予算委員会 第2号
- 発言数
- 533 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2023/03/01
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りいたします。 令和五年度総予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度総予算三案に関する理事会決定事項につきまして御報告いたします。 本日及び明日は基本的質疑を三百三十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十七分、立憲民主・社民九十二分、公明党四十分、日本維新の会四十六分、国民民主党・新緑風会二十二分、日本共産党二十二分、れいわ新選組十一分、NHK党十一分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算、令和五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより基本的質疑に入ります。杉尾秀哉君。
○杉尾秀哉君 おはようございます。マスクを取らせていただきます。立憲民主・社民の杉尾秀哉でございます。 今日から参議院でも予算審議がスタートいたしました。良識の府、熟議の府らしい審議を進めたいというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 まず、岸田総理の基本的な政治姿勢から伺います。 資料一、御覧ください。(資料提示) 総理は、衆議院予算委員会で、二月一日、我が党の西村委員に対して、同性婚の法制化は社会が変わってしまう課題と、こういうふうに答弁をされました。この発言、フォローしようとした荒井元秘書官が露骨な差別発言で更迭されたのは皆さん御存じのとおりです。しかし、この問題、トカゲの尻尾切りでは済まされません。 そこで伺います。同性婚が法制化すれば、社会の何がどう変わるのか、総理、説明してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 同性婚の導入の問題については、国民生活の基本に関わる問題、また、国民一人一人の家族観とも密接に関わるものであり、その意味で、全ての国民に幅広く変わるもので、関わるものである、このように認識をしております。 御指摘の私の発言についてですが、これ、発言の前後をよく読んでいただきたいと思っております。これ、全ての国民に幅広く関わる問題であるという意味で、社会が変わっていく問題であるからこそ議論することが大切である、国民とともにしっかりと議論を深めていこう、こういった趣旨で申し上げたものであります。幅広く国民に関わる問題であるから議論をしよう、こうしたことを申し上げたという趣旨であります。是非この趣旨をしっかり御理解いただきたいと思っています。
○杉尾秀哉君 答えておりません。 しかも、この答弁の中には、議論しようなんて一言も言っておりません。社会の何がどう変わるのか、説明してくださいと言っています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民一人一人の家族観にも関わる問題である、この問題、これが、この問題をどう取り扱うかということについて、こうした国民の意識や心にも関わっていく問題である、このように認識をしているからこそ議論が大切だ、このように申し上げた趣旨、次第であります。
○杉尾秀哉君 今、意識や心というふうにおっしゃいましたけど、社会が変わると言っているんです。意識や心じゃないんです。もう一回言ってください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会を構成する国民の皆さんの家族観、意識が変わる、これは社会が変わることにつながる、こう考えて、だから議論することが大事だ、このように申し上げました。
○杉尾秀哉君 相当ごまかしているというふうに言わざるを得ない。 LGBTQの団体と面会をされたときには、法律や制度が変わるというふうにおっしゃったそうです。何で説明がこんなにころころ変わるんですか。そして、その後で、ネガティブな意味ではないというふうに弁解されておられますけれども、この発言で傷ついた人、たくさんいらっしゃる。これは、命や心に関わる、まさに当事者の問題です。 前後の文脈から、価値観や社会規範が変わる、こういう意味で総理は使われたんじゃないですか、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 法律や制度が変わる、これはLGBTに関わっている皆様方から、是非法律や制度を変えてもらいたいという御要望がありました。それに対して、変わる問題であるから議論することは大切だ、このように申し上げました。 この家族観に関わる問題ということでありますが、これは法律や制度も変わるということにつながることだと思っておりますし、変わることを関係者の皆さんも要望されているわけですから、広く国民の議論をすることが大切であると。国民の皆さんの様々な意見、あるいは国会での議論、あるいは同性婚に関わる様々な裁判の結果、また自治体におけるパートナー、パートナー制度等の様々な制度の状況、こういったものもしっかり見ながら議論をしてまいりましょうと、こういったことを申し上げた次第であります。
○杉尾秀哉君 どこでどう議論しているんだか全く分からないんですけれども。 そのLGBTQの団体と面会をされたときの話なんですけど、資料二、御覧ください。そのときにこういう表を見せられたというふうに思うんですね。G7の中で性的マイノリティーの権利保障がないのは日本だけであります。で、後半の、あり、あり、ありと書いてあるのは、これ性別変更にもう極めて厳しい条件が課されているんですね。これも日本だけです。 こうした実態、総理は御存じでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん御指摘のG7の他の国々の状況については様々な資料を見ております。承知しております。
○杉尾秀哉君 答えておりません。 これを、これを見せられる前に知っていたかと聞いている。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) G7の他の国々との比較、これは今までも様々な国会の議論の中で出てまいりました。 他の国々との違い等については、様々な意見を聞いてまいりましたので、この表の基本的な部分については承知をしておりました。
○杉尾秀哉君 面会をした当事者の皆さんは、総理が、こんな広い領域に課題があるとは知らなかったと、こういうふうに言ったとおっしゃっています。総理は絶句したともおっしゃっています。全く今の答弁と違う。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほどの示された資料については先ほど申し上げたとおりであります。 そして、LGBTに関わってこられた皆様方の様々な意見を聞く中で、社会におけるこの孤立、孤独感を感じたこと、その様々な生活において苦しみを感じられたこと、大変幅広い御意見を聞かせていただいた。こうした具体的な生々しい意見を聞く中で、こうしたこの問題の幅の広さ、奥の深さ、これを改めて強く感じた、こういった感想について申し上げた次第であります。
○杉尾秀哉君 ならば、昨日、これ締めくくり質疑の中で、同性婚を認めないのは差別ではないと、こういうふうに答弁されました。当事者の苦悩をこの面会でお知りになった、幅広い課題があるということが分かったとするならば、これまでの考え方改めなきゃいけないんじゃないですか。何でこんな答弁されたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨日の同性婚の議論につきましては、憲法二十四条第一項との関係において、様々なこの見解が分かれているわけですが、政府としては、この憲法二十四条第一項については、双方の性別が同一である婚姻の成立、すなわち同性婚を認めることは想定していない、こういった判断に立っているという御説明をさせていただきました。 そういった政府の立場に立って、この同性婚に関する差別を、あっ、関する規定を設けないことは憲法に違反するものではないと考えているという、この考えに基づいてこの発言したものであります。
○杉尾秀哉君 ここではこれ以上触れませんけれども、様々な判例や様々な解釈が出ております。 今、二十四条一項の話をされましたけど、総理、憲法十三条には何て書いてありますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 済みません。文言、詳細までは今確認できませんが、幸福追求の自由について規定した項目であると理解しております。
○杉尾秀哉君 こんな大切な条文が、幸福追求権ではありますけれども、全ての国民は個人として尊重される、生命、自由及び幸福追求に関する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政上で最大の尊重を必要とする。個人が最大の尊重を必要とされる、こんな有名な条文が分からない、覚えてない。(発言する者あり)覚えていない、覚えていないです。 まさに、まさにこの同性婚、LGBTというのはこの憲法十三条に関わる問題じゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨日は憲法二十四条との関係で答弁をさせていただきました。 十三条との関係の指摘もありましたが、そうしたこの憲法との関係においても様々な議論があるということを申し上げております。そして、少なくとも二十四条との関係においては憲法違反には当たらないということを申し上げました。 御指摘の十三条との関係も含めて様々な議論を深めていかなければならない。だからこそ、冒頭御指摘がありました発言、これは前後の流れをしっかり見ていただきたいと思います。議論が大事だということを申し上げた次第であります。
○杉尾秀哉君 前後を見ても議論が大事なんて言ってないです、何回も繰り返しますけど。 自民党の憲法改正草案十三条に、公益や公の秩序に反しない限りという縛りがあります。個人よりも社会を優先するという考え方が透けて見えます。 総理も、LGBT、同性婚をめぐって、拭い難いこうした偏見、差別があるんじゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私は、差別という感覚を持っているとは思っておりません。こうした議論につきましても、私は、この議論をすること、反対だとは一度も申したことはありません。しかし、心の問題、国民の家族観を始めとする様々な課題に広く関わる問題であるからして、議論を深めていきたい、こういった趣旨を再三申し上げている次第であります。
○杉尾秀哉君 議論を深めるという前に、もう既にLGBT法、これ速やかに成立するように、総裁として指示してください。しかも、こそくな文言の修正をしないでください。統一教会のときと同じように党に丸投げしないでください。総理・総裁としてのリーダーシップを発揮していただきたい。 それから、資料三、御覧ください。 LGBTQ、同性婚だけではありません。選択的夫婦別姓も認められていない。これは皆さんも御存じのように日本だけです。これら全ての課題、これ、G7サミットもありますけれども、早急に実現すべきじゃないか。党内保守派に配慮しているんですか。 総理、信念がありますか。まさに包摂社会をつくる、全ての人に多様性が尊重される社会をつくるなら、こういう課題、一刻も早く実現してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) LGBT、この理解増進法案、これについては議員立法の法案として議論をされてきた経緯があります。超党派の議連の議論の結果として理解増進法案が策定され、現在、自民党においても同法案の提出に向けた準備を進める、このことを確認をしています。 そして、選択的夫婦別氏制度についても御指摘がありました。これについても幅広い国民の理解を得るためのこの議論が必要だと考えています。自民党の中にも、これ積極的な議員連盟が存在いたします。議論が行われていることから、こうした動きを注視してまいりたいというのが政府の考え方であります。
○杉尾秀哉君 不当な差別とか、こういうその不当なとかという言葉を付ける。じゃ、正当な差別ってあるのかと、こういう問題もありますけれども、これは与野党を挙げて早く議員立法、措置をすべきであるということを申し上げまして、安保政策の大転換の方に話を移らせていただきます。 まず、基本的な姿勢から。 総理は、政調会長時代にこういうふうに発言されています。安倍さんはタカ派で私はリベラル、ハト派だ、政治信条が違う、こういうふうに発言されています。事実ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自由民主党、同じ政党の中でありますので、基本的な政策においては共通する部分が多いと思っています。更に言うと、自由民主党の中、大きな枠組みの中では保守であると思っておりますが、その中にあっても、これまでの歴史的な経緯とかそれぞれの議員の心情等によって少し違いがある、こういったことで今御指摘があったような発言をしたと記憶しております。
○杉尾秀哉君 私はリベラルでハト派だというふうにはっきりおっしゃっている。テレビ番組での発言です。 そこで、資料四、御覧ください。 総理、三年前の自民党総裁選の討論会で、敵基地攻撃について御覧のような慎重な発言をされています。そして、その翌年三月、今度は一転、自分のブログで、三月二十六日ですけれども、敵基地攻撃が必要なんだ、敵のミサイル発射能力そのものを直接打撃し減衰させることができる能力を保有することが必要だ、こういうふうに初めて表明をされました。僅か半年です。この間に何があったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの当時の言葉でいうならば、敵基地攻撃能力という課題でありますが、当時から様々な議論が行われていました。様々な議論が行われる中にあって、様々な考え方が交錯しておりました。 そうした中で、私自身としては二〇二一年の段階においては保有することが必要であるという考えに至った、この資料はそういったことを示しているんだと自分自身思っております。
○杉尾秀哉君 何があってこう変わったのかと言っているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 特に我が国をめぐる厳しい安全保障環境であります。北朝鮮のミサイル技術の進化、そして、その後のこのミサイル発射の頻度の高さ等、現実に国民の命を、暮らしを守るために我が国としてどういった対応あるいは装備を用意しなければならないのか、こうした議論がずっと行われていました。 そうした状況を考える中で、私自身、国民の命を、命や暮らしを守る現実的な対応の一つとして、当時の敵基地攻撃能力、今でいう反撃能力というこの対応、これも考えなければならない、このように至った次第であります。
○杉尾秀哉君 北朝鮮のミサイルの発射実験、ずっとやっていますよ。この間に急に増えたわけじゃないですよ。そして、中国についても基本的にはそれは根底にはあると思いますけれども、なぜ突然この半年でこう変わったのかということを聞いているんです。 報道によると、この間、総理は、自分には発信力がないというふうに言われているけれども、ある人に相談をしたら、これをやった方がいいというふうに言われた。事実ですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時、様々な議論が交錯していました。様々な人間が様々な意見を開陳していました。今、そのある人に言われたから変わったという御指摘がありましたが、そのある人というのは誰なのか。これは、いろんな人の意見を私も聞きましたので、たちまちは誰のことだか今分かりません。
○杉尾秀哉君 安倍氏本人かその周辺からのアドバイスがあったということを複数紙が書いている。で、そのかいあってか、それまで岸田は終わったというふうに言われていたのに、二一年の総裁選挙で安倍派の支持も得て、総裁選当選をされました。 総裁選に勝つために、安倍派の支持を得るためにこういうふうに半年で変わったんじゃないんですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私も政治家として、政治の役割いろいろ考え続けてきました。その中にあって、やはり国民の命や暮らし、この国家の存立、これをしっかり守っていくこと、これは大変重要な課題である、最重要の課題である、こういった認識を持ってきました。ですから、安全保障についても絶えずどうあるべきなのかを考えてきた。こうしたその自分の今日までの歩みを振り返っています。 反撃能力についても様々な議論が近年行われてきた。ミサイル、北朝鮮のミサイルは昔から発射していたではないかということをおっしゃいますが、発射の技術、態様、そしてミサイルの技術、これは格段にここ数年向上しています。その中にあっても、我が国の国民の命を守るためにはどうあるべきなのか、これは現実的に、そして具体的に考えなければいけない。こういったこの考え方に基づいて議論を深め、そして私自身の判断に至ったということであります。 間違っても、総裁選挙に勝つために思ってもみなかったことを行動、言うようになったなどということはないということははっきりと申し上げたいと思います。
○杉尾秀哉君 そして、総理は、去年の秋の臨時国会から、敵基地攻撃、反撃能力というふうに言い換えました。なぜなのか。敵基地攻撃能力と反撃能力はどこがどう違うんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、この敵基地攻撃能力という名称、これ、一般に広く以前は使用されてきました。そして、しかし、様々な議論が今申し上げたように行われる中で、昨年四月に自民党の新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言が出されてからは、これも踏まえて反撃能力という言葉が使われてきました。国家安全保障戦略等においては、この反撃能力ということについても、この反撃能力という言葉を使い、考え方を端的に説明をしている、こうしたことであります。 こういった経緯から、反撃能力という言葉を使っている次第であります。
○杉尾秀哉君 自民党の提言ということなんですけれども、与党の幹部によれば、先制攻撃のニュアンスが出ないように改めた、こういうふうに言っているんですね。こそくな言い換えなんですよ。しかも、攻撃対象が敵基地なのかそれ以外を含むか分からなくなってしまったんです。 問題は、敵基地攻撃能力、反撃能力について、資料五を御覧ください。相手国が武力行使に着手した時点で日本が攻撃する可能性を政府が否定していないということです。 この資料なんですけれども、衆議院でもこの点について質問が繰り返されましたけれども、今日の新聞にも出ておりました。これはその以前の新聞ですけれども、御覧のとおり、全くのゼロ回答です。 総理、これでどこが正々堂々議論するなんですか。施政方針演説でそうおっしゃったじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この資料の中で、先ほどの流れ、先ほどの質問からの流れでいうと、反撃能力という言葉を使ったのは先制攻撃を隠すためではないかというこの御指摘があり、そして、これ、資料の中で十分答えていないという御指摘だったと思いますが、御質問のポイントは、私、その、何ですか、反撃能力が先制攻撃を隠すためのものではないかということについて答えろということなのか、ここにはいろんなこの質問のやり取りが書いてありますが、これらについて答えろということなのか、ちょっとそれだけ確認していただけませんか。
○委員長(末松信介君) じゃ、もう一度お願いをいたします、質問を。
○杉尾秀哉君 前段は敵基地攻撃能力と反撃能力は一緒だということを言っていて、別にそこは先制攻撃だと言っていません。 ここに幾つか質疑のポイントありますけれども、何も答えていませんよねということを言っているんです。これで正々堂々議論していると言えるんですかと聞いている。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基本的に安全保障の議論をする際に、具体的な事例を挙げて具体的な対応をお答えするということは、まさに我が国のこの安全保障における手のうちを明らかにすることになるわけでありますから、これは控えなければいけない部分もある、これが実態ではあると思っています。しかし、その中で最大限お答えしなければならない。 これ、赤でこれ囲ってありますが、着手ということについても、従来から、我が国に対する武力攻撃が発生した場合とは、これ、他国が我が国に対して武力攻撃に着手したときであると理解しているわけですが、その着手、何をもって着手とするのかということについては、これはその時点の国際情勢、攻撃力、攻撃国の明示された意図、攻撃の手段あるいは態様によって具体的に判断するべきものであるということから、これ、防衛大臣も一概にお答えすることは困難だと答えていますが、今申し上げたような趣旨でお答えさせていただいたのではないかと理解をいたします。
○杉尾秀哉君 相手国がミサイルの発射を準備する段階から自国領土への着弾まで、一番下に書きましたけれども、いろんな段階ありますけれども、どの段階であれば着手とみなすことができるのか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現実の事実認定の問題として、どの時点で武力攻撃の着手があったと見るべきかについては、先ほど申し上げました国際情勢や意図や手段、態様、こうした具体、個別具体的に判断していくべきものであると思っています。 着手の問題、この反撃能力との関係でいうと、現実問題として、相手方のミサイルの発射、特に第一撃を事前に察知してこれを阻止する、こういったことが難しくなっている、これは現実であります。しかしながら、再三申し上げているように、我が国のこうした武力行使は、憲法、国際法、国内法の範囲内で運用されるわけでありますから、その範囲内でこの反撃能力についても運用されるということ、これだけは間違いないと思っています。
○杉尾秀哉君 そこに幾つか書きましたけれども、発射準備段階で着手と判断する可能性はない、あっ、ごめんなさい、否定できない、排除しない、こういうことでよろしいですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 着手については、個別具体的に判断するべきものであると思っています。 しかし、現状のミサイル技術等を考えますときに、現実問題として、相手方のミサイルの発射、特に第一撃を事前に察知し、その攻撃を阻止することは難しくなってきている、これは現実、事実であると思っています。 こういった状況を踏まえて、国家安全保障戦略においても、ミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎつつ、相手から更なる攻撃を防ぐために、我が国から有効な反撃を相手に加える能力を保有する、このように記載をした次第であります。
○杉尾秀哉君 今答弁されたように、先日、浜田防衛大臣も、第一撃を事前に察知し、その攻撃を阻止するのは難しいと、こういうふうに答弁をされています。昨年の防衛白書でも、発射の兆候把握は困難だと、こういう記述があります。 そこで、ミサイルの発射準備段階で着手というふうに判断、仮にするとして、誰がどのように着手を判断するんでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 当然あらゆる情報を我々収集をしているわけでありますので、その点について、私のところに上がってきて、そしてまた政府の方にもあるNSC等々の確認を取るということになると思います。
○杉尾秀哉君 とすると、最高指揮官である総理大臣の判断ということになるんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) これは当然のごとく、我々とすれば、NSCという組織があって、そこで議論することになっておるわけでありますので、そのところで総合的に勘案していくことになることと思っております。
○杉尾秀哉君 NSCの開催という話ありました。最終的に総理の判断ということなんでしょうけど、そんなに時間あるんですか。どういうふうにしてその兆候を把握するんですか。答えてください。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、今お話をしたとおり、あらゆる情報を収集をし、それに対しての判断をし、そして決断をすることになるわけでありますので、それ以上のことは私からは今御説明は差し控えたいと思います。
○杉尾秀哉君 判断を間違えれば、先ほど総理がおっしゃったような、国際法に違反した先制攻撃はしないと、こういうふうにおっしゃいましたけれども、そうなってしまう。そして、相手国の侵略ということにもなります。 総理、判断を間違える可能性、十分にあります。これ、総理大臣としてどうお考えですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先制攻撃は国際法違反であります。そういった事態を招くことは絶対あってはなりません。それを肝に銘じて、最終的には総理大臣としてしっかりとした判断を行う、そうした覚悟を持って臨んでいきたいと思います。
○杉尾秀哉君 今、覚悟を持って臨むというお話でしたけれども、先日も、北朝鮮のミサイル二発の発射を三発というふうに誤情報が流れた。Jアラートも誤報がありました。本当に大丈夫なんですか。ちゃんと正確な情報が集まって、正しく判断できるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、我が国として万全の情報収集体制で臨んでいきたいと思います。あわせて、同盟国、同志国等からの情報も含めてあらゆる情報を収集した上で、この総理として、NSCとして的確な判断を行ってまいります。
○杉尾秀哉君 さらに、集団的自衛権の存立危機事態ということになりますと、さらに、その国は日本に対して何も攻撃をしていないのに日本が先に攻撃をすると、こういうことになります。先制攻撃のリスク大です。国際法に違反します。だから、行使の判断基準と明確な歯止めが必要なんですけれども、全く何の答弁もありません。 そして、安保三文書なんですが、資料六、御覧ください。昨年末に閣議決定された安保三文書の記述にもでたらめがたくさんある。例えば、国家安全保障の、保障戦略の中にある、日米の基本的な役割分担は変わらない、こういう記述がありますけど、これでいいんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日米の基本的な役割分担変わらないというこの部分ですが、これはそのとおりであります。 二〇一五年に策定された日米ガイドラインに明記されている、日本は日本の防衛を主体的に実施する、米国は自衛隊を支援し補完するとともに拡大抑止を提供する、こうした日米の基本的な役割分担、これには変更がないと認識をしております。
○杉尾秀哉君 それでは、今年一月の日米2プラス2、それから日米共同声明などでも出てきます。これは頻繁に出てきますけれども、日米同盟の近代化、これはどういう意味ですか。現代化です、済みません。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日米同盟の現代化、これは、この安全保障をめぐる様々な装備あるいは技術的な問題、これは絶えず進化しております。様々なこの技術の進化、また変化する国際情勢の中で絶えずこの日米同盟を充実させ、機能させるためには、様々な努力をし続けていかなければなりません。こういったこの取組について日米同盟の現代化という言葉を使っていると認識をしております。
○杉尾秀哉君 日本はこれまで盾で、アメリカが矛の役割分担を担う、これが従来の役割分担ですけれども、今回の安保三文書で明らかに変わるんですよ。 今、現代化の話ありましたけれども、与党公明党の機関紙、公明新聞の中にもこういう記載があります。日米関係の現代化とは日本が矛の一部を担うことだと、こういうふうに書いてある。つまり、これから日本はアメリカと共同して、共同に対処するために、これまで持たないとされてきた、やらないとされてきた矛の一部を日本が担う、こういうことで、基本的な役割変わるじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほどの日米の基本的な役割分担と違いまして、いわゆるこの盾と矛の問題については、政府として確立した定義があるわけではありませんが、一般的には、日米の役割分担の中で米国の打撃力に依存しているといった趣旨で用いられてきました。 米国が打撃力の使用を伴う作戦に従事することは引き続き想定されますが、今後は、この米国の打撃力に完全に依存するということではなくなり、反撃能力の運用についても他の個別の作戦分野と同様に日米が協力して対処していく、このようになることは想定されます。 反撃能力はあくまでも国民の命や暮らしを守るためのものであり、いわゆるこの盾と矛、先ほど申し上げたように定義があるわけではありませんが、あえて申し上げれば、ミサイル攻撃から国民の命を守る盾のための能力であると認識をしております。
○杉尾秀哉君 結局、盾のための能力って矛の一部だという、そういうことじゃないですか。 資料七、御覧ください。 IAMD、衆議院でも質問ありましたけれども、統合ミサイル防衛ですけれども、この中で、一月三十一日の共産党志位委員長に対する答弁、日米のIAMDは全く別物で、日本はアメリカのIAMDに参加しないと、こういうふうに断言されています。事実ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その発言は事実かということですが、事実であります。 自衛隊及び米国は各々独立した指揮系統に従って行動します。かつ、自衛隊は憲法、国際法、国内法に従って行動する。こうしたことから、米軍の指揮下で自衛隊が攻撃する、こうしたことはないと認識をしております。
○杉尾秀哉君 国家防衛戦略に、防空における連携の強化と相互運用性を始めとする対処力の向上が明記されています。連携を強化するには、アメリカが進めるIAMDに参加する以外にない。日本、そしてアメリカの防衛専門家によれば、日本はアメリカの情報に多く依存せざるを得ない、これから導入しますトマホークも、アメリカが持つ地形データや衛星情報に頼らざるを得ない、こういうふうに言っています。 結局、IAMDに参加しなかったら、ほかにどういう方法があるんですか。日本で独自に全ての情報を把握して、もちろん指揮命令系統はそれは別なのは分かりますよ。そんなことができるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の統合防空ミサイル防衛能力を強化するため、するに当たって日米が連携すること、これは重要なことであります。しかしながら、先ほども申し上げたように、自衛隊及び米軍は各々独立した指揮系統に従って行動し、かつ自衛隊は憲法、国際法、国内法に従って行動することから、自衛隊と米軍の一体化、これは進むものではないと思っています。 我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙しており、これらに対応しなければならない状況に置かれています。だからこそ、国民の命を守り抜くために、防衛力の抜本的強化を具体化し、日米同盟の抑止力、対処力を向上させていくことは重要であると考えています。
○杉尾秀哉君 日本がアメリカの情報に頼って攻撃するということになると、外形的には日米一体になって戦争をすると、こういうことになる。 総理、安全保障のジレンマ、これ説明してください。ジレンマ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 安全保障のジレンマという言葉は、要は、一つの国が防衛力を強化すると、それに対する他国もその防衛力、軍事力等を強化していく、これがずっと続いていく、こうしたことを安全保障のジレンマという言葉を使って説明される方がおられると承知をしております。
○杉尾秀哉君 今答弁されたように、日本が大幅にこれから軍備増強をすれば、他国、近隣国を刺激して軍拡競争になるおそれが高い。どうしてそういうことを説明されないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 説明を、どうして説明しないのかとおっしゃいましたが、説明をしております。三文書を策定し、そして我が国の防衛力を強化する、これはどういう意味があるのか。あくまでも国民の命や暮らしを守るために行う、さらには、この同盟国、同志国とも協力をし、この抑止力、対処力を向上することによって武力攻撃そのものの可能性を低減させる、こうした取組であるという説明、これは再三行っています。 私も、昨年来、首脳会談において、こうした我が国の防衛政策について説明をし続けています。その結果、多くの国々から、我が国のこの国家安全保障戦略を始めとするこの安全保障の考え方、取組、これを評価する、こうした言葉をいただいています。 是非、今後とも、この関係国の理解を得るために説明の、説明責任を果たしていく、このことは重要だと認識をし、努力をしていきたいと思っています。
○杉尾秀哉君 この安保三文書、国家安全保障戦略、そうなんですけれども、抑止力一辺倒なんです。抑止力一辺倒は危うい。 そして、抑止力には当然限界がありますし、今回の件でも、中国が中距離ミサイル二千発持っている。日本がそのミサイルギャップを埋めるために、これから、トマホーク、様々なですね、高速滑空弾を含めて様々なミサイル、そして戦闘機配備をする。ミサイルギャップを埋めようとすると、当然中国はそれに対して更に軍備を増強していく。その行き着く先が、結局、抑止力の行き着く先は核ということになる。核兵器の保有あるいは共有ということになるんじゃないか、こういう危惧をする向きは非常に多いです。 非核三原則堅持というふうに書いてありますけれども、総理、絶対に核は持たない、共有しない、こういうことが断言できますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国における非核三原則の存在、また様々な国内法のありようを考えましても、非核三原則、これはこれからも維持をしてまいります。核共有等も含めて、こうした核の保有、これを考えることはない、これが今の政権の基本的な考え方であります。
○杉尾秀哉君 この中段なんですけれども、こういうふうに書いてあります。万一脅威が及ぶ場合も、被害を最小限化させつつ、有力な形で終結するというふうに書いてあるんですけれども、有力な形で終結をする、仮にミサイルの撃ち合いになったら、有力な形で終結するなんてできるんですか。(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、有利な形ですね、有利な形で終結できるのか。これ日本、本当に壊滅ですよ。しかも原発ありますよ。こういう絵空事書いていいんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、他国で、他国とその防衛力あるいは装備の競争をするなどということは全く考えておりません。先ほど安全保障のジレンマという例を挙げられましたが、我が国が他国とその防衛力、さらには、他国であれば軍事力、これを競い合うという発想は全くありません。我が国の国民の命、暮らし、そして幸福追求の権利、これが根底から覆されるような明白な危険に対しては、他に適当な手段がないこと、あるいは必要最小限の実行、実力行使にとどまること、こうした条件を満たした場合には、武力行使を行い、国民の命や暮らしを守る、これが基本、我が国の基本的な考え方であります。 こうした武力行使の三要件を始めこうした基本的なこの考え方、これからも平和国家としてしっかり維持しながら、国民の命を守るための最小限の備え、現実的なシミュレーションの下に考え、今回の安全保障三文書の策定にも臨んだ、こうしたことであります。 この基本的な考え方を理解していただいているからこそ、世界の多くの国々から日本の安全保障政策について理解を得られていると考えています。
○杉尾秀哉君 衆議院の質疑でも、集団的自衛権行使をして日本が敵基地攻撃能力、反撃能力を行使した場合、他国からの攻撃で大規模な被害が生じる可能性が否定できない、こういうふうに浜田防衛大臣、二月六日に答弁されています、共産党穀田委員。 敵基地攻撃能力を行使をして相手国からの攻撃で甚大な被害が出る可能性、これ総理も否定できませんよね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の武力行使は、これは先ほど来申し上げている憲法、国際法、国内法に従ってこの運用がされる、行使される、この専守防衛やあるいは非核三原則、こういった原則はこれからもしっかり維持する、こうした中で行われるものであります。よって、我が国の武力行使は、相手方から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使する、そして必要最小限にとどまる、他に手段がない場合に行使する、こういったことであります。 こういったことから、まず相手側から攻撃を受けたことに対して国民の命や暮らしを守るために武力行使を考える、これは当然のことであると思っておりますし、様々な被害を受けたことに対して我が国としてそれを最小限にとどめるために努力をする、武力行使を行う、これは当然のことであると考えています。
○杉尾秀哉君 総理は、大して変わらないんだという、まあ本当にきれい事のようなことを繰り返しているわけですけれども、敵基地攻撃をすれば、場合によっては全面戦争になる可能性がある、それを総理は認めてないんです。 こうしたことをきちんと国民に説明するのが一国の総理大臣としての務めなんじゃないですか。国民に対して覚悟を求めているんですか、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の安全保障政策、そして武力行使を始めとする様々な対応、これは、あくまでも国民の命、暮らし、幸福追求の権利、これをしっかり守るために行使するものであります。その点をしっかり強調していくことが重要であると思っています。 反撃能力についても、その範囲内で行使するものであり、あくまでも国民の命や暮らしを守るための手段であるということ、この点を強調することこそ我が国の安全保障政策を理解していただく上で重要であると考えています。
○杉尾秀哉君 守るための手段であっても、結果が壊滅的な状態になるかも分からないということをどうして国民に対してきちっと説明しないのかということを申し上げている。しかも、敵基地攻撃はミサイルだけではありません。これ、昨日の質疑でも出ておりましたけれども、衆議院段階の質疑で、敵基地攻撃はミサイルだけではなく、自衛隊の着上陸や戦闘機による攻撃の可能性、これ、浜田防衛大臣も以前に否定しておりませんでした。昨日もそういうやり取りがありました。 ミサイル基地などを破壊するためには、自衛隊員の着上陸、戦闘機による攻撃もあり得るんですか、どうですか。
○国務大臣(浜田靖一君) その場合には、基本的にはですね、武力行使、いわゆる三要件、そしてまた、この状態になると武力攻撃事態ということになりますので、国会の関与等々いろいろあるわけでありますので、そういったことを勘案した中で、果たしてそれが我が国にとって重要なのかどうかということも当然判断しながらやっていくわけでありますので、一義的に全てその事態事態に対してのことを今ここでお話しすることはしませんけれども、我々とすれば、そういったいろいろな平和のための努力というものを、そういった戦争状態にならないような考え方の下で我々は常に行動しなければならないというふうに思っていますし、総理が、これからもそういった意味での、今、先ほど御説明をしたように、我々の憲法、そしてまた国際法等々を考えれば、そうならないようにするための努力を今後していくことになるというふうに思います。
○杉尾秀哉君 総理も否定しませんね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問の趣旨は、要するに航空機あるいは艦船等による攻撃に対してこの反撃能力等を行使することはあり得るのかという御質問かと思いますが……(発言する者あり)じゃ、ごめんなさい、もう一回質問お願いします。
○委員長(末松信介君) もう一度、杉尾委員、もう一度質問をお願いいたします。よろしいですか。 それでは、岸田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我々の方が航空機、艦船等を派遣するというような対応が考えられるのかということであると理解いたしますが、もう一回ちょっと質問をお願いします。
○委員長(末松信介君) もう一度、杉尾秀哉君、質問をお願いいたします。
○杉尾秀哉君 敵基地攻撃能力、反撃能力に自衛隊の相手国への着上陸や戦闘機による攻撃は含まれるのかと言っている。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 反撃能力に今御指摘のようなものが含まれるのかということでありますが、しかし、現実の我が国の武力攻撃の三要件考えますと、他に手段が、適当な手段がない、必要最小限の実行行為、行使にとどまる、こういった点を考えますと、今現実の問題として、ミサイル攻撃に対してこの反撃をする、こういったことが想定されているのみであります。今現状においてはそういうことでありますが、いずれにせよ、この三要件、これしっかり当てはまるかどうかを考えながら、反撃能力についても行使を考えていかなければなりません。
○杉尾秀哉君 いや、考えられないと言っているけれども、否定してないんですよ。ここまで認めれば、ここは本格的な侵攻です。これは完全に亡国の安保政策ですよ。 もう一つ、ちょっと一つだけ、トマホークについて聞きたいんですけど、昨日、四百発というのが出ていましたけれども、二千百十三億、来年度予算に計上されています。このトマホーク、何でこんなに購入するんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 今御指摘の点でありますけれども、我々、このトマホークを反撃能力を保有するために取得するのではなく、スタンドオフ防衛能力として整備されるものであります。 その上で、今回の防衛力の抜本的強化の検討に際して、国民の命を守り抜けるか、極めて現実的なシミュレーションを行って、トマホークを含めたスタンドオフミサイルに必要な数量を導き出しておるところであります。国産のスタンドオフミサイルを必要な数量を整備するには一定の時間を要することから、それまでの間、十分な能力を確保する必要があります。このため、国産ミサイルの開発、生産のスケジュールや製造能力を踏まえてトマホークを四百発取得する予定であります。
○杉尾秀哉君 この安倍元総理の回顧録にはトマホークについてこういうふうに書かれています。迎撃ミサイルは一発数十億だけれども、巡航ミサイルは一発二億円程度、こちらの方が効率的だと書かれている。 こんな単純な理由なんじゃないですか。
○国務大臣(浜田靖一君) いろいろなコメントに対してお答えをすることは差し控えたいと思いますけれども、我々とすれば、しっかりと積み上げをした中で出した数字であるというふうに思っております。
○杉尾秀哉君 元々は、これはやっぱり安倍総理のこうした考え方からきているんです。 そして、台湾有事と南西諸島についても言及せざるを得ません。 資料八です。 おととし暮れに沖縄の地元紙が報じました。これ共同通信のスクープ記事なんですけれども、自衛隊と米軍が台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画を策定中と、こういうふうにあります。 この日米共同作戦計画、これは策定終わったんでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) まだ終わっておりません。
○杉尾秀哉君 まだ終わっていないということですけれども、この日米共同作戦計画、この記事によりますと、有事の初期段階で米軍が南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置くと、大体南西諸島の二百か所のうちの四十か所だと、こういうふうに書かれています。 実は、こうした台湾有事への対処は安保法制ができて初めて可能になりました。 資料九です。 安倍元総理、集団的自衛権の説明で、朝鮮半島有事を念頭に置いたような説明をしましたけれども、これは正しいんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 二〇一五年に策定された日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインの下に、日米両政府は我が国の平和と安全に関連する緊急事態についての共同計画を策定、そして計画すること、このようにされています。 共同計画の策定状況や具体的内容等の詳細については、緊急事態における日米両国の対応に関わるものであるから、これは事柄の性質上お答えは差し控える、これが政府のこの基本的な考え方です。
○杉尾秀哉君 これもこの回想録の中に出てきます、回顧録の中に。中国の軍事的台頭に対抗するために安保関連法を整備したと、こういうふうに安倍総理、明言しているんです。 つまり、安保法は台湾有事を念頭に置いたものだったと、こういうことなんですけれども、台湾有事でもし米中が戦火を交えれば、日本もアメリカと一緒に戦わざるを得ないんじゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、平和安全法制については、特定の国・地域を想定して法整備を行ったというものではないと認識をしています。 そして、台湾有事について御質問がありましたが、我が国は様々なこの事態に対しても、あくまでも憲法、国際法、国内法のこの範囲内で対応いたします。国民の命や暮らしを守るために、必要最小限、他に手段がない、こういったこの事態に対して対応するという原則は、いかなる事態においても変わらないと認識をしています。
○杉尾秀哉君 答えてないんですけど。アメリカの要請、断れないでしょう。しかも、特定の、念頭に置いていないと言うけど、はっきりおっしゃっているんですよ、安倍元総理が。 つまり、安保法制は、アメリカ軍と一緒に自衛隊が戦う、こういう仕掛けだったと、こういうことなんですけれども、安倍元総理、アメリカの戦争に日本が巻き込まれることは絶対にないというふうに言ったんですが、これは違っていたんですよ。日本が巻き込まれるということなんです。 そして、今年一月、アメリカのシンクタンクのCSISが台湾有事のシミュレーションの結果を公表しました。詳細は避けますけれども、日米中、もし仮に開戦になった場合、戦火を交えた場合、膨大な損失を被る。これは日本が参戦するという前提です。衝撃的な内容です。ところが、ここには住民の被害が一切触れられていません。 台湾有事の際の住民への被害、そして住民の避難について政府はシミュレーションしているんでしょうか。どうでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、日本が巻き込まれるんではないかという指摘については、日本がこの武力行使を始め安全保障において対応する際には、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある、こういった事態でない限りは日本として対応することができない、これが憲法あるいは国内法の要請であると考えています。 そして、南西諸島において被害想定、どのように考えているかということでありますが、これ、台湾有事に関しては、これ、台湾海峡の平和と安定、これは我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要であるということから、台湾をめぐる問題については対話により平和的に解決されることを期待する、これが従来からの一貫した立場であります。 その上で、南西諸島の住民避難に関しては、今月にも国、沖縄県、先島諸島の五市町村等が協力して武力攻撃予測事態を想定した図上訓練を実施いたします。そして、こうした検討、訓練を積み重ね、迅速な住民避難が行われるよう実効性の向上に努めてまいります。また、様々な種類の避難施設の確保、これも着実に進めていきたいと考えます。
○杉尾秀哉君 具体的な想定していますか、被害の規模。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 緊急時において想定し、我が国の対応を考える、これは重要なことでありますが、この様々な我が国のこの検討の中身、緊急時の我が国の対応、こういったことについては従来からお答えは控えさせていただいています。 その上で、南西諸島の住民避難、これについては、先ほど申し上げました様々な訓練あるいは検討、これを積み重ねて実効性の向上に努めてまいりたいと考えます。
○杉尾秀哉君 言わないということなんですけれども、国家安全保障戦略の国民保護の中にあえて南西地域だけ具体的に地名が挙げられています。これは何でですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々の取り巻く状況を考えますと、今までいろいろな形で、北朝鮮を始めとするミサイルを撃つ国家、そしてまた隣の大国も含めてでありますけれども、南西地域においていろいろな動きが出てきているのも事実でありますので、そういった意味において記述をしたということだと思っております。
○杉尾秀哉君 地理的に言っても、これ一旦戦闘が始まったら、沖縄県民百四十五万人の避難、これ困難ですよ、先ほど訓練するというふうにおっしゃいましたけど。 そして一方で、南西諸島の自衛隊の重要施設の要塞化、地下化が進められるわけです。言葉は悪いですけれども、沖縄は現代の令和の捨て石じゃないか、こういう声が沖縄県民の間から出ている。これについて総理はどう思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の安全保障戦略は、あくまでも国民の命、暮らし、幸福追求の権利、これに対する明白な危険に対して対応するというものであります。 沖縄県民の皆さんを始め日本国民の命や暮らしを守るために対応していく、これが我が国の安全保障における考え方であります。その考え方の中でこの住民避難についても考えていく、こうしたことで訓練等を積み重ねているところであります。 あらゆる日本国民の命を、暮らしを守るために、政府として最大限の責任を果たしてまいります。
○杉尾秀哉君 その責任を果たすことができなくなるんじゃないかというふうに聞いているんですよ、実際になったら。これ無理ですよ。百四十五万人ですよ。 戦闘の規模にもよりますけれども、子ども・子育て予算、今日の朝刊に出ていました、初の八十万人割れということですけれども、これでも総理の説明が全く迷走をしている。 そして、今回の件もあくまで建前にしかすぎないんですよ。そういうことにはなりません、そういうことにはさせませんということしか言っていない。だけど、現実にこういうふうに敵基地攻撃、反撃能力に踏み出したら、そういう危険性が十分あるんです。日本が戦渦に巻き込まれる可能性が十分あるんです。その最先端が沖縄、南西諸島じゃないですか。そうしたことを何で、なぜ岸田総理はおっしゃらないのか。建前にも程があります。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 反撃能力を備えると危険が高まるという御指摘がありますが、それは当たらないと申し上げております。 我が国の国民の命や暮らしを守るためには、この今の現実を考える場合に、ミサイル防衛システム、これをより充実させる、拡充する、これはもちろん大事なことでありますが、この拡充したミサイル防衛システムと併せて反撃能力を用意することによって抑止力、対処力を高めていく、こういったことを申し上げているわけであります。 こうした備えをすることが危険を高めるという御指摘は当たらないと思いますし、こういった点について国際社会も理解してくれているからこそ、我が国の取組に対して理解をする、あるいは評価する、こうした声につながっているんだと認識をしています。
○杉尾秀哉君 これについては、また詳しくほかの委員からの質問もあると思います。真摯にお答えいただきたい。 それとともに、日本こそが米中の仲介役になるべきなんです。岸田総理からはその姿勢が全く見えないということを申し上げまして、ちょっと原発政策についてどうしても聞かなければいけません。昨日、閣議決定が行われました。 まず、議論なき政策の大転換ということで、資料の十、御覧ください。 総理は、原発のリプレース、想定してないと当初回答しておりましたけれども、翌月、唐突に次世代革新炉の開発、新設に言及をして、その僅か四か月後に原発の最大限の活用にかじを切りました。そして、昨日、束ね法案として閣議決定をされた。 三・一一後に積み重ねた議論が破壊されました。あの福島の教訓、どこに行ったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、福島の教訓については、これからも決して忘れることがあってはならないと認識をしています。 そして、エネルギー政策については、一年、約一年にわたりまして関係省庁の専門家会合を百回以上行うなど議論を積み重ね続けてきました。 その上で、昨年二月以降のロシアによるウクライナ侵略によって歴史上初の世界エネルギー危機とも言われる状況の中でエネルギーの安定供給の確保が大きな課題となり、このエネルギー安定供給とそして脱炭素、この両立がこの世界の国々にとって大変重要な課題になった、こうしたことで議論が行われてきたと認識をしています。その中でこの御指摘のような政府の判断を行った、こうした次第であります。
○杉尾秀哉君 一年にわたって議論を積み重ねてきたと言っていますけど、七月は、想定してない、リプレース、建て替え想定してないと言っているのに、その後、急に八月に検討加速になっているんですよ。おかしいじゃないですか。 しかも、束ね法案……(発言する者あり)いや、だって、この間、こういうふうに説明しているじゃないですか。そして、束ね法案として閣議決定したのも一週間延期したんですよ、当初の予定。これ何ですか、理由は。
○国務大臣(西村康稔君) 総理から御指示がございまして、まさに国民の理解をしっかりと得るために準備をしっかりと行って、そして、閣議決定へ向けて準備を進めるようにと、十分に説明できる、そうした体制をしっかり取るようにということで御指示があったところであります。
○杉尾秀哉君 一週間で何が変わったんですか。
○国務大臣(西村康稔君) まず、総理からの御指示を受けまして、私から電事連の会長に、安全性確保に向けて万全の体制を取るように、そして原子力規制委員会の審査に真摯に、そして迅速に安全性確保に向けて取り組むようにと、こういったある意味強く要請をしたところであります。 さらには、全国でいろんな説明会も、対話集会もやっておりますので、それをこの間何度か開いたところでございます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 二月十七日に私から西村経産大臣と西村環境大臣に対して、原子力は安全が最優先であること、また、国民の不安を最大限払拭するため、丁寧な説明のプロセスや安全確保に向けた官民の体制整備、これを進めていくこと、これを改めて徹底した次第です。 この指示を受けて、経産大臣は電力事業者代表に、運転期間の延長については、安全が利用政策に優先する、優先、に優先するものであり、規制委員会の厳格な審査をクリアできなければ運転できないという大前提は全く変わらないこと、また、原子炉等規制法の不利益処分があった場合には運転延長を認可しないことを条文上明確にすること、このことを伝えました。 そして、原子力規制委員会が設置することとした高経年化炉の安全規制に関する検討チームは、先週二十二日に第一回を開催し、法案に反対を表明した石渡委員も参加する形で高経年化規制の技術的な具体論について公開の場で議論を開始するとともに、その趣旨や内容について広く国民の疑問に答えるための分かりやすい説明の準備、これを進めていると承知をしています。こうした原子力規制委員会の議論について、体制面からサポートしていく旨、環境大臣も述べています。 こうした努力、これからも続けていきたい、このように思っており、御指摘のような対応をした次第であります。
○杉尾秀哉君 予算委員会の衆議院通過を待っていた、一週間。例えば、今いろいろおっしゃいましたけれども、議論を始めた、これだけですか。 そして、規制委員会の独立性に今重大な疑問が発せられているんです。 秘密協議を、原発運転延長に向けた協議をしていた規制庁とエネ庁、これはもう有名になりました。そして、今説明がありましたように、岸田総理、環境大臣を通して新たな安全規制の具体化を指示したんですけれども、総理がこれまで原子力規制委員会のような独立行政機関に指示を出したことってあるんですか、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 二月十七日に私が行った指示は、原子力は安全が最優先であること、また、国民の不安を最大限払拭するため、丁寧な説明のプロセスや安全確保に向けた官民の体制整備を進めていくこと、これを改めて徹底したものです。西村経産大臣と西村環境大臣に対して指示したものであり、原子力規制委員会に対して指示したものではありません。 これ、新たな規制、安全規制の具体化や的確な安全審査に向けた官民の体制整備を進めてほしいと申し上げたところでありますが、新たな規制の具体化そのものを含めた原子力規制委員会の運営に関する判断は、当然、引き続き独立して行われるべきものであると考えております。
○杉尾秀哉君 指示じゃないと言っているけれども、環境大臣を通じて指示しているんじゃないですか。環境大臣、それ伝達しただけでしょう。つまり総理の指示なんですよ。 原発の運転期間に関する決定権限をエネ庁のような原発推進官庁に移す、これは世界的に見ても例外です。そして、今、規制庁の独立性自体が根本的な問題が生じているんです。 総理は、規制委員会の独立性に致命傷を与えたんじゃないですか、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 環境大臣は、私から両大臣に対する指示を規制庁長官に共有しましたが、それは指示ではなく、原子力規制委員会が今後新たな安全規制を具体化していくに当たり、ニーズに応じて体制面等から環境省として必要なサポートを行っていく旨を表明していると承知をしています。また、原子力規制委員長は、環境大臣からの伝達によって活動が影響を受けるものではない旨述べていると承知をしています。 いずれにせよ、原子力規制委員会の運営に関する判断は、引き続き独立して行われるべきものであると考えております。
○杉尾秀哉君 規制委員長来ておられますけど、どういう認識ですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 本件は事務方から報告を受けております。 総理指示は環境大臣に対してなされたものであって、原子力規制委員会に対してなされたものではないと承知しております。 原子力規制委員会としては、東京電力福島第一原子力発電所の教訓と反省を踏まえまして、何物にもとらわれず、中立公正な立場から高経年化した原子炉に関する規制の検討を進めてまいります。
○杉尾秀哉君 どういう内容を伝達されたんですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 本件は事務方から報告を受けております。 総理指示は環境大臣に対してなされたものであって、原子力規制委員会に対してなされたものではないと承知しております。 その上で、十七日に環境大臣から原子力規制庁に伝達いただいた際に長官からも大臣に対して報告をさせていただいたとおり、既に十五日の原子力規制委員会において、高経年化した発電用原子炉の安全規制に関する検討チームを設置して、公開の場で議論を行う体制を整えました。その上で、この検討チームで検討事項として、特に、新たな制度の国民への分かりやすい説明、安全審査等の法施行に向けた技術的な準備、六十年を超える期間での安全性の確認事項について、十五日の記者会見でもお話をさせていただいたとおりでございますけれども、十六日に改めて長官に指示をしたところでございます。 規制委員会としては、何物にもとらわれずに検討チームでの活動を進めてまいります。
○杉尾秀哉君 規制委員会の独立性、大丈夫ですか、委員長。本当に、今回の原発の運転を、運転延長をめぐる新しい制度もそうなんですけれども、規制緩和じゃないと言っているんですけど、六十年超の運転期間の延長、資料十一なんですけど、それだけリスクが高まるということじゃないですか。どうですか、委員長。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 昨年十一月五日以来、長い間検討をいたしました結果、今般取りまとめました新しい制度は、運転開始後三十年を超えて運転しようとするとき、また、その十年を超えない期間ごとに長期施設管理計画の策定を事業者に義務付け、原子力規制委員会が、その計画が災害の防止の上で支障がないこと及び原子炉施設の技術基準に適合していることを審査し認可するものであります。これにより、より高い頻度で審査を行うことになり、さらに、認可対象である長期施設管理計画に施設の劣化状態や劣化予測に関する詳細な記載を求めることで、より厳格な審査を行うことができると考えております。 そのため、規制緩和に当たるとは考えておりません。
○杉尾秀哉君 そうじゃなくて、リスクが高まるんじゃないですかと聞いているんですよ。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子炉は、当然、高経年化いたしますと劣化が進みます。ただし、我々は、高経年化した原子力発電所に対する安全規制を厳格にすることで、規制基準を満たしているかどうか、これをきっちりと判定してまいります。その立証は事業者に責任があり、我々は、その立証がきちっとされれば認可をいたしますし、基準を満たしていなければ認可をすることはございません。
○杉尾秀哉君 追加延長の基準も曖昧なまま、そして、これ未知の領域なんですよ、六十年超。これは、後で引き続き辻元委員の方から質問させていただきます。 最後に、東京オリパラ、一つだけ聞きます。 昨日、電通、六社、そして七人が起訴をされました。 これ、電通の社内向けに配布されたプロジェクト二〇二〇という冊子ですけれども、この中にゆがんだ商業主義が書かれています。冒頭に書かれているのが、日本の成長のための最高のきっかけ、東京オリンピック、電通はその全てに関与すべきである。こういう商業主義そのものなんですけれども、総理、問題の本質、事件の背景の本質、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の事案については既に今刑事手続中でありますから、その過程の中で事実が明らかになると考えておりますが、スポーツ庁等が設置したプロジェクトチームの調査分析では、理事会が適正に機能していたかや、利益相反管理の観点から人材配置の適切性が確保されていたか疑問の余地があることなど、問題点が指摘されていたと承知をしております。 いずれにせよ、この独禁、独占禁止法違反の容疑で逮捕され、逮捕者の出た三社に対しては、政府として指名停止措置など、法律にのっとり厳正に対応をしております。そして、明らかになった事実に基づき、仮に国費が過大に支出されている場合には返還を命じるなど、法令等に従って厳正に対応してまいります。
○杉尾秀哉君 誰も責任を取っていない、そのことを申し上げまして、この問題については、この後、徳永委員の方から質問をいたします。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、辻元清美さんの質疑を行います。辻元清美さん。
○辻元清美君 立憲民主・社民の辻元清美です。 総理、最初に申し上げておきたいと思います。 総理の口癖は、様々なんですよ。様々な議論とか様々な意見と総理がおっしゃるとき、大体ごまかすときなんですね。私がお聞きしたいのは、様々な議論があるという紹介ではございません。総理の見解、政府の見解を質問するわけですから、私との質疑では、様々な議論、様々な意見という言葉は封印していただきたい、これをまず申し上げておきます。 原発ですね、やっぱり四十年、六十年、プラスアルファですね、一定の条件で延長できる。やっぱりこれ、国民の中に心配は多いと思うんですよ、事故がありましたからね、大丈夫かしら。 総理、これどうして延長したいとお考えなんですか。総理ですよ、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 世界エネルギー危機と言われる状況に直面している中、国民生活や産業の基盤となるエネルギーの安定供給を将来にわたって構築していくべく、再エネを始め、原子力を含め、あらゆる選択肢を確保しておけるよう努力していく必要があるとまず認識をしています。その上で、原子力の利用に当たっては、安全性が最優先である、このことは変わりはありません。 高い独立性を有する原子力規制委員会により安全性が確認されたものでなければ原子力発電所の運転ができない仕組み、これは大前提としてあらゆる選択肢を追求していく、これが基本的な考え方であります。
○辻元清美君 なぜこの審査とかで止まっている期間を上乗せできるのかと、これ分からないんですよ。いかがですか、総理。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 西村経済産業大臣。 取りあえず、一旦聞いていただきます。
○国務大臣(西村康稔君) 今、総理からありましたけれども、我々、エネルギーの安定供給と脱炭素化、この両立を図っていく、その中で、再生可能エネルギーと同時に、省エネもやると同時に原子力も活用していくということであります。 その中で、人材や技術、そして将来の予見性を持つことで事業者の投資も進みます。そうした中で、私ども、この他律的な要因によって止まっている期間については、利用者側として、事業者がですね、その分は申請ができるという仕組みにしているところでございます。
○辻元清美君 規制委員長にお聞きします。 運転期間の四十年は、暦の上の年数であり、原子炉の停止期間も含む。要するに、どんどん延びるんじゃなくて、暦の上。これ、見解も出していらっしゃいますね。説明してください。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 令和二年七月二十九日の原子力規制委員会でまとめました見解の中に、原子力発電所の運転停止期間中も劣化は進むものという見解を出しております。 したがいまして、我々原子力規制委員会が行います安全規制は暦年で行うことといたします。
○辻元清美君 総理も同じ見解ですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 原子力規制委員会では、令和二年七月に、四十年という期間は、その先、運転延長する期間における原子炉等の劣化、これを考慮した上で技術基準に適合するか否かを科学的、技術的観点から評価を行うタイミングを特定する意味を持つ一方、原発の利用をどのぐらいの期間認めることとするかは、原子力の利用政策の判断にほかならず、原子力規制委員会の意見を述べるべき事柄ではない、このような決定をしたと承知をしております。
○辻元清美君 違いますよ。さっきの規制委員長の見解は同じかと聞いています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この劣化に対する考え方は先ほど委員長からありました。 しかし、申し上げたかったのは、劣化を考慮した上で科学的、技術的観点から評価を行うタイミングを特定する意味がこの四十年という期間にはあるんだ、こういった決定が行われていると承知をしています。
○辻元清美君 あのね、今規制委員長おっしゃったように、止めていても劣化するんですよ。ですからね、二十年、あっ、四十年、そして二十年、止まっていたからその分プラスおまけみたいに動かせますよという、これ非科学的ですよ、そんな基準を決めるのは。総理、違いますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この原子力の状況について、原子力規制委員会において科学的、技術的観点から評価を行い、安全性を確保するということが重要であると認識をしています。 運転期間についての考え方は先ほど委員長からあったとおりでありますが、大事なのは、どんな状況においても、原子力規制委員会、最も世界で厳しいと言われる基準に基づいて安全性が確認される、これが大前提であるという考え方であると認識をしています。
○辻元清美君 先ほどの委員長の見解だと、止めているところをプラスする、これ両者矛盾していますよ。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 運転期間については、先ほど申し上げた考え方に基づいて、その止めている期間を付け加える、こうしたことを考えたわけでありますが、いずれにせよ、この運転開始後三十年を超えて運転しようとするとき、また、その後十年を超えない期間ごとにその都度基準適合性を審査する、規制委員会が取りまとめた、取りまとめる制度によって、安全規制はより厳格なものになると考えています。
○辻元清美君 結局、六十年突破して延ばしたいけれども、それじゃ批判が多いから運転止めているところを足すというような発想じゃないですか。 でね、総理、これって結局リスクがたくさんあって、安全審査が長引けば長引くほど、その分プラスされますから、原発長く運転できるというような制度になっているんですよ。これ、国民心配になりますよ。誰のためにこんなおかしなことをやろうとしているんですか。いかがですか、総理。
○国務大臣(西村康稔君) まず、審査を延ばせば延ばすほど長くなるという、そういうことをやろうとしている事業者はいません。できるだけ安全規制をしっかりと認めてもらって早く動かしたいというように思っていますので、何か延ばそうと思っている人はいませんが、その上で、もちろん規制に迅速に的確に対応するためにモラルハザードを起こすことはあってはならないと思います。その上で、先ほど申し上げましたように、安定供給と脱炭素化を進めていくために原子力を活用する、そういう判断に立っています。 そして、運転期間についても延長ができるんですが、ただ、これはまだ、今四十八年とか七年のものですから、六十年を超えてできるまではまだ十年以上先であります。ですから、今直ちに何かやらなきゃいけないということではないんですが、ただ、予見可能性を持って、そして技術者や人材、技術や人材を確保して、さらには予見可能な中で投資を進めていくということでこれは是非進めていきたいというふうに考えております。
○辻元清美君 ああ、経産大臣がそういう御判断ですか、御理解ですか。事業者が延ばしたいと言っているんじゃないんですよ。リスクがあるから安全審査が延びるわけですよ。安全審査が延びた分はその分長く運転できるという制度になっているから、これは誰が見てもおかしいんじゃないかと言っているんです、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、この原子力発電所の耐用年数については、そもそも四十年という期間があり、そして六十年という期間があるわけですが、この原子力規制委員会の山中委員長は、許認可申請時の耐用年数四十年についていえば、設備、機器等の設計上の評価を行うために用いられたものであり、原子力の寿命そのものを示しているものではない、こうした答弁を行っていると承知をしております。 そして、先ほど申し上げましたこの規制委員会において決定された新たな経年化規制において、三十年そして十年と、これ、この期間ごとに設備の劣化状況や劣化予測に関する詳細な記載を含めた計画策定を事業者に求める、このことに、こうしたことをすることによって従来より高い頻度でより厳正に審査をする、こうしたこの審査が行われると承知をしております。 安全性は従来以上に重要であるという考え方、これを、これに基づいた対応であると考えています。
○辻元清美君 違いますね。 なぜ止まっている期間を運転期限の上限にプラスすることができるのかという合理的な説明をしてほしいと言っています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 原発の設備、機器等の劣化に関しては、使用履歴や保守管理の状況などによりそれらの進展状況は一様ではなく、運転期間の長い短いにかかわらず規制委員会が特定のタイミングで厳正に審査を行い、基準への適合性が確認されない原発の運転は認めない、これが基本的な考え方であります。 こうしたこの原発のありようを考えますときに、この審査を厳格に、そして高い頻度で従来より行う、こうした取組は安全性を重視する上において大切な取組であると認識をしています。
○辻元清美君 合理的な説明になっていないですよ。止まっている期間を延長にプラスできる合理的な説明をしてくれと言っているんですよ。
○委員長(末松信介君) 先ほどから同じ質問が、また同じ答え方が出ていますので、一度整理して議論してください。 西村経産大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 繰り返す部分もありますが、整理しますと、エネルギーの安定供給と脱炭素化を進めていくために原子力エネルギーは利用していく……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) お静かにしてください。
○国務大臣(西村康稔君) 利用していく、利用していくということであります。その上で、技術を維持し、そして人材を確保し、さらに予見可能性を持って将来の投資ができるようにしていく、そのために今回法律をしたわけであります。 その上で、四十年、六十年、世界を見ましても何か合理的な、科学的な理由で四十年、六十年決まっているものがあるわけではなくて、各国においても、例えばイギリスやフランスは運転期間の定めがありません。アメリカについても八十年まで認められているものもあります。 我々は、利用する立場から先ほど申し上げたような観点に立って、今回、四十年プラス二十年、六十年の枠組み、民主党政権で決められたこの枠組みは維持しながら、しかし、止まっているところ、他律的な理由で止まっているものについては今申し上げたような観点からそれを認めると。ただし、原子力規制委員会がより厳しい基準になっていきますので、長くたてばたつほどですね、したがって、仮に延長しようと思っても規制委員会が駄目だと言えばできませんし、これは四十年もできないかもしれない、三十年の時点で駄目だと言われるかもしれない。 何よりも我々は安全性を優先をしてやりますので、独立した規制委員会の最も世界で厳しいと言われる基準に適合しないと運転できないわけでありますので、利用者側としては、四十年、二十年プラス、他律的な理由で止まっているところについては事業者側の判断で申請ができますけれども、これは認められないかもしれないし、今申し上げたように三十年、四十年でも駄目だと言われるかもしれないわけでありますので、安全性が最優先であるということであります。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、今、今、西村大臣の発言、全体を見る中で、委員の御質問にお答えしていると私も思って聞いておりました。 そもそも世界的なエネルギー危機の中であらゆる選択肢を追求しなければいけない、だからまず原子炉についても考えようと、そこがまず基本、そこがなければこの議論は始まらないわけです。 そこから始まった上で、原子力のこの利用を考える、その際に、今何で六十年に停止した期間を加えるのか、こういった御指摘がありましたが、そもそも世界的に原子力の寿命と、原子力、原子炉の寿命ということについてはこうした考え方を用いない国もある中にあって、この原子力の六十年、四十年というのは、原子炉の寿命そのものを言っているんではなくして適切なこの評価の期間について言っているんだという説明が過去行われてきた、こういったことを申し上げています。よって、この停止している期間を加えたとしても、この安全性の確保、評価、これは重要である、これは変わらない。 なおかつ、今回、この三十年、十年、十年という形でこの施設の劣化状態や劣化予測に関する詳細な記載を、計画策定することを事業者に求める、従来より高い頻度で厳正に審査する、こうしたことを申し上げているわけですから、より安全性について厳正に対応する、こうした取組を行っているんだということを申し上げている次第であります。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) いやいや、まあ今御答弁で、その独立した規制委員会では厳正な審査を行ってということでありますので、ただ単純に……(発言する者あり) それでは、総理、よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の御質問は、六十年に運転を停止した期間を上乗せする、このことについて理由を説明しろということだと思います。 ですから、まず基本的には、このエネルギー危機の中で原子炉を含めてあらゆる選択肢を活用する、これを追求する、その中で、原子力についても改めて考える中にあって、運転期間についても、この停止している期間は上乗せすることができるのではないか、このように考えたわけであります。 その、それについては……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 静粛にしてください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これ、先ほど申し上げたように、この原子炉について、この六十年、あっ、四十年、六十年ということは原子力、原子炉の寿命そのものを示しているものではない、こうしたこの評価が国内でも行われてきたわけであります。運転期間の長い短いにかかわらず、規制委員会の特定の、規制委員会が特定のタイミングで厳正に審査することを行い、基準への適合性が確認される、このことが重要であるということを再三この国内においても指摘をされてきたところであります。 よって、先ほど申し上げた形で六十年に上乗せし、運転のこの可能性を追求するということについても、安全性をより、今までよりもっと頻度に、頻度を高めて安全性を確認するわけですから、安全性をないがしろにすることには全くならないということを説明させていただいています。 こうしたことによって、世界的なエネルギー危機にあっても原子炉の活用をより追求することができないか、こうした考えに基づいて今回対応を決定した次第であります。
○辻元清美君 これ、原子力規制委員会で反対された方もこの点を言っているわけですよ、説明できないことをするなと、科学の世界で。恥ずかしいですよ。 委員長、政府の統一見解、この延長の理由、委員会に提出するように計らってください。
○委員長(末松信介君) 後日理事会で協議をさせていただきます。 質問続けてください。
○辻元清美君 規制委員長、一月に高浜四号機の原子炉が緊急停止した、この間ですね、事実ですか。
○委員長(末松信介君) 答弁、どなたが。山中原子力規制委員会委員長。高浜四号機。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 御質問ありました高浜四号機でございますけれども、高浜四号機につきましては、運転中の令和五年一月三十日十五時二十一分、原子炉内において出力が急速に減少したことを示す警報が発信し、原子炉が自動停止をした旨、十五時五十分に報告を受けました。その後、プラントにつきましては、冷温停止状態の安定した状態に移行いたしました。 これまでに関西電力から聴取したところでは、関連する機器やデータ、自動停止の際に行っていた作業との関連性などについて調査を行っております。制御棒駆動装置に関連する機器のトラブルによって、特定の制御棒が一本挿入された可能性があるということでございます。いずれにいたしましても、原因については現在調査中です。 原子力規制委員会としては、引き続き、関西電力の原因究明、再発防止策等について聴取するとともに、必要な対応を取ってまいります。
○辻元清美君 制御棒が落ちた可能性も否定できないということですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) そのとおりでございます。
○辻元清美君 高浜四号機はもうすぐ四十年ですね、委員長。
○政府特別補佐人(山中伸介君) そのとおりでございます。
○辻元清美君 昨年の十一月に関電は、四十年もうすぐ来るから六十年延長のための特別点検を行って、異常ないというように新聞に報道しました。委員長、事実ですね。
○政府特別補佐人(山中伸介君) そのとおり承知しております。
○辻元清美君 もうすぐ四十年だから六十年も、点検して四千二百か所、問題ないと言った二か月後に制御棒が落ちているような事故が起こっていると。総理、御存じでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点については、秘書官を通じて聞いております。
○辻元清美君 規制委員長、昨年もこの高浜、トラブルありましたね。どういうトラブルですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 蒸気発生器で傷が見付かっております。
○辻元清美君 これは経年によるトラブルですね。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原因につきましては、原子炉内で生成したさびが蒸気発生器の配管に引っかかってフレッティング摩耗を起こしたことによるものであるというふうに考えられます。 基本的に、長い時間置かれてさびが発生した、高経年化にも関係すると考えられます。
○辻元清美君 四十年ですよ、もうすぐ。毎年トラブル起こしているんですよ。これで六十年に延ばして、更にそれ以上延ばす。 総理、どう考えても非現実的だと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 運転期間については先ほど申し上げたとおりであります。ただ、それに付け加えて申し上げた点、要は、審査の件、これが重要であると認識をしています。 規制委員会において決定された新たな高経年化規制では、運転開始後三十年を超えて運転しようとする場合、十年を超えない期間ごとに、施設の劣化状態、劣化予測に関する詳細な記載を含めた計画策定を事業者に求める。従来よりこれ高い頻度で厳正に審査することとなっています。 いずれにせよ、この厳しい基準に基づく規制委員会の審査、これをクリアしない限りは原発は運転できない、この仕組みは全く変わりませんし、その頻度をより高めることによって安全性の確保をより厳格に見ていこう、こうした取組を行う、こうしたことを説明させていただいています。
○辻元清美君 さびですよ、さび。さびが見抜けなかったんですよ。 東海第二原発、一週間前、非常用電源が停止、事実ですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 事実でございます。
○辻元清美君 これ、何歳の原発ですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 運転開始後四十四年をたっております。
○辻元清美君 これ、東海第二原発の設置申請書に寿命が書いてあると思います、造るときの。 何年と書いてありますか、どういう記述がありますか。規制庁。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 東海第二原子力発電所でございますけれども、設置許可申請書の添付資料の中に四十定格負荷相当年時点という記載があるのは事実でございます。
○辻元清美君 私が持っている資料では、寿命末期、つまり四十年と書いてあるんですよ、原発造ったときに。後でやりますけど、大体そうなんですよね、四十年想定して設計しているんですよ。でも、五十年、六十年もつかもしれないけど。 そうしたらもう一つ、美浜三号炉、これ、大きな事故を起こしていますね、かつて。どんな事故ですか。
○委員長(末松信介君) 挙手してください。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 二〇〇四年に美浜三号炉の二次系冷却配管が破損したトラブルが発生してございます。具体的には、八月の九日、関西電力美浜三号機におきまして、定格熱出力で運転中のところ、高温の水が流れる二次系配管が破損し、原子炉停止、原子炉の自動停止に至ったものでございます。この原子炉では運転停止後の定期検査に向けた準備を行っており、破損した配管付近で作業していた協力企業の社員が高温の蒸気にさらされ、残念ながら五名の方がお亡くなりになったという事象でございます。 この原因につきましては、関西電力の保守管理の不備により、当該配管が腐食や浸食を受けたことにより配管の厚さが運転に伴い徐々に減少した結果、強度が低下したために破損したということでございます。
○辻元清美君 劣化現象なんですよ。 それで、この美浜、四十五歳です、今。私ね、何もおかしなことを言っているんじゃない、現実こうなんですよ。 それでは、世界で六十年以上超えて運転している原発ありますか。規制庁。
○委員長(末松信介君) 規制庁ですか。
○辻元清美君 はい。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 IAEAが昨年六月に公表した報告書によりますと、二〇二一年に既に運転を開始しまだ廃止決定をしていない状態にあった原子炉のうち、六十年を超えているものは存在しておりません。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 答弁中です。
○政府参考人(松山泰浩君) ただ、導入実績の多い米国を例に取りますと、長期運転というのが課題になってございますので、六十年までの運転延長認可の原子炉が九十四基ございますが、その上で、八十年までの延長認可を取得した原子炉が六基あると承知してございます。
○辻元清美君 ちょっとパネルを出します。資料を見てください。(資料提示) 例えば、原子力発電所の中にケーブルは一千七百キロあるんですね。青森から下関までの高速道路分入っているわけです、ぐるぐるぐるぐる。配管は百七十キロ。これ全部、さっきのさびの話もありました、私ね、本当に事故起こしたらどうするんだと思うんですよね。 それでは、日本の原発はどうなってきたのか、お聞きします。 これ、規制庁にお聞きします。申請、設置申請書などに原子炉の耐用年数が四十年と書かれている原発サイトを紹介してください。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 まず、国内の全ての実用発電用原子炉のうち、原子炉設置許可申請書の原子炉圧力容器又は原子炉容器の概要に関する項目の中に原子炉の耐用年数に関連した年数の記載があるものがございます。 具体的には、例えば女川一号機では、原子炉容器は微細な結晶粒子の鋼板で製作するので、母材の放射線照射により影響は小さく、最低四十年間耐えるよう設計されているというふうに記載されてございます。同様の記載につきましては、福島第一原子力発電所の一号機から六号機、福島第二原子力発電所の一号機、敦賀原子力発電所の一号機、浜岡原子力発電所の一、二号機、島根原子力発電所の一号機でございます。
○辻元清美君 じゃ、中性子照射量を推定する際の期間として四十年と設置するときに記載がある原発挙げてください。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 原子炉の耐用年数に関するものといたしまして、原子炉圧力容器又は原子炉容器に対する中性子照射量を推定する際の期間につきまして、一部の原子力発電所で記載がございます。 具体的には、四十年定格負荷相当年時点ということの記載でございまして、泊の三号機、東海第二、美浜の一号機から三号機、大飯の一号機から四号機、高浜の一号機から四号機、伊方の一号機から三号機、玄海の一号機から四号機、川内の一、二号機。また同様に、四十年間と記載がございますのは、大間原子力発電所、東北電力東通の一号機、東京電力東通の一号機、女川原子力発電所の二、三号機、福島第一の六号機、福島第二の一号機から四号機、柏崎刈羽発電所の一号機から七号機、志賀原発の一、二号機、浜岡原子力発電所の三号機から五号機、島根原子力発電所の二、三号機になってございます。
○辻元清美君 これ、全部四十年と書いてあるんですよ、設置のとき出す書類に。 住民にどう説明してきたのか。例えば、泊原発建てるとき、原発の寿命とか聞いているんですよ、住民の皆さんが心配で。これ、資源エネルギー庁ですかね、経産大臣行きますか。何年って説明していますか。
○国務大臣(西村康稔君) 泊一号機、二号機の設置に係るヒアリングだと思いますが、これ報告書が出ておりますのでこれでいいますと、原子力発電所の寿命は設計の上では大体三十年から四十年くらいと記載をされております。 これ、三十年、四十年という記載は、これ、要は止めたり動かしたりすると劣化が、より熱の温度で劣化が進みます、温度が変わって進みますので、三十年、四十年という期間は十分に余裕を持たせた設計になっていることを確認する期間だということでありますので、何か同時に設計、建設段階では運転期間の上限は決めていませんでしたという説明をしているものと承知をしております。
○辻元清美君 国会議論でも、昭和の時代は、いっぱい、斉藤さんも科学技術委員会にいらっしゃって、斉藤さんも三十年、四十年って質問されているんですよ。で、あの時代の国会審議は、議事録いっぱいあったと思うんですが、何年で議論していましたか、寿命は。(発言する者あり)あっ、資源エネルギー庁。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘ございました昭和五十六年、五十七年の頃の議事録、我々も確認いたしました。 この当時、原子力発電の利用が進みまして、今後廃炉対策がどれぐらいの時期で必要になってくるかという議論がされている中での答弁かと思いますけれども、昭和五十六年十一月の衆議院の科学技術委員会及び昭和五十七年の八月の衆議院の商工委員会エネルギー、基礎素材及び鉱物資源問題小委員会におきまして、それぞれ原子力発電所の寿命を通常三十年ないし四十年と言われているというような趣旨の御答弁があったと確認しております。
○辻元清美君 私もその頃議論していたので、そのちょっと後ですけどね、覚えているんですよ。私自身も質問しているんです、二十四年前に、同じようなね。で、最初ちょっとしつこくやりましたけど、私、何か文句言っているんじゃないんですよ。本当にこうやって積み重ねて、どこも四十年、四十年、四十年、でもプラスして二十年だねというのが合意だったんですよ。そこに合理的な理由じゃない、何か訳分からない、止まっているところをプラスします。裏口入学というかね、誰が考えてもおかしいですよ。 それでは、規制庁にお聞きします。世界の原発は今どれぐらいがもう廃止になって、平均寿命は何年ぐらいですか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 これを平均寿命としてお答えするのはなかなか難しいところでございますが、仮にその、IAEAによりますと、二〇二一年十二月末時点で、世界で廃止を決定済みの原子炉というのが百九十九基ございます。この廃止が決定されたもの、これに限って平均の運転年数を計算しますと、約二十九年となっております。 一方で、現在二〇二一年で、四十年以上運転し、まだ廃止決定していない状態にある原子炉というのも百十六基ございまして、運転中の原子炉というのが世界に四百三十七基あるものですから、これを合わせ合算していきますと、恐らくまあそれ以上に長い年数になるだろうということが推定されるところでございます。
○辻元清美君 この間、アメリカで十八センチのひびが格納容器にあったとか、世界中、この原発の老朽化、どうするかというの、もう今物すごい大きな問題になっているんですよ。 私はですね、今回、何か止まっているからその分足そうと、で、説明もできなかったじゃないですか。これね、もうすぐ三・一一ですよ。福島の被災者だけじゃなくて日本中が震撼したんですよ、あの原発でどこまで被害行くか。その国なんですよ。だから、いや、日本の原発は、いや、四十年、六十年、それ以上でもどんどん行けるんだ、合理的な説明もできない、新たな安全神話じゃないかと懸念しているから私は質問しているわけです。 総理、今なら引き返せますよ。もういいじゃないですか、四十年、六十年で。決断してくださいよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、耐用年数ということについては、先ほども引かせていただきましたが、この許認可申請時の耐用年数四十年について言えば、設備、機器等の設計上の評価を行うために用いられたものであり、原子炉の寿命そのものを示しているものではない、こうした答弁もあります。また、この原子炉等規制法改正の審議の過程で、当時の細野担当大臣が、四十年たったら急に危険になるわけではない、こうした答弁も行っています。 その中で、先ほど来、四十年等超えた原発に様々な問題がある、こういった御指摘がありました。だからこそ、今回、運転開始後三十年、三十年超えて運転しようとする場合には、この十年を超えない期間ごとに厳格な審査を行いましょうということを申し上げているわけであります。 こうした厳格な審査、より今までより頻度を高めて審査を行う、こうした安全確認をしっかり行うことで原子力発電所の運用についても追求していく、世界的なエネルギー危機の中で日本として選択肢の一つとして準備をしていくことは重要ではないか、このように申し上げています。 安全性の確認、これが大前提であります。是非、その上で、原子力についてもこの運用の在り方、しっかり考えていきたいと思っています。
○辻元清美君 私は、この法案が第二の安全神話のスタートになるんじゃないかと思って心配して質問しているわけです。 防衛費行きます。 財務大臣、財務大臣ですね、もう絞りに絞ったと、相当ぎりぎりまで頑張って財源集めをしたとか、四分の三を言葉は悪いですがかき集めていると。かき集めた、もう出ないんですか、本当に。いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 結論から申し上げれば、ぎりぎりかき集めたという思いでおります。 抜本的に強化される防衛力を将来にわたって安定的に支えるためには、令和九年度以降、裏付けとなる約四兆円の財源を毎年度しっかりと確保することが不可欠であります。このうち、約四分の三に当たります約三兆円につきましては、国民の御負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革や税外収入の確保など、あらゆる工夫を行うことで捻出していくこととしております。 具体的に申し上げますと、行政の無駄や非効率の排除などを通じて徹底した歳出改革を引き続き行うことで、令和九年度時点で一兆円強の財源を確保することとしております。また、税外収入につきましては、防衛力強化資金の活用によって令和九年度時点で〇・九兆円程度を確保することとしております。 例えば、外国為替資金特別会計など、各特別会計の役割を損なわない範囲でその剰余金や積立金をぎりぎりまで活用することに加えまして、コロナ対策により積み上がっていた独法等における基金や積立金についても、行政事業レビューなどを通じて早期の返納を要請することとしております。 このほか、決算剰余金について単年度で〇・七兆円程度の活用を見込むこととしており、これらの取組によりまして、現時点において見込める財源を最大限確保することとしております。 その上で、それでも足りない約四分の一については税制措置での御協力をお願いせざるを得ないと、そのように考えております。
○辻元清美君 もう雑巾は絞りに絞って一滴も出ないと、本当にそうなんですか、財務大臣。どうですか。どうですか。絞りに絞ったの。
○国務大臣(鈴木俊一君) もちろん、例えば教育費でありますとか科学技術費でありますとか、そういうような、必要な、その財政需要のあるもの、それに手当てするもの、それはしっかりと確保しなければなりません。 しかし、防衛力整備に向けてのこの財源確保については、極めて異例な措置も含めまして、ぎりぎり確保したという、そういう認識でおります。
○辻元清美君 今おっしゃった教育とか科学技術は手を付けないと、手を付けない上でぎりぎり絞ったということですね、今までの予算と大体同額ですけれども。そういうことですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) それぞれ査定をさせていただきましたが、必要なものは確保したという思いです。
○辻元清美君 総理、六月に子ども・子育てのプランを出して財源も示すと言っています。今、財務大臣は絞りに絞ってもう一円たりとも出ないと言っているんですよ、防衛費、絞りまくって。どこからこの子ども・子育ての予算を出すんですか。六月になったらどこかから降ってくるんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、防衛力の強化の財源については、今財務大臣から答弁があったように、様々な行財政改革の努力等を積み重ねて財源を考えました。その際に、これは予算委員会でも度々申し上げておりますが、社会保障関係費、これには手を付けないという基本的な考え方に基づいてこの防衛費を考えてきたと承知をしております。 子ども・子育ての予算を考える場合には、これ、まず、今、この十年見ても、子ども・子育て政策に対する考え方は随分変化をし、政策の優先度も変わってきた。こういった中で、今現在必要とされる子ども・子育て政策を今、内容において今具体化、整理をしている、これが今の段階であります。その内容が具体化された上で、それぞれのこの財源について、社会保障との関係ですとか国と地方との関係ですとか、あるいは教育の支援という関係でどのような現状にあるのか、こういったことも踏まえて財源を考えていくということを申し上げております。 このように、丁寧にきめ細かな財源を子ども・子育て政策においては考えていくことが重要であると考えており、内容を踏まえて予算を考え、そしてその上で、六月の骨太の方針に向けて、その予算倍増に向けての大枠を示していきたいと考えております。
○辻元清美君 ですから、財務大臣は絞りに絞ったと、今回、防衛費の倍増で。 じゃ、六月に子ども・子育てのもうお金ないんですよ。どこに、どこの、どこから持ってくるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、歳出改革、これは非社会保障分、分野において歳出改革を行う、こうしたことで防衛力の強化を考えております。 子ども・子育て政策ということを考えた場合に、社会保障分野を含めて、国、地方との関係、あるいは教育、様々な分野において内容を整理した上で、それに見合う財源について、それの内容に踏まえた、内容を踏まえた財源について、社会全体でどのようにそれを支えるのか、これを考えていく、こうしたことは重要であると考えています。 どこから出すのかということにつきまして、冒頭申し上げたように、防衛力の強化に関しましては非社会保障分野において歳出改革を最大限努力をしたということでありますので、それ以外の部分についても様々な工夫をしていきたいと考えています。
○辻元清美君 社会保障に手を付けて、そのお金を回そうとしているわけですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策、従来から、社会保障に関わる部分、あるいは教育に関わる部分、様々な分野に関わっています。そうしたまずは今必要とされる政策を具体化した上で、それを踏まえて予算について考えていく、こうした考え方を申し上げております。
○辻元清美君 非社会保障から防衛は絞りに絞った。ということは、子ども・子育ては、社会保障とか、どこかいろいろ削って持ってくるという意味ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策については、先ほど申し上げましたように、従来から、社会保障に関わる分野があります、教育に関わる分野もあります。その中で、今現在求められる子ども・子育て政策は何なのか、これをしっかりと吟味をし、そして具体化していく、こういったパッケージを示していきたいと申し上げています。 そして、それを踏まえてこの予算について考えていく、その際には、様々な子ども・子育て政策、具体的な政策が存在いたします。その政策ごとにふさわしい財源について、社会保障、あるいは地方、あるいは従来の教育政策、こういったことの関係でどういった財源を考えていくのが適切なのか、これをしっかりと確定していきたいと思います。その上でこの予算倍増を考えていく、これが基本的な考え方です。
○辻元清美君 ということは、今ある子ども・子育てとか教育から付け替えるという発想ですか。そう聞こえましたよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今ある子ども・子育て政策の中にも引き続き重要な子ども・子育て政策があります。これに加えなければならないものもあります。また、教育の分野において、特に高等教育の負担に対しての様々な要望もあります。これについてもしっかり政策パッケージで示していきたいと申し上げています。 その財源については先ほど申し上げたとおりであります。従来からある、社会保障の予算もあるんだと思います。教育の予算もあるんだと思います。これを整理した上で、それを踏まえて、予算をどのように、そういった政策をどのように社会で支えるかを考えていきたい、このように申し上げております。
○辻元清美君 ということは、社会保障の無駄があったら、社会保障削れるものは削って付け替えたい、これは一点目、確認します。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 従来にあった社会保障予算を削るということをおっしゃいましたが、子ども・子育て予算についてしっかり整理した上で、それをどのように支えるか、この予算に、内容を踏まえてしっかり考える、それを倍増しようということを申し上げているわけでありますから、その子ども・子育て予算に含まれるもの、これについて削られるとか削減されるというようなものではないと考えています。
○辻元清美君 じゃ、今の社会保障とか教育とか、今子ども・子育てに付けている予算は一切手を付けずに別枠でお金を持ってくるという理解でいいですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、子ども・子育て予算等で計上している様々な予算があります。その中で、今最優先で取り組むべき政策は何なのか、これをパッケージでお示ししたいと申し上げています。そして、その財源については、従来の予算の状況を見て、その内容を踏まえて、それを支えるためにどうあるべきなのか、この予算を考えていくということであります。従来の予算を全く動かさないということは申し上げておりません。 これは、この今必要とされる予算をどう支えるのか、これを全体の中で考えていきましょうと。その際に、社会保障もあれば、地方もあれば、あるいは教育の分野もあります。その中で、必要とされる政策を支えるその内容を踏まえてしっかり予算を考えていく、このように申し上げております。
○辻元清美君 ということは、束ね法案みたいに、これは子供、子供、子供って今付いている予算をかき集めて、一定作ってちょこっと出すと、そういう感じになるんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な、(発言する者あり)失礼、様々と言っちゃいけなかったですね。ごめんなさい。 この十年間を見ましても、子ども・子育て政策については社会の変化の中で様々な議論が、あっ、議論が行われてきました。この十年間見ましても、幼児教育の無償化ですとか待機児童の受皿確保とか、その優先順位をつくって様々、失礼、子ども・子育て政策を進めてきました。そこで、この社会の変化の中で今求められる子ども・子育て政策、これが何なのかを今厳選して、そして内容を具体化しよう、こういった作業を進めています。 その政策を支えるためのその内容を踏まえた予算がどうあるべきかを考えていこうと申し上げています。そして、必要とされるこの政策を支えるための予算、これを倍増しようというこの大枠を六月に示していきたい、このように申し上げています。
○辻元清美君 そうすると、やっぱり教育とかとかは付け替えるんじゃなくて、パッケージというのをこっちからこっちから持ってきてお金を集めるんじゃなくて、別枠でやるということでいいんですかね。というのは、教育とか元から少ないわけですよ、日本は。もう最低ぐらいでしょう、先進国で。教育だけでも伸ばさなきゃいけないわけですよ。それをこうひっつけて、これですよ、パッケージは、だからお金を整理してって、違いますね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今必要とされる子ども・子育て政策、内容を具体化し、それを支えるための予算を考え、そしてその予算を倍増する大枠を示していこうと申し上げています。政策をひっつけ合わせて、予算を合わせて、それで終わりというようなことは申し上げておりません。
○辻元清美君 何か自民党の幹部から子供国債という発言が出たようなんですけど、今日報道されています。そういうことも考えていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、政府としては、具体的なその予算のありようについては申し上げておりません。内容がまず決まらなければ、それを支えるための予算どうあるべきなのか、これを申し上げることはできません。順番に内容をしっかりと具体化した上で、予算、さらには六月の骨太の方針に向けてのこの倍増への大枠の、大枠を示す、こうした取組を進めていきたいと思っています。
○辻元清美君 増税はないと断言してください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、この財源について具体的に申し上げる段階ではない。なぜならば、内容が決まらないのに、それを踏まえて支える予算について具体的に申し上げる段階にはないと思っています。
○辻元清美君 増税ぐらいはしないと言い切れるでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、内容の具体化を進めている段階です。予算について具体的に申し上げることは今の段階では控えます。
○辻元清美君 じゃ、増税の可能性もあるということですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 財源について、先ほどの教育国債も含めて、何も具体的なものについては今申し上げるべきではないと申し上げています。
○辻元清美君 否定しないんだ。 今日も報道されていますよね、少子化、八十万人切ったと。これ、もう最優先だと思うんですよ。自衛隊だって人足りないでしょう。結局少子化ですよ。ここにまずお金を付けなきゃいけないんですよ、きちっと。 あのね、無駄をなくすとおっしゃった。今日の報道を見て、あれって。大阪地裁、アベノマスク単価開示命令、これ、控訴せずに開示しますよね。いかがですか、総理。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘、それ昨日ですかね、たしか、判決が出ておりますんで、まず我々として、それまずしっかり精査して適切な対応をしていきたいと考えています。
○辻元清美君 無駄をなくすということは情報公開なんですよ。情報公開されたら困るから無駄をできるだけしないようにしようと思うんですよ。 ですから、やっぱり情報公開。もう一度加藤厚労大臣、もう開示しましょうよ、これぐらいは、単価と枚数。
○国務大臣(加藤勝信君) これまで、やっぱり相手の業者の方、また今後の調達、そういった対応を考えて開示を控えてきたということでございます。 ただ一方で、今回こういう判決もいただいておりますから、その中身をしっかり精査して適切な対応を図っていきたいと考えています。
○辻元清美君 総理、これ試金石ですよ。本当に無駄を省いて頑張る政権なのかどうか。アベノマスクの単価と枚数も公表できなくて、言えるんですか。総理、もうここで開示すると言ってくださいよ。覚悟示してくださいよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として、情報公開に努め、国民の信頼につなげていく、こういった姿勢は大事だと思います。 ただ、個別の裁判における対応については、今厚生労働大臣から答弁させていただきましたように、様々な観点から適切に判断していかなければならない。私も、その内容についてまだ詳細を承知しておりません。是非、厚労省を中心にこの問題についてしっかり的確な判断をしていきたいと考えています。
○辻元清美君 アベノマスクの枚数と単価も隠したままで、無駄をなくしました、もう一円も出ません、防衛費倍増、それで増税をお願いします、こんなこと国民納得すると思いますか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として、情報公開、国民の信頼を、信頼にしっかりつなげていく、こうした努力は重要だと申し上げています。 ただ、個別の裁判についての判断、これは適切に担当省庁が行わなければならない、このように申し上げております。
○辻元清美君 こんなことも決断できない。 委員長、これ裁判所に出す前に、本委員会に枚数と単価出してください。簡単ですよ。お取り計らいお願いします。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。 辻元清美さん、続けてください。
○辻元清美君 防衛費も果たして無駄がないのかなんですよ。調べてみました、今まで買ったもの。 グローバルホークという無人偵察機があります。これ、九年前に契約しています。幾らで契約して、結局幾らになったんでしょう、防衛省。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 グローバルホークは、取得機数三機、運用期間二十年という見積りを前提といたしましてライフサイクルコスト等を積算させていただいております。 量産配備段階におけるコストにつきましては、令和四年八月公表の最新の見積りでは、当初ベースラインは五百十九億円、年度見積りラインは六百十三億円と見積もっておりまして、増加額九十四億円というところでございます。
○辻元清美君 アメリカと契約したときよりも、後で九十四億円値上げされているんですよ。 これ、その後、契約してから運用維持費、これ幾ら掛かるということになりましたか。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の運用維持段階に掛かるコストにつきましては、三機の合計、三機の合計値といたしまして、これも令和四年八月公表の最新の見積りでは、当初ベースラインは二千七百九億円、年度見積りラインは二千九百五十一億円と見積もっておりまして、二百四十二億円の増加となっているところでございます。
○辻元清美君 あの値上げされて買ったときは六百十三億円、その後に維持費二千九百五十一億円、五倍の維持費が掛かっているんですよ。 総理、こういう実態御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な数字について全てを承知しているものではありませんが、防衛装備品につきましては、この購入に当たって為替など様々な変動要因はある、そしてその後の維持費についてもそれなりの負担がある、掛かる、こういった実態については承知をしております。
○辻元清美君 これ、九年前に契約して、まだ日本に届いていないじゃないですか。いかがですか、防衛省。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 防衛省でございます。お答え申し上げます。 グローバルホークにつきましては、先生御指摘のとおり、三機でございますけれども、一機目と二機目は既に航空自衛隊三沢基地に到着いたしてございます。今後、三機目につきましても同じく三沢基地に配備される予定でございますけれども、詳細は米側と今調整しているところでございまして、具体的な三機目の配備時期を現時点でお示しすることはできないというところでございます。 これまで、昨年十二月に偵察航空隊を新編し、万全な飛行準備を経てグローバルホークの飛行を開始するなど、防衛省・自衛隊として初めて導入いたします高高度滞空型の大型無人機の整備を着実に進めてきたところでございまして、引き続き広域における常時監視体制の強化に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。
○辻元清美君 九年たってもまだ一機納入されていないんですよ。その間に、アメリカの空軍は、二年前の七月に、この日本が買う機種は旧式の機体で、直面する中国の脅威に対応できない、尖閣とか海で動くものは偵察できないんですね、日本が買うこのタイプの機種、アメリカ二十機持っているんですけど、二年前に全て退役させるという発表があったのは事実ですか。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 二〇二一年五月に米国議会に提出されました米国の二〇二二会計年度の大統領予算教書の中で、米空軍の保有するブロック30、これ我が方で保有しているタイプでございますが、このブロック30、全二十機を退役させるとの記述があり、二〇二二年の国防授権法において承認されたと承知しているところでございます。
○辻元清美君 これね、ドイツも購入キャンセルしているんですよね。日本は値上げをされた上に、アメリカで退役させられる古い機種をつかまされて、これからも維持管理費がどんどん掛かるんですね。九年たってもまだ一機納入されていない。 これね、トランプ案件と言われていたんですよ、当時。総理、外務大臣のときですよ。政治案件でトランプ大統領から買わされたんじゃないですか、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時、私はトランプ大統領からそういった案件について話を受けた記憶はありません。
○委員長(末松信介君) 川嶋さん、答弁をされますか。防衛省川嶋整備計画局長。(発言する者あり) 辻元清美さん。
○辻元清美君 あのね、こういう買物しているんですよ。ほかにも、例えばですね、イージス・アショア、陸だ、海だって迷走しましたね。これ、日本以外で買っている国はありますか。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 防衛省が把握している範囲におきまして、米国以外にイージス・アショアを調達、配備している国はございません。 なお、米国は、中東地域から発射される弾道ミサイルの脅威からNATO諸国を防衛することを目的として、ルーマニアとポーランドにイージス・アショアを配備することとしておると承知しております。
○辻元清美君 このルーマニアとかポーランドは、アメリカがお金を出して配備しているんですよ。買っているのは日本だけなんですよね。 オスプレイ、これも買っているのは日本だけじゃないですか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。 アメリカの国防安全保障協力庁の発表によりますと、アメリカの国務省がインドネシア政府に対して、インドネシア政府に対しまして、オスプレイ最大八機のFMSによる売却を承認した、これ二〇二〇年の七月でございますが、ことがございます。
○辻元清美君 これ、たしか、確認してほしいんですけど、高いからって、インドネシア、キャンセルしていると思いますよ。オスプレイ高いんですよ。 総理、国民は、物価が上がって、一円でも安い買物をしたいと思っていますよ。 政府に聞きます。今年になってどれぐらいの品目、値上げされていますか。
○委員長(末松信介君) よろしいですか。答弁ください。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 昨日、二月二十八日に発表されました民間調査会社の調査結果によりますと、食品主要百九十五社の本年一月から六月における家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数は、予定されているものを含めまして累計一万五千八百十三品目であると承知しております。
○辻元清美君 来月もまた四千八百品目ぐらい値上げすると言われているわけですね。一円でも安いものを買おうと思っていますよ、国民は。 アメリカの兵器だけは、退役させているものをつかまされているとか、どんどん値上げされている。これで、今度は防衛費倍増で増税します、誰が納得するんですか。 オスプレイについて聞きます、あっ、トマホークについて聞きます。トマホーク四百基購入。 防衛省に聞きます。これ、今までどんな実戦で、まず性能ですね、実際にどんな使われ方してきたんですか。防衛省にお願いします。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 米軍によりますと、トマホークは、一九九一年の湾岸戦争において初めて使用された後、複数の軍事作戦で使用され、成果を収めていると承知しております。近年でも、二〇一八年四月のシリアのアサド政権に対する軍事行動においては、トマホークを含む全てのミサイルが目標を打撃したと発表されていると承知しております。
○辻元清美君 湾岸戦争とかイラク戦争の火蓋を切ったのがトマホークなんですよ。横須賀から行ったんですね。 で、湾岸戦争、イラク戦争、それからイラクのデザートフォックス作戦、それぞれ初日に何発撃っていますか、トマホーク。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 米軍によりますと、湾岸戦争が開戦して最初の攻撃で米軍は百二十二発のトマホークを発射したものと承知しております。 続きまして、イラク戦争が開戦した二〇〇三年三月二十日、三月の二十日に米軍が発射したトマホークの数につきましては、報道によりますと四十発であったとの指摘があると承知しております。 そして、米軍によりますと、デザートフォックス作戦の最初の攻撃で米軍は約二百五十発のトマホークを発射したものと承知しております。
○辻元清美君 このトマホークというのは、先制、まずトマホークを撃つんですよ、アメリカは。それで、飽和攻撃といって、トマホークは速度が遅いから、いっぱい撃ちまくるんですよ、最初に。これがトマホークの使い方の特徴だということ、総理は御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 米国あるいは他国においてどのような使用をされているのか、それは様々であり、委員御指摘のような御指摘なんだと思いますが、我が国がトマホーク購入するのは、あくまでもスタンドオフ、この戦略の一環としてスタンドオフを購入いたします。この他国の攻撃圏、勢力圏の外側から撃つことができる、こうしたミサイルを考える、これがスタンドオフという考え方です。この一環としてトマホークを購入いたします。
○辻元清美君 他国の使い方知らなくて買ったんですか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 他国の使い方についてもいろいろな例を聞いております。 その上で、我が国としては、スタンドオフ防衛能力の向上のためにトマホークを購入しているということであります。
○辻元清美君 トマホークは正確で隠密に行くんですよ。でも、速度が遅いというのが難点だから、一挙にたくさん撃たないと撃ち落とされる率は高いわけですね。 防衛省、トマホークの巡航速度はどれぐらいですか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答えいたします。 トマホークにつきましては、アメリカ海軍の公表情報によれば、巡航速度は亜音速、射程距離はまあ千六百キロというふうに公表がなされてございます。 亜音速につきましては、一般的には音速よりも遅い速さで、あるいはそれに近い速度ということで、マッハ〇・七五程度を指すものと承知してございます。で、マッハ〇・七五でございますが、気温や高度によって変動すると承知しておりますけれども、地上で気温十五度の条件下ではおおむね時速約九百二十キロメートルということになろうかと思います。
○辻元清美君 斉藤大臣か国交省、民間のジェット機、例えばボーイング747、時速どれぐらいですか。
○政府参考人(久保田雅晴君) お答えをいたします。 ボーイング747型機もいろんなタイプがございますので、例えば本邦航空会社が使用しているボーイング747―8F型について申し上げれば、巡航速度は時速約九百十キロメートルでございます。
○辻元清美君 総理、トマホークというのは民間のジェットと同じぐらいの速度なんですよ。 で、射程が千六百というと、沖縄から大体那覇ぐらいまでなんですね。トマホーク、直線で飛ばすと……(発言する者あり)あっ、沖縄じゃない、ごめん、東京から那覇ぐらいまでが大体千六百。トマホーク、直線で飛ばすとどれぐらいの時間掛かりますか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、トマホークの巡航速度を時速約九百二十キロ、東京の中心部から沖縄の直線距離をおおむね約千六百キロ程度とした場合におきまして、気象条件等を考慮せず機械的に、あくまで機械的に計算した場合でございますが、約一時間四十五分程度ということになろうかと思います。
○辻元清美君 トマホークは東京から那覇まで一時間四十五分掛かるんですよ。 民間機、先ほどボーイング、どれぐらいですか。
○政府参考人(久保田雅晴君) お答えをいたします。 実際の飛行時間は日々の天候状況によって変わってくるというふうな形でございます。そのような要素を考慮せずに、単純に東京と那覇の直線距離約千六百キロを先ほど申し上げた飛行機で飛行するという場合、運航に掛かる所要時間は二時間掛からないという計算になります。
○辻元清美君 大体同じなんですよね。 防衛大臣、だから、トマホークは、敵が動く前に一斉に、これ飽和攻撃といいますけれども、大量に撃つ、これがトマホークの今までの使われ方ですね。
○国務大臣(浜田靖一君) この使いようを見ますと、やはりアメリカはそのように使っておるようでありますが、日本とすれば、これは我々が今やろうとしていることにはそぐわないかもしれませんが、しかし、我々、そぐわないではなくて、済みません、使い方が、スタンドオフ、先ほど総理からお話がありましたが、使い方によっていろいろと工夫していくことになるというふうに思います。
○辻元清美君 今ちょっと、ぽろっと言っちゃった。我々の、にはそぐわないと。トマホーク、そぐわないですよ。 どうですか。これ買って、じゃ、どうするんですか、どういう使い方するんですか、総理。大量にですよ、敵が動く前に撃つんですよ。遅いから迎撃される。どうなんですか、総理、総理。
○委員長(末松信介君) 辻元先生、浜田防衛大臣、先に。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々が使おうとしているものは、アメリカのように飽和攻撃ができるような装備も我々は今のところ持っておりませんし、スタンドオフミサイルを発射するアセットも含めて今後考えていくということを申し上げているところでもあります。使いようによってしっかりと役回りを果たしてくれるミサイルだというふうに考えております。
○辻元清美君 だから、どう使うんですかと申し上げているんです。
○国務大臣(浜田靖一君) 先ほど来申し上げておりますけれども、防衛省として、我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対しての脅威圏外からの阻止、排除できる必要かつ十分な能力を保有するというふうに考えておりまして、国産、外国製の各種スタンドオフミサイルの取得を進めるということで考えておるわけであります。 お尋ねのトマホークについては、米軍等による運用を通じて性能が証明された長距離ミサイルで、長射程ミサイルであり、我が国が二〇二二年度まで五年間でスタンドオフミサイルを実戦的に運用する能力を獲得するための一つの手段として導入を決定したものであります。 トマホーク導入を含めて、我が国への侵攻が生起する場合に我が国が主たる責任を持って対処し、阻止、排除し得る防衛力を早期に構築していきたいと考えております。
○辻元清美君 今、防衛大臣、艦艇と言いましたね。トマホーク、艦艇撃てますか。艦対地じゃないですか。艦艇と言ったけど、艦艇撃てるのかと。艦対地でしょう、ミサイル。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 トマホークは、現在のところ、これまでは対地中心でございますけれども、現在、この日本が購入いたしますブロックⅤにつきましては艦艇用の研究開発をしておりまして、これを後で、後ほどですね、バックフィットで機能を付加することも可能でございます。 その上で、スタンドオフ防衛能力でございますけれども、日本の東西南北、島国から成るこの我が国を守るための、そのためのものでございます。我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対して脅威圏の外から対処する、この能力を強化したいと思っています。 そして、我が国への侵攻がどの地域で生起しましても、我が国の様々な地点から重層的にこれらの艦艇や上陸部隊等を阻止、排除できる必要かつ十分な能力を保有するというふうに考えておりまして、各種プラットフォームから発射でき、また高速滑空飛翔や極超音速飛翔といった多様かつ迎撃困難な能力を強化したいと考えておりまして、その一つがトマホーク、そしてまた国産開発しております一二式のSSMでございます。
○辻元清美君 ブロックⅤaということですかね、そうすると、今後。 あのですね、今、日本の各地どこに上陸しても、それを防ぐため、例えば南西諸島の石垣島に上陸された、じゃ、そこに目掛けてトマホーク撃つってことですか。防衛大臣。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々、今個別具体的な件についてお答えすることは差し控えさせていただきたいなというふうに思います。
○辻元清美君 だって、先ほど、日本のどこでも上陸してきたらそれに向かって撃つ、一番危ないのが南西諸島だって書いてあるじゃないですか。 そうすると、与那国島とか石垣島とか宮古島というちっちゃい島に上陸されたら、我が国のイージスがその島目掛けてトマホークを撃つということですね。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、これは抑止のために使うということを、これはしっかりと決めておるわけでありますので、仮定の想定に対して今お答えすることは不可能でありますけれども、我々とすれば、この艦艇も寄ってくる場合、上陸する場合、その前に対応することも考えられるというふうに考えます。
○辻元清美君 もう一回確認しますよ。ここ大事なとこなんですよ。 日本に上陸されたら、その上陸部隊を防ぐために日本国内にもトマホークを撃つ、トマホークで防ぐということも可能性としてあると、使い方として。どうですか、防衛大臣。
○国務大臣(浜田靖一君) その都度その都度の状況に応じて対応することになりますが、我々とすれば、このトマホークに対する考え方とすれば、上陸を敢行しようとする者、そしてまた艦艇に対してという考え方でありますので、今現実的に、上陸した部隊ということに対してですね、しようとする部隊にはあるかもしれませんけれども、上陸した部隊に対してどうということにはお答えはできません。
○辻元清美君 それ、ちょっとおかしいんじゃないですか、総理。 上陸しようとしている者には撃つけど、上陸した者に対してはトマホークは撃たないんですか。はっきりしてください、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今防衛大臣の方から個別具体的な対応については控えると申し上げましたが、いかなる事態においても、我が国が武力攻撃をする際には、この我が国の憲法あるいは国内法の要請でありますこの武力行使の三原則、これに適応した場合にしか武力行使は行いません。我が国の国民の命や暮らしや幸福追求の権利に明白な危険が存在し、そして必要最低限のこの実力行使にとどまる、そして他に適当な手段がない、こうした場合に武力行使を行うということであります。 トマホークを始め、装備を行使する際には、この武力行使の三原則、これに該当したものしか対応できない、これが我が国の安全保障政策であります。
○辻元清美君 あのね、ここはっきりしないと、私、南西諸島だけ特記されているわけですよ。だから、そこにミサイルとか配備したら、相手の敵から撃ち込まれたらどうするんだということを皆さん心配されてました。今度は、その敵を防ぐために日本のイージス艦から島目掛けてトマホークを撃つという答弁ですよ。どういう使い方かという初歩的なことでそうおっしゃったわけですよ、上陸部隊、我が国のどこに上陸しても撃つって。そうなるとね、沖縄の皆さん、本当に心配されて、どうやって逃げるんですか。船で逃がす、台風来たらどうするんですか。 ですから、もう一度総理に聞きますよ。トマホークは外に撃つだけ、国内は撃たないのか。はっきりしてくださいよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、我が国の様々な装備は、武力行使の三原則に合致した場合にしか行使することはありません。そして一方で、国民のこの命、暮らしを守るために、この避難等の体制についても平素から万全の体制を取っております。是非、こうした全体において、国民の命や暮らし、南西諸島の皆さんも含めてしっかりと守れる防衛体制をつくっていく、このことが抑止力、対処力の向上につながると考えています。
○辻元清美君 だから、私は、何のためにトマホークを買ったのかと聞いているわけです、高いお金出して四百基も。 でね、艦艇という話がありましたけれど、ブロックⅤaはまだこれ開発中です。ですから、つなぎで買っているわけでしょう、トマホークを。 だから、総理、もう一回聞きます。トマホークは何をするために買ったんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げました、トマホークは我が国のスタンドオフ防衛能力を向上させるために用意をいたしました、します。そして、この我が国のこの様々な防衛力の強化の中で、様々なミサイルを用意しなければいけない。我が国において国産のミサイルの開発、配備も当然並行して考えていくわけですが、国産のミサイルのこの開発、配備には一定の時間が要される。そういったことから、トマホークの購入と併せて開発を進めていく。そして、全体として我が国のミサイル体制を充実させていく、スタンドオフ防衛能力の向上も含めて我が国のこの対応能力を向上させていく、こうした考え方に基づいてトマホークの購入も考えたということであります。
○辻元清美君 何のために買ったのか分かりません。 多分、現実味があるのは、存立危機事態対応での敵基地攻撃、それをアメリカと一緒にやる、これならよく分かるんですよ。これが一番適した使い方なんじゃないですか。いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、トマホークにつきましては、我が国のスタンドオフ防衛能力の一環として購入すると申し上げています。 我が国のこの防衛力の強化を考えた場合に、航続距離の長い、相手のこの攻撃勢力圏の外から我が国が対応できる、こうしたミサイル技術は必要である、こういったことからスタンドオフ防衛能力を向上させよう、その一環としてトマホークを購入するということであります。
○辻元清美君 あのアメリカは、台湾有事想定して、CSISのシミュレーションもそうです、トマホーク攻撃、最初に、湾岸戦争のように、相当重視して作戦立てていますよ。二五%撃ち落とされるって数字まで出しているんですよ。 日本が存立危機だと例えば台湾有事で想定したとき、アメリカに、存立危機だぞと、あんたのとこ、日本もトマホーク持っているだろうと、さあ一緒に撃ちに行こうと言ったら、断れますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、アメリカの要請があれば存立危機事態の事態認定をして我が国が武力攻撃をする、そういったものではありません。 存立危機事態というのは、我が国あるいは我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、そして、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利、これが根底から覆される明白な危険がある事態、この事態が生じなければ存立危機事態という事態認定はあり得ないということを再三申し上げています。 この我が国の国民の命や暮らしにこの明白な危険がある際に、この存立危機事態、事態認定が行われる、こうしたものであるということは国民の皆様方にもしっかりと説明をしておかなければならないと思っています。
○辻元清美君 総理が今おっしゃったような危機の事態が発生して、アメリカはトマホークやると言っているわけですよ。日本も、そうすると、危機だから、四百基持っているだろうと、一緒に撃てよと言われたら、撃つということですね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、今申し上げたように、存立危機事態、これは我が国の存立、そして我が国の国民や、国民の命や暮らし、そして、いや、命や自由、さらにはこの幸福追求の権利が根底から覆される明白なこの危険があることに加えて、これは武力行使でありますから、これ、他に適当な手段がない、そして必要最小限の実力行使にとどまる、こういった要件を満たしたならば我が国として武力攻撃を行うということであります。 こうした憲法を始めとする様々なこのルールの中で我が国は武力行使を厳正に行使しなければならないと考えています。
○辻元清美君 ですから、存立危機事態でなって、敵基地攻撃にトマホークは使うことを想定して購入したのかと聞いているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の命や自由に明白な危険がある、それと併せて、他にこの適当な手段がない、必要最小限の限度にとどまる対応である、この条件を満たすことが我が国の武力行使の要件であります。これを満たした場合に我が国として武力行使を考えるということであります。 個別具体的な事態、しっかり、を認識した上で対応を考えなければならないと思っています。
○辻元清美君 トマホークは飽和作戦と言いました。大量に撃つんですよ、これが特徴。必要最小限だからぽちょぽちょぽちょと撃つって、それないんです、今まで実戦でも。 結局、最後に申し上げたいですけど、安保法……(発言する者あり)いや、本当ですよ。私ね、じゃ、それに反論する事例があったら教えてくださいよ。トマホークのことをよく研究された方がいい。国内守るためにも使うか使わないか言わない。敵基地攻撃、存立機会でも言わない。何のために買ったのかですよ。 結局、安保法制のときは制度の話ししていたんです。しかし、ここに実際の兵器を当てはめて現実に動かしてみたら、必要最小限なんか使えないですよ。先に撃たなきゃやられますよ。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間が過ぎております。
○辻元清美君 専守防衛を守れないということが私ははっきりしたと思います。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で辻元清美さんの質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和五年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小沢雅仁君。
○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。 岸田総理始め閣僚の皆さん、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 まず初めに、賃上げ、価格転嫁について質問に入りたいというふうに思います。 価格交渉促進月間フォローアップ調査結果というものが示されたわけでありますが、政府は、新しい資本主義の実現に向けて、我が国の雇用の約七割を支える中小企業における賃金を実現するため、令和三年九月から毎年九月と三月を価格交渉促進月間と定め、とりわけ昨年の九月の価格交渉促進月間では、岸田総理、西村経産大臣により価格転嫁、価格交渉を動画で呼びかけ、約千六百の業界団体へ経産大臣名による周知文を送付しております。 その狙いや価格交渉促進月間の位置付けについて、まず西村経済大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、いろんな物資が値上げ、高騰する中で、中小企業がこの厳しい環境を乗り越えて賃上げを実施していくためには、やはり価格転嫁が何より重要であります。サプライチェーン全体で負担を分かち合うということが大事だというふうに認識しております。 このため、御指摘のように、九月と三月に親事業者と下請事業者の双方に価格交渉を呼びかける、いわゆる交渉促進月間、これは三月、もう今月やりますと、四月から調達価格を決めますので、その前に交渉してもらうと。十月から決まる九月に、前の九月に交渉してもらうということで、双方に呼びかけて価格転嫁を促進することを狙いとしたものであります。 御指摘ありましたように、総理の動画メッセージや、あるいは千六百の業界団体にも呼びかけ、価格転嫁を呼びかけておりますし、その後のフォローアップ調査も行っておりまして、それを踏まえた情報、状況の公開、そして親事業者への指導、助言、こうしたものを通じて、この交渉月間の実施と、そしてそれが実際に価格転嫁につながっていくようにしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小沢雅仁君 皆さんのお手元に資料が配付されたというふうに思います。 資料一を御覧いただきたいと思いますが、この資料に書いてありますとおり、②として価格交渉の回答状況、③として価格転嫁の回答状況が、受注側中小企業からの回答をア、イ、ウ、エで点数化をして、その平均値をこの四区分に分類をして整理され、公表されております。次のページ以降に百五十社の企業名が今回公表されたところでございます。 そこで、この調査結果の受け止めについて、私も、岸田総理の動画、また西村大臣の動画、見させていただきましたが、それぞれ動画で呼びかけた立場として、西村大臣、岸田総理にそれぞれこの調査結果の受け止めについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 九月、昨年九月のこの価格交渉促進月間の結果でありますけれども、全体として、データで見ますと、価格転嫁率が約四割から五割弱へと若干好転をしております。その一方で、回答した中小企業の約二割が全く転嫁できていないと回答しておりますので、引き続き取組を強化していかなきゃいけないという認識をしております。 そして、今御指摘の約百五十社についての発注側企業の転嫁、交渉の状況のリスト、公表をさせていただきました。ア、イ、ウ、エということで見ていただくと、エというのは悪いわけですので、幾つか分かると思いますけれども、特にその中で状況の良くない親事業者約三十社に指導、助言も実施をいたしました。 本日から始まります三月の価格交渉月間においても、転嫁が行われるよう取り組んでいきたいというふうに考えております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、西村大臣からも答弁がありましたように、昨年九月の価格交渉促進月間の調査の結果では価格転嫁率が五割弱に好転したということでありますが、ただ、これ内容を見ておりますと、業界ごとのばらつき、これも大きいというのが実態であります。特に、トラック運送企業と取引している中小企業では、コスト上昇分のうち約二割しか価格転嫁できていない、こうした結果もあります。 引き続き、関係省庁と連携した取組が必要であると認識しておりますし、三月の、今年三月の価格交渉促進月間の調査においては更なる改善につながるよう、これ産業界にしっかり働きかけ、一層行っていかなければならない、このように認識をしております。
○小沢雅仁君 企業リスト百五十社を公表されましたが、これは、今回、企業リストを公表したのは初めてのことだというふうに思いますが、西村大臣に改めて確認したいと思います。 あわせて、全ての価格交渉及び価格転嫁の状況を網羅的に整理したものではないと資料には記されております。その上で、企業名を公表し、最低評価と大きな見出しで報じられた企業は、私は正直言ってかなり見せしめ的な発想と捉えております。公表されてから一か月近くが経過をしましたが、この評価の低い企業には中小企業庁が個別に指導されたのでしょうか。併せて西村大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 価格転嫁をしっかりと進めることで、中小企業の皆さんも事業を継続し、賃上げができるようにしていく、このために取組を進めているところでございます。 御指摘のように、発注側企業約百五十社について、今回、この転嫁と交渉の状況のリストの公表をいたしました。こうした公表は今回初めてでございます。発注側企業における自発的な改善を促すために実施したものでございます。 そして、御指摘の指導、助言ですけれども、価格交渉や価格転嫁の状況の良くない親事業者に対しまして、下請振興法に基づいて指導、助言を実施することにしておりますが、この指導、助言は中小企業庁ではなく関係省庁と連携して行いますので、その親事業者の事業を所管する大臣から実施をしているところであります。
○小沢雅仁君 事業を所管する所管大臣から指導、助言を行うということが確認をできました。 その上で、価格転嫁の取組は極めて重要であります。春闘交渉も始まっております。一つ一つの会社名を私は取り上げるつもりはありませんが、私は郵便局の出身でございまして、残念ながら私の出身の日本郵政株式会社が最低評価と評価をされました。 私、正直言って、驚きとともに、まあやっぱりそうなのかということを、そういう気持ちになりました。日本郵便株式会社の受注側中小企業、子会社、下請業者、委託業者の評価は、私は間違いなく適正な評価であると思っています。 御案内のとおり、郵政民営化から十五年が経過をいたしました。二〇一〇年の宅配便事業統合の失敗により、正社員の一時金を引き下げて赤字決算を乗り越えてまいりました。私も当時の労働組合の役員で、この交渉の任に当たっておりましたが、その後、トール社の買収によって生じたのれん代など約一兆円の累計損失、郵便物数の減少や年賀はがきの販売減少などによりまして、今、日本郵便の経営は悪化の一途をたどっております。一般職と言われる処遇の低い正社員など、社員の賃金を上げることのできない今経営状況です。人件費等を抑制するために、子会社、下請業者、委託業者への契約料等に押し付け、社員のモチベーションは年々低下をしております。 二〇〇五年の郵政選挙で自民党がアピールされた、郵政民営化によって国民生活がバラ色になるなどとの夢物語は全く実現できていません。郵便局ネットワークの維持費、ユニバーサルサービスコスト負担は、基本的には今経営努力によって負担をしております。しかし、人口減少の影響等により、一日窓口を開けていても一人も来客者がないという郵便局も数多く存在をしてまいりました。この窓口来客者数の大幅な減少、そして想定を超える郵便物数の減少によって、コスト負担は経営に本当に重くのしかかってきております。 今、私は、この日本郵政、日本郵便の経営陣が決断しなければならないのは、このような厳しい経営状況において、労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコスト上昇分を郵便料金などに適正な価格転嫁を行い、働いている社員の適正な賃金への反映、古く狭い郵便局舎等の計画的な建て替え、そして子会社などの申出による適正な価格転嫁を実現することだと思っています。それらの経営に、課題に、経営陣が率先して何らかの対策を講じ、改善しようとしない姿勢は、私は大変残念でありません。これでは働いている社員や関係者が全く報われません。 郵便局ネットワークの維持費、ユニバーサルサービスのコスト負担が働いている社員の人件費抑制策につながるなんていうことは、まさしく本末転倒であり、絶対にあってはならないことだと思っています。 二月二十四日開催された政府の物価・賃金・生活総合対策本部において、岸田総理から、賃上げ原資の確保も含めた適正な価格転嫁について関係閣僚に指示がありました。これを受けて松本総務大臣は、直後の記者会見で、所管の分野においてしっかりと取り組んでまいりたいと決意を述べられました。 適正な価格転嫁については、まずは日本郵政、日本郵便の経営陣が適切に判断されるべきものでありますが、日本郵政グループ、日本郵便を所管する総務大臣として、是非ともしっかりと指導、助言を行っていただきたいと思いますが、松本総務大臣から所感があればお聞きしたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) まず、御指摘の中小企業庁の調査において日本郵便が低い評点だったことは重く受け止めておりまして、政府全体として賃上げの環境整備に取り組んでいる中で、日本郵便においても委託先との間の価格交渉に誠実に応じてコストの適切な価格転嫁を進めることが求められている、そのような認識の下、調査結果の公表以降、総務省の問題意識を伝えさせていただいて、日本郵便においては、契約に関する自主点検、千局に、全集配郵便局、十三の全支社の契約に関する自主点検を昨日までに終わらせて、具体的な見直しの協議に入っていると聞いております。 その上で、郵便の様々な料金に関する価格転嫁も含めた経営の在り方について前向きな取組をというお話であったかというふうに思いますが、これも委員お話しいただいたとおり、まずは経営陣の御判断と思いますが、所管の省庁として指導、助言に努めよということでございましたので、しっかりと、またスピード感を持って実効ある取組ができるように私どもも努めてまいりたいと考えております。
○小沢雅仁君 是非とも、松本大臣、よろしくお願いをしたいと思います。 日本郵政が抱える課題については、改めて今後総務委員会でしっかり議論を行ってまいりたいと思います。 話を本題に戻したいと思いますが、資料二を御覧ください。パネルをお願いいたします。(資料提示) この資料は、二〇二二年九月の価格交渉の状況であります。この中で、右側の円グラフを御覧になっていただきたいと思いますが、全く交渉できていないという企業、この割合が一三・九%、左側の、昨年の三月の状況からしても悪化をしているということでございます。右下の升の中の⑤を見ていただきたいんですが、発注量の減少や取引中止を恐れ、協議を申し入れなかった、⑥発注企業に協議を申し入れたが、応じてもらえなかったという、こういった数字が表れているわけであります。 そして、次のページを御覧いただきたいと思いますが、先ほどは交渉の状況でありましたが、これは価格転嫁の状況でございます。 先ほど答弁にもありましたけれど、昨年の三月の転嫁率、コスト全体、四一・七%から、去年の九月、転嫁率四六・九%、少し改善がされているというふうに思いますが、その右の円グラフの左下のところに、全く価格転嫁ができていないが二〇・二%、非常にまだ価格転嫁が進んでいないということが数字で表れているところでございます。 機械・金属産業を中心とする物づくり産業の労働組合でありますJAM、今日お手伝いいただいている村田享子さん、JAMの労働組合の出身でございますけれど、このJAMが価格転嫁に対する企業状況と取引の実態調査を行った速報を報告する院内集会が行われました。そこでは、社会全体に価格転嫁の大きなうねりをつくり出す必要があるというお訴えがありました。しかし、価格交渉力の弱い中小零細企業では、事業の存続すら危ぶまれる非常事態であるということも報告をされましたし、価格転嫁の協議に応じたとしても価格転嫁が〇%から一〇%未満であり、中小企業は本当に厳しい状況が報告をされておりました。まさしく価格転嫁が進んでいる状況にはないということであります。ある企業では、毎年若しくは半期ごとにコストダウンの要請があり、一次メーカーが認めた価格転嫁が二次、三次、四次へと段階的に下りてこないという訴えをされております。さらには、政府がいろんな周知の取組を行っておりますけれど、この促進月間の取組自体を三割の企業が知らないという調査結果もJAMの調査結果では出たようでございます。 まさしく春闘交渉がスタートしている今回、この今日から価格交渉促進月間でありますので、改善のサイクルを強化しなければなりません。是非とも今回公表されたフォローアップ調査の結果を踏まえて、政府としてこの三月にどのような取組をされて賃上げの環境整備を構築するのか、西村大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 大変重要な御指摘だと思います。私どもも心して取り組みたいと思いますが。 御指摘のように、価格交渉月間、三月始まりましたので、この月間をPRするということで、今日の日経新聞、日刊工業新聞などで全面広告をして、下請の相談の窓口あるいは下請Gメンへの連絡などできるような今日広告をしておりますし、これまでもヤフーやグーグルのバナー広告でこうした交渉月間について出してきているところでありますけれども、まさに御指摘のように、この三月をしっかりと交渉していただいて、その結果の公表、あるいはそれに基づく指導、助言、さらには下請Gメンを三百名体制に増強いたしましたのでその方々の活動、そして公取との連携などを引き続き行っていきたいと思いますし、今回の三月の月間ではフォローアップ調査を、これまでの倍の数の三十万社の中小企業に対してフォローアップ調査を行いたいというふうに考えております。是非しっかり取り組みたいと思いますし、あわせて、賃上げ環境の整備のためにやはり生産性向上も大事であります。 補正予算で確保いたしましたものづくり補助金や事業再構築補助金で補助上限あるいは補助率を上乗せする措置を講じておりますので、賃上げに取り組む企業をそうした形で優遇をしながら、価格転嫁を進めると同時に生産性向上にも取り組んでもらう。そうしたことと併せて、あらゆる政策を総動員して取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小沢雅仁君 是非よろしくお願いしたいと思います。 是非、総理にお願いですが、前回もユーチューブでこういった呼びかけをしていただきましたが、今私からお話をさせていただくことなどを含めて、まさしく今月、強調月間、促進月間でありますので、是非とも発注側企業、また受注側中小企業の事業主に是非力強いメッセージを総理から発信していただければ有り難いと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の中小企業における賃上げの実現に向け、この三月の価格交渉促進月間、これは重要な正念場であると認識をしています。 下請事業者の皆様には、この三月を機に思い切って取引先に対して価格交渉をお申し出いただきたいと思います。また、親事業者の皆様には、積極的に取引先に価格交渉を持ちかけ、価格、価格の転嫁に応じられるよう、社内隅々まで徹底していただきたいということを申し上げます。 政府としては、今後も切れ目なくこの月間の取組を行い、価格転嫁対策に全力で取り組んでいきたい、このように思っています。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 実際に交渉するのは労使で交渉していくわけでありますけれど、是非その環境整備に向けて政府一丸となって努力をしていただけたら有り難いと思います。 資料の二の三ページ目を御覧いただきたいというふうに思いますが、先ほど総理もおっしゃっておりましたが、業種別ランキング、この中でやはり注目しなければならないのは、価格交渉、価格転嫁の状況も二十七位にあるトラック運送業界のことであります。そのことについて質問をしてまいりたいというふうに思っています。 物流クライシスが来年起きるのではないかという強い懸念が出されております。来年四月から時間外労働時間の上限規制、年九百六十時間が導入をされます。物流業界は慢性的な人手不足などが大きな大きな課題になっておりまして、いわゆる二〇二四年問題への対応が喫緊の課題となっております。 二月二十一日の衆議院予算委員会の分科会で、国交省の西田大臣政務官が、このまま何もしなければ輸送能力が一四%不足するおそれがあると御答弁されております。 是非とも、ドライバーの労働条件を改善し、運賃交渉力の弱い運送事業者の適正な運賃収受を支援することや、持続的に事業を運営するための参考資料として資料三を御覧になっていただきたいと思いますが、標準的な運賃という、この改正貨物自動車運送事業法に基づいて導入されておりますが、来年の三月末までの時限措置となっております。この表、ちょっと見づらいかもしれませんが、真ん中の下に標準的な運賃の届出率、五一・五%と、約五割程度となっており、ドライバーの賃金水準の向上は道半ばとなっております。 このような状況に置かれているトラック運輸業界について、岸田総理はどのように受け止め、改善されようとしているのか、総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) トラック運送業は、国内貨物輸送量の大部分を担っており、我が国の経済、また国民生活を支える存在であると認識をしています。 一方、トラック運送業については、荷主などに対する交渉力、これが弱い。価格交渉や価格転嫁が進んでいないこと、また、ドライバーが他産業と比較して労働時間が長く低賃金であること等を背景に担い手不足となっていること、そして、来年四月から時間外労働の上限規制が適用されることなどにより、委員御指摘のとおり、今後物流の停滞、これが懸念されていると認識をしています。 このため、適正な運賃を収受できる環境を整備するとともに、ドライバーの労働条件を改善し、魅力ある職場づくりを行うことが急務となっていると認識をしております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 ドライバーの労働条件が非常に低位に置かれている、このような状況を斉藤国土交通大臣はどのように受け止められておりますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) トラックドライバーの長時間労働、そして低賃金の問題でございます。 トラック運送業は、他の産業と比較して労働時間が長く低賃金にあることから、荷主等の協力の下、荷待ち時間の削減や適正な運賃を収受できる環境を整備することは非常に重要であると考えております。 国土交通省としては、平成三十年に改正された貨物自動車運送事業法に基づきまして、適正な取引を阻害する疑いのある荷主等に対する働きかけや要請、それから標準的な運賃の周知、浸透などに取り組んでいるところでございます。また、来年四月からは、トラックドライバーに対しても時間外労働の上限規制が適用されることから、その円滑な施行に向け、関係省庁と連携して取り組んでまいります。 国土交通省としては、こうした取組を通じまして、トラック運送業における働き改革と適正な運賃収受、そして賃金の上昇という環境整備を図ってまいりたいと思っています。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 この標準的な運賃制度は来年三月末の時限措置であります。引き続き、適正な価格転嫁を促す取組をするために、つなげるために、制度の延長が必要と考えますが、斉藤国土交通大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この標準的な運賃は、平成三十年の議員立法によりまして、来年四月にトラックドライバーに対する時間外労働規制が適用されるまでの間の時限措置として創設されたものでございます。 この制度は令和二年四月に創設されましたが、いまだ事業者による活用や荷主への理解の浸透が十分とは言えず、引き続き適正な運賃収受に向けた環境整備が必要な状況にあると考えております。 国土交通省としては、引き続き、標準的な運賃の活用に向けて荷主等への理解と協力を呼びかけるとともに、時限措置の延長等の所要の措置についても関係者の声も伺いながら議論を深めていきたいと、取り組んでいきたいと思っております。
○小沢雅仁君 それは、大臣、前向きに捉えていただいているということでよろしいでしょうか。もう一度その部分だけお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、前向きに我々検討していきたいと思っております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 いずれにしましても、来年、その物流クライシスを絶対に起こしてはいけないということが非常に大きな課題でありますし、国民の命と暮らしを守るためにはこの輸送ということは極めて重要だと思います。是非政府を挙げて様々な緊急対策を講じる必要があると思いますが、岸田総理の考えと決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) トラックドライバーに対する時間外労働の上限規制の適用を受けて物流の停滞が懸念されているいわゆるこの二〇二四年問題の解決に向け、政府として迅速に対応する必要があると考えます。 このため、政府として、適正な取引を阻害する行為を是正するため、荷主に対し関係法令に基づく要請等を行うとともに、物流DXやモーダルシフトなど輸送効率化などに取り組んでいるところです。 さらに、現在、荷主の更なる取組を促すため、不適切な商慣行の是正に向けた規制的措置等の導入に向け、国交省、経産省、農水省で連携をして、適正な取引の実現に向けた対応、これを加速しているところです。 こうした取組を積極的に進め、二〇二四年問題の解決に向けて、関係省庁で一層緊密に連携する、政府全体でスピード感を持って取り組んでいきたいと考えています。
○小沢雅仁君 是非ともスピード感を持って、政府を挙げてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。改めて強く御要請をさせていただきたいと思います。 次に、異次元の少子化対策について質問をしたいと思います。 まず、児童手当の所得制限の撤廃についてでありますが、岸田総理は子育て罰という言葉をお聞きになったことがあられるでしょうか。いわゆる、今回児童手当の対象にならないとか、高校授業料の無償化の対象にならないという方々から出ている言葉でございます。 岸田総理は、先日の党大会で挨拶で、誰もがストレスを感じることなく子育てをできる社会をつくるため、政治は力を発揮しなければなりませんとおっしゃられました。この子育て罰という声を聞いて、岸田総理はどうお受け止めなられますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、子育て罰という言葉については、これまでも子ども・子育て政策を論じる中で度々この国会の議論の中でも指摘をされてきた言葉であったと記憶しています。 その上で、委員御指摘の先日の自民党党大会での私の発言でありますが、この子育てをする家庭が、経済的な意味だけではなく、ニーズに応えた育児支援サービスや、さらには職場や地域社会を含めた社会全体の意識といった点で不安やストレスを感じることなく子育てができる社会を政治の力でつくる必要がある、こういった趣旨で申し上げたところであります。 御案内のとおり、少子化、更に進展をしています。昨年の出生率が、八十万人を割り込んだという速報値が出て、それがマスコミ等でも大きく取り上げられています。社会経済状況、子ども・子育てをめぐる環境もどんどんと大きく変化をしている、こうした状況の中にあります。こうした中だからこそ、何が効果的な対策なのか、多角的な視点を持って検討することが重要であると考えており、そこで、従来から申し上げておりますように、まずは子ども・子育て政策として充実する経済的支援の内容を含めたパッケージを具体化したい、このように申し上げています。その中で児童手当の在り方等についても判断をしていきたいと考えております。
○小沢雅仁君 年収一千二百万円以上の線引きよりも、私は、所得税が一億円を超すと所得税の負担率が下がるいわゆる一億円の壁の存在や、そして、今回の税制改正で所得税が僅かだけ上乗せされる所得三十億円を超える超富裕層、まあ二百人程度と言われていますが、まさにこの格差是正は全く不十分であり、積年の課題には手を着けずに、まさにやった感を私は拭えないと思います。こういったところこそ、きちんと改善を行うべきだと思っております。 二月二十日に、児童手当の所得制限を撤廃する法案を日本維新の会とともに共同で衆議院に提出をしております。我々は、あくまでも社会全体で子供の成長を支援する観点から、保護者の所得に関係なく児童手当の所得制限は撤廃するべきだと考えますが、岸田総理の考え方を改めてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 児童手当の所得制限等について撤廃するべきであるという御指摘でありますが、先ほども申し上げた、時代の変化の中で子ども・子育て政策として優先すべき政策課題も変化している、その中で今必要な政策をしっかり内容を整理し具体化していく、こうした方針を申し上げています。その中で、御指摘の児童手当の在り方、これもどうあるべきなのか、しっかり整理をし、政府としての考え方、これをパッケージとして示していきたいと考えております。 御指摘の点についても、児童手当の在り方ということで政府の考え方を整理し、パッケージとして示してまいります。
○小沢雅仁君 今おっしゃられたのは、児童手当の所得制限撤廃も検討されるという受け止めでよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 児童手当の在り方についても、十年前の三党合意から始まって、議論が続いています。そして、経済的支援が重要だというこの意識が高まっている、こうしたことも指摘をされています。 その中で、児童手当について、この所得制限についてどう考えるのか、様々な議論の中でこの問題についても政府としての考え方をパッケージとしてお示しをさせていただく、こうした方針を申し上げております。
○小沢雅仁君 今お聞きをしましたが、前向きではないんじゃないのかなという本当に受け止めをさせていただきました。 是非、やっぱり所得に、保護者の所得に関係なく子供はやっぱり社会全体で私は育むべきだと思っております。是非とも、先ほど申し上げたような、子育て罰というような言葉がないようなやはり社会をつくって子育てをつくっていく、そのことに改めて全力で取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。 次に、保育士の処遇改善を申し上げたいというふうに思いますが、保育現場から保育士の配置基準を何としても見直してほしいという強い声が出されております。通園バス置き去りの事故や虐待の要因、保育中に園児が亡くなるなど痛ましい事故、事件が発生をしている中、子供の安全を守り健やかに育つ環境整備をするためにこの配置基準の見直しというのは極めて重要であるというふうに思っておりますが、小倉こども政策担当大臣にまずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小倉將信君) お尋ねの保育士等の配置改善についてでありますが、保育の質の向上等のためにも保育士等の配置の改善を図っていくことは大変重要と考えておりまして、平成二十七年度から三歳児に対する職員の配置改善に取り組んでございます。 また、来年度、令和五年度予算案におきましても、現場の保育士の負担軽減を図るため、大規模な保育所においてチーム保育推進加算の充実を行うほか、見落としなどによる園児の事故を防止するための支援員の配置を推進することといたしております。 今後につきましてでありますけれども、総理からは、保育の量、質両面からの強化を柱の一つとする指示をいただいており、三月末をめどに子ども・子育て政策として充実する内容の具体化に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○小沢雅仁君 是非その取組もお願いをしたいんですが、二〇一二年に当時の民主、自民、公明三党が消費税一〇%を決めた際に、追加財源約一兆円のうち七千億円を保育所の増設に充てる、そして約三千億円を他の財源から捻出して配置基準の見直しに充てるとしましたが、残念ながら配置基準の見直しは放置されたままになっております。 この問題は〇・三兆円メニューと言われておりますが、今まさに検討されている中にこの〇・三兆円メニューも検討されているのか、小倉大臣にもう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小倉將信君) 〇・三兆円超の件につきましてでありますが、職員給与の改善につきましては、予定されていた二%の改善を含め、累計一八%の給与改善に努めてきたところでございます。 〇・三兆円パッケージに入るかどうかが、検討に入るかどうかにつきましてでありますが、総理からもお話があったように、まずは何が必要かということをゼロベースでしっかり検討していくことが重要だと思っておりまして、個々の政策の是非を今述べるという段階にはございませんで、むしろ三月末をめどにたたき台の中でパッケージとしてお示しをしたいと、このように思っております。
○小沢雅仁君 是非とも、この保育士の環境整備ですね、配置基準の見直しを行って、そして、やっぱり保育をしている最中にいろんな事故が起きないように、しっかりと目が届く範囲での保育士の配置基準というものはこれ極めて大事だと思いますので、是非その方向で御検討いただきたいと思います。 給食費の無償化についてお伺いします。 総理、二月六日の、朝日新聞に、連合の芳野会長が官邸を訪問した際に、夏休みや冬休みは給食がなく体重が減る子がいると話すと、総理はソファーから身を乗り出し、えっ、そんな子供たちがいるんですか、という記事が載りましたが、このやり取りは事実ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 学校給食についてやり取りがあったかとは記憶しておりますが、今委員が御指摘になったようなやり取りがあったかどうかはちょっと今記憶が定かでありません。
○小沢雅仁君 私は、やっぱり子供が夏休み、冬休みを経過すると痩せて学校に出てくると、本当にふびんでならないというか、かわいそうでならないという思いが本当に強いです。 まさしくその学校給食が唯一の、唯一の栄養源となっている子供たちもおります。是非とも、学校給食法を改正をして、小中学校の給食費の無償化に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、岸田総理の考え方をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 学校給食費の無償化については、既に地域の実情に応じて実施している自治体もあり、学校給食法の趣旨を踏まえて、学校の設置者である自治体において対応をいただいているということです。 従来から無償化を実施している自治体を見ると、定住、転入の促進等を目的とした小規模自治体において実施されているところが多いなど、必ずしも財政力の高い自治体に限られたものではないと承知をしています。 他方で、一部の自治体や私立学校で学校給食が実施されていないなど、自治体間、学校間での給食の実施状況に差があります。その中で、国としては、家庭のこの経済状況が厳しい児童生徒の学校給食費については、生活保護による教育扶助や就学援助を通じ支援を実施しているところです。それに加えて、今、現下の物価高騰に対しては、政府において地方創生臨時交付金の活用を促して、九九%の自治体において学校給食費の値上げが抑制され、保護者の負担軽減が進んでいると承知をしています。 まずは、この学校給食法における国としての責任、これをしっかり果たし充実させていく、こういった形でこの学校給食費の負担軽減に努めていきたいと考えます。
○小沢雅仁君 是非とも、保護者に給食費の負担を求めずに、私は、国が責任を持って学校給食の無償化を実現することが重要であるというふうに思っております。改めて前向きな御検討をお願いをしたいと思います。 もう時間も参りましたので、最後に一言だけ。 防衛費は、五年で四十三兆円もの巨額の予算を示し、増税なども視野に入れております。まさしく少子化対策は待ったなしの、先送りのされない課題であります。是非とも、この異次元の少子化対策、しっかりと様々な対策を踏み込んでいただいて、国民が納得できる施策とその財源を早期に示すべきだというふうに思いますが、時間経過しておりますけれど、最後に総理、一言だけ考え方をお願いしたいと思います。
○委員長(末松信介君) じゃ、一言だけ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、時代の変化の中で優先されるべき子ども・子育て政策、国民のニーズも変化しています。その中で、今必要とされる子ども・子育て政策、これについてしっかりと内容具体化する作業を今進めています。 これを進めた上で、それを踏まえて予算についてこの政府の考え方を示し、そして六月の骨太方針に向けて、その予算の倍増に向けての大枠を示していきたい、これが政府の考え方であります。
○小沢雅仁君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で小沢雅仁君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、徳永エリさんの質疑を行います。徳永エリさん。
○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリでございます。 岸田総理、そして御答弁いただきます大臣の皆さん、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 今日、まずは食料安全保障に関連してお伺いしたいと思います。 来月の二十二日、二十三日、G7広島サミット農相会合が宮崎で行われます。恐らく、ここでの主要な議題は食料安全保障に関してだというふうに思います。 そこで、G7諸国の食料自給率、これを改めて見てみました。二〇一九年のカロリーベースで見てみますと、カナダが二三三%です。そして、フランスが一三一%、アメリカが一二一%、ドイツが八四%です。そして、イギリスが七〇%、イタリアが五八%です。我が国はといいますと、僅か三八%。G7諸国の中で最も自給率が低く、輸入依存度が高いという現状です。 この現状を、総理、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、食料自給率については、G7各国との比較においての我が国の状況についての委員の御指摘、これはもう御指摘のとおりでありますし、そもそも我が国としてこの食料自給率の引上げという大きな課題を抱えているところでありますが、それに加えて、今、世界規模の食料危機が生じている、こうした国際社会の環境の変化もあります。こういった点を考えますときに、この食品や肥料、飼料の多くを輸入に依存している我が国のこの食料安全保障上のリスク、これが顕在化して、そして大きくなっている、こうした危機感を強く持っているところであります。
○徳永エリ君 大国は、食料自給率と国家安全保障、この関係を重視して、国内の食料生産、これを手厚く支援しています。我が国の予算とそして農業政策、本当に大丈夫なのかと私は大変危惧をいたしております。 それから、我が国を取り巻く安全保障環境、極めて厳しいとよく聞きますけれども、もしシーレーンが破壊されたら、我が国は海外からの食料は入ってこなくなるわけであります。ところが、財務省の資料を見ると、食料自給率については、国民の多様な食生活や嗜好に左右されるものであること、政治経済的には良好な関係の国からの輸入が大宗であること、輸入農作物を国内で自給するには国内農地面積の二倍は追加で必要と考えられ非現実的であることに留意する必要があると、こう書かれているんですね。 総理、食料自給率を引き上げるとおっしゃいましたけれども、本当にできるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の食料安全保障における環境が大変厳しいというのは委員から御紹介があったあの政府の文書等においても認識をしているところでありますが、しかし、食料安全保障というのは、国民の命、健康にまさに直結する部分であります。様々な活動の基本であるということを考えますときに、厳しい環境であるからといってこの基本的な考え方を放棄するようなことは決してあってはならないと思います。厳しい環境の中でいかに必要な食品について国産化を進めるのか、さらには備蓄を進めるのかなど、あらゆる政策を総動員して食料安全保障という観点から日本の食料を、そして農業を考えていく、こういった姿勢を政府としてしっかり持ち、努力を続けなければならないと考えます。
○徳永エリ君 肥料や飼料の国産化、備蓄体制の強化、それから、なかなかその担い手がいないということでスマート農業、これを進めていく、まあいろんな考えがあると思いますけれども、今まさにいつ食料不足になるか分からないという状況だと、私は大変危機感を持っているんですね。 そこで、食料・農業・農村基本計画、我が国は今、食料自給率を三八%から四五%まで引き上げるという目標を立てています。しかし、四五%まで引き上げるためには一定程度の農地面積が必要です。四五%まで引き上げるためには農地面積はどのくらい必要でしょうか。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 現行の食料・農業・農村基本計画におきましては、令和十二年度における食料自給率目標四五%を達成するための前提として、四百十四万ヘクタールの農地を確保するということを見通しているところでございます。
○徳永エリ君 資料を御覧いただきたいと思うんですけれども、(資料提示)農地面積、壊廃面積の推移、これ農水省の資料ですけれども、今、四百三十四・九万ヘクタールしかないんです。今、四百十三万ヘクタール、食料自給率を四五%まで上げるには必要だというお話がありました。これ二〇二一年のデータですから、最近は離農も増えているようでありますので、もっと面積が減っている可能性があります。 食料自給率を上げること、相当厳しいんじゃないでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の条件は大変厳しい、委員の御指摘のとおりであります。しかし、厳しいからといってこの問題を放棄することはできない、当然のことであります。 政府として、食料、肥料、飼料、この国産化を始め、あらゆる政策を総動員していきたいと考えています。
○徳永エリ君 私は、まず、この農地、農地をこれ以上面積を減らさない。農地がなければ農産物は作れませんから、農地を守ることが大事だというふうに思っております。 ところが、農地に関して政府・自民党の中で、法人企業に農地所有を認めようという動きがあること、大変私は危惧をいたしております。 農地法の規制の中で農地所有適格法人の要件を満たせば、法人が農地を所有することも借りることもできます。まあ、出資比率は四九%ですから、完全に所有することはできません。しかし、政府・与党内で以前から、この農地所有適格法人、この要件を緩和しようという動きがあるやに聞いておりますし、また、今国会では、国家戦略特区域法第十八条で規定される法人農地取得事業を地方公共団体の発意による構造改革特区法に基づく事業に移行するための法案審議が行われる予定でございます。 つまり、国家戦略特区域内、十特区三百三十二市町村で、自治体の判断で法人に農地を所有させることができるようになると。そして、法人が所有できるようになると、これ外資も所有できるということになりますので、この外資参入というところに大変に私は安全保障上の問題も含めて危惧をいたしております。 総理は、一般論で結構ですから、この農地の法人や外国資本、この所有についてどのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 株式会社等のこの企業は、担い手不足が進行する地域などにおいて農業生産を担う存在として期待ができることから、その農業参入を進めていく、こうした考え方があります。 その際に、農業からの撤退や農地の不適正利用など、この企業の農地取得への農業現場の不安を払拭しつつ農地の適正利用を図っていくことが不可欠であり、このリース方式や農業関係者による決定権を確保した農地所有適格法人制度の下で企業の農業参入が進んでいると承知をしています。 そして、御指摘のこの法人農地取得事業の構造改革特区法に基づく事業への移行に当たっても、農地の適正、失礼、農地の不適正利用があった場合の地方公共団体による買戻しなど、法人や地域に係る現行の要件や、農林水産大臣の同意の仕組みを維持した上で、外国資本が関係する場合も含めて、農地の不適正利用を排除するための措置を適切に講じていきたいと考えています。
○徳永エリ君 それでいいんですかね。私は危機感がないなと思いますよ。 よく北海道の地元の皆さんに、御案内のように、北海道は宅地も森林も今外国資本に買収されていっています。どうして規制できないんだと言われることがあります。 せっかくこの機会ですから、テレビを御覧の多くの方々は、なぜ民間企業、法人が農地を所有できるようになったら外資も所有できるのかということを疑問に思っていらっしゃると思います。WTOの内国民待遇義務について、また、国内法で外資の参入を規制できる可能性があるのかどうか、その点について御説明ください。
○政府参考人(竹谷厚君) WTO協定の内国民待遇義務についてお答え申し上げます。 WTOのサービスの貿易に関する一般協定、いわゆるGATSでございますが、これにおける内国民待遇義務と申しますのは、加盟国がその約束表に記載いたしましたサービス分野におきまして、サービスの提供に影響を及ぼす全ての措置に関しまして、ほかの加盟国のサービス提供者などに対しまして、自国の同種のサービス提供者などに与える待遇よりも不利でない待遇を与える義務のことを言っております。 したがいまして、一般論として申し上げれば、我が国が外国人又は外国企業によるサービス提供に関する農地取得に対する規制措置を内外差別的な形でとる場合には、内国民待遇義務との関係において問題が生じる可能性がございます。 他方、このような措置を内外無差別的な形でとる場合には、GATSとの関係で必ずしも問題が生じるものではないというふうに考えております。
○徳永エリ君 国内法で規制できるかどうかというところで、農水省からも御答弁いただくことになっております。お願いいたします。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 農地法におきましては、法人の農地取得は農業関係者が議決権の過半を占める農地所有適格法人に限定しております。当該法人は、取得する農地の全てを効率的に利用する、また、役員の過半が農業に常時従事する株主であるなどの要件を満たす必要があります。このため、地域とのつながりを持って農業を継続的に営めない者は農地を取得することはできず、外国法人、外国人が農地を取得することは基本的に困難であると考えております。 なお、農地取得への外資規制の導入につきましては、外務省の答弁にもあったとおり、我が国が締結している国際約束との関係に十分留意するとともに、制限目的の正当性や制限手段の必要性、合理性の観点から慎重な検討が必要であると考えております。
○徳永エリ君 いろいろ御説明いただきましたけれども、外資を妨げるのは大変に難しいということなんだというふうに思います。 ちょっとこちら御覧いただきたいんですけれども、これ、私の懸念でございますので、整理させていただきました。 まずは、その農地法第二条第三項の農地所有適格法人の要件を満たしていれば、先ほど申し上げましたけれども、法人は農地を所有することもリースすることも既にできるようになっています。ですから、もうこれで十分だと私は思います。 それから、中国など、今お話がありました外国資本による農地所有が可能になる。 それから、太陽光発電事業施設でも、もう既に私の地元北海道でもそういう事例が見られておりますけれども、表向きは日本法人であっても出資者が誰なのか確認できないということがあります。 それから、農地ではなく、主たる目的が営農型太陽光発電事業に。私、これずうっと言っていましてですね、この間、日農新聞にも取り上げていただいたんですけど、昨日、日本農業新聞に記事が載りました。営農型太陽光発電で、全体の一八%は不適当な栽培管理や災害などにより国が定める収量の基準、これ地域の収量の平均の八割を満たしていなければ駄目なんですけれども、満たしていないという事例があるということなんですね。ですから、農地を取得して、主たる目的が農産物の生産ではなくて太陽光発電事業になってしまったと、このことは果たして適正利用と言えるのかどうかというところであります。 それから、一穴を空けてしまうと将来的には転売や転用もあり得るのではないかという懸念。 それから、この不適正利用。構造改革特区では自治体が不適正利用していれば買い戻せるという契約になるそうでありますけれども、この不適正利用が何かということが明確ではありません。農水省に伺いましたところ、産業廃棄物置場になっていたり、あるいは荒廃農地になっていたり、このくらいしか事例が挙がってこないんですね。例えばですよ、例えば中国が農地を取得して、そして日本の国民を使わず中国人をその畑なりで、圃場で働かせると、そして農産物を生産する、そしてそれを自国に出すと、そして自国で付加価値を付けて販売をすると。こういうことが適正か不適正か、私は不適正だというふうに思います。 それから、農業用ドローンが今圃場の調査で飛んでいますけど、中国製のドローンはデータが一回中国に飛んでいるという話があります。もう我が国の圃場のデータを中国が持っているかもしれない。 それから、今回はその国家戦略特区の対象地域だけでありますけれども、例えば私の地元北海道、本当に広くていい農地がたくさんあります。法人による農地リースは、そもそも構造改革特区から導入されて、二〇〇三年には全国展開、そして二〇〇五年には完全自由化されているわけですね。ですから、いずれ法人農地取得事業も十特区三百三十二市町村から全国に広がるんじゃないかと、このことを大変心配いたしております。特に、北海道、そんなことになったら、人気がありますから、北海道から例えば中国に出す農産物に、北海道ブランド、ブランドとして中国で売ったら高い付加価値を付けられるんじゃないんですか。こういうこともしっかり考えていただきたいなというふうに思います。 いかがでしょうか、総理。
○国務大臣(野村哲郎君) 徳永委員にお答え申し上げます。 大変心配していただいております構造改革特区への移行に当たりましては、先ほど来お話がありますように、市町村に大きな権限を持たせるということにいたしております。例えば、その所有者がその法人なり外国人に売りは直接はもうできなくしてあります。というのは、市町村長が議会にかけて了承がない限り売れないと。それから、もし先ほどありましたように買い戻す場合も、これは市町村が買い戻すということにしておりまして、最終的にはそういったことを、市町村が責任を持って企業による農地の適正利用がしてあるかどうかということをやっぱり判断していただかないと、最終的な権限は農水大臣に与えられておりますけれども、市町村がやっぱり管理をしていただくということが大きな今回のみそでありまして、そのことで何とか不適正な農地利用を防ぎたいと、こんなふうに思っておりまして、いろんな形で、まだ法律が通っておりませんので、まだ詳しくは申し上げられませんけれども、そういう考え方で今整理をさせているところです。
○徳永エリ君 野村大臣は、御本心としてはいかがでしょうか。御懸念はないんでしょうか。
○委員長(末松信介君) 野村農林水産大臣、御本心で。
○国務大臣(野村哲郎君) 私も個人的にはやっぱりそこは懸念がありました。まだ私が大臣になる前に党の中でも議論をさせていただいて、今申し上げた、さっき申し上げたようないろんな問題があるよねということは提起いたしておりましたが、今までは特区でありましたから、今度は構造、何だったっけ、構造改善特区になりまして、そこでやっぱり今までのほかの人たちから関与を受けないで構造特区の中で議論をしていくということになっていくものですから、そのことが私は第一歩だろうと、こんなふうに思います。
○徳永エリ君 国家戦略特区諮問会議の皆さんから離れたので少し安心ということなんだというふうに思います。 所管大臣であります岡田大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。 法人農地取得事業については、先ほどから総理、また農水大臣からも御答弁申し上げましたけれども、昨年実施したニーズと問題点調査における地方からの活用ニーズを踏まえて、希望する地方公共団体が特区認定を申請できるように構造改革特区法に基づく事業に移行することとしておりますが、一方で、この調査では、法人農地取得事業を活用する考えがないという市町村等からの回答もありまして、そこには、投機的な取得、撤退後の耕作放棄地化あるいは転用への懸念、また地域コミュニティーとの共存等への不安といった法人農地取得に係る懸念や問題点も示されたところであります。 そこで、先ほどからもありますとおり、この懸念への対応として、農地の不適正利用があった場合の地方公共団体による買戻しなどの法人に係る現行の要件、また、区域内において農業の担い手が著しく不足していることなど、そういう地域の特性に係る現行の要件、そして農林水産大臣の同意の仕組みというものを維持するとともに、こうした構造改革特区法における認定基準も踏まえて、農林水産省ともしっかり相談をし、外国資本が関係する場合も含めて、農地の不適正利用を防ぐための措置をしっかりと講じてまいりたいと存じます。
○徳永エリ君 中山間地などでは、確かに担い手がいなくて耕作放棄地が広がるので、まあ法人の資本を投入したいという気持ちも分からないではありません。ただ、さっき申し上げたように、全国展開となったことを考えたときに、例えば本当に私の地元の北海道などは、面積も広いですし、離農も今どんどん進んでおります。面積が広いがゆえに、もう引受手がいないという状況なんですね。そうすると、これまでは農地を守ろうと言っていた農家の皆さんも、やっぱり背に腹は代えられないと、買いたいという人がいれば売ると、そういうことにもなるのではないかということを大変に心配しているということをお話ししておきたいと思います。 また、酪農家の離農が今大変なことになっております。中央酪農会議の直近の調査では、昨年の十二月時点で前年同期比で六・五%、酪農家戸数が減少したということであります。北海道でも、日本農業新聞北海道支所が道内の九十一農協に離農に関する調査を実施したところ、二〇二二年度の一年間で酪農家戸数は二百十四戸、全体の四・五%減少しました。恐らく今年度の終わりにはもっと離農するのじゃないかというふうに言われておりますし、また、二〇二三年度以降は半数を超える農協が一層の離農の加速を懸念しているということであります。 私は、ずっと言ってきたんですよ、しっかり支援していただかないと酪農家の離農が加速化しますよと。野村大臣、この現状をどう受け止めておられますか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げます。 もう以前から大変酪農問題については御心配いただきました。私どもも、畜産の中でやっぱり一番酪農が厳しいんじゃないかというふうに思っておりまして、それは飼料の高騰だったり、あるいは牛乳等の消費減だったり、こういったいろんな要素が重なりました。 そこで、特に飼料の価格高騰対策につきまして、総理の方から二月二十四日に指示がございました。酪農対策、いよいよまた動き出しますが、一つは、四半期における配合飼料価格をこれは抑制しなさいというのが一つ。それから二つ目は、購入粗飼料、いわゆる輸入乾牧ですが、この輸入粗飼料の高騰等により特に収益性が悪化している酪農経営に対する必要な対策を講じなさいということがございました。さらには、今後のことを考えますと、粗飼料もそうでありますが、一月から三月までのは総理の指示に基づいてもうしばらくしますと価格的なものも出てくると思うんですが、今年の四月以降の価格についてどうするかと、いわゆる高止まりをしていると、いわゆる餌補填が余り満足にもらえないという農家の皆さんの声がありますから、こういったことについても少し検討を進めろということで総理の方から指示をいただいておりますので、今申し上げました一月から三月の餌の問題、それから四月以降の問題、それから輸入乾牧の問題、この三つをセットにしながら今検討を進めさせているところでございます。
○徳永エリ君 第三・四半期の配合飼料、この支援が飼料メーカーが基金を積めなかったということで満度いただけなかったということもあって、現場からは悲鳴が上がっています。総理の御指示があるということですから、スピード感を持って対応していただきたいということをお願いします。 ちょっとこちらを御覧いただきたいんですけれども、基幹的農業従事者の年齢構成です。酪農は若い方が多いんですよね。五十歳以下、全体の四九・七%ということです。今回のこの酪農の厳しい状況を受けて、せっかく二十代、三十代の若い人たちが酪農に参入してくれてこれまで頑張っていたのに、何千万もの借金を背負って離農しなければいけない、こんなことが起きています。これ、黙って見ていられません。 それから、離農が増えれば地域にも大きな影響があります。技能実習生が実習機会を失っています。酪農ヘルパーさんの仕事がありません。生乳の輸送事業者にも影響が出ています。獣医さんや削蹄師さんの仕事も減っています。こういった地域への問題も大変に深刻です。 総理、本当に黙って見ておられません。今、指示があったということですけれども、この現状を受けていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 酪農経営の安定に向けては、従来、この生乳の生産、流通の実態を踏まえて、需給調整に不可欠な加工原料乳に補給金を交付するとともに、加工原料乳の価格下落のときには、経営への影響を緩和するため、生産者と国が拠出して造成した積立金から補填を行っている、こうした取組を行っておりました。 それに加えて、先ほど農水大臣から答弁がありましたように、今後に向けても、この加工原料乳向け補給金の単価を引き上げる、さらには飼料価格高騰対策、四月以降も激変緩和対策、これを用意するなど、更なる政策を用意することを指示をしたということであります。 今後とも、国内生産者の方々の厳しい現状、これを踏まえて、牛乳・乳製品の更なる輸出拡大に向けた支援などと併せて、酪農経営の安定、この点につきましても、政府として具体的に現実的な政策を用意していきたいと考えています。
○徳永エリ君 またその点に関しては委員会で質疑をさせていただきたいと思いますが、衆議院でも議論がありましたけれども、民主党時代の農業者戸別所得補償制度、続けていられれば酪農にまで広げる予定でありました。 こういった、生産者の問題ではなくて、為替の問題だったりとか生産資材の高騰によって経営が厳しくなるという状況が今回のことでよく分かりましたので、やはり、酪農家の皆さんにも、こういったときしっかり経営を続けていける、離農をさせない、そのためにも戸別所得補償制度のような直接支払、生産コストとそれから販売価格の差額、この赤字をしっかり補填していく、こういう仕組みが改めて必要だなと思いますが、この点いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、現状、加工原料乳に補給金を交付する、こうした取組を行っております。それとともに、この加工原料乳の価格下落時には生産者と国が拠出して造成した積立金から補填を行う、こうした補填の取組を行っております。 委員の方から民主党政権時代の政策との比較について指摘がありましたが、今の政権においても今申し上げたような補填を行っているところでありますし、その上で、更に四月以降に向けても対策を指示したということです。 こうした政策をしっかりと組み合わせ、そして何よりも実行していくことによって酪農経営の安定を図っていきたいと考えています。
○徳永エリ君 配合飼料価格安定制度、さっき申し上げましたけれども、満度払われていないということで、生産者と飼料メーカーとそれと国が積立てをしているわけですけれども、今、積立て、メーカーができないという状況でありますから、制度が機能不全だということをしっかり御理解いただいて、しっかりした制度設計していただきたいというふうに思います。 それから、次に入らせていただきたいと思いますけれども、電通についてお伺いをしたいと思います。十一月にこの委員会で質問させていただいた東京オリンピック・パラリンピック大会の事業をめぐる談合事件に関係して質問させていただきたいと思います。 昨日、独占禁止法違反で、違反容疑で、電通を始め六社、そして担当幹部六名と電通から組織委員会に出向していた大会運営局の元次長が起訴されたということでございます。 改めて、この談合事件について総理の御所見をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 東京大会の入札において不正行為があったという疑惑について、この不正があったとするならば、これは誠に遺憾なことであり、オリンピック・パラリンピック競技大会を始めスポーツの価値を大きくおとしめるものであると考えています。 この件につきましては、文部科学省を始めとする関係十四府省庁において、先月、独占禁止法違反の容疑で逮捕者の出た三社に対し、指名停止措置を行っているところであります。 政府としましても、法律に従って厳正に対応しなければならない、この問題の重みをしっかり感じてこの厳正な対応を行っていきたいと考えています。
○徳永エリ君 この談合事件、電通と組織委員会が癒着する形で不正な需給調整をしていたのではないかということでありますけれども、発注する側は電通からの出向者、そして受注側の広告会社の筆頭も電通、このような関係があること自体が何が起きてもおかしくないと誰もが思うと思うんですよ。組織委員会のこのチェック体制というか、監視の目が甘過ぎたのではないでしょうか。 そこで、文科省にお伺いしたい、文科大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、大会組織委員会には電通から何人出向していたんでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に民間企業から派遣又は出向していた者は、同大会の公式報告書によりますと、約千人とされているところでございます。このうち、お尋ねの電通から同組織委員会に出向していた人数につきまして、清算法人であります組織委員会に確認したところ、各企業からの出向者数を始めとした情報というのは各企業の内部情報に関することであり公表しておりませんとの回答を受けております。 以上です。
○徳永エリ君 内部情報だから公表できないということですか、大臣。
○国務大臣(永岡桂子君) 今申し上げましたのは、清算法人である組織委員会に確認したところ、これは内部の情報に関することであり公表しておりませんという回答でございました。
○徳永エリ君 ちゃんと公表させてください。利益相反関係にあったわけですから、しっかり公表していただいて、そして、それぞれがどういう役割を担っていたのか、誰が責任者なのか、全く分かりません。是非、大臣、公表させてください。どうですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 現在、清算法人であります組織委員会に対しまして連絡、確認を行っているところでございますが、文部科学省として、といたしましては、同組織委員会に対しまして情報開示等を指示する権限というのは有していないというところでございます。
○徳永エリ君 これ、誰が権限を持っているんですか、誰が言えば公表させることができるんですか。総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一連の事案については、これ既に刑事手続中でありますので、その過程の中でこれは事実は明らかになってまいります。そして、このスポーツ庁に設置したプロジェクトチームの調査分析では、理事会が適正に機能していたか、あるいは利益相反管理の観点から人材配置の適切性が確保されていたか疑問の余地がある、こういった問題点が指摘をされています。 よって、この刑事手続の中で実態が明らかになってきたならば、この国費が過大に支出されている場合には返還を命じるなど、法律に基づいて政府としてこれ厳正に対応していく、今後、実態が刑事手続の中で明らかになる中で、政府として法律に基づいて厳正に対応していきたいと考えています。
○徳永エリ君 この談合事件だけじゃないんですよね。汚職事件もありましたし、そして、これ御覧ください。 皆さん覚えていますでしょうか。東京五輪をめぐる様々な問題がありました。エンブレムのデザイン、ベルギーの劇場ロゴと酷似で撤回、それから、開閉会式の演出統括者である電通出身の佐々木宏氏が女性タレントの侮辱演出で辞任、開会式の楽曲担当の小山田圭吾氏が過去のいじめ、虐待問題発覚で辞任、開閉会式のディレクター小林賢太郎氏が過去にユダヤ人ホロコーストをやゆした不適切コント発覚で解任と、こんないろんなことがあったわけでしてね、ここに電通とか組織委員会が関係しているわけですから。 ですから、談合の問題じゃなくて、いろんなことも責任の所在を明らかにしなければならないので、今回の問題とは別に、誰が組織委員会に行って、どういう役割を担って、何の責任を誰が取るのか、こういうことを明らかにしなかったら、こういった問題、このまま放置しておいていいんでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 東京大会の一連の事案につきましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が関係企業と結んだ契約に関連するものでございます。原因の究明ですとか、組織としての責任はどこにあったかという点につきましては、当事者の清算法人でございます東京オリンピック・パラリンピック競技大会の組織委員会が責任を持って対応していただくものと考えております。
○徳永エリ君 だって、組織委員会もう解散しているじゃないですか。誰が責任取るんですか。是非とも調べていただいて、この委員会に提出をしていただきたいというふうに思います。 で、これだけではありませんよ。あっ、委員長、お願いいたします。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会で検討させていただきます。
○徳永エリ君 また、電通は、六十七社の大会スポンサー契約も一社独占契約なんですね。リオやロンドン五輪のスポンサーは一業種一社という取決めであったそうですけれども、電通がIOCに働きかけて、何社でもスポンサーになれるようにしてしまったんですね。一般的に考えてですよ、組織委員会とスポンサーの間に入って、契約の際に電通が手数料、これを取ると思います。一〇%から二〇%というふうに言われておりますけれども、このことに関しても明らかになっていないんですね。 電通は、これだけ大きな事件を起こして、また、国際社会に我が国の恥をさらしたわけでありますから、徹底的に調査して、なぜこんなことが起きたのか明らかにする責任が私は組織委員会にあるというふうに思っております。 橋本聖子元組織委員会会長を始め、元財務事務次官で組織委員会の武藤敏郎事務総長、それから元文部科学スポーツ・青少年局長布村幸彦副事務総長、組織委員会の役員を務めていた政治家や官僚が、この談合や、それからこの不適切な様々な問題について、知らなかったというならば余りにも無責任ですし、知っていたとしたらこれ大変なことだというふうに思います。 是非とも、この委員会に参考人として来ていただいて、しっかり話を聞きたいと思いますけれども、御検討いただけますでしょうか。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会でこれも協議をさせていただきます。
○徳永エリ君 それから、衆議院で総理は、我が党の大西衆議院議員の質問に対して、仮に国費が過大に支出されていれば返還を命じるとお約束をいただきましたが、東京都の小池知事も、都が組織委員会に支出した一部公費の返還を求めるというふうにおっしゃっておられます。そのためにもしっかり検証する必要があるということを再度申し上げたいと思います。 十一月の質問のときにも申し上げましたけれども、やはり、何でもかんでも隠されているわけですから、強い権限を持つ第三者委員会をしっかりつくって、そして検証する必要があると思います。 うみを出し切って二度とこのようなこと起きないようにしないと、国民から、スポーツやオリンピックに対する信頼が損なわれる、その責任は本当に重いと思いますが、総理、いかがでしょうか。検討しますではなくて、やると言ってください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の第三者委員会の設置、これについては考えてはおりませんが、スポーツ庁等が設置したプロジェクトチームにおいて、大会組織委員会のガバナンスの実情あるいは課題の把握、これを行っているところです。 先月、今後の大会運営のための指針案を公表したところであり、今後、スポーツ庁において、スポーツ界や経済界から幅広い意見を聴取して、更に内容を充実し、三月中に指針を策定する予定であります。 こうした取組を進めながら、委員御指摘のように、国費の返還など、政府としては厳正にこの事案に対して対応していきたいと考えております。
○徳永エリ君 今総理から指針案というお話がございました。この指針案の中で、第三者への委託の在り方についてお伺いします。
○委員長(末松信介君) 指針案について第三者。 それでは、永岡文部科学大臣。
○国務大臣(永岡桂子君) スポーツ庁等が作成しております指針案につきましてでございますが、これ、プロジェクトチームにおきまして、委員御指摘の専任代理店制度につきましても検討が行われているということでございます。 その中で、同制度につきましては、専任代理店からマーケティング収入の最低保証がなされるため、組織委員会の立ち上げ初期におきましては、やはり、財源の早期かつ安定的な確保が可能となるメリットがあったという意見と、一方で、これ、組織委員会の内部組織と専任代理店とのこれ役割分担、これが不明確であったなどの意見も出ていると伺っているところでございます。 このような検討、経緯を踏まえまして、指針案では、今後の組織委員会等におきましては、専任代理店制度の採用が一律にこれ排除されるわけではないけれども、各制度のメリットとデメリット、当該制度に内在しますリスクやその回避策などを検討した上で、組織委員会等に適切な制度の在り方を決めることが望ましいとされております。 大会の成功に向けまして、当該組織委員会等が最もメリットを享受できる方式となりますように、慎重な検討を行うことが求められるということになっているようでございます。
○徳永エリ君 一社独占、専任代理店に関してはこの指針では排除していないんですね。これこそが問題なんじゃないでしょうか。 三月の中頃にこの指針公表するということでありますけれども、その点もう一度しっかり検討していただいて、専任代理店方式を取った場合に今回のようなことが絶対起きないと言えるのかどうか、しっかりと御検討いただいて、より良い指針案にしていただきたいということをお願い申し上げたいというふうに思います。 それから、今回の大会事業をめぐる談合だけではなくて、これまで電通は持続化給付金事業やマイナポイント事業でも大きな利益を得てきました。この持続化給付金事業でございますけれども、経済産業省からですね、サービスデザイン推進協議会、これ設立にパソナや電通が関わっているんですが、ここに再委託されております。再委託率は九五%。そして、電通、電通から電通のグループ会社四社、更に五百五十社以上外注されているということで、そして、この外注の際に、電通には一般管理費として外注費の一〇%、トータルで五十八億円が払われたということで、電通の中抜きではないかということを指摘されまして、経済産業省で調べたところ、問題がないと判断されたということですが、どうしてでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の持続化給付金事業でありますけれども、御記憶にあられると思いますけど、全国の三百三十万件に対して四・四兆円をお配りをした事業であります。そして、事務局、サービスデザイン推進協議会に六百六十九億を支払ったというものでありまして、そこから、今御指摘のように電通に委託をされ、六百四十一億円強が委託費となっております。そして、一般管理費で五十八億円が使われたということであります。 御指摘のように、前例のない緊急かつ大規模な事業でありますので、ここから多くの事業者の協力を得てこの事業を行ったわけでありますけれども、確定検査を実施して、再委託先を含めた事業の全体像、手続、取引の内容、こうした適正、適切性を確認をしたところであります。有識者会議での審議も経て、その内容など今御指摘あった点、公表したところであります。人件費などの主要経費につきましても、単価、時間などに分けて、取引内容の適正、適切性を確認をしたところであります。 こうした検査を踏まえて新たなルールを作ったところでありますが、いずれにしても、検査をしっかり行って、有識者の意見もいただいて、このような結論を得たところであります。
○徳永エリ君 適切性を確認したのに見直しましたよね。どうしてですか。
○国務大臣(西村康稔君) 冒頭申し上げたように、前例なく、ない、非常に緊急かつ大規模な事業でありまして、多くの事業者を再委託をしている、そういう構造になっております。このため、再委託比率が高いなどの御指摘もいただきましたし、御指摘のように、途中で管理費など適切でない部分があるんじゃないかということで検査を行って、その上で、こうした大規模事業をより適切に執行していくために新たなルールということで、事業のまさに本体である企画立案の部分、根幹に関わる部分は再委託、外注できないとか、五〇%を超える再委託比率の場合は履行体制図あるいは理由書などを提出をさせて、私ども大臣官房において妥当性を確認するとか、あるいは、特に大規模事業者に、事業については外部有識者のチェックを受けるとか、様々な御疑念もいただいたところでありますので、こうした新たなルールを作り、こうしたルールに沿って適切な執行に努めていきたいというふうに考えているところであります。
○徳永エリ君 この事業の委託によって不正受給が発生しました。何者、幾らの不正受給でしたでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 済みません、ちょっと通告をいただいていたかどうかあれですので、確認をさせていただきたいと思います。
○委員長(末松信介君) それでは、確認は今できますか。徳永委員、後ほど数字が。 西村経済産業大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 不正受給の認定者数、返納者、返納者数ですね、これが、二〇二三年二月二十二日の時点でありますが、千七百五十六者であります。(発言する者あり) 金額はですね、金額は、不正受給額が十七・七億円であります。
○徳永エリ君 そもそも民間に委託することがおかしいですよね。個人データが民間に流れますし、それから、経営データを持っているわけではないので不正申請をチェックできないんですよ。これは虚偽の申請した人の問題でしょうか。そこもしっかり考えていただきたいと思います。 時間がないので次に行きたいと思います、どうしても今日はこれをやりたいので。 残念ながら、汚職、談合によって東京オリパラ大会は歴史に汚点を残すことになってしまいましたが、東京大会では海外メディアからも高く評価された大会記録を残しました。LGBTQなど性的マイノリティーであることを公表した出場選手は東京大会では過去最多でしたが、総理、そのことは御存じでしたでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) はい。御指摘の点における評価、高い評価、様々な評価をいただいていると承知をしております。 「多様性と調和」におけるジェンダー平等報告書、これは組織委員会の報告書ですが、そこで女性アスリートの参加割合、これは大会史上最高であるということ、あるいは、パラアスリートに関しては、コロナ禍の影響で参加を見合わせた国が出たものの、四千四百人以上の参加があり、大会最多となったということ、さらには、LGBTQアスリートのウェブ専門誌がLGBTQアスリートであることを公表した選手の人数について、これも大会史上最多であったことを記事として掲載している、こういったことを承知をしております。
○徳永エリ君 いや、総理の感想を聞きたいんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げたような指摘があるということを確認しておりますが、一番上の女性アスリートの数、大会史上最高ということについては承知をしておりました。あわせて、今申し上げた様々な評価があるということを確認しております。
○徳永エリ君 余りよく分かっていらっしゃらなかったようですね。 文科大臣に伺います。 東京大会では何人の出場選手がLGBTQであることを公表しましたか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。 これ、組織委員会が発行いたしました東京二〇二〇大会の「多様性と調和」におけるジェンダー平等報告書の中におきまして、LGBTQアスリートウェブ専門誌が引用されております。東京二〇二〇大会では、LGBTQアスリートであることを公表したオリンピアン、これが百八十六名、パラリンピアンが三十六名であり、いずれも大会史上最多であったというふうになっております。
○徳永エリ君 二〇一二年のロンドン大会では二十三人、二〇一六年のリオデジャネイロ大会では五十六人、その数を大幅に上回る過去最多の大会記録となって、海外メディアに、東京オリンピックはLGBTQの象徴である虹、レインボーオリンピックだと称賛されたんですよ、大臣。 LGBTを理解する上で大切なのは、性を男か女かの二者選択で考えないことです。心と体の性が一致しないトランスジェンダー、また、自らを男性、女性のどちらでもないと認識するノンバイナリー、心の問題は公表しなければ分かりません。 二〇一九年、日本経済新聞がインターネットで約四十三万人へのアンケートを行いましたところ、回答のあった約三十四万人のうち、LGBTQの当事者が十人に一人いることが数字で示されているんです。当事者だけれども、それぞれの事情があって公表できないでいる人がたくさんいるということなんです。 東京オリンピックの大会ビジョン、三つのコンセプト、一つ目が全員が自己ベスト、二つ目が多様性と調和、三つ目が未来への継承です。この多様性と調和、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障害の有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩するとなっております。社会は進歩してきているんです。オリンピックを契機にして更に進歩しているんです。 ですから、本当は、東京大会の前にLGBT理解増進法通してほしかったですし……
○委員長(末松信介君) 申合せの時間を超過しておりますので、おまとめ願います。
○徳永エリ君 そして、G7、これもう本当に大きなチャンスが来ましたので、是非とも大臣、G7の前に、LGBTQ理解増進法ではなくて、差別解消法、これを通していただいて我が国の意思を明確にしていただきたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。
○委員長(末松信介君) じゃ、手短に。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 多様性が尊重され、人権や尊厳が大切にされ、生き生きと人生を享受できる社会の実現に向けて取り組んでいきたいと今の政府においても強く感じています。 その中にあって、御質問はLGBT差別解消法案についてということでありますが、差別解消法案については、昨年の通常国会で野党から衆議院に提出され、継続審議となっていると承知しております。 そして、この理解増進法については、議員立法の法案として議論されてきた経緯があり、超党派の議連の議論の結果として理解増進法案が策定され、現在、自民党においても同法案提出に向けた準備を進めているところであります。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間を超過した場合は、意見ないしは要望でとどめていただきたいと思います。
○徳永エリ君 はい。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で徳永エリさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、丸川珠代さんの質疑を行います。丸川珠代さん。
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代です。 予算委員会での質問の機会をいただきまして、先輩、同輩の皆様方には御配慮に感謝を申し上げます。 まず冒頭、トルコの大地震で被災をされた皆様に心からのお見舞いを申し上げます。 我が国の震災での経験を踏まえて、政府におかれましては、是非、避難生活を送られている皆様への継続的な支援を心掛けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 質問に進みます。 先週二十四日、ロシアによるウクライナへの侵攻開始から一年となりました。非道で残虐な戦争が一年も続き、ウクライナの多くの人々が命を失い、傷つき、今もなおロシアの攻撃の恐怖にさらされていることに大きな悲しみと怒りを感じます。そして、ウクライナの人々の、自分の国を守るのは自分たち自身だという揺るぎのない覚悟こそが世界を動かしているということもまた感じます。彼らの覚悟を支えるとともに、一日も早くこの戦争を終わらせなければなりません。 現在、日本はG7議長国、そして国連安全保障非常任理事国です。特に、G7においては、ウクライナへの支援における結束、そしてロシアへのウクライナからの即時撤退に向けて各国を牽引していく立場にあります。 先週二十四日、岸田総理はオンラインでG7会合を主催し、ウクライナのゼレンスキー大統領を招かれました。ゼレンスキー大統領とウクライナの思いをどのように受け止められましたか。そして、G7広島サミットに向け、どのような成果を得られ、そしてどのようなリーダーシップを発揮していくおつもりなのか、伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、ロシアによるウクライナ侵略が始まってからちょうど一年に当たる二月、失礼、二月二十四日の当日、日本が議長国としてG7首脳テレビ会議、これを開催いたしました。その冒頭、ゼレンスキー大統領にも参加いただき、ウクライナ情勢あるいは今後の祖国防衛などについて熱い思いを直接聞かせていただきました。そして、その後、G7首脳と議論を行い、国際社会が引き続き結束してウクライナに連帯、連帯を示していく、このことが極めて重要である、こうした思いを確認した次第です。 そして、御質問のG7のサミット、広島サミットに向けては、まずは力による一方的な現状変更、さらには今ロシアによる核兵器を、核兵器による威嚇あるいは使用、こういったことがこの国際社会の大きな懸念として指摘をされています。この力による一方的な現状変更あるいは核による威嚇や使用、これは決してあってはならないというメッセージをまずしっかり示さなければなりません。あわせて、この法の支配、ルールに基づいて国際秩序を守り抜く、こうしたことについて国連の安保理常任理事国である国が、国際法違反の下、侵略をしていると、こういう現実を前にして、国際社会に向けてG7の強い意思を示していかなければならない。こうしたG7サミットを日本としてリードしていきたいと考えています。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 質問を続けます。 NATO、北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長によりますと、ウクライナ軍は毎日最大一万発の砲弾を発射していて、NATO加盟国の弾薬の生産ベースを何倍も上回っているということであります。NATOでは弾薬の備蓄目標を引き上げることとし、各国も、ウクライナが弾薬不足で不利にならないように切迫感を持って生産力の増強に取り組んでいます。アメリカは、弾薬の生産量を二年で六倍に増やすということを計画をしています。 こうした状況を見れば、我が国においても装備品の調達能力を大幅に増強することが不可欠です。防衛力の発揮に必要な装備品は、有事においても確実に供給が継続されることが極めて重要であり、我が国の自国企業が国内で生産能力を維持できる環境の構築が求められます。 同時に、力による一方的な現状変更の試みが我が国と価値観を共有する友好国に対して牙をむいたとき、自国を防衛するために懸命に戦っているその国に、あるいは国際法を無視しようという脅威に対して備えを固めようとしている国に向けて、我が国として防衛装備品を供与し支援することは重要な外交・安全保障政策の手段であると考えます。 政府は、新たな国家安全保障戦略において防衛装備移転三原則や運用指針を見直すことを明らかにしていますが、G7広島サミットに向けてこれらの見直しを図り、G7各国と友好国、そしてウクライナに対して日本の意思を示すことが大切だと考えますが、岸田総理のお考えをお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の国家安全保障戦略においては、この記載しておりますとおり、防衛装備品の海外への移転は、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのために重要な政策的な手段となると、この記載をしているところであります。 防衛装備移転三原則や運用指針を始めとする制度の見直しについては、こうした観点から結論を出していかなければならない課題だと認識をしております。議論を進めていきたいと考えます。
○丸川珠代君 具体的にどうするかという、つまり、装備品を実際に送るかどうかということもさることながら、まず決断をする、G7までに意思を示すということの意味の大きさを是非御検討いただければと思います。 次に、二月二十日にはアメリカのバイデン大統領、二十一日にはイタリアのメローニ首相がキーウを訪問し、我が国を除くG7の全ての現職の首脳が、ロシアのウクライナ侵略後にキーウにおいてウクライナとの連携を示しました。ゼレンスキー大統領から総理には、一月にウクライナへの訪問を招待をされています。今年G7議長を務める我が国としても、是非総理自らキーウを訪問していただきたいと考えます。 もちろん、大きく二つのハードルがあることは理解をいたします。 一つ目は、安全の確保です。バイデン大統領のキーウ訪問時には、複数の米軍機がウクライナ国境付近のポーランドの領空でウクライナの上空を監視していたという報道もあり、また、ヨーロッパの首脳が訪問する際にも、安全確保のため自国の軍隊等が関与していたということがささやかれております。翻って我が国は、先日、浜田防衛大臣が述べられましたとおり、自衛隊を我が国の要人警護のみを目的に海外に派遣する明示的な規定がない上に、ヨーロッパには自衛隊の拠点も存在をしていません。 二つ目は、情報管理です。これが貫徹されるか否かは、総理及びその周辺、またゼレンスキー大統領を含むウクライナの要人の方々、そしてウクライナの国民の安全にも関わる大変重大な問題です。 これまでのG7首脳のキーウ訪問は、基本的には事前には完全非公表の電撃訪問となっていました。二月のバイデン大統領の訪問の際には、報道によれば、記者たちには実際とは別の外遊日程を事前に公表し、ハリス副大統領の周辺すらキーウの訪問を知らされていなかったと伺っております。 我が国においては、総理を含む国会議員は、国会開会中、事前の国会の了承を得て海外渡航することが慣例となっています。まあ、この慣例については今様々な議論が交わされているところでございますが、メディアの皆さんへの対応ということを考えますと、これもなかなか、メディアにおりましたので、実感として難しいものがあるということを感じております。それでもなお、総理がG7議長国の首脳としてキーウを訪問し、ウクライナ国民及び世界に対して連帯を示すことは大きな価値があると私は考えております。 難しいハードルがあるということは重々承知をしておりますが、これらの困難を克服し、総理におかれては早期にキーウを訪問していただきたく、総理御自身の決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私のウクライナ訪問については、まず現時点で何ら決まっているものではありませんが、今委員の方から様々な課題について御指摘がありました。そうした課題、さらには諸般の事情を踏まえながら、引き続き検討を行ってまいります。 ゼレンスキー大統領との間においては、先ほど答弁させていただきましたG7の首脳テレビ会談を始め、累次にわたってテレビ会議あるいは電話会議、これを重ねてきております。今後とも緊密に意思疎通を図っていきたいと思っておりますが、その中にあって、御指摘のウクライナ訪問、私の訪問についても検討を行っていきたいと考えております。
○丸川珠代君 やはりG7サミットでリーダーシップを果たす上で非常に重要なポイントだと思いますので、これからも様々な環境が整うことを期待をしたいと思います。 次に、北朝鮮による拉致問題についてお伺いをいたします。 北朝鮮に拉致された被害者の家族会の皆様が、全ての拉致被害者の即時一括帰国を求め、三度目となる金正恩総書記に向けたメッセージを表明されました。このメッセージには、親世代の存命中に全拉致被害者の一括帰国が実現するのであれば、我が国が北朝鮮に人道支援を行うことに反対しないと、初めて人道支援に踏み込んだメッセージが加えられました。これまでのメッセージや家族会、救う会の運動方針の中では、一度も人道支援に触れられたことはありません。被害者の御家族が高齢化をする中で、早期解決のカードとして苦しい選択をなさったのだと思います。 記者会見の中で、娘のめぐみさんを拉致された横田早紀江さん、あるいは弟の拓也さんは、本来であれば被害者側の私たちが人道支援に言及して北朝鮮に譲歩をする話ではないが、北朝鮮側を動かすために悔しい思いをのみ込んで盛り込みました、日本政府は私たちの思いをしっかり酌み取ってほしいと訴えられました。長い闘いの中でこのような判断をしなければならなかった御家族の気持ちを思うと、非常に心が痛みます。 これまで政府は、拉致問題と核・ミサイル問題の対応は一体として交渉する、そういう姿勢で臨んできました。昨年来、北朝鮮がかつてない頻度でミサイル発射を行い、挑発を強めている中ではありますが、拉致被害者の御家族としては、これまでとは異なる切り口を提示してでも早期解決を図ってほしいという強い思いを示されたのだと思います。 岸田総理は、この拉致被害者の御家族のメッセージをどのように受け止められたでしょうか。御家族の思いを受けて、拉致問題の早期解決の実現にどのように臨まれますか。お伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般、拉致被害者家族会、救う会の合同会議で今後の運動方針が決定され、そして、委員御指摘の北朝鮮指導者への三回目のメッセージが決定されたものだと承知をしています。 まず、拉致問題の解決に向けた御家族や救う会の方々の強い思いの表れであると受け止めておりますし、このことを厳粛な思いで受け止めなければならないと考えています。 本日、予算委員会が終了した後、私自身、家族会、救う会の皆様と官邸で直接お会いすることを予定しています。直接お会いした上で、こうした思いをお伺いさせていただきたいと思っています。 この北朝鮮の対応の中でも、拉致問題はこれ時間的制約のある人道問題です。全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて全力で取り組んでいかなければならないと思いますが、御指摘のこの家族会の皆様方の思い、これを重く受け止めながら、あらゆる選択肢、これを排除することなく、政府として果断に行動していかなければならない、こうした思いを新たにしているところであります。
○丸川珠代君 拉致被害者の御家族のお話を直接会って伺っていただけるということであります。是非、しっかりとその思いを受け止めていただきたいと思います。 北朝鮮の度重なるミサイル発射や核開発、これに対して、私たちは決してこれを認めないという姿勢はやはりゆるがせにはできません。しかし、その中でも、総理、そして政府の皆様には、あらゆる機会を捉えて解決の糸口をつかみ、御家族が存命のうちに拉致被害者全員を帰国させるという覚悟を新たにしていただきたいと思います。そして、私たち国民もしっかりとそのことに思いを向け、一緒に取り組んでまいりたいと思います。 次に、物価高騰対策と賃上げについてお伺いをいたします。 二月二十四日に本年一月分の全国消費者物価指数が公表されました。生鮮食料品を除く総合指数で前年同月比四・二%の上昇となりました。実に四十一年四か月ぶりの高水準です。 昨年の総合経済対策には電気代、都市ガス代の負担軽減措置が盛り込まれましたが、今年一月分の、一月分使用分からの適用となりましたので、ちょうど二月の請求書として今頃御家庭に届いているところだと思います。もし、テレビを御覧の皆様も、よろしければ請求書の燃料費調整額というところを確認をしていただければと思います。御家庭などの低圧契約では一キロワットアワー当たり七円、町工場やスーパー、中層ビルなどで導入されている高圧契約では一キロワットアワー当たり三・五円が値引きをされています。 ただ、予断を許さない状況は続いております。民間調査会社の帝国データバンクによれば、二月の食品値上げは五千品目を超え、昨年十月に次ぐ規模の値上げラッシュになるということであります。また、この春以降に向けて、電力各社が電気料金の値上げを申請しています。これがそのまま認められますと、相当厳しい状況となります。 岸田総理には、総合経済対策の効果についての受け止めと、今後の物価高騰対策の考え方について伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、物価高対策については、政府はこれまで、物価高の主因たるエネルギー、食料品等に的を絞り、きめ細かい対策を行ってきました。 そして、御質問の総合経済対策についてですが、総合経済対策に盛り込んだ電気・都市ガス料金の負担軽減策によって、燃料油価格の対策と併せて、来年度前半にかけて標準的な世帯においては総額四万五千円、エネルギー価格高騰の負担を軽減することとしており、こうした対策の効果については、委員まさに御指摘になられたように、今後表れてくるものであると考えています。 そして、それに加えて、先週、物価・賃金・生活総合対策本部、これを開催して、エネルギーについて、電気の規制料金の改定申請に対しては、四月という日程ありきではなく、厳格かつ丁寧な査定による審査を行うなど、電気料金の抑制に向けて取り組むこと、また、食料品について、飼料価格の本年四―六月期以降の、以降も見据えた激変緩和対策、そして四月以降の輸入小麦、小麦の政府売渡価格の激変緩和対策、これを講じていく、これらを指示したところであります。 ただ、ウクライナ情勢の先行き等、これは依然不透明でありますので、今後とも、世界的な物価高騰の動向等、状況をしっかり把握しながら機動的に対応していく、こうした考え方は政府としましても大事にしながら対応を考えてまいります。
○丸川珠代君 電気料金等については、今後のGX投資、あるいは原発再稼働を通じてしっかり値下げにつなげていただきたいと思います。しかし、GX投資等はあくまで中長期の取組でありまして、やはり目下の物価上昇を乗り越えるためには賃上げと価格転嫁、この二つを必ず実現をさせなければいけません。 岸田総理は年初早々に、経団連など経済三団体に対してインフレ率を超える賃上げの実現を要請しましたが、先月、春闘の先陣を切って、トヨタとホンダが異例の早さで労働組合の要求に対して満額回答を示しました。また、スーパー大手のイオンはパート従業員の約四十万人の時給を七%平均で引き上げることを明らかにするなど、非正規雇用の賃上げの動きというのも出始めております。 この動きが中小企業を含めてどれだけ幅広い産業に広がっていくかということが極めて重要であります。デフレ局面で続いた思考回路を転換し、勇気を持って価格転嫁を進めた企業が賃上げや人への投資を通じて利益を伸ばすことができる環境を国を挙げてつくっていかなければなりません。 総理は、八年ぶりの政労使会議に臨む意思を示しておられますが、賃上げと価格転嫁を実現するために政府として何を発信し、どのような支援を行いますか。また、総理が目指す構造的な賃上げとは何を実現することなのか、お伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、賃上げ、これは新しい資本主義においても最優先の課題であると考えています。企業が収益を上げ、それを賃金という形で労働者に分配をし、そしてそれが消費に回り、そしてそれが次の成長につながっていく、経済の成長と分配の好循環を実現するこの第一歩がこの目の前にある今年の春の賃上げであると考えています。 御指摘のように、多くの企業からこの御協力をいただくべく、この御努力をいただいていると承知をしておりますが、先月二十四日の物価・賃金・生活総合対策本部でも、賃上げ原資の確保を含めて適正な価格転嫁の慣行を各サプライチェーンで定着させる、これを強調したところであり、また、中小企業における賃上げ実現に向けて、生産性向上支援や公正取引委員会、中小企業の、中小企業庁の体制強化を生かした価格転嫁に向けた指導、助言の充実など、こうしたことを進めることを確認をしたところです。 そして、御質問の構造的賃上げですが、こうした取組の先に、意欲ある個人がリスキリングにより能力を向上させる、職務に応じた適正なスキルの評価を受ける、そして自らの選択によって労働移動できるようにしていく、これらによって企業の成長とともに更なる賃上げが実現する、こうした構造的な賃上げを目指していくことが重要であると認識をしています。 賃上げこそが日本経済の成長にとって不可欠であるという思いでこうした政策に取り組んでいく、こうしたことを政労使の会議を含めてしっかり政府として発信をしていきたいと考えています。
○丸川珠代君 デフレの完全脱却のためにも賃上げは非常に重要であると考えております。 他方で、価格転嫁がままならない、原材料価格も上がっているというような中小零細の企業、例えば銭湯ですとかクリーニング、理美容などの小規模企業や小売業、また介護や保育、障害児施設、病院、これは公定価格です、こうした方々が現下の価格高騰を受け止め切れるのかというのは大変心配の尽きないところであります。また、賃上げと価格転嫁が時差を持って広がったならば、家計が非常に苦しい状況となることも考えられます。 私は、自民党の母子寡婦福祉対策議連、通称ひとり親家庭議連の事務局長を務めておりまして、会長はあちらにおられる永岡桂子文部科学大臣であります。生活に困窮をする一人親世帯の支援団体の皆様から、これは補正予算の執行が始まる前の状況としてお伺いをしておったのは、物価高騰で親の食事を一日一食に減らしてもなお子供が栄養不足に陥るほどの窮状に至っている御家庭もあるということであります。このような御家庭に政府の経済対策の効果が届いているのか、総理にはつぶさに目を向けていただき、機動的、先ほど総理もおっしゃいました、機動的かつ的確に子供一人一人に届く支援を打ち出していただきたいと思います。 また、このエネルギー価格の高騰によって、暖房の利用を極力控えるという人が増えております。同じことを夏にやりますと、命の危険につながることになります。 総理も所信表明演説で熱中症対策に触れていただいておりますが、夏への備えを政府としてどのようにお考えでしょうか。環境大臣、経済産業大臣にお伺いをします。
○国務大臣(西村明宏君) 熱中症対策の更なる強化を図るために、昨日、気候変動対応、適応法の改正法案を国会の方に提出させていただきました。丸川議員が会長を務められている議員連盟において大変これまで活発な御議論をいただいたことに感謝を申し上げたいというふうに思っております。 この法律案の主な内容は三点ございます。一点目が、政府一体となった取組の強化のために、熱中症対策実行計画を法定の閣議決定計画に格上げをすること、二点目が、現行の熱中症警戒アラートを熱中症警戒情報として法律に位置付けるとともに、より深刻な健康被害が発生し得る場合に一段上の熱中症特別警戒情報を発表すること、三点目が、地域における対策の強化のため、市町村長による指定暑熱避難施設、いわゆるクーリングシェルターや熱中症対策普及団体の指定を制度化することでございます。 今国会での法案の成立に全力を尽くすとともに、熱中症死亡者数の顕著な減少を目指すために環境大臣としてリーダーシップを発揮したいと思っておりますので、引き続きの御支援をいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 私の立場では、まず第一に電力の安定供給、これをしっかりと夏も確保していきたいというふうに思います。 そして、二つ目に電気料金の値引き支援ですね、これも九月まで予定をしておりますけれども、着実に届けられるようにしたいと思いますし、総理から御指示もございまして、今後についても状況を見ながら対応するようにということでありますので、どうしたことができるか考えていきたいと思います。 最後に、エアコンの設置とか修理がですね、暑くなってからやられる方が多いんですが、熱中症対策の観点から事前に点検していただくことが大事ですので、今年も環境省とともにシーズン前のエアコンの試運転、これ是非呼びかけていきたいと思います。よろしくお願いします。
○丸川珠代君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございます。 次に、少子化対策、子育て支援政策についてお伺いをいたします。 衆議院また参議院においても、児童手当の所得制限をめぐっては様々な議論が行われております。 岸田総理は、一月三十一日の衆議院予算委員会で、平成二十一年当時の子ども手当をめぐる国会での論戦や我が党の対応について、反省すべきものは反省しなければならないとお答えになりました。私も全くそのとおりだと思います。 ただ、このときに議論された子ども手当の所得制限については、我が党においても当時の経済や社会の状況を踏まえて、その趣旨や財源を始め優先されるべき少子化対策について議論を尽くした上で反対の姿勢を示したというふうに記憶をしております。 当時を振り返りますと、子ども手当が議論された平成二十一年は、デフレと円高の下でGDPも税収も大幅に減少しておりましたし、また待機児童は二万五千人を当時上回っておりました。このような状況を受けて、我が党は、当時の民主党が主張する所得制限のない現金給付よりも、経済成長によるGDPの回復、そして待機児童の解消と女性の就業率の向上を目指す方が政策効果が高いという判断をして反対をしました。 そして、実際に安倍政権からそれらの政策を進めてきた結果、見事に功を奏しました。GDPは昨年度五百五十六兆円まで回復し、税収は過去最高の六十七兆円となりました。子育て世帯の女性の就業率は七九%程度まで上昇しましたし、国民生活基礎調査によれば、子供がいる世帯の所得は当時議論していた頃と比べて百四十万円上昇しております。もとい、民主党政権の末期と比べて百四十万円程度上昇しております。加えて、待機児童の解消が進みまして、子育てしながら安心して働ける環境が整備をされたこともあって、合計特殊出生率は最高で一・四五まで回復をしました。 このように成果を上げた上で、我々は今また新たな局面を迎えております。 令和四年、待機児童はついに三千人を下回りましたが、一方で出生数は昨年八十万人を下回りました。コロナ禍という特異な状況もありましたので、令和元年の八十六万人ショックの要因については十分な検証はなされていないと私は考えております。また、不妊治療への保険適用の効果、これもまだ平時に戻らないと分からない部分もございますので、こうしたことをしっかり分析して課題の変化に新たな政策で対応するということが今求められていると考えます。 いずれにしても、政策というのは、その時代時代の状況によってプライオリティーが変化します。最初、所得制限に反対しておられた民主党政権も、東日本大震災への対応の中で財源確保が必要になったため、自身の政権下で三党合意の下で所得制限を設けておられます。自民党の過去の政策判断についても、安倍政権において一定の成果を上げてきたことを踏まえますと、自民党の少子化対策は反省すべきものであるとか失われた十年という指摘は当たらないのではないかと考えます。 岸田総理におかれても、一月三十一日の衆議院予算委員会での答弁は少子化対策そのものを反省するという趣旨ではなかったかと思いますが、改めて我が党の当時の政策判断について御認識をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の児童手当の経緯を振り返りますと、現在の児童手当の所得制限は、民主党が平成二十一年のマニフェストに掲げた月額二・六万円の子ども手当の安定財源確保が困難となる中で、平成二十三年の民主党、自民党、公明党の三党合意に基づき、限られた財源の中で支援を重点化するなどの観点から設けられたものであると承知をしています。 その後、自公政権においては、待機児童問題への解決を図る等の当時の社会のニーズを踏まえ、保育の受皿整備、幼児教育、保育の無償化など、優先順位を判断しつつ支援を進めてきました。その結果、少子化対策予算、いや、少子化対策関係の予算額、これは大きく増加し、委員も御指摘になられましたが、例えばこのいわゆる保育所待機児童は平成二十九年の約二・六万人から昨年は約三千人まで減少するなど、一定の成果があったと考えております。 こうした中で、議員御指摘になられましたこの反省すべきものは反省しなければならないという答弁は、これは議論を行う際の言動、これはお互いに議論の場にふさわしい節度をわきまえたものでなければならないという趣旨で申し上げたものであり、当時の政策判断について何か反省すべき点があるという趣旨で申し上げたものではありません。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 課題は常に変化をし続けていると思いますので、是非ともこれからもしっかり党においても議論をさせていただきたいと思います。 ただ、この児童手当については様々な意見が私のところにも寄せられております。低所得の一人親世帯からは、まず高校生に対象を広げてほしいという声があります。所得が低いほど生活費に占める教育費の負担は高くなります、割合が高くなりますので、これは是非実現してほしいと私も思います。また、収入が高い子育て世帯からは、収入が高くても住宅ローンや多額の税金を納めなければならないので所得制限をなくしてほしい、また、現金給付に偏り過ぎているのではないか、年少扶養控除を復活してほしいという、こんな声もございます。私も、給付と控除、このそれぞれの効果を改めて検証して、全ての子供に恩恵が届いているかどうかという視点からバランスを見直すということも重要だと思います。 所得制限をめぐる世論が賛否拮抗している中で、岸田総理は、この様々な意見をどのように受け止め、その上でどのように議論に臨んでいくのか、姿勢をお伺いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 児童手当につきましては、まず、委員が今御指摘になられたように、私のところにも様々な意見が届けられています。また、この国会の議論の中においても、多くの議員から多くのそれぞれの御意見を、御意見が主張され、承った、こういったことがずっと積み重ねられてきております。 児童手当の三党合意について先ほど答弁させていただきましたが、あの三党合意による見直しが行われてから十年が経過しました。この十年を考えましても、この社会の変化の中で優先すべき政策課題は変化をし続けてきたと認識をしています。だからこそ、その間、保育の受皿整備ですとか幼児教育、保育の無償化、こうした対策が行われてきたわけですが、社会はますます変化しておりますし、国民のニーズも変化しています。その中で、今国民にとって最も求められている子ども・子育て政策について、いま一度整理をし、そしてそれを具体化し、パッケージとして示し、そして予算についても考えて、予算について倍増の大枠を示していきたい、こういったことを申し上げております。 その中で、児童手当についても、この御指摘の所得制限についての多くの方々からいただいている御意見等を踏まえて判断をしていかなければならないと考えています。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 少子化対策、どうしても現金給付の方にいろいろな注目が集まっておりますが、総理も恐らくその中で、現物給付、つまり支援、具体的なサービスということについても目を向けていただけるものだと思います。 私、自分自身も子育てをしておりますので、まだまだ仕事と家庭の両立という観点からは取り残された課題があるということを実感しております。 総理も、子育ての対策強化に向けた指示の中で、学童、放課後児童クラブですね、この点について触れられていると承知をしております。この学童についてはまだ待機児童は解消しておりません。そして、保育園と同程度の延長保育を行う学童というのはおよそ半分にとどまっています。 夏休みなどの長期期間中というのは、休暇中というのは、実は学童は毎日お弁当を持たせなければいけません、親の立場としては。保育所は昼だけでなくて夕食も出せる用意というのがあります。ところが、小学校に上がった途端に学童保育では食事の提供ということは一切されなくなる。これもいわゆる小一の壁の一つだと思います。 夏休み期間中、朝早く起きてお弁当を作り、朝御飯を作り、フルタイムで働いて、また帰ってきて夕食を作り、片付けをしながら子供の夏休みの宿題を見るというこのサイクルを四十日間、まあ小一になって始めるわけですね、夏休み。そういう方の中には、まあフルタイムで働きながらの子育ては難しいな、パートタイム労働を選ぼうかなという方も中にはいらっしゃると思います。 そうした保護者の声を聞いて、東京では今、夏休みなどの長期休暇期間中に学童のお弁当の配達を行うサービスを導入している自治体が増えています。保護者たちがお弁当の必要な家庭を取りまとめて会社と契約をします。すると、事前に注文したお弁当がお弁当の製造事業者から直接学童に届けられるという仕組みです。学童では食事を提供することが規定されていないので、二十三区内の多くの地域で保護者と事業者が直接契約できるこの会社のサービスが導入をされています。 中には、学童側でお弁当を受け取るということが認められず、夏休み期間中に保護者が交代で、そのお昼にお弁当を受け取るためだけに学童に交代で出向いていっていると、そういう地域もあると伺っております。なぜ自治体によってこういうばらつきが生まれるのかといいますと、国が定める放課後児童クラブ運営方針には食事の提供の規定がなく、おやつの提供とだけしか書かれていないからなんです。 長期の休暇中の学童での食事の提供は、実は生活困窮家庭にも大きな支援となる政策です。コロナ禍、休校となった間に生活困窮世帯において、給食がないために子供たちに十分な食事を取らせることができなかったという問題は記憶に新しいところです。一人親家庭を支援している皆様からも費用の負担の軽減策と併せて是非実現してほしいということのお声をいただいております。 国においては、全ての自治体が学童での食事の提供を通じた保護者負担の軽減に前向きに取り組めるように、是非この放課後児童クラブ運営方針の見直しを検討していただけないでしょうか。学童は食事の提供も行う場所だということが明確になりましたら、例えば、これは東京都八王子市の例ですが、給食センターを活用して学童に食事を提供する、こんな自治体も増えてくると思います。 また、ちょっと後でまとめて質問するので続きを言いますが、この会社には、埼玉県や千葉県、また東京の多摩地域の自治体からも問合せがあったんですが、保護者が希望をする一食三百円程度で引き受けてくれるお弁当の製造業者が見付からなくて、サービスが行えませんでした。東京の二十三区内では現在一食五百円で提供されているんですが、これも食材や配達に係るガソリン代の値上がりで利益はほとんどないということであります。一食数百円ずつでも支援してくれたら、今サービスが提供できていない地域でも子供たちのためにお弁当を作って配達をする、そういう事業者が現れてくるかもしれません。是非、政府において全ての子供たちに恩恵が届くように支援を実現していただきたいと思います。 放課後児童クラブの運営方針の見直しの検討及び超過期間中の、長期休暇期間中の学童における食事の提供支援について、小倉こども政策担当大臣にお伺いします。 また、長期期間、休暇期間中の学童に対する学校内の給食施設等を活用した食事の提供について、文部科学大臣にお伺いをいたします。
○委員長(末松信介君) それでは最初に、小倉国務大臣。
○国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。 放課後児童クラブにつきましては、現在、厚労省において、御指摘の運営指針を含め、地域で適切に運営できるよう必要な基準などを定めているところであります。 その上で、放課後児童クラブにおける食事提供につきましては、実施主体である市区町村が地域の実情に応じてその実施について適切に御判断いただくべきものと承知をいたしております。 また、保護者からのニーズ等を踏まえた市区町村独自の取組として、一部の市区町村において放課後児童クラブの利用児童への昼食提供が行われていることは承知しておりまして、その中で、丸川委員も御指摘のような給食センターを活用している事例も把握させていただいております。 今申し上げた放課後児童クラブの所管は来月に創設されるこども家庭庁に移管されることが決まっておりますが、放課後児童クラブは放課後の子供の生活の場として大変重要な役割を果たしていると考えておりまして、丸川委員の問題意識などを踏まえまして、まずは食事提供の実態把握など、どのようなことができるかを検討してまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(永岡桂子君) 丸川委員におかれましては、一人世帯、一人親世帯の御支援に日頃より御尽力をいただいておりますことをまずもって敬意を表させていただきたいと思います。 さて、これ、学校の施設につきましては、法令上、学校教育上支障のない限り公共のために利用させることができるということになっております。委員おっしゃいますように、夏休みなどの長期休業中に学校給食施設を活用して、放課後児童クラブの児童に対しまして食事の提供を行うことは可能でございます。実施に当たりましては、運営コストなどの観点を含めまして各自治体において御検討をいただくべきものと考えております。 その上で、このような取組は学校給食施設の、学校給食施設の有効な活用例と受け止めておりまして、地域の実情に応じまして各自治体の福祉部局と教育委員会との連携の上で適切に対応させていただきたいと思っております。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 こども家庭庁においても引き続き御検討いただきたいと思います。 さて、そのこども家庭庁が誕生しますと、学童も含めた全ての子供の居場所づくりについて議論をして、令和五年度中に指針を示すと伺っております。この子供の居場所を考える上でも、是非、全ての子供たちの食が提供できる、食を保障できる、そういう視点について取り入れていただきたいと思いますが、小倉大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) 丸川委員の問題意識のとおり、子供が豊かな人間性を育み、生きる力を身に付けていくためには、食というものは大変重要だと考えております。 子供の居場所づくりにつきましては全国各地域で様々な取組がなされておりまして、その中には、例えば、今増えております子供食堂のように、食事の提供を通じて子供に安心、安全な居場所を提供しているような例もあると承知をしております。 来月のこども家庭庁発足後、子供の居場所づくりに関する指針の策定に向け議論を進めていくことといたしておりますが、こうした実態も十分に踏まえて、全ての子供が安全で安心して過ごせる居場所を持つことができるように、先生の問題意識も踏まえましてしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○丸川珠代君 引き続きよろしくお願いしたいと思います。 さて次に、創薬力の強化についてお伺いをしたいと思います。 コロナ禍、ワクチンや治療薬の開発で我が国がリーダーシップを発揮できなかったことは、我が国の国力の低下を強く感じさせました。一九八〇年代には我が国は医薬品開発ではアメリカに肩を並べる大国でありましたが、その凋落ぶりが露呈し、もはや先進国ではないという声も聞こえるようになりました。 ようやく昨年十一月に塩野義製薬が、また、年明け一月には第一三共がワクチンの承認申請を行い、また、治療薬については昨年十一月に塩野義製薬が緊急承認を取得しました。これで我が国にもワクチンや治療薬について一定のシーズがあるということは明確になりました。問題は、そのシーズをスピード感を持って生かすことができなかった我が国の体制にあります。 感染症への対応ということでいえば、これはワクチン等の開発においても司令塔の不在が一番の問題でした。しかし、より根源的には、かねてから指摘されていた医薬品開発に対する官民の投資不足とイノベーションの新たな潮流に対する基盤整備の欠如がこのコロナ禍で改めて浮き彫りになったわけです。これらの課題は、日本から革新的な医薬品が生まれないというだけではなくて、海外から日本に医薬品が上市されなくなる、つまり、国民に薬が届かなくなるという課題をもたらします。 世界の革新的な医薬品が日本の国民の手に届かない、いわゆるドラッグラグという問題は既に顕在化をしてきており、また、一部の抗腫瘍薬では、アメリカ、イギリスの次に、日本ではなくて中国、韓国、台湾、シンガポールなど、日本以外のアジアの国々を選んで上市するという傾向も拡大をしてきています。 国もこの点は問題意識を持って、一昨年、医薬品産業ビジョンというのを八年ぶりに見直して、諸外国と比較しても、我が国、追加的に生じてしまっている医薬品開発の時間的、経済的なコストを解消するための取組を進めています。 新型コロナの感染拡大以降、感染症分野についてはこの数年間で一定の基盤整備が進んできました。しかしながら、感染症以外も含む取組はこれからの課題です。例えば、リアルワールドデータの利活用も視野に入れた臨床情報の収集、共有基盤、また、グローバル治験への組み込みも可能な国内治験ネットワークの形成、DCT、ディセントラライズド・クリニカル・トライアルの推進、バイオ医薬品製造に係る人材育成や大規模な工場建設の支援など、多くの取組が残されていると思います。 令和五年度予算では、創薬基盤の充実に向け、どのような取組が進むのでしょうか。是非、医薬品の研究開発全般に裨益する施策をお答えください。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 製薬産業は、国民の健康、医療の向上に寄与するとともに、今後の経済成長の中核となります重要な産業でございます。 一昨年に策定いたしました医薬品産業ビジョン二〇二一におきましては、革新的創薬を一つの柱として位置付けまして、創薬基盤の整備等の取組を行っているところでございます。具体的には、バイオ医薬品につきましては、平時にはバイオ医薬品を製造し、有事にワクチン製造へ切り替えられるデュアルユース設備の導入等の施設整備への支援を行っておりますほか、令和五年度予算案におきましても、引き続き、バイオ医薬品製造のための高度な専門知識を有する人材の育成のための技術研修事業等を行うことといたしております。 また、臨床試験の実施環境につきましては、令和五年度予算案におきまして、日本の治験をリードする臨床研究中核病院の間でのネットワークを形成いたしまして、DCT、分散型臨床試験の手法を用いた治験の実施、国際共同研究に対応する人材育成等を進めるとともに、日本医療研究開発機構、AMEDを通じまして、疾患登録システムによるリアルワールドデータ等を活用した医師主導治験等を支援をすることといたしております。 引き続き、関係省庁、製薬業界とも緊密に連携をしつつ、創薬環境の整備に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○丸川珠代君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 ここまで創薬基盤についてお伺いしてきましたが、我が国の、済みません、ちょっと質問の順番入れ替えます、大臣、薬価制度についてお伺いしたいんです。恐縮です。 医薬品産業にとって最も大きな課題というのは、薬価制度の在り方となっています。政府は、平成二十八年度以降、度々薬価制度の変更というものを行ってきましたが、それに合わせて薬価も度々引き下げられることとなり、我が国の医薬品市場は透明性、予見性の低い、投資リスクの高い市場となってしまいました。先進国で唯一、財政政策によって新薬の薬価が下がり続け、人口減少もあって成長が見込めない我が国の市場というのは、欧米やアジアにすら比べても見劣りがするという状況に今なってきております。 薬は、医薬品開発企業が開発をしてくれなければ患者さんに届きません。日本が医薬品企業から選ばれる市場にならなければ、日本国民に薬が届けられないんです。そして、この薬価と薬価制度というのは、医薬品企業、製薬企業が市場を選ぶ上で最も重要な指標なのであります。 現在、政府において、医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会において薬価制度をめぐる議論が行われておりますが、是非、厚生労働大臣におかれては、我が国の医薬品市場という視点からの競争力を回復して、日本国民に薬が届く薬価制度の実現に向けてこの議論に臨んでいただきたいと思いますが、お伺いをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 我が国の薬価については、市場実勢価格に基づいて改定をするということを基本としながらも、今御指摘のように、イノベーションをしっかり推進をしていかないという観点から、特許期間中の新薬のうち革新的なものについて、新薬創出等加算により薬価の引下げを緩和する仕組みは入れているところでありますが、令和五年度薬価改定でも、今御指摘のように、国内の未承認薬の割合が非常に高くなってきている、こうしたことを踏まえて、臨時特例的な対応として、イノベーションに配慮するということで、新薬創出等加算の加算額をこれ増額をし、対象となる品目について従前の薬価と遜色のない水準にするといった対応もさせていただきました。 さらに、今委員からお話がありました有識者検討会において、革新的医薬品の国内への迅速な導入を促進するため、企業における予見性の向上を図る観点から、現在の新薬創出等加算や市場拡大再算定の運用、また制度の在り方などについても御議論いただいているところでございます。 今後の薬価制度の在り方について、イノベーションの推進、他方で国民皆保険の持続を、持続性をしっかり担保していく、この両立が図っていけるように、そして国民の皆さんにより適した薬が迅速に提供されるように、この議論も踏まえて、また関係者の意見もお聞きして検討を深めていきたいと考えております。
○丸川珠代君 大臣、大変期待をしております。よろしくお願いいたします。 最後に、医薬品産業ビジョンには、ゲノムを含む医療情報基盤の整備と利活用促進も取り上げられております。既に、アメリカやイギリスを始め世界各国で、もう数万から数十万症例の大きな規模のゲノム情報基盤の整備が進んできております。我が国では、全ゲノム解析等を進めて、令和七年度から情報基盤を通じた研究者や開発企業へのデータ提供を事業として行うことを目指して、令和四年度に事業実施組織準備室を発足しました。我が国の基盤整備がこれ以上遅れることのないよう、事業実施組織発足に向けた準備室の取組を加速させるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○委員長(末松信介君) 時間を過ぎておりますので、手短にお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) ゲノム情報等を蓄積して利活用できる体制をつくっていくことは非常に大事でありまして、昨年九月の全ゲノム解析等実行計画に基づいて、がんや難病を対象としたゲノム情報の本格解析を進めることにしております。 計画では、その事業実施組織の発足が盛り込まれ、その準備室を本年度中に国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部に設置をすることにしております。さらに、令和七年度から事業実施組織を発足させたいと考えておりますので、更にそれに向けたこの準備室において検討をしっかり進め、準備を一つ一つ行い、令和七年度の発足、これを確実に行っていきたいと考えております。
○丸川珠代君 予算の確保もしっかりお願いいたします。 終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で丸川珠代さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ───────────── 〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕
○理事(片山さつき君) 次に、上月良祐さんの質疑を行います。上月良祐さん。
○上月良祐君 自民党の茨城県選出の上月良祐でございます。 質問の機会をいただき、御配慮に感謝を申し上げます。 早速、まず岸田総理に総括的な質問をお伺いしたいと思います。私は、総理始め各大臣の皆様に、地方のあるいは政策現場の視点から政策に横串を刺すという観点を持って質問してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 今に対応する責任、そして未来に対応する責任、どちらも大変重要な責任だと思っております。そして、今の評価と未来の評価、このバランスもとても大切なバランスだというふうに思っております。今の評価を求めなければ、もちろん選挙を通じて政権を担えないという問題はあります。しかし、そのときに、どんなに厳しく言われても、何としてでも結論を見出して乗り越えていかなければいけない、前に進めていくべき重要な課題がたくさん山積しているのが今の日本だと思っております。 ロシアによるウクライナの侵略、安全保障や防衛費の問題、危機的な少子化に対する対応、原発を含めたエネルギー対策、経済の成長戦略と賃上げ、デフレ体質からの完全な脱却、そして財政、どれ一つ取っても日本の命運を分かちかねない大変重たい課題だと思います。岸田総理は、あまたあるこれらの課題に一歩一歩歩みを進めておられると大変評価をいたしておるわけでありますけれども、改めて、どのような覚悟でこれらに臨んでいかれようとしていらっしゃるのか。 そして、そのときに、一つ重要なことは、私はやはり役所の力が不可欠ではないかというふうに思っております。その膨大な力を制御しながらも生かしていく、そのことが必須だと思っております。ところが、今の役所の仕事がやりがいに比して厳し過ぎるのかもしれませんけれども、優秀な若手官僚がかなり辞めていってしまっております。私としては、緩くやってくれと言うつもりは全くないんです。是非、彼らの力を引き出して、共に働く、共に闘うという姿勢で是非頑張っていただきたいと思います。 これらについて、お考えや御覚悟をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、我々は様々な課題において歴史の転換点にあると考えています。委員の方から今、様々な課題、御指摘、具体的な御指摘がありました。御指摘のような大変難しい、そして先送りできない課題に直面していると認識をしております。 ただ、いずれの課題も国民の間に多様な意見がある課題でもあります。容易に結論を出すことができないものばかりだとも感じています。だからこそ、これらの課題に真正面からこれ愚直に向き合い、一つ一つ答えを見出していくことが内閣総理大臣としての私の使命だと考えています。 そして、この使命を果たすため、様々な議論を通じて慎重に検討し、それに基づいて決断をした政府の方針や、決断を形にした予算案、法律案について、国会の場において国民の皆さんの前で議論をし、そして実行に移していく、こうしたこの取組を進めていきたいと考えています。 そして、今申し上げた決断も実行も、当然のことながら私一人ではなし得ないものであると考えます。政府全体として難しい課題に取り組んでいく必要があり、若手も含め公務員の皆さんと政治が一つのチームとして政府一丸となって立ち向かうことで初めてこうした難局を乗り越えていくことができると考えています。チームの力を引き出すことはリーダーにとって最も大切なことであり、そのことを改めて肝に銘じながら国政のかじを取っていきたいと考えます。
○上月良祐君 ありがとうございました。 改めて御覚悟を聞けてほっといたしております。私自身も与党の一員でありますので、しっかり頑張っていきたいというふうに思っております。 次に、私自身も力を入れて取り組んでおります農産物輸出につきまして、まず農水大臣に、そして総理大臣にお尋ねをしたいと思います。 重要なのは、これはインバウンドと同様にどの地域にも可能性がある点だと私は思っております。どの地域もチャンスがある、農産物輸出ですね、と思っております。成長戦略としても、地方創生という観点でも、とてもふさわしい課題だというふうに思っております。 パネルを、資料の一枚目を御覧いただきたいんですが、(資料提示)大変前は厳しいと思われていました一兆円目標も、一昨年は一・二兆、昨年は一・四兆と安定的に超えるようになってまいりました。しかし、伸びているからこそ見えてきている課題もたくさんあるわけであります。これらの課題に的確に対応していくことがその後の結果の違いになっていくんだというふうに思っております。 まず、何といっても意志あるプレーヤーを増やしていく、これが最も重要だと思います。今、急激に裾野が広がってきているということを私も実感をいたしております。GFP、グローバル・ファーマーズ・プロジェクトの登録者数も五年弱で七千者を超えました。七千四百者強と順調に増加していますし、認知度も大変高まっております。各国・地域ごと、時期、フェーズごと、あるいは品目ごとに戦略も課題ももう数限りなくあるわけです。数多くの意志あるプレーヤーに入ってきていただいて、そして参画してもらう中で結果につなげていく、そういう形しかないというふうに思っております。 それから、産品の多様性なんです。これ、日本の本当に強さなんですね。ノルウェーサーモンの議論をしているときに、若手の優秀な官僚から指摘されて、改めてはっと気付きました。四季があって、寒帯から熱帯まであるし、山から平地まであるし、暖流と寒流が入り交じっていて、生のものも含めて素材を生かした多彩な食文化があるんですね。こんな国は世界にないんですよね。なので、この多様性を生かさない手はないと思っております。 しかし、そうなると、コンテナへの混載をしたり、温度管理を分けてやったりするというロジは物すごく大変になるわけです。それには各省、各施策にまたがる連携、現場の連携も含めて大変難しいんですけれども、重要になってまいります。 もう一つ大切なことが、稼ぎを重要視するということだと思っております。安売りしても伸びないんですね、無理して安売りしても。稼げないところに参入してくれる事業者もいないんです。生産現場から中間物流や輸出商社を経て、海外現地の棚やテーブルまで、小売あるいはレストランまで戦略的サプライチェーンをしっかり構築していく中で、どこが稼ぎのポイントなのか、それを意識して、そして支えていく、そういう取組が重要だと思っております。 特に、今登録が始まっております品目別団体であります。一番稼ぎたいという動機のある、言わばエンジンなわけです。この力を十分に引き出していくことが大変重要だというふうに思っております。そのほかにも、知財の活用や管理、加工品対策等々、数々の課題があります。制度、運用、予算面で是非とも積極的で的確な対応をいただきたいというふうに思っております。 マーケットをつかむ、商流をつかむ、そのことで生産現場や農林水産事業者を守ったり育てたりすることができる。是非、伸びている今だからこそ、農林水産大臣に是非頑張っていただきたいと思います。野村大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 上月委員には自民党の農産物輸出促進対策委員長として大変頑張っていただいておりまして、先ほど来お話がありましたように、昨年は一兆四千百四十八億という大変すばらしい成績になりました。一四・三%の伸びでありました。順調に今年も伸びているというふうに思っておりますが、いずれにしましても、先ほどおっしゃいましたように、この輸出拡大に向けては、委員御指摘のとおり、海外市場で求められる品質や規格に応じたマーケットインの発想による輸出が大変重要だというふうに思ってございます。 このため、委員長の下で昨年五月に取りまとめていただきました、稼げる輸出に向けた第四次提言を踏まえて、一つが輸出産地、事業者の育成の強化、二つ目が認定品目団体を中核としたオールジャパンでも輸出促進の展開などに取り組んでまいりたいと思っております。 農林水産省は、更なる輸出拡大に向けた支援を進め、海外のマーケットをしっかりとつかむことによりまして農林水産業の稼ぐ力の強化に取り組んでいきたいと思っているところでございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。是非頑張っていただきたいと思います。 そして、もう一つ大事なのは、戦略を現地発にすることであります。 例えば、どこかの国が日本に売り込みたいというときに、その戦略をどこかの国の役所や会社の机の上で議論をしていても、これはなかなかいい案なんか浮かびようがないわけです。日本に売りたいんだったら日本に飛び込んで、商流関係者とのつながりをつくって継続的に取り組んでいかなければいけないんだというふうに思います。PRイベントだけじゃなくて、フォローをどういうふうにしっかりやっていけるかということが重要です。 そのときにとても大切なのが大使館のプラットフォームなんです。大使館の方々、ジェトロ、JFOODO、そして現地の事業者と問題意識を共有して、日本産品をというか、日本を売り込んでいかなければいけないんだというふうに思っております。 さらに、効率的でインテグレートされた物流、必要なんです。ローカルポートも使わなきゃいけない、検疫もある、自治体の統合的な参画も必要だということで、各省連携はもう必須であります。 また、放射能による規制対応は外交に負うところが多いわけであります。林大臣は農水大臣も務められたので、もう本当最適任だというふうに御期待をいたしておるところであります。 岸田総理、日本の食って本当に強いんですね。本当にその力がある。それを実は我々自身が意外に分かっていないのかもしれないというふうに思います。政府挙げてこの成長戦略を強力に統合的に進めていく必要があると思うんですが、その中で、官邸の強い力、リーダーシップ、やっぱり思いが必要だと思っておりますので、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、日本食、これは世界に誇るべきものであり、その魅力を発信し、農林水産品の輸出を促進していく、このことは、この生産者の所得向上や経済構造の強靱化の観点から、さらには地域の成長力強化の観点から重要であると考えます。その際に、委員御指摘のとおり、戦略を現地発にすることは重要であり、昨年、在外公館やジェトロ海外事務所が連携した輸出支援プラットフォームを六か国そして地域に設置をし、現地主導で輸出を支援することといたしました。 私自身、首脳会談で、日本産食品輸入規制撤廃を働きかけ、英国、インドネシアの完全撤廃を実現したほか、昨年末、私が本部長を務める食料安定供給・農林水産業基盤強化本部において輸出拡大実行戦略を改定し、輸出促進団体を十五品目七団体で認定するなど、こうした取組を先頭に立って進めているところです。 現下の円安環境を生かして、二〇二五年二兆円目標の前倒し達成、これを目指して、政府一丸となって施策を進めていきたいと考えています。
○上月良祐君 ありがとうございます。是非力強く引っ張っていっていただきたいと思います。 続きまして、物価高騰について、今日も何度も出ていますが、お伺いをいたしたいと思います。 昨年来、農林水産業だけではないんですが、物価高騰が著しく経営を圧迫いたしております。県内どこを歩いても悲鳴のような声がたくさん聞こえてきます。夏以来、肥料や飼料への高騰対策に加えて、ガソリン、電気、ガス、様々な対策を講じていただいていることはもう心より感謝を申し上げたいと思います。引き続き的確な対策をお願いしたいと考えております。 一方で、やっぱり業として考えた場合に、一定程度やっぱり価格転嫁をしていかなければ、全て税金で手当てというわけにいかないのは当然のことであろうかと思います。デフレ状態が長く続いてきたので、これなかなか価格転嫁できないというのはみんなが悩んでいることであります。フランスには一定の法的枠組みもあると聞いております。まあ万能薬ではないようであります。 今後の物価高騰対策しっかりやっていただきたいんですが、それと併せて、難しいんですが、価格転嫁の問題についてどのように取り組んでいかれるおつもりか、農水大臣にお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 上月委員にお答え申し上げますが、先ほど難しいんですがというお話もありました。確かに農家の皆さん方からいつも言われておるのは、価格に対してコストの上乗せはできないのかと、この声は非常に私も多く聞いております。 農水省としては、今現在は、この肥料、飼料の急激な高騰による農業経営の影響を緩和するための措置をやっていることはもう委員も御承知のとおりでございますが、それに適正に価格に反映していくことも大変重要なシステムだと、仕組みだというふうにも思います。 このため、生産コストの上昇に対応した価格転嫁が行われるように、政府全体でまとめた転嫁円滑化施策パッケージに基づく取組のほかに、農水省としても、食品製造業者の皆さんやあるいは小売業者に対して協力を要請を行っております。さらに、食品の値上げについても、消費者の御理解を得られるようにということで、広報を行っているところでございます。 今、先ほどフランスだとか、あるいはまた外国での事例も参考にしながら、我が国の生産から流通までの実態等を踏まえながらやっていきたいと。段階、そのそれぞれの段階でコスト反映した価格形成ができるように、何が必要かしっかりと議論をさせていただきたいと思います。 委員も御承知のように、今、基本計画の検証部会が開かれておりまして、その中でもその話が出ております。したがいまして、どういったようなまとめになっていくのか分かりませんが、価格転嫁については大変重要な問題だということを我々も認識しておりますし、またこの基本計画の検証部会のメンバーの先生方も皆さん同じような思いでございますので、何とかいい方向でまとまっていただければ有り難いなと、こんなふうに思っております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 農業者の側でも価格交渉を行うための原価計算といったような取組も必要なんだというふうに思っております。しっかり我々も対応していきたいというふうに思います。 じゃ、パネル二をお願いします。資料の二番でございます。 次に、西村経産大臣にお尋ねしたいと思います。 先ほども出ておりましたが、業種によって価格転嫁ができているところとそうでないところ、かなり差が大きゅうございます。中企庁調査では、トラック、通信、放送コンテンツなどは低い状況になっております。 これ、発注元と下請のような関係のBツーBの場合はまだ行政指導のしようもあるんだというふうに思うんですけれども、実はやっぱり一番の問題はBツーCなんだというふうに思います。実はそこはなかなか一筋縄ではいかない問題なんですが、最後、消費者に買っていただく段階の価格が徐々に上がることなしには結局BツーBも上がっていかないし、そうすると所得も上がらない、デフレ体質も続いていく、まあそれが悩みなんだと思います。もちろん、所得の向上なしに出口のない課題なので、この春の賃上げへの取組も大変重要だと思っております。 業界ごとにばらつきがあって、各役所の、何というんですか、積極性もちょっと違うのかもしれないところを私は不安に思っておりまして、所管する各省と連携した対策、これと一番難しいBツーCのことも含めて西村大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 大変重要な御指摘でありまして、最終的には、転嫁が進んでいけば最終の価格、消費者向けへの価格は上がっていくということでありますけれども、サプライチェーン全体でこれを分かち合う、この負担を分かち合うということで、先ほど来の御議論のとおり、三月、九月の交渉月間、三月始まりました、しっかりとこれをフォローしていきたいと思いますし、調査を行い、特に三十万社調査を行いますので、それを受けて、価格転嫁の状況が芳しくない業界につきましては、関係省庁と連携しまして講習会をやったり、あるいは個別の業界団体に対する要請、この中に小売も入っておりますので、真ん中よりちょっと下ぐらいのところありますので、こうしたことも行っていきたいと思います。 そして、最終的に消費者に価格転嫁できた場合には消費者物価が上がっていくことになりますけれども、物価上昇局面でも個人の所得をしっかりと維持、上昇させることが大事でありまして、大胆な賃上げを進めるための環境整備も進めていきたいと思いますし、どうしても厳しい世帯には、非課税世帯への五万円給付、あるいは地方への交付金、こういったもので対応していければと思います。 いずれにしましても、最終的に緩やかに物価が上がるように、そして価格転嫁がサプライチェーン全体で分かち合えるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 西村大臣だけではなくて、各省大臣みんな、総理以下ですね、みんなでやっていただくべき大変重要な仕事ですので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。 次に、メガソーラーや外国資本による農地取得の問題について質問したいと思います。 萩生田前経産大臣が、我々がイメージしていた太陽光と違う方向にどんどん行っちゃっていることは否めない部分があると思う旨国会で御答弁をされておられました。これ、私も本当同感であります。 クリーンなイメージなんですが、山の緑を削って山肌に大きく張られた太陽光、あるいは、山頂に大きな羽根や柱を運ぶため、取付け道路というようなもんじゃない、もう本当に木を切り倒して持っていくような風力発電、とてもクリーンだと思えません。土砂崩れ等を引き起こすと復旧作業も必要で、そうするとカーボンニュートラルの観点からもマイナスになってしまうわけであります。 その中で、今日もちょっと出ていましたが、営農型太陽光発電です。全国に三千五百件近くの許可がなされております。 営農型はいわゆる八割営農ルールというのがあるんですけど、それ守られているんでしょうか。あるいは、守られているかどうかを誰がチェックしているんでしょうか。もちろん、きちっとやっていらっしゃる先進例もあることは存じております。農水省でしっかり調べて、ルールを守っていないソーラーにはこれは退場していただかないと、下が何といったって農地ですから、片付けまで、廃棄までしっかりやっていただかないと、その後、後々大変なことになってしまうという危機感を持っております。 また、食料安全保障の観点からも、先ほどもありました外国資本による農地取得です。これ、平成二十九年以降しか把握していないんです。それも瞬間風速だけなんですね。ストックはないんです。また、永住権を持っている方々は調査の対象になっていなくて、十分な調査になっていないんです。 これは何より的確な調査が必要だと思いますので、そこをしっかりやっていただきたいと思うんですが、農水大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 上月委員にお答え申し上げます。 今朝ほど、今朝ほどじゃなくて、先ほどは立憲の方からもそういう質問があったんですが、この太陽光、営農型太陽光発電につきましては、昨日の農業新聞に分析した結果が出ておりまして、その下での農業の営みというのが非常に厳しいという結果が出ていたようでございまして、再生可能エネルギーの導入ということで両立する取組だと、こういう触れ込みだったんですが、昨日の農業新聞が正しければ、私どもがやっぱり恐れていた、その太陽光発電、あのパネルの下での農作物の生育が非常に悪いというのは、多分そうじゃなかったのかなとやっぱり思いました。 それで、今おっしゃいましたように、営農が適切に行われているかについては、これは転用でありますから認可権者は都道府県知事であります、これは転用許可をして太陽光パネルを張るわけですから。したがいまして、農業委員会等を経由して毎年度、太陽光電設設備設置者から報告を受けて確認及び指導をやっているということでありますが、国としても、引き続き的確に実態把握を行いつつ、不適切な事案に対しては厳格に対応していきたいと、そして必要な措置を検討してまいりたいと。 第一義的には都道府県がこの許可権者でありますので、県を通じながらいろいろ調べさせていただきたいと、こんなふうに思っているところでございます。
○上月良祐君 済みません、大臣、後半の部分のお答えがなかったんですが、外国資本による農地取得についての部分について、どんなふうに調査されるのかという、後半の外国人、外国資本のところですね、そこを、済みません、お願いします。
○理事(片山さつき君) 野村大臣、外国資本の方の御答弁をお願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 失礼しました。 このことにつきましても上月委員が一番御承知だと思いますけれども、今回、法律を改正といいますか、別な法律でもっての特区に変えていこうということでありまして、今のままの特区ではなくて、ちょっと形態を変えていこうということで、役所の方で今法律の改正を急いでいるところであります。 ですから、そのことについても、今日の午前中にもそういう、午前中じゃない、先ほどの徳永委員の話の中にも出てきたんでありますが、要は今までとちょっと違うと。というのは、何が違うかというと、市町村をこれに言わば絡ましてありまして、売るときもあるいは買うときもこれは市町村の許可が要る、これは市町村の議会の承認の下での話でありまして、そういうやっぱり市町村の行政に対して強い権限を持たしていただいて、外国へのそういった所有権の移転等についてはちょっと厳しくやっていきたいと。まだ法律でき上がっていませんけれども、党内でも議論をいただいたというふうに理解をいたしております。
○上月良祐君 済みません、農水省しっかりしてもらいたいと思います。済みません、調査のことをお聞きしておりまして、今そのことではないんですね。済みません。農水省の役人の方、済みません、しっかりお願いしたいと思います。
○理事(片山さつき君) いいですか。もう一度、再答弁ですか。 それでは、調査をどのようにという部分についての再質問だという御趣旨で、野村大臣、お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) ちょっと勘違いしておりまして、向こうに行っている間に御質問が来たものですから、申し訳ございません。 農地取得のその実態のところですね、これは、農水省において二十九年から、外国法人、それから居住地が海外にある外国人が出資している日本の農地所有適格法人、それから居住地が海外にある外国人が新たに農地を取得した状況について調査を行ってきましたが、令和三年十二月までの五年間の累計で、外国法人が出資している日本の農地所有適格法人による農地取得の状況は、六社、六十七・六ヘクタールとなっているところでございます。
○理事(片山さつき君) 上月良祐さん。
○国務大臣(野村哲郎君) あっ、ちょっと待ってください。もう少しあります。 現行の調査では、平成二十八年以前の外国法人等による農地取得で、永住権を有しているなど日本に居住している外国人による農地取得は調査の対象外となっておりましたが、委員の御指摘も踏まえて、更に詳細な調査を実施すべく検討をいたしております。
○上月良祐君 ありがとうございます。農水省の役所の皆さんにはしっかり本当やっていただきたいと思います。 また、メガソーラーは各省にまたがる問題でありますので、立法措置等も考えているということなので、これは主管大臣の西村大臣中心に是非しっかりやっていただきたいと思います。 また、高市大臣に、これは今日はもう問いません、お願いでございます。今のような経済安全保障、経済安保も法律もできたわけであります。しっかり調査を、まあ調査は、予断なく調査はしないといけないと思います。調査をした上で、イギリスのような、投資規制のような、大変強い権限の法律もありまして、内外無差別であります。そういったことも含めて是非御検討いただきたいと思いますので、これは御要望ということでさせていただきます。 それから、続きまして、孤独・孤立対策や困窮世帯対策につきまして問いたいと思います。各大臣とのやり取りをお聞きいただいて、最後に岸田総理にも一言をいただきたいと思います。 参議院自民党では、コロナ以前から世耕幹事長の下で、不安に寄り添う政治のあり方勉強会で孤独・孤立対策や困窮世帯対策についてしっかり勉強をし、提言等を行って施策化も図ってまいりました。 まず、世界でただ一人であります孤独・孤立担当大臣の小倉大臣にお聞きをしたいというふうに思います。 去年行われた初めての全国調査で、二十代、三十代の若者の孤独感が一番高いということが分かったわけです。孤独、孤立というのは人生のあらゆる段階でどの人にも起こり得る深刻な問題だと思っています。ここにたくさん政治家の皆さんもいらっしゃれば、役人の人もいるわけです。みんな苦しいときがあったはずなんだと思います。一番苦しかったとき、どう乗り越えてこられましたでしょうか。たった一人で乗り越えた人っていないんだと思うんですよ。誰か助けてくれる人がいたから乗り越えられたんだというふうに思います。でも、そういう頼れる人がいない人たちがたくさんいるんですね。 苦しいときにSOSを出せる、出してもいいんだという、スティグマ対策、教育、これは本当は永岡大臣に頑張っていただかないといけないです、今日はお聞きしませんので、そういうふうな教育。あるいは、SOSが出されたときに受け止める相談体制。特に若い人は、電話じゃないんですね、今SNSなんです。あるいは、気付いてくれるゲートキーパー、そういう存在も重要です。特に若者は余りに年の差の離れた御高齢の方になかなか相談しにくいという意味では、若者同士のサポーターが必要だと。これは大空幸星さんなんかも提言をされています。孤独、孤立になってしまった人への対応も喫緊の課題なんですけど、ならない方がいいに決まっているわけです。 望まぬ孤独、孤立に陥らない予防の重要性や取組について小倉大臣にお伺いしたいと思います。あわせて、G7でも是非これ、大臣、担当大臣一人しか世界にいませんから、テーマとはいかないかもしれませんが、関心の高い話題だと思われますので、是非問題提起をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) まず、上月議員には、自民党の孤独・孤立対策特命委員会の事務局長として御尽力をいただいているというふうに伺っております。 私どもの実態調査結果によりますれば、孤独感がしばしばある、常にある人の割合が三十代や二十代で高く、若い世代においては、不安や悩みの相談相手として友人、知人を挙げる割合が高く、相談相手の有無が、おっしゃるように、孤独感に与える影響が大きいことが明らかになっております。 こうしたことから、特に若い世代につきましては、身近で気軽に相談できる同世代の相手がいることが孤独、孤立を防ぐ上で大変重要であると考えておりまして、若い世代を含む身近な相手と相談できるような仕組みにつきましては、例えばサポーターのような仕組み、あるいはSNSで相談支援に乗っていらっしゃるNPOに対する御支援、ゲートキーパーの養成等の充実など、官民連携プラットフォームの検討成果に沿って具体的な取組を進めてまいります。 また、人生のあらゆる場面で誰にでも起こり得る孤独、孤立の予防の観点が非常に重要であります。全く孤独感のない方は全体の二割にすぎません。そうした中で、孤独、孤立に対する国民一人一人の理解、意識や機運を高めるための普及啓発、日常の様々な分野における緩やかなつながりを築けるような多様な各種の居場所づくりなど、重点計画に沿った取組を進めてまいります。 それで、最後にG7との関係でございます。 本年六月、私が議長を務めるG7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合が栃木県日光市で開催されます。私も、各国のカウンターパートと接しておりまして、非常に各国共にこの孤独、孤立というのが大きなテーマとなっているように感じております。 そうした中で、男女大臣会合を始めとするG7の関係閣僚会合における孤独、孤立の取扱いにつきましては、今後調整が必要でありますものの、委員の御提案を踏まえまして、具体的にどういった議論ができるか、事務方に検討させたいというふうに思っております。
○上月良祐君 小倉大臣、ありがとうございます。緩やかさ、とても大切なキーワードなんです。さすが小倉大臣だと思います。 コロナ禍以前からある問題なんですね、この問題は。今回法案も出すということでありますので、いい意味で時計の針を押し戻していただけるようにお願いをいたしたいと思います。 〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕 続きまして、資料三を御覧ください。パネルも出ております。読売新聞の記事をライフリンクの清水さんが、清水代表がまとめられた資料であります。 上側の枠の中を御覧ください。上側の枠の中の下半分ぐらいでしょうか、JR西日本によると、男性運転士は非常ブレーキを掛けたが間に合わなかった、二人は抱き合っているように見えたと話しているということでした。二人は中学生の姉妹であります。電車内、いや、線路内で電車にはねられて亡くなったという記事です。 そして、下半分の枠を御覧ください。その下半分です。電車が駅に到着する直前、二人は一緒にホームから飛び降りた、手をつないでいたという目撃情報がある、運転士は非常ブレーキを掛けたが間に合わなかったという。保険証の記載から十五歳の可能性があるということで、十代半ばの男女がホームから飛び降りて、電車にはねられて死亡したという、とてもどちらも悲しいニュースです。 清水代表は、こういう報に接すると、もしかして、これは相談していたあの子じゃないかと心配するんだそうです。そして、調べて違っていると、ほっとすると同時に、ああ、この子供たちも相談に来てくれていたら亡くならずに済んだのかもしれないというふうに思うというふうにおっしゃっておられました。 続きまして、パネルを入れ替えて四を御覧ください。子供の自殺者数です。 左半分の折れ線グラフを御覧ください。一番上の青い線、これが子供の自殺者数です。暫定値でありますけれども、令和四年は五百十二人ということで、過去最高となってしまいました。実は、大人の自殺者数がコロナ前減っていた十年間も、ほぼ一貫して子供の自殺者数は増えていたんですね。そして、ここ三年高止まりをし、最高値を更新してしまったという悲しい状態であります。 その原因は、その表の右半分にあります、病気、学業不振等々と書いてありますが、私は、この原因の原因にアプローチしていかなければいけないんじゃないかと思っております。何で病気になったのか、何で学業不振になったのか、なぜ親子関係の不和になったのか、うつ病になったのか、それにアプローチしていかなければいけない。 私は、我々が勉強してきたことでいえば、一つ通底するものはやはり困窮問題ではないかと思っております。困窮世帯の対応が的確にできているかどうか。 子供食堂、まあこれ、不思議なことというか意外なんですが、子供食堂も、まあパントリーも一緒だと思いますけれども、本当に困っている世帯の子供さんになかなか届けられないという悩みが彼らのアンケートなんかにも書いてあるんですね。直接困窮世帯に配食とか宅食ができるような施策、あるいは一番苦しくなると言われている高校生を持つ世帯への対応、こういったこと、これは実は少子化対策としてもとても重要なんだということを我々指摘もいただきました。 こういう世帯、家庭、こういう方々への的確な支援の必要性につきまして、厚労大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘いただきましたように、小中高校生の自殺が過去最高ということでもございまして、これに対してはしっかりとした対応を我々はしていかなきゃならない。今お話があったように、周りの友人や家族や、是非相談をしてほしいと、そうでなければ窓口もある、こうしたことをしっかりと我々更に力を入れていかなきゃならないと思います。 その上で、生活困窮のお話がありました。自殺の要因として生活困窮がある。また、生活困窮というのは、確かに、経済的な部分だけではなくて、そこにやっぱり様々な要因が実は絡まってきている。また、それが困窮度を深めているということだと思います。 そうした世帯に対して、行政あるいは民間事業者、NPO等々、あるいは地域の住民の皆さん、こうした皆さんが連携して支援をしていく。要するに、早く気付いて、そして必要な支援を必要な方に的確に届けていくということが非常に大事であると思っております。 生活困窮世帯の子供さんに対して学習支援や居場所の提供等を行う事業がございます。これは、単にそこにとどまらずに、さらに、そこの親、保護者の方に対して、親に対して養育支援や生活困窮の相談窓口、こういったものにしっかりとつながっていただくということ、また、自ら助けを求めることができない世帯について、生活困窮者や子供さんに関する支援を行っている方々のネットワーク、こういったことを活用して情報を把握して、まさにアウトリーチ型の支援を行っていく、こういった取組も行わせていただいているところであります。 引き続き、こうした取組を更に強化しながら、個々の世帯の状況、これは本当にそれぞれまちまちでありますので、その状況に寄り添いながら、必要な方に必要なタイミングで的確に支援が届くように我々としても努力をしていきたいと思います。
○上月良祐君 ありがとうございます。 困窮世帯の対策は厚労省だけがやるのではないんだと思います。食であれば農水省、住であれば国交省、みんなで協力してやっていっていただきたい、そのリーダーシップを是非発揮していただきたいと思います。 続きまして、自治体の取組について総務大臣にお尋ねしたいと思います。 孤独、孤立等への対応は、住民に最も近い自治体の役割が欠かせないわけであります。それで、ただ、実際にはかなりばらつきがあるかなとも思っております。この業務は、困っている方々に寄り添ったり向き合ったり、伴走し続けることが必要なんですね。なので、一、二年で替わっちゃう公務員にはもう絶対無理なんです。もちろん、社協や民生委員の方々、社協だって異動があるわけで、民生委員の方々の体制を整備していくことは大切なんですけれども、NPO等の皆さん方の力を借りないでは絶対にできないと我々考えております。 NPO等は、総務省の役人の考えでは、企業と同じ連携相手だという位置付けにどうもなっているみたいなんですけれども、私は、概念として、自治体の一部なんだと、外縁部かもしれないけど自治体の機能の一部なんだということをしっかり位置付けないといけないと思っております。だって、彼らがいなくなれば、それ全部公務員でやらなきゃいけないんですから。できませんよ、そんなこと。全部公務員でやるなんということはできないんです。だから、彼らは自治体の機能の大切な機能の一部を担ってくれているんです。好きでやっているボランティアじゃなくて、大切なプレーヤーなんです。 そういった方々をどう位置付けるか、新しい自治体像をどう考えるかについて、総務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 上月先生がおっしゃったとおり、住民に身近な市町村は、地域課題が多様化、複雑化する中で持続可能な形で行政サービスを提供していく必要がありまして、コミュニティー組織、NPOなど、地域における多様な主体と有機的に連携、協働しながら地域課題に丁寧に対応していくことが一層求められていくものと認識をしているところでございます。 我が国においては、昔から、公の事柄を官のみならず民も担い、地域や社会が発展してきたものと認識をしておりまして、NPOなどの皆様にはとても大切な役割を果たしていただいていると思っております。 今後とも、孤立・孤独対策等の多様な地域課題に対応するために、NPOなどの主体をパートナーとして連携、協働を進める地方自治体をお支えできるよう取り組むのが私どもの総務省の使命であるかと思っておりますが、パートナーというのは、その意味では連携、協働の相手でもありますが、人生のパートナーであれば、まさに寄り添っていくパートナーでもありますので、そのような意味も込めてパートナーと申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○上月良祐君 大臣らしい御答弁だと思います。 本当に、企業さんなんかと一緒で、単に連携ではないんですね。彼らに頑張ってもらわなければいけないということで、共に頑張るという姿勢でやっていただきたいと是非思っております。もう一歩踏み込んでいただきたいとは思います。 それから、林大臣にお聞きしたいと思います。 外務省は、在外邦人の方々の孤独・孤立問題というのがありまして対応していただいているんですが、五つのNPO団体と連携してやってくださっています。例えばNPO法人あなたのいばしょでは、二〇二一年の七月から八十以上の国々と月平均約二百三十件の相談があるんです。 ただ、これ全部ボランティアなんですね。ちょっとそれはあんまりかなと。賃金上げてくださいというふうに取組を進めている政府の立場で、まあ少しならいいんですけど、やっぱり一定の事務量になればしっかりやっぱり、まあ何というんでしょうか、幾らかは対価をお払いしないといけないのではないかというふうにも思っておりますので、ここについては善処いただきたいと思うんですが、林大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) この在外邦人の保護、支援、これ外務省の最も重要な責務の一つでございます。各在外公館の領事自身が在外邦人からの個別の相談に応じるなど、問題の解決に向けて取り組んでおります。また、今お話があったように、SNS等で在外邦人からの相談を受け付けている国内の五つのNPOとの間で連絡体制を確立するなど、NPOとの連携した取組進めてきております。 この在外邦人から寄せられる様々な相談にきめ細やかに対応していくためには、在外公館職員による対応に加えて、まさに今お話ししていただきましたように、相談対応の最前線に立つNPOの活動、ここにしっかりと寄り添うということが重要だと考えておりますので、必要な施策、これを不断に検討してまいりたいと思っております。
○上月良祐君 明確な御答弁ありませんでしたが、是非前向きに検討いただきたいと強くお願いします。 ここで総理に一言お伺いしたいんですが、新しい資本主義の中でも包摂社会の構築というのは大変重要なところだと、点だと思っております。競争は避けられない社会だと思うんです。しかし、共存とか共栄とか協調とかという、その対極にある価値観も大切にしていかなければいけないんじゃないかというふうに思っております。日本人の孤立率というのは英米の三倍から五倍高いんです。 是非、岸田総理に取組への姿勢についてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 長引くコロナ禍もあり、孤独、孤立の問題、より深刻な社会問題となっています。貧困を抱える世帯の生活が厳しくなる中で、孤独・孤立対策や生活困窮者の方への支援、これは極めて重要です。 また、御指摘のとおり、新しい資本主義の基盤となる包摂的な経済社会をつくっていくことが大切であると認識をしています。 まず、孤独・孤立対策については、昨年末に改定した孤独・孤立対策の重点計画に沿って、官民、そして委員御指摘のNPO、こうしたそれぞれの立場が連携、そして協働して孤独、孤立を抱える方々に必要な支援を届けてまいります。 また、生活困窮者の方への支援については、生活困窮者自立支援制度等を活用して、関係機関が連携をして支援を必要とする方を早期かつ的確に把握をし、個々の状態に応じて寄り添いながら包括的な支援を行っていくことが重要です。 今後とも、誰一人取り残さない、また人と人とのつながりのある社会、こうした社会や状態を目指して、必要な施策、しっかりと進めていきたいと考えています。
○上月良祐君 ありがとうございます。是非しっかり取り組んでいただきたいと思っております。我々もしっかり頑張ります。 続きまして、国交大臣にお伺いをしたいと思います。 団体旅行や貸切りバスの支援でございます。 地元のバス協のデータでは、令和四年で、コロナ前と比較した去年のデータで貸切りは四〇%減なんですね。乗り合いで二一%減です。国のデータでも、貸切りバスは二月以降も大変厳しい見通しというふうになっております。コロナが収まってきつつありますが、まだ団体旅行は回復途上なんです。 全国旅行支援につきましては、大臣が、予算の繰越しあれば来年度もつながるよということで御発言いただいておりまして、いただいております。これ、団体旅行は、御案内のとおり、準備に時間掛かるんですね、二、三か月掛かります。個人であれば、決めればこの週末だって行けるわけですけど、個人旅行と同時に用意ドンでやると、もうあっという間に予算なくなっちゃうわけです、待っている間に、二、三か月の間に。団体旅行に予算がなくなるということで、団体枠をということで強くお願いをして設けていただいたわけです、団体枠二〇%を確保していただいたわけです。でも、そのPRって全然なされてないんだと思っております。 年末には、某都道府県では申込みのフォームが一本だったんですね。そうすると、個人が先、売り切れちゃったら、個人が売り切れちゃった時点で全部止めちゃったものだから、団体はもうない、申込みすらできなくなっちゃって、団体は余りますよ、それは。なので、そういうふうに、ちょっと何か、何というんですか、支援がどうなのかなと、足りてないんじゃないかなと思います。 税金を使ってやる以上は、単に旅行が増えればいいというんじゃなくて、どこにどう効くようにすべきかということをしっかり考えて制度設計をすべきだと私思っておりまして、団体枠のPRとか団体旅行のPRは是非やってあげていただきたいと思うんです。また、繰越しの状況を見ている段階だと思いますので、見ながら、必要ならば更にその先、的確な御対応もお願いしたいと思いますが、国交大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 上月委員御指摘のとおり、観光産業はコロナ禍、コロナ禍で多大な影響を受けておりますが、その中でも特に団体旅行はその影響が顕著なものであったと、このように承知しております。 このため、全国旅行支援につきましては、国から各都道府県にお配りした予算のうち二割を団体旅行枠として設定し、団体旅行を支援してまいりました。また、国土交通省としては、都道府県とも連携して、団体旅行のプロモーションの推進等に取り組むとともに、優れた換気性能など、貸切りバスの感染症に対する安全性の周知にもしっかりと取り組んでまいりました。 私も、もう昨年になりますが、団体旅行、貸切りバス旅行をちょっと支援しようということで貸切りバスに乗りまして、バスガイドさんの案内を受けながら、この国会周辺ですけれども、大変楽しかった思いがございますが、ほとんどどの報道機関も取り上げてくれなくてちょっと残念だったんですけれども、これからもしっかりやっていきたいと思います。 そして、その全国旅行支援と団体旅行の関係ですが、事業主体である都道府県においては、現時点で全国旅行支援の適用期限を年度内までとしておりますが、年度末の予算の状況等、一定の要件を満たした場合、予算が余れば四月以降も、この団体旅行枠というものを残した全国旅行支援、四月以降実施することは十分可能と考えております、おりますし、そういう状況だと今認識しております。 全国旅行支援の今後の取扱いにつきましては、関係者の様々な声を聞きながら、予算の執行状況、それから旅行需要の動向等も踏まえて、観光需要の回復に向け適切にしっかり対応していきたいと思っております。
○上月良祐君 大臣、ありがとうございます。今度は是非総理に、あれですね、団体バスに、観光バスに乗っていただいた方がいいかもしれないというふうに思います。 裕福な方がもちろん旅行に行っていただいた方がもちろん有り難いことなんですが、そういう方が何度も何度も同じような観光地に行くのに使うとか、あるいは、本来、出張で、そういうのがなくてもやるような出張にどんどん使われちゃうというのは、またちょっと制度の目的がちょっと変わっちゃっているのかなとも思いますので、是非苦しんでいる現場に寄り添った対応をお願いしたいというふうに思います。 ちょっと順番入れ替えまして、郵便局の地域における在り方についてお伺いしたいと思います。 三事業の一体性とか全国を津々浦々カバーするネットワーク、僕が一番重要だと思っているのは地域を支えるネットワークです。郵便物を単に配るということじゃなくて、窓口やふだんのつながりから地域のつながりを支えているのが郵便局だと思っています。ネットワークは人と人との信頼感でできているので、つくり上げるのは一朝一夕にはいかないんですが、壊すのは簡単だと思います。 今、デジタルなマイナンバーカードの使い方、そういったことに取り組んでいただいているんですが、これ極めてアナログな作業でして、教えるとかというのは、地味だけれども、そういうところは大変重要な仕事だというふうに思っております。 総務省の枠組みだからこそ、郵便局の力はフルに生かしてもらいたいと思っております。地域を支え、地域とともに伸びていっていただきたいと思っておりますが、国光政務官来られていたら、そのお考えをお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(国光あやの君) 上月委員御指摘のとおり、郵便局は全国二万四千のネットワークを有し、人口減少が進む中、地域のつながりを寄り添い支える存在として、地域で果たす役割は今後一層重要になると存じます。 郵便局はこれまでも、御指摘の三事業、郵便、貯金、保険の三事業一体で提供してきたほか、住民票などの証明書交付などの自治体窓口業務や高齢者の見守りなど、地域に根差した幅広い取組を行っております。 これに加えまして、総務省では、マイナンバーカードの更なる普及と住民の利便性向上のため、市町村と市町村が指定する郵便局をオンラインでつなぐことによりまして、郵便局において本人確認までできる、マイナンバーカードの交付までができるという制度改正を検討をしております。 今後とも、地域を支え、地域課題を解決する身近な寄り添う郵便局の取組を着実に支援をしてまいります。
○上月良祐君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたしたいと思います。 最後に、時間がありませんので御要望になるかもしれませんが、厚労大臣にお願いがあります。 価格転嫁のできない公定価格となっている医療、歯科医療あるいは介護分野は、物価高騰を自分たちで手当てはできないわけです。暮れに、地方創生臨時交付金六千億によって対応していただきました。これは有り難いことであります。ただ、やっぱり若干ばらつきが出ているんですね。自由度の高い交付金なんで、なかなか一律の措置に向かない面があります。 歯科材料の中でウエートの高い金パラの問題については、自分も一生懸命やってきたんですが、厚労省に的確な調査を行っていただいたので、物価の乱高下にも対応できるような形になっております。この秋にもまた調査がありますので、しっかりやっていただきたいと思います。 是非、これからの状況を見ていただいて、電気代も大変上がっているということをお聞きしておりますし、資材も大変上がっているということでございますので、また様子も見ながらと、今はですね、電ガス対策もやりましたので様子を見ている段階だと思いますが、様子を見ながら的確な御対応をまたいただきたいと思っておりますので、どうかその節はよろしくお願いをいたしたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で上月良祐君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、島村大君の質疑を行います。島村大君。
○島村大君 自民党の島村大です。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。また、最後ですので、どうか、総理始め皆様方、よろしくお願いいたします。 まず最初に、今回の新型コロナウイルス感染症に関しましての、総理が決断していただきまして、二類相当を五類に引き下げるということを決断をしていただきました。それに私は、少し今までの経過となさったことを私はやはり検証していくべきだと思っておりますので、それについてまず御質問をさせていただきたいと思っています。 御案内のとおり、新型コロナウイルス感染症は、約三年前に武漢からのチャーター便が日本に帰国し、そして私の地元の横浜にダイヤモンド・プリンセス号が寄港して始まったということは皆様方もまだ御記憶にあると思います。 感染力はいまだに強いものの、当初に比較して重症化率や死亡率が大きく低下し、専門家からも、本年の五月八日から感染症法の位置付けが変更され、二類相当から五類に移行することを決定をしていただきました。 この間、我が国に関しましては、高齢化が非常に、世界で最も進んでいる日本でも、人口当たりの累積感染者数は欧米諸国に比べて大変少なく、人口当たりの累積死亡数は二月二十三日時点で百万人当たり日本は五百三十一名、米国が、アメリカが三千三百九人、イギリスが三千二百四十三人、フランスが二千四百三十二人、ドイツが二千十二人、そしてお隣の台湾が七百四十人、韓国が六百五十五人と、日本が一番下回っている状況でございます。 また、二〇二二年六月十五日、昨年ですね、昨年の六月に新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議で、今回の検証は、この有識者会議の中での検証は、司令塔機能の強化や、感染症の在り方、保健医療体制の確保などを重点に置いて検証はしていただきました。この有識者会議は、今後は社会経済財政への影響、財源の在り方、施策の効果などについては多面的に検証することを望むと最後に書かれております。 今後、二類相当から五類に変更したときに、私は一つのいい機会だと思いますので、是非ともこの時期に、保健所又は医療機関、エッセンシャルワーカー、教育機関、公共交通機関など、あらゆる現場の声を聞いていただき、調査をしていただき、そして私は検証するべきだと思っておりますが、総理のお考えをまずお聞きさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員の方から検証ということについて御質問いただきましたが、新型コロナ対策については、昨年開催された新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議において、この会議においても検証を行うとともに、次の感染症危機に向けた中長期的な課題を整理し、そして昨年六月、報告書が取りまとめられています。 これを踏まえて、九月に政府対策本部において、次の感染症危機に備えるための具体策を決定するとともに、十二月に感染症法等の改正を行ったということであります。 さらに、この今国会においては、内閣感染症危機管理統括庁を設置するための法改正法案を提出したほか、今後新たな専門家組織、いわゆる日本版CDCを設置するための法律案を提出することとしております。 政府としては、まずは新型コロナ対策の収束に向けた取組を着実に進めると同時に、内閣感染症危機管理統括庁の設置を含めた次の感染症危機への対応を具体化していくことが重要であると考えております。 この検証ということについては、新型コロナ対応全般を振り返る、振り返るということについては、これまでの新型コロナ対応について不断の検証を行いながら、次の感染症危機管理対応への備えにしっかり反映させていきたい、このように考えて、引き続きこの検証を行いながら次への備えをしっかり進めていきたい、このように考えているところであります。
○島村大君 ありがとうございます。 もちろん、これは新型コロナウイルス感染症が収束したわけではありませんので、今総理がおっしゃっていただきましたように、次の感染対策をしながら、もちろん今までの検証をしながらやるということはもちろんそのとおりだと思っておりますので、ただ、国民に分かりやすく、やはりもう少し私は発信をしていただきたいと思っていますので、そこは是非お考えを入れておいていただきたいと思っています。 次に、今お話ししましたように、私の地元の横浜は、ダイヤモンド・プリンセス号が寄港して、武漢のチャーター便もそうですが、新型コロナウイルス感染症の患者さんをいち早く、我々地元の神奈川県では患者さんを診させていただきました。あのときには、神奈川県内、約三十八の病院で一か月間で約二百名を、患者さんを診させていただいたのが事実でございます。 この中で、やはり最初に診させていただいたので、まあこれはなかなかこういうところでも言いづらい話なんですが、やはり残念ながら亡くなられた方も、一番最初に亡くなられた方は神奈川県内の病院でした。 このときには、やはりこの感染症の状態がどういうことかということも、日本政府も厚労省ももちろんこの感染症に対しての情報が分からなかった。世界に目を向けましてこの情報を取りに行っても、なかなかこれは、なかなかこの情報がなく、このときに亡くなられた方をどのように家族の元にお返しするのかということを、相当これは、現場それから厚労省もこれは議論をしていただきました。 ただ、なかなか結果的には、もう議論している間に、本当に時間的な問題もありまして、結局は現場の、ある相模原にある病院の看護部長が、御自身の意思の下に、看護師だという矜持で、何も分からなく手探りで、この亡くなられた方を遺骨にして家族の元に返していただいた。 こういうことを、やはり現場は、いろんな現場は、皆様方にお話を行っていることもあると思いますが、なかなか国まで届いていないこともたくさんあるのがこの三年間だと思っております。 また、もう一つは、国民の皆様方は、本当に、マスクをしていただきたいと言ったら協力をしていただいているのが我が国の本当に国民だと思っております。そして、手洗い、うがいもしていただき、先ほどお話ししましたように、あれだけ感染力が高かった最初の新型コロナウイルス感染症も、死亡者の方々には本当に御冥福をお祈りいたしますが、海外から見れば少ない状況で済んだと。これは、国民が一致団結して私は協力していただいたこれはたまものだと思っております。 ですから、総理は、是非ともこれを、現場で頑張っていただいて、いろんな方々がいらっしゃるので、どういう方々をこれを敬意を表するかというのは非常に難しいと思いますが、私はできれば何か敬意を表していただきたいですし、また国民に対して、総理がよくおっしゃっております、様々な場面で私は国民の方々にこの三年間新型コロナウイルス感染症に対して御協力をいただいたことを、総理もおっしゃっていただいておりますが、更にやはりこれは敬意を表して、感謝の意を込めておっしゃっていただきたいと思っておりますが、総理、どうでしょうか。御意見をいただきたいと思うんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナの発生以降、国民の命と暮らしを守るため、感染拡大と社会経済活動のバランスを取りつつ、科学的知見やエビデンスを重視し、コロナ対策に最大限取り組んできたところですが、この間、医療、介護の現場で働く職員の皆様を始めとする国民お一人お一人の御理解とそして御協力がありました。この御理解と御協力に改めて心から感謝を申し上げたいと思います。 新型コロナについては、特段の事情が生じない限り、五月八日から新型インフルエンザ等感染症から外し、五類感染症に位置付けることを決定いたしました。国民の皆様には、今回の感染症法上の位置付けの変更の考え方や内容をしっかりと御説明をし、引き続き御理解と御協力をいただきながら、円滑に平時の日本を取り戻していくよう万全の準備を進めていかなければならないと考えています。引き続きましての御理解、御協力を心からお願い申し上げる次第であります。
○島村大君 総理、改めまして今感謝の意を表していただいたことを私からも感謝をさせていただきたいと思います。 引き続きまして、少し話題を変えまして、私も参議員にならしていただいて今年で十年目です。十年前からライフワークとして、私は、選挙公約の一つとして、医職住、日本一神奈川にということを私はライフワークとして今やらせていただいております。この医職住というのは、普通に言うと衣食住は衣服の衣、食べるの食、そして住居の住だと思いますが、私の医職住は、医療の医と、職場の職、そして住居、この医職住、日本一神奈川を私は今ライフワークとしてやらせていただいております。 その観点から、少しこの三つをテーマにして何点かお聞きをさせていただきたいと思っております。 今日は、先ほどから異次元の少子化対策に関してお話がありました。昨日、昨年の出生数も八十万人を切ったということで、更に私もこの異次元の少子化対策は本当に進めていかなくちゃいけないと思っておりますが、小倉大臣にお聞きしたいのですが、この異次元の少子化対策に関しまして、先ほどからいろんな答弁ありましたが、私は、今、小倉大臣の立場としては、現在はたたき台の内容を踏まえて、四月以降、総理の下で更に検討し、こども家庭庁において子供政策を体系的に取りまとめつつ、六月の骨太方針で将来的な子供予算の倍増に向けた大枠を提示するということを何回かおっしゃっております。 これは私もそうかなと思っておりますが、ここで私も、その内容的には追加措置の規模の拡大だけではなくて、やはり新しい今の時代に合った新味のあるものを入っているということを確信しておりますが、小倉大臣のそういうお気持ちをどうかということをお聞かせください。
○国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。 これは総理も申しておるとおりでありますが、異次元の少子化対策とは、個々の政策の内容や規模面はもちろんでありますが、これまで関与が薄いと指摘されてきた企業や男性、さらには地域社会や高齢者も含めて社会全体の意識を変え、子ども・子育てを応援するような、従来とは異なる次元の、従来とは異なる次元の違う少子化対策を実現をすることと解釈をいたしております。 こうした認識の下で、まずは岸田総理が申し上げているとおり、社会全体の意識を変え、子ども・子育てを応援するものとなるよう、個別の施策ではなく、ライフステージを通じた施策のパッケージをお示しをする必要があると考えております。三月末を目途に取りまとめるたたき台が漸進的な対策にとどまらず、長年の課題を解決に向けて一気に前進をさせて、今覆う子育て世帯の不安を払拭できるようなものとなるように取り組んでまいりたいというのが私の思いでございます。
○島村大君 ありがとうございます。 今お話ありましたように、子ども・子育ての政策に必要だと思っている、今時点のこの時代に合ったものを進めていくんだということを今お話がありましたが、一つは加藤大臣にお伺いしたいんですが、今、日本の医療の制度は国民皆保険制度ですよね。この国民皆保険制度というのは、例えばこの都心でも地方に行っても治療費というのは同じだということがこの国民皆保険制度、WHOも認めています、日本が世界冠たる国民皆保険制度だと思いますが。 一つ疑問に思うのは、少子化対策の観点からというふうに多分地方自治体は思っていると思うんですが、小児の医療費無償化に関しまして、A市が例えば小学校六年生まで、隣に行きますとB市は中学三年生まで無償化になるとか、そういうふうな今現実的になってしまっているのが現実だと思うんです。 これはなぜ、国民皆保険制度から見ると、同じ医療費で、窓口負担も含めて私はいわゆるどこの医療機関でもどの地域でも私は同じだと思っていますが、これがいわゆる地方自治体によっては窓口負担を助成するということで、変わってきているわけですよね。その考え方が、いや、本来の今の国民皆保険制度と違うんだというふうに国民から見ると見えてしまう可能性があると思うんですが、この窓口負担に関しまして大臣としてはどういうふうにお考えか、聞かしていただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 子供の医療費に関して、国としては、この医療保険制度の中においては、就学前の子供の医療費の自己負担は三割から二割に軽減をし、それ以上は一般の方と一緒の三割ということでやらしていただいています。 それ以外に、各自治体において、これは少子化対策等々の観点なんだろうと思いますけれども、自己負担の更なる軽減が図られ、実際に支援の対象としている年齢、あるいは所得制限を付けるか付けないか、あるいは自己負担を全く求めないか求めるか、これはかなりまちまちで、いろんな形で支援をしているというふうに認識はしております。 今委員お指摘のように、その医療費制度、全国一律にするということ、まあある意味では二割で一律にしているわけでありますけれども、それに加えて少子化対策をされている。更にそれから深掘りをしていくのかということに関して、例えば医療費を全く求めないという御意見もございますけれども、そうした場合のこの受診行動の変化がいろいろ出てきているという、こういう分析もあるわけでございます。 また他方で、医療保険財政そのものが大変厳しい状況にあるのはもう委員御承知のところでございますので、なかなかそうしたことを考えると今の二割という負担から更に切り込むということについては課題が多いというふうに認識はしております。
○島村大君 ありがとうございます。 先ほど小倉大臣にも聞かしていただいたように、やはりこの少子化対策に対しまして、異次元の少子化対策ということを今後考えていくのであれば、一つの考え方としては、やはりこの子育てをする、している年代の家族の方々に、やはりある意味ではこの窓口負担を少し、もう少し緩やかにしてあげるというのも私は考え方としては間違っていないと思いますので、是非とも、地方の市町村長会や全国知事会も、私が政務官のときにこれに関しましては相当陳情も多かった陳情の一つですので、私はしっかりと医療保険部会で議論はしっかりとしていっていただきたいと思っておりますので、その結果がどうなるかは別としても、しっかりと私はこの少子化対策に対しての議論の一つとしてやっていっていただきたいと思っております。 このいわゆる、その中で一つだけ私がなるほどなと思うのは、地方自治体がいわゆる窓口負担を一割なら一割助成すると、自分たちのところからのいわゆる一般財源からその予算を出すわけです。そこまではある意味じゃ当たり前だと思うんですが、これに対して国は国民健康保険の減額調整措置をしているわけですよね。そうすると、ある意味ではダブルでこの地方自治体は予算増になるわけですから、ある意味ではしっかりと国もこの国民健康保険の減額調整措置に関してぐらいはそろそろ考えていただきたいと思うので、これは是非要望ですのでよろしくお願いします。 そして、次には、もう一つ、お子さんが小学校ぐらいで御家族の親御さんからいろんなことを私どもにお話がありますのは、私も議員になる前、小学校の校医やらしていただきました。校医をやっていまして、この校医のときには、今も大分、ほぼほぼ同じだと言われていますが、一クラス大体、横浜だと三十人ぐらいなんですよね。で、一学年二クラスか三クラスぐらい。そうしますと、昔はいわゆるカリエスの大洪水だと言われましたが、今は一クラス三十人の学級でカリエスがある子は大体一割ぐらい。三、四人、多くて五人ぐらいです。 すごくカリエスは減ってきましたが、どういう状況が多いかというと、歯並びの悪い方なんですね。いわゆる歯列不正といいまして、見た目だけが悪いわけではなくて、本当にかもうとしたときに上と下がかんでいない子が多いんですよ。それぐらい歯列不正の方が今大分増えている。これはやはり、軟らかいものを食べることとか、いわゆるかむ癖がなくなってきて、だんだんだんだんこの歯列不正が多くなっていると言われております。 残念ながら、この歯列不正に関して、もし学校医の歯科医が、あっ、この子は歯並びが見た目ではなくて機能的に悪いので、こういう子をしっかりと歯並びのいい、いわゆる食べられるようにしてあげようということで受診勧奨をしますと、残念ながら今その歯並びに関しては保険診療が利かないと。 これを本当にどうするかということが、この子、お子さんが今時点のかめないということは、今後、健康寿命の延伸とか、いわゆる今後の生活習慣病とか、いろんな問題点が出る可能性が高い一つの大きな理由になります。 ですから、そういう子たちをどうにか、経済的格差、同じ日本人に生まれてきて、ある方は、あっ、歯並びが悪い、食べられないんだったら矯正をしましょう、でも、経済的格差で、この子が残念ながら、お父さん、お母さんの残念ながら今の経済的にはできないというのは、私はこの日本ではあってはならないんではないかと思っておりますが、そこを是非、永岡大臣、御理解していただいていると思いますが、御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(永岡桂子君) 学校では、学校生活を送るに当たりまして支障があるかどうかについて、疾病、異常のスクリーニングを行うことなどを目的として健診を実施をしております。その結果に基づきまして、医療機関への受診を促しているわけでございます。 その際、歯列・咬合、これ歯並び、かみ合わせでございますが、の異常により受診が必要と判定された場合に、保険適用外の歯科矯正実施の可否などについて適切に判断できないことも考えられます。 このため、文部科学省においては、日本学校歯科医会とも連携いたしまして、学校歯科医により児童生徒、保護者に対しまして個別の健康相談を実施をしていまして、想定されます一般的な治療や費用等、必要な情報の提供が行われるように取り組んでいるところでございます。 疾病や異常のスクリーニングといいました学校の役割を踏まえますと、文部科学省におきまして医療機関における検査費用について支援を行うことは困難ではございますが、学校歯科医によります健康相談等を通じまして児童生徒の円滑な歯科受診に努めてまいりたいと考えております。
○島村大君 永岡大臣、是非とももう一歩御検討をいただければと思いますので、よろしくお願いします。 次には、いわゆる今少子化、それから生産年齢人口が今後更に減少するんではないかということで、やはり慢性疾患のことに関して、健康寿命延伸のために特定健診、今、特定保健指導ということが行われております。この特定健診、特定保健指導に関しましては、御案内のとおり、四十歳から七十五歳までの方を対象にした、いわゆるメタボと言われている方々の健診です。 これは、平成二十年四月から始めまして、約十五年、今たっておりますが、この特定健診の受診率、二〇二〇年で約、健診ですね、健診を受けている方は約五三・四%。この内訳を見ますと、健保組合の方々は七七・九%。皆様方、座っている、共済組合、後ろ、皆さん、座っている方々は七九・二%。非常にいいんですよね。ただ、残念ながら、市町村国保になると三三・七%。非常に低くなるわけです。で、平均すると五三・四%。 特定保健指導、いわゆる、健診を受けて、あなたはやっぱりメタボですから、私もちょっとぎりぎりなんですが、メタボですから保健指導を受けろと言われた場合には、この受診率は二三%、非常に落ちるわけですよね。 これに関して、私は、やはり生産年齢人口を、今の日本でいくと少子化、それから人口減ですから、やはり健康な方々が、いや、もう少しまだお仕事をしてもいいよという方々が増えていただかないと、やはりこの日本の活力は落ちると思いますが、これに対して加藤大臣は今、特定健診、特定保健指導に関してのお考えを教えていただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 島村委員おっしゃったように、数字おっしゃられましたけれども、二〇二三年度に、先ほどの特定健診実施率は七〇%、特定保健指導の実施は四五%という目標から見ると、随分現状低いという状況もございます。またさらに、今おっしゃったように、国保に入っているか、共済とか協会けんぽでそれぞれでやっぱりちょっと違うと。更に言うと、被扶養者のまた受診率も低い。こういった課題があり、令和六年度から第四期の特定健診調査等実施計画期間において更に対策を強化しなければいけないと考えております。 具体的には、市町村のがん検診との同時実施、あるいは、はがきや電話等の個別通知による受診勧奨により、事業主健診の機会がない国保の被保険者、被扶養者についても特定健診の実施率の向上を図る、また、特定保健指導に新たなアウトカム評価を導入するほか、遠隔面接等のICTの活用を推進することによって特定保健指導の実施率向上を図るということにしております。 この先ほど申し上げた第四期計画期間において、効果的、効率的な取組の事例を収集し横展開を行い、幅広い方々の参加をいただきながら、特定保健、健診、また指導、その実施率の向上を図っていきたいというふうに考えております。
○島村大君 加藤大臣、ありがとうございます。 今厚労省も受診率を上げるためにいろんな施策は考えていただいているんですが、やはり国民から見て通いやすい場所、またアクセスのしやすい場所というところがまず一つ大きな理由になると思うんですよ。そのときに、私は、今、町を歩いていて非常に行きやすいなというのは、例えば薬局。薬局も今たくさんあるわけですよね。その薬局とか、又は私どもの歯科医院とか、よく言われていますが、少し歯科医院も多いですから、そういうところをどう利活用するかということをやはり考えていただきたいなとも私は思っています。 がん検診と一緒にこの特定保健指導をやるとか健診をやるとか、例えば薬剤師のいる薬局に行ったときに一緒にやってもらうとか、我々歯科医院のところにメンテナンスで来ているときに一緒にやってもらうとか、これ、いろんなことができるこのファクターはあると思いますので、そこは今後議論していただき、ただですね、今の立て付けだと、この特定健診、特定保健指導の立て付けですと、医師、保健師、管理栄養士が必ず常勤でいなくちゃいけないという立て付けがございます。ですから、確かにこういう方々も私は必要だと思います。ですから、常勤ではなくても、例えばそこをどこまでこのエビデンス的に、これは国民のためにもう少し受診率を上げるための少し緩和ができるかどうか、いわゆるタスクシフト、タスクシェアができるかどうかも私は議論を始めていっていただきたいと思っております。 そして、今お話ししましたように、特定健診、特定保健指導は、生産年齢人口、また、より良い生活を送るための健康寿命延伸に私は大きな働きをしていただけるものだと思っています。 もう一つは、この医療に関して、来年、二〇二四年度、医師の働き方改革が来年の四月から始まると言われています。先ほどのお話で、一般のいろんな職種は一年間の上限を九百六十時間にしているということを言われておりますが、医師はそれの倍の千八百六十時間を一応上限として来年スタートすることになっております。ただ、それだけ、倍に上限をしても、医療現場から見て本当にそれができるかどうかというのもまた言われているのも確かです。厚労省も、医療提供体制をしっかりとこれは不足なくできるようになさっていただいているのは分かりますが、特に今、我々の特に神奈川県が言われていますのは、一つの科としては産婦人科、いわゆる産科の先生が本当に足らない、で、場所もない。もう一つは、本当にオペが必要なときに麻酔科の先生たちが足らない可能性があると。この二つが言われております。 これに関しまして、厚労省がまずはどのように考えているかを教えていただき、それぞれ、産科、麻酔科に対しての対応を、加藤大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、産科、特に周産期医療でありますけれども、医療資源を集約化して重点化、この推進をすることが良質かつ適切な医療を提供するために有効であるというふうに考えており、地域において周産期医療体制の構築を進めさせていただいております。 具体的には、令和六年度より開始する第八次医療計画に向けて、産科医師の勤務環境の改善などを図るため、例えば周産期母子医療センター等ではハイリスク分娩を、地域の分娩取扱機関ではハイリスクではない分娩を、またクリニックでは産前産後の健診や産後のケアなどを行うなど役割分担を進めること、また、地域医療介護総合確保基金を活用した院内助産や助産師外来の推進によるタスクシフトやタスクシェアなどを行うこととしております。 産科、産婦人科の医師数そのものは絶対数として緩やかな増加をし、また、十五歳から四十九歳の女性人口当たりとすると、平成六年と比較し、令和二年は約一・四倍となっており、ではありますが、確かに地域の偏在がございます。このため、都道府県において確保計画を策定して取り組み、令和六年度からの新たな確保計画の策定に向けて、産科医師の偏在状況により正確に把握するための偏在指標の整備、精緻化などを行うことにしております。こうしたことによって、医師の改革、働き方が進む中で、地域において必要な周産期医療の確保を図っていきたいと考えております。 また、麻酔科医のお話もございました。 麻酔科を含めて地域医療を引き続き確保するため、都道府県や病院を対象に、施行に向けた準備状況、地域医療への影響に関する実態をしっかり把握しながら、必要な対応を行っていきたいと思っております。 麻酔科医そのものは平成六年から令和二年までの二十六年間で倍増はしているところでありますが、地域や時間帯によっては麻酔科等の医師が不足する場合もあると考えられることから、麻酔科を含む医師の確保については、特定の地域や診療科での勤務を条件とする地域枠を医学部定員に設定することに加えて、短期的に効果が得られる施策として、医師が不足する医療機関に医師を派遣できるよう、地域医療介護総合確保基金による大学病院等への寄附講座の設置や非常勤医師の確保経費の補填、こうした取組を支援をしており、引き続き、それぞれの地域において麻酔科の医師が不足することがないように、また、その中で医師の働き改革が進められていけるように、まずはそうした施策を進めながら、同時によく実態をよく聞かせていただきながら、必要な対応を図らせていただきたいというふうに考えています。
○島村大君 今回、何でその産科と麻酔科の話をさせていただいたかといいますと、産科については、各市町村の首長は、自分の市内にお産を要するにできる病院がないと市民から大分言われると。それを、何が何でも産科の先生を連れてこないと市民が納得してくれないというところが大分あります。それはもう先生方皆さんお感じになっていると思いますが、ただ、今の医療、高度医療になって、昔みたいに産科の先生、助産師さんが一人でやるという状況ではなくて、やっぱりチームを組んで、一チーム、例えば産科の先生が三人とか組んで、三チームぐらい組んで、今、いわゆる周産期の基幹病院でやっているというのが重立ったふうになっていますから、そこを是非、加藤厚労大臣も今うなずいていただいているんで、それをやはり国民に、国が今こういう状況だから各市にある、つくるわけではなくて、基幹病院をつくりながら広域的にやっていくということを私はもっとPRをしていただきたいなというのを今日お話ししたくて、これを挙げさせていただきました。 もう一つは、麻酔科に関しては確かに増えているんですが、残念ながらフリーランスの麻酔科の先生が多いというのは、これはもう皆さん御案内のとおりです。ですから、本当に緊急オペをしようと思っても、病院内に麻酔科の先生が少ないわけですから、そうするとオペができなくて、どうしても時間的に後回しされてしまうとかということもあるわけですから、やはりこのフリーランスの麻酔科の先生方をどうするのか。 で、もう一つは、やはりこの麻酔科の先生方を、今も増えてはいますけど、それ以上の需要もあるわけですから、どういうふうに増やすのか、タスクシフト、タスクシェアをどうするのかということを、やはりこれも、これは私、緊急の課題だと思っていますので、来年までの二〇二四年四月までにもう少し私は深掘りして議論していただきたく、今日お話しさせていただきました。 時間、もう大分迫っていますので、私は、サプリメント、健康食品に関して非常に私、興味を持っていまして、総理にちょっとお聞きしたいと思っております。 昨年、総理が栄養サミットでやっていただきまして、私も政務官でその大会に出させていただきました。そのときに、この栄養補助食品としてのサプリメントの適切な推進に関して、やはりそういう御要望もありましたので、今総理としては、このサプリメント、栄養補助食品としてどのようにお考えかをお聞かせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いわゆる健康食品については、日常生活において広く普及しており、国民の関心も高いものであると承知をしています。 このような中、健康食品に関しては、厚生労働省等において、健康被害情報報告制度の創設等による安全性の確保や、インターネットを介した健康食品に関する知識の普及啓発等に取り組んでいるところです。 健康食品が安全かつ適切に利用、活用され、健康の維持増進に役立つものとなるよう、引き続き関係省庁が連携をして必要な取組を進めていくことが重要であると考えています。
○島村大君 ありがとうございます。 今総理からお話ありましたように、日本のサプリメント、健康食品は、厚労省と消費者庁が安全に対して担保を取るために、ある意味ではしっかりと規制も掛けていただいております。 ですから、こういう安全な健康食品、サプリメントに関しまして、国としても、先ほどの、これ健康食品ですから、食品ですから、ある意味では、先ほど上月議員がお話あったように、私は一つの戦略として、日本国内だけではなくて海外にもこれは一産業として発展させる、一つの大きな私は産業だと思っております。 その中で、経産省と農林水産省がどのように考えているのか、西村大臣と野村大臣にお聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 私もサプリメント、十種類ぐらい飲んでおります。 経産省は、国民の健康増進、進める観点から、このまさにヘルスケア産業の振興で取り組んでおりまして、健康食品も重要な分野の一つと認識をしております。 で、海外の展開のお話ございました。中小企業の海外展開に向けて専門家との相談とか事業者とのマッチング等の支援を行っており、健康食品産業での積極的な活用を期待をしているところであります。 今後も、厚労省、農水省と密に連携し、規制と振興のバランスを踏まえつつ、業界の意見も伺いながら、健康食品、サプリメントを含むヘルスケア産業の振興に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げます。 我が国においても、この高齢化やライフスタイルの変化が進む一方で、農林水産物・食品に対する海外需要が拡大する中、いわゆる健康食品の需要拡大を含めた食品産業の振興は極めて重要なところであります。 特に、我が国農林水産物・食品の輸出においては、二二年の加工食品の輸出額は輸出額全体のうちの実は三六%を占めておりますので、これからも厚労省やあるいはまた経産省と連携をしながら、関係省庁と連携して、業界の取組を積極的に後押しをしてまいりたいと思っております。
○島村大君 是非、今お話ありましたように、西村大臣はたくさんサプリメントを使っていただいているということなので、経産省と農水省がやはりこの団体を後押ししていただきながら、規制はちゃんと安心、安全のために掛ける、ただやはり、いわゆる後押ししてくれる省庁も、私は経産省と農水省がやっていただけるとこれは一産業として発展すると思っておりますので、是非そこは規制と後押しを両輪でやっていただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 もう、あと最後に一点だけ。 松本大臣に、済みません、御質問したかったんですけど、要望で止めます。 私の神奈川県は、日本全国、通勤時間が長いんですよ。通勤時間が、日本の平均は百五分、でも神奈川県は平均で約、あっ、ごめんなさい、平均が七十九分で、神奈川県は百五分です。ですから、往復でですね、一番長い。で、合計特殊出生率を見ますと、通勤時間が長いところはやっぱり合計特殊出生率は低いんです。平均が全国が一・三で、神奈川県は一・二です。 で、開成町……
○委員長(末松信介君) 先生、おまとめください。
○島村大君 はい。済みません。 そういう意味では、是非ともテレワーク、テレワークを進めていただき、そして、テレワークとともに、税制もテレワークが進むといろんな問題点が出ると思いますので、そこは今後一緒に考えていきたいと。 時間になりましたので、これで終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で島村大君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十七分散会