P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
212回国会参議院2023/12/05

外交防衛委員会 第6号

発言数
204
登壇者
26
会派数
8
開催日
2023/12/05

会議録

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、若松謙維君及び田中昌史君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君及び竹谷とし子君が選任されました。     ─────────────

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定へのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の加入に関する議定書の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官田島浩志君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定へのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の加入に関する議定書の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  本件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 おはようございます。自民党の吉川ゆうみでございます。  まず、私たちは今、ロシアによるウクライナ侵略またガザ情勢などに象徴されるように、激動する国際情勢に直面をしています。こうした中において、国際社会における法の支配の強化、またルールに基づく自由で公正な経済秩序の構築、この重要性はますます高まっているというふうに認識をいたしております。私自身、経済産業大臣政務官、そしてその後、引き続き外務大臣政務官を務めさせていただいてまいりましたので、その経験からも、この自由で公正な経済秩序の構築、これは世界の成長と繁栄の基盤であることを強く実感をしている次第でございます。  この環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、いわゆるCPTPPは、経済連携の推進にとどまらず、こうした自由で公正な経済秩序の構築に資するものであると理解をいたしております。本日審議されるこのCPTPPへの英国加入議定書については、日本が英国の加入に関する作業部会の議長国を務め、そして本年七月の署名に導くなど、率先的に自由で公正な経済秩序の構築に向けての貢献をしてきたというふうに承知をいたしております。この署名をいたしました七月は、ちょうど私も外務省で欧州担当ということで都度進捗を聞いてまいったところでございますが、この英国加入議定書に関して幾つか御質問させていただきたいと思います。  まず、二〇二一年の二月、英国がCPTPPへの加入を要請し、約二年の交渉を経て、本年の七月に加入議定書への署名が行われました。日本が主導するこのCPTPPに基本的価値観を同じくする英国が加入すること、これは我が国にとっても大変歓迎すべきことでありますが、改めて、政府が認識をする英国加入の意義について大臣にお伺いをさせていただければというふうに思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) おはようございます。  CPTPPの意義という御質問でございますが、委員御指摘のとおり、CPTPPでありますが、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていくとの意義を有する協定でございます。  また、英国は、我が国にとりまして基本的価値や原則を共有するグローバルな戦略的パートナーであるとともに、重要な貿易投資相手国でもございます。このような英国のCPTPP加入は、CPTPP締約国と英国との間の自由貿易、開かれた競争的市場、ルールに基づく貿易システム及び経済統合の促進に資するものであると考えております。  さらに、我が国を含む環太平洋地域、ひいては世界全体の貿易、経済の更なる成長や発展、そして自由で公正な経済秩序の構築に寄与することが期待されております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 大臣、ありがとうございます。  私も、大臣今お話しいただきましたとおり、この英国加入ということは、大変我が国の、そして世界全体のこの経済における大変重要な意義があるというふうに認識いたしております。是非とも、これから大臣のリーダーシップで進めていただくことができればというふうに思っております。  さて、この英国は、CPTPP締約国全体に関して高いレベルでの関税撤廃を約束をいたしております。日本の原産品につきましては、日英EPAとの比較で新たに精米等の関税が撤廃されることとなり、英国市場を開拓していく新たなチャンスを獲得いたしました。  外務省では、ジャパン・ハウスという対外発信拠点、日本の対外発信拠点を世界の三都市、これはサンパウロ、ロサンゼルス、そしてロンドンでございますけれども、に設置しており、展示あるいは物販等を通じて、日本の多様な魅力、これを世界に発信していく、そうした紹介をしていくということをいたしております。  その一つが先ほど申しましたロンドンでございますけれども、私も外務省ではジャパン・ハウスの担当としてこのロンドンのジャパン・ハウスも訪問させていただいておりますけれども、今、日本食、この日本の食というのは世界で大変大きな魅力として、そして日本の価値として受け入れられている、そして大変求められているものであり、その日本食を出していくためにはこの農産品というものの重要性ということも大変あるかと思いますし、これは我が国がしっかりとこの食、あるいは農産品、一次産品において我が国の経済を拡大していくためにも大変重要なものであると思っております。  そういった意味でも、是非とも、こうした拠点と連携をしながら、今回のCPTPPの関税撤廃、精米というようなことですね、日本産の米、これの魅力を発信していく、そしてしっかりと我が国の経済の発展につなげていく、一次産業の発展につなげていくべきだと思いますけれども、今後英国に対して日本産食品をどのようにPRしていくのか、政府の方針を堀井副大臣にお伺いさせていただきたいと思います。

堀井巌自由民主党外務副大臣

○副大臣(堀井巌君) お答え申し上げます。  まず、政府の農産品輸出拡大のための取組として、農林水産物・食品の輸出額二〇三〇年までに五兆円という政府目標がございますが、この達成に向けて、外務省としても、在外公館、ジャパン・ハウスを通じ、農林水産省や現地ジェトロ事務所などとも緊密に連携を取りつつ、オールジャパンでのプロモーション活動を精力的に行っているところでございます。  英国についても、我が方の大使館が中心となり、地方自治体と連携した福島県産品のPRイベントを始め、日本の食文化及び日本産食品の魅力発信を行っているところでございます。  委員には、昨年、外務大臣政務官としてジャパン・ハウス・ロンドンを訪問いただき、ジャパン・ハウスを日本のビジネス活性化につなげることの重要性について御指摘をいただいたと伺っております。ジャパン・ハウス・ロンドンでは、委員の御指摘も踏まえまして、レストラン営業や日本酒のPRイベントを通じた日本酒の普及拡大に取り組んでいるほか、民間企業や自治体から積極的に企画を募集するなどの取組も始めたところでございます。  委員御指摘のとおり、外務省として、今回の英国のCPTPP加入を好機と捉えて、引き続き、大使館、総領事館、ジャパン・ハウスといった在外拠点を有効に活用しながら、幅広く英国政府関係者、また英国の一般の国民の方々に対し、精米などの日本食産品のPRに努めてまいりたいと存じます。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  今、我が国の農産品、一次産品の輸出額一兆四千億円、これをまだまだ増やしていかなければいけないというのは政府の目標でもございます。  そして、この海外、ジャパン・ハウスにも日本食レストランございますけれども、ここ大変な人気でございまして、こういった人気、日本の魅力を知った海外の方々が、今度は日本に来て日本の各地でしっかりとそういったことをもう一度確認したい、旅行に行きたい、あるいはそこでお金を落としたい、そういったことにつながる大変有効な手段でもあるというふうに思っております。  是非ともこういった機会を捉えて、日本の魅力の発信そして経済の拡大に資するような形の取組、これも外務省も挙げて取り組んでいただくことができればと、経産省など連携しながら取り組んでいただくことができればというふうに思っております。  さて、英国は我が国にとってグローバルな戦略的パートナーであるというふうに政府は説明をしております。この議定書が発効いたしましたら、CPTPPの運用の見直し、あるいは加入要請エコノミーへの対応について、英国も含めた締約国間での議論を進めていくこととなります。こうした議論におきまして我が国と英国が連携していく、これができれば、CPTPPが貿易協定のゴールドスタンダードであり続けることにもつながるのではないかというふうに思っております。そのためにも、日本と英国は積極的に対話を重ね、国際経済の中で共通認識を見出していくべきであるというふうに考えております。  この英国が加わったCPTPPにおいて日本がどのように議論をリードしていくべきなのか、こちらもまた外務副大臣にお伺いをさせていただければというふうに思います。

堀井巌自由民主党外務副大臣

○副大臣(堀井巌君) お答え申し上げます。  CPTPPが、新たに英国の参加も得て、自由で公正な経済秩序の礎として今後もハイスタンダードを維持した最先端の経済枠組みとして発展し続けるためにも、まず質の更なる向上、それから持続可能な形での履行の確保、加入要請への対応という点が重要でございます。  具体的には、まずその質の更なる向上及び履行の確保ということでありますけれども、まず、CPTPPが時代の要請に即した高いレベルのルールを導入することで常に自己変革し続けることが必要であります。また、そのような高いレベルのルールが全てのCPTPP参加国によりしっかりと履行されている状況を確保し続けることが重要であると考えております。  さらに、加入要請への対応でございますが、この加入要請への対応に当たっては、加入要請側がCPTPPの高いレベルを完全に満たすことができ、今後も満たし続けていくという意図と能力があるかどうかをしっかりと見極めていく必要があると考えております。  この点、日本と英国の両国は、首脳間において、CPTPPを通じ、自由、公正かつ強靱なルールに基づく国際経済秩序を擁護していくことで一致しております。また、外相間で、経済を含む幅広い分野で協力を深化させていくことも確認をいたしております。  さきに述べましたCPTPPをめぐる今後の取組を進めていく上で、委員も御指摘のように、このように考え方を共有する日本と英国の間で対話を重ね、連携を更に強化し、CPTPPの更なる発展に向けて協力し、議論に貢献していくという、そのように考えております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  このCPTPPの今回の英国加入、これは、このルールが基本的に現行のまま英国に適用される、そしてCPTPPのハイスタンダードは維持されるということになりました。この結果は、今後の加入要請エコノミーの対応を検討する上でも良い先例になったのではないかとも思っております。  このことについて、政府はどのように評価されているのかについてもお伺いをさせていただくことができればと思います。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  CPTPPのハイスタンダードを維持することはCPTPP参加国共通の思いでございます。そのため、重要な先例となる英国との加入を実現すべく、これまで取り組んでまいりました。  その結果、英国との加入プロセスを通じて、各締約国は、英国が包括的で高い水準の市場アクセスを提供するとともに、国内法令等の整備を通じ、CPTPPに規定する各分野におけるルールを遵守できることを確認いたしました。  この経験を踏まえ、CPTPP参加国は、本年七月の閣僚共同声明におきまして、英国の加入手続と同加入手続から得られた経験から学ぶことは、加入手続を効率的で、公正で、質が高く、加入要請エコノミーにとって魅力的なものとしていく上で不可欠なものであることを確認しております。議員御指摘のとおり、良き先例になったものと考えております。  今般の英国の加入手続の経験を生かしつつ、我が国としては、他の参加国とも相談しつつ、英国に続く加入、新規加入への対応に取り組んでまいりたいと考えております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  今から十年前の平成二十五年三月、安倍総理は、日本のTPP交渉参加が国家百年の計であるとした上で、日本がこの一旦交渉に参加すれば、世界の中で重要なプレーヤーとして新しいルール作りをリードしていくことができるというふうに述べられました。まさにこの安倍総理の確信に沿ったものが、今回のCPTPPの、我が国が議長国としてリードした英国加入であるというふうに思っております。  今後も日本がCPTPPをリードする存在であり続けるべきであるということ、これを上川大臣にお願いをさせていただきまして、私の質問を終わりとしたいと思います。よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。よろしくお願い申し上げます。  ちょっと今日いろいろ、外交、安全保障、課題が多いので、ちょっと駆け足で行きます。  まずは、岸田総理が中東に訪問されたことについては敬意を表したいと思います。COPにも出席されました。  ただ、残念ながら、イスラエルの大統領との会談で総理は、ガザとイスラエルの攻撃について、一時休戦をしていることを歓迎をして、このことの延長を望まれていたというふうに、そのことを表明されたと聞いておりますが、そのイスラエルの大統領との会談の直後にこの一時停止のディールが崩れた、そして攻撃が始まったということで、私は、一方的に岸田総理が軽視をされたとか、日本が軽視をされたとか、単純なことを言うつもりはありませんが、タイミング的にはちょっといささか悪かったなと言わざるを得ない状況だと思います。  また加えて、COPでも、日本は残念ながら、四回目かな、化石賞をもらいました。化石賞は単なるNGOが評価しているものだというふうに言う方がいらっしゃいますが、世界中が注視をしています。日本が化石賞をもらっている理由は同じ理由です。いつものように、石炭火力を減らすと言いながら実はごまかしているのではないかという批判が化石賞の理由です。  このことも含めて、岸田総理が本当に中東までわざわざ御足労いただいたにもかかわらず残念な結果に終わったということなので、外交って非常に難しいですけれども、タイミングや、表明や、日本のポジションが今どういう状況なのかということも含めてやっぱり外遊日程は決めていただいた方がいいと思いますので、そこはまず冒頭申し上げたいと思います。  大臣、何かあれば、上川大臣、どうぞ。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まさに委員御指摘のとおり、中東情勢については、刻一刻と変化をしている中におきまして外交を進めていくというのは非常に難しいというか、非常に困難な中を、しかし積極的に、しかも前向きに進めていく必要があると、こういう認識の中でこれまで取り組んできたところでございます。  繰り返し申し上げるところではございますが、ガザ地区でのこれまでの被害の状況ということにつきましては、これはもう危機的な状態であるということでございまして、深刻な懸念を持って注視しているところでございますが、今般のドバイで実施されました日・イスラエル首脳会談におきましても、総理自らヘルツォグ大統領に対しまして日本の立場をしっかりと伝達をし、そしてガザ地区の人道状況の改善に改めて直接要請をしたところでございます。我が国としては、イスラエルがハマスの攻撃を受けて国際法に従って自国及び自国民を守る権利を有するとの認識をしているところでありますが、同時に、これまでもイスラエルに対しまして、このハマス等によりますテロ攻撃等を断固非難した上での国際人道法を含む国際法に従った対応等を直接要請をしている中において、改めて直接要請をしたところであります。  今般の事態におきましては、人道状況の改善及びそれに資する戦争停止、休止の合意への復帰、そして事態の早期鎮静化に向けた外交努力、これを粘り強く積極的に続けてまいりたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 いやいや、外務大臣の御報告はそのとおりなんです。一時休止を要請をした、そのときに実はその一時休止が崩れたということなので、そこは残念ですねと申し上げているわけで、その結果、南部への地上侵攻が非常に大規模な攻撃がされていて、ずっと南部に避難をしているパレスチナの避難民、ガザの皆さんはもう逃げ場を失うわけですから、これから本当に無辜の市民、子供がまた被害に受ける可能性がありますので、私も一時休戦若しくは停戦を望みますけれども、より懸念が強くなっているということだけは申し上げたいと思います。  二点目、CPTPPに関しては我々も賛成ですし、御案内のように、我々の政権のときにTPPの議論が始まって、当時オバマ大統領からも強い要請があって、当時は自民党は大反対をされたわけですが、結果としては、政治はまさに先ほど大臣が言われたように動くものですから、やっとスタートしたと思ったら、安倍政権の中で今度はトランプ大統領が離脱を言ったと。で、CPTPPになって、私はこのCPTPPという枠組みを安倍政権でつくられたことについては評価をしています。  今回のこの条約についても賛成をするつもりですが、今、加入申請をしている中には中国と台湾があります。元々、TPPをつくるときには、中国をどう、ある意味で言うと牽制をしながら、貿易のルールも含めて、他の国の、TPPをつくることによって自由貿易を守るのかと。ルールメーキングの枠を大きくつくることによって中国を、まあ法の支配というか、ルールメーキングの中で入れていくという話だったんですが、当のアメリカが離脱をして、バイデン大統領、民主党政権になっても戻ってこない、逆にIPEFをアメリカは主張していると。中国が加盟申請をしてきたと、直後に台湾がしてきたと。エコノミーは入れる話になっているので、この問題、申請をしてきたこと自身は問題ないんですけれども、これ、どこから次、交渉を始めるつもりなのか、それからアメリカの再加入の見通しはどうなのか、日本からどういう形で要請しているのか、端的で結構ですので、事実関係だけ教えてください。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  まず、加入要請エコノミーの御質問でございます。  現在、中国、台湾、エクアドル、コスタリカ、ウルグアイ、ウクライナから加入要請が提出されております。今後のプロセスの詳細については現在ではまだ決まっていない状況でございます。  その上で、CPTPPは、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていく意義を有しております。CPTPPがそうしたハイスタンダードなルールを持続可能な形で履行するための枠組みであり続けるためにも、新規加入に当たっては、加入要請エコノミーがそのような意義とともに、そのような意義を共に実現するパートナーとしてふさわしいかどうかが重要になると考えております。  したがって、CPTPPにおける加入プロセスに関する意思決定は、CPTPPの高いレベルを完全に満たすことができ、加入後の履行においても満たし続けていくという意図及び能力があるかどうかを見極めるということが重要だと考えてございます。  その上で、米国の加入の復帰の見通しについての御質問もございました。  我が国としては、インド太平洋地域の国際秩序への米国の関与を確保するという戦略的観点から米国のTPP復帰が望ましいと考えており、こうした立場を累次米国に伝えてきているところでございます。  我が国としては、米国のTPP復帰が望ましいという立場に変更はございません。米国に対しては、引き続き様々なレベルで粘り強く働きかけていくとともに、しっかりと意思疎通を図っていきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 結局、どこから交渉を始めるのかはさっぱり分かりませんでした。  じゃ、アメリカに要請しているのは分かりますけど、今参加を求めて要請をしてきている国はどこを優先順位にするのか全然見えなかったんですが、そこは全く見えない、今のところは白紙から始めるということですか、局長。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  繰り返しになりますが、現在六か国から加入要請が提出されておりますが、今後のプロセスの詳細については、現在加盟国と協議しているところでございまして、詳細について決まっているものではございません。  その上で、先ほども申し上げましたが、CPTPPにおける加入プロセスにおける意思決定は、このCPTPPの高いレベルを完全に満たすことができて、加入後の履行においても満たし続けているという意図及び能力があるかどうか、ここを見極めることが重要だと考えております。その上で、加入要請エコノミーがCPTPPのハイスタンダードを満たすことを大前提とした上で、加入要請エコノミーの貿易、投資等に関する実績、約束の遵守状況を考慮し、参加国のコンセンサスによって判断していきたいと考えております。  我が国としては、他の参加国とよく相談しつつ、こうした点についてはまずはしっかりと見極める必要があると考えておりまして、戦略的観点、国民の理解も踏まえながら対応していきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 ごめんなさい、同じ答弁を二度繰り返すんだったら言わないでください、時間もったいないから。全く分からないんだから、それでは。  RCEPが発効して、アメリカがIPEFを提唱する中で、今アメリカに随時要請していると言われましたけれども、アメリカ大統領選挙です、トランプが出ています。それは、民主党内でもそれはなかなかTPPに戻るという話にはならないと思うので、そうすると他の参加要請国も含めてほったらかすということになるので、そこについてはまだ何も決まっていないようですが、難しい状況は、かじ取り難しいのは分かりますが、是非、このCPTPPの枠組みを広げることの積極的なスタンスだけは維持をしていただきたいと思います。  オスプレイの事故についてお伺いします。  乗員が五人発見をされたということです。亡くなられた米軍隊員の皆様には心から御冥福を申し上げたいというふうに思います。  それで、防衛大臣、中止要請を本当にしたのかどうかがすごくあやふやなんです。防衛大臣は先般のこの委員会の審議の中で、十一月の三十日朝、地方協力局長から在日米軍司令官に対して中止要請をしたと。大和さんもそういう発言をされました。その同じ日、ラップ在日米軍司令官の訪問を受けて、防衛大臣もそのようなことを要請したという話をされているんですが、同時に、その十一月三十日にアメリカの国防総省シン副報道官は、正式に要請は来ていないという発言をされているんです。  これは、飛行中止要請をしたという認識がアメリカにないということは、じゃ、地方協力局長も防衛大臣もそういう言い方をしなかった可能性がある。この委員会では中止要請をしたと言われたんです。僕、議事録確認しましたから。  これ、一体どういう言い方をしたのか、まず大和さんからお答えください。

大和太郎防衛省地方協力局長

○政府参考人(大和太郎君) まず、十一月三十日の朝に、私から在日米軍司令官に要請をしているところであります。これについては、安全性に対する国民の懸念が高まっていることに対応していく必要があり、これを踏まえて、我が国に配備されたオスプレイの飛行について、捜索救助活動を行う機体を除き、飛行の安全に係る必要な検査を実施してから飛行を行うよう要請するとともに、引き続き事故に関する情報提供をするよう求めたということであります。必要な点検を、必要な安全を確保してから飛んでくれと。  副報道官の御発言について言及ありましたが、今申し上げましたとおり、米側に対しては、事故発生を受け、防衛大臣、外務大臣からの要請も含めて、国内に配備されたオスプレイについて、捜索救助活動を除き、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう正式に要請してきているところであります。  御指摘の会見の内容ですけれども、その後米側に確認したところ、こうした日本政府の要請については米国の国防省などにも共有されているということを確認しているというところでございます。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 中止要請じゃないですよね。安全を確認してからやってくれと言っているわけですよね。  防衛大臣、あなたも実際に、この委員会の後ですよ、あなたが司令官に市ケ谷で会われたのは。そのときにあなたは中止要請を、飛行を一旦全部止めて、原因を究明してから、そのことを表にしてからやってくれと、一旦中止を、止めてくれと、飛行を止めてくれという言い方をしたのか、今の大和局長と同じ表現で言われたのか、どちらかはっきりしてください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) まずは、今回の事故の発生は地域の皆様に大きな不安を与えるものであり、誠に遺憾なことであります。  私は、まずは、ラップ米軍、在日米軍司令官に防衛省に来てもらってお話をした際には、まずはその米軍の、その時点で一名もう亡くなられたということですから、搭乗員に対してお悔やみを申し上げ、その時点でまだ七名が不明でありましたから、サーチ・アンド・レスキューについては日本政府としてこれ全力で対応するということを申し上げた上で、国内に配備されたオスプレイについて、捜索救助活動、これが最優先であります、それを除き、国内に係る安全が確認されてから飛行を行うよう要請するとともに、事故の状況等について早期の情報提供を求めたということであります。防衛省として、飛行に係る安全が確認されなければ飛行を行わないということをこれは米側に対して求めたところであります。  その国防総省のシン副報道官がそのような発言をしたということは、そこは詳しくは、なぜそういう意図があったか、そういう意図を持って発言したかというのはよく分かりませんが、少なくとも私も要請したし、上川大臣からも要請をいたしましたし、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう正式に要請したという、これはもうファクトとして申し上げます。  そこで、改めて、その米国防省の会見内容に関連して米側に確認したところ、こうした日本政府の要請については米国の国防省等にも共有されているということは確認を改めてしたところであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 安全確認の要請ですよね、中止じゃないですよね。  事故後、オスプレイはどの程度離発着、飛行しているか、お答えください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 事故発生後の米軍のオスプレイの離発着回数についてでございますけれども、これは防衛省が目視情報で確認する限りでありますが、四日の二十四時の時点において、米海兵隊のMV22は、普天間飛行場で七十二回、嘉手納飛行場で四回、奄美空港で十六回。米海軍のCMV22は、普天間飛行場で二回、嘉手納飛行場で十四回の飛行を確認しました。米空軍のその当該機CV22の離着陸は確認されておりません。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 これが大臣の言われるアメリカと共有している中止要請、大臣や局長がこの委員会で中止要請をしたと言ったことに対してアメリカも共有をされていると言われている結果が今の回数ですか、大臣。

大和太郎防衛省地方協力局長

○政府参考人(大和太郎君) 防衛大臣、外務大臣、まあ最初は私からやっているわけですけれども、こうした要請を踏まえて、アメリカ側からは、一日に、今般の事故を起こしたCV22の飛行は行っていないこと、事故に関する可能な限り詳細な情報を透明性を持って日本政府に共有する旨説明があったところであります。また、日本に配備されている全てのオスプレイは徹底的かつ慎重な整備と安全点検を行っていると、行った上で運用されていると説明を受けました。さらに、全てのオスプレイ部隊は、CV22の事故をしっかり踏まえた上で安全点検それから予防的な整備を現在行っていると、こういった説明を受けているところであります。  これも踏まえまして、オスプレイの飛行の安全性を確保するためにアメリカが実施している措置について今も確認作業を行っているというところであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 いやいや、安全確認していると言っているんでしょう、アメリカは。だから、日本の政府の要請どおりやっていると言っているんでしょう。だから、こんだけ飛んでいるんでしょう。  大臣、あなた、記者会見で、事故の後も飛行を続けるオスプレイについて何とおっしゃったんですか。私自身も懸念しているとおっしゃったんですよ。懸念しているのは国民ですよ。何言っているんですか。  原因究明の話もこの委員会で、この間、言われなかった。違うでしょう、安全確認は、これ事故したオスプレイもやっているんじゃないですか。みんな検査もメンテナンスも安全確認もやって、みんな飛行しているんじゃないんですか。それでも事故を起こして、火噴いたんでしょう。  アメリカ兵が、まだ安否は分からないから僕軽々には申し上げないけど、少なくとも一人は亡くなっているんですよ。あと七人の方、五人出てきたけれども、何とか発見されたけれども、これ、自衛隊も米軍も日本で四十機ぐらい配備されているんでしょう。防衛大臣が懸念してどうするんですか。防衛大臣は、ちゃんと原因と、一旦止めてくださいと、そうじゃないと日本の国民は不安ですと。そのことを説明できないとなかなか国民納得できないと、沖縄は特に不安ですと。安全確認してくださいって、安全確認全部しているはずでしょう、そんなの。事故機だってしているでしょう。しているけれども事故を起こしたから、みんな不安なんじゃないんですか、大臣。  中止要請したとあなたは国会答弁していますよ、先週の委員会で。中止要請していないじゃないですか。どうですか、大臣。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 懸念という言葉は私は確かに申し上げました。現時点においても、その飛行に係る安全について懸念が払拭されているわけではないと、これは、国民もそうですし、私もそういうふうに認識しております。ですので、引き続き更なる情報提供を求めてまいる所存であります。  その上で、原因究明の話もございました。飛行を行うに当たっては、その飛行に係る安全が確認されることが何よりも重要であるという認識は、これはもう日米間で共有をされております。そして、私自身も実は操縦の経験がございます。米側に対して、その事故の状況について早期の情報提供を求める中で、その事故の原因究明についても要請はしております。飛行の安全の確認を行う中において、事故に関する可能な限り詳細な情報も透明性を持って共有されるものというふうに認識をしております。  飛行の安全が確認されることが何より重要であるということを改めて十分に踏まえた上で適切に対応したいというふうに思っております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 何度も申し上げますが、安全を確認されているから飛行しているんですよ。安全確認していないのに飛行なんかするわけないじゃないですか。そんな押し問答、いつまで言っているんですか。事故が起こっているからですよ。これ、アメリカ兵だけじゃないですよ。日本人の自衛隊員の命にも関わるんですよ。  そして、これ海上に墜落したからほかの被害は出ていないけれども、他の可能性もあるんですよ。  これ、お手元に、もう時間ないけど、お配りしたの見てください、これ。日本国内におけるオスプレイの事故及び緊急着陸のこれ紙と、日本以外、防衛省が把握しているそれぞれの緊急着陸の一覧です。  これ、予防着陸、それから着陸、緊急着陸それぞれあるんですけど、これ一体どういう理由だったのかと。予防着陸というのは、何らかの不具合が起こるから予防で着陸するんでしょう。今回、海上だから。だけど、このことに対してこれだけあるわけですから、現実に。  で、現実に今回は死亡事故だったわけです。大臣、今、操縦してきたとおっしゃったけど、火噴いているんだから操縦ミスじゃないじゃないですか。だから、原因究明が要るんじゃないですかと申し上げているんです。別に野党だから言っているんじゃないんです。それを、いつまでたっても、安全確認してから、安全確認。安全確認していますよ、全部。安全確認しないで飛行なんかするわけないじゃないですか。そういう、言葉でごまかすのは駄目だと思いますよ。  で、国会の委員会では中止要請したと言ったんです、この間。これ、議事録訂正求めなきゃいけない。アメリカにもそういうことをちゃんと説明して、言わなきゃ。そうじゃないと、国民の信頼置けないでしょう。  紙いいから、大臣、自分の言葉で語ってください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 米側から、随時やり取りをしている中で、昨日ですけれども、その全てのオスプレイの部隊は、もちろんその安全点検は行っているということは、それはもう当たり前のことですけれども、しかし、新たなそういったやり取りとして、今回のCV22、今現在飛行を見合わせているその空軍のCV22の事故をしっかり踏まえた上で安全点検及び予防的な整備を現在行っているという、そういう情報交換なども現在説明を受けているところであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 いやいや、それは当たり前のことですよ、そんなのは。だけど、まだ原因分からないんでしょう。これから原因究明して、何が問題だったのか、不具合だったのかチェックしなきゃいけないんでしょう。CVの事故を受けて安全を確認してって、だって、事故の原因も分かっていないのに、どうやって安全、それを前提に安全確認できるんですか。  原因究明は求めるんですか、大臣。この間の委員会ではそれ絶対言わなかったんですよ。原因究明求めますね。どうぞ。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 米側に対しましては、事故の状況等について早期の情報提供を求めているところでありますが、事故の原因究明についても要請をもうしているところであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 それ、本当に要請しているかどうか、また確認させていただきます。  実は、四月に陸自のヘリが墜落しました。それは今の大臣、外務大臣、防衛大臣の時代ではありませんが、そのときの報告書も実はまだ出てないです。あれからもう八か月たっているのにまだ出てない。  で、同じ型のヘリは当然飛んでいます。今、僕当然と言ったけど、本当は当然と言っちゃいけないんです。報告書出てないんです。早く出さなきゃいけないと言いながら。それは、でも日本の自衛隊内です。今度はアメリカです、相手は。相当やっぱりその危機感を持たない、共有してもらわないと、やっぱり国民の不安払拭できないと思いますよ。  そんなさなかに、済みません、もう時間来たので替わりますが、上川大臣と防衛大臣にお伺いします。  お二人は、今問題になっている安倍派や二階派では、所属ではありませんが、それぞれの大臣はそれぞれの派閥においてキックバック等の政治資金の還流があったかなかったか、自らの派閥はいかがだったか、認識をしていたかどうか、上川大臣、防衛大臣、両方とも、申し訳ありませんが、お伺いします。お答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいまの質問でございますが、今訴えをされている状況の内容でございますので……(発言する者あり)訴えじゃないですか。いろいろな手続があるというふうに承っておりますが、回答については差し控えさせていただきたいと思います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 同様の答えになるんですけれども、今、政府の立場としてこの場でのお答えは差し控えたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 このことも、国会十三日までですけれども、やっぱりしっかりと明らかにしていただかなければいけないと申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 立憲民主・社民、水野素子です。よろしくお願いいたします。  まず、参考資料、少しホチキスの留め方がよろしくなくて、見づらくなっている点を申し訳ございません。  それでは、私も実はオスプレイのことをまず聞きたいところですが、最初にやはりCPTPPにつきまして質問させていただきます。  まずお尋ねいたします。CPTPPで日本において保護されるべき産品の選定理由と選定手順につきまして端的にお答えください。大臣、お願いいたします。

坂勝浩農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  CPTPPで保護の中心となりましたいわゆる重要五品目につきまして、平成二十五年七月の我が国のTPP交渉参加に先立ちまして、同年四月の参議院及び衆議院の農林水産委員会におきまして、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすることなどを内容とするTPP協定交渉参加に関する決議が複数の党から共同で提出され、賛成多数で可決されたものと承知しております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 重要農産品が、なぜこれが重要と選ばれたかと聞いているんですね。  私が聞いているところでは、二〇一三年の農林水産委員会、当時、安倍元総理の、総理大臣の時代に農林水産委員会の決議で唐突に重要品目として挙がっているんですけれども、どの産品だって守ってほしい産品あるわけですけれども、どこでこれが重要というふうに決まったんでしょうか。もう一度お願いいたします。

坂勝浩農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂勝浩君) TPP交渉が始まる前の平成十八年におきまして、日本と豪州との間でEPAの交渉開始がございました。それに先立ちまして、米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などの農林水産物の重要品目を対象といたしまして、日豪EPAに関する国会決議が可決されたところでございます。  先ほど申し上げましたTPP交渉に先立ちましての平成二十五年の国会決議におきましてもこの日豪EPA交渉に関する国会決議が引用されておりますので、このような決議の存在も認識されていたところであると考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 その最初の決議を先ほど申し上げているわけですけれども、そこで、なぜそれが重要だということが政府部内議論されたかということを伺っているんですけど、もう一度端的にお願いいたします。

坂勝浩農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  重要五品目につきましては、いずれも我が国の農業、農村を支える基幹的な品目でございます。これらの輸入が急増いたしますと、国内の農業生産、農家経営に大きな影響を及ぼすと考えられるとの認識の下、その品目ごとに内容をしっかり精査した上で、国会決議も踏まえて交渉していたというふうに認識しております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今、参考資料一にございますけれども、何が重要かというのは認識を誰がするのか、やはり客観的に何らかの手順を踏んで判断する必要があると申し上げて、次の質問に移ります。  今般、英国が加入ということで、英国が加入することにより、日本の経済上の具体的なメリットとデメリットを端的にお答えください。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  日英間の貿易、投資の枠組みとしては既に日英EPAが二〇二一年一月より発効しており、CPTPPへの英国加入による経済効果も基本的には日英EPAの経済効果に沿ったものになると考えております。  その上で、英国のCPTPP加入に際して、日本から英国への輸出に係る英国の関税譲許に関しては、例えば精米や鉱工業品の一部品目について日英EPAを上回る自由化を獲得できたことから、これらの品目の輸出に一層弾みが付くものと期待しております。  一方、日本の英国からの輸入に係る日本の関税譲許に関しては、現行のCPTPPの範囲内で合意したところであり、英国加入に伴う国内産業への影響はないと考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 それでは、今度はアメリカの復帰につきまして、先ほど来福山委員からも提起がありましたけれども、政府としてもやはりアメリカに復帰してほしいというふうにお考えと伺いましたけれども、それでは、具体的にどのようなメリットをアメリカがこれにより享受できるのか、ないしはデメリットがあるか、どのように分析をして、どのような戦略的な対応を考えているか、お答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御質問にお答えいたしますが、アメリカがTPPに復帰した際のアメリカにとっての経済上の具体的なメリット、デメリットにつきましては我が国としてお答えする立場にはございませんが、アメリカは、TPP交渉に参加していた当時、世界経済の成長エンジンである環太平洋地域の活力を取り組むという観点からもTPPを推進していたものと理解をしているところであります。  また、アメリカは、TPP協定署名後の二〇一六年五月に公表した報告におきまして、TPPが二〇三二年のアメリカの実質GDPを〇・一五%、四百二十七億ドルと換算されますが、また、二〇四七年の実質GDPを〇・一八%、六百七十億ドルとの換算でありますが、押し上げるものと分析していたと承知をしております。  そこで、我が国といたしましては、インド太平洋地域の国際秩序への米国の関与を確保するという戦略的観点から米国のTPP復帰が望ましいと考えておりまして、こうした立場につきましては累次アメリカに伝えてきているところであります。  引き続き、様々なレベルでTPP復帰を粘り強く求めていくとともに、しっかりと意思疎通を図ってまいりたいと考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 復帰がかないますように、知恵を絞って対応いただきたいと思います。  それでは、先ほど来、オスプレイ、あるいは日米地位協定に関しまして質問に移りたいと思います。  先ほど、福山委員からも指摘がありましたけれども、今、CV22だけは止まっておりますけれども、MV22、CMV22は止まっていない。原因究明は終わっていないわけでございますが、このMVあるいはCMVにも共通の部品が多く使われていると思われますけれども、原因究明が終わらない中で同種の機種を飛ばすことを許すことはできるのか、よろしいのかということにつきまして、大臣の御見解をお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 委員の御指摘があったように、米側に対しては、事故発生を受けて、私やまた外務大臣からの要請も含めて、国内に配備されたオスプレイについて、捜索救助活動を除いて、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう正式に要請をしているところであります。  これらの要請を踏まえまして、米側からは、これは一日ですけれども、今般事故を起こしたCV22の現在は、飛行は現在行われていないと、そして、事故に関する可能な限り詳細な情報を透明性を持って日本政府に共有する旨説明があったところです。また、日本に配備されている全てのオスプレイは徹底的かつ慎重な整備と安全点検を行った上で運用されていると説明を受けました。さらに、昨日ですが、全てのオスプレイの部隊は、今飛行を見合わせている空軍仕様のCV22の事故をしっかりと踏まえた上で安全点検及び予防的な整備を現在行っているという説明を受けているところです。  現在、これらを踏まえまして、オスプレイの飛行の安全性を確保するために、米国が実施している措置について防衛省としても確認作業を行っているところであります。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 民間機においては当たり前のことですけれども、同じ部品が使われているような同機種につきましては止まる、止めるのが当たり前ですので、引き続きしっかりとした対応をお願いしたいと思います。  これらも踏まえまして、もう一度、日米地位協定について問うてみたいと思うんです。  米軍関係者、軍属、免除を受けている日本の法令の範囲につきまして御説明をお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 日米地位協定の御質問でございますが、一般に、受入れ国の同意を得て当該受入れ国内にある外国軍隊及びその構成員等は、受入れ国の法令を尊重する義務を負うが、その滞在目的の範囲内で行う公務について受入れ国の法令の執行や裁判権等から免除されると考えられます。その上で、免除の具体的内容につきましては個々の事情により異なり、必要に応じて当該軍隊の派遣国と受入れ国との間で個々の事情を踏まえて詳細が決定されるところであります。  日米地位協定におきましては、我が国にいる米軍やこれに属する米軍人軍属、さらにはそれらの家族に関し、出入国や租税、刑事裁判権や民事請求権などの事項について規定が置かれております。  なお、米軍や米軍人などが我が国に駐留し活動するに当たって日本の法令を尊重しなければならないのは言うまでもなく、日米地位協定はこのような点も規定をしております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 今お話がありました刑法及び限定されたもので、だけであると思いますが、例えば、コロナのときに感染爆発が起きてきた、その感染症法等はその中に入っていませんので、そういったところは厳正でやっていただきたいということを意見として申し述べて、この質問は、次に参ります。  それでは、PFAS、PFOA、この問題、異常数値が検出されて、本当に周辺の、米軍基地の周辺の住民は大変不安に思っています。  米軍基地におきましては、日本の環境基準、米国の環境基準のどちらが適用されるのか、端的にお答えください。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 日米間におきましては二〇〇〇年に環境原則に関する共同発表を発出をし、同共同発表におきましては、米国政府は、在日米軍を原因とし、人の健康への明らかになっている差し迫った実質的脅威となる汚染については、いかなるものでも浄化に直ちに取り組むとの政策を再確認すると述べられているほか、環境保護の重要性に言及をしております。  また、同共同発表におきましては、在日米軍は、日米又は国際約束の基準のうち最も保護的なものを一般的に採用している日本環境管理基準、JEGSを作成すること等を確認しておりまして、さらに、二〇一五年に締結されました国際約束である日米地位協定の環境補足協定におきましても、米国はJEGSを発出及び維持することとされているところであります。  こうした規定を踏まえまして、日米合同委員会の下にあります環境分科委員会の枠組みにおきまして、国内の環境法令を適宜情報提供をし、JEGSが国内の環境法令を踏まえ適切に更新されるよう米側と協議をしてきているところであります。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 環境補足協定におきましてそのような規定があり、かつ立入りも可能となっているのに、なぜ調査ができないのか。オスプレイと同じですよ。こういったことが多々あちこちで起きているということで、私は改めて、日米地位協定の運用の構造に問題があるのではないかということを今日はお尋ねしたいと思っております。  日米地位協定第二十五条に基づく日米合同委員会の日米それぞれの代表は誰か、どのような手順で選定されたのか、端的にお答えください、大臣。

有馬裕外務省北米局長

○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。  日米合同委員会は、日米地位協定の実施に関して日米相互間の協議を必要とする全ての事項に関して協議を行うための両政府間の機関として、日米地位協定第二十五条に基づいて設置された機関でございます。同協定第二十五条二において、「合同委員会は、日本国政府の代表者一人及び合衆国政府の代表者一人で組織し、各代表者は、一人又は二人以上の代理及び職員団を有するものとする。」と規定されております。  日本国政府におきましては、同規定を踏まえ、日米地位協定を含む我が国に駐留する米軍の取扱いに関する事務を所管する外務省北米局の局長が日本側代表を務めております。これは、同協定の発効を受け、当時の外務省アメリカ局長が日本側代表に選定されたところ、その後も当該役職に当たる者が代表を務めてきているものでございます。  米側につきましては、自らの運用について一元的な責任を負うとともに、技術的見地を有する在日米軍司令部副司令官が日米合同委員会の米側代表を務めております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 参考資料四に体制図がございますけれども、私としては少し驚いたんですね。いろいろなところで合同委員会合意ですということで私たちが議論できない場面を散見するわけですけれども、この合同委員会の日本側のトップは北米局長、向こう側は在日米軍の副司令官ということでございます。  ここでの合意というのは、日本政府を代表できる合意を結ぶことはできないのではないでしょうか。この合同委員会の合意は国際約束ではなく、国会又は閣議決定などを経ないと、日本政府全体に対して、あるいは法令の改正も経ないと法的拘束力はないという理解でよろしかったでしょうか、端的にお願いいたします。

有馬裕外務省北米局長

○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。  日米合同委員会合意は、条約や協定というような意味で法的拘束力を持つ国際約束ではございませんが、協議を通じて両政府間で一致を見た見解である以上、両政府はこれに沿った実施、運用、解釈を行うことが当然に想定されているところでございます。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 先ほども感染症のことで合意を声明として発表したということがあるわけですけれども、これは、日本国全体の公衆衛生に関する法律を合意で破るわけにもいきませんので、その辺は厳正にやっていただきたいことがたくさんあるわけです。  そして、次、お尋ねしたいのは、なぜ外務省が代表なのにアメリカ側が軍関係者なんでしょうか。そのような例はほかにありますか。日本側を防衛省とするか、米側を国務省とすべきではないでしょうか。外務大臣、お願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 日米合同委員会でありますが、この日米地位協定の実施に関しまして日米相互間の協議を必要とする全ての事項に関する両政府間の協議機関として、まさに日米地位協定の第二十五条に基づいて設置された機関でございます。その協議内容につきましては、在日米軍の運用に関するあらゆる事項に及び、技術的な内容も含まれているというところでございます。そのような事項を協議するに際し、自らの運用について一元的な責任を負うとともに、技術的見地を有する在日米軍が日米合同委員会の米側代表を務めることは極めて自然なことと考えます。  なお、日米の間で、日本側は外務省、米側が在日米軍が代表を務める他の協議体は存在をいたしません。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 日本側が外務省、アメリカ側がDOD、防衛省という例もないんではないでしょうか。最近起きた日豪の関係以外はないと伺っていますけど、その点、改めてお答えください。

有馬裕外務省北米局長

○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。  外務省、日本側が外務省、米側が国防総省というほかの枠組みは、一般的な協議を除きましてはございません。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 だから、構造的にねじれているわけですね。ここをやはり構造上変えていかなければ、PFOS、PFOAは、実は国防省を超えた話ですね。向こうはEPA、基本的には環境に絡むところがやっているわけですから、そういったところで、実は、もちろんのようにアメリカ側にもある程度の縦割りがあるわけですから、そういった意味では構造を変えていく必要があると思うんです。  私も外務省さんの方で二年ほど働いていた経験もあり、あるいは外務省の宇宙の関係の協定もやっていると分かるんですけれども、最初の立ち上げ、北米局長の発令は昭和三十五年、それからずっと北米局長でやっていると伺っているんですけれども、最初にゼロから体制をつくるときにはこの実務者が課長、室長を並べてやるということに合理性はあると思うんです。  ただ、今もう定常化している段階においては、やはり外交ルートの調整のものと米軍の日常的な運用に関する課題については分けて、国防省等の関係においては防衛省、あるいは外交ルートであれば国務省と外務省がしっかりやるということを私はやるべきであると思うんですが、この点につきまして、様々な日本国民の不満がたまっています。  今のオスプレイの問題、PFOS、PFOAの問題、辺野古の問題、馬毛島の基地の問題、いろいろなことを申し入れてもなかなか回答が来ない、この構造問題を2プラス2で私は話し合うべきではないかと思っております。というのは、やはり日本人の不満、不安が伝わらない、加えて改善が遅い、そして日米同盟、足下から崩れていきますよ。  この日米の地域協定の合同委員会の運営の改善につきまして2プラス2で扱っていただきたいというふうに御提案いたしますけれども、この点、防衛大臣、そして外務大臣の順で御回答をお願いいたします。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 日米間での様々な問題、横たわる問題についての御指摘でございます。  お尋ねの普天間飛行場の代替施設であったり、あるいは今回の米軍の事故であったり、あるいはPFAS等環境に係る協力などについては、これまでも日米の2プラス2を含む閣僚級の協議でも議論はしてきたところではあります。例えば、本年の一月の日米2プラス2でも、日本側から、在日米軍による安全な運用、事件、事故での適切な対応、PFASをめぐる課題について協力を要請し、日米双方で引き続き緊密に連携することを確認してきたところであります。  防衛省としては、引き続き、あらゆるレベルで米側と意思疎通を図っていくとともに、地元負担軽減のために取組を着実に推進していきたいと思っております。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 在日米軍に係る様々な事項につきましては、必要に応じまして、政務レベルを含めた様々なレベルで協議等を行っているところでございまして、現時点におきまして日米合同委員会の運営に特段の問題があるとは考えておりません。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 国民は考えています。問題があると本当に多くの国民が考えています。PFOS、PFOAの問題もオスプレイもそうです。  是非、この日米合同委員会の構造を改善するということを、2プラス2で意見交換、アジェンダにしていただきたい。やっぱり、その日米同盟が大事と思うのであれば、国民の不満、不安が風通しよく通る体制をつくり直す必要があると私は考えます。  それでは最後に、防衛大臣に防衛装備移転につきましてお尋ねしたいと思います。  防衛装備移転三原則や運用指針の見直しの検討が国会ではなく与党だけで行われているやに聞きますが、昨年、安保三文書、国会軽視だと私は感じます、臨時国会閉会後に何度聞いても中身についてお答えいただけなかったのに、国会も全然議論をせずに閣議決定をしました。そのようなことはやりませんね。その点について、イエスかノーで端的にお答えください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 防衛装備移転の三原則やまた運用指針を始めとする制度の見直しの今後の見通しやスケジュールということでございましたが、現時点では決まっていることはなく、予断を持ってお答えすることは困難であるということを是非御理解をいただきたいと思います。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 憲法の解釈にも関わることでございますので、国会でしっかりと議論をする必要があると考えております。  最後にもう一点だけ。女子差別撤廃条約選択議定書、こちら、外務大臣、最後に一問、なぜ批准しないのか、いつ批准するのかにつきまして、最後、お願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 女子差別撤廃条約選択議定書で規定されております個人通報制度に関して、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えているところであります。  一方で、同制度の受入れに当たりましては、我が国の司法制度や立法政策との関連での問題の有無や、また同制度を受け入れる場合の実施体制等の検討課題があると認識をしているところであります。この個人通報制度につきまして、様々な論点、検討課題が存在しているところでございます。  女子差別撤廃条約選択議定書の締結の見通しについて御質問がございましたが、お答えすることはなかなか困難でございますが、引き続き、政府といたしましては早期締結に向けまして真剣に検討してまいりたいと考えております。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 既に百十五か国が批准していますし、国連女性撤廃委員会からも指摘が来ております。日本はジェンダーギャップ指数で百四十六か国中百二十五位でございます。是非、三月の女性デーまでに上川大臣のリーダーシップを求めたいと思います。  ありがとうございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。  CPTPPへの英国加入に当たっての交渉におきましては、日英EPAを上回る自由化を獲得されたということでございます。具体的には、日英EPAでは撤廃されなかった精米やパック御飯等での関税撤廃を獲得いたしました。交渉に当たった現場の方々に敬意を表するとともに、この関税の撤廃が日本の米農家の方々が生産する米の需要を高める可能性があるという観点から評価し、質疑させていただきます。  国内の一人当たりの米消費が減少する中で、一方で、パック御飯の消費は日本で、そして海外でも伸びています。ジェトロのウェブサイトによりますと、ロサンゼルスなどではおにぎりがブームとなって、おにぎりの専門チェーンもできているということです。また、報道によると、パリでも数年前からブームが起きているということです。  海外の方がおにぎりを買って食べて、そして、次は自分でも作ってみようとなったときに、炊飯器を持っている家庭は少ないので、米から御飯を炊くということが難しいと思います。そこで、レンジで温めればすぐ食べられるパック御飯を買うことができれば、気軽におにぎりを作り始められると思います。日常的に家でも御飯を食べるという習慣が定着すれば、その次は御飯を炊いてみようとなり、米の輸出増加を通じて米農家の方々の所得の向上にも資することになっていくと思います。  私は、復興副大臣として九月まで福島の被災地の方に通わせていただきました。今も風評被害で苦しんでいる中で、米農家の方々が自ら海外にも販路を拡大しようと頑張っておられる姿を見てまいりました。この関税撤廃が弾みとなるようにと願っております。  まず、パック御飯の需要拡大に向けて、英国始め海外の販路開拓、拡大のための政府の取組について、農林水産省に質問させていただきます。

松本平農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  直近の本年一月から九月における英国へのパック御飯の輸出実績につきましては、昨年同期に比べまして金額で三倍となる約七百万円となっております。また、パック御飯につきましては、輸出事業者からは、英国を含め様々な輸出先国・地域において、小売店からの需要が増加していると伺っているところでございます。  こうした中、英国への、今回、英国のCPTPPの加入に際しパック御飯等の段階的な関税撤廃を獲得できたところであり、輸出に一層弾みが付くものと期待しております。  農林水産省といたしましては、輸出促進法に基づく認定品目団体と連携して、パック御飯を含む米、米加工品の海外需要の開拓、パック御飯は国内の需要も旺盛であることから、国内外の需要に応えるためのパック御飯の製造ライン等の整備等を施策として推進することにより、パック御飯の輸出を推進してまいります。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  今回、米粉の関税は即時撤廃されることになります。近年、官民の取組により米粉の製造技術が進み、米粉を使ったおいしいパンやケーキなどの製品開発も進んでいます。おいしいということだけではなく、米は成分としてグルテンを含んでいないという性質がありますので、グルテンフリーを求める方々から御飯そして米粉の需要が拡大する可能性があります。  小麦や大麦など麦類に含まれるグルテンによるアレルギー、セリアック病で小麦を使うパンやパスタなどを食べられない方々がいらっしゃいます。今は米粉を使った麺も各所で開発されています。私の地元である東京都においても、八王子の農家さんが生産した米を使った麺が作られています。米粉が普及すれば、セリアック病などで小麦のパンや麺が食べられない方々の食を楽しむ選択肢も増えることになります。  そこで、海外のグルテンフリー市場の規模と、グルテンフリー食品としての米粉需要の拡大可能性についての御見解及び国内事業者に対する製品の開発、製造、販路開拓の支援策について、農林水産省に伺います。

松本平農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  欧米を中心に世界のグルテンフリー市場は順調に拡大しております。二〇二四年には約百億ドル規模になると、達する見込みとなっております。  そのような中、今般、英国のCPTPP加入に際し、同国から米粉関税の即時撤廃を獲得できたことを契機に、高品質な日本産の米粉の特徴を生かし、拡大する世界のグルテンフリー市場において米粉の需要創出を図ってまいりたいと考えております。  このため、農林水産省といたしましては、日本産米粉について、輸出促進法に基づく認定品目団体を中心に在外公館、ジェトロと連携したプロモーションを実施し、また、国内外に向けて新商品や製造能力の強化等の支援などに取り組んでまいります。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 しっかり推進していただけますようにお願いいたします。  次に、防衛費を始めとする予算確保のための外為特会からの税外収入確保に関しまして質問させていただきます。  先日の参議院本会議では、北朝鮮による衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射に抗議する決議が行われました。北朝鮮に対して厳重に抗議し、最も強い表現で非難するものです。  政府は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることから、五年間で防衛力を抜本的に強化するとしています。その財源が大きな課題ですが、できる限り税外収入の確保に努めるべきと考えます。  先週、財務省は、特別会計の剰余金などで新たに一兆円超を確保できると見通しを示しました。その中で、外為特会からも新たに財源が出るということでございます。外為特会については、急激な円安で含み益が膨らんでおり、財源にすべきという議論が国会でもなされていますが、そろそろ本格的に財務省内で検討を始めていただきたいと思っております。  私は、膨らみ続ける外為特会の外貨建て資産を計画的に処分して、その見合いの負債である政府短期証券の返済に充てるとともに、含み益を実現させるか、あるいは内部留保を防衛費や少子化対策などのために税外収入として確保すべきと考えています。  いかに外為特会が膨らんでいるかということについて資料をお配りしておりますけれども、まず、四十年前と比較した外為特会資産残高の増加額を財務省に伺います。

梶川光俊財務省大臣官房参事官

○政府参考人(梶川光俊君) お答え申し上げます。  四十年前である昭和五十八年三月末の外為特会の資産残高は約十三・八兆円でございます。足下、令和五年三月末の残高は約百六十九・七兆円となっておりまして、約百五十六兆円増加してございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 次に、直近、令和五年三月末の外為特会の貸借対照表の内部留保額及び為替評価差益、並びに、直近のドル為替レート、仮に一USドル百四十八円で評価した場合の、令和五年三月末、外為特会貸借対照表の内部留保額及び為替評価差益を教えてください。

梶川光俊財務省大臣官房参事官

○政府参考人(梶川光俊君) お答え申し上げます。  まず、令和五年三月末の外為特会貸借対照表の内部留保額は約二十八・八兆円でございまして、為替評価差益は約十九・五兆円となってございます。  一点、前置きですけれども、外国為替評価損益というのは、その時々の為替レートによって大きく変化することに留意が必要でございます。例えば、本年三月末の為替評価差益は先ほど申し上げたとおり約十九・五兆円でございますけれども、一昨年の三月末にはマイナス十一・五兆円の評価損というものを計上していたところでございます。  その上でお答え申し上げますと、令和五年三月末の外貨資産等の外貨建ての金額に対して一ドル百四十八円を機械的に当てはめまして外国為替評価損益を計算いたしますと、約四十一・〇兆円になります。また、内部留保額は為替変化の影響を受けないため、先ほど申し上げました約二十八・八兆円から変わりません。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 ありがとうございます。  この外為特会の適正な水準というのは、今後、円安になるのか円高になるのかによって変わると思いますし、将来が見えない以上は明確な答えがなかなか難しいものだとも思います。  お手元の資料は、外為特会の令和三年三月末、そして令和四年三月末の貸借対照表でございます。今御答弁ありましたとおり、一年間で為替レートが百四円から百十五円に変わったという年でございます。為替差損が十一・五兆円、令和三年三月末にはありましたが、一年後には一兆円の為替差益に変わっています。そして、令和五年の三月末では、更に円安が進んで、為替差益が膨らんでいるという状況にございます。  今後、円安が進めば更に含み益が増えますが、含み益を実現させるには外貨資産を処分する必要があります。しかし、これは介入と同じになるから、為替に関するG7の国際的な合意事項があって簡単にはできませんということを財務省から聞いておりますが、改めて、そのほかのことも含めて、財務省に外為特会の資産処分に当たっての阻害要因を伺いたいと思います。

梶川光俊財務省大臣官房参事官

○政府参考人(梶川光俊君) お答え申し上げます。  外為特会が保有する外貨資産は、外国為替相場の安定を目的としまして、将来の為替介入などに備えて保有しているものでございます。  御指摘のように、財源確保のために外貨を円に替えるのは、実質的に外貨売り、円買いの為替介入そのものになります。為替介入は、G7などでの国際的な合意におきまして、過度な変動や無秩序な動きへの対応のために行われることとされておりまして、財源確保のために外貨準備を取り崩すことは適当ではないと考えております。  また、一般論として申し上げますと、市場に急激かつ過度な変動が生じた場合に自国通貨を買い支えるために十分な額の外貨資産を保有しておくことは重要でございまして、この数十年で円の取引高で捉えた為替市場の規模が拡大していることを踏まえますと、外貨資産を減らして外為特会をスリム化することは適当ではないと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 今、円安に備えて十分な外貨資産を持っている必要があるという、そういう観点だったと思います。  一方で、内部留保、旧積立金というものでございますが、この貸借対照表を見ますと、為替差損が出ているときに備えて持っているものかなというふうに思うんですけれども、これちょっと更問いになるんですけど、御答弁いただくことは急だと思うのでしませんけれども、そうなのではないかなというふうに思うんですね。だから、円安に備えるのか円高に備えるのかというそういう局面で、この内部留保をどうするか、また含み益をどうするかということは検討の余地があるのではないかというふうに私は考えます。  今日、矢倉副大臣、来ていただいております。ありがとうございます。  先日、矢倉副大臣は、APECの財務大臣会合に財務大臣の代理として御出席をされました。  財務省として、中長期的に外為特会について、これを税外収入を最大確保するための検討、これ本格的に行っていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。

矢倉克夫公明党財務副大臣

○副大臣(矢倉克夫君) お答え申し上げます。  議論、興味深く拝聴をさせていただきました。  御案内のとおり、外為特会は、外国為替相場の安定を目的として、将来の為替介入に向けて外貨資産を保有しているわけであります。  今、委員の御議論ですと、まず、この中長期的にこの外為特会をスリム化するという方向についての御議論がまずあったと思いますが、これについて、一般論として先ほど答弁がありましたとおり、この数十年で円の取引高で捉えた為替市場の規模は、これ拡大しているわけであります。それによって、当然、より多数の外貨資産が保有しなければいけなくなるわけでありますが、一方で、当然、市場が大きくなれば外貨資産も当然大きくなっていくわけでありますし、ということであれば、この市場に急激かつ過度な変動が生じた場合に自国通貨を買い支えるために十分な外貨資産、これはどれくらいかということ、そこについては、保有すべき外貨資産の適正な規模に関して国際的な統一見解はないわけであります。円高局面に向けては、また持たなきゃいけないこともあるかもしれません。円安に向けて、それぞれの、先ほどおっしゃっていただいたとおり、今後どうなるかということに触れないところで、将来が見えないというところは一つ留意はしなければいけないと思います。  その上で、税外収入最大確保というところでありますが、先ほど、まず含み益の点、これも、これに着目されて、財源確保のための外貨を円貨に替えるということ。先ほど、実質的に外貨売り、円売りという、円買いという形になるということであります。今日、先生の資料の方にも、これ、国際合意については、だから、こちらが結局、先ほども答弁がありました、為替レートの過度な変動や無秩序な動きにならないように、また、為替レートは市場において決定される、また緊密に協議をするということでありますから、ここについてどのような国際の協議ができるかという、そこも議論になるかと思います。  内部留保というところについては、これは平成二十二年の十二月だったと思いますけど、剰余金の三割という、これも今決めている、これもまた当然いろんな状態に備えてということであり、これとの関係にもなるかというふうに思います。  外貨ということで、今後、国による支払については既に外為特会の外貨を基にした送金は行っておりますし、また、債券利息等の運用収入等は生じる決算剰余金については、外為特会の財務の健全性や一般会計の財政状況を勘案しながら一般会計への繰入れ、これも行ってきているところでありますが、これはまた適切に行っていくとして……

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。

矢倉克夫公明党財務副大臣

○副大臣(矢倉克夫君) 失礼しました。  しっかり先生の問題意識が、私としてまた研究することはまた検討していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 終わります。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  維新は議定書の締結に賛成の立場を取っております。その上におきまして質問させていただきたいと思いますが、コンプリヘンシブ・アンド・プログレッシブ・アグリーメント・フォー・トランス・パシフィック・パートナーシップの最初にありますCPというところを今回初めて冠になったんではないかと誤解している人間もおりました。そういう意味におきまして、名称の変更について、あるいは名称が付け足された場合、何らかのその英語の中に意味合いと意図があるのではないか、もっと言いますと、国際貿易に関して何らかのたくらみとまでは言いませんが、戦略、作戦があるのではないかと思います。  最初の質問ですが、トランス・パシフィック・パートナーシップというTPPの起源はいつで、そのときの意図は何で、いつからコンプリヘンシブ・アンド・プログレッシブという包括的、先進的なアグリーメント、合意になったのか、ここをちょっと整理して説明してください。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  TPPの起源としては、二〇〇六年、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、シンガポールの四か国で、四か国間で、環太平洋戦略的経済連携協定、いわゆるP4協定が発効したことが挙げられます。  二〇〇八年、このP4協定に米国が交渉参加を表明し、さらに豪州、ベトナム、ペルーも加わり、二〇一〇年に環太平洋パートナーシップ協定として交渉が開始されました。  その後、二〇一三年に日本が交渉に参加し、二〇一六年二月に米国を含む十二か国で環太平洋パートナーシップ協定、いわゆるTPP協定の署名に至りました。  二〇一七年一月、米国がこのTPP協定からの離脱を表明したものの、日本が力強いリーダーシップを発揮して米国を除く十一か国をまとめ上げ、二〇一八年十二月に環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、コンプリヘンシブ・アンド・プログレッシブ・アグリーメント・フォー・トランス・パシフィック・パートナーシップ、いわゆるCPTPPが発効するに至りました。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  今みたいな経緯がありますと、だんだんだんだん、最初はトランスとは二国間の交渉を超越して太平洋にある国の関税を下げて自由貿易を促進していこうというのが始まりだったわけです。当初、日本も入っておりません。トランプが二〇一七年一月に就任してTPPを離脱しています。アメリカのこれは通商政策が変わったということでございまして、CPTPPとなったのは二〇一八年十二月です。  こういったことを見ますと、日本は今後、アジア太平洋のルールを伝播させていくことに意義があると、アメリカ抜きでも、アメリカ抜きでもリーダーシップを取っていこうという意図があるんでしょうか。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、CPTPPは、日本が力強いリーダーシップを発揮して米国を除く十一か国をまとめ上げ、二〇一八年十二月に発効に至ったものであります。  CPTPPは、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを環太平洋地域、ひいては世界に広めていくとの意義を有する協定です。人口五億、GDP十二兆ドル、貿易総額八兆ドルという一つの経済圏をつくり出すものであり、自由貿易、開かれた競争的市場、ルールに基づく貿易システム及び経済統合を更に促進していく上で大きな意義を有していると考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  そうしたら、今回、イギリス対十一か国のTPPの加盟国はどのように交渉したのかと。CPTPPは二〇一八年十二月に発効しております。イギリスは二〇二〇年にEUを離脱しています。その後、加入申請を出したということになります。イギリスの加入交渉に二年掛かった。どうしてこんなに長く掛かったのか。私は、これまでイギリスが守ってきたルールと違うところが多かったのではないかと思います。違いはどこでしたか、どこがTPPのルールと違っていたのか。イギリスはEUを二〇二〇年に一月離脱して、二〇二一年二月に申請を出してきています。イギリスがEUに果たして残っているかどうなのかというような、どうEUから切れてくるのかというような議論があったと思いますが、その辺のところを御質問します。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  一般論として申し上げれば、多数国間条約への加入交渉には一定期間を要するのが通常であります。また、今般の英国加入については、CPTPPのハイスタンダードを維持する観点から、英国がCPTPPに加入するパートナーとしてふさわしいかについてしっかりと精査を行いました。  具体的には、加入交渉において、英国は、例えば物品分野の市場アクセスに関して現在のCPTPP締約国によるものと比べても遜色のない水準の関税撤廃を約束するとともに、CPTPPに規定する各分野におけるハイスタンダードなルールに関して、それらを全て遵守するための国内法令等の整備について説明を行いました。  日本を含む各締約国は、こうした英国の説明及びこれまでの貿易投資等に関する実績及び約束の遵守状況を踏まえ、英国がCPTPPの求める水準を満たしているものと判断しました。  それに加え、新型コロナの影響もあったことも踏まえると、約二年という時間は、こうした加入交渉に要した英国とのやり取りを勘案すると、特別長かったものとは考えておりません。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 二十一世紀型のというのは、そのイギリスの考え方がこのコンプリヘンシブというところに入ってきているんだと思います。元々太平洋のアジア国の中にイギリスが入ってきたという構造になっております。  今般、英国の加入作業部会というのがあったそうですが、日本が議長国となっております。日本が議長国となって交渉が行われた。  議長が日本となったのは、まず、偶然ですか。それをお伺いします。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  加入作業部会議長は締約国のコンセンサスで決めることになっており、コンセンサスにより、日本が議長に選出されました。  英国の加入要請を受けた二〇二一年は日本がTPP委員会の議長国であったことから、加入手続開始決定に至るプロセスを日本が主導してきたこともあり、自然な流れでコンセンサスが形成されたものと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 コンセンサスという言葉が使われましたけれども、十一か国とイギリスの間を取りまとめるのは大変だったと思います。  アメリカが離脱後、離脱後に議長国に日本がなってまとめたわけですが、議長国となって得をしたことというのがあるでしょうか。イギリスが加入に成功した結果を得たということは、議長国として意義のあることでしたか。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  先ほどから御説明申し上げておりますが、CPTPPは、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていくという意義を有する協定でございます。また、英国は、我が国にとってグローバルな戦略的パートナーであるとともに、重要な貿易投資相手国でもございます。  このような英国のCPTPP加入は、CPTPP締約国と英国との間の自由貿易、開かれた競争的市場、ルールに基づく貿易システム及び経済統合の促進に資するものでございます。さらに、我が国を含む環太平洋地域、ひいては世界全体の貿易、経済の更なる成長、発展や、自由で公正な経済秩序の構築に寄与することが期待されるものでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ちょっとお答えが鮮明ではないんですけれども。  イギリスというのは、アメリカと自由貿易協定を持っていませんよね。これはいずれどうにかなるんだろうと思ってやっていらっしゃるんだと推測しますが、イギリスは。  イギリスが加盟することによって、イギリスが得るメリットが大きいのではないかと私は思っておりますが、外務省としては、イギリスが加盟することのどこにメリットがあるとイギリス側は考えているとお思いですか。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  英国の意図につきましては我が国としてお答えする立場にはないのでございますが、英国は、EUからの離脱後、グローバル・ブリテンとの方針を掲げまして、インド太平洋地域への傾斜を表明し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、日本との協力を重視しております。CPTPPへの加入の意図表明はその一環であると考えられます。  CPTPPは、バランス、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていくという意義を有する協定でございます。また、CPTPPは、世界経済の成長エンジンである環太平洋地域の活力を世界に広げるとともに、同地域外のエコノミーを含めて拡大することで環太平洋地域の成長を更に活性化させることを目指す、世界に開かれた枠組みでございます。  したがって、英国にとってもこうしたCPTPPに加入することは経済的意義を有するものと考えられます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 建前としてはそのようなお答えなんです。    〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕  二〇一六年にEU離脱をイギリス国民が決定してから二〇二〇年までかけて離脱してCPTPPに入ったわけで、これは、この地域がですね、太平洋側の地域が、EUを離脱してからゼロから経済的にスタートするより経済的に繁栄の見込みが強い地域であると思って、これは間違いないと思ってイギリスが入ってきたんだと思います。  今、これからバイデン政権におけるアメリカのTPPの復帰に向けた日本の戦略はどうなっていくのかと思いますが、二〇一七年の一月に、先ほど申しましたように、トランプ政権の下でTPPから離脱しています。現在はバイデンの政権です。アメリカの国内事情からも、保守的な方針を転換することがあると想像しづらいんですが、現時点でアメリカの復帰は難しいと指摘する報道もあります。  日本は、アメリカの復帰に働きかけていく戦略をお持ちですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 我が国といたしましては、このインド太平洋地域の国際秩序へのアメリカの関与を確保するという戦略的な観点から、アメリカのTPP復帰が望ましいと考えておりまして、こうした立場を累次アメリカ側にも伝えてきているところであります。  個別の会談等の機会を活用して、具体的に申し上げますと、岸田総理からバイデン大統領に対しまして、また、私からも、ブリンケン国務長官や、またレモンド商務長官、タイ通商代表に対しまして直接働きかけを行ってきているところであります。さらに、米国の上下両院議員、また有識者との面会の機会も活用しながら取り組んでまいりました。  アメリカのTPP復帰が望ましいとの立場に我が国としてはあるわけでございまして、その変更はございません。アメリカに対しましては、引き続き、様々なレベルで粘り強く働きかけていくとともに、しっかりと意思疎通をしてまいりたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 コンプリヘンシブ、プログレッシブということにおいて、アメリカは何か考えていて日本の誘いに乗らない。その理由が、中国の加入要請への対応の方針、日本の方針がどうかというのを見ているんだと思います。  中国は、国有企業、補助金、電子商務の取引、労働条件など、様々な分野でこのCPTPPのハイスタンダードルールとか二十一世紀型というようなことが満たすことができるような実績ではないと私は見ているんですが、中国と台湾からの加入要請を今後どのように、そのほかの国とコンセンサス、先ほど言ったように一致というのを取っていくのか、お伺いします。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、CPTPPのハイスタンダードのルールを持続可能な形で履行するための枠組みであり続けるためには、新規加入に当たっては、加入要請エコノミーがそのような意義を共に実現するパートナーとしてふさわしいかどうかということが重要になっています。    〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕  中国の貿易慣行に関しては様々な意見があると理解しており、中国がCPTPPの高いレベルを完全に満たすことができ、加入後の履行においても満たし続けていくという意図及び能力があるかについて、まずはしっかりと見極めていく必要があると考えてございます。  また、台湾についても同様にしっかりと見極めていく必要があると考えておりますが、台湾は、我が国にとって基本的な価値を共有し、緊密な経済関係を有する極めて重要なパートナーであります。また、かねてから加入要請に関し様々な取組を公にしてきておると承知しております。我が国として、そのような台湾による加入要請を歓迎しております。  加入要請を提出したエコノミーの扱いにつきましては、他の締約国ともよく相談する必要がありますが、我が国としては戦略的観点や国民の理解も踏まえながら対応してまいりたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 先ほども言いましたが、アメリカがいまだ日本からの誘いを受けない理由はここにあるんではないかと思うんですね。コンプリヘンシブ、包括的ではあるけれど、誰が先進的、プログレッシブになるかというかじ取りがあるのではないかと。  今回のCPTPPで強調されていることにちょっと私は矛盾を感じております。自由で公正な経済秩序、自由でありながら公正であることはなかなか難しい。矛盾をつくり出してはいないかと思うんですけれども、これまでの労働搾取によって北半球の先進国の利益を維持してきたということであれば、グローバルサウスの労働の搾取に対してどのように秩序を構成していくのか、ここをお伺いします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まず、CPTPPでありますが、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていくとの意義を有するものでございます。  自由な貿易や投資は経済的な繁栄の礎でありますが、例えば貿易や投資の促進が労働条件の切下げ等によって行われるとすれば、公正公平な競争とは言えず、かえって経済的格差や地域の政治的、社会的不安を招きかねないものでございます。  この点、CPTPPでありますが、労働に関する独立した章を設けておりまして、貿易や投資の促進に当たりまして、労働者の保護を確保するための規定を設けております。これらの規定により、締約国間での公正公平な競争が促され、ひいては地域の経済発展がそこに住む人々の豊かさにつながっていくものと考えております。  こうした意義を有するCPTPPのハイスタンダードが定着をし、いわゆるグローバルサウスを含め広く普及するよう、他の参加国とも連携をしながら引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 冒頭に申し上げたように、ニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイというところが、この二国間を超越して、自由で、太平洋にある国々の関税を下げて貿易を促進していこうとしたのが始まりなんです。そこにコンプリヘンシブとかアグレッシブ、失礼いたしました、アグレッシブじゃないですね。コンプリヘンシブ、プログレッシブというようなもうタイトルを前に付けて、全然トランス・パシフィック・パートナーシップじゃなくなっちゃったじゃないかという、また同じことを始めるのかということに是非ならないようにするのが二十一世紀型、これが成功できるかどうかなんですね。  ここのところを見極めて、日本の立場は、やはりアジアのリーダーシップを取っていき、そのアメリカとかイギリスとかいう国が入ってきたときに、まあ中国もそうですけれども、ここでかじ取りをして、是非このTPPのCPのところをアジアの日本がリーダーシップを取っていく、これが、二十一世紀型の持続可能性というものはどうなのかということを強く国として主張していっていただきたいと思います。  物品の、最後、時間まだありますので、物品の市場アクセスにおける日本とイギリスの間の合意内容について質問したいと思います。  日本にとってのイギリスの加入のメリットは何かということなんですが、ほとんどの産品は国別に関税率が異なっておりまして、物品の市場アクセスにおいては、日本とイギリスの合意内容について、イギリスへの輸出では日本とイギリスのEPAの比較がありますので、新たに精米の関税を撤廃していく、これを獲得していく一方で、イギリスからの物品の輸入に関しては現行のCPTPP範囲の中での約束になっています。  日本とイギリスのEPAとの比較で新たに獲得された品目は何かを確認したいので、教えてください。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  日本から英国への輸出について、日英EPAにおいて、英国は品目数ベースでほぼ一〇〇%の関税撤廃率を既に約束していました。我が国は、御審議いただいているこの議定書において、さらに、日英EPAとの比較で、御指摘ございましたように、特に農産品では短中粒種の精米、パック御飯等の関税の撤廃を、そして鉱工業品においては建機用等タイヤや一部のモニターにより早期の関税撤廃をそれぞれ新たに獲得しました。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 これ聞いていると、譲許内容というんですけれども、日本にとってのメリットしかないように見受けられるんですが、日本がイギリスに対して譲歩した点というのはどこでしょうか。イギリスに入ってくると困るという日本の品目はないのかという確認をしたいと思います。  イギリスというのは水田ないんです。多分お米を作っていないと思うんですが、ここも併せてお聞きしたいんですけれども、水田ないですよね。

松本平農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  今し方、石井委員が申されたように、イギリスにおきまして水稲の作付け、生産は行われておりません。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 そうすると、日本がイギリスに対して譲歩した点というのはあるでしょうか。もう一回お聞きします。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  先ほど御指摘がございましたように、現行のCPTPPの範囲内で合意したところでありまして、CPTPPを超える譲許は日本は一切行っておりません。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 非常に日本が有利なんですけれども、お米もすごくいいと思っているんですね。先ほど御発言もございましたけれども、短中粒種の精米、玄米、米粉、このパック等で新たにイギリス側の関税撤廃を獲得できたというふうに確認しておりますが、今、農水、大変なんです。輸出どのぐらい拡大することができるか、数字的なもの持っていらっしゃいますか。

松本平農林水産省農産局農産政策部長

○政府参考人(松本平君) お答えいたします。  英国は、我が国にとりまして、ヨーロッパで主要な精米等の輸出国の一つでございます。直近、本年一月から九月期におきましても、米、米加工品の輸出実績は、前年同期と比べまして、米は五%増となります一億二千万円、パック御飯等につきましては三倍の七百万円となっております。こうした中で、今回、短中粒種の精米等の関税撤廃を獲得できたところであり、輸出量の増加、それ自体を見込みを予測することは困難ではございますが、これらの輸出に一層弾みが付くものと期待しており、マーケットインの発想に基づく市場開拓を進めてまいりたいと思っております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 是非頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。  先ほど、日本がそのいろいろな考えがあってこういう英語のタイトルを付けてきた中で、最初が何だったのかということを、パートナーシップだったということをしっかりと胸の奥に置いて、日本国としてのリーダーシップの在り方というのはどういうことかというのを考えてやっていっていただきたい。これが二十一世紀型だと思っております。  最後の質問になります。  そうすると、CPTPPにおける今後のルールメーキングというのが大事になってくると思うんですが、関税のみならず様々な分野でルールを定めております。それがCPTPPです。環境や労働者の保護といった新しい分野もカバーしていると、先ほど大臣からの御発言がありました。そうすると、分野が多岐にわたるCPTPPのルールメーキングということに関しては、日本の各省庁で足並みをそろえてリーダーシップを取っていかなきゃならない。これ、どのようにやっていくおつもりなのか、最後にお答えください。

片平聡外務省経済局長

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  CPTPPが自由で公正な経済秩序の礎として、今後もハイスタンダードを維持した最先端の経済枠組みとして持続可能な形で発展し続けるためには、次のことが必要であると考えております。  すなわち、一つ目は、CPTPPが時代の要請に即した高いレベルのルールを導入することで常に自己変革をし続けること、また、二個目として、そのような高いレベルのルールが全てのCPTPP締約国によりしっかりと履行されている状況を確保し続けることにより、CPTPPが規範性の高い枠組みであることを示していくことであります。  そのための具体的な取組として、協定のルールを更に発展させ、時代に即した新たな課題に対応するための協定の一般的な見直しについて、来年のカナダ議長国の下で参加国の間で議論が進められる予定でございます。その議論の中で、関係省庁とも連携しながら高いレベルのルールの導入及び履行確保強化の重要性を引き続き強調し、他の締約国の理解と実践を求めていきたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 大変抽象的なお答えなんですけれど。もう少し具体的に何をやっていくかを発表していけるように、内閣官房TPP等政府対策本部というのがあるそうなので、そちらで具体的な省庁の関連をお答えできるように、次の質問のときにはお答えできるようにしていただきたいと思います。  終わります。ありがとうございました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  先週に引き続きまして出てまいりました外交青書、私の愛読書でございます。眠れない夜にはこの一冊、是非皆さん読んでほしいと思うわけでございますが、政府にはいろんな報告書がございまして、木原防衛大臣のところには防衛白書というのがございますね。内閣府には国民生活白書、経済財政白書、防災白書といろんなのがあるんですが、なぜか外務省だけは外交青書なんですね。私、なぜ外交白書と言わずに外交青書と言うのかというのを国会議員になった当時は知りませんでした。今から十一年前の平成二十四年、私が初めて外務副大臣に任命されたときに、当時の秘書官の小野秘書官がそのことを教えてくれまして、今でも覚えています。  実は、我が国最初のこの白書というか報告書は、昭和三十二年、一九五七年のことでございまして、「わが外交の近況」というのが第一号でございました。松沢先生の生まれる一年前のことでございますけれども、実はこのときに参考にしたのがイギリス議会の報告書のブルーブック、イギリスではブルーブックと言っていて、まさに表紙が青かったわけでございますが、青いわけでございますが、以来、外務省だけ白書と言わずに外交青書と言っていたわけでございます。  それだけ実は日本の外交とイギリスは深い関係にあって、だから何だと言われればそれまででございますけれども、一六〇〇年の三浦按針から、もう関ケ原の半年前にウィリアム・アダムスこと三浦按針が江戸幕府に重用されたわけでございますから、これは日英外交というのはなかなか深うございまして、イギリスはパレスチナでは大変な禍根を残すことになるんですけれども、対日本外交にとっては極めて重要なパートナーだということをうんちくを述べまして、CPTPPの議論に入りたいと思いますが。  皆様方は恐らくこれ全て熟読されていると思います。私も毎回熟読するんですが、先週の木曜日以降、ちょっと我が党でイベントフルなことが起きまして読む時間がありませんで、外交防衛調査室の若手のホープである西あかねさんにいろいろと御指導賜って、この中身を少し御指導いただきました。ありがとうございました。  そこで、我々はこの英国がCPTPPに加入する本条約には賛成でございますが、議論を少ししていきたいと思います。  まず、CPTPPのイギリスの加入交渉のうち、日英二か国間で行われた交渉の成果についてお伺いしたいと思うんですけれども、日本からイギリスへの輸出については、先ほど来議論のあるように、短中粒種の精米等の関税撤廃を新たに獲得しましたし、鉱工業品では建機用のタイヤについて日英EPAより早い時期に関税撤廃になることになったと承知をしております。  日英EPAを上回る内容で合意できたというのは大変意義のある交渉結果だったというふうに思いますけれども、イギリスの加入が経済外交において戦略的に重要であるということは論をまたないんですけれども、日本のビジネスチャンスを拡大したということについてもしっかりと私は国内にアピールしていく必要があるんだろうと思いますが、日英間のこの市場アクセス面、これにおいて我が国が獲得した内容について、もう一度政府に整理をしていただきたいと思います。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  イギリスは、発効済みの日英EPAにおいて、日本から英国への輸出について品目数ベースでほぼ一〇〇%の関税撤廃率を約束していました。  さらに、本議定書によって、我が国は、先ほど委員の方から御指摘ありましたように、日英EPAとの比較で、特に農産品では短中粒種の精米、パック御飯等の関税撤廃を新たに獲得するとともに、鉱工業品においては建機用等のタイヤや一部のモニターについてより早期の関税撤廃を獲得したところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございました。  次に、TPP委員会における議論について少しお伺いしたいと思うんですけれども、CPTPPの協定の運営等に関する最高意思決定機関として、CPTPP協定の規定に基づきまして、常設のTPP委員会というのが設置をされているとお伺いしております。  二〇一八年十二月のこのCPTPP発効から、もう五年が経過しましたね。この五年間はすさまじいことが起きました。米中の対立の激化もありましたし、コロナ禍もありました。世界を席巻するコロナ感染拡大なんていうのは、これ誰も想像できませんでしたし、これによって世界の貿易が大きく様変わりをしました。ロシアがウクライナを侵攻し、昨今ではガザによって中東情勢も極めて混沌としてまいりましたが、このように世界経済の潮流が大きく変わる出来事が多数発生している中で、こういう時代の流れを受けて多国間で対処すべき経済課題というのは山積していると思うんですが、今このTPP委員会ではどのような議論がされているんでしょうか。

田島浩志内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官

○政府参考人(田島浩志君) お答え申し上げます。  CPTPPの最高意思決定機関であるTPP委員会は、通例では年一回程度、各国の関係閣僚の出席の下で開催されています。本年七月にはニュージーランド・オークランドで開催され、英国のCPTPPへの加入を正式に承認する委員会決定を採択し、加入議定書への署名が行われました。また、同委員会におきましては、英国に続く新規加入要請への対応や、デジタル経済、グリーン経済等といった新たな課題における協力、協定の一般的な見直し等についても議論が行われました。  なお、先月十五日に米国サンフランシスコにおいて開催されたCPTPP閣僚会合においても、引き続き新規加入要請への対応や一般的な見直し等について議論が行われたところであります。より具体的には、新規加入要請への、加入要請への対応については、閣僚間で、加入要請エコノミーがCPTPPのハイスタンダードを満たすことができ、貿易に関するコミットメントを遵守する行動を示してきたかについての情報収集を継続していくこと、連帯を維持しつつ全ての参加国の関心を反映し、コンセンサスにより手続を前進させる重要性に留意することで一致しました。  また、一般的な見直しについては、その作業方針である付託事項が承認され、引き続きCPTPPをゴールドスタンダードとして維持発展させるため、貿易や投資に関する様々なルールの更なる発展等について議論を深めていく重要性が強調されました。具体的な議論については、来年のカナダ議長国の下で進めていくことになります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 閣僚級は年一回ということですが、その間、恐らく事務方は相当緻密な交渉や準備をされているんだろうと思います。  私は、TPPやこのCPTPPのことを考えると、いつも、志半ばでお亡くなりになった松田誠さんのことをいつも思い出します。本当に頑張ってくれたこういう外交官。官僚を厳しく責めるのは我々議員はよくあるわけでございますが、地味なところ、見えないところで本当に頑張っている外交官がたくさんいることを私は承知をしていますので、是非、これこそ外交ですからね、是非粘り強く頑張ってほしいと思いますし、上川大臣が大臣就任された際、多くの皆さんは、上川大臣ってどんななんだろうと思ったと思いますが、本当この数か月で力強い外交を上川大臣が展開されていることに、野党ですけれども、同じ静岡出身として私は誇りに思っています。  なので、是非このTPP委員会の議論をリードする日本、立場ですから、今後日本政府がどんな提起をすべきと考えているか、上川大臣、できればお答えいただきたいと思います。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 国際社会の中で、この経済の問題につきましては絶えず変化に応じて対応していく必要性を痛感しながら外交に臨んでいる状況でございます。その意味で、今般、イギリスの参加がこうした形で大変な努力の上で達成できること、そしてその先も、このオペレーションをめぐって様々な加盟国とともに協力し合って、そしてより高いレベルを目指して努力し続けていくということが極めて大事だと、そういう姿勢で臨ませていただいております。  この自由で公正な経済秩序の礎であり続けるということでありまして、先ほど持続可能性ということを申し上げたところでありますが、まさにCPTPPをハイスタンダードを維持した上で最先端の経済枠組みとして発展させる、このことが極めて重要な課題であると考えているところであります。  今、政府からの答弁もございましたけれども、大きく三つの点を掲げておりまして、これに向けて肉薄してまいりたいと思っておりますが、第一点目は、何といっても質の更なる向上を図るということであります。CPTPPが一般的な見直し等の作業を通じまして時代の要請に即した高いレベルのルールを導入する、まさに常に自己変革をし続けるということが重要であると考えております。  そのような高いレベルのルールが全てのCPTPP参加国によりましてしっかりと履行されている状況を確保し続けるということも重要であると認識をしております。その意味で、二点目の持続可能な形での履行の確保、このことについてはオペレーションというもののレベルアップということが極めて重要と考えております。  加入要請への対応が三点目の大きな課題ということでありますが、こうして加入要請への対応に当たって、加入要請エコノミーがまさにこのCPTPPの高いレベルを完全に満たすことができ、加入後の履行においても満たし続けていくと、こうした意図と能力があるかどうか、このことについてはしっかりと見極めていく必要があるということでございます。  参加国とよく協調しながらこういった努力を重ねていくということが何よりも重要と考えております。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございました。  次に、防衛大臣にお伺いしたいと思うんですが、本年五月、G7広島サミットが行われまして、そこで日英首脳会談が行われ、ワーキングディナーが行われました。そこで広島アコードが発出されまして、そこでは経済分野の協力以外に安全保障分野についても確認をされているわけでございます。  木原大臣は、先日、イギリスのシャップス国防相と2プラス2を行いまして、安全保障面での両国間の一層の関係強化というものも確認しているわけでございますが、そこで大臣にお伺いします。  本年十月には、日英円滑化協定がオーストラリアに次いで批准をされました。イギリス軍と自衛隊の間では同協定に基づきましてこれまでよりも規模の大きな部隊による共同演習が計画されているという報道がありましたが、具体的にはどのようなものになるのか、お答え願いたいと思います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) お答えします。  我が国と英国は戦略的利益を共有するパートナーでありまして、先月、十一月七日でありましたけれども、日英2プラス2においても、相互運用性を向上させ、より複雑な演習をより頻繁に実施することで一致したところであります。  具体的な例で申し上げますと、特定国や地域を想定したものではありませんけれども、十一月十五日から二十六日までの間に、RAAを適用し、陸上自衛隊の技術、戦術技量の向上及び英陸軍との連携強化を図るものを目的として、島嶼防衛に係る陸軍種間の実動訓練、ビジラント・アイルズ23を我が国において実施したところであります。  御質問は、大規模な共同演習、計画しているのかということでありますけれども、先ほど、今申し上げたビジラント・アイルズ23、これ自体がこれまで実施してきたいわゆる陸軍種間の同様の日英共同訓練よりも大規模なものというふうになっておりまして、その他の訓練については現時点で日英の間で具体的に検討しているものはございません。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 日本とイギリスというのは島国で、安全保障環境が類似しているところもございます。水陸両用作戦の訓練等々共通するものはあると思いますのでしっかりお願いしたいと思いますが、私は共同演習と同時に情報やサイバーの分野でも協力というのが極めて重要だと思います。  その点についてお伺いしたいことと、あわせて、イギリスは、アメリカとオーストラリアとの三か国の安全保障枠組み、AUKUSでサイバーを含む電子技術の共同開発を進めようとされているんですが、私はできたら日本がここに入っていくべきだと思うんです。若干我々がビハインドかもしれませんが、ここに是非加われるような努力をお願いしたいと思いますが、防衛省、どうでしょうか。

加野幸司防衛省防衛政策局長

○政府参考人(加野幸司君) お答え申し上げます。  情報、サイバーの分野での協力ということでまずございますけれども、先月の日英の2プラス2でございますが、アジア、欧州における相互に最も緊密な安全保障上のパートナーであるイギリスとの間で、日英の安全保障、防衛協力や地域情勢等について幅広く議論をいたしまして、両国の連携を一層強化していくということが確認されたところでございます。  サイバー分野での協力ということにつきましては、一つには、日英サイバーパートナーシップの創設や日英サイバー協議を通じた議論を歓迎するということ、それから、自衛隊、英国軍との間で運用上のベストプラクティスの共有を可能とするための二国間及び多国間の演習につながったサイバー防衛協力を強調するということがございます。これを受けまして、私どもとしても、引き続き、演習等を通じたサイバー分野における日英間の協力、これを推進してまいりたいというふうに考えてございます。  また、情報分野におきます協力でございますけれども、2プラス2におきまして、戦略的コミュニケーション、外国による情報操作及び干渉、そして偽情報の拡散への対処を含む情報戦への対応に係る協力を強化すべく情報交換を強化していくということで一致をしたところでございまして、イギリスとの間におきまして情報交換、しっかり進めていきたいというふうに考えているところでございます。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) AUKUSにおいては、日本は今、現時点で参加しておらず、これからのことですので、私の方からお答えさせていただきますが、私どもで承知している取組としては、まずは、米と英両国によって、オーストラリア海軍の原子力潜水艦の取得、開発支援であるとか、あるいは、今政府参考人が申し上げたサイバーを含む先進能力分野における協力を含めて、米英豪間の安全保障及び防衛能力に関する協力を幅広く深化させるものであるというふうに承知をしております。  AUKUSにおける取組が促進をされて、そして米英豪間の安全保障、防衛協力が強化されるということは、インド太平洋地域の平和と安定にとりまして資するものであるというふうに思っておりまして、我が国はこの取組を一貫して支持をしているところです。  その上で、AUKUSは一義的に米英豪三国間の協力の枠組みですが、サイバーを含む先進能力の分野については同盟国及び緊密なパートナーがAUKUSに関与する機会を模索することとしていると承知しておりまして、防衛省としては関心を持ってこの取組の進展を注視しているところであります。  戦後の国際秩序への挑戦が続いている中にありまして、我が国は普遍的価値と戦略的利益等を共有する同盟国、同志国との協力、連携を深めていくことが不可欠であり、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、引き続き、英国、米国、豪州との協力関係を更に進展させていただく所存です。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございました。終わります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  議題にありますCPTPPは、日欧EPA、日米FTA、RCEPなどと並んで、自由貿易を守るためと言い、安倍政権では成長戦略の柱に据えられたものです。  今日議論を伺っていますと、何かこれを拡大し、進めていくことはバラ色のような描き方をされているわけですが、しかし、こうした自由貿易拡大一辺倒では、大企業の輸出や海外投資が増えても、国内では農業が衰退し、格差と貧困が拡大し、食料自給率も低下をいたします。現に、国民の暮らしと経済は、停滞、衰退を余儀なくされてきました。  外務大臣はその現実についてどう認識されているでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御質問いただきましたこのCPTPPに関する状況でございますが、まず、経済連携協定、この推進におきましては、このルールに基づく自由で公正な経済秩序の構築及びこれに基づく地域や世界の安定と繁栄の確保に資する取組として、政府としては、女性、中小零細企業を含みます全ての人に対する公正な経済機会へのアクセスの確保は重要と考えて臨んでいるところであります。  このCPTPPにおきましても、中小零細企業の活動に関する規定、また貿易や投資の促進に当たって労働者の保護を確保するための規定、これを置いておりまして、公正な経済秩序の構築をも目指す協定となっているところでございます。  こうした点につきましてはこのCPTPPの参加国の間で共有をされているところでございまして、まさにこの七月に閣僚共同声明が発出されましたけれども、貿易の恩恵が女性、先住民、中小零細企業等の社会全体における多様な主体に共有されることの重要性につきましては改めて確認をしてきているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 現実はそうなっていないではないかということを申し上げたわけなんですね。  そして、そのCPTPPのルールを世界にも拡大していくというわけですが、関税の原則撤廃、農産物の輸入完全自由化など、多国籍企業優先の際限のない市場開放を国際ルールとして押し付け、これは各国の経済主権や食料主権を一層侵害することになるものだと、ですから許されないということを指摘しておきたいと思います。  今日は、パレスチナ・ガザ地区での問題を伺いたいと思います。  ハマスとイスラエル軍との戦闘が再開しました。資料もお配りしております。昨日は、直近二十四時間で七百人以上が殺害されたとも報じられました。ネタニヤフ首相は、我々は全ての目標を達成するまで戦争を継続する、地上作戦なしにそれらの目的を果たすことは不可能だと述べて、南部への地上侵攻を始めました。北部から避難者が押し寄せている中、南部の中心都市ハンユニスでは、激しい爆撃が行われ、病院に負傷者があふれていると報じられています。人道危機が文字どおり再開されてしまったわけです。先ほどもありましたが、岸田総理がヘルツォグ大統領と会談し、ガザ地区の人道状況の改善を求めた直後のことです。  大臣に伺いますが、やはり一時的な戦闘休止ではこの人道危機を止められないということではないですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 人質等をめぐりますこのイスラエルとハマス間の取引につきましては、戦闘休止の更なる延長について合意に至らないまま期限を経過をいたし、また、イスラエル国防軍が南部を含みますガザ地区における戦闘を再開したものと承知をしております。我が国といたしましても、現地の情勢を深刻な懸念を持って注視をしている状況でございます。  戦闘休止、人質の解放及び人道支援物資のガザ地区への搬入増大を歓迎をしていたところでございますが、戦闘が再開されたことは誠に残念と考えております。戦闘再開により、現地の危機的な人道状況が更に深刻化することを強く憂慮しているところであります。また、ハマス等により誘拐され長期にわたって拘束されている方々も極めて厳しい状況に置かれている状況であります。  こうしたことから、合意への復帰及び事態の早期鎮静化が重要でありまして、再度の戦闘休止に向けた関係者への働きかけなどを通じまして、我が国としても外交努力を行っている状況であります。もちろん、全ての当事者が国際人道法を含む国際法を遵守しなければならず、実際の軍事行動におきましては、民間人の被害を防ぐべく、実施可能なあらゆる措置を講じる必要があると考えているところであります。  全ての当事者に国際人道法を含みます国際法の遵守、先般我が国も賛成して採択されました安保理決議に基づきまして誠実に行動することを求めつつ、人質の即時解放、人道状況の改善及びそれに資する戦闘休止の合意への復帰、事態の早期鎮静化に向けまして、外交努力を粘り強くあらゆる機会を通じて積極的に続けてまいります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 懸念、残念、憂慮とおっしゃるんですけど、こういう事態を迎えてなお、即時停戦を求めていくというお考えはありませんか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今申し上げたとおりでございまして、まさに今のような状況を大変憂えているところでありますが、合意への復帰と事態の早期鎮静化が何よりも重要でありまして、再度の戦闘休止に向けた関係者への働きかけなどを通じまして、外交努力を更に拍車を掛けてまいりたいと考えているところでございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 なおもおっしゃらないんですね。  総理は、十一月二十八日の予算委員会で、即時停戦を求めるべきだと問われて、事態の鎮静化には関係国との協力、意思疎通、連帯が何より重要と述べました。  大臣、人道危機の回避よりも優先するべき関係国との連携というのは一体何ですか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今の状況をいかに改善するか、この今の状況というのはまさに人道危機の状況ということでございます。その意味で、今次事案の経緯やまた複雑な背景事情がございますので、そうしたことを十分に鑑みまして、停戦に至るまでは引き続き一つ一つの成果を積み重ねていく必要があると考えております。その意味で、人道目的の戦闘休止と人道支援活動が可能な環境の確保に向けましてこれまで尽力をしてきたところでございます。  私自身、議長として取りまとめましたG7の外相声明、これにおきましても、また安保理決議の採択に向けましても、イスラエル、パレスチナ及びヨルダン、訪問した機会、また多くの電話会談等も実施してきておりますけれども、粘り強く、こうした動きに対しまして、目的のために国際社会ともよく協力しながら粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 その戦闘が再開してしまったということをどう受け止めるかということなんですよね。関係国との連携ということを総理はおっしゃっていますが、これはアメリカの顔色をうかがうのではなく、即時停戦を求めるべきだと改めて述べたいと思います。  大臣は、この間、イスラエル軍による国際人道法違反は状況が確認できていないと繰り返してきました。この違反の有無を確認しようという意思、意向はおありなんでしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ガザ地区におきましては、多数の子供たち、また女性、高齢者を含みます死傷者が発生しておりまして、こうした危機的な人道状況につきましては、今に至るまで、深刻な懸念を持って注視をしつつ、外交努力を重ねてきたところでございます。  我が国といたしましては、イスラエルがハマスの攻撃を受けまして、国際法に従って自国及び自国民を守る権利を有すると認識をしているところでありますが、同時に、これまでもイスラエルに対しまして、私自身も、先般のイスラエル訪問の機会を含めまして、ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難した上で、国際人道法を含む国際法に従った対応等を直接要請してきている、きてまいりました。  また、十二月一日にドバイで実施されました日・イスラエル首脳会談におきましても、岸田総理からヘルツォグ大統領に対しまして、こうした日本の立場、伝達の上で、ガザ地区の人道状況の改善について改めて直接要求をしたところでございます。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 大臣、答弁を簡潔にお願いいたします。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 状況は予断を許しませんが、人道状況の改善及びそれに資する戦闘休止の合意への復帰、事態の早期に向けた外交努力、粘り強く積極的に考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 全然質問をお聞きになっていないんじゃないでしょうか。  資料二枚目、御覧ください。  いや、私は、人道法違反があるかどうか状況は確認できていないとこの委員会でも何度も繰り返されたと、ですから、確認できていないのなら確認するつもりがおありかということを聞いているんですね。  一九四九年のジュネーブ条約共通一条をお示ししています。これは、締約国の義務として、国際人道法を尊重し、かつ、その尊重を確保することを約束するとしています。これは、締約国自身が国際人道法を尊重する、当然ですけれども、それだけではなくて、ある国が国際人道法を侵害した場合には、その侵害をやめさせる、条約を尊重する態度に引き戻すよう行動する義務を負っていると、こういうことですね、外務省。

藤本健太郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(藤本健太郎君) お答え申し上げます。  ジュネーブ諸条約共通第一条は、締約国は、全ての場合においてこの条約を尊重し、かつ、この条約の尊重を確保することを約束すると規定しております。ジュネーブ諸条約に限らず、条約は当事国についてその効力が生じた時点から当該当事国を拘束し、当事国はそれを誠実に遵守しなければならないところ、ジュネーブ諸条約共通第一条が規定するこの条約を尊重することを約束するというのは、まさにこの点を確認した規定とされております。  これに加え、ジュネーブ諸条約共通第一条においては、締約国はこの条約の尊重を確保しなければならないとされてございます。これは、この条約の国内的な履行のために必要な具体的な措置をとることを締約国に義務付けるとともに、他の締約国が国際人道法を遵守するよう努めることも含むと解されてございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 そういうことなんですよ。ですから、法的評価が難しいといって傍観者でいれば、それ自体が日本のジュネーブ条約違反を構成し得るということになるわけです。  再開後も、学校や難民キャンプに攻撃が加えられています。北部から南部へ、南部から更に南へ、住民に退避を呼びかけ、移動を強制しています。いずれも許されない行為です。イスラエルが国際人道法を尊重しているのか、侵害しているのか、政府としても情報収集し、確認をすべきだと思うんですね。  総理や外務大臣は、病院への攻撃についてさえ国際人道法違反と批判をしません。  資料の三枚目を御覧ください。これは、紛争下の医療に関する二〇一六年の国連安保理決議二二八六号です。紛争当事者による医療施設や医療スタッフへの攻撃を非難し、国際人道法、国際人権法及び国際人道法を含む国際法上の義務の遵守などを要請したものです。  外務省に伺います。  これはどの国が起草したものですか。

藤本健太郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(藤本健太郎君) お答え申し上げます。  紛争下の医療に関する国連安保理決議第二二八六号は、二〇一六年五月三日に、我が国、エジプト、ニュージーランド、スペイン、ウルグアイの五か国が共同提案国として安保理に提出し、全会一致で採択された決議でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本が起草者の一国なんですね。  大臣に伺いますけれども、イスラエル軍の病院への攻撃、救急車への攻撃、傷病者や妊婦、子供たちへの攻撃、この安保理決議違反ではありませんか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 病院や難民キャンプその他の施設でございますが、いかなる場合におきましても国際人道法の基本的な規範守らなければならないということは言うまでもございません。子供を含む無辜の民間人を巻き込む、無用に巻き込むような攻撃につきましては、国際人道法の基本的な原則に反するものであり、正当化できないものと考えております。  イスラエル軍の個別具体の行動につきましては、攻撃に当たっていかなる情報に基づいて判断が行われたのか等、判断に当たって必要な事実関係が不明でございまして、我が国として法的評価を行うということについては差し控えさせていただきたいと存じます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、私は、この安保理決議、日本も起草者の一部を構成したこの安保理決議との関係で聞いているんですよ。いかがですか、大臣。

藤本健太郎外務省大臣官房参事官

○政府参考人(藤本健太郎君) 安保理決議との関係につきましては、全ての国は国連安保理決議を守っていく必要があるということはそのとおりでございます。その上で申し上げれば、いかなる場合においても、この安保理決議の内容も踏まえて、国連、国際人道法の基本的な規範は守らなければならず、無辜の民間人を無用に巻き込むような行動は国際人道法の基本的な原則に反するものであって、正当化できないものと考えます。  ただ、先ほど大臣から申し上げましたとおり、イスラエル軍の個別具体の行動については、我が国として法的評価を行うことは差し控えたいと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、その答弁は、自らせっかく起草者になって作り上げた安保理決議について、効力がないと言っているようなものですよ。せっかく作ったものについても法的評価できないんだと。じゃ、何のために決議をしたんですか。この安保理決議は岸田総理が外務大臣時代のものです。日本政府の態度が厳しく問われるということを指摘したいと思います。  最後の時間で、自民党派閥の政治資金パーティー券の収入をめぐる問題を伺います。  最大派閥の安倍派、清和政策研究会が巨額の裏金作りをしていた疑惑が報じられています。所属議員にキックバックされた資金の総額、五年で数億円、キックバックを受けていた議員、数十人規模に上るとされます。  安倍派に所属する堀井外務副大臣、宮澤防衛副大臣、松本防衛大臣政務官に伺います。パーティー券を販売した実績、ノルマの有無、ノルマを超えて販売した場合にどうされていたのか、それぞれお答えください。

堀井巌自由民主党外務副大臣

○副大臣(堀井巌君) お答え申し上げます。  個々の政治団体や個人の政治活動について政府の立場としてお答えすることは差し控えたいと存じます。

宮澤博行自由民主党・無所属の会防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(宮澤博行君) 防衛副大臣として御答弁をさせていただきたいと思います。  個々の政治団体ですとか個人の政治活動に関するお尋ねについてですけれども、政府の立場でございますのでお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

松本尚自由民主党・無所属の会防衛大臣政務官

○大臣政務官(松本尚君) 防衛大臣政務官としてお答えいたします。  個々の政治団体や個人の政治活動に関するお尋ねについては、政府の立場としてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。  いずれにせよ、政治団体の責任において必要な対応がなされるものと考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、副大臣や政務官としての資質に関わるから伺っているんですよ。  宮下農水大臣や鈴木総務大臣のように、自分はやっていないと答えている大臣もおられますよ、政府の立場で。自分はやっていないという人は、やっていないと答えているんですよ。そうすると、答えていない方は疑念を持たれても仕方ないんじゃありませんか。  お三方、それぞれどうですか、もう一度。

堀井巌自由民主党外務副大臣

○副大臣(堀井巌君) 本件は、報道によれば刑事告発をされている件でもあるというふうに存じております。政府の立場としてお答えすることは差し控えたいと存じます。

宮澤博行自由民主党・無所属の会防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(宮澤博行君) これから事実関係を精査するものと承知しておりますので、それに基づいて適切に対応をしてまいりたいと思っております。

松本尚自由民主党・無所属の会防衛大臣政務官

○大臣政務官(松本尚君) 同じ答えになって大変恐縮ですけれども、今後、事実関係が確認されるということを承知しておりますので、その上で適切に対応されるものと認識しております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、宮澤副大臣、これから精査されると今答弁されましたが、つまり、今、自分の派閥では一切ないというふうに断言できるわけではないということですか。

宮澤博行自由民主党・無所属の会防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(宮澤博行君) 先ほど申し上げましたとおり、政治団体において適切に対応をされるものと認識しております。  以上です。

山添拓日本共産党

○山添拓君 安倍派の事務総長である高木国対委員長は、昨日、慎重に事実関係を確認し適切に対応していきたいと、まあ違法行為がないと断言されなかったわけですが、同時に、しっかり説明責任を果たしていくことが必要と述べていました。全然果たしておられないと思います。  政務三役は、安倍派に限らず、説明責任を果たすべきです。それぞれ調査の上で委員会に報告するよう求めて、質問を終わります。  委員長、お願いします。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議をいたします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  冒頭、十一月二十九日に鹿児島県屋久島沖で起きた米軍オスプレイの墜落事故後の対応について。  十一月三十日に、防衛省幹部、あるいは、そしてまた上川外相、木原防衛相から計三度にわたって要請したにもかかわらず、米軍は正式な飛行停止要請を受けていないとして、オスプレイ飛行を継続しています。政府の要請が駐留米軍によって無視されています。これでは、占領軍下と同じではありませんか。日本政府として厳しく抗議すべきです。  二〇〇四年八月に普天間基地所属のCH53D大型米軍ヘリが宜野湾市の沖縄国際大学本館ビルに墜落し、その事故を契機に多くの市民、県民が、米軍ヘリを、墜落する危険があると、その後、ヘリ飛行を恐れるようになりました。  今回、オスプレイが真っ逆さまに落ちながら火を噴いて海に激突するのを漁民が見て、報道されています。この墜落事故を契機に、鹿児島県民や日頃からオスプレイが飛び交っている地域の皆さんは、オスプレイの飛行を確実に恐怖することになります。  今回の屋久島沖のオスプレイ墜落は、今年八月の豪州三名、去年、昨年六月のカリフォルニア州五名、さらに三月のノルウェー四名のオスプレイ死亡事故に続くものです。部品の欠陥が指摘されています。既に、一九九二年以降、五十名以上が死亡しています。さらに、今の例を挙げて、去年と今年で、最大で二十名の方が亡くなるような可能性のある事故となりました。  日本では、住宅地上空を平気でオスプレイは飛んでいます。今年夏から最低飛行高度を解除し、六十メートルまで飛ぶことを、全国で飛べるようにしたのも日米合同委員会合意です。  このような状況が本当に放置されているのが日本なんです。直ちに米軍オスプレイの飛行を止め、米軍が日本政府の要請を無視するような事態が二度と起こらないように、日米安保条約や地位協定などを改定し、米軍の活動を日本国民の立場から制約する必要があります。政府として行動で示してください。以上、要求します。  続いて、英国のCPTPP協定加入に関連して伺います。  加入申請順では、二〇二一年二月一日に申請した英国に次いで、二〇二一年九月十六日に申請した中国になるわけですが、中国の協定加入の見通しについてどのような見解でしょうか。

上川陽子自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) まず、加入手続の開始につきましてでありますが、加入要請の提出順に行うといった取決めは存在をしておりませんで、CPTPP締約国のコンセンサスにより決定することになります。  CPTPPは、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを、その持続可能性を維持しつつ世界に広めていく意義を有しているところであります。  CPTPPがそうしたハイスタンダードなルールを持続可能な形で履行するための枠組みであり続けるためにも、新規加入に当たりましては、加入要請エコノミーがそのような意義を共に実現するパートナーとしてふさわしいかどうかが重要になると考えているところであります。  中国の加入についての御質問でございますが、中国の貿易慣行に関しましては様々な意見があると理解しておりまして、中国がCPTPPの高いレベルを完全に満たすことができ、加入後の履行におきましても満たし続けていくという意図及び能力があるかにつきまして、まずはしっかりと見極める必要があると考えているところでございます。  加入要請を提出したエコノミーの扱いにつきましては他の参加国ともよく相談をする必要がございますが、我が国としては、戦略的観点また国民の御理解、こうしたものを踏まえながら対応してまいりたいと考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 御承知のように、中国は我が国最大の経済的パートナーです。そのことを含めてしっかり検討していただきたいと思います。  関連して伺いますが、本日は国土交通省に来ていただきました。  配付資料一のように、国土交通省港湾局が監修した港湾の施設の技術上の基準・同解説の千六百四十五ページのサウンディングの項には、「地盤にコーン等を貫入して貫入抵抗を求める方式のサウンディングでは、室内試験のようにサンプリングによる試料の機械的乱れや応力解放の影響を考慮する必要はないが、試験深さまでボーリング孔の掘削を必要とする標準貫入試験や孔内載荷試験の場合には、ボーリング孔の底や壁の状態が試験結果に大きな影響を与える。」という記述があります。  そこで、監修した国土交通省港湾局に伺います。  前段の応力解放とは、具体的にはどのような状況を指しているのですか。我々素人にも分かりやすく説明してください。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  前段の応力解放につきましては、上部の土の重さによって圧縮されていた土が、その上部の土の重さが除かれた際に膨張して緩くなるという一般的な現象のことを指しています。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 分かりました。  じゃ、後段の「ボーリング孔の底や壁の状態が試験結果に大きな影響を与える。」というのは、応力解放と同じことを言っているのでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  後段の「ボーリング孔の底や壁の状態が試験結果に大きな影響を与える。」との記載は、試験深さまでボーリング孔の掘削を必要とする試験の場合は、その試験結果は、応力解放の影響も含め、ボーリング孔の底や壁の状態に影響を受け得るという一般的な留意事項を記載したものでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 後段の標準貫入試験や孔内載荷試験はどのようなものでしょうか。電気式コーン貫入試験、いわゆるCPTと同じものですか、違うものですか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  標準貫入試験は、ボーリング孔を利用し、原位置における土の固さや軟らかさや土の締まり度合いを知る指標となるN値を求めるために行う試験です。また、孔内載荷試験は、ボーリング孔内の壁面を加圧し、土の変形係数を求めるための試験です。一方、電気式コーン貫入試験は、コーンプローブを地盤に直接貫入し、地層構成と土の強度の指標となるコーン貫入抵抗などを求める試験です。  以上のことから、三つの試験は同じものではございません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 そうすると、前段と後段の文章はどうつながっているのでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  前段の文章では、試験深さまでボーリング孔の掘削を必要としないサウンディング手法の場合には、室内試験のようにサンプリングによる試料の機械的乱れや応力解放の影響を考慮する必要はないという一般的な内容を記載したものでございます。  一方で、後段の文章では、繰り返しになりますが、試験深さまでボーリング孔の掘削を必要とする試験の場合には、その試験結果は、応力解放の影響も含め、ボーリング孔の底や壁の状態に影響を受け得るという一般的な留意事項を記載したものでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 サウンディングの一つである標準貫入試験は、ボーリングによるサンプリングと併用されることもあると聞いています。標準貫入試験とボーリングによるサンプリングが併用されるのは一般的なことでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  土質を考慮した上で、標準貫入試験及びボーリングによるサンプリングを併用することは一般的に行われております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ボーリング孔の掘削を伴うサウンディングでは、乱れや応力解放が必ず試料に影響を及ぼすのでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  試験深さまでボーリング孔の掘削を必要とする標準貫入試験や孔内載荷試験などのサウンディング手法の場合には、応力解放による影響も含め、ボーリング孔の底や壁の状態が試験結果に影響を及ぼす可能性がございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 配付資料二のように、同じ港湾基準の三百三十二ページには、粘性土の剪断強さを求める方法として電気式コーン貫入試験から求める方法が挙げられています。その中に、「近年では、ロータリー式ボーリングの機能を有する貫入機が開発され、礫や強固な地層にコーンが当たった場合には、ロータリー式ボーリングに迅速に切り替えて、貫入再開可能な深度まで掘り進める方法も実用化されている。」と記述があります。これは、固い部分を取り除いて地盤を掘り進め、その地点からコーンを貫入していくことになるわけですが、その場合にCPTのデータ全体に大きな影響が及ぶのでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  御質問のロータリー式ボーリングについては、れきや強固な地盤を対象とした方法として、技術情報として紹介されているものでございます。  御指摘の場合につきましては、地盤の状態、掘削方法、CPTのデータの活用方法等によると考えられ、データ全体に影響を及ぼすか否かについては一概にはお答えできません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 標準貫入試験とボーリングによるサンプリングが一般的に併用されることから考えれば、サンプル採取でも、一部をその後の室内試験に用いないなどの注意は必要としても、試料全体が使えないということはないですね。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  採取した試料全体の試験等の試料として使えるか否かについては、データの活用方法等によるため、一概にはお答えできません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 応力解放とは、掘削等により、原位置で土に作用していた力、応力が減少する、あるいは解放されることをいい、試料に、例えば海底の地盤でサンプリングされた試料が引き上げられる過程で、その地点よりも上に積もった土の圧力が掛かった状態から大気圧しか掛からない状態になることである。一部、地盤も応力状態が減少することもあり得るという理解でよろしいですね。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  ボーリングや試料採取による掘削等により、原地盤の応力解放は一般的に発生すると考えられます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 応力が解放されるのは、主に海底から取り出された粘性土のサンプル、試料に関してであって、原地盤の応力解放が起こることが一般的なこととはどう読んでも読み取れません。  ボーリングや試料採取による掘削等で原地盤の応力解放が起きることは一般的なことなのでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  繰り返しになりますが、ボーリングや試料採取による掘削等により、原地盤の応力解放は一般的に発生すると考えられます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 まとめると、原位置試験であるサウンディングにボーリング孔などの掘削が伴う場合には、応力解放も一つの要素として含めて、ボーリング孔の底や壁の状態が試験結果に影響を与える可能性に注意してサウンディングのデータを取りなさいということですね。  ボーリングに伴う標準貫入試験があるわけですから、掘削に伴う場合のサウンディングデータは意味がない、使用できないとまでは言っていないと理解してよろしいですね。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  サウンディングのデータやサンプリングによる試料全体が使えなくなるか否かにつきましては、地盤の状態、掘削方法、データの活用方法等によると思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 逆に、サウンディングを伴う場合、サンプリングによる試料は必ず機械的乱れや応力解放の影響を受けるとまでは言えないと理解してよろしいでしょうか。

西村拓国土交通省大臣官房技術参事官

○政府参考人(西村拓君) お答えいたします。  サウンディングのデータや、あとはサンプリングも含めまして、試料全体が使えなくなるか否かにつきましては、地盤の状態、掘削方法、データの活用方法等によると思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 国交省の方は御退席していただいて結構です。ありがとうございました。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 西村参事官におかれては、御退席、結構です。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 以上の確認は、辺野古新基地建設計画における大浦湾側の軟弱地盤に関連して、防衛省が行ったコーン貫入試験では土の採取時の応力解放の影響により正確なデータが取得できないとする基準や文献について本委員会に提出することという理事会協議事項に応えて、本日防衛省から報告のあった資料についての所管の国交省の港湾局の見解ということになります。  防衛省は、B27地点を含む十五か所で合計二十九億円、一本当たり二億円も掛けて行ったコーン貫入試験について、サンプリングを伴っていたため、サンプリングによる応力解放を理由にCPTデータ全般を否定しています。しかし、基準の文言からは、必ずしもCPTデータ全般が影響を受けるとは言えないということです。この件については、次回、より詳しく検証したいと思います。  次に、現在、辺野古新基地建設計画に関し、防衛局が県に提出している設計変更申請では、埋立用土砂を沖縄本島南部から大量に調達する計画になっています。本島南部は沖縄戦の激戦地で、今も手付かずの御遺骨が多く眠るところです。多くの県民がこの計画に大変怒っており、沖縄本島南部からの土砂調達計画を撤回するよう求めています。  防衛局の計画では、南部土砂を使わなければ大浦湾側の埋立てはできません。南部土砂の調達計画は、辺野古新基地建設に賛成か反対かの立場にかかわらず、戦没者を冒涜するものであり、撤回すべきです。沖縄戦では、逃げ込んだガマの天井が崩れて生き埋めになり、そのまま亡くなったり、爆弾が落ちてきた大きな穴の中に遺体があり、別の爆弾でまたその穴が埋められて、深い地中から多くの戦没者の遺骨がいまだに発見されています。  配付資料四のように、本年三月現在でも、沖縄県内で三十三自治体、本土で百九十六自治体の全国二百二十九もの自治体で、沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂の埋立てに使用しないでほしいという地方議会の意見書が上がっています。  本日配付した資料五は令和三年十一月八日付けの旭川市議会の意見書ですが、このリストにあるとおり、全国から動員されて沖縄戦に亡くなった旧軍人の尊厳にも関わる問題です。  現在、遺骨収集の取組の中で新たに見付かる御遺骨も多く、多くは旧軍人のものです。沖縄県民の戦没者やこうした全国から沖縄戦に動員された旧軍人の方の御遺骨がいまだに見付かっている。その土砂をアメリカ軍の基地のために使うという計画を防衛省として進めていってよいでしょうか。  自衛隊は軍隊ではありませんが、しかし、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、」と命を懸けて活動することを求める立場の防衛省が、旧軍人を含む戦没者の尊厳を踏みにじるようなことはあってはならないと思います。  設計変更申請の中でも、少なくとも南部土砂の調達計画は撤回すべきであると考えますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 埋立てにおける土砂の調達の件で御質問を頂戴いたしました。  沖縄県では、太平洋戦争の末期に県民を巻き込んだ凄惨な地上戦が行われて、軍民合わせて二十万人もの尊い命が失われました。特に本島南部の一帯においては多くの住民の方々が犠牲になったものと認識をしております。  防衛省としては、沖縄の方々の筆舌に尽くし難い困難と癒えることのない深い悲しみ、これらを胸に刻みながら、戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないと考えております。  また、御紹介あったように、沖縄県内及び県外の各地方議会において沖縄本島南部の土砂に関する意見書が可決されていることも承知をしております。  その上で、変更承認後の土砂の調達先は決まってはおりませんが、このような歴史のある沖縄において御遺骨の問題は真摯に受け止める必要があると認識しており、こうしたことも踏まえながら事業を進めてまいりたいと思っております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ただいまの答弁を聞く限り、私は、やはり仮にも御遺骨が混入する土砂が使われるようなことが辺野古以外であってもあってはならないと考えますが、いま一度、防衛大臣の御所見を伺います。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) 沖縄本島の議会のみならず、県外の各地方議会においても、先ほどの旭川の例もございましたが、旭川市の例もございましたが、そういった沖縄本島南部の土砂に関する意見書というものが各地で可決されているということは承知しております。  その上で、防衛省といたしましては、変更承認後の土砂の調達先というのは決まってはおりませんが、この御遺骨の問題は真摯に受け止める必要があるというふうに認識しておりまして、こうしたことをしっかりと踏まえてまいりたいと思います。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 これまで防衛省は、現時点で調達先は確定しておらず、遺骨の問題は大変重要で、土砂の調達はしっかり検討するという、こういう立場で答弁をしておられました。  今、大臣自身がやはりそれをきちんと受け止めるという話であるならば、防衛省自身として責任を持ってどのように検証する仕組みをつくっていくのか、そしてどのようにして御遺骨のない土砂でしっかり取り組むんだということをやらなきゃいけないと思います。しっかり検討するというこれまでの答弁、これを具体的にどのようなことをやるつもりなのか、お聞かせください。

木原稔自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(木原稔君) これまでもるる、委員等関係者、様々御指摘があったとおりでございます。  沖縄の人々のそういった筆舌に尽くし難い困難、そして癒えることのない深い悲しみ、こういったことを胸に刻みながら、このような歴史のある沖縄において、御遺骨の問題というものを真摯に受け止めながら、様々な形で事業を進めてまいりたいと思っております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 是非今の答弁のような形で取り組んでいただきたいと思います。  次に、現在、辺野古に搬入されている土砂について伺います。  大浦湾側の設計変更申請が承認されていない現在、工事ができるのは辺野古側だけです。辺野古側で使用する埋立土砂は合計で約三百十九万立米ですが、防衛省は、埋立土砂投入量は、九月末時点で三百十八万立米、十月末時点でも三百十八万立米と回答しています。  本部塩川港での目視調査によれば、十月一日以降十一月二十五日まで、本部塩川港安和桟橋からダンプトラック三万一千七百十二台分の土砂が辺野古に運ばれています。ダンプ一台当たり土砂積載量を三立米とすると、約十万立方メートルほどになります。この土砂はどこにあり、何に使われているのですか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  辺野古側の埋立地において埋立てに必要な土量は、先ほどもありましたように、約三百十九万立方メートルであるのに対しまして、これまでの埋立土量は約三百十八万立方メートルとなってございます。  現在、辺野古側の埋立地においては、赤土流出防止対策、これに必要な土砂の搬入及び転圧、固める作業、これを行っているものと、行っているところでございます。具体的には、埋立ての作業過程におきまして複数点在することになった濁水、濁った水、濁水処理のための雨水調整池、雨水の調整池でございます、これを集約いたしまして、濁水をより効率的に処理できるよう護岸に沿った雨水調整池を設けることとしたものであり、そのために必要な土砂を搬入しているところでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 十一月二十三日の沖縄タイムス記事によれば、防衛局も、九月以降搬入しているのは今答弁のように赤土流出防止対策のためのものであり、埋立工事とは異なると回答しているわけですけれども、土砂があるから赤土対策をするのであって、赤土対策に十万立方メートルの土砂を必要とするなど聞いたこともありません。  そこで、防衛省に、赤土流出防止対策として土を使うとのことだが、県に提出した赤土防止対策条例に基づく事業行為通知書の中で具体的な内容が分かる部分を示してくださいとお願いして、提供されたのが配付資料七のぴたシステムという濁水処理プラントの画像です。実際の事業者のホームページにはより鮮明なものがありましたので、配付資料八として配付してあります。これを見ても、濁水処理プラントに土砂を使用することは読み取れません。  こんなふざけた回答をすること自体が沖縄県民を軽視しているんじゃないですか。十万立方メートルの土砂を一体どこに置いているんですか。

青柳肇防衛省整備計画局長

○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、埋立作業の過程におきまして、複数、濁水処理のための雨水調整池というのが存在していることになります。そういうものも埋めたりする、そういうものにも土砂が必要となってございます。さらには、陸際部分、陸との際の部分にも土のう等を積む、これにも砂が必要になってくると、そういうもののために、我々、砂を搬入しているところでございますので、そのためには必要な土砂を搬入しているということでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 今の答弁では納得できません。三万台以上の、十万立米ですよ。  是非、委員長には、今答弁した内容、それを明らかにするような写真なり、その資料の提供を求めたいと思います。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 後刻理事会にて協議いたします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 沖縄県は、今年八月二十九日付けで、辺野古側で必要とする埋立土量三百十九万立方メートルを超えて購入土砂を搬入すること及び造成工事に着手しないこととする行政指導を行っています。変更承認が承認されてない時点で大浦湾の埋立工事に着手することは法令上許されないのではありませんか。このようなことをやっているということであれば、大変、大浦湾側の埋立土砂の仮置き工事を行っているのではありませんか。極めてでたらめな違法行為が積み重ねられています。このような工事に二兆円もの、もう既に一兆円の予算は出ているわけですけれども、国民の税金を費やすことは許されません。  辺野古新基地建設計画の撤回を求めて、質問を終わります。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、CPTPPへの英国の加入議定書に反対の討論を行います。  本議定書は、二〇一八年に米国抜きの十一か国でCPTPPが発効して以来初めて新規加入を認めるものであり、英国の参加によって、環太平洋パートナーシップと銘打ちながら、アジア太平洋地域を中心としていた自由貿易圏が欧州にも広がることになります。  政府は、CPTPPのルールを世界に拡大していくと言い、議長国として英国の加入プロセスを主導してきました。しかし、CPTPP体制の拡大は、関税の原則撤廃や農産物の輸入自由化など、多国籍企業を優先する際限のない市場開放を国際ルールとして押し付けるものであり、各国の経済主権や食料主権を一層侵害します。我が党は、CPTPPそのものに反対であり、その拡大も容認できません。  政府は、CPTPP発効後、日欧EPA、日米FTAなど、成長戦略の柱として自由貿易協定を次々強行してきました。日英EPAでは、米を含む全ての農産品の関税を発効五年後に見直すこととするなど、日欧EPA以上に譲歩してきました。  その日英EPAでは、ブルーチーズや小麦粉調製品など一部農産品について、EUの輸入枠に利用残が生じた場合に限り、その範囲内で英国に特恵税率を適用するとしていましたが、本議定書では、他の締約国と同じく、CPTPP枠の利用を認めています。英国の輸入枠は事実上拡大し、乳製品などの対日輸出を強めようとしています。  一方で食料安全保障を声高に主張しながら、他方では食料自給率の向上に背を向け、国内農業が未曽有の危機に直面して多くの農業従事者が経営破綻や離農に追い込まれる中、際限のない農産物の輸入自由化に突き進んでいくのは断じて許されません。自由貿易拡大一辺倒では、大企業の輸出や海外での投資が増えても、国内では農業が衰退し、貧困と格差が拡大し、食料自給率も低迷します。現に、国民の暮らしと経済は、停滞や衰退を余儀なくされてきました。その反省もなく、多国籍企業の利益優先で市場開放を進めるのは、政治の役割を履き違えており、転換すべきです。  以上を指摘し、本議定書に対する反対討論とします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。  会派を代表して、CPTPPへの英国加入議定書に反対の討論を行います。  CPTPPは、グローバル企業の利潤追求のために国内産業と国民の暮らしを犠牲にするものです。  協定自体に大きく三つの問題があります。第一に、国内産業、とりわけ農林水産業と食の安全を脅かす点です。第二に、関税撤廃や非関税障壁除去の名目で規制の緩和を迫られることです。第三に、将来的になし崩し的な加入国の拡大が懸念されます。  今回の英国加入は、昨年十二月に閣議決定された国家安全保障戦略に基づく同志国外交の一環です。英国の加入自体は、経済的な目的より、むしろ英国をインド太平洋につなぎ止める安全保障的な意味合いの強いものです。  経済安保として協定加入を認めるとともに、今年十月に発効した日英円滑化協定によって、日本周辺での英国軍と自衛隊との軍事協力が進められています。十一月には、相馬ケ原、関山、王城寺原演習場や三沢対地射爆撃場での実動訓練、ビジラント・アイルズ23が実施されました。  沖縄県民は今も、米軍や自衛隊の軍用機による夜間、早朝の騒音や落下物事故、米兵関連の事件、事故などの過重な基地負担に苦しめられています。日英の軍事協力により、今後基地負担が強まることが懸念されます。  また、今回の英国加入は、加入申請している中国への対抗を強く意識したものと言われています。日本政府は、他の加入国が中国加入に賛同する際に、英国が日本とともに抵抗してくれることを期待しているとする指摘です。  日本政府は、中国の公営企業や知的財産政策などを取り上げて、中国の加入に否定的な見解を持っています。しかし、日本や他の加入国もそれぞれの例外規定を有しています。  現在、中国は日本の最大の貿易相手国です。アフターコロナで世界的に経済が回復する一方、コロナ禍の影響により中国の貿易が落ち込んだ二〇二二年の数値を見ても、日本の対中国貿易は輸出入とも群を抜いて最大であり、貿易総量の全体の二二・三%を占めています。一方、対英国貿易は一・一%にすぎません。  岸田軍拡、安保三文書により、沖縄が戦線、再び戦場にされるのではないかという強い不安を強いられている沖縄県民にとって、経済交流を中心に、中国との対話外交の強化こそが悲惨な武力衝突を回避する道であると考えます。  米国が自国の国益に沿った経済環境を求めて対中外交を展開する一方、日本が対中デカップリング、デリスキングを進めれば、日本はアジアの経済成長から取り残され、ますますじり貧に陥るでしょう。各国の国内事情を尊重し、対等互恵な経済連携を進める中で、中国の加入も進めるべきと考えます。  以上、今回の英国加入に反対の理由を申し上げて、討論といたします。

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定へのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の加入に関する議定書の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北村経夫自由民主党

○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗