予算委員会 第4号
- 発言数
- 360 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2023/03/03
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 令和五年度総予算三案審査のため、来る三月九日午前九時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認めます。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長稲葉延雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三十三分、立憲民主・社民三十二分、公明党十五分、日本維新の会十六分、国民民主党・新緑風会八分、日本共産党八分、れいわ新選組四分、NHK党四分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより一般質疑に入ります。中田宏君。
○中田宏君 おはようございます。 聞きたいことがいっぱいありますんで、早速質問に入らせていただきたいと思います。 今日は、まず、我が国経済の基盤であります中小企業・小規模事業者についてであります。 我が国経済の発展と国民生活の向上のために現在賃上げが求められており、総理も注力しておられます。その課題として、企業数の九九%、従業員数の七割を占める中小企業の価格転嫁が進んでいないということが挙げられます。昨日までの本委員会においても既に議論がなされていましたから、私も議論を聞いておりましたけれども、今日はその中身を是非共有してまいりたいと思います。 全国の四千二百十六事業者を対象にして、全国商工会連合会が昨年十月から十一月に調査をしました商工会会員事業者の価格転嫁状況等についての資料、お手元にお届けをしていますので、是非ちょっとこの後御一緒にめくっていっていただければと思います。 資料一を御覧をいただきたいと思いますけれども、最も売上げや利益に影響を及ぼしたものを聞いた結果であります。原油、原材料費高騰のコスト増の影響というふうに答えた事業者が五二・九%を占めています。この円グラフでいうところの赤々としている部分ですね。前回調査では新型コロナウイルスの影響が最も高かったわけでありますけれども、最新の調査では明らかに原油、原材料高の高騰、これが大きな割合を占めているわけです。 二枚目、御覧ください。売上総利益の昨年度との比較において、増加、減少にかかわらず、原油、原材料費高騰のコスト増の影響があった、これが五〇%、過半を超えております。過半であります。 三枚目の資料を見ていただくと、価格転嫁できていないが二〇二〇年、二一年、二二年で、一三・二%、一七・一%、四八・三%、これ昨年急増しているのがお分かりをいただけると思います。 そして、四枚目。企業規模が小さくなるほど価格転嫁が進んでいません。課税売上高一千万円未満の事業者では、五七・九%がほとんど価格転嫁できていないとなっています。 次に、五枚目。価格転嫁ができていない理由ですけれども、BツーBにおいては、需要の減少、他者との競合に続いて、取引先からの価格維持の要請、これが三番目となっていることに注目をすべきでありまして、この対策については昨日までの予算委員会でも議論になって、総理から答弁が既にありました。 六枚目。BツーCにおいては、消費者の低価格、節約志向が一番となっています。これは賃上げ、このことが問われます。 七枚目の資料は中小企業事業者の生の声でありますけれども、これ以上の材料価格上昇はさすがに経営上厳しい、価格転嫁は難航しており業況は悪化しているなど、切実な多数の声が寄せられております。 この調査、今ざっと見ていただいたんですけれども、まず、岸田総理の率直な御見解を伺いたいと思います。あわせて、中小企業がエネルギー、原材料等の価格上昇分を製造、流通、販売コストに適切に転嫁をできるように、適正な取引に向けた監視強化の、監視機能の強化、これを強く求めていきたいと思いますが、その対応、これ改めてお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から様々な資料、御指摘を、示していただきました。それを見て思うことは、やはり中小企業にとってエネルギー、原材料の価格高騰、これは大変大きいということ。そのために、政府としては、中小企業の生産性を高めることと併せて、それぞれのサプライチェーンの中でこの成長の果実を適正に配分してもらう、要は価格転嫁しっかり進めてもらう、こういったことが大事だという認識に基づいて様々な取組を進めています。 そして、その価格転嫁ということで申し上げるならば、毎年九月と三月を価格交渉促進月間とし、交渉とそして転嫁、このサイクルの確立に向けて取り組まなければならない、こうした考えに基づいて取組を進めてきました。 昨年九月の価格交渉促進月間では、価格転嫁率が五割弱に好転したという指摘がありますが、ただ、内容を見ておりますと業界ごとにばらつきがある、こうした点もしっかり念頭に置いておかなければなりません。 引き続き価格転嫁対策の充実が不可欠であるということで、昨年末、公正取引委員会が、多数の取引先に対して協議をすることなく取引価格を据え置く行為が確認された企業十三社の社名を公表した。また、二月には、中小企業庁において発注側企業約百五十社の価格交渉と価格転嫁の状況について公表をする。こうしたことは、今までやったことがない、前例のない価格転嫁に向けての取組であると考えています。 そして、今月、三月、価格交渉促進月間、これが重要な正念場だと政府としても認識をしています。中小企業庁や公正取引委員会を中心に政府全体で価格転嫁の促進に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。
○中田宏君 物価高について、岸田総理は二月二十四日の第七回物価・賃金・生活総合対策本部で、総合経済対策、補正予算の執行を更に加速しつつ、電気料金の抑制に向けた取組や価格転嫁対策の強化などをこれ指示しました。 そこで、総合経済対策の効果、これ今のところどういうふうに認識をしておられますか。また、総理が追加支援の検討を指示された電気料金などの更なる支援策、これについては今後どのように検討を進めていくのかということについてお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府の用意したこの総合経済対策の効果という部分についてお答えさせていただきますならば、令和四年度第二次補正予算で措置された中小企業関連予算のうち、例えばものづくり補助金、これ既に一月から公募をしております。小規模事業者持続化補助金は本日公募を開始いたします。そして、事業再構築補助金やIT導入補助金について今月中に公募を開始する予定にしております。中小企業の生産性向上や賃上げの効果、これが一刻も早く現れるように、今申し上げました早期執行に努めなければならないと思っています。 そして、もう一つの御質問、電力料金高騰に対するこの支援ということですが、御案内のとおり、従来もこの燃油費等の激変緩和措置と併せて電気料金の様々な支援策は用意をしてきたわけですが、それに加えて、先週、電気料金高騰については、電気の規制料金の改定申請に対して、四月という日程ありきではなく、厳格かつ丁寧な査定による審査を行うなど、電気料金の抑制に向けて取り組むこと、これを新たに担当大臣に指示をいたしました。 また、そのエネルギー価格等の動向、また国民生活、事業者への影響、これは引き続き注意、注視をしつつ、今後とも必要に応じてちゅうちょなく、また機動的にこうした支援策についても考えていきたいと思っております。
○中田宏君 是非政府にはこれらの対応を急いで進めてもらいたいと思うわけでありますが、一方では、中小企業自らも生産性の向上に向けた不断の努力が求められます。 そこで、第二次補正予算に盛り込まれた事業再構築補助金の執行状況、その効果について西村大臣にお伺いします。
○国務大臣(西村康稔君) 中田議員御指摘のとおり、中小企業自身が生産性向上のため様々な新しいチャレンジ、取組、事業再構築に向けた取組などを進めていくことが大事だというふうに思います。 その後押しをするために様々な予算を用意をしておりますが、まさに中小企業の新分野展開や業態転換などを支援する事業再構築補助金でありますけれども、令和四年度二次補正におきまして五千八百億円の積み増しを行っております。これまで累計で約二・四兆円の予算措置をしておりまして、七回の公募で合計六万社以上を採択をしております。まだ全体予算四割ほど残っておりますので、第八回の公募を今審査中でありますし、第九回公募も実施をしているところであります。 現在、多くの事業者が補助事業を完了したばかり、あるいはまだ実施中でありますので、全体の効果検証については今後しっかり取り組んでいきたいというふうに思いますが、例えば、飲食店向けに、事業者向けに調味料を販売していた食品メーカーが消費者向けに市場に進出して売上げを伸ばすとか、あるいは航空機部品加工を行っていた金属加工業者が半導体製造装置用に新たに部品加工に取り組むと、そうしたことなど、着実に一応効果が出ているものと思います。 また、御指摘の事業再構築補助金と併せて、中小企業の生産性向上を支援をしてまいりますものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、そしてIT導入補助金と合わせてこれまで合計で約六十一万社を支援してきております。 こうした支援策を活用しながら今後も中小企業の生産性向上を促してまいりたいと思いますし、先ほど来御指摘ありますように、事業を継続していくためにも、賃上げを進めていくためにも、物価上昇分と賃上げ分も含めて価格転嫁できるように取り組んでいきたいというふうに思います。
○中田宏君 ここまでの質問、経済、中小企業でありましたけど、先ほど総理からとにかく正念場という答えもいただきましたけど、価格転嫁は進めなきゃいけないけど、価格転嫁だけが進んで賃上げがなければ、今度は消費者、消費意欲が減るということにもつながるので、是非、ここはもう両方セットでありますので、引き続き強力に推進をお願いしたいというふうに思います。 さて次に、昨年九月に施行された重要土地等調査法について伺ってまいります。 先週来も、中国人女性が沖縄本島に近い無人島、屋那覇島を購入したということが、SNS上では中国人とおぼしき人が中国の領土が増えたなどの書き込みをしたり、我が国でもSNSやメディアでも大きな話題、議論になっておりました。安全保障上、外国人や外国資本による我が国の土地買収に対しては国民の多くもやはり不安視をいたしております。 実は、私は、衆議院議員だった平成二十五年、二〇一三年の十一月でありますけれども、当時の同僚議員とともに我が国の平和及び安全を維持する上で重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律案、提出をいたしました。その頃も高市大臣とは同じ問題意識で随分議論をさせてもらいました。あれから十年、十年ですね、一歩前進して重要土地等調査法が令和三年に成立をいたしました。これによって、先月、二月に五十八か所を対象とする初回の区域指定がなされて調査が開始をされました。 そこで、今後、第二回の区域指定はいつになるのか、高市経済安保担当大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 重要土地等調査法ですが、昨年九月二十日に全面施行されて、今年の二月一日に第一回目の区域指定として、注視区域、それから特別注視区域、計五十八か所の指定が施行されたということで、ようやく本格的な運用を開始したばかりです。 次回の区域指定でございますが、現在内閣府で準備を進めております。現時点でその具体的な日程をお示しするということはできませんけれども、速やかに検討を行って対応を進めてまいります。
○中田宏君 現時点では準備中ということで具体的な日程は出てきませんでしたけれども、安全保障をめぐる環境変化への対応、これ待ったなしというふうに思います。速やかに区域指定をしていかなければならないと考えるんですね。 というのも、内閣官房から出された注視・特別注視区域の候補という文書、これに基づいて、私、数えてみますと、防衛関係施設だけで法定要件を満たすものは五百か所以上あります。さらに、海上保安庁の施設や国境離島などを合わせると、およそ六百か所程度に上ると考えられるわけです。このおよそ六百にもなるであろう候補地を土地等利用状況審議会で審議してもらった上で区域を指定するという段取りを踏んでいくわけですね。初回は五十八ですよ。それに対して、今言ったように六百程度ということになれば、第二回どころか、三回、四回、五回、六回、七回という、それ以上続いていくのかとも考えられてしまいます。 当然ですけれども指定された順に調査を開始していくわけですけれども、一体いつ頃までに区域指定及び土地等の利用状況の調査が完了するのか。法執行の今後の見通しについて、これも高市大臣にお伺いしたく思います。
○国務大臣(高市早苗君) 第二回目以降の区域指定についても、準備が整ったものから順次行っていきます。ですから、現時点で法執行の今後の見通し全体について予断を持ってお答えするということは困難でございますけれども、法律の附則第二条におきましても、これ法施行後五年後の見直し規定まで置かれておりますので、できる限り速やかな対応というものを進めてまいります。
○中田宏君 この件、最後に総理にお伺いしたいと思いますけど、重要土地調査法については、土地利用の実態把握を努めて、調査結果を踏まえて実効性のある取組について深化させていくということがこれ前提だと思うんですね。すなわち、調査のための調査をやっていてもしようがないわけであって、そういう意味では、あそこは誰々さんの土地ですよということで、分かりました、終わりですでは済まない。私が知る限り、一国の安全保障にとって重要な土地や施設の周囲を外国人が自由に売買できる国、これ日本ぐらいですよ。 重要土地等調査法による調査等の執行状況を踏まえて、今後、我が国の安全保障に係る土地をしっかり守っていくための次の一歩に向けた総理の決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 安全保障の観点から土地等の利用をどのように管理すべきかという課題は、国会や地方議会等でも長年にわたって議論されてきたところです。委員御自身も関わってこられたという話を先ほど聞きました。重要土地等調査法はその課題の解決に資するものであると考えています。 そこで、まずは本法の対象となる区域内の土地等の所有、利用状況の実態把握を着実に進め、今後の法執行の状況、そして、あわせて、安全保障をめぐる内外の情勢、これも見極めなければなりません。そういったものをしっかり見極めた上で、更なる政策対応の在り方について検討を進めていくことは政府としても考えていきたいと思っています。 要は、ようやく法律ができました、この執行状況、まずはしっかり確認をした上で、更なる政策対応についても考える、これが政府の基本的な考え方であります。
○中田宏君 日本の国土が買われるということが何か感情的な議論になってはもちろんいかぬわけでありまして、私、冷静に議論して、そしてしっかりと方針を示していくことが必要だと思うんですね。 商業地や住宅地は経済取引です。しかし、安全保障上、我が国のやはり重要な土地については、これはしっかりと国としてやはり守っていく必要があると思います。この件、引き続きまた議論喚起をしていきます。 次に、今後の我が国の感染症対策についてお伺いをしていきたいと思いますが、二〇一九年十二月に中国の武漢市で発生した新型コロナ、いまだに苦しんでいますが、ようやく五類に移行する段階となって、この三年余りの教訓を今後の感染症対策にいかに生かしていくかということが問われます。 今国会で審議が予定されている今後の我が国の感染症対策の司令塔となる内閣感染症危機管理統括庁、それから日本版CDCとも言われる仮称の国立健康危機管理研究機構、これらにはまさに新型コロナ禍を経ての新組織設立ですから大きな期待を寄せるところでありますが、反面、両組織、その設立はよいとしても、その役割を果たしてもらうために、新型コロナの教訓が十分に生かされて、そして役割が果たされるということが必要であります。 それぞれの組織の役割と機能についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(後藤茂之君) お答えを申し上げます。 昨年五月から六月にかけて開催されました新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議の報告書におきまして、今般のコロナ対応の振り返りとして、感染症危機に迅速かつ的確に対応するためには、行政の縦割りを排して各省庁が一体的に取り組むための司令塔組織を整備すること、その際、有事への備えを総合的に行い、それが有事の際にきちんと機能するものとなっているかをチェックし改善するPDCAサイクルを構築すること、科学的知見に基づく政策判断に資するため専門家組織を強化することなどが課題であると指摘されたところでございます。 今回の法改正で設置される内閣感染症危機管理統括庁は、このような課題を踏まえまして、感染症危機対応における司令塔機能を担うものとして設置することとしておりまして、平時の準備、感染症危機発生時の初動対応、政府対策本部の事務を移管して統括庁に集約し、各省庁の対応を強力に統括しつつ、政府全体の対応に係る意思決定を一元化、迅速化することや、感染症対応の中核を担う厚生労働省との一体的な対応を確保しつつ、新たな専門家組織、いわゆる日本版CDCの質の高い科学的知見を踏まえて政策立案や意思決定を行い、感染症危機に対応することといたしております。 統括庁としては、このように司令塔機能を発揮することを通じまして、国民の生命、健康の保護と社会経済活動の両立を図りながら、感染症危機に迅速、的確に対応することが可能となるものと考えておりまして、しっかりと準備に取り組んでまいりたいと考えております。
○国務大臣(加藤勝信君) いわゆる日本版CDCについて申し上げたいと思います。 昨年六月の有識者会議の提言で、次の感染症危機に対する政府の体制づくりとして、科学的知見と根拠に基づく政策判断に資するため、政府における専門家組織を強化すると指摘を受け、それらも踏まえて、昨年九月の政府対策本部で、感染症等に関する科学的知見の基盤、拠点となる新たな専門家組織、いわゆる日本版CDCを創設することを決定し、現在、関連法案を国会に提出するべく準備を進めております。 具体的には、総括庁や厚労省の求めに応じ、政策決定に必要な科学的知見についての調査研究を行うこと、また、平時から質の高い科学的知見を統括庁や厚労省に迅速に提供する、パンデミック時に政府対策本部長の招集を受けて政府対策本部で意見を述べることにより統括庁との政策決定につなげること、こうしたことをしております。そのために必要な規定を法案に盛り込んでいるところでございます。 こうした中で、日本版CDCに期待されている役割、それをしっかりと担っていけるように更に準備を進めていきたいと考えています。
○中田宏君 新型コロナはコウモリ、エボラ出血熱は猿、ペストはネズミなど、感染症の多くが動物由来ということに鑑みると、私は、人獣共通感染症対策、いわゆるワンヘルスという考え方は極めて重要だと思うんですね。 実は、マダニに刺されて発症する重症熱性血小板減少症候群、SFTSという感染病で人が亡くなっているという現実があります。二〇一三年の集計開始から昨年、二〇二二年七月末までの十年足らずの間に感染者は七百六十三人、死亡者は九十二人いる。これ、日本のことです。九十二人死んでいるんです。マダニから人間の感染もあるわけですけれども、国立感染症研究所によれば、犬、猫、鹿、イノシシが感染するということが分かっていて、犬や猫が人をかんで発症したというのは、これ実例としてもう日本国内で起きています。 そうならないようにしていくには、ワンヘルスの考え方で対策を講じていくということは不可欠だと思うわけですが、人間に感染してからそれが大流行ともなれば、こちらは今後、内閣感染症危機管理統括庁が指揮するということになるわけですね。いかに予防していくかということについては、先ほどの仮称、国立健康危機管理研究機構の役割になると考えられるわけです。 現在の組織編成議論などで、これ十分にワンヘルス、その考え方検討されているのか、加藤大臣にお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 中田委員御指摘のように、感染症対策については、人と動物、相互に密接な関係もあります。まさにワンヘルスの考え方に基づいて総合的に対応していくことが重要であります。 これまでも、例えば国立感染症研究所の中には、獣医科学部とか昆虫医科学部、こうした部も設けながら、人獣、鳥インフルエンザ等の人獣共通感染症対策、あるいは各種の愛玩動物、野生動物の感染症の調査研究、これに取り組んできているところであります。 今後、感染症に関する新たな専門家組織を立ち上げていくわけでありますが、そこにおいても、ワンヘルスの考え方に基づき、関係省庁、また関係研究機関とも連携を図りながら人類共通感染症への対策や研究をしっかりと進めていきたいと考えております。
○中田宏君 例えば、二〇〇二年十一月に中国の広東省で発生したSARSはハクビシンが由来とされて、今回の新型コロナの由来の一説はコウモリからとも言われ、また最近ではカンボジアで、これ二月二十二日に鳥インフルエンザに感染した十一歳の少女が亡くなったというショッキングな一報も聞きました。そういう意味では、最近の動物由来の感染症の多くがこれアジアを発生源としています。 その意味で、今年八月にアジア獣医師会連合のワンヘルス福岡オフィスが開設される予定であることは時宜にかなったものだと考えますが、政府として連携支援をしていくことは効果的だと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今も委員御指摘のように、世界で確認している多くの新興感染症、まさに人獣共通の感染症でもあります。また、アジアを含む国内外における人獣共通感染症の発生状況について、WHOや各国政府と連携して迅速かつ的確な情報把握を行い、国際的な監視を続け、また国内的にもそうした情報を踏まえて迅速な対応をしていくことが求められております。 我が国において、先ほど申し上げましたが、ワンヘルスの考え方に基づく感染症対策を進めていくに当たって、海外のワンヘルスを推進する関係機関との連携は大変重要であります。特に、今回、アジア地域ということで発足をされるアジア獣医師会連合の福岡分室、そうした意味でも必要な連携を図らせていただきたいと思っております。
○中田宏君 これから新たなウイルス禍がないということを願うわけですけれども、しかし、その可能性というのは、これ、恐らくは長い人類のこれからの歴史の中ではあり得る、その可能性の方が高いと思いますね。そういう意味では、今回の新型コロナのこの教訓が生きる国になっていることが重要でありますから、引き続きよろしく取組をお願いしたいと思います。 さて次に、子供たちが学ぶ学校の教科書についてお聞きをします。教科書発行最大手の東京書籍が発行した高校の教科書、「新高等地図」で千二百か所の訂正申請がありました。このうち、地名変更など社会情勢の変化に伴うものが百五十か所あります。例えば、ウクライナの首都をキエフと呼称していたのをキーウというふうに変更したものなどが含まれていまして、これは致し方ないものだと思いますね。しかし、そうしたものを除いたとしても一千か所以上の訂正、すなわち誤りが教科書にあったわけであります。 資料八、皆さん御覧いただきたいと思いますが、これ、私がその千二百の正誤表の中から見付けたものですけれども、例えば、そこにあるように、石川県の松任という地名、土地がありますが、これ富山県になっていたり、南米チリの首都のサンティアゴがアルゼンチンになっていた、首都が違うということなどですね。これ教科書ですよ。(資料提示)開いた一ページ目、これ私しか持っていませんが、ここに東京書籍の教科書ありますけれども、この開いた一ページ目にドレーク海峡というのがあるんですが、いや、それがドレーク海峡ではなくマゼラン海峡に、これ一ページ目からもうなっているんですね。ちなみに、一ページ目だけで附箋が貼ってある四か所の間違いがこの中に発生をしているわけであります。 電話帳の電話番号が間違っていたら間違い電話になりますよ。鉄道時刻表が間違っていたら列車に乗り遅れますよ。この教科書で勉強していたらどうなりますか、子供たち。これらの間違いは、誤字脱字のレベルではない、そもそも間違ってはいけない教科書の本質的な内容、その間違いが五十か所もあるということになるわけです。 さらに、地図と索引の表記の違いがおよそ六百か所。要するに、検索でそのページ開いても、地図上で確認しようとしてもできないということですね。この教科書で実際に三万人以上の高校生が勉強しているということになるわけでありますけれども。 そこで、文科省にも聞きたいわけですが、誤字、誤植について、教科書検定の基準、すなわち教科用図書検定基準の関連条文、これどうなっていますか。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 お尋ねの教科用図書検定基準におきましては、図書の内容に、客観的に明白な誤記、誤植又は脱字がないこととする基準を定めているところでございます。 また、ただいま御指摘ありました東京書籍の高等学校の地図でございますけれども、千二百件の訂正がなされたところでございます。訂正箇所につきましては、索引の校正に関する訂正が約六百四十件、検定後の事情変更による記述の更新や一層適切な記述に向けた修正等が約五百三十件、そして誤記等の誤りが二十件程度あるというふうに考えているところでございます。
○中田宏君 誤字、誤植も検定の対象だというのが今の答えなんですけれども、東京書籍の教科書、これで検定意見付いたのは一体幾つですか。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 令和二年度にこの教科書検定を行ったわけでございますけれども、その際に検定意見を付した件数は二十件ということでございます。
○中田宏君 実は、令和元年度の中学校の教科書検定で自由社の教科書が不合格になっていますが、このとき四百五件の検定意見が付いて一発不合格になっているんですね。この一発不合格の基準は何ですか。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 教科書検定では、申請図書について審査した結果、教科書として欠陥と判断された箇所があれば、申請者に検定意見を通知し、修正を求めるわけでございます。 一方、小学校用及び中学校用教科書の場合、欠陥が百ページ当たり百二十か所を超える場合は、検定不合格となるとともに、検定申請を行った年度中に再申請を行うことができないこととなるわけでございます。この検定不合格がいわゆる一発不合格と呼ばれるものでございます。
○中田宏君 今回の東京書籍の場合、百九十二ページですから、一・二掛けると二百三十・四となるわけでありまして、それに対して間違い一千二百か所ということで、検定も二十件しか付いていないと、検定意見も二十件しか付いていないと。これ、もう検定の意味が問われる、信頼が問われる。永岡文科大臣、いかがですか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 今回の訂正の多くは、索引の修正など、検定後の図書の校正として供給前に発行者が適切に行うべき訂正ですとか、また、検定合格後の時点修正、先ほどキーウの話がございました。そういうものと承知をしているところでございます。 今回、発行者におきまして、検定後の校正が適切になされずにこのような事態になったこと、また、検定手続の過程で一部の誤記等を指摘し切れなかったことはこれは大変遺憾であると思っております。 我が国の学校教育制度の中で、主たる教材としての教科書の果たす役割は大変非常に大きいものでございます。教科書に対します一層の信頼確保に向けまして、審査体制を始めといたしまして、検査体制につきまして、検査、あっ、検定制度につきましても不断に改善を図りながら、適切な検定審査に努めてまいりたいと考えております。
○中田宏君 この教科書、三万六千冊が学校で利用されている。それだけの子供が学んでいるということです。 総理、是非、今後の見直し、これに向けての検定の見直し、これ御所見いただいたら、これで終わりにしたいと思います。
○委員長(末松信介君) 簡潔に答弁を願います。時間が参っております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 文部科学大臣から答弁がありましたとおり、我が国の学校教育制度の中で、主たる教材としての教科書の果たす役割は大きく、その信頼確保のため、審査体制を始めとして制度の不断の改善を図りながら、適切に検定が運用されること、これは非常に重要であると認識をしています。 文部科学大臣の下、教科書の質の確保、そして教科書に対する一層の信頼確保に向けて、不断の改善を図りながら取組を進めること、これは重要であると認識をいたします。
○中田宏君 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で中田宏君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、朝日健太郎君の質疑を行います。朝日健太郎君。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎でございます。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。岸田総理始め閣僚の皆さん、本日はよろしくお願いをいたします。 ここまでの予算委員会でも様々な諸課題に対して議論が深まってきたと思います。その中でも、国防、また防衛装備品、防衛費の問題、こうした国を守る、こうした課題が非常に議論が深まってきたと思っておりますけれども、それと同様に、自然災害への備え、この対策も不可欠だと思っております。 本年は、関東大震災からちょうど百年を迎えます。一九二三年、当時の大震災では十万人を超える方がお亡くなりになり、大変大きな被害となっています。我々、令和に入りまして、今後三十年で南関東付近でマグニチュード七クラスの地震が七〇%の確率で発生すると想定をされております。 また、近年では、気候変動、また温暖化によりまして、豪雨災害、これも後を絶ちません。 加えて、関東圏では富士山の噴火というものもやはり想定をしておかなければならないと思っています。調べると、富士山というのは比較的若い活火山らしくて、これまで三十年ごとに噴火を繰り返してきたというデータがございます。ちなみに、この富士山は最後に噴火をしてから既に三百年がたっているということで、こうしたリスクも我々は想定をしておかなければならないと思います。 まず、総理にお聞きをいたします。 こうした大規模地震や火山の噴火等、災害のリスクの高い我が国において、こうした大規模自然災害に対するそのシナリオ、こうしたものをどのように想定されているのか、お聞かせください。よろしくお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府においては、南海トラフ地震あるいは首都直下地震、日本海溝、千島海溝沿いの巨大地震、こうした最大規模の地震、津波による被害を想定し、関係者が一丸となってハード、ソフトの両面から防災対策に取り組んでいるところです。 そして、委員の方からも御指摘がありましたが、富士山の大規模噴火に備え、江戸時代に発生した宝永噴火を踏まえて、広域的な降灰による交通やライフラインへの影響を想定し、対策の検討を進めているところです。 そして、これらに限らず、風水害や雪害など、我が国は災害が発生しやすい国土であることを踏まえて、国民の生命と身体、財産を守るための防災・減災対策、万全を期してまいりたいと考えています。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 なかなか関東圏でこの火山による降灰のリスクというものは想定しづらいんですけれども、引き続きしっかりと備えをいただきたいと思います。 次に、首都直下地震について伺っていきます。 東京都では、昨年、首都直下地震の被害想定を発表をいたしました。都内で六千二百名近い死者、また建物については十九万棟の被害、帰宅困難者においては四百五十万人の方が発生するという数字を示しています。もう言うまでもなく甚大な被害想定であります。十年前のこの被害想定から実は三割程度、被害想定が減少をしています。これは建物の耐震化や不燃化が進みまして、都内では耐震化が以前の八〇%から九二%まで上昇をし、こういった影響で被害想定が少し減少しているという現状があります。 一方で、これはあくまでも東京都内の被害想定でありまして、我々、東京に限らず、この首都圏で社会活動が営まれているわけであって、こうした人の動き、物の動き、こういったことを考えていくと、やはり広域でこの首都直下地震に対する備えというものが必要だと思っています。 加えて、ここ国会周辺は官邸や首都機能が集積をしておりますので、この司令機能を、司令塔機能を途絶させることなく、こうした大規模地震の発災時にも業務継続をして備えておくのが大変重要だと考えておりますので、その上でお聞きをしたいと思います。 首都直下地震発災時に緊急対応をどのように計画をされているのか、加えて、政府、中央省庁のBCPの状況に併せて御説明をお願いをいたします。
○国務大臣(谷公一君) 国では、首都直下地震が発生した場合に備え、警察、消防、自衛隊の救助部隊の活動拠点や進出ルートなどをあらかじめ明確にし、人命救助のために重要な七十二時間を意識したタイムラインを明示した具体的な応急対策活動に関する計画を定めているところであります。 この計画に基づき、災害発生時には最大約十五万人規模の広域応援部隊を活用するとともに、自治体や民間事業者と緊密に連携し、迅速に対応することとしているところであります。 また、地震に伴い発生する大量の帰宅困難者が一斉に帰宅を開始した場合、救命救助などの応急活動に支障を来すおそれがあります。そういうことから、三日間の一斉帰宅抑制を基本原則とし、関係機関と連携して待機場所の確保等の対策に取り組んでいるところであります。 さらに、官邸等の中枢機能の話でございますが、国では、首都中枢機能の維持を図り、国民生活及び国民経済に及ぼす影響を最小化することを目的とした政府業務継続計画などを策定しております。 この中では、首都直下地震発生時において、政府として維持すべき必須の機能でございます内閣機能、被災地域への対応、金融、経済の安定、国民の生活基盤の維持、防衛及び公共の福祉と秩序の維持、並びに外交関係の処理を非常時優先業務として位置付けて、首都中枢機能の維持を図ることとしているところであります。 いずれにいたしましても、首都直下地震が発生した際には、政府は最悪の事態をも想定しながら、様々な仕組み、制度を最大限活用して対処してまいりたいと思います。
○朝日健太郎君 谷大臣、ありがとうございます。 やはり広域からの支援、加えて民間事業者のこういった力というものは必ず必要になってくると思いますので、引き続きの対応をお願いをいたします。 防災について、最後は総理にお聞きをしたいと思います。 やはり災害に備えると想定すると、大変な負荷というか、自分が被害に遭ったらどうなるのかなとか考えると結構ストレスが掛かると思います。ただ一方で、常にそういった意識、備えというものがしっかりできていると被害を最小化できるというのはもう言うまでもないと思いますので、やはり国民の皆さんの自助、また地方公共団体の公助、こうした観点から、国民の皆さんに、どういった備えであるとか、そういったメッセージをいただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 近年、災害が激甚化、そして頻発化する中で、行政による公助はもとより、国民一人一人が自ら取り組む自助、そして、地域、企業、学校、ボランティアなどが互いに助け合う共助、これらを組み合わせて国全体で防災意識の向上に取り組む、こうした考え方が重要であると認識をしています。 災害への備えの呼びかけについては、防災推進国民会議、これ毎年開催しています。産学官民の各界各層と連携を図りながら国民の防災意識の向上を図っているほか、出水期や降積雪期を迎える前に地方自治体に対して周知を、通知を発出し、万全な防災体制の確保を図るよう要請をしているところです。 そして、委員も御指摘になられましたが、本年は関東大震災の発生から百年目の節目の年に当たるところ、これをまた一つの契機として、国民や地方自治体が改めて防災対策を点検し、災害に備える取組を推進していただけるよう、しっかり働きかけしてまいりたいと考えます。
○朝日健太郎君 総理、ありがとうございました。しっかりとそのメッセージを届けたいと思います。 続きまして、コロナ後の観光振興策について伺ってまいります。 ようやく観光需要が戻ってきたなという実感がございます。皆さんも肌で感じていただいているかと思います。一昨日は外国船社のクルーズ船が静岡の清水港に三年ぶりに寄港したという大変明るいニュースがございました。また、昨日も東京港に、新しい新ターミナルにクルーズ船が寄港されたということで、全国津々浦々この観光のにぎわいというものが戻ってきたなというふうに思います。国内旅行でも全国旅行支援の後押しをもって国内観光需要というもの高まってきたと、大変観光事業者の皆さんから歓迎の言葉をいただいております。 コロナ前は、二〇一九年、訪日外国人旅行者三千二百万人来ていただいておりましたので、是非それを目標に回復を目指していきたいなというふうに思います。 加えて、全国には観光に従事される方、八百万人から九百万人いらっしゃいます。 ここで一問、総理にお聞きをしたいのですけれども、我が国のこの観光産業、この担う役割であるとか期待する点であるとか、お聞かせをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 観光は、我が国の成長戦略の柱であり、また地域活性化の切り札であるほか、国民生活の安定向上や国際相互理解の増進にも寄与するものであると考えています。また、観光産業は、宿泊業、旅行業、交通業、そして飲食業など多岐にわたっており、地域において広範な産業に対して経済波及効果をもたらすことから、地域経済の重要な担い手となっていると考えます。 こうした役割を踏まえて、政府として観光立国の復活に向けた取組、強力に推進していきたいと考えています。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 三年にわたってコロナ禍の中で観光産業というのは大きなダメージを受けたというのは言うまでもありません。一昨日の我が党の上月委員からも団体バス事業者さんへの、そういった御質問もあったかと思います。 特に影響が大きいのが、やはり聞こえてくるのが人手不足だというふうに伺っております。これが需要回復の足かせになっています。宿泊業では人手が足りずに客室を全て開けることができないであるとか、飲食業の皆さんでもお客さんを十分に迎え入れることができないであるとか、どの産業も人手不足は同様の課題ではあると思いますけれども、特に、特に落ち込んだ観光については手当てが、更なる手当てが必要だと思います。 これまでも幾つものメニューでの支援策はあったと思いますけれども、ようやくこのコロナの出口が見えてきたこのタイミングで、ダメージを受けた観光産業全般に対して強力な回復策が必要だと考えますけれども、政府の取組をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) コロナ禍前の二〇一九年には約二十八兆円の旅行消費がございました。しかし、二一年には約九兆円となるなど三分の一に減少するということで、観光産業はコロナ禍により極めて大きな影響を受けたところでございます。これに伴い、従来から指摘されていた収益性の低さ、生産性の低さ、そして、今、朝日委員から御指摘のございました人手不足といった構造的課題が顕在化しているところでございます。 このため、成長戦略の柱、地域活性化の切り札である観光産業を持続可能な形で復活させていくためには、国内外の観光需要の回復とともに、稼げる産業への変革に取り組むことが重要であると考えております。人手不足も、稼げる産業になれば人手不足も回復してくると、このように思います。 国土交通省としては、観光地、観光産業の再生、高付加価値化、観光DXの推進など、様々な施策を総合的に講ずることにより、観光を非常に魅力ある産業に、そして観光地を稼げる産業にということで、収益性や生産性の向上、従業員の方々の待遇改善等による人材確保が図られるよう、しっかり取り組んでまいりたいと、このように決意しております。
○朝日健太郎君 斉藤大臣、ありがとうございました。観光産業もどのように変革できるのか、これが鍵だというふうに理解をいたしました。 一方で、このコロナで、我々も社会活動自体の変革も余儀なくされました。働き方であるとかライフスタイル等変化をしています。観光産業においても、今大臣からおっしゃったとおり、どのように収益性上げていくのか、こういったことが御言及がありましたけれども、一方で、コロナが、すごく伸びているときには、オーバーツーリズムというような言葉もあって社会問題化をしておりました。また、いわゆる爆買いとかもあって、中国からのお客様に対する、そういった中国に過度に依存したサービスに偏ったり、東京、京都、大阪、いわゆるゴールデンルートに観光需要が集中したりと、ある意味観光が急速に伸びた弊害があらわになりました。 ここで、コロナで一旦この観光産業というのは足踏みをしたわけですけれども、いま一度、この観光サービスのメニューを抜本的に見直す時間であったということも私は思っています。 まだまだ成長が期待できる観光産業でありますけれども、政府の方で新しいそうした観光政策の方針というものが示されたというふうに伺っておりますけれども、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 稼げる観光、そして魅力ある観光地にしていくということがもうまさにポイントだと思います。 今後の観光政策につきましては、コロナ禍による旅行者の意識の変化やこれまでの課題も踏まえまして、次の三つのキーワード、持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進、この三つのキーワードに特に留意し、必要な取組を総合的かつ強力に推進してまいります。 具体的には、観光地や宿の再生、高付加価値化の計画的、継続的支援や、自然、文化の保全と観光の両立などによる持続可能な観光地域づくり、それから、全国各地での特別な体験の提供や、観光消費の旺盛な高付加価値旅行者の誘致などによるインバウンドの回復、そして、国内需要喚起や第二のふるさとづくり等による国内交流の拡大に取り組んでまいりたいと思っております。 国土交通省としては、今月末までに策定する新たな観光立国推進基本計画にこうした要素を盛り込みながら、総理が施政方針演説で掲げられた外国人旅行者の国内需要五兆円、国内旅行需要二十兆円という目標の早期達成を目指して、しっかりと取組を進めてまいりたいと思っております。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございます。 やはり、外国の方に日本を選んでもらえる、また、加えて、高付加価値化していくことでしっかりと収益性を高めていく、こういったことをやっぱり皆さんと協力して前に進めていきたいというふうに思っております。ありがとうございました。 続きまして、学校における生徒たちのスポーツを取り巻く環境について伺っていきます。 コロナによりまして、コロナの影響で、子供たちの体力や運動能力に影響が出始めています。屋外の活動が制限をされましたし、いわゆる体育の授業というものも非常に制限をされていたわけですけれども、子供の頃の運動体験というのは、本人の成長過程において、その後、運動やスポーツを好んで実践をする習慣に大きく影響するというデータがあります。つまり、子供のうちからいろんな運動体験をしていくことが大人になってもそういった習慣が続くということでありますけれども、長い人生において健康を維持していく上では、体を動かすであるとかスポーツを楽しむであるとか、こういったことを継続的に行っていくことが健康増進に有効であるというのは自明であると思います。 その点において、学校での運動部活動というのは教育的側面の効果というものは大変高いものがありますし、そういった意味で、この部活動問題というのが今大変注目をされています。 現在、部活動というのは、中学生、現在三百二十万人ぐらい中学生いらっしゃるそうなんですけれども、そのうち百九十万人が中体連に加盟、いわゆる部活動に属しています。高校生は三百万人いらっしゃって、百十四万人が部活動に、何かしらの部活動に籍を置いているというふうに言われています。部活動はこれまで学校の中で運営をされてきましたけれども、少子化に伴って、この部活動の維持というものが今問題視されています。 政府はここで方針を転換をいたしまして、この生徒たちの運動部活動を地域に出していく、加えて、先生方の、顧問を担う先生方の負担軽減、こういったことを目的にしながら地域連携というものを図る、こういったことが決定をしていますけれども、まず総理にお聞きをしたいと思うんですけれども、総理御自身も部活動を経験されたと思いますけれども、今後の運動部活動ですけれども、地域移行、連携が進んでいきますけれども、総理の見解をまずお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、現代社会において少子化が進んでいる、また、今、教師の働き方改革、これを進めていかなければならない、こうした中でも、生徒がスポーツ活動に継続して親しむ機会を確保するため部活動改革を進めていく、こうしたことは重要であると考えています。このため、休日の部活動について、教師に代わって指導を行う人材確保などによる地域連携や地域スポーツクラブ活動への移行に向けて一体的な環境整備を進めているところです。 政府としては、地域のスポーツ資源を活用し、子供の多様な活動の実現や地域住民にとってもより良いスポーツ環境の整備、こうしたものを目指してまいりたいと考えています。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。やはり、そうした方針、私も賛同いたします。 一方で、この部活動をこれまで熱心に指導されていた教員の先生方からは、まさに移行期間に当たって大変不安や心配な声が届いています。意見は様々あるんですけれども、子供たちを中心に考えたときに、公平な運動機会の創出であるとか、先ほど御言及があった先生方の負担の軽減、こうしたものを達成する意味では重要だというふうに考えています。 ただ、この部活動というのがどうしてもまだ教育的側面が強い、こういった考え方というのが残っています。一方で、先ほどおっしゃったように、地域スポーツというのは様々な活動を提供する場であって、また、この教育の部分とスポーツを楽しむ部分、こういったものをしっかりと整理をして定義付けというものをやっぱり改めていかない限り、部活動というものが、地域で担っていただくというのが、どうしてもそこがうまくバランスが取れないのではないかな、スムーズに進まないのではないかなというふうに思いますけれども、その上でお尋ねをしていきたいと思います。 これから部活動が地域へ、地域と連携、また移行していくわけですけれども、こうしたそれぞれの意義であるとか定義であるとか、こうしたものをしっかりと私はもう一度再定義をして皆さんに御理解いただくべきだと思っておりますけれども、その点について政府の見解をお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(永岡桂子君) 朝日委員にお答え申し上げます。 部活動というのは、やはり学校教育の一環といたしまして、生徒の自主的な、主体的な参加による活動を通じて、責任感、連帯感の涵養などに寄与してきたと考えております。 一方、地域スポーツクラブ活動は、社会教育の一環として捉えることができ、またスポーツ基本法のスポーツとしての位置付けということも言えるものでございます。 このため、地域スポーツクラブ活動におきましても、部活動の教育的意義を継承、発展させ、地域での多様な経験や様々な世代との豊かな交流などを通じた学びの新しい価値を創出することが重要だと考えております。 文部科学省といたしましては、将来にわたり子供たちがスポーツ活動に継続して親しむ機会を確保するべく、休日の部活動の地域連携や地域クラブ活動への移行に向けた環境の一体的な整備、これを進めてまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 永岡大臣、ありがとうございます。 やはり学校の先生の御理解とともに、地域の皆さんの御協力も不可欠だというふうに思いますので、私もしっかりと推進のお手伝いをしたいなというふうに思います。 続いて、一点、このスポーツ現場における体罰問題にお聞きをしたいと思います。 先日、部活の強豪校の教員が体罰、暴力によって逮捕されるという事件が発生をいたしました。大変、スポーツを応援する私としては、大変痛ましいニュースで悔しい思いもあるんですけれども、やはり部活動を始め、部活動、特に部活動の現場でこの体罰問題というのが後を絶ちません。競技団体始めスポーツ庁にもそうした問題というのが届いているかと思います。 ただ、これ、問題解決、いろいろ策があると思うんですけれども、やはりそこの根底にあるのは勝利至上主義であるとか、やはり部活動というのは、例えば閉鎖的な空間で行われることでどうしてもそういったことが、暴力が横行してしまうとか、また、例えばスポーツ指導に当たる方々への研修が足りていないとか、いろんな課題があると思いますけれども、現時点において政府としてこうした体罰問題についてどのように、スポーツにおける体罰問題についてどのように取り組まれているのか、お聞かせください。
○国務大臣(永岡桂子君) 学校教育の一環である部活動において指導者が体罰を行うということは決して許されることではありません。 文部科学省では、平成二十五年に運動部活動での指導のガイドラインを作成をいたしまして、体罰等の許されない指導の具体例を示しました。そして、昨年十二月に策定をいたしました学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインでも改めて体罰、ハラスメントの根絶について明示をするとともに、去る二月の十三日付けで改めて体罰、ハラスメントの根絶に、根絶を求める事務連絡を発出するなど、体罰だけではなくて、あらゆる暴力行為の根絶に向けた取組というものを要請いたしまして、その徹底を求めているところでございます。 また、日本スポーツ協会が行います公認スポーツ指導者資格におきましても、これ暴力、ハラスメントの根絶が講習会のカリキュラムの一つとして扱われるなど、関係団体におきましても体罰や暴力の根絶に向けた取組が行われているところでございます。 引き続きまして、関係団体とも連携をし、部活動におけます体罰、暴力などを根絶するための取組、これを徹底してまいります。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございます。 是非、これは体罰、暴力はやっぱりゼロでないと意味がないと思います。私自身は、練習厳しかったなと思いますけれど、体罰、暴力受けてこなかった立場だったものですから、なかなか、そこもそういった意味ではまだよかったのかなと思っていますけれども、そういった意味において、スポーツのそうした環境の整備に不可欠なのが指導者、コーチというふうに言われています。 先ほどおっしゃったように、しっかりとしたキャリア形成、研修を受けるような、そういった競技経験者がもし仮にスポーツ指導者として活躍できる場があれば、こうした体罰問題を始め、質の高い指導につながっていくのではないかなというふうに思っています。 私の周りにもアスリートの仲間多いんですけれども、こうした競技経験を生かしながら指導の現場に就きたい、こういった声も多数届いておりますけれども、こうした競技経験のある人材の活用、地域スポーツでのコーチや指導者であるとか、こういった活用について今、政府はどのように取り組まれているのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(永岡桂子君) アスリートでございました朝日委員にお答え申し上げます。 アスリートが、競技生活中のみならず引退後も競技を通じて培いました能力、そして経験を生かして社会で活躍することは、これ、アスリート個人の人生の充実のみだけではなくて、やはりアスリートが持っております価値、これを社会に還元するという点におきましても大変重要であると考えているところでございました、ございます。 こうした考えの下に、令和五年度予算にこれ五千二百万円を計上いたしまして、企業やスポーツ団体などが参画いたしますスポーツキャリアサポートコンソーシアムや、また、相談窓口の運営、キャリアに関する情報提供を行います、これはアスリートと学校の接点をコーディネートするコーディネーターの育成などによりまして、アスリートのキャリア育成をサポートすることとしているところでございます。 また、一億二千万円を計上いたしまして、希望する学校へアスリートを派遣をし、体育指導等を行う取組もこれ新たに始めることとしているところでございます。 さらに、アスリート人材を含め外部人材が特別免許状等によりまして学校現場に円滑に参画できる仕組みづくりというのも、これモデル事業、これも実施をしております。 今後とも、アスリートが引退後もその能力を十分に生かせるような体制、しっかりと支援をしてまいる所存でございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 まさに、学校であるとか地域スポーツにスポーツを通じて関わる人材というものを広く獲得をしていきたいなというふうに思います。 続いて、持続可能な社会の実現に向けてお聞きをしていきます。残り二問、お聞きをしたいと思います。 昨今、サーキュラーエコノミーと言われる循環経済の取組が加速をしています。経済成長は、ある意味これまで支えてきた大量生産、大量消費、大量廃棄のような経済モデルを改め、有限である資源の再利用を促進することで、環境負荷を抑え、脱炭素や地球の資源制約の課題解決を目指していく、そんな時代になっているかと思います。今後、世界では人口増加がまだ続きますし、廃棄物量の増加も見込まれており、持続可能な社会の実現に向けてしっかりと努力を続けなければならないと思います。 日本はこれまで、製品利用後の資源回収、どちらかというと静脈産業というんでしょうか、こちらの方に重点を置いてきました。今後は、環境に配慮した設計や製造、いわゆる供給サイド、動脈産業側にも、このライフサイクル、動脈産業を含めたライフサイクル全体でこの資源に関わる取組というものを進めていかなければならないと思います。 日本は、ペットボトルの回収率というのが九〇%以上という大変高い数字を示しています。これ、回収率、回収の手段というか回収の方策のレベルの高さであるとか、またこれをリサイクルするこうした技術であるとか、こうした高い競争力を持ち合わせているというふうに考えています。 ここで、西村大臣にお聞きしたいんですけれども、経済産業省では、資源自律経済、これを今進めているというふうに私認識をしています。日本のリサイクル技術は、こうした競争率も高いという点においても、こうした新しい経済モデル、更に進めていくべきであると考えておりますけれども、現在の取組、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、サーキュラーエコノミー、循環型の経済をつくっていくことは非常に重要であります。日本が直面しております資源制約あるいは環境制約に対応するため、このサーキュラーエコノミーへの移行による資源自律経済の確立は喫緊の課題となっております。 実は、私自身、経産省の職員、課長補佐の頃に、再生資源の利用の促進に関する法律という、リサイクル法、最初のリサイクル法に制定に携わったこともあり、強い思いを持っておりますし、御指摘のように、その後、リサイクル率などかなり伸展をしてきております。ただ、例えば、国内で焼却、埋立てされる衣服、衣料、アパレルですね、衣料の総量は一日当たり大型トラック百三十台分、一千三百万トンあると言われておりまして、まだまだリユース、リサイクル、やれるところはたくさんあるわけであります。 このサーキュラーエコノミーへの移行のためには、御指摘のように、動脈、静脈、それぞれの産業の連携、それから新しい産業、スタートアップも出てきております、こうしたことが重要であります。経産省として、サーキュラーエコノミーに関する総合的な政策パッケージの検討を進めているところであります。 朝日委員、自民党のPTの中心的な役割を果たしておられます。御指摘の論点も踏まえつつ、今年度中に、日本が目指すサーキュラーエコノミーの方向性を戦略として具体化していきたいというふうに考えております。 また、G7の議長国でもありますし、大阪・関西万博の場もあります。日本がグローバルリーダーとして是非この国際的な議論あるいは取組をリードしていきたいというふうに考えております。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。 まさに、この、何というんですかね、サーキュラー的な持続可能な社会というものが特に若者には大変関心が高いというような数字もありますので、国を挙げて取り組んでいただきたいなというふうに思います。 それでは、最後の質問に移ってまいります。持続可能なエネルギーの安定供給には、この委員会でも様々議論がされてまいりました。再生可能エネルギーの洋上風力発電について、最後、一問お聞きをしたいと思います。 先日、秋田港、能代港へ視察を行き、現場を見てまいりました。地元では新しい企業誘致が進むなど、洋上風力発電を通じてもう地域が非常に元気になる、そんな姿を拝見をしてまいりました。 国内でもこれから洋上風力進めていく方向というのは決定をしているわけですけれども、先日の報道でも、港湾区域、一般区域に加えてEEZでもこの洋上風力発電を進めていこう、そんな方針も示されたかというふうに思っています。着実なこの洋上風力の導入促進をする意味で基点となるのは、やはり港湾の整備、これが大変重要だというふうに考えております。 大臣お越しですので、洋上風力の導入促進について国交省の取組をお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 朝日委員おっしゃるとおりでございまして、洋上風力発電は、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札であると思っております。 国土交通省では、経済産業省と連携しながら積極的に取組を推進しております。具体的には、洋上風力発電の導入促進に向けて、発電事業者が港湾区域、これは港の区域や一般海域、一般の海域、その海面を長期間にわたって占用できる制度を創設をいたしました。 まず、その最初の港湾区域でございますけれども、この港、港湾区域においては、六つの港で発電事業者を選定し、このうち御視察に行っていただきました秋田港及び能代港においては、本年一月に、我が国初の商業ベースでの大型洋上風力発電事業として運転が開始されております。また、港の外へ出まして一般海域、この一般海域におきましても、九つの区域において発電事業者の選定や公募を行っているところでございます。 このほか、洋上風力発電設備の設置や維持管理に不可欠となる港湾基地の、あっ、基地港湾の整備を進めているところでございます。 国土交通省といたしましては、今後とも、海洋における再生可能エネルギーのポテンシャルを最大限生かせるよう、洋上風力発電の導入促進に積極的に取り組んでまいります。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。 まさに、秋田港、能代港で運転開始をされたということで、今後とも様々な海域で運転が開始されてくると思いますけれども、それがやっぱり前倒しして速やかに開始時期、開始されることが重要だと思いますし、EEZでもどの程度視野に入れていくのか、こういった計画、道筋、こうしたものも重要かというふうに考えておりますので、是非ともよろしくお願いします。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で朝日健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、小西洋之君の質疑を行います。小西洋之君。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之でございます。 質疑の冒頭に当たり、委員長にお願いさせていただきたいことがございます。 本日の私の質疑は、二〇一五年の五月に高市総務大臣が突如行った放送法の解釈、それが実は首相官邸の安倍総理以下の限られた政治家によって不正な行為によって作られた、その内部文書を示す、その証拠を示す内部文書を総務省の職員の方から提供を受けて質疑を行う、それで、そのためにその配付資料を準備しておりました。しかし、その配付資料が与党の理事と私どもの立憲の理事の間で協議事項になっております。 与党の理事の御主張は、総務省はこうした文書が総務省の中にあることは認めているんだけれども、その文書が正確なものであるか分からないので、それを総務省に確認させるというふうに与党は言っております。 行政が作り行政の中にあることが分かっている文書について、そこに書いてあることが正確であるか、誰が判断するんでしょうか。これ、七年、八年前の文書なんですが。 そんな理由でこの予算委員会の資料を止めたということは、私も、十三年間、予算委員会にほぼ在籍していますが、一度もないと思います。 ですので、委員長にお願いいたしますが、私の文書の取扱いについて、理事会協議をしていただきたいと思います。
○委員長(末松信介君) ただいま小西委員から資料につきましての御発言がございました。 この委員会における資料の配付につきましては、全会一致というのが基本にはなっております。朝からもいろんな協議をいたしました。今は質問始められますけれども、この資料のことにつきましては、理事会で、改めて筆頭間でまず協議をいただいて、ここで協議が調わないわけでありますから、このことにつきまして、現状においては、全会一致ということになっておりましたから、その資料というものをここに配付することが認められないというように考えております、今のところは。
○小西洋之君 私のお願いは、理事会で、朝の理事会で言われてなかった理由だと思います。行政文書があるんだけれども、総務省の中にある文書であることは総務省も認めているんだけど、与党も確認したんだけど、そこに書かれてあることが正確であるかどうか。行政文書であって、その中身の正確性などということを、じゃ、どこの部分の何について正確性を誰が判断するんだということですが、そんな理由で文書を止めたことはないんです。 行政が作ったもので行政にあった文書であれば、その中身の真実性、そうしたことも含めて国権の最高機関で審議をするのが議院内閣制の定めでございますので、筆頭間協議ではなくて、委員長の下の理事会で私の文書の取扱いを協議願います。
○委員長(末松信介君) 小西委員に申し上げます。 今、両筆頭理事、こちらに来られまして、ただいまの件につきましては、その取扱いを後ほど理事会で協議をいたしますので、質疑を続行願います。
○小西洋之君 末松委員長の裁定に心から敬意を表させていただきます。本当にありがとうございます。 その上で、岸田総理に御質問をさせていただきます。 この文書なんですが、総務省には、私、十日前に渡して、先週のうちに総理にも官房長官のお手元にも渡っているというふうに私は承知をしております。この文書の位置付けについて、二月二十八日の二時三十分、参議院の第一議員会館という、会議室という場所で、総務省の文書責任者である今川官房長から、この文書を行政文書としないということはしない、しないつもりですと。ただ、行政にある文書だけじゃなくて、もう行政が組織的に作り、組織的な行為のために、業務のために作った、行政官の私的メモとかではないもう本当の行政文書として認めるつもりなんだけれども、ちょっといろんな事情があり、今は整理中というところで申し上げさせていただきたいというようなことまでおっしゃっていただいておりますので、そうしたことを総理に申し上げた上で、総理、よろしいですか、この後理事会が開かれますので、総理の方から是非政府に御指示をしていただきたいんですね。 行政が作って行政の中に保存されていることが分かっている文書、その中身の正確性で国会の審議を止めるようなことは岸田政権の在り方としてはあってはならない、そうした指導を総務省にしていただくように、総理、お願いいたします。
○国務大臣(松本剛明君) まず、小西委員が公表され御提示された文書につきまして、私ども、当該文書に示された関係者について、その事実関係等について事情を伺いました。 これにつきましては、発言者の方々、発言内容の確認を取られたことはないというお話がありました。また、文書中の発言内容や表現について、かなりの方々が認識が異なっているというお話も判明いたしました。さらに、形式的な作成者が明確でないもの、作成された経緯が分からないものもあることが明らかとなりました。 事実に基づいての記録であるかが確認できず、文書の正確性を確認できないというふうに認識をいたしております。その上で……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 静粛にしてください。
○国務大臣(松本剛明君) その意味で、これが行政、総務省の文書であるかについては精査中でございます。 私としては、公の文書というのは正確性が重要であるということで考えており、その内容についての精査が必要であるというふうに考えているところでございます。
○小西洋之君 今の総務大臣の発言、私もかつて総務省の官僚だったんですけれども、それは先生方も、総理も含め御認識のとおり、森友、加計学園、あるいは一昨年私がやらさせていただいた東北新社の外資規制違反の質疑、全てこの行政文書、こういうやり取りのもの、今回、私のものと同じような内容のものが委員会の配付資料として使われております。まさにその内容が事実なのかどうかを審議するのが国会の場であり、別にそれを総務省の大臣が真実かどうか分からないという、そういう見解で国会の審議を止めるのは議院内閣制の否定だと思います。 どういう文書かだけ申し上げさせていただきますが、もう言いますけど、放送政策課の、放送政策課というのは放送の部局の筆頭課なんですが、そこの統括補佐、一番偉い課長補佐です。私もその次席の課長補佐をかつてやっておりました。その課長補佐さんが作ったり、あるいはその上司の一番偉い局長さんが作ったりした文書であり、その文書、よろしいですか、旧郵政の事務次官級の総務審議官、官房長、そして技術統括審議官、放送担当の局長、審議官、総務課長、地上放送課長、こうした最高幹部で共有している、配付先で、書いてあるんですね。 こうした文書を国会で審議できない、真偽不明の文書で審議できないのではもう政治が、議会制民主主義が成り立ちませんので、総務大臣は、先ほど質問しておりませんので、もうこれ以上やりませんが、これでは国民のための質疑ができないし、懸命の思いで、放送法を国民の手に取り戻してくださいという、そういう思いで私に文書を託してくださった総務省職員の思いを応えることもできませんので、私の質疑は一旦ここで止めさせていただいて、関連の質疑の石垣さんの方に関連質疑を譲りたいと思います。
○委員長(末松信介君) 関連質疑を許します。石垣のりこさん。
○石垣のりこ君 立憲民主・社民の石垣のりこです。 検査は、何事も一〇〇%はありませんが、PCR検査をして陰性を確認しておりますので、マスクを外して質疑をさせていただきます。 さて、まず端的に申し上げたいと思います。 総理、同性婚の話でございます。同性婚、これ認められていないのは、私、差別だと思います。総理、差別やめませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 同性婚の、同性婚が差別に当たらないかということにつきましては、既に国会の議論の中で私自身発言をさせていただいております。憲法二十四条第一項は、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると規定しており、同性婚制度を認めることは想定されていない、このことから、少なくとも同性婚を認めないことは国による不当な差別だとは考えていない、このように発言をさせていただいています。今までの議論、憲法等の関係でそうした議論をさせていただいたということであります。
○石垣のりこ君 総理、そのように説明されるんですけれども、性的マイノリティーの方たちは、既に今一緒にこの社会の中で生きている一員ですよね。その方たちが何らかの理由で、なぜか分からないけれども、ほかの人に認められている権利が侵害されているわけです。それを差別と言わずに何を差別と言うんですか。もう既に一緒に生きている一員なんですよ、仲間なんですよ。もうシンプルな話です。この同性婚が認められていないことは差別なんです。 御見解、改めて伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、今までのこの同性婚の議論で憲法の関係について発言させていただきました。そして、この同性婚について、私は反対するということは一度も申し上げておりません。議論することが大事だということを再三申し上げております。国民の、国民生活の基本に関わる、国民一人一人の家族観に関わる、広く国民に関わるものであるからして議論が大事だということを再三申し上げています。 こうした議論を進めることが大事である、国民各層の意見、国会での議論、さらには同性婚をめぐる様々な裁判の結果、さらには既に自治体において行われているパートナーシップ制度の導入や運用について注視をして議論を進めていくことが大事である、このように申し上げております。
○石垣のりこ君 別に、議論が大事、理解を進めていくことが大事なことを否定しているわけではありません。ただ、現状のこの構造が差別であるということを認めるところからしか始まらないと私は申し上げているんです。 世界人権宣言にはこうございます。全ての人は、法の下において平等であり、また、いかなる差別もなしに法の平等な保護を受ける権利を有する。全ての人は、この宣言に違反するいかなる差別に対しても、また、そのような差別を唆すいかなる行為に対しても、平等な保護を受ける権利を有するとございます。 総理、優しい言葉とか丁寧な言葉とか、相手を傷つけるか否か、汚い言葉だとか、そういうことが差別の基準なのではなくて、構造上の不当な権利の侵害を放置している、そのこと自体が差別なんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 同性婚を求めておられる方も大勢おられるということ、これは承知をしています。しかし、この課題について国民の中に様々な考え方があるというのも事実であります。だから、こうした問題について議論を行うことが大事だと再三申し上げています。 私自身、こうしたこの同性婚について反対と申し上げたこともありませんし、議論を否定するというようなことも申し上げておりません。是非議論を進めることが大事だと申し上げております。
○石垣のりこ君 これは、議論じゃなくて、今この状態が構造上の差別になっていますよねということを申し上げているんです。その理解を進めるとか進めないとかの話ではないんです。 まずは、今のこの状態が差別な、差別を放置しているという、そのことをお認めにならないんですかと申し上げているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 差別なのかどうかというこの議論の中で、一つの考え方として憲法二十四条との関係においてどうかという議論を行い、少なくともその憲法との関係において、同性婚を認めないということは不当な差別ではない、こうした説明をさせていただいています。 これ、憲法においてはこの同性婚を認めることを想定していないというのが政府の考え方であり、それとの関係で今申し上げたようなこの発言をさせていただいております。
○石垣のりこ君 二十四条で想定していないということを盾に、法の下の平等がこれは保護されていないわけですよ。 その点において、これはやっぱり差別を残置しているということにならないんですかというふうに申し上げております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府の考え方を申し上げております。憲法二十四条との関係において、この憲法が同性婚を、同性婚制度を想定しないという考え方を政府として取っており、それとの関係において不当な差別ではないと申し上げています。政府の判断を申し上げた次第です。 しかしながら、これに対して、同性婚を求められる方がおられる、これは委員御指摘のとおりであります。だから、これについて、国民に広く関わる問題であるからして議論を進める必要がある、こうした認識を申し上げております。
○石垣のりこ君 御説明されているようで、ただただ差別を残置するための釈明をされているようにしか私には聞こえません。 不当な権利の抑制、この権利の抑制を不当に受けているのであれば、もうそれはやはり差別としか言いようがないんです。一緒に今生きているこの社会の一員が何らかの理由で、分からないけれども、この権利を侵害されているわけですよ。何度も申し上げますけど、これが差別と言わずして何を差別と言うのか。まずその認識から私は始めなければ、理解の増進とか、それは同時進行してはいいと思いますけれども、そのことが問題なのではないと私は考えます。 総理、改めて伺います。差別やめませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 同性婚制度の導入については、国民生活の基本に関わる問題であり、一人一人の国民の家族観にも関わる問題であるからして、こうした広く国民に関わる問題については議論を、議論を進めることが大事だ、このように申し上げております。政府の考え方を申し上げている次第です。 是非議論を進めたいと思っています。
○石垣のりこ君 個人の問題なんです。その人が、別に相手が女性であろうが男性であろうが、好きになった人と結婚ができない。この権利が侵害されているということなんです。もうシンプルな話です。人権意識に暗い国がG7サミットの議長国で世界をリードするなんてことは、もうちゃんちゃらおかしいですよ。 性的マイノリティーの皆さんの話に関してはまた同僚議員が今後質疑をしていくと思いますので、私の質疑はここまでにさせていただきたいと思います。 次行きます。やめていただきたいこと、続いてはインボイス。総理、インボイスやめませんか。
○国務大臣(鈴木俊一君) インボイスにつきましては、様々な中小・小規模事業者の方々からの御心配があり、それを受けて、インボイスをやめるべきではないかという、そういうお立場からの質問も度々いただいているところでございますが、インボイス制度、これは複数税率の下で適正な課税を確保するために必要なものでありまして、四年間の準備期間を経て、本年十月から始まることになっております。 先ほど申し上げましたとおり、様々な方々からの御心配があること、これは財務省としても真剣に受け止めておりまして、政府一体で連携してきめ細かく対応することといたしております。 具体的に申し上げますと、免税事業者を始めとした中小・小規模事業者の取引について、独禁法、下請法等のQアンドAを公表し、各事業者団体への法令遵守要請、書面調査や下請Gメンといった取組を通じまして、取引環境の整備に政府を挙げて取り組んでいるところであります。 また、令和四年度補正予算においては、IT補助金、IT導入補助金について、インボイス対応のため、より安価な会計ソフトも購入できるよう補助対象を拡大、持続化補助金について、インボイス発行事業者に転換した場合の補助金額の五十万円一律引上げなど、様々な支援策の充実を盛り込んでいるところであります。 さらに、制度移行後も、六年間は免税事業者からの仕入れであっても一定の割合を控除できる経過措置を設けているほか、令和五年度税制改正においては、免税事業者がインボイス発行事業者になった場合の納税額を売上税額の二割に軽減する三年間の負担軽減措置、また、一定規模以下の事業者の行う少額の取引について、インボイスの保存がなくとも帳簿のみで仕入れ税額控除を可能とする六年間の事務負担軽減措置などを講じることとしておりまして、きめ細かく対応をしているところでございます。 引き続きまして、私どもとして、インボイスをやめるという考えはございません。その円滑な実施に向けまして、関係省庁で連携しながら万全の対応を図っていきたいと考えております。
○石垣のりこ君 これ実質的な増税ですよね。それも、フリーターの方ですとか小規模事業者の方ですとか、より生活が大変な人に多くの負担ののしかかる、これは悪税です。それは消費税の関係の税ですから、そうなると思うんですけれども。 徴税手続、民間企業の納税手続のもう破綻を招く、これもう本当にやめるべき制度だと思うんですけれども、総理の御見解を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今財務大臣からも答弁させていただきましたが、インボイス制度、これは複数税率において適正な課税を確保するために必要なものであると考え、そして、今まで政府としましても様々な支援策、先日の総合経済対策の中にも様々な支援策を用意しましたし、それまでも様々な支援策を用意してきました。あわせて、昨年末の税制改正の議論の中で様々な経過措置、こうしたものも用意をいたしました。 様々な不安の声があるということ、これは十分承知をしています。これからも関係者のそういった不安の声にしっかりと耳を傾けることによって、政府として円滑な導入に向けて、十月の制度の円滑な導入に向けて努力をしていかなければならないと考えています。
○石垣のりこ君 制度を導入するためにどういうふうにするかの話ではなくて、制度そのものがおかしいというふうに申し上げているんです。インボイス、やめていただきたいと思います。まあ、別な機会にまた申し上げます。 続いて、ALPS処理水の問題です。 これ、一月十三日に、今年の春から夏にかけてALPS処理水を海洋放出するとの閣議決定が行われました。この決定に変更はありませんか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として、本年一月の関係閣僚等会議において、具体的な海洋放出の時期は本年春から夏と見込む、このようにお示しをしております。これに変更はありません。
○石垣のりこ君 二〇一五年、政府は福島県漁連に対して、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないと明確に回答しています。 まず、伺います。関係者というのは誰のことでしょうか。総理、お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 漁業者の方々などを指して関係者と申し上げております。
○石垣のりこ君 漁業者の方だけなんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 特に漁業者の方々の関心が高いと認識をしており、様々な説明を行っておりますが、この地元の方々、あるいは様々な業界に関わっておられる方々、この問題について関心を持っておられる方々、こういった方々に対して政府として理解を求め丁寧な説明することが重要であると申し上げております。
○石垣のりこ君 関心を持っているか否かの問題ではなく、これは本当に全ての国民、そして世界に関わる問題なんじゃないでしょうか。宮城も、私の出身の宮城もそうですし、もう漁業関係者だって幅広く、これは被災地沿岸のみならず、もう各地で関わる問題だと私は思います。 その関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないと明確にお話しされているわけですけれども、理解は得られたんでしょうか。総理、お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 理解が得られたかどうか。理解、関係者の理解について特定の指標等でお示しすることはこれは難しいことではありますが、漁業関係者など地元を始めとした方々の御懸念を払拭し理解が深まるよう全力を挙げて取り組んでいるところであり、こうした努力を引き続き続けていきたいと思っています。
○石垣のりこ君 理解はもうされたという御認識ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 引き続き理解をいただくよう努力を続けていく、このように申し上げております。
○石垣のりこ君 ということは、まだ理解は得られていないという御認識ということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども委員自身がおっしゃいました、この問題については、幅広く関係をされる方、関心を持っている方がおられます。そうした皆様方に対して引き続き理解を得るべく努力をしていく、その幅広い関係者の中に理解をされておられないという方もおられるという御指摘についてしっかり受け止めて、理解を、理解を得るべく努力をしていく、このように申し上げております。
○石垣のりこ君 もうお答えになっていないと思うんですけれども、理解をされたというふうに御認識されているんですかって、部分的に理解はされているというふうに御認識ですか、では。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、理解を得るべく努力をしており、理解をいただいているという方も大勢おられるからこそこうした方針を進めていますが、しかし、理解をしていないとおっしゃる方もおられる、こういった現実に対して、引き続き理解を得るべく努力をしていく、これが政府の方針であります。
○石垣のりこ君 先ほど関係者について伺いましたが、関係者の中で一番最初に挙げていただいた漁業関係者の方、全漁連の方も含めて、反対声明出されていますよ。周辺自治体の皆さんも反対されています。これでも、理解を得られて進められるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済産業省から福島県漁連に対する、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないとの回答を踏まえ、理解が得られるよう政府として安全性の確保と風評対策の徹底に取り組むとともに、今、引き続き丁寧な説明と、そして意見を、地元にも足しげく通いながら続けているというのが政府の方針であります。
○石垣のりこ君 関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない、これ普通に読んだら、ちゃんと関係者の理解が得られた上で処分を進めるということですよね。総理、それでよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 海洋放出について漁業者を始め地元の合意を必要とする法律や取決めがあるわけではありませんが、この関係者の皆さんの理解を得られるよう引き続き努力をしていく、こう申し上げております。
○石垣のりこ君 堂々巡りになるんですけれども、やっぱり理解が得られていないうちに、春から夏にかけて、今年の、もう放出ありき、決定ありきで進められているということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げました、引き続き理解を得るべく努力を続けながら、先ほど申し上げました日程で取組を進めていきたいと考えています。 福島第一原子力発電所、この廃炉を着実に進め福島の復興を実現するためには、ALPS処理水の処分は先送りできない課題であると認識をし、今申し上げた取組を進めている次第です。
○石垣のりこ君 お答えになっていないんですけれども、では、何をもって理解が得られたというふうに判断されるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、海洋放出について漁業者を始め地元の合意を必要とする法律や取決め、これあるわけではありませんが、地元を始めとする皆様方の理解を得られるよう全力で取り組んでいる、これが今の政府の方針であります。 先ほど申しましたALPS処理水について、福島第一原子力発電所廃炉を着実に進める、福島の復興を実現する、このために先送りできない課題であると認識をし、今申し上げたその合意や理解に対する考え方、これを示しながら、政府として取組を進めているところです。
○石垣のりこ君 結局は、結論ありきで進めるための、説明ではなく、これもまた釈明を続けているだけの御答弁と受け止めます。 これ、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないということは、これ約束ですよ。政府が、これは福島漁連の方にされた約束ではありますけど、関係者は、私は、先ほど申し上げたように、幅広く、もうありとあらゆる方が関わる問題だと思います。 この約束を守れていない、約束を破って海洋放出を進められる、そのことを宣言されたというふうに私受け止めますけど、総理、それでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その合意とか理解につきましては、先ほど説明させていただいたとおりであります。理解が得られるよう、政府を挙げて安全確保や風評被害について全力で取り組む、こうした理解に向けての努力は引き続き行っていく。その上で、廃炉に向けて、福島の復興に向けて、先送りできない課題にしっかりと向き合っていきたいと申し上げております。
○石垣のりこ君 こういう御答弁が、政府を信用しろ、ALPS処理水は安全だという御答弁に、御説明に対して信用ならないことの大きな原因になっていると私は本当に問題視したいと思います。 続いて、原発政策の見直しについて伺います。 総理、GXの政策の一部として運転期間の延長と新増設、原発政策の大転換という認識でよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) GXの基本方針、これにつきましてはエネルギー政策の大転換と申し上げております。
○石垣のりこ君 そのエネルギー政策の中の一つに原発政策の転換があるわけです。大きな転換だと思います。 原子力規制委員会の中でその中身について審議がなされているわけなんですけれども、二月八日に開催されました第七十一回原子力規制委員会、これ事務方のトップである規制庁の長官の片山啓氏が欠席されているということで、この事実確認を行いたいと思います。山中原子力規制委員長、お願いします。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 片山長官は、二月八日に開催されました米国原子力規制委員会事務局との定期協議に出席するため、二月七日から二月十日までの間、私の承認を得て米国に出張しておりました。このため、二月八日の原子力規制委員会定例会を欠席いたしております。
○石垣のりこ君 これ、重要な局面を迎えているわけですね。第八回高経年化した発電用原子炉に関する安全規制の検討、もうこれ決まるか決まらないかというような問題が話し合われているにもかかわらず、事務方のトップがいらっしゃらない。このことに対して、山中委員長、問題はありませんか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 原子力規制委員会としての意思決定は、設置法に基づき、委員の合議により行います。長官始め事務局である原子力規制庁の職員の出席あるいは欠席、原子力規制委員会としての意思決定に何ら影響を及ぼすものではございません。
○石垣のりこ君 意思決定に影響を及ぼすか及ぼさないかという、事務方のトップがそういう重要な会議に出席をしている、しかも、エネルギー政策、原子力政策の大転換の話が行われているその会議に出席していないことが大問題だと私は思います。 さきの予算委員会における辻元議員の質疑でも明らかになりましたけれども、運転期間の延長、これ何の科学的、合理的な根拠も示せない、最終処分場も再処理施設も暗礁に乗り上げている。さらには、福一の廃炉の道筋も定かではございません。原子力非常事態宣言も継続中です。 これ、原発依存度を低減するとしながら、それが絵に描いた餅になるような政策の大転換に関して、これ拙速に進めようとしている。これ、防衛費倍増と同様、本来であれば、国民の皆さんに信を問うべき重大な政策の転換だと思います。総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) このエネルギー政策につきましては、昨年、一昨年から様々な議論を積み重ねてきました。政府においても、専門家の議論、百回以上の議論を続けてきました。その中にあって、昨年二月、ロシアによるウクライナ侵略によって世界規模のエネルギー危機が生じている中で、エネルギーの安定確保とそして脱炭素、この二つを両立させていくことが世界中の国々にとって大きな課題となる大きな変化もありました。 その中で、日本として、エネルギー確保を考えた場合に、そして脱炭素との両立を考えた場合に、あらゆる選択肢を追求しなければならない。再エネ、省エネはもちろんですが、原子力についても正面から向き合おうという議論を行い、そして昨年、GX会議において一つの方向性を示した、こうしたことであります。 国民生活を守るために、エネルギーの安定確保、これはなくてはならない、取り組まなければならない課題であります。この課題のためにこの原子力も選択肢の一つとしてしっかり向き合う、こうした決断をした。この議論の積み上げという点においても、そして様々な会議のありようについても、これは手続上、これは不備はなかったと思っています。 そして、それを国民の、国会において、予算や税制と、あっ、予算や法律、こういった形で引き続き御議論をいただこうということで、この通常国会に予算や法律を提出させていただいている。そして、実行するためには国会の承認がなければ実行できないわけですから、是非充実した議論をお願いしたいと考えています。
○石垣のりこ君 この原子力規制委員会の委員の皆さんからも、拙速に締切りありきで質疑が、委員会の進行が行われたというような御指摘もあるように、拙速に進められ過ぎなんです。 こんな重要な政策を、今回、さらには束ね法案で出してきている。これは、本当に国民の信を選挙でも問うべきぐらいの私は本当に政策の大転換、大問題であると申し上げまして、午前の質疑はここで、午後に譲りたいと思います。
○委員長(末松信介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和五年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 小西洋之君の関連質疑を許します。石垣のりこさん。
○石垣のりこ君 午前に引き続きまして、立憲・社民の石垣でございます。 総理、子育て政策、迷走しております。子供の予算二倍も、中身も見えないまま進められていますけれども、昨日、突如、自民党の教育・人材力強化調査会の提言としまして、学生時代に奨学金の貸与を受けた人が子供をもうけた場合に返済額を減免することなどが柱になっている、こういう提言をまとめたということなんですが、御存じでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のような報道があることは承知しております。
○石垣のりこ君 このような政策をどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党においても議論が行われているさなかであります。議論の途中の個別のことについて私の方から申し上げることは控えたいと思いますが、御指摘の意見につきましても、党の議論の中で意見の一つとして出されたと聞いているものの、党としてそのような意見をまとめたものではないと私自身聞いております。
○石垣のりこ君 一般論でも結構なんです。こういう政策に関してどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 議論の最中であります。闊達な議論が行われ、そして結論が出されなければなりません。その途中で私の立場から一つ一つの政策について評価するのは控えます。
○石垣のりこ君 学生時代に奨学金の貸与を受けた人が子供をもうけた場合、返済額を減免すること、これが柱になっているということで、自民党さんの政策がそのまま政府の政策に丸ごと採用されるなんということは幾らでもあるわけです。実際、この後、私質問しようと思っています復興特別所得税の件でも、税制大綱にそのまま自公の与党案が採用されているということもございますので、これが柱として今後採用される可能性が非常に高いということで、私はこれもう本当に問題だと思います。 これ、奨学金の返済減免と個人の出産するかしないか、全く関係ない問題ですよね。そのことについてはどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げました様々な議論、自由闊達な議論、これは尊重すべきだと思います。結論を出したならば、その方針で政府・与党として取り組んでいかなければいけないということであります。 その与党税制調査会の議論、復興特別所得税のことも御指摘になられましたが、あれも、あの結論を出すまでに様々な議論が行われた結果であります。この方針が一発で決まったというものではありません。 こうした議論は尊重し、結論が出たならばその方針で取り組む、これが少なくとも自民党の伝統であります。こうした議論の最中に私から何か指摘する、評価をすることは控えます。
○石垣のりこ君 評価することはお控えになられるということですけれども、実際もうこれだけ報道されていて、実現性が高いということで、これ、子供を奨学金のまあカタにするような政策なわけですよ。こういうことをそもそも提案されて柱にされること自体、本当に甚だ疑問でしかありません。 これ、異次元、余りにもそういう意味で悪い異次元の子育て政策なんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な意見がある中の一つを取り上げて、それが実現する可能性が高いという御指摘がありましたが、私はそうは思っておりません。 意見として、党として意見をまとめたということはないと報告を受けております。議論が続いているということでありますので、この議論を注視するというのが私の立場であります。
○石垣のりこ君 まあ様々な意見があるのは当然です。それはそうですよ。それはそうですよ。でも、こういう意見が今出されて報道になされている。こういうまず考え方が子ども・子育て政策の中で出てくるということ自体が、先ほども申し上げましたけど、余りにも人権意識とか子ども・子育て政策に対して理解がなさ過ぎると私は逆に思います。 復興特別所得税と防衛費の増税について伺ってまいります。 復興特別所得税の一部を実質的に防衛費に充てることについて伺いたいんですけれども、資料一、御覧いただきたいと思います。これ御覧いただきますと、復興特別所得税の、まあ新たに付加税が設けられるということにはなっているんですけれども、復興特別所得税のこれ防衛費の流用というふうに言ってもこれ過言ではない、そういうふうにも言えるこの構造なんじゃないでしょうか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 復興特別所得税については、復興特別所得税の税率を引き下げた上で、その下げた範囲内で新たな付加税をお願いするということであり、現状のこの家計の負担増にはならない、このような配慮をしています。 そして、二〇三八年以降も付加税が続くということになりますが、この経済成長と構造的な賃上げの好循環を実現して持続可能性を回復する、この経済全体での負担感の払拭ができるように政府として努力をしていく、このように説明をさせていただいています。 そして、問題は、この復興事業にこうした取組が支障を及ぼすものになるのではないか、この部分が最大の御懸念の点だと思います。この点についても、そうした御懸念には当たらないということを説明しなければなりません。復興財源との関係においては、復興債の発行を通じた柔軟な資金調達が可能です。要するに、必要な財源については復興債を発行して調達を行っています。この復興特別所得税はその償還に充たるための財源でありますので、その延長幅は復興財源の総額を確実に確保する必要な長さとされるわけでありますので、復興事業に影響を及ぼすことはない、これは改めて地元の皆様方に御理解いただきたい点であります。
○石垣のりこ君 トータルでは同じです。でも、支払の方法は変わってきます、払う方法は変わっていきます。結局は上乗せされて、二〇三八年以降はこれは増税になるということでよろしいですか。総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 付加税が継続するということであります。
○石垣のりこ君 昨年の十二月の八日、政府与党懇談会で、個人の所得税の負担が増加するような措置は行わないと総理が明言されていらっしゃいますけれども、これ、二〇三八年以降継続される分は、これは増税に当たるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの発言については、現下の家計を取り巻く状況に配慮すること、これを説明したものであります。物価高の現下の家計の所得の負担増にはならないよう、このように工夫をしたものであります。 二〇三八年以降も付加税が続くということについては、先ほども申し上げましたが、この経済成長と構造的な賃上げの好循環を実現して持続可能性をしっかり回復するとともに、こうした経済全体での負担感を払拭できるよう政府として努力をしていく、このように説明をさせていただいております。
○石垣のりこ君 現下のという、これはもうただし書付きでですね、でも実際は負担増になるということを、たまたま今は負担増にならないという言い方で、そこの先の負担があるということを明言されていないだけですよね。実際には負担増になるということでよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当初から、この現下の家計の負担増にならないように配慮する、こうしたことを申し上げています。先ほど説明したとおりであります。
○石垣のりこ君 二〇三八年以降はこの流れでいくと負担増になると、所得税の負担が増えるということになるという御発言であった、御答弁であったと思います。 こういう復興特別所得税を、これは新しい付加税をつくるという言い訳はされていらっしゃいますけれども、結局は今使うべきお金として本来ならばつくられたこの復興特別所得税が流用されるという、もうこれ被災地の人間にとってはとてもじゃないですけれども認められない。しかも、それが防衛費に、ミサイルを買ったり防衛費に使われると。必要な分が要らないと言っているわけじゃないですよ。そういう本来の目的に反した使われ方をいろんな言い訳を付けてなされるということが、とてもじゃないですけれども認められないということを私は申し上げたいと思います。 もう一つ、新型コロナ感染症について伺います。 総理、感染対策緩和による感染者の増加、死亡者増加、このリスクに関してですが、資料の二を御覧いただきたいと思います。百万人当たりのコロナで亡くなった方の数、第一波、第二波と波が来るごとに大きくなっています。 この段階で感染対策を緩和されて、どうされるかということを伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナについては、ウイルスの状況やワクチンの進展に応じて対応を見直しております。 オミクロン株の感染力は高いですが、若者の重症化率は低く、大部分の方は感染しても軽症であること、高齢者のリスクは引き続き高いわけでありますが、高齢者が重症化して亡くなる原因は基礎疾患の悪化によるものが多くなっていること、こうしたことを踏まえて、重症化リスクのある高齢者を守ることに置いた対策をこれまで講じてまいりました。 また他方、感染症の位置付けでありますけれども、今回、いわゆる二類相当から五類感染症に位置付けることにいたしましたけれども、これは、国会における感染症法の修正において新型コロナの感染症法上の位置付けについて速やかに検討し必要な措置を講ずること、また、感染症法上の各種措置は必要最小限の措置とされること、さらに、オミクロン株については感染力が非常に高いものの、例えば自治体からの報告ではデルタ株流行期と比べて八十歳以上の致死率が四分の一以下になるなど重症度が低下しているといった科学的な知見を基に、自宅待機等の私権制限に見合った国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある状態とは考えられないことから、行政が様々な要請や関与していく仕組みから、季節性インフルエンザなどと同様、個人の選択を尊重するという方向へ転換をすることとしたところでございます。 引き続き、この五類感染症への変更に伴って、幅広い医療機関で新型コロナの患者に対する医療体制に段階的に移行が進め、また、それに向けて各医療機関が準備、移行していただけるよう対策をしっかり講じていきたいと考えております。
○石垣のりこ君 これ、死者の絶対数は増えているんです。少なくとも第八波以上に増えた場合、どうされますか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナについては、五月八日から五類感染症に位置付けることを決定いたしましたが、季節性インフルエンザと同様、今後も感染拡大が生じることが想定はされます。今後は、五類感染症への変更に伴って、幅広い医療機関で新型コロナの患者に対応する医療体制に段階的に移行を進めることとしており、感染拡大が生じても必要な医療が提供されるよう取り組んでまいります。 ただ、新型コロナを五類感染症に位置付けた後にオミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなど科学的な前提が異なる状況になれば、政府対策本部の決定に従い、これ直ちに対応を見直すこととなります。 具体的には、必要に応じて政令により感染症法上の指定感染症に位置付けることにより、二類感染症と同様の入院勧告等の各種措置を適用することが考えられます。
○石垣のりこ君 これ、もう弱者の切捨て政策としか言いようがないコロナ対策だと思います。本当にこれ対策をしっかりとやっていただかなければいけない問題だと思いますので、これは今後もしっかりと追及していきたいと思います。 最後なんで一言申し上げますけれども、差別を認めない、総理、差別が分からない、同性婚が認められていないことが差別だというふうに分からないというのは、本当に、日本会議とか統一教会とか、そういう考え方に毒された方だけなんじゃないかと思います。差別をしっかりとなくしていく、そのことを私は申し上げて、質問を終わります。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之でございます。 残念ながら、午後の理事会で、私のこの配付資料、総務省の職員の方から提供された、二〇一五年にたった一つの放送番組で政治的な公平を判断し、そして最後には放送局の電波も止めることができるというこうした解釈、それが違法であることを記した文書の配付は認められませんでした。立法府の一員として、良識の府がここまで落ちたかと私は本当に残念でございますけれども、しかし、文書はもうお示しして質問通告もしておりますので、しっかりと質疑はさせていただきたいと思います。 岸田総理、この文書なんですが、その総務省の職員の方から、私は受け取るときにこのようなお言葉をいただいています。 私が総務省の行政官であるあかしとして、これを小西議員に託したい。私は放送行政に携わる総務省の職員として、このような国民を裏切る違法行為を見て見ぬふりをすることはできない。どうかこの資料を使って国民の皆さんの手に放送法を取り戻して、日本の自由と民主主義を守ってください。 そうした言葉をいただいているところでございます。 この二〇一四年から一五年にかけての放送法の解釈の改変でございますけれども、様々な点から、私、かつて放送政策課でまさに放送法の解釈を担っていた総務省の官僚でございますけれども、違法であるということが指摘できると思います。 一つは、その目的と動機でございます。岸田総理、伺います。 総理も、先週からもうお手元に渡って質問通告もしておりますから、文書御覧になっていると思うんですが、当時の礒崎総理補佐官のこの解釈の改変の目的は、TBSの「サンデーモーニング」、そういった個別の番組が政権批判的な、まあ彼はそう受け取っているんでしょう、その個別の番組がけしからぬ、これを違法とできるような、そういう放送法の解釈を作るんだという目的でございます。 実際に、安倍総理のレクによって、安倍総理がその解釈を認めたときの、三月の六日、礒崎補佐官の、三月の五日に安倍総理のレクなんですけれども、六日の礒崎補佐官から、平成二十七年三月六日、礒崎補佐官から総務省の安藤局長に対する説明、それにはこのように書いてあります。 「サンデーモーニング」は番組の路線と合わないゲストは呼ばない。あんなのが番組として成り立つのはおかしい。とにかく「サンデーモーニング」。総務省もウオッチしておかなきゃ駄目だろう。けしからぬ番組は取り締まるスタンスを示す必要があるだろう。 ほかの箇所でもこの「サンデーモーニング」について厳しい批判を行っているところでございます。 総理、よろしいですか。時の権力者が、総理に聞いていますから、質疑妨害しないでください、総務大臣、時の権力者が、政権に批判的かどうか分かりませんが、特定の番組を狙い撃ちにして放送法の解釈を改変をする、こうしたことは、政府の、法の支配の下の政府としてあってはならないこととお考えになりませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点について、昨日、委員も記者会見を開かれたと聞いております。 その放送法の解釈に関する一連の経緯について疑義が呈せられている、呈されている、このように承知をしております。要は、個別の法案の解釈についてのこの経緯でありますので、これは個別の法案を所管する大臣がお答えしなければならないと考えています。よって、総務大臣からまずお答えをさせていただきます。
○委員長(末松信介君) 松本総務大臣。(発言する者あり)片道ですから。
○国務大臣(松本剛明君) 今委員からお話がございましたが、そもそも御提示の文書については、先ほども、発言者の確認を取られていないこと、文書中の発言内容についてかなりの方が認識が異なっているとおっしゃったこと、行政文書であるという話でありますが、行政文書であるかどうかは公文書の管理のルールに従って判断をされるものというふうに思います。 私自身は民間の企業におりましたが、業務上の文書、資料というのは、やはり相手方に若しくは発言者の確認を取るなど、正確性を期すための手順を踏むのが通例ではないかというふうに思いますが、この文書についてはそのような手順も取られていないのではないかという疑義もあります。 また、先ほども申しましたように、作成者等も確認が必要で、この文書、精査をさせていただいていますが、精査をすればするほど更に精査しなければいけない事項がいろいろあるということがございます。 でございますので、この文書に基づいて、については私もコメント申しませんが、解釈についてはしっかり私の方からも所管をする大臣として申し上げなければいけないというふうに思っております。 この御指摘のあった見解は、政治的公平であることについて番組全体を見て判断するというこれまでの解釈を補充的に説明し、より明確にしたものでありまして、従来の解釈を変更したものとは考えておりません。 小西委員にはもう申し上げるまでもないと思いますが、昭和の時代にもこれに関する答弁で、極端な場合を除いてという答弁もございますが、放送法の解釈は従来から一貫して解釈を変えたものというふうには考えておりません。 その上で補充的な説明をさせていただいたところでありますが、放送は、放送法の適用、運用に当たっては、やはり表現の自由、知る権利などをしっかり鑑みることが必要でありますので、慎重に法にのっとって運用してまいりたいと、これまでどおりそのようにしてまいりたいというふうに考えております。
○小西洋之君 総務大臣、関知しないようなつもりでいるんですけれども、森友学園、私の外資規制違反の立証も含めて、そこに名前が載っている官僚の皆さんが違法行為を否定する、記憶にないと言うのは、皆さん御存じのとおり、もう日常茶飯事で起きていることでございます。 なお、申し上げますけど、大臣、総務省の官房長、あるいは今の局長にも伝えているんですが、私は、ここの文書に載っている局長さんは私の直属の前の上司なんです。私が放送政策課の課長補佐だったときの放送政策課長なんです。なので、携帯番号も知っているんで、数日前に電話しました。まさにこのことをよく覚えていらっしゃいました。当たり前ですよね、自分でやったことなんですから。なので、大臣が当時の関係者に確認していないというのは虚偽答弁ですから、それを厳しく指摘をしておきたいと思います。 その上で、岸田総理、解釈の経緯の問題ではなくて、首相官邸の中において、総務省の中じゃないです、首相官邸の中において、礒崎補佐官と安倍総理がこの解釈を認めてやっているわけです。ですから、これは内閣の責任者である岸田総理の問題として行わなければいけません。 岸田総理、よろしいですか、質問です。岸田総理、文書を御覧になって、岸田総理、文書を御覧になって、「サンデーモーニング」などの個別の番組、これに圧力を掛ける、それ以外の目的でこの解釈、新しい解釈を作った、そうした箇所とか、何か認められるものがありますか。
○委員長(末松信介君) その前に、済みません、総務大臣、補足の答弁でございます。
○国務大臣(松本剛明君) 今、官房長などが問い合わせていると。私も関係者に照会して精査をしていると申し上げました。 当時、この記録を作成するに当たって……
○委員長(末松信介君) 手短にしてください。(発言する者あり)静粛にしてください。
○国務大臣(松本剛明君) 関係者に照会をしていないということを申し上げたので、そこだけは是非御理解をいただきたいと思って、発言の機会をいただきました。
○委員長(末松信介君) 補足の答弁ですから、手短に。
○国務大臣(松本剛明君) 以上です。
○委員長(末松信介君) 終わりました。 それでは、岸田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 関わった人間について、今委員の方からありましたが、しかし基本的に、これは放送法という個別の法律の解釈についての一連の議論が行われた、こうした中でのやり取りであったと理解をしています。 この文書についての評価は先ほど総務大臣からあったとおりでありますが、様々な意見や議論が交わされる、これは当然のことであります。そして、その個々の発言について私の立場で何か申し上げることは控える、なぜならば個別のこの法案の解釈についてのやり取りということだからである、このように申し上げております。
○小西洋之君 解釈の話をしているんじゃないんですね。権限も資格もない方がまともな議論も何もないままに不当な政治的な目的、個別番組を狙い撃ちする目的で放送法の解釈を変えたという、そういう政治的な事件を私は質問しているんですね。 質問通告もさせていただいていますが、平成二十七年の二月の二十四日の礒崎補佐官の発言で、この件は俺と総理が二人で決める話という発言があります。 岸田総理に伺います。 放送法の解釈を総理と総理補佐官二人で決めてよろしいんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、そういった発言が本当にあったかどうか、これは確認する、確認はできておりません。 いずれにせよ、これは、一連のやり取りは、総務省の所管する放送法という法律の解釈に関する一連のやり取りであると理解をしています。よって、所管する総務省、総務大臣においてお答えをさせていただいている次第であります。
○小西洋之君 当時、安倍総理もこの「サンデーモーニング」について、これはけしからぬという見解を持っていたということは、高市大臣と安倍総理との電話記録というものを、当時の大臣室の平川参事官、平成二十七年三月九日付けの記録によって示されておりますけれども、高市大臣と安倍総理でこういう会話があったというんですね。安倍総理からは、今までの放送法の解釈はおかしい旨の発言、実際に問題意識を持っている番組を複数例示、「サンデーモーニング他」。 高市大臣、当時、大臣は安倍総理と三月の九日に電話をされておりますけれども、こうした会話、「サンデーモーニング」という言葉が安倍総理の口から発言があったんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) その小西委員が入手された文書の信憑性について、私は大いに疑問を持っております。一冊読んでおくようにということで、自分の名前のあるところだけ読みました。安倍総理との電話がどうのこうのと、ただ日時不詳と、括弧日時不詳と書いてある。というか、何月何日に私と安倍総理が電話をしたか、それすら書かれていませんよね。 で、申し上げますけれども、放送法という一つの法律について官邸からもしレクを求められたら私は参りますけれども、放送法について私は安倍総理と何か打合せをしたりレクをしたことはございません。もしも、私と安倍総理の電話の内容がそのような文書に残っているとしたら、私の電話に盗聴器でも付いているんでしょうか。大臣室にもし盗聴器が付いていたとしても、安倍総理が何をおっしゃったかなんというのは入らないはずですので、全くそれは捏造文書だと私は考えております。そのような話をしたこともないし、特定の番組名を伺ったことすらございません。
○小西洋之君 この文書は、マスコミの皆さんに昨日公表したので国民の皆さん見ていただきたいんですが、私も行政に十二年いましたけれども、さっきも申し上げましたが、総務省の最高幹部ですね、事務次官級や局長、そうした複数の幹部に共有をされて、その内容あるいはこの整理の仕方、もう超一級の行政文書です。これほど事実あるいはその関係が正確にまとめられた文書はないところなんですね。 高市大臣も恐らく、この文書を私がどのような経緯で入手されたか、岸田総理はさっき御存じだというふうにおっしゃっていただきました。にもかかわらず、これを捏造の文書だとおっしゃるのであれば、仮にこれが捏造の文書でなければ、大臣そして議員を辞職するということでよろしいですね。
○国務大臣(高市早苗君) 結構ですよ。 じゃ、私も、小西委員からいただいた資料を見ましたけれども、御指摘の文書、私の名前出てくるの四枚だったと思うんですが、私が行ったとされる発言について、私はこのようなことを言っていませんし、当時の秘書官も同席していましたので確認しましたが、言っていません。 変なところ幾つか言わせてもらいますと、もし安倍総理と私が放送法の解釈について何か相談をしていたとしましょう。それをしてなかったからこそ、平成二十七年五月、藤川委員からの御質問に私が答えた答弁と、二十八年の二月ですか、安倍総理がなさった答弁の内容が食い違っているとして、当時、野党の方から政府統一見解を出せと、それもペーパーにして出せと言われた、そのような食い違いが起こったぐらいですから、まずはその放送法については安倍総理とお話をしていないということ。 それから、二十七年二月十三日に私に対してその統一、番組一本でもどうのこうのというレクをしたとかいうところがあるんですけれども、二十七年の五月に初めて藤川委員からの御質問があって、例えば一本の番組だった場合はどうなるんだという御質問がありました。 まあ総務省の職員に聞いていただければ分かるんですが、私は、委員会開催日でも朝レクも受けないし、前夜レクも受けません。レクは受けない主義でございます。職員の働き方改革ということで、ずっと受けておりませんでした。 で、もしも、その五月の質問に対してどういう答えぶりをするかということでしたら、二月にそのようなレクを受けるはずもございません。だから、ちょっと私、これ時系列的にも変ですし、書かれていることも私の言葉遣いと全く違いますし。あと、礒崎さんがどうのこうのって書かれていますけれども、礒崎さんが何の担当の補佐官だったか私思い出せませんが、その礒崎さんから何か放送法に対して私に話があったことすらありません。 テレビ朝日に公平な番組なんてあるって私が言うわけがございません。といいますのは、まあちょっと恥ずかしい話ですが、藤川委員の御質問にもお答えしたんですが、ここのところ……
○委員長(末松信介君) 大臣、できるだけ簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) はい。 じゃ、もうここでやめておきますけれども、言うはずのないことがたくさん書かれております。非常に悪意を持って、まあ私を辞めさせようとしたのかどうか分かりませんが、これは作られた文書だと思います。
○小西洋之君 高市大臣の今の説明は、当時の総務省の幹部の皆さんが悪意を持って虚偽のことを、高市大臣を困らせるために作った文書だと、そういう趣旨ですね。
○委員長(末松信介君) じゃ、松本総務大臣。(発言する者あり)
○国務大臣(松本剛明君) いや、総務省のお話ですので答弁させていただきますが。 法律の解釈については、政府の内外から様々な御意見やお問合せがあるのは私どもの本来の業務でありますし、それに対してしっかりと説明を含めてお答えを申し上げる。これは小西委員も総務省の職員でいらっしゃったからあれだと思いますけど、皆さんしっかりとお仕事をしていただいた結論として、今回このような補充的な説明をさせていただいているというふうに理解をいたしております。 その上で、先ほどの文書でございますけど、本当に、先ほど申しましたように、精査をすればするほどいろいろ精査しなければいけないところが出てまいりますので、これに基づいて当時の幹部がということについては、私自身、政府の今一員としてコメントすべきではないと考えているということで御答弁させていただきました。 以上です。
○小西洋之君 これほどひどい究極のトカゲの尻尾切り、官僚の皆さんのせいにするのを私は見たことないんですが、高市大臣、よろしいですか。 平成二十七年三月六日、大臣にも確認していただいている文書ですが、総務省の官僚の皆さんがこの新しい解釈を答弁を実行することを説明したときに、大臣は、第一声は、本当にやるの、これから安保法制とかやるのに大丈夫か、民放と全面戦争になるのではないか、一度総理に直接電話したいということで、平川参事官という部下の方に今井総理補佐官経由で総理とお話しできる電話を、時間を確保するようにその場で指示、それが三月の六日から三月八日の間。そして、さっき私が申し上げた総理との記録というのは三月の九日です。 高市大臣、今私が読み上げたこの三月六日付けの、本当にやるの、民放と全面戦争、一度総理に直接電話をしたい、話をしたい、全くの記憶がないということですか。ここに書かれていることは虚偽ということですか。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほども申し上げましたけれども、その一本の番組をどう解釈するかというのは、藤川委員から五月に質問を受けて初めて私がお答えしたことでございます。 それで、安保法制というのは、これ三月とおっしゃいましたけれども、あの年の秋だったんじゃないでしょうか。それで、全く自分の所管外のことについて私は申し上げない、それを気にして何かをやる余裕はございません。もう総務省の場合は、本当、地方自治から消防から郵政から統計から非常に対応が広いものでございますから、こういったこと申し上げておりません。
○小西洋之君 これ、大臣も関わる形で、当時の記録で、二月、今の予算委員会の時期ではなくて、予算委員会が終わった、NHKの予算審議も終わった三月以降の総務委員会で静かにやろうということを安倍総理の指示で大臣も確認しているんですね。そういう記憶ないですか。
○国務大臣(高市早苗君) 安倍総理からこういった放送法の解釈ですとかなんとかについて、私は御指示を受けたことありません。 常にですね、まあ当時の秘書官に聞いていただいても分かるかと思いますけれども、私、逐条解説を持って帰って、ちょっと放送の当時の課の方々には申し訳なかったんですけれども、自分で答弁を書いていた日が多かったです。放送法については特にそうでございました。
○小西洋之君 じゃ、高市大臣、五月十二日の確かに藤川筆頭理事の質問で初めて新しい解釈を示されたんですが、それは総務省の中でいつ、どういう経緯で作られたんですか。
○国務大臣(高市早苗君) それは質問通告があったからじゃないでしょうか。 つまり、これまでは番組全体を見て考えるということで、従来、その解釈は変更のあるものじゃないということを私はお答えをしております。ただ、先ほど総務大臣からお話がありました昭和三十年代の答弁もありますので、それを補充的に、より具体的に例示をするということであったと記憶をしております。 ただ、その答弁書の案を私が見たのは前日でございます。私は大体ペン入れをしたり打ち直したりしますので、総務省で用意していただいたとおりを申し上げたかどうかは分かりませんけれども、前日でございます。その経緯は私は知りません。
○小西洋之君 五月の十二日の答弁書、新しい解釈ですね、その基になる考え方を高市大臣が見たのは本当に答弁の前日ですか。その事実関係を教えてください。
○国務大臣(高市早苗君) 平成二十八年の二月二十九日の衆議院予算委員会の奥野総一郎議員の質問には答えております、放送、四条の解釈について。これは番組全体を見て判断するということで、従来の解釈について何ら変更はございませんということで、これは恐らくその前年の藤川委員に対する私の答弁に対しての質問だったと思うんですけれども、私の見解は、これまでの解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであり、整合性に問題はないと思っておりますとお答えさせていただいています。 その藤川委員から御質問いただいたときの答弁でございますが、昭和三十九年、当時の郵政省の政府参考人が国会で行った、極端な場合は一つの番組でも判断することがあり得る旨の答弁とも整合性が取れたものだということで理解をしましたので、基本的に、私が知ったのはですよ、藤川委員から通告を受けて、それで答弁ぶりを前の夜に見たということです。
○小西洋之君 一言だけ答えてください。 今おっしゃったことが事実に反するんであれば、大臣辞職するということでよろしいですね。質問、藤川議員の質問通告の前に初めて知ったということですが。
○国務大臣(高市早苗君) 少なくとも、それまで番組全体を見て判断するのが通常である旨の答弁を私は繰り返してきたと思いますので、一つずつの番組について極端な場合にどう考えるかという問いをいただいたのは藤川委員が初めてだったと思います。
○小西洋之君 高市大臣がおっしゃっていることがもう本当に事実に反するんですね。 実は、藤川委員の平成二十七年の五月の十二日の質問というのは、礒崎補佐官と藤川筆頭の間でもうシナリオも作ってやられておるものなんですね。要するに、書いてあるわけですよ。平成二十七年一月二十九日の礒崎総理補佐官の発言。質問は、補佐官がきちんとコントロールできる議員にさせる。平成二十七年三月二十四日の礒崎補佐官付きの山口氏、この委員会室にいらっしゃる方ですけれども。質問者のシナリオも礒崎補佐官が作成中のこと。 つまり、先に解釈を作って、不当な解釈を作って、それを今のこういう予算委員会が終わった静かなとき総務委員会でやろうということで、五月の総務委員会にやるということを、安倍総理もそうしようと、高市大臣もそうしようと、で仕組まれているわけなんですけれども、それと事実関係、高市大臣、違いますか。
○国務大臣(高市早苗君) それは明確に違います。 例えば、原課で放送関係の課とその礒崎補佐官の間でどんな話があったかは、私は何の報告も受けていませんし、私の知り得る話でもございませんし、礒崎さんと放送法について話を一回だって私はしたことがないんですよ。だから、そのおっしゃる意味が全く分かりませんし、安倍総理からこう答弁しろなんということを一々法律について指示を受けることもございません。
○小西洋之君 もう虚偽答弁の連続ですが。 平成二十七年二月十三日、高市大臣レク模様ですね、局長以下、総務省参加していますけれども。苦しくない答弁の形にするか、それとも民放相手に徹底抗戦するか。TBSとテレビ朝日よね。官邸には総務大臣は準備をしておきますとよろしく伝えてください。補佐官が総理に説明した後の総理の回答についてきちんと情報を取ってください。総理も思いがあるでしょうから、ゴーサインが出るのではないかと思う。高市大臣、こういう発言をした記憶はございませんか。
○国務大臣(高市早苗君) だから、その日のメモが私は悪意を持って捏造されたものだと申し上げております。
○小西洋之君 私の尊敬する元上司たちなんですが、なぜ総務省の幹部の皆さんが悪意を持ってこうした行政記録を作るとお考えになりますか。それを説明してください。
○国務大臣(高市早苗君) まあ私の勝手な推測かもしれませんが、平成二十六年の九月に総務大臣に就任をいたしまして、以来、特に私は、NHK改革、とにかく受信料引下げなどに関して、非常にNHKに対して厳しい姿勢を取っておりました。それに対して、省内で大変な反発が私に対してあったことは承知をしております。例えば、NHKの理事が大臣室にお菓子を買って持ってくるなんてことを私は突き返しました。返しに行かせました。でも、こんなことが私たちの受信料で常時行われているようじゃ駄目だということ、そういった私の態度が気に食わなかったんだろうと思います。その頃から、一部の放送関係の幹部と私の関係が良くなかったのは確かでございます。
○小西洋之君 ここに証人がいらっしゃるので、委員長にお願いなんですけれども、藤川先生が五月の十二日に質問されているんですが、その経緯について、藤川先生に、委員会に文書で説明を求めたいと思います。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会でこの件協議をさせていただきます。
○小西洋之君 限られた時間で大切な問題を更に進めてまいります。 この新しい解釈作り、岸田総理、改変と言うべきだと思うんですが、更に大きな問題があります。これは政治的な圧力によって行われているものでございます。 岸田総理、よろしいですか。 平成二十七年一月十五日のこの文書ですね。実は、これ、経緯として、総務省はそれなりに抵抗したんですが、最後は礒崎総理補佐官に自ら解釈文書を作られてしまって、それを突き付けられたんです。それに対して総務省は、いや、たった一つの番組では政治的公平などは判断できませんと。仮に偏った番組があっても、その後に同じ、別の方向性の番組が作られればプラスマイナスで公平になりますからというふうに、この後に別の番組があればという問題提起をしたんですが、それに対して礒崎補佐官は激高したというふうになっております。 さらに、平成二十七年二月二十四日に対して、総務省が当時の菅官房長官に相談したいというふうに問題提起をしたところ、俺の顔を潰すならただじゃ済まないぞ、首が飛ぶぞ、もうここに来ることはできないからなというふうにおっしゃったり、あるいは二十七年の三月の六日には、桜井総務審議官、まあ総務省で一番偉い事務次官級ですが、彼にも無駄な抵抗はしない方がいいと伝えておこうというふうに書いてあります。 この文書全体を通じて、礒崎補佐官がいわゆる政治的な圧力によって自らが欲する解釈を作っていったということが見て取れるんですが、岸田総理、伺います。 こうした法律の解釈作りというものが、憲法、法の支配の下の行政として許されるとお考えでしょうか。しかも、それが、言論、報道の自由の根幹である放送法の解釈がこのような政治的な圧力によって作られたということが認められていいとお考えでしょうか。お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員が取り上げられているのは放送法という法律の解釈についての一連の経緯についてでありますが、今やり取りの中でもありましたように、当然のことながら、法の解釈について議論が行われる、これは当然のことではありますが、その中身につきましては、この正確性、あるいはその文書が作成された経緯や、あるいは作成者等における正当性が定かでないという答弁を政府からもさせていただいています。こういった正確性や正当性が定かでないこうした文書について、私から何か申し上げることはありません。
○小西洋之君 岸田政権の皆さんは、自分たちに都合の悪い文書は、官僚の皆さんを犠牲にして、時には悪者にして、うそだというふうにおっしゃるわけですけれども。 当時、旧郵政、総務省から首相官邸に総理秘書官として行っていた山田総理秘書官ですね、総務省の局長から相談を受けて、平成二十七年二月の十八日、こういう発言をしています。 今回の整理は法制局に相談しているのか。していないんですね、実は。今まで番組全体でとしてきたものに個別の番組の政治的公平の整理を行うのであれば、放送法の根幹に関わる話ではないのか。放送法改正をするような話ではないのか、放送法改正となる話ではないのか。多分、法改正でもできないと思いますが。さらに、礒崎補佐官について、今回の話は変なやくざに絡まれたって話ではないかということをおっしゃっています。 そして、総理、質問をさせていただきますけれども、礒崎補佐官は、安保法制前の萎縮を、マスコミの萎縮を狙っているというようなことをおっしゃった上で、どこのメディアも萎縮するだろう、言論弾圧ではないか、安倍政権の総理秘書官がこのような見解を述べているわけですけれども、にもかかわらず、当時のこの法解釈が作られたプロセス、その内容が正当なものと岸田総理はお考えになりますか。
○委員長(末松信介君) じゃ、ここは松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 先ほど、総理、高市大臣からも御答弁申しましたが、そもそも、この放送法の解釈については、昭和三十九年の答弁でも、極端な事例ということで、一つの番組でもと、しかし原則は番組全体を見てということ、この立場はこれまでもこれからも変わらないものだというふうに考えていること。 その上で、今もお話がありました、私どもとしても、この解釈についても、放送事業者始め皆さんにはしっかり御理解をいただかなければいけないものですが、御理解をいただいていて、放送事業者の皆様も、これまでも、また今お話があった平成二十八年前後に関しても、特に私どもの法制、行政が変わったと、私どもも変えておりませんし、変わったと受け取られるようなことにもなっていないというふうに考えております。 その上で、当時の総務省の幹部ということで、私は当時、総務省には、政府におったわけではありませんけれども、そもそもこの文書自身の経緯がまだ私どもも精査中でありますので、そこに記載されている方が関与したかどうかも含めて、改めて精査をしなければ申し上げられないというふうに申し上げたいと思います。
○小西洋之君 私も放送法の専門家で放送法の解釈を担当して、さっきから大臣が言っている、総務大臣ですね、昭和三十九年の極端な場合を除きましてというのは、これは個別の番組で判断できるという解釈じゃないんですね。その証拠に、山田秘書官に持っていった資料には、この答弁とともに個別の番組では判断できません、番組全体でなければ判断できないという答弁がいっぱい付けられているところでございます。 総務大臣あるいは総務省の官僚に聞きますが、この三十九年の答弁以外に、極端な場合を除いて、つまり一つの番組で政治的公平を判断できると述べた答弁や政府見解はありますか。
○国務大臣(松本剛明君) 私も、昨年の秋の就任以来、所管の分野についていろいろ学ぶ中で、この政治的公平性、放送法の解釈について学びましたが、答弁についてはこの昭和三十九年のものを代表的な答弁として御紹介をいただいておりますので、私が今即座に御回答申し上げられるものはこの答弁だろうかというふうに思います。 その上で、番組についての政治的公平性という意味では、直近、令和四年の元旦に毎日放送が放送したトーク番組について、BPOがこの番組そのものを取り上げて政治的公平性について指摘をされておりまして、番組の一つについてBPOが政治的公平性について取り上げた例もあると理解をいたしておりまして、政治的公平性の議論は様々な形で行われると思いますが。 繰り返しになりますが、放送法は表現の自由、知る権利に関わる大変大切なものでありますので、その適用、運用に当たっては慎重に法にのっとって行ってまいるこれまでの姿勢をこれからもしっかりと堅持をしてまいりたいと思っております。 以上です。
○小西洋之君 通告していますが、総務省の官僚、三十九年以前にあります、前か後にありますか。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御答弁申し上げます。 三十九年のあの電気通信監理局長からの答弁について、そういった極端な事例という、先ほど大臣から答弁申し上げたことが答弁されたこと、これは事実でございます。そして、私どもとしては、そういった趣旨ということがその後の答弁においても引き継がれているものというふうに承知をしております。
○小西洋之君 いや、それを明確に述べた答弁や政府見解はあるかと聞いています。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御答弁申し上げます。 何度も申し上げますが、三十九年のあの答弁は、あくまで放送法の解釈ということについて大臣から御答弁申し上げている趣旨ということを説明しているものであります。その後の答弁につきましても、それと同じ趣旨ということを堅持する答弁が行われているものと、そういうふうに承知しております。
○小西洋之君 極端な場合を除いてというふうに、具体的にそれを明記したものがありますかと聞いています。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御答弁申し上げます。 何度も繰り返しになって恐縮でございますが、この放送法四条という、やっぱり表現の自由、あとそういった非常に重要なセンシティブな権利、センシティブなものに関わるものということ、そういうことも踏まえた答弁が三十九年以降堅持されているものというふうに承知しております。
○委員長(末松信介君) じゃ、補足をしますか。じゃ、松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 私は議事録を全て精査したわけではありませんので、最も放送法にお詳しい委員がないとおっしゃるのであればそうかもしれませんが、私自身は、その三十九年の答弁を否定をするような形で解釈が変更されたことはなく、ずっとその形を堅持した上で、放送法の解釈は変えずに慎重に適用、運用を行ってきたというふうに理解をいたしております。
○小西洋之君 岸田総理、先ほどの山田総理秘書官の、どのメディアも萎縮するだろう、言論弾圧ではないか、この言葉についての感想を述べてください。許されると思いますか、このような解釈の改変が。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から、その文書に記載されている個々の発言について挙げられ、それについて許されるか、どう思うか、こういった御質問をされるわけでありますが、そもそも、政府との先ほど来のやり取りの中で、その文書について正確性あるいは正当性が定かでないと再三答弁をさせていただいています。正確性や正当性が定かでないこの文書の中のこの発言について、私が何か申し上げることはないわけであります。
○小西洋之君 要するに、どれか一つでも真実だと認めたら内閣総辞職しなきゃいけないからそうおっしゃっているんですが。 総務省に聞きますが、新しい解釈で、選挙と国論を二分する二つのケースが挙げられていますけれども、配付資料ですが、それぞれに、パネルのこの赤い文字のところですね、具体的な意味内容を説明できますか、明確な基準がありますか。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御指摘の点でございますが、これは規範ではなくて例示でございます。したがって、例示の中でその具体的な基準ということの定めはございません。
○小西洋之君 じゃ、それぞれの言葉の意味を書いた文書が総務省の中に存在しますか、今。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御答弁申し上げます。 ただいま申し上げましたように、例示でございますので、それに関する具体的な基準といったものはございません。
○小西洋之君 礒崎総理補佐官に押し付けられた、一つの番組で政治的公平を判断できるという例なんですけれども、これ、あくまで例示なんでほかでもできるわけですけれども、全く意味内容がないわけです。それを説明する文書もないし、解釈の基準もない。 日本の民主主義、言論、報道の自由がまさに今危機に瀕している、それを救うために会派を挙げて全力で闘う決意、そしてこの文書を私に提供してくれた総務省の職員の思いに応えて全力で尽くす決意を申し上げて、質疑を終わります。 岸田総理、高市大臣、国民の皆さん御覧のとおりですが、何一つまともに答えられていないわけですよ。こんな政治を止めなければいけない、そうした決意を申し上げさせていただきます。 質疑を終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で小西洋之君及び石垣のりこさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、矢倉克夫君の質疑を行います。矢倉克夫君。
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。 まず、総理にお伺いします。 昨年の出生率が、出生数が八十万人を切りました。まず、総理、なぜ出生率が上がらないか、政府の原因分析等、その根本解決として政府は何を異次元に行う決意か、お伺いをいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化の背景には、経済的な不安定さ、出会いの機会の減少、男女の仕事と子育ての両立の難しさ、家事、育児の負担が依然として女性に偏っている状況、子育て中の孤立感や負担感、子育てや教育に係る費用負担の重さなど、個々人のこの結婚や出産、子育てのこの希望の実現を阻む様々な要因、これが複雑に絡み合っていると分析をしています。 御指摘のように、急速に少子化が進展をしています。昨年の出生数は八十万人を割り込み、子ども・子育て政策への対応、これは待ったなしの先送りできない課題であると認識をしております。そして、それに、その子ども・子育て政策ですが、内容や規模、これはもちろん重要であります。しかし、これまで関与が薄いと指摘されていた企業や男性、さらには地域社会、高齢者や独身の方も含めて社会全体の意識の変革を行う、こうした変革も含めて次元の違う対策を講じていく中で、何としても少子化トレンド、反転させていきたいと考えています。 施策や予算の内容が実際に国民の皆さんにとっても安心感や希望につながり、その結果として出生率の向上にも資する、こうした効果的な政策の内容をパッケージとして具体化し、その予算を踏まえて、六月の骨太方針までに将来的な子ども・子育て予算倍増に向けた大枠を提示したいと考えています。 〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕
○矢倉克夫君 理由は様々ということでありましたが、国民の安心感というお言葉がありました。その上で政策内容を具体化するということでありますが、厚生労働大臣にお伺いをいたします。 ワンオペ育児という言葉が広がって久しいです。昔は家族や地域が支えてくれたが、今はないと。コロナ禍で里帰り出産もできなくなった。子育てイコール孤独、過酷というイメージが定着をしております。事実、私も、片方で授乳をして、もう片手で食事を作らなければいけない、トイレにすら行けないという切実なお声をたくさん聞いてまいりました。 子育て支援対策として現金を配るということも大事でありますが、それだけでこの子育てイコール過酷という現状を打開できるかというわけではなく、何もしなければ今の若い世代はなかなか子供を産み育てようと思わないかもしれません。この不安払拭にどのように対応するのか、加藤厚生労働大臣の所見をお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) もう核家族化が進みと言われてまあ随分たちますけれども、また地域のつながりも希薄となる中で、孤独感や不安感を抱く子育て世帯、また、さっき委員からお話があったように、物理的にも手が足りないという場合にお困りになる世帯も少なくなく、安心して子育てができる環境整備、これが極めて重要でありますし、また様々な調査をしてもそうした声が出てきているというふうに認識をしています。 このため、必要とする全ての方が心身のケアや産児サポート等を行う産後ケア事業の支援を受けられるよう全国展開に取り組む、もうこれは既に母子保健法の改正等によって努力義務も課せられているわけでありますけれども。また、昨年の児童福祉法改正により創設した、主に支援の必要性の高い家庭に対して育児・家事支援を行う子育て世帯訪問支援事業について、令和六年度の施行に先駆けて令和三年度から既にモデル事業を実施しているところであります。 さらに、昨年の総合経済対策で出産・子育て応援交付金事業を創設し、妊娠届出より妊婦や特にゼロ歳から二歳の低年齢期の子育て家庭に対する伴走型相談支援と経済的支援とを一体的に行うこととし、現在、全国の自治体で取組を進めていただいているところではございます。 このように、全国で産前産後や子育て時期に育児・家事支援や経済支援を行う体制を構築できるよう、逐次政策を充実させてきているところであります。今後とも、全ての子育て家庭が孤独や不安感を抱えることがなく、また安心して子育てができる、こうした環境の整備をしっかり図っていきたいと思っております。
○矢倉克夫君 安心のために様々なメニューを充実させて環境整備をしていくというような御答弁でありました。 総理にお伺いをいたしますが、大事なことは、子育てに必要な労力をこれメニュー化して、その大半をサービスとして、ベーシックサービスとして提供できる体制をつくること、今話があった家事支援であったり、お子さんの預かりであったり、これ、場合によってはもう二十四時間対応があるぐらいでもいいと思いますけど、あなたが大変なときにほかの誰かが支えますと、社会が代わりに支えますという、異次元で示していくことであるというふうに思っております。 ただ、サービス充実も担い手がいなければ絵に描いた餅でありまして、子育て支援の全ての根幹は担い手育成であります。保育士さんや保健師さんなども当然でありますが、私が約三年前の厚生労働委員会でも訴えた産後ドゥーラなど、これを、子育てを支えている民間資格など、NPOによる家事支援なども寄り添う支援の担い手として必要であるというふうに思っております。 総理にお伺いいたしますが、今の趣旨を踏まえて、子育て予算倍増として今具体の例が挙がっているわけでありますけど、項目としては担い手育成こそ従来の倍以上の予算を掛けるべきと考えますが、総理の御所見をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子育て支援の充実に向けて、担い手の育成は重要な課題であると考えています。 例えば、保育士を志す学生に対する資金の貸付けを通じた資格取得の促進、保育や子育て支援分野に必要な知識、技能を習得するための子育て支援員研修の実施、また、支援が必要な子育て家庭に対するサービスの担い手となるNPO等の立ち上げ支援やこの従事者の確保に向けた研修の実施等に対する費用補助、こうした取組を進めているところです。 先ほど申し上げたように、これから内容を、子ども・子育て政策、内容をパッケージで示して、そしてこの予算倍増に向けての大枠を示すわけでありますが、こうした委員の御指摘等も念頭に置きながら内容の具体化進めていきたいと考えます。
○矢倉克夫君 念頭に置いていただけるということで、ありがとうございます。 是非、担い手育成、倍の予算を、子育て支援も人づくりに、子育てを担う人づくりにお金を掛けるべきであるというふうに思いますので、改めてよろしくお願い申し上げます。 もう一つ、厚生労働大臣に、これは今審議をする五年度当初予算の案の関係でありますが、資料一にお配りしております保育所等の空き定員等を活用した未就園児の定期的な預かりモデル事業についてであります。 確認ではありますけど、こちらの予算案、これ、定員に空きのある保育所等にと書いてありますが、未就園児を定期的に預かる事業を実施する事業が来年から開始するわけでありますけど、この等というのはどこまで含まれているのか。定員に空きがなくても空きスペースがあれば対象とすべきであるというふうに考えますし、また幼稚園等で既に独自に未就園児教室を実施しているところもありますが、こうした幼稚園等の取組も対象となることでよいでしょうか。御答弁お願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘の事業は、専門家による良質な成育環境を確保し、他の子供とともに育つ機会を提供するとともに、育児負担を抱える保護者の方に対しても継続的に支援を行うことを目的としています。 この実施でありますが、保育所のみならず、幼稚園、認定こども園や地域子育て支援拠点などの多様な場所において事業実施を可能とする予定であります。また、保育所等において定員に空きのある場合のほか、定員に空きがなくても別途確保できるスペースがあり、保育士等の職員を配置できる場合、また従前から独自に未就園児教室を実施しているなど、実施の意向を持つ場合、これらも対象としていきたいと考えています。
○矢倉克夫君 保育所の空き定員と書いてあったので不安の声もあったわけですが、よかったです。ありがとうございます。 週一、二回の定期的な預かりというのは、これ、専業主婦の方々も含めて幅広く今までのニーズを更に掘り起こしていく事業だと思いますので、公明党の地方議員とも連携しながら展開もしていきたいというふうに思います。 では次に、質問また行きたいというふうに思いますが、総理にお伺いもしたいというふうに思います。 AYA世代、主に十五歳から三十九歳までのこのターミナルケア支援を含めた在宅医療支援について伺いたいと思います。 私の知り合いのめいごさんが三十二歳の若さでスキルス胃がんのためお亡くなりになりました。その闘病記が、「2冊のだいすきノート」との題で、今ここにも置いてありますが、出版もされております。 この私の知り合い、友人でもある全国骨髄バンク推進連絡協議会の元会長の大谷貴子さんの新聞手記というのがあるわけでありますが、このめいごさんは、この大谷さんの尽力もあって、最後の二か月半、家族と過ごすことができました。買物、外食、ディズニーランド、クリスマス。特に印象深いのは、残された四歳の双子のお子さんが、娘さんがいらっしゃったんですけど、お母さんが亡くなる二日前には、二階に組み立てられたお風呂でお二人でお母さんの足を洗ってあげた。心に私もじんときたのが、この葬儀の翌朝にそのお子さんたちが、ママが立って笑って、立って笑った夢を見たと、こうにこやかにおっしゃっていただいた、言っていたと。大谷さんはこれを聞いて、つらいママではなくて笑っているママの記憶が残ったというふうに言っていました。 これ、仮にですね、入院して亡くなっていたら、事情はいろいろあるかもしれませんが、ひょっとしたら、病院に行ったママが次に会ったときには亡くなっていたということもあって、違った記憶になったかもしれないわけなんですね。 私言いたいのは、このターミナルケアというと死に対する備えというような側面も強いんですけど、この話を聞いて、残された人が前に進んでいく、共に進んでいった時間を共有し合って、記憶を通じて、亡くなった方が生き続けるために大事な支援で、まさにベーシックサービスというふうに感じたわけであります。 できるだけこういうふうに家で過ごそうと決断を促したのが、横浜市にある若者の在宅ターミナル支援助成でありますけど、今日は、同様の制度を設けているさいたま市の取組を資料としてもお配りもさせていただいております。御参考にとしてというふうに思いますけど。 総理にお伺いしたいのは、具体の話というよりは、まず前にですね、このAYA世代にも適用される在宅療養支援の必要性についてどのようにお考えか、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) AYA世代のこのがん患者については、子育てや仕事などお一人お一人を取り巻く状況、これ多様であること、これらを配慮しながら治療や療養支援行う必要があると思います。 AYA世代を含むがん患者が自宅で療養できる体制を整備し、自宅療養を支援することは重要であると認識をいたします。
○矢倉克夫君 重要だというふうに御答弁いただきました。 もう一つ、お配りした資料三ですけど、それ、さいたま市とかの同様の制度を有している自治体の一覧があります。二〇二一年段階で二十自治体、ここから埼玉県の加須市なども加わるわけでありますけど、いわゆるAYA世代は介護保険の対象でもないため、この世代の終末ケアというのは制度の穴になっております。いかにこの穴を埋めるかは、もう保険とは何かという課題でもあって、中期的な課題として考えますが、まず当面の対応として、こういった先進的な取組をしている自治体への支援を国としてすべきではないかと考えております。 加藤厚労大臣にお伺いしたいんですけど、国としても基金を活用するなどして何らか支援を行うべきではないでしょうか。議論中のがん対策推進基本計画にも、AYA世代におけるライフステージに応じた療養生活への支援との記載があります。その趣旨を踏まえて是非御検討いただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員がお示ししていただいたように、一部の自治体においては既に在宅療養支援に取り組んでおられる自治体があるということは承知をしております。 また、本年度末に取りまとめる予定の第四期がん対策推進基本計画において、AYA世代を含め、ライフステージに応じた療養環境への支援を進めていくこととしており、具体的には、来年度から、厚生労働科学研究において、AYA世代のがん患者の在宅療養の実態把握を行い、その結果をも踏まえて、希望する在宅医療を受けられるよう、在宅療養環境等の体制整備について検討するなど必要な対応を行っていきたいと考えております。
○矢倉克夫君 実態把握というお言葉ありました。よろしくお願いします。 是非、さいたま市でも一年間でこの世代でがんで二十人、三十人と実は亡くなっております。その上で、早く体制整備をお願いしたいと。これは引き続き是非具体化を進めて協議をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 次に行きたいと思います。 介護の関係でありますけど、二〇四〇年時点で介護人材約七十万人足りないというふうに言われております。 まず厚労大臣に、介護人材不足解消のため大切なことは何かを御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 高齢化が更に進む中で介護ニーズが高まっていく一方で、それを支える中心となる生産年齢人口は減少していくわけでありますから、必要な介護サービスを安心して受けていくためにも、その担い手を確保するということが重要な課題であります。 介護人材の確保については、介護職員の処遇改善、また介護職のイメージアップや多様な人材の参入促進、ICTや介護ロボット等のテクノロジーを活用した職場環境の改善による離職の防止、介護福祉士修学資金の貸付け等による人材への育成などの支援、これが、どれを一つというよりも、新しい人に入ってきていただく、そして引き続き介護職として頑張っていただく、そうしたことを幅広く総合的に取り組んでいくことが必要だというふうに考えております。
○矢倉克夫君 今大臣の方からも、参入促進、多様な人材を幅広くというようなお言葉もありました。それは本当に大事だなというふうに思います。 私、人材育成の上でまた更に大事なのは、この介護の専門家が、自身がやらなくてもいいことをいかに他の人がサポートできるかというこの体制整備も重要だというふうに思っております。 特に、異分野との関係、資料四にありますが、これはさいたま市浦和美園地区でAIデマンド乗り合い交通の実証実験進めたものであります。公明党の地元市議団などが積極的に推進しておりますけど、これは国交省の共創事業、共創モデル実証プロジェクト、共に創ると。交通と他分野の共創で、主にこの交通の価値をいかに高めるかという視点からのものでありますが、他方で、これ民間のタクシー会社がビジネスとして利益を得られるように制度設計進める一方、高齢者の買物支援や介護施設の移動など、介護分野の価値も高めているわけであります。 この点、ビジネスとして介護に関わる取組として私も注目しているのが、高知県の大豊町の見守り介護の仕組みであります。こちら、これ総理にお伺いしたいと思っていますけど、限界集落という言葉を生んだ町ではありますが、高齢者の方の見守りを行政ができないと、まあ職員も足りないし、人々が様々なところに点在をしている。そこで、地元商工会と大豊町から運送会社に補助金を出して、その運送会社が御用聞きをする。ドライバーさんも十二名のうち十名が大豊町出身とのことですけど。それで、欲しい商品を聞いて地元商工会で買って、それを届けると。行政も商工会も運送会社も高齢者も、みんながウイン・ウインになっていくと。 この福祉を、専門者と当事者の一対一の関係でやるからなかなかしんどくなるわけでありますけど、地域に開いてやると、相互作用の中で見守り介護もビジネスになっていくというようなこともあるというふうに思います、この典型だと思います。 それでお伺いしたいんですけど、介護人材不足という課題解決のためにも、交通事業者だったり運送事業者、こういった介護事業者以外がビジネスとして積極的に高齢者支援や介護分野に関与することに向けて国も一層支援をすべきと考えますが、総理の御見解をお伺いしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高齢者の多様なニーズに対応し、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けていける体制を整備するため、交通業者や運送業者、運送事業者など介護分野以外の多様な主体と連携し、高齢者の暮らしを支えていくことは重要であると考えています。 これまで、地域交通を軸として複数の主体が連携して地域課題の解決を目指す共創の取組についてモデル事業を実施してきたほか、市町村の生活支援コーディネーターが高齢者の生活支援ニーズと地域の多様なサービスのマッチングを行う、こうした取組などを行ってきたところです。 引き続き、関係府省が緊密に連携をし、分野横断的に高齢者の生活を支えることができるよう、必要な取組を進めてまいります。
○矢倉克夫君 公明党も各地方議会とかでこういう共創のプロジェクトを様々進めているので、是非、引き続きの応援もよろしくお願い申し上げます。 一方で、また資料五を御覧いただきたいんですが、これは横浜市旭区の左近山団地でありますけど、これ、若者に高齢者の生活支援をお願いする代わりに、UR都市機構の定期借家制度U35割などを組み合わせることで賃料を四万円弱安くしたりとかする、注目された取組だったりします。 同じような取組が埼玉県の春日部市のUR武里団地でも行われていると理解もしておりますが、政府の調査でも、この若者にのしかかる生活固定費のうち、住まいに係るものの比重が非常に大きくて、それが子育て含め将来設計にも影響を与えている実情が浮かんでおります。 その負担軽減と高齢者の安心確保を両立するこういった取組への意義について、総理の評価をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の取組は、横浜市等のUR団地において、URと地元自治体や大学、NPO法人等が連携して、UR団地に居住する学生が地域活動へ参加することを条件としてその学生の家賃負担を軽減しているものと承知をしておりますが、この取組は、若い世代のニーズに応じた住まいの確保と、地域コミュニティーの活性化を通じた高齢者が暮らしやすい環境の整備とを両立させようとするものであり、意義のある取組であると考えています。 政府としては、地域と連携したこうした事例の普及を含め、多様な世代が支え合い、安心して暮らせる住環境の整備、推進してまいりたいと考えます。
○矢倉克夫君 先ほどのは異分野同士の交流、今は異世代同士の交流で、それぞれが持っている課題を解決し得るという意味もある動きであるというふうに思います。 さらに、これを進めた異世代ホームシェアという取組も、海外であったりとか、今は日本のNPOでもあります。これは別の機会に国交委員会とかでもまた議論をしたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。 ヘイトクライムのことに対して、これは許されないという思いで質問もしたいと思いますが、資料六を御覧いただきたいと思います。 在日コリアンの方々が多く住んでいる京都府宇治市のウトロ地区では土地をめぐる抗争、係争が長年続いておりましたが、これは平成十九年の十一月付けで京都府と宇治市から国土交通省に対するこの要望書、住宅、住環境の改善などを求める要望書であります。これを受けた当時の国交大臣、公明党の大先輩でもある冬柴鐵三国交大臣のリーダーシップもありまして、住民の良好な住環境確保というのがこれ進んでいるというふうに理解もしております。 改めて、現状と住居支援に関する今後の方向性について斉藤国交大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御質問の京都府宇治市のウトロ地区につきましては、平成十九年に京都府知事及び宇治市長から、当時の冬柴国土交通大臣に対して、良好な住環境の整備を進めるための支援などの御要望をいただいております。 その後、地元における検討、調査などを経まして、宇治市が平成二十七年からウトロ地区の住環境整備を進めることとなり、国としても、今申し上げた御要望を踏まえて、小規模住宅地区改良事業によりまして補助を行ってきたところでございます。 この事業では、宇治市が地区内の土地を借り上げて、地区の住民向けの公的住宅を建設するとともに、地区内の道路、排水路や公園の整備、それから従前からの不良住宅の除却などが進められてきたところでございます。この結果、今年度中には公的住宅が完成し、来年度には道路の整備や不良住宅の除却を完了させる予定と承知しております。 国土交通省としては、ウトロ地区の住環境の改善が着実に進むよう、引き続き必要な支援をしてまいります。
○矢倉克夫君 このウトロ地区には、今までの様々な歴史なども含めた展示も入っているウトロ平和祈念館というところがあります。非常に地域の交流の場にもなっているようなところに今なっております。 私、公明党のヘイトスピーチ、ヘイトクライムの関係のプロジェクトチームの事務局長もしておりますが、浜地雅一座長などとともに先月十日、行ってまいりました。そのときの写真が資料七で入れておりますけど、非常に明るい雰囲気の建物で、私たちが伺ったときも近くの大学生十名ほどが来ておりまして、先日、開館から八か月強で来館一万人を超えた、記念すべき来館者は関西大学の学生だったということでありますけど、そんなウトロ地区で放火事件がありました、一昨年の八月。 放火犯罪現場、まだ残っておりましたので、私、写真に、ここに撮らせていただいている、もう全焼です。ちょうどこれは、放火があったのは子供たちが普通であれば遊んでいるような時間帯のときだった。ちょうどそのときいなかったから死者は出なかったかもしれないけど、本当に危ない状況であり、一歩間違えれば子供が亡くなっていた。ここで書いてあるとおり、現地で住民の方々と懇談したわけでありますけど、もう様々な差別と闘って地域とつながる努力をされてきた。もうその気持ちを踏みにじって、思い込みの差別感情が犯行につながったことへの怒り、理不尽さというのを共有いたしました。 この犯罪の何より恐ろしいのは、実際に会ったこともない在日コリアンの人々にインターネットのゆがんだ情報から勝手に憎悪を強めて、ゆがんだ正義感から犯行に及んでいると。けど、同じような思い違いの思いが、ここにも書いてある展示のように、この種の言論であふれております。これら属性などの枠で人を人と思わなくなるこの差別の感情こそが戦争を始めとした全ての不幸の根源でもありますし、その根絶には、こういう犯罪、ヘイトクライムは許されないと総理率先で発信し続けることが大事だというふうに思います。この犯罪が正当化される日本であってよいはずはないと、恥ずかしいという思いを私はしております。 総理の強い決意と併せて、ウトロ平和祈念館へ是非訪問をお願いしたいと思います。総理のお考えをお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動、ましてや、そのような動機で行われる暴力や犯罪、これはいかなる社会においても許されないと考えます。 政府としては、外国人等の人権に関する動画やこのポスター、SNSでの発信等を通じて啓発活動を実施するなど、外国人等に対する偏見や差別の解消に向けて取り組んでいるところですが、捜査当局においては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づきこれは適切に対処していくものであると承知をしています。引き続き、これらの取組をしっかりと行って、全ての人が輝く包摂的な社会をつくってまいらなければならないと強く思います。 そして、祈念館への訪問について御指摘がありましたが、この御指摘のウトロ地区を始め関係する皆様への連帯の表明については、適当な時期を捉えて対応したいと考えています。
○矢倉克夫君 表明の決意について是非検討いただきたいと思います。諸外国では、リーダーが現地に行って許されないと言うのもよく多く例があるところであります。お願いしたいと思います。 最後に、以上の総理の決意を踏まえまして、改めて法務大臣の見解を伺うとともに、啓発活動やヘイトクライムの実態調査などについて法務大臣から御意見をお伺いしたいと思います。是非お願いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) まず、私からも、総理がお話しされましたように、特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動、ましてや、そのような動機で行われる御指摘のような暴力や犯罪は、いかなる社会においても許されないものと考えているところであります。 総理からも御紹介ありましたが、法務省において、外国人等の人権に関する動画やポスター、SNSでの発信等を通じて啓発活動を実施するなど、外国人等に対する偏見や差別の解消に向けて取り組んでいるところでありますが、引き続きこうした取組をしっかりと進めていきたいと考えています。また、刑事事件として取り上げるべきもの、これはあるようであれば法と証拠に基づき適切に対処するものと承知をしているところであります。 犯罪被害を受けた方々、ここに思いを寄せて取り組んでいくということが極めて大事だと私は思っておりますので、このような方々の支援に関しましては、法務省だけではできないこともあろうかと思いますので、関係府省とも連携しながら、しっかりと適切に取組を進めていきたいと考えています。
○矢倉克夫君 被害者への寄り添う思いというのは大事だと思います。改めて、これは日本社会はどうあるかという社会の在り方の問題であります。そういう根底、社会の危険度がしっかり察知をして、政治家が、それをなくしていくということを強く発信してリーダーシップを取っていくということが政治の在り方だと思いますので、是非よろしくお願いを申し上げます。 防衛大臣、申し訳ありませんでした。次の機会で、防衛産業こそが民需をしっかり、また、防衛産業も、民需との関係というのもまた是非お伺いもしたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○理事(片山さつき君) おまとめください。
○矢倉克夫君 ありがとうございました。
○理事(片山さつき君) 以上で矢倉克夫さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(片山さつき君) 次に、柴田巧さんの質疑を行います。柴田巧さん。
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いいたします。 まず最初に、身を切る改革についてお尋ねをします。 この国会では、改めて言うまでもありませんが、防衛増税が一つの大きな論点、争点になっているわけです。私どもの日本維新の会は、既に御承知のとおり、日本を取り囲むこの安全保障環境が大きく変わったわけですから、この防衛力を増強していく、あるいは防衛費を増額していくこと自体には賛成をする立場です。しかし、その財源を安易に増税に求めるのには反対をしているということでありまして、やはり新たに国民の皆さんに負担をお願いをする前に、まずはこの身を切る改革を、徹底行革が必要だという考え方であります。そのためにも、隗より始めよじゃありませんけれども、イの一番に議員自らの身を切る改革や国会改革の断行、つまりこの自らの既得権益に切り込むべきだというふうに考えています。 その中で、二月の十五日に我々日本維新の会と自民党さんの国対委員長が会談をして、国会の委員長手当の廃止を目指す方針と、調査研究広報滞在費、まあ旧文通費ですが、これの使途の公開について各党との協議を早期に早めることで、あっ、始めることで一致をしたところです。 どちらも我が党がかねてから主張してきたことでありますが、委員長手当などは地方議会では基本的にこういうものはないわけですし、また、この文通費については、私も与野党協議会のメンバーとして加わっておりましたが、日割りまでは実現しましたが、残念ながら、さきの、去年の通常国会の際に自民党さんの中で消極論も広がって、この使途公開あるいは国庫返納はできずじまいに終わってしまいました。 やはり今増税を口にするなら、今申し上げたことを今度こそやっぱりしっかりやっていくということが大事だというふうに考えます。 そこで、今般の両党の国対委員長の合意、どのように評価をされているのか、また、自民党総裁として、やっぱり今申し上げたことを是非とも実現をしていくために強いリーダーシップを発揮されるべきだと考えますが、どのように取り組まれるか、併せて総理にお聞きをします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の委員長手当の扱い、また調査研究広報滞在費の使途公開等については、議会政治や議員活動の在り方に関わる重要な課題であり、各党会派において議論いただくべき事柄ではありますが、御指摘のような、御党とそして自民党の国対委員長間において一致し、そして確認した事項も踏まえて、国民の皆様から御理解いただける合意に至るように是非本格的な議論が進むことを期待したいと思います。
○柴田巧君 期待するだけではなくて、やはり第一党が動かなければこれはなかなかできないのが現実ですので、増税とおっしゃるならば、やはり隗より始めよということをやっぱりやらないと後々の行政改革なども私はできないんではないかと心配するので、是非総理にはリーダーシップをしっかり発揮をしていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。 次に、国有財産の売却等についてお聞きをしていきますが、これは立憲さんとのプロジェクトチームで、この行政改革、身を切る改革プロジェクトチームで、私もそのメンバーの一人として、先般、新宿区にあります旧国家公務員宿舎、若松住宅を視察をしてきました。この点については、この件については衆議院でも何度か既に取り上げられているわけですが、私も現場に行って、新宿区という第一等地でこの十年余りにわたって廃止が決まった宿舎がもうそのままになっているというのは余りにもひど過ぎるんじゃないかなと改めて感じたところです。 やっぱり国民の皆さんに極力負担を掛けない、何とかして財源を捻出しようという気持ちが残念ながらやっぱりないんじゃないかと、極めてコスト意識も低いと言わざるを得ないと思っていまして、やはりこの一等地にある、特にその若松住宅などはそうですが、そういったものを塩漬け状態にいつまでもしておくというのはやっぱりよろしくないわけで、早期に売却や処分や有効活用を図るべきだと、そう考えます。 かつては、国有資産及び独立行政法人が保有する資産の売却等に係る工程表というのが二十四年に策定をしました。二十八年度までにこの未利用国有地は独法の不要資産の売却などをそれに基づいてやって、五千億を目指してそれ以上の成果が上がっているやに聞いていますが、こういうものがあったんですが、この工程表は二十八年度でもう終了して、今はありません。 やはり塩漬けにしないで有効活用を図っていくためにも、この新たな工程表を策定して、策定するだけではなくて計画性を持って作業を進めて、期限を区切り、売却するか否か、何らか活用するか、一定の結論を出さなければならぬようにするなど、無為に放置される事態を防ぐ工夫も必要ではないかと思いますが、総理の御所見をお伺いをします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国有財産については、不要な資産の売却を進めた結果、未利用国有地のストック、これ、二十年前の一兆四千三百三十八億円から、これは二〇二一年度末ですが、四千八百四十一億円に大きく減少しています。残りの未利用国有地の大宗は地方公共団体等が公共施設等の用地として利用する予定の財産や、境界画定等が必要といった特殊事情を有する財産などであり、これらは、御提案のように予定表を作って、さらには期限を区切って直ちに処分するということには適さないものになっていると承知をしています。 その上で、今般の防衛力強化に当たっては、その財源確保の一環として更なる取組、すなわち、これは信託受益権として計上されていたものですが、大手町プレイスを四千三百六十四億円で売却を行う、こうしたことといたしました。 政府としては、未利用国有地の適切な処分を一層推進するとともに、定期借地権を活用した貸付けを進めるなど工夫をしながら、国有財産の最大限の有効活用に取り組んでいきたいと考えています。
○柴田巧君 今残っている全ての未利用国有地を全て売却しろとは言いませんけれども、その売却を含めこの有効活用、あるいは貸出しということも含めて、とにかく放置をしておくというのが非常に本気度が伝わってこないと思いますので、これはしっかりと、この期限を切るなり有効な手だてを用いながらやっぱりやっていくということが必要だということですので、是非よくやっていただき、しっかりやっていただきたいと思います。 その中で、報道によれば、この未利用都内の国有地、都市部の一等地にある国有地は、これまではその売却というものが基本的な方針でした。これが、貸し付けて賃料収入を得るという方針に転換したという報道が先般ありました。ある意味処分が進んでいくならそれもいいものと考えますが、賃貸契約を増やすには貸出条件の、貸付条件の緩和することなども必要だと思いますが、どのように取り組んでいくつもりか、これは財務大臣にお尋ねします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 国有財産につきましては、不要な資産の売却を進めてまいりました。その結果、未利用国有地のストック、これはもう大きく減少しております。また、先ほど総理からも言及ございましたが、個別の事情により必ずしも早期の売却が可能でない財産もあります。 こうした中、保有財産の有効活用が重要な課題となっておりまして、このような観点から、令和元年度の財政制度等審議会の答申を踏まえまして、特に有用性が高く希少な財産につきましては、留保財産として国が所有権を留保し、より広く地域、社会のニーズを踏まえながら定期借地権を活用した貸付けを行うこととし、これまで六十件の留保財産を選定をしてまいりました。この留保財産については、地方公共団体等との協議や民間事業者からのヒアリング等を行い、利活用の検討を進めることにしております。 実際に、民間事業者からの意見も踏まえまして、留保財産について、民間施設のみで活用する場合であっても、一定の要件を備える場合には五十年以上の長期にわたる定期借地契約による活用も可能とすると、そうしたような運用に改めたところでございます。 財務省としては、引き続き、地元や民間事業者等の様々な声に耳を傾けながら、留保財産制度の運用に努めてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 都市部の一等地などではそういうことは恐らく非常に可能性高いものだと思いますので、民間とのあるいは地方自治体とのコミュニケーションも取りながらしっかり進めていただきたいというふうに思います。 繰り返しになりますが、この防衛力の抜本的な強化に要する費用というのは、増税に頼らずの収入を確保すべきということを最大限努力すべきというふうに考えています。そのためには、やはりトップである総理自らの熱量というか本気度というか、そしてその政府全体としてやっぱり取り組む取組方、これが政府にあるいは国民にやっぱり伝わっていくかどうかだと思います。 そのためには、国有地の売却や貸付けのみならず、政府出資の見直しや保有する政府株式の売却も含め、収入を得ることはできないか、政府を挙げて徹底的にこの検討する場を設ける必要があるんではないかと思いますが、どうか。これから、今申し上げたように、増税に頼らず収入を確保していくための今後の取組と併せてお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 抜本的に強化された防衛力を維持強化していくためには、これしっかりとした財源措置が不可欠です。財源措置に当たっては、国民の御負担をできるだけ抑えるべく、行財政改革を徹底し、歳出改革や税外収入の確保等のあらゆる工夫を行うことにより、現時点で見込める財源を最大限確保するということにしています。 御指摘の独立行政法人の資産については、独立行政法人通則法に基づき、不要となったものは国庫納付されているところです。こうした資産管理を含めて、独立行政法人の業務については、各主務大臣が中期目標等を定め、その終了時に評価を行うとともに、独立行政法人評価制度委員会が点検する仕組みとなっています。 また、政府保有株式については、政府としての必要性を踏まえた上で、売却が可能になった段階で、株式市場の動向や会社の経営、財務状況を勘案しながら適切に売却を進めているところです。売却に当たっては、財政制度等審議会国有財産分科会等で審議する仕組みとなっています。 政府としては、毎年度の予算編成過程を通じて、こうした仕組みを活用しつつ、行財政改革に最大限努め、そして今般新たに創出する防衛力強化資金、この防衛力強化資金に税外収入等はプールする、積み上げていく、こうした形でこの防衛力の強化、維持を安定的に支えていきたいと考えています。
○柴田巧君 先ほども申し上げましたように、やっぱり、政府全体でもこれやっているんだというものがやっぱり見えてくることが大事なことだと思っていまして、それがこの行財政改革を進めていくきっかけになると思いますし、その前提条件として身を切る改革がやらないと物事は進んでいかない。 我々日本維新の会は大阪で身を切る改革を、定数や報酬の、議員のカットをして、それを出発点に徹底行革をやってきたという実績があるわけですが、民間の活力もそれで引き出してきたという実績があるわけですが、国の場合も私は同じことが言えるのではないかと思います。 そういう意味で、政府全体で検討してこういったことをしっかりやっているということを、そういう場を設けてしっかり取り組むということが必要だということを改めて申し上げておきたいと思います。 その上で、増税の前にやるべきことがあるだろうという観点で、今ほどは土地の塩漬けになっているもののお話をしましたが、資金で塩漬けになっているような、そういったことを幾つか取り上げてまいりたいと思いますが、まずは租特であります。 租特は、個人や企業の税負担を軽減することなどによって特定の政策目的を達成するための政策手段であり、公平、中立、簡素という税制の基本原則の例外と位置付けられています。この租特は、同様の効果の見込まれる補助金と比べて行政と納税者に、双方にとって手続上のコストが少ないというメリットは確かにあるんですが、歳出と比べて透明性が低い、あるいは国会や財政当局等による統制が弱い、既得権益化しやすくて廃止が難しい、あるいは税収が減少するなどのデメリットが指摘をされています。 この税収が減少するという点でいうと、この財務省の資料によれば、最新の令和三年度の租特による減収額は少なくとも八兆二千五百四十九億円に上るとされています。これは、三年度の税収六十七兆三百七十八億円の一二%、歳出でいえば公共事業費の決算額八兆六千億と大体匹敵する金額になっています。 政府は、租特透明化法に基づいて、毎年度国会にこの適用状態の調査の結果に関する報告書を出していますが、この報告書は残念ながら調査範囲が法人税関係だけで、のみだったり、記載されている適用額が減収額ではないものがあったり、適用先の企業名が公開されていない、あるいは政策効果についての記載がないなど、以前から様々な問題が指摘をされてきました。 これでは、実際に誰がどれほどの恩恵を受けてどんな効果を生んでいるのか不透明で、減税に見合った効果があるのか十分に検証しないまま、ただただこの既得権にまみれてこの租特が繰り返されているということになりかねないと思います。 そこで、租特の適用状況の透明化を図るためにこの報告書の改善が必要だと、やはり国民に分かりやすいものにしていく必要があるのではないかと思いますが、財務大臣の御見解をお聞きします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 租税特別措置の報告書につきまして、柴田先生から今様々な点からの御指摘をいただいたところでございます。 まず、調査範囲が法人税のみではないかという御指摘をいただきました。適用実態調査の実施に当たりましては、納税者に対して適用額についての明細書の作成及び提出をお願いすることになりますが、この点、法人税については基本的に全ての法人が納税申告を行うため、その際に同明細書の提出を求めることが合理的であり、実務上も対応が可能であります。他方、所得税の納税者の大半は確定申告を行わない給与所得者でありまして、新たな事務負担を課すことには慎重であるべきことから、適用実態調査については法人税関係に限定して明細書の提出をお願いすることとしているところであります。 そして、適用額と減収額について御指摘がございました。適用実態調査は、租特の適用状況に係る実績としてのデータを明らかにすること、これを趣旨とするものであることから、減収額に当たる税額控除額のほか、減収額に当たらない損金算入額や償却限度額を元データのまま適用額として記載することとしております。なお、減収額につきましては、適用実態調査を基に税額控除以外の措置についても一定の前提を置いて試算し、国会にも提出しているところでございます。 そして、租特の適用先の企業名についてでございますが、国が個別企業の納税情報を公表することについては、一般に価格交渉への影響といった競争上の不利益を生じかねないことから、それを十分に上回る公益上の必要があるかどうか慎重に見極める必要があると考えております。 そして、政策効果の検証でありますが、適用実態調査は、租税特別措置の適用状況の透明化を図るとともに、適切な見直しを推進することを目的として、適用件数、適用金額、適用の偏りなどを調査の上、報告書を作成することとされていると認識をしております。 政策効果につきましては、基本的には税制改正要望に当たって、適用実態調査も活用して、要望省庁においてしっかりと説明していただくものと承知をしており、また、その各省庁の取組を総務省において点検する仕組みとなっております。 租特透明化法の報告書については、先生からの御指摘のとおり、一定の限界があるものと認識しておりますが、一方で、租税特別措置については、この報告書の活用に加え、所管省庁においてアンケート調査などを通じて適切な実態把握に努めているところでございます。 今後も、こういった実態把握等も踏まえながら、租税特別措置の不断の見直しに取り組んでまいりたいと、そのように考えているところであります。
○柴田巧君 いろいろと努力をされている部分がないわけではないですが、しかし、この租特透明化法の目的であるこの適用の状況の透明化を図るとともに、適宜適切な見直しを推進して、もって国民の納得できる公平で透明性の高い税制の確立に寄与することということになっているんですが、それに基づく報告書にしてはまだまだそこが足りないのではないかと思います。 〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕 さらに、国民に見える形で、納税者がよく理解できる、そういう仕組みをよく考えていただきたいというふうに思います。 租特については、総務省行政評価局において毎年度この租税特別措置等に係る政策評価の点検をしております。 資料の①の一、二を見ていただければと思いますが、昨年の十一月、令和五年度税制改正要望に際して各府省庁が実施した政策評価四十三件を点検をしたところ、達成目標や過去の効果などの全項目について分析、説明の内容が一定水準に達していたと評価されたのはその枠で囲んだ二つしかありませんでした。 この岸田政権が今進めている、投資重点化の四本柱に掲げているDXに係るものに、この投資促進税制の拡充及び延長に至っては、全ての項目において内容が不十分と、説明、分析が不十分と評価が下されているわけで、こんなような状況ではなかなか国民の納得が得られないんではないかと。多額の減収を先ほど言いましたように伴う租特です。それを上回る効果があったか否かはやっぱり検証して、効果がなければ廃止をするという必要があるのではないか。 そこで、今申し上げましたが、触れましたが、こういうふうにEBPMの観点で、客観的なデータに基づいて全ての租特について効果検証を行って、その必要性をゼロベースで再検討する必要があるのではないかと思いますが、総理の御見解をお聞きをします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、租特につきましては、特定の政策目的を実現するために有効な政策手法となり得る一方で、税負担のゆがみを生じさせる面もあることから、真に必要なものに限定する必要があると認識をしています。 こうした観点から、令和五年度税制改正において見直し対象となった二十七の法人税関係の租税特別措置のうち、二十三について廃止又は縮減を含む見直しを行うこととしております。 今後とも、租税特別措置について、委員御指摘のEBPMの観点も含め、必要性や政策効果をよく見極めた上で不断の見直し、これは行ってまいりたいと考えます。
○柴田巧君 本当に、今までやっていたからまた今年度も来年度も続けるというものが大変多くなっていると思っています。当初は必要性、妥当性があったものも既にそれを失っている、あったとしても今は失っているものは多々あると思います。しっかりとした吟味が必要だと、効果検証が必要だということを申し上げたいと思います。 余り時間がなくなってきたので、特別会計の予備費についてはちょっと割愛をさせてもらいます。 基金についてお尋ねをしますが、岸田政権においてもこの基金が大変多く積まれるようになっているわけで、まあ大変膨張もしてきていますが、問題点のもう一つは、この令和四年度公益法人等に造成された基金の執行状況一覧表によると、残高が十二兆九千二百二十七億円、まあ十三兆近くになったということです。これだけ巨額の資金が滞留していることは、財政資金の効率的、効果的な使用となっていない証左だろうと思っていますが。 そこで、この巨額の基金の残高を塩漬けにしないために、基金の透明性をこれ確保すると同時に、運営状況と効果の検証を徹底して、効果の見込まれない事業の廃止と国庫返納を促していくべきではないかと思いますが、財務大臣にお尋ねをします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 柴田先生御指摘のとおりに、基金事業につきましても透明性の確保や検証等をしっかりと行っていく必要があると考えております。 まず、基金を設置するに当たりましては、複数年度にわたる事務又は事業であって、各年度の所要額をあらかじめ見込み難く、弾力的な支出が必要であるという要件、これがどうなのかなど、事業の性質を踏まえつつ個別に精査した上で、基金方式による実施の必要性が認められる場合に限って予算計上をしております。 また、予算を措置した後におきましても、所管する各府省自らが基金シートなどを活用しつつ執行状況を継続的に把握するほか、行政改革推進会議による検証、各府省によるPDCAの取組を通じて基金の透明性を確保するとともに、不断の適正化に取り組んでいるところであります。その上で、基金の額が過大である場合には、補助金適正化法施行令に基づいて国庫返納が義務付けられております。 こうした枠組みの下での取組を通じ、令和五年度においては、計二千五百三十一億円の国庫返納が行われる予定であります。 引き続き、基金事業の適正化に向けてしっかりとした取組を進めてまいりたいと思っております。
○柴田巧君 その効果検証しようにも、例えば行政レビューであったり、こういったもの強制力がないので、何だかんだと理由が付いて今まで同様続いていくというところがありますので、しっかり効果検証の下、実効性のあるものをやっぱり考えていく必要があると思っています。 そのためにも、大変この金額も多くなってきた、残高も多くなる、で、非常に以前に比して重要さがこの基金は増しています。しかし、残念ながら、これは法律、これを専らにする法律はないわけですね。政府としては、今もちょっとお触れになりましたが、補助金適正化法施行令に規定があって、それで法令上の枠組みは整えられている立場ですが、これはあくまでも補助金等を規律する政令にすぎないと思っています。これだけ大きくなった基金が現行の政令で十分という考えではやっぱりいけないのではないか。財政民主主義の観点からすれば、国会が関与できず政府の独断で決められる政令を根拠に基金が運用されるのは、やっぱり透明性に欠けるものと言わざるを得ません。 そこで、基金の定義や造成が認められる要件を始め、この政策強化の仕組みや国会への報告、国民への公表など、基金全般にわたって統制するための法律上の規律を設けるべきじゃないかと思いますが、総理にお尋ねします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員も御指摘になられましたこの補助金適正化法施行令ですが、この中において、基金の要件を明確化するとともに、基金の運営及び管理に関する基本的事項の公表、また基金の執行状況の報告、余剰資金の国庫返納、こういったものが定められています。 こうした法令上の枠組みが存在いたします。それに加えて、国民の皆様への説明責任という点では、行政事業レビューの枠組みの下で、各基金の基金シートを公表し、今、行政改革推進会議で検証をしています。さらに、今年度からは、新たに科学技術の振興や経済安全保障などに取り組む基金事業について、原則として、四半期ごとの基金残高、これを公表することといたしました。 政府としては、まず、こうした法令上の枠組みの下で、行政事業レビューの制度も活用しながら基金の透明性の向上や検証、評価に取り組み、基金の効果的かつ効率的な活用につなげていく、これが重要であると考えています。
○柴田巧君 総理もそういう御答弁なんですが、いろんな性質を示す、この政令がですね、ことはもちろんできているんですけれども、その金額や規模の膨張を制御するという点では十二分に機能していないのではないかと思いますし、その基金シートであったり行政レビューも強制力というものがありませんので、先ほど申し上げたようなことになりかねませんので、是非これは法制化を考えるということを検討すべきだということを申し上げておきたいと思います。 時間がないので、官民ファンドはちょっと飛ばしていただいて、中国警察の海外拠点について残りの時間お聞きをします。 昨年の九月に、スペインの人権NGOの報告で、日本などに中国が海外警察拠点を設けたということで、中国人の言動や行動を日々監視し、場合によっては強制的に帰国させるということをしているようですが、このような出先機関を当該国の同意なく設置し、捜査や取締りを行うことは主権を侵害する行為で断じて許されません。 官房長官は既に実態解明を進めると説明もされていますが、そこで、国内にある中国警察の拠点の実態解明をどのように行っているのか、他国との情報共有や連携を行っているのか、併せてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 柴田先生にお答えをさせていただきます。 お尋ねの件に関しては、中国側に対し外交ルートを通じて、我が国の主権を侵害するような活動が行われているのであれば断じて認められない旨申入れを行っているところであります。 我が国としては、関係国とも適切な形で情報共有を行ってきており、引き続き緊密に連携しつつ、各種情報の収集、分析に努め、我が国における活動の実態解明を進めているところであります。 今後とも、関係国とも緊密に連携しつつ、緊張感を持って、我が国における活動の実態解明を進めてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 時間が来ましたので質問を終わりますが、侵害、主権を侵害する行為が明らかにすれば、やはり閉鎖を求めるなど強い態度で臨んでいただくことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で柴田巧君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、嘉田由紀子さんの質疑を行います。嘉田由紀子さん。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。国民民主党・新緑風会の嘉田由紀子でございます。 この時間を御準備いただいた皆様に感謝申し上げます。 岸田総理が日本の国難として異次元の少子化対策に本気に乗り出したこと、遅きに失したとは思いますが、評価をさせていただきます。ただ、予算確保が課題です。 そういう中で、今日、私は、特別の財政措置なしに、総理の政治的決断による法律改正で子育ての価値観を変える政策を二点提案いたします。 時間が八分しかございませんので、まず結論申し上げます。 一つは、男性の育児参画を進めるために、育児・介護休業法を育児・介護参画法と名称を変えることです。勤労をよしとする価値観から、子育て参画に価値を置く意識変革を目指す法改正です。二点目は、男女が共に前向きに協力して子育てに関われるように、離婚後の単独親権を共同親権に変える民法改正です。 まず最初の、男性の育児参画が進まない要因の一つに社会的な抵抗意識があります。私も現場で随分進めてきましたが、やはり休業への抵抗感が当人にも職場にも大変強いです。そこで、国難と言われる子育てに参画することを推奨し、それも楽しく関われる社会参画と言い換えられないでしょうか。 具体的には、例えば、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の名称を、育児参画、介護参画等育児又は家族介護を行う労働者の社会参画に関する法律に改めるよう提案いたします。ここには特別に大きな財政的負担は必要ありません。 岸田総理、この提案、どう御判断なされますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御提案の趣旨は、育児のために仕事を休むことを、育児休業ではなく育児参画とより積極的に表現すべきであるということであると理解をいたします。 この育児休業等の用語は、雇用関係の法律上の用語で、国民の間にも一定程度普及、定着していることから、一つの御提案として受け止めさせていただきたいと思いますが、これまで関与が薄いと指摘されていた男性を含め、社会全体の意識を変えていくということが重要であるという点においては同じ考えであると、政府の基本的な考え方と同じであると理解をしています。 こうした観点からも、昨年十月から施行されている産後パパ育休の周知啓発等により男性の育児参画を進めているところですが、これからも政府の様々な取組を充実させていく、その中で、委員御指摘のような考え方、これは徹底させていきたいと思っています。 新しいこの理念法という御提案もあるようですが、地元の異なる、失礼、この今進めている政策のこの具体化の中でどのような政策があるのか、是非考えてまいりたいと思っています。
○嘉田由紀子君 実は、十年前にも全国知事会から同じ提案をさせていただきましたが、当時は雇用の問題だけで、全く前向きな答弁なかったんですが、今日は少し前向きになっておられるかと思います。 実は、十年前に関西のある銀行が、関西アーバン銀行、今、みらい銀行といいますけれども、当時の頭取が私のアドバイスを受けて名称を変えました、育児・介護参画制度に。七割、今、男性の育児参画が進んでいるんです。こういう実績がありますので、是非前向きにお考えいただきたいと思います。 資料二を、あっ、資料一を。(資料提示)子育て三方よし、一種の滋賀モデルを御紹介したいと思います。 私が知事に就任した二〇〇六年には、滋賀県の合計特殊出生率は一・四だったんですが、九年後の二〇一五年には一・六まで回復しました。全国二位でした。これは、福祉政策としての子育て支援にプラスして、社会政策、例えば女性の、あるいは男性の両立を支援をしてまいりました。そして、全体的には分かりやすく、生まれた子が幸せ、親も満足、そして世間によし。特に、世間によしのところは、高齢者の抵抗があったので、子供が増えることで皆さんの年金の財源が確保できるんですよという説明もしてまいりました。 こういう、子育て三方よし、滋賀モデルについて、岸田総理、どうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御紹介いただきました子育て三方よしは、近江商人に伝わる三方よしの考え方を応用し、子によし、親によし、そして世間によしを実現する考え方であり、大変興味深くお話をお伺いさせていただきました。 そして、子ども・子育て政策を強化することは、子供の健やかな成長を実現するとともに、安心して子供を産み育てられる社会をつくるという点で、保護者の個人の幸福追求を支援し、そして少子化の流れを変えて経済社会の持続可能性を高める、こうしたことにもつながります。 こうした考え方、子ども・子育て政策を強化するために、子供、保護者、あるいは経済社会、こうしたものをしっかり後押ししていくべきだという考え方、これは委員御指摘の子育て三方よしとも大きな方向性、これは同じであると考えています。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。大きな方向性において評価をいただきました。 知事時代にどうしてもできなかったことが民法改正でした。たとえ離婚をしても子供の暮らしに父母共に前向きに関われるよう、民法の八百十九条、単独親権を共同親権に変えることです。 資料二を御覧ください。 今、日本では、婚姻家族の三組に一組が離婚をします。離婚後の一人親への手厚い支援、これは、福祉政策、大事ですが、一人親という状態をできるだけ避け、子供への悪影響を緩和するのが社会政策です。 親の離婚に直面する子供は、最新データで推測しますと、毎年二十万人です。二〇二二年に生まれた子供、八十万人切っています。つまり、八十分の二十、四人に一人です。振り返ってみますと、戦後間もなくのときには二百七十万人子供は生まれていました。そのときの離婚は八万人です。二百七十分の八、一クラスに一人というようなことで、離婚の増大、これは大きな子供への負荷になっております。 内閣府さんに伺いますけれども、子供の貧困率は一人親と二人親でどういう違いがあるでしょうか。
○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。 一人親と二人親の子供の貧困率でございます。子供の貧困率につきましては、厚生労働省の国民生活基礎調査、総務省の全国家計構造調査などにより算出されているところでございます。したがって、いろいろ数字があるところですが、例えば、二〇一九年の全国家計構造調査においてOECD基準に準拠して算出された、世帯主が六十五歳未満の場合の値について申し上げますと、大人二人以上と子供の世帯の貧困率は六・七%であるのに対して、大人一人と子供の世帯の貧困率は五三・四%ということで高くなっているというふうに承知しております。 以上です。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 資料三として資料を出しております。これは、単独親権下で、しかも親権確保する九割以上が女性、女性の賃金水準が低い日本では避け難い社会的事実です。 親による子供虐待は、一方、大変悲しいことですが、子供虐待の究極の悲劇は、親による子供虐待殺人です。 厚生労働省さん、子供虐待による死亡事例のデータを家族形態別にお示しいただけますか。
○政府参考人(藤原朋子君) 家族形態別の児童虐待による死亡事例数についてのお尋ねでございました。 厚生労働省の検証委員会の報告書におきまして児童虐待による死亡事例の分析を行っていただいておりますが、これによりますと、心中以外の死亡事例に係る家族形態について、平成十七年以降令和二年度までの累積でございますけれども、まず一番目が、実父母、三百八十八件、全体の四七・五%。次に、一人親が二百二十三件、全体の二七・二%、この中には未婚のものが百二十八件含まれております。それから三番目が、内縁関係、六十六件、全体の八・一%。四番目が、実父母のいずれかとその再婚相手が三十五件で全体の四・三%と、こういった状況になってございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 資料四にそのデータ出しておりますが、児童のいる世帯数、二〇一九年の国民生活基本調査で千百二十二万世帯、一人親の世帯は七十二万世帯で、約六・五%です。つまり、六・五%のシェアの一人親のところで、内縁も入れると三五%の子供殺人が起きている。これは大変に深刻なデータだと思います。 資料五を御覧くださいませ。 先日、二月二十四日、超党派の共同養育支援議連により、DV法の改正と併せて共同親権の実現に必要な法案を一日も早く国会に提出するよう、決議書を齋藤法務大臣にお渡ししました。 日本の場合に、離婚の九割が協議離婚、しかも、養育費、親子交流の決め事は不要、判こ一つで離婚ができる。世界中、先進国でこんな国はありません。共同親権に変えるための立法事実、必要性は、今見ましたように、子供の貧困、虐待被害の阻止です。子供の最善の利益です。 ところが、資料六を御覧ください。 二月二十八日、東京新聞では、「共同親権導入の民法改正案 今国会の提出見送りへ」とあります。東京新聞社に問い合わせました。この情報は法務省から得たということです。齋藤大臣には、その直前、二月二十四日に決議書を出したところです。その直後に提出見送りという指示を、齋藤大臣、法務官僚に出したのでしょうか。大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(齋藤健君) まず、父母の離婚後の親権制度の在り方につきましては、現在、法制審議会において調査審議中でありまして、法案の提出時期は未定です。 法案の提出時期について私が担当部局に対して何らかの指示をしたという事実は一切ございません。
○嘉田由紀子君 大臣が指示してないのに法務官僚が勝手に記者レクしたとしたら、公務員法違反ではありませんか。情報提供した官僚の処分が必要ではないですか。東京新聞が先走りをしたとしたら、フェイクニュースではないですか。東京新聞社を法務省記者クラブ入室を禁止するほどの問題だと思います。大臣、いかに思われますか。
○国務大臣(齋藤健君) 報道の一つ一つについてコメントをすることは差し控えたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、家族法制の在り方については国民の関心も高い事項でありますので、丁寧かつ正確な報道がなされることが期待されるというふうに考えています。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 岸田総理、今国会で共同親権の実現に必要な法案提出、齋藤法務大臣に御指示いただけますでしょうか。一年で二百二十万人、一日五百五十人の子供さんが貧困や虐待で苦しんでいるんです。まさにここは総理大臣の政治的決断、何としてもお願いをしたいと思います。 また、資料七には、共同養育計画作りを義務化したときの予算提案を出しております。今日は時間がありませんのでこれ以上説明しませんが、次回に回させていただきます。 総理大臣の御決意をお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今委員の方からもいろいろ御紹介がありました。父母の離婚後の親権制度の在り方について議論を重ねることは重要であると認識をしています。 そこの課題については、先ほど法務大臣からもありましたように、これは法務審議会における調査審議が進められていると承知をしており、その検討の在り方について具体的な指示をすることは控えたいと思いますが、引き続き法制審議会における充実した調査審議がスピード感を持って行われることを期待したいと思います。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 是非前向きにお願いいたします。子供たちが待っております。よろしくどうぞ。
○委員長(末松信介君) 以上で嘉田由紀子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、倉林明子さんの質疑を行います。倉林明子さん。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 総理は、新型コロナの五類への見直しを、平時の日本を取り戻すべく判断したと説明されています。季節性インフルエンザと同等にするということです。新型コロナウイルス発生から三年、亡くなった方は直近で七万二千人を超えました。この一年で見ますと、五万人に上るんですね。波が来るたびに死亡者数が増え続けているということを総理はどう受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナの感染拡大以降、国民の命と暮らしを最優先で守る観点から、感染拡大と社会経済活動のバランスを取りつつ、科学的知見やエビデンスを重視し、コロナ対策に最大限取り組んできました。こうした取組により、これまでのところ、新型コロナの人口当たりの死亡者数はOECD諸国の中でも非常に低い水準に抑えられていると承知をしています。 この五月八日から五類感染症に位置付けることを決定いたしましたが、季節性インフルエンザと同様、今後も感染拡大が生じ得ること、これは想定しております。今後は、五類感染症への変更に伴って幅広い医療機関で新型コロナの患者に対応する医療体制に段階的に移行を進めるとともに、感染拡大が生じても必要な医療が提供されるよう取り組んでまいりたいと考えています。
○倉林明子君 相対的な問題じゃなくて、だんだん亡くなる方が増えているということが重要なんですよ。総理には国民の命を守る責務があるということを言いたい。更に大きな九波が来ないと言えるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 第九波が来ないと言えるのかということでありますが、先ほども申し上げたように、五月八日から五類感染症に位置付けること、これ決定しておりますが、季節性インフルエンザと同様、今後も感染拡大が生じること、これを想定しています。そして、感染拡大が生じても必要な医療提供がなされる、こうした取組を進めてまいります。 もちろん、これ、今のこのオミクロン株が大きく変異するなど、病原性について大きな変化が生じるというような専門家の判断があれば、それには的確に対応しなければならない、これは午前中の質疑の中でも申し上げたとおりであります。こうした、そしてさらには、五類へのこの移行の直前に改めて専門家の意見も確認をした上で五月八日への移行を考えていく、こうした取組を考えている次第であります。
○倉林明子君 昨年十二月十四日に開催された厚労省のアドバイザリーボードに、感染症の専門家による新型コロナウイルス感染症の特徴と中長期的リスクの考え方、資料として提出されております。WHOのパンデミックインフルエンザの評価三点に沿ってまとめられたものとなっております。 一点目、伝播性について、どうでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。 十二月十四日開催のアドバイザリーボードに提出されました新型コロナウイルス感染症の特徴と中長期的リスクの考え方におきまして、伝播性につきましては以下のように書かれております。新型コロナウイルス感染症の伝播性について、新型コロナウイルス感染症の伝播性は当初より、季節性インフルエンザより高かったが、変異株の出現とともに更に伝播性は増大しており、伝播性の観点からはむしろ季節性インフルエンザとは大きく異なる感染症に変化してきているとされております。
○倉林明子君 二点目に、疾患としての重症度はどうですか。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。 同資料におきましては、新型コロナウイルス感染症の疾患としての重症度について、重症度は病原性が一定程度低いとされるオミクロン株が流行株の主体となり、さらに、多くの人が自然感染あるいはワクチンによる免疫を獲得したことにより、発生初期と比較して低下している、一方で、循環器系の合併症で死亡を含むインパクトが生じているとするデータが各国で得られてきている、国内でも二〇二一年以降超過死亡が増加しており、循環器系の合併症を含めた超過死亡の要因を解明する必要があるとされております。
○倉林明子君 罹患後症状も考慮すべきというふうに記載されていたかと思います。 三点目、医療や社会へのインパクトはどうでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) 社会へのインパクト、医療や社会へのインパクトにつきましては、国内でも救急搬送困難事案の増加など新型コロナウイルス感染症による直接の医療負荷だけではなく、一般医療への負荷も生じている、同様のことは英国などでも報告されている、今後更に流行規模が大きくなれば、罹患や罹患後症状による欠勤者が増え、社会機能維持に支障が生じるリスクも存在している、一方で、感染症法に基づく行動制限等の公衆衛生対策を継続することによる社会や経済に対するインパクトも発生している点には留意が必要であるとされております。
○倉林明子君 その上で専門家は、COVID―19パンデミックが季節性インフルエンザのような感染症になるのかと予測をしております。その結論はどうでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) 御指摘の点につきましては、新型コロナウイルス感染症のパンデミックもどこかの時点で季節性インフルエンザと同じような特徴を持った感染症になると考えられるが、新型コロナウイルス感染症は季節性インフルエンザとは明らかに違う特徴を持った感染症であり、季節性インフルエンザと同じような特徴を持った感染症になるとしても相当の時間を要するとされております。 なお、御指摘の十二月十四日以降もアドバイザリーボードは複数回開催されておりまして、一か月後の一月十一日に改めて見解示されております。その中で、オミクロン株が流行の主体となり、多くの人がワクチンあるいは自然感染により免疫を獲得したことにより、発生当初に比べて重症化率は低下している、ワクチン接種が進み、感染対策が市民に浸透する中、社会的な制限はリスクに見合った最小限のものとし、社会、経済、教育等の活動を回復させていくことが求められる、今後の法的位置付けや対策については、必要な準備を進めながら段階的に移行していくことが求められるなどが示されております。
○倉林明子君 総理、感染症の専門家は、当分の間、新型コロナは季節性インフルエンザと同等の感染症にはならないという予測しているんですね。今、五類に移行が可能なのかどうか、その科学的な根拠、説明いただきたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナの感染症法上の位置付けについては、専門家によるオミクロン株に関する病原性、感染力、変異の可能性等の評価、そして感染状況等も踏まえて総合的に判断し、五月八日から五類感染症に位置付けることを決定いたしました。 具体的には、オミクロン株については、感染力は非常に強いものの、例えば自治体からの報告によれば、デルタ株流行期と比べて八十歳以上の致死率が四分の一以下となっているなど、重症度が低下しているといった科学的な知見を基に、強制的な手段は最小であるべきとの観点から、行動制限等の措置の対象から新型コロナを速やかに外すべきといった専門家の意見も踏まえたものであります。 その上で、五月八日から予定どおり位置付けを変更することで問題はないと思っておりますが、改めて変更前に厚生労働省の審議会の意見も聞いた上で最終確認を行うとしているところであります。
○倉林明子君 感染拡大が死亡者数の増大につながってきたんですよね。政府が五類に引き下げるという決断をしても、五月八日からコロナウイルスが季節性インフルエンザになるということはないんですよ。 特段の事情がない限り五月八日から五類とし、季節性インフルと同等とするとしているわけですけれども、医療費の全額公費負担、病床確保料、診療報酬加算、全数把握、ワクチンの全額公費負担、これをどう変えようとしているのか。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナの五類感染症への位置付け変更により、感染症に基づく入院等の措置は終了することになります。このため、こうした一定の行動制限に伴い行ってきた医療費等の負担軽減の措置についても見直すこととなります。 もっとも、急激な負担増が生じないよう、自己負担分に係る一定の公費支援について期限を区切って継続することとしております。その際、厚生科学審議会感染症部会においても、自己負担が高額となることを懸念する意見があった一方で、他の疾病における費用負担との公平性を踏まえつつ検討することが必要との意見もございました。こうした意見を踏まえて検討することとしております。 入院や外来の取扱いについては原則としてインフルエンザなど他の疾病と同様となることから、幅広い医療機関で新型コロナの患者が受診できる医療体制に向けて必要となる感染対策や準備を講じ、病床確保料や診療報酬上の特例措置も含めて段階的な移行を進めていくこととしております。具体的な中身については、今月上旬を目途に方針をお示しをしたいと考えております。
○倉林明子君 これ資料付けておりますけれども、全国医学部長病院長会議は五類変更による影響額を試算しています。一病院当たりの月額は四千五百万円の減収と。五類になっても通常診療の三倍程度の人手、ゾーニングや隔離のため通常診療のスペースを圧迫すると、これ変わらないんですよね。施策の継続を要望しております。 公費による支援がなくなれば、受入れを断るか赤字で経営難になるか、二者択一を医療機関に迫ることになるんじゃないでしょうか。どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど基本的な考え方は申し上げさせていただきましたけれども、まさにこの位置付け変更に伴って本来の一般的な状況に戻していく。ただ、一遍に行くわけではありませんから、それに向けて段階的にそれを進めていく。 そのために、現在とっております外来や入院に関する診療報酬上の特例措置、確保、病床確保料の取扱い、あるいは、さらには新型コロナにおける応招義務の適用の考え方など、それぞれについて段階的に見直しを関係者の意見も伺いながら現在進めているところでございますので、引き続きそうした皆さん等の意見を伺いながら、円滑な移行が行われる、そうした具体的な方針を今月上旬を目途にお示しをさせていただきたいと考えております。
○倉林明子君 高齢、障害者施設では、クラスターが多発し、入院が必要と医師が判断しても医療の逼迫で留め置かれ、治療の遅れで亡くなると、こういう高齢者が続発いたしました。一たびクラスターが発生すれば、老健で百床規模の場合、月一千万円の損失という試算も出ています。コロナ禍における各種支援の打切りなど、私はあってはならないと思うんです。総理。あっ、これ厚労大臣だ。
○国務大臣(加藤勝信君) 介護施設や障害福祉施設におけるサービスの提供に当たっては、感染予防、感染拡大防止の徹底を行いつつ、利用者に対し必要なサービスが安定的、継続的に行われるようにしていくことが必要であります。 これまで、介護施設や障害福祉施設については、新型コロナの感染者が発生した場合の緊急時の人材確保や施設の消毒、清掃に要する費用等の補助に加えて、一時的に人員や運営の基準を満たすことができない場合でも報酬を減額しないこと等、報酬上の柔軟な取扱いを実施してきたところであります。 現在、位置付けの変更に当たってどう対応するかということを見直しをしているわけでありますが、介護施設等の利用者に対して必要なサービスが安定的、継続的に提供されるよう、ことを念頭に、関係者の意見も伺いながら更に検討、調整を進めていきたいと考えております。
○倉林明子君 介護、高齢、障害者施設では、施設の損失補填ということについては今でもやられていないんですよ。拡充こそ必要だと申し上げます。 総理が目指す平時の日本に、医療、介護、そして福祉の現場の実態というのが本当に見えているんだろうかと言いたい。患者にも職員にも感染が広がった第六波以降、逼迫の度合いというのは限界に達しております。日本看護協会からも看護職の離職の懸念が示されております。それ、どんな内容ですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 本年二月二十二日に開催された新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいて、日本看護協会から、新型コロナウイルス感染症対応に関する看護職の現状と課題について説明がありました。 具体的には、看護職の離職の懸念をまず挙げ、長期にわたる感染症対応による疲弊は看護職の心身の不調として表れている、現場の看護職は休職や退職に追い込まれるほど限界に達しつつあり、今後も離職していく看護師が増える懸念があるとされております。また、コロナ禍における看護基礎教育の現状と新卒採用者への影響を挙げ、新規採用者の早期離職につながる懸念があるともされております。
○倉林明子君 国立病院機構の看護師の大量退職をスクープした文春、慢性的な人手不足にコロナ対応での負荷が加わって、耐え切れなくなって次々と辞めていくという状況が告発されている。私も聞いております。 看護師の大量退職ということが起こりますと、医療提供体制の崩壊に直結するんですよ。総理にその認識ありますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 医療提供体制を安定的に運営していくために、看護職員の方々が働き続けられる環境整備を図っていくこと、これが重要であると認識をしています。 こうした観点から、地域医療介護総合確保基金を通じて看護職員の勤務環境の改善を推進するとともに、看護職員の処遇改善に取り組むため、昨年十月から、現場で働く方々の給与を恒久的に三%程度引き上げるための措置を講じたところです。 そして、委員の方から御指摘があったアドバイザリーボードに提出された資料ですが、長期にわたるこの新型コロナ対応による疲弊が指摘されています。献身的な努力には心から敬意と感謝を申し上げたいと思いますが、今後は五類感染症への変更に伴って、幅広い医療機関で新型コロナの患者に対応する医療体制に段階的に移行を進め、特定の医療機関に負荷が掛かることがないよう取り組んでいきたいと考えています。 引き続き、医療現場において必要な看護職員が確保されるよう取り組んでいきたいと考えています。
○倉林明子君 特定のところだけに掛かっているんじゃないんですよ。一般医療含めて全体に負荷が掛かって大量退職につながっているんですよ。医療崩壊止めるという立場で臨んでもらわないと困るんです。 ところが、この本予算案に何が出てきているかというと、病院統廃合による病床削減に対する百九十五億円の計上です。消費税を財源とする全額国庫負担による補助金、これによってこれまで、この三年で、見込み合わせて八千床を超える病床削減やってきているんですよ。 コロナ禍にあって医療提供体制の縮小を政府が奨励すると、こんなことやるべきでないと思います。やめるべきだ。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに取組をさせていただいているのは、中期的な人口構造の変化に伴う地域の医療ニーズに応じて、病床機能の分化、連携により質の高い効率的な医療提供体制の確保を地域医療構想によって推進しようとしているわけであります。また、新型コロナ対応を通じて明らかになった地域の医療機関の役割分担等の課題にも対応するものであります。 御指摘の補助金、単なる病床削減を目的としているのではなくて、今申し上げたように、地域の合意を踏まえながら、必要とされる医療提供体制の構築、これを進める上で重要な支援策と考えております。
○倉林明子君 あのコロナの流行以前から、日本では医療をぎりぎりの状態で維持されてきたというところが問題なんですよ。新型コロナの流行というのは、今後も長期にわたって続くことも想定しないといけない。今やるべきは、病床の削減じゃないんですよ、保健所体制を強化すること、人材を確保すること、医療提供体制の抜本的な強化だということを申し上げたいと思います。 そこで、次に、五類移行後の患者の自己負担について試算を求めていたんですけれども、出ませんでした。ところが、今朝、新聞見たら出ていました。 そこで、三割負担で外来、入院、それぞれどのくらいになるのかと。ワクチン費用も含めて負担、負担額を示すべきだと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども申し上げましたけれども、医療費等の、結果的には自己負担について現在見直しを行っているところでございますので、まだ見直し内容が確定しておりませんで、具体的なことを申し上げるのは困難であることは御承知をいただきたいと思いますが、急激な負担増を生じないよう、一定の公費支援について期限を区切って継続していきたいというふうな方向で、今月上旬を目途に具体的な方針をお示ししたいと思っております。
○倉林明子君 やっぱり負担がどうなるかということについて、テレビなんかで報道始まっていますよ。二番目に、二ページ目に入れておきました。大変な負担になる、明らかだと思います。 これ、今、リスクの高い後期高齢者の窓口負担は二割に引き上げられております。年金は引下げです。物価高は国民の暮らしを圧迫していると、し続けていると。今、負担増を実施すれば、検査や医療につながれないという患者を生むことになるんじゃないですか。これは総理です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナの感染症法上の位置付けの変更に伴い、検査、治療に要する医療費の自己負担に対する公費支援も見直すことになりますが、今厚労大臣から答弁させていただきましたように、今具体的な内容の検討、調査を進めています。その上で、今月上旬をめどに具体的な方針をお示ししたいと考えています。 マスコミ等においていろいろな記事が出ているということは承知しておりますが、今月上旬、政府として具体的な方針、お示しをしたいと考えている、これが政府の方針であります。
○倉林明子君 政府は、感染拡大のたびに、医療現場には責任、そして国民には自己責任ということを繰り返してきましたよ。日程ありきの五類の引下げというのはもってのほかだと申し上げておきます。 次、国民健康保険料について伺います。 来年度の標準国民健康保険料が示されて、大阪、東京など、大幅な増加、国保料の引上げが懸念されております。国保の都道府県化から五年、統一保険料化、自治体の独自繰入れを廃止、求めてきたことがこれ保険料の値上げにつながっているんじゃないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 国民保険、国民健康保険は、加入者の年齢構成が高いこと、また医療費の水準が高いこと、また、所得水準が低く、特に小規模な保険者では高額な医療費が発生した場合に保険料の変動や財政運営が不安定になるという課題があります。 このため、平成三十年度の国保制度改革により、国において財政支援を拡充するとともに、年度間の保険料変動の抑制を図るため、保険者の規模について都道府県と市町村が共同で運営する仕組みとし、都道府県単位で安定的に財政運営を確保することで法定外繰入れの解消を図ろうとしているところであります。 さらに、都道府県と市町村が一体となって、令和三年の改正法に基づいて、来年四月から、都道府県が定める国保運営方針において、都道府県単位との保険料水準の統一に向けた取組を進めるとともに、年度間で安定的な財政を図り、法定外の繰入れを図っていこうとしているところであります。 まさに、持続可能性をしっかり担保するということで進めておりますので、ただ、進めるに当たっては、都道府県と市町村がよく議論した上で、住民など関係者の理解を得ながら進めていく必要があるというふうには考えております。
○倉林明子君 京都在住のあるシングルマザーの場合、一回の国保料の支払が四千三百円、米十キロ買える、この家族やったら一か月分になるというんですよ。夏はクーラーも使わない、トイレは一日一回しか流さない、こんな生活しているんですよ。困窮世帯に余りにも過酷な国保料になっているんですよ。 国保料の引上げの、引上げの圧力を掛けて貧困拡大などもってのほかだと思います。どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 国民健康保険については、加入者の保険料負担が、高齢化の進行に加え、無職や非正規雇用労働者など、低所得の加入者が増加する等の構造的な問題もあり、加入者の保険料負担が相対的に重たくなっております。 給付費の五割を公費負担とすることに加えて、今お話がありました低所得者への保険料軽減措置を設けるなど、公費を他の制度より手厚く投入するなどの措置を講じ、さらに、先ほど申し上げましたが、平成三十年の国保制度改革により、都道府県と市町村が共同で運営する仕組みとして低所得者対策の拡充など、毎年約三千四百億円の財政支援を行い、財政支援の大幅な強化を図っているところでございます。 こうした取組を通じて、引き続き国民皆保険を支える国保制度、この安定的な運営に取り組んでいきたいと考えています。
○倉林明子君 もう物価高の本当重い負担で、緊急に国保料の引下げできるようにするべきだと思うんです。子供の均等割廃止、必要な財政措置を特例的にやる。財政安定化基金というのは残高で三千三百億円あります。本当にこれの活用も本気で考えるべきだと。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で倉林明子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、天畠大輔君の質疑を行います。天畠大輔君。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。代読お願いします。 旧優生保護法を憲法違反とし、賠償金を支払うよう国に命じる判決が四件相次いでいます。この流れを受け、十分な謝罪や被害救済、再発防止といった全面解決が必要です。 さて、私は旧優生保護法を議員立法で成立させた立法府の一員として、全面解決実現に重大な責任を負っています。 一方で、行政も全面解決に向けた検討を今すぐにでも始められるはずです。 まず、厚労大臣、旧優生保護法下で具体的にどのような被害があったのか、また、法の成立背景を教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 旧優生保護法に基づき、あるいは旧優生保護法の存在を背景として、多くの方々が、特定の疾病や障害を有することなどを理由に生殖を不能にする手術等を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたものと承知をしております。 また、旧優生保護法には、優生手術及び、優生手術というのは生殖を不能にする手術でありますが、及び人工妊娠中絶が規定されているところであります。このうち、遺伝性疾患等を理由とした優生手術については、昭和二十四年から平成八年までに約二万五千件、また、人工妊娠中絶については約五・九万件実施されたものと承知をしております。 旧優生保護法については、昭和二十三年に議員立法により制定されており、発議者から、提案理由として、人口増加と食糧不足を背景として、優生の見地から、不良分子の出生を防止し、母性保護の立場からもある程度の人工妊娠中絶を認め、人口の自然増加を抑制する必要があるとの説明がなされたものと承知をしております。
○天畠大輔君 代読します。 被害は、過去の出来事でも古い話でもありません。強制不妊手術を受けたと周囲に明らかにしたことで、家族関係が破綻したり、職場にいられなくなった方もいます。被害者の苦悩は生涯消えず、今もなお傷は深まるばかりです。 しかし、現在も続くこれらの権利侵害を個別に解決したり、被害者の方の名誉回復に向けた支援の仕組みはありません。加藤大臣、こういった仕組みをつくるべきではないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、この旧優生保護法においては、この法律に基づき、また、この法律の存在を背景として、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けられたことについて、政府として真摯に反省し、心から深くおわびを申し上げる次第であります。 こうした方々に対しては、平成三十一年に超党派の議員連盟による法律案がまとめられ、国会における全会一致により、一時金を支給するための法律が定められました。その上で、優生保護法一時金については、令和四年六月に超党派の優生保護下における強制不妊手術について考える議員連盟が開催され、厚生労働省から一時金の支給状況について報告を行うとともに、今後の対応の在り方についてお願いをしているところであります。 政府としても、国会の議論に可能な限り協力をさせていただくとともに、一時金を円滑かつまず確実に支給することでその責務を果たしてまいりたいというふうに考えております。 また、相談窓口を、そうした皆さんに対して、相談窓口等を記載したリーフレットや特製サイトを作成し、障害関係団体の皆さんには周知の協力のお願いもさせていただいているところでございます。 また、相談窓口においては、対象者の心情を理解した上で、安心して相談いただけるような体制を整え、相談に来られた方は、家族が支給対象となり得るか等の相談に丁寧に対応することとしているところであります。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 回復支援の仕組みについては検討はしないのですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、人権侵害等に関する個別の被害救済等の相談に対しては、必要に応じ、法務局、地方法務局の人権相談所や司法、法テラス等を紹介することとしております。 また、旧優生保護法に基づき優生手術を受けた方々などや弁護士団とは担当部局が個別に面会をさせていただき、当事者方々の状況をお伺いし、適宜対応させていただいているところでございます。 引き続き、これらの取組により、対象者等の方々へこうした取組を進めていきたいと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 被害救済や回復支援の仕組みをつくるに当たっては、ハンセン病問題対策協議会のように、被害当事者や弁護団との継続的な協議が必要です。是非検討してください。 続いて、再発防止の観点から法務大臣に伺います。 国は、人権教育・啓発に関する基本計画を定めています。しかし、この中の人権課題として、旧優生保護法下で不妊手術や人工妊娠中絶を受けた人々といった項目はありません。なぜでしょうか。国が行った深刻な権利侵害を後世に偽りなく伝え、二度と繰り返さないために、まずは基本計画に入れるべきではないでしょうか。 また、基本計画の改定の前にも、旧優生保護法をめぐる問題の啓発や被害相談、回復支援などに取り組むべきではないでしょうか。お答えください。
○国務大臣(齋藤健君) 旧優生保護法に基づき、あるいはその存在を背景として不妊手術等が行われた問題について、法務大臣としてもこのような事態が二度と繰り返されてはならないと考えています。そのためには、全ての国民が疾病や障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合う共生社会を実現する必要があります。 それに向けた人権教育、啓発につきましては、お尋ねの基本計画の総論部分に掲げられた基本理念や推進方策が妥当する上、各論部分にも、疾病や障害を有する者に対する偏見、差別に関し各府省が施策を行うべきことなどが記載されており、現行の基本計画でも読み込めるものと認識しています。 したがって、現時点において基本計画の変更が必要であるとは考えておりませんが、法務省としても、旧優生保護法の問題について、基本計画を踏まえたより効果的な啓発活動として具体的にどのような取組が適切であるか、関係府省とも連携しつつ更に検討を深めてまいりたいと考えています。 また、旧優生保護法のような事態を二度と繰り返すことのないよう、様々な人権課題について今後とも各種人権啓発活動や人権相談にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 基本計画の最後に、必要に応じて見直しを行うと書いてあります。今がそのときです。検討を求めます。代読お願いします。 内閣府に伺います。 旧優生保護法下の不妊手術や人工妊娠中絶は性と生殖の権利の侵害です。被害救済や権利擁護、再発防止などを含め、例えば第六次男女共同参画基本計画に盛り込むなど、この課題にどう取り組むか、現時点の認識をお聞かせください。
○国務大臣(小倉將信君) お答えをいたします。 優生手術や優生思想による課題への対応は、内閣府男女共同参画局の所管ではございませんが、今後策定する第六次男女共同参画基本計画に盛り込むべきではないかとの委員の御指摘については、第六次男女共同参画基本計画を作成する過程で何ができるか検討してまいりたいと考えております。 障害があることなどに加え、女性であることで更に複合的な困難な状況に置かれている場合があることに留意をし、このような人々についての正しい理解を深め、社会全体が多様性を尊重する環境づくりを進めることが必要であると認識しております。 男女共同参画担当大臣としては、男女共同参画社会の実現に向けて取組を進めることにより、男女にとどまらず、障害があることなども含め、幅広く多様な人々を包摂し、全ての人が幸福を感じられるインクルーシブな社会の実現につなげていきたいと考えております。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 是非進めてください。代読お願いします。 代読します。 記載もされない権利侵害は忘れ去られていきます。だからこそ、各省庁の連携を深めるなど、政府として包括的に対応するよう総理から指示を出してください。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、取組を進めるに当たって各省庁の連携が重要であるという御指摘、そのとおりだと思います。関係省庁連携して取り組む、こうした姿勢について私の方からも徹底させたいと思います。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 忘れられた差別の歴史は繰り返されます。 総理、全面解決に向けて、全ての優生手術裁判への上訴を取り下げ、静岡判決への控訴をしないでください。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 優生保護法に基づき、あるいはこの法律の存在を背景として、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術等を受けることを強いられ、心身的に多大な苦痛を受けられてこられたことについて、政府として真摯に反省し、心から深くおわびを申し上げます。このような事態が二度と繰り返されてはならないと考えています。 こうした基本的な考え方に基づいて、この政府としての様々な対応についても考えていきたいと思います。具体的な対応については、各省庁において今申し上げた考え方に基づいて適切に対応していきたいと考えます。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 被害者の声に耳を傾ける意思はありますか、二択でお答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、被害者の方々、大変な苦しみを経験された方々の声には丁寧に耳を傾けていかなければならないと考えます。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 被害者の方と面会はされないのですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 被害者の皆さんの声は大事にしなければならない、先ほど申し上げたとおりです。 具体的にお会いするということになりますと、どなたにどういった形でお会いするか、これを考えなければなりません。この適切な方法を検討したいと思います。
○委員長(末松信介君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 引き続き、質疑で追及します。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で天畠大輔君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、浜田聡君の質疑を行います。浜田聡君。
○浜田聡君 NHK党の浜田聡です。 本日の予算委員会最後の質疑させていただきます。手短に質問させていただくこと、御容赦ください。 まずは、北朝鮮による拉致問題について、昨日に引き続いて、NHKの稲葉会長にお越しいただき、質問させていただきます。 今回取り上げますのは、今から三十年前、平成三年の話です。北朝鮮による拉致問題が世間に余り知られていなかったこの年の一月十六日、拉致被害者家族である有本さんたち五名は、拉致問題を周知する目的で報道陣の前で記者会見をする予定でした。しかし、NHKの者が間接的に介入をして、目的どおりの会見ができなかったというものです。 このときの記事を配付資料として用意しました。このとき、NHKの人間による介入がなく、会見が目的どおり開かれていれば、国民に拉致問題の存在をいち早く周知でき、その後の拉致問題被害拡大を抑えられた可能性がありました。しかし、現実には、このときに拉致問題周知ができず、その周知が遅れることとなりました。つまり、NHKの人間により拉致被害が拡大した可能性があるということです。 NHK会長に二点伺います。 一点目、この件に関する御見解をお聞かせください。 二点目、NHK会長として拉致問題解決への意気込みを聞かせてください。
○参考人(稲葉延雄君) 御質問の通告を受けまして、改めて当時の関係者から聞き取りをするなど可能な範囲で確認をしてみました。 平成三年一月十六日の記者会見は、有本さんからの相談を受けたNHKが手配して会場を取り、各社に声を掛けて行われたものだということのようです。 御指摘の元書店経営者につきましては、有本さんたちの御了解を得て紹介したものだそうであります。当時、北朝鮮に関する情報が乏しい中で、この元書店経営者が予想しない情報を持っている可能性もあるということで、有本さんたち当事者の方にお話を聞いていただき、判断していただこうという趣旨をお伝えした上で話合いが実現したというふうに理解してございまして、この点については全く他意はないということのようでございます。 こうした内容は、平成十三年に有本さんから質問状を頂戴した際に回答したと承知してございます。 NHKとしては、引き続き、北朝鮮による拉致問題の取材に力を入れ、多角的な報道に努めていきたいというふうに思っております。 二つ目の御質問でございます。 実は私、日銀に、日本銀行に三十年勤務しておりました。その折、日銀の先輩である、しかも新潟支店に勤務していた横田滋さんの娘さん、めぐみさんが拉致事件の被害に遭ったということでございます。同じ組織に勤める先輩の御家族の一人が襲われた悲劇だということでございまして、私自身、その当時から、めぐみさんの早期救出、早期帰国を心から願っていたものでございます。その気持ちはNHK会長になってもいささかに変わっておりません。拉致被害者全員の早期帰国を願ってございます。 NHKとしては、引き続き、拉致被害者の御家族の思いや解決に向けた政府などの動きを丁寧に伝えていきたいというふうに考えてございます。
○浜田聡君 会長には、このような、過去にこのようなことがあったという指摘を心にとどめていただきたいと思います。NHKの影響力、大きいです。政府と独立しているとはいえ、我が国の公共放送として拉致問題に取り組んでいただきたいという希望をお伝えします。 NHKの会長の意見を受けた上で、拉致問題担当大臣と総理の拉致問題への今後の取組方針を教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません、拉致問題担当大臣、今、予算委員会に出席しておりませんので、私の方から発言させていただきます。 拉致問題は重大な人権侵害であり、私の内閣においても最重要課題であります。私自身、一昨日、家族会、救う会の皆様と官邸でお会いをし、運動方針に込められた切実な思い、改めて伺ったところです。 拉致問題は時間的制約のある人権問題です。もはや一刻の猶予もないとの切実な思い、訴えを重く受け止めなければならないと考えています。全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃さず、引き続き果断に行動してまいります。
○浜田聡君 私も一国会議員として拉致問題解決に向けて努力することをお誓い申し上げて、次の質問に移ります。 次に、PTAについて、永岡文科大臣に質問させていただきます。 PTAは、戦後、米国から我が国に伝わったと認識をしておりますが、当時から現在に至るまで時間が経過しており、PTAの存在価値が以前とは異なっていると思います。端的に言いますと、PTAを不要と考える方が多いのではないかということでございます。PTAに関するトラブルに困って、PTA退会者から私の元に度々相談が寄せられます。 そこで、永岡文科大臣にお聞きします。 全国各地のPTAに関するトラブルに関して、文科省で把握している情報を踏まえ、文科大臣の受け止めをお願いします。
○国務大臣(永岡桂子君) 浜田委員にお答え申し上げます。 報道等を通じまして、PTAの入退会等に関しますトラブルがあったということは承知をしているところでございます。 PTAというのは保護者と教員で構成されます任意の団体でございまして、個々のPTAで生じますトラブルにつきましては、当該PTAが主体的に判断をして、そして解決するべきものと、そういうふうに考えている次第でございます。
○浜田聡君 次に、永岡大臣と岸田総理に二点まとめてお伺いします。 一点目は、まあ任意の団体ということなんですけど、PTAの入退会の自由についてです。 私は、PTAの入会、そしてPTAからの退会は自由であると考えます。文科大臣、総理も、PTAの入会、そしてPTAからの退会は自由であるという考えであるのか、お聞きしたいと思います。 もう一点は、PTAの入退会は自由であるなら、退会によってその保護者の子供が嫌な思いをすることはあってはならないのではないかという点でございます。 PTAを退会すると、例えば我が子だけPTAから配付される卒業証書やコサージュなどが受け取れなくなるなどの運用、改めるべきではないかと考えますが、御見解を伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) PTAというのは、児童生徒の健やかな育成のために、保護者とそれから先生とで構成されます、先ほども申し上げましたけれども、任意の団体でございます。学校、家庭、地域の連携を強化していく上で重要な役割が期待をされているわけでございます。 PTAは任意の団体であることから、その具体の運営につきましてはそれぞれの各学校のPTAが自主的に判断をしていくものでございまして、入退会につきましては保護者の自由であるものと、そう考えております。 また、御指摘の卒業証書入れなどの配付につきましては、子供がやはり嫌な思いをすることがないように、PTAと学校がよく話し合うなど連携を取りながら、誰が配付するかを含めまして解決をしていただきたいと、そういうふうに考えている次第でございます。 また、やはり何といっても、PTAの運営に当たりましては、子供の気持ちにも配慮をしながら、PTAと学校、また同じようですが、連携をしていただくというのが大事だと考えております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、基本的には文科大臣と同じ考えであります。 先ほども文科大臣からありましたように、PTAは学校の児童生徒の保護者と先生とで構成される任意団体であります。その具体の運営について、それぞれのPTAが自主的に判断をし、入退会については保護者の自由であるものと私も考えております。 そして、御指摘の卒業証書入れ等の配付については、このようなPTAの位置付けからすると、国が一定の考えを示すのではなく、子供が嫌な思いをしないように、それぞれのPTAと学校がよく話合いをすることなど、連携しながらお決めいただくことが適切であると考えています。
○浜田聡君 御答弁ありがとうございます。 常に子供たちのことを第一に考えることが重要だと思います。PTAに関する議論、今後も続くと思いますが、政府におかれましては国民の声に常に御留意をいただきたい旨を申し上げまして、質問終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で浜田聡君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十分散会