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211回国会参議院2023/03/27

予算委員会 第15号

発言数
214
登壇者
26
会派数
8
開催日
2023/03/27

会議録

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、岸田内閣の基本姿勢に関する集中審議を往復方式で二百四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三十分、立憲民主・社民八十五分、公明党三十分、日本維新の会四十二分、国民民主党・新緑風会二十一分、日本共産党二十一分、れいわ新選組十一分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、岸田内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。  これより質疑を行います。宮崎雅夫君。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。  今日、予算委員会での初めての質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  まず、物価高騰の追加対策についてお伺いをいたします。  農林水産分野では、肥料、飼料、電気等の高騰対策について累次にわたり対策を打っていただいております。地方創生臨時交付金を活用した地方自治体の対策とも相まって、影響の緩和に努めていただいております。  二十二日に物価・賃金・生活総合対策本部が開催をされまして、追加対策が取りまとめられました。十五日に自民党で追加対策に向けた提言を取りまとめ、また、それに先立つ十日には参議院自民党でも物価高騰下における困窮子育て世帯等への支援に関する緊急提言を取りまとめまして、提案をしております。これらをしっかり踏まえて、早期に政府の対策を取りまとめいただきました。  先週の集中審議で、酪農の厳しい状況について質疑もございました。農林水産分野について大変深刻な状況が続いておりまして、今回の対策が現場の皆さんに具体的に支援の手が届くように、スピード感を持って政府全体で取り組んでいただきたいと思います。  まず、岸田総理の決意をお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、先週二十二日、物価・賃金・生活総合対策本部を開催し、与党の提言も踏まえ、物価高克服に向けた追加策、取りまとめました。  具体的には、エネルギーについて、電力の規制料金の改定申請に対して厳格かつ丁寧に審査するとともに、特別高圧契約の事業者やLPガス利用者への支援など、地域の実情に応じたきめ細やかな支援を一層強化いたします。この対策によって、エネルギー価格の上昇の影響を受ける農林水産事業者等のなりわいもしっかり支えてまいります。  さらに、食料品について、飼料価格高騰の対策や輸入小麦の売渡価格の激変緩和措置、低所得の方々への支援として、住民税非課税世帯への一世帯当たり三万円を目安とする支援、児童一人当たり五万円の給付金など、対策を講じてまいります。  物価高から国民生活や事業活動を守り抜くため、総合経済対策、補正予算の執行、更に加速するとともに、年度内にコロナ対策と合わせ二兆円強のコロナ・物価予備費を措置し、今回の追加策、早急に実行に移してまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 総理からお話がありましたように、是非早急に実施に向けて努力をお願いしたいと思います。  また、原料を輸入に依存をしております化学肥料につきましては、現在、原料価格は一時期に比べて下落傾向にございます。まだまだ、ただ、先が見えない状況でございます。他の分野も含めて、今後とも状況をよく見ていただきながら、必要がある場合には今回のように是非積極果敢に対応していただくようにお願いを申し上げます。  次の質問に移ります。  輸入小麦の令和五年四月期の政府売渡価格につきまして、総理からもお答えがございましたけれども、本来であれば価格は昨年の十月期比一三・一%増となるところを、上昇幅を抑制をして五・八%増としたわけでございます。野村農林水産大臣が熟慮の上、出された結果だというふうに思っております。  この価格の上昇幅の抑制については、国産小麦の振興の財源となっておりますマークアップ分を引下げということ、また、内外価格差の縮小も抑制をされるという見方もできるわけでございます。国産小麦の振興や、輸入小麦からの米粉への切替えなど米の需要拡大は、これにかかわらず、これしっかりと進めていかなければなりません。野村大臣のお考えをお伺いをいたします。

野村哲郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(野村哲郎君) 宮崎委員にお答えを申し上げたいと思いますが、今お話がありましたように、輸入小麦は四月が改定時期でありますが、この改定についてどうするかということで、党内でも、あるいはまた省内でも議論をさせていただきました。  おっしゃいましたように、通常でいきますと一三・一%、大体八万二千円ぐらいになることだったんですが、これを五・八ということで七万六千七百五十円まで落としました。  これについてはいろんな委員会でも両論ありまして、じゃ、マークアップはどうするんだとか、この引き下げた財源はどうするんだとか、いろんな御意見もありましたけれども、今おっしゃいましたように、自民党の提言なり、あるいは二十二日の物価・賃金・生活総合対策本部での本部長代理であります官房長官の発言を踏まえまして、五・八ということで農水省としては決めさせていただいたところでございまして、国産小麦の振興なり、輸入小麦から米粉への切替えあるいは米の消費拡大なりにはしっかりと取り組んでまいりたいと、こんなふうに思っております。  具体的には、小麦につきましては、生産面では作付けの団地化なり営農技術の導入、あるいはまた流通面ではストックセンター、これ在庫を持とうということでストックセンターの整備、あるいは消費面では国産小麦を使った新商品の開発など、総合的に支援して振興を図ってまいりたいと、こんなふうに思っております。  さらに、主食である米につきましては、米飯学校給食の推進、定着、おかげさまでパック御飯が相当輸出も伸びてまいりましたので、パック御飯や米粉などによる需要拡大やあるいは輸出促進等、あらゆる面での消費拡大に努めてまいりたいと思っております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 野村大臣、御丁寧な答弁をありがとうございます。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  次に、電気料金高騰対策についてお伺いをいたします。  これまで農水省で、農業水利施設への支援が補正予算で創設をされました。これに加えて、経産省で、今年の一月の使用分から低圧契約、高圧契約については支援が始まっておりまして、非常に有り難いわけでございますけれども、規模の大きな揚排水機場、卸売市場などは、高圧の上に特別高圧というのがございまして、これで受電しているところもございまして、まだ支援の手が届いていないところもございます。  また、電力各社からの規制料金の改定申請については、総理から御答弁をいただきましたように、厳格かつ丁寧な審査を行っていただいている状況だというふうに思います。  農業用のポンプを管理をする土地改良区からは、これまで省エネにも取り組んできたんだけれども、農家が物価高騰で非常に厳しい状況にある中で、農家から徴収する賦課金はとても上げられない、運営が非常に厳しいんだというような声を伺います。  電力料金の抑制に向けた取組につきまして、これ農林水産分野にも大きく関連することでもございます。今回の追加対策について、西村経産大臣にお伺いをいたします。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、農業の関係の皆様、卸売市場を含め、電力料金の高騰に非常に厳しい状況にあるというふうに認識をしております。  御指摘がありましたように、既に一月使用分から、二月請求分でありますけれども、値引きを実施しているところであります。引き続き着実に実施をしていきたいというふうに思いますが、その上で更に追加的な対策を講じることにしているところでございます。  まず、規制料金の改定申請が行われるわけでありますが、行われているわけでありますが、これについては、現時点で入手可能な直近の燃料価格などを踏まえて再算定を各事業者に求めることとしておりまして、各事業者による再算定、補正がなされた後に必要な時間を掛けて厳格かつ丁寧な審査を行っていきたいと。国民の皆様に納得いただけるような、そうした形にしたいというふうに考えております。  さらに、御指摘のように、激変緩和措置の対象となっていない特別高圧でありますけれども、これは、自治体が地域の実情を踏まえて負担軽減策を講じることができる電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金、これを七千億円積み増すこととしております。これで対応していただければというふうに考えているところであります。  さらに、再エネ賦課金についてでありますが、これは、再エネ特措法で定められた算定方法にのっとりまして、昨今の市場価格の高騰を反映することで、一キロワットアワー当たり二・〇五円、四月から低下となります。この低下は、特別契約も含めて全ての電気使用者の方々に対して対象となりますので、四月の使用分から、五月の料金請求分になります、適用されることになります。これで負担軽減につながるものというふうに思っております。  こうした対応によりまして、激変緩和事業の対象外の需要家も含めて、電気料金に係る負担の緩和、実感していただけるように着実に取り組んでいきたいというふうに考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 西村大臣から、特別高圧については地方交付金の増額で行うということでございましたけれども、交付金は基本的には地方公共団体の裁量でやられるということでございますけれども、これ確実に電気料金の高騰対策になるのか、ちょっと改めてお伺いをしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 私どもいろいろ議論しまして、特に特別高圧の方々については、これ収益の上がっている大企業も含まれるものですから、どこで線を引くのかとか、一斉に募集をするにしても国が一律にやることについてはなかなか時間も掛かってしまうということで、地域の皆さんに実情に応じて、金型であったり電気を使用する集積のあるところなど、地域の実情に応じてやってもらった方が迅速に取り組めるだろうということであります。  自治体に対する働きかけが重要だというふうに考えているところであります。既に推奨事業メニューにおきまして、特別高圧で受電する中小企業であるとか、あるいは工業団地、卸売市場のテナントなど、それから土地改良区におけます御指摘の農業水利施設なども含めて、そうした支援策を明示しているところでありまして、既にこれを参考として自治体における検討が開始されているものと承知をしております。今後、自治体や関係団体などに積極的に働きかけをしてまいります。  御指摘ありましたように、最終的には地方自治の自主性、判断でありますので、これは尊重しなければなりませんけれども、全国の自治体に、御指摘のような特に特別高圧で受電される中小企業、土地改良区など、負担で苦しんでおられる方々にしっかりとその負担軽減策が届くように、私どもとしてもしっかりと取組を行っていきたいというふうに考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 働きかけを行うというお話でもございましたし、是非、関係者への周知を是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  農業水利施設の電気料金の対策については、党でも要望させていただいておりましたけれども、高騰分の七割をこれ支援をする農水省の制度は継続実施になったということでございます。野村大臣に感謝を申し上げたいと思います。  次に、食料・農業・農村基本法の検証、見直しに関連をしてお伺いをしたいと思います。  基本法が制定をされまして二十四年、今見直しに向けての議論が行われているところであります。国の責務として安全保障の強化は基本的な役割の一つであります。安全保障は、防衛面、経済面、エネルギー面など様々な形で捉えられますけれども、国民が日々生きていくために必要な食料を供給するために必要な食料安全保障はもちろんこれ重要であります。また、食料安全保障については、これ生産者だけの問題ではありません。まさしく国民の皆さんお一人お一人の問題でありまして、そのためのものでもあります。消費者を始め国民の皆さんの理解を深めていくということは重要であります。  食料安全保障、そして国民の皆さんの理解の醸成につきまして、岸田総理のお考えをまずお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 世界規模のこの食料危機の中、食料安全保障の強化は緊急の対応が必要な世界の重要課題であり、昨年末に食料安全保障強化政策大綱を決定し、肥料、飼料、主要穀物の国産化推進など、食料安全保障のための施策、強化していくとしたところです。  その上で、世界的な食料情勢など、我が国の食料、農業を取り巻く課題の変化を踏まえ、来年度中に食料・農業・農村基本法改正案を国会に提出することを視野に、六月をめどに、食料安全保障を含め、食料・農業・農村政策の新たな展開方向を取りまとめることにしております。  そして、食料安全保障、これ国民一人一人に関わる問題であり、その強化には、まさに委員御指摘のとおり、これは農業、農村への国民の理解、また国産農産物の積極的な選択を促す消費面での取組、こうしたものが重要となってきます。六月の取りまとめに向けても幅広い関係者の参画を得ていきたいと思います。そして、丁寧な発信を行い、国民の理解醸成を図ってまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 総理から丁寧な発信を行うというお話もございました。農水省の職員がBUZZMAFFというのをユーチューブやっておりますので、今のお考えなども是非総理に御出演をいただきたいと思っております。  全国の農家、土地改良区の皆さんと現地でお会いをいたしますと、三つの話をよくお伺いをいたします。一つ目は、やはり足下の肥料、飼料、電気料金の高騰についてのお話。二つ目が、これによって生産コストは上がるんだけれども、農家段階での農産物価格は上がらなくて経営が非常に厳しいんだという話。三つ目は、次の農業の担い手が減少している中で、こういう状況ではますます農業をやってくれる人がいなくなるというようなお話でございます。  資料一を御覧いただければと思います。(資料提示)  左のグラフでございますけれども、農業の中心となる基幹的農業従事者、基本法制定翌年の二〇〇〇年には二百四十万人でございましたけれども、二〇二二年では百二十三万人と、二十年間でほぼ半減ということでございます。右のグラフでございますけれども、その平均年齢は六十七・九歳ということでございますので、総理は若手でございます。一番多い年齢層は七十歳以上で、全体の五六・七%でありますので、そういう声が出てもまあある意味当然だということであります。  昨年の出生数は八十万人を割り込んで危機的な状況にこれあるわけでありますけれども、農業の現場は更にこれ深刻な状況に陥るおそれがあると私も危機感を持っております。人口減少によりまして生産年齢人口が減少する中でいかに担い手を確保していくのか、野村農林水産大臣のお考えをお伺いをいたします。

村井正親農林水産省経営局長

○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。  農業者の減少、高齢化が進行する中、農業生産を支える担い手をしっかりと育成、確保していくこと、大変重要な課題であると認識しております。  このため、令和五年度予算においては、研修期間中や経営開始後における資金の交付を始め、機械、施設等の導入、地域におけるサポート体制の充実、農業教育の高度化等の取組を引き続き支援することに加えて、幅広い世代の農業人材を地域に呼び込むための社会人向け農業研修等の取組について新たに支援することとしております。  これらの総合的な取組により、農業を担う人材の育成、確保を一層推進してまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 大変重要なことでありますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  農業生産に重要な要素、三つあると言われております。人、それから農地、水、技術ということであります。人の次に、農地、水についてお伺いしたいと思います。  以前は、農地、水が食料安全保障に直接関わる最もこれ重要な要素と言っていいものだったと思います。資料二を御覧いただければと思います。  明治の頃までは、青い線の耕地面積と赤い線の人口はほぼ同じような推移をたどっていることを、見ていただければ、うなずいていただけることだと思いますし、逆に、現在は人口に比べて耕地面積が少ない、輸入に依存をしているということも言えるわけであります。  農地、水田を造るには、水は欠かせないものであります。特に江戸時代以降、全国各地で用水路や、私の出身地兵庫でありますとか総理の御地元広島などではため池が本当に多く造られまして、それが引き継がれて土地改良区や地域の皆さんによって守られているというわけでございます。  これらの施設の老朽化の対策、これはしっかり進めていかなければなりませんけれども、人の課題があります。省力化、省人化を図る必要があって、スマート農業もその一つであります。そのためには農地を大きな区画にしていく必要がありますし、需要に応じた生産を行っていくために排水を改良して水田でも畑作物を作れるようにする。畑地ではかんがい施設の整備、これまだまだ進めていかなければなりません。  これからの農業の基盤を支える土地改良、地域の必要に応じてこれからも計画的に行っていく必要があると考えております。総理のお考えをお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の農地、そして農業用水、これは農業生産における基礎的な資源であり、食料安全保障の観点を踏まえつつ、次世代への継承を図っていくことが重要だと考えます。  このため、土地改良長期計画に基づき、事業の重点化等を図りつつ、スマート農業の実装や、麦、大豆の生産拡大に向けた農地の大区画化、また水田の畑地化、汎用化、ロボット、ICTを活用して農業水利施設のライフサイクルコストを低減する戦略的な保全管理の徹底、こうしたこの効果的な取組、これを計画的に進めているところです。  今後とも、必要な土地改良事業を着実に推進し、食料安全保障の強化、将来にわたる多面的機能の発揮、そして農業、農村の活性化、図っていきたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 総理、力強いお答えをいただきました。よろしくお願いいたします。私も努力をしてまいりたいと思います。  六月に新たな食料・農業・農村政策の展開方向が取りまとめられる予定ということでありますけれども、一つ目は、やはり食料自給率をいかに高めていくかというようなこと。二つ目は、適正な農産物価格をどう形成していくか、これは大変難しい課題でありますけれども、農家の皆さんの関心も非常に高いということです。三つ目は、国民の皆さんのやはり理解の醸成ということだと思います。  野村大臣に意気込みをお伺いしようと思っていたんですけれども、ちょっと時間の関係で一問飛ばさせていただきますけれども、党でもしっかりこれ議論をさせていただきたいと思いますけれども、すばらしい取りまとめになることを御期待を申し上げたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。  G7の広島サミットが五月に開催をされます。地球温暖化防止はG7でも主要なテーマの一つだと思います。我が国のリーダーシップが期待をされる中、先月、GX実現に向けての基本方針が閣議決定をされております。  カーボンニュートラルの達成にはこれ様々な取組が重要でありますけれども、農林水産業、特に唯一の吸収源と言っていい森林ではこれからも森林吸収量をしっかり確保していかないといけないと思います。戦後大変な努力によって植林をされた人工林については、その過半が利用期を迎えて、木材の利用を拡大をしながら、再造林によって若い森林を造成していく必要がございます。また、水産関係では、ブルーカーボンの吸収源としての活用の可能性も注目をされておりまして、もう既に取組も始まっていると伺っております。  林業、水産業は、そもそも地方での基幹産業でもありまして、地方の活性化には欠かすことのできないものであります。GXの実現に向けた農林水産業、特に林業、水産業の役割についてどのようにお考えか、岸田総理の御認識をお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) GXが目指すこの脱炭素と経済成長の両立、こうした観点からは、農林水産業はまさに温室効果ガスの吸収源であると同時に地域を支える産業そのものである、そうした重要な意義を持っていると考えます。  例えば、我が国の土地の七割を占める森林や水産資源の増殖に重要な藻場は、それぞれ林業や水産業に不可欠な存在ですが、温室効果ガスの吸収源として地球温暖化の防止にも貢献をしています。  このため、GXに向けた研究開発の促進なども含め、脱炭素と地域経済を支える農林水産業の振興にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 総理から、GXの実現だけではなくて、農林水産業、林業振興、水産業の振興にも取り組んでいくと力強い答弁を頂戴をいたしました。  最後に、防災・減災、国土強靱化についてお伺いをしたいと思います。  近年、地球温暖化による気象変動によりまして災害が激甚化、頻発化しております。このような中で、国民の皆さんの安全、安心な暮らし、命と財産を守るために、防災・減災、国土強靱化は大変重要な取組であります。  平成三十年度から三か年の緊急対策、そして令和三年度からは五か年加速化対策が進められております。全国に約十五万か所あります農業用のため池については、耐震対策、豪雨対策を積極的に進めることなどによって、農林水産分野でもこれ具体的な成果が出てきておると承知をしております。  これまでの成果を具体的に国民の皆さんにお示しをして理解を深めていただくということが重要だというふうに考えております。防災・減災、国土強靱化の進捗状況と成果について、谷国土強靱化担当大臣にお伺いをいたします。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、防災・減災の進捗状況や成果を分かりやすく示し、国民の皆様に理解していただくことは大変な重要なことであると認識しております。  進捗状況でございますけれども、現在、国土強靱化の五か年加速化対策に基づき、追加的に必要となる事業規模としておおむね十五兆円程度をめどに推進しているところでございますが、これまでに九・六兆円の事業規模を確保し、順調に取組を進めていると考えているところであります。  また、五か年加速化対策で実施している百二十三の対策について、それぞれの事業の実施効果を数値目標として定めるとともに、毎年度その進捗状況を公表するなど、事業の効果を分かりやすく国民の皆様にお伝えするよう努めているところでございます。  こういう強靱化の取組による成果も、委員御指摘のように着実に現れていると考えております。例えば、過去に発生した大雨による被害について、被災前に仮に対策していたならば、被害額や原状回復費用のおよそ五分の一の整備費用で被害の発生を抑えることができたとの試算もあり、また、農林水産関係の施設については、例えばため池の補強や農地の湛水防止のための排水施設の整備など、国土強靱化の対策事業として実施していた箇所につきましては被害を軽減した事例も数多くあり、成果が上がっていると認識しているところでございます。  引き続き、国民の皆様に対して国土強靱化による対策の効果を分かりやすくお伝えできるよう、関係省庁と連携して取り組んでいきたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 御紹介を幾つかいただいたわけでありますけれども、ほかにもいろんな成果が出ていると思っております。是非分かりやすい発信をお願いを申し上げたいと思います。  これまでの成果を生かしながら、国土強靱化の取組については、昨今の状況も踏まえて取組を更に進めていかないといけないと思っております。そのために、現在の国土強靱化基本計画の改定について総理からもう既に指示をされているところでありますけれども、五か年加速化対策後も中長期的に取り組むことをこれ明確に示して、安定して継続した取組を更に進めていく必要があると考えておりますけれども、総理のお考えをお伺いをしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 近年、異常気象、これ激甚化、頻発化しています。我が国における豪雨の発生頻度、四十年間で約一・四倍と増加傾向にあります。一方、これまでの河川改修、ダムの事前放流など、ハード、ソフト両面にわたる流域治水の計画的な取組等により大規模な被害を抑制する効果が発揮されています。  政府としては、こうした点を踏まえ、引き続き五か年加速化対策を着実に推進するとともに、対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的、安定的な国土強靱化の取組を進めていくことが重要であると考えており、新たな国土強靱化基本計画を今年の夏をめどに策定し、国土強靱化の着実な推進に向けて強力に取組を進めていきたいと考えております。

宮崎雅夫自由民主党

○宮崎雅夫君 時間となりましたので、これで質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で宮崎雅夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、石橋通宏君の質疑を行います。石橋通宏君。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。  今日は集中審議ということで、総理、御出席いただいております。三月六日にも集中審議で総理といろいろ質疑させていただきましたが、それを受けて、更問いも含めて、今日しっかり議論をさせていただきたいと思いますので、総理、よろしくお願いいたします。  まずは、放送法の政治的公平の解釈問題について、改めてこの場で質疑をさせていただきたいと思います。  総理、この問題は、三月三日の本委員会で我が会派の小西洋之議員が総務省から提供を受けた七十八ページの行政文書、これによって、当時、平成二十七年、二十六年から二十七年に、総理もこの場で答弁をされた、当時権限がなかったはずの、所掌でもなかったはずの首相補佐官が総務省と累次のやり取りをされて、放送法の政治的公平の解釈に係る一連のプロセス、そのやり取りが生々しく明らかになったという文書でありました。  我々は、あってはならないことが当時起こったのだということで、それをやはりたださなければいけないということでこの間議論をさせていただきましたが、ちょっと金曜日の総理答弁を聞いても、まだ少しこの間の三週間のプロセスを御理解いただけてなかったのではないかと思いますので、そこも含めて確認をしておきます。  総務大臣に御出席いただいております。総務大臣、改めて、この三週間近く掛けて総務省の方でこの七十八ページの行政文書として確認をされた一連の手続、その中でとりわけ礒崎当時首相補佐官が関わったプロセス、最初に総務省からこの解釈についてのレクを要求されて、その後解釈についてるる協議を行われたという一連のやり取りがこの行政文書によって明らかにされたわけです。  その正確性の問題について、本当に総務省の担当の皆さんに御努力をいただいて、関係者からの聞き取り等を含めて対応いただいてきた結果が本予算委員会にも提出をされて、理事会でしっかりと与野党で確認をさせていただきました。  総務大臣、この礒崎さんが関わられた一連のやり取りを記したこの行政文書については、中身の一部に、記憶がないとか記憶が若干正確ではないとか、そういった問題は残されているにせよ、全体としての一つ一つの礒崎当時首相補佐官とのやり取りについては、これは事実だということが確認された、それでよろしいですね。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今委員からお尋ねがございました礒崎元総理補佐官に関する文書について、総務省による聞き取りの結果といたしまして、礒崎元補佐官御自身から、総務省に対し放送法の解釈について問合せを行い、何回か意見交換をしたのは事実との回答がございました。当該文書において補佐官とやり取りをしたとされる総務省職員からは、補佐官から放送法四条に関する問合せがあったことや、補佐官から連絡があってからのやり取りがあったことについて記憶がある旨の回答がありました。  このように、元補佐官から総務省に対する放送法の政治的公平に関する問合せの有無につきましては、元補佐官と総務省の間で面談ややり取りがあったことを確認をしたところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 総理、お聞きいただいたとおりなんです。もう確認されたんです、そのことは。  ですから、今回の行政文書は、間違いなく、当時権限のなかった、その所掌でもなかった官邸におられた礒崎元首相補佐官が、総務省の放送法のこの政治的公平の解釈について、それを、当時官邸で御都合の悪い番組とかキャスターとかおられたんでしょうね、当時も結構問題になりました、それに対してやっぱり何か圧力を掛けたいなと思われたんでしょうかね、一連のプロセスで、その政治的公平の解釈をゆがめようという努力をされた一連のプロセスが明らかになったんです。  総理、あってはいけないことが起こった、これ絶対に許してはいけない、そうお思いになりませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 礒崎元総理補佐官とのやり取りを含む経緯については、総務省において関連する文書の精査を行い、先週までに精査の結果を予算委員会理事懇談会に報告したと承知をしております。その内容、まさに今総務大臣から答弁させていただいたとおりであります。総務省としてそうした内容について報告をしたと承知をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 その中で今私が聞いているのは、当時、元礒崎首相補佐官が、権限のない、所掌でもない、総理、ここで答弁されたじゃないですか、権限もないはずの人だった、その方が、こうやって何度となく総務省の担当者とやり取りをして、解釈の変更について、若しくは補充的質疑についてやり取りをされた。  総理、だから、権限のない人がやっちゃいけない、あっちゃいけないことが起こった、そのことはお認めになりませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、総理大臣補佐官、これは政策を決定したり行政各部を指揮監督したりする立場にはありません。礒崎元総理補佐官は、当時、幅広い情報収集の一環として総務省に照会したものと考えられます。  ただ、その場合でも、当然のことながら、総理補佐官が総務省を含む行政各部に対して指示をしたり、あるいは指揮監督を行う、このことはできないと考えます。礒崎元総理補佐官からの問合せに関しては、当時、総務省が放送法を所管する立場から責任を持って説明を行ったものであると認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 違うんです。総理がまさに今おっしゃった、礒崎さんが指示をしたり、そして指揮監督をした、まあ俺と総理が決めるんだと当時断言をされた、圧力、恫喝をされたプロセスまでしっかりと記録をされております。総理、お読みになっていない。そのことは何度も指摘をしています。ですから、今の総理答弁は違うんです。明らかに首相補佐官が、権限もないのに、所掌もないのに、当時の総務官僚たちに、まあ半ば、これ文書を読めば恫喝とも思える、そういう発言でそれを指示したわけです。  総理、今の御答弁からいけば、やってはいけないことを当時元首相補佐官がやられた、そういう理解でしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今も申し上げたように、総理補佐官は行政各部に対して指示をしたり指揮監督を行うことはできないと考えています。  そして、今委員のおっしゃるようなやり取りがあったわけでありますが、少なくともその放送法の解釈については、総務省が所管する省庁として責任を持って解釈を行ったと認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 違うんです。総理、本当に御覧になったのかどうか分かりません。  今、総務大臣が先ほどこの場で答弁して確認をいただいた、一連のプロセスがあの行政文書によって明らかになっています。その礒崎さんの一連のプロセスについては、確かにそういう事実があったことを今この場で確認をいただきました。  とすれば、あそこに記してある、礒崎さんが指示をされた、半ば恫喝をされた、そして結論に持っていった、そのプロセスが示されているんです。総理、そのことは受け止められるべきです。受け止められて、それを正さなければ総理大臣としての責任を果たせないのではないでしょうか。こんなこと二度とあってはいけないというのが我々の訴えなんです。  岸田総理、こんなこと二度と起こしてはいけないと、官邸が自らに都合の悪いそういった放送番組とか、キャスターとかそういった人に圧力や恫喝を掛けるために放送法をゆがめる、こんなことは絶対にあってはいけないし、金輪際やらせてはいけない、そのことはここで明言いただけますね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、総理補佐官という立場、これは行政各部に対し指示をしたり指揮監督を行うことはできないわけであります。しかし、といったやり取りがあった、これは総務大臣から報告があったとおりであります。  しかし、ゆがめたとおっしゃいますが、放送法の解釈そのものについては、総務省、所管する総務省が責任を持って解釈を行ったと理解をしておりますし、その解釈は一貫していると理解をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 重ねて、総理、圧力を、元首相補佐官が官邸のお立場で、そして総理のお名前まで出して、そして圧力を掛けたということが明らかになった、そのことは、総理、お認めになった方がいいと思います。お認めになった上で、こんなこと絶対に許してはいけないと。  総理、もう一回聞きます。こんなこと絶対にあってはいけないし、金輪際やらせてはいけないし、岸田政権では少なくとも、こんな放送法の解釈を官邸がゆがめる、そういうことはないということは明言してください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 総理補佐官は、行政各部、指示したり指揮監督することはできないわけです。しかし、やり取りがあった、それはそのとおりであります。しかし、この放送法の解釈については、所管する総務省が責任を持って解釈を行ったと理解しております。  いずれにせよ、こうしたやり取りが指摘を受けて議論になっている、こういったことを考えますときに、国民の皆さんや関連する事業者の声、丁寧に聞きながら、信頼を得られるよう行政を行っていくこと、これは大変重要なことであります。政策決定に当たって国民の疑念を招くことがないよう、引き続き今の内閣において適切に取り組んでまいりたいと考えます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 重ねて、総理、当時補佐官がやらせた、恫喝や総理の名前も出してやらせた、そのプロセスが明らかになった、これ極めて重要な行政文書です。当時の総務官僚の皆さんは、恐らくこれをやはり何らかきちんと記録に残しておくべきだという職責で残されたんだと思います。それがようやく明らかになった。  だから、真摯にそのことを反省し、二度と起こしてはいけないという決意を私は総理の口から聞きたかったのですが、それを最後まで逃げられるというのは極めて遺憾です。これは是非国民の皆さんに、この行政文書、総務省が確認をいただいた文書、改めてお読みをいただいて、今の総理答弁が果たして責任ある答弁なのかという判断は是非いただきたいと思います。  その上で、一連の礒崎補佐官とのやり取りについて、先ほど総務大臣答弁がございましたとおり、確認をされました。じゃ、高市大臣が捏造と断じた、いまだに断じておられる四文書、これだけが捏造というのは到底考えられないのです。これ、一連のプロセスとして、極めて重要な文書として確認をされております。  今回、総務省の聞き取りも、この高市大臣絡みの四文書についての聞き取り結果も、先週二十二日に当予算委員会の理事懇談会で報告をいただきました。資料の一、お手元にその抜粋で整理をさせていただきました。  これ、もう当時、礒崎さんとのやり取りに対応された総務省の担当者の皆さん、そして当時大臣にレクを行ったと記録のある関係者の皆さん、文書作成者の皆さん、もう皆さんこうおっしゃっているんです。  レクやって原案作成した。当時、同席者、担当者間で本件のやり取りや情報を共有して、確認しながら進めていた。しっかり作成してもらっていた記憶があります。放送法四条の解釈という重要な案件を大臣に報告していないというのはあり得ないと思う。大臣レクが存在しなかったというのは認識しにくい。礒崎さんと、こちらはその前に高市大臣への御説明と了解が得られることが大前提であるとの認識で動いていた。  るるこういう証言を今回総務省は当事者の皆さんから確認をされて、予算委員会理事懇談会に責任ある形で報告をいただいております。大臣レクはあった、大臣にレクは行っていた、当時大臣に言っていないとは考えられない、これが関係者の認識なのです。  総理、これだけ当事者、関係者が、今回総務省のしっかりとした調査結果として報告を受けております。レクはあったんです。捏造なんかなかったんです。そのことが報告をされているわけですから、総理、この結果もお聞きになっていると思いますが、この結果をお聞きになって、総理、総理大臣としていかに受け止められますか。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) まず、じゃ高市国務大臣。(発言する者あり)

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 委員長の御指名ですからお答えさせていただきます。  今、石橋委員がお示しになった資料でございますが、関係者A、B、C、これは当時の情報流通行政局におられた方だけの証言を抜粋しておられます。大臣室側のヒアリング、そして私に対するヒアリングは出ておりません。  その上で申し上げますけれども、放送法の解釈については後ほど総務大臣が答弁されるべきものではございますけれども、これ、本当に正確なものかどうかということは、三月一日に小西委員から夕方、私への三月三日の質問通告としていただきました。  私に関連する四文書について正確性を確認するべきだということでしたので、そこを拝見した結果、私はこの時期にこういったもので私や安倍総理の名前が使われた経緯がどういうことだったのかというのは瞬時に理解いたしましたし、文書に、総務省の報告に名前が出てきている以外の総務省職員にも私は複数確認をいたしました。その結果、この文書が差し込まれたということについては、よくよくその事情は理解いたしました。  そしてまた、この記録者、三枚は作成者不明でございますけれども、でも一枚は記録者が入っております。でも、その方々、そこに書いてある方々について法的な問題はないと、もう既に公訴時効も過ぎていると、そういったこともしっかりと確認をした上で私は……(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 大臣、おまとめください、簡潔に。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 答弁をさせていただきました。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 静粛にしてください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほども質疑の中に出ていた二十二日の総務省における精査結果、これ、その中で高市大臣に関連する行政文書については、その精査結果によれば、高市大臣に関する記述について関係者の認識が一致していない点がある、こうした精査結果を総務省から提出していると承知をしております。  よって、その点について、高市大臣として真摯に説明をしてもらうことが必要であると認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これまた、総理、報告書をきちんとお読みいただけば分かると思いますが、正確性云々は記憶にない話なんです。記憶にない。でも、記録はあるんです。記録にはあるんです。それを、その記録を作成された官僚の皆さん、この資料の一にあるとおりなんです。皆さん、責任持って残されているんです。  高市大臣がおっしゃったのは、当時の参事官、秘書官のことだと思われますが、高市大臣、実はこの場で、このお二人に直接電話で確認をされて、絶対にこのレクはなかったと二人は言っているという答弁をここでされたのですが、総務省の聞き取りに対しては、絶対なかったという発言はないんです。ないんです。絶対発言、絶対なかったというような発言をしたかどうかの記憶がないと。いや、まあちょっとこれ、つい最近の話なので、お二人ともそろって記憶がないというのは極めて不自然なのですが、少なくとも絶対になかったと言いましたという発言もないんです。ないんです、総理。  総理はどちらを、これ、総務省の、当時礒崎さんに対応されたこのお三方、局長も含めてのお三方のこれ聞き取り結果の報告です。その方々が責任を持って行政文書を当時残しています。その行政文書に残っていたこと、これはおおむね事実ですということを証言をされております。それを、総務省の皆さんが日夜本当に苦労されて、今回聞き取りをされて、責任ある形で予算委員会に報告をされております。  総理、それを信じないのですか。それを否定をされるのですか。それを否定されないのであれば、それを信じていただくのであれば、これは捏造ではなかったとして結論付けるのが自然だと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 関係者に対して様々な聴取を行ったということで、総務省として精査結果、二十二日に委員会に提出したと承知をしています。  御指摘のように、様々なヒアリングは行った、そのとおりだと思いますが、結果として総務省としては、この関係者の認識が一致していない点がある、こうした精査を示していると承知しています。  私としては、その総務省の精査結果が、結果について承知しております。その上で、その一致していない点について、真摯に説明、対応をしてもらいたいと考えているところであります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 重ねて、総理、一致していないのは、八年前のことですよ。そりゃそうです。細かいところの記憶がないのです。そこなんです。記憶がないから、ちょっとここのところは正確なところは覚えていませんというの、それが一致していないということなんです。  でも、ここに三人の方、示されているとおり、お三方、一致しているんです、レクはあったと。レクはあったということがもう報告されているんです。大臣、総理、これを否定されてしまうと、総務省の調査はもう一回やり直しになってしまいます。これは最終報告として我々出されて、これを理事会で受け止め、この審議に臨ませていただいています。総理、そのことはお認めにならないと先に進めません。  総理、三人の、お三方、これ当事者ですから、当時、礒崎さんとの対応をされた当事者、そして恐らく大臣にレクをされた当事者、その皆さんが、三人はそろってこの証言をされています。そのことは、総理、重ねてお認めになった方がいいと思います。  だから、私たちは、捏造だというのは、これはもう明らかになかったし、この一連のプロセスは全体として明らかになったと理解をしております。  総理、これ、これ以上総務官僚を捏造だといって罪人扱いをするようなこと、総理の閣僚に許してはいけないと思います。当事者の皆さんは捏造犯呼ばわりをされて、今も誹謗中傷に苦しんでおられます。この場でそれを撤回しないと、いつまでたっても彼らはそのレッテルを貼られ続けておられます。それが今の岸田政権、その姿勢なんでしょうか。そうではないとすれば、総理の責任において、それは責任持ってこの捏造発言は撤回させるべきではないか。総理の御答弁をお願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府としては、総務省において精査を行った、その結果を国会に報告させていただいています。  その中で、委員おっしゃるように、これ私もその中身までは十分承知しておりませんが、三人の皆さんの言及、一致しているという御指摘でありますが、これ以外にも様々なヒアリングを行った上で全体として認識が一致していない部分があるというのが結論であったと私は承知をしております。  そういった報告を総務省として行っていると承知しているからして、認識が一致していない点があるならば、その点についてよく説明する必要がある、このように申し上げております。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 総務大臣が手挙がっていますんですけれど、補足答弁は。(発言する者あり)簡潔にお願いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) はい。  総理からお話を申し上げたとおりですが、総務省の精査結果として、今お話がありました……(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 静粛に。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 文書整理番号二十一の二月の高市大臣のレクとされる文書についてでありますが、関係者の数名については今委員から御指摘のとおりでありますが、加えて、記憶がないと申した者もおりましたが、なかった、あったとは思わないと申した者もおりまして、複数の関係者がなかったという認識の方もいらっしゃると考えられるところから、関係者の認識が一致していないというふうに申し上げたところでございます。  これまでも申し上げてまいりましたが、総務省の行政文書が国会での議論に付されて精査が必要となり確認できなかったことについては甚だ遺憾であると申し上げていたところでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 総理、今総務大臣答弁をお聞きいただいてお分かりだと思います。捏造じゃないんです。レクはあったんです。レクはあった、その中身の記憶違いとか云々、そういう話を今総務大臣もされている。捏造じゃないんです。なかったことがあったことではないんです。あったことなんです。  そのことをいまだに認めておられないことが極めて問題だということを、私たちはきちんと先ほども総理に申し上げました。総理、まだ中身をちゃんと見ておられないということで先ほど少し答弁がありましたので、中身を御覧いただければ今の総務大臣答弁も含めてお分かりをいただけると思います。  重ねて、総理、これ内閣の姿勢です。今日は岸田内閣の政治姿勢の話ですから、基本姿勢の話ですから、その意味では、これしっかり正していただかないと、政治への信頼、岸田内閣への信頼、行政への信頼、官僚への皆さんの信頼、これを全て失墜させるような、そんなことは岸田総理、許してはいけないと、そのことは強く申し上げておきたいと思いますし、これ、まだまだ我々、今の問題追及していきたいと思います。高市大臣がこれを撤回されるまで、これは今のような状況が続いてしまいますので、岸田総理の責任追及も併せてさせていただきながら、この問題、しっかり今後も問題追及をしていきたいということを申し上げて、こればっかり、済みません、時間使えないものですから、次の質問に移らせていただきたいと思います。  旧統一教会との自民党、総理もおっしゃっている関係断絶のちょっと本気度について、私からも改めて少し確認しておきたいと思います。  先週金曜日の我が党の石垣議員の質疑で、これ取り上げさせていただきました。改めて、統一選前に、自民党の全国の地方自治体議員の皆さん、候補予定者の皆さんに対して、これまでの過去の旧統一教会との関係性についてちゃんと調査をして、結果を公表して、関係があったのであればどのような関係があったのか、それを有権者の皆さんに堂々と説明すべきだということを申し上げたのですが、総理、全くやる気を見せていただけませんでした。やったら都合が悪いからなんでしょうかね。  総理、問題の本質を理解されておられるはずです。秋の臨時国会でもさんざん議論しました。結局、三十年以上に及ぶ政治の不作為、これ我々みんなの反省です。政治の不作為によって、旧統一教会が不当献金、違法献金、多くの日本国民の皆さんから巨額の献金を不当に集め、多くの人生が崩壊した、家庭が破壊された、そんなことがこの三十年起こってきた、それを我々は止められなかった。その反省の下に秋の臨時国会で与野党協力して法律も通したわけじゃないですか。  ところが、この間るる明らかになってきたのは、中央だけではない、全国の地方議会でも、地方レベルでも旧統一教会が、まあ多くは自民党議員の皆さん中心に、いろんな政策の働きかけ、要請、要望、条例の制定のお願い、そういったことをした。時には選挙も手伝ったような情報もあります。こういう関係を長年にわたって築き上げられて、結果、地方では条例ができているんです。税制の、税金の使い方がゆがめられた、こういうことも含めて、それが今も残っていれば、総理、これ極めて問題ではないですか。  だから、我々は、過去どのような関係があったのか、それによって作られた条例がどんなものがあったのか、それによってどんな働きかけがあって政策が追求されたのか、そのことを明らかにするためにもちゃんと調査をしようじゃないか、していただけないかということをお願いしているわけです。過去を明らかにしないと、今残っている過去の遺産が明らかになりません。それを明らかにしなければ、未来なんかないんです。  総理、改めて、今の問題認識共有いただけるでしょうか。過去をきちんと清算するためには調査を掛けないといけない。総理、決断していただけませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 過去の遺産ですとか条例云々、様々な御指摘がありました。どの部分を指しておられるかは承知いたしませんが、これ、自民党においては、旧統一教会及び関連団体との関係、一切持たないことを党として方針として決定をし、これを徹底しようとしています。その際に、過去についてですが、これ、自民党と、あるいは議員と旧統一教会の関係、これは様々な情勢におけるこの本人の認識とか判断、すなわち心の問題であるからこそ、各党とも議員本人の報告に基づいて実態把握を行っているものと承知をしています。よって、地方議員においても、必要であればこれ議員本人が説明すべきものであると考えています。  そして、何よりも大事なのは未来に向けて関係を絶つことであるということから、今回、統一地方選挙に際しましても、この公認、推薦等の手続の中で関係を絶つことを徹底させて、している、これが自民党の方針であります。これを徹底することによって、信頼、政治の信頼回復、努めたいと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 総理、心の問題にすり替えないでください。さっき言っているのは違います。政策がゆがめられた、政治がゆがめられた、調べていないから分からないんです、総理。だから、今メディアとか様々な報道では伝えられています。条例が旧統一教会の働きかけによって地方議会で採択をされた、そういう実例も含めて報道されています。総理がそれを把握されていない。だから、把握すべきですよ、総理、それを言われるのであれば。だから、その条例が今も生きているのであれば、それは極めて問題だと思われませんか。心の問題云々ではありません。そのことを我々は申し上げているわけです。  じゃ、総理、もしこれでもやる気がないのであれば、例えば各全国の自治体でそういう報道に接した、それによって、じゃ、うちの自治体で過去に自民党議員の皆さん中心にそういう条例が制定されたのではないか、こんな税金の間違った使い道が旧統一教会の影響で行われたのではないか、そういう疑問が呈されたり質問がなされたりした場合には、もちろんですが、自民党の議員の皆さん、候補予定者の皆さん、真摯に有権者の声、説明責任を果たしていただく、そういうことでよろしいですね。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ゆがめられた、そして何か条例が作られた、様々なことをおっしゃいますが、どの部分のことをおっしゃっているのか、私は全く理解できません。  我々自民党が政策を決定する際に、一部の団体のこの意向を踏まえて政策を決定する、そんな単純な政策の決定は行っておりません。政策を決定するに当たって、多くの関係者の意見を聞き、そして関係者、あっ、議員の中で議論を行い、その議論の結果として方針を決めていくということであります。  こうした積み重ねの中で、我々自民党として長年にわたって政策を作成してまいりました。一部の団体の意向がそのままストレートに反映されるなどということは決してないと確信をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 じゃ、その確信をしっかり総理、証明してください。  例えば、一例でいけば、家庭教育支援条例の制定があります。これは既に報道でも言われておりますし、衆議院でもこれ質問になったのではないかと思います。だから、ちゃんと調べてくださいということを申し上げたのに、今のような答弁繰り返されて、やる気がないというのはやっぱり御都合が悪いからとしか思えません。  総理、極めて、三十年の政治の不作為、我々の、みんなの責任を重く受け止めてください。だから、我々、総理も関係断絶と言われるのであれば、重ねて、過去にどんな関係があったのか、こういう具体的な、心の問題じゃないです、政策、政治がゆがめられた、制度がゆがめられた、そういう実例があったという指摘が既にあるわけですから、あるわけですから、それについてきちんと精査をするのが総理・総裁としての私は責任ある政治姿勢ではないかということは強く申し上げておきたいと思います。  統一教会に対する解散命令請求、これ我々ずっと、もうとにかく去年の段階から出すべきだと申し上げておりますが、いまだに質問権の行使を繰り返されて、もう今回五回目という話です。総理、もういいかげんにしませんか。質問権行使したって、統一教会がなかなか、ブラックボックスでどんなお答え返ってきているのか我々は知る由もないわけですが、まあなかなかちゃんとした情報は出してこないでしょう。もう、もう旧統一教会、解散権の行使、解散命令請求、その事実はもう積み上がっているんです。総理の決断です。政治の決断です。  統一教会に対する解散命令請求、総理、一刻も早く出すべきだ。決断いただけませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 旧統一教会については、報告徴収・質問権、四回にわたり行使をいたしました。今、今度は、本日ですが、宗教法人審議会開催し、五回目の報告徴収・質問権の行使について諮問することになっていると承知をしています。  解散命令請求の適否を判断するためにも、まずはこの報告徴収・質問権を効果的に行使するとともに、これ弁護士、弁護士の団体、被害者の方々などから丁寧に情報収集すること等を通じて、具体的な証拠や資料などを伴う客観的な事実、明らかにし、法律にのっとり必要な対応行っていく、このように考えております。  是非、文部科学大臣において、スピード感を持って適切に対応していきたいと考えております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 重ねて、既に解散命令請求をすべき様々なこれまでの累次の実例、事例、明らかになっています。総理、重ねて、もう決断すべきです。  今もなお被害者が出続けています。今年に入ってからも被害者が出続けているという報道、接しておられるでしょう。総理が決断しないからですよ。これからまた被害者が続出をする、そんなことあってはいけないじゃないですか。だからお願いをしているわけですが、総理の決断がここでもいただけないということ、本当にこれから被害者が出ないように、とにかく我々も努力をしていきたいと思いますが、総理、一刻も早く解散命令請求、総理の決断でやるべきだ、強くもう一回申し上げておきたいと思います。  時間がなくなってまいりましたので、安保三文書の問題について移りたいと思います。  前回、三月六日の質疑で、るる大事な議論させていただきました。その中で、私、総理に、昨年年末の安保三文書を閣議決定、これ一旦撤回すべきだと。国民的な議論も、国民的な理解も、国民の決意もなしに、こんな重大なことを、戦後政策の専守防衛の百八十度ひっくり返すような決定を閣議決定一本でやってしまうこと、これは極めて不健全です。不幸です。やるべきではありません。撤回をまた求めておきたいと思いますが、その上で、前回の質疑で、ちょっとパネルの、資料の四、パネルの縦のやつを。(資料提示)  前回、大変重要な御答弁を総理からもいただきました。いわゆる台湾有事、それから今回保有をしようとする敵基地攻撃力、敵攻撃力、その使用に当たっては、これは米軍から言われてやるのではなくて、日本側にその許諾、判断があるのだと、イエスともノーとも言えるのだと。とりわけ、仮に台湾有事なるものが起こったときに、在日米軍基地から軍事作戦行動で米軍が出撃をしていく、これは安保条約に基づく事前協議の対象になるわけでありまして、それについても総理は明確に、これは我が国の自主的な判断なのだと、当然ながらノーとも言えるのだというふうに御答弁をいただきました。これは重要な御答弁を確認をいただいたのだと思います。  ただ、二つ懸念がありまして、総理、ここでちょっとその二つの懸念について確認をしたいと思うのです。それは、前回ちょっと時間がなくてこれできなかったものですから。  一つは、いわゆる台湾条項の問題です。これ、御存じの方、あの沖縄返還に当たる日米交渉の中で、当時、沖縄が返還されたときに、返還された沖縄にある在日、まあ米軍基地に対してこの事前協議が適用になるのかどうかということが大きな議論になったわけです。  一九六九年に佐藤・ニクソン共同声明というのが出されております。その中にいわゆる台湾条項というものがありまして、お手元資料の五に一応引用させていただいておりますが、まず外務省に確認をします。  この佐藤・ニクソン共同声明にこの台湾条項なるものが含まれていた、これどういう趣旨でこの共同声明に盛り込まれ、これどういう効果を持つものだったのか、そのことを簡潔に御説明いただけますでしょうか。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  御指摘の一九六九年の佐藤・ニクソン共同声明におけるいわゆる台湾条項につきましては、当時としての一般的な情勢認識として台湾に言及したと、そういうものでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 一般的な情勢として言及をしたということで今御答弁がありました。  つまり、一説では、この台湾条項なるものは、返還されようとしていた沖縄にある米軍基地については、事台湾で何らか有事があった際には、これを、その沖縄の米軍基地については事前協議を適用しないのだと、若しくは、適用するんだけれども日本側にノーと言う権利はないのだという意味でこれに入れられたのだという指摘がありますが、そうではないという理解でよろしいでしょうか。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  事前協議に関しましては、委員御案内のとおりでございますが、我が国の国益確保の見地から、具体的事案に即して我が国が自主的に判断して諾否の決定をするということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 つまり、私の質問に答えてください。  ということは、先ほど言ったように、在沖の米軍基地についても、返還後今に至るまでですが、台湾有事の際に事前協議の対象にならない、若しくは、事前協議があっても日本側にノーと言う権利はない、そんな意味は更々ない、そういった効力もない、そんな趣旨ではなかった、それでよろしいですね。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  御案内のとおり、日米間では、岸・ハーター交換公文により、日米安保条約五条の規定に基づいて行われるものを除き、日本国から行われる戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は事前協議の対象であると、そういうふうにされてございます。  戦闘作戦行動につきましては、御案内のとおり、昭和四十七年の政府統一見解において、その典型的なものに言及した上で、そのような典型的なもの以外の行動につきましては、個々の行動の任務、態様の具体的内容を考慮して判断するよりほかはないというふうに申しておる次第でございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 沖縄も含まれるという理解でよろしいですね。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  岸・ハーター交換公文で、藤山・マッカーサー口頭了解に基づきまして、従来から申し上げておりますとおり、戦闘作戦行動に該当するか否かというのは、政府統一見解の基本的な考え方に基づいて、実際の個々の行動の任務、態様の具体的内容を考慮して判断すると、そういうことになってございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 ちょっとこれ明言いただけないのですが、まあ在日の米軍基地全てに今おっしゃられたことが適用されるのだということで答弁されたという理解でよろしいですね。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  事前協議につきましては、政府統一見解で過去いろいろ述べておるとおりでございます。岸・ハーター交換公文と藤山・マッカーサー口頭了解に基づいて判断をするということでございます。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これ、逃げられてる、明言できないのかな。極めて重要なのです。  今の御答弁でいくと、特にその在日米軍基地を、どこにあるとか、どこのということで区別はされていないという理解だということで、区別はないという理解で、もうそれだけ教えてください。区別はないという理解でよろしいですね。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 簡潔に御答弁ください。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  事前協議ということでございますので、特に区別は、あっ、区別しているわけではございません。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 区別はないと。つまり、沖縄にも適用されるということで理解をいただきました、理解できました。  もう一つ、それで確認があるのですけれども、これ、事前協議はこれまで、私の理解でいけば、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争、るるあって、在日の米軍基地からも米軍が出動していったと理解しておりますが、それでも事前協議は発動されていない、これまで一度もというのが、これ我々の理解です。なぜこれ発動されなかったのですか、事前協議。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) 発動云々というところで、お答え申し上げますが、発動云々というふうな話でございますが、これは事前協議があるかないかというのは、岸・ハーター交換公文、そして藤山・マッカーサー口頭了解のそういった手続、内容に鑑みてその協議がある、ないということでございますので、それ以上の、それ以上でもそれ以下でもありません。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 つまり、対象にならなかったということ。  なぜあれが対象にならなかったというのがもう一つの懸念で、一九五九年六月の日米討論記録というものがあります。それによれば、事前協議の対象となる戦闘作戦行動というのは、日本の在日米軍基地から直接戦闘作戦行動を仕掛けることであって、米軍の部隊とか装備が日本から移動するというときには事前協議を要するとは解釈されないというものがあります。つまり、米軍の部隊や装備が日本を通過したり日本から移動したりというときには事前協議の対象にはならないんだというような日米合意があるということなのかと思いますが、そういうことでよろしいですか。  つまり、仮に台湾有事があって、先ほど来総理がせっかく答弁をいただいた、いや、日米協議、事前協議の対象になるのだ、日本はノーと言えるのだという。でも、米軍がこれ、いや、通過だから、いや、移動だからと言った瞬間に事前協議の対象にならなくなるのであれば、日本は主権国家としての対応ができません。これ、極めて重要なところです。確認してください。

河邉賢裕外務省北米局長

○政府参考人(河邉賢裕君) お答え申し上げます。  委員御案内のとおり、一九七二年の政府統一見解で以下のように述べてございます。戦闘作戦行動の典型的なものとして考えられるのは、航空部隊による爆撃、空挺部隊の戦場への降下、地上部隊の上陸作戦等々であるが、このような典型的なもの以外の行動については個々の行動の任務、態様の具体的な内容を考慮して判断するよりほかない。で、ちょっと飛ばしますけれども、通常の補給、移動、偵察等、直接戦闘に従事することを目的としない軍事行動のための施設・区域の使用は事前協議の対象とはならない。これが一九七二年からの、七二年の政府統一見解であります。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 そこが、総理、問題なんです。補給、移動、そういったことでは事前協議の対象にならないということ。それで片付けてしまいますと、総理がせっかく先ほど答弁したにもかかわらず、米軍、米国側から、いや、それは移動だから、それは補給だからといって、そこから先、軍事作戦行動やったといっても事前協議の対象にならないということになってしまう。  総理、これは極めて問題ではないでしょうか。これだけ台湾有事云々を言われている。台湾有事に限りませんが、それが、米軍がどっか寄ってから行くから、これ事前協議にしないから、それでは、それで米軍が軍事作戦行動をした瞬間に、元々は日本の米軍基地から飛び立っていくわけですから、当然、そこに対して敵から攻撃を受ける可能性がある、日本国民が危険にさらされる。それを考えれば、総理、これは極めて明確に米国との間でも事前協議の対象になるのだということを確認しておくべきではないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来説明しているように、事前協議の対象になるかどうか、岸・ハーター交換公文あるいは藤山・マッカーサー口頭了解等があり、そして今御指摘があった一九七二年の政府見解によって事前協議の対象というものが決まってくるわけですが、いずれにしろ、その事前協議の対象になるかどうか、これ自体が日米で協議をした上でこれ確認されることになるんだと思います。  そしてその上で、協議をされた場合には、先ほど申し上げましたように、日本としてイエスと言える、答えることもあればノーと答えることもある、我が国政府として国益の確保の見地から自主的に判断をする、こうしたものであると認識をしております。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 これ、総理、過去にもあったのは御存じですよね。核持込みのあの問題で、いや、核持ち込んでいるでしょう、いやいやいや、米軍から事前協議の申出がないということは、核も入っていないということだから事前協議がないんですよねという、そんなやり取りがあった。これも、いや、米軍から事前協議がないからこれは恐らく軍事作戦行動ではないんだろうと、補給、移動だからないんです、そんなことを許したら、総理、我が国の主権国家として国民の生命、財産が危うくなりますよ。  だから、今回の安保三文書の形成過程において米国とどんな整理をされたんですか。これ、昨年の我が会派の衆議院で岡田委員への質疑に対して、今回の安保三文書云々やるときには事前協議の扱いについて米軍ともちゃんと整理してやり取りするんだよねといって、そういう議論、外務大臣も答弁されております。  これ明確に、総理、台湾有事、そのときには、補給だろうが移動だろうが、結局軍事作戦行動に従事するのであれば必ず事前協議の対象にするのだ、それ米軍と確認してください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来説明しているように、事前協議の対象の基本的な考え方については、今日まで、様々な交換文書や口頭了解それから政府見解、こういったものにおいて明らかにしています。そしてその上で、事前協議の対象になるかどうか、これは日米でしっかり協議をして判断するということであり、我が国の国益として協議の対象にすべきものであるということについては日本としてしっかりそれを主張する、こうしたことであると思っています。  その上で、国益の確保の見地から自主的に我が国として判断をする、こうしたものであると認識をしております。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) おまとめください。

石橋通宏立憲民主・社民

○石橋通宏君 時間が来てしまったので、残した課題、済みません、また準備をいただいた皆さん、申し訳ありませんが。  今大臣、重ねて、事前協議、向こうから言ってくるかどうか、言ってこなかったら別に対象じゃないんだね、そんなことでは国民の命は守れません。総理、だから事前にしっかりと協議をして確認してほしいということを今日申し上げたわけです。そのことは今後も総理とまたしっかりやり取りをして、国民の生命、財産を守る、そして我々は専守防衛を絶対に堅持すべきだ、そのことも申し上げて、今日の質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で石橋通宏君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、古賀之士君の質疑を行います。古賀之士君。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 引き続き、立憲民主・社民の古賀之士でございます。選挙区は福岡県でございます。  今日は質問をする機会を与えていただいたことを感謝申し上げます。  これまで、それこそ決算委員会などではこういうテレビ入りの機会を与えていただいたことがございますけれども、予算委員会では初めての質疑でございます。岸田総理始め各閣僚の皆様方、そして参考人の皆様方、委員長、よろしくお願いを申し上げます。  では、まず冒頭、週末、大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。WBC、ワールド・ベースボール・クラシック、これで日本代表が三大会ぶり、十四年ぶり三度目の世界一に輝きました。栗山監督、そしてダルビッシュ投手、あるいはMVPの大谷選手など、多くの日本代表の皆様方、そして関係者の皆様方の本当に健闘を敬意を表し、また感謝を申し上げたいと思っております。と同時に、国民の皆様お一人お一人とこの世界一の喜びをかみしめたい、分かち合いたいとも思っております。  まず、岸田総理に質問させていただきますが、こういう、岸田総理も学生時代、野球の経験がおありです。栗山監督やそれからダルビッシュ選手も再三にわたって大会中申し上げていました。子供たちの未来のために、子供たちが自分たちを見てくれてそれを目標にしてくれるような、そんな戦いぶりをしていきたいと。政治の力をもって、ましてや野球の経験をお持ちの岸田総理は、そういったお声に対して文字どおり賛同されると思いますが、それについてはどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、今回のWBCにおける日本チームの活躍、日本国民全体に対して勇気や活力を与えてくれたものと思いますが、子供、特に子供たちにとって、未来に大きな様々な夢や期待を持っている子供たちにとって、こうした快挙は大きな刺激を与え、元気を与えてくれるものであると思います。  おっしゃるように、政治も、未来に向けて希望が持てる姿を示すことによって子供たちに対して勇気や元気を与えられるような取組を行うことは重要であると認識をいたします。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 岸田総理も賛同していただいて大変有り難く思っております。と同時に、今回、岸田総理は、この年初から、少子化対策やそれから子育て政策、これを異次元のという言葉を付けられて推進をするという決意を表明されました。  一方で、気になるデータが一つございましたので、パネルを、済みません、お願いします。(資料提示)  実は、これは中体連の男子の部活動の状況、過去の分、そして現在、そして未来の分です。二〇〇九年度、軟式野球においては、中体連、全国でおよそ三十万人余りの部活動者がいました。ところが、二〇四八年、近い将来ですね、二万三千五百人余りと、実に十五分の一に少年野球の人口が減ってしまうという予測がこれスポーツ庁のホームページに載っているんです。サッカーやバスケットボールは比較的なだらかに下がっています。  これは、異次元の子育てや少子化を目指す岸田総理にとっても、まして野球の経験をおありの岸田総理にとってもゆゆしき問題だと思いますが、この点、いかがお思いでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子供たち、青少年がスポーツ等を通じて心身を鍛えていく、成長していく、これは大変重要なことであり、その中で委員御指摘のような数字、これは未来を考えますときにこの政治の立場からも考えなければならない課題であると認識をいたします。  ただ、たちまちその背景、ここまで特に野球の、何ですか、野球に参加する子供たちの数が減る、野球が特に減る、この背景については、いま一度よくその背景について検討した上でこの状況について考えていきたいと思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ありがとうございます。  私個人は、福岡の地元で少年野球チームの保護者の皆さんですとか指導者の皆さんにもお話を伺ったことがございます。この背景の中で、いわゆる単純に子供の数が減ってきているからということで軟式野球の少年野球をやっている方が減っているわけではないということが少しずつ見えてまいりました。  例えば、今軟式のボールは、ほかのサッカーやバスケットボールに比べると一個の単価は安いです。一個大体六百円ぐらいいたします。ユニホームや帽子、それからストッキングやスパイクなども含めると、安くて大体小学生で二万円、これに中学生になると三万円。さらに、グローブは一万円前後、バットで今よく飛ぶと評判のものは一本二万円から三万円もいたします。商品名はあえて述べませんが。そういうことを考えると、非常にやはり野球というものに関しては経済的な保護者の負担が大きいということが一点挙げられます。  それと、時間的な保護者の皆さんたちの負担も大きいです。まあ御経験のある方もいらっしゃると思いますが、やはり日々の練習に付き合う保護者の方、あるいは土日は試合に付き合う、あるいは車を交代で出し合う、こういったことがだんだんとこの共働きが増えてきている今の日本の状況では厳しい状況になってきている。  例えば、一九八〇年代はおよそ六百万人だった、六百万世帯だった共働きの家庭が、二〇二〇年では倍増して一千二百四十万人。つまり、それぐらい共働き世帯が多くなる。そうなると、部活動に費やす時間やお金を掛ける人たちも大変厳しいという状況になってくるわけです。  それで、提案が幾つかございます。例えば、こういうスポーツを愛好をする皆さんたちにとって、例えばフランスの少子化対策で行われていた大家族パス、公共交通機関の、子供さん三人以上の場合は料金が半額の半額になるというようなシステムがあります。確かに福岡市の場合でも、例えば今日地下鉄が延伸して開業して、天神南から博多駅まで開業する記念すべき今日、日なんですけれども、こういったところでもファミリーパスはあります。しかし、大家族向けと銘打ったパスは残念ながらほとんど存在していません。  こういうことを国が、総理が率先してやっていかれる、そういうお気持ちはありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、申し上げているように、子ども・子育て政策、子供の出生数が減っている、また委員が今御指摘になられたような様々な環境の変化を考えますときに、これは待ったなしの課題であるということ、これは再三申し上げているとおりであります。  そこの中で、今、この今月末をめどに具体的な政策のたたき台を作る作業を進めています。委員から今大家族パスという御提案いただきました。これも一つの御提案だと思いますが、要は、この全体、社会全体の認識を変えていくというこの取組の中で、優先すべき政策、予算や財源との関係においてどの政策を優先すべきか、こういった点もしっかり考えていかなければなりません。その中で、具体的な政策をまずたたき台としてしっかり示した上で、六月に向けて予算、財源とセットで示していきたいと思っています。  ですから、様々な御提案については真摯に受け止めながらも、政府としてしっかり整理をした上で全体像を示していきたいと考えます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 まあ検討段階というのは岸田総理は結構お使いになると思いますけれども、是非、前向きにいいじゃないかと言っていただくことは、是非この場でも言っていただければ幸甚でございます。  更に提案をさせていただきますと、例えばコロナ禍のときにも私は提案をしていたんですが、働く皆さんたち、つまり保護者の皆さんたち共働きが多いというお話をさせていただきましたが、実は通勤の手当に関する、まあ言ってみれば控除というのは、もう新幹線通勤もありますので、月に十万円以上も今控除です。もうそれぐらい会社はいわゆる控除が認められています。  一方で、もうずうっと食事手当に関しては月三千五百円がマックスになっています。この月三千五百円の食事手当を、せめて働く皆さんたちに、きちんと外で食べられたり、あるいは社員食堂を利用されるだけではなくて、多くのコンビニや飲食店で利用できればコロナのときにどれだけ私は役立ったのかと、今でも悔やんでなりません。そういう提案をしていたのを、残念です。  是非、そうすることで、大人の皆さんたちが、食事の大切さ、食事手当が、あっ、控除できるんだと、会社側もそう思っていただける。そうすることで、子供たちにとっては給食費が、あるいは子供たちの食事が本当に大事なんだということを国民の皆さんたちに間接的でも分かっていただけるチャンスだと思うんです。  こういう食事手当を増額すること、控除額を増やすこと、そして日本中どこに行ってもカード一枚で、それこそデジタル国家戦略で、どこでも食事ができる、そういうような国をつくってみたいと岸田総理は思われませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の御指摘は、ちょっと政策として様々な分野に関わる課題だと思います。子ども・子育て政策にも関わる部分はあると思いますが、私たちの社会全体のありようにも関わる問題であります。  今、様々な政策課題に今取り組んでいるわけですが、この具体的な優先順位、あるいは予算、財源との関係もしっかり考えながら、政府としてまず政策を整理したいと思います。その中で、政府としての考え方、お示ししたいと考えます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 岸田総理に、じゃ、更にお尋ねをさせていただきます。  四月の一日から、先ほどの部活動の話ですが、地域でその部活動を支援する体制を求めていくという、そういう制度がスタートいたします。昨日の読売新聞にもたしか大きく掲載されていたかと思います。こういったものに対しても、実は教員の皆さんたちの働き方改革などがという前振りがありました。  ただ一方で、地域の皆さんたちにとっては、非常に、いきなり始まる唐突感もありますし、それから指導者が本当に部活で見付かるのだろうか、それから謝礼に関してもどうしたらいいんだろうか、様々な問題が自治体間に生じているのもまた事実です。これも、実は子育てあるいは少子化対策にとっても非常に重要な問題で、四月の一日からスタートしてまいります。  これに対しても、やはり私は、教員の皆さんたちの働き方改革でということがスタートだったかもしれませんけれども、これはやはり、教員の皆さんたちの職場環境がやはり抜本的に変わっていかないとなかなか厳しい状況じゃないかと思っています。  したがって、福岡県の場合は、私の地元で一番すさまじかったのは、定員の、教員の採用試験を行って、一・一倍というときがありました。それは、確かに入りたいという方にとっては朗報かもしれませんが、しかし、子供さんたちを預ける教員の皆さんたちのなり手がこれほどまでに少なくなっているという、いわゆるブラック職場化をしているということについては、これは少子化対策にとって本当に重要な問題だと考えています。  岸田総理の答弁を求めます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子供たち一人一人が質の高い教育を受け、そして個性や能力を伸ばしていく、こうしたことのために教師の存在、これは極めて大きいものであると認識をいたします。  そして、委員の方から、今の事例、教師の働き方改革にも関わる問題だという御指摘がありました。この教師の方々の重要性を考えますときに、優秀な方々が志を持って教師を目指してもらうということを考えましたときに、そして教師の方々がやりがいを持って働いていただくために、働き方改革、もちろん大事であります。それから、それ以外にも、学校のDXを始めとする様々な効率化あるいは機能化、こういった問題、さらにはこの採用試験のありよう、これについても考えていかなければならないとか、様々な課題に取り組んでいく必要があると思います。  そのために、今年の春に勤務実態調査結果の速報値というのを政府として公表することを予定しています。この結果を踏まえて、骨太の方針にこの方向性、働き方改革を加速化し、教育の質の向上に取り組む、こういった方向性しっかり示すことによって、この教師、そして教職、これが魅力ある職業となるための取組、さらには優秀な人材に教師を志してもらえるような環境づくりに努めていきたい、このように考えます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 今から調査を開始されるということでございますが、できればもう少し早い段階から社会問題化して、そして四月の一日から地域で部活の面倒をある程度見ていくという制度が始まる前に、きちっとしたその職場環境の整備をやっていただきたいというのが率直な感想でございます。  では、更に伺います。  WBCの監督だった、監督であるあの栗山さんも、実は学芸大の出身で、小学校、中学校、高校の教員免許をお持ちです。ああいった方々が、やっぱり実際の学校で、そして勤務実態にブラックではなくて、ただでさえお忙しい先生たちのお仕事ですから、主役の子供たちと、あるいは地域の皆さんとしっかりと触れ合っていただいて、そして主役の子供たちが伸び伸び育っていくような環境を是非つくっていただきたいと思っています。  そうすることで、今、残念ながら、春休みですけれども、毎年ここ数年言われているのが子供さんたちの自死の問題です。残念ながら、抜本的な改革は何一つ行われていないというのが率直な感想です。これについては、岸田総理はどのように考えていらっしゃいますか。また、抜本的な対策はこの異次元の少子化対策や子育て政策の中で実現できるとお思いですか。お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、自ら命を絶つということはあってはならないことであり、令和四年の児童生徒の自殺者数が五百十四人と過去最多となったこと、このことを大変重く受け止めています。  昨年十月に策定した新たな自殺総合対策大綱を踏まえて、子供政策の司令塔であるこども家庭庁と文部科学省、厚生労働省、警察庁など関係省庁が連携をし、例えば子供、若者の利用が多いSNSを活用した相談事業の拡充、またSOSの出し方教育を含む自殺予防教育の推進、またタブレット等を活用した自殺リスクの早期把握、また子供の自殺危機に対応していくチームの構築、こうした対策、これは更に強化していかなければならないと思います。  こうした取組に全力を尽くして、誰も自殺に追い込まれることがない社会の実現、特に子供の命を守るこうした取組、進めていきたいと考えています。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 具体的にここぞという抜本的な解決策が現状ではやはり難しいというのは私も理解をしておりますし、それは与野党関係なく、子供たちを育てていくという形で、やはりそこには教員の皆さんたち、あるいは働く保護者の皆さんたちのやはり子育てがしやすい環境づくりというものをより良く考えていくということが大事だと思っております。  先ほどの関係省庁の中にもう一つ加えていただきたいのが国交省です。といいますのは、子供たちの住む家庭の住まいの問題です。確かに、住宅ローンの返済などの様々な補助などはございます。ただし、例えばハンガリーのように、子供が一人目ができるとそれなりの補助が出る、二人目だとそれなりのまた補助が出る、三人目だと更に補助が出て、そして四人目のお子さんを産んだ女性に関しては生涯所得税がゼロという制度です。こういったことがやはり異次元の少子化対策だと私は思っております。  住宅政策に関しては、今、2LDKや3LDKがノーマルな状況になっている中で、皆さんもよく御存じのように、お子さん二人産み育てていくということは、非婚化、晩婚化の問題もありますので、子供さん二人では人口は増えません。三人以上のお子さんを産み育てていかなければならない状況です。もちろん、これは強制ではありません。あくまでも個人の、そして家庭のそれぞれの思い、個人の尊重ではあるのは大前提ですけれども、少なくとも、住宅の環境が今三人以上のお子さんが授かるような状況なのかどうか、そういう少子化政策、対策をやはり国が主導権を持ってやっていく必要があると思います。  岸田総理の前に、もし国交大臣が御答弁していただけるならお願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 子供を育てる上で住宅というのは非常に重要だと思います。まず、ある一定の広さが必要だということ、それから買物や交通などの利便性が高い、そして何よりも子供が声を立てたり走ったりしても周りから文句言われない、そういう環境が必要だ、そういうことが子育てを支援することにつながると、このように思います。  このため、国土交通省では、子育て世帯に対する経済的支援の一環として、子育て環境の優れた公営住宅、公営住宅は比較的ゆったりしたところにある、また緑も多いところにある、また交通の利便性も高いところということで、この公営住宅をしっかり使っていこう。それから、民間の空き家の活用、これも非常に重要なことではないか。広さ、そして周りから音が文句言われないというような観点でございます。そして、子供がいることを理由に入居を拒まない良質な賃貸住宅の供給拡大などを進めていかなければいけないと思っております。  また、良質な住宅を取得する際の補助や融資金利の引下げなどの支援にも積極的に取り組んでいきたいと、このように思っております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 是非その際にやっていただきたいのは、各自治体がやはり固定資産税などを徴収する立場にあります。市営住宅など、あるいは町営住宅など、自治体ごとに住宅も持っていて、その建て替え時期にもなってきています。同じような間取りで2LDK、3LDKではなく、やはり大家族の方に住んでいただけるような余裕のある面積のモデル住宅をどんどん造っていただく、それを国が率先していく。そうすることで、例えばアルミのメーカーさんやあるいは建具のメーカーさん、そういった皆さんたち、建築関係の皆さんたちも新しい物づくりのやはり注文が出てきます、オーダーが出てきます。それによって、日本型の長期の住宅や子育ての大家族向けの住宅が出る。  そうすることで、もう都会ではなかなか子供をたくさん授かることができない皆さんたちにとっては、じゃ、思い切ってそういう住宅を目指していこう、そういう住宅に関しては国も補助するし、また自治体も補助する、それに対してもちろん国もやる。そういう結論がやはりまだまだ足りないんじゃないかと思いますが、国交大臣、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、古賀委員御指摘あったいろいろな要素も大変重要な点だと、このように思います。  先ほど総理からも御答弁ありましたように、今、この住宅政策も含めて、子育ての取りまとめ、政策の取りまとめを行っておりますので、そういう中でしっかりとそういう視点も取り込んでいきたいと、このように思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 それでは視点を変えまして、今度はもう一つ提案がございます病院船についての質疑をさせていただきます。  実は、もうかれこれ十年以上前だと伺っております、それこそ先輩の皆様方が超党派で議連をつくって病院船のための様々な準備をしてこられたと聞いております。そして、おととしですが、その理念法ともいうべき法案が通っているという話も聞いております。  現在の状況について、今は内閣府が御担当だと伺っておりますが、御説明をお願いいたします。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えいたします。  委員御指摘のように、一昨年六月に超党派の議員立法により、災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律が成立して、公布後三年以内に施行するとされているところであります。来年の六月がそのリミットであります。  この法の施行に向けて、政府ではこれまで、関係府省連絡会議を設けて政府一体となって取り組むとともに、昨年七月には内閣官房に船舶活用医療推進本部設立準備室を設置し、法施行に向けた準備を進めることとしているところであります。災害時などにおける船舶を活用した医療提供体制の整備に向け、これまで、自衛隊艦艇等を活用した災害医療活動の本格的な訓練や、災害時に医療活動が可能な民間船舶等の調査を進めてきたところであります。  引き続き、船舶の保有の在り方あるいは医療人材の確保、こういう様々な課題はあることは事実であります。そういう課題について検討を進めて、内閣官房を中心としつつ、関係府省や有識者などとしっかりと連携協力し、船舶を活用した医療提供体制整備に向けた検討を加速してまいりたいと考えております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ありがとうございます。  現状では、おととしのその法案が通って、いよいよ推進して、来年がタイムリミットということです。先ほどからお話が出ていますように、災害であり、また法案の趣旨を見ますと、今回のコロナ禍のように感染症の対策も含まれているとも聞いております。  釈迦に説法ですが、日本は、海の領海も含めますと、世界で六番目に広い面積を持つ、まあ国土あるいは国海を持つということになります、言わば海洋国家でございます。その海洋国家に病院船が一隻もないというのは本当にいいのだろうかと。まさに超党派の先輩の諸議員の皆様方が今まで長い年月を掛けてここまで来られたことに対して、謹んで敬意と感謝を申し上げます。  そして、残念ながら、その理念法までおととし通っていたのに、そこからなかなか進んでいないという現状も聞いております。例えば、どこがいわゆる親として動くのか、厚生労働省なのか、あるいは内閣府がそのまま面倒を見られるのか、その辺についてもまだまだ見通しが立っていないとも聞いておりますが、その辺は間違いございませんでしょうか。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えさせていただきます。  一昨年六月に法律が成立したわけでございますが、その後、我々としては精いっぱい、様々な検討、あるいは先ほど御答弁をさせていただきましたように、自衛隊艦艇等を活用した本格的な訓練とか、あるいは医療活動が可能な船舶、民間船舶などの調査を進めてきたところであります。  ただ、御指摘のように、誰が所管するのか、これはいろんな考え方があろうかと思います。諸外国では軍隊が、アメリカもたしかそうだったと思いますが、所有している例も多いと。ですから、そういう様々な例も研究しつつ、幅広い観点からまた検討を加速してまいりたいと思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 国によっては確かに軍隊が持っているところもあります。アメリカもあります。タンカーを改造して病院船を造られております。  一方で、日本の今の超党派の議連が考えているのは、とにかく一隻でも早く造ろうということで、民間の中古船を買って、しかもそれほど大きくない船を造って、買って、そしてそれを改造して病院船に充てようという、まあ言ってみれば涙ぐましい努力をされていらっしゃいます。  その中で、民間にということは、じゃ、国は何をしてくれるんだということで、残念ながらそのリーダーシップを取ってくれる省庁がいない。軍隊ならば、まあ軍隊という言い方はまたちょっと語弊があるかもしれませんが、自衛隊が管轄していただけるなら防衛省が、あるいは医療機関であるならば厚生労働省が、あるいは救急ということを考えるなら消防庁が、もう様々な省庁が考え得るわけですけれども、まあ私に言わせると、逆はないちもんめ。どっちがやってよ、おたくがやってよ、そうしよう、そうしようという感覚になりかねない状況じゃないか。だから進んでいない、お金も掛かるだけですから。  でも、先ほど申し上げたように、海洋国家の日本にあって、一隻もない。しかも、私は、今、災害や感染症やというお話もありますけれども、やはり離島の数も今年になって統計が増えて、六千から一万を超えるような数に認められました。こういった離島の振興のためにも、例えば、いつでも健康診断、平時のときには健康診断ができるような病院船があってもいいでしょうし、あるいは、今、防衛の問題や安全保障の問題でもそうですが、海上保安庁にも聞きました、海上保安庁は病院船持っていますかと、あるいは今度の予算でも上げてあるんですかと。上げていないそうです。防衛省もそうです。人間が、マンパワーが大事なのに、残念ながら、その医療活動をする、これだけ広大な海を周りに持つ日本なのに、病院船がない。しかも、一隻もない。  私から言わせたら、目的別によって複数の船があってもいいでしょうし、地域によっても、北あるいは太平洋、東シナ海、複数の船があってもいいし、あるいはスピードを重視した救助を行うためのレスキューシップがあってもいいし、そういう様々なこの造船を、私たちが、先輩たちがつくり上げてきたこの産業も含めて様々な形で新しいタイプの病院船を世界に知らしめる。そして、小さい頃、サンダーバード、国際救助隊というのはありましたけれども、まさにインターナショナルレスキューとして、日本がそれこそリーダーシップを取ってそういう海洋の病院船を造っていくということも大切だと思います。  そして、このおととし法案が通りました船舶活用医療推進本部の本部長は内閣総理大臣となっております。岸田総理から、この病院船に関する是非超前向きな御答弁を期待しております。よろしくお願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど谷大臣からも答弁がありましたように、船舶の保有の問題、あるいは医療人材の確保の問題、そして委員の方から、運用、いろんな運用が考えられる、こういった御指摘もありました。こういった課題について整理しなければならないということなのだと思いますが、いずれにせよ、これ施行日、法律の施行日、もうこれからだんだん迫ってまいります。是非、政府一体となってこの問題に取り組んでいきたいと考えます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 あと、インバウンドでクルーズ船もこれからどんどん入ってまいります。そういう対応に対しての病院船も必要になってくるかと思います。  専門の方に伺いました、ベッドが何床ある必要は全然ないんですと。フラットな床があれば、そこにストレッチャーで運び込まれたけがをされた方や病気の方々を随時、そういう応用の利く船をまず造っていただきたい、そういうのが関係者の願いでございます。  時間になりました。質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で古賀之士君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、宮崎勝君の質疑を行います。宮崎勝君。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。  早速質問に入らせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。  まず、子育て支援についてお伺いしたいと思います。  子育て支援、少子化対策では、経済的支援、教育費の支援が非常に重要でございます。今国会でも児童手当の所得制限については議論が行われておりますが、所得制限には様々な制度でもございます。私が本日取り上げたいのは、日本政策金融公庫が行っております教育ローンであります。  まず、国の教育ローンの概要と所得制限額について財務大臣にお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 日本公庫の国の教育ローンでありますけれども、これは、教育に関する家庭の経済的負担の軽減、それから教育の機会均等、これを図ることを目的といたしておりまして、主として学生生徒の保護者を対象に、高校や大学の入学資金、在学資金等を融資するものであります。  そして、所得制限について申し上げますと、国民公庫ということでありまして、民業補完の原則に基づき、民間金融機関から教育ローンを借り入れることが困難な所得水準の方を融資対象とするという観点から設けられたものでありまして、例を挙げますと、給与所得者であれば、子供一人の場合は世帯年収七百九十万円、子供二人の場合は世帯年収八百九十万円以下の方が利用できることとなっております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  じゃ、まず、パネルを用意しましたので御覧いただきたいと思います。(資料提示)  大学の教育費の試算したものでございますけれども、四年間の学費等の合計額は、国立大学は二百四十三万円、そして公立大学で約二百四十八万円、私立文系で約四百八万円、私立理系で約五百五十一万円となっております。これでお子様が二人となりましたら、この所得制限以上の所得のある方であっても大変だと思っております。特に上位所得層ですと、様々な支援策が所得制限のため受けられず、実質的に支援がない状態になっているということも指摘されております。  そこで、国の教育ローンの所得制限の上限を引き上げるべきではないかと考えますけれども、財務大臣、どうお考えになるでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども申し述べましたけれども、日本公庫の教育ローンの貸付限度額でありますとか所得制限といった利用条件につきましては、民業補完の原則がございまして、これに基づき、利用者の資金ニーズのみならず、民間金融機関からの資金供給の状況などを勘案して設定をしているところであり、宮崎先生御指摘の所得上限額の引上げにつきましては、これらの要素も踏まえて丁寧に検討する必要があるものと考えております。  財務省といたしましては、民間金融機関からも日本公庫からも教育ローンの借入れを受けられない層が生じないようにすることが重要であると認識をしておりまして、今後とも、所得上限額等の制限の利用条件が実態に見合ったものとなるように、その把握に努めてまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  今、民業補完というお話がございましたけれども、自営業者など民間金融機関の融資が困難な事例もございますので、是非、総理、異次元の少子化対策ということであれば、この国の教育ローンにつきましても所得制限について検討していただきたいと思いますが、一言お願い申し上げます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今財務大臣からも答弁ありましたように、要するに、民間金融機関からも借りられない、そして日本政策金融公庫からも借りられない、こういった方々が生じない対応が重要だと思います。そういった観点から制度設計を考えていく、こうした制度設計の検証については実態をしっかり把握しながら考えていきたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非御検討のほど、よろしくお願いいたします。  次に、聴覚障害者の社会参画について質問させてもらいます。  聴覚障害者の方が働く際に手話通訳者、要約筆記者の委嘱をする企業への助成制度が、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の手話通訳・要約筆記等担当者の委嘱助成金として行われております。  私のところにこの制度を利用している方から相談がございまして、手話通訳の方が少なく、また派遣される時間も限られているため、もっと働きたくても働けないということが、という御相談がございました。  この助成額ですけれども、上限が日額六千円となっており、専門職である手話通訳者、また要約筆記者の方をフルタイムで派遣するには非常に額が少ないように思われます。この日額や回数、また年間上限額等により、聴覚障害者の方の社会参加に十分な支援が行き届いていないのではないかと考えております。  この助成金の額の引上げなど、制度の充実を図るべきと考えますが、加藤厚生労働大臣、いかがでございましょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の助成金は、聴覚障害者を雇用する事業主が職場でのコミュニケーションを円滑にするため手話通訳や要約筆記等を依頼する費用、その一部を支援するということで、現行、一回当たりの支給限度額が六千円、支給期間を最長十年間としているところであります。    〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕  この同納付金制度については、障害者雇用の質の向上を図る観点から、昨年の障害者雇用促進法の改正、これをしていただきました。これによる調整金、報奨金の支給方法の見直し等により創出される財源も活用し、令和六年度以降、助成金の充実を図るとさせていただいております。  具体的には、一回当たりの支給限度額を一万円に引き上げること、また、十年を超えて継続雇用している場合にはどういった対応が取り得るのか、こういった内容を労働政策審議会で議論を行っていただいているところでございますので、こうした検討を進め事業主への支援を強化することで、聴覚障害の方、今のケースではそうでありますが、幅広く障害者の方が職業人生にわたって活躍をしていただけるよう、その環境整備を行っていきたいと考えています。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 六年度から一万円に引き上げるということでございます。ただ、企業からはこの制度の申請手続が煩雑という声もございますので、是非御検討をお願い申し上げたいと思います。  これに関連しまして、総理に一問お伺いしたいと思います。  現在、様々な分野で、DX、デジタルトランスフォーメーションが進められております。私も先月、聴覚障害の方々の社会参画のため、ITを活用して手話を翻訳するソフトを開発しているという企業を視察させていただきました。こうしたITを活用して障害のある方を支援するための技術開発は、科研費などを活用して様々今取組が行われていると理解しております。  デジタル技術を積極的に活用して障害者にも配慮したデジタル社会の実現に取り組むべきと考えますけれども、総理の御見解を伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 近年、聴覚障害者向けの音声を聞き取りやすくする機器や視覚障害者向けの屋外移動を支援する機器など、障害者の方々の暮らしを更に良いものとするようなデジタル関連技術が開発されてきています。  このような状況を踏まえ、政府としては、情報通信技術を活用した障害者向けの機器等の開発支援を進めるとともに、高齢者や障害者といった方々のうちデジタルに不慣れな方をサポートできるように、このデジタル推進委員の任命を進めています。デジタル推進委員、任命の数、どんどん増えておりまして、今、二万三千人を超えているということであります。  こうしたデジタル推進委員にもサポートしていただきながら、今後もデジタル技術の活用によって障害者に配慮したデジタル社会の実現に取り組んでいきたいと考えています。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非よろしくお願い申し上げます。  次に、新型コロナワクチン接種の国庫補助について伺いたいと思います。  新型コロナ、済みません、新型コロナウイルス感染症について、五月八日から感染症法上の分類を五類とすることになっておりますが、これに伴って、ワクチン接種に関する国庫補助の基本的な考え方が先日示されたと承知しております。この方針の中では、接種回数に応じた上限額を設定し、この上限額は七五%の自治体でカバーされる値とするとされております。この方針に対しまして、多くの自治体から引き続き全額国庫負担でお願いしたいとの声が寄せられております。  四月以降、確実に全ての自治体で接種体制を確保できるようにすべきと考えますが、厚生労働大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、令和五年度の接種方針でありますけれども、これまでは全員に努力義務でお願いをしてまいりましたが、今後は高齢者のみに努力義務を課すということ、そして、年に一回でありますが、秋冬に五歳以上の全ての方を対象に行うと、さらに、高齢者などの重症化リスクの高い方には秋冬を待たずに春夏にかけて追加で接種するという方針を出させていただきました。  そうしたことも含めて、今後は、集団接種会場の運営やコールセンターの設置などについては、需給の逼迫は余りないんではないかと見込まれることから、その必要性は低いものと考えているところでございます。  そうした状況も踏まえて、そしてこれまでの実際の実態がございますので、やっぱりそれを踏まえて、今回、先ほど委員が御指摘のような形で見直しをさせていただいているところでございますが、ただ、引き続き、こうした対応でなかなか難しいというところがあれば、今、今回お示しをした基準に必ずしもとらわれることなく、八月、本年八月末までは経過措置として弾力的に応じをさせていただきたいと思っているところでございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  今、大臣、八月末までは経過措置も用意しているということでございました。九月以降につきましても、是非、現場の声、また市町村との丁寧な協議を是非お願いを申し上げたいと思います。  次に、物流の二〇二四年問題についてお伺いしたいと思います。  物流は国民生活や経済を支える社会インフラですが、担い手不足、カーボンニュートラルへの対応など様々な課題に直面をしております。特に、トラック事業におきましては、労働時間が全産業より二割長く、年間賃金が全産業より一割低く、結果として有効求人倍率が全産業の二倍となっており、労働環境や生産性向上等が急務となっている状況でございます。  二〇二四年四月からトラックドライバーの働き方改革に関する法律が適用され、一人当たりの労働時間が短くなる一方で、何も対策を講じないと物流の停滞が懸念される、いわゆる二〇二四年問題が喫緊の課題になっている、なっております。物流事業者だけではこの危機的状況を乗り切ることは難しく、荷主や消費者の協力も必要不可欠でございます。国土交通省による取組のみならず、法律面や予算面で政府横断的な対応が求められていると考えております。  総理も、我が党議員の質問に対しまして、政府全体でスピード感を持って取り組んでいきたいと述べられておりますけれども、二〇二四年四月まで間もなく一年というところまで来ている中、具体的にどう進めていくのか、総理の御見解をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) トラックドライバーに対する時間外労働の上限規制の適用を受けて物流の停滞が懸念されている、いわゆるこの二〇二四年問題の解決に向けて、政府として迅速に対応する必要があると認識をしています。  このため、政府として、適正な取引を阻害する行為を是正するため、関係法令に基づき荷主に対する要請等を行うとともに、物流DXやモーダルシフトなど輸送の効率化などに取り組んでいるところです。また、現在、荷主の更なる取組を促すため、不適切な商慣行の是正に向けた規制的措置等の導入に向け、関係省庁で連携して対応を加速化しているところです。さらに、この問題、国会におきましても度々取り上げられています。こういった指摘も踏まえて、近日中に新たな関係閣僚会議を設置、開催し、緊急に取り組む施策、取りまとめることとしております。  我が国物流の革新に向けて、関係省庁で一層緊密に連携し、政府全体で、そしてスピード感を持って取り組んでいきたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  次に、サーキュラーエコノミーの推進についてお伺いしたいと思います。  私、公明党のサーキュラーエコノミー・循環型社会推進会議の事務局長を務めさせていただいております。会議では、昨年来、各種業界団体からの聞き取りや先進的企業の視察を重ね、今年一月には政府に対しまして第一次の提言も行わせていただきました。  公明党は、二〇〇〇年に成立した循環型社会形成推進基本法の制定を主導し、その後、政府として、基本法の下で循環型社会構築に向けた取組を進めてきたと承知しております。  近年、この新しい概念であるサーキュラーエコノミー、循環経済が世界の潮流となっているところであります。昨年環境省がまとめた循環経済工程表では、資源循環の取組が我が国の温室効果ガス排出量の三六%に貢献できる余地があるという数字も出ておりますし、経済産業省も、現在、成長志向型の資源自律経済戦略の取りまとめを進めております。  二〇五〇年カーボンニュートラルと経済成長の同時実現のためにも、サーキュラーエコノミーへの移行が必要と考えます。このサーキュラーエコノミーの重要性と取組方針について、総理の御見解をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 循環経済、このサーキュラーエコノミーの取組は、昨年のG7でも、気候変動対策、生物多様性の保全と並んで行動を強化すべき分野として位置付けられるなど、国際社会共通の課題と認識をしています。製品のライフサイクル全体における温室効果ガスの低減につながることから、カーボンニュートラル実現の観点からも大変重要な課題です。  これまで政府として、二〇三〇年までに循環経済関連ビジネスの市場規模を八十兆円以上にするとの目標を掲げ、プラスチック資源循環促進法を施行するなどの取組を進めてきました。また、経団連と循環経済パートナーシップを立ち上げるなど、官民連携、これを強化しています。足下では、昨年九月、環境省において循環経済工程表を取りまとめ、また、経済産業省において成長志向型の資源自律経済戦略を今月中に策定する、このようにしています。  政府としては、これらを踏まえ、緊密な各省連携の下、来月より、循環型社会基本法に基づく基本計画の見直しに向けた議論、スタートいたします。今後、国内の取組を加速するとともに、G7などの場も活用して、世界における循環経済の移行、これをリードしていきたいと考えます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 大変ありがとうございます。  循環経済の実現には、動脈側の製造販売の取組と、静脈側の廃棄物処理、再資源化の取組が有機的に連携することが不可欠となります。  今、パネルを用意しておりますけれども、これは経団連のサーキュラー・エコノミーの実現に向けた提言を簡略化したものでございますけれども、設計・製造、販売、消費・利用、収集・再資源化の各段階においてまだ課題があると考えております。  まず、設計・製造段階では、環境配慮設計の取組が重要と考えます。  我が国では、業界団体等において製品分野別の設計ガイドラインが自主的に整備されていますが、ガイドラインが未整備の製品分野もございます。政府として、各業種における製品分野別の設計ガイドラインの策定を促すとともに、そのために必要な技術開発への支援などを行っていくべきと考えます。  製品分野別の環境配慮設計の促進について、西村経済産業大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、サーキュラーエコノミーの実現に当たりましては、動脈産業の取組として、製品設計段階での環境配慮設計が重要であります。  例えば、プラスチック使用製品について言えば、設計段階で環境配慮設計がなされるように、昨年四月に施行しましたプラスチック資源循環促進法に基づきまして、製造事業者等が取り組むべき事項に関する指針を定めているところであります。  そして、関係団体では、同指針を踏まえて、軽量化などのリデュース、再生プラスチックやバイオプラスチック利用などのリニューアブルの取組を中心に、環境配慮設計に関するガイドラインの整備が進められているところであります。  経産省といたしましては、環境配慮設計がなされた製品製造に取り組む事業者への設備投資支援などを措置してきたところであります。御指摘のように、今後も、関係業界や関係団体と一体となって、ガイドラインが整備されていない製品分野での検討を更に進めていきたいと考えております。こうしたことを進めながら、製造事業者等による環境配慮設計を後押ししていきたいというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次に、消費・利用の段階では、消費者の行動変容を促すこと、消費者に環境に優しい製品やサービスを選んでもらえるようにすることが重要であり、商品の品質や環境配慮に関する消費者への情報提供を適切に行うことが必要になります。  そのためには、その商品が持つ環境価値に関する評価方法の確立とともに、認証制度や表示制度の検討を行って、製品、サービスにおける環境価値の見える化に取り組むことが必要だと考えますけれども、西村環境大臣、そして西村経産大臣、それぞれ御答弁いただければと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今、宮崎委員御指摘のとおり、サーキュラーエコノミー、これの取組を推進するためには消費者の皆様の行動変容を促すということが大変重要でございます。こうした観点から、昨年九月に公表いたしました循環経済工程表におきましても、資源循環の取組に関する適切な情報提供や、また人材育成の方向性などをお示ししたところでございます。  具体的には、食とくらしのグリーンライフ・ポイント推進事業や昨年十月からスタートいたしました新しい国民運動におきましても、サーキュラーエコノミー分野も含めた消費行動、こうしたことへのインセンティブの付与や価値の見える化、これを進めて、国民の皆様の行動変容、そしてライフスタイルの転換を強力に促しているところでございます。  引き続き、環境価値の見える化などを通じまして国民の行動変容を促して、サーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルの同時達成を進めてまいりたいと考えております。

片山さつき自由民主党

○理事(片山さつき君) 続きまして、西村経済産業大臣。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、消費者の行動変容を促していく、その上では、商品やサービスの原材料調達から、まさにその図でお示しいただいたように、廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通じた、通じて排出されるCO2の排出量を算定したいわゆるカーボンフットプリント、あるいは再生材の利用割合といった環境価値の見える化を促進していくことが重要だと考えております。  そのために、まさにその図にあるようなそれぞれの段階において、製造、流通、小売、リサイクル、そして消費、それぞれの段階におきましてそれぞれの者が、製品や素材のカーボンフットプリントや再生材の利用割合などの資源循環に関する情報を互いに共有して把握できるような仕組み、そうしたプラットフォームをつくっていくこと、これを最新のデジタル技術を活用しながら取り組んでいきたいというふうに考えております。  そして、こうした取組を進めると同時に、消費者の行動変容を促すための製造業、製造業者、それから小売業者などの企業による情報開示や、製品への表示を通じた環境価値の見える化にも同時に取り組んでいきたいというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次に、循環資源の効率的な収集も重要です。  私は、先月、秋田県小坂町にありますDOWAグループの小坂製錬所を視察させていただきました。廃棄された家電やOA機器などから二十種類もの有価金属を製品化する世界でも希有な技術を持つ製錬所であり、まさに町に埋もれた廃家電などから貴重な資源を生み出す都市鉱山の重要性を実感したところでございます。  環境省が策定した循環経済工程表では、国内の製錬所における廃電子基板等の受入れ量を二〇二〇年度の約二十一万トンから、海外からの使用済製品の受入れを含めて二〇三〇年度には約四十二万トンに倍増させる計画でございます。小坂製錬所では、現在も海外の廃電子基板などを輸入して製錬をしておりますが、廃棄物の越境移動に関するバーゼル条約で二〇二五年から電子・電気機器廃棄物に対する規制が施行されるため、海外からの受入れに影響が出るのではないかという懸念を持たれている声が聞かれました。  そうした懸念はないのかどうか、西村環境大臣にお尋ねしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 昨年の六月のバーゼル条約の第十五回締約国会議におきまして、全ての電子・電気機器廃棄物の輸出入を手続規制の対象とするという改正を決定いたしたところでございます。この改正は、処理能力に限りがある途上国へのむやみな輸出を防止するという点で意義があるというふうに評価しております。  一方で、宮崎委員御指摘ありましたように、我が国では、従来から事業者が、世界各国、とりわけOECD加盟国から多くの廃電子機器、廃電子基板等を迅速に受け入れて、そして環境保全も確保した上で金属資源としてのリサイクルを進めているところでございます。貴重な資源の確保や世界的な環境負荷の低減への貢献といった観点からも、積極的に推進すべき取組であるというふうに考えております。  現在は、OECD加盟国間におきまして、今回の改正に伴う例外ルールについて議論中でございます。今後、世界中で発生する電子スクラップの処理につきましては、環境保全も確保しつつ、そして国際的な金属資源リサイクルとしての取組を進めることが重要であります。関係各国の理解を求めて、こういった議論をリードしてまいりたいというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  次、最後の質問になるかもしれませんが、パネル三を御覧いただきたいと思います。  今、MaaSという取組が注目を集めております。これは、移動の目的と移動手段を一体化させるもので、先日の当委員会でも同僚議員が質問しましたが、車に看護師や医療機器を乗せて患者宅付近まで行き、離れた場所にいる医師がオンラインで診療をする医療MaaSであるとか、各種申請手続や選挙の際の投票所、また災害時の罹災証明書の申請受付など移動市役所の機能を持つ行政MaaS、さらには一人一人の移動ニーズに合わせたオンデマンドの地域公共交通システムなどがあり、これを導入する自治体が増えているところであります。  少子高齢化が進む中で社会の各分野で人手不足が顕在化しておりますが、MaaSは非常に有効な取組であると考えております。このMaaSの導入は、デジタル田園都市国家構想交付金などによって支援をされておりますけれども、更に積極的に周知、支援をしていくべきと考えますが、総理の御所見を伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 移動車両による遠隔医療サービス、また移動市役所サービスといったモビリティーを活用して医療や行政をオンラインで提供する、いわゆる医療MaaS、行政MaaSの取組、これ各地で進んでいます。例えば、委員のお地元の埼玉県の戸田市では医療MaaSの取組が積極的に進められていると承知をしています。デジタル田園都市国家構想交付金等により、こうした各地域の優良事例の横展開の加速化、そして地方公共団体による意欲的な取組を後押ししていきたいと思います。  MaaSのようなデジタルサービスにより全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を実現することで、地域の個性を生かしながら、地方から全国へとボトムアップの成長、これを実現していきたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございました。  最後に、谷国家公安委員長にストーカー対策についてお伺いしたかったんですが、時間がございませんので、是非対策の強化に取り組んでもらいますようお願いを申し上げまして、私の質疑を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

片山さつき自由民主党

○理事(片山さつき君) 以上で宮崎勝さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────    〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、東徹君の質疑を行います。東徹君。

東徹日本維新の会

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  もういよいよ予算委員会も大詰めになってまいりました。三月から衆議院の方でも予算委員会が始まりましたが、ちょっとその辺の深掘りを今日はさせていただきたいなというふうに思います。  まず、岸田総理が二〇二三年度から五年間の防衛費の増額予算、これを打ち出されました。五年間の総額で四十三兆円ということでありました。  我々も、今の日本の安全保障の環境を見れば、戦後最大の危機ということで、防衛費の増額、これはやっぱり安全保障を強化するために当然必要だし、これは賛成だというふうに考えております。  ところが、その毎年四兆円のうちの四分の一の一兆円、これは増税でやるんだということなんですね。で、増税は反対ですよと。それは、もうやはり今の日本の経済を考えると、またこれ冷え込ますことになるんではないのかというふうに思いますし、また、一兆円であれば、今年の百十四兆円の一%にならないわけですから、これぐらいは歳出の改革によってできますよということを、今日は前向きな提案をさせていただきたいと思いますし、財務省にとっては大変有り難い提案だと私は思っておりますので、是非御検討いただければというふうに思います。  まず、最初のパネルを見ていただきたいと思いますが、(資料提示)これ、衆の方でも藤田幹事長がよく使っていたあれですけど、パネルですけれども、GDPがこの三十年間これは伸びていないという、経済が成長していない。しかも、これは日本だけ、ほかの先進国はどこも経済が成長していっているのに、日本だけは三十年間経済が成長していない。失われた三十年の一つです。  次のパネルをお願いいたします。これは賃金ですね。これも、日本だけがこの三十年間賃金が伸びていない。だから今、岸田総理も賃金を上げるために御努力されているのはよく分かる、分かります。  この三十年間、GDPが上がらない、そしてまた賃金が上がらない。そんな中で世界の各国は皆上がってきた、日本だけが上がっていない。ということは、やっぱり日本がだんだんと衰退していく。この間の日経新聞見ていましても、ドイツの名目GDP、これはもう日本に追い付いてきた。で、インド、これは世界一の人口ですから、これも二〇二〇年代の後半には近づいてくる、抜かされるというふうなことを言われています。それだけ日本の経済が世界から見たときには大変存在感がだんだんだんだん小さくなってきている、そういう状況にあるわけです。  そんな中で伸びてきているのは何かというと、次のパネルでお願いいたします。国民負担率ですね、国民負担率。これ、三十年間で見ますと、三十年前、平成四年度でありましたけれども、三六・三%、これが令和四年度になると四七・五%ということで、一一・二%も上がってきているわけですね。  それはもう当然、国民の生活というのはだんだんこれ苦しくなってきているというのは、もう当然、目に見えて当たり前のことだというふうに思います。ですから、こんな状況で増税は反対だということを言わせていただいているわけですね。これは衆議院の方でも青柳政調会長代理がよく言っていた話であります。  じゃ、この一兆円の増税、これをやらずに、やはり経済の成長戦略と、経済の成長戦略と徹底した行政改革、これがやっぱり必要だということですね。やっぱり歳出改革、行政改革、そういったことをやっぱりやっていくべきだということで、今日はその御提案をさせていただきたいと思いますので、これは是非、前向きな御答弁をいただけるものというふうに信じておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。  まず、参議院の議員定数六増のことについてお聞きをさせていただきます。  参議院での一票の格差是正のために、令和元年の選挙で三人増え、そしてまた、昨年の、令和四年の選挙でまた三人増えました。合わせて六人増えたんですね。これ、今、日本は人口減少時代で、議員定数を増やせるなんて考えられないわけでありますが、これ、議員定数六人増やしたことによって年間の経費、これ幾ら増えましたか。

小林史武参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) お答えいたします。  令和五年度予算案における議員定数六増に伴う人件費、義務的経費は、約四億五千二百万円となります。  以上でございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 六人増えたことによって四億五千二百万円も増えているんですよ。これは、もう本来なら増税と言う前に、本来、我々の経費を削減していくべきだと思うんですね。ところが、逆に議員定数六人も増やす。  これ、議員定数六人増えたわけですけれども、この年間四億五千二百万円の経費が増えたことに対して、国会議員の給料を定めるいわゆる歳費法の附則、歳費法の附則にはどのように対応するものというふうに書かれているのか、これも事務総長にお伺いします。

小林史武参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) お答えいたします。  令和元年に成立いたしました国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律の附則第三項におきましては、「改正後の歳費法附則第十五項の規定による参議院議員の歳費の一部に相当する額の国庫への返納が参議院に係る経費の節減の必要性を踏まえ認められるものであることに鑑み、参議院全体としてこれに取り組むよう努めるとともに、参議院に係る経費の節減については、更に検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。」と定められております。  以上でございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 歳費法の中に、「参議院に係る経費の節減については、更に検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。」と、こう書いてあるんですね。何にも今やっていませんね。全くやっていません。  これ、まずもう一番手っ取り早いのは、私は、岸田総理、参議院の議員定数六増になって四億五千二百万円、我々はもっと議員定数削減すべきだと、一割、前の一割、前の議員定数の一割削減すべきだとずっと訴えてきたんですけれども、これできなかったんですね。で、六人増やされました。この六人、まずは元に戻すべき、六人をまず減らすべきというふうに、岸田総理、考えませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 議員定数の削減については、参議院の定数については今委員の方から御指摘があったとおりでありますが、それに先立って、平成二十五年には衆議院において五人定数を減らしている、また二十八年には十人定数を減らしている、こうした取組も行っています。  いずれにせよ、どういった形で衆参の議員を選んでいくのか、これは民主主義の根幹に関わる問題ですので、これは引き続き議論すべき課題であると考えます。政府の立場からは、是非国会議員において真摯な議論を重ねていくべき課題であると認識をしております。

東徹日本維新の会

○東徹君 国会議員の議論でというふうにおっしゃるんですけれども、これ、国会議員の議論じゃなくて自民党の議論なんです。議員定数六人増やしたのは、自民党が六増、増やす、そして公明党もこれに賛成した。ほかの会派は皆このとき反対したんですよ。だから、これ自民党の話なんです。だから、これ岸田総理に聞いているんです。  これ、やっぱり参議院、これ、是非六増、六減にまずはやるべきですよ。もう一度お答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、議員定数については、参議院の定数の議論もありましたが、衆議院の方においても定数減の議論が進んできました。この全体として国会議員のありようをどうするか、これを議論するということであります。  是非、自民党も含めて国会として、民主主義の根幹、どうあるべきか議論すべき課題であると認識をいたします。

東徹日本維新の会

○東徹君 いやいや、それでは、衆議院は減らした、それはいいと思います、参議院を増やす理由にはなっていないわけですね。だから、是非やっぱりそこはきちんと御答弁いただきたいなというふうに思います。  もう一つこれお聞きしたいと思いますが、参議院では家賃の値下げがあったんですね。これ、非常に残念なことなんですけれども、参議院の家賃というのは非常に安いわけですよ。しかも、安いにもかかわらず、今回、家賃の値下げを決めました、二千五百円なんですけどね、約。まあ非常に小さい話かもしれませんが、でもこれ、今、物価高ですよ。世間は物価高でやっているときに、今、参議院の家賃は、これ参議院の南棟の宿舎ですけれども、麹町の、九万二千二百十円を今度八万九千六百四十二円に引き下げたんですね。引き下げる必要なんてないじゃないですか。  ただでさえ安い家賃にもかかわらず、二千五百円更に引き下げる。こういう今物価高で国民の生活が大変なときに、大変厳しいときに、真っ先に参議院の議員宿舎の家賃を引き下げる、こういう感覚のずれについてどういうふうに思われますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 議員宿舎の使用料については、議院運営委員会の庶務関係小委員会において、建築から五年ごとに使用料を見直す規定に基づいて決定されているものと承知をしております。こうしたこの課題については、御党も含めて各党各会派でこうした議論をした結果、こうした結果につながっていると承知をしています。  引き続き、各党各会派で御議論いただくべき課題であると考えます。

東徹日本維新の会

○東徹君 そうなんですけれどもね。そうなんですよ、そうなんですけれども、各党各会派で議論させてもらったんですよ。ところが、日本維新の会だけはこれ反対、しかし、自民党、公明党、立憲民主党、国民民主党、共産党、皆賛成なんですね。  僕は、これどういうことかというと、やっぱり国会議員も自分たちの既得権を守るんですね。僕、そうだと思いますよ。議員定数六増だってそうなんです。今度合区によって出れなくなった国会議員の救済策なんですよ。そういうことをやっている、やっぱり既得権。だから、既得権を、こういったものをやっぱりなくしていく、このことをしない限り、僕はもう今日の予算委員会の質疑聞いていても、あれしろ、これしろ、あれしろ、これしろ、それは予算幾らあっても足りませんよ。でも、どこも歳出をちょっとでも削減するような提案ってやらないじゃないですか。私は、公務員の歳出削減、行政の歳出削減とやろうと思ったら、まずは国会からやらないとやっぱりできないですよ。  その中で、もう一つびっくりしたことは、参議院の本会議場って見られたことあると思いますけれども、押しボタン方式ですよね。あれ、今度やり替えるというんですね、やり替えると。これやり替えるのに、どんだけの期間と、それからどんだけの費用が掛かるか教えてください。

小林史武参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) お答えいたします。  押しボタン式投票装置の改修につきましては、令和五年度初めより設計を開始し、令和七年一月の常会召集時から投票機が御使用いただけるよう改修を進めてまいります。また、予算は、令和五年度及び六年度の二か年度で三億四千五百四十万円でございます。  以上でございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 あんな単純な、賛成、反対、ボタンが二つか三つしかない、しかも賛成、反対しか掲示板に出ない、その費用に、二年も掛かると、しかも三億、三億四千五百万円ですかね、それだけの費用が掛かる。これに対しては誰も何も違和感を言わないわけですね。我々日本維新の会は、これはおかしいと、反対だと、やっぱりちゃんと見直すべきだということを言わせていただきましたが。  結局、こういったことは何かというと、議会とそしてまた、まあ議会事務局かもしれません、そういったところのなれ合い、もたれ合い、言ってみれば、議員とそしてまた官僚とのなれ合い、もたれ合い、そういったことがどんどんと積み重なって、やっぱりこういったことが、改革が進まないということです。  是非、今また、これ、自民党の方では、合区解消するために更にこれ議員定数を増やす、増やそうという何か動きに聞こえてくるわけですね、これ、合区解消、合区解消。合区解消と、しようと思えば、これ議員定数また増やすのかと思うわけですけれども、まさかこれ、岸田総理は議員定数増やすことに対して賛成しないと思うんですが、この点についてはいかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府として、政策を実行する際のこの財源を考える際に、国民の皆さんの御負担をできるだけ減らすべく行財政改革の努力を最大限行う、これは大変重要なことだと思っています。  ただ、委員の今の御指摘は、この議論の基盤であります国会のありようについての議論であります。その国会議員の定数あるいは経費等については、先ほど申し上げました、各党各会派でこの議論の土台についてどう考えるのか議論をしていただくことが重要であると思います。政府の立場からは、是非、民主主義、議論の土台である国会の在り方について真摯に国会で御議論いただくことが大事だと申し上げております。  自民党において定数を増やす議論があるという御指摘がありましたが、私自身、そうした増やすという議論について承知はしておりません。

東徹日本維新の会

○東徹君 議員定数六増、増やしたのは、自民党が増やした、これは間違いありません。間違いありません。ほかの、自民党と公明党しか賛成していません。ほかの会派、みんな反対しました。だから、各党各会派と言うんですけれども、結局こういう議員定数増のことについては自民党だけが合区解消のために増やそうとしている。そういったことがあるということは是非認識をしていただきたいというふうに思います。  続いて、規制改革、行政改革について質問させていただきたいというふうに思います。  まず、URですね。都市再生機構ですけれども、これは、URは、高齢者などに向けた住宅を供給する国の巨大な、巨大なですよ、独立行政法人ですよ。この巨大な独立行政法人ですけれども、これが何と、最近、私も先週の金曜日、テレビ見ていたら、URのコマーシャルやっていました、コマーシャル。こういうURのコマーシャルをテレビでこれ出しているわけですね。これ、URのテレビCMの一場面なんですが、有名な女優さんを使って、更新料なしということを売りにしたCMだったんですけれども。  また、これ、次のパネルをちょっと見せていただきたいと思いますが、これはタワーマンションですね。東京都中央区で扱っているマンション、タワーマンションで、これ月額家賃が月三十七万二千百円、低所得者の高齢者向けとはこれは言えません。  こういうことを見ると、URはこれもう民間の会社だと思いますね。恐らく、僕もCM見ていたら、これどこのディベロッパーのCMかなと思うぐらいのようなCMでした。けれども、実はこれ、URという国の独立行政法人なんですね。  これ、高齢者の住宅でいえば、これ国だとサービス付き高齢者住宅もあります。そして、市町村も市営住宅もあれば、それから都道府県も都道府県住宅ってありますね。三重行政なんですよ、これ、はっきり言って。三重行政やる意味なんて全くありません。こういった高齢者向けの賃貸住宅というんであれば、これはもうやっぱり市町村とか都道府県が一番地域に密着していてやっぱりやるべき課題でありますから、こういうのは地方に任せて、もうこういったURというのは必要ありません。  URというのは、資産が何と十二兆三千百八十九億円ですよ、十二兆三千百八十九億円。これ、負債を引いた、まあ負債もありますから、引いた総資産額は約一・五兆円あるわけですね。巨大な法人です。  こういったUR、都市再生機構、当然、今まで国鉄を民営化してきたときと同じように、私は、こういったURも民営化やって、一兆円の増税の前に民営化やるべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) UR、都市再生機構、昔は住宅公団と言っておりました。住宅が足らない時代に住宅を供給するという大きな使命がございました。  しかし、今、東委員おっしゃったように、時代が変わってきているということも確かでございます。現在は、URは、民業補完を徹底するという観点から、既に分譲住宅や新規のニュータウン開発から撤退し、現在は子育てや高齢者世帯などの住宅セーフティーネットの役割を果たす賃貸住宅事業、それから都市再生事業、災害復興事業などに役割を重点化しております。  これまでも民営化の御議論がございましたが、多額の有利子負債があるなどの財務上の課題がある中で、利益最大化だけを追求していけばセーフティーネットなどの公の機関としての期待に応えられなくなる、逆に民業補完に特化すれば国民負担のリスクが増大するなどの難しさがございました。  このため、平成二十五年に閣議決定した独立行政法人の改革方針に基づきまして、独立行政法人としてURが本来担うべき役割を果たす上で、民業補完の徹底、そして財務構造の健全化、この、ある意味では相矛盾するこの二つを両立させる観点から各種の改革に取り組むとしたところでございます。  御指摘の高額賃貸住宅についても、こうした改革方針に沿って、将来的な撤退も視野に入れつつ、当面は民間事業者へのサブリースを通じて収支構造の改善を図ることとしております。また、賃貸住宅のテレビコマーシャルにつきましても、既存ストックの有効活用の範囲内で入居者を確保し、事業収支を改善しようとするものでございます。  今後とも、URが独立行政法人として本来担うべき役割を果たせるよう、改革方針に基づく取組を着実に進めていきたいと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 全然説得性が私はないと思いますね。  高齢者住宅、それからまた子育て住宅、これは、岸田総理も言われている少子化対策であったりとか、そしてまた高齢者住宅であれば国交省もサービス付き高齢者住宅やっていますよね。そういったことにやっぱりどんどん特化していけばいいわけです。  これ、URは、こんなコマーシャルをやって、タワーマンションまでやって、サブリースまでやってる言うたら、もう完全ディベロッパーですよ、おっしゃっている答弁の内容だとですね。それはやっぱりおかしいと。これはやっぱり、清算すれば一・五兆円国に入ってきますよ。鈴木財務大臣、是非、やっぱりこれ、こういった改革をやるべきです。  やっぱり民営化していくべきだというふうに考えますが、これ、岸田総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今国交大臣からありましたように、このURについては、民業補完の徹底と、そして多額の有利子負債を抱える財務構造の健全化、これを両立させることが今後運営において重要であるということを説明させていただきました。その中で現実的な対応を今考えているということであります。しかし、御指摘を踏まえて更なる努力を続ける、こうした姿勢は大事であると考えます。

東徹日本維新の会

○東徹君 もう斉藤大臣も最初に言われました、最初できたときの役割とは全然違ってきているわけですよ。それに、民営化になれば、僕は、やっぱり国に入ってくる税収も大きく変わりますよ。大阪市の地下鉄だって、これ民営化してメトロという会社になったんですけれども、地下鉄民営化したら、大阪市に入ってくるお金、百億円ですよ、百億円。これは株の配当金と税収とか、そういったことを改革をやっていって国の収入を増やしていって、そしてできるだけ歳出を抑えていくという改革がやっぱり大事だということで、やはりこういった改革を是非やるべきだということを言わせていただきます。こういったことが、やらないから、なかなかいつまでたっても国民の負担は増していくばかりだということです。  続いて、これも、租税特別措置について、これも行革だというふうに思いますが、租税特別措置についてお伺いいたします。  これ、よく租税特別措置というのは隠れ補助金というふうに言われておりますけれども、これ、国の、特定の企業や個人の税負担、こういったものをやっぱり優遇するための政策でありますが、政策減税とも言ったりとかしますけれども、この税金の優遇によって生じる税金の減収額、法人関係だけに絞ってお伺いしたいと思います。個人の方はおいておいて、法人税関係だけで考えると一兆五千億円も超えるというふうに言われておりますが、この減税措置、適用先の企業名とか減収額、こういったものが非公開なので隠れ補助金というふうに言われるわけですね。  これ、年間の減収額、どれぐらいになるのか、これは財務大臣にお伺いいたします。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) お答えをいたします。  法人税関係の租税特別措置による減収額につきまして、令和三年度の実績推計額は一兆九千億円程度となっております。また、法人税関係以外の租税特別措置による減収額につきましては、令和三年度予算ベースで試算したところ、租税特別措置による増収額を差し引いて四兆八千億円程度と見込んでおります。

東徹日本維新の会

○東徹君 法人税の関係で一兆約九千億ですね、令和三年度でいうと。やっぱりそれだけの減収額になっているわけですね。  これ、この減税措置の中に企業の研究開発費用の一部を法人税額から差し引く研究開発税制というのがありますが、これ、二〇二〇年度までの十年間で五兆五千九百二十億円もこれ減税してきたんですね。にもかかわらず、日本のこれ研究開発費というのは伸びていませんよ。米国とも大きくこれ差が開いています。  この研究開発税制ですが、研究開発に結び付いているのであれば、結び付いていないのであれば、これは廃止も含めてこれ見直すべきではないかというふうに考えますが、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の研究開発税制でありますが、これは、将来の経済成長の礎となります企業の研究開発を推進するため、研究開発費の一定割合について特別に税額控除を認めるとした税制でございます。  そして、その効果についてお尋ねがございましたが、企業の経済活動は税制のみならず内外の経済状況や個別の企業収益からも影響を受けるものであり、この研究開発税制の効果を定量的に申し上げることは困難でありますけれども、平成二十九年度から令和三年度の五年間において合計で約五万件の適用があり、適用額は約三兆円となっていることや、日本の企業部門の研究開発投資の対GDP比は諸外国に比べても高い水準となっていることを踏まえますと、本税制も研究開発の促進に一定程度寄与したものと考えております。  その上で、この研究開発税制についても、租税特別措置として設けられていることに鑑みて不断の見直しを行っております。例えば、令和五年度税制改正においても、税額控除率、税額控除上限のめり張りを強化して、研究開発費の増加を更に促進するよう改正を行うこととしております。  今後とも、租税特別措置につきましては、その有効性でありますとか政策効果を適切に見極めまして、引き続き必要な見直しを行ってまいりたい、そのように考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 政策の効果というのが見れないわけじゃないですか。どこの企業に、まあこれ全部非公開になっていますから、どこにどういった効果検証、これできない仕組みなんです。本来なら、僕はやっぱり研究開発に、僕は補助金で、全部出して、効果があったのかどうか、そういったことを本来はやっぱり見てみるべきだと思いますが、効果検証できない仕組みをつくって、研究開発だとかいって減税してだらだらだらだらとやるのはやっぱりこれはよくないですよ。  三十年間、GDP上がっていないんですよ、賃金も上がっていないんですよ。そんな中でもう本当に効果のあるところにきちっとやっぱりやっていく、そういうことを是非すべきだというふうに思います。  岸田総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、租税特別措置ですが、特定の政策目的を実現するためにこれは有効な政策手法だと認識をしています。しかし一方で、税負担のゆがみを生じさせる面があるからして、真に必要なものに限定する必要がある、このように考えます。このため、毎年度の税制改正プロセスにおいて、租税透明化法に基づく適用実態調査や総務省の政策評価等も踏まえた上で総合的に検討を行っています。  今後とも、租税特別措置について、必要性や政策効果、見極め、不断の見直しを行っていきたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 政策効果は検証できないんで、是非こういうやり方はやめた方がいいと思います。  次に、租税特別措置の中で損害保険会社を対象とした異常危険準備金というのがあります。この措置は損保会社が保険金の支払に備えて準備金を積み立てるときに減税するものなんですけれども、その減税の規模は何と二百億円なんですね、二百億円。損保会社は、国内の大手四社だけで年間の純利益、六千億円ありますよ、六千億円。各社とも日本の国債と同じか国債よりもいい格付になっておりまして、各社の財務状況も良くて、国が特別にこれ減税する必要ありません。  これは古いんです。昭和からやっているんです、昭和二十八年から。七十年も続いているんですよ。こういうのをずっと、もう漫然としてやっていくというやり方は、やっぱりよくないです。是非こういったものも見直すべきというふうに思いますが、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘をいただきました異常危険準備金に係る租税特別措置につきましては、令和四年度税制改正において、自然災害が多発し、損害保険会社の保険金支払額が増加していることなどを踏まえまして、特例積立率の引上げ等を行った上で適用期限を三年間延長することとしたものであります。  この措置については、先生からは、損害保険会社には十分な経営体力があり廃止すべきではないかといった御指摘をいただいたところでございますが、政府といたしましては、期限が到来するごとに、自然災害の状況でありますとか保険会社の経営状況なども十分に踏まえまして、その有効性、必要性を見極め、不断の見直しを行ってまいりたいと、そのように考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ、十年前も私この質問しまして、前、答弁一緒なんですよね。  これ本当、コロナであったときでも百兆円の予算でしたですよ。何か災害があったときのためだというふうに言うんですけれども、それだったら災害のときにきちんと手当てをすればいいわけです。だから、これやっぱりなくして、なくして、災害あったときには保険会社を、損保会社をやっぱり救済していく、そういった措置をやっぱりやるべきだと思いますけれども、そういったことに改めて、六千億円以上も純利益があって毎年二百億円の減税なんてする必要性なんてないですよ。  是非これ、岸田総理、やるべきだと思いますが。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の異常危険準備金ですが、これ、そもそもこれ、自然災害の発生により損害保険会社などで保険金支払が集中することへの備えとして準備金の積立てを促すために設けられたものであります。  委員の方から十年前も同じ質問したということでありますが、昨今のこの気候変動等もあり、この災害の激甚化、頻発化、これ今社会問題になっています。こういった中にあって、国民の、国民生活の安心、安全という観点から、平素からこうしたこの保険の仕組み等を安定させておくこと、これは大変重要な取組であると思います。  こうした観点から、この準備金、異常危険準備金制度の意味を考える必要があるのではないかと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 ちょっとパネル出してもらっていいですか。  これ、七十年間も続けてきた理由が私は二つあると思っています。  一つは、これは内閣官房から公表されている資料を見ますと、令和元年から令和三年までの三年間で六十人の国家公務員のOBが顧問などの形で天下りしています。財務省の関係でいうと、財務事務次官、国税庁長官、金融庁長官が天下りしているんですよ、これ。金融庁長官ですよ。監督官庁ですからね。そういったところが天下りしている。特別に減税をするかどうかを決める側の人たちがこういった減税という道具を使って天下りしているというふうにしか見えないわけですね。  で、もう一つは、自民党には国内の大手四社から三年間で一億五千六百八十二万円の献金、献金を受けています。献金の見返りというふうに見られなくもないわけです。  まさにこれ、政官業のもうとんでもない鉄のトライアングルの癒着みたいな典型例としかこれ見えないわけですよ。私は、こういった政官業のこの鉄のトライアングルみたいな関係、こういったものをやっぱりきちっとなくさないと、国民から見たときに信頼性、政治の公平性、そういったものが失われるというふうに思います。  是非これ、岸田総理、こういった献金の在り方の見直し、やるべきだと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から献金というお話でしたが、要は、あれ、先ほどの租特の議論の中で、あれは隠れ補助金であるという話の延長で今話しているんですか、全く別の、献金、(発言する者あり)献金。これは、これ献金そのものについては、民主主義のコストをどのように賄っていくかという議論の中での話だと思います。  ただ、これはもたれ合いとか、こうしたお互い、お互いにこうしたトライアングルを形成しているとか、こういった指摘なり疑念を持たれること、これはあってはならないことだと思います。献金については献金のルールがあり、天下りにおいては天下りのルールがあり、法案については法律成立の手続があります。それぞれの手続の中で、国民の信頼の観点から、この不適切なものがないかどうか、これを絶えず検証していくことは重要だと考えます。

東徹日本維新の会

○東徹君 そういったことでなかなか改革ができないんですよね。政官業のなれ合い、もたれ合い、そして既得権、こういったものをいつまでもこうやって引きずっているから改革ができなくて、どんどんどんどんと、先ほど一番最初に見せたように国民負担率だけがどんどんと上がっていくという。本来は、私はやっぱり国会、国会議員こそがやっぱり自分自ら改革すべきだというふうに考えます。  もう一つ、統計の改革についてお伺いしたいと思います。これも歳出の削減につながると思います。  これ、人事院が昨年八月に人事院勧告を出すために四月から六月の間に民間給与の調査をこれ行っていますよね。厚生労働省も賃金構造実態調査というのをやっていて、これ、ほぼほぼ似たような賃金を調べている調査をやっています。これは一本化すれば、これ要らないんですよ、片っ方は。まあ恐らく人事院の方が、私はこれ、この調査やめた方がいいと思います。厚生労働省の賃金構造実態調査に合わせる。  これ、安倍元総理も、「安倍晋三回顧録」の中で、統計が多過ぎるという問題が残っていますと、格差や貧困率の調査では総務省の全国家計構造調査と厚労省の国民生活基礎調査という似通ったものがありますと、安倍内閣でこうした課題に手を着けられなかったのは残念ですというふうなことを述べられています。  政府の統計には、五年間で二千二百二十七億円もの税金がこれつぎ込まれております。効率化はもう不可欠ですよ、これは。令和元年の一斉点検で不適切な対応があったというのは百七十九統計のうち、一年たっても対応されていなかったものが七十もあります。  岸田総理が歳出改革を行うというのであれば、まず、僕、この人事院の人事院勧告出す民間調査とそれから厚生労働省の賃金構造実態調査、これだけでも一つにできます。是非やっぱりこういったことをやるべきだというふうに考えますが、岸田総理、いかがですか。  あっ、ちょっと待ってください。総務省には全く関係ないんで、申し訳ないですが、岸田総理に。(発言する者あり)

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 統計関係。

東徹日本維新の会

○東徹君 僕は、済みません、人事院の勧告の。ああ、分かりました。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 統計を所管する総務大臣として御答弁申し上げたいと思います。  政府統計は、合理的な意思決定の基盤となる重要な情報として、各府省において作成されているものと認識しております。その上で、報告者負担の軽減、行政コストの削減、調査の一本化による分野横断的な統計の整備などの観点から統計調査の統廃合も進めておりまして、具体的には、この五年間で三十調査を廃止したほか、関連する経済統計調査を統合して経済構造実態調査を新設するなど、社会経済の変化に対応して統計の整備に取り組んできたところでございます。  先ほど、人事院の職種別民間給与調査と厚生労働省の毎月勤労統計調査についてございました。  両調査は目的が異なるものと承知をしておりまして、厚生労働省の毎月勤労統計調査は、様々な規模の事業所を幅広く対象とし、賃金の変動などを明らかにする目的で行われているものであります。これに対して、毎年行われる人事院の職種別民間給与実態調査は、人事院勧告に係る公務員給与の検討のため、職種のほか役職段階、年齢などの主な給与決定要素を同じくする者同士の給与と精密に比較することが目的とされており、他の統計からこうした目的に沿ったデータが得られないため……

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 大臣、簡潔にお願い申し上げます。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 実施しているものと承知をしております。

東徹日本維新の会

○東徹君 私も人事院の調査をやっぱり細かく見て、そして厚労省の賃金構造実態調査も見ました。見ましたけれども、同じです、ほぼ同じです。これはやればいいんです。  もう一回。国民負担率が四七・五%ですよ。これ、ちまたでは、ツイッターとか見ても五公五民と言われています。半分は江戸時代並みだというふうに言われていますよ。江戸時代並みの税金の高さだと言われていますよ。そんな時代になってきてまた増税というのは、やっぱりこれはおかしい。是非やっぱり歳出改革をやって、そして、そして税金を上げない、そういったことを……

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) おまとめください。

東徹日本維新の会

○東徹君 是非実行すべきだということを言わせていただきます。  以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、田村まみさんの質疑を行います。田村まみさん。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。金曜日に続き、総理、今日は二十一分、よろしくお願いいたします。  国民民主党は、給料の上がる経済の実現に向けて政策提言し続けていますので、この春の賃上げにも注目をしております。  連合は、二十四日、二三年の春闘二回目の賃上げの集計で賃上げ率が三・七六%と、残念ながら一回目の三・八%を下回る結果だったんですよね。全体に広がらないのではないかという懸念が既に出始めていますので、是非この件については、今日は数字だけ指摘しておきますけれども、私も注視しておきますので、総理も是非注目して、全体に広がっていくこの賃上げというところ、是非後押しをお願いしたいというふうに思います。  一方、実質賃金が上がらないと言われる中で、時給で換算すると上昇傾向だというような新聞報道があったり、実際には最低賃金も上がっているという事実はあります。なので、問題は年収、月収だったり年収なわけですよね。  今日は、私は年収の壁について質問をさせていただきたいというふうに思っております。  私は、議員活動する前は、スーパーマーケットで肉を切ったりとか、そしてそれをパックして並べたり、あとはお豆腐を並べたりして、スーパーで働いていました。多くのパートタイマーの方と一緒に働いていましたけれども、入社、二十五年前から、毎年十月、年末近くなると必ず年収の壁のために就労調整を申出されていました。現場で本当にあの勤務計画作るの大変でした。時間給が上がることは、その人の仕事の価値を評価されて大変喜ばしいことなんですけれども、個人の活躍の場が狭められているという実態がこの年収の壁によって起きていました。大変、私も上司として大変残念な思いをしていました。  今日、年収の壁について図にしてまいりました。(資料提示)  一つ目の壁は、百三万円です。パートナーの勤め先の給与制度によって家族手当がもらえなくなる壁、私、これ一番この百三万円が大きいというふうに考えています。後でお手元の数値データも使って説明をします。そして、次の二つ目の壁が、真ん中の百六万円の壁、社会保険制度の保険料負担が発生する壁でございます。そして、三つ目は、百五十万円、税制の配偶者控除が受け取られなくなる壁です。細かく注意書きがありますけれども、今日はここは割愛させていただいて、まあ総論、大きなところということでこの三つを壁として挙げさせていただいております。  ところで、岸田総理は、一月の二十三日の施政方針演説で、百三万円、百三十万円の壁といった制度の見直しを明言されました。私、実は、余りよくないかもしれませんが、議場で、何で百六万円って言わないんだってやじっちゃいました。しかし、三月の十七日の総理記者会見で、子ども・子育て政策の基本的考え方の中には、百六万円、百三十万円の壁について、支援策の導入や制度の見直しについて取り組むと明言されておりました。  なぜ、施政方針演説では百三万円、百三十万円を取り上げておいて、一方、十七日の発表の対策では特に百六万円を取り上げたのか、何か課題認識が変わったのか、そこの部分、教えていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のいわゆる年収の壁については、働いて収入が増加すると社会保険料が発生したり、あるいは企業の配偶者手当の収入要件が適用されたりすることによって手取りがかえって減少することを避けるために就業調整が行われ、希望どおりに働くことを阻害している、こういった指摘があります。  そういったことから、一月の私の施政方針演説においては、女性の就労の壁となっているいわゆる百三万円の壁や百三十万円の壁といった制度の見直しに対応していくと申し上げたところですが、他方、一般的には、この保険料が生じるこの被扶養者基準の例として百三十万円の壁、これ、よく指摘されます。  しかしながら、この被用者保険の適用拡大に伴い、月額賃金が八・八万円以上であるなど一定の要件を満たす被用者が被用者保険に新たに適用される、例えば三号被保険者から二号被保険者に移る、こういったことに伴ういわゆる百六万円の壁の方が、これ就労調整の要因として重要になっている、こういったことが考えられます。  そういったことから、この百六万円の壁についても対応が必要であるとの認識の下、先日の記者会見において、百六万円、百三十万円の壁について、被用者が新たに百六万円の壁を超えても手取りの逆転を生じさせない取組の支援などをまず導入し、更に制度の見直しに取り組む、このように申し上げたところであります。  今後、こうした方針に基づいて具体的な検討を進めていきたいと考えています。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 その百六万円が今十分課題になっているということは認識が深まったということだったので、それはよかったと思います。  事業者は、人材確保のために賃上げしてもかえって人手不足に拍車が掛かる、ほかの従業員に負担が掛かって職場の雰囲気が悪くなるなど、行く先々で今嘆きの声が聞こえてきています。  しかし、労働力不足こそ問題だと。表面的な視点からだけでは、今総理がおっしゃった、そしてあの日記者会見でおっしゃった百六万円の壁を超えたときに支払う社会保険料の穴埋め策しか今出ていない状態だというふうに私は思っています。年収の壁の一番の問題は職場のあつれきなんです。働く意欲を失わせ、生産性を下げてしまう、ここが一番問題です。税制や社会保険、企業の給与制度など分野をまたいだ課題を設定して実行の決断をできるのは、私は総理しかいらっしゃらないというふうに思います。  今日は、是非期限を決めての決断を求めていきたい、そうした思いから質問をしています。  まず、百六万円、百三万円の壁の原因、社会保険制度の壁について伺います。  二〇一六年の制度改定で五百一人以上の企業への適用拡大が始まってから、二〇二四年十月に今後予定されている従業員五十一人以上の企業への引下げについて、これ約八年掛かっているんですよね。私は、この企業規模要件の撤廃は、今すぐにでも撤廃を決断して、必要な対策について本格的な議論を始めるべきだと考えています。方向性しか、まだこの間の記者会見では総理は示されませんでした。  二〇二〇年に、私は、五月二十六日の年金法改正の厚生労働委員会質疑で当時の安倍総理に、二〇二四年十月を期日に五十一人以上の撤廃ではなくて、そこを目途に企業の要件を全部撤廃すべきではないかという提案をしたんです。だから、私の今日のこのフリップには百六万円の壁はしっかり書いていますけど、百三十万円は括弧なんです。もう撤廃をするというところは私の中ではありきだと考えています。  是非、岸田総理、検討というのは私終わっていると思っています。というのも、社会保険の適用拡大については、昨年の十二月に全世代型社会保障構築会議が出した報告書では、企業規模要件の撤廃について早急に実現を図るべきというふうに、その当時の二年前の安倍総理の答弁ともほぼ同じことを答弁され、結論として出されているんですよね。  適用拡大、この企業規模要件の撤廃について、二〇二四年を待たずして、いつまでに撤廃をしていくかという決断を今すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一定の要件を満たす短時間労働者には、被用者にふさわしい保障の実現、社会保障の機能強化の観点から、二〇一六年十月以降、企業規模要件を引き下げて、被用者保険の適用、これを順次拡大しているところです。そして、本来、被用者である方には被用者保険を適用する、これが原則であり、企業規模要件、これは法律上、当分の間と規定された経過措置であることを踏まえれば、最終的には撤廃すべきものであると考えています。  他方、これ被用者保険の適用拡大、これは事業主の負担増につながるということから、これを進めていくに当たっては、中小企業の経営への配慮も欠かすことはできません。このため、これまでスケジュールを事前にお示ししながら段階的に適用拡大を進めてきた、こうしたところであります。  そして、御指摘のように、昨年十二月に取りまとめられた全世代型社会保障構築会議の報告書においては、企業規模要件の撤廃について早急に実現を図るべきであると指摘をされているところであり、関係者の理解を得つつ、更なる適用拡大に向けて取り組んでまいりたいと思っておりますが、いつまでという話がありました。これは、段階的にスケジュールを示しながら進めていかなければならない。この中小企業の経営への配慮という観点から、是非段階的な取組を今後進めていきたいと考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 いつまでにやるって決めなければ、その中小企業への配慮とその支援も見付からないと思いますし、前回出されたその百六万円を超えての社会保険料の穴埋め、これって誰がするんでしょうか。今保険料を払っている、そして税金を納めている国民のその部分から穴埋めをするわけですよね。だったら、いつまでに終わるかというのが分からないのに移行策というのが先に出されるというのは、私はおかしいというふうに思っています。  もう一つ、全ての企業のこの社会保険適用拡大がすぐに実現したとしても、百六万円の壁というのは依然として残るものなんです。これも前回の年金法の改正のときに私言いました。  厚生年金の加入については、もちろん負担をする分でまた厚生年金の部分の上乗せがあるということでメリットを感じるというのは現場の声からもありましたし、二〇一八年のJILPTのアンケートの結果からも出ていました。一方で、健康保険については、夫の扶養から外れている、加入するメリットは薄くて、単なる負担増というふうにやっぱり受け止められているんですね。百六万円の壁が新たな壁となって就労調整を招いているというふうに、今ほど最初に問題提起したことがよく分かるというふうに思います。  そこで、健康保険加入とセットとなっている第三号被保険者の制度の見直しについてお願いをしたいと思います。  こちらも、この検討会で既にもうこれは二十年以上議論されているんですよね。給付の減額だったり追加の負担、こういうことも具体的な策まで示されているんですよね。この第三号被保険者の制度の見直しについても、これ、もう政治がどうするという決断をしなければ、いつまでにやるということを決断しなければ、具体的な、何でしょう、緩やかな移行措置ということも決められないと思うので、この三号被保険者の方、これもいつ結論を出すかということを総理に決断していただきたいんですが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、三号保険制度、今委員のお話がありましたように、昭和六十年の年金制度改正で基礎年金制度を設けたときに、それまで被扶養者配偶者は任意加入になっていたわけでありますが、自分名義の基礎年金を確保することで女性の年金権を確保しようということで設けられた。  そしてその後、その在り方について議論がなされ、平成二十七年の社会保障審議会の年金部会で、第三号被保険者を将来的に縮小していく方向性を共有するものの、単に専業主婦を優遇しているとの捉え方ではなく、多様な属性を持つ方、その中には短時間で働く方あるいは出産や育児のために離職した方等が混在していることから、まずは被用者保険の適用拡大を進めつつ、縮小、見直しに向けたステップを踏んでいくと指摘をされ、そして、第三号被保険者の縮小に向けたステップとして、先ほど議論がありましたような被用者保険の適用拡大にこれまでも取り組んできたところでありますし、引き続き、先ほど総理がおっしゃったように、関係者の理解を得ながら、被用者保険の適用拡大の取組を着実に進めていくことで答えを出していきたいというふうに考えています。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 その出した記者会見のときに、その百六万円の対策をしていくと言ったときには、希望する非正規社員の正規化、リスキリングによる能力向上の支援、日本型の職務給の確立、成長分野への円滑な労働移動を進めていく三位一体の労働市場改革を加速するというふうに総理はおっしゃいました。  であれば、これを今具体的に進めるのであれば、私は、先ほど来言っている百六万円の適用拡大も、三号被保険者の問題も、同時期に、期限も同じような形でスピード感持ってやらなければ実現しないというふうに考えます。年収が問題だというふうに最初に指摘しました。年収が上がっていくというところに対しては、この年収の壁を取り払う具体的な議論が必要だと考えています。  続いて、百三万円の壁についてもう一つ話をします。  これは施政方針演説で総理がおっしゃいました。ただ、これ、国の制度というよりかは、私は民間企業の課題が大きいというふうに思っております。  お手元にも資料を準備しておりますけれども、民間企業における配偶者手当に関するデータの資料によりますと、厚生労働省が女性の活躍推進に向けた配偶者手当の在り方に関する検討会報告書で、赤枠のところですね、平成二十八年時点では、収入制限がある配偶者手当は五七・一%の企業が支給、令和四年時点では四六・三%と、減少というふうになっております。(発言する者あり)あっ、パネルは、済みません、パネルこのままで大丈夫です。ありがとうございます。  まず、人事院に伺いたいと思います。  厚生労働省が企業への働きかけを行っている一方で、国家公務員の給与制度にもまだ配偶者手当の年収要件が残っています。平成二十六年十二月に政労使会議が発表した官民の、済みません、政労使会議が発表した経済の好循環の継続に向けた政労使の取組では、配偶者手当についても官の見直しの検討と併せて労使はその在り方の検討を進めるとしており、民間企業は官の制度の見直しに、それを注目してから検討しようとしています。  これまでの特に配偶者手当の年収要件についての検討、そして今後の方向性について、人事院、お伺いをします。

川本裕子人事院総裁

○政府特別補佐人(川本裕子君) 国家公務員の配偶者の扶養手当については、民間企業において配偶者に家族手当を支給する事業者の割合が減少傾向にあり、公務においても配偶者を扶養親族とする職員の割合が減少傾向にあることなどを踏まえ、平成二十八年に見直しを勧告いたしました。この勧告を受けまして一般職給与法が改正され、平成二十九年四月一日から見直しが実施されています。  具体的には、配偶者の手当額一万三千円を他の扶養親族の手当額と同額の六千五百円に減額するとともに、それによって生ずる原資を用いて子の手当額六千五百円を一万円に増額することといたしました。また、子以外の扶養親族の手当について、本府省課長級の職員は不支給とし、本府省室長級の職員には三千五百円を支給することといたしました。  人事院では、昨年八月の職員の給与に関する報告において、社会や公務の変化に応じた給与制度の整備を進め、その中で諸手当の見直しに取り組むことを言及いたしました。扶養手当についてもこの取組の中で考えてまいります。また、配偶者の扶養手当の所得限度額につきましても、先ほど申し上げました給与制度の整備の取組の中で必要な検討を行ってまいります。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 総裁も替わられて、是非女性の活躍という視点で必要な検討を行っていただきたいと思います。  総理、多くの企業が処遇などをお手本にしている国家公務員の制度に、いまだにパートナーの年収要件というのが家族手当に残っているわけなんですよね。半数近くの企業で収入制限付きの配偶者手当が残っているというのもお配りした資料の方で先ほど説明しました。しかも、百三万円で支給しているというところが、まだいまだに、令和四年で二一・六%残っているんですよね。最多です。  三月十五日に開催された政労使会議では、配偶者手当の年収要件の見直しについて厚生労働大臣からお話しされたことは存じ上げているんですが、総理からは、経済界、労働界に対しての働きかけというところがその場で私はなかったという認識をしております。  是非働きかけをするべきだと思いますし、時間がないのでもう一問、最後の質問も一緒にしますけれども、やはり女性が働いていく、そして女性だけではなくて、全ての人たちが活躍ができる社会、そして賃金が上がるというところでいけば、構造を変えていくというふうにおっしゃる総理です。是非、この件についても、家族手当も含めて、そして最初に指摘した二つの適用拡大の企業規模要件撤廃、また三号被保険者の課題についても、全てこれを取り払っていく、そして決断していくということを総理に求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、最初の質問につきましては、三月十五日、政労使意見交換の場において、委員御指摘のように、厚生労働大臣から配偶者手当について労使の代表者に対してお願いをしたところですが、私としても、配偶者の収入要件があるこの配偶者手当については働き方に中立的な制度となるよう労使で見直しを進めていただきたいと考えており、引き続き、政府として、こうした手当の見直しに当たっての留意点等を周知し、様々な機会を通じて私自らも労使に対し見直しを促していきたい、このように考えております。  そして、もう一つの御質問につきましては、本来、被用者である方には被用者保険を適用するのが原則であり、勤労者がその働き方や勤め先の企業規模、業種にかかわらずふさわしい社会保障を享受できるようにするとともに、雇用の在り方に対して中立的な社会保障制度としていく観点から、勤労者皆保険の実現に向けた取組、これを進めております。具体的には、昨年十二月に取りまとめられた全世代型社会保障構築会議の報告書において、企業規模要件の撤廃について早急に実現を図るべきであると指摘されていることも踏まえ、関係者の理解を得つつ、更なる適用拡大に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  社会保障改革における改革のみならず、雇用や介護、子育て支援といった関連する政策も含めて、個人のライフサイクルに応じた多様な働き方が可能になるような環境整備、重要であると考えており、必要な政策、取り組んでまいりたい、このように考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 遅くとも今年の骨太の方針に壁の撤廃を目指す期限を私は明記すべきだと考えています。せっかくそれだけの支援充実させるんであれば、就労調整をするこの壁、これもなくすということを是非決断いただきたいということをお願いして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で田村まみさんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  冒頭、ロシアによるベラルーシへの戦術核配備について、国際的な緊張を激化させ、そして核使用のリスクを高めるものとして、撤回を強く求めたいと思います。政府は、このロシアによる配備撤回を求めることはもちろん、核兵器そのものをなくすための禁止条約の署名、そして批准に取り組むことを強く求めたいと思います。  参議院の予算審議ももう大詰めであります。本予算の最大の問題は、専守防衛を投げ捨てて敵基地攻撃能力を保有し、五年間で四十三兆円という空前の軍事費の拡大になっていることです。衆参の議論を通じて、その恐るべき内容が浮き彫りになってまいりました。(資料提示)  敵基地攻撃能力について、安保三文書で政府が導入するというスタンドオフミサイル、一二式地対艦誘導弾は射程を千キロ以上に延伸をする、迎撃困難な高速滑空弾は射程二千キロ、さらに極超音速誘導弾も三千キロとされております。沖縄に配備をすると東アジアがすっぽり入ると。音速の五倍に飛んで、そして相手の国の奥深くまで攻撃できると。守るためではなくて攻めるための兵器であります。総理は相手に脅威を与えるものでないと答弁をしてこられましたが、これが脅威でなくて何なのかということなんですね。  しかも、外務省のホームページ、軍縮・不拡散と我が国の取組にはこう書いています。軍備拡張競争や兵器の拡散は国際の平和と安全を損なうことにつながりかねません。無制限に増大した軍備や兵器は、たとえ侵略や武力による威嚇の意図がなくても、他の国の不信感を高め、不必要な武力紛争を引き起こすことになりかねないのですと。  幾ら首相が相手に脅威を与える意図はないと言っても、ここにあるとおり、日本の大幅な軍備拡大が他の国の不信感を高め、不必要な武力紛争を引き起こしかねないんじゃないですか、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 重要なことは、我が国の国民の命や暮らしを守り切れるか、この政治の責任を十分果たし得るか、これが大切なポイントであります。  近年、我が国周辺では、ミサイル関連技術と運用能力、飛躍的に向上し、質、量共にミサイル戦力が著しく増強される中で、既存のミサイル防衛網だけで完全に対応することは難しくなりつつある、これが現実であると思っています。こうした状況において国民の命や暮らしを守り抜くため、反撃能力の保有を決定いたしました。これにより、抑止力、対処力を一層向上させ、武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えています。  その上で、大切なことは、諸外国に対して、自国の安全保障政策の具体的な考え方、これを明確にし、透明性を確保することであると思っています。反撃能力を含む我が国の安全保障政策に関する透明性の確保について、今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今、武力攻撃の可能性を低めると言いました。だけど、ここにあるように、不必要な武力紛争を引き起こすことになると、こういうことを言っているんですよ。外務省が書いているんですから。  そして、元自民党の総裁である河野洋平元衆議院議員が、最近、サンデー毎日のインタビューでこう述べていますよ。これまでは専守防衛で攻撃の意思はないとされてきたと。ところが、敵基地攻撃能力の保有で、今度は意思ありと変わる。それに加えて、トマホーク四百発や足の長いミサイルを持つという。これは周辺国への明らかな脅威だ、九条で禁じる脅威になると。しかも、脅威を抑え込むとなると、更なる軍拡につながるおそれがあると。河野さんは、敵基地攻撃能力の保有そのものが攻撃の意思とみなされる、明らかな脅威になると。  これがそもそも政府や外務省が言ってきた見解なんじゃないですか、逆行しているじゃないですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ですから、先ほど御説明したように、これ、無制限なこの軍備の拡大などということを申し上げているわけではありません。現実の中で国民の暮らしや命を守るために何が必要なのか、現実的なシミュレーション、これを行うことによって具体的な装備を積み上げた、この結果であるということを申し上げています。そして、それを透明性を持って説明することが重要である。是非、そういった透明性の確保に向けて努力をすることは重要であると考えています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、無制限でないとおっしゃいますけど、これまで持てないと言った敵基地攻撃能力を持つんですよ。五年で二倍にするんですよ。世界で第三位の軍事大国になるんですよ。ほかの国から見たら無制限ですよ、脅威ですよ。  しかも、この敵基地攻撃は相手の報復攻撃を招くことになります。日本が攻められていなくても、集団的自衛権行使として敵基地攻撃能力をした場合にどうなるのかと。報復攻撃を想定をして防衛省が準備していることが明らかになりました。  三月二日の当委員会で我が党の小池書記局長が、防衛省の内部文書を示して、全国二百八十三地区の自衛隊の基地、防衛省施設の約二万三千棟の強靱化を進める計画を明らかにいたしました。その内容を防衛大臣も認められました。強靱化とは、生物化学兵器や核兵器などでの攻撃に耐えられるように、地下化、構造強化、フィルターの設置などを行うものであります。  二百八十三地区は、四十七都道府県全てに分布をしております。地図で表しました。赤が陸上自衛隊、青は海上自衛隊、緑は航空自衛隊。まさに全国どこでも攻撃対象になり得ると、こういうものなんですね。軍事で、軍事で対抗すれば、果てしない軍拡競争となります。集団的自衛権の行使として米国の戦争に加わって敵基地攻撃を行えば日本全土が報復攻撃で戦場になる可能性がある、そのためにこんな強靱化までやっているんですね。だけど、そうなれば自衛隊基地だけが残ると。周りの住民、一体どうなるかという問題なんですよ。  私は、日本がウクライナの情勢から学ぶ教訓は、一旦戦火になれば、もう国土が戦場になって大量の犠牲者が避けられないことだと、そうであれば、絶対に戦争を起こさないためのその外交強化こそ最大の教訓だと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 複雑かつ不透明な安全保障環境の中で、国民の命、暮らし、命や暮らしをいかに守っていくのか、こうした観点から取組を検討いたしました。そして、そのために、先ほど御指摘があった反撃能力の保有も、ミサイル関連技術あるいは運用能力の飛躍的な向上に対しては必要であるということを考えたわけですが、そうした国民の命や暮らしを守るために必要な防衛力の強化において、この自衛隊施設の抗堪性の向上により継戦能力を高めることも重要であるという観点に基づいて、御指摘にありますような強靱化を検討するということとしたわけであります。  そして、このロシアによるウクライナ侵略における教訓として、外交こそ重要であるという御指摘がありました。これ、外交が最も重要であるということ、これはもう従来から我々もしっかりと国家安全保障戦略の中に明記をし、訴えさせていただいています。外交をしっかり進めると同時に、何よりも、このロシアによるウクライナ侵略における教訓、これは、国連憲章を始めとする国際法、ルール、これを守る国際秩序をつくっていくことであると私は考えております。  是非、そうした秩序をつくるための外交努力、G7議長国としてもしっかり取り組んでいきたいと考えています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 外交努力と言われますけれども、この安保三文書のどこにも、ウクライナの事態を引き起こした外交上の問題はどこにあったかという言及ないんですよ。  一方、国家防衛戦略では、ロシアがウクライナ侵略するに至った軍事的な背景としては、ウクライナのロシアに対する防衛力が十分ではなく、ロシアによる侵略を思いとどまらせ、抑止できなかった、つまり、十分な能力を保有していなかったことにあると、こう書いています。こうなりますと、要するに、ウクライナのようなことにしないためには敵基地攻撃能力の保有を始めとした軍事力の強化しかないと、こういう話になっちゃうんですよ。  私は、ウクライナ侵略の責任は、挙げてロシアにあると思います。当然、私たちは即時無条件の全面撤退を求めています。  その上で聞きますけど、ウクライナのような事態をもたらした背景として外交の失敗という認識はないんでしょうか。今日の午前中の本会議でも総理は責任はロシアにあるという答弁のみで、それを前提にして外交の失敗について聞いているんです。是非ちゃんと答えていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 外交の失敗についてどう考えるかということでありますが、まず、このウクライナの、今回のロシアによるウクライナ侵略においてこの外交が大事だと先ほど申し上げましたが、外交の裏付けとして、自らの国民の命や暮らしをしっかり守っておく、そういった備えが重要であるということは申し上げております。  そして、外交において何が大事なのか。今回、ロシアはあからさまに国際法違反を犯したわけであります。それに対して国際社会が一致してしっかりと批判をする、こうした国際秩序をつくっておくこと、これこそ外交において重要だということを考えています。外交の失敗というのであるならば、国連の常任理事国である国があからさまに国際法に違反した、このことを国際社会が一致してこれ批判する、こうした国際秩序をつくっていく、これこそ外交のあるべき姿であり、そういった国際秩序をつくるべく努力することが外交において求められているんだと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 あのね、起きたロシアの侵略に対して国際社会が一致して国連憲章違反だと世論を高めろ、当たり前ですよ。問題は、それがなぜ起きたのかと、そこに至る外交の失敗は何かということを聞いている。何も答えておられません。その一方で、今日のウクライナは明日の東アジアと、こういうことを繰り返して危機をあおって、大軍拡を推進されております。  今朝の午前中にもありましたけれども、ヨーロッパにはロシアも含めた欧州安全保障協力機構というのがあります。OSCE、今もあるんですよ。欧州安全保障憲章が作られて、欧州における紛争を平和的に解決すると宣言をしました。しかし、NATOもロシアもこれを横に置いて、とにかく軍事力で抑止する戦略の下で、力対力の悪循環で決定的な対立に至ったんです。  総理、幾ら聞いても外交の失敗について答えられませんので具体的に聞きますが、こういう軍事対軍事の対立、ブロック対立に陥ったことが戦争を招いてしまったと、これが私はヨーロッパの教訓と思いますが、総理、いかがですか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今、OSCEにもお触れいただきましたけれども、今回のウクライナ侵略、ロシアによるですね、背景について様々な見方、議論があるということは我々も承知をしておりますが、この委員がおっしゃる欧州安全保障協力機構、これが機能するためには、やはり国際法を遵守すると、これが大前提になるわけでございます。  国連であれOSCEであれ、国際法を遵守するという前提が崩れてこのロシアがウクライナ侵略を行ったわけでございまして、そこを国際法違反であると先ほど総理がおっしゃったとおりであるわけでございまして、これはいかなる背景があってもこれを許してはならないということでございまして、これを厳しく非難されるべきだと考えておるところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、我々は、そんな国際法違反はあってはならないと最初から厳しく批判していますよ。しかし、そうなったその背景には何があるかということを見なければ、結局抑止力だと、軍拡だという話になっちゃうじゃないかというわけですね。  なぜ、ヨーロッパはブロックの対立になりました。しかし、アジアにはどういう条件があるかというのをよく見る必要があると思うんですね。  かつて東アジアは、ベトナム戦争など紛争の地域でした。しかし、この地域に存在したCENTO、SEATOといった軍事同盟は次々と解体をされて、現在ある軍事同盟は日米と米韓のみですよ。NATOのような多国間の軍事同盟はアジアにありません。ここがまず違う。  それから、アジアにおける安全保障の主要な担い手は、東南アジア諸国連合、ASEANであります。一九七六年に東南アジア友好協力条約を結んで、徹底した話合いを半世紀積み重ねてこの平和と協力の地域に変えてきたと。その大原則は、特定の国を排除しない、包摂的であるということなんですね。こういうASEANのような平和の大きな源泉があって、それを中心とした平和の枠組みが発展しつつあると、これもヨーロッパにない大きな特徴なんですよ。  こういうアジアにあるヨーロッパと違う平和の条件、これをどう考え、そして九条を持つ日本が本来の外交力を発揮をしてこのアジアに平和をつくっていく、そういう役割について、総理はどうお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) アジアの地域、この域内各国の発展段階、政治経済体制など、多様性があります。  そうした中で、このASEANが地域協力の中心としての役割、これをASEANが担い、そして東アジア首脳会議、EAS、ASEAN地域フォーラム、ARF、あるいは拡大ASEAN国防相会議、ADMMプラスなど、多層的な地域協力の枠組みがあります。同時に、ASEANは、自由で開かれたインド太平洋、FOIPと本質的な原則を共有するインド太平洋に関するASEANアウトルック、AOIP、これを打ち出しています。  我が国としては、FOIPの推進とAOIPの支持、これを強力に打ち出し、何よりも国際法違反の蛮行、これは決して許さない、こうしたインド太平洋地域においても、法の支配に基づく国際秩序を守り抜き、もって地域の平和と繁栄を確保するため積極的に貢献していく、こうした努力が重要であると考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今もお話ありましたけれども、ASEANの加盟十か国に、日本やアメリカ、中国、韓国、ロシアなど八か国で、東アジア・サミットというのがつくられてきました。ASEANはこれを強化して、行く行くは東アジア規模の友好協力条約を展望して、このASEANインド太平洋構想、AOIPというのを進めております。日本共産党は、この構想を目標に、地域の全ての国を包摂する平和の枠組みをつくろうと提案をしております。  今、総理は、このAOIPとFOIPは共に推進すると、こう言われるんですね。しかし、これ果たして両立できるのかと。AOIPは、中国も含めて地域の全ての国を包摂した平和の枠組みです。一方、FOIPはどうか。日米豪印のクアッドであるとか、NATO軍のインド太平洋関与を正当化する理念として用いられてきました。事実上のアメリカ主導の中国包囲網の構想だと言わなければなりません。  総理は、先日インドで、FOIPの四つの柱を発表して、包摂性、陣営づくりはしないと述べられました。しかし、例えばこの四つ目の柱ですよね。これを見ますと、自衛隊と各国軍の共同訓練、円滑化協定、物品役務相互提供協定などの整備、これは豪州や英国軍との連携強化を進めるものであります。さらに、同志国の軍に対する無償資金協力、インドや米軍との共同訓練の強化、これ中国包囲の陣営づくりそのものじゃありませんか、総理。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、FOIP、これは、特定の国を対象にするものでもなければ、特定の国を排除するものでもありません。同じ考え方に立つ国と協力をしていく、こうした枠組みであります。  そして、御指摘の点についても、各国において法の支配を貫徹するために協力をしていく様々な取組、この空や海を通じて、こうしたこの法の支配を貫徹していくための取組に向けて努力をしていく、こうしたことを申し上げているわけであります。  法の支配、国際法、これは弱い立場の国のためにこそあるものであると思っています。脆弱な国が自由を、自らの自由や国益を貫徹するためにこそ、こうした法の支配が重要であるということで、この国際法を遵守する、こうした国際秩序をしっかりつくっていかなければならない、こういった考え方に立つものであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 事実上の陣営づくりじゃないかと聞いたんですけど、お答えありませんでした。  先ほど言いましたように、あのクアッドとか、そしてNATO軍のインド太平洋関与を正当化する理念として用いられて、実際にこの間、急速に共同訓練などが行われてきたわけですね。AOIPの中には、こんな軍事的な中身はありませんよ。  先日、先ほど紹介した河野洋平衆議院議長はこういうふうにも言われています。日本は自由で開かれたインド太平洋と言うが、中国が入らないと自由で開かれた地域にはならないと、こういう指摘もされてきたんですね。  私は、一方、AOIPというのは、中国もアメリカもオーストラリアもEUもサインしています。先日の日米共同声明でも支持が盛り込まれました。そして、今、このASEANとの協力関係を望む国が東南アジア友好協力条約に加入する動きが世界に広がって、もう既に五十か国、これウクライナも加わったわけですよ。排除による包囲網ではなくて、こうやって地域の全ての国を包摂した平和の共同体、AOIP、これこそ日本が本気で取り組むことだと思うんですね。  今政府が進めているようなそういう排除のやり方ではなくて、安保三文書は撤回する、戦争の準備ではなくて戦争を回避するための外交努力こそするべきだと、そのことを強く申し上げまして、質問を終わります。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 次に、木村英子さんの質疑を行います。木村英子さん。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、日本のインクルーシブ教育の問題点について質問いたします。  一九七九年に養護学校が義務化されましたが、私も健常児とは分けられ、障害児だけが集められた環境で教育を受けてきました。  私は、養護学校高等部を卒業するまで一人で外に出たことがなく、地域に出るまで健常者の友達はいませんでした。そうした幼いときから健常者と分けられてきた経験は、地域で生きていくときのとても大きな弊害となっています。例えば、一人で養護学校の外に出たことのない私は、車道と歩道の区別も分からず、電車の切符の買い方も知りませんでした。また、一人で買物をしたことがなかったので、店員さんに品物を取ってもらったり、お金を払うのを手伝ってもらうとき、怖くてなかなか声を掛けられませんでした。  なぜなら、施設や養護学校は、食事やトイレなど介護の時間が決められており、自分の意思は認められない環境だったからです。周りの大人たちからは、障害があって何もできないのだから、人に迷惑を掛けず、嫌われない子になりなさいと小さいときから教えられてきました。そのような環境の中で、自分の意思を伝えることが自然とできなくなり、いつの間にか、相手の顔色を見れば何でも我慢する子になっていました。  外の世界を全く知らない私が施設を拒否し、社会へ出た理由は、死ぬまで施設にいるのは耐えられなかったからです。そして、私は、どうしても健常者の人たちと同じように地域で当たり前に生きていきたかった。それが私の夢でした。  しかし、社会で生きるためのノウハウを教わってこなかった私が外へ出たとき、電車など乗車拒否やお店などの入店拒否など、社会の合理的配慮が整っていない中で、障害者に対する偏見や差別に翻弄させながら、社会に慣れていくのに三十八年もたちましたが、いまだに分けられてきたことの弊害に苦しめられています。  子供の頃から障害がある子とない子が分けられていることによってコミュニケーションが取れなかった時間を取り戻すことは容易ではありません。これからの子供たちに私と同じような思いをもうさせたくはありません。  そして、今、私のところには、普通学校、普通学級に行きたくても、学校や教育委員会が障害があることで就学を認めてくれなくて困っているという相談がたくさん来ています。  例えば、ある自治体では、小学校に上がる際の就学先決定において、本人や保護者が普通学校や普通学級に通うことを強く要望しても、教育委員会からはうちの自治体では障害がある子は普通学級には入れられないと言われ、親御さんは度重なる話合いに疲弊し、普通学校に行くことを断念してしまいました。  このように子供たちを分けてしまうことは、政府が掲げている誰一人として取り残されない社会から逆行していると思います。日本が真のインクルーシブ教育を目指すのであれば、障害児と健常児を分けることなく、自分の望む学校に行けることを保障していくべきだと考えます。  そして、昨年九月に障害者権利委員会から日本に対する総括所見が出され、(資料提示)資料一のとおり、全ての障害のある児童に対して通常の学校を利用する機会を確保するとあります。また、障害のあるお子さんの普通学校への就学を拒否してはいけないという非拒否条項を策定することが勧告されているところです。  教育委員会が総合的判断で障害児の意思を無視して就学先を決定するのは、明らかに分離教育を進めているとしか言えません。障害者権利委員会への二〇二八年の報告に向けて、障害児やその保護者が希望する学校に入学できるように法令や制度の見直しをしていただきたいと思っていますが、総理のお考えをお聞かせください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすため、学校の運営や環境の整備、これは重要であると考えます。  所管する文部科学省において、令和三年六月に、障害のある子供の就学先決定に関する手引、これを改訂し、本人及び保護者の意向を最大限尊重すべきことや本人及び保護者等との合意形成の重要性について教育委員会への周知徹底、これを図っているものと承知しておりますが、今委員の方からの御指摘、話を聞かせていただきながら、政府としては、こうした現行の枠組みの中でこの本人や保護者の意向が尊重され、子供が学校に通えるよう、学校を設置し、運営する権限と責任を有する教育委員会に適切な対応をより促していかなければならない、こうしたことを感じました。  また、障害者権利委員会の勧告について御指摘がありましたが、これは法的拘束力があるものではありませんし、各国ごとに様々な制度があるとは承知しておりますが、御指摘の勧告の障害のある子供を包容する教育を推進すべきという趣旨については、これは十分受け止め、インクルーシブ教育システムの推進に向けた取組、これは進めていかなければならないと思います。  そのための環境整備、この特別支援学校等に在籍する子供が増加する中で、本人及び保護者の意向を踏まえつつ、特別支援学校、特別支援学級、通常の学級、いずれにおいても障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に学べるような環境整備、これを進めてまいりたいと考えます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 総理からは、保護者の意向を尊重することとか本人の意向を聞くということを言っていましたけれども、実際には、本人の意見や親の意思というのが無視されていく状況が多々あります。本人たちが望む学校の法整備をこれからも検討していただきたいというふうに思っております。  次に、二〇二一年に医療的ケア児法が施行され、医療的ケア児に対して学校の設置者が看護師の配置などの支援策を行うことが責務になりました。また、特別支援教育支援員に関しては、二〇〇七年に支援員に対する財政措置が開始され、学校生活において障害児への支援員の配置がされています。来年度は支援員二千二百人分の財政措置を上乗せすると言っていましたけれども、財政措置の使い道が限定されていない中で、自治体によっては支援員や看護師を付けてもらえず、普通学校、普通学級に通えない障害児がいます。  資料二を御覧ください。  静岡の事例では、親御さんが友達と一緒に学ばせたいという思いで普通学校、普通学級への就学を希望しましたが、しかし、学校側が体制が整っていないという理由で就学を拒否され、特別支援学校に通うことになりました。その後、親の付添いを条件に入学を認められ、今年の一月にその子が亡くなるまで親が付き添って普通学校に通っていたそうです。この親御さんは、子育てと通学の毎日でまともに睡眠が取れない生活の中、丸一日学校に付き添い、ケアや介助を続け、体の限界が心の限界にもつながり、学校へ行けなくなった時期がありましたと言っています。  看護師の配置がなされていれば、親御さんは安心して子供を学校に通わせていたと思います。障害児が学校に通うには、看護師や支援員の配置は不可欠です。地域の普通学校、普通学級で当たり前に学べる環境を整備するためにも、学校が十分な人的配置をできるよう、市町村に対する財政支援を拡大していただきたい。また、財政措置が支援員の配置につながるよう自治体に促していただきたいと思いますが、総理の考えをお聞かせください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 学校における障害のある児童生徒への支援体制を十分に整備していくことは重要であると認識しております。  そのため、学校で医療的ケアを行う看護師や、障害のある児童生徒の学校生活上の介助や学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員について、毎年度配置状況を把握し、財政的支援を年々拡充してきております。  さらに、文部科学省では、令和三年、所管の法令に医療的ケア看護職員と特別支援教育支援員を位置付け、教育委員会に対してその重要性を周知してきていると承知しておりますが、政府としては、今後とも、子供たちが誰一人として取り残されることなく必要な支援を受けられるよう、きめ細かく、まず実態把握行いながら、自治体の教育委員会に対して適切な対応を促してまいりたいと考えます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 総理に対して、改めて分け隔てることのない教育への支援を強く要望して、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

末松信介自由民主党

○委員長(末松信介君) 以上で木村英子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて岸田内閣の基本姿勢に関する集中審議は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十六分散会

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