予算委員会 第3号
- 発言数
- 509 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2023/03/02
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りいたします。 令和五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に独立行政法人経済産業研究所理事長浦田秀次郎君及び日本放送協会会長稲葉延雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。西田実仁君。
○西田実仁君 おはようございます。公明党の西田実仁でございます。 まず、追加の物価高騰対策について総理にお聞きしたいと思います。 物価高による負担感は増す一方でありまして、いつまで上がり続けるのか、その先行きも不透明です。物価を最も押し上げている食料品につきましては、その価格が、円建ての輸入食品価格との連動から四月がピークという説もありますし、また一方、ウクライナ情勢の影響による、いわゆる戦争インフレと言われる影響で七月まで続くのではないかという見方もございます。 総理は、我が党衆議院議員の質問に答えまして、必要な対応ということであればちゅうちょなく取り組むと追加の物価対策について答弁をされました。 そこで、まず、物価のピークがこれから来る今こそちゅうちょなく追加の物価対策に取り組むべきではないか、お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の物価高対策については、政府においてはこれまで物価高の主因たるエネルギーあるいは食料品に的を絞って対策を行ってきました。特に、総合経済対策に盛り込んだ電気・都市ガス料金の負担軽減策によって、燃料油価格の対策と併せて、来年度前半にかけて、標準的な世帯においては総額四万五千円、エネルギー価格高騰の負担を軽減することとしており、こうした対策の効果は今後現れてくるものであると考えています。 そして、今後についてでありますが、先週、物価・賃金・生活総合対策本部を開催し、このエネルギーについて、電気の規制料金の改定申請に対して、四月という日程ありきではなく、厳格かつ丁寧な査定により審査を行うなど、電気料金の抑制に向けて取り組むこと、また、食料品については、飼料価格の本年四―六月期以降も見据えた激変緩和対策、四月以降の輸入小麦の政府売渡価格の激変緩和対策を講じていくこと、こうした指示を行ったところです。 こうした取組をしっかりと実行していくことと併せて、委員御指摘のように、今後の動きについては、ロシアによるウクライナ侵略の情勢等不透明な条件が多々ありますので、こうした状況をしっかり見据えながら、必要な対策についてはちゅうちょなく機動的に対応していきたいと考えております。
○西田実仁君 今お話しのとおり、総理は経産大臣に対して三月中に電気料金抑制に向けた対策を取りまとめるよう指示するなどおっしゃっておられましたけれども、プロパンガスについての御意見は全国で多数寄せられています。 直接的な軽減措置がないこのプロパンガス、LPガスについては対策の効果がいつ頃消費者の皆さんに実感できるようになるのでしょうか、お聞きします。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のLPガス、プロパンガスでありますけれども、小規模零細事業者が多いことから、事務負担を考慮しまして今回の電気、ガスの負担軽減策に入れていないところでありますけれども、御指摘の人件費、配送費の抑制につながる事業の効率化、あるいはタンクを大型化するなど、効率よく行っていくということを、補助金を取っておりますのでこれで対応したいと思いますが、今ちょうど公募を行っておりまして、できるだけ早く対応したいということで、四月上旬には交付決定を行っていくということで、この効率化が行き届けば百円から二百円程度の価格抑制効果が見込まれるところでございます。
○西田実仁君 このプロパンガスについては、いわゆる地方創生臨時交付金を活用いたしましてその上昇幅を抑制している自治体もございますが、予算の枯渇を理由に事業化できない県が全国で十県既にございます。地域の実情に応じた物価高騰対策のための臨時の交付金、この上積みをすべきではないでしょうか。総理にお聞きします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) LPガスについては、事業化、効率化に向けた支援を迅速かつ着実に行っていきたいと考えておりますが、加えて、六千億円の電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金についても、LPガス料金支援への活用を働きかけ、約半数の都道府県で対応されていると聞いております。 委員の方から、この予算、枯渇しつつあるのではないか、こういった指摘がありました。今、実態、国としてもこの把握する中で、未執行の一千百億円ほどがあります。これについては、まずは自治体の早期執行を後押ししていきたいと思っています。そして、その上で、今後も物価高騰の状況等を注視しつつ、適切に機動的に対応していきたいと考えています。
○西田実仁君 消費者は引き続き物価高騰に大変苦しんでおりまして、春以降に値上げが予定されております製品も多数ございます。 小麦の国際価格についてですが、ウクライナ侵略直後の急激に変動していた状況からは落ち着きを示しておりますが、輸入小麦の価格を抑制し、消費者の負担に配慮することは強くお願いをしたいというふうに思います。 他方で、政府が進める国産小麦の生産振興や輸入小麦から米粉への代替促進への影響も考えていかなければなりません。また、製粉関係や食品事業者の価格予見可能性にも配慮してルールを適切に維持していただく点も忘れてはいけないと思っております。 そこで、農水大臣にお聞きいたしますけれども、政府におかれましては、三月上旬の輸入小麦の売渡価格の決定に向けて、これら各方面の状況を踏まえ、バランスの取れた決定をお願いしたいと思いますが、売渡価格の決定に向けたお考えをお聞かせください。
○国務大臣(野村哲郎君) 西田委員にお答えを申し上げますが、令和五年四月、小麦の改定というのは四月と十月になっておりますが、四月の輸入小麦の政府売渡価格につきましては、先般、物価・賃金・生活総合対策本部におきまして総理の方から御指示がございました。激変緩和措置を講ずるようという御指示がございましたので、今後行われます入札の結果を注視しつつ、そして委員から御指摘のありました国産小麦の振興や米粉への代替促進の方針、それから価格の予見可能性等を勘案しながら、ウクライナ侵略に伴う国際的な小麦価格の急騰の影響が緩和されるよう、総合的に判断して決定してまいります。
○西田実仁君 是非緩和の方向でお願いしたいと思います。 この物価が高騰する中、特に養育費をもらっていない六割の一人親家庭では物価高の方が新型コロナより家計への影響が大きい、こういう声がシングルマザーサポート団体全国協議会によって取りまとめられておられます。 こうした厳しい状況の中、一人親を始めとする困難を抱える方に寄り添った利用しやすい法テラスを目指して、法務省、日弁連、そして法テラスの三者による同制度の改善策が検討されてきました。 パネルを御覧ください。(資料提示) この困っている方が法テラスに相談し、弁護士、司法書士に法テラスが立替えをして事件を処理する、その立て替えた費用の返済、この返済につきまして、例えば優先事項として一人親に対する債務免除の拡大など、支援の拡充が議論されているとお聞きしております。その具体策を法務大臣にお聞きします。
○国務大臣(齋藤健君) 今般の一人親支援の拡充策は、法テラスの民事法律扶助における、先生御指摘の、立替金の償還の在り方等に関する現行の運用が一人親世帯にとって子を養育する上で負担となっている、こういう御指摘がございましたので、それを踏まえまして、その運用を改善して一定の養育費を確保すること等を通じ、一人親世帯における子の養育に十分な環境を整えようということで、子の一層の利益を図ろうとするものであります。 御指摘の具体策でありますけれども、一人親が養育費の請求のため民事法律扶助を利用した場合におきまして、まず、利用者が月々の養育費を得た場合の弁護士報酬、これにつきましては一定額まで法テラスが立て替えることと、それから、利用者が未払等養育費を得た場合に一括で法テラスへの償還に充てる一時即時償還、これを不要とすると、そして、義務教育対象年齢までの子を扶養する一人親につきましては、償還免除の要件の一つであります資力回復困難要件、これをもう一律に満たすんだというものにすること、こういったことを内容としています。 法務省としては、この拡充策の早期の実現に向けて、制度の詳細な設計や所要の手続、こういったことの作業を速やかに進めてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 この取りまとめを実施するには、今大臣おっしゃったように、例えば最高裁や評価委員会、こうした意見の聴取などの一定の手続が必要です。また、例えば、一人親だった方が再婚した場合はどうなるのか、あるいは親と同居していたらどういう扱いになるのかなど、制度の詳細を詰めた上で予算の積算をしなければならないことも理解はできます。 しかし、物価高による多大なる影響を受けている一人親世帯への支援の拡充であり、こうした制度の詳細を詰めていくことを前提に、まあ普通にいけば令和六年度からということなんでしょうけれども、そうは言わずに、できるだけ早急に法テラスにおける民事法律扶助の拡充をすべきではないかと考えますが、総理はいかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ただいま法務大臣から答弁がありましたように、今般の法テラスの民事法律扶助における一人親支援の拡充策、非常に重要な取組であると認識をしています。 政府としては、詳細な制度設計など必要な作業を進め、法テラスができる限り早期に支援を拡充できるよう、しっかり後押しをしてまいりたいと考えています。
○西田実仁君 ありがとうございます。 次に、下請中小企業の価格転嫁についてお聞きします。 下請の中小企業は、昨年来、ウクライナ情勢等の影響による原材料やエネルギー価格の高騰に直面し、賃上げの原資を稼ぐどころか、コスト高騰した分の価格転嫁もできず、物価高騰のしわ寄せを受けています。我が党からの要請もあり、政府は昨年末から今年にかけて今までになかった思い切った取組に踏み出しておられます。 公正取引委員会は、昨年末に初めて、価格交渉なく取引価格を据え置いた十三社の社名を実名で公表いたしました。経済産業省、中小企業庁におかれましても、約百五十社についての価格交渉や価格転嫁について、下請中小企業からの評価、点数を公表しておられます。 いずれも大々的に報道されました。その報道を見た下請中小企業からは、自分たちが言えないことを言ってくれたと歓迎する声がある一方で、本当に取引先が変わってくれるのかと心配する声も寄せられています。 そこで、まずお聞きしたいのは、政府はこれらの社名の公表により、発注者、大企業の取引適正化に向けてどのような効果があったと認識しておられるか。そして、更なる取引適正化の効果を発揮するためにどう対応していくのか。公正取引委員会、また経済産業大臣にお聞きしたいと思います。
○政府特別補佐人(古谷一之君) 先生から御指摘がございましたように、公正取引委員会では、昨年、転嫁の状況について、優越的地位の濫用に当たるかどうかといった観点から、緊急調査を二十二業種十一万社を対象にやらせていただきまして、昨年末、これ独禁法違反を認定したわけではないんですけれども、問題があると思われる業種四千三十社に注意を行いまして、それから、多数の受注者との間で協議をすることなく価格を据え置いたということで十三社を公表させていただきました。 こうした私どもの取組を受けまして、一月には、経団連など経済三団体が、受注者側として、あっ、発注者側として受注者側のコスト上昇分について積極的に価格協議に応じることですとか、価格転嫁に円滑に反映することなどを傘下の企業に要請をされたという動きがございました。また、事業名の公表などの対象となった企業の方から私どもに対しても、価格交渉の場を設けることにしたとか、そういった報告ですとか、取引慣行の改善に向けた相談が幾つか寄せられているような状況になっております。 そういう意味で一定の効果があったというふうに考えておりますけれども、公正取引委員会としましては、このような経済界や発注者側の動きも踏まえながら、三月、価格交渉月間ということでもございますので、昨日、更なる取組方針を取りまとめて、令和五年のアクションプランということで公表をさせていただきました。 具体的には、受注者からの要請の有無にかかわらず、発注者から積極的に価格転嫁に向けた協議の場を設けていただくことが重要であることを関係事業者団体に文書で要請を行うなど、改めて周知徹底をすることとしております。 さらに、昨年の緊急調査を上回る規模での新たな調査を開始をしたいと思っておりまして、この新たな調査におきましては、昨年末に注意喚起文書の送付や公表の対象となった企業の取組状況のフォローアップをいたしますとともに、労務費の占める割合が高い業種に重点的に調査票を送付するなど、労務費、人件費の円滑な転嫁という観点も重視をして調査をしたいというふうに思っております。 さらに、こうした取組と併せまして、もとより独占禁止法あるいは下請法に違反する事案については公正取引委員会として厳正に対処をさせていただきたいというふうに考えております。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、経済産業省におきましても、二月七日に、多くの取引先を持つ約百五十社の発注側企業の価格交渉の状況、価格転嫁の状況、このリストを公表、初めて公表させていただきました。 この公表を機に、発注者、大企業側からは、例えば、次は更に高い評価を得られるよう原則価格交渉に応じる旨を下請中小企業に周知をするといった声、そしてまた、交渉を持ちかけてもらう相談窓口を決めると、こういった相談、報告が十件以上寄せられております。全体としては、取引方針の更なる改善に前向きに取り組む企業は多くいるものというふうに承知を、認識をしております。 ただ、既に前向きに取り組んでいる企業がもっとやろうという雰囲気が強くて、芳しくない企業はそれほどでもないという感じもいたしますので、いまだ状況の芳しくない企業への指導、助言も含め、今お話ございました公正取引委員会とも連携して、下請中小企業が価格交渉、転嫁の状況が進捗したと言える状況をしっかりとつくっていきたいというふうに思います。
○西田実仁君 経産大臣に重ねてお聞きしますが、こうした取組は継続して実施してこそ、その効果も現れてくると思います。三月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査でも、いわゆる下請中小企業からの評価、点数、こうしたことをまた改めて続けていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、価格転嫁に向けてようやく動き始めた感じが出てきておりますので、ここで手を止めることなく、粘り強く継続して実施していきたいと。これによって、交渉をやる、そして転嫁ができるというサイクルを定着させていきたいというふうに考えております。 このため、御指摘のように、この三月、今、三月、価格交渉促進月間でありますので、この後にこれまでの倍の三十万社の中小企業のフォローアップ調査を行いたいというふうに考えております。それを基に、発注側企業の交渉の状況、転嫁の状況、これをしっかりと調査、整理をして、また公表したいというふうに考えております。 あわせて、先ほど申し上げた、これまで累計で約七十社実施をしてきておりますいわゆる芳しくない親事業者の指導、助言でありますけれども、これも併せて活用しながら、しっかりと価格転嫁できる環境をつくっていきたいというふうに考えております。
○西田実仁君 こうした価格交渉、価格転嫁の見える化というのは、大企業でも取引の適正化の取組が始まったことを多くの中小企業に知らしめることになります。また、今後の価格交渉の交渉材料としても是非活用いただきたいというように思っております。発注者企業側には政府の目が光っていることを知らせ、全国津々浦々の中小企業にも価格交渉、価格転嫁に手応えが感じられるか、三月から始まった価格交渉促進月間の効果をしっかりと見届けたいと思います。 総理にお聞きしたいと思いますが、政府を挙げて取り組む下請中小企業の価格転嫁における今までになかった思い切った取組に対する思いをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 物価高が進む中にあって、成長と分配のこの好循環の鍵を握る中小企業が賃上げ原資を確保できるよう価格転嫁の環境を整備していくこと、これが非常に重要であると考えています。そして、これまで、毎年九月と三月を価格交渉促進月間として、交渉と転嫁のサイクルの確立に向けて取り組んできました。 この中で、今も公正取引委員会や経産大臣からも答弁がありましたように、前例のない取組として、昨年末、公正取引委員会においては、多数の取引先に対して協議をすることなく取引価格を据え置く行為が確認された企業十三社の社名を公表し、二月には、中小企業庁において、発注側企業約百五十社の価格交渉と価格転嫁の状況について公表したところです。 中小企業における賃金、失礼、賃上げの実現に向け、この三月、まさに今、三月のこの価格交渉促進月間、これは重要な正念場であると考えています。引き続き、中小企業庁や公正取引委員会を中心に政府全体で価格転嫁の促進に向けて全力で取り組んでまいります。
○西田実仁君 中小企業の賃上げへ向けて正念場のこの三月というお話がございました。 そこで、私、十三年前、野党の時代に質問しましたが、今日、この物価上昇の中で改めて御質問したいと思います。 それは、法的には下請関係にはありませんが、片や全国規模の大企業、片や町の中小零細企業であり、価格交渉や転嫁が言い出せず、賃上げどころではない問題です。それは自動車整備工場と損害保険会社との取引です。 多くの自動車整備工場は、自動車保険に入っている顧客から事故に遭った車の修理を頼まれたら、バンパーなどの部品を仕入れ、職人が手間暇掛けて修理して車をお返しし、その後にお客さんに代わって保険会社への修理代金を請求しています。大手損保会社が共同出資している株式会社自研センターが、修理に必要な作業時間、例えばバンパーを取り替えて修理する時間の基準を決めており、それに労務費の単価を掛け合わせる形で、多くの損保会社はこの基準に近い額で修理代金、保険金額を定めています。 昨年来の物価高を受けて、全国の自動車整備工場から、物価高でも価格転嫁できないとの悲鳴が寄せられています。例えば、オイル代も電気代も労務費も上がっているのに、損保会社から認められる修理代金、保険金はどの保険会社も似たような水準にそろって据え置かれたままで、実際に掛かった修理代金を得られない、保険会社は、せめて材料費や電気代の値上がり分は修理代を引き上げてほしい、労務費も引き上げてほしいとの悲鳴が聞こえてきます。さらには、保険会社が修理代金の基準を決めているから、どんなに物価が上がっても価格転嫁してもらえないという声も聞こえてまいります。 損害保険会社にとって自動車整備工場は、保険を売ってもらったり、顧客の自動車を修理してくれる大切なパートナーのはずです。修理時間の基準は、一民間会社、つまり自研センターですが作成していること、それを使うかどうかは、また労務費単価を幾らにするかは、形式上、損害保険会社と自動車整備工場が契約で決めた形になっていることは理解しています。また、損保と自動車整備工場は、修理の委託という下請関係にはないことも承知しております。 しかし、現実には、片や全国規模の大企業であり、片や中小零細企業であり、修理時間はもっと必要である、作業員の労務単価が安過ぎるとかの交渉、転嫁を言い出せない取引構造になっているのも事実です。 他の業界におきましては、業界を所管する省庁が作る取引適正化ガイドラインに従って自主行動計画を作成して取引の適正化に取り組んでいます。たとえ下請関係になくても、同じ金融庁が監督をしております銀行業界においては、全国銀行協会が手形の電子化のための自主行動計画を作成し、中小企業の資金繰り支援にも役立つ取組を業界を挙げて実行しております。 そこで、金融担当大臣にお聞きしますが、損害保険会社を所管する金融庁には、自動車整備工場からの悲鳴、特に損保会社が修理時間をずっと据え置いている、あるいは労務費の単価引上げの交渉にも応じてもらえないとの声は届いているのでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 自動車整備事業者から損害保険会社が修理代金の引上げに応じてくれないといった声があること、これは承知をしております。
○西田実仁君 承知しているということで、届いていることでありますので、昨年来、労務費やエネルギー、原材料価格が高騰しているのですから、損保と自動車整備工場との契約関係においても、コスト上昇を取引価格へ反映するために価格交渉をするよう損保業界に促すべきではないでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 西田先生御指摘のとおりに、工賃単価等の修理代金の計算方法、これは損害保険会社と自動車整備事業者との間の契約に基づき設定されるものではありますが、足下で物価が高騰し、また労務費もかなり上昇していることを踏まえますと、損保会社と自動車整備事業者の双方が納得できる適正な内容であるべきであると、そのように考えます。昨年来のこうした物価上昇でありますとか労務賃の上昇、こうした環境の大きな変化については、四月以降の新年度の工賃単価等の見直しにおいて考慮されるものと認識をしております。 金融庁として、その見直しの状況をしっかりと把握したいと思います。そして、必要に応じて取引の適正化を促していきたいと考えています。
○西田実仁君 把握していただいた上で、金融庁には、この損害保険会社、損保業界の包括的な監督権限があります。保険契約者の保護に限るとか、あるいは下請取引には関係ない等の狭い権限ではありません。保険会社が、取引先に物価高騰の影響がしわ寄せしていないか、価格交渉を促すための自主行動計画を作るべきではないか、この実態を把握した上で、必要とあれば促していただけますでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども金融庁の認識をお話しさせていただきましたが、足下で物価が高騰して、労務費もかなり上昇しているということを踏まえますと、修理代金の計算方法は、損保会社と自動車整備事業者の双方が納得する、納得できる適正な内容であるべきであると、そういうふうに考えているところでございます。 先ほどの繰り返しになりますが、今まさに四月以降の新年度の工賃単価等の見直しに向けて損保会社と自動車整備事業者の話合いが行われていると承知をしております。金融庁としては、まずその見直しの状況をしっかり把握したいと考えます。 そして、先生から、損保会社に自主行動計画を作るようにと、それを促すべきであると、そういう御意見をいただいたところでございます。 自主行動計画については、中小企業庁において、サプライチェーン全体の取引適正化と付加価値向上に向けた計画の策定を経済界に要請しているものと、そういうものと承知をしておりますが、そうしたことも踏まえまして、適切な対応を考えていきたいと思います。
○西田実仁君 総理にお聞きします。 大手損保会社はいずれも、いわゆるパートナーシップ構築宣言、これを発しておられます。総理は常々、民間に任せず、あるいは構造的な賃上げに政策を総動員するとおっしゃっておられます。政府の立場からも、今お聞きいただいたこの損保会社に取引の適正化をするよう促すお考えはありますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大手損害保険会社においては、委員御指摘のとおり、取引先との共存共栄に向けた取組を進めているものと承知をしており、金融庁を始め関係省庁においてその取組状況の把握に努め、そして取引の適正化を促してまいりたいと思います。 その上で、賃上げは新しい資本主義の最重要課題であり、物価上昇を超える賃上げ、さらには、その先の構造的賃上げに取り組んでいただくべく、中小企業における生産性の向上に向けた支援策など、政策を総動員して環境整備に政府として取り組んでいきたいと考えます。
○西田実仁君 次に、賃上げ促進税制の繰越控除についてお聞きしたいと思います。 賃上げ税制の適用要件は満たしているものの、その年が赤字であったり、あるいは黒字が不十分でありますと、税のメリット、つまり法人税の全額控除、これを十分に享受できません。 しかし、そうした業績が苦しい中でも賃上げを実施する中小企業をもっと増やしていくために、税額控除の未利用枠を繰り越せる制度を創設してはどうかと考えますが、鈴木財務大臣にお聞きします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 西田先生には、公明党の税制調査会長としていろいろ御指導いただいておりますことに感謝申し上げたいと思います。 御提案は、賃上げを行おうとする企業に対して、赤字法人や黒字が十分に大きくない法人であっても支援ができないかという観点からのものだと拝察をいたします。 仮に賃上げ税制に繰越制度を設けたといたしましても、翌年度の法人税額によっては必ずしも企業側にメリットが生じないこともあることなど、賃上げ促進効果の観点も含めて検討をする必要があると考えております。 その上で、岸田内閣におきましては、例えば、税制措置のメリットを受けられない赤字の企業に対しましては、賃上げを行う中小企業への補助金の補助率の引上げなど予算面での取組を行うなど、成長と分配の好循環の鍵となる賃上げに向けて政策を総動員して取り組んでまいりました。また、賃上げ税制につきましても、令和四年度において、与党での御議論も踏まえて抜本的に拡充し、税額控除率を大幅に引き上げたところでございます。 先生の本日のこの御提言も含めまして、今後の税制の在り方につきましては、こういった改正の効果や与党税制調査会の御議論も踏まえながら検討していく必要があるものと考えております。
○西田実仁君 今大臣御指摘のとおり、論点が幾つかあります。 パネルを御覧いただきたいと思いますが、その赤字、あるいは黒字が不十分、十分ではない場合に、その税額控除のメリット、税メリットを十分に受けられないというのは、その翌年と、一年間しか繰り越せないということであれば実際そうです。しかし、これを複数年持ち越せるようにした場合の図を示させていただきました。 あるX期においては赤字で、せっかく一千賃上げして、三〇%の三百、税メリットを受けられるはずですけれども、翌年が赤字ですとそれが受けられないと。しかし、翌々年が黒字になったら受けられますし、また、その翌々年に更に賃上げをしたら更にその未利用枠をその更に翌年に使えるというふうに、毎年賃上げしていけば税メリットが生じて、一定期間黒字になるタイミングまで持ち越せれば本税制が継続的に賃上げするインセンティブとしても機能し得るでしょう。また、適用企業数も増えると思われます。 また、現行税制ではこうした税額控除の繰越しというのは設備投資にしか認めていないのも承知しておりますが、しかし、賃上げも将来に向けた人的投資であります。企業がリスクを取りながら行うという意味では、設備投資も賃上げも同様です。設備投資同様、配慮が必要と考えられます。 総理にお聞きしたいと思いますが、税額控除の繰越制度は、今も中小企業投資促進税制あるいは沖縄特区、復興特区税制で既に措置されております。令和四年度税制改正において大幅に拡充された中小企業向け賃上げ促進税制については、依然としてコロナ禍の影響から脱せず、赤字や、黒字が不十分であっても賃上げに踏み切る中小企業が税制の恩恵を受けられません。 総理の中小企業における賃上げへの思い切ったメッセージとして、税額控除の未利用枠を複数年繰り越せる制度を検討してはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中小企業の賃上げに向けては、先ほど来答弁させていただいておりますように、生産性向上支援や、公正取引委員会、中小企業庁の体制強化を生かした価格転嫁に向けた指導、助言の充実を進めているところですが、加えて、委員御指摘のようなこの赤字法人等においても賃上げを実現するためのこの方策、先ほど財務大臣の答弁の中にありましたように、幾つか課題とされるものはあります。 この課題について整理をした上で、どのような政策的な工夫があり得るのか、委員においても、委員におかれましても与党税調で議論されることとは思いますが、政府としても与党と連携しつつ検討してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 次に、働き控えを解消する給付についてお聞きします。 総理が目指す経済好循環への鍵は、賃上げ等で世帯収入を増やすことです。正規雇用者のベースアップとともに、パートやアルバイトなど非正規で働く人の所得増で世帯所得増を目指すべきです。 パートタイム労働者の時給はおよそ十年間で二割上昇しています。しかし、年収はほぼ横ばいです。時給が増えても就業調整により働く時間を短くしているからです。なぜ就業調整するかといえば、働けば働くほど世帯年収が減少する働き損が発生するからです。 野村総研の調査によれば、就業調整をしている有配偶パート女性の八割近くが、百六万あるいは百三十万円といった所得を超えても働き損にならないのなら今より年収が多くなるように働きたいとしています。手取りが増えるなら働きたいと思う人が働き、それに伴い収入増が実現される仕組みが必要ではないでしょうか。 その具体策として、配偶者のあるなしにかかわらず、一定範囲の年収、例えば大企業にお勤めの場合、所得百六万から百十九万までは十五万円を給付、百二十万円から百三十四万円は十万円給付といったように、所得水準に応じた階段型とすることで世帯の在り方に中立的な給付制度にすることもできます。 野村総研の試算によれば、計四千三百億円の時限的な給付によりGDPは八・七兆円増え、税収は給付総額をはるかに上回る約七千九百億円増えるとの試算もあります。給付よりも大きな税収増ということです。 総理は、衆議院での議論の中で単身世帯への不公平感の課題を指摘されておられますが、配偶者の有無にかかわらず給付の対象とすることで、単身世帯等への配慮を行った上で、働き控えの解消とそれに伴う収入増を実現する仕組みとして検討するお考えはあるでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 民間企業における諸手当は労使の話合いを経て自主的に設定されるものでありますが、本来は、これ働き方の違いによらずに中立的である、これが望ましいものであると認識をしています。 その賃上げ税制についても、既に配偶者手当なども含めた賃金の引上げに対し税制優遇を措置しており、御指摘の上限の撤廃などについても一定……(発言する者あり)失礼、こうした様々な配慮が行われておりますが、ごめんなさい。いや、失礼、ごめんなさい。(発言する者あり)はい、失礼。 まず、冒頭、賃上げが重要だということを申し上げた上で、この賃上げが上がっても制度的な壁により就労時間の調整が行われる、これ結果として世帯所得が増えなくなる。こうしたこととともに、人手不足の中にあっても労働力が増えないこととなります。このために、一月の私の施政方針においてこうした制度を見直すということを申し上げた次第であります。 この百三十万円の壁の問題については、これを意識せずに働くことが可能であるよう、短時間労働者への被用者保険の適用拡大を進めているところでありますが、それでもなお被扶養者については、扶養から外れて被保険者に転換するところで社会保険料が生ずるため、就労調整が行われるという指摘があります。被扶養者でない単身者の方々との公平性に留意する、委員の方からもこれは御指摘ありましたが、この留意はしつつ、政府としてどのような対応が適切なのか、幅広くこれ対応策、検討してまいります。
○西田実仁君 ありがとうございます。 もう一つ、働き控えを解消する方策として考えるべきなのが企業の家族手当の話です。 民間企業における配偶者手当については、政府の期待どおり確かに縮小しています。しかし、配偶者手当の改廃あるいは縮小は一部の労働者に不利益となることから、なかなかその歩みは遅いです。配偶者手当のある企業の中で配偶者の収入に上限がある企業の割合、その多くは百三万、百三十万円ですけれども、この上限がある企業の割合はむしろ実は増えています。 そこで、財務大臣に、あっ、総理にお聞きしたいと思いますが、従業員Aが例えば月、家族手当二万円とした場合に、Aの配偶者が所得制限を超えると現行では二万円が支給されないという制度、これを改め、所得制限、上限を撤廃することで年間二十四万円増えるわけですけれども、それは給与の増額とみなし、仮にこの会社が所得拡大促進税制の適用要件、これは給与総額が前年比一・五%以上増えなければ適用になりませんけれども、仮にその一・五%まで増えなくても、こうした配偶者手当の上限を撤廃した企業には賃上げ促進税制を適用する、そういう見直しを検討してはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃上げ税制については、既に配偶者手当なども含めた賃金の引上げに対し税制優遇措置をしており、御指摘の上限撤廃などについても一定程度これはカバーされていると考えておりますが、これを配偶者手当の上限撤廃といった行為だけで税制優遇の対象とすることについては、効果も含めてよく精査する必要もあると認識をしております。 いずれにせよ、政府としても、配偶者手当について、見直しに当たっての留意点や見直しをした企業の事例等についてリーフレットを活用しながら広く周知を図り、企業の実情を踏まえた円滑な話合いが労使でなされるよう働きかけてまいりたいと思います。
○西田実仁君 防衛力の強化とその財源についてお聞きしたいと思います。 年末の安保関連三文書では、二〇二七年度までの五年間で一定水準の防衛力を整備する目標を掲げ、その間に必要な予算として約四十三兆円積み上げました。これまでは五年間で二十七兆円ですから、大幅な増額です。 しかし、この費用を賄う防衛増税への理解は必ずしも広がっておりません。そもそもそんなに防衛費を増額して一体何に使われるのか、ウクライナ戦争に見られるように、相対的に安価なドローンで高価な戦車を打ちのめしている、高いものばかり買物ばかりしなくてもよいのではないかといった声も上げられています。 次期防衛力整備計画では、私の理解ですけれども、能力増強のための新たな事業と、本来これまで行ってくるべきであった施設整備や弾薬、装備品等の維持整備費などの事業の二つに大別できるのではないかと考えます。後者について具体的に実態を把握するため、先日、地元埼玉県入間市にある入間航空自衛隊基地を拝見させていただきました。小野打基地司令を始め関係者の皆様に御礼を申し上げたいと思います。 パネルを見ていただいて一目瞭然ですが、車両整備工場は昭和十六年に建設されて、これまでに改修工事も行われておりますが、お聞きすれば、さすがに老朽化は著しく、月に一、二度雨漏りをするということです。また、その下の八十人の飛行隊員が使う格納庫でありますけれども、昭和四十三年に建設をされました。その飛行隊員の更衣室を私が見ている写真ですけれども、やはり雨漏りが激しいために、この視察のときもブルーシートがその更衣室に掛けられている状態。また、格納庫の上の方にあるトイレですけれども、これももう壊れて一つしか使えないという状態。さらには、右下の昭和四十六年建設の隊員の皆さんが使う大浴場、これも相当劣化が進んでいる様子も拝見しました。 防衛大臣にお聞きしたいと思います。 現五か年計画から増える約十六兆円分の使い道について、国民の皆様に分かりやすく御説明をお願いしたいと思います。反撃能力を備えるために必要なスタンドオフミサイルなど高価な装備品ばかりではなく、ウクライナ戦争でよく目にした安価なドローンの活用など、自衛隊の装備品調達等の最適化がどう進めていかれるのか、また、自衛隊施設の耐震化、老朽化対策にはどう取り組んでいくのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) ありがとうございます。 防衛力の抜本的強化の検討に際しては、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、国民の命を守り抜けるか、極めて現実的なシミュレーションを始めとする様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出しました。 今後、スタンドオフミサイル防衛能力や無人アセット防衛能力といった将来の中核分野に加え、現有装備品の最大限の活用に向け、弾薬等の整備や防衛装備品の可動数向上、主要な防衛施設の強靱化等を重視し、防衛力の抜本的強化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 特に、自衛隊の施設の強靱化については、全国各地の駐屯地、基地、駐屯地の全体の整備計画を策定し、施設の老朽化、老朽状況や駐屯地、基地の運用等を踏まえ、集中的かつ効率的に整備を進め、おおむね十年後に全ての施設に対して適切に耐震性能及び防護性能を付与していく考えでおります。 防衛力の抜本的強化に当たっては、防衛省自らが大胆な資源の最適配分に取り組むことが不可欠であると考えており、スクラップ・アンド・ビルドを徹底して装備等の最適化を実施するとともに、人口減少や少子高齢化に踏まえ、無人化、省人化、最適化を徹底していく考えであります。 特に、無人アセットは、有人装備と比べて比較的安価であり、今般のロシアによるウクライナ侵略等において効果的に使用されたとの指摘も踏まえ、既存の装備体系、人員配置を見直しも考慮しながら、可及的速やかに必要な取組を進めてまいりたいと考えておるところであります。
○西田実仁君 こうした費用を賄う税制措置の実施時期は、二四年以降の適切な時期とされて、いまだ未定であります。我が党は、国会審議などを通じて丁寧に説明をしながら、実施時期を含めて国民の理解が得られるよう検討する必要があると考えております。 総理にお聞きしたいと思いますが、この防衛増税の実施時期を決める際には、子供予算増額の財源確保の時期や金融正常化の時期などとそのタイミングをずらす調整が必要ではないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般の防衛力強化に係る税制措置の実施時期については、行財政改革を含めた財源調達の見通し、あるいは景気や賃金の動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえて、閣議決定した枠組みの下で税制措置の実施時期等を柔軟に判断してまいりたい、これが政府の考え方であります。
○西田実仁君 次に、不登校の問題についてお聞きしたいと思います。 一月二十七日、参議院本会議での我が党の山口代表の代表質問を受けて、埼玉県内にある県立高校からこんなメールを頂戴しました。公明党の国会での質問は、学校に子供たちの味方である大人を増やせと聞こえました、本校なども是非視察をいただき、さらに、子供たち、家族、学校に寄り添える教育を政治でも目指していただきたいと願っています。 早速、メールの差出人である埼玉県立吹上秋桜高校の神宮先生と連絡を取り、同校にてスクールソーシャルワーカーを務めておられる堀口先生からもお話を伺いました。同校は、新たなチャレンジをとことん支援する学校を標榜し、不登校やいじめ、発達障害、一人親家庭などの困難を併せ持つ生徒が多く学んでいる県立高校であります。 同校でスクールソーシャルワーカーとして働く堀口先生は、週三回の非正規労働という契約にありながらも、行政など関係機関との協議に精力的に取り組んでおられます。支援の合い言葉は家族ワンパック。不登校になる背景には、精神疾患のある母親や一人親家庭、兄の不登校など様々であります。本人の問題だけではないとして、たらい回しにしないワンストップの支援で、本人、保護者、家族を孤立化させない重層的な支援体制、すなわち子供たちの味方になる大人たちがいる支援に注力しておられます。図を御覧いただくと、そういう図が出ております。 だが、こうした労作業も、報酬が年間百万円ほどの非正規労働では、せっかく大学で精神保健福祉士の資格を取ってやる気があっても、なかなかスクールソーシャルワーカーとして働こうという人は出てきません。 我が党は、各都道府県、政令市に一校以上、分教室を含めて不登校特例校を設置し、将来的には三百校程度の設置を目指しています。また、支援を要する児童生徒全員が必要な支援を受けられるよう、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの配置拡充なども推進しています。 文科大臣にお聞きします。 文科省では、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの実態についてどう把握されているか。 また、今後、不登校特例校を設置する際には、地域の行政や医療機関、NPOや就労支援などの支援機関をコーディネートする存在として、スクールソーシャルワーカーを常勤として位置付けるべきではないでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 不登校特例校におきましては、様々な課題を抱える児童生徒一人一人の実態に応じた支援を行うための教育相談体制の整備を図ることが大変重要と考えております。 このために、令和五年度予算案におきまして、スクールソーシャルワーカーの配置について、自治体の判断により不登校特例校への配置時間を拡充することが可能になりますように、重点配置校の数を充実することなど、学校の支援体制の整備に必要な予算を計上いたしました。 あわせまして、スクールソーシャルワーカーが常勤の職として求められます職責や担うべき職務の在り方などに関します調査研究を実施をしているところでございます。 引き続きまして、スクールソーシャルワーカーの配置、充実、努めてまいります。
○西田実仁君 次のパネルを御覧ください。 全国の不登校児童生徒の変化を見ると、中学校三年生から高校一年になりますと約八〇%も減少しています。これは何も、高校になったら不登校の生徒が激減しているからではありません。中学校まで不登校だった生徒が高校へ進学していない、あるいは、中学校を卒業し高校へ進学したけれども、途中で退学をしたり、あるいは通信制の高校へ進学したりなどが原因と見られます。 ここには、義務教育までは詳細に不登校生徒の人数を把握しているものの、高校へ進学すると途端にその実態がつかめなくなっている現実があります。学校とつながらなくなり、地域社会でもつながらない、すなわち子供たちと味方をする大人が周りからいなくなる。同校では、こうした事態を避けるため、二年前から、新入生全員の生徒理解教育シートを中学校の先生から作成いただき、中学校との引継ぎ支援を行っています。 中学校を卒業する不登校生徒を地域で支援先へつなげるために、こうした生徒理解教育シートなどの情報共有をとりわけ特例校では実施すべきではないでしょうか。文科大臣にお聞きします。
○国務大臣(永岡桂子君) 不登校児童生徒が進学先におきましても引き続き支援が受けられますように、不登校特例校において、進学先に対しまして個人情報の取扱いに留意をしつつ適切に不登校児童生徒の情報を引き継ぐことは大変重要であると考えております。 そのため、文部科学省におきましては、不登校特例校を含めました各学校や教育委員会などに対しまして、通知等におきまして、児童生徒理解・支援シートを活用いたしまして、中学校、高等学校間等の引継ぎを行うことが有効である旨を周知しているところでございます。 引き続きまして、情報の引継ぎの重要性も踏まえ、不登校特例校においてこのようなシートが積極的に活用されますように働きかけてまいる所存でございます。
○西田実仁君 最後に、出産・子育て応援交付金の安定財源の確保についてお聞きしたいと思います。 政府は、次元の異なる少子化対策を検討しておりますが、その中で、全ての子育て家庭に寄り添った支援が全国各地で着実に行われることも重要です。 我が党の提案により、昨年の経済対策で創設することとなった子育て応援交付金については、経済対策の中でも安定的財源確保をうたわれ、また、年末の与党税制大綱におきましても検討事項とされております。 この安定財源確保について政府として今後どう取り組んでいくのか、総理にお聞きします。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間が参っておりますので、答弁簡潔でお願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の事業の、事業を継続的に実施するために必要な財源の確保については、与党税制改正大綱も踏まえて、政府として、子ども・子育て政策全体の財源を考える中でしっかりと検討してまいります。
○西田実仁君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で西田実仁君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、竹内真二君の質疑を行います。竹内真二君。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 初めに、地域防災力の向上について質問をいたします。 近年の災害の激甚化に対処するには、ハード面の対策はもちろんですが、ソフト面の防災対策が欠かせません。中でも、様々な災害に備えて行政や住民が取るべき行動をあらかじめ定めておく防災行動計画、いわゆるタイムラインの取組が重要であります。 これまでの政府の防災基本計画には、タイムラインの活用などの記述が不十分でありました。そこで、我が党は、タイムラインの活用を明確に位置付けるよう提案をしてまいりました。これを受けて、昨年六月に改正された防災基本計画では、自治体などの防災関係機関が連携してタイムラインの作成に努めると、このように明記をされました。 この基本計画に基づいて、今後さらに、市町村において実効性のあるタイムラインを早期作成して推進していくべきだと考えますが、総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 激甚化、そして頻発化する自然災害から国民の命を守るために、河川整備等のハード面の対策のみならず、御指摘のタイムラインの作成等のソフト面の対策、これを推進することが重要であると認識をしております。 政府においては、例えば、水害発生時に住民の円滑な避難を支援するため、関係市区町村と連携し、市区町村長による避難指示等の発令を支援するタイムラインを作成するなどの取組を進めているところです。 今後とも、災害対応の検証を踏まえた見直しや、訓練、研修等の実施によってタイムラインの効果的な運用に努め、防災・減災対策に万全を期してまいりたいと考えます。
○竹内真二君 タイムラインのまず作成、そしてそれを実際に運用しながら改善をしていく、こうしたサイクルが大事だと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 そして、このタイムラインのうち、河川の増水時などにおける避難情報の発令に着目をした水害対応タイムラインについては、既にもう大半の河川で策定をされております。しかし、このタイムラインでは、市町村をまたがるような広域での対応はまだ十分ではありません。そこで、国土交通省は、一級河川においては、流域の複数の市町村の自治体、複数の自治体や関係者が連携する流域タイムラインに改める取組も始めております。これなら広域避難などにも対応ができます。 そこでお伺いをいたしますが、地域防災力を向上させるためには実効性のある流域タイムラインの作成を全国的に推進すべきと考えますが、国交大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど総理が答弁されましたように、国土交通省では、住民の円滑な避難行動を支援するため、市区町村と連携して、市区町村長による避難指示等の発令のためのタイムラインを作成するなどの取組を進めてきたところでございます。 今年度からは、この市区町村によるタイムラインの取組に加えまして、大規模災害も見据えて広域避難などにも対応するため、都道府県、市町村、公共交通機関などの多くの関係者が総合的に連携する流域タイムラインの作成に着手し、関係機関との協議を進めているところでございます。 国土交通省としては、引き続き、関係機関と連携し、その流域タイムラインの作成を推進するとともに、訓練や実践での活用を通じて確実な避難行動につなげ、国民の安全、安心の確保に努めてまいりたいと思っております。
○竹内真二君 まさに広域避難というものも非常に増えていくと思いますので、作成の方、よろしくお願い申し上げます。 そして、ソフト面の防災対策では避難情報のデジタル化も重要であります。河川の水位計や監視カメラの高度化を始め、内水氾濫を検知するには下水道管内の水位計といった整備も加速化すべきです。下水道管内では、マンホールの蓋の裏側に取り付ける新しいタイプの水位計というものも今導入が始まっております。 次に、ここでパネル一を御覧ください。(資料提示) このイメージ図にありますように、今度は、国土交通省は新たに小型の浸水センサーというものを住宅の外壁や電柱などに設置することによって河川の氾濫や浸水をリアルタイムで観測する体制づくりに今乗り出しております。昨年は、徳島県美波町など全国五か所で行ったモデル地区での実証実験で、台風十四号や十五号などの大雨時に実際に浸水を検知して国などへデータを送った、それに成功したとも伺っております。 このように、水位計などの整備加速化とともに、小型浸水センサーの実用化と普及促進に関して国交大臣の説明を求めたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大雨、豪雨の際に住民の円滑かつ迅速な避難を確保するためには、今、川の水位がどのぐらいか、また浸水の状況がどのぐらいかというのをリアルタイムに把握し、情報発信をすることが非常に重要でございます。 国土交通省では、河川の水位計や監視カメラに加えて、先ほどお話がございました下水道の水位計の更なる普及を図ってまいります。そして、今後必要に応じて、カメラの感度を高めるなど、夜間でも川の水位の状況が映るような、そういう機能の高度化も図ってまいりたいと思っております。 また、今年度から、小型センサーを活用して市街地などの浸水状況をリアルタイムで把握する、住宅の外壁や電柱に小さなセンサーを貼って、そこまで水が来ればすぐ中央に情報が来ると、こういうセンサーの実証実験を開始したところでございまして、今後はセンサーの普及促進に努めてまいりたいと思っております。 国土交通省といたしましては、様々なデジタル技術を活用しながら、大雨の際に発信する情報の充実を図ることにより、住民の円滑かつ迅速な避難を確保してまいる、その決意でございます。
○竹内真二君 浸水のこの小型センサーというものは、やはり避難情報の早期発令であるとか迅速な救助にも役立つと思いますので、どうぞ普及の方、よろしくお願い申し上げます。 そして、我が党は、女性や高齢者、障害者の視点に立った防災・減災対策を進めてまいりました。特に、地域で女性防災リーダーが活躍をして、防災対策に女性の視点が生かされるということが災害に強い地域社会づくりには不可欠であると思います。 しかし、昨年五月に公表された内閣府の調査では、全国の六一・九%の自治体で防災担当部署に女性職員が一人もおりませんでした。女性職員の配置を進め、仮に女性職員が少ない場合であっても、例えば他の部署の女性職員の声を反映させるといった対応を行うべきだと思います。また、地域の防災会議における委員への登用や避難所運営における女性の視点の反映などはまだまだ十分とは言えません。 そこで、この女性の視点を生かした地域防災力の向上について、総理と男女共同参画担当大臣の見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防災に女性の視点を反映し、性別などによっても異なるニーズを踏まえた災害対応を行うことは、地域の防災力を高め、そして災害に強い社会を実現する、こうした観点から重要であると考えます。例えば、非常時には、家事、育児、介護等が女性に集中したり、配偶者からの暴力等の課題が拡大する、こういった指摘があるため、更なる取組の加速、これが必要であります。 防災・危機管理担当部局の職員や地方防災会議の委員の女性割合の向上、また避難所運営等における女性の視点の反映、こうしたこの課題について、自治体とも連携しながら、防災、そして災害対応に女性の視点を生かし、地域の防災力を向上していく、こうした取組を推進してまいりたいと考えています。
○国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。 ただいま岸田総理から答弁がありましたように、防災に女性の視点を反映をし、性別などによっても異なるニーズを踏まえた災害対応を行うことは、地域の防災力を高め、災害に強い社会を実現をする上で極めて重要でありまして、第五次男女共同参画基本計画や男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインに基づきまして政府一体で取組を進めているところであります。 具体的には、基本計画やガイドラインで、防災・危機管理担当部局の職員の男女比率を庁内全体の職員の男女比率に近づけるよう努めること、地域防災会議の委員に占める女性の割合を三割まで高めること、避難所運営等に女性が参画し、ニーズ等の違いに配慮した取組や安全、安心の確保が図られることなどに取り組むことといたしておりまして、内閣府としては、自治体向けに好事例の展開や自治体職員等を対象とした研修等の支援を行っております。 ただ、竹内委員御指摘のとおり、まだ道半ばでございますので、引き続き、防災担当の谷大臣を始めとする関係閣僚や自治体の皆様とも連携をしながら、女性の視点に立った防災、災害対応の取組を加速をし、地域の防災力向上に尽くしてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 総理、小倉大臣、それぞれの立場でよろしくお願い申し上げます。 次の質問に移ります。パネル二を御覧ください。 このグラフからも分かるように、小中学校と高校における児童生徒の自殺者数は増加傾向にあり、昨年は五百十二人と過去最多を記録しました。まさに非常事態です。悩みや困難を抱える子供たちを周囲がいち早く察知し、子供が自らSOSを出しやすくする、そういった対策を急がなければなりません。 例えば、我が党が学校現場で進めてきたSOSの出し方教育、又はそれを受け止めるSOSの受け止め方教育、こうした授業機会を確保する、あるいは、GIGAスクール構想で整備された一人一台端末などを活用して、いつでもどこでも相談ができる、そういう体制を整備する、さらには、長野県での先進的な取組である子どもの自殺危機対応チームの全国展開を加速する、こうした対策が私は極めて重要だと思います。今後の課題としても、各省庁から上がってくるこの関連データを一元化して分析をし、自殺の実態解明にも力を入れることが重要だと思います。 こうした対策を総動員して子供たちの自殺ゼロを目指すべきと考えますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自らの命を絶つことはあってはならないことであり、令和四年の児童生徒の自殺者数が暫定値で五百十二人と過去最多となったことは大変重く受け止めております。 昨年十月に策定した新たな自殺総合対策大綱を踏まえ、四月に設立されるこども家庭庁が司令塔となって、文部科学省、厚生労働省、警察庁など関連省庁が連携をして、子供の自殺等の詳細な調査や分析、SOSの出し方教育を含む自殺予防教育の推進、GIGAスクール構想で配付されているタブレット等を活用した自殺リスクの早期把握、また子供の自殺危機に対応していくチームの構築など、子供の自殺対策、これ更に強化してまいりたいと考えています。 子供の命を守るためのこうした取組に全力を尽くし、誰も自殺に追い込まれることがない社会の実現を目指してまいりたいと考えております。
○竹内真二君 まさに非常事態との認識で政府を挙げた取組をよろしくお願いいたします。 そして、性的マイノリティーの方々の自殺防止対策も重要であります、急務であります。 埼玉県による調査では、性的マイノリティーの六割強の人が自分の死を考えたことがあると回答されております。無理解や偏見によって生きづらさを抱えたり精神的に追い込まれるなど、自殺を考えてしまう人の割合が高いハイリスク層であると専門家からも指摘をされております。 各自治体の自殺防止対策に性的マイノリティーをしっかりと位置付けて相談体制の整備や周知の徹底など支援を充実すべきと考えますが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 昨年十月に策定をいたしました新たな自殺総合対策大綱では性的マイノリティーの方への支援が盛り込まれており、これも踏まえ、厚労省としては、悩みを抱える性的マイノリティーの方々が相談しやすい環境づくりに資するよう、例えば、性的マイノリティーの方々専用の相談電話回線を設置している、よりそいホットラインへの補助、また、性的マイノリティーの方への相談支援や居場所づくりを実施しているNPO法人への補助などを実施をしているところであります。 さらに、地方公共団体において、今後、新たな大綱及び地域の実情を踏まえた地域自殺対策計画の見直しが行われておりますが、そうした中においても、まずは国において大綱を踏まえた計画策定の手引、この見直しをし、それを踏まえながら各地方公共団体で見直しを進めていただき、性的マイノリティーの方への対応にしっかりと対処していただきたいと思っております。 新たな大綱の下、自治体とも連携しながら、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に向けて総合的な対策をしっかり進めていきたいと考えております。
○竹内真二君 やはり身近な地域での相談体制の確立というものが大事ですので、大臣、是非ともリーダーシップの発揮をよろしくお願い申し上げます。 次に、コロナ禍の影響や単身世帯、独り暮らしの高齢者の増加によって、孤独・孤立問題も深刻化をしております。 公明党は、孤独、孤立については、個人の問題ではなく社会全体で対応すべき問題であり、国を挙げて取り組むべきとの考えで対策を推進してまいりました。二〇二一年五月には、全国の公明党議員が行った千件を超す聞き取り調査の結果に基づいて、政府に対して相談体制の充実あるいは法整備などを提言してまいりました。 政府は今国会に孤独・孤立対策推進法案の提出を予定しており、そんな中で、孤独や孤立の状態にある当事者の問題を社会全体の課題と位置付けております。この点、高く評価をしております。 総理は施政方針演説で、孤独・孤立対策に本格的に取り組むと明言をされました。対策の本格的な推進に関して、総理の決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 長引くコロナ禍により、孤独、孤立の問題が深刻な社会問題となる中で、孤独、孤立に寄り添える社会を目指して対策を進めること、極めて重要であります。 我が国においては、今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加により、孤独、孤立の問題の更なる深刻化、これが懸念されています。こうした中で、孤独、孤立の問題に対して継続的、長期的な政策対応を行うため、国及び地方における推進体制の整備など、対策の基本となる法案をこの国会に提出することとしております。 このような取組を通じて、子供、孤立を抱える方々に必要な支援が行き届くよう、孤独・孤立対策に本格的に取り組んでまいりたいと考えています。
○竹内真二君 孤独の、孤独、孤立の対策というものは、やはり息の長い取組が絶対に必要です。この点を踏まえまして、総理、引き続きよろしくお願い申し上げます。 そして、昨年、孤独などに関してチャットによる二十四時間相談などを行っているNPO法人を訪問して話を伺いました。特に、子供や若い人たちの相談というのはやはり深夜帯が多く、匿名で顔が映らないチャット相談が中心になっているということでありました。SNSによる二十四時間相談体制の充実というものを、そういう意味では更に進める必要があると考えます。また、このNPOのチャット相談では、海外で孤立している在外邦人からの相談も増加傾向にあると言っておりました。これは、やはり物価高やコロナ禍による影響というものも多分にあると思います。 まず、そういう意味では、在外邦人の実態調査を行っていただきたいと思います。その上で、実態に即した相談体制の整備を急ぐべきと考えますが、この二つの点について、孤独・孤立対策担当大臣、そして外務大臣のそれぞれのお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小倉將信君) 竹内議員には、公明党の社会的孤立防止対策本部で御尽力いただいておりますこと、感謝を申し上げた上で、前半の部分についてまず私から御答弁申し上げたいと思います。 孤独、孤立の状態に至っても、誰もが支援を求める声を上げやすい社会となるよう、SNSによる相談を含め、多元的な相談支援体制を整備することは重要であると考えております。 昨年末に改定させていただきました孤独・孤立対策の重点計画におきましても、基本方針として、電話、SNSのそれぞれの特性を踏まえた二十四時間対応の相談など、多元的な相談支援体制の整備を推進することといたしております。 こうした取組も含めまして、私ども孤独・孤立対策担当室が中心となって、孤独、孤立の状態にある方が相談支援につながることができますように、関係省庁やNPO等の民間団体とも連携、協働しながら取組を進めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(林芳正君) 在外邦人につきましては、この生活環境が日本とは異なる等の事情によりまして、孤独、孤立状態に陥りやすい傾向にあると考えられます。在外、各在外公館の領事自身が在外邦人からの個別の相談に応じているほか、SNS等で在外邦人からの相談を受け付けている国内五つのNPOとも連携した取組を進めております。 外務省といたしましては、令和四年の孤独・孤立対策の重点計画において明記しているとおり、今御指摘のありました実態調査、今後実施することとしておりまして、きめ細やかで実態に即した邦人保護の実施に努めていく考えでございます。もとより、在外邦人の保護、支援、これ外務省の最も重要な責務の一つであり、引き続き、関係省庁、NPO等の民間団体の皆様とも連携しながら取組を進めてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 電話による相談ということももちろん大事です。これもしっかりやっていかなくてはなりませんが、特に、若い方や海外にいらっしゃる方はチャットなどSNSが大きな力になりますので、体制整備、引き続きよろしくお願い申し上げます。 次に、介護現場で働く方々への支援について質問いたします。 介護人材の不足とともに、介護人材の高齢化も大きな問題になっています。 先日訪問した介護施設での話です。この事業所で働く職員、スタッフの方は七十歳以上が四割を占め、最も年齢の高い方で八十二歳ということでありました。とはいっても、この事業主さんいわく、今の高齢者の方々は七十歳でも八十歳でもとてもお元気ですと、その上で、介護の現場に見守りロボットのほか血圧や体温などの数値を入所者の手に付けた端末から自動的にパソコンに送ってくれるような機器のサポートがあれば、もっと元気に長く働いていただけますと、このようなお話でありました。 令和五年度予算案には、介護ロボット関連やICT機器の導入支援の予算も計上されていると承知をしております。介護人材の不足が指摘される中で、介護従事者ができるだけ長く働くことができるようなサポート機器やロボット開発とともに、この介護ロボットなどを事業者の方々が導入しやすくなるような仕組みの構築、更なる支援が求められると考えますが、いかがでしょうか。厚労大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今後、更に高齢化が進み介護サービスの需要が拡大する一方で、いわゆる若手といいますか生産年齢人口は減少していくわけでありますので、そうした中で介護人材をどう確保していくのか、今委員おっしゃったように、より幅広い方々にこの介護の支援をしていただくということが非常に重要であります。そういった意味で、介護ロボット等の活用を通じて、介護現場の生産性向上とかあるいは負担の軽減、こういったことを図っていく必要があります。 令和五年度予算案のお話がございましたが、介護ロボットやICTの導入支援、また介護ロボットの開発、実証、普及の各段階での事業者支援に取り組む拠点の整備に必要な予算を引き続き盛り込むとともに、生産性向上に資する様々な支援メニューを一括して取り扱い、適切な支援につなぐワンストップ型の事業者相談窓口を各都道府県に設置をする、こうした予算も新たに盛り込ませていただきました。 介護ロボット等の活用を通じた生産性向上やそれぞれの働く方の負担の軽減をしっかりと行い、介護現場で働く方々が自信と誇りを持って、そして多くの皆さんが働いていただけるように引き続き取り組んでいきたいと考えています。
○竹内真二君 高齢者の方々が希望すればいつまでも働くことができる、そうした環境整備という面からも、こうした取組というのは大変重要だと思いますので、推進の方を引き続きお願い申し上げます。 次に、帯状疱疹ワクチンについて質問をいたします。 帯状疱疹ワクチンについては、昨年九月に予防接種推進専門協議会が厚生労働省健康局長宛てに定期接種化を求める要望を行いました。理由としては、帯状疱疹やその関連死、合併症をこの定期接種化によって減らすだけではなくて、健康寿命を延ばすことで人生百年時代に向けた全世代型社会保障の実現も可能であると、こう指摘をされておりました。加えて、ワクチンの定期接種導入を想定した費用効果分析では、費用効果的と判断できる報告も出されていると、こういうふうにも書かれておりまして、その意味では公衆衛生上も医療経済上も意義が高いと、このように結論付けておりました。 ただし、この今二種類ある帯状疱疹ワクチンのうち一つは接種費用が二回で四万円以上掛かります。そのため、接種をためらうという方も少なくありません。国が接種費用を補助していくためにはやはりワクチンの定期接種化が必要となりますが、その実現に向けた厚労大臣の御見解をお聞きします。
○国務大臣(加藤勝信君) 帯状疱疹ワクチンの定期接種への位置付けについては、これまでも関係する審議会で議論をいただき、医学的、科学的知見等の整理に努めていただいております。 審議会においては、現在、御指摘の帯状疱疹ワクチンを含めて複数のワクチンについて検討を行っておりますが、この帯状疱疹ワクチンについては、発症予防効果等の持続期間や費用対効果等について更に評価を行うこと、また、それを踏まえてどの年齢層にどのような方法で接種すべきか等が課題になっていると認識をしております。 こうした審議会での議論の結果に基づいて、また他のワクチンの検討状況もございますが、必要な対応を図っていきたいと考えております。
○竹内真二君 国による定期接種化に期待の声が大きい一方で、我が党もですけれども、各地域の住民の強い要望を受けて、自治体が独自に接種費用を補助する事業を推進してまいりました。既に全国で五十を超す自治体で帯状疱疹ワクチン接種費の補助事業が導入されております。東京都は、来年度から都内で補助制度を実施する区市町村に対する助成を始めると、このように表明をしております。 帯状疱疹ワクチン接種費の公費助成について、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 帯状疱疹ワクチンについては、現在、厚生労働省の審議会において、予防接種法上の定期接種に位置付け公費負担を行うべきかについて、科学的知見等の整理を今進めていると承知をしています。 今後、審議会での結論が得られ次第、その結果に基づいて厚生労働省において必要な対応を行ってまいります。
○竹内真二君 この帯状疱疹というのは、五十歳以上では三人に一人が発症すると言われており、重症化するケースも少なくありません。接種を希望する方々が一人でも多く接種が受けられるように、公費助成を検討し、推進していただきたいと思います。そのことを強くお願いを申し上げまして、時間が参りましたので質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で竹内真二君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、音喜多駿君の質疑を行います。音喜多駿君。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 本題に入る前に、本日は、大変僣越で申し訳ないんですが、総理に一つ苦言を呈させていただければと思います。 それは、昨日と今日、林外務大臣がこの場に座っておられることです。G20外相会談に出席をされていないことです。 安全保障環境が激変する中、特に日本は、本年、G7の議長国です。にもかかわらず、外務大臣が国内の日程を優先して欠席されること、これが国際社会にどのように受け止められてしまうでしょうか。国会運営にそんたくをして政府と与党だけで欠席を決めてしまうのではなく、出席をする方向で国会と協議するべきだったのではないでしょうか。 総理はなぜこの国益を損なうような判断を政府・与党内でされてしまったのか、そこをまず教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) G20外相会合については、林外務大臣が出席する可能性、追求をいたしましたが、同会合や国会を含む国内での公務の日程、内容等を総合的に勘案し、最終的に政府、外務省として山田賢司外務副大臣とすることが適切であると判断をいたしました。 今般のG20外相会合の場においては、G7議長国である我が国として主張すべきは主張し、我が国の立場、これをしっかり発信したいと考えています。 なお、G20外相会合に続いて行われる日米豪印外相会合には、諸般の事情が許せば林外務大臣が出席する方向で最終調整中であります。
○音喜多駿君 総合的判断ということですが、なかなかこれは納得できるものではありません。 残念ながら出席をされているので、林外務大臣にもお聞きいたします。 林大臣、先般の国連総会でのスピーチ、これ大変すばらしいものだったと思います。私もいろいろ引用させていただきました。林外務大臣が出席するのとしないのでは、日本の発信力、影響力に大きな差が出ると思います。率直に言って、G20には出席をしたい、自分自身が出席するべきだと思っていたのではないでしょうか。大臣の本音を教えてください。
○国務大臣(林芳正君) 国連の演説につきましてお褒めをあずかりまして恐縮でございます。 今総理から答弁があったとおりでございまして、このG7、あっ、G20外相会合、私が出席する可能性追求したわけですが、この会合、そして国会を含む国内での公務の日程、内容等を総合的に勘案して、最終的に政府、外務省として山田賢司外務副大臣が出席することが適切であると判断をいたしたところでございます。 しっかり山田副大臣に我が国の立場を主張していただきたいというふうに思っております。
○音喜多駿君 大臣、言葉選ばれて、本音をお話ししてくれていないんですが、昨日、この場所に座られて、答弁何回ありました。一回ですよね。時間にして五十三秒ということで、私はこれは林外務大臣の無駄遣いであったと言わざるを得ないと思うんです。 今後、同様に極めて重要な国際会議と国会日程が重複した場合、外務大臣として外交を優先する姿勢、これをはっきりと示していただきたい、示すべきだと考えますが、外務大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) この国際会議への外務大臣の出席についてでございますが、当該会議、そして国会を含む国内での公務の日程、内容等を勘案して、総合的に判断してきております。 国会対応も、海外出張を含めた外交活動、これ共に重要であります。国会の御理解も得つつ、今後とも積極的な外交活動、これを展開していきたいと考えております。
○音喜多駿君 本件最後に、総理にも伺います。 是非、我々は総理に、外交の岸田らしく、国益を優先する御判断をしていただきたいんです。 そもそも国際会議のような重要な公務と国会日程が重なったときに副大臣に答弁をさせることが、与野党の賛成多数で可決された国会審議活性化法の理念だったのではないでしょうか。今回のG20では与党の自民党も国会優先として大臣を国会に縛り付ける意向を示したと聞いていますが、これ、与野党共に考え方を変えていく必要があると思います。少なくとも我々は、総理や外務大臣、国益となる外交活動を全力で支援したいと思っています。 国会審議はもちろん尊重しながらも、今後は外交を最優先させてもらうんだという総理のその決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国際会議へのこの国務大臣の出席については、先ほど答弁いたしましたように、当該会議や国会を含む国内での公務の日程、内容を、内容等を勘案し、総合的に判断してきている、これが従来の政府の方針であります。 先ほど外務大臣からもありましたが、国会対応、もちろん重要なことであります。一方、この海外出張を含めた外交活動、これも共に重要なことです。これ共に重要な対応であると認識しておりますので、こうした点を、国会の理解も得つつ、今後とも積極的な外交を展開していきたいと考えています。是非、国会のあるいは国民の理解の得られる対応を政府としても今後とも努めていきたいと考えます。
○音喜多駿君 総理は慎重な言い回しをされていますが、この件、我々は応援団でございますから、是非積極的に海外に飛び立っていただきたいですし、それは政府と総理の御検討、そして野党の皆様も是非御協力をお願いできればと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 それでは次に、今国会と予算案における最大のテーマの一つである少子化対策について総理と議論をさせていただきたいと思います。 ついに最新の調査で、出生率が八十万人を切るということが確実と報道がありました。まず、その少子化対策のほんの入口として議論が始まった児童手当の所得制限撤廃について、政府・与党はいまだに慎重な姿勢を示されています。その理由は何なのかと疑問に思っていたところ、先頃、所得制限撤廃は反対多数であるという世論調査が発表されました。 パネル資料の一番を御覧ください。(資料提示) 確かに、児童手当に関する幾つかの世論調査では、所得制限撤廃への反対意見が半数を超えているものがあります。ただ、よくその中身を分析してみると、多くの調査で、支給対象となる二十代から三十代までは賛成が明確に上回って、それ以上の世代では反対がだんだん多数となっていくという結果でありました。しかし、この調査を受けて与党の政治家から、所得制限撤廃には賛成の立場だったが適宜修正するといった旨の発言もなされました。 総理、私は、まさにこうした世論の誤った受け止め方、一部の世論に迎合する政策決定の在り方が今日の深刻な少子化を招いた一因であると感じています。これ、全世代に聞けば反対が上回るのはこれは想定され得ることで、人口構成考えたら若い世代や子育て世代はいつまでたっても不利な状況から抜け出すことができません。 私は、一部で言われるいわゆるシルバー民主主義とも呼ばれる状態や世論に流されて、世代間格差を放置して少子化対策を怠ってきたのがこれまでの政府のやり方であって、それは今後抜本的に岸田総理が改めていくべきだと考えますが、総理の見解をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの児童手当につきましても、民主、自民、公明、まあ三党、三党によるこの合意によって見直しが行われてから十年がたちました。そして、その間に少子化が進展し、昨年は出生数八十万人を割り込むなど、この社会経済情勢、これは大きく変化をしました。もちろん、その間、子ども・子育て政策何もしていなかったわけではなくして、この幼児教育、保育の無償化ですとかあるいは保育の受皿整備、こうしたものを行ってきたわけでありますが、この十年間を見ましても、国民のこのニーズ、求める政策の中身も変化しているということです。だからこそ、今この時代に求められている政策あるいは中身、これが何なのかをしっかり把握しなければならない。 今、委員の方から世論調査について御指摘がありました。この今の国民のニーズが何なのかということを考えますときに、世論調査は、もちろんこれも注視しなければなりませんが、何よりもこの子育ての当事者の皆さんの声を聞かなければならないということで、先日から、各地で子ども・子育て政策対話ということで直接話を聞かせていただく、こうした取組を進めているところです。是非、こうした様々な声、これを聞きながら、経済的支援を含め、子ども・子育て政策として充実する内容、これをパッケージとして具体化してまいりたいと思います。 そして、御指摘の児童手当についても、所得制限撤廃も含め様々な意見があるものと承知はしておりますが、その中で政府として判断したいと考えます。
○音喜多駿君 まさに総理がおっしゃっていただいた当事者の声を聞いていただいて、一部の世論に流されない政策決定をお願いしたいと思います。 所得制限撤廃については、我が党も立憲民主党さんと法案を既に出していますし、国民民主党さんも同様の内容を出されていると聞いております。是非御検討をよろしくお願い申し上げます。 さて、本論に入ってまいります。 現状で総理は、異次元の少子化対策として、経済的支援や保育サービスの拡充、働き方改革などの三本柱を示されていますが、どれも目新しいというものではなく、こうした現在の延長線上には解決策はありません。少子化対策はもっと抜本的に大胆に包括的に行う必要があります。 そこで、私たちには対案があります。 パネルの資料の二番を御覧ください。 これは、総理の三本柱に対して私たちから、税制改革、社会保障制度改革、労働市場改革、婚姻制度の改革、そして教育改革、教育の無償化という五つの政策案、そしてそれを実現するために統治機構改革があるというコンセプト、政策のパッケージをイメージ図としてお示しをしたものです。中でも今日はこの主に五つの政策について、時間の限り総理に質問と提案をさせていただきたいと思います。 まず、この国の根幹を成す税制についてです。 今国会ではN分N乗方式の議論も始まりました。フランスなどで導入されている税制ですが、そのままでは様々な課題が多いということも承知をしています。しかし、大事なのは、制度の欠点を探してやらない理由を述べることではなく、N分N乗方式のような子供が増えれば増えるほど税負担が軽くなるというコンセプトの税制を検討、導入することではないでしょうか。 実はこれは非常に大きな転換となる、ある面では難しいことだとも思います。子供を持ってほしいと税制で明確なメッセージを出すことは、多様な生き方を認めようという考え方とは時に衝突をすると、そう捉える方もいるでしょう。私にも正直迷いはあります。しかし、未曽有のこの国家危機に直面し、異次元の少子化対策に踏み出すなら、困難や摩擦が生じるとしても、総理や政治家が言葉を尽くして、多様な生き方を否定するものではないと説明した上で新たな税制の検討に踏み出すべきだと思います。 総理、これはまさに政治の決断です。この各論の話が聞きたいのではありません。N分N乗という個別論に限らず、この子供が増えると負担が軽くなる税制、これを積極的に検討するお考えはないでしょうか。総理の見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員がおっしゃるように、国民の皆さんに対して明確なメッセージを発するということ、これは政治の立場から重要だと思います。 個別のその政策についてではないというふうにおっしゃいましたが、一応、N分N乗方式という政策挙げられましたので、これについては、政府としては、元々所得税が非課税となっている世帯の方々には効果が及ばない、あるいは税負担の大きい高額所得者に有利になる、こうした課題については考えなければならないと思っています。 昨年の出生率が八十万人を割り込むなど急速に少子化が進み、社会機能が維持されるかどうか、こうした瀬戸際にあるということ、この現状、これをしっかりと受け止めつつ、効果的な対策の在り方を考えなければいけない。委員おっしゃるように、この制度について、税制、予算、あらゆる多角的な視点から検討することは重要である、これは御指摘のとおりだと思います。 様々な政策についても意見がある、また提案がある、これは承知しておりますが、だからこそ、まずは今国民の皆さんが求めている子ども・子育て政策は何なのか、これを具体化して政策のパッケージとして示すことが重要であるということで政府として今取組を進めている、こうしたことであります。
○音喜多駿君 まあ言葉を選んで御丁寧な答弁いただきましたが、この税制、子供が増えると負担が軽くなる税制もオプションの一つとしては排除されていないという中身だと私は受け取りましたので、是非これは前向きに検討いただきたいと思います。 そして、様々、税制だけでは欠点もありますから、これ、税は社会保障とセットで改革をする必要があります。少子化対策のために税制と社会保障、二つの政策を重ねることは非効率的であるという指摘はあるものの、相互補完ができる場合もございます。 例えば、今、総理、各論踏み込んでいただきましたけれども、N分N乗方式では低所得者層には支援の効果が薄い等の課題が示されておりますが、ゼロ歳からの最低所得保障制度、給付付き税額控除を組み合わせることで、低所得者には給付を行い、出産や子育てにインセンティブを与えつつ、安心して子供を産み育てるセーフティーネットとしても機能させることが可能です。ベーシックインカムという政策も一手ではありますが、本日は、既に先例がある給付付き税額控除を提案します。 パネル資料の三番を御覧ください。 このグラフはアメリカの事例でありますけれども、負の所得税とも言われるこの給付付き税額控除については、行政コストの節約などのほかに、制度設計次第では子供重視の税額控除あるいは給付ができるというメリットがございます。 総理、この諸外国では既に行われている実績がある給付付き税額控除の導入、これを真剣に検討してはどうでしょうか。何がそのハードルになると考えますか、その点を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 給付付き税額控除ですが、これについては、生活保護など同様の政策目的を持つ制度との関係を十分に整理することがまず必要であると考えています。 その上で、新たに給付付き税額控除、これ導入するということになりますと、所得や資産の把握が必要と、必要であるといった課題のほか、行政の執行可能性、コスト、こういった課題等についても考える必要がある、こうしたことについて検討する必要があると政府においては考えています。
○音喜多駿君 まさに今総理から御答弁あったように、この議論、結局の課題、結局、課題はこの執行が難しいというところに行き着くわけなんですが、だからこそ、この異次元の少子化対策を契機として必要な制度改革を一緒に進めていただきたいんです。 具体的には、この制度導入の鍵を握るのは、ずばりマイナンバーです。全ての銀行口座にひも付けることなどを通じて収入と資産を捕捉できれば、迅速で合理的な給付や控除を行う給付付き税額控除は実現可能です。ところが、政府は、中途半端にお金をばらまいてみたり、健康保険証の件でも例外を設けたり、これずっとマイナンバーの徹底活用に対して腰が引けています。 これ、総理、マイナンバーは少子化対策の鍵も実は握っているというこの認識の下、カード取得や口座への義務付けの、口座へのひも付けの義務化も含めた徹底活用、これを進める政治決断をしていただけないでしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(河野太郎君) マイナンバーと預金口座のひも付けに関しましては、おととしの五月に法改正が行われ、来年の五月までの間に施行をいたしますが、まずは任意でマイナンバーに預金口座をひも付けをしていただく、こういう法改正が行われております。 これ、任意でございますが、これをやっていただくことで、災害あるいは相続といったときに預金保険機構を通じて口座の所在が分かる、かなりのメリットが出てくるものだというふうに思っておりますので、まずは混乱のないように、この預金の保持者が任意で預貯金の口座をマイナンバーにひも付けをできる、この制度をしっかりとスタートをさせていきたいと思っておりますので、まずは混乱がないようにこれをしっかりやってまいります。
○音喜多駿君 まあステップ・バイ・ステップという御答弁だと思うんですけれども、河野大臣の性格を考えても、本来もっと大胆に徹底活用を進めたいと思っているはずだと思うんですよ。ですので、そういう大臣の後押ししていただきたいと、マイナンバー徹底活用、その決意を総理からも一言お願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、マイナンバーについては、これからの我が国のデジタル社会を考えた場合に基盤となるものであるということは再三申し上げているとおりであります。その中にあって、委員の方からは、この銀行口座へのマイナンバー付番、これを義務付ける、こうした御提案であります。 その義務付ける前段階として、今、河野大臣から政府の取組を申し上げているところでありますが、その先、義務付けるということになりますと、その必要性、そして預貯金者によるマイナンバーの告知の取扱い等に関し、何よりも国民の方々の理解を得ながら進めていく必要がある、こうした課題があるということをまず申し上げなければなりません。国民の理解、是非進める必要がある課題であると認識しています。
○音喜多駿君 御答弁のとおり、様々な影響、ハレーションはあると思うんですが、これ本当にいろんな制度改革の鍵となるボウリングのセンターピンですから、少子化対策でもあるんだということで突き進んでいただきたいと思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。 三つ目の提案は、労働市場改革、雇用の流動化です。これは、少子化対策から一見遠いように見えて、実は決定的に重要なポイントです。なぜ主に若い女性が結婚や妊娠、出産に消極的になってしまうのか、そこには雇用制度の問題が確実に存在します。 そこで、まず総理の認識を伺いたいんですが、終身雇用や年功序列、年功賃金といったいわゆる日本型雇用システムは、男性に有利だと思いますか、女性に有利だと思いますか、それとも、性別には関係なく中立だと認識されていますか。これ、総理が率直にどのように捉えているか教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本では長きにわたり長期的な人材育成等の観点から、大企業を中心に長期雇用や年功序列型賃金等の慣行が見られてきました。委員の御質問は、これが男女どちらに有利かということでありますが、これ、個々の状況によって違うとは思いますが、少なくとも、長時間労働あるいは全国転勤などを前提とする雇用慣行、これは女性活躍を阻む要因となっていたとの指摘があるということは認識をしております。
○音喜多駿君 ちょっと迂遠な言い回しではありますけれども、大体認識は共有していただいていると思うんですよ。妊娠や出産というこのライフステージがあって流動性が高い女性には、今の制度、明確に不利なんです。実際、私の事務所にいる女性スタッフも、以前、妊娠、出産で昇給、昇進のタイミングを逃して年功が積めないと、待遇が上がらないということで前職を退職されています。 これ、別の角度からも伺いますが、総理は育児休業者も含めたリスキリングを打ち出されて、これ大きな議論を呼びました。これは、終身雇用、年功序列の慣行の中で、出産や育児によって年功が積めない人は、その年功が足りない部分をリスキリング、資格等で補って待遇を上げようという発想から出された、言わば苦肉の策でしょう。これは逆説的に、日本型雇用システムがもはや限界を迎えていることを示唆しているのではないかと私は考えますが、総理の考えを聞かせてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本的な雇用慣行について議論が行われていますが、長期的な視点に立った人材育成とか組織の一体感とかこのプラス面もある、こういった点は大切にしながら、労使で納得いく対話を行った上で時代の変化を踏まえた見直しを進めていくことが重要であると思っています。 そして、そうした優れた面も大切にしながらも、今のこの労働、労働市場のこの改革は進めていかなければいけないということで、政府としまして、御指摘のリスキリングについて、個人において意欲のある方には成長分野にしっかり労働移動を果たしてもらう、そして企業においてもそうしたスキルをしっかり評価する、こうした体制を整えることが必要である。あわせて、働き方改革等を、等も考えていく。さらには、この労働市場の移動を促進するような社会をつくっていかなければいけない等の取組を政府として重要であると認識をし、取組を進めていこう。そして、そのことによって構造的な賃上げを実現していく。こういった取組を進めていこうというのが政府の考え方であります。
○音喜多駿君 言葉はマイルドでありましたけれども、今の雇用慣行が現代社会には対応し切れなくなっているということは一致をしていると思います。 ならば、その対策の本丸は、今、総理、るる働き方改革などをおっしゃっていただきましたけれども、ずばり一番のポイントは雇用の流動化です。人材の入れ替わりを促す改革です。妊娠、出産、育児を控える流動性が高い人材が不利にならない環境をつくり、硬直化した終身雇用や年功賃金を打破する。そのためには、セーフティーネットの完備などを前提に、金銭解雇も可能とする新たな雇用ルールの策定が必要ではないでしょうか。 こうした、批判は多いでしょうけれども、雇用の流動化施策、柔軟な労働市場こそが少子化対策にもつながるという認識、これを総理がどこまでお持ちかどうか、この雇用の流動化、一歩踏み出すお考えはないかどうか、総理の見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 持続可能な経済成長を実現するために、成長分野への労働移動を円滑に進めていくということは大変重要であると認識をしています。雇用で、雇用の在り方について議論が行われる中で、解雇ルールの在り方について、金銭を払えば自由に解雇できるという制度を導入することは考えておりませんが、今、労使の意見を聞きながら検討を行っている中で、是非、希望する人間が成長分野への労働移動を可能と、可能とする、そうした環境をつくっていくことが大事であるという観点から、先ほど申し上げましたリスキリング、意欲のある個人がリスキリングの能力を向上させる、あるいは職務に応じた適正なスキルの評価が行われる、そして自らの選択によって労働移動ができるようにしていく、この三位一体の労働市場改革、これを加速していきたいと考えています。
○音喜多駿君 このいわゆる解雇規制の緩和については、話題に出すとあらゆる方向からこれ批判が飛んできまして、総理や政府の答弁もなかなか踏み込んだものがいただけません。 ただ、現在の解雇規制は、昭和の高度経済成長期において終身雇用を前提に形成されたルールであり、このシステムは女性が結婚を機に家庭に入ることなども前提にされています。共働きを前提にして、雇用の流動化による男女格差の解消が必要である、そのためのルール策定が必要であるということを改めて強調させていただきます。 質問を二つ飛ばしまして、四つ目の提案、社会制度、婚姻制度の改革についてお話しいたします。 未婚化も少子化の一因と指摘されており、生涯未婚率は上昇する一方となっています。未婚率上昇や晩婚化には、名字、氏の変更、家同士の交流など、婚姻制度に係るルールや慣習の存在もその理由の一つとして挙げられます。では、その解決策として、私たちは、日本版PACS、パートナーシップ制度の法制化を提案します。 パネルの四番を御覧ください、資料の四番。様々な結婚へのハードルは、カトリック文化が根付いており、家族や社会のつながりも重視されるフランスでもかつて苦しんだ歴史があります。しかし、フランスでは、N分N乗税制の導入など経済支援を矢継ぎ早に行ったほか、結婚ではない新たなパートナーシップであるPACSが機能したという指摘があります。 今国会では、首相の答弁や秘書官の問題発言によって、折しも同性婚などの婚姻制度が大きな争点になっています。私たちも同性婚は認めるべきとの立場です。しかしながら、婚姻という多くの当事者がいる制度の変革には慎重な意見も多く、互いに主張を真っ正面からぶつけ合っても物事がなかなか進展していかないことも事実です。 そこで、パネルの資料五番に移っていただきたいんですが、我が党がその一歩前進案としても取りまとめたのが日本版PACS、パートナーシップ法案の概要です。異性間でも使える制度とすることで、まさに今話題となっている、課題となっている結婚へのハードルを下げる、また、進展しない同性婚の課題にも一石を投じて、同性間のパートナー関係に一定の法的効力を、効力を付与するという内容です。 また、次のパネル資料六番に移って、一覧をまとめましたが、各自治体が行っているパートナーシップ条例では残念ながら法的効力がないものの、法律を作れば、今の婚姻制度と同じとはいかなくても、財産分与などについて一定の法的効力を発揮させることができます。 総理、同性婚や選択的夫婦別姓は遅々として政府・与党の中で検討が進みませんが、その議論を具体的に一歩前に進め、少子化対策にも寄与する現実的な解決策となるこの日本版PACS、パートナーシップ制度の法制化、まずはこの検討から始める考えはないでしょうか。見解をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化の主要な原因については、未婚化、晩婚化の影響が大きいと言われていると認識をしており、結婚や出産、子育ての希望の実現、これを後押しすることが重要であると認識をしています。 そして、御提案についてですが、これ、フランスのPACSという制度見ますと、契約を結んで行う、そして、相手の氏の使用権はなく、親族関係も発生せず、相続権もない、他方と子との間の親子関係が自動的に成立することはない、こうした、フランスの制度はそういう制度だと承知をしています。 そして、今その日本版PACSを御提案いただいた。その日本版PACSの中身については、今拝見はいたしましたが、その今言ったフランスの制度との比較においてどうなのか、そして日本社会においてどのように受け取られるのか、こういった点については、いま一度国民のこの意見や国会の議論を見てみないと、政府としてこれを判断するのは今すぐには難しいと思います。 ただ、こういった御提案も含めて議論を行うことは大事だ、これは様々な同様の課題において申し上げているところであります。是非、国民の理解が進むための議論ということは大事にしていきたいと思います。
○音喜多駿君 すぐには前向きな答弁いただけないと思うんですけれども、この日本版PACSは、結婚へのハードルを下げるだけでなく、総理が目指す子育て支援の拡充にもつながると考えます。同性婚や同性パートナーシップを認めると少子化が進むという主張がありますが、私はこれは全くの真逆だと思います。 もう一問、総理にこの件聞きたいんですが、というのも、諸外国やあるいは国内でも自治体によって同性カップルへの里親委託が既に進められています。これは子育ての担い手が増える施策であり、児童虐待防止などの観点からも望ましいことです。 そこで、この機会に総理の認識をお聞きしたいんですが、幾つかの自治体が既に行っているような同性パートナーシップや同性カップルへの里親委託は少子化の要因になってしまうと考えるのか、それとも、子育ての担い手が増える、すなわち少子化対策や子育て支援になると認識されているのか、これ、どちらでしょうか、総理の考えを教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの同性パートナーに法的効力を与えることと少子化との関係を示すエビデンスは承知しておりませんが、少子化の背景には、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が絡み合っていると認識をしています。 同性パートナーに法的効力を与えるような制度の導入については、国民の、国民生活の基本に関わる問題であり、国民一人一人の家族観とも密接に関わるものであります。国民に幅広く関わるものであるからして、国民各層の意見、国会での議論、これを注視していく必要があると思います。 そして、実際、自治体においては様々な制度導入している、こういった御指摘がありました。まさに導入されている自治体の状況ですとか、その影響ですとか、こういった点も注視をしながら議論を進めていくことが重要であると考えます。
○音喜多駿君 ちょっと正面からお答えいただけていないんですけれども、その里親委託を、同性カップルに里親委託すると、これはもう既に始まっています。安倍政権時代も官房長官が、これ望ましいことだということをおっしゃっていただいた時期もありました。こういうことは私は社会にとってプラスだと思うんですけれども、これはプラスだと認識されていますか、それとも、まだ判断には時間が必要だと思いますか、どちらでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点においてプラスの面がある、こういった指摘については、もちろんプラスの面があると私も思いますが、そのプラスの面だけではなくして、制度がどのように地域の皆さん、国民の皆さんに受け入れられているか、こうした点もよく確認して議論を進めていきたいということを申し上げております。
○音喜多駿君 相変わらず極めて慎重ですが、プラスの面もあるといただきましたので、是非、この同性カップル、パートナーシップ制度の検討等も進めていただきたいと思います。 もう時間になりました。最後、ちょっと御紹介だけになるかもしれませんが、五つ目の提案は、やはり教育の無償化です。 もう一人というときには、やはり経済的な負担というのが大きな問題になります。私たち日本維新の会は、来期には、この八つの無償化プラスワンとして、地方政府をお預かりしている大阪では、大学院まで条件付ではありますけれども無償化で進学できる体制を整えさせていただきました。こちらからは憲法にも書き込むべきということを提案させていただいております。 時間が参ってしまいましたので、るるお話ししてまいりましたが、少子化対策は、こうした教育の無償化も含めて、大胆に抜本的に包括的に断行する必要があります。本日の提案を中心に引き続き総理や政府と真っ正面から議論してまいりますので、よろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。 今日はどうもありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で音喜多駿君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、猪瀬直樹君の質疑を行います。猪瀬直樹君。
○猪瀬直樹君 日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。 パネルをちょっとお願いします。(資料提示) このパネルにあるとおり、コロナ予算というものがあります。年間国家予算に匹敵する九十四兆円もの巨額の国費がこの間費やされ、更に二二年度に入ってからも補正予算と予備費で七兆円以上が追加計上されて、更にまだ国費の投入が続いているんですが、一旦使い始めた金は既に既得権益化しており、ウイルスが弱毒化しても巨額の予算が追加で計上されて、なかなか止まらない状態です。 今年度分合わせて百二兆円です。どんな効果があったのか。百兆円のほとんどは国債発行で賄われ、次の世代の国民負担となるわけです。史上空前のコストを費やした新型コロナ対策を、五類への引下げが決まったこの機にきちんと検証することが後世のために大変重要じゃないかということです。 これ見ていただくと、防衛費が増やした増やしたといっても六・八兆円で、こども庁予算、異次元といっても四・八兆円と。この百二兆円がいかに大きいかということをちょっと確認していただいた上で、総理はこの百二兆円についてどういうふうに考えているのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これまで新型コロナ対策予算については、国民の命と健康を守り抜くことを最優先に、医療提供体制を構築するための支援やワクチン接種体制を整備するための支援など、様々な支援を切れ目なく行ってきたところですが、こうした取組によって、これまでのところ新型コロナの人口当たりの感染者数等は他のG7諸国と比べても低い水準で抑えられ、GDPや企業業績は既に新型コロナ前の水準を回復したと承知をしています。 この予算についてどう考えるかという御質問でありますが、新型コロナ対策、これまでの対策の検証ということについては、昨年、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議において検証を行い、これを踏まえて次の感染症危機に向けて、感染症法の改正や今国会に提出している内閣感染症危機管理統括庁の設置などの取組、これを進めているところです。 新型コロナとの闘い、これはまだ終わってはおりません。引き続き闘いは続くと考えております。ただ、この予算の使い方を始め、この検証については、これは絶えず振り返りながら、検証を行いながら、次の備えに向けて取組を進めていく、このことによって次の備えにこうした検証を反映させていく、こういった姿勢はこれからも大事であると考えます。
○猪瀬直樹君 追加質問で、そのことに関してですけれども、かつて、福島第一原発事故で、政府事故調査委員会あるいは国会事故調査委員会が設置されました。この第三者の専門家による徹底した検証が行われたわけですけれども、コロナ禍でもこういったものをつくるというお考えはありますでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まさに今委員御指摘のような考え方に基づいて、昨年、この有識者会議を開催していただき、そして御議論いただき、そして検証を行ったということであります。 ただ、先ほど申し上げたように、まだ新型コロナとの闘いは終わっておりませんので、そうした節目節目で検証を行うこと、これは大事だとは思いますが、引き続き闘いは続いていくんだということであります。不断の検証を行いながら、取組を次に進めていかなければならないと考えています。
○猪瀬直樹君 次のパネルを見ていただきたいんですが、先ほど百二兆円の主な内訳を見ると、一人一律十万円を支給した定額交付金や中小企業向けの持続化給付金、雇用調整助成金など経済・雇用対策に約六十兆円、厚労省が主に所管する感染症防止策に約十九兆円、内閣府から総務省を通じて各地方自治体に配られた地方創生臨時交付金が約十五兆円と。まあ地方創生といえば、竹下内閣のときに一律一億円が配られて、当時それでも三千億円だったわけですけれども、今回は実にその五十倍以上の金額になるというふうなことでありますが。 さて、その交付金の使い道も、コロナ対策と言えば何でも利用可能で、皆さん御存じのように、公園にイカのモニュメントを造って話題になった自治体もありましたが、何でもありの幅広く使える交付金としてこの十五兆円もの空前の規模の金額というのは適切だったのか。自治体の無駄遣いをさせるインセンティブを与えてしまったのではないか。総理、どうお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 竹下内閣での例を挙げて、共に何にでも使える予算ではないか、こういった御指摘がありましたが、竹下内閣のときの措置は、これ、自治体自らの創意工夫で地域振興を図るためのものであったと承知をしています。 一方、今回の地方創生臨時交付金、これは、新型コロナウイルス感染症という全世界を襲った突然の危機により経済や社会が動揺する中で、政府として自治体の対応を万全に支援するために、地域の実情に応じたコロナ対策の推進ですとか、緊急事態宣言下における時短要請に応じた飲食店への支援ですとか、都道府県が実施する無料PCR検査ですとか、コロナ禍における物価高騰への対応などに充てる予算として措置したものであり、まず性格が全く異なりますし、何でも使えるというものではなくして、この交付金の仕組みとして、五〇%、協力要請推進枠を設けるなど、様々なメニューが事前にしっかりと定められています。 あくまでも新型コロナウイルス感染症への対応ということでこうした交付金が用意されてきたと認識をしております。
○猪瀬直樹君 このコロナ関係予算というものは各省庁でそれぞれやっていて、コロナ関係予算というカテゴリーがなかったと思うんですが、今回、令和三年度決算報告において会計検査院はコロナ関連事業を特定検査対象として取り上げて、財務省も全部よく分かっていなかったコロナ予算の全体像が見えてきたんですね。これ、とても役に立ちました。 今回、検査に取り上げた理由として、検査結果に対する所見を検査院長に分かりやすく御説明願いたいと思います。
○会計検査院長(森田祐司君) お答えいたします。 新型コロナウイルス感染症につきましては、国民生活や経済に大きな影響を及ぼしておりまして、これに関連する各種の事業について前例のない規模の財政支出が続けられています。 そこで、会計検査院は、事業等の執行における透明性の確保及び国民への説明責任の向上などの観点から、昨年次に引き続きまして、コロナ関連事業に係る予算の執行状況について検査をしたところです。 検査の状況ですが、現行の財政会計制度上、補正予算や予備費により措置されたコロナ対策等の予算は当初予算と一体として執行されるため、財源別に支出済額等を把握することは基本的にできないものとなっております。 一方、政府は、コロナ対策等の取りまとめに当たり、各種施策の情報を登録するということとしていたことから、会計検査院はこれを基に令和元年度から三年度までの三年間のコロナ関連事業計千五百二十九事業を特定いたしました。これらの事業について見てみますと、千三百六十七事業については予算の執行を区分して管理されており、これに係る三年間の予算総額は計九十四兆円余り、支出済額七十六兆円余り、繰越額十三兆円余り、不用額四兆円余りとなっている状況が見受けられました。 このような検査の状況を踏まえまして、会計検査院といたしましては、各府省等は、多額に執行されているコロナ関連事業に係る予算の執行状況等に関して、予算の執行状況を示す基本的な情報である支出済額、繰越額、不用額などについて分かりやすく情報を提供することが望まれるとの所見を述べたところであります。
○猪瀬直樹君 会計検査院によれば、検査において、そういうコロナ対策事業の中に、区分管理が行われておらず、従前の予算と切り分け困難な予算額が十兆円以上存在するということだったわけですね。担当も十五府省等に及び、ばらばらに執行されていたと。 これを俯瞰的に検証するためには、これ、総理、ちょっとやった方がいいと思うのは、コロナ対策事業特別会計というものを創設して、ばらばらに使われていた国費を集約して決算すべきだと、こういうふうに提案したいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先生から、特別会計をつくってやったら管理しやすいんじゃないかと、こういう具体的な御提言でございました。 特別会計につきましては、財政法におきまして、特定の歳入をもって特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区分して経理する必要がある場合に限り設置するものとされているところであります。 新型コロナ対策につきましては、病床確保料のような直接新型コロナに対応するための予算があるほか、GoToトラベル事業のような新型コロナによる経済的な影響への対応等もコロナ関連と言い得ること、また、その中には診療報酬における特例的な加算のような新型コロナウイルス感染症の発生以前から行われている既存の枠組みを活用したものも多く含まれていることを踏まえれば、コロナ関連経費のみを明確に切り分けて取り出すこと、これはなかなか難しいと考えられます。さらに、財源確保の措置が特に講じられておらず、その具体的な見通しもないという状況に鑑みれば、新型コロナ対策に係る特別会計の設置については慎重に検討することが必要であると、そのように考えております。 その上で、これまで措置してきた新型コロナ対策に係る予算が何に使われ、どのような効果があったのかという点につきましては、政府全体で検証し、国民の皆さんに丁寧に説明していくこと、これは重要なことであると考えております。 今後、各年度の決算などを踏まえて、各省庁においてしっかりと事業の評価を行うとともに、国民の皆さんへの説明責任を果たしていくべきであると考えております。
○猪瀬直樹君 今、鈴木財務大臣のおっしゃるとおりで、じゃ、きちんと、どういうふうに使われたのかということを検証していくのが財務省の大きな役割だと思うんですがね。 そこで、これからそういう話をしたいと思うんですけれども、厚労省のコロナ対策費について、全体で百二兆円だけれども、厚労省関連で大体二十兆円。先ほどの総務省とかいろんなところで使われているのを除いて、厚労省だけで二十兆円。 次の、そこの表を見ていただいて、これ、財務省が昨年十一月に財政制度分科会で資料や今年度の補正予算資料を作った、からの数字ですけど、これ見ると、とりわけ多くを占めるのは病床確保の支援などを目的として医療機関に支払った緊急包括支援交付金というやつなんですね。実にこれ、総額九兆円、総額九兆円。次に、次にオレンジ色のところですけど、ワクチンの確保や接種に使った費用が約六兆円。だから、先ほど冒頭でお話ししましたけれども、防衛費予算で増えたといって六・八兆円で、こども家庭庁予算で異次元だといって四・八兆円で、これ、ワクチンの接種だけで六兆円ですよ。まあそれと比較しても、医療関係に渡った補助金の巨額さが際立っていることがお分かりいただけると思います。 この緊急包括支援交付金の金額規模は過大過ぎるのではないかと。総理のお考えをお聞かせいただきたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般の新型コロナ対応では、入院患者への医療の提供や発熱外来の整備のほか、ワクチン接種体制の整備など、多岐にわたる課題に臨機応変に対応するために順次必要な支援を実施してきました。 具体的には、コロナ病床の確保、医療従事者の派遣体制の構築、ワクチン接種の促進などを行い、例えば、最大約四・九万床の病床確保、四・三万施設の発熱外来、約三・八億回のワクチン接種、これを実現しています。これまでのこの財政支援はこうした体制を構築するために必要なものであったと考えています。
○猪瀬直樹君 次に、パネルの三ですが、同じく財務省の資料から、左側に国立病院や公立病院、それから地域医療機能推進機構、これ真ん中にあるやつですね、左側の。これは地域医療機能推進機構、これは社会保険病院や厚生年金病院や船員保険病院を運営している独立行政法人で、以前、政府分科会の尾身茂会長が理事長をされていましたね。これらの国公立病院が補助金をたくさんもらったことで経営状態が急に良くなっている。この赤く塗ったところが、経営状態が良くなっている、こんなに利益が出ているよということですが、なぜこんなに多額の利益が計上できたか。 パネルの右側を御覧ください。指さしてもらっていますが、コロナ患者用に確保してもらった病床を患者が使わず空きベッドになった場合、この空きベッド分に対して病床確保料が支払われることになっていますが、この病床確保料が一日当たりICUで四十三万六千円、その他一般病床でも七万四千円と。通常のベッド当たりの診療収益と比較しても、横に普通の場合の金額書いてありますけど、これ十二倍とかそういうふうな規模なんですけれども。 これ、通常のベッドに比べて多額の休業補償となっているんですが、厚労大臣、一体この金額はどのような根拠とロジックで算定されたんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、病床確保料の考え方でありますけれども、新型コロナの入院患者を受け入れる医療機関については、確保したコロナ病床に患者が入院する場合、これは診療報酬が支払われます。患者が入院していない期間について、病床確保料を交付することによって一定の病床の確保を図る、こういう趣旨であります。 病床確保料の単価については、診療報酬の額も参考にしながら、患者を実際に受け入れた場合とおおむね同水準の収入となるよう設定をし、コロナ患者に対する診療報酬、これは途中で引き上げておりますが、そうした引上げに合わせて随時調整をしてきたものでございます。
○猪瀬直樹君 通常の診療に合わせてと大臣はおっしゃいましたけれども、全然通常の診療と合っていないじゃないですか、診療報酬とコロナ病床の。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、今申し上げたのはコロナに係る診療報酬、それに合わせて調整をしてきたということでございます。
○猪瀬直樹君 おととしの九月に、先ほど触れた尾身さんが理事長をされている、いた、されていた地域医療機能推進機構が運営する病院で、コロナ患者用の病床が三割から五割も使われていないことが問題になりました。また、会計検査院がこの一月に行った検査によれば、コロナ患者に対応する医師や看護師を確保せずに患者の受入れを断っていた医療機関も見受けられたとのことです。ちまたでこういうのを幽霊病床だと、こういうふうに言っていますね。これは氷山の一角なんだろうけれども、受入れ体制を整備せずに休業補償料をもらうのは、言わばまあ詐欺みたいなものですね、これ。 昨日も、神奈川県で八十八億円返還請求しろというふうに病院側に言っている、そういうニュースがありましたよね。こういうことについて実態を把握されているんですか。総理、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナの病床確保料は令和二年の四月から措置しております。 ただ、これ、患者の確実な受入れを図っていただかなければなりません。補助要綱では、入院受入れ要請があった場合には正当な理由なく断らない旨の明記、明確化などをするとともに、令和四年一月からは病床使用率の多寡により補助単価に差を設けるなどの措置を講じ、厳格な運用に努めるなど、随時見直しも進めてまいりました。 また、先般、会計検査院からの所見もいただきました。本年一月から、必要な看護師数等が確保されていないことを理由に入院受入れ要請を断った事例の有無を調査しており、現在、回答があった都道府県から順次事実関係の詳細な確認を進めており、不適切な交付があれば、今お話があったように返還を求めていきたいと考えています。
○猪瀬直樹君 ここもちょっと見ていただきたいんですけれども、最大確保病床数と入院患者数って、こういう絵がありますね。結局、最大確保病床と入院患者の数が全然合わないですね、これ。よく当時のニュースでは、もう病院がいっぱいでというふうなニュースがありましたよ、感染症病棟が。でも、全然そうじゃなくて、こんなに余っている。これ、一体どういうことかということですよね。 こういうことについて、まあ国費投入がどんどん行われてきたわけですけれども、国の財政を預かる財務省としての見解をお伺いしたい。つまり、どんどんどんどんこれ無駄に使われてきたんじゃないかということですね。大臣、お願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 病院の収益状況が大幅に改善している中において多額の国費投入が続いてきたのではないかという、そのことについての見解という御質問であると理解をいたしました。 政府といたしましては、新型コロナの感染拡大防止に万全を期すために、これまで、医療提供体制の確保を始め、国民の命と暮らしを守るために必要な支援を十分に行ってきたところであります。 こうした中、猪瀬先生御指摘のとおり、国立病院機構等を含む国公立病院の収益状況については病床確保料等によりまして大きく改善しているものと承知をしており、財政制度等審議会でも議論がされたところでございます。 この点、五月八日に新型コロナが五類感染症へと位置付けが変更されることに伴いまして、病床確保料など各種対策、措置の段階的な見直しについて具体的な検討、調整が進められているところでありまして、国民の安心を確保すること、これは一番大切でありますが、その安心を確保しながら平時への移行を図っていくことが重要であると考えて対応してまいりたいと思います。
○猪瀬直樹君 政府のコロナ対策本部はようやく今年の一月二十七日に五類への引下げを決定しましたが、引下げの議論はもう一年以上前からありました。医療現場の最前線や有識者から引き下げるべきとの意見が相次いだにもかかわらず、なぜ今年になるまで判断を先送りしたのか、総理に伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナについて、できるだけ平時に、平時を早く取り戻す、こうした考え方の中で、昨年九月、ウイズコロナに向けた新たな段階への移行の全体像をお示しし、感染症法上の扱い等について、全数届出の見直しや療養期間の短縮など、これ実質的な相当の緩和、これを行っております。こうしたことによって社会経済活動との両立を進めたところです。 そして、その上で、専門家によるオミクロン株に関する病原性、感染力、変異の可能性等の評価、感染状況等を踏まえて総合的に判断して、一月二十七日に位置付けの変更を決定したということであります。 その際、変更時期については、厚生労働省の審議会において、変更に伴う各種対策の転換は国民生活、企業、医療機関の取組、地方行政に大きな影響を及ぼすこととなるため三か月程度の準備期間が必要とされたことを踏まえて、五月八日としたものであります。 このように、時々の専門家による評価等を踏まえて段階的な移行を図ったものであります。判断が遅かったということは当たらないと思っています。
○猪瀬直樹君 まあ三か月待つ必要があるのかどうかということは普通に考えればおかしいとは思うんだけれども、取りあえず一月二十七日、二月十日にマスク着用の考え方の見直しがコロナ対策本部より示されて、その適用は三月十三日からとなっていますが、なぜ即時実施せずに、かといって五月八日でもない、この三月十三日というのは何でこうなったのか、理由をお聞かせください。これ、文科大臣だな、違うかな、厚労大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) まあ学校での対応ということになれば文科大臣でありますが、全般について申し上げたいと思います。 マスクの着用がまさに個人の判断とされたと、これに伴って、特に飲食業、小売業、宿泊業など、利用者と直接接する業種、業態においては、マスクの着用の扱いに関して利用者とのトラブルや現場での混乱が生じるという懸念があり、丁寧な対応が必要とされております。 具体的には、マスク着用を含め、事業者の感染対策については、政府、都道府県が各業界に対して約百九十の業種別ガイドラインの作成を促してまいりました。今般の見直しに伴い、各業界が必要に応じてガイドラインを変更し、それを現場で徹底し、あるいは利用者に周知した上で切り替えていくことが必要だと。そうしたことから、約一か月程度を見込んで三月十三日からこうした考え方を切り替えるということにしたところでございます。
○猪瀬直樹君 厚労大臣、ありがとうございました。 じゃ、文科大臣に聞きますね。 学校では四月一日から適用するが、ただし、卒業式ではマスク着用せず出席を許容とするとのことですが、こういう方針よく分からないんですけど、どういうことでこうなったんですか、文科大臣。
○国務大臣(永岡桂子君) 三月十三日という政府の対策本部決定というのは今厚労大臣の方からお話しいただきましたが、一方で、学校につきましては、ちょうど三月、学年末に当たります。そういうことなどを考慮いたしまして、円滑な移行を図る観点から四月の一日からの適用ということにさせていただきました。四月からは新年度ということになります。 その上で、卒業式につきましては、ほかの学校教育活動と比べまして感染リスクが低いこと、また、今年卒業を迎える子供たちというのは、やはり学校生活の大半をこれコロナ禍で過ごしたということもございますので、そういうことを踏まえまして、その教育的意義も考慮し、換気の確保等の感染症対策を講じた上で、児童生徒、教職員はマスクを着用せず出席することを基本とするものとしたものでございます。
○猪瀬直樹君 次に、ワクチンの問題に行きたいと思うんですけれども、このワクチンが、これ段階的移行措置の中でワクチンもどこまで続けるのかということですけれどもね。 まず、左側御覧になっていただきたいんですけれども、政府はこれまで多額の国費を投入してワクチン接種の推進に注力してきましたが、その契約数量は八億八千万回と、国民一人当たり七回以上接種できるほどの量であります。これだけ膨大な量のワクチンを調達したのはなぜでしょうか。多過ぎるんじゃないですか、総理、これは。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナワクチンを確実に確保することは、国民の生命や健康を守る観点から極めて重要です。 世界各国で獲得競争が継続する中、接種を希望する全ての国民の皆様にワクチンをお届けできるよう、様々な可能性を視野に入れた上で、複数の種類のワクチンの確保に先手先手で取り組んできたところであり、これまでのこうした取組は必要であったと考えています。 複数のこの種類ということについても、変異が繰り返されればそれに対応したワクチンを用意しなければいけないなど、様々な種類のワクチンの確保が必要であった、こういったことであると承知をしています。 これ以上詳細につきましては、是非厚生労働大臣から答弁をさせていただきたいと思います。
○猪瀬直樹君 パネルをちょっと見ていただきたいんですけれども、これ、厚労省のデータを整理して購入済みのワクチンの種類別在庫状況をまとめたものなんですが、モデルナとアストラゼネカの従来用のワクチンは使用の有効期限切れでありまして、まあいわゆる賞味期限切れというやつですが、廃棄されていると。この数量は現時点で六千万回で間違いないでしょうか、厚労大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) アストロゼネカ、ごめんなさい、廃棄数量、ごめんなさい、ちょっと待ってくださいね、済みません。 モデルナについては約四千六百十万回分を廃棄をさせていただきました。また、アストラゼネカについては一千三百五十万回分を廃棄させていただきました。
○猪瀬直樹君 これ合わせると六千万回ぐらいだけれども、これ、廃棄された、ごみになったワクチンの購入価格は数千億円に上るんじゃないかと。これ、単純に三千円掛ける六千万回だと、一億、一兆八千、ちょっとこれ幾らになるんですか、厚労大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナワクチンの単価及び契約金額については、秘密保持契約の対象でありまして、国が契約を締結した各企業に対して改めて公表の可否に確認をしたものの、単価等の公表は不可とのことでございますので、それについてお答えは差し控えたいと思います。 なお、予算額については、流通その他必要な経費も含んで計上させていただいているところでございます。
○猪瀬直樹君 厚労大臣ちゃんと言わないからあれだけど、三千円で考えたら、六千万回分だと一千八百億円ですね、そうですね。 従来採用のワクチンがまだ、これ見ると分かるけれども、五千万回ぐらい残っているんですよね。これ、これも順次、有効期限、賞味期限が来ますから、この在庫がいっぱいあるということで、これ、期限が来たらどうしますか。五千万回分ぐらいありますよ。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員おっしゃった五千万回というのは従来型のワクチンの分だと思いますが、この五千万回分についてはまだ引き続きワクチン接種させていただいております。したがって、そこで使用し、それでも使用期限が来たもの、これについては逐次廃棄されると、使われていなければですね、廃棄されるということになります。
○猪瀬直樹君 ちょっとこんがらがるかもしれないけれども、これらを含めて、現時点でのワクチン在庫量は一億九千万回分と記載してありますけれども、間違いないですね。
○国務大臣(加藤勝信君) 従来株ワクチンについて、六億八千七百万回分契約し、既に使ったもの、またキャンセル、在庫の破棄等差っ引きますと、単純計算で従来株ワクチンでは先ほど申し上げた約五千二百六十万回分、また、オミクロン株対応ワクチンについては、一億九千五百万回分を契約しておりますが、これまでの接種回数等を単純に引きますと一億三千九百九十万回分でございますから、合わせると一億九千万回分ぐらいになるんだろうと思います。
○猪瀬直樹君 今後の在庫見通しですね、これちょっとお尋ねしようと思っています、厚労大臣にね。 これから接種する人が、まあ五類になって、それから、まあオミクロンは弱毒化しているということで、いずれこの従来株のワクチンはもうこれ廃棄することになるだろうけれども、いずれ、だんだんだんだん今残っているやつもこれ捨てることになっちゃうんですけれども、この膨大な国費をどぶに捨てるということについてどういう責任を取るおつもりですかということなんですね。どぶに捨てる数千億円があったなら、防衛費増強に伴う増税なんて不要じゃないでしょうかと思うんですよ。ここの辺りをちょっとまず一言お答え願いましょう。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに先ほど総理から答弁させていただいたように、供給側の事情も踏まえながら必要な量の確保に努めてまいりました。 そして、今後のワクチンの見通しについても、先日の予防接種分科会で特例臨時接種の期間を令和六年三月まで一年間延長する方向性も打ち出され、今、政府で最終的にどうするかを決めさせていただいておりますので、そうした中で利用可能な未使用ワクチン、これを引き続き接種に活用していきたいと思っておりますし、今後、補正予算でも計上させていただきました予算の執行について申し上げれば、そうした今後の見通しも見ながら必要な量の確保を図っていきたいと考えています。
○猪瀬直樹君 先ほどちょっと答弁不十分だったと思うので、もう一度お尋ねしますけれども、各ワクチンメーカーとの契約というのは、返してもいいとか使わなかった分はどうするかとかということも含めて、契約内容というのをもうちょっと説明していただけませんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的に秘密保持契約になっておりますので、その対象を明らかにするというのは、事前に明らかにするというのは困難であることを御理解いただきたいと思いますが、ただ、先ほど、これまでもキャンセルした事例がありました。 それ、事例ごとには、先方とそうした交渉をして、キャンセルした量等々についてはこれまでも公表させていただいているところでございますし、それから、一連のパッケージについて使用期限が全部終わった段階については、それぞれについてどれだけ使ったか、戻したか、あるいは廃棄したか、それについても公表させていただいているところでございます。
○猪瀬直樹君 廃棄した分は返してもらえないということですね、結局は。
○国務大臣(加藤勝信君) キャンセル分はキャンセル分、廃棄した分は、そのキャンセルできなかったというか、キャンセルしていなかった分について使用しなかった分は当然廃棄になるということであります。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 挙手してお願いします。
○猪瀬直樹君 はい、ごめんなさい。 契約した分は、結局、だから駄目だということだよね。そういうことですよね。契約して廃棄した分は、契約した分は払わなきゃいけないけれども、契約してから、買ってから廃棄したのはやっぱり払わなきゃいけないということでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 既に納入をした分については、これもちろん我々受けていますから使うか廃棄しかありませんが、ただ、契約をしてまだ未納入の分については、これは交渉によってキャンセルをしてきたという事例があるということでございます。
○猪瀬直樹君 そうすると、今後の五類移行についてのワクチンの接種見通しというのをかなり厳しく見積もっていれば、契約をこれからは少なくすることはできるということですよね。そういうことですね。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、これからについてはまだ最終的に確定はしておりませんけれども、このワクチン接種をどういう形で進めていくのか、頻度をどうするか、あるいは対象をどうするか、そうした点も踏まえながら、現状の今持っているワクチン量、そして更に必要なものがどのくらいなのか、そこをよく吟味しながら必要な量を確保したいと考えています。
○猪瀬直樹君 五月八日から五類に移行ということになるんですが、その移行期間というものがあって、この移行期間の間にこういうコロナ対策のいろんなお金がまだふんだんに使われていくんじゃないかという、そういう危惧があるんですね。そういう補助金とか、半年継続するのか、一年継続するのか、この移行期間のコストというものをこれ厳密に見ていかないと、またどさくさに紛れてお金がたくさん使われるんじゃないかということが心配なんです。これは、総理、お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナについては、特段の事情が生じない限り、五月八日から新型インフルエンザ等感染症から外し、五類感染症に位置付けること、これを決定しております。 これに伴う医療体制など様々な政策措置の対応については、医療現場の混乱等を回避するためにも、必要となる感染対策や準備を講じつつ、国民の安心を確保しながら段階的な移行を行うことが重要であると考えております。 このため、関係者の意見も伺いながら、診療報酬上の特例措置や病床確保料の取扱いなど各種対策、措置の段階的見直しの具体的な内容の検討、調整を進めており、今月上旬をめどに具体的な方針、これを示したいと考えております。
○猪瀬直樹君 時間が少なくなりましたのでちょっとまとめに入らせていただきますが、過去三年間の過剰とも言えるコロナ対策により国民の健康レベルは非常に悪化しております。そして、入院患者や施設に入っているお年寄りは、楽しみにしていた面会も禁止され、体力が落ち、症状、病状が悪化したりして、それから飲食店も、宴会を開くことも制限されたと。子供たちは、常時マスクを着用を強いられて、体力も低下し、学校でのお昼はいつも黙食が大半であると。 こういう状態の中で、とにかく、百歩譲っても、百兆円を使って国民が幸せになったんならまだ分かりますけれども、しかし、この百兆円を費やして国民の幸福度が下がったのではないかということで非常に危惧しているわけですが、この責任は一体誰が取るのでしょうかということで、今総理から御答弁ありましたが、本当にこの百兆円が有効であったのかどうかということについて国民が本当に納得しているかどうかということなんですが、それについて一言お答えいただいて終わりにしたいと思いますが、とにかく、マスクが着用義務みたいのが空気としてまだ残っている中では、コロナ対策費用がどんどん使われるのではないかということを心配しております。
○委員長(末松信介君) おまとめ願います。
○猪瀬直樹君 はい。 じゃ、総理、最後に一言お願いいたします。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間を超過しておりますので、簡潔に答弁願います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず予算、これ何に使われ、どのような効果があったか、このことについては、今後、毎年度の決算などを踏まえて各省庁においてしっかりと事業の評価を行うとともに、説明責任果たしていきたいと思います。 そして、効果ということについても、新型コロナの人口当たりの感染者数等は他のG7諸国と比べて低い水準に抑えられたなど、様々なこの評価があります。 こうした評価をしっかり念頭に置きながら、闘いはまだ依然と続いています。これから五月八日に向けて、さらにはその先に向けて、平時の日本を取り戻していくよう万全の準備を進めていきたいと考えております。
○猪瀬直樹君 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で猪瀬直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和五年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。串田誠一君。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 私は、農水委員会に所属をしておりまして、野村大臣にはいつも丁寧に答弁していただきまして大変感謝しております。 今日は食料安全保障の点からお聞きをしたいと思うんですけれども、最近生乳を生産者が廃棄している、そんなニュースを私も何度か見ているわけでございますが、農水大臣として、このニュース報道を御覧になり、御自身のお気持ち、そしてこれは政府としてやむを得ない状況であるのかを御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) いつも農林水産委員会でお世話になっておりまして、ありがとうございます。 今、串田委員がおっしゃいました酪農問題でございますけれども、衆議院でも何遍も立たされました。私も、生産のこのコストの五割を占める飼料価格の高騰によりまして、畜産、特に酪農は厳しい状況だと思っておりまして、現在も離農が進んでおりまして、全国的にも六・八%、八百九戸離農されております。 そういう状況ですので、総理の方から特別に対策を打てということで今検討をさせていただいているところです。
○串田誠一君 今検討をしていただいているということなんですけれども、日本は自給率が三八%ということで大変低い状況で、食料安全保障というと、何かのときに国として自立して食料も安全に確保できるということなんだろうと思います。 そういう意味で、自給率が低いというのは大変問題だと思いますけれども、この自給率は肥料だとか飼料だとかを輸入しているところもやはり勘案していかないといけないのかなと思います。 化学肥料におきましては、尿素が三七%が中国から輸入しているということですし、リン酸アンモニウムというのは九〇%がもう中国から輸入している。昨今、台湾有事というのが言われますけれども、そうなってしまうと、こういったようなことは、輸入はもちろんできないわけでございますし、飼料に関しては七五%が輸入に頼っている。 日本の場合には、海に囲まれていますので、空輸だとか船便だとかで支援が非常にしにくいという点では、これ、しっかりと自国が食料安全確保していくという意味では、自給率、これは肥料とか飼料とかを輸入しないでもできるようにしていかなければならないと思うんですけれども、そこで野村農水大臣にお聞きをしたいんですが、この飼料を輸入に今頼っているという状況、これ改善しなければいけないと思うんですが、どのような対策をお考えでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げたいと思います。 今委員の方からございましたように、日本の飼料の自給率は二五%でございまして、残り七五%を輸入に頼っているという状況でございます。したがいまして、食料の自給率を令和十二年度に三四%に引き上げることを目標に、国内での飼料生産の拡大、それから環境負荷の低減に取り組むことをいたしておるところでございます。
○串田誠一君 今、環境負荷の話がありましたけれども、一番いいのは、これ放牧なんだと思うんですよね。要するに、日本の土地から出てきている草を食べるわけですし、輸入に頼らなくていいと思うんですけど、農水省としてのこの放牧に対する取組というのはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、委員おっしゃるように、放牧は粗飼料の生産及び給与や、それから家畜排せつ物処理の省力化等に資する技術でありまして、畜産経営のコスト低減を図る上で有効な飼養管理方法であるというふうに考えております。 このために、農水省としましては、牛の放牧実施に必要な電気柵あるいは給水施設等の導入に対しまして今現在も支援を行っているところでございまして、できるだけやっぱり放牧できるところは放牧にしてほしいと、こういうお願いをしているところでございます。
○串田誠一君 放牧はアニマルウエルフェアにも適していますんで、是非これは進めていただきたいんですけれども、急に放牧にすることができない中で、今、畜産というのが本当に瀕死の状況であるというふうに言えると思うんです。 これ、二〇一四年にバターがなくなって、国としてはたくさん生産してくださいというお願いをして、いろいろ生産者も巨額のお金を借り入れて設備投資をした。ところが、今、この新型コロナのような、給食がないとかインバウンドがないとか、あるいは国民も外食を控えるとか、そういうような状況で今大変な状況になっているんですが、酪農と他の産業との違い、岸田総理はどのようにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 酪農と他の産業との違い、一つ挙げるとしたならば、今も議論になっておりましたが、飼料を海外に多く依存をしている、そういった要素がその業務に大きな影響を与える、こういった点は一つ違いとして挙げられるのではないかと思います。
○串田誠一君 まさにそれも一番大きいところだと思うんですけど、他の産業というのは、例えば今回給食とかそういったことで消費がなくなってしまっているんですけど、他の産業の場合にはその場合にその操業を中止することができる。そうすると、従業員を休業してもらう。で、政府はそのときに雇用調整助成金で支援したじゃないですか。飲食業も休業すると営業補償してあげた。ですから、光熱費が掛からないという部分もあるんですが、酪農というのは牛が生きているから従業員を辞めさせるわけにもいかないし、餌をあげないわけにもいかないんですよね。設備投資もしていかなきゃいけない。だけど、学校の給食が止まっている中で、再開したら子供たちに牛乳を提供したいと思って一生懸命やっているというところが非常に大変な産業だと私は思うんですよ。 そういう意味で、ちょっとこれ酪農に対する補償というのが冷たいんじゃないかと私は思うんですが、そういう意味で今対策をお考えいただけているということなんですけれども、ほかの例えば観光業だったらGoToトラベルですごい支援もしてあげたと思うんですが、酪農に関しても廃業しないようなそういう支援を是非、岸田総理、お考えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 串田委員も御承知のように、今酪農の方は生乳が余っておりまして、これを今減産を自助努力で、生産者の方あるいはメーカーの方々一緒になって減産をいたしておるところでございまして、要は需給バランスをどういうふうにして取っていくかというのが一番の大きな悩みというか、今みんなが取り組んでいるところでございまして、早急にこの需給緩和の状況を改善する必要があるというふうに思っております。 したがいまして、生産コストの上昇を価格に適正に反映できる環境を整備することで酪農経営の安定を図っていかなきゃなりませんが、このために生産者団体が今苦渋の決断で取り組んでおられる生産抑制の取組を更に農水省としても後押しをしてあげるという制度で三月から実施をしてまいりたいと、こんなふうに思っているところです。
○串田誠一君 消費がないときにもう脱脂粉乳しか保存しようがないんですけれど、それが積み重なってしまったということは、これはもう本当に酪農としての特色からその生産、その生乳を生み出さざるを得ないんですよね、病気になっちゃいますから。ですから、それが積み重なっているから在庫が多い、だから減産していく。今一頭当たり十五万円ですか。四万頭の牛を減らそうと。でも、結局、これ一言で言うと、牛を殺してくれという話なんですよね。これ、自給率が下がっている中で、牛を殺して減産させるって、これ、岸田総理、おかしいと思いませんか。いかがですか。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほども申し上げましたとおり、需給バランスを取っていかないと乳価が上がっていかないと。あるいは、餌だけを牛が食って、そしてその出した生乳についてはなかなか売れないというところがあるものですから。売れてはいるんです、メーカーが取ってくれておりますから。しかしながら、余ってだぶついているとなりますと、やはりなかなかほかの乳製品の価格も上がっていかない。こういった問題があるものですから、できるだけこの需給バランスを正常化していこうということで、先ほどおっしゃいましたけれども、十五万というのは、五万円は生産者自ら拠出した基金で、そしてまた国がそれに上乗せして十五万円、三月から交付するということにしております。 ただ、乳牛を殺してしまうということではなくて、成績の悪い、いわゆる生乳の量の少ない牛、あるいはもう多産系の牛、こういったものを優先的に、廃棄といえばおかしな話ですけれども、できるだけそういう牛を調整していけばいいのではないかということで今御支援をしているところでございます。
○串田誠一君 本当に、牛をせっかく、二〇一四年、バターがなかったときにいっぱい生産して、そのために日本国民はバターを今心配しないで済むわけですよね。この新型コロナだとかいろんな事情の中で積み上がったからといって、その牛を殺していくというようなこと自体は、私はやっぱり是非やめていただきたいと思います。 それと、この酪農というのは、生産価格を、買取り価格をなかなか上げられないという構造的な問題があって、今、今度十円上がるというような話ですけれども、五十円ぐらい上げないとこれ耐えられないという話にもなっていまして、生産、まあ多少ちょっと牛乳高くなっていますけれど、その上がっていない部分って全部生産者が負担しているということなんですね。ですから、消費者が負担しないで済む分を、例えば予備費からその分の差額を出してあげるというようなことを、岸田総理、これ、消費者がその分恩恵を被っているんですから、是非考えていただけないですか。岸田総理、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 酪農経営の安定のためにどういった対策を講ずるのか、先ほど農水大臣から政府の今の取組について説明がありました。しかし、厳しい現実にあるという御指摘はそのとおりでありますので、更に政府として現状を踏まえて機動的な対応も考えていく、こういった姿勢は大事にしたいと思います。 委員の方から今一つの御指摘、御提案がありました。こうした様々な御提案も踏まえて、そして何よりも、今の状況そして今後の状況、これを見据えて更に対応すべきものがあるか、何を追加で行うべきなのか、これは絶えず検討していきたいと思います。
○串田誠一君 アニマルウエルフェアのちょっと話をさせていただいたんですけれども、この日本の救世主といいますか、自給率を一気に解決して、そして世界をリードできる分野というのが私はあると思うんですが、それはフードテックと言われているものなんですけれども、野村大臣、フードテックについての説明をしていただけますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げます。 フードテック、なかなか、知っている人は御存じなんですけれども、初めて聞く方もあられると思うんですけれども、フードテックは食に関する新しい技術でありまして、言わば大豆から植物性のたんぱく質を用いた食品だとか、あるいは今コオロギが有名になっていますけれども、昆虫を活用した飼料なり食品、こういったものを総じてフードテックというふうに申し上げておりますが、もう我々もこのフードテックについても今検討を進めているところでございます。
○串田誠一君 ついでに、野村大臣、フードテックの将来予想を、市場の将来予想をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げます。 農水省で試算しておるんですが、これは二〇五〇年なんですけれども、このフードテックの、これは日本というよりも世界市場の、植物性の代替たんぱく質については十五兆円程度、それから細胞性食品、いわゆる培養肉等につきましては〇・九兆円程度というふうに推計をいたしているところでございます。
○串田誠一君 大豆を使った代替肉などはこれからどんどん需要も増えると思うんですけど、一方で、動物性たんぱく質のその培養肉というのもこれから非常に進んでいくんだろうと思います。 iPS細胞の山中教授もこれについて言及されていたんですけれども、私、これ、日本が非常に先端を行っている技術であり、これ世界的にもそういう流れになっている中で、培養肉に対するこの研究予算、今年幾らになっていますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、委員から今御質問があった日本での国内の予算でありますけれども、先ほど米国ではということも申し上げましたが、農務省では十三億、オランダでは八十七億ということでありまして、日本の予算は、ちょっと後で調べてまたお答えを申し上げたいと思いますが、まだ、数字は出ていたと思うんですけれども。 済みません、委員長。
○委員長(末松信介君) それでは、農林水産大臣。
○国務大臣(野村哲郎君) 済みません、ようやく見付け出しました。ごめんなさい。 フードテックを活用した新たなビジネスモデルの実証を支援するために、令和四年度補正予算に一億円、それから令和五年度当初予算に三千万を計上しているところでございます。また、フードテックを含めたスタートアップへの総合的支援のために、令和四年度補正予算に五億円、それから令和五年度当初予算に二億七千万を計上したところでございます。 ちょっとばたばたしまして、済みませんでした。
○串田誠一君 その中でも、iPS細胞などの培養肉の予算って本当に少ないんですよね。 これ、日本がリードできる分野ですし、自給率も一気に解消できる、そういう分野なので、これ、幾ら何でもこれ、研究者どんどん世界に出ていってしまっているという状況なんで、岸田総理、この分野、夢があるんですよ。予算、考えていただけませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 細胞性食品を含め、食品分野の新しい技術を活用したフードテック、これ、世界の食料需要の増大に対応した持続可能な食料供給の実現などの観点から重要な技術と認識をしており、農林水産省はもちろんですが、経済産業省あるいは文部科学省も研究開発からビジネスの実証まで支援を行っているところです。 そして、日本発のフードテックビジネスを育成していくために、先日、官民協議会において、その推進に向けたビジョンとロードマップ、これを取りまとめたところです。 先ほど農水大臣から予算の話がありましたが、令和四年度第二次補正予算、令和五年度予算には、この細胞性食品の支援に活用可能なバイオものづくり革命推進事業三千億円、こうした予算も用意をされています。フードテック事業、フードテックの事業化には長期的な資金供給が必要であるということから、こうした公的資金を活用して民間活力を呼び込むことが重要だと考えます。 よって、スタートアップと企業や金融機関の連携を促し、オープンイノベーションと投資をしやすい環境づくり、これを国として推進していくことが重要であると認識をいたします。
○串田誠一君 細胞培養というのはすごく応用の利く分野なんですが、岸田総理、今、化粧品、動物実験が行われていない化粧品を選んでいる人たちが非常に増えてきたということを御存じでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の化粧品や、さらには医薬品の安全性を評価するために動物実験が必要な場合はありますが、アニマルウエルフェアの観点から動物実験の3Rの原則に基づく取組が重要だという認識があるということについて承知をしております。 その原則に基づいて厚生労働省において、医薬品等の安全性等の確保に留意しつつ、動物を用いない代替試験法などの開発を進めている、こうした対応を政府としても適切に進めていく、こうした方針であると承知をしています。
○串田誠一君 今、厚労省の話が出たので厚労省、厚労大臣にお聞きをしたいんですが、動物実験の結果が人の効果と一致しているものなんでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) それはケース・バイ・ケースなんだろうと思います。 例えば、先ほど細胞培養技術の話ありましたが、これを利用した動物実験の代替試験法として、現在までにウサギの角膜由来の株化細胞を用いて目に対する刺激性を評価する試験、従来だったらウサギ自身の目に入れていたものをその角膜由来の細胞で代替する、あるいはヒトiPS細胞を用いて不整脈リスクを評価する技術などが利用可能となっております。 今後も細胞培養技術を利用したものも含めて最新の代替試験法の研究を推進することで動物実験の低減に取り組むとともに、化粧品や医薬品の開発をしっかり促進をしていく、そういう対応を図っていきたいと考えています。
○串田誠一君 是非進めていただきたいんです。 人間の一番、疾患の部分をちょっとだけ取り出して、それを増殖させて実験をすれば動物実験しないで済むので、ここについても予算をいっぱい掛けていただきたいなと思います。 次に、ちょっと埼玉の猫の虐殺の件がありました。それが人にも及んでいるような、そんな報道もあるんですけれども、この動物虐待について質問させていただきたいと思うんですけれども、二〇一九年に動物愛護法が改正されまして、虐待罪が法定刑重くなりました。懲役二年が五年になったり、罰金が二百万から五百万になったり。これは、その議連のメンバーたちも含めて国会の総意だと思うんですけれども、動物虐待に対するその扱いが軽過ぎるんじゃないかということで法定刑を上げたわけなんですけれども、警察の方でこの動物愛護法の法定刑を上げたということの認識、現場でしっかりと徹底していただきたいと思うんですが、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) お答えいたします。 警察庁においては、御指摘の改正法が施行された令和二年六月に都道府県警察に対して通達を出しまして、動物虐待事犯について迅速な捜査により被疑者の検挙につなげ、防止を図るよう指示したところであり、令和三年に動物虐待事犯として百七十事件検挙しているところでございます。 引き続き、動物の愛護について、行政的な権限や専門的な能力を有する自治体、関係機関、団体との連携を強化しながら、刑事事件として取り上げるべきものについては法と証拠に基づき厳正に対処するよう、警察を指導してまいりたいと思います。
○串田誠一君 警察官によってはちょっと差があって、すごく詳しい、一生懸命やってくださる方もいらっしゃるんですけど、まだまだいろんな犯罪をやらなきゃいけない警察官の中で動物愛護法まで認識していくというのはなかなか大変だと思うので、是非、研修も含めて動物関係やっていただきたいと思いますし、できればアニマルポリスというような、行政を横断するような動物専門の部署を、これ世界にもつくられていますので、日本もしっかりと、動物虐待に対するしっかりした取締りをお願いしたいんですが、一方で、これ、起訴するのは検察官なわけです。不起訴になったり、あるいは略式起訴で十万円というような、これ軽過ぎるんじゃないかという声をたくさんいただいているんですけれど、これ、起訴関係は検察庁なんですが、法務大臣に是非お聞きをしたいんですが、これ、しっかりと、動物虐待に関しては、検察官、これしっかりと重く法定刑を上げたということを重視していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、検察当局の事件処理に関わる事柄について法務大臣として所見を述べるのは差し控えるべきだろうと思っていますが、お尋ねの法改正の趣旨につきましては、法務当局から検察当局に対して既に周知をしておりまして、検察当局におきましては、御指摘の動物虐待事案について、法改正の趣旨も当然踏まえつつ、法と証拠に基づき必要な捜査を尽くし、事案の真相を解明した上で、適切な処分を行うよう努めているものと承知をしております。
○串田誠一君 動画などを見ますと動物虐待に関する認識が甘いなというふうな思いもあるんですけれども、そこで環境大臣にお聞きをしたいんですが、殴る蹴るというようなことがあった場合、これが例えば訓練だとかしつけだとか、そんな名目でも、殴る蹴るはこれは動物虐待であるということを環境大臣から明言していただけないでしょうか。
○国務大臣(西村明宏君) 今お話ございました殴る蹴る、こういった暴行の結果、動物が死んだり外傷を負ったり、そうした場合には動物愛護管理法の殺傷罪に該当する可能性がございます。また、殺傷まで至らなくても外傷が生じるおそれがある場合には虐待罪に該当する可能性がございます。これらの罪に該当するか否かは、当該行為の目的や手段、態様、動物が受ける苦痛の程度などを総合的に勘案して、かつ社会通念に照らして判断されるものでございます。 環境省では、動物愛護管理法に基づく事務を行う都道府県等に対しまして、しつけ、訓練等の名目で動物に暴行を加える行為は虐待に該当する可能性がある点を周知しているところでございます。 引き続き、適正な飼育の考え方、こういったものを普及させてまいりたいと考えております。
○串田誠一君 地方自治体によってはまだまだ周知されていないところもあるかとは思うんですが、そういう殴る蹴るというのをこれからも続けるというようなところに子供を戻すということは、まあこれは普通考えられないと思うんですが、この犬や猫も、殴る蹴るということをこれからも続けるというところに、せっかく一生懸命保護しても、そこに所有権だということで戻さなきゃいけないというのは私、おかしいと思うんですけれど、環境大臣として、この殴る蹴るということを言っているところには戻さなくてよいということを明言していただけないでしょうか。
○国務大臣(西村明宏君) 虐待が疑われる動物を保護する際の課題の一つに、飼い主の所有権との関係があるということを認識しております。 所有権は憲法や民法に規定された基本的な権利の一つとして保護されるべきものでございまして、現在の我が国の法体系の下では、一時的に保護した動物についても、飼い主が所有権を放棄しない限りは返還するのが原則であるという認識をしております。 一方で、環境省としては、この動物の虐待を防止して動物の健康及び安全を保持するために、飼い主の所有権は尊重しつつも適切な管理を行わせることが必要だと考えております。虐待のおそれがある事態を生じさせている者に対して、動物愛護管理法に基づいて自治体から改善命令を行わせるなど、個別具体の状況に応じて丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○串田誠一君 自治体にも徹底していただきたいんですが、岸田総理、今所有権の問題が出たんですけれど、岸田総理にお聞きしたいんですが、動物は物でしょうか、物ではないんでしょうか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 動物愛護管理法において、動物は命あるものとされています。動物を単なる物ではなく命を持った存在として尊重する考え方が盛り込まれていると承知をしています。
○串田誠一君 まあそうであるなら、民法、百二十年前に作られた民法は、まだ物のままなんですよ。岸田総理、リーダーシップを持って、この民法を今の命あるものに改正するよう検討を始めるということを明言していただけないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、動物は、私たち人間にとって、命の尊さや他者への思いやりなどについて教えてくれる、かけがえのない存在であります。そして、先ほども申し上げました動物愛護管理法においても、命を持った存在として尊重する考え方が盛り込まれています。 そして、委員の御提案は民法を改正しろという御提案でありました。この今言ったような動物に対する法律上、法律を始めとする様々な社会における対応、これが今後どのような状況になるのか、社会のありよう等をまた法律の中に反映させていかなければならない、動物の状況を見ながら、この法律もどうあるべきなのか、こういった考え方を、問題意識を持って考えていくことが重要だと思います。 具体的に民法についてどのように改正するかということについては、こうした社会のありようの変化を踏まえて、専門家の議論を深めていく必要があると考えます。
○串田誠一君 まあ岸田総理個人としては動物は物ではないと言っていただきたかったんですけれども、また別の機会に質問させていただきたいと思います。 今、年間二万三千頭の犬や猫が、罪もなくガス室やあるいは毒薬で殺されているんです。これ、岸田総理、御存じでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 多くの動物が様々な形で殺傷されているという現実があるということは、この報道等、様々な場面で私も見聞きすることがあります。
○串田誠一君 中でも子猫が一番殺処分されるんですね。そういう意味では、繁殖をさせないようなTNR活動というのを今行われていて、この前、臨時国会の予算委員会でも岸田総理に沖縄と鹿児島のノネコの話をしまして、そういう保護団体に大変感謝しているとおっしゃられていました。 ここ、予算委員会なんです。TNRのそういう費用ぐらいは公的に支援していく、こういうことを発言していただけないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 猫の殺処分について、何とか一匹でも殺処分数を減らすための取組として、委員より言及のあったTNR、捕獲した野良猫に不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す、こうしたTNRや、自治体が引き取った野良猫を新しい飼い主に譲り渡す譲渡、こうしたものが行われていると承知をしています。 様々な取組の結果、猫の殺処分数は、十年前の十五万頭余りから、令和二年度には約二万頭まで減少して七分の一程度となり、着実に効果が現れていると承知をしておりますが、御指摘のTNRを含め、地域の状況に応じた様々な取組を組み合わせて実施することが重要であり、国としても、例えば犬や猫の譲渡に取り組む各自治体の施設整備への補助等を行っているところですが、今後とも殺処分ゼロを目指し、必要な予算確保しつつ、政府としても取組を支援していきたいと思います。
○串田誠一君 全く予算が足りないんで、是非この命を救うための税金に、是非投じていただきたいと思います。 右側の耳をカットしているのが雄で、左側が雌、桜猫って言われているんですけど、耳をカットして、あのTNRという去勢、避妊、去勢の目印にしているんですけれども、こういう地域猫には、これ一代限りですので、御飯をあげるというようなこと自体、これ間違ってないので、そういう偏見もないということを政府としてもしっかりと周知をしていただきたいと思います。 今日はどうもありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、舟山康江さんの質疑を行います。舟山康江さん。
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江です。 政治とは、慎重な議論と検討を積み重ね、その上に決断し、その決断について、国会の場に集まった国民の代表が議論をし、最終的に実行に移す、そうした営みです。これは、今国会冒頭での総理の施政方針演説の一文です。この言葉の意味するところについて総理から解説をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国会の論戦においては、政府として責任を持って提出している予算案あるいは法律案、さらにはその時々の課題について政府として考え方をしっかり説明させていただく、これが基本ではありますが、こうした国会での議論が、国民の皆さんにとっても今問題になっている予算や法案やあるいは政策課題について理解をしていただくために重要な役割を果たしていく、こうしたことであると思います。 国会は全国民を代表する選挙をされた議員で構成された国権の最高機関であり、議院内閣制の下、政府として引き続き丁寧な説明を努めていかなければならないと認識をしており、そういった思いを今御指摘になられたこの言葉にも込めたということであります。
○舟山康江君 国会の議論は、国民の代表としての声をしっかりと私たちも受け止めながら質問したり意見を提案したりしていますけれども、この議論の結果、建設的な意見だったり、参考になる提案だったり、そういったものは率直に受け止めて、場合によっては修正すると、そういったことも含めているという御理解でよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のとおりだと思います。 国会の場において国民の皆さんに見てもらいながら議論を深めるということの重要性、ただいま申し上げたとおりであります。そこで建設的な議論のやり取りが行われる。建設的な議論が提案されたならば、政府として取り入れることはあり得る。 私も、まあ国会、総理大臣になってから、国会の論戦の中で、時には朝令暮改だなどとマスコミに批判されることもありましたが、野党の皆様方の御提案を受け入れるということも度々行わさせていただいた、これは自分自身、自負しているところであります。 是非、そういったことで、建設的な議論を行うことの意味を国民の皆さんにも理解していただくことは大事だと思っています。
○舟山康江君 是非、今国会でも様々な提案もありました、そして私も今日もいろいろと議論の中で提案もさせていただきたいと思いますので、真摯に受け止めていただきたいと思っております。 さて、今日午前中にも物価高に関するやり取りがありました。物価高の対応ももちろんですけれども、本来はそれを上回るやっぱり賃上げが必要だというふうに思っています。賃上げ、相当に今、大企業を中心としてそんな動きが見えてきますけれども、ただ、中小零細企業にとってはまだまだ厳しいと、そんな声が多いのも事実です。 やはりこの賃上げの環境、もう何かといえば、やっぱり物価高、とりわけ電気代の高騰が経営を圧迫している、上げたくても上げられないという、こんな声もある中で、やはりその賃上げ環境の整備、私たち国民民主党も何度か直接総理にも申入れをさせていただきましたけれども、やはりこのことも受け止めていただきたいと思います。 改めて、電気代の追加の値下げですとか、それから、賃上げ環境の整備の一環として、やはりこれだけ物価が上がっている、一年間の家計負担が十万円程度上がっているという声も聞こえてくる中で、このインフレ等に対する手当て、こういった提案について改めて受け止めていただきたい、決断していただきたい。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、物価高の中で、もう多くの国民の皆さんが大変苦しんでおられる、事業において様々な困難に直面しておられる、こうしたことは重く受け止めなければならないと思っています。 昨年、総合経済対策を用意をしたわけですが、これの実行、これはまず急がれるところでありますが、それと併せて、先週も閣僚会議を開かせていただきまして、エネルギーあるいは食料品を中心に追加のこの対応も関係大臣に指示をした、こうしたことであります。 今後も、この厳しい状況をしっかり受け止めながら、更に何を加えるべきなのか、こうしたことについては絶えず頭を巡らせていかなければならない、政府の立場はそういうものであると認識をしております。
○舟山康江君 是非、物価上昇を上回る賃上げというところ、ここを目指して更に取り組んでいただきたいと思います。 そして、今これだけ経済環境が厳しい中で、どうもこの防衛費の増額をめぐって増税の声が聞こえてきます。せめて継続的な賃上げが実現するまではやはり増税はやめるべきだと思いますけれども、改めていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力強化の財源確保に当たっては、まずは国民の皆さんの負担をできるだけ抑えるべく、行財政改革、最大限努力した上で、それでも足りない四分の一について税制措置での対応をお願いさせていただきたいと考えているところですが、その中にあっても、この税制措置、法人税につきましても、全法人の九四%は対象外とするなど、様々な配慮を行うことも政府として表明をさせていただいています。 そして、その上で、税制措置の実施時期については、この行財政改革を含めた財源調達の見通し、景気や賃金の動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえ、閣議決定した枠組みの下で税制措置の実施時期等を柔軟に判断してまいりたいというのが政府の基本方針であります。
○舟山康江君 やっぱりメッセージ効果って非常に大きいと思うんですよね。増税が待っていると思えばやっぱり上げられない。そういう中で、やはりそこで、適切な時期にとおっしゃいますけれども、やっぱりしばらくはしないんだということをはっきり私は明言いただくべきだと思いますけど、改めていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力の強化、今この厳しい安全保障環境の中で、国民の命や暮らし、本当に守ることができるか、これを政治はしっかりと追求し、そして責任を果たしていかなければならないと思います。 そして、現実的なシミュレーションの下に、必要な装備、内容を積み上げて、積み上げの作業を行い、そして予算、財源についても考えたということであります。 財源についても、こうしたこの防衛力の強化ということについては、未来の世代に先送りするのではなくして、今を生きる私たちの世代で未来の世代のために責任を果たしていく、こういった姿勢は大事だということで、財源についても検討をいたしました。もちろん、行財政改革、政府の努力が大前提、それはそのとおりでありますが、そうした努力をした上でも足りない部分については、未来の世代に先送りをするのではなくして、今の世代でこの財源について考えていく姿勢は大事にしていきたいと思っています。
○舟山康江君 やはり今、足下のこの厳しい経済状況をどうやって抜けていくのか、ここのメッセージをしっかり出していただく必要があると思うんです。総理もその思いは一緒だと思います。 一昨年の秋の総裁選のときにも所得倍増ということをおっしゃっていました。それがいつの間にか、昨年の五月には資産所得倍増と、これイギリスで表明したというふうに思いますけれども、所得倍増と資産所得倍増って、これ、同じなんですか、違うんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 所得倍増と資産所得倍増、違うか同じか。まず、違います。これ、所得倍増という考え方は、引き続き私は重要視しているからこそ、今、賃上げ、政府の最重要課題として取り組んでいます。 この成長と分配の好循環を実現していくために、成長も大事ですが分配も大事であるということで賃上げに臨んでいるわけですが、この賃上げを行うことのやはり大きな意味は、可処分所得、これを引き上げることであると思います。可処分所得を引き上げることによって、それが消費に回って、その消費が次の成長を引き寄せて、そして次の分配につながっていく。こうした成長と分配の好循環を実現するために賃上げを行い、可処分所得を広げることが重要です。 よって、この社会における特に中間層において可処分所得を拡大していくために、賃上げと併せて、この資産所得倍増プランによってこの家計の金融資産所得の拡大も併せて行うことが大事ではないか、この部分がこの資産所得倍増という部分であります。所得倍増のこの考え方の中で、併せて可処分所得を広げるという意味で、所得、資産所得倍増という言葉が出てきたと理解をしております。
○舟山康江君 では、改めて確認ですけれども、所得倍増という看板は下ろしていない、分配重視だという看板も下ろしていないという、こういう理解でよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) そのとおりです。
○舟山康江君 ありがとうございました。 最近資産のことばかり強調されるので、この所得倍増がどっか行ってしまったのかというふうに思っていましたけれども、是非所得倍増に向けても様々な政策を打っていただきたいと思っております。 もう一つ、インボイスの導入、今年の十月から始まりますけれども、これも賃上げには若干水を差すんではないかと思っています。免税事業者が、これ正当に認められている中で、事業から排除される可能性がある。これ、非常に矛盾しているかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) インボイス制度の移行につきましては、いろいろな御指摘がございます。例えば、免税事業者のままでいた場合、取引から排除されるのではないか、こうした中小企業・小規模事業者、方々の御心配、これは承知をしておりまして、政府一体できめ細かく対応することといたしております。 具体的に申し上げますと、制度移行後も六年間は免税事業者からの仕入れであっても一定の割合を控除できるようにするなど十分な経過措置が設けられており、こうした仕組みについて十分に周知をしなければいけないということで、その努力をしているところであります。 また、免税事業者を始めとした小規模事業者の取引につきましては、各事業者団体へ法令遵守要請を行うなど、取引環境の整備に取り組むとともに、独禁法等に基づく書面調査の実施、下請Gメン、そして相談窓口での対応と、こうした取組を実施をいたしまして適切に対処することとしております。 インボイス制度は複数税率の下で適正な課税を確保するために必要なものでありまして、本年十月から円滑に実施することができますように、引き続き関係省庁で連携しながら万全の対応を図ってまいりたいと思っております。
○舟山康江君 二点お伺いします。 経過措置をとるということは、つまり、やはり問題がある、混乱があるということではないんでしょうか。もう一点。複数税率だからと言いましたけれども、これ単一税率に戻すべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、この様々な不安の声があるということは事実でございますので、それを受け止めた上で、十月の実施に向けてスムースにこの制度が導入できますように、そうしたところに経過措置を置いているというところでございます。 それから、複数税率じゃなくて単一税率にしたらどうかということでありますが、これ、消費税引上げのときに大変議論がございました。そういうときに、逆進性を緩和をする、あるいは痛税感を緩和をする、こういう論点から複数税率に導入されたということでございまして、相当な議論を経た上でこれが導入されたと、そういうふうに理解しております。
○舟山康江君 逆進性のお話がありましたけれども、例えば税額控除等の別の措置を考えるべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 様々な御提案は委員からの質問でもなされているところでございますが、消費税につきましては、複数税率、先ほど申し上げたような議論の中で導入をされたわけでございまして、政府としては、消費税は当面いじらないという方針でもございますので、その下で進めてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 是非、この逆進性の問題等も含め、再度検討いただきたいということをお願いしたいと思います。ある意味、本当に不公平税制、まあいろいろありますけれども、この解消も待ったなしだと思います。 総理は、一昨年のこれまた総裁選のときにですね、一億円の壁の打破を掲げておられました。なぜなんでしょうか。なぜ打破しなきゃいけないと思ったんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々、今、世界においても格差の問題、大きな議論となっています。成長と分配が重要だということ、先ほど申し上げたとおりであります。その中で、税負担の公平性を確保する観点から、こうした課題についても検討することを考えていかなければならない、こうした思いを申し上げました。
○舟山康江君 あのパネルを御覧いただきたいと思いますけれども、(資料提示)明確に一億円を境に実質負担率が大きく低下をしております。この解消が必要だということだったと理解していますけれども、総理、そのとおりでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) こうした一億円の壁の問題に対して対応を考えなければいけない、先ほど申し上げたとおりでありますが、この問題を議論する際に、与党税制調査会でも議論になりましたが、要するに、マーケット、市場に対する影響も勘案しながらこうした問題に対応していかなければならないということで、これまさに、これ委員が御示しいただいたこの表でいきますと、これ一億円の壁超えてから、特にその収入が多い方、三十億以上の方々においてこの税負担の低下、これが著しいという指摘に対して、まずはこの部分から税制改正を行おう、これが昨年の与党の税制調査会の議論であります。 先ほど申し上げたように、こうした問題について、マーケットの影響にも十分配慮した上で改正を進めていかなければならない。昨年の議論では、三十億、特に三十億を超える方々の部分に対して改正を、この改正をするという結論に至ったわけですが、今後ともマーケットの状況を見ながら、こうした格差の是正に向けて努力をしなければならない、こういった課題であると考えています。
○舟山康江君 グラフ見てお分かりのとおり、もう二億超から相当急激に下がっていますよね。で、三十億円超というのはもう本当にこの、青色の棒グラフが人数ですけれども、もう二百人いるかいないかという感じです。そこから得られる税収も非常に少ないという中で、この三十億円という合理的な理由を教えていただきたいと思うんです。与党税調ではなくて、合理的な理由をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 合理的な理由、まさにこのグラフの中で極端にV字形にへこんでいる部分があります。この部分について対応していこう、これが昨年の段階での議論でありました。 先ほど申し上げました、これで終わりとは申し上げておりません。マーケットの影響も考えながら、こうした問題について引き続きこの議論を深めていく必要があると考えています。
○舟山康江君 引き続き議論というのは、大体目安はあるんでしょうか。どのぐらいのタイミングで次の結論を出していくのか、その辺りを教えてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) マーケットの影響、あるいは税収を始め様々な課題を勘案しながらこの問題について引き続き議論を行っていく、これが与党税制調査会の基本的な考え方であると承知をしています。 引き続き議論をしていく課題だと思っています。
○舟山康江君 総理が最初にこの問題点に言及してからもう一年半がたっています。もう議論はかなりやったと思うんですね。もうそろそろ結論を出していただかないとやはり前に進みませんので、是非早急に結論を出してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは、結論を出せば、それを実行し、何も問題がないというものではない。これは、マーケットへの影響等も考えながらこうした現実的な対応を進めていくことが重要だということで、昨年来申し上げております。こうした課題について、まずは賃上げ等の課題に、課題を優先させた上でこういった問題について引き続き議論を行っていく、これが昨年来申し上げている基本的な方針であります。 その中で、今回一定の結果が出たと思っていますが、引き続き議論を続けていきたいと申し上げています。
○舟山康江君 これによる税収増効果はどのぐらいなんでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 税収増という問題ももちろん大きなその課題ではありますが、大事なのは、マーケットへの影響も勘案しながらこうした格差について現実的な対応を行うということであります。 是非、引き続きこの問題を議論し続けていきたいと思っています。
○舟山康江君 是非私たちの意見も聞いた上で、是非結論を出すべく更なる検討をしていただきたいと思います。 続きまして、異次元の少子化対策についてお聞かせいただきたいと思います。 国民民主党は、今国会でも、児童手当を含む子供に関する公的給付の所得制限撤廃法案を再提出いたしました。税によって所得に応じた負担を行っているわけですので、給付は平等、この当たり前のことを是非実現していただきたいと思います。 パネルを御覧ください。 これは、若者が自発的に立ち上がって発足した子育て支援拡充を目指す会が一月末から二月にかけて行ったアンケート結果からまとめてくれた図表をパネルにしたものです。ネット調査ですけれども、回答者は五千三百四人、自由記述欄には二千九百一人が回答。非常に熱意が伝わってまいりました。回答者の多くは子育て当事者ですけれども、年齢制限を掛けていないため、独身も子供のいない人も回答しています。 まず特筆すべきは、所得制限撤廃を多くの人が求めているということ、八九%に上っています。先ほど、午前中の音喜多さんの質問でも若者世代は撤廃賛成が多かったということですけれども、この調査で八九%が賛成をしております。 当事者は子供なんだから親の所得にかかわらず平等にすべきだという声、これが当事者の声なんですね。是非この声を重く受け止めていただきたいと思いますけれども、総理の見解をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の世論調査の結果、これも一つの国民の声であり、受け止め、しっかり受け止めなければならない声であると思っています。 児童手当については、前回三党合意で見直しを行ってから十年間たった。その間、社会、経済社会は大きく変化をした。子ども・子育て政策でも優先されるべき課題、待機児童、要は、その待機児童に対する対策が優先課題だと言われた時代、あるいは、幼児教育あるいは保育の無償化が大事だと言われていた時代、様々なその時代の変化の中で国民のニーズの変化があり、この政策も変化してきたわけですが、今この時代において求められる子ども・子育て政策は何かということを、今、これ小倉大臣の下で整理をし、具体化をしています。 その中において、御指摘の児童手当の所得制限撤廃というこの御意見、これもある。こうした御意見も踏まえて、政府としてこの結果をまとめてパッケージとして示したい、このように申し上げているところであります。
○舟山康江君 若い世代は非常に賛成が多いということは是非重く受け止めていただきたいと思いますし、今いろいろ言われましたけれども、あれかこれかじゃなくて、やっぱりいろんな支援を求めているんですね。子育てにやはり負担がないような、そういった状況の中で、改めて、やはりこの財源というか、やはり子育て予算のやっぱり拡充、倍増、これ必要だと思います。 残念ながら、官房副長官、子供が増えれば予算が増えると言っておられましたけれども、総理、まさかそんな考えじゃないですよね。この子供予算倍増ということに対しての決断をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少なくとも、じっとしていれば、子供が増えれば予算が増えるなどということを申し上げているものではありません。今、だから、昨年の出生数、八十万人を切った、まさに我々の社会経済が持続可能なものかどうかが問われている。こうした厳しい状況を前にして、まずはこの政治が政策そして予算をしっかり用意をし、それを倍増する大枠をしっかり示すことによって子ども・子育て政策を充実させ、そのことによって少子化のトレンドを変えようとしているわけです。 間違っても、じっとしているうちに子供が増えて予算が増えるなどということを申し上げているものではないということは強調しておきたいと思います。
○舟山康江君 まさにその際に、いつまでにどのぐらいというところをやっぱり明確に示していただくべきだと思うんです。 まず、中身を詰めているということですけれども、やっぱり目安、目標をしっかりと示していただくことによって、この本気度、政府の姿勢を示す、これ非常に大きいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、内容を具体化した後に、それを踏まえて予算について考え、それを倍増するというこの大枠を示そうということを申し上げているわけです。ですから、いつまで、幾らをいつまでに倍増するのか、これをこの今の段階で申し上げることは難しいということを申し上げております。 まず内容をしっかり具体化した上で、次には予算、そしてその次にその予算を倍増する大枠を示す。六月に向けてそれをやりますということを申し上げているわけですから、これは一月からそう申し上げています。そのスケジュール感に基づいて、全体像をしっかり示していきたいと思っています。
○舟山康江君 もう一つ、財源についてですけれども、私たちは一昨年から教育国債を提案しております。今国会でも、先月法案も提出いたしました。 自民党の総務会長からも必要性の言及がありましたけれども、この教育国債について、総理の見解をお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 財源につきましては、政策の中身を具体化した後にその政策にふさわしい財源を考えていかなければならない。この子ども・子育て予算考えますときに、社会保障との関係ですとか国と地方の関係ですとか、あるいは教育支援の現状との関係ですとか、様々な観点から予算をきめ細かく用意をし、積み上げていくことが重要であると思っています。 その中で、御党の方から教育国債という御提案をいただいています。今、政府としては、今申し上げた形で政策の中身を具体化した上で、それぞれの予算、それを踏まえて予算を考えるということでありますので、具体的な財源については何も申し上げておりません。 この様々な御意見があるということは承知していますが、政策を具体化する中で、政府として予算についても責任を持って考え方をまとめたいと思っています。
○舟山康江君 是非この教育国債についても更に深掘りして検討いただきたいと思います。 そしてもう一つ、ここにもありますけれども、やっぱり女性のキャリア中断、これ午前中の質問にもありました。やはりここを何とかしてほしい、労働負担軽減を何とかしてほしい、こういったことがまた晩婚化とか少子化の原因の一つともされております。 フランスのシラク三原則、総理も御存じだと思いますけれども、これを参考に、岸田三原則、是非つくっていただきたい。特に、このシラク三原則、三原則目が非常に重要でして、育児休業から復帰したらより高いポジションを提供すると、非常に、こういったことも女性にとっては非常に有り難い制度ではないかと思いますので、是非御検討いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の御指摘の三原則につきましては、これまでも何人かの委員からこの御指摘があり、議論を行うことがありました。現実これ、一遍にはこれ完璧とはいきませんが、こうした方向性をにらみながら努力をしていきたい、こうした答弁をさせていただいたと記憶をしています。 三原則、それぞれ、このシラク三原則につきまして、それぞれのこの重要性を感じながら、こうした方向性は我々の努力と決して違うものではないと思っています。こうしたことも参考にしながら努力を続けていきたい、私自身そのように思っています。
○舟山康江君 ちょうどこども家庭庁もでき、このタイミングで岸田三原則、努力ではなくて決断、お願いいたします。 続きまして、安全保障について質問します。今回、その中でも食料、農業についての安全保障、お聞きしたいと思います。 昨年末に食料安全保障強化政策大綱が発表されました。この中で、食料安全保障の強化のためには過度の輸入依存からの脱却と国内の供給力の強化が必要であり、その生産基盤が強固であることが大前提だというふうにされています。 まさに今こそ国内生産の拡大に向けた取組が必要な中で、現状は、担い手も農地も減少、農村の活力の低下に歯止めが掛かっておりません。総理、なぜだと考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の農林水産業、様々な条件の中で、この厳しい状況に、中にあると思っています。少子高齢化、人口減少による国内市場の縮小、また気候変動等による生産の不安定化、また世界的な人口増加等に伴う肥料、飼料の価格高騰、こうした課題に直面をし、そして、それに加えて、今委員からも御指摘ありました生産者の減少、高齢化、そして農地面積の減少、こうしたものが進行している、こうしたことから農業生産基盤が大変厳しい状況にあると認識をしております。
○舟山康江君 つまり、所得が低いからなんですよ。もうからないからやる人がいないということだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げた様々な条件の、条件があり、その結果として所得が増えない、これが大変重要な問題である、委員の御指摘のとおりだと思います。
○舟山康江君 パネルを御覧いただきたいと思います。 資材価格、とりわけ飼肥料価格の高騰の一方で、農産物価格はほとんど上がっていません。つまり、価格転嫁が進んでいない。どの産業、業種も大きな課題となっていますけれども、元々収益性が低い中で、この農業に関しては非常に大きなダメージなんですね。ここを埋めないと、現場は疲弊、離農につながっています。これが、先ほどの担い手、そして農地の減少だと思っています。 二月上旬に行われた帝国データバンク調査でも、全く価格転嫁できていないとの回答が農林水産業は四三・八%と、産業全体が一七・二%だったのに比べて圧倒的に高いんです。一方、昨年四月、金子前農林水産大臣に価格転嫁について質問した際、農業とか漁業というのは取引が相対である程度相場性がありますので、なかなかそういった価格調整をするというのは非常に難しい、こんな御答弁がありました。 まさにそのとおりだと思うんです。他の産業よりも顕著に農家には価格の支配力がありません。これが実情です。とりわけ、米、小麦、大豆などのいわゆる土地利用型の作物は価格支配力が非常に低い、そしてコスト割れが起こりがち。だからこそ、政策の出番だと思うんですね。 このコスト割れ、まさに赤字に対する政府の対応について、総理、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 農業においては、先ほど申し上げたようなこの生産基盤を強化していく上で、農林水産業が消費者のニーズに的確に対応することが重要でありますが、農林水産品の価格は需給状況の影響を受けることも多く、生産コストの上昇を転嫁していくことが難しい面がある、このように承知をしています。 転嫁については、これは一つの重要な問題として全産業を通じて考えていかなければいけない課題であると思います。そして一方で、この農林水産業独自の、委員も先ほどから御指摘をされている様々な課題に取り組んでいく、農林水産大臣からいろいろな場面で御説明させていただいているような様々な政策を進めていく、このことが重要であると考えています。
○舟山康江君 価格転嫁が難しい中で、じゃ、どうやってそこの赤字を埋めたらいいんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まずは、この生産基盤の強化、安定を考えるという課題にしっかり取り組むと同時に、今委員がおっしゃった、価格転嫁難しい、こういった中でどのように臨むのかということでありますが、価格転嫁への対応、これは委員会の中でも度々様々な説明をさせていただいていますが、その中で、農林水産業についても、このエネルギー価格などの高騰による生産コストの上昇、これを適切に反映していく、こうした環境をそれぞれの担当省庁においてしっかり環境整備に努めていく、こうした努力をしていくことは重要であります。 これは、他の分野においては、経済産業省であったり国土交通省であったり、様々な省庁が環境整備を行いますが、農林水産業においても、農林水産省を中心に環境整備努めることが重要だと認識をいたします。
○舟山康江君 ありがとうございます。 お手元、パネルないんです、お手元の資料にフランスのエガリム法を紹介させていただきました。こういった形で価格転嫁の取組を後押しするの大事だと思いますけれども、ただ、全てこういう形は取れないんです。コスト割れの対応ができない場合もある中で、これも机上配付ですけれども、アメリカの価格・所得政策を見ると、市場価格に対して価格支持融資、不足払い、こういったもので何とか所得を確保しておりますし、パネル御覧ください、EUにつきましては、共通農業政策で価格支持から直接支払へ、そしてさらに、今年から新たな共通農業政策では、この赤く書いていますけれども、経済的に成り立つ農業収入の確保支援というものを柱の一つに掲げまして、所得支持という分かりやすい名称に変更されております。 こういった所得支持的な施策という発想の転換が必要ではないでしょうか。総理、いかがでしょう。
○国務大臣(野村哲郎君) 済みません。 今委員お話のありましたEUのこの直接支払、あるいはアメリカの収入減少対策など、それぞれの課題に応じて必要な政策を実施しているというのは伺っております、承知しております。 他方、我が国におきましても、委員御存じのように、畑作目の直接支払交付金なり、あるいは主食用米から他作目への水田活用の直接支払交付金、また中山間地の日本型直接支払など、農業者に対する直接払い、日本なりのやり方で今やっていることも、これももう御承知おきのとおりでございます。 また、農業収入が減少した場合には、セーフティーネット対策としてナラシを実施をいたしておりまして、あるいはまた収入保険というのが新しくでき上がって、そしてこれに対する加入者も年々増えておりますが、もうこういった収入補填の制度も設けていることも御案内のとおりでございます。 しかしながら、それで十分かといいますとそうじゃございませんで、まだまだこういった制度を使いながらいろんなまた補完するような仕組みもつくっていかなきゃならないのではないかということで、今、食料安全保障法、安全保障法じゃない、基本法の見直しを今検討しておりますが、その中でも、委員の方々から特に価格転嫁のお話というのが出てまいりました。 したがいまして、どういう形でやるのか、まあ我々もまだそれが固まっているわけじゃありませんが、価格転嫁がどうにかしてできないのかなと、こんなことは議論させていただいておるところでございまして、各国の事例も参考にしながら、こうしたことも検討させていただきたいと思っているところでございます。
○舟山康江君 今大臣おっしゃられたとおり、価格転嫁はそれはそれでできるだけ行っていく、その道筋を付けるのは大事だと思いますけれども、全てが価格転嫁でき切れない、だからほかの国はいろんな政策を駆使しながら所得の維持に努力をしている、そして、そのことがひいては農地を守ったり環境に貢献したりという、ここに非常に重きを置いています。 EUは特に、もう環境支払に非常にこの、ここにもありますとおりエコスキーム、まさに環境ですよね、この農村振興でも環境に力を入れながら、やっぱりここを、せっかくみどり戦略もできたわけですから、何か体系的にもう一回きちっと組み直す。せっかく基本法見直しの議論をやっている中で、これいつぐらいまでに結論を出すんでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 今審議会の中で議論をしていただいておりまして、大方の方向は六月頃に出そうということで考えておるところでございまして、それからまだ詰めていかなきゃなりませんので、国会に御提案申し上げていくのはまだその後と、こういうことになりますが、大方の方向付けにつきましては六月頃をめどに考えているところです。
○舟山康江君 ちょっと拙速だと思うんですね。前回の基本法見直しは、四年ぐらい掛けてしっかり議論をして農業基本法から食料・農業・農村基本法に変えています。今回、なぜ数か月で一定の方向性を出すのか。 いろんな五月雨式に政策が組み合わされてきても、将来が見えないから皆さんやめていっちゃうんですよ。畑作化もそうですよね。畑地化をして、今一回一時金はもらうけれども、その後どうなるのか、続けていけるのか。そういったこともないままに、やっぱり五月雨式の農政の決め方というのが問題だと思うんです。 次の配付資料見ていただきますと、EUでは、本当、実に体系的に農業政策決められています。前回、二〇一三年の共通農業政策から長い時間掛けて、パブコメなんかも付しながら改定に向けて動いてきましたし、もう一つ、欧州グリーンディールを受けて、生物多様性、ファーム・ツー・フォーク、気候変動法、これらのいろんな政策を駆使しながら一つの方向にまとめている。こういった体系的な議論が必要だと思いますけれども、総理、是非こういった体系的な農政議論、農林水産省だけではない大きな広いところでやっていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、EUを始め各国の例を挙げられましたが、それぞれの国や地域におけるこの農業の課題について具体的に対応している、こうした様々な例が世界に存在している、そういったことなんだと思います。 我が国においても、我が国のこの課題にしっかり取り組んでいかなければならない、こうしたことで、今御指摘のように、この食料・農業・農村基本法の見直しの議論を進めているわけでありますが、これ拙速ではないか、こういった御指摘がありました。 しかし、これ、先日の食料安定供給・農林水産基盤強化本部では、今後の農林水産政策の四本柱として、食料安全保障の強化、スマート農林水産業の強化、あるいは輸出促進、あるいはグリーン化、こうしたものを四本柱として掲げている次第ですが、こういった課題一つ一つについてはこれまでも様々な議論を積み重ねてきました。そうした積み重ねの上に立って、この食料・農業・農村基本法の見直しの方向性について考えるということであります。 今、農業の厳しい状況を考えても、また将来に対する多くの皆さんの不安を考えても、大きな方向性について政府として早急に考え方を整理するということは重要ではないかと認識をしています。
○舟山康江君 柱を示すのはいいんです。その柱を実現するために具体的にどのような政策体系をつくっていくのか。それが、先ほど示しました、例えばEUでは、まさに経済的に成り立つ農業収入の確保支援ということで、所得支持を幾つもにわたってつくっているということですから、こういった体系的な議論を是非総理のリーダーシップの下、農林水産省も含めてお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) EUを始め、各国あるいは各地域において、その国や地域を取り巻く農林水産業の課題について必要な政策を実施していく、これは大変重要なことだと思います。 我が国においては、主食用米の需要が毎年減少すると見込まれる一方、食料や肥料、飼料の多くを輸入に依存しており、世界規模の食料危機の中、輸入依存からの脱却に向けた農業構造の転換、これが課題であると認識をしています。こうした課題と併せて、先ほど農林水産大臣からも説明させていただきました日本型直接支払といった農業者への直接支払や収入保険制度など、こうした取組を着実に進めていく、肥料、飼料、主要穀物の国産化の政策を進めていく、こうした大きな考え方を基本法の中にしっかり盛り込むべく方向性を示していきたいと考えている次第であります。
○舟山康江君 是非、環境への貢献と所得の支援、この柱を軸に検討を続けていただきたいと思っています。 続きまして、持続可能な地域づくりのための公共交通の課題についてお伺いいたします。 鉄道、バス、タクシーなどの公共交通は、私たちが生活する上で欠くことのできない社会的インフラであることは論をまちません。近年は高齢者の免許返納の数が大幅に増加しており、高齢者を中心に、公共交通がなくなると生活ができなくなると、こういった声も大きくなっています。 そのような認識の下、政府においてもここ十数年来、地域公共交通活性化再生法や交通政策基本法などを制定して、また様々な検討会等を開催するなど、課題解決に向けて取り組んできていると承知をしております。 しかし、我が国の公共交通は、残念ながら、特に地方において利用者の減少による収益の悪化などにより、路線縮小や利便性の低下が続いております。災害を契機に廃止されてしまうんではないかとの危惧の声も大きいです。私の地元の米坂線も、今同じ懸念を持っております。 まず、地域公共交通を取り巻く厳しい現状についての政府の認識について、総理からお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府の認識ということでありますが、地域公共交通は、地域住民の生活や経済活動を支える不可欠なサービスであり、地方の活性化を図っていく上で重要な社会基盤であるということの一方で、人口減少等による長期的な需要減に加え、新型コロナの影響により厳しい状況にある、これが地域公共交通の現状であると考えています。 こうした状況を受けて、地域の関係者が連携、協働し、地域公共交通のリデザインを進め、利便性、持続性、生産性を高めていく、こうした必要があると認識をしております。
○舟山康江君 地域の協働というお言葉がありましたけれども、国としての役割は何なんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国は、公共交通サービスの全体の維持確保を図り、国民の暮らしを守っていく必要があります。このために、地域公共交通活性化再生法案を国会に提出したほか、令和四年度第二次補正予算及び令和五年度当初予算において、地域公共交通に係る事業を大幅に拡充をしています。 地域の連携を国としてもしっかりと後押しをしていく、そうしたこの連携や協働を国として支えていく、こういった支援が重要であると考えています。
○舟山康江君 国としてですね、国として、日本全体のいわゆる公共交通のグランドデザイン、全体にどういう、鉄道、バス、それから船、飛行機、どういうデザインというのがあるんでしょうか、グランドデザインはあるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 公共交通全体のグランドデザインについては、国として、デジタル技術を活用しつつ、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会の実現を目指して、地域公共交通ネットワークの利便性、持続可能性、効率性を高めていくとともに、地方の暮らしや経済成長の基盤となる高速鉄道ネットワークの構築を進めることとしており、今年の夏に新たな国土形成計画、これをまとめることとしております。
○舟山康江君 その際に、ローカル鉄道、ローカルのバス、こういったものもその計画には入ってくるんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 新しい国土形成計画には、地域のローカル鉄道、またバス路線等の維持をどう図っていくかということも当然入ってまいります。
○舟山康江君 具体的に、日本全体にどういうイメージでネットワークを張り巡らせるかという具体的なその絵も含まれるんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、グランドデザインというその文脈の中でお聞きになりました。 地域公共交通は、国民生活や経済活動を支える不可欠なサービスであり、デジタル田園都市国家構想を推進し、地方の活性化を図っていく上で重要な社会基盤であると、これを維持していくと、こういう基本的な考え方の下での国土形成計画になると考えております。
○舟山康江君 ちょっとパネルを御覧いただきたいと思います。 今大臣からもありましたけれども、具体的にどの地域にどういうネットワークを張るかという、そこまでの具体的なものではないと受け止めましたけれども、交通ネットワーク形成、高速鉄道に関しては整備新幹線、計画どおりには進んでいませんけれども一応あると。しかし、在来鉄道については特に具体的にない。 一方、これ、日本とEUを比べてみましたけれども、EUはEU全体の交通ネットワーク計画、TEN―Tというものがあって、その中にいわゆるコアネットワーク、二〇三〇年までに完成させるという非常に細かい計画があります。そして、この多くは実は鉄道なんですね。 鉄道が非常に重要視されているという中で、日本は、何か、鉄道を縮小してバスにして、そうでなければ、一番下にありますけれども、さらにはもう廃止、縮小でしようがないというような方向になっていますけれども、こういったネットワーク計画、せっかく夏に作るんであれば、具体的に作るべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国土形成計画は、これまでおおむね十年に一度作ってまいりました。昔は全総と呼んでおりました。そういう非常に大きな計画でございます。 基本的な国土のこうあるべき、あるべき姿の方向性を出すということで、その中で、当然、交通ネットワーク、これは、地域、この地域公共交通だけでなく、日本全体の骨格の交通ネットワークも含めて大きな方向性を出す。そういう中で、地域の生活を守るための地域公共交通についての基本的な考え方、これも、細かいところまではその計画の中には入りませんけれども、基本的な方向性は出していきたいと思います。 そして、細かい計画につきましては、この後の質問に出てくるかと思いますけれども、これは、地方公共団体とそして事業者と国が協議会の場を持って地域公共交通を再構築していく、リデザイン、その場を設けてまいります。
○舟山康江君 リデザインとか地域の協働という考え方そのものは私も同意いたします。 ただ、圧倒的に少ないのは、やっぱり国による財政支援だと思うんです。EUと日本、まあ他国と言ってもいいかもしれません、何が違うのか。民間事業者にほとんどの経営を任せているのが日本です、採算性重視。そうなると、人口が少ない、利用者が減っているこの地方でどうしても縮小再生産になるのは残念ながらしようがないと思うんですよね。 そこをやっぱり国が後押しするという、ここの決断が必要だと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 鉄道、これは、国民の日常生活や我が国の経済産業活動を支える公共交通機関としてのみならず、カーボンニュートラル実現に向け、環境面においても大きな役割を担っているものと認識をしています。 〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕 他方、一部のローカル鉄道は、利用者の大幅な減少により、大量輸送機関としての特性が発揮できない状況にあります。そのため、公共交通サービス全体の維持確保を図るために、既に令和四年度第二次補正予算及び令和五年度当初予算により、関連事業、これ大幅に拡充をしています。国としてもしっかり拡充に向けて支援を行っていきたいと考えています。
○舟山康江君 次のパネルを御覧ください。地域公共交通関係予算と道路整備予算の推移をグラフにしたものであります。 今おっしゃったように、令和四年度補正、また令和五年度予算で地域公共交通関係の予算の増額が図られていることは前向きに評価いたしますけれども、御覧のとおり、道路予算に比べて圧倒的に少ない。しかもこれ、地域公共交通はかなり私も多めに見積もらせていただきました。それでもこんなに違うんですね。こう全て比較できるものではないかもしれませんけれども、でも、地域交通にいかにお金を掛けてないのかというのがよく分かると思います。 やっぱり、さっき言いましたとおり、国は民間事業者の取組を側面支援すると、これだけでは足りないと思うんですよね。もっと積極的に、国の意思として、どういう公共交通を残すのか、鉄道をどうするのか、こういった観点でもう少し後押しをするということは必要なんじゃないかと思いますけれども、どうでしょう。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ありがとうございます。 これまでの日本における地域公共交通の支援の姿は、今、舟山委員おっしゃったとおりでございます。それに対して我々もある意味で反省がございます。 で、先ほど総理からお答えになりましたように、この今年度予算、また、あっ、今年度の補正予算、来年度予算で大きくこれを拡充するということが一つ。 もう一つは、先ほど申し上げましたけれども、これから、ローカル鉄道も含め、そしてバス、鉄道も含め、この地域公共交通をどうしていくか。それは、今までは事業者任せだったわけですが、事業者とその地域の公共団体と、そしてそこに国が加わって現状をまずしっかり認識し、どうやったら、これ、なくすわけにいきません、持続可能な地域公共交通を残していくか、これを率直に話し合って結論出していこう、その結論に対しては、国は予算面も含めて責任を持つと、こういう法案を今国会に出したいと、リデザインの法案を出したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○舟山康江君 予算も支援も拡充すると。ただ、拡充の程度はまだまだだと思うんですね。是非、更にですね、本当にこれからカーボンニュートラルの要請も含めて更にこの公共交通の役割は大きくなると思いますので、更なる取組を、これは政治、政府の決断だと思いますので総理にも強くお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の生活、また経済活動になくてはならない公共交通機関、これを維持していくこと、これは国としても大きな責任を担わなければならないと思います。 先ほど来、国交大臣からも答弁させていただきますように、地域の関係者のこの連携をしっかり国としても支えていく、そのための予算を用意しなければならない。この予算の拡充についても、この実態をしっかり把握しながら、あるべき予算の今後の姿、国としてもしっかりと拡充に向けて努力をしていきたいと考えます。
○舟山康江君 もう一点お聞きしたいのが、地域の声をと言っていましたけれども、例えばですよ、地域がもう採算取れないし要らないと思っても、国として、国全体のネットワークの一部として、これは残すべきだという場合もあると思いますけれども、そういったときはどうするんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現実に、地域としては要らないけれども、全体を考えたときに、物流や、そして人の輸送を考えたときにこれが必要だというようなものも出て、現実に出てくると思います。そういうときは、国が責任を持って、国土交通大臣として責任を持って結論を出していきたいと思います。
○舟山康江君 ですので、その国土形成計画のときに、やっぱり具体的に、路線も含めてやっぱり示すべきではないかと思うんですね。 次のお手元の配付資料ですけれども、これ、スイスの例を書かせていただきました。人口規模が小さくても公共交通分担率が非常に高いというのが特徴かと思います。人口の少ないところは何か公共交通がどんどんなくなっている一方で、スイスはむしろ拡充しているんですね。こういったことも参考に、是非取り組んでいただきたいと思っています。 もう一つの心配が災害復旧です。さっきも冒頭ちょっと言いましたけれども、災害で例えば橋桁が落ちたりとか今不通になっているようなところは、これ事業者と地方がお金を出さなければ国も出さないとなっていますけれども、なかなか負担が困難でちゅうちょしている面があると思います。その辺、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 災害で例えばローカル鉄道が被害を受けた場合、まず災害復旧が最優先という、このことだけはしっかりとしていきたいと、このように思っております。 米坂線、御地元の米坂線、私も視察をさせていただきました。今、元に戻すということを最優先でやっております。その上で、その上で、今後、先ほど申し上げました地域の公共交通再構築の中で、地方公共団体と事業者、この場合JRですけれども、しっかり話合いをしていきたいと思っております。 その際、昨年、数年前にできた、議員立法でできた法律ですけれども、たとえ黒字会社であっても、その路線が赤字であれば公の支援をすることができると、こういう法律もできているということもちょっと付け加えさせていただきたいと思います。
○舟山康江君 是非、先ほどおっしゃったような国の関与をもっと大きくしていただきたい、これはお願いにとどめておきたいと思います。 最後に、空襲被害者に対する戦後補償の問題について、今年も、これ三年連続ですけれども、取り上げさせていただきます。 昨年三月の予算委員会で総理は、政府として更に何ができるか、議員連盟での議論も見守りながら考えていきたいと御答弁されました。どういう検討をされたのか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、昨年三月の予算委員会において、超党派の議員連盟における議論もしっかり注視しながら、政府として何ができるか考えていきたい、このようにお答えしたものであります。 議員連盟におけるこの議論、あるいは動き、これについては政府としても注視をしていますが、今現在、結果として、具体的な動き、こうしたものにはつながっておりません。 政府としては、これまでも一般戦災者に対して、一般のこの社会保障施策の充実などを図る中で福祉の向上に努めてきた、これが基本的な考え方であり、この基本的な考え方に立って政府として取組を進めている、これが現状であります。
○舟山康江君 この議連の会長は自民党の方なんですね。懸命に政府・与党に働きかけているということでしたけれども、全く進まない、こんな声を聞いております。まさに、ここ、総理の決断なんですね。本当に決断です。決断と実行ですよ。 そして、今回、折しも今国会におきまして戦没者等の妻に対する特別給付金の支給の延長、この法案が提出されております。こういったものの金額的にもこの戦没者に、妻に対するものの三年分にも満たない、五十万円、たった四千六百人、このことがなぜできないのか。もうずうっと苦しんできた、まさに決断として前に進める、そこをやるのが総理ではないでしょうか。 最後に前向きな御答弁をお願いいたします。
○理事(片山さつき君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) さきの大戦において全ての国民が何らかの戦争の犠牲を被って、一般市民の中にも筆舌を尽くし難い労苦を体験された方が多数おられる、このことは十分承知をしております。 今、先ほど申し上げたように、政府としては一般の社会保障施策の充実でこうした問題に取り組んでいるところです。こうした問題について、引き続き、議連の議論も注視しながら、政府として何ができるかは考えていきたいと思っています。
○舟山康江君 時間となりますので終わりますけれども、今日また被害者の方も来られていますので、是非お話を聞いていただきたい。
○理事(片山さつき君) 時間でございます。
○舟山康江君 終わります。
○理事(片山さつき君) 以上で舟山康江さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(片山さつき君) 次に、小池晃さんの質疑を行います。小池晃さん。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 先月、あっ、今月、石垣島で初めての自衛隊の基地、陸上自衛隊石垣駐屯地が開設されます。これは建設中の写真です。(資料提示) 私、新年、石垣島で無党派の地元議員の方の話聞きました。正月に島に帰ってきた若者たちがミサイル配備を心配して、将来この島に戻ってこれるだろうかと話し合っていた、涙ながらに語っておられました。今こうした不安が広がっています。 防衛省に聞きますが、石垣島にはいつどのようなミサイルを保有する部隊が配備されるんでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 陸上自衛隊においては、令和五年三月中旬に石垣駐屯地を開設する予定としております。石垣駐屯地には、中距離多目的誘導弾等を有する八重山警備隊、一二式地対艦誘導弾を有する地対艦ミサイル部隊、〇三式中距離地対空誘導弾を有する地対空ミサイル部隊を配置する予定であります。
○小池晃君 弾薬庫から二百五十メートルも離れていない場所には住宅があります。 防衛省、今後、長距離、長射程ミサイル、配備するんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 今、スタンドオフミサイルの具体的な配備先は現時点では決まっておりません。
○小池晃君 まだ決まっていないということは、これから配備する可能性があるということを認めるわけですね。
○国務大臣(浜田靖一君) 一二式地対艦誘導弾能力向上型を含む各種スタンドオフミサイルの具体的な配備先は決定しておりません。
○小池晃君 長射程ミサイルが配備されれば島守るどころか攻撃対象になってしまうと、そういう市民の不安、当然だと私は思うんです。 長射程ミサイルに反対している石垣市議会の決議には、防衛省主催の住民説明会では、配備されるミサイルは他国領土を攻撃するものではなく迎撃用と説明されたとあります。その説明を聞いて基地建設に賛成した人も少なくないわけです。 総理、政府は約束守るべきじゃありませんか。長射程ミサイル、配備しないと断言していただきたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど大臣からもありましたように、スタンドオフ防衛能力につきましては、スタンドオフミサイルにつきましては、具体的な配備先は決まっていないということであります。 そして、このミサイル、スタンドオフ防衛能力、これも、基本的にミサイル防衛と、日本の、我が国の安全保障、防衛能力の強化という観点から配備するものであり、我が国の基本的な安全保障の考え方においては変化はないと認識をしております。
○小池晃君 そういうことを言っているんじゃなくて、他国領土を攻撃するようなミサイルは配備しないと市民に約束したから、だから認めたんですよ、賛成した人もいるんですよ。にもかかわらず、長射程ミサイルは配備しないと約束守るべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 説明においては、こういったミサイルを配備することについて説明をしたというふうに承知をしております。 こうしたミサイルにつきましても、先ほど申し上げました武力攻撃三原則を始め、今までの原則の範囲内での対応であるということ、これは全く変わらないと認識をいたします。
○小池晃君 長射程ミサイル配備するって説明したんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 現時点では、我々とすれば御説明したときに配備をしないというお話をしたわけでありますが、我々とすれば、いろいろな能力を考えれば、今後どのようになるかは分からないということであります。
○小池晃君 だから、配備しないと約束したんですよ、島の皆さんには。それを今決まっていないということは配備する可能性があるということじゃないですか。約束どおり配備しないと明言してくださいよ。 どちらでも結構です、防衛大臣でも総理でも。
○国務大臣(浜田靖一君) 現時点では決めておりません。
○小池晃君 だから、これからは配備する可能性があるということですよね。 玉城デニー知事は、もし敵基地攻撃能力を含むような装備を南西地域に持つとしたら、私はそれは憲法の意思とは違うと明確に反対する、抑止力の強化がかえって地域の緊張を高め、不測の事態が生じるのではないかと述べています。 沖縄県民が求めているのは説明じゃないんです。ミサイル配備の中止なんです。しかも、このミサイル配備というのは南西諸島だけではありません。 総理は、スタンドオフ防衛能力の強化により、我が国の様々な地域から重層的に相手方の艦艇や上陸部隊等を阻止する能力を保有すると答弁されました。 様々な地域と言うからには、これは地域限定ではない、全国各地に長射程ミサイルを配備するということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の様々な地点から重層的に艦艇や上陸部隊等を阻止、排除するは、国家安全保障戦略に記載されており、地上発射や艦艇、航空機など多様なプラットフォームからスタンドオフミサイルを発射することを意味しております。 ただ、先ほど防衛大臣から申し上げたように、具体的な配備先は決定していない、これが現状であります。
○小池晃君 だから、南西諸島だけじゃないと、全国各地配備する可能性があるということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な配備先は決まっていない、大臣から答弁したとおりであります。
○小池晃君 だから、全国各地に配備する可能性が、逆に言えばあるということですね。
○国務大臣(浜田靖一君) 先ほどから繰り返し申し上げておりますが、いまだにこの全国に配備するということは決めておりません。
○小池晃君 買うだけ決めたけど、どこに置くか決めていないんですか。日本中、だって、どこだって、これ、だって、どこに置くんですか、じゃ。だって、全国どこでも置く可能性あるでしょう。
○国務大臣(浜田靖一君) 今の、総理からもお話をされましたが、これは国家安全保障戦略に地上発射や艦艇、航空機、多様なプラットフォームからスタンドオフミサイルを発射することを意味しているものと承知をしておりますと御説明をさせていただきました。 いずれにしても、この全国における弾薬庫の配置というのはこれはこれから進めていくことであります。
○小池晃君 全国に弾薬庫を配置するということなんですよ。 来年度予算で、スタンドオフミサイル等の大型弾薬の火薬庫、どこにどれだけ確保しようとしていますか。
○国務大臣(浜田靖一君) 現在、国家安全保障戦略及び防衛力整備計画においては、自衛隊の十分な継戦能力の確保、維持を図る必要があることから、必要十分な弾薬を早急に保有することとしております。このため、弾薬の生産能力の向上及び製造量に見合う火薬庫を確保する、進めることとしております。 このような火薬庫の整備に関して、令和五年度予算案では、陸上自衛隊大分分屯地や海上自衛隊大湊地方監部、地方総監部における火薬庫等の新設、大湊地方総監部、祝園分屯地及び呉地方総監部における調査に関わる経費を計上しております。 なお、調査を行う地区については、火薬庫設置の候補地の一つとして調査を行うものであり、その結果を踏まえた上で整備の可否を判断することとしており、現時点において正式に火薬庫の設置を決めたものではありません。 また、現時点で個別具体的な火薬庫について、スタンドオフミサイルを保管するか否か決定しているわけではありません。個々の弾薬を保管する弾薬の種類についても、その詳細を示すことによって自衛隊の能力を明らかにするおそれがありますので、具体的にお示しすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。
○小池晃君 防衛省の資料に、スタンドオフミサイル等の大型弾薬等の火薬庫と書いてあるじゃないですか。そういうものを造るわけでしょう。スタンドオフミサイルを入れる、入れることができる、そういう火薬庫を造ると、今年度予算で。まずは大分分屯地と、それから大湊、それは決めているじゃないですか。間違いないですね。
○国務大臣(浜田靖一君) これは大型のミサイルということであって、スタンドオフミサイルということではありません。
○小池晃君 スタンドオフミサイル等の大型弾薬と書いてあるじゃないですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、その今おっしゃった大型のミサイルということであって、スタンドオフというふうな、まだ我々としては想定をしておりません。(発言する者あり)
○理事(片山さつき君) 浜田防衛大臣。
○国務大臣(浜田靖一君) そこに書いてあるスタンドオフミサイルという表示については、これはまだ今現在存在をしていないわけでありますので、我々としての説明の仕方とすれば、この一二式の地対空、地対艦誘導型の向上型ということにお話をさせていただいているところであります。その中で、我々とすればその資料を作ったということであります。
○小池晃君 だから、地対艦、一二式ミサイルの能力向上型はスタンドオフミサイルでしょう。長射程ミサイルじゃないですか。それを置く火薬庫をもう設置することが来年度予算案には計上されている。 この来年度予算では、トマホークなどスタンドオフミサイル、一・四兆円計上しているわけですね。で、防衛省ね、こうした、じゃ、大型ミサイルでいいですよ、大型ミサイル、長射程ミサイル、これを保管する大型弾薬庫、いつまでにどれだけ造るんですか、日本国内で。
○国務大臣(浜田靖一君) 国家防衛戦略及び防衛力整備計画においては、自衛隊の十分な継戦能力の確保、維持を図る必要があることから、必要十分な弾薬を早急に保有することとしております。このため、弾薬の生産能力向上及び製造量に見合う火薬庫の確保を進めることとしております。 具体的に、令和九年度までに火薬庫の整備に係る計画として約七十棟程度を措置し、防衛省としてはおおむね十年後までには約六十棟程度の整備を目標としておるところであります。
○小池晃君 だから、十年後までに百三十の大型弾薬庫を日本国中に造るわけですよ。 来年度予算の陸上自衛隊大分分屯地、すぐそばにはこれ大分市のベッドタウン、敷戸団地などがあります。敷戸団地地区全体で二千七百世帯が暮らしています。分屯地の真向かいには大分大学があります。京都の祝園分屯地も、これ精華町です。京都のまさにベッドタウンであります。青森の大湊、それから呉、大型弾薬庫造られる、更に今後百三十か所。 総理、ウクライナを侵略したロシアも弾薬庫を攻撃目標にしたじゃないですか。長射程ミサイルを保管する弾薬庫、これを百三十棟、市街地のすぐそばにも造る。真っ先に攻撃対象になるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ミサイルや弾薬を十分な数量確保し、緒戦能力を高めることが重要であり、これは防衛力の抜本的強化の柱の一つです。 このため、火薬庫を緊急的に整備をしていく、こうした方針を明らかにしているわけですが、委員の方から火薬庫は優先攻撃対象となるという御指摘でありますが、この防衛力の抜本的強化により、自衛隊の抑止力、対処力を向上させることで武力攻撃そのものの可能性を低下させる、これが基本的な考え方です。 火薬庫の整備に当たっては、当然のことながら、関係法令に基づいて、周辺施設と十分な距離を確保するなど、これ安全面について配慮を行っていく、当然、こうしたこの配慮は十分行っていく方針であります。
○小池晃君 だから、攻撃される可能性があるわけですよね。 で、関係法令って何ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 火薬取締法を始めとする国内の関係法案であります、あっ、法令であります。
○小池晃君 火薬取締法というのは、平時に安全に保管するための法律です。攻撃を想定した法律ですか。
○理事(片山さつき君) 岸田内閣総理大臣。(発言する者あり) まず、防衛省杉山大臣官房施設監。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 火薬庫の設置に当たりましては、火薬類取締法の関係法令に基づき、十分な保安距離などを適切に対応しているところでございます。(発言する者あり)
○小池晃君 攻撃を想定した法律ですかと聞いているんです。平時の火薬の保管の法律でしょうと言っている。
○国務大臣(浜田靖一君) いずれにしても、我々常に、この弾薬庫を造るということは、当然あらゆる危険性を排除するための努力をした上で作成をしている、造っているわけでございますので、その点については、法令的には火薬の取締法でありますけれども、我々は、独自にそういったあらゆる知見を集めて、安全性には十二分に配慮しながら造っているところであります。
○小池晃君 あのね、日本中にこういったものを、住宅地のそばにも大型のミサイルを保管する火薬庫、弾薬庫を配備すると。で、どこに配備するか決定していないということは、どこにでも配備する可能性があるということですよね。 更に聞きたい。昨年十二月二十三日と今年二月二日、防衛省がゼネコン関係者などを集めて自衛隊施設の強靱化について会合を持っています。一体どのような目的で、どのような規模で開きましたか。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 今後十年間を掛けまして全国の自衛隊施設の強靱化を進めていくために、令和五年度予算には工事のマスタープランを策定するための経費を計上させていただいております。全国約三百か所の自衛隊施設の工事に係るマスタープランを策定する準備といたしまして、先般、民間事業者との意見交換会を実施したものです。建設業者は、土木・建築一式工事の各職種について総合審査数値上位四十社以上の企業、建設コンサルタントは、土木、建築、電気、機械、通信の各職種について総合審査数値上位三十社、上位三十位の企業を対象といたしまして、第一回目の意見交換会には九十五社、約二百名、第二回の意見交換会には九十三社、約二百名の民間事業者が参加されました。
○小池晃君 日付も言ってください。
○政府参考人(杉山真人君) 第一回目は昨年の十二月二十三日でございます。第二回目は本年の二月二日、開催いたしました。
○小池晃君 これは、そこで配付された資料であります。 ここにあるHEMP攻撃、HEMP攻撃とは何ですか。
○政府参考人(杉山真人君) 防衛力整備計画におきましては、主要な装備品や司令部等を防護し、粘り強く戦う態勢を確保するために、主要司令部等の地下化、構造強化、電磁パルス攻撃の対策等を実施することとしております。 電磁パルス攻撃とは、瞬時に強力な電磁波を発生させ、電子機器に過負荷を掛け誤作動をさせたり損傷させたりするものであり、そのうち、委員お尋ねのHEMP、HEMP攻撃とは、高高度の核爆発により電磁パルスを発生させる攻撃のことであります。
○小池晃君 その下にあるCBRNE、CBRNE、これは何ですか。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 CBRNE攻撃とは、化学、生物、核、爆発物等による攻撃のことでございます。
○小池晃君 午前中、雨漏りの改修とかトイレの改修って話あったけど、そういう話じゃないんですよ。核攻撃も想定した、これ見てください、全ての自衛隊主要司令部は地下化すると、壁、厚い壁に覆われた構造強化すると、こういう計画なんですね。 今の戦術核というのは、広島型原爆のもう数倍の規模ですよ。そういうものがもし使用されたら筆舌に尽くし難い惨禍もたらす、断じてあってはならないことですね。そういったことも想定してやっていると。 そして、防衛大臣に聞きますが、一体こういう工事を、どれだけの自衛隊施設をこれから何年掛けてどれだけの予算を投じて強靱化しようとしているんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛隊施設の強靱化は、約四兆円を掛けて五年間に集中的に実施した上で、最終的には、おおむね十年後には全国約三百の自衛隊施設全てに対して措置ができるように進めたいと考えております。 〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕
○小池晃君 棟数、そしてそれに掛ける予算、お願いします。
○政府参考人(杉山真人君) 自衛隊が保有する建物は全国で約二万三千棟でございまして、九千九百棟については耐震基準を満たしていない老朽化したものでございますので、それらをまず対象として整備を、建て替え、集約、建て替えなどの整備を行っていきたいと考えております。
○小池晃君 いや、九千九百だけじゃないと聞いていますが。基本的には自衛隊の全施設を強靱化していくということだと聞いていますが。
○政府参考人(杉山真人君) 先ほど老朽の度合いについて答弁させていただきましたが、自衛隊施設に必要な防護性能が満足されていないものについては、改修などの措置を今後検討していきたいと考えております。
○小池晃君 だから、答えてほしいんですけど、二百八十三地区ですね。一体、全体としてはどれだけの建物を幾ら掛けて強靱化、適正化するのか。
○政府参考人(杉山真人君) 約三百地区につきまして、駐屯地の建物、施設の最適化、再配置につきましては、令和五年度予算でそれぞれの基地、駐屯地でそれぞれ検討を行うこととしております。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 施設監、そうしたら。防衛省杉山大臣官房施設監。
○政府参考人(杉山真人君) 五年間で見込んでいる四兆円の内訳でございますけれども、司令部の地下化等では約〇・二兆円、火薬庫の整備では〇・二兆円、防護性能、耐震性能付与ということで一・七兆円、災害対策では約〇・四兆円、部隊の新編、新規装備品の導入等に係る施設整備等では約一・四兆円を見込んでいるところでございます。
○小池晃君 これ、最適化事業の対象の全リスト、ちょっと字が小さいんですけど、もう本当に、全国あらゆる地域で、会議資料にこれまで経験したことのないような事業量だと書くぐらいのすさまじい基地強化。市街地にある自衛隊基地も決して例外ではありません。 総理、これだけの基地の強靱化、核攻撃にも耐えるような主要司令部の地下化、厚い壁に地下で囲まれる、そして核攻撃にも耐えるような設備も設ける。結局、日本が敵基地攻撃行えば、反撃されて、日本中が攻撃されていくということを、そういう危険があるということでこういう計画を、かつてないような規模の自衛隊基地の強靱化を進めていくということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 厳しい安全保障環境の中で、我が国の緒戦能力、これを高めることが重要だという問題意識があり、その一端として、自衛隊施設の抗堪性を向上していく、こうしたこの取組を進める、こうしたこの方針を明らかにした次第であります。 これ、我が国が厳しい安全保障環境の中で国民の命や暮らしを守るために能力をしっかり備えることができるか、こうした議論を積み重ねた結果であります。こうした自衛隊の施設の抗堪性の向上もそのための一環として重要な要素であると認識をしております。
○小池晃君 敵基地攻撃能力を持てば、相手は攻撃しなくなるんだと言っていましたよね、抑止のためなんだと。ところが、その抑止が破綻するということを前提にして、こうした計画が進んでいるわけですよね。自衛隊の司令部は地下に潜って核攻撃にも耐えられるようにするという計画を敵基地攻撃能力と同時に今、政府は進めようとしているわけじゃないですか。 敵基地攻撃というのは結局こういう危険をもたらすんですよ、日本中に。長射程のミサイル、弾薬庫を配備して、そんなことやれば、反撃に遭えば、こういう危険が出てくると。軍事に対して軍事で構えるということをやっていくと、私は無限の悪循環になるだけだということがここにはっきり出ているというふうに思います。 大体、防衛省がゼネコン関係者を集めて意見交換を行ったのは十二月二十三日です。予算が国会に提出されたのは一月二十三日です。国会の予算審議どころか、予算案提出する一月も前から来年度予算の事業の詳細をゼネコンに説明をし、発注に向けた会議を開いているわけですよ。しかも、この意見交換会は全く明らかにされていなかった。しんぶん赤旗の日曜版が情報をつかんで、私たちが資料請求して、この一連の資料初めて出てきた。私たちが要求しなければ、それがなければ今も秘密裏にこの会議続けられていたはずですよ。 総理、こういう説明、私たち受けていませんよ。こんな自衛隊の基地の強化をするという説明、総理、しましたか。今まで一切していないじゃないですか。国会の予算審議を愚弄するものじゃないですか。財政民主主義を踏みにじるものではありませんか。
○国務大臣(浜田靖一君) この意見交換会は、専門家とともに相談し、公正性を確認しながら進めてきたものであります。 また、実際にマスタープラン策定のための契約を締結するに際しては、予算成立が前提となることは当然と認識しております。このため、国会審議や財政民主主義の観点からも問題になるとは考えておりません。
○小池晃君 問題だらけじゃないですか。マスタープランが、だって、マスタープラン、来年度予算ですよ、ですよね。来年度予算に計上されているんですね、マスタープランは。そのマスタープランに基づく事業を何で予算の審議の真っ最中に、いや、予算が国会に提出する前にやっているんですか。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 防衛力整備計画におきましては、施設整備に関して、自衛隊施設の抗堪性の向上、大規模災害対策、老朽化対策といった取組を民間の知見等を活用しつつ集中して円滑に実施していくこととしております。 このため、今後の施設整備に関して円滑に集中して実施していくために、また一日も早く事業効果を発揮させるとの観点から、民間事業者からのアイデア聴取を行うために意見交換会を実施したものでございます。
○小池晃君 防衛力整備計画は閣議決定ですよ。閣議決定だけでこんなことをどんどんやっているわけですよ。ゼネコンだけに丁寧に説明しているんですよ。おかしいじゃないですか。 こうしたことを進めようというんであれば、国会にまず説明をすると。で、予算が成立してから始める、せめてね、我々予算は反対だけど。それが筋じゃないですか。これは全く言い訳にもなっていない、こういうやり方は。 総理、日本中に長距離ミサイルを配備する、軍事費をGDP二%にする、防衛予算が文教予算の二倍になりますよ。一体どこが平和国家ですか。専守防衛投げ捨てた紛れもない軍事国家ではありませんか。そうした道を歩まないと誓ったのが戦後の出発点だったんじゃありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員が言うように、平和国家の歩みが変わるということはないということを再三申し上げております。 まず、我が国の防衛力強化については、現実的なシミュレーションの下に、本当に我が国の国民の命を守れるのか、こうした観点から必要な内容を積み上げてきたということであります。そして、その結果をこの防衛力の強化と、あるいは三文書の提出という形でお示しをさせていただいているわけですが、いずれにせよ、憲法や国際法やあるいは国内法に準拠して対応する、これは当然のことであります。 結果として、専守防衛も非核三原則もこの従来と全く変わりません。平和国家としての歩みがこれをもって変わるというのは、このミスリードな発言であると思っています。
○小池晃君 自民党の……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 高市大臣、どうぞ。御了解いただきましたので。
○小池晃君 総理、自民党の元幹事長を務めた古賀誠さん、敵基地攻撃能力を持てば完全に専守防衛を逸脱してしまう、抑止力よりも不安の方が大きくなる、こう述べられています。これ、ミスリードですか。こうした声に応えるべきじゃありませんか。 古賀誠さんは、戦争がいかに愚かで、いかに多くの人たちが苦しみ、血と涙を流したかということを僕は体で知っている、体験しているからこそ自分の考える平和を訴え続けていきたいと。重く受け止めるべきじゃありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ様々な御意見を承っております。だからこそ、従来の平和国家としての歩みは変わらないというこの一線、これをしっかり守っていく、こういったことを再三申し上げております。 様々な装備、ミサイル技術の進歩の中で様々な装備を用意する、このことは大事だと思いますが、問題はそれをどう運用するかということであります。その運用において、間違っても憲法や国際法や国内法のこの範囲を超えることはない、専守防衛は守る、非核三原則は維持する、こういったことを申し上げています。 様々な装備、もちろんしっかり用意することは大事でありますが、何といっても、これ信頼はその運用の仕方であると思います。だからこそ、我が国政府がこうした装備を準備することについて多くの国が理解を示しているということになっているんだと思います。是非、この点、これからも十分に説明をしていきたいと思っています。
○小池晃君 運用の問題だということは俺に任せろってことですよ。政府に任せろってことですよ。法律で、決定で、国会の議決で、それが法治国家じゃないですか。それを運用の問題だと。こんなことになったら本当に法治国家崩れますよ。 専守防衛を投げ捨てるような敵基地攻撃、大軍拡、日本中に戦火を広げる、国民の命危険にさらす。私は、今やるべきことは戦争の準備ではないと思います。徹底した外交努力で地域の緊張を緩和する、平和な環境をつくることだと、それが政治の責任だということを申し上げたいと思います。
○委員長(末松信介君) 質問でしょうか。
○小池晃君 いいです。いいです。 物価高騰への対応を聞きます。 総理は、臨時国会で物価上昇に見合う賃上げを掲げて、今国会でも足下で物価上昇を超える賃上げが必要だと言いましたが、全く実現していません。 総理、賃金が伸びていないのは日本だけです。実質賃金は十年で年間二十四万円、月二万円減りました。出生率が八十万、出生数が八十万割ったのも低賃金が最大の原因ではないかと言われています。賃金が上がる国にしなければ未来がありません。どのように変えるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国においては、バブル崩壊以降、長引くデフレ等を背景とし、他国に比べて低い経済成長が続きました。この間、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安などから消費を抑制した結果、需要が低迷し、デフレが継続する悪循環となりました。こうした中で、収益増加や労働生産性の上昇に見合う分配が行われず、賃金が伸び、他国よりも低い賃金水準となった、このように考えています。よって、今、物価高騰において、国民生活が大変苦しい状況にある等を考えますときに、やはり賃上げが重要であるということを申し上げています。 物価高騰に見合う賃上げをこの春しっかりと実現することによって、その先に持続可能な賃上げ、すなわち構造的な賃上げにつなげていきたいと考えています。
○小池晃君 どういうふうに賃上げするか一切言っていませんよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃上げ、基本的には民間の労使における話合いによって決まるものではありますが、そのための環境整備を国としてしっかり行っていきたい、こうしたことを申し上げています。 国として、その環境整備として、公共価格あるいは政府調達に参加する企業の賃金を引き上げていく、賃上げ税制を用意する、価格転嫁を実現する、こうした環境をつくっていく、政府としてそういった環境をつくることによって民間の賃上げを後押ししていく、これがまず第一段階であります。その先にこの構造的な賃上げを目指さなければならない。 そこで、そのために、労働者自らが様々なスキルアップを図ることができる、またそのスキルをしっかり評価する企業のこのありようを変えていかなければならない、そして円滑な労働移動を実現する、この三本を一体に進める、労働市場改革を進めることで構造的な賃上げを実現していきたいと考えています。
○小池晃君 参議院本会議では私に生産性の向上ということを言ったんですが、それはもうやめるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 価格転嫁の部分において、サプライチェーンの一角に参加している中小零細企業においては、この大企業を含めたサプライチェーンの中でのその成長の果実の分配を考えてもらう、そういったことで価格転嫁を考えますが、サプライチェーンに参加していない企業も含めて、生産性の向上、これは大事であるということを申し上げています。 生産性の向上を支援するための様々な支援策、予算の中にも政府として用意をさせていただいている、こういった次第であります。
○小池晃君 生産性の向上、安倍元首相もアベノミクスの一環として生産性革命だというふうに言ってきたわけです。しかし、生産性を上げれば賃金上がるのか。 これ、国の研究機関である労働政策研究・研修機構の樋口美雄理事長は、アメリカやユーロでは賃金上昇が労働生産性の伸びに近いのに対して、日本では両者に大きな乖離があると。これ、グラフで見れば一目瞭然で、本当に乖離があるわけですね。 実際、日本では、総理、生産性上がっているにもかかわらず、賃金がそれに伴って上がってきていないんですね。総理、この事実をお認めになるか、そして、何で生産性が上がっているのに賃金が上がらないのか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 生産の果実を分配に回していき、それを消費に回していき、次の成長につなげていく、この成長と分配の好循環が重要だと申し上げています。この好循環を実現するためにこの成長をしっかりと活用していくことが重要であると考えています。
○小池晃君 いや、答えてないんですね。 何で生産性が上がっているのに賃金は上がらないんですかと聞いているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 何で上がらないのか、これは今までのこの評価の問題ですから、まさに先ほどお答えしたとおりであります。バブル崩壊後、長引くデフレを背景として低い経済成長が続いた、賃金を抑制し、そして消費も抑制された、需要が低迷した、デフレが継続した、この悪循環であるからして賃金が上がらなかったと申し上げています。ですから、成長と分配の好循環を実現したいと申し上げております。
○小池晃君 じゃ、聞き方変えますけど、要するに、こういう事態ということは、結局、労働生産性が上がっても賃金追い付いてないわけですから、働く人の努力が足りないわけでもスキルが足りないからでもないわけですよね。 この間、大企業、利益増やして、もう専ら配当や内部留保に回ったわけですよ。分配のゆがみですよ。ここに最大の問題があるということを素直に認めていただきたいんですが、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ですから、この収益増加や労働生産性の上昇に見合う分配が行われず、賃金が伸び悩み、他国よりも低い賃金水準となった、このように考えております。
○小池晃君 非正規雇用が増大したこと、あるいは最低賃金がやっぱりヨーロッパに比べれば低いこと等々、様々あると思うんですが、私たちはこのゆがみ正すために、大企業の内部留保から賃上げ分を控除して、五年間二%課税して、その財源十兆円を中小企業支援に回して、最低賃金を全国どこでも時給千五百円以上にと提案してまいりました。 総理、ヨーロッパで既に時給千五百円超える水準です。日本は加重平均で九百六十一円です。抜本的に引き上げるべきではありませんか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 最低賃金については引き上げるべきであると従来から申し上げています。全国加重平均千円以上となることを目指し、引上げに取り組むとともに、その後も引上げに向けた努力、続けてまいります。実際、本年度、三十一円の引上げ、これ過去最高であります。 是非、今後とも、この最低賃金の引上げ、努力を続けていきたいと思っています。
○小池晃君 じゃ、答えてください。何で千円なんですか。千円、千円と言うけど、千円の根拠は何ですか。
○国務大臣(後藤茂之君) あっ、失礼しました。 最低賃金の問題については、今、私ちょっと生産性の話で答弁で手挙げていたつもりだったんですけれども、しかし、しかし、最賃の話の千円の話についても、これはやっぱり中小企業が、支払能力と、それから地域の中小企業の力と、そしてその働く人たちの正しい評価と、そういうものをしっかりと積み上げることでまずは千円を少しでも早くに到達するということで臨んでいると思います。 それから、今、本当に先生から御指摘の点は最も重要な点だと思いまして、生産性を高めるということは要素生産性ということで、きちっとイノベーションを進めていくということのほかに、適切な価格付けを通じてマークアップ率を高めて、物価上昇に負けない賃上げ、そしてコスト上昇に見合う支払をしっかり行っていくという、そういう好循環をつくっていくこと、内部留保等がたまらないようにしっかりと企業活動、また供給サイドも元気にしていって、そしてそれを分配に回すということだろうというふうに思っております。
○小池晃君 でも、内部留保たまらないようにと言いながら、アベノミクス以来で百五十兆円も増えて五百兆円超えているわけですよ。 今いろいろ言われたけど、何で千円なのかってはっきりしないんですよ。支払能力がとかと言うけど、これ何の根拠もない。 EUの理事会が、昨年十月、最低賃金に関する指令を採択しました。働く貧困層をなくすと、こういう考え方、明確にしているわけです。賃金中央値の六割、あるいは平均賃金の五割を加盟国が採用すべき最低賃金の基準として挙げました。ドイツは、このEUの指令に基づいて時給十二ユーロ、約千七百円に引き上げた。これ、EU指令を受けたものです。今後、ほかの加盟国でもEU指令に沿った改定が進む見通しだといいます。 このEU指令を日本の賃金に当てはめてみると、計算してみました。二〇二一年の賃金構造基本統計の所定内給与額の中央値、これに、ここには賞与入っていないのでちょっと統計違うんですけど、これしかないので毎月勤労統計の賞与を加算して、そうすると、二〇二一年の時給中央値の六割は千四百十二円になる。これ二年前ですから、その後、最賃は六・五%アップしているので、これ加味すると、大体時給千五百四円ということになると。 総理、私は、この数字はともかくですよ、EUは明確な理念を持って貧困をなくす、ワーキングプアをなくすと、その水準は賃金中央値の六割だというような基準を持っているんですよ。日本もやっぱりそういう明確な、この国から働く貧困層をなくすという政策が必要じゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) EUの最低賃金に対する考え方の紹介がありましたが、我が国の最低賃金制度、これは最低賃金法第一条のとおり、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働者の生活の安定に資すること、事業の公正な競争の確保に資すること、これを目的をしています。 このため、各地域における労働者の生計費と賃金とそして企業の賃金支払能力、この三つの要素を考慮して地域別最低賃金を決定している、これが我が国の考え方です。この三つを考慮して決定しているこの最低賃金、各地の最低賃金、この全国加重平均についてまずは先ほど千円以上を目指すと申し上げています。 なぜ千円なのかという御質問がありましたが、まさにこの考え方に基づいて、三つの要素に基づいて地域別最低賃金を決定している。その当面の目標として千円を目指そうではないか、このように政府として申し上げ、今年度、過去最高の引上げを実現した、こうしたことであります。
○小池晃君 こんなことやっていたら、世界からどんどん取り残されると思いますよ。 企業の支払能力を最低賃金の基準にしているような国は日本ぐらいですよ。全国四十七都道府県、全て最低賃金が違う。こんなことやっているのは世界で四か国しかないんですよ。 私は、やっぱり全国一律で、やはり労働者の暮らしを、貧困をなくすんだという明確な目標を持って時給千五百円以上ということをやるべきだ、中小企業への手厚い支援をやってですよ。ところが、今年、来年度予算は中小企業対策費削減されているわけです。構造的な賃上げというのであれば、我々が提案している賃上げ提案に応えるべきだと申し上げたい。 十月に迫ったインボイス、中止を求める声は大きく広がっています。今出しているのは、アニメ業界、声優業界の声です。上のグラフはアニメ業界、アニメーターの四人に一人がインボイス導入によって廃業する可能性があると回答しています。下のグラフはVOICTIONという声優業界で働くフリーランスの皆さんの調査、これも二七%の方が廃業するかもしれないと答えています。 総理、これ、危機的だと思いませんか。
○国務大臣(鈴木俊一君) インボイス、政府として十月から導入をしたいと、こういうふうに思っているところでございますが、インボイスの導入につきましては、今お示しをいただいたそのグラフも含めて、様々な御心配の声があるということは私どももしっかり受け止めているところでございます。そうした業界も含めまして、インボイス制度への移行によって、免税事業者のままでいた場合に取引から排除されるのではないか、課税事業者になったとしても価格転嫁ができないのではないか等の中小・小規模事業者の方々の御心配、その声があります。 まず、このうち、免税事業者のままでいた場合の御心配につきましては、制度移行後も六年間は免税事業者からの仕入れであっても一定の割合を控除できるようにするなど十分な経過措置が設けられており、こうした仕組みについて周知しているところです。そして、課税事業者となる場合の御心配につきましては、令和五年度税制改正において、免税事業者がインボイス発行事業者になった場合の納税額を売上税額の二割に軽減する三年間の負担軽減措置などを講じることとしております。 加えて、免税事業者を始めとした小規模事業者の取引につきましては、各事業者団体への法令遵守要請などを行う取引環境の整備に取り組むとともに、独禁法等に基づく書面審査の実施、下請Gメン、相談窓口の対応等の取組を実施いたしまして、適切に対処することといたしております。 さらに、令和四年度補正予算におきましては、持続化補助金について、インボイス発行事業者に転換した場合の補助金額の五十万円一律引上げ、IT導入補助金について、インボイス対応のため、より安価な会計ソフトも購入できるよう、補助対象の拡大、中小企業団体による相談体制の整備のための予算措置など、様々な支援策を行っているところでございます。 インボイス制度は複数税率の下で適正に課税する上で必要なものでありまして、こうした様々な対応をしながら、十月からの円滑な実施ができますように今後ともしっかりと進めていきたいと思います。
○小池晃君 いろいろ一生懸命説明してもらったんですけど、これでもやっていけないという声はあるんですよ、広がっているんですよ。皆さんこれ納得していないんですよ。実際には、今まで全く消費税を納めていなかった人が納めなきゃいけなくなるわけですから、幾ら軽減されたって軽減にならないんですよ。あるいは、これもう期限付なんですね。 ちょっと具体例示します。日本のアニメは世界に誇る文化ですが、これ、アニメーター、年収三百万円以下の方が五割超えます。これ、東京の豊島区でアニメーター、四十歳独身の方の例です。売上げ三百万円の免税業者で、諸経費、税、保険料引いた手取りは百七十五万円、月額十四万六千円。これ、インボイス始まると免税のままでは取引から排除されかねませんから、これ課税業者になることを選んだとすると、これは消費税分をもらったとみなされてその分を納税しなければならなくなるわけです。この方は実際には売上げは三百万円のままなのに、今までゼロだった消費税の負担が十三・五万円、一か月分近い収入消えるんですね。 いやいや、きちんと消費税を支払うよう指導しますって、先ほどね、おっしゃるんだけど、インボイス始まっても発注される中身変わらないんですよ。それなのに、消費税一〇%分、じゃ、三十万円上乗せしてくれるか。くれないですよ。みんなそれを心配しているから、だからフリーランスの人たちみんな、中止してほしいと言っているんじゃないですか。 総理、これ実質的な増税ですよ、これは。こんなことを、やっぱりこれはやめるべきだと申し上げたいけど、どうですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今、その表を拝見をいたしました。 先ほど、経過措置でありますけれども、この令和五年度税制改正において、納税額を売上税額の二割に軽減する三年間の負担軽減措置ということでありまして、そこにあります二十七万円掛ける、これ〇・五、〇・五というのは簡易課税の本則でありますが、この十三万五千円、これを納めなくちゃいけないということでありますが、今回の経過措置によりまして、この十三万五千円が五万四千円になるということでございます。 その上で、先生から今、これは増税ではないかと、こういうふうにお話しでございましたが、これは、インボイス制度というのは、先ほど申し上げましたとおり、あくまで複数税率の下で適正な課税を確保するために必要なものであります。インボイス制度の導入によりまして、免税事業者のうち、課税事業者となることを選択してインボイス発行事業者になる者がいるとの点を踏まえれば、一定の増収が、国の方にですね、一定の増収をもたらすものと考えますが、税率の引上げのような、増税を目的としたものではなく、あくまで複数税率の下で適正な課税を確保するための必要な制度であるということを御理解いただきたいと思います。
○小池晃君 取られる側は結果的な増税になるんですよ。十三万五千円が五万四千円になると言うけど、ゼロから五万四千円になるんですよ。これは取られる側にしてみれば、それだって大変だと。当然じゃないですか。 それから、大臣、繰り返し適正な課税だとおっしゃる、適正な課税のためだと、複数税率の下で適正な課税のためだと。複数税率になって四年目ですよ、複数税率になって。適正な課税になっていないんですか、じゃ。今、税務署にみんな申告していますよね。今税務署が受け付けている申告書は、あれ適正じゃないんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) それを適正なものにしていこうと、より適正なものにしていこうと。より適正なものにしていこうと、こういうことであります。
○小池晃君 今の、だから、今やっている、税務署が受け付けているのは適正じゃない申告書を受け付けているんですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) インボイス導入前、今、今現在ですけれども、これが何か不都合かということのことだと思いますが、複数税率の下で適正な課税を確保するためには、売手と買手で税率の認識が一致していることを制度として確保する必要がございます。 この点、現行制度の下では、売手側に請求書等の交付義務やその写しの保存義務もない一方で、買手側は、一定の場合には請求書等の保存がなくとも消費税の仕入れ税額控除が可能になっています。そのため、仮に、売手が軽減税率で申告しているものについて買手が標準税率で控除を行ったとしても、請求書等が保存されていない場合があり、適用税率の適否について事後的な確認が困難となっておりまして、消費税の適正な課税を確保するとの観点からは問題があると、そのように考えているところでございます。 こうしたことからも、インボイス制度は複数税率化の下で消費者の方に御負担いただいていることとなっている消費税の適正な課税を確保していくために重要なものであると考えております。
○小池晃君 既に、実際にインボイスなしでも請求書、領収書区分してやっているわけですよ。今みんな一生懸命やっていることは適正じゃないと言うんですか。そんなことないでしょう。私は、こんなこと導入する必要全くないと。 誰もこれ、インボイス導入して喜ぶ人はどこにいますか。誰が喜びますか。(発言する者あり)そのとおりだ、財務省しか喜ばない、これは。これはインボイスなしでもやれているんですよ、四年間ずっと。みんなが嫌がること何でやるんですか。では、何だかんだといろいろ言うんだったら、消費税五%に下げて複数税率やめればいいじゃないですか。きっぱりとそういう道進むべきだと。 総理、これね、これだけ批判の声が上がっているんですからやめるべきじゃありませんか、インボイス。国民の声に応えてインボイスは中止すると。総理、決断してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これはもう再三御説明させていただいています。基本は、インボイス制度、これ、複数税率の下で適正な、この適正な課税を実現するための制度であると考えています。 そのために、国民の皆さんにおいて円滑に、円滑な導入に結び付けていただくためのこの様々な対策を講じてきております。これ、十月まで、ぎりぎりまで、政府として円滑な導入に向けて何が必要なのか、これからも様々な方策について検討を行っていきたいと思っています。
○小池晃君 都合が悪くなると様々と言うのは本当だなと思いながら聞きました。 やっぱりこんなものはやめるべきだということを申し上げておきたいと思います。 外務省、昨年六月、G7首脳コミュニケ、性的少数者に関する部分、読み上げてください。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 昨年のG7エルマウ・サミットで発出された首脳コミュニケには、我々は、女性と男性、トランスジェンダー及びノンバイナリーの人々の間の平等を実現することに持続的に焦点を当て、性自認、性表現あるいは性的指向に関係なく、誰もが同じ機会を得て、差別や暴力から保護されることを確保することへの我々の完全なコミットメントを再確認するという記述や、我々は、あらゆる多様性を持つ女性及び女児、そしてLGBTIQプラスの人々の政治、経済及びその他社会のあらゆる分野への完全かつ平等で意義のある参加を確保し、全ての政策分野に一貫してジェンダー平等を主流化させることを追求するという記述がございます。
○小池晃君 総理は、このコミュニケ、我々の一人だと思います。LGBTIQプラスの人々の政治、経済及びその他社会のあらゆる分野への完全かつ平等で意義ある参加、これ実現する責任があると思います。 LGBTQに対する差別禁止、同性婚を法制化すること、これはG7サミットで総理が確認した国際社会に対する責任じゃないですか。これを責任果たさずにサミット議長国の役割果たせますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年のこのG7エルマウ・サミットで発出された首脳コミュニケ、この記載のとおり、性的指向、性自認を理由とする不当な差別や偏見、これはあってはならないと考えており、政府として、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会を実現していく。その実現に向けて、引き続き国民の声を受け止めてしっかり取り組んでいく、これが我が国政府の基本的な考え方であります。 御指摘の様々な課題についても、国民の声を受け止めながらこの議論を進めていく、こうした方針について申し上げております。
○小池晃君 議論じゃないですよ。総理なんだから、実現する責任があるでしょう。国際社会に公約したんですよ。責任があるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 公約、そのサミットで発出された首脳コミュニケについてのことをおっしゃっているわけですが、その内容について先ほど説明をさせていただきました。そういった方向性を持って政府として努力をしていく、こういったことを説明させていただきました。 是非、この方向性を大事にしながら、国内の議論を進めていきたいと考えています。
○小池晃君 ならば、LGBTQ差別禁止法、同性婚法制化、やるべきじゃありませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの差別解消法案については、昨年の通常国会で野党から衆議院に提出され、継続審議となっていると承知しております。そして、理解増進法案については、これは超党派の議論の結果として策定されたものですが、自民党においても議論を進めてまいります。そして、同性婚にも御指摘がありました。同性婚についても、この国民生活の基本に関わる問題、国民一人一人の家族観に関わる問題ということでありますので、国民の意見、国会での議論、訴訟の動向、地方自治体におけるパートナーシップ制度の導入や運用の状況、こうしたことを注視してまいります。 議論を進めていく、これは大事なことであると思っています。
○小池晃君 G7コミュニケで言っているのは、LGBTQの差別禁止ですよ。差別禁止です。理解増進じゃないですよ。 G7で差別禁止法がないのは日本だけです。G7で同性婚を認めてないのは日本だけです。世界は既に変わっているんです。日本の世論調査では、六割から七割、同性婚を認めるべきだと言っている。日本社会も既に変わっているんですよ。変わっていないのは自民党と総理、あなたしかないんです。変わっていない。こんなことでは世界から取り残される、G7議長国の資格はないと言わなければいけないということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。
○山本太郎君 れいわ新選組代表、山本太郎です。 総理にお聞きいたします。 外国人、外国企業、外国政府などから寄附、献金など資金援助を総理御自身受けたことありますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 献金を受けた記憶は全くありません。
○山本太郎君 総務省、今私が言ったような寄附など資金援助というのは合法ですか。理由を教えてください。
○政府参考人(森源二君) お答えを申し上げます。 外国人等からの政治活動に関する寄附の関係でございますが、政治資金規正法第二十二条の五第一項においては、何人も、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である一定の団体その他の組織から、政治活動に関する寄附を受けてはならないとされております。 これは、我が国の政治や選挙が、外国人や外国の組織、外国の政府など外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという趣旨で設けられたもの、こういうことだと承知をしております。
○山本太郎君 総理、政治家の意思決定、それが特定の外国勢力から影響があってはならないと、そう思われます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国政治におけるこの意思決定、これは当然のことながら外国の一定の勢力から影響を受けることがあってはならない、自らの運営は自らが決めなければならない、当然のことであると思います。
○山本太郎君 総理御自身はそのような献金は受けたことがないと。 では、党としてどうですか。自民党としてどうでしょうか。御存じですか。
○委員長(末松信介君) どなたか。党としてというのを答弁できる方は。 じゃ、岸田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今手元に何もありませんが、そういった献金は党としても受けることはないと考えます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 資料の七、一九九四年十月、ニューヨーク・タイムズ記事。(資料提示)一九五八年までCIAの極東工作を担当、アルフレッド・ウルマー氏、自民党に対して我々は資金援助をした、CIAは自民党の最初期から同党を支援、内部から情報提供者をリクルートするために資金を使った。ケネディ政権で国務省情報局長ロジャー・ヒルマン氏、一九六〇年代初頭までには自民党とその政治家への資金援助は確立され、ルーティーン化しており、極めて秘密裏にではあったが、米国の対日外交政策の基本的要素の一つとなっていたと証言。 自民党、火消しに走るんですね。 資料の八、九四年十一月、産経新聞。当時の自民党総裁、アメリカ大使と極秘会談、資金援助について大使館に照会があった場合はインテリジェンスに関するものでありコメントできないという線で回答してほしいとアメリカ側のメディア対応に注文を付ける。自民党の森幹事長が既に資金援助の事実関係を否定するコメントを発表していたので、アメリカ側にもこの点を踏まえて対応してくださいとお願いしたと。ごまかしても無理だよ、公文書残っているもんということなんですね。 資料の九A、九B、一九五八年七月、アメリカ大使館一等書記官と佐藤栄作財務大臣の会談。もし合衆国がこの要請に同意すれば、この件は極秘扱いとされ、合衆国には何の迷惑も掛けないよう処理されるとのことであった。佐藤氏は、この資金工作の窓口として川島正次郎幹事長の名前を挙げた。外国勢力に金を無心、金をせびり続けてきたのが歴代自民党。 ニューヨーク・タイムズの騒ぎから十年たった後、資料の九C、九D、二〇〇六年七月、アメリカ国務省歴史部の資料。五八年五月、衆院選挙前に、CIAが秘密資金援助や選挙アドバイスを与えることを許可。支援を受けた候補者には、アメリカの企業家から援助を受けていると伝えられた。この支援計画、その後の六〇年代の選挙運動中も続けられたと。 資料の十、統一教会とずぶずぶ、それが自民党ですけれども、その立て役者、アメリカから絶大な信頼、岸信介。 資料の十一A、十一B、一九五七年十月、アメリカ大使から国務省への電報。最も重要なアンダーライン部分をお読みします。来年初頭にも選挙が行われる可能性、岸を支援し、岸が今後も成果を上げられるようにすることはまさに合衆国の利益にかなうこと、我々は、過去二回の選挙でアデナウアー氏に対して行ったよう、岸を強めるためにでき得ることを検討すべき。二つの赤字、特に重要です。 まずは、下、アデナウアーに対して行ったことって。アデナウアーとは、旧西ドイツ初代の連邦首相。既に米英公文書から判明していることですが、五〇年代、CIAは、アデナウアー率いる政党に大量の資金援助を行い、ほかにも、彼の団体の宣伝活動費としてCIAが四百万ドルを間接的に融通。アデナウアー自身、CIAなどのスパイ組織を利用し、ライバル政党の情報を入手。アメリカとの関係はウイン・ウイン。アデナウアーにあったように岸を強化すべし、つまりは岸という忠犬を見付けたよという話。そして、もう一つ、岸への支援がアメリカの利益にかなうと。アメリカの利益って何ですか。 資料の十二、過去の公文書を見ると、世界戦争では日本の軍事力がアメリカの勝利に必要だそうです。アメリカは、自国の覇権、帝国の拡大のためには手段選ばない。 資料の十三、特に石油取引、ドル以外で行おうとした国は虎の尾を踏む。例えば、ユーロで石油取引を開始したイラクのフセイン大統領。大量破壊兵器がある、そう断定されて、世界の反対を無視したアメリカが攻撃。イラクは破壊されまくった挙げ句、大量破壊兵器見付からず。トマホークという声も上がりました、そのとおり。そこから生まれたのは復讐を誓うISという集団。アフリカ統一通貨で石油取引を提案したリビア・カダフィ大佐。弾圧される市民を保護する人道的介入と、大義名分にアメリカが軍事攻撃を開始。カダフィをその後、裁判なしで殺害。リビアは東西勢力に分裂、内戦に突入。 資料の十四、アメリカ国務省の元外交官、ジャーナリスト、ウィリアム・ブルム氏。第二次大戦以降、アメリカは、五十か国以上の外国政府の転覆、五十人以上の国家指導者の暗殺を試み、三十か国以上で人々の頭上に爆弾を投下したという。 総理、日本は今でもアメリカの植民地だと思われますか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本は間違いなく独立国であります。
○山本太郎君 そうですよね。 じゃ、アメリカが間違った方向に行った際には、これ行動別にすることできますよね。約束できます、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、日本は日本の国益を考え、憲法や国内法、国際法、こうしたこのルール、法の支配に基づいて外交、安全保障について考えていく、これが当然の方策であると考えます。
○山本太郎君 じゃ、国益だと判断したら、間違った戦争でもアメリカと一緒にやるというふうにも捉えられますけどね。 イラク戦争はどうだと思われます、じゃ。イラク戦争は間違いでしたか、正しい戦争でしたか。教えてください、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国として、イラク戦争の評価をする立場にはないと考えています。我が国として、自らの国益を守る、もちろん大事でありますが、それと併せて、先ほど申し上げました法の支配、憲法や国際法や国内法、こうしたものをしっかりと守る中で国民の命や暮らしを守っていく、これが日本政府の基本的な考え方であります。
○山本太郎君 何言ってるんですか。イギリス始め、イラク戦争間違いだったということを反省していますよ。日本だけですよ。何言ってるんですか、全然反省できてないじゃないですか。 防衛省、有事には米軍の指揮下に自衛隊が入るんですか。そして、そういった話合いはこれまでされてきましたか。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 自衛隊による全ての活動は、米軍との共同対処を含め、我が国の主体的な判断の下、日本国憲法、国内法令等に従って行われるものでありまして、自衛隊及び米軍は、各々独立した指揮系統に従って行動いたします。したがって、有事におきましても、自衛隊が米軍の指揮下に入ることはございません。 二〇一五年に策定いたしました日米ガイドラインにおきましても、自衛隊及び米軍の活動について、各々の指揮系統を通じて行動すること、また、各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われることが明記されているところでございます。
○山本太郎君 表向きはね。 資料の十五、外務省編さん、日本外交文書とは。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 日本外交文書とは、明治維新以降の我が国外交の経緯を明らかにし、あわせて、外交交渉の先例ともなり得る基本的史料を外務省において編さんしたもので、昭和十一年以降公刊してきており、現在までの通算刊行冊数は二百二十六冊となっております。
○山本太郎君 外務省、資料の十六、読んでください。
○委員長(末松信介君) 資料の十六。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 御指摘の文書の正式な和訳は存在いたしませんけれども、御指摘の箇所の和文仮訳をお示しするとすれば、次のとおりとなります。 日本区域において敵対行為又は敵対行為の急迫した脅威が生じたと合衆国政府が判断した場合には、警察予備隊及びその他全ての日本国の武装した組織は、合衆国政府が日本国政府と協議した後に指定する最高司令官の統一の指揮の下に置かれるものとするでございます。
○山本太郎君 全ての日本の組織を米軍任命の最高司令官の指揮下の下、指揮権の下に置くという規定、これ世論が黙ってませんね。 外務省、資料十七、十七B、アンダーライン部分読んでください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 御指摘の文書には、シーボルト駐日米国大使と井口外務次官のやり取りとして、以下のように記録されております。 井口次官から、内容に異存あるのではない。あの規定が公表されると民心に動揺を来すおそれがあるから原則的の規定にしておきたいだけの話であると答えた。続けてシーボルト大使は、行政取決めは米側でも全部公表する意思はない。必要な部分だけ公表する。問題の章は、もちろん公表すべき部分ではないと説明したとございます。
○山本太郎君 米軍の指揮下に置く規定を表向きは削除する。その裏では、米軍の指揮下に置くということにした。 そのでき上がりが資料の十八。外務省、お願いします。読んでください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日米行政協定第二十四条の規定でございますが、次のとおりでございます。 日本区域において敵対行為又は敵対行為の急迫した脅威が生じた場合には、日本国政府及び合衆国政府は、日本区域の防衛のために必要な共同措置をとり、かつ、安全保障条約第一条の目的を遂行するため、直ちに協議しなければならないとございます。
○山本太郎君 こうなっているけれど、大丈夫。密約は生きております。 資料十九A、十九B、一九五四年二月八日、アリソン大使と吉田茂首相の会談報告。有事の際に日本における軍事力を使用し、最高司令官は米国の大将、ジェネラルとなることについて日本政府の意図を再確認した。吉田氏は、現時点ではこのことは機密扱いとするが、この点について確約することにちゅうちょはないと説明。この会談後、半年もたたず自衛隊創設。協議するという建前だけで自衛隊を米国の支配下に置く仕組み、岸信介が新安保へと引き継ぎます。 外務省、最後です。資料の二十、読んでください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 御指摘の新安保条約、すなわち日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約の第四条には次のとおりございます。 締約国は、この条約の実施に関して随時協議し、また、日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する。 以上でございます。
○山本太郎君 協議する、その内容には統一指揮権の運用も含まれ、地位協定では一九六〇年設立、日米合同委員会で行う。 外務省、日米合同委員会って何ですか。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日米合同委員会は、日米地位協定の実施に関して日米相互間の協議を必要とする全ての事項に関して協議を行うための両政府間の機関として、日米地位協定第二十五条に基づいて設置されたものでございます。米側は在日米軍副司令官が代表を務め、外務省北米局の局長が日本側の代表を務めております。 開催頻度に関しましては、日米双方の都合や議題の内容等を踏まえてその都度調整を行っておりますので、一概には申し上げられませんが、おおむね月に一回又は二回程度会合を行っております。
○山本太郎君 日米合同委員会の議事録、公開されていますか。二一年度、二二年度で公開された議事録あるか、教えてください。
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。 日米合同委員会の議事録は、公文書管理法の適用を受け、法令に従い適切に保存されております。情報公開請求があった場合には法令に従い適切に対応することとなります。 その上で、日米合同委員会の合意事項や議事録は日米双方の同意がなければ公表されないこととなっております。これは日米間の忌憚なき意見交換や協議を確保するためでございまして、日米双方の同意がないまま公表すると情報公開法が規定する他国との信頼関係が損なわれるおそれ、又は他国との交渉上の不利益を被るおそれがある場合があるためでございます。
○山本太郎君 二一年度、二二年度、公開されたか、されていないかって答えてくれましたっけ。ごめん、聞き漏らしたかも。
○委員長(末松信介君) 再度御答弁ください。
○政府参考人(宮本新吾君) 申し訳ございません。答弁漏れがございました。 日米合同委員会の議事録は日米双方の同意がなければ公表されないことに先ほど申し上げたとおりなっておりますが、御指摘の期間中に公表されたものはございません。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 答弁中。
○政府参考人(宮本新吾君) 繰り返しになりますが、これは日米間の忌憚のない意見交換などを確保するためでございます。
○山本太郎君 ブラックボックスなんですよ。合同委員会で宗主国様お望みの日米軍事一体化も可能となる枠づくりを進めてきたのが日本政府。二〇一五年には、第三次ガイドラインで、米軍の指揮の下、その地理的範囲はアジア太平洋地域を超えた地域にまで拡大できるようになっちゃった。 資料二十一のA、昨年の日経新聞。防衛省、この記事におけるトマホーク、運用上の間違いってあるんですか。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 個々の報道の内容に関しまして政府としてコメントすることは差し控えます。 その上で、昨年末に策定いたしました国家防衛戦略におきましては、反撃能力に関しまして、弾道ミサイル等の対処と同様に日米が協力して対処していくこととするほか、情報を含め、日米共同でその能力をより効果的に発揮する協力態勢を構築することとしております。 それ以上の詳細につきましては、事柄の性格上、お答えを差し控えたいと思います。
○山本太郎君 反撃の判断するかしないか、この情報は米国頼みですよね。 総理、これ、米国情報で敵の攻撃が着手されたぞって伝えられてきて、ミサイル発射した方がいいん違うかって言われたときに、日本側はそれ断ることできるんですか。発射しないという判断は、日本側がこれ握れるんですか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、日本が事態認定を判定する手続になっています。日本が判断をいたします。
○山本太郎君 情報持っているのは向こうやのに、こっちに判断し切れますかね。アメリカからの情報が正しくない場合は、日本が戦争犯罪国にもなり得る話ですよ、これ。 イラク戦争、アメリカの偽情報から始まったんですよ。無人機攻撃、様々な戦争で、結婚式、病院、住宅地、様々な誤爆をやらかしているのが米軍ですよ。誤った情報で日本がミサイル発射、誤爆、又は日本の先制攻撃とみなされて戦争始まる、これ十分にあり得るシナリオだと思うんです。 防衛省、本予算含め五年計画で予定されている反撃能力って、どんな性能を持つものを調達したり、国の中で造ろうとしているんですか。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 スタンドオフ防衛能力は、島嶼部を含む我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対しまして、相手方の対空ミサイル等の脅威圏の外から対処していくために整備していくものでございます。反撃能力につきましては、専らこのために独自の装備品の整備方針があるものではなく、スタンドオフ防衛能力等を活用することとしております。 自衛隊が保有する誘導弾の射程は、従来からお答えを差し控えているところでございますけれども、公刊情報上のスタンドオフミサイルの射程をお示しすれば、トマホークは約一千六百キロ、JSMは約五百キロ、JASSMは約九百キロとされていると承知しております。
○山本太郎君 射程距離大幅に伸ばして、で、調達する、海外から。で、自分たちでも造ると。これ、日本へのリスクになっていくことを今やっているんですね。 外務省、国連憲章って何ですか。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 国連憲章は国連の基本文書でございます。国連を設立し、加盟国の権利や義務を規定するとともに、国連の主要機関や手続を定めたものです。 日本は、一九五六年の十二月十八日に加盟国となっております。
○山本太郎君 総理、国連憲章って軽く扱っちゃいけないものですよね。どう考えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は国連加盟国であり、国連憲章を尊重しなければいけない、当然だと思います。 平和安全法制の議論を始め安全保障に関する様々な議論においても、国連憲章のありよう、特に五十一条の個別的自衛権、集団的自衛権、それから第七章の集団安全保障の様々な項目、再三引用され議論を行った、こうした経緯もあります。国連憲章はこれからも重視してまいります。
○山本太郎君 外務省、旧敵国条項とは。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 国連憲章の第五十三条、第七十七条及び第百七条に、敵国、エネミーステーツ、又は敵、エネミーという文言が使用されております。これらの規定がいわゆる旧敵国条項と称されております。
○山本太郎君 その条項、削除するには何が要る。教えてください。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 いわゆる旧敵国条項の削除を実現するには、国連憲章の改正が必要でございます。改正には、国連総会における加盟国の三分の二の賛成と、あと、国連安保理の全ての常任理事国を含む国連加盟国の三分の二による批准という要件が設けられております。
○山本太郎君 つまりは、常任理事国が反対した場合、削除は不可能。それでいいですね。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 国連憲章の改正のための手続は先ほど申し上げたとおりでございます。常任理事国が改正案を批准しなければ国連憲章の改正はできないということになります。 なお、一九九五年の国連総会では、いわゆるこの旧敵国条項が既に死文化しているとの認識を示す決議、これが全ての安保理常任理事国を含む圧倒的多数の賛成によって採択されております。現時点におきましては、いかなる国も旧敵国条項を援用する余地はもはやないと考えております。
○山本太郎君 でも、そこから先、手続進んでいないもんね。 二〇一二年中国、資料の二十三、二〇一九年ロシア、二つの常任理事国が、今もこれ生きているぞということを牽制し続けているんですね。 日本が不穏な動きをした際には安保理の許可なく攻撃が認められる、旧敵国条項。いまだ削除も死文化もされていないんですよ。今やろうとする軍備増強、合法的に日本を武力攻撃してくださいと自爆する行為ですよ。 資料の二十四、中国との緊張が更に高まった場合、経済的損失、教えてください。
○参考人(浦田秀次郎君) 経済産業研究所よりお答え申し上げます。 早稲田大学教授で弊所のファカルティフェローの戸堂康之氏が兵庫県立大学教授の井上寛康氏との共著論文として二〇二二年に発表した論文では、日本への素材、部品の輸入及び日本からの製品の輸出が外生的なショックによって縮小した場合、日本経済にどのような影響があるのかを一定の仮定の下でシミュレーションによって分析しています。 その結果によれば、部品輸入の途絶はサプライチェーンを通じて下流の企業にも連鎖的に影響を与えるため、輸出の途絶と比べてより大きな生産減少をもたらすということが見出されました。輸入の途絶の影響は、その規模が大きくなればなるほど、またその期間が長期的に、長期になればなるほど急激に大きくなることも分かりました。 御質問の点ですが、中国からの部品などの輸入の八割が二か月間、金額にして約一兆四千億円が途絶した場合には、企業の生産総額で見ると約五十三兆円減少するとの推計になっております。これを日本の付加価値生産額で見ますと十二・八兆円、二か月間の付加価値生産額の約一五%となります。 なお、本研究からは、ある地域からの輸入の途絶による影響は、輸入額よりも、国内のサプライチェーンがその地域とどのように結び付いているかに密接に関連していることが分かりました。このため、輸入途絶の影響を考える際には、その地域からの輸入額ではなく、その地域と日本企業とのサプライチェーンのつながりに注意する必要があると考えられます。 また、供給元の代替が輸入途絶の負の効果を緩和することが分かりました。このため、柔軟なサプライチェーンを形成することで輸出入の混乱に備えることが必要であると考えられます。 以上です。
○山本太郎君 ありがとうございます。 戦争にならずとも、緊張が高まって、たった二か月、八割、中国から一・四兆円の部材が入ってこないだけで、これ五十三兆円マイナス。日本、詰みますよ。これ、経済的打撃で人が死にます。 これ、シミュレーションしています、この影響でどうなるか。今やることによって緊張が高まって、国としてシミュレーションしていますか、経済的打撃、戦争になった場合の経済的打撃。していないと思うんですけど、聞きます。総理、お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の安保三文書の内容においても明記しているとおり、我が国として、外交を通じて我が国に好ましい国際環境をつくっていく、これが基本であると思います。外交を通じて東アジア、インド太平洋地域における平和や安定に努力をしていく、これが基本であります。 そうした努力にもかかわらず、この関係が破綻した場合、関係がこのおかしな方向に行った場合の仮定の話について申し上げる材料は持っておりません。
○山本太郎君 総理、シミュレーションしてください。
○国務大臣(西村康稔君) 様々な事態も想定しながら、私ども、サプライチェーンの強靱化の予算も確保しながら、また同志国、それこそアメリカ、ヨーロッパ含めてですね、同志国と様々な部材も共有することを含めてそうした取組を強化をしているところでございます。 いずれにしても、今回の、今の計算は一定の仮定の下、仮定の下でのシミュレーションに基づくものでありますので、私ども、いろいろな事態も想定しながら、サプライチェーンの強靱化、取り組んでいるところであります。
○山本太郎君 だったら、新たに試算しなければなりませんね。総理、やっていただけますよね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 仮定に基づいての議論を公の場で申し上げることは控えます。 我が国としましては、この地域の平和と安定のために、外交安全保障、最大限の努力を行う、これが基本であると申し上げております。
○山本太郎君 シミュレーションするとも言わない。軍備増強をあおって誰が得するんですか。軍産複合体とアメリカがオフショアで金もうけするだけでしょう。 今回の売国棄民予算、大きな間違いですよ。先進国で唯一、三十年経済を衰退させてきた。三十年賃金下がりっ放し。格差広げて社会地盤沈下。コロナが来ても物価高でも、生活者も事業者も酪農家も守らない。一体何やっているんですか、皆さん。今必要なのは、アジア重視の外交と国内への徹底した積極財政ですよ。 まとめますね、終わるので。 資本家の犬、アメリカの犬、統一教会の犬でもある自民党政権は退陣以外ない。骨のない野党の経済政策に超絶積極財政をビルトインさせて政権交代。日本経済を復活させるのは私たちです。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、浜田聡君の質疑を行います。浜田聡君。
○浜田聡君 NHK党、浜田聡でございます。 本日、予算委員会最後の質疑させていただきます。 少数会派ながら、この予算委員会で質疑の機会いただきました。自民党を始めとする他会派の皆様からは質疑時間の御配慮などいただきまして、感謝申し上げます。皆様、今国会もよろしくお願いいたします。 今回、NHKによる郵便法違反をメインテーマとして扱います。 そこに入る前に、午前中に維新の会の音喜多委員も御指摘があり、恐縮ですが、現在インドで行われておりますG20外相会合に林大臣が欠席し、本予算委員会に出席していることについて総理に伺います。 私は、林外務大臣はG20に出席すべきと考えます。林外務大臣のG20欠席に関する総理の考えを伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) G20外相会合については、林外務大臣が出席する可能性を追求いたしましたが、同会合や国内を含む国内、あっ、国会を含む国内での公務の日程、内容等を総合的に勘案し、最終的に政府、外務省として山田賢司外務副大臣を出席する、を派遣する、こうしたことが適切であると判断をいたしました。 いずれにせよ、G7外相会合の場において、G7議長国である我が国として主張すべき主張、我が国の立場、これは発信する、発信してまいりたいと考えています。
○浜田聡君 この件につきましては、林大臣が出席すべきだという旨の数多くの批判がされているように思いますし、私も同意見でございます。 外務大臣の第一の仕事は外交であり、今の国際情勢を考えれば外務大臣はもっと海外に飛び回ってもいいくらいで、G7議長国であればなおさらです。いろいろと言い訳はあろうと思いますが、大事な国際会議だから行くんだという強い意思表示をされて実行される方が外務大臣であるべきという要望をさせていただきます。 では、今回の本題です。 昨年末に発覚したNHKによる郵便法違反を扱います。 NHKの郵便法違反とは、簡単に申し上げます。NHKが昨年度までの六年余りの間に外部の事業者に委託して送達した受信契約の案内文書が信書に該当し、郵便法四条に違反するというものです。これは、総数で二千万通を超えるという大規模なものとなっております。 なお、信書に関する説明は時間の都合上省略させていただきます。 この郵便法四条というものは、認められた会社以外が郵便の業務を行うことを認めない、つまり郵便業務の独占を定めたものになります。今回のNHKの郵便法違反とは、現在、日本郵便のみに認められている信書の送達を外部の事業者に委託して行ったというものであり、日本郵便、グループ会社としては日本郵政に被害をもたらしたと言えます。この郵便法四条に違反した場合、郵便法第七十六条で三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処するとされており、罪は重いと考えます。 私は、昨年十二月、NHKによる郵便法違反の可能性について総務委員会で指摘させていただきました。当初は総務省否定的でしたが、後にNHKの郵便法違反を総務省が認めて、今回周知されるに至りました。 今回のNHKの郵便法違反は犯罪としてそれなりの重い罪であり、NHKがそれ相応の仕打ちを受けるかと思っていたわけですが、その後の経過を見ていると、NHKの対応も、政府のNHKへの対応も全く生ぬるいものであることに失望しております。 我々なりにいろいろと動いてきたことも後ほど報告させていただきますし、この予算委員会でも今後の総務委員会でもその追及をしていきたいとは思いますが、残念ながら、この郵便法違反に対する、NHKや政府にしっかりと対応いただくことは現時点では難しいと考えております。あくまで現時点です。 郵便業務の独占を違反したNHKですが、この違反に関して重い罰則があるにもかかわらず政府がそれ相応の対応をしないのであれば、この法令の意義はないと考えます。つまり、郵便業務の独占は不要ということです。そうであれば、ヤマト運輸など参入意欲のある企業が信書便に参入できるよう規制緩和すべきではないかと考えます。 そこで、まず総務大臣にお伺いします。 一般信書便の参入には現在かなり厳しい規制が設けられております。特に全国にポスト十万本設置が必要というのは非常に厳しく、事実上の新規参入を排除するものであると認識しております。ヤマト運輸等、参入意欲のある企業が一般信書便参入できるよう規制緩和すべきという意見に関する御見解を総務大臣にお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 浜田先生からの御質問にお答えしたいと思います。 今お話がありました一般信書郵便事業は、封書やはがきのような軽量かつ小型の信書便物を全国一律の条件で引き受け、配達するサービスでございまして、一般信書郵便事業への新規参入については許可制が取られており、信書便法第九条及び第十六条において要件を定めているところでございます。 これらは封書やはがき等についてあまねく全国で一定のサービス水準を確保するための要件であると考えており、現時点でこれを変更することはないと考えております。
○浜田聡君 今回のNHKによる郵便法違反は、現時点で判明しているもので二千四百万通を超えるものです。NHK以外にこれ以上の規模での違反はまず不可能です。そのNHK、おとがめなしというのですから、今回違反した郵便法の規定は意味がありません。 是非とも多くの国民に今回の郵便法違反に対するNHKや政府の生ぬるい対応を知っていただき、その国民の怒りを推進力として、今後国民にとって意義のある規制緩和が進むことを願います。 緩和の一つの提案を申し上げます。 全国のポスト十万本設置が必要という条件は大変厳しいです。一方で、全国に拠点があるものとしてコンビニエンスストアがあります。五万を超える店舗が全国にあります。コンビニなどと提携することなどにすればポストの代わりは可能だと思いますし、この機会、多くの国民に考えていただきたいと思います。 さて、話を戻しまして、今回のNHKの郵便法違反に関して、NHKや政府に順次お聞きしていきたいと思います。 今回の委員会では、昨年NHK会長に就任された稲葉会長にお越しいただきました。ありがとうございます。稲葉会長、今後ともよろしくお願いいたします。就任してまださほど時間もたっていないところで大変だとは思いますが、NHKが犯罪をしていたことについては会長にしっかりと御対応いただきたいと思います。 まず、二点お伺いします。今回のNHKの郵便法違反によって得たNHKの利益はどれぐらいなのでしょうかということ、もう一点、その利益をどうするかということです。郵便法第七十六条には事業の独占を乱す罪として罰則が規定されているわけですが、その記載の中に、得た利益は没収と第七十六条二項に規定されています。であれば、今回の違反によって得た利益を国庫返納などすべきと考えますが、そのつもりはあるのでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) お答えいたします。 まず最初に、いわゆる業者を使って郵送するという、ポスティングとNHKでは言ってございますが、実はこれを始めるに当たりまして、総務省のガイドラインなどをよく見て、あるいはそれに精通している弁護士の意見などを聞きまして、相談しながらコンプライアンスに留意しつつ進めてきたわけでございますが、このほど郵政省の方から郵便法に抵触するとの行政指導を受けたわけでございまして、この点、本当に深くおわび申し上げたいというふうに思います。 その上で、今の御質問でございますが、いわゆる郵送した場合と、それからこの業者を使って、何というか、送った場合との差額が言わば利益に当たるのではないかと、その金額はどのぐらいと理解しているかと、こういうお問合せでございます。 NHKでは二〇一五年から、契約が確認できない家屋に対してポスティングというものを始めました。当時は宛名がなければ郵便は送れないという状況でございましたので、郵便で投函した場合とポスティングで投函した場合の差額を出すということがそもそも難しいということでございます。 それから、実は最近になりまして、二〇二一年六月からは特別あて所配達郵便というのが始まりまして、これは氏名がなくてもお届けすることができるという制度でございます。これにつきましては、ポスティングの代わりという形で出すこともできるわけですけれども、制度が始まって以来時間がそんなにたっていないということで、その狙いあるいは効果がはっきりしませんものですから、単純にそのコストを比較してその差額を算出するというのはなかなか難しいんではないかというふうに思ってございます。 ということで、いずれにしても、NHKとしては利益を得たというふうには考えてございませんので、この辺の数字をどう考えるかというお答えには控えさせていただきたいというふうに思います。
○浜田聡君 国庫返納をする意思がないと感じました。その対応でいいのかどうか、多くの国民の皆様に判断していただきたいと思います。 引き続き会長に伺います。 先月二十四日、NHKの把握漏れにより新たに約三百九万通の郵便法違反が発覚したと総務省が発表しました。昨年、二千七十万通の違反が発表されたわけですが、今回、更に三百九万通の違反が出てきたということです。 私は、今後更にNHKの新たな郵便法違反が発覚する可能性を考慮しております。会長としては新たな郵便法違反がないと言えますでしょうか。この際、会長としてNHKの郵便法違反に関して積極的に調査すべきと考えますが、御見解をお伺いします。
○参考人(稲葉延雄君) まず最初に、お断りいたしたいと思います。誠に申し訳ございません、先ほどの答弁に誤りがあったということでございます。 先ほどの答弁で、本来、総務省と申すべきところを、まだ私慣れてないのでしょうか、郵政省というふうに間違って申し上げました。おわびして訂正させていただきたいというふうに思います。 御質問のところでございますけれども、御指摘のとおり、郵便法に違反するとして行政指導を受けた事案につきまして、対象となる投函数に報告漏れがございまして、先月、二月、総務省より再発防止策の報告を求める二度目の行政指導を受けました。 今回の報告漏れはNHKが自主的に行った再調査によって判明したものでございまして、再調査ではポスティング施策全ての支払記録をもう一度確認いたしました。このため、現時点で更にもう一度調査をする必要はないのではないかというふうに判断してございます。 今後については、仮にポスティング施策を再開するということになりましても、総務省に御相談して文書の内容等を確認するほか、業務記録を適切に保存、管理する体制を構築するということなど、今後このような事態が二度と起きないように徹底してまいる、そういう方針でございます。
○浜田聡君 引き続き会長にお伺いします。 今回のNHKによる郵便法違反ですね、NHK社内における首謀者、つまり指示、計画した人は誰なのでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) このポスティングに係る局の施策でございますが、局としてやってきてございます。総務省のガイドラインなどをよくチェックして、弁護士などと相談しながらコンプライアンスに留意して、局としてオペレーションを実施してきたということでございます。その担当局は、当時の営業局、現在の視聴者局でございます。
○浜田聡君 その対応でいいのかどうか、国民の皆様に判断していただきたいと思います。私は少なくとも、誰がやったのか、個人名を出してしっかりと罪を償うべきだと考えます。 今回、NHKは、大きな犯罪をしたにもかかわらず、その後の対応がしっかりとされているとは言い難い状況です。今後も対応がしっかりとなされないのであれば、我々が日頃推進しているNHK受信料不払者を増やすことの後押しになることを指摘させていただきます。 次に、日本郵政の筆頭株主である財務大臣に伺います。 今回、NHKの郵便法違反によって、日本郵政株式会社はNHKに対し、民法七百九条で規定されている不法行為に基づく損害賠償請求債権を有していると考えます。その金額は、時効を考慮しなければ十億円にも上ると思われます。 日本郵政は、現時点においてNHKに対する損害賠償請求権を行使していないと認識をしております。筆頭株主が取るべき行動の一つとして、日本郵政株式会社の取締役等に対し、会社法四百二十三条、八百四十七条を根拠として、会社、株主代表訴訟を提起することが考えられます。 そこで、日本郵政の筆頭株主である財務大臣にお聞きします。日本郵政株式会社の取締役らに対して株主代表訴訟を提起するつもりはありますでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 本件につきましては、御指摘のような法律関係等が存在するかどうかも含めまして、日本郵政グループ等において判断が示されているわけではないことから、株主たる財務大臣として何か申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○浜田聡君 その答弁でいいのかどうか、日本郵政株主、その他国民の皆様に判断していただきたいと思います。 次に、今回のNHK郵便法違反に対して、政府の動きが鈍いことにしびれを切らして我々が動いてきたことも紹介させていただきます。 昨年の十二月二十一日、我が党の立花孝志党首と私、浜田聡で、このNHKの郵便法違反について刑事告発を行いました。告発状は受理されたものの、残念ながら二月二十一日に不起訴処分という結果が返ってきました。今回の配付資料に資料を準備させていただきました。 この件に関して法務大臣に伺います。まとめて二点伺います。 一点は、調査期間の問題です。大規模な犯罪にかかわらず、告発状が受理されてから二か月足らずで不起訴の結果となりました。結果を出すまでに少し早いように思うわけですが、調査をしっかりされたのでしょうか。 二点目、我々による刑事告発での告発状の不備、改善点などあれば、可能な範囲でいいですので教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 お尋ねは個別事件における捜査の具体的な内容に関わる事柄でございまして、お答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、あくまでも一般論として申し上げれば、検察当局においては法と証拠に基づきまして適切に対処しているものと承知しております。
○浜田聡君 我々のNHK党、旗掲げて選挙に勝たせていただいておりますので、政府任せの他力本願のみではなく自主的に動いているということも、この機会に御周知させていただきたいと思います。 残念ながら不起訴処分となったわけですが、今後、この件については検察審査会で御審査いただく予定です。 今回のNHKの郵便法違反への政府の対応について国民がどのように考えているのか、特に法務・検察におかれましては御留意いただきたいと思います。 次に、総務大臣にお伺いします。 今回のNHKによる郵便法第四条違反は、同条、同法七十六条により三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金という罰則があります。私はかなり重い罪だと認識しておりますが、総務省は行政指導だけで済ませていいのでしょうか。御答弁お願いします。
○国務大臣(松本剛明君) もう既に浜田委員御承知のとおり、御指摘の郵便法違反について、NHKに対しましては、総務省として、十二月十四日、本年二月、昨年十二月十四日、本年二月十五日に行政指導を行っているところでございます。 また、本年二月八日に、NHKの令和五年度収支予算等に付する総務大臣の意見として、未契約者等の対策として作成、送達している文書の内容、送達方法について郵便法等の法令遵守を徹底することを求めているところでございまして、私どもとしてはやるべきことを適切に行わせていただいているというふうに考えております。
○浜田聡君 行政指導だけでいいのか、国民の皆様に判断していただきたいと思います。 次、総務省の参考人の方々にお伺いしていきたいと思います。 我が会派NHK党には現在二人の参議院議員おりまして、一人は私、もう一人が国会欠席を続けて世間を騒がしておりますガーシー議員でございます。 国会欠席について様々な御批判があることは承知しておりますが、ガーシー議員は、海外から国会議員として活動するという公約に従って、その活動の一つとして、今国会からガーシー議員、質問主意書を積極的に提出するようにしました。この質問主意書というのは、文書として内閣に質問できるというものでございます。 今回、その質問主意書の一つを取り上げさせていただきます。ガーシー議員が今国会において提出した、日本放送協会の郵便法違反に関する質問主意書というものがあります。 内容をかいつまんで言うと、NHKは郵便法四条違反という重い罰則がある罪を犯したにもかかわらず軽微な行政指導にとどめているが、それではおかしい、政府は刑事告発すべきというものでございます。これに対する答弁書には、政府が、犯意がないから告発しないという旨が書かれておりました。 今回使われたこの犯意という言葉ですが、私の周囲の弁護士によると、法律用語としては一般的ではないとのことでした。 そこで伺います。犯意という言葉を使った意図は何でしょうか。よろしくお願いします。
○政府参考人(藤野克君) お答えいたします。 御指摘いただきましたように、ガーシー議員提出の質問主意書に対する答弁書では、「協会において当該文書が信書に該当するとの事実を知りながら同条違反の犯意により信書の送達を委託したと認められるとまでは判断していない」としているところでございます。 この同条違反の犯意と述べたわけでございますけれども、NHKにおいて郵便法第四条の規定に違反する認識があって信書の送達を委託したと総務省において現時点までに認めるに至っていないと、犯罪があったと思料するに至っていないということでございます。
○浜田聡君 引き続き、総務省にお聞きします。 どのような調査をしてNHKに犯意がないと判断したのでしょうか。
○政府参考人(藤野克君) お答えいたします。 今般のNHKに対する調査でございますけれども、過去にNHKが契約勧奨活動に関して送達を委託した文書の内容や通数についてNHKに提出を求めて行っているものでございます。その上で、提出のあった文書について信書に該当するか否かの判断をしたものでございます。 この中において、現時点までに、NHKにおいて郵便法第四条の規定に違反する認識があって信書の送達を委託したと総務省において認めるに至っていないということでございます。
○浜田聡君 時間が来たので、最後まとめます。 今回のNHKの郵便法違反、非常に重いものです。冒頭にも申し上げましたが、NHKへの対処がこのまま生ぬるいなら、この郵便法による規定は意味がありません。そうであれば規制緩和を進めるべきです。もちろん、今後も郵便法違反の追及は粘り強く取り組んでいくことをお誓い申し上げて、質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で浜田聡君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて基本的質疑は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(末松信介君) この際、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。 それでは、報告を石橋通宏君にお願いをいたします。石橋通宏君。
○石橋通宏君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。 派遣団は、末松委員長を団長とする十三名で編成され、二月十三日及び十四日の二日間、石川県を訪れ、北陸地方の経済情勢、石川県における重要施策等について概況説明を聴取するとともに、地域における産業の状況及び地域活性化の取組等について調査を行ってまいりました。 まず、北陸地方の経済情勢については、生産活動は回復に向けた動きに一服感がみられるものの、個人消費や雇用情勢は緩やかに持ち直しており、全体としても経済は緩やかに持ち直しているとのことでありました。 そのほか、当該地域の国税収納状況及び貿易動向等について説明を受けました。 次に、石川県からは、県政における重要課題等について説明を受けました。石川県では、即戦力となる教員の育成のため「いしかわ師範塾」を開講したほか、少子化対策として「赤ちゃん協議会」を設置し、産科医が不足する能登地域などの体制強化等を進めている。また、厳しい状況にある中小企業への支援として、中小企業庁等と協定を締結し、事業者に寄り添った伴走支援の強化に取り組んでいるとのことでありました。 このほか、石川県においては、航空自衛隊小松基地を訪問し、対領空侵犯措置の任務遂行状況や女性隊員活躍のための環境整備、老朽施設の改修計画等について説明を受け、施設の運用状況などを視察しました。また、小松市より、令和四年八月豪雨による一級河川梯川流域の被災・復旧状況について説明を受け、その後、梯川下流部を視察しました。 次いで、JR西日本白山総合車両所を訪問し、北陸新幹線の概要及び延伸工事の現状や同車両所の検査体制等について説明を受け、台車検修場等を視察しました。 続いて、公益財団法人いしかわ農業総合支援機構を訪問し、農業の担い手の確保・育成や農家の収益力向上に向けた伴走支援の概要等について説明を受けました。 次に、Share金沢を訪問し、高齢者、障害者、子ども等の様々な人々が共に住む「ごちゃまぜ」の街というコンセプト等について説明を受け、街の施設を視察しました。 次いで、サンケイブリードー有限会社を訪問し、牛舎等の施設を視察した上で、飼料代や電気代の高騰等による酪農家への影響等について説明を受けました。 続いて、金沢港クルーズターミナルを訪問し、金沢港の歴史やクルーズターミナルを活用した地域活性化の取組、クルーズ船観光客の金沢市中心部等への輸送手段及び担い手の確保等について説明を受け、施設の運用状況などを視察しました。 最後に、今回の委員派遣におきましては、視察先の関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。 調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らいを願いたいと存じます。 以上でございます。
○委員長(末松信介君) ありがとうございます。 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十四分散会