経済産業委員会、農林水産委員会連合審査会 閉会後第1号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/09/08
会議録
○委員長(吉川沙織君) これより経済産業委員会、農林水産委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。 東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○滝波宏文君 自民党、福井県選出の滝波宏文です。 現在、党において水産部会長を務めており、我が国の水産業者を風評被害から守るべく、政府には全力を尽くしていただきたいとの立場から、ALPS処理水の海洋放出に関連して質問をいたします。 政府・与党は、風評被害対策として一昨年末に三百億円の基金を設置、そして、私自身も昨年夏から水産部会長として創設に関わらせていただきましたが、より広く漁業の継続支援を目的とした五百億円の二つ目の基金も昨年末に設置、漁業者のサポートに全力を挙げる構えでしっかり準備をしてきました。 両基金はもちろん全世界、全魚種を念頭にしたものですが、加えて、政府は今般、中国等が非科学的で余りにもひどい禁輸措置をしたことに対し、岸田総理の指示で、より一段高い中国等対策に焦点を絞った施策の積み上げを行い、「水産業を守る」政策パッケージとして今週月曜日に発表しました。 両基金の十全、柔軟な活用を含む同パッケージの迅速な実施で現場の漁業者に寄り添った対策に万全を尽くさねばなりませんが、そのパッケージの内容について西村経産大臣に御説明を願います。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 御指摘のように、既に設置をしており、用意をしております計八百億円の基金に加えまして、予備費二百七億円を追加をいたしまして、水産業支援のためのパッケージをまとめたところでございます。 まず、需要対策の三百億円の基金、これを活用して、水産物の一時の買取りとか保管等の支援を既に開始をしております。そして、漁業者の事業継続に向けた五百億円の基金と併せて、引き続き機動的に対応していきたいというふうに考えております。 基金の使い方などについても、例えば養殖水産物の出荷調整に必要な、少し遅らせるために、その間の餌代ですね、この餌代などの追加経費などもこの三百億円の基金を活用して支援を行うようにするなど、柔軟に対応していきたいというふうに考えております。 また、輸出に係る被害が生じた国内事業者に対して適切な賠償がなされるよう、東京電力をしっかりと指導していきたいというふうに思います。 その上で、御指摘のように、中国から一時的な輸入停止ということであります。今後、特定の国、市場だけに依存せず、持続的、安定的になりわいを継続していく、そうしたために、輸出先の多角化、転換対策であるとか、まあ販路開拓ですね、それから、国内の加工体制の強化などについてもこの予備費で手当てをしているところであります。特にホタテが影響を受けているということで、ホタテやナマコなどを念頭に置いて対応をしていきたいというふうに思います。 こうした施策について、特に水産庁と緊密に連携しながら水産事業者、加工事業者をしっかりと支援していく、これをスピード感を持って迅速に対応して、全国の水産業、加工業者の支援、万全を期していきたいと考えております。
○滝波宏文君 今迅速に、スピード感を持ってというお話を聞かせていただきました。基金の使用ですとか様々な施策について、今回、全国がまさに禁輸であります。全国の浜の皆さんが、どこに問合せをしたらいいのか、どういうふうに手続取ったらいいのか、そういうものがすぐ分かるように、様々なパンフ等々も工夫して広めて、しっかりと全国の漁業者に寄り添っていただきたいと思います。 次に、水産関係予算の予算編成についてお聞きします。 これまで五年連続で補正予算と本予算を合わせて、毎年末、水産予算三千億円を確保してきましたが、先日、我らが自民党の水産部会にて、全漁連、全国漁業協同組合連合会の坂本会長から今年末も六年連続で三千億円の確保をお願いしたいとの要望がありました。既に党幹部から今年度の補正予算への言及もありましたが、その部分も含めて、この要望を、こういうときであります、しっかりかなえていく必要があると思います。 とりわけ、放出の三日前に岸田総理は坂本会長を始めとする漁業者の方々と面会された際、ALPS処理水の影響に係る必要な予算措置について、水産予算とは別に、たとえ今後数十年の長期にわたろうとも政府全体として責任を持って対応すると約束されただけに、三百億円、五百億円の両基金、そして今回の予備費二百億円強を加えた計一千億円強の政策パッケージの予算を始め、処理水放出対応はあくまで別枠だという前提で今年末も水産予算三千億円の確保が必要だと考えますが、まず経産省の方にこの整理の見解を聞いた上で、農林水産大臣の意気込みを伺いたいと思います。
○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、八月二十一日、岸田総理、松野官房長官、西村経産大臣が、坂本会長を始めとしまして副会長及び被災地の漁連会長の皆様と会談を行ってございます。ALPS処理水についての意見交換を行いました。 その際に岸田総理から、ALPS処理水の影響に係る必要な予算措置等については、水産予算とは別に、たとえ今後数十年の長期にわたろうとも政府全体として責任を持って対応させていただくと御発言があったというものと承知してございます。
○国務大臣(野村哲郎君) 滝波委員にお答えいたしますが、まず、その前に皆さんに一つおわびを申し上げなきゃならないと思いますが、先般、私がぶら下がりの記者さんに汚染水というふうに言っちゃって、もう完全な言い間違いなんですけれども、それが各紙に書かれまして、福島の皆さんに大変不快な思いをさせてしまったと、あるいは全国の漁業者の皆さんにも、そしてまた今日お集まりの皆さん方にもそういったお気持ちを与えてしまったなということを深く反省しておりまして、これからはもう少し慎重な言い回しできちっと言っていきたいと思っておりますので、そのことをまずもっておわびを申し上げたいと思います。 今、滝波委員からありましたように、先ほども経産省の方からお答えいただきましたが、八月二十一日の、総理から、ALPS処理水の影響に関わる必要な予算措置については、水産予算とは別に政府全体として責任を持って対応すると、こういうのを述べていただきました。 ですから、三千億は別だぞということで、それにプラス今回の処理水の対応として一千七億ということになりますので、従来の予算からすると、まあ総額では増えた形になりますが、ただ使い道が限定されておりますので、そういう意味では、今までの三千億にどれだけ加算をして確保する、できるかということがこれからの予算折衝に関わってくるというふうに思っておりますが、いずれにしても、水産業をめぐる様々な課題に対応していくためには水産予算を確保していくことは極めて重要と考えており、担当させていただいておる大臣としては全力を尽くしてまいりたいと、こういうことをお約束できると思います。
○滝波宏文君 今般の今言及のございました一千七億円だけではなく、今後も、処理水対応、また必要なものが出てきたら、それはこの従前の三千億の水産予算の外であるというふうなことで、しっかり政府全体でやっていただきたいと思います。 政府と東電は、漁業者との関係において、関係者の理解なしに海洋放出はしないと約束をしたところ、その点、全漁連の坂本会長は、科学的な安全と社会的な安心は異なるものであり、科学的に安全だからといって風評被害がなくなるわけではないと、約束は果たされてはいないけれど、破られてもいないと発言されております。 福島県や県漁連会長からも同様の発言があったと聞いておりますが、一定の理解はあったけれども、一〇〇%の理解とまではいかないということだと思います。漁業者からの一〇〇%の理解というのは、数十年後、最終的に放出が終わり、廃炉が済んで、その長い期間、国が逃げることなく丁寧に対応し、被災地を始めとする日本の浜で漁業者が継続的に漁業を安心して継続することができるようにすることで果たされるもの、それが漁業者の望みであり、それに政府がしっかりコミット、約束をすることが根幹だと思いますが、漁業者との約束についてどのように整理されているのか、西村経産大臣にお伺いします。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおりでありまして、二〇二一年四月に基本方針を決定以降、経産省から漁業者を始めとする地元の方々に、延べでいいますと千五百回以上の説明を重ねてきております。この間、私自身も地元を何度か訪問をいたしまして、車座の対話集会なども含めて説明や意見交換などもさせていただいております。 その上で、本年八月二十一日には、全漁連の坂本会長を始め副会長、そして被災地の漁連会長の方々と岸田総理が面談をいたしまして、政府の方針を説明し、御理解いただけるようお願いをしたところであります。 そして、その場で、今もお話ありましたけれども、全漁連坂本会長からは、安全性への理解は深まったと、そして漁業者のなりわい継続に寄り添った政府の姿勢と安全性を含めた対応について我々の理解は進んできていると考えているというお話をいただきました。また、福島県漁連からは鈴木専務が代表で出席しておられましたけれども、まさにおっしゃったように、廃炉が安全な完遂、そしてその時点で漁業が、漁業のなりわいが継続していることが確認されて初めて理解は完了し、約束を果たされたことになるというお話、その上で、漁業者と国、東電は、復興と廃炉という共通目標に向けて同じ方向に向いて進んでいるということ、したがって、約束は果たされていないが、破られたとは考えていないという発言をいただいたところであります。 こうした声を踏まえまして、私ども、漁業者の皆さん、そして自治体等の皆さんとの説明会なども含めて状況を踏まえまして、一定の理解は得られたというふうに判断をしたところであります。ただ、約束を果たし終えるのは、まさに廃炉が終え、そして処理水の海洋放出を終えるときに漁業がしっかりとなりわいが継続しているという状況でありますので、まさに漁業者との約束をしっかり果たすべく、そしてまた、安全と安心は違うという言葉もいただいております。安全と安心のこの間を埋めるべく、今回の一千七億円の予算を始めとして、水産業、水産加工業をしっかりと応援することで責任を果たしていきたい、責任を持って対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○滝波宏文君 ありがとうございます。 ALPS処理水については、IAEA、国際原子力機関が本年七月に包括報告書を公表しており、人及び環境に対し無視できるほどの放射線影響になると評価されています。処理水は、トリチウムだけでなく全ての核種について安全基準を大幅に下回る水準で放出され、海水中に速やかに拡散されるため、魚に対しても、それを食べる人に対しても安全上の問題はない、それをIAEAが認めているわけです。 こうした科学的整理の状況の下、EU等多くの国、地域が日本産食品に対する輸入規制を撤廃し、G7を始めとする欧米諸国や太平洋島嶼国、韓国政府等もこぞってIAEAを支持する一方で、中国と香港、これはコロナ禍のうちに、もはや我々が長く親しんできた自由香港ではない、中国共産党支配下になってしまった香港ですが、それとマカオのみ、すなわち中国大陸だけが科学的根拠なく輸入規制を強化しています。 例えば、香港が、海洋放出したら輸入を停止するぞと宣言した十都県には、埼玉、栃木、群馬、長野といった内陸の海なし県まで含まれています。海洋放出が問題だとしながらなぜそのような対応になるのか、全く非科学的ですが、これは単に三・一一を受けて中国がしいていた輸入規制に合わせただけです。 そして、海洋放出後、今度は中国が日本の水産物の全面禁輸という暴挙に出ました。しかしながら、日本の漁業関係者がその圧力に頭を悩ませてきた中国漁船の日本近海での操業が中国政府の指示で取りやめられたといった情報はありません。香港を含む中国大陸からの観光客は、日本に来て我が国の海産物をぱくぱく食べています。 そして、中国の原子力関係施設からは、ALPS処理水の何倍もの濃度のトリチウムが排出されています。お手元の配付資料のように、ALPS処理水の十倍、桁違いの高濃度で出している中国の原子力発電所もあります。 こうした非科学的、自己矛盾で非合理な中国大陸の対応にはしっかりと抗議をしていくべきで、WTOへの提訴もすべきであると考えます。すなわち、単に遺憾だというような受け身ではなく、積極的な対抗策、アクションが不可欠です。 例えば、せんだってイギリスが加盟し、台湾については我が国も加盟を支持しているTPPについては、これは先般、世耕参議院自民党幹事長も記者会見で応援発言をしていただきましたが、中国が加盟を希望しているけれども、こんな非科学的な対応をする中国にはTPP加盟の資格はないと言明すべきと思います。 中国大陸の非科学的対応への積極的対抗策、アクションについて、政府の覚悟を伺います。
○政府参考人(岩本桂一君) ただいま委員から御指摘のありましたとおり、今般の中国の輸入規制措置、これは科学的根拠に基づかない措置でございます。 まず、WTOの場でございますけれども、中国がWTOの検疫に関しますいわゆるSPS協定、これに基づいて通報を行いました。これを受けまして、我が国は、九月四日、WTOに対して中国の主張に反論する書面を出し、これはWTOの全メンバーに回覧されております。また、今後、WTOの関連する委員会においても日本の立場をしっかりと説明していく予定でございます。 また、日中両国が締結をしておりますいわゆるRCEP協定、これの緊急措置に関する規定に基づきまして、我が国は中国側に討議の要請も行ったところであります。中国がこの協定の義務に従って討議に応じるよう求めていきます。 いずれにしましても、こうした取組を通じて、引き続き中国側に対して今回の措置の即時撤廃を強く求めてまいります。 また、今委員から御指摘のありましたCPTPPに関しましては、そもそも中国の貿易慣行に関しましては様々な意見がございまして、厳しい目が向けられております。今回の中国の措置も、まさにこういった国際社会の疑念を裏付けるものだと考えております。 CPTPPの加入要請に対する対応、これ自体は締約国のコンセンサスで対応する必要がございますので、我が国として個別の評価を述べることは差し控えたいと思いますが、ただし、締約国の間では、協定のハイスタンダードを維持するため、加入要請エコノミーの貿易に関するコミットメント、約束の遵守状況、すなわちこれまでのトラックレコード、これまでの行動を考慮することの重要性についても一致しているところでございます。 この点も踏まえて、我が国としては、CPTPP各締約国とも緊密に意思疎通をしてまいりたいと思っております。
○滝波宏文君 中国の全国政協委員である周小平は、日本が放出を完全に停止しない限り、福島の福の字を変えて、福の字の左側、しめすへんをくるまへんに変えるべきだと提案したと報じられています。この字は、日本では携帯の電波が混雑するときを指すふくそうの輻の字に使われますが、中国では放射能を意味し、つまり、これからは福島ではなく放射能島と呼ぼうという全くけしからぬことを言っているわけであります。私の地元福井でも、そのように書かれてしまえば、放射能の井戸という意味になってしまいます。このようなとんでもない言動に対してもしっかり抗議し、積極的に打ち返していただきたいと思います。 次に、中国依存からの脱却の必要性について伺います。 中国がこれだけ非科学的なことを押し通してくる背景には、中国で不動産バブルがはじけて、大手不動産の恒大集団や碧桂園などが崩れてきたことがあるとの報道もあります。この不動産問題がトリガーとなり、中国が九〇年代、二〇〇〇年代の日米に続き金融危機に陥る可能性については、私が昨年博士論文を出版した本の中でも指摘したところでありますけれども、そういう社会経済の不安が広がる中で、対日強硬策によって何とか人民の意識をすり替えようという狙いだとも言われているわけです。 トウ小平が語ったとされる韜光養晦、爪を隠し、力を蓄え、時機を待つ戦術そのままに、今の中国は、ついに蓄えた力を表にあらわにして、覇権的な台頭に邁進しています。国連海洋法条約に基づく南シナ海判決にも従わないなど、国際法を恣意的に解釈し、何かあれば今回のように非科学的な根拠で貿易を止めるようなことを様々な国に対してやってきています。 傍若無人に振る舞う中国との経済取引について、その政治的リスクを今回の禁輸で改めて真剣に認識し、中国依存からの脱却を進めるべきでしょう。それが経済安全保障の根幹だと思います。 もちろん一朝一夕ではできない中、岸田内閣で推し進めるDX、GX、デジタル化や脱炭素化のように、徐々に、しかし着実かつ迅速に移行していくことが必要だと考えますが、中国依存からの脱却について西村経産大臣にお伺いします。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 世界的に相互依存が非常に高まってきております。そうした中で、完全なデカップリングと言われる分離、完全な分離をしていくことは、これなかなか難しいわけでありますけれども、しかし、この厳しさを増すまさに国際情勢の中で特定の一つの国に過度に依存するリスク、これは大きなリスクでありますので、このリスクを可能な限り低減していく、いわゆるディーリスキングですね、デリスキングを進めていくことが必要だというふうに考えております。 そのため、欧米を始めとする有志国、同志国、地域と連携をしながら、サプライチェーンの強靱化あるいは経済的威圧への対応など、そして何よりも公平な競争条件の確保など努めていきたいと、進めていきたいと考えております。これ、G7の貿易大臣会合などでも議論を進めているところであります。 そして、その中でとりわけ重要なのがまさに先端技術の分野でありまして、半導体、そしてGX、DXのお話ありましたけれども、グリーンテクノロジーそしてバイオといった分野、こうした分野において、経済安全保障上重要な先端領域において我が国の産業、技術基盤を戦略的に強化していくことが重要だというふうに考えております。あわせて、重要鉱物のサプライチェーンの多様化、強靱化、自立化、こういったことを進めていくことも重要であります。 いずれにしましても、経済安全保障、御指摘のその視点をしっかりと確保しながら、そして強靱な経済構造をつくり上げていく、その上で持続的な経済成長を可能としていく、そのための産業政策、しっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○滝波宏文君 我が安倍派のリーダーたらんとする西村大臣には、この件について覚悟を持って進めていただきたいと思います。 今回、水産業の風評被害対策強化と同時期に、政府はエネルギー関係費高騰対策も改めて打ち出しております。漁船の燃料に加え、冷凍など電気も多用する水産業の関係者としても他人事ではありません。 その中で、原子力を地元福井県に立地する関西電力のエリアでは電気代の値上げはないですが、福井県の人口の大半をカバーする北陸電力管内では全国一の大幅値上げとなっています。国のエネルギー政策に貢献し続けてきたのにこの仕打ちは何なんだと、怒りの声が届いてきています。 こういった値上げ等の事態の対応においては、値上がりをしたところにしっかり対策を打っていくことが重要だと思います。ガソリンはおおむね全国一律で上がっていくところがあるけれども、電力は明らかな地域差があるのですから、今後補正予算等でまた検討されていくと思いますが、電気代等エネルギー関係費高騰対策の地方創生臨時交付金などの配分に当たっても、値上がりをする地域にこそ厚く配る必要があると思いますが、西村経産大臣の見解を伺います。
○国務大臣(西村康稔君) 電気料金についての御質問であります。 迅速性の観点からは、まずは一律に、この激変緩和措置について、与党の提言も踏まえて、物価高に対応する経済対策を策定し実行するまでの間、九月末まで行うとしている措置を継続するということにしております。 さらに、御指摘のように地域ごとに差があります。それを踏まえた電気代の高騰対策としては、昨年度の物価対策で措置されました電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金であります。これが活用できることとなっております。自治体の判断によって、地域の事情を踏まえたきめ細かな対応ができるということであります。 是非、もう既にそれぞれの事業者の支援など、地域の実情に応じて活用いただいておりますが、まさに今後に向けても、地域の実情やエネルギーをめぐる情勢、そして家計、企業への影響を見極めながら、経済対策全体の検討も踏まえて、関係省庁とも連携しながら必要な対応、これをしっかりと打ち出していきたいというふうに考えております。
○滝波宏文君 福島等の自治体でふるさと納税が急増しているとの報道があり、心強いところですが、今回、中国は日本全体からの水産物禁輸を仕掛けており、北海道のホタテを始めとして、その風評被害は全国の浜に広がっています。被災地はもちろん、日本全国の海産物の消費促進に向け、おいしい日本のお魚を食べようと、今こそ国民運動として経済界、マスメディアを含め働きかけるべきではないかと考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。 御指摘のように、風評対策といたしまして、国内の水産物の安全性をしっかりアピールする、それから国民の皆様や産業界に対して魚を食べましょうという機運を高めていくことが重要だと考えてございます。 政府におきましては、消費拡大におきまして様々なイベント、キャンペーンを実施しております。また、総理を始め、多くの閣僚の皆様が国内の水産物をおいしく召し上がる様子、これを発信するなど、メディアを通じての安全性や魅力をアピールしてございます。 また、産業界でございますけれども、魅力発見!三陸・常磐ものネットワークに参画しております一千者を超える企業などに対しまして、消費拡大の働きかけを行ってございます。 引き続き、中国の輸入規制措置に対して国内の水産業を守り抜くという決意の下で、産業界とも連携しながら国内の水産物をおいしくいただこうという機運を全国に広めてまいりたいと、このように考えてございます。
○滝波宏文君 日本の国内でも中国大陸と同様に風評被害をあおるような対応が一部にあることは、我が国の水産関係者にとって最もやるせないことです。是非、国民挙げて風評被害に苦しむ我が国のおいしいお魚を食べてもらいたい、そのことを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリです。 西村大臣、野村大臣、そして政府参考人の皆さん、どうぞよろしくお願い申し上げます。 さて、中国の関税がですね、放射性物質の検査の強化をしました。さらには、香港、マカオ、十都県からの水産物の禁輸ということで、処理水を放出した後は中国がどんなに強硬な措置をしてくるか、大変私の地元北海道でも心配をしておりました。まさにその心配が現実のものとなったわけでありますけれども、西村大臣は、この中国の措置に関して想定はしておられましたでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 私ども政府全体として様々な事態を考えながら、そうしたことに備えて三百億円の基金、五百億円の基金を、これ経産省の予算で計上して対応してきております。そういう意味で、これまでも、それの予算の説明も含めて風評対策に取り組んできております。様々な事態を考えながら対応してきているわけでございます。
○徳永エリ君 大臣は想定しておられたかどうかを伺っています。
○国務大臣(西村康稔君) 私自身も関係省庁とも話を様々しております。外務省ともしておりますし、海外の情報なども含めて、あるいは国内の流通業者ともいろいろ話をしておりますので、そうした中でいろんなことは起こり得るなということは想定をしておりました。
○徳永エリ君 野村大臣は想定をしていなかったとおっしゃっておりましたけれども。北海道でも、やはり十年以上、中国と日本の業者さんの関係が大変良好だったので、まさか北海道は対象地域にならないだろうと、全面禁輸はまさかないだろうと思っていた方も多いのは確かなんです。そういう声を大臣が聞いておられたので、恐らく全面禁輸はないだろうと大臣も思ったんだと思うんですが。 私が問題だと思うのは、やっぱり政府として、少なくとも経産、農水、それから復興、外交、この大臣がしっかり集まって、あらゆるケースを想定して、その想定が現実のものとなったときには具体的にどういう対応をしていこうかと、速やかな対策を打つためにもそういった協議をしっかりしていなかったのかというところに私は驚いたんですけれども、そういう場というのは設けられたんでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 関係の閣僚会議はございますし、それから、私、野村大臣とも隣同士でありますので、閣議の前の部屋ですね、待合の部屋では。ですので、閣議のたびに、そして、時にはそれを超えて必要な情報共有も行っているところであります。閣僚間でしっかりと情報共有ができているものというふうに認識しております。
○徳永エリ君 後ほどまたちょっと触れますけれども、政策パッケージ、予備費で対応する二百七億円の追加支援ですけれども、これは全面禁輸を受けて追加支援を決めたんですよね。ということは、全面禁輸というのは政府として想定していたのかどうか、そこが疑問なんですよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 三百億、五百億でかなりの部分は対応できます。今回、ホタテの加工などについても、この五百億の外の二百七億の一部で手当てをしておりますけれども、三百億でやろうと思えばできないことはないんですが、今回様々な漁業者の声も踏まえて、まさに先ほども申し上げましたけど、安全と安心の間を埋めるためにも、漁業者の安心の、皆さんのためにもですね、安心のためにも必要な予算ということで判断して措置をしたものであります。これまでの予算でできないこともないんですが、改めてそうした対応を取ったということでございます。
○徳永エリ君 ちょっとよく分からないところはあるんですけれども、しっかり対応していただきたいと思います。 今回のことを受けて、改めて、今日の午前中の衆議院の質疑でもありましたけれども、貿易戦略について考えなければいけないと思うんですね。チャイナ・リスクです。これまでも、政治的な理由で中国はノルウェーからサーモンの輸入を禁止したり、あるいは台湾との関係が悪くなったらパイナップルやマンゴーを突然禁輸したりということがありました。 そういう中で我が国は、二〇三〇年五兆円の農林水産物の輸出、こういった目標を掲げておりましたから、いや、売れるところにはどんどん売っていこうというのはよく分かるんです。人口十四億人、中国は確かに魅力的な市場ではありますけれども、やはり一国依存というのは万が一今回のようにはしごを外されたらやっぱり大きなダメージを受けるということはもう明らかだったわけでありますよね。 私の地元の北海道の水産物の輸出状況は、魚種別輸出額はホタテが六百十八億円で、全体の四分の三です。それから、国別輸出先は中国が五百三十一億円で、全体の三分の二、そのうちホタテが四百四十八億円ということで、北海道のホタテ、もうほとんど中国に行っているというような状況でありました。中国に輸出できなければ、北海道のホタテ生産者は死活問題になるということは明らかだったわけですね。 昨今の中国と日本の関係を考えても、やっぱりこの一国依存のリスクというのはもっと早い時期から想定できたんじゃないかと思うんですよ。本来であれば、そういうことを想定して、商社や流通の皆さんはある程度そういう感度はいいと思うんですけれども、漁協の皆さんとか浜の皆さんとも、やっぱり農林水産省、水産庁の方から行って、いや、今こんな状況なんだと、やっぱりリスクの分散も考えなきゃいけないよねという、そういった議論の場があってもよかったんじゃないかと思うんですけれども、こういった一国依存のリスクに関して、農林水産省としてはこれまでどう考えてこられたのか、お伺いいたします。
○国務大臣(野村哲郎君) 輸出だけではなくて、もう委員も御存じのように、特に生産資材の中で肥料のリンは九割方が中国からの輸入でありました。これが止まってしまったということで、ヨルダンからは今輸入しておりますが、やっぱり一国に偏重してしまうと、先ほど委員がおっしゃったようなことが起こってきます。 ですから、農水省の方としては、やはりそういった偏った輸出拡大というのからもう少し幅を広げてやっていこうじゃないかということで、二〇一九年に計画作りをしました。そのときの計画は、さすがだなと思ったのが、中国に対しましては二〇一九年に二百六十八億だったんです。それを二〇二五年には、二千七十億、いや、二百七十億、僅か二億ぐらいしか増やさないと、中国に対しては。その代わり、台湾、これが五十四億を七十億に伸ばそうと。もう現在、台湾につきましては百三十二億になっておりますから、非常に、そういう意味では中国の一辺倒じゃなくて、広げたと。米国もそうです。二十三億を百三十億に二五年には伸ばそうと。これも二十三億ですから、おおよそ六倍近く伸ばそうと、アメリカに対しては。そして、それが今現在九十二億まで来ておりますから、だんだんこういった今まで拡大していなかった国に輸出が伸びてきていると。 こういったような方向転換を二〇一九年にやりまして、現在それについて進んでいるところでございまして、今回も、特にホタテについては、今まで中国一辺倒だったものをやはりアメリカなりあるいは台湾、こういうところに伸ばそうということにいたしているところでございます。
○徳永エリ君 今お話ありましたけれども、水産物全体だけではなくて、やっぱり魚種別、今ホタテというお話ございましたけれども、魚種別にもしっかり見ていただいて、やっぱりリスクの分散を図っていかなければいけないというふうに思います。 そのリスクの管理の徹底もそうですし、それから発生したときのやっぱり迅速な対応、これ非常に重要だと思います。それから風評被害対策、また遠洋漁業、こういったところを強化していくとかですね。政府は、漁業者、加工業者を守るためには、現場任せということではなくて、これからよりきめ細やかに現場の皆さんと意見交換をしていただいて、そういったリスクの分散も含めて速やかに対応できるようにしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 そこで伺いますけれども、岸田総理の指示ということで、風評被害対策三百億、漁業継続支援五百億の計八百億円の基金に加えて、先ほどもお話にありました新たな二百七億円の予備費を使っての追加対策、「水産業を守る」政策パッケージが取りまとめられましたけれども、総額で一千七億円ということであります。この政策パッケージなんですけど、これ、農林水産省、経産省、復興庁、外務省となっておりますけれども、どこの省庁が主導してこれ実行していくのかというところと、予算の配分あるいは政策の優先順位、そしてどのようにこの関係省庁が連携していくのか、それについて御説明ください。
○国務大臣(西村康稔君) 今回のALPS処理水に対する対応としての水産業関連の予算、今回一千七億円のパッケージでありますが、これについては全て経済産業省の計上としております。通常の水産業支援のための予算三千億円とは別に手当てをするということで、総理がそのように発言し方向性を出されましたので、経産省が責任を持って対応していきたいと。その中で、もちろん経産省だけで全てやるということではなくて、特にこの水産業については農林水産業を始め各省と連携して、私どもが中心となって、しっかり責任を持って対応していきたいというふうに考えております。 優先順位、やれることをもう全てやっていくということでありますが、まずは国内消費拡大のためのPR、販路拡大であったり、それから一時買取りですね、今価格が下がっているから一時的に保管をする、この予算、三百億円の基金で対応できますが、これもう既に発動しております。そして、漁業者支援のための五百億円も含めて、もう機動的に対応していきたいというふうに考えております。また、予備費の方は、二百七億円で対応したものについては、特に中国の輸入停止によってホタテが影響、北海道のホタテが影響を受けております。こうしたことについての一時買取り、保管、そして、御指摘のように、一国に依存するのではなくて幅広く販路を開拓していく、そのための支援、ビジネスマッチング、ブランド化なども含めて、輸出先の転換、多角化の支援を早急に行っていきたいというふうに考えております。 あわせて、この機会に、加工場が中国にあったものを国内で加工するということを含めて、加工能力の強化に向けた機器導入とか人材活用、こういった予算をしっかりと適用していきたいというふうに考えております。その上で、最終的に実際に被害が生じれば東京電力の賠償があるということであります。 全体として、経済産業省、責任を持って関係省庁と連携してやっていきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 それで、先日、私の地元、札幌中央卸売市場でアキサケの初競りが行われたんですね。最高値は雌の一キロ二万三千五百円、これは二〇一七年以降最高だった昨年の、九千五百一円というのを上回りました。市場関係者は、高値が付いたのは水産業をあるいは日本の水産物を応援しようと、そういう国民の気持ちの表れなのではないかということを評価しているということなんですけれども、私、今まさに国民感情としては、もう本当に買って食べて応援しようと、そういう気持ちが高まっていると思うんですね。その高まっているときこそスピード感を持って、その思いに沿った政策を進めるべきだというふうに思っております。 そこで、どのような戦略を持って国内消費の拡大を図っていくのか、具体的にお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、国民の皆様、国産の水産物も、これまでも食べていただいておりますけれども、これまで以上に食べていただく、そうしたことは風評抑制に非常に大きな効果があるというふうに考えております。 そうした中で、福島県いわき市あるいは北海道別海町へのふるさと納税申請がもう何倍にもなっているということで、国民の皆様が本当にこうした取組していただいていることを心強く有り難く思っているところであります。 私どもとしても、この国内消費拡大に向けて様々なイベント、キャンペーン、実施をしてきております。福島県を中心に展開する四つのスーパー共同で行った消費拡大にも私自身も参加をして、共にキャンペーンの運動をさせていただきました。また、閣僚も先頭に立ってやろうということで、岸田総理も八月三十日に、ALPS処理水の海洋放出後に水揚げされたスズキやタコを食べられて、その安全性あるいは魅力などをアピールされたところであります。 それから、企業の皆さんも、魅力発見!三陸・常磐ものネットワークということで、東京中心に千者以上を超える企業、団体が社内食堂やお弁当などで使っていただいております。こうした取組、既にお願いもしておりますけれども、更に拡大をしていきたいと。そして、小売業界の代表の方々にもお願いをしたところ、三陸・常磐もの、これまでどおり取り扱っていきたいということで、非常に強い、積極的にやりたいというお話をいただきました。 是非、連携をしながら、幅広く発信をしながら、安心、安全とそして魅力を発信をしていきたいと、こうしたことで国内消費拡大に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 午前中の質疑の中で自衛隊という話もありましたけれども、とにかく各大臣、皆さん連携していただいて、もうできるだけ消費の拡大に努めていただきたいと思います。 それから、コロナ禍で行ったGoToイートキャンペーン、こういったものも考えていただきたいんですよ。やっぱり買いやすい、食べやすい、そのための支援、これやっぱり即効性あると思いますので、是非御検討いただきたいと思います。 それから、国会図書館にお願いをいたしまして、ALPS処理水の海洋放出による農林水産業への影響ということで、研究者の意見、これをちょっと調査してまとめていただいたんですね。 これをずっと見ていきますと、東京大学大学院社会学の開沼博准教授の御意見なんですけれども、外交問題としてだけではなくて、漁業に関する国内での理解、事実の共有を進める必要があると。具体的に、中国向けの日本の水産物輸出は一千六百億円から一千七百億円程度だが、国民約一億人が年間千六百円、千七百円を上乗せして消費をすることで中国向け輸出分を国内需要に置き換えることができると。この問題を国内で支援可能だという、こういった御意見がございました。 これ、農林水産省でもしっかり試算をしていただいて公式に発表していただいて、国民向けのメッセージとしてしっかり伝えていただいて、こういったキャンペーンもしっかり張っていただいて需要拡大につなげていただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) いろんな形での販売を促進していかなきゃなりませんが、先ほど徳永委員から出ましたけれども、我々も、いろんな取引先だとか、まあその前に各省庁、食堂を持っておりますから、ここで是非ホタテを、あるいはその北海道なりそれから常磐ものの魚を食べてほしいということを実は今朝の閣議の中で皆さん方にお願いしました。 そうしましたところが、徳永委員が御存じのように、今日、私、衆議院でそのことを御披露申し上げたんですが、浜田防衛大臣が全国の自衛隊の基地とか駐屯地で全てこの食材は常磐ものに切り替えろということで指示をされたと。まあ相当の、自衛隊の職員ですから相当消費拡大につながるんだろうというふうに思っておりますし、我々もそこのところはいろんなところに働きかけをさせていただいております。 特に、経産大臣が先ほどお話があったように、やはり経産省、いろんなところとのつながりがありますから、特にそういったところをお願いしているところです。
○徳永エリ君 上乗せの支援を、食べていただくということを検討していただきたいということについてどうお考えかということをお聞きしたんですけれども、これから農林水産省で検討していただければ有り難いというふうに思います。 それから、予備費で対応する新規販路の開拓について伺いますけれども、政府は中国に早期の規制撤廃を求めていく考えを示しておりますけれども、強硬な態度に出た中国が容易に応じるとは思えないわけであります。 しかも、一枚紙の資料を皆さんにお配りいたしましたけれども、御覧いただきたいんですが、中国にとっては、日本の水産物を輸入できないということが物すごく大きな問題かというと、意外とそうではないんではないかというふうにこの資料で分かるんですね。 例えばホタテ。中国では年間約二百万トンのホタテを消費していますけれども、そのほとんどなどが養殖、中国国内で生産されたものなんですね。日本からの輸入量は僅か八万トン、全体の四%ということです。ですから、我が国は急いで別の国の販路を開拓しなければならないんです。 そこで伺いたいと思うんですけれども、我が国としては、その販路の開拓、これからターゲットとしていくのはどこの国なのか、そして、そのために具体的にどのような支援をするのか、御説明ください。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、一国にやっぱり偏重しないで、あっちこっちといいますか、世界各国に売り込んでいかなきゃならないということを申し上げましたが、やはり一番のターゲットは台湾なり米国、それから東南アジア、この東南アジアについては、インドネシアだとか、こういったところに売り込みをしようと。まあ中国の方々が入っておられる国というのはやっぱり中国の食べ物というのがなじむんだろうと思うんですね。 ですから、アメリカにおいても、アメリカ全部じゃないわけですから、アメリカの北西部だとか南西、中西部、それから南部、それから東南アジアではマレーシアとインドネシア、こういうところをターゲットにして、今からいろんな輸出の話合いをしていくということになっていくと思います。
○徳永エリ君 そのためにはそういった国に輸出できるための環境整備をしっかりしなければいけないということで、この「水産業を守る」政策パッケージ、予備費で対応する事業が幾つかあるわけでありますけれども、日本から中国へのホタテの輸出量は年間約十五万トン、しかし、ホタテの殻をむく機械が導入されていない、あるいは人が足りない、いろんな問題がありまして、約十万トンが殻付きで中国に輸出されておりまして、さらに、その半分は中国で加工して、北米、香港、台湾、韓国、カナダ、オーストラリア、何と日本にまで年間三、四千トンが輸入されているという状況です。 ですから、この加工をしっかり行う体制を日本でつくらないと中国以外の国に輸出ができないということで、国が機械の導入を支援するということなんですけれども、この機械、あるものを導入するわけじゃないんですよね。発注して造らなきゃいけないんです。時間が掛かります。さらに、高価な機械です。国がどれだけ補助をするのか、あるいは、補助し切れなかった部分をどこが払うのか、こういった問題もありまして、導入までには結構な時間が掛かるんじゃないかということを心配いたしております。まあこれまでだと大体補助率五〇%なんですけれども、もっとやっぱり補助率を上げていかなければならないんじゃないかというふうに思います。 さらに、人の確保もなんですが、私の地元北海道では、特定技能、この取得をした方々が今度は転職できるようになりましたから、北海道は積雪寒冷地、もう水産加工業、冬場大変なんです、寒くて。それで、北海道ではなくてもっと暖かい環境のところに転職しちゃってる、このケースがどんどん出てきているんですね。ですから、ここでしっかり人材活用の支援をするとはなっておりますが、現実相当難しいんです。 この機械と人の確保、どのようにしていくのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 今お話がありましたように、人手を要するというのが一つありますし、それから、機械を導入するといっても、前から徳永委員には聞いておりましたけど、すごく高いと、億単位だということだったものですから、そこで、余り農水省ではこういったような上乗せ補助というのはしないんですが、三分の二の補助率でやると。これはもう本日初公開でありますが、是非、三分の二の補助というのが、先ほどのお話があった二百七億の中からこれは出していきますから、十分あります。 それからもう一つ、人の問題ですけれども、今やっぱり人手がなかなか足りないものですから、今払っているような人件費ではなかなか来てくれないだろうと。だから、それに対する現行の水準に上乗せして人を来ていただくという、その予算もちゃんと確保させていただいていますので、そういったものを是非お使いをいただいて、そして、北海道で加工したものが逆にアメリカに出ていくとか、そういう形にしていただきたいし、当然、日本の中でも北海道で加工したものが出回っていくという、そういったようなやり方の方が、日本が今まで任せてしまっていたと、中国に。そこでやっぱり大きな反省になっているものですから、こういった予算措置をさせていただいたところでございます。
○徳永エリ君 補助率のかさ上げということで、大変にうれしい御答弁をいただきました。よろしくお願い申し上げたいというように思います。 それからもう一つなんですが、例えばEUに輸出しようと思ったときに、EU・HACCP認証が必要です。また、米国に輸出しようと思ったら、これ、FDA、この認証が必要です。 先ほどの資料をもう一回見ていただきたいんですけれども、中国は既にこれらの認証に加えて、欧米のスーパーに輸出するために、大手水産会社は、養殖場から工場まで全プロセスでMSC、ASCという認証を取得しているんですね。日本ではこういった認証を取得している業者はまだまだ少ないというふうに言われておりますし、ほかの国と比べて認証基準が厳しくて新規の取得が難しいというふうにも言われております。 輸出に力を入れていくと言っている割にはこういうところがですね、もうずうっと私も農水委員会でこの認証の話してきましたけれども、進んでいないなという現実を今突き付けられたわけですけれども、この問題についてどう対応していくのかお聞きをいたしまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 現在、HACCP工場と言われるところは、ホタテだけでいきますと、EUが二十五か所、アメリカが七十二か所。二百十七か所あるんだそうですが、うちEU対応ができるのが二十五か所、アメリカが七十二か所。ですから、半分ぐらいしかまだHACCP認定を受けていないということですから、これについても相当力を入れていかなきゃいかぬだろうと思います。でありませんと、せっかく、機械は据え付けた、人は雇った、だけども輸出はできないというんじゃ、これは困りますので、そういったことをやっていかなきゃなりませんが、ただ、一つ、このHACCP認定については、フードチェーン、先ほどおっしゃいましたように、中国ではもう港から工場まで全部衛生管理が行き届いている。そういうやっぱり仕組みを日本でもつくっていかなきゃならない。そういったことも御指導申し上げていきたいと思っております。
○徳永エリ君 しっかりよろしくお願い申し上げたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 冒頭、私は、東日本大震災のこの原発事故後、その事後処理に当たられてこられた全ての関係者の方々、また水産業をなりわいとされて頑張っていらっしゃる漁業者や市場関係者の方々に対して、深い敬意を申し上げたいと思います。 質問に移らせていただきますが、一問目、野村大臣です。 午前中の質疑を拝見しておりまして、長妻委員の質疑に対して、この想定、全く想定していませんでしたということなんですけれども、個人的な話をしたところであって、政府は想定していたというふうにおっしゃっています。今この状況において日本の農水行政というのは一つの大きな局面に私は直面していると思います。かじ取りは本当に難しいと思うんですね。 来週の十日には岸田総理が内閣改造を行うという報道も出ております。この難しい農水行政のかじ取りに当たって、トップとして、省のトップとしてこれからも省を率いていくお覚悟があるか、その覚悟について冒頭伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) これから引き続きやるかどうかということですが、これは総理のお考えになることでありますので、私の方からはコメントできませんが、ただ、私があのときに、これは記者会見でこの話は予想していなかったということは申し上げたんです。で、それは別の新聞社で、これは予想外だったというのがあるが、どう考えるかというお話があったものですから、私は予想しておりませんでしたと、外とは言わなかったんですが、予想をしておりませんでしたということでございますが。 ただ、先ほど西村大臣の方からもお答えがありましたように、今回のこの問題については、日本産の水産物が全面的に輸入停止になるなどあらゆる可能性、全体の最悪のことを考えて、三百億、五百億の予算を……(発言する者あり)いや、だから、覚悟というのは、それは、総理がそういうお話があれば真剣に考えていかなきゃいかぬとは思いますけれども、緊張感を持って、それが覚悟になるのかどうか分かりませんが、まあとにかく、やりたい、やっていきたいと、それはもう、もし御指名されればそういうことはもう覚悟してやります。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 質問の四番をお聞きしたいんですが、西村大臣にお聞きします。 IAEAの包括報告書について取り上げたいと思うんですが、委員の先生方、資料の二番、三番、四番を御覧になっていただきたいというふうに思っております。 午前中のやり取りにおきましても、西村大臣は、このIAEAの包括報告書の内容を丁寧に説明していくというふうに答弁されています。 資料の三番を御覧いただきたいと思うんですが、まず①ですね、これは右側の一番下、下段にありますけれども、こちら弊所で意訳してまいりましたが、これは事務局長の顔付きでフォーワードと書いてありますけれども、一番、①のところですが、最後に、この保管されている処理水の放出は日本政府による国家の決断であって、このIAEAレポートはその政策の承認でも推薦でもないことを強調したいと書いてあるわけですね。で、②番、上の方を見ていただきますと、これは違うページになっていますが、IAEAもメンバー国も、このレポートの使用に起因する結果に対して、いかなる、いかなる責任も負わないというふうに言っているんです。これ原文見れば分かります、書いてありますから。 政府の説明の中で、このIAEAの安全性による、安全性確認されたということはもうたくさん出ていますけれども、皆さんのこのお話の中で、こうしたIAEAは決して政策の承認も推進も推薦もしていないと、責任も負わないと言っていることを決してこれきちんとお話しされていないので、こうしたことを一切話されてこなかったのはどうした理由からによるものでしょうか、大臣、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 日本国は主権がありますので、これを決めるのは、当然、日本国が決めます。そのことについて、国際的なこの原子力に関する権威であるIAEAが評価をするわけであります。その評価がまさに国際的な基準に合致している、そして人や環境に与える影響は無視できるという評価がなされているわけであります。そして、放出後も、今常駐をしてくれておりまして、IAEAのチェックを我々受けております、レビューを受けております、東電がですね、受けております。 したがって、国の責任で当然始めていることでありますし、国が責任を持って進めていきますが、国際機関の評価を得ていることを私ども丁寧に説明をしているわけであります。
○田島麻衣子君 国の責任でこれ行っていくというふうにおっしゃっていますけれども、資料二見ていただきますと、これ大臣のコメントでございますけれども、この包括的報告書というのはIAEAの責任の下で作成される文書でありますとおっしゃっているわけですね、切り抜いてまいりましたけれども。IAEA側は、我々はこの結果に対していかなる責任も負わないというふうに言っていますから、こうしたところの整合性、非常に、きちんと取った方がいいというふうに思います。 資料四について伺いたいと思うんですけれども、私も国連機関の中でエバリュエーションリポート、こうしたレビューリポートの作成に携わったことがありまして、レビューという言葉というのは非常に特別な意味を持つんです。エバリュエーションというのは、その評価する主体というのが現地に行って、サンプルもきちんと取って、それを分析し評価するということが含まれていますけれども、レビューリポートというのは、与えられたものというのを我々が見て、それに対してコメントを出す、こうした性質のもの、一段インフォーマルなものであるというふうに理解をしています。 資料四で、経済産業省とそれから東京電力の皆さんに対して、何を提出したかということをお聞きしました。一番目は実施計画、二番目は放射線環境影響評価、三番目は数十リットルのALPS処理水、これだけなんですね。IAEAの方は、一緒にこの採取、この数十リットルの水を採取したということはおっしゃっていたそうですけれども、この数十リットルの水というのは、東電さんが取って、IAEAもそこに立ち会ったかもしれないその数十リットル、まあ牛乳パックにしたら数十本ですね、それをIAEA側に送ったと。これによって安全性は確認できたという結論に導かれているわけですけれども、この処理の時期は二〇一六年だそうです。 東電さんと昨日やり取りをしていまして、これまでのALPS処理水の検査の中で告示濃度超え、これが発生した時期があるというふうにおっしゃっています。これはもう公表されている事実だということなので、皆さんも御存じであるというふうに思うんですけれども、それが二回あったそうです。二〇一三年から二〇一五年、二〇一七年から二〇一八年、二回この告示濃度超えが発生し、その理由というのもきちんと説明しているそうです。で、このIAEAによる安全性レビューの報告書を作ったときにIAEA側が使用した数十リットルのALPS処理水ですが、これは二〇一六年、この谷間となっている二〇一六年に取ったものというのを送っているんですね。 経済産業省の方々にお聞きしたいんですが、IAEA側は、この二〇一六年に処理をした、二〇一五年以前とそれから二〇一七年以降には告示濃度超えの発生があったということをきちんとIAEA側に説明されていますでしょうか。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 ALPS処理水でございますけれども、ここに、御指摘いただいた資料にありますとおり、二〇一三年から処理を続けておりますが、書いてありますように、いわゆる規制基準値を超えた状態のものというのも当然ございまして、これは公表情報となっておりますけれども、約七割のタンクはこういった水を今貯水している状況でございます。当然、こういった状況についてはIAEAにもレビューの際にしっかりと御説明をし、それらのデータについても御提供させていただいております。 加えまして、実際にそのサンプリングをしたこの二〇一六年のものですけれども、これは循環攪拌タンクという今回放出のために設置をしたタンクの中に入っておりました処理水でございます。まさに今放出を行っている、第一回目の放出を行うことが想定されていた水、こちらの方を彼らの方で持ち帰って分析をしたということでございまして、特にこういった処理の過程云々ということとは関係なく、まさに放出をする前段階の試料ということでサンプリングをして確認をしていただいたものでございます。
○田島麻衣子君 IAEA側は、この前後において告示濃度超えが発生しており、我々は告示濃度超えが発生していない二〇一六年のものを特別に選んで送ったということはきちんと理解した上で、この報告書を作成していらっしゃるんですよね。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 当然IAEAの方も理解をした上ででございますが、繰り返しになりますけれども、このサンプリングをしたものは循環攪拌設備の中に貯蔵されているものでございまして、恣意的にこういった数多くのものの中から選んだということではございません。 なお、この七割のタンクの水についても、実際に放出をするに当たりましては、再浄化をいたしまして、しっかりと規制基準値を満たすという状況になったことを確認した上で放出することにしております。
○田島麻衣子君 このIAEAのレビューレポートの基になったものは、初めから安全性が確認されている二〇一六年に処理された水、そして実施計画、それから放射線の環境影響評価、この三点をもって結論付けられているものなんですね。ですから、この水が、また違ったものが出てきたりですとか、実施計画や放射線環境影響評価に変更があった場合、これは結論がそのまま安全性確認できるというわけにはならないと思うんです。 東電の方々に今日はお越しいただいておりますけれども、東電さんが作成したこの実施計画、それから環境影響評価、それから二〇一六年度に出したALPS処理水ですけれども、これらは今後三十年にわたって出していくというふうに言われていますから、きちっと変更なく、IAEAの報告書は安全だというふうに言っているんですから、変更なく実施していくということをお約束いただくことは可能でしょうか。
○参考人(小早川智明君) 東京電力ホールディングスの小早川でございます。 まず冒頭ですが、福島第一原子力発電所の事故から間もなく十二年と半年たちますが、今なお地域の皆様、また広く社会の皆様には多大なる御負担と御心配をお掛けしておりますこと、この場をお借りし、改めておわびを申し上げます。 御質問にお答えさせていただきます。 当社は、IAEAの、処理水のサンプルを、あっ、済みません、当社は、ALPS処理水のサンプルをIAEA側に提供するなどし、IAEAにおいて、その水の性状や当社のALPS処理水の分析方法や分析能力、また海洋放出に関わる設備の設計、運用方法等の安全性について妥当性を、一連の妥当性を御確認いただき、国際安全基準に合致していること、さらに人及び環境に対して無視できるほどの放射線影響になるという評価をいただいております。 海洋放出はこれから長期にわたり持続的に取り組む必要があり、実施計画に基づきALPS処理水の品質の確保を徹底してまいります。また、IAEAのレビューを継続して受けることにより安全の確保にも努めてまいります。 以上でございます。
○田島麻衣子君 政府はIAEAが安全だと言ったということを随分写真も通じて広報されているので、これに変更があったら当然この報告書の結論も変わってくるわけでありまして、もし何か変更があった場合にはどのような形で国民の皆さんに対して周知また報告されていくおつもりですか。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 IAEAのレビューでございますけれども、この放出前のレビューのみならず、放出中も放出後も継続的に、長期にわたって継続していくということでIAEAのコミットをいただいております。 すなわち、実施計画でありますとか、こういった環境影響評価の内容について変更を生じ得るようなことがあった場合、あるいは許認可の関係で新しい事象があれば、当然そういったことについてIAEAに情報を共有をし、国際安全基準に合致した状態かどうかというのを継続的にレビューしていただくと、評価を続けていただくという体制になってございます。
○田島麻衣子君 では、国民の、我々国民もしっかり、その変更があった場合には理解できるということであるというふうに理解いたしました。ありがとうございます。 七番について伺いたいというふうに思います。 このALPS処理水が、初めは夏から秋かなということでやっていらっしゃっているんですけれども、八月に、末に決まったというふうに決定された理由を伺いたいと思います。
○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えいたします。 福島の復興の前提となります東京電力の福島第一原発の廃炉、これを着実に進めていくためには、千基を超え、敷地の多くを占めますタンクを減らしていく、このことが必要でございまして、ALPS処理水の処分、これは先送りできない課題ということでございます。 六年以上にわたる専門家による検討、これを踏まえまして、二〇二一年の四月、安全性の確保と風評被害対策、この徹底を前提に海洋放出を行う方針を決定をいたしました。その後、本年の一月に、具体的な時期につきましては本年春から夏頃と見込むということをお示しをさせていただいております。 そうした中で、本年七月、先ほどお話ありましたIAEAの包括報告書が公表されまして、担当の西村大臣始め関係閣僚が、こうした内容も含めて、安全性の確保や風評対策、またなりわいの継続支援に向けた取組について、現地を直接訪問をし、漁業者を始めとする皆様に説明を重ねてまいりました。 また、岸田総理も八月の二十日の日に、東京電力福島第一原子力発電所、視察をして、安全性の確保の取組状況につきまして御自身の目で確認をされたところでございます。 こうした状況、さらには九月から漁が本格化するということがございましたので、その前にモニタリングの結果をお示しをして安心していただくということも考慮をしまして、総理及び関係閣僚出席の下で開催をされました関係閣僚等会議におきまして、具体的な放出時期を八月の二十四日ということで判断をしたものでございます。 なお、漁業関係者との関係では、放出開始後におきましてもフォローアップ体制を構築していくこととしておりまして、今後も引き続き、関係者と意思疎通を密にして、御意見を伺いながらしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○田島麻衣子君 委員の皆様には資料六を御覧になっていただきたいと思うんですが、これは福島県の漁獲高の統計になっているんですけれども、これは金額、円ベースです。 魚種別の順位、一番多いもの、底引き網ですとか、二番目、三番目、四番目と順位を付けておりますけれども、この一番漁獲の多い一番、二番、それから四番ですね、全て九月の一日から始まるんですよ。どうしてこの直前に、皆さんは、海洋放出をするのかと。もし地元に寄り添うお気持ちがあったら、少しはこういうところ御配慮されるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えします。 まさに今お答えしたとおりでございますけれども、この九月一日から漁が始まる、言ってみれば八月末までは、禁漁といいますか、漁をしない、こういう期間であるということは十分に認識をした上で、先ほどもお話しさせていただきましたとおり、いろいろその説明をした状況、それとともに、やはり、九月から漁が始まる、本格化していくと、やはり、その前にモニタリングの結果をお示しをして漁業者の皆様方にしっかりと安心感を持っていただく、このことが重要であるということで、九月前にということで八月の二十四日を選定をしたという経緯がございます。
○田島麻衣子君 八月の二十四日から九月の一日なんてほんの少しですから、その間にしっかりともうモニタリングのデータが出て、周知徹底され、皆さんがその意味を理解するとは、ちょっと苦しい説明なのかなというふうに思いながら聞いていましたけれども、こういうところの配慮というのがやっぱり差を、出てくるものではないのかなというふうに思うんですね。 九番に行きますけれども、午前中の議論の中で、この海洋放出は決して新しいことではないんだ、新しいことではないんだという質問が出ていまして、西村大臣、それに対してしっかりとお答えになっていないように思いましたので、質問通告、私、入れていましたのでもう一回聞きますけれども、今回の原子力発電所の廃炉に伴う処理水を、過去に、海洋放出です、気化するのではなくて海洋放出した前例というのは、過去の事例はあったんでしょうか。答弁の方よろしくお願いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 午前中も答弁させていただいたんですけれども、今それぞれの原子力発電所で処理、処理というのは、どうしても冷却水などで放射性を帯びますので、これを処理したものを海洋放出をしているという、そういう実績があるということであります。福島県のこの第一原発におきましても、大震災の前にそういう形で海洋放出をしておりました。これは世界中の多くの原発がしていることでありますので、そういう経験があるということであります。
○田島麻衣子君 ALPS処理水の海洋放出はいかがですか、前例はありましたか。
○国務大臣(西村康稔君) ALPS処理水については、どのようなやり方でこれを処分していくのがいいのか、これ六年間にわたって専門家が議論した結果、様々な、空気中に水蒸気で出すといった議論もありましたけれども、一つには、まさにALPS処理水を海洋放出した経験ではないですが、原子力発電所で使われる冷却水などを処理し、そして海洋放出した例があるということでありますので、そういったことからこのやり方を採択したわけであります。
○田島麻衣子君 なぜこの質問にしっかり答えられないのかというふうに思いますが、私は、発電所の廃炉に伴う処理水を過去に海洋放出したことがあるかというふうに聞いています。普通の原子力発電所ではないです。廃炉というふうに言っています、処理水というふうに言っています。
○国務大臣(西村康稔君) まず、日本国内でこのALPS処理水の海洋放出した例はございません。恐らく世界でもないんではないかと思いますが、そこは念のために確認をさせていただきたいと思いますが、恐らくないと思います。
○田島麻衣子君 昨日、質問通告に入れて皆さんとやり取りしましたけれども、ないと思いますということで大臣おっしゃいましたので、これは新しいことであるという理解で正しいんですかね。どうでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 海洋放出自体は新しいことではありませんが、そもそもこれだけ大規模な廃炉を行うというのは世界的にも例がないものでありますので、その中で発生するALPS処理水を海洋放出するというのは初めてのことだというふうに思います。
○田島麻衣子君 初めての試みだという答弁いただきました。 それから、生体濃縮の可能性について、政府の方から、安全性、我々を安心させていただけるようなことをおっしゃっていただきたいなとは思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 生体濃縮についての御質問でございますが、ALPS処理水の海洋放出におけますいわゆる放射線の環境影響評価を実施してございまして、その際に、規制基準を満たしていることを確認する必要のある放射性物質、二十九核種ございますが、これらについて全て、食物連鎖ですとか生物の濃縮による影響と、こういったものも考慮をするというのがIAEAの評価手法のルールになってございます。このルールに基づきまして実際に評価を行い、IAEAからもその評価方法につきましては、基準、国際基準に沿って実施されている保守性の高いものだという評価をいただいております。 その上で、IAEAの包括報告書の中で、人及び環境に対して無視できるほどの放射線影響となるという結論に至ったものでございます。
○田島麻衣子君 二〇一六年に処理した水を使って検査すればという仮定が付きますけれどもね、その限定として、前の段階のね。分かりました。 三番について伺いたいと思います。 海外のALPS処理水の呼び名についてなんですけれども、これ、私、ばあっと昨日見てみましたけれども、イギリスのBBC放送ですらもトリーテッド・レディオアクティブ・ウオーターというふうに書いてありまして、放射性水ということをおっしゃっているんですね。台湾のメディアも同じように放射性水ということをメディアの中でおっしゃっていまして、アル・ジャジーラもレディオアクティブウオーターというふうに書いてありますので、これに対する日本政府はどのようなこれまで取組をしてきたのか、伺いたいと思います。
○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) 委員御指摘のように、一部の国、地域の発言、また海外メディアの発信につきましては、このALPS処理水につきまして、科学的根拠に基づかない表現、これをしているところがあるということは承知をしております。 こういった発言、発信につきましては、外務省及び経産省におきまして適時抗議や申入れを行うなど適切に対応しているというふうに承知をしております。 政府としましては、今後とも関係省庁と連携しながら、正しい情報発信、これをすべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○田島麻衣子君 ありがとうございました。以上で質問を終わりにさせていただきます。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 本日は質問の機会を与えていただきまして、心より感謝申し上げます。西村大臣、野村大臣、そして政府参考人の皆様、どうかよろしくお願い申し上げます。 私は、公明党の中で農林水産部会長を拝命しておりまして、今回の中国の禁輸措置によって打撃を最も被るであろうこのホタテに関して、実は、私は九州福岡出身で福岡に住んでおりまして、北海道に余り行ったことがなく、実際にそのホタテに関する漁業者、そして水産加工事業を担っておられる方々の現場の声を聞くべきだ、このように考えまして、紋別市に先日行ってまいりました。ちょうど経産省が水産業を守るパッケージを発表したその日とその次の日に行ってまいりまして、現場での声を聞いてまいりましたので、その声をしっかりお届けをしたいというふうに思います。 ホタテの水揚げをしているところでありました。ホタテは四年物の状態で水揚げをするのが一番おいしいというふうに言っておりまして、五年になると駄目だと、四年が一番おいしいんだということもその港で教えていただきました。しかし、現在七割くらいしか今のところ稼働していないというような実態、それによって賃金が低くなってきているというような窮状もお伺いをしました。 そこで、今回の政策パッケージは非常に有り難いという声がある一方で、我々としては、このホタテを一つも無駄にしたくないと、皆様においしく食べていただきたい、喜んでいただきたい、おいしかったという声や、そしてありがとうという声をいただくことが私たちの生きがいになっているという声を、生の声を聞いてまいりましたので、今回、数字の中には人の感情はなかなか見えにくいものではありますけれども、その背後には、三月から十一月までホタテ漁に行くそうです、オホーツク海です、いてつくオホーツク海で、三月頃には流氷のある中、操業もあるのではないだろうか、そういうことも思いを致しながら、私たちはしっかりと寄り添っていく必要があるのではないかというふうに考えております。 それでは、早速質問の方に入らせていただきます。 IAEAは、原子力分野について専門的な知識を持った権威ある国連の関連機関であり、専門的な立場から第三者としてレビューを実施し、レビューの結果として、ALPS処理水の海洋放出は国際安全基準に合致し、人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどであるといった結論が盛り込まれた包括報告書を本年七月四日に公表している。もう先ほどから何度も出てきた話であります。 このIAEAの調査団は、十一の国から幅広く選出をされて、その中には中国籍の科学者も含まれていたというふうに伺っております。この事実を私はしっかりと国内外に知らせていく必要があるというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 日本は、ALPS処理水の安全性に関するIAEAレビューを受けており、レビューは原子力分野の専門機関であるIAEAの職員及び十一名の国際専門家から成るIAEAタスクフォースによりALPS処理水の放出開始前、後にわたり実施されております。この国際専門家の中には、委員御指摘のとおり、中国人の専門家も含まれております。
○下野六太君 しっかりとこの事実を国内外に発信をしていただきたいというふうに思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 続きまして、政府の計画どおりに処理水の海洋放出が行われているかモニタリングした情報を環境省と東電が公開しているほか、水産庁も魚などへの影響を調査していることを評価したいと思います。今のところ、処理水を放出した海域でのトリチウムと、そのほかの放射性物質の濃度は検出限界値を下回っており、魚からも不検出となっている。政府は、情報公開を徹底し、IAEAの国際基準に合致していることなど、国民に分かりやすい説明をする必要があると思います。情報公開を徹底することで安心は広がると考えておりますけれども、経産大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、まず、IAEAの包括報告書において、ALPS処理水の放出は国際安全基準に合致している、そして人及び環境に対して無視できるほどの放射線影響となると結論付けられていますので、こうした内容についても様々な機会を通じて丁寧に説明、情報発信を行っているところであります。そして、IAEAは、先ほど御指摘があったように、国際機関でありますので、中国を含めて多くの国々の研究者、専門家から構成されておりますので、そうしたことも含めて発信をしっかりしていきたいと思います。 その上で、この海洋放出以降、御指摘のように、関係機関がそれぞれ海水あるいは水産庁のは魚のトリチウムの濃度なども迅速に分析して公表をしております。計画どおりに放出できており、安全であることが確認をされているところであります。 こうしたモニタリングの結果については、一元化してウェブサイトで毎日しっかり見れるように、そして多言語でも分かりやすい発信を実施しているところであります。こうしたことを継続していきたいというふうに考えております。 そして、あわせて、経産省のウェブサイトあるいは地元紙での広告掲載、そして地元の福島県漁連を始めとする全漁連、そしてそれぞれの地域の皆さんに今後も丁寧にこうした数値あるいは安全性については説明を重ねていきたいと思いますし、海外に対しましても、国際会議の場、二国間の場、それから在京の海外のメディアなどに対しても、丁寧に説明を繰り返していきたいというふうに考えております。 いずれにしましても、この安全性について、科学的根拠に基づいて透明性高く発信をしていきたいというふうに考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 安全が安心につながるような情報公開を徹底をお願いしたいと思います。 政府の計画どおりに、あっ、済みません、今回の中国の禁輸措置について、中国へ輸出してきた水産関係の事業者が大きな打撃を被っております。これは、加工場でのホタテの殻むきの人手不足と、国内流通価格より輸出の取引価格が高かったため輸出を拡大してきたという経緯があるかと思います。 国内消費拡大を図る上でこの価格対策をどうするのか、農水大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、まだ価格について、今若干下がってきたというのは情報として取っておりますけれども、ほかのまた魚種もあるわけでございまして、そうしますと、全体的にその価格が下がった分をどう対応していくのかというのは今からちょっと検討させていただきたいと思うんですが、今日は政府参考人も来ておりますから、ちょっと聞いてみてください。
○下野六太君 じゃ、是非、政府参考人からも答弁お願いします。
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。 まず、今般、政策パッケージにおきまして、その大きな需要先を失うホタテなど特定の品目につきまして、その国内市場に滞留して産地価格が暴落するということがないように、まず、一時買取り、保管への支援というものを三百億円基金の別枠として予備費で手当てをさせていただいたところでございます。また、海外も含めた新規販路開拓に対しても支援をするということになっているところでございます。 今後、価格の状況もしっかり我々としても見ていきたいと思いますが、引き続き、水産事業者を守るための臨機応変な対策の実施に万全を期してまいりたいと考えております。
○下野六太君 是非、引き続き、価格下落が起きないような対策をしっかりと打っていただきたいと思います。 ホタテ等の輸出転換が求められている現状の下で、対アメリカHACCP等に準じた工場を新設や改修する必要が出てくると思います。この輸出先国が求めるHACCP等の要件に適合する工場の新設や改修、機器の認定手続について、具体的にどのようにするのかを伺いたいと思います。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 欧米等に水産物を輸出する施設の認定には、輸出先国の政府が求めるHACCP等の衛生管理の要件に適合する必要がございます。農林水産省では、HACCP認定取得の要件を満たすために、工場等の施設の新設、改修や機器の整備に係る費用、衛生管理担当者の育成のための研修や現地における衛生管理の指導のための専門家派遣等の支援を行っております。 引き続き、これらの取組を通じまして、欧米等の新たな輸出先への転換を図ってまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 このやっぱり対米のHACCPにしろEUのHACCPにしろ、ある程度認証を取るまでに時間が掛かると思いますので、もうできるだけ速やかに対応できるようによろしくお願いしたいと思います。 アメリカへのホタテの貝柱の輸出の鍵を握るのは自動殻むき機のオートシェラーの普及ではないかという声が多いものでありますけれども、この人手不足解消に貢献すると言われておりますオートシェラーの普及について伺いたいと思います。 〔委員長退席、経済産業委員会理事田島麻衣子君着席〕 まず、この機械を造っているメーカーは国内に一社しかないと、年間に五、六台しか造れないと、設置までに半年掛かるというすごい数字が出てきております。しかも、一台が先ほど大臣もおっしゃっておりました一・五億円と高価なため、家族経営や中小企業ではなかなか手が出せない状況であると。 このオートシェラー購入に対する補助の割合はこれまでは国二分の一でありました。そのために事業者は簡単に購入できない状況でありました。この機会に購入を促進できるような補助率にすべきだと思っております。是非、農水大臣の見解を問いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げます。 今、下野委員からお話がありました価格の問題、一億を超えるというのも聞いておりますが、これについては、なかなか簡単には、今工場もあるんですけれども、機械の導入というのは難しいなということから、先ほどお答えちょっとしましたように、三分の二の補助率でやるということで今調整をしておりまして、三分の二で、これは先ほどのお話のありました二百七億の中から三分の二の補助を出しますということを決定したところでございまして、こういったような形で今おっしゃいましたオートシェラーの導入も是非やっていただきたいと、こんなふうに思っておりますが、まあなかなか時間の問題もあるというふうにお話がありましたんで、その間、人手をやっぱり掛けないといけない、そのことも、先ほどちょっとお答えしましたように、今の標準というか、それに上乗せした形での支援をして、できるだけ人手も確保できるような仕組みをつくり上げていきたいと思っています。
○下野六太君 ありがとうございます。 三分の二の補助率を是非実現をして、輸出に挑戦をしたいと思っておられる方が挑戦できる、その仕組みを是非後押しをしていただきたいというふうに思います。どうかよろしくお願いします。 国内加工体制、今回のですね、経産の、水産を守るパッケージの四番、国内加工体制の強化対策の②に、加工能力強化に向けた機器の導入等の支援は予備費三十一億円を措置していただいていると認識しています。 オートシェラー等の機器を導入する場合、建屋も拡大しないと導入ができないとの声が寄せられております。機器の導入は予備費で、機器を収める建物、建屋については補正予算でしっかりと支援をすべきではないかと考えておりますけれども、オートシェラーだけを購入して建屋は購入しない、まあ増設や新設はしないということはないと思いますので、是非、この予備費ではオートシェラー等の機器、そして補正予算でしっかり機器を収める建物について支援をできるような仕組みをお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 今般の政策パッケージにおきましては、人手や機材が足りないといった現場の声を踏まえまして、まず既存の加工場をフル活用しようと、スピード感を持って取り組めるような取組について予備費で支援をするということで措置をさせていただいたところでございます。 このため、御指摘の例えば整備に時間を要するような建屋のような大きな施設建造への対応といった点につきましては、現場の実態ですとか具体的なお声、要望も伺いながら、今後関係省庁と検討してまいりたいというふうに考えております。
○下野六太君 先ほども申し上げましたけれども、オートシェラーだけを購入して、そこを入れる建物がないというのはまずちょっと難しい状況になるかと思いますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。 〔委員長代理田島麻衣子君退席、委員長着席〕 オートシェラーの稼働している様子も見学をしてまいりました。人手不足を解消している優れた機器だと感じております。既存のオートシェラーは、ホタテを並べる作業、一人の作業者が八個のホタテを並べて運ばれていきます。貝を開けるために蒸気を当てて、貝が開くようになっております。ホタテガイの表面に、しかし、フジツボ等が付着をしていた場合、その蒸気だけでは貝が開かないというエラーも出ることがあるように聞いています。 先の長い話になりますけれども、新たな技術や機器の改良、改善が必要になってくるのではないだろうかというふうなことを感じてまいりました。農水省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 加工現場への機器の導入に当たりましては、御指摘のように、非常に現場によって様々な具体的な課題に対応する必要があるということが重要と考えているところでございます。 今般の政策パッケージにおけます国内加工体制の強化対策におきましては、例えば自動殻むき機等の加工機器について、改良をして設置する場合も含めてその導入を支援するというふうにしているところでございます。 引き続き、現場の情報把握に努めながら、臨機応変な対策の実施に努めてまいりたいと思っております。
○下野六太君 今すぐ急いで改良しなければいけない部分と先の長い開発と、やっぱり両輪で是非ともお願いをしたいというふうに思っております。 今回の中国の禁輸措置に対しまして、打撃を被る海産物事業者を助けたいと考えている国民は多いかと思います。世界最高品質を誇るホタテ等の海産物の国内需要を喚起し、販売をしていくことも重要であると。道の漁連、道漁連は、支店がある地域では販売促進は見込めそうであるけれども、支店がない地域でどのような形で販売していくかが課題になるというふうに伺ってきました。これは北海道だけの問題ではないと思っております。福島を始め東北でも同様の問題があるかというふうに思っております。 打撃を被っている各地の海産物を国内各地で販売をしていく際に、ホタテを始めとする海産物を安価な形で流通させるのではなく、どのような方法を取って販売を、流通を促進していけばいいのかということを伺いたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 今般の特定国、地域の輸入規制措置等によりまして生じる懸念が起きております産地価格への影響、これを防止するためには、一時買取り、保管等の手当てもさせていただいておりますけれども、一方で、やはり多様な新たな需要を拡大させていくということ、これも大変重要だというふうに考えております。 今回の政策パッケージにおきましては、国内消費拡大に向けた国民運動を展開していくということも盛り込んでおりまして、例えばふるさと納税の活用など、国民の皆様に消費拡大に御協力をお願いしたいというふうに考えております。 また、従来の三百億円基金におきましても、企業の食堂や学校給食での提供、ネット販売等の販路拡大、開拓への支援が盛り込まれているわけでございます。 さらに、予備費を活用したこのホタテ等の一時買取り、保管についても、その先の海外も含めた新規の販路開拓、これについても支援をするということでございまして、様々な手段を活用した消費拡大、需要拡大がやはり重要ではないかというふうに考えているところでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 是非、しっかりとした支援を引き続きよろしくお願いします。 紋別の漁協の皆様からいろいろな要望等も、新たな情報等も伺っておりますので、そのことについてちょっと触れたいと思います。 一時保管をするということで今も話がありましたけれども、この一時保管のため、在庫となる冷蔵施設が満杯になってくるのではないだろうかという懸念が現場にあるということで、しかし、今、道南の地域では、イカ、サンマが不漁のために冷蔵施設の空きが多いということを伺ってきました。そういったところの冷蔵施設が空いているのではないだろうかというふうに伺ってきまして、そこに、しかし、運ぶ際の運賃、輸送費の補助がどうなっているだろうかということを、心配の声が上がっております。 いろいろな冷蔵施設をこれから活用していく時期が来るかと思いますけれども、この輸送費においてはどのようになっているのかということを伺いたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 スピード感を持った対応という点で申し上げると、その既存施設をフル活用していくということは大変重要でございます。このため、今回の政策パッケージにおきましても、ホタテ等の一時買取り、保管支援の中に、買い取られたホタテを保管する際の費用を保管場所までの輸送費も含めて支援するということとしているところでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 もう輸送費もしっかり見るということは安心につながるかと思います。是非よろしくお願い申し上げます。 四年物のホタテをフルに水揚げをしたいという気持ちを持っておられます、漁業者はですね。今回の問題で水揚げ高が少し抑制をしているということでありますけれども、そのために賃金が低くなってしまうという懸念、例年どおりの水揚げをしたいけれども、安心できないため、抑制をしている事業者に安心をして操業してほしいと考えております。この点についてどう考えているのかということをお伺いしたいと思います。 続けて、また、今回の中国の対応につきまして、アメリカでもヨーロッパでも同様にホタテの買い控えが起こっているという情報が出ております。価格下落を予想して買い控えが起こっているというような話を聞いております。 今回の「水産業を守る」政策パッケージをできるだけ速やかに具体的な形で進めていく必要があるというふうに思っておりますけれども、農水大臣のこれらの見解と決意を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げます。 今般取りまとめました政策パッケージでは、我が国水産物について、国内消費拡大に向けた国民運動を展開していくことにしており、もう御承知だと思いますが、ふるさと納税の活用、こういったようなことにも是非取り組んでいこうというふうに考えております。 また、先ほどもちょっとお答えしましたが、一部の国なり地域の輸入規制強化により大きな需要先を失うホタテ等について、国内需給の影響を防ぐとともに、特定国、地域依存を分散するということで、東南アジア、インドネシアだとかそういったところへの分散、あるいは米国へのシフト、こういったようなことを先ほど申し上げました三百億円基金の別枠として予備費を手当てしておりますので、これらを活用しながら一時買取り、保管を着実に進めるということが必要だというふうに思ってございます。 さらに、輸出先の多様化を図るためには、アメリカ、東南アジア等において、飲食店フェアによる海外市場開拓、あるいは商談会やバイヤー招聘によるビジネスマッチング、これについても力を強めていかなけりゃいけないというふうに思っておりますが、こうした対策によりまして生産者が安心して継続していただけるように、これも関係省庁と連携してパッケージを先ほど来御指摘がありますように速やかに実行していくというのが非常に肝要になってくると思っておりますので、そういったのを総動員しながら、水産事業者に寄り添った対策の実施に万全を期してまいりたいと思っております。
○下野六太君 以上で終わります。ありがとうございました。
○猪瀬直樹君 日本維新の会、猪瀬直樹です。 八月二十四日、長年の懸案だったALPS処理水の海洋放出が開始された。 早速、資料一、見てください。 人及び環境に対して無視できるほどの放射線の影響となると、これを前提にして話を進めたいと思います。 今回のトリチウムの年間排出量は二十二兆ベクレルと。資料二、すぐ行きましょう。 もう既にこの委員会で何度か出ている資料でありますが、例えば、中国の秦山では二百十八兆ベクレル、韓国の月城では七十一兆ベクレルと。日本は、今回のトリチウムは、日本の福島のトリチウムは二十二兆ベクレルと。一応、基本的には、比較すると、まあこれはIAEAのデータですから、少ないではないかということになっています。 さて、ここからなんですが、中国、まあ中国大陸の方面から様々な、嵐のようないろんな批判が飛んでまいります。韓国もね、韓国のメディアは汚染水という言葉を使っています。それから、今、現政権ですね、日本と非常に関係はいいんですけれども、いまだにまだ汚染水という言葉を公式用語で使っています。国民感情の面を考慮してそういう言い方をしているんでしょう、処理水という言い方に変えていこうとはしているんですけどね。中国はもちろん汚染水ということでやっているわけですが。 つまり、これ情報戦ですから、どういうふうに我々が相手側に伝えるかということになりますが、経済産業省も外務省も何本か動画を作って説明をしているんですが、さて、ここで、次に三つ目の資料なんですが、これ、外務省のALPS処理水に関するアニメーション動画なんですね、これ。ここで、今たまたまこの英語版、これ中国大陸版、韓国語版と台湾版もあるんですけど、これ、英語でやっているんですね。英語なんです。字幕に中国語や韓国語が出るんです。我々、今、スマホで見ますね。そうすると、字幕なんか見えないんですよ。 ここで問題なのは、ナレーションだけ英語でやっていて、字幕を付けているということだけれども、何考えているんだということなんです。相手は誰なんだと。中国大陸や韓国じゃないかと。そしたら、韓国語のナレーション、中国語のナレーション、もっと言えば北京語のナレーション、広東語のナレーション入れたっていいんですよ。にもかかわらず、英語だけ。 これ、実は今回のこの委員会で動画でちょっとお見せしようと思ったんですけれども、何か、理事会で動画はいかぬというから、動画はいかぬって、これインターネット中継しているわけですよ。十五秒、二十秒ぐらい動画を見せて皆さんに納得していただこうと思ったんだけれども、皆さん、おうちに帰って見れば分かりますから、外務省にクリックして。たった一分三十秒の、非常によくできていますよ、この動画は。だけれども、英語しかない。発想がそもそも何考えているんだということなんですね。 今紹介した動画も含めて、処理水の放出を開始するまでの中国や韓国に対しての、周辺国の理解を得るための広報活動、対外発信についてどのように実施してきたのか、経産大臣の西村大臣と、あと外務省、お答え願いたいです。
○委員長(吉川沙織君) まず、西村経済産業大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のALPS処理水の海洋放出についての説明でありますけれども、発信でありますが、在京の外交団、それから在京の外国メディアへのブリーフ、それから海外ニュース番組での説明、あるいは海外紙への広告掲載、そして国際会議や二国間対話の場での説明などによって処理水のこの海洋放出の安全性、必要性の解説、情報発信などを行ってきております。 そして、経産省や東京電力のホームページにおきましては、この様々な安全性に関する情報を日本語、英語だけではなく、中国語、韓国語などでも発信をしているところであります。 そして、七月四日に公表されましたIAEAの包括報告書においては、まさに先ほど来議論ありますとおり、国際安全基準に合致していることなど、その内容を含めて、IAEAからも多言語で情報発信していただいているところであります。 いずれにしましても、御指摘の点も踏まえて、関係省庁共に連携しながら、この安全性について、科学的根拠に基づいて多言語でできる限り分かりやすく、透明性高くしっかりと発信していきたいと考えています。
○委員長(吉川沙織君) 次に、外務省北川総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 我が国の取組の正確な理解が周辺国を含む全世界に広がるよう、外務省といたしましても全力で情報発信に取り組んでまいりました。 具体的には、この処理水についての情報を求める各国の市民が正確な情報にたどり着けるよう、各在外公館の公式ウェブサイトで処理水ポータルへのリンク、これは当然現地語を中心にでございますが、を掲載しております。それから、関係資料、この現地語化もできる限り進めております。正確な情報を適切に蓄積するよう努めております。 また、政策広報動画、現在、御指摘の英語に字幕のものもございますが、できる限り今後は速やかに多言語化で作成したいと考えております。ほかにも、SNS、X等での積極的な情報発信を各在外公館とも連携しながら、現地語化を含めながら関連情報の発信を強化してまいりたいと考えております。
○猪瀬直樹君 そもそも、情報発信の意味を根本的に履き違えているんですよ。コンテンツを作って自分のところのホームページに見に来いと言っているんですよ。何を考えているんですか。出前で行かなきゃ駄目でしょう。 そして、情報発信というのは、単にその公式的なところのみ発信するんじゃなくて、様々な形で発信できるような体制を組むということなんですね。伝えるべき相手にリーチしなければ駄目なんで、来てくださいという考え方をしているんじゃ、これ駄目なんです。 ツイッター、今Xですけれども、外務省はXの発信をしていますが、全然少ないじゃないですか。どうやったらその発信の、要するに数が増えるかって。せいぜい一万とか十万でしょう。百万ぐらい行かなきゃ駄目なんですよ、こんなの。 今回の対外発信については、もっと強化して、相手に我が国の主張がちゃんと届くようにあらゆる手段で強く働きかける、そういう意味じゃ国家戦略的な要素が必要なんで、政府全体の広報を統括する内閣官房の見解を聞きたい。磯崎官房副長官、お願いします。
○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えいたします。 ALPS処理水の海洋放出につきましては、これまで外務省、経産省中心となりまして、関係省庁が連携しながら国際社会に向けて対外発信を行っていると承知をしております。ただいまも、具体的には西村経済産業大臣、また外務省の政府参考人から答弁があったように、ALPS処理水の安全性に関する動画等のコンテンツを多言語で発信したり、在外公館等のリソース、これを使って各国、地域に応じた情報発信を実施をしております。 委員御指摘のとおり、特に周辺国に対する情報発信、これは非常に重要であるというふうに認識をしております。まさに戦略というお話、言葉にされましたけれども、関係省庁と連携をしながら戦略的な情報発信に取り組んでいるところでございます。 こうした取組等によりまして我が国の取組あるいはそのIAEAの包括的、包括報告書に対する幅広い地域の国々の支持、評価につながっていると考えておりまして、国際社会における正確な理解は確実に広がりつつあるというふうに考えております。 今後とも、政府一丸となりまして、まさに戦略的な情報発信、これを心掛けてまいりたいというふうに考えております。
○猪瀬直樹君 今回、特に中国は自分には都合の悪い情報を隠して、根拠のないデマとか偽情報に基づいて確信犯的に攻撃を仕掛けてきているわけですね。これは言わば情報戦、思想戦。今回の情報はいわゆる台湾、情報戦というのは台湾有事にも備える前哨戦とも位置付ける必要があります。 大臣、御案内のように、「昭和十六年夏の敗戦」について僕お話ししましたけれども、前に、第一次世界大戦のドイツの軍司令官のルーデンドルフは、近代戦は武力戦と国民総力結集した経済戦と外交戦と、そして敵を宣撫し攪乱する思想戦だと、こう言っているわけ、もう百年前からそういうふうに言っているわけでありまして、さらに現代は、SNSの登場によって情報戦、思想戦というのが本当の一番大きな戦場になっているんですね、これは。一方でウクライナ戦争みたいに第一次大戦のざんごう戦もやっているんですけれども、一方で全く新しい戦争が始まっていると、こういう御認識をいただきたいと思っています。 この間、松野官房長官が四月十四日に、偽情報等に対する体制の整備について言及されて、この中で外国による偽情報等の拡散への対処能力を強化するための体制を内閣官房に整備すると、こう発表しているんですけれども、今回のSNSについての中国からの偽情報の拡散で、言わばこういう情報戦について、内閣官房がどういう実施体制でやってきたのかということをもう一度、磯崎官房副長官に聞きたいんですね。
○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えをいたします。 若干経緯から御説明をさせていただきたいと思います。 元々、やはりこの偽情報に対する対応ということにつきましては、政府としても問題意識を持っておりまして、昨年十二月に策定をされました国家安全保障戦略、この中におきまして、外国による情報、偽情報等に対する情報の集約、分析、また対外発信の強化等のために新たな体制を政府内に整備する、この旨が記述をされました。 今委員から御指摘ございましたように、これを踏まえまして、四月十四日に官房長官から発表したとおり、外国による偽情報等の拡散への対処、この能力を強化するための体制を内閣官房に整備する、このことといたしました。この偽情報等に対する対外発信につきましては、内閣広報官の下で官邸国際広報室が国家安全保障局、外務省、防衛省等の関係省庁と連携をして実施するということにしております。政府としましては、この対外発信、外国からの偽情報等の収集、集約、分析、これを含む取組を内閣情報官と内閣広報官に加えまして、外政を担当いたします内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長を含めた体制において一体的に推進をしているところでございます。 このALPS処理水の海洋放出に関する偽情報の拡散への対応につきましても、内閣官房としましても、官邸ホームページ、SNS等を通じて正確な情報発信に努めるとともに、外務省、経産省においても適切に実施しているというふうに認識をいたしております。
○猪瀬直樹君 今のは資料四でちょっと説明してありますけれども、次に資料五に行きます。 西村大臣は、偽情報に対して反論したツイート、Xですね、本人の動画が改ざんされていると、そういうことを載っけたんです、このツイッターでね。ところが、これ読んでも意味分からないわけ。つまり、僕が言いたいのは、これこれこういうふうなやり方で偽情報を出しているんだよということに対して、それを正さなければいけないというふうにやらないと、例示をしないと、これを読んだら全然分かんない。 ということなんで、これ、大臣に聞きたい。つまり、こういう偽情報に対してどういうふうにやっていったらいいのか、やっているのかということを聞きたいですね。
○国務大臣(西村康稔君) これ、省内でもかなり議論をして、関係省庁とも担当は恐らくいろいろ議論をして、したんだと思いますが、まさに御指摘のように細かく書くことも一時期考えたんですが、それをやりますと、まさにこの、こうした悪意を持って加工、改ざんされた内容を詳細に政府から解説することになって、かえって関心を高めてその偽情報の拡散に加担するおそれがあるということも考えた上で、中核的なことであるこの核汚染水という言葉を、のところは例示をしたんですけれども、あとはもう余り細かいところまでは書かないという判断をしたところであります。 いずれにしても、大事なことは、偽情報であるということ、事実誤認であるということ、まさに明確に示すことによってそうした情報が流布しないようにするということが大事だと思いますので、対応に対してはいろいろプロフェッショナルの意見も聞きながら今後も対応していきたいと思いますし、今、政府全体では官房副長官から答弁ありましたけれども、経産省においてもよりアンテナを高くしながら、外部の専門家の知恵も借りながら、こうしたことに対してどう対応するか、もちろんアンテナ高く情報をしっかり取るということも含めて、いずれにしても、私どもからは科学的根拠に基づいた正確な、丁寧な情報発信続けていきたいというふうに考えております。
○猪瀬直樹君 いや、それはそうなんだけど、僕が言いたいのは、このツイッターと同じ中身が、経産省のホームページしかないのよ。だから、同じなの、ツイッターと全く。じゃなくて、そこに例えば、オレオレ詐欺だったらこういう例があるよ、こういう例が、こういう例があるよって言って分かるわけ。そういうのがないと。まあ、今度気を付けてください。 次に、ちょっと時間なくなってきたので急ぎます。 これは、ちょっと外務省の方はこれはいいや。それで、済みません、磯崎官房副長官はここで御退席いただいて結構です。
○委員長(吉川沙織君) 磯崎副長官は御退席いただいて結構でございます。
○猪瀬直樹君 次行きます。総額一千七億円に上る水産業者への支援について伺います。 ALPS処理水の海洋放出について、二〇二一年度に三百億円、それから二〇二二年度に補正予算でそれぞれ五百億円、これ八百億円の基金が積んであるんですよ。これまだ使っていないの、全然。積んであるんですよ。そこに今回何で百七億円を慌てて乗っけるんですかと。(発言する者あり)二百七億円ね、で一千七億円になるんだけどね。何で、つまり三百億円、五百億円、機動的に使えばいいわけで、ここに慌てて二百七億円乗っける必要はない。いいですか、GDP、日本、五百四十兆、五十兆ぐらいですけれども、水産業のGDPって六千三百億円なんですよ。そこに一千七億円乗っけるんですよ。これ、おかしいでしょう。 つまり、ホタテ業者、大変ですよ。大変だけれども、何のために、じゃ、三百億円、五百億円積んできたんですか。それをすぐ発動すりゃいいだけの話でしょう。これ、明らかに選挙対策ですよ、これは。安全、安心の安心の方ばっかりに傾いているんですよ。だけど、安全対策は八百億円もう積んであるんだからできるんですよ、これは。 ということで、どうしようかね、これね。これを本当にこんなことやる必要あるのということなんですけど、先ほど安全、安心の安心が大事だとおっしゃったから、それは違うでしょうと。三百億円、五百億円、二百七億円で、幾ら積んだら済むんですか。機動的に使えばいいだけでしょう、三百億円、五百億円を。 お願いします、答弁。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、三百億円の基金と五百億円の基金を用意しておりまして、既に三百億円の基金は発動を始めております。今、いろんなところ、いろんな地域の漁連などからいろいろ相談を受けておりますので、これで機動的に対応していきたいというふうに考えております。 その上で、漁業者の安心、そして加工業者の安心のために、また、新たに、中国ではなくて日本でしっかりと加工する、そうしたことを整えるために今回二百七億円を追加をしたところでありまして、既存の三百、五百については現時点では何か積み増すことは考えておりません。今回、ホタテ事業者などの状況などを鑑みて追加をしているところであります。 いずれにしても、この予算はしっかりと機動的に対応していきたいというふうに考えております。
○猪瀬直樹君 先ほど、これまだ次の資料も、ちょっと時間がないので、資料七、八、御覧になってください。七、八、九ですね。この三百、五百の流れを説明してあります。 それで、この流れの中で、ちょっと資料九の方もちらっと見てください、これ。先ほどの事業スキームでいうと、三百億円の方は公益財団法人水産物安定供給推進機構、五百億円の方は一般社団法人漁業経営安定化推進協会と、それぞれの基金で別の団体が補助金の分配を担当しているんですが、これらの団体がどんな組織なのか、役員はどういう人物が存在しているのか。もう時間がないから僕が説明しますけれども、この資料十、この専務理事、坂井さんという方、これ年俸千二百万円で、農林水産省の統計部長をされた方の天下りです。こういうふうな業界団体を基盤にしてお配りするということですね。こんなことやっていたらしようがないでしょうと。 申し上げたいのは、風評被害にどう立ち向かっていくべきかというのが本来のテーマなんです。もちろん犠牲になる方がいてはならない。だけれども、その風評被害にどう立ち向かうというのは情報戦であって、対外的にどう攻められているからどう攻め返すかという問題であって、事後的に利益誘導型で業界団体に補助金をばらまくことじゃないんですよ。さきに述べたように、周辺国との情報戦として人材と資金を投入して対策を強化して相手の機先を制すべきなんですよね。 それが今必要な対応であるということで、時間が来ましたので終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 私は電力関連産業で働く仲間で組織する労働団体、電力総連の組織内議員でございまして、以前は東京電力労働組合の代表者でございました。東京電力の一員であった者として、東京電力福島第一原子力発電所の事故によりまして、福島県の方を始め多くの皆様に御迷惑、御負担、御心配をお掛けしていますことに深くおわびを申し上げたいと思います。 廃炉、賠償、除染、そして復興に向けて東京電力グループそして関連企業で働いている仲間の思い、そして努力を理解している一人として実直に発言をさせていただきたいと思います。 八月の二十四日にALPS処理水の海洋放出が始まりました。廃炉を安全かつ着実に前進させるためにはタンクの減量、除去は必要なことであり、関係する全ての皆様の御尽力に敬意を申し上げたいと思います。 私自身も現地に伺い、しっかりと自分の目で科学的な根拠、様々なデータ、安全対策等を確認してきました。そして、東京電力の責任者はもとより、現場で働く人たちと会い、話を聞き、一人一人の姿勢、絶対に安全を堅持するという強い信念、万が一にもヒューマンエラーを起こさないという高い緊張感とチームによるサポート体制などを確認してまいりました。モニタリングの実施体制やその方法、データの公表、そしてトラブルが発生した場合の対策についても確認し、私は万全の状態であると認識いたしました。ただし、今の状態に満足することなく、常に改良、改善を重ねていく必要があることは申し添えます。 八月二十四日午後一時頃、海洋放出を始めるスイッチを入れ、その場面がニュース等で流されました。そのときの彼らは、ALPS処理水の海洋放出という重大事に直面する緊張に加えて、この場面が国内外に広く発信されることが脳裏に浮かび、カウントダウンする声が震え、手先も震えていたそうです。現場の緊張感は極限と聞きました。ヒューマンエラーを起こさないように細心の注意を払っています。人も増員しています。また、二十四日から三日間はALPS処理水以外の廃炉作業を全て停止して、現場が混乱する可能性を排除しておりました。 海洋放出直後に中国から東京電力各所に約六千件の電話があり、電話応対で要員を取られてしまっていることは大変残念ですし、業務への支障も懸念されております。警察が警備体制を強化していただいております。警察官を増員して交代で発電所周辺の警備をしてくださっており、感謝申し上げます。 私は、現場は最大限の努力をしているし安全対策もしっかりやっていると認識しておりますが、一方で、私の主観ではなく、今回のALPS処理水の海洋放出は客観的に、科学的に問題はないのか、改めて確認をさせていただきたいと思います。 西村大臣にお尋ねいたします。 経産省を始めとする関係省庁、国内の研究機関、専門家、有識者、開発メーカー、施工企業、そして当事者である東京電力を含めて、今回のALPS処理水の海洋放出は今ある全ての知見、科学技術、施工技術が集積されているのか、つまり、科学的に、客観的にこれ以上はない、ベストを尽くしているのか、それとベストを尽くしていると言えるのか、確認させていただきたいと思います。 また、IAEAによる調査も入り、安全性レビューの包括報告書も公表されましたが、IAEAからも科学的に問題はないという評価は理解しておりますけれども、足りない点あるいは改良点などを指摘されていることがあるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) このALPS処理水の海洋放出に当たりましては、そのやり方について六年にもわたって専門家が精緻に議論して、その結果を踏まえてこのような海洋放出というやり方を取らせていただいたものであります。 その上で、トリチウム以外の放射性物質については規制基準を満たすことを、東京電力に加えて、独立した第三者機関でありますJAEA、日本原子力研究開発機構も確認をし、そしてトリチウムについても規制基準を満たすよう海水で大幅に希釈した上で海洋放出するなど、国際基準に準拠した規制基準を確実に遵守し、安全に万全を期した上で実施しているところであります。 このことについて、専門的そして客観的な立場からIAEAの専門家が複数回来日し、レビューを行い、その結果を総括した包括報告書におきまして、ALPS処理水の海洋放出は人及び環境に対して無視できるほどの放射線影響となるということが結論付けられているわけであります。 そして、その上で、この放出以降、関係機関それぞれが海水や魚のトリチウム濃度を迅速に分析し公表しております。透明性を持って全て公表してきております。その結果からは、計画どおり放出できており、安全であることが確認されているところであります。 その上で、万が一異常などを検知した場合には緊急遮断弁を閉めて放出を停止するなどの措置、この安全確保の体制も構築されております。こうした点も含めて、海洋放出関連設備の安全対策については原子力規制委員会及びIAEAの確認を受けているところであります。 御指摘のIAEAの包括報告書におきまして改善を求める内容の指摘事項はないものというふうに承知をしておりますが、IAEAは、この後、放出中も放出後も中長期にわたってレビューを実施するということでありますし、福島第一原発で常駐する、して今くれております。それを通じて安全性確保にコミットしているところであります。 いずれにしましても、こうしたIAEAのレビュー、チェックの体制も含めて、私どもとしては万全の体制で安全性を確保しながら進めているというところでございます。
○竹詰仁君 大臣、御回答ありがとうございました。 今ある知見、技術総動員、そして科学的にはベストを尽くしていると私は認識しています。そして、科学的には問題ないと改めて理解をさせていただきました。 その一方で、科学的には安全であっても、科学的根拠に基づかずに輸入規制をする国が実際に現れ、大きな打撃を受ける漁業関係者や企業があります。 水産加工会社で働く人たちから直接話を伺いました。今後の想定を含めた懸念をお聞きしました。特に中国にホタテ、ナマコなどを輸出している企業で働く人からは大きな事業機会が失われるという心配の声、また、中国国内で加工、製造をしている企業や工場にとっても大きな影響を受けることを心配していました。また、混乱への対応のために社員、従業員の負担が大きくなっているということであります。すぐにということではないかもしれませんが、混乱が長期化すれば雇用にも影響があるのではないかという心配、売上げの減少により継続的な賃上げが期待できなくなるのではないかという、こういった不安の声もいただきました。 政府は九月の五日に、先ほど来出ております緊急支援対策を決定いたしました。緊急支援が決定された後にも、関係企業で働く人から話を聞いてまいりました。政府の迅速な対応に期待したい、即実行となるようお願いしたいということでございました。 そこで、政府参考人にお尋ねいたしますが、この緊急支援対策のうち輸出先の転換対策、これは一つの例なんですけれども、この政府の役割、あるいは想定している具体的な行動を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 政策パッケージに基づき、予備費を活用して輸出先の転換対策を短期集中的に講じることとしております。具体的には、ジェトロ等を通じて飲食店や小売店における試食フェアの実施などの海外市場開拓、国内の輸出事業者と海外バイヤーをつなぐ商談会やバイヤー招聘などのビジネスマッチング、海外消費者向けのSNS情報発信などを通じたブランディングの支援などを実施してまいります。このほか、ホタテ等の一時買取り、保管を行った場合の海外も含めた新規の販路開拓を支援することとしております。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 次の質問はちょっと重複しますので飛ばさせていただいて、いずれにしても、この予備費を活用して輸出先の転換対策、そして国内加工体制の対策強化ということを理解いたしましたけれども、お金は出すが実動は民間任せとすることなく、国が民間と一緒になって考える、行動するということを期待している声が寄せられておりますので、切に要望をさせていただきたいと思います。 一方で、こうした声も聞きました。 科学的根拠に基づかない輸入規制や取引停止をしている国に対しては政府として毅然とした態度で臨んでもらいたいという声です。科学的なデータを公表し丁寧な説明に努力を続けていただき、決して安易に妥協していただきたくないという、そういった声です。誇りを持って働いている人たちにとって、商品価格が下がったり根拠なく品質を疑われるのは、働くことの尊厳が奪われることになり痛恨の極みであります。 ALPS処理に関係する技術者にも話を聞いてまいりました。今考えられる最先端の技術が詰まっている、日本の代表だと思っていると、そういった声でありました。日本の技術力も政府として堂々と説明していただきたいと思っております。 西村大臣にお伺いいたします。 今後、中国など禁輸措置をしている国あるいはこれからそうする国が出てきたときに政府は毅然とした態度で接する必要があると考えますけども、大臣の見解を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のとおりでありまして、ALPS処理水の海洋放出につきまして、我が国は、科学的根拠に基づいて、高い透明性を持ってこれまで中国や香港を含む国際社会に対して丁寧に説明をしてきてまいりました。そうした中で、中国政府、香港、マカオが日本産水産物に対する輸入規制を拡大強化したことは極めて遺憾であります。もう既に即時撤廃を求めているところでありますし、WTOにもその日本の立場、反論する文書を提出をしているところであります。 我が国のこうした取組、そしてIAEAの包括報告書に対しては、欧米、アジア、オセアニア、南米、幅広い国々の、から支持、評価を表明をいただいております。日本の真摯な取組について多くの国から理解と支持が得られているものというふうに思います。実際に私も、つい先日出張いたしましたイギリスのベイデノック・ビジネス貿易大臣あるいはトルコのボラット貿易大臣、我が国の方針を支持する発言があったところであります。 今後とも、このALPS処理水の安全性について透明性高く国際社会に発信をしていくとともに、政府一丸となって、あらゆる機会を通じて、科学的根拠のない輸入規制措置の即時撤廃、強く求めていきたいというふうに考えております。 先ほど来御指摘ありますように、多言語でしっかりと国内外、発信をしていきたいというふうに考えております。関係省庁と連携して対応したいと思います。
○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。 中国あるいは香港が輸入規制をする一方で、国内では、みんなで協力しよう、福島の海産物、農作物を買おう、食べようと、そういった大変有り難い行動も現れております。安全は科学的に確保した上で、国民に安心を与え、困難を乗り越えるのが政治の責任だと思っております。 最後に、もう一度、現場に私が伺って聞いてきた声を紹介して発言とさせていただきたいと思います。 一つ目は、テレビで毎回のごとくタンクの映像が放送されますけども、福島が依然危ないという印象を与えかねないので、きれいになった発電所を映し出してもらえるよう精いっぱい努めさせていただく、こういった現場の声です。 もう一つは、世界でも前例のない技術が必要な廃炉作業でありますが、人類の持てる技術力を信じて日々取り組んでいます、しかし、現状、作業スペースに限りがあることは今後の廃炉作業の進捗に大きく影響してくることは否めないので、処理水の早期処分、海洋放出については大変重要なことであるので真摯に取り組んでいきたいと、そういった決意の職場の人間の声を聞いてきましたので、発言とさせていただきます。 私も、後押しができるよう、これからも精いっぱい努めてまいりたいと思います。ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 政府と東京電力が漁業者、国民との約束を破って海洋放出を強行したことに断固抗議をし、海洋放出の中止を求めるものです。 八月三十一日、ふくしま復興共同センターの皆さんが海洋放出の中止を求め、そして七万筆を超える署名を政府に提出をいたしました。福島県農民連の事務局長さんは、東京電力福島第一原発事故からの十二年余り、農家の方々がどんな思いで田畑を除染し、米や野菜や果物を作り、検査をして消費者に届けてきたか、また同じ思いをしなくちゃならないのかと涙ながらに訴えました。 漁業者だけでなく、農家も事業者もなりわいを再建させるためにどれだけの努力を重ねてきたか。被害者が生活の再建のためにどれだけ苦労をしてきたか。原発事故によって避難を強いられて、同じ被害者が分断をされて、損害賠償を打ち切られ、国と東京電力の責任を認めさせるために裁判をせざるを得ないなど、被害者はこの十二年余り何重にも苦しめられてきました。更に苦しみを強いるのが海洋放出です。 資料の一を御覧ください。 二〇一五年の八月に政府と東京電力は、福島県漁連からの、漁業者、国民の理解を得られない海洋放出は絶対に行わないこと、この要望に対して、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないというふうに約束をしました。東京電力は、さらにタンクに貯留するとまで約束をしています。 東京電力に伺います。 東京電力は、関係者の理解は得られたという認識なのでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。 二〇一五年に福島県漁連様と交わした文書では、漁業関係者への丁寧な説明等必要な取組を行うことを約束しており、これまでも県漁連様には廃炉・汚染水・処理水対策の内容につきまして定期的に御報告、御説明をさせていただいてまいりました。 二〇二一年四月に政府がALPS処理水の処分に関わる政府方針を定めた以降も安全かつ慎重に作業を進め、御理解醸成活動につきましても継続して取り組んでまいりました。 当社は、ALPS処理水の海洋放出について、この度、政府が関係者からの一定の御理解が得られたと御判断されたことを大変重く受け止め、政府の方針に沿って慎重に放出を開始いたしました。 当社といたしましては、実施主体として果たすべき役割である設備運用の安全、品質の確保、迅速なモニタリングと正確な情報発信、IAEAレビュー等を通じた透明性の確保、そして何よりも風評対策、損害が発生したときの適切な賠償を廃炉の期間を通じて遂行し続けることがこの一定の理解の前提になっていると受け止めており、重い責任を感じております。 関係者の御懸念の本質は、風評被害により安心してなりわいが継続できなくなるのではないかということを御懸念されていることだと認識しております。私どもといたしましては、先ほど申し上げた取組を廃炉の期間を通じて徹底し、ALPS処理水の海洋放出が完全に完了したその先にしっかりとなりわいが継続していることをもって理解が完了したことになると考えております。 当社は、実施主体として責任と役割をしっかりと果たすべく、引き続き、廃炉が終わるそのときまで緊張感を持って一つ一つのプロセスを積み重ねる努力を継続してまいります。 福島県漁連様と当社が交わした文書の内容につきましては、引き続き、廃炉の期間を通じしっかりと遵守してまいる考えでございます。 私からは以上でございます。
○岩渕友君 私は、東京電力としてどういうふうに判断したのかというふうに聞いたんですよ。けれども、今、答えがないわけですよね。約束も守らないと。当事者でありながら判断も示さないで政府任せにしていると。これ、余りにも無責任なんですよね。それで実施主体だから責任持って取り組むんだといっても、これとても信用できないということだと思うんですよ。 これ、ますます不信が募るということになるんじゃないんですか。東京電力、いかがですか。
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。 関係者の御懸念の本質は、風評被害によりなりわいが子々孫々まで継続できなくなることだというふうに認識しております。私どもとしては、実施主体としての役割や責任を廃炉の期間を通じて徹底し、ALPS処理水の海洋放出が完全に完了したその先に子々孫々までしっかりとなりわいが継続していることをもって理解が完了したことになると考えております。 福島県漁連様と当社が交わした文書の中身につきましては、引き続き、廃炉が終わるそのときまでしっかりと遵守し、しっかりとこの役割を責任を持って果たしてまいる所存でございます。
○岩渕友君 約束の中身を勝手にねじ曲げないでほしいんですよ。 全漁連も県漁連も、海洋放出に反対であることにはいささかも変わりはないというふうにコメントを発表しているわけですよね。 同じように、岸田首相は、これ数十年の長期にわたろうとも政府が責任を持つと言っているんです。でも、約束も守れないのに、責任持つなんという言葉を信じることできないわけですよね。しかも、政府と東京電力は、国会でも約束は遵守するということを繰り返し答弁してきたんですよ。漁業者との約束だけではなくて、国民との約束を破ったということになります。最初から政府の考えは決まっている、これが民主主義かと思う、こういう怒りの声が上がっています。放出の強行は民主主義を壊すものです。 岸田首相は、海洋放出直前の八月二十日、福島第一原発の視察に行ったにもかかわらず、漁業者と会いませんでした。野村大臣は、海洋放出の後、漁業者に会いに行ったのでしょうか。私は、放出の後、自分たちは海洋放出に納得していない、子供や孫が漁業を続けられるようにしなくてはならない、こういう話を聞いてきました。 大臣は、放出を受けて、漁業者のどんな声を聞いてきたのでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、私自身、ALPS処理水の海洋放出開始後の八月二十八日に福島市で開催されました二十七回の原子力災害からの福島復興再生協議会に西村大臣共々出席をしました。その場に漁業関係者の出席はありませんでしたけれども、内堀知事を始めとする市町村長や、あるいはまた県議の皆さん、あるいはまた団体の皆さんからは、やはりこの水産物のモニタリングについての説明を、私からはモニタリングの話の説明を行いましたが、これとは別に、八月二十四日と三十一日の二回にわたり水産庁の担当者が現地に伺い、福島漁連が開催した会議に出席して漁業関係者と意見を交わしておりますし、その前も二回ほど、昨年から私も伺いまして、福島の漁連の会長さんなんかともお話合いをさせていただいたところであります。 福島の漁連の漁業者の方々には西村大臣が一番お会いされておりまして、各組合長さんや県連の会長さんなんかとお会いされましていろんな意見をお聞きいただいておるところでございます。
○岩渕友君 西村大臣が聞けばいいって話じゃないんですよ。野村大臣、自分もちゃんと聞かなくちゃ。 資料の二を御覧いただきたいんですけれども、何で聞いてほしいかというと、これ、福島県の沿岸漁業の水揚げ量は事故前の約二割、漁獲高は約四割なんです。震災前の五割以上の回復目指して、試験操業を経てようやく本格操業へと向かおうとしているんですね。こうした努力に水を差すのが海洋放出なんですよ。 西村大臣にお伺いするんですけれども、先ほども言ったとおり、全漁連も福島県漁連も反対であることはいささかも変わりないというふうにコメントしているんです。西村大臣はこれで理解が得られたという認識なのでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) まさに全漁連の坂本会長、福島県の野崎会長を始めとして漁連の皆様、本当に不安に思っておられる、そしてまさに苦渋の、苦しい胸のうちと申し上げていいのか、本当にいろんなことを組合員の皆さん方とも議論をされて、私ども、そして岸田総理と会われたんだろうというふうに思いますが、そのときの、坂本会長は、政府のこの漁業者のなりわい継続に寄り添った姿勢、この政府の姿勢と安全性を含めた対応について我々の理解は進んできていると考えているとのお話をいただきましたし、福島県漁連からは、漁業者と国、東電は復興と廃炉という共通の目標に向けて同じ方向を向いて進んでいる、したがって、約束は果たされていないが、破られたとは考えていないとのお声をいただいたところであります。 最終的に理解が完了して約束を果たし終えるのは、まさに廃炉を終えて、そしてその時点で海洋放出も終えて、漁業のなりわいが継続されていることが確認されて初めて理解は完了する、約束は果たされたという御理解であります。私どもも同じ思いでありまして、今約束を果たし続けている、そういう状況だと思います。 安全と安心の間は違う、安全と安心は違うというお言葉もいただいていますので、まさにその間を埋めるべく、今回の二百七億を追加して一千七億の予算を含めて、安全性については理解が進んできているけれども、安心はまだまだだという、そうした声に応えていくべく、漁業者の皆さんに寄り添って対応していきたいと考えておりますが、以上のようなことから一定の理解は得られているものというふうに考えて判断をしたところであります。
○岩渕友君 いささかも反対の立場に変わりないということですから、大臣も約束をねじ曲げないでほしいんですよ。 じゃ、どうして理解が得られないのかということですけれども、溶け落ちた核燃料であるデブリに触れた汚染水にはトリチウム以外の放射性物質が含まれていて、ALPSで処理しても残ったままです。実際、今あるタンクの約七割はトリチウム以外の放射性物質の濃度が排出基準を上回って残っています。東電は、放出前に二次処理をして基準値以下にするというんですけれども、それでも残っていることに変わりはないんですね。しかも、その二次処理の性能についてIAEAの報告書は評価をしていないんです。 そこで、東京電力に聞くんですけれども、現時点で毎日約九十トンの汚染水が発生をしています。今後放出する放射性物質、トリチウムだけではありません。その総量がどのぐらいになるのか、また、いつまで続くのでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。 まず、浄化が必要な水につきましては、浄化処理を確実に実施し、実際に放出する前に測定、確認用の設備においてトリチウム以外の放射性物質について確実に告示濃度比総和が一未満であることを確認いたします。その上で、ALPS処理水につきましては国の定める規制基準を満足した上で放出してまいります。 なお、規制基準を満足した上で放出管理がなされるため、放射性物質の総量は、IAEAの包括報告書が結論付けているとおり、人や環境に対し無視できるほどの放射線影響しか生じないと評価をいただいております。 今、もう一つ先生から御質問いただきました、いつまで続くのかということにつきましては、ALPS処理水の海洋放出は、二〇二一年四月の国の基本方針に基づき、一度に大量に放出するようなことはせず、トリチウムの半減期なども考慮し、廃止措置に要する期間を有効に活用しながら放出する計画としております。 具体的な放出計画につきましては、毎年度末に翌年度の放出計画を策定し、公表してまいります。 私からは以上でございます。
○岩渕友君 総量については答弁ないわけですよね。 それで、廃炉のためにデブリの取り出し不可欠だというんですけれども、一グラムもまだ取り出せていないんですよ。それで、凍土壁が十分な効果を上げていない下で、地下水が流れ込んでデブリに触れる、それを防ぐ遮水壁を設置するなど、専門家や市民団体などが提案する対策で汚染水抜本的に減らす必要がありますし、海洋放出しか方法ないかといえば、モルタル固化など固めて長期に保管するなどの方法も提案されているわけですよね。私も繰り返し求めてきました。その場所は資料三にあるようにあるんですよ。 西村大臣に聞きます、最後に。 汚染水を抜本的に減らす対策、海洋放出以外の方法を実現することこそ真剣に取り組むべきではありませんか。
○委員長(吉川沙織君) 時間来ておりますので、端的にお願いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) はい。 サブドレーンあるいは御指摘があった凍土壁などで雨水、地下水の入り込む量をかなり減らしてきているのは事実であります。これを更に減らすべく、表面が、フェーシングといいますが、コンクリートで覆って、アスファルトで覆って地下に入らないようにする、こういったことを含めて、いわゆる地下水、雨水がデブリに触れる量、汚染水の量を減らしていくこと、取り組んでいきたいと思いますし、科学の進歩はありますので、二十年、三十年のうちに何か画期的な技術が出てくるかもしれませんし、私どもとしては、基本はこれまでの経験、専門家の知見を結集して、そしてIAEAも認めてくれておりますこの海洋放出で進めてまいりたいと思いますが、不断のそうした科学技術の進化、進歩、これは見ていきたいというふうに考えております。
○岩渕友君 約束を守るということは、ちゃんと対策取るということです。 海洋放出は今すぐ中止するべきだということを求めて、質問を終わります。
○須藤元気君 こんにちは。須藤元気です。 十分一本勝負。まずは、処理水の安全性とその情報の周知についてお伺いします。 実は、私事ですが、先月からフィリピンの英語学校の校長に就任しまして、昨日までフィリピンに滞在しておりました。滞在中にALPS処理水の放出が開始され、これに関するニュースが現地で報道され、何人かの先生たちから現状や今後の影響について質問を受けました。日本とフィリピンは、距離はあるものの、海でつながっているため、同じ島国であるフィリピン人が気になるのも理解できます。 そして、昨日、日本に帰ってきたんですが、私は魚屋をやっていまして、飲み屋をやっていまして、そのお店に帰り寄って、スタッフにこの処理水放出後の仕入れ状況などを聞いてきました。豊洲市場では特に価格の大きな変動がなく、この話題について言及している業者は余り、ほとんどいなかったというふうに言っておりました。 ただ、昨日の昼間にタイ人と台湾人のお客さんが私のお店に来て魚を購入する際、福島のお魚を扱っていますかと尋ねられたそうです。この出来事からも分かるように、この外国人に対してですが、この処理水の安全性がしっかり周知されていないんではないかなというふうに感じました。 処理水の放出は、第一原発の廃止が完了する三十年後まで続くと想定されています。水産庁は、処理水の海洋放出前から迅速な検査を実施し、水産物のトリチウム検査の結果を公表していますが、まだ安全性について不安を感じている人々もいます。こうした人々、特に外国人ですね、そういった人に対して政府はどのようなデータをもって処理水放出の安全性を説明し、その情報をきちんと伝えていく予定なんでしょうか。既に猪瀬議員とかから同じような質問をされていますが、更に一歩踏み込んだ、特に外国の一般市民に対する具体的戦略とかあれば教えてください。
○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。 外務省といたしましては、この我が国の取組の正確な理解が全世界で、また各国の方々に広がるよう、これまでも全力で取り組んでまいりました。 具体的には、処理水についての正確な情報が各国の市民の方々に行き渡るよう、分かりやすい画像、映像、具体的なデータを使用し、関係資料を現地語化し、広報動画の多言語での作成等を進めております。これらは、各大使館、在外公館の公式ウェブサイトに処理水ポータルリンクを掲載しておりますし、さらに、X、旧ツイッターなどのSNSも活用して積極的な情報発信、拡散を心掛けております。 それから、偽情報に基づく報道等もございまして、そういったものに対しては、必要に応じて外務報道官あるいは現地の大使等による各国の新聞等に対する反論投稿も実施しております。こういった形で、誤った認識が国際社会に蔓延することを抑止しております。 こうした取組もありまして、海洋放出開始後も、G7を含めて幅広い地域の国々から、日本及びIAEAの取組を理解する旨表明していると認識しております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 正直、私はジレンマがあります。お魚、本当大好きでして、筋肉はほとんどこの魚介類でできていると言っても過言ではないんですが。あと、お魚も売っている身として、たくさんお魚を食べてもらいたい。しかし、今後三十年、毎年放出していくわけですから、現時点でもう何の問題もない、何の影響もないからと、ただ単に安全性を全面的に押し出すことにちょっとちゅうちょしています。そういったジレンマを払拭するためにも、政府には透明性を持って分かりやすく積極的にアピールをしていただければと思います。IAEAが安全だからといっても、三十年続くわけですから、信頼を裏切らないように注意深くチェックして取り組んでいただきたいと思います。 さて、そういいながらも、やっぱりこの一番理解を得やすいのは、やはりトリチウム等を完全に除去する技術が開発できればいいわけです。この技術開発について、三十年以内で開発できる可能性というものはあるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 トリチウムの分離技術でございますが、二〇一四年から一六年にかけまして経済産業省が実施をしました技術検証試験事業において複数の技術の実証試験を実施しております。その結果、直ちに実用化できる段階にある技術は確認されなかったというのが当時の結論でございます。また、IAEAも同じようにレビューをしておりまして、同様の認識を示しているところでございます。 試験実施後も、国としましては文献等の確認を通じた国内外の最新の技術動向の把握、それから、東京電力におきましても、二一年五月以降、国内外からトリチウム分離技術に関する公募を行っております。 これらによりまして技術的な進捗を不断に把握するようにしておりますけれども、現時点では、実証事業を行った当時の評価を覆すような技術的な進展は見られていないというふうに承知しております。 引き続き、トリチウム分離技術の最新の技術動向についてはアンテナ高く把握してまいりたいと思っております。
○須藤元気君 この日本の技術力を見せ付けるチャンスでもあると思いますので、気合を入れて取り組んでください。 続きまして、水産物消費による支援についてお聞きします。 中国は、原産地が日本である水産物の輸入を全面的に停止することを公表しました。中国向けに輸出されているホタテ、ナマコなどの水産物は販路を失い、関係する水産事業者や生産者等に影響が生じています。こうした中、防衛省は九月一日、中国の水産物輸入停止等を受けて、日本産水産物の消費拡大に取り組むことを発表しました。報道では、全国の自衛隊の各機関、部隊などに対して国産の水産物の積極的な消費を呼びかける事務次官通達を出し、自衛隊に支給する食事に地元水産物を積極的に活用する取組を行うようです。 以前、委員会質問で、有機農産物拡大に向けて各省庁が積極的に取り扱うべきではないかと、私、質疑したときがあります。同じように、例えばこの省庁内の食堂において処理水放出の影響を受けた産地の水産物を積極的に提供するなど、同様の取組が広がればよいと思います。 そこでお伺いしますが、防衛省のような水産物消費拡大に向けた取組はほかの省庁でも行われているのでしょうか。経済産業省、農林水産省、そして政府全体の状況についてお伺いします。
○政府参考人(片岡宏一郎君) お答えいたします。 まず、経産省の取組でございます。 従来から月に一、二回、三陸・常磐ものを使用しましたお弁当の購入などを行ってきました。今般、官民連携の枠組みとして立ち上げております魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク、この取組の一環としまして、七月十五日から三陸・常磐ウィークスということで、民間も含めまして社食等の消費拡大を促して行っているところでございます。これに併せまして、経産省におきましてもお弁当等を消費する頻度を増やしまして、これまで千食を超える三陸・常磐もののお弁当の購入をいたしております。また、一昨日におきましては、省内で福島産の特産品、これを販売する復興マルシェというものを開催しまして、行列もできておりますけれども、八百人を超える職員が来場したところでございます。 引き続き、こうした取組を通じまして、省を挙げて国内の水産物をおいしくいただこうという機運を広げてまいりたい、このように考えてございます。
○国務大臣(野村哲郎君) 防衛省のお話は今朝衆議院でも私させていただきまして、浜田防衛大臣からの指示もあって、防衛省の各基地等でこの三陸ものの、特に日本のお魚の消費を拡大しようということで自衛隊の方々が食していただけるということでありますが、今朝の閣議のときに私は各省庁にお願いしました。それは、防衛省の話もしましたし、それから、各省庁食堂を持っておりますから、あそこで、今さっき御提案のように各省庁も三陸の魚を是非とも賞味してくれと、消費してくれということのお願いもしたところでありまして、各省庁全体で取り組んでいただけるものと確信しております。
○須藤元気君 国民がこの政治、行政に対する信頼どれぐらい持っているか分かりませんが、国民が政府の発言やデータを信頼するためには実際の成果を示すことが重要だと思います。私も格闘技やっていましたけれども、技を教えるときに、実際に掛けてその技で勝っている姿見せると、そうすると生徒とか後輩たち、みんなまねします。やはり、この風評被害払拭するのなら、まずはこの霞が関、永田町で積極的に取り入れればいいと思いますので、是非御検討お願いします。 ありがとうございます。
○寺田静君 秋田県の寺田と申します。よろしくお願いいたします。 私からも、冒頭、十二年半の長きにわたり廃炉に向けて御尽力賜る関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。 午前中から質疑が続いておりますので、重複したところは割愛をしながら、また通告から余り逸脱をしない範囲で少し質問を変えながらお伺いをしていきたいというふうに思います。 まず初めに、先ほど来出ております支援策の実効性と課題についてお伺いします。 ALPS処理水放出の日の決定から、二十四日の放出開始、そして今日に至るまで連日のように報道は続いておりまして、支援策も次々と発表されておりますけれども、一方で実効性に疑問符が付くとの指摘もあります。中国で加工されていたものを国内でと言われても、建築資材の高騰、機械や電気代も値上がりする中、現実的なのかと。例えば、ハード面は何とかなっても、人手不足も深刻で労働者を確保するのは容易ではないという現場の声も聞かれます。 先ほど、下野委員の人手不足を解消できるような機械というものも興味深く聞かせていただきましたけれども、また、衆議院の方の午前中の質疑では、そうした機械も高いし、またそういったものを生産できる業者も限られているというようなお話もあったかと思います。 また、午前中の質疑で、その人手の募集経費も支援の対象となるというような御答弁もありましたけれども、ただ、地方の実情としては、募集しても人が集まらないというところだと思います。 こうした課題、どのように解決をしていかれるのか、まずはお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 国内加工能力の向上に向けて、水産物の輸出先国のニーズに応じ国内加工ができる体制整備に速やかに着手できるように、人材確保や機器導入への支援を行うということとしたところでございます。このうち水産加工機器の導入につきましては、通常よりも高い三分の二の補助率で支援をするということで、なるべく加工事業者の方々が取り組みやすいようにということで考えているところでございます。 また、人材活用につきましても、より有利な形での人材確保が図れるように、人材雇用への掛かり増し経費、募集経費の支援を盛り込むということはお答えをさせていただいておりますが、さらに、既存施設のフル活用につながるよう、例えば輸送費なども面倒を見て、全国各地の加工場なども活用できるようにという形で、なるべくこうしたような加工支援というものが現実化できるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 先ほどの下野委員の質問の中では、その機械への支援はあっても、その建物、機械を置く建物への支援はないんではないかというようなことで、ここへの支援も重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。 次に、福島県への支援はもちろんでありますけれども、それ以外への支援というところもお伺いをしていきたいと思います。 福島県の漁業関係者への支援が必要なのは論をまちませんけれども、福島以外からの漁業関係者からも悲鳴が上がっております。 例えば、青森県漁連の会長からは、ホタテやアワビなどの取引価格は放出以前から既に下落をしていたと、放出開始は余りにも早くて、声が出ないくらいびっくりしている。また、私の地元ですけれども、秋田県漁協の会長からは、全国的に魚介類がだぶついて魚価の低迷も想定されるというような心配の声が上がっておりましたけれども、この放出開始後、実際に県北部の漁師の方からは、今月から禁漁が明けたけれども、漁の開始前から仲買からは中国の輸入禁止の影響は確実に受けるから魚は安くなるよと言われていたし、実際に特定の魚種以外は安かったというふうにも声を聞きました。 こうした福島県以外の漁業関係者について、中国に輸出していたところへの支援は当然ですけれども、この秋田県のような、中国への輸出もしていないけれども、禁輸の影響で国内市場に魚介類があふれたことで価格が低迷したような場合、こうしたケースにも支援があるのかというところ、午前中の質疑でも業種、地域を問わず支援するという声がありましたけれども、こうしたケースも支援はあるのかということの確認が一点と。 また、処理水の放出後、漁師の方々からは漁師だけが外れくじを引かされたという声も上がっております。こうした漁師、また漁業関係者に分かりやすく、どこにどう申請をしたらと、ここは参考人の方からで構いませんけれども、どうしたら支援を受けられるのかということをここで分かりやすく御説明をお願いできればと思います。
○委員長(吉川沙織君) まず、西村経済産業大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 中国などの輸入規制措置から全国の水産業を守るために、三百億円の需要対策基金などによって、これらを機動的に実施することで支援をしていきたいと考えております。 御指摘の、中国等への輸入実績がない場合であっても、この三百億円の需要対策の基金、一定程度の価格下落等によって風評影響を確認できれば全国どの地域であっても支援対象となりますので、是非もしそういう状況になれば御活用いただければと思います。 具体的には、水産物の社員食堂などへの提供やネット販売、輸送費なども支援をしていくことにしておりますし、販売PR、直売会への、開催のそういった費用ですね、それを支援する、新商品開発など、多様な販路拡大の取組に対して支援を行うこととしております。あわせて、漁業者団体、漁連などが行う水産物の買取り、冷凍保管、こうしたものへの取組の支援も実施をすることとしております。それでもなお最終的に風評被害による損害が発生した場合には東京電力が賠償するということでございます。 いずれにしましても、関係省庁、特に水産庁と緊密に連携しながら、水産事業者あるいは加工事業者を守るこの施策をスピード感を持って迅速に実施をしてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(片岡宏一郎君) お答えいたします。 支援策を用意するだけじゃなくて、それがしっかり使われるようにということでございます。 漁業者団体におきましては、これは全漁連だけじゃなくて各漁業者団体にも説明にも参る予定にしておりますし、それから、地方自治体でございますとか、あるいはその他の団体につきましても積極的に説明に参りたいというふうに考えてございます。 それ以外にも、こうした支援措置が分かりやすくお使いいただくために、分かりやすくなるように、ホームページ等での説明も充実させてまいりたいと、このように考えてございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 賠償のその基準などが決まっていない中での決定だというような声も宮城県漁協の組合長の方からは聞かれております。 説明会千五百回実施をされ、午前中の答弁では宮城でも百五十回行われたというようなお話がありましたけれども、であれば、どうしてこうした声が上がるのかということを私自身は思うんですね。これは、過去の賠償に関してと、そのまた過去の対応への不信感があるのではないかと私自身は思っております。大臣は、被害が出れば東電に賠償させるということですけれども、また、十二月に東電から示された基本的な考え方を、これを基として政府としてしっかり指導していくということでありますけれども、過去への、この対応への不信感というのはまだ拭い難く皆さんの中にあるものであるというふうに思っています。 例えば、JAへの賠償と個人への賠償で異なる係数が用いられていたり、またそれが結果として東電が追加賠償する事態となったケースや、また、短期間での賠償を図るはずのADRでは、東電が和解の仲介案を拒否をして被災者への賠償を渋るケースが続出したとの指摘もあります。こうしたことが実際に起こってきたからこそ関係者は本当にこのしっかりとした補償が受けられるのかということを不信を抱いているんであろうというふうに思います。 こうした不信感を持たせることがないように、せっかく禁漁明けに、自分たちだけが外れくじだと、この言葉にならぬ思いをしている漁師の皆さん、また関係者の皆さんがこれ以上苦しむことがないように管理監督をしていただきたいというふうに思っております。 時間がありませんので、一つ飛ばしまして処理水の放出のところについてお伺いをしたいと思います。 放出まで三十年という見通しが報じられておりますけれども、この、ここへの道のりについては既に答弁がありましたので求めませんけれども、現在も続いているとされる原子炉建屋への地下水の流入については今後も現状のままなんでしょうか。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 地下水の流入対策、汚染水の発生抑制対策でございますけれども、これまで、雨水の浸透防止のための敷地の舗装、あるいは地下水を汚染源に近づけないための凍土壁の設置やサブドレーンによるくみ上げ、地下水のくみ上げ、こういったことを進めてまいりました。昨年度は一日当たりの汚染水の発生量が約九十立米というふうになっておりまして、対策前の二〇一四年五月と比較しますと六分の一まで低減してきております。 今後、一号機から四号機の建屋周辺の敷地舗装の範囲を拡大いたしますことと、局所的に建屋そのものに止水の工事を行いまして流入を防止すると、こういった取組も今進めてございます。こういったものを計画的に進めることで、二〇二八年度までには汚染水の発生量、一日当たり約五十から七十立米に減らしていく計画としております。
○寺田静君 時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、いわきの水産業者の方からは、今後もALPSに異常が生じたり人的ミスを起こすこともあると思うと、それにすぐ対応できるような準備やシミュレーションをしっかりと行ってほしいという要望をいただきました。どうかこうした声に応えてしっかりと管理監督を続けていっていただきたいというふうに思います。 終わります。
○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。 まずは、今回の処理水、ALPSで除去できないトリチウムについて伺ってまいりたいんですけれども、先ほども須藤委員の質問にもありましたけれども、このトリチウムの分離技術についてですけれども、二〇一八年六月に近畿大学がこのトリチウム水の分離回収及びその装置を開発したということで発表がありました。さらに、東京理科大学の安藤教授らのチームもこのトリチウムを除去する手法を開発したということで、その報道もそれぞれなされました。 こうしたトリチウムの分離技術について、先ほども御答弁の中でもいただきましたけれども、おととしの環境委員会、参議院の環境委員会でも徳永委員が質問されて、その答弁の中で、このおととしのときにもですね、いずれの技術も処理量の規模拡大等に課題があり直ちに実用可能な技術ではないと評価されていると、他方で、技術開発の進捗は引き続き注視するということ、ありました。その後およそ二年たっているわけでして、その具体的な進捗状況はどうなのかなとやはり思ってしまいます。 なぜこういうことを聞くかと申しますと、こういう技術があるにもかかわらず政府や東電はなぜ採用しなかったかという報道も実際なされておりまして、そういう報道があれば、やはりどうしても同調する声が出てきてしまいます。で、その同調の声が高まっていくと、やはりこれ国民の理解とか同意が得られなくなるというおそれも出てくると私は思います。国内はもちろんですけれども、世界の理解、同意を得ていく必要がある今ですからこそ、やっぱりこの処理水放出後の情報開示と同時に、あらゆる面で国が責任を持って取組を進めていくこと、それからそれを分かりやすくやはり伝えていくことということが重要だと思っています。 トリチウム除去技術の導入の検討状況など含めて、今後、今どういう取組を進めて、進捗状況を含めてですね、分かりやすく、大臣、説明をお願いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のトリチウムの分離技術についてでありますが、二〇一四年から一六年にかけて経済産業省が複数の技術の実証試験を実施した結果、直ちに実用化できる段階にある技術は確認されなかったという評価でありました。また、原子力に関して高い専門性を有する国際機関のIAEAも同様の認識を示しているところであります。 その後ですね、実証試験のその終了後でありますが、国として文献などの確認を通じて国内外の最新の技術動向把握を行ってきておりますし、また、東京電力におきまして、二〇二一年五月以降、国内外からトリチウム分離技術に関する公募を行っているところであります。この東京電力の公募においては、応募がありました案件のうち十件について、一次評価、二次評価を通過をし、フィージビリティースタディーに進んでいるものというふうに承知をしております。 これらによって技術的な進捗の動向を不断に把握に努めているところでありますけれども、現時点では実証事業を行った当時の評価を覆すような技術的な進展はまだ見られていないというふうに承知をしております。 この処理水については、まさに国民の皆様へ透明性高く情報を発信していくことが重要でありますので、このトリチウムの分離技術についても、八月の関係閣僚会議で取りまとめた文書におきましてフィージビリティースタディーを開始している旨を記載するなど進捗を公表しているところであります。 引き続き、東京電力とも連携しながら、このトリチウム分離技術の国内外の最新の動向を把握して、安心、安全のために、安全そして安心のために常に何ができるかということを考えていきたいというふうに思います。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 本当に国内外の技術、着々と進めていて、まだ実証試験の前だけれども進めているということ、これしっかりとやっぱり情報開示して、あらゆる面で責任持ってやっているんだということを国内外に向けて発信もお願いをしたいと思います。 政府は、風評対策などのためにこれまでも、皆さんの議論の中にもありましたけれども、八百億円の基金、そして新たに二百七億円をこの予備費から拠出するということで、また、東京電力も、禁輸措置で損害が出ればしっかりと補償、賠償すると明言をされています。 ただ、国民の中には、東電の賠償は国からの資金交付によって行われていて、その資金は東電や原子力事業者から徴収した負担金によって国庫納付されているが、これ最終的に電気料金が上がるなど国民に負担が跳ね返ってくるのではないかと心配する声、不安な思いを抱いている方も中には、私の下にも声が届いています。やはり分かりにくいこととか理解できないことというのは人は不安になるものですから、やはりここもしっかりと分かりやすく発信をしていくということが必要だと思っています。 そうした様々な懸念点、例えば燃料デブリの取り出しの見通しがはっきりとしてこない中で、本当にこの処理水放出というのが三十年で終了するのかなど、その計画の根拠ですとか賠償の条件など含めて、やはりこちらも今後更に国民が納得するような説明が必要だと思っています。 今日、午前中から午後にかけて様々議論があってお答えいただいていますけれども、最後の質問バッターでございますので、またまとめになるようなお答えを言っていただければと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、国民の皆様、様々懸念点、疑問点あると思います。透明性高く分かりやすい情報発信、情報公開を行っていくこと、これは極めて重要なことだと、御指摘のとおりだと思います。 そして、これまで何度も説明会なども繰り返してきておりますけれども、更に今後、先ほど来ございます国内外に対して多言語で、できるだけ分かりやすく、これはネットもテレビCMも、テレビ、ウェブ、新聞広告も含めて、そして現地、各国のメディアに対してなども含めて、これまで以上に力を入れて関係省庁連携してやっていきたいというふうに考えております。 その上で、ALPS処理水に関する分析した結果などは一元的に分かるような、今東京電力においてウェブサイトを設けて情報発信するように取り組んでおりますし、更に改善すべく今取り組んでいるというふうに聞いておりますので、分かりやすく一元的に情報発信、情報公開、取り組んでいきたいというふうに思います。 御指摘のありました賠償の原資となる負担金ですけれども、一義的には東電を始めとする原子力事業者が負担をするものでありまして、事業者の収支の状況等も考え、考慮しながら毎年度決定しております。仮に賠償額が膨らんだとしても直ちに料金値上げにつながるものではないというふうに考えておりますが、この辺りも含めて分かりやすく説明をしてまいりたいと思います。 いずれにしても、特に安全性について皆様方に御理解をいただけるように、透明性高く情報公開そして発信を続けていきたいというふうに考えております。
○平山佐知子君 よろしくお願いいたします。 この処理水放出を受けて中国は日本産水産物の輸入を全面的に停止したわけでございますけれども、さらに、この米中対立が今進んでいる中、日本もその米国に同調姿勢を取っていく場合、例えば中国はレアアース、特定の鉱物の輸出規制をするということも可能性としては考えられます。 過去を振り返ってみると、二〇一〇年九月に尖閣諸島中国漁船衝突事件が発生した際には、レアアースの実質的な対日禁輸措置が実施されました。そのときの教訓から、中国以外の選択肢を確保するなど供給元を多角化していくということ、それから、中国が貿易制限的措置をとるということは中国経済にもやはり負の影響が生じることなどを情報発信をしていくこと、これも求められていました。そういうことについて政府はこれまでどういう対策を講じ、また今後は重要鉱物のサプライチェーン強化についてどう取り組む方針なのか、改めて現状を見据えた上で、この日本の立ち位置、姿勢、どうしていくのかというのをはっきりするべきときが来ているのかなということも考えます。 中国の対日貿易規制措置の対象がほかの分野へも広がって日本経済に大きな影響が及ぶ可能性も考えられる今、日本の姿勢ですね、具体的な取組方針などを教えてください。
○国務大臣(西村康稔君) レアアースにまずつきましては、二〇一〇年のレアアースショックも踏まえまして、中国以外の供給源の確保、それから代替材料の開発、使用量削減などの取組を行ってまいりました。そして、あわせて、欧米と連携してWTO提訴を行った。その結果、二〇一五年に中国は輸出制限措置を撤廃して、中国からの輸入割合は、二〇一〇年の八二%から二〇二一年の六七%まで低下をしているところであります。 また、今般の中国の新たな輸入規制につきましては、科学的根拠に基づかない措置であります。全く受け入れることはできないということでありまして、中国に対しては累次にわたって即時撤廃の申入れを行っております。 その上で、一般論として申し上げれば、相互依存が高まった中で、デカップリング、完全なデカップリングは難しいですけれども、特定の一つの国に過度に依存することは大きなリスクであるということ、デリスキングということで進めていきたいと思っております。そのために、欧米始めとする同志国、有志国と、地域と連携しながらサプライチェーンの強靱化など取り組んでいきたいというふうに考えております。
○平山佐知子君 時間が来たので終わります。ありがとうございました。
○委員長(吉川沙織君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。 これにて散会いたします。 午後四時七分散会