予算委員会 第6号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2023/03/07
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三十三分、立憲民主・社民三十二分、公明党十五分、日本維新の会十六分、国民民主党・新緑風会八分、日本共産党八分、れいわ新選組四分、NHK党四分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。山田俊男君。
○山田俊男君 参議院議員の自民党の山田俊男であります。本日は、(発言する者あり)これね、ありがとうございます。 山田俊男であります。本日は大変いい機会をいただきましてありがとうございました。率直に話させていただきます。 私の今日の質問は、専ら、最大の課題になっております米の生産調整の取組についてであります。自主的な目標を定めてやるということで、国としての、ないしは政府としての役割といいますか、その動きは一歩も二歩もずっと引くわけですから、そうすると、極めて自主的な取組をそれぞれこなしていくということになるわけです。その、ほぼ、大事な大事な初年度であります。何としてもこれを成功させていかなければいかぬと、こんな思いでいるところであります。 ともかく米の生産調整の取組については、今申し上げましたように、自主的な目標設定が定められたわけでありまして、全国一律というよりも、地域における自主的な取組が進もうとしているということであります。それはそれで物すごい大変大事なことなんですが、本当にちゃんと需給均衡が実現できるのかどうか。日本の水田農業の、もう何といいますか、改革も含めた取組がきちっと進むのか、ということを常に常に念頭に置きながら推進していくといいますか、政府の方としても受け止めていくということが必要かと、こんなふうに思います。 こうした状況の中で、とりわけ生産抑制を念頭に置きながらも、米を始め、各地で需要に応える形で、さらには各地の作柄の見通しも踏まえながら、どういうふうに、今、もうこの三月の末ですから、どんなふうに播種して、そして作柄の状況をも踏まえながら収穫、販売を進めるか、各産地やJA等集荷・出荷団体の判断は私は極めて難しくなってきている、こんなふうに思います。 そして、これまでのところ、米を中心とする生産から販売まで各産地における戦略的な取組が進んでおりまして、作柄の状況をも勘案しながら、多様で難しい判断が迫られているわけであります。地域によって、さらにはJA等集荷・出荷団体としても極めて難しい取組が求められ、そして各産地と競争の下での販売戦略が展開されるというふうに言われます。 また、こうした環境下での取引価格の多様化も進み、より適切な価格の形成が進んでいるのか、これは容易に把握できる状況とは言えないと思うんです。これまでのような、一律の生産調整の目標を定めて、そしてもう達成、未達成かということを点検して歩くという、こういう仕組みじゃないわけであります。将来のことも考えながら、混乱が生じないよう適切な取組や販売環境がつくられるということも極めて重要なことであります。 それにしましても、食糧法の下にJA等集荷・出荷団体が集荷、販売に取り組み安定供給に努めたかつての状況からすると、大きな多様な動きが生ずると見ざるを得ないわけであります。これらの変化が国民の主食たる米の生産、流通に混乱を起こさないよう、一定のルールがきちんと動く形を定着させていかなければならない、こんなことです。 このことは、主食たる米についても自由な生産、流通、販売の世界にしていくのだから、こんなふうに私はもう覚悟を決めているわけでありますが、国民世論全体として、また政府、米に関わる関係省庁がこの点をどんなふうにきちっと措置できていくかということが、物すごく物すごく、国民の主食である、そしてかつまた我が国の気候風土の中で築き上げられてきた稲作、それから主食たる米の安定供給について、きちんと政府が関わっていけるのかということについて対策が求められると、こんなふうに思います。どうぞ、私は、本当に五十年、百年の将来を考える、これまでの反省も踏まえながら対策するということが必要になるというふうに思います。 こうした状況の中で、北陸新幹線で帰郷しまして、富山平野に入ったところ、三千メートルを超える立山連峰、去年の四月です、立山連峰から山裾まで一面真っ黄色に輝いているんですね。それは大麦だというわけです。そして、その切れ目の山裾から緑の屋敷林に囲まれた小さな小島のような散在した家々から新幹線の鉄路まで、これは数十キロあると思いますが、田植を終えたばかりの緑の稲苗が一面風にそよいでいる。そして、鉄道と国道と町々の田んぼから海岸までずっと並んで畝が作られ、その畝には黄色と緑の小さな芽が整然と並んでいるんです。 これは一体何だというんで、富山駅で下車しまして、在来線に乗り換えてその現場まで行きました。入善駅です。JAみな穂というしっかりしている農協がありまして、訪ねました。ちょうど営農部長さんにお会いしたので聞くと、大豆の芽だというんです。何のことはない。 山側は大麦、そしてその次は水稲、その次はそれこそ畝を作って、そこへ大豆を植えていて黄色い芽を出しているということであります。この取組は本当に私はすばらしいというふうに感激しました。三千メートルの立山連峰から海岸線まで、きちっと作物を作り上げられているすばらしい景観は、こうしたJA等と生産者の取組の中でつくられているということで感動しました。 まさにこうした取組の中で、米の需給調整や農地の利活用、そして農業者の所得実現に向けた取組が、生産者、自治体、JA等農業団体で工夫を重ねながら取り組んでいることの意義、また取り組まなければならないこの方向、これについて徹底して私は頑張らなきゃいかぬのじゃないかと、こんなふうに思います。 今年の生産調整の取組の特徴として、規制改革推進会議等の、目標配分をしない、自由な生産、流通、販売という自主的な取組にするという形での、新自由主義的なといいますか、改革主義的な動きに対して、それに引きずられかねないとして、地域で、それこそずうっと築き上げてきた協同の取組を崩しちゃならないというふうに主張してきたJAグループ等の取組は、改めて私は評価されなければいけないし、このことを更に新しくまた築き上げていかなきゃいかぬというふうに考えるところであります。 直近の動きにありますような自由な生産、流通、販売を進めること、そして、政府や国が関与しないでそれこそ自由な生産、流通の世界に突入していくこと、このことがもたらす影響、我が国の主食たる米、地域の安定的な生産という基盤を崩すことになるんじゃないかということを、私は、まさに今、進もうとしている政府の政策の方向について、我が国の主食たる米について、自由な生産、流通、販売、そして価格形成を自由に進めるということでいいのかどうか。不足すればあとは輸入すればいいという主張もあるわけでありますが、これらを本当にどう判断するのか、これでは私は国家とは言えないんじゃないかというふうに思うところであります。 我がふるさと富山県では、富山県のことを申し上げてばっかりで申し訳ないんですが、県域を挙げて大豆の生産や大麦の大々的な転作という見事な取組をちゃんと一方で展開しているわけであります。どうぞ、こうした取組をしっかり進めていくという政策展開こそ、私は具体化していかなければならない、それを生産者、それからJAグループ含めて団体が一体となった取組をしっかりこの際築き上げていこうじゃないですか。そのことをまず冒頭申し上げました。真剣に頑張る所存であります。まず最初の話は以上でございます。 その上でですね、各大臣への質問をさせていただきたいというふうに思っておりますが、米の生産調整について農林水産大臣にお聞きしたいわけであります。 平成三十年から令和四年産までの米の生産調整の目標設定と達成状況はどのようになっているのか。御案内のとおり、生産調整は自主的な取組にしたということであります。政府としての役割と責任は、今申し上げましたように大きいものがあります。目標達成、米価の推移、在庫の推移等、その成否について、全くもうはらはらしながら、多分大臣もはらはらされているんじゃないかと思いますが、そういう状況です。 私のふるさと富山では、大麦、大豆に取り組んでおります。見事です。何としてでも成果を実現したいというふうに思っています。 続きまして、ふるさとのことを考えると本当に……。済みませんね、ちょっとこういう性格なもんですから。二つ目は、米の需給と価格の安定対策についてでありますが、これも農水大臣にお聞きします。 米を自由な生産、流通、販売に委ねるわけで、需給と価格の安定をきちんと確保しなければなりません。主食たる米の需給と価格の安定は重大な取組課題です。政府としてどんな対策を講じているのか、それこそ大胆に私は取り組んでいくということだと思います。 それから三つ目は、規制改革推進会議についてです。 もう本当にこの組織は在り方を抜本的に見直すべきだというのは私の強い強い思いでありますが、ややもすると過度な競争原理を進めてきているのではないかという心配であります。どうぞ、農業者や消費者からも納得をいただける成果を実現しなければならないわけで、規制改革推進会議におかれても、農業者、消費者の努力を評価していただきたいということであります。 是非これらのことについて御指導、御意見をいただければ有り難い、こんな思いであります。 以上です。
○委員長(末松信介君) まとめて三問、質問いただきまして、まず最初に農林水産省平形雄策農産局長。
○政府参考人(平形雄策君) 御答弁いたします。 技術的な部分ですので、最初、まず私が答えさせていただきます。 主食用米につきましては、山田先生おっしゃるとおり、平成三十年産以降、国による生産数量配分の目標は行っておりません。国が定める基本指針における需給の安定に必要な作付け転換の面積と実績を報告申し上げます。 平成三十年産から令和三年産までは、作付け実績は〇・三万ヘクタールから一・九万ヘクタールほど作付け転換が必要な面積を下回る状況、つまり基本指針の見通しよりも多く主食用米が作付けされる状況でございましたけれども、令和四年産では、三・九万ヘクタールの見通しに対しまして五・二万ヘクタールの作付け転換が図られまして、必要な転換がなされたところでございます。これによりまして、需給の見通し、お米の需給の見通しも、過剰が数年間続いておりましたけれども、かなり需給改善が行われ、お米の価格も千円程度、前年産よりも回復をしてきているところでございます。 また、山田先生おっしゃるとおり、主食用米が作れないものに関しましては、麦ですとか大豆への作付け転換、これも進んでおりまして、先生の御地元の富山を始め、いろんなところで品質のいい麦等が作られておりまして、今後ともこのような動きを進めていきたいというふうに考えております。
○山田俊男君 この今お話しいただいた、いかに米に代わる作物をきちっと定着させていくかということが物すごく大事になるわけでありまして、そう考えてみますと、私が言いましたように、生産調整を見事にこなすという形で努力している、私は、富山県の農業者やそれからJAや営農組合の取組、これは物すごく大事だというふうに思います。 そして、そうした皆さんの、それら協同をベースとする皆さんの取組がきちっとやはり生きていくような、そういう政策推進をお願いしなきゃいかぬわけで、先ほども紹介しましたように、大豆の生産についても、それこそ見事な形で、不足する大豆の生産増強に取り組んでもらっているわけであります。こうした形を政府として対策を講じていかなきゃいかぬということを改めて強く強く申し上げる次第であります。 それから、食糧法の下にJA等集荷・出荷団体が集荷、販売に努めて安定供給に努めるということが、これ非常に大事なことではありますが、大きな、一方で大きな多様な動きが生じてきているんじゃないかということを考えざるを得ないというか、見ざるを得ないという心配をしております。 といいますのは、やはり地域におきまして、ないしは各県、全国ありますから、きちっと集荷団体が集荷できるような形で存在して活動できているかというところと、やはりそうではなくて、やっぱりどうしても自由な生産、流通、販売の下での卸業者さん始めとする生産者の皆さんが当然のことおいでになるわけでありまして、これらに、国民の主食たる米の生産、流通に混乱を起こさせないように一定のルールをしっかり作っていかなきゃいかぬというふうに思います。 とすると、その一定のルールはどんなことなんだと。生産者団体ないしは出荷団体、ましてや株式会社の皆さんもおいでになるかもしれません。そういう皆さんに一体どんな形で納得をいただいて、どんな形の仕組みでそれを正常な生産、流通、販売の仕組みに乗せていくのか。 要は、主食たる米について、自由な生産、流通、販売の世界にしていくんだからそれでいいんだってみたいな話で進むとすれば、それは本当に我が国の水田農業、国土の混乱につながるというふうに思います。どうぞ、我が国が気候風土の中で築き上げてきた稲作と主食たる安定供給について、政府としてきちんと関わることが求められるわけだし、政策提言が必要になるわけであります。 農水大臣も御出席でありますんで、どうぞ大きな大きな成果をこの中で、ないしは指針を示していただきたい、このことを申し上げておきます。
○委員長(末松信介君) 山田先生、三問お問いになられて、一問を答弁されました、今。あと二問、三問、この価格調整、価格の安定対策と、それと規制改革会議のことがありますので、時間がなくなってきましたので、お二人から答弁を求めたいと思います。 それでは、まず、岡田大臣、規制改革の方から。
○国務大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。 先ほど山田委員から新自由主義云々というお話、御指摘がございましたが、岸田政権においては、市場や競争に任せれば全てうまくいくという考えは取っておらないというふうに存じますし、そうした弊害を是正しながら、成長も分配も目指す新しい資本主義の実現に取り組んでいるところであります。 こうした考えの下、規制改革推進会議においても、利用者や事業者からの要望に基づいて生活や事業の制約となっている規制や制度を見直し、人手不足などの社会課題の解決や成長と分配の好循環の実現につなげていくように取組をお願いしているところであります。 規制改革を検討する際には、規制改革の要望者からだけではなくて見解を異にする関係団体などの御意見も聴取するなど、一方の意見をうのみにすることなく幅広くお話を聞き、丁寧に対応を進めていくことが必要と考えております。 また、政府としての規制改革事項を取りまとめる規制改革実施計画については、各府省と何度もしっかりと意見交換し、全閣僚にも御了承いただいた上で閣議決定をしております。 このように、規制改革推進会議においては、関係者や各府省の声を幅広く聴取し、しっかり意見交換をしながら丁寧に進めるように努めているものと承知をいたしております。 なお、山田委員御指摘の農業分野について申し上げれば、規制改革を求める事業者などの要望のみならず、農業団体や農業者などの声、また所管府省である農林水産省の見解も聞きながら、規制改革推進会議の委員を中心に議論を進めていただいているというところであります。 このように丁寧に進めるように努めておりますものの、会議の進め方に山田委員から御指摘があったことも真摯に受け止めて、幅広く御意見を伺うことを改めて徹底するなど、より丁寧な進め方を心掛けながら引き続きしっかりと規制改革に取り組んでまいりたいと存じます。
○委員長(末松信介君) 続きまして、野村農林水産大臣。
○国務大臣(野村哲郎君) 山田委員とは党の中でいろんなことについての農政問題の議論をさせていただきましたが、今日は立場を変えて答弁をする側になりまして、させていただきますが、先ほど来、主食用米のお話がずっと出ておりまして、その中で米の需要の価格なりあるいはその流通の問題を問いかけられたというふうに思っておりますが。 御承知のように、残念ながら主食用米の需要が毎年毎年大体十万トンぐらいずつ減っておりますが、農業者なり、あるいは産地が販売状況を踏まえた生産を行うということで、先ほど来お話がありました麦から大豆なり、あるいはほかの野菜などへの転換図ることがこれは食料政策上も大変重要だというふうに思ってございます。 このため、農林水産省としましては、主食用米から麦、大豆などの需要のある作目への転換に対する支援ということをやっておりますし、また、畑作目が定着した農地における畑地化へのこの支援ということもやっておりますし、さらには、所得の面でいきますと、ナラシや収入保険など、収入の減少対策を実施をいたしているところでございます。 また、主食用米についても、輸出の促進のほか、パック御飯や米粉などの新たな需要の拡大対策も講じ、米、麦、大豆、野菜などをバランスよく生産する、需要に応じた生産、販売を着実に進めていく考えでございます。今年はおかげさまで大体その価格が平均的に千円ぐらい上がっておりますので、米の農家の皆さん方も、一昨年はちょっと低かったんですが、昨年のお米はまあまあ良かったかなと、こんな感触を持っておるところでございます。 私は、日曜日の日に、山田議員も御承知のように、日本農業賞の表彰式に出てまいりましたが、農水大臣賞は宮城の方でございまして、米を百町歩ぐらい作っておられまして、さらに牛を百頭持っておる、繁殖牛を持っておられるという方で、副業的に両方が非常に成り立っていると。言わば、畜産と、それから耕種農業のバランスが非常にいい経営をされておりました。 そういう農家がやっぱり育ちつつあるな、あるいは牽引していただいているなということをつくづく考えたわけでありまして、米だけじゃなくて、先ほど富山の話がありましたが、麦だとか大豆だとか、こういった日本の自給率の低いものに農家の皆さん方が大変貢献されているというお話を伺ったわけでありますので、これからも我が省としてはそういった方向で進めてまいりたいと思っておるところです。
○山田俊男君 簡潔に申し上げます。 それぞれ大変、地元の出身といいますか、ふるさとの出身の三先生でそれぞれありまして、まさに地域にしっかり根付いた形で考えて、かつまた政治活動も展開されているという三人の先生方ですから、私が言葉足らずで申し上げたかもしれませんが、農業者の本当に真面目な、誠実な協同の取組、地域全体の思いを考えながら、ルールを自らも作りながら仕上げていくという思いがあるわけですね。 やはり、その思いを踏まえていただいた上で、どんな形で政策展開していくのか。そして、米をめぐる環境はどういうことなのか。市場競争して、競争すればいいんだという話だけでは決してないわけであります。地域の実態を踏まえる形での協同の取組を進める。それぞれ三大臣に今日こうして発言することができまして、感謝です。どうぞその思想で頑張ろうじゃないですか。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で山田俊男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、加田裕之君の質疑を行います。加田裕之君。
○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。 質問の機会をいただきましたことに感謝と御礼を申し上げたいと思います。 私の方からは、通告に基づきまして質疑をさせていただきたいんですが、まず、昨年来、神戸連続児童殺傷事件を始め、全国各地で判明しました重大少年事件記録の破棄問題なんですけれども、この最高裁の有識者委員会が設置されまして、記録が破棄された少年事件について経緯調査を進めているとお伺いしております。 少年事件の廃棄事案は何件、何事件調査されているのか、教えていただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 少年事件の記録廃棄事案につきまして、調査しておりますのは五十二件でございます。
○加田裕之君 五十二件とお伺いしました。 それで、有識者委員会の方におきましては、二月十四日、神戸連続児童殺傷事件の御遺族の土師守さんに意見聴取をされました。わざわざ東京に土師さんも来ていただきまして御意見を聴取されたと、有識者委員会の皆さん、そして事務局の皆さんもそうですけど、されたとお伺いしているんですが、どのように受け止めているのか、感想、そして思い、ちょっと御答弁をいただけたらと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、令和五年二月十四日に開催いたしました第五回有識者委員会の場におきましては、土師守さんに、遠路、最高裁までお越しをいただきました。被害者の御遺族の立場から貴重な御意見を頂戴いたしましたところであり、土師さんには深く感謝をしておるところでございます。 私は、委員会に立ち会わせていただいておりまして、土師さんのお話を直接伺うことができました。実際の御経験を踏まえた御意見を頂戴したところでございまして、大変重く受け止めているところでございます。
○加田裕之君 この二月十四日の意見聴取後の記者会見で土師守さんは、生きたあかしを奪われたということを言われました。そしてまた、一般常識と司法の常識の乖離というものがあるんではないかと、今回の事件に対しましての、事案に対しましての憤り、そしてまた思いというものを述べられておりました。 そこで質問なんですけれども、経緯調査というのは昨年十一月十日に始まりまして、四か月になろうとしています。土師さんに対してはどのように調査結果について御説明をされたのか、お伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 最高裁におきましては、委員御指摘の調査を含め各種の調査を行っているところでございます。これまで相当数の調査を行ってきたところでございますが、神戸連続児童殺傷事件に限らず、個別事件の調査につきましては、将来に向けた記録の適切な保存、廃棄の在り方を、検討を見据えながら問題点の分析を進めているところであり、調査が足りているかを含め、有識者委員会に御意見をいただいております。必要であれば更に調査を続けることもあり得るところでございます。 このような検討を行っておりますので、これらの調査結果を含む最高裁の検討結果につきましては、本年四月頃をめどに作成、公表を目指しております報告書の中で明らかにすることを予定しております。 このような理由から、土師さんに対しましても調査結果の御説明等は行っていないところでございます。
○加田裕之君 端的に言いますと、していないということでございます。 それでは、ちょっと角度を変えまして、先ほど教えていただきました五十二件ありました事件の遺族、被害者にはどのように説明をされているのか、お伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 ただいま申し上げましたとおり、調査結果を含む最高裁の検討結果につきましては、本年四月頃をめどに作成、公表を目指しております報告書の中で明らかにすることを予定しており、他の被害者やその御遺族の方など、事件に関係する方々につきましても調査結果の御説明等は行っていないところでございます。
○加田裕之君 していないということですね。 それでは、記録を破棄したことにつきまして、各地の遺族の方にはどのような謝罪というのをされているんでしょうか、お伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 神戸家裁の件を始めとする耳目を集めた少年保護事件記録等の廃棄が行われた当時、特別保存を適切に行うための仕組みが整備されておらず、規程、通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったものであり、これは庁全体の問題、さらには裁判所全体の問題であるというふうに考えております。 今回の事態について最高裁として重く受け止めているところであり、裁判所全体として、このような規程、通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったことにつきまして、最高裁として率直に反省をしているところであり、事件に関係する方々を含む国民の皆様に対し、申し訳なく思っているところでございます。 現在、具体的にどのような問題があったかなどについて、有識者委員の意見を伺いつつ、個別事件の調査、全国調査等の各種の調査や問題点の分析等の検討を進めているところでございます。 委員御指摘の点につきましては、問合せのあった事件関係者の方には、廃棄されている場合、その旨を御説明しているところではございますが、その経緯等につきましては最高裁による調査検討を待って対応を決めることとしております。どのような形で御説明等させていただくかにつきましても、検討内容や有識者委員の意見を伺いながら適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○加田裕之君 これ、今、調査、有識者委員会で調査検討ということでいろいろ言われているんですけれども、結局これ、私が考えますのは、実際問題、記録をなくされたこの御遺族の方という、思いというものを、やはり私は率直に謝罪すべきだと思いますし、この件については、問合せのあった方についてだけという、云々という問題ではなくて、やはりしっかりとこれ、件数にして五十二件、そんなにむちゃな件数じゃありませんし、そういうことについても、有識者委員会、有識者委員会と言われるのは分かるんですが、実際問題の事務方としての役割ということをしっかりと認識していただきたいと思うんですが。 四月に報告書を出すということになりますと、有識者委員の方には三月中には調査結果を説明しないといけないというスケジュール感になります。調査結果はいつ公表されるでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、個別の調査に当たりましては、将来に向けた記録の適切な保存、廃棄の在り方の検討を見据えながら問題点の分析を進めているところであり、調査自体足りているかどうかを含め、有識者委員会に御意見をいただいているところであります。必要があれば更に調査を続けることもあり得るところでございます。このような調査を、調査検討を行っておりますので、検討結果が確定するというまでの間に検討、調査結果が確定するということにはならないと考えております。 私どもとして、責任のある御説明をするというのはその前には難しいというふうに考えているところでございまして、調査結果を含む最高裁の検討結果につきましては、本年四月頃をめどに作成、公表を目指している報告書の中で明らかにすることを予定しているところでございます。
○加田裕之君 四月めどに調査結果を作るということで、それで今段階でこの記録ということについて調査結果というものをしないということになりますと、完全な形ではできないということを言われるんですが、じゃ、実際、先になぜ公表、私はやっぱりした方がいいとは思うんですけれども、実際問題、謝罪、それから破棄、なくなったことを、遺族の方に対しましての私は当事者意識がやっぱりないと思います。説明責任を果たすと言ったんでありましたら、議論の過程を知らずして結果だけを知らせるやり方というのは私はやはり当事者意識の欠如だと思っております。 被害者遺族の聞き取りあっての調査ではないかと思うんですけれども、その点につきまして再度ちょっとお伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員から今御指摘をいただいたところでございます。私どもとしては、調査を尽くし、そして有識者委員の御意見を承りながら、きちんとした原因分析をし、そしてそれを踏まえた今後の在り方について議論をして、しっかりした御報告をしたいというふうに思っているところでございます。 そういう観点で、調査検討を遂げて、そして先ほど申し上げました四月頃をめどに作成、公表を予定しております報告書の中できちんと説明を果たしていきたいというふうに考えております。また、その御報告の仕方については、申し上げましたとおり、有識者委員の御意見も踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。
○加田裕之君 もちろん、この調査結果を四月にまとめて、報告の仕方というものは有識者委員会の方にって今言われたんですけれども、ちょっともう一回伺いたいんですけれども、有識者委員会の方というのは、これは法曹界の方とか、それから元検事、高検の検事長だった方とか、大学の先生とか、ある意味まあ有識者の方です。で、行政の運用というのは、そしてまた最高裁事務局としての運用というのは、またそれは事務局がやはりしっかりと判断していかなければいけないと思います。 そういうことを有識者委員会にお任せする、有識者委員会にお任せするという、私は、有識者委員会が何か、有識者委員会はあくまでもやっぱり有識者委員会ですから、その結果というものについてどのようにこれは最高裁として考えているかというのを、私はそれを考えるのが本当に筋だと思うんですけど、その点についてどう思うか、ちょっともう一回お伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 今、最高裁におきましては、有識者の方に入っていただいた委員会を開催させていただいて、調査検討について御意見を伺いながら進めているところでございます。 有識者委員会が全てを決めるということでないというのは委員御指摘のとおりというふうに私どもも考えております。最高裁として最終的にどういうふうに考えて判断するのかということを示していくというのは御指摘のとおりというふうに考えております。 もっとも、これまでのこの件に関する私どもの取組というのが必ずしも十分ではなかったというふうに私ども自身思って今般調査検討を行っておりますので、第三者の目から見てきちんと多角的な意見を踏まえて私どもの意見をまとめてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○加田裕之君 是非、今の御答弁のとおり、当事者意識を持ってやっていただきたいと思います。 次に、保管場所についてお伺いしたいんですけれども、この記録破棄になった場合のことについてなんですけれども、廃棄されている現状を見直しされるためには特別保存に付された記録を置く場所が必要なんですが、少年事件記録、少年事件記録ですよ、においては各家裁の書庫以外で置くことができる場所というのはあるんでしょうか、お伺いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 二項特別保存に付した記録の保存は、原則として当該事件の第一審裁判所において行うこととされております。少年事件記録につきましては、各家庭裁判所において保存することとなります。 各家庭裁判所以外の保管場所について申し上げますと、二項特別保存に付した記録等につきましては、事件記録等保存規程によりまして、最高裁判所の指示を受けてその保管を最高裁判所に移すことができるものというふうにしておりますけれども、現在、最高裁判所に保管を移し、保存している少年事件記録はございません。
○加田裕之君 最高裁判所に移されているものはないということになりますと、そうなると、永久保存される記録が増えていきますと、各家裁のスペースというのは削られていくため、これ廃棄の圧力が高まっていくんではないかという懸念もございます。 平成二十一年八月五日の内閣総理大臣と最高裁長官の申合せについて、国立公文書館に移管される司法文書の対象というのは、歴史的資料として重要な判決書等の裁判文書などとあります。 一方で、平成二十五年六月十四日付けの実務者レベルであります内閣府大臣官房長と最高裁の事務総局総務局長そして秘書課長の申合せの文書については、扱う対象というものは民事事件に限られております。 少年事件記録は申合せにおける移管対象に入っているんでしょうか、入っていないんでしょうか、お伺いいたします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、平成二十五年六月十四日付けの内閣府大臣官房長と最高裁判所事務総局秘書課長、総務局長の申合せにおきまして、具体的に歴史資料として重要な公文書等として裁判所から内閣総理大臣に移管すべき裁判文書について申し合わせており、事件記録につきましては二項特別保存に付した民事事件の記録を移管の対象としております。委員御指摘の二項特別保存に付した少年事件記録は移管の対象となっておりません。
○加田裕之君 私は、ここにやはり今回の問題があるんではないかと思っております。 そして、続いてなんですけど、現在、新しい公文書館に歴史的な少年事件記録が収められる可能性というものはあるんでしょうか、ないんでしょうか、お伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 少年事件記録を含む記録の適切な保存、廃棄の在り方につきましては、申し上げましたとおり、現在、有識者委員の御意見を踏まえながら調査検討を進めているところでございます。 委員御指摘の点につきましても、この調査等の結果やあるいは有識者委員の御意見を踏まえながら、内閣府や国立公文書館とも御相談をさせていただきながら検討していくことになると考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 しっかりとこれは有識者委員会の御意見、そしてまたいろいろな議論の過程というものも踏まえて、少年事件記録というものをしっかりと収めるような仕組みづくりというものについても検討していただきたいと思っております。 また一方で、先般、私、国立印刷局の方に視察させていただいたんですが、ここにおけます公文書の電子化における作業というものをお伺いしました。国立印刷局における公文書の電子化における作業において保存される可能性というものは、今答えられる範囲で結構なんですけれども、あるんでしょうか、ないんでしょうか、お伺いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 少年事件につきましては、紙媒体による審理が行われており、事件記録等も紙媒体で保存されているというのが現状でございます。 委員から御指摘がありましたように、紙媒体の事件記録等を電子化して保存するということになりますと、現在の紙媒体の事件記録等とその電子化されたものとの関係性をどのように考えていくかといった問題でありますとか、あるいは電子化のコストなど、難しい問題をいろいろ含んでいるものというふうに考えております。 いずれにしましても、これらの問題を含めた今後の記録の保存、廃棄の適切な在り方につきまして、調査検討の結果や有識者委員の御意見を踏まえ、最高裁判所において検討を進めているところでございます。
○加田裕之君 一方でペーパーレス化ということが叫ばれながら、仕組みとしてやはりこれ電子化してもその紙媒体は残さないといけないという矛盾があると思います。これはもちろんこの問題だけではなくて、全体、政府全体としてもしっかりとやっていかなければいけない問題であると思っております。 そこで、齋藤法務大臣にお伺いしたいんですけれども、これまでのこのやり取りをお伺いしまして、これ、私はやはり思うんですが、有識者委員会任せでは駄目だということはやはり思います。これは今のこの議論で分かったと思うんですが、法務大臣としまして、法務行政をつかさどるトップといたしまして、これまでのやり取りをお伺いいたしましてどのように受け止められましたか、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(齋藤健君) まず、事件記録につきましては、関係者の名誉、プライバシーの保護の観点を踏まえた適切な取扱いというものが当然必要でありますが、その中には、現行の保存期間が経過してもなお歴史的な価値が高い資料や調査研究のための重要な参考資料として保存されるべきものがあると認識をしています。 最高裁判所においては、事件記録の保存等に関するこれまでの運用の在り方や取組について、るる御説明あるように、外部の有識者の意見を聴取しつつ、今後の事件記録の管理の在り方について検討を行っているものと承知をしているところであります。 法務大臣としましては、事件記録の管理の適切な運用が確保されるよう、引き続き裁判所の取組を見守っていきたいと考えています。
○加田裕之君 ありがとうございます。 土師守さんが初めてこの事件記録が破棄されたということを聞いたとき、初め冗談かと思ったと、本当にびっくりされたということで、そして、まさかこの重要事件という、重要事件の記録というのがなくなるということも思ってなかったですし、そして、これは土師さんが言われているように、歴史的重要な資料というふうにも言われております。先ほど大臣の御答弁ありましたとおり、歴史的重要な資料というものはやはり適切に保存していかなければいけませんし、これは諸外国の事例を見ていただいても分かると思いますので、是非その点については齋藤大臣のリーダーシップを発揮していただきたいと思っております。 続きまして、今度は二〇二五年大阪・関西万博について質問させていただきたいんですが、私は、一九七〇年、大阪万博が開催されました期間中の六月八日に生まれました。三月十五日に当時の大阪万博は開幕されましたので、期間の前半は母親のおなかの中、そして後半は生まれたてなので当時の記憶は全くございませんが、「人類の進歩と調和」のテーマを掲げまして、百八十三日間で六千四百二十一万名の来場者を迎えました。私も、そういうテレビとかの再放送、いろいろそういう記録を見るたびに、ある意味輝いていたこの昭和の時代なんだなという思いもいたしております。 そして、二〇二五年大阪・関西万博というのは、まさに関西の万博だと思いますので、会場は大阪なんですけど、オール関西で取り組むべきであると思っております。もちろん、オールジャパンでももちろんでございます。会場は大阪だけでなく、兵庫を含む関西全体に人の流れを広げる取組について、それぞれの自治体とどのように連携していくかが私は鍵であると思っております。 我が兵庫県におきましては、各地域の活動そのもののこのフィールドというものを地元の人々が主体となって発信しまして、多くの皆さんに見て、学び、体験していただくひょうごフィールドパビリオンを全県展開をしております。関西万博と連携しまして、会場の大阪から兵庫への流れ、逆に兵庫のフィールドパビリオンから会場の大阪への双方向の流れについてどのように取り組むか、岡田万博担当大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。 一九七〇年の大阪万博のとき、私は小学校二年生、八つの子供でありまして、石川県におりましたけれども、どうしても万博に連れていってほしいと親に泣いて頼んだことを思い出します。実際に何とか連れていってもらって、大変な人で、あのアメリカ館の月の石を見ることはできませんでしたけれども、本当にこれからの未来は明るいと子供心にわくわくした思い出を持っております。この度の大阪・関西万博も、そうした若い方々、子供さんたちに夢を持ってもらえるような万博にしていきたいと思います。 そこで、先般、兵庫県の齋藤知事ともお会いをしまして、大阪・関西万博に向けての兵庫県の取組を取りまとめたアクションプランについて直接お話を伺いました。兵庫県では、万博に向けた関連施策を検討する万博推進室を設置していただいてアクションプランを策定されるなど、万博との連携に積極的に取り組まれており、大変心強く感じたところであります。 特に、万博を契機とした国内外からの誘客に向け、県内各地の魅力的なプログラムを磨き上げ、国内外に積極的に発信する取組であるひょうごフィールドパビリオンについて伺いました。これは兵庫県の全域を一つのパビリオンに見立てる大変大きな構想と思いましたし、これは万博のメリットを日本全国に展開していく上でモデルとなり得る有益な取組と感じたところであります。 政府としても、昨年十二月に取りまとめた二〇二五年大阪・関西万博アクションプラン・バージョン3において万博交流イニシアチブを追加をいたしました。 私は、万博担当大臣であるとともに地方創生担当大臣も拝命しているものでございますから、万博がもたらすメリットを日本全国が享受できるように、兵庫県を始め全国の自治体と連携しながら、交流人口の拡大を目指すことにより全国的な機運の醸成に努めてまいりたいと存じます。
○加田裕之君 まさに大臣のおっしゃるとおり、万博というのは、これ国を挙げてやらなければいけません。そして、今言いましたひょうごフィールドパビリオンも、各地でいろいろ展開はするんですけれども、万博との連携というものがなければ、ややもすれば地域の一つのイベントという形になってしまいますので、是非とも緊密な連携を取っていただきたいと思っております。 そして、大阪・関西万博の開催される二〇二五年は、あの阪神・淡路大震災から三十年の節目を、節目の年を迎えます。また、北但大地震からも百年、そして和歌山の方での稲むらの火で知られる濱口梧陵とか、南海トラフ巨大地震の備えなど、今回の万博のテーマであります「いのち輝く未来社会のデザイン」のコンセプトどおり、命の大切さを発信していくことが私は大切であると思っております。 しかしながら、基本方針の柱とか万博交流イニシアチブについても、防災・減災という切り口というものがなかなかちょっと見えてこない部分がございます。これは私は大変重要な視点だと思うんですが、この点についてどのように取り組んでいくのか、岡田大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。 加田委員御指摘のとおり、二〇二五年が阪神・淡路大震災から三十年を迎える年であり、命をテーマとする大阪・関西万博を災害の多いこの日本における防災や減災について考える機会とすることは大変重要であると考えております。 昨年十二月に大阪・関西万博に向けた政府の施策を取りまとめた二〇二五年大阪・関西万博アクションプラン・バージョン3においては、東日本大震災の被災地の復興状況や被災地発の最先端技術の情報発信、防災DXを活用した災害対応情報の提供などに取り組むことが盛り込まれておりますが、これはやはり、阪神・淡路大震災を始め、これまでの被災地にも共通をする問題意識であろうと思います。 また、兵庫県において取り組まれておる、先ほども申し上げましたひょうごフィールドパビリオンにおいても、単に震災前の状態に戻すのではなく、二十一世紀の成熟社会にふさわしい復興を成し遂げるという創造的復興という取組を発信するプログラムも含まれていると承知をいたしております。 万博会場内での取組とこうした地方自治体の自主的な取組が融合することで、我が国の防災・減災に対する姿勢を効果的に世界に発信することが可能になると考えております。災害から復興した日本の姿を対外的に示しながら、命の大切さについて世界の方々とともに考えていけるような万博にしてまいりたいと考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 やはり、この阪神・淡路大震災から三十年ということで、やはりこの創造的復興をなし得たという、これは阪神・淡路地域、兵庫県民にとってもあります。そして、様々な皆様から、国内外から支援をいただきました。そういうものをしっかりと感謝の場という部分と、それから、これからの防災・減災にしっかりとつなげていく場に、私は「いのち輝く未来社会のデザイン」の「いのち」の部分を大切にする万博であってほしいと思っております。 続きまして、今回は万博の会場整備事業について次はお伺いしたいんですけど、かなりこれ、メディアでも取り上げられているんですが、タイトになってきているということが言われております。工期短縮のためにも、陸上輸送だけではなくて海上輸送についても考えられるんではないかと思っております。 大切なのは、万博開催中はもちろん、終了後、海上輸送についてのレガシーというものを水上交通ネットワークの整備として進めていくことが大切だと思います。もちろん、これを進めていくためには、まあ言わばホップ・ステップ・ジャンプのそのホップの段階でこの工期というものをしっかりと短縮できるように、海上輸送というものも私はしっかり取り入れていく視点というものを入れなければいけないんではないかと思っております。 そういう意味で、今回、万博は、万博開催時においては瀬戸内国際芸術祭も開催されておりますんで、瀬戸内・関西交流圏として、瀬戸内海を囲むようにしまして、万博会場、ひょうごフィールドパビリオン、瀬戸内国際芸術祭とあります。環瀬戸内圏として、関空とか神戸空港、そして淡路島、四国など海上アクセスを確保する中で、係留施設の整備や次世代モビリティーの実証としまして水素燃料電池船の運航など、万博会場の整備、それぞれのフェーズで水素燃料電池等を、電池船をうまく活用していくことが求められている、求められると思うんですが、御所見をお伺いいたします。
○政府参考人(長崎敏志君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、大阪・関西万博は大阪市の臨海部にございます夢洲で開催されることから、海上交通ネットワークの充実は重要な課題でございます。このため、学識経験者や博覧会協会、大阪府・市、交通事業者等で構成する来場者輸送対策協議会に水上輸送部会を設置し、具体的なルート等の検討が行われているところでございます。 また、大阪・関西万博は、未来社会の実験場をコンセプトに掲げ、新たな技術を実践、実証する場を提供することにより、イノベーションの誘発や社会実装を推進することとしてございます。御指摘の水素燃料電池船もそのプロジェクトの一つでございまして、万博開催に合わせて水素燃料や電気を動力とする次世代船舶の運航を実現すべく、官民一体となって技術開発を進めてございます。 政府といたしましては、これらの取組を有機的に結び付け、関係者と緊密に連携しながら、水素燃料電池船等を活用した海上交通ネットワークの充実を図りたいと考えてございます。 当然のことながら、その成果を万博のレガシーとして会期後の活用にもつなげてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○加田裕之君 先ほど言いました前段階の方におきましての工期短縮のため、いろいろな課題はあると思うんですけれども、海上輸送というものもしっかりと利用しながら工期短縮というものができなければ私は意味がないと思っております。 これ、できなければ本当に万博開催というのが危ぶまれている点もあると思うんですが、その点について再度お伺いいたします。
○政府参考人(井上学君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、万博会場につきましては、昨今、一部で不調、不落も発生しており、現在、博覧会協会が会場整備の計画に基づきまして対応を進めているところでございます。 引き続き、昨今の価格動向もいろいろ注視しながら、費用の低減、効率的な執行に努めてまいるとともに、全体総額であります千八百五十億の範囲内に収まるように全力で取り組んでまいりたいと考えてございます。
○加田裕之君 一点、海上、海上輸送を利用した中での工期短縮についての検討という部分についてどのように考えているか、再度お伺いします。
○政府参考人(長崎敏志君) 海上輸送につきましては、現在のところ、船舶の大きさ等の問題がございまして、工期短縮という観点で輸送というのを検討しているというわけではございませんで、むしろ来場者輸送という観点から、先ほど申し上げた水素燃料電池船であるとか様々なネットワークというのをどういうふうに充実するかというふうに考えてございます。
○加田裕之君 これ、あらゆる手段というもの、あらゆる方法というものをですね、そういうものをしっかりと駆使しながらやっていただきたいと思っております。 実際、この後ちょっと、本当はもうあと何問かしたかったんですが、要望に代えさせていただくんですが、今回の、先ほどお話、答弁いただきましたように、パビリオンの目玉となりますテーマ館という部分につきましても再入札になりましたり、そしてまた、実際問題、建設業界としましては、資材価格の更なる高騰に嫌気を差して、やはり慎重な姿勢を崩していないというのが現状であります。実際、この会場費の、会場全体の建設費の大幅な上振れが懸念される状況において、しっかりとこの物価高騰もにらみながらやっていかないといけないと思います。 そのためには、やはりこれ、あらゆる予算の措置というものが必要だと思いますので、これは補正予算とか予備費の活用とか、様々な活用方法というものを考えていきながらやっていただくよう、これは強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で加田裕之君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時八分散会