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212回国会参議院2023/11/16

環境委員会 第2号

発言数
212
登壇者
26
会派数
9
開催日
2023/11/16

会議録

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、関口昌一君が委員を辞任され、その補欠として越智俊之君が選任されました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に中田宏君及び串田誠一君を指名いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官和田薫君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 おはようございます。自由民主党の阿達雅志です。  本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。  当委員会が扱う環境に関わる問題は、国や地域を超えた問題が多く、国際的な動向や国際的連携が極めて重要な分野です。世界的課題への対応とともに、国の国際競争力にも影響を及ぼす難しさを有しています。  今月末には、国連気候変動枠組条約、COP28が開催されますが、二〇二五年までに二〇三五年NDCの表明が求められる中で、既に各国が活発な動きを展開しています。国際派の伊藤大臣の御活躍に大いに期待するところです。よろしくお願いをいたします。  早速質問に入ります。  先週末から太平洋島嶼国フォーラム、PIF総会において、日本のALPS処理水放出に対し複数の国から懸念が表されたという記事が流れています。太平洋島嶼国に対し、処理水放出について具体的にどのような説明を行ってきたのか、個々の交渉内容ではなく、日本政府としてALPS処理水放出の安全性についてどういうポイントを説明してきたのか、外務省から御説明ください。

北川克郎外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  日本政府はこれまで、太平洋島嶼国に対しましても、ハイレベルの対話や専門家間の対話を通じて、ALPS処理水の安全性や、人及び環境への影響は無視できる程度であることについて説明を行ってまいりました。また、海洋放出開始後もモニタリング結果を提示しつつ、丁寧な説明を行うことで、不安の払拭に努めてまいりました。  委員御指摘の先日の太平洋諸島フォーラム総会につきましても、同会合に先立ち、堀井外務副大臣がソロモン諸島を訪問し、科学的根拠を示しつつ、ALPS処理水の安全性を丁寧に説明してまいっております。このPIF総会で発出されたコミュニケにおきましては、日本との間のこれまでの集中的な対話やIAEAの包括報告書について認識した上で、今後はIAEAの安全基準やモニタリングを踏まえて安全を確認していくための対話を日本との間で行いたいとの将来志向の考えが首脳レベルで示されていると承知しております。  日本政府といたしましては、引き続き、丁寧な説明を継続し、理解が深まるように努めてまいる所存です。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 今の北川部長が御説明されたとおり、本年二月にPIF代表団が訪日した際に、ALPS処理水の海洋放出に関する集中的な対話の重要性に合意し、そして四月に、経産省、外務省、東電は、PIF事務局、専門家とALPS処理水の海洋放出についての議論が行われております。  しかし、九月十五日のPIFでも、一部の国から引き続き懸念が示されました。この地域は、かつて米国、英国、フランスの核実験が合計三百五十回以上実施された苦い経験を持つ地域だけに、放射性物質の放出には極めて敏感です。この状況について、九月末に米国のシンクタンク、ランド・コーポレーションが指摘をし、この十一月の総会までに更に説得に努めることが必要であり、中国との関係でも戦略的に重要なこの地域で日本が評判を落とさないようにすることが大事だという指摘をしております。  今回、新たな懸念が表明されたわけではなく、少しずつ理解は深まっているように思いますが、残念ながらまだ十分とは言えない状況です。引き続き、少しでも理解が深まるように、謙虚に丁寧に、そして実直に具体的なエビデンスを示して対話を続けていただきたいと思います。  続いて、伊藤大臣に質問いたします。  大臣は、先般の日中環境大臣会合で、中国に対しても日本の立場を主張されました。その内容について御説明ください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  日中韓三か国環境大臣会合において、中国からは、核汚染水という表現を用いて従来の中国の見解が述べられました。これに対して、私は、核汚染水という表現は誤りであり、ALPS処理水と表現するべき旨を伝えました。また、科学的根拠に基づき対応するべき旨も指摘したところでございます。また、IAEAによるレビューを受けつつ海域モニタリングを行っており、人や環境への影響がないと確認していることなどを丁寧に直接説明いたしました。  引き続き、政府一体となって、様々な機会を捉えて透明性高く丁寧に説明を行い、科学的根拠に基づく対応を求めていく所存でございます。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 大臣、どうもありがとうございます。引き続き中国に対してもしっかりと説明をお願いしたいと思います。  一方で、この科学的な取組ということでいった場合に、いろんな考え方があるというのもこれ事実であろうというふうに思います。実は、ドイツ連邦のオフィス・オブ・セーフティー・フォー・ニュークリア・ウエースト・マネジメントというのがあるんですけれども、ここでは、オペレーショナルディスチャージ、通常運転中の放出と、ディスポーザル・オブ・ウエースト、核廃棄物の処分というものを区別をして、そしてアプローチが違うという、こういう指摘をしております。  これに対してどのような反論や説明を行っているのか、外務省、お答えください。

北川克郎外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  ドイツ連邦の放射性廃棄物処分安全庁が稼働中の原子力発電所からの放射性物質の排出と廃炉作業に伴う廃棄物を区別し、ドイツ国内におきましては後者の廃棄物、残留物処理の基本原則の一つとして廃棄物を希釈してはならないという整理を行っている旨を同庁のホームページで公表していることは承知しております。  そのドイツ政府や関係者に対しまして、我が国は、様々な機会にALPS処理水の海洋放出について科学的根拠に基づき高い透明性を持って日本の立場を丁寧に説明してきておりまして、ドイツからは、日本とIAEAの協力、調整に理解をいただいているところです。  今後とも、ドイツを含む国際社会に対し、政府一丸となって、科学的根拠に基づき高い透明性を持って丁寧な説明を継続し、理解が深まるように努めてまいる所存です。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 この通常炉からの排出と事故炉からの排出がALPSでの処理を経ることによって同じように扱えるという、この点については引き続きしっかり説明していく必要があると思います。  このALPS処理水の海洋放出については、二〇二一年の方針決定以降、政府は東京電力とともに技術的検討を進めるとともに、安全性の説明を行い、IAEAとも協議を行い、タスクフォースを受け入れるなどの取組を行ってきました。  ただ、日本のメディアに出てくるこの日本の主張の中心というのは、どうもALPS処理水放出で含まれるトリチウムは年間二十二兆ベクレル以下であり、中国や韓国の原子力発電所の通常運転から放出される水のトリチウム含有量よりはるかに少ない、また、ALPSから、ALPSによる他の核種除去プロセスは国際的基準に沿ったものであり、測定も正確であるというこのIAEAの評価を軸にしているもののように思われます。  しかし、中国は、日本からの水産物輸入を直ちに禁止するというリアクションを取るなど、日本の主張にはいまだ納得をしていません。  この中国の中でも、中国現代国際関係研究所などのシンクタンクが指摘しているのは、かつて科学的知見に沿った津波対策を怠って福島原発事故を起こした東京電力と日本政府が、放射性デブリに直接触れた水がまだALPS処理前の状態で七〇%もタンクに入っており、日々増えていると、ALPSによってトリチウム以外の核種は全て除去できるのか、今後本当に三十年間ALPSオペレーションを問題なく行えるのか、こういう点を指摘をしております。  これについては、引き続きしっかりと、どのような体制できっちりとオペレーションを行い、処理水放出をIAEAとともにモニタリングしていくんだ、こういったことをしっかりと外部に対しても示していくことが大事であるというふうに思います。この問題は、単に科学的な安全性を主張するだけでなく、安心感、信頼感をどう醸成していくかが極めて重要だと思います。  その点から、観点から、私は、十月二十五日に福島第一の作業現場でALPSの配管洗浄中に作業員が被曝した事故、これは大問題だというふうに考えます。東京電力の説明も二転、三転しています。原子力規制委員長に、今回の事故の原因と再発防止策についてお尋ねいたします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  東京電力が福島第一原子力発電所で事故後に必要な作業を行うに当たっては、認可された実施計画に従って保安措置等を実施することが法律で義務付けられております。御指摘の事案につきましては、身体汚染を受けた作業員が本来作業手順に定められているアノラックの着用を行っていない状態で作業に従事していたことなどが東京電力が定めた手順に違反していたことが既に確認されていることから、実施計画に違反していると考えております。  原子力規制委員会としては、今回の事案が発生した直後から、現地の検査官が中心となり、事案の発生経緯等について保安上の問題点の確認をしているところでございます。実施計画違反の影響の程度や再発防止策の妥当性等については、この検査結果を受けて判断する予定でございます。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 もう既にこの実施計画違反ということが出てきているということですけれども、やはり今回のこの大事なのは、三十年間、実施計画に従ってしっかりとこのALPS処理水を処理していく、これがもう大前提になっているというふうに思います。この実施計画違反、今後再発がないように規制委員会、規制庁におかれてもしっかりと東京電力のオペレーションを見ていただきたいと思いますし、また、その際にはIAEAに対するレポートもしっかりお願いをしたいというふうに思います。  次のテーマに移ります。  日本は、二〇二一年に二〇三〇年ナショナリー・ディターミンド・コントリビューション、いわゆるNDCとして、CO2の二〇一三年比四六%削減目標を示しました。次回は、二〇二五年に二〇三五年NDCを表明するということで、来年のG7サミット辺りから相当突っ込んだ議論になってくると思われます。  G7各国も、二〇三〇年NDCについては必ずしも順調に進んでいるとは言い難い状況ですが、日本の二〇二二年末時点でのエネルギー起源CO2削減のストックテークについて、環境省にお尋ねします。

八木哲也自由民主党・無所属の会環境副大臣

○副大臣(八木哲也君) 我が国が二〇三〇年度に温室効果ガスを二〇一三年度比で四六%削減するという目標を掲げ、このうちエネルギー起源CO2排出量は二〇一三年度の十二億三千五百万トンCO2から二〇三〇年度に四五%減の六億七千七百万トンCO2を目指すこととしております。  目標の達成に向けたエネルギー起源CO2排出量の推移は、数字を述べさせていただきますと、二〇一四年度は十一億八千六百万トンCO2、約四・〇%減でございます。二〇一五年度は十一億四千六百万トンCO2で約七・二%減でございます。二〇一六年度は十一億二千五百万トンCO2で約八・九%減でございます。二〇一七年度は十一億九百万トンCO2で約一〇・二%減、二〇一八年度は十億六千四百万トンCO2で約一三・八%減、二〇一九年度は十億二千八百万トンCO2で約一六・八%減、二〇二〇年度は九億六千七百万トンCO2、約二一・七%減でございました。そして、二〇二一年度は九億八千八百万トンCO2で約二〇・〇%減となっているところであります。  最近の二〇二一年度排出量は、新型コロナウイルス感染症で落ち込んでいた経済の回復により、エネルギー消費量増加等によって前年度と比べて増加しておりますけれども、全体傾向としては排出量を削減できている。引き続き、地球温暖化対策計画等に基づきまして、対策、施策を着実に実施していくところであります。  以上でございます。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 このコロナ中は確かに経済活動が若干スローになったということもあってCO2排出も減ったわけですけれども、このコロナが、コロナ禍から回復して経済活動が活発になるとともに、やはりCO2というのが更に出てくると。こういう中で、二〇三〇年までの目標をこのエネルギー起源のところで達成するというのも非常にこれ難しいところだというふうに思います。  またさらに、不確定要素、もうこれは多々あるというふうに思います。この二〇三〇年の削減目標、これはエネルギー起源に限定した場合であっても、限定した場合に、第六次エネルギー基本計画と整合性が取れているというふうには思いますけれども、この第六次エネルギー基本計画の前提というのも大分ずれてきているように思います。来年には第七次エネルギー基本計画策定の議論が本格化するとは思いますが、この需要面、供給面、これをしっかり見直すことが必要だというふうに思います。  そういう中で、一つお聞きをしたいのは、今、政府ではDXに全力で取り組んでいますが、DXの進展によって、データセンター、サーバー、通信、パワー半導体などでの電力消費は極めて大きなものがあります。現在のデータセンターの電気使用量は全体の二、三%だという話もありますが、これが二〇三〇年には百倍あるいは一千倍近くなるんではないか、こういったことも言われていたりします。  また、科学技術振興機構、JSTの分析では、二〇三〇年に千四百八十テラワットアワーという試算、これだけのものがこのIT分野で必要になってくる、こういう試算もあります。この千四百八十テラワットアワーというのは、現在の全電力消費量、約九百テラワットアワーということを考えると、日本の現在の電力消費量の一・五倍の電力が追加で必要ということになります。  この第六次エネルギー基本計画の二〇三〇年の電力需要予測において、DX進展による電力需要増加をどう算定しているのか、経済産業省にお伺いします。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。  第六次エネルギー基本計画で示した二〇三〇年のエネルギーミックスにおきましては、徹底した省エネを行うことを前提に経済成長や電化率、主要産業の活動量などを考慮して電力量を想定、電力需要を想定しているところでございます。  今先生が御指摘ございました様々な電力需要に関する予測もございますが、その省エネ活動といったようなこともございますので、そういったものを考慮して電力需要を想定しているということでございます。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 この第六次エネルギー基本計画の際には、省エネで十数%、一七から二〇%の電力消費を抑えると、こういう前提でエネルギーミックスを考えたわけですけれども、それ以降のこのDXの進展あるいはこのAIの話、こういったものを考えると、改めてしっかりとこの需要予測をつくるというところが次の第七次エネルギー基本計画の基本になるというふうに思います。このままでは電力不足でDXが進められないということにもなりかねません。現時点において、既に電力の供給力というのはあっぷあっぷになっているという現実もあります。二〇三〇年までに電力供給を飛躍的に増やすことが現実的でないならば、電力消費を増やさない形でどうすればDXを進められるのか、こういったことを考えていくことも必要だと思いますので、経済産業省におかれてはしっかりと検討をお願いしたいと思います。  今需要サイドの話をさせていただきましたが、次に、第六次エネルギー基本計画の二〇三〇年エネルギーミックス目標ということで、供給サイドの話を少しさせていただきたいと思います。  この二〇三〇年のエネルギーミックス目標の中では、化石燃料に関しては四一%ということで出しておりました。ただ、今の現実は極めて大きく乖離しており、化石燃料の比率が七割超まで上がっております。こういう中で、エネルギー基本計画の四一%まで引き下げるということが二〇三〇年までにどういう形でできるのか。しかも、その間に電力供給を絶やさない、こういったことが必要になってくるわけです。  今、長期脱炭素電源オークションによってカーボンニュートラルと安定供給の両立に資する新規投資ということが議論もされていますけれども、果たして二〇三〇年までに間に合うのか、この辺りを経産省にお聞きいたします。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。  御指摘いろいろございましたけれども、二〇三〇年度の電源構成につきましては、二〇三〇年度四六%削減を目指す中で、徹底した省エネや非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面における様々な課題の克服を想定した場合にどのようなエネルギー需給の見通しとなるかというものを示しておるところでございますけれども、その中で、二〇三〇年度につきましては、再エネを三六から三八%、原子力を二〇から二二%、火力を四一%、水素、アンモニアを一%としておりますけれども、現在、現時点、二〇二一年度で、再エネ二〇%、原子力七%、火力七三%ということでございまして、これは引き続きあらゆる政策を総動員して取り組んでいくことが必要というふうに考えております。  具体的に申し上げれば、再エネにつきましては、震災前は約一〇%でございました。これは今、二〇二一年度には約二〇%に拡大しておりますが、この二〇三〇年度につきましては、これを足下から更に二倍に相当する形にしていくということでございまして、国民負担を抑制しながら、地域との更に共生も図りながら、最大限の導入拡大を進めていくということでございます。原子力につきましても、二〇三〇年度に二〇から二二%という目標の実現に向けて、安全性の確保を大前提に、地元の理解も得ながら、原子力発電所の再稼働を着実に進めていくということだと思っております。また、その火力発電につきましては、これは四一%ということで下げていくということになりますので、これは非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めていくという形で取り組んでいくということになろうかと思います。  いずれにいたしましても、先生御指摘のとおり、安定供給の確保というのは非常に大事な課題でございますので、我々としても、引き続きあらゆる政策を総動員して取り組んでいきたいと考えております。

阿達雅志自由民主党

○阿達雅志君 今幾つかその対応ということでお話がございましたが、これは、実際問題は、例えば、原子力についても二二から二〇%を達成しようと思ったら、発電所数で、炉の数でいって二十七基は回らないといけない。現時点において、十七基までしかめどが付いていない、残り十基については審査中という、こういう状況の中で、本当に二〇三〇年達成できるかという問題もあります。  また、再エネについても御指摘がありましたが、これ、風力に関して見ても、この再エネのところで五・七ギガワットを織り込んでいますけれども、これが三六から三八パーの前提になっていますけれども、ラウンド1とラウンド2が全部できてもせいぜい三・四なんですよね。まだまだ足りない。これが本当に二〇三〇年までにできるのか、するためにどういうことをやっているのかというところが大事になると思います。  また、火力もですね、これからどんどんその老朽火力、効率の悪いものを新しくしていくと言っていますけれども、じゃ、何にすればいいのか。これは、事業者からしても、火力って言われても、LNG、本当に今後も海外との関係でタクソノミー考えたときにLNGに投資していいのかどうか、これ分からないと思います。だから、これを単純に今のような御議論で減らすと言ったら供給力が減るだけの話になりますから、やはりこの辺もっと具体的な方策をしっかり考えていただかないと、そもそもこのNDCの四六%達成できないと思います。  この問題、引き続きこの委員会でしっかりと議論をさせていただきたいと思いますので、今日の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

中田宏自由民主党

○中田宏君 おはようございます。自由民主党の中田宏です。  早速質問に入らせていただきたいと思います。  資料一を配付してございますけれども、熊の市街地等への出没が増加をしておりまして、今年度の熊による人身被害件数は十月末時点では百六十四件、これは過去最高を記録しております。熊による人身被害は東北、北信越地方などの十都県に九割以上が集中しており、ベストスリーは、御覧のように、秋田県、岩手県、福島県となっています。  私の郷里は富山県なんですが、富山においても人身被害が六件発生して七名の方が負傷し、うち一名が亡くなっております。子供の頃から富山には帰省をしてきましたけれども、親戚が集まって熊が危ないなんて会話はしたことがございません。今朝もですね、実はつい二時間ほど前の八時に、立山町で親子二頭が目撃をされております。一昨日の十四日は、おわら風の盆で有名な富山市八尾町諏訪町で目撃情報があって、住宅地の石畳でふんが見付かっているというような状況です。  富山県での死亡は平成十八年以来で、今月九日には、新田八朗知事と山本徹県議会議長が、伊藤信太郎環境大臣に熊被害防止対策支援に関する緊急要望を実施をいたしております。富山県では、警戒パトロール、捕獲、放任果樹除去等の環境整備などを担う市町村に対して独自に県単独補助金で支援をしており、緊急の対応として、今年度に限ってはパトロールなどに要する経費の補助上限額を撤廃するなど、熊による人身被害の拡大防止に努めています。  そこでお聞きしたい。富山県が伊藤大臣に緊急要望した熊被害防止対策に関する財政的な支援と、熊に関する生態調査等の実施に対していかに対応しているか、お聞きします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  十一月九日に、新田富山県知事及び山本富山県議会議長から、熊被害対策に対する財政的な支援及び熊に関する生態調査等の実施について御要望をいただいたところでございます。  環境省としても、熊による人身被害が増加している地域への緊急的な支援が必要と考えております。十一月から熊対策専門家緊急派遣事業を開始してございまして、富山県からの要請を受けて、同地へも熊対策の専門家を派遣する準備を進めてございます。二十一日あるいは二十四日に専門家を派遣する予定でございます。そして、いただいた御要望も踏まえて、令和五年度の補正予算案において、人の生活圏に出没する熊の生育状況調査や捕獲手法の検討、また人の生活圏への出没防止対策など、都道府県による取組を緊急的に支援するための予算を計上しているところでございます。  引き続き、富山県を始め被害が増加している地域の御意向を踏まえながら、関係機関と連携し、必要な支援を検討してまいりたいと、そのように考えます。

中田宏自由民主党

○中田宏君 環境省では、今年度の緊急対策として、十一月一日から熊の出没地域に専門家を派遣する熊対策専門家緊急派遣事業を実施をするとともに、今年度補正予算案に熊緊急出没対応事業として七千三百万円を計上して、市街地、住宅地周辺の熊類の生息状況調査、捕獲方法の検討などの取組を支援するということでありますけれども、それぞれの事業が期待されているその効果を伺いたいと思います。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。  先ほど大臣から御紹介ございました、まず熊の対策専門家緊急派遣事業でございます。都道府県、市町村から要請を受けまして熊の専門家を派遣するものでございます。現時点で十六自治体から問合せございまして、富山県含めて四自治体に専門家の派遣を調整中でございます。派遣された専門家が人の生活圏への熊類の出没防止対策に関して助言をすることによりまして、熊類が冬眠に入るまでの間の被害対策に役立てていただくということを期待してございます。  それから、令和の五年度の補正予算に計上しております熊緊急出没対策事業につきましては、これは都道府県に取組を緊急的に支援するものでございますけれども、人の生活圏に出没するおそれがある熊の生息状況の把握でありますとか捕獲手法の検討等を支援をいたしまして、これらの成果を踏まえて、さらに全国的にも対策を検討、実施することで、来年春以降、つまり冬眠から覚める頃でございますが、来年春以降の被害対策に資するということを期待をしてございます。  引き続き、都道府県等の要望をお聞きしながら、必要な支援を検討してまいります。

中田宏自由民主党

○中田宏君 今、全国的にという話がありましたけれども、熊をイノシシやニホンジカと同様に国の指定管理鳥獣に指定すべきという要望も、全国各地、被害が相次いでいる県から出されております。  伊藤大臣は指定管理鳥獣の指定について検討を省内で既に指示をしたということでありますけれども、今後の対応を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 十一月十三日に、北海道東北地方知事会の達増岩手県知事、鈴木北海道知事、猿田秋田県副知事から、熊の指定管理鳥獣への指定について御要望をいただきました。指定管理鳥獣への指定の要望については重く受け止めておりまして、十三日当日ですね、事務方に具体的な検討を指示したところでございます。  指定管理鳥獣への指定は、熊類の保護、管理上の大きな転換ともなります。このため、初めから結論ありきではなくて、熊類の最新の生息状況等を整理し、専門家の意見をお聞きし、科学的知見に基づき、遅くならない時期に判断することが重要というふうに考えてございます。

中田宏自由民主党

○中田宏君 いずれにしても、各地域の実情を踏まえて、今年度補正予算案や既定予算を活用して、必要な支援をすることを要望しておきたいと思います。  さて、熊の大量出没の背景には、本年がブナなどの堅果の凶作であることが挙げられると思いますけれども、毎年の気候変化だけではなくて、里地里山の荒廃や耕作放棄地などの増加によって人と熊の生息地域を隔てる緩衝地帯がなくなりつつあるということもその要因かと考えます。いわゆるアーバンベアと言われる個体など町に現れることが常態化して人命が脅かされるケースでは、これは駆除が必要だと考えますけれども、生態系を保全して野生動物とのすみ分けを図っていくということが本質的な課題かと考えます。より広く考えれば、保全する森林等の生態系を含む地域全体の生態系の中で、人間もまたその一員だということであります。  そこで、ここからは生物多様性について問うていきたいと思います。  二〇二二年十二月の昆明・モントリオール生物多様性枠組の採択を受けまして、二〇三〇年のネイチャーポジティブ実現を目指して、我が国は、生態系の健全性の回復など五つの基本戦略を掲げた生物多様性国家戦略二〇二三―二〇三〇を世界に先駆けて本年策定して、ネイチャーポジティブ経済移行戦略の策定を本年度中に予定をしています。現在、この策定はいかなる進捗にあるのか、お聞きします。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。  議員御指摘のネイチャーポジティブ経済移行戦略につきましては、今年度中に策定をすべく現在検討を進めてございます。本戦略の狙いといたしましては、ネイチャーポジティブの取組が企業にとって単なるコストアップではなく、自然資本に根差した経済の新たな成長につながるチャンスでもあるということを示すという狙いがございます。  その進め方でございますけれども、具体的には、学識経験者や企業、金融機関、NGO等から成るネイチャーポジティブ経済研究会におきまして、ネイチャーポジティブとビジネスに関する国内外の状況、ビジネス機会と市場規模、企業の取組の方向性、国の施策の方向性について御議論をいただいてございまして、関係省庁とも連携の上、今年度中に策定を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

中田宏自由民主党

○中田宏君 二か月前の九月十三日に、プラネタリーバウンダリー二〇二三が公表されました。これは、ドイツ・ポツダム気候影響研究所のヨハン・ロックストローム所長らの研究グループが二〇〇九年から研究発表しているものでありまして、前回の二〇一五年の発表から約八年ぶりに内容が更新をされたものであります。プラネタリーバウンダリーは、さきにも触れた我が国の生物多様性国家戦略二〇二三―二〇三〇の一ページ目、本戦略の背景でも引用されています。また、九月に発表されたTNFD、いわゆる生物多様性に関する企業財務情報の開示ルールの報告書の冒頭でも言及をされています。  すなわち、今後各方面の国際的な合意形成や政策形成に影響を与えるということが予見されます。この論文、どういうものかというのを一言で言いますと、地球が自力で処理、再生できる循環再生の限界を各分野ごとにどの程度超えているか、あるいは超えていないかということを分析しているんです。  今回初めて九つのシステム全てが評価されました。その内容について環境省は現時点でいかなる評価か、お聞きをしたいと思います。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) どちらがお答えになられますか。  環境省鑓水総合環境政策統括官。

鑓水洋環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(鑓水洋君) お答えいたします。  プラネタリーバウンダリー、いわゆる地球の限界とは、人間活動による環境への影響が人間が安全に活動できる範囲内にあるか、九つの指標を用いて評価を行ったものと承知しております。二〇二三年の報告書では、六つの指標につきまして人間が安全に活動できる限界を超えるレベルに達しているという結果であったと承知しております。  この考え方につきましては、平成三十年に閣議決定いたしました第五次環境基本計画においても紹介しておりまして、この研究を踏まえまして、環境、経済、社会の各分野の課題を同時解決し、統合的に向上していくとの目標を掲げて各分野の政策を推進しているところでございます。  また、環境白書におきましても、平成二十九年版、三十年版、それから令和五年版におきまして、研究結果の一例として紹介させていただいております。  現在、検討中の第六次環境基本計画におきましても、これからの環境政策の方向性といたしまして、環境収容力を守り、環境の質を上げることで経済社会の成長、発展を目指すこと等の議論をしてございますけれども、プラネタリーバウンダリーの研究につきましては、人類の活動が地球の環境収容力を超えつつあることを示す材料として参考にして議論させていただいているところでございます。

中田宏自由民主党

○中田宏君 委員の皆さんには資料二を御覧いただきたいと思うんですけれども、一番右の二〇二三が今回アップデートされたものであります。真ん中に緑の円がありますが、これ地球を表しているんですね。この緑の地球の内側に収まっているものについては、地球が自力で処理、再生できるという定義になります。これを超えているオレンジや赤は、地球の限度を超えたということになります。特に目立って地球の限度を超えたというふうに見えるのは、生物圏の一体性、生物地球化学的循環、新規化学物質の三つですね。  生物圏の一体性においては、例えばこういうことです。昆虫や動植物による貢献が急速に失われているということを指していますから、蜜蜂の花粉媒介がなければ人間の食している野菜類や穀物の七割が失われるわけですけれども、その蜜蜂が農薬や殺虫剤によって減少しているという影響を指しています。  生物地球化学的循環においては、窒素生産量が限界値を超えて安全圏内に戻せないということを意味しているんですね。ですから、一言で言えば、これは化学肥料の使い過ぎで本来の循環システムを破壊してしまっているということであります。  また、新規化学物質は、石油由来の合成化学物質などの影響を表しています。  先ほども述べましたけれども、プラネタリーバウンダリーは国際議論で大きな影響を及ぼします。昆明・モントリオール生物多様性枠組の議論の科学的根拠は政策プラットフォームであるIPBESが二〇一九年に公表した地球規模評価報告書というものになりますが、ここに引用されたのもプラネタリーバウンダリーでした。その意味では、今後の国際的な議論を経て経済ルール等に反映されていく可能性があると考えていった方がいいというふうに思います。例えばですよ、農業や、化学肥料に頼ったそうした農業の方向転換が必要になるということがあるかもしれません。  要は、今後の我が国の経済活動や企業経営に影響している、影響してくるということを考えなければならないわけで、我が国においては、先回りして議論して、国際的なルールメーキングにも深く関与していくということが肝要かと私は思いますので、その方向性を先取りする施策推進が重要かと思いますけれども、この点いかがでしょうか。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。  プラネタリーバウンダリーに関します議員の御指摘はもうそのとおりでございまして、まさにこのプラネタリーバウンダリーの考え方が、昨年末の昆明・モントリオール生物多様性枠組の議論におけます主要な科学的根拠の一つであるIPBESの二〇一九年の報告書に記載されるなど、国際的議論にも非常に大きな影響を及ぼしているという認識を持っております。我が国におきましても、議員御指摘ございましたけれども、今年の三月に策定いたしました新たな生物多様性の国家戦略、こちらでも引用いたしまして、二〇三〇年までのネイチャーポジティブ実現に向けた取組というものを開始してございます。  環境省といたしましては、我が国におきます生物多様性の保全及び回復の取組といったものが適正に評価されますよう、国際的な発信というものも強化をしなければならないと思っておりますし、国内的な議論というものも更に進めていく必要があると考えてございます。産業界、金融界、それから多様な経済界等の動向、国際動向も含めて注視をいたしながら、ネイチャーポジティブ経済移行戦略等の策定を進めてまいります。

中田宏自由民主党

○中田宏君 今年五月に我が党が、地球温暖化対策調査会の提言として、NXへ実行の時というものを発表しました。自然資本の損失は経済社会や経営のリスクであるとする一方で、経済成長のチャンスでもあるということを認識して官民が連携して取り組むべきだというふうに提言をしています。  誠に私、そのとおりだというふうに思うんですね。そうした価値観、すなわち環境施策が経済を発展させていくんだという覚悟で私は臨んでいくべきだというふうに思います、我が国も、そして環境省も、そして環境大臣もと、こう考えるわけでありまして、この点、環境大臣のリーダーシップ、是非お願いしたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げたいと思います。  委員御指摘の自然資本の保全に取り組むことが経済成長の新たなチャンスであるという認識、私も共有してございます。  例えば、世界経済フォーラムで挙げられたビジネス機会としてのネイチャーポジティブの取組を日本に当てはめて環境省で試算したところ、二〇三〇年時点で年四十七兆円のビジネス機会が新たに生まれたと推計されているところでございます。さらには、自然資本の保全については世界的にも関心が高まっており、今年四月のG7気候・エネルギー・環境大臣会合において、我が国主導でG7ネイチャーポジティブ経済アライアンスを立ち上げ、日本の、日本企業の取組を含む先進事例の共有を行ったところでございます。また、日本企業の取組が国際的にも適切に評価されるように、国として施策の方針を示すネイチャーポジティブ経済移行戦略も策定中でございます。  こうした施策を通じて、環境施策によって経済成長はもたらしていくという、それを実現してまいりたいと思います。

中田宏自由民主党

○中田宏君 脱炭素の議論は、EUが二〇三五年までにハイブリッド車も含めてガソリン車の販売を禁止して電気自動車にシフトするという、そうしたルールになっていったわけですよね。最近その見直しもEUでは出てきていますけれども、いずれにしても、日本の自動車産業が対応を迫られてきたことはこれ間違いないわけであります。  元々は環境負荷が大きい、少ないということを電気自動車が、電気自動車なのか、あるいはガソリン車なのかということは単純に論じられないはずだったんですけれども、それでも、これによって、自動車会社の経営や、ひいては日本の経済、大きな影響を受けたわけですね。  その意味で、この生物多様性の議論においては、先ほども言いましたけれども、我が国がルールメーキングの側に回っていくことも必要でありますし、また、そのメーキングをしつつ先取りして我が国がしっかりと経済成長につなげていくということもこれまた極めて重要なことでありますから、今大臣には御答弁いただきましたけれども、是非良きリーダーシップを発揮していただきたいと思いますし、また、本委員会でも委員の先生方とこうした議論を是非進めてまいりたいと思います。  終わります。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 立憲民主・社民の水岡でございます。  今日は、伊藤大臣に初めて御質問をする機会を得ました。私も政治経験それほど長くないので、伊藤信太郎大臣のお人柄を知る立場にはないので、今日はお人柄も含めて、大臣の本音といいますか、心のうちを是非吐露していただいて、できるだけ分かりやすい言葉で国民の皆さんにも伝わるように御答弁をお願いをしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず最初に、大臣は非常に輝かしい学歴をお持ちであります。慶応の大、院、それからハーバード、そしてフランスのソルボンヌ、そういった経験をお持ちだし、それから日本の大学においても教鞭を執られた大学が幾つもある。そういった意味で、もういろんな方面から伊藤信太郎さんを待望する声が私は強かったんではないかなと思うんですが、なぜに政治家になられたんですか。ちょっとその辺りをお聞かせください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 大変重要な御質問、ありがとうございます。  私は、幼少期から、人生の意味というのはどこにあるのかということを常に自問したり、また多くの方と討論もしてまいりました。その中で、人生の意味、たくさんあると思いますけれども、やっぱり、自分がする行動、あるいは、言葉を換えれば仕事、職業が、やっぱり自分以外の他者あるいは自分以外のほかの世界にとって有効であると、まあもっと格好よく言えれば、そういうことをもっとポジティブに、明るくすると、そういう仕事をすることがやっぱり自分の人生の意味である、あるいはまた存在理由であるというふうに考えてございます。いろいろな職業があります。それぞれその職業が果たす役割によって、その職業に就かないほかの皆さんや国の内外を含むいろいろな社会がポジティブにというか、良くなっていると私は信じております。  そういった中において、政治という仕事は、ある意味においては、国のルールであるとか、あるいはその国の中における基本的な方向性であるとか、あるいは日本という国が地球社会においてどういう役割をすべきかということに対して非常に主体的に関わる仕事だというふうに私は考えます。  そういう意味において、私も確かに複数のいろいろな職業や、多少なりとも多様な経験がございますが、そういったものも生かしながら、そういう判断する場合において判断し、また行動することが私の人生の意義あるいは存在理由として大事であると、そういう観点から政治家という仕事を選んだところでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 私なりに少し理解できたように思います。  結果的に今、その政治家を選ばれて、その経験ももう七期とお聞きをいたしますから、非常に長い政治経験を積まれてきているというふうに思うわけですが、そういった政治経験の中で培われてきた伊藤大臣の政治信条であるとか、あるいは重要視をしてきた政策であるとか、そういったものがあると思うんですが、簡単にちょっとお聞かせいただけませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) これは政治家になる前から一貫してある私の信条なり思想ですけれども、物事を判断する、それは大きい判断も小さい判断もあります。判断すれば、その判断によっていいなと思う方あるいは社会的なグループと、いや、それによって損したとか良くないと思う人やグループは必ずあります。そういった中において、やっぱり、その損したなとか良くないと思う人は、ゼロにできるかどうか分かりませんけれども、なるたけ少なくなるような判断をするということがまず大事だろうと思います。  それから、政治の役目は、もちろん通常時もありますけれども、災害時あるいは緊急時においてスピード感を持って決断し、そのことによって被害をあるいは犠牲者を最小化するということが政治の大きな役目だろうと思います。  私は宮城県の出身であって、東日本大震災のときに海から非常に近いところにおりまして、もうちょっと五分高台に上がるのが遅かったら私はここに今立っていないと思うんです。ですから、そういう意味において、やっぱり復興という問題、これはやっぱり人の命を守る、またこれから気候変動もあり、またパンデミックもコロナ以外も来るかもしれません。そういったときに、しっかりとした復興政策、そしてまた、復興政策において得られたいろいろな知見を、今後起こり得るかもしれない災害、パンデミック等に対してしっかり生かしながら適切な政策を形成していくということは、多分私の大きな役目だろうと思います。  それから、もう一つ言えば、おかげさまで私も、多少なりとも海外の経験や外交の経験もございます。でありますので、今は環境大臣の職にあるわけでありますけれども、環境外交という意味においても、地球というのはつながっているので、日本もしっかり環境政策を進めなきゃなりませんけれども、同時に、世界の百九十以上の国がやっぱりできれば同じ土俵に立ってみんなで地球社会を守っていくんだということを形成しなければなりません。それも余り時間がないんですね。百年も待っていられないんです。ここ数年で、できればやらなきゃなりません。  そういう意味において、やっぱり環境外交というものの重要性は近年非常に高まってきていると思うんです。ですから、私の過去のいろいろな外交や国際局長や、また海外在住時の、あるいは海外における勉学や政策活動の経験も生かしながら、環境外交もしっかり進めてまいりたいと思います。  それで、もう一つ環境について申し上げれば、ちょっとお答えが長くなって申し訳ありませんけれども、環境というのは同心円の問題だと思うんです。私たち一人一人がどういう行動をするか、あるいはどういう価値観で行動するかということが、地域なり、あるいは企業なり、あるいは自治体なり、国なり、そして地球社会全体になるわけですね。  ですから、そこも含めてやっぱり環境を考えるときに、やっぱり全世界の皆様がなるたけ納得いくようなフィロソフィーというか、価値観や哲学を持って皆さんに話しかけるということが国の内外を問わず大事だろうと思っています。  ちょっと個別の政策分野というよりは私のその基本的な考え方を申し上げましたけれども、そういうことでございます。ありがとうございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 様々な分野のお話をいただきました。  私、少し分からないのでお尋ねするんですが、伊藤大臣のホームページを拝見をして、これまでどういう政策を唱えてこられたのかなというふうに見ました。  私、ちょっと理解できないんですけど、伊藤さんの七つの政策の柱というのが書いてあるんですね、ホームページにね。環境問題は出てこないんですよ。これ、どういうことなんですかね。この辺り、ちょっと教えてほしいんですけど。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 確かに環境というワードは出てきませんけれども、今、前段私が話したことと非常にリンクしていると思います。  要するに、人が幸せに生きる上において、今、環境問題を考えないということは全く不可能だと思うんです。ですから、人が幸せに生きる、あるいは持続可能な社会を形成するという意味において、環境問題は私の中心課題であるということを申し上げたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 環境大臣になられたわけですから、政治家としてのアピールの中でも、また環境省を統括をする政治家としても、環境問題、本当に前面に出してしっかりとやっていくんだということをお示しになっていただきたいな、そういうふうに思うところです。  で、その七つの政策の柱をずっと細かく見ていきますと、なるほど、異常気象という言葉は一回だけ出てきますね。この異常気象としては、これは農水問題として異常気象を捉えている、あるいは鳥獣被害対策ということを捉えておられるということで、環境問題が政策と全く懸け離れているというわけじゃありませんが、やっぱり、取り上げ方がやっぱり少ないのは非常に心細いと、こういうふうに言わざるを得ないと思うんですね。  それで、そこで聞くんですが、今回の大臣の所信を改めて私、読み返しました。何で少ないんですかね、環境問題。私、前西村大臣に、もっと環境問題一生懸命やってくれよと、もうがんがんこう委員会で言いました。大声を上げたこともありましたが、その西村大臣がたくさん割いていましたよ。  なぜ伊藤大臣は、所信に環境問題の中の気候変動であるとかですね、そういったことについて言及が少なかったんですか。それは何か意味があるんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御指摘、重く受け止めたいと思いますけれども、私は別に、環境問題が私の関心の端にあるというふうにはまず考えておりません。  それで、環境大臣に就任したわけでありますけれども、今、環境問題というのは、何というのかな、今申し上げたように、地域のそれぞれの課題、まあ農林もありますし地域創生もありますけれども、それから地球全体の課題まで全部が連携しているというか、一つの縦割りではないんですね。  ですから、そういった中で、前段で申し上げたように、震災復興ももちろん環境問題と非常に密接な関係がありますし、それから環境問題そのものは、二酸化炭素の排出削減は非常に重要でありますけれども、統合的なアプローチというものが必要でありますし、それから、先ほどのお答えで申し上げたように、環境外交と、そういったことも大事であります。  そういうことで、私としては環境問題を、今環境大臣ですから、中心に政治活動をしてまいりたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 今、世界では、気候変動という言葉よりは気候危機という言葉の方を使っております。環境省も気候危機という言葉を使い始めましたよね。ところが、伊藤大臣、気候危機という言葉をお使いにならない。私は、是非、もっと大臣として、気候危機なんだと、気候非常事態なんだということを、もっともっと大臣が先頭になってアピールをしてほしいというふうに思うんですね。  大臣、御存じのように、今年はエルニーニョの上を行くスーパーエルニーニョと言われていますね。ですから、来年の夏にかけてとてつもない異常気象が起きる可能性が今あると言われているんですね。ですから、来年の夏にかけて異常な熱波あるいは洪水、もう巨大台風、そういったものが来年にかけて日本を襲うことが今物すごく懸念されているわけですよ。  環境省として、大臣として、国民の皆さんに、もっとこれは危機なんだと、これ大変ですよと。その備えもしなきゃいけないし、それは短いスパンもあるけれども、長いスパンで、二〇三〇年、二〇三五年、二〇五〇年というスパンもあるけれども、今我々は何をしなきゃいけないか、伊藤環境大臣として今何を国民の皆さんに訴えるか、ここ大事だと思うんですが、大臣、何か一言ありますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 用語の選択については、御発言を受け止めて適切に対処してまいりたいと思います。  先ほどの話と少しかぶりますけど、環境と復興というのは非常に重要でありますし、福島の問題、非常に大きいわけでございますので、私は、大臣就任直後に福島の、福島県及び各町村を訪問して、内堀知事や各町村長からの意見あるいは現状をお聞きして、特定帰還区域における除染、除去土壌の県外処分に向けた理解醸成やALPS処理水に係る海域環境モニタリング、そういったもの、それからまた、福島の産業、町、暮らしの創生に向けた未来志向の取組をまずしっかりと進めてまいりたいと思っています。  それから、さっき申し上げたように、統合的アプローチというところですね。申し上げましたように、環境問題というのは相互に関連しているんですね。CO2の排出だけの問題で、それは大きな問題ですけれども。ですから、様々な経済社会の課題とも密接に絡み合う複合的な問題であるからこそ、課題ごとの縦割り的な個別対応だけでなくて、統合的な視点で取り組んでいく必要があるというふうに考えてございます。  具体的には、プラスチックや金属の資源循環の推進を通じて脱炭素を実現すると同時に我が国の企業の競争力を強化していくことや、地域脱炭素の推進によってCO2の削減だけではなくて地域で新たな雇用を生み出していくこと、それでまた、自然共生サイトの認定等を通じて生物多様性の保全を図りながら地域の魅力を向上させていく、こういった、これらは一例ですけれども、統合的アプローチが必要だと思います。  そして、これも先ほど言ったことのちょっと繰り返しになりますけれども、取組は、地域や企業の取組が我が国全体の経済社会の在り方、また地球全体の未来につながるという意味において、個人、地域、企業、国、地球が同心円の問題であると考えてございますので、こういった方向性を備える新しい環境基本計画の検討を進めてございます。  そして、環境外交ですね。特に今年、今月の末に開催されるCOP28では、パリ協定に基づく世界全体の取組の進捗評価、いわゆるグローバルストックテークが初めて行われる重要な会議でございます。今後の気候変動対策を加速させるものになるように、諸般の事情が許せば、私自身も参加し、積極的に議論に参加し、できれば主体的にいろいろなものが前進するように活動してまいりたいと、そのように考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣、そういったCOPが開かれるとか、そういうことを今おっしゃっていただく、事情が許せば参加したい、それを聞きたいんじゃなくて、参加したら私はこれを言いたいとか、これを実現するんだという気概があるんだとか、そういうことをお示しをいただきたいと私たちは思っているわけですよ。  さて、今、中田委員からも、先ほど熊の問題についての御質問がございました。どうしてもこれ聞いておきたいので、その問題に移りたいと思うんですが、大臣、先ほどもお答えになりました指定管理鳥獣に熊を追加をすると、こういう問題、これ、遅くならない時期にすることが重要だとおっしゃったんですね。これ、本音ですか。本音だったら、大体こういうものは、もう遅くとも年内にとか、そういうことを言うのが本音の部分だと思うんですけど、これ、どうですかね。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 本音で申し上げますけれども、この指定管理鳥獣に、への指定するかどうか、これ、何でしょう、してほしいという県、あるいは皆さんも多くいらっしゃいます。しかし、そうじゃない御意見もあるわけです。それから、指定管理鳥獣に指定するに当たって、今までのいろいろな流れや、要件と言うかどうか分かりませんけれども、状況があります。それに対して、今回の人身被害が広がっている熊類がどのようなことになるか。これは、やっぱりエビデンスを見なければなりません。いろいろなエビデンスがありますけれども、分布状況だけではなくて、生息状況とか、あるいは、なぜ熊がこのように人身被害を起こすような市街地への出没が多くなったとかというのは、そういうことを勘案して指定管理鳥獣にするかどうかというのを決めなきゃなりませんので、それにはやっぱり私一人の意見ではなくて、専門家の意見なり、そのエビデンス調査と、そういうものも掛かりますので、今のところ、なるたけ早い時期にというお答えになるわけでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 あのね、大臣、中田委員が示されたこの資料、御覧になりましたか。今年もう百八十人超えているんですよ。亡くなられたり、傷つけられて重傷を負われた方が今年は過去最高の百八十人もう超えているんですよ。どこかの新聞には、百八十六だったか何か出ていました。そういう方々の目の前に、大臣はそんなこと言えます。エビデンスを調べてみないと軽々に判断できないなんていうことを言えますか、こんなことを。  何も、この指定管理鳥獣に熊を加えたら熊を皆殺しにしろということじゃないでしょう。大臣、そうでしょう。だから、皆殺しにしろということだったら考えないかぬ。だけど、皆殺しじゃないんですよ。  要するに、人間に危害が加わるような、人間の命やそういったものを脅かすことにならないように、いろんな手だてをするための予算を付けたり、決まりをそこに付けたりすることで安全を図ろうとすることを皆さんが要望したんじゃないですか。富山県も含め、岩手県も、北海道も、東北地方の方々がわざわざ東京の大臣のところまで来られて要望したのはそういうことでしょう、大臣の前で。今のような答弁されましたか、余りにもそれは命を落とした人たち、国民の皆さんに、僕はやっぱり冷たい言い方だと思うんですよ。  それで、私も、じゃ、この指定管理鳥獣というのに熊を加えることは難しいのかって調べたんですよ。これ、法律じゃないですよね、でしょう、法律じゃないですよね、これ。だから、要するに、環境省の省令を変えて、そして、それを閣議決定すればいいだけの話でしょう。違いますか。だから、大臣がもうこれは大事だと言って環境省の省令を変える、それを内閣が承認すればいい。もう、一日でできますよ。大臣、どうですかね。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 北海道あるいは東北の知事がお見えのときも今言ったことは申し上げました。  それから、指定管理鳥獣に指定するというのは、もちろんこの大変な人身被害が起きている、それを食い止めるために一つの有効な方策だと私は思いますので、ただ、先ほど申し上げたように、世の中にはその反対の意見もございます。ですから、変えるに当たっては、やはりエビデンスを調査してやるということが、国の方針で決めるというのはそんなに、私がああそうだなと思ってぽんとやれるものではありません。しっかりエビデンスを調査して、また専門家の意見も聞いて、慎重に、でも、なるたけ早く判断すべきものだというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣、これ、与野党超えての話ですよ。何も大臣がぽんとやれとかということじゃなくて、大臣のバックには物すごいたくさんの環境省のエリートがいらっしゃるじゃないですか。もうとっくに調べは付いているでしょう。そんな、今から調べるなんて、今からエビデンスをそろえるなんて、そんな悠長なことをどこの役所がやるんですか。もうそんなのみんなそろっていますよ。だから、あとは大臣の政治決断ですよ、そんなの。格好よくやってくださいよ。もう、すぐやりました、今までの大臣にはできなかったけど私はやりましたって是非言ってください。どうですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私の認識では、その判断に至る十分なエビデンスが環境省に既にあるというふうには認識しておりません。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 いや、それは被害を被った人たち、あるいはそういった困難な状況にある都道府県の人たちにかなり失礼な話だと私は思いますよ。私は撤回された方がいいと思いますが、やり取りをしていても時間が過ぎてしまうので。  この熊の問題、これ、私、資料を皆さんにお配りをいたしました。資料一でちょっと見ていただきたいんでありますが、この二つの写真が載っていまして、上の写真のちょっと下の二行のところにハンターの人が語っているんですね。  熊が出たから出ていったって、パートの金額しか出ないんだから。つまり、パトロール、熊パトロールに四時間以内の出動だったら六千円しか出ない。一時間当たり千五百円のパートの、何というか、賃金以下の費用しかもらえない。ここに書いてあります。パートに行くのに命懸けて、そんなばかげたことやってられるか。本音だと思いますよ。たとえ四時間を超えて一万二千円が出たとしても、この人たちは何もそれが本業ではないです、ほとんどの人が。だって、それで飯食っていけるわけではないからね。だから、ほかにお仕事を持っているわけですよ。お仕事を持って、熊が出たから、もうハンターとして退治に出てほしいと頼まれるから、お仕事を休んで行かれるわけですよ。もう休みが、もう公休がない、年休がないからもう行けませんというハンターいっぱいいらっしゃるらしいです。  そして、行っても、例えば下の写真では、北海道での慰労金が、浦河町というところで一万円、栗山町で二万円、沼田町で五万円。この後藤さんという方が語っておられるこの町では、それは出ないという話です。つまりロハですよ。本当に、熊が出て、銃さえあれば絶対危害が加えられないなんてことはあり得ないからですからね。銃を持って出ていっても死ぬ可能性だってあるわけですよ。そういうことの中でいえば、早くそういう指定をしながら、こういったことにもいろんな交付金が使えるようにするというのが今の環境大臣に求められていることだと思いますよ。  で、やっぱりエビデンスとおっしゃる。まあそれも一つの考え方としましょう。そうしたら、早く現地の人を呼んでヒアリングしたらどうですか。もう北海道だとか東北では、もう毎週のように皆さんが集まってフォーラムをしたりいろんな対策会議をしたり、どうしたらいいんだろうかといって悩んでおられますよ。そういうフォーラムたくさんあります。そういうフォーラムの人を即座に呼んで、もう聞けばいいじゃないですか。聞いて、エビデンスをもっともっと広めて、多くして、あと二週間以内にやる。どうですか、大臣。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員の御指摘、重く受けたいと思います。  ただ、私がエビデンスと申し上げたのは、人身被害、あるいはその熊の出没状況、あるいはその猟友会を始めとするハンターのエビデンスだけではございません。熊がどうやって本来その奥山にいたものが市街地に出てきたのか、あるいは、その熊というのは別に県境にかかわらず動きますので、どうしているのか、熊はどういうところで出産しているのか、そこも含めた生育調査が必要でございます。  要するに、熊の個体数、あるいは熊が市街地で人身に影響を与えるということを防ぐためには何が一番効果的な方法かということを、やはりエビデンスを持って検討する必要があると。その一つの方法として、もちろん指定管理鳥獣の指定という、指定管理鳥獣の指定ということもありますけれども、そこも含めて環境省として迅速に政策を推進してまいりたいと、そのように考えます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣がどの辺りで御決断をされて、指定という閣議決定をしていただけるかで、大臣の本気度が分かるんではないか。また、熊の被害によって命を落とされたり大けがを、重傷を負われている、そういった人たちの家族に対する思いが、何というか、実現するか、それを確認をしたいというふうに思いますし、一日も早い決断を私は期待をしていきたいというふうに思っております。  時間がなくなってきましたので、さらにまた質問を続けていきたいと思います。  ちょっとお聞きをします。  気候変動問題の方にちょっと話を持っていきますが、大臣、率直にお伺いするんですが、まあこれは隣にお座りになっている副大臣や政務官の皆さんにもちょっと是非自分で考えていただきたいと思うんですが、大臣ね、気候について研究をしている科学者いらっしゃいますね、気候科学者といいますか。そういう科学者がおっしゃることを信じますかという問いを今大臣に申し上げたい。強く信じる、信じる、どちらでもない、余り信じない、全く信じない、五段階だったら大臣はどうですか、あるいは副大臣、政務官はどうですか。  気候について研究している科学者が言うことを信じますかという素朴な疑問に対して、大臣のお答え聞かせてください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私も多少研究領域にいた人間から申し上げると、研究者は複数おります。また、複数の研究機関があります。その間で必ずしも見解が一致しておりません。  したがって、その研究者が言うことというのを一からげに五段階評価するというのは適切でないと思うので、発言は控えさせていただきたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 いや、なかなか興味深い御返答ですね。いや、科学者が言うこと、科学者にもいろいろ言うから、いるから、それを一概に信じる、信じないと言えないとおっしゃいますね。だから日本の環境政策進まないんですかね。これ、環境省の皆さんは恐らくそういう大臣の言葉と同じでは私はないと思うんですよ。  じゃ、ちょっと、今日、聞き方を変えましょう。  日本の方は、日本人ですよ、日本人大体を考えたときに、気候科学者の言うことを信ずる、信じていくというのが日本人ではないかなと思うんですが、大臣が思う日本人観は、強く信じる、信じる、どちらでもない、余り信じない、あるいは全く信じない、この五段階であったら、日本の国民の皆さんはどんなふうになっていると御想像されますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) その質問に直接お答えする前提として、気候変動に対する世論調査があります。やっぱり九〇%の国民は気候変動に高い関心を持っているという結果が出ております。そのことが、いわゆる委員のおっしゃる科学者が言っていることを一〇〇%信じているかどうかにイコールではないと思いますけれども、ニアリーイコールという部分があるんではないかなと推察いたします。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 これ、何でそういうことを聞いたかというと、世界の三十か国で調査をされた方がいるんですね。科学者のおっしゃることを信じますかということを世界三十か国で調べてみたら、インドの方は八六%の人が信じるか、強く信じるか。アメリカの方でも四五%の人が信じるか、強く信じるか。日本はどうだと思います。日本は実は二五%しかいないんですよ、強く信じる、信じる合わせても。つまり、日本人は四人に一人しか気候科学者の言うことを信じないというのが今の現実なんですよ。  だから、幾ら環境省が今の状態のように気候変動、気候危機、気候非常事態と言っても日本の皆さんは余り信じていないんですよ。のんきに構えているんですよ。私、スーパーエルニーニョの話をしましたけれども、あと一年以内に物すごい災害が起きる可能性もあるという危機感を、私は環境省がもっと言うべきだと思うんですね。  もう時間がなくなってきましたからちょっと違う観点から言うんですが、大臣は映画好きですよね。物すごく映画好きで、何か映画を御自分でも何本も作られたって、こういうお話なんで、聞くんですけど。大臣、今お忙しいから、まあ難しいかなと思うんですが、アメリカの二〇二一年の映画に「ドント・ルック・アップ」という映画があるんですよ、ディカプリオが主演している映画なんですけどね。  これ、どういう映画かというと、ある二人の科学者というか天体科学者が日本のすばる望遠鏡で星を見ていたら、ある日突然、偶然にもすい星を発見するんだそうです、すい星。で、そのすい星の軌道を計算して真っ青になるんですよ。地球に衝突するんですよ。エベレストぐらいの大きさなので、地球に衝突したら、全生命、人類だけじゃないですよ、全生命が失われるという危機が六か月と十四日後でしたか、にやってくるということが分かって、それを、その科学者たちはアメリカの大統領に言うんですよ、こんなことがあると。大統領を始めみんな信じないんです。みんなのんきで、ああ、もうそんなこともうどうでもいいみたいな。そんなことあり得るはずがないと言ってみんな信じないんですよ。でも、幾つか信じながら、まあ手だてを打とうということで核攻撃をしたりとか、まあこの映画は多少パロディーになっていたりブラックユーモアがあるので余りその真実味を適切に伝えているわけじゃないんですけど、私は、今の日本、今の地球はそういう状態にあるんではないかと思うんですよ。これ、気候危機の問題をもっと真剣に捉えないと、この映画は、実は六か月後に衝突をして、まあ、全ては書いてありませんけど、全ての命が失われたという結末のように私は見ました。  そういう必要が今あるというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私は映画好きでありますが、残念ながらその映画は拝見しておりません。  気候危機、確かに深刻だと思います。でありますから、日本としては、パリ協定に基づき、二〇三〇年までに四六%の削減、できれば五〇%の高みを目指しておりますし、二〇五〇年までにネットゼロの排出ということを掲げて、それを実行するために進めているわけでございます。  映画の話が出てきたから申し上げますけれども、少し前に「不都合な真実」って映画あったの、多分御覧になっておりますね。それは拝見しております。  以上です。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 もう時間がなくなりましたので、最後にします。  私の資料でも、資料二で、温室ガスは二%減でとどまってしまって、実際にパリ協定は遠い夢のようになってしまうんじゃないかという、そういう新聞記事を載せました。今日最初の質問も、まさにその二〇三〇年、三五年、五〇年に目標が実現できるのか、達成できるのか、もうこれは大変難しい状態じゃないかという御指摘がありました。今そういう状態なんですよね。  ですから、こういうことに対して本当に積極的に打って出ないと私たちの命はないわけですし、私たちは、私たちの命だけじゃなくて、私たちの子供や孫の世代、今、今年生まれた赤ん坊は恐らく二一〇〇年生きていますよ。その子供たちの未来を私たちがどうつくっていくかということは極めて大事ですよ。  私、最後に東京都のお話ししたかったんですけれども、東京都は、まあ私も好きなところ嫌いなところありますけど、物すごい取組しているんですよね、それは御存じのとおり。これはC40といって、世界の大きな都市が九十六個も集まって、もうとにかく国がやっていることを待っていたんじゃ駄目だと、自分たちの都市の都民を守らなきゃいけないということで、積極的にもう環境対策に踏み込んでいるんですよ。その結果が東京都の今のその太陽光パネル設置義務化なんですよ。  そういったものを見習いたいというふうに是非考えていただきたい、こんなふうな期待を込めながら、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。  環境大臣にまず質問をさせていただきます。  私の地元である東京、朝日政務官の御地元でもございますが、小笠原諸島がございます。小笠原諸島は一度も大陸とつながったことがない海洋島であり、固有種の宝庫、生物の進化を示す典型的な見本として世界的な価値を持つことが認められ、二〇一一年に、生態系の評価基準に合致するとされ、世界自然遺産に登録をされました。  一方で、その際に同時に登録を目指したものの、その時点では評価基準に合致すると認められないとされたクライテリア、地形・地質、生物多様性がございます。特に、認められれば日本で初となる地形・地質につきまして、小笠原の地質は世界で数か所しか見付かっていない珍しい鉱物を含む岩石が見られることを始め、専門家の視点で世界有数の価値が様々指摘をされております。しっかりと再評価をすべきと考えます。  改めて最新の情報、知見を収集し、研究者による調査研究を推進し、価値の再分析、評価を行って登録を目指していただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御質問ありがとうございます。  世界自然遺産の小笠原諸島は、現在進行中の生物進化が見られる優れた生態系の価値を有することがユネスコ世界遺産委員会に認められ、二〇一一年、世界遺産に登録されました。  一方で、今委員御指摘のように、当時は地形・地質及び生物多様性については世界自然遺産の価値としては認められなかったところでございます。  小笠原諸島を取り巻く状況にも変化が生じていることにも鑑み、環境省としても、自然環境の価値を再評価、その再評価を行うことは重要というふうに認識しておりまして、最新の情報、知見を収集するとともに調査研究を推進し、世界遺産の価値の再評価に取り組んでまいりたいと考えます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 できるだけ早期に取り組んでいただけますようにお願い申し上げます。  続きまして、食品ロスの削減について伺います。  食べられるのに捨てられてしまっている食品、大変もったいないことであります。また、食品ロスは、生産から廃棄まで環境にも大きな負荷を与えます。  国連の持続可能な開発目標が採択された二〇一五年、食品ロス、廃棄に関連する具体的なターゲットとして、二〇三〇年までに小売、消費レベルにおける廃棄半減、生産、サプライチェーンにおける食料損失を減少させるということが設定をされました。その後間もなく、公明党は、食品ロス削減プロジェクトチームを設置して、精力的に課題や先進的な取組の調査、ヒアリング、視察、政府の申入れや国会質疑を重ねながらこの問題に取り組んでまいりました。二〇一九年には、専門家や共に取組をしてきた民間の方々と超党派による国会議員の御協力をいただいて、議員立法による食品ロス削減推進法制定に至りました。  これまで、環境省を始め関係府省の政策も徐々に厚みを増して、事業者や家庭における食品ロス削減の取組は進んできたところでございます。資料にありますように、二〇一五年の食品ロスの発生量は年間六百四十六万トンでしたが、二〇二一年度には五百二十三万トンと減少傾向が見られます。  しかしながら、二〇三〇年度四百八十九万トンまで減少させるという政府の目標達成にはなお一層の取組が必要です。特に、二〇二〇年度からの食品ロス発生量の減少は、コロナ禍で外食が減った影響もあるのではないかと専門家から指摘をされています。経済活動が活発になってきた本年、これからが取組の成果が問われる正念場だと思います。  本日は、まず、食品ロス削減の意義と現状認識及び削減目標の達成に向けた伊藤大臣の御決意を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 食品ロスは、食生活の中で、子供、大人を問わず全ての国民の皆様から発生するものでございます。生活に身近な国民運動として社会全体に波及する観点からも、食品ロスの削減の取組は非常に意義があり重要だと考えております。  一方で、食品ロスを二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で半減し、今御指摘があった四百八十九万トンにするという政府目標の達成は予断を許さない状況でございます。そのため、食品ロス削減の取組を更に強化していく必要がございます。  こうした中、環境省では、食品ロス削減をデコ活、環境省が進めているデコ活ですね、の主要アクションの一つに掲げてございます。デコ活を通じて、食品ロスの削減等も含め、国民、消費者の行動変容、ライフスタイルの転換を強力に後押しするための取組を今般の総合経済対策にも盛り込んでいるところでございます。  引き続き、政府目標の達成に向けて、消費者庁を始めとする関係省庁とも連携し、一丸となって食品ロス削減の取組を進めてまいりたいと考えます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  食品ロスと並んで生活に身近な環境問題として、ファッションロス問題があります。ファッション業界は、大量生産、大量消費、大量廃棄により製造に係る資源やエネルギーの使用が増加し、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されるようになり、国際的な課題になっています。  資料にありますように、環境省の調査によると、一年間に国内で供給される量が七十九・八万トン、このうち六割が廃棄をされています。その大半が家庭から出ており、廃棄処理に係る自治体の財政負担も相当なものであると思います。また、環境省の調査によると、世界のファッション産業から排出されるCO2の四・五%が日本で供給される衣類によるものとなっております。  海外の取組を見ますと、欧州委員会では二〇二二年三月に持続可能な循環型繊維戦略を公表し、二〇三〇年までにEU域内で販売される繊維製品を、耐久性があり、リサイクル可能で、リサイクル済みの繊維を大幅に使用し、危険な物質を含まず、労働者の権利などの社会権や環境に配慮したものにするとの目標を掲げています。  日本の取組として、経済産業省において繊維製品における資源循環システム検討会で報告書が取りまとめられたものと承知をしておりますが、環境省の所管分野においてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。  ファッションロス問題に対する現状認識と削減に向けた大臣の御決意を伺います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 着るものといいますか、衣類は生活に必要なものでございます。ファッションロスの問題は、国民のライフスタイルと密接に関わる重要な問題であると考えてございます。  昨年の環境省の推計によると、今御指摘がありましたけど、我が国においては手放された衣類の約六割がそのまま焼却、埋立てされているところでございます。衣類の廃棄量そのものを低減させていくということが大きな課題でございます。  ファッションロスの削減を進めるためには、まずは衣類のリペアやリユースの取組など、衣類を廃棄せずに長く大切に着ることを促す環境づくりが重要でございます。私自身も、四十年前に買った服をまだ着ております。この前は再生された生地による服も買ったところでございます。  そういったこともありますけれども、加えて、国民の皆様の関心に持っていただき行動につなげていくためには、国民一人一人の意識啓発、行動変容の後押しが必要であると考えてございます。デコ活を始めとする国民の行動変容、ライフスタイルの変革に向けた取組を活用しながら、ファッションロス削減を始めとするサステナブルファッションの取組を促進してまいりたいと、そういうふうに考えます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 再生した繊維を使った洋服を着るとか、もう本当にそういうことも意識啓発の一つだと思います。  抜本的な解決には、繊維から繊維への水平リサイクルの新技術の開発など、産業面からも様々な取組を行っていく必要があると思いますが、一方で、大臣御答弁にありましたように、長く着られるものは着るとか、国民一人の意識、行動変容、ライフスタイルの変革というものも大変重要であると思います。  今大臣おっしゃられましたデコ活のように、身近なところで消費者も参加できる取組は有効だと考えます。例えば、子供服の、すぐ着られなくなってしまう、まだ着られるのにもう体が大きくなってしまいますから子供服はすぐ着られなくなるんですが、リユースクローゼットとして区内の子供服を回収して展示、譲渡しているといった自治体もございます。環境負荷の削減にも家計の負担軽減にもなることだと思います。  そうした様々な方法で回収やリユース、効果的なリサイクルに取り組む企業、自治体への支援を強化していただきたいと思います。滝沢副大臣、いかがでしょうか。

滝沢求自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(滝沢求君) ありがとうございます。  ファッションロス削減に向けては、生活者の方々が衣類を回収に出しやすい環境づくりに向けた取組が重要であると考えております。環境省では、使用済衣類の回収において先進的な取組を実施している地方自治体、公共団体や企業等に対し、技術的、財政的に支援を行う事業を実施しております。本年度は五件の団体を採択しております。また、令和五年度補正予算案にもサステナブルファッションの推進のための事業を盛り込んだところでございます。  引き続き、地方公共団体や企業等における衣類回収事例の収集や情報発信を行い、こうした取組を横展開進めるとともに、生活者の方々が衣類を手放す際にリユースなどの廃棄ではない選択をしやすい環境づくりに向けて地方公共団体や企業等の取組を後押ししたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  社会経済活動と地球環境を共生させていくために、サーキュラーエコノミー、大変重要であると思いますが、このサーキュラーエコノミーを支える根幹は、私は、資源、廃棄物回収処理業などの静脈産業で働くエッセンシャルワーカーの方々であると思います。  私は、頻繁に廃棄物処理業の現場を訪問し、お話を伺っております。燃料、車両、人件費の高騰、また人手不足、また炎天下の作業による熱中症のリスクなどを抱えながら、日々私たちの清潔で安全で快適な生活を支えてくださっていることに敬意を持っております。厳しい労働環境に加えて、近年、他職種で賃金上昇が進んでいる中、適切な賃上げを行わなければ働く人を確保し続けることができなくなっております。政府として、日本全体の賃上げを推進している中で、環境省が所管する廃棄物処理業においても適切な価格の転嫁がなされるように支援すべきと考えます。  改めて、廃棄物処理業の重要性及びそこで働く方々の賃金アップに向けた大臣の御決意を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 廃棄物の処理は国民生活にとって極めて重要で、身近で、一日も欠かすことのできないものでございます。廃棄物処理に関わる皆様の日々の業務は大変重要でございます。ここで改めて敬意を表したいと思います。新型コロナ感染症の感染拡大の下においても、廃棄物処理業を継続いただいた事業者の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。  廃棄物処理事業の継続には、人件費のほかにも、ごみ収集車を始めとする機材の維持費や燃料費などが掛かります。事業を確実に実施するためには、昨今の物価の状況などを踏まえた適切な処理料金が事業者に支払われることが重要でございます。廃棄物処理法においても、市町村が一般廃棄物の処理を委託する場合には、業務の遂行に足り得る委託料とすることが求められておりまして、今後とも適切な処理料金の設定が行われるよう市町村に対して周知を行ってまいりたいと存じます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  また、廃棄物処理業の方々から寄せられた声で、近年、災害が大変増えておりまして、その後の災害廃棄物の処理が速やかな復旧のために必要不可欠なものでございますが、事業者の方々の燃料確保について御心配の声が寄せられております。  災害廃棄物対策の体制整備の一環として、災害廃棄物を運ぶために必要不可欠な燃料確保についてどのように御検討されているか、国定政務官にお伺いいたします。

国定勇人自由民主党・無所属の会環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(国定勇人君) お答え申し上げます。  環境省では、地方公共団体の廃棄物部局に対しまして、災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引き、これにおきまして、防災部局等と連携をいたしまして、災害時におけます燃料の確保のための協定の締結を検討するよう求めているところでございます。これを受けまして、災害廃棄物処理計画に石油販売事業者との災害時の燃料供給に関する協定を位置付けることで発災時の災害廃棄物の処理に必要な燃料を確保できるよう備えている地方公共団体も既に複数出てきてまいるところでございます。  災害廃棄物の処理を着実に実施できるよう、こうした取組を他の地方公共団体にも広げてまいりたい、このように考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  続いて、廃棄物処理で発生する発火事故に関して伺いたいと思います。  資料にありますように、リチウムイオン電池等の二次電池やエアゾール製品、いわゆるスプレー缶などの混入が原因と考えられる火災等が頻発をしております。特に、リチウムイオン電池等の二次電池については非常に多く、廃棄物処理業者の車両や工場で火災が発生して大きな被害も出ています。一層の対策強化が必要だと考えます。  どんなものがどのような状況で発火しているか、年間件数、損失額の例を政府参考人に御説明いただきたいと思います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  全国の市町村を対象としまして令和三年度に行いました調査では、モバイルバッテリー、加熱式たばこといったリチウム蓄電池が使用された物品やスプレー缶に起因する火災等が発生していることが確認されております。そして、火災等につきましては、リチウム蓄電池やスプレー缶に衝撃が加わる状況、すなわち収集車両や破砕作業中の廃棄物処理施設で多く発生をしているところでございます。  これらの物品による火災等の令和二年度の発生件数でございますが、リチウム蓄電池に起因する火災等は一万二千七百六十五件、スプレー缶に起因する火災等は六百三十六件であったとの調査結果が得られております。損失額につきましては、例えばでございますけれども、令和二年に埼玉県上尾市で発生した廃棄物処理施設における火災では、復旧工事費として約四億七千七百万円、稼働停止の間の委託処理費として約五千万円を要したとのことでございました。  以上でございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 発火いたしますと、事業者の方々、労働者の方々の命また健康にも大きな影響が与えられますし、今御答弁にありましたように、清掃工場またパッカー車等にも本当に大きな損失額が出てしまうという、そういう問題でございます。  本来、ごみの中に混入してはいけないものを混入した側が責任を持つべき事故かもしれません。しかし、それを特定するということは大変難しいと思います。そうならないように、廃棄物の排出時に適切な分別回収を徹底するということが必要ですが、それを阻んでいる原因、これをどう捉えているか、環境省の見解を伺います。また、環境省は対策を進めるためのモデル事業も行ってきておりますが、そこで得られた効果についても伺います。

角倉一郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省におきまして令和三年度に行った調査においては、リチウム蓄電池を地方公共団体が分別回収している割合はまだ約五割にとどまっております。適切な分別回収を阻む要因といたしましては、こうしたことに加えまして、分別回収を行っている地方公共団体におきましてもそのことが広く認知されていないこと、また、リチウム蓄電池が廃棄物処理の現場で火災等の原因となっていることが広く知られていないことなどが考えられます。また、地方公共団体とは別に製造事業者等による回収も行われておりますが、そのような取組もまだ広く認知されていないのではないかと考えております。  このため、環境省では、令和三年度に分別回収の区分の見直し等による効果的な回収体制の構築や適切な分別を促す啓発等を支援するモデル事業を実施いたしました。その結果、例えば不燃ごみといった区分への混入量が減少するなどの効果を確認したところでございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 リチウムイオン電池等の発火事故を防ぐということは、エッセンシャルワーカーの安全を守ると同時に、損害を未然に防いで清掃事業者の経営環境を守るということにもつながる大変重要な取組であると考えております。  伊藤大臣に伺います。  適切な分別回収の実現に向けて、実効性ある方策を行っていただきたいと思います。御答弁をお願いいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員御指摘のとおり、廃棄物処理の現場におけるリチウム蓄電池やスプレー缶による火災事故等の防止、さらには資源循環の観点からも、適正な分別回収が重要であるというふうに考えてございます。  一方で、リチウム蓄電池の分別回収は依然として十分には進んでおりません。環境省では、廃棄物処理法に基づく広域認定制度を活用し、製造事業者等による回収と処分の促進や、地方公共団体と製造事業者等が連携して分別回収等を行うモデル事業などを行ってきているところでございます。このモデル事業から得られた知見も踏まえて、地方公共団体、製造事業者、有識者等の意見も伺いながら、適切な分別回収を進めるための効果的な対応についてしっかりと検討してまいりたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非しっかりと検討をお進めいただきたいと思います。  次に、浄化槽に関連して伺います。  国民の清潔で安全な生活環境を守るために汚水処理というものは欠かせません。国内にはまだ八百八十万人の汚水処理を必要とする方々がいらっしゃいます。また、世界に目を向けると、世界にはまだまだたくさんの汚水処理を必要とする方々がいらっしゃいます。国内の効率的かつ持続可能な汚水処理設備の整備に浄化槽の普及は大変重要なものであります。また、世界の未処理排水半減というSDGsの目標の達成のために浄化槽事業の輸出が果たす役割も大変大きいと思います。  国内外の浄化槽整備促進の推進について、伊藤大臣の御決意を伺います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員御指摘のとおり、浄化槽というのは、コンパクトでありながら優れた汚水処理能力を有しているほか、地震に強く短期間、低コストで整備が可能という多くの長所を持っているわけでございます。我が国の人口減少が進む中、浄化槽処理人口は着実に増えてございます。今後の汚水処理施設の整備促進に向けては、人口分散地域においても効率的な整備が可能である浄化槽の役割、これはより一層重要になってきていると思います。  そこで、海外にも目を向けたいと思うんですけれども、浄化槽は途上国の水環境改善にも極めて有効でございまして、日本からの浄化槽の輸出基数は二〇二二年までの累計で約五万基と着実に増加をしてきております。環境省では、今年度、インドネシア政府との共催で、我が国の浄化槽の技術や法制度などを紹介、発信するセミナーを開催するなど、浄化槽の国際展開の推進に継続的に取り組んでおります。  浄化槽は我が国が世界に誇るべき優れた汚水処理システムであり、今後とも、関係機関、事業者とも連携しながら、国の内外における浄化槽の普及に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 どうぞよろしくお願いいたします。  もう一問あったのですが、ちょっと時間が迫っておりますので、これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。  まず最初に、大臣にお聞きをしたいと思うんですけれども、今年のパリで、パラ陸上でホットドッグに肉が使われていないということでございました。これは来年のパリのオリンピックやパラリンピックでも同様に、施設内において肉を使われない食材が提供されると報道されております。  大臣におかれましてはその理由御存じでしょうか、お聞きしたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 牛のげっぷに含まれておりますメタンなど肉類の生産等に伴う温室効果ガスの排出削減の観点から、世界パラ陸上選手権大会の会場において牛肉の提供が禁止され、野菜を具材にしたホットドッグが販売されたということは聞いております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 げっぷが地球の温暖化ガスの四%を占めているということで、これは意外と世界的には重要な問題であるという認識がされているようで、フランスにおいては、このオリンピックとパラリンピックというすごく大きなイベントにおいてそれを世界に表明していく、できるなら植物性たんぱく質も大いに取っていくということのアピールではないかなと思うんですが、そういう意味で、この畜産と地球環境というのは私非常に深く関係していると思うんですが、大臣の認識はいかがでしょうか。

秦康之環境省地球環境局長

○政府参考人(秦康之君) 畜産業と地球温暖化は深く関係していると認識をしております。  例えば、IPCCが二〇一九年に公表いたしました土地関係特別報告書におきまして、今委員から御指摘もあったように、牛などの家畜から排出されるメタンにつきましても、これ世界の温室効果ガスの約五%を占めているということ、また、畜産において、放牧地の管理ですとかあるいは堆肥の管理の改善などが気候変動の緩和に寄与することが報告されるなど、畜産分野での温室効果ガス排出は地球環境にも影響があるということが示されてございます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 そういったことがフランスの大きなイベントでそういったアピールということになっているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その点について、日本は、所信もそうなんですが、温室効果ガスの部分の所信はあるんですけど、この動物関係とか畜産関係との関連というのはもっともっと国を挙げて取り組んでいる姿勢というのも示していく必要があると思うんですけれども、一方で、畜産だけではなくて、アニマルウエルフェアというのが今世界の投資基準にも非常に大いに参考にされているということがあります。  そういう意味で、アニマルウエルフェアというのは動物愛護管理室を所管している環境省としても非常に進めていくというのは当然だと思うんですが、このアニマルウエルフェアと地球環境との関係というのは大臣はどのようにお考えでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 環境省では、動物愛護管理の観点から、産業動物の適正な取扱いを確保するために、産業動物の衛生管理や安全面などにおける基準を定め、関係省庁と連携してその遵守を図っているところでございます。  今議員御指摘の畜産による気候変動の影響に関する対策とともに、アニマルウエルフェアに配慮した動物の取扱いの推進に向けて関係省庁とも連携を深めてまいりたいと考えます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 その関係省庁の中で一番はやっぱり農水省ではないかなと思うんですが、私、今年の通常国会で農水省の野村大臣にアニマルウエルフェアの質疑をかなりさせていただいたんですけれども、野村大臣も非常に重要であるという答弁をいただいたんですが、所信にアニマルウエルフェアという言葉がないということで、今回の臨時国会、大変私期待していたんですけれども、やはりアニマルウエルフェアという言葉がなかったんですね。  私は、やっぱり環境省というのはオーケストラの指揮者のような意味合いで、現実に実行していくのはやっぱり農水省ではないかなと思うんですが、その連携という意味で、環境省はもっともっと農水省との間の連携を深めていく必要が、これ世界から取り残されないために。例えば、世界動物保護協会では、日本の畜産動物の評価は世界最下位なんですね。A、B、C、D、E、FのGなんですよ。ですから、投資先がどんどんどんどん日本から失われていってしまっているという危機感というのは私持っていただきたいと思うんですが、この農水省との連携というのはどのようにお考えでしょうか。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。  動物にとりまして必要な健康管理を行うことや、その種類や習性等を考慮して取り扱うことなど、アニマルウエルフェアに配慮した適正な動物の飼い方、これは全ての動物につきまして尊重されるべきだということが動物愛護管理法の第二条、基本原則に定められてございます。  環境省では、産業動物に関する省庁間連絡会議を定期的に開催してございまして、昨年十二月にも農林水産省や厚生労働省と関係施策の実施状況などにつきまして意見交換を実施してございます。  さらに、農林水産省におきましては、令和五年七月に家畜のアニマルウエルフェアに関する新たな国の飼養管理指針を策定したところでございまして、環境省もこの指針の周知に協力してございます。  引き続き、動物が適正に取り扱われますよう、関係省庁との連携を強化してまいります。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 この所信の中で、動物愛護管理等にも取り組んでいくという、大臣、書いていただきました。これは二〇二一年の三月の、そのときの小泉環境大臣、それまでは所信にこの動物愛護管理という言葉が一度も入ったことがなくて大変不満であると申し上げましたところ、次の国会から入れていただけるようになりました。  伊藤大臣にもこれを入れていただいているということで大変感謝しているんですが、ほかの文言に関しては具体性があるんですけれども、動物愛護管理等にも取り組んでいくという、具体性がないので、大臣としては、この問題に関して何が欠けていて、何を取り組んでいくのか、お話をいただきたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 動物愛護管理行政というのは非常に重要だと思います。環境行政が非常に多岐にわたるところでございまして、所信の挨拶では、人の命と環境を守る基盤的な取組の一環として動物愛護管理にも取り組むと申し上げたところでございます。個別の取組内容については、必要に応じて丁寧にこれから更に説明を加えたいと思います。  具体的には、令和元年の法改正に伴い、特に犬、猫のマイクロチップ制度、動物取扱業に係る政省令や虐待ガイドライン等の整備、普及啓発等を進めてまいりました。改正事項については、現場を担う地方自治体が適切に運用できるよう、より一層の支援が必要と考えております。  環境省として、法律を適切に運用できるよう、地方自治体と連携しつつ、着実に取り組んでまいりたいと存じます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 今、日本は、子供の十五歳未満の数が千四百三十五万人、対して、犬や猫の飼育頭数は千五百八十八万頭ということで、これは一部民間団体の試算なんですけれども、子供の数よりも今犬や猫を飼育している家庭というのが多いというのが現状であります。  そして、皆さん、やっぱり家族として同じように迎え入れているということで、大変関心が高いというのは私は言っていいと思うんで、政府ももっとこれ関心高めなきゃいけないと思うんですが、一方で、この動物愛護管理室というのが環境省にあるんですけれども、組織図にも書かれていない、自然環境局総務課に入っているんですけど、組織図にも出てこないんですね。野生生物課というのはあるんですけど、動物愛護管理室というのは室で、組織図にも出てこないんですよ。  大臣、これ、ちょっと軽視し過ぎているんじゃないんですか。いかがですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員御指摘のとおり、飼い主にとって今や家族の一員とも言える犬や猫のペットに対する国民の関心は大変高く、環境省としても動物愛護管理行政の重要性は認識しています。私もかつて犬を飼っておりました。このため、所掌事務の拡大をし、これまで人員の確保に努めてきているところでございます。  今後とも、法律を適切に運用しつつ、必要な人員の配置に努め、動物愛護と管理を着実に進めてまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 人数も十数名しかいないし、犬、猫だけじゃなくてあらゆる動物、特にアニマルウエルフェアというような畜産関係までも全部含めてこの所管しているのが総務課のところの室で、組織図にも出てこない。世界を見ると、動物に関する扱い方って国としても非常に重視しているわけですよ。日本として、ちょっと軽視し過ぎているんではないかと。これ、超党派の動物愛護議連というのがあるんですが、皆さん、やはり党派を超えて、ちょっと政府としても格上げをしていただきたいというのが念願でございます。  もう一つ、先ほどオーケストラの指揮者という話がありましたが、学校教育に関しても、今、小動物が飼われておりまして、ウサギとかが飼われていること多いんですけど、四十度にも近くなるような状況の中で、動物愛護法四十四条二項には、その健康及び安全を保持することができないようなところに拘束する場合、犯罪だという規定があるんですね。  学校のこの小動物等ウサギなどを四十度もなるところで外飼いしているのを子供に見せるということが命に対する授業になっているのかというのを文科大臣にもお聞きをしたことあるんですが、学習指導要領には動物と触れ合うことが大事なんだという答弁なんですけど、もう今時代が、地球温暖化が非常に変わってきて、以前と同じような扱い方をそのまま漫然としていてはやはり子供への教育にもならないんじゃないかと思います。  そういう意味で、動物愛護管理室を所管している環境省が文科省とも連携をして、動物管理に関してもしっかりと指導していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員御指摘の規定では、動物の健康及び安全を保持することが困難な場所において拘束することを禁じております。これには、飼養環境の温度が高温であることにより、動物の健康に支障が生じるような場所における飼養も含まれると考えてございます。  環境省では、動物愛護管理法に基づく基準において、学校で飼育される動物も含めた家庭動物等を飼育する際の留意点を示してございます。この中で、所有者は、適切な飼養環境と衛生状態を維持した飼養施設を設け、当該動物の健康と安全の保持を図ることとしております。  当該基準は文部科学省や教育委員会等を通じて学校に周知され、個々の学校で適切な動物の飼育に取り組んでいるものと考えていますが、今の御指摘もございますので、学校における動物の飼育において文部科学省から相談があれば連携して対応してまいりたいと存じます。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 相談ないんですよ。環境省の方がこれは問題じゃないかということを指摘していただかないと、今年もウサギが次から次へと死んでいきましたという報告を私も受けていますし、それは普通に考えたらば、十八度から二十四度が適正なウサギが四十度にもなる、そして今、犬や猫もエアコン効いていないとなかなか大変だということが国内でも周知されているような時代に、ウサギだけ外飼い、それも、夏休みとか土日とか誰が面倒見ているんだという話なんですね。それで、次から次へと死んでいってしまって、そしてまた新たなウサギが入れられているというのが今の学校の小動物の状況なんですよ。やっぱり子供の頃から動物に対する命というものを大切にするということを育っていって大人になってもらいたいじゃないですか、大臣。そういう意味で、もっと積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っております。  ところで、二〇二五年を目途に動物愛護管理法を改正しようというのが今行われているんですが、議連でもずっとやっているんですけれども、環境大臣として、この動物愛護管理法改正に関する思い入れというものをお聞かせいただきたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 現在、超党派の犬猫の殺処分をめざす動物愛護議員連盟において、動物愛護管理行政を前進させるべく、次の動物愛護管理法の改正に向けた検討が行われていること、これは環境省としても承知してございます。  動物愛護管理に係る課題は多岐にわたり、全ての国民に関わるもの、政府だけでなく、自治体、事業者、国民といった多様なステークホルダーが共に取り組むことが必要であると考えてございまして、相互に連携して実効性を持たせた内容になることは重要と考えてございます。  今、ちょっと言い間違えたかな。殺処分ゼロをめざすと申し上げたつもりが、そうじゃない発音であれば訂正したいと思います。  そういうことで、動物愛護管理法を所管する省庁として、今後も、法律を適切に運用して、動物の愛護と管理を着実に進めてまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 次に、警察庁にお聞きをしたいと思うんですが、今、猫が段ボールに入れられて捨てられているというのが非常に日本の国内でも多く行われていて、そのままにしていれば死んでいってしまうというのが非常に多く、特に国内において今一万四千頭が殺処分されているんですね。ガス室だとか毒の薬を注入されて、国民の税金使って殺処分されているわけです。  こういったようなことをなくしていこうということで、動物愛護管理法の条文にもあると思うんですが、この段ボールに子猫を捨てるということ自体は、これは犯罪であるかどうか、明確にしていただきたいと思います。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) 済みません、まず動物愛護管理法のその所管省庁としてお答えした上で、警察庁の方から御答弁いただきたいと思います。  猫などの愛護動物の遺棄につきましては、動物愛護管理法第四十四条三項に罰則規定がございまして、この規定で言う遺棄とは、愛護動物を移転又は置き去りにして場所的に離隔することにより、当該愛護動物の身体、生命を危険にさらす行為をいうものとしております。  行われた行為が愛護動物の遺棄に該当するか否かは、離隔された場所の状況、動物の状態、目的等の諸要素を総合的に勘案して判断する必要があるとしているところでございます。例えば、幼齢の猫のように身体、生命に対する危険を回避する能力が低いと考えられる状態の愛護動物については、離隔された場所の状況にかかわらず、その後、飢えや交通事故等により生命、身体に対する危険に直面するおそれがあり、遺棄に該当する可能性があるものと考えております。  その上で、個々の案件に関しては、遺棄に該当するのかどうかは個別の状況に即して判断いただくというのが所管省庁の見解でございます。

和田薫警察庁長官官房審議官

○政府参考人(和田薫君) 一般論として申し上げれば、警察が認知した事案につきましては法令や関係省庁のガイドライン等を踏まえつつ、個別具体の事案に応じ、刑事事件として取り上げるもの、取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づいて適切に対処することとしております。  引き続き、自治体、関係機関等と緊密に連携して、動物虐待事犯に適切に対応してまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 一般的には、個別案件には適用していくということはそのとおりだと思うんですが、今言ったように、段ボールの中で生まれたばかりの子猫がいれば、それはもう生存するのは大変ではないかということで、一般的には遺棄に該当するのではないかなというように思っているんですけど、それに対して、警察がこれ犯罪であるということで捜査したり、あるいは何かそれが、犯人を見付けるのは非常に大変かもしれないですけれども、犯罪であるということで捜査を開始しているというようなことをもっとメディアにもアピールしてもらえるような形にすれば、これはもう大変なことをしているんだということで、そういうことをする人間というのが少なくなるんじゃないかなと思うんですけれども。  ちょっと、警察がそういったものをちょっと放置しているがために、捨てられていく、そのままだと死んでいく、あるいは殺処分される、で、保護団体がもう身を削って保護していくというようなことが今の日本では悪循環として行われているということでございますので、警察庁として、しっかりとこれは犯罪であるということの捜査を進めるということをちょっと断言していただけないですか。その一般論だけではなく、個別案件であれば判断しなきゃいけないんですけど、犯罪であるということが認定できる場合にはしっかり捜査をしていくということを警察庁として言っていただきたいと思います。

和田薫警察庁長官官房審議官

○政府参考人(和田薫君) 警察といたしましては、個別具体の事案に応じ、行為者の特定などのほか、関係省庁のガイドライン等を踏まえつつ、離隔された場所の状況、動物の状態、目的等を総合的に判断し、刑事事件として取り上げるものがあれば、法と証拠に基づいて適切に対処してまいりたいと考えております。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 本当に、捜査を開始しているということが第三者から見ても分かるような形でやっていただければ、世の中変わっていくんじゃないかなというふうに思っております。  次に、環境大臣、こういったような動物愛護法の改正を、管理法の改正を幾らしても、現場がしっかりとそれに対して立入りをしたりとか検査をしていないという声非常に多くいただいているんですね。これが一つの課題でもあると思うんですが、環境大臣、この動物愛護管理法をしっかり改正、議連でもしていきたいと思いますし、大臣にも御協力をいただきたいと思うんですが、改正されていく暁においては、しっかりとそれを現場でも徹底していくということを何らかの形で環境大臣としても明言していただきたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 既存の動物取扱業者に対しては飼養管理基準全体が適用され始めた令和四年六月以降になっておりまして、令和四年度の立入検査や勧告の件数は前年度から増加してございます。また、環境省が作成している飼養管理基準の解釈と運用指針において抜き打ち検査の有効性について記載しており、自治体向けの研修等の場で周知もしてございます。都道府県等においては、担当職員が人的にといいますか、限られる中で、問題ある事業者を中心に重点的な立入検査を行うなどをしていると聞いてございます。  今後とも、動物愛護管理法が遵守されるよう、動物取扱業者への現場での指導や立入検査の徹底等を都道府県等に呼びかけてまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 そういうことの中で、一方で、やっぱり繁殖が増えることによって殺処分というのが行われていくということになると思うんです。  今年の予算委員会で、岸田総理にTNRの質問をさせていただきました。避妊、去勢手術をした後で元の場所に戻すという、こういうことによって、一代限りの状態ではありますけれども、殺処分をせず、そして繁殖も増やさないというのが今、日本国内でも非常に行われています。これに対して岸田総理も、支援していくというような答弁をいただきました。  今回の環境省の補正予算には動物愛護に関連するような予算が全く見当たらないんですけれども、環境大臣、これは今後、動物愛護に関する予算というのもしっかりと確保していくということでよろしいでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員の指摘を踏まえて、しっかり検討してまいりたいと思います。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 一方で、災害が非常に日本中起きてきました。そのときに、家族同然の犬や猫が一緒に避難できなければ自分も避難しないという国民も非常に多いんですね。私も避難できないんじゃないかなと思うんですよ、残してまでも。  そういう意味では、同行避難というのは動物に対する生命尊重だけではなくて人命尊重にもなると思うんですが、今、全国の同行避難ができる、これ環境省が推奨していることなんですけど、全国で今、災害が起きたときの同行避難ができるという避難場所の割合というのはどのぐらいでしょうか。

白石隆夫環境省自然環境局長

○政府参考人(白石隆夫君) 御指摘でございます。お答えいたします。  災害時の同行避難の割合につきましては、潜在的に、何というか、避難を求めながら避難されなかった数が承知できないものですから、割合として、数値の割合としては把握いたしておりません。

串田誠一日本維新の会

○串田誠一君 そういうその調査をしていないがために、地方自治体の中では同行避難できないところってすごく多いんですよ。  それは、結局は、何かあったときには自分たち避難しないという決断になりますよ。やっぱりしっかりと、推奨している限りは、どの程度、これ地方自治体に聞けばいいだけの話ですから、確認をする、そして、それがすぐにホームページでも、どこに避難すれば、犬や猫たち、家族同然の動物たちと一緒に避難できる場所はどこなのかということが分かるようにしておかないと、本当にこれ災害が起きたときに自分は避難しないで家にとどまっているというようなことが起きてしまいますので、環境大臣、この点についてしっかりと指導していただきたい。  少し早くなりましたけれども、質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十八分休憩      ─────・─────    午後一時開会

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、越智俊之君及び石井準一君が委員を辞任され、その補欠として梶原大介君及び岩本剛人君が選任されました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  まず、環境大臣にお伺いをいたします。  日本経済は長期にわたり低迷をしてきましたが、三十年ぶりに新たな経済ステージに移行できる大きなチャンスがめぐってきたという政府の認識につきまして、私も同じ認識に立つところであります。このチャンスを逃すことなく経済を成長軌道に移行させなければなりません。  その上で、重要な課題である地球温暖化対策やカーボンニュートラルについては、経済成長を妨げることのないよう脱炭素に資する技術革新及び確立された技術の徹底活用を通じて実行していくことが肝要と考えますが、見解をお伺いいたします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) パリ協定の発効以降、世界各国は脱炭素への取組を加速しており、カーボンニュートラルへの挑戦の成否が、企業、国家の競争力を左右する時代に突入していると認識しております。  そのため、我が国も世界に先駆けてカーボンニュートラル実現に向けた取組を進め、脱炭素分野で新たに創出される需要、市場を獲得することで競争力強化や経済成長につながっていくと思います。政府としては、本年七月に閣議決定したGX推進戦略においてこうした考え方を明記し、脱炭素と経済成長の同時実現に向けて技術開発や社会実装等の取組を一丸となって進めてございます。  環境省としては、脱炭素先行地域の選定や断熱窓への改修支援、新しい国民運動、デコ活を通じた国民のライフスタイル変革の促進などにより、脱炭素製品等の需要を喚起することで市場を拡大し、関連産業の成長を促しながら、とりわけ地域、暮らしのGXを実現してまいりたいと思います。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 引き続き、地球温暖化対策については、技術革新とともに、確立された技術の徹底活用が重要であるとの観点で質問をいたします。  取り上げますのはヒートポンプについてですが、まず、ヒートポンプとはどのような技術なのか、御説明を願います。

田中一成経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  ヒートポンプは、冷媒を電気エネルギーにより圧縮、膨張することで空気中からの熱の吸収及び放熱を行うものであり、冷暖房や給湯などに広く利用されております。この仕組みは、燃焼により熱を得るものではなく、自然界に存在する熱をくみ上げて利用する技術でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 熱をくみ上げる技術、ヒートポンプという御説明がございました。  更にお伺いいたしますけれども、エネルギー供給構造高度化法におきまして、大気中の熱その他の自然界に存在する熱については再生可能エネルギー源であると明記されております。政府は大気中の熱、いわゆる空気熱は再生可能エネルギーであると考えていると私は理解をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。  エネルギー供給構造高度化法では、エネルギー供給事業者によるエネルギー源の環境適合利用と化石エネルギー原料の有効な利用を確保する観点から、大気中の熱を含む自然界に存在する熱を再生可能エネルギー源と定義をしております。  他方で、例えば省エネ法では、エネルギーの使用の合理化を主目的とすることから、大気熱を始めとした供給制約のない自然熱は省エネ法上のエネルギーの対象外としているところでもございます。  このように、政策の目的によりまして大気中の熱の取扱いは様々となってございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 基本的には再生可能エネルギーであるというふうに御答弁されたものと理解をいたします。  更にお伺いしますけれども、政府は空気熱を利用するヒートポンプ技術は再生可能エネルギーを利用する技術であると考えているというふうに私は理解をしておりますけれども、見解をお伺いいたします。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えを申し上げます。  ヒートポンプは、今先ほども話ございましたが、コンプレッサーを動かすための電力などのエネルギーを投入した上で、投入エネルギーを上回るエネルギーを出力することができる技術でございます。  その際、外気中の大気熱を利用する場合には再生可能エネルギー熱の利用であるという見方もできると承知をしておりますが、ヒートポンプにつきましては、燃料を直接燃焼させる例えば石油ストーブのような設備などに比べまして少ないエネルギー投入でより大きなエネルギーを得られることから、従来より省エネ効果が高い設備として扱っているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 その御答弁に関しては、また後ほど御質問させていただきたいと思います。  その上でお伺いいたしますけれども、政府の統計におきまして空気熱は計上されていないというふうに承知をいたしておりますけれども、いかがでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。  ヒートポンプで利用した大気熱の統計上の取扱いでございますが、現在、各国で対応が分かれてございます。EUでは大気熱として統計に計上している一方で、IEAの統計や日本を含むEU以外の国の統計では計上されていないところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 政府の統計においては計上されていないという御説明でございました。  その上でお伺いするんですけれども、空気熱は統計上計上されていないということですけれども、それはなぜか、御説明をいただきたいと思います。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。  ヒートポンプを介した大気熱の利用をどのように評価するのかにつきましては、政策目的によって異なっておるところでございます。  また、ヒートポンプで利用した大気熱の統計上の取扱いにつきましては、現在、今ほど申し上げましたけれども、各国で対応が分かれております。EUでは統計に計上している一方で、IEAや日本を含むEU以外の国の統計では大気熱として計上されていないということでございまして、こうした状況でございまして、日本国内では、大気熱の利用は、エネルギー投入量の減少、すなわち省エネとして評価をしてきているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 省エネとして統計しているというところはまた後ほどお伺いしますけれども、政策目的によって判断することになるので統計していないんだという説明だったかと思うんですけれども、それはどういう意味でしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 先ほども、今申し上げておりますが、ヒートポンプを介したその大気熱の利用につきましては、省エネルギーと再生可能エネルギーとしての、再生可能エネルギー源としての大気熱の利用の両面がございまして、その大気熱の政策上の位置付けについては、その趣旨、目的により異なっているというふうに申し上げておるところでございます。  今ほどもありましたが、これはエネルギー投入量の減少、すなわち省エネとして評価をしてきているということでございまして、統計上、我が国も含めて、IEA、EU以外の国につきまして大気熱が統計上計上されていないということで、これは国際的な動向などを踏まえながら検討していくことが必要なものだというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国際的な動向も理由にして統計に計上していないんだという御説明でしたけれども、それでは、具体的にどういう国際的な動向が生まれれば統計するという判断をすることになるのか、御説明いただきたいと思います。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えを申し上げます。  この大気熱につきまして、この統計にEUは入れているけれどもそれ以外の国は入れていないという中で、それぞれの地域でそれぞれの考え方が、いうふうにあろうかと思います。また、この大気熱のその評価につきましても、個別の機器の例えば設置のその条件でありますとか、機器の性能でありますとか、そういったものが異なってくるといったような側面もございます。そういった意味で、様々な検討、留意が必要な事項だというふうに考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 統計がなかなか困難であるというようなこともおっしゃったんですけれども、例えば、政府の統計上は、太陽熱温水器の関係、まあ太陽熱ですね、これ推計値で統計がなされていますね。そういうことを考えれば、この空気熱についても推計値で計上をしていくということは可能だと思うんですけれども、そういうことも検討すべきじゃないんでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 今ほど申し上げましたけれども、どの程度のこの大気熱を利用したかについての評価の手法でありますとか、国際的な、各国がどのような対応をしているか、どのような方法で推計をしているかといったようなことについては、そういったものにつきましての留意をしながら検討すべき課題であるというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 この総合エネルギー統計という統計だと思いますけれども、その説明については、これはあくまで政府の政策を判断するために統計を取っているんだという説明がされているんですね。その国際的な動向を理由として統計を取らないなんていう説明は私は通らないと思うんですね。いかがでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 繰り返しの部分がございまして大変恐縮ですけれども、私も今ほど申し上げたとおりで、統計上位置付ける場合、どのように正確に計上するかという課題が存在しているということでございます。  どのような、どの程度の大気熱を利用したかは、今ほど申し上げたとおりの、そのいろんな機器の条件や使い方、性能などにもよって異なりまして、推計が難しいと。これ十分な整理が必要だと考えておりまして、そのまず再エネ熱とするかどうか、考え方を整理することが重要だというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 統計の関係、これで最後にしますけれども、統計の困難性が問題なので計上しないということなのか、あくまで政策的な位置付け、これは先ほど省エネルギーであるというふうに位置付けているというようなこともおっしゃいましたけれども、いずれを理由として統計していないというふうに理解すればいいんでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 正確性の問題もございます。この推計が難しい、またその整理をどのようにしていくかというところが課題となっているものと感じます。  繰り返しの部分ございますが、省エネとしての評価というものは行っているところでございまして、今、先生、委員の御指摘につきまして申し上げるならば、その再エネ熱とするか、考え方の整理というものが必要になってくるというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 政策的な位置付けの整理が必要だというような御答弁だったと思います。  その上で、政策の位置付けの方に移りたいと思うんですけれども、まず、このヒートポンプはエネルギー基本計画においてどのように位置付けられているか御説明をいただきたいと思うんですけれども、御説明があったように、省エネ技術としては位置付けられているんだけれども再生可能エネルギーの利用技術としては位置付けられていないというふうに理解するんですけれども、そういうことでよろしいでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 第六次エネルギー基本計画におきまして、これ政策の考え方として、脱炭素化された電力による電化という選択肢が採用可能な分野においては電化を進めるというふうにされておりまして、その上で、ヒートポンプ技術が産業部門における低温帯の熱需要の電化を進める技術というふうに挙げられておるところでございます。  御指摘のとおり、ヒートポンプ技術は、更に申し上げれば、家庭部門等において熱の有効利用を進めるための省エネルギー技術としても挙げられているという状況でございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明あったとおり、省エネルギー利用技術であるとは位置付けてあるんですけれども、再生可能エネルギー利用技術であるとは明確に位置付けられておりません。  私は、再生可能エネルギー利用技術であるということを明確に位置付ける必要があるというふうに思うんですね。なぜかといいますと、再生可能エネルギーを利用するということは、日本のエネルギー自給率の向上に結び付いていくわけですよね。これ極めて価値の高い、値打ちのある技術だというふうに思います。  そういう位置付けをするのは私はもう当然の自然なことだと思うんですけれども、見解をお伺いいたします。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) ヒートポンプ、まさに大気熱など自然界に存在する熱エネルギーを移動させて冷暖房や給湯に利用されるということでございます。  再生可能エネルギー熱の利用ということで見る見方もあるということでございますが、これ実際にこのヒートポンプ技術を活用する際には電気などのエネルギーが必要でございます。先ほど申し上げたとおり、様々利用の条件によってまた異なってくる部分がございます、どの程度使ったかですね。こういった意味で、今ほど申し上げてはおりますけれども、様々留意が必要な分野であるというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 もう一度聞きますけれども、私は、先ほど申し上げたように、再生可能エネルギーであるというふうにお認めになられた、空気熱を、そしてヒートポンプはそれを利用する技術であるということも説明された。ということは、この技術を活用することによって空気熱のくみ上げを増やせば日本のエネルギー自給率の向上に結び付くというふうに考えるんですね。それはお認めになられますか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 委員御指摘のございました自給率に関しまして申し上げれば、計算上の自給率が向上することは事実でございます。  今ほどからお話ありますこのヒートポンプで利用した大気熱をどのように取り扱っていくかにかかわらずなんですが、エネルギー自給率の向上というのは我が国の重要な課題でございまして、徹底した省エネに加えて、再エネの最大限の導入など我々としては進めていくことが必要だというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明があったとおり、日本の場合、エネルギー自給率の向上というのはもう最重要の課題であるとまでおっしゃった。であるにもかかわらず、このヒートポンプ技術を省エネ技術だというふうに説明をして、再生可能エネルギーを利用する技術であるというふうに位置付けないのはなぜかということなんですね。私はもう極めて不可解だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 現在、ヒートポンプに関して、省エネの技術として、省エネということで評価をさせていただいておりまして、我々としては取り組んでおるところでございます。  繰り返しで恐縮ですけれども、このヒートポンプ技術というのが非常に、熱の有効利用、家庭部門等における熱の有効利用を進めるために非常に有用な技術であるということについては我々としては認識をしているところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私は、これは再生可能エネルギー利用技術であるというふうに明確に位置付けるべきだというふうに思うんですけれども、検討を今後是非していただくべきだというふうに思うんですけれども、どのような場でこの検討がなされていくものというふうに理解すればいいんでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) 今ほどのお話がありました様々な整理とか検討が必要な課題だというふうに認識をしております。  具体的にどのような場でそれをというのは、ちょっと今確たるものがあるわけではございませんけれども、そういったものを我々としても検討していくということ、整理をしていくということが必要な分野であろうということは認識をしております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 検討課題であるということはお認めになられますか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) この件につきましては、EUにおきましての取扱い、またEU以外の国での取扱いというものが異なっておりまして、我が国としては今統計にも、統計上計上していないというようなことでございますが、課題として、我々、省エネ技術としてこういった整理をしてきている中で、そのような御指摘があるということの中でどのような対応がということにつきましては、一つの検討課題になるものではないかというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 時間が参りましたのでこれで終わりますけれども、空気熱は再生可能エネルギー源であると、そしてそれを利用するヒートポンプは再生可能エネルギー利用技術であるということはもう明らかだと思います。前向きに検討されることを求めて、今後とも私は注目してまいりたいと思います。  終わります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  気候変動について質問します。  伊藤信太郎環境大臣の所信を聞いた十一月七日は異常に暑い日でした。東京都心で気温が二十七・五度を観測し、百年ぶりに十一月の最高気温を更新いたしました。今年の夏の暑さは異常でしたけれども、それが秋まで続いている感じであります。  実は今、こうした個々の異常気象に地球温暖化がどれほど影響しているか定量的に評価するイベントアトリビューションという新しい手法が登場しております。  資料一に、イベントアトリビューションの概念図と実際の例を示しました。高精度の気候モデルとスーパーコンピューターを用いて、温暖化ありの場合と温暖化なしの場合、それぞれの気候をシミュレーションし、両者を比較することで温暖化の影響を定量的に評価するものであります。    〔委員長退席、理事阿達雅志君着席〕  資料二は、東京大学や気象庁気象研究所などの研究チームがこのイベントアトリビューションの手法で分析した結果、今年の七月下旬から八月上旬の記録的な暑さは地球温暖化による気温の底上げがなければ起こり得なかった、発生確率は限りなくゼロに近かったことが明らかになったと報じた記事であります。  資料三は、文科省と気象研究所の報道発表ですが、今年の梅雨期の大雨に対してイベントアトリビューションを実施した結果、地球温暖化によって六月から七月上旬の日本全国の線状降水帯の総数が約一・五倍に増加していたと見積もられました、また、七月九日から十日に発生した九州北部の大雨を対象に地球温暖化の影響を評価したところ、総雨量が約一六%増加していたことが確認されましたとあります。  資料四に、その九州北部の大雨に関する気象庁の画像データなどを紹介しました。発達した線状降水帯が二本同時に九州北部に現れ、福岡県と大分県だけで、死者七名、住家全壊九棟、半壊五棟、床上浸水二百七十四棟など、大きな被害をもたらしたことが分かります。  実は、環境省も、この勢力を増す台風二〇二三、我々はどのようなリスクに直面しているかという分かりやすいパンフレットを発行されています。甚大な被害をもたらした最近の二つの台風を例に、地球温暖化が進行し、世界の平均気温が二度あるいは四度上昇した場合に、この二つの台風にどのような影響をもたらすようになるのか、スーパーコンピューターを活用して予測したものであります。    〔理事阿達雅志君退席、委員長着席〕  資料五に、環境省のパンフレットから、地球温暖化が進行した将来の平成三十年台風二十一号の姿を抜粋しました。この台風二十一号は私の地元大阪を直撃した台風で、関西空港で秒速四十六・五メートルの風速が記録されました。関空では、タンカーが連絡橋に衝突する事故も発生いたしました。高潮で、海に浮かぶ関西空港が浸水いたしました。この台風が、世界平均気温が二度上昇した場合、風速が秒速八・六メートル増加し、高潮で大阪湾の最大潮位が二七・六%上昇することが明らかになったということであります。  資料六には、令和元年東日本台風に関する予測も添付しております。  そこで、伊藤環境大臣、今までの科学的な知見を紹介した上で、地球温暖化は現在既に日本国民の暮らしと命を脅かしています。そして、地球温暖化が進行すれば、国民の命と暮らしが更に大きなリスクにさらされる、そのことが最新の科学によって改めて証明されました。環境大臣として、こうした科学的知見、科学による警告をどのように受け止め、何をなすべきと認識しているのか、見解を伺いたいと思います。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 御指摘のように、近年、想定を超える大雨や記録的な高温など、異常気象が毎年のように発生しております。今年も秋田県などの各地で水害が発生したほか、夏は全国的に記録的な猛暑になるなど、既に気候危機の時代に入ったことを身にしみて感じております。  委員御指摘のイベントアトリビューション研究や将来の気候変動を考慮した台風勢力の予測シミュレーション、IPCC評価報告書などの科学的知見を踏まえますと、気候変動によって既に大雨等の異常気象の強度と頻度が増加しているだけでなく、温暖化が進めば更にその傾向が進むことが予測されています。  このような科学的知見も踏まえ、気候危機に対しては、気候変動の原因となる温室効果ガスの排出を削減する緩和策とともに、気象災害や熱中症などへの対策となる適応策を両輪で進める必要があると考えてございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今年の三月、IPCCは最新の統合報告書、第六次評価報告書を発表しました。  この報告では、世界の平均気温は産業革命前から既に一・一度上昇しており、二〇三〇年代には一・五度に達する可能性が高いことを御指摘しました。にもかかわらず、現在までに世界各国が示している二〇三〇年排出削減目標では、全部合わせても一・五度目標を達成するには不足していると、今後十年の対策が人類や地球に数千年にわたる影響を与えると警告いたしました。  このIPCCの警告を受けて、国連のグテーレス事務総長は、一・五度目標を達成するため、開いた地獄の扉を閉じるためですね、先進国に対して、一つ、二〇四〇年にできるだけ近い時期にネットゼロ、排出ゼロにする目標の前倒しを行うこと、二つ、二〇三〇年までの石炭火力の廃止を決めること、これを求めました。これは人類と地球の生死に関わる重要な提起だと思います。  その上で、グテーレス事務総長は九月、気候野心サミットを主催し、この提起に応えて排出ゼロ目標の前倒しと石炭火力の廃止に向けて精力的に努力している国々を招き、世界がこの気候危機対策の先行者と実行者から学ぶ機会といたしました。気候野心サミットには、カナダやEU、南アフリカやブラジルなど新興国を含む三十以上の国の代表が参加いたしました。  そこで、伊藤大臣、排出ゼロ目標の強化、石炭火力の廃止、日本はこの二つの基準をクリアできずに、この気候野心サミットに呼ばれませんでした。日本の取組は遅れていると自覚することが大事だと思いますが、いかがですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 我が国は、パリ協定の一・五度C目標と整合的な形で、二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年度は四六%削減、さらに五〇%の高みに向けた挑戦を続けるという目標を掲げております。その実現達成に向けて地球温暖化対策計画に基づく対策、施策を進めることで、二〇二一年度には二〇一三年度に比べ約二〇%の削減を達成するなど、各国と比べても着実に実績を積み重ねてきていると考えてございます。  また、石炭火力については、目標達成に向けて、電力の安定供給を大前提に、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源を最大限活用する中で、できる限り発電比率を引き下げていく方針でございます。具体的には、二〇三〇年に向けて非効率石炭火力のフェードアウトを確実に、着実に進めるとともに、二〇五〇年に向けては水素、アンモニア、CCUS等の活用により脱炭素型の火力発電に置き換える取組を促進してまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 危機感が本当に伝わってこないんですね。  世界は、今大臣が言われた二〇三〇年目標を全ての国がやり切ったとしても一・五度の目標達成できないと、これは明らかになったんですよ。だから、もっと目標を前倒しせよ、石炭火力は全廃せよとグテーレスさんは警告し、目標を提起したわけですね。それにかなっていたら、気候野心サミットに岸田さん呼ばれていましたよ。これスケジュールが合わなかったから行かなかったんじゃないですよ、遅れているから呼ばれなかったんですよ。私は、この遅れが地球と人類にとってどれほど深刻な遅れなのかをよく理解する必要があると思います。  大臣はカーボンバジェットという言葉を御存じでしょうか。ちょっと説明いたしますが、これまでの科学者たちの観測によって、世界の平均気温の上昇と過去に人間の活動によって排出された累積のCO2排出量に比例関係があることが分かっております。つまり、CO2の累積排出量に比例して世界の平均気温は上昇すると、これは科学の知見であります。  二〇二一年の時点で、これまで排出されたCO2の累積量は、約二兆四千六百億トンに上ります。最新の研究では、既に一・一度に上昇しているものを一・五度に抑えるためにあと排出が許容される残りのCO2の量、これがいわゆるカーボンバジェットですが、これは今年一月の時点で約二千五百億トンしか残っていないということが明らかになりました。つまり、これまで二兆四千六百億トン排出したんだけど、今後排出が許されるのは二千五百億トンしかない、今まで出した分の十分の一しかもう残っていないというのが今の現状であります。  資料七を御覧いただきたいんですが、この残り少ないカーボンバジェットをいかに長もちさせるのかが人類にとって重要になっております。この資料七は、日本気象協会が作成した世界の温室効果ガス排出量の推移のグラフを示しましたが、この縦軸は年間の温室効果ガスの排出量、横軸が年代であります。一八〇〇年代、産業革命後にCO2排出量が増え、とりわけ第二次大戦後に急上昇していることが分かります。  IPCC第六次統合報告書は、この一・五度に抑えるために、今すぐ急速で大幅な排出削減が必要としております。それを表しているのがこの右側の青い線のカーブなんですね。ここに乗せないと一・五度は達成できないということでありまして、このカーブの描かれ方見ていただきたいんですけれども、温室効果ガスの排出量、初期に急降下させた後にやがて緩やかに降下する曲線となっております。これは、コストが安く削減効果が大きい対策を初期に採用し大きな削減を実現することによって累積排出量を抑えることができる、長もちすることができるという考えでありますね。まあそうなっている。  で、実際に今どうなっているかと言いますと、この上の赤い線ですね。この赤い線は、二〇二〇年、現在の排出量でずっといっちゃうとこうなるということなんですが、四百億トンの排出レベル、このまま続きますと、資料八に示しましたけれども、あと六年でもう一・五度は超えちゃうということであります。それぐらいの危機になっている。  それから、また元の資料七に戻っていただきたいんですが、重大なのは、パリ協定で各国の二〇三〇年目標が全て達成された場合でも、一・五度の経路に乗るのには更に削減が必要と、先ほど言ったことをグラフ化したらこうなると。この破線でこんだけ差がありますよと書いているのがそういうことであります。だから、グテーレスさんはこういう警告をした、先ほどの警告をしたわけですね。  大臣、もうこれは、先ほどのような悠長な御答弁では、今のこの世界の危機的状況を世界と力を合わせて克服することにはならないと思います。グテーレス事務総長が述べている、日本が排出ゼロの目標を二〇五〇年からより二〇四〇年に近づけるように前倒しすること、そして石炭火力発電所は廃止することを二〇三〇年までにやることを決断すべきではありませんか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) IPCCの第六次評価報告書では、地球規模モデルの解析において、世界の気温上昇を一・五度Cに抑える経路は、世界全体の温室効果ガスの排出量を二〇一九年の水準から二〇三〇年までに約四三%、二〇三五年までに約六〇%それぞれ削減し、CO2の排出量を二〇五〇年前半には正味ゼロにするものであるということが示されております。  我が国は、このパリ協定の一・五度C目標と整合的な形で二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年度四六%削減、さらに五〇%の高みに向けた挑戦を続けるという目標を掲げております。まずはその実現達成に向けた取組を着実に進めてまいります。また、石炭火力については、電力の安定供給を大前提に、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源を最大限活用する中で、できる限り発電比率を引き下げていく方針でございます。  その上で、三年ごとの地球温暖化対策計画の見直しの検討や、二〇二五年までの提出が奨励されている次期NDCなどの機会を見据え、IPCCによる科学的知見や排出削減の実績等を踏まえつつ、目標とそれを実現するための対策、施策について関係省庁とともに連携しながら検討を進めてまいりたいと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本は頑張っているという認識でしたけど、本当にそれでいいのかと。  資料の九に、先進国が一番減らす責任があるわけですが、その先進国のG7の各国の到達と目標を示しました。この表の一番左側の欄、一九九〇年比のCO2削減実績です、これは。大臣、頑張っているとおっしゃいましたけど、これ見てください。二〇二二年の時点で見ますと、日本は僅か二%しか減っておりません。イギリス四二%、ドイツ三七%と、大きな差があります。それから、二〇三〇年削減目標も、ほかのG7各国が五〇%以上、あるいは六〇%以上になっていますが、四六%にとどまっている。  先ほど、これで頑張っているんだと言いますが、先進国はもっと頑張りなさいというのが世界の要請なんですね。カナダは二〇三〇年削減目標は日本と同程度ですが、既に発電部門の再エネ割合が六八%になっておりますので、頑張っている、だからカナダは気候野心サミットに招待されているということになるんです。  それから、表の一番右の欄、二〇三五年の電力部門の目標を見ますと、ほかのG7各国が脱炭素化、すなわち石炭火力廃止を目指しているのにもかかわらず、二〇三五年までに、日本は石炭火力を使い続けようとしております。ちなみに、イタリアは空欄ですけれども、二〇三〇年の再エネ目標が七〇%になっておりまして、これはもう電力部門の脱炭素化にめどが付いております。目標もめども付いていないのは日本だけということになります。  大臣、このままCOP28にこれ行くんですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 状況が許せばCOP28には参加したいと思っております。  我が国は、先ほども申し上げましたけれども、一・五度目標と整合的なものとして今進めておりまして、実績は積み重ねていると思います。石炭火力については前段御説明したとおりでございますけれども、それぞれの国、ネットゼロの達成に当たり、各国の地理的条件等に応じた多様な道筋が認識されておりまして、それがG7の広島サミットの合意とも整合しているわけでございます。  また、今月末からCOP28には諸般の情勢が許せば私も出席し、国際社会の議論をリードしてまいりたいと思いますが、こうした様々な機会も活用しながら、我が国の取組、方針を積極的に発信してまいりたいと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 これでリードできるはずないじゃないですか。G7の中でもう二〇三〇年目標もそれから石炭火力の問題も全部最下位ですよ、断トツの。リードできるはずがないじゃないですか。  EUはもっと進もうとしています。EU理事会は各国に目標の上積みをしなさいということを要請しておりますよね。それをCOP28で世界に向けて脱化石燃料ということを提起しようとしております。もう脱石炭じゃないんです。脱化石燃料になっている。  先ほど質問でありましたけれども、今度のCOP28では、グローバルストックテーク、各国の取組が評価されるということになっておりますので、こんなまま行ったらまた大変な批判を受けることになると思います。脱炭素という国際的な流れの中で、今後日本がどう取り組むかということが注目されております。そのときに、会議に参加して考えるんじゃなくて、もう世界は前倒しで、考えてから、行動しながらCOP28でイニシアチブを発揮しようとしているときに、これは大変問われると思います。  日本は世界の排出量第五位ですよね。この五位の日本が、先進国として、ちゃんと世界に追い付き、もっとリードできるような、そういう目標をちゃんと設定して大臣が行くことによって、私は今の地球の現状に貢献できると、リードできると初めて言えると思いますが、大臣、一言、何かあればどうぞ。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員の御意見も踏まえて、リードできるように最大限の努力をしてまいりたいと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  まず、ちょっと飛ばします。  資料の四。大臣は所信演説で、地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化などを図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでいくと御発言されました。これに間違いありませんよね。間違いあるかないか、一言でお願いします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) そのように発言しました。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  安定ヨウ素剤を配布する場所、避難経路、避難用車両の確保などは避難計画の作成において重要な項目であるという認識は大臣にございますか。あるかないかでお答えください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) それぞれ重要性を持った項目だと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 重要項目であるということでよろしいですね。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 重要性を持った項目だと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 東電原発事故の重要な教訓の一つは、事故が起きれば避難対象地域が数十キロ以上の範囲に及ぶこと、実効性のある広域避難計画がなければ迅速な避難は不可能であるということです。  原発事故後、内閣府は、自治体の避難計画策定を支援するため、立地地域ごとに地域原子力防災協議会を設置しました。  資料の五。内閣府防災白書令和二年版を見れば、この協議会では、国と関係地方公共団体が一体となって地域防災計画及び避難計画の具体化、充実化に取り組んでいるとあります。  この協議会の実務者会議である作業部会で、内閣府と自治体の担当者が避難計画の詳細を議論しています。地元住民にとってみれば、自らの命に関わる問題が議論されている重要な会議です。避難計画の実効性を高めるために何が必要でしょうか。情報公開を徹底することです。避難計画を作るこの作業部会でどんなことが問題になっているのか、どんな解決策が話し合われているのか、議論の詳細を公表して、地域の事情に詳しい住民目線でチェックしてもらう必要があるからです。  しかし、それと逆行する、そのような問題が起こりました。この作業部会とは違う名称で非公開の会議を行い、そこでこそこそと避難計画の詳細を検討するようなことがあったんです。避難計画策定プロセスが住民の目から隠されてしまうという事態が起こりました。地域防災協議会作業部会は、内閣府主催の会議で、自治体の担当者も参加して避難計画を審議しています。この作業部会とほぼ同じメンバーが参加しながらも、茨城県主催勉強会、静岡県主催情報交換会などと看板を掛け替えて、別途完全非公開の会議が行われている事態が明らかになりました。  資料の六。その一例です。同じ会議の前半を内閣府主催の作業部会、後半を茨城県の自主勉強会として、後半を完全隠蔽するというケースが繰り返されたんです。この隠蔽された会議では、避難住民の緊急バス手配や安定ヨウ素剤緊急配布などの重要事項、先ほど重要な事項だということを大臣自身がお認めになったそのことを非公開で話を進めてきたことが情報公開請求によって明らかになりました。  今年四月、復興特別委員会で、この隠れみの、非公開勉強会、非公開勉強会についてただしたところ、西村大臣から、地域防災協議会、また作業部会においての議論はできるだけ透明性を持って情報公開するという趣旨のお約束していただきました。  伊藤大臣、国民の信頼を得るためにも、前任の大臣を上回る努力で、透明性を確保する気概を持って大臣を務めていただけると考えてよろしいでしょうか。イエスかノーかでお答えください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 法令にのっとって適切に対処したいと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 今の質問に対して前向きに御返事いただいたと思っております。ありがとうございます。  資料の七、八。その後、政府は、私の質問主意書への回答で、作業部会と同様の構成員による意見交換等の実施を希望する場合には、作業部会として対応すると改善を約束してくれました。もう県主催の勉強会などの名目で非公開の避難計画作りは行わないという回答なんですね。  大臣にお聞きします。  質問主意書でこのような政府答弁をいただいたわけですから、これまでのように、内閣府と自治体の担当者が集まって原発避難計画策定について議論をする会議で、議事概要すら公表しないような会議は今後行わないし、そのような会議も現在は存在しないということでいいですよね。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 私の知るところではそのような会議はもう行われていないと思いますし、今後はその作業部会でやるというような方向になっていると思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 質問主意書でお答えをいただいたとおり、一本化すると、作業部会でやる、何かしら看板付け替えてそのようなことはやらないということを今お話しされたと思います。で、そのような会議はそれ以来行われていないと、この質問書以降は行われていないというようなお答えだったと思います。  残念ながら、残念ながら、ほかにも非公開の避難計画策定会議続いているんですよ。しかも、先ほど御紹介した質問主意書の回答の後に行われているんです。  道府県原子力防災担当者連絡会議という会議が二〇一四年以降、年三回のペースで行われている。これは、内閣府主催で、県内に原子力施設がある自治体の担当者を集めて行う会議です。この会議については、議事概要や配付資料の公表はされていません。ジャーナリストの日野行介氏、情報公開、この方による情報公開請求によってこの連絡会議の内容が明らかになりました。  私が非公開の県主催勉強会について問題指摘したのが今年四月十九日の復興特、その後、五月十二日、私の質問主意書への政府答弁で作業部会に統一して情報公開するとの回答を得た。つまり、住民に隠れ原発避難計画を話し合う会議はやめて一本化すると政府答弁があった三日後、五月十五日には非公開の道府県連絡会議が行われていました。  資料の九。ジャーナリスト日野さんが開示させた茨城県や静岡県の記録から明らかになったこと。その日の密談、連絡会議では、安定ヨウ素剤の事前配布や原子力災害時の感染症対策など、避難計画に関する重要事項が非公開で議論をされていました。  大臣、冒頭にもお聞きしたんですけど、もう一回聞かせてください。  安定ヨウ素剤の事前配布や原子力災害時の感染症対策などは、避難計画において重要事項ですよね。重要事項である、ないでお答えください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 重要事項の一つだと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 そのような重要事項が全く公開されない、密室の中で行われていたという大問題であるということがもう一度確認されたと思います。  大臣、作業部会に統一して情報公開する、透明性を持って情報公開すると政府答弁があった後ですよ、こういった非公開の会議が行われて、そのような重要事項まで様々話し合われているということ、このことに関しては不適切ということでいいですよね。イエスかノーかでお答えください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今いただいた資料と発言の中で即断して、そういう発言をすることはちょっと差し控えたいと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 委員会に提出する資料、何でもいいんじゃないんですよ。これ事前にチェック受けていますよね。偽の文書出せないんですよ。そのような状況の中で、今御説明したようなことが事実あったということをこれ説明してきたわけです。  これ、不適切と言わないとまずいんじゃないですか。これ、確実に不適切じゃないですか。もしもこれが事実であったならば不適切だと思うということぐらいは言えるんじゃないですか。いかがですか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 事実、中身を精査して御回答したいと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 西村大臣のときにはそこぐらいまで踏み込んでお話はしてくださっていましたけどね。西村大臣のときよりも後退をさせるおつもりでしょうか。  先に行きたいと思います。  重要事項を関係者以外の目の届かない閉じられた場で話し合い、方針を決めようとするやり方は、透明性と呼ばれるものとは真逆です。政府答弁をひっくり返す運営を内閣府が行うなど言語道断。これは誰の暴走ですか。官僚の暴走でしょうか。だったら、止めなければなりませんよね。  大臣、閉じられた場でのやり取り、道府県原子力防災担当者連絡会議の詳細議事録、音声記録、連絡会議で配付された資料、参加者名簿、全て公表を求めます。これは、先ほど確認されてということをお話しされました。確認する上でも必要なことですよね。これ公表していただけますか。  後ろから差し込まれたペーパー要らないんですよ。それ、官僚が暴走していたとしたらその代弁をすることになりますよ。あなたのお気持ちをお聞かせくださいよ。だって、不適切かどうかを判断しなければならないんでしょう、正式なものを調査をした上で。それ公表してくださいって話です。  今私が言ったものを公表していただけるかいただけないか、前向きに御検討いただけるか、御回答ください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 今御指摘があった道府県原子力防災担当者連絡会議は、関係道府県が原子力防災に係る行政事務を行うに当たり、国からその円滑化に資する説明及び情報共有とその説明等について質疑応答を行う場でございます。  同会議における議事録の作成は、関係道府県の実務担当者から忌憚のない意見等を妨げる懸念があると。また、同会議の趣旨を踏まえ、同会議は、審議会等の整理合理化に関する基本計画の懇談会等行政運営上の会合の開催に関する指針の示される懇談会等の行政運営上の会合には該当しません。  したがって、行政文書の管理に関するガイドラインに基づき、道府県会議の議事録について作成する必要がないものと判断し、これを作成、取得していないということでございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 今作成していなかったとしても、それ音声記録があったとしたら、それ作れるんですよ。今作成していないということをどや顔で言われても困るんですね。  基本的には公開ですよ。だって、重要情報を話し合っているじゃないですか。質疑があった上で、それをしっかりと指南するわけでしょう、その場で。先ほど大臣が二回言われた重要な事項であるということを認められたようなことも中で話し合われるというようなことを考えるならば、これは公開されなければならない趣旨のものなんですよ。  何よりも、ちょっと後ろから何で一々ペーパー挟み込むんですか、そこの人。官僚側の立場に立って言い訳しているだけですよ、先ほどから。やめてください。新任大臣としてこれからどうしていくのかということをこの事実に基づいて答えてくださいよ。邪魔しないでください、後ろの官僚の方。御法度です、御法度。委員会を軽く見ないでください。  先に行きたいと思うんですけれども、とにかくこのことに関しては出してください、内容を。その上で精査しなきゃ駄目でしょう。不適切か不適切じゃないかを大臣決めなきゃいけないんでしょう。それ、何を基に決めるんですか。情報を基に決めなきゃいけないじゃないですか。だとするならば必要なはずなんです。今私が言ったもの、詳細議事録、議事録がないならば音声記録、連絡会議で配付された資料など、参加者名簿も併せた上で公表を求めます。公表に尽力をしていただきたい。それ、また後でお願いしますね。  このように、手を替え品を替え、非公開会議を設定して避難計画策定のプロセスを住民の目から隠してきたんですよ。西村前大臣が透明性を持って情報公開すると約束した地域防災協議会、作業部会についても、その透明性に疑いが持たれています。  内閣府が開催するこの作業部会の場合、ごく短い議事概要や配付資料だけはホームページで公表されることになっています。数枚の議事概要、配付資料だけ公開して、透明性がある、情報公開しているというんですけれども、ちょっと無理があるんですね。説得力がない。  資料の十。私は、これまで繰り返し発言者と発言内容の分かる詳細な議事録と音声データの公開を求めてきました。しかし、その都度、政府は議事録はなく音声記録もないと拒否してきたんですね。  しかし、非公開で行われている内閣府と自治体担当者の道府県連絡会議、ここでは作業部会の記録や配付資料をどこまで公開するかという方針についても話し合われていたんですよ。決めているんですよ、ここで。指示しているんですよ。だから、その内容を知らなきゃ駄目なんですよ、様々ね。  資料の十一。静岡県の担当者が作成した会議報告書によると、令和三年二月二十二日、道府県連絡会議では、茨城県の担当者から、公開するのは議事録か議事概要かと質問があった。それに対する内閣府の回答は、議事録ではなく議事概要、発言録ではなく議事概要というものだったんですね。発言者や発言内容の詳細を記録したものは公表せず、透明性の低い議事概要だけを公表するという方針が示されているんですよ。到底透明性がある運営とは言えない。  そして、注目すべきは何か。発言録ではなく議事概要を公開すると内閣府担当者が述べている部分なんですね。ここから分かることは何か。発言録を作っている可能性があるってことなんですよ。仮に発言録が作られていなかったとしても、公開するのは発言録ではなく議事概要の方だよとのやり取りを見れば、これ、どちらの対応も可能なように音声記録は必ず取っているんですよ。音声記録が存在していることが前提のやり取りとなっているんですね。  大臣、改めて、作業部会の発言録、音声記録の有無、全ての担当者、地方自治体の担当者含めて全ての出席者に確認してもらいたいんです、音声記録があるかどうかなどなどですね。音声記録、メモ含め、存在する記録を全て公表するように求めたいんです。それ拒否する、しないというんだったら、透明性どころか情報隠しを政治主導で行っているという疑念が持たれるんですよ。  透明性を持って情報公開するために記録を全て公表する、これやっていただけますか。不適切かどうかってことを判断しなきゃならないんだから、その基となるものは全部出してください。いかがでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 行政文書の作成、管理については公文書管理法等の関連法に基づいて行っておりまして、この行政文書の公開についても、引き続き情報公開法等の関連法に基づき適切に対応してまいります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 済みませんね、適切な運用されていないから言っているんですよ、出してくれって。話聞いていました。質問主意書で出された政府の答弁をひっくり返すようなことを数日後に行っているんですよ。これ誰の暴走ですかって聞いているんですよ。官僚の暴走だってことだったら、それチェックしなきゃ駄目でしょう。なのに、官僚側に立ったこれ答弁、作ったペーパーしか読んでいないじゃないですか。私、朗読会に来たわけじゃないですよ。そんな話聞きたいんじゃない。  先に行きますね。  繰り返しますけれども、内閣府が開催するこの作業部会の場合、ごく短い議事概要と配付資料だけはホームページで公表されることになっている。本当に作業部会で配付された資料の全てがホームページ上で公表されているのか。  令和三年二月二十二日、道府県連絡会議では、作業部会の配付資料の公開についても内閣府が方針示しています。  資料十二。静岡県が開示した会議報告書。京都府の担当者が読後廃棄の扱いはと質問、それに対して内閣府は、資料とは別なので公開しないと回答。  資料十三。茨城県が開示した会議報告書でも、読後廃棄としていた資料については開示しない、内閣府の方針説明が記録されているんです。  大臣、手短に。今紹介した資料の十二と十三、これ問題点二つあるんですよ。該当する部分、二か所、そこのキーワードを教えてください。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 問題点が二か所あるという御指摘ですけれども、私はその問題点の二か所について明確に今は答弁できないと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 意味不明ですね。実際にそのようなものが、開示されて出てきたリアルな文書を出していて、どこが問題点と思うかということに関してもお答えにならない、若しくは分からないってことになりますよ。大臣できるんですか、それで。  先行きますね。  まず、資料十二、配付資料としてホームページ上に公表されたものとは別に、読後廃棄という特殊な扱いが求められる資料が配付されていること、そして資料十三、公表しないではなく開示しないと言っていることが大問題なんですよ。ホームページで公表しないだけじゃない、市民、ジャーナリストから情報公開請求されても開示しないという意味なんですね。  内閣府が、読後廃棄資料は請求があっても開示しないと宣言すると同時に、自治体担当者に対しても暗に開示するなよって、これ圧力掛けているんですよ。これ、明らかに透明性を持って情報公開する姿勢ではないですね。  情報公開の第二条第二項によれば、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書で、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものは行政文書に当たるんですよ。  まあ様々なルールにこれ抵触しているんじゃないかということに関してちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、そうですね、資料の十五、十六見てください。  ジャーナリスト日野さんの請求に対して、内閣府は読後廃棄資料は存在しないと開示を拒否してきたんです。けれども、資料の十六、しかし、ここに読後廃棄指定付きの作業部会資料があるんです。日野氏の請求に対して静岡県が開示したもの。内閣府の言う、これまで言ってきた読後廃棄という資料は存在しないというのはうそだったということの一例なんですけれど。  総務省、役所の担当者が集まる場で配付された会議資料の一部に読後廃棄の指示を付けて開示請求に対して不存在と回答することは、情報公開法違反に当たりますか、当たりませんか。

河合暁総務省大臣官房審議官

○政府参考人(河合暁君) 情報公開法の五条各号では、当該文書に不開示情報が規定されている場合を除き、開示請求者に対し当該行政文書を開示しなければならないこととされております。  すなわち、行政文書の作成、取得時において何らかの方針、指示が示されたとしておりましても、開示請求を受けた時点で現に保有している行政文書が開示請求の対象となりまして、各行政機関において開示請求のあった都度、まあその都度、同条の規定に基づき個別に開示、不開示の判断をしなければならないというものでございます。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 はい。  これは開示請求がある前から開示しないことを決定しちゃっているんですよ、内閣府は。そんなむちゃくちゃな運営ありますか。それ考えたときに、これ大臣にちゃんと仕切ってもらわなきゃ駄目なんですよ、こんなむちゃくちゃなことやっている人たちを。  先ほど申し上げた不適切であるか不適切でないか、それを判断するためにはその内容を精査しなきゃ駄目なんです。そのためには、音声記録、様々なものの提出は、これ公開は絶対です。やっていただけますか。最後にお答えください。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が来ております。短くお願いします。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 関係法令を遵守して適切に対処したいと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 もう最後、締めますね。  大臣の選挙区も原発から三十キロ圏内なんですよ。住民にどうやって説明するんですか。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が参っております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 有権者に何言うんですか、一体。ちゃんと有権者に誠意見せてくださいよ。御自身の選挙区の有権者に対しても。  終わります。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  今日は、地球温暖化を止めていくためこれからますます重要となるブルーカーボンについて質問をさせていただきます。  海草それから海藻、マングローブあるいは干潟などが吸収をするCO2、ブルーカーボンについては、日本は国土を海で囲まれております、その海岸線の長さは世界で六番目と言われますので、非常に高いポテンシャルだろうと期待されています。  そのCO2の吸収量、年間百三十万トンから四百万トンにもなるだろうと見積もられておりまして、これは少なくとも自家用車百五十万台分のCO2の年間排出量に相当いたします。少なくないですよね。  日本の主な吸収源であります森林、まあ人工林、ここが急速に成熟期を迎えておりますので、CO2の吸収量が減少しております。そういう中ではこのブルーカーボンの重要性、更に重要になってくるだろうと俄然注目が集まりまして、その取組も進んでいます。  私の地元の愛媛県でも、愛媛県と高知県との県境、愛南町というところがあるんですけれども、ここでブルーカーボンプロジェクトが始まりました。元々すごい豊かな海を誇っていたんですけれども、やっぱり藻場がなくなりまして、いそ焼けの状態になっています。ウニが食べるんですよね、藻を。それで、この藻を守るためにもウニを捕ろうということで、継続的にウニの除去に努めましたら、一年で藻場がよみがえってきた、再生してきたことが確認されたので、継続してこのウニを捕っていきたい。だけれども、これには資金が掛かると。  捕れたウニが売れればいいんですけれども、実は食べると独特のえぐみとか臭みがあっておいしくないんですね。それで、でも、愛南町頑張りました。いろいろ研究をして、特産のかんきつを餌に混ぜる、あるいはブロッコリーを食べさせるとこの独特の苦みとか臭みがなくなる、おいしくなるということが分かりまして、ウニッコリーと名前を付けまして、ブロッコリーを食べているウニ、ウニッコリーと名前を付けてこれを出荷、販売したいという計画があります。ただ、これにも資金が掛かるということなんですね。  こういった資金を稼ぐために、このブルーカーボンをクレジット化して販売したいという計画なんです。何をクレジット化するかといいますと、この愛南町、真珠養殖も盛んで、真珠のいかだに、養殖いかだにマメタワラという海藻が生えるんですね。それがどんどん大きくなって育つ中でCO2を吸収してくれる。これをクレジット化して販売しようということで、もう既にJブルークレジット、手を挙げているんですよね。  なんですけれども、これがうまくいけば、そこで得たクレジットが販売できて、稼いだ資金でこのウニをもっともっと商品化して、販売網を拡大してということを考えていますのと、養殖業にはかなりプラスチックの漁具が使われます。フロートと呼ばれるプラスチックの浮きですよね。ああいったものを是非回収してペレットにしてリサイクル、これを町内で循環させたいという思いもありまして、その計画もこの資金を稼ぐためにということで頑張っているわけですね。  このように、ブルーカーボンのプロジェクトは、まず海の揺り籠と呼ばれる藻場を再生させて生物多様性を守ってくれる、と同時に水産業にとって大事な漁場の再生を果たしてくれる、と同時にCO2を削減してくれる、加えて、クレジット化ができればそれらの活動を継続するための資金を調達できる、持続可能性を担保してくれるというんでしょうか。ですので、生物多様性、カーボンニュートラル、そして地域創生、これを結ぶキーワードだと私はとても期待しています。  ただ、課題はインベントリーの算定なんですよね。国際的には、ブルーカーボンはCO2の吸収としては任意算定となっておりまして、日本はブルーカーボン、まだ算定対象としていません。今年の三月にもこれ質問させていただいたんです。そのときに、かなり意欲的に取組を進めているという答えを頂戴いたしました。  インベントリー算定の取組の進捗状況を教えてください。

朝日健太郎自由民主党環境大臣政務官

○大臣政務官(朝日健太郎君) 御質問ありがとうございます。  環境省では、マングローブ林やアマモ場といったいわゆるブルーカーボン生態系によるCO2吸収、固定量を我が国の温室効果ガスインベントリーに計上できるよう、関係省庁と検討を進めてまいりました。これまでの科学的知見の集積を踏まえまして、本年四月には、マングローブ林によるCO2吸収、固定量を我が国として初めて算定をし、国連の気候変動枠組条約事務局に報告をいたしました。  マングローブ林以外にも、アマモ場など、海草、海藻についても、早ければ来年四月に国連の条約事務局に算定結果を報告できるよう、関係省庁で連携を取りながら鋭意進めてまいりたいと考えております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 マングローブに比べまして藻が難しい、海藻が難しいというのはよく承知をしておりますが、是非スピード感を持って頑張っていただきたいなと思っています。  これ、クレジットとして認定できるとすごく進むと思うんですね。そうすると、クレジットに流れ込む資金が増えるほどに漁場の再生は弾みが付きます。ブルーカーボンが生まれると、漁業者や企業というのは更にクレジットを創出するといういい循環が生まれてきますし、私の地元の愛媛県、目の前が瀬戸内海です。かつては本当に豊かな海を誇っていたんですけれども、この二十年間で藻場が七〇%消滅してしまいました。これ再生するには調査ですとか研究ですとかいろんな活動資金が掛かります。やっぱり、それをブルーカーボンがクレジット化できれば自前で調達できるということになってまいりますので、非常に期待が大きいです。  先ほどお話ししました愛南町でも、ここまでやってきたけれども、本当に手探りでとにかく頑張ってきたということなんですね。情報がとにかくないんだということなんです。  この海の中のことというのは、やっぱり漁業者の協力なしには進みません。理解を得て協力をもらうためにも、クレジット化すればどのぐらいの収益が上がるだろうとか、この先の見通しというのが非常にやっぱり説得材料としては強いわけですよね。そういったデータ、見通し、成功例を増やしていくためにも、サポート体制が国を挙げて必要だと思っています。  取組のマニュアル化ですとか情報共有のサポート体制づくり、これについてはいかがでしょうか。

朝日健太郎自由民主党環境大臣政務官

○大臣政務官(朝日健太郎君) ブルーカーボンの推進に当たりまして、環境省では令和四年度に令和の里海づくりモデル事業を開始をしております。この事業では、ブルーカーボンに資する藻場、干潟の保全、再生、創出についても知見を持つ事業者が個別事業に関する伴走支援を行っておりますので、是非とも御活用いただきたいと思います。  また、昨年四月から地方環境事務所に地域脱炭素創生室を新設をいたしました。自治体や企業に対しまして、脱炭素に関する具体的な事業の推進へ、伴走支援や相談窓口としての体制強化を図っております。  これらの取組を通じまして、ブルーカーボンに取り組む自治体の組織を強力に推進してまいりたいと考えております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 朝日政務官おっしゃってくださいましたように、伴走型というのがとても重要だと思っています。既に環境省は、再エネについてもかなり計画作りからきちんとサポートしますよというスキームを持っているので、これを是非ブルーカーボンにも活用していただければと思っています。  ブルーカーボン、現在、環境省、国土交通省、水産庁と連携して取組を進めていると伺っているんですが、環境省として果たす役割は何だと自覚していらっしゃいますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) お答え申し上げます。  マングローブの林、アマモ場といったいわゆるブルーカーボン生態系を保全、促進する取組は、これからの、植物等に大気中のCO2を吸収、固定するだけではなくて、水質の改善あるいは生態系の保全など環境保全に関する多様な付加価値をもたらす重要な取組であるというふうに考えております。  我が国は、二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロ、いわゆるネットゼロの実現、サーキュラーエコノミーの推進及びネイチャーポジティブを統合的に推進することとしており、まさにそれを象徴するブルーカーボンの取組を積極的に環境省としても進めてまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 そうですね、もう少し踏み込んだお答えがいただきたかったなって思います。  といいますのは、いろんなところが省庁横断的にやる事業なんですけれども、一番は環境省だと思います。全体の司令塔となっていただきたいんですね。やっぱり、国土交通省は港湾回りのこと、水産庁は漁業者関係のことと、どうしても限られた分野ということになるので、全体として国の枠組みづくりというのは環境省が中心になってやっていただきたいと思っています。  これまでやっぱり、心ある自治体とかあるいは団体というのが本当に個別に頑張ってきたんですけれども、国としては、このカーボンニュートラルを進める上で、ブルーカーボン、重要性を考えて、全体俯瞰としての枠組みをつくっていただきたいと思っています。  日本はそもそもブルーカーボン民族だと思うんですね。私たちは昔から、昆布、ワカメ、ノリ、ヒジキ、そういったものを食べてきました。そういった食文化を持っています。ですので、国際的には、ブルーカーボンの中でも、さっき政務官もお答えくださいましたけれども、マングローブですとかはアメリカやオーストラリアがもう国連に報告をしてどんどん先に進んでいっています。でも、海藻王国日本ですから、この海藻とかアマモとかそういったものに、藻場については日本がもっともっとリードを取っていただける分野だと思っていますし、リードを取っていただきたいなと思っています。  是非、海洋国家として、このブルーカーボン、国家戦略として進めていくということが重要ではないかと思っています。沿岸部だけで年間およそ百万トンのクレジット創出可能性があるという試算も出ています。これは三十五万世帯のCO2の排出量に当たるということなので、是非国家戦略としても打ち出していただきたいんですが、大臣、いかがでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員がおっしゃるとおり、ブルーカーボンの取組は、港湾の環境整備や漁場の環境保全など、気候変動対策や水質改善、生態系保全以外にも多面的な価値を有しており、御指摘のとおり、環境省として、国土交通省や農林水産省など関係省庁が一丸となって取組を進めているところでございます。  その中でも環境省は、特にブルーカーボンによる我が国のCO2吸収、固定量の算定、報告をする取組を始めとした気候変動に関する世界全体の取組を牽引してございます。具体的には、二〇二三年一月に環境省が自ら事務局となってブルーカーボン関係省庁連絡会議を立ち上げて、関係省庁が連携、協力する体制を構築いたしました。引き続き、環境省が主導して、政府一体となった取組を進めてまいりたいと思います。  また、世界的にもブルーカーボン生態系に関する取組が加速していることから、今月末から開催されるCOP28では、オーストラリアとセミナーを共催して日本の取組を発信することとしてございます。今後とも、様々で日本政府として情報発信や国際連携を推進してまいりたいと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非、環境省が中心となって、これから日本は海藻国家、海洋国家としてもこの海ということに力を入れていくんだってことを発信してくださると、全てのものが動き出すというふうに思っています。是非お願いをいたします。  そして、国を挙げてブルーカーボンの取組を進めていくには、私はやっぱりベースとしてカーボンプライシングを進めることが必須だと思っています。ビジネスと、場でのCO2の見える化というんでしょうか、これが大変重要だと思っています。  今年からGXリーグが始まりました。企業が自主設定、それから開示するCO2削減目標、この達成に向けた排出量の取引が始まっています。そして、先月には東京証券取引所にカーボンクレジット市場も開かれたということで、企業などがCO2の排出量を削減した分を株式や債券のように売買するということなので、今後、ブルーカーボンのような吸収源の拡大にも弾みが付くものだと大変期待をしております。ですし、それだけじゃなくて、ブルーカーボンだけではなくて、様々なカーボンニュートラルの動き、取組が進んでいく上で、後押しする上で、これは重要なことだと思っています。  ただ、ちょっと心配しているのは、まだ本格稼働じゃないですね、まあ試験稼働だとは伺っておりますけれども、取引が成立しない日もあるということなので、非常に市場としての規模がまだちっちゃいということです。市場に参加しようとしているある企業のコメントとして、大変重要なことは分かっているんだけれども、その取引量が自分のところの排出量に比べると余りにも小さいので、これからもっともっと取引量が大きくなることを期待するというコメントも寄せておりますので、大きく育てるということが大変重要かと思っています。  伊藤大臣は国際派でいらっしゃるのでよく御存じと思いますが、EUは既に二〇〇五年からこの排出量取引、キャップ・アンド・トレード方式で行われていて、実績も重ねています。参加する事業者、EU全体の排出量の四割以上をカバーしているということなんですが、このEUの取組から学ぶべき点というのはどこにあると思いますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 幾つかの御質問があったのでまとめてお答えしたいと思いますけれども、本年五月に成立したGX推進法に基づき、排出量取引を含む成長志向型カーボンプライシングの導入が決定されました。その一環として、十月に東京証券取引所においてカーボンクレジット市場が開設されたところでございます。後段御指摘のEUETS、これは、二〇〇五年に導入されてからいろんな試行期間を経て、対象部門あるいは排出枠の割当て方法の変更等の制度改正を重ねながらEU域内の排出量削減に大変貢献してきたというふうに承知しております。  我が国が排出量取引を実施するに当たっては、EU等の事例も踏まえつつ、まず排出量取引の試行的実施とカーボンクレジット市場の整備を開始し、二〇二六年度の本格稼働、二〇三三年度からの発電事業者に対する有料オークションの導入と段階的に進めていくこととしてございます。現在は、環境大臣も参加するGX実行会議を中心に、排出量取引も含め制度の詳細設計に向けた議論を進めてございます。引き続き、経済産業省と密接な連携の下、海外事例も参考にしながら制度の検討を積極的に貢献してまいりたいと思います。  十月十一日市場開設日以降、十月の取引結果として既に一万トン以上のクレジットが取引されたと承知しております。まだまだ伸ばさなきゃなりませんけれども、カーボンクレジット市場における取引についてはまだ始まったばかりでございますので、排出量取引制度の発展とともに、活性化、量的な拡大もあると期待しております。今後も、経済産業省と密接な連携の下、カーボンクレジット市場の発展に環境省としても貢献してまいりたいと、そのように考えます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 幾つかお話、お答えをいただきましたけれども、重ねてお聞きします。  EUが既に先進的な取組として二〇〇五年からこの取引量の、排出量の取引やっていますけれども、ここの、まあ先行してやっているので学ぶべき点も多々あろうかと思います。どういったところがやっぱり成功の鍵といいましょうか、学ぶべき点だと思われますか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 詳細には必ずしも全てディテールを把握しているわけではないですけれども、私の感じたところでは、有料オークションの導入、こういった部分がやっぱり学ぶべきことの一つだろうと思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 私は、キャップ・アンド・トレード方式だと思うんですね、やっぱり。  日本の場合は自主規制なんですよ、目標なんですね。自分で決めた目標に対してどうだこうだということなんですけれども、EUの場合はキャップ・アンド・トレード方式ですから、政府が各企業に対して排出量の上限を設定します。自ら排出量を、それを削減できるか、あるいは、できなければ政府やほかの企業から排出枠を購入するで対応しなければならない。あるいは、大手鉄鋼メーカーなど大規模な事業者の参加は義務付けられています。というふうに、やっぱりきちんと政府が、まあお尻をたたくといいましょうか、背中を押すといいましょうか、そういった仕組みをつくっているところだと思うんですね。  自主規制、自主的な動きというのは大事だとは思いますけれども、先ほど来議論が続いているように、気候変動の問題ではもうこれを待っている時間はないのではないかと思っています。ですので、政府のリーダーシップを発揮してほしいと思うんですが、大臣、いかがでしょう。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 委員の御指摘も踏まえその点もしっかり検討してまいりたいと思いますけど、このEUにおいても有料、有償オークションというのを適用して、それは結構機能しているというふうには承知しております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 じゃ、続いて別のちょっと質問をさせていただきたいと思うんですけれども、この夏、県内各地、いろんな御意見を聞いて回りました。そうしたら、再エネ施設についての苦情であったり厳しい御意見というのを結構耳にして、私は再エネ増えてほしいと思っているのでとてもショックだったんですけれども。  確かに、このところ、森林を伐採して太陽光発電所あるいは風力発電の風車が造られたり、山の斜面に無理やり、もう急傾斜のところに太陽光パネルが設置されたり、ちょいちょい見受けられますね、増えています。で、地域の住民の方が反対運動を起こして、再エネ施設をめぐってトラブルが起こって、自治体としてはもうトラブルが増えてはかなわぬということで、条例で規制を掛けるというところも増えてきていると聞いています。  そもそも、カーボンニュートラルの観点からは、吸収源である森林、木を切っちゃうということは本末転倒ですよね。あるいは、土砂災害、雨の降り方は異常になっていますので、温暖化で、これに対しても土砂災害の心配は大きくなっています。ですので、もう設置業者によってはもう転売してしまって、どこに行ったか、誰が所有者か分からないという状態のものもあるとも聞いています。住民の方の御心配もよく分かります。  こういった自治体が条例で再エネ施設を規制するケースなどは増えているんでしょうか。これは経産省に伺います。

井上博雄資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、地域の実情に即した対応を行うために条例を策定する自治体が増えてきております。二〇一六年度におきましては我々が認識している限りで約三十件弱でありましたところ、二〇二二年度には二百四十件程度まで増えているというような実態になっております。  これらの条例の中には、例えば地域住民等に対して事業計画の周知を図るため標識の設置や説明会開催を求めるもの、あるいは設備設置に当たって市町村との協議を求めるものなど、事業規律の強化を図る例があると承知いたしております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 大変、これって環境省にとっては、経済的な発展と環境保護をどうするかとか、あるいは抑制と推進の調和をどう取るかって命題だと思うんですけれども、こういった事態について、大臣、どう認識されてどう対処するお考えでしょうか。

伊藤信太郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(伊藤信太郎君) 再エネ施設、やっぱり地元住民との合意形成、そして環境配慮、これが不十分であって、再エネ事業を伴うということになりますと、地域トラブルが発生しているわけでございます。まあ、これは私も認識しております、具体的な事例も含めて。  環境省としては、再エネの最大限の導入に向けて、まず地域における合意形成を図り、環境への適正な配慮を確保することが重要であるというふうに考えております。  具体的には、環境アセスメント制度により、地域の声を踏まえた適正な環境配慮が確保されるように取り組むこと、そして地球温暖化対策推進法に基づく地域脱炭素促進事業の推進なども取組を進めております。  政府としては、昨年、経産省、環境省、農水省、国交省の四省による検討会において提言を取りまとめまして、関係省庁と連携しながら、政府一丸となって取り組んでおります。  これらの取組を通じて、地方自治体と連携しながら、環境保全や地域とのコミュニケーションが適切に図られた地域共生型の再エネの導入を促進してまいりたいと思います。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が来ております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 はい。  時間が来ておりますので、私としてはちょっと申し上げたいこともあるんですけれども、この議論はまた続きをさせていただきたいと思っています。どうもありがとうございました。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時二十六分散会

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