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211回国会参議院2023/06/13

文教科学委員会 第15号

発言数
151
登壇者
18
会派数
7
開催日
2023/06/13

会議録

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中条きよし君及び斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として金子道仁君及び羽田次郎君が選任されました。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官黒瀬敏文君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。  我が国が抱える様々な問題の根幹は何か。前回の質疑でも同じように申し上げましたが、これは常日頃から持っている問題意識でありまして、今回もそういう視点で質問をしたいと存じます。  毎回申し上げておりますとおり、私は国家意識の欠如によって引き起こされている課題が多いのではないかと思っています。前回の質疑でも、中、ロ、北等、国際情勢の緊迫化、ますます厳しくなる我が国を取り巻く安全保障環境、そして、今般のコロナ禍や頻発する災害等、国を意識せざるを得ない実情がこれだけ迫っている中、国としていよいよ現実的に課題の根幹と向き合わなければならないのではないかということを申し上げました。  前回はそういう広い視点から問題を掘り下げましたが、今回は身近な視点から考えてみました。結論から言いますと、どういった切り口で考えてもたどり着くところは同じなのですが、改めて今必要なのは、原点を再確認することだと思っています。  残念ながら、現状は、目先の新しいことに着手しては断ち切れとなり、同じようなことを別々に始めて不必要な重複を生んだり、結局結果が出ない事態が多いように思います。原点がしっかりし、その上に積み重ねがあり、そして、そのことを踏まえて対応していれば、そこには心棒が通ります。仮に多少の問題が発生しても、原点に返って立て直せば、着実に結果に向けて対応していくことができると思います。逆に、原点が甘く、やったふうにしていると、統一性に欠け、何をやっても根付きにくくなります。仮に問題が起こったときも、その原因があやふやになりがちで立て直ししづらく、発展的、継続的、総合的に結果を出すことは難しくなるのではないでしょうか。  そこで、まず第一問として文部科学省にお伺いいたします。  文科省の様々な発信物について、表現や用語の使い方に関する取決め等、何か基準、ルールはあるのでしょうか。そして、それに照らして現状の用語、表現として、国民に向かって、国語課を所管する文科省、文化庁としてそれでよいと思われるでしょうか。

望月禎文部科学省大臣官房長

○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。  文部科学省におきましては、各種の公文書の書式、その代表例の文例を、公文書の書式と文例という形で、省内全ての職員が知ることのできる形でお示しをしているところでございます。昭和五十五年にこれを作りまして、それから改訂をしているところでございます。  具体的には、言葉遣いが適切で、易しく親しみのある表現とすることや、必要な事項を過不足なく簡潔に表現することなど、公用文を作成する場合に心掛けるべきこと、それから、できるだけ日常語を用いることや、外国語や一般的でない用語は必要以上に入れないということなど、用語、用字についての考え方をお示しをして、省内の掲示板、電子掲示板などでいつでも参考とすることができるようにしてございます。  なお、令和四年には、文化審議会におきまして、これ国語課が文化庁はございますけれども、その国語課が所管しています文化審議会におきまして、これからの時代にふさわしい公用文作成の手引とするために、公用文作成の考え方、これは建議でございますけど、取りまとめたところでございます。  この建議には、各省庁において公用文の書き表し方の原則が今後とも適切に適用されることを目指しまして、表記、用語、文章の在り方等に関する留意点が示されております。  本建議の内容も踏まえまして、先ほど申し上げました公文書の書式と文例について改訂をまた検討してございます。  様々な用語が時代の変化やら社会の変化とともに生まれたり、また使用をするということがあるわけでございますけれども、文科省としましては、文部科学省としましては、公文書の書式と文例といった一つのルール、方針にのっとりまして、多様化する読み手に対し、読み手に理解、信頼され、行動の指針となる文書を作成する、文書の目的や種類に応じまして、公用文表記の原則に基づくことを基本として、必要に応じて読み手に合わせた書き方を工夫するなどの基本的な考え方にのっとりまして、各文書を適切に作成することが重要であるというふうに考えてございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 重要なのはもちろんでありますが、それに沿って本当に文部科学省の各種発行物が出されているのかという評価に関してはお答えはいただけなかったわけであります。  当然、今御説明いただいたとおり、文科省は国の行政機関でありますし、先ほども申し上げましたが、国語を所管をしているわけであります。国民に分かりやすい表現や用語を用いることが当然大前提であります。  ここでは一々、逐一実例を挙げるつもりはありませんが、昨今の文科省の各種資料やホームページを見ておりますと、国民に浸透しているとは言い難い片仮名用語を用いたり、同様に、概念として様々な解釈がある用語を定義することなく用いたり、果ては日本語でもなく英語でもない造語すらあって、説明がなければ分からないものもあるわけであります。国民と向き合う行政機関の姿勢としていかがなものか、そもそも国民と向き合う意識が薄いのではないかと感じてしまうところもございます。  例えば、情報を伝える職業、非常時の任務に従事する方々というのは、広く国民に向き合う、そして国民に与える影響が大きいことから、誰にでもすぐ分かる言葉を、人によって受け止め方が異なる言葉を使っていては人の命に関わることが出てくるからであります。それは、公共の精神に基づく高度な職業意識、プロ意識なのだと思います。文科省にも用語、表現の基準、ルールが、先ほど官房長御説明いただいたとおり、あるのであれば、それらを取り決めたるその理由があるわけでありますから、原点、根拠をしっかり、改めて各部署しっかり周知徹底をしていただいて、国家公務員との姿勢としていま一度認識し直していただきたいと存じます。  次に、最近取り沙汰されるようになってきた生成AIという技術の取扱いについてお伺いをいたします。  とりわけ、チャットGPTが出てまいりまして、その目新しさと便利さに人々の関心が集まっているわけであります。しかしながら、便利さというのは、人が生きていく上で大変有り難く、有り難いものである反面、頼り過ぎると本来備えるべき能力が育たなくなることもあります。それは主に考えるという思考力の部分だと思っております。  文科省の職務の原点には教育基本法があり、教育課程においては学習指導要領があり、そこには教育内容の本質、本旨が書かれております。生成AIが教育に与える影響を考えるときは、これらの原点を忘れることなく、その上での指針、ガイドラインだと思いますが、基本認識としてどう考えておりますでしょうか。見解をお伺いしたいと思います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 学校現場での生成AIの利用につきましては、積極的な御意見もある一方で様々な懸念の声があり、子供たちの批判的思考力や創造性への影響などについてリスクの整理が必要であると考えております。  一方で、学習指導要領では、学習の基盤となる資質、能力として情報活用能力を位置付けており、新たな技術である生成AIをどのように使いこなすか、使いこなすのかといった視点も重要であろうと考えております。  生成AIの利用に当たっては、教育に与える正負の影響を見極めて、活用の適否を適切に判断していくことが重要であると考えております。  現在、AI戦略会議の論点整理、先般のG7教育大臣会合や中央教育審議会での議論、さらには有識者からのヒアリングを踏まえ、学校現場の参考となるガイドラインの策定作業を行っているところであり、夏前をめどに公表してまいりたいと考えているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 初中局長、夏前にガイドラインと、その間何もしなかったわけではないというふうに聞いておりますが、五月に通知を出されたということでよろしいでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) チャットGPTに関連してということでございますけれども、チャットGPTを提供するオープンAI社の利用規約によれば、チャットGPTの利用は十三歳以上であるということが必要であるとされております。また、十八歳未満の場合は保護者の同意が必要であるとされているところでございます。  こうした利用規約を踏まえた対応が必要である旨、五月十九日に、各都道府県、政令指定都市教育委員会等に対して周知を図ったところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 大事なことだと思いますね。関係省庁が連携してしっかり方針を打ち出すと同時に、文部科学省としては、すぐやることはすぐやっていただきたいということで、五月には通知を出していただいたと。夏前にはガイドライン、指針を出していただくということでありますから、当然、政府全体の問題とはいえ、文科省自らが、科学技術、学術、教育、文化、スポーツを所管する文科省が政府をリードするような心意気で、いち早くガイドライン出していただきたいと思います。目に見える部分の対応だけではなく、その根底がどういう部分に影響が出るのか、これは一番文部科学省が分かっているはずでございますので、しっかり対応をお願いをしたいと思います。  デジタルにまつわる論点として、もう一点お伺いをしたいと存じます。  残念ながら、我が国も性善説だけで社会が動く状況にはなくなってしまいました。昨今、まあ昨日もございましたが、国内の状況を見てみますと、闇バイトと言われる強盗事件、非常に巧妙になってきた特殊詐欺事件など、ネットやデジタル技術を悪用した犯罪が増加してきているわけであります。とりわけ、ネット、デジタル技術を悪用した事案については、それらを使いこなせる世代による、使いこなせない世代、年配者を狙ったものが目立つように感じます。  今の子供たちは、学校教育として一人一台情報端末、それ以前からITCの活用含めて、また日常生活でも様々な形で触れているわけでありまして、さらに学校ではプログラミング教育を発達段階に応じて受けているわけであります。  今後は、生成AI始めとしたAI技術を使いこなすことを習得していくわけでありますから、そういった教育を受けた世代と受けていない世代が存在する過渡期におきましては、圧倒的にそういった教育を受けた世代の方が様々な選択肢を持つ、まあよく情報デバイド、情報格差という言い方をするわけでありますが、一旦それが良からぬことに使われれば、悪用されれば、教育を受けていない世代は対抗しづらい状況にあるわけであります。  こういった過渡期の構造を踏まえると、学んだ知識や技能を決して悪用してはならないという、当然といえば当然なんですが、倫理観や規範意識の徹底というのは欠かせないと思います。性善説で物事が回るのは確かに理想でありますが、決して残念ながらそうではない現実を直視したときに、事態の悪化を防げるのであれば防ぐ努力をするべきだと思います。  今までにも何度かこの委員会におきまして同様の質問をさせていただきましたが、そのときは犯罪に巻き込まれないためにどうするかという、いわゆる情報モラル教育がほとんどでありまして、逆方向、悪用してはならないという教育の比率が少ないように感じました。  今回は、新たに生成AIという技術が加わり、昨今の社会状況を踏まえると今までどおりとはいかないのではないかと思いますが、いま一度、悪用してはならないという倫理観や規範意識をどう教えているか、お伺いをしたいと存じます。またあわせて、これらの技能を用いた問題行動を把握しているのか、把握した場合はどう対処しているかも御教示をいただきたいと存じます。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) デジタル技術が進展し、誰もがインターネットにアクセスできる環境が整う中、児童生徒がサイバー犯罪の被害者やあるいは加害者にならないようにするためには、情報モラル教育を一層充実させる必要があると考えております。  このため、文部科学省では、学習指導要領等に基づき、小学校段階から、情報には誤ったものや危険なものがあることや、ネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味を考えさせる学習活動を行うよう、全ての学校現場に求めるとともに、e―ラーニングコンテンツの提供や指導者セミナーなどを行っているところでございます。  また、警察等の関係機関と連携しながら、児童生徒の闇バイト等の犯罪行為への加担防止に向けた非行防止教室の推進や、インターネットの安心、安全な利用に資する啓発講座等を実施をしているところでございます。なお、この少年の非行防止の教室の実施状況でございますけれども、ネット犯罪なども含めてこの非行防止教室を開催をしておりまして、令和四年度においては全国二万一千校で合計三万五千三百十五回実施をしたところでございます。  また、こうした犯罪の状況ということでございますけれども、様々そういった事例があるものと承知しておりまして、より一層こうした情報リテラシーの教育、また非行防止の教育をしっかりと徹底をしてまいりたいと考えているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 前半は以前から聞いてきたことということで、後半の部分、私が今回質問した悪用防止というところでも全国各地で取り組み始めたということでありますから、改めて、生成AIという、これからガイドライン出されるわけでありますが、様々な想定しない状況が出てくるわけでありますから、やっぱりそれに対して機動的に対応していただきたいというふうに思います。  生成AIにつきましては、初中局のみならず、著作権という関係であれば文化庁、また論文作成における研究不正といえば高等局であったり、研究開発、研究振興、科学技術、様々な分野に波及するわけでありますし、既に様々な問題点が出てきているわけであります。  それらの論点整理や指針、ガイドライン作成は今行われているところだというふうに全体としても聞いているわけでありますが、改めて、原点、教育の目的には、人格の完成とともに、国家、社会の形成者等という原点があるわけでありますから、学んだ知識や技能を何のために生かすかというその原点を見失わないように、ましてや悪用するということがあってはならないという倫理観、規範意識の徹底を再度再度お願いをしたいと存じます。  いつも課題の根幹を考えるとき、当然ですが、なぜという原因と、どうしたらよいのかという解決策というものも考えるわけであります。その際、今までの積み重ね、経験値、つまり、継続性も考えつつ、知恵を使って総合的に今あるものを生かすことを心掛けております。  ちなみに、この知恵というのは、学習指導要領等にある学力の三要素ではないかなということを思っております。学力の三要素、一、基礎的、基本的な知識、技能の習得、二番、思考力、判断力、表現力等の、まあ応用力と言っていいんでしょうか、三番、生涯学び続けていく意欲という形で、学力の三要素、文科省が一貫して取り組んでいるわけであります。この学力の三要素というのは、知恵というものと同義ではないかなということを私は考えております。  残念ながら、最近は行き過ぎた個別最適化の結果、ほかとの整合性が取れず、新たな課題を生んだり、分断につながったり、必要のない衝突を発生させたりして、結局行き詰まってしまうような事例が多発しているようにも思います。  行政においても、行き過ぎた縦割りや細分化に加え、総括部門が存在をしていないのではないか、官房や管理職がもう本当に機能しているのか、そんな無責任な状況を感じざるを得ないわけであります。  これらのなかなか結果につながらない案件に対して、もう一歩知恵を絞って、知恵を使って、少し引いて俯瞰的に見たり、既に存在している方法でつないでみたり、原点に立ち直って構築し直したりすると、思いのほか相互作用も働いて、双方に利益が得られる関係、ウイン・ウインの結果を導き出すことができたりするものであります。  こういった現状の中、昨今よく耳にする、目にするようになりましたのが、ウエルビーイングという概念、発想であります。ただ、この用語が使われている様々な発信物を見ていると、発信者やその環境や状況に微妙な差異があるように取れます。今回質問にするに当たって、文科省として、ウエルビーイングの定義を確認したところでありますが、今まで発信してきた際の、それぞれでですね、それぞれの部署で、文化庁、スポーツ庁、それぞれの部署でこういう意味ですというのは出てまいりましたが、共通の定義として何かあるわけではないというのが回答でありました。  それだと、発信者と受け手の間に認識のずれが出たり、そもそも文科省内で認識のずれがあったり、はたまた文書によって微妙な差異があるようでは混乱を生むだけではないかと思うのですが、文科省として、ウエルビーイングの定義に関する取扱いの現状を伺います。

井上諭一文部科学省大臣官房総括審議官

○政府参考人(井上諭一君) お答えいたします。  文部科学省といたしましては、ウエルビーイングとは、身体的、精神的、社会的に良好で満たされた状態を示す一般的な言葉であると認識をしているところでございます。  文部科学省が所管する各種計画などでその用語が用いられる場合には、その概念を前提として、計画の内容等に応じて適切に説明若しくは定義を行っているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 引き続きですが、先般のG7教育大臣会合で、我が国から、調和と協調に基づく日本発のウエルビーイングの概念を提案したとのことでありますが、これはどういう概念なのか、教えていただきたいと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘の点でございますけれども、本年三月に取りまとめられました次期の教育振興基本計画についての中教審の答申におきまして、日本社会に根差したウエルビーイングの向上ということが総括的な基本方針の一つとして掲げられているところでございます。  その背景といたしましては、経済先進諸国において、経済的な豊かさのみならず、精神的な豊かさや健康までを含めて幸福や生きがいを捉えるウエルビーイングの考え方が重視されてきており、OECDなどにおいて様々な指標を用いて測定されるなど、国際的にもウエルビーイングの向上が共通に目指すべき概念として捉えられてきているということがあるということが指摘されております。  その上で、答申におきましては、ウエルビーイングの捉え方は国や地域の文化的、社会的背景により異なり得るものであり、特に我が国においては、自己肯定感や自己実現といった個人が獲得、達成する能力や状態に基づく要素と、利他的、協働性、社会貢献意識などの人とのつながりや関係性に基づく要素を調和的、一体的に育んでいくことが重要な意味を有するというふうにされているわけでございます。  こうした考え方を調和と協調に基づくウエルビーイングとして、我が国の特徴や良さを生かすものとして国際的に発信することが重要とされており、先般開催されたG7教育大臣会合においても日本から提案し、成果文書にも盛り込まれたところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 この御説明いただきましたウエルビーイングと我が国が長年取り組んでまいりました教科化した道徳教育とはどういう関係性になるかをお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) ウエルビーイングの考え方につきましては今答弁申し上げたとおりでございますけれども、学校における道徳教育については、特別の教科道徳を要としながら、自己の生き方を考え、他者とより良く生きるための力を身に付けることとしております。  この特別の教科道徳においては、学習指導要領では、主として自分自身に関すること、また人との関わりに関すること、集団や社会との関わりに関すること、生命や自然、崇高なものとの関わりに関することといった四つの内容から学習内容を構成しているところでございます。  ウエルビーイングとの関係で特に深く関連する事項として申し上げれば、例えば個性の伸長として、自分の特徴に気付き、長所を伸ばすこと、友情、信頼といたしまして、友達と互いに理解し、信頼し、助け合うこと、あるいは、より良い学校生活、集団生活の充実として、みんなで協力し合ってより良い学級や学校をつくることなど、幾つかの点が挙げられるものだと思っております。  こうした特別の教科道徳の内容は、次期教育振興基本計画についての中教審答申で示されたウエルビーイングの向上という基本方針の下でも変更されるものではないと考えておるところでございますけれども、今後、ウエルビーイングという概念が国際的に注目される中において、我が国においてはウエルビーイングの向上といった視点も念頭に置きつつ、道徳教育などの教育活動の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ふと原点という足下を見ると、実は、先ほど申し上げましたとおり、そこには既に課題解決の鍵があることがございます。  ウエルビーイングという概念につきまして御説明をいただきましたが、海外では個人のウエルビーイングという認識で使われていることが多いように感じられます。それだと我が国の社会としてはなじみにくいように思っておりました。ただ、先ほどお伺いいたしましたように、我が国のウエルビーイングという概念は、道徳教育と重なる部分が多く、自分だけのウエルビーイングではない、我が国特有ということで、教育大臣会合におきましても日本型と提案をしたのではないかというふうに私は捉えております。  我が国の道徳教育は、七年前の前回、日本で開催されたG7伊勢志摩サミットにおいて、教育大臣会合で各国から高く評価されたと記憶をしております。我が国の道徳は宗教色がなく、四つの視点、先ほど初中局長から御説明をいただきました四つの視点、自分自身に関すること、そして自分と人との関わりに関すること、そして三つ目、自分と集団や社会との関わりに関すること、四つ目、生命や自然、崇高なものという形で関わることということで、自分自身を見詰めると同時に、崇高なものまで広がりを持たせて、発達段階に応じて教えている、それが長年続いてきているということであります。自分さえ良ければよい自己本位、利己主義に陥らないよう、よくよく考えられているものではないかなというふうに考えております。それを、これらの概念を具体的に実体化するためにはどうしたらよいのか、私は、改めて共同体の再構築ということをより推進するというのも一つの方法ではないかと考えております。  そして、この動きは、実は文科省に既に進められていることでもあります。それは、コミュニティ・スクールと言われる学校運営協議会制度と、それに併せた地域学校協働活動であります。この制度は、元々、教育基本法にある学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力という内容の原点に沿ってつくられたものであり、ここに書かれている地域という概念が非常に重要ではないかと思います。文科省はこの地域というものをどう捉えているのか、お伺いをしたいと存じます。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 子供たちを取り巻く様々な課題ですとか地域の課題の解決のためには、学校と地域、家庭の連携、協働が重要でありまして、文部科学省では、委員御指摘のように、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な取組を推進しているところでございます。  その際、地域については、一つとして、立地上の地域、言わば、ちょっと片仮名で恐縮でございますけれども、エリアコミュニティーという捉え方と、二つ目として、学校の教育目標や内容に関わる地域、テーマコミュニティーという捉え方の双方を、学校種の特性や各学校の特色、地域の実情等に応じて組み合わせ、学校運営協議会委員の人選や地域学校協働活動の在り方を工夫いただくことが肝要であるというふうに考えております。  特に、学校区が広域となります高等学校や特別支援学校等におきましては、学校の教育方針ですとか教育活動の範囲に応じて地域を柔軟に捉える必要があり、実際、先ほどの後者のテーマコミュニティーを踏まえた取組として、例えば専門高校において最先端の実践的な職業教育を行うため、学校運営協議会の仕組みを活用して産業界ですとか高等教育機関との連携、協働を進める事例ですとか、特別支援学校において福祉団体が学校運営に参画する事例等が見られているところでございます。  文部科学省といたしましては、未来を担う子供たちの成長を地域全体で支える社会の実現に向けて、このような地域の捉え方の周知ですとか実践事例の横展開を含め、引き続きコミュニティ・スクールの導入を推進してまいりたいというふうに考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 新しいことに目が行きがちでありますが、先人たちがつくり上げてきた原点を再確認して、それを知恵として、それを現代的に構成し直したり調整すれば、そこに今の現実を解決する、打開する鍵を見付けることもあると思います。  そういう面では、いわゆるコミュニティ・スクールという概念は、まさに義務教育段階ですと、本当に各地域が長年連携をして進んでまいりました。ただ、それだけでは対応できないものを、学校、法令上しっかり位置付けて、学校運営協議委員はいわゆる特別公務員となり、守秘義務を課して学校の先生方と一緒に問題解決に当たるとか、地域には本当に多様ないろんな方々がいらっしゃいます。少子化、高齢化、人口減少社会の中で、地域そのものがなかなか衰退をして地域共同体の教育力も低下をしてしまっている中であればこそ、様々な関わりを持つ方々、例えば文部科学省には社会教育部門として子供会始め様々な社会教育団体いらっしゃって、所管をしているわけであります。また、厚生労働省には民生委員、児童委員、さらに老人クラブを始め、様々な方がいらっしゃいます。また、法務省には人権擁護委員みたいな形で、ボランティアベースで特別公務員として、消防団もいらっしゃいますね。そういった方々をしっかり連携をすることに、その根幹が義務教育段階の学校区ということになるのかなと思います。  また、先ほど御説明いただきましたように、高校や特別支援というのは、その学校の持っている理念に沿って、産学連携であったり、進学校だったら高大、高専の連携であったり、また特別支援学校でありましたら、やっぱりその先の就職先というのがいつもいつも課題になるのであれば、その先の就職関係に関する方を、日頃から学校の運営に関わっていただいて取組を進めていくということができるのではないかなというふうに思っている次第であります。  そういう面では、改めて、今、学校の先生方の働き方という問題もございます。また、教育課程を社会に開いていくということも言われております。いわゆるアクティブラーニング、能動的で対話的で深い学びということが学習指導要領、求められているわけでありますが、改めて、このいわゆるコミュニティ・スクール、エリアコミュニティー、テーマコミュニティー、二つ御紹介をいただきましたが、そんな形の導入することによって、学力の三要素始め、体得するこれ一助になると考えております。  昨年は学制発布百五十年の節目を迎えました。百五十年以上前に、村に不学の戸なし、家に不学の人なきを期すという、まさに誰一人と取り残さないということはもう百五十年前から我が国は取り組んでいるわけでありますから、改めて、その伝統を引き継ぐ文部科学省として取組の強化をお願いをいたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 立憲民主党の宮口治子です。よろしくお願いします。  前回の質問時にPTAについての議論が少し中途半端に終わっておりましたので、今回、再度大臣にお話をお伺いしたいと思います。  永岡大臣は、私も、幼稚園、小学校でPTA役員を経験して、PTA役員の仕事というのは子供たちにも学校にとっても大切なものであるといった実感があるというお答えをいただきました。  そこで、お差し支えなければ、具体的にどのようなPTA活動をされたのでしょうか。そして、そういった中で、決して全てのことが順調なことばかりではなかったかと思います。今、文部科学大臣というお立場になられて、当時を振り返ってみて、PTA活動について、これは良かったとか、また、こんな改善点があったなどがありましたでしょうか。お答えください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  前回、PTA役員をやりましたというお話でございましたが、私が一番印象に残っておりますのは、子供が幼稚園にいるときですね、転勤で最後、卒業式まではいられなかったんですけれども、年長さんの四月からPTAの会長をさせていただきました。その中で一番印象に残っているのが、やはりバザーの開催でございました。主催はPTAの会長ということで私の名前が挙がりましたけれども、大分昔の話で、ほとんど大変だったなという記憶と楽しかったなという記憶と、日々お母様方がそれこそ昼間、幼稚園に寄っていろいろ議論をしたなという記憶はございます。  そんな中で、ふと気が付きますと、今現在のPTAのことを考えますと、お父さん誰もいなかったよねということは非常に実感としてありました。当然、バザーですから、開催されましたのは休みの日でございまして、そのときは小さなお子さんも含めてお父様方の参加もあったということでございますが、誰一人として男性の役員はいなかったということが印象には残っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  私も大臣の思いと全く同じで、やはりバザーはすごく大変だったなということと、大臣が会長だったら、すごくもっとてきぱきいろいろできていたのかななんて思いますけれども、お父さんもいないということで、今いろいろ変わってきているとは思いますけれども、私の地元のテレビ局とネットニュースが共同で行った広島県内の私立幼稚園対象のアンケート、これによりますと、回答があった五十二園のうち、既に八園がPTAを廃止にしておりまして、困っていると答えた園が十二園、課題があるとの回答が六園で、半分の園がPTAの運営に苦慮する実態となっていました。  安芸郡府中町の認定こども園つばめは、四百人弱の園児が在籍するマンモスこども園なんですが、園が幼稚園から保育園機能も担うこども園に移行するのに合わせて、親の共働き世帯が増えることを勘案してPTA活動を廃止しました。そうすると、こども園になることで職員が増えて、PTAに協力してもらっていた仕事を職員で分担できるようになったので、大きな問題は起きませんでした。それどころか、あらかじめPTAの仕事がないところを選んだという理由で、何と入園の希望者が増えたそうです。  もちろん、アンケートの回答には、保護者同士の関係性が希薄になっているからこそPTAは必要であるとか、子供たちのために何ができるかを考える機会や組織はあり続けてほしいという、PTAは必要だといった声もありました。  また、昨年、創立百五十周年を迎えた尾道市立高須小学校では、二年前に、時代に合わせたPTA改革というものを行ったそうです。  半強制的なクラス代表制度、これを廃止して、行事ごとなどに必要なときに協力者を募集するボランティア制度というのを採用しました。行事や取組の内容も見直して、新たな星空映画祭といった新規イベントの立ち上げや、学校予算では賄えない必要な備品の購入のためにベルマーク集めは必要な行事として残して、整理作業を親子楽しく仕分ける形にしてボランティアを募り、成果を上げているんだそうです。そういった取組内容はすぐに保護者にメールで配信したりして、詳細を共有できる活動の見える化にもこだわっています。  PTAの活動に、ボランティアに参加される皆さんには、全ては子供たちの笑顔のためにという共通の思いがあるそうです。高須小学校のPTA会長さんは、ボランティアが集まらなければ、できる人数でできる形に活動を変えればいい、できることは何かをみんなでゆっくり考えればいいというふうにおっしゃっています。  コロナ禍を経て、既存の形でのPTA活動には無理が出てきています。新しいPTA活動の取組や、それに対する支援が必要になっていると思います。大臣におかれましては、現状に見合った柔軟な、保護者と学校、そして地域の連携支援というのをお願いしたいのですが、これからのPTAのあるべき姿、また、文部科学省としてどのような支援を行っていこうとしているのかをお聞かせいただけますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  やはり、このところで大分、コロナ禍もありましたし、それぞれの学校でいろいろなPTAの役員さん方が議論をし、そして自分たちの学校、園に合ったPTA活動をしていこうというお話を多々伺いまして、大変心打たれる思いではございました。  PTAというのは、学校に通います児童生徒全体の健やかな育成のために保護者と教師が自ら組織をします任意団体でございますが、学校、家庭、そして地域の連携をこれまで以上に推進していく上で、その役割というのは大変重要でございます。一方で、核家族化ですとか共働き家庭の増加、そして家庭環境や社会が大きく変化をしておりますので、それに応じて各PTAにおいても組織運営や活動内容を工夫することが求められているわけでございます。  委員御指摘のような点も含めまして、様々な活動を行っていると承知はしております。文部科学省におきましても、各地域におけます学校とPTAがしっかり連携をした優良事例の表彰ですとか周知等を通じまして、PTA活動の充実というものを後押しをしてまいりたい、そう考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。今のPTAの、大臣のときの在り方、そして今のPTAの形、コロナ禍の後でのPTAの在り方、様々学校での対応もあるかと思いますけれども、そういった、親の負担になり過ぎないよう、しっかり文部科学委員会としても指針を示していただきたいと思います。よろしくお願いします。  それでは、次の質問に参ります。  てんかんのある人とその家族の生活を支える教育に関する請願についてお尋ねいたします。  てんかんはあらゆる年齢で発病する脳の病気で、全国に約百万人の患者がいらっしゃいます。公益社団法人日本てんかん協会の皆さんは、一九八二年に国会請願の活動を始めて、二〇一四年からは毎年参議院において、二〇一八年からは衆参両院において、請願の一部採択、具体的には、啓発、医療、福祉、雇用部分が実現しています。しかし、教育に関しては採択が見送られてきました。  教育に関する請願項目は、一、てんかんがあることを理由に教育現場で指導、活動制限が生じないように、安心して学習できる環境整備を推進してください、二、教職員やコーディネーターなどを対象とする研修の機会を充実し、適切なてんかんの基礎知識を普及してくださいの二項目です。  是非、当委員会で、参議院の良識を発揮して採択をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。今まで採択されなかったのは、どのような問題点があったのでしょうか。お答えいただけますか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) てんかんに関しての御質問でございます。  文部科学省としては、これまで児童生徒等が安心して学習できる環境となるよう、学校等で在籍する児童生徒等がてんかんによる引き付けを起こし、生命が危険な状態等の条件を満たす場合に、教職員等が座薬や口腔用液を自ら投与できない本人に代わって投与することを可能としたところでございます。  引き続き、各学校現場において適切な対応が行われるよう、様々な機会を通じて教育委員会や学校に対する丁寧な情報発信を行ってまいりたいと考えております。  また、二つ目の項目についてでございますけれども、児童生徒等が安心して学習できるためには、学校の教職員がてんかんに対する理解を深め、対応できることが重要と考えております。  このため、文部科学省においては、御指摘のコーディネーターというものがどのような役割を果たすものなのか、これはちょっと十分承知していないところでございますけれども、教職員に対してはてんかんの症状や対応事例を取り上げた指導参考資料を作成し周知するとともに、都道府県教育委員会の担当者会議において、てんかん対応の留意事項等について周知を行ってきたところでございます。  引き続き、各学校現場において適切な対応が行われるよう、様々な機会を通じて教育委員会や学校に対する丁寧な情報発信を行ってまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  てんかんの発作が起きると、本当に脳へのダメージというのはとても大きいものです。今、先ほど御答弁もいただきましたけれども、しっかりとコーディネーター考えていただいて、てんかんがあっても安心して学習ができるような環境、そして、しっかりと基礎知識を持った方、そういった方が付いている環境づくりというものをしっかりお願いしたいと思います。採択していただけるよう、お願い申し上げます。  それでは、次の質問に移らせていただきます。よろしいですか。いいですか、大臣、お答え、いいですか。(発言する者あり)あっ、じゃ、済みません、大臣、お願いします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 済みません。今、てんかんにつきましてこの文部科学省が取り組んでいることをお話し申し上げさせていただきました。  この請願の採択でございますが、これはそれぞれ文部科学委員長が中心になりまして議員の皆様方が採択をするということ、あっ、する、しないということをお決めになるということでございますので、十分議論をしていただきまして、よろしくお願いしたいと思っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございました。よろしくお願いします。  それでは、次の質問に移ります。  親が子供に障害があると診断されたとき、どういった気持ちになるとお思いでしょうか。私の息子は、二歳のときに重度広汎性発達障害、自閉症スペクトラムと告げられました。ショックの余り、その後自宅まで、どの、どこをどのように通って帰ったかも覚えていないことを覚えています。診断されてからその事実を息子の個性だと受け止めるには様々な葛藤があります。夫婦間でも、おまえ側の遺伝であるとか、あなたのせいであるとお互いに責め合い、親同士でも認められずに離婚に至った事例も多く聞いてきました。  これは私個人の感想ではありますが、その現実を受け止めることは、はだしで針の山を登って降りるくらいの道のりでした。個性の強い子を育てていくのが難しいというのは、先生だけではなくって、親自身もどう関わっていいのかが分からないのです。子育て自体が初めてだという方もいます。ましてや、そこに障害があるということで、更にどう関わっていいのか分からない状態に陥ります。  私は、障害児通園施設、現在は児童発達支援センターとなっている施設に約半年間、息子と親子通園をいたしました。その子との関わり方について、先生と一緒にどう関わっていいかを学んできました。発達障害はその子その子で特性、個性がばらばらで、親自身がその子の育児書になってサポートブックなどを作成して、周りにもその子の状態を理解、深めていくということが、その子が生きていく上で必要な環境をつくっていくということが必要になります。  夫婦共働きや核家族が主流となった今の社会では、親子通園をするには厳しい環境になったと施設の先生から伺いました。通いたくても通えずに、定員割れになっている話もあるそうです。親の知識をも育てていくことは重要かつ必要不可欠であります。  長くなりましたけれども、今後のこの文部科学委員会で、大臣が、そして皆様がインクルーシブ教育や増加する発達障害児への対応、政策に取り組まれていくときに、この根底の部分を知っていただきたかった、親の気持ちを置き去りにすることなく議論していただきたい、その思いからでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、質問に入ります。  現在の全国の発達児童支援センターと発達児童支援事業所の施設数をお答えください。及び、今後の予定、傾向もお答えください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘のございました児童発達支援センター並びに児童発達支援事業所でございますけれども、地域の中で中核的役割を担う機関と位置付けておりますのが比較的規模の大きいセンター、で、比較的規模の小さいものが支援事業所というふうに分けておりますけれども、これの数字、施設の数といたしまして、いずれも令和三年度で、児童発達支援センターは全国で七百七十一施設、児童発達支援事業所は全国で一万百八十三事業所でございます。これは推移ということでございますので、御紹介申し上げますと、十年度前、平成二十四年度の数字を見てみますと、センターの方は全国で四百二十五、事業所の方は二千八百四事業所というふうになっておりまして、この間、この十年度の間で毎年着実に増加を続けているという傾向にございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  それぞれの通園者の人数というのはどのくらいでしょうか。今後の傾向をどのように見ていらっしゃいますか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  手元にある数字といたしましては、児童発達支援センターと地域の身近な児童発達支援事業所、これ、それぞれの内訳まではございませんが、この児童発達支援全体、合計しての利用児童数につきましては、令和三年度で毎月平均で約十三万六千人という数字になってございます。これも、先ほどの施設の数と同じように十年度前の平成二十四年度の数字と比べてみますと、平成二十四年度は約四万七千人ということでございましたので、おおむね十年度の間で約三倍近く、二・九倍の伸びというふうになってございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 児童発達支援センターというのは今、福祉型そして医療型と分かれていますが、それぞれの数字が出ますか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) 申し訳ございません。利用児童数につきましてはそれぞれの数字というのは出てまいりませんが、施設の数につきましては、福祉型の方が六百七十六、医療型の方が九十五、で、それぞれの定員、これちょっと利用児童ではございませんでキャパシティーという数字でございますけれども、福祉型の方は二万人強、医療型の方は三千百人強という、そういう数字になってございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  そういった施設もどんどん増えているということですけれども、全都道府県での支援センターでの設置はできているようですけれども、地域によってこれまだばらつきがあります。  児童発達支援センターがまだ一か所も設置されていない市町村の割合というのはどうなっているでしょうか。この点についての問題点の把握と改善策、これはどのようになっていますか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) 児童発達支援センターの方でございますけれども、この設置がされている、既に設置が進んでいる市町村の割合は、この各市町村で単位で設置をしているという場合と、あと圏域、幾つかの市町村で連携しての設置も含めまして、令和三年度末で七百三十六の市町村、全市町村の四割程度というふうになっています。逆に言うと、それ以外の五割強かまあ六割ぐらいのところがまだカバーができていないという状態にございます。  そうしたことから、全国各地域における児童発達支援センターの整備を進めるという観点で、令和六年四月、つまり来年度からの次期障害児福祉計画期間において、各自治体においては児童発達支援センターを中核とした地域における障害児支援体制、これをしっかりと整備を進めてほしいと、強化を図ってほしいということを掲げてございます。  その上で、令和八年度末までに、この児童発達支援センターを各市町村又は複数市町村で連携しての、この圏域で少なくとも一か所以上設置をするということをこの計画の中に盛り込んでもらいたいということを掲げているところでございます。  この各地域において児童発達支援センターを中核としたこの支援体制の整備、これの底上げが進みますよう、国としても取組を進めてまいりたいと考えてございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  もうすぐ時間ですので、最後、大臣にお伺いします。  インクルーシブ教育、そして発達障害児対策についての大臣の御覚悟をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  インクルーシブ教育システムの促進のため、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすための条件整備と、また、一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備を両輪で取り組むことが重要と考えております。  特に、障害のある未就学の子供につきましては、幼稚園教育要領等におきまして、家庭、地域及び医療や福祉、保健等の業務を行う関係機関との連携を図る旨を規定をしておりまして、そして、障害のある児童などへの指導に当たっての基本的な考え方等を解説をした資料の作成や公表や、作成、公表ですね、そして、特別支援教育支援員や児童の、まあ幼児の、ごめんなさい、幼児教育アドバイザーの配置に係る財政支援等に取り組んでいるところでございます。  引き続きまして、障害のある幼児が地域社会の中で積極的に活動し、その一員として豊かに生きることができますように、地域の関係機関等との連携を促しつつ支援に取り組んでまいりたい、考えております。  以上です。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  学校、そして子供、さらにそこに親も入れて、両輪と言わずみんなで囲って考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。  ありがとうございます。質問を終わります。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 立憲民主・社民の古賀千景です。よろしくお願いいたします。  少し質問の順番を変える場面もありますが、御了承ください。  まず初めに、先週、骨太の方針の方が出ました。その表現について文科省の見解をお伺いしたいと思います。  まず、書かれていることを読み上げます。主体的に調整できる個別最適な学びと協働的な学びの実現を始め、世界に冠たる令和型の質の高い公教育の再生に向けて、教育の質の向上に総合的に取り組むという文面があります。  文科省として、世界に冠たる令和型の質の高い公教育というのをどのようにお考えなのか、教えてください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  六月の七日に公表されました経済財政運営と改革の基本方針二〇二三でございますが、いわゆる骨太でございます、の原案におきまして、世界に冠たる令和型の質の高い公教育の再生に向けて、教育の質の向上に総合的に取り組むとの記載があると承知をしております。  骨太方針は文部科学省において作成しているものではないものの、令和三年一月の中央教育審議会答申においては、子供たちの知徳体を一体的に育むこれまでの学校教育の良さを受け継ぎながら、更に発展をさせて、令和の日本型学校教育として、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現していくことが示されておりまして、世界に冠たる令和型の質の高い公教育と趣旨を同じくするものと考えております。  このような令和の日本型学校教育の実現のためには、教育の質の向上に向けた総合的な取組が必要でございますが、具体的には、優れた教師の確保に向けた働き方改革、処遇改善、学校の指導、運営体制の充実の一体的推進、そして、日常的な活用も含めたGIGAスクール構想の次なる展開、そして、不登校対策を含めた、次代にふさわしい教育の保障などに取り組んでいくことが重要でございます。  文部科学省といたしましては、こうした取組を通じて、世界に冠たる令和型の質の高い公教育を全力で実現していきたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ありがとうございます。  気になったのはその後の言葉で、世界に冠たる令和型の質の高い教育の再生に向けてという言葉があります。再生っていうときは、大体物事が止まっているとか、停滞しているとか、落ち込んでいるとか、そういうときに再生という言葉を使うと思いますが、その言葉についてはどのようにお感じになりますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 我が国の学校教育を取り巻く環境といたしましては、特別支援教育の対象となる児童生徒や、また外国人児童生徒の増加等の子供たちの多様化、教育DX、少子化等の大きな社会変化が起きているところだと思っております。  こうした変化の中で、不登校、いじめの増加、また教師の長時間勤務ですとか教師不足等を始めといたします様々な課題が顕著化をしておりまして、文部科学省といたしましては、こうした課題に的確に対応せず看過していれば、看過すれば、我が国の公教育は衰退しかねないという強い危機意識を抱いているところでございます。  文部科学省といたしましては、こうした喫緊の課題に対して的確に対応することによりまして、令和の日本型学校教育を構築をし、改めて世界に冠たる公教育とすることを端的に表す表現といたしまして、公教育の再生が用いられているものと認識をしております。御指摘、先生御指摘のことは当たらないというところだと思っております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 危機的な意識、危機的だということを感じていただいて、全力でお取り組みいただきたいなということを思っております。  その下のところにもう一つ気になる言葉があって、喫緊の課題である教師不足解消の必要性等を踏まえ、教職調整額の見直しや、真に頑張っている教師が報われるよう、各種手当の見直しにより、職務の負荷に応じためり張りある給与体系を構築するという言葉があります。この真に頑張っている教師が報われるようという言葉に私はとても引っかかりました。それは、真に頑張っている教師という形で、教師全員が真にという言葉に係る、係っていくのか、真に頑張っている教師が報われるとなったら、頑張っていない教師がいるというふうな表現になると思います。どちらとお考えに、お感じになられますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 我が国の学校教育におきまして、教師は高い専門性を有し、そして子供の状況を総合的に把握をして指導をし、大きな成果を上げてまいりました。教師の方々は、熱意を持って子供の教育に真剣に向き合い、日々懸命に頑張っていらっしゃると、そういう認識でございます。つまり、頑張っている教師と頑張っていない教師がいる、そういうふうには考えているわけではありません。  他方、他方ですね、学級担任ですとか、学年の主任を始めとした各種主任等、様々な校務に関する分掌ですとか、学校の規模等の、それぞれの教師の職務や勤務の状況によって負荷に差があるというふうには考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 頑張っていない教員がいないということを言っていただいて、とてもうれしく思います。学校もそうです。頑張っていない子供はいません。いろんな、うまくいかない子供はいます。だから、そういうところを分かっていかないと学校というところはやっていけないと思いますので、そんなふうに言っていただいて、とても安心しました。ありがとうございました。  では、次の話に移ります。  教員採用試験が一か月前倒しって、六月十六日にというお話が報道されました。一か月前倒しされた意図を教えてください。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 教員採用選考の早期化等に関しましては、五月三十一日に各都道府県、指定都市教育委員会等に対しまして方向性の提示というものをいたしまして、第一次試験について、まずは来年度については六月十六日を一つの目安としてできるだけ前倒しを検討していただきたいということをお示ししたところでございます。  今回のこの方向性の提示の目的は、質の高い教師を確保し、そのために教師志願者の増加を図ることにあります。近年、教員採用選考の倍率低下ですとか受験者数の減少といった状況が見られる中で、教員免許状を取得しながらも採用選考を受験することなくほかの職種に流れる層も相当数いるところでございます。  特に、中学校、高校については新卒受験者数が減少しており、今後の教員採用選考試験の前倒しにより、これまでほかの職種に流れていた層が教員採用選考の受験へ向かう流れができることを期待しているところでございます。  いずれにいたしましても、教職の志願者を拡大するには、採用選考の改善だけではなく、学校における働き方改革も含め、文部科学省、教育委員会、学校現場が一体となって多角的な取組を進めていくことが不可欠であるというふうに認識しております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 新卒者の皆さんはそうかもしれません。しかし、学校には臨時採用教職員がいて、その臨時採用教職員が六月に採用試験があると、正規になりたい臨採者は多分四月から仕事をしないと思います。そこで、もう六月のテストに向けて頑張って勉強しようと思ったときに、四月から本当に欲しい経験のある臨採者が私は減るのではないかということを考えます。  また、他県の様子を聞いたときに、鳥取県は、定数が百四十人だったそうですが、辞める方がいらっしゃるので二百人の合格者を出したと、そして辞退したのが百人です。だから、それぐらいにもう危機的な状況になっている。半分しか来なかったんです。  また、今年も既に新採者が多数病休に入ったり、もう辞めたり、辞退したりしています。僅か、四月一日採用で四月三日で病休に入った人間もいます。  そのような状況で、始業式までももたない、それぐらいの問題になっているというので、これでは、時期を早めるだけでは解決にならないのではないか、時期を早めてもすぐ辞めてしまう、時期を早めても合格しても辞めてしまう、このような状況が深刻だと思っています。この状況をいかがお考えでしょうか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘の点でございますけれども、教員採用選考試験の時期を早期化することの課題の一つといたしまして、御指摘のように、臨時講師等をしながら再び教員採用選考試験を目指している者が不利にならないような、試験負担への配慮をどうするかという点があるというふうに認識しております。  この点につきましては、先般、文部科学省が提示いたしました方向性においては、既に多くの教育委員会において取り組まれているところではございますけれども、教職経験者を対象とした現職教員としての経験を適切に評価する特別選考を導入、活用することですとか、教員採用選考試験の一次試験合格者等については、翌年度の当該試験の免除等の工夫が考えられるところを示したところでございます。  採用選考試験の前倒しに当たりましては、各教育委員会において、特に臨時講師としての勤務経験を積極的に評価する仕組みを的確に導入、活用していただくこと等により、採用選考の前倒しが、臨時講師を始め学校現場の教師人材の確保へ、支障につながることにはならないというふうに考えております。  また、先ほども申し上げましたけれども、教職の志願者、非常に教師不足、本当に危機的状況にあるということを踏まえまして、教職の志願者を拡大するには、採用選考の改善だけではなく、学校における働き方も含め、文部科学省、教育委員会、学校現場が一体となって多角的な取組を進めていくことが不可欠であるというふうに認識しております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 臨採者の試験の制度の改革っていうところでいろいろお願いしていきたいなというふうに思っております。  学校にいる会計年度任用職員制度について伺います。  会計年度任用職員制度は、三年前に、任用の適正化、処遇の改善を目的に取り込まれたと思います。実はそのときに、その年の四月、今までフルで働いていた臨時採用教職員がパートにたくさんさせられた例がありました。どこが変わったかというと、時間が八時半から十七時までだったものが、九時から四時までとか、そんな切られ方をして、パートという形に、会計年度任用職員に持っていかれました。理由は処遇のことです。賃金を少なく減らすこと、少なくできるので、そのような制度になりましたが、実は業務は全く変わらず、時間だけが短縮されました。  例えば学校司書。学校司書の皆さんは、朝九時から十六時までの勤務となったときに、一時間目に図書館が使えません。放課後に子供が本を借りたいと思っても、返したいと思ってもできません。  また、栄養教員、教諭じゃなくて教員の皆さんも、同じく十六時までと切られました。これで何が起こったかっていうと、今大臣が知徳体といってお話ありましたが、学校は校内研修というのを週に一回やっていて、知徳体などに向けてそれぞれの項目によって研修を行います。そこの部分の体のところで、体、食育というところで、栄養教員はそれまでは研修にきちんと入ることができていたんです。しかし、十六時勤務ということになったときに校内研修には入れなくなりました。そういうところで、子供に関することで支障が出てきていると思っています。  このような点について、どのようにお考えでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 会計年度任用職員の任用に当たっては、職務の内容や標準的な職務の量に応じて適切な勤務時間を設定する必要があると考えております。  総務省から発出された通知におきましても、フルタイム勤務とすべき標準的な職務の量がある職について、パートタイム会計年度任用職員として位置付けること自体を目的として勤務時間をフルタイムより僅かに短く設定することは適切ではないとされており、この通知を受けて、文部科学省からも、学校現場においても、制度の趣旨を踏まえ、その職務の内容等に応じて、任命権者の教育委員会の権限と責任の下で適切に任用していただくよう通知を発出しているところでございます。  今後とも、各教育委員会において制度趣旨を踏まえた会計年度任用職員制度の適正な運用等がなされるよう、引き続き促してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 通知の方、よろしくお願いいたします。  もう一つ、会計年度任用職員や臨採の処遇について伺います。  全国的に見ると、自治体によってかなり違うんですが、病休、産育休があっても、無給、賃金が出ないという制度がたくさん全国で見られます。また、一か月の病休、産休の代替制度がない、ですので、臨採は、病気になって一か月休まなくちゃいけないときは辞めなければなりません。子供を産むときも辞めなければなりません。育てるときも。  そのような状況の中で、病気になるというのは人間として当たり前のことであって、私たちだって、病気にはならなかったらいいなと思うけれどもなってしまう、そのようなものが直接賃金に結び付いてしまう、休んだ分だけ賃金が減っていくという、この状況になっています。  どうしているかというと、有休で休んでいるんです、病休ではなく。有休で休んでいくということになると、ただでさえ臨採は有休少ないので、それがどんどん減らされていくことになります。  この病休、産育休の代替措置がないということ、また無給であるというこの状況を私はとてもおかしいことだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 会計年度任用職員や臨時的任用職員であっても、労働基準法を踏まえた各条例等により、産前産後の休暇は取得可能となっております。  また、産休時の給与につきましては、臨時的任用職員については、現在、全ての都道府県において有給とされているところでございます。  また、会計年度任用職員については、非常勤の国家公務員における有給化を踏まえ、総務省より各地方公共団体に対し、人事委員会規則等の改正など所要の措置を講ずるようお願いをしたところであり、各地方公共団体において適切に対応がなされるものと承知をしております。  病気休暇やその他の、その際の給与を始めとする勤務条件につきましては、国や他の地方公共団体の職員との間の権衡も踏まえながら、各地方公共団体の責任と権限において定められているものと承知をしているところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ありがとうございます。  産休が有給できちんと取られているということ、しかし、妊娠したことが分かっているときに、君は体のために辞めた方がいいよと言われている女性がたくさんまだまだ学校現場にはいます。そのことも是非理解いただきたいと思うし、これだけの少子化対策を訴えるのであれば、育休の方のきちんと代替制度、それの有給化というところも進めていただきたいなということを思っています。  そして、私の経験上、任用の、私、臨採が長かったので、臨採が決まったのが大体、今福岡県では二月です、四月からの職が。毎年変わるので。二月だったら、二月に来るか来ないかどきどきしながら私たちは待っていました。トイレにも携帯を持っていっていました、教育事務所からいつ掛かってくるか分からないって。だって、四月から、なかったら全く無職になるんです。その通知がもっともっと早ければ、臨採が民間に逃げていかないと思います。もうこんなどきどきしとかなんなら、もうほかの業務に、業種に行こうって、やっぱり塾に行ったりとか、ほかの会社に行きました。それをもっともっと早く、どうか人材バンクをつくるなりとかして、安心した雇用の保障というところをつくっていくのも欠員状況の改善につながるのではないかという思いを私は持っています。  是非そのようなことも、もちろん自治体のことにはなると思いますが、そういうことも考えていただければ少しでも少子化対策が改善できると、あっ、少子化じゃない、間違い、失礼しました、欠員状況が改善できると思いますので、どうぞよろしくお願いします。  終わります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷です。  最初に、請願から一つ質問をさせていただきたいと思います。請願の項目の中に、学校司書の配置に関する請願というのがありまして、これ私もそこに関心事がありましたので、幾つか質問をさせていただきたいと思います。  この学校司書の公立の小中学校の配置の現状は今どのようになっているのか、まずお聞かせをいただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 文部科学省におきましては、学校図書館の現状に関する調査におきまして学校司書の配置状況を調べているところでございます。  令和二年五月現在、公立小学校では一万三千五十一校に学校司書が配置されておりまして、全体の六九・一%というふうになっております。また、公立中学校では六千二十七校に学校司書が配置されており、全体の六五・九%となっているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  これ、第五次学校図書館図書整備計画の中で、そこまで、小学校六九・一、中学校六五・九というところまでこの配置が伸びてきているんだというふうに思いますが、この学校司書さんたちの中でいわゆる常勤でいらっしゃる司書さんの数と割合を、できれば正規か非正規かというところもお答えいただきたいんですけど、分かる範囲でお答えをいただけませんでしょうか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 学校司書の常勤職員の数につきましては、小学校では千八百十七人で全体の一三・四%となっておりまして、中学校では八百七十九人で全体の一四・一%となっているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 常勤の職員さんがもう一五%切るような数しかいらっしゃらないというのは、ちょっと数字聞いて衝撃的でした。  これ、常勤といっても、今、古賀委員のお話あったかもしれません、あったように、これ会計年度任用職員さんがほとんどなんだろうなというふうに想像をしています。雇用が不安定な中で学校司書さんをやられているのかなというふうに思っておりますが。  令和四年度から第六次のこの計画が五か年で始まっていると認識をしております。改正学校図書館法において、この学校司書の配置について努力義務規定になっているということを踏まえて、学校司書を各学校に配置を促進するんだというふうにこの第六次計画ではうたっておりますけれど、この第六次計画では、先ほど御答弁ありました六九・一%と六五・九%の司書さんたちの配置をどれくらいのところまで伸ばしていくつもりなのか、その数値目標がありましたらお聞かせいただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 御指摘の第六次学校図書館図書整備等五か年計画におきましては、これまで、第五次におきましては一・五校に一名配置するとしていた学校司書を、一・三校に一名配置するよう拡充したものでございます。これでいうと七〇%ちょっと、何%かちょっと、これ配置の基準で、一・三校に一名ということで拡充させていただいたところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 一・五校から一・三校へ五年間でということでありますけれど、全校配置を達成するにははるか先なのかなというふうに思います。  これから、令和四年度から令和八年度までの目標で僅かそれだけ、まあ率でいうと大体七八%前後になるんだと思うんですね。まだまだ一〇〇%、各学校に一人の司書さんをというところにははるかに遠いのかなというふうに思っておりますので、もっと積極的にやっていただきたいなというふうに思っております。  あわせて、各学校には司書教諭の配置もということに多分なっているんだと思うんですが、その公立の小中学校におきましてこの司書教諭の配置状況は現状どのようになっているか、お聞かせいただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 司書教諭でございますけれども、令和二年五月現在、司書教諭を配置している学校数は、公立小学校では一万三千二百十一校、全体の六九・九%となっているところでございます。また、公立中学校では五千八百七十五校であり、全体の六四・三%というふうになっているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  数字、パーセンテージ的にいうと、先ほどの学校司書さんと同じ程度の司書教諭が配置をされているというふうに捉えていいのかなというふうに思いますが、その学校司書さんと司書教諭が両方いる学校というのはどのようになっているか、把握をしていますでしょうか。分かれば教えてください。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 司書教諭と学校司書が両方いる学校数というお尋ねでございますけれども、公立小学校では九千六百八十四校であり、これは全体の五一・三%となっておりまして、公立中学校では四千二百九十六校、全体の四七・〇%となっているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  これは、そうすると、どちらかしかいない学校が先ほどの数字の約二〇%ぐらいはずれているというような認識になるのか、どちらか一人しかいないという学校があるのかなというふうに思っておりますけれど、どちらも、両方いる数字を見ると、約半数の学校しかいらっしゃらないということになるというふうに認識をさせていただきますが。  次は、学校図書館に関する国の予算について、特に学校図書館全体の予算は、私も文科省の出しているこの計画をプリントアウトしているので分かるんですけれど、どれくらいの、この第六次計画、五か年計画ではどれくらいの予算を見込んでいて、第五次に比べるとどれぐらいこの加速化をする、していくために予算を獲得しているのか、増やしているのか、そういったところが分かれば教えていただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 文部科学省で、先ほど来お話ししておりますように、令和四年度から八年度までを対象とする第六次学校図書館整備、図書、図書整備等五か年計画を策定いたしておりまして、計画的な図書の更新を始め、新聞の配備、学校司書の配置拡充に必要な経費として、単年度で四百八十億円、五年間で、五か年で二千四百億円の地方財政措置を講ずることとしているところでございます。  このうち、学校司書の図書、措置額は二百四十三億円、二百二十億円であったものを二百四十三億円に増額しているところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  第六次で単年度四百八十億円という数字をいただきまして、今、学校司書さんの方も二百四十三億円ということですから、約、文科省が見込んでいるその予算、地方交付税の中で見込んでいるうちの半分を学校司書さんに充てていただくということは、それだけ重視していただいていて有り難いなというふうに思います。  是非、この学校司書さんへのその予算というものがきちんと使われるようにしていただきたいなと思うんですが、これまで、この第五次は先ほど二百二十億という形だったんですが、学校司書さんに係るこの予算の決算というか執行率がどんな状況だったのかというのがもし分かれば教えていただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 文部科学省が行いました令和三年度の学校図書館関係費の決算額調べにおきましては、公立小中学校における学校司書費の決算額は約二百十八億円というふうになっておりまして、同年度の地方財政措置額二百二十億円のほぼ十割ということに、約九八・九%というふうになっておるところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  地方交付税措置ではあるけれど、地方がその趣旨をちゃんと酌んでいただいて、今、局長の答弁だと九八・九%執行してもらったということなので、地方自治体の方もそれなりにきちんとやっていただけているのかなというふうに思いますが、私も地方自治体議員をやっていた経験からすると、本当にこんな執行率なのかなというのはちょっと疑問なところがあります。分かりました。  学校司書の関係については最後の質問にさせていただきたいなと思うんですが、この学校司書さんを置く意義を文科省としてどのように考えているのかというのと、それから、その学校司書さんを置いたことによって全国にこういういい事例がありますよというような発信をするような、いい事例があればそれも教えていただきたいなというふうに思っております。  実は、私、地方議員をやっているときに、図書ボランティアで、小学校の図書ボランティアをやっていました。月に一回、その学校司書さんと一緒に全学年に絵本を読もうという日がありまして、月一回、水曜日なんですけれど、議会に行く前に朝の読書の時間にボランティアで行って、その時々の学年違うんですけど、担当しながら絵本のボランティアをやっていました。すごくいいことだなと思っていますし、私の拙いその絵本の読み語りも子供たちの目が輝いて見ていただけるし、たまにその絵本で紙芝居があると、実は私、紙芝居もやっているものですから、紙芝居を子供たちに見せるようなこともしておりました。  そんなことで、特に司書の皆さんと本を、この学年の子供たちに、この時期にこういう本を読むといいよねみたいなこともやり取りしながら、司書の先生がリードをしていただいて選定をしていたことがすごく良かったなという経験がありますし、私の出身中学では、本のビブリオバトルをやってナンバーワンの本を選んだりとか、生徒さんが自分が読んで面白かった本の感想をちょっと書いて廊下に貼り出すとかといって、それぞれの興味を持ってもらうみたいなこともやっていたという事例もありますので、もしその全国にこの子供たちが本を読みたいというようなことにつながるような好事例があれば是非御紹介をいただいて、その好事例をどのようにして広められているのかということも分かれば御答弁いただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  学校司書は、学校図書館の運営に必要な専門的、技術的職務に従事をし、子供たちに読書の魅力や、本を使って調べ、学ぶことを教えるなど、学校図書館を活用した授業や運営に重要な役割を果たしていると考えております。学校司書の役割の重要性を踏まえまして、引き続きまして、各自治体におけます学校司書の配置の充実を促してまいりたいと思っております。  また、学校図書館が新たな取組を行う際の参考としていただくために、特徴的な取組を事例集にまとめ、ホームページや研修等を通じまして広く普及をしているところでございます。  具体的な事例としましては、小学校において、学校司書が図書委員の児童と協力をしてブックフェスタと呼ばれるイベント企画をし、本に関するゲームやしおりを作るなど、児童が気軽に足を運び、読書に親しむことができるような取組を行っている事例などが挙げられております。  また、中学校の事例としましては、生徒が特別活動の時間に学校司書から本の分類方法等の基礎知識を学びまして、いろいろなテーマに合わせて本を選ぶ体験知識を、体験、ちょっとごめんなさい、体験学習ですね、ごめんなさい、いろいろなテーマに合わせて本を選ぶ体験学習を行うなど、情報活用能力を育む取組が行われている事例もございます。  文部科学省といたしましては、引き続きまして、学校司書を配置をした好事例について収集するとともに、各種機会を通じまして自治体へ広く周知をし、学校司書の配置促進や読書活動の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  文科省のこの資料をいろいろ見ていくと、学校司書の配置率が高い都道府県は、学校標準、失礼しました、図書標準達成率や、図書の選定基準や廃棄基準の策定率だったり、図書の購入冊数も多いという傾向があるというふうに自ら分析をしていただいておりますので、是非、この請願にあるように、学校司書さんにつきましては、専任で専門でそれで正規の学校司書さんを早期に全校配置をしていただきたいなというふうに私は思っております。先ほどの配置率を見てもまだまだですし、この第六次の五年間でも一〇%程度、弱の配置率を伸ばすことしか目標になっていないので、全校配置を是非目指していただきたいなというのをお願いをいたしまして、この項目についての質問を終わりにさせていただいて、次に行きたいと思います。  次は、学校へのPTAからの寄附についてでございます。  昨今、マスコミ等で、名古屋市だったり、それから高松市だったり、私の出身のさいたま市だったりというところで、PTAの予算が第二の学校予算になっているのではないか、寄附を簡単に受け入れ過ぎているのではないかというような報道もありますが、そのPTAから学校への寄附の現状について、受入れのルール等も含めてどのようになっているのか、御答弁いただければと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) PTAは、児童生徒の健やかな育成のために保護者と教師が自ら組織する任意団体でございまして、学校、家庭、地域の連携を強化していく上で、その役割は重要であるというふうに考えております。  委員御指摘のPTAからの寄附に関しましての様々な報道については承知をいたしておりますが、それぞれのPTAが、学校の状況等に応じて、より望ましい学校の教育環境を実現するために、各自治体における適正な手続を踏んだ上で自発的に寄附等を行うことはあるものというふうに認識しておるところでございます。  いずれにいたしましても、PTA会費の使途につきましては、PTAの趣旨を十分に認識した上で、地域の実情を踏まえながら各PTAにおいて適切に決められるべきものであるというふうに考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  自主的なものは受け入れるというルールになっているというふうに理解をいたしますけれど、私の地元のさいたま市の事例をすると、本当にこれが、学校で本来買うものじゃないのというようなものも寄附でもらっているという現状があります。問題、話題になったときに、どんなものが寄附されているのかリストにしろと言ったら、一概にできないぐらいの物すごい数のものをもらっているということが明らかになりました。  本来、学校で、学校の運営費で買うべきものを寄附に頼っているという現状は私は望ましくないというふうに思っておりますし、東京都は一九六七年に、学校運営費はきちんと東京都が出すので寄附はもう受け取らないというようなことを通達をしているというふうに聞いております。  そもそも何でこの寄附を受けなきゃいけないのかというところは、先ほどの執行率、九八%の執行率ありましたけれど、足りていないのではないのかな、自治体に本当にお任せをしている中で、先ほど九八・九という数字を聞いてちょっと安心したんですけど、足りていないから寄附に頼るんではないのかなというふうに、自治体議員をやっていた経験として何となく思うんですけれど、そこをどうしていくのか、その予算配分を自治体任せでいいのかというところをちょっと、今日は時間ありませんのでそこまでにしておきますけれど、教育費として子供たちの未来への先行投資ということなので、教育費全体をいかにしていくかというところを、最後、文科相、文部大臣の、文科大臣の決意をお聞きをして、質問を終わりにしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  やはり、子供たち一人一人の可能性を最大限引き出すために、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた学校教育の環境整備が重要と考えております。このため、令和五年度予算におきましても、小学校におけます三十五人学級や高学年の教科担任制の推進、学校における働き方改革の推進等のための支援スタッフ等の充実、またGIGAスクール構想の着実な推進など、必要な予算を計上しております。また、学校の管理及び運営に必要な経費については、地方財政措置が講じられているところでございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、学校教育に係る必要な予算の確保に努めてまいります。しっかりと努めてまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 終わります。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。  本日は、この質問の機会与えられたこと、先輩議員に本当に心から感謝しております。  冒頭に、旧文通費の公開について御質問させていただきたいと思いますが、二〇二一年十月の衆議院議員選挙、もう前回の選挙になりますが、この十月三十一日の選挙で当選した議員に旧文通費が満額支払われた、これが問題のきっかけになりました。そして、二〇二一年の臨時国会で協議がなされましたが、結局、最終的には日割り支給を可能とする関連法の改正でとどまり、使途の公開、そして未使用分の返納といったものは積み残しになってしまいました。  昨年の十一月、立憲民主党、国民民主党とともに、日本維新の会、議員立法としてこの使途公開、未使用分の返還、そういったものについて提案させていただきましたが、まだ審議に入っておりません。そして、今年一月、与党自民党の茂木幹事長との間で、この旧文通費の扱いについて、今国会中に目に見える成果を出すということを幹事長から言質をいただきましたけれども、結局その後、その後の動きがなく、そして、間もなく国会は終了し、そして、結局、この前回の衆議院選挙に次いで今回間もなく衆議院が選挙になるんではないか、そのような話も出ております。  このような状況の中で、与党の議員であり、また重鎮であられる文部科学大臣に御質問したいんですが、是非この公開について約束を与党として守っていく、そういう考えがないか、是非そのことについて、また、旧文通費の改革について、大臣の御見解をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 金子議員にお答えいたします。  御指摘の調査研究広報滞在費につきましては、議会政治や議員活動の在り方に関わる大変重要な課題でございます。各党会派において議論をいただくべき事柄だと思っております。国民の皆様方から御理解をいただける合意に至りますように、是非本格的な議論が進むことを期待しております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  前回の衆議院議員選挙で積み残しになったものを次に残さない、そのような意思で、我々、その政治不信を与野党を超えてしっかりと払拭していく、そのことを是非お願いしたいと思います。  それでは、本題に入らせていただきたいと思います。  お手元の資料、配付資料の一のところに、こども家庭庁から提出していただきました、乳幼児の幼児教育、保育の受皿となる施設、制度の名称及び所轄官庁の一覧というもの、これを配付させていただきました。  御覧のとおり、非常に多様な制度があって、受皿が複雑化している。名前も、例えば事業所内保育事業というのが三か所ぐらい出てきたりするんですね、認可だったり認可外だったり。そして、認可外保育施設の中にも、さらに、届出を出している認可外施設と出していない認可外施設、我々は無認可施設と言いますけれども、国のくくりでいえば認可外だということで、非常に制度が複雑化しています。  ただ、子供の立場からすれば、僕の幼稚園であり僕の先生であって、それが認可か認可外か、どの制度なのか、そんなことは全く関係なく、しっかりそこが子供にとっての大切な居場所である必要があると思います。認可であろう、認可外であろう、それに問わず、幼児教育、保育の受皿はしっかり確保され、そして、いずれにしても安定的な運営がサポートされ、安全で安心な環境が守られる、そのことは重要であることは異論がございません。  そして、現在、国としましては、この認可外保育施設を認可施設へ移行していく、そのようなことを推進していると理解しておりますが、この移行支援制度の趣旨について最初にお聞かせください。

和田義明自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(和田義明君) お答え申し上げます。  保育の受皿は、職員や設備の基準等、様々な基準を満たすことにより一定の質を確保していくことが重要であり、運営費補助については認可保育所を対象としているところであります。  保育の供給を増やし、待機児童の解消を図るとともに、子供を安心して育てることができる体制の整備に向け、認可保育所等への移行を希望する認可外保育施設につきましては移行を推進していきたいと考えており、そのために必要な支援を行うことが重要であると考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 御答弁ありがとうございます。  まさに支援を推進していっていただいておられる、そのことは本当に心強いと思います。  具体的に、この支援のために、この移行のために、障害を除去するためにその障害事由を診断し計画書を作成する、その費用を補助したりとか、この認可基準を満たすための解消に、改修に係る費用を補助したりとか、移行を希望する認可外施設の運営費の一部を補助したり、そのようなことを国としてされている、そのことを承知しております。ただ、これでは移行が進まないということを今日は御質問させていただきたいんです。  何が障害になっているのか、それは、待機児童の壁、待機児童があるかどうか、これが大きな障害になっているわけです。この認可外保育施設に通っている園児でも、認可施設に申込みをしていない場合には待機児童でないと。つまり、認可外保育施設に通っているにもかかわらず、その数は保育の地域のニーズとは認められていない。そのために、認可外施設が認可に移行しようとするときに、いや、待機児童ないから無理ですと、そのように門前払いされてしまう。幾ら国が推進しようとしても、待機児童がないという、そのような理由で移行がブロックされているのが現実だと思うんですね。  ただ、様々な事情で認可外保育施設を選ぶ保護者がいる中で、その認可外保育施設に通う児童も地域の保育のニーズの一部であることは間違いないと考えます。ですから、各自治体で今後作成される新子育て安心プランに基づく実施計画、直近のものだと思いますが、それに対する文科若しくはこども家庭庁の通知の中で、認可外保育施設に通う園児数も地域の保育ニーズの一部として考慮すべきであるという文言を是非明確に盛り込んで通知していただきたいんですが、副大臣の見解をお聞かせください。

和田義明自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(和田義明君) お答え申し上げます。  認可保育所に申込みをせずに仕方なく認可外保育所に通っている子供につきましては、議員御指摘のとおり、保育を必要としている潜在的な保育のニーズであると考えております。したがって、毎年実施をしております新子育て安心プランの実施計画の作成要領の中におきましては、保育を必要としているが申込みに至らないような潜在的なニーズを含めて実態を把握するよう自治体にお願いをしているところであります。  引き続き、地域の保育ニーズを踏まえて、保育の利用が進むように、適切に支援を行ってまいりたいと思います。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 本当に明確に答弁していただいて、本当にありがとうございます。  是非、この答弁を通知の中に文言で盛り込んで、それが地方自治体にしっかり周知されるように、これが、今の答弁が多分周知されるまで数年掛かってしまうのではないかと危惧しておりますので、是非そのようなことのないように、しっかり文言ベースで周知していただければ有り難いと思います。  この待機児童について引き続き質問させていただきたいんですが、今、児童福祉法上は、この保育所の設置、新規の設置は原則として認可をすると、基準さえ満たしていれば認可をする。ただし、例外として、この必要な定員総数が既に達しているかどうか、それが達していれば認可しないことができるという立て付けになっています。ただ、実際に必要な定員数の総数に達しているかどうか、つまり、待機児童があるかないかで絶対に認可しないと、認可してはいけないというのが運用のように私には見受けられます。  先ほどもお伝えしたように、待機児童の扱いというのは非常に課題があります。まず、子育てをしている共働きを切望する世代は、例えば認可保育園に申込みをしました、無理ですと言われたら、そこに待機児童として書くかといったら、書かないですね。そんな悠長なことをできない、もう一刻も早く子供を預けるところを探さなきゃいけなくて、必死になって認可外を探してどこか適当なところに入れる。そして、子供がそこでなれてしまえば、その後、経済的な理由でよっぽどでない限りは、そこから次の園に、認可園に移るというのは、非常に子供にとって不利益なことですので難しい。つまり、認可外保育施設に入っている保護者、優先的にそこに入った方もいれば、もうやむを得ず入った、でも、そのような子供たちは待機児童に入らない。つまり、認可、ごめんなさい、待機児童数というのは地域における保育の必要な児童数を正確に把握するものではないということを私は訴えたいと思います。  そして次に、待機児童がなければ保育所の新規認可を認めないというのはどういうことかというと、保護者が困って、子育て世代が困って、どうしようもない状況をつくって初めて行政は動くということになってしまうわけです。つまり、それは子育て支援、少子化対策どころか、少子化を推進するような、そのような規制になっているのではないでしょうか。  このような蓋を閉めるようなこと、この例外規定を撤廃して、もうあとは民間の適切な参入によって適度な競争、サービスが図られる、また、問題を起こした事業者は市場から退場することも可能になる、そのような良い緊張感が安全性の向上にもつながり、子育て世代にとっても選択肢が広がるメリットになるのではないかと思いますが、この例外規定を排除することについてどのような課題があるのか、参考人にお聞かせください。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  保育所の認可につきましては、委員御指摘のとおり、認可申請に係る区域の利用定員の総数が都道府県の整備計画における必要な利用定員の総数に既に達しているなどのときは認可をしないことができることとされておりますけれども、この点は地域の実情に応じて適切に御判断をいただきたいというふうに考えております。  こうした仕組みでございますけれども、保育の実施主体である市町村において適切に保育ニーズを把握した上で、都道府県において、保育所の量が供給過剰とならないように保育所の適正な配置を担保しようとするものでございますので、この枠組み自体は必要なものであるというふうに考えております。  その上で大切なことは、この整備計画を策定する際に、保護者の利用意向の丁寧な確認などを行いながら、潜在的なものを含めまして、いかに実態に即した保育所のニーズをしっかりと把握していくかということであるというふうに考えております。  このため、例えばでございますけれども、各市町村においては、アンケート形式によるニーズ調査によって、現在の利用状況のみならず、潜在ニーズを含めた保護者の需要を把握するといった努力もしていただいているところでございまして、保育所の認可の判断に当たっては、都道府県においてこうしたニーズを踏まえて、必要な保育の受皿が整備されるように適切に御判断をいただきたいというふうに考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 供給不足であれば、行政としてしっかり介入をして受皿をつくっていくのはよく分かるんです。ただ、供給過剰に陥らないように、つまり、この保育や幼児教育の市場のコントロールをいつまでも地方行政がしていく、そして、それが適切ものになるかどうかを、その状況を、情報を把握しながらいつもコントロールしていく、そこまで行政がすべきことなのかどうなのか。  これ、非常に複雑な、社会も制度が変わっていく中で、子育てのニーズ、つまり需要の把握というのは難しくなってくると思います。それを行政、しかも小さな行政も常に把握して適切な市場管理をしていくということに、制度設計にも難しさ、無理があるのではないかと思いますので、是非この点についても議論していければと思っております。  続いて、学童保育について配付資料の二を使いながら御質問をしていきたいと思います。  この学童保育に関しても同じく待機児童の壁というものを感じておりますので御質問をしたいと思うんですが、資料二を御覧ください。こちらで、今、学童保育、放課後児童クラブですね、正式には、これの新・放課後子ども総合プランということで、この今後の展開の中に太字、下線で入っていますが、二〇二三年度末までに計三十万人に、平成三十年の百二十三万四千人から令和五年末までに百五十二万人まで受皿を整備を図るというのが国の方針だと理解しておりますが、目標達成の目途はどのような状況でしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) 委員御指摘のとおり、現在、新・放課後子ども総合プランに基づきまして、今年度末までに百五十二万人分の放課後児童クラブの受皿整備を目標に進めているところでございます。令和四年五月一日現在でございますが、約百三十九万人の児童が利用をしているという状況でございまして、待機児童が約一・五万人発生しているという状況でございます。  本プランは今年度末までとなっていることから、喫緊の課題である待機児童の解消に向けまして、これまで実施をしてきた施設整備費のかさ上げ等に加えまして、令和五年度から、利用できなかった児童に対して他の放課後児童クラブや児童館など放課後に利用可能な施設等の利用のあっせんを行う利用調整支援事業ですとか、学校の敷地内等にプレハブを設置して事業を実施するために必要なリース代の補助などの追加的な支援策も開始をしているところでございます。  目標の達成の見込みについて確たることはなかなか申し上げにくい部分もございますけれども、これらの事業を通じて自治体における受皿整備を加速化しまして、今年度末までに百五十二万人分の受皿が整備されるように、引き続き自治体への働きかけを進めてまいりたいというふうに考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 国としてこのような方針出されること、すばらしいと思いますし、目標設定は良いと思うんです。ただ、大体毎年三万から四万の受皿が増えている。で、今年十万増えるというのはなかなか現実的ではないと思います。ですので、是非この目標を達成できなかった理由について、今後生かしていっていただきたいと思うんですが、この表を見ながらちょっと質問、確認をしたいんですね。  ちょっと細かい数字の確認になりますが、令和三年度の待機児童、これ緑の折れ線ですが、一万三千人待機児童があります。そして、令和三年から令和四年、赤の登録児童数、つまり利用した子供の数は百三十四万八千から百三十九万二千、つまり、受皿が増えて四万三千人分の受皿ができた。待機児童が一万三千で受皿が四万三千ということは当然待機児童は消えてなくなるはずなのに、翌年に待機児童が一万五千人と増えるわけです。この数字はどういうふうに皆さん理解されるでしょうか。  つまり、毎年の新規施設、新規受入れで待機児童数を上回るものをしているにもかかわらず、翌年度待機児童が生じているのはなぜでしょうか。政府の見解をお聞かせください。

和田義明自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(和田義明君) お答え申し上げます。  放課後児童クラブは、共働き家庭などの小学生の放課後の遊び及び生活の場として重要な役割を担っており、近年、女性の就業率の上昇などにより利用ニーズが高まっております。  これまで受皿整備を進めてきた結果、利用児童数は、議員御指摘のとおり、毎年増加をしておりますが、一方で、利用申込みをしたにもかかわらず利用することができなかった待機児童も発生をしております。これは、放課後児童クラブが整備されることにより利用できる児童が増える一方で、そのことが更なる利用規模を喚起することにより利用申込みが増加することが主な原因であると考えております。  現在取り組んでおります新・放課後子ども総合プランにおきましては、女性就業率が八〇%まで上昇するとの仮定の下、二二年度には百三十九万人であった受皿に対しまして、今年度末までに百五十二万人分の受皿を整備することとしておりまして、利用ニーズの拡大に対応できるよう、このプランを着実に推進してまいりたいと思います。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  つまり、その待機児童という数字はあくまで一つの参考であって、潜在的な待機児童が相当数あるということがこの数字から見えるんではないかと思うんです。  他方で、地方の行政の方はこの待機児童というものがまさに壁になっておりまして、この届出でできるはずの学童保育、届出を出そうとすると、うちの地域は待機児童がないので不要ですと門前払いをされるような事例も多々あると聞いておりますが、このような状況をどうお考えでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  放課後児童クラブの開設につきましては、児童福祉法において、国、都道府県及び市町村以外の者は、児童、開始前に必要事項を市町村長に届け出ることによりまして放課後児童健全育成事業を行うことができるものというふうに規定をされております。待機児童の有無にかかわらず、市町村は、必要事項が届けられているか、当該事業の内容が条例で定める設備及び運営に関する基準に合致しているかどうかを確認した上で、問題がなければ届出を受理すべきものであるというふうに考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  是非その内容を周知していただきたい。学童は待機児童がないから不要ですと言われたら、普通の民間業者であれば、行政が不要と言われたらそれはしないよねっていうことで引いてしまいます。よっぽどの人でない限りは、それを押し切って、行政の反対を押し切って届出を出さない、そういう状態では全く、その目標である百五十万人の受皿をつくるということは無理です。ですので、是非、その待機児童の有無にかかわらず、しっかり届出を受けていく、そのような通知を出していただきたいと思います。  そしてさらに、届出は受け付けても補助金は出さないよという、そのような対応も自治体でよく見られることなんですね。補助金の受給は、その箱に対してではなくて、何人子供が来るかに応じて、その人数に応じて支給されるわけですから、まずやってみて、二人でも三人でも受皿ができて、その二人、三人に対して補助金を出すんであれば全く問題がないと思うんです。そして、そこに実際に子供が来れば、それこそがその学童保育のニーズが証明されたことになると思うんですけれども、その補助金の申請、その支給のスイッチは、やはり自治体がそれを申し込まなければいけない、そのような形になっております。  是非、届出と連動するような形で、実際の通所状況に応じて学童の運営費の支給、開始する仕組みにできないか検討いただければと思うんですが、いかがでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) 放課後児童クラブの実施に当たりましては、当該市町村における子供の数や利用意向等を勘案をした市町村子ども・子育て支援事業計画を作成をしまして、当該計画に沿って計画的に整備を進めていくということとされてございます。  国といたしましては、当該事業計画に基づいて市町村が実施する事業について国庫補助金の対象とすることによりまして、子ども・子育て家庭への支援の着実な推進を図ることといたしてございます。  具体のケースにおいて補助金の対象とするかどうかにつきましては、こちら一般論で恐縮ではございますけれども、事業計画の策定主体であり事業の実施主体でもある市町村が当該市町村におけるニーズ等を踏まえて決定すべきものというふうに考えてございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 自治体任せであると、恐らく全く目標の達成まで実現難しいと思いますので、是非その辺りをしっかり検討していただいて、早く受皿をつくっていく。今まさに共働きの世代が急速に増えている中で、保育のニーズが今満たされつつある中で、今度、学童のニーズを満たしていかなくてはいけない、その共働き、小学生の子供たちを持つ親のサポートが必要な時期だと思いますので、是非ますます推進できるような工夫をしていただければと思います。  最後に、不登校問題についてお伺いしたいと思います。  資料の三、御覧ください。  左側の図、二十四万四千九百人、現在、二〇二一年度の不登校児童生徒数という形、数になっております。そして、これは現場の声としてですが、二〇二二年度は恐らく三十万を超えるんではないかと。ちょっと恐ろしいペースでこの不登校児童生徒数が増えている。  このような現状の中で、今年度、不登校対策として、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの増員、またタブレット等による個別の相談体制の整備、また不登校特例校の設置推進などを文科省としてはされていますが、これが十分な施策かどうか、最初に文部科学大臣の見解をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 金子議員おっしゃいますように、小中高等学校で不登校の児童生徒数、これ三十万人、もう過去最高ということになっておりますことを踏まえまして、三月の三十一日に、誰一人取り残されない学びの保障に向けました不登校対策、COCOLOプランと申しますけれども、取りまとめました。  本プランは、不登校の児童生徒全ての学びの場を確保をして、学びたいと思ったときに学べる環境を整えること、また、心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校で支援をすること、そして、学校の風土の見える化を通して、学校をみんなが安心して学べる場所にすることを柱といたしまして、不登校によりまして学びにつながることができない子供たちをゼロにすることを目指すものでございます。  また、本プランを発表するとともに、運用改善等で速やかに取り組んでいただきたいことについて、例えば、分教室型も含めた不登校特例校の設置の促進や校内教育支援センターの設置促進、そして教育支援センターの支援機能等を強化することなどについて、各学校の設置者等に対しまして示したところでございます。  さらに、本プランを踏まえまして、令和五年度予算におきましても、スクールカウンセラー等の配置について、不登校対策のための重点配置校数を拡充するとともに、新たにオンラインを活用した広域的な支援体制やSNSを活用した教育相談体制の整備に関する経費、不登校特例校の設置基準に関するための経費を盛り込んでいるところでございます。  今後も、本プランに基づきまして、実施できる対策から順次取り組んでまいりたい、そう考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  この三月のCOCOLOプラン、私も拝見させていただいて、例えば不登校特例校の名称の変更を検討するとありまして、私、すごくうれしく思いました。子供が、不登校の子が不登校特例校に行くかといったら、物すごくハードルが高い、それを子供目線に合ったふさわしいものにする、まさにそのようなことをこども家庭庁が進めてくださり、文科省が進めてくださること、本当に感謝しております。  この不登校特例校、COCOLOプランでは三百校を将来設置を目指すと。現在二十一校なんですね。  で、資料の四を見ていただくと、これは二〇二一年度ですけれども、不登校二十四万人に対して、フリースクールに通う子が約九千百、そして不登校特例校は千八百十六と。これはどちらも、この緑の部分もオレンジの部分も急速に急いで広げていかないと、この二十四万人の子供たち、中三を超えるとぼろぼろと統計から落ちていってしまう子供たちですので、早急な対応、まさにその不登校特例校を今の十倍以上にしていくことを速やかにしていく必要があると思います。  他方で、不登校特例校の設置に対しては、設置基準、その小中の設置基準が適用されますが、これは一般の小中の設置基準と全く同じであり、非常にハードルが高いと。校舎も広い、校庭も広い、そのような大きな学校をイメージしているわけです。  今大臣が言われたように、分教室方式という方式もありますけれども、これは、母体学校を持っている公立の学校であれば、この不登校特例校をこの分教室方式、可能かもしれません。ただ、母体を持たない民間のフリースクールにとっては余り意味がないと。その不登校特例校の設置推進、民間を巻き込んでいくというところでは余り推進にならないようにも感じます。  是非、この不登校特例校の設置推進について、具体的な内容をもう一度お聞かせください。また、民間のフリースクール側の協力もして三百という数字の実現を目指すべきだと思いますが、この民間にとっての有効な促進策、どのようなものがあるか、お聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  不登校特例校につきましては、現在、全国で二十四校になっております、設置されているところでございますが、本プランにおきましては、多様な学びの場を確保するため、早期に全ての都道府県、政令指定都市に、将来的には希望する児童生徒が居住地によらずに通えるよう、分教室型も含め、全国で三百校の設置を目指すこととしているわけでございます。  このため、文部科学省といたしましては、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの重点配置や、学習指導員等の支援スタッフの配置、指導、児童、あっ、ごめんなさい、生徒指導等のための教職員の加配定数の優先的な措置に加えまして、令和五年度より新たに不登校特例校の設置基準に関する支援を開始、設置準備に関する支援を開始したところでございます。さらに、不登校の特例校の設置を検討する自治体や学校法人が様々な課題について相談や助言が受けられますように、不登校特例校の設置や運営に関する知見を有する者を希望する自治体等に派遣をすること等も検討しているところでございます。  私立の不登校特例校の中には、フリースクールの運営団体が学校法人格を取得をして特例校を運営している例もあるため、このような例も含めまして積極的に周知をし、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。この三百の目標を是非官民協力して早期に実現していくように、そのような制度設計をお願いしたいと思います。  もう時間が限られているので、最後の質問、十三番に進みたいと思いますが、このフリースクールに通う子供の保護者に対しての経済的な支援について、二〇一六年に成立した教育機会確保法の検討事項の中で、政府は速やかにこの経済的支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じるとあります。  これに基づいて、二〇一七年からこの検証が政府行っておられますが、もう既に六年間経過しておりまして、もう検証の結果を出すべき時期に来ているのではないか。また、東京や大阪といった大都市ではこのようなところにもう独自に経済的な支援を先行して行っている、そのような状況であるので、速やかに結論を出して先に進むべきではないかと思いますが、文部科学省の政府参考人に見解をお伺いしたいと思います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) ただいまお話がございましたように、文部科学省におきましては、平成二十九年度から、フリースクール等で学ぶ困窮家庭の不登校児童生徒に対しまして、通所や体験活動を支援しながら、社会的自立に与える効果の検証を進めております。  しかしながら、実施自治体は現時点で七自治体であり、全国的なサンプル数が少ない上、客観的なデータが不足していることから、客観的、定量的検証が担保されているとは言えないものと考えております。  これ以外にも、不登校児童生徒への支援について、フリースクール等民間施設との連携も重要だと考えており、支援の知見や実績を有するフリースクール等の民間施設に対し、教育支援センターが業務委託をすることを通して訪問指導等のアウトリーチに必要な体制の構築やノウハウの共有等が行えるよう予算事業等も実施しており、多様な学びの場の確保に努めているところでございます。  引き続き、これらの取組を通じて、不登校児童生徒の社会的自立に与える効果の検証や、学びの場の確保を進めてまいりたいと考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 こうした機会を与えていただいて、ありがとうございました。  なぜ事例が少ないのか。それは学校風土、つまり官民を協力して不登校児を何とかしていこうという、そのようなことが行政の側に少し少ないんではないかということがあると思いますので、是非速やかに検証を出していただいて……(発言する者あり)はい、経済的支援、検討していただければと思います。  ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 午後一時に再開をすることとし、休憩いたします。    午後零時三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  午前中、赤池理事の方から質問がありましたウエルビーイングについて、大臣に一つ陳情をしたいというふうに思うんです。  我が国も、二〇一九年から毎年、幸福度調査をしておりますけども、これN値は一万人で、しかも十五歳以上なんですよね。私、常々思っていたんです。何で、子供というか、それより下って調査しないんだろうかと。我が国最大の問題は、子供が生まれないことではなく、子供が自ら命を絶つことです。こういった統計開始以来、子供の自死というのが最大になっています。これ、幸福度調査、子供にも広げる、広げてよというふうに大臣の方から要請いただけないでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) その調査というのは文部科学省ではないような気はいたしますけれども、ちょっと話し合ってみたいかと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ありがとうございます。  冒頭、では、アカデミアにおける男女共同参画について伺いたいというふうに思います。  今国会では、異次元の少子化対策、重要論点となりました。少子化は、そのものが病ではない、ほかの大きな大きな病気の合併症だと私は思っております。ほかの大きな病気、まずは家計ですよね。実質賃金指数、一九九六年をピークとして、我が国は四半世紀ずっと下がっています。それと、出生数の低下というのの相関係数〇・九三ですから、これは本当に関係があると。そういったことで、給料を上げていくというのももちろん必要ですけども、そのほかにも、例えば、非正規雇用の問題、長時間労働の問題、多様な家族の形を許容してこなかったという問題、それからジェンダーイクオリティーです。こういった性別役割分担意識、こういったものに取り組んでこなかったことが少子化の原因だというふうに思います。  世界各国の男女間の不均衡を表す指数、ジェンダーギャップ指数を押し下げているのは、言わずもがな、政治参加と経済でございます。政治の分野は言わずもがなです。この委員会は大臣を含めてシスターフッドを感じる空間になっておりますけども、本会議場はかなり彩りに欠ける、そういった状況でありますし、経済です、これは、上場企業で今女性役員というのは、現在七・五%なんだそうです。国会における女性議員比率よりも低いと。そして、プライム市場に上場している大企業の三割が女性取締役は今ゼロであります。  今回、骨太の方に、この上場企業の女性役員を三〇年までに三〇%以上にするという目標、それから、このプライム市場に上場している企業の女性取締役を、二五年を目途に役員を一人以上選任するよう求め、東証側と協議し、年内に東証の規則に定めるというような方向性が示されているそうであります。すばらしいというふうに思います。  こういった国内外の資本家というのはその辺り非常に注視をしていらっしゃいまして、今後、このようにジェンダーギャップ指数を放置するというような国ないし会社というのには投資をいたしません。この多様性のある従業員というのは企業の資本そのものであり、人への投資は無形資産をつくるためのものです。実際、アメリカでは、二〇二〇年の市場価値構成要素において、無形資産が九〇%を占めております。日本の女性認識というのも変えていかねばなりません。  ただ、このゲームルールを変えるという意味では、岸田政権の取組あまたございまして、例えば、二〇二二年七月から女性活躍推進法による男女間の賃金格差の公表義務、これ三百人以上の会社に今は限られます。そして、二〇二三年四月から育児・介護休業法による男性育休取得率の公表義務化、これは今は一千人以上の会社に限られます。そして、これ結構大きいと思うんです。金融庁が今年一月末に内閣府令を改正して、三月期から有価証券報告書への人的資本の開示義務化が始まりました。上場企業三千八百社が対象だというふうに聞いております。人材育成方針のほか、男女間の賃金格差、女性管理職比率、男性育休取得率を書かないといけないですし、目標や実績というのを今後公表していくということです。結構この目標というのは世界に類を見ないものだというふうに思いますし、六月には出そろいますので、非常にこれ横並びで比較できるの、私も楽しみにしているところであります。  これ、岸田総理に予算委員会でお伺いしましたところ、今後中小企業にどんどん拡大していくということにも肯定的な御意見でありましたし、そこで勤務間インターバルの有無とか、リスキリング機会の提供とか、社外取における女性の比率、多様な組織からの採用もいいのではないですかというふうにお伺いしたところ、検討していくとのことでした。  こういった従業員のウエルビーイング度、可処分所得ならぬ可処分時間等も開示を義務化していくことによって、我が国のウエルビーイング、つながるというふうに思います。  本題ですけども、政治分野、経済だけではなくて、このアカデミアについてもかなりジェンダーギャップ指数ある、ああ、ジェンダーギャップあるというふうに聞いています。  文科省にお伺いしたいのが、このアカデミアにおけるジェンダーギャップについての現状の認識と取組、又は今後の取組について教えてください。

池田貴城文部科学省高等教育局長

○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。  大学等の高等教育機関において、多様な視点からの教育研究を充実する観点からは、女性を含む多様な人材が教員として活躍できる環境が、整備することが非常に重要であると考えております。  現在、各大学においても男女共同参画の取組を進めていると承知しておりますが、文部科学省としては、基盤的経費等を通じて、女性登用の促進、女性研究者の活躍促進に向けた各大学の取組を支援しております。また、各大学団体におきまして、女性管理職の登用拡大に向けた大学ガバナンス・コードの見直しを図るとともに、文部科学省としては、女性教員の在籍、登用状況などの情報開示を促進しております。  女性教員の割合は着実に上昇しているところではありますが、今後とも各大学における男女共同参画の積極的な取組を促してまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ガバナンス改革推進のための、今国会でも私学学校法改正法等の質疑の中にもあった課題だというふうに思います。これ、経営側と教学側と、それぞれのジェンダーギャップについての私は公表の義務化についてお伺いしたという認識でありますけども、今促進するとか促すというようなやはり自主的な取組に任せていては、企業もそうだったんです、なかなか進まない。それを公表義務化したことが新しい、これがいろんな我が国の最大の課題に効いてくるんだと思う。  大学はどうですかという観点でお伺いしました。局長の前向きな気持ちは有り難いんですけど、できれば大臣に答弁をお願いいたしたい。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) やはりジェンダーギャップ指数というのは、どちらの世界でもやはり非常に男性が有利ということになっております。そんな中で、日本は、政治それから経済、これは非常に女性、下火でございますが、やはり学校の中の対応というのは非常に、私たちこれ、文部科学省でございますので、非常に重要でございます。  今、局長も答弁いたしましたけれども、各大学におけます男女共同参画の積極的な取組、これは促すというよりも叱咤激励し、また、お尻たたいて頑張って、まあ対応ですね、させていただきたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 義務化等にも含めて検討いただきたいというふうに思います。  こういった理事、監事、評議員、教授、助教に至るまでジェンダーギャップというのを解消していくということは、意思決定の在り方に好影響をもたらすというふうに考えます。是非御検討いただきたいと思います。  三月九日の当委員会で質問いたしましたアカデミックハラスメントについての取組、こういったものも、公表の義務化というのも検討に値するというふうに思います。  大臣は委員会の中で、セクハラ及びその他のハラスメントの防止や相談体制の整備、被害者救済のための適切な措置など、全大学に昨年十一月に通知をしたと、今後、調査、把握により更に取組を促してまいるというふうに、非常に前向きに御答弁をいただきまして、この度、有言実行、まずは国立大学のみになりますが、取組状況調査を実施してくださいました。  この調査の狙いと、今回は国立大学のみということでしたけども、ほか私立大学等への調査の対象の拡大のめども含めて伺います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 教育機関でございます大学におきまして、学生に対する性暴力等が生じることはあってはなりません。  文部科学省では、昨年十一月に全ての大学に対しまして、大学の構成員は学生に対して性暴力等を行ってはならないことや、また、その防止のために各大学で取り組むべき事項について通知をさせていただきました。各大学において性暴力等の防止に向けた体制整備が確実に行われることが重要でありまして、まずは国立大学を対象に、本通知で新たに示した取組であります性暴力等の行為者への厳正な対処、また教員採用段階におけます懲戒処分歴ですね、等の確認等について、六月一日に調査を開始したところでございます。  文部科学省といたしましては、現段階、今後、段階的に公立、私立大学に対しても同様の調査を行いまして、全大学の取組の実施状況等を確認することとしております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 段階的にお取り組みいただけるとのこと、ありがとうございます。  この六月一日から始まった調査票、私も拝見をいたしました。これ、懲戒解雇という四文字が複数回出てまいります。このハラスメント防止規程に懲戒解雇を明記しているか、性暴力等の行為者に対する懲戒処分の公表をするか、これ多分、公表すると定めているかと私には読めます。採用時に過去のハラスメントによる懲戒処分歴の申告を求めているかなどなど、複数回にわたって出てまいりますが、これは加害者に対する対応でありまして、もちろん必要です、もちろん必要なんですけども、当事者の皆さんが求めているのは、全く被害者救済というのがなされず泣き寝入りするしかない実態を顕在化させてほしい、その上で課題解決をしてほしいというような、このファクトを得るための調査を望んでおられるというのが真実でございますので。  あと、懲戒例というのはやっぱり極めて少ないんですよね。こういった極めて少ないものをあぶり出しても、その基準の有無とか手続を調べてみても、それが適切な懲戒だったか否かを判断できない。まず、やっぱり、実態調査をした、学生を含めて実態調査をし、そこで被害者の救済が行われていないということも含めて実態調査をし、そこで、まさにこの処分が適正だったのか、懲戒処分が適正だったのかという順序だというふうに思うんですね。  そういう部分でいくと、学生も含めた実態調査、特に被害者救済というのに重きを置いた調査というのは今後御検討いただけるんでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) やはり、学生の修学環境、これを整えることは大学の責務でありまして、まず第一に、各大学において責任を持って学生のハラスメント被害の実態調査や、その結果を基にした効果的な対策の立案を実施すべきものと認識をしております。  加えまして、学生を対象としたハラスメント被害に関する個別具体的な実態調査を文部科学省が行うことにつきましては、被害に遭った学生の心理的な負担への配慮ですとかプライバシー保護等、第二次被害の防止が重要でありまして、慎重に検討すべきであると考えております。  文部科学省では、昨年十一月に発出をいたしました通知におきまして、被害者への教育研究上の配慮等も含めたハラスメントの防止のために取り組むべき事項を示しているところでございまして、今後、性暴力等以外の大学におけますハラスメント全般につきましても、学生への実態調査や被害者支援を含め、その防止に向けた総合的な取組の実施状況を調査することとしております。各種調査の結果も踏まえまして、各大学の主体的なハラスメント防止の取組を促してまいりたい、そう考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 学生への調査の大臣の答弁、前回の委員会と一言一句たがわず一緒でした。  そんな中でもこの担当課の皆様の熱も感じるところがありまして、この調査票の中に、学生に対するハラスメント行為も対象としていることが分かるように記載されているかというふうな質問項目ありました。  この質疑の中で、本当に深刻なのは教授から学生、院生、ポスドクなどへのハラスメントであること、学生をハラスメントから守る義務は大学にある、修学上の安全配慮義務があると大臣も断言されました。彼らがハラスメントのない環境で学べることは基本的な前提条件であるのに、実際にそれを担保する実定法がない、守る規定がない状態が続いているのが問題なのであるというふうに指摘を申し上げました。  令和二年の文科省通知の中でも、教職員から学生等に対して行うハラスメントは義務化の対象ではないと明記されているということを問題視いたしました。この不整合に対する解決に向けたアクションというふうに、今回の調査、その立法事実というのをつかみに行く、そういう調査というふうに捉えておりますが、その認識でよろしいか、根拠法を検討するつもりでいるかどうか、検討するか、後ろですごい首振っていますけども、いかがでしょうか。

池田貴城文部科学省高等教育局長

○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。  今回の調査は、先ほど大臣からお答えいたしましたとおり、まずはハラスメントは絶対許されないという観点に立って、大学の具体的な取組を把握するために行うものでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 答弁していただくまでもなく、後ろですごい首振っていましたので分かりましたけども、でもね、今回のこの調査とか通知っていうのが法律上の根拠がないということを私は御指摘申し上げたいわけです。  例えば、国立大学法人は、人事院規則一〇―一〇、同一〇―一五、同一〇―一六に基づいて、ハラスメント対策を人事管理の一環として行っております。この根拠は、雇用機会均等法や女性活躍推進法などの法律によるものです。  しかしながら、令和四年の七月通知には根拠法は存在しておりませんし、この七月通知のみならず、十一月通知に関しても、これはセクシュアルハラスメントを含む性暴力等の防止に向けた取組の推進についてというものでありますけども、これは二〇二二年の四月一日に施行された児童生徒性暴力防止法に沿って適切な対応を行うとしておりますけども、これは、この法律は高等教育機関を直接の対象とするものではありません。よって、その趣旨を踏まえた対応を大学に要請しているだけであって、その要請自体は適切なものです、必要なものですけども、法律上の根拠がない以上はこれお願いにしかすぎないわけです。  そこの根拠法を得ることが大事じゃないですか、そのために、まずは調査が必要ではないですかというふうにお伺いしております。大臣、いかがでしょう。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今先生がおっしゃるのも、ごもっともな話でございます。  しかしながら、根拠法がないというところで、まずは、学生への実態調査は大学が主体的に行うべきものでありますので、文部科学省といたしましては、大学のハラスメントの防止に向けた総合的な取組の実施状況を調査する観点から、大学まず自ら学生への実態調査を行っているかなどを調査することとしております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 もちろん加害者というのをしっかりと懲罰を科すというのも大事ですけども、本質的には、その被害に遭った人をいかにして救うか、いかにして学ぶ環境を整えるかということにももっと重心を置いていただきたいというのが本当のところでありまして、大臣に非常に参考になる資料、これ後ほどお届けしたいというふうに思います。タイトルナインコーディネーターの聞き取り資料であります。  これ、今年の三月、ハワイ大学のコミュニティーカレッジでの聞き取りの資料であります。これでは、このタイトルナインコーディネーター、まずハラスメントの訴えがあったら、事実調査の前に、被害者と加害者を離すことを行うそうです。例えばそのクラスの教員によるハラスメントだった場合、クラスを変える、専攻を変える、まず被害者の不利益を最小化する策が取られるそうです。その後、タイトルナインのコーディネーターによる事実確認が行われる。  今回の調査で圧倒的に足りない視点というのは、まずハラスメントの申出があったら、大学は被害者のために何をしているのかであること、まあ大概何もしていないということが実態だと思いますけども、何かしなければいけないんだよということを共有するということがまず大変重要であります。これは、児童生徒性暴力防止法においてもこれ一番に要請されていることであって、これらを参考に、もちろんタイトルナイン、アメリカのタイトルナインであるとか、この児童生徒性暴力防止法に、その趣旨を鑑みれば非常に参考になるものだというふうに思います。これ、資料をお届けしますので、事務方の皆さんも含めて研究いただいて、そして検討いただきたいと思います。よろしくお願いします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 伊藤先生からいただきます資料ですね、これしっかりと拝読させていただきまして、検討させていただきたいと思います。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 これは調査がまみえたら、数字がまみえたら対策は進むと思っております。それらの適切なその調査、そして、その調査は何のためにするかというのが大事です。私は、生徒への調査、それから、その被害者救済というのの視点、これらを鑑みた調査をやっていただきたい、そのことをお願い申し上げ、質問を終わります。  ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  樹齢百年の美しいイチョウ並木やケヤキ、ヒマラヤスギなどの木々が茂る都心のオアシス、東京都新宿区と港区にまたがる神宮外苑、これが再開発の波にのみ込まれようとしています。神宮外苑は、全国各地からのお金や、木々、樹木の寄附などによって造られた文化遺産で、都民がスポーツに親しめる拠点でもあるわけですが、現在、この神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替えて、百九十メートル級のビル二棟を含む四棟のビル、ホテルを建設するという大開発が進行中です。  お配りの資料も参考に見ていただきたいと思うんですが、歴史あるイチョウ並木などの自然や景観を破壊する計画、これに反対の声が今大きく沸き上がっているところです。  故坂本龍一さんは、亡くなる一か月前に都知事らに手紙を出して、目の前の経済的利益のために、先人が百年を掛けて守り育ててきた貴重な神宮の木々を犠牲にするべきではありません、開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしかすぎませんと、再開発の見直しを求めました。四月には坂本さんに賛同する市民六千人以上が外苑前に集まり、再開発見直しを求めるネット署名も今、十九万七千筆以上となっています。  問題は木々の伐採だけではありません。例えば、この事業は新たなスポーツクラスターをつくる計画だと、スポーツ振興のためのものだとも説明されているわけですが、実際には、お配りした資料の地図の右上に現在ある軟式野球場など、近隣の地域住民や子供たちが自由に身近に使用してきたスポーツ施設が軒並みなくなってしまう計画になっています。この六面あった野球場というのは全て廃止、バッティングセンターもなくなって、テニス場というのは、再開発後は有料の会員向けのものしか残らないということなんです。  大臣、こうした野球場など、地域住民、子供たちが身近に使ってきたようなスポーツ施設が削減される、これはスポーツ振興とは相入れないと思いませんか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  御指摘の軟式野球場等がありますエリアにつきましては、再開発事業の対象ではなくて、当該エリアの土地やスポーツ施設を所有する明治神宮が再開発事業と同時期に整備するものと承知をしておりまして、文部科学省としてコメントする立場にはないと、そう思っております。  また、本件の再開発事業につきましては、東京都及び新宿区、港区におきまして、地権者を始めといたします関係事業者と協議しながら適切に対応していくべきものと考えておりまして、文部科学省といたしましては、その検討の状況というものはしっかりと注視してまいりたいと思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 とても人ごとの答弁なわけなんですけれども、文科省が、じゃない、再開発、明治神宮のものなんだとおっしゃいますけれども、そもそも、この計画進める事業者には、文科省が所管する独立行政法人スポーツ振興センター、JSCが入っているわけです。そして、そのJSCが保有するラグビー場の移転が再開発の重要な事業で、その移転に伴って野球練習場がもう置けなくなってしまうんだと、そういう押し出されてなくなってしまうという計画になってしまっているわけですね、テニス場などを移動しなきゃいけなくなったということで。だから、文科省も全く無関係というわけではないし、そういう人ごとで答弁されては困るんだと、スポーツ振興の問題ですから。  軟式野球場というのは現在も予約でいっぱいなんです。地元の少年野球団なども使っているもう人気の練習場であって、港区内の小学校のグラウンドというのはもう全て人工芝になっているので、もしこの外苑の野球場がなくなってしまったら、子供たちは江東区まで行かなければ野球ができないという状況になっていると。また、バッティングセンターもなくなるわけですが、一番近いバッティングセンターというのが新宿の歌舞伎町になってしまうと。  大臣、再開発でこれらの施設がなくなって、近隣の子供たちは一体どこで野球などの練習をすればいいのでしょうか。江東区まで行けというのか、代替案があるのか、ちゃんと確認をされていますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 明治神宮におきましては、現在、軟式野球場等がありますエリアに広場やテニス場を、また、三井不動産におきましては再開発事業エリアにおいて室内球技場等を整備するなど、東京都が策定いたしました神宮外苑地区のまちづくり指針に基づきまして、多目的に利用可能な誰もがスポーツに親しめる環境、広場空間の整備等を行う予定であると承知をしております。  いずれにいたしましても、本件の再開発事業につきましては、東京都及び新宿区、港区において、地権者を始めとする関係事業者と協議しながら適切に対応していくべきものと考えております。文部科学省といたしましては、その検討の状況を注視してまいりたいと思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 六面あった野球場がなくなるということなんです。先ほど大臣は、多目的広場などが整備されるから問題ないでしょうというような御答弁だったんですけど、多目的広場と野球場は全く違うわけですよね。野球場、多目的広場で野球をしていたら、むしろ怒られて追い出されるような事態だって起きかねないわけで、代替できるようなものではないと思うわけです。  この件に関しては、子育て世帯含む近隣住民の皆さん、明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会から、この事業計画の詳しい説明、こうした子供たちがスポーツに親しむ、そういう場や機会がどうなるのかという、その点についてちゃんと説明をさせてほしいという、してほしいという要請を文科大臣宛てに出されたとも聞いているわけです。子供たちが従来どおり自由にスポーツを楽しむことができる場所や機会を守られるようにというこの有志の会、住民の皆さんの声に、大臣、真剣に向き合うべきではないでしょうか。  スポーツ施設の代替案、ちゃんと野球ができる場所、どこにどう確保するのか。六面あった分を一つにするとか、そんなんじゃ駄目だと思うんですけれども、どうするのかなど、文科省やJSCがちゃんと責任を持ってこういう近隣住民に説明すべきかと思いますが、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) やはり、神宮外苑地区のスポーツ環境につきましては、東京都が策定をした神宮外苑地区のまちづくり指針に基づきまして、関係事業者において、多目的に利用可能な誰もがスポーツを楽しめる環境、広場空間の整備等を行うものと承知をしております。  いずれにいたしましても、本件再開発事業につきましては、東京都及び新宿区、港区におきまして、地権者を始めといたします関係事業者と協議をしながら適切に対応していくべきものと考えておりまして、文部科学省といたしましては、その検討の状況を注視してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 東京都が多目的な広場を活用するんだとおっしゃっているんだと言いますけど、やっぱり多目的だというのと、野球の練習できる場所というのは全く違うわけです、先ほど来申し上げているとおり。たとえ、スポーツといっても、体伸び伸び動かせればいいって話だけではないはずです。そういう野球とかテニスとか、目的に応じてルールに合わせてどう動くのか、そういうルールに合わせて技術を磨いていくことにこそ楽しみがあったり意義があったりするわけで、そういう子供たちが自由にスポーツそのものを専門的に楽しめる場が奪われようとしている問題なんだということなんです。  野球場やテニス場だけではありません。外苑では、この間、ボランティアで行われていた自転車教室もなくなりました。また、小さい子たちの遊び場であった、にこにこパーク、これも閉鎖されて個人が使えなくなってしまいました。小さい、市民の憩いの場として、若しくはスポーツの聖地として、子供の楽園として、地域住民に親しまれてきた外苑が、この再開発で一変してしまおうとしているわけです。住民の皆さんは、計画内容にかかわらず、工事が始まればこの一帯はフェンスで囲われ、子供たちは十三年間にわたり緑の環境と自然に囲まれた生活を失うことに違いはありませんとも訴えているわけです。  多数の木々の伐採、市民の使えるスポーツ施設がなくなってしまう、子供たちの日常、環境が壊されてしまうような再開発、このまま、まともな説明もなく認めるわけにはいきません。JSC保有の土地の権利変換などの問題も山積しているわけです。  文科省は、やはり東京都や事業者任せにせずに、子供たちのスポーツ振興にちゃんと責任を持っていただきたいということを、この場で強く申し上げたいと思います。  次に、請願に関わって、幼稚園の職員配置、学級編制基準について伺いたいと思います。  本委員会に付託されている、私立幼稚園・認定こども園を始めとした幼児教育の充実と発展に関する請願では、幼稚園の教職員の大幅増員、設置基準のクラス定員の改正が求められています。もう、教職員の皆さん、多忙化改善のためにも、これ待ったなしだと思うんですけれども、現在、岸田政権が検討している異次元の少子化対策の具体化であるこども未来戦略方針案の二番、(2)、幼児教育・保育の質の向上では、保育士等の職員配置基準について、一歳児は六対一だったところを五対一へ、四、五歳児は三十対一から二十五対一へと改善するとあります。  この配置基準の改善の対象というのは、保育所、保育士だけなのでしょうか。幼稚園についてはどうなのか、適用されるのか、こども家庭庁、お答えください。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、今般のこども未来戦略方針案におきましては、幼児教育、保育の質の向上について、四、五歳児の職員配置基準を三十対一から二十五対一へ改善することとされておりますが、これは、施設型給付費の対象となる幼稚園も適用になるものと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 ちょっと分かりにくかったと思うんですけど、新制度に加わる幼稚園は対象と、そういうことでよろしいですか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) 御指摘のとおりでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 つまり、新制度に加わる幼稚園は対象ですけど、それに加わらない幼稚園というのは残ってしまうというわけです。  じゃ、この新制度に加わる幼稚園というのは全体何割になるのか、初中局長、お願いします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行状況等調査によれば、令和四年度までに約五八・二%の私立幼稚園が新制度の幼稚園や認定こども園に移行しているという状況でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 五八・二%、約六割にとどまっているわけですね。つまり、四割はこの新しい配置基準の改善の対象にならないままということです。  じゃ、その幼稚園はどうなってしまうのか。幼稚園、その職員配置の基準となり得るのが、私は幼稚園の設置基準のクラス定員だと思うわけです。  この幼稚園の設置基準では、学級編制基準、つまりクラスサイズが設定されていて、三歳から五歳まで一律三十五人とされているわけです。幼稚園の場合、大体一クラスに一人職員、教員が配置というところがほとんどなので、つまりは職員の配置ということで考えれば、これはつまり三十五対一の配置になるよねと、そういうクラスサイズ感だと思うわけですけど、保育士の配置基準というのは改善、現行でも、三歳児であれば二十対一、四、五歳児であれば三十対一というので比べても、一クラスで三十五人というのはやはり多いと。しかも、これは、平成七年、一九九五年からもう三十年近く変わらないまま来ていると。  もう、保育士の配置基準も改善されようという今、この幼稚園の設置基準、クラス定員、やっぱり改善するべきではないかと。請願では、三歳児に合わせて二十人クラスにしてほしいという声があるわけですが、せめて四、五歳児、これから改善される二十五対一に合わせて一クラス二十五人、そういうふうに改善していくべきではありませんか。大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  幼稚園におきましては、幼稚園設置基準によりまして、一学級の幼児数は三十五人以下を原則といたしまして、各学級に少なくとも専任の教諭等を一人置くこととされております。  幼稚園の学級編制基準の改正につきましては、幼稚園教諭の人材確保の観点なども踏まえながら、慎重に検討していくことが必要であると考えております。  なお、子ども・子育て支援新制度に移行している幼稚園につきましては、三歳児は十五人に一人、四、五歳児は三十人に一人の教員の人件費を助成をしておりまして、各園におきまして、副担任の配置や少人数学級の編制等に活用しているものと承知をしているわけでございます。  文部科学省といたしましては、引き続きまして、こども家庭庁と連携をいたしまして、幼稚園等におけます体制の充実に努めてまいりたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 定数とかクラスサイズを改善するとはおっしゃらないわけですね。副担任など配置している園もあるからいいんだと、そういうお答えだったと思うんですけど。  確かに、実情に応じてそうして副担任など置けている園はあるでしょう。そういうところはいいんですよ。しかし、それができない園が取り残されている。そういう園で働いている先生方が本当に大変な思いして子供たちを見ている状況があるわけで、やっぱり全ての幼稚園の教員の負担を軽減するためには、やっぱり基準を見直して、職員数を抜本的に増やすことが必要だということを重ねて強く申し上げたいと思います。  そしてもう一点、請願に関わって、養護教諭の配置についても今日伺いたいと思うんです。  この委員会には、全ての私立学校に正規の養護教諭を配置し、子供の命と健康が守られる教育条件を求めることに関する請願も出されているわけです。この請願を出した養護教諭の皆さんのお話を私、聞きましたけれども、私立学校での養護教諭の配置というのは、体制は公立学校に比べて大きく立ち遅れているとの指摘があるわけです。  学校基本調査を見れば、私立高校は千三百二十校あるわけですが、それに対して養護教諭は千三百九十六人配置されていると。数だけ見ると、各校に一人ずつは配置されているのかなと見えるわけですが、しかし、学校の中には、生徒数、千人超えの学校もたくさんあると。そういう千人超えの学校に一人しか養護教諭がいないというところもあると。もう、そうなると本当に、保健室の対応から健康診断から、全部一人でその千人分の、千人超える生徒の対応をしなきゃいけない、日々倒れそうになりながら業務に当たっているという話も聞いているわけですが、大臣、こういう生徒数が一千人を超えるような学校で養護教諭がたった一人、対応に追われるような状況というのは直ちに改善すべきではないかと思いますが、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 児童生徒の心身の健康課題に対しましては、校長等の管理職の下、やはり養護教諭を中心として、教職員が連携し、組織的に対応することが重要だと思っております。  私立の高等学校に関しましては、学校数と同程度の養護教諭が配置されているところでございます。私立学校につきましては、その特性に鑑みまして自主性が尊重されるべきものでございまして、教職員の配置につきましても、各学校の状況に応じてその設置者が判断をし、適切に対応されるものと考えております。  養護教諭を含みます教職員の人件費等につきましては、所轄の都道府県により私立学校の経常的経費助成が行われておりまして、文部科学省においてその助成額の一部を都道府県へ支援をしているところでございます。  そのような取組を通じまして、引き続きまして、私立学校の教育環境の充実に向け、必要な支援に取り組んでまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 聞いてないことにも御答弁いただいたんですけれども、私が聞いているのは、千人以上いる、生徒がいる学校に一人しか養護教諭がいないような状態で適切と思うのかと、それは大変なんじゃないんですかということでしたけど、それに対してはまともな御回答がありませんでした。  全国私立学校教職員組合連合の養護教職員連絡会によりますと、千人超えどころじゃないんです。生徒数が二千人近いような学校でも、一年の期限付の非正規の、非正規の養護教諭が一人だけというところもあると。一人しかいないから、年休も取れないとか、毎日残業で昼食もまともに取れないとか、もう健康診断のときの負担は本当に大き過ぎるんだと、保健室での対応も全くできないんだと、そういう声が上がっているわけです。こういう実態を大臣には認識していただきたい。  ここで確認しますが、公立高校では養護教諭の配置、複数配置の基準はどうなっていますか。複数配置の基準、お答えください。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 公立高等学校に配置すべき教職員数につきましては、高校標準法に基づき、各都道府県等の学校設置者ごとの総数を標準として定めており、養護教諭についても、学校規模に応じて基礎定数を算定した上で、都道府県等が学校等の実情に応じて配置を行うこととなっております。  現行の規定では、養護教諭の定数については、生徒の収容定員が八十一人から八百人までの全日制課程又は生徒の収容定員が百二十一人から八百人までの定時制課程の高等学校に一人、また、複数配置の基準といたしまして、生徒の収容定員が八百一人以上の全日制又は定時制課程の高等学校に更に一人が基礎定数として算定されることとなってございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 つまり、八百一人以上の学校は、公立だったら二人以上養護教諭を置けるということになっているわけですけれども、配置しているわけですけれども、現在、私立学校については、先ほどあったとおり、千三百二十校にほとんど一人ずつしかいない状況であると。  ちなみに、八百一人以上の私立学校というのは五百四十校あるわけで、それを計算すれば千八百人近い人数を本来だったら、公立並みにすれば配置できるはずで、それから比べると四百人足りない現状があって、それだけ現場が疲弊しているということです。もう、公立同様の配置、やっぱり私立でも行うべきではありませんか。大臣、いかがでしょう。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  学校教育法におきましては、高等学校には養護教諭を置くことができると規定をしておりまして、高校設置基準では、養護教育等、置くよう努めなければならないとされているところでございます。  その上で、御指摘のとおり、公立学校におきましては、高校標準法に基づきまして、収容定員が八百一人以上の場合には複数配置がされることとなっております。一方、私立学校におきましては、先ほどお答えしたとおり、その特性に鑑みまして自主性が尊重されるべきものであることから、養護教員の、教諭の配置人数に関する標準的な基準は特段設けておりませんが、各学校の状況に応じてその設置者が判断し、適切に対応されるものと考えております。  養護教諭を含みます教職員の人件費等につきましては、所轄の都道府県より私立学校の経常費、経費助成が行われておりまして、文部科学省におきましてその助成額の一部を都道府県へ支援をしております。  このような取組を通じまして、引き続きまして、私立学校の教育環境の充実に向け、必要な支援に取り組んでまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 この養護教諭の配置というのは、子供の命と安全に関わる、教育内容ではない、教育条件への課題ですから、私立学校だからといって置き去りにしていい問題ではありません。  この間、今日見てきた幼稚園の教員にしても、養護教諭の配置にしても、本当に現場では足りていないという声が多く上がっているわけで、待ったなしの課題であります。この両請願、是非とも文教科学委員会で採択して、国の責任として配置を、政府に取組を進めていくよう求めていこうということを呼びかけまして、私の質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。  早速ですが、今年三月十三日に公表された、通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議の報告書についてお尋ねいたします。  同検討会議は、二〇二二年六月から二三年三月まで九回にわたり検討を重ねてきました。この検討のさなか、国連の障害者権利委員会が昨年九月、日本政府に対する総括所見を出しました。総括所見では、医療に基づくアセスメントによって障害のある子供を分離する特別教育が永続していることを懸念し、現行制度の分離特別教育を終わらせることを目的として、質の高いインクルーシブ教育に関する国家の行動計画を採択することを勧告しています。  これを受け、検討会議の中でも、最大限、本人、保護者の意向を尊重した上で学びの場を決定することとなっているが、現状では最終的な決定権が教育委員会にある、権利条約を踏まえ、決定権は本人、保護者にあるべきではないかという意見が出されていました。しかし、報告書は、次のように、就学に関わる制度変更はしないと改めて示しました。  勧告の趣旨を踏まえ、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り同じ場で共に学ぶための環境の整備を始め、よりインクルーシブな社会の実現のため、関連施策などの一層の充実を図ることが求められている。各教育委員会を始め学校現場の関係者各位におかれては、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導や必要な支援がなされるよう、一層の取組をお願いしたい。つまり、専門家が捉えた教育的ニーズで子供を多様な場に分け、そこで支援するというインクルーシブ教育システムの推進を目指す姿勢に変わりがないということと存じます。  権利委員会の総括所見に対して、九月十三日の記者会見において大臣は、現時点において多様な学びの場において行われている特別支援教育を中止することは考えてはおりませんとお答えになられましたが、こうした文科省の姿勢が検討会議の議論のまとめに反映していると捉えてよろしいでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 舩後議員にお答え申し上げます。  本検討会議は、通常の学級に在籍する障害のある児童生徒に対する支援方策につきまして、第三者の立場から幅広く御議論をいただくために、教育、医療等の専門家に御参画をいただきまして、公開された場での真摯な御議論を行っていただきました。  本年三月の報告は、闊達な御議論の下、各委員の御見識等を反映させまして、検討会議の総意として取りまとめていただいたものでございまして、御指摘の点には当たらないものと考えております。  文部科学省といたしましては、本報告の提言を踏まえまして、よりインクルーシブな社会の実現のためにしっかりと取組を進めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  検討会議のメンバーは、特別支援教育、発達障害に関する専門家の方が半数いらっしゃいました。今後、このような会議には、通常学級で共に学ぶ実践をされている教員に是非参画していただきたく存じます。  さて、文科省は、昨年一月から二月にかけて行った、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査の結果を十二月に公表しました。これによると、知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた、通常の学級に在籍する児童生徒数の割合は、小中学校で推定値八・八%、高等学校で推定値二・二%となっています。  資料一を御覧ください。  報道機関は、この調査結果をこぞって八・八%に発達障害の可能性があると報道しています。  文科省は、学級担任などによる回答に基づくもので、発達障害の専門家チームによる判断や医師による診断によるものではない、したがって、本調査の結果は、発達障害のある児童生徒数の割合を示すものではなく、特別な教育的支援を必要とする児童生徒数の割合を示すものであることに留意としているにもかかわらず、あたかも発達障害と言われる子供たちが増えているかのような印象を与えてしまっています。  文科省として、こうした社会の受け止めについてはどうお考えになりますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 本調査は、通常の学級に在籍する学習面、行動面において特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態と支援の状況を明らかにし、今後の施策の在り方等の検討に資することを目的に実施したものでございます。したがいまして、本調査結果は、発達障害のある児童生徒の割合を示すものでは全くありません。  いずれにいたしましても、本調査の目的を踏まえまして、発達障害の有無にかかわらず、学習面、行動面で著しい困難を示し、特別な教育的支援を必要としている児童生徒がどの学級にも在籍している可能性があることを前提として、各学校において幅広く実態把握を行いまして、適切な支援体制の整備が図られるよう、文部科学省として努めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  資料二を御覧ください。  本調査の質問項目です。  一、児童生徒の困難の状況の行動面について、資料にマーカーで色を付けた、大人びている、ませている、しゃべり過ぎるなどは、特に目立つかどうか、平均値をどこに置くのか、教員の主観的判断にならざるを得ません。また、直接話しかけられたときに聞いてないように見えるなどは、子供に対する教員の働きかけ方が時間に追われてぞんざいになっているときの反応であったかもしれず、状況に応じて左右される質問もあります。学習面にしても行動面にしても、子供個人が持っている資質もありますが、子供同士、そして教員と子供の関係性に大きく左右されます。  給特法の質疑の際にお話を伺った小学校の先生が言っていました。学校の規則や決まり事、教員の指示が細かく厳格であればあるほどそこから外れてしまう子供は多くなり、教員の目が厳しければ厳しいほど外れる程度は大きくなる。ある行動が問題と判断するかどうかは、教員の主観が大きいと。  確かに、学習障害や感覚過敏があったり、物事の優先度が測れない、言葉でのコミュニケーションが難しいなど、集団生活の中で困難を抱え、支援を必要とする子供たちがいることは、そのとおりだと思います。  しかし、学習面でのつまずきや他人との関係形成の困難さ、集団適応のできなさを全てその子個人の問題、障害に起因すると考えるのは、まさに医学モデル、個人モデルです。むしろ私には、この調査結果は、多忙で子供たちに向き合う余裕を失った教員にとって、手が掛かる、対応困難と感じる児童生徒数が増えたということではないかと思えます。  長時間の時間外労働を強いられ、授業準備や子供と向き合う時間を削らざるを得ず、勤務評価が給与や昇進に直結するという管理強化の中で働いている教員にとって、十年前、二十年前の調査時に比べ負担感が増しているのではないでしょうか。  この調査結果を受け、検討会議の報告書では、校内委員会を充実し、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態を適切に把握し、適切な指導や必要な支援を組織的に行う、通級による指導は他校通級ではなく自校通級や巡回指導に、通級による指導を担当する教師などの専門性の向上を図るなどが提言されています。通常学級で支援を必要とする子供は確かに存在し、そのために、学級全体に対して分かりやすい授業の工夫、ICTを含む合理的配慮の提供、特別支援教育支援員の配置などが挙げられていることは歓迎いたします。  しかし、教員の多忙化による負担感の増大、教員のなり手不足といった学校教育全体の不全状態を解決しない限り、支援の必要な子供への個別対応として通級指導が増大するだけで、根本的解決にならないのではないでしょうか。このことが、不登校の子供に対する対応で立証済みです。  文科省は、不登校特例校を整備し、不登校の子供たちがその実態に合わせて学べ、かつ従来のフリースクールでは得られなかった卒業証書や高校受験に必要な進路書類を発行できるようにしました。しかし、バイパスを通しただけでは、不登校を生み出す主流の学校教育の在り方自体を変えることにはならず、学校におけるいじめ、不登校、子供の自殺は増え続けています。  障害者権利条約二十四条の条文解釈とも言える一般的意見四号の手引では、インクルーシブ教育とは、全ての生徒が最善の状況で質の高い教育に完全に参加できるようにするために、教育の在り方を大きく変えることを指すとしています。  本検討会議の中でも、野口委員が、教員研修、養成などは特別支援教育のみに関わることではなく、義務教育そのものに関わる、そのため、本検討会議のみでなく、例えば中教審の義務教育の在り方に関する会議などにおいてもインクルーシブ教育をどう今後進めるかについて検討する必要があるのではないかと提案されています。  大臣、行動面や学習面で困難を抱える児童生徒への個別支援も必要ですが、教員の働き方改革を含め、学校教育全体の議論の中でインクルーシブ教育の検討を進めるべきときではありませんか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  文部科学省といたしましては、本年三月の検討会議報告では、個別の支援というものに、支援の前に、小中学校等の通常の学級の中ででき得る支援策として、多様な児童生徒が在籍していることを前提とした分かりやすい授業づくりですね、これを進めることや、ICTを含む合理的配慮の提供、特別支援教育支援員の配置及び専門家との連携、さらには、校長のリーダーシップの下に学級担任等を支える校内支援体制の充実を図ることなど、学校全体で組織的に対応することが示されております。  こういうことも大変重要なのですが、今議員の方から御指摘のありました、学校の先生は余りにも忙し過ぎて、子供たちを余裕を持って見るそれだけの余裕がないのではないかというお話でございました。学校におけます働き方改革、これもしっかり進めていかなければいけないと思っております。  やはり、文部科学省では、令和元年の給特法改正を踏まえまして、勤務時間の上限等を定める指針を策定するとともに、教職員定数の改善や支援スタッフの充実、学校DXの推進などを総合的に進めてきたところでございます。  令和四年度実施の勤務実態調査の速報値によりますと、前回と、前回調査と比べて在校等時間が減少しておりまして、成果が着実に出つつあるものの、依然として長時間勤務の教師も多く、引き続き取組を加速させていく必要があると認識をしております。このため、先般、中央教育審議会に対しまして、質の高い教師の確保のための環境整備について諮問をしたところでありまして、更なる働き方改革の在り方を含めまして総合的に審議いただくこととしております。  私といたしましては、教育の質の向上に向けて、働き方改革、処遇の改善、学校の指導、そして運営体制の充実を一体的に進めてまいりたいと考えております。  以上です。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  支援を必要とするのは障害児だけではありません。  以下、準備した文書を代読します。  子供の数が減っているのに、発達障害の可能性のある子、特別支援を受ける子供、不登校の子供が増えていることは、今の学校がしんどい、いづらい場所になっていることの表れです。困っている子供をカテゴライズして個別の政策で、個別の施策で対応するのでは、もう対処し切れないのではないでしょうか。  教育にもっと大胆にお金を掛けて、教育の質と、教員、教員の数と質を高め、障害のあるなしにかかわらず、誰もが安心して地域の学校で学ぶインクルーシブ教育を進めることは、差別のない、全ての人を受け入れるインクルーシブな地域社会の基礎となり、結果的に費用対効果の高いものになるとユネスコのサラマンカ宣言でも言われています。  通告はしておりませんが、この点について改めて大臣の考えをお聞かせいただければ幸いです。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  文部科学省は、インクルーシブ教育システムの促進のために、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすための条件整備と一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整理、これを両輪でしっかりと取り組むことが大事と考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  特別支援学校と小中高校の一体的運営はインクルーシブ教育を進めるためとしています。  しかし、報告書では、現在の多様な学びの場を維持しつつとあり、あくまで特別支援学校と通常の学校という二つ以上の仕組みを前提にしており、障害者権利条約が言う全ての子供が必要な配慮を受けて同じ場で学ぶインクルーシブ教育は想定されていません。  確かに、モデル事業の構想では、現在取り組まれている特別支援学校と通常学校との交流、共同学習をより日常的に場を統合して行い、それぞれの教員がその専門性を生かし、より柔軟な教育課程、指導体制の下で協力して指導に当たるとなっており、現状の年に数回、行事のときだけの交流に比べたら、格段に交流、共同学習は進むと期待されます。  しかし、一緒に過ごすことがいいなら、なぜそもそも学籍を分けた上で交流、共同学習を進めるのでしょうか。せっかく一緒の場で学習をしても、籍を分けることで障害のある子はお客さん扱いとなってしまいます。  最初から同じ学級で学校生活を送り、必要な配慮を得て一緒に授業を受けるインクルーシブ教育に向けての制度改革と条件整備をお願いし、質問を終わります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時五分散会

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