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211回国会参議院2023/03/16

東日本大震災復興特別委員会 第3号

発言数
142
登壇者
28
会派数
8
開催日
2023/03/16

会議録

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、竹内真二君、田中昌史君、浜田聡君、横沢高徳君、柴愼一君、江島潔君及び宮沢洋一君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君、梶原大介君、下野六太君、宮口治子君、古賀千景君、吉井章君及び長谷川英晴君が選任されました。     ─────────────

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官坂本修一君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 去る十三日、予算委員会から、三月十六日の一日間、令和五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  予算の説明につきましては既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 皆様、おはようございます。自由民主党の和田政宗でございます。  早速質問に入ります。  今年の三月十一日で東日本大震災から十二年となりました。改めて、大臣の復興に対する思いと考えをお聞きします。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 昨年末、復興大臣に再登板をさせていただきました。その後、改めまして被災地を度々訪問し、復興の進展の状況を見てまいりました。  あの東日本大震災から三月十一日で十二年を迎えました。被災された方や震災から復興に御尽力されてきた多くの方々のこれまでの御苦労に思いを致しつつ、改めて、震災によって尊い命を失われた多くの方々に心から哀悼の意を表したいと思います。さらに、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  私自身、被災地各地の状況を自分の目で見て回る中で、復興に関わってきた多くの関係者の絶え間ない御尽力により復興は着実に進展してきたと感じる一方で、いまだ避難生活を余儀なくされている多くの方々に対して、復興の状況は地域によってまさに様々であるということを実感しているところでございます。  地震・津波被災地域では、住まいの再建やインフラの整備などはおおむね完了している一方で、心のケアや水産加工業の売上げ回復等のまだ残された課題があり、被災者に寄り添いながら、きめ細かく対応をしていかなければならないと思っております。  また、原子力災害被災地域では、いまだ多くの方々が避難生活を余儀なくされておりまして、国が前面に立って対応していかなければならないと思っております。具体的には、ALPS処理水の処分に伴う対策、帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組、福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIの構築に向けた取組など、山積する多様な課題に対応しながら、本格的な復興再生に向けて取り組んでまいりたいと思います。  引き続き、被災地の復興に向けて、現場主義を徹底して、被災地の方々に寄り添いながら、震災からの復興に全力で取り組んでまいる所存でございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 復興大臣におかれましては、被災地に何度も何度も足を運んで実態をつかんでいただいているというふうに思います。地域によって状況が違うということも大臣から御発言がございました。きめ細かな対応を改めてお願いをしたいというふうに思います。  次に、学校防災について聞きます。  東日本大震災の津波において、宮城県石巻市の大川小学校では、児童七十四人、教職員十人が亡くなりました。御遺族は石巻市や宮城県などに対し真相究明を求めてきましたが、市などの調査では真相究明はままならないと、最終的に訴訟を提起しました。そして、その裁判における確定判決では、学校の防災体制に不備があったと認定をされました。私も現地には何十回も足を運んでおり、御遺族の方々からもお話を伺ってきました。  判決以後、文部科学省は学校防災を高めるために何をしてきたのかをお聞きいたします。

伊藤孝江公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(伊藤孝江君) お答えいたします。  冒頭、東日本大震災の津波被害により犠牲となられた石巻市立大川小学校の児童、教職員の皆様の御冥福を改めて心よりお祈り申し上げます。  文部科学省では、これまでも教職員や児童生徒を対象に防災教育の取組を進めてきたところですが、東日本大震災での様々な教訓も踏まえて、地域や関係機関等と連携した防災教育や避難訓練等の好事例の周知、危機管理マニュアル等の定期的な見直しに活用できる見直しガイドラインの作成、周知などに取り組んできたところです。  さらに、昨年三月に閣議決定をされました第三次学校安全の推進に関する計画では、学校安全の中核を担う教職員の位置付けの明確化、それと研修の充実などが示されたことから、本年一月には全国の学校安全担当の教職員等を対象に旧大川小学校で研修会を開催したところです。  文部科学省としましては、これからも不断に学校安全の在り方を見直し、様々な取組を推進しながら学校防災を高めてまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 政務官、答弁ありがとうございます。  やれることをやはりとことんやっていただきたいというふうに思っています。御遺族としては、また地域の方々も、二度とこのような悲劇は起きてほしくない、そういう思いであります。また、教職員という大人がいる中で子供の命を救えなかった。私は、人ごとであったりですとか、こうなんじゃないかということではなく、絶対に命を守るんだということをしっかりと裏付けられるような、そういった防災体制の整備というものが重要であるというふうに思いますので、引き続き何とぞよろしくお願いをいたします。  今日は委員会重なっておりますので、伊藤政務官におかれましては退出していただいて構いませんので、委員長、よろしくお願いいたします。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 伊藤文部科学大臣政務官におかれましては、退出を許可いたします。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 海岸防災林について聞きます。  元々、仙台平野における防災林としての植林は、一六一一年の慶長三陸大津波、これは東日本大震災と同規模かそれ以上の津波であったと推定されておりますけれども、この津波の後、仙台藩主伊達政宗公の命の下、和田為頼、和田房長親子が二代にわたって手掛け、防潮林としての役割だけでなく、繰り返し沿岸を襲ってきた津波の被害の軽減にもつながってまいりました。しかし、東日本大震災ではこれらの防潮林は津波で押し倒されたところも多く、その復旧と再生が行われてきました。  国の事業において、植林については一定の完了を見ていますが、この植えたものの育成も必要であり、現在の状況はどうなっているのか、また海岸防災林の役割についてどのように考えているのか、お聞きします。

小坂善太郎林野庁森林整備部長

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。  海岸防災林は、風害、風による被害、潮害、これは農地に塩が行く塩害、さらには飛砂、砂が飛んでくる、そういったものを防備する機能を持っています。これによって地域の生活環境の保全に重要な役割を果たすだけではなく、東日本大震災におきましては、津波を減衰する効果であるとか漂流物を捕捉するような効果、そういったことによって津波被害の軽減が図られるなど、津波に対する多重防御の一つとして重要な役割を担っているものと考えております。  復旧状況でございますけど、東日本大震災により被災した海岸防災林については、治山事業等により必要に応じて生育基盤の造成を図りつつ植林を行い、その後を保育すると、そういったことになっていますけれど、令和四年九月末現在において、被害延長約百六十四キロメートルのうち百五十六キロメートルについては植付けが完了したということでございます。また、植栽や植栽後の下刈り等の保育作業に当たっては、ボランティア団体の方々とか地域の住民の方々と協定を結び、これらの作業に協力していただくなど、民間の方々と連携した取組も進めているところでございます。  海岸防災林が有する公益的機能を十分に発揮していくためには、議員御指摘のとおり、今後、健全な成長を促す保育作業を継続していく必要がございます。このため、関係県とか民間の方々とも連携しながら、きっちりと取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 しっかりと進めていただければというふうに思います。  次に、被災地の医療体制維持の観点から、宮城県主導の四病院再編についてお聞きをしたいというふうに思います。  この四病院の再編は宮城県が主導するもので、仙台市にある仙台赤十字病院と仙台市の南に所在する名取市にある県立がんセンターを名取市内において移転、合築し、仙台市にある東北労災病院と名取市にある県立精神医療センターを仙台市の北に所在する富谷市に移転、合築しようというものです。  仙台市に所在する二病院が含まれるわけでありますけれども、仙台市に対する宮城県からの相談は全くない状況です。病院所在地の市町村への協議なく宮城県単独の判断で病院再編はできるのか、その点をお聞きします。

大坪寛子厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  都道府県は、地域医療を確保する行政の主体として、今後の人口構造の変化に伴う医療体制として、医療機能の分化、連携、こういったことを進めるため、構想区域ごとに設置いたしております地域医療構想調整会議、これにおきまして地元の関係者の皆様と協議を行っていただくこととしております。  一方で、先生御指摘のように、今回、都道府県が主体となっている県立病院が含まれているということでございます。その場合には都道府県は設置主体という立場もあるわけでありまして、地域医療構想における医療機関の再編を行う場合は、その医療機関同士で、もちろん各地域の関係者ともしっかり議論を行っていただき、納得を得た上で再編を進めていただくことが重要であるというふうに考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 この病院再編における建物の建設などについては、地域医療介護総合確保基金を活用する場合に国費が三分の二投入されますけれども、宮城県が申請すれば内容を国で精査することなく交付が行われるのでしょうか。この点をお聞きします。

大坪寛子厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  先生御指摘の地域医療介護総合確保基金でありますが、これは、病床の機能分化、連携に必要な基盤整備などに、行うための支援、こういった目的で創設されております。  都道府県が地域医療介護総合確保基金を活用した事業を実施する場合には、まず都道府県が計画を策定をいただきまして、あらかじめ幅広い地域の関係者からの意見を反映した上で当該計画を厚生労働省に提出していただくこととしております。その際、厚生労働省では、この都道府県から提出されました計画について、医療の総合的な確保に関する目標ですとか計画期間の設定、事業の内容や要する費用の額、こういったことや、計画決定のプロセス、診療報酬や基金以外での補助制度との関係性など、こういったことを観点として精査をいたしまして、必要な額を交付しております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これは、やはりその地域の声というものをしっかり聞く中で、地域の医療というものが持続的に継続して発展をしていくのかという観点が必要だということが今の二つの答弁から分かったわけでありますけれども、この四病院再編の中で、精神科の医療体制についてお聞きをしていきたいというふうに思います。  この宮城県立精神医療センターの移転が県の計画には盛り込まれているんですけれども、宮城県精神科病院協会や患者団体が反対をしておりまして、宮城県の精神保健福祉審議会でも反対が大勢を占めました。宮城県精神科病院協会は関係各所に反対の要望書を提出しておりまして、これは私も受け取っておりますが、その中で、長年掛けて築き上げてきた地域包括ケアが無に帰してしまうと述べています。  国の第七次医療計画においても、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指すとなっていますが、精神科に関係する当事者のほとんどが反対をして、宮城県における精神科の医療体制の崩壊の危機である、そのおそれがあるということを指摘しているのに、これら当事者の同意なく県が移転を進めた場合には、国としてどう考え、どう対応するのでしょうか。

畦元将吾自由民主党・無所属の会厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(畦元将吾君) お答えいたします。  都道府県は、地域の医療提供体制の現状、今後の医療需要の推移等、地域の実情に応じて、関係者の意見を十分踏まえた上で医療計画を策定し、精神疾患を含む医療提供体制を構築することとしております。  厚生労働省としては、精神疾患の医療提供体制の構築に当たっては、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、精神障害にも適応した地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要だと考えております。  その上で、医療計画の策定や実施等を通じた医療提供体制の構築に関する都道府県の役割は重要であり、引き続き、地域の関係者と丁寧に協議をしながら、適切な医療提携体系を構築を進めていきたいと思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 政務官、済みません、ということは、県がしっかりと地域の方々とお話をいただくということがこの国の第七次医療計画などに沿っているかということも含めて、注視をしていくということでよろしいんでしょうか。

畦元将吾自由民主党・無所属の会厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(畦元将吾君) はい、そのとおりでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これは、結果がどういうようなことになるにしても、やはり地域の医療体制というものがしっかりと確保をできて発展をできるのかというようなところを、やはり今の制度では県が主体的になるわけでありますけれども、政令市というものは、そこに高機能の病院が集中をしている、こういうこともありますし、我が国全体としても、政令市に対しての、災害救助法を始めとして、権限移譲というものを行ってきたわけであります。これはまさに各都道府県と政令市の在り方、これがその地域医療に資することをやる場合に、県が進めて政令市に相談がなくというようなこれ対立構造というものは、私は生み出してはならないというふうに思うんですね。  これは、広くこういう意見を聞いていけば解決方法というのは必ず見出せるというふうに思っておりますので、これは東日本大震災復興特別委員会でありまして、また、精神科の方々、これはもう東日本大震災で例えばPTSDになってしまった方々ですとか、そういった方々もいらっしゃるわけでありまして、その観点からお聞きをしているわけでありますけれども、果たしてその政令市の同意なく県が進めていくことができるのかというのは、これは総体的な枠組みとしてこういったことも考えていかなくてはならないというふうに思っておりますので、その部分についても今ここで提起はさせていただきたいというふうに思っております。  この宮城県の四病院の再編構想では、仙台市に所在をします独立行政法人労働者安全機構東北労災病院が仙台市の北隣の富谷市に県立精神医療センターと合築、移転する構想を県が主導しております。仙台市が四病院再編に懸念を表明をしておりまして、仙台市医師会も明確に反対を表明をしておりますけれども、労災病院として仙台市や仙台市医師会と公式に意見交換やヒアリングなどは行っているのか、御答弁願います。

美濃芳郎厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(美濃芳郎君) お答え申し上げます。  御指摘の再編に関しましては、令和三年十一月に、宮城県知事から独立行政法人労働者健康安全機構理事長に対しまして、東北労災病院と県立精神医療センターとの合築整備に係る検討につきまして協力要請があったところでございます。  この協力要請を受けまして、労働者健康安全機構では宮城県と協議を続け、令和五年二月二十日には、同機構理事長と宮城県知事との間で、整備の方向性に係る協議につきまして、東北労災病院と宮城県立精神医療センターの移転、合築に向けた協議確認書を取り交わしたところと承知しておるところでございます。  これまでは宮城県と労働者健康安全機構の二者で協議を行っており、現時点で東北労災病院が仙台市や仙台市医師会との意見交換やヒアリングは行ってないと承知してございます。  今後は、協議確認書を踏まえまして、宮城県と労働者健康安全機構のほか、宮城県立病院機構、宮城県立精神医療センター、東北労災病院を加えて協議していく予定であると聞いてございます。  仙台市など地元の御意見は重要であることから、労働者健康安全機構としましては、検討の枠組みの中で宮城県とも連携をしながら必要な対応を図っていく予定であると聞いてございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 公式には仙台市や仙台市医師会とは意見交換をしていないということでありますが、これ、労災病院が現地に残るにしろ移転するにせよ、医師会ですとか市の行政というものはこれ非常に重要な役割を果たしますので、県が主導しているものであるとはいえ、これは労災病院独自の判断で残るのか移転をするのかということをお考えになるというふうに聞いておりますので、これは、仙台市、また仙台市医師会に対してしっかりと公式に私は聞いていただくべきではないかというふうに思っておりますので、そこはしっかりと進めていただければというふうに思います。  後半はこういった被災地の医療体制、まあ精神科を中心にお伝えをしていきましたけれども、やはりこういう問題がこの震災十二年の年になっても存在をしますので、何とぞきめ細やかな対応をお願いをしたいというふうに思います。  以上で質問を終わります。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。  先ほど来触れられておりますように、十一日で発災から十二年経過をいたしました。私からも改めて、お亡くなりになられた皆さんに哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さんにお見舞いを申し上げたいというふうに思います。  さて、十日の大臣所信において大臣から、被災者に寄り添うという言葉が繰り返し発せられました。今日の御答弁の中にも被災者に寄り添うという言葉がございました。また、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしという強い決意、そして、一日も早い復興に全力で取り組む、そのことも表明をされました。  通常国会の施政方針演説の中で岸田首相も、福島の復興を政権の最重要課題とした上で、責任を持って福島の復興再生に取り組む、そのことが表明をされています。  政府の復旧復興に向けた私自身は強い決意だというふうにお聞きをしているわけでございますけれども、ただ、被災地の皆さん、とりわけ福島の皆さんがこのような政府の発信、発言、あるいは決意というものをどんなふうに今受け止めているだろうかということについて考えると、必ずしも前向きに、あるいは信頼感を持ってお受け止めになっていないんではないか、懐疑的にお聞きになっている方も多いんではないかというふうに思うわけなんです。  私も、昨年の三月、そして今年の一月、三月と、被災地を中心に自治体を回らさせていただきました。とりわけ福島県内においては、原発事故被災地の皆さんから様々なお話をお聞きをした。まさに最前線で御尽力、御努力をされている方から様々なお話をお伺いをしてまいりました。  十年に及ぶ現地の皆さんを始めとする多くの皆さんのたゆまぬ努力によって、御発言、御回答の中にもありましたけども、復旧復興は私も着実に進んでいるというふうには思います。ただ、まだやっぱり道半ばである、とりわけ福島においては復旧すら道半ば、そのような状況があるのではないかというふうに思います。このような状況を見て、福島原発事故というのは過去の出来事ではなくて、今も続く現在進行形の災害だということを再確認をしてまいりました。  また、先ほど申しましたように、様々な皆さんからお話をお伺いをすると、多くの不安の声というのを聞かせていただいた。復旧復興が現地の人からするとやっぱり遅いんじゃないかというふうに思われている。政府のあらゆるポジションの方が繰り返し、先ほど言ったように、復旧復興に全力を尽くす、被災者に寄り添うという発信をしていただきながら、なお、そのことが現地の不安を払拭することになかなかつながっていない、そのような現状についても聞き及んだ、聞いて帰ってきたところでございます。  その復旧復興の遅さ、遅れの象徴が、僕は廃炉と除染だと思うんです。そこで、まず廃炉についてお伺いをしたいというふうに思います。  廃炉につきましては、中長期ロードマップにのっとった作業が行われているというふうに承知をしているところでございますけれども、その進捗の状況について今どのようになっているのか、まずお答えをいただきたいと思います。

里見隆治公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(里見隆治君) 御答弁申し上げます。  東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は、福島復興の大前提であり、また経済産業省の最重要課題の一つでございます。国が定めました御指摘の中長期ロードマップに基づきまして取組が進められております。  具体的な取組状況といたしましては、汚染水対策について、二〇一四年五月時点では一日当たり約五百四十立米の汚染水が発生しておりましたが、対策の進捗によりまして、二〇二一年度の平均では一日当たり約百三十立米に低減をしておりまして、中長期ロードマップのマイルストーンを達成したところであります。更なる発生量の抑制に向けて、建屋周辺の舗装や建屋の補修等に取り組んでおります。  また、使用済燃料プールからの燃料取り出しについては、既に三号機と四号機で完了しておりまして、現在、一号機、二号機における取り出しに向けて、大型カバーの設置等の準備を行っております。  さらに、燃料デブリの取り出しにつきましては、二号機における試験的取り出しに向けたロボットアームの開発を進めております。  引き続き、安全かつ着実な廃炉の実現に向けて、国も前面に立って取り組んでまいります。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  丁寧にお答えいただきましたように、一一年十二月に中長期ロードマップが策定をされたと、そのロードマップにのっとって、あるいは基づいて着実な作業が進められているというようなこと、御回答にあったというふうに思います。  この間、五回の改訂がなされたと。その五回の改訂の中で、進捗に応じて年次の組替えでありますとか、あるいは項目の追加でありますとか、このロードマップそのものについても廃炉の着実な前進に向けた進化がされているというふうには理解をしています。  ただ、最後の方にお答えになった燃料デブリの取り出し、ここがやっぱり肝のところなんですよね。この燃料デブリの取り出しについては、今のところ残念ながら先行きが見通せているととても言えない状況ではないかというふうに思っています。  当初の見込みが甘過ぎたのではないかというような御意見も聞いているところでございますけれども、この燃料デブリ取り出しの遅れの原因についてどこにあるのか、さらには、その克服や解決に向けて、廃炉全体の様々残る課題の解決や克服に向けての今後の見通しというものをお尋ねしたいと思います。

湯本啓市経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。  御指摘のございました廃炉作業のうち、燃料デブリの取り出しにつきましては、まずは二号機における試験的取り出しを実施することとしております。二〇二一年内に着手するという予定でございましたけれども、取り出し作業の安全性、それから確実性を高めるという観点からロボットアームの改良などを行うため、昨年夏に計画を見直しまして、取り出し着手の時期を二〇二三年度後半目途としたところでございます。  試験的取り出しの後、二〇二〇年代中頃からは、次は段階的に取り出し規模を拡大することとしておりますが、今回のロボットアームの改良等で得られました知見は次のステップにも生かされるものと考えております。したがいまして、廃炉全体の工程には今のところ影響は生じないというふうに考えてございます。  福島第一原発の廃炉では、世界的にも前例がなく、技術的難易度が高い取組ということから、作業を進める中で新たに判明した事象というのも出てまいりますけれども、こうした事象に応じて柔軟に対応をしてきているところでございます。  引き続き、中長期ロードマップに定めました二〇四一年から五一年までの廃止措置完了を目指しまして、世界の英知を結集し、国も前面に立って安全かつ着実に進めてまいります。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございます。  最後、回答ありましたように、中長期ロードマップの最終の年次については、ここは堅持をするんだと、様々あるし、遅れている要因もあるけども、最終的には、おっしゃっていただいたように、三十年、四十年後というところについては、この間の改訂の中でもここは堅持をするということが政府の決意として述べられているというふうに思っています。  ただ、おっしゃっていただいたロボットアームの改良も含めまして、燃料デブリの取り出しについてはまだまだ課題が多い、果たして取り出しが実際に始まってから何年掛かるかということについても今段階では明確な想定ができないというのが実情だろうというふうに思います。  是非、改めてそのことをお伝えをした上で、堅持をするということでございますから、中長期ロードマップに示された年次が後ろに下がることがないように、引き続きの努力を求めたいというふうに思います。  現地の皆さんは、何よりも一日も早い廃炉作業が終了することを強く願っていらっしゃる。ロードマップどおりに作業が進むことを願っていらっしゃる。ただ、本当にそのとおりいくのかということについては、繰り返しになりますけれども、やっぱり疑念の声が強いんです。私は、この疑念の声が強いということの根本には、東京電力、東電に対する根強い不信があるというふうに思っています。  昨年の十一月、いわき市長が東京電力に申入れ書を提出なさいました。そのことが端的に、いわゆる現地の不信ということがこの申入れ書の中に端的に示されているというふうに思っています。  少し御紹介をいたしますと、令和三年二月及び令和四年三月には震度六弱の地震が発生をし、原子炉の水位が低下をするなど、事故から十年以上が経過した今もなお、原発に対する市民の不安は払拭されることなくくすぶり続けている。また別の箇所では、柏崎刈羽原発においては、核物質防護上における不適切事象が立て続けに発覚するなど、原発事故を起こした事業者とは思えないほど企業の風土、体質が全く変わっておらず、市民からの信用は際限なく失われていると言わざるを得ない。極めて強い口調で市長が指弾をなさっている。これは恐らく、現地の皆さん、多くの皆さんの偽らざる心情だと思うんですね。  そして、現地の不信は、東電だけではなくて、やはり政府に対しても向いているんではないかというふうに思っています。先ほども申しましたように、示された中長期ロードマップが本当にこのとおり終わるのかということに対して、悔しいけども、残念だけれども、やっぱり何年掛かるか分からない、先が見通せないと思っている方々が多いんではないか。今、現地では出口のない不安に覆われている、というか、この間ずっとそういう出口のない不安に覆われているというふうに私は受け止めて帰ってまいりました。  にもかかわらずです。この場はエネルギー政策を議論する場ではありませんけども、にもかかわらず、例えば原発事故とかなかったかのように、原子炉の使用年限を実質延長するであるとか、あるいは原発を新増設するであるとかいう政府の方針が今度打ち出された。福島を忘れたのか、あの事故を忘れたのかというふうに政府の方針転換を受け止めていらっしゃる方もたくさんいらっしゃる。そのことが今ある不安を増加をさせていることにつながっているんだということ、そのことはこの場で指摘をしておきたいというふうに思います。  その上で、改めて現地の皆さんの不安等払拭に向けて、適切で丁寧な現地への、例えば説明、あるいは報告、あるいは情報の共有などなど、一日も早い廃炉完了に向けた、真摯な政府としての御対応をお願いをしたいと思いますけれども、改めまして、大臣としてのお考え、決意をお聞かせをいただければと思います。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 先生の御指摘、本当にしっかりと受け止めていかなければならないと思っております。  その上で、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の安全かつ着実な実施は福島復興の大前提であると、そのように認識をしているわけであります。このため、国が定めております、先ほど説明ありましたけれども、中長期的ロードマップに基づきまして、国が前面に立って必要な対応を安全かつ着実に進めていくこととしております。  また、御指摘のとおり、廃炉への取組の進捗について大変重要なことは、関係者の皆様へ情報を提供すること、これが大変重要だというふうに思っております。したがって、着実に正確な情報を丁寧に発信することが必要だと、そのように思っております。  引き続き、政府は一丸となって、しっかりとした必要な取組を進めてまいりたいと思っております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。是非よろしくお願い申し上げます。  次に、除去土壌についてお尋ねをしたいというふうに思います。  この間の取組によって、帰還困難区域以外においてはおおむね除染が完了した、終了したと。発生した除去土壌のうち、約千三百四十万立方メートルについては中間貯蔵施設に輸送が完了したというふうになっています。今後、帰還困難区域内に設定をされた特定復興再生拠点区域の全域で除染を行った場合には、試算では百六十万から二百万立方メートル、廃棄物、除去土壌が発生するんではないかというふうに言われている。加えて、今国会に提出をされています特措法改正案で提案をされています、拠点区域外において帰還希望住民の皆さんが日常の生活圏を特定帰還地域内に設定をして、その部分の除染を始めていく。こうなると更に上乗せされるわけですよね。  今の時点でなかなか総量を想定をするというのは難しいだろうというふうに思うわけでございますけども、ただ、中間貯蔵施設の関係や最終処分の関係からいくと、一定、今の段階での総量の考え方でございますとか、あるいは、その想定に基づいて、例えば中間貯蔵施設の容量との関連で大丈夫なのかであるとか、仮に収容できない場合については仮置場に置き続けることになる、そういう不安もあると思いますので、そのような点について、考え方、お聞かせをいただければと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 今回、今国会に提出されております福島復興再生特別措置法の改正法案が成立した後、環境省といたしましては、特定帰還居住区域での除染を実施していきたいというふうに考えておりますが、この発生する除去土壌につきましても中間貯蔵施設への搬入を想定しております。  ただ、今、現時点でいきますと、当該区域の範囲などが明確ではないということでございますので、現時点で発生量を含めました総量の試算というのは困難であるということではございます。  二〇二三年二月末現在では、先ほど御指摘いただきましたように、中間貯蔵施設への搬入量につきましては千三百四十三万立米ということになっておりますが、このうち、異物などを取り除いて、除去土壌の貯蔵量につきましては、貯蔵施設の容量自体が千三百十万立方メートルに対しまして、貯蔵量は千百五十四万立米ということになっております。  今後、この特定帰還居住区域で発生します土壌につきましては、その発生状況であるとか施設の貯蔵の状況もよく注視いたしまして、仮置場に除去土壌が滞留して復興の妨げになることがないように、必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございます。  仮置場に滞留することがないように必要な措置を行うということでございますので、是非そのような御対応をいただきたいというふうに思っています。  千三百十の容量に対して現行千百五十四ということでございますので、そんなに大きな余裕はないということでもあろうというふうに思いますし、状況を勘案をしてというふうにおっしゃっていただいておりますけれども、悠長に構えることはできないというふうにも思いますので、是非そのことについては重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。  次に、廃棄物、除去土壌のうち、国の基準で高線量と分類をされているものについてのお尋ねでございます。  八千ベクレル以上、そしてそれ以下に分けると、八千ベクレル以下が全体の四分の三、大体千七十万立方メートルでしょうか、と推計をされているというふうに聞いています。この八千ベクレル以下の低線量の廃棄物、除去土壌については、焼却あるいは埋立ても可能というふうになっている。さらには、除去土壌の再利用化も検討をされていると。  環境省のホームページを拝見させていただきますと、再利用化の方法として、土木工事現場の盛土あるいは公共事業等の盛土、その一部に使用するということも検討をされているところでございますけれども、一方で、盛土については土木工事で出た残土で足りているよというような見方もございまして、実際に有効な再利用の方法というのがどういうふうに今検討されているのかというのがなかなか分かりにくいというふうに思っています。  先ほども中間貯蔵施設のお話出ましたけども、ここに置いておけるのは三十年、これもう決まりですよね、法によって定められている。そうすると、先ほども言いましたけども、余り時間的な余裕はないと思うんです。この再利用の関係について、とにかく中間貯蔵施設から少しでも早く除去土壌を減らすことが復旧や復興を前に進めることになるし、それから、チョウカンチョゾウソソツから、言いにくいですね、中間貯蔵施設から最終処分場へ移送する量の減容、ここが大切だと思うんです。  この再利用の方法について、今の検討状況、あるいは、いつまでに具体的で実現可能な方法を確立をする、そういう見通しについて、今お持ちであればお聞かせをいただきたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 今お話ございましたように、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外最終処分という方針につきましては、国としてのお約束であるとともに、法律に規定された国の責務でございます。  環境省におきましては、二〇一六年に、県外最終処分に向けまして、最終処分場の必要面積や構造の検討、減容化に関する技術開発、除去土壌の再生利用の実証事業、全国での理解醸成等を進めていくという方針を定めております。この方針に従いまして、現在、福島県飯舘村長泥地区での農地造成や、中間貯蔵施設の中での盛土、道路盛土における実証事業等を実施し、本格的な再生利用に向けまして、放射線による影響に加えまして、構造の安定性や維持管理を含めた技術検討を今行っているところでございます。  加えまして、除去土壌の減容化などにつきまして技術的な開発を具体的に進めておりまして、セシウムが粘土など細かい粒子に付きやすいということに着目しまして、粒子の大きなものを分離して濃縮するような技術、また高温で焼成することによりましてセシウムを取り出す技術、焼却灰を洗浄してセシウムを取り出す技術などの開発を行っております。  今後、二〇二四年度を目途にこれらの成果を取りまとめまして、二〇二五年度以降、本格的な再生利用の実施や最終処分の具体的な検討につなげていきたいというふうに考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。是非、おっしゃった年次を目標にしてこれからも努力をいただきたいというふうに思います。  時間がございませんので、最後でございます。  被災自治体の皆さんと意見交換をすると、十年を節目として、被災地以外の皆さん、被災地以外の皆さんですね、と話をすると、何となく大震災の記憶が薄れているなというふうに感じることがあると。被災地の現状に対する理解、状況の受け止めに変化を感じるという、おっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。十年を節目として、まだやっているのとか、まだそんなこと言っているのとか、あからさまにそう言わないまでも、そういう気持ちを感じることがあるというふうにおっしゃる方、たくさんいらっしゃるんです。  思い過ごしだよというふうに言いたいんですけども、僕はやっぱり、現地の方が被災地以外の人たちの意識のずれであるとか視線の変化というものを敏感に感じているということについては、真摯に私たちは受け止めにゃいかぬと思うんですね。そういうやっぱり真摯な受け止めから、もう一度被災地に寄り添うということ、本当の意味で被災地に寄り添うということを問い直しをしていかなければならないというふうに私は思っています。  元の町を取り戻す、元の暮らしを取り戻す、元のにぎわいを取り戻すためには、まだまだ多くの時間と労力が必要でございます。改めまして、今後とも、国として必要な、そして適切な、そして被災地に真の意味で寄り添った御対応を賜りますことを心よりお願い申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 立憲民主・社民の徳永エリでございます。  東日本大震災発災から十二年ということで、私からも改めて、亡くなられた方々に心からの哀悼の誠をささげ、また被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げたいと思います。  被災地の復興、着実に進んでいるとはいえ、まだまだ道半ばという状況です。特に、原子力災害、放射能への不安、これはなかなか払拭できないというふうに思います。  そこで、ALPS処理水の海洋放出についてお伺いしたいと思います。  三月十一日、福島市で開かれました東日本大震災追悼復興祈念式で岸田総理は、関係者の理解なしには行わない、漁業者ら地元の懸念に耳を傾け、政府を挙げて丁寧な説明と意見交換を重ねるとおっしゃっています。また、政府は、二〇一五年に福島県漁連に対して、関係者の理解なしにいかなる処分もしないことを文書で約束しています。  一方で、政府は、放出開始を今春から夏頃を見込むことを関係閣僚会議で確認をいたしました。関係者の理解なしにいかなる処分もしないと言いながら、もう間もなくですよ、この放出の時期が決まっている。これはおかしいと私は思います。  関係者とは一体誰を指すんですか。そして、何をもって理解を得たと判断するのか。御説明いただきたいと思います。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。  一昨年の基本方針の決定以降、安全性の確保や風評対策に関しまして一千回以上の説明、意見交換を実施し、全国や地元でのテレビCM、ウェブ広告、新聞広告等での情報発信を行ってまいりました。  委員御指摘の関係者につきまして、特定の人を関係者と考えるわけではございませんけれども、一般論といたしまして、福島県漁連など漁業者の方々など、地元を始めとします皆様の御理解を得ることが大切だと考えてございます。  また、関係者の理解につきまして、ある特定の指標のみで判断することは難しいと考えてございますけれども、漁業関係者など、地元を始めとしました方々の理解を得られますよう、引き続き安全性確保と風評対策の徹底に取り組むとともに、地元の皆様と十分にコミュニケーションを取り、丁寧な説明と意見交換を重ねてまいりたい、このように考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 もう一度伺います。  何をもって理解を得たと判断するんですか。今の説明では全然分かりません。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) 繰り返しになりますけれども、特定の指標、例えば世論調査のものですね、そうした数字をもってして、特定の指標をもってして理解を得たというふうに判断することは難しいというふうに考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 こういう曖昧な説明をしているから政府は信頼を得ることができないんですよ。理解なんか得られませんよ。そういう状況の中で海洋放出やるんですか。本当に心配です。  政府は、この風評を払拭するために、処理水を海に放出する計画への理解を広めようということで、令和三年度の補正予算案三百億円、ALPS処理水の海洋放出に伴う需要対策、この予算を使って、昨年の八月から今年度末まで十二億円、これ電通に依頼しているんですけれども、テレビコマーシャルや新聞広告などを使った広報を行っています。処理水に含まれるトリチウムの濃度が国際的に受け入れられている安全基準より低い根拠をグラフを用いて説明したり、また新聞広告で環境や人体への影響は考えられませんと安全性を強調しているんですね。この広告は、国民や関係者の処理水放出計画の理解の醸成に果たしてつながるのか。十二億円も使っているんですよ、国民の血税を。  これ、十五秒や三十秒のコマーシャルでは印象にすぎず、情報量が少なくて、国民がこの処理計画について考える、理解する材料にすらならないと思いますけれども、これだけ膨大な広告費を掛けているんですから、それがどんな効果があるのか、国民がどう受け止めているのか、これをしっかりと調査する責務が政府にはあるのではないでしょうか。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。  ALPS処理水の処分につきましては、地元の方々のみならず、広く国民の皆様や消費者に対しても理解醸成を図ることが重要だと考えてございます。実際に、風評を発生させないためには地元だけではなく全国規模での広報をすべきという御指摘を地元や漁業者の方々からも強くいただいているところでございます。  そのため、昨年十二月に実施しましたテレビCMを含みます一連の全国規模での広報でございますけれども、広く国民の皆様にALPS処理水について認知をいただくということを目的として実施をいたしております。こうした全国の広報に、全国規模での広報に関しまして、地元や漁業者の方々から評価するお声もいただいております。  また、当該広報の実施に当たりましては、ALPS処理水について認知をし、興味を持っていただいた方がより詳しい情報に触れるということができますように、ALPS処理水の情報を分かりやすくまとめたウェブサイトを新設いたしました。新聞広告におきましては二次元コードを併せて掲載する、テレビCMやウェブでは検索ワードを掲載するなどの工夫によりまして新設サイトに移動しやすくするようにするなど、連続性のある広報を行ってございます。こうした効果もございまして、新設ウェブサイトの一日当たりのアクセス、当初百回程度でございましたけれども、広報実施後には、年明けには一万回程度と、百倍に増加しているところでございます。  さらに、若年層や子育て世代に一層情報を発信して、より広報、効果的な広報を実施するという観点から、SNS等においてシェアしやすい一枚の画像にまとめたコンテンツの作成、それからALPS処理水の安全性や処分の必要性などを詳しく解説した動画を作成しユーチューブで配信する、生活情報紙に福島の水産物の魅力やALPS処理水の安全性を伝える広告を実施する等に取り組んでおります。  引き続き、様々な方々に知っていただく、考えていただくために有効な手段について検討しつつ、理解醸成を実施してまいりたいと考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 知っていただくことにはつながっているかもしれませんけれども、それが理解醸成につながっているのかというのは、もっときちんと丁寧な調査をしていただかなければなかなか分からないと思います。とにかく莫大な予算を使っているわけですから、しっかりと、何のためにこのCMを流しているのか、新聞広告を出しているのか、その辺を政府としてはしっかり考えて受け止めていただきたいと思います。  それから、海外でも日本でも原子力発電施設からトリチウムを含んだ処理水を長い期間海洋放出しているんだと、世界的に原発処理水の標準的な処理方法なのになぜ福島だけ駄目なんだと、反対するんだというふうに言う方が国会の中にもいらっしゃいますけれども、安全性の問題だけではないと私思うんです。  特に、当事者の福島の漁師さんたちは、二〇一二年の六月から捕った魚の放射線量を調べる自主検査を行ってきました。風評被害を払拭するためにスクリーニング検査を行いまして、二十五ベクレルを超えたものは精密検査をし、五十ベクレルを超えたものは結果を公表して出荷しない独自基準も設けていました。透明性を担保して少しずつ信頼回復に努めてきたわけです。販売も試験的に行って、出荷先での評価を調査して、漁業再開に向けた基礎情報を得ながら試験操業を行ってきた。ALPS処理水の海洋放水は、そんな血のにじむような十年間の努力を踏みにじるような決定だったと。そのことを分かっているでしょうか。現場の落胆、先の見えない不安、漁業が続けられるのか、生活はしていけるのか、そういった気持ちに政府がちゃんと寄り添っていかなければならないというふうに思います。  福島県漁連は、いまだF1から十キロ圏内の海域での操業を自粛しています。本格操業に至っていないというのが現状です。本格操業が今後できるかどうかも分からないという状況です。繰り返しになりますが、安全か否かの問題ではなくて、風評被害によってどんな影響が今後あるか分からない、漁業をなりわいとしていけるのかどうかも分からないから、反対というか、心配で心配で仕方がないから到底理解したとは言えないというのが現場の漁業者の皆さんだと思います。  復興の旗振り役である大臣として、この問題をどのように受け止めておられるのか、今の御答弁も聞かれてどう思われたのか、お伺いしたいと思います。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 委員の本当に思いというのは、私もしっかりと受け止めていきたいというふうに思っております。  ALPS処理水の処分については、まずは、先送りできない重要な課題だというふうにまず思っております。  一方で、福島県の農林水産業は、これまで風評払拭に多大な努力をしてこられたこともまた事実であります。ALPS処理水の処分に伴う風評を懸念しておられるということは私自身も理解をしているところであります。  このため、政府としては、各地の漁業組合を始め地元の方々への説明、意見交換、地元の高校等の出前授業、視察、座談会、地元イベントへのブース出展等、双方向コミュニティー、あっ、コミュニケーションをですね、重視して実施してきているところであります。先ほども説明ありましたけれども、基本方針の決定以降も安全性の確保や風評対策に対して千回以上説明、意見交換を実施していることもまたこれ事実であります。風評払拭の取組を進めて、更に不安を解消していきたいというふうに思っております。  引き続き、漁業者を始めとする地元の皆様方に対して、継続的に、そして丁寧に説明を尽くしてまいりたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 これ説明の回数の問題ではないと私思うんです。当事者が何を求めているか、そのことをしっかり受け止めていただいて、その思いに応えていただきたいというふうに思います。  ALPS処理水の海洋放出後、モニタリング調査をするわけですけれども、万が一高い線量が測定された、あるいは水揚げされた魚が高い放射線量が出て出荷できなくなった場合など、浜の皆さんへの補償、セーフティーネットはどうなっているか、お伺いします。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答えいたします。  御指摘いただきましたように、例えばモニタリングにおきまして異常値が検出された場合の影響などを含めまして、風評影響が生じた場合の水産物の需要減少、これにつきましては、令和三年度補正予算で措置いたしましたALPS処理水の海洋放出に伴う需要対策基金、これによって支援することとしております。  具体的には、水産物の社員食堂等への提供、ネット販売に加えまして、販売促進PR、直売会の開催、新商品の開発などの多様な販路開拓の取組に対して支援を行うこととしております。あわせまして、漁業者団体などが行います需要量に応じた水産物の買取り、冷凍保管への取組の支援も実施してまいります。  それでもなお事業者に損害が発生した場合には、画一的に地域などを限定することなく、被害の実態に見合った必要十分な賠償が迅速かつ適切に実施されますよう、東京電力をしっかりと指導するとともに、国としても前面に立って対応してまいりたい、このように考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 東京電力でも賠償の基準を決めたということですが、大臣ね、これ福島だけじゃないんですよ。もう全国の漁業者が心配しています。私の地元、北海道も基本的には反対です。特に太平洋沿岸の皆さんは、赤潮の被害などもありましたので、またこれ風評被害が出たら大変だと心配していますし、それから、今のこの国際情勢を見ていて、この海洋放出を政治利用される可能性もあるわけですよ。どんなことが起きるか分からないので、しっかりその辺りは受け止めていただいてですね、これ、北海道だけじゃ、福島だけじゃないですよね。影響が出れば、全国の漁業者、しっかり補償していただけるんですよね。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答えいたします。  被害が出ました場合には、地域を限定することなく賠償、補償いたします。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 お願いいたします。  次に、福島県内の除染により発生した除去土壌や廃棄物、十万ベクレルを超える焼却灰等は大熊町、双葉町の中間貯蔵施設で管理、保管されているわけでありますけれども、JESCO法により、国の責務として、中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずるとしていることが法律に規定されていること、そして県外最終処分のこの方針について国民がどのくらい認知しているのか、その認知度についてお伺いいたしたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) お答え申します。  福島県内の除去土壌等を三十年以内に福島県外で最終処分するという方針につきましての認知度につきましては、福島県内では約五割、福島県外におきましては約二割というアンケート調査を得ております。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 八割、県外の皆さんは認知していないという状況です。これ、認知度を高めていかなければいけないというふうに思います。  最終処分に向けて、二〇一九年に見直しを行った中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略及び工程表に沿って、環境省は、具体的な取組として、埼玉県所沢市の環境調査研修所と東京都新宿区の新宿御苑、つくば市の国立環境研究所で、中間貯蔵施設に貯蔵されている福島県の除去土壌、これを、再生利用に向けて福島県外で実証事業を行おうとしていますけれども、環境調査研修所と新宿御苑においては、住民説明会を去年の十二月に行った際に近隣住民から不安や反対の声が上がって、いまだ実証事業が行えておりません。そして、多くの国民が県外最終処分の方針を認知しないので、ニュースを見て、なぜ福島県の除去土壌を県外に持ち出すんだと、実証事業とは何なんだと、唐突感があったというふうに私思いますよ。大きな不安も感じていると思います。  そこで、なぜ県外で実証事業を行う必要があるのか、その目的について、また、具体的にはどのような実証事業をいつからいつまで行う予定なのか、御説明をいただきたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 除去土壌の再生利用につきましては、二〇一一年に閣議決定されました除染特別措置法に基づきます基本方針の中で、技術開発も含めまして進める旨が記載されております。これらも踏まえまして、環境省におきまして、中間貯蔵除去土壌等の減容化、再生利用技術開発戦略などを策定しまして、実証事業、また理解醸成活動を進めているところでございます。  これまでも、福島県内におきましても実証事業を行い、再生利用の安全性につきましては確認してきたところでございます。福島県外の最終処分、再生利用を進める第一歩といたしまして、福島県外におきましても実証事業を行って、施工前後の空間線量率に変化がないことなどを確認するとともに、理解醸成の場としても活用したいということを目的に考えてございます。  実証事業の内容といたしましては、環境省が所有します土地、施設の三か所におきまして、芝生公園や花壇などに用いまして除去土壌の再生利用を行うことを計画しております。期間につきましては、空間線量等の測定に一年間ぐらいは必要だというふうに考えております。また、理解醸成の場としての活用につきましては、今後検討していきたいというふうに考えております。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 ちょっと時間がないんで二つほど飛ばさせていただきますが。  所沢市では、住民説明会の後、環境省が記者会見を開いて、事業は住民の合意を取って進めるものではないと、所沢市と丁寧に相談して決めるとおっしゃったことが報じられておりましたが、これは事実でしょうか。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 環境省といたしましては、実証事業を実施するに当たりましては地域住民の皆様方の御理解が大変重要だというふうに認識しておりまして、住民の合意あるなしということではなく、引き続き丁寧に説明していくことが極めて重要という趣旨での発言だというふうに認識しております。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 いや、それじゃ駄目だと思いますよ。ちゃんとやっぱり理解をしてもらわなかったらいけないと思いますよ、不安なんですから。  東京新聞の記事を最後に読ませていただきたいんですけれども、理解醸成や理解確保といった言葉が多用される理由について、元経産官僚の古賀茂明氏は、簡潔に言えば逃げ口上ですとばっさり切り捨てると。各省庁はそもそも、原発をめぐる政策について国民の意見を聞いて変えるつもりはない、合意を得ると言うと住民や漁業者の了承を得る手続が必要になる、理解を得るははっきり判断しづらい分、ハードルが低いから使うんだと。その上で、時間がたつと原発反対派の中にも諦めたり忘れたりする人が増えてくる、理解を得る努力を続けるという方便を用いつつ、やりたいように政策を進めるというのが官僚の発想だというふうに元官僚が指摘しているということであります。  もうこういうことを繰り返していると本当に理解の醸成なんかできませんし、信頼関係を築くことはできません。どのように不安に寄り添っていくかということを本当にしっかり考えていただきたいと思いますが、復興大臣、一言お願いいたします。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 時間が来ておりますので、簡単におまとめください。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 大変重要なことだと思います。理解醸成のためにしっかりと私自身も行動してまいりたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 以上です。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。  大震災、原発事故から十二年がたちました。改めて、被災地の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  また、この節目に、今月の四日に党としても被災地を視察をいたしました。そして、福島県におきましては、大熊町、そして双葉町、浪江町、まさに復興がこれからという、そういう三つの町から様々な御要望をいただきました。まず、このいただいた要望のうち、四点取り上げたいと思います。  まず一つ目が、特定帰還居住区域における農地の取扱いであります。  帰還困難区域の中に除染をした地域をつくって特定復興再生拠点区域とする。そして、その外に、今回、この国会で法改正をして、特定帰還居住区域という、そういう区域を設けるわけですが、それに際して、農地につきましては、やはり生きがい農業、また営農再開、こうしたことを求める声があると。なので、農地の取扱い、格別の配慮を求めたい、こうした御要望がありました。一定の条件の下、認めるべきと思いますが、いかが取り組まれますでしょうか。

由良英雄復興庁統括官

○政府参考人(由良英雄君) お答え申し上げます。  今般の法案に盛り込んでおります特定復興再生拠点区域外につきましては、まず、二〇二〇年代をかけて、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、帰還に必要な箇所を除染し、避難指示解除を行うという基本的方針を二〇二一年八月に決定し、それに基づいて法案の準備をさせていただいたところでございます。  この方針の中で、営農については、帰還意向と併せて住民の意向を確認し、地元自治体とも協議しながら必要な対応を進めるというふうにしているところでございます。  現在、この方針を踏まえまして地元自治体と共同で帰還意向調査を実施しておりますけれども、帰還の御意向を示していただいた方については、営農に関する御意向もお伺いをしているところでございます。  営農再開に当たっては水路等のインフラ整備やその維持管理が必要となるため、インフラの維持管理主体となる地元自治体とも十分に協議しながら必要な対応を進めてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 地元に戻りたいという希望をかなえるために、是非綿密な協議を重ねていただきたいと思います。  次に、買物環境整備について、これは竹谷復興副大臣にお伺いをしたいと思います。  この三つの町の買物環境、まだまだ課題が多い状況です。買物環境整備のために活用されてきました福島十二市町村における生活基盤再建に関する実証事業、今年度で終わってしまうというふうに聞いております。買物環境整備には、お手元の資料の一の右側の枠の中にある①の中小・小規模事業者の事業再開等支援事業の基金とか、④の輸送等手段の確保支援事業とか、資料の二、この自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金の右下、ローマ数字の三番の商業施設等立地支援事業、こうした事業は来年度も活用できるというふうに伺っております。  しかし、復興がまさにこれからのこの三つの町には必要十分な対応をしなければいけない、このように考えます。とりわけ、先ほどの今年度で終わってしまう十二市町村事業で対応がなされてきた事業者と住民ニーズのマッチング、マッチング支援、この機能を維持することは極めて重要だと考えます。その上で、スーパーマーケットの誘致を始め、買物環境の整備にどう取り組むか、御答弁をお願いします。

竹谷とし子公明党復興副大臣

○副大臣(竹谷とし子君) 原子力災害被災地域における買物環境につきましては、一部の事業者によって事業再開がされた地域もありますが、いまだ日用品を購入することが難しい地域もあり、住民の方々から更なる充実を求める声があること、承知をしております。  委員から御紹介がありましたように、経済産業省では、自立補助金による自治体の商業施設整備や小売店舗の立地の支援、輸送補助金による生鮮食品等の移動販売支援、事業再開補助金や創業補助金によるレストランやカフェ等の設置の支援などの支援メニューを用意しています。  また、復興庁におきましては、福島十二市町村における生活再建、失礼しました、生活基盤再建に関する調査事業を令和三年度、四年度で実施をしてきたところでございます。この調査で得られました市町村のニーズや事業者の御意向を基にして、今後、復興庁として、経済産業省や福島県と連携をしてマッチングを行う等により店舗誘致等の支援を行ってまいりたいと思います。  政府としては、こうした取組を通じて引き続き買物環境の整備に取り組んでまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 関係省庁、福島県と連携しながらマッチング機能を果たしていく、こうした御答弁でありました。是非とも前向きな取組をお願いをしたいと思います。  続きまして、帰還者向けの支援メニューの充実強化について、これまた復興庁に伺います。  この三つの町では、帰還と移住を同時に進めなくてはいけないという特殊性があります。帰還希望者が生活基盤がある避難先を本拠としつつ週末だけこの域内に滞在するなど、いろんなパターンが想定をされているところであります。こうした事情に鑑みて、支援制度の柔軟な運用も含めて、長期にわたる避難生活の実態に即した対応を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

由良英雄復興庁統括官

○政府参考人(由良英雄君) お答え申し上げます。  原子力災害被災地域の復興のため、政府としてはこれまでも、医療、介護、教育、買物環境等の生活環境の整備を支援してきたところでございます。しかしながら、今なお多くの方々が避難生活を送られておりますので、避難指示を解除した区域の復興のためには、現場のニーズを踏まえて生活環境の整備を図り、帰還や移住を促していくことが必要というふうに考えてございます。  避難指示が解除された区域の復興はまさにこれからがスタートでございますので、帰還した皆様が安心して生活できる環境の整備に向けて、今後とも腰を据えて対応していく必要があると考えてございます。  以上でございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも、現場のお声をしっかり踏まえた対応をお願いしたいと思います。  次に、移住、定住の相談体制及び役場の体制強化の支援について伺います。これ、復興庁と総務省、それぞれに伺います。  移住、定住が今後の地域の発展にとって極めて重要な課題となる中、人員不足で相談員の確保もままならないとの声があります。どう取り組んでいかれるのか。また、同様に役場自体も恒常的に人手不足でありまして、役場への職員派遣、そして職員へのケアを求める声がありますが、どう応えるか。  まず復興庁、そして次に総務省の順番に答弁をお願いします。

由良英雄復興庁統括官

○政府参考人(由良英雄君) 被災地の復興のための移住、定住の促進でございますけれども、復興庁としては、移住・定住促進事業において各自治体の移住、定住の促進に向けた取組を幅広く支援をしてきているところでございます。その中でも、移住、定住に関する相談体制の強化は重要でございますので、相談員の確保を含め、相談体制の強化のための支援を行っております。  また、ふくしま十二市町村移住支援センター、福島県を中心に設置をして取り組んでいるセンターでございますけれども、移住を検討されておられます方への相談への対応や、移住セミナーへの、相談会の開催など、積極的に行っているところでございます。  引き続き、相談体制の強化に向けて、関係機関と連携をしながら取り組んでまいりたいと考えております。  それから、もう一点御質問ございました職員の確保、相談員の確保でございますけれども、福島県の被災市町村における職員確保に関しましては、今後とも引き続き、帰還環境の整備のための取組、地元の御実態に取り組んでいただくために、各地域が直面する新たな課題、今後の多様なニーズに対応できる職員の確保が必要になってくるというふうに考えてございます。  政府としては、総務省による震災復興特別交付税措置のほか、復興庁においても、採用した任期付職員の自治体常駐といった取組を行いまして、令和四年度では県内の市町村全体において三百人以上の応援職員の派遣等で確保を支援しているところでございます。  また、今年度は、復興庁としても、総務省と連携をいたしまして、オンラインでの説明会の開催や首都圏等の自治体への訪問等も行いまして職員派遣の協力をお願いをするなど、令和五年度以降の応援職員の確保に向けて取り組んできているところでございます。

三橋一彦総務省大臣官房審議官

○政府参考人(三橋一彦君) お尋ねの職員派遣でございますけども、福島県内の原発事故によりまして深刻な被害を受けた地域では、避難指示の全部又は一部解除に伴い本格的に復興再生が始まった状況でございまして、復旧復興を進めるための人材の確保が喫緊の課題であると認識をしております。  総務省では、全国市長会及び全国町村会と連携いたしまして、地方公共団体職員の中長期派遣に係る調整を実施しております。令和五年度に向けましては、福島県内の被災団体からの職員派遣要望も踏まえまして、昨年十一月に総務大臣名で全国の都道府県知事及び市区町村長に対し書簡を送り、応援職員の派遣要請を行っております。  また、その上で、今年度初めての取組といたしまして、先ほど復興庁からも答弁ございましたけれども、復興庁や地方三団体と連携いたしまして、各都道府県、指定都市、中核市、特別区に対しましてオンライン説明会を開催いたしまして、復興庁と連携して地方公共団体を個別に訪問をして派遣の依頼を行うなど、地方公務員の中長期派遣の働きかけに係る取組を強化しているところでございます。  また、お尋ねのございました応援職員を含めました職員の心のケアにつきましては、福島県内の各地方公共団体が行いますカウンセリングや研修などのメンタルヘルス対策に要する経費といたしまして震災復興特別交付税による財政措置を講じ、各団体の取組を後押しするとともに、地方公務員安全衛生推進協会が行うメンタルヘルス対策サポート推進事業などの積極的な活用について助言をしております。  総務省としては、福島県内の被災市町村のニーズを丁寧に伺い、復興庁や地方三団体などと連携して、応援職員の派遣についての積極的な働きかけによる人材確保に向けた取組を進めるとともに、被災市町村の職員の心のケアについても引き続き支援してまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 あの震災、また原発事故から十二年たって、やはり発災直後のような、そういう派遣する側の熱とかですね、そういうものがまた薄れてしまっているのは事実でありまして、しかし、これから、まさにこの三つの町では復興はこれからだと、そういうところまで是非ともこの生の熱を伝えていただきたい。総務省、そして復興庁、連携した取組をお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。  総務省の三橋審議官におかれましては、この後質疑ありませんので、委員長、退席についてお取り計らいお願いします。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 三橋一彦審議官は退席いただいて結構です。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 続きまして、先ほど徳永委員からもありましたが、風評の払拭について、まず国内対策、渡辺復興大臣にお伺いをします。  消費者庁におかれましては、先週の十日、風評に関する消費者意識の実態調査を発表しました。調査対象者は、被災地の地域と、被災県の産品、被災県産の農林水産物主要仕向地に関する居住者、これが対象でありました。これによりますと、放射性物質を理由に購入をためらう産地として福島県と回答した人の割合は、二〇一三年の第一回調査の一九・四%から五・八%に低下、また、被災地を中心とした東北と回答した人の割合も、一四・九%から三・八%にそれぞれ減少しましたと。なので、これ両方ともこれまでで最も小さい、良い結果となったと。  一方で、ここで資料三を御覧ください。  これ、食品中の放射性物質の検査が行われていることを知らないと回答した人の割合、これ赤い線で示されているんですけれども、二〇一三年、初めての調査だったら二二・四%のところが、もう六三%まで上がっちゃっています。気掛かりです。そして、この調査の結論部分では、風評被害を防止し、売られている食品を安心して食べるために、どんなことが行われるといいと思いますかと尋ねたところ、それぞれの食品の安全に関する情報の提供、検査結果など、そして次、食品に含まれる放射性物質に関する科学的な説明、そして最後に、それぞれの食品の産地や産品の魅力に関する情報提供、これが上位三つとなりました。  この夏にもALPS処理水の海洋放出が想定されているところであります。新たな風評を断じて生じさせてはいけません。消費者が自ら判断する力の向上が重要なんだ、こういう指摘もございます。この結果、今回のこの消費者庁の調査の結果を受けて、国内での風評対策、どのように取り組むか、渡辺大臣、答弁お願いします。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 委員御指摘のとおり、風評の影響の払拭に向けては、消費者リテラシーも大変重要でございます。関係省庁から成る風評対策タスクフォースにおいて、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づきまして、関係省庁で連携しながら放射性物質の検査などに関する情報の発信に取り組んでいるところであります。  具体的に申し上げるならば、ウェブでの放射性物質の検査結果の公表、一般の消費者等を対象とした意見交換会の開催、放射性物質に関する基準や検査について分かりやすく伝える漫画の作成、配布、インフルエンサーが福島県産品を実際に食べてその魅力を伝えつつ検査について説明する動画の配信などを行っているところでございます。  特に、ALPS処理水の海洋放出に向けては、科学的根拠に基づく正確な情報を届けて消費者の理解を醸成することは極めて重要であります。復興庁といたしましても、ALPS処理水の性状やモニタリング等の安全対策など、自らが安全性について判断するための役立つ情報を分かりやすく発信してまいりたいと思います。  いずれにしましても、ALPS処理水の処分に関して、基本方針及び行動計画を踏まえまして、政府一丸となって、決して風評影響を生じさせないという強い決意の下、科学的根拠に基づいた情報発信等の風評対策に引き続きしっかりと取り組んでまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 大臣のリーダーシップで是非とも前向きな取組をお願いします。  次に、海外の対策につきまして、これ外務省に伺います。  海外では、東アジアで被災地の産品への不安感が根強く、禁輸措置がとられている国も残っております。韓国の九割、中国の約七割が今も福島産の食品は危険と思っていて、多くの人が、水が飲めない、近くに人は住めない、農産物、海産物食べられない、訪問したくない、こういうイメージのままです。海外への情報発信がまだ少ないとの指摘もあります。  ここで、今、少なくとも日韓関係、関係改善の兆しが見えてきているところです。日中関係についても関係改善に向けて模索が続いています。韓国、中国といった鍵となる国を中心に海外への風評対策には粘り強い取組が求められますが、どのように取り組んでいかれますでしょうか。

日下部英紀外務省大臣官房審議官

○政府参考人(日下部英紀君) お答え申し上げます。  東日本大震災後の日本産食品等に対する輸入規制の撤廃は、政府の重要課題となっております。日中首脳会談等各国との二国間会談を含む様々な機会を捉え、規制撤廃の働きかけを行ってきているところでございます。韓国に対しても様々な機会を捉えて早期の規制撤廃を働きかけております。今も規制が残る十二か国・地域に対しましては、引き続き重層的に働きかけを行っていきたいと考えております。  風評被害対策の観点では、外務省として、国内外でのレセプションや、被災地の食品の安全、魅力を発信する番組や動画の制作、配信等を通じまして、被災地産品や日本酒などの魅力を発信するなど、様々な取組をしているところでございます。  復興庁においても、海外向けのポータルサイト、Fukushima Updatesにおける英語、中国語及び韓国語でのQアンドAの掲載、動画の配信、在日中国人留学生や韓国人インフルエンサー等による被災地視察等の取組を行っていると承知しているところでございます。  今後も、あらゆる外交機会を捉えまして、在外公館や海外で築いた人脈といった外務省の持つリソースを最大限活用しながら、各国、地域事情に合わせた戦略的な取組を関係省庁と連携しながら全力で行ってまいりたいと考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 各関係府省庁等で連携した取組を是非とも進めていただきたいというふうに思います。  外務省の今参考人の方につきましては、今後答弁ございませんので、委員長、退席についてお取り計らいお願いします。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 退席いただいて結構です、日下部審議官。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 続いて、復興大臣に福島国際研究教育機構の関係閣僚会議の実質化について伺います。  資料四を御覧ください。  昨年の十二月二十七日に福島国際研究教育機構に関する関係閣僚会議、これの設置が決定されたところであります。この目的は、一番のところに書いてありますように、このF―REIが、福島始め東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引し、経済成長や国民生活の向上に貢献する、世界に冠たる創造的復興の中核拠点となるよう、福島国際研究教育機構の長期安定的な運営に必要な施策の調整を進めるため、このように目的が記されているところであります。  肝腎なのはこの中身であります。どのように具体的にこの新しい枠組みを活用して所期の目的を達成されていくのか、御答弁をお願いします。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 福島国際研究教育機構に関する関係閣僚会議は、機構と他の政策との連携に関する事項や機構の長期安定的な運営に関する事項について閣僚レベルで調整、共有を図るという場として開催するものであります。  例えば、復興の基本方針、科学技術・イノベーション基本計画等、また、政府の政策全体におけるF―REIの位置付けやF―REI関連予算の要求方針等を議題としまして、適切な時期に開催することを考えております。また、関係閣僚会議の議題に関して、事務レベルでの事前の調整や議論を行う場として関係閣僚会議幹事会を開催することとしており、柔軟な対応を可能としているところであります。  この関係閣僚会議等を有効に活用しながら、科学技術政策を始め、政府部内の調整をしっかりと行って、政府一丸となってF―REIの取組を支えてまいりたいと思っております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非大臣のリーダーシップをよろしくお願いします。  次に、里見政務官に福島ロボットテストフィールドでの飛行ルートの整備について伺います。  この福島ロボットテストフィールド、ドローンなどの次世代モビリティーのために今試験飛行などについて活用がされているところでありますが、この試験飛行のために安全な飛行ルートについて構築すべきである、このように提言されているところであります。計画が進められている南相馬の滑走路、そして浪江町の滑走路を結んだ飛行ルートの整備、これについてどのように取り組まれますでしょうか。

里見隆治公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(里見隆治君) 御答弁申し上げます。  経済産業省では、福島イノベーション・コースト構想の推進に向けまして、中核施設となる福島ロボットテストフィールドを整備するとともに、次世代航空モビリティー等の実用化開発への支援を実施しているところであります。  また、民間企業によって、福島県での次世代航空の発展を目的としました、ふくしま次世代航空戦略推進協議会、FASが発足をしているとも承知をしております。FASを組織する企業などからは、次世代航空モビリティーの開発、実用化に向けまして、長距離飛行の実証環境の整備の要望を受けております。  そこで、新たに、安全面に配慮しながら、福島ロボットテストフィールドの南相馬拠点と浪江拠点を結ぶ約十三キロメートルに及ぶドローン等の長距離飛行を、飛行ルートを二〇二三年度中に整備する予定でございます。経済産業省、福島県、地元自治体などが連携し、福島ロボットテストフィールドを主体として、関係者との調整や事業者への周知を進めてまいります。  引き続き、福島浜通り地域を次世代航空モビリティーの開発等に取り組むスタートアップの先進地とするべく、しっかりと支援をしてまいりたいと考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非よろしくお願いします。  次に、G7の首脳会議、そして、被災地で、被災地仙台で行われますG7科学技術大臣会合で来日される首脳、そして閣僚の方への被災地にまつわる体験をという要望について申し上げます。  この五月に、広島でG7サミット、そして仙台で科学技術大臣会合が行われます。各国の首脳、そして閣僚に、是非ともこの創造的復興に挑む被災地に思いを寄せていただきたいというふうに思います。  具体的には、広島のサミットでは被災地の産品、例えば食、お酒、お花、お土産、そして、仙台で行われる科学技術大臣会合では、それに加えて被災地の現状を視察していただくような機会を設けていただけませんでしょうか。

北川克郎外務省大臣官房審議官

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  G7広島サミットは、本年の日本にとり最も重要な外交行事の一つであり、我が国の魅力を世界にアピールする絶好の機会であります。日本各地の産品等を積極的に活用し、我が国のすばらしさを印象付けられるよう、検討、準備を行っております。  委員より御指摘のありました被災地産品の活用につきましても、被災地の復興支援につながる機会とすべく、G7広島において何ができるか、積極的に検討してまいります。

坂本修一内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官

○政府参考人(坂本修一君) お答えいたします。  本年五月に予定されているG7仙台科学技術大臣会合は、東日本大震災の被災地で開催される唯一のG7関係閣僚会議でございます。東日本大震災からの復興のメッセージをG7各国、世界に発信する良い機会であると考えてございます。  このため、地元仙台市と緊密に協力し、各国閣僚向けに、大臣会合における食事等の機会に被災地産品を提供する、あるいは復興関連の展示ブースの設置を行う予定でございます。さらに、大臣会合参加者のエクスカーションにおいて東日本大震災の被災施設等を視察していただく方向で調整をしてございます。  内閣府としても、この機会に震災復興のメッセージについてG7各国に発信できるよう、しっかりと準備を進めてまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 終わります。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。よろしくお願いいたします。  発災から十二年、亡くなられた皆様に心から哀悼の誠をささげ、また被災者の皆様に衷心よりお見舞いを申し上げます。また、いまだ二千五百二十三名の方が行方不明でいらっしゃいます。一日も早く御家族の元に戻られますことを心よりお祈りしております。  私、先日、先月ですね、この復興特から被災地の視察へ行かせていただきました。双葉町、大熊町も二〇一九年度以降改めて行かせていただいて、二〇一九年のときには感じることができなかった人の生活のにおいというのをかすかに感じることができまして希望を見出せる一方で、たくましく力強く復興を進めていっているところと、避難指示解除になったばかりで復興進度まだゼロというような、ほぼゼロというようなところまで、復興の進度が様々であるということを、抱えている課題も多様であるということを再認識した次第でございます。  今日は、予算の委嘱審査でございますので、復興特別所得税についてお伺いしてまいろうと思います。  配付資料一枚目から二枚目、御覧いただければと思います。  今朝も北朝鮮からのミサイルが飛んでおりまして、私も我が党も防衛力強化というのは大変重要な課題だと思っておりますが、一枚目の配付資料、昨年の末、NHKの報道でありました防衛力強化をめぐる財源についての報道でございます。  防衛力強化のために毎年度およそ四兆円の追加の財源が必要だということで、岸田政権は、そのうちの一兆円がどうしても足らないということで、法人税、所得税、そしてたばこ税で賄うというような方針を示していらっしゃいます。この増税というものを安易にしていただきたくないというのを切に願っているわけなんですが、中でも復興特別所得税というのは言わずもがな、復興復旧のための財源でございます。  ここ、基準所得税額の中から、二・一%のところを、一%をこの防衛力強化に充てるということなんですけれども、昨年末の段階なのでまだ渡辺大臣が御着任の前かとは思いますけれども、復興大臣から総理や財務大臣にどのように御意見を述べられているのか、大臣あるいは復興庁からお答えいただけますでしょうか。

森田稔復興庁審議官

○政府参考人(森田稔君) お答え申し上げます。  防衛力強化に係る財源確保のための税制措置につきましては、昨年十二月に復興特別所得税にも関わる報道が出た直後から、当時の秋葉前大臣より、復興財源の総額の確保が大前提であることが必要だという点を記者会見等で繰り返し発言しており、その後の与党税制調査会の御議論などを経て税制改正大綱が取りまとめられたものと承知しております。  また、総理や財務大臣にどのように意見を述べたかという点につきまして、昨年十二月の記者会見において二度ほど秋葉前大臣から言及がございます。  まず、十二月十三日の記者会見におきまして、前日、十二日に総理に対して、国民の皆さんに誤解を与えないよう、復興財源を削って一部を回すということではないというメッセージは是非発していただきたいと要望、また、総理から、財源、復興財源の総額は確保するという明言があった旨御発言がございます。  また、続く十二月十六日の会見におきましても、同日の朝に、長期に必要となる財源も含めて確実に復興財源を確保することなどにつき直接総理に申し上げ、御理解をいただいたという旨を御発言なされております。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  前大臣、秋葉大臣から誤解を与えないようにというような旨も御発言あったというふうにお答えいただきましたけれども、誤解云々の前に、税を納税者が押しなべて追加で納めなくてはいけないというところに関しては誤解も何もないと思っていますし、ちょうどいい、転用にちょうどいい税があったというふうに見受けられてしまうのも仕方のないことなのではないかというふうに私は思っているわけなんですね。  これは被災地の方々にも御意見様々で、防衛力強化は大事だから復興財源半分使っていただいていいよと、その代わりその徴収を延長して確保してくれれば復興に関してはいいんだという御意見の方も被災地の中にもあるでしょうけれども、一方で、私たちのために確保していただいている財源をこんなに簡単に転用しないでほしいという意見もあろうかと思うんですね。  ですので、被災地の皆様の心情を考えるというのは復興大臣として当然やらなければいけないことだと思っているんですけれども、大臣就任後、渡辺大臣から今回の改正に対して総理や財務大臣に特段御意見はお伝えになっていないという認識で合っているのかというのが一点と、また被災者にとって納得のいく税制であると思われるかどうか、お答えくださいませ。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 令和五年度税制大綱については、前任者であります秋葉復興大臣のときに閣議決定をされたものであり、私もその方針を受け継いでおります。復興大臣として復興事業に影響を及ぼさないことが最も重要であり、そのために復興財源の総額の確保が大前提であるというふうに思っております。  今般の税制改正大綱では、税制財源の、あっ、復興財源のですね、総額を確実に確保することとされているほか、廃炉、特定復興再生拠点区域の整備、特定復興再生拠点区域外への帰還、居住に向けた具体的な取組や福島国際研究教育機構の構築など、息の長い取組の支援に必要な財源は責任を持って確実に確保することとされております。  このように税制改正大綱として政府の方針は既に明確に示されており、就任後、私から改めて特段の異論は申し上げておりません。  その上で、引き続き、復興特別所得税が転用されるとの誤解を招かないよう、被災地の皆様に丁寧に説明していくことが重要であると考えております。  今後とも、機会を捉えて、復興財源の総額が確保されること、そして復興事業に影響がないことなどをしっかりと説明してまいりたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 渡辺大臣、ありがとうございます。  やはり政府として決めたものを後任の大臣が物申すということはできないというのは私も重々承知しておりますけれども、丁寧な説明というのは、御説明いただいたように非常に重要だと思っておりますが、被災地からの御意見というのはお聞きになったんでしょうか。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 私は、まず、前回の復興大臣のときもそうでありましたけれども、今回も、まず現場で行って、現場の声はまず聞いております。その中で、政務の二役、さらには復興庁職員は、直接現場に赴いて地元からの御意見をお伺いをしているところであります。  その中で、本措置は復興財源の総額確保が前提であること、復興特別所得税を転用するものではないこと、復興事業に影響がないこと、このことについては一定の理解をいただいているものと考えております。視察先の会見等でも質問をいただくことがあります。その都度、丁寧に説明に努めております。  引き続き、私自身の方針として、地元の被災地の皆様方の声に耳を傾けて、寄り添いながら丁寧に説明に万全を期してまいりたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 現地の意見を聞いて、転用でないということは御理解いただいているというような趣旨ありましたけれども、この今日の配付資料の二ページ目最後にもありますけれども、復興所得税の一部を転用する、事実上転用する形ですと書かれているように、私もそのように受け止めていますし、人によって受け止め方というのはまちまちなんだと思います。  ここからは財務省に、お願いをいたしまして金子政務官にお越しいただいておりますので、ありがとうございます、お伺いしてまいります。  国民から見たら単に防衛費の一部を所得税の上乗せによって賄うということになるかと思いますけれども、この認識で間違いございませんでしょうか。

金子俊平自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(金子俊平君) ありがとうございます。  復興特別所得税の課税期間の延長幅については、与党税制大綱、改正大綱において、復興事業の着実な実施に影響を与えないような長さとすることで財源の総額を確実に確保するとされているところであります。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 もう一回政務官にお伺いしますけれども、納税者にとっては防衛費の一部を所得税の上乗せによって賄うということで間違いないですよね。

金子俊平自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(金子俊平君) ありがとうございます。  所得税額に対して当分の間、税率の一%の新たな付加税を課す一方で、繰り返しの答弁になりますけれども、総額を確実に確保するために、課税期間を延長することで復興事業に影響を及ぼさないようにさせていただくということで間違いありません。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 増税であります。  国民負担率は四六・五%ということで、もう五公五民じゃないかというような意見も国民の間からは出ているわけなんですね。電気代も非常に高くなっていますよ。大臣は電気料金の明細書を、政務官は明細書を見られたことあるかどうか分かりません。豚細切れ肉と豚ばら肉の値段の違いも御存じかどうか分かりませんけれども、今朝も、ちょっと肌寒いと思ってもエアコンつけるのためらうというのが国民です。そんな中で増税をするというのがどういうことなのかというのを御理解いただきたく思います。  政府は、予算を毎年のように一兆円以上余らせているわけなんですね。昨年に関しては六・三兆円を使い残していまして、これ、足らない足らないとおっしゃっている今回の防衛費の部分で一兆円という数字出ていますけれども、安定的にほぼ最近では毎年一兆円以上予算を余らせているんですね。なのに、国民からお金を取る必要があるのかどうか。特にこの復興復旧のための復興特別所得税というところですね、二・一%を一・一%に圧縮する必要性を感じないんですけれども、金子政務官、いかがでしょうか。

金子俊平自由民主党・無所属の会財務大臣政務官

○大臣政務官(金子俊平君) ありがとうございます。  今、梅村先生から御指摘を賜りました余剰金、不用額、令和三年度においては六・三兆円という部分を御指摘賜ったんだろうというふうに思います。  歳出予算につきましては、結果的に不用が生じることはございます。ただし、歳出に不用が生じることが見込まれた場合には、税収等の動向も見極めながら、特例公債法の規定に基づきまして、特例公債の発行額を抑制をさせていただくこととしております。そのため、歳出に不用が発生した場合は、その金額が全て決算剰余金に対応するわけではなくて、直ちに防衛財源に充てられるわけではございません。  その上で申し上げれば、抜本的に強化される防衛力は、将来にわたって維持強化していかなければなりません。これに、安定的に支えていくために、令和九年度以降、裏付けとなる毎年の約四兆円のしっかりとした財源が不可欠であります。  何度もここはもう政府関係者が答弁をさせていただいておりますけれども、その財源確保に当たりまして、決して増税ありきではなくて、国民の御負担に、できるだけ抑えるべく、決算剰余金の活用、歳出改革の取組、特別会計からの繰入れ、国有財産の売却、あらゆる工夫をさせていただきまして、必要財源の四分の三を確保させていただきました。その足りない四分の一に関しまして、税制措置で国民の皆さん方に御協力をお願いせざるを得ないと考えておりまして、引き続きしっかりと丁寧な説明をさせていただきたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 長く答弁書をお読みいただきまして、ありがとうございます。  当然、予算は余ることはあると思いますよ。各政策目的によって予算付けがされていまして、もうここだけ余ったから、これトータルで余ったから全部防衛費にどおんというふうに投げ入れることはできないと思いますよ。  けれども、予備費や基金など、本来のこの財政上の規律を逸脱した予算措置というのが既成事実として毎年毎年積み上がっていると我が党は思っておりまして、そんな中で、一兆円以上毎年毎年余っているんですよというところで、増税というのが国民感覚に照らして受け入れられるかどうかというところを考えると、これは首をかしげるのが国民の中でも多くある意見だということは御存じいただきたいなと思います。  百五十円のパンを節約して百二十円のパンにするという人たちがたくさんいるんですよ。是非ともそういった市井の人々の感覚というのを分かった上でお答えいただければなというふうに思っております。  そして、一分ありますので、復興大臣にお伺いしたいと思います。  大臣から被災地に向けて、そして国民の皆様に対しても、今回の税制改正の妥当性について渡辺大臣からも御説明があるべきだと思いますので、御説明をしていただけますでしょうか。質問要旨一の⑧でございます。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 今回、税制改正によって新たな付加税をお願いすることに伴いまして、現下の家計の負担増にならないように、復興特別所得税の税率を引き下げるとともに課税期間を延長するものであります。加えて、課税期間の延長幅は、復興財源の総額を確保する、確実に確保するために必要な長さとされております。このように、当該措置はあくまでも復興財源の総額を確保することを前提としたものであって、復興特別所得税を転用するものでなく、復興事業に影響を及ぼすものではないと考えております。  さらに、税制改正大綱には、息の長い取組をしっかり支援できるよう、東日本大震災からの復旧復興に要する財源については、引き続き、責任を持って確実に確保することについても盛り込まれているところであります。このように、復興財源は確実に確保することとしておりますので復興事業に支障は来すことはないということを、是非とも私自身も被災地の皆さん方に御安心をしていただくように努力をしていきたいというふうに思っております。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございました。終わります。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。  東日本大震災から十二年たちました。改めて、お亡くなりになられた方への哀悼の誠をささげますとともに、被災された方へ心よりお見舞いを申し上げます。  私は、電力関連産業で働く仲間で組織する労働団体、電力総連の組織内議員でございます。参議院議員になるまでは電力総連の副会長、そして東京電力労働組合の代表者でございました。東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県の方々を始め、多くの方々に御迷惑、御心配、御負担をお掛けしていることに、東京電力労働組合の代表者であった者として深くおわび申し上げたいと思います。  本特別委員会に参画させていただいたことに感謝申し上げ、被災地の復興再生に向けて政治の場でも一生懸命に努めたいと思います。また、福島第一原子力発電所の廃炉を安全に進めるため、賠償を丁寧に行うため、除染を着実に進めるため、復興を成し遂げるため、東京電力グループ及び関連企業で働いている仲間の努力や思いを理解している一人として、実直に発言をさせていただきたいと思います。  私は、働く仲間には、福島第一原子力発電所の事故の教訓を常に念頭に置き、思いは深く、姿勢は謙虚に、目線は前に、しっかりと活動することが私たちの役割であり責務であると伝えてまいりました。私たちの仲間は懸命に取り組んできましたし、これからも努力を続けてまいります。是非、本特別委員会を始め、国会においても、東京電力が福島への責任を果たしていくために、現場が進捗するよう、現地で働いている者が前を向いて進めるように、後押しをしていただければ有り難く存じます。  渡辺大臣の所信の結びに、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしと、強い決意を伺いました。大臣におかれましてはその決意を貫いていただきたいですし、私自身もその一助になりたいと思っております。福島第一原子力発電所の廃炉、地域の除染を安全かつ着実に進め、避難された方、仕事や事業を失われた方への賠償を真摯かつ確実に行うことで復興につながっていくものと思っております。  大臣にお尋ねさせていただきます。  震災から十二年が経過いたしましたが、福島の復興再生を成し遂げるに当たり、改めて、東京電力の責任、東京電力がなすべきことを大臣はどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 委員が東京電力にかつてお勤めであったということで、冒頭、謝罪に近いことでありました。大変私自身も、東電の中で働いている皆さん方、大変御苦労なさっているということは私自身も理解をしております。  その上で、東京電力の関係につきましては、賠償、廃炉について、東京電力は最後までしっかりと対応していく責任があると認識をしているところであります。  また、除染については、国からの求償を受けているというふうに認識をしております。賠償の実施に当たっては、個々の事情に十分配慮をしながら、被害者に、被災者に寄り添って適切な賠償が行われる必要があるというふうに思います。  また、廃炉については、国が策定した中長期ロードマップに基づき、東京電力が必要な対応を安全かつ着実に進めていくことが大変重要だというふうに思います。  さらに、東京電力には、この地域の復興再生が一日でも早く進むように、復興のステージに応じた貢献を続けていくことが求められていると思います。  いずれにしましても、東京電力は、福島の復興及び事故収束に向けた責任を果たすため、賠償、廃炉等を着実に実施していくべきと考えております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。  福島第一原子力発電所の事故で各地に避難された方などが国と東京電力に損害賠償を求めた四件の集団訴訟で、昨年六月、最高裁判所は、実際の津波は想定より規模が大きく、仮に国が東京電力に必要な措置を命じていたとしても事故は避けられなかった可能性が高いと判断し、国に責任はなかったとする判決を出しました。  一方で、最高裁の裁判長は、国の過失は否定しつつ、国策として原発事業を行われてきた以上、福島第一原発事故のような大規模災害が生じた場合、電力会社以上に国がその結果を引き受け、過失の有無に関係なく被害者救済に最大の責任を担うべきと補足意見を述べられました。  これらの裁判では、東京電力の賠償責任と、合わせて十四億円の賠償額は既に確定していると理解しております。国に責任はなかったとされたため、賠償は全て東京電力が負担することとなると認識しています。東京電力は、廃炉、賠償、除染、そして復興への責任を果たさなければならず、責任を果たしていく仕組み、スキームを構築するとともに、着実な実行が求められています。  私は、東京電力及びグループ会社、関係会社で働く者で結成している労働組合の代表者でありましたが、震災及び原子力事故以降、働く者一人一人が、被害に遭われた方々への思いを抱き、懸命に取り組んできた十二年だと思っております。  廃炉作業は安全に行われているか、地域の安全は確保されているのかなど、安全に関わる指摘は本委員会を始め国会でも常に指摘されてまいりました。安全は不断の取組であり、安全第一であります。それは、そこで働く人が一番分かっていますし、大事にしています。仮に廃炉や除染の安全が脅かされることがあれば、現場で働いている人の安全が真っ先に脅かされます。だからこそ、働く人たちの安全を守ることがすなわち全ての安全につながるものと考えております。  大臣にお尋ねさせていただきます。  大臣所信には、廃炉や除染を行うに当たっての安全には言及がございませんでした。現場の安全は、地域の安全、全ての安全につながると考えておりますが、政府として現場の安全に対する支援や取組が行われているのか、そして、大臣の現場の安全に対する見解をお尋ねさせていただきたいと思います。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  廃炉や除染を進めるに当たりまして、現場の安全、これは最も大事なことだというふうに思っております。作業を進めるに当たってのまさに大前提だというふうに考えております。  現場の安全に対する政府の取組については、厚生労働省において、廃炉や除染の作業が労働安全衛生法令や関連のガイドラインに基づいて適切に実施されるように指導を行っているほか、廃炉の現場で作業を指揮する方を対象にした研修や、作業員の健康支援のための相談窓口の設置といった支援策を行っていると承知をしています。  私も今月十二日に、東京電力福島第一原子力発電所を訪問してまいりました。実際にこの現場に行きまして、職員に対する安全性というのは極めて担保されているなというふうに思っておりました。  それは、まず、構内への入退出時の徹底した放射線量の確認の状況、作業員のための大型の休憩所や救急施設の整備など、作業員の皆さん方が安全に作業ができる環境を確保している、確保に向けた取組が確認したところであります。  被災地の復興再生に向けて、関係機関と連携し、廃炉や除染の現場の安全確保についても、政府としてしっかりと取り組んでまいります。  以上です。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 大臣、ありがとうございます。  資料一を用意させていただきました。  資料一の記載の大手の電力会社の財務状況、軒並み厳しくて、大幅な赤字、中には会社創業以来最大の赤字という会社もございます。これは、燃料価格や卸市場価格の高騰によりまして調達コストが上昇したことが大きな背景にあると考えております。  そして、東京電力についても、福島への責任を果たす取組は当然のこと、安定供給にも実直に取り組んでいるところでございますが、事業所努力では、事業者努力ではコントロールできないほどの外部環境の変化の影響が現れていると認識しております。福島の復興のためには東京電力がその責任を果たさなければならず、東京電力が責任を果たせる体制であるかも注視していかなければならないと考えております。  東京電力の社員の推移を申しますと、二〇一一年度には約三万八千七百人いた社員が二〇二一年度には約二万七千七百人と、一万一千人も減少しております。社員の約三割減ってしまっています。今後の定年退職予定者と新規採用計画者の差を考えると、更に減少することが見込まれます。  里見政務官にお尋ねいたします。  福島の責任を果たさなければならない東京電力、多額の赤字と言えますけれども、東京電力の経営状況をどう見ていらっしゃるか、見解をお尋ねしたいと思います。

里見隆治公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(里見隆治君) 御答弁申し上げます。  東京電力の二〇二二年度第三・四半期における連結業績としては、御指摘のとおり、大幅な赤字となっております。御指摘いただいた資料のとおりでございます。また、二〇二二年度通期の連結業績予想においては、経常損益が五千二十億円の赤字、純損益が二千、あっ、失礼しました、三千百七十億円の赤字の見通しでありまして、東京電力は大変厳しい経営状況にあると認識をしております。

竹詰仁国民民主党・新緑風会

○竹詰仁君 結びになりますけれども、東京電力の経営状況は非常に厳しいと、そういった認識を今教えていただきました。  仮に、東京電力が経営破綻あるいは会社分割して、今の社員、従業員がいなくなってしまう場合は、廃炉、除染、賠償などの福島への責任を果たすために必要なことは誰が担えるのかという不安が生じます。  現在、東京電力の株式は約五四%を原子力損害賠償・廃炉等支援機構が保有しており、ある意味、国に管理されている会社でございます。国に管理されている東京電力の経営状況が厳しい状況であるということでございます。東京電力関係会社の社員、従業員が福島の復興再生に滞りなく取り組めるよう、国会、政治の後押しをお願いして、質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。     ─────────────

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、長谷川英晴君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。     ─────────────

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から十二年となりました。日本世論調査会がこの東日本大震災十二年に当たって行った世論調査では、被災地の復興が順調に進んでいると思うか、こういう問いに、進んでいると思わないと回答をした方が五割を超えました。皆さんの努力で復興が進む一方、時間の経過とともに新しい課題も出てきています。被災者の皆さんの生活となりわいの再建のために、国が責任を果たすことが引き続き必要です。  原発事故によって、福島県では今も少なくても二万七千人を超える方々が避難を強いられています。ふるさとに戻ることができない方々は八万人を超えるというふうにも言われています。原発事故は、事故も被害も終わっていません。  原発事故をめぐって焦点になっているのは、海洋放出の問題です。政府は、海洋放出の時期について、春から夏頃だということで、その時期は総理が決断をするとしています。先ほど紹介をしました世論調査では、この処理水の海洋放出について賛成だと答えた方が二六%、反対二一%、分からないが五割を超えています。そして、福島民報と福島テレビによる県民世論調査、これが行われていますけれども、この調査では、賛成三八・九%、反対四一%、分からないが二割ということで、世論を二分をするということになっています。  そこで、大臣に伺うんですけれども、海洋放出することについてとても理解が得られているとは言えないと思いますけれども、大臣の認識を伺います。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  まず、ALPS処理水の処分は先送りできない重要な課題だとまず認識をしております。  ALPS処理水の処分については国内外の理解と協力が極めて重要であり、政府として、国民や地元の方々を始めとして、継続的に丁寧に説明を尽くしていくことが必要と思います。  ALPS処理水の処分に関する基本方針及び行動計画を踏まえまして、政府一丸となって、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 理解を得られているかということで大臣の認識を伺いました。今の答弁の中ではそういったお答えなかったんですけれども、理解を得られたという認識でしょうか。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 現在、私自身も、先ほどアンケート調査ありましたけれども、理解をされてないというか理解をできないという、まだ分からないという方が半分近くいらっしゃるということであれば、当然、この理解を進めていく、理解醸成を進めていくことがこれからの私の課題だというふうに思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 理解は得られてないということだと思うんですね。その世論調査の結果を見ても、当然理解得られていないという状況です。  こういう状況の下で、この問題をめぐって復興庁と経産省が出前授業、出張授業を行っています。  資料の一を御覧ください。これは経産省の出前授業の募集のチラシです。  復興庁と経産省、それぞれにお聞きをします。  この出前授業の実績と今後の予定、その内容と、講師が誰なのか、そして予算についてどうなっているか、教えてください。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。  長期にわたります廃炉作業やALPS処理水の海洋放出につきましては、将来を担う若い世代が知り、考える機会を提供することが必要だと考えてございます。今年度の廃炉、汚染水、処理水に係る若年層向け理解醸成事業におきまして、出前授業を実施しているところでございます。  授業の実施に当たりましては、全国の関心ある高等学校四十二校から応募がございまして、抽せんの結果、本年二月からこれまでに二十校で授業を実施してございます。今年度はこれ以上の授業の予定はございません。  また、講師につきましては経済産業省の職員でございまして、授業内容は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉とALPS処理水について考える出前授業でございますので、学校側の意向も反映した上で、学生、生徒の皆様が考える機会として意見交換の時間なども盛り込んで実施してございます。  本年度の事業の予算につきましては、約四千四百万円で実施してございます。

由良英雄復興庁統括官

○政府参考人(由良英雄君) 復興庁でも出前授業を実施してございます。  復興庁では、風評の払拭に向けた取組の一環として、御地元の地方新聞社の協力を得まして、国内各地の高等学校に職員を派遣し、東日本大震災からの復興の現状などについて講義を行うとともに、職員と生徒の直接のコミュニケーションを通じて高校生に復興に関する理解を深めていただく出前授業でございます。  これに併せて、さらに広く復興の現状についての情報を発信するため、それぞれの地元の地方新聞において出前授業の実施の様子を伝える記事の掲載もしていただいております。  今年度は、六名の職員、私を含みます六名の職員を国内各地の九つの高等学校に派遣をして出前授業を実施し、そのために要した費用は、記事の掲載費用を含めまして二千八百六十万円となってございます。  以上でございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 資料の二を御覧ください。  これは経産省が行った出前授業のことが広告として新聞に掲載をされたものです。福島県、県内の海沿いの高校でも、見ていただければ分かるように、開催をされているんですね。この広告の中では、この学校の中で、処理水の海洋放出を政府が勝手に決めるのは漁師の方の尊厳を損なうのではないかという意見も出たというふうに紹介をされています。高校生のこの声にどう答えたのでしょうか。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) お答えいたします。  出前授業につきましては、生徒の皆様が廃炉とALPS処理水について知って考える機会づくりとして企画、実施してございます。  授業の中では、この採録でも取り上げていただいていますけれども、ALPS処理水についていろいろな人に伝えていくことが大切だと思ったとか、あるいは、人にも動植物にも影響はほとんどなく、安全であることが分かった、ただ、安全イコール安心ではないから難しいというお声、今後も意識的に調べていきたい、こう様々な生徒の方々から御意見が出たものと承知してございます。  その上で、委員御指摘の処理水の海洋放出を政府が勝手に決めたという御指摘をいただきました授業、これは福島で実施してございますけれども、まさに福島出身の経済産業省の職員が講師として参っておりますけれども、その講師から、専門家による六年以上にわたる検討などを踏まえまして海洋放出を行う政府方針を決定した経緯を説明するとともに、地元を始めとする漁業者の方々からの風評影響を懸念する声などがある点についても触れまして、風評対策の必要性について問題提起をし、政府の取組についても説明したというふうに承知してございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 資料の三を御覧ください。  政府と東京電力は二〇一五年に、福島県の漁業者と、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないというふうな約束をしています。これがこの問題の大前提ですよね。高校生が政府が勝手に決めているというふうに言っているのは、こうした約束があって、漁業者の方が反対をしているのに海洋放出が強行されようとしているからではないかと、こういうふうに思うんですよね。  政府と東京電力が、関係者の理解なしにいかなる処分もしないと約束していること、漁業者はもちろん、海洋放出に対して反対の声があることも教えるべき、伝えるべきではないでしょうか。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) 本出前授業におきましては、廃炉の現状、ALPS処理水の海洋放出の必要性、安全性確保に向けた取組に加えまして、ALPS処理水の処分に関する風評対策、これにつきましても、地元を始めとする漁業者の方々から風評影響を懸念する声、こうしたお声が上がっていること、これなどにも触れながら、学校の意向も反映した上で、生徒の皆さんが考える機会としまして意見交換の時間なども十分盛り込んで実施しているところでございます。  このために、必ずしも同じ内容の授業をしているわけではございませんで、御指摘の経済産業省から福島県漁連に対する、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないという回答につきましては、説明しているケースもあればしていないケースもあるというふうに認識してございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今、説明している場合もあればしていない場合もあるということをお話しだったんですけれども、これ様々なことの一つではないんですよね。この問題が大前提で、このことをちゃんと伝える必要があるんですよ。いかがですか。もう一度。

片岡宏一郎経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長

○政府参考人(片岡宏一郎君) 繰り返しになりますけれども、出前授業につきましては、何よりも生徒の皆さんが考える機会として意見交換の時間なども盛り込んだ形で、学校の意向も踏まえながら実施しているものでございまして、必ずしも同じ内容の授業をしているわけではないというふうに考えてございます。  その上で、地元を始めとします漁業者の方々からの風評影響を懸念する声などについては説明してございますけれども、必要に応じまして御指摘の約束についても触れているところでございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 先ほどから風評の話出ているんですけれども、懸念はやっぱり風評被害だけではないんですよね。高校生たちがやっぱり勝手に政府が決めるというふうに言っているというのは、政府が約束をほごにするからで、それは信頼できないということになるからなんですよ。  この高校では、出前授業を受けて生徒の皆さんが出した結論というのは、海洋放出されたら漁師さんたちが困っちゃうねということだったそうなんですね。福島県内のほかの高校では、片方の言い分だけではということで、出前授業を受けた後に、漁師さんに来てもらって漁師さんからも話を聞いたということなんですね。  高校生たちにその一方的な内容を教える、こういう出前授業をやめるべきじゃないでしょうか。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  将来にわたって原子力災害に伴う風評の影響を払拭するとともに、風化を防いで、更に復興を進めていくためには、若い世代に対する教育、啓発は不可欠であると考えております。職員が若い世代と直接コミュニケーションを行う出前授業は、こうした教育、啓発のための取組として効果的なものであり、続けていく必要があると思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 一方的な内容では理解なんて得られるはずないんですよね。大臣、いかがですか。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) まず、一方的と申しますけれども、少なくとも、説明を、教育の現場ですから、その中では、まず話をし、そしてまた聞くということが、双方のコミュニケーションができているんではないかなというふうに思っております。自ら考えることの機会を与えていると、私はそのように思っております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 自らで考えるための機会のその材料ということでいえば、先ほど御紹介をしたような政府が行っている約束ということだって当然伝える必要があるんですよね。  福島県の沿岸漁業は、震災前と比べて、水揚げ量が約二割、水揚げ金額でいえば約四割の回復にとどまっています。試験操業から本格操業を目指す下で、福島県では、被災地向けの国の支援事業、これを今になってようやく使えるような状況になっているんですよね。震災前の五割以上に戻すということを目指して、今漁業者の皆さんたちは頑張っているわけですよ。そんなときに、何で今海洋放出なのかと、こういう声や、専門家の皆さんからも、少なくても成果が現れるまでは放出を凍結するべきだ、こうした声も上がっているんですね。  大臣、この海洋放出は撤回、少なくても凍結をするべきではありませんか。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は、福島復興の大前提であると考えております。廃炉を着実に進め、福島の復興を実現するためには、ALPS処理水の処分は決して先送りできない課題であります。このため、二〇二一年四月に、安全性の確保と風評対策の徹底を前提に海洋放出する方針を関係閣僚会議において決定したものであります。  ALPS処理水については、国内外の方々の理解と協力が極めて重要であると思っております。政府としては、国民や関係者の方々を始めとして、継続的に丁寧に説明を尽くしていくことが必要であると思います。復興庁といたしましても、風評の影響の払拭に向けて、科学的根拠に基づく正確な情報を、インターネットやラジオ、新聞等、多くの媒体を活用しながら効果的な情報発信に取り組んでいるところであります。  いずれにしましても、政府一丸となって、安全性の確保及び風評対策の徹底に向けて取り組んでまいりたいと思います。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 その海洋放出が復興に水を差すということなんですよ。世論を二分する状況の下で結論ありきで海洋放出を強行するということは、禍根を残すことになります。撤回、少なくても凍結するべきだと求めて、質問を終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組代表、山本太郎です。  復興大臣、お聞きします。  福島を忘れない、大臣はこれを誓うことができますか。イエスかノーかでお答えください。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) イエス。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。心からのイエスを頂戴いたしました。  大臣、福島を忘れないの中には、原発事故は繰り返さない、安全神話は繰り返さないという思いも含まれていますか。イエスかノーかでお答えください。

渡辺博道自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) 中身が三点あったんですけど、その全てについてということで。(発言する者あり)  福島に関連することについては、しっかりと私は進めていきたいというふうに思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 当然、原発事故は繰り返しちゃいけないものだし、その中に安全神話というものがあってはいけないと、それをしっかりと私たちは、福島という、福島原発事故、東電の事故によって学んだということだと思います。そういう意味ではイエスと言っていただけるということですね。ありがとうございます。  同じ問い、山中規制委員長にもお聞きしたいです。  山中規制委員長の中には、福島を忘れないという中には、原発事故を繰り返さない、そして安全神話は繰り返さないという思いは含まれていますか。ペーパーには書いてありませんよ、イエスかノーかで答えるんですから。お願いします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) もちろん、イエスでございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  六十年を超える原発の運転を認めるには、原子炉等規制法、いわゆる炉規法の改正が必要となります。二月十三日、炉規法を所管する原子力規制委員会が事実上の原発運転六十年超えを多数決で了承。委員長を含む四人が賛成、たった一人、石渡委員のみが反対しました。  資料の一、石渡委員の主な反対理由。科学的、技術的でも安全側でもない改変。審査に時間を掛けるほど延命する矛盾。審査をどうするかさえ決まっていない。非常に真っ当な意見なんですね。  資料の二、同日開かれた規制委員長記者会見、山中委員長の発言でございます。これをちょっと整理しますと、運転期間について、規制委員会が意見を述べるべき事柄ではないと、その根拠の一つとして令和二年の見解というものがあると、一名の委員から理解が得られなかったことは残念ではあるが、今回の決定は合理的であるといった趣旨の御発言をなさっているんですね。  山中委員長、令和二年の見解を鑑みても、今回行われる法改正、これ妥当であるということでいいですよね。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 私は、運転期間は原子力規制委員会が何か意見を申し述べる事柄ではないと考えております。イエスです。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 事あるごとに令和二年見解を持ち出す委員長、これまでの記者会見で何度令和二年見解と発言してきたか。二月の八日から三月一日までの間に開かれた記者会見は五回、その中で少なくとも二十九回もの令和二年見解に言及した発言がありました。  令和二年見解とは何か。資料の三、令和二年の見解、その冒頭を読みます。「原子力規制委員会は、令和二年七月二十二日に、原子力規制庁から「経年劣化管理に係るATENAとの実務レベルの技術的意見交換会の結果について」の報告を受けた。」とあります。令和二年の見解とは、規制庁とATENAとの意見交換の結果をまとめたものにほかなりません。ATENAとは原子力事業者の集まりで、そこと意見交換した際の結果を取りまとめた、それ以上でも以下でもないものです。  資料の四、第七回目、ATENAとの意見交換には、ごめんなさい、資料の四が、第七回目、ATENAとの意見交換における結果報告書。二ポツの二を見てみれば、「意見交換会は法令等の制定又は改正を目的としていない。」とあります。この意見交換会が法改正につながる目的ではないことが明確にされているんですね。つまり、これをもって法改正の根拠としてどや顔していい代物ではないんですよ。法改正につながるべきものでもないということなんです。  そもそも、山中委員長がよく引用されている、運転期間の定めは利用政策判断であり、規制委員会が意見を述べる事柄ではないというこの文言、委員長、これ元々は誰が発言されたものなんですか。もしも御記憶があれば教えていただきたいんです、人物名を。いかがでしょう、委員長。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 令和二年の七月二十二日に原子力規制委員会が開かれまして、そのときに、ATENAとの協議、あるいは五年前から開かれたCNOとの協議のまとめを原子力規制庁から報告を受けました。そのときに私が述べた意見の中に、運転期間は原子力利用の政策側が判断すべき事柄であって、原子力規制委員会が意見を述べる事柄ではないという意見を申し上げました。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 るるお答えいただいたけれども、どこ由来だといったら、あなた由来なんですよ。  資料の五、令和二年七月二十二日、原子力規制委員会定例会合のATENAとの意見交換における議事録から、下の部分、色の付いた部分を御覧いただいたら、山中委員長がまだ委員だったときの御自身の発言だったと分かります。上の色を付いている部分を見ていただきますと、当時の山中委員が発言の中で、「CNO会議の中でこの長期運転停止期間を運転期間延長認可制度に加味するべきであるという議論がございました。」と述べているんですね。CNO会議とは、東電、関電、中電など事業者が集まる会議。  資料の六、二〇一七年一月、第一回CNO会議議事録、これを見る限り、当時委員で、後の委員長、更田さんが、法律に書かれており、勝手な解釈はできないと述べて、事業者側からの運転延長の要求突っぱねているんですね。令和二年の時点で山中委員が発言した、以前の会議で延長を求める意見が加味されたという主張というのは、これ当時参加していた規制委員からその場で突っぱねられた案件であるという事実、無視しているんですよ。  原発を延命するために都合のいい言葉とか解釈のみをチェリーピッキングして、そういった手法を多用される委員長という存在には、私は危機感を覚えます。フェアからは懸け離れたそのやり方、過去の議論との整合性を無視して、規制委員会が積み上げてきた信頼、失墜させるものですよ。  委員長の福島を忘れないという言葉、これ、事故により弱体化させられた原子力を再興させるために、忌ま忌ましい思い出として忘れてはならないという意味が含まれているんですか。規制委員会は、更田委員が述べたように、炉規法の運転期間の定めを遵守しなきゃいけないんじゃないですか。  委員長が事あるごとに持ち出す令和二年見解、資料の七、石渡委員による令和二年見解についての発言です。読みます。  六回行われたATENAとの実務レベルの技術的意見交換会の内容を踏まえた文書になっているはずであると思います。実際、そういうATENAとの懇談、意見交換を踏まえた内容を当然盛り込まれておりますが、原子力規制委員会が関わるべき事柄ではないという、この部分に関する議論は、六回の議事録を私は全部検索しましたが、こういう議論が行われた形跡はありません。これは、ですから、この文章のこの部分がどういう経緯でここに盛り込まれたのか、私は非常に疑問に思っております。この文章は、昨年九月末以来、何回も何回もこの場に出てきているわけですけれども、この文章は、特に原子力規制委員会が関わるべき事柄ではないということについて、原子力規制委員会が、その当時、よく議論してこれを決めたかというと、私はそうではなかったのではないかと思います。これは、杉山委員以外の委員は、皆さん、ここにいらっしゃったわけですから。ちなみに、参考一のこの文章の一部でも御執筆なさった委員の方はいらっしゃいますか。誰も執筆していないのですよね。ということは、つまり、これは更田委員長か、あるいは原子力規制庁の誰かが執筆した文章。私は、この文章をあたかも金科玉条のように使って、原子力規制委員会が関わるべき事柄ではないということが原子力規制委員会の全体の意志として確固として決定されたというものでは、私は、ないのではないかと考えるんですが、皆様の見解はいかがでしょうか。  見解を求めた石渡委員に対して納得のいける、納得のできる発言をする委員、この後いないんですね。令和二年見解とは、ATENAとの第七回の技術的意見交換の結果を踏まえた文章であり、その意見交換の場では運転期間について規制委員会は議論しないという統一見解を定めた形跡もない、これが根拠だと令和二年見解を持ち出してくることに違和感を覚えると石渡委員はおっしゃっているんです。  今回の法改正において唯一反対意見を表明した石渡委員、これまで度々引用されてきた令和二年の見解、その中に、運転期間について規制機関が、規制委員会が意見を述べる事柄ではないという文言があったとしても、それを議論したものではなく、法改正につながるものではないことは明らかなんですね。  何が言いたいかということなんですけれども、是非、このまま、規制委員長の様々な発言によって、この部分がどういうふうに話し合われて法改正がどう進んでいくのかということを、このまま放置できないんですね。  何が言いたいか。本委員会に石渡委員の出席を求めたいんです。委員長、お取り計らいいただけますか。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 後刻理事会で協議いたします。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 まとめます。  規制委員長の発言だけでは国会としての行政監視の役割が十分果たせない。福島を忘れない、安全神話を繰り返さないという強い思いを持つ本委員会に、規制委員会としての矜持を持って主張された石渡委員の出席を求めて、加えて、この問題に特化した参考人質疑及び質疑を別建てで行うことも協議していただきたいんです。最後に、委員長、お願いします、その件に関して。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) その件につきましても、後刻理事会で協議いたします。  山本委員、時間が過ぎております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 はい、終わります。ありがとうございます。

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 以上をもちまして、令和五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀之士立憲民主・社民

○委員長(古賀之士君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十八分散会

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