総務委員会 第8号
- 発言数
- 253 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/03/30
会議録
○委員長(河野義博君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長小笠原陽一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(河野義博君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、日本放送協会会長稲葉延雄君外六名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(河野義博君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 日本放送協会の令和五年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千四百四十億円、事業支出が六千七百二十億円となっており、事業収支における不足二百八十億円につきましては、財政安定のための繰越金の一部をもって充てることとしております。 一般勘定資本収支につきましては、資本収入が一千百八十六億円、資本支出が九百六億円となっております。 次に、事業計画につきましては、受信料の値下げ、衛星波の一波削減、地域情報の発信強化、ユニバーサル放送サービスの充実、営業経費の抑制、グループ全体での業務の見直しなどによる効率的で持続可能な組織の実現等に取り組むこととなっております。 総務大臣といたしましては、この収支予算等の執行に当たり、公共放送として提供する放送番組の質を維持しつつ、引き続き、公共放送の役割を果たすために必要な事業規模について不断の見直しを行い、事業経費の一層の合理化、効率化に取り組むとともに、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組を着実に進めることにより、受信料収入と事業規模との均衡を早期に確保することを求めております。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(河野義博君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。稲葉日本放送協会会長。
○参考人(稲葉延雄君) ただいま議題となっております日本放送協会令和五年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。 NHK経営計画、二〇二一―二〇二三年度の最終年度となります令和五年度は、経営計画の修正により、スリムで強靱な新しいNHKを目指した構造改革を更に強化します。衛星波の一波削減を着実に実施するとともに、経営努力の成果を視聴者の皆様へ還元するため、受信料の値下げを行います。 事業運営に当たりましては、受信料で成り立つ公共メディアとして信頼される情報の社会的基盤の役割を果たしていくため、自主自律を堅持し、正確な情報を公平公正に伝え、命と暮らしを守る報道に全力を挙げます。あわせて、多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで、最適な媒体で届けます。衛星波につきましては、番組の質の維持を大前提に、令和六年三月末に2Kのうち一波を削減します。また、日本を世界に積極的に発信し、様々な分野で国際社会との相互理解を促進するとともに、地域の課題や情報を広く発信して地域の発展に貢献いたします。あわせて、ユニバーサル放送サービスの充実にも取り組みます。 インターネット活用業務は、実施基準に示した費用の範囲の中で、国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供いたします。 受信料につきましては、令和五年十月から地上契約、衛星契約共に一割の値下げを実施いたします。引き続き営業経費の抑制に努めるとともに、共感と納得に基づく営業活動により、公平負担と受信料制度の理解促進に取り組み、事業運営に必要な収入を確保いたします。 NHKグループ全体で業務の見直しやガバナンスの強化を図るとともに、働く一人一人の創造性を最大化する人事制度改革を加速させるなど、効率的で持続可能な組織の実現に向けた取組を強化いたします。 次に、建設計画につきましては、緊急報道設備や番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時等にも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施いたします。また、老朽化した東京渋谷の放送センターや地域の放送会館の建て替え事業を着実に推進してまいります。 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千四百四十億円、国内放送費などの支出六千七百二十億円を計上しております。事業収支における不足二百八十億円につきましては、財政安定のための繰越金の一部をもって充てることとしております。 また、資本収支は、収入として、減価償却資金など総額一千百八十六億円を計上し、支出には建設費九百六億円を計上してあります。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。 以上、令和五年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとしての視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。 委員各位の御理解と御支援をお願いいたします。あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(河野義博君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○江島潔君 自由民主党の江島潔です。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 まず初めに、総務大臣がNHKをどれくらい御覧になっているか、別の言い方すると、NHKというチャンネルに限るとお好きな番組というのがあるか、その辺を聞かせてください。その上で、恐らく御覧になりながら、御自身がNHKのいわゆる所管する大臣だということを意識しながら恐らく御覧になるんだろうと思いますが、総務省がNHKを所管、監督するということの意義をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(松本剛明君) NHKをどのぐらい見ているのかという御質問でございますが、日頃、定時のニュースは見るようにさせていただいておりますし、歴史が好きで大河ドラマも長く見てきておりますけれども、日曜日の夜はちょうど移動する時間に重なってしまうこともあるといったような状況でございます。 公共放送を担うNHKを所管する大臣として申し上げれば、放送法上、NHKの放送はあまねく全国放送において受信できるようにする責務を負っていただいております。現在、全国どこの地域であっても公共放送と民間放送がいずれも視聴できる環境が実現されており、両者が切磋琢磨して、多様で質の高い放送が普及することが望まれていると考えているところでございまして、公共放送としてのNHKには、国民生活や経済活動に欠かせない情報の基盤として、健全な民主主義の発達に貢献することを期待いたしているところでございます。 また、日本の放送番組は世界の中でも優れており、日本のコンテンツ産業の競争力にとって重要と認識をしております。NHKにおかれましては、このような良質な放送番組を国の内外に発信するプラットフォームとして、新たな役割も果たしていただきたいと考えております。 総務大臣といたしましては、このようなNHKに求められる役割が十分に果たされるよう、放送行政を担ってまいりたいと考えております。
○江島潔君 ありがとうございました。 確かに、去年の大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」は本当に面白かったです。壇ノ浦の合戦とか下関が絡む話題が出るから見ていたということもありますんですけれども、それを抜きにしても本当に面白い、最近の大河ドラマは。その延長上で今の「どうする家康」も非常に楽しみに毎週見ておりますし、あと、私の個人的な趣味でいうと、教育テレビの「サイエンスZERO」とか、それから「地球ドラマチック」、この辺が、深夜帯なんですけれども、すごくいつも楽しみに見ているような番組です。恐らく、非常に幅広いジャンルをカバーしているので、国民それぞれ好きなチャンネルというのがあると思うんですけれども。 これは、次は会長にちょっとお伺いしたいと思いますんですけれども、ここ近年、日本というか世界を取り巻く状況が激変をしております。もちろん、新型コロナの影響もありましたし、それからロシアの軍事侵攻もありました。もうこの国際情勢、社会情勢は本当に不透明としか言いようがない現況であります。その中にありまして、やはり日本のこの公共放送というものの果たす役割は大変大きいんだろうと思います。そのトップに今立っていただいている稲葉会長として、これからのNHKをどのような方針で運営をされていかれるのか。特に、会長におかれましては、日銀それから民間企業での経営の御経験もありますので、その辺も恐らく、様々なこの含まれた方針になるかと思います。その辺の点をお聞かせをいただければと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 所信をというお尋ねでございます。 私は、既に申し上げたことがございますが、日銀時代に日銀法の改正に携わったことがございまして、その際に放送法に接する機会がございました。その第一条に、放送の目的として、放送の効用を国民にあまねく支給し、表現の自由を確保し、健全な民主主義の発達に資するというふうに書いてございましたこと、大変感銘を受けた記憶がございます。今回、NHK会長を引き受けることになりまして、不思議な御縁を感ずるとともに、こうした志の高いお仕事に関わっていけるということを大変名誉に感じてございます。 放送法に定められている公共放送としての役割をしっかり果たすということでございますが、そのためには、公平公正で確かな情報を間断なくお届けして、視聴者の皆様の日々の判断のよりどころになりたいというふうに考えております。また、質の高いエンターテインメントを提供することによって、視聴者の皆さんの生活がより豊かで文化的になるように貢献していきたいというふうに思います。 委員御指摘のとおり、私は、日銀という公的な組織と、それから民間企業の両方を経験してございますので、会長の職務を執行するに当たっては、そうした経験を十分生かしながら、私なりの視点を大切にして職務に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○江島潔君 それでは、続けて稲葉会長に質問させていただきます。 前会長であります前田さんは、受信料の一割値下げ、それから営業や関連団体や人事制度の改革を進められてこられました。それを受けて今度は新会長として御就任されたわけでありますけど、稲葉会長はこの改革を更に検証、発展をするためのチームをつくったというふうにお伺いをしております。その意図をお聞かせいただければと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 今の御指摘のとおり、前田前会長が取り組まれてきた改革は、大胆な業務の効率化を進めることで受信料値下げに伴う収支の減少を収支均衡にまで持っていく、そういう道筋を付けていただいたものと受け止めてございます。 私は、その改革の上に立って更に発展させたいというふうに考えてございますが、いずれにしても、かなり大胆な改革でございましたので、若干のその綻びとか問題点などが生じている部分があるかもしれないと考えておりまして、もしそうであれば、その点をしっかり検証した上で、丁寧に手当てをしてベストな形に持っていきたいと、こういうふうに思ってございます。そのためにまず、改革全般に関して、これまでの取組を検証するチームを今月発足させまして、検証作業を開始したところでございます。 検証を急ぎまして、なるべく早く一定の方向性を出していきたいと考えてございます。
○江島潔君 是非この改革路線の延長上にこの稲葉カラーをどんどん織り込んでいただいて、更にいいNHKにしていただければと思います。 やはりこの一割値下げというのはいろんなところで影響が出ているんではないかと思いますが、二〇二三年度のこのNHK予算、事業計画を拝見しますと、十月からのこの受信料の一割値下げの影響が既に出ていて、この事業収支差金はマイナス二百八十億円という赤字予算になっているわけでありますけれども、財政安定のための繰越金からこの補填をせざるを得ない状況になっているわけであります。これがしばらく続く、なきゃいけないわけでありますけれども、もちろん、未来永劫その状態でいいわけはないわけでありまして、今後これを収支均衡にしていくというその見通しはいかがなものなのか、また、その努力というものはどんなものなのか、お聞かせいただければと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 今のお尋ねでございます。 修正した経営計画に基づきましてこの秋に受信料の値下げを実施するわけでございますが、今後数年で更に数百億円規模の支出の削減が必要になってございます。財務状況をきちんと確認しながら、これまでの改革で必要があれば手直しをするということなどを通じて、収支均衡に持っていきたいというふうに思ってございます。 ただ、こういった名目上の事業収入は減少いたしますけれども、コンテンツの質が下がるということがあってはならないというふうに考えておりまして、限られた経営資源をNHKならではのコンテンツ、その取材あるいは制作に集中させるということ、それとともに、デジタルテクノロジーを活用して高品質なコンテンツを効率的に制作していくというようなことも進めていきたいというふうに思ってございます。 いずれにしても、収支均衡に向けた具体的な施策については、二〇二四年度からの次期中期経営計画の中でお示ししたいというふうに考えてございます。
○江島潔君 分かりました。 もう一つだけ会長にちょっとお伺いしたいんですが、事前には通告していなかったんですが、もうお考えでいいんです。NHKというのは視聴率というのを気にしているんでしょうか。会長御自身が就任されて視聴率を意識している、あるいは視聴率というのを気にするということは組織内でされていらっしゃるのかと、その辺ちょっとお聞かせください。
○参考人(稲葉延雄君) 放送法にも、NHKを始め、放送事業者は良い番組を提供する、あまねく提供するというふうに記されてございます。その良い番組というのは、必ずしも視聴率に左右されない、文字どおりの良い番組を提供していくということだと思いますので、私は、そういう考えの下で番組を発信していくということがNHKの役割ではないかというふうに思っております。
○江島潔君 ありがとうございました。 次に、受信料について質問させていただきます。 NHKは、訪問営業をやめていくということで、この二〇二三年度の営業経費、これが少なくなるという見積りをされていらっしゃいます。前年度から十七億円減の、削減の六百七億円という予算を計上されているんですけれども、この経費を削減するというのは評価をいたしますんですが、この受信料収入がだんだん確保が難しくなる、それだけ見ると難しくなるんではないかなと思いますんですが、この受信料収入について、今後の、特にこの新年度の支払率見込み、それをしっかり確保していくためにはどのような策を考えていらっしゃるのか、お聞かせください。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、営業経費の削減は順調に進んでいる一方で、新年度、今年度末は支払率七八%となる見込みでありまして、新年度は七九%という計画を立てております。 現在、NHKでは、個別の御家庭を中心に訪問する営業から訪問だけに頼らない営業活動への転換を進めているところでございます。具体的には、インターネットを通じた視聴者の皆様との接点の拡大、電力・ガス事業者など外部企業との連携強化、特別あて所配達郵便の活用などを通じて契約していただけるよう取り組んでいるところでございます。 こうした営業活動の転換には一定の時間が掛かるものと考えておりますが、受信料の公平負担に向けた取組を着実に進め、公共放送の事業運営に必要な受信料収入の確保に努めてまいります。
○江島潔君 ちょっと質問の順番を変えて、させていただきます。 その今の受信料を上げていくという点で、一つ、ちょっと私はこれは使えるんじゃないかなと思うのがある、それはNHKプラスなんですよね。 先ほど大臣もなかなか移動時間で放映時間に見れないというお話がありますけど、私も全く同じで、見たい番組をなかなかそのときにテレビの前に座るというのが難しいんですけれども、結果的に専らもう今NHKプラスを非常に多用しております。大臣もお使いになられていますでしょうかね。 このNHKプラスというのは、本当に見たいときにいつでも、飛行機の機内でも移動中に見れますもので、これが非常に私も多用するようになったんですが、ただ、これは要するにちゃんと加入していないと見れない仕組みになっていますんで、これがむしろその営業のツールにすごく使えるんじゃないかなというふうに思っています。 その辺、このNHKプラスを戦略的に受信料アップにつなげるという提案に関しまして、いかがでしょうか、NHKの見解を聞かせてください。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 NHKプラスをお使いいただき、ありがとうございます。 NHKプラスは、総合テレビとEテレの常時同時配信及び見逃し配信サービスで、二〇二〇年の開始以来利用者を増やしておりまして、昨年末のID登録数はおよそ三百四十一万件となっております。今年度からはテレビでも見逃し番組を見られるサービスを開始いたしました。また、来年度からは放送を出している全ての地域放送局のニュースを見逃し配信で御覧いただけるようにする予定で、継続してサービスの向上に努めております。 先ほど御案内いただきましたとおり、放送受信契約のある世帯の方は、利用申込みと認証の手続を経ていただければ、追加の御負担なく、同居の御家族も含めて御利用いただけるようになっております。 NHKプラスにつきましては、放送番組内で見逃し配信について御紹介しております。また、ホームページやSNSでのPRに加えて、NHK主催の展覧会や地域のイベントなどでも来訪者の方にサービスを御紹介し、魅力を伝えているところでございます。 テレビ離れが指摘される中、放送だけでなく、スマホやタブレットでいつでもどこでもNHKのコンテンツに触れていただく機会を増やすことでNHKの価値に魅力を実感していただき、そのことが受信料制度の御理解を深めていただくことにつながると考えております。
○江島潔君 それでは、続いてNHKの国際放送について質問させていただきます。 海外に行きますと、ホテルでテレビをつけて見るんですけれども、最近はすごくCCTV、中国のチャンネルばっかりだなと、こういう気がしております。更に加えますと、最近は、Kポップとかそれから韓流ドラマのブームもありまして、結構この韓国系のチャンネルも増えてきております。それに比べて、一昔前に比べてもちょっと日本語の国際放送が影が薄くなっているんではないかなという気がしてなりません。その辺を私はずっとちょっと寂しく思っておりましたんですけれども、このコロナ禍という期間を経て、非常に日本が改めて注目を集めております。 これは、いわゆる海外旅行の先として、二年ちょっと前に行われました、日本政策投資銀行が行ったこの調査、これはアジア、欧米、豪州、十二地域の六千名の海外旅行を経験をした二十代から六十歳までの、五十九歳までの人を対象にして、次の海外旅行どこに行きたいかというアンケート、これがどこの地域も全て日本が第一位だったわけであります。 ですから、非常に今、日本熱が高まっていて、なぜ日本に行きたいかというと、やはり食事がおいしい、それから清潔だ、治安がいいと、こういう、いわゆる私たちがこれが日本の良さだと思っているものそのものが今この海外にも認められているわけでありまして、もう絶好のチャンスではないかと思うんです。こういうときにこそこのNHKの国際放送を充実をさせてどんどんと日本のPRをすれば、必ずこれはまたアフターコロナのインバウンドに絶大なる効果があると思うんですが、そのためには、まずNHKそのものが日本のこの国益というものをやはり意識していただかなければいけないと思います。 残念ながら、この総務省の方針にもNHKの方針にも国益というような文言は出てこないんですね。これは非常にある意味日本らしいなという気もするんですけれども、今、日本の国益というものは明らかに世界に理解してもらえるものになりつつあるわけですから、もっと私は自信を持って日本の国益というものを前面に押し出しながら、NHKも放送の中身をどんどん充実をしていく必要があると思います。 そのためには、観光庁とか外務省とか、そういうところとやはり連携を取りながら、番組の中身に関しましても精査をしていく、充実をしていくということが必要と思います。 この点に関しまして、NHKのこの国際放送についてはどのような今後方針で取り組んでいただけるか、お聞かせください。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 テレビとラジオで外国人と邦人向けに国際放送を実施することは、放送法第二十条でNHKの必須業務として位置付けられております。グローバル化が進む中で、日本の姿を世界に向けて積極的に発信し、日本に対する正しい理解を促進していくことは、公共放送の重要な役割であると考えております。また、日本に対する正しい理解の促進は放送法に規定されているところでもございます。報道機関として、事実を客観的に取り扱い、日本政府の見解も含めて日本の立場を世界に伝えてまいります。 世界で対立や分断が深まる中、グローバルな課題につきまして、公平公正で信頼される情報の発信を強化し、日本やアジアの視点からの発信に力を入れてまいります。また、コロナ禍を経て変化する日本社会の姿をニュースや番組を通じて発信するとともに、日本の文化や地域の魅力を掘り下げて伝える番組の充実を図ってまいります。 今委員御指摘の連携につきましても、国際放送をより多くの方々に視聴していただくため、外務省及び在外公館や海外の日本文化施設と連携した番組上映会や広報施策も進めております。また、アメリカにつきましては、アメリカの公共放送、PBSと連携し、主要都市のPBS局を通じてNHKワールドJAPANの二十四時間放送を行っているほか、ニュース番組を含む八つの定時番組が良質のものとしてPBSのチャンネル内で編成され、およそ一億世帯が視聴可能となっております。 今後も、関連する省庁や公的団体、海外の公共放送などと連携し、日本発の情報を広く届ける施策を強化してまいります。
○江島潔君 林専務にもう一点お聞きしたいんですけれども、今、連携をする中で観光庁という名前は出なかったんですが、この観光庁とのNHKとの連携というのは現時点ではないということなんでしょうか。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 NHKの国際放送は海外に向けて放送を出しているものですので、基本的には外務省及び在外公館との連携が主となります。ただ、国内にいらっしゃる外国の方、また日本を訪れる外国の方のために情報発信も行っておりまして、そうしたところについては、観光庁ということではなく、国内の様々な公的団体あるいは自治体も含めて連携を取らせていただいております。例えば、昨年十二月に奈良で行われた国連世界観光機関のフォーラムでは、日本政府観光局と連携してNHKワールドJAPANキャラバンカーを派遣してPRを行いました。
○江島潔君 観光庁ももちろん今インバウンドというのを物すごく意識をしながら政策を進めていますので、さっき申し上げました、この食のおいしさ、清潔さ、治安の良さ、この辺をしっかりと、是非もっと積極的に観光庁とも連携をしながらこのPRを、今後NHKとして、まあ外務省はもちろんあれです、大事な組織ですけれども、外務省は観光だけやっているわけでは決してないんで、是非、そのアフターコロナの観光という点に関しては、やはり餅は餅屋で、観光庁との連携というのを進めていただければと思います。 それから、もう一つ、やはりこれこそ日本らしいなと思うこと、これは、いわゆる日本のNHKの持つこの放送技術、これをまだそこまで至っていない国へ技術提供していくという点にあるんではないかと思いますが、お伺いしたところ、二〇一七年からウクライナの公共放送に対してのNHKが発足当初からこの人材育成に協力をしているとお伺いをしております。 その点に関しまして、今ウクライナというのはいろんな面で西側諸国がしっかり応援をしてあげなければいけない国でありますので、NHKが今果たしている、今まで果たしてきたこのウクライナにおける公共放送についての取組、また今後の展開というのも教えていただければと思います。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 ウクライナ公共放送は、二〇一七年に国営放送から転換する形で発足いたしました。民主主義国家の公共放送にふさわしい人材の育成と体制づくりを支援するため、NHKの関連団体でありますNHKインターナショナルが、発足当初から五年間にわたり、JICA、国際協力機構から委託を受けて支援事業を行ってきております。 支援事業は、緊急報道を実施する体制の構築、教育・福祉番組の制作、放送機材の維持管理能力の向上を三つの柱とし、報道、番組制作、技術の専門家など五名をウクライナに派遣して指導を行ったほか、ウクライナから延べ二十七名の研修員を日本に受け入れ、NHKが培ってきた公共放送としての知見やノウハウの継承を行ってまいりました。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まった後、NHKはこれまでの関係を基にウクライナ公共放送の独自取材を許され、ロシアとの情報戦の実態や戦時下の取材に苦闘する職員たちの姿を伝える「NHKスペシャル」などを放送いたしました。また、NHKがホストを務めた昨年十一月のPBI、国際公共放送会議にウクライナ公共放送の報道局長をオンラインで招き、戦地での公共メディアの役割や課題について広く世界の公共放送関係者と共有する機会を提供するなど、密接な関係を維持しております。 ウクライナ公共放送への支援事業につきましては、今後、非常時でも放送を継続するためのバックアップセンターの構築ですとか地域放送の充実などについての検討が始まっております。
○江島潔君 是非、この分野は日本ができる数少ない戦争の当事者国に対する支援の一つと思いますので、是非引き続き積極的にNHKに取り組んでいただければと思います。 それでは、続いてスポーツ放送権について質問させていただきます。 何といいましても、最近のホットな話題はやはりWBCにおける日本優勝でありますが、残念ながら、これはNHKは全く今回は放送の外であったということであります。まあ国民はそれほどこれがNHKで流れているとか民放で流れているということは余り意識はしていないわけでありますけれども、ただ、現実にはやはりその流している局が見れない地域というのもございました。NHKに関してはそういうことがないわけでありますので、あのWBCの盛り上がりをその地域的に見れなかったというのはちょっとかわいそうだなというふうな気がしております。 ただ、一方で、先般のこのWBCもそうですし、それからサッカーのワールドカップなんかでもそうですけれども、放映権というのが非常に今高騰しているというのも事実でありまして、このスポンサーを取って、幾ら放映料、放映権を払ってもスポンサーが取れるという考えの下でやる民放とは、また若干NHKはやはりその扱い方が違ってくるのかもしれません。 このスポーツ報道の放送権の高騰というものに関しましては、今後その経営にも大きく関わってくると思いますので、NHKとしてはどういうふうな意識を持っていらっしゃるか、お伺いをできればと思います。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 今御指摘いただきましたとおり、大型スポーツイベントの放送権料は、インターネットで配信する資金力のあるネット配信会社が権利の獲得に乗り出していることなどの影響で、世界的に高騰する傾向にあると認識しております。 受信料で運営されているNHKとしましては、高額な放送権料を無制限に支払うことはできないと考えております。多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで視聴者の皆様にお届けし、放送サービスの価値を最大化するため放送権料の抑制に努めながら、必要な放送権を取得すべく交渉に臨んでいるところでございます。
○江島潔君 なかなか手がもうNHKじゃ出しにくくなっているジャンルがあるということでありますけれども、余計なおせっかいかもしれませんけれども、大相撲は、これはもうNHKが独占的にやっているわけですので、是非もっとまた昔のように大相撲が盛り上がるようなNHKの努力もしていただければなとちょっと思います。 といいますのは、例えばNHKで夜のニュースなんか見ていても、大相撲の結果ってもう流さないんですよね、最近。それで、一昔前は民放で大相撲ダイジェストみたいなのもやっていたんですけれども、それすら今なくなって、ちょっと、だから相撲人気というのは落ちているのかなと。もうまさしく相撲は、NHKの相撲なわけですから。今、夜中の三時とかですよね、三時とか四時とかそんな時間帯に、あれは録画して見なさいということなんだろうと思うんですけれども、そのダイジェスト版というのをやっているんで、もっとせめてNHKのスポーツニュースのコーナーではその日の勝敗ぐらいはぱぱっと流してもらえればなという一相撲ファンとしてのつぶやきを是非聞いておいてください。 それでは、次の質問で最後にさせていただこうと思います。 いろいろなこの環境は、NHKを取り巻く環境は激変をしておりますけれども、この公共放送としてのNHK、これの今後の将来像について、これはもう政府に見解を聞かせていただきたいと思いますんですけれども、是非この質問は山口県の周防大島町出身の国光政務官にお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(国光あやの君) 江島委員から御指摘がございました公共放送としての今後のNHKの役割、御指摘ありがとうございます。 我が国の放送は、地元の山口県、御地元のですね、始め、各地で公共放送と民間放送の、先ほど来御議論ありましたとおり、二元体制で全国どこでも見ることができるということが健全な民主主義の発達に寄与してまいったと思っております。ただ、先ほど御指摘も多々ございましたように様々状況が非常に変わっておりまして、例えば若者のテレビ離れ、そしてNHKプラスの御指摘ございました、やはりインターネットを通じたコンテンツ視聴の拡大など、放送を取り巻く環境が変化していることに対応しなければならないと考えております。 そのために、総務省におきましては、今後のインターネット配信の在り方などを議論をする有識者会議を開催をしております。この中で、今後のあるべき公共放送の役割ということも再定義すべく検討を進めております。 日本の放送番組は、世界の中でも、御指摘がありましたように、優れたコンテンツ産業でございます。そして、まさに我が国の競争力を支える重要な構成要素でもございます。NHKには、こうした優れた番組、放送番組を国の内外に発信するプラットフォームとして、しっかり新たな役割を果たしていただきたいと総務省としても考えております。
○江島潔君 終わります。
○三浦靖君 自由民主党の三浦靖です。 会派に割り当てられました残りの質疑時間を、地方目線、また視聴者目線という、地方、また視聴者というキーワード、そういった視点から質問をさせていただければと思っておるところでございます。 まずは、先般、私の地元島根県の松江放送局がめでたく完成、竣工いたしまして、既に新局舎に移転、稼働始まっているのではないかなと思っておるところでございます。地元に帰りましたら必ずその局舎の前を通りまして、少しずつ、完成の具合といいますか、建設の順調さを確認しながら前を通っておったものですから、感慨もひとしおでございます。ただ、残念ながら、オープニングセレモニー、どうも平日に開催されるということで、せっかく御案内はいただいているんですけれども、局舎、新局舎の見学、そういったものができればなと思って楽しみにしておったんですが、誠に残念ながら、恐らく欠席すると思いますね。御容赦いただければと思っておるところでございます。 それで、現在、高知、津、それから函館、和歌山と、各地の放送局・センター、放送会館の整備、建て替えを順次行われていると、そういった状況でございますけれども、新しく建設された放送局・センター、その地域におけるまさに拠点施設としてこれからシンボル的な役割も果たしていくのではないかなという期待も私は持っておるわけですけれども、そういった意味で、NHKさん自身が、その新しくできた、まあそれよりも地方の地域の放送会館、これに対してどういった存在意義、所在意義と申しますか、どう捉えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 私も、松江の新局舎に関しましては、早速お邪魔して、どんな感じになっているのか見るのを楽しみにしてございます。おいでになれないというのは非常に残念でございます。多分すばらしい形にでき上がっているんではないかというふうに思ってございます。またその辺のところの御報告もさせていただきたいと思います。 地域放送局は全国全ての都道府県にありまして、全職員の半数以上を配置してございます。言ってみれば、NHKのネットワークの最大の強みになってございます。これを生かすための重要な拠点が地域放送局ということだと思います。 老朽化が進む会館については計画的に建て替えを進めてございます。その建て替えに当たって大変重要だと思っていますことが二点ございまして、それは、まず第一に、いかなる災害が発生しても、正確で信頼できる情報を発信するという体制を確保するということでございます。それから二番目に、地域の安全、安心、ああ、地域の課題あるいは魅力についての情報発信がしっかりできるような体制を確保するということでございまして、このために必要な機能を備えるということでございます。 また、NHKの様々なコンテンツやサービスに触れていく場としても活用していただきたいと思っておりまして、地域の活性化ということについても貢献したいと考えてございます。
○三浦靖君 全ての地域、都道府県ということで、北海道と東京、さらには福岡を除く残りの四十四府県、これにつきましては県庁所在地に一か所置いていられると。まさに県都という各地域の政治であり、文化、また経済の中心、そういったところ、また人口の集積地、そういったところに立地しているということから、先ほど御答弁されたように、NHKの意義はまさしく深くて住民の期待も大きいわけでございますし、経営計画に、先ほど会長御説明された中の五つの重点項目の一つのまさに安全、安心を支える、こういった、掲げていらっしゃる、そういった観点からも非常に重要なものではないかなというふうに我々も思っておるところでございます。 ちょっともう少し聞かせていただきたいのが、施設のまさにコンセプト、それから、地域との交流だとか防災、先ほどおっしゃった防災という、そういった観点から、ソフト的な取組、どういったことをなさっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(児玉圭司君) お答えいたします。 地域放送局の放送会館は、大規模な災害が発生した場合でも確実に放送が実施できるよう、津波や洪水の浸水域などハザードマップを踏まえて立地を選定しているほか、建物につきましては、免震構造とし、自家発電設備と燃料備蓄による停電対策などを行っています。また、環境に優しい会館をコンセプトに、周辺景観との調和を図るほか、空調、照明設備の効率化、太陽光発電や自然エネルギーの利用など省エネルギー対応を進め、省電力化やCO2の排出削減を進めています。 ソフト面では、公開スペースを、番組の公開収録だけでなく、地域の皆様との交流の拠点として様々な取組やイベントを行っています。例えば、地元スポーツチームの試合をパブリックビューイングで御覧いただくことや、親子で楽しめる放送体験コーナーの設置、専門家を招いての防災教室などを行っております。 これからもNHKの放送会館は、地域の皆様との交流や安心、安全の拠点としてその役割を果たしてまいりたいと考えております。
○三浦靖君 引き続き、御答弁のとおり、地域との交流、こういったものに努めていただくことを期待したいと思っております。 ただ、一つ懸念するのは、先ほどの御答弁にございましたけれども、景観との調和、こういったものだと思います。先ほども申し上げましたように、各地域の放送会館というのは、県庁所在地、つまりは、恐らく城下町だとか歴史的な、伝統的な建造物、そういったものと当然並んで建っているような状況のところもかなりあると思いますし、その立地自治体の景観条例、こういったものにも縛られなければならない、さらには、先ほどおっしゃったように、コンクリートで強固な建物にしなければならないとかアンテナも立てなければならない、こういったことにも配慮していただくということをしっかりと今後もお気を付けいただければと思っておるところでございます。 続きまして、地域の放送会館、放送局・センターの維持管理についてお聞かせいただきたいと思います。 昨年、NHK、中期経営計画の中で示されたように、本体とグループの一体改革を進め、そうした関連団体の数も削減してスリムで強靱な体制を構築されるとされておりました。そういった中、渋谷にある放送センターはもちろんでございますけれども、地域放送会館の維持管理も含めて傘下のグループが、グループ会社が担っていらっしゃるのか、伺いたいと思います。 また、確認の意味で、ちょっと確認をさせていただきたいと思いますけれども、地域の放送会館の整備ですね、建設、整備に当たりまして、その建設施工業者さんの選定というのはどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 地域放送局の維持管理でございますけれども、原則、競争契約によることとしてございます。ただ、現実的には、やはり維持管理となりますと、常駐していただく必要も出てくるというようなこと、あるいはその警備等で駆け付けていただく必要も出てくるということで、地元の会社にお願いしているケースもあるというふうに思ってございます。 一方で、委員御指摘の建設工事の方でございますが、これ委員もおっしゃっていましたが、やはりスタジオを造るというのはちょっと特殊な工事になってまいります。振動とか音を、音漏れを防ぐというような観点から浮き床構造にしていく、あるいは電波を送るための鉄塔、これ高さ六十メートルぐらい大体必要になってまいりますけれども、こういうものも必要になるということで、そうした工事実績のあるところにお願いをしているというようなことでございまして、こちらにつきましては、やはり現実的には大手の建設会社にお願いするケースが多いかというふうに考えてございます。
○三浦靖君 確かに特殊な工事だと思われますので、大手さんでなければ実績がないということはあるかと思いますけれども、先ほどおっしゃったように軽微なものも、まあちょっとしたことというのもあると思います。まさに迅速性といいますか、速さというものが求められる。また、もちろんその本体、躯体だけではなくて、例えば電気だとか水道だとか、そういった設備に関して言えば、本当にまさに軽微なものもあろうかと思いますので、そういった維持管理というのは是非とも地元の業者さんと協力をしていただく。 まさに地域の地元の関係をつくっていただければなと思っておりますけれども、まさにこの地域との関わり、こういったものを、四番目の、重点項目の四番目に掲げてある社会への貢献、つまりは地域社会への貢献、こういったものにつながると思っておりますが、改めてお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
○参考人(伊藤浩君) 委員御指摘の例えば地域放送局の清掃であるとか空調であるとか、そういう業務、建物管理業務につきましては、これも入札その他適切な選定方法を取り組んでございますけれども、現実的には地元の企業を中心に請け負っていただいているのが実情かというふうに思ってございます。
○三浦靖君 じゃ、引き続きそのように取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。 続きまして、地方創生、このキーワードでNHKの役割について質問させていただければと思っております。 まさに今、政府と地方の自治体は、少子化、人口減少に歯止めを掛けて、言わば大都市への一極集中を是正しなければならない、その中で日本全体の活力を上げる、地方創生を推進しているところでございます。全国にネットワークを持つNHKの存在はそういった意味で非常に存在が大きく、自治体も公共放送、公共メディアとしての役割を期待していると思っております。 そこで、日本各地の魅力の情報発信に対してどういった取組をなさっているのか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、日本各地の魅力や地域が抱える課題を全国あるいは海外に発信していくということは、NHKの重要な役割の一つと位置付けてございます。 具体的には、例えば地域情報の全国発信ということに関しましては、来年度は総合テレビの平日の午後一時台、二時台で各地域放送局が地元で放送したニュースや番組を全国向けに放送してございます。また、インターネットに関しましては、来年度は放送を出している全ての地域放送局が取材、制作した平日夕方の地域のニュースをNHKプラスで全国で御覧いただけるようにしてございます。また、国際発信につきましては、NHKワールドJAPANで地域放送局のニュースあるいは特集を日常的に放送しているほかに、地域放送局が制作した番組の英語化ということにも取り組んでございます。 いずれにしても、全国いずれの都道府県に、いずれの都道府県に放送局を持つNHKは、そのネットワークの強みを生かして、今後とも地域情報発信の強化に注力していきたいというふうに考えてございます。
○三浦靖君 先ほど会長おっしゃいましたNHKプラスで、地方の各放送局が夕方に放送されたその番組がNHKプラスで見れるというのは、地元を離れている者からしますと非常に有り難い。そういったところを我々も期待しておりますので、是非ともお願いしたいと思いますし、まさに五つの重点項目にある社会貢献の地域の情報発信強化、これに今まで以上に取り組んでいただければと思っておるところでございます。 その上ででございますけれども、私からの提案でございますけれども、先ほどのお話と併せて、各地の防災を支える消防団だとか地域のボランティア、また活性化団体、こういったものの紹介を是非とも取り上げていただきたい。各地域の放送局では、恐らく地元向けの番組の中で、コーナーで、一部コーナーで取り扱っていらっしゃるの、私も拝見したことはありますけれども、恐らく、こういったところを全国に向けて、ある意味横のつながりを広げていくという、そういった観点から是非とも取り組んでいただきたいという気持ちを持っております。 さらに、昨年、出生者数、日本の出生者数が、出生数が八十万人を割り込んだという、こういった非常に悲しいといいますか残念なニュースが報じられましたけれども、これとは別に、実は時を同じくして、日本全国の消防団員数、こちらも同じように八十万人を割り込んだと、こういった報道が実はされております。 まず、団員確保に苦慮している、同じ総務省の所管でもありますことから、是非とも、そういった防災活動に地元で最前線で活動している、そういった団体を紹介していただける、そういった番組作りというのを提案させていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 地域放送局では、地域の活性化に取り組んでおります方々、団体の様々な取組を放送やデジタルを通じて紹介しております。 例えば長野放送局では、甚大な被害を及ぼした台風によって泥まみれになりました写真とかアルバムを丁寧に洗浄し持ち主に返すというボランティア活動を紹介いたしました。松山放送局では、土砂災害に遭ったミカン畑をよみがえらせる移住者であったり、災害の記憶を風化させないプロジェクトを進める高校生などを紹介しております。また、松江放送局では、地元の食を生かした様々な町おこしを展開し挑戦している方を通じて、地域創生の取組を紹介しております。 こうした取材は全国の放送局が様々に取り組んでおりまして、これからも地元に密着したきめ細かい取材を行い、紹介をしていくことで、地域社会の発展に貢献してまいりたいと考えております。
○三浦靖君 是非お願いしたいと思います。地元に密着したそういった情報というのは、やはり地域の皆さんが喜ばれる、そういった情報だと思っておりますので。 また、もう一つ、地元が喜ぶということでいいますと、昨年、NHKの人気番組でございます「ブラタモリ」で、二週にわたりまして山陰地方を紹介していただきました。舞立先生の御地元である鳥取県米子市、境港、それから翌週には私のふるさとである石見銀山を取り上げていただいたおかげでございまして、まさに昨年の秋の行楽シーズンに観光客の人出が増えたのではないかなという、そういった印象を持っておるところで、まさに番組の貢献というのは大きいのではないかなと思っております。 そういった中で、大河ドラマであったり朝の朝ドラであったり、そういった人気番組の誘致、要望が恐らく各自治体、各首長さんから寄せられているのではないかなと思っておりますけれども、NHKでそちらの対応方というのはどうなっているのか、伺いたいと思います。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 大河ドラマや連続テレビ小説につきましては、御指摘のとおり、大変有り難いことに御関心が高く、全国各地から多くの御要望をいただいており、一件一件丁寧にお話をお伺いしております。 テーマの選定、それから制作の過程についてはお答えしておりませんけれども、視聴者の皆様のニーズや時代の動きを酌み取り、連続テレビ小説であれば半年、また大河ドラマにつきましては一年にわたって、興味を引き付けられる主人公は誰かという観点から検討しております。さらに、時代設定が偏らないように配慮しながら、長期的な視点で検討し、企画を決定をしております。 また、大河ドラマにつきましては、舞台となる地域で出演者の皆様も交えたファンミーティングやトークショーの開催のほか、地域の歴史や文化を紹介する関連番組の制作などを通じて、ドラマをより盛り上げて楽しんでいただけるように取り組んでおります。
○三浦靖君 ちょうど島根県の松江市さんが、今、怪談で有名な小泉八雲、またその妻であるセツさんを取り上げた物語、これについて是非ともNHKで映像化してほしいという、そういった要望もされているというふうに聞いておりますので、地元から、また地域から、地方からのそういった要望に的確にお応えいただく、そういった姿勢で臨んでいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、残された時間非常に少ないものですから、少し飛ばしたいと思いますけれども、先ほど江島委員からの質問の中にもございました視聴率に関してお聞かせいただきたいと思います。 まさにNHKの視聴率に対するスタンス、また受け止め方というのは先ほど会長がお話しされたところでございますけれども、視聴者を階層分けして、特にコア層、ファミリー層とも言われる層なんですけれども、そういった行動範囲が広く購買意欲が高い、そういった層から視聴率を獲得することが民放では番組として費用効果が高いというふうに言われておりまして、また性別、また年代をF1、F2、F3、それからM1、M2、M3という、そういった形で分けられていて、そういったものに関して調査をしながら、マーケティングしながら番組を作っているというふうに聞かされるわけですけれども、番組制作におきまして、民放などでは購買力のある性別、年代をターゲットとしなければならない、これは分かりますけれども、NHKさんにとってはそれは余り考えなくてもよいのではないか。 先ほどおっしゃったように、魅力ある番組作りということ、質の高い番組作りというのは必要だと思いますが、その点についてもう一度お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○参考人(稲葉延雄君) 視聴率についてのお尋ねでございます。 NHKは、番組につきまして、視聴率のほかに視聴者の反響とか、あるいは番組審議会での御意見、あるいは質的な評価指標などによりまして、この番組がどう見られているかというのを把握してございます。視聴率も指標の一つでございますが、公共放送としては、それだけでなくて質の高い番組を届けるということが重要であると考えておりまして、正確さ、あるいは感動、生活に役立つかといった点を質的な指標として多面的に評価し、番組制作に活用しているということでございます。 が、いずれにしても、大事なことは質の高い番組を提供することで、視聴者の皆様の命を守り、生活を守り、あるいはより豊かな生活を実現するということに貢献しているかということが大事だというふうに思っております。したがって、必ずしもその視聴率に左右されることなく、今申し上げたような目的を果たしているかどうかをチェックしながら番組制作にいそしんでいきたいというふうに思っております。
○三浦靖君 今後とも、社会貢献、またそういった公共メディアとしての社会的使命を果たす、そういった観点を持って今後も番組作りを進めていただきたいと期待しておりますので、よろしくお願いします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○古賀之士君 立憲民主・社民の古賀之士でございます。 今日は質問する機会を与えていただきまして、ありがとうございました。 今日はNHKに関する予算ということで、後ほどこの模様もテレビで放映されると伺いました。 まず、伺います。繰り返しになりますけれども、まず令和五年度のNHKの予算案、予算の総額、そしてそのうちの受信料はどれぐらいあるのか、お答えください。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 令和五年度収支予算でございますけれども、事業収入は六千四百四十億円でございます。そのうち、受信料につきましては六千二百四十億円となってございます。
○古賀之士君 その予算の中で、内訳、多いものから三つほど教えてください。
○参考人(伊藤浩君) 事業支出の方でございますけれども、最も多いのが国内放送費でございます。三千百九十五億円となってございます。二番目に多いのが給与費でございまして、千百二十四億円、三番目が減価償却費でございまして、七百四十億円となってございます。
○古賀之士君 では、視点を変えまして、番組制作費の内訳で多いものから三つ教えてください。
○参考人(伊藤浩君) 番組制作費におきましては、チャンネルごとの内訳で申し上げますと、総合テレビジョンが六百八億円、教育テレビジョンが二百二十七億円、BS1が二百七十一億円となってございます。 また、国内放送費三千百九十五億円と申し上げました。この中で、各チャンネルの全費用ということで申しますと千四百七十億円、地域放送番組費が百六十五億円、報道取材費が二百二十八億円などとなってございます。
○古賀之士君 通告しておりますので、BS1ではなく、さらにBSプレミアム、BS4K、BS8K、音声放送なども教えてください。
○参考人(伊藤浩君) 先ほどBS1までお話し申し上げましたが、BSプレミアムにつきましては二百十六億円、BS4Kにつきましては九十六億円、BS8Kにつきましては十五億円、音声放送につきましては三十五億円となってございます。
○古賀之士君 そのうち、非常にNHKさんに対して国民の期待やそれから信頼の高い報道の費用というのはどれぐらいの内訳になっているでしょうか。
○参考人(伊藤浩君) 令和五年度予算におけます国内放送費のうち報道取材費は二百二十八億円で、九・二%を占めてございます。番組関連予算の九・二%でございます。
○古賀之士君 その中でも特にNHKさんが非常に評価の高い、海外でも評価の高く、賞の獲得もしております検証報道に関してはどれぐらいの費用が掛けられているでしょうか。
○参考人(伊藤浩君) 検証報道といいますと、調査報道という趣旨ということで申し上げますと、これにつきましては様々なニュースや番組に組み入れた形で行っておりますので、個別の費用というのは出せないということを御理解いただければというふうにお願いいたします。
○古賀之士君 調査報道というのは検証報道ともまたちょっと微妙にニュアンスが異なるとは思いますが、非常に評価の、海外でも先ほどから高いというのは恐らく検証報道も含めてのお話だと思いますので、その割合を具体的に、もしよければ今後明示していただければと思っております。 さて、以上のような予算の内訳を教えていただいた上でお尋ねをいたします。昨今、このNHKさんに対して肥大化という言葉が報道をよくされておりますが、この肥大化についてはどのようにNHKさんは考えていらっしゃるでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、肥大化というものを懸念する声があるということは承知してございます。しかし、修正した経営計画でお約束したとおり、スリムで強靱なNHKの実現に向けて今取り組んでいるところでございます。NHKの業務、受信料、ガバナンスのいわゆる三位一体の改革というのは着実に進められておりまして、事業支出は三年間で六百三十四億円の削減というふうになってございます。今年十月には受信料の一割値下げを実施するということとともに、来年三月末には衛星波一波を削減するということにしてございます。 こうした改革を進める一方で、コンテンツの質が下がるということがあってはならないというふうに考えておりまして、名目上の事業収入は減少しますけれども、限られた経営資源をNHKならではのコンテンツの取材、制作に集中するということで、また同時に、デジタルテクノロジーを活用するということで、高品質なコンテンツを効率的に制作していくという方針で対応してございます。
○古賀之士君 稲葉会長、御答弁ありがとうございました。 これまでの、今まで、まさに今会長がおっしゃっていたようなスリムで強靱化、あるいは質の高い番組作り、こういったことがこれまでも総務委員会でもお話をいただいておりました。 一方で、今日、稲葉会長から冒頭お話をいただいた中に、これまでのNHKさんのやり方自体にもし綻びなどが、あるいは修正点などがあればということを考えて、これまでの取組を検証するチームを設けられたと伺いました。大変結構なことだと思っています。稲葉会長が、今年になって御就任早々そういう真摯なお取組を早速組織的に動かされて、フットワークよく様々な形での取組を始められたことに敬意を表させていただきます。 具体的に、先ほどからの文言について更に深掘りをさせていただきます。また、会長は就任されてまだ間もないわけでございますので、もしよろしければ、それは参考人で結構ですので、お答えいただきたいと思っております。 まず、その肥大化ということでお尋ねをしますが、この肥大化に対してNHKさんは懸念を持っている。具体的にはどういうところに懸念を持っていらっしゃるのか、参考人で結構です、お答えください。
○参考人(伊藤浩君) 委員御指摘のとおり、肥大化を懸念する声というものがございます。私どもも、BS4K、BS8Kということで二つ波が増えていき、そういう中で、トータルの職員数が増えていかない中でコンテンツの質が下がるようなことはあってはならない。そのために、コンテンツの量を抑制しつつ、質の維持というのに全力を挙げていく必要があるというふうには考えてございます。二元体制の中で、やはりNHKならではのコンテンツをしっかりと出していく体制をつくっていく、これが非常に重要なことだというふうに考えてございます。 その際には、デジタルテクノロジー等も生かしながら効率的に作れるようにもしてまいりますけれども、やはり私どもとして、何よりも視聴者の皆様に質の高いコンテンツを持続可能な形でお届けしていく、これをしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○古賀之士君 伊藤専務理事にお尋ねしますが、今おっしゃった、私がお尋ねした肥大化の原因は何ですかというお問いに対して、局を減らし、そして量ではなく質の高い番組をお送りするという御答弁でしたけれども、そうすると別に何ら問題ないように、気がするんですが、もう一度お尋ねします。NHKさんの肥大化、これは懸念をする材料は、具体的な原因は何だと思われますか。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 委員御指摘のような形で、やはり波が増えていくだけでは全体としてはコンテンツの質に対する懸念がございましたので、それに対して、私どもの判断といたしまして、現在のような形で全体の業務量というものをコントロールしながら質の維持に全力を挙げていくという形で進めていくということを選択をしているということでございます。 ですから、肥大化ということについては、今現時点では私どもとしては特段の懸念は持ってございません。
○古賀之士君 それでは、なぜそれぞれの報道機関などで、他の報道機関などでこの肥大化が問題視されていらっしゃるのか、そこはお分かりになっていらっしゃいますか。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 肥大化という御批判をたくさん頂戴しておりましたのは、やはり私どもとして、受信料収入が大きくなっていき、波も増えていったという時期が一番大きかったかなというふうに思ってございます。その後、私どもも値下げという判断をさせていただき、波についても抑制していくという形で進めておりますので、現時点においては、その肥大化というお声については以前よりは小さくなってきているのかなというふうには思ってございます。 一方で、インターネット活用業務につきましては、今、総務省の公共放送ワーキング等で御議論いただいているところでございまして、これも適切な形に進んでいくんだろうということで、公共放送ワーキング等の議論を注視させていただいているところでございます。
○古賀之士君 更にお尋ねしますが、では、肥大化のその要因を、懸念をされている材料を払拭するためには、まず、今年中にNHKさんの言葉で言われる衛星波を一波整理統合される、削減をされるという形が今最良の方法だという形で受け止めましたけれども、それでよろしいんですか。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 肥大化に対する批判の声が大きかったということを踏まえまして、二〇二一―二三の、現在、今年最終年度でございますけれども、この経営計画におきまして、の策定段階におきまして、衛星放送につきましては一波削減するという方向の方向性を示させていただいたということでございます。
○古賀之士君 となると、更にこれ問題が、肥大化ということでの問題意識がまだ払拭がされていないということに、もしほかのメディアなどが取り上げた場合は、さらに放送局を削減をする、あるいはそういう御予定があるとも伺っておりますけれども、BSのほかにも削減する予定がおありになるなら教えてください。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 本年度が最終年度であります経営計画、三年間の経営計画におきまして、ラジオにつきまして二〇二五年度に削減する方向で検討するということは記載させていただいております。ただ、それを具体的にどうするかということにつきましては、まだ今後の検討が必要だというふうに考えてございます。
○古賀之士君 では、この肥大化の問題に関しては、一つ問題の意識として、NHKさんが今後取り組まれていくBSの放送の一波削減、そしてラジオも今後削減する予定がおありになるということで、肥大化ということが一種解消するためには放送局の削減に直接結び付くだという理解でよろしいんでしょうか。それとも、ほかに肥大化に関しては、更なる懸念を払拭するための方法を何か検討されていたり実行されていらっしゃいますか。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御承知のとおり、私着任して間もないものですから、細かい数字はよく分かりません。しかし、基本的に今NHKが直面している問題については理解しているつもりでございます。 委員の御指摘はなるほどもっともでございまして、NHKはあまねく放送を全国に行き渡らせ、それで公共的な使命を果たすということが放送法で定められていますが、その事業のために、そのために受信料を集めさせていただくということが許されている、そういう組織でございます。したがって、広告収入等に依存しながら事業を展開する民間放送局とは少々性格を異にしています。それだけに、自らがその放送を発信する際に、無駄はないか、重複はないか、自ら反省しながらチェックしていくということが大事で、それが同時に課されているNHKの任務だというふうに思ってございます。 肥大化の御批判があるということは、その自分でチェックする能力に、あるいは実績にやや不足があるんではないかという御批判だろうというふうに思っております。したがって、今後そういう御批判がないように、自らをチェックして、無駄、効率的な放送の発信に努めていきますけれども、その際、必ずしもそれが十分でない場合は、放送波を削減するとかそういうことではなくて、まずは自分たちの経営に対してしっかりチェックをしていくと、無駄なことを避け、効率的な放送業務の運営に努めるということが大事なことではないかというふうに思ってございます。
○古賀之士君 ありがとうございました。 それでは、質的な評価ということで、更にこれから検討する余地もあるようでございますので、お尋ねします。 実際に、今年の一月二十四日に、第三・四半期の業務報告という形で質的指標の評価というのがここに出されております。これについて御答弁を、説明をお願いいたします。(発言する者あり)
○委員長(河野義博君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(河野義博君) 速記を起こしてください。
○参考人(稲葉延雄君) 申し訳ありませんでした。ちょっと御質問の趣旨をちゃんと捉えてございませんでした。 お答えいたします。 コンテンツの質の維持あるいは向上に向けて、NHKのニュースや番組が視聴者の皆さんにどう評価されるか、これは定期的に調査を行ってございます。番組につきましては、正確な情報を迅速に伝えるとか、生活に役立つ情報が得られるといったような十一の質的指標とか、インターネットについては、この十一の指標に加えて、いつでもどこでも見られると、そういったような、そういう五つの指標を設定して、年四回調査を実施してございます。 こうした調査結果に基づいて、ニュースあるいは番組制作の現場でこれらを共有し、改善を図るという状況でございます。
○古賀之士君 誤解のないように申し上げておきますが、質問のこの通告に関してももう先週行っておりますし、その通告のレクも先週行って、この説明をして行うということはその通告のレクの際に私も確認をしておりますので、どうぞ誤解のないようにお願いをいたします。 さらに、その中で、この御紹介があった上で御質問させていただきますが、このページの中に、質的な評価で各チャンネルごとで書いてございます。総合テレビ、教育テレビ、BS1、BSプレミアム、そしてインターネットについても状況として書いてございます。ただ、残念ながら、質的評価をこれから重視するにもかかわらず、この直近の第三・四半期の業務報告では、BS4Kや8Kに関する質的評価はございません。あるんだったら教えていただきたいですし、ないんでしたら、ないその理由も御説明ください。
○参考人(伊藤浩君) BS4K及び8Kにつきましては、質的な評価をするということはまだ現状では行えていないというところでございます。
○古賀之士君 重大な懸念を申し上げておきます。 質的なものをこれから重視させるために、一波、NHKさんの言葉で言う削減やそれから整理統合を行う。法律上はこれ、総務省さんの言葉を借りれば廃局です。廃局をするによって、今後、量ではなく質的なものを重視されるとおっしゃっている以上、まだやっていませんというのはお答えになっていないと思います。大変厳しい言い方かもしれませんが。 これについてはやはり真摯に受け止められて、なぜBSの4Kや8K、しかもこれからされるものに対してのお答えがないのか、調査をされてないのか。明確な御答弁が今できないのであれば、後日で結構です、うちの事務所にその検討結果をお寄せいただきたいと思います。また、こういうことを先ほど稲葉会長が冒頭おっしゃっていただいた今後の検討チームに上げていただきたいと要望させていただきます。 こういうことを一つ一つ検証することで、本当にNHKさんが質的な向上を目指して本気度があるのかどうかというのを視聴者の皆様方は見ていらっしゃると思います。是非よろしくお願いいたします。 何か御答弁、補足がありましたらどうぞ。なければ、はい、どうぞ。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘の質の高い番組の提供というのは、大変重要な問題だというふうに思ってございます。しかも、その質の高いというのはどういうものか、なかなか人によっても見方が違いますし、一義的に数値目標のような、指標のようなもので捉えられるとも私は必ずしも思ってございません。しかし、そういうことをきちんと捉える努力も引き続き重要だという委員の御指摘については同意いたします。そのように努力をしなきゃいけないというふうに思います。 その上で、その上で、質的に高い番組を提供するということは、結局、視聴者の皆様の命を守り、生活を守り、生活がより豊かになったというような実感を持っていただくということに尽きる。そういう番組、そういう質の高い番組、そういう良い番組、これを提供するということで、そういう見地から、NHKは十分良い番組を提供しているか、自らをチェックしながら進んでいきたいというふうに思っております。
○古賀之士君 質の高い番組に対して、先ほど稲葉会長からも御答弁ありましたように、命を守り、生活を守る、こういったものに貢献をしていくことが質の高いという具体的な評価に値するものではないだろうかという御答弁もありました。私もそれに対しては大いに賛成をいたしますし、是非推し進めていただきたいものだと思っております。 で、その質の高いというところに若干の、先ほど若干どころか相当懸念を抱いていると言わせていただいた中にもう一つございます。報道の体制でございます。 報道に関しては、NHKさんがやはり最も得意とする分野であり、そして公共放送たる存在価値として皆さんが信頼をされ、そして頼りにしていらっしゃる部分だと思っています。ただ、昨今のこのスリムで強靱なという文言の中で、どうも報道の、例えば具体的に申し上げますと、泊まりの体制がもう既になくなっている地方局も随分あると伺っています。 具体的に、私が聞いている範囲では、これはもう質問通告のレクの中でも伺いましたけれども、例えば東北地方であれば、宮城は泊まりの勤務があると。でも、青森や、あるいは県庁所在地にもかかわらず、ほかの東北のエリアによってはもう泊まりのないところもある。まあ言ってみれば誰もいない。こういう体制で本当にNHKさんは対応ができるのかというのは私は非常に懸念を持っております。 新しい放送局もでき上がってということで、まあお祝いや祝意の気持ちもおありになりますが、そういう放送局に本当に泊まりの報道部員がいつもいるんでしょうか。その辺も含めて御答弁をお願いしたいと思っております。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、視聴者・国民の命と安全を守るための報道というのは公共放送NHKの重要な使命、役割だと本当に認識してございます。 全国の放送局のネットワークを駆使して確かな情報を迅速にきめ細かくお伝えしていくための必要な体制、これを構築していかなければ、確保していかなければいけないというふうに考えてございます。中でも、地域情報の発信拠点となる地域放送局については、実はその全職員の半数以上を全体としては配置してございます。必要な要員を確保するとともに、各地域の実情に合わせた配置を努めてきているということでございます。 委員御指摘のようなことがあるのかどうか、私もう少し現場を見てチェックしてみたいというふうに思います。
○古賀之士君 せっかくの機会ですから、参考人にお尋ねします。この体制は当然御存じだと思っています。現状、泊まりのない放送局があるのかないのか、あるならば具体的に教えてください。
○参考人(林理恵君) ただいま委員御指摘いただきましたとおり、泊まりを行っていない放送局もございます。 これは、泊まり勤務を広域で運用しているということで御理解いただきたいと思います。複数の放送局の業務をカバーすることに取り組んでいるところでございます。その際には、当然のことながら、地理的条件なども考慮しつつ、災害時、また緊急時に正確で迅速な報道を行うための体制を整えております。本部や地域放送局の泊まり勤務などにつきましては、災害報道、緊急報道などに機動的に対応できる体制を確保することを前提として不断に検討と見直しを行っているところでございます。 先ほど会長も申し上げましたとおり、災害報道、緊急報道、公共放送の重大な使命だと考えております。引き続き、NHKのネットワークを生かして、視聴者の皆様が必要とする情報をテレビ、ラジオ、インターネットで間断なくお伝えできる体制の検討を進めていきたいと思います。
○古賀之士君 その泊まり勤務のいない放送局は、県庁所在地も相当含まれていますか。
○参考人(林理恵君) 失礼いたしました。 県庁所在地も含まれております。ただ、どの放送局が恒常的に泊まり勤務がないとかそういったことではなくて、それぞれの、NHKでいうところのブロック、拠点を中心とした運用の中で、どこかの放送局がそのときは泊まりがないけれども、でも、それは広域で運用してきちんとカバーをするという体制になっております。
○古賀之士君 私も、民間の放送局ですが、報道部に所属していた二十年余りの経験がございますが、泊まりがないということは初動が遅れるということです、マンパワーにおいて。そして、その現場にたどり着く時間が当然掛かります。 更に言わせていただければ、住民の皆さんたちが本当にそれで納得するんでしょうか。県庁所在地は、少なくともその県で最も人口の、エリアが多いところです。そこに泊まりに報道する記者やカメラマンが誰もいないんですよ。これで、皆さんは受信料を毎月、地上波だけでも一万円お支払いになっているわけですけれども、納得がいくこれはスリム化なんでしょうか、強靱化なのでしょうか。もう一度その点はしっかりと、しかも、経営の、今日いらっしゃっている理事の方々は現場の記者の経験もおありになると伺っております。本当にそれでいいんですか。改めて伺います。それぞれ御答弁ください。
○参考人(林理恵君) 繰り返しになりまして恐縮ですけれども、災害報道、緊急報道はNHKの生命線だと考えております。今委員御指摘の点も含めまして、今後更に検討を進めてまいります。
○古賀之士君 釈迦に説法ですが、申し上げておきます。 県庁所在地だけでも最低でも必要だと思っていますし、なぜならば、例えば私の地元福岡、ここは人口が九州でも最も多いエリアです。ただ、ほかの地域でも火山があったりします。地震の多いエリアもあります。こういったところで果たして迅速な対応がリモートという形で取れるのか。だったら、地元に住んでいらっしゃる視聴者の皆さんたちが直接インターネットで撮影をして動画投稿してくださいという方が臨場感のある映像が出てくるかもしれません。逆に言うと、そこまでやらないといけない今状況なのかということを是非真摯に受け止めていただきたいと思っています。 これは、私が批判だとか攻撃だとかというふうに誤解をされては恐縮です。国民の皆様たちの命や暮らしを守るために、私は最低限でも泊まりの体制は公共放送は必要だと思っています。そのために国民は貴重な受信料を払っていらっしゃると思っています。 時間がないと思いますので、今度、その泊まりのないエリアの放送局、それから放送局でないもの、私の事務所にお持ちください。よろしいですか。お約束いただけますか。
○参考人(林理恵君) 承りました。
○古賀之士君 では、更に伺います。 次は、では、もう本当に基本的なものでございますが、視聴者の皆様方にとりましての公共の電波というものは一体これ誰のものになっているのかということを改めてNHKさんに伺います。電波、番組、これは誰のものなんでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 公共の電波は国民の貴重な財産であるというふうに承知してございます。受信料を基本的な財源とするNHKと、それから広告収入を主な財源とする民間放送局は共に公共の電波を使って放送を行っておりまして、ひとしく公共的な役割を担っているというふうに思っております。 NHKは、放送法に定められた公共放送として、公平公正で確かな情報を間断なく伝え、視聴者の日々の判断のよりどころになるということや、質の高いエンターテインメントを提供することで豊かで文化的な生活を支えると、そういう役割を引き続き果たしてまいりたいというふうに考えてございます。
○古賀之士君 おっしゃるとおりです。まさに電波はみんなのものです。国民のものでございます。そして、我々はその電波を、あるいは出していただいている方々に、本当に現状も頼っている部分があったり、命を守ってくれる糧となっていただいている部分もあったり、人生で自分の仕事を決める上で大きな影響を受けたり、感動させていただいたり、そういうことで引き続き重大な使命を持っていらっしゃると確信をしております。 だからこそ申し上げさせていただきます。いろいろな文言が先ほどからありました。例えば質の向上、それからスリムで強靱化、そういったことが、残念ながら、民間御出身の稲葉会長でしたらお分かりになるかと思いますが、これ全て理念なんですね。具体的な数値では、先ほど視聴率のお話も別の委員からお問合せがありました。視聴率だけでは計り知れないものも確かにあるわけです。ただ、NHKさんの中で、例えば数字として、民間企業と同じように何らかの数字としての目標が細かく設定されているものなんでしょうか、あるいはこの理念だけで物事が進んでいるものなんでしょうか。その辺を教えていただけないでしょうか。 つまり、民間では余り、ちょっとこれだけというのは正直考えにくいんですね。だって、正直、平という言い方もちょっと変ですけど、一般の入社したての社員の人たちでも、自分の目標を具体的に書き、それをできれば数値化して目標を書き、上司と面接をして一年間たってその目標がちゃんと滞りなく済んでいるか、こういうのが時流です。にもかかわらず、NHKさんはこの理念というものがいっぱい並べ立てられてはいるんですけれども、残念ながら具体的な数値的なものが視聴者には見えてきません。 先ほど放送権料の話もありました。前回、十一月の二十四日のこの放送委員会でも、ワールドカップサッカーのドイツを破った翌日に放送権料はお幾らですかという話をしましたが、契約上申し上げることはできませんということでした。ただ、やはりこれから先、幾ら掛かったのかということは国民の皆さんたちのやっぱり重要な関心になってくると思います。それと、採用されたもの、それから不採用だったもの、こういったものも含めて説明責任が、公共放送であるがゆえに大変かと思いますが、出てくると思います。 それぞれの国際的なスポーツの協会や、それからそれに、間に入っている広告会社などのこともいろいろと事情はあるかと思いますけれども、そういったものも含めて、先ほどの泊まりの勤務体制も含めて、会長が設置されました新しい検討委員会でしっかりとその辺も検討していただきたいということでございます。そこはお約束いただけるでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 全般委員がおっしゃいましたとおり、民間では様々な従業員の行動、目標を数値に置き換えまして、それの達成度合いをもって全体としてその組織の達成度合いを高めようと、こういうことでございますので、私もNHKというこういう公共放送をやっている組織でそういうことはできないかということをちょっと考えたことがございますが、やはりなかなか難しいなというふうに思うのが実感でございます。 私が大事に考えてございます放送法でも、例えば質の高い放送とかいうのがなかなか定義が難しくて、NHKを始め放送局は良い番組を提供することということを書いてございます。要するに、こういうふうに記述することが多分精いっぱいなんだろうと思います。理念になってしまうんですけれども、職員全体はこの理念をしっかり頭に置いて愚直に実現することというのが実は組織運営の上で大事なことではないかと今考えてございます。 その関連で、様々なNHKがやっていることについてもう少し具体的なその事実なり費用なり、開示できるものは開示すべきではないかというお尋ね、それ視聴者にとって必要な情報ではないかというお尋ねについては、その点は、いろいろこれまで不十分な点があればそこは見直し、できるだけアカウンタブルなNHKの業務運営をしていきたいというふうに思っております。
○古賀之士君 ありがとうございました。 時間が迫ってまいりましたので、結びにさせていただきます。 継続をしていくということも大切なことだと思いますし、これまで培ってきたNHKさんの伝統や歴史の中で当然引き継いでいかなければならないものも重々承知をしております。と同時に、先ほどのシフトの体制などもお話をさせていただきましたけれども、それだからといって、非常に矛盾もはらんでいます。 というのは、じゃ、それで現有の体制の中で人を増やさずして、どうやってこのスリム化をやっていくのか。だからこそ、今時間があればもう少し申し上げたかったんですが、東京の同じ職場でお二人の方が労災の認定を受けて亡くなっていらっしゃいます。働き方改革というものも当然、NHKさんの中にもございます。ただ、そのバランスの中で、やはり全てのことを視聴者のために放送を出していくんだという社会的な使命をやっぱり第一義に考えていただく、それをやっぱり大前提に、合い言葉はそこだと思います。 私もかつての職場で、全ては視聴者のために、その文言によって随分救われてきました。いろんな意見が当然、個性の多いメディアの世界ですから、いろんな意見があります。でも、その中で、全ては視聴者のためにという文言を旗印にしていただいて、その中から突破口を開いていく、そういうことを是非実践していただきたいということを願って、私の質問を終わらせていただきます。 また、様々な問題、課題は当然山積されていると思いますので、引き続き良い議論ができればと思っております。 御清聴ありがとうございました。
○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。 総務省を始め、稲葉会長、NHKの皆さん、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 まず、NHK予算の質疑に入る前に、放送法第四条第一項の政府統一見解の解釈について二問ほど質問させていただきたいというふうに思います。 三月十七日にちょうどここで委嘱審査、予算委員会の委嘱審査が行われまして、私も質問に立たさせていただきましたが、同じ日の参議院外交防衛委員会において我が会派の小西洋之議員がこの放送法における政府統一見解に対して質疑を行い、政府、総務省としての見解を確認をいたしましたが、この総務委員会においても再度確認をさせていただきたいと思います。 一つの番組、一つの番組のみの政治的公平の判断で、いわゆる放送局の電波を止める、電波法、放送法の設備、業務の停止命令を出すことができるかのような答弁が、平成二十七年五月十二日の当時の高市総務大臣答弁以降もあったかのように感じております。公表された行政文書、七十八ページ見させていただいても、そのように感じました。 平成二十八年二月八日及び二月二十九日の奥野総一郎議員に対する高市大臣答弁など、一つの番組のみを見て政治的公平を判断して、その違法性を認定し、それを根拠に電波法、放送法の設備、業務の停止命令ができるという政府の見解を法理として述べた国会答弁や政府見解は戦後の放送法において一度もないということでよろしいか、総務省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(小笠原陽一君) 御答弁申し上げます。 三月十七日の参議院外交防衛委員会での答弁についての御質問ございました。平成二十八年の政府統一見解では、番組全体を見て判断するとの従来からの解釈には何ら変更はないとした上で、番組全体を見て判断するとしても、番組全体は一つ一つの番組の集合体であり、一つ一つの番組を見て全体を判断することを申し上げたものでございます。 また、放送法第四条第一項第二号に定める政治的公平であることの確保についてでございますが、これについては、放送事業者による放送番組の質の向上に関する自律的取組の一環として設立されている放送倫理・番組向上機構においてそれぞれの番組についての政治的公平の議論があったことがあると聞いておりますが、政府として、これまで政治的に公平であることが確保されないとして行政指導が行われた例はないと承知しております。さらに、政治的に公平であることが確保されていないとして、放送法百七十四条の業務停止命令、電波法七十六条の無線局の運用停止命令が実施されたことはないというふうに承知をしております。 御質問いただいた点につきましては、これまでも慎重かつ適切に法にのっとって放送行政を担ってきており、その姿勢をこれからも堅持してまいります。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 今政府参考人が答弁していただいた見解は、総務大臣の確認の下、政府、総務省としての見解であるということでよろしいか、総務大臣に確認をしたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) ただいま政府参考人から御答弁を申しましたが、総務省としての見解と御理解をいただきたいと思っております。 総務省といたしまして、放送法は国民の表現の自由、知る権利を保障するものと考えており、その認識の下、今政府参考人からも御答弁申し上げましたように、今後とも慎重かつ適切に法にのっとって放送行政を担ってまいりたいと思っております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 いずれにしましても、この約一か月間、この議論が予算委員会を中心に進められてきたわけでありますけれど、やはり当時、礒崎元総理補佐官が個々の番組を萎縮させ、暗に圧力を掛けようとした意図があったというふうに言わざるを、指摘をせざるを得ませんが、この問題は、私はやはり、政府統一見解の補充的な説明をしっかりと見直して元に戻されるまで引き続き求めてまいりたいということを申し上げて、NHK予算の質疑に入りたいというふうに思います。 資料が皆さんのお手元に配付されているというふうに思いますが、NHKの職員の各年代の人数、それと男女比、管理職の比率の一覧でございます。皆さん見ていただいたとおり、男性が七八%、女性が二二%という男女の比率になっております。 男性が非常に多いということで、まずこの男性に偏った男女比について、どのような要因があってこのような男女比になっているのか、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(安保華子君) お答えいたします。 過去の採用数に男女の間で偏りがありましたため、職員の年代が高いほど女性比率が低く、全体として男女の割合に偏りが生じております。近年は女性の採用数の拡大に努めておりまして、二十代の女性の比率は四割以上となっております。
○小沢雅仁君 もう少し具体的にお伺いをしたいと思いますが、男女の比率を一定程度均衡にしていくべきというふうに考えておりますけれど、もう少し具体的に、どのような方針を今後取られるのかどうなのか。また、新規採用者の男女比の考え方についても、改めてお伺いをしたいと思います。
○参考人(安保華子君) お答えいたします。 新規の採用につきましては、ジェンダーも含めた多様性に価値を置くという基本方針の下で行っております。女性の採用については、二〇二一年度以降五割を超えております。 こうした基本方針を継続していくとともに、女性が活躍しやすい多様な働き方ができる環境を整えていくことで、結果として男女比率の差は縮小していくものと考えております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 是非、やっぱり女性の皆さんにNHKという職場でもっと活躍をしていただきたいというふうに思っておりますし、この男女比の見直しを積極的に推し進めて、今お話がありましたとおり、二〇二一年度以降は新規採用の採用については女性五割ということで進められているということでありますが、少し時間が掛かるとは思いますけれど、男女比の改善もされていくものだというふうに考えて受け止めております。 そして、その下の方に、職員全体に占める管理職の割合が三三・八%、管理職全体に占める女性管理職の割合は一二%ということが記載をされております。 この三三・八%について、この割合はNHKとしては適正な数字、管理職の配置、人数であるかどうかということについてまずお伺いしたいと思います。
○参考人(安保華子君) お答えいたします。 管理職の割合を減らし、意思決定をスピーディーにしていくとともに、現場にパワーをシフトすることによって、NHKならではの多様で質の高いコンテンツやサービスを強化する必要があると考えております。現在の管理職の割合は三三・八%ですが、段階的に引き下げていく方針であります。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 段階的に引き下げていくという今答弁だったでしょうか。はい、承知いたしました。 そこで次に、女性管理職の割合についてお伺いしたいと思いますが、今現在一二%ということでございますけれど、政府の方から女性の管理職を増やしていくという方針も示されているというふうに思いますが、今後女性管理職の数を増やしていくのかどうなのか、具体的な数値目標があればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(安保華子君) 女性の管理職が少ないという委員の御指摘は同様の認識であります。経営やコンテンツ、サービスに多様な視点を反映させていくという観点からも、積極的な登用は必要だと考えております。 過去の採用数に男女の間で偏りがあったため、候補者となり得る女性職員の絶対数が少ないという状況がありますが、協会の方針決定に女性が幅広く参画できるよう、二〇二一年の四月に行動計画を公表し、登用の目標を二〇二五年度の女性管理職割合を一五%以上、二〇三〇年度を二五%と掲げ、女性の積極的な登用を進めております。現在、女性局長は、本部七名、地域放送局十三名、中心的な役割を担う配置を増やしているところであります。 これからも、女性が活躍する機会を増やし、視聴者の皆様に多様なサービスをお届けしていきたいと思っております。
○小沢雅仁君 女性の社員数も増やしていく、そして女性の管理職も増やしていくという方向を確認できました。是非積極的に進めていただけたら有り難いなというふうに思いますし、女性の新たな感覚で番組編成や制作などにもしっかりと反映できるように御尽力をお願いをしたいというふうに思います。 続きまして、人事制度改革等についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、このNHKの予算審議、先に衆議院の方で行われまして、それぞれ会議録も拝見をさせていただいたところでございます。 そこで、稲葉会長にお伺いをしたいというふうに思いますが、その会議録の中で会長が使われている言葉、改革の検証と発展という言葉を非常にお使いになられていたわけでありますけれど、前田会長が推し進めたこの改革を一定程度検証をされるということでありますけれど、この改革の検証と発展の具体的な考え方について、稲葉会長にお伺いをしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 私が意図してございますのはまさに言葉どおりでございまして、前田前会長が進めてきた改革を検証し、更にこれを発展させるという意味でございます。その前提として、これまでの改革路線を大きく変えるということなどは全く考えていないということを強調させていただきたいと思います。 改革の検証と発展ということでございますけれども、いろいろ大胆な改革でございましたので、あるいはその綻びが出ているかもしれませんので、そういうものについては丁寧に手当てをして、問題がない部分はこれまでどおり進めて発展させる、発展させるべきところは更に力を入れていくと、こういうふうに考えてございます。 具体的に一例を挙げれば、人事制度改革については、これは本来の目的が、職員一人一人が能力を最大限発揮する、そういう目的でやられた改革だというふうに私自身も理解してございますし、それは大変結構なことだということなんですが、よく見てみますと、そうした当初の狙いどおりに制度や運用が十分機能していない可能性があると、そういうふうに見える面があるというようなことがございますので、ちょっとこの点はちょっと検証してみたいと、こういうふうに思ったわけでございます。 実際、改革全般に関して検証するチームを今月発足させまして、検証作業を開始したところでございますが、まずはその検証結果を見てみたいというふうに思っております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 今日は深夜にこの質疑模様がNHKで放送されるということで、間違いなくNHKで働いている職員の皆さんも、リアルで見るかは別にしても、御覧になる方が非常に多いんじゃないのかなというふうに思います。 この今会長がお答えをいただきましたその改革の検証と発展の考え方で若干言葉が出ておりましたけれど、具体的にその綻びがあるんではないのかなということで今一例をお話をしていただきましたけれど、もう少し具体的に、もしもう少し言及できるんであれば、どういったところがほかに綻びを感じていらっしゃるのか、会長になられてまだそんなに時間がたっていないのは十分承知をしておりますけれど、会長がいろんな職員や役員の皆さんとこの間いろんな議論を重ねる中で率直にお感じになられたところがあれば、もう少しお話ししていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 私が感じています若干の綻び、まあ感じでございますので当たっているかどうかはきちっと検証するということになると思うんですけれども、特に人事制度改革が大急ぎでやられたものですから、細部にわたって若干それこそ綻びがあるんじゃないかというふうに思っております。 それ、具体的には、例えば人事評価の仕方あるいは考課の仕方、その結果を踏まえた異動あるいは配置などの施策について、これは人事の根幹でありますし、職員の関心が非常に高い領域でもあるわけですが、一人一人の職員の能力を十分発揮できる、そういう弾力的なというか、優しいといいますか、人事制度、人事制度の運用になっているかということがちょっと気になっておりまして、その辺のところを検証してみたいというふうに思ってございます。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 そこで、今の方向性は十分理解はできるわけでありますけれど、発足させたこの検証チームの構成と、それとその位置付けについて、もう少し具体的にお聞かせいただけるでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 今御指摘の改革の検証チームは、現場の各部局から幅広く意見を集める、言ってみればハブとしての役割を果たしてもらうという役割、目的で、会長である私と副会長の直下に今月設置したものでございます。そのチームのメンバーは、そうしたハブ的な機能が十分果たせるよう、各職場の状況を俯瞰的に把握できる専任局長や部長クラスの職員二十名ほどを指名してございます。 この検証チームは、これまでの一連の改革の取組に関して、特により若い世代あるいはシニアの世代、そういう現場におられる方々から幅広く様々な意見を聞き取るという作業をしてもらっております。言ってみれば、現場の生の声を丁寧にすくい取ってもらいたいというふうに考えてございます。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 私のところにも、この前田会長が進められた人事制度改革に対してもいろんな声を率直に現場の皆さんからお聞きをしているところもございます。例えば、縦割り、年功序列の打破という理念は若い職員を中心に広く共感を集めている、片方で、中堅、ベテラン層の一部からはこの一連の改革に対して不満の声が上がっているという声も正直届いております。 そこで、これはお願いなんですけれど、やはりこの人事制度改革というのは、会長もおっしゃられたと思いますが、やはり職員にとっては本当に働いていく上でのやっぱり根幹だと思います。人事評価によって自分がいただく給料の額も変わってくるわけですし、ある面では昇任プロセスにも影響してくるわけで、そういった意味では、この検証チーム、二十名というふうにおっしゃられましたが、管理職の方も、先ほど数字が出たとおり三三・八%いらっしゃるわけですよね。ということは、社員数で考えると、管理職だけで三千五百人弱いるということであります。一人の管理職が三人、四人の職員から話を聞けば、一万人の職員全員から話を聞くことができるわけなんですよね。 ですから、私は、そういう本当に不満や不安があるのであれば、しっかりとこの検証チームが社員全員からやはりこの意見を集約をする、吸い上げる、そういったことを行うことによっていろんな不満や不安というものが表れてくるし、職員にとっても、きちんと自分たちの声を聞いてくれるということがこの人事制度の根幹にある信頼とかそういったことに全部つながってくるんだろうと思います。 私も労働組合の役員をやっておりまして、日本郵政グループの人事制度改革にも長く携わってまいりました。やはり、人事制度改革は社員の理解と納得が得られないとこれはうまく回っていかないというふうに思いますので、是非、一万人の社員の皆さんにひとしく公平に意見を吸い上げるとか聞いていただくような取組も併せてお願いをさせていただきたいと思いますが、稲葉会長、いかがでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 誠に人事制度改革というのは難しいというか、よくよく注意してやっていかなきゃいけないというふうに実感してございます。 やはり大事なことは、委員御指摘のとおり、それぞれの立場の人とコミュニケーションをしっかり取りながら、改革するなら、改革の理念とその目的、その目標というのを明らかにしながら、大多数の納得を得られるような形で十分議論して進めていくというのが大事だと思っていますので、その点、念頭に置きながら今後努力してまいりたいというふうに思っています。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 検証チーム、言うなればスピードアップして、なるべく早くその改革の方向性を示したいという考え方は別に否定はいたしませんけれど、進め方を間違えると、逆に今度また目詰まりを起こしたり綻びが出て職員の皆さんの経営陣に対する不信とかそういったものにつながりかねませんので、是非、とりわけ人事制度改革については、少し時間が掛かっても丁寧に、そして人事制度改革はそんなにちょくちょくちょくちょく変えるものではありませんので、是非、きちんと社員の皆さんの声を的確に把握していただいて、間違いのない改革の方向性を打ち出していただくように、改めて私の方からもお願いをさせていただきたいと思います。 ちょっと質問飛ばしまして、関連団体への役員の任用について伺いたいと思いますが、前田前会長は二〇二一年五月十三日の定例記者会見において、子会社の役員はできる限り現役に近い方、それから、トップだけでなく、それ以外の方も子会社で一回経営感覚を身に付けていただき、また本社に戻るという、民間で普通にやられているキャリアパスを用意したいという人事の方針を明らかにして、その方向で進められてきていると、今日まで、思いますが、改めてお伺いしたいと思いますが、子会社にいわゆる天下りをさせないというこの方針は今後も堅持されるのか、稲葉会長にお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 子会社を始めとして関連団体の役員への任用に関しては、やはり経営者としての適性、資質などを見極めた上で配置するのが原則だと思ってございます。 現役の職員のキャリアパスとして子会社の役員にすることはこれからもやっていきますけれども、しかし、いずれにしても、多様な人材を適材適所の考え方で配置していくという考えでやっていきたいというふうに思っております。
○小沢雅仁君 分かりました。ありがとうございます。 引き続きその方向でお取組をお願いをしたいと思いますが、関連会社の役員、子会社を含めた関連会社の役員の任用状況についてお伺いしたいと思います。 今年度、今年度末、あしたが今年度末になりますけれど、子会社、関連会社、関連公益法人等、これ別々に、常勤役員数と、そのうちNHK元理事は何人いらっしゃるのか、それぞれお答えいただきたいと思います。
○参考人(中嶋太一君) 理事経験者の役員の任用について御質問をいただきました。 役員の任用につきましては、理事経験者で関連団体の役員に任用されている者は、二〇二二年度末時点では三名ということになっております。子会社はゼロ、それから関連会社が一、それから関連公益法人が二人ということになっております。
○小沢雅仁君 もう少し具体的にお伺いをしたかったんですが、残り時間が少なくなって、どうしても質問したいことがあと残っておりますので、そちらに移りたいと思います。 過労死の再発防止対策についてお伺いをしたいと思いますが、二〇一三年と二〇一九年に、首都圏放送センターに勤務していた職員二名が過労死として労災認定を受けました。労働基準監督署から、長時間労働となった職員に行われる産業医面接指導の受診率が低く、健康確保につながっていないという強い指摘がされました。 命と健康を守るという視点で今後どのような対策が講じられるのか、とりわけやはり長時間労働につながりやすい記者の皆さんですね、この記者の皆さんの視点も中心に、できましたら具体的な考え方をお聞かせください。
○参考人(安保華子君) 同じ職場で再び職員が亡くなり、労災認定を受けたことは、極めて重く受け止めております。 これまで健康確保の取組を幅広く進めてまいりましたが、一人一人の状況に合わせたきめ細かな対応が十分ではなかったと考えております。外部の有識者を交えた検討会からの助言も踏まえ、今後は健康確保と業務改善に丁寧に取り組んでまいります。 具体的には、法定時間外労働、法定休日労働や、出勤から退勤までの時間を一か月合計する健康管理時間、休んだ日数などに基準を設け、基準を超えた職員について、健康状態を加味した上で産業医面接指導を必須化します。さらに、部局長による課題の把握と業務改善も実施し、健康確保施策の強化を図ってまいります。
○小沢雅仁君 その同じ職場で二人が亡くなられたと、今答弁、考え方聞かせていただきましたけれど、二〇一三年に亡くなられた以降、今おっしゃっていただいた健康管理施策についてしっかりと実行していれば、私は二〇一九年のこの過労死は防げたんではないのかなというふうに思います。 是非とも、社員の命と健康を守る取組というのは、これはやっぱり会長含め皆さんの責任でありますので、そして、この二名の尊い命を失ったわけでありますけれど、御家族を始め同僚や職員の皆さんに与えた心の傷や悲しみは私は計り知れないというふうに思います。 是非、職員の命と健康を守るという経営責任をしっかりと果たしていただくため、稲葉会長のお受け止めと決意をお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 佐戸未和記者に続き、同じ職場で職員が過労死したということは、本当に痛恨の極みでございます。この話を私、着任してから聞きまして、本当に絶句した次第でございます。重く受け止めてございます。 公共放送を共に支える仲間を失うというようなことがこれ以上繰り返してはならないと強く思ってございます。働く一人一人の健康を最優先するという企業風土、組織風土を是非定着させたいというふうに思います。再発防止に向けて全力で努めてまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 是非、しっかりと健康管理、命を守る、このことを大事に、お取組を再度お願いしたいと思います。 残り時間がなくなりましたので、もう質問ではなくお願いでございますが、新放送センターの建設計画の抜本的な見直しについて質問もさせていただきたかったんですが、もう時間が参りましたので、是非とも不断の見直しを努力をしていただきまして、そして、国民・視聴者の皆さんについて、その見直しの検討状況や具体的な内容について是非しっかりと説明を果たしていただきたいというふうに思いますし、順次これから建て直しが進んでいくわけでありますけれど、埼玉県の川口に造った施設もしっかり有効活用していただいて、建設費のコスト削減、そういったことを是非強くお訴えを、お願いをさせていただきまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(河野義博君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(河野義博君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 私は、令和二年にもこのNHKの予算審議について質問をさせていただきましたが、その際取り上げましたメディアに関する世論調査についてお伺いしたいと思います。 公益財団法人新聞通信調査会というところが、二〇〇八年から毎年、メディアに関する全国世論調査を実施しておられます。各メディアに情報について全面的に信頼している場合は百点、全く信頼をしていない場合は零点、普通の場合は五十点として点数を付け、その結果を信頼度得点として公表されておられます。 この信頼度得点は、調査が始まって以来、NHKが長きにわたり第一位の座を守ってまいりましたが、二〇一九年度の調査で初めて新聞にその座を譲っております。その後、二〇二一年度の調査で再び第一位にNHKが返り咲き、最新の二〇二二年度の調査でも一位を維持しています。 ただし、調査開始当初、二〇〇八年ですけれども、七十四点ありましたNHKの信頼度得点は、最新の数値で六十七・四と下降傾向が続いているということであります。ちなみに、メディアの中で唯一、調査開始当初より増えているのが民放のテレビであります。 こうした結果をどう受け止めているのかを稲葉会長にお聞きしようと思っておりますが、会長は令和五年度事業計画におきまして、受信料で成り立つ公共メディアとして、健全な民主主義の発展に貢献し、信頼される情報の社会的基盤の役割を果たしていくとされておられます。 このメディアに関する全国世論調査をどう、その結果を受けて、受け止めておられるのか、お聞きしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 報道された内容につきましては、私も承知してございます。メディアにとりまして信頼って何より大切だというふうに考えてございます。視聴者の声あるいは様々な調査結果は真摯に受け止めたいというふうに思ってございます。 一方、インターネット上では、フェイクニュースとかフィルターバブルなど様々な問題が指摘されております。そういう中で、その正確で信頼できる情報を発信する担い手としてNHKに求められる役割は増してきているんではないかというふうに思います。 公平公正で確かな情報を間断なくお届けして、放送とサービスの不断の向上に努めて、視聴者・国民の皆様のそれこそ信頼にお応えしたいというふうに考えてございます。
○西田実仁君 やはりNHKに対する信頼というのは国民の間で大変に定着をしているものでありますので、是非御努力をまた引き続きお願いしたいと思います。 この視聴者の方々の満足度調査というのをどのように行っておられて、いわゆるPDCAを回しておられるのかということについて事前にお伺いをいたしましたところ、NHKでは、年に四回放送番組についての調査を行い、そして放送サービス全体での正確性等々につきましては、年に二回世論調査を行っているというお話でございました。 そこで、いただいた資料が二〇二二年度第二・四半期業務報告、毎回この業務報告で公開をしているという話でしたけれども、この第二・四半期の業務報告によると、多様性を踏まえた編成あるいは公平公正など放送サービス全体の質という項目がありまして、いずれも期待度が低下をしている、あるいはその実現度についても同様に低下をしているという結果でございました。 このNHKで行っておられる世論調査で、その期待度あるいは実現度が低下しているということについてどう受け止められて改善しようと新会長としてされているのか、お聞きしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、七月の世論調査では、多様性を踏まえた編成と公平公正など放送サービス全体の質について、前回一月調査に比べて期待度あるいはその実現度共に数値が低下しておりまして、残念なことだというふうに思っております。これが本当に一時的なものなのか、今年一月に同様な調査を行ってございますので、その結果を見て判断していきたいというふうに思っております。 多様性を踏まえた編成と公平公正など放送サービス全体の質については、いずれもNHKにとって重要な要素と考えておりまして、一つ一つコンテンツの質を高めていくことで、視聴者の皆様からより良い評価をいただけるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○西田実仁君 ちょっと質問順番変えまして、字幕放送の取組についてお伺いをしたいと思います。 平成三十年に総務省が策定した現行の放送分野における情報アクセシビリティに関する指針につきまして、この度新たな指針が公表されるというふうに認識をしております。現行の指針では、NHKに対して、対象の放送番組の全てに字幕付与、二〇二七年度までに対象の放送番組の一五%以上に解説を付与、そして二〇二七年度までに一週間当たりの平均十五分以上の手話付与を目標とされておられます。総務省が公表した令和三年度の字幕放送等の実績によりますと、NHKは既におおむねこの目標を達成しておられます。 また、令和四年に成立した改正放送法では、字幕放送、解説放送や難視聴解消に関してNHKが民放に協力をするよう努めることが新たに規定をされているところであります。 こうした点を含めまして、NHKには人に優しい放送サービスの更なる充実が期待されておりますが、民放への協力も含めて、NHKの今後の取組についてお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のように、人に優しい放送サービスという見地からは、例えば字幕放送などは大変重要なことだと、重要な取組だというふうに認識してございます。 改正放送法では、その字幕放送、解説放送あるいは難視聴解消に関する民間放送事業者への協力努力義務が定められております。NHKでは、ユニバーサルサービスの拡充に向けて、総務省の指針を踏まえまして、独自の長期計画を定めて取り組んでおります。 委員おっしゃったとおり、字幕放送については、二〇二一年度、総合テレビでは対象番組の一〇〇%に字幕を付与しましたし、また、解説放送については、総合テレビでは対象番組の一五・二%に解説を付与してございます。また、同様に、放送技術研究所は手話CGの開発に着手してございまして、これらのサービスについて民間放送事業者とも情報共有を図るなど、連携を強めていきたいというふうに思ってございます。 また一方、地域の放送ネットワークインフラの維持に向けては、これは民間放送事業者と連携協力して取り組むことにしておりまして、これまでの国会での放送法改正の御議論などを踏まえつつ、民間放送事業者など関係者の御意見を伺いながら検討をしていきたいというふうに思ってございます。
○西田実仁君 国会中継の字幕付与についてお伺いしたいと思います。 公明党では、二〇一八年二月に、聴覚障害者団体などから、国会で何が審議されているか分からず、政治が遠い存在になってしまうとの声を聞き、同年三月に、政府に対して、国会中継の字幕付与の早期実現を提言をいたしました。これを受けまして、同年十月には、NHKの国会中継におきまして、衆参本会議の所信表明演説や代表質問で字幕付きの放送が実現をいたしました。その後も、公明党としては予算委員会の国会中継にも字幕を付与することを求め、この度、令和四年の臨時会から、衆参予算委員会におきましても国会中継を字幕付きで視聴できるようになりました。NHKのこうした取組については大変に評価をさせていただいております。 そこでお伺いしたいのは、このNHKの国会中継の字幕付与の実施状況を改めて御説明いただくとともに、今後は、国会中継のみならず、視聴者の関心が高い国会審議を特設ニュースとして放送する場合などにつきましても積極的に字幕付与が行われることが期待されておりますけれども、この点につきましてNHKの今後の取組をお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 国会中継への字幕付与につきましてですが、この正確性とか政治的公平性というのをできるだけ損なわないように留意しながら、それから専門的なスキルを持った要員の確保などに努めながら、それらのめどが付いた場合、できる限り字幕を実施するというふうに努めてございます。 実際に、所信表明演説、あるいは施政方針演説、あるいは代表質問に関しましては二〇一八年、平成三十年の秋の臨時国会から、それから、国政の重要課題を審議する予算委員会につきましては二〇二二年の秋の臨時国会から、字幕を付与してございます。 国会審議を特設ニュースで放送する場合でも、まあちょっとこちらから注文めいた言い方で恐縮ですが、もう少しその審議日程が早い段階で確定されるとか、審議のテーマがある程度明確あるいは限定されるというようなことがあって、事前の準備が可能であれば、できる限り字幕を付与していくということとしてございます。 いずれにしても、字幕放送を含めたユニバーサルサービスの拡充というのは重要だと思っておりまして、確かな情報を届けられるように努めてまいりたいと思っております。
○西田実仁君 御注文もいただきましたので、与野党でしっかりと、国対が特に大事だと思います。 最後に、放送現場活性化会議についてお伺いしたいと思います。 この放送現場活性化会議は、現場で十分な議論を経た上でなお制作、取材に関する問題提起があった場合、問題の経緯や原因等を調査報告することで放送現場の活性化に資することを目的に一九八九年に設置されたと伺っております。令和二年の同様の審議でもこの問題についてお聞きしましたが、当時も、一度もこれは開催をされていないという御答弁でございました。 その後開催された実績はあるのかどうかということとともに、その当時、この会議が設置された背景で質問した際に、NHKからは、当時の組合からの要求を受けて設置したものであり、取材、制作に関わったスタッフ及び職員との間でのいろいろな議論が必要であろうということが背景にあったというふうに考えていますと答弁をされていました。 恐らくこれ、この会議は今も開催されていないと思いますけれども、そういう御答弁だと思いますけれども、その意味でこの会議自体は余り機能してこなかったのかなというふうにも思います。しかし、こうした会議体が現場の活性化に資するのであれば、稲葉会長が取り組むとされておられる人事制度改革の見直しなどを進めるに当たり重要になってくるのではないかと考えます。 放送現場の活性化に向けた会議体の在り方についても会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 放送現場活性化会議は、組合からの求めに応じて、現場で十分な議論を経た上でなお制作あるいは取材に関する問題提起があった場合に、問題の経緯や原因等を調査報告することで放送現場の活性化に資するというようなことを目的に設置されたということだと承知してございます。 ただ、番組制作に当たっては、放送現場では、提案段階、あるいは制作過程、放送後など様々な段階で日常的に活発な議論が交わされておりまして、結果的に会議の開催には至っていないということだというふうに理解してございます。 とはいいつつ、委員御指摘のとおり、放送現場においては本当、日常的に自由闊達な議論ができる環境が重要であって、それで、質、量共にコンテンツの充実を図っていくということのために、この自由闊達な議論というのは非常に大事だということだと私は認識しております。 それで、会長に就任して二か月たつわけですけれども、このいろいろの一連の改革について見てみますと、もう少し職場での議論が十分に行われる必要があったのではないかとか、もう少し深掘りして考えるべきことがあったんではないか、あるいは全然考えてこなかったことがあるんではないかみたいな思いを持ってございます。 そういうことでこの検証チームを発足させたわけですけれども、いずれにしても、こうした検証チームが各部局から幅広い意見を集めて議論を活性化させるということになってくれればいいなというふうに思っております。
○西田実仁君 終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日はNHKの予算審議ということで、稲葉会長始め関係の皆様に伺いたいと思います。 まず、稲葉会長に伺いたいと思います。 会長は日銀の御出身で、金融機関の経験が長く、またリコーという民間企業で取締役会議長などを務められ、経営の御経験もあると思いますけれども、NHKではこれまでとは違うお立場でありまして、御苦労も多いかと思います。 会長は、就任の記者会見におきまして、放送法第一条に触れられた上で、私の役割は改革の検証と発展ですと、こう表明されました。これまで前田前会長が推進されてきた業務の効率化や人事制度などの改革につきまして、何を検証して、どこを見直して、また発展させていくつもりなのか、会長の認識を伺いたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 御質問のとおり、受信料の一割値下げによって名目上の事業収入が減少する、そういう予算になってございますが、そうした中にあっても、二〇二三年度は、安全、安心を支える、あまねく伝えるの二つの項目を更に強化して、スリムで強靱な新しいNHKを目指した構造改革を進めていくということを掲げてございます。 そういう中で私に課せられた役割というのは、これまでも前田前会長が進めてこられた改革の検証と発展だというふうに思ってございます。この前田前会長が進めてきたこれまでの改革を否定するつもりというのは全くございません。ただ、かなり大胆な改革だったので、若干の綻びが生じている部分があるかもしれないというふうに考えておりまして、そうであれば、しっかり検証した上で丁寧に手当てをして、ベストな姿に持っていく必要があるというふうに考えてございます。 いずれにしても、そういうことで、改革全般に関してこれまでの取組を検証するチームを既に今月発足させてございまして、今まさに検証作業を開始しているところでございますので、まずはその検証結果を待ちたいというふうに思ってございます。
○山本博司君 今会長からあったとおり、チームをつくられて検証を進めていくということでございますので、是非現場の声を聞きながら進めていただきたいと思う次第でございます。 NHKは、公共放送の担い手としての社会的使命がございます。娯楽の多様化やネットの浸透や、さらにスマートフォンの急速な普及で、公共放送そのものの役割、これも変容しているわけでございます。 経営計画の修正によって、安全、安心を支える、またあまねく伝える、この重点項目を強化されたと伺っております。大変重要な点であると思いますけれども、この公共放送の使命についてどのようなものであるか、会長に認識をお聞きしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 何度も繰り返しになって恐縮なんでございますけれども、NHKがよって立つ放送法第一条には、放送の目的として、放送の効用を国民にあまねく普及し、表現の自由を確保して、健全な民主主義の発達に資するということがうたわれてございます。やはり、公共放送であるNHKは、この放送法に定められた目標の達成に向けて、それこそ視聴者・国民の信頼や期待に応えていくと、そういう普遍的な役割や使命があるというふうに強く認識してございます。 委員御指摘のとおり、放送と通信をめぐる環境は大きく変化しているわけでございますけれども、視聴者あるいは国民の命を、あるいは安全をしっかり守り、日々の生活に役に立ち、そして豊かにするというNHKの役割あるいは使命は変わらないというふうに考えております。今後もそうした公共的使命をしっかり果たしていけますよう、会長として全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 次に、令和五年度の予算に関して伺いたいと思います。 多くの国民の受信料を財源として成り立っているのがNHKでございます。NHKの令和五年度予算案では、受信料の値下げを実施するなどによって、事業収支二百八十億円の赤字となる見込みということでございます。この二百八十億円は財政安定のための繰越金を活用して補填をするということでございますけれども、本来であれば、支出の削減や営業経費の一層の合理化、効率化で対処することが前提であると思います。スリムで強靱な新しいNHKを目指した構造改革を進めるということを引き続き実施するのであれば、今回の予算案、大変重要な方向性を示すものになると思います。 そこで、会長に伺います。会長就任以降初めての予算ではございますけれども、この改革の検証と発展ということを踏まえて、この予算案において会長がどういった点に重点を置いているのか、確認をしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 御質問のように、受信料一割値下げによりまして名目上の事業収入は減少すると、そういう予算になってございますが、そうした中にあっても、二〇二三年度は、安全、安心支える、あるいはあまねく伝えるという二つの項目を更に強化して、スリムで強靱な新しいNHKを目指した構造改革を進めていくということを掲げてございます。 特に、予算の策定に当たりましては、全体として四百二十億円規模の経費削減を行いますが、一方で、命と暮らしを守る報道、あるいは地域情報の発信などに二百五十億円規模の重点投資を行うということを決めてございます。 具体的に、デジタル時代においては、安全、安心を支える情報発信を強化する、新しい公共性の確立に取り組むことにしていますし、また、地域情報の発信強化として、インターネット配信を拡充し、放送を出している全ての地域放送局の平日午後六時台のニュース番組をインターネットで配信するということにしてございます。 また、来年三月末に衛星波の一波を削減するということでございますが、その前に、今年の十二月に番組改定を行い、新BS4Kと新BS2Kをスタートさせます。視聴者の皆様の声をしっかり受け止めながら、衛星放送の充実や周知の強化を図って、理解を得られるようにして努めていきたいと思います。 いずれにしても、収支予算、事業計画を着実に実行することで、NHKの公共的役割をしっかり果たし、視聴者・国民の皆様の期待や信頼に応えていきたいというふうに考えてございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 受信料の引下げに関して伺いたいと思います。 今年の十月から地上契約、衛星契約共に受信料を一割引き下げるということでございますけれども、この値下げ幅は過去最大ということですけれども、この値下げの内容に関して御説明をいただきたいと思います。
○参考人(伊藤浩君) お答えいたします。 これまでの構造改革などの成果を視聴者の皆様に還元をするために、今年十月から衛星契約、地上契約共に一割の値下げをさせていただきます。加えて、継続振り込み料金の口座、クレジット料金との一本化も実施いたします。その結果、衛星契約の方は最大で年間三千二百四十円の値下げ、地上契約の方は年間二千百円の値下げとなります。 また、経済的に厳しい環境にある独り暮らしの学生の皆さん、負担軽減を図るための学生免除の拡大も実施することにしてございます。現在、親元等から離れて暮らしていて受信料を半額割り引く家族割引の対象になっていらっしゃる学生さん、そのほぼ全てが全額免除というふうになるというふうに想定してございます。この免除拡大につきましても、実施時期は値下げと同じ今年十月を予定してございます。
○山本博司君 この受信料の値下げに関しましても、松本総務大臣からも、一層効率的な運営を通じて更なる値下げの原資が確保できるように御努力をいただくことが期待されるのではないかと、こういう発言もあったところでございます。 値下げ後も、地上波と衛星放送合わせた受信料、今、月額千九百五十円ということでございますけれども、多くの民間動画配信サービスよりも高い状況にございます。今後、チャンネルが減ることを考えますと、更なる値下げが必要になるかと思います。改革を進化させて受信料の更なる値下げを是非目指していただきたいと思いますけれども、NHKとして今後より一層の値下げの検討をするつもりはあるのか、また検討をするのであればどのような状況になったら検討するつもりなのか、会長の見解を伺います。
○参考人(稲葉延雄君) まず、財務の状況を確認しながら、まずは十月からの受信料の一割値下げを着実に実行してまいりたいというふうに考えております。 もちろん、値下げによって名目上の事業収入は減少するわけでございますが、コンテンツの質が下がるということがあってはなりませんので、限られた経営資源をNHKならではのコンテンツの取材、制作に集中するとともに、デジタルテクノロジーを活用して高品質なコンテンツを効率的に制作していくという考えでおります。 今後についてでございますけれども、やはり、NHKを取り巻く諸情勢、特に物価の上昇などが続いておりまして、これらの影響というものを見極める必要がございます。また、経済環境の変化もますます不透明な要素が増えているということでございます。そういう中にあってNHKの経営をしていくことになるわけでございますが、視聴者の皆様の負担が増すようなことがないようにまずは最大限の経営努力を行っていきたいというふうに考えてございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 それで、次に受信料の免除の制度に関して伺います。 先ほどもちょっと触れていただきましたけれども、学生免除の利用状況、これに関しましては公明党が現場の声を取りつないで、平成三十一年二月から実施をされたわけでして、もう四年が経過をしました。その制度の利用状況と、それから今回免除対象の拡大がございました。その概要に関して御説明いただきたいと思います。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 奨学金等受給学生の免除は、委員御指摘のとおり二〇一九年二月より実施しておりまして、免除件数は昨年度末でおよそ十二万件となっております。 今年十月から学生免除の拡大を予定しておりますが、対象となる学生は、経済的に厳しい状況にあると考えられます社会保険制度において被扶養となっている学生や同等の収入水準にある学生としており、これによって親元などから離れて暮らすほぼ全ての学生が免除になるというふうに想定しております。受信料を半額割り引く家族割引が適用されている学生は二〇二一年度末でおよそ十九万件ありまして、既に免除となっている学生と合わせて三十万件規模の学生が免除になると見込んでおります。 新年度より、ホームページや放送、ダイレクトメールによる御案内や大学生協などとも連携しながら周知を行い、対象となる学生に免除制度の御案内が行き届くよう努めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。是非、丁寧な周知で必要な人に届くようにお願いを申し上げたいと思います。 さらに、社会福祉施設の免除について伺いたいと思います。 この制度につきましても公明党が長年要望してまいりました。私もこの総務委員会で何度も質問をさせていただき、実現したものでございます。平成三十年四月より、公益性の高い社会福祉施設への受信料免除の対象が保育、介護、障害福祉など二十五の事業に拡大をされ、社会福祉法に規定されている社会福祉事業が行う全ての施設、事業所が免除の対象となり、現在に至っております。 この制度も対象拡大から五年が経過をしておりましたけれども、当初は周知が不足してなかなか利用が進まないと、こういったことを記憶しておりますけれども、最近の免除の状況はどのようになっているのか、確認をしたいと思います。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 二〇一八年四月より、社会福祉法に規定されています社会福祉事業を行う全ての施設を受信料免除の対象といたしました。これによりましておよそ一万件の施設が新たに免除となりまして、社会福祉施設等の免除は二〇二一年度末でおよそ三十四万件となっております。 社会福祉施設の免除拡大以降、放送やインターネットに加えまして、ダイレクトメールの送付や関係団体等の協力を得ながら周知活動を行ってまいりましたが、引き続き対象となる施設に免除制度の御案内が行き届くよう努めてまいりたいと思います。
○山本博司君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、地域放送会館の整備、建設に関して伺いたいと思います。 私は、先月、地元でございます愛媛県松山市にあるNHK松山放送局、視察をさせていただきました。ここは四国の統括放送局でございまして、地域に密着したニュースや情報番組作りなど精力的に取り組んでいる様子も伺いました。また、地方創生の拠点としてイベントを開催するなど、地域の魅力を情報発信する大事な役割、これを担っておりました。 今、地方は、人口減少やインターネットの普及によりまして、地方放送局を取り巻く環境、大変厳しい状況がございます。そうした中におきまして、この地方放送局は地域の情報発信においても重要な役割を担っておりまして、地方発の多様な情報を維持することは大きく言えば民主主義の基盤として不可欠であると思います。 放送法の第八十一条第一項では、NHKは、全国向けの放送番組のほか、地方向けの放送番組を有するとされております。特に、四国地方は南海トラフ大地震が三十年以内に起こる可能性七〇%とも言われております。今後の災害への備え、とても重要でございます。 現在、東京の渋谷の放送センターの建て替え計画も進められておりますけれども、各地の地方放送局におきましても建て替えが順次実施されております。今日も午前中、三浦議員の方から松江の件がございました。四国では老朽化された高知の放送会館の整備が進んでいるところでございまして、高松、松山でも順次建て替えを検討していると聞いております。 この地域放送会館の整備、どのように進めていくのか、高松、松山の整備状況も含めて、今後の具体的な見通しを教えていただきたいと思います。
○参考人(伊藤浩君) お答え申し上げます。 今御指摘いただいたとおり、地域の放送会館というのは、やはり地域の安全、安心の拠点であり、地域の活性化の拠点でもあるということで、非常に重要な役割を担っているというふうに考えてございます。であればこそ、やはりいかなる大規模災害に対しても適切に対応できるしっかりとした設備を備えるべきということで、現在、順次建て替えを進めているところでございます。 四国におきましては、二〇〇六年に徳島の建て替えが終了してございます。今御指摘ございましたとおり、高知の建て替えについても今具体的に進めているところでございます。あと、残る松山と高松、これについても老朽化が進んでございます。代替地の確保等の問題もございますので少し時間掛かってございますけれども、可能な限り建て替えについてスケジュールを立てながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。 現在、全国で見ますと、地域放送会館、建て替えを進めておりますのは、先ほど御紹介した高知のほか、函館、津、和歌山、全部で四か所でございます。いずれも津波で大きな被害が懸念されているところでございます。大規模災害に備える形でNHKとして十全な機能を果たせるように、今後も適切に計画を立てて進めてまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。 ただ、この地域放送会館の整備で気になる点が予算でございます。二〇二二年には六十八億円だった予算が二三年度には二十三億円と、四十五億円、三分の一に減少しているということでございまして、この老朽化した地方放送会館の建て替え、着実に行うということでいいのかどうか、会長にお聞きしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 全国全ての都道府県にある地域放送局には全職員の半数以上を配置しておりまして、NHKのネットワークの強みを生かすための重要な拠点になってございます。 老朽化が進んでいる地域放送局の会館については順次建て直し、建て替えを進めておりますけれども、用地取得などのスケジュールの関係で毎年度の整備費としてはひどく変動するという形になってございますが、こうした重要な情報発信拠点でございますので、今後とも計画的に建て直しを進めていくという方針で参りたいと思っています。
○山本博司君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(河野義博君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として下野六太君が選任されました。 ─────────────
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私は元々NHKの記者でしたので、NHKの良いところも悪いところも分かっていると思いますので、それを踏まえて質問していきたいと思います。 それで、今回の予算、二年ぶりの赤字予算なんですよね。それで、事業支出が六千七百二十億円、それに対して事業収入が六千四百四十億円なんで、その差額の二百八十億円の赤字となった。これは、先ほどもあったように過去最大の受信料の値下げというのが要因なんだけれども、NHKは一般企業の内部留保に当たる繰越金、これが残高が実は二千五百億円もあって、それを充てることによって今回やりくりすると。 でも、そもそも考えてみたら、これ、NHKの予算というのは収支相償を原則としている。収支相償というのは、単年度の収支が絶えず均衡するということ、これが原則になっている。NHKは特殊法人ですから、それが求められている。 であれば、本来であれば、繰越金をここまで積み上げる前にやっぱり受信料の値下げを行っておくべきだったんですよ。今回のように赤字になった、そうしたら、その繰越金からそのお金をやりくりして何とかしのいでいくというやり方は、やはりその収支相償の原則としているNHKの経営の在り方としては若干やっぱり不健全だと思います。 それで、今回、会長は日銀から来たということなんで、今のNHKのこのやり方、これ経営感覚としてはどういうふうに思っているのかをまずは聞きたいんですが。
○参考人(稲葉延雄君) NHK会長に着任して以来、そのNHKの財務について勉強を進めました。おっしゃるとおり、大変難しい財務だと思ってございます。 一般的には、収支相償ということで、毎年々、収支がとんとんであればこういう形で還元資金が積み上がるということはないわけですが、どうもいろいろ運営をしていく中で、毎年とんとんにするってなかなか難しい作業のように思われます。時にはプラスが出たり、時にはマイナスが出たりということもあるんだろうと思います。基本的にはそういう、財務の運営能力といいますかね、これをもう少し高めるという必要がやっぱりあるんではないかなという感じはいたします。 とはいえ、とはいえ、いろいろなNHKの財政あるいは財務の中で無駄を省くとか様々なスリム化努力もしてきた結果、実際にはその還元資金がたまるという状況になっておりますので、これを視聴者の方々に還元するということで受信料値下げを実行すると、こういうふうになったんだろうというふうに思います。 今後は、そういう中で、基本的には、基本的には収支均衡を目指す、その財務運営を続けていくべきではないかというふうに思いますが、一方で、受信料に依存して業務を行っているNHKとしては、いついかなるときでも、無駄なことはしていないか、節約する部分はないか、常に自らをチェックしながら運営をしていくべきではないか。 とはいえ、その過程で、放送として発信する中身が、コンテンツが低下するということはなってはいけませんので、そういうことがないようにコンテンツの質を高める努力も併せてすると、こういう非常にこの多面的な難しい作業をしていかなきゃいけないんじゃないかというふうに考えております。
○片山大介君 是非、その収支相償、これNHKの原則だと思いますから、それ考えていただきたいんですが、ただ、それでもこれ、しばらくは、あれなんですよね、これ赤字予算、収支差金マイナスになるんですよね。だから、そこを剰余金充てながら二〇二七年の収支均衡を目指すとしている。 ただ、その収支均衡を目指すに当たっては、やはり受信料の収入、まあNHKの収入というのはほとんどもう受信料ですから、受信料の収入が大切なんですけど、これ営業訪問やめることによって若干落ちてきているんですよね。NHKの経営計画では受信料の支払率八〇%台を維持することを努めるとあるんだけど、実はもう新年度の予算だと、もうこれ七九%に動いているんですよね。もう下がっているんですよ。 それで、今年度のその業務報告を見ると、契約総数、これ年間十万件減るのに減少するのをとどめ置こうと言っているんだけれども、既に二十一万件を超えているんです、減少率、減少数が。それから、衛星契約の方は四万件を増やそうだったのかな、それがもう逆に八万件マイナスになって減ってきちゃっている。 だから、こういう形でその頼みの財源の受信料の収入が本当は減ってきている、想定より減ってきているんだけど、これ本当に二〇二七年度の収支均衡というのはできるのか、そこら辺どのようにお考えでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 確かに委員がおっしゃるとおり、NHKでは現在、訪問だけによらない、頼らない営業活動への転換を進めてございまして、この新しい取組が定着するまでにはやはり一定の時間が掛かるということで、その間その契約の総数の減少というのはやっぱりある程度出るんだろうなというふうには認識しておりますが、しかし、公平負担の観点から、できるだけ早く減少に歯止めを掛けて公共放送の事業運営に必要な事業料収入の確保に努めていくということでいきたいと思っています。 収支均衡に向けた具体的な施策についてですけれども、二〇二四年度からの次期の中期経営計画の中でお示ししていきたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 そうすると、二〇二七年度のその収支均衡、これは必達目標でよろしいんでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 一応その前体制、前会長の下で試算を詳細におやりになったというふうに理解してございます。実際にその想定どおりに受信料が上がってくるか、あるいはその財務のいろんな効率化努力が想定したとおりに実現するかどうかって、なおまだ不確定なところがございますので、その辺の動きを加味しながら、必要な動きがあればその対策も込めて中期の新しい姿でお示ししていきたいというふうに思っています。
○片山大介君 やはりそこはもう覚悟示していただいた方がいいと思います。やっぱりそれは、そのように決めているんであれば、さっき言ったようにNHKの収支というのは基本的に相償、毎年度均衡が望ましいわけだから、二七年、四年後に均衡するというんだったら、それはやっぱり必達として約束をしていただいた方がいいかと思いますけど。
○参考人(稲葉延雄君) 委員おっしゃるとおり、覚悟としては、あるいは目標としてはしっかりそこを念頭に置いて運営してまいりたいと思っております。
○片山大介君 それで、その収支均衡を実現した年、二〇二七年は事業規模を縮小することにもなっているんですよね。今の事業支出が六千七百二十億円なのをその二〇二七年度には五千九百億円、だから八百億円ぐらい事業規模そのものを縮小させていくという、要はスリムにさせていくということなんですけど、これ割合からすると大体七分の六ぐらいな感じだから、一割以上の規模縮小しようと。これはさすがに大変だとは思うんですけれども、ただ、今スリム化をいろいろ進めています。 ただ、そのスリム化だけでできるほど簡単ではないと思うんだけれども、こちらも、一応計画としてNHKが言う以上しっかりやってほしいんですが、その道筋、これまだ、今見る限りは、説明レクで受ける限りにはまだまだ不透明なんですけど、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 委員おっしゃるとおり、なかなか大変な課題であろうというふうに認識しております。相当大きな額を減らしていく、コストとして減らしていくという作業が控えているわけでございます。 もちろん、大胆なスリム化、そういう前会長時代に作られました計画を、引き続きそれを実現してまいりたいと思いますが、必ずしもそれだけではなくて、私としては、昨今いろいろ発展が目覚ましいデジタルテクノロジーなどをうまく加味することによってコンテンツの制作コストをそれでもって引き下げ、全体として高品質のコンテンツを効率的な価格で提供できるというようなところを模索してまいりたいと思います。 私は、経営改革の第二弾としてこういったデジタルテクノロジーの力をうまく使うということが本丸だというふうに言っているのは、そういうことでございます。
○片山大介君 是非しっかりやっていただきたいです。それで、私が国会議員になって思ったのは、やっぱりNHKを見る目というのが厳しいですよね。中にいるよりも外から見るとやっぱりNHKを見る目というのは厳しいですから、やっぱりそういうことをしっかりやっていただかないと困ると思います。 それで、時間がちょっとないので、もう一つ、放送と通信の融合、これもやっぱりNHKにとって大切なテーマなので、こっち聞きたいんですけど。 今のNHKのネット業務は、あくまでも補完業務として、それで、じゃ、業務の中でどんな内容でどんな予算のものをやるかとなると、大体これ総務省の認可を受けることになっているんですよね。過大な費用を要するものではないとか、受信料制度の趣旨に照らして不適切ではないとか。それでキャップもはめられて、大体それが二百億円の上限と。ただ、だけど内部の人間に聞くと、やっぱり既にもうかなりの金やマンパワーを振り向けていて、その予算の上限というのはやっぱり有名無実化しているようにも感じるというようなことを言う人もいるんですよね。 それで、それちょっと一つ気になったのが、今NHKは内部にデジタル職員って設けているんですよね。それが百人ぐらいいる、今後も増やす計画だという。これはどういう考えなのか、教えていただけますか。
○参考人(稲葉延雄君) デジタル職員という定義はなかなか難しいんですけれども、一応局内で議論されていますのはこういうことでございます。 メディア環境が大きく変わってデジタル技術が進展する中で、そのインターネットサービスの強化あるいはDXによる業務の改革を進めるためにはこのデジタル職員という人材がどうしても必要だという、そういうことでございます。これらの経営課題を解決するためのデジタル職員は、今年度、二〇二二年度から運用を始めまして、高度な専門知識を持つ人、あるいはデジタル分野の業務に強い意欲を持つ人を新規参入、あるいは内部登用をしてございます。今年度はおよそ百名採用してございます。来年度はおよそ百六十名というふうなこと、あっ、全体として今年度は百名、来年度はおよそ百六十名という規模になるというふうに聞いてございます。 デジタル職員は、主にインターネットコンテンツの制作、開発に関わる部署あるいは協会全体のDXを推進するコーポレート部門などに配置いたしますが、中心的なDX化の役割を担っていってもらいたいと思っていますし、また同時に、デジタル人材を育成するという分野にも貢献してもらいたいというふうに思います。 いずれにしても、このデジタル職員の人数については、NHKの今後の事業規模などを踏まえまして総合的に考えていくべきものだというふうに思っております。
○片山大介君 先ほども話があったように、今その総務省のワーキングで公共放送の在り方の検討進んでいますよね。それで、これでは、その中では、先月の会合では、その今ある補完業務からもう実施しなければいけない業務、要は本格業務ですね、そっちにすべきだって意見も出てきています。 だから、それをきちんと、まあ六月をめどに報告書をまとめるということになっているので、それがもしなって、その意見で集約されたとなれば、今後それは堂々とやっていくことになるんだと思うんですけど、ただ、その前に、NHKを今見ていると、じゃ、NHKとしてどう考えているのか、どういう事業を展開していきたいのか、今、ネット上のコンテンツが爆発的に増えた今の時代に、社会が受信料を負担してでも必要な公共放送の範囲をどう考えているのかとか、それで、公共メディアってNHKは言っていますけど、それは一体何をして何をしないのか、そして幾ら必要で、どういう受信料制度が望ましいのか、こういうことをNHKは一切言っていない。 だから、これ今後ワーキングでまた意見を求められると思いますけど、そこでNHKは自分たちの考えをしっかり話してほしい、そういうふうに思いますが、そこはどのようにお考えになりますか、会長。
○参考人(稲葉延雄君) 御質問の趣旨は、そのデジタル人材の職員を考える際にも、NHK全体の事業とか今後提供すべきサービスの内容とか、それに対して視聴者なり国民がどう感じているか、十分総合的に判断して決めていくべきだという御意見だろうと思います。私もそのとおりだというふうに思っております。 デジタル人材は、単にインターネット配信の世界でNHKが新しい業務に、まあ補完的な役割以上の役割をするということでやっていくだけではないというふうに思っておりまして、本業の方の放送分野でも、例えばコンテンツを作るというところからそのコンテンツを発信するというまでのそのプロセス自体もデジタル的に全く新しい形に切り替えていくことでその制作コストを小さくするというような、デジタル化の大きな役割もございます。 ですから、そのデジタルの言わば意味というのももう少し大きく考えて、それで必要なデジタル職員はどのぐらいあるかということを同時に考えてまいりたいというふうに思っております。
○片山大介君 終わります。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今日は稲葉新会長に特にお伺いしていきたいと思いますけれども、時間がありませんので、端的にお伺いしていきたいと思います。 前田改革の継承する部分と見直す部分ということで、この若干の綻びが出てきているんじゃないか、それ検証するんだ、今日も各委員から様々なお話がありました。人事面に関しては特に綻びの部分ではないかというようなこともあったわけですけれども、私は前田改革の中でやっぱり一番大英断だったなというふうに思うのは、訪問営業をやめたことであります。 この訪問営業は、三百億円という営業経費を掛けていた、この営業経費のカットになるということのみならず、やっぱりこれまで非常に多くの国民を苦しめてきたということで、私の周りにもたくさんいますけれども、深夜に訪問してきて契約をするまで帰らないと。独り暮らしの女性のところに行って無理やりドアに足突っ込んで、契約しろと言って暴言を吐くとか、もうそういうこと、さんざんあったわけですね。非常に大きなクレームとなってきました。ですから、この訪問営業の在り方そのものがこのNHKのブランドを本当に大きく毀損してきたなというように考えております。それをやめるという決断をされた、これは大きな意義のあることだというふうに思います。 ですので、まず会長にお伺いしたいのは、この訪問営業はもうこのまま取りやめということで、それをしっかり維持するんだということでよろしいのかどうなのか。それから、この訪問営業がこれまでやってきたことの大きな問題点、これをしっかり御理解されているのかどうなのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 訪問営業の問題点というのは強く認識してございます。 これ、実際に視聴者の皆様がお感じになっていること、あるいは実際に訪問営業としてお仕事をしている我々職員の受け止め方、いろいろあって、このまま続けるわけにはいかないというふうに前田前会長はお考えになったんだろうと思うし、私はそれを強く支持いたします。したがって、訪問営業をやめる方針に全く変わりはございません。 ただ、現行の委託制度がちょっと残っておりますので、それが予定どおり二〇二三年度で終了いたしますので、完全にその段階で巡回型の営業活動をやめることになるということであります。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。しっかり御明言をいただいたかというふうに思います。安心をしました。 ちょっと済みません、大臣にという予定だったんですが、ちょっと時間がありませんので、済みません。 随意契約の問題についてお伺いしたいと思います。 これまでもずっと私は、この三年間、このNHKの質疑をしてまいりましたけれども、随意契約の比率が下がらないということを問題にしてきました。 事務方にお伺いしますけれども、この随意契約、関連団体との随意契約の比率、これ過去三年間、これを教えていただけますでしょうか。
○参考人(中嶋太一君) お答えいたします。 NHKの外部取引のうち競争契約がなじまない番組制作を除いた業務につきましては毎年競争入札を推進しておりまして、競争契約の割合は二〇二一年度で六三%となっております。 一方で、関連団体との契約に限って見ますと、番組制作や放送の安定送出の運用など、NHK独自のノウハウや技術が欠かせない業務を委託しているため、随意契約の比率は金額ベースで、二〇一九年度で九三・五%、二〇二〇年度九四・五%、二〇二一年度九七・八%となっております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、随意契約の比率上がっているんですよね。で、これ、関連団体でしかできないことだから随意契約が必要なんだというようなことをずっとおっしゃってきたわけですけれども、私、この質疑の中でもうずっとこれ例示をしてきましたけど、例えばカレンダーとか、これどこの印刷会社でも作れるようなものを関連団体に発注して、しかも随意契約で発注をするというような、こういう、先ほど天下りの話もありましたけれども、いわゆる天下り団体に対して随意契約で発注をするという極めて古い商慣行というか、古いやり方、ずっと各自治体で問題にされてきたようなやり方がもうずっと続いてきたわけであります。 総務大臣もこれは問題だということで、今年の総務大臣意見にも書いてありますけれども、この随意契約比率は高止まりしていて、これを引き下げること、これをしっかり求めていくんだということを総務大臣も意見としておっしゃっています。ですので、これ毎年全く同じ文言です、総務大臣の意見としては。しかし、今の理事のお話によると、二〇二一年は九七・八%ということで、九三%、九四%、九七・八%と、逆に上がっていっているわけですね。これはおかしいと思いませんか。 これを引き下げるということが必要だと思うんですけど、これ前田さんともずっと話をしてきました。前田会長は、金額の大きいものだけ個別に精査をするんだということをおっしゃっていたわけです。でも、結果は出せませんでした。 私は、前田会長にずっと提案をしてきたのは、しっかりと目標を決めてくれと、随意契約としてこの年度までにこれぐらいの比率に下げるんだという目標数値をしっかりと設定するべきなんだということを申し上げてきたわけですけれども、この考え方についていかがでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 今の御議論を聞いていて感じますのは、大事なのは、随意契約でもって安易に契約している部分が多くないかという、こういう御指摘だと思います。例えば、民間でもっと効率的に提供できるようなサービスについて、随意計画という形で余計なコストを掛けてやっているのではないかという御指摘だと思います。 私は、そういう意味で、そういうような随意計画であれば、競争入札に切り替えて、よりコストを下げるということを全体として考えていくべきだというふうに思いますが、そのときの在り方としては、一番大事なのは考え方でございます。目標値ではないのではないかと思います。 考え方をしっかりして、実際、外部で競争力のあるそういう業者がいたのであれば、競争入札でそれを採用してコストを下げる、一方で、NHKしかない独自の技術などを使わなければいけないというようなことであれば、これは随意契約でやるしかないと。そういう考え方をしっかり取って、全体としては、なお競争入札できるような部分があれば、どんどんそこは切り替えていくということが正しい賢明な道ではないかというふうに考えます。
○柳ヶ瀬裕文君 そういう考え方ではなかなかこれ比率下がらないというふうに思います。 大臣の意見として、毎年これは高止まりしているから、随意契約というのはやっぱり問題があるんですよ。しかも、子会社ですよ、自分の子会社と随意契約をしている。で、一つ一つ会長見ていただければ分かると思いますけれども、ほぼそれは随意契約、なぜ随意契約なのかということが説明できないものばかりですよ、私は一つ一つ洗いましたけれども。それをこの委員会でも何回か例示をさせていただきました。ですので、それしっかりと見ていただきたいと思います。 多分、会長がそれを指示しても、事務方としては、いや、これこれこうだから随意契約が必要なんだということをずっと言い続けると思います。それでその壁を突破できないということになるというふうに思いますので、ですから、この改革圧力として目標数値をしっかりと定めることが必要なのではないかということを私は申し上げているわけですね。もう一度答弁よろしいですか。
○参考人(稲葉延雄君) 私は、以前、総務省の入札等監理委員会の委員をやってございました。政府関係機関等がその入札というか調達する際にはできればその競争入札を活用してコストを小さくするように、それを言わば監視する立場におりました。そこでは私は常々申し上げたんですけど、これは目標ではないと、考え方で、競争入札すべきところは競争入札する、そういうことができないというものだけは随意契約でやる、そういう考え方をはっきりさせることが大事だと常々そこでは主張してきております。 NHKにおいてもそういう目で、まだまだその競争入札ができる分野があるんではないかということでチェックしていきたいというふうに思います。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。ちょっと話が擦れ違っているんですけど、でも、また考え方をしっかりとぶつけさせていただいて、結果を出していただきたいというふうに思いますので、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。よろしくお願いいたします。 Eテレで放送される幼児向け番組につきましては、代表的な番組であります「おかあさんといっしょ」を例に挙げますと、長年にわたって親に愛され、子供に親しまれ、そして多くの人が育てられた番組だと思っています。私自身も四人の子供を育てていますけれども、残念ながらNHKスタジオの出演の抽せんには当たりませんでしたが、NHKホール、あるいは埼玉、群馬でのファミリーコンサートには何度も行って、とても楽しい思い出になっております。「おかあさんといっしょ」、録画して何度も繰り返して見て楽しんでおりましたし、大きな声で歌ったり踊ったりして、子供の成長に大きな影響を与えたと思っております。 そこで、お尋ねしますけれども、こういった「おかあさんといっしょ」など幼児向け番組、NHKが放送している目的、趣旨を教えていただきたいと思います。また、そうした幼児番組の効果をどのようにNHKとして捉えているのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 放送法で、教育番組は、学校教育又は社会教育のための放送番組と定められております。この規定を踏まえまして、NHKでは、国内番組基準を定め、教育効果の向上や教育機会の均等、豊かな情操と健全な精神を養うことなどを目的に番組を制作しております。 このうち、御質問のありました「おかあさんといっしょ」は、二歳児から四歳児を対象に、バラエティーに富んだ歌や体操、それにクイズコーナーなどを通して、幼児期にふさわしい情緒や表現、言葉や身体の発達を助けることを目指しております。
○竹詰仁君 新型コロナウイルスの感染症の拡大防止の観点で、子供たちがスタジオに来ることが中止されましたり、あるいはファミリーコンサートが延期されたりしたと認識しています。テレビに映る「おかあさんといっしょ」の印象も大きく変わってしまいました。 あいにく、私の子供は、新型コロナウイルス感染症の蔓延が始まった二〇二〇年の初頭は四歳でありましたけれども、たくさんの子供たちが一緒に映らない「おかあさんといっしょ」は次第に見なくなってしまいました。番組に合わせて歌を歌ったり踊ったりすることもなくなってしまいました。その代わりと言ってはいいか分かりませんけれども、ゲームに時間を費やすようになってしまいました。テレビとゲームでどちらがいいかを争うわけではありませんが、親としてはNHKの教育番組から離れる子供を見て寂しく感じたところであります。 一つ質問を飛ばさせていただいて、新型コロナウイルスの感染症の感染症法上の位置付け、本年の五月八日から五類に位置付けられる予定なんですけれども、こうしたNHKの幼児向け番組について今後どのような方針であるのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(林理恵君) コロナ禍におきまして子供たちが番組に参加する際の感染防止対策について、一定の知見が得られたと考えております。 NHKの子供番組への参加を御希望のお子様たち、また保護者の皆様、大変多くございます。五類に移行後の対応については、これまでの知見を生かしながら適切な番組収録の在り方を検討していきたいと思います。是非、委員のお子様にもまた御覧いただけるように頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○竹詰仁君 御配慮をありがとうございます。 人事制度改革についてお尋ねさせていただきたいと思います。 これまでも何度か質問が出ていましたけれども、前田会長、前会長を先頭に進めてきたNHKの人事制度改革ですけれども、これまでの総務委員会においてもこの人事制度改革に対しての質問があって、縦割りあるいは年功序列の弊害を解消して分野横断的な業務への変革あるいは若手の活躍などを進めると、そういった旨のNHKからの回答がされてきたと認識しています。 そして、人事制度改革の効果を発揮するためには、経営層、管理職の皆さんの意識改革、また組織改編に加えて、多くの働く人の理解、納得、協力が得られないと改革は進みませんし、効果も現れないと思っています。また、建設的かつ協力的な労使関係も重要になると考えています。 そこで、お尋ねいたします。こうした人事制度改革について労働組合や従業員の理解、納得、協力を得るために、労働組合や従業員との意見交換あるいはその協議などがどのように行ってきたのか、お伺いしたいと思います。そして、労働組合、従業員側はどのような反応なのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(安保華子君) お答えいたします。 人事制度改革は、様々な環境変化にも柔軟に対応できる多様な人材を確保し、働く一人一人が能力を最大に発揮することができる環境を構築していくために、今期経営計画の重点項目の一つとして取組を進めてまいりました。 人事制度改革を打ち出すに当たり、検討の段階から職員説明会を開催し、考え方や骨格を共有してまいりました。全体像の説明や個々の施策についての進捗も随時職員に周知しております。労働組合とも様々なタイミングで意見交換を行っております。 労働組合や職員からは、人事制度改革の理念に対する共感や若手の人材抜てき、柔軟な働き方の実現への期待感がある一方で、専門性やベテラン層が置き去りになっていないか、また、短期間で大きく変えたことによって将来の自分のキャリアパスがイメージしづらいといった声も聞こえております。 引き続き、職員の声に耳を傾け、一人一人が能力を最大限発揮できるよう、温かみのある人事制度になるよう取り組んでまいります。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 この長年にわたって続けられてきました縦割り、年功序列を解消しようとすると、部門間あるいは年代間で意見が分かれたり、今教えていただいたとおりです、そして不平不満が出たりするということも考えられます。 会長にお尋ねします。改革を成し遂げる目的、そして経営層としての決意、改めてお伺いしたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) 先ほど来御説明していますように、この十月からは受信料が大幅に値下げされます。それに伴って投入予算の金額も大幅に削減されます。もちろんそれはそのうちに収支均衡に持っていきますけれども、しかし、そういった名目的な投入コストが下がる中にあっても、NHKの供給するコンテンツ、番組の質を下げるわけにはいかないというふうに考えております。 そういう意味では、現在そういうコンテンツ作りに邁進しているNHKの職員一人一人が従来以上に力を発揮する、最大限の力を発揮するという、そういう人事制度にすることが言わば喫緊の課題になっているというふうに理解してございます。そのことについては、実は人事制度改革を始める当初からその目標に掲げられていたと思いますが、その重要性はますます高まっているというふうに思われます。 その際、いろいろ職員がその自分の仕事に安心して邁進できるように制度を整えるという意味では、例えば若手も、あるいはシニアの方々も、将来のキャリアパスが多様に用意されていて、現在の仕事について安心して専念できる、そういうような環境を是非つくりたいというふうに思っておりまして、そういう意味でいうと、これまでの改革の中で少し考え方が足りなかった部分とか抜け落ちた部分があるかもしれないので、その辺を検証によってチェックし、チェックした結果、直すべきものがあったら直すという形で人事制度改革を完成させていきたいというふうに思っております。
○竹詰仁君 是非、稲葉会長の経営手腕を発揮していただきたいと思います。 人件費と労働条件についてお尋ねいたします。 令和五年度、二〇二三年度の予算案に示された給与という項目は、一九九八年度をピークに、当時からマイナス二五%、三百七十二億円給与が減少しています。そして、要員数については、ピークの一九七九年度の一万六千九百二十人から、二〇二三年度にはマイナス三九%、六千六百五十二人減少するというふうにしています。 こうした経営の効率化やコスト削減という面では人件費の削減は評価されるのかもしれませんが、働く側の視点に立てば、この傾向は大変不安になりますし、今後も心配すると思います。NHKは装置産業でもありませんし、設備産業ではありませんので、経営の重要な資源は人です。人を育てて人を大切にする経営こそがNHKが進むべきだと、進むべき道だと考えております。 そこで、お尋ねいたします。こうした人事制度改革、一人一人の給与や労働条件を下げようとする改革であるのか、伺います。また、若手の登用も進めていると思いますけれども、給与あるいは賞与の在り方について経営の考えを教えていただきたいと思います。
○参考人(安保華子君) 人事制度改革は、職員一人一人の能力を最大化することで視聴者の皆様に提供する価値を高めていくということを掲げておりまして、給与や労働条件を引き下げることが目的ではありません。若い人もシニアも、全ての職員が安心して職務に専念できるようにしていくことが大切だと考えておりまして、職員のモチベーションにも配慮して進めてまいります。 ベアについては、受信料の値下げを控えている中でありまして、NHKの財務状況に鑑みて、現時点では実施することは難しいと判断いたしました。 物価高への対応としましては、一時金を支給することで労働組合と合意したところであります。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 NHKをより良くしていくためには、NHKで働く人が働きがい、やりがいを持って働けることが必要条件だと思っています。NHKの経営に当たって、人を育てて人を大切にする経営のかじ取り、是非お願いしたいと思います。 会長にもう一問お尋ねします。こうした人を育てる、人を大切にするためには、社内の風通しを良くして社内コミュニケーションの活性化が重要だと考えますけれども、社内の風土の改善、あるいはコミュニケーションの活性化について会長としてどのようにお考えなのか、お伺いします。
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、組織がうまく機能するためには、やはり組織内のコミュニケーションを活性化させ、自由闊達な意見交換ができるようにしていくということが大変大切なことではないかというふうに考えてございます。 今年三月にその改革の検証チームを設置しましたけれども、ここでも現場の各部局から幅広く意見を聴取するということが目的でございます。現場との間のコミュニケーションを良くするというのが目的でございます。また、役員の間では、改革の検証と発展に関する本格的な議論を行う場として新たに役員検討会なるものを設けまして、全協会的な課題を中心に率直に意見交換をするというような仕組みを整えてございます。私自身も現場に足を運びまして、職員と直接意見を交換し、いろんな声を聞いてまいりたいと思ってございます。 こうした取組を通じて組織内のコミュニケーションを活性化していくと、結局、人を育て人を大切にするということにつながるのではないかというふうに考えております。
○竹詰仁君 是非、社内のコミュニケーションの活性化、お願いしたいと思います。 最後に、国際放送についてお尋ねいたします。 英語で放送されるNHKワールドJAPANは外国人向けの放送、そして日本語で放送されるNHKワールド・プレミアムは在外の邦人向けの放送であると理解しています。私自身もタイに三年住んでいたんですけれども、そのときにNHKワールドJAPANをいつも見ておりました。海外出張中もそうでありますけれども、外国からNHKを見ると、何か心地よく感じられて、日本のことを知れる安心感というのを私もタイにいるときいつも覚えておりました。 一方で、イギリスのBBCあるいはアメリカのCNNなどのように世界中が視聴する番組に成長できないのかという課題は、私は指摘をされてきたんじゃないかと感じております。 そこで、お尋ねします。NHKのワールドJAPANはおよそ百六十か国、約四億二千六百万世帯が受信が可能ということでありますけれども、こうしたNHKワールドJAPANなどがどの程度視聴をされているのか、把握していれば教えていただきたいと思います。
○参考人(林理恵君) お答えいたします。 NHKワールドJAPANが世界でどの程度視聴されているかを正確に測ることは難しいんですけれども、NHKの国際放送の認知度や接触、それに日本の理解度、これは放送法に日本の理解促進と定められておりますので、日本の理解度を把握するため、タイ、インドネシア、ワシントンDCやニューヨークなどを重点地域と位置付けまして、二〇一五年度からインターネットを使って国際戦略調査を実施しております。 二〇二二年度、今年度第二・四半期では、放送やインターネットを通じてNHKワールドJAPANに接触したと回答した人の割合がインドネシアでは三三・七%、委員がお住まいになっておりましたタイでは三二・九%となっております。また、ワシントンDCでは九・三%の方が三か月の間に一度は接触したとしていらっしゃいます。また、日本についての理解度は、NHKワールドJAPANに接触した人の方が接触しなかった人よりも高いという結果が出ております。 今後も、国際放送を視聴していただくための施策にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○竹詰仁君 それぞれ御丁寧な説明、ありがとうございました。 是非、繰り返しですけど、稲葉会長の経営の手腕を発揮していただきますようにお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 稲葉延雄NHK新会長に放送法についての認識を伺いたいと思います。 放送法は、憲法第二十一条の表現の自由を受けて、戦後直後の一九五〇年に制定をされました。放送法第一条では、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保することなどを放送法の目的として定めています。第三条では、放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがないと定めています。放送番組の編集は放送事業者の自律に任せるべきであり、政府による公権力の干渉、介入は避けることが放送法の根幹となっています。 公共放送としての自律、政府権力からの自立が問われている。会長として、放送法の基本をどのように認識していますか。
○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のとおり、放送法の第一条には、放送法の目的として、放送の効用を国民にあまねく普及し、表現の自由を確保し、健全な民主主義の発達に資するということがうたわれております。こうした公共放送としての役割をしっかり果たすために、NHKとしては、公平公正で確かな情報を間断なくお届けして、視聴者の日々の判断のよりどころになりたいというふうに考えてございます。 一方、NHKは、不偏不党の立場を守りながら、公平公正、自主自律を貫いて放送してございます。放送法の規定を踏まえて定めてあります国内番組基準の中で、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保するということを明記してございます。 今後も、不偏不党、自主自律を堅持し、視聴者の声に耳を傾けながら、これは放送法の中の文言でございますが、より良い放送の実現に努めていきたいというふうに考えております。
○伊藤岳君 安倍政権の下、二〇一五年四月に、NHKの「クローズアップ現代」への厳重注意が行われました。自民党情報通信戦略調査会がNHK幹部を呼んで、クロ現の番組についての事情聴取も行われました。NHKはこれらに応じました。 政府権力からの番組への干渉、介入があった場合、会長はどのように対応していくおつもりですか。
○参考人(稲葉延雄君) 細かい経緯について私余り承知してございませんが、少なくとも放送法第三条には、放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがないと、こうして放送番組編集の自由について定めてございます。NHKは、不偏不党の立場を守りながら、公平公正、自主自律を貫いて放送を当たってきてございまして、この姿勢には変わりはないということでございます。
○伊藤岳君 もう一つ関連してお聞きします。 二〇一五年四月の「クローズアップ現代」への厳重注意については、BPO、放送倫理・番組向上機構が意見を出して厳しく批判をしています。こう書いています。放送事業者自らが問題を是正しようとしているにもかかわらず、その自律的な行動の過程に行政指導という手段により政府が介入することは、放送法が保障する自律を侵害するもの、番組の内容に関しては、国や政治家が干渉するのではなく、放送事業者の自己規律やBPOを通じた自主的な検証に委ねる本来の立場に立ち戻るよう強く求めると述べられています。 会長は、このBPOの意見の内容と同じ立場に立たれますか。
○参考人(稲葉延雄君) そのBPOの内容が発表されたその背景にある細かい事情について、私、本当に承知してございませんので、お答えはなかなか難しいんですけれども、基本的に、BPOがお示しになりましたお考え、そういう問題があればBPOの方で判断するという考え方は適切なのではないかというふうに考えております。
○伊藤岳君 会長の選任についてお聞きしたいと思うんです。 会長、NHK会長の外部からの起用は、二〇〇八年以降十五年間で六代連続となりました。読売新聞二〇二二年十二月六日付けでこういう報道がありました。新会長の選任について首相官邸が大きな影響力を及ぼした、首相は水面下で稲葉氏に接触して口説き落とし、自民党の麻生副総裁や菅前首相ら総務相経験者への根回しを行った、こう報じています。 この報道、御覧になっていると思いますが、会長は、会長就任について、いつ、誰から話があったんでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) 会長選考については、経営委員会が所定の手続にのっとって任命したものというふうに私理解しておりまして、その選考の詳しい過程は承知していないんですけれども、正確な日時ははっきり覚えていませんけれども、森下経営委員長から十二月五日に来てほしいという突然の御連絡があって、慌ただしく当日を迎えたというふうに記憶してございます。
○伊藤岳君 森下経営委員長からのお話があったと。 実は、この人選について、ごく限られた会議録公開しかされていないんです。受信料で成り立つ公共放送として、国民・視聴者の理解はこれでは得られないと思うんですね。放送法の趣旨を踏まえて経営の透明性の確保を是非お願いしたい、求めたいと思います。 次に、かんぽ不正販売問題を報じた「クローズアップ現代+」、二〇一八年四月二十四日放送、に対する日本郵政グループからの抗議、圧力に屈して、予定していた第二弾の放送番組を取りやめた問題についてお聞きをしたいと思います。 経営委員会は、ガバナンスを口実にして、当時の上田会長を呼び付けて厳重注意を行いました。さらには、その際の経営委員会議事録をいまだに隠蔽をし続けています。NHK情報公開・個人情報保護審議委員会からも二度にわたる全面開示の答申を受け、二〇二一年七月八日に情報公開請求者に対し、二〇一八年十月から十一月に行った三回分の経営委員会の議論を粗起こしした資料、議事起こしを開示しましたが、ホームページ等での公表は要旨のみでして、いまだ議事録を全文としては公表していません。 会長、開示された議事起こしには、森下経営委員長の次のような発言も書かれています。番組の取材も含めて極めて稚拙、極めて作り方の問題があると書かれています。 これ、放送法の第三条、放送番組は何人からも干渉されないとの規定、また放送法三十二条二項の個別の番組編集への経営委員の関与を禁じていることにこれ違反するんではないでしょうか。新会長にはその認識おありですか。
○参考人(稲葉延雄君) お尋ねでございますけれども、経営委員会の判断あるいは議論についてコメントする立場にはございません。 いずれにしても、放送の自主自律あるいは番組編集の自由が損なわれた事実はないというふうに認識してございます。御質問の番組を限らず、NHKは公平公正、自主自律を貫いて放送に当たってきておりまして、今後もこの姿勢に変わりはないということを申し上げたいと思います。
○伊藤岳君 会長、森下経営委員長の発言、先ほど紹介しました。間違いなくこれ番組に関わった発言です。今の会長の認識は放送法の基本認識に関わる問題として重大だと指摘をしておきたいと思います。 松本大臣にお聞きします。 NHKの最高意思決定機関である経営委員会の透明性を確保するために、放送法の第四十一条は議事録の作成と公表を義務付けています。NHKは会長厳重注意の議事録を速やかに公表すべきではないですか。放送法を所管する大臣として議事録の公表を強く求めるべきだと思いますが、見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) NHKの経営委員会の議事録につきましては、放送法第四十一条に基づき、経営委員会の定めるところにより作成、公表を行うこととされているため、個別の議事録の取扱いにつきましては経営委員会において自律的に判断すべきものと考えております。 総務省といたしましては、令和五年度NHK予算に付した大臣意見において御指摘申し上げたとおり、NHKにおいては、国民・視聴者の受信料で成り立つ公共放送として、放送法の趣旨を踏まえて、引き続き経営の透明性の確保に努めていただきたいと考えているところでございます。
○伊藤岳君 これでは国民の信頼は得られないと思うということだけ指摘しておきたいと思います。 二〇二三年度の予算の中身について伺っていきたいと思います。 二〇二三年度予算は、NHKが国会で受信料値下げを継続化する約束をした下で、十月からの受信料の値下げに伴う収支を計上しています。 勘定科目に還元目的積立金が設定をされました。繰越金を受信料の値下げ目的に充当することがこれで明確となり、受信料の値下げの継続を可能にするために更なる構造改革を推進し、新たな経営課題に対応する経営資源を捻出しますと書かれています。この還元目的積立金制度の設置は、受信料の値下げを目的化する予算編成と事業計画、つまり経費削減にならざるを得ないと思います。高い質を持ったNHKならではの番組のコンテンツの縮小や人件費削減などが懸念をされます。 衛星放送については五百九十九・一億円で、前年度より二十六・四億円の大幅減となっていますが、会長、なぜ二〇二三年度予算では衛星放送の番組制作費を大きく削減するのですか、お答えください。
○参考人(稲葉延雄君) 十月からの受信料値下げとそれに伴います今後の収支均衡化の中では、事業予算を削減していくという作業がどうしても不可欠でございます。 その過程の中で衛星放送の番組制作費等も削減するということになってございますが、しかし、再三ここで申し上げてございますように、事業予算の方の削減がこれからも続きますが、しかし、だからといってそこの番組の質が低下する、あるいは量的にも低下することがないように、言わばコンテンツの質、量共に充実させるように実は同時に運営を考えていかなきゃいけないということでございまして、公共メディアとしてコンテンツの質が下がることはあってはならないということで、デジタル技術などを活用しながら、質、量共に兼ね備えたコンテンツの制作、発信に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○伊藤岳君 会長、今質の高いコンテンツ、番組コンテンツを質下げるわけいかないと言われましたけど、しかし、今、NHKは要員の削減、人員の削減が続きまして、この番組制作そのものを支えられなくなっている現状があるんじゃないでしょうか。 NHKは、保有するメディアの整理、削減を見据えて、職員採用の規模の見直しや人件費の抑制に取り組むとしています。既に一九八〇年以降、六千六百五十二人の要員削減が行われてきました。二〇二三年度のNHK全体の要員数は一万二百六十八人で、一九七九年の一万六千九百二十人の約六割まで人員が減っています。そして、さらに二〇二三年度は百五十人の純減を見込んでいます。これらは番組の質の低下を招くことにつながるんだと私は思います。是非これ検証していただきたいと思います。 総務省は、4K、8Kの世帯普及の目標を掲げて推奨してきました。日本再興戦略二〇一六では、二〇二〇年に全国の世帯の約五〇%で視聴されることが目標として、推進のためのロードマップを作成し、さらに二〇二〇年度NHK予算に対する総務大臣意見では、4K、8K放送について、医療、教育等放送以外の分野での利活用や海外展開への寄与に努めることと意見を付していました。しかし、世帯普及率は現在約二六%にとどまっています。 総務大臣、総務省として検証はしているんでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 4K、8Kは国際的にも利用が着実に広がっており、我が国としても、特に4Kコンテンツの普及拡大に努めることに意義があると認識をしておりまして、IoTやAIなど第四次産業革命を支える情報通信環境整備の一つとしても4K、8Kの推進を掲げ、その普及に取り組んできたところでございます。 御指摘のとおり、現時点では約二五%程度にとどまっていると承知をしておりますが、4K、8K衛星放送を視聴することができる受信機の出荷台数は、本年二月末時点で累計一千五百六十七万台となって、引き続き増加をしているところでございます。 4K、8Kの普及目標に現時点で届いていない点については、目標を設定した時点に比べ平均使用年数が延びており買換えが進んでいないこと、視聴者へのアンケート調査を踏まえれば、4Kチャンネルが少ない点が受信機を買い換えない理由の一つとして考えられることなどが要因となっているものと考えられます。 こうした状況を踏まえまして、4K、8K放送の魅力を理解いただき、更なる普及を促すため、放送事業者、メーカー等と連携の下、受信方法や多彩な4Kコンテンツに関する周知広報活動などを行うとともに、NHKBSプレミアム廃止後の空き帯域などを活用して新たな4K放送を行う事業者の公募を本年三月から開始しているところでございます。 令和五年度予算に付した総務大臣意見におきましても、NHKに対しては、新4K、8K衛星放送については、普及に向けて、引き続き、4K、8Kならではのコンテンツの制作や受信環境整備に資する取組を積極的に行うとともに、他の放送事業者、受信機メーカー等の関連団体、事業者と連携しながら、公共放送の担い手としての先導的役割を果たすことを求めておるところでございます。 総務省としても、引き続き関係者と協力をしまして、4K、8K衛星放送の普及に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○伊藤岳君 十分な検証が必要だと求めておきたいと思います。 NHKは、佐戸未和さんの過労死を受けて、二〇一七年十二月七日、NHKグループ働き方改革宣言を公表し、長時間労働を改め、過労による健康被害を起こさないと決意表明されました。 当参議院総務委員会でも、佐戸未和さんの過労死は重大として、三年連続で、記者が過労で亡くなった事実を踏まえ、過労死の再発防止のため、協会の業務に携わる者の命と健康を最優先に確保し、適正な業務運営と労働環境改善に全力で取り組むこととの附帯決議を採択をしています。 ところが、二〇一九年九月には、佐戸未和さんと同じNHK首都圏報道センターに勤務する副部長が過労死をされました。労働基準監督署からは、産業医による面接指導の受診率の低さが指摘され、対策が不十分であったことが明らかとなっています。 会長、この参議院の附帯決議は御存じですか。また、佐戸さんの過労死以降も長時間労働が改められていない実情、実態、今後どのようにしていくおつもりですか。お答えください。
○参考人(稲葉延雄君) 御質問の佐戸未和記者と同じ職場で再び職員が亡くなり、労災認定を受けたということは大変重く受け止めております。この話を私、着任後聞いてショックを受けたものでございます。 佐戸記者が亡くなって以降、記者の勤務制度を見直し、それから宿泊勤務の集約などを進め、NHK全体で働き方改革を推進し、健康確保の取組を幅広く進めてきたわけでございますけれども、一人一人の状況に合わせたきめ細やかな対応が十分ではなかったというふうに考えてございます。 今後は、個々人の健康状態に十分配慮し、健康確保と業務改善に丁寧に取り組んでいくということなんでございますけれども、基本的には健康を最優先する、NHKとしての企業風土といいますか、組織風土を完全に定着しなければいけないというふうに考えてございまして、こういう努力を通じて再発防止に全力で努めてまいりたいと思っております。
○委員長(河野義博君) 超過しておりますので、おまとめください。
○伊藤岳君 はい、まとめます。 御遺族は、職員の命を危険にさらすほどの勤務を認めてきたNHKを厳しく批判しています。人件費抑制、要員削減などの問題を含めて深い検討と検証を求めて、質問を終わります。
○浜田聡君 浜田聡でございます。 NHK党から会派名を変更後、政治家女子48党となりました。先日、ガーシー議員が除名されたことで会派の参議院議員が私一人となり、一旦は会派解散となりましたが、その後、隣におります齊藤健一郎議員が繰上げ当選して、再度会派結成しました。今後、私と二人でこの総務委員会で活動させていただきます。皆様、よろしくお願いいたします。 今回は、NHK予算案の質疑ということで、稲葉会長を中心に、NHKの方々に質問させていただきます。先日の予算委員会に引き続き、本日もよろしくお願いいたします。 質問に入る前に、私は、稲葉会長には今後のNHK改革を期待している旨を申し上げます。 我々は、NHKをぶっ壊すを合い言葉として活動して、選挙で民意をいただき、この場におります。これまで幾度となくNHKに関する批判をしてきたわけです。ただ、国民から公平に受信料をいただき、政府やその他特定勢力から影響を受けずに報道する公共放送というものは必要であると考えております。NHKにはこのような真の公共放送になってほしいと思いつつも、現状はそれができておりません。したがって、我々は、国民からいただいた政党助成金など公金を使ってNHK受信料不払者を増やす活動をしております。 例えば、NHKに関してお困りの方々から相談を受けるコールセンターの運営や、NHKから裁判された方々のサポートなどを行っておりますし、また最近では、NHKとの契約が不要となるチューナーレステレビの販売も開始する予定であります。このように、NHKの受信料不払者を増やす活動をし、NHKの資金源を絶つことで、現在の駄目なNHKをぶっ壊そうとしているわけでございます。 我々の先頭に立って活動を引っ張ってきた立花孝志は、元NHK職員であり、NHKの駄目な部分を目の当たりにして、勇気を振り絞って二〇〇五年に内部告発をしてNHKを依願退職しました。その後、NHKから国民を守る党を立ち上げ、それを国政政党に押し上げて現在に至るわけですが、立花孝志いわく、立花孝志のNHKに対する愛情は誰よりも強いのです。 稲葉会長には、立花孝志の思いを受け止めていただき、会長として国民が喜んで受信料を納めたくなるような真の公共放送へ改革をいただくことを心より期待していることを申し上げます。 では、今年のNHK予算案に関する事項を伺っていきます。通告しておりました九番と十番の質問を先にさせていただこうと思います。というわけで、四月一日から始まる割増金制度についてお聞きしたいと思います。 この割増金はどういうものかというと、NHKを視聴可能な機器を設置したにもかかわらず、規定の期間までに受信契約を結んでいない者に対して、支払を逃れた、免れた放送受信料に加え、その二倍の相当する額である割増金を請求するというものです。 先ほど申し上げたように、我々は、NHKとのトラブルでお困りの皆様の相談に乗るために、ボランティアの方々の助けも受けながらコールセンター運営しております。このコールセンターですが、最近、連日にわたって一日数百件の電話相談いただいております。相談件数が急増した原因の主なものは、この割増金制度が始まることに関して国民の皆さんが不安に思っていることだと思います。 時間も限られておりますので、我々のスタンスを端的に申し上げますと、もちろん受信料の不払を勧めるわけですが、その不払の方法として、NHKと契約した上での不払を勧めております。契約せずに不払ではなく、契約しての不払を勧める理由は幾つかあるわけですが、その理由の一つとしては、契約してしまえばこの割増金の対象にはならないということがあります。その他の理由として、放送法六十四条で契約の義務が規定されておりまして、最高裁判決でも、最高裁でも判決があること、また別の理由として、契約しての不払ですと、たとえ裁判になっても五年の時効が使えるために債権額の上限ができるというものなどが挙げられます。 話を戻しますと、この割増金、多くの人々にとって大きな関心事となっているわけでございます。 そこで、NHKにお聞きします。参考人の方で結構です。今後導入される割増金制度ですが、今回の予算案には割増金として徴収する金額は組み込まれていますでしょうか。また、割増金とは別に、契約して不払をした者に課されるはずの延滞利息の徴収予定額も組み込まれているでしょうか。併せて御説明をお願いします。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 割増金や延滞利息は、事由に該当する場合に一律に請求するのではなく、視聴者の皆様に丁寧に御説明した上で運用していく方針でございます。具体的な件数、金額を見込んで実施するものではないと考えているため、予算には含んでおりません。 今後も、NHKの価値や受信料制度の意義を御理解いただき、納得してお手続やお支払をいただくという方針に基づき、事業計画で掲げた受信料収入の確保に努めてまいりたいと考えております。
○浜田聡君 この割増金は、今回初めて出てきた言葉ではありません。昨年の放送法改正よりはるかに前から、日本放送協会放送受信規約第十二条にこの割増金、記載されていたわけでございます。にもかかわらず、長年徴収されてこなかったという経緯があります。 今回、四月一日から割増金制度導入されるわけですが、先ほどの御答弁から察するに、引き続き徴収されないのではないかと考えるわけですが、我々としましては、この割増金が不当な脅迫に使われないかどうかについては注視していきたいと考えております。 次の話題としては、NHKさんには是非とも国民の声を聞いてほしいということを訴えたいと思います。 先ほど申し上げましたが、我々は、コールセンターを運営し、多くの国民の声を聞いているという自負があります。我々に寄せられる声は様々なものがあるわけですが、中でも多いものの一つとして、NHKふれあいセンターへの電話がつながりにくいというものがあります。ただでさえNHKふれあいセンターへの電話はつながりにくい状態なんですが、もうすぐNHKの割増金制度導入ということで、何かと不安に感じている国民は増えていると思います。我々に電話が寄せられていることは先ほど述べたとおりですが、NHKふれあいセンターへの電話も恐らく増えているのではないかと思います。ただでさえつながりにくいふれあいセンターですが、割増金制度導入が近づいて相談件数が増えることは容易に想像できるわけですから、更に電話がつながりにくいと想像しています。 そこで、稲葉会長にふれあいセンターに関するお願いという形で質問させていただきます。NHKふれあいセンターへの電話がつながりにくいということを対策講じてほしいのですが、この提案への御見解をお願いします。
○参考人(稲葉延雄君) 受信料関係のお問合せが集中する時期というのは電話がつながりにくくなることが確かにございまして、本当にお客様に御不便をお掛けしてございまして、本当に申し訳なく思ってございます。 例年、三月から四月にかけては転居する方が多くて、特にお問合せが集中する時期であるために、電話の受付体制を強化するなどの対策を講じてございます。また、手続は電話だけでなくてインターネットでもできるというようなことを放送などでお知らせしてお客様の利便性を向上させるとともに、少しでも電話がつながりやすくするよう取組を進めてございます。 いずれにしても、お客様に御不便をお掛けするということは全く本意ではございません。引き続き、サービス向上に努めてまいりたいというふうに思います。
○浜田聡君 ありがとうございます。国民の声を聞くために電話対応を強化するということ、もちろんだと思います。 更にお願いしたいこととしては、NHKの解約をする際には基本的には主にこのふれあいセンターを通じて行う必要があると認識しておりますが、この解約の手続も、ふれあいセンターへの連絡以外にも、先ほど話にありましたが、インターネット上で手続完了するような仕組みの整備なども進めていただきたい旨をお伝えさせていただきます。 ちょっとこれらの対策効果が芳しくないようであれば、今後この総務委員会でもしつこく追及することになると思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、最近話題となっておりますジャニー喜多川氏の少年への性的搾取に関するお話です。 この件に関してはBBCが報じたわけですが、日本の各テレビ局は報道していないようでございます。この件について三月九日の総務委員会でも扱いましたので、今回は細かい説明は省略させていただき、端的に私の考えを述べさせていただきます。 やはり、この件はテレビを始めとする主要メディアがしっかりと報じるべきだと考えております。社会に大きな影響を及ぼす芸能事務所において性的搾取があったということについて、メディアが適切に報道していれば、その後の被害拡大をある程度抑制できた可能性はあるのですが、現実はそうではなく、テレビは、日本のテレビは現在に至るまで報じてきていないと認識をしております。 この件については、特にNHKが報じないことについて各方面から多数の批判があるように思います。ジャニーズ事務所のお世話になっている民放各社については、その報復などを恐れて報道できないということは、まあ民放であっても公共の電波を使っているわけであり、私自身は納得し難いとはいうものの、一方で、一定の合理性はあるとも言えます。しかし、国民の受信料で成り立っているNHKは、ジャニーズ事務所にはそんたくは必要ありません。この件を報道しないNHKに対して、報道すべきことは報道すべきという批判が多くの識者から述べられていると思います。 会長にお尋ねします。これらの批判に対するNHK会長としての今後の方針を教えていただければと思います。
○参考人(稲葉延雄君) NHKとしてニュースあるいは番組で何を伝えるかにつきましては、自主的な編集判断に基づいて、その都度、総合的に判断しているということでございます。 報道機関として放送の自主自律を堅持し、視聴者の皆様に信頼していただけるような、そういう放送を今後とも努めてまいりたいというふうに思ってございます。
○浜田聡君 私、先ほど、こう申し上げました。会長として国民が喜んで受信料を納めたくなるような真の公共放送へ改革いただくことを心より期待しているということです。今回取り上げた件はそのチャンスだと思います。真の公共放送として信頼を高めるチャンスであることを御留意いただきたいと思います。稲葉会長には期待していることを申し上げて、次の話題に移ります。 次に、稲葉会長の前任者である前田前会長についてお伺いします。 まず、私は、前田前会長がNHK会長として残した功績はすばらしいものがあると考えます。その理由は一つ。先ほど柳ヶ瀬委員の話にもありましたが、二〇二〇年の十二月に、前田前会長、NHKの委託業者による訪問員によるトラブルが全国で多発していることを重く見て、今後委託業者による訪問員を全廃するといった旨の方針を発表し、その方針を実行に移したことでございます。 我々は、以前からNHK委託業者による訪問員トラブルを重く受け止め、その被害から国民を守るために数多くの相談に乗ってきております。これまで、数多くのNHK訪問員によるトラブルの相談を受けてきたわけですが、新型コロナウイルスの影響で、最近では訪問員が減ったことで我々の相談件数が減ったことは事実ですが、現在のようにコロナウイルス感染症がある程度落ち着いた後でも、最近では悪質な訪問員によるトラブルに関する相談件数は以前に比べると明らかに減少しております。前田前会長の方針は実際に結果が出ておりますので、私は前田前会長の働きを評価しているということです。 そこで、稲葉会長にお伺いします。前田前会長の働きについての御見解、そして前田前会長が示した委託業者による訪問員撤廃の方針に変わりはないかという点についてお伺いします。
○参考人(稲葉延雄君) 前田前会長が進めてきたいわゆる営業改革によりまして、訪問に関する苦情の件数というのは以前と比べて大きく減少してございます。これは、訪問以外の手法を活用した営業への転換を図る改革の成果だというふうに私は評価してございます。継続して取り組んでいきたいというふうに思います。 現在の受信料の契約収納業務の委託制度については二〇二三年度末で終了する予定となっていまして、その方針も変わりはございません。引き続き、視聴者の皆様と様々な形でコミュニケーションを図り、受信料の公平負担に努めてまいりたいというふうに思っております。
○浜田聡君 ありがとうございます。前田会長の意思を引き継いでいただきたいと思います。 我々の活動を引っ張ってきた立花孝志ですが、かつてNHK前田前会長に直談判しに行った経緯があります。この件については是非とも知っていただきたいと思います。 二〇一九年に、愛知県において、NHK名古屋放送局の委託業者がNHK受信契約者の個人情報を漏えいして、高齢女性からキャッシュカードや現金を盗んだという事件が発生しました。この事件を重く受け止めた立花孝志が、NHKに早急な対策などを求めて意見を伝えに渋谷のNHK放送センターに行きました。ところが、NHK放送センターの受付で対応を拒否されたわけでございます。仕方がないので、立花孝志はNHKの当時の責任者である前田前会長の自宅に行って、意見を書いた手紙を渡しに行ったということがあります。 訪問した時間が夜であり、もちろんその時間に伺うことに批判はあるとは思います。しかし、当時のNHK委託業者の訪問員は夜遅くの訪問が日常茶飯事であり、これと同じことを当時のNHK前田前会長にも行って、NHK委託業者の訪問員による問題の深刻さを伝えに行ったわけです。 この件が要因の一つとして、立花孝志に先日執行猶予付きの有罪判決が出されたわけですが、これにはNHKの対応にも様々な問題があったということを御理解いただきたいと思います。この立花孝志の行動によって、前田前会長がNHK委託業者の訪問員による問題の深刻さを実感し、その後の委託業者の訪問員撤廃方針に踏み切ったということも是非とも御確認いただきたいと思います。 ちなみに、当時の動画は現在でも確認可能であり、ユーチューブ上で、前田会長自宅リア凸というタイトルの動画として見ることができるということも申し添えておきます。 次に、差押えが禁止されている債権をNHKが差し押さえたことについて伺っていきたいと思います。 昨年の十一月上旬に、住民税非課税世帯への五万円給付金への差押え禁止法案が成立しました。それにもかかわらず、NHKがこの給付金を差し押さえたことが問題となり、昨年も私はこの総務委員会で取り上げさせていただきました。ですので、この件に関する詳細は省略しますが、私から再発防止策のようなものを改めて提案させていただきます。 住民税非課税世帯のような貧しい世帯はNHK受信料を免除するのがいいと思います。住民税非課税世帯は、相対的に収入が少ないわけですので、受信料の支払が苦しいわけです。この世帯の支払義務がそのままですと、こういった事態が起こるわけですから、免除するに値すると思います。 そこで、会長に、この件と関連して二点まとめてお伺いします。提案させていただきます。 同じ過ちを犯さないために住民税非課税世帯へのNHK受信料を免除すべきと考えます。住民税非課税世帯への受信料免除という提案についての考えを伺います。 もう一点は、生活保護世帯でございます。こちら、受信料が免除になっているわけですが、生活保護世帯はある意味毎月安定して収入があるわけですので、受信料の免除撤廃ということも検討すべきではないかと思いますが、この提案についてのお考えを伺います。
○参考人(稲葉延雄君) なかなか難しい御提案だというふうに認識してございます。 まず、NHKは、その公的扶助を受給されている方や障害者手帳をお持ちの方がいる世帯で市町村税が非課税の場合、受信料を全額免除しているということでございます。免除制度は皆さんの負担により成り立つということですので、その免除の拡大については慎重に検討する必要があるなというふうに感じてございます。 また、生活保護世帯に関しては、生活に困窮する方に対して、その困窮度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的となっているというふうに承知してございますので、その趣旨の、その制度の趣旨から、生活保護を受給されている方には引き続き免除対象としていく方針でございます。
○浜田聡君 この件は、NHKにとって、弱者への配慮が本当にできるかという点で、真の公共放送としての信頼を高めるチャンスであることを御留意いただきたいと思います。会長には期待しております。 次に、非課税世帯と同じくいわゆる社会的弱者として、御高齢の方々、そして認知症の方々、お亡くなりになった方々への配慮をNHKにお願いしたいという観点から質問させていただきます。 この質問は、昨年の十月二十日、参議院予算委員会、十一月二十四日、総務委員会で政府に行った質問ですが、今回、改めてNHKに対しても質問させていただきます。 今後、委託業者による訪問営業を全廃される方針とはいうものの、今後もNHK社員による訪問営業などは続く方針であると認識しております。現状においても、訪問営業による御高齢の方々への被害は、以前に比べて減ったとはいうものの、存在をしております。 特に、御高齢の方々の中でも認知症の方々への訪問でのトラブルは大きな問題です。受信機をお持ちでない、したがってNHKとの契約が必要でない認知症の方のお宅へ訪問して契約を迫ったという御家族からの相談が我々に寄せられております。 また、お亡くなりになった方の世帯でも大きな問題があります。それは、お亡くなりになった単身世帯での受信料が引き落とされ続けるというケースについて我々は相談を受けています。先ほど申し上げたように、NHK解約のためにはふれあいセンターへの電話が必要なのですが、その電話がつながりにくいという現状もありますし、また、たとえつながったとしても、NHKが御遺族の解約手続に及び腰というとんでもない現状があります。 そこで、NHKへ提案です。これらの現状から、年金受給者のNHK受信料は免除することでこれらの問題を予防することが合理的だと考えます。年金受給者のNHK受信料を免除することに関する御見解を伺いたいと思います。
○参考人(稲葉延雄君) この問題もなかなか難しい問題でございます。 年金受給者の受信料を免除すべきとの御指摘でございますけれども、年金受給者の経済的な状況というのはそれぞれ大きく異なるもののように見えますので、年金受給者というだけで一律に免除するというのは受信料の公平負担の考え方にはそぐわないんではないかというようなふうに考えられます。 また、その際、様々な解約などのお問合せに対しては、受信規約に基づいてより適切に対応するよう努めていかなければいけないというふうに思います。
○浜田聡君 年金受給者の受信料免除については、昨年の参議院選挙、我々の重要公約であります。これで民意をいただいて、我々、国政政党としての政党要件をクリアするほどには多くの票をいただいていることを会長には御理解いただきたいと思います。 繰り返しになりますが、弱者への配慮ができるかどうかという点で、NHKにとって真の公共放送としての信頼を高めるチャンスであることを御留意いただきたいと思います。 次に、五番目の質問についてはスキップをさせていただきます。 で、以前から国会で何度も申し上げていることなんですが、我々、受信料を払うべき人は払うべきと考えております。そこで、本来受信料を払うべきであるにもかかわらず受信料を不払している世帯にも受信料を支払うことを促進するために、三つの提案、今申し上げます。 一つは、NHKのスクランブル放送を導入することでございます。二つ目は、チューナー付きテレビを購入する際にNHKとの受信契約を義務付けることでございます。三つ目は、受信料支払義務があるにもかかわらず不払をしている者全員に裁判をすることでございます。これらの方法を導入することを提案させていただきたいと思います。 会長に伺います。これら提案に関する御見解を伺います。
○参考人(稲葉延雄君) 三つ御提案をいただきました。 第一番目、まずスクランブル放送の導入につきましてですけれども、これ、放送法第十五条に規定されている、あまねく日本全国において受信できるよう放送を行うというNHKの役割とは相入れないのではないかというふうに考えてございます。 二番目、テレビなどを購入する際に受信契約を義務付けてはどうかという御提案でございます。NHKは、これもまた、あくまで放送法第六十四条に定められているとおり、受信設備を設置した方に対して受信契約をお願いしている、この方針を維持してまいりたいと思います。 三番目は、民事手続で、受信契約があって支払が滞っている方や契約を結んでいただけない方に対して、文書、電話、訪問などによって受信料制度の意義、公共放送の役割を丁寧に説明した上で、それでもなおお支払いいただけないという場合の最後の方法として、準備が整った方から民事手続というのを実施させていただいています。NHKとしては、不払の方全員に対して一律に民事手続を実施するという考えはないということを申し上げたいと思います。
○浜田聡君 NHK受信料不払を先導している我々が、NHK受信料に関して経済的に最も合理的な方法を端的にお伝えさせていただきます。NHK受信料は不払を続けた上で、裁判されてから払うのが一番お得ということです。 そこで、受信料を払っていない世帯数やその方々に対してNHKが裁判している年間件数などについて伺っていきたいと思います。三つまとめて質問させていただきます。 まず、受信機を設置しているなどの理由で本来NHKと契約すべきであるにもかかわらずNHKと契約していない世帯数を教えてください。次に、NHKと契約しているが受信料を払っていない世帯数がどれほどか教えてください。最後に、これらに対して一年間にNHKが裁判を起こしている件数がどれぐらいか教えてください。よろしくお願いします。
○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。 まず、受信契約の対象であるにもかかわらず受信契約を締結していただけていない世帯数は、二〇二一年度末でおよそ八百七十万件と推計しております。 続いて、受信契約を締結したもののお支払をいただけていない世帯数は、二〇二一年度末で百十四万件となっております。 最後に、二〇二一年度における未契約世帯に対する民事訴訟の提起は九十三件、支払督促の申立ては百九十一件実施いたしました。
○浜田聡君 是非国民の皆様に知っていただきたいこととして、本来受信料を払うべきにもかかわらず払っていない世帯は、先ほどの御答弁だと九百万件を超えているわけです。それに対して裁判をしているのが年間数えられるほどであるということです。 時間が来たので終わりますが、まとめますが、なぜ裁判件数がこれだけ少ないのかについて、我々の活動を引っ張ってきた元NHK職員立花孝志が言うにはですね……
○委員長(河野義博君) おまとめください。
○浜田聡君 はい。 全て裁判をするとなると受信料の不払世帯の実際の件数が分かってしまうということがあります。 ちょっと中途半端になりましたが、稲葉会長には是非、今後、私の申し上げたことに対して受け止めていただいて、NHK改革をしっかり進めていただくことを期待申し上げまして、私の質問を終わります。 どうも御清聴ありがとうございました。
○委員長(河野義博君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表し、放送法第七十条第二項に基づき、承認を求める件、いわゆるNHK二〇二三年度予算の承認に対して反対の討論を行います。 我が党は、かんぽ生命の不正販売報道をめぐって、NHKが日本郵政グループからの圧力に屈し第二弾の放送を延期し、さらに経営委員会が会長を厳重注意したことは、放送番組は何人からも干渉され、規律されることがないと規定する放送法第三条及び経営委員に個別の番組に干渉することを禁じる第三十二条に反する行為であると厳しく指摘し、二〇二〇年度、二一年度、二二年度のNHK予算の承認には反対をしました。 経営委員会は、今なお厳重注意をめぐる議事録の公開に背を向け、国民への説明責任を放棄し続けています。放送の自主自律を遵守しなければならないNHK執行部、経営委員会の無反省極まりない姿勢に国民の信頼は得られていません。こうした下で執行部が作成し、経営委員会が議決をした二〇二三年度予算を承認することはできません。 また、今回のNHK予算は、還元目的積立金制度と割増金制度が導入される初めての予算です。我が党は、これらを創設した昨年の放送法改正に対して、還元目的積立金制度は、NHK受信料決定に行政が介入し、NHKの自主性を毀損するものであると厳しく批判し、また、割増金制度による未契約者へのペナルティー導入にも反対をしました。NHKの経営と予算をゆがめるこれらの制度の導入は認められません。この立場から、制度導入の最初の予算となる本件の予算承認に反対をするものです。 NHKは、国民・視聴者の受信料で成り立つ公共放送として、受信料制度への理解を得るために丁寧な説明を徹底して行っていくべきです。対面による説明の機会をなくした上で民事手続や割増金による対応に頼っていくことは、国民の信頼、受信料制度への理解を得ることとは逆行することと指摘をするものです。 以上を述べて、反対討論といたします。
○齊藤健一郎君 政治家女子48党の齊藤健一郎です。 私は、反対の立場で今から討論をさせていただきます。 今年四月より、改正放送法により未契約者に対して本来の受信料の三倍を請求するという割増金が導入されていますが、今回のNHK予算案は割増金の予算額はゼロ円です。割増金のみならず、NHK受信規約で定められている延滞利息の予算額もゼロ円です。ゼロ円ということは、NHKは割増金も延滞利息も徴収する気がないということです。 一方で、NHKが受信料を不払している契約者約百十万件に対して民事手続を申し立てている件数は、二〇二一年度で百九十一件、年度平均では約七百二十件です。ここまでの情報で分かることは、NHK受信料は、NHKの裁判を起こされるまで不払をする人が最も得をして、NHK受信料を真面目に払っている人が最も損をするという、そういうことになっているということです。 NHK受信料制度は、NHKの運営のために必要なお金を国民が公平に負担することで、公共放送として最も重要な公平性、中立性が成り立ちます。しかし、NHKは極めてずさんな受信料徴収を行い続け、そのツケを真面目に支払っている国民だけに負担させており、極めて悪質です。 NHK受信料の支払率は、二〇二一年度決算時八〇%、二〇二二年度の見込みは七八%と悪化しています。未契約者は約二割と、改善傾向も見られません。NHKの契約率は、支払率もNHKに対する国民の民意です。 NHKは、これまで訪問やNHKふれあいセンターの電話などの業務を委託してきたことで、直接国民の声を聞く機会を自ら失いました。 また、BBCで放送された日本国内の大事件でもあるジャニー喜多川氏による性的虐待の実態についても一切報道せず、自らが郵便法違反という悪質な罪を犯しても平気でいられるいわゆる既得権集団と成り果てています。 政治家女子48党は、NHKが真に国民と向き合い、受信料制度を始めとして、組織を抜本的に見直すことを求めています。NHKの皆様には、真面目な人が損をしない社会をつくり、既得権と闘う国民のための公共放送とは何か、それをいま一度お考え直しいただきたいことを申し添えて、私の反対討論を終了いたします。 御清聴ありがとうございました。
○委員長(河野義博君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(河野義博君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、小沢君から発言を求められておりますので、これを許します。小沢雅仁君。
○小沢雅仁君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び政治家女子48党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府及び日本放送協会は、公共放送の使命を全うし、国民・視聴者の信頼に応えることができるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、協会は、公共放送としての社会的使命を認識し、政治的公平性を確保し、事実を客観的かつ正確、公平・公正に伝え、真実に迫るための最善の努力を不断に行うとともに、意見が分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにするなど、放送法の原則を遵守すること。また、国民・視聴者から寄せられる様々な意見に対し、必要に応じ自律的に調査し、その結果を速やかに公表するなど、開かれた公共放送として信任を得られるよう努めること。 二、政府は、日本国憲法で保障された表現の自由、放送法に定める放送の自律性を尊重し、協会を含めた放送事業者の番組編集における自主・自律性が保障されるように放送法を運用すること。 また、経営委員の任命に当たっては、その職務の公共性を認識し、公正な判断をすることができる経験と見識を有する者を、教育、文化等の各分野及び全国各地方から公平に代表されることを考慮するとともに、女性委員の比率を引き上げることなどにより多様な意見が反映されるよう、幅広く選任するべく努めること。 三、経営委員会は、放送法が定める協会の自律性を保障するために、協会の経営に関する最高意思決定機関として重い職責を担っていることを深く認識し、協会が放送法に定められた役割を確実に果たすよう、権限を行使すること。その際、放送番組は何人からも干渉され、又は規律されることがないことを規定した、放送法第三条の放送番組編集の自由を十分理解し、その自由を侵害する行為はもとより、侵害を疑われる行為を行わないこと。 また、協会は、国民・視聴者からの受信料でその運営が行われていることを深く認識し、その運営について、放送法を遵守し、情報の十分な開示・説明を行うこと。特に、経営委員会及び理事会等における業務・経営等についての意思決定過程等を明らかにするため、経営委員会及び理事会の議事録の適切な作成・管理を行うとともに、原則としてこれを公表すること。 四、協会は、国民・視聴者の信頼を保持するため、公共放送を担う者としての役職員の倫理観を高め、綱紀の粛正、コンプライアンスの徹底、不祥事の再発防止策の確実な実施等を組織一体となって行うことにより、不祥事の根絶に努めること。 五、政府及び協会は、放送と通信の融合の更なる進展の中で、公共放送の在り方及び受信料の在り方について、引き続き真摯に検討を行うこと。 また、その結果を踏まえ、政府は、所要の措置を講ずるとともに、協会は、新しい社会と技術に対応した公共メディアとして将来にわたって持続・発展していくことを可能とする経営ビジョンを早急に構築すること。 六、協会は、国民・視聴者に対する還元等により、当面、事業収支差金の赤字が見込まれていることを踏まえ、必要な還元を進めつつも、不断の経営改革により、できる限り早期に赤字予算を解消し、受信料収入と事業規模との均衡を確保すること。 七、協会は、国民・視聴者の負担軽減に資するよう、引き続き検討すること。 また、公共放送の存在意義及び受信料制度に対する国民・視聴者の理解を促進し、受信契約の締結は視聴者の理解を得た適正なものでなければならないことを認識した上で、訪問によらない営業への転換に伴う契約件数への影響等の検証を着実に実施し、検証結果を踏まえた営業活動の一層の合理化・適正化に向けて不断の見直しを行い、公平負担の観点から、受信料支払率の向上に努めること。 なお、令和四年の放送法改正により導入された割増金については、まず受信契約についての理解を得るため最大限努力しつつ、個別事情に配慮し、適切な対応を行うこと。 八、協会は、令和五年度末の衛星波の削減に際しては、引き続き視聴者の多様なニーズに応える番組の編成に留意するとともに、視聴者への丁寧な説明及び周知を行うこと。 また、音声波の削減については、災害時における情報提供手段としての高い有用性があること、ラジオ第二放送が民間放送事業者の手掛けにくい教育・教養番組の放送を多面的に行っていること等を考慮した検討を行うこと。 九、協会は、放送センターの建替えに際し、受信料を財源としていることを踏まえ、中期経営計画で示された「新放送センターの建設計画の抜本的な見直し」の具体的な内容を早期に明らかにし、国民・視聴者の理解が得られるよう説明を尽くすとともに、建替えに係る費用の圧縮に徹底的に取り組み、その成果を国民・視聴者に適切に還元すること。 十、協会は、関連事業持株会社の設立による業務効率化や関連公益法人等の統合の効果を随時検証し、グループ全体の経営改革に積極的に取り組むこと。 なお、経営改革の実行に当たっては、職員の雇用の確保及び処遇の改善に十分配慮すること。 また、子会社等からの適切な還元を図るとともに、子会社等との契約において高止まりしている随意契約の割合を引き下げることを含め、透明性の高い効率的なグループ経営の構築に向けて、迅速かつ確実に取り組むこと。 十一、協会は、常時同時配信等のインターネット活用業務の実施に当たっては、その影響力の大きさを十分認識し、国民・視聴者のニーズや動向を的確に把握するとともに、社会実証の結果や民間放送事業者等の見解に十分留意しつつ、関係者間での情報共有及び連携を図り、適正な規模・水準の下、節度をもって適切に実施すること。 十二、協会は、各地域の関係者と様々な分野で連携を強化しながら、それぞれの地域ならではの魅力を紹介し、地域の活性化及び発展に寄与するコンテンツを充実するとともに、国内外に向けた積極的な発信に努めること。 十三、協会は、激動する国際情勢等の現状に鑑み、我が国の経済・社会・文化等の動向を正しく伝えることの重要性を踏まえ、我が国に対する理解が促進されるとともに、在外邦人に的確な情報が提供されるよう、国際放送及び海外発信の一層の充実を図ること。 十四、協会は、自然災害が相次いでいる現状に鑑み、いかなる事態においても放送・サービスが継続され、正確な情報が国民・視聴者に伝達されるよう、地方局と連携し、放送設備と体制の強化を図ること。 十五、協会は、障がい者、高齢者及び外国人に対し、十分な情報アクセス機会を確保し、デジタル・ディバイドを解消するため、新たな技術の開発・活用などにも取り組み、字幕放送、解説放送、手話放送など「人にやさしい放送」の一層の充実等を図ること。 十六、協会は、過労により職員が亡くなる事態が再発してしまった事実を厳粛に受け止め、過労死の再発防止のため、協会の業務に携わる者の命と健康を最優先に確保し、適正な業務運営と労働環境改善に全力で取り組むこと。 また、ハラスメント防止など職場の環境改善を促進するとともに、障がい者の雇用率の一層の向上及び女性の採用・登用の拡大を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(河野義博君) ただいま小沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(河野義博君) 全会一致と認めます。よって、小沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松本総務大臣及び稲葉日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(河野義博君) 稲葉日本放送協会会長。
○参考人(稲葉延雄君) 日本放送協会の令和五年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。 本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣意見の御趣旨を十分生かしてまいります。 また、ただいまの附帯決議を十分に踏まえて協会の運営に当たり、業務執行に万全を期したいと考えております。 本日はありがとうございました。
○委員長(河野義博君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十二分散会