時的な目の前の手当てをするというのは順序が全く違うんじゃないかということを指摘し続けてまいりました。  まだ改革の方向性が示されていないことは大変残念でありますが、何もしないという姿勢よりかは一歩前進。労働の現場で年収の壁の対策は待ったなしであり、前の加藤大臣も委員会で、必ず今年中には何らかの対策をするとお約束をいただいたので、応急策が一つ出たということは一定の評価をしたいと思います。  そこで、お手元の資料を御覧ください。  こちらは、厚生労働省で作成いただきました、国民年金第三号被保険者数の推移をまとめた表です。  平成二十八年の十月の社会保険適用拡大開始以降、毎年約二十万人から三十万人のペースで減少し続けています。また、昨年の十月から百一人以上の企業まで適用拡大されたことにより令和四年度はペースが多少加速したように見えて、四十二万人の減少となり、令和五年三月末時点での第三号被保険者数は七百二十一万人というふうになっています。  武見大臣にお伺いします。  今回の政府の年収の壁対策として措置された支援パッケージ、とりわけ短時間労働者への社会保険適用を支援するキャリアアップ助成金の拡充によって、第三号被保険者数の減少がどの程度加速すると見込んでおられるのでしょうか。大臣の御所見をお伺いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この短時間労働者が新たな被用者保険の適用となる際に年収の壁を意識せずに働ける環境づくりを後押しするということは、これは極めて重要な政策であると考えます。このための年収の壁・支援強化パッケージにおける当面の対策の一つとしてこのキャリアアップ助成金の新コースを設けたわけでありまして、この労働者の収入を増加させる取組を行った事業主を支援することとしております。  また、この三号保険者についての委員の御指摘、全くそのとおりでありまして、毎年三十万人程度三号保険者は減少しておりますし、今年、令和五年三月末で七百二十一万人、前年比で四十二万人、これ減少しております。  この国民年金三号保険者数、女性の就労の進展や短時間労働者への被用者保険の適用拡大等により、これまでもこのような形で減少しているわけでありまして、この支援強化パッケージによって更に加速化されることが期待されるわけでありますけれども、どの程度減少するかと見込むことは非常に難しいと思います。  なお、百六万円の壁の手前にいる労働者の中には、たまたま年収が一定の水準にとどまっている場合も含まれますけれども、就業調整の有無によらず、この週十五時間以上働く第三号被保険者のうち百六万円の壁を意識している可能性があると想定される者、これは約六十万人と見込んでおります。  まずは、本パッケージを着実に実行をして、特定の見通しに基づく対象人数を区切ることなく、年収の壁に近づく可能性のある方の全てがこの壁を乗り越えられるように支援するという考え方でございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 先日の衆議院の本会議で、我が党の代表の質問に対しても、ほぼ総理は同じような答弁をされました。  私、小売業で働いていたんですけれども、もしバイヤーしていて新しい商品出せと言われたときに、企画して出して提案したときに、これ一体何人の人がどれだけの期間でどれだけ買うかということを聞かれてそれ答えられなかったら、商品としては絶対企画として通らないんですよね。見通しが分からないというこういう制度を出すというのは、私は本当に問題だというふうに思っています。  本当に当事者の立場に立って制度設計していれば、制度利用者の見込みぐらいは私は当然立てれるものだというふうに思っていますが、この世論の声に押されて慌ててつくったという感は拭えません。報道でも実効性を疑問する意見が取り上げられていますし、私の耳にも、政府は本当に現場のことが分かっているのかとの声が直接届いています。制度設計の段階において、年収の壁に直面している当事者や労働界、経済界とのコミュニケーションが私は不十分だったというふうに指摘せざるを得ないというふうに思っています。  その上で、この制度助成開始後の分からない中でも、利用状況のフォローアップをしてはどうかという提案をします。  年収の壁の解消に向けた抜本的な制度の見直しの議論が既に社会保障審議会の年金部会で始まっており、九月二十一日の部会でも、各委員から、相当具体的に踏み込んでこの三号被保険者の今後の見通しについて提案がなされています。二〇二五年に予定されている年金制度の改正に向けて審議会で実態に即した議論を行っていただくためには、今回のこの応急策であるキャリアアップ助成金の新メニューの申請及び活用の状況について、速やかな集計と報告が私は必要だというふうに思っています。そして、この後控えている令和六年十月の被保険者数五十一人以上の企業への適用拡大への対策についても、タイムリーな、そしてしっかりと実態に即した対応が不可欠だというふうに考えられます。  そのためにも、新設の手当等支給メニューは半年ごとに申請する仕組みになっていることから、ほかの制度とは別個に、半年ごとに集計して検討材料に使うべきだというふうに考えますが、大臣の見解、いかがでしょうか。

堀井奈津子厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(堀井奈津子君) 制度の運用にも関わる部分でございますので、私からお答えをさせていただきます。  まさに、今、田村委員から御指摘がございましたように、この新コースにつきましては、令和五年十月以降新たに労働者を社会保険に加入をさせたと、そして、手当支給等の取組を行う事業主を対象として、取組開始後六か月ごとに支給申請を行っていただくという形にしております。  そして、キャリアアップ助成金のこの利用状況のデータにつきましては、今後定期的に取りまとめをして公表していきたいというふうに考えておりますが、その内容や頻度につきましては、また検討して、公表していくということをしたいと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 大臣、是非、詳細は局長に答えていただきましたけど、頻度というのは、半年に一回支給するときにも計画は出さなきゃいけないので、支給決定の前に出てきた計画でほぼ利用の数字って分かるんですよね、このキャリアアップ助成金って。だから、新しくつくって見込みも分からないという状態なんだったら、せめて私は実態を把握するという御決断はしていただきたいと思いますので、その意気込み、お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) こうした課題については、やはり、エビデンス・ベースド・ディシジョン・メーキングといいますけれども、やはりこうしたデータに基づいてそうした政策の策定をするのは基本原則だろうと思います。入手できる限りのこうしたデータに基づいてこうした策を策定をしていくという考え方で取り組みたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 制度策定時が相当急ごしらえだったので、局の皆さんも大変御苦労されていて、作業負担になっているのも知っているんですけれども、やっぱりより使えるもの、そしてより現場の人たちがこの制度があってよかったというものにならないと、この財源の問題についても、ほかの雇用保険の担い手の人たちが不満を持っているということも考えれば、はっきりとさせるべきだというふうに考えていますので、是非ここは、努力だけじゃなくて、地方の局と連携すれば必ずやれることですので、やり切っていただきたいと思いますし、私もフォローアップしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。  次に、年金制度と医療保険制度との連携について伺います。  先ほども申し上げましたが、年収の壁の解消に向けた制度見直しの議論が社会保障審議会の年金部会で行われています。しかし、年収の壁は、年金制度だけではなくて、医療保険や税制など多岐にわたる制度が絡む問題であり、政府としてもこれまでなかなか手を着けなかったのは、私もここが問題だったんだというふうにも思っています。  これまでも厚生労働委員会で指摘していますが、厚生労働省として、少なくとも医療保険制度の見直しについて並行した議論が必要だというふうに考えています。健康保険の医療、済みません、健康保険の保険料率や給付内容がパートナーの勤務先によって異なるために、配偶者が付加給付の手厚い健康保険に入っている場合など、人によっては年金制度のこの壁以上にハードルになっているというのが現場の声です。  前回、二〇二〇年の年金制度の改正の前にも、年金と医療保険を橋渡しする議論の場が必要だという認識の下に、政府は二〇一八年から一九年にかけて、働き方の多様化を踏まえた社会保険の対応に関する懇談会を開催しておりました。次期年金制度改革に向けても同様の会合を速やかに私は設けるべきではないかと考えております。まずは年金部会からの議論というのはもうずっと聞いております。まずはじゃなくて、次に進む前に、この橋渡しの議論、こういうことも進めるべきだと考えますが、厚生労働大臣の見解はいかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、この社会保障審議会の年金部会でまず議論が始まりました。同じく審議会でもあります医療保険部会においても議論するとともに、それから、懇談会におきましても年金制度と医療保険制度の双方の観点から議論をして、保険料を負担することになる企業や労働者の双方の意見を丁寧に伺いながら、検討を深めた上で適用拡大を推進してきたところでございます。  そして、この今般の年収の壁に関する制度の見直しについては、まず三号被保険者制度の在り方と併せて年金部会で議論を開始したところではございますが、その議論をも踏まえつつ、医療保険における被扶養者に関する議論も今後確実に行っていくものと考えております。  これまでの適用拡大の進め方の経験も生かしながら、今後とも、適切な場においてこうした関係者の皆さんの御意見を伺いながら、丁寧にこの議論は進めてまいります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 適切にはもちろんやっていただきたいんですけれども、医療保険制度自体、皆保険制度自体の財政の問題というのはその当時よりも悪化しているということで、これまで以上に私は難しくなっていると思うので、早く検討すべきだということを指摘していますので、是非それも踏まえていただきたいと思います。  次に、失業時の支えとなる雇用保険について伺います。  これは、先ほども質問ありましたけれども、私もさきの通常国会でも質問しましたが、企業の賃上げ、これは政府も求めていることですし、労働者も皆求めていることなんですけれども、この結果、就労調整が行われて、雇用保険の加入条件である週労働二十時間を下回り、雇用保険から外れたくないけれども外れざるを得ない労働者が出てきていると。  六月一日の厚生労働委員会の質疑では、私は、こども未来戦略会議の試案では、二〇二八年度までに、めどに適用拡大を検討するということをしているけれども、それでは遅いんだと、任意での加入を認めるなど対応を急ぎ検討すべきだというふうに求めたんですね。そうすると、政府の方の皆さんの答弁、局長、あと大臣にも答えていただいたんですけども、適用拡大については、今言った戦略会議の議論を踏まえて検討していくという一点張り。そして、我が国の雇用保険制度は一定の要件を定めて強制適用を前提としているから、任意加入なんかは哲学が異なる制度になっていくということで、困難だというふうに答弁いただきました。  しかし、今般のこの年収の壁の支援強化パッケージでは、労働者の社会保険料を雇用保険財源で肩代わりするという給付と負担の対応原則とは全く異なる内容で、そして、手続面では、内容も財源もほとんどインナーで決めて事後追認を求めるというような特例的な対応が取られたわけです。さらに、百三十万円の壁の対応においては、これまで政府としては、社会保険の適用拡大を進めていくことで対応すると言い続けていたことを、今度は、百三十万円を超えて保険加入しなくてもいい、二年間限定だけどというような、従来とは根本的な思想が真逆の対応を公に推奨しているわけですね。  であれば、雇用保険についても、これまでの哲学とは異なろうとも、時限的な救済措置を検討するべきではないでしょうか。確かに、こども未来戦略会議の射程に入ってくる自営業やフリーランスまで含めた制度設計をするには相応の時間が掛かるというふうに私も考えます。ですが、今回の対象者は元々雇用労働者であり、元々雇用保険に入り、徴収も可能な人たちが、その人たちが、使用者が同意をすれば加入ができるという仕組みを私は任意として提案しているわけです。このように、やれる前提がある仕組みとして任意を認めるという検討すらもできないというのは、私は労働者保護として全く労働者を考えていない状況になっていると思います。  大臣、この雇用保険を抜けざるを得なくなった雇用労働者の人たちのところをまず任意加盟するというような検討を始めていただけないでしょうか。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 制度の話なので私の方から。  雇用保険制度においては、予測困難な失業の発生に対してできる限り多数の被保険者を集めそのリスクを分散するとともに、失業の発生率が高い者だけが選択的に加入することを防止する等の観点から、一定の要件を満たす者を強制的に適用する仕組みとしております。  具体的には、週の所定労働時間が二十時間以上である等の要件を満たす労働者は被保険者として一律に適用しており、一時的に週の所定労働時間が二十時間を下回るような場合には継続して雇用保険を適用することとしております。  一方で、週の所定労働時間が恒常的に減少した方々を任意で適用させることについては、仮に労使の合意があった場合であっても、失業給付等の受給を意図して保険に加入することを排除できないといった問題もあるため、慎重に検討する必要があると考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 慎重にだけれども検討したらいいんじゃないですか。

山田雅彦厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(山田雅彦君) 非常に難しい問題だと思っております。一方で、先生も触れていただいたように、二〇二八年度までにそもそもの雇用保険の適用拡大も今労働政策審議会の方で検討しておりますので、ちょっとそちらと併せて考えていかなきゃいけない問題かと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 雇用労働者じゃない人たちを排除するつもりはありませんけれども、状況が全く違うという話。そして、パートタイマーの人たちには、十年以上雇用保険加入し続けてきた人たちがせっかく賃金が上がったときに雇用保険を抜けなきゃいけない。これまで納めてきたのは何なんだと。そして、その二〇二八年までもし働き続けたとして、そこから加入していいと言われたときに、その前の十年分全部失効するということなんですよ。それを私は問題じゃないかというふうに言っていますし、やはりセーフティーネットとして守ってあげるべきじゃないかと。今回の百三十万円の人たちの、二年連続健康保険の保険者が認めたらオッケーとか、そんなふうなことをやるんだったら、私、よっぽどこっちの方が労働者保護として考えるべき内容だというふうに私は思っているんですよ。  大臣、是非、慎重とは言っていましたけど、慎重だったら考えれると言っているので、一回考えてもらえませんか、これ。お願いします。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この件でありますけれども、現状でも、所定労働時間二十時間を下回るような場合には継続して雇用保険、これ六か月まで適用継続という形を取った上で、改めて今御指摘の課題になるわけでありますけれども、これやはり、実際にここの、失業の発生率が高い者だけが選択的に加入することを防止するという一つの考え方、原則があるものでありますから、仮に労使の合意があった場合でも、失業給付等の受給を意図して保険に加入するという形を排除できないという問題を私どもは実は非常に気にしております。  こうした問題をどのように克服しながら、先生御指摘の点について検討できるか、それをもう一度検討してみたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 これまで十年間入り続けてきたとかいうような実績があったりとか、パターンいろいろあると思うんですよ。検討は本当にしてほしいです。  これ、私、実は、年収の壁超えられない、労働時間調整して労働時間が足りないという以上に、実は、周りの人たちからも含めて、せっかく一緒に働いてきて、その人頑張っているのに、もし何かあって辞めなきゃいけなくなったときにその保障がなくなるというのはかわいそうだよと、何とかしてというふうに言われているんですよ。これ、是非考えてほしいです、口だけじゃなくて。検討しますというのは、大体ここで検討しますで終わるというふうに私は国会に来て教えられています。もうそれ本当に許せないです。  これについては、是非ちゃんと考えて、もう一度、今の考え方、排除できないというところが本当に排除できないのかどうなのか、やれる方法ないのか、検討していただきたいというふうに思います。  そして、次、ちょっと介護の問題は皆さんもうほとんど今日質問されたので、介護飛ばして医薬品の件について行きたいと思います。  安定供給について、これ、私、三年掛かりでずっと質問してきて、やっと一般紙等々も取り上げてくれるようになってきました。  十一月の二日の発表された政府のデフレ完全脱却のための総合経済対策の中で、医薬品、医療機器の安定供給の確保を掲げておられます。  現在供給不安に陥っている製品の生産量が増えて、足下の去たん薬やせき止め薬の供給不足、また、罹患者が増えているインフルエンザ、コロナへの解熱鎮痛剤等、本来、需要の増加、つまり患者の増加に応じて、政府が増産要請しなくても、生命関連製品を扱っている等高い使命感の下、メーカーの皆さんは製品作って、供給量、本来だったら伸ばすはずなんじゃないでしょうか。  なのに、それが行われていない中で、今回の大臣の認識をお伺いしたいんですけれども、今回のこの設備投資等に対する支援によって、メーカーが本当にこの増産できない、これまで増産できなかった問題が解消して、増産につながる、改善になるとお考えなんでしょうか。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  今御指摘のありましたせき止め薬等については、これまで、主要なメーカー等に対しまして供給量の増加に向けたあらゆる手段による対応を行っていただいているところでありますし、そのメーカーの皆様に対応を要請した際には、増産のためには、やはり一定の教育訓練を受けた製造人員を新たに確保した上で二十四時間の生産体制へと移行することや、効率的な生産に向けた設備の増強を図ることなどが必要といった声を頂戴したところでございます。  こうした声も踏まえまして、先ほど御指摘いただきました今般の経済対策の中で支援を盛り込んでおりますし、補正予算においても所要の措置を講ずることとしてございます。また、二〇二四年度薬価改定においても、安定的な供給確保に向けた薬価上の措置を検討することとしてございます。  こうしたことを踏まえまして、供給量を増加させる、需要を適正なものにする、配分を適正に行わせるという施策を組み合わせながら、メーカーの皆様にも御協力いただけるものというふうに考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 今回の総合経済対策による設備投資の支援が必要でないとは思っていません。特に、急な人員確保や生産計画の調整における企業負担に対する支援、費用面や、もちろん薬価も含みますけれども、が重要だというのは考えますけれども、しかし、現在の供給不安に陥っている製品は、作れば作るほど赤字だという構造上の問題を解決しない限り、今後も突発的な患者増となった対象薬は供給不安起きるんじゃないでしょうか。  先般、党の緊急経済対策を総理に申し入れた際には、政府による供給不安のこの薬の私は買取りを提案しました。例えば、コロナ禍での緊急時のマスクやワクチン、このシリンジの増産のように、国が買取りをするという担保があったからこそ、その当時の各メーカーは増産に応じられたんだというふうに私は考えています。  こういう足下の、そして緊急的な必要なときにはこの買取りということを考えるべきじゃないかと思っていますし、根本的な対策としては、物価変動による影響による対応にしっかりと対応できるように、物価スライドの仕組み、こういうものが導入として、導入すべきだというふうに私は考えています。  局長、今答えていただいたので、改めて、買取りとか、物価スライドのこの仕組み入れていくとか、こういうことというのは検討になっていなかったんでしょうか。

内山博之厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(内山博之君) お答えいたします。  買上げ、これは今御指摘いただいたように、新型コロナの際には例えば抗原定性キットなどで行ったわけでございますが、買上げというのは、そもそも製薬メーカーの、製薬メーカー等の在庫に対して行うこととなるかと思ってございます。  現時点では、まさにジェネリックメーカーを始め余裕のない生産体制の中で、どのように不足している医薬品を更に生産するかというのが課題になっているというふうに認識しておりまして、過剰に生産した場合の在庫というよりも、まさに増産に向けて製造能力、製造体制を引き上げる必要性や、あるいは、増産した場合に赤字にならないような適切な薬価の設定についてのお声をいただいているものというふうに考えてございます。  こうしたことから、まずは、先ほど申し上げた補正予算の措置ですとか薬価上の措置の検討をさせていただきたいというふうに思ってございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 じゃ、適切な薬価についてで、次に質問したいと思います。  薬価を含む診療報酬の議論は中医協でもちろん行われますけども、その前段で、今日も指摘がありましたけども、予算編成過程の中で財務大臣と厚労大臣の間で予算のキャップの折衝がいつも行われています。大臣は、今年の財務大臣との折衝をどのような方針で臨むのでしょうか。  現下の医薬品の安定供給が毀損している状況が二年以上続く、こういう状況下です。この数字だけを、大臣合意をした数字だけを中医協の議論に引き継ぐならば、また例年どおり社会保障費の自然増分に対する抑制のしわ寄せで薬価が引き下がるんじゃないかというふうに、今ほど増産要請を受けた企業も同じように考えているんだと思います。  本当に、薬価上の財政措置をすると言っているのが本当にかなうのか、これ、年末の大臣合意のところ、注目されていると思います。どのような方針で、意気込みでお臨みになられるんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 診療報酬の改定については、予算編成過程を通じて内閣が改定率を決定し、審議会が策定した基本方針に基づき中医協で具体的な点数の審議を行うといったプロセスを経て、適切に検討することとしております。  令和六年度の診療報酬改定におきましては、昨年の高水準となる賃上げの動向であるとか、あるいは物価高騰の状況を踏まえた対応は重要な課題だというふうにまず認識をしております。そして、物価高騰や賃金上昇、経営の状況、人材確保の必要性、患者負担、保険料負担への影響を踏まえ、患者が必要なサービスを受けられるよう必要な対応を行っていくのがまず基本的な考え方としてございます。  そして、薬価改定については、この国民皆保険制度の持続性という観点と、そして、今回、我が国、ワクチン作れませんでした、一番大事なときに。その創薬の基盤というのが確実に弱体化してきている、こういう状況下の中で、このイノベーションの推進というものとも両立を図りつつ、国民が必要な医薬品を使用できるよう取り組むこととしております。  その際、創薬力強化については、特に骨太の方針で、保険収載時を始めとするイノベーションの適切な評価などの更なる薬価上の措置等を推進すること、医療保険財政の中で、こうしたイノベーションを推進するため、長期収載品等の自己負担の在り方の見直し等について検討すること、後発医薬品を始めとする医薬品の安定供給確保を図るということが骨太の方針で明確に確認をされておりますので、これを基本に私の対応を考えたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 これから考えるんですね。  特に、毎年、薬価改定において、財政的視点に偏って薬価改定の対象範囲が決まってきたことや、社会保障費の伸びを薬価で抑えるという構図が続いてきているというのが私の耳に必ず入ることなんです。薬価は、市場実勢価格の方式を採用している以上、薬価調査で乖離があればそのとおり引き下げるというのは制度上当然ですし、私も保険料を納めている一人としては当然な対応だというふうに考えています。  しかし、特異な取引慣行や、以前指摘した、経営コンサルタント業者を通じての取引価格の共有をする中での値引き交渉などで真に適切な市場実勢価格が得られていないということ、これまで委員会で現場の実態お伝えしてきましたし、過度に薬価が下がり続けていることで今の不採算生産が広がっているという指摘です。  所信において武見大臣は、今ほどもおっしゃっていただいた、安定供給、イノベーション、制度並びに構造的な課題があると認識し、医薬品産業、流通、薬価制度に関する検討、幅広く進めていくというふうに述べるということは、薬価制度に今現在も欠陥がある、医薬品の流通状況にも課題があるということを認めているわけで、このまま次期の診療報酬改定の議論を進めていくというのは、私はおかしいというふうに思います。  医薬品産業の構造改革、取引慣行の是正も進めつつ足下の供給不安に対応するための体制の確保には、課題に関する検討とその結果に基づいた施策を講じるまでは、薬価改定を一旦止めるとか、単純に市場実勢価格の値をはめた毎年改定はやめる、こういう決断をされたらいかがでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このまさに皆保険制度の持続可能性を維持するという考え方と、それとこの創薬に関わるイノベーションというものを両立させる、この考え方の中で、実際に、当面の政策と、それからやはりより中長期的な政策と、分けて私は考えていきたいというふうに思います。  そして、その中で、少量多品目生産といった後発医薬品の産業構造上の課題、これはやはりかなり大きな課題だというふうに認識をしておりまして、厚生労働省に新たに設置した検討会において、業界の再編を含め、この品目数の適正化や産業構造の在り方について御議論をいただき、先月中間の取りまとめを行っていたところでございます。  また、流通制度については、医療用医薬品の流通改善に関する懇談会において、総価取引等の改善に向けた御議論を行っていただいているところであります。  さらに、その上で、薬価については、令和六年度の薬価改定において、イノベーションを適切に評価すること、後発医薬品を始めとする医薬品の安定供給を確保すること、これらは重要な課題であるというふうに当面の問題として考えます。  先ほどの検討会等での提言や中間取りまとめも踏まえながら、中医協において、こうした課題、検討を確実に進めていきたいと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 それを待っていて、今回も改定が行われ、企業体力が弱り、実際に生産体制が整わなくなっていくということを危惧して、薬価改定を止めてはどうかというような極論の提案を私はしました。それぐらい、私自身もこれ極論の提案だって分かっています。だけど、それぐらい悲痛な声が届いている。実際、私、労働組合出身なので、それぞれの企業の経営利益とか見ていて、一%台の企業を見て、賃上げするなんて到底できない、こういう状況を見てきた中での発言です。  もちろん、対策を講じていただいているその始まりが見えてきているのは分かっているけれども、それを待っていると、本当に、作る会社、メーカーさん、そして運んでくれる卸の皆さんがもたないというところをもう少し自覚していただきたいというふうに私は思いました。  それでは、中長期的というところの中で、一点、私から提案です。  安定供給が求められる医薬品や医療機器は、一般消費財とは異なって、平時でも一定の安定在庫を積み上げるという対応をされています。業界慣例で、大体二、三か月分程度の安定在庫を皆さん抱えているという声を聞いています。そして、あくまでこれは、とはいえ個社の自主的な判断だということで、何か法的な基準があるわけではないということも確認しました。  民間事業者にとって在庫というのは、私はリスクだと考えます。減らしたいと考えるというふうに思いますし、医薬品に限った話でいけば、この毎年の薬価改定があるわけなので、改定前にその前の在庫を持っていたらその損益が出てしまうということで、圧縮をしなきゃいけないという作業とか、本当に手間が掛かっているというのは薬局含めて声を聞いているところです。  現状、在庫に関して、医薬品の安定供給に関するロードマップにしか方向性が示されていません。やはり、国として安定供給をメーカーや卸に今後の改革の中で求める以上、事業者の責任やその基準については明確に法律で枠組みを定めるべきじゃないでしょうか。法制化して、法律を根拠に国の責任として例えば一定の在庫を積み上げるなど、コスト負担を新たに薬価に反映したりとか、需給が逼迫する局面では生産割当てとか、この補償の財政支援、こういう仕組みを導入する、こういう法体系が必要なんじゃないかというふうに考えます。  是非、医薬品の安定供給や流通、在庫に関する事業者の責任、また国としての支援に関する責任について法制化するということを御提案したいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今般の供給不安の現状などを踏まえますと、従来の仕組みの見直しや更なる対応が求められていると私は考えます。  したがいまして、例えば、後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会において、安定供給に貢献しない企業の市場参入の抑制に向けた仕組みなども検討をし、先月十月のこの中間取りまとめにおいて一定の方向性を取りまとめたところでございます。  そして、引き続き、この医薬品の安定供給の確保や後発医薬品の産業構造の在り方の議論を進め、そして、その結果として議員が御指摘になるような法的な枠組みが必要となるかどうか、これもその中でしっかりと検討をした上で結論を出していくようにしたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 さきの国会までに、薬の在庫の見える化、一元化するシステムをずっとつくってほしいというお願いをしていて、残念ながら財務省に毎回概算要求の時点ではねられているということで、その在庫の見える化すらもできていないわけなので、そこのやっぱり予算取っていくにも私は法制化必要だというふうに思います。これないと、やはり、ただただ増産要請してもどこにどれだけ薬があるのか分からない、こういう状況が続いていることも含めて、私、法制化を検討してほしいと言っているので、じゃなければ、まず一元化のシステムの費用をしっかり今回取っていただきたいなということはお願いしておきたいと思います。  最後に、時間が四十二分までなので、介護の話、私もしたいというふうに思います。  私も同じです。処遇改善を求めていきたいと思います。大きな二番目の質問になっています。  さきの、これも十月二十五日の衆議院の本会議の方で人材確保について質問を我が党の代表にしてもらったときに、令和六年度の介護報酬改定に向けても、必要な処遇改善の水準の検討と併せて、高齢化による事業者の収益の増加などが処遇改善に構造的につながる仕組みを構築していくというふうに総理が答弁されました。私が一番気になったのは、この必要な処遇改善の水準の検討、この水準というのは何を示すんでしょうか。  もう既に今日何度も指摘がありましたけれども、介護は、介護業は全産業平均の約八割程度の月収。年収で、ボーナスまで合わせると七割程度の職種でもあるというふうに数字として出ています。報道に出ている六千円の上乗せでは二%前後の賃上げにしかなっていませんし、到底この他産業との差は埋まらない。一番の問題は、人材の流出を防ぐということを考えれば、他産業、全産業平均のこの七割しかないというところに問題があるわけなんですね。  なので、今日、どれだけ、どういう処遇改善するのかという質問ありましたけれども、私はずばり、物価上昇に負けない賃上げとか、今年度のトリプル改定と併せて今後の体系考えるじゃなくて、全産業平均を目指すという、その方針は出されないんでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 賃金の水準について、一概にこれ全部申し上げることは本当に難しいと思いますけれども、職種ごとに仕事の内容に比して適正な水準まで賃金が引き上がり、必要な人材が確保できるようにしていくということが重要であると考えています。  その上で、昨今の高水準となる賃上げの動向や人手不足の状況を踏まえ、特に人手不足の問題は深刻に受け止めるべきだと考えておりますが、介護分野における賃上げを始めとする人材確保への対応というのは極めて重要な課題だと認識しています。そのために、まずはこの令和六年度の同時改定において、経済対策における様々な対応、これから補正予算の措置も踏まえて、政府として産業全体の賃上げを考える中で介護分野での賃上げの在り方について考えると、こういう形で整理をしていきたいと思います。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 所信でも成長産業と位置付けるというふうにも述べられていましたし、この流出が起きているということ、流入を求めるどころの騒ぎじゃないという話なんですよね。なので、今おっしゃったように、全産業上げていくというのもそうなんですけれども、同じように上がっていく限り差はずっと埋まらないという話。  ここを、差はそのままでいいという認識なんでしょうか。全産業平均と介護従事者のその平均給与の差は埋まらなくてもいいという認識なんでしょうか。大臣、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 全くそう思っておりません。こうしたやはりその賃金の引上げ率をまず一つの基準とした格差というのが広がっていくことは、決して簡単に容認できる話ではないと思います。  特に、この医療、介護、福祉の分野における労働力の確保というのは、人の命や健康に直結をいたします。したがって、そうした分野における労働力の確保というものの重要さというものをきちんと踏まえた上で、そうしたところの労働環境、これをまずきちんと整備をして、そして、あらゆる手だてで、例えばAIやロボットなども活用して、その職場環境というものをしっかりと改善をしていきながら、なおかつその賃金についてもしっかりとその財源の確保をしながら確保し、そして安定した職場としてその状況が確保できるようにするというのが私の考え方でございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 差はそのままでいいわけではないという答弁いただけたことは、私は今日の一日の中での答弁の一歩前進かなというふうに思っています。  本当に介護従事者の人たちからの切実な声は大臣にも届いていると思いますし、これ保険の中でやっているので簡単な問題じゃないけれども、これ政府が決断するかどうかだと思います。  そして、年収の壁の問題解決しようと思ったときに、長く働こうと思ったとき、例えば介護が理由で労働時間延ばせない人たちもいるわけですよね。そういう人たちの壁を乗り越えようと思ったとき、本当は、保険料の穴埋めじゃなくて、そういう介護のサービスの充実だったりとか保育のサービスの充実だったりとか、そういう環境を整える方が本来の壁を乗り越えるための、私、手段だというふうに思っていますので、是非そういう視点でもこの介護従事者の皆さんの処遇改善も考えていただきたいというふうにお願いして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  質問に入る前に、自殺対策白書について一言申し上げたいと思います。  十一月七日になって、ようやく令和五年度版の自殺対策白書がホームページ上での公開が停止されたわけです。これ、間違いが発覚したのはいつだったかということを確認しますと、十月二十日なんですよね。公表してすぐ分かったんですよ、間違いがあるということは。それから二週間以上、誤ったデータ等を何の断り書きもなしに掲載し続けたと、これ、責任極めて重大だと指摘したい。  猛省を求めると同時に、改めて原因究明と再発防止策について精査の上、委員会への報告を求めたいと思います。  御協議お願いします。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 理事会で検討させていただき、協議させていただきます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今日、再々議論にもなっていますけれども、私からも、ケア労働者の賃上げについて質問したいと思います。  総理は、コストカット型経済の転換ということを掲げられました。そして、予算委員会では、田村元厚労大臣が、社会保障がコストカット型になっていると、その結果、現場が非常に厳しい状況になっているという指摘をされました。その上で、今度の医療、介護、福祉のトリプル改定では、今までにないぐらいの報酬改定がないと地域の介護や医療は壊れてしまうと、こういう声も紹介されました。本当にそのとおりだと思います。  大臣は、トリプル改定を見据えた必要な対応を総合経済対策においても検討したいという答弁でありました。具体的な検討状況について、まあ検討しているところだということであろうかと思いますけれども、方向性含めて御答弁いただきたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 当面の、今年度中の対応として、その経済対策の中でこの課題は取り上げてあり、かつまた、その予算措置も補正の中ですることになっております。その上で、今年度そうした措置をした上で、その後の継続したこうした賃金の確保というものをトリプル改定の中で対応をするという考え方を持っているわけであります。  そして、委員御指摘のとおり、医療、介護、福祉の分野におけるこの人材の確保というのは極めて重要な課題であるという認識は持っております。喫緊の課題に対応するために、この人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講ずるというふうにこの経済対策でもなっておりますので、具体的な対応策の内容については、今、実は本当の本当の最終調整段階に入っておりますので、それが速やかに整理された上で、私どもはそれに基づいた対応を直ちに始めたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今、適正な水準というのはどういうところなんだというような議論もありましたよ。報道によりますと、来年二月から介護職員と看護補助者の賃金を月額六千円引き上げる方向で調整中と既に何紙かで報道しております。賃上げ六千円なんていうのは、ふざけるなという声上がっていますよ。介護職の離職がこれで止まるかと。介護職と看護補助者以外というのは、職種も出てこないんですよね。この賃上げの方向というのはどういう検討状況でしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 今回の経済対策における医療、介護、障害福祉分野の具体的な対応について、金額や対象となる職種を含めて具体的な対応策の内容については今まさに最終調整な状況でございますので、それを踏まえて速やかに対応してまいりたいと思います。  その上で、令和六年度の同時改定においても、この経済対策における様々な対応を踏まえて、政府として産業全体の賃上げを考えていく中で、医療、介護、福祉の分野の賃上げの在り方について考えるというのがその基本的な立場でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、既に六千円という数字出ているので、この数字見て非常に絶望的な印象が広がっている、現場で広がっているわけですよね。補助金を補正予算で確保し、恒久的な賃上げは報酬改定だというときに出ている数字だから、より不安が広がっているんですよ。このままやったら、転職、離職というのを加速させかねないと厳しく指摘しておきたい。  既に始まっているんですよ、人材の流出は。二〇二二年には前年よりマイナス一・六%、介護ですね、実数で六万三千人の減少だというわけですね。調査開始以来、この介護就労者が減ったのは初めてだということです。利用が断られる、ヘルパー不足というのはもう災害級に拡大しております。今でも介護保険は崩壊寸前だという現場の声です。  介護報酬の改定で財源を賄おうとすると何が起こるか。利用者負担の増大が避けられないという構図になっているんですね。これ以上の利用者負担増はサービスの利用抑制、これ招くことは明らかなんですよね。家族介護による介護離職の増加、これに直結していくというのがもう既に傾向出ているわけですね。  私は、賃上げに必要な財源というのを保険料で、診療報酬で、報酬で引き上げるということにプラス公費でしっかり確保していくと、国庫負担率の引上げということを本気で考えないと、全産業水準の賃上げなんというのは到底できないと思いますけれども、いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 御案内のとおり、介護保険制度というのは、保険料負担、公費負担、利用者負担のこの組合せによって、国民の皆様で支え合うということで初めて持続可能なものになっていくわけです。介護職員の処遇改善については、基本的にこうした枠組みの中で対応していくということが適切であると考えます。それから、介護保険制度は、制度創設以前の全額公費による措置制度を改めまして、給付と負担の関係が明確な社会保険方式を採用し、保険料、そして公費でそれぞれ五割を負担する仕組みとして創設されたところであり、公費負担割合を引き上げるということについては、私どもは慎重な立場を取っております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いわゆる介護の社会化ということで、介護保険導入時の期待というのは非常に大きかったですよ。そのときの出発した枠組みをこのまま続けたらどうなるかというと、介護の支え手がいなくなるというところに直面しているんですよね。  その限界を見極めた上でどうやって介護を支えていくのかと、介護保険の制度の持続可能性の前に介護の支え手がいなくなっちゃうというような事態をどうやって避けるかといったら、本気で公費の負担割合を増やすということを正面から検討すべきだと。考えにないというようなことでは、限界に来ているという現実、打開できないと思いますので申し上げておきます。  そこで、次は福祉の、福祉現場の人材不足についてです。これ、事業存続の危機という状況になっております。  これ、団体、きょうされんが実態調査を緊急にやっておりまして、充足率、正規の職員でいいますと五三・五%しかないと、非正規でも五九・九%だと。募集を掛けても応募はないと、応募があったと思ったら、六十代、七十代という高齢者ばっかりだというんですね。で、経験もないという人たちがようやく応募してくるというような状況になっているんですよ。  障害者サービスにおける人手不足に対して、総合経済対策、今度の補正での具体化というのはどうなるのか、報酬改定の検討状況というのはどう進捗しているかと。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 昨今の賃上げの動向や人手不足の状況を踏まえれば、障害福祉分野における賃上げを始めとする人材確保への対応は極めて重要な課題であるということはしっかり認識をしております。  そして、令和六年度の障害福祉サービス等報酬改定に向けましては、現在、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて議論中でございます。人材確保対策についても、委員御指摘のとおり、非常に重要な課題として論点になっております。  引き続き、障害者に対して必要なサービスが今後とも安定的、継続的に提供されるよう、この経済対策の取組と組み合わせて、こうした検討を進めていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 さっぱり中身が分かりませんでした。  今どんな実態になっているかというと、サービスが提供できないという事態起こっているんですね。二十四時間介護が必要な障害者に対して、就寝中の寝返り支援を断らざるを得ないという事態が起こっています。食事介助も、もう一人、人数がいないので、順番待ちで食事介助をせざるを得ないと。送迎は打ち切る、入浴回数は減らす。人手不足が、大臣、障害者への支援にダイレクトに今影響出ているわけですよ。  障害者支援に対してこんな影響というのはあっちゃならぬと思うんですけれども、大臣の認識、いかがですか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 障害福祉サービスが安定的で継続的に提供されるということが大変に重要であって、必要なサービスを提供するためにも、障害福祉分野における賃上げを始めとする人材確保への対応というものについては極めて重要な課題であるという認識は私も持っております。  このため、今般の経済対策においても、この喫緊の課題に対応するための人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講ずるとしておりまして、現在、金額を含めて具体的な対応策の内容について検討を行っているところであります。決まり次第、速やかに実行するための努力を始めたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 その中身が本当に問われていると思うんですね。今、人手不足が障害者への支援をカットせざるを得ないというところまで来ているわけですよね。  そこで、社会保障のコストカットによって、日本の障害者福祉等に係る公的支出、これ一体どういうふうに推移しているかというのを、これ、OECDの資料を今日は一枚お配りしております。  大体、真ん中の赤い線がOECDの平均となっております。青いのは最高位です。日本がグレーの線なんですけれども、ずっとちょっとずつ上がっているとはいうものの、ほぼほぼ一・一%ということで、OECD平均の半分程度にとどまっているという状況が見て取れるかと思います。これ、結果、障害福祉労働者の賃金というのは月収二十三万円ということで、これ宿泊業や飲食サービス業を下回っているというのが現状なんですよね。  これ、OECD並み、平均並みに公的支出として引き上げるということで、やっぱり大幅賃上げ、これ踏み出すべきじゃないかと、せめてOECD平均並みの公費支出求められるんじゃないかということです。いかがでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 私もこういうデータの国際比較分析随分やってまいりましたけれども、この障害者福祉等の公的支出に関する国際比較についても、各国の障害福祉制度であるとか社会的背景の違い、それらがあるために単純な比較というのは実際にはかなり難しいです。  しかし、同時に、この障害福祉関係予算について、サービスの充実や利用者の増加などの要因によって、平成十八年、障害者自立支援法施行時から、これは三倍以上に我が国でも額は大きくなっているわけです。  いずれにしても、障害者本人の希望に基づいて安心して地域で生活できる社会を実現するということが大変重要なことであるという認識に基づいて、引き続き、障害福祉サービスを必要とされる方への適切なサービスの提供に努めてまいりたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 だから、現状、適切なサービスができなくなっちゃっているという、人手不足に陥っているというところなんですよ。だから、思い切った、三倍になったと言うけれども、比率は変わっていないんです、GDPの比較で見ればね。いろいろ比べるものが違うとおっしゃるけれど、ずっとこの差は残ったままとなっているわけですよね。  一体やっぱり何が一番のネックになっているかというと、この障害福祉の報酬のところでいうと、日額払いなんですよ。これ、コロナのときに、これ日額払いという体系のためにもう大幅な減収を余儀なくされました。経営の不安定化の要因ということになりました。今回の報酬改定について、この日額払いを更に細分化して時間払いにというような議論までされているというのは、私、非常に危機感持って受け止めました。一層の報酬削減につながりますよ、これ、こんなことやったら。  サービス提供に支障を来すような事態を避けると、その必要なサービスを本当に届けるためには、人件費など固定費については最低月額払いという見直しこそ今やるべきだと思います。どうでしょう。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) お尋ねの報酬の支払方式ですけれども、この障害福祉サービスの利用が日々複数のサービスを使い分けることができるように、日々の利用実績に応じた日額払い方式によって報酬が支払われる仕組みになっております。これは、介護保険制度だけではなくて、医療保険制度の報酬も全く同様でございます。利用者がそのニーズに合ったサービスを選択できるようにすることは重要であって、今後ともこの日額払い方式は維持していくべきであると考えています。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、全部の出来高払、日額払いを見直せということについては今限界あるんだと思うんですよね、答弁聞いていても。  ただ、やっぱり人件費は固定費です。この固定費のところを、要は利用があってもなくても人は抱えとかなあかんわけですよ。で、報酬は低いと。だから、この人件費を最低賄えるように、そこは安定的な月額制ということについて踏み込まないと、来てくれませんから、福祉労働者集まりませんから、流出していますから。そこについての踏み込みを重ねて求めておきたいと思います。  そこで、医療なんですけれども、これ日本医労連の直近の調査によりますと、看護師の離職が採用を上回っていると。深刻な人手不足が広がっておりまして、何が起こっているかと。病棟閉鎖、集約、稼働病床の削減による入院の受入れ制限ということまで起こっているというんですよ。  私、こんな中で、こうした中で看護師の一時金のカット、医療職ですね、一時金の、年末の一時金のカットが始まっているんですよ。こういった直近の状況について、厚労省、どう把握しているでしょうか。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  一時金のカット、いわゆる冬のボーナスについては、一般的には来月十二月に支給されるものと承知しておりまして、今は各医療機関の内部において調整がなされている段階と承知しておりますが、その実態につきましては、日本看護協会などと意見交換を実施し、関係団体を通じて適宜把握を行ってまいりたいと考えております。  今の議員の御指摘も踏まえた上で対応させていただきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、実態に、看護師の離職、転職によって病棟の入院の受入れ制限まで起こっているということは、医療の提供体制が、コロナがこれだけ収まってきているにもかかわらず、そんなことが起こっているんですよ。それは医療提供体制に関わる問題だから、深刻に受け止めて、早急につかむべきだと思う。  実際に、医労連の調査によってどんな冬のボーナスのカットの状況が生まれているかということを聞いていますと、何と、回答があった病院の四割だというんですよ。十万から二十万円の削減が提示されているというわけですよ。  今の看護職の離職の方が採用より多いわけですよ。もうこの現場で働き続けるという意欲さえもなくなって、更に離職を加速させかねない。もう地域から医療提供体制がぼろぼろと崩れていくようなことになりかねないと。こういう危機感で、現状の把握、今するというお話でしたので、看護協会にとどまらずですね、看護協会にとどまらず、医労連も含めて、実態早急につかむべきだということは重ねて申し上げたいと思います。  そこで、処遇の改善で待ったなしなのが、全ての看護師を対象に賃上げが可能となるような診療報酬の引上げだと思うんです。  この間やられてきた診療報酬での看護師の処遇の改善というのは、コロナ対応だったり救急を一定数受け入れていないと対象にならない。三分の一ぐらいですよ、だから、対象になっている看護師はね。で、手当でというのが多いんですよ。  看護師を分断するこうした線引きというのは本当によくない。こういうやり方を見直して、全ての看護職を対象にした賃上げ、これが必要だと思います。大臣、どうでしょうか。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 看護職員については、委員も御指摘のとおり、令和四年十月より、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員を対象に給与を三%引き上げたわけでありますけれども、まだそれは一部の対象でしかなかったという御指摘はそのとおりであります。  他方で、昨今の高水準となる賃上げの動向等を踏まえれば、現在は評価料の対象外となっている医療機関の看護職員やリハビリテーションなどを担う医療関係職種も含めて、公定価格となっている医療分野等における賃上げへの対応は重要な課題であると認識をしております。  こうした状況も踏まえて、令和六年度診療報酬改定においては、今般の経済対策の内容を踏まえ、物価高騰、賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性、患者負担、保険料負担への影響を踏まえて、患者が必要な医療を受けられるよう必要な対応を検討してまいりたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 ところが、今、看護師をもっと少なくても対応可能にしようかというような見直しも検討されています。急性期の看護体制が七対一、これ十対一でもいいんじゃないかと。これは逆行ですよ。こんなことは認められないということは一言申し上げたい。  その上で、医療、介護、福祉分野で働く労働者というのは、大方九百万人と言われておりまして、全労働者の一四%を占めるわけです。政府が賃上げで経済の好循環を牽引するのか、それとも足を引っ張るのか、今度の経済対策及びトリプル改定というのは、その本気度が問われていると思うんですよ。  本気で経済の好循環と言うんやったら、公定価格で賃金を上げられる、ましてこのケア労働者の分野での思い切った賃上げ、思い切ったトリプル改定に向かう決意を示していただきたい。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 先般の閣議決定をいたしました経済対策においても、これらの分野について、喫緊の課題に対応するため、人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講じることとしておりまして、その具体化に向けて検討をしているというのがしっかりとした認識に基づく私どもの覚悟であります。  また、令和六年度の診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定においては、こうした対応も踏まえつつ、厚生労働大臣として、必要な処遇改善の水準の検討と併せて、現場の方々の処遇改善に構造的につながる仕組みを構築すべく、医療、介護、障害福祉の分野での賃上げの在り方について真剣にこれを考えていきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 真剣に結果を出していただきたいということなんです。このトリプル改定というのは、二年間あるいは三年間という賃金を構造的に枠はめることになるわけですよ。ここで本気で経済の好循環、コストカット経済の転換だという姿勢が示されるかどうかだと思います。  大臣は所信で、厚生労働行政は国民の生活を生涯にわたって支える使命を担っているとおっしゃいました。改めて責任の重大さに身の引き締まる思いだと述べられました。  大きな転機が今度のトリプル改定になることは間違いないと思います。重大な決意で臨んでいただきたい。  終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  まず、大学等でのヘルパー支援について質問します。代読お願いします。  私が重度障害者として議員になって以降、各地からヘルパー制度に関する当事者からの相談が寄せられています。その中で、通学するときにヘルパー制度を使えず困っているという声も多くあります。私自身も、大学に通っているときにヘルパー制度が利用できず、ノートテーク等の支援は学生ボランティアを自分で集め、食事やトイレは母親が大学まで来て介助してもらうしかありませんでした。しかし、そのような体制では限界があり、通学できないこともありました。  厚生労働省の告示五百二十三号によれば、重度訪問介護等のヘルパー制度における外出介護については、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除くと示されています。経済活動、つまり就労にヘルパー制度が利用できない問題はこれまでも委員会で指摘してきました。  一方、就学についても、通年かつ長期にわたる外出に当たるとしてヘルパー制度の利用が禁止されており、介助が必要な障害者の教育を受ける権利が侵害されている状況です。また、大学の通信課程で学ぶ障害者の方も多くいらっしゃいます。私自身もオンラインで博士号を取得しました。その場合は、基本的に居宅内での就学であり、外出には当たらないため、これまでどおりヘルパー制度を利用することができます。しかし、自治体によっては、通信課程で年に数回しかないスクーリングによる外出においてもヘルパー制度の利用を制限している実態があります。  果たして、年に数回のみのスクーリングが通年かつ長期にわたる外出に該当するのでしょうか。また、スクーリングでの重度訪問介護の利用について、個々のケースに応じて判断もせず、通学に該当する外出を一律に禁止するという自治体の判断は適切なのでしょうか。厚生労働省の見解を御教示ください。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) 御指摘いただきましたとおり、通学などの同じ場所への通年かつ長期にわたる外出につきましては、障害福祉サービスにおける個別給付の対象とはしていないところでございます。  また、お尋ねにありましたスクーリングにつきましては、様々な実施形態があると認識をしておりまして、一概に申し上げることは困難でございますが、短期であり、かつ反復しない外出につきましては重度訪問介護の対象となり得る場合もあると考えております。  いずれにいたしましても、支給決定を行う市町村において個々のケースに応じて御判断いただくものと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしているので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。  おっしゃるとおり、自治体には個別的かつ丁寧な支給決定をお願いしたいです。代読お願いします。  また、スクーリングは、自治体が任意で実施する大学修学支援事業を利用して就学中のヘルパー派遣が可能です。しかし、大学修学支援事業は、大学側が支援体制を構築するまでの期間しか利用できず、さらに、重度訪問介護よりも報酬単価が低いため、ヘルパー派遣を引き受けてくれる事業所は多くありません。十分な権利保障の制度とは言えません。  先ほど厚労省より、市町村において個々のケースについて確認しながら支給決定し、御判断いただくものと答弁いただきました。障害者にとっては、自治体がヘルパー制度の利用を認めるか否かが、命を保てるか、そして社会参加できるかに関わる重大な判断となります。基準を作ることが難しいという行政側の都合によって障害者の社会参加の権利が侵害される懸念を抱いています。  厚生労働省においても、自治体が障害者の生きる権利や社会参加の権利を第一に考え、個別具体的に対応するよう助言していただきたいと思います。そして、学業をするときにも重度訪問介護を使えるよう改めて改善を求めまして、次の質問に移ります。  さて、来週、十一月十四日は国連が認定した世界糖尿病デーです。私が障害を持つきっかけは若年性急性糖尿病となったことからでした。  そこで、今日は、日頃より問題と感じている糖尿病を持つ人々への災害時、緊急時の支援体制について質問します。  まず、災害時についてです。  資料一を御覧ください。  現在の国の大規模災害時の医薬品等供給マニュアルは、平成八年に阪神・淡路大震災を契機に作られたものです。ここでは、インスリン製剤の供給は、一番遅い、避難所生活が長期化する頃に分類されています。本文では、インシュリンのような特定の医薬品等の確保についても配慮が必要であるという文言のみで触れられており、その具体的な内容は示されていません。1型糖尿病患者や膵臓全摘出手術した方は、膵臓から自己インスリンが出ないため、インスリン製剤を打たないと数日で死に至ります。  インスリン製剤は、患者にとって水と同じぐらい不可欠です。  代読いたします。  これまで、糖尿病を持つ人々は、被災地でインスリンの入手や、非常時の血糖コントロールに大変な苦労を強いられてきました。糖尿病ネットワークでは、東日本大震災等で被災した糖尿病患者の経験が伝えられています。例えば、勤務中に被災し自宅に帰ることができなかったという方は、公民館で一夜を明かし、翌日、インスリンを保管している会社に向かいましたが、エレベーターが止まっていたなどの理由で職場までたどり着けず、インスリンを持ち出すことができなかったそうです。  国のマニュアルは約三十年間改定されてきませんでしたが、学会や患者会では、阪神・淡路大震災以降の大規模災害での経験から、糖尿病を持つ人々が災害を乗り越える方法を独自に検討し、アップデートして伝えています。ただ、国の施策とは連動しておらず、根本的な不安の解消には至っていません。  そこで、私は、厚労省にマニュアル改定を要望しました。特に、現在の大規模災害時の医薬品等供給マニュアルの中で、インスリン製剤が避難所生活が長期化する頃に位置付けられていますが、血液製剤のように、災害が発生してから三日間の超急性期に必要な医薬品として位置付けられるべきです。大臣、厚労省の検討状況をお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘のマニュアルは、被災時に医薬品を適切に供給する目的で、災害対策の中心を担う都道府県の業務が円滑に実施されるよう、厚生省が平成八年に取りまとめたものでございます。  その中で、災害発生時からの時系列で、一、外科系措置用、二、急性疾患措置用、三、慢性疾患措置用の順で医薬品等の需要が見込まれる旨が記載されております。このうち外科系措置用は、災害発生時から三日間に需要が見込まれる医薬品とされています。  このマニュアルには、インシュリン製剤について慢性疾患措置用に掲げられております。一方、同時に、糖尿病患者に対するインシュリンのような特定の医薬品等の確保についても配慮するよう、都道府県に求める旨も記載されております。  その上で、災害の状況によっては慢性疾患措置用の医薬品等が想定より早い段階で必要となる場合もあることから、今般、かねてより先生の御指摘を踏まえまして、昨日、事務連絡を発出し、本マニュアル上のインシュリン製剤について、災害発生時から三日間に必要な医薬品と同等に扱うことを明確にいたしました。  引き続き、都道府県と連携をし、災害時におけるインシュリン製剤を含む医薬品等の確保に万全を期してまいりたいと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 昨日、事務連絡を発出いただいたとの具体的な対応、ありがとうございました。  もちろん、糖尿病を持つ人々は、災害用にインスリンを準備しておくなど日頃から努力して備えていますが、一たび大規模災害が起これば、地震で自宅が潰れたり、道路が寸断され取りに帰ることができないなど、インスリンが持ち出せない状況になることも大いに考えられます。  自助には限界がありますので、災害発生直後でも確実に確保できるよう、更なる周知徹底もお願いします。  また、インスリン製剤があっても、それだけでは体内に取り入れることができません。注射針などが必要です。大規模災害時には、残り少ない備品を節約するために、通常一回ごとに交換する注射針を、やむを得ず自分にのみ数回使うことも致し方ありません。しかし、注射針を何度も使うことで詰まって、薬剤が出なくなる危険もあります。血糖値を確認するための測定チップや針も必要です。  このような備品の確保についても事務連絡にきちんと明記されているのか、大臣から簡潔にお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) このインシュリン製剤を投与するための備品や血糖を確認するための備品、インシュリン製剤を接種する際に必要となるものであるため、インシュリン製剤に併せて確保することが必要であることを認識をしております。  こうした備品は、都道府県においても製剤と併せて確保が進められているところであるが、今回のこの十一月八日発出した事務連絡において、現行のマニュアルの具体的な運用として、これらの確保の必要性を改めて明記をいたしました。  引き続き、都道府県と連携をし、災害時におけるインシュリン製剤を含む医薬品等の確保に万全を期してまいります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。  糖尿病とともに生きる人々は予備軍を含めると二千万人、国民の約二割に近い数字です。この度の事務連絡は、彼らとその家族が災害の多い日本で安心して暮らせる大きな一歩であると確信しています。  次に、資料二を御覧ください。  令和四年には、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が糖尿病医療支援チーム、DiaMATを創設し、災害時に備えた患者教育や災害時の糖尿病患者支援を行っています。この度の事務連絡に加え、このような取組と連動すれば、災害発生後のインスリン供給についての情報共有等の分野で国の災害対策がより実効性を持って位置付けられると思いますが、いかがでしょうか。大臣からお答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) DiaMATにおいては、災害時に、糖尿病患者の避難情報などを基にインシュリン製剤がどのような場所でどれだけ不足しているかを把握し、メーカーに情報の連携を行っております。このため、災害時においては、その情報をDiaMAT、厚生労働省、都道府県、メーカー、卸売業者で共有することで、例えば、都道府県における備蓄からの供給と、メーカー、卸売業者による供給に活用することが可能となり、御指摘のような災害対策においてもより実効性が確保されるものと考えます。  こうした点を踏まえ、今後は、DiaMATを運営している糖尿病協会、糖尿病学会などと平素から緊密に連携を図り、災害時におけるインシュリン製剤の確保に万全を期してまいります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 私が指摘したことで新たな連携につながり、非常にうれしいです。代読お願いします。  一方で、都道府県が備蓄する量や種類を割り出すためには、各地域の患者数把握が重要です。平時から、災害発生時に特に影響を受けやすい1型糖尿病患者やインスリン依存状態にある患者がどこにいて、どのインスリンをどれくらい必要としているのか等を把握するネットワークの構築も必要不可欠だと考えます。更なる連携を切にお願いして、次の質問に参ります。  次に、糖尿病を持つ人への緊急時の投薬について質問します。  資料三を御覧ください。  今年九月五日、新潟県の小学校の給食で児童一人がアレルギー症状を発症しました。牛乳、乳製品にアレルギーがある児童の給食に対し、誤って乳成分が入った原材料を使ったといいます。学校に常備されている症状を緩和する自己注射薬、エピペンを教職員が児童に打った後、県立中央病院に救急搬送され、回復しました。この事故は、栄養教職員、調理員の見落としが原因とされていますが、病気や障害を持つ人が生活する上で様々な不安がある中で、万が一の対応策があるのは必須です。  このように、アレルギー疾患を持つ児童生徒のアナフィラキシー対応ではエピペンの注射がその場に居合わせた教職員にも認められている一方で、糖尿病において口からブドウ糖が摂取できないような重症低血糖時の対応として処方されている経鼻投与のグルカゴン製剤、バクスミーは、家族と医療従事者しか使用できません。  資料四を御覧ください。  エピペンの注射は法的には医行為に当たり、医師でない者が医行為を反復継続する意図を持って行えば医師法第十七条に違反することになります。しかし、アナフィラキシーの救命の現場に居合わせた教職員がエピペンを自ら注射できない状況にある児童生徒に代わって注射することは、やむを得ない措置として行われるものであり、医師法違反にならないとされています。  教育現場でのエピペン投与が可能になった経緯と同様に、一刻も早く、糖尿病を持つ児童生徒の重症低血糖時に教職員もグルカゴン製剤を投与できるようにするべきと考えます。厚生労働省での検討状況についてお答えください。

浅沼一成厚生労働省医政局長

○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。  糖尿病患者に対する重症低血糖時のグルカゴン製剤の投与につきましては、医学的な判断が必要とされる行為であり、医師やその指示を受けた看護師等のみが行うことができるとされております。  他方、一般に医学的な判断が必要とされている行為であっても、緊急やむを得ない措置として行われる場合には、医師や看護師等の資格を有さない者が投与することは許容される場合もございます。  これらを踏まえまして、糖尿病を患う児童生徒に対しまして重症低血糖時のグルカゴン製剤の投与を教職員が行う場合の取扱いにつきましては、緊急やむを得ない措置として必要かつ妥当か、実際に教職員が行うことができるかといった観点を含め、教育現場を所管している文部科学省と連携しながら検討を行ってまいりたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしているので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 教育の機会が奪われていませんか。代読お願いします。  1型糖尿病を持つ子供たちは、大人でも難しい血糖コントロールをしながら勉強し、運動し、心身共に成長する中で社会で生活しなければいけません。思春期になるとホルモンの影響で更にコントロールが難しくなります。それは並大抵のことではありません。家族や主治医だけではなく、長時間過ごす学校との連携が絶対に必要です。万が一重症低血糖が起こったとしても、正しい対処法を知っていて、周りにセーフティーネットがあれば安心して成長できるからです。  しかし、家族と医療従事者しかグルカゴン製剤を投与できないと、活動が小さくなってしまいます。現に、水泳はさせない、マラソン大会は参加させない、遠足や修学旅行は必ず保護者が付き添う、付き添えなければ参加制限を強いられるという御家庭もあります。  決して、誰も病気や障害を理由に教育の機会を奪ってはいけません。インスリンとブドウ糖、そして緊急時のお守りであるグルカゴン、何よりそれを投与できる人が拡大できれば、1型糖尿病を持っていても、どこにでも行けて、何にでもなれる。子供たちは、病気があってもなくても、自分は何でもできるんだという自信を少しずつ付けていくことができます。  通告なしの質問になりますが、大臣に質問いたします。  教育の機会を奪わないためにも、教職員のグルカゴン製剤の投与について、より早急に検討していただけないでしょうか。大臣のお考えをお聞かせください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) この糖尿病患者に対する重症低血糖時のグルカゴン製剤の投与を教職員が行う場合の取扱いについては、緊急やむを得ない措置として必要かつ妥当かという点だけではなくて、実際に教職員が行うことができるかなどの観点について検討をする必要があります。  現在、現場を所管している文部科学省と協議をさせていただいているところなんです。引き続き、文部科学省と連携しながら、この検討を進めていきたいと思います。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。是非、検討を進めてください。代読お願いします。  では、文科省にも伺います。  教員の長時間労働や求められる役割の複雑多様化は、既に広く知られた社会問題です。教育現場において、病気や障害を持つ児童生徒への新しい薬剤が増えることについて、全教員参加の研修や周知をすることは負担もあると考えられます。  これまで、教育現場でアナフィラキシー時のエピペンやてんかん発作時の口腔用液、ブコラムの投与が可能になった際、教職員への負担感については、文科省としてはどのような対策を講じているのでしょうか。お答えください。

安彦広斉文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(安彦広斉君) お答え申し上げます。  文部科学省では、日本学校保健会を通じましてエピペンやブコラムの使用に関する研修会やその周知を行いまして、学校現場での対応が組織的かつ円滑に行われるよう教職員の理解増進を図り、その負担軽減に取り組んでいるところでございます。  また、児童生徒の健康相談及び保健指導に資するよう、日本学校保健会が発行する手引におきまして、食物アレルギーやてんかん等の疾患を有する児童生徒の健康相談事例を取り扱うなどしております。  引き続き、研修会の実施や手引の活用を促すことで、学校の教職員のアレルギーやてんかん等の疾患への理解増進とその対応への負担軽減に努めてまいりたいと考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。  教育現場で病気を持つ児童生徒が過剰な制限や心配により孤立してしまわないよう、より一層の対策をお願いいたします。  緊急時の薬剤投与を教育現場の教職員が行うことについては様々な要因を考慮しなくてはいけないということは承知しています。しかし、糖尿病を持つ人の重症低血糖時に血糖値を上げる処置を行うことについて、医療従事者や家族以外の投与を排除していない国もあります。  オーストラリアのビクトリア州教育省では、生徒が重症低血糖になった場合、訓練を受けた教職員がグルカゴンを投与できます。また、アイルランドの公的医療サービスでは、管理職の責務として、教職員にグルカゴン投与などの糖尿病関係の訓練を受けさせることが明記されております。日本でも早急に検討すべきと考えます。  また、近年、糖尿病治療が飛躍的に進歩し、二十四時間の血糖マネジメントが可能になっています。すると、これから課題になるのは患者の高齢化です。実際に、二〇〇一年から十年間の糖尿病を持つ人の寿命は、三十年前と比べて、男性で八・三歳、女性で十・二歳も延び、日本人全体と比較しても大差はなくなっています。糖尿病を持つ高齢の患者が大幅に増えることが予想されます。  一方で、平成二十九年、全国老人保健施設協会の聞き取り調査では、介護老人保健施設の入所受入れを断った理由として、原因となった疾患第五位に糖尿病が挙げられています。さらに、介護老人保健施設の約二割がその受入れに否定的な回答をしており、インスリン治療や血糖測定等が障壁となっている実態がうかがえます。  介助を必要とする高齢者や障害者の中で糖尿病を持つ人は血糖コントロールの自己管理が非常に難しい実態がありますが、今の日本は彼らをサポートする体制が追い付いていません。家族の献身で何とか対応している現状ですが、国はそれを前提にしてはなりません。  そこで、介助を必要とする高齢者や障害者の中で糖尿病を持つ人々において、適切な訓練を受けた介助者が重症低血糖の際はグルカゴン製剤を投与できるようにするべきです。更に言えば、食事や高血糖の際のインスリン製剤投与も介助者がサポートできるよう議論を始めるべきと考えます。武見大臣、これらを視野に入れて議論を始めるのはいかがでしょうか。お答えください。

武見敬三自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(武見敬三君) 糖尿病患者に対するインシュリン製剤やグルカゴン製剤の投与については医学的な判断が必要される行為であり、医師やその指示を受けた看護師等のみが行うことができるとされております。  ただ、他方、一般に医学的な判断が必要とされる行為であっても緊急やむを得ない措置として行われる場合には、医師や看護師等の資格を有さない者が投与することが許容される場合もございます。  介護者が糖尿病患者に対して緊急やむを得ない措置を行う必要性等について、これからよく現場の声を聞いて、まず状況の把握を始めさせていただくことでこの議論を始めさせていただきたいと思います。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 当事者のニーズが社会をより良くすると信じています。  質疑を終わります。

比嘉奈津美自由民主党

○委員長(比嘉奈津美君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時三十八分散会

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