農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 207 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/03/09
会議録
○委員長(山下雄平君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官佐々木昌弘君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下雄平君) 農林水産に関する調査を議題とし、令和五年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮崎雅夫君 おはようございます。自由民主党の宮崎雅夫でございます。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。野村大臣、よろしくお願い申し上げます。 まず、農林水産分野の物価高騰対策などについてお伺いをしたいと思います。 ロシアのウクライナ侵略、円安等に伴いまして、農林水産分野においても、肥料、飼料、燃料、電気代等の資機材の価格高騰により大きな影響が出ております。農林水産省でも、本年度予備費や補正予算によりまして、累次にわたって対策を打っていただいております。国からの交付金を活用した地方公共団体の対策とも相まって、農林水産関係の皆さんへの影響緩和に努めていただいております。これらにつきまして、まず感謝を申し上げたいと思います。 しかし、配合飼料につきましては高騰が続いております。一月に、自民党として、第四・四半期について緊急的な措置を講じることなどの緊急決議を行ったわけでございます。これも踏まえて、政府の物価・賃金・生活総合対策本部で岸田総理から、飼料高騰対策に対する追加対策、四―六月期以降も見据えた激変緩和対策の指示が野村大臣にあったわけでございます。 畜産、特に酪農家の皆さんは大変深刻な状況が続いております。中央酪農会議によりますと、昨年十二月の出荷農家戸数、これが前年同月比六・五%減となっておりまして、離農する農家の方が拡大しているということでございます。 このような厳しい状況は十分承知をされておられると思いますので、これスピード感を持って検討、対策の取りまとめをお願いを申し上げたいと思いますけれども、現在の検討状況につきまして、まずお伺いをいたします。
○政府参考人(渡邉洋一君) 委員の御質問にお答えをいたします。 委員御指摘のとおり、飼料価格の高騰に対しましては、これまでに、配合飼料価格安定制度における異常補填基金への累次の積み増しのほか、令和四年度第三・四半期に配合飼料一トン当たり六千七百五十円の補填を行う特別対策を講じたところでございます。 加えて、総理から、委員御指摘ございましたけれども、物価本部にございまして、令和四年度第四・四半期について、第三・四半期対策の継続、配合飼料コストを抑制するための追加策を講ずるほか、本年四―六月期以降も見据えた激変緩和対策を講ずるよう御指示をいただいたところでございます。 農林水産省といたしましては、現在、生産者の皆様が安心して経営継続を見通せるように具体的な対応を検討しているところでございます。
○宮崎雅夫君 昨日、酪農家の皆さん方とお話をさせていただく機会がございました。これまでの対策に感謝を申し上げられておりまして、年末は何とか越せたと、ただ、大変なのはまさしくこれからだということもおっしゃっておりますので、是非とも具体的な対策について改めてスピード感を持って検討をいただきたいというふうに思います。 また、飼料だけの対策、これ限界もやっぱりあるわけでもございますので、酪農家の皆さん方が、もうやむなく廃業するということなく、経営が継続できるような様々なこれ対策も併せて是非検討をお願いを申し上げたいと思います。 次に、肥料価格の高騰につきましては、昨年度の予備費を活用して、今年の春肥まで支援がなされるわけであります。電気料金のこれ高騰についても、今年度については土地改良区への対策を昨年の補正予算で創設をいただいて、支援をされるということになるわけであります。 農林水産分野は、もう資機材の高騰によるコストの上昇をなかなか価格に転嫁することが非常に難しいということになるわけでございまして、これまで急激な価格高騰について緩和対策を打ってきていただいたということでございますけれども、資機材のこの価格の先行きについてはなかなか今楽観的な見方ができないと、高止まりの懸念を皆さんやっぱり持っておられるということでございます。 今後、必要な対策についてはもう果敢に打っていただく必要があると思いますけれども、野村大臣のお考えについてお伺いをいたします。
○国務大臣(野村哲郎君) いろんなものが上がっている中で、先ほど局長の方から答弁しましたように、肥料だとかあるいは飼料等については、対策を予備費とかあるいは補正予算等々で検討を進め、そして対策を打っているわけですが、電気代につきましてもいろんな御要望がございました。それで、水利施設の電気については、省エネルギー化に取り組む施設管理者に対して電気料金高騰分への支援、これが大体高騰分の七割を補填すると、もう委員御存じのとおりでございまして、そういう形で支援をさせていただいております。 また、これらに加えまして、政府として、電力・ガス・食料品価格高騰重点支援地方交付金を各地方に交付しております。県によっては、これらを活用しながら、国の支援と、それからこの交付金を使った形で上乗せした支援をされている地域もあると聞いておりますが、これらの対策を着実に進めるとともに、農業経営の影響緩和の効果や今後の資材価格の動向も踏まえ、対策の必要性も含めて、総理からも指示がありますので、検討を加えていきたいと思っておるところでございます。
○宮崎雅夫君 大臣、ありがとうございました。 追加対策につきましては、党にも指示が出ております。しっかりと党でも議論をして取りまとめていくということになると思います。その実現に向けて、是非、野村大臣の御尽力を引き続きお願い申し上げたいと思いますし、大臣から、今の対策の着実な実施をやっていくんだというお話がございました。これも大変重要なことでありますけれども、例えば秋肥の支援なんかについて、申請はしたんだけれどもまだうちは受けていないというお声もありますので、手続についての迅速化については是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、鳥インフルエンザについてお伺いをいたします。 今シーズンの鳥インフルエンザの発生については、もうこれまで発生したことがない県での発生を含めて、大変これ深刻な状況が続いております。これまで最も早い十月末に発生をして、百万羽を超えるこれ本当に大きな規模の養鶏場で五か所発生をして、過去最大の発生を上回る千五百万羽以上の殺処分がなされたわけです。養鶏農家の皆さん、これはもう本当に大変な痛手であるだけじゃなくて、価格の上昇でありますとか、外食産業、食品加工業への影響をしているという報道もあるわけであります。発生を防ぐには、何といっても飼養衛生管理の徹底、これが基本であることはもう間違いがないわけでありますけれども、発生のリスクが非常に高くなっていた今シーズンでは、これまでの対策、発生後の対応を振り返っていただいて、これをやっぱり教訓として今後の対応に生かしていかないといけないというふうに思います。 先週末に、全羽殺処分を回避をするために養鶏場の分割管理を推進する方向と、こういう報道もなされたわけであります。まだまだ今、気の抜けない時期でありますので、今シーズンの対応については万全を期していただくということはもちろん必要でありますけれども、現時点でどのようなことについて対策、対応を充実をさせていく必要があるのか、先ほど申し上げました養鶏場の分割管理の考えも含めて、お考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 鳥インフルエンザにつきましては、今シーズンは過去最も早い十月下旬に発生をし、発生件数や殺処分対象も過去最多となっているところでございますが、御指摘のとおり、対策としては、ウイルスを鶏舎に入れさせないための飼養衛生管理の徹底が最も重要であるところでございます。 このため、今シーズン前から、消毒や、衣類、長靴交換などの飼養衛生管理の徹底を呼びかけてまいりましたが、さらに、本年一月に開催されました専門家会合では、これまでの取組に加えて、鶏舎の屋根上に設置された入気口ですとか天井裏など、ふだん目が届きにくい場所を点検し、必要に応じ補修を行うことなどが重要といったような提言もいただいたところでございまして、このような点についても現在注意喚起を行っているというところでございます。 シーズン、今シーズンの終息のめどというのは、予断を持ってなかなかお答えはできません。昨シーズンは五月まで鳥インフルエンザの発生が確認されたということで、引き続き、都道府県と連携して、最大限の緊張感を持って発生予防と蔓延防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 また、今後につきましては、生産回復に向けて、手当金の交付など、発生農家の経営再建、あっ、経営再開支援に万全を期してまいりたいということでございますが、さらに、現場では、将来の発生時のリスクを回避する観点から農場の分割管理に取り組もうとしているという事例もあるというふうに承知をしているところでございまして、こうした取組につきましても、都道府県、現場の声を聞きながら、相談等丁寧に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。 専門家の皆さん方から、今年、改めて注意喚起をする点も指摘があったというお話でございます。局長お話があったように、まだ終わっていませんので、改めて今後の対応について緊張感を持って対応をお願いを申し上げたいと思いますし、発生した養鶏農家の皆さん、手当金のお話も今ございましたけれども、支援について万全を尽くしていただきたいと思います。 次に、食料・農業・農村基本法の検証、見直しについてお伺いをしたいと思います。 昨年から、政策審議会の検証部会で議論も精力的に行われております。党でも食料安全保障の検討委員会を中心に議論を進めているところでありますけれども、昨年十二月末には政府で食料安全保障強化政策大綱が取りまとめられました。今後更に議論を深めて、先日の大臣所信でも大臣からお話がございましたけれども、新しい展開方向を六月を目途に取りまとめられるということでございます。 大綱でありますとか検証部会でも項目の整理なんかもされてきたりしておりますけれども、まず、食料安全保障の観点から、やっぱり国内の自給力をいかに高めていくかと、そのために必要な農地、水、人、技術、こういった重要な要素、つまり生産基盤について改めてこれどう強化していくのかというようなこと、そして、大臣所信でもお話がございましたけれども、昨今の状況も踏まえて適正な価格をどう形成をしていくのかというようなこと、これ大変難しい課題でありますけれども、それは食料生産の持続性の確保にもつながってくるということでもあります。 それから、生産者だけじゃなくて、事業者、消費者の皆さんを始め国民の皆さん方の理解をこの機会にいかにやはり深めていくかと、これが特にポイントじゃないかなと個人的には思っております。 また、農業は、もう御案内のとおり、自然、気候にこれ大きく左右される産業であります。世界的な生産の不安定化の観点だけではなくて、国内でも、例えば温暖化による農作物の品質の低下など作物への影響でありますとか、作物の適地の移動、農村の防災・減災といった観点からも重要な項目であるというふうに思いますし、食料と農業にどうしても目が行きがちになってまいりますけれども、農業ともう一方の車輪があります。農村の政策ももちろん重要な項目であります。 今後の六月の新たな展開方向の取りまとめに向けまして、気象の変動への対応、また農村政策についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。 宮崎委員御指摘のとおり、農業は気候変動の影響を受けやすい分野であることから、温暖化防止対策とともに、気候変動による影響を回避、軽減する対応策を併せて講じることにより持続可能な農業を確立していく必要があると考えております。 また、農村については、人口の減少、高齢化の進行等により地域コミュニティーの維持等に支障が生じつつあると認識しており、こうした現状を踏まえて農村施策を推進していくことが必要と考えております。 このため、我が省としては、みどりの食料システム戦略や令和三年に改定した農林水産省気候変動適応計画等に基づき、高温に強い品種の開発普及、温暖化に適応した生産技術の開発普及、農村地域の防災・減災機能の維持向上、農村型地域運営組織の形成などを通じた農山漁村に人が住み続けるための条件整備等を推進しています。 先ほどお話ししたように、高温に強い品種改良、特に重要だと考えておりますけれども、お米で例えれば、主要な品目でありますコシヒカリ、この高温障害が最近非常に現場の方から叫ばれておりますけれども、やはり開花をして、乳熟期、登熟期、この時期にどうしても八月のお盆前後が絡んでくるということであります。やはりこの時期を少し後ろの方に遅らすことによって高温障害を避けるような、そういうやはり営農指導というのを今後は必要になってくるんではないかなと思います。 品種改良と現場の努力、そういったものを併せてこういう問題に取り組んでいくべきだと考えておりますし、引き続き、食料・農業・農村基本法の見直しに向けた検証を進めながら、国民的コンセンサスの形成に努めながら、六月をめどに政策の新たな展開方向を取りまとめてまいりたいと考えております。
○宮崎雅夫君 政務官、御丁寧な答弁をいただきまして、ありがとうございました。 今おっしゃったような視点も含めて、非常に重要なこれからの農政のまさしく方向を示すものでございますので、野村大臣始め、取りまとめに当たっては、期待をしておりますし、我々もいろんな提言をさせていただきたいと思っております。 それでは次に、地域計画の作成についてお伺いをしたいと思います。 昨年、農業経営基盤強化促進法が改正をされまして人・農地プランが法定化をされまして、地域での話合いを基に地域計画を作成し、関係者でその実現を目指すことになったわけであります。四月から改正法がこれ施行ということでありまして、これから本格的に策定に向けて各地域動き出してくるということでありますけれども、昨年の改正後課題とされておりました農業委員会でありますとか農地バンクの強化などについてこれまでの取組をお伺いをしたいということと併せて、人・農地プランの実質化の取組については地域によってやっぱり差があるということであります。特に、地域計画に向けて取組を加速していかないといけないという地域について具体的にどう取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 昨年五月に成立いたしました一部改正法による改正後の農業経営基盤強化促進法では、今後、農業者の高齢化、減少が本格化する中で、市町村において、これまでの人・農地プランを土台として、農業者等による話合いを踏まえて、将来の農業の在り方や農地利用の姿を目標地図として明確化した地域計画を定め、目標地図に位置付けられたものに対して、農地バンクを通じて農地の集約化を進めていくこととしております。 地域計画は改正基盤法の施行日であります本年四月一日から令和七年三月末までの間に策定をしていただくことになりますが、しっかりとした地域計画とするためには、それぞれの地域において、生産する作物あるいは農地の集約化の方針などについて、関係者が一体となって密度の濃い話合いがなされることが重要であると考えております。 このため、話合いが円滑に進むよう、令和五年度予算案において、専門人材によるサポートや地域農業に精通した意欲ある専門家を活用するための支援を行うとともに、農業委員会による農地の出し手、受け手の意向の収集等を支援する農地利用最適化交付金、農地バンクの現地コーディネーターの増員などについて措置することとしております。また、農林水産省では、地域計画の策定方法を分かりやすくまとめた手引を現場の皆様の御意見を踏まえて作成し、各地に職員が出向くなど、関係者の皆様へ説明、周知を図っておるところでございます。 引き続き、地域計画が着実に策定されるよう、しっかりと後押ししてまいりたいと考えております。
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。 この地域計画の重要性はもう改めて申し上げるまでもないわけでありますけれども、大変なこれ力仕事でもあるわけでもあります、いい計画を作ろうとするとですね。是非、引き続き支援をお願いを申し上げたいと思います。 申し訳ありませんけれども、ちょっと一問飛ばさせていただきまして、次に、水田活用の直接支払交付金の見直しに関連してちょっとお伺いをしたいと思います。 一昨年の秋に水活交付金の見直しについて基本的な考え方が示されまして、現地での課題をこれ出していただいた上で、昨年の秋に畑地化の支援などを補正予算でも盛り込んでいただいて、今、それらを踏まえて今後の産地づくりについて各地域が検討を進めていただいているというふうに考えております。 畑地化への支援の一つとして土地改良区に対する支援も含まれておりまして、もうその支援については大変有り難いわけでありますけれども、これ畑地化イコール土地改良区の組合員ではなくなるという誤解が生じないように、説明会などにおいて十分留意をしてほしいというお話をしてまいりました。畑地化しても、用水供給を受ければこれ当然用水受益になりますし、用水供給を受けない場合でも、排水受益でありますとか農道の受益になる場合も当然あります。賦課金のこれ多寡はありますけれども、土地改良区から自動的に抜けるということではないということを改めて申し上げておきたいと思います。 それと、畑地化という言葉がどうも強調される傾向があるんじゃないかというふうに思うわけであります。水田で畑作物がこれ固定化をされているところについては当然畑地化という方向になるんだろうと思いますけれども、水活の見直しでは、畑作物のこれ連作障害を防止をする観点からブロックローテーションをしっかりやろうと、改めてやっていこうというようなこともあったんではないかと思います。これはまさしく汎用化であります。 今後の食料安全保障の強化でありますとか需要に応じたこれ生産を進めていくためには、全体とすれば汎用化を進めていくことが重要であるというふうに考えますけれども、この点についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 主食用米の需要減少が続く中で、米、麦、大豆等、いずれの品目においても需要に応じた生産を進めていただくことが重要と認識しております。このため、水田活用直接支払交付金につきましては、委員御紹介のとおり、今後五年間に一度も水張りを行わない水田は交付の対象としない方針としておりますが、これは、一つは、畑作物の生産が定着している水田は畑地化を促すということなんですが、もう一つは、水田機能を維持しながら麦、大豆等の畑作物を生産する農地については、水稲とのブロックローテーション、これをしっかりやっていただこうという発想でございます。 このため、令和四年度第二次補正予算におきましては、委員おっしゃった現場の課題を踏まえまして、一つは、畑地化に取り組む産地に対しましては麦、大豆等の畑作物の生産が定着するまでの一定期間の継続的な支援を措置することとしたんですが、一方で、水田機能を維持しながら稲、麦、大豆等のブロックローテーションに取り組むことも産地の選択肢でございます。このような取組といたしましては、水田の汎用化の基盤整備ですとか低コスト生産への取組への支援も措置しているところでございます。 いずれの場合におきましても、需要に応じた生産に取り組む産地をしっかりと支援していきたいというふうに考えております。
○宮崎雅夫君 よろしくお願いを申し上げたいと思いますし、地域で、これから最終的にはこれ水の話にもやっぱりなってくるということもあります。土地改良区の皆さん方にはそういう話合いの場に是非参加をしてくださいという、私も言っておりますので、是非これについても頭に置いておいていただければと思います。 次に、土地改良についてお伺いをしたいと思います。 今後の新しい食料・農業・農村政策においても、農地、水の整備を行って農業生産の基盤を支えて、農村の防災・減災にも資する土地改良の重要性は、これますます高まってくるというふうに考えております。 一方で、土地改良施設も老朽化が相当進んでおります。昨年の五月には、愛知県の明治用水頭首工の漏水事故が残念ながら発生をいたしました。現在、その復旧については有識者による検討委員会によって検討が進められていると承知しておりますけれども、関係者とよく調整をしていただいて、今年の作付けに支障が出ないように必要な用水を取水できるようにしながら、本格的な復旧に向けて対応をお願いをしたいと思います。 そして、今回の事故についてやっぱり教訓にしないといけないということであります。このような大規模な事故が発生をした際の体制を含めた対応でありますとか、頭首工の点検の問題についても必要な検討を行う必要がありますし、頭首工のような大規模な重要構造物については、これ突発事故を防止をするために昨年の通常国会で土地改良法を改正をいたしまして、ため池の豪雨対策については耐震の対策同様に行政主導で土地改良法の手続を一部省略をして実施できる仕組みに拡充をしたわけでありますけれども、そのようなことも今後検討していかないといけないというふうに思います。 今回の事故をどのような形で今後の土地改良に生かしていくのか、お伺いをしたいと思います。
○副大臣(勝俣孝明君) 明治用水頭首工につきましては、令和四年十月に着手した工事が順調に進んでいるところでございます。引き続き、早期の完了を目指して着実に工事を進めてまいりたいと考えております。 一方で、明治用水頭首工の事故を踏まえ、施設の管理水準を向上させ、同様の事故を未然に防止するとともに、事故が発生した場合においても早期に機能回復するための対策を強化する必要があると考えております。このため、施設の点検方法やBCPを見直すとともに、頭首工に関する新たな機能診断手法を検討することが重要だと認識しております。 こうした観点も踏まえて、事故の未然防止のために行う対策につきましては、今後どのような対応が必要か検討してまいりたいと考えております。
○宮崎雅夫君 是非、繰り返しになりますけれども、今副大臣御答弁をいただいたようなことも含めて、今回の事故の教訓を先に生かしていただきたいと思います。 次に、土地改良施設の維持管理についてちょっとお伺いをしたいと思います。 これ、先生方も御案内のとおりですけれども、基幹的な施設は土地改良区が維持管理をして、圃場に近い末端施設は水利組合でありますとか集落が中心にやっていただいているということであります。 土地改良区は、体制を強化しようということで合併にも積極的に取り組んでいただいておりまして、今その数というのはピークの三分の一です。末端の維持管理については、これ多面的機能支払で支援もしていただいているわけですけれども、やはり人口減少でありますとか高齢化の更なるやっぱり進行によって、管理体制のやっぱり脆弱化ということが本当に心配な状況になっております。 その一方で、やはり豪雨の頻発化でありますとか都市化の進展、これはもう農家の方の責任じゃないわけですけれども、洪水被害、これを防止をするのに、管理の複雑化でありますとか高度化をどうしても求められるということになっております。 維持管理費が増加傾向にある中で、人員の不足、この問題と負担の問題がこれのしかかってくるという状況にございます。スマート農業の関係で維持管理についてもできるだけ省力化、省人化をしていかないといけないということはもちろんですけれども、これは体制を含めて、今後、維持管理全般について支援を充実をさせていく必要があると思いますけれども、どのようにお考えか、お伺いをいたします。
○副大臣(勝俣孝明君) 土地改良施設の維持管理につきましては、先生御指摘のとおり、農村人口の減少、高齢化により、施設の操作、点検に係る人員の確保や草刈り、泥上げ等の共同活動が困難になってきていること、それから、先生申しましたように、気候変動による集中豪雨の頻発化、激甚化等に伴い、施設の操作、運転が高度化、複雑化してきていることから課題となっているというふうに認識しております。 このため、大規模な施設の維持管理やダムの洪水調整機能強化等の流域治水の取組を支援しているところでございまして、また、末端施設の保全管理につきましては、多面的機能支払の活動組織における非農業者、非農業団体の参加を促進していくこととしております。 今後とも、人口減少や気候変動等の状況変化に対応するために、必要な施策を検討し、施設の維持管理や土地改良区の体制強化に係る支援を講じてまいりたいと考えております。
○宮崎雅夫君 副大臣、ありがとうございます。 なかなか維持管理の部分というのは土地改良の中でもよりなかなか見えにくいところでもありますので、是非そういうところに光を当てていただいて、これがないと、これ水が供給できませんので、そういう意味でも是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 来年度の当初予算、土地改良の関係は本年度を上回る四千四百五十七億円が計上されております。昨年成立をいたしました第二次補正予算、これを合わせますと六千百三十四億円ということになっておりまして、全国の土地改良の関係者の皆さんの御要望におおむねお応えできる予算になっているというふうに思っております。野村大臣始め農水省の皆様の御尽力に感謝を申し上げたいと思います。 今後とも安定して予算を確保して計画的に事業を進めていくことが大切なことだというふうに思っておりますけれども、是非、野村大臣のお考えについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 今年の私の大臣室にお越しいただいたのは、土地改良区の皆さん方が一番多かったと思います。そのぐらい皆さん方、大変御熱心に陳情活動をされました。 その結果、先ほど委員の方からございましたように、総額予算が六千百三十四億ということでございますが、いずれにしましても、土地改良施設は、農業の成長産業化を図る、そのために農村地域の安全、安心な暮らしを実現する上で維持管理費も含めて大変重要だというふうに認識をしております。 したがいまして、当初予算は四千四百五十七億でしたが、補正まで合わしますと大体六千百三十四億になると思っておりますけれども、このために、我が省としては、土地改良事業により、農業の競争力や食料安全保障の強化に向けて水田の畑地化、汎用化、農地の大区画化を進めていきたいというふうに思っておりますし、さらには、非常に災害が今多いものですから、国土強靱化に向けて農業水利施設の適切な更新、長寿命化による戦略的な保全管理を推進しているところでございます。 昨年もいろんな災害がありまして、土地改良区の皆さん方からいろんな御要請もいただきました。したがいまして、今後とも土地改良事業を着実に推進することができるよう、必要な予算の安定的な確保に努めてまいりたいと思っております。
○宮崎雅夫君 大臣、大変力強いお答えをいただきまして、ありがとうございました。また、全国の土地改良区の皆さん方の声をお忙しい中聞いていただきまして、本当にありがとうございます。 土地改良についてもお伺いをいたしましたけれども、農水省の公共事業の中では、林野公共、水産公共もございますので、併せてよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、森林の関係の人材確保、育成についてお伺いをしたいと思います。 森林従事者につきましては、令和二年で四・四万人ということで減少傾向ではありますけれども、若年者率と、これ、全産業で低下をする中でほぼ横ばいということであります。これは、事業が創設されて二十年を迎えるということでありますけれども、緑の雇用によって若年の新規就業者の方が増加、これをしているという、これが寄与しているものだというふうに思います。そして、やはり確保できた人材を育てていくということももちろん重要であります。 一方、林業における災害、労働災害、これ減少傾向にあるといっても、まだまだその発生率が全産業の十倍ぐらいになっているということでありますので、安全確保対策を更に進めていく必要があります。そのために、林業における技能検定の創設、現在それに向けて調整、準備も進められていると伺っておりますけれども、それも有効な手段ではないかというふうに思っております。 そこで、緑の雇用事業のこれまでの成果、それから今後も含めて、林業の人材確保、育成にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 林野庁では、平成十五年度から、この緑の雇用事業により新規就業者の確保の取組を進めてきているところでございます。この取組によりまして、新規就業者につきましては事業開始前の年間約二千人から三千人へと増加しますとともに、先生御指摘のとおり、若年者の割合についても、全産業が低下傾向にある中、林業はほぼ横ばいとなっているところでございまして、一定の成果が出てきているというふうに認識してございます。 一方で、林業の労働災害につきましては、これも先生御指摘のとおり、長期的には減少傾向にあるものの、やはり他産業に比べて非常に高い発生率となっております。このため、林野庁では、労働安全の確保に向けた伐木技術の研修への支援などを行いますとともに、安全な作業技術の習得にも資する技能検定制度への林業職種の追加、これに向けて今、業界団体、一生懸命取組を進めておりますので、これへの支援も行っているところでございます。 今後とも、林業労働力の確保、育成と、それに不可欠な労働安全の向上に向けまして、これらの取組を進めてまいる考えでございます。
○宮崎雅夫君 今長官からお答えいただきましたけれども、もちろん農業、水産業も含めてやはり人材の確保というのは非常に重要なことでありますので、是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 最後に、水産についてお伺いをしたいと思います。 昨今、やはりサンマ、サケ、スルメイカなどの主要魚種の不漁でありますとか、来遊魚種に大きな変化が生じております。 一昨年に水産庁で不漁問題に関する検討会が開催をされまして、その結果も取りまとめられているわけでありますけれども、資源管理について現場の漁業者の理解を得ながらこれからも推進をして、昨今の海洋変化、環境の変化に対応して適切な操業を行っていくためには、やはりその原因究明をこれしっかり行っていくこととともに、やはり、そういう変化をいち早く肌で感じる現場の意見もしっかりこれ聞いていただくことが必要だというふうに思います。 今月、海洋環境の変化に対応した漁業の在り方に関する検討会、この第一回目が開催をされております。この検討会の狙いでありますとか、海洋環境の変化に対応した漁業の構築に向けたお考えについてお伺いをいたします。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 海洋環境の変化によりまして、イカ、サンマ、サケの不漁が継続する一方、マイワシの増加やブリの北上といった資源の変化も起きております。このような状況に対応し、漁業経営の安定を図るためには、適切な資源管理を着実に実施していくことに併せまして、漁獲対象魚種の変更など最適な操業形態への転換を促していくことが必要となっております。 このため、水産庁では、今般、委員も御指摘されましたように、海洋環境の変化に対応した漁業の在り方に関する検討会の第一回会合を三月一日に勝俣農水副大臣御出席の下、開催させていただきまして、漁業経営、操業の在り方や対応の方向性について検討することとしました。 検討会におきましては、漁業者からのヒアリングを行って現場の意見を聞きつつ、不漁の要因分析を進めるとともに、海洋環境の変化に対応した漁業の構築の方策について今後議論してまいります。
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。 海洋環境の変化の原因を特定するというのは極めてやっぱり難しい話だと思うんですけれども、そのやっぱり検討過程をしっかりと情報を関係者の方に共有をして、できることをやっぱりその時点その時点でやっていくということが非常に大事だと思いますので、そういう点も含めてよろしくお願いを申し上げたいと思います。 時間となりましたので、これで質問を終わりにします。ありがとうございました。
○田名部匡代君 おはようございます。立憲民主党の田名部匡代です。今日はよろしくお願いいたします。 大臣にたっぷり思いのたけを御答弁いただけるように、いつもよりずっと質問項目少なく提出してありますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、私も、鳥インフル、高病原性鳥インフルエンザについてお伺いしたいというふうに思います。 私の地元青森県でも、昨年末、百三十七万羽の鳥インフルエンザ発生して、その殺処分に自衛隊、県、各自治体にも御協力をいただいたところでありまして、本当に、まあ時間もそうですけれども、精神的にも、作業に当たっていただいた皆さん、つらかっただろうなというふうに思います。改めて敬意を表したい、また感謝を申し上げたいというふうに思います。 で、これ大臣、三月三日の大臣記者会見で鳥インフルエンザのことについておっしゃっているんですけれども、ウインドーレスのこれ鶏舎ですね、全く密閉してあるにもかかわらずウイルスが入ってきたという事例の感染経路が分からなかったのですが、よく調査すると、天井の方に穴が空いているとか、天井に隙間があったということもあったと。 これ、つまりは、どういう感染経路かよく分からないと、非常に生産者の現場も飼養衛生管理、徹底をしてやられているのに全く分からないというような声もあったんですが、いろいろ調査をしたら、やはりそれは徹底されていなかったということなんでしょうか。これまで発生しているものの、発生した施設での衛生管理は、飼養衛生管理は徹底されていなかったということなんでしょうか。
○政府参考人(森健君) お答えします。 鳥インフルエンザが発生しました場合、その都度、国、都道府県の職員を始め、疫学、ウイルス、野鳥の専門家を含めました疫学調査チームを農場に派遣をしまして、感染経路等について調査を行うということにしているところでございます。 その疫学調査、随時行っているわけですが、今シーズンの結果を、これまでの結果を検討いたしました本年一月に専門家会合を開催をしたわけでございますけれども、そちらにおきましては様々な報告がございまして、例えば、車両消毒、衣服、靴の交換、手指消毒等の衛生対策において不備が見られた事例でございますとか、飼養管理者は衛生対策を実施をしておりますけれども、鶏ふん、堆肥等の一部作業を行う方々とか外来業者ではその衛生対策を実施していない、あるいは農場側がその実態を把握していないような事例、さらに、家禽舎について、破損等によりまして、野鳥、猫、ネズミなどの野生動物の侵入の可能性がある事例などが報告があったということでございまして、日々の飼養衛生管理について農場従業員を含む関係者が徹底することが重要であるということが改めて確認されたというところでございます。
○田名部匡代君 これまで何度も発生をしていて、相当経営者も十分その管理には気を付けていらっしゃると思いますし、チェック体制も国も徹底するようにやってきたというふうに思うんです。 ただ、この天井の方に穴が空いているというようなことで見落としてしまったようなこともあるかもしれないですし、これはなかなか皆さんがチェックし切れてないんじゃないかというようなことがあれば、それは周知して再度徹底していただく必要がありますけれども、本当に生産者側の責任で、何かこうまだ不十分だというようなことなのかなというのは、何だかんだ、なかなか分からないところもあるんですけれども、これだけ大量に発生しているわけですから、改めて、国として必要な情報も含めて現場に落としていただきたいというふうに思っています。 それで、先ほども分割管理のお話がありました。今日も、茨城で条例案を出すと、これ鶏舎の規格に対してということですけれど、やっぱり私、防疫に関すること、結果としてこれは食料の安定供給にもつながりますし、それは食料の安全保障にも関わってくる。これは、国がしっかりとどのようにするべきかということを決めて、徹底して支援をしていく必要があるんじゃないのかなというように思うんですが、この分割管理についての考え方と、今後考えられる支援についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 議員御地元の青森県の大規模農場におきまして、鳥インフルエンザ発生時のリスクを回避するために農場の分割を視野に入れて取り組もうとされているということは承知をしているところでございます。 非常に鳥インフルエンザの感染力が強いということで、基本的に農場は一体的に管理しておられますので、農場全体に一旦発生しますとウイルスが広がっている可能性があるということで、農場内の家禽は全て殺処分する必要があるというところでございますけれども、特に大規模農場では、この発生の場合に殺処分対象羽数が多くて経営再開等に影響が及ぶといった面があるということは承知をしているところでございます。 こうしたことも踏まえまして、先ほど御紹介いたしました、先日、一月三十一日の専門家会合におきましては、大規模農場における対応として、例えば、施設及び飼養管理を完全に分けることにより農場を複数に分割し、別農場として取り扱うことについては、現場で検討し得るという考えも示されたところでございます。 農場の分割につきましては、分割管理につきましては、個々の経営判断に関わることでもございますけれども、引き続き、国といたしましても、都道府県や現場の声を聞きながら相談等丁寧に対応してまいりたいと思いますし、活用可能な支援策等についてもお示しをしていきたいというふうに考えております。
○田名部匡代君 是非それは御検討いただきたいというふうに思いますし、もちろん経営判断はあると思いますけれども、いわゆる国の、先ほど申し上げたとおり、しっかりこの防疫ということに関して、また食料の安定供給、安全保障という観点から、しっかりと国としても方針を定めて、そして取り組んでいただければというふうに思いますので、お願いします。 同じ日の記者会見で、大臣、卵の供給、卵のことについても触れておられまして、大体半年から一年ぐらい供給が復活するのに掛かると、それを期待する以外にありません、また新たな感染農場が出てくればどうなっていくか分からないですけれども、そのときはその時点でどんな方法がいいのか考えていかなければならないと思う、今のところは静観というふうにおっしゃっているんですが、どのような時点でどのような方法が考えられるのか、ちょっと、まあ確かに、確かに大臣のおっしゃるとおりだと思います。なかなか今すぐに何らかの対応というのは難しいと思うんですが、ただ、新たに発生したときにはその時点でどんな方法がいいのかというのはどういう時点が考えられるのか、ちょっと、大臣の記者会見ですので、大臣、御答弁いただけますか。
○国務大臣(野村哲郎君) 私どももこの推移をずっと見守っていたんですけれども、これだけかつてないほどの感染の広がりが出ました。当初のところは、昨年末までは、卵に、そんなに消費者のお手元に届く卵は不足感はないと、こんなふうに思っていたんですが、今度は加工、卵を使った加工の関係のメーカーの人たちから足らないというのが今も出ております。 したがって、これは輸入もやっておりまして、これは生卵じゃなくて液卵を輸入しておりますから、そういうもので代替品としてお使いいただこうということで業界の方にも呼びかけておりますが、やはり一番、新鮮な卵が一番いいわけですから、メーカーの皆さん方は、商品をストップしたりとか、あるいは延期をしたりとか、いろんな工夫をされておりますが、そういう意味では、先ほど質問ございましたように、どうすればいいのかというのは、それはほかの、これ、全世界的にインフルエンザが広がっておりますから、輸入しようにしても簡単に輸入ができないと、こんな状況になってございます。したがって、じゃ、そこを代替品として何があるかということにもなるんですが、なかなか卵の代替品というのは見付かってこないので、今のところは商品をストップして、そして卵が出回るのを待つということしか今のところはございません。 ですから、そういう意味では、卵は、卵というか鶏は勝負が早いというか、すぐに卵を産み出しますから、三か月から五か月しますと、もうひなから成鶏に変わっていきますので、そういった形での早さはあるんですけれども、ただ、やっぱり鳥インフルが入ったところについては消毒だとか、あるいは試験的に入れてみて、その後の感染がないかどうか、こういったところもまたチェックする必要がありますので、まあ早くて半年あるいは一年間ぐらいは掛かると、こういうことを申し上げてきたところでございます。 ただ、卵の価格が上がってしまったというのは、これはもう私の言わば判断の過ちで、昨年の十二月までは三百円ぐらいだったんですよ。だけれども、一月になれば、毎年のことですが、卵の値段というのは下がってくるものですから、そうしたら案の定二百六十円まで下がりました。ですから、ちょっとほっとしていたら、またその後でかいのが、感染が出てまいりまして、ますます上がってきてしまって、消費者の皆さん方にも大変御迷惑を掛けていると。何とか早く検査をして、そして試験的にひなを入れてみて、その後の感染が広がっていないのか、あるいは菌が残っていないのか、こういうチェックも掛けながら、安全な卵をまた生産していただこうと、こんなふうに思っているところでございます。 長くなりました、済みません。
○田名部匡代君 御丁寧な御答弁ありがとうございました。 いろいろと大規模化、これは経営判断ですから、なかなかこの場でそれがいい悪いというのは言いにくいところもありますが、やはりそういったことの弊害ということ、まさにリスクが高まっているということもやっぱり踏まえなきゃいけないということと、なかなか、飼料の高騰で生産を絞って、結局急に増産ということも困難ということを考えると、今の物価高であるとかエネルギーの高騰ということも全体を見ればやはり大きな影響を及ぼしていると思います。しっかりこの対策についても行っていただきたいと、そのように思います。 ちょっと、じゃ、次、サケの話に行きたいと思います。 放流で魚が減るという記事を見まして、北海道立総合研究機構とアメリカの共同研究結果ということなんですが、ただ、これサクラマスなので、これ、私、今日サケの話をするのに同じとは限らないんですけれども、もう御覧になっていると思いますが、この受け止めと、このことが同じように放流事業、放流大国ですから、日本は、いろいろと放流事業していますけど、特にこのサケということと何か関係性があるのか、同じようなことがサケにも言えるのかどうか、分からないので教えてください。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 御指摘のあった論文でございますけれども、これは河川内に長期間生息する例えばサクラマスなどを河川の環境内で本来生息可能な量以上に放流をした場合にどのような影響が河川に与えられるかというものを評価したものでございまして、評価の対象として、例えば河川に生息するカジカとかアユなどの十魚種を指標種として、それぞれどういう影響を及ぼすかというのを解析しております。その結果といたしましては、やはり環境内で生息可能な量以上に放流すると、その放流した魚種だけでなく、その他の魚種との関係も激化して、河川の生物群集を長期的には減らすことが、減らすということを指摘されておるわけでございますが、この十種の中にシロザケというものは入っておりません。 我が国で放流されておりますシロザケについては、放流後、河川に滞留せずにすぐに降海することから、この論文の考察の対象とはされていないと考えております。
○田名部匡代君 ありがとうございました。 まさに、ふ化放流事業、今、サケ捕れなくて本当に大変なんです。 それで、私もサケ、朝御飯でよくいただきまして大好きなんですけど、やっぱり安定的にきちんとこれは供給していただきたいなと思いつつ、様々な、もう皆さんのところでも研究をされていると思いますし、対策も講じていただいていると思うんですけれど、サケの稚魚を育てるふ化場の運営が大変厳しくなっておりまして、例えば、青森県、私の地元でも、奥入瀬川のこの鮭鱒増殖漁協からも、厳しい現状、視察をしてお聞きをしてきました。 近隣の町村であるとか県にも様々要望はしているんですけれども、国として何らかの支援というものはお考えでしょうか、また行っているんでしょうか。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 本年度の全国のサケの漁獲量は八万トンを超えておりまして、これは、昨年度の五・四万トンと比べますと回復はいたしましたものの、北海道太平洋側及び本州太平洋側の漁獲量は十年前と比べると非常に低い水準となっております。 主にサケ水揚げ金額の一部で運営しているふ化場の経営は、この結果、非常に厳しい状況にあることも承知しております。 水産庁では、サケの回帰率の向上を図るため、環境変化に強い健康な稚魚を河川ごとに最適な時期、サイズなどで放流する取組や、飼料効率の高い餌の開発に対する支援を行っております。 また、サケ稚魚の生産に必要な卵を確保するために、水産庁から道県の間の、つまり北海道とその他の県の間の卵の融通について協力依頼を行い、北海道から青森県などへの卵の融通について道県間で調整され、実施されたところでございます。 今後とも、持続的なふ化放流体制の構築に向けて、道県庁やサケ増殖関係者と連携しながら取り組んでまいります。
○田名部匡代君 ありがとうございます。 それ、適切な、ちょっとサイズを大きくして放流することによって、実は経費がかさんでいるということなんですね、電気代も高騰していますし、餌代もということで。 何とかこのふ化放流事業、しっかりとこれからも持続可能なものとして成り立っていくように、現場の状況に耳を傾けていただきながら、必要な対策はまた今後あれば検討していただきたいというふうに思っています。 なかなか、海側と川側でうまく関係が構築できているところと、海の漁業者も今厳しいですから、魚捕れなくて。なかなかやっぱり、目の前にある魚は全部捕って何とかやっぱり生活成り立たせたいというのが、それはもう当然のことだというふうに思うんです。 だけれども、全体を見たときに、どうやってそれは共存共栄して、持続可能なものとしてお互いが生き残っていくのかというか、経営を成り立たせていくのかということは大事だというふうに思いますので、そういった全体の調整も含めて、是非取り組んでいただきたいというふうに思っています。 次に行きたいと思いますが、ちょっとごめんなさい、所信に入る前にもう一点だけ。 新規就農者育成総合対策についてなんですけれども、これ、以前と変わって新たな制度になりました。この機械とか施設等の導入に対する支援というのは、本当に初期投資掛かりますから、新規就農者にとっては非常に重要な支援だというふうに思います。 ただ、現場から、これ就農一年目しか使えなくて困っているという話がありまして、これ一年目だけではなくて、別に就農二年目に対しても対象を拡大して支援すればいいのではないかというふうに思っていたところ、これ検討されているというふうに聞いたのですが、今の状況を教えていただけますか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 委員からの御指摘のありました経営発展のための機械、施設等の導入支援、具体的な事業名称で申しますと経営発展支援事業でございますけれども、これ、令和四年度から新たに措置をしたものでございます。四年度におきましては経営開始一年目の方を対象としておりましたが、令和五年度は、新規就農者が計画的に機械、施設等の導入を行えるよう、経営開始二年目となる令和四年度就農の方も対象とすることとしております。経営開始初期の投資をしっかりと支援することで早期の経営発展を支えるとともに、今後の支援対象の範囲につきましては、現場の声も踏まえながら引き続き検討してまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 ありがとうございます。 是非、現場の声聞きながら取り組んでください。 それでは、所信のことについて伺いますが、大臣、これ所信、配っていただいた資料のページでいうと四ページから五ページにかけてなんですけれども、食料安全保障の強化に対してのところで、あれですよね、ちょっと資料替えていいですか、済みません、食料安全保障の強化には、構造転換のみならず、強固な生産基盤が不可欠ですと、そこで、拡大する世界の食市場を獲得するための農林水産物・食品の輸出と続くんですが、このちょっと食料安全保障と輸出のことについて、何がこれ食料安全保障につながっていくというふうなことなのか、この大臣の所信からはなかなか伝わりにくかったので、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 委員も御承知のように、我が国の人口は減りつつあります。しかしながら、世界の人口は逆に増えておりまして、この世界の大きく拡大すると見込まれる世界の食市場を輸出により取り組んでいきたいと、これは国内生産を維持拡大するためには、これは大変必要なことであります。そして、これは輸出促進が単に国内の生産余剰を海外に振り向けるということではなくて、マーケットインの発想に基づいて、海外の新たな需要を取り込む形で生産を拡大することを目指しているのです。真逆の政策じゃないかと、こういうふうにお考えだと思うんですけれども。ただ、輸出の拡大は、農林漁業者の所得向上や、地域経済、これは産業も、加工業者も入るわけですから、地域経済の振興を図るものでもありまして、農林水産業の維持拡大に資するものだと、こんなふうに思っております。 このように、平時においては輸出という形で促進を通じて生産を維持拡大することが必要でありますが、今度は不測時、万が一のときにおいては、供給先をこれは海外に向けておったわけですが、これを国内に振り向けることも可能である点を考えれば、食料安全保障の確保に重要な役割を果たすと、こういう形で輸出にも大変力を入れておりまして、おかげさまで、今度は一兆四千億を超えたところでありますが、不測時にはこれは国内に向けられると、こういうことに考えておるわけであります。
○田名部匡代君 まあ何度もここの委員会で輸出のことも取り上げられていると思うんですが、達成金額じゃないんですよね、大事なことは、というふうに思っています。中身もですね、何が輸出されてそうなっているのかということも、まあ今日はそこまでやりませんけれど。 私、これだけ自給率が低い国ですから、大臣の所信に直接的に自給率ということはなかったというふうに思うんですが、別にその目標は諦めたわけではないというふうに思いますので、とにかく、やっぱり国内の自給率を高めていくということは基本だと思うんです。 輸出も、私は、これが食料安全保障につながるというのであれば、しっかりと国民の皆さんになぜそうなのかということが伝わることが非常に大事だというふうに思うんですね。 大臣おっしゃったように、例えば、余剰というか、余剰の、これだけ輸入しているんですから、余剰なんというのはなかなかあれですけど、でも、世界を見れば、やっぱり自給率、自分たちのところで自給したものが、まさにそれを、余剰を輸出に振り向ける。で、いざというときには国内の安全保障、自国の食べ物として活用する。ある意味、これは一つの安全保障の考え方だというふうに思っていますし、やはり国内でのそうした需要が減っていく中で世界には人口増えていきますから、まさに農地をしっかり維持して活用すると。まさに国内の人口や需要に合わせたら、どんどんそれは、まあ作る人もいなくなれば必要な量も減っていくということになる。そうではなくて、世界に目を向けて農地をしっかり生かしていき、それをいざというときに活用できるようにするんだということが私は輸出の食料安全保障に対する考え方だと思うんですね。 やっぱり、そういうことをしっかり国民の皆さんに理解していただいて、なぜ予算を付けてまでこういう事業をやらなきゃいけないのか、結果としてそれがなぜ食料安全保障なのかということは、この説明からでは、もう何だか突然輸出の話が出てきて何かなというふうに、大臣、思いましたので、やはり国民の理解をしっかりやっぱり高めていくということを常に意識して発信をしていただきたいし、政策にお取組をいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 それで、やはり食料安全保障といったときに、私は種を守ることは大変大事だと思うんですね。種子法を廃止をされましたよね。今日何分まででしたっけ、私の時間。(発言する者あり)十分まで。あっ、そうですか。 それでは、いろいろ省きまして、省くというか、いや、種子法、私たちは復活法案を出していますし、まあなかなか廃止をした側の皆さんは、これは本当にそうするべきだったかなと思っていても、復活というのは分かりません。ここにいる徳永さん、舟山さんが協力をして、私たちがいろいろとそこに向けた新たな対策、法律、こういうものを準備してきたわけですけれど、大臣、大臣のお考えをお聞かせをいただきたいというふうに思うのですけれど、やはり地域におけるまさに農業の基盤である農業用植物の優良な品種を確保する上で、農業用植物はまさに新品種の育成とか在来種の保全、公的新品種の育成の促進や公的な育成品種の有効かつ適正な利用、こういったことが必要だと私は思うのですけれども、また種苗の生産に係る技術を有する人材の育成、こういったことも私は大事だと思うんです。このことに大臣、御賛同いただけますでしょうか。大臣の考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) この種子法の改正は三十年の四月一日でございましたので、既にもう五年が経過をいたしました。 ちょっと経過後のお話をさせていただきますと、種子法を改正するときに我々が議論したのは、種子法では米とそれから麦類と大豆のこの原種の生産に関する事務を全ての都道府県に義務付けておりまして、この三種類だったわけです。しかしながら、いろんな食生活も変わってきましたし、また生産するこの中も、中身もどんどん変わってきました。したがって、この三種類で、国でちゃんと管理しながら各都道府県にやらせていることでいいのかと、義務付けていることでいいのかということで、これをやめて、全ての都道府県に一律に義務付けていたことをやめさせて、官民の総力を挙げて多様なニーズに応じた種子供給体制をつくろうじゃないかと。しかも、作目ももう地域によって変わっておるわけですから。そして、これを県の方に下ろして、県の方でそういった種子の登録をしていくということで、現在五年間で三十一の都道府県におきまして独自性のある条例制定が進んでおります。 ですから、これは米だけではなくていろんな種類の、そこの地域に合った種子を登録しているわけでありますから、こうしたような多様な対応が今現在講じられているという認識でおるところでございます。 法律の廃止後も種子供給に関わる事務については各県が従前と同様に実施することが見込まれることから、引き続き交付税措置が今も講じられているところでございます。 麦、それから稲、大豆は重要な作目でありますが、その基本的資材である種子については、引き続き、官民の総力を挙げて多様なニーズに応じた種子供給が図られるようにというふうに取り組んでいく考えでございます。
○田名部匡代君 これ、各自治体任せでいいのかということなんです。今、各自治体も危機感を持ってこうして条例を作っている。やっぱりこれは何も担保されていないわけですね、今。なので、やっぱり私たちは法律が必要だというふうに考えていますし、当時、いろいろと要望を受けている自民党の先生から、議員から、多くの議員が種子法を深く理解しないまま廃止法案に賛成してしまいましたなどというお話もあったようでありますけれど、やっぱり私たちは、食料安全保障の観点から改めてこうした議論が必要ではないかというふうに思っていますので、大臣にも我々の提案も受け止めていただきながら、また一緒に食料安全保障に向けて協力できればというふうに思いますので、よろしくお願いして、終わります。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリです。 今国会もいよいよ委員会始まりました。よろしくお願い申し上げたいと思います。 まず、先日、春肥の価格高騰率が都道府県一律一・四と発表されました。北海道は、春肥、秋肥、一年を通しての支援となります。道内の肥料市場における市場規模は、令和三年の約八百十四億円から令和四年の約一千三百十億円にと、約四百九十六億円の増加となっています。補助事業対象分の高騰率は約一六〇%となっております。 この高騰率一・四では、北海道の支援水準は高騰分の約三八%、約百八十九億円にしかなりません。これでは、岸田総理は七割補填するとおっしゃっていたわけで、生産資材、肥料だけじゃなくていろんなものが上がっているので、まあ肥料は七割補填してくれるんだろうとやっぱり現場は期待していたわけで、北海道の現場には落胆が広がっているという状況です。 この状況を受けて、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 今委員のおっしゃいました北海道の実態でありましたが、いろいろ各県によってまた違うし、作目によっても違うものですから、どういう形でこの七割補填をやるかというのは大分議論をさせていただきました。 品目別というのもありますが、もうそれだと、なかなか肥料の種類も多いし農家数も多い、そうすると事務的に行政も農協もやりたくないということで、じゃ、やっぱりこの一番簡便なといいますか、しかも現実に合った価格を算定するのに何が一番いいかということで考えたのが農業の物価統計調査の結果でございました。 ですから、これに基づいて試算いたしますと一・四倍と、こういう、肥料の上がった分でありますが、それだとコスト上昇分の三八%にしかならないというのが北海道の今のお話でありましたが、我々は、どこのというような形では、最初はその辺の議論もしたんです。また、北海道の先生方からは、特に北海道は化学肥料を使っている率が高いものですから、北海道はほかの県と違うよということを北海道の先生方からも聞いてはおったんですけれども、そういう特別な扱いといいますか、そういうようなやり方でいくと、個人別にも、もう最終的には個人別にという話になっちゃうものですから、これではすぐに今困っておられる春肥の対策にはならないよと、時間が掛かり過ぎるということから、私どもはこの物価統計調査に基づいた結果を使わせていただいているところでございます。 また、本対策は、化学肥料の使用低減を通じて、輸入原料から堆肥等の国内資源への転換を進める農業者をこれは支援を対象とすると。特に北海道は畜産も酪農が盛んなわけですから、堆肥もたくさんあるわけでありますから、こういった国内資源の利用拡大の観点からも、化学肥料の使用割合が高く肥料価格の上昇幅が大きい地域の支援割合を高めることに対してはやはりこれは慎重であるべきだという結論に達したわけでありまして、なお、政府としては電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を措置しておりまして、地域によってはこれを使った形で国の支援に更に上乗せする形を取っておられると。北海道でもそれが道の方で決まったということも聞いておるわけでありますが、そういう形で、国だけではなくて、この交付金を使った形での上乗せ給付ということも必要になってくると、こんなふうに思っているところでございます。
○徳永エリ君 確かに北海道でも、そして各自治体でもこの肥料の支援をしておりまして、それでも高騰分の五八%にしかならないという状況です。 どうしてこういうことになるかというと、やっぱり広いと規模が大きいということなんですよ。北海道の耕地面積に占める割合、全国の耕地面積に占める割合は二六%ですね。いつも言っているんですけど、一農家当たりの経営耕地面積が三十ヘクタールを超えていますから、五十、六十を家族経営でやっているところがたくさんあるんですね。そういう中で、やっぱり肥料を使う量が全然違うんですよ。 だから、負担が大きいということをしっかり受け止めていただいて、堆肥使えるから大丈夫と言いますけど、北海道は国土面積の二二%です。堆肥のあるところと畑と近いところはいいですけど、遠いところもあって、堆肥をもう十分に使えるわけでもないんですよ。もう机上で物事を考えず、実態にしっかり目を向けていただいて考えていただきたい。そして、次に支援を検討される際は、全国の単純平均ではなくて、北海道の事情をしっかり勘案していただいて、加重平均で決めていただきたい、このことをお願い申し上げたいと思います。 次に参ります。 資料を御覧いただきたいと思います。 お配りした資料でありますけれども、令和三年の新規就農者の調査結果なんですね。これは、新規就農者は毎年どんどん減っていっています。で、これ就農した方もですね、離農した方もいるかもしれない。特にその新規雇用就農者、これ現場に行くと結構若い方の姿見るんですけど、徳永さんねって、やっと若い人来てくれたと思ったら、もう三か月もいたらやめていくんだよねって、こういう声すごく聞くんですね。 やっぱり定着をしっかりさせなきゃいけないと思うんですけれども、担い手が足りない、後継者が足りないってずっと言っていて、政府もいろんな支援してきていますけど、一向に状況は変わらない。今後どうしていきますか。食料安全保障を守るためにも、やはりこの農産物を作る生産者、この人員確保はもう最重要課題だと思いますけれども、どう考えているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(村井正親君) まず、私の方から、現在の取組について御説明をさせていただきたいと思います。 農業者の減少、高齢化が進行する中で、将来にわたって食料を安定的に供給するために農業生産を支える担い手をしっかりと育成、確保していく必要があるということは、もう委員御指摘のとおりでございます。 このため、令和五年度予算におきましては、就農に向けた研修資金、経営開始資金、雇用就農促進のための資金の交付ですとか、経営発展のための機械、施設等の導入、研修農場の整備、先輩農業者による技術指導など、地域におけるサポート体制の充実、さらには、農業大学校、農業高校等における農業教育の高度化等の取組を引き続き支援することとしております。また、これに加えて、幅広い世代の農業人材を地域に呼び込むための社会人向け農業研修等の取組について新たに支援をすることとしております。 総合的な取組によって農業を担う人材の育成、確保を一層推進してまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 いろいろ今までもやってきたんですけど、余り成果が上がっていないということですよ。それで、今その基本法の議論の中でも出てきているのは、人の確保ができないからスマート農業だ、アウトソーシングだ、そんな話になっているわけですね。 じゃ、どうしたらいいかということなんですけど、まずは、大きな政策転換のたびに高齢の農業者の方々が早期離農していますよね。今回の酪農も離農者がどんどん出ているということで、昨年だけで北海道二百十四件、全体の四・五%離農したとお話をしました。やっぱりこれ、今農業に従事している人をちゃんと続けられるような環境に置く、そのための支援をしっかりしていく、そのことがまずもう一番大事なことなんだと思うんですよ。ああ、またやめていったのか、またこんなに減ったのかって見ているんじゃなくて、離農させないようにする、そのことをまずしっかり考えていただきたいと思います。 それから、農業次世代人材投資事業、準備型、経営開始型もありますけれども、当初は四十五歳未満が対象だったのが、いろいろ御意見があって、四十九歳未満まで年齢が引上げにいつの間にかなっていたんですけれども、六十代、七十代でも元気な人は全然農業できますから。サラリーマンの方が退職をされて自分のふるさとに戻って農業をやりたいと思ったときに、しっかりそれを支えるということを考えると、これ対象年齢をもっと引き上げるべきだと思います。私も六十一になりましたけれども、例えば今から就農しようと思ったら、ばりばり元気ですから。そういうときにやっぱり支援が必要だと思いますので、是非この年齢の引上げ等も検討していただきたいということをお願い申し上げたいと思いますが、一言、大臣、お願いいたします。
○国務大臣(野村哲郎君) 今いらっしゃる担い手が離農していく、その対策をどう考えるのかということでありまして、特に酪農の皆さんの離農の実態をいろいろ見てみました。今年は、先ほど数字も挙げられましたけども、非常に例年に比べると離農される率が高いというのが分かりました。 ただ、それだけでは分からないので、どういう理由なのかということを、飼料が高いから、あるいはその経営がもう行き詰まってきたからというのもありましたが、一番やっぱり多いのは、高齢者、しかも担い手が、後継者がいないと、こういう方が数字的には多かったというふうに報告を受けているところでありますが、ただ、そういう人たちももう少し長く農業を携わっていただいて、そしてまた地域を支えていただければというふうに思うわけでありますが、担い手の方が安心して農業経営に従事できるようなことが一番重要だと思うんですけれども、ただ、今現在のその担い手が離農していかないための支援、これらについても非常に必要だということは委員おっしゃるとおりでございまして、ただ、年齢の問題もありまして、若い人をどういうふうにして育てていくかということで、現在も四十九歳以下の方に新規就農者向けのいろんな制度をつくっておるのはもう委員御承知のとおりです。 ですから、これをもう少し引き上げた方がいいんじゃないかというこの御指摘もありますので、いろんな企業なんかの定年も延長されてきておりましたし、そういうことも勘案しながら、社会情勢も勘案しながら、できれば内部の方でも検討をさせていきたいと思います。
○徳永エリ君 是非検討していただきたいと思いますけれども、やはり今農業に従事している人が長く農業に従事し続けていただくためには、今回なんかも、生産コストの上昇もそうですけれども、やっぱり農業者努力ではどうにもならないことが起きるわけですよね。そのことでやめるというのは大変に残念で、いろんなその要件を絞った事業、そこに予算を付けてやるんではなくて、もうそれこそ販売価格と生産費の差額、この赤字補填をしっかりして再生産ができる環境をつくる、もうそれさえあれば農業続けられるんですよ。 今もう現場歩いたら、もうけたいなんて思っている人いませんよ。とにかく安定的に経営を続けたいということですから、本当にこれまでのやり方でいいのかということを、後で舟山さんがいろいろお話しするみたいですけれども、経営を支えるためにどうしたらいいのかということをしっかり考えていただきたいというふうに思います。 次の資料を御覧いただきたいんですけれども、農地価格の推移です。 これ、北海道の農地価格なんですけど、見てください、これ全道で、例えば田んぼですけれども、十アール当たり二十四万三千円ですよ。全国見てください、百十二万です。そして、畑を見てみますと、全道だと十一万八千円、中には三万とか七万という土地もあるわけですよ。全国平均が八十二万五千円ということで、もう全然違うんですよね。多分、皆さん十勝に行っていただいて、景観、環境の美しい畑を見ていただいたら、いや、すばらしいなと、第一種優良農地、さぞかし高い農地だろうなと普通思うと思うんですよ。これが実態なんですね。北海道は農業者同士でずっと相対で売買していたので、売買実態でずっと価格上がらないままにあるんですよ。 今日なぜこれを申し上げたかというと、予算委員会のときも申し上げましたけれども、これから構造改革特区の議論が始まるわけでありますけれども、北海道は国家戦略特区の対象地域になっていませんが、万が一、今後、それこそ法人農地取得事業、これ北海道対象になったら、こんなお買い得な農地ありますか。だから怖いと思っているんです。 そのことを私、大臣と農林水産省の皆さんと政府の皆さんにしっかり分かっていただきたいんですよ。本当に北海道と府県はいろいろ事情が違いますので、是非ともしっかり受け止めていただきたいと思います。 大臣、これも一言お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 徳永委員が心配されておられるような、今度、さっきの話でなりますが、構造改革特区に今回法律改正をして切り替えていくわけですが、こうなったときに北海道は対象になりません。 それはなぜかというと、北海道の担い手への農地集積面積は九一・四%です。そして、全国平均は僅か五八%。そして、北海道の遊休農地率は〇・一二%、全国は五・六三%ですから、該当要件にこれは満たないということで、北海道はこの構造特区からは対象外になります。 ですから、北海道で農地を集めようとしてもできないと、結論を言いますと、いうことになってきますので、そういう意味では、北海道の農地は安いとか高いは別にしてもまず条件に合わないと、こういうことでございますので、失礼ながら、御安心いただければと思います。
○徳永エリ君 今離農が相次いでいますので、一農家離農すると三十ヘクタール、五十ヘクタール出てくるわけですよ。地域ではもう受け手がいないという話が出ているんですね。じゃ、受け手がいないとどうなるのかということを考えていくと、やはりその先に不安がいっぱいあるんですよね。 今構造改革特区の対象にならないとおっしゃいましたけど、これからも、それこそリース、構造改革特区、あっという間に全国展開して完全自由化になっていったって経緯がありますから、これまでも農地法改正しませんと言いながら、出資比率、いつの間にか四九%までなっているわけでね、もうそこは信用できないんですよ。なので、大臣、お願いですから守ってくださいね。よろしくお願いします。それだけ申し上げておきます。 それから、酪農についてお話を伺いたいと思います。 酪農経営改善支援事業、低能力牛の早期淘汰、これには参加をしないという声が大変多く上がっています。どうしてかというと、これ、インバウンドも戻ってきたし、需要が回復したら生乳が足りないということになったらどうするんだと、いや、あのとき淘汰しなければよかったということにはなりかねないかと大変に心配をしております。 それで、なかなか今難しい状況だと思いますけれども、農水省、今後の見通しについてお伺いしたいと思います。生乳需給の見通し、お願いします。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 今後の需給動向について予断を持ってお答えすることは難しい面もございますが、御指摘のとおり、インバウンドなど需給が改善するとの期待の声も出ている一方で、一方では、昨年十一月の牛乳の、飲用乳、牛乳の値上げの影響で、牛乳の販売本数、前年比で見てみますと七、八%の減少となってございますし、来月四月からは、加工原料乳、それから乳製品の値上げが予定をされてございます。 生産抑制を、生産者が自発的な生産抑制の取組をされている一方で、今後一年間のうちに新たに搾乳を始められる年の乳牛を見てみますと、前年比で約一万頭多いなんていうような状況もございますので、当面は需給ギャップがある状況が続くのではないかというふうに見てございます。
○徳永エリ君 そこでお伺いしますけれども、現在の脱脂粉乳の在庫量がどのくらいなのか、そして適正在庫量は一体どのくらいなのか。また、在庫処理対策として、北海道ホクレンでは、生産者がキロ二円五十銭拠出しています。来年度も同程度の拠出を求められることになるということですが、在庫対策の落としどころといいますか、どのくらい削減できれば達成とするんでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 令和四年度からでございますけれども、委員御指摘のとおり、生産者と乳業者が協調をいたしまして、自主的に、業界の自主的な取組として基金を造成をいたしまして、脱脂粉乳の在庫削減の取組を行ってございます。国もそれを後押ししているところでございます。 この取組が目標とする在庫水準でございますが、取組を始めるに当たりまして、コロナ前の在庫水準七万六千トンでございましたので、そこを目標として設定をして始めたというものでございます。 現在の在庫量でございますが、こういった対策などの効果によりまして、一月末時点で脱脂粉乳の在庫、八万二千トンまで減少してございます。 委員御質問の在庫として適切であると考えられる水準でございますが、それはその時々によって、その時々の需給によっても異なるものでございますので、一定の決まった適正な在庫水準というものがあるわけではございません。 現在、まだ需給ギャップあるという状況でございますので、引き続き取組を進めまして、七万六千トンの目標を達成された場合には、そこでさらに解消すべき需給ギャップがあるかどうか適切に見て、需給を見て判断をして必要な対応をしていくということになろうかと考えてございます。
○徳永エリ君 大変に厳しい経営の中で、二円五十銭のこの生産者拠出も厳しいんですよ。そういった意味で、どこまでこれをやらなきゃいけないのかということで、目安というか、そこをお聞きしたかったわけでございます。しっかりこれからも取り組んでいただきたいというふうに思います。 それで、配合飼料価格安定制度について伺いたかったんですが、時間がなくなったので飛ばさせていただきます。 次に、ALPS処理水への対応について伺います。 政府は放出開始を今春から夏頃とする方針だということですけれども、政府と東電は二〇一五年に、福島県漁連に対して、関係者の理解なしにいかなる処分もしないと文書で約束をしています。風評被害が大変に心配される中で、漁業者の理解を得ることは難しいんじゃないかと思いますけれども、水産庁長官、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 ALPS処理水の処分に伴う対策といたしましては、ALPS処理水の処分に係る行動計画に基づき、各国・地域などへの情報発信や国際会議の活用など、国際社会への戦略的な発信を政府全体で行うとともに、水産関係対策といたしましては、風評を生じさせないため、従来から実施していた水産物のモニタリング検査にトリチウム検査を追加するとともに、生産、加工、流通、消費それぞれの段階において各種支援策を講じております。 いずれにいたしましても、まず我々といたしましては、漁業者に寄り添いながら、このことが理解されるように一生懸命努めてまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 どんなに努力しても、なかなか理解していただくのは難しいというふうに思います。 北海道も、特に太平洋沿岸の漁業者の方々は風評被害を心配しています。放出にも反対しています。 北海道の令和四年漁業生産状況の速報値によりますと、数量は三年連続で百万トンを超える見込みであり、金額はホタテガイの海外需要の高まりや円安等の影響のほか、サケの漁獲量が増加しました。そして、イワシの価格の上昇によって、平成二十七年以来七年ぶりに三千億円を超えるという見込みなんです。赤潮被害や漁獲量の激減、様々な困難がある中で必死に浜の皆さんが頑張ってきた、その結果だと思います。 風評被害によって中国が水産物、特にホタテの輸入をストップしたら、また今後、処理水の問題を盾に取って政治的な問題で輸入をストップするようなことも考えられなくはないと私は思っています。北海道を含め、ほかの地域、福島以外にも風評被害対策、また、被害が出た場合の賠償、これしっかりしていただけるのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(神谷崇君) 農林水産省といたしましては、風評を生じさせないように、また復興が加速するように様々な対策を講じておるわけでございますが、それに加えまして、経産省では、ALPS処理水の海洋放出に係る万一の水産物の需要減少に備えた措置、対策といたしまして、北海道を含め全国を対象とする基金を設け、水産物の販路拡大などの取組や冷凍可能な水産物の一時買取り、保管などへの支援が行われると承知しております。 いずれにいたしましても、まずは風評が生じないよう、政府一体となって科学的根拠に基づき透明性を持って丁寧に説明し、理解の醸成を図っているところでございます。
○徳永エリ君 風評被害の影響で売上げ減少したとか、その辺の判断がなかなか難しいと思うんですね。しっかり補償すると言いながらも、実際にはなかなか難しい問題が多くあると思っています。これからもまたしっかり議論していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 これまでもこの委員会で何度かお話ししたんですけれども、私は、バイオエタノール、この生産をもう一回やるべきだというふうに思っています。 これから、麦、大豆の増産をしますよね。で、規格外の麦が出てきます。あるいは、ビートもそうなんですけれども、北海道のビート、二〇二六砂糖年までに六十四万トンから五十五万トンまで減らす、あるいは作付面積も五万ヘクタールまで減らしていくということですけれども、もう既に、令和五年、三千から四千ヘクタールの面積が減るということであります。思ったよりも速いスピードで作付面積が減っていくということになるんだと思いますけれども、それで本当に大丈夫なのかということと、それと、本当に畑地化してその畑作物の生産量をこれからしっかり高めていこうということであれば、一年一作の北海道にはやっぱり輪作体系が必要なんですよ。その輪作体系の中には、てん菜、ビートがやっぱり必要なんですよね。 ですから、砂糖に仕向けられない分はほかに仕向けていけばいいわけで、食料安全保障も、ほかに仕向けていた分を足りなくなったらまた食料に戻せばいいわけですから。だから、作るのをやめる、減らすんじゃなくて、作り続けてほかに仕向けるということが私は大事だというふうに思っております。 農林水産省は、二〇〇七年度より国産バイオエタノールの事業化を目指して全国三地区で、北海道十勝でもやっておりましたけれども、助成を行っていましたが、十分なコスト削減ができなかったということで、二〇一四年、事業化を断念しているんですね。でも、今、二〇五〇年ゼロエミッションですから、農林水産省もほかの省庁とも連携をしながら取り組んでいくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 農林水産省では、農林漁業バイオ燃料法によりまして、農林漁業者とバイオ燃料製造業者の連携によるバイオ燃料製造や、バイオ燃料の原材料生産等の研究開発に対する支援を行っているところであります。引き続き、農林漁業バイオ燃料法によりまして、国産バイオマスを活用したバイオエタノールなどのバイオ燃料原料の利用の促進を図ってまいります。 なお、国産原料によるバイオエタノール製造への支援に当たりましては、コスト面等の課題を克服する必要がありますので、それに伴う財源等、様々なものを十分に検討していく必要があると考えております。
○徳永エリ君 やっていただけるんですね。この間までの御答弁の感じとは全然違ったので。で、その規格外の麦もありますけど、サトウキビ、それからてん菜、麦、トウモロコシ、いろんなものが原料になって、繰り返し言いますけれども、ちゃんと作っていればバイオエタノールの材料になっているものが食料になりますから、自給率も下げずに済みますから、是非しっかり検討してやっていただきたいと思います。 今日は、経済産業省、エネ庁にも来ていただきました。何やら農水省と連携をして調査をしているというお話を聞きましたが、具体的にどういうことなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。 バイオエタノールは従来からガソリンの代替燃料として使われておりますけれども、近年はこれをジェット燃料に改質するアルコール・ツー・ジェットと呼ばれる技術が有望視されています。このため、化石由来のジェット燃料の代替となるSAF、持続可能な航空燃料の原料としてのポテンシャルも出てきております。 SAFは、航空分野の脱炭素化に向け、世界的にも需要の増大が見込まれております。日本におきましても、国土交通省が二〇三〇年時点で本邦エアラインによる燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えるという目標を掲げております。したがいまして、今後、SAF利用量は段階的に増えていくというふうに考えてございます。こうした状況におきまして、エタノールからSAFを製造する先ほどのアルコール・ツー・ジェット技術を含め、技術開発、実証に取り組む事業者を支援しているところでございます。 加えて、委員御指摘ありましたとおり、SAFの官民協議会というものを立ち上げておりまして、ここには経産省に加えて国交省、それから農林省、環境省にも御参加いただいております。こういう中で、国産のバイオエタノールの活用も含めて、航空用の燃料、SAFの製造、供給の体制の確立に向けて様々な検討を進めているところでございます。
○徳永エリ君 いいじゃないですか。再利用になるんです、原料になるんですよ。ですから、お願いですから、ビート作り続けてください。もう現場の今のその悩みが解消されますから。輪作体系は維持できる、作り続けることができる。これ、ほっといたらどんどんみんなやめますよ。一年でこんなに面積減っちゃっているんですから。是非前向きに御検討いただきたいということをお願い申し上げまして、時間になりましたので質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 それでは、もう早速質問の方に入らせていただきたいと思います。 まず、私も、食料安全保障の観点から輸出が非常に重要になってくるのではないかというふうに思っております。大臣も所信でおっしゃったとおり、国内市場の縮小や高齢化、課題を乗り越え、そして国内の生産基盤を維持強化をしていくという力強い決意を、私も本当にそのとおりだと思っております。しっかり支援していきたいと思います。 その中で、やはり、先ほどの話もありましたけれども、農地を生かしていく、活用していく、この観点からも輸出をしっかりと拡大、推進していくべきではないかというふうに思っておりますけれども、政府の輸出目標である二〇二五年に二兆円、二〇三〇年に五兆円を達成するために、農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略を令和二年十一月に農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議において取りまとめたと思いますけれども、この戦略のポイントはどのような点でしょうか、説明をお願いしたいと思います。
○副大臣(勝俣孝明君) 農林水産物・食品の輸出促進につきましては、二〇二〇年に輸出関係閣僚会議におきまして輸出拡大実行戦略を策定しました。輸出重点品目を設定した上で、それぞれのターゲット国・地域ごとに輸出額の目標を定めたところでございます。 昨年十二月にはこの輸出拡大実行戦略の見直しを行い、現地での海外需要の把握、商流構築を強力に進めるため、これまでに六か国・地域に輸出支援プラットフォームを設置し、オールジャパンによる輸出促進を展開するため、現在までに七つの品目団体を認定するほか、大ロット輸出産地のモデル形成を推進するため、都道府県やJA、地域商社等が連携した地域密着型の輸出支援事業を開始するなどとしたところでございます。加えて、農林水産物の輸出とインバウンド消費を相乗的に拡大するため、ジェトロ、JFOODOは日本政府観光局との連携に関する覚書を締結したところでございます。 農林水産省としましては、この輸出拡大実行戦略に基づき、マーケットインで各省と連携し、政府一丸となって更なる輸出拡大を図ってまいりたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 私も、おっしゃるとおりだというところ、強く共感するところがありまして、ポイントに、やっぱり現地がいかなるものを求めているのかというマーケットインの、この需要が一体どこにあるのかということをしっかり官民挙げてしっかり探っていきながら、このプラットフォームを現地にきちっと整備をしていくということが重要なのではないかというふうに思っておりますので、どうか引き続きよろしくお願いします。 その輸出に関して、林業、製材業ですね、製材業の方々はやはり大きなハードルを感じていらっしゃるようなんですね。輸出に挑戦してみたいという希望はあるようなんです。しかし、国内市場に向けるその規格と海外市場に向ける規格はまず違うということ、そして、それに対してどういう設備投資が要るのかというような、ある程度のハードルがやっぱりあるわけですね。 そういった林業における製材業においての輸出拡大に、まあ輸出に挑戦をしてみたいと思っていらっしゃる方へ、もう一押しすれば輸出やろうかなというような気持ちになっていただけるような方々についてのアドバイスをちょっといただければ有り難いなと思っています。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 事業者の方々が輸出に取り組むに当たりましては、輸出先国の規制、手続を把握する必要がありますこと、それから、御指摘のように、新たな設備投資が必要となる場合が多いことなど、国内取引とは異なる課題やリスクが存在して、ハードルが高いと感じられることが多いかというふうに考えてございます。 このため、農林水産省といたしましては、輸出に取り組む事業者等に対しまして、輸出先国の規制や手続、市場ニーズに関する情報提供を行いますとともに、輸出産地育成に向けた地域づくりですとか、事業者が連携して行うモデル的な輸出の取組、さらには、高付加価値な製品生産のための加工流通施設の整備などへの支援を行っているところでございます。また、農林水産物・食品輸出プロジェクトを通じまして、輸出診断、輸出産地の形成支援、業者とのマッチング、交流イベント等の個別事業者向けの輸出サポートを行っておりまして、これらの支援の活用も検討いただきたいというふうに考えてございます。 さらに、令和五年度予算案におきましては、新たに木材輸出に取り組もうとする木材関連事業者等を対象とするセミナーの開催等への支援を計上してございます。 引き続き、事業者の皆様をしっかりサポートしながら、木材輸出の拡大に取り組んでまいる考えでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 是非、全国各地における事業者向けのサポートの相談支援をもうしっかり、周知をしっかりしていただきながら、多くの方々に挑戦してみたいと思うような後押しを是非ともお願いしたいなというふうに思っております。 それでは、民間の次に、研究機関への支援についてお尋ねしたいと思います。 農林水産業においては様々な技術革新が必要だと思っております。民間の研究機関で進めている研究では、温泉の微生物を培養したものを飼料として与えることを計画をしているようであります。これはヒラメの陸上養殖で検証済みのようでありまして、ヒラメの腸内環境が整うためヒラメが元気になると、ワクチンや抗生物質の投与をすることなくへい死率がゼロに近くなり、しかも、だしに漬けたような味わい深い肉質となっています。是非大臣にも食べていただきたいんですけれども、別府にあります。 このような研究を大分県の別府市の民間研究機関で進めているようですが、これらに対して、農水省としてはどのような形の支援ができるのでしょうか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) ただいま議員の方から御紹介がございました大分県のヒラメの事例を始めとして、全国各地で養殖業のいろんな取組が、あるいはまた技術開発が進んでいることは私も承知しております。私の鹿児島でも、ウナギの稚魚を、これは卵から取って、そして養殖に、ただ、餌の食い付きが悪くてなかなか大きくならないという難点がありまして、その餌を何にするか、今さっきヒラメのお話もありましたけれども、こういったいろんな問題点も出てきているようでありますが、こうした技術、ノウハウを養殖現場で活用していくために、水産庁では民間企業や生産者が一緒に取り組む技術実証を支援していくということで、水産庁の方でも力を注いでおります。 農林省としましては、引き続き、技術の開発普及を通じて、意欲のある養殖業者を後押しして養殖業の成長産業化を力強く進めてまいりたいと、かように思っております。
○下野六太君 ありがとうございます。 ここの研究所に行って、それでお話をさせていただいたときにいろいろな研究の成果等も見させていただきまして、それで、もしこれがいろんな形で認められてきたならば、多くの陸上養殖の皆さんにとっての大きな希望になるのではないかということで、もうしっかりその点において協力をお願いできないかということをお尋ねしたら、是非とも協力したいという話なんですね。 そういった、自己の利益だけにとどまらず、やはり多くの水産、養殖業の発展のために貢献をしたいというふうに考えておられる方がおられますので、是非とも今後とも支援の方をお願いしたいというふうに思っております。 続きまして、牛のげっぷについてお尋ねしたいと思います。 牛のげっぷはメタンガスを排出するために地球温暖化に悪影響を与えているということは私でも承知しているところであるんですけれども、この牛のげっぷが発生する理由を分かりやすくまず教えていただければというふうに思っておりますし、また、メタンガスが温室効果が高いということは聞いているんですけれども、どのくらいメタンガスが環境に悪影響を及ぼしているのか、二酸化炭素と比較していきながら、その辺りを教えていただければ有り難いなというふうに思っております。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 牛という生き物は、摂取した牧草から栄養を取るために、第一番目の胃、一番目の胃の中の微生物の働きでそれを発酵させて消化をしております。その発酵をさせる際に、その発酵の際にメタンが発生をいたしまして、げっぷとして大気中に放出されるものでございます。 大気中に放出されたメタンガス、メタンでございますけれども、二酸化炭素の約二十五倍の温室効果を持つというふうにされているというふうに承知をしてございます。
○下野六太君 私も、二酸化炭素の二十五倍なのかということで非常に驚きまして、それで牛のげっぷのこの解消に向けての研究がどの程度今進んでいるのかということも併せて調べさせていただきましたら、北海道大学の方で二十七年後の二〇五〇年に向けての研究が今進められているということで、そこの目標は牛のげっぷを八割抑制するということで目標が進められているというふうにお伺いしたんですけれども、今から二十七年後の八割抑制の手前で、今仮に一〇%でも一五%でも二〇%でも抑制できれば、今すぐにでも何とかお役に立つことができるような形での研究を推進していかなければいけないのではないかと、二十七年後を待たずして、できるだけ早くにそういった研究も後押しをしていきたいなというふうに思っておりますので、是非農水省としてもそういった支援もお願いしたいなというふうに思っております。よろしくお願いします。 続きまして、有機農業についてお伺いしたいと思います。 二〇五〇年に有機農業の耕地面積割合を二五%にするという目標を達成するためには、かねてから、かつてからずっと私も申し上げております、自治体が有機農業を推進する必要があるのではないかと思っております。個人頼みでは駄目だと思っています。 九州の有機農業の先進地である宮崎県の綾町では、町で有機農業を牽引してこられた方を中心に、有機の学校をつくる準備を今進めているところであります。本来ならば農水省が推進していかねばならない有機農業の学びの場を、民間でつくっていただいているような状況であります。 このような有機農業を教えていく学校に対する支援について農水省はどのように対応されるのでしょうか、お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 有機農業の拡大に向けましては、技術を習得するための環境を整備することが大変重要だと思っております。 このために、先ほど委員から御紹介のありました宮崎県の綾町の取組、大変立派だというふうに思っておりまして、オーガニックビレッジの取組の中で、技術習得のための学びの場の開設に対しまして農水省からも助成を実はしております。 こうして、加えまして、五年度からは、有機農業の指導活動を行う民間団体に対しまして新たに支援を行うこととしておりまして、これも予算に計上したところでございます。 農林省としましては、こうした支援による有機農業に取り組む人材の育成を進めるとともに、次世代有機農業技術の開発などを推進して五〇年目標の実現に取り組んでまいりたいと、こんなふうに思っているところでございまして、先ほど技術習得のための支援というのを、これが一千万でございます。ですから、非常にこの綾町にとっては、すばらしい取組なものですから、農水省としても支援を申し上げているところでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 これから二〇五〇年に向けては、今から五年先、十年先にも、有機の機運が盛り上がってきたら、全国各地に有機農業を教えていこうという学校がつくられていくのではないかと思っているんですね、民間でも。でも、今、この有機農業推進においては、私は国内においては草創期だと思っています。黎明期だと思っています。この今、今リスクを負いながらでも、大事だからというところで立ち上がられた、私財を投入して立ち上がられた尊いやっぱりその行動に対しては、しっかりと支援を、オーガニックビレッジ以外のメニューでもつくって支援をしていただければ、より先進的な取組として横展開していくのではないだろうかというふうに思っておりますので、それをお願いできればというふうに思っております。答弁は要りませんので、どうぞよろしくお願いします。 次に、海上養殖についてお尋ねしたいと思います。 海上養殖における飼料も高騰の波に襲われております。国際魚粉価格が三〇%上昇しまして、配合飼料やマッシュ、固形飼料等がいずれも高騰しております。これら飼料に対してはどのような支援策が打たれているでしょうか、お示しいただければと思います。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 養殖用配合飼料の主原料である魚粉の価格につきましては国際的な需要の増加などにより高騰が続いており、これによって配合飼料価格も上昇しております。 配合飼料価格の高騰対策といたしましては、配合飼料の価格が一定水準以上に上昇した場合に経営への影響を緩和するための補填金を交付する漁業経営セーフティーネット構築事業を実施しております。また、飼料などの養殖コストを低減するため、給餌量の削減が期待できる自動給餌機の導入や飼料の統一化などの協業化の取組に対して支援を行っております。 このような施策を通じまして、養殖業の経営体質を強化し、養殖業の成長産業化を推進してまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 是非とも、海上養殖の飼料高騰も、しっかりとこれからも支援をお願いできればというふうに思っております。 それから、私も年頭から、賀詞交換会や、様々な生産者、農業者、林業にしろ水産業にしろ、いろんな方々と意見交換をしていく中で必ず言っているのが、申し上げているのが、輸出に挑戦してみませんかということを必ずお話をさせていただいております。その可能性を探っていきましょうということもお話をさせていただいております。 そこで、輸出に挑戦したいと考えている海上養殖業者への支援策についてお尋ねしたいと思います。 年間の売上げが一億くらいの海上養殖業者の方々がいらっしゃいます。このもうちょっと上の方々は輸出に挑戦しておられる方が多いようなんですけど、ちょうど一億ぐらいの方は、ちょうど国内で、今あるところでちょうど収まっている。で、輸出はちょっと自分たちは難しいんじゃないかと思っているのがこのぐらいの規模感だというふうに認識していますけれども、設備投資等の支援策が充実していれば輸出に挑戦してみたいと考えておられるようなんですね。カンパチ、シマアジ、マダイなどの魚種で輸出に挑戦するためには、加工における設備投資がまた必要となってくるようなんですけれども、これに対しての支援策をお示しいただければと思います。
○政府参考人(神谷崇君) 委員御指摘のとおり、輸出に意欲ある養殖業者を後押しし、養殖水産物の輸出促進を図るためには、輸出に対応した加工施設の整備を進めていくことも重要と認識しております。 このため、農林水産省では、補助事業や低利の制度融資により、HACCPを始めとする輸出先の基準を満たす施設の新設及び改修、機器の整備などを支援しております。 今後とも、輸出に意欲ある事業者に親身に相談に乗りながら、輸出促進に必要な支援を行ってまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 意欲はあるみたいですので、是非とも挑戦の後押しとなるような支援をしていただければ有り難いなというふうに思っておりますし、この輸出を行うことによって地域の経済が起爆剤になっていくのではないかというふうに思っておりますので、これは、宮崎県の延岡市における漁協の方で挑戦したいなというふうに思っておるみたいですので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、新造船への補助金について伺いたいと思います。 新造船の補助金に対しましては、農水省が二分の一、漁業者が二分の一となっていると思いますけれども、やはり漁業者にとってはこの二分の一がなかなかハードルが高いようであります。 新造船に取り組みたいと考えている方に農水省としての支援策はどのようになっているでしょうか、よろしくお願いします。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 水産庁では、持続可能な収益性の高い操業体制への転換を推進するため、水産業競争力強化漁船導入緊急支援事業、いわゆる漁船リース事業において、リース方式による漁船の導入を支援しております。 この漁船リース事業におきましては、資材高騰による建造費上昇を踏まえ、昨年十二月から、助成金の上限額を一隻当たり二・五億円から三億円に引き上げる運用改善を行っており、漁業者の皆様方に活用していただきたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 その二・五億円から三億円に引き上げていただいたようなことがまだまだ周知がされていないみたいなんですね。上限額が引き上げていただいたということをまた周知徹底の方をお願いして、多くの方に是非活用していただいて、新造船へ踏み切ることができるようにお願いしたいというふうに思っております。 次に、鹿の食害対策について伺いたいと思います。 植林をしている急斜面の山で鹿の食害が進んでしまい困っているという相談を受けております。平たんでなく急斜面の山では、鹿の食害を食い止めるためのネットを張るのが困難であるということです。地域によってはネットを張っているところもあるというふうにもお伺いしています。四国の方であるというふうに聞いています。しかし、それが決め手には至っていないというのが現状ではないかというふうに思っております。 やはり個体数を減らすことが重要かと思いますけれども、これに対する支援策の方を教えていただければと思います。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 鹿による森林被害につきましては、野生鳥獣による森林被害の約七割を占めておりまして、その軽減のためには、防護柵の設置のみならず、捕獲圧を高めることが重要だというふうに認識しております。 このため、農林水産省におきましては、森林整備事業という事業で、造林と一体的に行う防護柵の設置やくくりわな等による誘引捕獲に対して支援をしておりますほか、捕獲圧の強化に向けましては、地域ぐるみでの捕獲の取組を促進することに加えまして、林業関係者が自ら捕獲に参画することを促進するために、シカ等による森林被害緊急対策事業という事業において、狩猟熟練者のノウハウを林業者へ伝える取組を支援するほか、ドローンによる生息状況調査、あるいは映像の自動認識を活用したわな等の新たな技術の開発、実証などに取り組んでいるところでございます。 引き続き、鹿被害の軽減に向けまして、この最新技術も活用した効果的な対策に取り組んでいく考えでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。 次に、棚田保全と農福連携について伺いたいと思います。 棚田は日本の原風景とも言われていますけれども、農業機械等を持ち込むのが困難であるために、年々棚田の保全が守られにくくなっているという現状があるようです。この棚田の保全にはマンパワーが必要なために、農福連携で取り組むことが棚田保全の有効な手段になるのではないかと考えておりますけれども、棚田を保全していくということは、景観の保全だけでなく、生物多様性も守り、日本の原風景を守ることにもつながると思いますので、一層の支援策を講じる必要があると思いますけれども、これについての見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 我が国の棚田は、長きにわたりまして、国民への食料供給にとどまらず、国土の保全、生物多様性の確保、良好な景観の形成、伝統文化の継承等に大きな役割を果たしてまいりました。しかしながら、全国各地の棚田が担い手の減少などにより荒廃してしまう危機に直面しております。 こうした状況を踏まえまして、令和元年八月に棚田地域振興法が施行されまして、都道府県の申請に基づいて指定棚田地域を指定するとともに、高齢者なども含めました多様な主体が参画する地域協議会が行う地域振興の取組を関係省庁横断で総合的に支援する枠組みが構築されました。 具体的には、指定棚田地域に対する各関連事業における補助率のかさ上げや優先採択、中山間直接支払における棚田地域振興活動加算などによりまして活動を支援しているところでございます。 今後とも、棚田地域振興法の枠組みの下、関係省庁と連携しまして、棚田の保全、棚田地域の振興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 人によっては、自分のお気に入りの棚田、所有しているわけじゃなくて、景観がお気に入りで、年に一回はその棚田を見に行くとか、季節的に一番美しい時期に見に行くとか、そういった方もおられるかと思います。そういった方が、自分の本当に大事に思っているその棚田の景観、保全が守られず、すさんでいる棚田見たときに、やっぱりがっかりするところは、物すごく落胆は大きいかなというふうに思いますので、是非とも、景観だけではないんですけれども、棚田の保全をしっかりお願いできたらというふうに思っております。よろしくお願いします。 続きまして、農福連携についてお尋ねしたいと思います。 農福連携を地方で進めておられる方々の農園には、障害者だけではなく、引きこもりの方やホームレスの方、かつて法を犯した方、経済的困窮者、高齢者等が生きがいや充実感を求めて集まってこられております。障害者だけでなく、これら生きづらさを抱えておられる方々に対する支援策について農水省としてはどのようになっているでしょうか、教えていただければと思います。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 令和元年六月に政府として決定いたしました農福連携等推進ビジョンにおきましては、障害者のみならず、高齢者のほか、引きこもりの状態にある方、犯罪や非行を犯した方等の働きづらさや生きづらさを感じている者も農福連携の対象として就労、社会参画の機会を確保することが重要とされているところでございます。 農林水産省といたしましては、農山漁村振興交付金を活用し、支援の対象を、障害者に限らず、共に働く働きづらさや生きづらさを感じている者も含めまして、農林水産業に関する技術習得や就労の場となる生産、加工、販売施設の整備を支援するとともに、農福連携の具体的な実践を助言する専門人材の育成等によりまして働きやすい環境整備を進めてきたところでございます。 今後とも、引き続きまして、農福連携の推進を通じて、障害者を含む多様な方々が生きがいを共につくり、高め合うことができる社会の実現に貢献していきたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 残りがあと一分しかなくなりましたので、もう答弁は求めませんので、お願いだけできればと思っています。 まず、有明海の養殖ノリの不漁について、角田政務官も現地に視察に行っていただいておりまして、本当に現地の方も大変喜んでいただいております。実際の収量は落ちていますけれども、雨の影響でノリの状態がいい状態で、高値で今回取引ができたということで非常に有り難いというふうに思っていますので、しっかりとまた、これからまた支援をお願いできればというのが一点と、最後に、担い手が、農業、林業、水産業全てにおいて担い手不足というこの課題に対して、私は、体験をもっとやっぱり広くすべきではないかと。農業体験をしたならば、農業をなりわいにしたいと、基幹的な農業者になりたいと思う方はもう非常に多くいると思います。ですから、学校における体験もしっかり推進していきますけれども、実際の農業、漁業、林業の体験を推進していただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 もう答弁は要りません。ありがとうございました。
○委員長(山下雄平君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山下雄平君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、令和五年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一です。 最初に、鳥インフルエンザの件をお聞きいたします。 大臣所信のページをめくるとすぐに鳥インフルエンザのことが書かれていて、大臣も非常にこの件に関して心配されているということなんだろうと思うんですけれども、ずっとこの委員会でも午前中の質疑がありました。衛生管理が徹底するというのも大事だと思いますし、分割管理も大事だと思うんですが、国民もすごく心配してテレビニュースなども見ていらっしゃると思うんですけれども、今の、今年の対策と去年の対策とで何か違いをつくったのか、それとも、万策尽きて、あとはもう徹底してもらうしかないという状況なのか、教えてください。
○国務大臣(野村哲郎君) 昨年と今年が対策が違ったのかとおっしゃれば、ほとんど変わっておりません。それはなぜかというと、やっぱりもうこれは養鶏農家の皆さん方の衛生管理を徹底すると、もうこれしかないものですから、何か外敵があってそこを守るとかということはありませんでした。 ただ、これは専門家の皆さん方が、これだけ蔓延して、しかもよく聞かされたのが、ウインドーレスでほとんど密閉した状態にもかかわらず感染しているというのがありまして、それについては、今日、田名部先生からも、あっ、いないな、ちょっと話がありましたけど、要は、ウインドーレスでも天井の穴が空いているとかそういうのがありまして、新たにそういったところも、天井の方も注意してくれと、こういったようなことが追加されただけで、ほとんど基本的には変わっていないということでございます。
○串田誠一君 そうなりますと、先ほども経路が分からないというようなこともありましたが、これはもう世界的にも発生していることでもありますし、かなり対策難しいんだと思うんですけれども、そうなりますと、やり方としては殺処分しかないということで、なるべく殺処分は少なくしたいんですが、来年もまた同じようなことが起きる可能性の方が高いと思うんですけれども、この殺処分をする人たち、どういうような経路といいますか、段取りで選ばれているのか、どんな人がなっているのか、教えてください。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 家畜伝染病予防法上、この鳥インフルエンザ等の家畜伝染病の発生予防、蔓延防止につきまして、この第一義責任を有しておりますのは家畜の所有者というふうになっております。このため、殺処分等につきましては、都道府県の職員であります家畜防疫員の指示の下、家畜の所有者が行うこととなっておりますが、さらに、緊急の必要があるときは家畜防疫員自らが行うことができるということになっているところでございます。 実際に鳥インフルエンザが発生した際には、家畜の所有者及び都道府県の職員に加えて、都道府県から市町村、警察、獣医師会、生産者団体など、さらに、必要な場合には、ほかの都道府県、自衛隊、農林水産省などに対して協力を求め、これらから派遣された人員が県の職員である家畜防疫員の指導の下、殺処分等の防疫措置に従事をしているということでございます。
○串田誠一君 原則というものがあって、それで数が想像を超えるようなことなので例外的な人が従事しているんだろうと思うんですが、最近でも自衛隊の方が従事をしていると。私も見ていてもう本当に感謝しかないんですが、一方で、自衛隊の方々というのは日本の防衛をする方々ですよね。ですから、本来、感謝だけではなくて、本当に自衛隊の方がそれを従事することを例年のごとく漫然と見ていていいんだろうかという疑問もあるんですが、この点について、農水省としてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 今御指摘のとおり、まずはこの都道府県から、まず都道府県の方での対応というのが基本となりますが、それでもなかなか防疫作業に困難が見込まれる場合において自衛隊への派遣要請というものを県の方から行うということになっているところでございます。 その際も、自衛隊に災害派遣を行うかどうかというのは自衛隊法に基づいて知事の判断で行われるわけですけれども、農林水産省の方でも相談をいただきますし、また具体的な分担、判断等においては、緊急性等の要件を満たしているかといったような観点から調整が行われるということでございます。
○串田誠一君 是非とも、自衛隊の方は自衛隊に専念できるような体制というのを、やはりこういう例年同じようなこと起きているわけですから考えていただきたいと思うのと、原則は所有者が負担、やるということなんですが、そうでない場合の人件費負担とかというのはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(森健君) 殺処分等に係る人件費のうち、都道府県や市町村の職員の人件費、自衛隊職員や農林水産省職員の人件費につきましては、それぞれの所属機関が負担をしているところでございます。 また、殺処分等のために都道府県が臨時に任用した人員の人件費につきましては、都道府県が負担した費用の二分の一を国が負担するとともに、残りの負担につきましては、特別交付税で五分の四を措置しているところでございます。
○串田誠一君 これについての是非はまた検討する必要があるのかなと。所有者が原則的にはやらなきゃいけないということになっている中で、やはり衛生管理とか分割管理も、危機感というか、自分たちが負担しなきゃいけないんだという危機感があればまたちょっと違うのかなという気もちょっといたしますので、原則、例外、考えていく必要があるかなと思うんですが、その殺処分をするときに非常にメンタルがやられてしまうというのをよく聞くんですね。この殺処分に関する担当した人のメンタル、あるいはもう公務員の場合、従事しているわけですから指示されればやらざるを得ないんでしょうけれど、とてもそれに耐え難いという人も中にはいるだろうし、それでも指示されたからとにかくやったと、ただかなり精神的につらい状況になったというような方もいらっしゃると思うんですが、そういうような声をよく聞くんですけれども、この辺についての対策というのは考える必要があるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(森健君) お答えいたします。 御指摘のとおり、殺処分等に従事した職員、方々などにつきましては、非常に大きな精神的、さらに身体的なストレスを受けることが多いというふうに承知をしているということでございます。 このため、防疫指針におきましては、まずは、屠殺に当たって、その防疫措置従事者の感染防止、健康管理及び安全確保に留意するとともに、防疫措置従事者等の心情にも十分配慮することとしておりますし、さらに、都道府県内の関係部局が連携して相談窓口の設置等の対応に努めるということにもなっているところでございます。 農水省といたしましても、引き続き作業者の負担軽減ですとか作業者の安全が確保されるような方法等につきましても情報収集の方を進めていきたいと考えているところでございます。
○串田誠一君 避けては通れないのであるならば、なるべくアニマルウエルフェア、これが要するにそれを行う側にとっての精神的負担の軽減にもつながるんではないかなと思うので徹底していただきたいんですが。 次に、酪農についてお聞きをいたします。 その前提として、食料安全保障と自給率、これに対して大臣の基本的な考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 答弁の前に、先ほどの質問の中で自衛隊派遣のことがありました。これについては、昨年までは全く基準を設けないでそれぞれの県の知事が自衛隊派遣を要請すると。そうしましたところが、昨年は、一万羽しか殺処分しないのに自衛隊を要請した県もありました。そして、まあ百万羽とかというのは、これは自衛隊を呼ばないと、これはもうとてもじゃない、動員を掛けないと、何日も掛かればその間に感染が拡大していっちゃうおそれがあるものですから。ですから、もう誰でも彼でもただ自衛隊を頼めばいいと、まあそれは知事としては楽なのかもしれません、自分たちの職員を行かすわけでもないし。しかし、そういったような甘えがあんまりあると良くないということで、今年は一定の羽数の、殺処分羽数の基準を設けて、それ以外なのはもう自分のところでやってくださいということをお願いをして、そして、必ず発生したところには私なりあるいは副大臣なり政務官が直接行ったりあるいは電話で連絡をしながらそういうこともお願いした経過がございます。 ということで、本題に入りますが、食料自給率につきましては、これは、食料というのはもう御承知のように人間の生活には不可欠でございまして、食料安全保障は、生産者だけの問題ではなくて、消費者を含めた国民一人一人に関わる国全体の問題だと、こういうふうに捉まえております。 そこで、食料安全保障を考える上で、国全体として食料の安定供給が確保できているかどうかという観点に加えまして、国民一人一人が十分な食料を入手可能な状態にあるかという観点も必要だと考えているところでございます。また、こうしたことを、平時に確保されているだけではなくて、凶作等の不測の場合であっても国民が最低限必要とされる食料の供給が確保されるようにということで、これも必要でございます。 こうした食料安全保障の重要な要素の一つである国全体の食料の安定供給に関しましては、輸入リスクが増大していることを踏まえれば、安定的な輸入とそれから備蓄、この二つが柱でありまして、この組合せをしながら、国内で生産できるものはできる限り国内で生産をしてもらうと、そして、そのために食料自給率の向上は極めて重要であるというふうに考えております。
○串田誠一君 最初に、自衛隊の基準を設けていただきまして、大変どうもありがとうございます。 午前中の話の中で、輸出というのは食料安全保障にも寄与するんだと、今は輸出しているけれど、不測のときには国内に向かうんだという話で、私も大賛成なんですけれども、そうだとすると、酪農の質問をさせていただいているんですが、乳牛を、生産が今過剰だからということで、補償金を十五万円ですか、四万頭の削減というのは、まあ殺すという、殺処分ということになってしまうんでしょうけれども、これは今の大臣の話と逆行するんではないかと聞いていて思ったんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) よくそういうお話を伺いますけれども、我々は国が殺処分をしなさいとかという話をしたことはありません。 ただ、農家の皆さんや団体の皆さん方が、自ら、それこそ身を切る思いで、要は少し需給調整をしなけりゃいけないと、だから、成績の悪い、いわゆる、例えば乳量の少ない牛だとか成績の悪い牛については早くもう処分した方がいいと、こういう御判断もあって、まあ餌だけは食うわけですから、餌代だけでも回収できないと、こういったようなこともあって、自主的に自ら金を出し合って、そしてされましたんで、これは国としても黙って見過ごすわけにはいかないということで、国からも、三月からですけれども、四月からだったっけ、三月、三月ね、三月から十五万円というのを支援として出すようになったわけでありまして、この食料の安全保障とは私はそごは来さないと、こんなふうに思います。
○政府参考人(渡邉洋一君) 済みません、一点、技術的なコメントをさせていただきたいと存じます。 先ほどから、先ほど来、鳥インフルエンザで殺処分というふうにお話がございましたのとこの乳牛の殺処分というのは、これは全然違うものでございまして、鳥インフルエンザの方は、病気の蔓延を防ぐために処分して、本当に殺して埋却するということでございます。 牛の方の、この処分と今大臣言葉使われましたけれども、こちらの処分は、廃用牛を屠畜場に出して食肉にして、肉として販売して消費するということでございますので、その点だけちょっと技術的にコメントさせていただきたいと存じます。
○政府参考人(森健君) 済みません、先ほど大臣の方から自衛隊の派遣についての規模の基準というようなものの話がありまして、ちょっと補足だけさせていただければと思いますが、具体的には、公益性、緊急性、非代替性という三要件の観点から判断は行われているということでございまして、相場観的なものはあるのかもしれませんが、具体的な数字、基準という形では定めているということではないということだけはちょっと補足をさせていただければと思います。
○串田誠一君 自衛隊についてのその基準の当てはめ、厳しくしていただきたいと思いますが、質問に戻りますけれども、自主的にと大臣おっしゃられますが、自主的に減らさざるを得なくしてしまっているんではないか。乳牛に対する支援、一頭当たり幾らというような、例えば十万円とかですね、そういうような支援をすれば減らす必要もないわけですよね。そこの部分の順番、違うんじゃないんですか、大臣。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 新型コロナ以降、生乳需給の緩和について、生産基盤を毀損させないという業界の下、認識の下に、まずは、乳牛の頭数を減らすということではなくて、需給調整をしようということでやってまいりました。一方、コロナございまして需要が減った、飼料価格が高騰して生産コストが上昇して需給状況の改善をしなければならなくなったということで、生産者団体が自ら苦渋の決断をいたしまして、お金を拠出し合って、それで、例えば都府県ですと、国のお金なく、一頭五万円というような形でお金を出し合って淘汰をするというふうな取組をかねて始めてございました。 そういったことを生産者団体がまさに苦渋の決断でやってございますので、国としても、それで生産者団体からそういう取組を支援してほしいという要請がございましたものですから、国としてもそこに支援をするということで始めたものでございます。
○串田誠一君 私のところにも、支援というのは、乳牛に対する支援というのをいただいていますので、やはりその部分の声が届いていないのかなという気がいたします。 前半のときに、大臣が後継者の問題とおっしゃられました。酪農って結構若い人が従事している傾向が強かったんですけど、今、それが廃業したり離農したりするような状況になった。これ、二〇一四年、バターがなくなったときに、一生懸命日本の生産を支えようと思って若者たちもこれ従事したわけですよね。だけど、今こんなような状況で廃業したり、この若い人たちを失望させない政策というのは、また国が必要なんじゃないですか。 増えたら増やして、だけど、生産が多くなったら削減してくれと。自主的とはおっしゃられますけれども、支援が足りないからそういうふうにして減らさなきゃいけないんじゃないか、こうは大臣、思いませんか。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほど局長が申し上げましたように、我々は処分とかそういうことを農家にお願いしたわけじゃありませんで、需給調整が、このやるバランスが取れなくなったものですから、こうして生乳が余ってき出したと。加工に向けられればよかったんですが、当初は加工にどんどん向けていました。これは脱脂粉乳だったんですが、もうこれが相当たまってしまいまして、十万トンを超えるような脱脂粉乳が在庫として余ってしまったので、これはもうどうしようもないと。 であれば、少しやっぱりその調整をしていただかないと大変だよなということで、現場の皆さん方もそうだという思いだったんだと思うんですが、先ほど来話がありますように、自主的に自ら金を出し合って、そして、何かこの、少しずつ牛を減らしていこうじゃないかと。それも、元気のある牛じゃなくて、搾乳してもなかなか乳量が少ないとか、あるいは種を付けても妊娠をしないとか、いろんなそういうような牛もおりましたので、そういう牛を処分をされたんだろうと、こんなふうに思っております。 ですから、今おっしゃいましたように、減らす方と、それから増やす方、これのバランスというのは、これはコロナもありまして大変この牛乳の消費が減ってきた、このことも大きな要因にありますので、一概に国の政策としての過ちというよりも、いろんな環境の変化といいますか、いろんな経済的な変化もありまして、なかなかこの牛乳の消費が伸びなくて需要が減ってきたと、こういったことが大きな最大の要因であります。
○串田誠一君 脱脂粉乳の件も話がありましたが、今乳製品を海外から、十三・七万トンですか、輸入をして、国内では十四万トン削減をすると。 先ほどからの大臣の話ですと、国内の生産を守るんだと、多くなったらそれは輸出に回すんだ、不測になったときには国内に回せるから、それが食料安全保障なんだ、こういうお話だったんですが、国内の酪農の部分を減産して輸入をそのまま維持する、これ、輸入をなくせば十四万トン減産しないで済むわけですよね。誰が考えても矛盾だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○政府参考人(渡邉洋一君) 乳製品のカレントアクセス輸入でございます。これは、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉の結果、全体のパッケージの一つとして、全加盟国の合意によりまして、基準期間、一九八六年から八八年の平均輸入量でございます十三万七千トン、これ生乳換算でございますが、その生乳十三万七千トンに相当する乳製品について輸入機会を提供する義務を負ってございます。 我が国といたしましては、政府といたしましては、その義務を履行する方針でございます。
○串田誠一君 アメリカを含めて、そのウルグアイ・ラウンドで決められた数字、どこの国も全部日本と同じように守っていますか。
○政府参考人(渡邉洋一君) ウルグアイ・ラウンドにおきまして、全体のパッケージで各国が合意をいたしましてWTO協定が締結をされてございます。その締結されたWTO協定の中に、譲許表、各国ごとに譲許表がございまして、例えば農産物であれば、関税化された農産物であれば、関税割当ての数量とあるいは税率といったものが譲許表の中に定められてございます。 各国が守っているかという御質問でございますが、これは、あまたの国、あまたの関税割当てがございますので、全てが守られているかは承知をしてございませんけれども、輸入機会の提供をする義務というのは基本的に果たすべきものでありまして、果たされていない場合は関心国からクレームが付くことが考えられるという状況でございます。
○国務大臣(野村哲郎君) 今局長の方から答弁しましたように、なかなかこのカレントアクセスというのが分かりにくい点もあると思うんですが、これがその、私は今朝コピーを取らせてもらいました。その中で譲許表というのがこれです。その中にきちっと十三万七千二十トン、これが数字が入り込んでおりまして、あっ、そうか、二百二トンか。十三万七千二百二トンでありまして、これを、これはもう義務化です。 ということは、先ほどどこの国もやっていないんじゃないかとおっしゃいましたけれども、確かに日本はこの乳製品については十三万七千トンという大きな数量を約束しておりますけど、これは、あくまでもこれは入札の機会を与えるというのが義務であって、ただ、この数字はこの譲許表の中で約束事としてこれはもう義務化されております。
○串田誠一君 ですから、ほかの国は、守っていない国幾らでもあるじゃないですか。だから、ほかの国が自分たちの国の酪農を守って、その数字、そういうこと約束をしたけど、今国が大変なんだと、だからこの数字は守れないんだといって守っていない国幾らでもあるのに、何で日本は酪農を削減して輸入をそのまま守ろうとするのか、これはおかしいじゃないですかと申し上げているんです。
○政府参考人(渡邉洋一君) 守っていない国がいるじゃないかというのは、ちょっと具体的にどこだか、どこを念頭に置いておられるのだかよく分かりませんけれども、乳製品であれば、国家貿易で、カナダは、例えばカナダの例を申しますと、国家貿易でバターを輸入することになってございます。カナダの例では、カナダが国家貿易で輸入しているバターについては、日本と同様一〇〇%輸入をされているという状態でございます。 一方、民間貿易、乳製品につきましても民間貿易を日本もやっております。関税割当てでですね。例えば、学校等の給食に向けられる脱脂粉乳につきましては民間貿易で輸入をしておりますけれども、これにつきましては、枠の消化率は二割程度と。また、例えば国際航空機用等の特定用途向けのバターとかバターオイルといった関税割当て、これは民間貿易でやっている分でございますが、これについては消化率四%程度ということで、我が国についても関税割当て、通常の民間貿易でやっている部分については、一〇〇%になっているもの、基本的には一〇〇を大きく割り込んでいるものがございますし、また、カナダも国家貿易でやっていない部分、例えばヨーグルトとかであれば、令和三年の数字ですと枠の五八%程度が消化されている一方、カナダが国家貿易で輸入しているバターについては一〇〇%という数字になっているというのが現状でございます。
○串田誠一君 この問題、また改めてやりたいと思うんですが。 昨年の臨時国会でも質問させていただいたんですが、大臣の所信の中にフードテックって入っていないんですよ。で、質問すると、すごく力を入れていると、将来市場も非常に希望が持てるんだと予算委員会でもありました。何で所信にフードテック入れていただけないんですか。
○国務大臣(野村哲郎君) 所信におきまして、もう二回、予算委員会でもこういう同じ質問があったと思っているんですが、我が国の食料安全保障の強化を図ることを大きな政策の展開方向として掲げておりますが、フードテックはこれらの課題を実現していく上で鍵となる可能性を持ったテーマであるということは間違いないというふうに思っておりますけれども、具体的には、農林水産物・食品の輸出促進、みどりの食料システム戦略を踏まえた環境負荷低減の取組推進、スマート農林水産業の推進などの施策を進める上でも、フードテックが様々な形でこれは関わっているというふうに理解いたしております。 農林水産省としても、フードテックの積極的な推進には取り組んでいきます。
○串田誠一君 世界は非常に期待して、アメリカとか中国もすごい投資しているわけですよね。 日本もそれに遅れないというためには、やはり大臣の所信の中にフードテックも私は入れていただきたいと思いますし、先ほど下野先生からもありましたげっぷの話なんですけれども、人間が成長していくためにはたんぱく質が必要であると言われていますが、そのフードテックの中、いろいろなフードテックって分野ありますよね。iPSの培養肉もありますけれども、代替肉、大豆を使ったりして、そしてお肉と同じような形で食品として提供するような、こういうようなものは植物性たんぱく質として地球温暖化や環境負荷に非常に低い、そういう意味でのSDGsにもなっていると思うんですが、これに対しては、やはり大臣、力を入れていただきたいと思うんですけれども、大臣の意気込み、お聞かせいただけませんか。
○国務大臣(野村哲郎君) 所信の中に入っていなかったからフードテックを軽視しているとか、そういうことじゃございませんで、全体的に農水省の各セクションのところでフードテックの取組はしていると、このことだけは申し上げたいと思います。 今後、そのフードテックという言葉を入れる入れないのところは、いろんな字数の問題もありますので、検討はさせたいと思います。
○串田誠一君 インバウンドも期待していきたいと思うんですが、その中で食材に対するいろいろな選別というものも出てくると思いますし、そういったようなことを日本独自で提供できるような、そういう分野、力を入れていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山でございます。 準備した質問の前に一点、今の串田議員の質問に関してちょっと確認をしたいんですけれども、乳製品のカレントアクセス、先ほど大臣からは、約十三万七千トンは輸入義務です、輸入義務ですのでというようなお話があったかと思いますけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。 委員長、止めてください。
○委員長(山下雄平君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山下雄平君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えします。済みません。 カレントアクセスのこの数量というのは、入札の、そういう機会の義務化というのはあります。ですが、これを入れなければならないという義務は課してありません。
○舟山康江君 そのことを是非確認したいと思います。 輸入機会の提供は義務かもしれませんけれども、輸入そのものは義務ではないということ、これ非常に大事だと思うんですね。ですから、機会を提供して、仮に落札がなければ、それはある意味義務は果たしたということですので、現状の運用を見ると、何度も何度も入札を繰り返している、それそこまで必要なのか、こういった議論は私もまた後でしっかり日を改めてさせていただきたいなと思いますので、輸入義務ではないということが確認できたというのは良かったかなと思っております。 さて、価格高騰対策についてまずお聞きをいたします。 総理からも指示があったかと思いますけれども、引き続きの価格高騰対策について今精力的に各省庁で検討されているということでありますけれども、私も以前から、昨年から何度か、配合飼料、この餌に関しては、配合飼料に関しては価格補填対策が幾つかあります、通常補填、異常補填、特別支援と、そういう中で、なぜ配合ではない単品の単味飼料、この補填がないのかということをずっと質問をさせていただきました。 昨日の衆議院の農林水産委員会の中で、検討すると、検討しているというお答えがあったかと思いますけれども、これ、今までとどう状況が変わって前向きになったのか、いろんな声を受けて具体的な道筋が見えて方向性が出たのか、今の状況についてお聞きしてよろしいでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 舟山委員からも前もその話が、単味の話が出ました。それから、私のやっぱり事務所の方や、あるいはまた携帯にも、なぜ単味を入れないんだというお話がありまして、理由はいろいろありました、前も言ったと思うんですが。 しかしながら、同じその飼料なのに、それをはっきり、この配合飼料の場合はどこから来てどのぐらいの量だというのははっきりしておりましたけど、前申し上げたように、単味の場合はいろんな、それぞれ、例えばトウモロコシであるとか、あるいはその、あとは何だっけ、トウモロコシと、あっ、大豆かす、こういったものをどこから持ってきてどのぐらいの量なのかというのが全く、つかめるというのが大変だなということもありまして、これをやっぱり制度化していくのは難しいなというのは申し上げておったんですが、事務方の方で大変知恵を絞っていただきながら今検討をしていると、出す方向で検討していると、これだけはっきり申し上げられます。
○舟山康江君 もう出す方向で検討、まあ出すということをほぼ決めていただいたんだと理解しておりますけれども、是非、これ多くの単味飼料を使っている畜産農家にとっては非常に朗報だと思いますので、しっかり検討いただきたいと思います。 山形県ほか幾つかの県では単独の支援もしておりますけれども、その際に、例えば領収書、購入伝票、こういったもので数量を確認していると、こういった実績もありますので、この辺、こういったやり方も是非、まあ多分その辺りで検討いただいているんじゃないのかなと思いますけれども、是非進めていただきたい、このことを改めてお願い申し上げたいと思います。 続きまして、大臣所信でも、食料安全保障の強化には強固な生産基盤が不可欠と言及されておりますけれども、先週の予算委員会で総理も、農業生産基盤が大変厳しいということをお認めになられました。強固な生産基盤が不可欠な一方で、実は生産基盤厳しいということ、この背景として所得が増えないからだということも認識を共有いただきました。 お手元の資料を御覧いただきたいと思います。 資材価格、とりわけ飼料、肥料の価格が大きく高騰している一方で、農産物価格はほとんど上がっていません。つまり、価格転嫁が進んでいないと、こういったことですね。どの産業、業種も大きな課題となっておりますけれども、元々収益性が低い中でこの乖離は現場にとっては大きなダメージだと思います。ここを埋めないと更に現場が疲弊、離農にもつながる、まさに農業生産基盤が更に厳しくなるということではないのかなと思います。 二月上旬に行われました帝国データバンク調査でも、全く価格転嫁ができていないとの回答が、農林水産業は四三・八%、産業全体が一七・二%だったのに比べて圧倒的に高いんです。そのような中で、所信では、適切な価格転嫁とか、酪農に関しては生産コストを適正に価格に反映できる環境を整えとその決意を表明されておりますけれども、大変重要だと思います。 その具体的な方策について、総理、あっ、ごめんなさい、大臣の御説明、大臣から御説明をお願いします。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。 農林水産省としては、飼料や肥料等の急激な高騰による農業経営の影響を緩和するための措置を講じていますが、適正に価格に反映していくことも重要と考えております。 このため、生産コストの上昇に対応した価格転嫁が行われるよう、政府で取りまとめた転嫁円滑化施策パッケージに基づく取組のほか、農林水産省としても、適正取引の推進や消費者等に対してコスト上昇の背景を分かりやすく伝える広報活動を行っているところです。 昨年末に決定した食料安全保障強化政策大綱では、生産者、食品事業者、消費者等、国民各層の理解と支持の下、生産・流通コスト等を価格に反映しやすくするための環境整備を図ることとしております。 現在、フランスのエガリム法の調査を行っているところですが、こうした外国の事例も参考にしながら、我が国の生産から流通までの実態等を踏まえて、コストを反映した価格が形成されるには何が必要かしっかりと検討し、適切な価格転嫁のための環境整備を進めてまいります。
○舟山康江君 今、エガリム法のお話がありました。これは、原料価格とか生産コストを考慮した価格を決められるようにと、原価割れしないようにというような取引の決まりになっていますよね。生産者といわゆる中間の購入者、それから最終的な業者ですね、そこでしっかりと原価割れ、買いたたきのないようにという制度ですけれども、これが日本で果たして応用できるのかどうなのか、そこは具体的に今議論は進んでいるという理解でよろしいんですか。
○大臣政務官(藤木眞也君) 現在、フランスのエガリム法の調査をしているところですが、日本とフランスでは前提となる法制度や生産、流通実態に違いがあるということも承知をしております。 このため、フランスなど外国の事例も参考にしながら、我が国の生産、流通の実態等をしっかり踏まえて、コストを反映した価格が形成されるには何が必要か検討してまいりたいと思っております。 特に、フランスのこのエガリム法も、畜産には相当これ大きく寄与するのかなと思いますけれども、ほかの品目にはどれだけ波及できるんだろうというようなところも若干疑問なところもございます。しっかり精査をしながら、我が国でどこがどう対応できるかというところも踏まえて検討を進めていきたいと思います。
○舟山康江君 今御説明いただきましたけども、先ほどの図を見ながらですけども、この乖離を埋めるためには、一つは急激な上昇に対してはその資材価格を下げていくということ、あとはやはりできれば価格転嫁をしていくということ、これが必要だということで、その努力はしっかりとしていただきたいと思いますけれども、一方で、昨年の四月に私が金子前農林水産大臣に質問した際に、農業とか漁業というのは取引が相対である程度相場性がありますので、なかなかそういった価格調整をするというのは非常に難しい、こんな御答弁がありました。ある意味、全くそのとおりだと思うんですね。価格転嫁はしたいけれども、しかし、相対でなかなか価格の支配力がないということ、これはそのとおりだと思います。他の産業よりも顕著に農家には価格の支配力がない。その実情の中で、とりわけ米、小麦、大豆などの土地利用型の作物というのは余り差別化ができにくい、国際的な相場が見えているというところの中で、やっぱり価格支配力がなくてコスト割れが起こりがちなわけですね。 やっぱり生産基盤が弱体化、それはつまり所得が上がらない、まさにここをどうするのかというところで、価格転嫁が難しい中で、じゃ、そこをどう政策的に手当てしていくのか、ここがやっぱり農林水産省、やっぱり国の出番だというふうに思うんですね。 このコスト割れ、つまり上昇に対して追い付かなければ、転嫁ができなければコスト割れになるわけですから、このコスト割れをどう埋めていくのか、そういう中で、その対応、対策について、政府の今の取組、今後の取組についてお聞かせいただきたいと思います。
○委員長(山下雄平君) どなたですか。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山下雄平君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野村哲郎君) 農業を取り巻く環境が厳しいのは事実でありますが、日本の農業にはまだまだ生産性や収益性を向上させる余地があり、私は、土地利用型作目も含め、決して農業で所得を確保することが不可能であるとは考えておりません。 例えば、先日、私が参加いたしましたが、日本農業賞大賞を受賞された耕種と繁殖牛の複合経営、これは宮城県の方でありましたが、この方の、水稲のほか需要のある麦、大豆を生産しつつ、稲わらを牛に給餌し生産コストを抑えるという工夫をしてしっかりと経営を成り立たせ、そしてその日本農業賞の大賞を授与されました。 一方で、諸外国との生産条件の格差や平地と中山間地域でのこの条件格差が存在するのは事実でありまして、このために担い手の経営安定に向けて麦、大豆等の生産者に畑作目の直接支払交付金を交付しているほか、地域の農業生産活動が継続できるよう、中山間地域の直接支払などの直接支払もしているところでございます。 また、農業収入が減少した場合には、セーフティーネット対策としてナラシ対策や収入保険という収入補填の制度も設けております。 今後とも、こうした制度を着実に実施していくことにより、農業者の経営を支えてまいりたいと思っております。
○舟山康江君 私、今ちょうど基本法の見直しの議論が進んでいる中で、今ある政策を多分全部洗い出して整理する、こういったことも必要ではないのかなと思うんですね。 コスト割れ、それはもちろん今大臣おっしゃったように、生産性の向上、まだまだ余地がある、努力をしていく、単収上げていく、こういった努力はもうどんどん後押ししていただきたいと思いますけれども、それでも、それこそ日本よりもずっと経営規模の大きいアメリカとかEU、国によっていろいろですけれども、こういった国でもしっかりとこのコスト割れに対する支援を行っています。 もうコスト割れというのは、どこの国でも、特に土地利用型に関してはもう本当に共通の課題という中で、資料の二枚目、一枚目の裏ですけれども、アメリカ、これは後でゆっくり御覧いただきたいと思いますけれども、価格支持融資という融資があって、その上に不足払いがあって、生産費はちょっとこれ右に行ったり左行ったりいろいろなんですけれども、生産費が仮にもっと左に行っても、この基準価格をしっかり補償するということになっております。 まさに市場価格が生産費に追い付かない、赤字になってしまうというのは、アメリカでさえこの現状がある中でこのような二重、三重の政策を取っていますし、その次、EUですけれども、EUは価格支持から所得補償へということで、所得支持へということで、もうずっとここ二、三十年変わってきていますけれども、今回、新しいCAPが今年度から始まります。幾つか目標があるんですけど、特定目標というものの第一番目に経済的に成り立つ農業収入の確保支援ということで、ここ、第一の柱、第二の柱、農業とあとは農村ということでありますけれども、ここ御覧いただきたいんですね。 今までいわゆるダイレクトペイメントといっていた直接支払、それをあえてインカムサポート、所得支持ということに名前を変えて、基礎的所得支持、再分配所得支持、それから青年農業者所得支持。再分配というのはもう大規模から小さなところに移転するということなんですけれども、非常に分かりやすく、何段階かに分けて、でも、所得を確保するような、そういった政策体系をしっかりと組んでおります。 もちろん、これはEU全体で、あとは各国個別にも様々な独自の政策がありますけれども、大きな方向として、やっぱり経済的にしっかりと政策が農業の収入を支えるんだということを明確に行っている。 やっぱりこういった体系的な組立てというのは非常に重要だと思いますし、こうした所得支持といった発想、そして、その政策体系というものを組み直す必要があると思いますけれども、大臣、このEUの例、またアメリカの例、どのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 基本的に私が舟山委員とこの意見の違うところは、私は、舟山議員のところの先輩の加藤先生がおられましたが、その先生が鹿児島に応援に見えたときに、野村君、鹿児島はこんなに若い人たちが多いのかと、こういうお話をされました。俺のところはこういう集会をしても七十歳以上しか来ないと、こんなに鹿児島は若い人たちが多いのかというお話をされました。私はそのときに加藤先生に申し上げたのは、先生のところは稲作農家が主流であって、私のところは畑作農業ですと、で、畜産もあれば、野菜もあれば、あるいは米もあると。何を言いたいかといえば、複合経営をやっている。さっきの宮城のこの日本農業賞を受賞された方も、米を百町、百何町歩作っておられながら牛を百二十頭ぐらい飼っておられる。複合経営です。 だから、こういったような複合的な経営をやっていかないと、日本の狭い農地の中で、あるいはまた、なかなか所得が今おっしゃったように上がらないということになっていくと、やはり複合でなけりゃ、私どもの鹿児島を見たときには、全部、例えば島の経済というのは複合経営で成り立っているものですから、そういう意味では、こういう価格補償的なことで単品をやってもこれはなかなか農家として経営は成り立たないだろうと、私はそう思っているんです、個人的に。 だから、複合経営を進めようということで、鹿児島はどんどんどんどん、北海道も複合経営が非常に飛躍的に伸びたところですが、そういう形というのをつくっていかないと、私は、単品に幾らその所得の補償なり所得の支えをやったにしても、なかなかこれは、単品専作型というのは非常にリスクが大きいなと、こんなふうに思って、複合経営ということをどんどんやらしてほしいと思って、今農水省でもそういうことを申し上げているところです。
○舟山康江君 複合経営は、私、やっぱり進めていくべきだと思うんですよね、リスク分散にもなりますし。 農業基本法のときには、どちらかというと選択的拡大ということで、複合から単一経営的なものを後押しした。その反省もあって食料・農業・農村基本法に変わっていったと思いますけれども、そういった複合経営を後押しするにしても、まさにその農業の役割に対して、今、先ほどバイオエタノールとかその話もありましたけれども、やっぱり気候とか環境とか動物福祉、そういったものにどのように農業が貢献していくのか、その役割を発揮するためにどういう政策体系がいいのか、ここもしっかり、せっかく今議論しているわけですから、再検討して組み直していくことが必要ではないかと思うんですね。 みどり戦略もありますし、みどり戦略を実現するために、じゃ、今ある政策をどのように使っていくのか、こういった観点が今残念ながらなかなか見えにくいのかなというのが私、率直な印象なんですね。 次の資料は、これEUがどのように農業政策を改定していっているのかというその模式図を作らせていただきましたけれども、やっぱり共通農業政策は何年かに一回ずつ見直していきます。で、見事なのが、これ下の方ですけれども、中間年に一定の見直しの方向性を出して、それを広く全EUに、国民に対して公表して、パブコメを求めて、その中から次なる政策の必要性というか改革を決めていくんですね。 さらに、今回でいえば、やっぱりこれ、まさに環境とか気候変動とかそういったような要請が高まる中で、二〇一九年十二月に欧州グリーンディールという大きな方向性が出て、それを受けた中で、ファーム・ツー・フォーク、生物多様性戦略、気候変動法という三つの法律ができ、それらを踏まえて、最終的に両面からこのEU共通農業政策を改定したと、こんな流れになっています。非常に私は、体系的にいろんな要請に応えながら新たな方向性をつくった、その結果が前のページのこんな仕組みなわけですよね。 じゃ、果たして、今回、農業基本法の見直しがどうなっているのかというところですけれども、この次の資料を御覧いただきたいと思います。 これ、左側が、前回、現行法を農業基本法から食料・農業・農村基本法に変えるまでの経緯なんですけれども、結構見事に時間掛けているんですよね。最初の提起からは、検討本部が立ち上がってからもう七年ですね、この閣議決定ですね、答申が出るまで七年掛けて。で、具体的に基本法制定、見直します、着手しますと言ってからも四年。相当時間を掛けて議論をしております。 さらに、この平成九年四月というところ、総理府に、今の内閣府でしょうけれども、食料・農業・農村基本問題調査会というものができて、ここに書きましたとおり、五十回を超える調査会、部会で検討した結果、最終的に答申が出て、その前に新政策が出たりいろいろありましたけれども、こういったことでかなり詳細に詰めた上で新しい基本法が作られています。 右側、今回ですけれども、これ一応、去年ですね、去年の六月に、見直しも考えていきましょうというような、検証作業を本格化しますと言って、具体的には九月に始まって、ここまで十回ですね。で、もう次回以降は、何かもう方向性ですか、それぞれの施策の方向、食料・農業・農村と出て、六月には中間取りまとめと言われていますけれども、ちょっと、今るる、今日もずっと午前中からお話がありましたけれども、いろんな課題がある中で、何でこんなに急いでね、急いで結論を出そうとしているのか。 私は、もっとじっくり体系的にやっていかないと、また、あの政策出ました、この政策出ましたでは、結局現場は付いていけない、最終的にどうなるのかというところになってしまうんじゃないかと思うんですけれども、なぜこんなに急ぐのか。最終的には、もう少しこの後、中間報告の後はしっかり議論しますよということがあるのかどうなのか。 今後の見通しと今指摘をしたようなことに対しての御意見、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 先般も舟山委員から、ちょっと拙速じゃないかと、この基本法の見直しはという御意見もいただきました。 私はそう思いません。むしろ、時間を掛ければいいという問題じゃなくて、一昨年からのこの世界の経済状況の変化、あるいは国内のいろんな変化、コロナもありました。その中で、前回は四年掛かったということ、たしかお話があったと思うんですが、四年も掛けてやる話では私はないと、急いでいるんだという思いがしてなりません。 それは、いろいろ皆さんがおっしゃっておりますように、高齢化が進んでいる、あるいはその担い手が少ない、いろんな問題を抱えているのを何年も何年も議論をして、そしてこの基本法として出していくのかと。急いだものをたたいた方がむしろ皆さん方にとっても、また我々にとっても有り難いと、こういうふうに思っておりまして、検討期間の長さだけじゃなくて、むしろ今やっておりますのは、各界各層から幅広く意見を聞く、国民的なコンセンサスを得るための今手法を用いているわけでありまして、既にこの検討部会は、もう十回だったですかね、十回開いておりまして、月に二回、二回ずつだったですかね、今やっておりまして、私どもも、三役もそれこそ毎回毎回出させていただいて、当然議論は、それぞれの各界各層の皆さん方が議論されているのを我々はただ聞いておりますが、役所の局長以上も全員出て、そして聞いておるわけでありますが、そういうのを参考にしながらたたき台を練り上げていくということになってこようと思っておりますので、基本法の検証部会で、これまでのこの議論を踏まえながら、そして先ほど来申し上げておりますように、六月には大まかな方向を出して、それから基本法の検証でありますから、それは来年度の国会に是非出したいと。すぐもうまとめ上げてやるという話ではありません。一応の方向を六月頃に出して、そしてそれからはたたき台になって、法案と、法案というよりも、国会に御提案申し上げるのは次の国会だろうと、こんなふうに思っておりまして、そんなに性急な話ではないというふうに思っております。
○舟山康江君 現行基本法十五条で、これは基本計画の変更に当たっての取組なんですけれども、施策の効果に関する評価というものをしっかり行って基本計画の見直しとなっていますけれども、今回、基本計画どころか法律そのものを見直すということは、まさにこの施策の効果に関する評価というものは、もうそれ基本計画以上にしっかりやっていかなきゃいけないと思っているんですけれども、そこはこれまでのところで行われているんでしょうか。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 委員御指摘のとおり、食料・農業・農村基本法の見直しに当たっては、これまでの施策の検証、評価をしっかりと行うことが大事であると、重要であるというふうに考えております。昨年十月以降、食料・農業・農村政策審議会に設置した基本法検証部会においてこうした議論を積み重ねているところでございます。 先ほど大臣からありましたように、現在、もう十回開催をいたしまして、私も可能な限り出席をしているところでございますが、例えば、食料安全保障の観点からは農地の有効利用が必要であるが、需要ある作物への転換が十分に進んでいない、現場では農地余りが生じているではないかとか、食料安全保障上、増産が求められる小麦、大豆、飼料等の生産に転換するための取組が必要なのではないかと、こういった議論がなされてきたところでございます。 引き続き、検証部会において施策の検証、評価をしっかりと行いながら作業を進めていきたいと思います。
○舟山康江君 いや、それは委員の感想じゃないですか。施策の効果の評価というのは、国として、要は政策担当部局として、どういう効果があったのかという評価があって、で、今の政策では足りない、今の政策は違うとか、まあ足りないのか違うのか、それをそのまま進めるのか、そこが評価であって、委員の意見はそれは委員の意見なんですよ。全く違うと思いますよ。 私もこれ全て読ませていただいていますけれども、その施策の効果に関する評価というような議論は全然足りないという気がするんですよね。そこがないと次の政策に行けないと思うんですよね。いろんな人が、いや、小麦を増やそう、いや、もしかしたら別の人に聞いたら、いや、やっぱり米なんだと言うかもしれないし、いろんな意見があるわけで、それと施策効果の評価は全然違いますから、そこ履き違えないでいただきたいと思うんですね。そこをちゃんとやるべきだということを私は申し上げておりますので、改めてその辺しっかり取り組んでいただきたいと思います。 やっぱり拙速過ぎるということの一つは、もう五月雨式に政策がどんどん出てくるわけですよ。さっきの酪農もそうです。規模拡大の掛け声に従ったら、生産過剰です、価格下落しました、はい、淘汰してください。水田活用で、畑地化推進で一生懸命転作したら、今度はもうそこは五年間水張りしなければできません。その後どうなるんですか。畑地化した後に、じゃ、どういう支援があるのか、まさに本当にこれで所得が確保できるのか、そういったところが見えないから、午前中も地域計画の話もありましたけれども、地域によっては地域計画作れない。聞いたら、もう誰もやる人いないってところがいっぱい出ている。 そこのやっぱり先の、どういう政策でこの国の農業を支えていくのか、その方向性を是非示していただきたいと思いますけれども、その辺りの体系的な議論の必要性についてはどのように考えているのか、大臣、お願いします。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 現在、基本法検証部会も折り返し地点に来ておりまして、先ほど御紹介があったように、基本理念、あと基本的施策の在り方について今後議論をしていくということになっております。 基本法で書いている基本的施策の在り方についての現状の評価、あと、現時点での環境を見てどういう要素が足りないのかというところについては、後半の基本法検証部会でしっかり議論をしていきたいというふうに思いますので、御指摘もしっかり考慮に入れつつ、しっかり望ましい施策の在り方について検討したいというふうに考えております。
○舟山康江君 時間となりましたのでこれで終わりますけれども、是非、何かこう単発的にあの政策、この政策ではなくて、やっぱり体系的に、せっかく見直しという大きな今一つの機会を持っているわけですから、本当体系的な議論を期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(野村哲郎君) さっきの舟山委員の話の中で、基本法の改正案を来年度に出しますというふうに私は断定したような言い方をしたらしいんで、来年度中に国会に改正案を提出することを視野に、六月をめどに新たな展開方向を出しますと、こういうことでございますので、是非御理解ください。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日、酪農の危機の問題についてお聞きします。 野村大臣は、二月二十四日の記者会見で、業界団体の聞き取りを基に酪農家の離農の実態について報告されましたよね。全国の酪農家の九割が生乳を出荷する指定生乳生産者団体の受託戸数を中央酪農会議が調べたものです。 それで、ちょっと今日配付した一枚目の資料を見てほしいんですけれども、二〇二二年の四月から十二月の出荷農家戸数を見ますと、全国の戸数は一万一千七百十九戸から一万一千百五十二戸に減少しています。北海道では百五十四戸減少し、都府県は四百十三戸減少しました。 全国のこの減少率が例年四%で推移していたものが昨年は六・五%、都府県は五%だったものが八・二%に拡大したと。野村大臣は、これ酪農の離農が進んでいることがうかがわれると言われました。 北海道の離農の理由ということで見てみると、これまでは高齢化や後継ぎ問題が大半だったんだけれども、この一年は働き盛りの世代の離農が進んでいると。借金を返せるうちに離農するという方が多いわけです。 政府がこの間支援策を打ってきたわけですけれども、なぜこの離農に歯止めが掛かっていないのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 紙委員からのお話のとおりで、我々も早くこれは、離農が進み出したということがいろいろ言われたものですから、調べたら、さっきおっしゃったような数値が出てきました。 これは指定団体を通しての調べですから九割方は把握していると思いますが、あと一〇%は系統外に出される方なものですから、その方々の動向というのはつかめませんでしたけど、ほぼ九割方はそういう傾向が見られたということであります。 これは、非常に難しい今のは質問でありまして、なかなかこの離農が歯止めが掛かってこないというのは、私は、餌の問題は一つあります。餌をまだ、三・四半期は終わったんですが、四・四半期の価格がまだ、補填の価格も決まっておりませんし、そういうのがまだ農家に振り込まれておりません。 ただ、私も地元の酪農協から資料を取り寄せながら見ておるんですが、十一月から十円上がりました。これは、北海道は、これ四月からだったですかね、十円上がるのは。乳価が上がったのは昨年の十一月。十一月、十二月というのは少し好転しているようでありまして、今、この表で、離農ということじゃなくて、農家の経営の好転の度合いを見たら、というのは何で見ているかというと、酪農協に生乳を出した、その販売代金が振り込まれてきた、そしてそれの中から餌代だ何代だというのが引かれて、農家の純粋に振り込まれるのが幾らかというのをずっと見ているんです。 そうしましたら、十月までは大体半分の方がゼロなんです。ということは、何で飯を食っているのかって分からないぐらいにもう農家からは控除されることで、農家の口座に振り込まれるのはゼロだったんですが、十一月頃からそれが好転してきているということになっておりまして、さらに、加えまして、今回のその餌の補填が国から出ていくわけでありますが、そういうのが出ていったときに農家の経営の状況がどうなっていくのかというのもまた見なければいけないなと、こんなふうに思っておりますし、さらに、加えて言いますと、今現在、関東生販連は、数字が間違っていたらごめんなさい、十五円だったと思うんですが、近畿の生販連は二十円の値上げの、これは今メーカーと交渉しております。 そして、驚くことに、各ブロックが全部、今メーカーと値上げ交渉をしておりますから、そういう意味では、これはやっぱり農家の皆さん方が国からのこの支援だけじゃなくて自ら立ち上がってこられたなと、こういうことを私は思っているところでありまして、是非それで貫徹していただきたいと、こんなふうに思います。
○紙智子君 要するに、間に合っていないということですよね。それで、足りないし間に合っていないということだと思うんですよ。 それで、ちょっと、この酪農家の経営悪化の状況は、肥料や光熱費などの高騰もあるんですけれども、四割前後を占める飼料、ここが高騰が激しいということだと思うんですよ。 それで、この配付した資料を見てもらうと、青い線ですけど、これ、昨年四月の配合飼料の価格が一キロ九十一円だったのが十二月に百一円と、十円上がったと。それから、緑のラインは輸入乾牧、乾燥牧草、乾燥した牧草ですけれども、五十四円だったのが七十円まで上がっていると。コロナ感染症が増えた二〇二〇年と比較すると、これ、配合飼料は一・五倍、輸入の乾燥牧草は一・八倍も高騰したわけですよね。在庫対策などの生産者拠出金も出しているわけで、それがあるのに乳価は昨年十一月から十円上がっただけで、加工乳についてはまだ上がってなくて、今年の四月から値上げするということになっているから、だから搾っても搾っても赤字という状況なわけですよね。 日本農業新聞の北海道支所が、酪農家のいる道内の九十一のJAに二三年度の経営の見通しを聞いているんですね。これ見ると、二二年度に比べて離農のペースが増えそうだというのが二五%、やや増えそうだというのは二四%で、合わせると過半数近いJAが、これ離農のペースが加速するということを懸念しているわけです。それで、最多の理由、その理由の最多というのは、経営難が三〇%、高齢化ということは理由にしているのは一二%ですから、やっぱり経営難って答えているのが一番多いということなんです。 二月十四日、国会内で、日本から畜産の灯を消すなということで百五十人の人たちが集まって、ネットで、オンラインでやって、五百人ぐらいだったんですけど、消費者も含めて緊急集会開かれました。北海道からは十勝や別海町からも参加した酪農家がいて、野村大臣にも直接要請に行かれました、私も同席しましたけれども。やむなく生乳を廃棄している生産者の訴えを聞かれたと思うんですね。生乳一トンの廃棄で、金額にすると十万円になるということですよ。もうこれは自主的な廃棄ですって涙流しながら、自主的なんですって言っていますよ。そういう訴えがあって、そういうやっぱり苦悩に応えていくというのが私はやっぱり政治の責任、役割だというふうに思うんです。 資材の高騰、円安の中で、私たち共産党としては、昨年来、緊急的、一時的な直接補填が必要だと、直接生産者のところに行く支援が必要だということを言ってきたわけですけど、改めて、従来の仕組みから一歩踏み出して、今を乗り切る強力な支援策を打ち出すべきではないんでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 今、これは衆議院の農林水産委員会でも、今、紙委員がおっしゃいましたようなお話が出ましたけれども、やはり緊急的な、今を乗り越える酪農家への支援策について、どういうことがまだ改めて必要なのかと。ただお金を渡せばいいという話ではないという思いがして、仕組み的なものをやっぱり変えていかなきゃいかぬのだろうと、こんなふうに思っておりまして……(発言する者あり)はい、間に合わないですか。まずはやっぱり我々がこれは、まあ飼料というのは、これは酪農だけじゃなくて牛も、それから豚も鶏も全畜種に及ぶ話でありますから、だからまず、この飼料高騰対策をまずやろうと。 そして、酪農の場合は、やはり毎日毎日生乳を搾りながらやっておられまして、毎日出すから毎日お金も入ってくるんだけど、それがほとんど残らないと、こんな状況でありますので、何とか皆さん方がそれで戸数が減らないように何かできないのかということでまた考えてもおりますが、おりますが、まずはこの飼料価格の高騰対策だったんだと思いますが、まだほかにも今役所の方でも検討はしつつありますけれども、まあこれだという決め手がなかなかないと。先ほど言いましたように、国の対策があるし、それからまた生乳団体の皆さん方の御努力もしていただかなきゃならない。これは、先ほど言いましたメーカーとの価格交渉しておりますから、この価格交渉で何とかそれを上げていただければうまくいくということも一つはあるだろうと、そういう合わせ技しかないのではないかなと、そんなふうに思います。
○紙智子君 酪農家の離農に歯止めが掛かっていないということで、それでこの間のその支援の中に、生乳の需給調整するために一頭十五万円と、五十億の補助金を付けて四万頭もの乳用牛を淘汰するというわけですよね。これ、三月から始まっていると。 現場で話を聞くと、頑張っている牛を淘汰なんてできないよって言っているんですね。この制度の評価って非常に悪いです。補助金はやっぱり牛を生かして生産を応援するために使うべきじゃないのかという声が出ていて、これちょっと質問すると時間なくなっちゃうんで主張にとどめておきたいと思いますけれども、四万頭もの牛を淘汰するということになれば、今年中にも牛乳の不足の事態に陥るんじゃないかという、そういう指摘もされています。 今必要なのはやっぱり緊急支援なんだと、生産者の経営を守る、国民への牛乳の安定供給を図るということが求められているわけです。畜安法で審議のときにも当時の山本大臣が、畜安法の改正というのは生産者の所得を増大させることが目的なんだって答えました。この目的に沿った対策が求められていると思うんですけれども、一言でお願いします、大臣の見解。
○国務大臣(野村哲郎君) 長くは申し上げません。 いや、要は、いろいろ方法は考えていかなきゃいかないと思うんですが、まずはその生産基盤を毀損させないという業界の共通認識はありますので、乳牛の頭数を調整するのではなくて、乳製品への加工によって調整をしてきたのが脱脂粉乳でありますが、これの需要が回復しないで在庫が過去最高水準まで積み上がったと、こうした中で飼料価格が高騰したと、こういったようないろんな要素が絡んでおりますので。 したがいまして、私どもとしましては、まずはその脱脂粉乳の在庫低減対策なり、あるいはまた牛乳の消費拡大への取組の支援、こういったことを行ってきましたし、これからの、生産者団体から抑制の取組の支援を要請されたことを受けて、三月から十五万円って先ほど来ありますが、そういうことの対策もやっているところでありまして、これぞという決め手がないというのが本当に申し訳ないなと思いながら、でも、だけれども、今日も私も地元から電話が来たものですから、今をみんなで乗り切ろうと、こういう、これは北海道だけじゃ話はありませんで、鹿児島の酪農家百七十戸おりますけれども、この人たちも何とかしてくれって今日電話が来ました。それはお金の、資金の話でありましたので、これはもうすぐ局長に言って資金の手当てをやってくれと……(発言する者あり)あっ、済みません、というような話もしております。
○紙智子君 ちょっと長く、全体として答えが長くなっちゃってだんだん時間が、質問時間がなくなるんですけど、乳価の問題を次しようと思っていて、昨年十一月から十円上がったと、加工乳は四月から十円だと、これでは不十分だという声がはっきり出ているんですよね。もう三十円ぐらい上げてくれないとという話もあります。 それで、乳価が上がらないわけですけれども、北海道でいえば、出口対策で酪農家は二百億円もの拠出金を負担してきたんです。来年度も、今年も拠出が求められているわけです。それで、資材は上がるし拠出金もあると、なのに今の乳価で再生産が可能なのかということが一つあるんです。 それから、ちょっと時間ないからもう一つ言いますけれども、資料で配付、二枚目の資料、これ大手乳業メーカーの内部留保の資料なんですけれども、これ見ていただきたいんですよね。これ、明治乳業でいうと二〇一九年の内部留保が四千五百三十七億円だったのが、二二年、五千八百二十八億円に増えています。森永乳業は千三百七十七億円から千八百十七億円、雪印メグミルクは、数字入れていませんけれども、千二百五十五億円から千四百八十七億円に増えているんですね。 我々、内部留保そのものは、何かのときに備えて蓄えておくものですから、それは否定しないんですけれども、ただ、これだけ今生産者赤字続きでもう廃業かと言っているときにメーカーの内部留保は順調に上がっていっているわけで、こういうことを見るならば、これ、酪農家の再生産を保障するために、乳価をもっと、生産者の乳価ですね、ここを引き上げるように国がイニシアチブを発揮すべきじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(野村哲郎君) この初めて大手乳業メーカーの内部留保の状況を見させていただいて、本当に農家は困っているけど、こんなに潤っているのかなというのをびっくりしました。 ですから、先ほど申し上げたように、今、各ブロックごとに指定団体の方でメーカーとの交渉をしております。今まで一回もなかったんです、一回もなかった、こんなことは。でも、今回は全ブロックがメーカーと交渉し出しましたので、むしろ、むしろ旗ぐらい立てていかなきゃいかぬのじゃないかって私は冗談で生産者の人たちには言うぐらいに、やはり、自分たちで決められる、価格を決められるのは酪農だけなんですよ。ほかのは全く自分たちでは価格が決められない。だから、酪農家の人たちも、国で何とかしろというのも当然これは当たり前で、当然の話なんですが、むしろ自らがやることはもう一つあるでしょうって、メーカーと交渉しなさいと、こんなことを実は言っているところです。
○紙智子君 交渉しなさいじゃなくて、国自身がもっと乗り出してほしいんですよ。直接農家の人が大臣室で訴えたように、力関係、物すごい差があるんです。生産者団体の方は、もっともっとって言うと、いや、もう分かった、だったらもうそこと取引やめるからってなってしまったら元も子もないですから、弱い立場なんですよ。 そういうときに、やっぱり国として言うべきことをしっかり言ってもらって、乳価もっと引き上げられないのかということをメーカーに働きかけてもらいたいと。一言ちょっとそれに対して言ってください。
○国務大臣(野村哲郎君) まあなかなかやりますとは言い切れませんので、要は民民の取引ですから、余りそこに官が入り込むとはいかがなものかなと思いますが、まあ何らかの方法があればちょっと考えてみたいと思います。
○紙智子君 是非強くちょっと働きかけていただきたいと思います。 次なんですけど、カレントアクセスです。 生産者は、我々には生産抑制求めながら輸入は野放しになっていると言って怒っていますよね。それで、北海道の酪農家は生乳で十四万トン減産するのに、カレントアクセスは十三万七千トンだから、ほぼ同じぐらい、匹敵するぐらいですよ。生産者には拠出金を出せと、減産しろと言って、どうやって生き残れるんだと言っているんですね。 で、確認ですけど、カレントアクセスはWTO農業協定に書かれているのかということなんですけれども。
○副大臣(勝俣孝明君) WTO農業協定に、カレントアクセスの定義など、これを直接的に規定した条文はありません。 他方で、いわゆるカレントアクセスとして交渉された関税割当ての約束については、WTO加盟国ごとに規定される譲許表においてその数量、税率等が明確に規定されております。
○紙智子君 今言われたように、協定そのものにはないんですよね。 それで、モダリティーにあるんだということで、このモダリティーということですけれども、配付した三枚目の資料、農業協定における市場アクセスグループ議長の記録というのを見てほしいんです。 農林水産省は英文の和訳はやってないというので、私の事務所で翻訳しました。カレントアクセスは数字の十一というところに書いてあります。カレントアクセスって出ていますけれども、カレントアクセス、現行の輸入機会は一九八六年から一九八八年までの平均年間輸入量以上でなければならない、これらの機会が拡大される場合、拡大はこれらの手順、モダリティーの第六項の規定に沿ったものでなければならないというふうに訳しているんですけど、この中身の意味をちょっと簡潔に教えてほしいんですけど。
○政府参考人(水野政義君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、このモダリティー文書につきましては、ガット・ウルグアイ・ラウンドにおいて交渉プロセスにおける各国の約束の方法についての手順を交渉加盟国間で定めたものだと理解しておりまして、委員ただいま御指摘ありましたとおり、このパラグラフ十一については、カレントアクセスの機会は少なくとも一九八六年から八八年までの平均輸入数量として設定しなければならないという旨規定されたものだと理解しております。
○紙智子君 ちょっと先日レクチャーで聞いたら、その八六年から八八年の乳製品の輸入量は三年間で四十一万一千六百六トンだから、だから割ると一年当たり十三万七千二百二トンになるんだよっていう話だったんです。それでいいんですよね。
○政府参考人(渡邉洋一君) 御指摘のとおりでございます。
○紙智子君 それで、政府はカレントアクセスは輸入の義務があるって言っているんですけれども、この文書を見てみると、機会を提供する手順を書いたものであって、義務という用語は出てこないんですね。なぜ義務になるんでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えいたします。 この乳製品の十三万七千二百二トンでございますけれども、これはその数量の輸入を行う義務はございません。輸入の義務ではございませんで、その数量に相当する乳製品について輸入の機会を提供することが義務の内容でございまして、輸入自体は義務ではございません。
○紙智子君 それはさっきもやり取りあって認めているわけなんですよね。ところが、義務というふうに言っているわけですよ。 それで、政府統一見解も併せてそこに書いてあるんですけども、それもちょっと見てほしいんですね。タイトルにあるように、これいろいろ調べたんですけど、この一九九四年の五月二十七日の議論の議事録しかちょっと見当たらなくて、それで、タイトルにあるように、これ米に関するものです。カレントアクセスという文言は出てきません。なぜカレントアクセスというふうにそこまで米のところで読み込めるのかなって思うんですけど、これはどうですか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 平成六年のミニマムアクセス米に係る法的性格に関する政府統一見解は、乳製品のカレントアクセスについて整理されたものではありません。ですから、この見解自体が乳製品のカレントアクセスの運用を直接左右するものではありません。 乳製品につきましては、そのカレントアクセスについての国際約束の内容は、我が国として毎年度、生乳換算で十三万七千トンに相当する乳製品、これバターですとか脱脂粉乳、ホエーあるいはバターオイルといったものでございますが、十三万七千トンの生乳換算、生乳に相当する乳製品について輸入機会を提供する義務を履行することが国際約束の内容でございます。 これまでこのような輸入の機会を提供する義務を履行してきた結果として、その結果として十三万七千トンがこれまで輸入をされてきたというものでございます。 ですから、繰り返しになりますけれども、平成六年のミニマムアクセス米に係る法的性格に関する政府統一見解は、乳製品のカレントアクセスについて整理されたものではなく、これを、乳製品のカレントアクセスの運用を左右するというもの、直接左右するものではございませんが、ただ、乳製品と米で共通する点といたしまして、国が輸入を行う立場にあることから、通常の場合には当該数量の輸入を行うべきものであろうと、あるというようなミニマムアクセス米について政府統一見解に書かれているこのステートメントは乳製品とも共通するものであると、そういう理解でございます。
○紙智子君 だから、結局、文言上は義務なんて書いてない、機会の提供なんですけれども、政府の見解で当該数量の輸入を行うべきものというふうに、政府見解でこういうふうに書いているわけですよね。市場アクセスグループの議長の記録には義務という用語はないんですよ。 つまり、これ、政府の考え方としてカレントアクセスを義務にしてしまったということなんじゃないんですか。
○政府参考人(渡邉洋一君) モダリティーは、交渉過程でどういう約束をするかについて各国で共通の交渉の基礎、交渉のやり方を定める交渉上のルールでございまして、その中にカレントアクセスということで、一九八六年から八八年の三年間の輸入数量を基準として、それを下回らない、平均を下回らないというルールがあったわけで、モダリティーだったわけでございます。 これ自体には法的拘束力はもちろんないわけでございますが、ただ、そういうルールに基づいて、交渉のルールに基づいて交渉した結果、国際法として、国際条約として最終的にWTO協定、そしてそのWTO協定に附属する各国の譲許表が、これが国際法として締結されたと。その締結された中にはカレントアクセスという定義はもちろんないわけでありますけれども、乳製品につきましては、十三万七千二百二トンという生乳換算の数字とそれについての税率と、それについて輸入機会を提供する義務がWTO協定に附属する我が国の譲許表に記されているので、輸入機会を提供する義務として我が国を国際法上拘束しているものでございます。
○紙智子君 多分、聞いていてみんなは全然分かんない。義務じゃないって言いながら、義務というふうに何度も繰り返し言うわけですよ。 それで、ガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉の当時の交渉官であった塩飽二郎さんが、このカレントアクセスについて、これ輸入約束数量、確かにその譲許表でやるわけですからね、それで認められてはいると。で、いるんだけれども、譲許した関税を常に限度いっぱい用いることを求める規定というのはどこにもないんだって、当時の交渉官だった塩飽さんが言っているんですよね。 それで、次のちょっと資料をまた見てほしいんですけど、配付資料の、これ我が党の予算要求資料で出てきているものなんですけれども、これ、さっきもちょっとありましたけど、カナダのバターというのは、約束数量が三千二百七十四トンに対して国家貿易の輸入量は三千二百六十二トン、まあ一〇〇%近いですけど一〇〇%ではないんですよ。だけど、民間のやつを入れると、それは超えるとなっているんですけど。それから、韓国のトウガラシ、ニンニク、国家貿易はゼロ、民間貿易を含めても約束数量に届いていません。日本が義務だっていう国家貿易については枠を満たしていないわけですね。で、民間貿易含めても枠を満たしていません。 だから、なぜ、これ約束数量に届いていないのかっていうことと、それから、その下にもちょっと移したいんですけれども、韓国の一部、中国はデータなしってなっているんですけど、これ何でなのかなということも含めて、ちょっとまとめて短く答弁ください。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 御指摘の資料につきましては、各加盟国のWTO協定上の譲許表と各加盟国によるWTO事務局への通報を基に作成したものでありますので、各国の個別の事情については必ずしも把握しておりません。 その上で、御指摘のカナダ、韓国など記載のWTO加盟国については、実際の輸入量に国家貿易だけでなく民間貿易によるものも含まれている点を考慮する必要があります。つまり、民間貿易の場合は、関税割当ての枠数量の輸入機会の提供が必ずしも全て実際の輸入に至るわけではなく、アクセス約束数量と実際の輸入量が一致しない場合が多くなると考えております。 御指摘のアクセス約束数量と実際の輸入数量の差については、このような民間貿易の事情によるものが背景にあると考えております。
○政府参考人(渡邉洋一君) 追加でちょっと補足させていただきますと、この三千二百七十四トンの枠に対して三千二百六十四トンですと九九・七、八%ということでしょうか、今……(発言する者あり)ええ、ということだと思いますけれども、これが具体的にどういう事情でこういうその一〇〇を切っているかというのは、詳細にはちょっと承知をしておりません。 恐らく、契約は全量したものの、例えばシップバックが行われ、何か不良品だったためにシップバックが行われて実際に入ってきた数量がちょっと欠けたために、WTO通報は一〇〇を切ったというようなことではないかと推測しております。 我が国の十三万七千二百二トンにつきましても、入札を行いまして、その一〇〇%分落札をされて契約をされても、やはり同様のその契約後の事情によって実際には一〇〇%必ずしも入ってこなくて、九九・数%というような数字が我が国のWTO通報上の消化率になるケースもこれまであったところでございます。
○政府参考人(水野政義君) ごめんなさい、答弁、先ほど漏れましたので。 データなしについて御質問ありました。これについては、WTO事務局への通報において、輸入量のデータがない旨記載されていたことによるものです。 なお、御指摘のデータなしとされた品目については、国家貿易と民間貿易による実際の輸入量の合計がアクセス約束数量を上回っている点にも留意すべきと考えております。
○紙智子君 だからね、いろいろあっていいということでしょう、結局。データないのもあったりするし、それから、一〇〇%入っていないの、民間入れてもいいよという話なんだから、そういうふうないろいろの中で、何で日本だけがその枠をきっちり守んなきゃいけないかということなんですよ。 それで、結局、ガットの十七条というのは国家貿易の定義があると、国家貿易が小麦や乳製品の需給及び価格の安定に果たしている役割があるんだということで国家貿易の重要性を主張してカレントアクセスが認められたというふうに塩飽さん語っているわけで、だから調整することはできるという意味だと思うんですけれども、そこに立ったならば、やっぱり今ようやっとちょっと変えて、その、何だっけ、脱脂粉乳のところは入札しないという話もされていましたから、それは当然だと思うんですよ、もう国内はこんなに大変なことになっているわけだからね、そういうこともやりながら、枠いっぱいにやらなくてもいいんじゃないかと。 そういうことを、国際法上はそうなのに、政府の統一見解で手を縛ってしまったんじゃないかなというふうに思うものですから、私、最後に農水大臣に聞きたいのは、やっぱりそういう統一見解は、そもそも政府の考え方を示したというわけだから、見直すとか廃棄すべきじゃないんですか。
○委員長(山下雄平君) 申合せの時間が来ていますので、簡潔にお願いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) はい。 今、紙委員からありましたように、平成六年のミニマムアクセス米に係る法的性格に関する政府統一見解は、乳製品のカレントアクセスについて整理されたものでありませんというのは先ほど局長が答えたとおりでありますが、この見解自体が乳製品のカレントアクセスを縛ってきたものでありませんが、米のミニマムアクセス米とは、国家貿易品目として国が輸入を行う立場にあることから、通常の場合には当該数量の輸入を行うべきものという点は共通すると考えております。
○紙智子君 いずれにしても、国内でやっぱり抑制されていて、生産者が廃業かと言っているときなんですから、そこはこういう手を縛るようなものはこの際見直すべきだということを最後に申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○須藤元気君 こんにちは。無所属の須藤元気です。 今国会も気合を入れて質問をしていきたいと思います。 本日は、昆虫食の安全性と子供食堂についてお伺いします。 私事ですが、昨日、四十五歳の誕生日を迎えました。ありがとうございます。自分の誕生日は自分の好きなものを食べたいと思い、スッポンを食べに行きました。一人で一匹注文してがっついている姿を見て、友人たちは、そんなスッポン好きなやつ初めて見たよというふうに言ってきました。 私は、食に関してちょっと変わっているらしく、昼食では、議員会館でホタテのひもの刺身を五百グラム、毎日、ほぼ毎日食べております。もう本当、秘書たちは僕をそんな変人扱いしていまして、もう本当に変だというふうに言われております。 そんな食に関してトリッキーな私が、以前、昆虫食について質問をさせていただきました。質疑の際、昆虫食についておおむね肯定的な意見を述べさせていただきましたが、その後、様々な情報を得て、どうも昆虫食には懸念すべき問題点があるということなので、改めて安全性と背景について伺いたいと思います。 まずは、安全性の検証についてですが、内閣府の食品安全委員会が公表した欧州食品安全機関による二〇一八年の公表資料によれば、コオロギには様々な毒性があり、食品とするには懸念があるとされています。百度の加熱でも死滅しないボツリヌス菌やカドミウムなどの重金属の含有のほか、人間には消化できないキチン質が含まれていることなど、様々なリスクが指摘されています。 古来から日本にはイナゴなどの昆虫を食べる文化がありましたが、コオロギはその中に含まれておりません。経験的に危険であることを語り継いでいるということなのではないでしょうか。 我が国では、食品一般についての規格基準が定められていますが、注意を要する食品等には特別に個別品目として設定されています。昆虫関連の食品は今のところ設定されていないことから、ほかの食肉製品と同様に、規格基準を満たしていれば販売が許可されることになります。 先日、子供たちの給食の試食にこのコオロギ食が提供されたことに多くの不安の声がありましたが、このコオロギを食べる危険性について政府の見解をお聞かせください。また、今後この個別品目として設定する考えがあるかもお伺いします。お願いします。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 我が国における昆虫食としては、イナゴ等の昆虫が伝統的に食べられてきたところでございます。 委員御指摘のコオロギに関しましては、これまでアジア、アフリカ等の諸外国で比較的多くの食経験がございます。また、そのほか、先ほど欧州について言及いただきましたけれども、EU等においてはヨーロッパイエコオロギ等が新食品、ノーベルフーズという形での認可が、許可がなされている、認可がなされているところでございます。 これまで我が国において、昆虫を食べたことによって食品衛生上の健康被害が生じた事例は、少なくとも厚生労働省ではまず把握はしておらない状況です。 このような状況を踏まえると、現時点においては、昆虫に対する特別な規格基準を設定する必要はないものと承知しております。 ただ、引き続き、昆虫食の使用実績等にも注視しつつ、国内外の安全性に関する新たな科学的知見が得られた場合には、必要に応じ、対応について検討してまいりたいと考えております。
○須藤元気君 ということは、まだ危険性だったり安全性というのはちょっとはっきりしていないということでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 食品の場合、例えば薬品との比較の場合、その危険性というものについては、食品は基本的には、毒があるということが明らかでない場合、基本的には従来、これまでの食経験を基にして、それが流通することについてはその規制をすることはないという考え方に立ちます。 その点においては、少なくともコオロギについて、食品については、これまで危険だという知見を持ち合わせていないことから、それをもってして安全か否かというよりは、それをもってして食べるということについての規制を設けていないという状況になっております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 フードテック官民協議会の昆虫ビジネス研究開発ワーキングチームは、昨年七月にコオロギ生産ガイドラインを公表しました。このガイドラインは、食品及び飼料の原料としてのコオロギを対象とする生産施設の構成、生産管理の方法、生産者の労働安全対策及び周辺環境の保全対策等に関する管理手法の指針を定めたものとされています。一方で、このガイドラインは、民間事業や専門家が自主的に作成したもので、法的な根拠を持つものではありません。 そこでお伺いします。 最近、メディアでは昆虫食を推進するかのような取り上げ方もしていますが、政府における昆虫食関連の予算規模と、国内でのコオロギの養殖と加工は主にどこで行われ、誰が担っているのか、産業実態と規模を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 現在、昆虫食に特化した予算措置は行っておりませんが、農林水産省におきましては、昆虫食に関する実証や研究開発にも活用できる予算といたしまして、令和五年度当初予算では、フードテックを活用しました新たなビジネスモデルの実証支援に三千万円、スタートアップへの総合支援に二億七千万円をそれぞれ計上しております。 また、このほか、基金を活用しました複数年にまたがります事業として、より持続的な食料供給産業の創出に向けた様々な研究に対する支援も行っており、これらの中で昆虫食に対する支援も行っているところでございます。 お尋ねがございました国内でのコオロギの養殖と加工に関する産業の実態についてでございますが、私どもこれについて網羅的な調査を行っておりませんが、複数の企業で生産を行っているものと承知しております。また、コオロギを含みます昆虫食の全体の市場規模は、二〇二〇年で四億円程度というふうに推計をしてございます。
○須藤元気君 なぜ以前私がこの昆虫食について質疑をしたかといいますと、現在の農業、畜産業の在り方のままでは、たんぱく質を含む肉の生産を増やすには限界がある、たんぱく質危機を知ったからです。 多くのアスリートは、食事をする際、たんぱく質、炭水化物、脂質、自分が何を口にしているか、意識的、無意識的に分かりながら食べております。ダイエットされている方が、ビールじゃなくハイボールを飲んでいる先生いらっしゃるかもしれませんが、似たようなものかもしれません。私は格闘技引退した後でも筋肉のもとになるたんぱく質を中心とする食事ですので、このたんぱく質危機にはちょっと反応してしまいます。 そこで、根本的な疑問なんですが、米作の減反、膨大な食料、食品廃棄、乳牛四万頭の間引きなど、食の過剰な供給が続く日本で、昆虫食に頼らずとも、そのような問題を解決すれば、たんぱく源の不足を補うものとし、対処できるように感じます。 そのことも踏まえて、将来におけるたんぱく資源の確保の在り方をどのように考えているのか、教えてください。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 世界の食料需要、特にたんぱく質源の需要の増大が見込まれる中で、世界的には持続可能な食料供給の確立が求められております。こうした中で、我が国の農業や畜産業は引き続きそのたんぱく質源の安定供給を担う主要な産業と考えており、その位置付けや健全な発展については従来と変わらず取り組んでまいります。 一方で、食料需要の増大に合わせまして世界の農地や農業用水の利用を拡大し続けるのは無理があり、持続可能ではないとの議論もありますことから、既存の農業や畜産業の振興と並行して様々なたんぱく質源の活用などを進めていく必要があると考えておりまして、その研究や実証に対する支援を行っているところでございます。
○須藤元気君 ちなみに、牛乳、破棄せずにプロテインパウダーにするのはどうかなと思っております。 今や日本の食卓は、洋食化といいますか、パンとバター、ミルクなしには成立しないまでになっているかと思います。にもかかわらず、日本の酪農経営が厳しい状況にあり、その原因が需給ギャップにあるとのことです。十年ほど前のバター不足問題を受け、生乳生産を増加させるため、政府も畜産クラスター事業を展開し、酪農の大規模化も進められてきました。時間を掛けてようやく増産が実現してきたところにコロナの影響により需給が落ち、脱脂粉乳の在庫が過去最高水準にまで達している状況です。 機械と異なり、生乳の生産は、出産という命の営みの恩恵を受けてお母さんのお乳をもらうわけですから、突然に生産を増やしたりストップさせたりできるものではありません。私も魚屋と居酒屋をやっているので、この需給バランスの調整というのが難しいということは分かります。そこで、この魚屋兼居酒屋にした一つの理由は、仕入れた魚屋が魚売れなければ、その日の夜に居酒屋で出したり、次の日にお弁当に出したりできるので、常に魚、新鮮な魚を提供でき、何よりもロスが少ないからです。そう思って魚屋兼居酒屋にしました。 ですから、何を言いたいかというと、同じように、日もちのしない牛乳を日もちするように加工すればこの解決策の一つになるんじゃないかなと、ちょっと素人ながら考えました。主にプロテインパウダーは牛乳か大豆でできており、未開封で一、二年はもちます。開封しても三か月ぐらいは大丈夫です。破棄する牛乳や在庫の余っている脱脂粉乳から日もちする高たんぱく食品にすれば、全国の酪農家、全国のマッチョたちが喜んでくれると思います。そのような支援について農水省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(渡邉洋一君) 委員にお答えをいたします。 牛乳からプロテインパウダーを作ったらどうかというアイデア、ありがとうございます。敬意を表するところでございます。 プロテインパウダーの主原料はホエーでございまして、特にたんぱく質含有量の高いホエーになりますので、日本の場合、チーズの生産量が例えばアメリカとかヨーロッパに比べると余り多くないものですから、ホエーもその分、ホエーってチーズの副産物ですので、そんなにはたくさん出ませんので、ちょっとどこまで日本のこの生産、需給構造の中でそれができるかどうかちょっと分かりませんが、まさにプロテインパウダーにして消費が拡大すればいいのではないかという御示唆には非常に敬意を表するものでございます。 生乳需給の緩和の中で、牛乳・乳製品消費拡大、これは非常に大事でございますので、乳業メーカーや関係者と連携して、政府としても、新商品の開発だとか販売促進キャンペーンですとか、そういったようなのをやっております。牛乳でスマイルプロジェクト、消費拡大対策、そういうのをしっかりやっておりますので、そういった場でも、そのプロテインパウダーのアイデアなど、聞ける機会があればちょっと聞いてみたいと思っております。
○須藤元気君 前向きな答弁ありがとうございます。 続きましては、子供食堂の支援についてお伺いします。 先ほどは、学校給食に昆虫食が提供されたことに触れました。学校給食は日本の未来を担う子供たちを食で支える重要な使命があり、その在り方について今後も注視していきたいと思います。 その一方で、飽食の時代に生まれ育った世代としては信じ難い事態なのですが、その学校給食以外には満足に食事が取れない児童が急速に増えているという事実があります。二〇一五年の資料では児童の七人に一人が貧困状態にあるということで、そうした子供たちに食事を提供するボランティアの子供食堂の活動が広がっています。行政ではなくこのボランティアで支えているというところが事の深刻さを痛感させるところです。 子供食堂への食材提供を関係省庁と連携しつつ取り組むと所信表明で野村大臣のお言葉がございました。そこで、具体的にどのようなスキームで、どのような規模で実施されるお考えなのか概要をお伺いするとともに、野村大臣には、日本の未来を担う子供たちにおなかいっぱい食事を取ってもらえるようにリーダーシップを発揮していただきたいです。是非意気込みをお聞かせください。
○国務大臣(野村哲郎君) 子供食堂のお話も所信で述べさせていただきましたが、食品アクセスが困難な方々への支援や食育の推進の観点から非常に重要な取組だというふうに思ってございます。 そこで、農林水産省においては、子供食堂に対しまして政府備蓄米の無償交付、それから食品の提供元であるフードバンクへの支援、それから食育の観点から地域の共食の場としての提供支援などの取組を行っております。例えば政府備蓄米の無償交付は、年々これは増加しておりまして、令和四年度の交付実績は、子供宅食と合わせて六百件以上交付し、前年度七十トン増の約百六十七トン、これだけを子供食堂に、あるいは子供宅食と合わせて出しております。 今後とも、この子供食堂等への支援の輪が広がっていくように、厚生労働省始め関係各方面と連携して対応してまいりたいと思っております。
○須藤元気君 大臣、ありがとうございます。 次に、子供食堂に対し、政府備蓄米の無償交付の申請手続の簡素化についてお伺いします。 子供食堂は、地域のボランティアの方々の自主的、自発的な取組に支えられています。開催頻度も対象人数も実に様々です。でも、その必要性について多くの人が肌で感じているからこそ子供食堂の数は増え続け、昨年十二月には全国七千三百か所以上と、この六年で二十三倍に増えています。 もっと開催してあげたいと思っても、場所の確保、食材の調達、調理、運営など、人手や資金が足りず、なかなか難しいと聞きます。これだけニーズのある取組ですから、もっと政府の支援が必要ではないでしょうか。 農水省はこれまでに、大臣もおっしゃりましたが、政府備蓄米の無償交付の上限を引き上げたり、コロナ禍で集まれない状況を考慮して子供宅食への活用も可能とするなど、食育の観点から取り組んでこられました。 ただ、実際に現場に取り組んでおられる方々にお話を聞きますと、政府備蓄米の無償交付の申請手続をもっと簡素化してもらいたいという声を聞きます。 現在の子供食堂がスタッフが大変少ない中で運営されている状況を見ますと手続の簡素化は重要な課題であると考えますが、農水省のお考えをお聞かせください。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。 農林水産省では、食育の観点から、令和二年度より子供食堂などへの政府備蓄米の無償交付を行っています。これまで、現場からの要望も踏まえ、令和三年七月からは年一回の申請を四半期ごとに申請可能とするとともに、令和四年七月からは子供宅食の申請一回当たりの上限数量を三百キロから四百五十キロに引き上げるなど、運用改善も行ってまいりました。また、申請手続についても、農林水産省において本省職員が直接申請相談に丁寧に対応しているほか、ホームページに申請書類の記載例等を掲載し、過去に無償交付を受けた団体が追加申請を行う場合に定款等の添付書類の省略などの簡略化を図ってきました。 引き続き、現場の声に耳を傾けながら、適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
○須藤元気君 藤木政務官、ありがとうございます。 友人がフードバンクに携わっているんですけれども、本当に申請が大変らしくて、こっちはボランティアでやっているんだから、もうちょっと楽にやってもらいたいと、何か切実に言っていたので、是非、いろいろなこのペーパーワークを少なくして、どんどん広げていっていただければと思います。 私の質問は以上になります。ありがとうございました。
○寺田静君 寺田と申します。よろしくお願いいたします。 今日は、初めに、農家の方と様々意見交換をしてありましたときに、コロナ禍でなかなか東北農政局の方と意見交換をする機会がなくなってしまったというお声を聞きました。このことについて、参考人の方で結構ですので、冒頭お伺いをしたいと思います。 このコロナ前は農政局との意見公開の機会はあったけれども、コロナ禍でなかなかなくなってしまったというのは事実かどうか、コロナ前はやっていたのか、コロナの間はどうしていたのかということをお伺いできればと思います。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 地方農政局におきましては、様々な形で農業者の方々との意見交換を随時行いまして、農政と現場をつなぐという取組を行っております。 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、特に緊急事態宣言などの期間ですとか感染者が増加している時期につきましては、相手方の意向を確認しながら、例えばオンラインを活用するですとか、できるだけ機会を持つように努めていたところでございます。しかしながら、どうしてもやはり、機会を設定できないとか、そういうこともございました。ですので、どうしてもその意見の、意見を交換する機会というのが減ったということは事実でございます。 農業者ですとか農業団体の方々への対応件数について見ますと、新型コロナウイルス発生前の平成三十年度、これと発生後の令和二年度及び三年度を比較してみますと、先生お地元の秋田県拠点におきましては、平成三十年度の百六十二件から令和二年度は百五十八件、三年度は百五十件。全国におきましては、平成三十年度の八千九百六十八件から令和二年度は七千七百七十七件、令和三年度は五千二百三十件と、一定程度減少したと、そういう状況でございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 こうした、今恐らく教えていただいていないと思いますけれども、こうしたことはオンラインも含めてということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) 申し訳ございません。 ええ、オンラインを含めてということでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 東北農政局の方からも直接お話を伺っておりまして、やはり、ウェブ開催だということだと参加できる農家さんはやっぱり限られてしまったということはあるかもしれないというお話も伺っております。回数自体も減っていますし、また、ウェブ開催で恐らく参加できる方も少なかったというのは、農家はどうしても高齢の方が多いものですから、それはそのとおりだろうというふうに私も思っています。 そのせいなのか、なかなかこの補正予算、使い勝手が悪いものが作られてしまったなどという意見も聞かれまして、是非、来週からマスクもなしでいいというふうになりますけれども、今後こうした意見交換の機会を再開をしていっていただきたいと思っておりますけれども、現時点で、今後、具体的なこの予定というものはあるんでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) 委員ただいま御指摘のとおり、このように農業者の方々などへの対応件数が一定程度減少したのは新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったわけでございます。 新型コロナにつきましては、先ほどお話ありましたように、来週からマスク着用は個人の判断に委ねるということが基本となりますし、五月八日からは感染症法上の位置付けは五類に変更になると、そういう予定でございます。 秋田県を例に挙げますと、既に、これまでも意見交換を全くなくしているというわけではございません。秋田県を例に挙げますと、二月にはイチゴ農家ですとか畜産農家の方々などとの意見交換、三月には稲作農家ですとか女性就農者、女性の新規就農者の方々との意見交換、こういったものを既に実施しておりますし、これからも実施を予定しているものもございます。 新型コロナ、感染症法上の位置付けの変更などを踏まえまして、今後は様々な機会を活用して、リアルな開催も含めて、より積極的に農業者の方々との意見交換を図ってまいるよう努めてまいります。
○寺田静君 ありがとうございます。 私がお会いしたのは四十名ほどの方でしたけれども、肌感覚として減っているんだというお話でございました。是非、今後、積極的に再開をして、回数を増やしていっていただきたいというふうに思っております。 次に、昨日は国際女性デーでございましたので、この農業分野で働く女性のことについてお伺いをしたいと思います。 冒頭、女性農業者の方から言われた言葉を御紹介をさせていただきたいと思います。ある農業の女性の会の代表の方の言葉でございますけれども、私たちの頃は女性は財布を持たせてもらえなかったと、自分の娘には学びたいこと、手に職を付けて自立できる生活をさせたいと、そういう思いは無言のうちにどなたの胸のうちにもあったと、だから地元に娘を置かなかったと、そして農村に嫁不足が起こったというふうに言われました。また、自分たちの世代も、少し外に出てみたいという思いで農家から離れてしまっている方も多いと、そうした中で三割の女性農業委員を登用せよと言われるけれども、どこに女性がいるんだというふうに言われました。 本日、配付資料を配らせていただいていますけれども、その一枚目を御覧をいただきたいというふうに思います。 これは、秋田県の県北、県の北部の鹿角市というところ、鹿角の土地改良区の方の、事務局長、根本さんという女性ですけれども、この方のお話ですけれども、この方は二〇二二年から全国土地改良事業団連合会の女性の会の会長も務められております。 そんな方が言われてきたのは、女のくせに何が分かると、圃場整備の現場で働いていたときに男性の農家に言われた言葉が胸に刺さったということ。あるいは、二十七歳で臨時職員として採用をされて、当時の仕事はお茶くみに電話当番と会計事務、事務所の掃除、それが女性である自分の仕事だと思っていたと。また、女性であるだけで仕事の相手とみなされないこともあったと。事務所に来所をした農家の男性からは、誰もいねえのかと言われたと。夜まで働いていると、子供の面倒も見ないでおまえは何をしているんだと。この男女を隔てる見えない壁の存在を何度も実感をしてきたと。男社会の内側で、当初は自分の意見を言うことすら難しいというふうに感じてきたというふうにおっしゃっています。 こうした女性の農業者の方ですとか、あるいは農業団体の中で働く女性たちの声、地域の無意識の偏見というものの解消も大切で、また、性別によるこの役割意識が農業分野でも重い影を落としてきたということが私は感じられるように思っています。そしてまた、これは地域全体の意識改革も必要ですし、その一助となるのも、どちらが先かというのもありますけれども、その一助としても各組織の女性の割合をしっかりと確保していくことがやはり大事ではないかというふうに思っております。 参考人の方にお伺いをしたいと思います。 女性の農業委員を増やすためにというふうに活動をしているけれどもと農業委員の方から言われたんですけれども、そうしたリクルート活動も手弁当でやらなければいけないような現状があると。そもそも、財布を持たせてもらえなかったというような過去もあるような地域で、会議などの参加費や委員の会費なども出しづらいという女性は多いと。 そして、農水省が行っている女性が変える未来の農業推進事業、こうした事業は、こうした声に応えて、具体的に使える、こうしたものにも使える予算となっているのでしょうかと。例えば、委員となってくれる女性を探すこのリクルートのための活動などにも使えるんでしょうかということだったんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 今後の農業の発展、地域経済の活性化のためには、女性の農業委員が、女性ならではの視点や経験、あるいはネットワークを生かして活動していただく、そういったことが大変重要であるというふうに我々も考えております。 農林水産省におきましては、今委員から御指摘のございました女性が変える未来の農業推進事業を実施しております。この事業におきまして、都道府県が行う将来の農業委員等の候補となる女性農業者を対象とした研修会ですとか、あるいは現役の女性農業委員等との勉強会の開催等に対する支援を行っているところでございます。 本予算を活用していただくことによって、例えば、現役の女性農業委員が講師となって、将来の農業委員の候補となる女性に対して農業委員の活動の実情等を伝えるといった形での研修を開催することは可能であるというふうに考えております。 これらの取組を通じて、農業委員における女性登用を推進してまいりたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 やりようによってはいろいろ活用ができるというお答えなのだろうというふうに理解をいたします。地域によっては、農家の女性を探すのは大変なので中立委員のところを女性にしているというような例も教えていただいております。こうした情報共有もしながら、各組織に女性を増やすための方策を是非講じていただきたいというふうに思います。 また、もう一問ですけれども、委員の任期は三年でございますけれども、実際のところ、地域にもよるものの、何十年も同じ人がやっているというところもあって、また、女性をといっても、既に委員として席を持っている男性の席を譲ってもらうということの理解も求めなければいけないというふうに言われました。 こうしたことには地域全体の意識改革も必要だとは思いますけれども、どういうことが有効だと考えていらっしゃるんでしょうか。また、この前述の予算ですけれども、これは男性も含めた意識啓発等の研修にも使えるものでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えをいたします。 女性、あっ、失礼いたしました、農業委員への女性登用に当たりまして、今委員から御指摘がありましたように、男性農業者等を含めて、地域の皆さんの意識改革、女性活躍の意義について地域の理解を促進することが大変重要である、鍵になってくるというふうに認識をしております。 このため、農林水産省におきましては、女性が変える未来の農業推進事業におきまして、都道府県が行う男性農業経営者等を対象とした女性活躍の意義や女性活躍の事例等についての研修会に対する支援を今年度から新たに開始をしたところでございます。また、昨年、農業委員における女性登用の取組事例と推進のポイントをまとめた手引書を公表して、現在普及を進めているところでございます。 今後とも、女性登用に向けた地域の理解促進にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 地域全体のこの性別による役割意識の改革などは農水省だけでやれる話ではないとは思いますけれども、ただ、農村部においては農水省が果たせる役割は大きいというふうに考えますので、是非御指導いただきたいというふうに思っております。 次に、午前中から、また昨日の衆の方でも再三出ております酪農の苦境のことについてお伺いをしたいと思います。 今日、お手元に配付をさせていただきました二枚目の資料、御覧をいただきたいというふうに思います。 これも地元の秋田魁新報からですけれども、国の畜産クラスター事業に採択をされて、牛舎を新設して増産をしてきた酪農家さんが今苦境に陥っていると。恐らく全国のたくさんのところにある事例の一つだとは思いますけれども、御紹介をさせていただきたいと思います。 生乳の年間出荷量は事業採択前の三倍超に拡大をして、売上高も増加基調でありましたけれども、飼料代などの高騰を受けて、一転、利益が出ない状況になってしまったと。総事業費の八億円のうち、およそ五億円の返済がこれから始まるけれども、あらゆるものが値上がりをしていて返済の見込みが立たないということでございます。二二年十月に掛かった飼料代は三年前の同じ時期の四・八倍。牧草は自前で育てているけれども、肥料も上がっていて経営を圧迫していると。また、収入の一助ともなっていた子牛も買手が減っていて、岩手県の市場に出したけれども、値段が付かなかったということでした。生産コストがどんどん高くなって利益が出ないと。国の支援で規模を拡大してきて、こんな事態は予想できなかったと。酪農家が安心して営農を続けられるよう、農業政策を見直す必要があるのではないかというふうに述べられています。 大臣は、所信の中でも触れられていたと思いますけれども、この食品・農林水産分野においても、飼料や肥料、燃料といった生産に欠かせない資材や加工原材料等の価格が高騰していて、生産コストの上昇分は最終的に適切な価格転嫁ができないと食料の生産や加工の現場における事業継続に支障が生じ、国民への安定した食料供給に悪影響を及ぼすと、外国の事例も参考にしながら、生産から流通までの実態等を踏まえた価格形成の仕組みを検討したいというふうにおっしゃっています。 大臣にお伺いします。 これは酪農のことも含まれているという理解でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。 酪農では飼料高騰等により離農が進んでいると認識をしていますが、生産コストの上昇は販売価格に適正に反映していくことが基本であると考えております。需給バランスが大幅に崩れている状況では価格転嫁を円滑に進めづらいため、現在、業界では、乳製品の在庫低減対策や消費拡大の取組、生産者による自主的な生産抑制の取組により需給状況を改善しようとしているところであり、我が省としても、こうした取組への支援策を講じ、酪農経営の改善を図っているところです。 また、現在、フランスのエガリム法の調査を行っているところですが、こうした外国の事例も参考にしながら、我が国の生産から流通までの実態等を踏まえて、コストを反映した価格が形成されるには何が必要かしっかりと検討し、適切な価格転嫁のための環境整備を進めてまいります。
○寺田静君 ありがとうございました。 質問の先のところもちょっとまとめて御答弁をいただいたと思いますので、先に進ませていただきたいんですけれども。 午前中から質疑を拝見、聞いていてちょっと分からないのは、農水省としては、処分はお願いをしていないんだと、生産調整をお願いをしているんだというふうに大臣もおっしゃっていたかというふうに思います。それは、コロナによる需要減であったり、一概に国の誤りというよりは、牛乳の消費が伸びていないからなんだということでございました。 また、大臣、御答弁の中で、自分たちで価格を決められるんだということも先ほどおっしゃっていたと思います。私は、どうしても分からないのは、先ほど紙先生の資料でもありましたけれども、生産者の赤字が積み上がる一方で、メーカーの内部留保は伸びているということがあって、大臣がおっしゃるとおり、その価格を自分たちで決められるということが事実であれば赤字になるはずはないと思うんですね、素直に考えて、単純に考えてですけれども。価格を、赤字になるような値段を生産者が出すわけがないと私は思うんです。 で、ここにやっぱり、そうなっていないということを考えると、圧倒的なこの立場の差があるのか、あるいは自分たちの意思が必ずしも反映できない構造や仕組みがあるのかということは、このどちらか、あるいはほかの理由があることは明らかだと思うんです。 ここは、大臣、素直にどのように思われるでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) 私からまず簡潔に申し上げます。 まず、生産抑制でございますけれども、この淘汰につきましては、都府県であれば、中央酪農会議が四年度から開始をいたしまして、当初四千三百頭を削減するというものを、去年の秋に更に追加して七千百頭を削減すると。それに対して、国のお金なしで、自らのファンドを使って一頭五万円で淘汰を進めるということをもう進めておりました。それについて全中から、政府においても支援をしてほしいというような要請があったものですから、私ども、三月から始める十五万円の淘汰の事業をしたものでございます。 また、生乳の価格につきましては、指定生産者団体と乳業メーカーが交渉して決めるわけでございますけれども、乳業メーカーは更に価格転嫁をしなきゃいけないので、必ずしもどれだけでも上げられるというようなものでは、上げればその分消費が減るということなんだろうと理解をしてございます。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほど、酪農は、自分たちで価格交渉ができるのは唯一、農作物の中では酪農だけだと申し上げました。 従来どうしていたかといいますと、従来は、東京、まあ関東のブロックの乳販連が、一番大きい、もうメーカーは言いませんが、そこと交渉したのが全国一律になっていたんです。だから、私は、これは画期的なことですというのを紙先生、紙委員の話でしましたが、調べたのがありますけれども、初めてです、こんなことが出てきたのは。 東北生乳販連が五年の六月から十五円引上げの要求をしていると。北陸が十八円、近畿が二十円、中国、四国、九州が二十円。こんなこと初めてでありまして、今までは関東のこの生販連とメーカーが交渉したのが全国に一律的に価格が決められていた。こういう形で今農家の皆さん方が立ち上がったというのを申し上げましたけど、こういう交渉が今始まっております。
○寺田静君 ありがとうございます。 時間が参りましたので、最後、お願いだけして終わりたいと思いますけれども、この先ほど御紹介をしました記事の方、国の支援で規模を拡大してきて、こんな事態は予想ができなかったというふうに述べておられます。 畜産クラスター事業を利用したということですけれども、やっぱりこういう事業を利用した皆さんが軒並み今もっと苦しい、酪農家全員が苦しいですけれども、もっと苦しい状況に置かれていると。国の事業を利用したところが更にこの苦しみが増しているというような状況は、原因と結果としては、一つとしてはあるんだと思います。もちろん、コロナがありました、ウクライナ戦争もありますということはありますけれども、ただ、この事業を利用したところが苦しくなっているというのは、その苦しみを増幅させた原因を一つつくっているということは、結果論としては事実だろうというふうに思っています。 どうか皆さん、この酪農家の皆さんに寄り添った支援をお願いして、質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(山下雄平君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時十三分散会