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211回国会参議院2023/03/09

文教科学委員会 第3号

発言数
239
登壇者
18
会派数
8
開催日
2023/03/09

会議録

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房文部科学戦略官伊藤学司君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章です。  我が国が抱える課題の根幹は何か。それさえ分かればあらゆる課題が解決するほど単純な話ではありません。ただ、少なくとも課題解決の近道になるはずだと思い、常日頃そういった問題意識を持って議論に臨んでいるところであります。  一昨年の参議院の決算委員会、そして昨年十月の当委員会での質疑でも申し上げたのですが、私には国家意識の欠如によって引き起こされている課題が多いように思われ、常にその問題意識を軸に質問をしてまいりました。  我が国は、長い歴史と文化を持ち、我々、日本国籍を持つ日本人であることは事実である、なのに、なぜ明示的に国家意識を持つことがあえて避けて通るのでしょうか。さきの大戦の敗戦による連合国軍の占領政策の影響なのか、占領中の大改正を余儀なくされた現行憲法の呪縛なのか、主権回復後、既に七十年以上たっているのに、なぜいまだ自らの憲法を改正することすらままならないのかと。  今般のコロナ禍、頻発する自然災害を始め、ロシアのウクライナ侵略や北朝鮮の弾道ミサイル連射、チャイナの大軍拡等、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなってきております。長年低迷する経済状況により、少子化、高齢化、人口減少社会の本格的到来、将来のみならず現在進行形で生きることに不安を持つ国民が増えていることと言われております。  ただ、国家、社会の在り方について、誰にとっても完璧に整備することは残念ながらできません。とはいえ、少しでもより良い国家、社会を目指す過程において、国民それぞれが生きる力や知恵を身に付け、協働し、議論を尽くし、時には議論が紛糾しても折り合い、合意を取り付け、何とか課題解決をできるだけ速やかに図っていくことが求められています。  にもかかわらず、残念ながら建設的な議論すらままならないことが多いようにも思います。部分最適が行き過ぎて多数の利益が軽んじられるような不均衡な議論、一周回って結局元に戻る議論、広く全般的に対応することでほぼ全てが包摂されるようになっているのにわざわざ細分化することで漏れが発生しているような議論等々、議論の中身以前の課題が幾ら何でも多過ぎると感じております。  今般、ますます厳しくなりつつある環境を考えると、時間は待ってくれません。同じ議論をするにしても、より建設的に、より合理的に展開することでより多くの課題に向き合うことができれば、少しでも結果は変わってくるのではないかと思います。  今、既に、文科省の取組においては、応用力、活用力をどう高めていくかという点や、学力の三要素、特に思考力、判断力、表現力をどう習得させるかなど、教育課程が変わりつつあります。  しかしながら、コロナ禍やロシアのウクライナ侵略、物価高問題を始め、近いうちに大地震や火山の噴火が発生する可能性が高いという分析もあり、我々が置かれている環境が日々厳しくなってきております。文科省が推奨する生きる力以上に、生き抜く力が必要になってきております。  昨今、災害にどう備えるかという点は、国民に浸透しつつあると思います。我が国は元々自然災害が多い国であり、様々な経験を踏まえ研究が行われ、人々の努力により、風水害や地震、火山噴火等のそれぞれの災害に対する防災・減災、国土強靱化の対策が進んでまいりました。しかしながら、コロナ禍という感染症の大流行があり、夏になれば熱中症が発生し、そして、それに風水害が追い打ちを掛けるという事態が発生しております。複合災害です。  加えて、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなりつつある今、いわゆる有事の想定もしておかなければなりません。もっと言うと、自然災害と有事が同時に起こる最悪の事態も考えておかなければならないと思います。  先ほど申し上げましたとおり、全てに完璧な制度や仕組みは存在しない以上、我々が置かれている環境が厳しくなりつつあるという現実は現実として受け止め、国民全体にしていかにして生き抜く力を備えてもらうか、この大変責任重大な任務を文科省が背負っていることをいま一度認識するべきだと思っています。  以上のような根本的な思いの下、本日は、永岡桂子文部科学大臣、所信を踏まえまして、我が国の文部科学政策の現状と取組についてお伺いし、改めて課題の受け止め方を考えたいと存じます。  まずは、学校での危機管理、災害対応と国民保護の対処についてお伺いしたいと存じます。  先ほど来申し上げておりますとおり、これからは生き抜く力を付けることが重要になると思いますが、制度や体制においてでき得る備えはしておく必要があります。まず、その現状を伺います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  近年、学校における危機管理につきましては、委員も御指摘のとおり、事件、事故、自然災害へのみならず、感染症あるいは学校への犯罪予告やテロ、弾道ミサイル発射等の国民保護に関する事案等様々な危機事象への対応も必要になってきているところでございます。  こうした危機事象に対しまして、各学校におきましては、学校安全計画に基づく地域の実情に応じた安全教育の実施、あるいは地域住民や関係機関との連携、協働の仕組みを活用した学校安全体制の整備、危機管理マニュアルによる訓練の実施とその結果に基づくマニュアルの定期的な見直しなどの取組を進めていただいているものと承知しております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 昨年十月の前回の質問の際にも申し上げたわけですが、安全管理、危機管理の要点というのは、あらゆる危機、最悪の危機を想定すること。それと、危機においてはどうしても思考や行動が渋滞してしまいます。そうならないように、やっぱり日頃から訓練を徹底的に行うこと、この二点だと専門家は指摘しているところであります。  学校においても、先ほどお話をいただきましたように、法律に基づいて計画を作って、それぞれ危機管理マニュアルを作ってくださいという、手引を示して不断に見直してくださいということは言っているわけでありますが、家庭、地域、そして関係機関との、それぞれ専門機関とも連携して、改めて、やっぱり訓練ができているかどうか、この徹底をお願いしたいと思います。  教育基本法には、残念ながら安全とか危機管理というそういう項目がないのではないかということが以前から気になっているところでもあります。また、学校保健法には、防犯、防災、交通事故はあっても、国民保護の視点というのが当然時代背景からなかったというふうに感じておりますので、その辺、引き続き検討をお願いをしたいと思います。  そんな中で、学校の中でも特に小中高というのは具体的に教育委員会、設置者にお願いして調査も行っているということを聞いているんですが、やはり高等教育機関はどうなのか、現状どうなっているのか、見解を伺います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  大学等の高等教育機関におきましても、学校保健安全法ですとか第三次学校安全の推進に関する計画の下、危機管理に係る学則や災害事象別のマニュアル等の整備、あるいは近隣の消防署等と連携した避難、消防訓練の実施など、それぞれの大学等で危機管理の取組を進めていただいているほか、学生が主体となった災害ボランティア活動などの取組も進められているものと承知しております。  文部科学省といたしましては、各学校段階で実効性のある危機管理の取組が進められるよう教育委員会等を促すとともに、御指摘の高等教育機関につきましては、各大学等の取組事例の周知ですとか、あるいは情報提供といったものを関係団体等とも連携しながら進めてまいりたいというふうに考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 高等教育機関、まあ大学、短大、高専、専修学校等があるわけでしょうけれども、以前から、三つのポリシーですか、入学や教育課程や卒業後の、そういったものをそれぞれが、最近は高校までしっかり示してくださいというような促しを文科省がお願いをしているわけでありますから、あわせて、災害対応、また国民保護についても、各それぞれがどういう方針で臨んでいるのかということの方針、指針の公表も併せて促していただきたいというふうに思います。  また、専修学校は御承知のとおり都道府県認可ということもございますので、この辺は地方公共団体、都道府県としっかり連携をしていただいてやっていただきたいと思いますし、それぞれが統括団体がございますので、是非検討を進めていただきたいと思います。  実際のところ、検討はこれからですか。今までもしているという認識でよろしいんですか。もう一回確認を、総政局長、お願いいたします。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 御指摘ありがとうございます。  必要な情報等の周知、通知等、高等教育機関等にも周知はしているところでございますが、御指摘のように状況の把握ですとか、あるいはより緊密な情報提供、取組の周知などについては、今後関係団体と連携しながら進めていきたいというふうに考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 高等教育機関は、当然十八歳の成年年齢に達しているわけでありますから、大人として自発的に判断し行動することが求められております。そうなると、ますます思考力、判断力がそれぞれ大きく問われることになります。  現状、文科省の取組は通知を出して高等教育機関の自主的な取組を重んじることになっているわけでありますが、それが本当にできているのか、また放任となっていないのか。コロナ禍の丸三年間の対応、経験がございます。大変気になるところでもございますので、文科省におかれましては、先ほど総政局長お話しいただきましたが、是非高等教育機関に対してしっかり連携をしていただいて、防災や国民保護の対応について自ら方針を明らかにすることを求めていただきたいと思います。  次に、同じ危機管理、災害対応、有事対応の中においても、人命を守るということは最優先であることは言うまでもありません。  一方、文化庁所管の国や地方の共有財産である、相続財産である文化財も、またこれは守っていかなければなりません。その現状と対策について伺います。

杉浦久弘文化庁次長

○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。  文化財は、一度滅失すれば回復することが困難な国民の財産でございまして、日常的な保存管理に加え、御指摘の危機管理、災害対応や有事対応についても備えが必要でございます。  文化庁といたしましては、文化財の盗難に備えるため、文化財の所有者による警報設備の設置等の取組に対して補助を行いますとともに、地方公共団体の担当者向けの防災・防犯対策研修会を毎年実施するなど、危機管理に努めているところでございます。  加えて、文化財の防火、耐震対策等につきましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速対策に基づく予算を確保し、老朽化した防災設備の更新を進めますとともに、電源喪失も想定した消火設備を整備するなど高機能化も図ってございます。また、令和二年には、国立文化財機構に文化財防災センターを設置いたしまして、全国の文化財を災害から守るため、関係団体とのネットワークの構築や地方公共団体向けの研修、文化財の防災に関する専門的な調査研究に取り組んでいるところでございます。さらに、災害時の文化財の迅速な修理、修繕にも資しますよう、価値ある文化資源の文化財への指定、登録を進めてございます。  また、海外の例では、ノートルダム大聖堂の再建において火災前に記録、保存されていた建築資料が活用されていることなども承知してございまして、我が国でもこうした観点からも文化財修理における記録、デジタルアーカイブ化は重要と認識してございます。  文化庁としましては、引き続き、文化財への被害を最大限防止し、早急の復旧を図るために必要な体制を整備してまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 自然災害対策又は防犯の面は進んできたということは御説明で分かりましたが、一方、有事対応に当たって文化財をどう守っていくのかという側面に関して、当然防災と共通する部分が当然あるとはいえ、やはり想定が違うわけでありますから、共通面があるからそれでいいということにはならないと思います。今後の課題として、有事対応についても対応策をしっかり検討すべきではないかと思っております。  先ほど申し上げましたとおり、まずはしっかり想定をしていただきたい。弾道ミサイルの部分、一体それがどういう被害を文化財に与えるのかとか、当然防犯面とも絡みますけれども、大規模テロや様々な事案、国民保護の視点から、しっかり文化財の面においても検討を進めていただきたいと存じます。  そして、冒頭で申し上げましたとおり、これからの世の中、制度や体制整備のみならず、生き抜く力を身に付けることが大変重要にますますなってきているなと思っております。これに関しては、知識だけではなくて知恵の部分、応用力、活用力がより必要になってくるということだと思います。  危機管理は、まさにその応用力が要求される分野だと思っています。しかしながら、我が国の現状としては、基礎力は高いが、知識、技能は身に付いているようだが、それをどう現実の課題に向けて対処するのか、応用力、活用力が弱いのではないかということが以前から指摘されているところでもございます。  その原因と対策について文科省はどう考えているのか、見解を伺います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。  我が国の児童生徒の学力に関しまして、今年度の全国学力・学習状況調査の結果からは、知識、技能を身に付け、それを活用することに定着が見られるものもある一方、判断の根拠や理由を明確にしながら自分の考えを述べることや、筋道を立てて説明したりすることなどに課題が見られたところでございます。  文部科学省では、こうした課題に対応するためにも、知識、技能はもちろん、思考力、判断力、表現力等や学びに向かう力、人間性等を子供たちに育成することを目指した学習指導要領の趣旨の実現に向けて様々な取組を行っているところでございます。  今御指摘ありましたその原因ということ、これは様々あろうかと思いますけれども、やはりこれからの世の中をしっかりと生き抜いていくという観点から、実社会、また実生活に即した学びをしっかりと進めていくということが非常に重要だというふうに考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 以上、現状確認をさせていただきました。原因は様々だというところにちょっと気になるわけでありまして、それは当然、原因は様々なんですよ。その様々の中でどういうところが主因、要因、幾つあるのかということを一つ一つ詰めていかないと、結果的には、やったけど点々々みたいなことになりかねないことをちょっと今の話を聞きながら感じております。  この応用力が弱いというのは、最近の話ではなくて、実は十六年前の教育基本法を改正する際にも、学力の三要素に基づく教育改革というのを順次推進してきたわけであります。それから考えると、いまだ道半ばと言わざるを得ないところを感じています。  改めて、生きる力、生き抜く力を付けるために学力の三要素が大事だということで、特に知識、技能を、基礎力を身に付けた上で、初中局長お話しいただきました思考力、判断力、表現、そしてそれを生涯にわたって学び続ける意欲、人間性という、この三つのポイントについて、改めて文部科学省による、これは一体どういうものなのか、特に二番目の思考力、判断力について改めて見解を伺います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) いわゆる学力の三要素は、学校教育法第三十条第二項に定める知識、技能、それから思考力、判断力、表現力等、そして主体的に学習に取り組む態度であるというふうに捉えております。  現行の学習指導要領におきましては、こうした法律の規定も踏まえながら、子供たちに育むことを目指す資質、能力を、生きて働く知識、技能、また未知の状況にも対応できる思考力、判断力、表現力等、それから学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力、人間性等と、こういった三つの柱で整理をしているところでございます。  これらのうち、思考力、判断力、表現力等とは、理解をしていることを、していることやできることを活用しながら、物事の中から問題を見出し、その問題を定義し、解決の方向性を決定し、解決方法を探して計画を立て、結果を予測しながら実行し、振り返って次の問題発見や解決につなげていく過程、あるいは精査した情報を基に自分の考えを形成し、文章や発話によって表現したり、目的や場面、状況等に応じて互いの考えを適切に伝え合い、多様な考えを理解したり、集団としての考えを形成したりしていく過程、あるいは思いや考えを基に構想し意味や価値を創造していく過程、こういった中で育まれるものというふうに考えておりまして、そうした教育が進むような施策を推進してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 前回も指摘をさせていただいたことなんですけれども、ロシアのウクライナ侵略が丸一年以上続いております。武力攻撃のみならず、サイバー攻撃、さらに認知戦、情報戦が行われていると言われております。また、北朝鮮による我が国同胞の拉致事件というのは、まさに北がそのようなことをするはずがないという認知戦、情報戦が長年行われてきて、それが我が国の対応を遅らせ続け、それがいまだ解決できないことにつながっているとも言われています。そして、チャイナの人民解放軍は、いまだに孫子の兵法、戦わずして勝つというものが方針の一つであり、三戦作戦と呼ばれる世論戦、心理戦、法律戦を国内外に展開をしているという事実もございます。  それに対して、我が国もようやく外務省や防衛省がAI、人工知能を活用した情報戦への対応の取組も始めたところではありますが、認知戦、情報戦への対応に必要なのは、まず、先ほど初中局長るる御説明をいただいたわけでありますが、基本的な知識を持ち、客観的な事実を確認し続けようとする思考力、特にこれ論理的思考力ということが重要ではないかと思っております。事実に基づいた判断、表現であり、それを生涯通じて取り組み続けようとする継続性であります。これは、この現代における情報戦、認知戦にも、当然、心理でありますから、有効だということであります。まさに、つまるところ文部科学省が推進している学力の三要素が認知戦、情報戦への対応にも当然つながるということであります。  私は、思考力という表現をやっぱり明示的に論理的思考力とするべきだと思っております。判断力、表現力も事実や根拠に基づくものであることが重要だということを踏み込んで徹底すべきであり、さらに、学習指導要領に書いて、それぞれの教科ごと取り組んでいますということも分かっているわけでありますが、もう一歩踏み込んだ向上策が必要ではないかというふうにも感じております。  この一歩踏み込んだという意味を込めて、学力の三要素、特に思考力のプラスアルファ、付加価値を付けるべく、それを確実にするためには何がいいのか。これ、実は前回も指摘させていただいたんですが、先例としては、国際バカロレアという国際的に通用する大学入試資格が大変参考になると思っております。  重要なのは、英語教育という外国語の習得だけではなくて、小論文の作成が求められているという点であります。論文を書くということは、引用の使い方等その形式の習得を含めて、まさに論理的思考と表現の最たるものであるからであります。そして、それが、言語の違いはあれ、国際的に通用するということになるわけです。  そこで、各教育課程における発達段階に応じてこの論理的思考力を養成するための論文作成、小学校、中学校であればレポートだったり小論文だということになると思いますけれども、その取組の現状についてお伺いをしたいと思います。  まず、初中局長、お願いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 令和二年度から順次実施をされております学習指導要領では、国語科を要として、各教科等の特質に応じて言語活動の充実を図るとともに、例えば国語科においては、小学校から高等学校まで系統的に書くことの領域における指導の充実を図っているところでございます。  特に、高等学校における論理的な文章を書く資質、能力の育成については、近年、大学の初年次教育において論文やレポートなどの書き方に関する講義が必要になっているといった、こういった状況も踏まえ、現代の国語や論理国語等の科目において、論文作成を含め論述する活動などの充実を図っているところでございます。  また、総合的な学習、探究の時間では、探究のプロセスにおいて行う言語により分析しまとめたり表現したりするなどの学習活動の一環として、論文やレポートでまとめたり表現したりすることを促しており、順次改訂中の教師用指導書におきましても論文やレポートに関する記述の充実を図っているところでございます。  今後とも、こうした取組を通じ、引き続き論文作成を含めた言語活動の充実に努めてまいりたいと存じます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 高等教育局長から高等教育、状況、お願いいたします。

伊藤学司文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(伊藤学司君) 高等教育段階についてお答えを申し上げます。  高等教育段階につきましては、何を教えたかではなく、学生が何を学び、身に付けることができたのかという学修者本位の教育へと転換を図るため、令和二年一月に教学マネジメント指針を策定し、その周知に努めているところでございます。  この指針におきまして、卒業論文は大学の教育の集大成であり、論文作成等に関連する様々な活動の総合的な評価が可能であることから、大学の教育成果を把握、可視化する上で重要なものと位置付けられており、令和二年度では約九四%の学部で授業科目として開設をされ、六四%の学部では必修科目となっているところでございます。  文部科学省としては、各大学等における積極的な卒業論文の活用も含め、引き続き、学修者本位の教育の実現に向けた教育改革を推進してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 九四%ということで、ちょっと私のイメージからは大分、逆に高いなと思ったわけでありますが、一方で、やっぱり学部によっては結構差があるんではないかなと思いますが、是非、高等局の方から、学部に関する資料はお持ちですか。はい、じゃ、お答えをお願いいたします。

伊藤学司文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(伊藤学司君) お答えを申し上げます。  令和二年度に文部科学省が行いました大学における教育内容等の改革状況の調査によりますと、委員御指摘のとおり、学部によりやはりかなりの差があるところでございます。  例えば、九〇%以上が全部で必修としている学部は薬学部や工学部、また八割以上のところで見ますと教育学部、文学部、農学部、理学部などもございますけれども、もう一方で、これは卒業論文以上に、就職、国家試験等があるということもあるかと思いますが、医学部や歯学部では非常にその率は低くなってございますし、比較的、法学部や経済学部でもその率は余り高くなっていない、こういうような学部による差があるところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 学部の特色であったり国家試験があったりということは実情としてはよく分かる反面、やはり、であればこそ、大論文でなくても、それぞれ、ゼミ論含めて、是非そういったことは学部の差を超えて取り組んでいただくことが大事ではないかなというふうに思っております。  当然、大学院というのはもう論文必須となっているわけであります。大学が進んできた中で、短大はどうなのかとか、高専はどうなっているのか、また専門学校も一部取り組んでいただいておりますが、やはり高等教育界の全体として論文が必須にすべきではないかと思っております。  また、初中局の方からも御説明いただきましたが、やはり国語、それから総合学習の時間の活用は当然でありますが、やっぱり一つの区切りとして、どの学年で書くかということはあるかもしれませんが、やっぱりそれはしっかり取り組んでいただきたい。それから、小中学校も、発達段階に応じてやっぱり一つの区切りということはできるわけでありますから、やっぱり卒業年次に合わせて是非そういったものを更に進めるよう、よりお願いをしたいと思います。  そんな中で、非常に最近プログラミング教育ということがうたわれております。これも発達段階に応じてそれぞれ小中やって、高校には情報という必修科ができました。このプログラミングの勉強というのはまさに論理的思考そのものであります。人間が幾ら命令したって、論理的な構造として動かないものは動かないみたいなことになるわけでありますから、そういったところと相乗的に、是非それ、論文作成も、これは情報にもつながるということでありますので、お取組をいただきたいと思います。  そんな中で、もう一歩踏み込んで進めるためには、やっぱりそれを作るだけではなくて、やっぱり発表する機会、それからそのそのものをしっかり記録、保存していくということ、そして、やっぱり優秀な者に対しては表彰をしていくということも一考ではないかと考えております。  当然、それを指導する教師の研修、育成も必須となります。先ほど、教育学部は高いということなんですが、教員養成の世界においても、やっぱりもっともっと、指導する以上は教育学部、教員養成学部としてもしっかりそういったものを作るということが大事ではないかと思います。国際的にも通用いたしますし、何よりも生き抜く力、論理的思考力の養成ということにつながるというふうに感じている次第でございます。  そんな中で、次に、先ほど申し上げました、危機管理にとって重要なのは危機への想定だということをお話しいたしました。昨今、防災教育については御説明いただきましたように相当進んでいると思っておりますが、一方、有事対応、安全保障に関する教育というのはどうなっているのでしょうか。現状と対策についてお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 学習指導要領では、中学校の社会科公民的分野や高等学校の公民科公共などにおいて、我が国の安全と防衛、国際貢献を含む国際社会における我が国の役割などについて明記をしております。  これを受け、例えば高等学校においては、国際情勢の変化や国際社会の動向を踏まえつつ、我が国の安全保障に向けての多角的な努力、日米安全保障条約や我が国の防衛、国際社会の平和と安全の維持のために自衛隊が果たす役割などについて理解したり、変化する国際情勢の中で我が国の安全と平和を維持するためにどのような取組が有効か考察したりする学習などが行われているものと承知をしております。  文部科学省としては、引き続き、各学校において学習指導要領に基づく指導が着実に行われるよう、趣旨の周知に努めてまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 私も、その学習指導要領、そして文科省がお作りになられる解説と、それを踏まえてそれぞれ教科書会社が小学校、中学校、高等学校とそれぞれ教科書を作成して、検定という形でそれを各設置者が採択をするという、こういうことになるわけでありまして、実際どういうふうに子供たちが教科書で学んでいるかということで見てみますと、高校も新たに今年度から公共という全ての高校生、一年生必修の科目をつくったわけでありますが、残念ながら、我が国が取り巻く大変厳しい安全保障環境、昨年からロシアのウクライナ侵略もございましたので、それを教科書に採用するというのは時間的に厳しいとはいえ、やっぱりこの厳しさが教科書を読んでいても感じられないというのが率直な思いであります。  そういう面では、仕組みの説明よりも、やっぱり現状認識なんですよね。防災もそうですし国際環境もそうですが、どういうふうに認識するかということがまず最初の論理的思考力の大前提なのに、その危機感が、マスコミからは、又は様々な他の媒体からは感じられるのに、肝腎要の教科書からは感じられないということは、やっぱりそのずれというのを感じざるを得ないわけであります。時間のずれは当然あるとはいえ、それをどう機動的にやっていくか。当然、様々な教科書会社も途中でいろんな資料をやったり副読本ありますので、その辺は是非工夫をしていただきたいと思います。  危機に陥るという意味では災害も有事も同様でありますから、これらの対策や国民一人一人の心構えを含めた構えが当然異なるものにならざるを得ないわけであります。  災害時、自衛隊は被災した国民を助けに来てくれます、防災、救助。しかし、先ほど言ったように、複合災害と有事対応が一緒になった場合、自衛隊は本来の職務を遂行するのであって、災害時のように国民を助けることに残念ながら専念はできなくなるという現実もございます。この認識があるのとないとでは有事の臨み方が大きく変わってくるわけでありまして、これも生き抜く力の一つだと思っております。発達段階に応じて学んでおかなきゃならないことはまだまだあると考えております。  そんな中で、前回の委員会でも質問いたしました。改めて、体力向上策について伺います。  いきなりなぜ体力向上かというと、教育の基本中の基本であり、これ、生き抜く力の全ての根幹にもつながるからであります。体力を付けるための知識や技能は学校で当然学び、教えているはずにもかかわらず、なぜ体力が向上しないのかということは、これまさに応用力が欠けている典型ではないかと思います。論理的思考力が弱いのではないかと言わざるを得ないと思っております。  全国学力状況調査でも、学力と体力はある程度相関しているというのも言われているところでもあります。昨年末に最新の体力調査の結果が出ていると聞いておりますので、対策と、原因、対策について改めて見解を伺います。

角田喜彦スポーツ庁次長

○政府参考人(角田喜彦君) お答えいたします。  令和四年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査によりますと、御指摘のとおり、体力合計点が小中学校男女共に調査開始以来過去最低となっているところでございます。  低下の主な要因といたしましては、一週間の総運動時間が四百二十分以上の児童生徒の割合が増加しているものの、以前の水準には至っていないこと、肥満である児童生徒の増加、また、朝食欠食、睡眠不足、スクリーンタイム、これはテレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間でございますけども、その時間が増加しているなど生活習慣の変化があるものと考えております。また、このほか、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、マスク着用中の激しい運動の自粛なども考えられるところでございます。  このような結果を踏まえまして、令和元年度以降の子供の体力低下の傾向や新型コロナの拡大により拍車が掛かった運動不足について、危機感を持って改善に取り組んでいかなければならないと考えているところでございます。  スポーツ庁といたしましては、幼児期からの運動習慣形成を図るために、今年度から新たに幼児期からの運動習慣形成プロジェクトを実施しておりまして、シンポジウム等を通じまして、プロジェクトに参加する各自治体における事業成果の共有や、保護者等の意識、行動変容を促進する事例を共有してまいりたいと考えております。  また、学校における体育の授業の充実を図るために、運動が苦手な児童への指導の工夫を示した手引の動画資料の作成を今年度中に行いまして、研修会等を通じて学校現場の実践を促すとともに、アスリートに子供たちがじかに触れることで運動意欲を高めていくような取組を進める事業を来年度の予算案に計上しているところでございます。  また、学校の授業間の休憩時間を活用した外遊び、運動など、体力向上に向けた取組を実践していただくよう各自治体にお願いをしているところでございます。  さらに、室伏長官自らビデオメッセージで、子供たちや保護者に向けまして日々の運動の重要性を改めて発信をしているところでございます。  こういった取組を通じまして、子供の体力向上、運動習慣形成のための取組を推進してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 コロナ禍も収束しつつある中で、スポーツ庁の存在意義、次長、危機感を持ってとおっしゃっておりましたが、どれだけあるのかというのが改めて問われていると思っております。子供たちの体力向上を学校だけで全て実現するというのは当然限界があるわけでありますから、お話しいただいたように、家庭、地域、関係機関との連携、そして部活動の地域移行という課題があるわけでありまして、それを一つの大きな契機といたしまして、大人も含めて国民運動として運動機会をつくっていただきたいと思います。  再度申し上げますが、オリンピック金メダリストの室伏長官を先頭にいたしまして、体力向上の結果を、結果を出してほしいと思います。  今まで、国民一人一人のどのような生き抜く力を付けるか質問してまいりました。最後に、国の生き抜く力についてお伺いいたします。  昨年末、我が国を取り巻く大変厳しい安全保障環境の中で、国家安全保障戦略が改定されました。その中での文科省の役割を御教示ください。

柿田恭良文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(柿田恭良君) お答えいたします。  昨年十二月に決定されました国家安全保障戦略におきましては、安全保障に関わる総合的な国力の主な要素として技術力が挙げられるとともに、我が国が長年にわたり培ってきた官民の高い技術力を、従来の考え方にとらわれず、安全保障分野に積極的に活用していくとの方針が示されたところでございます。  文部科学省としましても、この方針に対し、基礎研究を含めた研究開発の推進を通じ、貢献してまいります。  研究開発力の向上は防衛力強化にも資するものであり、個々の研究目的の尊重など、研究現場にも配慮しつつ、意欲ある研究者や研究機関が参画しやすい環境づくり、例えば国立研究開発法人をハブとして活用するなど、研究成果が防衛力強化にもつながるような方策を政府一体となって構築してまいりたいと考えております。  さらに、国家安全保障戦略では、経済安全保障政策の促進が新たに位置付けられたところです。この観点からは、経済安全保障重要技術育成プログラム等によりまして先端重要技術を育成するとともに、研究活動の健全性、公正性、いわゆる研究インテグリティーの確保を推進することによりまして先端重要技術を守る取組を進めてまいります。  引き続き、関係省庁と連携して、しっかりと対応してまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 改定した国家安全保障戦略では、国力とは、一、外交力、二、防衛力、三、経済力、四、技術力、五、情報力と、五つの要素であるとしております。  今、科政局長の説明では、四の技術力ということを中心に御説明をいただいたんですが、同戦略には、自衛官はもちろんですが、サイバーセキュリティーや情報分野、経済の力の担い手も含めて各分野に優秀な人材の確保というのがうたわれているわけであります。そして、社会的基盤としては、国民の理解と協力が不可欠ということもうたっております。  厳しくなりつつあります安全保障環境の中で我々が共に生き抜くためには、感情論ではなくて、論理的思考力によってしかるべき結論に至ることが重要であります。つまり、国家意識を持ち、国家、社会の形成者であることを自覚することで様々な議論がより建設的になれば、結果も大きく変わってくると思います。  文科省には、生き抜く力の養成を目指し、論理的思考力を学校、家庭、社会の各領域で学び続けることができるよう、その役割を再考していただきたいと思います。  国力とは、天然資源の少ない我が国にとっては人材力であります。国づくり、地域づくり、人づくりからであります。  これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 おはようございます。立憲民主党の宮口治子です。  先日、広島市教委の平和学習教材から「はだしのゲン」が削除されたということが大きな話題になったと思います。  まずは、大臣、「はだしのゲン」を漫画あるいはアニメーションで御覧になったことはあるでしょうか。もし御覧になったとしたら、いつ御覧になったか教えてください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 宮口委員にお答え申し上げます。  「はだしのゲン」が戦争の悲惨さを物語る漫画であるということは承知をしておりますが、私は、申し訳ございません、読んだことはございません。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。ちょっと驚きました。私は、小学校一年生のときにこれをアニメーションで見ました。学校で見ました。  広島の小学校の子供たちは八月六日が登校日となっています。私を含め、県外にいた人が、あっ、県内にいた人が県外に出たときに、八月六日が登校日じゃないということに驚くという話はよく聞きます。  広島市教育委員会は、小中高等学校における平和教育の指導資料として、二〇一一年に広島市立学校平和教育プログラムを開発し、児童生徒の発達段階に即して、ひろしまへいわノートというんです、こちらにあるんですけれども、この別の副教材を使いまして、小学校から高校生まで平和学習を行っております。  この中で、小学校三年生の教材で「はだしのゲン」をこれまで用いてきました。それが、今回、浪曲の場面は児童の実態に合わないとか、コイを盗む描写は誤解を与えるおそれがあり、補足説明が必要となるため教材として扱うことが難しい、漫画の一部を教材としているため被爆の実相に迫りにくいという理由で、などの理由で教材から削除されたということです。御参考までに、今皆様のお手元に、話題になった「はだしのゲン」が載っているそのへいわノートのコピーをお配りしてありますので、御覧ください。  今と時代背景が違うということは、一、二年生の平和教育の内容を学んできた子供たちであれば十分理解できると思いますし、重要なのは、子供たちがどう受け取るかということです。また、漫画が被爆の実相に迫りにくいという意見も、これは的を得たものとは思えません。漫画だからこそ、アニメーションだからこそ、映像として直接目に焼き付き、もちろんグロテスクな場面もありますが、それが原作者の中沢啓治さんが当時見たそのものの姿であり、原爆は、戦争は恐ろしいものであるということが子供でも理解できると思います。  これについて、大臣のお考えをお聞かせいただけますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃいますように、補助教材というのは、地域や学校、そして児童生徒の実態等に応じまして、教育委員会が、また校長さん、校長先生ですね、その責任の下に、漫画を用いるかどうかも含めまして、その内容等について教育的知見から見て有益、適切であるかどうかというのを決めるものだと考えております。  したがいまして、その取扱いにつきましては、コメントというのは差し控えさせていただければと思います。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 正面からちょっとお答えいただけないようなので残念です。  「はだしのゲン」の削除は、これ広島市だけの問題ではないと思います。二〇一三年から二〇一四年にかけて、松江市内の小中学校や、鳥取市、鳥取市立の中央図書館、泉佐野市の小中学校において図書室から「はだしのゲン」が回収されていたという報道が当時なされました。このときは結局方針は撤回されたようですけれども、このほかにも複数の自治体に「はだしのゲン」について学校や図書館から撤去すべきとの要請がなされていたことも報道されました。  あのときの騒動から九年がたって、昨年末、岸田総理が、真に必要な予算について積み上げた結果ではなく、最初から数字ありきで防衛費の大幅増額を打ち出しました。日本は戦争に向かっているんじゃないかという懸念が一部で生まれています。  そんな中で起こった広島市での「はだしのゲン」の削除の騒動、広島だけではなく日本全体で子供たちに対しての平和教育の在り方が変わってきている中での一つの動きではないかと、自ら戦争を、二度と戦争を起こしてはならないと平和を希求する意識を子供たちに教え続けていることができているのかと大変心配しております。  昨年三月八日の当委員会でもこの問題を取り上げさせていただきました。私が日本における平和についての教育を今後も堅持することをお願いしたところ、学習指導要領等に沿いまして各学校において平和に関する教育が適切に行われるように努めてまいりたいと末松前大臣にお答えをいただいております。永岡大臣もこれについては同じ考えでよろしいでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校におきまして、日本国憲法及び教育基本法を踏まえまして、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を子供たちに育んでいくことは極めて重要だと認識をしております。  このため、学校教育におきましては、学習指導要領に基づきまして、小中高等学校を通じて発達の段階に応じまして、例えば社会科等におきまして、日本国憲法の平和主義の原則や国際協調と世界平和の実現に努めることが大切であること、国際貢献を含む国際社会におけます我が国の役割などについて学習が行われているところでございます。  今後とも、各学校におきまして平和に関する教育が適切に行われますように、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  平和教育については適切に行っていきたいという大臣の答弁をありがとうございました。  それでは、他県において広島のような平和学習教材を使った平和教育というのはなされているかを把握されていらっしゃいますでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 各地の取組状況につきましては網羅的に把握しているわけではございませんが、例えば、長崎市や沖縄県の学校において、平和教育について指導計画の中に位置付け、戦争体験者の講話や関連施設の見学といった体験的な学習も取り入れながら関連する教科等において取り組まれていると、こういった事例があると承知をしております。また、その他の地域の学校においても、学習指導要領を踏まえ、戦争や平和についての学習活動が行われているところでございます。  文部科学省といたしましては、こうした各地の取組を支援するため、子供の学び応援サイトにおいて平和教育に役立つ教材を紹介するほか、指導主事を対象とする全国的な会議において、厚生労働省が戦争について次世代に伝えていくために設置をしております昭和館やしょうけい館の利用について周知をするなどしているところでございます。  引き続き、学校における平和に関する教育がしっかり行われるよう取り組んでまいりたいと存じます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  大臣、先ほど平和に関する教育が適切に行われるよう努めるというふうにおっしゃっていただきましたけれども、広島とか長崎は被爆地だからということもあって、特に平和教育には力を入れていると思います。ただ、ほかのやっぱり他県については、平和学習や教育がそこまで熱心に行われているというふうに私は感じません。  広島市の平和教育プログラム検証会議の中で、今回、「はだしのゲン」のことで、議事録、こちらなんですけれども、どういう話合いがあったかという議事録、全部読みました。その中で、ある教諭が、自分自身が県外出身であるため、広島市が行っているほど熱心な平和教育を受けてはいない、そのため平和教育に関する知識が少ないという発言をされていました。そして、現職で知り合いの教諭にも聞いてみたら、やはり県外出身者の教諭との間に平和教育に関する知識に大きな隔たりを感じているということでした。  平和に関する教育が適切に行われるよう努めるというのであれば、全ての子供たちが平和教育を受ける環境整備を文科省として指導していただけないでしょうか。  原爆の問題、広島や長崎だけの問題ではないんです。今回の問題は、広島のローカルニュースだけにはとどまらず、全国で多くの人が声を上げました。全国紙にも載ったり、あるいは東京のテレビでも情報や報道番組で議論されたりもしています。そして、「はだしのゲン」はこれまでに二十四か国語に翻訳、出版されており、三十四か国を超える国々で多くの子供たちや若者たちに読み継がれてきたという実績があります。  ロシアのウクライナの侵攻によって全世界が戦争の悲惨な現実を目にしています。それどころか、ロシアは核兵器の使用をちらつかせています。二〇一一年三・一一には福島のようなあの事件が、事故が起こり、今なお処理が続いています。このように、原子力は使い方によっては平和とは真逆の使われ方をしたり、事故が起きれば住民の命を危険にさらしたりするものです。原子力の危険性、過去に起こった被爆の実態についてしっかり子供たちに教えていく責任があると思いますが、大臣はどうお考えですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 先生御地元の広島、そして原爆が投下された長崎だけではなくて、戦争が未曽有の惨禍をもたらしたことを子供たちに理解をしてもらうということ、二度と悲惨な戦争を繰り返すことがないように、平和で民主的な社会の実現に努めるというこの重要性、これを教えることはやはり大切なことと認識をしております。  学習指導要領におきましては、社会科等で第二次世界大戦と人類への惨禍について指導をすることとしております。具体的には、例えば学校におきまして、修学旅行で、その修学旅行に行った場所の語り部の方から被爆体験を伺ったり、原爆の資料館や戦争の遺構を見学したりする活動、そして、校区内の犠牲者の記念碑について調べる活動を行う例もあると承知をしております。  今後とも、各学校におきまして、戦争の惨禍や平和に関する教育が本当に適切に行われるよう取り組んでまいりたいと考えている所存です。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。  道徳の授業であったり現代社会の授業の中にしっかりと平和教育を組み込んでいくということは十分可能なことだと思いますので、文科省としてももっと積極的に平和教育に力を入れていただきたいと私は希望いたします。  それでは続いて、廃校の問題についてを質問させていただきます。  厚生労働省が二十八日に発表した二〇二二年の国内の出生数が七十九万九千七百二十八人、ついにというか、すごいペースで八十万人を割ってきています。子供たちが減っている、ピークの半分以下になっているということで、それに伴い各地で廃校が増えています。  資料の四枚目を御覧いただきたいと思います。  ここに示されているように、全国ではかなり、毎年かなりの数の廃校が生じています。所信の中で大臣は三十五人学級を進めていくというふうにおっしゃいました。確かに都市部ではその考えは一定理解できるんですが、一方、地方に行くと、そもそも少子化で一クラス三十五人なんてとんでもない、かなり少ない人数しかいない、子供が少なくて統廃合が起きているというのが現実です。三十五人に満たないからといって、その子たちに対してしっかり個別最適な教育ができていて、しっかり学力を伸ばせているというふうに大臣は言い切れますでしょうか。  そして、続いて資料五枚目になります。  出身地域別の最終学歴、これ、ちょっと古いデータになるんですが、二〇一五年時点で、都市部出身に比べて郡部出身者の学歴が低いことが優に表れております。  都市部も、これ、どのように御覧になりますかね。都市部も大事なんですが、地方も大事にする視点というのがちょっと欠けているのではないかと感じますが、大臣のお考えがあればお聞かせをください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校は、児童生徒が集団の中で多様な考えに触れて、また認め合いながら協力し合って切磋琢磨する、そういう中でこれからの社会で必要な子供たち自身の資質であるとか能力を育むという、そういう場所だと考えております。  文部科学省といたしましては、学校規模の適正化の検討は、児童生徒の教育条件の改善の観点を中心に捉えまして、学校教育をより良く実現するために行うべきものと考えております。  このため、これまで、小規模校への支援や学校統廃合前後の一定期間における指導、運営体制の構築支援に関する教員定数の加配措置を行っております。また、文部科学省が策定をしております公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引におきましては、各自治体におきまして小規模校であることのメリットを最大限、デメリットを最小化するため、個別指導、また繰り返し指導の徹底等によります学習内容やその定着、そしてICTの活用によります他校との合同授業の実施などの工夫例を示しているところでございます。  統廃合が行われるような地域におきましても、子供たち一人一人の可能性を最大限出す個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実するように、引き続き取り組んでまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。よろしくお願いします。  廃校の施設は地方公共団体によって貴重な財産であることから、地域の実情やニーズを踏まえながら有効活用していくことが求められています。  実は先日、道の駅として利用されている千葉県鋸南町の保田小学校に行き、校長、普通、道の駅だと駅長って言うんですけれども、ここではあえて校長と呼ばれているそうですが、担当課長、町長からお話を聞いてまいりました。  このまま何もしなければ地域活力の減退を招く、移住者を簡単には増やせなくても関係人口を増やして地域を元気にしたいという思いから立ち上がったプロジェクトだそうで、平成二十七年十二月の開業から、コロナ禍で多少落ち込んだ時期があるものの、基本的には売上高は右肩上がりで、令和三年度で見てみると、指定管理料を支払うどころか、六百二十八万円の収益から分配金として町へ三百七十七万円が還元されるというくらい成功を収めているそうです。また、令和元年九月の台風十五号の際には、被災された方の交流の場として校舎棟の一部やお風呂を開放するなど、地域の交流施設としての役割も果たしたそうです。  道の駅保田小学校は農水省の補助金を使ったプロジェクトとのことでしたが、文科省として廃校利用の後押しをどのように行っていて、どのような成果が上がっているか教えていただけますでしょうか。

笠原隆文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長

○政府参考人(笠原隆君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、学校施設は地方公共団体において貴重な財産であることから、廃校となった後も地域の実情やニーズに応じて有効活用していくことが重要と考えております。  文部科学省といたしましては、廃校施設の有効利用に向けまして、文部科学省ホームページにおいて、活用用途を募集している全国の廃校情報の掲載、廃校活用を希望する事業者や地方公共団体に対する廃校活用推進イベントの開催、廃校活用の事例集や利用可能な各省庁の補助制度の紹介等により、地方公共団体の取組を支援しております。  こうした取組を通じました成果といたしましては、例えば、ホームページに掲載した廃校情報に民間事業者が関心を持ち、具体の廃校活用につながる事例も生まれてきております。  文部科学省といたしましては、引き続き、地方公共団体による廃校施設の活用が一層推進されるよう、今後とも支援してまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 済みません、ホームページを見ていなかったんですけれども、どのくらいの数があるのか教えていただけますか、廃校利用、文部省として。

笠原隆文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長

○政府参考人(笠原隆君) 現在のところ、廃校、先生、委員の資料にもございましたけども、全体の廃校の数は出ておりますけども、今活用されているものといたしましては五千四百八十一という件数がございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございました。  地元広島で、今回廃校によって統廃合が行われると、新しい学校になじめずに不登校になってしまうというお子さんがいるという話の相談を私受けました。また、それ以外にも、コロナなどで様々な理由があって不登校の生徒が今増えています。  文部科学省が公表した問題行動・不登校調査で、全国の小中学校で二〇二一年に学校を三十日以上欠席した不登校の児童生徒は、前年度から四万八千八百十三人、二九%増の二十四万四千九百四十人となり、過去最多となっています。  学校に居場所がなくなった子供は救わなければなりません。様々な学校で取組はされてはおりますが、フリースクールの果たす役割、存在意義は現在大きいと思っています。実際、文科省のホームページの中にフリースクール・不登校に対する取組というページがあります。私たちも、先日、当委員会での視察で、ひよこの家を視察に行ってきました。フリースクールの果たす重要性は意見が一致するところではないでしょうか。  しかし一方で、フリースクールに対して国が経済的支援をする法律というのはないのが現状です。その理由はなぜでしょうか。また、文科省も、ホームページでフリースクールについて記述をしている以上、フリースクールの定義や基準をしっかり定め、その基準に沿ったフリースクールに対しては経済的支援をするというのが合理的かと考えますが、お考えを大臣、お聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 不登校児童生徒が、家庭の経済状況に関係なく、フリースクールや教育支援センターなど学校以外の多様な場で社会的自立に向けて学習等に取り組むことができますように、きめ細かな支援体制を整備することは重要であると考えております。  議員御指摘のいわゆるフリースクールとは、一般的に、不登校児童生徒に対しまして教育相談、体験活動、学習指導等の活動を行っている民間施設であると承知をしておりますが、直接支援をすることにつきましては、公の支配に属さない教育の事業に対する公金の支出を禁じております、これ憲法八十九条との関係などから、慎重に考える必要があると考えているところでございます。  一方で、教育機会確保法におきまして教育委員会や学校との連携の必要性を示しておりまして、文部科学省といたしましては、令和五年度の予算案におきまして、教育委員会等とフリースクール等の関係機関の連携協議会の設置ですとか、フリースクール等と合同で行います教職員向けの研修会の実施を支援しているところでございます。  また、経済的支援につきましては、フリースクール等で学ぶ困窮家庭の不登校児童生徒に対して、通所や体験活動に必要な費用を支援をしながら、そうした取組が社会的自立に与える効果の検証を進めているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  大変な問題で、保護者の方たちすごく悩まれていて、自分たちでフリースクールを立ち上げた方がいいんじゃないか、そのためにはどうしたらいいかみたいな相談まで来ているんですね。是非、そういった子を救うような対策、支援、よろしくお願いいたします。  それでは、違う次の問題に、質問に入ります。  伝統文化継承の一つとして、地域の文化財を地域観光の振興に資するものとして積極的に国内外に発信、活用する方向にも重点を置くべく、文化庁は平成二十七年度から日本遺産の事業を開始いたしました。  現在、日本遺産認定ストーリーは何件でしょうか。新規認定というのは令和二年度を最後にそれ以降なされておりませんけれども、その理由は何でしょうか。

杉浦久弘文化庁次長

○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。  日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化伝統を語るストーリーを認定するものでございまして、現在、四十七都道府県で百四件が認定されているところでございます。  認定件数につきましては、事業創設当初、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、日本遺産地域が観光客の受皿となりますよう、二〇二〇年までに百件程度の認定件数を目指してということで認定を進めてまいりました。  令和二年度、二〇二〇年度の認定をもちまして当初目標を達成するに至りましたが、有識者の御意見等も踏まえまして、この百件程度という認定方針については、日本遺産としてのブランド力の維持強化の観点から、当面の間堅持することとしております。  一方で、既に認定を受けた地域につきましては、取組に温度差が見受けられる等の課題がございまして、日本遺産全体の底上げを図る必要が生じたことから、令和三年度より、外部有識者委員会による総括評価、継続審査、そして日本遺産として新たに認定する候補となり得る地域である候補地域の認定という仕組みを導入したところでございます。  こうしたことから、今後新規認定されるためには、候補地域に認定された後、現行の認定地域と三年間磨き上げの取組を競い合っていただきまして、審査手続を経て認定を取得していただく必要がございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  今、百件というふうにお答えいただいたんですけれども、これまでに日本遺産に認定されていなかった地域でも、しっかりとしたストーリーを持って認知されれば地域の活性化につながっていくんではないかなと思うんですけれども、新規認定は続けていくべきではないですか。どう思われますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 日本遺産事業につきましては、平成二十七年度より事業を開始いたしまして、これからは認定されたものを磨き上げると、そういう活用をしていく新たな段階に入っていると認識をしております。  こうした中で、令和三年度より導入いたしました総括評価、継続審査、そして候補地域の仕組みによりまして、日本遺産全体の底上げ、ブランド力の強化に努めていくことが重要だと考えております。  これらの仕組みに基づきまして、競い合う中で新たな認定もあり得るわけでございますので、文部科学省といたしましては、今後、日本遺産認定地域の磨き上げの取組を促進し、そして、日本遺産の魅力を向上させることで地域活性化、観光振興などへとつなげていきたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございました。  質問を終わります。ありがとうございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷裕人でございます。  永岡大臣の所信に対する質疑を行わせていただきたいと思いますが、私、参議院へ送っていただく前には地方議員をしておりまして、その時代から様々、教育環境、子供たちの教育環境の整備や、学校がいかにあるべきかというところで関心を持って取り組んできました。国会へ送っていただいて、直接そういったところに様々な提案ができる立場になりましたので、今日は、これまで取り組んできたことを若干交えながら、御提案、そして御意見をいただきたいというふうに思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。  ただ、大変先日不幸な事件が起きてしまいました。私、埼玉県出身なんですが、埼玉県戸田市の中学校に十七歳の少年が侵入をして、人を傷つけようという意思を持って入ってきて、その少年を押さえるために教員の方が負傷をしてしまったという事件が起きました。  この事件、今、少年が逮捕されて、様々捜査が続いていることと理解をしておりますが、この事件を起こす前に、実は猫の虐待だったり、予感をさせるような事件が幾つか起きておりまして、大変心配をされていたところでございます。  そういったことも含めて、学校にその猫の殺害された死体が置かれていたりというようなことがさいたま市の学校なんですけどありまして、そういったところも含めてこの事件の起きた戸田市の当該中学校の生徒さん、そしてその猫の虐待等も含めて子供たちに与える影響ということは大変大きなものだというふうに私は思っておりまして、文科省として、この学校の安全対策と、心の傷を負った生徒さんもいらっしゃると思います、心のケアについてどのように考えているのか、まずお聞かせをいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 熊谷委員おっしゃいますように、戸田市の中学校に若い男が侵入をして大変な騒ぎになったということ、本当に、刃物を持っておりましたし、本当に制止しようとしていた教員を切り付けたということでございますので、本当に極めてこれは遺憾であると、そう思っております。まずは、被害に遭われた先生、これ一日も早い回復をお祈り申し上げたいと思っております。  不審者対策も含めました安全について、文部科学省といたしましては、これまでも、各学校で整備されております危機管理マニュアルについてその評価と見直しのガイドラインを示しております。それとともに、不審者侵入時の対応方法等についての教職員向けの講習会の実施への支援であるとか、警備のポイントや防犯上の改善点等についてスクールガード・リーダーによります各学校への巡回指導への支援などに取り組んできたところでございます。  本事件を、事案を受けまして、現在、埼玉県及び戸田市の教育委員会におきまして、スクールカウンセラーを当該学校に緊急配置をいたしまして、生徒の心のケアに全力を尽くしているものと承知をしているところでございます。  文部科学省といたしましても、教育委員会からの相談があれば、きめ細かく対応したいと考えております。また、現在、警察による捜査が進められているところでございます。まずは、正確に事実関係を確認した上で、今後の学校の安全対策について必要な対応取ってまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  埼玉県、そして戸田市等にしっかりと文科省としてもバックアップをしていただければと思います。  実は、昨日、このさいたま市を含めて近隣の自治体に学校施設を含む公共施設への爆破予告メールがあって、私のところにも、昨日、こんなメールがありましたので気を付けてというふうなメールが届いております。愉快犯だと思いますが、何が起こるか分かりません。大切な子供たちの命を預かっている学校でございますので、私もけがをされた教員の方の一刻も早い御快癒をお祈りするとともに、今大臣の方からスクールガード・リーダーの方にも協力をしていただいてという話がございました。スクールガード・リーダーの方、地域の方に御協力をいただくことになろうかと思いますが、そういった方の安全面も含めてしっかりと文科省として今後の対策を取っていただければと思いますので、お願いをいたします。  続いて、これは私が市議の時代からずっと取り組んできました。学校の改修、そして建て替えのときに地域の資産として活用できるようにということをずっと求めてまいりましたので、その関連で幾つか質問させていただきたいと思います。  学校のプールや体育館、もうかなり前に建った施設が大変多いというふうに認識をしておりまして、この老朽化の状況、市議の時代も大変、どうやって建て替えをしていくのかマニュアルを作って、しっかりと計画的に建て替えをという話をさせていただいておりましたが、全国の学校、公立の学校の施設の老朽化の状況と、どのような対応をしていくのかをお尋ねをしたいと思います。  この学校施設関連の予算は今審議している予算で六百八十七億円というふうに承知をしておりますが、築四十年以上たった建物がもう過半を占めているという状況の中でどのような取組をしていくか、まずお聞かせをいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 公立の小中学校の校舎や体育館につきましては、昭和四十年代後半から五十年代にかけて建設された施設が多くて、築四十年以上経過しておりまして、かつ調査時点で改修を要する面積は全体の三八%になっております。また、学校プールにつきましても、あっ、失礼いたしました、今、改修を要する面積は全体の三七%になっております。また、学校プールにつきましても老朽化が課題となっているものがあると、そういう認識はしております。  文部科学省では、着実に公立小中学校施設の老朽化対策を進めていくために、長寿命化改修等に対しまして国庫補助を実施するほか、施設の長寿命化に関します事例集等の策定、周知等を通じまして、地方公共団体におけます取組を支援しているところでございます。  引き続きまして、公立学校施設の老朽化対策にしっかりと取り組んでまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 大変、今大臣の方から全体の面積が三七%というようなお話ございましたが、この三七%といっても全国の学校の三七%の面積ですので、大変な面積だというふうに思います。限られた予算の中でどのように改修、そして長寿命化対策をしても建て替えをしなければいけないというようなところもあろうかと思いますので、そういったところをしっかりと進めていっていただくようにお願いをするとともに、大規模改修をするときに、校舎や体育館といったところには、今気候変動の影響で暑かったり寒かったりという極端な気候になっておりますけれど、一つは断熱化ということが必要ではないかなというふうに思っておりまして、体育館は災害時の避難所になっていたり、校舎も避難所に使われたりします。特に校舎の一番上の階なんかは屋上からの熱で相当暑い教室があろうかと思いますし、エアコンの整備も、今学校の方はだんだんと進んできていると思いますけれど、まだエアコンの設置が終わっていない教室もあろうかと思いますし、体育館の方はまだまだだと思います。  そういった中で、改修をしていくときに断熱化をすると長寿命化にも資すると思いますし、そのいる環境としても、熱を遮断をするということで、私は大変、いる、そこの場にいるというところの環境には良いことになるんではないのかなというふうに思っておりまして、その校舎や体育館への断熱化の予算をどのように考えているのか、また断熱化についてはどのように進めていくおつもりなのか、お聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃいますように、子供たちにとりましても、真夏にクーラーはついているけれども、空調設備はあるけれども、幾らやってもなかなか涼しくならないと、そういうことを考えますと、やはり学校施設の断熱性の向上というのは、本当に児童生徒の快適性の観点や施設の省エネルギー化の観点からも大変重要と認識をしております。  文部科学省では、公立小中学校等の施設の断熱性向上につきまして、建物全体の老朽化対策と併せて実施する場合、これもそうですし、また断熱性向上のみの工事を行う場合につきましても国庫補助を実施しているところでございます。  引き続きまして、学校施設の断熱性の確保につきまして、学校設置者の取組、これを支援してまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 今、学校設置者の支援というふうな話ございましたけれど、自治体という、担い手、自治体ということになろうかと思いますけれど、子供たちの学習環境というところ、そしてそこで働く教職員の方の働く環境というところでも、学校の断熱化というところは大変、省エネルギーという面でも学校GXという面でも、大変私は必要ではないかなというふうに思っております。  補助制度があるようでございますけれど、その補助制度にしても、予算、そんなに大きくない予算ではないのかなというふうに思っておりまして、是非そういったところ、子供たちの学習環境面、そして健康面、働く教職員の皆さんの働く環境面というところでも、積極的にそういったところ、GXという観点からも御支援をいただければ有り難いなというふうに思っております。  そして、次には、この断熱化等を始め改修をしていくと、今度は気密性が高まったりとか換気という面で大変いろんな、今、コロナ感染症、まだまだ収まってきたとはいえ心配な面がございますし、新たな感染症ということも考えられる中で、気密性が高まってくると換気というところで感染症というところの心配も逆に出てくるんではないかなというふうに思っておりまして、エアコンの設置をするときに換気機能が付いたエアコンということも考えられると思うんですけれど、なかなか、高性能なエアコンになりますので予算の面で厳しいのかなというふうに思っておりまして、今できる対応として、気密性そして感染症対策というところで空気清浄機みたいなものを教室に設置をしていただいて感染症対策をしていただくということも、一部これ予算使えるというふうに聞いておりますけれど、進めていただきたいなというふうに思っております。  特に、三月十三日からマスクの着用については自己判断ということになって、外すお子さんもいれば外したくないというお子さんもいらっしゃると思います。そういったところを鑑みて、学校の教室への空気清浄機の設置についてどのようにお考えか、また取組が進んでいるようでしたらその現状もお聞かせをいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 先生おっしゃいますように、学校におけます適切な、これ環境衛生、これを維持するほか、また新型コロナの感染拡大を防止するためにも効果的な換気が必要となります。他方、窓開けなどによる常時換気が困難な場合には、やはり、おっしゃいますように、HEPAフィルター付きの空気清浄機やサーキュレーター等の活用が有効であります。  文部科学省では、令和四年度の二次補正予算におきまして、その導入を支援する経費を計上しているところでございます。  引き続きまして、教育委員会や学校等に対しまして本事業の活用を促すことを通じまして、空気清浄機等の設置推進をしていきたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 今大臣お答えをいただいた二次補正での予算の話でございますけれど、これ全体の多分コロナ関連予算だと思っておりまして、特に空気清浄機だけに特化した予算ではないと思っております。まだ執行状況について、年度途中でありますので、どうだか、つまびらかに分かっては、詳細は分かっておりませんけれど、もし今その予算的に余裕があるんであれば、まだ年度途中でございますので、これからこの二二年度予算で空気清浄機を設置をしたい、春休みの間に何とか対応したいというような学校があった場合にはどんなような対応をしていただけるか、もしよろしければお答えをいただければと思います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 空気清浄機等の現在の設置の状況でございますけれども、HEPAフィルター付き空気清浄機が一台以上設置をされている学校につきましては全体の四三・八%、それから、サーキュレーターが一台以上設置をされている学校、これは五八・四%となっております。さらに、サーキュレーターが全教室に一台以上設置されている学校、これが三三・一%ということでございまして、数字的にはまだ進捗しつつある状況というようなことでございますけれども、私どもの方でもそうした適切な換気対策の推進ということを後押ししてまいりたいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。空気清浄機は空気を本当にきれいにしていくもので、サーキュレーターは、まあ何というか空気の流れをつくる方だと思いますので、できれば空気清浄機も併せて、空気の流れもつくりながら清浄機も是非御検討、更なる導入の検討をいただければ有り難いなというふうに思います。  続いて、学校施設の建て替えについてもう一度、どんなコンセプトで建て替えるおつもりなのか、ちょっとお尋ねをしていきたいと思っております。  あさって、三月十一日には、東北大震災から十二年という年に、日になります。私も、この東北の大震災のときは地方議員をしておりまして、東北の方にボランティアに何回も足を運ばさせていただきました。そのときに、たしか文科省が、私の記憶ですけれど、この東北の大震災、大きな災害を受けて、学校を地域のプラットフォームにしていくというようなことを、たしかしていきたいというふうにおっしゃっていたような気がします。  この震災で様々被害を受けた方がやはり避難先としてのよりどころが学校になっていたりということで、地域の方が日頃から学校を中心としてコミュニケーションを取ることによって、災害が起きたときにお互いに助け合うことができるような形でそのプラットフォーム化をということを文科省が宣言をしたんだというふうに思っておりますが、このプラットフォーム化、地域に資するための学校という考え方に立ってもらっているとすれば、これから少子化で子供たちの数は昨年八十万人を切ったというようなこともあります。これから児童生徒の数がますます減っていくということを考えながら、一番最初の質問をした学校の老朽化対策を進めていかなければいけないというふうに思っております。  その老朽化対策で長寿命化という話もございましたけれど、建て替えをしなければいけない学校、そして校舎、体育館、プールというところを考えれば、先ほどの地域のプラットフォーム、地域に開放するようなお考えがあるんであれば、学校の施設を改修時に是非複合化をお願いをしたいなというふうに思っておりまして、校舎とほかの社会的な施設の複合化ということもありますし、それから、事例があると思いますけれど、私も見に行かせていただいておりますので、体育館とプールを室内プールにして複合化をして建て替えるといったような事例もあろうかと思います。  この学校施設の複合化という観点から、学校施設の建て替えについて文科省としてどんなコンセプトで建て替えるおつもりなのか、そこをまずお聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃいますように、学校施設の複合化については、ほかの公共施設との複合化ですね、これ、地域の実情に応じまして、学校設置者であります各地方公共団体においてこれは自主的に判断されるべきものでございますが、教育の質の向上や、先ほど地域のプラットフォームだというお話でございましたが、地域コミュニティーの強化、これに資するものといたしまして、地方公共団体にとってやはり良い選択肢の一つになるものと、そう考えております。  文部科学省といたしましては、学校施設を複合化する際の施設計画でございますとか管理運営等に関する留意事項等の提示、それから財政支援などを通じまして地方公共団体の取組を支援をしてまいっているところでございます。  この学校施設等複合化につきましては、これ財政支援も普通の長寿命化の事業に比べますとその補助率というのも高うございますので、よく地域の方々には考えていただきたいなと思っております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  地域の自治体の判断でという御答弁でありましたけれど、やりたくても、学校施設、結構予算が掛かる話でございまして、まあ補助率高いというふうに大臣おっしゃっていただきました。  学校、どちらかというと、少し前までは学校はどちらかというと国のもの、文科省のものといっていた多分考え方が結構強くて、学校に何か、例えば学童さんを入れるとかですね、昔は学校の校庭のところに学童の建物を建てることができたんですけど、法律改正があって建てることができなくなったりして、どちらかというと、学校は学校のもの、国のものみたいな考え方から、先ほど言ったように、三・一一からですね、地域のプラットフォームということで、社会に共通の財産だということで使いながらコミュニティーもというような考え方に変わってきたというふうに私は信じておりますので、是非、地方自治体の皆さんが望んでということではなく、国自らがですね、これから、さっき言ったように児童生徒が少なくなってくる、そして宮口議員の質問にもありました廃校の話だとかなんかも出てくると思うんです。  そういったときに、学校を、一番は子供たちの学ぶ環境ですから子供たちのために使わなければいけないんですけれど、是非地域の皆さんと一緒に子供を育てるということも鑑みると、地域にも貢献をしていただく。そういったコンセプトで是非文科省の方もいていただいて、自治体の判断で自治体の皆さんがやるということであれば支援をしたいという御答弁でありましたので、是非自治体がそう考えているところ、私も市議の時代に随分といろんな先行事例を見に行かせていただきました。すばらしい事例もありますので、そういった事例が、もっとほかの自治体にも見ていただいて、許す、財政的な面で許すことがあるんであれば、そういった施設が、学校が増えていくように文科省の方からも後押しをしていただきたいなと思いますので、こちら、これはお願いをさせていただきたいというふうに思います。  今言ったように、学校に保育園とか高齢者施設、こんなような施設を併設を最初からして建て替えるというようなところとか、先ほど言ったように、プールと体育館を複合化し、プールの方は室内プールにさせてもらって、その室内プールを子供たちが使うのが優先ですけれど、空き時間には地域の方に開放をして地域の方の健康増進なんかに使ってもらえると、健康寿命の長寿命化にも資することになりますし、地域の皆さんのコミュニティーというところでも資するものであるというふうに私は思っております。  そして、その施設を是非、一部のところでもう行われているんですけれど、地域型の総合スポーツ、総合型地域スポーツクラブが運営管理を担っているというようなところもあります。こういったところで学校の教職員の方の負担を若干減らすことにもなりますし、その運営管理を総合型地域スポーツクラブ、文科省の方も一生懸命このクラブをつくろうと後押しをしているところだと思いますので、そのクラブを後押しすることにもなりますので、その施設管理を総合型スポーツクラブにお願いをするというところも含めて、こういった全て周りがウイン・ウインになるような関係を大臣として、私今るる話をしましたけれど、どう思われるか、御感想をお聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 議員おっしゃいますように、今の御指摘の方法というのは、総合型地域スポーツクラブの経営基盤の強化に資するとともに、複合した施設を地域スポーツの場として有効に活用することによりまして、地域によるスポーツ環境の充実に大きく寄与するものと考えております。  例えば、石川県かほく市におきましては、校舎とは別に、学校の敷地内に社会体育施設といたしまして体育館を整備をし、その管理を総合型地域スポーツクラブに担っていただくことで地域スポーツ活動と学校の授業、部活動との両立を図っていると伺っております。  文部科学省といたしましても、このような先進的な事例を積極的に紹介するなど、地域におけるスポーツ環境の更なる充実、これを図ってまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  私も、今大臣の言っておりました宇ノ気中学校、それから愛知県半田市の成岩中学校、こういったところがそういった取組をしていますので、視察に行かせていただいて、よく私も理解をしております。また、京都の御池中学校なんかも行ったりとか、いろんなところを私も先進事例を見ておりまして、なかなかいい取組だなというふうに思っておりますので、是非文科省として積極的に私は進めていただきたいなというふうに思っておりますので、この辺もよろしくお願いをいたします。  今は施設のことをずっとお話をさせていただきましたけれど、次は、ここにオリンピアンの橋本先生もいらっしゃいますけど、アスリートの皆さんのセカンドキャリアというところでの話にちょっとつなげさせていただきたいと思います。  プロも含めて、アスリートとしてオリンピック、パラリンピックで活躍をしていただいた方について、その経験を生かすこともありますし、保健体育という分野だけではなく、このアスリートの皆さん、いろんな分野にたけている皆さんがいらっしゃいますので、教育現場へ是非活躍の場を移してもらいたいなというふうに思っているんですが、この点については文科省として今どういう進め方をしているか、お尋ねをしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 橋本先生というお話ありましたけれども、やはり、アスリートが競技生活中のみならず引退後も競技を通じて培った能力ですとか経験を生かして社会で活躍することは、アスリート個人の人生の充実だけではなくて、アスリートが持っております価値を社会に還元するという点におきましても重要だと思っております。  お尋ねの教育現場への活用に関しましては、希望する学校へアスリートを派遣をし、そして体育指導等を行う取組を令和五年度から新たに始めることとしております。また、さらに、アスリート人材を含め外部人材が特別免許状等により学校現場に円滑に参画できる仕組みに関するモデル事業も実施をしております。  今後とも、アスリートが引退後もその能力を十分に生かせるようしっかりと支援をしてまいる所存でございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。特別授業としてアスリートの方に子供たちのところに行ってもらってというようなことは様々な自治体、教育委員会で今取組が行われていると私も承知をしておりますし、私の地元のさいたま市でもそういった取組がなされているのは十分承知をしております。  今大臣の御答弁の中で特別免許状でという話がございました。私も先ほど言ったように、アスリートの皆さん、アスリートだからといって保健体育だけじゃなくて、いろんな知見を持たれているアスリートの方いらっしゃいますので、特別免許状を使って保健体育分野だけじゃなくてその知見を生かせる教科の教員になっていただくということも、今教員の人材不足が叫ばれている昨今でありますし、小学校の高学年に専科教育が入るということも言われておりますので、こういったところについて是非活用していただきたいなというふうに思っておりますけど、現在でその採用しているような事例があればお示しをいただいて、もう一度、特別免許状に使ってアスリート、元アスリートになる方々の教員への採用、登用というところについて御答弁いただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) アスリートの教員への採用ということに関しましては、網羅的には把握をしているわけではございませんが、アスリート人材の入職につきましては、一例として、元ソフトボールのオリンピック日本代表選手が特別免許状の授与を受けまして保健体育の教師として活躍されていると、そういう事例があると承知をしているところでございます。  文部科学省といたしましては、アスリート人材を含めた特別免許状の円滑な活用に向けまして、令和三年五月に特別免許状の授与に係る指針を改正をいたしました。アスリート人材が教師として勤務するモデル事業も実施をしているところでございます。  外部人材の学校現場におけます積極的な活用に向けまして、引き続き努力してまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 よろしくお願いをいたします。  アスリート寿命って本当に短い、その後の人生かなり長いという方の方が多いと思いますので、アスリートの皆さんのセカンドキャリアというところでしっかりと後押しをしていただければと思います。  文科省の方から予算の概要の本をいただきまして、中で見ていたら、リカレント教育関連の予算が二三年度、九十一億円付いております。そのリカレント教育を使ってアスリートの皆さんを特別免許状が持てるようなというようなところに私は活用していただければ、このリカレント教育、社会人の学び直しというところにもつながりますし、今の大学の方も、多分学生さん少なくなってきている中で、社会人のリカレントの受入れということもこの間視察に行って言っておりましたので、両方、両方がウイン・ウインになるようなことになるんではないのかなと思っていますので、そういったところも御提案させていただきますので、今後御検討いただいて、しっかり後押しをいただければというふうに思っております。  もう一つ、今学校の先生への登用という話をさせていただきましたけれど、さっきの総合型地域スポーツクラブの方の職員さんだったり部活動指導員として採用してもいいのかなというふうに思っておりますが、今、総合型地域スポーツクラブにしても部活動指導員にしても、多分ボランティアベースで、謝金というか、それをなりわいにするところまでは多分行ってないというふうに思っているんですけれど、今後のアスリート、元アスリートの皆さんのセカンドキャリアを支援をする、そして先ほど言ったように複合化した施設を総合型地域スポーツクラブに運営管理も委託をするということ、そしてそこにいる職員さんが逆に言うと部活動の指導員さんとしても活動、活躍をしてもらえるということになりますと、一つのことで幾通りにもいい波及効果が行くと思いますし、なりわいというか、しっかり生活ができるというところの後押しにも私はなるんではないかというふうに思っているんですが、その点について所見を、所感をお聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃいますように、総合型地域スポーツクラブというのは、住民が自主的、主体的に運営いたしまして、誰もがいつでもどこでも気軽にスポーツに親しめる地域密着型のクラブでございます。部活動の地域移行の受皿の一つとしてもやはり重要な役割を果たしているところだと考えております。  また、部活動指導員につきましては、部活動における専門的な指導や大会の引率を担いまして、生徒のニーズに応じた質の高い活動を実施することが可能となっております。  こうした中で、プロアスリートが競技を通じて培った能力や経験を生かして総合型地域スポーツクラブの職員また部活動指導員として活躍することは、子供たちを始め、地域のスポーツ環境の充実を図る上でも大変重要だと考えております。  文部科学省といたしましては、令和五年度予算案で、地域移行を進めます実証事業、そして部活動指導員の増員等の経費を、これ計上しているところでございます。プロアスリートが指導者として携わることも想定をされるところでございまして、こうした取組の推進、努めてまいりたいと考えています。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  私も以前、先ほど言ったように、市議会議員の時代にいろんなところに視察に行かせていただいて、総合型地域スポーツクラブの皆さんに運営状況なんかってお話を聞くと、やはりボランティアベースで、なかなかなりわいとしては難しいんだと、地域の皆さんの御協力をいただいて、会費をいただいてとかって言っているんですけど、運営はすごく厳しいという話をどこのスポーツクラブに行っても聞くんですね。  なので、何が必要ですかというふうに言うと、やはり学校の施設をお借りしていろんなことをやっていると、その学校の施設を管理運営させていただいて委託費等をいただければ事業としてしっかりと継続してできる基盤ができるので、そういったところもお願いをしたいというふうにその当時から聞いておりますので、是非文科省といたしましてもそういった事情を、地域のスポーツ環境を整えるということだったりとか、それから総合型地域スポーツを育成するということであったりとか、それから今言ったアスリートの皆さんのセカンドキャリアを支援をするといったようなところを意識をして、是非総合的に後押しをしていただければ、お願いをしたいと思います。岸田総理じゃありませんけど、様々御勘案をいただいて、是非後押しをしていただければと思います。  この辺で全部流れがつながっていると私は思っておりまして、学校施設の改修、複合化、そして地域へのスポーツの環境を整える、そして総合型地域スポーツクラブの育成、アスリートのセカンドキャリア、これ丸ごと全部、全部一緒にやっていただくと文科省の予算を最大限効率的に私は執行できるんではないのかなというふうに思っていますので、是非、二〇二三年度予算が成立をいたしまして運営をしていく中で、そういった視点を大切にしていただければ有り難いなというふうに思っております。  続いて、救命学習についてお尋ねをしたいと思います。  昨年、韓国で雑踏で大きな事故がございました。その事故のニュースを見ているときに、韓国の若い人たちが救急救命、心臓マッサージをやっている映像が物すごく流れました。若い人たちがやっているというのを見て、何でなんだろうなというふうにちょっと思ったら、まあ韓国の場合、徴兵があったりするので、若い人たちがそういうところで学んでいるんだというのは後でニュースでやっていましたので、あっ、なるほどというふうに思いました。  日本、我が国では、その救急救命というところは、小学校、中学校、高校といったところで内容が変わってくるかと思いますけれど、どんな授業をされているのか。AEDの操作に慣れるということも、子供たちがどこか学校以外のところでそういった場面に出くわしても使えるということにもなろうかと思いますので、そういったところも勘案して、どんな授業が行われているのか、お尋ねをしたいと思います。  私、さいたま市というふうにお話をさせていただきましたけど、さいたま市では小学校の女の子が学校の授業中に倒れてAEDが使えなくて命を落とした事例があって、それを教訓にASUKAモデルという救急救命マニュアルを作っていたりしておりますので、そういったところの活用も含めて救急救命学習、そしてAEDの作業に慣れるといったところの授業が行われているのか、お尋ねをしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) まず初めに、平成二十三年の九月にさいたま市立の小学校で、当時六年生だった桐田明日香さんが駅伝の練習中に倒れ、亡くなられたということに対しまして、心からお悔やみを申し上げたいと思います。  救急救命学習につきまして、各都道府県教育委員会を通じまして、教職員等を対象とした心肺蘇生法の実技講習会の実施を支援するなど、教職員への研修に努めてはおります。また、文部科学省が作成いたしました学校の「危機管理マニュアル」等の評価・見直しガイドラインにおきまして、さいたま市教育委員会の体育事故時、体育事故時等におけます事故対応テキスト、これ今委員おっしゃっていましたようにASUKAモデルと呼ばれておりますけれども、これを掲載いたしまして、全国の先生方に周知をしているところでございます。  各学校におきましてAEDの実技指導を含めた実践的な救命学習が発達段階に応じて確実に実施できるように、引き続きまして支援をしてまいる所存です。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 発達段階に応じて適切に実施をしていくというふうに御答弁をいただきました。  AEDの操作の仕方って、私は実は防災士の資格も持っていまして、救急救命も受けて資格持っていますので、何回も、年に一回は必ず講習を受けたりしていますのであれなんですけど、この委員会の委員の皆さんでもAEDの使い方、割とシンプルなんですけど、御存じない方もいらっしゃるかと思います。一回やはり受けただけでは、なかなか次忘れて、手順を忘れてしまったり、手順書は書いてあるんですけれど、そういうこともあろうかと思います。  発達段階におきまして何回か、小学校でも中学校でも高校でも何回かAEDの操作の仕方、そして救急救命もこうやってやるんだというようなところを何回もやっていくことで習熟をしていく、いざとなったときにそれが生きるんだというふうに思っていますので、是非それは発達段階において確実に救急救命、そしてAEDの操作も含めて、子供たち、児童生徒に習熟をお願いをしたいと思います。  続いて、最後の質問になりますが、防災教育についてでございます。  あさって、三・一一になります。まだ復興半ばでございまして、大変な御苦労をされている方が多くいらっしゃるところではございますが、私も今言ったように、防災士の資格を、実は三・一一の後に、ボランティアに行った後に防災士の資格を取りました。そして、同じく、小型建機のオペレーター資格も実は、労働安全衛生法における技能実習で取れる資格なんですけど、ユンボの小さいやつの資格を取りました。  こういったことが多くの人に是非関わっていただければなというふうに思っておりまして、その一つに、中学生や高校生にその防災、地域の防災リーダーとして、私は、昼間に例えば地震が起きて大人が周りにいない状況という中で、子供たちの命も大切でありますけれど、避難が終わった後のことも、防災士だったりとか救助というところでその小型建機を使ってということも考えられますので、是非、子供たちの安全も考えながらなんですが、中学生や高校生の皆さんに防災士やこの小型建機のオペレーター資格みたいなところを持っていただくということはどうかなというふうにかねてから私自身思っておりまして、文科省としてその点についてどのようにお考えか、現在の状況、それからお考えをお聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 令和四年三月に閣議決定されました第三次学校安全の推進に関する計画では、児童生徒が将来の地域防災力の担い手になるように実効性のある防災教育を推進することが求められております。  今後、南海トラフ地震によります被災の危険性が高い高知県や徳島県では既に防災士の資格を取得している中学生や高校生もおりまして、出前講座などで活躍していると、そう承知をしております。  文部科学省といたしましては、中学生や高校生が将来起こる災害時に活躍できるよう、長期的な視点からも防災教育を推進してまいりたいと考えております。  重機オペレーターのことでございますが、その資格を取得するに関しましては、文部科学省としては把握はしておりませんが、やはり危険を伴う作業も予想されるために、発達段階を十分に考慮をして資格取得をするということが望ましいと考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  私も、みんなにということではなくて、実は、地震のときに一番死亡する原因として、建物の瓦れきの下敷きになってというのが地震の場合は一番多い。そして、その地震の後のボランティアでの、行ったときにですね、やっぱり重いものって人力では本当に限界があります。そういったときに、安全衛生講習で受けられる資格は三トン以下で小さいやつなんですけれど、そういった小さいものでも、少しでもその扱い方が分かっていれば何かのときに役に立つのではないのかなというふうに思っておりますので、その点は、私も年齢制限はもしかしてあるかなと思いながらホームページで見たりしたんですけど、なかなか明確に書いているところがなくて、オペレーターの方は私の希望でありますけれど、防災士の方は、今、四国の方で取ってもらっている中学生、高校生がいるという御答弁をいただきました。  なかなか結構高いんですよ、講習代が。それで、登録にもお金が掛かりますので、金銭的に難しい場合もあります。そういった場合には、そこまでの防災士という資格ではなくても、独自の何か資格をつくっていただいて、そういったところに中学生、高校生、チャレンジをしていただいて、地域の皆さんへの先ほどの講習をする担い手としても多分活躍をいただけるのではないかなというふうに思っております。  ちなみに、埼玉県はイツモ防災という資格みたいなものがありまして、防災士と違ってイツモ防災という、いつも防災のことを考えてということで、そういった講習がありまして、そこにインストラクターの講習もあって、講習受けると簡単にそのイツモ防災インストラクター、私も持っておりますけれど、取れますので、それは多分中学生や高校生の皆さんにも、お金掛かりませんから、取っていただけるようなことがあろうかと思います。  そういったところを事例にして、文科省としても、中学生、高校生の皆さん、安全を確保しながらという、これは大前提ですけれど、災害時の一つのリーダーの担い手として御活躍をいただけるように御配慮いただければというふうに思っております。  時間が参りましたので、私の質問はこれで終了させていただきます。  ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 公明党の竹内真二です。本日は質問の機会をいただき、感謝を申し上げます。  早速質問に入らせていただきます。  初めに、高知県立高校で起きた教育実習生に対するハラスメントについて永岡大臣に質問をいたします。  被害を受けた大学生の女性は今月六日に会見を行い、報道もなされております。それによれば、女性は、おととし秋に、保健体育の教育実習中に、担当である指導教員の男性から大声でどなられるなど、繰り返しハラスメントに当たる言動を受けたと訴えております。また、作成した指導案について指導教員から助言もないまま何度もやり直しをさせられ、実習時間が一日十三時間という日もあったといいます。こうした強いストレスを受けた結果、体調を崩し、教員になることを諦めたといいます。大学生の女性は会見で、教師を目指す人に同じ苦しい思いをしてほしくないと話していたそうです。この言葉を重く受け止めなければなりません。  永岡大臣、教育実習中に教員によるハラスメントにより教員の道を断念させられる、こんなことが二度とあってはならないと思いますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お尋ねの件の詳細につきましては、現在、高知県教育委員会に確認中でございます。  しかしながら、教育実習中に指導教員が学生にハラスメントをするということはあってはならないことであり、大変遺憾に思っております。教師を目指す学生が安心して教育実習を行い、そこから得た経験を基に未来の学校教育を担う教師となっていくことを見据えまして、教育実習の在り方や適切な環境を確保していくことは重要であると考えております。  文部科学省におきましては、今年三月三日に開催いたしました教員採用選考試験の在り方に関する関係協議会におきまして、教育委員会や大学関係者に対し、教育実習時のハラスメント防止の理解促進を努めるとともに、学生がハラスメント被害に遭った場合の相談窓口を周知するように協力を依頼しているところでございます。  今後、これらの点を含めまして、教育実習におけます留意事項を教育委員会及び大学等に対し周知、そして学生が安心して教育実習を行うことができる環境づくり、取り組んでまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 やはり、教育実習時にハラスメントなど、もう本当にあってはならないことであります。今御答弁にありましたように、しっかり周知をしていくということですので、それとともに、やはり学校現場でハラスメントは許されないんだと、そういう意識改革を進めていただきたいと思います。  次に、貸与型奨学金の減額返還制度について永岡大臣にもう一問お伺いいたします。  先日の大臣所信では、奨学金について、学部段階の給付型奨学金と授業料減免の中間層への拡大について、令和六年度からの実施に向け着実に準備を進めますと、このように表明をされておりました。  この返済する必要のない給付型奨学金などの拡充に関しては、私も昨年十月の本委員会で、対象となる中間所得層の年収基準や支援額など、制度設計を早く周知してほしいと要望させていただきました。この点は引き続きよろしくお願いいたします。  その上で、我が党としてもう一つ推進しておりますのが貸与型奨学金の方で、その減額返還制度の拡充についてです。  減額返還といっても、返済の総額が変わるわけではありません。経済的に返済が困難な場合に月々の返済額を減らし、その分返済期間が延びるという制度になっております。現在は一年ごとに申請をし、減額割合は二分の一と三分の一の二つからしか選べません。そこで、我が党としては、結婚や出産、子育てなどのライフイベントにも対応できるようにと、月々の返済額を変えられる柔軟な制度へ改めるように訴えてまいりました。また、現在は年収三百二十五万円以下でないと制度が利用できません。ここで年収基準を引き上げて対象を拡大すべきとも訴えております。  先日お会いした三十代の御夫婦は、二人とも奨学金の返済を抱えておりまして、出産や学校に入るときに掛かる費用のことを考えると子育てがやはり不安だと言っておりました。子育て支援、少子化対策の面からも、制度の拡充は急務であります。  貸与型奨学金の減額返還制度について、できるところから早急に柔軟な返済や対象の拡大などの見直しを行っていくべきと考えますが、大臣、見解をお願いいたします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃいますように、御夫婦そろって奨学金を借りていると、先々不安という話、本当に身につまされるようなことだと思っております。  貸与型奨学金につきましては、結婚後も夫婦共に返還を続け、出産等のライフイベントにより一時的に返還が難しくなる場合がございます。こうした観点から、昨年五月の教育未来創造会議におきまして、減額返還制度をライフイベント等も踏まえ柔軟に返還できるよう見直すことが提言されました。  文部科学省といたしましては、この提言や御党からの御提案も踏まえながら制度の見直しを進めるところでございます。できる限り速やかに具体的枠組みをつくってまいりたいと思っております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 大臣、やはり、現行の年収基準の三百二十五万円というのはやはり低過ぎると思います。できれば、やはり少なくとも年収の四百万円程度のところは一つの目安として引き上げていただきたいと要望いたします。それによってできるだけ多くの方が対象になるように、重ねてお願いを申し上げます。  次に、GIGAスクール構想で教育現場に整備された一人一台端末についてお伺いいたします。  小中学校への端末の配備は二〇二一年度末までにおおむね全ての自治体で終了したと承知をしております。  そこで、改めて確認しなければいけないことは、この一人一台端末と大容量の高速ネットワーク通信の整備というものは、それらを活用して全ての子供たちの可能性を引き出す、そして、個別最適な学びと協働的な学びというものを実現して教育の質を高めていくことが本来の目的であったことです。しかし、端末の整備は進んだんですけれども、学校現場での活用状況にはまだまだばらつきが見られます。ここが一つ大きな課題となっております。  二〇二二年度、全国学力・学習状況調査によると、授業でほぼ毎日使う、この端末をですね、そういう学校の割合が五八・三%、週三回以上が二六・九%、週一回以上が一二・五%という結果が出ております。また、地域によっても授業での活用頻度に差が出ております。小学校ですが、ほぼ毎日使うと回答した学校の割合は、東京都など五都府県で七割を超えているのに対して、二割台、三割台にとどまる県が六県あります。  授業における端末の活用にばらつきが出ている原因は何なのか、また、その解消に向けた取組について文科省の見解をお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。  ただいま御指摘がございましたように、GIGA端末の活用の状況につきましては、地域間、学校間でばらつきが見られると、こういった状況でございます。こうした差が生じている背景は様々であると考えておりますが、例えば、地域によっては研修やサポート体制が十分整っていない、あるいは端末活用の意義や指導方法が十分浸透していない、ネットワーク環境が十分に整っていないなどが課題として考えられるところでございます。  こうした格差を是正するため、令和四年度第二次補正予算及び令和五年度予算案におきまして、学校のICT活用を広域的かつ組織的に支援するGIGAスクール運営支援センターの機能強化や、効果的な実践例を創出、モデル化し横展開するリーディングDXスクール事業、あるいは国費によるアドバイザー派遣等の取組を進めることとしております。  引き続き、現場の状況にしっかりと耳を傾けながら、国が責任を持ってGIGAスクール構想を加速させていきたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 学校現場の方も、急速なある意味では導入になりましたので、環境の変化に、今御答弁にもありましたように、変化に対応できていないケースも多いと思います。ある意味では、使い慣れないICT機器を授業にいきなり生かすような取組を行ったり新しい授業をつくり出していくというのは大変に、ことだと思います。  今御答弁にもありましたように、通信環境の整備、これ一つ大きな課題と残っておりますけれども、そのほかにも、やはり端末の活用支援ということでいえば、今ありましたのは運営支援センター、これの取組は大きいと思いますので、リーディングDXスクール事業、こうしたものによる横展開も併せて力強く推進していただきたいと思います。  それから、あと、一人一台端末や通信環境の整備が進んで、今度更に授業での活用が進んでいくと、今度、端末には学習データが蓄積をされてまいります。今度、そのデータをどう利活用していくのかということも課題になってまいります。  既に自治体によっては先駆的な取組も行われておりまして、昨年十一月に我が党で視察をしました東京都渋谷区、ここでは二〇一七年に既に一人一台端末を実現しております。さらに、二〇二〇年には端末の更新まで済ませております。教育データの利活用にも取り組んでおりまして、生徒の端末の利用履歴、このログを把握、分析することで、先生たちが学習面、さらに生活面の状況把握にも役立てておりました。  具体的には、端末を使って定期的に学校生活に関するアンケートを行っておりまして、そのアンケート結果や欠席の状況、保健室に通う頻度などを先生が一括して確認できるシステムというものを導入されておりました。これによって、生徒の状況変化などにいち早く気付くことで様々な手を打つことも可能になったと、こういうお話も伺いました。  その意味では、教育データのこうした活用という分野は、児童生徒の学びのために、あるいは先生たちがよりきめ細やかな授業や指導のためにも可能性の大きい分野だと思います。  そこで、一人一台端末に蓄積された学習データの利活用に関して具体的にどのような取組をされているのか、説明いただきたいと思います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  GIGAスクール構想によりまして、一人一台端末の整備を始め学校のICT環境が抜本的に充実している中、安全、安心を確保した上で教育データを効果的に利活用し、教育の質の向上につなげていくことが重要であるというふうに認識しております。  具体的な取組といたしましては、文部科学省では、一つには、様々な学習ツールを活用したり、転校、進学したりする際に教育データを効果的に利活用できるよう、教育データの内容や規格をそろえる取組として、文部科学省教育データ標準の策定、公表等、二つ目に、全国の学校や地方自治体が共通で使えるシステムの開発、運用として、全国の学校で活用できるコンピューター使用型テスト、CBTシステムであるメクビット、学校等を対象とした調査システムであるエデュサーベイの開発、運用、三つ目といたしまして、教育データの分析、利活用方策の推進として、具体的には教育データの効果的な分析方法等に関する調査研究、個人情報の取扱い等データ利活用に当たり留意すべき点の整理などを同時並行で行っているところでございます。  教育データの利活用を通じて、個別最適な学びや協働的な学びを実現してまいりたいというふうに考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今答弁の最後の方にもありましたけど、やはりデータの活用というところでいえば、やはり個人情報の保護ということには極めて十分に留意をしていかなくてはならないと思いますので、その辺の徹底も重要だと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、一人一台端末の更新に関してお伺いいたします。  渋谷区のように先行して独自に更新をしている自治体は特別でありまして、今後、更新の時期がやってまいります。既に自治体からは端末の更新について国による支援を求める声が私の下にもそれぞれ寄せられているところであります。  ICT環境を安定的に維持し、積極的に利活用していくためには、各種ソフトウエアの購入、保守管理、インターネット回線の使用料など、かなりの費用が掛かりまして、そこに更新時期を迎える一人一台端末の費用、さらにバッテリー交換などの費用もあると言っていましたけれども、それ掛かってきますので、もうかなり大変であると。ある市では、六千人弱の児童生徒の端末更新費だけで約二億七千万円程度掛かると、このように説明をいただきました。  一人一台端末の更新については、このように自治体から国による支援を求める声が強いわけですが、端末の更新について文科大臣の見解をお伺いしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今後の端末更新に掛かります費用の在り方につきましては、重要な課題と認識をしております。この検討を進めていくためにも、まずは今般整備されました一人一台端末を積極的に使っていただくことが重要であると考えております。  GIGAスクール構想は国が主導して進めてきたものでございまして、令和の日本型学校教育の基盤となるものでございます。その持続的な推進に向けて、数年後の端末更新時期を見据え、地方自治体と連携しながら、端末の利用、利活用の状況等を踏まえつつ、関係省庁と協議しながらしっかりと検討していきたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今大臣の方からも、政府の主導でこのGIGAスクール構想というものが進められてきて、今後、端末の更新についても自治体と連携、さらには各省庁との協議という形でお答えいただきましたけれども、本当これ今差し迫った問題にこれからなっていくと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  それからもう一問、端末に関連してお聞きいたします。  学校で端末を使った授業のデジタル化の進展に合わせて、教師を目指す皆さんが大学で学ぶ場合に、やはりGIGA時代に対応した教員養成課程のカリキュラムが必須になってくると思います。  そこで、この教員養成大学で一人一台端末を用いた授業に対応した力を育成していく取組が重要になってくると考えますけれども、文科省の見解をお伺いいたします。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 御指摘いただきましたように、教師となる学生が学校現場において一人一台の端末を用いた授業に対応できるICT活用能力や指導力を身に付けることは重要であるというふうに考えております。  文部科学省といたしましては、令和元年度に入学した学生が履修する教職課程において、各教科の指導法に関する科目の中でICT活用を明記し、必ず取り扱うことといたしました。さらに、令和四年度から情報通信技術を活用した教育の理論及び方法に関する科目を新設し、小中学校や高等学校の教員免許を取得する学生に一単位以上必修化したところでございます。その上で、教職課程コアカリキュラムにおきましては、新設した当該科目について、情報通信技術の活用の意義と理論の理解、情報通信技術を効果的に活用した学習指導や校務の推進の理解、児童及び生徒に情報活用能力を育成するための指導法を身に付けることを示しているところでございます。  このような大学における教育を通じまして、ICT活用能力や指導力を身に付けた教師の育成を行ってまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今、こうしたものに対応して、教職課程においても新しいそういう必修を設けているということで、今取組が始まったところだと思いますけれども、これからまた現場の方でいろんなことが起きてくると思いますんで、それに対応した、やはり教育実習を含めて教職課程の対応もよろしくお願いいたします。  それから次に、教員の方々の働き改革が急がれる中で、学校のICT化による教員の業務の効率化を図ることが大変に重要になっております。学校現場の現状は、例えば、校務支援システムを自前のサーバーに設置して、職員室にあるパソコンからのアクセスを前提としているため、校務処理の多くが職員室にいないとできないとか、様々な課題も指摘されております。  こうした状況な中にあると、やはり保護者から例えば欠席や遅刻の連絡というものをどこにいても普通リアルタイムで、もう今の世の中ですから、知ることができれば便利で楽なわけですが、そうなっていないということもお聞きしております。また、学習系ネットワークと校務系のネットワークが分かれているために非常に業務の手間が掛かると、負担、業務負担が増えていると、そういった声も聞いております。  こうした校務の非効率化をデジタル化で改めることで、教員の皆さんが児童生徒と向き合う時間が増え、授業の準備に充てる時間も確保することにつながっていくと思います。  教員の働き方改革のために、校務支援システムのクラウド化や学習系、校務系ネットワークの統合などによる次世代型の校務DXを進めるべきと考えますが、文科省、いかがでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 学校の帳票類を電子化し、システム上での処理を可能とする統合型校務支援システムは校務の効率化に寄与してきたところでございますが、システムを自前のサーバー等に設置する仕組みがGIGAスクール時代の教育DXや働き方改革の流れに適合しなくなってきているというふうに認識をしております。  昨日取りまとめられた有識者会議の提言におきましても、職員室でしか校務処理ができず、テレワークや出張先での業務処理など民間企業で加速している柔軟な働き方が難しい、校務と授業とで別々の端末を使い分けなければならず、例えば名簿情報を何度も入力しなければならない、あるいは、紙ベースでの業務が主流となっており、クラウドツールを活用した業務効率化の余地が大きいと、こういった課題などが指摘をされているところでございます。  こうした課題に対応するため、文部科学省では、令和四年度補正予算に次世代の校務デジタル化推進実証事業に必要な経費を計上しており、校務支援システムのクラウド化や学習系、校務系ネットワークの統合等を含む次世代の校務DXのモデルケースを創出していきたいと考えているところでございます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今答弁にありましたこの専門家会議によるこの報告書なんですが、私も読みましたけれども、その課題が一番最初に書かれておりましたけれども、あの課題を見ると大変なことだというふうに私も思いまして、何とかこれはこの報告書に基づいて強力に推進していかないと、なかなか働き方改革というのも実現しないのではないかと非常に思った次第です。  ただしなんですけれども、教員の方々のための校務DXなんですが、やはり新しい取組が負担だというふうに、また新しいものが下りてくるみたいな形で負担だと受け止められないように、この校務DXについても丁寧かつ分かりやすい説明をしながら進めていっていただきたいと思います。  それから、校務DXに関連してもう一問お聞きをいたします。保護者と学校の連絡手段や書類のデジタル化の推進についてです。  これまで保護者の方は子供が病気などで欠席する場合は学校の先生に電話で連絡したりしていたわけですが、やはりこれ、掛ける方も受ける方も朝の忙しい時間帯にやはり大変です。欠席の連絡などを保護者がスマートフォンのアプリを使って行えばどちらも楽になりますし、保護者の方が学校に提出しなければならない書類をデジタル化したり、保護者アンケートなどもネットで回答できるようにすればどちらも助かるわけです。  このように、連絡手段や書類のデジタル化の推進は、教員の長時間労働の是正につながり、子育て世帯にとっても負担軽減になります。文科省の推進によってこうしたデジタル化が多くの学校で進む一方で、まだ未実施の学校も残っております。  そこで、連絡手段などのデジタル化を一層推進すべきではないかということ、それから、まだ連絡手段などがデジタル化された学校であっても内実を見ると十分に行われていないケースもあることを踏まえて、電話や紙による連絡等はできる限りなくすように改めて周知徹底もしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 保護者と学校との連絡手段のデジタル化は、教職員と保護者双方の負担軽減に大きく寄与するものと考えております。  GIGAスクール構想を契機として学校現場に普及したクラウドツールを活用し、既にこうした取組を積極的に推進している自治体も多い一方で、学校レベルではまだまだ取組状況に大きな差があるものと承知をしております。  昨日公表された有識者会議の提言でも、保護者への連絡、情報交換におけるクラウドツールの活用、クラウド活用を可能とするためのセキュリティーポリシーの改訂や運用ルールの策定などを進めるべきとされているところでございます。  文部科学省としては、これまでも保護者との情報共有等を可能な限り書面によらずデジタル化することを教育委員会に対して要請してきたところでございますが、今回の提言を契機として、改めて保護者との連絡手段のデジタル化について周知徹底を図るとともに、そのフォローアップもしっかりと行ってまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 書類や事務連絡のデジタル化はお子さんが多い保護者の方々にとって切実な願いでもありますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、児童生徒の自殺防止対策について質問いたします。  昨年一年間の児童生徒の自殺者数は五百十二人、暫定値ではありますが、過去最多となりました。児童生徒の人口が減っている中での増加という点、そして自殺予防に関する様々な対策を講じてきている中での増加という点を踏まえた上で、この数字というものを非常事態であるとの認識を持っていくことが私は重要であると考えております。  文科省は二月の二十八日に、悩みや困難を抱える児童生徒の早期発見など、自殺予防の取組を求める通知を都道府県、政令市の教育委員会などに発出をいたしました。通知で徹底しました自殺防止対策について、まず御説明を願いたいと思います。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 文部科学省が二月二十八日に発出した通知におきましては、一、各学校において、アンケート調査や教育相談等の実施を通して悩みや困難を抱える児童生徒の早期発見に努めること、二、保護者に対して、長期休業期間中の家庭における児童生徒の見守りを行うよう促すこと、三、長期休業明けの前後において、学校として、保護者や地域住民、関係機関等と連携の上、学校における児童生徒への見守り活動を強化することなどを中心に、児童生徒の自殺予防に向けて積極的に実施すべき取組を周知したところでございます。  引き続き、今回発出した通知の内容を含め、学校における自殺予防の取組に全力を尽くしてまいりたいと存じます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 この通知、私も見させていただいたんですけれども、今、非常に大事なポイントというものが網羅的に余すところなく書かれておりますので、是非ともこの通知、徹底をお願いいたします。  この通知では、GIGAスクール構想で整備された一人一台端末を活用してこの自殺予防につなげている好事例というものも具体的に紹介をされております。端末の活用によるいつでもどこでも相談できる体制の整備や自殺リスクの把握、プッシュ型の支援情報の発信が重要と考えますが、いかがでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) ただいま御指摘がありましたように、一人一台端末を含むICTは、児童生徒の様々な悩み、不安の把握や、児童生徒がSOSを発するための有効なツールになると考えております。このため、先日発出した通知において、一人一台端末を活用し、電話やSNS等の相談窓口を周知するよう促すとともに、端末に導入されたアプリを活用し、悩みや不安を抱える児童生徒がSOSを発信したり教員等とチャットで気軽に相談できるようにしている自治体の取組事例を周知をし、積極的な取組を促しているところでございます。  加えて、文部科学省では、一人一台端末の効果的な活用に取り組む自治体を支援しており、例えば大阪府吹田市におきましては、毎日の健康観察にICTを活用して児童生徒のメンタルヘルスの変化を把握し、自殺等リスクの早期発見、早期対応に取り組んでいるという事例がございます。  引き続き、こうした取組の支援を行い、全国への横展開に取り組んでまいりたいと存じます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 通知では、あと、児童生徒が抱える悩みや困難の早期発見のためにツールを、先ほどのあの端末の活用とは別にですね、ツールの例を三つほど紹介しております。その一つがRAMPS、英語の大文字でRAMPSというように書いてランプスと読みますけど、このRAMPSというものを紹介しております。  実はこの、実際RAMPSを導入して予防に力を入れている高校に私も訪問させていただいたことがあります。その学校では、養護教諭の下で、生徒が保健室などでタブレットなどの端末を使って、心と体の健康アンケートという形で回答してもらっております。さらに、その養護教諭の方からより詳しい質問などもなされて、最終的にその回答を全ていろいろ分析して、自殺リスクが四段階で評価されるというものです。  このRAMPSの優れている点は、なかなか、児童生徒というのは追い詰められていても、つらい気持ちを言葉にしたり助けてというサインを発信したりできないと言われております。その点、このRAMPSでアンケートという形で聞くことによって、つまりアウトリーチしていくことによってSOSを出すきっかけをつくってくれること、これは優れている点だと言っておりました。ですから、問題がないと思っていた、あるいは元気に見えていた生徒の自殺リスクというものを、このRAMPSというツールを使うことで逃さずにいち早くキャッチができる、その点が私も実際に見ていて優れていると痛感した次第であります。  こうしたRAMPSのような早期発見ツールで今度はSOSをキャッチした場合、その後の今度は迅速な対応というもの、また支援というものが大変重要になってまいります。  昨年十月に閣議決定した新たな自殺総合対策大綱では、長野県での先進的取組である子どもの自殺危機対応チームの構築が新たに明記をされました。  長野県では未成年者の自殺死亡率が全国平均よりも高い水準にあったことから、二〇一九年三月に子供の自殺ゼロを目指す戦略を策定いたしました。その大きな柱として位置付けたのが同年十月に発足した全国初の子どもの自殺危機対応チームでした。県や教育委員会の職員に加えて、精神科医、公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士、弁護士、NPO法人など外部の専門家と学校がチームになって、自殺リスクを抱えた子供に対して教職員が適切に支援できるよう学校をサポートする体制を構築しております。つまり、専門家によるアドバイスやスタッフによる行政機関との橋渡しなどを通じて現場の教員らを全面的にバックアップする、ここが特徴になっております。  このような危機対応チームを全国展開していくための取組について、厚生労働省の見解をお伺いしたいと思います。

本多則惠厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。  昨年十月に閣議決定されました新たな自殺総合対策大綱では、子供、若者の自殺対策の更なる推進、強化を図ることとしており、子供の自殺危機に対応していくチームづくりに関する支援についても盛り込んだところでございます。  これを踏まえまして、厚生労働省では、多職種の専門家から成るチームが、学校、児童相談所、医療機関、地域のNPO等と連携して、自殺リスクが高い子供への対応に当たる取組に対して支援を行うことといたしました。具体的には、議員から御紹介がありました長野県における先駆的な取組事例を全国の地方自治体に周知を行っております。また、令和五年度予算案におきましては、新たに長野県の取組を参考にした若者の自殺危機対応チーム事業をモデル事業として創設したところでございます。  今後は、このモデル事業を御活用いただくとともに、国としても更に好事例を収集しながら、全国の自治体に取組を広げてまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 よろしくお願いいたします。  新たな自殺総合対策大綱には、悩んだり困ったりしたときに誰にどう助けを求めればよいかを教えるSOSの出し方教育と、今度は友達から相談をされたときなどにどう対応すればいいかを教えるSOSの受け止め方教育の充実も明記されております。  学校の授業としてSOSの出し方教育に積極的に取り組まれている学校もありますが、先生方からはなかなか時間を取ることが難しいという声も出ております。しかし、大変な状況にある子供たちにとってSOSを出すことすら思い付かない場合もあります。少なくても年一回は全ての児童生徒が、出し方、受け止め方教育、この両方を学ぶ機会を確保すべきではないでしょうか。その際、身近な心の支え手でもあるゲートキーパーの役割に関しても全ての児童生徒に伝えるなどして、ゲートキーパーの育成につなげていってはどうかと思いますが、文科省の見解をお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) ただいま御指摘ありましたように、児童生徒の自殺を予防するためには、学校においてSOSの出し方や受け止め方に関する教育を含む自殺予防教育を推進していくことが重要でございます。  文部科学省としては、自殺総合対策大綱を踏まえ、教育委員会等に対してSOSの出し方に関する教育を少なくとも年に一回実施することを周知徹底しているところでございます。また、SOSの出し方に関する教育を実施する際には、SOSの出し方のみならず、心の危機に陥った友人の感情を受け止めて考えや行動を理解しようとする姿勢などSOSの受け止め方についても児童生徒に教えることとしているところでございます。  今後とも、こうした取組を進めてまいりたいと存じます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 昨日、超党派の自殺議連の会合がありました。その会合でも出た点なんですけれども、これまで様々な自殺防止対策をしてきたにもかかわらず、児童生徒の自殺者数が過去最多になったのは、やはりこれまでの対策に何が足りなかったのかということもしっかり考えていかなくてはいけないんではないかと、こういうような趣旨のこともありました。  そこで提案なんですが、児童生徒の自殺予防に関する有識者会議に電話やSNSによる児童生徒の相談業務などを行うNPO関係者を加えて、会議の議論に現場の声を更に反映させていくべきではないでしょうか。文科省、いかがでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 文部科学省では、心理の専門家、精神科医、弁護士、教育支援センターの相談員等で構成される児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議を実施しているわけでございます。令和三年には、この会議において、今お話がありましたような実際に直接子供たちから相談を受けているような、そうした教育相談センターやNPO法人からヒアリングも行ったところでございますけれども、今後とも、必要に応じてこうした方々の意見を聞きながら、効果的な自殺予防策を講じてまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 これまでもNPOの関係者の方の声は様々に聞いていただいたと思うんですけども、やはり、毎回のこうした会議の場にしっかりとこうした方々が出席をされて、継続的に議論にも参加されて、リアルタイムのこの現場の声であるとかその状況を踏まえた意見というものを逐次言っていただく、この意味というのは非常に私は重要だと思いますので、是非積極的に検討してやっていっていただきたいと思います。  それから、今回、やはり児童生徒の自殺が暫定値とはいえ過去最多となったことを非常事態と受け止めなくてはならないと思いますが、対策を総動員して児童生徒の自殺ゼロを目指していくべきと考えますが、ここで最後に永岡文科大臣の決意を是非お伺いしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  児童生徒が自ら命を絶つことはあってはならず、令和四年の児童生徒の自殺者数が暫定値ではございますが五百十二名となり、過去最多となったことにつきましては憂慮すべき状況と、大変重く受け止めております。  文部科学省では、昨年十月に閣議決定しました自殺総合対策大綱に基づきまして、命の大切さや尊さを実感できる教育やSOSの出し方に関する教育を含む自殺予防教育の更なる推進、また、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置の充実、そして、SNS等を活用した相談体制の整備の推進、また、教職員を対象とした自殺予防研修会の実施などの取組を進めているところでございます。  児童生徒の自殺の背景には、学校問題以外にも、家庭問題ですとか健康の問題といった様々な、そして複合的な原因が、原因や動機があることから、こども家庭庁、厚生労働省、警察庁など関係府省と連携をいたしまして、未来を担う児童生徒の命を守るために自殺予防の取組に全力を尽くしてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 大臣からも力強い決意を伺いました。  まさに、こども家庭庁を始めとして関係省庁と本当にしっかり連携をしながら、文科省そして政府を挙げてこれ取り組んでいかないと、大事な大事な問題でありますので、大臣、どうぞよろしくお願い申し上げます。  あともう一問あったんですが、もう時間がなくなってまいりましたので、この質問は次回に回したいと思います。ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  ちょっと質問通告の順番を変えて、まず教科書採択制度について質問いたします。  昨年発覚した大手教科書会社、大日本図書による教科書選定に係る汚職事件について質問をいたします。  大日本図書は、教科書選定に関し、二〇二〇年に大阪府藤井寺市の校長への贈賄を行い、二〇二二年には茨城県、これ五霞町と読むのでしょうね、五霞町教育長へ接待を行ったことが昨年明らかになりました。既に藤井寺市の事件では元役員らが罰金の略式命令を受けています。  九年前に教科書会社十社が関わった教科書謝礼問題を受けて、文科省は教科書用図書検定規則を大幅に改定し、罰則を強化しました。改革をしたんですね。この新制度では、職員らに金品を提供した会社に対し、不正に該当する教科書を次回の教科書検定で不合格にするだけでなく、著しく不公正な行為が認定されると、最も重い罰則である発行者の指定取消しにすることができます。  この件で、文科省は、大日本図書による調査結果も見てこうした罰則の適用を判断する方向を明らかにしておりました。そして、今年の一月と二月に大日本図書による会社自身による調査結果が公表され、その中で更に京都市でも接待等があったことを明らかにしつつ、同社は、教科書採択の公正性、透明性に疑念を生じさせる重大な過ちであったということを認めています。  さあ、今朝起きて新聞開いたらびっくりしました。そうした中で、今朝の読売新聞朝刊の一面で、文科省が次の教科書検定で不合格とする方針を昨日固めたと報じられています。はい、これは事実でしょうか、大臣。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  教科書採択の不公正事案を受けまして、現在、関係自治体におきまして調査が行われているところでございます。現在、これらの認識や検討を進めているところでございまして、現時点で処分の方針を固めた事実はございません。  文部科学省といたしましては、引き続きまして、必要な調査等を行いまして、厳正な対応を検討してまいります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣、じゃ、これは事実ではないと。そうしたら、読売新聞に即刻抗議してください。こんなうその報道ね、大臣に言わせるとうその報道ですよね、書かれたら国民混乱しますよ。はい、どうですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) いや、私も今朝の新聞を見まして大変驚きました。しかしながら、今現在、必要な調査等を行っているところでございますので、厳正な対応、これ検討しているというところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 何か答弁になっていませんが、事実でないことを報道されたんだから、読売おかしいじゃないかというのは当たり前の話です。じゃないと、世論混乱します。  さあ、そこで聞きますが、藤原局長、局長の方からリークしたんじゃないですか。あるいは局長の部下にリークさせたんじゃないですか。じゃないと、マスコミとしては裏を取らないと書きませんよ。どうですか、局長。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) そのような事実は承知はしておりません。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 まあ、今関係自治体で調査しているから、それをよく調査の状況を判断した上でこれ決めていくということだと思います。じゃ、早急に報告を受けて厳正な処分をこれ行っていただきたいと思います。  さあ、そこで聞きますけれども、規則にのっとって教科書が次回発行できなくなる、あるいは発行者の指定が取り消されると、大日本図書の経営には極めて大きな影響が出ますよ、これ。ただ、それを考慮してそんたくして軽い処分にするとしたら、これまた大問題です。ルールが決まっているんだから。贈賄事件が確定している以上、もう贈賄が確定している場合は最も重い発行者の指定取消し処分を課すべきで、贈賄が確定しているんだから。じゃ、最も重い指定処分取り消していいんですね。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  今委員おっしゃいましたように、各自治体で調査をしているということは実際にそのとおりでございます。しかしながら、まだその報告いただいておりませんので、いただきましたらば速やかに対応してまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 自治体の調査とは別に、もうこれ贈収賄事件で確定しちゃっているんですよ。それで、教科書会社も、やっちゃいました、ごめんなさいと認めているんですよ。アウトなんです。だから、ここできちっと発行者の指定取消しをやらなければ、これ法律準拠主義に大きく背くことになりますよ。これは絶対に発行者の指定取消しをやると。だってもう贈収賄認めちゃっているんですから。それでいいですね。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) いずれにいたしましても、現在調査を行っているところでございますので、文科省としては、引き続き、必要な調査等を行い、厳正な対応を検討してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ルールにのっとった厳正な対応です。局長、頼みますよ。しっかりやってくださいよ。  さあ、そこで、また仮に今回の教科書検定で不合格にする処分とした場合ですね、その処分の効果は、私も前にもここで何度も質問しました、数年前の自由社の一発不合格と同じなんです、処分の効果はね。果たして、大日本図書の教科書選定に関する贈賄事件、これは極めて悪質ですよ。うちの教科書使ってくれって、ゴルフ連れていって、料亭連れていって、現金まで渡しているんですよ。この悪質な犯罪と、自由社は、まあ私に言わせれば教科書調査官の恣意的な判断で、四百五か所ものね、全くもって何でこれが検定意見に引っかかるのか分からないような勝手な検定をやられて、自由社は一発不合格になって教科書発行できなくなっているんです。大企業は潰れちゃ大変だから守ろう、中小企業は、あの教科書会社気に食わねえからこの一発不合格制度使ってこれでもう潰してやろうと、こうやっているとしか思えませんよね。  さあ、果たして大日本図書の教科書選定に関する贈賄事件と、自由社の落ち度。自由社だって人間だから間違いはありますよ。でも、あの四百五か所というのは異常ですね。でもその落ち度を等しく評価するには、罪刑法定主義の観点からも余りにも均衡を欠く。要するに、同じ犯罪だったら同じ罰じゃなきゃいけないんですよ、罪刑法定主義というのは。全然その同じ犯罪じゃないのに、極めて悪質な大日本図書と、うそだろう、これで一発不合格になっちゃうのと多くの国民が疑問に思った自由社、全く犯罪の内容が違う。それを両方とも一発不合格にする。同じなんてあり得ないですよ。  だから、大日本図書は、これは指定停止にするしかないんですね。一番重いのと二番目に重いのですから。同じにしたらおかしいですよ。罪刑法定主義、全く説明できないですよ。大臣、私の言っていること分かります。それぐらい重要な問題なんで、これ、きちっと結論出していただきたい。どうですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 教科書というものは全ての児童生徒が必ず使うものです。そして、採択には高い公正性と透明性が求められることから、平成二十八年に、先生おっしゃいましたように、業界で自主ルールを策定して、文部科学省からも、採択における公正確保の徹底等について、毎年度、発行者や自治体に通知をしているところでございます。  このような中で、採択の公正性に疑念を生じさせる事案が発覚したことは極めて遺憾です。厳正な対応を検討しているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 文科省が、十年近く前に、教科書会社と、発行する教科書会社と教育委員会やその採択を審議する教員たちとの大疑惑、汚職事件があって、もう絶対にこういうことは起こさないということで、改革して厳罰化して制度改革やったんですよ。大臣、また起きちゃったんだ。これね、文科行政の大失態ですよ。自覚した方がいい。こんな教科書を世に送る、こんな教科書採択を贈収賄で汚職にまみれてやっている自治体がたくさんあったんですよ。だから改革したのに、また起きたんですよ。大失態。大臣ね、この大日本図書の教科書を使っている学校、生徒、教員、保護者の皆さんには大問題ですよ、これ全部引き揚げるわけだから。これからもう指定停止になったら、もうこの教科書は継続して使えないわけだから。  私は、文科行政の最高責任者としてこの教科書を使っていた皆さんに謝罪すべきだと思う。遺憾でありますなんて、他人事じゃないんですよ。あなたの責任なんだ。謝罪したらどうですか。ここマスコミ入っているから、きちっと申し訳ありませんでしたと謝罪したらどうですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 採択の公正性に疑念を生じさせる事案が発覚したことは本当に残念でございます。厳正な対応を検討しております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 政治家として、行政のトップの最高責任者としてどう責任を負うのかという質問をしているのに、役人のペーパー見なきゃ答えられないんじゃ、もう話にならない。あなたの政治家としてのこれ立ち位置なんですよ。それぐらいの決断してください。それぐらい大胆に、本当に迷惑掛けた人に、文科行政のトップとして本当に申し訳なかったと、二度とこういうことが起きないように私が改革しますと宣言してくださいよ。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 私が思いますところは、やはり教科書図書検定規則に、採択された申請者が、先ほど委員もおっしゃいますように、罰金刑に処されられるなど不公正な行為を行った場合に、該当する種目の教科書について次回の検定審査を不合格とする旨の規定がございます。本規定につきましては、発行者や関係自治体の調査等を踏まえまして、組織的な観点などを含めてしっかりと対応してまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 本当にしっかり対応していただきたいと思います。  さあ、次行きます。今度、教科書検定制度ですね。  教科書会社最大手の東京書籍が発行した高校地理の教科書、これ「新高等地図」というらしいんですが、何と、僕、一つ桁が読み間違えたかと、千二百か所の訂正申請があった。いや、びっくりしましたね。  具体的に、資料一見てください。  この教科書は二〇二〇年度の教科書検定に合格してですよ、採択した学校への供給が終わった後にこうした誤記が千二百も見付かったんです。驚くべきことです。こんな教科書使われ、させられちゃった学校現場、教員、教師は本当にかわいそうだと思いますよね。  ちなみに、教科書検定で教科書調査官が発見できた検定意見は、千二百か所のうち二十か所しかなかった。千二百か所の誤記のほとんどが検定ではスルー、見逃された。教科書調査官というのはプロじゃないんですかね。何にも間違い発見できない、二十か所だけ。そうしたら、学校現場から指摘があって、よく見たら千二百か所あったというんですよ。私、驚いたですよね。  一方で、二〇一九年度の検定では、自由社の中学校の歴史教科書に四百五か所の検定意見が付けられた。これ、どこが間違っているのかなと。ほかの教科書とほとんど同じ記述なのに、自由社だけは駄目とくるんですよ。こんな恣意的な検定があるかと私は驚きましたけれども、その結果、自由社は一発不合格された。この一発不合格というのは、ページ数の一・二倍以上の検定意見が付いた場合は同じ年に再申請ができなくなるという当時の新しいルールで、これ初めて自由社の教科書に適用されたんです。訳の分からない検定意見を四百五か所も狙い撃ちでやられて一発不合格で、おまえら教科書もう作っちゃ駄目だというんだ。いや、すごい不公平というのはこのことですね。  大臣は、会見でこう言っているんですね。教科書記述の適切さは検定手続と検定後の訂正申請の仕組みが相まって担保される仕組みとなっていると。何かありきたりなことを言っていますけれども、こう発言しています。  しかし、この現在の仕組みでは、記述の適切さを担保するどころか、教科書調査官が検定では故意にミスを見逃し、訂正申請で修正させて、恣意的に一発不合格を免れさせることができちゃうんじゃないでしょうか。また、同様の手口で、意図的に特定の教科書を、この教科書気に食わねえと徹底して細かくチェックしてやって、ページ数の一・二倍以上付けちゃえば一発不合格にできるぞと、こういう恣意的なことができちゃったからこういう事態になってるんですね。  さあ、どうですか、大臣。私はそう思いますが。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 教科書検定というものは、申請図書の具体的な記述について、専門的、学術的見地から、検定時点におけます客観的な学問的成果ですとか適切な資料等に照らして欠陥を指摘することを基本として実施をしております。  一方、検定後においても、教科書記述、より適切に改善していくために、検定後の事情変更による記述やデータの更新、また記述の質の向上に向けた修正等を発行者の責任で行う必要があることから、訂正申請の仕組みが設けられております。検定手続と相まって、教科書記述の適切性を担保しているというわけでございます。  今回、東京書籍の地図でございますが、訂正申請の大部分は、索引と本文におけます用語の位置との対応につきまして、検定を経て本文の内容が確定した後に発行者の責任において行うべき校正と考えておりますし、また、検定申請後に生じた情勢変化を踏まえまして、情報の更新を図る検定後に必要な訂正というのもありました。さらに、内容が誤りでなくとも、より適切な表現に改める訂正というものがございましたので、検定で指摘される欠点とは異なりまして、検定後に発行者による対応が求められるものでございます。  一方、訂正申請がありました約千二百件の訂正の中には二十件程度の本文での誤記等が含まれておりまして、検定の限られた審査期間の中で一部の誤記等が指摘されなかったことは大変遺憾であると思っております。  東京書籍の地図の問題につきましては、発行者が供給前に行うべき校正作業を十分にできなかったということが原因でございまして、今後このような事態が生じないように校正作業に万全を期す体制を確立するように強く指導したところでございます。東京書籍地図の検定手続自体は適切に行われ、検定決定されたものと認識しておりますが、教科書への一層の信頼確保に向けまして適切な検定審査に努めてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣ね、資料一、私作りましたんで見てください。  一番上の松任という場所が、これ富山県にあるか石川県にあるか、実は私も知りませんでした。こういうのもありますよ、そりゃ。あるいは、山西省と、何と言うかな、何とか西省、これは正しいのはこっちね。ただ、マゼラン海峡とドレーク海峡なんて、私でも、そんなに学生時代まで勉強してきませんでしたが、私でも分かりますよ、これ。それから、ビクトリアが、アメリカじゃないです、ビクトリアはカナダ、バンクーバーの近くにある都市です。こんなの私でも分かります。私、そんな成績良くなかったですけど。サンティアゴ、これ、チリなんですよ。アルゼンチンの人はブエノスアイレスだって誰だって知ってるでしょう、普通の一般常識があれば。距理、この漢字、これ教科書調査官、全然発見できないんですよ。面積、キロメートル・ツー、これ私でも分かります。キロメートルって長さだもん。最大深度千キロメートル・ツー、深度というのは深さなんですよ。これはメートルなのは誰でも分かるでしょう。失礼ですけど、そんなに勉強してこなかった頭の悪い私でも下の方はほとんど分かります。私の孫の小学生でも、下の三つ、距離、面積、最大深度、どっちが正しいって聞いたらみんな正解当てましたよ。  こんな一般的なことすら教科書調査官は全部見逃しているんですよ。これね、教科書調査官失格、目が節穴。私だったら、全員失格、首ですよ。それで彼らはプロだって言っているんだよね。  それで、いざ自由社の教科書になると、もう誰が聞いても分からないような説明繰り返して、これは絶対に間違いだって言い張るわけですよ。それに肩持つ調査官もたくさんいるんですね。これ調査官制度、完全に破綻しています。  じゃ、大臣ね、大臣はこの前の会見で、今回の訂正の多くは索引の校正など図書の供給前に発行者におきまして適正に行う訂正と述べておりまして、索引なんかは調査官でやる仕事じゃないんだと、それ教科書会社が後から見付けて出してこいということなんですね。いや、驚きましたけど、自由社は索引まで徹底してやられているんですよ。ダブルスタンダードというのはこのことですよね。  これ、今度二を御覧ください、資料の二を。  これ、教科書の図書の検定基準なんですね。さあ、これ検定基準こう書いてあります。まあ間違ったところはきちっと直しなさいってあるんです。この中で索引は例外だってどこに書いてあるんですか。索引は対象外なんですか。違います。索引も全部チェックされているんです、ほかの教科書会社は。どういうわけかこの東京書籍だけ、索引は例外だから、索引でたくさん間違いあるのは教科書会社の責任だと堂々と文科省は言い張っているわけですよ。こんなダブルスタンダードのめちゃくちゃな検定はないと思います。  さあ、それではこの重要な索引についてですね、文科省の検定の対象外であり、校正は発行者の責任であると本当に、確認しますが、文科省は考えているんですか。自由社については索引を校正をし、自由社の方は索引も全部チェックするよ、東京書籍についてもよいというのは、明白な差別、ダブルスタンダードじゃないんですか。いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 検定基準には、図書の内容に客観的に明白な誤記、誤植又は脱字がないこととあります。ここで言う図書の内容とは、検定基準においては、本文にはですね、あっ、本文、それから問題、説明文、注、資料、作品、挿絵、写真、図など教科書用図書の内容とされておりまして、索引の明記はされてはおりません。  地図におけます索引とは、地図上の具体の地名等が本文のどのページのどの辺りに存在するかの対応関係を示したものでございます。図書の内容から索引が明確に除外されているわけでないものの、索引と本文の対応は検定を経て本文の内容が確定しなければ最終的に確認することができないことから、索引については検定後の校正により適切に整理することが必要でございまして、検定上の扱いはほかの本文の内容等とは異なっているところでございます。  そして、今委員、ダブルスタンダードというお話でございましたが、自由社の方の索引のチェックというのは、その文章等が間違っていたというものでございましたので、少々、そのページ、場所だけというのとは少々違うのかなと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 その見解は改めた方がいいです。めちゃくちゃ。  大臣、あのね、これ東京書籍の地理の教科書ですよ。はい、まず索引でサンチャゴがアルゼンチンって出ているんですね。これ特に、この色でなっているのは首都を表しているんですね。サンチャゴはチリですよ、アルゼンチンじゃないんです。もうこれ、索引のこの文字から間違えている。じゃ、サンチャゴはどこにあるかといって、地図の位置が書いてあるんです、百一Bの五とかね、百三Dの、いいですかね、はい。これをこうやって見るとここの部分が当たるんですけれども、ここにサンチャゴないんですよね。だから、索引も間違っているし、それが指定している地図の位置も間違えているんですね。  地理というのは、索引とそれから見る地図が勝負ですよ。両方とも間違えているんですよ。これを教科書調査官が何にも指摘できないで、私でもおかしいと分かるね。それで、それは検定通してあげようと、まず。その後、教科書会社が言ってこなかったからそれ教科書会社の責任だとね。  それで、もう教科書配られちゃっているんです。生徒みんなこれで勉強しているんです、こんな間違いだらけの教科書で。それで、学校現場から、おかしいんじゃないの、この教科書って指摘があって、それで東京書籍は、やばい、全部見直そうっていったら、百二十か所出てきちゃったんですね。これ、犠牲者は学校現場じゃないですか、生徒じゃないですか。こんなことを文科行政、許してていいんですか。だから、索引も全部教科書調査官が見なきゃ駄目ですよ。ルール変えてください。どうですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 索引につきましては、索引と本文の対応、これは検定を経て本文の内容が確定しなければ最終的に確認することができないことから、検定後の校正によりまして適切に整理することが必要であり、検定上の扱いはほかの本文の内容とは異なっているところでございます。  審査の対象は申請図書全体でございまして、索引であっても存在しない用語など客観的に明白な誤記等であると認識できる場合には、誤記等が指摘されることもございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 だから、その説明や解説聞くんじゃなくて、おかしいならばそれを改めていこうという意思がなければ、全然教科書良くなっていきませんよ、こんなこと許していたら。そこに大臣気付いてほしいんです、政治家なら。  さあ、ほかでもいろんなこと、今の検定制度、もうめちゃくちゃですから、指摘できるんですが、もうちょっと結論に入っていきましょうね。今回の東京書籍の教科書は、検定で意見が付いたのは二十か所だけです。二十か所しか、もう調査官の目は節穴ですから、発見できない。後から千二百か所、教科書が配られて使っていただいている後から、現場から指摘して、間違いだらけじゃないか、この教科書は、千二百か所出てきたんですよ。確かに、キエフがキーウになったりしますよね。そういうその社会情勢とか時代の変化に伴う変更というのも千二百か所のうち百五十か所ぐらいあるから、これは仕方がないですよ、仕方がない。でも、本来であれば、検定段階で検定意見がそれでも千百か所以上付けられるべき教科書だったと私は思っています。  一発不合格の基準でいえば、百九十二ページの教科書ですから、その一・二倍だと二百三十一件の欠陥箇所で一発不合格になるはずだったんですよ。それが千か所あっても一発不合格にならないで、のうのうと生き延びていた。この事実は私は重いと思いますよ。  なぜこのような事態が発生したのか。まあ、これもう大臣に聞いても見解一緒だと思いますので、私は、もうこれ即刻制度改正していくべきだと思います。ここまで不祥事が出ている検定問題ですから。これ、国民もびっくりですよ。さあ、大臣、ここから改革案、私と議論しませんか。  最大手の東京書籍に対しては、不作為の不正です。自由社に対しては、作為の不正が行われたということが強く疑われますね。私の見解聞いて、もう大臣分かると思います。大臣は、東京書籍の大量訂正問題について、まあ誠に遺憾であると。遺憾であるというのは、こんなことがあってはいけない、本当にショックだ、残念だという意味なんでしょうね。  さあ、そうであれば改革しなきゃ、政治家なんだから。これらの問題について、まず第三者委員会、検討委員会、すぐに立ち上げましょう。ここまで不祥事出したんだから。それで、結果次第では、しかるべき職員は処分すべきです。ここまで大きな問題起こしちゃって、現場大混乱なんですから。それで、第三者委員会にはもう一刻も早く、次の検定から適用できるように、三か月以内に改革案を提出してもらいましょう。本当の改革のプロに。得意じゃないですか、第三者委員会とか審議会とかすぐ言いますよね。で、それで、それを受けて、大臣の責任で私はこの教科書検定制度、抜本的に改革すべきだと考えますが、いかがですか、大臣、その意思はありますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 東京書籍の地図におけます訂正申請の多くは、索引と本文との対応に関する校正や記述の時点更新など、検定後に発行者が訂正する必要があるものであり、本文の内容について多数の欠陥が指摘されて不合格となった申請図書と同列に論じることはできません。  なお、東京書籍の地図の問題につきましては、検定後に発行者が供給まで行うべき校正作業を十分にできなかったことが原因でございまして、今後はこのような事態が生じないように、校正作業に万全を期す体制を確立するように強く指導をしたところでございます。  このため、御指摘のような調査、検討委員会の設置は必要ないと考えておりまして、引き続きまして、文部科学省におきまして教科書に対する一層の信頼確保に取り組んでまいります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 改革やる意思が全くないということがよく分かりました。  じゃ、もうちょっと細かく聞きますが、この教科書、問題の教科書はね、既に三万六千冊が高校生に供給されちゃっていて、一昨日の報道によると、一月から訂正済みの二万六千冊が東京書籍によって再配付されているんです。間違いだらけの教科書、ごめんなさいと、どうにかまたちゃんとしたの作ったんで替えてくださいって、今一生懸命やっているんですね。  この三万六千冊が配付された高校と、まだ再配付が行われていない高校、これ文科省把握していますか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 今回の東京書籍の地図の校正作業が適正に行われなかったことにより、再配付の事態となったことは誠に遺憾でございます。  東京書籍は、当該教科書を採択した高校に対して修正後の教科書の再配付について調査を行い、希望する全ての学校に配付した一方で、既に使用されている状況の中で希望しなかった学校があったと聞いているところでございます。  東京書籍からは、再配付を希望しない高校名の報告は受けておりませんが、生徒個人に対しても再配付の希望を受け付けていると聞いており、今後も適切な対応を行うよう指導してまいります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 千二百か所もの誤記がある教科書が四月から使われ続けて、もう間もなく一年になろうとしているんですよ。これ、大問題です。  文科省としては、東京書籍にこれ聞きゃ分かることだから。どこの学校にこういう教科書が配られて、まだ再配付もできていないのはどこなんだと、こんなことは監督官庁として把握するの当然でしょう。局長、それやらないのは職務の怠慢ですよ。次また聞きますから、しっかり調べてください、次までにね。  さあ、それで、大臣、まあ僕は政治家に謝罪しろ、謝罪しろと言うのは好きじゃないんです。ああ、辞任しろ、辞任しろと言うのは好きじゃないんです。だって、大臣だって教科書問題だけじゃないものね。それはもうスポーツから文化から、学校現場から高等教育から、全部の文部科学行政のスポーツや文化も含めて総責任者だから、やってもらわなきゃいけないことたくさんあるんですよ。  でも、その中で大失敗してしまったと、文科省として。間違えていたっていったら、その迷惑を被った皆さんに文科行政を代表して謝罪をするのは、私、辞任しろとは言いません、謝罪をするのは、私は、リーダーの役割の一つなんですよ。大臣は文部行政の総責任者、そのリーダーとして、この教科書を使用していた学校の教職員、生徒、保護者へ、こんないいかげんな教科書を供給してしまって皆さんに迷惑掛けたと、それはひとえに制度をきちっとしていなかった文科省、その総責任者である私の責任なんだと、本当に申し訳なかったと現場の皆さんに謝罪する、そういう政治家としての意思はありますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 確かに、松沢委員おっしゃいますように、実は私、高校の地図見るの大好きだったんですね。あれで本当に休み時間もさんざん見て、想像力を働かせながら、この山脈を越えるとどういう景色が広がっているんだろうとか、あっ、うなずいていらっしゃる先生方いらっしゃいます、結構大好きだったんですね。  やはり、こういうような中で、私の大好きな地図ということがありますが、そんな中でたくさんの訂正箇所が出て、また訂正には二十件程度の本文での誤記等が含まれておりました。本当に一部の誤記等ではございますが、指摘し切れなかったことは、これは本当に残念であり、遺憾に思っております。  そういう中でも、東京書籍の地図の問題につきましては、本当に学生さん、生徒さん、そして先生方にも多大な御迷惑をお掛けしていると思っておりますが、発行者が供給前に行うべき校正作業を十分できなかったことが原因ではございますが、このような事態、今後生じないように校正作業に万全を尽くすということを、そういう体制をつくっていただくということを東京書籍の方にはしっかりと指導いたしました。  私としても大変残念には思っておりますが、これを今、学校の方から新しいものに替えてくれという話がございます。そんな中でも、学校によってはもう要らないという、返事をしていない方もいらっしゃるようなので、学校によりましては、そういうところにはやはり個別に、個人、生徒さんがやっぱり新しい地図が欲しいということであれば、それはしっかりと対応していただくように指導してまいりたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 今の大臣のお言葉、私は、東京書籍さんへというよりも、本当は国民に言ってほしかったんですけども、謝罪というふうに私は受け止めます。これから頑張ってください。  さあ、改革案の二つ目、教科書調査官。これが問題なんですよね。誰がやっているのか全然分からない。中には、もう毛沢東思想を取り上げた論文二つ書いただけで教科書調査官になっちゃったという中前さんという方がリーダーやっていますね。私は、この方、是非とも国会に来ていただいてその資質を問いたいと思っているんですが。  さあ、皆さん、この教科書調査官、これ国会承認人事にしませんか。そうすれば国会の皆さんの、国民のチェックがきちっと入りますよ。で、この人は思想的に問題じゃないかとか、この人は本当にちゃんとやってきた人なの、ああ、これはうちは賛成できないな、みんな国会議員も勉強して、そして文科省にもいい意味でのプレッシャーで、ちゃんとした人を推薦しないとこれなれないぞとなるよね。国会の人事にするということと、今、一回なっちゃうと定年までできるんです。三十でなったら六十までできるんですよね。こんな長期多選ないですよ。例えば十年ぐらいの任期をつくって、それでまたいい人だったら次十年とやってもいいじゃないですか。  この改革案、私は極めて真っ当で、国民もみんな支持すると思いますが、さあ大臣、いかがでしょう。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 国会の承認を要する人事というのは、ポストの独立性とか、あとは重要性等を鑑みまして、根拠、各根拠法に基づきまして定められているものと承知をしております。  教科書の調査官は文部科学大臣により任命をされまして、命を受けて、検定申請のあった教科書用図書の調査を行う職でございまして、国会承認事項とするべきものには該当しないと考えております。  教科書の調査官の任命におきましては、透明性確保のため、公募による採用ですとか略歴を公表する等の取組を行っているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 極めて消極的なんで、もう改革する気ほとんどないのかなと思わざるを得ないですね。  最後に二つ簡単に聞きます、あと二分しかないので。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 一分です。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 一つは審議会の議事録の公開、これやってくださいよ。今、議事録要旨の公開しかやってなくて、項目しか書いてないの。これじゃ、審議会でどういう議論があってこの教科書が検定の中で決まっていったかって国民誰も分からないんですよ。だから、チェックが入らないからいいかげんな調査官が出てやって、いいかげんなことをやっているんだよね。  じゃ、そこで、この審議会の公開と、あと一発不合格制度、これは問題ありというのが私、何度も指摘して分かってきたんで、この一発不合格制度は廃止しましょう。  この二つについて、最後です、お願いします。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 承知しました、はい。  教科書検定調査審議会は、行政処分の前提となる審査を行うものであり、外部からの圧力がなく、静ひつな環境の下、委員が自らの識見に基づき、専門的、学術的に審議するとともに、委員が自由闊達に議論することを通して合意形成を図っていくことが重要であることから、議事録ではなく議事要旨を作成し、検定審査終了後に公開をしているところでございます。(発言する者あり)  一発不合格ということでございますが、これは過去、教科書の検定におきまして、著しい欠陥箇所があって、年度内に再申請から検定決定まで行う上で十分な時間的余裕がない状況が生じたと、こういった状況を踏まえて導入されたものでございまして、現在、この申請の、再申請の見直しをすることは考えておりません。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 済みません、時間ですので。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  竹内委員に続き、小中高生の自死について、冒頭伺いたいと思います。  今回の文部科学大臣、教育未来創造担当大臣の所信に、我が国における喫緊の、また最大の慟哭の課題であるこの件に触れられていなかったというのは少々残念な思いがいたしました。自殺によって亡くなった小中高生が統計開始以来最大になったというのは、本当に言葉を失う事態であります。  文科省ももちろん子供たちのSOSを受け取るために、スクールソーシャルワーカーですとかスクールカウンセラーとか、人員、予算共に増やしております。でも、止まらない、むしろ増えている。こういった事態、どうしてなんでしょうか。これまでの政策の検証結果及び今後の対策について御所見をお伺いします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 伊藤委員にお答え申し上げます。  不登校や自殺の背景というのは、本人、家族、学校に関する様々な、そして要因が複雑かつ複合的に関わっていると、そういう場合が多いものと認識をしております。文部科学省といたしましては、こうしたいろいろな悩みや不安を抱える児童生徒に対して、専門人材と教師が連携、協働して、チーム学校として対応してきたところでございます。  様々な困難や課題を抱えた児童生徒が増加する現状を踏まえまして、令和五年度の予算案におきましては、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーについて重点配置校を前年度比これ三千九百校増しの一万六千二百校といたしました。新しいオンラインを活用した支援に係る配置の経費を盛り込むとともに、これは養護教諭の業務支援の充実に向けて、加配定数の改善を図りつつ、退職した養護教諭等の学校派遣事業を実施するなど体制の充実に取り組んでいるところでございます。  また、学校の体制整備に加えまして、学校のみでは対応し切れない場合等に医療や福祉などの関係機関に積極的に支援を求め、連携をして対応すること、また、ICTを活用してリスクの高い児童生徒の早期発見、早期支援につなげることなども重要と考えておりまして、こうした様々な施策を通じまして、誰もが安心して通える学校教育の実現に取り組んでまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 大臣のおっしゃるとおり、いろいろな様々な専門人材を学校の中に招き入れて、子供たちの命につながる施策を推進していく、大切だと思います。  私がお伺いいたしましたのは、予算も増やしている、文科省頑張っている、でも子供たちの自死が増えている。この政策が、文科省の施策は、じゃ、良かったのか、厚労省が違ったのか、どこがどうマッチしていないのか、的が外れているのか。誰がどのような場で、じゃ、誰が最終的に集約をしてこの子供たちの自死、それを減らしていくのか、その主語を知りたいんです。  もう一度、御答弁お願いいたします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 自殺の原因、動機というのは、もう先ほども申し上げましたけれども、本当にいろいろな複合的な場合が多くて、一概には申し上げられないわけでございますが、二十歳未満の自殺者の原因、動機につきましては、男子は学業不振や進路に関する悩みが多く、女子は病気、精神疾患なども含みますけれども、病気の悩みが多い状況となっております。  また、児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議の令和三年の審議まとめでは、コロナ禍における児童生徒の自殺者の増加につきまして、在宅ワークの増加等による家庭内の過密化によりまして家庭内葛藤等の家庭環境の不和が生じることや、また、目標や夢、達成感等が得られる機会が、これ学校行事や大会などが中止になりまして本当に縮小していると、そして学校環境、これがやっぱり大きく変化したこと、これ大きいと思いますが、そういうことが指摘をされているところだと思っております。  文部科学省が駄目、厚生労働省が駄目ということではなくて、厚生労働省も文部科学省も一生懸命取り組んでおりますので、この四月からこども家庭庁も一緒になりまして対応をさせていただければすばらしいものができるのかなと私は期待しているところでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 本当に難しいと思います。複合的な要因です。分析は一生懸命しても、その分析に対してどういう政策がその子供たちの命につながるのか、それしっかり対応していただきたいと思います。  大臣の二月二十八日の会見でのコメント、拝見いたしました。児童生徒や学生らの皆さんに、悩みや不安を抱えて孤独感を感じていても、決して一人ではなく、私を始めとする味方になってくれる大人は必ずいるということを知っていただきたいと大臣おっしゃっていて、大変体温のあるコメントだというふうに思いました。おっしゃるように、本当に子供たち、生きてこそ命であり、学びだというふうに思います。  委員長、今国会で内閣委員会に付託予定の孤独・孤立対策推進法というのがございます。これ、文科委員会との連合審査を求めます。お取り計らいのほどよろしくお願いいたします。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまの提案につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ここからは、大学内のハラスメント、キャンパスハラスメントについて伺ってまいりたいと思います。  ハラスメントには、セクハラ、パワハラ、マタハラ、SOGIハラを始めあまたの類型ございますけども、公立小中学高校の教職員のハラスメント防止措置の実施状況については人事行政状況調査というのが行われておりまして、その結果は、ホームページ、文科省のホームページで閲覧することができます。  これ、内容を見ると、厚労省のハラスメント防止指針を基にして、総務省が行っている地方公共団体のハラスメント調査をこれ踏襲しているんだろうなというふうに思われます。  大臣、この小中高校にはあるこういったハラスメント調査、大学にもあるんでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これは、大学におけるキャンパスハラスメントにつきましては、これ、大学の自主性とそれから責任の下で各大学におきまして具体的な対応が行われておりますが、いまだ学生等に対するハラスメントが散見されている状況でございまして、大学におけますハラスメントの防止等に確実に取り組むことが重要と認識をしている次第でございます。  職場におけますパワーハラスメントやセクシュアルハラスメント等につきましては、厚生労働省におきまして類型化が進んでいると承知をしておりますが、大学におけるハラスメントについての判断は、各大学の指導の仕組みや特殊性、研究指導等における研究分野の特性を踏まえまして行う必要があるということでございますので、一概に類型を示すことはちょっと困難かなというふうには考えております。  一方、文部科学省といたしましては、どのようなハラスメントであっても、やはりそれに該当するかどうか明白でないものも含めて幅広く対応することが重要だと思っております。このため、大学に対しましては、ハラスメント防止に向けた周知啓発、そして相談体制の整備等に取り組むように、引き続き指導はしてまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 各大学でやっていなければ、ないという御答弁だったと思います。  令和二年十一月の文科省の通知では、女性活躍推進法改正に伴い、事業者である大学はハラスメント防止措置を講ずることは義務であると明記し、内部規程等に、防止等に努めるなどまるで努力義務であるような規程になっているとしたら、それは違うから、義務だから、認識を改めてくれ、書き直してくれと、これ結構かなり強い書きぶりで通知をしております。  ここまで書いたんですから、大学職員同士、特に教授から若手教員などへのハラスメント、これについては把握されてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  文部科学省では、セクシュアルハラスメント及びそのほかのハラスメントの防止や相談体制の整備、被害救済者のための適切な措置など、各大学で取り組むべき事項につきまして、昨年十一月に全大学に向けてしっかりと通知をしたところでございます。  今後は、この通知の取組状況、調査、把握などによりまして、更に取組の充実を促してまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 調査の件について後ほどお伺いしようかと思っていたんですけど、この令和二年の通知で一点、これすごい残念だなと思いましたのは、これ一応学生がハラスメントに悩まされていることなく学べる環境は基本的な前提条件であるとしながらも、教職員から学生等に対して行うハラスメントの防止は義務化の対象ではないと、これ通知の中に明記してあるんです。大臣がおっしゃったように、今本当に深刻なのは教授から学生、院生、ポスドクらへのハラスメントであるし、彼らを守る規程がない状態がずうっと続いているというのが問題です。  大学の中では、学生とか助手、若手作家さんなどは不当な拘束時間とか無給で働かされていたりするそうです。私も全然知らない世界だったので、聞くと、このアカデミアの世界というのは、立場が上の人から評価を受けることによって仕事を得たり、単位を得たり、推薦を得たり、チャンスを得たりというような、そういった構造があるからだそうで、特に絶句をしたのは、ハラスメント受けたので、その担当窓口になっているという教員に相談をしたら、大学はレイプをされても何もしませんと断言されたと。まあそういう声も、大臣も崩れておりましたけども、本当に絶句をいたしました。  大臣、学生をハラスメントから守る、そういう義務は大学にはないんでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今の御質問の中で、相談窓口として対応してくれた教授に話したらば潰されたと。ちょっとあってはならないような話を聞いてしまったなと、今ちょっと私もショックを受けております。  そういうことがないように、しっかりと対応させていただきたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 学生をハラスメントから守る、そういった義務は大学にありますよね。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) はい。当然ございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 先ほど、厚労省の事例も引いていただきましたけども、厚労省の労働者対応の類型を、いわゆる会社員という労働者たちは労契法第五条、労働施策総合推進法などにより、規模に関係なく事業主、いわゆる使用者という方々は労働者に対する就労上の安全配慮義務があると同時に、ハラスメント防止のための雇用管理上必要な措置を講じなくてはなりません。これを怠った場合は、使用者は損害賠償責任を問われる場合もあります。  この厚労省見解というのを大学にそのまま引いてきていいということはないと思うんですけども、この大学というのを事業所と認識し、大学及び学長には就労上ならぬ修学上の安全配慮義務があると考えてよろしいのか、大臣の御答弁お願いいたします。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 済みません、時間止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 時間やってください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 同実施指針につきましては、事業主が自らの雇用をする労働者以外の者、つまり、学校でいいましたら受験生、学生、求職者等に対する言動に対し同じような方針を示すということが望ましいとされていることでございますので、これはしっかりと大学の方がやらなければいけないというふうに考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ありがとうございます。  そうやって言い切っていただけると思わなかったので驚きました。修学上の安全配慮義務があると大臣は考えているという御答弁をいただきましたし、今こっくりうなずいていただきました。  大臣に、私の手元にあります東北大学大学院事件に係る仙台地裁の判決文、御紹介したいと思います。一部朗読します。  従来、学校事故の領域では、学校は、学生、院生との間で在学契約上の信義則に基づき、安全配慮義務を負うことが判例、学説上認められてきた。だが、それだけではなく、大学は、在学契約上の信義則に基づき、学内でセクシュアルハラスメントなどのない環境で教育研究を受けさせる義務、教育研究環境配慮義務を負っていると解すべきである。なぜなら、セクシュアルハラスメントを受けるような環境では十分な教育を受けることはできないし、また研究を行うことはできない。まさに、キャンパスセクシュアルハラスメントは、良好な研究教育環境の中で研究、教育を受ける利益の侵害なのである。  他の係争でもほぼ同様の見解が示されているにもかかわらず、キャンパスハラスメントというのは増加の一途をたどっておりますし、対策は焦眉の急であることは論をまたない、こういった司法の指摘もあるということを大臣にお伝えしたいというふうに思います。  さらに、神戸地裁の判決は更に具体的であります。これ、要旨を読み上げます。  大学は、ハラスメントが起きる前の義務として教育研修義務、ハラスメント発生後には誠実対応義務、学習環境配慮義務、調査報告義務、再発防止義務を負うというふうに書かれております。  言わずもがなですけども、国公立大学の運営費交付金のみならず、これ私立大学も学校法人の管理運営が適正でなければ日大や東京福祉大学のように助成金は受け取れなくなるわけです。  折しも、今国会で審議される私立学校法改正案の立法趣旨はこれガバナンス強化でありまして、学校内における様々な意思決定の透明性の担保ができるか否か、それが重要視されております。これ、ハラスメント対応も例外ではないというふうに思うんですけども、この司法からの指摘に対する大臣のお考え、お聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省では、各国公立、私立ですね、含めまして、国公私立大学に対して、学生及び教職員を対象とした大学全体でのハラスメントの防止等に関する取組状況を調査しております。  そんな中で、本調査によりますと、九割以上の大学でハラスメント防止に関する方針等を策定、明示している一方、ハラスメントを行った者への対処方針を策定、明示している大学は七割程度にとどまっているということでございます。  こうした状況を踏まえまして、引き続き、相談体制の整備、被害者救済のための適切な措置などを含みます規程の整備等、ハラスメントの防止のために必要な取組、絶対に確実にやってまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 絶対に確実にやってまいりますと御答弁いただきました。すばらしい。ありがとうございます。  学生たちはやっぱり学費を払って学びに来ています。安全に修学する権利を有しているのに、実際にそれを担保する実定法がなかったのが今までです。教授から学生、院生のみならず、例えば卒業生とか、又は学生同士で、学会で、本当にむごい仕打ちを受けていることを、私は、指先を震わせながら説明してくれた彼ら、彼女たちの思いに応えたいと思って今日質問をさせていただいておりますし、大臣や文科省の皆さんにも是非聞いていただきたいと思います。  ただ、この今回の質問で一番欲しかった答弁は、だからこそ大学固有のハラスメントを規律する指針とか規定というのを作成いただけませんか、大臣、といってそのお答弁を求めようとしていたんですが、大臣が確実に作ってくださるというふうに言ってくださったので、今非常に勇気付けられた思いがいたしますが。  特殊なんですね、大学って、教育の場であり、研究の場であり、労働の場でもあるので、本当に複雑であるにもかかわらず、労基署に駆け込むこともできなければADRにアクセスすることもないんです。  大臣が今手を挙げていて、後ろから文科省の方が耳打ちしたので、まさか訂正することはないと思いますけど、もう一度どうぞ。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 各大学にはしっかりとハラスメント防止につきまして対応していただきたいと思っております。  そんな中で、私が言いたかったのは、適切に方針等を整備するようにきつく指導するということでございます、私が。指導してまいります。これはしっかりと厳重に指導してまいるという、そういう所存でございますので、御理解いただければと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 ちょっと後退しましたね。大変残念でありますけども。  ただ、大臣、自力でそういうのを整備できるところもあれば、自力ではなかなかできないところもあるんです。そういったところも含めて、そこには必ず学生がいるわけですから、そこをやっぱり文科省が網羅をするためにいろいろ、このハラスメント防止指針の策定とか、それから研修というのも継続的にやっていくこと、すごく難しいんです。  それから、啓蒙動画作成などの取組、これ厚労省実際にやっていまして、これ非常に参考になります。是非こういった、指針の策定も必ずというふうにおっしゃってくださいましたけども、研修や啓蒙動画作成など、そちらについても御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃるとおりでございます。指導はきつく、しっかりと対策を立てていただくとともに、各大学につきましては、例えば教職員を対象としたハラスメント防止研修会や、ワークショップ型のこれハラスメントをテーマとした授業の実施であるとか、そういうことが行われていると、現在も行われていると承知をしているわけでございますが、各大学におけるハラスメントやその防止に関する理解を深めるための研修、啓発等の取組、充実をしっかりと促してまいりますし、また好事例の周知ですね、これも大変重要かと思っておりますが、この周知も図ってまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 好事例の周知、非常に大切だと思います。広島大学には相談センター所属の専任教員が二名もいます。社会学とかジェンダーの御専門家だそうです。大学やハラスメント加害者と時に対峙をして交渉をする、そういう方々には独立性やアカデミックのバックグラウンド、おもしが利く力関係というふうにおっしゃっていましたけども、そういうのがポイントになると現場の先生に伺いました。  大臣、とにもかくにもまず調査です。定性、定量の調査をしていただきたいというふうに思います。文科省も昨年の令和四年の十一月に発出していただきましたもの、非常に網羅をされていた、取組チェックリストまで添付をされているものでしたけども、これ問題は、これにのっとって各大学が本当に個別の規程を定めているか。対応窓口があるのか。そこにいるのは専門性を有した人材なのか。発生件数や解決件数、対応の適正性はどうなのか。これ、二次加害というのは起こっていないのか。プライバシーに配慮した調査が行われているのか。加害者には厳正な対処がなされているのか。不利益取扱いは発生していないか。これ、すごく大事なのが、被害者救済やケアは適切なのか。それから、再発防止策が周知されているか。ここをやっぱり把握しにいく、これを全部ちゃんと把握していくのが監督官庁としての文科省の責務だというふうに思います。窓口が機能しているか否か分からないけども通知は出したみたいなところで終わっているんではなく、もう一歩踏み込んでいただきたいと思います。  実際に好事例でいいますと、東京大学のように、学生を含めた、ここポイントです、学生を含めた実態調査をしている大学もあります。ただ、本当にそういう気力、体力がある大学というのは物すごく少ないので、だからこそ文科省が主導でなければ大学は実施しない、若しくはできないというのが現実だというふうに思います。  定期的な実態調査、そういった調査設計にもフォローしていただきたいですけども、そういう調査、それからそれらを文科省に報告をいただく、公開を大学に求める、それがもし徹底できないんであれば文科省が自ら実施をしていただく、現状を把握する、是非お願いしたいところです。  大学に必ず実施をさせる、それか文科省がやる、どちらかの答弁お願いいたします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学生を対象としたハラスメント被害に関する個別具体的な実態調査、これは、文部科学省が行うことにつきましては、被害があった学生の心理的な負担への配慮、またプライバシーの保護と二次被害の防止が重要であり、慎重に検討すべきものであると考えております。  その一方で、文部科学省では、セクシュアルハラスメント及びその他のハラスメントの防止や相談体制の整備、被害者救済のための適切な措置など、これ先ほどお話し申し上げましたけれども、これ取り組むべき事項につきまして、昨年十一月に全大学に通知したところでございます。  今後は、このような通知の取組状況を調査、把握することなどによりまして、更なる取組の充実、これを促してまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 最後に、大学設置基準についてお伺いしたいと思います。  ハラスメントに係る規定が大学設置基準に現状記されているか否かというのを伺いたいと思います。  大学設置基準は、言わずもがな、学校教育法の規定に基づき大学を設置するのに必要な最低の基準を定めた文科省の省令であります。第四十条の三、教育研究環境の整備では、「大学は、その教育研究上の目的を達成するため、必要な経費の確保等により、教育研究にふさわしい環境の整備に努めるものとする。」とありますが、これは設備等のハードのことで、ハラスメント対応等ソフト面での対応は含まないという説明を事前に受けましたが、大臣、これ、教育研究に必要な環境整備とはハードのみをいうんじゃないと思うんですよね。  この四十条三の規定、若しくはそれ以外にもしハラスメントに係るそういった基準があるのであれば教えてください。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 一分前ですので、簡潔に答弁願います。

伊藤学司文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(伊藤学司君) 委員御指摘の現行の大学設置基準におきまして、御指摘のようなハラスメントに係る対応を直接念頭に置いた規定はございません。  他方、大学におけるハラスメントにつきましては、法令における明確な根拠規定の有無にかかわらず、各大学でその防止等に向けた取組が進められることは極めて重要と考えてございます。このため、文部科学省としても、繰り返しにはなりますけれども、各大学に対しハラスメントの防止等に係る通知を累次発出し、その更なる取組を促しているところでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 発出するだけではハラスメントがなくなっていないので、そういったものをちゃんと法的に縛る、そういった御相談を今後もさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  今、政府は、岸田総理を先頭に異次元の少子化対策などとおっしゃっていますけれども、であるならば、私はやっぱり教育予算こそ抜本的に増やすべきだと思いますし、例えば全国の自治体で今広がっている学校給食の無償化、これを国の責任で進めていくことに積極的になるべきではないかと考えているわけですが、この間、学校給食費無償化する自治体は本当に増えているわけです。この無償化が実施された自治体の保護者又は教職員などからもこの歓迎する声というのは上がっているわけですが、ここで大臣に伺いたいと思うわけです。  自治体で進められている学校給食費の無償化について、どんな成果、メリットがあると考えていらっしゃいますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 従前から無償化を実施している自治体におきましては、それぞれの優先課題に応じまして対応していただいております。例えば、定住であるとか転入の促進や地方創生等を目的として実施されていると承知をしております。  学校給食費の無償化につきましては、学校の設置者と保護者との協力により学校給食が円滑に実施されることが期待されるとの学校給食法の立法趣旨を踏まえまして、設置者である自治体において適切に判断いただくものと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 おっしゃったのは定住、転入の促進、地方創生のみだったんですけど、それだけですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これは平成二十九年に調査をしたものでございまして、そのときの反応というのがこういうものが主であったということでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 そのときの調査、私も拝見しましたけれども、決して成果というのはそれだけではなくて、栄養バランスの良い食事の摂取や残食を減らす意識の向上とか、給食費の未納、滞納を減らす、若しくは心理的負担を解消する、そういう滞納に対する心理的負担を解消するとか、そういった成果もあるよねということは文科省の調査でも明らかになっていることだと思うわけです。いずれにしても、そうした負担軽減であるとか様々な効果があるからこそ、この学校給食の無償化というのが各自治体で進んでいるんだと思うわけです。  日本農業新聞の調査によれば、二〇二二年度に学校給食を無償化した自治体、これ、物価高騰対策など臨時的なものも含みますが、その自治体の数というのは全体の二八%、三割に上ったとありました。しんぶん赤旗の調査でも、二〇二二年度内に恒久的な無償化に踏み切った自治体というのが全国で二百五十四自治体になっております。  さらに、これに加えて、東京二十三区内だけでも、葛飾区を始め中央区、台東区、品川区、世田谷区、北区、荒川区が小中学校で、さらには、足立区では中学校で、この四月、新年度から無償化を始めるということが明らかになっているわけですが、文科省としてこの四月から始める地方自治体も含めた学校給食無償化に取り組む自治体の総数というのは把握していらっしゃるでしょうか。その数をお答えください。局長、お願いします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 学校給食費の無償化の実施状況につきましては、平成二十九年度にその導入の狙いや課題等の実態を把握するために調査を実施したわけでございます。  令和五年四月から学校給食費の無償化を行う自治体の数ということでございますけれども、報道等がなされていることは承知しておりますが、文部科学省としては把握はしておりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 なぜ文科省で新たに調査をしないんでしょうか。最新の状況を調査すべきではありませんか。大臣、いかがでしょう。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校給食費の無償化につきましては、自治体等におきましてそれぞれ優先課題があると思います。それに応じた御判断いただくということだと思っておりますので、実施状況につきましては調査をすることは考えていないというところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、もちろん各自治体で実施、優先事項あるかと思うわけですね。ただ、現状これだけ進んでいるわけで、先ほどあった平成二十九年度、二〇一七年度の調査では、もう五年前ですけど、その時点では無償化を小中学校共に実施している自治体というのは七十六自治体、全体の四・四%にしかすぎなかったわけです。それがもう今や三割近くになっているんじゃないかという調査もある。私たち、しんぶん赤旗で数えたら二百五十四自治体と、もう大きく状況変わっているわけで、いや、これは調査すべきじゃないんですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 平成二十九年度の実施状況の調査は、無償化に至った経緯ですとか目的、無償化による成果、また無償化実施前後の課題などを把握するために実施をしたものでございます。  現時点におきましては、新たな調査を行うことは考えてはおりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 平成二十九年度の調査というのは数だけじゃなくてその目的を調査するためだったと。その中身はもう既に分かったから、これ以上の調査必要ないというのが御答弁だったとは思うんですけれども。  岸田総理は、三月一日、今年ですね、予算委員会で、その当時の調査結果用いて、自治体を見ると、小規模自治体において実施されているところが多いと、必ずしも財政力の高い自治体に限られたものじゃないと承知していますというような答弁されているわけです。  確かに、当時の調査見ると、人口少ない過疎地の市町村の取組というのが中心だったわけです。けれども、この間、進んでいる学校給食無償化というのは、そういう小規模自治体に限ったものじゃないわけです。先ほど来申し上げているとおり、東京二十三区の一部であるとか、青森市などの中核市とか、比較的人口の多い都市部の区や市でも学校給食無償化進める自治体が増えてきているわけで、やはり調査当時の状況と今とは事情が大きく異なっているわけで、その目的なども変わっている可能性もあるわけで、やはり調査すべきだと思うんですが、いかがですか、大臣。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 吉良委員おっしゃいますように、従前から無償化を実施している自治体を見ますと、定住とか転入促進等を目的として小規模な自治体において実施されているところが多かったわけですね。  必ずしも財政力の高い自治体に限られたものではないと承知しているわけでございますが、児童生徒の学校給食費につきましては、経済状況が厳しい保護者に対しましては、文部科学省の方では、これ生活保護による教育扶助、また就学援助を通じまして支援をしているところでございます。  給食の無償化につきましては、学校給食法の趣旨を踏まえまして、地域の実情に応じて学校の設置者である自治体において御判断いただくべきものと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、ですから、実態調査をすべきじゃないですかと、それ必要じゃないですかと聞いているわけですけれども。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 現時点におきましては、調査を行うということは考えておりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、大変に残念なんですね。何でそこまでかたくなに調査することすら拒まれるのかと。各自治体で変化があるわけですから、やはりそういう状況をつかむというのは文科省の私、役割だと思うんです。  学校給食費の無償化に取り組む自治体というのは本当に広がる中で、ただ、その中で格差も出てきているのは問題だと思うんですよ。例えば、隣の○○区というのはもう無償化なんだけど、うちの区はまだ実施されていないよねと。  そういう中で、例えばツイッターを見ていても、無償化の実施の状況を見て、自治体ガチャだなっていうつぶやきも私、見ましたし、また、関西のある地域では、早くから無償化始めた自治体への周辺市からその子育て世代がどんどん転入して、周辺市からすれば転出されてしまったって事例もあると聞いていると。  そういう中で、最近の報道によれば、無償化を始めるある区の自治体担当者は、周辺の区も給食費無償化する中で地域間格差が生じないようにと無償化決めたというような、そういう報道もあったわけです。  やはり、こういう学校給食無償化の有無、自治体によって教育格差、地域間格差が生じてしまっているというのは明らかだと思いますし、そういった格差はやはり国の責任で解消すべき、なくすべきじゃないかと思うわけですが、大臣、認識いかがですか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 先ほどもお話がございましたけれども、その二十九年度に行いました実施調査、この段階では七十六自治体が小中とも無償化を実施しているという状況でございましたけれども、市で無償化を実施していたその時点の自治体の数が五つでございますけれども、これらの市の人口は三万から七万人台であったと。また、町村が七十一自治体あったわけでございますけれども、これらの町村の人口は全て三万人未満である、特に人口一万人未満の自治体が五十六自治体を占めていたと、こういった状況がその時点であったわけでございます。  そうした状況もあり、必ずしも財政力の高い自治体に限られたものではないと、こう承知しておりまして、それぞれの自治体がそれぞれの優先課題に応じて御判断をいただいているものと、このように承知をしております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、私が言っているのは、自治体間の格差が出てしまっていますよねと、それを解消すべきじゃないんですかと聞いているわけですが、その解消すべきとなぜ言えないのでしょうか。  総理は、予算委員会の答弁の中で、学校給食法における国としての責任、これをしっかり果たし充実させていく、こういった形で学校給食費の負担軽減に努めていきたいと考えますと答弁されていたわけですよ。国の責任で学校給食費の負担軽減に努めていきたいと総理ですら答弁しているわけです。なのに、文科省は格差解消するとも言えないと。これはおかしいと思うわけですが、国の責任とは何なのか、お答えください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校給食法は、学校給食費に関して、経済状況の厳しい保護者への国による支援について規定しております。生活保護による教育扶助、また就学支援を通じました、就学援助を通じまして支援をしているところでございます。  また、公立の小中学校等におきましては、学校給食施設の整備に要する経費の一部につきましても国庫補助をするなど、国として必要な支援を行っております。  引き続きまして、学校給食法等に基づきまして、国の責任を果たし、学校給食の充実、図ってまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 学校給食の充実に努めていくっておっしゃったんですけどね、先ほど来、生活保護とか就学援助を通じて支援をしていくとおっしゃっているんですけど、内閣府の調査では、その利用率というのは一割程度にしかすぎないんです。シングルマザーなど本来だったら対象になり得る世帯であっても利用していない事例があって、その理由は、自分がその対象になるとは思えないからと、若しくはその制度自体を知らないからと、そういう事例があると聞いているわけです。  つまり、今の現状では必要な世帯にも行き届かない状況があるわけです。そういう世帯をも全てカバーするためには、一律に無償化していけば必ずカバーできるわけですから、そういう意味でも、学校給食そのものを、全部を無償化していくというのは意味があることだと思いますし、憲法二十六条の義務教育無償の原則からも、本来であれば国が学校給食の負担軽減、無償化を進めるべきだと思うわけです。  以前、私この委員会で指摘したこともあるんですが、教科書を無償にした一九五一年当時も、当時の政府が、できれば学校給食費も無償にすることが理想だということを答弁したことがあるわけです。それからもう七十年以上たっていて、国の財政状況、当時と比べればはるかに豊かになっているのは間違いないわけで、条件は整っていると思うわけです。  そして一方、この間の物価高騰というのは本当に深刻で、各自治体にとっては、学校給食費を値上げするか、若しくは給食の食材の質を落としたり量を減らしたりして対応するか迫られるような状況になっているわけです。これについては、この間、文科省が臨時交付金の活用でと言っていてと、それこそ三月一日の予算委員会で総理も、九九%の自治体がそれによって値上げが抑制、給食費の値上げが抑制されていると答弁されているわけですが、この地方創生臨時交付金、でも、この三月で一旦終了すると聞いているわけです。  だから、四月以降、新年度以降の対応が見えていないのが問題なわけですけれども、この臨時交付金が一旦終わった後の四月以降、国の交付金がなければ学校給食費値上げせざるを得ないという自治体、あるのかどうか、文科省、把握されていますか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 今般の学校給食における食材費高騰に対しましては、地方創生臨時交付金を活用した保護者負担軽減に向けた取組を促し、今御指摘もありましたようにほとんどの自治体において取組が進んでいると、こういう状況であると認識をしております。  現時点において、四月以降の各自治体における学校給食費の状況につきましては、文科省としては調査を行っておらず、承知はしておりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 把握されていないということなんですけれども、私が把握した範囲でも、もう四月から値上げすると表明している自治体が少なくとも三つは確認できています。また、大阪府下の自治体などでは臨時交付金も活用して無償化実施している自治体も多数ある現状ですが、全て三月末までの時限的措置となっているところがほとんどで、四月以降については未定だという話だと聞いています。  一方、今続いている物価高というのは決して四月になったら終わりということではないわけで、やはりこの四月以降も各自治体が学校給食費値上げしなくても済むようにしなくてはならないと思うんですが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 物価高騰に対しましては、大変多くの自治体が地方創生臨時交付金を活用していただきまして、保護者の負担軽減に取組をしていただいたところでございます。  これから先の物価高騰につきます取組につきましては、今後の政府全体の取組の中で、関係省庁と連携を図りつつ、適切に対応してまいる所存でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 よく分からないんですけれども、今後、四月以降、どうされるおつもりですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今後の政府全体の取組の中で、関係省庁と連携を図りつつ、適切に対応してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、つまり文科省は承知しないということですか。臨時交付金はもう今後は一切出ませんよと、各自治体で何とかしてくださいねと、そういうことですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今後の政府全体の取組の中で、関係省庁と連携を図りつつ、適切に対応してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、少なくとも臨時交付金を引き続き出してもらうように交渉しますとか、そのくらいのことは言えないんですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これからしっかりと議論をしながら、適切に対応させていただきたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、ちょっと余りにも無責任だと思うんですよね。この学校給食費、せっかく無償になっていたのに、若しくは物価高騰の分だけでも負担軽減されていたのに、それが値上がりになるかもしれない、どうかという、この三月、瀬戸際なわけですよ。そのときに、この先の見通しが全く示さない文科省、ちょっとこれは余りにも無責任だと言わざるを得ないと思うわけです。  先ほど、学校給食充実してまいりますと大臣おっしゃったわけですけれども、国からの支援がなければ新学期から値上げせざるを得ないような自治体もあるというのは確かなわけですよ。さもなくば食材の質を落として対応する、それは給食の質が低下することですから、全くこの学校給食の充実の真逆を行く話になってしまうわけで、やはり学校給食の充実と大臣おっしゃるのであれば、それには国、文科省がちゃんと責任を持つべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校給食費の無償化につきましては、学校の設置者と保護者との協力によりまして学校給食が円滑に実施されることが期待されるとの学校給食法の立法趣旨を踏まえまして、設置者である自治体において適切に御判断いただくものと考えております。  従前から無償化を実施している自治体におきましては、それぞれしっかりとやっていただいておりますが、そこのところは、これからのことは各関係府省と連携しながら、一緒になりまして政府全体として取り組んでまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 やはりはっきりおっしゃられないと。私は、やっぱりちゃんと国が責任持って、少なくとも物価高騰に対する対策分は責任持つと、安心してくださいと言わなきゃいけない局面だと思いますが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 大変同じ答弁で申し訳なく思っておりますが、物価高騰に対する取組につきましては、今後、政府全体の取組の中で、関係省庁と連携を図りつつ、適切に対応してまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 では、確認をしたいと思います。  この全国の学校給食無償化、例えばやるとした場合に掛かる費用というのはどの程度なのか、最新の試算、文科省、お答えください。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 令和三年度学校給食実施状況等調査の結果を基に、完全給食が実施されている公立小中学校の児童生徒数に年間の平均学校給食費を掛けて機械的に算出した場合、その経費は年間約四千六百億円となります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 四千六百億円、決して安くはないとは思いますが、でも本当に出せない額なのかと。  岸田政権はこの間、大軍拡のために五年間で四十三兆円、軍事費を確保するとおっしゃっているわけです。この四十三兆円あれば、学校給食無償化、九十年ぐらいは続けられるという計算になるわけですよ。百年近くですよ。  そうじゃなくても、そもそも教育、文教の予算は足りないし少ないわけです。抜本的に増やすべきだということはこの委員会でも長年議論がされてきたところなわけですが、やはり、学校給食無償化を本当に実現するためにも、教育を更に充実させていくためにも、私は、大軍拡なんかではなく、未来の子供たちのための教育予算こそ抜本的に増やすべきだと、総理や財務省に文科大臣がちゃんと言っていくべきじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 本当に繰り返しになって申し訳ございませんが、学校給食費の無償化につきましては、学校の設置者と保護者との協力によりまして学校給食が円滑に実施されることが期待されるとの学校給食法の立法趣旨を踏まえまして、設置者であります自治体において適切に御判断いただくものと考えております。  教育費につきましては、これまで幼児教育、保育の無償化、高等学校等就学支援金によります授業料支援、高等教育の修学支援新制度など、学校段階全体を通じた教育の無償化、負担軽減に取り組んできたところでございます。  また、給付型奨学金と、これ授業料の減免につきましては、令和六年度から負担軽減の必要性の高い多子世帯や理工農系の学生等の中間層へ対象を拡大することとしているわけでございます。この具体的な制度設計、これしっかり進めてまいりたいと思っております。  今後とも、教育に係ります経済的な負担軽減の取組を通じまして教育の機会均等に努めてまいりたいと、そう思っている次第でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、そうではなくて、学校給食無償化ももっと進めるべきだと思いますし、そのためにも教育予算そのもの増やすべきじゃないですかという質問なんですが、大臣、所見いかがですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 子ども・子育て政策につきましては、こども政策担当大臣の下に設置されました、これ関係省庁会議において議論を行いまして、三月末を目途に具体的なたたき台を取りまとめると承知をしております。文部科学省といたしましては、内閣官房を始めとする関係省庁としっかり連携、協力をしてまいります。  いずれにいたしましても、今後とも、必要な教育予算確保、教育に係る経済的な負担軽減、これも図ってまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、文教予算を抜本的に増やすために頑張りますとも言えないというのは、大臣、ちょっと情けないと私思うんです。  学校給食無償化に公金を回すということは、決して教育だけの話じゃないし、負担軽減にもとどまらないと私思うんですよ。例えば、学校給食っていうのは、地産地消の給食だって進められているわけなんです。そういう地産地消の給食というののためにお金を回すということは地域経済の活性化の資源にもなり得るわけですし、例えばこの間でいうと、脱脂粉乳、これ給食のパンに使われているということなんですけれども、これ国産化してほしいって酪農家の皆さんがおっしゃっているのを聞きましたけども、今大変な畜産、酪農を救うことにもつながり得る、そういうお金になっていくわけです、学校給食の予算というのは。  そういう質の高い給食を無償で全国の子供たちに食べさせていく、そして地域活性化も求めていく、こういうことこそがやっぱり国の責任なんじゃないのかと、文科省の責任なんじゃないのかと。やはり、教育予算しっかり確保して、学校給食の充実目指すべきだということを心から申し上げまして、質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。  本日は永岡大臣の所信についての質問ですが、そちらに入る前に、以前私が本委員会で質問したことで、令和四年度高等学校入学者選抜の改善に関する状況調査の中で初めて定員内不合格に関する実態調査を実施していただいたことと、高校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料を作成していただいたことについて、まずはお礼申し上げます。  その上でお尋ねします。文科省としてこの調査結果と参考資料を今後どう生かしていくおつもりでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 文部科学省におきまして、昨年末、公立高校入試における定員内不合格の数等について初めて実態把握を行った令和四年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査の結果、これを公表いたしますとともに、高校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料、公表したところでございます。  定員内不合格に関する調査では、令和四年度の入学者選抜における定員内不合格者数、これは全国の延べ五百六十三校において延べ一千六百三十一名が定員内不合格となったということのほか、各高校への指導、ヒアリング等、各都道府県教育委員会が定員内不合格に関して行っている取組等が把握をされたところでございます。  また、受検上の配慮に関する参考資料においては、各教育委員会が入学者選抜における受検上の配慮に関する基本的な考え方や配慮の例を整理してお示しをしており、各実施者において活用できるものと考えております。  定員内不合格に関する調査につきましては、各都道府県教育委員会において今回の調査結果を分析し、今後の域内の高等学校政策の検討につなげていただきたいと考えており、文部科学省としても、定員内不合格に関する実態把握に引き続き取り組むとともに、調査結果についての周知を図り、各教育委員会における検討を促してまいります。  また、受検上の配慮に関する参考資料についても、教育委員会への周知を図り、引き続き入学者選抜において適切な配慮がなされるよう促してまいりたいと考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  次に、定員内不合格実態調査の結果についてお尋ねします。  資料一を御覧ください。  定員内不合格者数、学校数を把握すらしていない自治体が六県ある一方、以前から定員内不合格を出していない東京、神奈川、大阪以外にも、埼玉、愛知、滋賀県で定員内不合格はゼロになりました。また、最終募集での定員内不合格がゼロになった自治体も四か所あります。都道府県の対応の差の大きさが分かります。  住んでいる自治体で定員内での合否が分かれるのは、受験生にとって理不尽極まりない不利益です。この格差を埋めるために、文科省から、定員の確保と、定員内不合格とする場合はその理由について明確に説明できるようにすること、その際、総合的判断のみの理由では説明責任が十分に果たされているとは言えないことを都道府県教育委員会がきちんと高等学校に指導するよう促していただきたく存じます。大臣、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 高等学校入学者選抜につきましては、定員内不合格自体が直ちに否定されるものではございませんが、定員内でありながら不合格を出す場合にはその理由が説明されることが適切であると考えております。  入学者選抜の方法は各教育委員会や学校によって様々であることから、具体的にどのような理由を説明すべきかにつきましては一概に申し上げることは困難でございますが、求めがあった場合には、どのような考え方で選抜を実施したかにつきましては、当該学校の持ちます社会的役割やアドミッションポリシーを踏まえましてできる限り説明いただきたいと考えております。  定員内不合格に関します調査結果や文部科学省としての考え方につきまして、各種会議等で説明することによりまして入学者選抜が適切に実施されますように、各都道府県等に対し促してまいる所存でございます。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  義務教育修了後、ほぼ全員が高校に進学する中、籍が空いているにもかかわらず高校から拒否されることによって、中学までに培ってきた同世代とのつながりが絶たれてしまいます。障害のある子は就職もままならず、なおさら社会での居場所を失いがちです。障害のあるなしや家庭の事情にかかわらず、高校で学びたい生徒の学習機会を保障するために、文科省には更なる尽力をお願いし、次の質問に移ります。  高校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料には、受検上の配慮は、一人一人の障害の状況や教育的ニーズなどに応じて決定されるものであり、決定に当たっては、入学者選抜の実施者、教育委員会が体制面、財政面も勘案し、均衡を失した又は過度の負担について個別に判断することとなりますとあります。  つい先日行われたある市立高校の受験で、障害ゆえに自分で書くこと、話すことが困難な受験生に対して介助者による代筆と時間延長は認められましたが、解答を記述式から選択肢に変更することはほかの受験生との公平性から認められませんでした。市教委と話合いが持たれ、口頭で介助者に解答を告げることが困難であるため、記述式の解答方法では受験に参加することすらできず、ほかの障害のない受験生と平等ではない、全科目選択肢への変更が認められた自治体を参考にしてほしいと訴えましたが、そうした自治体に照会することなく、再度選択肢への変更は認められませんでした。  その上、面接において、事前に準備したカードを選んで回答する方法を提案し、カードの使用とそのカードを介助者が代読することを受験校の校長が認めていたにもかかわらず、受験日の五日前になって、県教委が駄目だと言うので認められないと市教委は受験生にとって不利益になる変更をしてきました。  障害者差別解消法の文部科学省対応指針には、個別の事案ごとに具体的場面や状況に応じた検討を行うことなく、一般的、抽象的な理由に基づいて障害者を不利に扱うことは、法の趣旨を損なうため、適当ではないこと、関係事業者は、個別の事案ごとに具体的な検討を行った上で正当な理由があると判断した場合には、障害者にその理由を説明するものとし、理解を得るよう努めることが望ましいこととあります。  しかし、このように教育委員会が受検上の合理的配慮を認めない場合、また行政の都合で不利益変更がなされた場合でも、相談窓口は当の市町村教委、都道府県教委であり、適正な対応がなされることは望めません。そのような場合、文科省としてはどのように対応をされるのでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 高等学校入学者選抜における配慮につきましては、関係者が事前に相談をし、そして連携して取り組んでいくことが重要でございますが、最終的には各高等学校、学科等の特色に配慮しつつ、実施者でございます各都道府県の教育委員会等におきまして適切に行われるものであると認識をしている次第でございます。  文部科学省といたしましては、この度、実施者が決定する際に参考となりますように、高等学校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料を公表いたしまして、基本的な考え方や配慮の例を示すとともに、申請のあった受検上の配慮について、一部又は全部を実施しないことを決定した場合には、関係者にその理由を具体的に説明する必要がある旨を示しているところでございます。  文部科学省といたしましては、本資料の周知を含めまして、引き続き入学者選抜において適切な配慮がなされるように促してまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  受検上の配慮に関する参考資料に合理的配慮の好事例を追加していただくとともに、合意に至らないトラブル事例などについても解決のための考え方の基本をお示しいただくことをお願いし、次の質問に移ります。  さて、事前に通告しておりませんが、大臣にお尋ねいたします。  レストランに車椅子で入ろうとしたら、それほど混んでいないのに、狭いから、段差があるから、車椅子用トイレがないなどの理由で入店を断られたとします。段差は二、三段なので、二人いれば持ち上げてもらえるし、トイレを使う必要はないと説明しても対応できないと断られました。  大臣、これは差別だとお考えになりますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今お話しいただきましたことは、やはり日本が目指します共生社会の実現に向けましては少々どうかなというふうには感じる次第でございますが、私といたしましては、これは文部科学省関係のことではなく、やはり社会通念上の話なのかなと思っておりますし、また、そこのレストランの考え方というものが、やはりちょっともう少し社会的に共生社会の実現に向けた取組ということで、もっともっと社会自体がその取組にしっかりと対応できるような、そういう方向に持っていかなければいけないなというふうには感じた次第でございます。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  同様に、障害のある子は、地域の学校に就学を望んでも、学校がバリアフリーでないから、あるいは、教育ニーズを考えて個別に丁寧にやってくれる特別支援学校の方が良いと就学支援委員会で判定され、地域の学校への就学通知を出してもらえないこと、これは差別ではないですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  特別支援学校は、障害のある子供に対して教育を行います法律上位置付けられた学びの場でございます。自治体が就学先を総合的に勘案した結果、特別支援学校への就学通知を発出することが差別に当たるとは考えてはおりません。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  胸が痛みます。近所の子と同じ学校に通えないことは差別ではないのですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  障害のある子もない子供も、就学先決定というのは各自治体の判断で行うものということでお答えを申し上げました。就学先に係りますその決め方というのは、これ、文部科学省の省内の有識者会議で検討した結果、令和三年六月に、就学先決定プロセスにおきまして、本人及び保護者の意向を最大限尊重すべき旨を改めて示したところでございます。  そういうこともありまして、引き続きまして、就学先にはやはり合意形成、これは大変重要であると、そういうふうに考えている次第でございます。  合意形成と申し上げましたのは、就学先決定のプロセスにおいて本人と保護者の意向を最大限尊重すべき旨というものが大事であるということでございます。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  合意形成がされていないから申しております。望む就学ができていないのです。  大臣にお伺いします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 引き続きまして、就学先の決定が適正に、適切に行われるように、周知徹底、努めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 私のところに、地域の小学校に入学希望の障害のある子の親御さんから、教育委員会とのやり取りをめぐり相談が寄せられています。看護師が見付からなければ、親が付き添わなければ、地域の学校は無理、発達に遅れもあり、本人の力を伸ばすために専門の指導ができる特別支援学校の方が良いなどと言われ、教育委員会とのやり取りに消耗させられています。あるいは、このようなトラブルを恐れて、本人、保護者の希望に沿って地域の学校に受け入れてくれる自治体に引っ越してしまう親御さんもいらっしゃいます。  就学先決定に当たっては、本人、保護者の意向を最大限尊重し、総合的判断で市町村が決めるとされています。しかし、実際には、本人、保護者の希望と市町村教委の判断が分かれ、合意に至らないまま就学先決定がなされている場合があります。  そもそも、教育ニーズは本人のものであって、本人をよく知らない就学支援委員会の大人たち、特に本人を診たことのない主治医ではない医者が、本人にとって何が良いかを決められることではないと考えます。このことは、レストラン側がお客様のお口に合うメニューがございませんといって入店を断っているようなものです。  過去二回、本委員会で、就学時健診の通知と一緒に校区の学校への就学通知を送るようにすれば、地域の小学校を希望する障害のある子の就学拒否をなくすことが可能になると提案しました。しかし、文科省は考え方を変えません。地域の小学校を希望しているのに拒否され、引っ越しすらさせられている子供がいるんです。  この現状を大臣は御理解されていますか。法律を変えなくてもできることがあるのです。大臣、決断していただけませんか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 先ほども申し上げましたけれども、やはり、就学先の決定プロセスにおきまして、本人とそれ保護者の意向を最大限尊重すべき旨を示しているわけでございます。引き続きまして、就学先決定が適切に行われるように、しっかりと周知徹底努めてまいりたいと思っております。  やはり、文部科学省といたしましては、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすための条件整備、また、一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備、これしっかりと取り組んでまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 障害者権利委員会は、全ての障害のある児童に対して通常の学校を利用する機会を確保すること、また、通常の学校が障害のある生徒に対しての通学拒否が認められないことを確保するための非拒否条項及び政策を策定することを勧告しています。  次回、二〇二八年に予定されている権利委員会の対日審査でも同様の勧告が出ることのないよう、今後も就学先決定の在り方について提言をしてまいります。  次に、教員不足と教員の働き方改革についてお尋ねします。  インクルーシブ教育を進めるためには、学校の環境整備は必須です。何よりもOECD平均並みの少人数学級の実現と、教員の量と質の確保が必要です。しかしながら、近年、教員不足がますます深刻化しています。  資料二を御覧ください。  二〇二二年度実施の教員不足に関する実態調査で深刻な状況が明らかになっています。  新学期にクラス担任が配置できず、管理職が担任を代行したり、沖縄県では、教員不足を背景に、一部の公立小中学校で来年度の一学級当たりの児童数が四十人に引き上げられる可能性があるという報道もありました。  教員採用試験の倍率も低下し、三十五人学級移行のため採用が増える一方、教員志願者は減少し、小学校の平均採用倍率は二・五倍。二倍を切るところも多く、大分県ではついに一倍になっています。  なぜここまで教員離れが進んでしまったのか。大臣、原因は何だとお考えになりますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 近年、公立高校の教員採用選考試験、公立学校の、失礼いたしました、近年、公立学校の教員採用選考試験の受験者数の減少及び採用倍率の低下傾向が続いております。危機感を持って受け止めている次第でございます。  こうした採用倍率の低下の原因は、大量退職等に伴います採用者数の増加と、その中で既卒の受験者層の多くが正規採用に進んだことによります受験者数の減少によるものと認識をしております。  文部科学省といたしましては、教職志望者の増加に向けまして、教員採用選考試験の早期化ですとか複数回実施などの改善に取り組んでいるところでございます。  また、教職を志す学生さんの声の一つとして、教師の勤務環境に対する不安もあると承知をしております。教師が安心して勤務できる環境を整備するための働き方改革も含めた教職の魅力向上に取り組んでまいる所存です。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  大臣は所信で、この春、公表予定の教員勤務実態調査の速報値を基に給特法の法制度的な枠組みを含めた教員の処遇の在り方を検討すると述べられました。また、昨年末、自民党内でも元文科大臣の萩生田政調会長をトップに教員の働き方改革推進を目指すとして、給特法の見直し検討を始めたとのことです。  二〇一九年の給特法改正の際に、一年単位の変形労働時間制導入では教員の多忙の解消につながらないと反対いたしましたので、見直しは歓迎いたします。しかし、単に残業代四%の教職調整額を増やすことで月八十時間超の残業が可能とされたらたまりません。教員の時間外勤務、休憩時間なしの現状を全て給特法の責任にして、労働基準法とは無関係としているところにひずみの原因があります。  給特法改正検討の方向性についてお聞かせください。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) はい。  文部科学省におきましては、令和四年度実施の教員勤務実態調査の結果等を踏まえまして、教師の処遇を定めた、これ給特法等の法制的な枠組みを含めて検討することとしております。こうした中、昨年十二月には、今年の春頃に予定しております実態調査の速報値の公表後の円滑な検討に資するように、有識者等から構成される調査研究会を設置いたしまして、給特法等の、等にですね、関係する諸制度や、また学校組織体制などについて幅広く情報収集や論点整理を進めているところでございます。  調査結果等を踏まえました検討の方向性につきましては、調査結果が出ていない現時点では具体的なことをお答えすることは困難ではございますが、働き方改革は、教員、教職員の定数や支援スタッフ、勤務制度、また校務効率化の在り方など様々な論点が総合的、複合的に関わる課題でございます。  今後、勤務実態調査の結果等を踏まえまして、教育の質の向上に向けて、働き方改革、処遇の改善、学校の指導、運営体制の充実を一体的に進めていきたいと、そう考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  終わります。ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十三分散会

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