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211回国会参議院2023/05/17

外交・安全保障に関する調査会 第6号

発言数
27
登壇者
11
会派数
7
開催日
2023/05/17

会議録

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ただいまから外交・安全保障に関する調査会を開会します。  外交・安全保障に関する調査を議題といたします。  本日は、中間報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、「21世紀の戦争と平和と解決力~新国際秩序構築~」について委員間の意見交換を行います。  本日の議事の進め方でございますが、まず、大会派順に各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。  発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようにお願いいたします。  また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、委員の発言はお一人五分程度となるように御協力お願いいたします。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、発言のある方は挙手をお願いいたします。  松川るい君。

松川るい自由民主党

○松川るい君 委員長、ありがとうございます。自由民主党の松川でございます。  本当に、まず冒頭に、今回五回にわたりまして行われました調査会、来られた講師の先生方、本当にすばらしい専門家、そしてまた見識をお持ちの有識者の方々であったと思っておりまして、これは心から、委員長と与野党の筆頭理事、そして関係者の皆様に敬意とそれから感謝を申し上げたいと思います。  その上で、今回、様々なテーマについて御議論、そしてまた意見交換、質疑があったわけでありますが、幾つか私が感じているところを申し上げたいと思っております。  大きな前提といたしまして、やはり今まで、従来あった国際協調主義というものが後退する中で、実際には現実としてはパワーポリティクスになっているこの国際情勢の中で、いかにして平和をつくるか、若しくは日本の安全を守るか、若しくはできるだけ、元に戻らないにしても、法の支配する世界に戻していくべきなのかという大きな問題意識が、各回において、それぞれのテーマは別ではありますけれども、通底していたと感じております。  その中で、まず一つ目の点としましては、やはり反撃能力を始めとする抑止の強化、これはいわゆるピュアな、狭い意味での軍事的な抑止力だけではなく、政治的な意味での、例えばより多くの同志国を集めるとかそういった形での抑止力の強化と、同時に、それと同時に、あわせて、難しい国、例えば中国であったり、今北朝鮮は対話を呼びかけていますけど、応えておりませんが、であっても、直接、難しい国だからこそ意思疎通をしていくことが大事なのであるということは何人かの先生方が指摘されてこられたことだと思いますし、その点、私も非常に同意するところであります。  また、防衛力の強化というときに、これは香田参考人であったと思いますけれども、国民が一緒に本当に戦うか、つまり支援をしてくれるのかと、その面における日本の国民意識の涵養ということが今あるのか、十分じゃないんじゃないか、そういうことだと思うんですけど、それが重要ではないかとおっしゃったことについては、私は、政治家というものがもう少し国民に対して、なぜ防衛が必要なのか、そしてまた自衛隊が前線で戦うことにならないようにしないといけないんですけど、その場合に、本当に挙げて、それが支援、応援することになるのかという点について、政治は少し努力をするべきではないかということを感じたのが一点であります。  二点目につきましては、国連のみならず、NPT体制であったり、ほかの軍縮枠組みもそうですが、やはり相当ロシアによるウクライナ侵略によって後退を余儀なくされている、要するに信用がなくなっている、事実上余り機能しなくなっているという面がありますと。その中で、国連については、私は、三人の有識者の方々が、みんなが拒否権なしの新たな枠組みをつくろうではないかという形の国連改革を提唱されていたことには、非常にある意味次の方向性として一つ注目していいのではないかというふうに思いました。  また、その軍縮に関して申し上げると、広島サミットが間近に迫っておりますので、ここはアメリカの拡大抑止に頼っている日本として、いわゆるアメリカの拡大抑止を強化するとともに、やはり究極的な核軍縮についての日本としての強い意思を改めてこの調査会からも、ちょっとタイミング的には合わないと思うんですけど、しっかり各国首脳とか世界に対して原爆の悲惨さを伝えることによって、核兵器の不使用についての新たな日本としてのコミットメント、それから発信をしていくべきだと感じました。  特に、日本はアジアの一員であります唯一のG7の国でありますので、そういう意味でも、今言ったような、被爆国であり、しかし拡大抑止に頼っている国、アジアの一国でありG7の国、そして長らくASEAN等といったそういう中小国に寄り添ってきた国として、G7とかアメリカにべったり行く、G7はいいんですけど、アメリカに追従するんじゃなくて、やはりグローバルサウスを見越したような、日本独自でならではの立場を生かした外交をしていくべきだというふうに感じております。  そして、三点目でございますけれども、これは、ここは有識者の方々三人ともみんな一致していたのである意味驚いたのですが、最後の回にやりました防衛装備移転及び防衛産業の維持強化に関するセッションにおいては、やはり現状は問題があると。つまり、日本の防衛はどの会派も含めて大事だと思っている中で、防衛産業というのが今衰退しかけていると。  それにはやはり国が全面的にてこ入れをしなければならないし、その際に、同志国であったり、それから日本と戦略的利益や考えを共有できる国に対して、防衛装備移転をすることによって防衛協力が深化する。それは日本の安全保障にとっていいことである。だから、装備移転に関してはやはりルールを、今あるちょっとほぼほぼ禁輸措置に近いようなところは変えていくべきだと。まあどこまでというところはあると思うんですけど、そこについては一致をしていたので、この調査会からの報告におきましても、しっかりと三参考人から共有して、示された見解については同意をして上げていくべきではないかと思います。  ありがとうございます。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、塩村あやか君。

塩村あやか立憲民主・社民

○塩村あやか君 立憲民主・社民の塩村です。  私の方からは、私の意見も含めて、会派を含めた意見で述べさせていただきたいというふうに思っています。  二〇一〇年代以降、国際社会ですが、中国の台頭とかロシアの復活、米国の影響力の低下とかグローバルサウスと呼ばれる新興途上国などの台頭などによりまして、本当に極めて複雑な国家間の競争の時代に入っているというふうに思います。  二〇二二年二月のロシアによるウクライナ侵略が始まり、国際平和及び安全の維持に主要な責任を持つ国連安保理の常任理事国であるロシアが明白な国際法の違反行為を行ったことは、国連を中心とする戦後の国際秩序を根幹から揺るがすものだと思います。  こうした現実を踏まえつつ、戦争終結、防止して世界に平和と安定をもたらす新たな国際秩序をどのように構築をしていくのかというのは大変重要なテーマであり、調査会の場で議論をしていくことは極めて意義があるというふうに考えています。  一年目のこの調査会、振り返ってみますと、参考人から重要な視点、提言をいただきました。  植田参考人からは、欧州の取組を参考に、戦争防止に向けて常設機構化された組織体を設置して、頻繁に対話をする機会を設けることで危機を低減させることができるという指摘がありました。例えば、自治体レベルでミニFTAみたいなものをつくって経済的相互依存関係を深化させるという方法も含めて、今後、アジア地域の紛争防止に資する取組、枠組みについて議論を深めていくのはどうかなというふうに私は思っています。  そして、ロシアによるウクライナの侵略をめぐりましては、安保理が拒否権により機能不全に陥っているというふうに批判がされています。拒否権の行使については、北岡参考人からは、二か国の常任理事国が反対しないと拒否権を行使できないようにするという案には一理ありまして、実現は困難でもトライに値するという御発言もあって、参考になりました。  このほか、例えば国連総会で解釈宣言を付すなど、紛争当事国による拒否権の行使を制限するような、国連に実効性を持たせるための改革案について議論して働きかけていくということは重要というふうに思います。  また、司法的紛争解決に向けて、国際司法裁判所、ICJですね、の強制管轄権受諾の促進、国連総会における解釈宣言等によるICJの勧告、命令の遵守義務の強化、常任理事国ではイギリスとフランスを除き加盟していないICCへの加盟拡大といったことが考えられるのではないか、これは刑事裁判所ですね、ICC、と思っています。  核のない世界に向けては、G7広島サミットの議長国となる日本として、被爆の実相を世界に発信をするとともに、日本が核兵器国と非核兵器国との橋渡しをする一環として、今後、核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバー参加をするなど、従来より踏み込んだ取組を期待したいと思います。  防衛産業の基盤の維持については、防衛装備品の国産化方針へ回帰して、適正な産業規模を調査して、国が産業政策としてその実現に取り組み、防衛装備品の輸出を緩和するというのであれば、技術流出やセキュリティークリアランスの問題についてしっかりと取り組んでいくべきだと思います。  ただし、装備品ですね、装備移転三原則の運用指針の見直しについては、殺傷能力のある装備が海外移転できるようになれば、紛争を助長してしまったりとか、平和国家日本に対する諸外国からの信頼を毀損したり、紛争地におけるNGO活動の危険性が高まるなどの懸念もありますから、そうした意見も踏まえて慎重な検討が必要と考えております。  以上で意見を終わります。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとうございます。  それでは、平木大作君。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  大変多岐にわたるテーマで行われた調査会であったと思っております。全てに言及することはできませんが、時間の許す限りで意見を述べさせていただきたいと思います。  冷戦終結後の国際秩序が、今、大きな音を立てて揺らいでおります。その一つの象徴が、国連安保理常任理事国のロシアがウクライナへの侵略を開始したことであり、私たちは今、世界が軍事力を中心とした覇権争いの時代に転じてしまうかもしれない重要な岐路に立たされております。  ロシアによる蛮行は、世界で核兵器の存在感が再び高まっているという側面も併せ持っております。核兵器の使用が現実味を帯びてきたことに加えて、一九八六年をピークに一貫して減少を続けてきた世界の核弾頭数が本年中にも増加に転じるという見通しも示されております。歯止めの利かない核軍拡競争に陥らないためにも、世界の核軍備管理、不拡散の要であるNPT体制の維持強化が必要でございます。  求心力を取り戻す上で、対立を深める核兵器国と非核兵器国との間に橋を架けることを掲げる日本の役割は極めて重要です。  非核兵器国は、NPT第六条に定めた誠実な核軍縮に取り組もうとしない核保有国への不信感を募らせています。まずは、核兵器国側がNPTへのコミットメントを強化する必要があると考えます。G7広島サミットなどの機会を活用して、核戦争に勝者はなく、また核戦争は決して戦われてはならないとした昨年一月の五核兵器国首脳の共同声明、及び、核兵器の使用又はその威嚇は許されないとした昨年十一月のG20首脳宣言の内容を再確認するよう、政府には取り組んでいただきたいと思います。  また、核兵器国が一足飛びに核の先制不使用を共同宣言するようなことは難しいにしても、次のNPTプロセスに向けて、例えばNPT上の義務を履行する非核兵器国に対して消極的安全保障を法的拘束力を持たせる形で組み込むことはできないか検討するように提案をいたします。この内容自体は、一九九五年、NPTが無期限延長の際に宣言をされた内容でもあり、合意の形成というのは十分に可能なことであるというふうにも思います。  また、核不使用の法的規範性を強化するためにも、世界九十二か国が署名し六十八か国が締結をする核兵器禁止条約に対して、日本として背を向けるべきではありません。本年十一月末に開催をされる第二回締約国会議にオブザーバー参加し、核兵器国と非核兵器国との間の橋渡しの役割を追求していただきたいと思います。  国連改革についても一言申し上げておきたいと思います。  私たちは、つい軍事大国であるロシアの動向や米中対立の激化にばかり目を奪われてしまいがちですが、インドやインドネシア、トルコといった台頭する新興国とともに新たな世界秩序の構築に取り組まなくてはなりません。  その際、最大のテーマは、やはり機能不全に陥っている安保理改革であります。参考人の方々が異口同音に指摘をされていたように、日本が目指すべきは、拒否権ではなく、安保理で行われている重要な審議に何らかの形で議論に参加し、考えを表明する機会を確保することであります。そうした立場を準常任理事国と呼ぶかどうかは別として、参加するための枠を拡大し、再選規定を緩和し、より長い任期を確保する形の安保理改革に日本は積極的に取り組むべきと考えます。  以上述べてきたような国際秩序の大きな変革期に際して、日本の安全保障体制も強化の必要性に迫られています。絶対的に安心な防衛力などなく、どこまで行っても相対的なものである以上、核兵器を保有し、軍事力を増強させる国々に取り囲まれた日本が日本の平和と安全を守るための能力構築に取り組むのは当然のことであります。  その上で、日本が戦後長きにわたって築いてきた平和国家としての立ち位置により磨きを掛ける必要があります。日本は、他国を侵略するための戦力投射能力は持たないことを内外に向かって丁寧に説明を尽くすとともに、グローバルサウスの国々などからも寄せられる信頼を基盤とした平和と安定のための外交力を一層発揮してほしいと考えております。  私からは以上です。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、では、松野明美君。

松野明美日本維新の会

○松野明美君 お疲れさまです。日本維新の会の松野明美でございます。  私自身も、この安全保障の調査会に出席をさせていただきまして、本当にたくさんのことを学ぶことができました。関係者の皆様、そして参考人の皆様方に心から感謝を申し上げます。  しみじみと、戦争が一度起こったら本当に終わることがなかなか難しいんだなということと、人の命を奪う、そして人生を奪うこの戦争は決してやってはいけないなということをつくづく感じたところでございます。  ロシアのウクライナ侵攻が現在も続いております。本当に、戦争が始まってから終わることが難しい、そして、人の命を奪ってしまうことは決してあってはいけないと思っております。また、平和と戦争は紙一重であるんだということをつくづくと再確認させていただきました。  国民の命、暮らしを守り抜くためには、やはり、今回の調査会でも確認いたしましたが、外交努力というのは本当に必要で、国と国が支え合うのは不可欠でございます。いよいよ明後日から広島G7サミットが開催されますが、是非とも、ある国が威圧を受けたとしたらG7が一生懸命、懸命に支援をしていくというような結束力をしっかりと固めてほしいと期待をしているところです。  それと同時に、防衛力強化は必要だと思いますが、その防衛費が、増額のための増税方針に対しましては反対という国民の意見がまだまだ非常に多いような状況です。我が国のGDPが増えていく中で防衛費を増やそうとするためには、やはりいろいろな無理が来るんだろうなという不安とともに、やはり国民へのしっかりした納得のいく説明はやっぱり必要なんだということを感じています。  また、我が国の最先端技術の防衛整備品の取組を進めていくのは今後の課題ではないかと思いました。将来世代を、二度と戦争が起こることのないように、そして殺し合うことがないように努めるべきではあると思います。そのためには、防衛力の整備と国際平和協力が大切なんだということをしみじみと感じました。  いろんなことを学ばせていただきました。本当にありがとうございます。  終わります。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、浜口誠君。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。  今回の外交・安全保障調査会のテーマであります「21世紀の戦争と平和と解決力~新国際秩序構築~」は、昨今の日本を取り巻く安全保障環境やロシアのウクライナ侵略が一年を超える、長期化している国際情勢を踏まえますと極めて重要な課題であると考えます。また、これまで戦争防止や軍縮・不拡散、国連改革、持続可能な防衛基盤整備の在り方をテーマにしました五回の参考人質疑も、各分野の有識者の先生から専門的かつこれまでの経験を踏まえた大変貴重で価値ある御意見をいただくことができたと思います。大変参考になりました。改めて、御出席いただき、意見を賜りました全ての参考人の皆様に感謝を申し上げたいというふうに思います。  日本を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえますと、自分の国は自分で守る、この考え方をより強固にしていくことが大変重要です。防衛だけではなくて、経済、エネルギー、食料、人材、土地取引など、総合的な安全保障に万全を期して国民と国土を守る体制を構築していくことが求められているというふうに思います。あわせて、戦後の日本が追求してきました平和主義、専守防衛といった重要な安全保障政策は堅持をしていく、このことが大変重要で必要だというふうに考えております。  また、日本を取り巻く環境の変化を踏まえまして、我が国の領土、領海、国民の生命、財産を守る観点や、集団安全保障に基づく国際的な責任を果たす観点から、国際社会からの新たな要請に対しても不断に検討をして、必要な対策を講じていくことも大変重要と考えます。  また、非核三原則は堅持をしていくべきだと考えております。ロシアのウクライナ侵略、北朝鮮によります我が国周辺への度重なるミサイル発射、中国の急速な軍備拡大、ロシアによる北方領土への新型ミサイル配備など、日本を取り巻く安全保障環境は段違いの厳しさに直面をしています。こうしたこれまでにない厳しい実態を踏まえつつ、戦争をさせないための抑止力の強化、自衛のための打撃力、反撃力は保持していくべきと考えております。  また、従来の領域であります陸海空の継戦能力の確保、抗堪性の強化を図るとともに、宇宙ですとかサイバーですとか電磁波といった新たな領域に対処できる防衛力を強化するために、増税に頼ることのない形で防衛費を増額することが必要と考えております。  とりわけ、サイバー攻撃は、新たな戦闘領域であるとともに、国民生活や社会経済活動に深刻な影響を与えることから、速やかに対策を講じていく必要があると考えます。アクティブサイバーディフェンスについての能力の整備や実施体制の整備を行うとともに、サイバー分野の対策を行うための法整備として、サイバー安全保障基本法、これは略称ですが、こういった法整備の制定を提案をしたいというふうに考えております。  また、日米防衛協力の実効性を確保するために、日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインの見直しも必要だと考えております。  最後になりますが、主要な防衛装備を自国生産できる製造基盤の強化、新規参入の促進、研究開発体制の強化など、防衛産業の活性化に取り組むということとともに、防衛産業が抱える様々なリスクを軽減、排除をして装備移転の促進を図るなど、販路の拡大にも取り組んでいくことが必要だと考えております。  今調査会で専門家の皆様からいただいた意見を踏まえた上で、ただいま申し上げた内容を意見表明とさせていただきたいと思います。  私からは以上です。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、岩渕友君。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  本調査会では、「21世紀の戦争と平和と解決力~新国際秩序構築~」をテーマに、五回の参考人質疑を行ってきました。  ロシアによるウクライナ侵略から一年余り、米中の対立があおられ不安が広がる下で、政府が安保三文書を閣議決定し、軍拡財源確保法案や軍需産業支援法案などの審議が行われる中でこの調査会が開催をされてきました。  参考人質疑を通して、日本は、憲法九条を持つ国として徹底的な外交努力で問題の解決に当たる、そのために積極的な役割を果たすことが重要だという思いを強くしています。  五年間で四十三兆円という大軍拡について、元海上自衛隊幹部の香田参考人からは、老齢化社会を迎える日本の中で、日本の経済力、技術力、社会構造を考えたときに、ちょっと度を超えているのではないか、国を守ろうとして社会の体力を奪ってしまうのではないかという指摘がありました。世論調査の結果を見ても、同じような懸念を国民の皆さんが持っているということだと思います。  外交の努力という点では、戦争をさせないために東アジアをどういう地域にしていくのか、そのために日本がどういう役割を果たしていくのかが問われています。  青山学院大学名誉教授の羽場参考人からは、日本列島が極めてアジア大陸に接近している中で、仮想敵というのが明らかに指名されながら、その最前線になっていくということは、どのような立場であっても日本国民を危機にさらすことになるので、それを果たして分かった上で受け入れられているのかというところも含めて緊急に議論していく必要があると思うという意見が述べられました。  加えて、平和をつくっていくために市民や自治体にもできることがあるということで、沖縄県の玉城知事が独自にアメリカ、中国、韓国、台湾との対話を始めていることも紹介をされました。こうした取組にも学ぶことが重要だと考えます。  あさってからG7広島サミットが開催をされます。核兵器の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを示したいということで広島での開催が決定をしました。唯一の戦争被爆国として、被爆の実相を知らせ、核兵器のない世界に向けて日本が果たす役割は大きいものがあります。  軍縮・不拡散について意見を伺った二月十五日の調査会で、核兵器をめぐる問題について質問をしました。  被爆の実相を世界に伝えるということで、広島と長崎で被爆をされた方々が重要な役割を果たしてこられました。三人の参考人の皆さんそれぞれから、被爆者だけではなくNGOも含めて大変な努力をしてこられたと、その努力は高く評価されるべき、唯一の戦争被爆国としての使命があるので大いに盛り上げてもらいたいとか、一人でも多くの人にこの問題を知ってもらう、重要性を知ってもらうことが大事とか、被爆者のいない時代が近づいていることを考えると、次世代の方々、若者も含めて、核兵器の問題は過去の問題ではなく現代の問題、今ここにある危機、我々の問題だ、支援も含めて日本政府の役割は非常に大きいといった意見が述べられました。  世界では、核兵器禁止条約への参加が広がっています。日本も条約に署名、批准をするべきです。  最後に、日本は憲法九条を持つ国として徹底的な外交努力で問題の解決に当たる、そのために積極的な役割を果たすことが重要だということを重ねて述べて、意見表明とします。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、伊波洋一君。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 今回の二十一世紀の戦争と平和の解決力という課題で多くの参考人に参加をしていただいて、いろんな御意見をいただきました。  私の関心は、今回の安保三文書がもたらす日本の流れに対しての御意見をいろいろ主に聞いたんですけれども、十年前に安倍政権が誕生して作られた最初の国家安全保障戦略を皆さん読んでいただければすぐ分かると思いますが、完全に違った戦略文書になっていまして、まさに戦争の準備、沖縄ではこの六年間、自衛隊基地が造られて、台湾有事の名の下に戦争をする準備がつくられて、十、二十近くの部隊やあるいは基地が配置されています。  それが終わった、今年三月なんですけど、その終わった時点に合わせてまた全国でその準備をするというのが今回の国家安全保障戦略並びに整備計画だと思います。そのことについて参考人にいろいろお話を聞いたわけですけれども、もはや米国は米軍として日本を守らない、そういう日米安保の中で役割分担が変わったということは、森本参考人からもお話ありました。そういう中で、シミュレーションという形で戦争のありようというのがあって、抑止力というのでずっと来ているけど、抑止力が破れるという時点を示して岸田首相はその話をしました。  で、破れたときにどうなるのか。それに備えて、今回四十三兆円の予算の一番大きな部分が、十五兆円が、その破れたときを想定したいわゆる持続性と強靱性というのに充てられて、全国の三百の自衛隊基地をこの五年間で本当に強靱化するんですね。それは、そこで戦争が起こるかもしれないという前提なんですね。  だから、私たちはやはり、今私たちがやはり目指すべきこの国土とこの日本の安全保障、まさにそういう危機感がない、全くない今の状況、ミサイルを二千発も各地域に配置して周辺諸国に狙いを定めていくという計画が進もうとしていまして、それに対して私たちはやはりもう一度外交に立ち戻るべきだと思います。  この前回の国家安全保障戦略には、ちゃんと外交はしっかり埋め込まれているんです。周辺と話をしますということも埋め込まれているんです。中国の評価もきちんとされているんです。そういう中で、私が主に聞いたのは、そのことをめぐる各参考人の御意見でした。必ずしも皆さんには分かってもらえなかったかもしれないけれども。  でも、今私たちは、やはり戦争をアシストする様々な装備の充実とかそういうための議論ではなくて、戦争を止めるため、やはり本来ならば、今、日本が進もうとしている道、この道が止められない道である可能性もあると、そういう状況に今来ていると思うんですね。そのことを是非皆さんとともにまたこれからも追求していきたいと、このように思いますし、これまでの参考人、香田参考人も含めて、森本参考人も含めてですね、同じような思いは持っているのではないかと思います。  ですから、沖縄が一方的に負担させられていましたけど、これからは全国がこのミサイルが配備され、そして全国がこの基地が強靱化され、その役割を担うということになるんだろうと思っていますので、これは各地域の問題です。そのことを一緒に考えていきたいという思いを述べて、私の意見といたします。  ありがとうございました。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  以上で各会派の一巡目の発言は終了いたしました。  他に発言のある方は挙手をお願いいたします。  羽田次郎君。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。  今回、この「21世紀の戦争と平和と解決力~新国際秩序構築~」について、五回にわたって十五名の参考人の皆様から様々な意見を伺うことができまして、大変活発な御質問等もございまして、私自身にとっても糧になるような調査会になりました。  その中で、特に二回目と三回目、二月十五日とその後の二十二日の調査会では、軍縮・不拡散について、核軍縮と、また核以外の軍縮についての議論があったんですが、それを聞いている中で、やはりなかなか、核にしてもその他の兵器に関しても不拡散を進めていくというのがそう簡単ではないんだなということを、今のロシアによるウクライナ侵攻の中でも双方が対人地雷を使ったりですとかそうしたことが続いておるということを考えますと、なかなか、本当に紛争、戦争が起こったときにこうした兵器の拡散等を妨げる、防ぐということは難しいんだなというふうに感じました。  そして、先日の国連改革、安保理改革に関しても、先ほど平木先生からもお話ありましたが、やはり準常任理事国というのを日本も目指していくべきなんだろうなというふうに思う反面、なかなか、拒否権を持ったロシア、中国がある中で日本がそうした準常任理事国になるのは難しい側面もあるんですが、そこを目指しつつ、やはり国際課題、国際協調主義の後退という話、先ほど松川先生からもありましたが、ただ、やっぱり気候変動ですとか、これから必ず枯渇していくエネルギーですとか、また、あとグローバルサウスでは人口が爆発する中でG7の各国では人口が減少していくという中でのこのパワーバランスが変わっていくこと、あとは部族間ですとか宗教間の対立というのもやはり水面下では続いておりますし、今後宇宙の開発をどのように国際的にしていくのか。  そうしたことを、国連を改革できないまでも、国連の中で様々な組織を活用しながら、やっぱり議論をとにかく国際間で、たとえほかの部分で対立していても、気候変動等は世界が共通する課題でありますので、そうしたことを軸に何とか関係性を続けて、国際協調を続けていくことを探っていくのがやはり日本としては重要なんじゃないかと思います。  やはり、他国からの武力、防衛装備品を輸入するだけではやはり日本の産業は全く育ちませんので、日本として一定の防衛産業を育てていくということは必要かとは思うんですが、ただそれを、殺傷能力のあるものを輸出することに関しては、私はやはりちょっと疑問が残る。  というのも、やはり、日本の場合は比較的政権が良くも悪くも安定している部分がありますが、他国ではそれほど政権が安定してないケースも多いので、今同志国として的確、適切な国であったとしても、それが政変によって大きく変わってしまう可能性ということも考えたときに、やはり殺傷能力というのは控えていかなければいけないだろうというふうに私は考えております。  いずれにしましても、この長期的な視点に立った外交・安全保障をこうした調査会で静かに、しかし着実に議論していくことが必要だと思いますので、今後ともしっかりとした議論、皆様としていけたらと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  それでは、高橋光男君。

高橋光男公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男でございます。  私の方からも、この度五回にわたって行われました外交・安全保障調査会において、本当に様々な、一級の参考人の皆様からすばらしい示唆に富む陳述、御説明をいただき、そして議論を深めさせていただいたことに対して、まず冒頭感謝申し上げたいと思います。  今年から始まったこの調査会において、テーマとしてこの二十一世紀の戦争と平和と解決力、そして新国際秩序構築という非常にこの大きな、壮大なテーマの下で進めることになったわけでございまして、そして、振り返ってみますと、一回目からこの四回目というのは、例えばこの戦争防止のための要件については国際法の観点等も踏まえた議論がなされました。また、軍縮・不拡散については二回にわたって核軍縮またその他兵器について議論を深め、そして国連改革についても議論したところでございます。最後に、五回目にこの防衛基盤整備の在り方ということで議論されたところでございますが。  これをちょっと整理をすると、一回目から四回目につきましては我が国として国際社会の平和のために外交的にどのように関与していくのかということを議論するテーマなのかなというふうに感じまして、一方で、五回目の防衛基盤整備につきましては、我が国としてこの自国の安全保障をどのように保つのか、また国民の生命、財産をどのようにして守っていくのかという視点でございます。  これ、それぞれ別々のテーマのように見えますけれども、やはりこの世界の平和なくして我が国の平和はないんだという観点からは、当然ながら両者は相互に関連するテーマでございますので、しっかり今後も双方から議論していく必要があろうかというふうに思います。  そこで、ちょっと大変僣越でございますけれども提案めいたことを二つ申し上げたいんですけれども、一つは、やはりこれ、三年のプロセスであるということを見越すならば、やはり二年目以降もですね、来年以降もやはりこうした両課題について双方から掘り下げていくということが大変重要だというふうに思います。  一方で、それぞれのテーマについて、これ、テーマがやはり非常に重たく深いものであるだけに、漠然と議論するだけであっても、恐らく、三年たったときにこの調査会のアウトプットって一体何なのかということをやはり見据えて今後二年目以降議論していくべきではないかなというふうに思います。特に、調査会としても政府に対して実践的かつインパクトのあるような何かアウトプットみたいなのをつくっていくのであれば、やはりそうしたことも見据えたテーマ設定、議論を含めて深めていくべきだというふうに考えます。  二点目は、その関連でございますけれども、そのためにも、特に我が国の安全保障の関連では、今回もこの防衛基盤整備ということを議論したわけでございますけれども、やはり机上の議論にとどめず、是非、今コロナも安定してきたこともありますので、予算が許す限りというか、皆様の御都合が合う限りは、この現場への視察とか、やはりこの従事者の方々との意見交換の場というようなことも、もし可能なのであれば追求していくことも私は有益ではないかというふうに思います。  そう申し上げた上で、猪口会長始め理事各位の皆様に、この一年目、初年度となるこの調査会の運営に対して心から感謝を申し上げますとともに、来年以降も議論を継続させていただくことを心から期待申し上げまして、私の発言とさせていただきます。  ありがとうございました。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) どうもありがとう。  それでは、では、松川るい君。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  もういろいろな御意見が出たところですけど、一つだけ後に出た御意見について、一つ、私、補足といいますか申し上げたいなと思うことがございまして、それは装備移転に関して、殺傷能力のある兵器というのを外に出すということについての皆様のイメージなんですね。  殺傷能力といってもいろいろありまして、今、日本の装備移転というのはもう著しく国際的な常識から外れたところに規制が掛かっていて、例えばF15のエンジンを外に整備に出しますと、整備に出して返ってくるのが、これが輸出と輸入に当たるから規制が掛かるとか、例えばフリゲート艦に付いているのを、当然フリゲート艦、これ海保の巡視船にも付いていますから、一定の武器は、これを、じゃ、フィリピンとかインドネシアに供与しようというときにその上のものをわざわざ外さないといけないとか、こういう、ちょっと一般の、普通の国からするとあり得ないような規制が掛かっているという現状があった上での議論だということは是非御理解いただきたいなと思っております。  その上で、やはり三人の専門家の先生方一致しておりましたけども、装備移転というのは別に世の中に危ない兵器をばらまくということではなくて、日本にとって同志国であったりパートナー国になるその国との防衛協力が深化すれば、より日本にとっても、地域にとっても、その国にとっても、安全な世界をつくる、地域をつくるために資するという前提があってのことだということでありますので、私は三先生方がこの最後の防衛基盤強化の中で御指摘されたことは是非この調査会でも重要な意見として取り上げていただきたいと思います。  ありがとうございます。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) 他に御発言はありますか。  それでは、水野素子君。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 ありがとうございます。  今の点につきましては、私もそのとき発言させていただいたんですけれども、輸出するための環境がまだ不十分ではないかと思うわけなんですね。  基本的には、例えばITARのような、あるいは、ロシアであっても機微技術に関しては国レベルで条約を結ばないと宇宙技術なんかは輸出絶対にできないんですね。そういったところがないままに、時々、よく技術漏えいが起きてしまう今の貿易管理令の中で、それだけで輸出していくことにおいては、第三国流出、そして、それが私たちの産業の競争力、あるいは、さらには、敵国に、敵国というか、日本にとって同盟関係がない国に渡り得るという、この環境はしっかりとつくった上でなければ危険ではないかということは申し上げておりましたので、その点も併せて御記録いただければと思います。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) ありがとう。  他に御発言はございませんか。  松川るい君。

松川るい自由民主党

○松川るい君 これを最後にしたいと思いますが、これも記録に残るからという意味で御理解いただきたいんですけど、日本は防衛装備移転のための協定というのはバイラテラルで結んでいます。なので、それはあるんですね。ないのは、水野先生も御指摘のこと、想定されているかもしれませんけど、セキュリティークリアランスなんです。  これは来年国会でやって、民間企業も適用される形でつくっていかなきゃならないと思うんですが、そこが欠けている部分だというのはそのとおりだと思いますけれども、今の視点で第三国流出の危険というのはむしろありようもないぐらい規制されているというのは、私の現状の認識であります。

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) それでは、水野素子君。

水野素子立憲民主・社民

○水野素子君 ということであれば、輸出する場合には必ず条約を結ぶということでよろしかったですか。これから輸出するときは、これから広げていくとしたら、防衛、これから広げられるという議論におきまして、その逐一、物を指定して、あるいは輸出することについて第三国流出をされないということを国レベルのアグリーメントを行うということを今おっしゃっているということですね。(発言する者あり)

猪口邦子自由民主党

○会長(猪口邦子君) いいですか。御発言があれば挙手してください。  御発言はございませんか。よろしいですか。  では、他に御発言もなければ、調査会長という立場ではございますが、私からも一言申し上げます。  まず、一年目の本調査会で貴重な御意見をお述べいただいた十五名の参考人の皆様に心から感謝申し上げたいと思います。  また、委員の皆様方におかれましても、それぞれの問題意識に基づきまして真摯かつ積極的に御質疑、御意見をいただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。  党派を超えて戦争と平和をめぐる現状と諸課題について認識を深め、建設的な議論ができたと考えております。  冷戦終結後三十年以上を経た今、これまで築かれてきた国際秩序、またそれを支える仕組み、これが脅かされている中で、どうやって戦争を防止し、平和を維持するための問題の解決力を発揮していくのか、そのための国際秩序というのはどういう形をしていくべきなのか、こういうことに向けて、委員各位の先生方からの御協力を得ながら、更に様々な角度から深めてまいりたい、議論を深めてまいりたいと存じますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。  では、以上で委員間の意見交換を終了いたします。  各委員におかれましては、貴重な御意見を述べていただき、誠にありがとうございました。  本日伺いました御意見も踏まえまして、各理事とも協議の上、中間報告書を作成してまいりたいと存じます。  それでは、本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十六分散会

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