総務委員会 第10号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/04/25
会議録
○委員長(河野義博君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、加藤明良君が委員を辞任され、その補欠として江島潔君が選任されました。 ─────────────
○委員長(河野義博君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局給与局次長役田平君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(河野義博君) 地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高野光二郎君 おはようございます。質問の機会をありがとうございます。自由民主党の高野光二郎でございます。 地方選挙の投票率の向上について大臣にお伺いさせてください。 本年四月九日に統一地方選挙の前半戦が行われました。四十一道府県議会の全体での投票率は四一・八五%でありまして、前回も最低でございましたが、四四・二%の過去最低から更に二・一七ポイント下落をいたしました。下落が最も大きい福岡県では、二〇一九年、四年前の選挙、四三・三二%から何と三五・五%まで、七・八二ポイントも下落をいたしております。 現在、自治体の選挙管理委員会によって、投票率向上のために、啓発ポスターやテレビのCMの放送、広報車での広報、SNSによる発信等の広報啓発活動に加えまして、期日前投票の延長など、投票率の向上に向けて様々な施策が行われております。また、二〇一九年の統一地方選挙後の法改正によりまして、選挙運動用のビラを市町村の、町村の議員まで解禁をいたしました。しかし、これらの対策を行っても投票率が上がっていない、むしろ下がっているといったのが現状でございます。 そもそも選挙に関する事務は、国や都道府県が市町村に財源を交付しまして、実施の方法を市町村に助言等をするなどする法定受託事務です。また、法律にのっとり、各自治体の選挙管理委員会が、投票時間の管理や投票場所の設置など、施策を、事業を行っております。投票率の低下には様々な要因がありますが、やはり国としてもう一歩踏み込んだ、投票率の向上に向けて取り組むべきだと私は考えております。 そこで、大臣にお伺いいたします。選挙を所管する総務省として、関係する法律改正など一段高い改革が必要だと考えています。連続過去最低の投票率となった今回の結果をどのように大臣は受け止めまして、投票率に向けて、決意と方針をお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(松本剛明君) 私も政治に携わる者として、投票率が低下傾向にあることは残念に思っております。 投票率につきましては、個々の選挙ごとに異なりまして、また、選挙の争点など様々な事情が総合的に影響するものと考えられまして、その要因を一概に申し上げることはなかなか難しいところでありますが、選挙は民主主義の根幹であり、できるだけ多くの有権者の皆様に投票に参画していただくことが重要であると考えております。 投票率の向上に関しては、有権者が投票しやすい環境の整備が重要と考えており、委員からも今御指摘がございましたところでもございますが、利便性の高い場所への期日前投票所の設置に積極的に取り組んでいただくため、会場の借り上げ費用等に対して新たに特別交付税措置を講ずることとしたところです。 今後、今回の統一選における取組の状況や課題、各選挙管理委員会の御意見も踏まえて、更なる環境整備に取り組んでまいります。 また、政治意識の向上を図る観点からは、国や社会の問題を自分たちの問題として捉え、考え、行動していく主権者を育てるいわゆる主権者教育の取組も重要と考えており、文部科学省などとも連携し、その取組の充実を図ってまいります。
○高野光二郎君 ありがとうございます。 この質問、私、本当に、民主主義を、根幹を揺るがす危機的な状況だと本当に思っておりますので、もう既に始めていますが、いろんな専門家とか投票率を上げる民間団体の方からいろいろお話を聞かせていただいておりまして、勉強をさせていただいております。また改めて大臣に、主権者教育とか選挙管理委員会の改革、具体的な提案をさせていただきたいと思いますので、御指導よろしくお願い申し上げます。 続きまして、会計年度任用職員についてお伺いします。 自治体には正職員と臨時・非常勤職員という雇用制度がありまして、主に三つの制度に分かれております。その中で最多が会計年度任用職員です。令和二年度では、臨時職員は約六万八千人、非常勤職員は三千七百人、一方で、会計年度任用職員は約全国に六十二万人います。都道府県全体の職員の一〇%を占めまして、市町村におきましては職員のうち約三割を占めています。 会計年度職員は、一会計年度ごとに雇われる職員でありまして、任期は一年以内、かつ最長で年度末まででありまして、契約の更新制度はありません。そのため、次年度も任用を希望する方は再度選考となります。ただし、国の同様の制度に倣って、二回、最長三年までは公募を行わず再度任用するとしている自治体もあります。その場合も、三年の期間が終わった後は再度公募を行います。 その職種は、役所や役場の事務補助や保育士や教員、給食の調理員、児童支援員など多岐にわたりまして、それぞれの技能を生かした働き方をしていただいております。 また、働き方はフルタイムとパートが選択できまして、約九割の方がパートを選択をしています。フルタイムは一般職員と同じ勤務時間になるので、許可がなければ兼業はできませんが、パートは兼業が可能です。また、学生がインターンのように勉強しながら働いて社会体験を、社会経験を積むことができます。 また、平成二十九年の法改正で、令和二年度から新たに期末手当、ボーナスを支給するようになりました。令和四年度は年に二回、一・二か月分ずつ、年間二・四か月分を支給して処遇の改善を図っておられます。 今回の法改正で更に追加して勤勉手当の支払が可能になります。施行は令和六年四月の予定で、令和五年度中に人事の評価を行い、最初の勤勉手当の支払を行います。支給月数は国において二・〇か月分が基準となっております。例えば、時給千円で一日八時間勤務で年間二百四十五日勤務、カレンダーどおりの休日百二十日とします。勤勉手当は勤務実績によって変動しますが、年収では二百三十五万二千円から二百六十七万八千六百六十七円に、平均して三十二万円ほど年間で処遇の改善が図られるということになります。 そこで、お伺いします。勤勉手当の支給により会計年度職員の給与が実績に基づいて増えることは私はいいことだと思います。しかし、一方で、財源をどうするのか。各自治体の財源は厳しく、国として地方交付税による措置を市町村に対してすべきだと考えています。勤勉手当の支給に必要な財源に対して必要な額がまず確保されるのか、見通しと今後の方針を大沢博公務員部長にお伺いします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 会計年度任用職員に対します勤勉手当については、法案が成立した際には各地方公共団体において適切に支給されることが必要であると考えております。 さきに導入された期末手当については、令和二年度に導入して以来、地方財政措置を講じてきたところでございますが、勤勉手当の支給に関しても、必要な経費については、支給に向けて、今後、各地方公共団体に対して調査を行うことを考えておりまして、その結果も踏まえ、地方財政措置についてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○高野光二郎君 是非よろしくお願いします。 二〇二〇年三月十一日からコロナのパンデミックになりまして、国の相次ぐ支援策によりまして、国民生活を守るため様々な補正予算を組みました。そういった状況の中で、現場の本当に市町村の職員さんが必死に夜も寝ずに給付金の作業をしてくれたりだとかいったことで、国民の皆様を本当に守っていただいております。また、マイナンバーカードの事務に関しても大変業務が多くなってきております。更なる支援を、働きやすい環境をつくっていただくことを御要望させていただきたいと思います。 続きまして、地方議会についてお伺いします。 総務省に設置をします地方制度調査会においても、地方議員の課題といたしまして、なり手不足、多様性不足が挙げられています。今回の統一地方選挙前半戦でも、道府県議選の立候補者は過去二番目に少なく、五百六十五人が無投票で当選をいたしました。これは当選者の四分の一に当たります。また、統一地方選挙の、地方選の後半戦では、町村長選挙のうち五六%、七十の町村で無投票で当選が決まりまして、記録に残る昭和三十年以降、二番目に高くなりました。 これらのなり手不足や多様性不足の解消に向け、総務省が積極的に私は情報発信をすべきだというふうに考えています。特に国民に幅広く知っていただきたいのは、地方議員は兼業ができるということであります。二〇二二年十二月に法改正によりまして、個人事業主として自治体から仕事を請け負っていたとしましても、その金額が一年で三百万円を超えなければ兼業することができます。 立候補に関する規制緩和や必要な手続や準備、情報をハウツー選挙として分かりやすく積極的に発信すべきだと考えていますが、現状の取組と今後の方針について、森源二選挙部長にお伺いします。
○政府参考人(森源二君) お答えを申し上げます。 御指摘のハウツー選挙という名称ではないんでございますが、総務省ホームページにおいては、「なるほど!選挙」という愛称のページにおいて、選挙の基本を知るページとして、各選挙において何歳から立候補できるかといった被選挙権の条件を紹介しており、さらには、立候補に必要な届出やその届出期間、各選挙における供託額に関することなど、立候補するために必要な情報を紹介をしております。 加えまして、実際の国、都道府県、市町村の選挙に際しては、それぞれの選挙の管理執行に携わる選挙管理委員会等におきまして、候補者向けの説明会を開催するなど、立候補届出の手続について、その内容を丁寧に説明しているものと承知をしております。 また、若年層向けには、文部科学省と連携をして、政治や選挙に関する副教材を作成し、全ての高校一年生にこれを配付し、公共などの授業においても活用いただけるようにしておりますが、その中で、各選挙における被選挙権の要件や供託金、立候補の届出など、立候補に必要な情報について解説をしているところでございまして、総務省のホームページにおいても、その教材の全文を掲載をして紹介をしております。 立候補を考えている方が必要な情報を得られるよう、引き続き、様々な声もお伺いをしながら、様々な媒体を活用して、適時適切に積極的な周知を行うよう努めてまいりたいと存じます。
○高野光二郎君 積極的にお願いします。市町村によって、町村によって、公費が選挙で使えるものと使えないもの、また負担率が違うもの等々もございますし、もう是非積極的に魂を持って、本当にやっぱりなり手不足とか、その有権者が人を選べないというのは大問題だというふうに思っていますので、よろしくお願いをさせていただきたいと思います。 続きまして、地方議員については、平成二十三年に議員年金が廃止されました。国民年金となりまして、健康保険も国民健康保険への加入となりました。さらに、議員は勤勉手当も退職金もありません。また、政務活動費のゼロの自治体が全千七百十八の市町村の中で八百二十八市町村、政務調査費がありません。議員報酬が少な過ぎる状況もありまして、議員の処遇改善が私は必要だと考えています。 私の高知県でも、なり手不足のために、二〇一九年から四万十町の町議の報酬が二十万五千円から二十五万円に引き上げました。北川村も村議の報酬を十六万三千円から二十二万円に引き上げております。自治体において議員報酬の引下げや政務活動費が交付されるべきだと考えております。さきに御紹介をいたしました会計年度任用職員もしかり、物価高騰の影響も含め、政府は民間にも賃上げを求めておりまして、同様に地方議員の処遇改善に取り組むべきです。 総務省として取り組んでいただきたいと考えますが、松本剛明大臣にお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 議員の報酬の額は各団体の条例で定められるものですが、第三十三次地方制度調査会の議論では、特に小規模団体において議員報酬が低水準であることが議員のなり手不足の一因であるとの指摘もあったところでございます。答申では、議員の活動量と長の活動量を比較し、議会、議員が活動内容を明確に示すことを通じて適正な報酬水準について議論を行っている取組もあり、こうした取組を参考に、住民の理解を得ながら、報酬水準の在り方を検討することが考えられるとされているところでございます。 総務省としても、各議会において、住民の十分な理解と納得を得るため、地域の状況を踏まえて十分な審議を尽くしていただき、適正な議員報酬の額を定めていただくことが重要と考えており、議長会と連携しながら、様々な取組事例の紹介など情報提供を行ってまいりたいと考えております。 また、政務活動費については、議員の調査研究等の活動基盤を強化するものですが、その支給の有無や額などについては、各団体の条例で定められるものでございます。政務活動費に関して、全国町村議会議長会では導入に向けた検討に資する論点整理等を行っており、これらを参考にしながら、各議会において、住民の理解を得られるよう、十分な審議を尽くした上で適切に判断していただくことが重要であると考えているところでございます。
○高野光二郎君 松本大臣、一番御存じだと思いますけど、やっぱり小さい町村の議会って、自らの私費で東京に来て、道路要望であったりとか住民の御意見を各役所に伝えたり政治家に伝えたりって、結構やっぱり重要な活動していただいております。やっぱり、そういったものに政務活動費が使えるように、若しくは政務活動費が復活してそれらがちゃんと使えるようにしてあげるべきだというふうに本当に思っておりますので、より積極的な市町村に対しての、何ていうかな、プッシュもしていただきたいというふうに思っております。 続きまして、最後に、公金の支払方法についてお伺いします。 本法案によりまして地方議会のデジタル化が推進されますが、同様に自治体行政も更に推進すべきです。その一つが公金の取扱いです。公金には、運転における罰金や電柱の設置時の道路占有料、学校給食費など、様々な種類があります。例えば県道に電柱を設置する場合、県庁に道路申請を行いまして、許可された後に金融機関で占有料を支払うという流れになっております。 そこで、最近では、経済界からeLTAXという地方税の納付の電子システムを公金の支払にも使用できるようにしてほしいという要望が上がっています。 eLTAXは、全ての自治体が共同で運営する電子システムで、自治体の地方税の申請書類を作成してオンラインで納税ができます。例えば市町村に法人住民税を納める際には、法人設立・設置届け書を提出する必要がありますが、これをウェブ上で書類作成し、eLTAXで提出し、納税することができます。現在、eLTAXの取扱いは地方税のみですが、ほかにも幅広い公金の支払もできれば、手続の簡略化や決済の効率化、納付情報の保管などが可能でございます。 そこで、松本大臣にお伺いをいたします。公金の種類は多岐にわたりますが、総務省以外の省庁の所管の公金もeLTAXを使ってオンラインで支払いすることができれば、住民や民間、自治体にも大きなメリットがあります。eLTAXでの公金の支払の実現に向けて、大臣の意気込みをお伺いします。
○国務大臣(松本剛明君) 地方税につきましては、現在、地方税統一QRコードなどを活用した電子納付が可能となっているところですが、経済団体や一部の団体からは、地方税以外の公金の納付についてもeLTAXを活用できることについて、ただいまも御指摘がございましたが、要望をいただいてきたところでございます。 eLTAXを活用した公金納付のデジタル化は、住民や民間事業者にとって、自治体窓口以外での公金納付の選択肢が広がり、利便性が向上すること、自治体にとりましては、紙の納付書に係る事務処理が省力化され、公金収納事務の効率化、合理化が図られることといったメリットがあると考えております。 このため、総務省では、デジタル庁と連携し、令和八年九月には地方税以外の公金についてもeLTAXを活用できるようにすることを目指し、自治体や事業者などの意見を伺いながら取組を進めていくこととしております。 また、今回の地方自治法改正により、原則として全ての公金の収納事務について長の判断により指定公金事務取扱者委託ができるようになり、例えば保育所における食事提供費など様々な公金がコンビニなどで納付可能となりますが、このような取組も含めて、住民の利便性向上や公金収納事務の効率化、合理化を進めてまいりたいと考えております。
○高野光二郎君 最後の質問、ちょっと一問飛ばします。 吉川浩民行政局長にお伺いします。今大臣がお話をいただきました、令和八年九月までに導入を目指すといったことでございますが、スピード感を持っていただきたいです。スピード感持っていただけませんでしょうか。質問です。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 先ほど大臣からもございましたが、方針におきましては、eLTAXを活用した公金納付の開始時期は遅くとも令和八年九月としております。 これは、地方公共団体情報システムの標準化に関する法律に基づきまして、令和七年度末に自治体側の税務システムが標準準拠システムに移行することなどに留意し、eLTAXの次期システム更改時期が令和八年九月とされていること、また、自治体側のシステム改修につきましても標準化のスケジュールに合わせて行う必要があることを踏まえたものでございます。 このほか、eLTAXを活用した公金納付を可能とする対象となる公金の範囲についても検討が必要でございます。また、関係法令の改正も必要であるといった点にも留意いたしまして、今後、自治体や民間事業者、関係省庁等の意見も聞きながら、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
○高野光二郎君 以上で終わります。ありがとうございました。
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。 松本大臣、今日お誕生日のようで、おめでとうございます。お祝い申し上げます。ますますの総務行政への御尽力を賜りますようお願い申し上げます。 この度の地方自治法の改正内容は、一点目として、地方議会の役割及び議員の職務等の明確化等を行う、二点目に、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給を可能とする規定の整備、三点目として、公金事務の私人への委託に関する制度の見直し等の措置となっております。 地方議会のなり手不足は、先ほども委員の方からいろんな深刻さがあるということが御紹介をされました。私も、先日行われた統一自治体選挙で定数割れであったり無投票当選となった自治体も多く、本法案だけでは残念ながら解決しない課題が残されていると感じています。若者や女性など多様な人が参画できるよう、例えば働いている人が立候補しやすくするための休暇制度の創設であったり、議会におけるワーク・ライフ・バランス、さらにはハラスメント対策など、特に女性の議員を増やすということにはこういった観点が必要です。 引き続きの環境整備を超党派で、党派を超えて今後も議論を積み重ねていくということが大事だと考えていますし、政府においても、適宜見直すなど改善を図られますようにお願いいたします。 また、公金事務の私人委託については、利便性の向上となる一方、若干不安があります。例えば、受託者や再委託者において納入者のプライバシー保護の徹底であったり、自治体が負担する手数料はどうなるのかとか、あとは地方銀行が万が一この収入減になったときの影響など、懸念点もあります。施行後も効果や課題等を把握して御対応いただきますように、政府に最初に求めておきます。 それでは、本日は時間も、五十分ありますが、限られておりますので、自治体で働く非正規公務員、会計年度任用職員の勤勉手当に関連をして集中して審議をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 会計年度任用職員制度は、二〇二〇年の四月に施行されてから三年が経過します。この三年間振り返ると、地方自治体は新型コロナウイルス感染症対策を始めとする住民の命と暮らしを守るための過酷な対応に終始してきました。そのような中、会計年度任用職員についても、重い責任を背負って必死の奮闘が続いてきました。 一方、二〇一七年の第百九十三通常国会における地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律は、常勤職員の大幅な削減が圧倒的に地方自治体で進められてきたことに対して、自治体の果たすべき役割や業務がむしろ増大するとともに、行政需要が多様化、複雑化する中、地方自治体の安易で無秩序な任用により臨時・非常勤職員が継続的に増加をし続け、極めて不適切な任用や処遇が深刻化したことで、これを制度として適切なものに改める措置であったと理解をしております。 しかし、例えば、新たに支給された会計年度任用職員への期末手当は、同額分をあろうことか月例給より引き下げるなど、法制度の趣旨に明らかに反する運用が一部の自治体で行われるなどの事態があり、このことは、いまだ会計年度任用職員を始めとする臨時・非常勤職員の役割や存在の意義、その重要性に対する自治体の認識が全体として不十分な状況であると指摘せざるを得ません。 本法案の審議に当たり、会計年度任用職員を始め臨時・非常勤職員の役割や存在の意義、重要性を、政府そして国会の責任という観点から改めて全ての地方自治体に徹底すべきであるという立場で、またそのことから前提をすれば、常勤職員との権衡、具体的には任用形態間の格差解消を始めとして、適切な処遇が不可欠であるという問題意識があります。 最初に伺いたいことは、地方自治体を始めとする公務における行政運営の原則として常勤中心主義という概念がありますが、これはどのようなものなのか、お答えください。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 御指摘の考え方でございますが、公務の中立性の確保や職員の長期育成を基礎といたしまして、職員が職務に精励することを通じて公務の能率性を追求し、質を担保する観点から、各自治体の公務の運営におきまして任期の定めのない常勤職員を中心とするという趣旨でございまして、この点については会計年度任用職員制度導入時にも各自治体に対しまして通知をしているところでございます。
○岸真紀子君 この常勤中心主義という概念を裏付けるものとして、過去に昭和三十八年四月二日の最高裁判決があります。この判決は、職員の任用を無期限のものとするのが法の建前であると指摘をし、これは、職員の身分を保障し、職員を安んじて自己の職務に専念させる趣旨に出たものと承知をしております。 会計年度任用職員は、少なくともその任用期間において身分が保障され、安んじて職務に専念いただくという地方公務員法の趣旨は当然に適用されるものと考えますが、見解を伺います。
○政府参考人(大沢博君) 御指摘のとおり、会計年度任用職員につきましても、その任用期間におきまして、地方公務員法二十七条の分限及び懲戒の基準に関する規定、いわゆる身分保障の規定が適用されるものと理解をしております。
○岸真紀子君 先ほども言いましたが、建前という言葉がこの最高裁判決にありまして、物事には建前があれば本音があって、これは法律においても存在しております。 最高裁があえて建前と指摘したその意図、例えば建前とは理想であって、現実的には本音は異なるものがあるということだとは思うんですが、それはともかく、常勤中心主義という言葉だけが独り歩きをして、結果として、常勤以外は全て周辺であるという曲解であったり誤解があって、そのため、会計年度任用職員始め非常勤職員が自治体において残念ながら軽んじられているのではないかという懸念があります。こういった間違った、曲解とかですね、こういったことに対して、総務省の認識をお伺いいたします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 会計年度任用職員を始めといたします臨時・非常勤職員につきましては、自治体が地域の行政課題に対応して、また住民のニーズに応えつつ効率的で質の高い行政の実現を図る上で、常勤職員と分担、協力をしながら、各職場におきまして重要な役割を果たしているものと考えております。 総務省といたしましても、臨時・非常勤職員が適正な任用や勤務条件の下で勤務ができますように、制度や運用の改善に取り組んできたところでございまして、今後とも、自治体の実態などを十分に踏まえまして、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 今公務員部長からもありましたが、重要な役割を果たしているということが本当に大前提なんです。 会計年度任用職員制度が施行された二〇二〇年四月一日現在における地方自治体の臨時・非常勤等の職員数は全体で六十九・四万人、このうち会計年度任用職員が六十二・二万人で、約九割がパートタイム、フルタイムではなくてパートタイムという実態、そして女性の割合が全体の八割を占めていることが総務省の調査によって明らかとなっています。 その後、総務省は、二〇二二年四月一日時点における再度任用時の空白期間の有無など、施行状況等に関する調査は行っていると承知をしておりますが、直近における自治体の臨時・非常勤職員数、会計年度任用職員数、同職員におけるパートタイムの割合、女性の割合があれば教えていただきたいのと、また、増減の理由や背景を含め、御承知であればお答えをお願いしたいところです。お願いいたします。
○政府参考人(大沢博君) 会計年度任用職員の調査でございますけれども、これまで運用に関する幾つかの個別論点については、これは毎年度調査を行っているところでございますが、自治体に勤務する臨時・非常勤職員の総数につきましては、おおむね四年に一回程度の調査といたしておりまして、御紹介いただいた令和二年度が今現在のところ最新の数値ということになります。 そこで、令和二年度の前の、前回の平成二十八年度調査と比較をいたしますと、臨時・非常勤職員全体としては約五万人増加をしております。 また、パートタイム勤務や女性の割合につきましては、先ほど委員が御紹介いただいた数値ですと平仄が合わないものですから、比較の基準を合わせるために、会計年度任用職員単体ではなくて臨時・非常勤職員全体の数値で申し上げますと、女性の割合、これはいずれの年度も約七五%でございまして、ほとんど変化していない一方で、パートタイムに勤務している者の割合、これは約七割から八割に増加をしているというところでございます。 臨時・非常勤職員の全体の増加要因といたしましては、効率的で質の高い行政の実現を図りつつ、複雑化、多様化する行政需要に対応するため、非常勤の地方公務員を御活用いただいていることによるものと考えております。例えば、近年では教員業務支援員でありますとか特別支援教育支援員が増加しているなどの要因が考えられるところでございます。
○岸真紀子君 全体の地方自治体の会計年度任用職員なので、先ほどおっしゃられた、自治体、市役所等で働く会計年度だけではなくて、教員等も含まって、過去に比べると五万人増加をしていると。ただ、これ本当にそうなのかというのはまだまだ明らかにはなっていないですし、可能であれば、自治体が調査するというのは忙しいことは分かってはいるんですが、正確なニーズであったり状況を把握するということは、やっぱり調査も必要なのではないかと考えています。 あと、パートタイムがやっぱり約七割から八割増加というのは、残念ながら、やっぱり会計年度任用職員制度に置き換わるときに、移行するときにパートタイムになってしまったという事例が多くあると考えています。それはなぜかというと、今日やるこの勤勉手当の問題であったり退職金の問題だったりあるので、またそういった課題は今後も引き続き随時質疑とかをしていけたらと考えています。 次に、二〇二〇年四月の会計年度任用職員制度施行以降、地方自治体において、コロナ対応で人的、業務的な負担は相当なものがあります。このため、会計年度任用職員を始めとする非常勤職員が大幅に増加したのではないかと、今直近の数字がないので分からないですが、まあ想像としてそうなんではないかと考えます。そのことからいえば、国難とも言われた危機を会計年度任用職員等の奮闘によって乗り越えてきたと言っても過言ではないと考えますが、その点についていかがでしょうか。
○政府参考人(大沢博君) 新型コロナウイルス感染症への対応においては、各自治体において平常時の事務と異なる対応が行われたところでございます。このような状況の中で、常勤職員とともに、会計年度任用職員を含む非常勤職員につきましても、新たに任用することや配置を一時的に転換することを含めまして、様々な人員配置上の対応が行われたものと認識をしております。 その上で、それぞれの職員が保健福祉部門を始めといたします各分野の職場において、大変困難な状況の中で、確実かつ的確な住民サービスの提供を行っていただいたものと考えております。
○岸真紀子君 ありがとうございます。 本当にこの三年間は、何とか耐え抜くのに、職員の、正規の職員も増やす努力もしてきたけれども、やっぱり会計年度任用職員の力が大きかったというふうに考えます。 大臣、これまでのこのやり取り聞いていただいたと思いますが、重要性というのがすごく分かっていただいたと思うんです。 改めて、この二〇一七年の四月十三日の総務委員会の質疑でも、当時の総務大臣は、地方自治体の臨時・非常勤職員の役割や存在の意義について、行政の様々な分野で活躍いただいており、現状において地方行政の重要な担い手であるとの認識を明らかにしています。現在においても踏襲されているとは思いますが、それ以降の地方行政の経過と実情も踏まえ、改めて、地方自治体の会計年度任用職員、そして臨時・非常勤職員の役割や存在の意義、重要性に対する総務大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松本剛明君) 各自治体におきましては、ただいま御指摘もありました新型コロナウイルス感染症への対応などの緊急の対応も含め、複雑化、多様化する行政需要に対応するため、一般的な行政事務のほか、教育や子育てを始め様々な分野において会計年度任用職員の方々が地方行政の重要な担い手として御活躍をいただいているものと考えております。 そのような認識の下、会計年度任用職員制度は、臨時・非常勤職員の任用及び処遇を適正化するために令和二年度に導入したものであり、これにより期末手当の支給を可能とするとともに、今回の改正法案により勤勉手当の支給を可能とするなど、処遇の改善を図ってきているところでございます。
○岸真紀子君 ありがとうございます。 大臣からの御答弁にもあったとおり、地方行政の重要な担い手であるという見解を全ての地方自治体が認識共有することがとても重要になってきます。そのための総務省の格段の努力を引き続きお願いしたいので、お願いいたします。 このような役割と意義を踏まえれば、適正な処遇の確保が不可欠であり、その際、少なくとも給与、勤務条件における地方公務員法等の要請でもある国の非常勤職員との均衡並びに地方自治体の常勤職員との権衡を図るべきものと考えますが、このことについて明確な答弁をお願いいたします。
○政府参考人(大沢博君) 会計年度任用職員の給与につきましては、国の非常勤職員の取扱いとの均衡の観点から、これまで期末手当の支給を可能とする法改正を行うなど処遇改善を図ってきておりまして、さらに、本日御審議いただいている地方自治法の改正案において勤勉手当の支給を可能としているところでございます。 また、会計年度任用職員の給与水準の決定におきましては、地方公務員法に定める給与決定原則にのっとり、類似する職務に従事いたします常勤職員の給料表を基礎としつつ、職務の内容や責任、職務経験等を考慮いたしますとともに、期末手当の支給割合など具体的な支給方法につきましても、常勤職員との取扱いとの権衡を踏まえて決定する必要があると考えております。 今後も、丁寧に地方自治体の状況等を把握をしながら、ヒアリングの機会等を活用いたしまして、適正化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 ありがとうございます。丁寧な説明等をお願いいたします。 本法案における会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給を可能とする規定は、国の非常勤職員との均衡並びに地方自治体の常勤職員との権衡という観点から措置されるものと考えますが、二〇二二年の三月十六日、この当委員会における私からの質疑において、当時の公務員部長は、勤勉手当に関して、国の期間業務職員への支給に係る最近の運用状況等も踏まえ検討すべき課題で、地方公共団体の意見を伺うことに着手すると答えています。 そこで、本法案の提案に至る過程において、総務省はどのように地方自治体の意見を聞いてきたのか、伺います。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給に関しまして、昨年度、ヒアリングの場などを活用いたしまして地方公共団体から意見を伺ってまいりました。各地方公共団体からは、勤勉手当を支給する場合には適切な地方財政措置を講じてほしい、人事評価を実施するための十分な準備期間が必要であるといった意見が多いという結果でございました。 こうした地方団体からの意見も踏まえまして、今般、地方自治法の改正法案を今国会に提出させていただいたところでございます。
○岸真紀子君 例えば、今回の法案にも関係してきますが、令和四年度地方分権改革に関する提案募集において、提案団体から指摘された地方公共団体の意見には三点あったと承知しています。一点目は、会計年度任用職員は、新型コロナウイルス感染症対策を始めとした公務の運営に当たり、欠かすことのできない存在である。二点目が、同一労働同一賃金の原則を踏まえ、常勤職員に準じた給与制度とすることで不均衡を解消し、待遇改善につなげる必要がある。三点目が、会計年度任用職員の給与と国及び地方の常勤職員や国の非常勤職員の給与とで均衡を図り、待遇改善を行うことにより、会計年度任用職員の人材確保や会計年度任用職員の意欲向上といった効果が見込まれ、ひいては行政サービスの向上に資するものと考えるという。 この三点について、総務省はどのように応えたのかお伺いします。
○政府参考人(大沢博君) 委員御指摘のとおり、地方分権改革に関する提案募集におきまして、十九の府県及び市区町から、市区町等から、国の非常勤職員等との均衡を図り、待遇改善を行うことにより、人材確保や意欲向上といった効果が見込まれることなどを踏まえまして、会計年度任用職員への勤勉手当の支給を可能とする法改正等を行うべきとの提案があったところでございます。 これを受けまして、昨年十二月二十日付けで、令和四年度中に結論を得ることとして、その結果に基づいて必要な措置を講ずるといった対応方針を閣議決定されたところでございます。 さらに、この対応方針を踏まえまして検討し、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給を可能とする地方自治法の改正法案を提出をしたと、こういう経緯でございます。
○岸真紀子君 地方自治体の意見として貴重かつ適正なものであって、地方自治体全体としての共有化について総務省の特段の配慮を求めます。 本法案は、勤勉手当の支給について、条例で支給することができるとされています。地方自治体における給与の支給が条例に基づくことは前提ではありますが、支給することができるというその効力に関する課題があります。 そこで、地方自治法第二百三条、第二百三条の二、第二百四条に共通していますが、報酬又は給与は支給しなければならないと義務規定としていることに対し、諸手当は支給することができると、言わば義務規定ではない規定がされていることの相違は論理的にどのような解釈となるのか、お伺いします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 地方自治法におきまして、報酬、給料の支給は義務規定である一方で、諸手当の支給は任意規定となっております。これは、全ての職員が支給対象者である報酬、給料とは異なり、諸手当は支給要件を満たした者にのみ支給されるものであることから義務規定とはしていないものと承知をしております。 なお、諸手当の支給は任意規定ではございますけれども、地方公務員法に定める職務給の原則や均衡の原則等の給与決定原則に基づき支給するものでありまして、各地方公共団体においてそれぞれ手当の支給要件が定められているものと承知をしております。
○岸真紀子君 諸手当の方は、だから、対象者が例えば特別勤務手当とかが一部の方なので、することができるとなっている。だけど、基本的には、常勤職員がそうであるように、勤勉手当も今回はみんなが支給されるということになっていくというところの確認で、次の質問に入ります。 法律案では、第二百三条の二第四項中、期末手当の下に又は勤勉手当を加えとあります。既に会計年度任用職員に期末手当が支給されている下、国家公務員の非常勤職員との均衡の観点という法律案の趣旨において、人事院の非常勤職員給与決定指針が期末手当及び勤勉手当としていることを踏まえ、地方自治体は、期末手当と勤勉手当のいずれかを支給すればいいということではなく、期末手当と勤勉手当のいずれも支給すべき趣意と理解してよいか、確認をいたします。 また、自治体に、こういった又はという規定になってしまっているので、誤解や任意の解釈などが生じないよう厳格な対応が必要と考えますが、自治体に対する通知など具体的にどのように対応するのかも含め、お答えをお願いいたします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 今回の改正案では、パートタイム会計年度任用職員に対しまして期末手当又は勤勉手当を支給できることとしております。これは、手当の性質上、ごく限られた場合に期末手当のみが支給される職員も生じ得ることから、法制上、期末手当又は勤勉手当を支給できるという規定となっているところでございます。 委員御指摘のとおり、法案成立後には会計年度任用職員に対しては、国の非常勤職員との均衡を踏まえ、期末手当と勤勉手当のいずれも支給することが基本になるものと考えております。 総務省としては、期末手当と勤勉手当の支給が適切に行われますよう各地方公共団体に対して助言を行う予定でございまして、具体的な内容については今後検討してまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 例えば、二〇一七年五月九日の衆議院総務委員会の質疑において、当時の公務員部長答弁では、法律上はできる規定ではございますが、地方公共団体において期末手当を支給すべきものと明快な見解を明らかにしています。 勤勉手当についても、国の非常勤職員との均衡並びに地方自治体の常勤職員との権衡という観点から期末手当と同様の取扱いであると解するが、ここは相違がないか、確認をいたします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 勤勉手当の支給については、法律上はできる規定でございますが、国の非常勤職員において支給が進んでいることや会計年度任用職員の適正な処遇の確保の観点から、法案が成立した場合には地方公共団体において勤勉手当を支給すべきものと考えております。これは国の非常勤職員の取扱いを踏まえた期末手当の支給についての考え方と同様でございます。
○岸真紀子君 明確にありがとうございます。すべきものということを徹底していただきたいということを再度お願いいたします。 次に、会計年度任用職員の八割が女性という実態を踏まえて質問いたします。 政府は、賃上げが日本の社会経済にとって喫緊の課題としています。我が国の賃金はこれまでの新自由主義的な経済政策により様々な格差が拡大をしてきました。その意味で、官民を問わない全ての働く人たちの賃上げに向けて格差の解消は極めて重要な問題であると考えます。 そこで、第一の問題としての男女間の賃金格差の是正について、女性活躍推進法や女性版骨太方針二〇二二に基づき、地方自治体も開示が義務付けられていますが、開示の時期及び単位はどのようになっているのか、お答え願います。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 地方公務員におきます男女の給与差異につきましては、昨年六月に決定をされました女性版骨太の方針二〇二二におきまして、国、自治体においても民間企業と同様、女性活躍推進法に基づく開示を行うこととされましたことから、各自治体に対しまして具体的な算出及び公表の方法につきまして昨年十二月に通知を発出をしております。 この通知におきまして、公表の時期につきましては、初回の公表は令和四年度実績を本年六月末までに公表することといたしまして、公表の区分につきましては、民間部門における公表区分を踏まえ、任期の定めのない常勤職員、任期の定めのない常勤職員以外の職員及び全職員の三つの区分により公表するとともに、任期の定めのない常勤職員については役職段階別及び勤続年数別による給与差異を公表することとしております。
○岸真紀子君 賃金格差の開示は、あくまで実態を把握した上で、格差の要因を詳細に分析をして女性の処遇改善につなげるためのものであることは、この女性版の骨太方針が指摘しているところです。 格差の要因が公務員給与における配偶者手当など制度に起因していることがないのか、あるいは運用の問題なのかを把握するためにも、開示の単位は例えば課とか部とか任命権者ごとになるべく小さい範囲で行うべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 先ほど申し上げました男女の給与差異の公表方法について示した通知におきましては、各自治体は男女の給与差異について、より詳細な情報や補足的な情報を任意に公表することができるものとされております。 例えば、各団体の実態を適切に説明する観点から、職種、任用形態、勤務形態等により更に詳細に区分した職員のまとまりごとに公表することが考えられるといったことをお示しをさせていただいております。 また、扶養手当や住居手当について、世帯主や住居の契約者として男性職員による受給が多い場合など数値のみでは男女の給与の差異について説明が困難である場合に、情報公表を行う様式の説明欄というものがありまして、その説明欄を有効に活用をして、その状況についてより詳細、補足的な情報を公表することも可能としております。 男女の給与差異の公表は女性の職業選択に資するために求職者等に対して情報提供することを目的としておりまして、各自治体においては、目的に沿った情報公表となるよう適切に御対応いただくとともに、女性活躍に関する課題の把握、分析を行い、女性の職業生活における活躍の推進のための取組を進めていただきたいと考えております。
○岸真紀子君 大分改善はされてきたんですが、残念ながら、例えば女性だと扶養手当を支給されない、まあ職員担当段階で止めてしまうとかと、そういう事例とかも昔はあって、大分改善はされてきましたが、そういったものをチェックするためにもなるべく明らかにしていくということが重要になってきます。 女性版骨太方針は、正規、非正規雇用の日本の労働者の男女間賃金格差は他の先進国と比較して大きい、また日本の女性のパートタイム労働者比率は高いと指摘をしています。一方、地方自治体の臨時・非常勤職員における女性の割合は八割で、常勤全体の地方公務員の割合にすると約四割、同じく一般行政職の割合約三割を大きく上回っているものとなっています。 このような実態を踏まえ、格差の第二の問題として常勤、非常勤の間の給与格差が指摘されるところです。つまり、併せて公表される全ての職員における男女の給与の差異について、男女間の格差を解消するためには、常勤、非常勤という各々の区分の中だけでの問題にとどまらず、任用形態間の格差解消を併せて、そしてより一層進めることが不可欠であると考えますが、このことについての見解をお伺いします。
○政府参考人(大沢博君) 男女間の給与格差についてですが、まずは女性職員の活躍推進が重要であるということもございます。政府では、第五次男女共同参画基本計画において、地方公務員の管理職に占める女性の割合などの成果目標を定めておりまして、その達成に向けて取組を進めていきます。 また、会計年度任用職員につきまして、その給与水準ですが、地方公務員法に定める職務給の原則等の給与原則にのっとりまして適切に決定する旨が、する必要がある旨、これまでも丁寧に助言してきたところであり、さらに、会計年度任用職員に対して、期末手当に加えて、本日御審議いただいている勤勉手当の支給を可能とする地方自治法の改正案を提出させていただいたところでございます。 引き続き、会計年度任用職員の処遇改善に努めてまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 具体的には、常勤職員の給与との権衡について、類似する職務に従事している常勤職員の給与に対して非常勤職員の給与をどのように決定しているのかということがありますが、地方自治体における現状の運用等に関する総務省の考え方について明らかにしていただけますか。お願いします。
○政府参考人(大沢博君) 先ほども申し上げましたが、総務省としては、会計年度任用職員の給与水準については、地方公務員法に定める給与決定原則にのっとりまして類似する職務に従事する常勤職員の給料表を基礎とするなど適切に決定する必要がある旨、これまでも丁寧に助言をしてまいりました。 多くの地方公共団体においては、こうした総務省の助言を踏まえ、おおむね制度の趣旨に沿った給与設定がなされてきておりまして、例えば約九割の団体におきまして、類似する職務に従事する常勤職員の給料表を基礎とした給与決定がなされているところでございます。 一方で、必ずしも制度の趣旨に沿った運用がなされていない団体もいまだ一定数存在しているところでございまして、総務省としては、実態を丁寧に把握をしつつ、ヒアリングの機会等を活用して処遇の適正化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 どうしても今実態ではまだまだそぐわっていないところがあるという御回答がありました。 違いが分からないというところがあるんですね、常勤と非常勤が、同じような仕事をしていたり。例えば、今四月ですが、新年度に入って新規採用の正規の職員が入ってきた職場があります。そこでは、昔からずっと長らくその会計年度任用職員の方が仕事をされていて、言わば異動してきた、新しく異動してきた常勤の職員であったり新規の採用の職員よりも詳しいんですね、仕事が。で、むしろ新人教育までもしているような会計年度任用職員もいます。責任の重さであったりその重要性ということで考えると、もう本当に違いが分からなくなってきてしまっているような実態も見受けられるので、なるべくちゃんとこの処遇改善していくんだということを重きを置いていただきたいというところです。 例えば職務内容について、その要素だけでは抽象的であって、具体的、詳細に常勤職員と非常勤職員の職務内容を比較検証する基準が必要であると考えるんですが、政府の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 個々の職にどのような職員を任用するかについては、各自治体において、対象となる職の職務の内容や責任に応じて、任期の定めのない常勤職員や臨時・非常勤職員などの中から適切な制度を選択していただくべきものでございます。 総務省からは、対象となる職が、業務の性質に関し相当の期間任用される職員を就けるべき業務に従事する職であり、勤務時間に関しフルタイム勤務とすべき標準的な業務の量がある職である場合には、任期の定めのない常勤職員等をその職に就ける必要がある旨通知をしているところでございます。 具体的には個々の事例に即しまして各自治体で御判断をいただきたいと考えております。
○岸真紀子君 なかなかその各自治体での御判断がばらばらであるという問題意識はまだまだありますので、引き続きの課題として今後も機会あればやり取りをさせていただければと思います。 次に、会計年度任用職員は、一般職の地方公務員として、地方公務員法第二十四条の均衡原則が適用されることになります。 そして、総務省の会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルというものがありますが、この中には、民間企業の労働者の給与水準との権衡については、各地方公共団体において、人事委員会による公民比較を通じて民間給与との均衡が図られている常勤の職員の給与を基礎とすることにより、間接的に実現されると考えられますとしています。 これは、常勤職員における公民の比較が毎年四月時点で行われて、それに基づく給与改定が四月に遡及していることから、まあ人事院勧告の取扱いですね、こういったことからいうと、会計年度任用職員の給与改正について、マニュアルの中に問い十三の八というのがありますが、この中でこう書いてあります。常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することが基本としていることの意味というのは、四月に遡及して改定することが基本であるというのが総務省の考え方と理解しますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大沢博君) 委員のただいまの御指摘のとおり、会計年度任用職員の給与決定につきましては、常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することが基本と考えておりますが、各地方公共団体の実情に応じて判断いただきたい旨、各地方公共団体に助言をしているところでございます。 実際の給料、報酬水準への反映時期につきましては、こうした助言を踏まえ、各地方公共団体において判断をしてきたものと承知をしております。
○岸真紀子君 この後も聞きます。 昨年の二〇二二年度における地方自治体の会計年度任用職員の給与改定はこの考え方により行われているものと思いますが、具体的に、昨年、具体的に言うとですね、人事院勧告では月例給が引上げとなりました。これは、会計年度任用職員制度ができてからは初めての引上げだったと思うんですね。これについてどういった実態になるのか、総務省として把握をしているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(大沢博君) 会計年度任用職員の令和四年度の給与改定に係る実施時期につきまして、本年一月に各地方公共団体に対しまして調査を実施をしております。 その結果でございますが、全体の約二割程度の団体が令和四年四月に遡及をして改定を行っており、七割程度の団体が令和五年の四月、したがいまして翌年度でございますけれども、令和五年四月から改定することとしていたということでございます。
○岸真紀子君 今のお話を聞くと、昨年、会計年度任用職員制度ができてから初めての人事院勧告で引上げとなったけれども、残念ながらこの導入時の事務マニュアルにもあるような運用というのがされていないというか、二割はその年の四月に遡及をしたけれども、七割が今年の四月からの、要は新年度予算からの適用となってしまったという御答弁だったと思います。 本来であれば、本当にこれがすごく問題で、せっかく処遇改善するために会計年度任用職員制度というのが導入をされて、常勤との均衡とか国家公務員との権衡とかというのを、均衡とかをしっかりとしていくという制度であったのにもかかわらず、今の状態はそういう実態があるということをここにいる皆さんにも御承知をしておいていただきたいと思います。で、これが問題なんです。 総務省は、会計年度任用職員制度の導入等に向けたこの事務処理マニュアルの問いの十四の一で、期末手当を支給すべきものとする根拠として、期末手当ですね、今までの、出されてきた期末手当の根拠として、新地方公務員法に定める情勢適応の原則や均衡の原則から、以下の国家公務員を取り巻く情勢を踏まえと前置きをしております。 具体的には、国家公務員の非常勤職員については、人事院の非常勤給与決定指針において期末手当に相当する給与を支給するよう努めることとされ、また、人事管理運営協議会幹事会申合せ、こういう会議があるんですが、国家公務員の給与を決めるやつですね、この申合せにおいても支給するものとするとされていることを挙げています。 ここで、人事院の非常勤給与決定指針及び人事管理運営協議会幹事会申合せについて、国の非常勤職員の給与の取扱いとの均衡に関して、総務省が自ら指摘したこととして、期末手当や勤勉手当に限らず給与制度及び運用の全般に及び、例えば非常勤職員の給与改定時期も当然その範囲であります。 そこで、お伺いしたいのは、国家公務員の非常勤職員の給与について、二〇一七年五月二十四日の人事管理運営協議会幹事会申合せの、遅くとも改正給与法施行の翌月から改定が、常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することを基本とすることに、三月二十二日、今年の三月二十二日に改正されまして、同日には同様の人事院の非常勤給与決定指針の改正が行われています。 この意味というのは、常勤職員と同様に四月に遡及することを徹底させるという河野国家公務員制度担当大臣の本年三月九日の参議院内閣委員会における明確かつ揺るぎない答弁から始まっておりまして、当然、地方公務員の非常勤職員にも同様の措置が図られる必要があるものと考えますが、改めて、この国家公務員の非常勤、非常勤、非正規公務員の取扱いと同じくしなきゃいけないと思うんですが、給与改定の時期、遡及に関する明確な見解を総務大臣に明らかにしていただきますようにお伺いをいたします。
○国務大臣(松本剛明君) 会計年度任用職員の給与については、地方公務員法に定める給与決定原則に基づいて決定される必要があり、人事委員会勧告を踏まえた常勤職員の給料表を基礎とすることなどにより、その趣旨に沿ったものとなります。したがって、常勤職員の給料表が改定された場合、会計年度任用職員についても常勤職員の取扱いに準じた改定を行うことが基本となると考えております。 総務省といたしましては、遡及適用も含め、常勤職員の取扱いに準じて改定する場合の具体的な対応方法等について自治体から聞き取りを行うなど、対応を検討してまいりました。今後、会計年度任用職員の給与改定の実施時期について、遡及適用を含め、常勤職員の給与改定の取扱いに準じた改定を基本とするよう自治体に対して要請する方向で取り組んでまいりたいと考えております。
○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。 明確に、基本とするんだというふうで要請をしていくということに、常勤の職員に準じた改定が基本なんだということを要請していくということで御確認させていただいたと解してよろしいでしょうか。済みません、よろしいですかね、公務員部長、今ので。はい、ありがとうございます。 最後に、先般、二月十三日に総務省のホームページを見ました。質問ではないです。総務省のホームページを見たら採用情報が掲載されておりまして、総務省の大臣官房会計課総務係非常勤職員の募集要項というのがありまして、この募集要項には住居手当の支給が明記されていました。一方、同じ日に総務省の行政評価局行政相談管理官室非常勤職員の募集要項というのも載っておりまして、こっちには住居手当の支給が措置していない、されていないということになっていました。ホームページ上なので実際は違うのかもしれませんが、そのように明記されていなかったんです。これを考えると、総務省の中でも、残念ながら同じ非常勤でも不平等な取扱いがなされているのではないかと想像するんですね。 国の非常勤職員の適切な処遇については、なお多くの課題が存在しております。総務省の最高責任者である松本大臣には、是非そういった、細かい話かもしれませんが、そういったところも認識をしていただいて、更に改善、内部でも改善をしていただきたいですし、先ほどから約五十分間にわたって質問してきました地方自治体の会計年度任用職員を含む非常勤職員の大半は女性であって、八割女性なんです。なおかつ、少子化対策が我が国における喫緊の課題となっている中、実はこの自治体で働く会計年度任用職員の中にはシングルマザー、いわゆる一人親家庭の働きながら子供を育てている方も多いのが実態です。これは本当に現場に行くと、そういった、これじゃ生活できないんだという声を非常に多く聞いています。 こういったことを考えると、非常勤という仕事により生活や育児を行っている現状を、現実を直視すべきであって、早急な生活関連手当、生活関連手当の支給なども、引き続き地方行政の重要な担い手にふさわしい適正な処遇の改善の努力をすることをお願い申し上げまして、本日の質疑を終わります。 どうもありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、地方自治法改正案に関する質疑ということで、関連する質問をさせていただきます。 まず初めに、統一地方選挙に関して伺います。 一昨日の四月二十三日に統一地方選挙の後半戦も終わりました。統一地方選挙の前半戦では、知事選挙、また道府県議会選挙の全国平均の投票率、過去最低となりました。また、後半戦も含めて無投票当選や定数割れの選挙もあったとのことでございます。 私は、三月九日のこの参議院総務委員会におきまして、地方議会議員のなり手不足問題に関連しまして松本総務大臣の御認識をお伺いをいたしました。その際に、投票率の向上への取組につきましてもお聞きをしてまいった次第でございます。 統一地方選挙の結果の分析、今後の対応につきましてはまだこれから検討されると思いますけれども、現時点での統一地方選挙に関する総務大臣の受け止めはどのようなものだったのか、お聞きしたいと思います。また、今回の統一地方選を受けて、議員のなり手不足問題や低投票率といった課題につきましての認識についても改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 投票率につきましては、政治に携わる者としては低下傾向にあるということを残念に思っているところでございますが、個々の選挙ごとに投票率はそれぞれ異なりまして、選挙の争点など様々な事情が総合的に影響するものと考えられまして、その要因を一概に申し上げることはなかなか難しいところでございますが、選挙は民主主義の根幹で、できるだけ多くの有権者の皆様に投票に参加していただくことが重要であると考えております。 有権者が投票しやすい環境整備が重要と考えており、利便性の高い期日前投票所の設置に積極的に取り組んでいただくため、新たな交付税措置を講じたところでございます。 今後、今回の統一選における取組の状況や課題、各選挙管理委員会の御意見も踏まえて、更なる環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 また、政治意識の向上を図る観点からは、いわゆる主権者教育の取組も重要と考えており、文部科学省などとも連携し、その取組の充実を図ってまいります。 また、議員のなり手不足について御質問をいただきました。 今回の統一選では、市区町村議会において、無投票当選者割合が前回の九・四%から一一・九%に、定数割れ団体が前回の八団体から二十一団体となっており、重要な課題と認識しております。過去の統一選では女性議員が少ない議会や議員の平均年齢が高い議会において無投票当選の割合が高い傾向にあり、なり手不足解消のため多様な層の住民の議会への参画を促進していくことが重要であると考えられます。 第三十三次地方制度調査会の答申では、多様な人材が参画し住民に開かれた議会の実現に向けた対応方策が示され、答申を踏まえ、今回の地方自治法改正案を提出したところでございます。 総務省としては、地方議会の活性化につながるよう、多様な人材の議会への参画やなり手不足対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。具体的な取組を前に進めていただきたいと思います。 この投票環境の向上を目指すという点で、是非委員の皆様に御賛同いただきたいのが郵便投票の対象者拡大ということでございます。 自民、公明両党では、国政や地方選挙の際に、重度の障害のある方や介護保険制度で介護の必要度が最も重い要介護五などに限定的に認められているこの郵便投票につきまして、要介護三と四の人にも対象を拡大する公職選挙法の改正案、既にまとめております。この要介護三といいますのは、食事やトイレ、お風呂が一人でできないとも言われておりますので、投票所までに足を運ぶことがとても難しい状況というのは想像できると思います。 この対象者拡大につきましては、総務省の有識者による研究会におきましても、二〇一七年の六月、高齢者の投票環境の向上に関する報告書、これを公表しておりまして、要介護三まで対象を拡大すべきと提言しているところでもございます。 今回の統一選挙でおきましても、在宅で介護を受ける方など、投票所へ足を運ぶのが難しい方の投票環境を改善する必要性、私自身も実感をした次第でございます。高齢化社会を迎えて、投票意思があるにもかかわらず投票ができない方のこの投票機会の確保を進めるべきでございます。不正投票とか公正性の確保に十分対策を講じた上で、速やかに対象者拡大を行うべきと考えております。議員立法の改正ということでございますので、各党各会派の皆様の御理解をいただければと思います。 そこで、総務省には、この郵便投票の対象拡大に関する見解に関してお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森源二君) お答え申し上げます。 御指摘の郵便等投票制度は、疾病等のため歩行が著しく困難な者の投票機会を確保するために昭和二十二年に導入されたものの、選挙人が病気と偽って制度を利用するなどの不正の横行を背景に、昭和二十七年に一旦廃止をされました。その後、昭和四十九年に、両下肢、体幹、移動機能の障害等級が一級から二級など、身体障害者手帳における一定以上の重度障害者等に対象を限定した上で再び導入され、さらに、平成十五年に議員立法により介護保険の要介護五の者を対象とし、現在に至っておるというのは御案内のとおりでございます。 高齢社会が進行する中、在宅高齢者の中には、投票の意思があるにもかかわらず歩行困難などのため投票所に行くことができない方がおられると考えられ、高齢者の投票環境の向上は重要な問題と認識をしております。 御指摘の総務省の投票環境の向上方策等に関する研究会においては、郵便等投票について議論がなされ、平成二十九年六月に、要介護四及び三の方を郵便等投票の対象とすべきとの提言がなされたところですが、このことについては現在各党各会派において御議論をいただいているものと承知をしております。 郵便等投票の対象者の拡大については、新型コロナに関連し、一昨年、令和三年の議員立法により新型コロナウイルス感染症の患者等による郵便等投票が可能とされたところでありますが、これも議員立法で行われたという、このような経緯だとか、これまでの議論、それから選挙の公正確保の観点も含めまして、各党各会派において十分に御議論をいただければと考えているところでございます。
○山本博司君 大変大事な点でございますので、今後よろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは、法案の内容について伺います。 今回の改正案の中で、地方議会の役割及び議員の職務等の明確化、これが盛り込まれております。これは、昨年十二月二十八日に第三次地方制度調査会が岸田総理大臣に対して行われました、多様な人材が参画し住民に開かれた地方議会の実現に向けた対応方策に関する答申に基づいて提案されているところでございます。 これまで地方自治法では、第八十九条におきまして普通地方公共団体に議会を置くとしか規定されていない状況でございましたけれども、地方議会の三議長会からは、議会の役割、また議員の職務権限を明確化すべきと、こういう意見が強くあった次第でございます。 今回の改正で、議会の位置付け、役割、責任の明確化、議員が誠実に職務を行うこと、この三つの項目を盛り込むことになったわけでございますけれども、これによってどのような効果があるのか、見解を伺います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 住民の多様な声を聞き、広い見地から地域社会の在り方を議論する地方議会の役割は大変重要であり、地域課題が多様化する中で議会がその役割を果たすためには、多様な人材が参画し、住民に開かれた議会を実現することが重要であります。 こうした観点から、これまで、委員御指摘のとおり、三議長会の皆様からも議会の位置付け等の明確化について熱心に御要望いただいておりました。第三十三次地方制度調査会では、この議長会からの意見聴取を含め、地方議会の在り方に関して審議を行い、答申が取りまとめられたところでございます。 答申では、まず各議会における多様な人材の参画を前提とした議会運営、また住民に開かれた議会のための取組の重要性を指摘した上で、議会の役割や責任、議員の職務等の重要性が改めて認識されるよう、全ての議会や議員に共通する一般的な事項を地方自治法に規定することも考えられると提言されたところでございます。 答申を踏まえまして、本改正案に議会の役割や議員の職務等の明確化などを盛り込んでおりまして、議会の役割や議員の職務などの重要性が改めて認識されればと考えております。 各議会における議会運営上の工夫や議会に対する住民の理解を深め、関心を高める取組などと相まって、多様な人材の議会への参画に資することを期待しております。
○山本博司君 また、調査会の答申でも盛り込まれましたけれども、議会のデジタル化の推進、これも大きなテーマでございます。 今回の改正では、地方議会に関する請願書の提出や地方議会からの国会に対する意見書の提出、これをオンラインでも可能とする内容が盛り込まれております。 こうした請願書や意見書だけでなく、議会に関する手続のこのオンライン化、これは積極的に進めていただきたいと思います。ただし、デジタル化には不慣れな方もいるかもしれません。デジタル化によりまして、より手続が煩雑になったり、結果として請願書を提出できなかったということはあってはいけないと思います。 何らかの意見がある住民からの相談があった場合には、是非、事務方による丁寧な対応がなされますように配慮をしていただきたいと思いますけれども、こうした議会のデジタル化を進めるに当たりまして、不慣れな方への対応、どのようにしていく方針なのか、見解を伺います。
○副大臣(尾身朝子君) お答えいたします。 議会のデジタル化は、これまで議会に参画することが困難であった方々や議会との接点が少なかった方々に対し、情報発信を充実させる観点や議会への参画の方策を多様化させる観点から重要であると考えております。 第三十三次地方制度調査会の答申では、多様な住民が議会に関わる機会を広げるという観点から、住民から議会への請願書の提出等の議会に関連する手続についてオンライン化を可能とすべきとの提言がなされました。 本改正案では、この提言を踏まえまして、現行、文書で行うこととされている請願について、文書で行うことに加えてオンラインで行うことも可能とするものでございます。このため、改正後においても、これまでと同様、請願を文書で提出することは引き続き可能となっております。 こうした改正内容やその趣旨につきましては、今後各議会に対して周知してまいりたいと考えております。また、オンラインによる請願を希望する方々が適法に請願を行うことができるようにするため、各議会に対しまして、オンラインによる請願の提出方法を住民の皆様に周知するよう助言してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも丁寧な形での周知徹底をお願いをしたいと思います。 次に、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給に関して伺いたいと思います。 今回の改正では、会計年度任用職員につきまして、国の非常勤職員の取扱いとの均衡との観点から、勤勉手当の支給を可能とすることとなっております。 これまで、平成二十九年度の地方公務員法及び地方自治法改正によりまして会計年度任用職員制度が創設をされて、期末手当の支給が可能となっておりました。この期末手当の導入によりまして会計年度任用職員にもボーナスの支給が可能になるなど、待遇の改善は着実に進んできましたけれども、今回、勤勉手当の支給が可能となることによって更なるボーナスの増額につながり、常勤の職員との格差解消に向けてこれは大事な取組になると思います。 こうした中で、これまで会計年度任用職員への勤勉手当が導入できなかった理由として、先に導入をされておりました国の非常勤職員への勤勉手当の支給実績が広がっていないこととの均衡を図るためということでもございました。 そこで、人事院にお伺いをしたいと思います。この国の非常勤職員に対する勤勉手当の支給がこれまで広がらなかったのはどういった理由があったからか、また、支給を進めるためにはどのような対応を行っていくか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(役田平君) お答え申し上げます。 国におきましては、委員、顧問、参与等以外の非常勤職員の給与につきまして、給与法第二十二条第二項により、各庁の長は、常勤職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給することとされております。 人事院では、各庁の長が非常勤職員の給与を決定する際に考慮すべき事項を示すものとして非常勤職員の給与に関する指針を発出しております。非常勤職員の処遇を確保する観点から、平成二十九年七月にこの指針を改定し、勤勉手当に相当する給与の支給に努めることとし、さらに令和三年七月には常勤職員の支給月数を基礎として支給することとしたところです。 昨年、令和四年に人事院におきましてこの指針の取組状況の確認を行いましたところ、各府省における勤勉手当に相当する給与の支給についてはおおむね適切に実施されていたところでございます。
○山本博司君 こうした国の対応が行われてきたことによりまして地方においても勤勉手当の支給が可能になるということでございますけれども、いわゆるフルタイムの職員とパートタイムの職員によりまして違いもあろうかと思います。 会計年度任用職員へのボーナスの支給が着実に実施されることが大事でございますけれども、この法改正によりまして会計年度任用職員へのボーナスの支給がどのように行われることになるのか、これも御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 会計年度任用職員に対する勤勉手当につきましては、先ほど人事院からも答弁がありましたとおり、国の非常勤職員について、勤勉手当に相当する給与の支給について適切に実施をされることとなり、また先んじて令和二年度に支給できることとなった期末手当の支給についても定着をしてきたところでございます。このような状況を受けて、今回の改正法案においてパートタイム会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給を可能としたところでございます。 また、フルタイムの会計年度任用職員については、地方自治法上、勤勉手当は支給可能とされておりますが、総務省から支給しないことを基本とするとの助言を行ってまいりました。法案が成立をした際には、フルタイムの会計年度任用職員についても、今回の法改正に合わせて勤勉手当を支給するよう地方公共団体に対して助言を行ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 期末手当の支給など、適正な処遇の確保に向けまして、これまで地方財政計画における計上額は、令和二年、三年、四年と段階的に増額をされておりました。今回の勤勉手当におきましても、着実な財源の確保、これが求められると思いますけれども、総務省の見解を伺います。
○政府参考人(大沢博君) 会計年度任用職員に対します勤勉手当については、法案が成立をいたしました際には、各地方団体において適切に支給されることが必要であると考えております。 勤勉手当の支給に関して必要な経費につきましては、支給に向けて、今後、地方公共団体に対しまして調査を行うことを考えておりまして、その結果も踏まえ、地方財政措置についてしっかりと検討してまいります。
○山本博司君 次に、公金事務への私人への委託に関する制度の見直しに関して伺います。 地方公共団体の公金事務の私人への委託に関する制度におきまして、これまで原則禁止だったものが解禁されることになります。これによって、これまで指定管理業者による利用料の徴収や地方税のコンビニでの徴収など限定されていたものが解禁されることによりまして、厳格なルールを定めることが前提ではございますけれども、利便性の向上が期待できると思います。 そこで、この公金事務の私人への委託に関する制度の見直しでどのような効果が期待されるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 今回の改正により、原則として全ての公金の収納事務について、長の判断により私人へ委託できるようになり、例えば保育所における食事提供費、あるいは公営住宅敷金など、様々な公金がコンビニなどで納付可能となります。これによりまして住民の利便性の向上及び自治体の収入の確保が図られると考えておりまして、本制度の積極的な活用が進むよう、先駆的な団体における取組状況を含め、本制度の活用についてしっかりと自治体に周知してまいりたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 さらに、この公金事務に関連して、デジタル給与に関して最後に伺います。 賃金の支払方法につきましては、労働基準法では、通貨のほか、労働者の同意を得た場合には銀行その他の金融機関の預金又は貯金の口座への振り込みをすることができるとされております。キャッシュレス決済の普及や送金サービスの多様化が進む中におきまして、本年四月より、スマートフォンの決済アプリなどを使って電子マネーで渡すデジタル給与が解禁をされました。 そこで、お聞きしますが、このデジタル給与の仕組みを国や地方の公務員給与におきまして適用できるか、適用するかどうかということでございます。このことに関して人事院に確認をしたいと思います。
○委員長(河野義博君) 簡潔にお願いします。
○政府参考人(役田平君) 今御紹介ございますように、民間におきましては資金移動業者への口座への賃金支払を可能とする枠組みが整備されたものと承知しております。 人事院は、国家公務員の給与のデジタル払いの取扱いにつきまして、今後の民間部門の動向を注視しつつ、関係機関とシステム面などの課題も含めた議論を行うとともに、給与制度上の検討を行ってまいります。
○山本博司君 終わります。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今日は、公金のキャッシュレス決済について質疑をしてまいりたいと思います。 今回の地方自治法の改正の中で、公金事務の私人への委託に関する制度の見直しということが挙げられています。今回の改正が実現すると、原則として地方の全ての歳入等の収納事務について、地方公共団体の長の判断で私人への委託が可能となります。これによって地方自治体への公金納付において支払場所や支払方法の利便性が向上するということで、これを期待するものであります。 また、国の公金納付に関しては、昨年十一月には、キャッシュレス法によって、年間一万件以上手続のあるものについては原則キャッシュレス払いが導入されたということであります。 キャッシュレス法は、あくまで国の歳入に関するものということで、地方の歳入に関して適用されるものではありませんけれども、地方自治体向けにキャッシュレス納付を推進するものとして指定納付受託者制度が昨年一月に施行されているものだというふうに承知をしています。キャッシュレス法は各省庁への義務的なものに対して、指定納付受託者制度は各地方自治体のキャッシュレス決済導入を法的に整備するという性質の違いがあるものも理解しております。 そこで、公金納付における地方自治体のキャッシュレス化の取組状況について、どの程度導入が進んでいるのか、総務省として把握されている状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 自治体の公金の納付に関するクレジットカードやスマートフォンアプリ等を利用したキャッシュレス決済につきましては、地方自治法に規定いたします指定納付受託者制度により導入可能となっているところでございまして、昨年九月時点で四十五の都道府県と千百八十六の市区町村が本制度を導入しております。 また、都道府県のうち、調査時点で未導入と回答しておりました秋田県、大阪府につきましても、ホームページを確認いたしましたところ、現時点においては本制度を導入しております。 さらに、現行の私人委託制度を活用してプリペイド方式の決済を導入している自治体もあるものと承知しております。
○柳ヶ瀬裕文君 これは非常に多くの自治体がキャッシュレス決済を導入しているということで、これはどんどんこれ取組を進めていかなければいけないということですけれども、それと同時に、若干、何というんでしょう、弊害というか、そんな弊害ということではないんですけれども、ちょっと確認しておきたい点があるということで質問させていただきたいと思います。 このキャッシュレス決済に関しては、決済事業者に対してサービスの対価として決済手数料を支払います。ふだんの生活でキャッシュレス決済を利用する場合には、これ支払側が決済手数料を負担することはもうほとんどないと言えると思います。しかし、公金納付においてはその種類によって対応が異なっているということがありまして、これが私は問題なんではないかというふうに考えて、ちょっと今日は質疑をさせていただいているということであります。 例えば、国税に関しては、クレジットカード払いの決済手数料は国民側の負担というふうになります。そして、同じ国税でも、電子マネーの場合の決済手数料は今度は国側の負担となるということで、同じ税金、公金でも、キャッシュレス手段によって決済手数料の負担の在り方が国なのか国民なのかということで変わってくるということがございます。これは、国の場合は決済手数料を取り決める統一のルールがないと、個々の歳入を所管する各政府の省庁が、決済事業者との契約の下、独自に決済手数料の負担の在り方を決定していることによるものだというふうに認識しておりますけれども。 そこで、まず確認をしたいんですが、地方自治体での公金納付の際の決済手数料の負担の在り方は各地方自治体が主体となって決めているということでよろしいんでしょうか。それとも、総務省に何かルールが、統一的なものがあるのかどうなのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 指定納付受託者が行います納付事務に係る決済手数料につきましては、自治体と住民のいずれが手数料を負担するかを含め、それぞれの自治体において、キャッシュレス決済を導入しようとする歳入等の件数、事務量、住民の利便性の向上や公金事務の効率化の効果などを総合的に検討した上で、事業者との交渉を経て締結いたします契約等において定めているものと承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ各自治体で決めているということなんですけれども、ということは、同一の公金納付の場合でも自治体ごとにその負担の在り方が変わってくるということになります。 となると、この決済手数料を誰が負担するかということに関しては、もうこれキャッシュレス手段の違いと、クレジットカードで払うのかその電子マネーで払うのかという手段の違いですよね。公金の種類による違いと、もう税金と公金、一般的な公金というものあると思いますけれども、それによっても違うし、これ国税と地方税によっても異なってくると。また、それは自治体によっても異なるということで、もうかなりこれ複雑な仕組みになっているなというふうに思うわけですけれども、これ実際に、地方自治体の公金納付におけるこの決済手数料がこのような複雑なものになっているという認識でよろしいんでしょうか、どうでしょうか。
○政府参考人(吉川浩民君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、決済手数料につきましては指定納付受託者と自治体が締結する契約において定めておりますので、御指摘のとおり、決済手数料やその負担者については自治体ごとに異なっているものと承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 済みません、そうですよね。ですから、これはかなり複雑な状況になっているということで、同じ税を払うにしても、その手段によって国が負担したり地方が負担したり住民が負担したりということになっている状態がこれ望ましいものなのかどうかという観点からすると、どうでしょうか。
○政府参考人(吉川浩民君) 御指摘のとおり、決済手段によりまして、これは一つの例でございますが、例えばスマホアプリ決済ですと、手数料の負担者が自治体で、手数料単価に取扱件数を掛けるといったようなやり方、また、クレジットカード決済ですと、手数料の負担者は納付義務者、つまり住民で、決済額に手数料率を掛けるといったやり方などがあるというふうに承知をしております。 これは、先ほど申し上げましたような事情、契約で定めているという事情もございますので、それぞれの自治体で、地域の実情に応じて、またどのような利便性を狙うか、あるいはどういった経費、歳入についてそのキャッシュレスを導入するかといった考え方によるところも大きいというふうに思っておりまして、現状ではそのような状況になっているという認識でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ、昨年の三月十六日の内閣委員会、衆議院ですけれども、のキャッシュレス法案審議においても、この決済手数料の在り方についてはいかがなものかということで、これ問題視されているんですね。で、このキャッシュレス法の附帯決議の中で、「キャッシュレス納付の利用に伴う手数料負担について、国による負担、納付者による負担の現状等について整理の上、その在り方について検討すること。」という、まあ言い方はマイルドではありますけれども、これをしっかりと確認をして、ある程度統一していくというようなことが望ましいんではないかというような方向性が示されているというふうに思っております。 これは国のキャッシュレス法の話ではありますけれども、地方自治体ごとのこの決済手数料に関してもこれ在り方が異なるというのは、今たまたまその自治体に住んでいるということはあると思うんですけれども、自治体間の移動というのはもう当然あるわけでありまして、もう住民の皆さんからすると極めて分かりづらいものですし、場合によってはこれ公平感の問題ということもあるのではないかなというふうに思います。 そういった意味では、これ、総務省として、このキャッシュレス手数料、決済手数料の地方自治体向けのガイドライン、これ全部強制するというわけにはいかないというふうに思いますけれども、統一的な見解、統一的な指針というようなガイドラインをお示しするということに関してはいかがでしょうか。大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) ここまでも御議論いただいておりますけれども、決済手数料の水準や誰が負担するかについては、それぞれの自治体において、キャッシュレス決済を導入しようとする歳入等の件数、事務量、住民の利便性の向上や公金事務の効率化の効果などを総合的に検討した上で、事業者との交渉を経て締結する契約等において定められるものと考えております。 したがいまして、現時点では、総務省において、御指摘のようなガイドラインにより一律に自治体における決済手数料の取扱いを助言することは予定いたしておりません。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 今のところ、こういったガイドラインを示すことはないということでありますけれども、これ、在り方極めて複雑ですので、是非これ検討いただきたいというふうに思います。 この地方税に関しては、先ほど議論ありましたけれども、地方税統一QRコードが導入をされました。これ今月より始まったということで、それまでは各自治体がばらばらで納付書にバーコードを付けていて、その決済手続の手段というのはいろいろ、これはできるけどこれはできないとか、いろいろ複雑な対応になっていたというものに関して、これは国が統一をしてこのQRコードを発行して、先ほどもありましたeLTAXという地方税ポータルサイトと組合せをすることによって、あるところ標準化した納付の仕組みをつくったということで、これは非常に望ましいことではないかなというふうに思っていますし、また、これ、金融機関を訪れることなくもうオンライン上でこれ決済をすることができるということで、これ収納事務の簡略化、効率化にもつながりますし、ユーザー視点からすると極めて利便性の高いものであるというふうに思います。 このシステム対応可能な自治体数は四十七都道府県と千七百三十市区町村に及び、現状不参加の自治体は十一団体にとどまっているというふうに存知をしておりますけれども、これらの団体もこれから対応していくということでありますので、これ将来的には一〇〇%になるというふうに理解をしています。 このように利便性を向上する取組に全自治体が参加するということはこれ住民サービスの観点から望ましいものですけれども、これ一応確認ですけれども、これは義務付けということではないということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(池田達雄君) お答えをいたします。 御質問のございました令和五年四月に開始した地方税統一QRコードを活用いたしました電子納付につきましては、地方団体に法律上の義務付けがなされているものではございません。 一方で、義務付けはないものの、導入に当たりましては、令和元年から地方税共同機構に設置されている地方税における電子化の推進に関する検討会、こういった場などにおきまして地方団体を始めとする関係団体と議論を進めまして、総務省におきましても、その検討状況等について地方団体に周知、助言を行うなどいたしまして、地方団体に準備を進めていただいたところでございます。 その結果としまして、御指摘のございましたようにほぼ全ての団体で対応すると、このような状況になっているということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ、すばらしい取組だというふうに思うんですけど、やっぱりこういった何か新しいシステムを導入する際には、私は地方自治体にしっかり義務付けをしていった方がいいんではないかと思っている派なんですね、ちょっと過激かもしれないんですけど。 でも、それは多分、その各自治体がそれぞれ自分でシステムを組んでいくというのはもうかなり困難なことで、これからもいろんなことが出てくるというふうに思うんですけど、その度に自分でシステムを構築するというのは、これ人手の面からもコストの面からもセキュリティーの観点からしても、なかなか困難だということが出てくるというふうに思うんですね。 ですから、国がこういう標準システムをしっかりつくって、整備をして、どこでも使えるようなものをつくっていくということは極めて重要なことだと思うんですけど、ただ、それに対して、じゃ、参加する自治体と参加しない自治体が出てくるというのはやっぱり望ましくないというふうに私は思いますし、それは住民の側からすると極めて分かりにくいものになってしまうということだと思います。ですので、なかなか法律の観点からこれ義務付けしていくというのは難しいというふうに思うんですけれども、しっかりと、全国一律に、やっぱりどこに行っても標準的なサービスが受けられるということは極めて重要だというふうに思いますので、その点は留意をいただきたいというふうに思います。 このQRコードの導入とeLTAXを利用することによって極めて利便性向上するということで、これすばらしい取組だと思うんですけれども、この税目、対応税目ですね、これは今四税目に限られているということですけれども、これは当然、税目の拡大、で、将来的にはこれ全ての税目で利用できるようにしていただきたいというふうに考えるわけですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(池田達雄君) 先ほど申し上げました対象税目につきましては、検討会におきまして、地方団体や経済界、さらには金融機関等との議論を重ねまして、納税者の利便性の向上や関係機関の業務の効率化、省力化などの観点から、固定資産税などの賦課税目を対象とすることや、納付件数の多寡、こういったものを考慮すべきとされたところでございまして、こうした議論を踏まえまして、まずは納税者にとってなじみの深い固定資産税や自動車税種別割などの四税目を必須として、この令和五年度から地方税統一QRコードを活用した、全国どの地方団体への納付書であってもキャッシュレス納付が可能となる仕組みを開始したところでございます。 今後についてでございますけれども、既に令和四年度税制改正におきまして地方税法令上全ての地方税に対象を拡大済みであることを踏まえまして、順次実装を進めていくということが肝腎かと思います。総務省から地方団体に対しては、この必須四税目以外についても、令和六年度から可能な限りこの地方税統一QRコードを活用することを依頼しているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 もう是非推進していただきたいというふうに思うんですけれども、自治体の側のシステムとこのeLTAXをちゃんときちんと結び付けるという作業が、改修が必要だということを聞いておりますけれども、これなかなかやっぱりお金が掛かることでもありますし、技術的にも極めて、簡単ではないということだというふうに聞いておりますので、ここに関しては政府の方からしっかりとお金を出すということと技術的な助言ということをお願いしておきたいというふうに思います。 これは税金だけではなくて、公金様々な種類があります。この公金に関しても、これがQRコードとこのeLTAXのシステムによって納付できるようになれば、更にこの利便性が飛躍的に向上するということになると思いますけれども、この展望について大臣からお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(松本剛明君) 住民の利便性向上や公金収納事務の効率化、合理化の観点から、キャッシュレス決済を含む多様な方法により公金を納付できるようにすることが重要であると考えております。 現在、eLTAXを活用した地方税の電子納付が可能となっておりますが、総務省では、デジタル庁と連携し、令和八年九月には地方税以外の公金についてもeLTAXを活用できるようにすることを目指して取組を進めていくこととしております。自治体や事業者等の意見を伺いながら、eLTAXを活用できることとする公金の範囲も含め、必要な検討を進めてまいります。 今回の改正により、原則として全ての公金の収納事務について長の判断により指定公金事務取扱者へ委託ができるようになり、例えば保育所における食事提供費など様々な公金がコンビニなどで納付可能となりますが、このような取組を含めて住民の利便性向上や公金収納事務の効率化、合理化を進めてまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 是非これお願いしたいと思います。地方自治体もかなり人手もないということですし、テクニカル上かなり難しいこともありますし、この収納事務の効率化というようなこと、観点から考えると、これを公金にも拡大していっていただきたいというふうに思います。 最後に、これちょっと問題点として一つだけ確認をしておきたいんですけれども、これ地方税統一QRコードの納付書には、地方自治体によって自治体が独自に活用しているキャッシュレス決済システムのコードと併記されている場合があるというふうに承知をしています。つまり、税の支払において、国のシステム、これはeLTAXですけれども、を通すのか、自治体のシステム、これまでやってきた、を通すのか、この二つのバーコードが記されているということがあるというふうに聞いているわけですけれども。また、そのどちらかを選択するということと同時に、その選択した後にどの金融機関を通すのか、キャッシュレス手段を選ぶのかということも変わってくるということなんですが、先ほど申し上げたとおり、この決済手数料は自治体ごとに取り決められていて、その在り方は統一されていないということであります。ですから、これ現状においてさえ、国のシステムを通した場合と地方のシステムを通した場合で、同一の地方税を同じクレジットカードで支払った場合でさえもこれ手数料が違ってくるということが起きているということであります。 ですから、これから先、この地方税統一QRコードとeLTAXの仕組みを公金に拡大していくという中では、この国のシステムを通す場合と地方のシステムを通す場合で決済手数料の在り方が異なる問題、これはより大きな問題になってくるんではないかなと思いますし、混乱をもたらすんではないかというふうに思います。この問題について、総務省としてもどのように取り組んでいくのか、どのように認識をしているのか、この点を最後に聞きたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 eLTAXを活用した納付につきましては、地方税共同機構と決済事業者が協議の上で手数料を取り決め、全団体共通の共同収納手数料が定められております。一方で、各自治体独自のキャッシュレス納付につきましては、決済事業者との個別の取決めを行うため、決済手数料やその負担者などの取扱いにeLTAXを活用した電子納付の場合と差異が生じる可能性がございます。 総務省がデジタル庁とともに令和四年十二月に立ち上げました関係府省庁との連絡会議におきまして決定いたしました地方公共団体への公金納付のデジタル化に向けた取組の方針では、自治体による公金納付へのeLTAXの活用を促進するために必要な取組を行うこととしておりますが、その上で、各自治体の判断により二つの方式を並行して導入することとする場合には、住民の混乱を招くことのないよう、丁寧に周知を行うことが必要であると考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 周知をお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 初めに、松本大臣にお伺いいたします。 今回のこの地方議会の役割及び議員の職務等を法律上に明確化する具体的な規定内容は、ある意味、私、元来そうなのではないかと、当たり前のことと思ってしまいました。こうした法改正に至る背景には議会三団体からの要請があったと伺っております。そして、大臣に、この議会三団体からの要請、いつ頃出されて、その要請内容はどのような内容であったのか、概要を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 住民の多様な声を聞き、広い見地から地域社会の在り方を議論する地方議会の役割は大変重要でありまして、地域課題が多様化する中で議会がその役割を果たすために、多様な人材が参画し、住民に開かれた議会を実現することが重要であると考えております。 こうした観点から、これまで三議長会の皆様から、地方公共団体の意思決定を行う地方議会の位置付け、議員の職務等を地方自治法で明文化すること等について御熱心に要望をいただいており、昨年九月に要請をいただいたほか、十二月には私も三議長会の会長とお会いをして直接要請を頂戴をいたしました。 第三十三次地方制度調査会では、まず昨年四月に三議長会から意見聴取を行い、地方議会の在り方に関して審議が行われましたが、本改正案は、調査会答申を踏まえ、議会の役割や議員の職務等の明確化等を行うものであり、答申でも示されているように、議会の役割や議員の職務等の重要性が改めて認識されればと思っております。 各議会における取組と相まって、多様な人材の議会への参画に資することを期待をいたしております。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 多様な人材の中には若者の参画というのにつなげる狙いがあるというふうに思いますが、一般的に、若い方の政治離れとか関心が低いと、薄いと言われています。 総務省にお尋ねいたします。こうした、今、都道府県議会あるいは市議会、町村議会において若い方の参画についてどのような分析がされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 地域の多様な民意を集約し、広い見地から地域の在り方を議論する議会がその役割を果たしていくには、多様な人材が参画する議会の実現が重要であります。しかしながら、議員の構成につきましては、例えば女性や若者の割合が極めて低いなど、住民の構成と比較して多様性を欠く状況にあり、そのことが住民の議会に対する関心の低下などを招き、議員のなり手不足の原因の一つにもなっていると考えております。 地方制度調査会の答申では、例えば、現在の議会運営について平日日中の会議開催が一般的であることや、議員や有権者からのハラスメントなど、必ずしも女性や勤労者を含めた若者などにとって参画しやすい状況にはなっていないことを指摘しております。その上で、各議会における議会運営上の工夫として、夜間、休日等の議会開催や通年会期制の活用などにより柔軟に会議日程を設定する取組、また、ハラスメント防止のため、第三者による相談窓口を設置する取組などの環境整備の必要性を指摘しております。 さらに、中高生が少年議員として政策提案等の活動を行う少年議会の取組や、これまで議会との接点が少なかった若い世代等に対してSNSを活用して議会情報を発信する取組なども行われており、これらの取組は将来の議員のなり手を涵養していく観点からも有用と考えられると指摘をしております。 総務省では、各議会において多様な人材の参画に向けた取組が進むよう、地方議会活性化シンポジウムや、ウェブサイトにおいて事例の紹介や共有などに取り組んできたところでありまして、三議長会と連携しつつ必要な取組を行ってまいります。
○竹詰仁君 様々な分析、そしてこれからの検討を今進めていただいているというふうに教えてもらいました。 政治の場では、例えば子ども・子育て政策の充実だとか教育の無償化、あるいは奨学金制度の見直しとかデジタル化、働き方改革など、若い人にとっては直接関わることがこの政治の論点になっている一方で、でも、その政治というか選挙には若い方の関心が低いということになっていまして、私たち自身も更に検討、議論を重ねていく必要があると私も思っています。 今度、若い人のことではなく、もう一つ、女性のこともちょっと教えていただきたいと思いますが、この女性の参画につながる取組というのが要請内容にあったと聞いています。今のお答えの中にも一部ありましたけれども、この会議規則等に出産等の取扱いを明示することや、あるいは議会における育児時間の付与を求める声があると伺っております。 今回のこの法改正には女性の参画に直接つながるような内容は盛り込まれていないのではないかと私は認識しているんですが、改めて総務省さんにお伺いいたします。こうした会議規則等に出産等の取扱いを明示することや議会における育児時間の付与を求めるということに対して、政府としてどのような対応状況、検討状況があるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 地方制度調査会では、多様な人材が参画する議会の実現に向けて、各議会における取組の重要性が指摘されております。女性や育児、介護に携わる方が議会に参画する上での障壁を除去する観点では、各議会において、委員御指摘の会議規則における育児等の取扱いの明確化や、議会活動における旧姓使用を認めるなどの対応を行うことが考えられるとされております。 また、議会における育児時間の付与につきましては、一部の議会において、授乳期間中の女性議員に育児時間を付与する取組が行われているものと承知をしております。 総務省といたしましては、各議会において女性を始めより多様な層の住民が議会に参画しやすい環境を整備する観点から、事例の紹介や共有などに取り組んできたところでございまして、三議長会や男女共同参画を所管する内閣府とも連携しながら必要な取組を引き続き行ってまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 必要な取組、引き続き行っていただきたいと思います。 次に、請願書の提出等のオンライン化を可能にする背景に、多様な住民が議会に関わる機会を広げる観点、あるいは議会運営の合理化を図る観点があると承知しています。多様な住民が議会に関わることも、議会運営を合理化することも、賛同しております。 一方で、オンラインは、成り済ましという問題があることが多々あります。地方議会への請願には議員紹介が必要とされておりますけれども、このオンラインによる請願の場合は議員の帯同はできなくなります。 総務省にお伺いいたします。この地方議会にオンラインで請願する場合、請願を送る人や団体、そして紹介議員について、成り済まし防止をどのように行うのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 御指摘の成り済まし防止のための措置といたしましては、例えば請願をオンラインで行う際に電子署名を求めることが考えられますことから、今回の改正案におきまして、マイナンバーカードの電子署名の有効性を確認できるものに、地方公共団体の議会を加えることとしております。ただし、こうした手法に限らず、本人確認書類の写しを添付していただくなど、簡易な方法も考えられるところでございます。 また、紹介議員の確認につきましては、紹介議員を経由して請願を行っていただくことですとか、あるいは請願の際にあらかじめ紹介議員を明示していただき、後日、議会から紹介議員に確認を行うことなども考えられるということでございます。 いずれにいたしましても、各議会において、現在の手続や運用なども踏まえ、検討していただく必要があると考えております。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 一つ質問飛ばさせていただいて、公金事務の委託、私人への委託についてお伺いいたします。 例えば、電気、ガス、水道などの公共料金の支払は、口座振替、クレジットカード払いがもう既に主流になっています。コンビニで支払ができないということは、むしろもうまれになっております。一方で、電気、ガス、水道などの事業者では、事業所の窓口での料金収納は完全閉鎖しているということが多いです。こうした適正な公金取扱いを確保した上で、全ての歳入等の収納事務について、地方公共団体の長の判断で私人への委託を可能にするということを私は理解した上で、この利便性の充実とコストの関係、そして情報管理についてお尋ねいたします。 大臣にお尋ねいたします。こうしたことを委託する場合に、当然、委託費というのが発生いたします。そして、コンビニ収納という利便性、利用者の利便性の向上と委託することによる委託費の発生、一方で、委託することで業務の効率化や人件費の経費削減などが想定されるんですけれども、トータルでどのように判断していくのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 既に論点について委員から御指摘があったかというふうに思いますが、今回の改正により、原則として全ての公金の収納事務について、長の判断によりコンビニなどの私人への委託ができるようになるところでございまして、私人に委託するかどうかにつきましては、委託することにより住民の利便性向上や公金事務の効率化、合理化が図られるところでございますが、それぞれの自治体において、その効果と委託に要する経費を総合的に検討した上で判断されるものと考えております。 なお、先ほど情報管理についても言及がございましたが、適切な情報管理が必要であることはおっしゃるとおりかというふうに思います。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 このコンビニ収納が進むことで自治体の収納窓口というのは閉鎖してしまうのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 今回の改正は、原則として全ての公金の収納事務について、長の判断により私人へ委託できるようにするものでありまして、様々な公金を多様な方法により納付できるようにすることを通じて住民の利便性の向上を図るものでございます。 公金を納付する方法や場所をどのようにするかにつきましては、地域の実情に応じて各自治体で判断いただくことではございますが、直接自治体窓口に住民から持ち込まれた公金を自治体が受け取らないといったことは想定していないところでございます。
○竹詰仁君 閉鎖は今はお考えになっていないというふうに伺いました。 最後に、先ほど情報管理のことに触れましたが、改めて、この私人への委託を可能とした場合、私人が得てしまう情報というのがあります。こうした情報管理の対策について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) 今回の私人委託の改正の以前におきましても、自治体と受託者の契約におきまして秘密の保持や個人情報の漏えい防止措置などを定めることによって担保されているところでございます。改正後におきましても、各自治体において、契約に規定することにより適切に対応されるものと考えております。 また、受託者に対しては、これらの契約事項に加え、個人情報を取り扱う事業者が遵守すべき義務などを定める個人情報保護法の規律が及ぶことになると承知しております。 本改正案が成立し施行される際には、総務省といたしましても、個人情報の保護に係る措置が適切に講じられるよう、自治体に必要な助言を行ってまいります。
○竹詰仁君 御回答ありがとうございました。以上で質問を終わります。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 冒頭、地方自治法は地方自治についての基本法であります。特に、本改正案には地方議会と地方議員、会計年度任用職員の処遇に係る改正が含まれており、三時間足らずの審議で済ますことには問題があることを指摘し、質問に入りたいと思います。 改正案で新設するとしている第八十九条二項は、議会は、当該普通地方公共団体の重要な意思決定に関する事件を議決し、並びにこの法律の定める検査及び調査その他の権限を行使すると明記するとしております。 大臣、法文で明定すれば、では何が重要な意思決定なのか、重要でない意思決定があるのかと議論を招くことになるのではないですか。法文にすべきではないと思いますが、見解どうですか。
○国務大臣(松本剛明君) 改正後の地方自治法第八十九条第二項は、議会の役割について、地方自治法に定められている議会の権限を確認的かつ網羅的に規定するものです。 地方公共団体の意思決定については、執行機関である長限りで決定し、事務を執行できるものがある一方で、条例や予算など重要な事項については議会の議決により団体意思が決定されるものであり、これらを重要な意思決定と総称したものでございます。 また、地方制度調査会の議論では、議会の位置付け等を規定する場合、令和二年十一月二十五日の最高裁判決が規定ぶりの参考になるとの意見があり、令和二年の最高裁判決では、議会の権能について、所定の重要事項について当該地方公共団体の意思を決定するなどとされていることも踏まえ、重要な意思決定に関する事件を議決しと規定したものであり、議会の権限の範囲を制約するものではございません。
○伊藤岳君 制約するものではないとなれば条文化すべきではないと思います。根拠となるのは条文です。 第八十九条三項は、前項に規定する議会の権限の適切な行使に資するため、普通地方公共団体の議会の議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならないとしています。 大臣、この誠実にその職務を行わなければならないの規定は、前項の重要な意思決定に関する事件を議決などを議会の議員がどれだけ職務を行っているかを判断して懲罰を科す根拠とはなりませんか。
○国務大臣(松本剛明君) 失礼しました。 改正後の地方自治法第八十九条第三項は、あくまで職員が職務を、失礼、議員が職務を行う上での心構えを示すものであり、議員の新たな権限や義務を定めるものではありません。 一方で、地方自治法第百三十四条に定める議会の懲罰権は、会議体としての議会の規律と品位を保つため認められているものであって、懲罰事犯の対象となるのは地方自治法や会議規則、委員会条例に違反する議会内における議員の行為に限られます。 このため、あくまで心構えを示す改正後の第八十九条第三項が懲罰の理由になるものとは考えておりません。
○伊藤岳君 この問題議論した第三十三次地方制度調査会第七回専門小委員会の配付資料で、一部の議会や議員による不適切な行為に関する指摘として、これ、千葉県議会の例として、議員の遅刻や早退、議会中の居眠りなどが列挙されています。 大臣、この議員の遅刻や早退、議会中の居眠りは、議員の心構えを法文化したものだと総務省は説明をしていますが、誠実な職務遂行義務の立法事実に含まれるものですか。
○国務大臣(松本剛明君) 御指摘の資料は、第三十三次地方制度調査会第七回専門小委員会資料の中に示された資料で、参考として、議会や議員の不適切な行為等について報道されている事例として挙げられているものにあるものかと承知をしておりますが、地方制度調査会では、多様な人材の議会への参画を促進する観点から、三議長会の皆様から議員の職務の明確化について要望があったことを踏まえ、議論が行われました。 答申では、多様な人材の議会への参画に関して、まずは各議会において多様な人材の参画を前提とした議会運営、住民に開かれた議会のための取組を行っていくことが重要であると指摘されています。その上で、一部に住民の信頼を損ないかねない議員の行為も見られることを踏まえ、議会の役割や責任、議員の職務等の重要性が改めて認識されるよう、全ての議会や議員に共通する一般的な事項を地方自治法に規定することも考えられるとの提言がなされました。 改正後の第八十九条第三項は、この答申を踏まえ、議員の職務等について、全ての議員に共通する一般的な事項を確認的に規定するものであります。
○伊藤岳君 立法事実に含まれるかどうかという明確な答弁ないんですね。 第百三十四条、議会の懲罰権には、地方自治体が定める条例に違反した場合も罰則の対象になると規定されています。八十九条第三項の挿入によって、地方議会が条例で誠実な職務遂行義務に反する具体事例、例えば居眠りなどを定めることは絶対ないと断言できますか。
○国務大臣(松本剛明君) 先ほどの答弁に補足をさせていただきますと、御指摘の資料は、地方制度調査会の専門小委員会の審議に資するために事務局において準備したものですが、答申において、資料に示された行為が第八十九条第三項の立法事実として挙げられているわけではございません。 ただいまの御質問でございますが、改正後の地方自治法第八十九条第三項は、議員の新たな権限や義務を定めるものではありません。地方自治法第百三十四条に定める議会の懲罰権は、会議体としての議会の規律と品位を保つため認められているものであって、懲罰事犯の対象となるのは地方自治法や会議規則、委員会条例に違反する議会内における議員の行為に限られます。このため、あくまで心構えを示す改正後の第八十九条第三項が懲罰の理由になるものとは考えておりません。 その上で、各議会の議決を経て定める各会議規則や委員会条例において具体的にどのような行為を懲罰の対象とするかについては、第八十九条第三項の有無にかかわらず、各議会において判断されるべきものと考えております。
○伊藤岳君 ですから、今大臣も言われたように、地方自治体の条例化を通じて、条例化によって懲罰の対象ということはあり得るわけですから、これが懲罰の拡大に悪用されないとは否定できないと思います。大きな懸念を持たざるを得ない、法文化はやめるべきだと思います。 第三十三次地方制度調査会第七回専門小委員会において、宍戸東大教授が懲罰の根拠になり得るような位置付けなのかと発言をし、法定することに対する疑問を呈しておられました。 総務省、この宍戸氏の発言について、その後、小委員会ではどのような議論が交わされ、この答申に至ったのか。議事録見ましたが、この議事録に記載されていることが全てですか。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 御指摘の第七回専門小委員会では、議員の職務等について、事務局から、仮に法律上規定するとした場合、令和二年最高裁判決等を踏まえて考えられる規定の内容のイメージの資料を提出したところでございます。 これにつきまして、宍戸委員から、懲罰の根拠になり得るような位置付けなのか、心構えであるとすると必ずしも直接的に懲罰の対象になるような規定ではないと思うが、確認したいという御発言がございました。 これに対し、事務局から、参考とした執行機関についての心構えの規定について、極めて当然の心構えを明らかにしたものであって、法律的義務というよりは、むしろ道徳的な要請とされており、議員の職務に関する規定をもって懲罰などの判断基準が変わるものではないと考える旨をお答えいたしました。 地方制度調査会における議員の職務に関する規定と懲罰との関係についての議論は以上のとおりでございまして、議事録に記載のとおりであります。
○伊藤岳君 そんな議論で宍戸東大教授は納得されたんでしょうか。どうもこれ、議事録が全て記載されているとは思えません。 しかも、これ、その答申で、誠実にその職務を行わなければならないという規定が総務省で作文されるわけですね。本当に極めて飛躍した議論、結論だと思います。 そもそも、法案は、三議長会から、議員のなり手確保のために地方議会や議員の位置付けを地方自治法に明確に規定してほしいとの要望を受けてのものでした。三議長会は、自らの判断と責任においてその職務を行うと要望していましたが、答申では、誠実にその職務を行わなきゃならないというふうに作文をされました。立法過程に大きな問題があると指摘をしたいと思います。 議員のなり手確保を言うならば、議員報酬の引上げコストを求められているのではないかと思います。今日資料をお配りいたしました。共同通信社の配信です。 地方議会議長に行ったアンケートでは、議員のなり手を増やすための有効な対策を尋ねたところ、議員報酬の引上げが七七%でトップでした。では、実際に議員報酬はこの間どのように推移をしているのか。議員報酬は、都道府県も市も町、村も、平成十五年度以降令和元年度まで引下げが続き、その後、都道府県も市も町村も引き上がっていますが、平成十五年度の水準までには回復をしていません。つまり、二十年前よりも低い報酬になっているということであります。 また、国の財政措置である議員報酬の普通交付税単価の推移を見ますと、平成十五年度から令和元年度まで引き下げられ続け、道府県分でいえば十四・九万円の減、市町村分でいえば六・八万円の減となっています。令和二年度以降は引き上げられておりますが、平成十五年度の水準には回復をしていません。当然ですが、議員報酬と交付税単価の傾向はこれ比例をしてくるわけです。 大臣、議員報酬、普通交付税の単価が減額され続け、令和元年以降また若干増になっていますが、その要因は何なんですか。
○政府参考人(原邦彰君) お答えいたします。 まず、地方公務員給与実態調査結果による議員平均報酬月額でありますが、御指摘のとおり、十五年度以降しばらく減少傾向にありました。この減少は、行政改革に伴う議員報酬の見直しの動向等に伴うものではないかと考えておりますが、近年は増加傾向にございます。 交付税の単位費用の積算に用いている議員報酬単価でありますが、この地方公務員給与実態調査の結果等を踏まえて設定しており、かつては減少傾向にありましたが、近年は実態を踏まえて増額しており、令和五年度も増額をいたしております。
○伊藤岳君 実態を踏まえてという話がありましたが、つまり、要は、集中改革プランで国が地方の職員削減を具体的な数値目標を持って行ってきた、その職員の給与実態をにらんで議員報酬単価が措置されてきた、つまり、議員報酬単価の上がり下がりというのは、国の施策を地方に押し付けて、職員の削減、地方行革を推進してきた国の都合で決まっているということだと思います。しかも、今も、実際の議員報酬も財政措置である普通交付税の報酬単価も、二十年前さえ回復していないんですね。 大臣、三議長会は、活気ある地方議会を目指す全国大会で、小規模議会の議員報酬を適正な水準に引き上げられるよう財政支援を行うことと議員報酬の引上げを要望していますが、大臣、この三議長会の要望は御存じですか。
○国務大臣(松本剛明君) 今御指摘もございました令和四年十一月に三議長会が開催した、住民の負託にこたえ、活力ある地方議会を目指す全国大会において、国に対する要望事項として、小規模議会の議員報酬を適正な水準に引き上げられるよう財政支援を行うことが決議されたことは承知をいたしております。その後、十二月には、三議長会の会長から私にも直接要望をいただいたところでございます。
○伊藤岳君 大臣、三議長会の要望を受け止めているというのであれば、議員のなり手不足の解消が長らく言われ続けながら、普通交付税の議員報酬単価が二十年前と比べても低いという現状をどう考えますか。議員報酬の普通交付税単価の引上げを直ちに検討すべきではないですか。
○委員長(河野義博君) 時間が参りましたので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(松本剛明君) はい。 先ほども局長から御答弁申し上げたとおり、普通交付税の単位費用の積算に用いている議員報酬単価は、地方公務員給与実態調査結果等を踏まえて設定することとしておりまして、近年、この議員報酬単価を増額してきているところでございます。 総務省としては、議員報酬については、各議会において、住民の十分な理解と納得を得るため、地域の実情を踏まえて十分な審議を尽くしていただき、適正な議員報酬の額を定めていただくことが重要と考えておりまして、議長会と連携しながら、様々な取組事例の紹介など情報提供を行ってまいりたいと考えております。 今後も、こうした取組や議員報酬の実態を踏まえ、適切に対応してまいります。
○伊藤岳君 国の対応を強く求めて、質問を終わります。
○浜田聡君 浜田聡です。本日最後の質疑、よろしくお願いいたします。 今回は、地方自治法改正案の質疑ということで、改正案の内容のほか、地方自治法が関わって最近世間の関心が高いいわゆるColabo問題や地方選挙、例えば被選挙権年齢の引下げなどについて質問をさせていただきます。 今回の法改正の内容に非正規雇用職員への勤勉手当の支給に関するものがあります。まず、ここについて質問をさせていただきます。 非正規雇用職員の勤勉手当に関してですが、単に手当だけを増額するのであれば、自治体の人件費負担が増えるだけと予想をしております。それを国からの支援で賄うだけでは、単に国民に負担を押し付けるだけになるのではないかと危惧します。つまり、増税につながるおそれがあるということです。岸田内閣が賃上げに、賃上げ政策に取り組む中、手取りを減らす増税をしていては元も子もありません。増税をする前にやるべきことはあります。 地方自治体の約四割は行政評価に取り組んでいないというデータが総務省の調査で出ております。今回の配付資料の一番最後にその関連するものを用意させていただきました。資料は、平成二十八年の調査であり、少し古いですが、今に至るまで大きく変化しているとは思いません。というわけで、増税の前にやるべきことはたくさんあると思います。 そこで、非正規雇用職員の勤勉手当に関して政府に伺います。まず、地方自治体における事務事業評価の取組の徹底や業務のデジタル化などを先にすべきと思われますが、御見解をお伺いします。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 地方公共団体の行政評価の導入状況につきましては、令和四年四月現在で千百七十五団体となっておりまして、御指摘の平成二十八年十月の前回調査時点より七十六団体増加し、約六六%の地方公共団体で導入済みとなっております。具体には、都道府県、指定都市におきましては約九九%が既に導入済みでございます。また、中核市、市区などにおきましても、八割以上の団体で導入済みとなっております。 地方公共団体の事務事業評価などの行政評価につきましては、住民に対する説明責任の確保など、行政運営の向上を図るため、自主的、主体的に取り組まれているものと認識しております。今後も、地域の実情に応じ、行政評価の結果などを活用するとともに、デジタル技術を活用した業務改革を行うなど、自主的、主体的な改革を進めることが重要と考えております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 繰り返しになって恐縮ですが、岸田内閣が賃上げ政策に取り組む中、手取りを減らす増税をしていては元も子もありません。増税をする前にやるべきことはあります。 地方自治体における事務事業評価の取組をしっかり行うことで税金が余っているということが明らかになります。こういった税金を使って行われている事業の評価をしっかりしないと、次に取り上げる東京のColabo問題のようなものが発生するわけです。総務省行政評価局の方には大いに期待するとともに、私の支援者の皆様とともに各地方の事務事業評価表のチェックを進めていくことで、減税をする余裕は大いにあると、減税をするのだということを申し上げて、次の質問に移ります。 次に、東京都若年被害女性支援事業等に関する問題、いわゆるColabo問題について取り上げさせていただきます。 この問題について、私はこれまで総務委員会、予算委員会などで取り上げさせていただきました。この問題はテレビを始めとする主要マスコミがなぜか取り上げたがらないようですが、インターネット上では国民の関心の高さがうかがえる問題であり、私としてはしっかりと取り組んでいきたいと考えております。 昨年、東京都の若年被害女性等支援事業の受託者である一般社団法人Colaboの会計報告に問題があることが明るみになったことを発端として、様々な問題が次から次へと出てきているというものです。この問題の特徴としては、問題が数多く出てくることが挙げられると私は考えております。今回は、その問題の一つとして、地方自治法第二百三十四条などと関連する問題を取り上げさせていただきます。 この後の話に入る前に私からまず述べさせていただきたいこととしては、被害を受けている若年女性を支援することは必要であり、非常に重要であるということ、改めて強調させていただきます。ただ一方で、国民負担率が約五割になろうとしている現在において、国民から納められた税金の適切な利用というのは非常に重要なことであります。この問題を国会で取り上げて問題が改善することによって、被害女性の救済が更に進むことを期待しております。 さて、このColabo問題、東京都議会では自民党都議団の先生方が東京都に対して積極的に追及をされているわけでございまして、そのことに敬意を表するとともに、私も応援していきたいと思います。この問題は、都民の税金のみならず国民の税金も投じられているわけですから、この国会でも取り上げていく所存です。 今回、このColabo問題について三つ質問を用意させていただきました。今回の私の質疑については動画などによって多くの国民の皆様が御覧になっていただくと思いますが、例えば地方自治法施行令百六十七の第二項、一項第二号などという複数の法令が出てきて分かりにくいところもあると思いますので、まず、大ざっぱにですが、私が訴えたい問題意識をお伝えさせていただきます。 東京都の若年被害女性等支援事業に限った話ではないのかもしれませんが、地方自治体が、その事業を請け負う事業者は、入札や企画競争など事業者を選定するプロセスを経て選ばれるのが常道だと思います。しかし、どうもこのWBPCと呼ばれる四団体が優遇されて選ばれているのではないかという指摘が今回あります。このWBPCというのは四つの団体の頭文字を取ったものでして、一般社団法人若草プロジェクトのW、NPO法人BONDプロジェクトのB、NPO法人ぱっぷすのP、一般社団法人ColaboのC、四団体となります。この四団体はその選定プロセスがないまま選ばれているのではないかという指摘です。これが事実なら、かなりまずいことだと思います。政治家や役人と癒着した特定の団体だけが選ばれることになってしまうからです。 さて、ここで地方自治法二百三十四条の内容を少し紹介させていただきます。条文の一部、読み上げます。一、売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又は競り売りの方法により締結するものとする。二、前項の指名競争入札、随意契約又は競り売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。条文は更に続きますが、この問題と関連が強いところで、ひとまずここまで紹介させていただきます。 さて、自治体による調達というのは、その財源が税金によって賄われるものであるため、より良いもの、安いものであるべきと考えます。そのため、原則として、自治体が発注を行う場合は不特定多数の参加者を募る一般競争入札が原則です。一方で、随意契約は自治体が特定の相手方を決めて行う契約でございます。法令では随意契約をする条件を例外的な取扱いとして定められております。 東京都は、若年被害女性等支援事業について、先ほど申し上げた四団体、WBPCと随意契約を行ったようであり、そのプロセスが問題視されています。これについて東京都は次のように説明をしております。厚労省が発出した若年被害女性等支援事業実施要綱の記載を根拠に、全国一律の内容で契約するように求められたから随意契約を行ったとしておりまして、これは地方自治法施行令百六十七条の二第一項第二号に当てはまるとしております。地方自治法施行令百六十七条ですが、地方自治法第二百三十四条第二項の規定における随意契約のできる条件を定める、条件を記載しているものでございます。 この東京都の説明なんですけれど、東京都の主張する全国一律の内容で契約するように求めたという点について、先日、私は質問主意書で確認をさせていただきました。詳細は省きますが、その答弁書には次のように記載をされておりました。委託先の社会福祉法人等における対象者に対する支援の在り方については、当該都道府県等における支援事業の実施の方針や、当該社会福祉法人等の内容によって様々であると考えていると答弁書に記載されております。ここで、東京都と日本政府ではその認識に食い違いがあるというように思います。 そこで、参考人の方にお聞きします。東京都と政府、どちらかがおかしいのではないかと思うわけなんですが、私としては、東京都議会のやり取りなどを含めて察すると、東京都の認識が誤っているように思うんですが、いかがでしょうか。それとも、政府は全国一律の内容で契約するように求めたのでしょうか。御答弁お願いします。
○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。 御指摘のありました東京都の認識につきましては、厚生労働省としてはお答えする立場にはございませんが、若年被害女性等支援事業につきましては、当該事業の実施要綱に基づいて、事業の一部について、年間を通じて若年女性の支援を行う社会福祉法人やNPO法人等に委託等することができるとしているところでございます。 社会福祉法人等に委託等を行う事業の具体的な内容や対象者に対する支援の在り方につきましては、事業を実施する都道府県等の方針や委託先の団体の活動内容等によって様々であると考えております。
○浜田聡君 答弁内容からは、政府が全国一律の内容で契約するように求めたという事実はないように思いますが、そうだとすると、やはり東京都の主張は破綻しているのではないかと思います。 ここで、随意契約の理由として東京都が挙げている厚労省の実施要綱の二、実施主体の記載を取り上げさせていただきます。年間を通じて若年女性の支援を行う社会福祉法人、NPO法人等に委託等することができるという記載でございます。 この記載について総務省にお聞きしたいのですが、一般論として、随意契約が地方自治法施行令百六十七条の二第一項第二号の要件に該当するかどうかの判断基準はどのようなものでしょうか。また、一般論としての基準で照らしたとき、東京都の主張は地方自治法上の随意契約の条件に当てはまるのでしょうか。御見解を伺います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 地方自治法施行令第百六十七条の二第一項第二号におきまして、性質又は目的が競争入札に適しない契約をするときは随意契約によることができるとされておりまして、これに該当するか否かは、最高裁判例におきまして、契約の公正及び価格の有利性を図ることを目的として地方公共団体の契約締結の方法に制限を加えている法令の趣旨を勘案し、個々具体的な契約ごとに、当該契約の種類、内容、性質、目的等諸般の事情を考慮して当該地方公共団体の契約担当者の合理的な裁量判断により決定されるものと解するのが相当と示されております。 このように、随意契約の運用につきましては、各自治体が、法令の規定やこうした判例の考え方等を踏まえまして、自らの判断と責任において適切に行うべきものと考えております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 このColabo問題ですが、東京都議会では、自民党都議団の先生方が東京都に対して積極的に追及をされていると申し上げました。その一例をここで取り上げさせていただきます。 三月十四日の東京都議会の厚生委員会において、浜中義豊自民党都議と東京都のやり取りがありました。そこによると、東京都若年被害女性等支援事業に係る契約については、東京都が定めた契約事務の委任等に関わる規則に反して、東京都福祉保健局の独断で締結しているということが指摘をされております。つまり、地方自治法十五条に基づいて東京都が定めた権限委任の手続に関する規則を東京都は自ら反したということでございます。しかしながら、東京都は、手続規則に違反はあったが、委任自体は成立しており、契約は有効と解して、この契約を有効で問題でないものとしております。 そこで、政府参考人の方に伺います。二点伺います。 一点目は、一般論として伺うわけですが、地方自治法十五条に基づき知事から職員への権限委任の手続が規則で定められている場合、権限委任は規則に従わなければ規則の存在意義がなくなるので、実態としての権限委任も成立しないと考えますが、地方自治の観点から、総務省としての見解を伺います。 もう二点はです、もう一点は、また、これを踏まえて、この東京都の、規則の手続には違反しているが、権限委任は成立しており、契約は有効であるという見解に関して、総務省の見解を伺います。
○政府参考人(吉川浩民君) 一般に、地方公共団体の長は、地方自治法百五十三条一項に基づき、その権限に属する事務の一部を補助機関である職員に委任することができます。 お尋ねの権限委任が成立しているかどうかにつきましては、当該事務処理の手続を定める、当該事務処理の手続に関する定めでございます東京都契約事務の委任に関する規則に照らし、東京都において適切に判断されるべきものと考えております。
○浜田聡君 今回、東京都が若年被害女性等支援事業をWBPCの四つに選定したことについては、やはり大きな問題があると考えます。繰り返しになりますが、被害を受けている若年女性を支援することは必要であり、重要であることは改めて強調します。ただ一方で、国民から納められた税金の適切な利用も同様に重要でございます。東京都がその事業を行うに当たり、委託先として選定プロセスに疑義があるということをここで取り上げさせていただきました。 このColabo問題、さらにColabo以外の三団体含めたWBPC問題は、東京都においては東京都議会の自民党さんが追及されておりますが、この問題は東京都のみならず全国の自治体で発生している可能性がある問題であることは容易に想像できます。東京都以外ではこの追及がどの程度なされているのかについて、国民の皆様、大いに関心があるであろうということを申し添えておきます。 ここで、東京都議会のウェブ中継について問題提起をさせていただきます。今回はこれは質問ではありませんが、次回以降の委員会で取り上げさせていただく予定です。 問題提起したいのは、東京都議会はウェブ中継を二次加工、配信するのを著作権を持ち出して禁止しているという指摘があることです。国会中継は二次加工や配信が盛んとなっていることは皆さん御存じのとおりだと思います。 で、著作権法第四十条には、議会における演説等は、報道のために新聞等へ掲載、放送等により利用することができるというものがあります。そういったことを考えると、東京都議会のこの規制というのはおかしいのではないかと思います。東京都議会でのやり取りが幅広く国民の皆様から見られることは望ましいと考えますので、今後取り上げさせていただくことを申し上げて、次の質問に移ります。 さて次に、いわゆる議員のなり手不足解決するための被選挙権の問題を取り上げていきたいと思います。 今回の地方自治法改正案では、議員のなり手不足が課題として捉えられているように思います。この点に関しては、今回の委員会でも様々な議論がなされました。その解決策としては、私はやはり被選挙権の規制緩和が近道であると考えます。被選挙権についての規制緩和をすれば議員のなり手不足は解決すると考えまして、この観点から幾つか、まあ時間ないので、質問させていただきます。 まず、被選挙権の規制緩和として、まず参考人の方に伺います。日本と比較して、諸外国の被選挙権の年齢に関して政府の把握しているところを教えていただければと思います。
○政府参考人(森源二君) お答えいたします。 諸外国の被選挙権年齢について、G7諸国の下院の例で見てみますと、イギリス、ドイツ、フランス、カナダでは十八歳、アメリカ、イタリアでは二十五歳となっているものと承知をしております。同じくG7諸国の上院の被選挙権については、直接選挙により議員を選出する国は日本以外では二か国ですが、アメリカでは三十歳、イタリアでは四十歳となっているものと承知をしております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 最後の質問になります。 私は、被選挙権年齢の引下げについては、あえて内閣法で提出してほしいと思います。ここでは理由を一つ述べさせていただき、まあ理由を一つ質問させていただきます。 理由の一つとしては、現状では政府が日本の若者を軽視しているのではないかということです。日本の若者に対して、諸外国の若者に比べて未熟であるから被選挙権を与えないことは相当であるという差別をしているのではないかと言えるのではないかということです。それだと、日本の若者に対して失礼となりますので、私は被選挙権引下げを実現するための法案は内閣法で提出すべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○大臣政務官(中川貴元君) 被選挙権年齢の引下げにつきましては、これまで選挙権年齢と同じ十八歳に引き下げ、人生の選択の時期に地域を良くしたいという意欲を持つ若者が立候補できるようにしてはどうかとの意見があった一方で、住民間の利害対立に関わる合意形成を担うためには一定の経験が必要と考えられることから、慎重に考えるべきではないかとの意見もあったものと承知をしているところでございます。 被選挙権年齢の在り方につきましては、民主主義の土台である選挙制度の根幹に関わるものであることから、各党各会派で御議論をいただくべき事柄であると考えております。
○浜田聡君 時間がないので終わりますが、今回ちょっと紹介できなかったんですけれど、今回の配付資料に各主要政党の選挙での被選挙権年齢が含まれている公約集を用意させていただきました。 その公約集には、各主要政党は、被選挙権年齢引下げは……
○委員長(河野義博君) おまとめください。
○浜田聡君 盛り込まれているということを最後に申し上げまして、私の質疑を終わります。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(河野義博君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表して、地方自治法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 地方自治法は地方自治に関する基本法であり、特に、本法案には地方議会と地方議員、会計年度任用職員の処遇などに係る改正が含まれています。短時間の審議で済ますことには問題があることを指摘するものです。 本法案は、第八十九条第三項に、議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならないと加えます。 総務省は理念規定である第三項は直ちに懲罰の対象条文にはならないと説明しますが、法文化を契機に地方議会が条例で誠実な職務遂行義務に反する具体事例を定めれば懲罰の対象となり得るもので、反対です。 立法過程にも問題があります。 そもそも、第三十三次地方制度調査会で地方議会の役割及び議員の職務等の明確化を求めた全国都道府県議会議長会の主張の背景には、地方議員の職務に応じた処遇の確保があります。心構え規定ではありませんでした。しかし、総務省は誠実規定を提案し、委員からは法律で定めることへの疑問が投げかけられたにもかかわらず、その方向でまとめてしまったのであります。 さらに、第二項では、議会は、この法律、地方自治法の定めるところにより重要な意思決定に関する事件を議決するとしていますが、何が重要な意思決定なのかという議論を招きかねません。地方議会の議決対象をゆがめ、地方議会の役割の矮小化につながるという疑念が拭えません。 地方議会や議員の職務の在り方は地方自治そのものであり、本来、憲法の地方自治の本旨に基づき、住民自治と団体自治の原則の下、その地域の住民と議会が自らの問題として取り組み、議会での質疑、討論を活発化することなどによって議会の存在意義を明らかにし、その内容を豊かにしていくべきものであります。法律に議会の在り方などを書き込むという発想は地方自治の精神と相入れないばかりか、政府が地方議員の心構え規定を閣法で提案するという点も地方自治の本質に関わる原則問題を含んでいます。 なお、パートタイムの会計年度任用職員に対して勤勉手当の支給を可能とする規定の整備は、処遇改善に資する当然の措置であります。総務省マニュアルの改訂を始め、地方自治体の適正な運用を確保するために国は責任を果たすことを求めて、討論といたします。
○委員長(河野義博君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 地方自治法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(河野義博君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、小沢君から発言を求められておりますので、これを許します。小沢雅仁君。
○小沢雅仁君 私は、ただいま可決されました地方自治法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び政治家女子48党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方自治法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一、多様な人材が参画し住民に開かれた地方議会の実現が重要であることを踏まえ、本法による地方議会の役割及び議員の職務等の明確化の趣旨を十分に周知するとともに、各地域において住民福祉を最大限に追求することに資する議会の在り方について活発に議論がなされるよう、必要な助言を行うこと。 二、多様な住民が地方議会に関わる機会の拡大並びに議会運営の活性化及び合理化を図るため、現行の議会の在り方に加え、議会に係る手続のオンライン化を可能とした趣旨も踏まえ、議会におけるデジタル技術を活用した取組に関し、必要な助言を行うとともに、技術的・財政的な支援についても検討を行うこと。 三、多様な人材が地方議会に参画できる環境を整備することの重要性に鑑み、各議会において、オンラインによる委員会を円滑に開催することができるよう、地方公共団体に対し必要な助言を行うこと。また、オンラインによる本会議への出席を可能とすることについては、第三十三次地方制度調査会の答申を踏まえ、議員本人による自由な意思表明に関し、議場と同様の環境が確保できるか等の課題について、オンラインによる委員会の開催上の課題等の検証を行い、国会における対応も参考としつつ丁寧に検討を進め、その結果に基づいて必要に応じ所要の措置を講ずること。 四、地方議会の議員の選挙において労働者がより立候補しやすくなるよう、就業規則において立候補休暇制度を設けること等について、事業主の理解を得るための取組を進めるなど、引き続き立候補環境の整備に取り組むこと。 五、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律や第三十三次地方制度調査会の答申の趣旨等を踏まえ、女性や若者、育児・介護に携わる者等が議会に参画する上での障壁を除去するための社会的な環境整備に取り組むこと。また、地方議会において会議規則における育児・介護等の取扱いの明確化やハラスメント防止等の取組が進められるよう、必要な助言を行うこと。 六、小規模市町村において議員のなり手不足が深刻であることを踏まえ、適正な水準の議員報酬の在り方について、各地方公共団体における検討に資するよう、取組事例の紹介に取り組むとともに、適切に地方財政措置を講ずること。 七、歯止めのかからない投票率の低下は民主主義の危機であるという立場から、投票率の向上のため、特に若年層の政治に対する関心を高めるための教育等の充実・強化を図るとともに、高齢者等の移動手段の確保や期日前投票の利便性の向上等あらゆる施策を講ずること。 八、地方公務員の任用、勤務条件並びに福祉及び利益の保護等の適正を確保するため、本法施行後、その施行の状況等について調査を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。 九、会計年度任用職員を始めとする非常勤職員が地方公共団体の行政運営において重要な役割を果たしていることを踏まえ、当該職員の任用や処遇について、適切な措置が講じられるよう地方公共団体に対する助言を行うこと。 十、会計年度任用職員の勤勉手当の支給について、令和六年度から、全ての地方公共団体において支給が開始されるよう努めること。また、制度改正により必要となる財源については、その確保に努めること。 十一、会計年度任用職員の期末手当・勤勉手当の支給については、国家公務員の非常勤職員との均衡から、期末手当及び勤勉手当のいずれをも支給することが基本であることを地方公共団体に対して周知すること。 十二、会計年度任用職員の勤勉手当の支給について、常勤職員の取扱いとの権衡を踏まえ適切に支給するとともに、単に財政上の制約のみを理由として、当該手当支給による給与増額分を月例給又は期末手当より減額することがないよう、地方公共団体への助言を行うこと。 十三、引き続き、常勤職員の給与との権衡及び国家公務員の非常勤職員の給与との均衡を踏まえ、会計年度任用職員の処遇の改善に努めること。 十四、公金事務の私人への委託について、原則として全ての歳入等の収納事務を地方公共団体の長の判断で私人への委託を可能とすることに関して、その効果や実務上生ずる課題等を踏まえ、取扱上の責任の明確化や公正の確保等公金の取扱いの適正を確保する観点から必要な助言を行うこと。 十五、地方自治法の趣旨に鑑み、受託者及び再委託者における適正な収納事務を確保するため、指定公金事務取扱者に対する検査等の適切な実施とともに、納入者のプライバシー保護に万全を期すよう、地方公共団体への助言を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(河野義博君) ただいま小沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(河野義博君) 多数と認めます。よって、小沢君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松本総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。
○国務大臣(松本剛明君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(河野義博君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十二分散会