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211回国会参議院2023/05/11

法務委員会 第13号

発言数
118
登壇者
15
会派数
7
開催日
2023/05/11

会議録

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、友納理緒君が委員を辞任され、その補欠として田中昌史君が選任されました。     ─────────────

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官畠山貴晃君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 おはようございます。参議院の自由民主党、加田裕之でございます。  まず、先般、四月二十八日なんですけれども、名古屋入管に収容中のインドネシア人の方が、護送途中、強制送還の手続をするため、それの後、逃走するということが起きました。このことについて、これニュースになりましたし、その二日後にも発見されたということもありますけれども、まずこの逃走事案についての経緯についてお伺いしたいと思います。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 本件は、本年四月二十八日午前十一時五十分頃、名古屋局に収容していたインドネシア人被収容者を退去強制手続に関連する手続のために東京都内にあるインドネシア大使館に連行したところ、同被収容者が手続を終えて名古屋局のマイクロバスに戻る途中で走って逃走したという事案でございます。  事案発生後、直ちに警察の協力も得るなどしつつ、逃走者の発見、確保に全力を注いでいた中、翌々日の同月三十日午後三時二十二分頃、名古屋局の職員が同局近辺のコンビニエンスストア店内において本人を発見し、その身柄を確保したものでございます。  当庁におきましては、現在、逃走後の行動状況や逃走の動機等の解明に努めているところでございますが、本件のような逃走事案を発生させ、社会に不安を与えたことについて重く受け止め、おわびを申し上げたいと存じます。今後、再発防止に努めてまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 そのときなんですけれども、実際、これちょっとニュースの方、新聞記事等報道も読みますと、東京新宿から名古屋の方に行かれたということで、そのときにもう所持金とかも持っていたということもございます。実際これ、犯罪行為とかそういう部分については大丈夫だったのかどうか、これ念のために確認を申し上げて質問したいと思います。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 先ほど申し上げたとおり、当庁において、現在、逃走後の行動状況等の解明に努めている途中ではございますけれども、具体的には、逃走者本人の説明等を基に関係各所の防犯カメラ映像の確認等、必要な事実確認を行っているところでございます。その上で、現時点までに本人が逃走中に何らかの犯罪行為に及んだ事実は確認されておりません。  委員から所持金についての御指摘がございましたが、逃走者は身柄確保時に約四十五万円の現金を所持していたところですが、本人によれば、この現金は収容開始後に差し入れられた未払賃金を隠し持っていたもので、逃走中の移動や飲食等についてはそれから支出したとのことでございます。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 これ、やはり、今回こうやってインドネシア大使館で手続終えた直後に逃走して、そして所持金を言わば隠し持っていたということですよね、実際問題。それを隠し持って、それでそのままバスに乗って名古屋に行ったということで、今回、もちろん何もなかったから私はよかったと思うんですけれども、ただ、これ本当にこの収容、いろいろ、もちろんですけど、いろいろルートの設定もそうですし、それから担当職員何人かもちろん付いてはいると思いますし、もちろんちゃんと逃げないようにということを見ているとは思うんですが、やはりこれ、ニュース、初め逃走されたときのニュース出たとき、やはりこれは一つの大きな社会不安でもあります。  これは別に国籍どうこうという問題ではなくて、やはり、そうやって送還する中での逃走事件というのはやはり重く受け止めるべきだと思いますし、先ほど来答弁で再発防止に努めるということを言われておりました。実際、本当に今回のこの件受けてどのような再発防止というものを考えているのか。これはちゃんときっちりやっていただかないと、今回何もなかったからよかったでは済まない問題だと思いますので、再発防止策についてお伺いしたいと思います。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 先ほど申し上げたように、当庁におきましては、現在、逃走後の行動状況や逃走の動機等の解明に努めますとともに、逃走時の警備体制、収容場内からの現金の持ち出し等に対するチェック体制、事案発生後の対応などにつき問題がなかったかについて、現在事実確認をしっかり行った上で十分に検討を進めているところでございます。特に被収容者の警備体制等については、今後も不断の見直しを行い、再発防止に努めてまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 是非、再発防止にしっかりと努めていただきたいと思います。  次に、先般、法務委員会の理事会におきまして名古屋刑務所の方に視察いたしました。  過去に受刑者がまさに亡くなるという事案もありましたけれども、多数の職員が三名の受刑者に繰り返し暴行等の不適正な処遇が繰り返された事案に関しまして、今回、三十三名もの関係職員が処分されました。  法務大臣として、これ、どのように受け止めるんでしょうか。また、幹部職員の処分内容とか上級職員の処分のないことについて問題がないと考えているのか、お伺いしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、名古屋刑務所におきまして多数の職員により暴行や不適正処遇が繰り返されていたということにつきましては、誠に遺憾でありまして、重ねておわびを申し上げる次第であります。  特に、過去に重大な死傷事案が発生した名古屋刑務所において再びこのような事案が発生し、監督責任を問われた職員を含め関係職員三十三名に対し停職等の懲戒処分等が行われたことは、国民の矯正行政に対する信頼を著しく傷つけるものであり、法務大臣として大変重く受け止めております。  名古屋刑務所の幹部職員の処分内容、上級官庁の職員の処分がないことについて問題ないかという御指摘だと思いますが、処分の有無や内容は、本件事案の事実関係に基づき、関係職員がその地位や立場に応じていかなる職務上の責任を果たすべきであったかという観点から個別に検討した上で処分内容を決定し、あるいは責任を問うには及ばないとの判断に至ったものであり、人事上の処分としては適切な対応であったと私は考えています。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 適切な処分であったということを言われました。  実際、とはいえ、名古屋刑務所においてこのような重大事案が繰り返されていることについて、やはり名古屋刑務所に何らかの固有の要因があるんではないかと思うんです。  先般、おととい、川合先生からの方も、刑務官の定期的な人事異動があるかということでありましたけども、実際これ、言わば七八%の方が名古屋刑務所で勤め上げているべきで、そのときも外部研修とかという御指摘も川合先生もされましたけれども、実際問題、今回のことにつきまして、政務官、どのようにお考えになるのか、所見をお伺いしたいと思います。

高見康裕自由民主党・無所属の会法務大臣政務官

○大臣政務官(高見康裕君) 現在、名古屋刑務所職員による暴行・不適正処遇事案に係る第三者委員会におきまして、本件の背景事情や再発防止策の検討がなされているところであります。  同委員会の議論では、職員の人権意識の欠如、受刑者の特性に応じた処遇方法が十分に検討、共有されていなかったこと、また、若手職員が一人で処遇困難者に対応せざるを得なかったことなどのほか、刑事施設特有の組織風土として、規律秩序を過度に重視する点、職員が自らの意見を安心して言いにくい点もまた本件の背景事情の一つであるとの指摘がなされております。  委員お尋ねの、名古屋刑務所特有の状況がないのかということでありますけれども、全国の矯正職員を対象に実施したアンケート結果を分析しましたところ、名古屋刑務所の職員が他の刑事施設の職員と比較して被収容者との関係においてストレスを感じている傾向にあること、これは、その他の刑事施設と比べて一〇ポイント高い結果になっています。また、職場の中で自らの考えや気持ち等を安心して発言しにくい傾向にあることなどの結果が示されております。  今般の名古屋刑務所における暴行、不適正処遇事案の要因につきまして、第三者委員会の御議論やこの職員アンケート結果等を踏まえた多角的な検討が必要であると考えており、第三者委員会の知見も仰ぎながら、要因分析及び再発防止策の検討を進めてまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 答弁いただきましたように、この、ちょっと今資料を皆さんに配付させていただいている中におきまして、ストレスや被害というところで、項目十三というところで、名古屋の方、やはり仕事上のストレスという部分が他の刑事施設と比べて、他の刑事施設は一四・三が、名古屋は二四・四、一〇ポイント高いと、先ほど答弁いただいたとおりであります。  それで、やはりこの組織風土ということについて、名古屋刑務所の職員というのは、この次、その下の方にあります被収容者に対する意識というところの、四十二番のところなんですけれども、矯正職員は被収容者の反則行為を見逃さず、施設の規律秩序を維持する強い存在であるべきであると回答したり、その上の三十八番、被収容者は刑罰等の理由があって収容されているから多少つらい目に遭っても仕方ないと回答する割合が高い。これかなり、四十二番の方の、四十二項目におきましては、他の刑事施設が一〇・九なのが一八・二と、そして、三十八番の方におきましては、他の刑事施設は一一・三が名古屋の方では倍以上の二三・一ということであります。  実際、そういう回答が高いという中において、職場での、先ほど政務官がお話しいただいたように、ストレスを感じている、人間関係にストレスを感じている職員が多く、特に若手刑務官は先輩職員とか幹部職員との関係に大きなストレスを感じているという結果も示されています。  このような回答というのは、やはり刑事施設特有の組織風土を端的に表しているものと思われまして、こうした組織風土を変えることが今回の不適正処遇の根絶を図る上で最も重要であると思いますが、再びちょっと齋藤大臣に御見解をお伺いいたします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 先ほど高見政務官からも御答弁をいたしましたとおり、本件事案の背景となる要因につきましては、現在第三者委員会において多角的な検討が進められている段階であります。  いまだ検討段階であることを承知で申し上げますけれども、私は、拘禁刑を始めとした新たな制度の導入を控えたこのタイミングだからこそ、矯正という組織は変わらなければならないと思っています。  そのためには、矯正局、矯正管区、矯正研修所も含めた組織全体で、受刑者の処遇方法や若手職員の勤務体制などのように、今回の名古屋刑務所における不適正処遇事案で顕在化した問題点だけではなく、それらの背景にある組織風土の問題についても正面から取り組み、職員一人一人が規律秩序維持を過度に重視したり、職員間で言いたいことを言えなかったりするような組織風土を地道に変えていく意識を持ち続けること、特に私は、所長のような現場のトップが変革に向けた意識を持ち続け、それを自分の職員に浸透させていくという努力が大変重要ではないかと考えております。  第三者委員会における再発防止策の検討は継続中であり、その内容について今私が申し上げることは難しいわけでありますが、この組織風土の問題については、私自身大変強い問題意識持っておりますので、この御議論の結果が再発防止策に反映させていくことに努力していきたいと思っています。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 まさに大臣が今答弁されましたように、第三者委員会で今もちろんされておりますので、なかなか言いにくい部分もあるかもしれません。ただ、やはり第三者委員会、他の分野のときも私も言わせてもらいましたが、実際これ、最終的には、第三者委員会はまさに有識者の方たちの意見で、最後決断するのはやはり私は大臣であると思っております。大臣が今答弁されましたように、しっかりと、風通しのいいそういう組織、そしてトップ、所長、現場の所長ですね、トップの方がしっかりとそれが浸透できるような、そして話しやすいような風土というものをやっていただきたいと思います。  その中で、先ほど答弁あった中で、処遇上配慮を要する者に対する処遇体制の充実ということについては、本件事案の再発防止策としてはもちろんですけど、犯罪をした人の立ち直りを考える上でも大変重要であると考えております。  この点は、先ほど触れられました新たな制度である拘禁刑が導入されまして、高齢、そして障害、依存症など、受刑者の個々の特有に応じた矯正処遇が可能となっていく中におきまして、処遇上配慮を要する者に対する処遇体制を充実させていくことは拘禁刑の効果的な実施と同様の意義を有するものと考えますが、具体的にどのように取り組まれることを考えているのか、法務省の方にお伺いします。

花村博文法務省矯正局長

○政府参考人(花村博文君) お答えします。  御指摘のとおり、処遇上配慮を要する者に対する処遇体制を充実させていくことは、拘禁刑導入後に個々の受刑者の特性に応じた矯正処遇を実施していく上で極めて重要な課題と認識をしております。  そのための具体的な取組として、例えば、高齢又は障害により認知機能や身体機能の低下が懸念される受刑者には、当該機能の維持向上に関する作業、出所後の社会適応に必要な知識、能力を付与する改善指導、福祉的支援等の社会復帰支援をバランスよく実施すること、依存症などの問題性を抱える受刑者には、その問題性に着目した指導と出所後の就労を見据えての作業を個々の特性に応じバランスよく実施すること、学力の不足により社会生活に支障がある者のように教科教育等を十分に行うべき若年の受刑者には、学力向上のための指導を中心とした処遇を実施することなど、受刑者の特性に応じた柔軟な処遇を検討しているところでございます。  こうした処遇を適切に実施していくためには、受刑者の人権を尊重しつつ、改善更生に向けた意欲を喚起していく必要があるという点を第一線の刑務官がしっかりと認識することが重要であり、先ほど御指摘のあった組織風土の改善と併せ、刑務官の意識改革を図ってまいりたいと考えております。

加田裕之自由民主党

○加田裕之君 やはりこれ、二度とこのような同様な事案が起こらないよう、この名古屋刑務所にとどまらず、やはりこれ、全国にしっかりと適用していただきたいと思います。  先ほど大臣がおっしゃいましたように、しっかりと、もちろん今第三者委員会が開かれておりますので、その結果もしっかりと受け止めた中で、これからこの再発防止策というものは、起こらないようにしっかりとやっていただきますようお願い申し上げまして、ちょっと他の通告している質問の方が、時間が来ましたので、これは次回の一般質疑に移しまして、私の質問を終わらせていただきます。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我でございます。今日もよろしくお願いいたします。  通告していないんですけれども、その他ということで、先ほどインドネシア人の方が逃走したというお話で、二十代の方ということで、私、ニュースをちょっと確認をしましたけれども、この方、なぜ逃走をされたというふうに入管庁としては理解をしておりますでしょうか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 先ほども御答弁いたしましたように、逃走の動機等については現在調査を進めている、解明を進めているところでございます。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 私も今知ったところでして、確認ですけれども、この方、難民申請をされていたというような事実はあるんでしょうか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) この方のその申請の有無につきましては、ほかの方と同様でございますけれども、基本的には個人的な情報に関わることですので、お答えは差し控えさせていただきます。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 この彼がどういった動機で逃げられたのか、難民申請をしていて、迫害をインドネシアで受ける可能性があるにもかかわらず難民申請が却下されてしまったために、やむにやまれず、本国に帰ったら殺されてしまうというような危険があるということで逃走されたということもあるのかもしれないということで、逃走したということから直ちにこの方を犯罪者扱いするようなことは控えた方がいいんではないかということは申し上げて、ちょっとこれは、これだけの情報なので、引き続き是非情報を提供していただきたいというふうに思っております。  それでは次に、LGBTの施策についてお伺いをしたいと思います。同性婚の問題についてです。  四月二十五日の委員会で、東京のLGBTパレードがありましたというお話をさせていただきました。同性婚について大臣は、同性婚制度の導入につきましては、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題でありまして、国民的なコンセンサスと十分な理解を得た上でなければなかなか前に進めることは難しいというふうに答弁をされております。今までの極めて慎重な検討が必要だというような答弁からは少し前進をしていただいたのかなというふうに思っております。  裏を返せば、国民的なコンセンサスと十分な理解があれば、これは前に進めることができるということでもあるのかなというふうに思っておりますが、では、果たしてこの国民的なコンセンサスあるいは十分な理解とは何ぞやということだと思いますけれども、大臣のお考えを是非お示しいただきたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) これは、様々同性婚についてはいろんな意見がまずあると。それで、各種世論調査なんかも行われておりまして、パーセントは出てきたりしているわけでありますが、一方で、これどこまでお話しできるか分かりませんが、私が大臣になる前、一議員としての意見を表明した際には、相当私の意見に対して反論、批判を受けたという現実もございまして、なかなか、その世論調査もあるんですけど、実感として、国民的コンセンサスが随分形成されてきたなという実感がなかなか、私自身も正直申し上げて、そういう経緯があったものですから、ないという現実があります。  様々、そういう国会での議論、世論調査、それから自治体でのいろんなパートナーシップの進み方等々、やはり慎重に見極めながらこの問題は結論出していくべきなんだろうなということを、ちょっと踏み越えちゃったかもしれませんが、改めてお話しさせていただいております。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 大臣からいい答弁をいただいたというふうに思っています。実感がなかなか得られないということで、大臣はかねてから同性婚に対しては肯定的な御意見をお持ちいただいていると……(発言する者あり)議員としてですね、議員として肯定的なお考えをお持ちであるというふうに認識をしているわけですが。  是非、否定的な御意見があったというようなお話でしたけれども、それ恐らく僕は党内なんじゃないかなということで、是非、大臣におかれましては、市民の中にというか、国民の中に飛び込んでいただきたいなというふうに思うわけです。是非、そういった意味で、国民の中で実感を得ていただきたいという御提案をさせていただきたいというふうに思います。  世論調査のお話出ましたけれども、五月三日の憲法記念日に各社が世論調査をしまして、共同通信、これ、調査は三月から四月に十八歳以上の男女三千人に郵送で送ったということで、かなり正確なといいますか、しっかりとした調査なんじゃなかろうかと思うわけですけれども、同性婚についても聞いておりまして、認める方がよいが七一%ということでして、かなりこれまでの世論調査に比べて高い数字が出ていると思います。認めない方がよいというのが二六%ということで、認める方がよいが七一%、七割以上の方がこれは認めた方がいいんじゃないかと言っている。これはもう国民的なコンセンサスが僕はこれあるんじゃないかなというふうに思うんですね。  じゃ、大臣、これが、じゃ、七一で国民的なコンセンサスがもしないのであれば、これが七五%になったらいいのか、それが八〇%になったらいいのか。一〇〇%になるということは、恐らく世論調査、どんな施策でも一〇〇%の人間が賛成するという施策はないわけですから、そういった意味ではお答え難しいかもしれませんけれども、これ、何%になれば国民的なコンセンサスがあるというふうにお考えでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘の調査に関する報道は私も拝見をしております。  確かに、国民各層の意見を把握するという点では、複数の報道機関等によって世論調査が行われておりまして、これらの結果なども国民各層の意見を把握するための一つの参考資料として我々も注視していかなくてはいけないというふうに思ってはいますが、これらの結果のみによって国民各層の意見が完全に把握できるというわけでもなかろうという思いも一方であります。  そして、繰り返しになるんですけど、私自身の実体験から申し上げましても、確かに七一%というのはあるわけでありますが、まだまだなかなか厳しいものもあるなというふうに思っておりますので、この数字が何%になればということも大事ではあるんですけど、やはり国会における議論の状況ですとか、訴訟の動向ですとか、地方自治体におけるパートナーシップ制度がどういう定着状況になっていくかとか、そういうものを併せて見ていく必要があるのかなというふうに思っています。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 議論が大切ということで、先ほどノー原稿でお話をいただいたときはとてもいい答弁をいただいたんですが、今ちょっと、残念ながら法務省の答弁書をお読みになっているときはいつもの答弁になってしまっているなという感想を覚えるわけですけれども、七割ですからね、これはもうやはりコンセンサスが僕はあるんじゃなかろうかというふうに思っているところです。  それで、昨日も、にじいろかぞくという、子育てをしている性的マイノリティーの人たちの団体、にじいろかぞくが、これ、岸田総理宛ての手紙を書こうということで、ママたちに結婚させてあげたいというような、こういうかわいいものを描いて、イラスト付きのお手紙ですとか、あと、さいたま市で女性パートナーと子育て中の方、女性の方が、六歳の息子が、みんなを家族にしてください、岸田総理お願いしますというような手紙、これ五百通以上を、昨日、私も立ち会いましたけれども、総理宛てということで、担当の方に、内閣官房の担当の方に手渡しをさせていただきました。これ、是非法務大臣も、岸田総理宛てではありますけれども、是非これを御覧いただきたいということと、あと、いろいろできることは大臣としてあるというふうに思っています。  こうした当事者と懇談をしていただく。実感がないというのがキーワード、今日のキーワードかなと思っておりまして、そういった意味では、当事者団体の皆さんもこの答弁聞いていると思いますので、是非、法務大臣には、やっぱり党内から責められるということがあるんでしょうけれども、そういった声も一つの声かもしれませんけれども、是非当事者の皆さんの中に飛び込んでいっていただいて、国民の中に飛び込んでいっていただいて、そして、当事者を呼ぶ、あるいは視察に行ってみるとか、あと法務省でシンポジウムを開いてみるとか。これは、特に賛成の方たちだけでなくて、もちろん反対の方も呼んでいただいて、しっかり議論を深めるというのは岸田総理の方針だと思いますので、こういった取組を是非していただきたいというふうにも思いますが、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 石川委員は御存じだと思うんですけど、私の高校の同級生でカミングアウトした人がいて、その人の集会なんかにも行って直接話も今まで十分伺ってきておりますので、かなり土地カンがあるつもりではありますけれども、今後どうするかについては、ちょっと今急にいただいた御提案なんで、考えていきたいと思います。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 是非御検討いただきたいというふうに思います。是非国民のための法務大臣として活躍をいただきたいというふうに思っております。  LGBT法案です。  今、LGBT法案をG7までに作るという目標について、なかなかこれ混乱をしているというのが現状なようでございます。自民党さんの中でも議論をされているようなんですけれども、ちょっと漏れ伝わっているところによれば、この与野党で合意をした、差別は許されないとの認識の下という議連の案ですけれども、これを不当な差別はあってはならないに変更したりとか、性自認を性同一性に変更するなど、ちょっとこれは当事者の声を聞いていないんじゃないかというような議論が続いているようです。  これ、ちなみに性同一性と性自認は何が違うのかということなんですが、大臣、これジェンダーアイデンティティーという言葉の訳語なわけですけれども、広く一般的には、昨日、西村智奈美衆議院議員が厚労委員会の中でもやっておりましたけれども、質問しておりましたけれども、性自認というのは、広く行政文書などでも、そして最高裁の判例などでも使われている言葉でして、自分をどちらの性別というふうに認識をするかというのが性自認でして、これを性同一性という言葉に変えようということなんですが。  トランスジェンダーの方たち、性別に違和感のある方たちというのは広く存在をしていて、その形態も、私もお会いした感覚ですけれども、非常に様々な方たちがいます。完全に手術をして、日本の法律ですと、外性器をしっかり自分の望む性別に似たものをつくらなければいけないとか、手術をしてですね、あと、生殖機能あってはならないとか、かなりハードルが高い状態になっています。世界からもちょっと遅れているような状態。で、その高いハードルを越えて男性から女性、女性から男性に戸籍の性別を変えるという人たちもいれば、ホルモン療法などで、ホルモン治療だけすればいいという人もいれば、特に女性から男性へのトランスジェンダーの方ですと、女性ですと、やっぱり胸が気になるということで、胸の手術をして男性のように胸が真っ平らになれば、それで下半身の手術はしなくてもいいというような方もいらっしゃるわけですね。そうなりますと、残念ながら、下半身の手術をしないというようなケースですと、これ性別の変更ができないというような今、日本では現状になっていて、これは変えなきゃいけないと私たちは思っているわけですけれども。  その性同一性という言葉は、どうやら、自民党さんたちが言っているのは、本当に法律を厳格に適用されて、性別を変えた人しか射程に入らないんだというようなどうやら議論のようでして、そうすると、性別に違和感のある方たちの中で分断が起こってしまうと。真のトランスジェンダーは何なのか、真の性同一性障害は何なのかみたいになって、本物と偽物みたいな、そんな議論になってしまうと当事者が分断をされてしまうというようなことで、やはり当事者の皆さんは、性自認、そして性的指向という言葉を使うということ、そして差別を禁止する法律を作ってほしいということを再三申し上げているわけですけれども、そのことについては、つまり差別解消法を作ってほしいんだというその声については、大臣、認識をされていますでしょうか。報道等でも出ております。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) もちろん、今、石川委員がおっしゃったように、まさに性的マイノリティーに関する法整備、それからその定義によりましても様々な議論がある中で、おっしゃるような意見を持つ団体、方々がおられるということはもちろん承知をしております。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 やはり、当事者が望まない法律というのは作っても仕方がないというふうに思います。是非、法務大臣としてもリーダーシップを取っていただきたいというふうに思っております。  次の質問に行きます。  少し時間がなくなってまいりましたが、子供の在留資格についてです。仮放免の方の子供の在留資格についてです。入管庁の問題ですね。  四月の二十五日に質問させていただきました。在留資格がない子供たちに在留特別許可を与えるという方針で、方向で検討を始めたというニュースを受けまして、これに対して大臣は、子供に関する在留特別許可の在り方につきましては大変重要な問題だというふうに認識をしている、もろもろ対応を検討しているという趣旨の答弁をいただきました。  それからの進展はいかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 結論を申し上げますと、まさに今考えているところでありまして、この問題もなかなか、一刀両断でこうだという結論がなかなか出せない難しい問題でもありますが、私は前向きに検討していきたいと思っています。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 是非早急にお願いしたいというふうに思います。改正法案という話もありますけれども、そことは切り離して、やはりできることを早急にやっていただきたいというふうに思います。  私、ゴールデンウイークに、クルド人の方たちが多く集まっている埼玉県の川口市と蕨市に行ってまいりました。クルド難民として小学校低学年で日本に来られたという男子大学生にお話を聞いたんですけれども、来た当時は、最初はなかなか日本語が話すことができなかったということなんですけれども、友達ができなかったと。サッカーをやるようになりまして、サッカーを通じて日本人の子供たちと交流をして、日本語も覚えるようになりまして、サッカーを通じてまさに交流をしたと、友達ができたと。で、彼はサッカーに打ち込みまして、サッカーの選手になりたいという夢を抱くまでになったわけなんですね。  彼が高校生になりまして、高校生になりますと一人で入管庁に行きまして、仮放免の状態ですからその面接を受けなきゃいけないということで面接に行ったんですけれども、入管庁の職員にその仮放免の申請で言われた言葉が、職員にこう言われたそうなんですね。あなたは仮放免なので、働くことができないんだと、サッカー選手にはなれないんだと、早く本国に帰りなさいということを言われたということなんです。  十六歳、十七歳で、将来何になろうかという夢を抱いている彼らにこうした言動をするというのは、本当に非常に日本人の一人として憤りを覚えるところですけれども、大臣のお考えをお示しください。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、職員の個別の対応についてはお答えを差し控えたいと思いますけど、御指摘のような発言なり対応というものは、私はあってはならないと考えています。  その上で、一般的なお話になりますが、地方入管官署における一般的な取扱いといたしましては、十六歳未満の方に対しては、原則として、職員が直接事情聴取を行ったり帰国意思の確認を行ったりすることはないというふうに聞いています。また、出入国在留管理行政に携わる職員は、当事者である外国人に対し状況に応じた適切な接し方をすべきであることは当然でありまして、従来から研修等を通じてそうした点の徹底は図っているということでございます。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 この件は、十六歳以上ということで一人で、十六歳になって一人で行かれたと、そのときにこうしたお話をされたと、帰れというような話をされたということで。  この彼は、この方に、何とか入管の職員に認めてもらおうということで、勉強も頑張ったそうなんですね。勉強を頑張れば認めてくれるんじゃないかということで、勉強頑張ってこんなにいい成績を取ったんだよというふうに入管の職員に見せたらしいんですけれども、それでも駄目なんだと。サッカーも勉強もやめてしまおうというふうに自暴自棄にもなったそうなんですけれども、まあ、なりそうになったんだけれども、支援してくれる方たちの顔が浮かんで、そうはならずに大学に進学して、今は勉学に励んでいると。  こういう方もいたり、これ東京新聞の四月十四日の記事ですけれども、高校二年生の方が、在留資格がないということで、やっぱり入管の職員に、あなたも早くペルーに帰りなさい、そうしないと学校に行ってみんなの前で教室から連れていきますよというふうに言われたと。あなたも早くペルーに帰りなさい、そうしないと学校に行ってみんなの前で教室から連れていきますよというふうに言われて、驚いてしまって泣いてしまったそうなんですが、泣いてしまう彼女に対して、職員は、泣いたって変わらないよというふうに言ったという報道がなされています。そこで、この彼女は、私は日本にいてはいけない人間なんだというふうに思ってしまい、中三になると、教室に入ろうとすると一歩も足が進まなくなった、教室で連行されるイメージが浮かび怖くなりましたというようなことも言われています。これは母親と一緒に行ったということで、ちょっと十六歳の例とは違いますけれども。  まさにこれ、子どもの権利条約にも反していると思いますし、先ほど、こういったことはあってはならないというような御発言、貴重だというふうに思いますが、次長、いかがでしょうか。あってはならないと思いますが、いかがですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) もとより、この報道のような発言等はあってはならないものだと私も考えております。(発言する者あり)

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 まさに今議場からもありましたけれども、これ委員会の会場からもありましたが、何でこういったことが起こるんですか。これ、調査すべきなんじゃないでしょうか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) この件につきましては、取材もございましたことから、各地方官署に対しまして対応について調査をいたしました。その結果として、結果として、このような委員御指摘のような発言の事実は確認はできておりません。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 ちょっと言葉を失いますけれども、必ず入管庁は、大臣、こういった形で、以前もゲイの方が収容されたときに、あなたは心に問題があると、ほかの人とは一緒には収容できないんだといったような旨の発言があったり、そのときも、そういった事実は確認されなかったというようなことで、まさにこれが隠蔽体質の入管庁の体質を表しているんじゃないかと思うんですね。  ですから、これ、大臣からやっぱりもう一回調査をするべきなんじゃないでしょうか。大臣の方で是非ちゃんと調査しろというふうに言っていただけませんか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) いや、私としては、ちゃんと調査がされたんじゃないかというふうに思っていますが、ちょっと確認だけはさせていただきたいと思っています。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 是非よろしくお願いしたいと思いますし、今後こういったことがないように、しっかり大臣の方からも、通達を出すなり、そういった指示を出していただきたいというふうに思っております。  時間がかなりなくなってきたんですが、今回のこの子供の在留資格の問題ですけれども、子供だけでなくて、子供の親ですとか、日本で生まれて日本語しか話せない人、成人している方もいらっしゃいます。そして、クルドの方にもお会いをしまして、手紙をもらいました。私たちが食事をちょうどクルドの方のレストランでしているときにも、次から次へとやってきまして、切実な思いを聞かせていただきました。  難民申請を二回と三回と行う中で、当然トルコのパスポートが切れているわけですね。お会いした方は、お父さんとお母さんがいて、お子さん三人いるんですけれども、お一人はトルコから来ている、だけれども下のお二人は日本で生まれていて無国籍になっている状態でして、本国のパスポートが切れているわけですね。そうすると、トルコ政府からは、パスポートが切れているのに日本に滞在をして子供を二人産んでいると、で、長期にトルコに帰ってきていないということも、それはトルコ政府から見れば反政府的というか敵対的だということで、非常に帰ることで危険度が更に増すと。当然、彼らは難民申請していますので、すぐ帰っても迫害の危険性があるわけですけれども、日本に長期滞在することによってこれ危険度が増しているというような状況もあって、非常にこの法案のことも気にされております。  そういった意味で、在留特別許可、日本で生まれた十八歳未満の子供が二百一人というようなデータも出ていますが、それ以上にこういった方たちいらっしゃると思いますので、是非そこも俯瞰していただくということを大臣お願いしたいと思いますが、いかがですか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) ちょっと個別の案件について私がここで言及するということは、やっぱり行政の在り方として避けなくちゃいけないというふうに思っているわけでありますが、今回の入管法改正法案の中には、御案内のように、在留特別許可の判断の透明性、これ高めるために、新たに考慮事情を法律で明示することとしておりまして、その中で、御指摘の親子関係に関わるものも、法律で明示された考慮事情のうち、家族関係又は人道上の配慮の必要性として考慮される、そういう立て付けになっていますので、個別の事案ごとに諸般の事情を考慮して適切に判断をしていきたいというふうに考えています。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 是非、入管法の改正を待たずしてできること、今すぐできることですから、是非命を守る政策をしていただきたいというふうに思っております。  ウィシュマさんのビデオの問題をやりたかったんですが、全く時間がないので一件だけ、名古屋の刑務所の問題をお話ししたいと思います。  名古屋の刑務所も視察をしてきました。居室、作業場、運動場など、冷暖房が入っているところが少ないんですね。特に居室は、冷暖房が入っていない中で非常に暑い、非常に寒い。我々が視察に行ったときは、たまたまといいますか、非常にいい季節で冷房も暖房も要らないような非常に快適な中で視察をさせていただいたので、なかなか気が付くことはなかったのかもしれませんが、お話聞きますと、冷房がない、暖房がないという中で、非常に、中に入っていた方のお話も僕は聞いたことがあるんですが、本当に夏は暑くて、こういう大きな水を配給されて、それを飲みながらしのぐと。そういった中で高齢者の方が体調を崩すというようなこともあるようですし、それはさすがに、冷暖房というのは、昔の我々が小学生だったときとはやっぱり違いますので、本当に三十度超え、四十度近く気温が行くというのは当たり前の時代になってきましたので、ここ、今ちょうど施設の建て替え時期になっているようでして、刑務所ですね、そういったところをしっかりと新しい設備にしていただきたいと思いますが、いかがですか。

花村博文法務省矯正局長

○政府参考人(花村博文君) 被収容者の健康保持は国の重要な責務でございまして、被収容者の熱中症予防対策などに万全を期す必要があると考えまして、刑事施設における冷暖房設備につきましては、体温調節機能の低下など熱中症リスクが高い高齢者等が就業する工場、医療法上の病院又は診療所である建物の病室、収容棟の廊下など、冷暖房設備の整備の必要性が高い箇所について順次整備を進めているところでございます。  刑事施設の環境整備は被収容者の基本的人権の尊重という観点からも重要でございますので、冷暖房設備の整備につきましては、最近の気象条件や社会一般の水準を踏まえつつ、引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 是非、新築されるときはそこら辺を考慮いただきたいんですが、廊下を冷房しても分厚い壁の中の居室は暑いままですので、そういった当たり前のことも踏まえてしっかりとやっていただきたいということと、やっぱり刑務所をしっかりと改革していかなければならないという意味では、委員会には、海外も含めた形で、海外しかないんですね、海外の先進事例の視察も含めて是非委員会で御検討いただきたいと思いますが、これ、委員長、よろしくお願いします。

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 後刻理事会で協議いたします。

石川大我立憲民主・社民

○石川大我君 これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。  今日は、民法の財産分与の制度について取り上げさせていただきたいと思います。  この財産分与というのは、離婚をしたときにその夫婦間の共有財産についてどう清算をするかという制度でございまして、民法に定めがあるわけなんですけれども、これは請求できる期間に限りがございまして、離婚をしてから二年間ということになっております。そして、その二年間の期間というのは除斥期間というふうに言われておりまして、中断とかそういったものがなくて、離婚してから二年がたてばそれ以降は一切請求できないと、こういう制度になっております。  これ、もう本当にずっと変わらず、昔からこういう制度になっているわけなんですけれども、私ども公明党の特に女性委員会を中心といたしまして、この財産分与の除斥期間については延長をすべきだということで、かねてから政府に対する、法務大臣に対する提言ですとか、また、ほかの委員会も含めて何度も質問をさせていただいているところでございます。例えば、二〇二〇年の十二月には、公明党女性委員会で、この財産分与の除斥期間を二年から少なくても五年程度に延長すべきというふうに提言をさせていただいているところでございます。  この財産分与というのは、先ほど申し上げたように、離婚時にその夫婦間で築いてきた共有の財産を清算する制度ではありますけれども、例えば子供をもうけている場合には、その離婚後の子の養育に関しても、養育する側の親についてはそうした財産があることで子供の養育に利用するということもできるわけでありますし、また、残念ながら、男女間の賃金格差、経済格差というのがございます。基本的には、やはり離婚後の女性の貧困という問題もございますので、そういった観点からも、この除斥期間の延長というのは私どもは必要ではないかというふうに思っております。  二年というのはほかの法制度に鑑みてもかなり短い期間となっておりまして、御存じのとおり、民法の債権法が改正をされまして、消滅時効というのは、基本的には権利を行使、基本的には五年ということですね。それから、不法行為の損害賠償請求等も基本的には五年はできるわけでございまして、そう考えると、例えばDV被害などに遭って命からがら逃げて、そして何とか離婚をすることができたと。ただ、離婚をするだけでもう本当に精いっぱいで、その後の財産をどうするかとか、そういったことまでなかなかできなかったと。そこから、じゃ、離婚をした後に少し落ち着いてから財産分与の請求をしようというふうに思ったとしても、二年というのはもう本当にすぐに過ぎますし、先ほど申し上げたように、不法行為の損害賠償請求というのは五年できるわけで、そういったDV被害についての例えば慰謝料を請求するのは五年間はできるのに、そういった離婚時の財産分与請求というのはそれよりもかなり短い時間で請求が一切できなくなるというのはアンバランスではないかというふうに思っております。  こういった点についてかねてからも御提言申し上げているところでございますけれども、現在の法務省における議論状況について、まず大臣にお尋ねしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 財産分与請求に関する民法上の除斥期間につきましては、従前から御党より二年から五年に伸長する見直しを速やかに実現すべきという御提言をいただいておりますし、委員からもこの法務委員会で質問をいただいております。  離婚前後の様々な事情によりまして、夫婦間で離婚後二年以内に財産分与請求の権利行使が困難であったために、結果として離婚の当事者や子供が困窮することは少なくないと考えられます。財産分与制度の在り方は、離婚後の家族の生活の在り方に影響する私は重要な課題の一つであると考えています。  この財産分与制度の在り方を含めて、離婚及びこれに関連する制度の見直しにつきましては、御案内のように、現在、法制審議会家族法制部会において調査審議が行われているところであります。私としては、引き続き、この家族法制部会において充実した審議がスピーディーに行われるように後押しをしていきたいと考えています。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 議論をしていただいているというのはもう本当に有り難いなと思っているんですけれども、結構時間が掛かってございます。是非この件については一日も早く結論を出していただいて、そして速やかな法改正が実現するように是非お力をいただければというふうに思っております。  今申し上げたのはこの財産分与のことでございまして、結婚中に築いた夫婦間の財産というのは、例えば、預貯金ですとか、それから不動産、自宅とかですね、そういったものが主に考えられますけれども、もう一つ、年金ですとか、それから個人年金もありますし、それから保険、こういったものの解約金とか、そういったものも対象になるわけなんですけれども、この中で非常に重要なのが年金でございます。  年金分割の制度、これが今から十五年ぐらい前ですかね、制度ができまして、二〇〇七年にこの年金分割の制度というのがスタートをいたしました。ただ、これについても、先ほど申し上げたこの財産分与の除斥期間というものが関係しておりまして、年金分割というのも財産分与の一種でありますので、恐らくそういったことから、年金分割の請求というのも離婚してから二年ということで、それを過ぎると一切駄目という制度になっているわけでございます。  私は、かねてから、この財産分与の除斥期間延長とともに、年金分割の申請の期間についても同様に延長すべきだというふうに申し上げてきているんですけれども、今日は厚労省さんにお越しいただいておりますが、厚労省での議論状況について教えていただければと思います。

宮本直樹厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。  離婚時の年金分割は、離婚した一方の当事者からの請求により、婚姻期間に係る一方の厚生年金保険料の納付記録をもう一方に分割する制度でございます。この分割請求につきましては、民法における離婚時の財産分与に係る家庭裁判所の処分請求期限、いわゆる除斥期間が二年とされていることを踏まえて、原則、離婚した日の翌日から二年とされております。  先ほど法務大臣より御答弁がございましたが、離婚時の財産分与の除斥期間については、現在、法制審議会家族法制部会において調査審議が行われており、昨年十二月に公表された家族法制の見直しに関する中間試案においては現在の二年を三年又は五年にする案が示され、引き続き議論が行われていると承知しております。  厚生労働省といたしましては、法制審議会における調査審議の結果を踏まえ、離婚時の年金分割に係る請求期限の延長についても検討してまいりたいと思います。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 法制審での結論が出れば、基本的にはそれに合わせて速やかに恐らく変えてくださるんだろうと、そういう御答弁だったのかなと思います。  この年金分割の申請期間を過ぎてしまって年金分割が利用できなくなったという例については、私も実際に御相談を受けたことがございました。基本的に、弁護士が付いて裁判所を利用するなどして離婚が成立した場合には、弁護士が付いていれば大体手続はしますし、裁判所が関係していればそれについての書類をもらったりとかして、基本的には注意喚起されるかなとは思うんですけれども、日本の場合は協議離婚が圧倒的多数でありますので、やはりそういった当事者にとってみれば、こういった手続を余り知らなくて、ましてやその二年間にしなければ一切その後救済されないということまで知らなくて申請ができないというケースは私はあるんだろうというふうに思います。  特に、一切その後救済されないというのがまたポイントでございまして、もちろん、この年金分割の利用によって、その後、年金受給開始の年齢になって幾らもらえるのかというのはもちろんその方によって違いますし、婚姻期間がどれぐらいだったかとか、その配偶者とか御自身の加入状況によっても違いますので、非常に大きい金額の方もいれば、かなり少なめという方もいらっしゃるかもしれませんけれども、やっぱりこの年金分割というのは、この制度創設時にも非常に議論になったと思うんですけれども、国から自動的に毎月幾らという形で必ず入ってくるというのが非常に大きいわけですね。  年金分割の制度を利用しなくても、当事者間で合意をすれば、例えば年金分について生涯にわたって離婚した相手方から任意というか合意に基づいて払ってもらうということもできないことはないんですけれども、それはいつ不履行になるか分かりませんし、ずっとそのやり取りをしなきゃいけないということでございまして、かなりハードルが高いわけです。それに対して、この年金分割の制度というのは、もう年金の制度としてきちんとその本人に国から支払われるというのが非常に画期的であり、利用する価値が非常に高いというふうに思っております。  そういったことも、私の方から申し上げてしまったんですが、この年金分割の改めてその重要性というところで私は関心があるんですけれども、十五、六年前につくられたこの年金分割の制度趣旨というところについて改めて教えていただければと思います。

宮本直樹厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。  平成十六年の年金法改正で導入された離婚時の年金分割は、離婚件数が増加する一方で、夫婦の年金受給額には大きな開きがあり、離婚した場合に女性の高齢期における所得水準が低くなるという問題に対応するため、年金以外の財産について民法上認められている離婚時の財産分与とともに、厚生年金についても分割を行える仕組みを導入したものでございます。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 今おっしゃっていただいた、やはりこの夫婦間の年金の格差というようなものが非常に大きい、そして、特にその高齢期の女性の貧困の問題というものがございまして、それに資する形での活用が期待されるわけであります。  六十五歳以上の単身高齢女性というのが最も、ほかの年代、性別の中で貧困率が高いというふうに言われております。この単身高齢女性の中には、もちろん離婚された方もいれば、そうじゃない、未婚といいますか、結婚歴のない方もいらっしゃると思いますけれども、やっぱりこの高齢の単身女性の貧困の問題というのは国全体として非常に重要な課題なわけであります。  実際に、このコロナ禍もそうです、単身の女性の方々が非常に大変な状況に陥ったということで、そうした方々への国の支援ということもされたわけですけれども、そういったことを考えても、そうした支援ももちろん重要ですけれども、年金という形で、例えば月五千円でも三千円でもやっぱりそうした貧困の状態にある方に支給されるというのは私は非常に重要だというふうに思っております。  そこで、この年金分割がしっかり活用をされるべきではないかと思っているんですが、そのこととの関係で、この年金分割の利用状況について厚生労働省にお伺いしたいと思います。

宮本直樹厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。  厚生労働省年金局でまとめております厚生年金保険・国民年金事業年報によれば、共済組合等を除く厚生年金保険における離婚等に伴う保険料納付記録の分割件数は、令和三年度で三万四千百三十五件となっております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 事前にレクでお聞きしたのでは、これ、二〇〇七年、平成十九年度に始まっているんですけれども、その当初は八千件とか、その翌年は一万件ちょっとというような数からだんだん増えてはきて、そして直近の令和三年度では三万四千百三十五件、その前、少し遡ると大体三万件弱、二万六千件とか三万件程度なんですね。もちろん、制度開始から十五年ちょっとたって徐々に認知されている部分もあるのかもしれませんが、この経年で見ますと、正直そこまで増えていないという状況にあります。  これに対して、離婚件数というのは年間何件あるんでしょうか、法務省さん。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) 過去五年分を少し数字丸めてお答えします。  人口動態調査の結果によりますけれども、年間の離婚件数は、平成二十九年が二十一万件台、平成三十年及び令和元年が二十万件台、令和二年が十九万件台、令和三年が十八万件台でございます。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。  大体年間二十万件ぐらい離婚があるんですね。二十万件ぐらい離婚があるんだけれども、年金分割の利用というのは先ほど申し上げたように三万件程度ということは、離婚のうち十件に一件、まあもうちょっとですかね、ぐらいの割合でしかこの年金分割という制度は利用されていないんですね。約十件に一件、もちろん中には自営業で国民年金だけという方もいらっしゃいます。厚生年金の加入記録が分割の対象になりますので、厚生年金に加入していない場合は利用はされないわけですけれども、とはいえ、離婚件数のというか、十件に一件しか厚生年金に加入していないということはないと思いますので、やっぱりこの活用が私は十分ではないのではないかなという問題意識を持っております。  その参考にさせていただくのにちょっと厚労省さんにお聞きしますけれども、公的年金の被保険者数における厚生年金の加入者割合というものについて教えていただければと思います。

宮本直樹厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げました厚生年金保険・国民年金事業年報によれば、令和三年度末において公的年金全体の被保険者数は六千七百二十九万人、うち厚生年金被保険者数は四千五百三十五万人となっており、公的年金被保険者に占める厚生年金被保険者の割合は六七・四%となっております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。  じゃ、公的年金に加入していらっしゃる方のうち、大体六七%が厚生年金だということですね。もちろん、これも男女別ではないですし、既婚か未婚かも分けられていない全体の数ですので、もちろん直ちにこの数字をもって結論付けるわけにはいきませんけれども、とはいえ、大体やっぱり六割、七割の方が厚生年金に入っていらっしゃるにもかかわらず、離婚件数の十件に一件とかそれぐらいしか年金制度、年金分割の制度が利用されていないと。本来は対象になるのは今の割合ぐらい、離婚件数の中でも六割、七割の方が本来は年金分割の制度を利用できるんじゃないかと、なのに十件に一件ぐらいしか利用されていないんじゃないかなというふうに私は思っています。  この辺の数字というのは、正直、厚労省さん、法務省さんもきちんと恐らく調査とか研究はされていないんだと思うんですね。ですので、私が申し上げたいのは、この年金分割の、せっかくあるわけですから、高齢女性の貧困問題という観点からも、是非この活用を図る。その前提として、本当にそのニーズですとか、そのニーズに合った活用がされていないんじゃないかというような、この問題の研究というところから私は進めていただきたいなというふうに思っています。  それで、今申し上げたように、もうちょっとこの利用していただいた方がいいんじゃないかなと思っているんですけれども、この年金分割の利用についての周知啓発というのはどのようにされているのか、厚労省さんに伺います。

宮本直樹厚生労働省大臣官房年金管理審議官

○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。  離婚時の年金分割制度については、請求漏れを防止するという観点から、制度の周知が重要と認識しており、厚生労働省では、従前から、年金事務所の窓口や日本年金機構のホームページにおいて周知しているほか、法務省の御協力を得て、離婚届の受付先である市町村の戸籍担当窓口において、離婚に関する事務手続の相談に来られた方に周知のリーフレットをお渡しいただくなどの取組を行ってきたところでございます。さらに、令和四年四月には、リーフレットの配付と併せて離婚時の年金分割の請求書そのものをお渡しいただくよう、市町村にお願いをしたところでございます。  厚生労働省といたしましては、離婚時の年金分割制度が適切に利用され、請求漏れという状況が生じないよう、今後もこうした取組を通じて引き続き周知啓発に努めてまいりたいと考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 ありがとうございます。  近年では、その請求書自体を窓口で配っていただいているということでありました。  ただ、やっぱり、そうですね、なかなかそこからどれぐらい活用いただいているのかなという疑問はありますし、ただ、離婚をすると基本的には名字が変わるという方が多いわけなので、その際には、多分その年金手続、年金に関する、国民年金もそうですし、届出というのを多分するんじゃないかと思うんですね、氏名の変更とかということ。  ですから、恐らく必ず、そういったことをしないという人は比較的少ないんじゃないかなと想像するので、そういった形で、例えば年金事務所に手続のアクセスがあった場合に、窓口もやっていらっしゃるというふうにお話ありましたけれども、氏名とか住所の変更届の際にこういった年金分割の制度ということも申請してくださいということでお話をいただくとか、もう必要な手続として基本的には認識をしていただくということが本来は重要なのではないかなと。  その年金分割の制度を利用するに当たって、当事者間の合意をしなきゃいけないというような場合もありますので、そこについては引き続き法務省さんの方で、法テラスですとか、また今後公正証書についても利用しやすいように制度を検討していくということですので、そういったところも是非連携をしていただいて、より良い制度、また運用にしていただければというふうに思います。  予定の時間が参りましたので、本日はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 齋藤大臣、御苦労さまです。  今日、うち出るとき、また法務委員会で質問をするという話を女房にしましたら、女房に怒られました。なぜ怒られたかというと、あなたの言っていることはよく分かるけれども、言葉のトーンが高過ぎる、もっとおとなしく静かにやれば受け止めが違うんでないか、あなたのだみ声聞いていると私は体調悪くなりましたって女房に言われまして、どうもうちの女房は齋藤大臣寄りだなという認識を持ちながら、この今質問の場に立っております。  そこで、大臣、前回の続きですが、例の三者協議について確認をさせていただきます。  これ、皆さん方も共有してほしいと思うんです。これ、委員長、三者協議というのは、この委員会における理事懇みたいなものなんです。日程協議だけなんです。このことをよく共有してください。  前回、大臣は、司法権の独立という表現されました。何も関係ないんです。何をもって、大臣、司法権の独立と言ったのか。これも皆さん方に是非とも頭に入れてほしいんですけれども、三者協議というのは日程協議であって、裁判所の判断で決めるんです。同時に、弁護士が申し立てるときもあります。裁判所が申し立てることもあるんです。法律では何も決まっていないんです。これをしっかり頭に入れなければ私はいけないと思っているんです。  刑事訴訟の規則で書いてあるだけなんです、これは。第百七十八条の十五で、「裁判所は、適当と認めるときは、第一回の公判期日前に、検察官及び弁護人を出頭させた上、公判期日の指定その他訴訟の進行に関し必要な事項について打合せを行なうことができる。」、これが三者協議なんですよ。「ただし、事件につき予断を生じさせるおそれのある事項にわたることはできない。」、これだけなんです。それを、前回の大臣の答弁では、司法権の独立性という表現しました。同時に、非公開であるということを言いました。  これも皆さん聞いておいてください。会議は非公開ですよ、三者協議ですから。ところが、そこでの会議の話は外に出ても何の罰もなければ注意もなければ、弁護側はこう言いました、検察側はこう言いました、それをもって裁判所はこういう判断でした、これは公にしてもよろしいというのが、私自身も三者協議受けたもんですから、私は経験の上で大臣に言っているんです。それを大臣は、前回の私の答弁に対し、これは非公開だ。非公開と情報の開示と情報の透明性は別ではないでしょうか。同時に、司法権の独立に関わるという話をしました。  私はちょっと、事実と違う、あるいは全くこれはばかにした答弁であって私は看過できないと思っているし、ここは委員の先生方も、事実が何であるかということは、しっかりここは、国会の場でありますから、明らかにしていただきたいと、こう思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、私は奥様と少し意見が違っていまして、鈴木委員のこういう真剣な御質問は好きであります。  その上で、大変大事な御指摘をいただいたので、私の考えを少しお話をさせていただきたいと思うんですけれども、この三者協議の性格でありますけれども、これは刑事訴訟規則に基づいて公判係属中の裁判手続の一環として行われているものであると。つまり、裁判手続の一環なんだということがまず一つ申し上げたいことであります。  その上で、中の情報が外に出ているにせよ、裁判所がこれは非公開で行うというふうにおっしゃっているという事実があるわけであります。いろいろ出るのは、よく出る話なんですけれども、ただ、裁判所は非公開だとおっしゃっているということなんですね。で、もうちょっと、済みません。  したがいまして、その裁判所が非公開だと言っていて、裁判所がその内容をオープンにしているわけでもなく、検察がオープンにしているわけでもなく、それを法務大臣が、こうなんです、三か月掛かるんですということをこの場で申し上げるのは、一つは、もうちょっとだけ、一つは裁判所とその検察の信頼関係の問題、それから裁判係属中の手続ですので、裁判所と行政の在り方の問題、それから、大きく言えば、司法権が独立していなくちゃいけないという問題にひいてはつながっていくような問題なので、慎重に法務大臣としては対応せざるを得ないかなというのが私の意見でございます。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 大臣、私の意見は要らないんです、今法務大臣だから答弁しているんですから。法務大臣として、じゃ、非公開、だから会議の中身は出ていませんよ、細かい中身は。公判日程の期日協議なんですから。いいですか。じゃ、なぜそれ司法権の独立なんていう表現になるんです。司法権を何も侵す話じゃないですよ。検察がこう言いました、弁護側がこう言いました、中を取って裁判所は、検察が言った三か月の前に、その前にもう一回打合せをしましょうというのが公になって、裁判所も文句言っていなければ、検察も文句言っていないんですから。  これ、大臣、勘違いしているのは、独立性だとか司法権の侵害とは全く関係ない話なんですよ。日程協議なんですから。私がそこでなぜ三か月掛かるかという、それを検察に聞いてくださいということを言っているだけの話なんですよ。何か難しい法律に触れる話でもなければ、独立を侵す話でもなければ、侵害する話でもないでしょう。それを何で正直に答えられないんです。  これもこれ以上言ったらまた女房に怒られますから少しトーンを抑えますけれども、大臣ね、これ役人の判断じゃなくて、大臣、そう思いませんか、私の話聞いて。何で独立性だとか司法権の侵害と受け止められるような答弁するんです。関係ないですよ。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになって本当に鈴木委員には申し訳ないんですけど、これ裁判手続のやっぱり一環で行われている……(発言する者あり)ただ、その日程協議の中には、なぜそういう時間が掛かるのかとか、そういう話も必ず出てくるわけでありますので、単に日程だけで協議が行われるわけではないという実態もございますし、私が一番気にするのは、検察がそういう発言をしたということを言っていないのに、私が、法務大臣が、こうなんですということを、人間としてはともかく、大臣としてこの場で申し上げるのはやっぱり差し控えるべきだろうと思っています。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 大臣、じゃ、検察は三か月と言っていないんですね。その確認だけします。その協議の場で。  いいですか、大臣、裁判所も認めていれば弁護側も認めていて、協議はやっているんですよ。検察側は、三か月掛かるその理由は、記録を読むのに時間が三か月欲しいという検察の主張なんですよ。それを何で認めるわけにいかぬと大臣言えるんです。皆さん聞いていておかしく思いませんか。どうです。何も捜査のここが問題だとかという、そういう話しているんでないんですから。日程協議の場なんです、三者協議というのは。  ちょっとこれ、委員長、今の答弁、私は、答えていない、ちょっと理事会開いて協議してください。

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 速記を起こしてください。  暫時休憩いたします。    午前十一時二十五分休憩      ─────・─────    午前十一時四十五分開会

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 先ほどの続きですけれども、改めて大臣の答弁を伺います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 三者協議の中身に係ることに大臣として言及をいたしますのは適切ではないと考えてはおりますけれども、この各種報道等や当委員会での質疑を通じまして、四月十日の三者打合せにおいて、検察が対応方針の決定に三か月を要するとの話をしたことがあったのではないかというふうには思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 大臣、今の答弁、もっと、なぜ早く言えなかったんでしょうか。私は、時間の無駄であって、私がもし虚偽の話をしているならば私の信用に関わる話でありますから、私はそういった虚偽の話はしませんし、針小棒大に何か事を荒立てるという考えは持っておりません。事実に基づいて、私は私なりに今、私の顧問弁護士は、弘中惇一郎弁護士でもあれば、佐藤博史弁護士であります。刑事事件では日本一と言われるこの二人が今でも私をサポートしてくれておりますけれども、そういった、どこに出しても通用する弁護士方の話を聞いても、私は、ここはしっかり国民に情報開示はすべきだという思いで話しているということを是非とも大臣に御理解をいただきたいと思います。  もう時間もありませんから、先般の委員会の最後に、私は、ウィシュマさんの件あるいは入管施設の件、法務省の予算の件等々話をして、時間がないから次の委員会で大臣が答弁するということで終わっておりますので、それらについての答弁をいただきたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、ウィシュマさんの番組につきましては、実は私、海外出張中でありましたので直接見ていないんですが、内容はきちんと説明を受けて承知をいたしております。交際相手のスリランカ人の男性についていろいろと報道されたということであります。  委員のお尋ねは、その刑事上の処罰ができないのかというお話を先日いただいたところであります。私は、問題意識はもちろん理解をするわけですけど、御指摘の元交際相手の現在の状況、これについて、今こうなっている、ああなっているというのを私の方から申し上げるのはちゅうちょするわけでありますが、告発などを行うのかということに、恐らくおっしゃられるんじゃないかと思いますけれども、これも個別の事案に関する事柄なので、私からお話をすることはできないということでありますが。  強いて言うと、元交際相手の、ウィシュマさんの関係などにおいて、ウィシュマさんが亡くなるに至った経緯を明らかにし問題点を検討する上で必要と思われる情報については、例の調査報告書の中で記載をしたということがありますし、それが全てでありまして、この点については、そのウィシュマさんとの関係、亡くなるに至った経緯に関するところについてはこの調査報告書でしっかりとやっているということでありますが、それ以外のところについては、個別の案件でもありますし、私の方から御答弁は差し控えなくちゃいけないなというふうに思っています。  それから、もう一ついただきましたのは、刑務所施設において、その設備が外国人の方用になっていないという……(発言する者あり)あっ、入管の施設です、入管施設の対応でありまして、これにつきましては私も委員と全く同じ問題意識でありますので、これから予算要求の段階に入りますので、是非充実ができるように、先生のお力もいただきながらやっていきたいというふうに思っています。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 大臣、私は、このウィシュマさんの名古屋入管でのあの入管の対応、私は、何と人間的でない、もっと優しく親切にすればよかったのにという思いではいたんです。  私は、このNHKのテレビを見てちょっと認識変えたのは、ほかに大きな精神的なダメージを受けた、そのことがあって、また食事を取らないだとかそういった様々な要因につながったんでないかという認識になって、私は、人の命が亡くなったわけですから、この元彼氏というか、その人に対するまた大きな憤りを感じてきたんです。  私の調べた範囲におけると、この男の人は今仮放免中だと聞いています。仮放免ならば、きちっと入管と警察なんかも相談して、私は、事実関係なんかも確認して、いずれ、もしこの男の人がスリランカに帰るならば、スリランカ政府とも相談して、本人から事情を聞くなり、きちっと私はただすべきでないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになってしまうんですが、彼が仮放免中であるとかそういう件についても我々は当然承知をしているわけですが、それをここで彼はそういう人なんですよとかいうことを申し上げることは、やはり差し控えるべきなんだろうと思っております。  今後の対応につきましては、先生のお気持ちもよく分かるところでありますが、ただ、この場において今後どうするああするということについてお答えすることは、ちょっと差し控えなくちゃいけないなというふうに思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 今の大臣の答弁で、仮放免であるかないかと言ったって、私自身が知っている話を大臣も知っているわけですから、大臣、もう少しやっぱり齋藤健という法務大臣としての胆力持って、やっぱり役人の説明、官僚の答弁では人の心はつかめません。私は、現実にやっぱり合った答弁を是非ともこれから大臣にしてほしいし、また、この問題は今後とも時間を掛けて私はしっかりお尋ねしていきたいと、こう思っています。  そこで、大臣、今のこのホームページなんかでは入管の紹介は畳部屋の紹介しかなっていないんですよ。これ、早く、今相当改善されているやにも私は聞いていますので、新しい、何というんでしょう、現状等の姿を示した方がいいと思いますけれども、どうでしょう。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 実は、そのホームページ掲載の写真につきましては五月八日付けで更新をさせていただいております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 五月八日付けで、じゃ、今週の月曜日。ならば、前回私が質問したのも意味はあったかなと、こう思いますので、しっかりやっていただきたいと思います。  あと、大臣、予算、私は、法務省予算というのは、これ補正なんかで付く予算じゃないわけですから、一般事務費的な経費が多いわけでありますから、当初予算が勝負でありますね。そういった意味でやっぱり、齋藤大臣のときこれだけの体制が取れたという、私はやっぱり、数字は正直なんですから、示した方がいいと思います。  ここは、大臣、しっかり法務大臣として役所を引っ張って、私は、矯正施設もやっぱり古いところもある、改善すべきところもありますね。やっぱりお金がなければできませんね。あるいは、入管施設もそのとおりですよ。あるいは、海外からの人が来るわけですからマンパワーも必要なわけですから、そのマンパワーもきちっと確保した方がいいと思いますね。  これは戦略練って予算獲得しなければ取れるものじゃないと、こう思いますので、ここは大臣の決意をお聞かせをいただきたいと、こう思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) これまでも法務省は、限られた予算がありますので徐々にやってきてはいると思うんですけど、先生おっしゃるように、いずれやらなくちゃいけないことであるならば、この際しっかりやっておくということも一つの考え方としてありますので、ちょっと前向きにこれ検討していきたいと思っています。  それから、これだけちょっと一つ。仮放免知っているんだからというお話あったんですけど、私も行政経験長いんで、いろんな行政手続の中でその個々の方の個人情報を知ることはたくさんあるわけでありますけど、それをその方の御了解なくこういうところでこういう人なんだと言うことには、ちょっと行政、今後そういう前提で向き合わなくちゃいけなくなるとなるといろんな支障があるかなと思うんで、気持ちは分かるんですけど、なかなか行政としては難しい面もあるなということを御理解いただけたら有り難いなと思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 大臣、それはまさに官僚答弁なんですよ。サポーターもいるんです。あるいは組織、団体もあるんです。みんな、その人たちは知っていて、しゃべっているわけですから、で、公になっているんです。同時に、何もこれ、隠す話じゃないと思います。私は、この男の人が罰を与えるとウィシュマさんに言った、親戚中使ってでも帰ったら居場所を突き止めて罰を与える。スリランカの国は敬けんな仏教国ですよ。

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 鈴木委員に申し上げます。お時間になりましたので、おまとめをお願いいたします。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 はい。  だから、私は、そういった意味では、人の命を失わせたという意味で重い。そういった人が、何も公にしても誰も、私は問題はない、何かしら法務省が指摘されることはない、こう思っているんです。この点、大臣、頭づくり、私は少し現実的なやっぱり国民世論に合った判断をいただきたいなと、こう思います。  以上です。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合でございます。  今日は、一昨日、日本維新の会、梅村委員が問題提起されました養育費の受領率の問題について質問させていただきたいと思います。  改めて、確認までに御説明申し上げますが、この四月の二十五日の記者会見で、こども家庭庁政策担当の小倉大臣の方から、二〇三一年までにいわゆる養育費の受領率を現在の二八・一%から四〇%に引き上げるという目標が発表されました。  これ、政府としての養育費の受領率の数値目標としては初めて出されたということで、そのこと自体は、目標を決めてしっかり取組を進めていくんだという受け止め方をすれば前向きに受け止める方もいらっしゃるのかもしれませんが、実は私自身は、ここに至るまでの間、いわゆる法務省法制審議会家族法制部会の中で、この二年半ほどにわたって様々な議論が積み重ねてこられた中で唐突にこの数字が出てきたことに実は驚きを感じました。  そこで、まず大臣に御確認をさせていただきたいんですが、今回、こども家庭庁が養育費についての政府目標を発表したことについて、法務省として事前に報告を受け、また協議を行っていたのかということについて、大臣から御答弁をお願いします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 委員御指摘の養育費の受領率についての政府目標、これ、女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二二において養育費の受領率に関する達成目標を定めるということが明記をされたことを踏まえて、法務省も含めた関係省庁間の協議を経て策定をされたものであります。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 これ、あえて私がここで問題提起させていただきますのは、実は法制審議会では、法務大臣の諮問を受けてこの二年数か月間、議論、調査や様々な検討を行ってこられているわけでありまして、その間、パブリックコメント等も募集して、八千件、およそ八千件のコメントが国民の皆さんからも集まってきているということであります。そうした一連の流れというものをあたかも踏まえていないかのように数値目標だけが先走る形で唐突に出てきたということに対して、これまで議論に携わってこられた関係者の方々が不安や疑念をお持ちになってしまっているということであります。政府目標が一方的に決められるんだったら、法制審の議論もパブリックコメントも必要ないじゃないかと、こういうことを御指摘される方もいらっしゃるわけであります。そのことがあったもんですから、あえて私、この場で質問をさせていただいたということを御理解いただきたいと思います。  その上で、大臣に確認をさせていただきたいと思うんですが、今回こども家庭庁が発表した養育費の政府目標、これは、法務省並びにいわゆる法制審家族法制部会の中での位置付けというものはどういった位置付けになるのかを、大臣、御答弁をお願いします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、御指摘の養育費の受領率についての政府目標というのは、先ほど申し上げたように、法務省としても政府の一員として目標の達成に取り組んでいくということに当然なるわけであります。  一方、法制審議会の家族法制部会では、御指摘のように、令和三年三月から、養育費の履行確保も含めて、父母の離婚後の子の養育の在り方について議論をされておりまして、ここはここで引き続き充実した調査審議を行っていただきたいということでありますので、その二つが並行して動いているということであります。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございます。  今回のこの政府目標というのが、いわゆる共同親権に前向きな立場で議論に参画されている方々等も含めて、これまで議論を積み重ねてきた共同親権、それからいわゆる共同監護といった考え方の導入をしないことを前提として数値目標を立てたんじゃないのかといった、そういった受け止めをされる方もいらっしゃるぐらい実はこの数字というものがインパクトがあったということ、このことを受け止めていただきたいんですね。  なぜなら、例えば共同監護ですとか共同親権というものが本当に民法改正するということで実現した場合には、当然のことながら養育費の支払は四〇%と言わずに限りなく一〇〇%に近づけることができることになるわけですから、そうしたことを視野に入れた議論を行っていらっしゃる方々からとってみれば、失望をさせることにも実はつながっているということ、このことは受け止めていただきたいと思います。  その上で、今日はこども家庭庁さんにもお越しいただいていますので、この家族法制部会でこうした議論が進む中で、こども家庭庁がこういった政府目標を発表した経緯について、先ほど大臣からも少しお触れいただきましたけれども、改めて確認をさせていただきたいと思います。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  先ほどの大臣の御答弁とも重なるところではございますけれども、子の養育費の履行確保、こちらにつきましては政府としても取り組むべき重要な課題というふうに考えてございます。  そうした中で、昨年六月に策定をされました女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二二、いわゆる女性版骨太二〇二二、こちらの中で、養育費の受領率に関する達成目標を設定するというようなことが明記をされたところでございます。  以来、一年近くたつわけでございますけれども、そうした、その後の内閣府が中心となって法務省も交えて三府省で調整をした結果といたしまして、四月二十五日、養育費受領率の達成目標を設定したという時系列的な経緯でございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 骨太の方針二〇二二、まあ女性版骨太の方針二〇二二の方針に基づいて数字を出しただけだという御答弁と受け止めました。  その上で、こども家庭庁さんに重ねて質問させていただきますが、例えば、法制審の家族法制部会で去年の十二月に参考人として招聘された北村晴男弁護士が部会に提出された、いわゆる民法改正の試案というものが提出をされております。この試案の当該の条文案では、共同養育計画を例えば公正証書とすることを義務付けるような提案がこの中では実はなされておりますので、仮に養育費の不払があった場合には申立てによって裁判所による強制執行が可能になるといったような立て付けにこれなっております。つまり、法律が改正されれば、理論上、離婚後一〇〇%養育費が支払われることになるという、そういったことを目指した法律改正の試案ということなんですね。  今回、そのこども家庭庁さんが数値目標を発表されるに当たって、そういった法改正に向けた議論がなされているということについて把握していたのかどうかということ、このことについてちょっと確認をさせてください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) 御指摘の法制審議会の家族法制部会でございますけれども、こちらにつきましては厚生労働省の時代から参画をしております。例えば、その中で、全国ひとり親世帯等調査の結果についても御報告をさせていただくといったような場面もあったところでございます。  そうした中で、御指摘の法制審議会における議論ということで申し上げれば、例えば、昨年十一月の中間試案の中では、養育費に関する定めの実効性の向上でございますとか、あるいは法定養育費制度の創設などといった内容が盛り込まれているということは把握をしているところでございます。  そうした中で、子の養育費の履行確保ということで、この法制審議会家族法制部会においても議論が進めているところとは承知はしておりますが、一方で、こども家庭庁といたしましては、現状の下でもできることから取り組んでいくことが重要であると考えておりまして、離婚前後親支援モデル事業などによりまして養育費の履行確保に関する取組への支援を重ねていると、そうした取組を進めていきたいということの一環で取り組んでいるところでございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 野村審議官とはもう長いお付き合いなんで、質問通告していませんけど、更問いを一件させていただきたいと思います。  例えばなんですが、現在、一人親家庭の子供たちが、今回、二〇三一年目標で四〇%という数字が出た場合に、要は、今二歳の例えばお子さんが十歳になるまでの間に養育費がもらえるようになる割合が四割でいいというメッセージとして受け止められているという、そういう側面があるんですよね。  要は、一〇〇%を目指すと、そのためにやれることをやるんだというのが政府目標なのであれば皆さん前向きに受け止めていただけるんだろうと思いますけど、実現可能な目標ということで、今この数字だから八年後にこの程度の数字だろうみたいなお役所仕事の数字がこれ出てきていること自体に、非常にネガティブな受け止めをされている方ということ、そういった方が出てきてしまっているんだということは、これ重く受け止めていただきたいんです。こうした考え方には、子供の利益を最優先するという考え方がきちんと反映されていないからこういうことになってしまっているということ、これを受け止めていただきたいんですね。  OECDの調査でも、これ釈迦に説法だと思いますが、一人親世帯の貧困率は、日本はOECD加盟三十五か国中三十四位です。その要因として、養育費が十分に支払われていないということがその原因として挙げられているわけでありまして、その背景にあるのがいわゆる現行民法の単独親権制度だという、こういう指摘があるわけであります。  そうした事実を踏まえて野村審議官に質問なんですが、子の、子供の権利というものを最優先に考えてこれまで法制審家族法制部会が議論を積み重ねてきた内容と、今回こども家庭庁が発表した政府目標との間で、どういった形で整合性が取れるのか、取ろうとしているのか、このことについて審議官のお考えをお聞かせください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  このいわゆる女性版骨太二〇二二の中でも、離婚の際に養育費を支払うのは当然のことであるという意識改革を強力に進めるということがまず掲げられております。  そういう意味では、今回の目標値も、この四〇%にとどまっていいということを申し上げたいわけではなくて、やはり、あくまでも現在の受領率を改善していく、それも過去十年のトレンドよりも更にハイペースで高めていくというのを目標値と掲げさせていただいたところでございます。  そういう意味では、一人でも多くの方がしっかりと養育費を受領できるように取り組んでいくというのはこれは基本方針として持ちつつ、一方で、法制審の方は今まさに議論中でございますので、そうした環境下の中で、今ある施策などを組み合わせながら今までよりもペースアップした形で受領率を高めていきたいと、そういう考え方で今回の目標値を示させていただきました。  当然、この一人親家庭調査というのは五年に一度行われておりますので、また次回の調査、次が三年後か四年後なんですけれども、その結果を踏まえて、さらにそれまでの間のいろいろな施策の動きなども踏まえてこの目標値については位置付けを考えていきますし、更に言えば、そういったこの目標値の推移いかんと関わりなく、養育費の確保のための施策、これ自体進めていかねばならないということで考えております。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 積極的にそうした取組を前に進めようとされる姿勢自体は否定するものでは当然ないわけでありますけれども、極めてセンシティブな、デリケートな問題を含んだ議論が長年にわたって法務省の中でもされているわけでありますし、当事者の方々それぞれのお立場で、様々なお考えでこれまで議論してこられているといったことを考えたときに、整合性の問題も含めてということでありますけれども、そういったところについては細心の注意を払って、やはり情報発信、目標設定といったようなことについてもやっぱり御検討いただかなければいけないんだろうと思います。  その上で、これはこども家庭庁さんにお伺いしようと思ったんですが、そもそも骨太の方針二〇二二に基づいた数字、基づいて発表された数値だということなんで、改めてこれは内閣府さんの方に確認しますが、今回こども家庭庁が発表した政府目標、この積算根拠というのは一体何なんでしょうか。

畠山貴晃内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(畠山貴晃君) お答え申し上げます。  教育費の受領率は取決めの有無で大きく異なるため、母子世帯の養育費取決め率及び取決めのありなしのそれぞれの世帯の受領率について、先ほどこども家庭庁からも答弁ありましたけれども、過去十年間の上昇率を基に今後のトレンドを推計しております。全体の受領率についてもこれらを基に推計いたしました。  その上で、まずは二〇三一年の目標として、養育費の取決めをしている場合の受領率については、過去十年間の上昇率から推計したトレンドを上回る七〇%とし、取決めの有無に関わらない全体の受領率についても、同じく過去十年間の上昇率から推計したトレンドを上回る四〇%としたものでございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 数字遊びですね。  子の権利を守るためにどうあるべきなのかということ、そういった考え方に基づいた議論からスタートしていないがゆえに、過去のトレンドから将来の推計値を出すといったような機械的な話になってしまっているということだと思います。当事者意識が、私は残念ながら、担当されている方に十分あるかということにちょっと疑念を感じました。  時間がありませんので、最後、大臣に一点だけ御質問させていただきたいと思いますが、法制審家族法制部会に、そもそも法務大臣として親権制度の在り方について諮問を行った理由、これを改めて大臣からお聞かせください。

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 申合せの時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 諮問を行った理由ですけど、父母の離婚に伴う子の養育への深刻な影響や子の養育の在り方の多様化等の社会情勢に鑑み、子の利益の確保等の観点から、離婚及びこれに関連する制度に関する規定等を見直す必要があると思われるというのが諮問理由でございます。

川合孝典国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございました。  今の大臣の御答弁、内閣府とこども家庭庁さんには重く受け止めていただきたいと思います。  私の質問を終わります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今日は、入管庁がしきりにおっしゃっている送還忌避者という言葉についてお尋ねをしたいと思っております。  今般の内閣提出の入管あるいは難民認定に関する法案の立法趣旨といいますか、法案説明でも、令和三年末時点で送還忌避者が累計三千二百二十四人という数字がよく紹介をされているわけですけれども、これはそもそも何をもって送還忌避者というんですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 送還忌避者とは、退去強制令書が発付されたにもかかわらず退去を拒んでいる者全般を指して用いている言葉でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 令和二年六月に収容・送還に関する専門部会の報告書が出ておりますけれども、そこでは、入国警備官が面接をして事情を聴取した際に、本人が帰国希望の意思を示すか退去を拒む意思を示すかにより判断していると。  これが送還忌避者ですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 先ほど申し上げたとおり、退去強制令書が発付されたにもかかわらず退去を拒んでいる者ということでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 この退去を拒む者というこの言葉、あるいは忌避という、何だかいかにも悪い人たちかのように言うけれども、出身国に帰国できないという方々には様々な事情がありますよね。その典型は、迫害あるいはその恐怖という十分な理由がある難民あるいはその難民認定申請者ですけれども、今の捉え方でいうならば、送還忌避者の中には、総数には難民認定申請中の者が含まれるわけですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 委員御指摘のとおりで、難民認定手続中である者も、自らの意思に基づき退去を拒んでいるということでございますので、送還忌避者に含まれます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 おかしくないですか。  難民認定を申請している、難民条約の三十三条一項、ちょっとそのまま読み上げますと、「締約国は、難民を、いかなる方法によつても、人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見のためにその生命又は自由が脅威にさらされるおそれのある領域の国境へ追放し又は送還してはならない。」と、いわゆるノン・ルフールマン原則という極めて強い原則あるいは国家に対する義務を定めていて、これは難民申請者にも同様に当てはまります。難民申請者は難民である可能性があるので、その判断がされる前に送還されてはならないということです。  この難民申請を複数回行っているというときに、現に難民該当性が判断されることがあるじゃないですか。なのに、その難民申請者を送還忌避者呼ばわりすると、これ、おかしくないですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 先ほど申し上げたとおり、退去強制令書が発付されたにもかかわらず退去を拒んでいる者が送還忌避者ということでございますが、退去強制令書が発付された者というものは、退去強制手続において在留特別許可の判断を経るとともに、難民該当性を主張する場合には難民認定手続も経た上で、難民に該当せず、かつ在留を特別に許可する事情も認められないため、我が国からの退去が確定した者でございます。  このうち、さっき申し上げた在留特別許可、これは、いわゆる三審制の最終段階における法務大臣の裁決に至って初めて判断されるものでございますが、その許可件数は過去八年間の年平均が約二千五百件ございまして、これは、退去強制手続において本邦への在留を希望して法務大臣の裁決を求めた件数等の約七一%に当たってございます。  このように、退去が確定した被退去強制者というものは、もはや我が国における庇護、在留が認められず、迅速に送還されなければならないものというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 数字の中ですり替えがあるじゃないですか。だって、確かに難民認定手続を経て退去強制令書が確定したということなんでしょうけど、それは入管が裁量的判断でそうしましたというだけじゃないですか。先ほど、確定したというふうに言うけれども、そして三審制ともおっしゃったけれども、それは入管と法務大臣の話でしょう。その入管の、まるで生殺与奪を全て握ったかのような、自由な裁量だとでも言うのかということがここにも表れていると思うんですよね。  確かに、退去していただくべき人もいるかもしれません、その数字の中には。けれども、複数回の難民申請の中で自ら難民該当性認定している場合あるじゃないですか。あるいは、不許可、不認定という処分に対して、裁判で争われて難民該当性が認められたという例は数多くあるじゃないですか。それを一くくりにですよ、送還忌避者だと称して、その数字をもって全てを語ろうとするというのは、これは私、分からないんですね。  そこで、令和三年末時点の三千二百二十四人という数字について伺いますけれども、これ累計というふうにされています。つまり、その一年のうちに新たに退去強制令書が発せられるなどして送還忌避者と入管が呼ぶようになった人というのがいるはずなんですよね。令和三年の一月一日から十二月三十一日の一年間の間に新たに送還忌避者と判断されたのは何人いるんですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) お尋ねの人数につきましては、業務上統計を作成しておりませんので、お答えすることが困難でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 何で立法事実として中心の数字として主張しているものについて統計がないんですか。  この累計という数字は、つまり出入りがあるわけですね、新たに退去強制令書が発せられる人もいれば、逆に自ら出国する方々がたくさんですから、帰国する人たちが。なので、送還された、あるいは難民認定を受けた、人道配慮を受けた、あるいは在留特別許可を受けた、あるいは亡くなったという方もあると思いますが、そうした事情によって入管がいう送還忌避者じゃなくなったという人は令和三年の一年間で何人いるんですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) お尋ねの人数につきましても、業務上統計を作成していないので、お答えは困難でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 おかしくないですか。与党の皆さん、おかしくないですか。送還忌避者がたくさんいるから、だから今度の入管法改定案が要るんだというふうにおっしゃっているでしょう。皆さんお聞きになってきたでしょう。その数字は統計上把握されていないというんですよ。  私、そうした下で、入管が繰り返し、送還停止効、これは二〇〇五年の、まあ二〇〇四年法改正でしたけど、によって難民申請中の送還停止効ということが設けられたわけですけれども、これを濫用、悪用しているケースがある、難民認定申請者が送還停止効を濫用、悪用しているケースがあるというふうにこれまでの過去の説明資料などに書いてこられました。  そこでお尋ねしますけれど、そうしたケースというのは何件あるいは何人あるんですか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) その前に、その送還忌避者の数につきまして統計を取っていないというのはちょっと語弊がございまして、私どもとしては、今回の法改正に当たり、送還忌避者が増えているのではないか、その人員についての問題意識がございましたので、そういう意味で、その統計を、統計といいますか数を拾ったところで、令和二年末時点では三千百三人、令和三年末時点では三千二百二十四人と、令和四年末時点では速報値ですけど四千二百三十三というふうに増加傾向にあるといったところを調べるために、この時点時点における先ほど定義をしました送還忌避者の数を出したというところでございます。そこはちょっと御理解いただければと思います。  その上で、お尋ねの濫用、悪用の判断基準といいますか、その数字お尋ねでございますけれども、そのお尋ねの数字につきましても業務において統計を作成していないのでお答えは困難でございますが、我が国の難民認定申請数の推移を見ていきますと、平成二十二年四月に難民認定申請から六か月経過後に一律に就労を認める運用を開始したところ、当時、年間千二百件程度であった難民認定申請者数が、平成二十九年までの七年間で約十六倍を超える年間千九百六百件程度まで急増したこと、失礼、年間一万九千六百件程度まで急増したこと、それから、平成三十年一月以降、申請の内容等に応じて就労を認めないなどの措置をとったところ、年間の難民認定申請者数が半減したことなど、これを見ますと、就労を目的とした難民認定制度の誤用、濫用が疑われる状況が生じていたものと考えております。  また、個別に見ましても、例えば、送還忌避者の中に殺人や強姦致傷等の重大犯罪での服役後に難民認定を複数回申請する者がいると、あるいは、観光、留学、技能実習などの在留資格で入国した後に本来の目的から外れた段階で難民認定申請をする者がいる、不法残留や刑罰法令違反を理由として退去強制手続に入ってから難民認定申請をする者がいるなど、難民認定制度の誤用、濫用が疑われる事案も発生しているということを申し上げたいと思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 まず、最初の方の数字という話ですけど、結局、急増しているとか半減しているとか、ああ、後の方ですね、先ほどの後の方の答弁ですね、急増しているとか半減しているとかいう、そういう大きな数字だけを出して、何だかその全て、皆さんがいう退令が出ても帰国意思を示さない人を全部送還忌避者だというふうに決め付けるのは、これは本当に間違っていると思うんですよね。  その中身として、なぜ疑うのかということをるるおっしゃったので、これはもう今日時間がなくなりましたから、法案の審議の中できちんと議論をしていきたいと思うんですけれども、結局、入管が疑っているというだけでしょう。入管が疑っていると。退令を出しても帰国しないという人たちを全部送還忌避者だとして扱って、これ強制帰国させなきゃいけない、送還するんだということしか考えていない数字の捉え方なんじゃないですか。  これは、難民条約が言うノン・ルフールマン原則、難民申請者は保護されなきゃいけないんですよ。出国を強制されちゃ駄目なんですよ、大臣。これ、そこの関係どう考えるんですか。大臣、いかがですか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 御案内だと思うんですけど、我が国におきましては、難民申請中の者であっても、その送還先、これはノン・ルフールマン原則を担保する入管法第五十三条第三項に従って決定されているわけでありますので、これは、ノン・ルフールマン原則に反するという送還は、この条項上起こり得ないということであります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 そんなことなら、難民認定複数回行われる中で、あるいは裁判で、入管の難民認定、不認定の判断が覆されるということはないですよ。そんなことになっていないからこうした重大な問題が繰り返されているんじゃないですか。  今日は時間が来ましたから、ここで終わります。

杉久武公明党

○委員長(杉久武君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時二十七分散会

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