予算委員会 第16号
- 発言数
- 298 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/03/28
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、締めくくり質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党五分、立憲民主・社民二十二分、公明党七分、日本維新の会十一分、国民民主党・新緑風会六分、日本共産党六分、れいわ新選組三分、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。片山さつきさん。
○片山さつき君 自由民主党の片山さつきです。 コロナに加え、ロシアの違法な戦争で、旅館、ホテル業はこの三年で七億泊を失い、食の団体連合会、六兆円外食が消滅し、地域公共交通の累積赤字が五千億円を超えています。直接には政府や地方自治体による緊急事態宣言その他の行動制限が売上げを大幅に減らしたことは否めず、その間、事業者の資金繰りを救ったのが四十三兆円超のゼロゼロ融資でありまして、日本は倒産件数をかえってコロナ前よりも低めに抑えられている。 この結果は経済政策として成功だったと思いますが、当然の結果として、民間金融機関ゼロゼロが百三十七万借りていらっしゃるんですが、一定の割合は過剰債務状態に陥りますから、これを見越して、自民党の昨年の参院選の公約や骨太の方針では、過剰債務の債務減免あるいは過剰債務の圧縮ということを明記しているわけでございます。この七月に返済のピークの山が来るんですけれども、借換え保証一億円までというのをつくって我々もこれを推奨しておりますが、残念ながら、今までのところ一万七千件しか実績がありません。百三十七万件で一万七千件しかありません。 総理、やはりこのリスクはとても民間の普通の事業者には負えませんので、何とか、万が一にも、債務の圧縮も含めてきちっと事業再生につなげて、万が一にも、案件がたなざらしされて債務者区分が急に落とされた、今までは保証料も金利もゼロだけど、あなたは第六区分だから二・五%よと言われたら、その激変には耐えられないので、御対応をお願いしたいんですが、まず岸田総理から総論を、それから具体的にこの政策を全国に行き渡らすために鈴木金融担当大臣から、お二人に伺わせていただきます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナや物価高騰などにより事業者は引き続き厳しい状況に置かれており、政府としては、コロナ禍で雇用の維持と事業の継続を目的にゼロゼロ融資が導入されたことを踏まえ、債務減免を含めた債務整理等、借り手の事業者に最大限寄り添った総合的な支援に取り組んでいくことが重要であると考えております。 具体的には、自民党金融調査会の提言もしっかりと受け止め、REVICによるファンドを活用した事業再生支援、日本公庫等による資本性劣後ローンの活用を通じた資本基盤の強化、新たなコロナ借換え保証制度の活用や民間金融機関による債権区分の柔軟な判断に基づく積極的な資金繰り支援、これらを通じて事業支援に万全を期してまいりたいと考えております。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま総理から御答弁があったわけでありますが、金融庁といたしましても、自民党金融調査会の御提言もしっかり受け止めて、様々な支援策、これを全力で推進してまいりたいと思っております。 大事なのは、そうした支援策が実際に活用されるためには、金融機関の現場まで施策の内容が十分に浸透すること、これが重要であると考えます。金融機関の経営層に対して要請するだけではなく、財務局とも連携をしながら、全国各地で金融機関の現場に対し事業者支援策や実例等についての説明会を開催していきたいと考えております。
○片山さつき君 ここに来るまでに、ホテル業界、それから地域交通、さらに食団連、大変ヒアリングをいたしまして、もう血を吐くような思いで言ってきていらっしゃいます。 それから、中小企業庁にも本当にこの間よくやっていただいているんですけれども、やはり一万七千件しか借換え融資の信用保証協会のものがないということは、金利が高いんですよ。やはり、制度融資を各都道府県が持っていますが、そこに地方創生臨時交付金等を充てて金利をがたんと下げてあげないと、〇が二・五ではこれは耐えられない、普通の会社はみんな耐えられないですから。 そういったことも岡田大臣にお願いしつつ、実は債権を、過剰債務の債務を圧縮するためには求償権放棄条例というのが各県に必要なんですが、実は兵庫にも広島にもまだないんで、全国十一県ありません。その部分でありますとか、銀行で事業再生に従事できる、信用金庫で、恐らく全国で数万人いないんですよ。それを考えると、認定支援機関のフル活用も必要ですし、一億円では保証額が足りないという声もありますが、西村大臣、万全を期していただくようお願いをいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 中小企業への資金繰りを万全に期すようにという御質問でございます。 まず、御指摘の信用保証協会の求償権が足かせになるケースがありますので、これ、もう御案内のとおり、自治体が首長の承認で、議会の承認を得ずとも自らの請求権を放棄できるようにすることで、まさに信用保証協会が求償権を放棄しやすくする条例の整備を繰り返し要請してきております。 御指摘のように、五十一自治体のうち、信用保証協会が存在するですね、そのうち十一自治体が求償権の放棄条例を未制定であります。広島においても具体的な検討が進んでおりますし、兵庫も震災のときの債権との関係で整理をしながら進めていると聞いておりますが、引き続き要請を行ってまいりたいと考えております。 そして、関連で申し上げますと、中小企業基盤整備機構ですね、ここが中小企業再生ファンドに出資をして、これまで六百五十四社支援をし、四百九十一社再生完了しておりますが、コロナ禍以降の債権買取りは、全て額面より低い金額で買い取った、いわゆるディスカウント案件であります。これまで二十のファンドに出資しておりますけれども、引き続き取組強化したいと思います。 それから、税理士等の認定支援機関活用した経営改善計画策定支援事業あるいは早期経営改善計画策定支援事業、こうしたものについて予算を上積みしながら、これまで四万件ほどの支援を行ってきておりますけれども、引き続きこうした支援を行いながら万全を期していきたいと考えております。 そして、コロナ借換え保証について、一万七千件ということで御指摘ございましたけれども、多額の借換えニーズに対応するために上限額二・八億円の経営改善サポート保証も用意をしておりまして、これまで二千数百件の利用があります。旅館業を始め、資金ニーズの大きな、そうした中小企業の状況も含めて丁寧に把握しながら、御指摘のように、中小企業の資金繰りに万全を期していきたいというふうに考えております。
○片山さつき君 御指摘の旅館、ホテル業の大手ですとか地域公共交通というのは、地域の基幹産業で住民のインフラなんですけれども、あの長崎のハウステンボス、香港ファンドに買われてしまいましたが、重要土地等調査法では対象にならないんです。私も地方創生担当大臣のときに、上から見て、その米軍住宅への近さには驚愕を感じましたよ、あそこからドローンを飛ばされたらどうするのかと。 率直に、この法改正も我々は一生懸命やりたいと思いますが、これを待っている前に返済の夏が来てしまいますので、総理、やはりこの基幹的なものについては、経済安全保障の概念がううんと今、高まっている今、方針として日の丸事業再生じゃなきゃ駄目だと思うんですね。何をどうということではないんですが、その方針と姿勢自体を岸田総理からお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 地域経済の基幹となる産業、それから地域経済の中核となる事業者への支援については、経済安全保障の観点や地域経済全体への影響も踏まえて万全の対応を考えていく必要があると思います。 このため、地域経済活性化支援機構、REVICについては、令和五年度予算において政府保証借入枠を二兆円から三兆円に拡大するなど、新型コロナの影響により債務が過大である事業者等に対する支援体制を強化しており、地域交通などの地域に欠かせない中核的な企業への支援や観光等での面的な再生案件等への支援を重点的に行うこととしております。 今後とも、REVICを始め様々なツール活用し、地域交通や宿泊業を含め、新型コロナ等への影響を受けた事業者の事業再生支援に注力してまいりたいと思います。
○片山さつき君 ありがとうございます。 お手元の資料の事業者に対する金融支援の更なるセーフティーネット強化というのをちょっと御覧いただけますと、民間の金融機関は、二〇二六年三月までほとんどノーコスト、経営者責任なしで十五兆円の資本が入れられるんですね。これをいち早く国会で決められたのは日本だけで、それもあって、日米欧の三極の中ではコロナと戦争のこの三年間で金融機関の破綻もそれから大型の預金流出も起きていないんですよ。これはやはり、念には念を入れ、どんどんどんどん前倒しでやってきたことの意味はあったと思うんですね。慎重過ぎるかもしれません。金融トータルプランの意味はあったと思いますが。 それでも、今マーケットというのは被害者を探すんですよ、アクティビストたちが。つまり、本来潰れなくてもいいところまで、外債を持っているんじゃないかとか海外の潰れた銀行との取引はどうかということでしらみ潰しに探していく。そういうことがあるといけませんので、ドイツのショルツ首相もドイチェバンクも含めてドイツの金融は大丈夫だ宣言をなさいましたから、最後に、岸田総理、日本の金融機関は大丈夫ですから、大丈夫宣言をお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 足下の金融市場ではリスク回避的な動きが見られますが、現在、日本の金融機関は総じて充実した流動性や資本を有しており、金融システムは総体として安定していると評価をしております。 しかし、引き続きまして、様々な状況に注視し、警戒感を持って動向見守っていきたいと考えております。
○片山さつき君 終わりです。ありがとうございます。
○委員長(末松信介君) 以上で片山さつきさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。 まず、総務省文書問題について、高市大臣に伺います。 月刊Hanadaの記事、小西文書は絶対に捏造です、こういうふうに断言する根拠を示してください。
○国務大臣(高市早苗君) 私に関係する四枚の文書について、ありもしないことをあったかのように作ることという意味で捏造と表現してまいりました。私は、刑法などで使う偽造や変造という用語というのは、八年前、当時の総務省情報流通行政局の一部職員に対して非常に厳し過ぎると考えましたので、一般的な用語を使いました。 私が事実と異なると考える箇所につきましては、理事会協議事項になっておりましたので、三月二十二日に本委員会に提出をいたしております。 また、今回の問題の本質である、平成二十七年五月十二日の参議院総務委員会における私の答弁が礒崎元総理補佐官の影響を受けたものではないことを立証できる資料とメールも本委員会に提出をさせていただいております。 総務省も、三月二十二日にこの文書に記載されている内容についての正確性は確認できなかったと公表しています。
○杉尾秀哉君 この大臣の資料を裏付けるものはありません。そして、当時の大臣室の二人も、大臣レクは絶対ないとは言っておりません。 この記事の中で、大臣は、TBSやテレビ朝日はドラマやバラエティーをよく見るので、文書に記述があるような批判をするはずがないと書いてあります。これ本当ですか。
○国務大臣(高市早苗君) そうでございます。ドラマとバラエティーが最も好きでございます。
○杉尾秀哉君 安倍元総理に近い議員が、安倍総理や高市大臣は「サンデーモーニング」など具体的な番組名を挙げて、偏向報道だ、左巻き過ぎると、こういうふうによく話をしていた、放送法への言及もあったと聞いております。これは事実ではないですか。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、高市国務大臣。答弁できるところまでで結構です。
○国務大臣(高市早苗君) 済みません、私、それほど報道番組、情報番組を見る時間がございませんでしたし、五月十二日の藤川委員への御答弁でも、今のこの報道についてどう思うかという旨聞かれて、残念ながらそのようにたくさん報道番組を見る時間に恵まれていない旨を御答弁したと記憶をいたしております。(発言する者あり)だから、済みません、事実ではないということです。
○杉尾秀哉君 先ほど、この総務省の文書には正確性がないと、こういう記述があるというふうに言いましたけれども、何度も何度も申し上げますが、捏造と正確性がないということは全く違います。問題は発言の正確性ではありません。全体の流れ、プロセス。 資料一、御覧ください。昨日の石橋委員の質問にもありましたように、総務省の担当者複数名が詳細に証言をしております。そして、礒崎補佐官も、全体のシナリオ、プロセスを認めています。一部表現が違うところがあるという記述はありますけれども、全体のプロセス、大筋で認めています。違うと言っているのは高市大臣だけです。違いますか。
○国務大臣(高市早苗君) 当時の情報流通行政局の方々だけのものを今委員は取り上げられました。大臣室側の関係者は、例えば二月十三日とされるレクに関しまして、この時期にはNHK予算など放送に関するレクがあったとしてもおかしくはないが、個々のレクについては覚えていない、放送法の政治的公平の答弁に関しては五月十二日の委員会前日に大臣の指示を受けて夜遅くまで答弁のやり取りがあったことを覚えており、その前の二月に文書にあるような内容の大臣レクがあったとは思わない、私も同じ認識です。 仮に、二月の時点で、放送法四条に関して何か補充的解釈をするというようなレクチャーを受けて、私も大臣室の職員もそのようなレクチャーを受けたとしたら、このレクチャー自体が十五分で終わるわけもないんですが、その後何度かやはり意見交換をしてきちっと論点を詰めていかなきゃいけません。ところが、その後一度も私にレクチャーをしたという記録が小西委員が公開された文書には入っておりません。 もし、その後も議論を続けて論点整理を続けていたんであれば、三か月後の五月十二日の委員会の前夜に、もう翌朝に掛かるまで大臣室と放送部局の間でやり取りをする必要はなかったはずでございます。
○杉尾秀哉君 つまり、高市大臣は外されていたんですよ。礒崎さんがシナリオを書いて総務省とやったんですよ。その結果で答弁、そして質問があったと、こういうことなんですよ。違いますか。
○委員長(末松信介君) じゃ、松本総務大臣。一旦ここで。
○国務大臣(松本剛明君) 高市大臣に係る平成二十七年二月十三日の放送関係の大臣レクにつきましては、今、高市大臣からも総務省の精査の結果の文書を御説明いただいたとおりでございまして、総務省といたしましては、礒崎元補佐官とやり取りがあったことについては確認をいたしているところでございますが、礒崎補佐官からの放送法に関する照会についてお答えをし、また五月については御質問いただいて答弁をし、平成二十八年の二月には国会からお求めをいただいて政府統一見解を出させていただいたと、このように理解をいたしております。 御案内のとおり、このやり取りにおいても強要されたことはなかったと当時の総務省職員も認識をしており、当時の総務省職員も自覚を持って、責任を持ってしっかり業務に当たってくれたものと考えております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) もう一度、疑義を質疑で行ってください。
○杉尾秀哉君 高市大臣抜きで、礒崎さんと総務省の間でやっていたということじゃないですか。
○国務大臣(高市早苗君) 私は、残念ながら、前の年から礒崎元補佐官と総務省の情報流通行政局が放送法に関する問題でやり取りがあったということは承知をいたしておりませんでしたし、なので、礒崎補佐官が放送法に御興味をお持ちだということも、今年の三月に入ってから小西委員が入手された文書を見てびっくりいたしました。当時の大臣室にも補佐官から何らかの連絡があったことがないかということを確認したら、ないということでしたし、礒崎補佐官自身も私に対して直接電話をしたことなどはないとおっしゃっていると承知をいたしております。まあ、外されていたといったら、完全に外されていたのかもしれません。 まあしかし、五月十二日の答弁は、私自身がしっかりと前の夜に持った疑問を、一つ一つ大臣室に返して、そして放送部局で作られた説明書類を読んで、本当、明け方まで掛かりました。職員にも大変その日は過重労働をさせたと思いますが、納得して総務大臣として責任を持ってした答弁でございます。
○杉尾秀哉君 それならば、なぜ事前のシナリオどおりの質問と答弁になったんですか。
○国務大臣(高市早苗君) いや、そういうことを私に聞かれても、分かりません。 今回の小西委員が入手された文書を見て初めて、礒崎補佐官が、旧自治省出身の礒崎補佐官、消防とか選挙とかそっちは強いかもしれないけれども、放送に興味がおありだったということを知ったのが今年の三月ですから、そのやり取りがあったとか、そういったことは分かりません。まあ、外されていたといったら、外されていたのかもしれません。
○杉尾秀哉君 前回の質問でもやりましたけれども、答弁書どおりに読んでいるんですよ、一字一句変わらず。自分で判断をして、自分で答弁書を書いて、自分でやったという説明は全く違うんです。 そして、問題の本質は、放送法の解釈が何の権限もない補佐官の圧力でゆがめられたということなんです。これが問題の本質であって、礒崎さんの関与云々ではないです。 今月十七日の参議院外交防衛委員会で、総務省の答弁ありました。この政治的公平について、放送法四条、説明してください。
○政府参考人(小笠原陽一君) 大変ちょっと失礼いたしました。もう一回、ちょっと質問、よろしゅうございますか。申し訳ありません。
○委員長(末松信介君) 杉尾秀哉君、続けてください。
○杉尾秀哉君 三月十七日の参議院外交防衛委員会で、政府参考人山碕審議官、答弁していますね、放送法の解釈について。説明してください。
○政府参考人(小笠原陽一君) 大変失礼をいたしました。 それでは、三月十七日のその山碕審議官の答弁について御説明をさせていただきます。 御指摘の参議院外交防衛委員会では、放送法四条に定める政治的に公平であることの適合性の判断に当たっての解釈についてお尋ねがございました。それに対して、平成二十八年の政府統一見解に沿って御答弁させていただいたものと承知をしております。 あわせまして、政治的に公平であることの適合性の判断に当たっての従来からの解釈について何ら変更がないことを答弁させていただいたものというふうに承知をしております。
○杉尾秀哉君 資料二を御覧ください。 二〇一五年五月十二日の問題の高市大臣答弁、一つの番組のみでも、不偏不党の立場から明らかに逸脱していると認められる極端な場合は、政治的に公平であることを確保しているとは認められない。一つの番組のみで判断する。そして、三月十七日の政府参考人答弁、極端な場合であっても、その一つの番組ではなく、番組の集合体である番組全体を見て、これは一つのチャンネルです、バランスが取れたものであるかどうかを判断する。 一つの番組のみでもというところから、一つの番組ではなく全体を見てバランスの取れたものであるかどうか、これは全く違います。事実上の私たちは答弁の修正、撤回だというふうに思っておりますけれども、これ以上深入りはいたしませんけれども、この高市答弁を事実上私たちは上書き修正するものだというふうに思っております。 それで、もう一度、高市大臣に伺いますけれども、資料一、もう一回見てください。どうして総務省の関係者がこういうありもしない話ができるんですか。大臣は、在任中に、総務省の官僚は非常にしっかり仕事をしてくれている、何度も何度もそういうふうに言っています。大臣在任当時はそれだけ総務省の役人の皆さんの仕事ぶりを評価していながら、今になって、自分に火の粉が降りかかってきたら総務省の役人に責任なすりつけるんですか、どうですか。
○国務大臣(高市早苗君) 総務省というのは、旧自治省、旧郵政省、そして旧総務庁が合併した巨大官庁でございます。それぞれの部局にもう非常に深い専門知識を持ったすばらしい職員がいることは、史上最長期間、総務大臣を務めさせていただいた者としてよくよく承知をしているつもりでございます。 あえてこの文書が今の時期に出てきて、私に関する四枚の部分についてしっかり読んで答弁をするようにというお申出が小西委員の方からございましたので、私は、自分に関することを読んで、これはあり得ないということを各所にも確認をしながらしっかりと答弁をさせてきていただいているつもりでございます。そして、事実と異なることについては、既に文書で本委員会に提出をさせていただいております。
○杉尾秀哉君 再度繰り返します。なぜ四枚だけ捏造なんですか。
○国務大臣(高市早苗君) 済みません、残りの文書については、私、当事者じゃないので確認のしようもないじゃないですか。そういうことでございます。
○杉尾秀哉君 いや、不自然なんですよ。ほかの部分については、みんな関係者認めているんですよ。高市さんだけが、高市さんだけが違うと言っている。しかも、それは一つ一つの言葉であるとか表現のその不正確だということを根拠にしかしていないんですよ。全体のプロセスはこのままのずっとシナリオどおりに来ているんですよ。その中に高市大臣がいたんですよ。そういうことは、何か言いたいんですか、総務大臣。
○委員長(末松信介君) 両大臣から手挙がっているので。じゃ、松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 簡潔に申し上げたいと思いますが、国会で御議論に付されている行政文書が精査が必要になったことは甚だ遺憾であるということを申し上げてまいりましたが、今御指摘がありました四枚の以外にも、作成者不明のものであるとか、内容について確認できないものがあるということも申し上げなければならないと思って御説明の機会をいただきました。
○委員長(末松信介君) じゃ、高市大臣、補足されますか。どうぞ。
○国務大臣(高市早苗君) 内容が事実でないことに加え、安倍総理と私が電話で話した内容とされる三枚の文書、作成者不明、配付先不明、そして四枚とも作成目的が不明であるということをもっても、信頼に足る文書ではないと思います。 そして、委員が先ほど御指摘になった点以外にも、大臣室側の職員は、例えば総理と私との電話などについても、例えば総理にアポを取ってくれというようなこと、そういう記載されたような指示を受けた記憶はない、そして、総理と私が電話をしたというようなことでその内容を局長に伝えたとされていますが、そのような連絡を局長にした記憶はない、このように答えております。当の総理大臣秘書官だった方も、記載されたような電話をしたともしていないとも思い出せない。まあ総務省のこれが報告書でございます。
○杉尾秀哉君 高市大臣は私に対して、信用できないんだったら質問するな、そういうふうに言いました。そして、その後も時間稼ぎの答弁がありました。 そもそも事の発端は、この一番最初のときに高市大臣が怪文書だと切って捨てたのが始まりです。怪文書ではありませんでした。行政文書でした。その責任をどう考えるんですか、大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 怪文書と言ったとは記憶をしておりませんが、捏造された文書とは答えております。しかしながら、これ、偽造とか変造とかいうきつい言葉、要は法に関わるような言葉は私はあえて使っておりません。そこはよくよく私なりに、今も総務省には愛情を持っております、どなたかを罪に問うような意図がなかったということは御理解くださいませ。
○杉尾秀哉君 怪文書だと言いました。小西委員が三月二日、記者会見で公開したときのその後のぶら下がりで、大臣は怪文書の類いだと切って捨てました。そこから始まっているんです。怪文書でも何でもないんです、行政文書なんです、公文書なんです。どうですか。
○国務大臣(高市早苗君) 院内での発言ではなく、ぶら下がりでの発言ということを今確認をいたしました。 しかし、事実と異なる内容を入れられているということ、これは怪文書の類いです。作成者不明、配付先も不明、作成目的も不明、これは言わば怪文書の類いだと、私から考えたらそう思います。 ただ、国会での答弁では、捏造文書、つまり偽造でもなく変造でもなく捏造文書と、かなり配慮をして申し上げたつもりでございます。
○杉尾秀哉君 問題はそこから始まっているんですよ。そして、この予算委員会の質疑、そしてさらには、総務省の現職の皆さんがどれだけこの調査に時間を掛けたのか、膨大な時間掛けている。そうしたことも含めた責任を大臣は感じていないのか。 大臣、私ははっきり申し上げます、名指しされた当人として、質問するなと言われた当人として。辞めてください。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 大臣をお辞めください。
○国務大臣(高市早苗君) 杉尾委員に言われて、私は何らやましいこともないのに大臣の職を辞するということはございません。(発言する者あり)
○杉尾秀哉君 何か後ろで変なこと言っている人いますけど、この話は今回で終わりではありません。今回、ずうっと続きます。それだけははっきり申し上げておく。それから、さっきの放送法の解釈についても、これ確定させなければいけませんので、この後もやります。 ちょっと安保関係行きます。 資料三、御覧ください。三月一日の本委員会で、岸田総理、私の質問に対して、これからはアメリカの打撃力に完全に依存しない、反撃能力も共同で対処する、こういうふうに答弁されました。つまり、これからは打撃力、つまり矛の一部を日本が担うと、こういうことではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、従来から答弁させていただいておりますが、日米の基本的な役割分担、これは変更がなく、この専守防衛を堅持していくという方針には変わりはありません。 その上で、盾と矛についての御質問ですが、盾と矛について確立した定義があるわけではありませんが、あえて申し上げれば、反撃能力はミサイル攻撃から国民の命を守るためのものであります。ミサイル攻撃から国民の命を守る盾のための能力であると答弁をさせていただいております。
○杉尾秀哉君 今の答弁については、この資料三の一番最後のところに書いてあります。国民の命や暮らしを守る盾のための能力が反撃能力、敵基地攻撃能力だと。 そういうふうに言うのであれば、ICBMだって空母だって長距離爆撃機だって、全部国民の命と暮らしを守るためのものじゃないですか。今の論理でいえば、全てこうした兵器も含めて、これも盾の、盾であって矛ではないということ、なるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国が保持する、保持できる自衛力は、自衛のための必要最小限度のものでなければならないわけですが、その具体的限度、それは時々の国際情勢、科学技術等諸条件によって左右される相対的な面は有すると思います。 ただ、この、今委員の方からICBM、例に挙げられましたが、政府としましては、御指摘のICBMといった、性能上、専ら相手の、相手国の国土の壊滅的破壊のために用いられるいわゆる攻撃兵器を保有すること、これは直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、いかなる場合にも許されないと考えており、この見解、この一貫した見解は変更することは考えておりません。
○杉尾秀哉君 さらに、こういう答弁もありました、敵基地攻撃能力について。相手方のミサイルの発射、特に第一撃を事前に察知し、その攻撃を阻止することは難しい。これは浜田大臣も何度も繰り返し答弁されています。 つまり、事実上、反撃能力というのは相手の攻撃を受けてからということになる。これでは第一撃の抑止力にならないんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現実問題として、相手側のミサイルの発射、特に第一撃を事前に察知し、その攻撃を阻止することが難しくなってきている、これは事実であります。この、しかし、反撃能力というものは、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力として武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えています。 すなわち、相手からのミサイル攻撃に対し、ミサイル防衛網により飛来するミサイルを防ぎつつ、我が国から有効な反撃を加える能力を保有する、この二つの能力によって、現状に比して相手の戦略的、戦術的な計算を複雑化させ、日本にミサイルを撃ち込もうとしている相手に、目的を達成することは容易ではない、攻撃はやめた方がいいと思わせる、そのような抑止効果が得られるものであると考えています。 そういった点から、第一撃に対してもこうした能力は抑止効果を持つものであると認識をしております。
○杉尾秀哉君 あくまでも、今答弁があったように、可能性を低下させるものにすぎない。 そして、五年間で四十三兆円の防衛予算の根拠、全く示されてません。衆参の予算委員会で、あえて言えばトマホーク四百発、この数字しか出てません。 改めて伺います。四十三兆円の具体的な根拠を示してください。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛力の抜本的強化の検討に際しては、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションを行いました。率直に申し上げて、現状では十分ではありません。 このシミュレーションを踏まえた最優先課題として、可動率向上や弾薬、燃料の確保、主要な防衛施設の強靱化、スタンドオフ防衛能力の強化、ミサイル防衛システムと反撃能力を組み合わせた統合防空ミサイル防衛能力の強化、宇宙、サイバー、電磁波等の新たな領域への対応、南西地域の防衛体制の強化など、必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出したものであり、総額ありきとの御指摘は当たらないと考えております。
○杉尾秀哉君 資料四を御覧ください。特にブラックボックスなのはスタンドオフミサイルなんですが、国産五種類、海外製三種類、開発、量産、明記されました。 本当にこれだけの多種類のミサイルが必要なのか、どういう運用を想定しているのか、もっと絞ってコストを減らすことできないのか、これについて答弁してください。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛力整備計画においては、射程や速度、飛翔の態様、対艦、対地攻撃の性能、発射プラットフォームといった様々な点で特徴が異なる様々なスタンドオフミサイルを整備することとしております。様々な特徴を有するスタンドオフミサイルを整備することにより、我が国の重層的な対応が可能となり、相手に複雑な対応を強いることが可能となります。 例えば、我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対し、統合運用の下、一二式対艦誘導弾能力向上型を陸海空のプラットフォームを用いて様々な地点から発射することや、こうした亜音速のミサイルに加え、極超音速誘導弾等の先進的なスタンドオフミサイルを組み合わせるといった運用を行うことにより、相手方の対処が一層困難になるものと考えております。 これらの様々な特徴を有するスタンドオフミサイルの導入は、我が国への侵攻は我が国が主たる責任を持って阻止、排除し得る防衛能力を構築し、自衛隊の抑止力、対処力を向上させることを可能とするものであり、武力攻撃そのものの可能性を低下させるために必要な取組と考えております。 いずれにせよ、防衛力の抜本強化に当たっては、防衛関係費の財源捻出をするために各分野の歳出改革を含めた様々な工夫をしていただいている中で、関係者の、関係者や国民の御理解をいただくためにも防衛省自らが大胆な資源の最適配分に取り組むことが不可欠と考えており、一層の効率化、合理化を徹底してまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 これらのミサイルをイージス艦に載せる、南西諸島に配備する、こうしたことがこれから実際に予想される。そして、特に問題とされる一二式地対艦誘導弾ですか、開発、量産に一兆円掛けるということですけれども、これ本当に適切なんですか。 元自衛官の香田洋二さんがおっしゃっていますけれども、一から開発するリスクが非常に大きい、本当にできるのかというふうにおっしゃっているんですが、そうしたことも想定しているんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 一二式地対艦誘導弾能力向上型の開発については、現在、基本的な設計について技術審査が終了し、設計段階においては技術的に要求性能を満足する見込みが得られております。また、その開発に当たっては、一二式対艦誘導弾や一七式艦対艦誘導弾の開発や量産を通じて蓄積してきた技術、ノウハウを最大限活用するとともに、射程延伸のためのエンジンの開発については、これまでエンジンの運転試験などを実施し、所要の性能を達成する一定の見通しを得ております。 開発事業については、リスク管理を行いつつ着実に進捗しているところでありますが、仮にリスクが顕在化した中であっても速やかに対処していく予定です。 また、一二式対艦誘導弾能力向上型は、迎撃を難しくするため、誘導弾の形状など、その設計について一定の工夫を行っているところであります。
○杉尾秀哉君 まだこれから開発ということなんですよね。 そして、昨日の質疑でもありましたけど、台湾有事について、これ、政府はどういう認識しているんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 昨日の質疑というのは、中国大使の発言についてということではなくて……(発言する者あり)はい。中国大使の御発言という御質問だと理解いたしますが、外部のセミナーにおいて、中国大使、当方のですね、垂駐中国大使が個人的見解と断った上で関連の発言を行ったと承知をしております。 いずれにいたしましても、台湾有事の可能性については私の立場上お答えすることは差し控えますが、政府といたしましては、台湾海峡の平和と安定、これは、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要でありまして、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが従来からの一貫した立場でございます。
○杉尾秀哉君 今回の防衛三文書にしても、ずっと言っている防衛装備品にしても、台湾有事が基本的には想定されていて、それに対する備えなんですよね。もちろん、北朝鮮のミサイル、ロシアありますけれども。 資料五を御覧ください。今、林大臣から少し説明ありました垂中国大使、チャイナスクールではっきり物を言う方のようです。台湾有事、想定せずと、こういう見出しですけれども、この記事、台湾有事はないと、こういうふうに垂中国大使はおっしゃっている。 政府内の認識、どうなっているんですか。正確な情報取れているんですか。これ、想定しないんだったら、こんなことする必要ないでしょう。どうなんですか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほども少し申し上げましたが、この大使の外部セミナーにおける発言でございますが、あくまで個人的見解と断った上で関連の発言を行っておるわけでございます。 で、私が申し上げました後段のところは我々政府としての立場でございまして、台湾海峡の平和と安定、これは、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとって重要でありまして、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが我々の従来からの一貫した立場でございます。
○杉尾秀哉君 台湾有事についてはいろんな見方があると思います。決して楽観的であることは、私はそれは戒めるべきだというふうに思っておりますけれども、いろんな見方があるというその中で、国民の中にもやっぱり、本当にこの五年間で四十三兆円が必要なのか、そしてこの防衛三文書、矛と盾の関係、専守防衛も含めて、本当にいろんな議論があります。 その中で、これ香田さんも述べておられますけれども、防衛の基礎というのはやっぱり国民の理解なんです。しかし、総理の答弁、この衆参の予算委員会の中でもずうっと最初から最後まで曖昧な答弁のままで、これで国民の理解得られますか。総理、どうですか。本当にこれで十分説明できていると思いますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、台湾有事に関する政府の立場は今外務大臣からお答えしたとおりであります。 ただ、我が国を取り巻く環境は、この様々な動きの中で極めて厳しい状況にあると思います。その中で、政府としては、いかなる事態にも対応できるよう、平素から体制の整備を含め万全の体制を期していくことが重要であるということで、防衛力の強化についてこの準備を進めていくことを考えております。 そして、国民に対する説明が十分かという御指摘については、この議論、昨年来、一年間にわたっての議論の積み重ねを行ってきました。そしてその間、国会で質問を受けたならば、誠心誠意、説明、答弁に努めてきたわけであります。そして、この国会においても、様々な質問をいただいたことに対し丁寧に答弁をしてまいりました。これからも、国民の皆さんに対する説明という観点から、この誠意を持って取り組み続けていきたいと考えております。
○杉尾秀哉君 丁寧な答弁は、同じ答弁を繰り返すことではありません。 最後に、原発政策、一言だけ、一つだけ聞きます。 今回の法改正、原則四十年プラス二十年、最大六十年、更に運転停止期間を上乗せできることになりました。その科学的根拠、これから辻元委員から質疑しますけれども、これ、委員会提出資料の中にも出てきているんですが、十分な回答がありません。延長可能な科学的根拠、これを示してください。
○国務大臣(西村康稔君) 私ども、令和二年七月の原子力規制委員会の見解も踏まえて、この利用と規制の観点から様々な規定を改めて再整理をするというもので、今回このような改正案を出させていただいております。 そして、いろんな、審議会ではいろんな議論があったんですけれども、四十年を基本として二十年一回延長するということ、これまでの枠組みを維持しながら、しかし、新しい新基準に対応するなど他律的な要因によって原子炉が、原子力発電所が止まっている期間は申請ができるという制度にしたわけであります。 諸外国見ましても、イギリス、フランス、オランダなどは運転期間の定めはございません。アメリカも八十年まで認められたもの、許可されたものは六基あります。そうしたことも踏まえながらこのような仕組みにさせていただきました。 いずれにしても、四十年、延長二十年まで、もう二十年と思っても、申請しても、また止まっている間を更に延長を申請しても、原子力規制委員会が、それはもう安全審査通らない、駄目だと言われれば運転ができないということでありますので、申請期間として認めるという案を出させていただいているわけであります。
○杉尾秀哉君 規制基準なんかこれからなんですよね。何でこんなに急ぐ必要があるのか。 そして、最後に総理に伺いますけれども、福島事故の教訓というのは、徹底した規制と推進の分離と情報公開だったはずです。しかし、これ、資料を今お配りしましたけれども、規制委員会の資料、黒塗りだらけ、閣議決定されてるのに。そしてさらには、その資料の受渡しを駅でやってるとか、そういうようなことがあります。 この情報公開と規制と推進の分離、これについての総理の考え、これ聞かせていただいて、終わります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般の措置は、これまでの運転期間に係る定めを利用と規制の観点から峻別し、電気事業法と原子炉等規制法の二つに再整理するものであり、東京電力福島第一原子力発電所事故の反省の趣旨を徹底するものであると認識をしております。
○杉尾秀哉君 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、辻元清美さんの質疑を行います。辻元清美さん。
○辻元清美君 立憲民主・社民の辻元清美です。 総理、まず冒頭、昨年、あっ、昨日自民党が少子化の提言を出した中に、給食費の無償化というのが入っているんですね。これ、総理、御承知のように、私たち立憲民主党、ずうっと言ってきたんですよ。いよいよ自民党も追い付いたかと思うんですけど、これ、やりましょうよ。いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策については、様々な御提案をいただいております。(発言する者あり)いやいや、いただいているんです、いただいているんです。 そして、従来から申し上げておりますように、今月末までに、小倉大臣の下で具体的な政策、整理し、そしてたたき台を作るということを申し上げています。その上で、予算、財源等も踏まえて、六月の骨太の方針に向けて、予算倍増に向けて大枠を示す、この方針で臨んでおります。 御提言を受けて、まずは具体的な政策をパッケージで今月末に示したいと思います。その中において、政府の考え方、示させていただきます。
○辻元清美君 いや、日本にいればみんなただで給食食べれるいい国にしましょうよ。どうですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御提案、いろいろな御提案をいただいております。謙虚にそうした声に耳を傾けながら、今作業を行っております。今月末にたたき台を示したいと考えています。
○辻元清美君 私ね、給食無償化ぐらいできなかったら、異次元のしょぼい少子化対策になってしまうというように思います。やってください。 さて、G7サミットで総理はコミュニケを出されます。この中に、前回もそうだったんですが、ジェンダー平等、いつも入っているんですね。今回も入れてほしいと思います。いかがでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ジェンダー平等につきましては、昨年のエルマウ・サミットでの成果も踏まえつつ、本年の議長国として、多様性が尊重され、全ての方々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けて、この様々な声を受けつつ、しっかり取り組んでいきたいと考えます。 この議論の中身については関係国としっかり詰めていきたいと思っております。
○辻元清美君 ジェンダー平等は入ると。 その中、じゃ、昨年のサミットを踏まえて、昨年のサミット、ジェンダー平等の中にLGBTの文言触れられています。どう触れられていますか、紹介してください。
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。 昨年のG7エルマウ・サミットに発出、エルマウ・サミットで発出された首脳コミュニケには、我々は、女性、男性、トランスジェンダー及びノンバイナリーの人々の間の平等を実現することに持続的に焦点を当て、性自認、性表現あるいは性的指向に関係なく、誰もが同じ機会を得て、差別や暴力から保護されることを確保することへの我々の完全なコミットメントを再確認する、また、我々は、あらゆる多様性を持つ女性及び女児、そしてLGBTIQプラスの人々の政治、経済及びその他社会のあらゆる分野への完全かつ平等で意義ある参加を確保し、全ての政策分野に一貫してジェンダー平等を主流化させることを追求すると記載されているところでございます。
○辻元清美君 ここで総理、差別や暴力からの保護、これ差別禁止ということなんですよ。理解増進ではありません。そして、性自認そして性的指向という表現使っています。これより後退させることはできないと思いますが、総理、いかがでしょうか。どうぞ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘があった昨年のこのG7首脳コミュニケを受けて、政府としては引き続き、先ほど申し上げた多様性が尊重される社会を目指していくということであり、そしてG7の広島サミットに向けて議論を整理していかなければならないと考えております。 その中で、差別禁止法案あるいは理解増進法案について御指摘がありました、という課題について御指摘がありました。 これにつきましては、差別禁止法案については既に議員立法として国会に提出をされていると承知をしております。理解増進法については、超党派の議連において議論が行われ、そして、そうした理解増進法という形で自民党を含め各党で今議論が行われている、こうした状況にあると思います。 こうした取組を政府としては見守っていきたいと思いますが、こうした議論が進むことは期待したいと思っています。
○辻元清美君 見守るよりも、もうすぐ五月のコミュニケにどう入れるかということを問うているわけです。だから、世界の潮流は、理解増進なんて、こんなの笑われますよ。入れられないですよ。だから、六か国の大使が書簡を出したんですよ。私、関係者に聞きました。差別を防ぐことは私たちの原理原則であり責務だという文言がその書簡に入っているはずですよ。読みましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも従来から申し上げておりますが、G7各国とは様々な形で意思疎通を図っております。御指摘の手紙等について、このやり取りについて、従来から申し上げることは控えております。
○辻元清美君 この手紙は二月十七日に発出、その二日前にアメリカのエマニュエル大使が記者会見されているんです。御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) エマニュエル大使の会見、幾つか行われていると思います。ちょっと御指摘の会見について、詳細承知しておりません。
○辻元清美君 大使はこう言いました。明確で曖昧さのない性的マイノリティーを保護する法律を希望する、岸田総理のリーダーシップに完全な信頼を置いている。 コミュニケにどう入れるかという話なんですよ。信頼に応えられますか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) G7のこの首脳コミュニケについては、昨年のエルマウ・サミットでの成果をしっかり踏まえて関係国と議論を行い、内容を確定していきたいと思っています。大きな方向性は明らかであると認識をしております。コミュニケの内容についてはそうしたことで議論を続けていきたいと思いますし、国内における様々な取組は、そうした大きな方向性に基づいて具体的な取組を積み重ねていきたいと考えております。
○辻元清美君 バイデン政権ですね、政府関係者にLGBT関係の人、何人いるか報道されているんですけど、何人でしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点、網羅的に承知しているわけではありませんが、政府、閣僚の中でいえば、例えばブティジェッジ米国運輸長官がLGBTQであるということ、公表しているということを承知しております。
○辻元清美君 約二百人と言われているんですね。そして、国務省の報道官もそうなんですよ。たくさんの人、サミットに来られます。 あの書簡を出したイギリスの大使、昨年の十一月、長女が同性婚をした、LGBTの人たちの権利保護の早期実現で日本に協力したい、こういう会見されているんです。御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 承知しておりません。
○辻元清美君 あのね、イギリスの大使、娘さんが同性婚をしたと言っているんですよ。荒井秘書官の話聞いたとき、どう思われたか。だから、危機感持って書簡を出されたんです。 経団連の十倉会長、加盟企業に、この法案の審議が進まないことについて、先日こういう会見されました。世界は差別禁止ですよね、理解増進ではなくて。この会見の意味分かりますか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 会見の意味、御本人の考え、十分承知はしておりませんが、やはり多様性が尊重される社会でありたい、そういった思いが背景にある御発言ではないかと想像いたします。
○辻元清美君 世界で商売ができないということですよ、加盟企業が、グローバルに。インターナショナルな基準を満たせと。 経団連は六年前に、既に加盟企業にこのガイドライン出していますね。どうなっていますか。
○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。 御指摘の日本経済団体連合会の二〇一七年の提言におきましては、考えられる具体的な取組例といたしまして、性的指向、性的自認等に基づくハラスメントや差別の禁止を社内規定等に具体的に明記とした上で、性的マイノリティーの存在を自社が認識していることを社内外に示すべく、LGBTへのハラスメントや差別の禁止を社内の方針として具体的に明記し、社内外に発信とされているところと承知しております。
○辻元清美君 六年前ですよ。 総理、G7のコミュニケ、先ほど、去年よりも後退はさせないと、去年のを踏まえてという発言されました。確認します。差別の禁止です。そして、性的指向、性自認という言葉がインターナショナルな言葉、ここはしっかり踏まえていただけると約束してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、今年のG7首脳コミュニケの内容については関係国とこれから調整を続けなければなりません。具体的な文言について今確定的に申し上げることは控えます。
○辻元清美君 私はもう入れざるを得ないと思います。 そして、それまでに私は、差別をしっかり解消、禁止する法案を党議拘束外してもいいから日本で成立させておいた方が議長として堂々とやれると思うんです。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府としては、性的指向、性自認を理由とする不当な差別や偏見、これはあってはならないと考えており、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にする、生き生きとした人生を享受できる社会を実現していく、こうした方向で取組を進めていく所存です。その大きな方向性も今申し上げたとおりであります。その中で、今現実の課題について一つ一つ丁寧に取り組んでいきたいと考えています。
○辻元清美君 私はもう踏まえざるを得ないと思います。 もう一点、ウクライナで、まあ行かれました。私、このウクライナでの戦争、これに対して、日本はほかのG7諸国とは違う貴重なポジションにあると思うんですよ、貴重なポジション。どういう特徴があると思いますか、日本は。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本の特徴、やはり日本のこの憲法との関係における様々なこの軍事的な装備品との関係ですとか、あるいは災害復興ということについて貴重な経験を持っているとか、こうした他の国にはない様々な日本ならではの支援の在り方があるんだと思います。こうした点をしっかり生かしながら先方のニーズに応えていく、これが我が国の立場だと考えています。
○辻元清美君 日本は、ウクライナに殺傷能力のある武器を唯一供与していないG7の国なんですね。私は、この武器供与しているほかのG7の諸国と違い、戦争終結に向けて、時が来たらロシアともある意味対話しやすい貴重なポジションに立つことができると思うんですよ。ほかの国はロシアを攻める兵器をどんどん与えていますからね。 私は、その立場を生かして和平の糸口を模索する、それくらいの外交をしたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今後、和平あるいは復興、こうした段階を迎えることになる、これは想定されるわけでありますが、今何よりもやるべきこと、これは一刻も早くロシアの侵略をやめさせることであると考えます。G7としては、G7の結束を保ちながら、一刻も早くロシアの侵略を終わらせるために、強力なロシアに対する制裁と力強いウクライナに対する支援、これを行っていく、これを確認することがまず現状においては重要であると考えています。 その上で、その状況を見ながら、その状況に応じた我が国としての貢献を考えていくべきであると思います。
○辻元清美君 今、防衛装備品移転の見直しという話もあり、殺傷能力のある武器の輸出解禁という声も上がっています。しかし、私は、戦後日本は武器供与をしていない、日本だからこそできること、仲介外交ですよ。今、力が発揮できると思うんです。この立場を放棄するのは、解禁して放棄するのはもったいないと思うんですね。 総理、解禁やめましょうね。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛装備品の海外への移転については、国家安全保障戦略において、「特にインド太平洋地域における平和と安定のために、力による一方的な現状変更を抑止して、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略や武力の行使又は武力による威嚇を受けている国への支援等のための重要な政策的な手段となる。」、このように記載されており、こうした観点からこの結論を出していかなければならない、こうした課題であると認識をしております。こうした議論は行っていかなければならないと思います。 いずれにせよ、我が国は、この憲法や国際法、国内法に従って様々な政策を進めていく、平和国家としての歩み、これは変わらないということ、これをしっかり理解してもらいながら、我が国として、国際社会におけるこの立場、貢献、しっかりと果たしていかなければならないと思っています。
○辻元清美君 武器供与をしていないのは肩身が狭いのではなくて、その立場を最大限生かして戦争終結への手腕を私は発揮すべきだと思います。自民党を含めて、戦後、私たちの先輩の政治家の皆さんが日本をどうあるべきかという形作る一つだったわけですよ。私は、軽々しく放棄すべきではないと思います。 中国との関係なんですよ。ロシアサイドに追い込まないためにどんな外交戦略お持ちですか、総理。どうお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、中国とは昨年十一月、日中首脳会談も行いましたが、隣国であるがゆえに、様々な可能性がある一方で、様々な懸案、課題もある。こうした中にありまして、主張すべきことは主張をし、この中国、日中共に大きなこの国際的な責任をしっかり果たしていく、対話を基本としながら協力すべきことは協力する、こうした建設的かつ安定的な関係を双方の努力によって維持をする、こうした方針を確認をしています。 こうした中国との関係ですが、国際社会全体ということを考えた場合には、中国との間において、是非、法の支配における国際秩序、これを共に守るために責任を果たしていこう、こうしたことを中国にもしっかり働きかけていく。こうした意味で、中国にも、責任ある、国際社会における責任をしっかり果たしてもらいたい、こういった働きかけをするべきであると考えます。
○辻元清美君 その働きかけの一つですね。ウクライナで先日、総理は、ロシアの核使用はあってはならないという強力な発信を広島サミット、被爆地でしたいということを強調されました。私、この中国、十二項目の声明出しているじゃないですか。この八番目に核使用は認めないと入っているんですよ。私は、中国も含めて、核は使ってはならないというこの一点で私は中国にも働きかけをして隊列に加われということをやったら力が大きくなると思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中国には、大国として、先ほど申し上げました法の支配に基づく国際秩序を維持するために責任を果たしてもらいたいと思いますし、同様に、核軍縮のこの議論の中にあっても、NPT体制において核保有国として責任を果たしてもらわなければならないと考えます。 是非、核軍縮・不拡散、この議論においても中国に国際的な責任を果たしてもらうべくしっかり働きかけを行うこと、これは重要なことであると認識をいたします。
○辻元清美君 林外務大臣、私、サミットまでに訪中されるなら訪中された方がいいと思うんです。やっぱりサミットと同時に、中国もロシアの核使用は認めないということを同時に発信させる、していただく、それぐらいのことを話し合ったらどうでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(林芳正君) 総理から今御答弁がありましたように、昨年十一月に日中首脳会談がございまして、ここで得られました前向きなモーメンタムを維持しながら、主張すべきは主張して、責任ある行動を強く求めながら、やはりこの諸懸案も含めて首脳間を始めとする対話しっかり重ねる必要があると思っておりまして、こうした建設的かつ安定的な関係を日中双方の努力で構築していくことが重要であると考えます。 私の訪中ですが、秦剛部長とそれから王毅主任からも改めて招待があったところでございますので、引き続き、様々な状況を踏まえつつ、具体的な時期を調整していきたいと考えております。
○辻元清美君 まあ必勝しゃもじのことを言われましたけどね、私は、ロシアを刺激するというよりも、どういうふうに着地させていくか、中国やロシアとどう向き合うかということが大きな外交の、総理の手腕どう発揮するかだと思いますよ。 トマホーク行きます。 浜田さん、浜田外務大臣、あのね、トマホークは……(発言する者あり)防衛大臣、ごめんなさい。一二式などの配備までのつなぎでトマホークを配備すると、それでいいんですか。この間答弁されました。
○国務大臣(浜田靖一君) トマホークについては、令和八年度及び令和九年度に納入される予定であり、現時点において最新型のブロックⅤをイージス艦に搭載する計画としております。 イージス艦については、定期検査等の時期も踏まえつつ、トマホークの納入に合わせて適切な時期に改修を行ってまいりたいと考えております。
○辻元清美君 まあ、ほかのミサイルの開発、時間が掛かるから、つなぎまでトマホークをということですね。この間答弁されていました。
○国務大臣(浜田靖一君) 今お話にあったとおりです。私どもとすれば、その一二式までの間の間、それを埋めるためにトマホークの導入を図ったということでございます。
○辻元清美君 もう一度聞きます。 トマホーク、アメリカからの納入はいつですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 先ほども申し上げたように、令和八年度及び令和九年度に納入される予定であります。
○辻元清美君 そうしますと、島嶼防衛用高速滑空弾の導入はいつですか。
○国務大臣(浜田靖一君) お尋ねの一二式の地対艦誘導弾能力向上型の地上配備及び島嶼防衛用の高速滑空弾については、令和五年度予算案において量産に必要な経費を計上しており、二〇二六年度から導入の予定であります。
○辻元清美君 あのですね、トマホークも二〇二六年と二〇二七年に分けて納入されると。つなぎと言っていたけど、この一二式とか島嶼用も二〇二六年導入なんですよ。 トマホーク、つなぎにならないんじゃないですか、総理。どうですか、総理。いかがですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 国産のスタンドオフミサイルを所要量を整備するには一定の時間を要することから、それまでの間に十分な能力を確保するために、既に量産が行われているトマホークを導入するということとしたところであります。
○辻元清美君 でも、国産のそれらのミサイルも二〇二六年に導入と。トマホーク、いつアメリカから来るのと聞いたら、二〇二六年、二〇二七年。 これじゃ、つなぎにならないじゃないですか、総理。これは総理ですよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今防衛大臣からもありましたように、国産のミサイルの開発、そしてこれを配備するのに時間が要する、それまでの間、既に量産されているトマホークを活用する。その間、この緊迫した安全保障環境の中で一刻も早く日本として体制を備えるためにこうした双方の手段を用意していく、こうした考え方に基づいてこの計画を進めていく、こういったことであると思っています。
○辻元清美君 トマホークも納入が二六年、二七年なんですよ。イージス八隻の改修も必要でしょう。 これ、総理、イージス艦に積むと言っているわけですよ。しかし、イージス艦というのは、この発射装置の数は限られているので、トマホークに割り振ることでかえって防空能力が低下すると自衛隊の元幹部が指摘しているんです。私もそう思いますよ。守りの艦船を攻めにも使うということなんですよ。防空能力低下するんじゃないですか、総理。いかがですか。そこは検討したんですか。
○委員長(末松信介君) 防衛省川嶋整備計画局長。(発言する者あり)取りあえず御答弁聞いてください、片道なので。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 御答弁申し上げます。 確かに、一隻のイージス艦に積み込めるミサイルの数というのは一定の限界がございます。したがいまして、どのようなものをどのような数だけ装着させるかというのは言わば作戦上の問題でありまして、その都度あるいはその目的に応じて選択をしておるということでございます。
○辻元清美君 あのね、守りの位置と攻めの位置は違うんですよ。だから、守りが、防空能力低下するんじゃないですかと聞いているわけです。総理、いかがですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 今お話にあった点については、我々とすれば、当然あらゆる事態を想定しながらその都度その都度対応していくというのが今まで考えてきたことでもありますし、その意味において、今後これを、能力が落ちるのではないかということを落ちないようにする努力をしてまいりたいと思っております。
○辻元清美君 防衛は努力でできません。二刀流できないんですよ、イージス艦は。 それでね、日本にはふさわしくありませんがというような答弁をこの前されましたね。私は、この間、敵の上陸部隊に撃つのかと言っても、ぐだぐだぐだぐだ答えられなかった。そして、今回も、つなぎにもならない、そして攻めのトマホークを守りの艦船に載せる。これ、もうトマホーク導入の根拠崩れたと思いますよ。 総理、元々総理は、敵基地攻撃について、外務大臣時代、こういう答弁していたんです。敵基地攻撃について、装備体系、保有する計画もない、これは再三申し上げてきたところでございます。覚えていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私が外務大臣を務めていたのは二〇一八年まででありました。その当時、政府としての考え方を説明したものであると認識をいたします。
○辻元清美君 いや、国民から聞いたら、外務大臣のときは、装備をする予定もない、予定もないと言ってきたわけです。国民を欺いていることになりますよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) そして、私が外務大臣を務め終えた後、様々な議論が行われた、そして政府としても一年以上にわたって防衛力の強化について議論を行い、そして昨年末、安保三文書を作成するなど基本的な方針を確定した次第であります。 かつての発言から今日までの間に国を挙げて大きな議論を行い、大きな方針を確定した、こういった作業があり今日があるんだということはしっかりと説明しなければならないと思います。
○辻元清美君 それでは、総理は具体的なシミュレーションをしたと言っていますね。シミュレーション、説明してください。 そして、予算委員会が始まったときに、分かりやすい例を示すことは考えられる。何か分かりやすい事例をここで示しましたか。今示してくださいよ、じゃ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国会に対して、国会において様々な指摘を受けて、反撃能力に関する分かりやすい図式を示したと記憶しております。様々な形で説明を尽くしております。
○辻元清美君 今それを説明してくれと言っているんですよ。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛省は、従来より、将来の防衛力の在り方を検討する過程で自衛隊の能力を評価するためのシミュレーションを行い、防衛力の不足等を検証をしております。 今般の国家安全保障戦略の策定に際しても、相手の能力と新しい戦い方を踏まえ、想定される各種事態への対応について能力評価等を通じた分析を行ったところであります。 例えば、侵攻部隊によるミサイル攻撃、戦闘機等による航空侵攻、艦艇部隊による海上侵攻といった状況を想定し、自衛隊がどのように対応するか検証することを通じた、我が国への侵攻に対処するために不十分な自衛隊の機能、能力の評価に加え、宇宙、サイバー、電磁波の領域や無人アセットを用いた非対称な戦い方、ハイブリッド戦のような新たな戦闘様相等を踏まえた将来の防衛力の検討などの様々なシミュレーションを行いました。 こうしたシミュレーションを通じて、スタンドオフ防衛能力、弾薬等の整備、防衛装備品の可動数向上等の持続性、強靱性を始めとする防衛力の抜本的強化の七つの重視分野等を導き出したところであります。
○辻元清美君 全然分かりませんよ。全然具体的じゃないよ。 これで総理、国民には金だけ出せと言っているんですよ。そんなこと認められませんよ。今日、総括になりますけどね、私は結局、敵基地攻撃はやりませんと総理言ってきましたよ、安全保障環境が変わった変わったと言うけど、資料出せと言ったら、安全保障環境の説明も防衛省出してきたの全部黒塗り。ひどいのはタイトルまで黒塗りですよ。せめてこれぐらい、これで何が説明ですか。そして、具体的な例は一例も御自分の口からはおっしゃらない。しかし、金だけは出せ。 認められることはできないですよということを申し上げて、総理、LGBTは国際基準でやってくださいね、しつこいですけど。恥ずかしいですよ。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で辻元清美さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、若松謙維君の質疑を行います。若松謙維君。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。公明党を代表して、締めくくり総括質疑をさせていただきます。 総理、三月二十一日、万難を排してウクライナとポーランドを訪問され、ゼロ泊四日の強行日程、本当にお疲れさまでした。 今回のウクライナ訪問から帰国後五日たちました。日本として、ウクライナ侵攻の早期停戦に向けた対応及び今後の支援策について新たな認識はありましたでしょうか。また、ゼレンスキー大統領からウクライナ復興への協力要請がありましたでしょうか。その要請に対して、いつ、どのように支援していくのか、お尋ねいたします。 また、ウクライナの隣国ポーランドにも訪問されましたが、避難者を受け入れるポーランドを始めとした諸外国に対し、日本は今後どのように支援を展開していくのか、併せてお尋ねをいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のウクライナ訪問においては、ブチャでのロシアによるウクライナ侵略によって生じた被害などの状況を直接視察するとともに、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行い、自らの目と耳で国際秩序の根幹を揺るがす暴挙について改めてその実態を確認することができました。 首脳会談では、ロシアによる侵略を一刻も早く止めるため、G7議長国として、G7の揺るぎない結束を維持し、G7として厳しい対ロ制裁と強力なウクライナ支援を継続していく旨、これを伝えました。また、首脳会談では、私から、電力、地雷対策、瓦れき処理、農業等の分野における日本の支援を説明いたしました。ゼレンスキー大統領からは、これまでの日本の支援に対する深甚なる感謝とともに、支援の継続、そして復興支援について改めて要請がありました。 今後も、国際社会と連携しつつ、ウクライナ国民のニーズを踏まえ、日本の持つ経験や知見を活用しながら、切れ目なく日本らしいきめ細かい支援を迅速に行ってまいります。 また、ポーランドを含む周辺国に対しても、現地のニーズとそれぞれの国の状況に応じて可能な限りの手段を活用し、引き続き適切な支援行ってまいりたいと考えております。
○若松謙維君 あの東日本大震災被災地からの経験から、とにかくしてほしいことはもう早くと、それがもう本音だと思いますので、最大限の支援をよろしくお願い申し上げます。 次に、物価高騰対策について総理にお尋ねをいたします。 三月二十二日、政府は二兆円の物価高追加策を発表されました。これは、公明党が三月十五日、政府に物価高騰から国民生活と事業活動を守り抜くための追加策として提言した内容がしっかり盛り込まれており、評価をいたします。特に、再エネ賦課金の見直しによる四月使用分から標準世帯月八百二十円の軽減、LPガス利用者への支援策等のため地方創生臨時交付金七百億円が積み増しされました。さらに、低所得者世帯への支援として一世帯三万円を目安とする支援、加えて児童一人当たり五万円支給が盛り込まれ、輸入小麦、配合飼料価格など食料品価格高騰対策も充実されています。今後は、こうした対策を早急に国民に届けることが重要と考えます。 そこで、総理にお尋ねいたしますが、物価高に対する今回の追加策の狙いと早期実行に向けた決意を伺います。また、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化など経済環境の変化に対応し、今後も機動的な対策が必要と考えますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高対策については、これまで、物価高の主因たるエネルギー、食料品等に的を絞り、きめ細やかな対策を行ってきました。そしてさらに、先週二十二日、物価・賃金・生活総合対策本部を開催し、公明党からいただいた提言も踏まえ、物価高克服に向けた追加策、これ取りまとめたところであります。内容については、委員まさに御紹介いただいたとおりであります。 そして、物価高から国民生活や事業活動を守り抜くため、総合経済対策、補正予算の執行、これ更に加速すること、これは重要であります。そして、それとともに、本日の閣議においてコロナ対策と合わせ二兆二千二百二十六億円のコロナ・物価予備費の使用を決定したところであり、今回の追加策、これ早急に実行に移していきたいと考えております。 また、世界的な物価高騰、これ依然と予断を許さない状況であります。日々変化する物価や経済の動向を踏まえ、今後も機動的に対応していきたいと考えております。
○若松謙維君 子ども・子育て政策について、まず総理にお尋ねをいたします。 政府は三月末を目途に少子化対策を取りまとめることになっていますが、三月二十二日、我が党の高木政調会長が記者会見で、次世代育成のための緊急事態宣言を発令し、二〇三〇年までの七年間を次世代育成を最優先する七年間とし、二三年度からの三年間を次世代育成・集中期間と定め、少子化対策に集中的に取り組むべき政策を提言いたしました。 政府も、この提言を踏まえ、共に少子化対策に取り組んでいただきたいのですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 急速に進展する少子化により、昨年の出生数は八十万人を割り込み、子ども・子育て政策への対応、これ待ったなしの課題です。 委員御指摘のとおり、二〇三〇年代に入るまでのこれから六から七年が、少子化傾向を反転できるかどうか、ラストチャンスであると考えています。個々の政策の内容や規模はもちろんですが、これまで関与が薄いと指摘されてきた企業や男性、さらには地域社会、高齢者や独身の方も含めて皆が参加し、社会構造、意識を変えて、社会構造、そして意識を変えていくという従来とは次元の異なる少子化対策を実現し、何としても少子化トレンド、反転させていきたいと考えております。 このため、先日の記者会見において、子ども・子育て政策の基本理念として、第一に若い世代の所得を増やすこと、第二に社会全体の構造や意識を変えること、第三に全ての子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援すること、この三点を挙げたところです。 子ども・子育て政策の強化については、今月末をめどに小倉大臣に具体的なたたき台をパッケージで取りまとめてもらい、その後は私が主導する体制の下で更に議論を深めていきたいと思います。 今日の午後に御党からまた提言をいただく予定になっておりますが、これも踏まえ、よく相談しながら、六月の骨太方針までに将来的な子供予算倍増に向けた大枠示したいと考えております。
○若松謙維君 小倉こども政策担当大臣にお尋ねします。 ユニセフによりますと、日本の育児休暇制度は、休暇期間、取得回数等で先進的との評価があるにもかかわらず、なかなか改善されません。このため、先日の予算委員会で私は男性育児休暇取得率が低いことを指摘して、三月十七日、総理から、現在の取得率一四%から二〇二五年までに当初三〇%を五〇パーに、三〇年まで八五%に目標を引上げする、また、育児手当の給付率アップし、社会保険料を免除し、育休手取り十割を目指すとの決意が表明されました。 三月末に発表される子ども・子育て政策に男性の子育て参画を推進する具体的な政策を含めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。 我が国の場合、家事等の無償労働の割合は男性に比べて女性は約五・五倍と非常に高く、家事、育児の負担が女性に偏っていることや仕事と子育ての両立の難しさなどが大きな課題の一つとなっております。 このような中、父親が育児することは、母親の子育て中の孤立感や負担感、仕事と子育ての両立の難しさが軽減され、子供を産み育てたいという希望をかなえやすい環境につながるものと考えております。 先般の総理の記者会見におきましては、少子化・子育て政策に関する三つの先ほどの基本理念と併せて、具体策の例として、御指摘の、男性の育児休業取得率の政府目標を大幅に引き上げて二〇二五年に五〇%、二〇三〇年に八五%とすることや、男女で育児休業を取得した場合の育児休業給付の給付率を引き上げることなどが挙げられたところであります。 総理からは、働き方改革の推進とそれを支える制度の充実を柱の一つとする指示をいただいており、また加えまして、総理の示された基本理念等を踏まえつつ、今月末のたたき台の取りまとめに向けて力を尽くしてまいりたいと考えております。
○若松謙維君 五・五倍、すごい話です。私も反省しております。 次に、IPCC報告についてお尋ねいたします。 三月二十日、IPCCが第六次統合報告書を公表し、世界の平均気温が産業革命前からの気温上昇幅を一・五度以内に抑える国際枠組み、パリ協定目標達成には、温暖化ガス排出量を二〇三五年までに一九年比六〇%に減らす必要があると提示されました。 これは、各国の温暖化対策の遅れに危機感を強めた対応であり、化石燃料比率が高い日本は今回の報告書をどう受け止めるか、また、今回の報告書で示された知見も踏まえて、G7気候・エネルギー・環境大臣会合ではどのような対応を考えているのか、環境大臣にお尋ねします。
○国務大臣(西村明宏君) 若松委員御指摘の今月二十日に公表されましたIPCCの第六次評価報告書の統合報告書、これは、温暖化を一・五度に抑えるには、この十年間に全ての部門において急速かつ大幅で即時の温室効果ガス排出削減が必要であることを示しておりまして、人類に対する科学の強いメッセージであるというふうに認識しております。 この報告書におきましては、地球規模のモデル解析において世界の気温上昇を一・五度に抑える経路は、世界全体の温室効果ガス排出量を二〇三〇年までに二〇一九年の水準から約四三%削減して、二〇三五年までに委員御指摘のように約六〇%削減し、CO2排出量を二〇五〇年代前半に正味ゼロにするものであるということが示されました。 我が国は、二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向けまして、それと整合的な二〇三〇年度四六%の削減目標と五〇%の高みに向けた挑戦を掲げているところでございます。まずはこれらの達成、実現に向けて、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、GX基本方針に基づく対策、施策を着実に実施してまいりたいというふうに考えております。 今年四月に開催されますG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合では、気候変動はもちろんのことでありますが、生物多様性、そして循環経済、環境汚染など、社会経済システムの変革が必要となる課題を取り上げる予定でございます。世界が直面する危機の対応の緊急性、全てのセクター及びステークホルダーによる具体的な行動の必要性、これを共有してまいりたいというふうに考えております。
○若松謙維君 二〇三五年六〇%、これ大変な目標であります。恐らくエネルギー対策だけでは足りない。そういうことで、昨日、我が党の宮崎委員の質問にもありましたけれども、カーボンニュートラル実現には、向けては循環経済への移行が極めて重要であり、エネルギーの脱炭素化だけではなくて、物の循環資源を含め、全ての人間の活動にサーキュラーエコノミーの考え方を普遍化していくことが必要であると考えます。 春から循環型基本計画の改正作業が始まると聞いていますが、サーキュラーエコノミーを始めとして、SDGs、カーボンニュートラル、ネーチャーポジティブなどの新しい要素を取り入れ、循環型経済社会を確実に実現すべきと考えますが、総理のお考えをお尋ねいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国では、委員を始め公明党の御尽力もあり、二〇〇〇年に循環型社会形成推進基本法、成立をいたしました。この基本法は、天然資源の消費を抑制し、環境負荷をできるだけ低減する循環型社会に向けた理念や原則を初めて明らかにした画期的な法律だったと承知をしています。 我が国が目指す循環型社会は、サーキュラーエコノミーはもちろん、環境負荷の低減を目指すという観点から、SDGs、カーボンニュートラル、ネーチャーポジティブが目指す社会と軌を一にするものであると認識をしております。 政府として、来月より基本法に基づく基本計画の見直しに向けた議論をスタートいたします。これまでの基本計画の見直しでも、例えば海洋プラスチックごみ問題やシェアリングエコノミーなど、新たな要素も取り入れつつ改定を重ねてきたところです。 今後、時代の要請に即した議論を行い、緊密な各省連携の下、産官学の力を結集して、持続可能な経済社会の実現に向け取り組んでまいりたいと考えております。
○若松謙維君 文部科学大臣にお尋ねをいたします。 昨今の物価高騰の影響も踏まえまして、政府は経済界に対して賃上げの要請をしており、経済界もそれに応じる動きが出ております。私立大学等の教職員は全国に約四十三万人勤務しておりますが、大学等の教職員の賃金引上げは学生の授業料等にも影響しかねないことから、私立大学等は判断にちゅうちょするものと考えます。一方、教育研究の質を維持向上する観点からは優秀な教職員を確保する必要があるというジレンマもあります。 そこで、こうした私立大学等の教職員の賃上げ環境醸成のためにも私学助成の予算確保に努めるべきと考えますが、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) 私立学校は、建学の精神に基づきまして、個性あふれる、また特色のある教育を実施しております。大学段階におきましては七割を超える学生が在学するなど、我が国の学校教育において重要な役割を果たしております。 私学に対します助成は、こうした私立学校が果たします役割の重要性に鑑みまして、教育条件の維持向上、学生等の修学上の経済的負担の軽減、経営の健全性の向上を図ることを目的としております。 私立大学等の教職員の給与は各学校法人の判断でこれは設定するものではございますが、委員御指摘を踏まえまして、文部科学省といたしましても、優れた人材の確保も含めた教育研究の質の向上等のために、これ、基盤的経費でございます私学助成について必要な予算を確保して、努めてまいりたいと思います。
○若松謙維君 最後の質問です。 西田参議院会長、この予算委員会で、百六万、百三十万の壁について社会保険料納付の就業回避が生じないように是非検討していただきたいということですが、厚生労働大臣、この検討状況はいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、社会保険におけるいわゆる百三十万の壁については、これを意識せず働くことが可能になるよう、その解消に向けて短時間労働者への被用者保険の適用拡大、また、いわゆる百六万円の壁についても最低賃金の引上げで解消を図っていきたいと考えておりますが、それでもなおかつ年収の壁を意識して労働時間を調整する方がおられますので、先般、総理は、被用者が新たに百六万円の壁を超えても手取りの逆転を生じさせない取組の支援などをまず導入し、更に制度の見直しに取り組むと表明されたところであります。 厚労省としても、総理の御発言を踏まえ、年収の壁を意識せずに働くことが可能となるよう、具体策の検討、これを早急に進めているところでございます。
○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で若松謙維君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私も総理も、少子化対策、やっぱり今国会の課題、焦点の一つだったので聞きたいんですが、その小倉大臣の下の関係府省会議で進められている今作成中のたたき台、今月末にまとまるというので、あと三日ですよね。 それで、もう何か新聞報道では先行していろんなことが出てきているんですけれども、まず児童手当の拡充について聞きたいんですけど、これは結局、その所得制限の撤廃をするという考えがあるのか、そして複数の子がいる世帯への加算、そしてその対象年齢の引上げ、ここら辺どのように考えなのか、教えていただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 児童手当については、児童手当の三党合意による見直しが行われてから十年が経過をし、その間、経済情勢は大きく変化しています。この間、この保育の受皿整備、幼児教育、保育の無償化など様々な政策を実施しましたが、この時代の変化とともに、重点的、抜本的に取り組むべき子育て支援政策の内容、これも変化しているということで、今、政策のこの具体化に向けてたたき台作り進めているところですが。 それで、御質問で具体的にどうかということを聞かれたわけですが、これ申し上げているように、月末にこれ政府の関係をまとめてパッケージで示します。その中において、御指摘の点についてもしっかり判断をし、明らかにし、そして具体的な、その内容を具体的にした後、今度は予算、財源等の議論も進めていかなければいけないわけですから、申し上げているスケジュールに従って明らかにしていきたいと考えております。
○片山大介君 情報が漏れているからああやって記事に出るんですけど、やっぱり国会には話してくれないという感じですよね。 その児童手当の所得制限の撤廃などが少子化対策の中核になるとは私も思ってはいないですけれども、やっぱり望んでいる人が多いのも事実ですからね。これは是非やっていただきたいと思っていますし、我々維新は所得制限の撤廃の法案も実は提出しているんですね。たたき台に盛り込んでいただければ、別に法案は成立する必要もないので、是非そういう意味ではやっていただきたいというふうに思っています。 それからあと、話に出てきているので、こちらもそうなんですが、出産費用の無償化、これも将来的にはその公的保険対象の適用の可能性検討するとあって、これもいいことだなと思っています。これも我々維新が従来から訴えてきたんですが、これまでの答弁では、もうなかなかこれ難しいというような言い方をされてきたんです。 だけど、難しいからやらないのではなくて、やっぱり国民がそれを望んでいるんだったらやるべきだという方にかじを切っていただけるようになってくるのかなと思うんですが、そこら辺も総理の覚悟、どのようにお考えなのか、教えていただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、基本的には、先ほど申し上げたように、今月末、たたき台を明らかにし、政府の考え方を明らかにしようと思っております。 そして、出産費用についての御質問ですが、これについては従来から、現実には様々なサービスが提供され、選択されているということ、そして地域によって様々な費用の格差があるということと、この保険適用による一律な対応との関係でどう整理していくかなど様々な議論がありました。そこで、政府としては、まずは見える化を進めることによって選択が可能な制度をということを訴えさせていただいている、これが現状であります。 いずれにせよ、様々な意見を踏まえて、政府の考え方を月末明らかにしていきたいと思っています。
○片山大介君 是非、今、出産育児一時金を四月から五十万円に増額するとありますけど、それだとやっぱり足が出たりするだとか地域による格差という問題がやっぱり出るんですよね。 やはり、そういうのをなくすのはこれ無償化を適用するのがやっぱり一番いいので、そこを改めて言いたいのと、あともう一つ、俗に言われる〇・三兆円メニューってあるんですよね、総理御存じだと思いますけど。保育の質の向上などに向けたもので、これ本来は、二〇一二年に、当時の民主党、自民党、公明党が、消費税を一〇%に引き上げるときに、保育の質の向上に充てた三千億円、これをきちんと充てようというのを決めたんですけど、それから十年以上たってこれ実現していないんですよ。 今回、総理、これから予算も倍増を示していくというんであれば、やっぱり長年のこの懸案、〇・三兆円ぐらいですからね、これぐらいはしっかり実現してほしいと思いますが、これもまあ言えないと思いますけど、短く。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘の保育の質の問題、経緯については今委員から説明があったとおりであります。 もちろん、今日までの間、保育の質の問題についても、これ様々なその施策は行っているわけでありますが、課題として残っているという御指摘は我々も認識をしております。それも含めてどのような政策が今求められるのか、今月末に政府の考え方を明らかにいたします。
○片山大介君 それで、総理はこの前の十七日の会見のときに、育児休業の給付金は十割に引き上げるだとか、あと年収の壁も撤廃するだとか、結構そういう方向も言われて、いいと思いますけれども。 ただ、一つ一つにやっぱりお金が掛かるのは確かだなと思うので、先ほどから総理が言っている、四月からの総理を長とする新たな会議体をつくる、では、その中での検討プロセスをどうしていくのか。その整理をして、どういう優先順位を付けていくのか。それで、その結果、結局はその倍増の中に収まるように選んでいくということなのか。選んでいった結果、倍増を超えることもあるのか、倍増に収まるようにするのか。そこら辺はどういうイメージなのか、これくらいは言えるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の質問は、要は、これから議論して、予算が倍増を超える場合があるのか、倍増に抑えようとしているのかという御質問かと思いますが、先ほど来説明しているプロセスからいいますと、まずはこれ、内容を詰めるということを今月末行おうとしているわけですから、まず内容が決まった上で、それに、それを社会全体でどう支えるのかということを考えていくというのが次のプロセスになります。 各種保険との関係ですとか、国と地方の役割ですとか、また高等教育の支援の在り方など、様々な工夫をしながら、社会全体で必要とされる政策をどう支えていくか、これを議論していかなければならない。そのプロセスにおいて、是非私自身がしっかりと責任を持って議論を進めていく、こうしたことを申し上げさせていただいています。 倍増を超えるのか、倍増以内に収まるか等も含めて、これはそのプロセスの中で決まるものだと考えております。
○片山大介君 なかなか話進まないので、それで、じゃ、一つ財源について聞きたいのは、消費税などの増税はしないのかどうか、ここも議論になっていますけど、そこら辺はどういう考えなのか、そこは教えていただけますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これはまさに、必要とされる政策、これをまず明らかにした上で、その政策をどう支えるのがふさわしいのか、これを考えていかなければなりません。これ、こうした子ども・子育て政策、この具体的な政策ということになるとかなり多岐にわたることになると思います。それぞれにふさわしい支え方、予算、財源の在り方、これがあるんだと思います。 だからこそ、先ほど申し上げましたように、社会保険との関係とか、国、地方との関係ですとか、高等教育の支援の在り方ですとか、丁寧に考えた上で、それぞれの政策にふさわしい支え方、これを議論していくことが重要だと考えております。その支え方が何なのか、今この時点で申し上げることは控えなければならないと思います。
○片山大介君 ただ、総理、今の言い方だと、よく社会全体での意識の変化が必要だとか、社会全体で支えるという言い方もされていますよね。新しい、十七日の新しい基本的な考え方、そこでも言われたんで、やはりその社会全体で何か支える仕組みにしていきたいという気持ちはあるということなんですよね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会全体で意識を変えていく、こういったこの取組は重要であると従来から申し上げています。そうした意識の変化の中で具体的な政策をどう支えるのか、これを考えていく、その際に社会の理解は重要だと思います。
○片山大介君 じゃ、たたき台出るのを待ちたいと思います。 次に、物価高騰対策について聞きたいと思うんですけど、政府は今日の閣議で、今年度の予算の予備費の二・二兆円を充てた物価高騰対策、これ決定をしました。 それで、これ対策の柱は、まず低所得世帯の給付金、これは一つの柱。もう一つの柱の方が、家庭のLPガスの料金だとか、あとは大規模工場など電気使用量の多い事業者に対して地方創生臨時交付金を通して支援するというものなんですが、この支援はいつ頃から始まるのか、これ教えてください。
○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。 電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金でございますが、今般、一・二兆円を追加することといたしまして、本日の閣議においてその財源として予備費の使用が決定されたところであります。今後、速やかに各自治体に交付限度額を示した上で、生活者支援や事業者支援として効果的と考えられる地域の実情に応じた事業を御検討いただくこととしております。 LPガスや特別高圧の利用者への支援の内容、具体的時期については、これは各自治体が地域の実情に応じて判断されることではございますけれども、自治体からの質問や相談にも丁寧に対応しながら取組を後押しし、スムーズな執行に努めてまいりたいと存じます。
○片山大介君 そう言うんですけど、やっぱり時間これ掛かるんですよね。それ、やっぱり臨交金使っているから、やっぱり自治体は、受け取ってもそれ国に計画出さなきゃいけない、そしてそれを認めてもらわなきゃいけない。だから、やっぱり数か月掛かるんですよ。そうすると、やっぱりタイミング的には遅いと思うんですね。 それで、これ、電気や都市ガスは、去年十二月の補正予算で措置されて、一月分から料金の軽減というのが始まっているんで。去年十二月のその補正予算、実はLPガスについても支援策というのはやったんですけど、その内容は何かというと、利用者の負担ではなくて事業者への、何でしたっけ、配送業務の合理化という、こっちの方の支援やったんですよね。 何でLPガスの方も直接料金の軽減しなかったのかというと、その政府の説明では、LPガスの事業者は全国で一万七千社あるから、その事業者を通じた直接の利用者負担というのはなかなか難しいからと。だけど、今回のこの予備費でやるんだったら去年の補正でやっとけばよかったんじゃないかって、こういうふうになりますけど、そこはどうお考えですか。
○国務大臣(西村康稔君) LPガスを使っておられる方々への支援、これについては我々も非常に苦慮してきておりまして、御指摘のように電力、ガスの負担軽減策と同様にできないかということもかなり考えたんですが、一万七千社という御指摘ありましたとおり、中小零細、小規模な事業者が非常に多いものですから、その方々への負担を考えるとなかなかこれは難しいだろうということで、御指摘のように、その事業者への支援、これ人件費や配送費をカバーするスマートメーターとか配送車とかですね、こういったものの支援によって全体として事業を効率化することで価格を下げていこうということで取り組んでいるところであります。 今月中にもこの第一弾の交付決定を行う予定でありますので、今後速やかにこうしたことの対策を取ることで、事業者側の効率が上がって、その分のコスト削減につながっていくものと期待をしているところであります。
○片山大介君 その去年の補正でやったその支援ですけど、配送事業、これまだ、あれ実際始まっていないんですよ。まだその補助を受けたい事業者の公募をやっている段階なんですよ。だから、まだ何も始まっていない。それなのに、今追加の料金対策をやろうとしているんですよ。やっぱりこれはおかしいと思う。 その前の対策のきちんと効果を見てからやるんだったら分かるのに、その対策をまだ打てる前からやるというのは、これはやっぱりちぐはぐ感があると思いますよ。どうしてもこれまでの対策でやっぱり外れた人を後追いでもやっぱりこれ何となく支援していきたいという気持ちは分かるけれども、その検証や分析をやらないでこういうような支援をどんどん打つっていうと、これ際限がなくなりますよ。こういうことでいいのかと思いますが、そこは総理、どのようにお考えですか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の点は理解をできる部分がありますけれども、ただ、このLPガスの事業形態、構造が、繰り返しになりますけれども、非常に零細な事業者が多いという中で、この構造も長い目で見てやっぱり変えていかないと、今回の短期的な対策であると同時に中長期的にこの構造をより効率的なことに変えていくことによって、長い目で見ても価格低減への効果があるというふうに認識をしております。 他方、御指摘のように、この国会でも、また地方各地からもLPガスの利用の方々から様々な御意見をいただいておりますので、これに加えて、今回、地方創生臨時交付金でそれぞれの地域の事情に応じて対応していただくという判断をしたところでございます。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、総理、補足で。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) LPガス業者に対する支援、今経産大臣から説明したとおりでありますが、元々、昨年措置した地方創生臨時交付金においても、一部の自治体においてLPガスや特別高圧についても手当てされていた、このように承知をしています。そして、今回の追加により、より多くの自治体においてより広範囲に利用いただけるということを期待して追加策を用意した、こうしたことであります。
○片山大介君 その去年の臨交金で用意したのも、結局、じゃ、それがLPガスに使われるかどうかってきちんと分析できていないですよ。 それで、去年の九月に予備費を手当てして、それで結局十一月に資源エネルギー庁が、これLPガスに使ってもいいよというような通知を出したけれども、そのときには各自治体は、もう既にその臨交金はほかのことに使っているって、使えなかったという話じゃないですか。だから、そういう事情があるわけです。 それから、それを受けて、それを補正でやったけれども、その補正でも、まだ事業公募をしている段階で実際に支援はできていない。それで、しかもそれが間接支援として利用者に行くんだったら、それがきちんと分析できるんですか。分析できるんだったらいい。だけど、そうじゃなくて、単純にいろんな策をどんどん打っていくだけというんだと、それは際限なくなると思いますよ。 そこら辺、どうですか。
○国務大臣(西村康稔君) 今、岸田総理から答弁がございましたけれども、まさに去年の段階で、この事業者の構造をより生産的にすることによって価格低減を狙う政策と、それから地域に地方交付金によって地域の事情に応じてやってもらう政策と、両方走らせていったところでありますが、今御指摘があったように、総額で足らなかった部分があって、十分にLPの、LPガスのその支援策に回ってこなかった。その部分がありますから、今回、その部分を上乗せして、積み増しをして体制を取ってもらう。 最終的には、自治体の自主性、これは尊重しなければなりませんけれども、我々としては、LPガスの利用をしている方々への負担軽減策に是非使っていただきたいということで働きかけをしていきたいと思います。 いずれにしても、構造がどういうふうに変わっていくかという支援策については、行っている、近々決定をするこの支援策についてはしっかりと、どういうふうに使われたのか、そしてどういう効果があったのか、これは見ていきたいというふうに思っております。
○片山大介君 そうすると、じゃ、ちなみに、この物価高騰対策、去年のウクライナ以降始まったんですけど、この高騰対策って総額で幾らになったんですか。分かりますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 数字に関わるお話ですので私から答弁させていただきますが、今、片山先生からずっとお話がございますエネルギー、物価高騰対策の関連予算でございますが、これは、電気料金、都市ガスの負担軽減策のように直接値下げに対応するような予算もありますし、そのほか、肥料、飼料作物の国産化の推進のための予算など、物価高を受けた食料の安定供給対策など、多様な事業が関連予算として混在といいますか、含まれ得ることから、明確に切り分けてお答えすることは困難な面がございます。 それを前提として申し上げますと、例えば、令和四年度第一次補正予算におきましては、原油価格高騰対策として約一・二兆円、令和四年度第二次補正予算においては、電気料金、都市ガス料金対策や燃料油価格激変緩和措置として合計約六・一兆円、省エネ、再エネの推進や肥料、飼料作物の国産化の推進など危機に強い経済構造への転換のための予算として合計約〇・四兆円、令和四年度の予備費においては、地方創生臨時交付金に合計二・四兆円使用しているところであります。
○片山大介君 だから、あれ、結局きちんとは切り分けられていないんですよ。だから、そうすると、その大臣が言われたようにきちんと検証するとかというのが本当にできるのかどうか。やっぱりこれ多額のお金を使っているわけですから、それだったら、効果のある対策というのをきちんと検証してやるというのは絶対やっていただきたいと思います。 それで、やっぱり、今回やっぱりこれ予備費使われているのは、今回の対策では予備費使われてるのもちょっと気になるんですけど、これ今回、今年度はコロナと物価高騰対応、これ一緒になるんですよね。それで九兆八千六百億円が計上されている。その中で、今、足下で五兆円が残っていて、その中の二・二兆円を今回使ったって感じなんですね。 それで、じゃ、新年度の予算どうするかっていうと、通常の五千億円の予備費に加えて、新型コロナとその物価高騰対応で四兆円、それからウクライナ危機対応で一兆円。これ、今年度のウクライナ危機対応一兆円は全然手付かずですよ。こういうふうに積み上がっていってるわけですよね。 そうすると、やっぱりコロナ禍を契機に予備費巨額化したんですけれども、それで、じゃ、その予備費っていうのは、問題なのは、やっぱり国会のチェックを受けないで使うわけですよね。だから、そう考えると、やっぱりコロナもこれから五類に変わっていくんですから、少し予備費の在り方というのをいま一度きちんと政府として見直していった方がいいと思いますが、そこら辺どのようにお考えですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 予備費については、この委員会におきましてもいろいろ御議論があったところでございます。 主な質問のことを言いますと、予備費というのは、その予期せぬ、予見し難い予算の不足に充てるということになっているわけでありますけれども、例えば、今回の物価高騰などは事前に予見できたのではないかと、それだったら前もって予算でしっかり措置すればいいのではないかと、そういうような御指摘もあるわけでございますが。 この予見し難い予算の不足に充てるということにつきましては、憲法八十七条、財政法二十四条におきますところに書いてございますが、この予見し難いとは、支出を要する事柄自体が予見し難い場合だけではなくて、事柄は予見し得るが、その金額が予見し難い場合も含まれると、そのように解されているところでございます。 したがいまして、当初予算、補正予算の編成時点で具体的な予算を見込み、予算計上することが困難であった、こういう事項につきましては、やはり予備費を措置をしてそれで対応をする、それによって臨機応変かつ機動的な対応を行うということができると、そのように考えているところであります。
○片山大介君 是非よろしくお願いします。 それで、ちょっと時間がないので、今日、黒田総裁に来ていただいているので、ちょっとお話聞きたいと思います。 来月の八日で二期十年の任期が黒田総裁終わられて植田次期総裁に引き継ぐわけですが、まず、改めて十年振り返って、できたこと、できなかったこと、どのようにお考えか教えていただけますか。
○参考人(黒田東彦君) まず、十年前の我が国経済を振り返りますと、十五年という長きにわたって続くデフレに直面しておりました。こうした状況を踏まえ、日本銀行は、二〇一三年に量的・質的金融緩和を導入し、その後もその時々の経済金融情勢の変化に応じて適切な政策対応を実施してまいりました。 大規模な金融緩和は、政府の様々な施策とも相まって、経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮してきており、我が国は物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなりました。 また、経済の改善は労働需給のタイト化をもたらし、女性や高齢者を中心に四百万人を超える雇用の増加が見られたほか、若年層の雇用環境も大きく改善いたしました。また、二〇一四年以降、ベアが復活し、雇用者報酬も増加しております。 ただ、こうした中、長きにわたるデフレの経験から、賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方や慣行、いわゆるノルムが根強く残っていたことが影響して、現時点でも物価安定の目標の持続的、安定的な実現に至っていないことは事実であります。 もっとも、この十年間一貫して二%の物価安定の目標の実現を目指して大規模な金融緩和を続けてきたこと自体は、必要かつ適切な対応であったというふうに考えております。
○片山大介君 それで、今後は植田次期総裁にその金融緩和引き継ぐことになると思うんですけれども、その目標の今言われた達成、それから緩和策の出口についてはどのようにお考えでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 消費者物価の上昇率は、御案内のとおり、足下三%程度ということで二%を上回って推移しておりますが、これは主に輸入物価の上昇を起点とした価格転嫁の影響によるものであります。 先行きの消費者物価の前年比は、政府の経済対策によるエネルギー価格の押し下げ効果に加え、輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁の影響も減衰していくことから、二〇二三年度半ばにかけて、二%を下回る水準までプラス幅を縮小していくと見ております。この間、消費者物価の基調的な上昇率は、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率あるいは賃金上昇率の高まりなどを背景に、物価安定の目標に向けて徐々に高まっていくというふうに考えておりますが、その実現にはまだ少し時間が掛かるというふうに見ております。 したがいまして、現在は、物価安定の目標を持続的、安定的な形で実現するまでになお時間を要する状況でありますので、出口戦略について具体的に論じるのは時期尚早であるというふうに考えております。 なお、植田新総裁につきましては、実は私は昔から個人的によく存じ上げておりまして、まさに我が国を代表する経済学者であるとともに中央銀行の実務にも精通しておられまして、今後、理論、実務の両面で日本銀行をリードしていただけるものというふうに考えております。したがいまして、私から特に何かアドバイスめいたことを申し上げるつもりはありませんが、もちろん、総裁を引き継ぐに当たって必要な事項はきちんとお話しさせていただくというつもりでございます。
○片山大介君 今注目されているというんでしょうか、そのアメリカやヨーロッパで起きている金融不安のことをちょっと聞きたいんですけど、特にスイスの大手金融グループ、クレディ・スイスの経営危機問題では、UBSに買収されるのに伴って、そのクレディ・スイスが発行していた二兆円余り相当の特定の社債、AT1債、これが無価値になるなど、世界中で損失が広がる警戒感がこれ強まっていますよね。 それで、クレディ・スイスのこの社債を保有する国内の投資家、個人も含めて、への影響はどうなのかというのと、日本のメガバンクもこれクレディ・スイスのような特定の社債発行しているところありますけれども、日本でもこういうことが起きるおそれというのはないのか、そこをどうお考えでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘いただきましたクレディ・スイスのAT1債は全損になるものと承知をしておりますが、日本の金融機関による投資保有額は少なくて、少なく、現時点ではその直接的な影響は限定的であると認識をいたしております。 金融機関以外の国内投資家につきましては、一般投資家には幅広く販売されておらず、また、投資信託の中にはクレディ・スイス社のAT1債に投資をしているものもありますけれども、投資対象に占めるAT1債の構成割合は少なく、影響は軽微であると認識をしております。 一方で、一部の法人や個人富裕層が当社のAT1債を保有しておりまして、そうした投資家については損失が生じるため、販売した証券会社に対し丁寧な顧客対応に努めるよう促しているところでございます。 いずれにしても、金融庁といたしましては、当社のAT1債の保有による直接的な影響のほか、他の投資家等が保有することによる間接的な影響、また、日本の金融機関が発行するAT1債について今後の金融機関の資金調達に与える影響など、様々留意する点があると、こう思っておりますので、引き続き注意深く影響を見極めたいと思っているところでございます。 そして、あわせまして、日本のメガバンクでもAT1債を発行しているわけでございまして、今回のクレディ・スイスと同様の問題を起こすおそれはどうかという御質問でございます。 先ほどの答弁と重なる部分ございますが、クレディ・スイスのAT1債には、特別な公的支援がある場合に元本削減される旨の特約がありまして、今回のスイス当局による一連の措置は、この特約に基づき、銀行の顧客や金融システムの安定のために行われたものと承知をいたしております。そうしたAT1債の特約は日本の金融機関の発行するAT1債にはないと承知をしておりまして、一般に、公的支援が行われることにより元本が削減されることはないと思っております。 いずれにしても、現在、日本の金融機関は三メガバンクを含めまして総じて充実した流動性や資本を有しており、金融システムは総体として安定していると評価をしているところでございます。 しかし、先ほど申し上げましたが、金融庁といたしましては、様々なリスクがあり得るということを念頭に置きまして、日本銀行始め各国の金融当局とも連携しつつ、内外の経済・金融市場の動向、それが金融システムの安定に、安定性に与える影響等について強い警戒心を持って注視してまいりたいと思っております。
○片山大介君 クレディ・スイスは不祥事とかがあって顧客や市場からの信頼を失っていたという要素があるんですけど、もう一つ、このスイスはマイナス金利を長い期間大幅にやっていたんですよね。二〇一五年からマイナス〇・七五%とやっていた。 それで、中央銀行は、その金融政策に加えて金融システムの安定化にも注意を払わなきゃいけないんですけど、やはり、長くマイナス金利を続けていることがやっぱり金融機関を弱体化させてこういう影響を及ぼすという警戒もあるんじゃないかと思いますが、そこについては、黒田総裁、最後にお伺いしたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 我が国のマイナス金利政策は、イールドカーブの起点を引き下げることでイールドカーブ全般にわたって金利低下圧力を加えて企業の資金調達コストを低い水準に維持するという効果がありまして、これは企業収益や雇用・所得環境の改善に寄与して経済全体を下支えしております。 他方で、確かにマイナス金利政策などによる低金利環境の継続が貸出し利ざやの縮小を通じて金融機関の収益に影響を及ぼす面があることは認識しております。 この点、我が国のマイナス金利政策は、いわゆる日銀当座預金に三層構造をしまして、その一部にマイナス〇・一%のマイナス金利を適用するということで、極めて小さな金融機関の収益に影響が及ぶ、つまり過度な影響が及ばないようにして金融仲介機能を弱めることがないような工夫を行っておりまして、また、先ほど鈴木大臣も言われましたとおり、我が国の金融機関は充実した資本基盤と十分な流動性を備えておりまして、金融仲介機能は円滑に発揮されているというふうに評価しております。 いずれにいたしましても、金融政策運営に当たっては、引き続き、金融システムに及ぼす影響などについても十分配慮しながら、経済、物価、金融情勢に応じて最も適切と考えられる政策を遂行していくことが必要かつ適当であるというふうに考えております。
○片山大介君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、大塚耕平君の質疑を行います。大塚耕平君。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。 予算審議も最終局面ですので、我が国の経済状況について今日は総理の御認識を伺いたいと思います。 今、片山委員が日銀総裁を呼んでいただいて議論をしておられたんですけれども、今日お配りした資料の一枚目のグラフは、これ、赤いのは日銀の政策金利、青いのはこれマネタリーベースであります。 黒田総裁の十年間でこのマネタリーベースが五倍以上になった。まあ、ここ二、三年はコロナの影響もあってやむを得ない面もありましたが、このように、政策金利は超低位で推移し、マネタリーベースが五倍以上になった。この現状について総理の御認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、基本的に、その具体的な金融政策の手法、これは日銀に委ねるべきものであると考えておりますが、政府と日銀、これは共同声明に沿ってお互いに連携し、それぞれの責任において必要な政策、これを実施してきた結果、デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大するなど大きな成果を上げてきた、このように認識をしております。 そして、この御指摘の点等も念頭に置きながら、今後とも、政府と日銀、これは密接に連携しながら、経済、物価、金融情勢に応じて機動的な政策運営を行い、構造的な賃上げを伴う経済成長と物価安定目標の持続的、安定的な実現を図っていく、こうした取組を進めていくべきであると思います。 日銀には、引き続き、政府と連携を、連携の下、その経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、適切な金融政策運営、これを行っていかれること、これを期待をしている。政府としての立場は以上であります。
○大塚耕平君 先ほど黒田総裁が御答弁された内容及び今御覧いただいた我が国の金融政策をめぐるこの状況、問題があるとお考えですか。問題は若干あると、あっ、問題はないとお考えか、問題が若干あるとお考えか、総理の御認識をお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その御指摘の点も踏まえて、先ほど申し上げました日銀に委ねるべきであるとした金融政策の一つの結果、現れであると認識をしております。それについて政府から申し上げるのは控えさせていただきます。
○大塚耕平君 まあ、今の御答弁にかみ含められた総理の御認識は何となく理解をさせていただきました。 もう一枚のグラフは、これは、この黒田総裁の十年間を含めて我が国が今どういう経済状況にあるかということです。 総理、実はこのグラフは半分に折って見ていただいた方がいいと思うんですが、この左半分と右半分で、とても同じ国とは思えない経済状況になっています。この緑は、これは貿易収支でありますが、左半分は黒字、青いのは第一次所得収支でありまして、右半分はこの青で埋められていると。 我が国が、貿易収支はもう完全に赤字傾向に陥っている一方で、経常収支はこの第一次所得収支で支えられている状況について、総理としてどのような御認識を持ち、またそうした構造の課題について総理の認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員が御指摘になられたように、最近の我が国の経常収支については、貿易収支が赤字になる一方、第一次所得収支、これが黒字になっているということですが、その背景には、まず、資源価格の高騰等を背景とした輸入の拡大、生産拠点の海外移転による輸出の伸び悩み、そして、我が国の対外投資の拡大を背景とした海外からの利子、配当の受取の拡大、こうした様々な要因があると承知をしております。仮に大幅な貿易赤字により経常赤字が継続する場合には、日本の対外純資産が減少することが考えられます。 政府としては、こうした状況も踏まえつつ経済運営に万全を期す所存であり、例えば、省エネの抜本強化やゼロエミッション電源の活用などエネルギー自給率の向上、肥料、飼料、農産物等の国産化に向けた取組、企業の国内投資回帰と中小企業の輸出力強化、農産品の輸出拡大、そしてコロナ後のインバウンドの回復に向けた取組などを推進することで、この国際的な側面においても一段の経済構造の強靱化、これに努めてまいりたいと思いますが、今申し上げた政策については、まさに今実行しております経済総合、失礼、総合経済対策、この中に盛り込んだ政策であると思っています。こうした総合経済対策を進める上においても、今申し上げました経済構造の強靱化、図っていきたいと考えております。
○大塚耕平君 この御覧いただいているグラフの第一次所得収支、今、海外で稼いでいる部分だとおっしゃいましたけれども、総理はこれ、どの国やどういう地域で日本は稼いでいるというふうに御認識しておられますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、具体的にどの地域で稼いでいる云々、承知しておりません。ちょっと確認を改めていたします。
○大塚耕平君 いや、イメージでよろしかったんですが、もちろんアメリカでも稼いでいますし、ヨーロッパでも稼いでいますが、かなりの部分は中国なんですね。その中国との関係、先ほどの他の委員の御質問で、中国との関係においても主張すべきは主張するということを言っておられました。 それに関連して経済安保担当大臣にお伺いしますが、重要土地調査法が施行されましたが、その運用状況及び今後の見直しについて現在どのように考えておられますか。
○国務大臣(高市早苗君) 重要土地調査法は、昨年九月二十日に全面施行され、今年の二月一日に第一回目の区域指定として注視区域及び特別注視区域、計五十八か所指定が施行され、本格的な運用を開始したばかりでございます。この第二回目以降の区域指定につきましても、準備が整ったものから順次行ってまいります。 この法律を着実に執行して、区域内にある土地、建物の所有、利用状況などについて調査を行い、実態把握を努めてまいります。その上で、重要土地等調査法の附則第二条にもございますが、五年後の見直しに係る規定を置いておりますので、今後の法の執行状況や安全保障をめぐる内外の情勢などを見極めて、更なる政策課題について検討を進めてまいります。
○大塚耕平君 この国会が始まった頃に沖縄の屋那覇島という島の半分が中国の方の持ち物になったということが話題になりましたが、ああいう離島についても今後対象にしていかれるお考えはありますか。
○国務大臣(高市早苗君) 昨年九月に閣議決定した基本方針において、我が国の安全保障をめぐる内外情勢が、法成立また施行時に前提としていた状況から著しく変化した場合には、同条の規定にかかわらず、五年の経過を待たず、必要な検討及び見直しを行うと記載しましたので、十分な検討を進めてまいります。
○大塚耕平君 日本の土地は外国の方が自由に買えることになっておりますが、一九九四年のGATSの締結時に、中国やアメリカは土地については留保をしたんですが、日本は留保をしなかった。その理由について外務大臣に伺います。
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘がありましたように、このサービスの貿易に関する一般協定、GATSにおきまして、我が国は土地取引について留保を行わなかったわけですが、これは、交渉参加国の利害のバランス、これを十分に踏まえまして、交渉の当時の我が国及び関係国を取り巻く経済社会状況等を勘案したためでございます。
○大塚耕平君 一方、二〇二〇年のRCEPは、今度は日本は土地を留保しました。しかも、大正時代に成立している外国人土地法がまだ有効であるという前提で留保しました。その理由についてお伺いします。
○国務大臣(林芳正君) このサービス、投資に関連する国際約束の規定でございますが、我が国として、経済社会状況、それから経済界の具体的ニーズ、さらに、締結による相手国における投資環境の透明性、法的安定性、予見可能性の向上等を踏まえて検討しまして、相手国との個別の交渉の結果として設けることになっております。 今お話のあったRCEP協定におけるサービス章と投資章に関連する土地に関する留保につきましても、そのような検討及び相手国との交渉の結果として設けたところでございます。 以上です。
○大塚耕平君 中国に対しては、GATSとRCEPのどちらが有効なんですか。
○国務大臣(林芳正君) 中国は、GATSとRCEP協定、両方の締約国でございますので、中国との関係では両方の協定が効力を有しておるということでございます。
○大塚耕平君 つまり、留保しているのと留保していないの両方が有効だとおっしゃるんですが、今後これをどうしていこうというお考えですか。
○国務大臣(林芳正君) このGATSとRCEP協定、これは別個の協定でございますので、どちらかが優先して適用されるといったことではなくて、サービス、投資に関する土地取得規制を行うという場合には、両方の協定との整合性に留意する必要があるというふうに考えております。
○大塚耕平君 総理にもやり取り聞いていただいて問題意識は伝わっていることを期待しますけれども、第一次所得収支も、それを稼いでいる国の状況次第では、あちらに持っている工場とか資産というのは極めて不安定な状況にあります。その一方、我が国の土地というのは広い意味での安全保障に極めて密接に関係しています。 そういう観点で、GATSの第十四条の二に安全保障の例外というのがあるんですが、これを適用して、今後、日本の置かれている状況を改善していくお気持ちはないですか。外務大臣でも総理でも、どちらでも結構です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、我が国の重要土地等調査法は、有識者会議におけるダミーとして日本企業が使われることもあるという意見や土地の所有者の国籍のみをもって差別的な取扱いをすることは適切ではないとされた提言等を踏まえ、調査や利用規制の対象を外国人、外国法人に限定しない内外無差別の枠組みとしているところです。まずは、この本法を着実に執行し、区域内における、区域内にある土地、建物の所有、利用状況について調査を行い、実態把握を進めてまいります。 そして、委員の方からGATS等の規定の活用についてお尋ねがあったわけですが、これ、更なる政策対応の在り方については、今後の法の執行の状況あるいは安全保障をめぐる内外の情勢、これを見極めた上で検討を進めたいと考えます。
○大塚耕平君 中国の土地を日本の方は買えませんが、あちらの方は買える、こういう非相互主義的な状況は私は改善すべきだと思います。 総理にお伺いします。 我が国に領土問題は存在しますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 領土問題とは、一般に、他国との間で解決すべき領有権の問題と考えておりますが、我が国が抱える領土問題には、ロシアとの間の北方領土をめぐる問題及び韓国との間の竹島をめぐる問題、これが存在いたします。
○大塚耕平君 安倍元首相が北方領土は固有の領土だとおっしゃってくれませんでしたが、総理、北方領土は我が国固有の領土でしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 北方領土は我が国固有の領土であります。
○大塚耕平君 その御発言を聞いて安心いたしました。 我が国の経済状況、今日グラフで御覧いただいたとおりであります。そして、この経済を何とかするための政策手段、特に金融政策については、先ほど御覧いただいたとおりの環境にあって、相当難しい運営をこれから迫られると思います。もちろん植田新総裁にも期待をいたしますけれども、総理にも、これは経済を立て直すだけではなくて、広い意味での安全保障、これは軍事だけではなくて、経済状況や産業や、そしてそれを支える人たち、この人たちがいてこそ国の安全保障というのは成り立ちますので、最後に一言だけ総合的な安全保障について御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 総合的な、総合的安全保障、安全保障において総合的な国力が重要であるという認識、私もそのように、そのような認識を持っております。 御党も昨年に引き続き、この今通常国会においても総合的経済安全保障施策推進法案、これを提出されていると承知しておりますが、政府としても、外交、防衛のみならず、経済、エネルギーや食料などを含めた総合的な観点から安全保障政策を進めていくことが重要であると認識をしておりますし、また、国家安全保障戦略を踏まえて、セキュリティークリアランス制度の議論についても検討を私の方から政府内に指示をしたところであります。こうした方向性は御党の法案とも軌を一にすると考えているところであります。
○大塚耕平君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で大塚耕平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 少子化対策、政府は今月末にたたき台をまとめると言いますが、岸田総理が異次元の少子化対策というふうに打ち出したのは今年一月四日のことです。施政方針演説でも強調しながら、その内容について予算審議中には一切答弁せず、予算成立後にたたき台を出すというのは、余りにも国会を軽視していると言わなければなりません。本来、二〇二三年度予算案に盛り込んで議論することも必要であったはずです。 委員長、たたき台が示された後、速やかに本委員会での集中審議を行うことを求めます。
○委員長(末松信介君) その件につきまして、理事会で協議をさせていただきます。
○田村智子君 総理、十七日の会見で、結婚した御家庭においても理想とする子供の数を持てない理由として子育てや教育にお金を掛かることがトップに挙がっていますと言われました。 最もお金が掛かるのは高等教育です。負担軽減をどのように進めるのでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化の様々な要因の一つとして子育てや教育に費用負担の、あっ、子育てや教育に係る費用負担の重さが指摘されており、これまでも高等教育の無償化、実施をしてきたところです。 そして、令和六年度から給付型奨学金等について負担軽減の必要性の高い多子世帯や理工農系の学生等の中間層への対象を拡大するとともに、出世払い型の奨学金制度の導入にも取り組んでまいります。また、結婚や出産などライフイベントに応じた柔軟な返済が可能となるよう、減額返済制度の見直しを行ってまいります。 今月末をめどにこども政策担当大臣に政策のこのたたき台作りを指示しているところですが、高等教育費の負担軽減の観点も含めて取りまとめを行ってまいりたいと考えております。
○田村智子君 私、部分的な支援にとどまっていたら、これまでの延長線であって異次元ではないと思うんですよ。 子供が私立大学に進学すると、文系でも毎年百万円単位で貯金が減っていってしまうと。学生の八割は私立大学に通います。高等教育全体の学費負担軽減策が取られなければ、少子化に歯止めは掛からないんじゃないでしょうか。 資料の一を見てください。今年三月、労働者福祉中央協議会が高等教育費のザンシン的無償化と負担軽減へ向けての政策提言を発表しました。あっ、漸進的無償化ですね、済みません。大学、短大、専門学校の授業料を現在の半額にする、奨学金の無利子から有利子へを加速化する、給付型奨学金の拡充、高校卒業生への職業教育の充実など、我が党もこれらの提言に賛同いたします。 総理、たたき台にこうした内容、全体に対する負担軽減策、これ盛り込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 奨学金の返済については、結婚、出産といったライフイベントの影響があるなど、負担感について様々な声があること、これは承知をしております。 このため、これまでも、無利子奨学金を拡充するとともに、厳しい経済状況などで奨学金の返還が困難な方について、返済の猶予や毎月の返還額を減額する制度などにより負担軽減を図ってまいりました。さらに、先ほども申し上げました、令和六年度から更なる対策を用意しているということであります。 先ほどから申し上げております政府としての今月末の取りまとめ、たたき台作りの中においても、こういった観点を踏まえて、高等教育についてのありよう、しっかり政府の考え方、示していきたいと思っております。
○田村智子君 授業料の半額、そして入学金廃止、給付型奨学金を利用者の半数、七十五万人規模にする、これらをパッケージで進めて必要な予算というのは年間一・八兆円なんです。軍事費を四・八兆円、今年度予算増やすんですよね。こういうことをやめればすぐにでも実現できるということなんですよ。 この労福協は、今奨学金返済をしている方へのアンケート調査も行っています。資料の二枚目です。その中の一部取り出しました。奨学金返済による生活設計への影響、日常的な食事への影響がある、四二%、結婚、三七・五%、出産、子育て、共に三割を超えているんですね。 総理、その二枚目のですけれども、この結果、是非、受け止め、感想をお聞かせいただきたいんですけれども。
○国務大臣(永岡桂子君) 様々な事情によりまして厳しい経済状況に置かれ、また奨学金の返還が困難な方々に対しましては、きめ細かな対応が必要と考えております。返還期限の猶予や毎月の返還額を減額をする制度を利用いただくことが可能となっております。 文部科学省といたしましては、返還されている方の更なる負担の軽減を図るために、教育未来創造会議の第一次提言等を踏まえまして、減額返還制度について年収要件を緩和するなど、より柔軟に返還できるよう見直しを進めているところでございます。 なお、日本学生支援機構の貸与型の奨学金につきましては、お貸しした、つまり貸与した学生等からの返還金が次の世代の学生等への奨学金の原資となっておりまして、返還できる方からは返還していただくことが大変重要と、そういう認識を持っております。
○田村智子君 文科省にお聞きします。 現在、日本学生支援機構が奨学金として貸し付けている総額、幾らになりますか。
○政府参考人(池田貴城君) お答えいたします。 日本学生支援機構の貸与型奨学金の総貸付残高は、令和三年度末時点におきまして約九兆五千三百五十六円でございます、五十六億円でございます。
○田村智子君 学生を含めてですが、主に二十代、三十代の若者が総額九・五兆円もの借金をこの日本では負っているということなんですね。これ、二〇〇六年度末のときと比べると二倍の規模、なっているんですよ。人も増えているでしょう、そして借金額も増えているでしょう。 資料の三ページ目、見てください。奨学金の推移です。 世界でも際立つ高学費を自己責任としてきた。そして、払えないなら奨学金を借りなさいと有利子奨学金の枠を急増させ、貸付額も最大月十二万円にまで引き上げた。リーマン・ショック以降、親世代の収入が落ち込み、大学に進学するには奨学金を借りるしかなかった、こういう学生が多数いた。最も多く貸し出した二〇一三年度、そのときの学生が今三十歳前後です。生活設計への影響は極めて深刻です。 総理、マクロで見たとき、日本の若者が教育を受けるために九・五兆円もの借金を負っている、そのうちの七割は利子まで付いた借金です。これ異常じゃないですか。支援策必要じゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本学生支援機構貸与型奨学金の貸付残高、九・五兆円という御指摘がありましたが、一人当たりにしますと平均百五十四万円ということであります。この負担感についてどう考えるかということであり、だからこそ、これまでも様々な取組を用意し、令和六年度から更なる対策も用意をする、こうした取組を進めています。 負担感についてどう考えるのか、政府としてもしっかり受け止めて対策を進めてまいります。
○田村智子君 政府の策だと、返済は、猶予とか減額はするけれど、後ろに先延ばしになっていくだけなんですよ。そうすると、いつまでたってもその借金総額というのは本人にとっては減っていかないことになってしまうんですね。 アメリカでは、バイデン大統領が連邦政府の学生ローン返済、一人最大一万ドルまで免除するということを昨年発表いたしました。総理、日本でも、例えば全員に一気に返済総額の半額を免除する、これぐらいの対策を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年八月、バイデン大統領が年収十二万五千ドル未満の大学卒業者に対して学生ローンを一万ドル減免すると発表したこと、これは報道等により承知をしております。これについてですが、これは単純に比較するもの、ができるものでもないと考えております。 日本では、年間の平均授業料、国立で五十四万円、私立で九十三万円です。米国では、州立で三百万円、私立で五百万円。そして、日本では低所得世帯に無利子で貸与を行っております。有利子でも〇・三七%です。米国は原則全て有利子で四・九九%、このようになっております。結果として、先ほど申し上げましたが、日本は一人当たり百五十四万円ですが、米国では一人当たり平均五百二十一万円となっています。 こうした状況も念頭に置きながら、日本として先ほど申し上げました負担軽減に向けて独自の政策をしっかりと進めていくことは重要であると考えています。
○田村智子君 もうどこが異次元なんだということだなというふうに思いますが、また集中審議でやりたいと思います。 三月十七日の会見、少子化の背景として未婚率の増加があり、その原因の一つとして若い世代の経済力が挙げられますとも述べられました。非正規雇用が増え若い世代の経済力が低下した、それが未婚率増加の原因の一つである、総理もこの認識を共有するということでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化の背景として未婚率の増加があり、その原因の一つとして若い世代の経済力が挙げられていると認識をしております。 先日の記者会見において、子ども・子育て政策の基本理念の一つとして若い世代の所得を増やすことを挙げたところであり、若い世代の所得向上に、子育て政策の範疇を超えて、大きな社会経済政策として取り組んでいきたいと考えています。 具体的には、足下の物価に負けない賃上げに加えて、賃上げの上昇が継続なものにしていく、こういった取組を進めたいと思いますし、あわせて、子育て世帯に対する経済的支援の強化に向けて児童手当の拡充や高等教育費の負担軽減、さらには、若い子育て世帯への住居支援などについて包括的な支援策、これを講じてまいりたいと考えております。
○田村智子君 政府の直近の少子化対策大綱を見ても、雇用の問題が第一の柱なんですよ。非正規の正規化ってあるんですよ。ところが、これが全く具体化されない。例えば、国家公務の職場で働く非正規の職員、四人に一人です。厚労省では職員の約半数が非正規、自治体も会計年度職員六十数万人が非正規。 公務職場で非正規の正規化、どうやって進めていくんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 公務員の場合、常勤職員として任用するには、国家公務員法等に基づき採用試験などにより常勤職員としての能力の実証を行う必要があるところ、経験を積んだ非常勤職員を、経験を考慮しつつ試験などにより常勤職員として採用している例はあると聞いており、正規化を進める一つの方法であると考えております。
○田村智子君 あのね、正規化どころか、国は今、三年公募ルールなんですよ。自治体の会計年度職員にもそれを押し付けようとしているんですよ。連続して三年働いたら雇い止め、その職を公募に掛ける、こんなやり方を自治体にまで広げて、どうして若い世代の経済力の向上になるんでしょうか。 少なくともこの三年公募ルール直ちにやめるべきだと思いますが、最後、これお答えください。
○国務大臣(河野太郎君) 国の期間業務職員の採用につきましては、人事院の通達に、通知におきまして、公募によらない採用は、同一の者について連続二回を限度とするよう努めるとされております。人事院にお尋ねいただきたいと思います。
○田村智子君 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。
○山本太郎君 総理、核の軍事利用を世界からなくす、これは政治家岸田文雄の理念と言ってもよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 核兵器のない世界を目指す、政治家としてそうした大きな目標を掲げております。
○山本太郎君 もう少しその理念聞かせていただけないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、唯一の戦争被爆国として、国際社会において核兵器のない世界を目指すために努力をする、こうした道義的な責任を持つ国であると認識をしております。 そのために、我が国自身も、非核三原則を始めとする様々なこのルール、考え方を明らかにしているわけでありますが、国際社会に向けても、核兵器のない世界を目指す、こうした理想に向けて協力を求めていく、こういった外交を進めていかなければなりません。なぜならば、核兵器のない世界を実現するためには、現実、核兵器を持っている国、核兵器国が行動しなければ、協力をしなければ現実は変わらない、これが厳しい現実であります。 よって、唯一の戦争被爆国として、核兵器国にしっかり働きかけ、核兵器国に行動を求め、結果として核兵器のない世界を目指す、こうした道筋をつくっていくことが重要だと思います。 現実、厳しい安全保障環境の中で、核抑止を始めとする安全保障の体制が存在いたしますが、こうした現実は国民の命や暮らしを守るために大変重要な取組ではあります。しかしながら、こうした現実と理想、これは両立しないといって切り捨てるものではありません。厳しい、難しい現実があればこそ、この理想に向けて努力をするのが外交や政治のあるべき姿だと思います。 是非、厳しい安全保障環境という現実を核兵器のない世界という理想に向けて結び付けるためのロードマップを示すことによって日本として国際社会をリードしていく、こうした取組を進めていきたい、このように考えております。
○山本太郎君 丁寧にありがとうございます。G7でも是非、総理が先頭に立って、核なき世界への議論、リードしていただきたいと思います。 総理、この先、もしこの先、G7が何かしら間違った方向に進みそうになった場合には、日本がブレーキを掛けるという覚悟お持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) G7の取組、今年のG7広島サミットにおいては、改めてG7として国際社会に法の支配に基づく国際秩序の堅持を訴える、こうしたメッセージを発する、こうしたことが重要であると考えております。 法の支配、すなわち国連憲章を始めとする国際法、ルール、これに基づく国際秩序を堅持する、このことが重要であると思います。国際法に従って行動すること、これをどんな国であってもしっかり促していく、こういった姿勢を日本としてもG7等を通じてしっかり訴えていきたいと考えております。
○山本太郎君 先日、イギリスの国防担当大臣がウクライナに劣化ウラン弾も提供する発言をされました。 外務省、劣化ウラン弾とは何ですか。
○政府参考人(海部篤君) お答えいたします。 劣化ウラン弾とは何かについてでございますが、劣化ウランとは、天然ウランから濃縮ウランを製造する過程で生じる副産物で、核分裂を起こすウラン235の含有率が天然ウランよりも低いウランをいうというふうにされています。劣化ウランは、密度が高く、比重が極めて重いため、航空機尾翼部分のバランスウエート、それから軍用装甲、砲弾の貫通体などに用いられております。 劣化ウラン弾は、劣化ウランの比重が重く硬いという性質を利用し、劣化ウランを貫通体として用いることにより、戦車等の装甲に対し高い貫通力を有する砲弾であるというふうに一般的に理解されていると承知しております。 以上でございます。
○山本太郎君 劣化ウランに関して、国連の環境計画はがんの増加リスクを指摘。二〇〇八年、欧州議会は、致命的な健康影響に関する多くの証言があると指摘、加盟国に劣化ウランを兵器利用しないように決議しています。 総理、イギリスに対して劣化ウラン弾供与しないよう求めますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 劣化ウラン弾の人体及び環境に関する影響については、国際機関等による調査が行われていますが、これまでのところ確定的な結論は出ていないと承知をしております。 そして、過度に傷害を与え、また無差別に効果を及ぼすことがあると認められる特定の通常兵器の使用については、特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWによって規制されていますが、劣化ウラン弾はこの条約の規制対象とはなっておらず、その使用を禁止する他の国際法規はないと認識をしております。
○山本太郎君 でも、事実上の核兵器ですよ、これ。通常兵器と言っているのは戦争屋だけですよ。 総理、ゼレンスキーさんに直接、劣化ウラン弾は使うべきではないと進言されましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ゼレンスキー大統領との会談においては、劣化ウラン弾について特段、会談、言葉、交渉を行ったことはありません。
○山本太郎君 広島出身の総理から核の軍事利用はまずいというメッセージ、これ、しゃもじを超える大事な贈物じゃないですか。 資料十一。(資料提示)先々、このパネルのように、アメリカだけでなく欧米列強に対して操り人形になる可能性、懸念されます。 総理、国連憲章、尊重されますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国連憲章を始めとする国際法、日本はしっかりと遵守いたします。
○山本太郎君 長射程ミサイルの保有、製造は、国連憲章旧敵国条項を見れば、日本の自殺行為と言えます。 資料の七。第二次大戦で連合国の敵国であった旧敵国が侵略行為又はその兆候を見せた場合、安全保障理事会の許可なしに軍事的制裁を加えることができる。日本が不穏な動き、重武装化などに走れば、安保理抜きで日本を攻撃しても許される、国際法違反にならない。 外務省、常任理事国が反対若しくは常任理事国が国内で批准しない場合、敵国条項は削除できないということでいいですよね。できる、できないでお答えください。
○政府参考人(市川恵一君) お答えいたします。 今御指摘のいわゆる旧敵国条項でございますが、これは、一九九五年の国連総会で、既に死文化しているとの認識を示す総会決議が圧倒的多数、反対ゼロで、圧倒的多数の賛成、反対ゼロにより採択されているところでございます。また、二〇〇五年の国連首脳会合では、国連憲章から敵国への言及を削除するとの全加盟国首脳の決意を示す成果文書がコンセンサスで採択されております。 政府としましては、こういうことから、いかなる国も旧敵国条項を援用する余地はもはやないものと考えております。
○山本太郎君 答えてないよ、外務省。 常任理事国が反対、批准しない場合は削除できないんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(市川恵一君) 旧敵国条項の削除ということでございますけれども、この削除を実現するためには憲章の改正が必要でございます。改正には、国連総会における加盟国の三分の二の賛成と、国連安保理の全ての常任理事国を含む国連加盟国三分の二による本国での批准という要件が設けられているところでございます。 しかしながら、いわゆる旧敵国条項につきましては、先ほど申し上げたとおり、一九九五年の国連総会で、既に死文化しているとの認識を示す国連総会決議が圧倒的多数の賛成によって採択されております。二〇〇五年の国連首脳会合では、国連憲章から敵国への言及を削除するとの全加盟国首脳決意を示す成果文書がコンセンサスで採択されているところでございまして、このようなことから、いかなる国も敵国条項を援用する余地はもはやないものと考えているところでございます。
○山本太郎君 ごまかさなくていいんですよ。 常任理事国が反対、批准しない場合は削除できない、それでいいですね。いかがです。
○政府参考人(市川恵一君) 国連憲章の改正の手続につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。 繰り返しになって恐縮でございますが、いわゆる旧敵国条項につきましては、一九九五年国連総会で、既に死文化しているという認識を示す国連総会決議が全ての常任理事国を含む圧倒的多数の賛成によって採択されてございます。また、二〇〇五年の国連首脳会合で、国連憲章から敵国への言及を削除するとの全常任理事国を含む全加盟国首脳決意を示す成果文書ということでコンセンサスで採択されているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 市川総合外交政策局長に申し上げます。 質問の趣旨を的確に捉えて答弁を願います。
○政府参考人(市川恵一君) 先ほども申し上げましたが、国連憲章の改正には、国連総会における加盟国の三分の二の賛成と国連安保理の全ての常任理事国を含む国連加盟国の三分の二による本国での批准という要件が設けられているところでございます。 したがいまして、常任理事国が批准しなければ国連憲章の改正はできないと言えます。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 疑義については再度質問でしてください。
○山本太郎君 一番のこれネックなんですよ。言われたくないことなんです。だから、ごまかし続けるんですね。 現実見てもらっていいですか。日本が不穏な動き、重武装化に走れば、安保理抜きで日本を攻撃しても許される、国際法違反にならない。これは常任理事国が賛成しなきゃ無理なんですよ。で、死文化もしていません。見てください。ここ数年の間だけでも、国連憲章を守れということを常任理事国二か国から言われている。 日本はいまだ世界から保護観察の立場に置かれている。それを棚上げ、国民に知らせず、軍備を拡大。三十年の不況にコロナ、物価高でも人々は救わず、一部の資本家と軍事産業、お仲間だけでうまみを分け合う国家の私物化。 この国に生きる人々と国を危険にさらす異次元の売国棄民予算に全身全霊で反対することを誓い、日本経済を立て直すことこそが最強の安全保障であると申し上げて、終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。 これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、令和五年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。村田享子さん。
○村田享子君 立憲民主・社民の村田享子です。 私は、会派を代表して、令和五年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。 本予算での一般会計総額は百十四兆円に上り、過去最大となりました。しかし、物価高騰やコロナ禍により国民生活はいまだ厳しい状況が続く中、暮らしを支える予算になっていません。 過去最大の予算となった要因は、防衛費です。真に必要な予算を積み上げた結果としての増額ではなく、GDP比二%という数字ありきで、合理性に欠けています。防衛装備品の調達は二割弱が海外からのものですが、実戦的とは言い難い、しかもコストの高いものが購入されています。財源となる増税の実施時期の決定は先送りした上、復興特別所得税の流用は到底認められません。憲法に基づく専守防衛に徹しつつ、時代の変化に対応した質の高い防衛力の整備を推進すべきです。 前年比で減少となったのが、中小企業対策費や農林水産関係予算です。物価高を超える賃上げと言いながら中小企業対策費が減っていることは、本気で賃上げに取り組んでいるのか、その姿勢が問われます。また、食料安全保障の強化に取り組むとしながら予算が減っていることは、政府の本気度が見えず、私たちが対応を求めてきた酪農への支援も十分なものではありません。 次に、子ども・子育て予算についてです。 岸田総理は子ども・子育て政策について三月十七日に記者会見を行いましたが、政策の開始時期や財源について明らかになっておらず、選挙目当てとしか思えません。政権の最重要課題であるならば、予算案で提示し、その具体的な内容について国会で審議すべきです。 この記者会見で総理は、少子化という国難に当たって、政策の内容、規模はもちろんのこと、社会全体の意識、構造を変えていくと決意を述べましたが、同性婚の法制化については、社会が変わってしまうと、議論が進んでいません。LGBTQの皆さんが望む差別解消法を始め、G7広島サミット前に法整備を実現すべきと強く求めます。 最後に、放送法の政治的公平に関する解釈問題についてです。 当時の礒崎総理補佐官が、権限がないにもかかわらず所管外の放送行政に介入し、自ら解釈案を作成、この件は俺と総理が二人で決める話と恫喝とも思える発言で総務官僚に指示をし、放送法の解釈をゆがめようとしたことが明らかになりました。礒崎総理補佐官は安倍元総理と通じており、官邸が番組やキャスターに圧力を掛け、報道の自由を侵害したことは決して許されるものではなく、政府は厳しく反省すべきです。 また、高市大臣は、総務省の作成した行政文書について捏造であると断言し、総務省の調査により大臣レクがあったことが明白になった今でも捏造発言を撤回していません。この発言は、行政文書の信頼、職責を全うしている総務官僚の信頼、自ら大臣を務めた総務省の信頼を失墜させるものであります。高市大臣においては、発言の撤回とともに、捏造でなければ大臣も議員も辞職するの言葉どおり、辞職を求めます。 放送法の議論に加え、国会閉会中である年末の安保三文書の閣議決定、国会が開会してやっと審議ができるようになっても、手のうちをさらすことになると防衛費の議論の前提となる情報が示されない、子ども・子育てや構造的な賃上げについては六月に取りまとめると述べ詳細が分からない、資料を要求しても黒塗りのものが出てくる、そして国会の事前議決の例外である予備費を多額に計上するなど、政府の対応は国会軽視ばかりです。 国会を真摯な議論の場とし、その上で国民生活のための予算とすることを求め、私の反対討論を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(末松信介君) 矢倉克夫君。
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。 令和五年度予算三案につきまして、自民、公明、与党を代表し、賛成の立場から討論を行います。 以下、主な賛成理由を申し述べます。 第一に、隠れた安全保障とも言える少子化問題に対応し、子育て支援を着実に前進させる予算となっている点です。 こども家庭庁の創設、出産育児一時金の引上げに加え、妊婦や子育て世帯に対し十万円相当の経済的支援を行う出産・子育て応援交付金を実施する費用として三百七十億円計上をしております。これは、妊娠時から出産、子育てまで一貫した伴走型の相談支援、特にゼロ歳児から二歳児への伴走型支援と経済支援を一体のものとして予算化するものです。ほかに、産後ケア事業の拡大や保育所の空き定員等を活用して未就園児を定期的に預かるモデル事業を実施するなど、当事者に寄り添った施策が随所に見られ、評価をいたします。 第二に、新たな成長産業育成とともに、賃上げを実現するために必要な施策を盛り込んでいる点です。 特に、GX経済移行債を発行し、民間のGX投資を支援する仕組みを創設するとともに、二〇五〇年カーボンニュートラル目標達成に向けた革新的な技術開発支援に四千五百六十四億円を措置するなど、経済成長と脱炭素を両立させるものとなっております。これと、個人のリスキリングへの支援を含む人への投資、五年一兆円施策パッケージを併せ着実に実施することにより賃上げを伴う労働移動円滑化を進める一方、下請Gメンを増員し、適正な取引や価格転嫁に対する監督を一層強化することなど、賃金を上げたくても上げられない中小企業・小規模事業者を支えるための施策を盛り込んでいることを評価いたします。 第三に、今後の物価高騰やウクライナ支援、新型コロナ対応などを見据え、対策を講じている点です。 一般予備費五千億円に加え、コロナ禍や物価上昇、ロシアによるウクライナ侵略により先行きの見通せない世界情勢等を踏まえ、新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費に四兆円、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費に一兆円を計上しておりますが、これは不測の事態に対応できるよう万全の対策を講じるものであり、最終的に国民の生活を守るため必要なものであると考えます。 第四に、流域治水の本格実施、切迫する大規模地震から社会経済システムの機能不全を最小限に抑えるための対策に加え、事後保全型から予防保全型のインフラメンテナンスへの転換を図るなど、未来への投資として、国土強靱化、防災・減災関係予算四・七兆円を計上、激甚化、頻発化する風水害から国民の生命や財産を守るため必要不可欠なものとなっている点です。 第五に、安定的な輸入と適切な備蓄を組み合わせつつ、水田の畑地化支援により畑作物の生産を推進するとともに、肥料、飼料などの国内生産の拡大を推進するなど、国民の命を守るための食料安全保障の確立等に資する農林水産予算を二・三兆円計上している点であります。 第六に、安全保障、外交面の強化が図られる予算となっている点です。 新たな国家安全保障戦略が戦略的なアプローチとして第一に掲げるのは外交力であります。本予算が新時代リアリズム外交を展開するため外務省予算を前年度比四百八十五億円増の七千五百六十億円計上をしている点など、評価をいたします。 その上で、外交力と両輪を成す抑止力強化について、新たな防衛力整備計画の初年度として、継戦能力の向上を含め、必要な防衛費予算が計上していることを評価をいたします。 なお、政府は、本予算における防衛費増額分の財源を歳出改革や決算剰余金の活用、税外収入から捻出をし、新たな国民負担を求めておりません。引き続き、国民負担を最小限に抑える努力とともに、抑止力強化と近隣諸国との外交関係改善を両立、推進することを政府に求めたいと思います。 以上、令和五年度予算三案について賛成する主な理由を述べさせていただきました。経済安全保障の推進など、それ以外にも様々理由はございますが、ここでは省略をさせていただきます。 内外重要課題が山積する中、国民の生活と平和を守る政治の責任を果たすために、本予算の速やかな成立と着実な執行を求め、私の賛成討論といたします。よろしくお願いします。 以上です。(拍手)
○委員長(末松信介君) 青島健太君。
○青島健太君 日本維新の会の青島健太です。 まず、岸田総理におかれましては、本予算委員会を始め、国会での答弁ほぼ一人でこなされて、その合間に韓国との関係改善、またドイツ、インド、ポーランド各首脳との会談、そしてさきのウクライナへの電撃訪問、またWBCで始球式なども務めていただきました。その真摯な態度、多くの知見、抜群のスタミナ、敬意を表させていただきます。 ただ、そうした御活躍と予算審議は全く別の話でございます。いいところはいい、駄目なところは駄目、是々非々の姿勢で討論をさせていただきます。 令和五年一般会計予算、令和五年特別会計予算、令和五年政府関係機関予算、予算三案に対しまして、会派を代表して、反対を表明いたします。 少子化対策、経済対策、防衛力の強化、日本が直面している大変重要な課題でございます。総理は年頭に異次元の少子化対策を打ち出しました。この判断、方向性、大いに賛同いたします。しかしながら、その後の具体策は散発的で、まだまだ異次元というものではないかと思います。出産の無償化、児童手当の所得制限撤廃、給食の無償化はもちろんのこと、幼児教育から高等教育まで全ての教育課程を無償化する、そのぐらい大胆な策を実行していかなければこの少子化のトレンドは止められないと考えます。 教育に対する財政支出は、相変わらず先進諸国でまだ最低レベルでございます。予算を見る限り、この課題に取り組む本気度感じられない、そう思います。少なくとも、防衛費と同じレベルで少子化対策、教育に予算を組むべきです。なぜならば、子供たちを守ること、それがこの国を守ることだからです。また、それは将来世代への投資であり、十分に国民の理解を得られるものだと考えます。 エネルギー料金の高騰、物価高は国民生活を直撃しています。一月から電気・ガス価格激変緩和対策始まっていますけれども、九月までの暫定的な助成です。エネルギー自給率の低い我が国にとって、エネルギー問題は不可避の重要課題であります。国民生活と経済活動の基盤となるエネルギーの安定確保のために、こちらも異次元のエネルギー対策が必要だと考えます。そのためには、前例踏襲主義を改めて、経済成長戦略の観点から必要な予算を厳しく精査する。そして、既得権へのばらまきが優先されている経済対策には賛成できません。 ロシアのウクライナ侵攻、現下の国際状況を考えたときに、残念ながら防衛力を強化せざるを得ません。国民の命と財産を守ることは国家の最大の使命です。必要な防衛力を整えることに賛同いたします。しかし、なぜ防衛力、ごめんなさい、防衛費増額のために増税が必要なのか。議員定数の削減、歳費の削減、調査研究広報滞在費改革等々、議員自らが身を切る改革を進めて、予算における無駄を徹底的に省くことで防衛費に必要な財源を確保できると考えます。 通年で必要とされる実予算額に対して当初予算の規模が小さい。その分、補正予算が膨張し、加えて予備費や基金などが無制限に拡大を続けています。これは、明確なビジョン、将来像がないあかしです。 日本は、教育立国、環境立国を目指すべきだと私は思っております。コロナ禍という特殊な状況下ではありますが、今回の予算編成に戦略的な予算付け、そして歳出削減の姿勢を感じません。社会に必要な国民が求めるストライクゾーンに真っすぐな予算をもっともっと投げ込んでいただきたい、そのことを強く要望させていただきまして、反対の討論といたします。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(末松信介君) 嘉田由紀子さん。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。国民民主党・新緑風会の嘉田由紀子です。 会派を代表しまして、政府提出の令和五年予算三案に対して反対の立場から討論いたします。 予算編成は、その基本となる国の在り方に関わる法律改正や価値観、意識の変革とセットであるべきです。しかし、令和五年度予算案は、日本の根本的な社会問題への本質的な対応が十分とは言えないまま、巨大な財源を投資しようとしています。 我が国は、長期にわたる停滞する経済、止まらない少子化、この深刻な問題に直面しています。対応には、給料が上がる経済、人づくり、人育てに寄与する仕組みが必要です。残念ながら、岸田総理が主張した異次元の少子化対策、必要不可欠な子育て関連予算の将来的な倍増については、規模や時期など示されませんでした。賃上げに関連する政策も過去の焼き直しが多く、これまでの傾向を転換する効果が十分にあるとは思えません。 以下、具体的には三点深掘りをしまして、予算案反対の理由をお示しします。 一つ目は財政規律の問題です。二つ目は停滞する経済。そして、三つ目は止まらない少子化です。 今年度予算に、新型コロナウイルス感染症対策など合計五・五兆円の予備費が計上されております。また、令和四年度には十一兆円を超える予備費が計上されていますが、検証は適正に行われていません。また、令和四年度には十兆円を超える基金の設立も相次ぎ、基金事業の執行状況や基金残高も十分な検証が行われていません。 エビデンスに基づく政策判断、EB、申し訳ございません、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングですね、これが政府が常に言っていることですけれども、残念ながらこの方針が採用されず、財政規律が損なわれ、将来世代に過重な負担を転嫁する結果となっております。これが今回の予算に賛成できない最初の理由です。 また、二点目の理由は、停滞する経済への対応が残念ながら不十分です。 岸田総理は、新しい資本主義というスローガンの下、成長と分配の好循環を提案しております。私たち会派は賃金が上がる経済を目指し、今、春闘の中で大企業ではそれなりの賃金上昇が確保されつつありますが、中小企業の賃上げがどうなるか、まだ分かりません。長期的、持続的に賃金を上げるスキームが見えないこと、これが予算案に賛成できない二点目の理由でございます。 また、三点目は、止まらない少子化です。 こども家庭庁を発足させ、遅きに失したとはいえ、この子供政策に注力いただくこと、大変評価をしたいと思います。 一方、三つの柱、経済的支援、サービス支援、働き方改革の成果は、期待したいですが、今のままでは出生率上昇という成果が表れないのではないのかと懸念をします。というのも、子供や家族生活の対症療法的な小粒政策ばかりで、家族法や家族の幸せづくりのような構造問題に切り込んでいないからです。これが予算案に反対する三点目の理由です。 本気で少子化を克服するには、男性の育児参画、女性の政治経済参画の社会的条件を整えて、日本型雇用慣行の見直し、あるいは日本の家族制度の見直しが必要です。この点につきましては、この予算委員会で直接岸田総理にも何度も御提案をさせていただいております。 幸せな家族生活を経験した子供は婚姻率も高まります。また、幸せな家族生活の中から自己肯定感の高い子供が育ちやすいという研究結果もあります。日本の家族、子育て制度、また女性の政治参画条件、ここの本質的なところを国際並みになるよう、是非、G7広島サミットの場で岸田総理の表明を期待をいたします。 国民民主党・新緑風会は、困難な問題から目をそらさずに、対決より解決の理念で、対症療法ではない構造改革、新しい政策を積極的に提言、提案し、日本を再生する政策づくりに全力で取り組むことをお約束をして、会派を代表しての反対討論とさせていただきます。 ありがとうございます。(拍手)
○委員長(末松信介君) 山添拓君。
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二三年度総予算三案に反対の討論を行います。 本予算案に反対する最大の理由は、敵基地攻撃能力の保有を宣言した安保三文書に基づき、五年で四十三兆円という、文字どおり異次元の大軍拡に突き進む初年度予算であるからです。防衛力強化資金への繰入れを合わせ十・二兆円に上る軍事費は、前年度比八九%増、歳出総額の九%が軍事費という異常な突出ぶりです。 射程三千キロに及ぶという長距離ミサイルは、配備先次第で東アジア全域が射程に入ります。政府が憲法上保有できないとしてきた他国に脅威を与える攻撃型の兵器にほかなりません。総理は、憲法、国際法、国内法の範囲内で運用されると言いますが、憲法九条二項は戦力の保持自体を禁止しており、運用の問題ではありません。 その運用も歯止めはありません。集団的自衛権の行使で要件となる必要最小限度の武力行使とは何なのか。総理は、個別具体的な状況に即して客観的、合理的に判断するとしか答えませんでした。これでは定義はないに等しく、武力行使は無制限です。 日本が攻撃されていないのに米軍とともに自衛隊が攻め込む、事実上の先制攻撃となり、その報復攻撃は日本に向けられるでしょう。それを見越すように、全国で二百八十三もの自衛隊基地が、施設の強靱化計画が進められようとしています。一旦戦火となれば、国土は戦場になり、犠牲が避けられません。絶対に戦争を起こさせないための外交努力の強化こそ必要です。 ところが、安保三文書には、まともな外交戦略がないばかりか、軍事同盟の強化と武器輸出の拡大など軍事一辺倒です。果てしない軍拡競争の先に平和への展望はありません。そのために暮らしの予算を削り、増税や流用、建設国債まで充てることは断じて認められません。 本予算案は、エネルギー関連予算の約四分の一、四千三百五十四億円が原子力関連で、前年度より八十五億円積み増しています。一方、自然エネルギー予算は三百六十九億円も削られ、九百十五億円です。石炭火力発電の延命も続けるといいます。 気候危機打開のため、二〇三〇年までのCO2削減目標を引き上げ、再エネ、省エネを強力に推進すべきです。エネルギー価格の高騰に乗じ、脱炭素を口実に原発の再稼働、運転期間延長、新増設など、福島原発事故の教訓を忘れた原発回帰の大転換は到底許されません。 コロナと物価高騰の影響が暮らしと営業に重くのしかかっています。ところが、本予算案は、高齢化で増える社会保障費の自然増分を千五百億円も圧縮し、七十五歳以上の医療費窓口負担二倍化など、負担増を押し付けています。国民健康保険の都道府県化から五年、保険料値上げの圧力が掛かる中、十分な財政措置もありません。 中小企業対策費千七百四億円に至っては、トマホークの購入費二千百十三億円すら下回ります。非正規雇用を含めた賃上げのために今必要とされるのは、最低賃金を時給千五百円を目指し引き上げ、大企業の内部留保課税で中小企業支援の財源を生み出すなど、抜本的な対策です。総理も財務大臣も、内部留保課税は二重課税との指摘があるといつまでも消極的ですが、最悪の二重課税である消費税をそのままに、その言い分は通りません。 物価高対策には消費税減税が最も効果的です。中小事業者やフリーランスなど新たな課税負担となるインボイス制度は、一時的な緩和策ではなく、きっぱり中止すべきです。 子供の医療費助成が子供にとって必ずしもプラスになるとは限らないとの答弁は、全国の自治体で進む無料化の努力を無視した暴論です。学校給食費の無償化、高等教育無償化、奨学金返済の減免など、子育て、教育の負担軽減に正面から取り組むべきです。政府が予算成立後に少子化対策のたたき台を示そうというのは甚だしい国会軽視です。 本委員会の審議で、放送法の政治的公平の解釈変更に官邸が圧力を掛けていた疑惑が明らかとなりました。 放送法は、戦前、大本営発表をラジオが広げ侵略戦争を推し進めた痛切な反省の下で、公権力の介入を禁止するために作られました。その解釈変更が、安保法制で戦争する国づくりを進めた二〇一四年から一五年、秘密裏に進められた事態は看過できません。岸田政権が敵基地攻撃能力保有で安保法制の実践面での大転換に踏み出そうという今、曖昧にすることは決してできません。解釈変更を撤回するよう強く求めます。 以上を指摘し、反対討論といたします。(拍手)
○委員長(末松信介君) 山本太郎君。
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎、本予算に反対の立場から討論いたします。 先進国で唯一、日本は三十年間衰退、賃金もだだ下がり、所得の中央値は百三十一万円下落。税の取り方をゆがめ、労働環境を破壊し、民間活力をと国内の財を切り売り。日本国内には格差と貧困、諦めと絶望が広がり、イノベーション、安定した生活、科学技術、夢や希望が奪われた。そこにコロナ災害と物価高。 ここで失われた三十年を取り戻すと手厚く徹底した積極財政で消費税の廃止、社会保険料の減免、悪い物価高が収まるまで給付金。このような形で一人一人の可処分所得を増やし需要を喚起、社会にお金を回し腰の入った好景気をつくる、それと並行し供給能力強化を行う。これ以外、日本の経済再生はあり得ません。 過去最大の百十四兆三千八百億円、その行き先を見れば、人々の生活の底上げは超絶中途半端、消費税の減税すらない。困っているのは、低所得者、子育て世帯だけではない。必要なのは一律給付、それさえしない。 事業者は、少し売上げが戻っても、ゼロゼロ融資の返済でこの先厳しくなることは明白。最低でも利息は国が五年、十年待つ、持つ、そんなこともやらない。加えて、インボイスも進め、小規模から中小企業まで力のない者は倒れろと淘汰を進める国家の自殺行為。 食の安全保障は海外からの輸入優先。ミルクを捨てろ、牛を殺せ、国内の供給能力を潰し、海外にこびる。それによって廃業するしかない者、自ら命を絶った者。生乳廃棄や米の減反で生産者を淘汰するのではなく、全量買取りで供給能力強化、これこそが日本を強くするのでは。 アジアの国々が米中の対立にはくみしない中、米国の尻馬に乗り、いけいけの日本政府。ウクライナで大もうけする軍事産業が、次のラウンド、東アジアで更なる金もうけ、その片棒を担ぐ気概の政府。敵国条項は死文化したとうそぶき、国民を欺き、軍事拡大、リスク増大。この国が戦争に巻き込まれても、ここにいる者は誰も戦場に行かない。口では勇ましいことを言いながら、実際は自分の権益を守る以外指一本動かさない者が安全保障を語り、日本を草刈り場にする。日本は植民地ですらない。欧米列強の金もうけと経団連の悲願、武器開発、製造、使用のためにスクラップさせられる鉄砲玉。 今政治に必要なのは、いきった勇ましさではない。失われた三十年で奪われた人々の経済的安定と物づくり大国日本の復活。経済力こそ最大の安全保障、外交カード。 売国棄民予算に反対、必ず自民党政権を打倒、人々のための積極財政を実現すると誓い、終わります。(拍手)
○委員長(末松信介君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、令和五年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十二分散会