予算委員会 第9号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2023/03/14
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三十三分、立憲民主・社民三十二分、公明党十五分、日本維新の会十六分、国民民主党・新緑風会八分、日本共産党八分、れいわ新選組四分、政治家女子48党四分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。臼井正一君。
○臼井正一君 おはようございます。自由民主党、千葉県選出の臼井正一です。 この伝統ある予算委員会の質疑の機会をいただきました。末松委員長、そして理事、先輩、同僚の皆様方には感謝を申し上げます。今日はちょうどホワイトデーということですので、本来、形に表して感謝を申し上げるべきところですが、言葉だけでお許しをいただきたいというふうに思います。 時間がありませんので、早速質問に入らせていただきます。 あの東日本大震災から十二年の月日が経過いたしました。よく、あのとき何してたという話をするわけですけれども、私は当時落選中でありまして、一か月後に迫った県議会議員選挙を目指して外回りをしているときでありました。車に乗っていましたら急に大きく車が揺れ始めたので、強風、春一番かなとも思ったんですが、外の電柱は、ぐるぐる電線が大縄跳びのように回り出し、看板は揺れて、そうこうしているうちに建物から人がわらわらと不安そうな顔で出てきました。ふと道端に目をやりますと、びゅうびゅうびゅうびゅう水が噴き出して、後から分かったことですが、あれがいわゆる液状化による噴砂であったわけであります。慌てて事務所に帰って、そしてテレビをつけて目に飛び込んできたのは東北地方を襲った悲惨な状況でありました。そして、津波が車や町並みをのみ込んでいく。あの光景というのは、決して我々忘れることはできません。 その後、行政や被災地の皆様方のたゆまぬ努力で、目に見える形での復興というのは大分進んできたように思います。しかしながら、福島第一原子力発電所事故によって住まいを奪われた人はまだまだたくさんいらっしゃいますし、この私の住んでいる千葉県においても、放射性の高い線量を示す指定廃棄物の長期保管場所のいわゆる選定も進んでおらず、地域のあつれきを生んでいるといったような状況がございます。 津波によって千葉県でも二十二名の尊い命が奪われました。心から御冥福をお祈りをいたします。そして、いまだ二名の方が行方不明。そして、先ほど言った液状化では、約一万一千棟を超える半壊、全壊、建物に被害が出ました。液状化によって上下水道が断絶されて、長きにわたってトイレも使えないというような悲惨な状況も発生したわけであります。 このような歴史というものを振り返って、震災から十二年迎えたわけですが、復興への取組の決意、これを小島復興副大臣にまず冒頭伺いたいと思います。
○副大臣(小島敏文君) 臼井議員に回答申し上げます。 先ほど話がありましたように、東日本大震災の発災から十二年が経過いたしました。被災地の方々の絶え間ない努力によりまして復興は着実に進んできたところでございますが、しかしながら、いまだ避難生活を送られている方々もいらっしゃいます。地域によっては状況は様々であると考えております。 地震・津波被害地域においては、住まいの再建やインフラ整備などおおむね完了している一方において、心のケアや水産加工業の売上げ回復などの課題について、被災者に寄り添いながらきめ細かく対応していくことが必要であると考えております。 また一方において、原子力災害被害地域におきましてはいまだに多くの方々が避難生活を余儀なくされておりまして、国が前面に立って中長期的な対応をしていくということが重要であるというふうに考えております。 具体的に申し上げますと、ALPS処理水の処分に伴う対策、そして帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組、さらには福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIでございますけれども、その設立に向けた取組など、新たな課題や多様なニーズに対応しつつ、本格的な復興再生に向けて取り組んでまいります。 引き続き、現場主義に徹しまして、被災者の方々に寄り添いながら震災の復興に全力で取り組んでまいる所存でございます。
○臼井正一君 御答弁ありがとうございます。 今御答弁にありましたALPS処理水の問題について、少し深掘りをさせていただければと思います。 このALPS処理水の解決なくして原発の廃炉が成らないわけであります。そして、廃炉なくして復興は成りません。私も政治家として、この処理水の問題には、当事者としても被災者の一人としてもしっかり取り組んでいかなければならないというふうに思っているわけでありますが。 この処理の仕方に関しては、全国漁業協同組合連合会、これは一貫して反対の姿勢を示しているところであります。これは、震災後の水産物が、一部の国から規制値を下回る放射線量でありながらも不当に輸入を制限されていたということもございます。そうした漁業者、農業者の思いというのは私も十分理解ができるところであります。仮に、国際基準を十分、これは四十分の一以下にして放出するという方針だそうでありますけれども、こうしたいかに安全な基準を設置したとしても、設けたとしても、これ安心感が得られなければ、こうした漁業者を始めとする関係者の理解は得られないものだというふうに思っています。 そこで伺いますが、ALPS処理水の処分に関し、漁業者、国民への説明、風評被害対策、ALPS処理水の安全性の担保等について国はどのように取り組んでいくのか、西村経産大臣並びに小島復興副大臣、それぞれお伺いをいたします。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 あの大震災から十二年を迎えたわけでありますけれども、改めて被災地の皆様に、復興、被災地の復興に全力を挙げていくことをお誓いをしたいと思いますし、福島第一原発の廃炉も着実に進めていきたいというふうに思います。 その中で、御指摘のように、ALPS処理水の処分、これはもう避けては通れない課題であります。この安全性の確保につきましては、海洋放出する際のトリチウムの濃度について、国の規制基準の四十分の一、そしてWHOが定める飲料水の基準の約七分の一である千五百ベクレル・パー・リットル未満としております。また、海洋放出前のALPS処理水については、東京電力に加えて、独立した第三者である日本原子力研究開発機構がALPS処理水に含まれる放射性物質の濃度について測定、分析を行い、その結果をしっかりと発信をしていきたいというふうに思います。 さらに、これまでもIAEAの専門家が複数回にわたって来日し、レビューを行っております。昨年五月には、グロッシー事務局長がコメントをしておりまして、放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できるとのコメントをされているところであります。本年前半には包括の報告書が公表される予定でありますので、そうした内容についても分かりやすく発信をしていきたいと思います。 そして、御指摘ありましたように、基本方針の決定以降、漁業者の皆さんや地元の皆さんを始めとして、重ねて説明会、意見交換会、千回以上実施をしておりますし、テレビCMや新聞広告、あるいはウェブでの情報発信なども進めております。私も、漁業者の皆さんとも車座の集会、対話を重ねてきているところであります。国際社会に対しましても、様々な場を通じて、海外メディア、そして在京の外交団、そして二国間の対話の場、様々な場を活用して説明を重ねてきております。科学的根拠に基づき、透明性を持って丁寧に説明をしていきたいと思います。 今後、いかなる風評も生じさせないという強い決意の下、まさに科学的根拠に基づいた国内外、国内外への情報発信、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
○副大臣(小島敏文君) お答え申し上げます。 ALPS処理水の処分につきましては、先送りできない重要な課題であると認識いたしております。国内外の方々の理解と協力を極めて、協力は極めて重要でありまして、政府としましても、国民や関係者の方々を始めとして、継続的に丁寧に説明を尽くしていくことが必要であるというふうに考えておるところでございます。 復興庁といたしましては、主に風評払拭に向けた情報発信を行ってきておりまして、具体的には、科学的根拠に基づく正確な情報や復興進捗について、新聞、インターネット、ラジオなど多くの媒体を活用いたしまして効果的な情報発信に取り組んでおるところでございます。 具体的に申し上げますと、今年一月に改定されました行動計画には、復興庁として、ポータルサイトや動画の配信、海外紙への記載、掲載等を通じまして科学的根拠に基づく正確な情報を発信すること、地元産品や観光名所といった地域の魅力を発信するイベントなど、福島の各自治体、自治体の企画、実施する風評払拭に向けた取組を引き続き支援することなど盛り込んだところでございまして、これらについてもしっかりと取り組んでまいる決意でございます。 いずれにせよ、具体的、基本的方針に基づき、行動計画を踏まえ、政府一丸となって、決して風評被害を生じさせないという強い決意の下、科学的根拠に基づきました情報発信の風評対策に引き続きしっかりと取り組んでまいります。
○臼井正一君 力強い御答弁をいただき、ありがとうございます。科学的知見に基づいた正しい情報を根気強く丁寧に発信をしていただきたいと思います。 ホームページで検索したら多言語で上に出るような取組というのも必要だと思いますし、安心と安全は違うというふうに私は思っておりまして、飲めるレベルまで放射線量を下げるというのであれば浄水をした上で飲むとか、それができないのであれば、ALPS処理水で飼育した魚、また育てた野菜、こうしたものを閣僚、若しくは総理が、今日はいませんけれども、是非食べていただくといった、まあパフォーマンスと言われるかも分かりませんが、安心感を持っていただけるような取組も必要だというふうに思っています。 これは通告していないのであえて聞きませんけれども、是非その際は、私も一緒に魚も食べる、野菜も食べる、取り組ませていただきたいので、声掛けていただければと思います。 こうした、防ぐことのできない災害でございます。こうした災害を最小限の被害に押しとどめるためには、ハード面の整備とソフト面の啓発、これの両面の取組が必要です。 そこで、今後も新たな災害が懸念される中、東日本大震災の記憶を風化させず教訓を伝えていくことが重要であると思いますが、どのように取り組んでいくのか、小島復興副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(小島敏文君) お答え申し上げます。 委員おっしゃるとおり、千葉におきましても多くの方が亡くなって、心からお悔やみ申し上げたいと、このように思っておりますけれども、将来の大規模災害に備えるため、東日本大震災の記憶と教訓を後世へ継承し、今後の防災・減災対策を復興に生かしていくことは誠に重要と考えております。 復興庁としましては、関係省庁と連携いたしまして、国営追悼・祈念施設の整備の取組、教訓・ノウハウ集の公表、学校教育における防災教育の推進、被災者の生きがいづくりに資する伝承活動への支援を行っているところでございます。さらに、持続可能な伝承活動のためのノウハウを調査、整備いたしまして、被災地に普及、展開してまいりたいと考えているところでございます。 また、復興庁におきましては、現在、復興施策十年間を振り返りまして、有識者会議も設けましてその評価や課題等の取りまとめを進めているところでございます。 今後におけるあらゆる機会を通じまして、東日本大震災の風化防止と教訓の継承がなされるよう、関係省庁、自治体や地域の伝承団体とも連携いたしまして取り組んでまいりたいと考えております。
○臼井正一君 復興に向けて政府挙げて取り組んでいただきたく、改めてお願いを申し上げ、次の質問に入ります。 犯罪や非行をした人たちに寄り添い、社会復帰をサポートする保護司について伺います。 経済、教育、福祉、あらゆる活動を行う上で、平和や独立、治安、秩序といった社会環境がしっかり保たれているということは大きな前提となるわけであります。 直近の令和三年度の刑法犯検挙者数は十七万五千人強、再犯者数は未成年者も含め八万五千三十二名、再犯者率は四八・六%に上るということであります。これは、平成十五年の数値と比べて、検挙者数自体は半減をしているわけでありますが、再犯者数は十ポイント以上、四八・六%に、三五・六%から十三ポイント以上上がっているということであります。 再犯者を減らすためには保護司の方々の活用が重要でありますが、近年、保護司のなり手が減少しているとも聞いています。そこで、保護司制度が今までどおり十分に機能して、安全、安心な日本の社会を維持できるようにするためにはどのようなことが必要と考えるか、門山法務副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(門山宏哲君) お答えいたします。 保護司は、社会奉仕の精神から無償で自発的に犯罪をした者等と心を通わせようと努め、その立ち直りを支援するほか、地域活動にも尽力しておられる民間ボランティアでありまして、地域の安全、安心を支え続けていただいている、まさに国の宝でございます。 一方、保護司の人員は近年減少傾向にあるなど、保護司の適任者確保は喫緊の課題でございます。 法務省におきましては、保護司の御負担を軽減するとともに、その活動が強化されるよう、令和五年度予算案におきまして、保護司会の運営事務への支援、保護司活動のデジタル化の更なる推進、そして保護司の社会的認知度の向上に関する経費を計上しているところでございます。 さらに、今月中に策定予定の第二次犯罪防止推進計画には持続可能な保護司制度の在り方の検討を盛り込むこととしており、これをしっかり進めていくことが重要と認識しております。 また、近年、刑期を終えて地域で立ち直ろうとする人を地域の関係者と協働して自発的に支援しようとする保護司会もあり、大変心強く思うとともに、地域における支援の担い手の一員として大いに期待しているところでございます。 引き続き、保護司の声にしっかりと耳を傾け、保護司の活動支援に取り組んでまいります。
○臼井正一君 じゃ、続けて、保護司適任者の確保のためには、比較的年齢層の若いボランティア団体、地域にございます青少年相談員やPTAといった他のボランティア団体などとの交流を広げることが有用と考えますが、門山法務副大臣の御見解をお伺いします。
○副大臣(門山宏哲君) 済みません、先ほどのちょっと答弁で、第二次再犯防止推進計画と、犯罪じゃなくて、ここを訂正させていただきます。 今、臼井先生御指摘のとおり、保護司の適任者を確保していくためには、様々な分野の若い人を含む幅広い年齢層に働きかけを行っていくことが重要と考えております。 法務省におきましては、例えば、令和三年度には、日本青年会議所との間で保護司の人材確保に向けた申合せを交わし、連携を始めたほか、本年度には、地域の関係機関、団体等に対し保護司活動について紹介する保護司セミナーの取組を始めたところでございます。また、本年度、全国三か所において開始した更生保護地域連携拠点事業により、地域における関係機関、団体との社会復帰支援ネットワークの構築において、保護司組織はその主要な存在として他団体との交流を深めていただいているところでございます。 今後も、先生御指摘のように、比較的若い年齢層の方々によって構成され、地域や学校を活動基盤とするボランティア団体等と更に組織的な交流を図るほか、保護司の認知度向上のため地方公共団体と連携した保護司活動に関する広報について積極的に取り組むなど、保護司の適任者確保に最善を尽くしてまいります。
○臼井正一君 どうもありがとうございました。 次に、日本の平和と独立を守ってくれている自衛隊の人材確保と処遇改善について伺います。 これまで、防衛省・自衛隊として人材確保に取り組んできたというふうに理解しておりますが、どのような成果が出ているのか。また、少子高齢化が進む中、依然として士の充足率は低く、特に任期制の士の確保に困難があると聞いています。この点も含め、防衛省として人材確保にどのように取り組むのか、井野防衛副大臣に伺います。
○副大臣(井野俊郎君) 近年、自衛官の定員充足率ですけれども、令和元年度が九二%、二年度が九四・一%、三年度が九三・四%という形で推移しており、そのような中、自衛官の士の充足率が七九・八%と、全体の充足率に比較しては若干低くなっているというような状況でございます。 士についてでありますけれども、少子化による募集対象者人口の減少、また自衛隊が保有する装備品の高度化や任務の多様化といった変化を踏まえ、自衛隊の任務を的確に遂行できる良質な人材を安定して確保すべく、非任期制である一般曹候補生の採用拡大をしてきたところでございます。 ただ、必要な任期制である自衛官候補生も確保すべく努力してきておりましたけれども、採用計画数に達していない年も生じているのも事実でございます。 このような状況を踏まえ、防衛力整備計画に基づき、任期制自衛官の魅力を向上する観点から、自衛官候補生の在り方を見直すこととしております。 今後、士を含めた自衛隊員の人的基盤の強化に向け、防衛大臣の下に設置した防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会の提言もいただきながら、国家安全保障戦略を始めとする三文書に盛り込んだ人的基盤の強化の取組を具体化してまいります。
○臼井正一君 ありがとうございます。 限られた人員の中で、災害が発生したときには地元被災地の要請に応じて全力でこの復旧や復興に当たってくれています。 そうした自衛隊の人材確保には、やはりなりたいと思っていただけるようにしていくというのが非常に重要な取組だと思います。学校教育において自衛隊について知る教育を行うべきと考えますが、子供たちの国防意識を高めるための施策について、これは防衛省側の見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(井野俊郎君) 先生御指摘の、あくまで若い人向けのということでお答えをさせていただきます。 一般的に申し上げれば、日本の将来の若い世代の理解と関心を高めていただくべく、積極的な情報発信を防衛省としても行っているところでございます。 例えば、防衛省のホームページにキッズサイトを設けたり、また、「はじめての防衛白書」という分かりやすい言葉で記載した防衛白書を公表するなどしてございます。また、場合によっては、学校から要請があった場合には、総合的な学習時間に自衛隊、自衛官などを派遣したり、講話をしたりしているということもございます。そのほか、令和四年に「きっとたすけにきてくれる」という絵本を制作、配布したりということで、様々な取組をしながら子供たちに自衛隊の活動を理解してもらえるように努力しているところでございます。 今後も引き続き御指導をいただきながら、そういった取組を進めてまいります。
○臼井正一君 任期制の士が任期を更新する、また幹部を目指すなど、自衛隊に定着する意欲を持つためには処遇の改善が必要不可欠であります。 伺ったところによると、演習に必要なゴーグル、中敷き、靴下、サングラス、雨がっぱ、そうしたものは全て自己負担になっているとも聞いています。また、空調設備が宿舎で十分ではない、そうした話も伺います。 このような処遇の現状を早急に改善しなければならないと考えますが、井野防衛副大臣はいかがお考えでしょうか。
○副大臣(井野俊郎君) 臼井先生には、地元で防衛協会の方で御活動をいただいて、本当に様々な形で御支援いただいていることには日頃から感謝申し上げるところでございます。 その上で、自衛隊の人的基盤の強化は、隊員の士気、そして誇りを持ちながら能力を発揮するために環境を整備するということはとても大事であるというふうに我々も認識しているところでございます。 令和五年度予算においては、隊員の生活、勤務環境に係る経費として、前年度比二・七倍となる二千六百九十三億円計上しております。特に、隊員から、部隊からもニーズの高い空調についても、前年度対比十七倍となる四百二十九億円を計上しております。 そういった隊員隊舎については、近代化や計画的な老朽化及び耐震化のための施策を進めるとともに、部隊新編などに必要な宿舎の整備にも取り組んでまいります。 今後、こういった安全保障戦略を始めとする三文書に盛り込んだ人的基盤強化のための取組を今後も進めてまいります。
○臼井正一君 改めて、私も公私共に自衛隊を応援していくことをお誓いを申し上げます。 最後に、成田空港についてお伺いをいたします。 昭和五十三年の開港以来、成田空港は着実な発展を遂げてきたわけでありますけれども、ここに至るまでの歴史というのは平たんなものではありませんでした。警察官四名を含む、工事作業員、そして収用委員会会長の襲撃事件、そうした千葉県発展の闇と光の部分を内包している成田空港であります。 こうした成田空港の歴史を踏まえて、成田空港の今後の役割についての見解を内閣官房長官にお伺いをいたします。
○国務大臣(松野博一君) 臼井先生にお答えをさせていただきます。 臼井正一先生におかれましては、千葉県議会議員の時代から熱心に成田空港問題にお取組をいただいておりますことを心から敬意を表するものであります。 先生から御指摘をいただきましたとおり、成田に空港をと閣議決定がありましたのは昭和四十一年のことでございまして、地元千葉県の先輩方を始め多くの方々の御苦労と御尽力によって今日の成田空港があると認識をするところであります。 政府としては、訪日需要への対応や我が国の国際競争力強化を図るため、成田空港と羽田空港の機能強化を共に進め、首都圏全体での年間発着回数を世界最高水準の約百万回とすることを目指しています。 成田空港は国際線の基幹空港としての役割を担っており、豊富な国際ネットワークを更に発展させるため三本目の滑走路の新設などを進めています。引き続き、国土交通省において、運営主体である成田国際空港株式会社や地元関係者らと連携しながら、更なる機能強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○臼井正一君 ありがとうございました。 今、成田空港は、更なる発展を目指して機能強化に取り組んでおります。国として、どのように関与して成田空港を更に発展させようとして考えているのか。これにはアクセスの向上も必要不可欠であります。その点も含めて、豊田国交副大臣、御答弁をお願いいたします。
○副大臣(豊田俊郎君) お答えを申し上げます。 我が国の国際競争力強化や訪日外国人受入れ等の観点から、委員御指摘のとおり、日本の玄関口として成田空港を発展させることは重要であると考えております。 現在、成田空港では、滑走路の新設や既存滑走路の延長等の更なる機能強化が進められております。令和十年度末目途の供用を目指して、国としても空港会社に対して、令和二年度には四千億円の財政融資の支援、令和三年度と四年度には合計二百四億円の無利子貸付金の支援を行うとともに、令和五年度政府予算案にも更なる追加の無利子貸付金の支援を盛り込んでおります。 これらの取組に加え、開港四十五年を迎え、施設の老朽化が進んでいる状況を踏まえて、昨年十月より、成田国際空港株式会社が主体となって、旅客ターミナルビルの再編等を視野に、新しい成田空港の構想について有識者や関係者の方々に議論をいただいているところでございます。 国土交通省といたしましても、国の一〇〇%出資となっている成田国際空港株式会社や地元関係者の皆様と連携しながら、地域との共生、共栄の理念の下、コロナ後の成田空港の国際競争力強化に取り組んでまいります。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、疑義については質問を続けてください。
○臼井正一君 ありがとうございます。成田空港の更なる発展に向けて、国も引き続き関与していただけるということでありました。 アクセス向上についてはいかにお考えでしょうか。
○副大臣(豊田俊郎君) 我が国の航空の玄関口である成田空港へのアクセス向上のためには、圏央道を始めとする道路ネットワークの機能強化は重要であると認識をいたしております。 このうち、木更津方面からのアクセスとなる圏央道の大栄から松尾横芝間はミッシングリンクとなっており、現在、国土交通省として、東日本高速道路株式会社で用地買収、改良工事、トンネル工事などを実施しております。同区間のトンネル工事は、地質の悪い箇所を薄い土かぶりで掘る必要があるなど極めて厳しい条件下での施工となることから、トンネルの施工方法などについては有識者の御意見もいただきながら慎重に工事を進めているところでございます。 また、同区間の別の箇所においては、自然由来であるものの環境基準を超える重金属が検出されたことから、関係機関と調整しながら必要な調査などを進めております。 国土交通省といたしましては、引き続き、地元の御協力をいただきながら、圏央道の大栄から松尾横芝間の一日も早い開通に向けて全力で取り組んでまいります。
○臼井正一君 ありがとうございます。難工事もあるということでありましたが、令和五年度末の開通目指して、是非全力で取り組んでいただきたいと思います。 最後に、政府専用機は羽田空港しか使っていないということであります。富士山の噴火、そして巨大地震直下型、こうした蓋然性がある以上、他の空港も運用するというシミュレーションを是非立てていただきたいと思います。成田空港、茨城空港、そうしたものの運用の是非検討を進めていただきたくお願いを申し上げまして、私、臼井正一の質疑を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で臼井正一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、小林一大君の質疑を行います。小林一大君。
○小林一大君 よろしくお願いします。自由民主党の小林一大でございます。 質問の機会をいただき、ありがとうございました。 早速、国土交通省に質問させていただきます。 今冬、私の地元新潟県では、十二月の大雪で、柏崎において三十八年ぶり、観測史上一位の一日の降雪量七十二センチ記録しましたけれども、全国的にも、年末年始の大雪や十年に一度の寒波の流入によって地方公共団体の道路除雪費が大きくなっています。特に今年は、気象的な要因に加えて、燃料費や凍結抑制剤等の高騰、労務費の上昇など除雪費が増える原因が重なっています。 こうした状況を踏まえて、国交省では、一月から地方公共団体の調査を開始して、二月に前倒しして除雪費の追加支援を実施していただきました。地元の新潟市でも累積で平年の一・四倍を超える降雪を記録しており、二月の追加支援の後も引き続き調査を行っていると承知していますが、更なる追加支援について検討状況をお伺いします。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 この冬は、委員御指摘のとおり、昨年十二月の大雪、また年明け後の十年に一度クラスと言われる寒波の流入などによりまして、地方公共団体では多くの除雪費が必要となっているところでございます。 このため、地方公共団体に対しまして、大雪となりました昨年度と同様、一月から降雪の状況、また除雪費の執行状況などの調査を行うとともに、例年三月に行っております除雪費の追加支援を二月に前倒しいたしまして、約百二十億円の配分をしたところでございます。さらに、二月に入っても降雪が続いたことを踏まえまして、臨時の特例の措置などによる除雪費の更なる支援の検討に向けまして追加の聞き取り調査を行ったところでございます。 国土交通省といたしましては、地域の状況を丁寧に把握し、できるだけ速やかに除雪費の更なる支援を行ってまいりたいと考えております。
○小林一大君 よろしくお願いします。 続きまして、ミッシングリンクの解消について伺いますが、地元の新潟県では国道七号という道路が県民の生活や経済活動を支える重要な路線で、山形県境に向かう唯一の幹線道路ですが、一方で、大雨で道路脇の斜面が崩壊したり、海岸線の区間が長いものですから越波が生じる影響もあり、年間で十六回もの交通規制が行われているような状況です。新潟と山形の県境付近では特に迂回できる幹線道路もないため、一度国道七号が通行止めになれば、両県の往来が寸断され、非常に大きな影響となります。 現在、新潟県と山形県、さらには秋田県をつなぐ高規格道路である日本海沿岸東北自動車道の整備を進めていただいておりますが、この日沿道は、災害時の交通確保はもちろん、平時においても物流の交流化や日本海沿岸地域の地域間交通と観光振興等の効果が期待されている大変重要な路線であり、地域の皆様から早期完成を望む声が多く寄せられています。 全国的に見ても、日本海沿岸地域のポテンシャルを最大限に生かすことは我が国の経済発展や安全、安心に大きく寄与する賢明な投資だと思っていますが、日沿道のうち、ミッシングリンクとなっている新潟、山形県境区間を早期に整備する必要があると考えますが、国交省の見解をお伺いします。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 日本海沿岸東北自動車道は、新潟県、山形県、秋田県をつなぐ高規格道路でございまして、本路線の整備によりまして、日本海沿岸の広域的な交流、連携が図られ、また、災害時のリダンダンシーの確保、さらには産業や観光の振興といった効果が期待されているところでございます。 新潟、山形県境の朝日温海道路、延長四十・八キロでございますが、このうち新潟県内の延長三十四・一キロにつきましては、現在、用地買収、埋蔵文化財の調査、改良工事、橋梁下部工事及びトンネル工事を進めているところでございます。また、山形県内の延長六・七キロにつきましては、用地買収がおおむね完了いたしまして、現在、橋梁の下部工事及びトンネル工事を進めているところでございます。 引き続き、地域の皆様の御協力を得ながら、一日も早い完成を目指してしっかりと整備を進めてまいりたいと考えております。
○小林一大君 引き続きの事業推進をお願いします。 あわせて、現在、財政再建に取り組んでいる新潟県では、日沿道の整備に必要な直轄事業負担金も大きな負担となってしまっています。地方財政措置の拡充等による地方負担の軽減も御検討いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 加えて、進められている五か年加速化対策についてお伺いします。 来年度で三年目を迎えますけれども、政府全体の事業規模の目途であるおおむね十五兆円のうち、三年で約九・六兆円の予算が配分されるなど、着実かつスピード感を持って取り組んでいただいています。ありがとうございます。 村上市でも、昨年八月の大雨において、三面川の河道掘削等を進めていたことにより河川の水位を低下させ、浸水被害を防止する効果を発揮しました。一方で、今後、降雨量の増加も予測されることから、引き続き国土強靱化の取組を強力に進める等、災害に屈しない国土づくりは不可欠です。 昨年、総理より各省庁に出された国土の強靱化取組に関する指示も踏まえ、現在取り組まれている五か年加速化対策の終了後、継続して取り組むべきと考えますが、国交省の見解をお伺いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 激甚化、頻発化する豪雨そして豪雪災害、それから切迫する大規模地震、いつ起こるか分からない火山災害など、国民の皆様の命と暮らしを守ることは国の重大な責務と認識しております。 国土交通省におきましては、五か年加速化対策などに基づきまして、流域治水、道路ネットワークの機能強化、地震・津波対策、それからインフラ老朽化対策、そしてデジタルを活用した気象予測高度化や施工の効率化、省力化などの対策を重点的かつ集中的に実施しております。この結果、例えば河道掘削やダムの事前放流など、ハード、ソフト両面にわたる取組によりまして大規模な被害を未然に防止するなど、一定の効果を発揮しております。 一方、実施予定の箇所も残っており、気候変動による降雨量の増加等も予測されているため、取組の強化が必要でございます。五か年加速化対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的、安定的に取組を進めることが重要であると考えておりまして、現在政府において検討している新たな国土強靱化基本計画の策定に向けて、関係省庁と連携しつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○小林一大君 よろしくお願いします。 こうした体制を強力に進めていくためにも、実施と推進体制の整備も大切だと思っています。最前線を担う地方整備局の役割がますます大きくなると思います。 昨今、災害が激甚化、頻発化する中、整備局のテックフォースによる市町村への技術支援も強く期待され、そして評価をされています。昨年の災害においても、私たちの村上市、関川村でも、被災状況調査や排水ポンプ車による支援等、迅速に対応いただきました。 一方で、整備局の人員は長年の人員削減により大きく減少しており、現場は大変厳しい状況だと思います。強靱化や災害対応を最前線で担う整備局の体制をしっかりと強化すべきと考えますが、国土交通省の見解を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 近年、自然災害が激甚化、頻発化する中で、地方整備局及び北海道開発局は、防災・減災、国土強靱化を推進するとともに、災害時にはテックフォースを派遣し、自治体を支援しているところでございます。こうした地方整備局等、この等というのは先ほどの北海道開発局が入りますが、この地方整備局等の役割やこれに対する地域からの期待はますます大きくなっております。 このため、地方整備局等において必要な人員体制を確保することは極めて重要でございまして、令和五年度予算案におきましても昨年度に引き続き増員を行うこととし、合計で百名の純増を盛り込んでおります。その結果、四年連続の純増の見通しとなっております。 国家公務員の定員を取り巻く情勢は引き続き厳しい状況にございますが、国土交通省といたしましては、防災・減災、国土強靱化の最前線を担う地方整備局等について必要な人員体制を確保すべく、今後とも最大限の努力をしていきたいと決意しております。
○小林一大君 加えて、国土強靱化を進める上で、地域の守り手である建設産業はなくてはならないものであります。一方で、建設業における担い手確保は喫緊の課題です。 建設業は、これまで3K産業と表され、現状の働き方のままでは担い手を確保することは困難とも言われます。業界は改正労働基準法による時間外労働規制の適用が令和六年四月まで猶予されていましたが、適用まで残すところ一年になりました。働き方改革を進め、若者、女性にとっても魅力のある職場にできるか、まさにターニングポイントです。 建設業が魅力的な産業となることのために働き方改革を進めるべきと考えますが、国交省の取組状況を伺います。
○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、建設業は、地域の守り手として非常に重要な役割を担っておりますが、一方で、他産業を上回る勢いで高齢化も進展しておりまして、若い人の入職もなかなか厳しいというような状況でございます。このため、賃上げなど処遇改善とともに、今御指摘のありました週休二日が確保できる働き方改革の強力な推進というのは重要だと考えてございます。 このため、国土交通省としましては、例えば直轄土木工事では原則全ての工事を対象として週休二日を確保できるよう実施しているところでございますし、今後、地方公共団体にもそうした取組を広げてまいりたいと考えております。 また、民間工事におきましても、モニタリング調査とかを通じまして、工期の適正化に資するよう、これは厚生労働省とも連携し、取組を進めてまいりたいと考えております。 さらに、現場の生産性ということも非常に大事だと思ってございますので、建設機械の遠隔化あるいは自動化の取組を進めるなど、デジタル技術の活用によりインフラ分野のDXを推進し、建設現場の生産性の向上に取り組んでいきたいと考えてございます。 国土交通省としては、関係業界としっかり連携しながら、建設業としての働き方改革、担い手確保に向けてしっかり取組を進めてまいります。
○小林一大君 取組を推進してください。 あわせて、担い手を確保する上で、給料は大変重要な要素となります。年頭に総理から、物価上昇率を超える賃上げの実現を目指す旨の発言ありましたけれども、国土交通省では、まさにこの方針に応えるべく、来年度の公共工事設計労務単価、五・二%引き上げていただきました。素直に評価をさせていただきたいと思います。 今後、建設業の担い手を確保するために、成長と分配の好循環につなげるため、公共工事設計労務単価の引上げを継続的に進めるべきと考えますが、国土交通省の見解を伺います。
○政府参考人(長橋和久君) 今御指摘いただきました公共工事設計労務単価は、技能労働者に支払われた賃金の実例価格を考慮して設定しているところでございます。 委員御指摘のとおり、本年三月から適用している公共工事設計労務単価は、全国全職種の平均でありますが、対前年度比プラス五・二%と十一年連続の上昇となり、物価上昇を上回る大幅な引上げとなりました。これは、これまでいろいろな取組を進めてきたことによって、雇用主におきまして技能労働者の賃上げに取り組んでいただいている結果だと考えてございます。 今後も引き続き設計労務単価を引き上げていくためには、雇用主において、設計労務単価の引上げがしっかり現場に行き届くよう、現場の技能労働者の賃金水準の上昇につながるよう取り組んでいただくことが重要でございますし、国土交通省としては、引き続き関係業界と連携して、まずは安定的な公共事業予算を確保していくとともに、適正価格での公共工事の発注及びダンピング対策、さらに適正な請負代金、元下間の契約も含めて適正な代金での請負が進むよう、しっかり現場の技能労働者の賃金水準につながるような取組を強化してまいりたいと考えております。
○小林一大君 ありがとうございます。 それでは、話変わりまして、エネルギーの問題についてお伺いします。 地元の柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に対する政府の方針はもちろん承知をしておりますし、それはいいことだと思いますけど、地元では、福島第一原子力発電所の事故を起こしてしまった事業者として、依然として東電に対する不安や不満の声があるのが実情です。 三月八日の原子力規制委員会にて、追加検査に関して山中委員長からかなり厳しい状況にあるとの認識が示され、三号機の高経年化評価に関して二号機の情報を使用するといったこともあり、東京電力に対する地元の評価は大変厳しくなっています。 東京電力もいろいろ取り組まれていますし、規制委員会による追加検査が行われていることも承知していますけれども、電気事業者を監督している西村経済産業大臣から東京電力をしっかり御指導いただきたいと考えておりますけれども、御見解を伺います。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 まず、この柏崎刈羽原子力発電所における一連の核物質防護事案につきまして、私から東京電力会長、社長に対しまして、原子力規制委員会の検査に真摯に対応することということ、そしてあわせて、この核物質防護体制の再構築、そして地域からの信頼回復に緊張感を持ってしっかりと対応するように繰り返し強く伝えているところであります。 そして、原子力規制委員会による個別の発電所の審査や検査については、これはもう独立した原子力規制委員会の所掌でありますので私からコメントは差し控えたいと思いますが、その上で申し上げれば、現在、原子力規制委員会におきまして、柏崎刈羽原発三号機について、三十年を迎えるということで高経年化評価に関する審査が行われているものと承知をしております。原子力規制委員会の指摘をしっかりと受け止め、緊張感を持って審査に誠実かつ的確に対応してもらいたいというふうに考えております。 御指摘のように、地元や国民の皆様からの御理解、これは原子力事業を進めていく上での基本であります。東京電力には引き続き、安全対策そして核物質防護対策の再構築はもちろんのこと、そのための組織改革、これを着実に実行し、信頼回復に全力を挙げてもらいたいというふうに考えております。 経産省としても、この事業を監督する立場から、こうした東京電力の取組をしっかりと指導してまいりたいというふうに考えております。
○小林一大君 よろしくお願いします。 最初にも申し上げたとおり、昨年末、柏崎市や長岡市は記録的な大雪に見舞われました。災害の際の避難経路である国道八号と北陸道が同時に通行止めになって、原子力災害の避難という意味でも豪雪対策の重要性、痛感しました。 地元住民の安全、安心にいち早くつなげるため、豪雪時対策も盛り込んだ避難計画を早急に取りまとめる必要があると考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(荒木真一君) 先生御指摘の柏崎刈羽地域では、現在、関係省庁や関係自治体が参画する柏崎刈羽地域原子力防災協議会の枠組みの下、緊急時対応の取りまとめに向けて関係自治体の避難計画等の具体化、充実化に取り組んでいます。 豪雪時など避難行動を取ると人命を危険にさらすリスクがある場合には、他の地域と同様に、そのリスクを回避するため、まず屋内退避を優先し、天候回復等により安全に避難ができることが確認された後に原子力災害に対する避難等の対応を取ることが基本となります。 こうした基本的な考え方を踏まえつつ、屋内退避などの防護措置や避難経路の除雪対応、自治体など実動組織による支援等について、関係機関が緊密に連携しながら議論を進めています。 原子力災害への備えに終わりや完璧はなく、常に改善、見直しを継続することが重要です。引き続き、豪雪への対応を始め地域が抱える課題について、関係省庁や関係自治体と緊密に連携し、一つ一つ解決してまいります。
○小林一大君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 GX方針について伺いますが、昨今の電気料金の高騰や電力需給逼迫の中で、原発に対する国民全体の理解は進みつつあるようにも感じます。思い返せば、震災直後に首都圏の電力需給が非常に逼迫する中、この供給を支えたのは私たちの地元の柏崎刈羽原子力発電所とも言われています。 原子力の重要性やエネルギーを取り巻く厳しい状況について、首都圏を始め幅広い理解を得るべく国が積極的に取り組んでいくべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(西村康稔君) まさにロシアのウクライナ侵略でエネルギー危機ともいうべき状況にあります。国民生活、産業の基盤となるエネルギーの安定供給、この確保に向けた体制の整備、これはもう喫緊の課題であります。原子力含め、あらゆる選択肢を追求していく必要があると考えております。 そうした中で、GXの基本方針におきましても、国民各層とのコミュニケーションの深化、充実に国が前面に立って取り組むとしております。御指摘のとおりであります。 こうしたエネルギーを取り巻く厳しい状況、そして原子力の重要性などについて、首都圏始め電力供給の恩恵を受けている消費地も含めて、国民の幅広い理解を得ていくことが重要だと考えます。特に、新潟県のように原発立地地域の皆さんの御協力の下、安定供給がなされているということを含めて、幅広く理解が得られるように取り組んでいきたいと考えております。 これまでも、全国各地での説明会、あるいはホームページを通じた情報発信、紙面やSNSなどを通じた広報活動を取り組んできておりますけれども、まさに多様な手段を通じて国民の皆様に丁寧な説明をし、理解を、御理解を得られるように引き続き全力で粘り強く取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小林一大君 方針のうち、運転期間の延長については様々な不安の声も聞こえます。原子炉等規制法の改正も提案されていますが、具体的にどのような安全性を厳しく見る仕組みになるのか、改めて政府の見解を伺います。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 今般取りまとめさせていただきました高経年化した発電用原子炉の安全規制に係る新しい制度案でございますけれども、運転開始後三十年を超えて運転しようとするとき、また十年を超えない期間ごとに設備の劣化に関する技術的な評価を行うなど、より高い頻度で厳正に審査を行います。さらに、認可対象である長期施設管理計画に施設の劣化状態や劣化予測に関する詳細な記載を求めることで、より厳格な審査を行うことになると考えてございます。 原子力規制委員会としては、運転期間がどうであれ、基準への適合性を確認できない発電用原子炉の運転を認めることはありません。さらに、新しい制度の技術的な詳細につきましては、これまで実施してきた高経年化した発電用原子炉の審査や検査の実績を土台として、現在、検討チームにおいて議論を始めております。公開の場で引き続き丁寧に議論をして、分かりやすく国民にも説明していきたいと考えてございます。
○小林一大君 GXの方針では、再エネは最大限の導入拡大に取り組むとされています。特に地方では、再エネを経済成長へつなげていく余地があると思っています。また、我が国の脱炭素やカーボンニュートラルを牽引する力があるとも考えます。 地方と共生した再エネ導入に向けて、例えば洋上風力発電の、地域の特色に応じた再生可能エネルギーの導入を一層進めていくべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(西村康稔君) 地域の特色を生かして再エネ導入していくという観点、非常に重要だというふうに思います。 御指摘の例えば洋上風力でありますけれども、再エネ海域利用法に基づきまして、秋田、長崎沖と並びまして、今新潟の村上、胎内沖でも公募を開始しておりまして、合計四地域で、四海域で百八十万キロワットのプロジェクトであります。 このほか、建築物に対する太陽光の導入とか、まさに地域の特徴を生かしたバイオマスとか地熱とか中小の水力とか、こういった再エネ導入を進めることも重要だというふうに考えております。 また同時に、安全面、防災面、あるいは景観とか環境への影響、こうした課題が顕在化しております。そうした地域の懸念に適切に対応し、地域と共生した再エネ導入を進めることが大前提でありますので、事業規律の強化に必要となる関係法案をこの国会に提出させていただいているところであります。 経産省としましては、このような地域の特徴を生かし進めていく、一方で理解、信頼も得ながら進めていく、そうした地域の特徴に応じた再エネの導入、最大限進めていきたいというふうに考えております。
○小林一大君 ありがとうございました。 続きまして、佐渡島の金山について伺います。 御承知のとおり、佐渡島の金山は、現在、世界遺産登録目指しています。昨年は、ユネスコから推薦書中の導水路跡に関する記述について指摘を受けるなど、思いも寄らない動きに直面し、大いに困惑したところですが、そのような困惑にも、困難にもかかわらず、新潟県や佐渡市では、地元の方々とともに世界遺産登録に向けてますます思いを強くし、活動をしています。 初めに、佐渡金山の世界遺産登録に向けた最近の状況について文科省に伺い、あわせて、世界遺産登録を実現するためには周辺国との間でしっかりと議論することも重要ですが、現在の世界遺産登録に関する韓国政府の反応についてお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(永岡桂子君) 小林委員にお答えいたします。 今年一月に佐渡島の金山の推薦書の正式版をユネスコに提出をいたしました。その後ですが、三月一日付けでユネスコ事務局より、当該推薦書の確認を終え、そして諮問機関でありますこれはICOMOSに送付したと連絡がございました。今後はICOMOSによります審査に移っていくこととなると考えております。 以上です。
○政府参考人(金井正彰君) お答え申し上げます。 委員御指摘の韓国政府の反応でございますけれども、我が国が一月十九日にユネスコ事務局に対し佐渡島の金山推薦書正式版を提出したことを受けまして、翌二十日に韓国政府は遺憾の意を表明する外交部報道官論評というものを発表いたしました。 我が国といたしましては、佐渡島の金山の世界遺産登録に向けまして、その文化遺産としてのすばらしい価値を評価されるよう、韓国を含めます関係国との間で引き続き丁寧な議論を行っていく所存でございます。
○小林一大君 ありがとうございました。 本件はユネスコを舞台とするものなので、こうした外交的側面もしっかりと踏まえて進めつつ、やっぱり江戸時代の手掘り技術や製錬技術のすごさを知ることができる文化的価値を素直に評価していただきたいと思います。外交的な側面と同様、国際社会において佐渡金山の価値をしっかりと評価していただくよう、政府を挙げて世界遺産登録を実現させていくべきだと考えます。 登録に向けた文部科学大臣の意気込みについて、最後にお伺いします。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 今委員おっしゃいますように、佐渡島の金山は、世界の鉱山で機械化が進む中で、これ十六世紀から十九世紀の半ばにかけてでございますが、伝統的手工業によりまして大量そして高品質の金生産を実現した生産技術と生産体制を示す文化遺産でございます。世界遺産に登録されるにふさわしい顕著な普遍的価値を有していると、そう考えているわけでございます。 佐渡島の金山のこれ文化遺産としてのすばらしい価値が評価されますように、引き続きまして、新潟県、そして佐渡市、あと関係省庁としっかりと連携をしながら世界遺産の登録実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○小林一大君 よろしくお願いします。 最後に、北朝鮮の拉致問題について伺います。 新潟県には、御案内のとおり、十三歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん、帰国された蓮池薫さん、祐木子さん、曽我ひとみさん等、多くの拉致被害者がいらっしゃいます。 また、忘れてはならないのは、そのほかにも多くの被害者がいらっしゃるということです。曽我ひとみさんは、一緒に拉致された母ミヨシさんとの一刻も早い再会を望んでいます。拉致から既に四十四年が経過し、ミヨシさんは昨年九十一歳になりました。 政府が拉致被害者と認定していないものの、曽我さんと同じく佐渡で拉致された大澤孝司さんや韓国に出国したまま行方不明となった中村三奈子さんを始め、新潟には拉致の可能性を排除できない被害者が二十六名います。全国で拉致の可能性があるとして警察から発表されている人の数は八百七十一名です。 このように多くの人が北朝鮮に拉致されている可能性があり、拉致問題が、我が国の主権、そして国民の生命と安全が侵害された重大な問題だと改めて認識することが重要です。 私自身も、長年、県議会でも拉致問題の早期解決を訴えてきましたが、いまだに解決がされていません。家族会、救う会は、親の世代の家族が被害者と抱き合うことなしに拉致問題の解決はないとして、期限があることを明確化にしています。 そこで、政府にお伺いします。このような拉致問題が超長期化したことについてどのように認識しているのか。また、この解決には期限があるとはっきり北朝鮮に主張し、交渉する必要があると思いますが、御認識伺います。
○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。 拉致問題は重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題であります。拉致問題の解決に向けまして、米国を始めとする関係国と緊密な連携を進めていくと同時に、我が国自身が主体的に取組を進めていくことが重要であり、岸田総理自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意を表明しているところであります。 今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため、詳細について明らかにできないことは御理解いただきたいと思いますが、政府として、北朝鮮に対しては拉致問題の解決に向けて様々な形で働きかけを行うなど、あらゆる努力を行ってきております。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で果断に行動してまいります。
○小林一大君 拉致問題が進展せず、メディアが取り上げる回数が減ると、関心が薄れていくことも懸念されます。政府として、拉致問題の国民への広報啓発のためどのように取り組んでいるのか、また、特に若者に拉致問題を実感しにくくさせている中でどのような手だてがあるのか、お伺いします。
○政府参考人(平井康夫君) お答え申し上げます。 国内における啓発につきましては、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題となっておりまして、この点の取組を強化しております。 例えば、毎年、全国の教育委員会に対して、アニメ「めぐみ」の教育現場での活用をお願いしております。また、SNSを活用した発信の多様化にも取り組んでおります。さらに、令和四年度においては、若年層向けの動画広告を作成し、配信したところであります。さらに、中高生を対象とした作文コンクールの実施や、初等中等教育に携わる教員を目指す大学生を対象とした拉致現場の視察や模擬授業の実施、学校現場における拉致問題に関する理解促進を一層強化することを目的とした教育委員会の指導主事及び教員を対象とした拉致問題に関する研修の実施等も行っております。 拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが重要であります。どのような手段が有効か等の観点から、若い世代への取組を含め、啓発活動に引き続き積極的に取り組んでまいります。
○小林一大君 ありがとうございます。しっかり取り組んでください。 先ほど、国際的な連携の必要性ありました。政府の対外政策にあって、拉致問題はどのように位置付けて、これまで各国や国際社会にどのように訴えてきたのか。並びに、G7の広島サミットが開催されます。日本は現在、国連安全保障理事会の理事国です。こうした機会を捉えてどのように拉致問題の理解と支持を得ようとしているのかお伺いをして、終わりにさせていただきます。(発言する者あり)じゃ、しっかりとそこでも支持を得ていただけるよう理解を進めていただきたいと要望をさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で小林一大君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、古庄玄知君の質疑を行います。古庄玄知君。
○古庄玄知君 自民党の古庄玄知でございます。 本日は、予算委員会で質問の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。 私、LGBT関係の問題について質問させていただきたいと思います。 まず、LGBT関係について、私の立ち位置について最初に説明する必要があると思いますが、まず、関連する問題として夫婦別氏制度、これがありますが、これについて私は賛成の立場です。しかも、選択的夫婦別氏ではなく、純粋な夫婦別氏が必要だというふうに考えております。この理由といたしましては、これは一気にやらないと、まだ別氏夫婦が少数のため、様々な偏見、差別が発生するからというふうに思われます。 LGBTにつきまして、これを理由とする差別は当然ながら許されないというふうに考えます。もし必要であれば、差別禁止法も作ってもやむを得ないと考えていますが、当然、その実態並びにその内容については十分吟味しなければならないとは考えますが、このLGBTにつきまして、自見政務官の御意見をお聞かせください。
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。 性的指向、性自認を理由とする不当な差別や偏見はあってはならないと考えております。政府としては、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、引き続き、様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。 なお、LGBT理解増進法案につきましては、議員立法の法律、法案として、超党派の議連の議論の結果策定され、現在、自民党においては同法案の提出に向けた準備を進めていると承知をしております。 政府の立場といたしましては、まずはこうした議員立法の動きを尊重しつつ見守っていきたいと考えてございます。
○古庄玄知君 次に、同性婚の問題についてお聞かせ願いたいと思います。 私は、婚姻というものは、家族を成立させる基礎的な組織として国が法的な承認を与える手続であり、夫婦とはその基礎的組織であるというふうに考えます。したがいまして、LGBTを夫婦として認めるということは、それに対して国が法的承認をするということです。 確かに、LGBTが法的に夫婦として認められないことによる不都合は多々あると思われますが、この点、どのような不都合、不利益があるというふうに政府の方はお考えでしょうか。また、それに対して、現在ある法的な手続の中でそれを解消することができるのかどうかという点について、法務大臣にお尋ねいたします。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 夫婦ではないカップルの方につきましては、婚姻によって生ずる法的権利、例えば代表的なものとしては、配偶者の相続権は認められないというふうに承知しております。 民法上、相続等が認められないことにつきましては、遺言を用いたり、あるいは死因贈与契約を締結することによって、当事者の一方の死後にその財産を当事者の他方に帰属させるといった方法で対応することも考えられます。 もっとも、遺言等を作成しないまま亡くなってしまう場合も想定されるほか、相続の場合と異なり、遺留分侵害額の請求を受ける可能性があることや、配偶者居住権が認められないなどといった違いが残ることは否定し難いところでございます。
○古庄玄知君 どのようなカップルに国が夫婦としての法的承認を与えるかは、その国の歴史、時代の推移、国民の意識、価値観、慣習、それを求める人や反対する人の割合、それが認められないことによる不利益の程度などを総合的に勘案して決めるべきというふうに私自身は考えておりますが、この点について、国はどのような観点からカップルに婚姻を認め、夫婦として承認するのか、政府の見解をお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 婚姻関係としての法的保護を与える人的結合関係としてどのような関係を想定するかにつきましては、様々な意見があり、一概にお答えすることは困難でございます。 その上でお答えしますと、婚姻関係としてどのような関係を想定するかにつきましては、国民生活の基本に関わるものであり、国民一人一人の家族観とも密接に関わるものであって、国民的な議論を踏まえ、幅広い理解を得ることが望ましいと考えているところでございます。
○古庄玄知君 私自身はまだ同性婚を認めるべき時期には達していないというふうに考えておりますが、この点につきまして政府のお考えはいかがでしょうか。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 同性婚制度の導入の問題は、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、国民的なコンセンサスと理解を得た上でなければ進めることができないと考えております。 そのため、国民各層の意見、国会における議論の状況に加え、同性婚に関する訴訟の動向、地方自治体におけるパートナーシップ制度の導入や運用の状況等を注視しているところでございます。
○古庄玄知君 憲法二十四条一項は、婚姻は両性の合意のみに基づくというふうに記載されておりますが、ここで言う両性とは男性と女性のことというふうに理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(木村陽一君) 今御指摘いただきました憲法二十四条第一項、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると規定をしておりまして、政府といたしましては男女の両性を想定して制定されたものと理解をしております。
○古庄玄知君 そういたしますと、仮に同性婚を認めるというのであれば、この二十四条の憲法改正が必要になってくるというふうに理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 憲法第二十四条第一項は、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると規定しており、当事者双方の性別が同一である婚姻の成立、すなわち同性婚制度を認めることは想定されていないと考えられます。 憲法第二十四条第一項が同性婚制度の導入を許容しているのか否かにつきましては見解が分かれているところであり、現在、政府においては、想定されていないということを超えて、いずれかの立場に立っているわけではございません。 したがって、同性婚制度を導入することが憲法二十四条第一項に違反するかといったことや、同性婚制度を導入するために憲法改正が必要となるかについてお答えすることも困難でございます。
○古庄玄知君 次に、LGBT理解増進法関連についてお尋ねしたいと思います。 先ほど自見政務官よりお話がありましたが、現在、この法律を立法化する動きがあり、政府もある意味見守っているというか、前向きであるというふうにお伺いしております。私は、こういう形で立法化することにつきましては疑問がありますので、その観点から質問させていただきたいと思います。 それで、政府にお尋ねしますが、これまで、何々理解増進法という形で特定のことに関して理解を求めるという法律は存在していますでしょうか。
○政府参考人(木村陽一君) まず、内閣提出に係る法律の名称ということでございますと、お尋ねのその理解増進という文言を用いたものというのは存在しないものと承知をしております。 また、内閣提出に係る法律について必ずしも網羅的に把握しているわけではございませんけれども、お尋ねの特定の事柄について国民にその理解を求めるといったことを内容とするような法律につきましては、例えば、第一条の目的規定におきまして国民の理解を深める旨の文言を用いた法律として、税制改革法、昭和六十三年の法律でございます。あるいは、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、平成十八年の法律でございますけれども、といったものがあるものと承知をしております。
○古庄玄知君 特定の事項について理解を深めてもらいたいというのはLGBTに限ったことではないというふうに私は考えております。例えば、司法修習生の谷間世代問題、それからコロナ問題、あるいは場合によったら親子間の婚姻の問題など、ほかにもたくさん存在しております。 そういう中で、LGBTに関してわざわざ理解増進法という形で法律を作るのはなぜなのか。ほかの問題を抱える人たちとの間で憲法十四条は問題にならないのか、逆差別と言われないのか等々、憲法十四条関係で何らかの問題があるんじゃないかと私は考えますので、この点について政府はどのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。 LGBT理解増進法案につきましては、議員立法の法案として提出に向けた準備が進められていると承知をしております。政府の立場としては、まずはこういった動きを尊重しつつ見守っていきたいと考えております。 また、政府といたしましては、性的指向、性自認の多様性も含め、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、引き続き、様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○古庄玄知君 憲法十九条は、思想、良心の自由、すなわち内心の自由を保障をしております。これは絶対的な保障でありまして、公共の福祉によっても制限することができません。 この憲法十九条が内心の自由を保障している趣旨について、政府はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(木村陽一君) 御指摘の憲法十九条でございますが、思想及び良心の自由を保障しておりまして、その趣旨は、人はどのような思想、良心を持っても自由であり、国家はそれを制限したり、あるいは禁止したりしてはいけないということでございます。
○古庄玄知君 そうすると、理解をするか理解をしないかということ、要するに、ここで言う理解とは、前向きに、積極的に、好意的にという趣旨での理解だと思うんですが、この理解をするかしないかは個人個人の内心の問題ではないでしょうか。政府にお伺いします。
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。 思想、良心の自由は憲法が保障する基本的人権の一つであります。その上で、性的指向、性自認を理由とする不当な差別や偏見はあってはならないと考えており、こうした不当な差別や偏見の原因として、性的指向、性自認の多様性に関する理解が国民に広く普及していないことがあると考えております。 政府におきましては、性的指向、性自認について、職場や学校等を始めとして社会での啓発活動の充実、適切な相談対応や人権救済等を行っていく必要があると考えており、それぞれの分野を所管する各府省庁において適切に対応されていると承知しています。引き続き、様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。 なお、繰り返しになりますが、LGBT理解増進法案につきましては、議員立法の法案として提出に向けた準備が進められていると承知をしており、政府の立場としては、まずはこうした動きを尊重しつつ見守っていきたいと考えております。
○古庄玄知君 憲法十九条は、時の権力者の力で一定の方向に国民の考えを導くことを防ぐために存在するのが憲法十九条だというふうに私は理解しておりますので、その関係でちょっと疑義があるかなというふうに考えております。LGBT関係の質問はこれで終わらせていただきます。 次に、国家賠償請求の関係で質問をさせてもらいます。 現在、国などが当事者となっている訴訟の件数は、今、民事ですけれども、何件ございますでしょうか。
○政府参考人(春名茂君) 現在、国等が当事者となってございます民事訴訟事件の件数は、令和四年十二月時点で五千四百二十一件でございます。
○古庄玄知君 その中で、二審、すなわち高等裁判所で国が負けて、国が上告している件数は何件ありますか。
○政府参考人(春名茂君) 先ほど申し上げました民事訴訟事件のうち、国が高等裁判所で敗訴して、最高裁判所に上告又は上告受理申立てをしている事件は四件でございます。
○古庄玄知君 国も当事者の一方ですから、当然、三審制ということで、最高裁に上告する権利があるのは私も十分理解しております。 しかしながら、国と個人では圧倒的にその力が違います。具体的には、国には、お金、時間、人材があります。これに対して、一般の原告には、お金もなければ、時間もなければ、人材もありません。 仮に二審で勝ったときの原告らは、よかった、裁判所に救われたと手を取りながら涙します。しかし、それに対して国が上告したことを聞いたとき、彼らは、国はいつまで我々をいじめれば気が済むのかといって今度は悔し涙を流します。また長い闘いが始まるんです。 原告らも日本国民です。同じ家族の一員です。最後まで国の立場から徹底的にやらなくてもいいのではないかと思います。 裁判は時間が長く掛かります。特に国相手の裁判は時間が掛かります。一回と一回の間が半年というのもざらにあります。高齢の原告らにしてみれば、一日一日が身を切られる思いです。国を恨みながら亡くなることも多いのです。こんな国に生まれなければよかったとの思いを抱いて亡くなってしまう。そうさせないために、国に優しさが必要だというふうに私は考えます。 彼らが亡くなるときに、この国に生まれてよかったというふうに考えるか、この国を恨んで死ぬか。是非、この国に生まれてよかったと思われるような優しい国にしていこうではありませんか。 高裁で負けたということは、それまで六名の裁判官が関与したということです。六名の裁判官が関与して国が負けたんですから、もうその段階で、家族の一員である原告らと闘わなくてもいいじゃないでしょうか。 ということで、私の提案させてもらいます。 第二審で国が敗訴している訴訟については、国が上訴権を放棄し、二審判決を確定させるようにしたらどうでしょうか。是非前向きに検討してもらいたいというふうに思って、私の質問を終わります。最後に御回答をお願いします。
○政府参考人(春名茂君) 先生御指摘のとおり、我が国の裁判は三審制を採用しているところでございまして、その目的は、慎重な裁判を行うことで裁判の誤りを防ぐところにあると承知しております。 また、我が国の裁判は、対審構造を基礎として、上告や上告受理申立てにつきましては当事者双方ができるものとして民事訴訟法に定められており、控訴審の判断において、憲法の解釈に誤りがある場合、法令の解釈、適用に関して法律上の重大な問題を含んでいる場合などは、国として法の支配の観点から最高裁判所による判断を仰ぐ必要がございます。 したがいまして、国が高等裁判所で敗訴した場合に一律に上訴権を放棄することはできないと考えているところでございます。 実際にも、これまで、高等裁判所で敗訴した場合、個別の事案ごとに判決内容を検討し、民事訴訟法の規定を踏まえ、関係機関と協議して上告等をするか否かを適切に判断したところでございまして、国を当事者とする訴訟を所管する法務省としては、今後も同様に、適切に対応してまいりたいと考えております。
○古庄玄知君 どうもありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で古庄玄知君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十二分散会