本会議 第9号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2023/03/15
会議録
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。 日程第一 議員ガーシー君懲罰事犯の件を議題といたします。 ガーシー君は、本院規則第二百四十条の規定により、自己の懲罰事犯の会議に出席することができません。 まず、委員長の報告を求めます。懲罰委員長鈴木宗男君。 ───────────── 〔審査報告書は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔鈴木宗男君登壇、拍手〕
○鈴木宗男君 ただいま議題となりました議員ガーシー君懲罰事犯の件につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 また、このような報告をすることを残念に思っております。 本件は、ガーシー君が、去る二月二十二日の院議に基づき、懲罰委員会起草の陳謝文を朗読し、公開議場における陳謝の意を表することを議長によって命ぜられていたにもかかわらず、去る八日の本会議に同君が出席しなかったため、議長において、同君が院議に従わず、院内の秩序を乱すものと認め、懲罰委員会に付託されたものであります。 委員会におきましては、委員長である私から本件付託の経緯を報告した後、ガーシー君からの申出により、本人に代わって議員浜田聡君から弁明を聴取いたしました。 浜田君からは、一、除名の処分要件に該当しない。二、仮に処分要件に該当するとしても、本事案について除名処分を下すことは、憲法第十五条第一項に定める国民の選挙権、憲法第三十一条に定める適正手続の保障、憲法第十四条第一項に定める平等権に違反し、適用違反、違憲である。 選挙に出る前に、立花元党首より、帰国せず、登院せずに議員をやれると言われ、選挙に出ました。私も票を入れてくれた有権者に謝罪しますが、あなた方も私に票を入れてくれた有権者に謝罪をしてください。当選してからごちゃごちゃ言うのは後出しじゃんけんですよ。どのような結果になろうとも従いますが、受け入れることは永遠にないと思っていてください。などの弁明が行われました。 引き続いて、ガーシー君の関係者として議員浜田聡君の出席を求め、委員長である私、自由民主党の牧野理事及び日本共産党の井上理事が尋問を行いました。 尋問では、まず、委員長である私から、憲法第五十八条では院内の秩序を乱した者は懲罰になることが規定されており、さらに国会法及び参議院規則には応召義務があり、それに違反する場合の処分規定もある。 本委員会は、国民から選ばれた議員の立場の重さと選んだ有権者の思いも考慮し慎重に審議してきたところ、ガーシー君は著しく参議院の権威をおとしめたと考えるが、浜田君及び党としてどう認識しているのか。 また、民主主義はルール、規則にのっとって成り立つものであり、選挙の公約は国会に出てきて主張すべきであるが、ガーシー君は、一旦は出席するとしながら、それをほごにして国会に登院しなかった。こうした発言、判断について、浜田君及び党としてどう考えているのか。 次いで、自由民主党の牧野理事からは、陳謝の議決を行った去る二月二十一日の懲罰委員会の後、浜田君がガーシー君は帰国するつもりはないので当然議場で陳謝もできない旨取材に答えたと報じられているが、その時点でそう答えた理由と根拠は何か。また、そもそもガーシー君は帰国して陳謝する意思はあったのか。 今後も所属議員が国会に出席せず審議に参画しないことを党として認める考えか。 日本共産党の井上理事からは、陳謝の懲罰が科されたにもかかわらず帰国し登院することもなく謝罪文を読み上げたDVDを送付するなど、ガーシー君には真摯な反省も、院議に従う意思もないのではないか。 また、ガーシー君は応召義務を定めた国会法や参議院規則に違反しているという自覚や、全国民の代表としての国会議員としての資格が厳しく問われていることへの認識があるのかなどの尋問が行われました。 尋問が終わり、委員外議員日本維新の会の清水君から意見表明が行われた後、討論に入りました。 討論においては、自由民主党を代表して牧野理事、立憲民主・社民を代表して田名部委員、公明党を代表して横山委員、国民民主党・新緑風会を代表して舟山委員、日本共産党を代表して井上理事より、ガーシー君を国会法第百二十二条第四号により除名すべきであるとの意見がそれぞれ述べられました。 討論を終局し、採決の結果、全会一致をもって、議員ガーシー君を国会法第百二十二条第四号により除名すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(尾辻秀久君) ガーシー君から、本院規則第二百四十条ただし書の規定により、浜田聡君をして代わって一身上の弁明をさせることを求められております。発言を許します。浜田聡君。 〔浜田聡君登壇〕
○浜田聡君 浜田聡です。 会派の同僚ガーシー議員に代わって弁明申し上げます。 これから読み上げる弁明には幾つか憲法の条文が出てきます。平等権を規定した憲法十四条、公務員の選定、罷免が国民固有の権利であることを規定した憲法十五条、法の適正手続を規定した憲法三十一条、特にこれらに注目してお聞きいただけますと幸いです。 第一に、弁明の要旨を申し上げます。 一、除名処分要件に該当しない。 二、仮に処分要件に該当するとしても、本事案について除名処分を下すことは、憲法十五条一項、国民の選挙権、憲法三十一条、適正手続の保障、憲法十四条一項、平等権に違反し、適用違憲である。 第二に、弁明の理由を説明していきます。 一、まず除名処分要件に該当しないことを申し上げます。 憲法五十八条二項の規定により、貴院は参議院規則二百三十五条にて、議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重い者であることを要件に除名処分要件を判断されたが、当職は当該要件に該当しない。 憲法五十八条二項は議員の除名要件を規定し、これを受けて参議院規則二百三十五条によって除名の処分要件を定めるが、議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重いとの要件は極めて抽象的かつ広範な規定であり、その要件該当性は極めて主観的評価に依存するものであり、恣意的判断の危険が非常に高い。 除名とは議員の資格喪失を持つ処分であるから、これを抽象的かつ広範な事実や判断を基に処分を許すことは、憲法十五条一項の国民の固有の公務員選定及び罷免権を失わせるに等しい。 日本国憲法十五条一項は、公務員を選定し及びこれを罷免することは国民固有の権利であると規定しており、国民の選挙権が憲法五十八条二項の上位価値に当たることは言うまでもない。そして、国民の民主主義の根底に当たる選挙権を否定し、議員の地位を奪うことは、国政上最も厳格に解釈されなければならず、これを出席議員の三分の二以上という議決要件のみをもって安易に認めることは、我が国の民主主義は三分の二の多数派によって少数派が支配されることを意味し、我が国の代表民主制を根底から否定し、ひいては国民主権を破壊する結果となる。 これら憲法規定を目的論的に解釈すれば、議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重いとは、処分対象議員の存在を許すことによって、同等の価値以上の国民主権や選挙権を奪うこと、つまりは、他の国会議員の正当な活動を妨害し、これを許すことによって、議場での討議や議決を著しく阻害するに等しい行為と解さなければならない。 本件事案における事実は次のとおりです。 当職は、物理的手段をもって他の議員の活動を一切妨害していない。 当職は、物理的手段又は発言によって議院を騒がせていない。 当職の非行は不登院という一事に尽き、公開議場での陳謝処分を受けたが、議院の体面を汚したという点においては既に審理が尽くされており、重ねて当該要件をもって処分を下すことは一事不再理効に反する。 当職は、前回の処分に加重して情状が特に重いと認められる行動は行っていない。 当職は、既に一般国民に向けて公開議場での陳謝処分によって作成された陳謝文を読み上げ、国民に向けた真摯な謝罪を行い、貴院に対してもこれを提出した。 歳費に対する批判については、今考え得る最善の方法が何かを判断して、党への寄附、そして党から地震被害の大きいトルコへの寄附という形で責任を果たすつもりである。 連日のように日本国内のテレビ報道ではガーシー憎しと印象を抱かせる偏向報道が横行している。 本件事案における要件適合性について申し上げます。 当職のこれまでの不登院との非行に対し前回下された公開議場での陳謝処分については、当職も妥当と受け入れ、その陳謝の意思は既に表明した。 しかし、これまでも一貫して説明しているとおり、日々変化していく状況の中で、当職の日本国内における身辺の安全性は十分に保障されているとは言えない。日々マスコミがガーシー憎しの報道を続け、党に寄せられる多くの国民からの苦情や怒りの感情と接するに、自らの生命や身体に重大な危険が及ぶ可能性は安易に否定できず、帰国に応じる判断が極めて困難である。この状況は緊急避難に相当すると弁護士からも意見をいただいている。 なお、この件に関して、昨今話題の放送法四条は遵守されていないのは明らかである。であれば、放送法四条は廃止し、電波オークションの導入などで多チャンネル化を推進すべきと考えます。 当職の除名処分を判断するに、前述のとおり、処分対象の議員のその存在を許すことによって、同等の価値以上の国民主権、つまりは、他の国会議員の正当な活動を著しく阻害し、これを許すことによって、議場での討議や議決が著しく妨害されるに等しい行為と認められなければならない。この点、当職は、物理的、心理的な方法をもって参議院の議場における他の議員の活動を妨害した事情はなく、ただ登院しないという不作為一事のみである。そして、この不登院によって他の議員に与える影響は限りなくゼロに近いものである。 もちろん、当職が登院しないことによって、議員の本来の仕事である議論及び決議に参加しないことでの影響は否定しないが、この一事をもって他の議員の正当な活動を著しく阻害しているとは言えない。 以上のとおり、当職の不登院という事情をもって、議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重いとの要件に該当するとは認めることができないのであるから、同規則の要件を満たしたことを理由に除名処分に至ることは違法である。 二、次に、仮に処分要件に該当するとしても、本事案について除名処分を下すことは、憲法十五条一項、国民の選挙権、憲法三十一条、適正手続の保障、憲法十四条一項、平等権に違反し、適用違憲であることを申し上げます。 当職は、参議院選挙において二十八万七千七百十四票の得票を得て、参議院議員の地位を国民からいただいた。議決に参加する議員諸君らは、こうした二十八万七千七百十四票にも及ぶ国民の声と投票意思を否定することがいかに許されないことか、国会議員であれば理解できないはずがない。諸君らに委ねられた有権者の顔を思い浮かべてほしい。 選挙期間中、当職は、国会に登院せず海外からの議員活動を行うことを公言して選挙活動を行ってきたものであるから、投票した有権者の多くはこうした議員としての非行事由については許容し、投票したと考えるべきである。 また、現在もなお複数の弁護士が除名処分は違憲である旨を公に表明し、多くの支援有権者は、もし除名に至るならば我々の選挙権を侵害する処分であるから、除名に賛同する参議院議員らの不法行為を理由に国家賠償請求を提起すると表明を受けている。 さらに、国家賠償請求訴訟に参加しないまでも、これからも参議院議員として職責を果たしてほしいとの声も多く、参議院が下した公開議場での陳謝に対しては、その後の帰国せずリモートでの陳謝文の読み上げなどによって自らの非難に対しできる限りの対応をしたつもりである。そして、これからも参議院議員として活動し、海外からでも、多くの政治家や企業家、マスコミ、芸能界の闇を、私たちのための暴露を続けてほしいとの声が多く寄せられている。 確かに当職に対する批判の声が議員や国民からもあるのも理解しているが、その多くは当職に投票した有権者ではなく、その他多数派の議員を支持する有権者の声であると理解している。 そのような状況において、当職が、貴院が当職に対する除名処分を下すことは、憲政史上初の参議院による国民の人権侵害決議であり、憲法の各種人権及び我が国の民主主義を破壊する決議である。 言うまでもなく、国会議員の地位は国民の選挙権によってこそ否定されるべきであり、もし当職が国民の期待に沿うことができず罷免されるのであれば、それは六年の任期を全うした後の参議院選挙でなければならない。 仮に、本件事案について、院内の秩序を騒がし、特に情状が重いと判断されたのであれば、既に同一事由において懲罰決議を受け、議場での陳謝処分を受けたのにもかかわらず、同非行の要件を前提として重複的に加重処分を下すことは、処分の下された事件に再度の処分を下すに等しく、一事不再理に当たり、憲法三十一条の適正手続を侵害する処分である。また、前述したとおり、要件として極めて不明瞭かつ広範に及ぶ点でも憲法三十一条、適正手続を侵害している。 当職の非行は不登院という一事に尽きる。これまで国会においては、各種委員会や本会議で不規則発言を平然と行い、議場で話されていることを聞き取ることを困難にしている数多くの議員、国会議員である間に罪を犯した者、不祥事を起こした者、さらには、先日問題となった郵便法違反というNHKの犯罪を具体的に確認したにもかかわらず、犯意がないなどとごまかし、権力を濫用し見逃しているNHKにそんたくする議員、小西文書に見られる内容の正確性が確認困難な文書を示して質問を行い議場を混乱させる議員など、当職と比較してもより重く、かつ院内の秩序を乱す悪質な非行が存在しているにもかかわらず、多数派の議員らはこうした問題は不問として、少数政党の議員である当職に対してのみ、犯罪にも該当せず、公約として不登院を掲げて当選した人間に対し、このように除名という過去七十年以上にわたって決議されなかった処分を下すことは、明らかに不平等な措置である。当職がNHK党に所属し、参議院の多数派の議員の不祥事を暴露する使命を負った議員であるという信条、社会的身分、政治的、社会的関係を理由とする差別にほかならない。 よって、当該処分は平等権をも著しく侵害する点で違憲である。 また、憲法四十三条には、両議院は全国民の代表であることが、の規定がある。であるならば、今回のように少数派を排除する除名は許されない行為であることを申し添えておく。 仮に当職が国会議員の地位を失ったとしても、当職に期待される暴露は等しく続けることを支援してくれた有権者に約束したい。その上で、今後の国政選挙において再度立候補して、改めて国民に信任の判断を仰ぐつもりである。 万が一、当職が除名後、今後の選挙で当選した場合又は国家賠償請求訴訟の判決によって違憲又は違法の判断を裁判所が下した場合、これに賛成した参議院議員諸君はどう国民に責任を取るのであろうか。 国民の選挙権を侵害した当事者として、憲法九十九条に規定される国会議員の憲法尊重義務を明らかに違反したのであるから、こうした結論に至った場合の賛成議員諸君らの懲罰や責任の取り方も事前に確約されるべきである。なぜならば、憲法尊重義務に違反することこそ、院内の秩序を乱したことにほかならないからである。 参議院議員諸君らは、当職の地位を奪うのであれば、その決議、判断を国民又は裁判所によって否定された場合には、自らの議員の職もまた辞する覚悟を持って臨まれるべきである。 以上でございます。 御清聴ありがとうございました。 ─────────────
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。 表決は記名投票をもって行います。 本件の委員長報告は、除名でございます。 本件を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。 〔議場閉鎖〕 〔参事氏名を点呼〕 〔投票執行〕
○議長(尾辻秀久君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。 〔投票箱閉鎖〕
○議長(尾辻秀久君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。 〔議場開鎖〕 〔参事投票を計算〕
○議長(尾辻秀久君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十六票 本投票の三分の二は百五十八票でございます。 白色票 二百三十五票 青色票 一票 よって、本件は、出席議員の三分の二以上の多数をもって、委員長報告のとおり除名とすることに決しました。 ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(尾辻秀久君) ただいまの議決に基づき、懲罰を宣告いたします。 国会法第百二十二条第四号の規定により、ガーシー君を除名する。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十九分散会