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211回国会参議院2023/06/19

政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第7号

発言数
131
登壇者
21
会派数
9
開催日
2023/06/19

会議録

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る五月二十二日までに、大椿ゆうこ君、宮崎勝君、若林洋平君、広瀬めぐみ君及び石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として田島麻衣子君、河野義博君、大家敏志君、今井絵理子君及び梅村みずほ君が選任されました。  また、去る十六日、大家敏志君及び上野通子君が委員を辞任され、その補欠として神谷政幸君及び長谷川英晴君が選任されました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官水野敦君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構副理事長山田順一君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  今日は、去る六月九日、政府開発援助、ODA大綱が改定をされたということで、この間、当委員会でも、この問題について昨年からずっと継続的に外務大臣、林大臣と議論もさせていただいてまいりました。  今回改定が決定されたということで、この間、懸念として幾つかの重要事項について大臣とやり取りをさせていただいて、是非、改定されるのであれば、本当にあるべき姿にこの大綱を見直してほしいということで議論をさせていただいてまいりましたので、これまで継続的に議論していた主な点について、今日は改めて、大綱の改定においてどういう方向が打ち出されるのか、今後どのようにそれを担保していくのか、そういったことについて改めて大臣から確認をさせていただきたいと思いますので、今日、質問時間、全部、大綱の関係、ODAの関係で質問させていただきますので、林大臣、是非よろしくお願いをいたします。  最初に、これ昨年、突然この大綱の見直しが、外務省が言い出したわけです。過去には、大体十数年のスパンで大綱の見直しというのは行われてきた。それだけ、まあ大綱ですからね、頻繁にころころ変えるものじゃないのは当たり前なのですが、今回は僅か七年で見直しの議論が始められたということで、特にODA関係者、NGO、NPO団体の皆さんからは、なぜこのタイミングなのか、余りに拙速ではないのかという疑念、疑問が大きな声として沸き上がったわけであります。  お手元の資料の一、これちょっと抜粋なのですけれども、この二〇一五年大綱の前は二〇〇三年大綱というものでした。これも当時の自公政権の下で見直されたODA大綱で、実はそれと今回の改定された大綱と、この基本理念に関するところ、これを比較しますと、私、個人的には大きくこの我が国のODAが変質したなというのをつくづく感じるんですね。  それは、二〇一五年大綱のときに、これも私、徹底的に批判をさせていただきました。従来の我が国の伝統的な、裨益国、途上国の国民生活、貧困の撲滅やら人権の確立やら、そういった自主自立に資する、そういったODAが伝統とされていたものが、国益むき出しのODAに変質をされたのではないか、軍、軍人に対するこのODAの供与というのも非軍事目的で道を開かれてしまった、そういった懸念がずうっとこの間も議論としてありました。  改めて外務大臣にお聞きをします。  今回の大綱の見直し、私たちが本来あるべきこのODAの姿、やはりこれは、裨益国、途上国の国民の皆さんの生活の向上、貧困の撲滅、飢餓の解消、こういったことにこそ、我が国国民からの相手国側の国民の皆さんに対する支援というこのODAの姿というのは私は維持すべきではないかと思うのですが、大臣の見解を是非お願いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この開発途上国の自助努力に対する支援、これを通じた自立的発展を目指して、相手国に合ったものを共につくり上げていく姿勢、これは日本の開発協力の良き伝統でありまして、新たな大綱においても基本方針として堅持をしているところでございます。  加えて、新たな大綱では、これまでの自助努力支援や対話と協働の伝統を生かした共創、共に創るですね、共創により、途上国と日本が一緒になって新たな価値を生み出していくということを目指すこととしております。新たな社会価値を環流させて日本の成長にもつなげていくということは我が国の国益にも資するものだと考えております。  こうした開発協力のプロセスは途上国との対等なパートナーシップに基づくものであり、今、石橋委員から御指摘がありました日本国民からの応援、協力であると同時に、互いに学び合う双方向の関係を築いていくものであると考えておるところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、言葉ではそう言われるのですけれども、大臣も、当然外務大臣としても、そして一緒にこれまで国際連帯税等の取組をやらせていただいた議員としても、あの現場のODAの実態、実情を御覧になってこられたと思います。  私も、議員当選以降十三年、ODA、様々な現場も歩かせていただきました。残念ながら、我が国のODAがかえって裨益国の国民の皆さんの権利を奪ったり、権利を侵害したり、そういったことに加担をしているかのような批判を受ける、そんな現場もあちらこちらで悔しいながら見てまいりました。  大臣、今回改めて人権の尊重と、人間の安全保障、これは打ち出されているわけでありますが、であれば、やはり守るべきは、国際人権条約等に規定をされた世界で普遍的な価値たる人権がしっかりと守られなければならないし、それにしっかりと資する形の我が国ODAであるべきです。  裏返せば、仮にそういった人権をじゅうりんするような国に対しては決して我が国ODAが供与されてはならないというふうに思うのですけれども、重ねて、じゃ、今回の改定大綱においては、この基本的人権の尊重、これを確実に担保する、これはどうやってその確保が実現されるのか、何らかこれまで以上にその担保に向けた取組が書かれているのかどうか、そのことを確認させてください。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 基本的人権の尊重、これはもう全ての国の責務であります。  これまでも、我が国ODAの実施に当たっては、JICAが定めている契約書式等に児童労働、強制労働の禁止に関する規定を盛り込むなど、人権尊重に努めてきておるところでございます。また、ODA事業のこの実施中にも人権に関して事態の改善が必要と判断される場合には、速やかに相手国等に伝達するとともに、必要に応じて相手国等による適切な対応、これを求めることとしております。  新たな大綱におきましても、開発協力の適正性確保のための実施原則の一つとして、開発途上国における基本的人権の保障をめぐる状況に十分注意を払うこととしております。  今後とも、ODA事業における基本的人権の尊重のための取組、これを徹底するとともに、改善策についても不断に検討してまいりたいと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 改善策は何なんでしょうか。これも、この委員会で大臣とやり取りをいたしました。改善策、いや、もっと具体的にきちんとどうやって人権を担保するのか。とりわけ、後ほど触れますけれども、軍、軍人に対する非軍事名目、でも軍事転用が後になって分かった、後手後手に回っている外務省の実態というのも指摘をさせていただいてまいりました。  大臣、それを言うのであれば、では、人権の侵害とか、非軍事目的といいながら軍事転用されていたとか、そういった事案が明らかになった場合、若しくはその重大な懸念が散見された場合、そういうときには直ちにODA止める、若しくは停止をして徹底的に検証する、そういったビルトインの装置が必要ではないか。今回の改定大綱において、それは確保されるんでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この重大な人権侵害が起きた国でありましても、この当該国の国民生活などの経済社会状況、また人道支援のニーズに対応する必要性を含めて諸般の事情を総合的に判断する必要があるために、ODAを直ちに停止するといった方策を取ることは困難でございまして、個別具体的な判断が必要であると考えております。  いずれにいたしましても、この開発協力大綱を踏まえ、今後とも、ODA事業における基本的人権の尊重のための取組、これ徹底するとともに、先ほど申し上げましたような改善策についても不断に検討していきたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、全く不十分です。  人権がじゅうりんされているときに何が国民生活ですか。人権あっての裨益国の国民生活の安定ではないでしょうか。それが侵害されているのに、そこに、その侵害をしている当事者たる当事者国の政府やら軍やら、そういったところを裨益するようなODAをやってはいけないのではないですか。  それを言うのであれば、一旦停止すればいいじゃないですか、大臣。一旦停止をして検証して、本当にそういった人権をじゅうりんしているような当局に対するODA供与になっていないのか、そこに利権が流れていないのか、そういったことを確認して再開すればいいじゃないですか、大臣。なぜそれをやらないんですか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 人権侵害が起きた場合でも、この人道支援のニーズというのがそこでなくなるというわけではないわけでございまして、この人権侵害が起きたということをもって人道支援のニーズがあるのに止めてしまうということは必ずしも、これ個別の事情によるところだと思いますけれども、まさにそういうところを含めて諸般の事情を総合的に判断する必要があると、こういうふうに考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 判断するために一旦停止をして立ち止まるべきです。そういった事態がある、それを一概に、大臣、否定をしてしまうと、本当にそういって人権じゅうりんをしている政府当局、軍、そういったところに我が国国民からの支援が流れる、これは国際的にも批判される対象ですよ、大臣。  であれば、ちゃんとODAの当該国とのそういったいかなる事業の契約においても、そういった行為が認められた場合には一旦止めるということをきちんと契約上も担保すべきです。それをしていないから、今回のミャンマーのように、何だかんだ、やれ被害が生じる、やれ何だといってどんどんどんどんODAを続けて軍に資金を供与しているような結果になっている。国際的な批判の的になる。それが本当に我が国ODAのあるべき姿ですか、大臣。そんなこと、大臣、やりたいんですか。  それを止めるような形にできるようにしておくのが人権を尊重言うのであれば本来あるべき姿であるということは重ねて、大臣、これ大臣のリーダーシップでそれが可能なような形に今後徹底すべきです。軍、軍人に対するODAの供与、非軍事目的といいながら、これもこの間、残念ながらチェック体制が甚だ不十分であることも三月に大臣とこの委員会でやり取りをさせていただきました。  では、大臣、今回の大綱の見直しにおいて、軍、軍人に対して決して軍事転用はさせない、まさにこれこそ、させたら即刻その支援は打ち止める、これが担保されるんでしょうか。そのチェック体制に、例えば、外務省だけではなくて、それを現場で一番よく御存じのNGOや市民団体、民間団体の皆さんにそういったチェック、監視体制に直接関わっていただいて、何かあればすぐに探知できるようなそういった対応をすべきだと思いますが、大臣、それが実現されるんでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この開発協力の実施に当たりましては、この軍事的用途や国際紛争助長への使用を回避すると、いわゆる非軍事原則につきましては新たな大綱においても堅持をしておるところでございます。  引き続き、民生目的、災害救助を始めとして非軍事目的の開発協力に相手国の軍又は軍籍を有する者が関係する場合には、その実質的意義に着目して個別具体的に検討してまいります。  その上で、軍事的用途への使用回避を確保するために、案件の実施前におきまして相手国と結ぶ全ての国際約束、また実施の際に取り交わす文書に、軍事目的の使用の禁止、これを明記するとともに、相手国との間で非軍事原則の遵守の確認を徹底しまして、事後のモニタリング、そして相手国の状況確認等を徹底することによって、この適正利用の一層の確保に努めてまいりたいと思います。  まさに、このモニタリングや相手国の状況確認等を徹底するという中で、今委員があったような御指摘はしっかりと受け止めて、何ができるのかということは不断に考えてまいりたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 それが徹底されていなかった事案が、大臣、あるじゃないですか。これもここで取り上げました、資料の二、ミャンマーのは本当に残念な具体例になってしまいました。  これは、先ほどの話と合わせ技なのですが、重大な人権侵害が二年前の軍事クーデターによってミャンマーで起こっている。そして、軍が、それ以前に我が国が供与したODAによる支援、それを軍事転用してしまって、人民を虐殺するような行為のために軍を移動させている、それに転用していた。  これ、外務省、探知できなかったじゃないですか。外務省が発見したのではない。地元の住民とかそういう関係団体の皆さんから課題提起があって初めて発覚したんじゃなかったですか、大臣。こういった事案を今後絶対に許さないと、万が一こういう事態があればすぐに外務省が探知できると、その方策は何かとお聞きしているんです。  大臣、もう一度御答弁ください。これをどうやって担保するんですか。

遠藤和也外務省国際協力局長

○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。  ただいま委員の方から御指摘のございました案件についてでございますですけれども、おっしゃられるとおり、今回の事案につきましては、供与した機材の適正利用を規定した国際約束に反するものと認識しておりまして、極めて遺憾であるということをミャンマー側にも強く伝えてきたというところでございます。  で、モニタリングにつきましては、一般には、我が国が行う開発協力案件につきましては、国際約束において供与する資機材等の適正利用を定めるとともに、事後のモニタリング等によって適正性の確保に努めてきているというところは御案内のとおりでございます。  今回の案件につきましては、治安状況の悪化等によりそうした確認ができていなかったという中で、現地報道を端緒といたしまして、在ミャンマー大使館を通じて累次の事実確認を行ってきたところ、今般、不適正利用が行われたという判断に至ったというところがございます。  今後につきましては、現地における調査が難しい場合であったとしても、現地大使館から相手国の関係機関等に対しまして、定期的に資機材の利用状況の報告を求める等の方法を取りながら、可能な限り我が方としてもフォローアップに努めてまいりたいと考えておる次第でございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 甚だ心もとない御説明です。きちんとしたスキーム、そして体制、それを確実にできるような形で国会に対してきちんと説明を報告してください。国民に対する説明責任をきちんと果たしていただきたい。これは今後もしっかりとモニターチェックしていきますので、我々に対しても随時、具体的にどのような形でこういったことを絶対に起こさないということで担保できるのか、是非継続的な御報告、御説明をお願いしたいと思います。  大臣、だから、一旦こういうことになってしまうとモニターチェック極めて難しいんですよ。だから、ミャンマーに対して我々は、二年前の軍事クーデターが発生してからすぐに、ODAは一旦停止すべきだということをお願いし続けたわけです。でも、政府は止めない、外務省は止めない、継続案件は継続だといって、個別具体的な案件ですといってやり続けている。モニターできていないじゃないですか。そういうところがあるから駄目だと申し上げているんです。  だから、外務大臣、これは改めて教訓として、しっかりと今後二度とこういうことが起こらないように、やっぱりこういった人権じゅうりんが起こった際には速やかにODAを一旦止める、これができるような形のODAの対応というのを是非やっていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。  もう一つ、大臣、これも、資金面での話はこれまでもずっと大臣と議論もさせていただいてまいりました。今回の改定ODA大綱、これも今後のSDGsの更なる展開に向けても決定的に資金が不足をしている、これは国際的にも残念ながら我が国ODAの資金についても大きく減じてしまっていることも含めて。そうしますと、今後の資金面の確保は極めて懸念されるわけですが、今回、新たに政府安全保障能力強化支援、OSAが創設をされました。  ちょっとよく分からないのは、このOSA、当初は四か国ということですが、この財源、一体どこから持ってくるのか分からないのですけれども、これによってODAの資金が減ぜられるようなことにはならないという理解でよろしいのでしょうか。非ODAの非軍事とかいいながら、結局OSAに金持っていかれてしまって、そっちで安全保障がなし崩し的に広がってしまったら、そもそもの大きな変質になってしまうわけですが、このOSAとの関係において、このODAの資金、これ決して減ぜられるようなことはない、必要な資金は今後絶対に確保されるのだ、そういう理解でよろしいですか、大臣。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この政府安全保障能力強化支援、OSAでございますが、これは開発途上国の経済社会開発を主たる目的とするODAと別に、同志国の安全保障能力、抑止力の強化を目的とする新規の支援枠組みであり、ODAとは全く異なるものでございます。その上で、外務省としては、日本の外交力強化のため、ODAとOSAの双方について必要な予算を確保するということが重要だと考えております。  先週の金曜日に骨太の方針が閣議決定をされましたけれども、そこにも、新たな開発協力大綱に基づいて開発協力を効果的、戦略的かつ適正に実施していくことを踏まえ、様々な形でODAを拡充し、実施基盤の強化のための必要な努力を行うという記述、そして、OSAを戦略的に推進し、強化するという記述がなされているところでございます。  今後とも、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の堅持のための外交、これを積極的に展開をするとともに、食料、保健などの地球規模課題等への取組を進めて、途上国への関与を強化するために必要な予算をしっかりと確保してまいりたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、ここで確保していくという答弁をされたのであれば、今後、我々、その大臣のイニシアチブ、リーダーシップ、しっかりチェックしていきます。  残念ながら、その他の、今、政府、今回、異次元の少子化なるものも財源はもう先送りにしてしまっています。かえってOSAの方に財源が取られて、大事なODAの財源が枯渇をしていくようなこと、そういうことに絶対にならない、本当、大臣、これは極めて重要なポイントだと思っておりますので、大臣、ここで今答弁をいただいたこと、是非大臣の責任においてしっかり確保していただきたいということ、これは重ねてこの委員会としてウオッチしていきますのでお願いをしておきたいと思います。  その上で、先ほど来、NGO、NPOの皆さんの役割についても幾つか触れてまいりました。  これも歴史的に、日本は残念ながら、NGO、NPO、本当に現場で多くの皆さん、市民社会の皆さんが頑張っていただいているのですが、極めて弱いといいますか、財政的にも相当厳しい状況で、本当に皆さんボランティア的に頑張っていただいているのですが、大臣も欧米お詳しいので、欧米では、NGO、NPOの皆さんがどれだけ専門性持って、大規模に、豊富な資金も活用されながら、これ政府がしっかりと予算付けているんですね、NPO、NGOの皆さんに。そして、人材も、極めて優秀なドクターを持った方々がたくさんNPO、NGOでも活動されていて、NGOから政府に行ったり、政府から研究機関に行ったり、そしてまた現地の大使館で働いた後でまたNGOに戻るとか、そういった人材交流が極めて盛んに行われて、そこで大きな人材のプールができているわけです。それが日本はないんですよ、大臣、残念ながら。  今回の改定、大綱の見直しで、このNGO、NPOの皆さん、戦略的パートナーという文言があるのですけれども、ただ、戦略的パートナーといいながら、実施主体の一員として本当に企画段階から当事者として参加、参画をいただけるような、そんな担保がないとしか思えないのですけれども、大臣、本気でNGO、NPOの皆さん、市民社会の皆さんが戦略的パートナーとして、そして、先ほど申し上げたような貴重な人材、専門性の大事なODAを担う、その役割を果たしていただくのであれば、もっとODAの資金を直接的にNPO、NGOチャンネルを通じて現地の裨益国に展開していく、そういった対応も含めて抜本的な拡充が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょう、大臣のイニシアチブでやっていただけないでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この新たな大綱におきましては、NGOを始めとする市民社会、これ、戦略的パートナー、今御指摘がありましたように、戦略的パートナーとして新たに位置付けた上で、我が国の市民社会のこの能力向上、これを支援をすると、そして支援スキームの不断の改善等によって国内外の市民社会を通じて実施する開発協力を更に強化していくと、こう記載をさせていただきました。ウクライナ支援、近年のウクライナ支援見ても、NGOを始めとする市民社会の皆さんが現地のニーズに寄り添った迅速な協力を通じて世界各地の人道支援等の開発協力における存在感を増している、このことを受けた記載でございます。  NGOと外務省の間で定期協議会というのを開催しておりまして、これまでも、市民社会によるODA事業への参画の在り方、協力手法の改善等について議論を行ってきているところでございます。新たな大綱の下でも、引き続き幅広い市民社会の声を開発協力の実施に生かしていきたいと思っております。  そして、この外務省として、資金協力、それから能力強化、対話、この三点、これをNGOとの連携を強化するための柱ということでやってまいりました。まさに今委員が御指摘のあったような人材の育成、交流、これについても様々な取組を行ってきているところでございます。  国際比較をいたしますと、今委員がおっしゃったような状況、これはいろんなところで指摘をされていると、こういうふうに私も思っておりますけれども、この途上国における開発協力に関して、やはり無償と技協と有償、これを含んだ二国間と国際機関経由の、NGO経由の支援、それぞれの強みを生かして、これらを組み合わせてやはりバランスよく支援を実施していく、その中で人が育っていく、こういうことが必要であると考えております。  NGO向けのODA予算でございますが、外務省としても、この二十年間で実績は約十三倍ということに拡大してきているところでございます。新大綱の下でも、この支援スキームの不断の改善に努めながら、国内外の市民社会を通じた開発協力、これをいかに強化していくか、議論を深めてまいりたいと思っております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 大臣、十三倍って、十三倍の元々の数字どのぐらいか御存じですか。元々の数字が極めて低いから、それがちょっと増えて十三倍という数字になりますけど、先進国、欧米の国々と比較してみてくださいよ。それぞれの国のODA関係の資金がどれだけNGO、NPO経由で裨益国に届いているのか。最低レベルですよ、いまだに。  やっぱり大臣が触れられたとおりで、NGO、NPOの皆さんに役割を担っていただく、人材活躍をいただく、若い世代の皆さんがNPOで是非働きたいといって希望を持ってやっていただくためには、やっぱり二つなんですよ。資金をきちんと通していく、NPO経由で、そしてその役割をしっかりと位置付ける、ODAの企画段階からNPO、NGOの皆さんに参加、参画をいただいて、本当にパートナーとしてやっていただく、それが大事なんです。  大臣、もしまだでしたら、当事者の皆さんと話ししてください。大臣なかなか忙しいからNPO、NGOの皆さんと直接対話されていないのかもしれませんけど、今のような大臣の答弁、NPOの皆さん、そう言いませんよ。残念ながら、この十数年で、まあ政府と、外務省とNGOの皆さんとの対話の場は確かにあります、でも役割がどんどん減ぜられているという印象を持たれています。かつてはもっとNGOの発言があったんですけど、今なかなか言っても聞いてくれないと、外務省が、そういったことを僕らは聞かされています。  大臣、是非当事者の皆さんの意見聞いてください。そういったところから、どうやってNGOの皆さんにしっかりこれから本当に役割を担っていただけるのか、活躍をいただけるのか、人材の育成、それに資することができるのか、これも重ねて、大臣、しっかりと是非大臣の責任持ってやっていただきたい。僕らも幾らでも助言申し上げますので、是非我々の意見も聞いていただいて対応いただければというふうに思います。  その上で、時間がなくなってきましたので、一点、今日、JICA来ていただいておりまして、ありがとうございます。今日、理事長おいでいただきたかったのですが、御出張中ということで、残念ながら。  ODAの、今回、改定大綱があります。その中で、今日、資料の三にお付けをしているのですが、私どもも、この間、参議院ではODAの視察もあちらこちら世界各地に行かせていただいて、残念ながらこの三年間はコロナの影響もありまして派遣ができなかったのですけれども、今年久しぶりに再開しようということで話をさせていただいておりますが、現地行きますと、本当に協力隊の皆さん、青年協力隊も、そしてシニアの皆さんも、本当に現地で、時には危険な地帯でも頑張っていただいているのですが、このグラフを見ますと、改めて、この長年のスパンでいきますと、応募していただける方々の数が減ったなという、この三年間は例外にしても、やっぱり長期的なトレンドでいいますと、なかなか企業の協力も得られにくくなっているのかなというふうに思うのですが。  今回、大綱の改定に合わせて、そしてコロナが収束してきた、これからもう一度様々な形でのODAの展開というものを図っていただく、それを担っていただく大切な青年協力隊、シニア協力隊、本当に頑張っていただきたいのですが、JICAとしてどのように、こうやってもう一度皆さんに手挙げていただいて現地で頑張っていただけるような、そういう展開をお考えか、ここで是非教えていただけないでしょうか。

山田順一独立行政法人国際協力機構副理事長

○参考人(山田順一君) お答え申し上げます。  お尋ねのJICA海外協力隊への応募者数につきましては、委員御指摘のとおり、近年減少傾向にございます。二〇二〇年度はコロナ禍のため、募集、選考を中止をいたしましたし、二一年度も募集、選考を制限しました。そうしたことから、二〇二二年度は応募者の一層の減少が懸念をされました。  しかしながら、様々な普及啓発活動に取り組んだ結果、応募者数は二千名を超え、コロナ禍前の水準を維持することができたというふうに考えております。ただ、委員御指摘のとおり、近年減少傾向にありますので、今後応募者の増加を図るため、ターゲット層に応じて効果的な方法で募集広報活動を行うことが重要というふうに考えております。  具体的には、若い層を対象にしたウェブ広告、それからSNSでの発信、オンラインでの募集説明会、こういった開催に取り組んできているところでございます。  また、帰国後も協力隊での経験を生かし地方創生や多文化共生社会の実現に取り組んでいるOB、OGのネットワーキング、広報によって、帰国後の隊員にも協力していただきながら、海外での協力の魅力、それからキャリアとしての発信に努めているところでございます。  それから一方、シニア層におきましても、シニア層の協力隊の経験への発信、それからシニア世代の説明会の開催、ラジオやバス広告等の広告媒体の活用にも実施しております。  今後とも、より多くの参加者が得られるよう、引き続きJICAとして効果的な広報、帰国後の支援、強化に努めてまいりたいというふうに考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今、幾つか具体策ということでお話ありましたが、恐らく今言われたことはこれまでにもやられてきたことではないかなと思います。  それで、今のこういう状況であるとすれば、やはりこれまでとは違う、何らかより魅力ある取組をしていただかないと、なかなか手挙げていただけないのではないか、そんな懸念も思いますので、これは、我々もまたJICAの皆さんともいろいろ相談させていただきながら、どう、本当に多くの皆さんが専門性あったり貴重な御経験をお持ちだ、それを途上国に対するODAの展開に是非貢献、生かしていただける、そんな環境をつくるべく、我々も是非またいろいろ議論させていただきたいと思いますので、お取組を是非よろしくお願いしたいと思います。外務省の方でも是非積極的な対応をお願いしておきたいと思います。  あと、済みません、時間がなくなりましたので幾つか飛ばして、最後に改めて、先ほどもミャンマーの問題触れました。この委員会でも、重ねて何度となく外務大臣とやり取りをさせていただきました。大臣、もう本当に残念ながら、今この瞬間にもミャンマーで空爆が続いています。焼き討ちが続いています。多くの命が今もなお奪われています。国内避難民の数はもう百八十万、百九十万という状況になりました。  大臣、是非、この今ミャンマーについては、日本の役割は極めて大きいというのももう言うまでもありません。であれば、そういう増大する国内避難民、本当に食べるものもない、水もない、子供たちは極めて悲惨な状況に置かれている、そういった方々に何とか支援の手を伸ばし、届けていかなければならないと。国連経由で様々な支援提供していただいているのはもう分かっています。でもそれでは届かない方々にどうやって支援を届けるかをずっと問うているわけです。  だから、もうそれは国境越えの支援提供するしかないんですよ。だから、タイ国境越え、インド国境越え、そういった国境越えの支援こそ、日本がイニシアチブを取って、そして、タイ政府、インド政府の協力も仰ぎながら、この国境越えの支援で救える命、救うべき命、しっかり救っていくべきだと思いますが、大臣、是非、具体的なスキームの構築に向けて、外務省、外務大臣のイニシアチブ取っていただけないでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) ミャンマーの人道状況、今お話がありましたように悪化の一途をたどっておりまして、ミャンマー国民への人道支援が喫緊の課題であること、これはまさに認識を共有するところでございます。  我が国は、二月に発表した合計約六千三十万ドルの追加的人道支援含めまして、クーデター以降、これまでに国際機関やNGO等を経由して、直接ミャンマー国民が裨益する形で、合計、約、合計一億九百五十万ドル以上の人道支援、実施してきておるところでございます。  他方、この今お話のありましたタイなどの隣国から国境を越えてミャンマー国内にいる人々への人道支援を行うことに関しましては、この今のミャンマー情勢を踏まえますと、ミャンマー及びこの隣国双方の関係当局から活動許可を得るということは非常に困難な状況でございます。そして、無許可、要するに、許可を得ずして活動するということは、たとえ人道目的であっても、援助関係者の安全上のリスク、これが大きいと認識をしております。そのため、現時点では、隣国の領域内で支援を実施するということが適当であると考えておるところでございます。  外務省といたしまして、今の石橋委員の御指摘なども踏まえて、人道支援がそれを必要とする人々に届くということを確保すべく、ミャンマー側に安全で阻害されない人道アクセスを認めるように引き続き求めていくとともに、ミャンマー国内のみならず、タイ側の国境地帯も対象に含めるなど、具体的な人道支援の実施の在り方を不断に検討して積極的に行ってまいりたいと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 今日の持ち時間は終わりましたのでこれで終わりにさせていただきたいと思いますが、大臣、重ねて、国連経由、それは必要なんです、それはそれで。でも、それで届く人と、それでは届かない人と、それでは届かない人が今一番困難な状況に置かれている、だから、そういった方々に是非支援を届けるべく努力をしていこうじゃないかということでお話をさせていただいているわけです。  不許可でやれということではない。許可を取りましょうよ。だから、タイ政府、インド政府と、ちゃんと日本政府が責任持って、これまで余りその姿が見えないので、大臣にそのイニシアチブをお願いしているわけです。  我々もこれから、超党派の議連の協力も含めて、また政府の取組については応援はしていきたいと思いますので、是非これからも、そういった対応も含めた形で、日本国民からの支援が必要とされる方々にしっかり届く、命や人権を守る、そういったODAの姿、是非前に進めていく、それを是非お願い申し上げて、今日の質問終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。  会派に与えられた時間内で残り質問をさせていただきたいと思いますけれども、私からは、先日、北方領土問題に関わる参考人質疑をさせていただきましたので、その課題について数問質問させていただきたいと思います。  五月の十九日に行った参考人質疑で、参考人のお一人としてお越しいただきました千島歯舞諸島居住者連盟の当時理事長でありました脇さんからは、極めて短時間でしたけれども、苦しい思いのたけをお伺いをさせていただきました。  その中でまず、皆さんも御承知のとおりなんですけれども、ロシアは、千島連盟を、連盟の活動がロシアの領土保全を侵害しているとして、望ましくない団体に指定しました。その一方的指定に対し、林外務大臣は、元島民の方々の気持ちを傷つけるもので受け入れられない旨のコメントを発せられたということでありますが、そもそも私たちは、昭和三十一年日ソ共同宣言以来、日本とソ連、ロシアとの間には、北方領土という領土問題があることを前提に解決に向けた話合いを継続してきております。千島連盟は、ロシアの領土を侵害する活動を続けているわけではなく、不当に占拠された日本の領土である北方四島を取り戻すための活動を継続しているわけです。  しかし、今回の指定は、その半世紀以上の歴史的経緯を全て無視して、一方的に北方領土はロシアの領土だと宣言したに等しいものと、脇さん始め元島民、連盟の皆さんは、気持ちが傷つくとかそんな生易しいものではないと絶望の縁で激怒されていました。  そして、国会及び政府に対して、そうした誤った前提に基づく対応は一切受け入れることはできないことを強く申し入れ、その上で、早く四島返還のゴールまで結び付けるための旧に倍した外交努力をお願いしたいと強く要請をされたわけであります。この十年来の政府の対ロ外交姿勢の揺らぎにも不信を持つ連盟の皆さんの厳しい言葉が裏側にはあるのではないかというふうにも感じました。  そこで、林大臣にお伺いをしたいと思いますが、脇元理事長の御発言に対する御所見と、四島返還というゴールに向けた旧に倍する外交努力への御決意をお伺いをしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 四月の二十一日でございますが、ロシア最高検察庁は、千島連盟をいわゆる望ましくない外交NGO団体に指定する旨を発表し、その中では、千島連盟の活動はロシアの領土一体性の侵害を目的としている等の言及があると承知をしております。  今御指摘がありましたように、これまで我が国は、ロシアとの間で北方領土問題の解決を目指して平和条約交渉を行ってまいりました。そうした中、千島連盟は、長年にわたり国民世論を高めて、まさにこの日ロ政府間の平和条約交渉を支えるための運動を行ってこられました。  したがって、ロシア側の発表は極めて一方的であり、その主張は全く当たらないということでございます。四月二十四日に外交ルートを通じてこれらをロシア側に申し入れて、今般の発表は受け入れられないという旨を抗議したところでございます。この本件が、千島連盟、そして所属をされておられます元島民の方々などの活動に悪影響が出ることがあってはならず、政府として引き続き適切に対応してまいります。  北方領土は、我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土であります。政府としてのこの立場に変わりはございませんし、平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるというのが我が国の一貫した立場でございます。四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという方針を堅持していくと、この考えに変わりはないということをしっかりと申し上げておきたいと思います。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 基本姿勢を堅持して、引き続き強力に外交交渉を行っていただきたいというふうに思います。  次に、墓参の早期再開についてお伺いをしたいと思いますが、これも、脇さんからは強く要請のあったことであります。  元島民の平均年齢は八十七歳を超えておりまして、墓参や自由訪問などがロシアとの外交関係が改善してまで待つというような状況には全くないということであります。政府においては、仮にロシアとの外交関係が難しい状況のままであっても、特に停止に言及されていない墓参については何としても早期再開に向けて強い思いで交渉を進めていただきたいと思いますけれども、政府の現状認識と、そして再開に向けてどのような協議を進めていこうとお考えなのか、両名の大臣から御答弁をいただきたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 現時点で北方墓参を始めとする四島交流等事業の今後の具体的な展望について申し上げる状況にないと、大変残念でございますが、そう言わざるを得ない状況でございます。  他方、政府として、御高齢となられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという考えは変わりなく、北方墓参を始めとする事業の再開、これは今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つでございます。  この北方墓参を始めとした事業につきましては、ロシア側と相互の大使館等を通じて外交上のやり取りを行っておりますが、現時点で、ロシア側から北方墓参の再開に向けた肯定的な反応、これ得られていないところでございます。  引き続き、ロシア側に対しては、特にこの北方墓参に重点を置いて事業の再開を求めてまいりたいと考えております。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。  まずもって、御高齢になられている元島民の方々の思いに何とかお応えしたいという強い思いを絶えず抱き続けているということを申し上げたいと思います。  しかしながら、今、外務大臣も答弁されましたが、北方墓参を含む北方四島交流等事業の今後の具体的な展望については現時点では申し上げられる状況にはなく、私も就任以来、断腸の思いを抱いておりますという言葉を申し上げてまいりました。  そして、先般、六月十三日、千島連盟等の方々が岸田総理と面会をされ、北方領土問題の解決等に向けた要請をいただきましたが、その際総理からは、北方墓参を始めとした事業の再開は今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つであり、引き続きロシア側に対して、特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を求めていくといったことをお答えしたところでありまして、政府として、特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を求めていく考えであることをここで改めて申し上げたいと存じます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 いずれにしても、前回の参考人質疑の中で強く訴えられておられたのは、こういった取組を政府が常に思いの中に強いものを持って対応してほしいと、時間が経過したり、ロシアによるウクライナ侵略があって難しいからということでちゅうちょしたり、あるいは後ずさりしたりするんではなくて、是非そこは強い決意で臨んでほしいということでありましたので、改めてそのことを申し上げておきたいというふうに思います。  三つ目の質問なんですけれども、北対協融資についてであります。  今、千島連盟の正会員は二千六百名、そしてそのうち元島民は八百名ということで、二世、三世の後継者が約七割ということであります。領土返還まで更に時間を要するとなれば、運動あるいは活動を絶やさないよう後継者の育成が殊更重要になってくるわけですけれども、後継者による広報啓発活動ですとか、語り部活動の継承なども進められているということでありますけれども、この後継者の方々に一部にしか認められていない北対協融資ということについて、後継者はひとしく融資の対象となるよう制度改正を是非行ってほしいという御要請も承ったところであります。  ちょっと時間がありませんので、本当は事務方から簡単にその制度をお話をいただきたいと思いましたが、ごくごく簡単に、資料付けましたので、御説明いただけますか。

伊藤信内閣府北方対策本部審議官

○政府参考人(伊藤信君) お話のありました北対協の融資事業につきましては、元島民や北方地域周辺海域に漁業権を有していた方が置かれている特殊な地位に鑑みまして、いわゆる旧漁業権者法に基づいてこれらの方々に低利融資を行うものでございます。  本年三月末現在、融資を受ける資格のある方は六千八百七十六人でありまして、実際に貸付けを受けておられるのが二千三百十七人、貸付金の残高は約二十七億円となってございます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 これ、どういうことが問題になっているかということなんですけど、資料の裏を見ていただけますでしょうか。  御利用いただける方というところで、①、②、元居住者、それから旧漁業権を持っている方、これが基本なんですけれども、その方がお亡くなりになった、した場合、お亡くなりになった場合、後継者、承継者にその権利が移されるということなんですけど、三番のとこ見ていただきたいと思いますが、配偶者、父母、子のうちお一人のみに承継が可能ですと。これ、つまりどういうことかというと、兄弟がいた場合、どなたか一人にその権利が、一人しか権利与えられないということで、兄弟や御家族いる場合はもめ事にもなったケースがあるというようなことで、一人しか要するに権利が与えられないということなんですね。  それからもう一つは、権利が一回しか継承されないということで、高齢化しておりますので、一世の方が例えば二世にその権利を継承します。これも一人なんですけれど、これが一回きりだということで、今は二世から三世にその活動も移っているわけですけれども、三世の方にはこれは継承されないということで、結果的に、現在その融資額、事業自体は十四億円の幅があるんですけれども、融資されているのは三億三千万ということで、二三・五%。これは、一回きりしかできなくなれば、どんどんどんどんその融資の可能性というか、対象者は減るわけですよね。  そういうことなので、例えば先ほど申し上げた、兄弟であったり、あるいは継承者も二世から三世へできるように改善をしてほしいというのが要望の趣旨であります。是非大臣には前向きに検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) 御指摘の融資事業は、旧漁業権者法に基づき、北方四島の旧漁業権者、元居住者等の事業の経営とその生活の安定を図ることを目的として実施しております。本融資事業の資格対象者については、先生御承知のとおり、現行法の目的の範囲内において、過去三回にわたり議員立法により、根拠法である旧漁業権者法を改正する形で拡大されてきたところであります。  今般の御要望については、この特定の政策目的を持った本融資事業を当初の対象者である旧漁業権者等からどこまで拡大することが適切かについて、現行法の趣旨、目的との関係も含め検討する必要があると考えております。  いずれにしましても、こうした経緯などに照らし、まず立法府において引き続きしっかりと御議論をいただくことがこれから重要になるのではないかと考えております。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 分かりました。  質問はもうしませんけれど、この制度自体は、とにかく当時北方四島に住んでおられた方々が、土地ですとか家屋あるいは漁業権といった、そういう財産を持っていたわけですね。それを全部捨てて逃げてきたわけですから、その財産権の代償としてこの融資制度ができているということから考えれば、是非、先ほど大臣おっしゃった法の趣旨に基づいて、その対象者の拡大に向けて検討し、速やかな対応をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いをいたします。  先週の決算委員会の、登壇の討論で我々の柴田巧委員の方から、ODA事業の、ついて効果が発揮していない事態が続いている、この件について会計検査院の指摘があったと、これについての指摘をさせていただきましたので、その中身、更にここで具体的に聞いていきたいと思います。  この会計検査院の指摘自体は去年の秋に外務大臣に対して宛てられたものでして、ですから、事業としてはもうそれよりも少々前の事業になります。具体的に去年のこの会計検査院の指摘では二つと、トルコの小学校の改修事業、改修計画、そしてフィリピンの給水システム整備計画と、この二つについての指摘がありました。  まず初めにトルコの方なんですが、トルコは無償資金協力でトカット県というところの小学校の改修を行ったと。  これ、現地の大使館は、工事完了検査時に小学校の利用児童者数、児童の数が計画よりも減ってきているということを認識していたにもかかわらず、事業実施機関に対して事業完了後も引き続き利用状況等の確認をしていませんで、児童数の減少を理由にこの小学校は結局閉鎖されてしまったということなんです。当時の生徒が二十七人、改修後の児童数三十六人を計画していたんですが、大分それより少なくて、それから人口減少が進んでいるということで、児童がどんどんどんどん減っていってしまって小学校が閉鎖されたと、結局使われなかったということなんですね。  これに関して、元々減ることが分かっていたわけですから避けられた案件だったにも思うんですが、額としては九百八十九万円の支援ですから、ODA全体としてはそれほど大きな額ではないのかもしれませんが、やっぱりこういうことの積み重ね、そしてしっかりとやっぱり現地に貢献をするという意味からも、こういったことをなくしていくべきだと思います。  現在この小学校というのはどのようになっているのか、そして、どのようにその後いろいろ改善がされてきているのか、これについてお聞かせください。

遠藤和也外務省国際協力局長

○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。  トルコにおける小学校の改修事業につきましては、会計検査院の指摘を踏まえまして、在トルコ大使館からフォローアップを行った結果、当該小学校が所在する自治体であり、また事業実施機関でもあるところのジレ市が、改修した小学校の教室を活用しながら、この市の主要産業であるところの農業関連の講座を開催するという方向で検討が進められていたというところではございます。  しかしながら、本年二月にトルコ南東部で地震が発生をいたしまして、現在この検討が中断しておるという状況がございます。今後、ジレ市による避難者支援等が落ち着き次第、検討の再開を促してまいりたいというふうに考えております。  また、再発防止策といたしまして、草の根無償で人口減少が著しい地域に所在する小学校の改修工事等を行った際に、完了検査等により、計画よりも児童数が少ないことや事業開始前よりも児童数が減少したといったようなことを認識した場合には、事業完了後も引き続き利用状況等を確認するよう、在外公館に周知徹底したところでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 もう一件の指摘がフィリピンです。  これも草の根無償で、南コタバト州のカブロン村というところで、給水システム、水を配るシステムを整備計画したと、八百四十一万円の支援額ということです。  これも同じような話なんですが、給水システムが設置完了した後、事業実施機関提出の報告書において、給水システムに接続する水源の水量が回復していないとされていたにもかかわらず、現地大使館が事業実施機関を通じて給水状況を確認した上で、水量を回復できない原因を究明させるなどの働きかけを十分に行っていなかったということで、結局、飲み水に適した水の水量が確保されている給水スタンドが、全二十五基設置したうちの僅か三基であったということなんです。ですから、整備したけど三基しか使われていなかったと。  これも、事前に、そういった水が足りないんじゃないかと、水源が不足しているというのが分かっていた。そういった報告が上がっていたにも、このような結果になっているというのはやはり問題ではないかなというふうに思いますが、この給水システムですね、同じように、現在どうなっているのか、そして対策など反省点というのがありましたらお聞かせいただけたらと思います。

遠藤和也外務省国際協力局長

○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。  フィリピンにおける給水システム整備事業につきましては、検査院の指摘を踏まえまして在フィリピン大使館から働きかけを行った結果、事業実施機関、委員御指摘のとおりの南コタバト州でございますけれども、こちらの方が事態改善のための修理や工事を実施いたしまして、その結果として、給水スタンド二十五基全てから十分な水が出るようになっているというところでございます。  再発防止策といたしましては、草の根無償で給水スタンドを複数設置する事業を実施するに当たっては、水量が十分確保できるということを事前にしっかりと確認を行うということといたしました。また、給水スタンドから安定的に水が出ていないなどの報告を受けた場合には、実際の給水状況を確認し、事業実施機関に対して原因究明を行わせるなどの申入れを行い、事業実施機関が行う対策について適時適切に報告させるなどしてその内容を把握するよう、全ての在外公館に周知徹底したところでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 こういった形で、ODAについてはここ数年、会計検査院が同様の指摘を繰り返ししてきているわけですね。決算委員会でも何度も措置要求決議を全会一致で可決し、改善を求めてきました。  やはり、にもかかわらず、額も大きいです、件数も大きいですから、なかなか全てが満点で、百点でということにはいかないでしょうが、しっかり、やっぱり現地の大使館ももちろんありますし、事業を実施しているその機関もあります。こういったところと連携を取ることによって防げただろうと思われるところが、今回なんかも特にそうですが、ありますので、こういったことは是非なくしていただきたいというふうに思います。  そういったことから、どのように事業の進捗状況、事業後の利用状況の把握、そして課題が生じた場合の改善措置、どのように今後進めていくつもりでしょうか。

遠藤和也外務省国際協力局長

○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。  我が国の開発協力を更に実のあるものとしていくという上で、その一層の効率化や適切な実施というのは極めて重要と認識しております。  委員から御指摘のございました二件の草の根無償案件につきましては、先ほど述べたとおり、会計検査院からの指摘を真摯に受け止め、早急な改善に向け努力をしているというところでございます。  先日閣議決定をいたしました新たな開発協力大綱におきましても、個々の事業が長年にわたって相手国政府及び国民に広く認知され、事業終了後も正しく評価されるためのフォローアップを行う旨、また、いわゆるPDCAサイクルにおきまして戦略的な一貫性を確保する旨盛り込んでおるというところでございます。  今後とも、より効果的なODAの実施に努めてまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。  続いて、林大臣、お願いいたします。  グローバルサウスの質問はちょっと飛ばさせていただきまして、三番でウクライナの復興支援の質問を入れさせていただいています。ちょうどこの質問を作って通告をした後に、大臣がちょうど明日からイギリスのウクライナの復興会議に行かれるということを聞きましたので、お聞きをしたいと思います。  もちろん、ウクライナ、まだ戦闘状態が続いているわけですから、国際社会への働きかけなどをしてまずはこの戦闘をストップさせると、平和を取り戻すというのがまず第一の目的、目標だというふうには思うんですけれども、それと同時に、やはりウクライナ、大分疲弊してしまった経済だとかインフラだとか、そういった町をどう立て直していくのかと、もうこういった話もどんどんどんどん出てきております。我々日本維新の会も身を切る改革をしていて、我々国会議員団の寄附額が積み重なった分を使って、ピックアップトラックとか缶詰など一億五千万円相当というのをウクライナの方に送らせていただいたりもしました。  このように、どのように今後のこのウクライナを復興させていくのか、日常を取り戻していくのかと、こういったこともこれから非常に大事な観点ではないかと思います。また、もちろんそういったことを話し合うためにウクライナへ行かれると思うんですけれども、大臣、出発直前ということで、どのような思いを持って行かれるかをお聞かせいただけたらと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今次ロンドンで開かれますウクライナ復興会議では、ウクライナ復興に不可欠な民間企業の参画の促進、それからこれを実現するために必要な施策、そしてウクライナの改革の実施等に主な焦点が当てられる見込みでございまして、私が今委員がお話ししていただきましたようにこの会議に出席いたしまして、我が国として日本ならではの復興支援を実施していくべく、積極的に議論に貢献していく考えでございます。  我が国といたしまして、ウクライナや周辺国等に対してこれまで総額約七十六億ドルの支援を表明し、順次実施してきております。地雷対策ですとか瓦れき処理、そして電力等の基礎インフラ整備を含む生活再建、そして農業生産回復や産業振興、民主主義、ガバナンス強化等の様々な分野で復旧復興支援を進めていく考えでございます。  我が国として、ウクライナにおける経済復興、とりわけ民間投資を力強く推進するという観点から、官民が連携して取り組むように関係省庁において調整を加速するためのウクライナ経済復興推進準備会議を先月立ち上げております。今日ですが、ウクライナ復興会議を控えまして、この第二回のウクライナ経済復興推進準備会議を開催することになっております。  この会議の場も活用して、ウクライナの人々に寄り添った復興支援を検討、実施していくための議論、これを深めて、日本として可能な方途につき検討を進めるべく、外務省として積極的に関与してまいります。  また、本年のG7議長国として、冒頭お話がありましたように、一刻も早い平和の回復とそして復興の実現、これに向けまして国際社会の議論を積極的にリードしてまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 私の質問は以上といたします。  ありがとうございました。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、長谷川英晴君が委員を辞任され、その補欠として上野通子君が選任されました。     ─────────────

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 財務副大臣、いいですか。  この委員会でも、このODAの拡充についての議論がよく出て、外務省にハッパを掛ける人がたくさんいますが、外務省にハッパ掛けてもこれ意味ないんですね、予算握っているのは財務省ですから。私はその視点で、林大臣にも我々はよく陳情をしたり、林大臣も一生懸命頑張ってくれていますけど、秋野副大臣、あなたがキーマンですから。  今回の開発協力大綱の政府案で初めて、〇・三から〇・七%に拡充するということが明記されました。これ、もう概算要求間もなく決まります。年内には政府原案も決まるわけですが、これ一に財務省に懸かっているんです。どうか、秋野副大臣、〇・七%に向けて財務省も協力する、この一言を是非とも私は確認したいんですが、いかがでしょうか。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) 鈴木先生、先ほどおっしゃってくださいましたとおり、九日に閣議決定されました新しい開発協力大綱におきまして、GNI比でODAの量を〇・七%とする国際的目標を念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も十分に踏まえつつ、様々な形でODAを拡充し、開発協力の実施基盤の強化のため必要な努力を行うと、これが示されているところであります。  我が国の財政状況は、債務残高対GDP比が二五五・四%に達するなど世界最悪の水準にあり、さらに、これまでの新型コロナへの対応や累次の補正予算の編成等により一層厳しさを増している状況にありますけれども、その中でも我が国は米国、ドイツに次ぐ世界第三位のODA供与国となっておりまして、直近の一般会計ODA予算は、令和五年度予算と令和四年度補正予算を合わせて、対前年度比千九百十一億円の九千百二十四億円計上しているところであります。  極めて厳しい財政状況の中でODAが最大限に効果を発揮することができるよう、しっかりとめり張りや優先順位付けを行った上で、引き続き必要な予算確保することができるよう、毎年度の予算編成の中で検討してまいりたいと思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 秋野副大臣、あなたは非常に、根室なんかに来ても、あの根室―国後島の電信線の有形文化財登録に一汗かいてくれました。その意味からも、あなたは実行力があると私は思って質問しているんです。今の答弁だと、役人の答弁からちょっと前進したかなという気はするけれども、ちょっと副大臣としての気が入っていないと思います。  もう一回だけ聞きます。外務省が要求をします、その要求に沿って財務省としては最善を尽くす、この一言を是非ともお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょう。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) 私どもは、ODAが最大限に効果を発揮する、これは大変大切なことだと考えてございます。よって、しっかりとめり張りや優先順位を行う、これが私たちの役割でありますので、引き続き必要な予算を確保したいと考えておりますので、毎年度の予算編成の中でしっかり検討してまいりたいと思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 秋野副大臣、言えば言えるんじゃないですか。是非ともお願いします。これは日本の国益です。その観点から、是非とも財務省の協力が必要でありますから、心からお願いをする次第であります。  もう質問しませんから、どうぞお引き取り願って、委員長、結構であります。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 秋野副大臣は御退席いただいて結構です。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 ありがとうございました。  林大臣、先ほど勝部委員からも墓参の話がありました。私からもお願い申し上げます。  ウクライナ問題始まって、ロシアは、ビザなし交流はしない、平和条約交渉はしない、あわせて北方四島における日本企業の共同経済活動は認めないというのがロシア側の去年三月の発表であります。これ、墓参については含みがあるんですね。  というのは、ビザなし交流は九一年のゴルバチョフさんが来たときの提案ですから、これは今の枠組みなんですが、墓参は遡ること昭和三十九年です。オリンピックの年です、最初の東京オリンピック、一九六四年なんですよ。ここから始まっておって、一旦中断のときもありましたけれども、墓参は墓参の歴史があるんです。私は、ここは人道的配慮からも、是非とも今年は墓参をやらせていただきたいと思っているんです。  十三日、岸田総理、林大臣も同席いただきましたけど、お願いしました。元島民、もう八十七・二歳であります。人生限られております。しかも、引き揚げてきた約一万七千五百人のうち、今は三分の二が亡くなって五千二百人ちょっとなんです。人生限られている人で、この元島民が言うのが、鈴木さん、自由に島に行ければいいんです、先祖の墓をお参りできればいいんです、ふるさとを自由に行き来したいんですというのが一番の願いであります。  そういった意味でも、是非とも大臣、墓参は別だ、人道的配慮からやるんだという思いで、これは、今、日ロ関係最悪の状態でありますけれども、是非とも林大臣の私は尽力が必要だと、こう思いますが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 鈴木先生におかれましては、この間、官邸でも要望書の提出に立会いをいただきまして、本当にありがとうございました。  そのときにも少し話題になったと思いますが、今の時点でこの北方墓参を始めとする四島交流等の事業の今後の具体的な展望について申し上げる状況にないと、大変残念ですが、言わざるを得ない状況でございます。  他方、政府として、御高齢となられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという考えに変わりはなく、私といたしましても、北方墓参を始めとする事業の再開、これが今後の日ロ関係の中でも最優先事項、一つであると考えております。  こうした考えの下で、私の指示によりましてロシア側と相互の大使館等を通じまして外交上のやり取りを行ってきておりますが、現時点でロシア側から北方墓参の再開に向けた肯定的な反応は得られていないところでございます。  引き続きロシア側に対して、特に北方墓参に重点を置きまして粘り強く事業の再開を求めてまいりたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 林大臣、十月までは船も動けるんですね。十月超えると、もう天気の関係で上陸もできません。まだ時間がありますので、もう是非とも、ここは人道的な見地からも、墓参の再開、今年はやるんだということを改めて強くお願いをしておきます。  経産省の中谷副大臣、端的にお尋ねしますが、ウクライナへの軍事支援を続ける米国が砲弾の増産に必要な火薬を日本企業から調達する、こういう話がありますが、これは事実でしょうか。

中谷真一自由民主党・無所属の会経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(中谷真一君) 先生御下問の件につきましては、報道で、報道されているということは承知をしているところであります。ただ、我が省に対してそういった要請があるというところではありません。外交、防衛の窓口である外務省、防衛省にそういった打診があるかどうかということについては承知をしていないというところであります。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 確認しますけれども、副大臣、そういう話はないということでいいんですね。

中谷真一自由民主党・無所属の会経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(中谷真一君) 我が省に対してはございません。我が経済産業省に対してはございません。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 今の、中谷副大臣、中谷副大臣もこれは認証官であります。林外務大臣、今の中谷大臣の答弁でよろしゅうございますね。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 経産省を代表して副大臣がここに来られていると、こういうふうに思っておりますので、特に私の立場で何かその答弁について申し上げる立場にはないと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 林大臣も中谷副大臣も、私の思うところはですね、武器を供与すると日本も当事国になります。この点は、ロシアが極めて強い反応を既に発しておりますね。私は、殺傷兵器に受け止められるようなものは出してはいけないというのが私の考えです。  そういった意味で、今、林大臣、中谷副大臣から、そういう話がないということを聞いたのはよかったし、ここは委員の皆さん、与野党含めて、しっかり認識をいただきたいと思います。  オースティン国防長官が、あれは一日に来たんですか、日本に来たのはですね、来た後、アメリカの通信社あるいは報道機関が一斉に、いわゆるTNT、トリニトロトルエンという火薬を、これは日本に、アメリカが今、弾をウクライナに送っているから足りなくなっているから調達する必要があるんだと、そこで日本の民間企業からもらうという話があるもんですから、私はそのことを懸念しているんです。  どうか皆さん、このことはしっかりこの委員会でも共有をして、今、林大臣、中谷大臣から、そういう話はないという、この国会での答弁でありますから、重く受け止めて、これまた御認識をいただきたいと、こう思っております。  そこで、林大臣、私は、ウクライナ問題、日本が停戦の仲介の労を取るべきだと思っているんです。今、G7の国で武器を送っていない国は日本だけです。あとほかの国は全部武器を送っております、ウクライナに。インドも送っていませんね。今停戦案を出しているブラジルなんかも送っていないんです。中国も送っておりませんね。  そういった意味で、林大臣、G7の議長国が今年日本です。G20はインドですね。私は、是非とも、林大臣のときにしっかり、インド、G20と組んでですよ、議長国と組んで、グローバルサウスのまた代表国でもあるわけですから、インドは。巡り合わせとして私は停戦の労を取るべきだと、こう思うんですけれども、大臣の考えはいかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) まさにインドとは、クアッド、それから、ちょっと今のウクライナ問題と少し離れますが、国連改革のためのG4というグループを一緒につくっておりまして、また、インドのジャイシャンカル外務大臣とは、そういった会談、またバイの会談を通じてこの対話を続けておる、そういった間柄でございます。  今先生がおっしゃったように、G7の議長国とそしてG20の議長国というお互いの立場で、実はそういうことも踏まえて広島にはインドからモディ首相をお招きして来ていただいてと、こういうことでございますので、しっかりとこのG7とそしてG20の間の連携、これを図ってまいりたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 林大臣、メディアによると、ロシアが悪い、ウクライナが善だみたいな短絡的な報道が多いんです。  私は、一貫して、去年紛争が始まってから言っているのが停戦です。一にも二にも停戦だと言っているんです。  七十八年前、日本が半年早く降伏していれば、東京大空襲も、沖縄戦も、広島、長崎に核が落とされることはなかったんです。戦争で犠牲になるのはいつも子供です、女性です、お年寄りなんです。武器を送ったり資金援助すれば長引いて犠牲者が増えるんですよ。  大臣がウクライナの復興会議に行くというんです。一方で、西側の国は武器を送って紛争を長引かせているんです。被害は広がるし、復興の費用も掛かりますね。逆に私は無駄なことをしていると思うんですよ。  そういった意味でも、大臣、やっぱり仲介の労を取ることが大事なんです。だから、私は、さっき火薬の話をしたのも、日本は殺傷兵器を送っていないG7での唯一の国なんです。G20でも、やっぱりインドは殺傷兵器を送っていないんですよ、議長国として。ならば、たまたまの巡り合わせ、インド、日本がしっかりジョイントしてですよ、ここは銃を置けと、話合いだと言うのが私は今大事だと。岸田、林両大臣のですね、国務大臣のイニシアチブで、私は是非ともその方向に持っていってもらいたいと、こう思っているんです。  せっかく、大臣、ウクライナ復興会議に出るんですから、是非とも、その停戦に向けての提案だとか、あるいは糸口というか取っかかり、これ付けてもらいたいと思うんですけれども、大臣の決意をお伺いいたします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) このロシア、これがまた引き続きウクライナに対する攻撃を続けておりまして、プーチン大統領も併合したウクライナの一部地域は交渉の対象でないと述べるなど、歩み寄ろうという兆しが一切見られないところでございます。  そうした状況を踏まえますと、侵略が長期化する中で一刻も早くロシアの侵略を止めるために今必要なことは、対ロ制裁とウクライナ支援、これを強力に推進していくことでありまして、我が国も厳しい対ロ制裁と強力なウクライナ支援を継続しているところでございます。  そして、今委員からもお話がありましたけれども、いわゆるグローバルサウスの国々を含めた国際社会がやはり一致して声を上げていくと、やはりこのことが大変重要だと考えております。こうした国々に対して、法の支配に基づく国際秩序の堅持の重要性、これを訴えつつ、やはり丁寧に働きかける、そして理解を得ていくと、こういう必要があると考えております。  日本はこれまでも様々な機会を利用してこうしたアプローチを続けておりますが、まさに今委員から御指摘のあったように、今年のG7議長国と、こういう立場をしっかりと活用して、国際的な議論、積極的にリードをしていきたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 林大臣、私は子供の頃、けんかしたとき、学校の先生からはけんか両成敗と言われました。先に手を出した方が悪い、しかし、そのもとをつくった者も悪いと言われた先生の教えを、今日ここにいる先生方も、委員の人方も聞いているんじゃないんでしょうか。  侵攻したのはロシアですけれども、もとをつくったのはゼレンスキーでしてね、おととしの十月二十三日、自爆ドローンをロシア人の住んでいる地域に撃ちました。ここでプーチン大統領はロシア兵を国境に寄せましたね。そのとき、バイデン大統領があおりました、攻めるぞ、攻めるぞと言って。本来ならば、自制だと言うのが私はアメリカ大統領の姿勢だと思いますよ。  決定的だったのは、これ、ここの委員の先生方も分かっている人は分かっていると思いますけどね、余り知らないんですね。去年の二月の十九日のヨーロッパにおけるあのミュンヘンでの安全保障会議で、ゼレンスキーがブダペスト覚書の再協議、言ってみれば核をウクライナに戻せという話で、二月二十四日、侵攻するとなったんです。  私は、両方に紛争というのは言い分がある、だから仲に入る必要がある、このことを大臣にお願いしているんです。ですから、先ほど大臣、経緯等も聞きましたけれども、是非とも復興会議では仲介の労を取るべく、その一歩的な前向きの話をしていただきたい、このことをお願いして、質問を終えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。  今日は、五月十九日のこの委員会において参考人の皆さんからいろいろ沖縄・北方問題等々について意見交換をさせていただきました。その参考人質疑も踏まえつつ質問させていただきたいというふうに思っております。  まず最初に、沖縄の経済について質問をさせていただきたいと思います。  沖縄の経済は今観光産業が主力になっておりますが、やはり製造業をいかに定着させるかというのも非常に大きな視点だというふうに思っております。沖縄経済において、製造業の比率については今四・一五%ということで、極めて低いです。全国平均は二〇・二六%あるにもかかわらず、沖縄の製造業は四・一五%にとどまっていると。今後の沖縄経済を考えていったときには、やはり製造業は比較的賃金も高いですし、雇用の安定度も高いということも言われておりますので、今後、観光業に加えて製造業をいかに定着させていくかというのが沖縄経済の鍵になっていくというふうに私は考えております。  そこで確認をしたいんですが、なぜこれまで沖縄において製造業が定着してこなかったのか、その背景、原因について政府としてどのように検証されているのか、その点について確認したいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、沖縄県における製造業の振興は、経済基盤の強化、雇用の安定、そして何よりも県民所得、県民所得水準の向上の観点からとても重要と考えてございます。しかしながら、これも委員御指摘、今、ただいま御指摘いただいたとおり、沖縄県の製造業の割合は四パー、四・一%程度と、全国平均の二〇%強の約五分の一程度となっているという状況にございます。  こうした状況の原因についてでございますけれども、いろんな事情が複合的に関連しているということで、端的にお答えすることはなかなか難しゅうございますけれども、例えば、本土からやはり遠隔地に位置するということで、本土経済圏への輸送コストがとても高くなるといったこと、あるいは、沖縄県自体の市場規模が本土に比べると非常に小さいといった沖縄県特有の事情も背景にあるものと認識してございます。  以上です。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  今いろいろ沖縄の特殊性についてお話ありましたけれども、参考人の方からは、これからの沖縄経済を考えたときにやっぱり物づくり産業、製造業というのは極めて重要になってくるんではないかと、こういう御指摘がございました。  その中で、第六次沖縄の振興計画において、この物づくり産業をどう位置付けていくのか、どう対応していくのか、この点もキーになってくるという御指摘ありましたので、第六次沖縄振興計画の中における物づくり、製造業についての取組を政府としてどのように評価しているのか。そして、今後沖縄の経済において製造業を定着させていくためにどのような支援を国として行っていくのか。この二点について確認したいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答えいたします。  ただいま委員御指摘いただいた第六次の沖縄振興計画というのは、実は沖縄県において作られているものでございます。六次沖縄振興計画、昨年五月に沖縄県の下で策定されております。その中で、物づくり産業につきましては、アジアの中心に位置する地理的特性や亜熱帯地域特有の多様な生物資源など、沖縄県の比較優位を生かした製造業の集積と産業振興への取組を加速させる必要があるという記述がなされているところでございます。  今のは沖縄県としてのこの、何でしょう、取組ということなんでございますが、政府といたしましても、こうした沖縄振興計画も踏まえながら、域外においても高い競争力を有する先進的な物づくりあるいは沖縄の特色を生かした物づくり等を支援する沖縄域外競争力強化促進事業というものを手掛けてございます。  引き続き、これらの取組などを通じて沖縄県におきます物づくり産業の振興に努めてまいりたい、このように考えてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 参考人の方からは、具体的なこれからの沖縄の製造業、物づくり産業としてこういった分野を強化していく必要があるんじゃないかということで御提案もいただいております。  一つは、やっぱり沖縄においては、薄くて軽くて、そして運びやすい、いわゆる電子部品のような、こういった部品を沖縄にやっぱり誘致してくるということも大変重要ではないかという視点ですとか、あるいは、先ほども少し、沖縄の第六次振興計画の中にも触れられていますけれども、沖縄に自生している亜熱帯の植物とか、あるいはモズク、沖縄の特産ですけれども、こういったものの中には薬に有効な成分が含まれているということも分かってきているんで、いわゆる薬、製薬、創薬関係の産業を沖縄に誘致をしていく、こういう面でも沖縄が最近注目されてきていると、こういったお話もございました。  是非、具体的な、沖縄の物づくりを支えていくために、今申し上げたような電子部品ですとかあるいは創薬関係、こういった産業分野を沖縄に誘致していくための後押しを政府としてもしっかりやっていただく必要があるんではないかというふうに思っていますが、こういった分野の誘致に関して、国としての現時点での見解がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。  委員御指摘の、まさに御指摘のとおりなんですけれども、電子部品や薬、製薬も含めたバイオ産業の発展は、沖縄振興にとっても大変重要であると私どもも考えてございます。  そのため、先ほど申し上げました沖縄域外競争力強化促進事業におきましても、バイオ産業における医薬品の原料や電子部品の製造事業といった先進的な物づくり産業等への支援を実施しているところでございます。  今後とも、県内外の知見を活用した取組が進むよう、引き続き必要な支援に取り組んでまいりたいと考えてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 何か具体的な計画とかはあるんですか、電子部品とかに関連して。沖縄の方により一層誘致を促しているような計画等がありましたらちょっと御紹介いただきたいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げました沖縄域外競争力強化促進事業は、特に、半導体、医療機器等、高付加価値製品の製造とか沖縄の特産物である農水産物の養殖、生産、加工、販売等々を明示的に支援していくということをうたってございます。  例えば、今年度のこの沖縄域外競争力強化促進事業費補助金、交付決定を、六月十二日ですから先週ですかね、させていただいていますけれども、その中には、そういった電子部品の製造事業に対する補助であるとか、あるいは最新の細胞培養加工法を通じた沖縄発革新的再生医療の産業化といったような取組をする企業に対する支援を行うことにしたところでございます。  以上でございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  是非、沖縄の皆さんとも連携取っていただいて、そういった分野がやっぱり沖縄の経済をより安定していくためには重要だということも参考人の方から強くお話がございましたので、是非しっかりと支えていただきたいと思います。  また一方で、沖縄では薬剤師の数が全国で一番少ない、四十七都道府県で最も薬剤師の数が少ないということも指摘をされておられました。そうした中で、沖縄の大学では薬学部を新しくつくる、こういった議論も始まっているというお話もありました。  是非こうした、先ほどのバイオ関係の企業誘致も含めて、製薬関係、薬剤師の数を沖縄においても増やしていくための大学の学部の創設に向けて国としてもしっかりとしたサポートを行っていただきたいというふうに思っておりますが、こうした動きに関して、政府としての現時点での支援の考え方についてお伺いしたいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。  大学において新たに学科を設置する場合でございますけれども、これは、まずもって大学が文部科学省に申請を行っていく必要があると認識してございます。  そのため、薬学科の設置に当たりましても、まずは沖縄県、どこの大学かはともかくとして、その当該大学において十分に検討いただくということになると思いますが、私ども沖縄担当といたしましては、引き続き、地元の御要望も伺いながら、必要に応じて文科省とも情報共有に努めていきたい、このように考えてございます。  以上です。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、参考人の方からも薬学部の新しい学部創設の議論も始まっているというお話ございましたので、しっかり、そういった話が大学の方から来たときには、文科省と連携しながら、薬学部の創設に向けて御支援もいただきたいというふうに思っております。  あわせて、沖縄の経済でもう一つのポイントになってくるのは、基地依存からどう脱却していくかという視点も大変重要かというふうに思っております。  今、お手元に資料も配らさせていただきました。  これは、基地返還前後の経済効果ということで、既に返還済みの土地においてどうかというと、これ幾つかこの資料にも記載しておりますが、例えば、那覇の新都市地区においては、返還前と返還後でですが、経済効果は三十二倍に、返還後は経済効果が表れていると。ほかの地域も含めて、もう十数倍から、地域によっては百倍を超える返還後の経済効果が表れているという結果も示されております。また、下の方は、今後返還される予定地において返還前後でどのような経済効果があるのかというのが示されていますが、普天間飛行場においては、返還前が百二十億円が、返還後は三千八百六十六億円、三十二倍の経済効果があるんではないかと、こんな予測も示されております。  引き続き、この沖縄の経済を基地から脱却をさせていくために、返還が予定されている地域の支援を国としてもしっかりと行っていただいて経済効果を最大化していく、この視点が大変重要だというふうに思っております。  そこで、岡田大臣にお伺いしますが、沖縄の経済、基地依存から脱却をさせていく、このことに対して政府としてどう受け止めておられるのか、また、今後返還が予定されている地域の経済効果を高めていくための国としての支援、どのように行っていくのか、その二点について確認させていただきたいと思います。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。  平成二十五年に沖縄統合計画が発表されまして、これに基づいて、今後、嘉手納飛行場以南の駐留軍用地約一千ヘクタールの大規模な返還が予定されておりまして、これらの跡地を有効に活用していくということは沖縄の将来発展のために極めて重要な課題であると、これは浜口委員御指摘のとおりと考えております。  返還後の跡地利用に伴う経済効果につきましては、この委員お示しの資料にありますとおり、既に返還された地域において大きな効果が発揮されていることに加えて、今後返還予定の地域においても、例えば先ほどもおっしゃいましたこの普天間飛行場では返還後は返還前の約三十二倍、三千八百六十六億円もの経済効果が地元で試算をされております。こうした基地跡地の有効な活用は、経済効果の面からも極めて大きく期待されるところであります。  私も、この普天間飛行場の隣接地帯というか、すぐ隣にあります西普天間住宅地区、これは平成二十七年に返還をされたものでありますが、この西普天間住宅地区の跡地を沖縄健康医療拠点として整備している現場を実際に視察をいたしましたが、まさに今後の跡地利用のモデルケースとなるべき良い取組と思いました。経済効果はもちろんのこと、ここに琉球大学の医学部や附属病院を中心とした沖縄健康医療拠点を築くことによって、地域医療水準の向上や国際的な保健への貢献など、多岐にわたる効果が期待できると感じたところであります。  基地跡地を有効に活用することは、その跡地のみならず沖縄全体の振興につながるものでありまして、私も沖縄担当大臣として、跡地の有効かつ適切な利用に向けて地元の取組を引き続きしっかりと支援していきたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、大臣、よろしくお願いしたいと思います。  いろいろ返還予定地たくさんありますので、それぞれの地域において、返還後の利活用しっかりやっていただいて、沖縄経済全体にプラス効果が波及できるように取組を進めていただきたいと思います。  あわせて、沖縄の経済を考えたときに、もう一つ参考人の方からは、国際物流の拠点、ハブとしての沖縄の活用というのもあるんではないかと。沖縄は飛行機で約四時間圏内に二十億人規模の市場が控えていると、まあ中国もすぐ近くにありますし、そういう点から、国際の航空貨物、この物流のハブとして那覇空港なんかは活用していくべきではないかと、こういう御指摘もございました。  国として、この国際航空貨物の物流ハブとして沖縄をどう捉えているのか、そしてこれからどのような支援を物流ハブとして行っていくのか、その点についての見解がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

水野敦内閣府政策統括官

○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。  沖縄県は本土から遠隔地に位置してございます。本土経済圏への輸送コストが高くなるということから、国内市場に目を向ければ他の都道府県と比べて不利な面があるということでございますが、他方、委員御指摘のとおり、成長するアジアに目を向けますれば沖縄県はむしろ有利な位置にあるということで、大きな潜在力を有しているものと認識してございます。  これまでも、那覇空港第二滑走路の整備を行うとともに、沖縄国際物流拠点等活用推進事業、そしてその後身事業である先ほど来指摘してございます沖縄域外競争力強化促進事業によりまして、先進的かつ沖縄の特色を生かした物づくり事業や沖縄県で付加価値を付ける物流事業に要する経費を支援してきているところでございます。  引き続き、沖縄の地理的特性を生かして国際的な物流ハブとしてプレゼンスを発揮できるよう、様々支援をしてまいりたいと思っております。  以上です。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、国際航空貨物の一つのやっぱり重要な拠点として那覇空港等の活用を今後も支援していただきたいと思います。  一方で、沖縄で観光客の需要も戻ってきていると、そういう中で、交通面でいうと二次交通がやはり課題だという御指摘もありました。しっかりとこの二次交通の改善を図っていく、これが今後の沖縄の観光需要に対応していくためにも大変重要だというふうに思います。それと併せて、参考人の方からは、沖縄の中南部のやっぱり交通が非常に不便で時間も掛かると、こういった点も中長期的な課題としてはあるというお話も参考人質疑の中でございました。  こうした二次交通への対応、さらには沖縄の中南部の交通の利便性を今後いかに高めていくのか、この二点に対して、国としてのお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

望月明雄内閣府沖縄振興局長

○政府参考人(望月明雄君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、観光需要の回復に併せまして、リーディング産業であります観光業、これを一層振興していく上で、バスとかタクシーとか観光地への二次交通、その充実、また移動負担の軽減、これは大変重要な課題だというふうに認識をしております。  こうした二次交通の充実につきましては、一つは全国的な課題でもございます。そういったことで、まずは所管省であります国土交通省、こちらの方では、バス事業者の運行赤字に対する支援とともに、バス・タクシー事業者に対する人材確保、養成の取組への支援をしていること、またDXやGX、こういった経営改善への支援等も行っているところでございます。  その上で、さらに内閣府といたしまして、中南部を中心にどのようにしていくかということでございますけれども、那覇都市圏の渋滞緩和、また那覇空港へのアクセス性の向上を目的としまして、現在、小禄道路などの道路ネットワークの整備を鋭意進めているところでございます。  また、那覇空港第二滑走路の供用に伴います更なる乗客数の増加、これに対応するために、モノレールの三両編成化、現在二両なわけなんですが、その三両編成化を進めたり、またキャッシュレス決済の導入等の公共交通の利便性の向上、そういったことを進めているところでございます。  これらの取組は、沖縄の二次交通、また中南部の移動の改善に直ちにつながっていくものというふうに考えております。  引き続き、関係省庁の動向を注視しつつ、また地元であります県や市町村などの要望を丁寧に聞きながら、住民や観光客にとって快適な環境が提供できるようにしっかりと全力で取り組んでまいりたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  是非、沖縄の地元の皆さんの要望も聞いていただいて、これからますます観光需要も回復してくると思いますので、交通面がその足かせにならないようにしっかりとした取組をお願いをしたいというふうに思っております。  最後、日本センターについて聞きたかったんですが、もう時間がなくなりましたので、また次回、日本センターについては質問させていただきたいというふうに思っております。  一点だけ。日本センターが令和五年度も予算付いておりますが、こうした日本センターの役割が、今後、ロシアがウクライナに侵略しているというこういった環境変化を踏まえてどういった日本センターとしての役割を果たしていくのか、この点は外務省としてもいま一度しっかりと検証していただいて、今後の日本センターの在り方というところは検討を深めていただきたい、その点を申し上げて、私からの質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  五月の当委員会の参考人質疑で、沖縄国際大学の前泊博盛教授が、諸外国の地位協定は領域主権で締結されているが、日米地位協定は旗国法原理で結ばれているというふうに言われました。  それで、領域主権とは、法制局の資料によりますと、その領域内にある全ての人と物に対して、原則として排他的にそれらを規制する立法権、及びこれらの規制を適用する執行管理権を有し、他国はそれを尊重しなければならないという考えだと。つまり、国家はその領域内で主権を有しており、属地的にその領域内にある者には、外国人含む、その国の法令が適用されるということですよね。  これは国際法的に見ても一般的な考え方だというふうに思うんですけれども、外務大臣、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この米軍に対する国内法の適用に関しまして今御紹介がありましたこと、これは河野外務大臣が答弁をされておられると承知をしておりますが、まずその全体を御説明させていただきますと、第一に、一般に、国家はその領域内で主権を有しておりまして、その領域内にある者には、外国人を含め、属地的にその国の法令が適用されると、今委員が御紹介していただいた部分でございます。  第二に、一般に、受入れ国の同意を得て当該受入れ国内にある外国軍隊及びその構成員等は受入れ国の法令を尊重する義務を負うが、その滞在目的の範囲内で行う公務については、受入れ国の法令の執行そして裁判権等から免除されると考えられると。  第三に、派遣国と受入れ国との間で、外国軍隊の活動がその滞在目的に沿った形で問題なく行われるように、個々の事情を踏まえて、受入れ国の法令の適用について具体的調整を行うべく、地位協定を含む個別の取決めが結ばれることが一般的である。  こうした中で、外国軍隊に対する受入れ国の法令の適用について調整が行われることになります。  これが河野大臣の答弁の全体でございまして、こうした考え方は国際的に共有されていると理解をしておるところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 基本的には、その国の場合、その権利を有している国に法令が適用されるということ、国の法令が適用されるということが国際的にも一般的であるということだったと思います。  それで、前泊参考人は、地位協定は、アメリカ人はアメリカの法律を適用するという旗国法原理に立っているというふうに言われたんですね。領域主権に制約を掛けたのが日米地位協定だと言えると思うんです。  沖縄県で問題となっている有機フッ素化合物、いわゆるPFASによる飲用水の汚染について三月十六日にもこの当委員会で質問したんですけれども、そのときに林外務大臣は、嘉手納基地で調査ができない理由を言っていたんですけど、環境補足協定は該当しないので、米軍への調査申請の旨を伝達し、2プラス2で協力を求めているんだという答弁をされましたよね。  それで、沖縄県は度々立入調査を求めていますし、既に七年以上経過している話なんですよ。嘉手納基地内でPFASを含む泡消火剤を使用した実績があるというこの情報、外務省にお聞きするんですけど、これは得ているんでしょうか。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  外務省としては詳細は承知してございませんけれども、これまで米側からは、二〇一六年以降、在日米軍が保有しているPFOS等を含む泡消火剤について、訓練を目的として使用しておらず、厳格に管理してきているということ、それから、二〇二四年九月までに、嘉手納飛行場を含む全ての在日米軍施設・区域においてPFOS等を含む泡消火剤の交換作業を完了する予定であるとの説明を受けてございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 消火剤を交換する予定というのは聞いていますけれども、使っているか使っていないかって米軍に直接聞いているんですか。

宮本新吾外務省大臣官房参事官

○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。  当然のことでございますが、米側との間では常日頃から緊密に意思疎通を図っておりますけれども、泡消火剤、PFASを含めました泡消火剤の使用した例に関しましては、外務省としては詳細を承知していないところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 詳細に掌握していないって一体どういうことなのかと私は思うんですよね。ちょっと驚きなんですよ。だって、アメリカ国内でさえも厳しい基準があって、米軍もこれ調査をしているわけですよ、国内においては。なぜ、アメリカでさえもこの調査をしている物質の事実確認もできていないんでしょうか。そこに私は、領域主権、国家の管轄権を制限する地位協定があるからだと思うんですね。  しかし、これ、米軍基地であっても、日本に管轄権があるという立場に立って、このPFASの発生源であるという疑わしい事案が実際あるわけですから、環境や命に関わる問題ですから、これは、浅田正彦氏の著書で「国際法」ってありますけれども、その中でも、地位協定の全般は見直さなくても特別な解釈で対応すればできるんじゃないかという意見もあるわけですよ。さらに、万国国際法学会の事務総長を務められたカトリック大学名誉教授のイジー・ボルオーベン・ルーバン氏は、六十年も前に締結された地位協定によってではなくて、今日の国際社会の慣習に沿って解釈する必要があるんだという見解を述べているわけなんですね。  国際社会の慣習に沿ってこれ新しい解釈をして、PFASの使用確認そして調査をすべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。これ大臣にお聞きします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほどの河野大臣が答弁したこの領域内の件につきましては先ほど答弁したとおりでございまして、そうした三つの考え方に基づいて、日本軍の、あっ、在日米軍のいわゆる管理権と国内法の適用について調整を行っているというところでございます。  そして、この日本国内においてPFASはこれまでも様々な用途に使用されてきたと承知をしておりまして、この現時点でPFASの検出と在日米軍の活動との因果関係について確たることを申し上げるのは困難であるというふうに承知をしておりますが、PFASをめぐる問題については地元住民の皆様が大きな不安を抱えていらっしゃると承知をしておりまして、関係省庁が連携しながら政府全体としてこの問題に真剣に取り組んでおるところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 いや、もうその答弁だったら本当に納得いかないですよね。この本委員会として今年一月に沖縄調査をやって、そのとき委員長を含めて超党派で現場からPFOSの実情を聞いているわけですよ。それで、国会で是非やってほしいという話を受けてきているのに、五か月たってもゼロ回答ですよ、これ。もう国会軽視としか言いようがないと思うんですね。改めて強く調査を要望しておきたいと思います。  続いて、六月九日に閣議決定をした開発協力大綱についてお聞きします。  パブリックコメントに百四十一件のコメントが寄せられて、主な意見としてホームページに掲載をされました。新設する政府安全保障能力強化支援、いわゆるOSAがODAの非軍事原則から逸脱するものとならないようにという意見に対して、外務省は、OSAはODAとは別枠、別物なので大綱には言及しないんだと、OSA実施方針が決定、公表されているという回答をしたわけです。でも、これ、市民社会は納得していないですよ。  NGO非戦ネットの声明で見ますと、ODAとは別のものだと強弁したところで、相手国から見ればODAもOSAも同じ日本からの援助なんだと、日本が武器を援助する国になるという事実は変わらないというふうに言っているんですね。さらに、私たちNGOがイラク、アフガニスタンあるいはシリアの紛争地での経験から学んできたのは、武力によって平和はつくれないということなんだと。軍事力に依存せずに、あらゆる国との相互理解と共存を目指す外交や援助の方法が探求されなければならないということを指摘されているんですね。  この指摘、林大臣はどのように受け止められますか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 開発協力大綱のパブリックコメントは、今、紙委員から御指摘があったように、新設されたOSAがODAの非軍事原則から逸脱したものにならないようにその線引きを明確にする旨を明記すべきとか、日本の安全保障政策が平和国家としての歩みの延長にある旨を追記すべきと、こういう御指摘をいただいたところでございます。  このOSAは、開発途上国の経済社会開発を主たる目的とするODAと別に、同志国の安全保障能力、抑止力の強化を目的とする新規の支援枠組みでございまして、ODAとは全く異なるものでありまして、今御指摘いただいたように、開発協力大綱には、これは開発協力に係る基本的な方向性を定める政策文書でございますので、OSAについて言及していないということでございます。  このOSAについてですが、我が国の平和国家としての基本理念を維持しつつ実施するということ等を定めたOSAの実施方針、これは国家安全保障会議において決定、公表されているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私、かつてのやつを調べてみたんですよ。それで、一九七七年に、当時、福田赳夫総理大臣が我が国の東南アジアの政策についてマニラでスピーチしていることがあって、それで見てみましたら、我が国は軍事大国への道を選ばないことを決意したんだと、いかなる形であれ、他国を脅かすような存在ではなく、その持てる力を専ら国の内外における平和的な建設と繁栄のために志す国柄であると、こういう発言をされているんです。これ、まさに憲法の精神にのっとった発言だというふうに思うんですね。  ところが、今やこのODAを国益優先のための最も重要な外交ツールと位置付けて、OSAによる軍事支援ができるということになれば、これは他国を脅かす存在に日本がなっていくということになるんじゃないですか。いかがですか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、我が国の主権と独立の維持、また法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化、国際社会が共存共栄できる環境の実現、こういった望ましい安全保障環境の創出に向けて取り組むということ、これが必要であると考えておりまして、こうした認識の下で、そのための手段ということで、国家安全保障戦略において、OSAの創設、また防衛装備移転の推進、これを位置付けたところでございます。  これらは、あくまで地域における平和と安定を確保すること等を目的として実施する政策でございます。戦略にも明記をしておりますように、平和国家として専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にならないという基本方針、これは今後も変わらないということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今後も変わらないというふうに御答弁されているんですけれども、外国は日本をどう見ているかというと、今年の五月ですけど、アメリカのタイム誌で、岸田首相を表紙にして、タイトルは日本の選択と題して、岸田総理大臣は長年続く平和主義を放棄し、自国を真の軍事大国にしたいと望んでいるということを紹介していました。ロイター通信は、日本の国際援助は、軍事目的利用を禁じる規定から日本政府が初めて明確に逸脱したことを示したと報道しました。海外からは、既に軍事大国へとかじを切って危険だと指摘をされている。ODAと両輪になり得ないOSAはやめるべきではありませんか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 御指摘の雑誌の表紙につきましてはいろいろ国会でも御議論をいただいたところでございますが、この中身の記事についての表題については、外務省のこの申入れに対して変更がなされたと、で、表紙の方はまあちょっと変わらなかったと、こういうことでございます。  いずれにいたしましても、そうした報道の一つ一つにコメントすることはいたしませんけれども、我々としては、先ほど申し上げたような平和国家としての歩みを変えないということを丁寧に粘り強く説明してまいると、このことが大変大事であるというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 海外はぱっとした最初の受け止めでそういうふうに受け止めたということですから、幾ら日本がそれ別枠なんだと言ってみても、外から見ると別々ではなくて一緒のものというふうに思うわけですよ。あくまで世界は日本という国の枠組みで軍事化したか否かということを判断していくということだということを是非肝に銘じていただきたいと思うんです。  ちょっと最後に北方の問題やろうかと思ったんですけど、ちょっと時間になってしまいましたので、申し訳ありませんが、ここまでといたします。  終わります。    〔委員長退席、理事江島潔君着席〕

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 大島九州男でございます。  早速質問に入らせていただきますが、一九七三年合同委員会の合意、環境に関する協力についてということで、環境問題に対する意識が高まりつつあることを踏まえ、日本国政府と米国政府の共同責任を認識し、地位協定により提供された施設・区域を米軍が使用する際に生じ得る汚染について適切な注意を払い、相互に満足し得る解決を見出すことは両政府にとって利益となる、米軍としては、汚染のない社会の構成員となる意思があると、この関連で、原則として、地元のイニシアチブを通じて解決されることとするという、こういう取決めというか合意があるという認識において質問をさせていただきます。  まず、米軍基地よりPFOSが流出する事故が発生したという事実は皆さんも周知のとおりだと思うんですね。ほかに、その沖縄にですよ、このPFOSを流出させるような企業とか、そういうものがあるのかどうなのかということを教えていただきたいと思います。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。  PFOS等については、環境省と厚生労働省が令和二年に取りまとめた手引を踏まえて、PFOS等の濃度が比較的高い地域において沖縄県が調査を実施されていると承知しております。これまでのところ、調査を行っている沖縄県側からは流出原因となる企業についての御報告はいただいていないと伺っておりますが、いずれにしても、今後も調査の進捗等の動向については引き続き高い関心を持って注視をしてまいりたいと考えております。    〔理事江島潔君退席、委員長着席〕

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 沖縄県の調査では、そういう企業は存在していないと。私もそういう認識ですよね。ということは、今そのPFASは、PFOSも、製造はしてはいけません、輸入してはいけませんというふうになっているわけですから、米軍基地から流出しているというふうに考えるのが自然だと思うんですけど、大臣、どうですか。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。  現時点におきましては、在日米軍施設・区域周辺におけるPFOS等の検出と米軍の活動との因果関係は明らかになっていないと承知しております。  一方、四月二十五日に行われました沖縄県から内閣府に対する要請におきまして、玉城知事から、沖縄県として、防衛省や環境省などの関係省庁に対し、原因究明と対策の実施や沖縄県等が実施する対策費用への支援を要請していく考えであり、内閣府からも関係省庁への働きかけをお願いしたいと、こういう御要請がありました。県の後押しを御要請いただいたところであります。  内閣府としても、知事からの要請を踏まえ、沖縄県の要請の御趣旨や考え方を関係省庁にしかるべく伝達しておりまして、引き続き、関係省庁の取組をしっかりと注視しつつ、また沖縄県の御意見もよく伺いながら、県の取組の後押しを行ってまいりたいと考えております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 先ほどの合意の中に、市町村及び県に係る手続、米軍施設・区域に源を発する水とか化学物質その他の物質に汚染が発生し、地域社会の福祉に影響を与えると信ずる合理的理由がある場合、県又は市町村は、地元の防衛施設局との協力の下、米軍現地司令官に対して調査を要請することができると、こういう手続があるわけですよね。だから、この調査を要請することができるということは、多分やっているんだと思うんですよ。そういうことをやっていて、当然、嘉手納基地周辺の河川から有害性の指摘されるフッ素化合物、有機フッ素化合物が検出されているわけですよ。  防衛省は、先月三十日の衆議院決算行政委員会の場で基地との因果関係は不明というふうに言ったということでありますけど、北谷の浄水場の補助事業やその他いろんなところに防衛省がお金出しているじゃないですか。ということは、それは、明らかに不明というよりは、疑わしいから防衛省が何かお金出しているというふうに考えるのが普通なんですけど、そこら辺どうなんですか、防衛省。

小野田紀美自由民主党防衛大臣政務官

○大臣政務官(小野田紀美君) お答えいたします。  防衛省は、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律に基づき、防衛施設の設置又は運用により周辺地域に障害が生じる場合に、その緩和に資するために、地方公共団体が行う施設整備に対して補助を行っています。令和元年から、同法に基づき、沖縄県が行う北谷浄水場の設備改良事業に補助を行っています。  他方、議員御指摘のとおり、現時点で米軍とPFOS等の検出との因果関係について確たることを申し上げることは困難でございまして、この補助はPFOS等による障害を理由とするものではございません。  北谷浄水場は嘉手納飛行場等に飲料水を供給しています。この事業は、嘉手納飛行場等への水の供給により浄水場に掛かってきた負担を措置するとともに、嘉手納飛行場等への飲料水の供給を継続的かつ安定的に行うために必要な事業です。そのため、防衛省として補助を交付しているものでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 まあそれは一つの理屈にはなるかもしれないけれど、我々が聞いて、ああ、そうか、そんなところで防衛省はちゃんとお金を出すのかというのは、ちょっと素直には聞き取れないんですよ。  これ、ちょっと政務官に直接聞くというわけじゃないんですが、ほかにもいろいろ出しているよね、防衛省。参考人でちょっとそれ言える人いますか。ちょっとそれは通告していないけれど、これ、北谷浄水場だけじゃなくて、ほかのいろんな施設で防衛省がお金出してやっているのありますよね。よろしく。

北尾昌也防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(北尾昌也君) お答えいたします。  御指摘のようにほかの事業でも浄水等補助をしている例はございますが、済みません、ちょっと手元に、また具体的な事例ということでまたお調べしてお答えしたいと思います。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 政務官ね、そうやってほかにもPFOSの関係の処理にお金出しているんですよ。だから、要は何が言いたいかというと、その北谷の浄水場がそこの給水の浄水をしているから防衛省が多額のお金を出しているということじゃなくて、だから、あっ、今資料来ました、じゃ、ちょっとそれ言ってください。

北尾昌也防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(北尾昌也君) 水道水への対応といたしまして、キャンプ・ハンセン周辺の水道水への補助というのもございますが、これも同様に、追加的な浄水の供給負担に対応するものということでありまして、PFOSだからということではないということでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 じゃ、ちょっと質問の視点を変えますけど、当然、地元の防衛施設局との協力の下、米軍現地司令官に対して調査を要請することができるというのは、それはやっているんですよね。

小野田紀美自由民主党防衛大臣政務官

○大臣政務官(小野田紀美君) 沖縄県が有機フッ素化合物の調査を継続的に実施していることは承知しております。その内容等について防衛省からお答えすることは困難でございますが、その上で、日本国内においてPFOS等はこれまでも様々な用途に使用されてきたと承知しておりまして、現時点で、先ほどから申し上げており、PFOS等の検出と在日米軍との因果関係について確たることを申し上げることは困難でございますが、現在、環境省においてPFASに係る専門家会議を設置し、汚染源の特定の方法等について議論していると承知しておりますので、防衛省としては、事実関係の把握に努めるとともに、引き続き、関係自治体及び関係省庁と緊密に連携しながら、そういった要請をいただくことも踏まえて対応してまいります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 参考人でいいですから、地元の防衛施設局と協力の下、米軍現地司令官に対して調査を要請していますか。

北尾昌也防衛省大臣官房審議官

○政府参考人(北尾昌也君) 沖縄県からは、嘉手納飛行場の周辺等の河川等からPFOS等が検出されていることを受け、汚染源の特定のため、同飛行場等への立入りについてこれまで四件の要請されておりまして、この要請については様々な機会を捉えて米側に伝達しております。  防衛省といたしましては、引き続き、関係自治体及び関係省庁と連携しながら、米側と調整してまいります。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 この手続の中に、市町村及び県に関わる手続は地元防衛施設局の協力の下なんです。これ、日本政府に係る手続はどうなっているかというと、日米合同委員会の経路を通じて両政府の適切な当局で取り扱われるというふうに、日米合同委員会というところに持っていくような話になっているわけです。国はちょっとハードルが高いのか、どういう見方か分かりませんけど。  外務大臣、これ、当然そういう状況になっているわけですから、外務省としてもこの日米合同委員会に対してサンプルの入手や県が行っているそういった要請をしっかり後押ししているんですかね、外務省は。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この今委員から御指摘のありました一九七三年の日米合同委員会合意、環境に関する協力についてにおきましては、この米軍施設・区域に源を発する環境汚染が発生し、地域社会の福祉に影響を与えていると信ずる合理的理由のある場合、県又は市町村若しくはその双方は、地元の防衛施設局との協力の下で米側に調整要請や立入り許可申請等を行うことが可能とされておるところでございます。  PFASをめぐる問題については、今委員からもいろいろ御指摘がありましたように、地元の住民の皆様が大きな不安を抱えていると承知をしておりまして、そのような中で関係自治体から同合意に基づく立入りの要望があれば、政府としてはこの要望を米側に伝達する考えでございます。  実際に、この合意に基づきまして、沖縄県から米軍施設・区域に対する立入り申請が行われた例があると承知をしておりまして、政府としても、沖縄県から申請のあった嘉手納飛行場等への立入調査については、これまでも米側に対し様々な機会を捉えて伝達をしております。  政府といたしましては、地元の方々の関心に応えられるように、環境補足協定、そして日米合同委員会合意といったこうした枠組みが運用されていくということが重要であると考えておりまして、施設・区域内外の環境対策が実効的なものとなるように、米国及び関係省庁と引き続き連携していく考えでございます。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 いや、要請するんじゃなくて、もう基本的にそういう影響が出ていて、地域社会の福祉に影響を与えているというのは誰が見ても明らかだという、そういう考え方なんですよ。  誰も、さっき言ったように、ほかにそういう発生源がなく、そしてまた泡消火器であれだけの事故を起こした、そしてなおかつそういう広範囲にわたって被害が出ているという事実を見たときに、これを合理的理由がないと判断する方が難しいじゃないですか。そこら辺、政治家としてそれぞれ、いつも私が言っていますけど、大臣二人、そして政務官、地元の状況でもしそうだったときに、皆さんはそのことをどう発信して、どう住民に伝えますか。そして、米軍に対してはしっかりそれを対応しろというふうに言うのが普通じゃないですか。  だから、そこは防衛省としての立場があるから政務官もその答弁読むしかないと思うけど、政治家として、政務官、一言、防衛省を代弁して発言してください。

小野田紀美自由民主党防衛大臣政務官

○大臣政務官(小野田紀美君) 防衛政務官としてここにおりますのでお答えがなかなか難しいところでございますけれども、しかしながら、今申し上げたように、PFOSと米軍との関係というのは必ずしも確定しているわけではございませんけれども、いずれにいたしましても、この住民の皆様に安心していただけるように、我々としてはしっかりと米軍に地元からいただいた申請も含めて伝えていくということはもう不断の努力をしていきたいと思っております。

大島九州男れいわ新選組

○大島九州男君 是非、防衛省からも外務省、そしてまた、内閣府からも外務省、米軍というよりはもう米国にしっかり物を言っていただきたいということをお願いして、終わります。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。     ─────────────

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。  今国会で質疑が行われる最後の委員会になると思いますので、この今国会の最後の質問者として、岡田大臣、林大臣にお聞きしたいと思います。  私は、三十五年間、憲法や行政法を教えてきました。憲法を学生に正しく理解してもらうということが私の役割だったと思っています。  四年前に国会に来て驚いたのは、この憲法尊重擁護義務を負っている国会議員の中に、憲法をきちんと理解していない、あるいはないがしろにしている方がいらっしゃるということでした。ですから、委員会で質問する全ての大臣に、憲法が原則としている、統治原則としている法の支配についてお尋ねをしてきました。  まず、岡田大臣の法の支配に対する御認識を伺いたいと思います。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。  憲法学者でいらっしゃいます高良委員に御答弁申し上げるのは甚だ僣越とは存じますけれども、法の支配とは、一般に、人権の保障と恣意的な権力の抑制とを趣旨として、全ての権力に対する法の優越を認める考え方であると認識をいたしております。  その上で、これまで政府としては、法の支配の内容として重要なものは、憲法の最高法規性の観念、また権力によって侵されない個人の人権、また法の内容や手続の公正を要求する適正手続、デュープロセス、また権力の恣意的行使をコントロールする裁判所の役割に対する尊重などである旨を御答弁申し上げてきていると承知をいたしておりまして、私もその認識に立っております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 法の支配というのは、今言われたとおりだと思います。それを、やはり法の支配を守るということを徹底してやるということを日本政府は宣言しているわけですよね。そこをきちんとやるというのが重要ですよね。だから、憲法の尊重擁護義務というのは先ほどお話ししましたけれども、憲法が最高法規であるということをまず認識しておかないといかぬということですね。その上に、人権保障というのがやっぱり対応としてあると、その人権保障をするために国家権力は恣意的な使用、権力行使をしちゃいけないということがあるわけですね。  そういった面でいいますと、政府は、この法の支配が貫徹された社会を目指すと表明されていましたけれども、沖縄県ではこの法の支配の対峙概念である人の支配が今もまかり通っています。また、政府は、誰一人取り残さない社会の実現を大きな目標として掲げられてこられましたが、沖縄は取り残されたままであります。  本日は、沖縄県が作成した冊子の抜粋を資料としてお配りしていますので、御覧いただければと思います。  今週金曜日、六月二十三日、これは慰霊の日になっています。沖縄県民の四人に一人が命を落とした壮絶な沖縄戦は、正式には、嘉手納町、嘉手納基地の中の調印式がありまして、日本軍、米軍、調印式で終わった、これが、九月七日というのが正式な終わった日ですけれども、組織的戦闘が終わった日、これが六月二十三日とされています。慰霊の日は、犠牲者の霊を慰め、世界の恒久平和を願う県民にとっては非常に大切な日であります。激戦地だった本島南部では今も遺骨収集が行われています。一昨日の「報道特集」で取り上げられましたので、御覧になった方もいらっしゃると思います。  沖縄県民は、辺野古新基地建設反対の民意を、県民投票を始め、参議院選挙、県知事選挙で繰り返し明確に示してきました。しかし、政府は、民意だけでなく犠牲者の遺骨まで踏みにじろうとしています。遺骨を含む土砂を埋立工事に使わないよう求める意見書は、全国の二百を超える地方議会から政府や国会に出されています。政府は、力による一方的な現状変更の試みは許さないと言いながら、沖縄では力による一方的な現状変更を強行しています。岡田大臣から答弁がありました法の支配の内容である適正手続は、沖縄では適正に行われていません。  外交防衛委員会でも述べましたけれども、復帰前、適正手続は、密約や銃剣とブルドーザーといった言葉に象徴されるように、県民の意思に反する核の持込み、あるいは土地の強制接収が行われました。法の支配の内容の憲法の最高法規性というのもないがしろにされ、憲法より上位に扱われてきたのが日米安保と地位協定です。  資料一の地位協定の国際比較、失礼しました、資料三ですね、三ページの方です。地位協定の国際比較を御覧ください。これを見ても、政府が基地の集中する沖縄を軽視していると言わざるを得ません。  五十年前の当時の琉球政府が作成したいわゆる屋良建議書には基地のない平和な沖縄としての復帰を願った県民の心情が記されていますが、基地はなくなるどころか、国会で強行された安保三文書の改定、防衛力強化により、基地が強化された危険な沖縄と化しつつあります。基地は沖縄経済の最大の阻害要因と言われてきましたが、コロナ禍からようやく観光産業が立ち直りをしつつある今このときに更なる阻害になると思われます。  私の質問主意書への答弁で、二〇二二年中に警察が検挙した在日米軍人軍属等による刑法犯の検挙件数百六件のうち、半数を超える五十四件が沖縄県で発生したことが明らかになりました。基地が集中すれば事件、事故が多いことは当然であり、地位協定の抜本的な改定なくして再発防止策も綱紀粛正も効果は期待できません。  資料一を見ていただくと分かるように、戻りまして、日本の国土面積の僅か〇・六%の沖縄に米軍施設、専用施設面積の七〇・三%が集中していること、そして資料四では、一人当たりの県民所得は最下位で、全国平均の七五・八%しかありません。物価高騰は、輸送コストが掛かる沖縄では更に高騰に拍車を掛けています。  岡田大臣が答弁された法の支配の内容は、沖縄では一つも機能していません。適正手続を踏まずに強行されている辺野古新基地建設は、銃剣とブルドーザーから、補助金とブルドーザーに形を変えた人の支配であると繰り返し強調し、次の質問に入ります。  OSAについて林大臣に伺います。  OSAは、日本にとって望ましい安全保障環境の創出を目的とし、初年度は、フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、フィジーの四か国を対象に調査をされると承知しております。  配付した資料六は、五月二十日付けエコノミスト英語版から図表を抜粋したものです。GDPでBRICSがG7を抜いたというものです。経済成長率はG7よりもBRICSの方が高いので、今後は差が開く一方だと思います。配付した新聞記事にも指摘があります。ちなみに、マレーシアとフィジーは昨年六月のBRICS拡大会議の参加国でした。また、バングラデシュもBRICSの参加を希望する国として報道されました。  林大臣に伺います。  大局観として、G7が世界を経済的に主導する時代は終わろうとし、BRICSもグローバルサウスも経済力を付けてきています。概念として、理念としてきちんとしたODAを徹底するべきであって、この違う概念のOSAで日本にとって望ましい安全保障環境の創出というのは無理があると思いますが、林大臣の御認識を伺います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に置かれております。そのような中で、力による一方的な現状変更を抑止して、特にこのインド太平洋地域における平和と安定を確保して、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出するためには、我が国自身の防衛力の抜本的強化に加えまして、同志国の安全保障上の能力、抑止力を向上させることが不可欠でございます。  こうした観点から、軍等に対する資機材供与、またインフラ整備等を通じて、同志国の安全保障上の能力、そして抑止力の強化に貢献することによりまして、我が国との安全保障協力関係の強化、そして我が国にとって望ましい安全保障環境の創出及び国際的な平和と安全の維持強化に寄与するということを目的とする新たな無償による資金協力の枠組みであるOSA、これを導入したものでございます。  我が国としては、同盟国、同志国を始めとする国際社会のパートナーと協力をしながら、また、OSAを含む様々な国際協力のツールを戦略的に活用しながら、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出に取り組んでいく考えでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 先ほどからずっと、違う概念である、あるいは別のものであるという言い方ですけれども、先ほども紙委員からも質問がありましたけれども、このOSAですね、やはり非常に大きな問題だと思います。これ、新たにつくるという形になっていますので、この辺はきちんと議論しないといけないなと思います。  そして、同志国、同盟国の話が出ましたけれども、南アフリカのヨハネスブルクで八月二十二日から二十四日までBRICS首脳会議が開催されます。フランスのマクロン大統領が参加する機会を与えるよう求めたという記事が幾つもあります。  日本政府として確認しておられるのか、林大臣にお伺いします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今委員からの御指摘のあった報道は承知をしております。まさにこうした様々な国際情勢をめぐる各国の動向につきましては、必要な情報収集を平素から行っておりまして、八月にヨハネスブルグで開催予定の今お話のありましたBRICSの会合についても、引き続きしっかりと関心を持って注視をしてまいりたいと考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 先ほどの質問は、フランスのマクロン大統領が参加をしたいと言っていらっしゃるわけですね。だから、こういう形でいくと日本はどうなるのかなという、ちょっと心配もあるんですが。  ワシントン・ポスト紙のこういう記事があります。米国はもはや世界中が自分の味方であると思い込むことはできないという論説記事に非常に興味深い内容がありましたので、ちょっと紹介したいと思います。米国はルールに基づく国際秩序と言っているが、米国は、他国にはそのルールを適用するが、自国は軍事介入や一方的な制裁でルールを破っている、思い上がりと偽善の国と見られている、これワシントン・ポストにあるわけです。新興国は今まで我慢していたが、力を付けてきた新興国を中心に一斉に我慢しなくなってきたとあります。  我慢を強いられている沖縄から見れば、日本政府も米国と同じように見えます。アメリカとさえうまくやっていけばいいと思っている時代ではないということを申し上げたいと思います。  そして、先ほどからありましたPFASの問題も、そして、沖縄の中でのいろんな沖縄戦の遺骨の問題も、それから、環境の問題全般にわたって、これ日本の主権の問題だと思います。  私がアメリカに留学をしているときに、環境法がちょうど変わりました。環境基本法を作るということでした。そのとき、アメリカ驚いたのは、もう一遍に米軍基地が規制されるだろうと心配したんですよ。それぐらい心配したにもかかわらず、日本は何もしなかった、この環境基本法で。  そして、これは是非、この資料の三を見ていただきたいと思います。これ、各国の主権の問題ですよ。基地の中に入る、そこの国の法律が適用されるということで、きちんと、そういった意味では、半主権ではなくしっかりとした主権国家であるというふうなことをしっかり示していただきたいと思います。  以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。  林外務大臣以外は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) この際、便宜私から、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会、日本共産党、れいわ新選組及び沖縄の風の各派共同提案による我が国の開発協力と開発協力大綱の在り方に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     我が国の開発協力と開発協力大綱の在り方に関する決議(案)   我が国は、昭和二十九年のコロンボ・プランへの加盟に始まる約七十年に及ぶ開発協力の歴史の中で、各国との相互理解と信頼関係を基礎として自らも発展を遂げ、国際社会の責任ある主要な国家としての地位を着実に築いてきた。我が国が主要ドナー国としてより一層重要な役割を果たすようになるに伴い、ODAの基本理念や実施に当たっての原則を明確にするため、平成四年に初のODA大綱が閣議決定され、その後、平成十五年の改定を経て、平成二十七年には名称を改めた開発協力大綱が閣議決定され、人間の安全保障の視点、軍事的用途及び国際紛争助長への使用回避、途上国の自助努力に対する支援といった我が国開発協力の基本的な考え方が明らかにされてきた。   今日、国際社会が一致して取り組むべき貧困や飢餓、気候変動や感染症を始めとする地球規模課題が深刻化する一方で、地政学的競争は激化し、武力の行使による一方的な現状変更の試みなど国際秩序への重大な挑戦が行われ、国際社会の分断が懸念されるなど、開発協力を取り巻く国際情勢は深刻な危機に直面している。   このような重要な局面にある世界の現状を踏まえながらも、国連憲章や国際人権諸条約に基づく普遍的な価値である人権と平和の尊重や、人間の安全保障を基本理念とし、非軍事的な開発協力の実施を通じて築いてきた国際社会からの信頼こそが我が国外交及び開発協力の礎であること、また、改めて開発協力そのものが有する価値と意義を想起した上で、我が国にふさわしい開発協力の在り方を裨益国国民の安心と安全、豊かさに貢献するとともに、日本国民の平和と安全等に資するという観点も踏まえ、追求しなければならない。   以上を踏まえ、政府は、今回改定された開発協力大綱の実施等を通じて、次の事項につき適切な措置を講ずるべきである。  一、人間の安全保障の理念に基づく開発協力の推進    平成十五年のODA大綱改定の際に掲げられた「人間の安全保障」の理念は、日本国憲法の精神に合致するとともに、我が国のあらゆる開発協力に通底する指導理念と位置付けられる。そうした長い期間の中で人々の信頼を勝ち得てきた経験を総括し、これを資源として活かしていくべきである。開発協力の実施に当たっては、国の発展の基礎となる人づくりを引き続き重視し、国連憲章や我が国も締約国となっている国際人権諸条約に基づく基本的人権の尊重、貧困や飢餓の解消、ジェンダー主流化を推進するとともに、増大する難民や避難民の保護、子どもや女性、障害者や少数民族・先住民族、LGBT当事者など脆弱かつ差別的な立場に置かれやすい人々の保護と能力強化に焦点を当て、多様な人々を包摂するインクルーシブな社会構築に向けた取組を促進すべきである。また、グローバル化の進展とともに世界的に企業の影響力が一層、高まっている状況の中で、開発途上地域でサプライチェーン等における人権侵害や環境破壊が起きないように、国連ビジネスと人権に関する指導原則を踏まえたビジネスと人権に関する行動計画等にのっとり、開発協力を実施すべきである。  二、多国間主義と共創の精神に基づく開発協力の推進    国際社会が分断の危機を克服していくためには、多国間主義を尊重しつつ、紛争や異常気象による食料危機、ウクライナ情勢等を背景としたエネルギー問題等に直面する開発途上国の国民に寄り添い、共に課題を解決していく真摯な姿勢が鍵となる。開発協力を通じてこうした国々との関係を深化させていくに当たっては、相手国の自主性や意思、及び固有性を尊重しながら、裨益国政府を含む関係当事者との丁寧な対話と協働により、真に相手国国民の利益に合ったものを共に創り上げていく必要がある。この精神に基づき、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを含む国際保健、域内の連結性を確保するためのインフラ整備、人々の健康の基盤となる栄養、防災・減災、教育など、我が国の知見や経験を効果的に活用し得る分野を中心に、相手国の潜在的な支援ニーズも引き出しながら、より充実した質の高い協力を迅速に実施していくべきである。また、これらの分野への取組をより効果的・効率的に実施する上では、開発課題の当事者である途上国の市民社会や、これと最も近い立場で活動する我が国や当事国のNGOとの連携・協力が不可欠である。よって、NGO・市民社会の開発協力への参加・参画を一層拡大・促進するとともに、我が国と途上国のNGO・市民社会の連携による開発課題の解決に向けた取組をODAで後押しするための措置を積極的に展開していくべきである。  三、非軍事原則の確保    非軍事目的の開発協力は、平和国家である我が国の国際貢献の在り方を体現するものであり、軍事的用途及び国際紛争助長への使用回避原則はその欠くべからざる要として、平成四年のODA大綱以来、今日まで堅持されてきており、この原則は今後も堅持・徹底されなければならない。令和四年十二月に閣議決定された国家安全保障戦略の下、ODAとは別の枠組みとして政府安全保障能力強化支援(OSA)が創設されたが、これによってこれまで我が国が築いてきたODAの財産や国際的な信頼が損なわれることがないよう十分に留意するとともに、今後、開発協力の実施に当たっては、軍事目的への転用や人権侵害につながることが決してないよう、また、そのような疑念を持たれたりすることがないよう、事前に相手国との協議を慎重に行うことはもとより、実施後においても、非軍事目的での利用の徹底や基本的人権の尊重をめぐる状況等を含め、実効性あるモニタリングを徹底するとともに、万が一、軍事転用や人権侵害などの事実が判明したときやその疑いが生じたときには、当該国へのODAの供与の在り方を検討して必要な措置を講ずることも含め、非軍事原則を確実に担保するための措置を講ずるべきである。  四、投資を呼び込む開発協力    デジタル、脱炭素、環境など経済社会課題への貢献に意欲のある民間主体は、専門的知見や最新技術の活用により、開発課題の解決と開発途上国の健全な経済成長に重要な役割を果たし得る存在である。開発援助における政府の責務と公的資金に期待される本来的な役割を十分に踏まえ、これを今後も尊重することを大前提に、それを補完するものとして、開発途上国において我が国ODAの理念と目的に合致し、国民生活の向上や社会的価値の創造に貢献しているスタートアップや中小企業を含めた民間企業の取組をODAを通じて後押しするとともに、ODAやその他の公的資金を扱う機関間の連携を強化しつつ、民間資金を開発課題の解決に資する事業に呼び込むための措置を積極的に展開していくべきである。  五、二〇三〇年以降の国際開発目標を見据えた議論の主導    本年は国連持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた中間年となるが、干ばつや洪水など気候変動による影響、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行、ウクライナ情勢を背景とした世界経済の混乱、及び開発資金の大幅な不足など様々な要因によって、SDGsは進捗に遅れが生じている。世界は深刻な食料危機に直面し、紛争が依然として飢餓の最大の要因である中、多国間主義の尊重と推進の精神に基づき、人道・開発・平和の分野横断的な連携を伴った包括的かつ財政的な裏付けのある国際協力が求められる。我が国は、二〇三〇年以降の国際的な開発目標をめぐる議論も見据えつつ、複雑に絡み合った課題に対する分野横断的なアプローチにより、人権の尊重を始めとする普遍的価値に立脚した国際的な規範や原則の維持強化、債務の罠や経済的威圧を伴わず開発途上国の自立性・持続性を損なうことのない協力等を実施し、その必要性と有効性を示すことにより、国際社会で共通の利益となる領域を広げていくべきである。  六、国民に理解される開発協力    分断のリスクが深刻化する国際社会において開発協力に求められる役割はますます高まっており、その実施基盤の強化が求められる。とりわけ、厳しい財政状況の中でODAを対国民総所得(GNI)比で〇・七%とする国際目標を実現していく上では、大幅なODA予算の拡充と、新たな資金調達手段の導入を含む幅広い資金源の拡充・検討が必要不可欠である。そのためには、国民の理解が何よりも重要であり、データに基づく科学的な検証を伴ったPDCAサイクルを実施し、積極的かつ体系的な情報公開と説明責任の履行を通じて透明性を高め、開発協力を行ったことによる効果とプロセスの適正性を国民に示していく取組が不可欠となる。国民に「自分たちのODA」との意識を持ってもらうためにも、開発教育の推進によって、国民一人ひとりが世界の開発課題の主人公であるとの意識を涵養しつつ、民間企業、市民社会、地方自治体、大学・研究機関等から幅広く参加を得て、可能な限り開かれた議論を推進すべきである。また、我が国の開発協力の担い手となる優秀な人材を集め、育て、その活躍を支えていく取組を強化すべきである。    右決議する。  以上でございます。  本決議案を本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  ただいまの決議に対し、林外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林外務大臣。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 我が国の開発協力と開発協力大綱の在り方に関する決議を可決いただきまして、誠にありがとうございました。  外務省といたしましては、ただいまの決議の御趣旨と本委員会での御議論を踏まえつつ、新たな開発協力大綱の下、戦略的かつ効果的、効率的な開発協力を推進し、国際社会及び我が国の平和と安定及び繁栄の確保により一層積極的に貢献していく所存です。

三原じゅん子自由民主党

○委員長(三原じゅん子君) 本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十一分散会

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