農林水産委員会 第1号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2023/11/01
会議録
○野中委員長 これより会議を開きます。 この際、一言御挨拶申し上げます。 この度、農林水産委員長に就任をいたしました野中厚でございます。 農林水産業は、食料の安定供給を図るだけではなく、国土、自然環境の保全など多岐にわたり、国民の生活を支える重要な役割を担っております。 しかしながら、昨今、農林水産業を取り巻く環境は大変厳しいものがあり、多くの課題が山積しているところであります。 特に、世界的な人口増大に伴う食料需要の増加、また気候変動に伴う食料の生産の不安定化、また、足下では、燃料、肥料、資材等の物価高騰等、様々なリスクが顕在化しており、平時から全ての国民の食料安全保障を確保するため、担い手の確保や指導、またスマート技術の活用等を用いて持続可能で強固な食料安定供給の基盤を構築することが求められているところでございます。 さらに、激甚化、頻発化する自然災害により、全国各地で多くの農林水産業者が被害を被っており、一日も早い復旧復興が喫緊の課題となっております。 そのような中で、私ども本委員会に与えられた使命、役割というのは大変重要なものがございます。 私も、微力ではございますが、公平公正な委員会運営に努めてまいりますので、委員各位の御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして、就任の挨拶に代えさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手) ――――◇―――――
○野中委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事あべ俊子君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が六名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 小島 敏文君 古川 康君 細田 健一君 山口 壯君 池畑浩太朗君 及び 角田 秀穂君 を指名いたします。 ――――◇―――――
○野中委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産関係の基本施策に関する事項 食料の安定供給に関する事項 農林水産業の発展に関する事項 農林漁業者の福祉に関する事項 農山漁村の振興に関する事項 以上の各事項について、実情を調査し、その対策を樹立するため、本会期中調査をいたしたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――◇―――――
○野中委員長 この際、農林水産大臣、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。農林水産大臣宮下一郎君。
○宮下国務大臣 農林水産委員会の開催に当たりまして、所管大臣としての考え方の一端を申し述べます。 九月の新たな内閣の発足に当たり、農林水産大臣を拝命いたしました。委員の皆様の御指導を賜りながら職責を果たしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 冒頭、本年五月から七月までの豪雨被害や八月の台風第六号及び九月の台風第十三号によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、本年の一連の災害により被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。被害を受けた農地、農業用施設等の復旧など、経営継続に向けた総合的な支援対策を講じ、一日でも早く日常を取り戻せるよう、農林水産大臣として誠心誠意努めてまいります。また、一部地域における高温、渇水被害についても、今後、被害の状況を見極めながら高温耐性品種の普及を図っていくなど、気候変動によるリスク低減に向けて取り組んでまいります。 以下、農林水産行政に関して、私の基本的な考えについて申し述べます。 農業政策の最も重要な使命は、国民に食料を安定的に供給することであり、将来を見据え、川上から川下まで、食料供給基盤を確かなものとしなければなりません。とりわけ、近年の我が国の食をめぐる情勢は、これまでとは大きく変化しており、この厳しい現実から目をそらすことなく、大きな歴史的転換点に立っているとの自覚を持って対処してまいります。 昨今の食料や生産資材の価格の高騰は言うまでもなく、気候変動による食料生産の不安定化、世界的な人口増加等に伴う食料争奪の激化などにより、いつでも安価に食料を輸入できるわけではないことが明白となっています。食料や生産資材の多くを海外からの輸入に依存する我が国において、食料安全保障上のリスクは、近年に例がないほど高まっています。 一方、国内の食料供給基盤に目を向ければ、国内の人口全体が減少局面に転じ、生産者の減少、高齢化も進んでいます。国民の大切な食を守るためには、将来にわたって持続可能で強固な食料供給基盤を構築することが急務となっています。さらに、地球温暖化、生物多様性等への国際的な関心が高まる中、農業、食品産業についても例外ではなく、環境と調和の取れた産業へ転換していくことが求められています。 このように、農業、食品産業を取り巻く情勢が大きく変化している中、農政の基本的な方針である食料・農業・農村基本法は、一度も改正されることなく、四半世紀が経過しようとしています。先ほど言及した食料安全保障の強化、人口減少への対応、環境との調和といった昨今の社会情勢の変化や今後の見通し等を踏まえ、食料・農業・農村基本法が農政の基本的な方針としてふさわしいものとなるよう見直していく必要があります。 今後は、本年六月に策定した食料・農業・農村政策の新たな展開方向、九月に食料・農業・農村政策審議会で取りまとめられた最終答申を踏まえ、施策の具体化を進めるとともに、食料・農業・農村基本法の改正案の提出に向けて、しっかりと準備を進めてまいります。 以下、具体的な施策を申し述べます。 我が国の食料安全保障については、気候変動の影響に伴う世界的な生産の不安定化等による輸入リスクの顕在化や、いわゆる買物困難者や経済的理由により健康的な食生活に必要な食料を入手できない方の増加といった、平時における食品アクセスの問題が明らかになっています。また、生産資材等の価格高騰は、農林漁業者の経営に影響を与えています。さらに、適正な価格形成により、生産だけでなく、流通、加工、小売等の食料システムの各段階の持続性が確保される必要があります。 そこで、こうした背景も踏まえ、第一に、安定的な輸入の確保と備蓄を組み合わせつつ、輸入する食料や生産資材への過度な依存を低減していく構造転換に向けて、小麦や大豆、飼料作物などの海外依存の高い品目の生産拡大や米粉の利用拡大、加工・業務用野菜の生産拡大、畑地化の推進、堆肥、下水汚泥資源等の国内資源の利用拡大等に取り組みます。 第二に、円滑な食品アクセスの確保を図るため、二〇二四年問題に対応した中継共同物流拠点の整備等の取組を進めるとともに、中山間地域等でのラストワンマイル配送に向けた取組や、地域で活動するフードバンク、子供食堂等を通じた食料提供等を円滑にする体制づくりなど、それぞれの取組を関係省庁と連携して進めてまいります。 第三に、生産資材等の価格高騰による農林漁業者の経営への影響を緩和するため、配合飼料、燃油等の価格高騰対策を着実に実施してまいります。また、食料システム全体を持続可能なものとする適正な価格形成に向けて、食料システムの各段階の関係者が一堂に会し、生産から流通、販売までの実態等を踏まえた協議を開始したところであり、適正な価格形成を推進するための仕組みを検討してまいります。 その上で、食料安全保障全体については、平時から我が国の状況を定期的に評価し、不測時に食料の確保に向けた対策を政府一体で実行する体制、制度を検討してまいります。 次に、農林水産物、食品の輸出促進については、人口減少に伴い国内市場が縮小する中で、国内の農業生産基盤の維持を図るために不可欠なものです。まずは、原発事故及びALPS処理水放出に伴う輸出先国による科学的根拠のない輸入規制の撤廃を、政府一丸となって、あらゆる機会を通じて強く働きかけてまいります。その上で、二〇二五年の輸出額二兆円、二〇三〇年の輸出額五兆円の目標達成に向け、大ロット化に向けた輸出産地の形成、生産から加工、流通、販売までの戦略的サプライチェーンの体制整備、強化、育成者権管理機関の取組の推進等による海外への品種流出防止などに取り組んでまいります。 次に、人口減少に伴い農業者の減少が避けられない中で、将来にわたり持続的な食料供給を維持していくためには、地域の農地の受皿となる取組や付加価値向上の取組を行う経営体を効率的かつ安定的な経営者として育成、確保しながら、多様な農業人材とともに生産基盤の維持強化を図っていく必要があります。このため、地域の話合いにより将来の農地利用の姿を示した地域計画を定め、農地バンクを活用した農地の集積、集約化を進めつつ、地域の農地の計画的な保全も一体的に推進してまいります。 また、新規就農の促進や雇用環境の整備等により必要な人材を確保しつつ、農業者を経営、技術等の面でサポートする農業支援サービス事業体の育成、確保や、産学官連携の強化によるスマート技術等の新技術開発を進めるとともに、スマート技術等にも対応した生産、流通、販売方式の変革への取組を促進するための仕組みを検討してまいります。 とりわけ、農業生産活動を継続していくためには、農地、農業水利施設等の整備、保全管理が不可欠です。農業の生産性向上や農村地域の防災・減災、国土強靱化を実現するため、農地の大区画化や汎用化、畑地化、農業水利施設の長寿命化やため池等の豪雨・地震対策を推進するとともに、人口減少に伴う農村人口の減少下にあっても営農や農業水利施設等の保全管理が適切に行われるよう、ICT技術等の導入による省力化等を進めてまいります。 さらに、農村を支える人材を一人でも多く確保し、活力ある農村を次世代に継承していくため、日本型直接支払いにより地域を下支えしつつ、中山間地域におけるICTなどデジタル技術の活用、六次産業化、農泊等の取組や集落機能を補完する農村RMOの形成を推進するとともに、鳥獣被害の防止やジビエの利活用、農福連携等を進めてまいります。 次に、みどりの食料システム戦略の実現に向けては、みどりの食料システム法に基づく基本計画の作成が全都道府県で終わっており、今後は、同法に基づき、有機農業等の拡大、消費者の選択を容易にする環境負荷低減の取組の見える化等の施策を着実に実施し、二〇三〇年目標の達成を目指します。 米政策については、自らの経営判断による需要に応じた生産、販売を着実に推進するとともに、国産需要のある麦、大豆や飼料作物、米粉用米、新市場開拓用米、加工・業務用野菜などへの転換や汎用化、畑地化を進め、産地として定着させる取組への支援を行ってまいります。 畜産、酪農については、耕畜連携等による国産飼料の生産、利用の拡大を進めるとともに、和牛肉の新規需要開拓や消費喚起の取組、生乳の需給改善に向けた取組を支援してまいります。また、生産コストや価格の動向を踏まえ、畜種ごとの経営安定対策や金融支援などの各種施策を総合的に講じ、繁殖農家を含む生産者の経営改善に向けた取組への支援を行ってまいります。 豚熱、アフリカ豚熱、高病原性鳥インフルエンザなどの家畜伝染病に対しては、関係者とも危機感を共有し、飼養衛生管理の徹底を図るとともに、水際での侵入防止の徹底や、飼養豚への豚熱ワクチン接種等の対策に都道府県等と連携して取り組むなど、食料安全保障の観点からも、最大限の緊張感を持って取り組みます。 食品産業については、持続的な発展を図るため、産地、食品産業が連携した国産原材料の安定調達、フードテックなど新技術の活用等による新たな需要の開拓、環境負荷低減や人権に配慮した原材料調達等を推進するとともに、食品ロス削減等を進めてまいります。 森林・林業政策については、二〇五〇年カーボンニュートラル等の実現に向け、路網や加工施設の整備、CLT等の活用による建築物の木造化、担い手の育成など、川上から川下までの取組を総合的に進めてまいります。あわせて、森林整備や治山対策にしっかりと取り組むことにより、森林吸収源の機能強化と国土強靱化を進めてまいります。さらに、本年十月に取りまとめられた花粉症対策初期集中対応パッケージに基づき、人口の多い都市部周辺などの重点区域における集中的な杉人工林の伐採、植え替えなど、花粉症対策を着実に実行してまいります。 水産政策については、ALPS処理水放出を受けた一部の国、地域による科学的根拠なき輸入規制が撤廃されるまでの間も、我が国の水産業が安心して継続できるよう、関係省庁とも連携して国産水産物の消費拡大に努めるとともに、九月に策定した水産業を守る政策パッケージを早急に実行し、新たな輸出先の開拓や国内加工体制の強化への支援などを確実に講じてまいります。 また、海洋環境の変化も踏まえた資源調査、評価の充実を図り、ロードマップに沿って水産資源管理を着実に実施するとともに、増大するリスクも踏まえ、漁業経営安定対策の実施、漁法や漁獲対象魚種の複合化といった新たな操業形態への転換、マーケットイン型養殖の推進や輸出拡大等を図ります。また、水産分野においても、省エネ機器の導入などによる燃油使用量の削減を始め、カーボンニュートラルの実現に向けた取組を進めてまいります。さらに、漁港における地域資源を生かした海業の振興等により、地域の所得向上と雇用機会の確保を図ってまいります。 最後に、東日本大震災から十二年が経過しました。復旧事業により、津波被災農地や水産加工施設などのインフラ復旧は相当程度進展しましたが、原子力災害被災地域では、営農再開や水産業、林業の再生、風評払拭等、まだまだ取り組むべき課題があります。引き続き、被災された農林漁業者の方々の復興に向けて万全の支援を行ってまいります。 以上、農林水産行政の今後の展開方向について、私の基本的な考え方を申し述べました。 私自身も、機会のあるごとに現場に足を運び、様々な声に耳を傾け、両副大臣、両政務官、そして職員一同と一体となって、これらの課題に取り組んでまいります。 野中委員長を始め理事、委員各位に、重ねて御指導、御鞭撻賜りますよう、お願いを申し上げます。(拍手)
○野中委員長 次に、農林水産副大臣鈴木憲和君。
○鈴木副大臣 農林水産副大臣を拝命いたしました鈴木憲和です。 宮下大臣を先頭に、武村副大臣、舞立政務官、高橋政務官とともに、現場の声を第一にしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。 野中委員長を始め理事、委員各位の御指導を賜りますよう、心からよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○野中委員長 次に、農林水産副大臣武村展英君。
○武村副大臣 この度、農林水産副大臣を拝命いたしました武村展英でございます。 宮下大臣を始め鈴木副大臣、舞立政務官、高橋政務官とともに、若者が希望を持って農林水産業に取り組んでいくことができるよう、生産基盤の確保などを通じた食料安全保障の強化に全力で取り組んでまいります。 野中委員長を始め理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願いをいたします。(拍手)
○野中委員長 次に、農林水産大臣政務官高橋光男君。
○高橋大臣政務官 この度、農林水産大臣政務官を拝命しました高橋光男でございます。 宮下大臣を先頭に、政務三役、職員が一致団結して、農林水産物、食品の輸出促進や、スマート農林水産業の推進等を通じ、農林水産業が持続的に成長する産業となるよう、精いっぱい取り組んでまいります。 野中委員長を始め理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○野中委員長 次に、農林水産大臣政務官舞立昇治君。
○舞立大臣政務官 この度、農林水産大臣政務官を拝命いたしました舞立昇治と申します。 武村副大臣、鈴木副大臣そして高橋政務官とともに宮下大臣をお支えし、地域の特色を生かした農林水産業や元気で豊かな農山漁村を次の世代にしっかりと引き継いでいけるよう、全力を尽くしてまいります。 野中委員長を始め理事、委員の皆様方の格段の御指導、御鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○野中委員長 次回は、来る八日水曜日午前九時理事会、午前九時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十六分散会