内閣委員会 第17号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/05/30
会議録
○委員長(古賀友一郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 孤独・孤立対策推進法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房孤独・孤立対策担当室長山本麻里君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古賀友一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(古賀友一郎君) 孤独・孤立対策推進法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○水野素子君 立憲民主・社民の水野素子です。会派を代表して質問をさせていただきます。 まずは、世帯の多様化と標準世帯につきましてお尋ねしたいと思います。 本日、孤独・孤立対策ということで、独居を含む世帯の多様化が進んでおります。税、社会保障等の計算において、約五十年前の昭和の時代から、いわゆる標準世帯、一人だけ、恐らくお父さんでしょうか、一人だけが働く四人家族が長く用いられてきましたが、そのような世帯は現在では五%にも満たないという報道もございます。 税、社会保障等の算定において政府が基準とする世帯モデルは現在どのようなものか、小倉大臣に伺います。
○国務大臣(小倉將信君) 標準世帯の定義についてお尋ねがございました。 総務省の家計調査におきましては、夫婦と子供二人の四人で構成される世帯のうち、有業者が世帯主一人だけの世帯、こう定義をされ、家計の税や社会保障の給付、負担などを計算する上でのモデルケースとして扱われることがありますものの、諸制度の中で一律に用いられている概念ではないと承知しております。 その上で、個別の制度に関する世帯モデルの設定につきましては、それぞれの制度を所管する関係省庁において検討を行っていただくものと考えております。
○水野素子君 先ほど申し上げましたように、今やそのモデルは、四人の一人だけ働くというモデルは五%にも満たないということでございますので、是非政府として、どのような世帯、それは一つではないかもしれません、様々なモデルの中で改めて御検討いただければということを申し述べて、次の質問に移りたいと思います。 私としては、まず、孤独、孤立、具体的な事例を検討が必要だということを前回申し上げましたので、私からは、今日はまず母子家庭の孤独につきましてお尋ねしたいと思います。 母子家庭の孤独の原因と対応について、政府の見解はいかがですか。小倉大臣に伺います。
○国務大臣(小倉將信君) 令和四年の孤独・孤立の実態把握に関する全国調査結果によれば、一人親と、これは父子家庭も含まれますが、一人親と子の世帯の孤独感は他の世帯と比較して高い傾向となっていたところであります。また、同じ調査結果によりますと、孤独感に影響を与えたと思う出来事については、一人親かどうかにかかわらず、孤独感を感じる頻度が比較的高いものでは、家族との死別二七%が上位に挙げられておりますほか、家族との離別六・九%ですとか、DVや虐待を含む家族間の重大なトラブル八・七%を回答した方々もおり、母子家庭も含め、こうした出来事に起因して孤独の問題を抱える方々が多くいらっしゃるものと考えております。 こども家庭庁におきましては、一人親家庭への総合的な支援のための相談窓口の強化事業、これによりまして、母子家庭を含めた一人親に対する自治体の相談支援体制の強化を図っているところでありまして、こうした取組は孤独・孤立対策の観点からも重要と考えております。
○水野素子君 先日、上田委員からも御指摘があったかと思いますが、私は、母子家庭、孤独、孤立、なかんずく母子家庭、その子供の孤独、孤立には、経済面、貧困の影響が多いと考えております。 女性は、非正規が多くて不安定で、賃金も低いことが多いです。そして、日本は、教育費は海外と比べても実は高いことが知られております。その高い子供の教育費を支払うために、母子家庭のお母さん、ダブルワーク、トリプルワーク、夜中まで働いて、子供も親も孤独、孤立の状態になってしまうのではないでしょうか。 また、離婚時の養育費の不払、あるいは払ってもらえても、金額が教育を含めて不足していることが課題であると感じます。 参考資料一、御覧ください。 養育費支払率の政府の達成目標、これ設定いただいたこと自体は画期的であると思うんですけれども、二〇三一年で四〇%はちょっと消極的ではないでしょうか。八年後ですから、できれば一〇〇%を目指していただきたいと考えています。また、そのためにも、支払義務を是非とも法制化することを御検討いただきたいとも思っております。 また、適正な教育費を含む養育費算定方式を政府に示していただきたいとも考えております。といいますのも、現在、一般に流通しております養育費の算定の一つの根拠、流通しておりますが、これは司法研修所が裁判の参考のために作ったものであります。そのため、家庭により差が大きい教育費については、ミニマムのところということで、公立高校の授業料ぐらいしか入っていないんですね。ですから、先ほどのように、母子家庭においてはもらえても少ない養育費のために必死で働く、そのために孤独、孤立が進むということがあるように考えております。 この点につきまして、小倉大臣に御見解を伺います。
○国務大臣(小倉將信君) 幾つか御質問をいただいたと思います。 まず養育費の受領率の達成目標につきましてでありますが、この御提示いただいている資料一の一番最初に書いてありますように、我々の認識は、希望する全ての一人親世帯が養育費を受領できるようにすることが重要である、これが基本前提でございます。その上で、今回、受領率の達成目標を提示したわけでありますが、これも上田委員との質疑の中で申し上げました、様々な考え方があります中で、受領率の推移を見ますと、二〇〇三年から二〇一一年までの間の受領率の上昇は僅か二%でありました。二〇一一年から二〇二一年の十年間の間で八・四%上昇しております。この間、政府は、養育費の取決めを始めとした受領率の向上のための様々な取組をやった成果、これだと思っております。 将来トレンドを推計するに当たって、先ほど申し上げた低位にとどまっていた二〇〇三年から将来トレンドを推計をするのか、あるいは上昇率が高まっている二〇一一年から将来トレンドを推計するのか、様々な考え方がある中で、私といたしましては、上昇率が高まっているまず二〇一一年、これを起点として将来推計をした上で、二〇三一年に関してはそれを上回る達成目標を掲げたということでございまして、当然、更なる受領率の上昇のための様々な取組を、こども家庭庁や法務省とも協力をしながら施策を実践をしていかなければ達成できないぐらいの高い水準であると、こう理解をしておりますので、この目標をしっかりと達成できるようにこれからも努めてまいりたいと、このように考えております。 なお、法制化につきましては、これも当委員会で繰り返し申し上げておりますように、子の養育の在り方、法制度につきましては、基本的には法務省の法制審議会家族法制部会において議論が進められているものと承知をしておりますので、この法務省における議論に委ねたいというふうに思っております。 養育費の額につきましても、これは家庭裁判所が個別具体的な事情において審判により定められているものと承知をしておりますし、養育費の金額を示した表につきましては、数名の裁判官による司法研究の成果として示されたものであると、このように承知をいたしております。 いずれにいたしましても、孤独、孤立の観点からも、非常に経済的な事情が孤独感に影響を与え得るものというふうに考えておりますので、養育費の履行確保や個々の事情に応じた取決めや支払が円滑に進むことが重要であると考えておりますので、所管省庁における議論をしっかり注視をしてまいりたいと、このように考えております。
○水野素子君 今の養育費の算定根拠につきましては、裁判まで行った場合には、その根拠を基に付加的に、教育的には、例えば高校、大学まで行くならどうかという個別の検討がなされるわけですけれども、そうではない義務教育を、まずはミニマムのものが流れていることによって、裁判に行くまでの間での話合いにおいてはどうしてもそれがベースとなるということもありますので、養育費においては適切な教育費が、本当に今大学までの教育費というのは、できれば無償化を我が党は提案しておりますけれども、やはり高いですから、そこにつきましては、しっかりと適切な、適正な金額で支払われるということも、是非とも目配りをいただきたいと思いますし、また、コロナにおきまして、やはり今、子供食堂、大変社会問題にもなっておりますけれども、これも母子家庭がやっぱり厳しくなってきているという、そういった証拠でも、一つの現象でもあると思いますので、是非一〇〇%目指すような意気込みで頑張っていただきたいというふうに思います。 続きまして、子供の孤立に関しまして、特にいじめによる子供の孤立、あるいは自殺の問題につきまして扱わせていただきたいと思います。 参考資料二にございますように、今、いじめが減ってきたものが、やはりちょっとコロナの影響もあるのかなとも思うところはありますけれども、増えてきている部分がございます。 この法律によりまして、いじめを防止する、この対応につきましてどのように強化されるでしょうか。小倉大臣に伺います。
○国務大臣(小倉將信君) まず、子供のいじめにつきましては、これまで教育委員会、学校が中心となって対策が講じられてきたところでありますが、今後、私が担当大臣を務めますこども家庭庁も積極的に関わって、いじめ対策を政府全体として、政府全体の問題として捉え直すことが重要と考えております。 このため、昨年度、こども家庭庁設立準備室と文科省が共同議長となりました関係府省会議を新たに開催をするとともに、四月からは、こども家庭庁において新たに、学校外からのアプローチによるいじめ解消の仕組みづくり、いじめ調査アドバイザーの活用による第三者性の確保、全国の重大事態に係る情報を国へ集約、分析し、今後の政策立案への活用などの取組を進めているところであります。 こうしたいじめ対策、孤独・孤立対策につきましては、本法案により今後定めることとしております重点計画においても具体的な施策として位置付け、関係府省庁の連携の下、着実に取組を推進をしてまいりたいと考えています。
○水野素子君 この法案を基に、いじめを起こさない、いじめを防止する、あるいは救済につきまして強化をされていくということで、その点につきましては是非お願いしたいということとともに、関連いたしまして、そもそも、教育、これが多様性を尊重する教育ということになった方が私はいじめのない社会につながるのではないかと考えておりますので、関連して質問いたします。 例えば、私、背が高いんですね。小学校卒業するときに既に百七十センチぐらいあって目立ってしまったもので、かなりいじめられた経験もございます。つらかったところもあります。 一方で、その身体的な特徴とは別に、やはり勉強だけで多様な子供の能力や可能性を評価するということが、この偏差値偏重教育がやはり今でも続いているということが、どうしてもいじめになる。子供の、やはり、私は体操が強い、得意なのに、僕は音楽がとか、そういった違うところは余り評価されないのに、勉強だけで学校も子供も序列化するということが、ある意味でのいじめにもつながるのではないか、これをそろそろ変えていく時代ではないかと思うところがあります。 例えば、ドイツのマイスター制度のように、早期から子供の個性に着目して、早いうちから個性を伸ばして、生きる力、つなげる教育を強化すべきではないでしょうか。 日本は海外に比べて普通科教育の割合が非常に高いというふうに聞いております。普通科教育の方が実はお金掛からないんですよね。しかし、やはり専門教育、それは学校の先生も熟練した方でなければ教えられません。専門性がなければ教えられません。あるいは、施設も様々な施設が必要になりますが、この専門の教育の方が、コストが掛かったとはいっても、専門性を伸ばすことにつながり、そして日本の競争力、子供たちの生きる力につながるというふうに考えております。 その観点から、工業高校や農業高校の拡充など、早期の専門教育あるいは職能教育を、国の投資を強化することで更にもっともっと強化していければというふうに考えるところですが、伊藤政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(伊藤孝江君) ありがとうございます。 先ほど、今御指摘をいただきましたように、専門性を含めて、本当に生きる力をしっかりと伸ばしていくという、個性を本当に伸ばしていくという教育、大事だということを文部科学省としてもまず前提として考えさせていただいております。 現在、文部科学省では、一人一人の子供たちの可能性を最大限に引き出す令和の日本型学校教育の実現に取組をしております。この実現に当たりましては、子供たちが一斉に同じことを学習したり、いわゆる学力テストの偏差値といった特定の指標のみによって子供を評価するのではなく、子供たちの学習の様子や興味、関心等を適切に把握し、お互いに学びを深め合いながら、一人一人に寄り添った教育を展開していくということが大切であるというふうに考えております。 このため、文部科学省としましては、小学校三十五人学級の計画的整備や、GIGAスクール構想により整備された一人一台端末の活用事例の紹介等を通じ、デジタルも活用した個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図っているところです。 引き続き、子供たち一人一人の多様性を尊重し、全ての子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育の実現に向けて取り組んでまいります。
○水野素子君 是非、個性を伸ばしていく、そして、一人一人が違ってみんないいよねという、そういった教育を是非とも推進していただきたいと思います。 今度は、子供の孤独、孤立のほかの類型といいますか、不登校の問題につきまして改めてお伺いしたいと思います。 資料三の方を御覧ください。 ここに来て、ぐっと不登校が増えている。これはコロナ禍の蔓延とかなり重なっており、私もそうですけど、周りで子供の不登校、悩んでいるような家庭が増えているわけであります。 このコロナ禍による影響につきましてどのように政府が調査検討するかを以前は本会議で小倉こども家庭庁の担当大臣にお尋ねして、そのときは文部科学省でということで文科省さんにお尋ねして、今日はお二人そろいましたので是非改めてもう一度お伺いしたいと思って本日質問とさせていただいております。 資料四、御覧ください。 こちらは当事務所まとめでございますけれども、まずコロナのことも少しありますけれども、子供に関係する省庁あるいは本部等、たくさんあるんですよね。私、本当のところを言えば、子供が真ん中ということでこども家庭庁が立ち上がったので、文科省のところにある教育も含めた全体を一括化して、子供が真ん中、教育も含めた一括的な組織になってほしいなという思うところがあったんですけれども、まずは第一歩としてこども家庭庁がスタートされたということで、今般改めてお尋ねしたいのは、この上の方にも様々な本部等があります、新型コロナウイルス感染症対策本部は一旦廃止されていますけれども、今度、統括庁として新たに内閣の方に、内閣官房の方にできるというふうに伺っておりますし、今、子供の不登校、コロナで増えているのではないか、こういったことをどの省庁が、あるいはどの本部等が責任を持って司令塔となっていくのかということを改めてお尋ねしたいと思うんです。 この法案では、今回の法案では十四条で調査研究を掲げておりますので、コロナ禍と孤独、孤立の状態の関連性、学校現場への影響を含めて調査研究をして、効果的な政策につなげていただきたいという思いもございます。 不登校あるいは孤独、孤立につきまして、コロナ禍との関係性について、実態の調査、それから対策の検討、どのように行うのか、まずは小倉大臣、そして補足があれば伊藤政務官によろしくお願いいたします。
○国務大臣(小倉將信君) 御指摘いただいた不登校の児童生徒の実態調査や支援施策は、一義的には文科省が担うものと考えております。伊藤政務官からも文科省の取組の御説明があろうかと思います。 ただ、御指摘のこども家庭庁におきましても、この不登校対策につきまして文科省としっかりと連携をして取組を進めてございます。具体的には、こども家庭庁といたしまして、子供の居場所づくり、あるいは子供や若者の意見表明プロセス、こういった取組を通じて、文科省の取組と相まって、より実効性のある不登校対策、これを実施できるように今努めているところでございます。 加えて、孤独・孤立対策の観点ということでありますが、この孤独・孤立対策におきましても、不登校を含めて孤独感に影響を与えた出来事を分析をし、孤独・孤立対策の重点計画の施策に不登校の児童生徒への支援の推進、これを盛り込んでおるところでございまして、子供の孤独、孤立の問題についても関係府省と連携をしてしっかりと取り組んでまいります。 調査研究についてお尋ねがございました。 御指摘のとおり、今回の法律案では調査研究の推進を規定をしておりまして、既存の統計調査結果の活用も含めて、孤独・孤立対策に関する施策を進める上で、私どもといたしましても必要となる調査研究の推進に努めてまいりたいと今後思っております。
○大臣政務官(伊藤孝江君) コロナ禍の学校現場への影響と今後の対応について、文科省の方に御質問をいただきました。 学校教育を文部科学省では所管をしております。コロナ禍の影響を踏まえることも含め、こども家庭庁を始めとした関係省庁や地方自治体とも連携をしつつ、必要な対応を進めているところです。 例えば、コロナ禍による生活環境の変化が一因となったと考えられるものとして、先ほど御指摘もいただきましたけれども、令和三年度における小中高等学校の不登校児童生徒数が約三十万人となったことが挙げられます。本年三月末に不登校特例校や校内教育支援センターの設置促進を始めとする誰一人として取り残されない学びの保障に向けた不登校対策、いわゆるCOCOLOプランを取りまとめ、強力に推進をしております。 また、全体としては児童生徒の学力に低下の状況は見られないということは明らかとなっておりますものの、感染対策上の必要性から、多様な児童生徒が集う学校ならではの児童生徒同士の触れ合いを基盤とした集団的な活動や体験的な活動が制限されてきたこともまた事実であります。児童生徒が多様な他者と関わる豊かな体験活動の充実なども各教育委員会に対して促しているところです。 文部科学省としては、引き続き、全ての児童生徒が安心して充実した学校生活を送ることができるように、必要な対応を進めてまいります。
○水野素子君 是非、子供への影響及び学校の先生方も大変な負担があったかと思いますので、しっかりと現場の状況を調査いただきまして、是非とも様々な方策を進めていただきたいと思います。 続きまして、この資料四をやはり改めて調べているうちに、どうしてももう一点、小倉大臣に、この本部等、新しく内閣府に孤独・孤立対策推進本部を追加することにつきまして、資料五にございますように、本来であれば、平成二十七年、こちらの行政スリム化法は、内閣官房、内閣府における業務をなるべく各省庁に任せていくということが趣旨であったかと思うんですね。それにおきましては、今回はこども家庭庁がむしろ内閣府の方に厚労省の業務を移したということも、やや逆行するようには思うんですが、今回この法律ではございませんので、お尋ねしたいのは、この資料五にありますように、当時の閣議決定において、新たな業務を法律によって追加する場合、内閣官房、内閣府への業務の追加ですね、原則として内閣官房、内閣府において当該業務を行う期限を設けることとするとされておりますが、この点につきましていかがでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) まず、内閣府に業務を追加というか負担を、設置をすることとした理由でございますが、今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加等により孤独、孤立の問題の更なる深刻化が懸念されるなど、孤独、孤立の問題は、その時々の重要政策課題としての位置付けではなく、恒常的に取り組むべき重要政策課題であります。また、幅広い社会的課題に密接に関連する孤独・孤立対策は、政府全体を通じ、各省庁の広範にわたる施策を総合的に推進をする必要があると思っております。 こうした政策課題に対応する孤独・孤立政策、対策に係る事務については、本来、特定の重要政策課題について恒常的に総合調整等を行うことが予定されております内閣府において担うことが、担うこととする方が適当と考えた次第であります。 御指摘のとおり、内閣府への業務追加に当たりましては、平成二十七年一月の閣議決定を踏まえ、その必要性や期限等について個別に検討を行い、期限の定めや施行後一定期間経過後の検討の定めを設けるなどの対応を行ってきているものと承知をいたしております。 今回の孤独・孤立対策につきましては、今後様々な課題が想定される中、継続的、長期的に取り組むべき重要政策課題でありますことから、その事務の性質上、業務を行う期限の定めを設けることが困難であると判断をいたしまして、本法案において内閣府において当該業務を行う期限を設けることとはいたしておりません。 他方で見直しの観点も重要であるとも認識をいたしておりまして、本法律案の附則第三条におきまして、体制の在り方を含め、法律全体に関して検討規定を併せて設けさせていただいております。
○水野素子君 一応見直しの規定があるということでございますので、もちろん、今、全省庁、内閣府で束ねて状況を把握して政策をつくるということは必要だということでございますけれども、そもそも縦割り縦割りと立っている省庁を、その縦割りを前提と容認をある程度した上で、その上に一個何かつくるということではなくて、社会のニーズの変化に合わせて業務の統合や整理を、各省庁の担当業務を整理統合するなど、縦割り文化の是正にも是非政府として取り組んでいただきたいというふうに思います。 さて、一つ具体的な事例として、私はやはり、今回、子供あるいは教育に関わることが、省庁ごとの縦割りに加えて、やはり調べてみると、この資料四のように、特に公立と私立の分けにおいて、国とそして都道府県ともまた更に縦割りになっている。これはやはり、この縦割りの中であるいはたらい回しに遭ったり、そういった形で国民が不利益を被っているのではないかという思いがあります。 そして、私はどうしても、二〇一九年三月二十九日に起こった神奈川大学附属高校での生徒二人の死亡事故につきまして、これが、私がこの事故が起こった当初から様々な相談、悩みを近しく聞いておりましたので、これはまさに、この都道府県そして文部科学省の間の縦割り、あるいはたらい回しによる遺族の本当につらい思いを私は見聞きして近くでおりましたので、伺いたいと思います。 まず、この事故、死亡事故につきまして、文科省はどのように把握しておりますか。そして、学校等から報告を受けた場合にはその受け止めについても、もしお考えがあればお願いいたします。
○大臣政務官(伊藤孝江君) まず、二〇一九年三月に神奈川大学附属高校の管理下におけるプログラム中に二名の生徒が事故でお亡くなりになりましたことに対しまして、心よりお悔やみを申し上げます。 お尋ねの神奈川大学附属高校の死亡事故につきましては、文部科学省の示した学校事故対応に関する指針を踏まえ、学校法人神奈川大学におきまして詳細調査が行われております。その結果をまとめた報告書が文部科学省に提出をされているところです。
○水野素子君 資料六の方に当時の報道がございますけれども、こちらの方では概略が分かっていないかもしれませんので、改めて文科省政務官に対しましても御説明をさせていただきたいとも思います。 こちらは、学校の海外での研修旅行で、引率の教諭もある中で、海外におきまして、遊泳がそもそも危ないからと禁止されている湖においてライフジャケットも何もなく泳がせた結果、二人の学生が溺死したという本当に痛ましい事件であります。それなのに、現場に行ってみますと、大変な至近距離でもあるのにもかかわらず、引率の教諭や同行した生徒は何も見ていない、いつの間にかいなくなったということしか、間接的に学校から不十分な説明しか遺族は受けることはできておりません。十分な情報提供も説明もない。そして、学校行事にもかかわらず、海外での事故のためか、刑法の適用範囲に、対象となっていないためか、日本の警察は全く動きません。 そこで、引率教員は、実は現地の警察に携帯で撮影した画像を提出したりヒアリングを受けているのに、遺族へのこれらの資料の開示や説明はなく、外務省の御協力を得て現地の警察にお願いをして何とか一部の情報だけをもらえるということであります。これは指針の違反でもあると私は考えますので、後でその点もお尋ねしたいと思います。 私学ですから、文科省あるいは教育委員会も主体的に動いてくれません。相談に行ってもたらい回しで、県に行ってくださいということになって、そして原因究明の調査も事故の当事者である学校が事務局で、客観性に疑問があると、本当に遺族の側は不信感、不満を持っているわけであります。その結果、報告書、これは遺族の方でも納得がいったものになっていない、だからこそ開示もできていない、社会にも説明をしていない。事故当時の関係者、今は経営は入れ替わったようですけれども、誰も責任を問われていない。突然未来のある子供たちを、家族を失った遺族は憤り、大変つらい思いをしていますが、文科省も県も動いてくれない。さらに、神奈川県の黒岩知事は、事故発生直後に遺族が面会を申し入れましたが、会おうともしませんでした。 本件を含む私立高校、本件は私立大学附属高校でありますが、この学校行事における生徒死亡事故は、そもそも行政でどこが責任を持って、調査や改善勧告などの対応を行う責任を持っているのでしょうか。特に所轄庁がどこなのかということも含めて、御説明をお願いいたします。
○大臣政務官(伊藤孝江君) お答えいたします。 私立高校、私立ですね、私立学校の管理下におきまして死亡事故が発生した場合、事故の発生原因の究明、保護者への十分な説明や今後の再発防止等の一連の事故対応につきましては、学校の設置者である学校法人が責任を負うこととされております。その上で、学校法人が十分に責任を果たすことができていない場合には、関係都道府県と連携しつつ、文部科学省が指導等を行うことになります。 事故対応に当たりましては、被害児童生徒等の保護者に寄り添い、十分な説明を行うなど、信頼関係に立って事態へ対処することが何よりも重要です。学校事故対応に関する指針におきましてもその旨を示しているところであり、文部科学省としましては、同指針を踏まえて設置者が適切にその責任を果たすことができるよう必要な指導を行ってまいります。
○水野素子君 これは本当に、生徒の死亡という本当に痛ましい重大な問題ですので、しっかり原因究明、情報開示、改善をなさらなければ、繰り返されて国民の安全にも関わります。 実は、この学校法人は、この死亡事故、二〇一九年三月二十九日ですけれども、その直前の三月にもハワイ島で登山中に学生が滑落して重傷を負う事故も起こしています。その段階でしっかりとした安全対策の見直しが行われていれば、この死亡事故にはならなかったのではないかと遺族は本当に憤っているわけであります。 公立高校であれば教育委員会などが主体的に、行政が調査し改善に関われますが、私学で事故が起きたら行政は関与せず、当事者である学校に調査等を任せてしまい、状況によっては遺族は泣き寝入りとなるような構造を国民は知りませんし、到底納得できないと思います。私学というのは、むしろ高い学費を払って子供たちを預けているわけですから、より丁寧な対応があるというふうに思っている国民も多いのではないでしょうか。 参考資料六にありますが、学校事故対応に関する指針、文部科学省におきまして、先ほど指針とおっしゃっていますけれども、調査の実施主体、当事者、すなわち加害者の可能性もある学校側とするのは、万一の場合は隠蔽や利己的な調査報告となるおそれもあって不適切ではないでしょうか。 今回は死亡事故で、学校側の求めがあれば都道府県等担当課が調査の実施主体となることができるとありますが、何か事情があるのか分かりませんけれども、この死亡事故においては学校側が調査主体となって、遺族は大変な不満を実は持っているわけであります。 調査の客観性が担保されるよう、特に死亡事故等の重大事故では当事者である学校側が調査主体となれないように指針を改訂すべきではありませんか。伺います。
○大臣政務官(伊藤孝江君) 学校の管理下で発生をしました事故につきまして、学校事故対応に関する指針におきましては、学校が基本調査を実施することとまずなっております。また、死亡事故等につきましては、学校の設置者がその判断により詳細調査を実施することとされております。さらに、同指針におきましては、詳細調査の実施に当たりまして、公平性、中立性を担保するため、外部の委員で構成される調査委員会を設置することが求められています。 文部科学省としては、第三者性のある組織により調査が実施されることが重要であると考えております。この第三者性のある組織というところに御指摘をいただいたところが今あるかと思いますけれども、この点につきましても、例えば御遺族でありますとか、そういう関係の方の御意向も踏まえて、第三者性が担保されるというような組織をしっかりとつくっていくということも考えております。 引き続き、各学校設置者に対しまして、当該指針に基づき適切な対応が行われるように促してまいります。
○水野素子君 是非ともお願いしたいんですね。こちら、第三者の専門家によるといっても、事務局が学校がやっているわけで、報告書の取りまとめも学校の中でクリアランスを取ったものしか出てこないような節もあるというふうに伺っています。 そういったことも含めまして、私立学校法では私学の自主性をうたっておりますけれども、生徒の死亡などの重大事故の原因究明と改善は、学校側をその調査の主体とすると、客観性を欠いて再発にもつながると考えます。また、先ほどのように、自治体によっては知事が会わないとか、そうすると県も自治体も動かないですよ。自治体によるばらつきも起きる可能性があります。 この事故におきましても、遺族への適切な情報開示や説明がないなど、指針に反しているおそれがあることをたくさん遺族側から指摘しておりますけれども、何ら改善は行われていません。相談してもどこも動きません。 このような死亡事故においては、調査や改善検討を当事者である学校側に任せず、国が責任を持って客観的な調査を自ら行うか、少なくともしっかりと監督をする、改善勧告をするなど、是非取り組んでいただきたいと思いますけれども、もう一度お尋ねいたします。
○大臣政務官(伊藤孝江君) ありがとうございます。 今の御質問の中で、学校が事務局を担うという、その調査委員会の中でというところもありましたけれども、そのような場合であっても、もう事務局としての業務にしっかりと専念をしていくという形をまず確保していくというところが一つ大事なことだというふうにまず考えております。 その上で、文部科学省が責任を持って関与をして客観的な調査と改善が行われるように担保をすべきではないかという御指摘につきましては、学校管理下の死亡事故等の重大事故につきましては、外部の有識者で構成される組織により客観的な調査が行われることが何よりも重要であると。その上で、学校事故対応に関する指針におきましても、国公私立といった学校の設置主体にかかわらず、調査の公平性、中立性を求めているところです。 私立学校で重大事故が発生した場合は、まずは当該学校を設置する学校法人において同指針を踏まえて適切な調査を実施することが必要であり、その状況に応じて、関係都道府県と連携をしつつ、文部科学省が必要な指導を行うべきであると考えております。 文部科学省としましては、引き続き、私立学校を含め、同指針に基づく適切な調査や再発防止の取組について、各学校設置者に周知徹底を図ってまいります。
○水野素子君 その調査を事務局で、遺族側が納得しているかとか、あるいは報告書の内容、あるいはやり方に、中身についてもおかしいと思う点があるとしたら、事務局に任せずに国側に相談をできる窓口をつくるなど、是非とも客観的な調査と改善が行われるような体制を国として取り組んでいただきたいと考えます。 二人の未来ある若者が亡くなって、遺族は本当につらい思いをしています。そして何よりも、そしてさらに、このような、資料四で示したような、様々に所掌が分かれていること、今回、最終的には所轄長は文部科学大臣ということですけれども、様々に分かれていることにおいて、たらい回しになったりつらい思いを遺族や被害者がしていることが多いということを是非ともお考えいただきまして、私学であってもしっかりと国が監督をして再発を防止して、安心して子供たちを預けることができるようにお願いしたいと思います。 結びになりますけれども、孤独・孤立対策推進法、こちらになりまして、今のように少し、新しく本部をこちらにつくるとか、御指摘もさせていただきました。是非とも行政機構におきましては、是非とも責任所在が誰なのか、こういうふうに分掌するのではなく、国民から分かりやすい形で今の問題、そして子供、教育のことも進めていただきたいと思います。 そして、この孤独、孤立につきましては、法案につきましては、やや抽象的な表現が多いとか、私も前回申し上げましたが、予算規模も余り従来と変わらないのをもっと増やしていただきたいですし、そういったところ、やや少し課題があるかなと思いますが、しかしながら、小倉大臣の意気込みとリーダーシップにより、今後、世界で初めてですか、新しく孤独、孤立に対応して、日本が対応していくという法律に基づいて政策や事業が具体化されて、さらに地方自治体とも連携を密にして、孤独、孤立の防止に効果的な取組が進むように期待いたしまして、私の質問は終わります。 ありがとうございました。
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。 この法案審議も参議院では二回目となりましたが、既に衆議院では参考人質疑だったり本会議質疑もあって、かなりの時間審議がなされてきましたので、重なる部分もあるかと思いますが、確認の意味も込めてお聞きをしていきたいと思います。 まず最初は、孤独・孤立対策重点計画についてでありますが、本法律案では、第一条で、内閣府に孤独・孤立対策推進本部を置くと。八条に重点計画を策定することとしているわけでありますが、この孤独・孤立政策の推進を図っていくために大変この重点計画というのは重要な、まさにそれこそ重要なものだと思っていまして、これに関連してお聞きをしていきたいと思いますが、まずは、一つは、この本法律案は施行は令和六年の四月一日となっていますけれども、その施行後、どのようなスケジュール感でこの孤独・孤立対策重点計画を策定をしていくということになるのか。また、今現行の重点計画があるわけですけれども、これは策定してから一年後に見直しが行われたということになっていますが、本法律案に基づくこの重点計画も、毎年こういうふうにここ見直していくということになるのか、併せて大臣にお聞きをします。
○国務大臣(小倉將信君) まず、本法案に基づく孤独・孤立対策重点計画の策定スケジュールにつきましては、御指摘のとおり令和六年の四月一日が法の施行日でございますので、法の施行後速やかに本法案に基づき設置することとなります孤独・孤立対策推進本部を開催をして決定をさせていただくことを想定しております。 続きまして、この重点計画の見直しの時期についてでありますが、孤独、孤立の問題については、その時々の社会状況等に応じて機動的に対応していくことが必要であることから、本法案では、孤独・孤立対策重点計画について見直しの期限を確定的に定めることとはしておりません。 現時点においては、現行の重点計画に記載のとおり、毎年度見直しの検討を行うことが基本になると考えておりますが、孤独・孤立対策推進本部におきまして、重点計画の内容と併せて見直しの考え方についても決定をさせていただくことになると考えております。
○柴田巧君 ありがとうございます。 この重点計画を作っていく、あるいは中身の問題ということになりますが、今までの、現行の重点計画を拝見すると、本当に数は二百以上ということになるのか分かりませんが、各省庁から出てきたものが記載されていますけど、単に羅列してあるというか、言葉はよろしくないかもしれませんが、列挙をしているだけというような感じも受けるところであります。 予算も正直限られているわけで、また、この人材を生かしていくためにも、やっぱり省庁の壁を越えた取組というのが必要になってくると思いますし、そのためにはこの政策を、似通ったものもかなりあるやに思われますが、こういったものを統合していく、また、強化すべき施策にやっぱり重点配分して実効性を高めていくということが大事なんだろうと思いますが、こういう指摘既にあるわけですけれども、これらの指摘を踏まえて、本法律案に基づくこの計画をこれまでの重点計画から中身的にも改善をしていくべきではないかと思いますが、大臣の御見解をお聞きをします。
○国務大臣(小倉將信君) 本法案の目的規定におきましては、他の関係法律による施策と相まって、総合的な孤独・孤立対策に関する施策を推進することとしております。また、基本理念で定めておりますとおり、孤独・孤立対策は、社会のあらゆる分野において推進することが重要と考えております。 現行の対策におきましては、既存のあらゆる制度、施策に孤独・孤立対策の視点を入れて取組を進めていくという方針の下、関係府省庁の施策を盛り込んだ重点計画を定めておりますが、こうした方針は本法案に基づく孤独・孤立対策重点計画の策定においても踏襲するものと基本的には考えてございます。他方で、柴田委員御指摘のとおり、施策の羅列では意味がない、あるいは、法案成立の暁には、より改善をすべきものではないかというような御指摘もいただいております。 したがいまして、本法案においては、孤独、孤立の状態にある者の実態等に関する調査研究を推進するよう努めることとしており、こうした調査の結果や官民連携プラットフォームの議論の内容も踏まえまして、重点計画の策定に当たっては、より実効性ある施策を盛り込むよう努めてまいりたいと思っております。同時に、重点計画を作成する孤独・孤立対策推進本部の司令塔機能を発揮をして、各省の施策に孤独、孤立に対する視線を、視点を入れるとともに、各省庁の施策の有機的な連携、重複の整理にも努めてまいりたいと考えています。
○柴田巧君 こうやって法律ができ、そして推進本部も立ち上がって、今お話があったように司令塔的機能を果たしていくということであれば、羅列や列挙ということでなくて、本当に実効性のある、そういった計画をしっかり作っていただきたいと思います。 次に移りますが、雇用者責任というか、雇用者の、事業者の役割や責務についてどう考えるかということですが、この法案の内容や対策を検討する有識者会議、本年の二月二日に開かれていますが、その中でも、この雇用環境の整備も対策になるのではないかと、事業主の責務も挙げられてもいいのではないかという意見が上がったと承知をしております。 やはり、仕事や雇用からの不安から、生じる不安から、それによって孤独、孤立というものができてくる、深まっていくというものもありますし、やはり、いろんなデータ見ても、雇用の場からドロップアウトしている人たちの孤独、孤立は非常に深刻だというのは調査結果からも明らかであります。そういう意味でも、この孤独・孤立対策における事業主の役割や責務、どのように考えるのか、政府参考人にお尋ねをします。
○政府参考人(山本麻里君) お答えいたします。 孤独・孤立対策においては、行政が担うことが困難な分野や場面で孤独、孤立の状態にある当事者等への支援を行う、あるいは、行政との連携に参画して、事業活動を通じて孤独・孤立対策に資する活動を行う民間事業者の役割は重要であると考えております。 こうした中で、事業主については、例えば、国や地方公共団体との連携に参画して、孤独・孤立対策に関する施策に協力いただくことや、孤独、孤立の予防の観点からも従業員の職場環境づくりに取り組んでいただくことは考えられるところです。 今回の法案でございますが、国民の努力として、当事者等に対する関心、理解を深めることや、国及び地方公共団体が実施する孤独・孤立対策に協力するよう努めることについて規定しております。この国民には、社会の構成員として自然人のほか、法人一般、つまりは事業主も含まれております。 孤独、孤立の問題は職場においてもあるものと承知をしております。特に、コロナ禍では、リモートワークが増えたことにより、孤独、孤立の状態に至り、心身に支障を来すケースもあると承知をしております。 私どものこの重点計画においては、職場のメンタルヘルスに関する総合的な情報提供、相談対応や良質なテレワークの導入、定着促進などについて記載をしているところであり、法案に基づく重点計画の策定に当たっても、職場における孤独・孤立対策の取組について必要な施策を盛り込むよう留意していきたいと考えております。
○柴田巧君 是非、やはり仕事の場で、職場で、その孤独、孤立という問題は非常に顕著に出てきていると思います。しっかり、今答弁あったように取り組んでいただきたいと思います。 次に、子供たちの問題に、幾つかお聞きをしていきたいと思いますが、まずはこの自殺の問題です。 御承知のとおり、警察庁の自殺統計によると、昨年自殺した小中高生が初めて五百人を超えて、五百十四人ですかね、過去最多となったということです。子供が少なくなっていく中で、こうやって子供が自ら死を選ぶ数が増えてきているというのは大変ゆゆしき事態だということになりますが、この結果をどのように受け止め、増加の背景をいかに分析をしているのか。また、自殺の防止においては、学校はもとより関係機関と連絡を密にして子供たちが発するサインをいち早くキャッチをして、未然に防ぐ手だてを講じるべきだと思いますが、どのように取り組むのか、文科省にお尋ねをします。
○政府参考人(寺門成真君) お答えいたします。 令和四年の児童生徒の自殺者数が五百十四人と過去最多になったことにつきましては憂慮すべき状況と考えてございまして、大変に重く受け止めてございます。自殺の原因、動機につきましては、様々かつ複合的な場合が多く、一概には申し上げることは困難でございますけれども、学業や進路に関する悩み、病気の悩み、親子関係の不和などがあるものと承知をしてございます。 文部科学省におきましては、学校の体制整備として、令和五年度予算におきまして、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの重点配置校数の拡充、オンラインカウンセリング等の新たな実施、ICTを活用してリスクの高い児童生徒の早期発見、早期支援につなげることなど、教育相談体制の強化に取り組んでいるところでございます。 また、学校の体制整備に加えまして、SNSを活用した相談体制の整備推進、二十四時間子供SOSダイヤル等の相談窓口の周知を実施しているほか、本年四月に設置されましたこどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議において、当省も参画の上、関係省庁により総合的な対策の検討を進めているところでございます。 引き続き、こども家庭庁や厚生労働省などの関係省庁と連携を強化しながら、児童生徒の自殺防止対策について取り組んでまいりたいと存じます。
○柴田巧君 今いろんな分析もありましたが、その中でちょっと抜けているなと思いますが、ちょっとこれ、今から質問することは通告していないのでお答えになれるかどうか分かりませんが、教師による不適切な指導というのも、その自殺の原因というか、引き金としてあるんだろうと思われます。 子供たちが発するサインをいち早くキャッチする前に、実は学校自体で、あるいは教員自体がその原因になっているというのもあるんではないかと思いますが、この不適切な指導のこれ実態調査をして対策を立てるべきではないかと思います。ちょっと今、急に答弁を聞いてお聞きをするわけで、答えれるかどうか分かりませんが、御見解があればお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(寺門成真君) お答えをいたします。 いわゆる教師による不適切な指導につきまして問題になっていることは重々承知してございます。かねてより、例えば体罰等の行き過ぎた指導というものについては、再三再四指導してはございますけれども、その根絶を図るために、例えば、昨年改訂をいたしました教師用の生徒指導提要という中で、具体的に不適切な指導の態様というものを明記いたしまして、その根絶について現場に周知を図ってございます。 こういった取組等を通じまして、また様々な御指摘を踏まえながら、引き続きそういった取組について根絶が図られるように対応してまいりたいというふうに存じます。 通告がないものですから、不十分なお答えで申し訳ございません。
○柴田巧君 ありがとうございました。 いわゆる指導死と言われたり、不適切な指導によるこの自殺、大変根が深いものもあるんではないかと思います。しっかり実態も調査していただいて、対策を立てていただきたいと思います。 今質問してきましたように、この自殺をする、した小中高生の数が過去最多となりました。もちろんいろんな要因があるわけですけれども、この法案に関連付けて言うと、この孤立、孤独による児童生徒の自殺防止というものをやっぱりしっかりとやっていく必要があると、政府を挙げてやっていく必要があると考えますが、大臣のお考え、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(小倉將信君) まず、子供が自ら命を絶つということは決してあってはならないことだと認識しております。先ほども話がありましたように、昨年の児童生徒の自殺者数が五百十四人と過去最多となってしまいました。自殺の要因としては孤独、孤立もあると考えられ、このような状況を重く受け止めねばならないと思っております。 子供の自殺対策につきましては、子供政策の司令塔として私が担当大臣を務めるこども家庭庁に自殺対策室を設置をいたしました。その上で、こども家庭庁や、先ほどあった文科省に加えまして、孤独・孤立対策を所管をする内閣官房はもちろんのこと、厚労省、警察庁などの関係省庁の知見も結集し、総合的な施策を推進をするため、こどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議を設置をして、先月から議論を開始し、今月には有識者等からヒアリングを行っているところであります。今後、この会議におきまして、骨太の方針も見据え、六月までに子供の自殺対策の強化に関する施策を取りまとめてまいりたいと思います。 また、子供の自殺対策や孤独・孤立対策につきましては、先ほどいじめの問題においても申し上げたとおり、本法案により今後定めることといたしております重点計画においても具体的な政策としてこれらを位置付け、関係府省庁の連携の下、着実に取組を推進することとしたいと考えています。
○柴田巧君 ありがとうございます。 それで、その子供たちの自殺を防いでいく、そのためには、先ほどの、質問もしましたが、SOSをキャッチしていかなきゃいけないということになりますが、SOSを発信をしてくれないとこれなかなかキャッチできないということになるわけですね。 どうしても、特に日本社会がそうなのかもしれませんが、悩みをさらけ出すことは恥ずかしいと、それは負けだというスティグマがやっぱり指摘をされるところだと思いますが、そうではなくて、誰かに頼ることはあっていいんだと。孤独、孤立に至った場合には声を上げることは恥ずかしいことではないということを、やはり小さいときから教えていくというのは非常に重要なことではないかと。遠慮や我慢をなくしていく、困ったときには。それが当たり前にできるということにしていく必要があるんだと思いますが、そういう意味でも、教育現場でこの児童生徒に今申し上げたことを教えていくことは非常に重要だと思いますが、必要だと考えますが、どのように取り組むのか、お尋ねをします。
○政府参考人(寺門成真君) お答えをいたします。 御指摘の点でございますけれども、児童生徒が安心して周囲に相談することができる環境を整えることは極めて重要だというふうに認識をしてございます。 このため、当省といたしましては、悩みや不安を抱える児童生徒が適切に援助を求められるように、教育委員会、学校等に対しましてSOSの出し方に関する教育を少なくとも年一回実施することや、実施の際に、心の危機に陥った友達のSOSの受け止め方についても児童生徒に教えることを周知してございます。また、教職員等、受け止める側、大人に対しましても傾聴の仕方について研修を実施してございます。 先ほど申し上げました教育相談体制の充実等とも相まりまして、こうした取組を通じまして安心して子供たちが相談できる体制づくりに引き続き取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○柴田巧君 是非、声を上げやすい、また声を掛けやすい、そんな教育現場あるいは子供たちの環境にしていっていただきたいと思います。 次に、刑法犯少年の、非行少年などの問題についてお聞きをしますが、令和四年中の刑法犯少年の検挙人員というのは一万四千八百八十七人と、前年よりも六十九人増えたと言われています。また、この刑法犯少年の再犯者率、これは三一・七%、三割を超えているということですが、これら犯罪や非行の背景には、いろいろありますけれども、望まない孤独や社会的孤立など、社会における様々な生きづらさがやっぱり存在していることが少なくないと指摘をされています。 犯罪や非行の防止と立ち直り支援は、やっぱり国や地方公共団体が一体となって推進していくとともに、保護司さんを始め民間協力者や地域の多くの方々の理解と協力の下に社会全体で取り組んでいく必要が重要と考えますが、今後の取組、これは警察庁にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(山本仁君) 警察におきましては、少年の健全育成を図るため、本年三月に閣議決定した第二次再犯防止推進計画を踏まえ、非行少年を生まない社会づくりに取り組んでおり、保護司を含む民間協力者や少年警察ボランティア等と連携した多様な活動機会の提供等の少年に手を差し伸べる立ち直り支援活動を推進しているところでございます。 警察といたしましては、今後とも、少年を見守る社会機運を高めるため、自治会、企業、各種地域の保護者の会等に対して幅広く情報発信するとともに、官民連携した対策を推進し、少年を取り巻く地域社会のきずなを強化してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 今の問いと重なる部分もあるかもしれませんが、この少年非行の背景にある孤独、孤立の問題への対策としては、やっぱり少年の居場所づくりを推進をしていくというのは大事なことだと、不可欠と考えます。 今も若干答弁もありましたが、少年の健全育成のためには、関係機関、団体、地域社会と協力して、例えば各種スポーツ活動であったり清掃活動などなど、そういう社会奉仕活動であったり、農作業体験や料理体験といったそういう活動などの機会を通じて、少年の心のよりどころとなる居場所づくりを行うことが大事なんだろうと考えます。 この孤独・孤立対策推進法の制定を契機に、少年の居場所づくりに警察としてはどのように取り組んでいくのか、お聞きをしておきたいと思います。
○政府参考人(山本仁君) 警察におきましては、非行少年を生まない社会づくりの一環として少年の心のよりどころとなる居場所づくりに取り組んでおり、周囲の人々とのつながりの中で少年に自己肯定感や達成感等を得させることを目的に、関係機関、団体等と連携し、民間事業者の協力も得ながら、少年や保護者に対して様々な体験活動への参加促進を図っているところでございます。最近の取組事例といたしましては、各種スポーツ活動や農作業体験活動のほか、子供食堂における継続的な社会奉仕活動等も行っているところでございます。 今後とも、孤独・孤立対策推進法の趣旨も踏まえ、居場所づくりを含めた非行少年を生まないための社会づくり等の諸対策により一層力を入れてまいります。
○柴田巧君 よろしくお願いします。 時間が少なくなってきましたので、申し訳ありません、一つ飛ばしますが。 次にお聞きをしたいのは、効果的な孤独・孤立政策をやっぱり立案をしていくと、それに基づいて対策を講じていくということが非常に重要なことだと思っていますが、この法案の十四条でも施策の策定に必要な調査研究を推進するよう努めると書いてありますが、そういう意味での孤独・孤立政策に関する政策といいますか、これの研究推進というのはどのようにやっていくのか、これは文科省にお尋ねをします。
○政府参考人(清浦隆君) 孤独、孤立といった現代社会の多様な課題に対応するためには、学問分野にとらわれず、解決に必要となる様々な分野の研究者の知見を集めるとともに、現場の関係者も含め、多様なステークホルダーが参画しながら実践的な研究を進めることが重要と考えております。 国立研究開発法人科学技術振興機構社会技術研究開発センター、RISTEXでは、孤独、孤立も含めた社会課題の解決や新たな科学技術の社会実装で生じる倫理的、法制度的、社会的課題に関する社会技術研究開発を行っているところです。かかる観点から、このような取組の一つとして、令和三年度には社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築の研究開発プログラムを創設いたしました。 引き続き、同プログラムの下、孤独、孤立に関する研究開発を推進し、孤独・孤立対策の立案にも貢献できればと考えております。
○柴田巧君 その具体的な中身をお聞きもしたかったんですが、ちょっと時間があって、割愛させていただいて、大臣にお聞きをしたいと思いますが、より効果的な孤独・孤立対策を展開していくには、国内のいろんな関係といろいろ連携していくのはもちろんですが、海外との連携も非常に重要だというふうに考えます。 したがって、他国のこの関係機関との情報の共有であったり、あるいは他国での対策、どういうふうに進んでどういう効果があったかといったこの調査研究であったり、さらにはこの研究交流が求められると思いますが、どのように取り組んでいかれるおつもりか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(小倉將信君) 御指摘のとおり、この対策におけます各種施策を効果的に実施していくためには、海外も含め、孤独、孤立に関するデータや学術研究の蓄積、整備を進めていくことが重要です。このため、今回の法案では調査研究に関する規定も設けさせていただきました。 孤独、孤立の問題は海外でも非常に関心が高くて、ほかの国との間で知見や取組の情報共有を図っていくことは我が国の政策の実効性を高めていく上でも重要と認識しております。 既に、昨年六月に十六の国と地域の駐日大使との会合も開催をいたしました。一昨年の六月にはイギリスと、七月にEUとの間で意見交換も行いました。私も年初にイギリスを訪問させていただきまして、担当者と意見交換もさせていただきました。 引き続き、国際会議の場や海外の要人との交流の機会も活用しながら、海外の事例の共有を積極的に図ってまいりたいと思います。
○柴田巧君 これからも積極的に、担当大臣会合であったり、どなたの大臣のときかあれですが、EUと、欧州委員会との会談や共同発表もありましたし、駐日大使を呼んでこの孤独、孤立に関する会合も開かれたりしたと思っていますが、どうぞ積極的にこの海外との連携に努めていただいて、より効果的なこの日本での取組につなげていただきたいと思います。 時間的に恐らく最後になると思いますが、この法案の質疑の締めくくりになると思いますが、私自身の。 改めてお聞きを大臣にしたいのは、今までもお話をしてきましたが、非常に社会の変化によって、少子高齢化や核家族化や未婚化や、あるいは雇用環境の悪化などなど、この孤独、孤立が深まり、コロナがそれを加速してと、それを受けて、こういう法案をということになるわけですが、非常に生きづらい日本になってしまったと思います。そして、自己肯定感が、いろんなデータでも明らかなように、日本は先進国の中でも最悪、最低のところになりました。 本当にこれをどう乗り越えていくか、変えていくかというのが大きなテーマだと思いますが、この孤独・孤立推進法を作ってその対策を進めることによって、大臣としてはどんな日本をつくりたいと考えていらっしゃるのか。この法律の理念はもとよりですが、大臣御自身の、こういう日本をつくりたいんだという思いを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(小倉將信君) 委員御指摘のとおり、孤独、孤立の背景には社会の変化があると思います。したがいまして、法の二条の一項に、人生のあらゆる段階において何人にも孤独、孤立は生じ得るものと規定をいたしております。まさに、孤独、孤立は個人の責任に委ねられるべきではなく、社会全体で解決をせねばならないと思います。 先ほど子供の自殺対策の話を申し上げました。支援者の方や当事者の話に、意見を伺うと、実際に当人がSOSを発しにくいだけではなくて、やはり家族や親族がなかなか外部の支援機関にアクセスをすることを嫌がっていて介入が遅れてしまうというような、そういう話もございました。 そういう意味では、今回、国民の義務規定も入れさせていただいたのは、やはりこの孤独、孤立の問題というのが、何人に起こり得る問題でも、何人でも起こり得る問題だけではなくて、やはり起きた後に、それは何か恥ずかしいことでもなければ、ましてや個人の責任でもないと。社会みんなで支え合わなければいけない、あるいは行政がしっかりと対応しなければいけない問題なんだということをしっかりこの法律成立の暁には我々が努力をしてお示しをすることによって、孤独、孤立に悩む人を誰一人取り残さない社会、こういった社会をしっかり実現してまいりたいと思っています。
○柴田巧君 終わります。ありがとうございました。
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。 大臣、時間がありませんので、四番目に通告をしました孤独・孤立対策関連予算、六十九億の仕分について私もいろいろ調べたんですが、この内閣官房孤独・孤立対策担当室からいただいた予算の資料で、令和五年だけを足し算していくと百九十一・一億になり、令和四年が二十一・二、あっ、二千七百万になって、合わせると二百十億を超えるような形になります。 令和五年も、孤独、孤立にだけこだわって項目を足し算すると二十三・四億円という感じになって、何が何だか分からなくなるぐらい、重なったりいろいろやっているみたいで、いろいろ調べているうちに、例えば令和四年度の地域子供の未来応援交付金、これ二十・五億あるんですが、二十億五千万あるんですけど、五年度に限り四年度の補正の繰越明許でやっちゃうという、何というんでしょうか、要するに使わなかったもので、繰り越したやつをそのままこっちに流用しますよという世界なんですね。 大臣、この六十九億について、ざっくりと御説明を聞かれたか、若しくはざっくりと六十九億の仕分を眺められましたか。別にいいんです、十分記憶がなくても、いっぱい仕事なさっているんで、ざっくりとお答えしていただければと思います。
○国務大臣(小倉將信君) 今御指摘をいただいた各項目とそれぞれの予算額、これについては担当部局から説明を頂戴しました。
○上田清司君 ちょっと聞いてくださいね。 後ろが答えるんではなくて、この項目をですね、六十九億分に関してどういうものがあったかということをざっくりと説明をいただいて、ああ、なるほどねという話をしっかり記憶に残っているか残ってないかとか、あるいは御自身でこの孤独・孤立対策担当室から出た予算の概要を眺められて云々という世界があったかどうか。忙しいからみんな忘れちゃったでも構わないんですよ、私はそう思います。ただ、ざっくりとどういう感想を持たれたかということを聞いているんです。
○国務大臣(小倉將信君) 済みません、答弁したつもりでありましたけれども、委員が御指摘のこの六十九億円の内訳、例えば孤独・孤立対策の取組モデルの構築、御指摘いただきました子供の居場所づくりとして子供の未来応援地域ネットワーク形成支援事業、女性に寄り添った相談支援事業、こういったものにつきましては、その中身とそして予算規模、これと併せて予算編成過程で担当部局から説明をいただいて、まさに孤独、孤立の対策というのは全省庁においてしっかりその視点を取り入れてその事業を実施をし、そして、事業を実施するものに当たっては、重点計画等々の中で私ども内閣官房としてもこれをきちんと把握をした上で更に拡充を努めねばならないというふうにそのとき説明を受けて感想として抱きましたのは記憶にございます。
○上田清司君 そうだと思いますが、恐ろしいものが入っていますよ。食品ロス削減総合対策事業、この中で、食品ロス削減等推進事業で一億五千三百万予算が計上されておりますし、プラスチック資源循環の推進、三千三百万予算が計上されています。これは大臣官房の新事業・食品産業部外食・食文化課というところから出ているんですね。もちろん、大臣、こんな細かいの、私も読んでいて初めて分かったぐらいですから。しかし、これは孤独、孤立と全く関係ないんじゃないでしょうか。どうして食品ロスの削減問題と孤独、孤立が重なるんですか。まさか風が吹けばおけ屋がもうかるという世界じゃないでしょう。 プラスチック資源循環の推進なんかもそうですね。海洋プラスチックをどうするかという課題はありますけど、これはどっちかというと環境省あるいは経済産業省の課題ではないかというふうに思いますが、こういうのが入っていると。誰か分かる人いますか、分かんないでしょう、突然言われたからね。いいんです、分かんなくても。 それ以外にもあるんです、それ以外にもあるんですよ。例えば、全体の中で、地域女性活躍推進交付金、必ずしも孤独、孤立と関係ありませんが、この中に入っているんです。例えば、女性役員、管理職を育成するために予算が計上されていたり、合計で六億八千万。うち、孤独・孤立対策NPO支援関係が三・四億ですが、それ以外のところでは、の方が多いんですね。どうして地域女性活躍推進交付金がここに紛れているのか私には分からない。要するに、新しい政策が出るときにいろんなものを入れておけば都合がいい、そのときの目玉ですからあんまり文句を言われない、だからそこに足し算されていくという一般的な予算の計上の仕方があるんですよ。 もう一つあるんです。例えば、生活困窮者支援民間団体活動助成事業、これは令和四年の補正で五億付いています。これも一応この冊子の中に入っているんですけれども。これも、例えば厚労省の生活困窮者支援法に基づく助成事業で五百四十五億計上されているんです。なぜこっちにも入っているのかよく分からないんです。 だから、何を言いたいかというと、司令塔としての内閣府こども家庭庁があって、現場は厚労省を始め文科省があったりして、それぞれのところでも予算を持っていて、むしろそっちの方が予算は多いと。で、問題が何か起こったときには、こども家庭庁の方に文句が出れば、実際予算を扱っているのは厚労省でございましてと言って逃げる、で、現場の方に文句を言ったら、指揮官はこども家庭庁でございますというふうになりやすい予算の仕組みになっているんではないかと私は思っております。 私も昨日から今日にかけてこれを読み込んだもので、質問する材料がなかったので、お答え、要旨をしていません、通告していませんので、急に答えろと言ってもそれは無理だということはよく分かっています。バックヤードの皆さんだって難しいと思います。ただ、こういう予算が入っているということに関して大臣はどう思いますか。プラスチックの海洋、あっ、失礼しました、どうぞ。
○国務大臣(小倉將信君) 御質問いただきまして、ありがとうございます。 当然、この六十九億の中には孤独・孤立対策に真に必要なもの、関連性のあるものに絞っていかなければならないと思っております。 ちょっと事実だけ申し上げておきますと、一番最初に申し上げた食ロス削減の事業につきまして、御指摘いただいたプラスチックの資源循環の推進は内数には入れてございません。この二億円の事業の中で私どもが内数に入れておりますのは、フードバンク活動の支援そのものであります。 先ほど水野委員からも、母子家庭を始めとする一人親家庭の支援の場として、子供食堂なりそういったものが非常に重要だという御指摘をいただきました。まさに、この子供食堂等の活動をしてくださる方の人材育成や、あるいは倉庫等の賃借料も必要になりますので、そういったものの支援の額をこの内数として入れさせていただいたということでございますし、二番目に御指摘をいただきました地域女性活躍推進交付金、こちらにつきましても、内数として入れておりますのは、様々な困難や課題を抱える女性に寄り添う事業、あるいは、孤独、孤立で困難や不安を抱える女性が社会とのつながり、きずなを回復することができるようNPO等が相談をしている事業、こういったものに絞り込んで入れているということは御理解をいただきたいと思いますし、最後いただきました生活困窮者の支援事業につきまして、当然、生活困窮者対策そのものは大きな事業規模があるわけでありますけれども、私どもが入れているこの五億円というのは、事業目的として、コロナ禍の影響の長期化に伴い、孤独、孤立に陥る危険性の高い生活困窮者や引きこもり状態にある者、生活困窮家庭の子供等に対する支援活動を実施する民間団体の取組を支援をする事業の五億円を入れてございまして、そういった意味では、上田委員がおっしゃるような、何か種々雑多で孤独、孤立とは関連性の薄いものを全部まとめて六十九億円にしているという御指摘は当たらないのではないかと考えております。
○上田清司君 今、大臣、プラスチック資源循環の推進は内数だと言われましたけど、ちゃんと計上されていますよ、この中では。じゃ、これが間違っているということですか。我々に出した資料が間違っているということですか。それも問題じゃないですか。
○国務大臣(小倉將信君) 私が内数と申し上げたのは、私どもでまとめているNPO支援の六十九億円の内数として入れているのは、この二億円の事業のうちフードバンク活動の支援に当たる事業部分だけと、こういう意味でございます。
○上田清司君 だから、全体額で二億円、うちフードバンク支援で一億円、その中にプラスチック資源循環の推進、二億円の中に入っているんじゃないんですか、三千三百万。だから項目を挙げているんじゃないですか。
○国務大臣(小倉將信君) それは六十九億円には入れてございません。
○上田清司君 六十九億円の内数に関しては仕分が出ていないんです。六十九億円分をどこの中に入れているかというのに、我々にはデータとしてはもらっていないんです。もらっていればそういう話ができるんですけど、我々がいただいているのは、ざっくりとしたそれぞれの、令和四年度の補正予算と令和五年度の孤独・孤立対策室から出たデータなんです。そのデータに基づいて今質疑をしているんです。もうこの三千三百万あるいは食品ロスの一億五千三百万、これが六十九億に入っているか入っていないかは関係ないんです。 つまり、孤独・孤立対策の取組についてというタイトルが付いているんです。しかも、担当室の名前も出ているんです。だったら、そういうことになるじゃないですか。
○国務大臣(小倉將信君) 例えば、二番目に御指摘いただきました地域女性活躍推進交付金、これについては、全体の事業規模六・八億円のうち孤独・孤立対策NPO等支援関係三・四億円、資料にも明示をさせていただいております。 御指摘のように、その内数を明記していない資料もございますので、今後、できる限り内数が分かりやすいような資料の作成に努めてまいりたい、御指摘を踏まえて、資料の作成に努めてまいりたいと思います。
○上田清司君 いずれにしても、六十九億という数字は、質問の答弁の中で言っていらっしゃいますが、六十九億の内訳についてのデータはどこにも出していないんですよ。出しているんだったら、出してください。我々のところには出ていないじゃないですか。どこに出ているんですか。
○委員長(古賀友一郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(古賀友一郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(小倉將信君) 資料でいえば、題名が孤独・孤立対策に取り組むNPO等への支援という題でありますけれども、そこにはそれぞれの事業における言わば内数たる六十九億円に入れているものをそれぞれ右側の方に数字として載せてございますので、それを足し上げれば、どの事業においてどの金額が孤独・孤立対策関連として計上され、そして全体として六十九億円をどのような形で構成をしているか御覧になっていただけるのではないかというふうに思っております。
○上田清司君 今大臣はそう答弁されましたけど、どんな足し算しても六十九億というのは出ませんよ。全部、令和五年で全部足し算したら百九十一・一億、うち孤独・孤立対策だったら二十三・四億、ただし四年度分の補正の繰越明許の二十・五億を入れると四十三億九千万、令和四年の補正で入れると、これ二十一万、あっ、失礼しました、二十一億二千七百万。 どこをどう並び替えれば六十九億が出るのか。これ、きちっと出してくださいよ。だからみんなが聞いているんじゃないですか。内訳はどうなっているんですかと言ったら、六十九億ですと何回も大臣は答弁されています。でも、その六十九億がどこにあるか分からないですよ。そういうでたらめな審議はないですよ。
○国務大臣(小倉將信君) ちょっと、委員がどの資料に基づいて内訳が列挙されていないというふうにおっしゃっているのか、事前通告全くございませんでしたので、この場において、責任を持ってどの資料がその委員がおっしゃっている資料かということはお答えすることは正直できません。 その上で、少なくとも私が手元にある資料にはそれぞれ数字が載せてありまして、それを足し上げると間違いなく六十九億になるということで、その資料に基づいて六十九億ということを繰り返し答弁し、申し上げている次第であります。
○委員長(古賀友一郎君) 時間となりましたので、まとめてください。
○上田清司君 まあ、どちらにしても、私どもはそういう六十九億のデータ、資料をいただいておりません。なぜ出さなかったのか、それも聞きたいぐらいです。 いずれにしても、そうした誠意のない対応を事務局がやっていること自体を抗議申し上げて、終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 孤独、孤立の問題は、原因や背景が多岐にわたり、また複雑に絡み合う場面が多いために、その対策を推進する上では、行政だけではなくて、支援に取り組むNPOを始めとする多様な関係団体、あるいは団体間の上下ではなくてフラットな連携があってこそ、その知見やノウハウを生かすことができると考えます。さらに、そうした対策を機能させていく上で、民間任せにするんではなくて、国や地方自治体が責任を持って支援していくことが欠かすことができません。今日は、こうした観点から本法案による孤独・孤立対策の推進の在り方について質問をいたします。 まず、法案の第十一条は、国及び地方公共団体が関係者相互間の連携と協働を促進するために必要な施策を講じるとしています。ここに言う必要な施策とは具体的に何を指すのか。また、第十五条の孤独・孤立対策地域協議会とその内容や役割はどのように異なるのか、まずお答えください。
○政府参考人(山本麻里君) お答えいたします。 本法案第十一条に基づく施策としては、官民連携のプラットフォームを想定しております。 この官民連携のプラットフォームは、孤独・孤立対策に関わる官民の幅広い関係機関等が参画し、それぞれが対等に相互につながる水平型連携の下で、孤独・孤立対策の効果的な施策を推進する基盤となるものです。 一方、本法案第十五条に基づく孤独・孤立対策地域協議会は、こうした関係機関等が連携して取り組む活動の中の一つであり、当事者等への支援に関係する機関等で構成され、当事者等への具体の支援内容に関する協議を行い、連携した支援を実施するものです。 この協議会における連携した支援のためには、関係者間の信頼関係が不可欠であると考えており、官民連携のプラットフォームで情報共有や意見交換を通じて、顔の見える関係を築く中で信頼関係を構築していただき、協議会における連携した支援へとつなげていただくことを想定しております。
○井上哲士君 第十一条、十五条の関係に答弁があったわけですが、では、この第十一条の当事者等への支援を行う者、地域住民その他の関係者や、この第十五条の当事者等に対する支援に関する機関及び団体とは、それぞれどのような人々や団体を想定をしているんでしょうか。
○政府参考人(山本麻里君) お答えいたします。 本法案第十一条で定めている連携、協働の主体となる当事者等への支援を行う者、地域住民その他の関係者としては、NPO、社会福祉協議会、社会福祉法人といった当事者等への支援に携わる関係者のほか、地域住民、民間企業も含め、幅広い分野の方々や団体を想定しております。 一方で、法案第十五条の孤独・孤立対策地域協議会は、こうした関係者が連携、協働して取り組む活動の中の一つであり、当事者等への具体の支援内容に関する協議を行い、連携した支援を実施するものです。このため、協議会を構成する関係者は、先ほど申し上げた法案第十一条の関係者より狭く、第十五条では、当事者等に対する支援に関係する機関及び団体などと規定しております。具体的には、第十一条で想定しているNPO等の関係者のうち、当事者等への具体の支援に関係する団体等を想定しております。 こうした考え方につきましては、地方自治体を始めとする関係者の御意見も聞きながら整理をし、法案成立後の法の施行までに通知等でお示しすることとしております。
○井上哲士君 そこで、この連携プラットフォームや孤独・孤立対策地域協議会を構成する団体等についてお聞きいたします。 各自治体には、例えば、子ども・若者支援地域協議会や障害者自立支援協議会、要保護児童対策地域協議会、あるいは一人親で困難を抱える女性支援のための地域協議会等々、様々な地域協議会や支援会議があります。これらは、支援対象の性質から、社会福祉協議会や社会福祉法人など福祉分野に関係する団体で構成されている場合が多く、また、こうした構成団体が行政からの事業委託を受けているというケースが非常に一般的ではないかと思われます。 そのため、この孤独・孤立対策に関するプラットフォームや協議会をつくるに当たって、行政との関わりが薄かったり、それから規模が小さい団体からは、自分たちには声が掛からないのではないかと、こういう心配の声も寄せられております。 一方、私の妻も、地域で老人福祉員もやりながら、市民団体の様々な自主的な取組にも参加をしているんですね。独り暮らしのお年寄りの中には、ずっと仕事で地域になじみがなかったという方とか、行政に関係する団体にはちょっと距離を置く方々がいらっしゃいます。そういう人も市民の自主的な取組には参加をされている。また、その逆という方もいろいろいらっしゃるわけですね。 ですから、孤独・孤立対策が全ての国民を対象にするという点でも、つまり、行政に対しての距離感の違いとか、そういう方々も全て対象にするという点でも、多岐にわたる要因や背景を持っているという点でも、福祉などの特定の分野の団体に偏ったり、行政との関わりの濃淡や組織の規模で排除したりすることなく、地域の実情に応じた多様な団体が関与できる、そういう形にするべきだと考えますけれども、大臣のお考え、いかがでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) 孤独、孤立の問題は、複合的な要因を背景として多様な形やニーズが想定され、当事者等の状況に応じて多様なアプローチや手法による分野横断的な対応が求められていると思います。 こうした中、法案の目的や基本理念の規定で定めておりますとおり、孤独・孤立対策は、社会のあらゆる分野において推進することが重要であり、他の関係法律による施策と相まって、総合的な対策に関する施策を推進することとしております。このため、第十一条、第十五条、こういったことで規定されておりますそれぞれの主体につきましては、分野や組織形態などを問わず、幅広い主体に参画いただくことが重要であります。 したがいまして、委員が御懸念されるような、例えば、福祉などの特定分野の団体に偏りましたり、行政との関わりの濃淡や規模の、組織の規模によって一部の団体が排除される、このような運用にならないことを気を付けなければいけないと思っております。 先ほど参考人からもお話し申し上げたかもしれませんが、このような考え方については、地方自治体を始めとする関係者や有識者の意見も聞きながら整理し、法案成立後の法の施行までに通知等でお示しをしたいと思っております。
○井上哲士君 その上で、プラットフォームや協議会における行政と各団体の関係とか、さらには団体相互の関係についてもお聞きいたします。 先ほどの答弁で、プラットフォームというのは水平連携ということもありましたけど、従来、どうしても官民連携といいますと、行政が上位にあって、各団体の取組も行政が想定した範囲での連携にとどまっていたり、各団体の相互関係は希薄と、つまり行政とのつながりの関係という、そんなパターンが多いということもお聞きをしております。 地域協議会の運営の在り方についても、官民対等な関係で、様々な分野の団体相互の連携も図られるような、そういう在り方が望ましいと考えますけれども、この点はどうでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) 令和四年二月に国が設立をしました官民連携プラットフォームにおいて、官、民、NPO等の関係者で政策立案の議論を行った中でも、委員御指摘のように、行政と民間団体の関係については対等なパートナーシップを構築するという基本的な考え方に立ち、広く多様な主体が参画し、つながりやすい関係となることを目指すことが提言されたところであります。 こうしたことを踏まえ、官民連携プラットフォームや地域協議会の運用においても、官民の幅広い主体が参画をし、それぞれが対等に相互につながるいわゆる水平型連携の下で効果的な施策を推進していくことが何よりも重要と考えております。 こうした考えも、先ほど申し上げたような通知等でお示しをしたいと考えています。
○井上哲士君 先ほどちょっと申し上げましたけど、支援を受ける側からしても、そういういろんな方がいらっしゃって、行政との距離感との違いとかある中で、そういう点でも大事だと考えますけど、その点、大臣のお考え、いかがでしょう。
○国務大臣(小倉將信君) そういう意味では、孤独、孤立の問題というのは、先ほど申し上げたように、従来、一生懸命やってくださっている福祉分野以外の様々な多様な主体の皆様方に御参画をいただいて、様々なケースにおいて、孤独、孤立を予防し、あるいは解決をしなければいけないということを考えますと、行政のこれまで関わりが薄い方に対して、まさに人材育成の観点からもしっかり支援をしていくことが重要と考えております。
○井上哲士君 そこで、このNPO等の民間団体や地方自治体への取組の支援についてお聞きしますけれども、先日の私への答弁で、この法案によって内閣府に孤独・孤立対策の事務が移管されるために、こうしたNPO等の民間団体や地方自治体の取組への支援についても本格的な事業を行うと御答弁をされました。 内閣府が行うNPO等への支援には、NPOの運営やスタッフの人件費等に係る財政的支援も含まれるのかどうか。それから、この支援を行うNPO等から、現在の委託費の水準では人件費がごく僅かしか捻出できないと、こういう声も寄せられておりますけれども、まさにこの本格的な事業を行うという中でこうしたものに、こういう声にどのように応えていくのか、お答えください。
○国務大臣(小倉將信君) NPO等への財政的支援につきましては、本法案の第十三条に規定をさせていただいております。今、内閣官房が実施をしております地域における孤独・孤立対策に関するNPO等の取組モデル調査、あるいは孤独・孤立対策活動基盤整備モデル調査におきましては、NPO等が提案をする取組の実施に必要な人件費や事業費について支援の対象とさせていただいております。 当然、内閣府への事務移管後のNPO等への支援につきましては、これらのモデル調査の取組状況等も踏まえます。その上で、孤独・孤立対策に関するNPO等の諸活動への支援策の在り方について今後検討していきたいと思っております。
○井上哲士君 今年度は一定の予算組まれておりますが、じゃ、今後、そういうことも検討踏まえて様々なNPOへの支援も含めて拡充をしていく決意だということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小倉將信君) この法律の中に、先ほど申し上げた十三条に、財政的な支援、これについて言及をしていただいておりますので、当然、担当大臣といたしましては、孤独・孤立対策に取り組むNPOへの支援が更に充実をするように努めてまいりたいと考えています。
○井上哲士君 この支援の中で、孤独・孤立対策に関するNPO等が行う支援では、相談を受ける側の技術の向上であるとか担い手を育成をするということが求められていると思うんですね。法案の第十二条でも、当事者等への支援を行う人材の確保、養成及び資質の向上に必要な施策を講じるということが規定をされておりますけれども、こうした支援を行う人材の確保や養成、資質の向上、このことへの重要性の認識と、そして具体的にはどういうことがここで想定をされているのか、お答えください。
○国務大臣(小倉將信君) まず認識から答弁をさせていただきます。 孤独・孤立対策においては、孤独、孤立の問題を抱える当事者や家族等に対して、一人一人の相談時の心理的負担に留意しつつ、多様な状況に即して充実した相談支援を行えるよう、こうした相談支援に当たる人材の確保、育成及び資質の向上を図ることは大変重要と認識しております。したがいまして、本法案の第十二条では、当事者等への支援を行う人材の確保、養成及び資質の向上に必要な施策を講ずるよう努める旨を規定をさせていただきました。また、当事者等への支援を行う人材としては、福祉や医療など、孤独、孤立の当事者等に関わり得る既存の様々な支援に当たる専門職のほか、家族や友人など、当事者の周りや身近にいる人などを想定をいたしております。 その上で、このような人材の確保、養成、資質の向上に必要な施策としましては、具体的には、当事者等の支援に当たる者が孤独、孤立に関する理解や知識を習得できるような工夫を行いますことですとか、家族や友人など、当事者の周りや身近にいる人が理解を深めて、当事者の状況に気付き、手助けできるようにするなど、声を上げやすい、声を掛けやすい環境整備に向けた取組、こうした取組などを想定をいたしております。
○井上哲士君 まさに現場で支援をされる方が必要な養成を受けて取組をすると同時に、それをしっかり、連携もするし、行政が支援をしていくという重層的な取組で是非この孤独・孤立対策が前進をしていくように強く求めまして、質問を終わります。
○大島九州男君 大島九州男でございます。 大臣、そもそも、この孤独・孤立法案という、このタイミングで提出をされる意味というか意義というか、率直にちょっと御質問させていただきますので、よろしくどうぞ。
○国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。 孤独、孤立の問題は、長引くコロナ禍の影響等により孤独、孤立の問題が深刻化、顕在化したものであり、政府としては、一昨年の二月に、孤独・孤立対策担当大臣が司令塔となって、政府一体で迅速に対策に取り組むことといたしました。 具体的には、これまで、孤独・孤立の実態把握に関する全国調査、重点計画の策定及び改定、国における官民連携体制の構築、地方におけます官民連携体制のモデル構築、一元的な相談支援体制の試行など、様々な施策に取り組んできたところであります。 その一方で、社会に内在する孤独、孤立の問題については、コロナ禍の感染拡大が収束したとしても、政府として必要な施策を着実に実施する必要がございます。同時に、単身世帯や単身高齢世帯の増加によりまして、今後も孤独、孤立の問題の更なる深刻化が懸念をされているところであります。こうした中で、孤独・孤立対策の安定的、継続的な推進体制を整備することが今後必要になるとともに、これまでの試行やモデル開発の段階から本格実施の段階へと進めていく必要性も生じたところであります。 今申し上げた状況下において、これまでの政府における約二年間の対策の取組状況を踏まえた上で今国会に法案を提出するという判断をさせていただいたところであります。
○大島九州男君 まあ二年も準備をして、そして万全を期してここのこの国会に提出をすると言うんだったら、私だったら公布の日から施行すると。 じゃ、何でこれ六年なんですか。
○国務大臣(小倉將信君) 一つは、内閣府に設置を、移管をするということがあろうかと思います。やはり、内閣官房から内閣府に移管するに当たって、当然、機構・定員要求も含めてしっかりとしたものを要望させていただいた上で、これをしっかりとした体制としてスタートさせねばならないところもありますので、そういった事情に鑑みまして、やはり一年程度の準備期間は必要だというふうに判断した次第であります。 そして、その上で、先ほど来申し上げておりますように、自治体の皆様方や関係者の皆様方に、私どもの考え方、この法案の趣旨等々も御理解をいただけるよう、きちんと丁寧に意見を聞いた上で、通知等でそうしたものもお示しをしていかなければならないので、そういったことをもろもろ考えますと、やはりこの程度の準備期間は必要だというふうに判断した次第であります。
○大島九州男君 そもそも、予算を付けてこういう形でやりますよというようなものじゃないわけですから、タイミング的には、前の臨時国会でもいいし、去年でもいいわけじゃないですか。コロナ禍で非常に厳しい状況になっていたにもかかわらず、そのタイミングではそういうことをやらず、二年間十分準備したと言うけれど、結局このタイミングで、そして施行は一年後だと言うんであれば、おっしゃるように、地方に周知をする、それから内閣府にいろんな形でそれぞれの省庁に移管をしていくようなものもあると、そんなことは分かっているんだから。 あえてこのタイミングというのは、まあ私、これは個人的な考え方ですけど、まあ選挙対策でね、選挙をにらんで、やっていますよと、こういう孤独対策をやっていますよというような、もうそういうアピールにしか受け取れないというような、私のさがかもしれませんが、もう常にそういうふうに感じるわけですよ。 だから、これはもう私の個人的な意見でありますけれども、それに対する答弁は求めませんが、はっきり言えば、もっと早くにやるべきだったと思うし、また、公布の日から施行するぐらいのしっかりとした準備を持って提出すべきだという意見を申し添えたいというふうに思います。 先日、私の方から、民間活用における取組、厚労、文科の方に御提案というか、そういった私の考えを述べましたけれども、まあ当然省内の中でいろんな意見がある中で、少しは私が御提案させていただいたようなやつについて議論したとか、どういう意見があったかというのがあったらちょっと教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(伊藤孝江君) お答えいたします。 五月二十五日の本委員会において御提案をいただきました不登校児童生徒への民間教育の活用につきまして、五月二十五日以降今日までというところで、ちょっと短期間にはなりますけれども、検討の方させていただいております。 その中で、先般、文科省において策定をいたしました新たな不登校対策であるCOCOLOプランにおきましても、教育委員会や学校とフリースクール等民間団体との連携強化を掲げているところです。そのため、文部科学省としては、不登校児童生徒への支援の知見や実績を有するフリースクール等の民間施設へ教育支援センターが業務委託を通して訪問指導等のアウトリーチに必要な体制の構築やノウハウの共有等が行えるよう、令和五年予算事業の速やかな実施に向けた採択等の手続を進めているところです。 引き続き、個々の状況に応じた多様な学びの場の確保について、民間団体等とも連携をしながら推進をしてまいります。
○大臣政務官(畦元将吾君) 厚労省の方としましては、二十五日の委員会で答弁したとおりのことが多いのですが、介護保険制度における地域包括支援センターの総合相談支援業務としまして、継続的な見守りや孤立世帯の把握を行っております。理学療法士や柔道整復師などの専門資格を持った方に役割を担っていただくことも効果的であるとは考えております。国としましては、こうしたセンターの運営に要する経費については、地域支援事業交付金として財政支援を行っているところでございます。 引き続き、地域の実情に応じた多様な関係者との地域ネットワークの構築の下、見守りなどの支援を必要とする高齢者を支えることができるよう、地域包括支援センターの運営支援に取り組んでいきたいと考えてはおります。
○大島九州男君 今まで、文科省、それぞれ厚労省、まあいろんな施策を当然考えて、それを発信をしてきて、じゃ、実際にそれが本当に効果的であったのかと。今回いろんな質疑の中でもありましたけれども、子供の自殺が増えているとか、孤独死が増えているとか、非常に効果が本当に実感できる施策というのはなかなか難しいと思うんですけど、あらゆる施策を講じるべきだと思うんですよ。 一番大事なのは、やはり現場に即してその現場の知恵、そしてその現場の施策をいかに吸い上げて、そしてそれが実行できるような仕組みをするかと。大体私が、今までのこの経験の中からいうと、大体厚労省にしろ文科省にしろ、施策はつくりました、こういう方針は示しましたと。ところが、現場である、本当に現場のここのつなぎというかが非常に複雑になっていたりとかして、結果的に思いが伝わっていないとか、現場の人たちはその文科省の狙いとか厚労省の狙いというのが伝わっていないというようなことが多々あるなというのが私の実感なんですね。 だから、よく言うんですけど、政策の入口と出口、ここをしっかりつなげていくということは非常に重要な役割だと。で、そういう意味において、我々議員がその現場の実態を知って、そしてそれを、やはりこういう場でしっかり投げかけてその通りを良くする、そういう役割が我々議員の大きな役割だというふうに私は認識をするわけでありますけれども、なかなか、法律は作った、制度はつくったけど、そこで終わっていると。 だから、ちゃんと、現場の状況がどうなのかとかいうのを吸い上げる努力というか、そこは積極的にやらないとなかなか通じないと。まあ、広報したりとかいろんな周知をしたりというふうにしても、受け取る側が積極的にそれを受け取ろうとする、探そうとするというふうにいかないとなかなか通じていかない。だから、結局やる気のある市町村とそうじゃないところが格差が出てきているというのが一番大きいんじゃないかと思うんですね。 これは、当然、その行政を担うトップであったりとか、そこを構成する行政マンの意識ということだとは思うんですけれども、やはり今回、この孤独、孤立という法案をしっかり出して、そしてそれを救っていこうとするんであれば、もっともっとこれから先、積極的な施策を具体的に打ち込んでいくということが必要だというふうに思うんですが、今後どういう取組をやっていこうと思われているのか、それぞれの省庁の意気込みを教えてください。
○大臣政務官(伊藤孝江君) ありがとうございます。 文部科学省としましても、不登校対策等につきまして、やはり今回、民間団体等との連携をしっかりとしていきたいというところは、今御指摘をいただいたような現場の実態をしっかり踏まえなければならない、また、その中でされている支援等も含めて、それをどんなふうに吸い上げて政策に形にして、なおかつつくった政策を実行していくことができるのかというところで、大変重要なことであるというふうに考えております。 文部科学省としましては、学校や教育委員会と民間団体等との取組事例が広く共有をされるように、教育委員会等と民間団体等の連絡協議会の設置、また民間団体等と合同で行う教職員、保護者向けの研修会の実施を支援し、連携を強化をしております。 COCOLOプランに基づき、引き続き、教育委員会や学校とフリースクール等民間団体との連携強化につきましては、施策を推進をしていくこととしております。中でも、具体的に、教育支援センターの民間委託に関する調査研究の実施やきめ細やかな支援を行うためのアウトリーチ型支援、また、先ほど申し述べました協議会の設置等も含めてアウトリーチに必要な体制の構築、ノウハウの共有等が行えるように速やかに実施をしてまいります。 引き続き、御提案いただいた内容も踏まえつつ、個々の状況に応じた多様な学びの場の確保について、民間団体とも連携をしながら推進をしてまいります。
○大臣政務官(畦元将吾君) 厚生労働省としましては、その前に、先生のおっしゃること、よく分かります。現場ということで、私も医療人なので、医療現場のことを考えまして、現場の意見を取り上げないといけないということはよく分かっておりますので、先生の御意見、有り難く参考にさせていただきます。 厚生労働省としましては、これまでも地域包括支援センターの運営に要する経費について、地域支援事業交付金として財政支援を行ってはおります。そのほか、令和三年には、民生委員や民間事業者と連携した見守りに関する取組事例を周知するなど、自治体の取組も支援したところでございます。 高齢者が地域で孤立しないよう、地域の多様な関係者との連携による見守りに関する取組は重要であると認識しており、今後、各自治体において、地域の多様な関係者との連携による見守りの活動が推進されるよう取り組んでいきたいと考えております。
○大島九州男君 ありがとうございます。 現実的に、孤独、孤立で悩んだり苦しんだりする国民を一人でも救っていくというふうな形になっていただく、そういう法案として来年の六月からちゃんと機能するということを期待をして、終わります。
○委員長(古賀友一郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大島九州男君 れいわ新選組を代表し、孤独・孤立対策推進法案について、反対の立場から討論を行います。 我が国においては、少子高齢化や雇用環境、地域社会の変化を背景として人間関係が希薄化する中、孤独、孤立の状態が高齢者の孤独死や不登校のほか、社会不安を招く事案の背景になりかねないことが指摘されるなど、その対策は待ったなしの状況です。 政府は、試行やモデル開発の段階にある孤独・孤立対策の取組を本格実施の段階に進める必要があり、本法律案により孤独・孤立対策を安定的、継続的に推進できるようになると主張していますが、深刻化する孤独、孤立の問題を解決するには、地域の担い手確保や貧困対策などの抜本的な対策を速やかに講じるべきであり、その主張には疑念を抱かざるを得ません。 例えば、高齢者の安否確認や見守りなど、地域社会で伝統的に孤独・孤立対策を担ってきた民生委員は、高齢化や担い手不足に悩まされています。この問題に対して、一部の自治体では、医療・介護関係者とのネットワークを活用して高齢者への戸別訪問を行うなどの先駆的な取組が行われています。 また、教育現場においても、フリースクールなどの民間団体が教育委員会と連携して不登校児童に対して多様なプログラムを提供するなど、教育に意欲と能力がある人々が協力して孤独、孤立の問題に取り組む動きが広がっています。 本法律案は、こうした取組を発信し、後押しする役割を果たすべきですが、条文には、必要な措置を講ずるよう努める、連携と協働を促進するといった空疎な観念的な文言が並んでいるだけで、具体的な予算措置や人員確保が実現するかは不透明であり、このタイミングで理念法のような法律を整備するのは、選挙をにらみ、国民への選挙アピールとしか考えられません。 そもそも、本法律案は、政府に新たな組織を設けて国民に施策に協力する努力義務を課せば政策がうまく進むという、一部の専門家や官僚の机上の空論を形にしただけのもののように感じられます。現場から離れた限られた関係者だけで企画立案を行う従来型の政策形成の仕組みには限界があり、孤独、孤立の状態に本当に苦しんでいる当事者等に救いの手が届かないことを露呈するだけの結果に終わってはなりません。 孤独・孤立対策は国民一人一人にとって身近で切実な問題であるからこそ、その当事者や日々それに立ち向かう医療や介護、教育などの現場の人々の目線に立った仕組みが必要ですが、本法律案には具体的な施策を盛り込んでこそ意味のある法案になるというふうに考えております。 以上の理由から、本法律案には反対することを申し述べ、討論といたします。
○委員長(古賀友一郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 孤独・孤立対策推進法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(古賀友一郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、小沼君から発言を求められておりますので、これを許します。小沼巧君。
○小沼巧君 私は、ただいま可決されました孤独・孤立対策推進法案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 孤独・孤立対策推進法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。 一 孤独・孤立対策においては、NPO、社会福祉協議会及び民生委員・児童委員等当事者等への支援を行う者の活動が果たす役割の重要性を踏まえつつ、当事者等の状況に応じた支援が継続的に行われるよう、国や地方公共団体、関係者の連携と協働の促進を図ること。 二 NPO等の活動をきめ細かく支援する観点から、NPO等の活動の支援に必要な予算の安定的な確保に努めるとともに、複数年契約の活用等によるNPO等の安定的な活動を実現するため、十分な環境整備を行うこと。 三 国民の理解の増進等に関する施策を行う際には、社会のあらゆる分野において必要な啓発活動を積極的に行うこと。 四 相談支援体制の整備については、当事者等が相談しやすい環境を整備することの重要性を踏まえて行うこと。 五 地方公共団体等の孤独・孤立対策に係る施策を行うための支援の在り方について、政府は地方公共団体の意見を十分に踏まえた上で検討を行い、その施策が円滑に実施されるよう、ガイドラインの作成等により、地方公共団体に対して必要な情報提供を行うこと。 六 孤独・孤立対策重点計画に定める各施策の評価及び検証を適切に実施するとともに、それを踏まえ、孤独・孤立対策の在り方について適宜見直しを行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(古賀友一郎君) ただいま小沼君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(古賀友一郎君) 多数と認めます。よって、小沼君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小倉国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小倉国務大臣。
○国務大臣(小倉將信君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいりたいと存じます。
○委員長(古賀友一郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古賀友一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十五分散会