財政金融委員会 第16号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2023/06/15
会議録
○委員長(酒井庸行君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告を申し上げます。 昨日までに、山本啓介君及び広瀬めぐみ君が委員を辞任され、その補欠として永井学君及び山本佐知子君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(酒井庸行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長前田努君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(酒井庸行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(酒井庸行君) 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○横沢高徳君 おはようございます。立憲民主・社民の横沢高徳でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 明日十六日にも閣議決定が予定されている骨太方針二〇二三では、税制措置の実施措置を先送りするとの報道がされております。 具体的には、二〇二五年以降のしかるべき時期とすることも可能になるよう、五兆円強の確保を目指す税外収入の上積みやその他追加収入を含めた取組の状況を踏まえ、柔軟に判断するとの文言を盛り込むことが考えられているとされていますが、大臣、まずこの情報は御存じかどうか、まず伺います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 存じ上げております。
○横沢高徳君 そこで、お伺いをいたします。 わざわざ二〇二五年以降と明記するということは、令和六年には税制措置を実施しないですよと言っているようなものだと思います。衆議院の解散が騒がれている中で、選挙にちょっと影響があることは後回しにしようという思惑が透けて見えるとも取られます。防衛増税は選挙の後に先送りをするのかどうなのか、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の骨太の方針二〇二三でありますけれども、現在、閣議決定に向けまして詰めの調整を行っているところであります。 その上で、骨太方針におけます防衛力強化の財源確保として、税制措置の実施時期に関する箇所でありますけれども、これは先般、自民党の特命委員会から総理に対して行われた申入れの中で、令和六年度以降の適切な時期とされている税制措置の開始時期について、令和七年以降のしかるべき時期とする柔軟な判断も可能とするには、税制措置以外の財源を更に確保することが必要であり、本提言を踏まえ、その他の収入を含めて更なる上積みに向けた取組を政府に期待をする等の提言がなされたことを受けまして、その趣旨も踏まえ、検討が現在行われているところであります。 その上で、税制措置の開始時期につきましては、昨年末に閣議決定した枠組みの下、行財政改革を含めた財源調達の見通し、景気や賃上げの動向及びこれらに対する政府の対応、これを踏まえて、今後、与党税制調査会において判断していくこととしていることは、これまでも御説明をしているとおりでありまして、昨年末に決定した防衛力強化のための財源フレームや政府のこれまでの説明が変わるものではありません。 税制措置の開始時期については、閣議決定した枠組みの下で、引き続き、政府・与党で緊密に連携し、柔軟に判断してまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 これまで鈴木大臣は、令和六年度以降に追加して確保することができる税外収入について現時点で具体的に見込まれるものはないと何度も答弁をされておりました。また、様々な財源を最大限かき集めてきたとの答弁もされております。にもかかわらず、税外収入の上積みやその他の追加収入があるかのような文言を骨太方針に追加しようとしている、これは、これまでの委員会質疑の答弁と整合性が付くのかどうなのかというところがあります。 この点について、大臣の御見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、まだ二〇二三骨太の方針、最終調整中でございますが、与党の提言、これも、昨年末に閣議決定をいたしました財源の、失礼しました、税制措置の実施時期等を踏まえた閣議決定の枠内、何ら変わりのないものでございます。その時点でも、やはり実施時期は六年になるのか七年になるのか、それはしかるべき時期にやると、こういうことに書いてあるわけでありまして、当然、その中におきましては、遅れればその分の、別途ですね、この財源が必要になってくるということは織り込み済みのことでございます。 よくお示ししております台形のところも、幅を持たせて書いてあるわけでありまして、そうした従来のこのこと、その枠内で進めていきたいということで、何ら今までの答弁に矛盾するものはないと考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、先日行われた地方公聴会についてお伺いをしたいと思います。 十三日、福島県で開催された地方公聴会で、防衛財源確保に対して被災地の皆様の思い、考えを聞いてまいりました。地方公聴会が実現できましたことを心より感謝を申し上げます。 その中で、復興特別所得税の仕組みの変更の件です。 浪江町の吉田町長の非常に重い内容であるという言葉が忘れられません。吉田町長の言葉に込められた意味を重く受け止め、議論をしていかなければならないと私は強く感じました。若い世代の陸前高田の及川さんは、税だったりが足かせになって将来に先細りになっていくことは何とかしたい、していかなければいけないと思いを口にされました。伊東さんからは、国民みんなが被災者を助けようといって税金から復興財源を出ていることに有り難い、そういうところに引っかけてやるのはやっぱり引っかかると、苦しい心境を語っておられました。 大臣はこれまで、現下の家計の負担にならないようにと、仕組みの理解を得られるよう説明していくと答弁を繰り返してこられました。確かに、理屈であったり税制措置の仕組みの理解はできると思います。でもやはり、何かがこう胸に引っかかるものがある、これが被災地の皆様の本音ではないでしょうか。 被災地の皆様への、心情への配慮が十分ではないとするのであれば、大臣、この防衛財源確保法の審議の中で、今ここで被災地の皆様への大臣の思いを伝えてはいかがでしょうか。この点について、大臣、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 六月十二日に福島県で行われました地方公聴会、私も、全てではありませんけれども、そのときの発言を目を通させていただきました。今、横沢先生から御披露がございましたとおりに、吉田浪江町長さん、またドメーヌミカヅキ及川代表さんのいろいろな御発言も読まさせていただいたところでありまして、改めて被災地の方々の思い、そういうものは改めて受け止めさせていただいたところでございます。 こうした関係のする方々、特にも被災地住民の方々の不安や懸念の声、これには正確で分かりやすい情報発信をしなければならないと、そういうふうに思っているところでございます。心に響いていないんではないかという御指摘もございましたが、政府としては、国民の皆さん、とりわけ被災地の皆さん、そして、二〇三八年以降も御負担をお願いするという意味におきましては、若い世代の皆さんの御理解をいただけるよう説明を、丁寧な、誠実な説明を続けていくこと、これに尽きるんだと思いまして、その思いで今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 是非とも御説明を尽くしていただきたいというふうに思います。 浪江町の吉田町長が重い口を開いて、いまだふるさとに帰れない人がいるんですと、早い段階で政策や事業は享受した県民もいます、まだ享受できない県民もいるということを頭に置いてください、そういった方にすると、なぜ復興予算が我々享受できないのに防衛費に回るんですかという疑念は持って当然かと思いますという発言もされておりました。 やはり、皆さん、まだまだ復興道半ばで、これで財源が終わってしまうんじゃないか、不安がある中での今生活だと思います。是非大臣の口から、復興、ふるさとに帰ろうとしている最後の一人まで思いを実現できるように復興財源を確保していくというお答えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 政府としては、復興を最後までやり遂げる、それから必要な復興財源を確保するということ、これはもう今回の防衛費の整備を行う財源確保に当たりましてもその大前提となっていることであります。 復興、宮城県、岩手県、福島県始め、地域によってはもうあらかたハード事業は終了して、心のケア等ソフト事業がこれから重要になっていくわけでありますが、福島などにつきましては廃炉を始めとしてまだまだ息の長い取組が必要であるわけでありまして、最後まで政府が前面に立って復興を完遂させる、その思いでしっかりと取り組んでまいります。
○横沢高徳君 ありがとうございました。 時間ですので、終わります。
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。 会派に与えられた時間内で質疑をさせていただきたいと思います。 今国会も最終盤を迎えて、今も財確法の審議の根拠となるべき数字や具体的な事業内容は、依然として国会での議論には付されておりません。 そもそも、最初に我々に示されたのは、防衛力整備計画の概要のみでありました。それで、その二月の予算委員会、衆議院ですが、その中でようやくトマホークについては令和五年度の予算で四百発調達を目指すということが明らかになったわけですが、これも、アメリカがそれを公表したことによって、後追いの形で防衛省から発表があったわけであります。 その後の衆参委員会でも再三資料要求をしてきましたけれども、今、六月になっていますが、この時点で提出されたものは僅か二種類のものであります。その一つは、五月の二十六日付けで防衛省から出された新規必要事業の十五大項目の百四十六項目について記された資料であります。今日、皆さんのお手元にも配付をさせていただいておりますが、この五月二十六日、防衛省からの配付資料ですね、あの資料ですね。 それからもう一つは、連合審査で小西委員が要求をした六月八日付けの資料で、この配付資料の裏のページ、六ページ目に掲載してありますけれど、無人アセットに関する研究開発〇・二兆円、それから需品・化学・衛生器材等〇・六兆円と、その内訳を記したものであります。この資料もこれ一枚だけ出されたということでありまして、まさに惨たんたる状態であります。 私は、八日に行われました対総理に対して、更なる資料の提出の御決断をいただいて、是非省庁に指示してほしいということをお願いをいたしました。更問いもさせていただきましたが、その中で総理は、明らかにできる資料については最大限政府として努力をし、説明責任を努めてまいりたいと、こう答弁をされました。その後、その説明資料がどのようになっているのか、私どものところにはまだ手元に届いておりません。 そこでお伺いをいたしますけれども、更なる説明資料、せめて、ここにあります百四十六項目のうち二項目は今こういう形で示されましたから、残された百四十四項目、これは単位が億になっています。本来、予算審議は千円単位で行われるものでありますから、本当はそういう精緻なものが必要だと思いますけれども、当面、まずはこの億単位でも結構なので、それを是非出していただきたいというふうに思いますけど、準備状況は、防衛省、いかがでしょうか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。 今般の防衛力の抜本的強化はこれまでにない大きな取組でございます。厳しい安全保障環境や自衛隊の現状、そして今後必要となる防衛力の内容について丁寧な説明をしていくべきと考えてございます。 御指摘の四十三兆円につきましても、防衛力整備計画の初年度に当たります令和五年度予算の事業の積み上げをこれまで以上に詳細にお示しするとともに、閣議決定後、速やかに防衛力の抜本的強化に向けた取組の要点をお伝えするため、スタンドオフ防衛能力等の重要分野ごとの整備方針とともに主要事業の整備規模などを取りまとめて、約四十三兆円の七割に当たります三十・六兆円について細部を公開、公表いたしました。四十三兆円の中身について、A4三枚紙あるいはA4の一枚紙しか明らかにしていないという御指摘は当たらないのじゃないかと考えてございます。 その他の事業十二・九兆円につきましては、多数の細かい事業の積み上げでありまして、煩雑となることを回避する観点からも、説明、概要説明資料からは省略させていただきましたけれども、国会の審議の過程で求められたということもあり、整理したものを国会、これは衆議院の財政金融委員会でございますが、それにも提出したところでございます。 また、その内訳といたしまして、先般、五月三十日の参議院財金外防連合審査会におきまして、御党の小西先生の求めに応じまして、スタンドオフ防衛能力の情報収集・分析機能の強化の内訳を示すとともに、同日、さらに、小西先生から更なる求めを受けまして、本委員会の理事会におきまして与野党間で御協議いただいた結果を踏まえ、六月八日、防衛省より、無人アセットに関する研究開発の内訳、需品・化学・衛生器材の内訳をお示ししたところでございます。 さらに、同日、六月八日、小西先生でございますが、参議院外交防衛委員会におきまして更なる内訳のお求めをいただいたということを受けまして、作業を継続しているところですが、今般新たに、練習機等の内訳といたしまして、初等練習機T5、T7後継機、中等練習機T4後継機等二千五百四十二億円、機齢延伸措置等二百四十一億円、合計二千七百八十三億円、また、衛生関連経費の内訳といたしまして、診療委託費六百五十七億円、治療用医療費の取得二百五十七億円、医療用備品の取得等千百二十八億円、合計二千四十二億円を、また、各幕各機関の維持運営経費等の内訳といたしまして、陸上自衛隊関連経費六千九百二十五億円、海上自衛隊関連経費七千四百九十億円、航空自衛隊関連経費四千三百十億円、その他の機関関連経費三千八百八億円、合計二兆二千五百三十二億円をお示しすることといたしました。 従来、五か年計画、中期防の事業経費の内訳の詳細は毎年度の予算編成過程でお示しし、それまでですね、これまで対外的にお示ししてこなかったというところでございますけれども、今般の防衛力の抜本的強化に向けた取組について国会で御審議をいただくために防衛省として努力を尽くしてきたことを御理解いただきたいと考えてございます。 その上で、防衛力の抜本的強化に当たっては、御指摘の数字のほか……(発言する者あり)
○委員長(酒井庸行君) 防衛省、もう少し簡単にまとめていただけますか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) はい。 今後も引き続き最大限努力をしてまいります。 以上でございます。
○勝部賢志君 まあ長々と答弁をいただいて、ちょっと時間が足りなくなりますから、簡潔にお願いをします。 今お話があったように、求めがあれば出すというんであれば、やはり予算を審議をしていただく側の政府が、求めがあれば提出はするけどといって、再三私たちは、このような状態では審議が十分にできないと、精緻な議論をするためには是非出してほしいと何遍も申し上げているのに出し惜しみをしているというふうには、言いようがないような対応だというふうに思いますよ。 それで、今言われたような部分、小西委員に出されたんであれば、是非この財政金融委員会に出していただきたいと思います。いかがですか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 承りました。
○勝部賢志君 であればですね、まだ、ほかの項目も是非出していただきたい。 今、二項目更に追加をされたということでありますから、三項目ですか、ちょっと答弁の中で全部聞き取れませんでしたけれど。ですから、残された項目についても是非出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 中期、ああ、防衛力整備計画の事業の総数は約数万件にも及ぶということもありまして、また、保全の観点から慎重な精査が必要な事業もあるということで、直ちに全ての事業を網羅的にお示しすることは困難でありますけれども、引き続き最大限努力をしてまいりたいと考えてございます。
○勝部賢志君 この議論で私ども再三申し上げているんですけれども、二か月、三か月ですか、予算委員会が終わってからでもその議論をしているわけですよね。で、最初に出されたのが昨年の暮れでありますから、それから数えるともう半年になるわけです。その間、今のような説明のための資料というのは本当に出されていないわけですよね。それで議論を尽くせと言われても、本当に中身が分からない。 だから、我々は、四十三兆円というのは最初に額ありきで決めたんじゃないのかと、本当に積み上げたものがあるんなら、その資料があるでしょうから、それ是非出してほしい、確かに防衛の観点から出せないものはあるというのは承知をしていると何度も申し上げてきたんです。 大臣、このような形で、やっぱり審議をお願いをする側として極めて不誠実な対応だというふうに思いますけれども、是非、しっかりとした資料提出を大臣からも指示いただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいまの防衛省の方からも、いろいろの経過でありますとか、それに含めて、具体的な数字も含めて発言があったところでございます。 防衛力整備という、こういう、まあ表に出せない部分もあるということはあるわけでございまして、その辺については御理解もいただかなければならないと思いますが、防衛省において、今後とも、提出できるものについては防衛省において適切に判断をしていただいて、しかるべき対応をされるべきことが重要であると、そういうふうに考えるところでございます。 いずれにいたしましても、防衛力の抜本的強化の重要性を踏まえれば、国会に対しては説明を尽くし、御理解を得られるよう誠実に努力をすることが重要であると考えます。
○勝部賢志君 大臣からそういう答弁をいただきましたので、委員長におかれましては、是非、この委員会に今私が申し上げた趣旨の資料を提出をいただくようにお取り計らいをいただきたいと思います。
○委員長(酒井庸行君) 後刻理事会にて協議をいたします。
○勝部賢志君 それで、何でこれほど資料資料という話をするかというと、今政府から出されている防衛省の、私が資料にしたこの百四十六項目が出ているこの資料なんですけれども、極めて大ざっぱだということなんです。これはこの間も申し上げましたんですが、とにかく単位が兆ということなもんですから、中には〇・〇九兆円というようなものもありますけれども、非常に大ざっぱなんですね。 その一つの例を申し上げますと、例えばですが、裏面を見ていただきたいんですけれど、無人アセットに関する研究開発は〇・二兆円というふうに最初に配られた資料には書かれているんです。で、説明を求めて新たに出てきたものの中には、無人アセットに関する研究開発〇・二兆円と書かれていて、細かい億単位のやつを見ると千五百五十九億円となっています。〇・二兆円が実は千五百五十九億円だということなんですね。それがもう随所にあるわけですよ。 これは、このいわゆる先に見せられた資料だけでは本当にアバウトな額しか分からない。そして、私、このここに出ている〇・七兆円とか〇・二兆円というのを全部足してみました。そうしたら、大臣、幾らあったと思いますか、この合計額。四十四・五兆円になるんです。ですから、四十三兆円と言いながら一・五兆円も、まあ何というんですか、幅のあるというか曖昧なというか、そういう予算になっているんですよ。 そして、もうちょっと見ていただきたいんですけれど、三ページ、四ページ目ですか、十二番のところの防衛産業基盤の強化、そして、企業、その中に点が、ポツが三つ目のところでしょうかね、企業努力や契約の履行リスクを利益率に反映する仕組みを新たに構築と書いてあって、ここには金額が出ていないんですね。こういうものがその下にもあるんです。防衛セキュリティーゲートウエーの整備、これも金額が出ていないんですよ。ということは、これも足せば、さっき言ったように四十四・五兆円以上になるんじゃないですか。 そして、大臣は、この計画を防衛省から説明を受けて、要するに丁寧な説明を受けて自分は納得をしたというふうにおっしゃっておられるんですけど、こういう、額も出ていない、しかも極めてアバウトな数字、これで大臣が納得をされたんでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私としても、新たなこの大綱等を決めるに当たりましては、国家安全保障委員会の四大臣会合のメンバーでありますから、ずっと議論にも参画をしておりました。そして、大枠については納得をしているところでございます。まさに私も入ったところで決めたわけでありますから、十分その経過も存じているところでございます。 しかし、実際の個々のこの防衛装備品の購入等あるいは研究費にどれぐらい掛かるという計数については、財務大臣として一つ一つそれを確認しているわけではなくているわけでございまして、こうした計数については十分に一つ一つ見ているというわけではないという点、そこは御理解をいただきたいと思います。
○勝部賢志君 今の答弁は極めて問題があると私は思います。 これほど国民の皆さんが関心を持っている、その四十三兆円の、じゃ、内訳は積み上げてきたからだと、ずっとこうやっておっしゃってきたけれども、細かいところは私は知りませんと。そういうことでは、今までの答弁、説明が全く成り立たないんじゃないですか。 そして、そう申し上げるのは、後ほど触れますけれど、その財源を確保するという方法も、極めて私どもとしては曖昧だし、不安定だし、そして、税制措置が必要だと言っていながらそれも先延ばしができるように、更なる一兆円の歳出削減ができるかのように言っている。これ一体何なんだと、それだったら最初からそう言やいいじゃないですかと。だから、つまり枠組み自体がもう崩壊しているというふうに思います。 その意味で、大臣、やっぱりしっかりとした説明責任が必要です。
○国務大臣(鈴木俊一君) 枠組み自体が崩壊しているとは思っていないわけであります。 財務省として、財務省の組織として、そうした計数についてはしっかり防衛省ともやり取りをする中で積み上げてきたわけであります。大臣として全体の説明は受けるわけでありますが、それでは一つ一つのことについて説明を受けるかというと、そうではないわけであります。しかし、財務省としては、これは一つ一つを把握をして、組織としてきっちりとした積み上げをしてきているということでございます。 そういうわけでございまして、我々としては、今までの説明のとおり、一年間を掛けた議論の中の積み上げで大枠が決めているわけでありまして、この大枠が何か崩壊をしているとか、そういうふうには全く考えておりません。
○勝部賢志君 財源のことについては後ほど触れますけれど、しかし、その査定に当たって、本当に財務省の方々が精緻な議論をしてこの四十三兆円を決めたということには非常に疑わしい状況にあるというふうに思います。 この際ですので、通告はしておりませんけれど、財務省の方々は、この防衛省からの予算の説明を受けるときに、この先ほど示した大ざっぱなものではなくて、もっと詳しい予算案なり計画案なり、そういうような資料などがあって、それに基づいて精査をしたのかどうか、その点お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(前田努君) お答えを申し上げます。 確かに、先生御指摘のとおり、この項目の中には例えば予算を必ずしも必要としないものも入っておるように私には見受けられますけれども、今の御質問にございますとおり、これよりは更に細かい資料の説明を受けているのは事実でございます。 他方、五年間でございますので、これまでも何度か御答弁してまいりましたですけれども、今後アメリカと調整をした上で正確な額が決まるものですとか、今後の諸情勢を踏まえて額が決まるものが中に含まれておりまして、それは、毎年毎年の予算編成過程で更に精査をした上で、それを予算案という形で国会でも御議論をいただき、御審議をいただき決まっていくものであるというふうに私は理解をしてございます。
○勝部賢志君 いろんな資料があって、それで説明を受けたということですね。それがもし我々にも示していただけるものであれば、新たに整理をして作るということでなくて結構ですので、それは是非提出をいただきたい。それは御判断をいただきたいと思います。それは主計局でもいいですし、防衛省でもいいんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 先ほど申し上げましたように、この五か年計画の中の防衛省の事業総数は五万件に近いというものもありまして、なかなかその中には秘匿を要するものもこれあり、なかなか精査をすることが必要でございますけれども、どのような形でお示ししていくことができるのかどうか、先生方の御指導も踏まえて検討してまいりたいと考えております。
○勝部賢志君 それと、今主計局長御答弁をされた中に、これから例えばアメリカとそのやり取りをして額が決まっていくものもあると、だから、大枠は決めたけど分からないというか、一応予算としては立てているけれどもそれが幾らになるか分からないと、こういうことはあり得るとは思いますよ。思いますけれども、でも、そうであれば、この四十三兆円がひょっとすると変わり得ると、場合によっては増えることもあるかもしれない、安くなれば下がることもあり得る、そういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(前田努君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、確かに今後の予算編成過程において、今見積もったものより場合によっては高くなるもの、あるいは場合によっては安くなるものというのは当然あり得るだろうと思ってございます。他方、この四十三兆円の枠組みにつきましては、これも累次防衛省の方から御答弁ありましたけれども、四十三兆円は超えないと。 つまり、仮に何か高くなるものが出てくれば、その分、当然合理化なり効率化の努力をしていただくというふうに理解をしてございます。
○勝部賢志君 ちょっとどういうふうに理解をしたらいいのかが分からないんですけれど、私どもは、必要なものを積み上げていった結果四十三兆円になったということなので、それは必要なものだと、日本の国を守るため、国民の命を守るためには絶対必要なんだと、だからそれを確保したいと、こう言ってこられました。 私たちは、いや、そうではなくて、今のところ、まずは額ありきで外側を決めたんじゃないですかというふうに聞いたら、いや、そうじゃないと言われたんで、だけど、もし仮に金額が高くなって、でも必要なんだとなったら、これはどうします。四十三兆円超えることもあるんじゃないですか。いかがでしょう。
○政府参考人(川嶋貴樹君) 先ほど主計局の次長から御答弁ありましたように、五年間の計画ということで、もちろん最大限の努力をいたしまして、その時々の情報を、その装備品の価格に関する情報というのを集めまして、それで積み上げておりますが、どうしても精度について言えば、年度の予算を積み上げるときの精度に比べれば、やはり五年先を見積もるということで、なかなか思うようにはいかないということもあるかもしれません。 そしてまた、先生おっしゃるとおり、五年間の間には様々な物価の変動あるいは為替の変動、こういったこともありまして、値段が変わってくるということは十分にあり得ることでございます。 ただし、上振れるものもあれば下振れるものもあろうかと思いますけれども、いずれにしても、四十三兆円という数字をいただいたその数字についてはきっちり守っていく必要があり、そのために、防衛省としては様々な、例えば、価格が上振れるものにつきましては様々な価格の節減努力というものをしまして、何とか計画どおりに事が進むように最大限の努力をして、努力をしてですね、この五か年計画を全うしていきたいと、金額を上回ることなく全うしていきたいというふうに考えてございます。
○勝部賢志君 なぜこういう話をしているかというと、私どもは精緻な議論、もちろん専門家じゃありませんので、これがどのぐらいの価格をそもそもするものなのかということ自体も分からないところはあると思いますけれど、しかし、その法案を付託をされたこの委員会で責任のある議論をしようとすれば、やっぱり細かいしっかりとした数字をいただいて、その上で、できれば、できればですよ、その四十三兆円をもっともっと圧縮することできないだろうかと。それは、国民の皆さんに税制措置などで負担をお願いするということを言っているわけですから、その額が下がればそれは負担を軽減することになるんで、そういう目線で我々はこの中身を精査をしたいということを当初から言っているんです。 だから、今防衛省からこの額を確保するというような御発言ありましたけれど、それが必要なのか、そうではなくて、本当に日本の国民の命を守れる防衛力をしっかり整備すると、それが大きな目標ですから、やはり額ありきなんじゃないかというふうに言わざるを得なくなるのは今みたいなやり取りなんです。だから、この点も、私はまだまだもっと深い議論が必要だということを申し上げたいと思います。 相当時間を経過しまして、あと残り僅かになりましたので、最後に、準備をさせていただいて、答弁の予定の方もいらっしゃったと思いますけれど、最後の財源論のところについてちょっと質問をしたいと思うんですけれど。 先ほど、横沢委員から指摘がありましたように、防衛増税の開始の時期の先送りなどがあって、本当にその税制措置、税の負担を国民の皆さんにお願いをするという部分がここへ来て非常に曖昧になってきています。 このことと併せて、先日、総理からこども未来戦略方針が示されました。この財源確保についても、具体的な中身はついぞ示されておりません。私は両方とも大事な予算だと思いますが、片方はこのような形で財源確保法という法律を作り、もう一つの子供財源はまだその枠組みもよくよく分からない。むしろこちらの方も財源確保法というのが必要なんじゃないかというふうに思うぐらいなんですよ。 この辺りの対応の違いについて、御説明をしっかりいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) まず、今般の財源確保法案、それから、これから議論が進んでまいりますこの少子化対策の財源の話の、この両方の対比について御質問があったわけでございますが、今般の財源確保法案、これは、現時点で確保できる税制措置以外の財源を先送りすることなくしっかり確保して、防衛財源の安定的な確保に向けた道筋を早期に、かつ明確にお示しすることが重要であるという観点から、現時点で確保した財源を令和五年度予算に計上するに当たりまして、法律上の手当てが必要となる措置に限って盛り込むこととしたものであります。 こうしたような対応はほかにもありまして、例えば、GX推進のための法律でも、新たにGX経済移行債を発行できるようにするなど、財源確保に当たって法律上の手当てが必要となる場合には立法措置を講じているところであります。 そこで、少子化対策の財源確保でございますが、これにつきましては、財源の基本骨格等を含むこども未来戦略方針が先日決定をされた、十三日に決定をされたわけでございます。今後、加速化プランの内容の具体化と併せまして、この立法措置につきましても、必要な立法措置が検討されることになるんだと、そういうふうに考えております。
○勝部賢志君 時間が参りましたので、質問は終わりにしたいと思いますけれども、最後に一言申し上げたいと思います。 今、税制措置のお話をさせていただきました。本当に必要な税を国民の皆さんにお願いをするんであれば、そのことは特別措置税などをしっかりつくって、そのことから逃げずに説明をすべきだと思います。 私は、増税をしろということを言っているわけじゃありません。むしろ、本当に税金が上がることなどに堪えられる状況では、今の国民の皆さんはないという認識であります。 ですから、そうであれば、やはりこの防衛確保の四十三兆円ということをしっかり精査をして、少しでも削ることなり、あるいはその負担をできるだけ少なくするような方向で、私は更なる議論が必要だということを申し上げて、質問を終わります。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 それでは、今日も質疑を行っていきたいと思います。 今回の財源確保法案は、我が党の中でも、部会含めていろんな検討、それから議論、これがもう実際のところありました。実際、我々の立場とすれば、やはり今の国際情勢あるいは日本を取り巻く安全保障の環境を考えれば、やはり一定の財源を確保していかなければならないと、このことについては我々も共通認識として持たせていただいております。 じゃ、それに対して、我が党がこの当委員会でずっと言い続けてきたことは、その財源確保策というものをもう少ししっかり明確化して、そして努力を更に続けていかなければならないんじゃないかと、このことをずっと言い続けてきたわけなんですね。 具体的には、あらかじめその財源確保を四分の三と四分の一に分けて、四分の三の方は歳出改革であったり決算剰余金の活用であったり、あるいは税外収入だと。四分の三を先固めて、残り四分の一は税制措置、国民から見ればまあ増税ということになると思いますけれども、それをあらかじめ決めていることが、じゃ、どうなんだと。特に国民から見ればそれは増税ありきということに、どうしても国民から見れば見えてしまうんじゃないかと、こういう問題意識を常々提起をさせていただいておりました。 まず、前回も浅田委員からも紹介がありましたけれども、我々日本維新の会は、地元の大阪で、財源規模とすれば国から見れば三十分の一ぐらいの大阪府という地方政府だったと、地方政府ではありますけれども、やっぱりここで徹底した歳出改革というのを行ってまいりました。その中で、やはり例えば外郭団体への補助金をどうしていくのかとか、これもいろいろ葛藤はある中で闘ってきたと。それによって財源が生まれてきたという、こういう実績があります。 ですから、国と地方政府は必ずしも一緒だとは申しませんけれども、やっぱりそういう闘いをしっかりやっていくという、私は、そういうことが今回のこの財源確保の中でもやっぱり問われているんじゃないかなというふうに思います。 そこで、鈴木大臣にまず最初にお伺いをしたいんですけれども、我々、身を切る改革というのをよく申し上げています。反論もたくさん来まして、その身を切った財源で全ての財源を確保できるのかと、それは当然できませんと、当たり前のことなんです。だけど、我々国会議員が襟を正すという姿を見せることで、国民も、もし負担増があったとしても、ああ、ここまで努力をしている中での、自分たちも協力していこうと、そういう気持ちになるという、そこがやっぱり大事なことだと思います。 そこで、大臣にお伺いしたいのは、我々、今回委員長手当が廃止するということが合意をしましたけれども、以前から申し上げていますいわゆる旧文通費ですね、これに関しては、少なくともその使途はちゃんと国民に見えるようにしていこうと。我々は、党のホームページの中で、領収書を全てホームページに公開をして見ていただくということはやっております。 そこで、大臣も一人の衆議院議員として、先ほどホームページを拝見しましたら、ライフジャケットを着て笑顔の写真が載っておられまして、そこに誠実と実績という大臣のキャッチフレーズが載っておられましたけれども、そこのホームページに是非、文通費の使途の領収書、あるいはこういうことに使ったよと、こういうことをしっかり発信するだけでも国民から見れば襟を正しているんじゃないかと、こういうメッセージになるかと思うんですけれども、大臣、改めて、こういうことは議員の一人としてお取り組みされるおつもりがないかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 梅村先生から、財務大臣という立場ではなくて、一衆議院議員として旧文通費の使途の公開を先んじて自主的にやるかどうかという、こういうお話だったと思いますが、このことについては、私はルールに従いたいと思っております。 仮に、これから各党各会派の合意の中で旧文通費の使途を領収書を含めて公開するという、そういうルールができましたら、もちろんそれに従ってそのとおりにさせていただきます。ただ、今あるルールではこれは公開しないことになっているわけでありますので、今のルールに従って、私としては今の時点でこうした使途を公開しようという考えは持っていないところであります。
○梅村聡君 各党会派のルールということもありますから、それに従われるということだと思うんですけど、もしそういうことが起こりましたら、あるいはそうじゃなくても、こういうものを公開することによって、やっぱり国民から見れば非常に分かりやすいメッセージだと思いますので、そういうことをやることを今日はお勧めをしておきたいと思いますので、また御留意をいただければと思っております。 それでは、ちょっと前回の当委員会でのやり取りをもう一度ちょっと振り返っていきたいと思うんですけれども、前回は岸田総理がこの当委員会に来られまして、鈴木財務大臣共々質問をさせていただきました。 その質問の中で、歳出改革について、今回、この防衛費に関しては非社会保障関連費なので非社会保障関係費の中での歳出改革をして財源をつくっていくんだと、こういう方針でこれまで説明をされてこられました。それに対して、私から岸田総理に対して、じゃ、なぜ社会保障関係費と非社会保障関係費をわざわざ分けて歳出改革に取り組むんですかと、それは一般的な、政策立案として一般的なことなんですかと、こういう質問をさせていただきました。その結果、岸田総理からの答弁は、これまで骨太の方針において分けて考えてきたから、分けて様々な歳出改革の取組を進めてきたから、この考え方に基づいて、防衛費は非社会保障関係費であることを踏まえて社会保障関係費以外の経費を対象として歳出改革を継続していくんだと、こういう答弁が返ってきたんですね。 だから、なぜかという質問は、いや、骨太の方針でそうなっているからだというお答えだったんですけど、じゃ、そもそも、ちょっと深掘りしてお聞きしますけど、なぜ骨太の方針ではわざわざその二つを分けて別々に歳出改革努力をしていくのか。これ、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 従来、政府のこの歳出改革についての取組でありますけれども、先生御指摘のように、社会保障関係費と非社会保障関係費をそれぞれ分けて考えております。それは骨太の方針に書いてあるわけでありますけれども、骨太の方針におきましては、社会保障関係費については実質的な増加を高齢者、高齢化による増加分に相当する伸びに収めるということで進める、それから非社会保障関係費についてはこれまでの歳出改革の取組を継続する、その旨を定めた上で各年度の予算編成において歳出改革の取組を続けることとされております。 従来より、歳出改革につきましては、国の一般歳出全体では、人口減少等を踏まえつつ、増加を前提とせずに歳出改革に取り組む中で、社会保障関係費については高齢化要因も考慮するという考え方で取り組むこととしてきているところでありまして、両者を分けて取り扱うのはこうした考え方に基づくものであります。
○梅村聡君 ですから、高齢化が進むから自然増が結構なスピードで社会保障費は上がってくるんだと。それ以外の費用に関しては、これ消費者物価上昇率とかそういうものになってくるので、この規模感が違うからだという、こういう御説明だったと思いますけれども、それでも、実際にその自然増に当たる部分になるのかどうかという、ここの議論というのは、実際の議論の中では、財政歳出改革の中では出てくるんだと思います。 例えば、どういうことかといいますと、自然増は全て悪ではなくて、当然、社会保障費の中でも、これ今までよく言われてきたと思うんですけれども、雇用創出効果は非常に高い予算だと。自然増というところだけ見たらそうは見えないかもしれませんが、雇用創出効果は非常に高いとかですね。あるいは、実際に担税力、税金を払ってもらう方々は、自然増になることによってどんどんどんどんその業界としては大きくなってきているわけなんですね。 ですから、そういった意味では、自然増を単に抑えるということではなくて、やっぱりそういう雇用創出効果であるとか担税力であるとか、こういうことに配慮をした歳出改革というのが必要だと思うんですけれども、財務省としては今までこういうことに配慮をした上で予算編成であるとかあるいは税制措置をしてきたか、この辺意識されているのかどうかを教えていただきたいと思います。
○副大臣(秋野公造君) 梅村先生が今御指摘くださいました社会保障支出の雇用創出効果とか担税力といったことについて、財務省としては詳細な分析は行っておりませんけれども、少子化、少子高齢化に伴いまして現役世代が急減する中で、介護に、介護等に従事する人材の数は増加をしている、さらにその必要数は増大が見込まれる、こういったことが大きな課題になると認識をしているところであります。 その上で、歳出改革の考え方につきましてはただいま大臣から御答弁をさせていただいたとおりでありまして、一般歳出全体と社会保障関係費の区別というのは今御答弁させていただいたとおりです。 その上で、先生の今の御指摘ですけど、社会保障に関する支出が雇用創出や税といった形で財政にも間接的にプラスの効果があるから、歳出改革に当たって考慮すべきであると、こういうものだと理解をいたしましたが、そもそも、社会保障関係費が伸び行く中で、処遇改善等には努めてまいりましたけれども、我が国の財政極めて厳しい状況にありまして、これを踏まえて、財政健全化に向けて聖域なく歳出改革を進めていくということも財務省としては重要であると考えているところであります。 社会保障関係費は今後も高齢化による増加が見込まれ、効率化、適正化等で公費負担や保険料負担の上昇の抑制に取り組んでいくということも重要であると考えておりまして、そうした中でどういった制度改革や歳出の見直しができるか、関係省庁等と丁寧に議論していきたいと思います。
○梅村聡君 さっきおっしゃったように、その雇用創出効果とか担税力というのはこれまで余り精緻な分析をされてこられなかったということだと思うんですけど、是非財務省でもそれは進めていただきたいと思うんですね。 何でかというと、今回のこの防衛財源の確保策も、これは社会保障費ではないんですけれども、結局、そこに手を付けていいのか、それとも、そこはやはり担税力とか雇用創出から考えたらまずいのかと。やっぱり、ここを精緻に分析をしていくから歳出改革というのもよりやりやすくなるんじゃないかなと思うんですね。その分析がないままに、何か社会保障費だから触っちゃいけないとか、そうじゃないから触ってもいいんだとか、そういうことになると非常に雑な議論に私はなるんじゃないかなと思いますので、是非、財務省もそういう分析を私はやっていただければなと、また、やっていただきたいということを今日はお願いを申し上げたいと思います。 そしてもう一つ、前回の振り返りなんですけれども、ちょっと少子化対策の安定財源の確保について、これについての歳出改革についてお伺いしますけれども、先週八日の日に、岸田総理は当委員会の答弁で、この少子化対策の歳出改革の具体的な内容については具体的な改革工程表を策定する中で示すと、こう答弁をされまして、二〇二八年までの毎年度の予算編成過程において実施して積み上げると、こういう御答弁をされたんですね。 今週行われた岸田総理の記者会見は、こども・子育て支援加速化プランによる変更案、この中身については我々も把握することができました。ですけど、この歳出改革の具体的な改革工程表というのは一体どういう時期にどうやって示されるのか、これちょっと教えていただきたいと思います。
○副大臣(秋野公造君) 歳出改革につきましては、先日決定されたこども未来戦略方針におきまして示されているとおり、全世代型社会保障を構築する観点から、その取組を徹底するとしております。 その上で、年末までに今回の戦略方針に記載された事項を具体化し、こども未来戦略を策定するとされておりまして、社会保障の制度改革や歳出の見直しなども含めまして、御指摘くださいました改革工程表についても併せてその取扱いを検討していくものと承知をしてございます。その際、今後の医療・介護制度の改革を検討するに当たりましては、昨年十二月に取りまとめられた全世代型社会保障構築本部の報告もございます。 こういった観点踏まえながら、具体化に向けて関係省庁と丁寧に議論を進めてまいりたいと考えております。
○梅村聡君 年末に向けて作業を進められるということですので、これは適宜、また当委員会でも取り上げをさせていただきたいと思います。 それから、今週月曜に、当委員会としては福島県に公聴会に行かせていただきました。この中で、三名の公述人の方にいろんな御質問をさせていただいたんですが、そのときに、やはり地元の方のお声としては、いわゆるその復興財源を防衛費に、まあ言葉そのままお伝えしますと、やっぱり転用しているんじゃないかという、こういう御批判の声というのはやっぱり県民の皆さんも含めて根強くあるということが我々としては分かりました。 これは、世論調査なんかにも非常に表れている数字にはなっているんですけれども、このいわゆる、今まで財務省が説明されていた、復興特別所得税を一%下げて課税期間は延ばして、この一%分をいわゆる防衛費、すなわち事業としては復興債を発行するので地元の方には何も復興事業に影響はないですよと、こういう説明をずっとされてきたんですけれども、これ、世論調査とか福島県の地元の新聞の調査でも、それでもやっぱり反対という意見が非常に強いわけなんですね。 そこで、財務省としては、世論がここまで反対が多いというのは、国民が、こういった税制措置、今申し上げた、一%下げてその分は防衛費に充てるんだけど事業費としては復興債を発行するから影響がないんだと、こういう仕組みそのものに反対されていると感じておられるのか、それとも、そうじゃなくて、この税制措置の中身、仕組みがきちんと説明が伝わっていないから反対が多いと、こういうふうに見ておられるのか、ちょっとどちらと考えておられるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 端的にお答えをいたしますと、相当、これは復興特別所得税以外でも、例えば法人税のところでも、我々としては今回、国民の皆さんの負担が大きくならないように最大限の配慮をしているところでございます。この復興特別所得税についても、今先生からも御紹介がありましたような対応をさせていただいているところでございます。 私どもとしては、仕組みそのものというよりも、そういう配慮した仕組みというものが十分にまだ御理解をいただいていない、そこが世論調査などでいろいろな反対でありますとか、あるいは御不満の声が出ていることにつながっているのではないかと、そういうふうに考えます。
○梅村聡君 まさにそこがこれから非常に必要なところなんじゃないかなと思っていまして、公述人の方も、はっきり言って、防衛増税反対の割合が多いのはこの復興特別所得税に係る税制措置に対する県民の理解が進んでいないからだと、公述人の方ははっきりそうおっしゃっておられましたし、もう一つは、やはりメッセージとしてですね、メッセージとして、もう被災地復興については国は支援の必要性が低いと考えているのではないかと、県民の方の気持ちとしてはそういうふうなメッセージにもつながりかねないと。 ですから、仕組みの説明だけではなくて、これは復興に影響を及ぼさないし、国は決して見捨てたわけではないんだと、こういうメッセージを、ここの委員会で御説明するだけではなくて、何らかのメッセージ性をきちっともう一度しっかり発することが私は大事なんじゃないかなと思いますけれども、こういった被災地の方が不安に思われないようなメッセージの出し方について、これ改めて大臣としてはどういうことを検討されているのか、お考えを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) やはり被災地の方々、東日本大震災発災から十二年たちまして、この間大変な苦労をされてきて今日に至っているわけであります。やはりそういう心情にしっかりと私どもとしても思いを致さなくてはいけないんだと思います。 何か仕組みがこうなっているんだと、こういう理屈で納得をしてもらうというようなことではなくて、やはりこれからも必要なものはしっかりやっていく。津波が大きな被害であった地域におきましては、ハードの事業はもう終了、ほぼ終了したわけでありますが、これから心のケアとか長い対応が必要であると思いますし、福島の原子力で大変な影響を受けた地域におきましては、廃炉も含めましてこれからも国が前面に立ってやっていくんだという、そういう被災者の方に寄り添っていくという政府のこの思いをしっかりとお伝えをする、そういう中で御理解を得ていくということ、これが一つの重要な点ではないかと思います。 何か理屈で、まあ言葉は悪いんですが、理屈で詰めていって、だから納得できるだろうというような態度は決して取ってはいけないのではないかと思います。
○梅村聡君 今おっしゃったように、是非メッセージをきっちり伝えていただく、そういう取組を是非お願いをしたいなというふうに思います。 それじゃ、ちょっと今の質問に関連するんですけど、そうすると、今申し上げたいわゆる税制措置の中身、復興特別所得税と復興財源と、そして復興債との関係、これがきちんと理解が進めば、もちろん寄り添うという気持ちも大事ですけれども、これがきちんと進めば、被災地の県民の方や国民の反対される方の割合、これはもう下がるというふうに思われているのかどうか、これも併せてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほども申し上げましたけれども、仕組みの説明、これはもちろん、これはこれで必要だと思います。十分配慮した内容になっているということは是非御理解をいただかなければなりませんが、決して被災地のことを忘れているわけではありませんし、復興事業の重要性が減ってきているとは政府としても考えていないわけでありますので、こうした被災地の皆さん、被災地域の方々の思い、そういうものをしっかり受け止めながら、丁寧な御説明をしていくということだと思います。そういうことが積み重なっていく中で、是非御理解をいただけるようにしていきたいと考えます。
○梅村聡君 是非、これは公聴会に我々が行って地元の声として受け取ってきましたので、是非お願いをしたいと思っております。 それでは、ちょっと最後の質問になるかもしれませんが、今回のこの防衛財源確保策について、我々日本維新の会としては、一つは、歳出改革を含めた、まだ努力できる余地があるんじゃないかということをこれまで申し上げてきました。 それからもう一つは、やっぱり今回防衛力ということですから、その財源の裏付けがきちっとあるということが周辺諸国あるいは日本から見た安全保障の相手、そこにきちっと、財源の裏付けがきちんとあるんだよということが伝わること自体が実は防衛力なんじゃないかと。だから、そこをしっかりやらなければ、幾ら四十三兆円まで積み上げても、それはもう中身がないということがばれてしまったら、それ意味がないことなんですね。 だから、我々とすれば、やはり、今裏付けに関しては、歳出改革は、令和十年度以降のことはこれなかなかはっきりしていないんですね。今まで、令和九年度末まで積み上げたものはそのまま行くんだけど、令和十年度以降はどうなるかよく分からないと。それから、決算剰余金のこの活用見込額ですね、これも申し上げると、希望的観測だと。それから、追加で確保できる税外収入、これも当てがあるわけじゃないと。 ですから、こういう状況のままだったら、せっかく四十三兆円使っても、そんなの海外から見たら、いや、裏付けとする財源はまあまあ不安定じゃないかと、こう思われること自体が私は安全保障上のリスクになるんじゃないかなと思いますけれども、そういう認識がおありなのかどうか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(秋野公造君) 今、梅村先生おっしゃってくださいましたとおり、抜本的に強化される防衛力につきましては、将来にわたって維持強化していかなくてはなりませんので、これを裏付けて安定的に支えるための財源は不可欠である、これはもう全く同じであります。 その財源確保につきましては、ただいままで御議論いただきましたけれども、昨年来、防衛力の抜本的強化の内容と財源を一体で検討してきた結果として、国民の御負担をできるだけ抑えつつ将来世代へ先送りしないとの考え方の下で、歳出改革などの行財政改革を最大限行った上で、それでも足りない部分につきまして税制措置の御協力をお願いしたいと考えております。 先生の問題意識ですけれども、このうち、歳出改革などの行財政改革による財源確保策が裏付けとして不十分ではないかとの御指摘であると思いますけれども、歳出改革につきましては、令和五年度予算において二千百億円程度の防衛関係費の増額を確保できたということを踏まえますと、今後も同様の歳出改革を継続できるならば、令和九年度時点において令和四年度と比べて一兆円強の財源を確保できること、税外収入や決算剰余金の活用につきましては、令和五年度における税外収入の確保の実績を踏まえますと、過去十年間における決算剰余金の実績を考えますと、単年度で、単年度で見ると毎年安定的に収入が見込めるわけではありませんけれども、複数年度の期間で見ればしっかりと財源を確保できることに鑑みれば、政府としては、防衛力の強化、維持を安定的に支えるためのしっかりとした財源と考えているところでございます。
○梅村聡君 ですから、定性的には確保できたんだけど、定量的にはもっと努力できる余地があるんじゃないかと、このことを指摘しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。 委員会審議も佳境に入っておりますが、興奮したのか、ちょっと鼻血が出ておりまして、マスクをして失礼させていただきます。事務局の皆さん、対応ありがとうございました。 今日は、お手元にまた資料を配らせていただきました。ホッチキスで留めてありますけれども、財務大臣にもちょっと資料を見ながら聞いていただければ幸いですが、先般、一番後ろに付けてある戦前の財政金融政策の流れについては説明をさせていただきました。 今日は、その二枚目のグラフを、ホッチキスで留めてあるものの二枚目、グラフをちょっと見ていただきますと、これもひょっとしたら以前お示しをしたかもしれませんが、青と黒は、これは金利であります。そして、青いのがマネタリーベースということで、今、日銀がこれを増やしているわけでありますが、結局、金利が事実上ゼロ近傍になってしまったので、金利でコントロールできなければ、しからば量を直接増やすということで、このマネタリーベースを増やすということを二〇〇〇年頃から始めたわけであります。 そして、二〇〇〇年代の、二〇〇〇年代ですね、二〇一〇年までの間に、一時的にぼこっと山が膨らんでいるところ、これは小泉政権のときに、竹中さんも大臣でおられた時代に大分増やしたんですが、一旦がくっと減っているんですね。これ、実は第一次安倍政権のときなんです。そして、福井総裁が一番最後の五年目のときに、言わば金融緩和を自分で手じまっていこうという、そういうオペレーションをされたわけですが、余り安倍元総理はその段階ではそういう御認識はなかったということは、その後の第二次安倍政権になって予算委員会で議論させていただいたときに、それは明らかになりました。 しかし、時の総理が認識していたかどうかは別にして、実際に金融引締め的なことが行われたのは事実でありまして、そのトレンドは元に戻さないといけないなということで、民主党政権のときに白川総裁ともいろいろ協議をしながら、少しこのマネタリーベースを元のトレンドに戻すことをやったわけです。そして、政権の晩年には、余り積極的ではなかった白川総裁に、物価上昇率二%の目標を共有するということを一生懸命御説得申し上げましたが、まあなかなかそこまではいかなかったと。そこで登場したのが安倍総理でありまして、安倍総理、黒田総裁のコンビの間に行われたマネタリーベースのこの伸びは、この今御覧になっているとおりであります。 それで、私自身も、その途中までは、まあ何とか余り急激な増やし方をしないで、ほかの手法を取れないかとか、これをやると財政健全化は遠くかなたに遠のいてしまうので、何とかならないかと思っておりましたけれども、まあやはり十年近く過ぎて、なかなかもうそれも立ち行かなくなりつつあった中で、黒田さんの最後の二年ぐらい、表向き、ここでいろんなことを言っておられましたけれども、このグラフを見る限りは、ある程度、少しスピードダウンして手じまおうとしていたような雰囲気も見えますが、そこで、残念ながらコロナに見舞われて、コロナ禍においてはやはりその財政支出を抑制している場合ではないので、ここはやむを得ないということで、この委員会でもほぼ皆さん共通の認識で、最後の山がばあっと伸びていることを、伸びているところになったわけですね。 そこで、一枚目。今日は多分最後の質問になると思いますので、我々の立場も明確にしておきますが、国民民主党も防衛力抜本強化には賛成です。そして、そのための防衛費を確保しなければならないということについても賛成です。しかし、それが今回の法案にあるような、例えば財投資金や外為特会からの繰入れとか、あるいは独法資金等の国庫返納額を増やすとか、そういうことで本当にその五年間で抜本強化がちゃんとできるのか。あるいは、五年で済めばいいですけれども、相手のある話ですから、更に財源が必要になるときにそういう対応で足りるのかというと、かなりそれは無理だろうということから、この法案の内容は適切ではないと思っております。 そこで、一枚目をちょっと見ていただきたいんですが、先般も申し上げましたとおり、第二次安倍政権と黒田総裁は、二〇一〇年代前半にいわゆるマスコミがリフレ派と言っていた皆さんの主張に言わば乗ってオペレーションをされたというふうに理解しています。 その主張は何だったかというと、そのA3の紙の裏側で前回お示ししましたが、国債の日銀引受け、低金利政策、そして緊縮財政の放棄、財政支出拡大、この三つは実はもうその時点においては相当行われていたということはもうグラフからも明らかなわけですね。 もう一個、高橋財政がやったのは金本位制からの離脱ですが、これはまあちょっと時代が違いますし、もう既に信用通貨制度ですから同じ次元では議論できませんが、ただ、もし円の基軸通貨性が高ければ、場合によっては今のアメリカと同じようなそれは状況になるわけですから、財政支出拡大には資したわけですが、まあそのことは残念ながら急にできる話ではないので、時既に遅しという中で二〇一〇年代に突っ込んでいったわけであります。 その結果、行ったり来たりで恐縮ですが、大臣、マネタリーベース、そのA3の四枚目の表のこれですね、ありがとうございます、お手を煩わせて恐縮ですが。MBと書いてあるところが、右の方の、これがマネタリーベースだということを申し上げました、前回。岩田元副総裁とかは高橋財政を絶賛して、だからマネタリーベースを増やすと言っていたけれども、高橋財政のときのマネタリーベースは前年比せいぜい五%とか七%という、そういう伸びなんですよ。 結局、何をやってしまったかというと、そのA3の紙の、大臣、裏を御覧ください。昭和十年代から二十年代、二十年前半ぐらいまでのが載っていますが、つまり、この時期のマネタリーベース見てもらうと、二・二六事件の後は、これはもうマネタリーベースは前年比二桁台、最後、終戦の年は前年比二二〇%。で、結局、安倍政権下のマネタリーベースの伸びは前年比二桁なんですよ。時によっては四〇%、ある年は二倍になっていたと思います。だから、高橋財政を基にいろんな御主張をされたその内容は、実はもう既に二〇一〇年代に行われていたので、結局、その上に屋上屋を架してやったことはほとんど戦時財政と同じようなオペレーションをやってしまったわけですね。 そういう現実が目の前にある中で、今この法案の審議をやらなきゃいけない、そして日本の安全保障環境に影響を与えている国々と向き合わなきゃいけない、そして国民の皆さんの生命と財産の安全を守らなければならないと、こうなっているときに、どういう手法を取るかということについて我々は異論があります。したがって、この法案には反対をいたします。 で、また一枚目に、サマライズに、済みません、戻っていただきたいんですが、そういう言わば経済や財政や金融の状況に対する誤認の上に更に重なった誤解とか不運は、これは本題ではないのでさらっといきますけども、そもそもその二〇一〇年代、生産性を高めれば成長するとかと言っていましたが、マスコミの皆さんも含めて、生産性というと、イコール労働生産性というふうに短絡的に考えていた方が多いと思いますが、この委員会でも相当議論をしましたが、予算委員会でもやりました。生産要素というのは労働だけじゃないわけですよ。資本も設備もお金も経営戦略もそうです。だから、例えば、非常に業績の悪い日本のある企業にイーロン・マスクみたいな経営者が来て、イーロン・マスクの経営戦略とその技術力で売上高が倍になったら、そこで働いている従業員の皆さんの働き方は変わらなくても労働生産性は計算上倍になるんです。 だから、実は日本が問題だったのは、資本というのは、これ銀行の借入金も含めて、そういう金融資金の生産性も低いし設備の装備率も稼働率も低いとか、一番指摘しなきゃいけないのは、経営側は、じゃ、どういう努力していたんだということもありますし、それから、ここには書いてありませんけど、国の産業政策の生産性というものもあるわけですよね。 残念ながら、計算の結果、日本の産業政策は二〇一〇年代、他国に比べると生産性が低かったわけですよ、政策そのものが。そして、その延長線上には、だから労働コストは安い方がいいという、何か労働コストを下げることが経営戦略だというふうに堂々と言っている経営者がいっぱいいたわけでありますが、それは経営戦略でも何でもないわけであります。この話は二〇一〇年代どころか一九九〇年代からもう日本のあしき流れが始まっていて、だからそれが非正規雇用とか技能実習生に過剰にシフトすることにつながっていった。 さらには、海外の方が安いからといってどんどん出ていったわけでありますが、本会議でも申し上げましたけども、日本がそういう動きをしている真っ最中に、今や日本が頭を下げて工場来ていただいているTSMCのモーリス・チャンは、収益を上げる余力があれば、収益上げなくていいから全て技術開発と人材投資に投入しろと言っていたのが九〇年代から二〇〇〇年代です。 そして、日本がもう競って中国に進出していたその時期に、台湾の李登輝総統は一九九五年に対中国貿易制限法を作って、安い労働力を獲得するために中国に進出するのはいいけれども、国の重要な産業は進出してはならない、とりわけ半導体産業は駄目だと言ってストップを掛けていたそのときに、日本は真逆のことをやっていたわけですよね。その間、それはそれとして、日本も財政支出で技術革新とか教育や人材育成とか産業支援をきちっとできていればそれなりのカバーはできたと思いますが、残念ながら、さっき申し上げたように、いろいろやったけれども、政策が功を奏していないわけだから、政策の生産性というのは極めて低かったわけであります。 そこに、更にコロナ禍による財政支出拡大が来て、その上に今財源をどう確保するかという議論をしているわけですから、このときに、前回、前々回申し上げましたが、もう既に事実上の統合政府状態になっている中で、一定期間で政策対応、財源調達を我々は迫られている。そのときに、伝統的な財政健全化とか中央銀行の独立性の論理をこの委員会に日銀総裁や財務省の幹部の皆さんがいらっしゃって答弁すると、そういう答弁をずうっと繰り返しているんですよ。だけど、もはやそれはもう整合性を担保できないと。思考の時間軸とか手法の選択肢が現実に適合していないと。目の前の現実をどのように有効活用するかが問われていて、そこには当然リスクが伴います。そのリスクをどうコントロールするかというのがここから先の我々の仕事であって、これは残念ながら、何度も申し上げますが、財務官僚や日銀職員の皆さんに任せられる仕事じゃないんですね。これ、政治的決断が必要なんですよ。 ということで、ということで、今日はちょっと鼻血も出ていましたので、余り質問はせずに勝手にしゃべらせていただきました。 以上、また後で反対討論の中でもまとめて申し上げますが、財務大臣としてのもし御感想なり御決意なりがあれば聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 答弁にはならないと思いますが、感想を述べさせていただきますと、やはり日本の国の経済、ここ十数年、だんだん停滞をしているということは私も感じておりまして、そういう意味で、今から振り返って、当時どういう政策が取られて、それが実際にはどういう効果を上げたのか、効果につながらなかったのか、そういうのをしっかり検証すること、これ大切なことであると、そういうふうに思っているところでございます。 そして、今、日本の財政事情、状況、もう世界最悪の水準にある中で、その中で、これからの金融、財政政策、どういうことをやっていくのか。この委員会でいわゆる非伝統的な政策についてこうやって議論が出るというのは、それだけ日本の財政状況が悪いことの裏返しでもあるのかなと、そんなふうにも思っているところでございます。 いずれにいたしましても、私どもとして、国民に責任のある財政政策をしっかり取れるように、しっかり頑張ってまいりたいと思います。
○大塚耕平君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 先ほどの質問にもありましたけれども、政府は骨太方針に大軍拡の財源確保のための増税の開始時期について二〇二五年以降も可能になるように柔軟に判断をすると盛り込もうとしております。これまでの二四年以降からの先送りを示唆するものになると。 先ほど大臣は、これ存じ上げていると述べられまして、ただ、これはこれまでの枠内だと答弁をされました。一方、この間の当委員会の審議では、防衛力強化資金に繰り入れる税外収入についても、令和六年度以降は現時点では具体的に見込まれるものはないとも答弁をされてきたわけですね。それ以外の財源についても具体的な答弁はされてこられませんでした。増税を一年先送りできるという具体的な見通しがあって、こういうことが盛り込まれようとしているんでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 骨太の方針二〇二三につきましては、現在閣議決定に向けて詰めの調整を行っている状況で、今現在しっかり固まったものはないわけでございます。 その上で、骨太方針におけます防衛力強化の財源確保としての税制措置の実施時期に関する箇所につきましては、先般、自民党の特命委員会から総理に対して行われた申入れの中で、令和六年以降の適切な時期とされている税制措置の開始時期について、令和七年以降のしかるべき時期とする柔軟な判断も可能とするには税制措置以外の財源を更に確保することが必要であり、この提言を踏まえ、その他の収入を含めて更なる上積みに向けた取組を政府に期待するというこの提言がなされたことを受けまして、その趣旨を踏まえて今検討をしているところであります。 この税制措置の開始時期につきましては、昨年末の閣議決定した枠組みの下、行財政改革を含めた財源調整の見通し、景気や賃上げの動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえて、今後、与党税制調査会において判断していくこととしていることはこれまでも御説明をしているとおりでありまして、昨年末に決定した防衛力強化のための財源確保のフレームや、あるいは政府のこれまでの説明が変わるものではありません。税制措置の開始時期については、閣議決定した枠組みの下で、引き続き、政府・与党で緊密に連携し、柔軟に判断してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 与党から期待されると言われてそうしますというだけであって、何ら具体的な見通しは今も示されませんでした。 一方で、大軍拡の予算の執行はずうっともう進められているわけですね。この財源確保の見通しも示せないまま増税の一年間の先送りだけ示すのは、私は余りにも無責任だし国民を欺くものだと思うんですね。 大臣、もう一点聞きますが、結局、選挙が近いということも言われる中で、見通しもないのに増税先送りだけしていると言われても仕方ないと思うんですね。見解いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 防衛力の抜本強化の議論をずっとやってまいりましたけれども、そのときに、正直ですね、まあ選挙あるのかないのか分かりませんけれども、選挙を何か意識して議論をしたことはございません。そういう意味におきまして、何かこの税制措置を選挙の後に持っていこうという、そういったようなこの意図的なものというものは考えていないわけでありまして、純粋にこの防衛力を抜本強化する、その財源をどういうふうにしていくのか、そういう中でこの税制措置の開始時期も考えていくと、これは与党の税制調査会において今後検討していただくわけでありますが、そういう手順になるんだと考えております。
○井上哲士君 今この時期で突然出てきたんですよ、先送りというのは。国民は、どう見たって、これはまさに選挙目当ての先送りだと見ていますよ。こういうやり方はとんでもありませんし、そもそも、こうなりますと、この財源確保のこれまでの審議は何だったのかということになるわけですよ。私は、こんな中で質疑の終局などはあり得ないということを強く強調しておきたいと思います。 〔委員長退席、理事大家敏志君着席〕 国民を欺くようなやり方は敵基地攻撃能力の保有も同様だと思います。 先日の私の質疑の答弁で井野副大臣は、この反撃能力については、あくまでも元々検討しておりましたスタンドオフ防衛能力などの自衛隊の能力を活用するものであり、反撃能力のための独自の防衛を整備するものではございませんと答弁されました。 しかし、これまでスタンドオフミサイルの整備について、私も外交防衛委員会ずっとおりましたけど、敵基地攻撃能力の保有につながるものじゃないかと質問しますと、それを目的としたものではないと、能力を否定する答弁を繰り返してきたわけですね。 つまり、実際には敵基地攻撃能力への転用を想定をして整備を進めてきたと、こういうことでしょうか。
○副大臣(井野俊郎君) スタンドオフミサイルは、島嶼部を含む我が国への侵攻を試みる艦艇や着上陸部隊等に対して、自衛隊員の安全を確保しつつ、脅威圏の外から対処を行うことを目的として整備を進めているものであります。 昨年十二月に、国家安全保障戦略等においてスタンドオフ防衛能力等を反撃能力に活用するとの方針が決定されましたけども、この前後を問わず、スタンドオフミサイルの整備目的には変更はございませんで、反撃能力への転用を想定して整備を進めてきたということではございません。
○井上哲士君 ずうっとそういうことを言われてきたんですけど、例えば去年の四月ですね、自民党の安全保障調査会の主催した非公開の会合の席上、防衛省は、敵基地攻撃能力の転用も可能なSSM改良型の早期実現化に向けた予算確保などを求めて、射程を更に延ばすことも想定していると述べたということが報道されました。私、当時、岸防衛大臣に質問しましたけども、これは敵基地攻撃能力保有の先取りではないかとただしますと、非公開なので答えは差し控えると述べるだけであって、そのことは否定をされなかったわけですよ。実際には国民に隠して敵基地の攻撃能力の転用を念頭に装備を進めてきたのではないかということなわけですね。 さらに、政府は、相手国まで届く兵器を保有するだけでは敵基地攻撃能力の保有にならないんだということで、お手元に私の質疑の議事録配っておりますけれども、敵基地攻撃能力の保有のためには四つのオペレーションが要るんだと繰り返し答弁をされてきました。 第一は、他国の領域において、移動式ミサイル発射機の位置をリアルタイムに把握するとともに、地下に隠蔽されたミサイル基地の正確な位置を把握すること、二つ目には、防空用のレーダーや対空ミサイルを攻撃して無力化し、相手国の領空における制空権を一時的に確保すること、三つ目には、その上でミサイルの発射機やミサイル基地を破壊して能力を無力化し、さらに四つ目に、それを把握した上で更なる攻撃を行うと。この四つのオペレーションということを政府は繰り返し答弁をしてこられました。 今回、敵基地攻撃能力の保有を決めたということは、今度の防衛力整備計画によってこの四つのオペレーションが可能となる装備を保有するということなんですか。
○副大臣(井野俊郎君) 御指摘の河野大臣の答弁についてでございますけれども、いわゆる敵基地攻撃について具体的な装備体系を検討しているわけではないことを前提として、一般論として、いわゆる敵基地攻撃能力の行われる可能性のある一連のオペレーションを例示したものであると認識しております。あくまでも一例を示したものであり、これに限られるものではないというふうに認識しております。 その上で、昨年十二月に策定した国家防衛戦略等において、反撃能力にはスタンドオフ防衛能力等を活用することとしておりますが、防衛省としては、必ずしも御指摘のオペレーションを実施することを想定しているわけではなく、防衛力整備計画との対応関係については一概にお答えすることは困難でございます。
○井上哲士君 あくまで一つの例と言われますけど、国会でこれ以外の例を答弁したことないんです、何度聞いたって。つい一年半前の予算委員会でもこのことを答弁をされたんですね。 聞きますけど、例えばこの一つ目のオペレーション、移動式ミサイルの発射の位置の把握や地下に隠蔽された基地の正確な位置の把握、これはスタンドオフミサイルの活用をした場合でも必須だと思うんですけれども、この実施する能力の保有は防衛力整備計画にはどのように盛り込まれているんでしょうか。
○副大臣(井野俊郎君) 反撃能力はあくまでもスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用するものであり、反撃能力のための独自の整備方針があるわけではございません。お尋ねの移動式発射台や地下基地の正確な位置の把握のための防衛力整備を行っているものではございません。 その上で、防衛力整備計画においては、スタンドオフ防衛能力の運用に必要となる目標情報を一層効果的に収集するといった観点から、衛星コンステレーションを活用した画像情報等の取得などにより、情報収集、そして分析機能及び指揮統制機能を強化することとしております。 反撃能力については、こうした我が国自身の取組を活用しつつ、情報収集を含め、日米共同でその能力をより効果的に発揮する協力体制を構築しているところでございます。
○井上哲士君 それによって地下や移動式の発射台基地が把握できるようになると、今の答弁で、そういうことでいいんですか。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 先ほど副大臣からも御説明しましたように、他国の領域において移動式発射台や地下基地の正確な位置の把握のための防衛力整備を行っているものではございません。この反撃能力というのは、あくまでスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用するものでございます。 そこで、これ、国家防衛戦略の中に書いてございますけれども、スタンドオフ防衛能力に不可欠な、我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に関する正確な目標情報を継続的に収集し、リアルタイムに伝達し得る指揮統制に係る能力を保有すると、対処実施後の成果の評価も含む情報分析能力や情報ネットワークの抗堪性、冗長性も併せて保有すると、こういうスタンドオフ防衛能力の中の情報の能力、これを基本として整備していくということは考えているわけでございます。そして、スタンドオフ防衛能力を反撃能力として活用するということでございます。
○井上哲士君 同じ答弁繰り返さなくていただきたいんですけどね。相手の位置を把握しなきゃ、どうやって当てるのか、さっぱり分かりません。 そして、三文書ではスタンドオフ防衛能力等を活用した反撃能力を保有としておりますが、それに限定されるのかと。 確認しますが、岸田総理は二月二十七日の衆議院予算委員会で、保有が可能な反撃能力にはスタンドオフ防衛能力以外もあり得ることは否定できないと答弁をされました。例えば戦闘機による爆破、上陸作戦なども排除されないということでよろしいですか。
○副大臣(井野俊郎君) 反撃能力については、現時点において、現実的な選択肢としてスタンドオフ防衛能力の活用を念頭に置いております。 その上で、今後の自衛隊の能力や将来の技術革新の可能性などによっては、弾道ミサイル等による攻撃を防ぐためにやむを得ない必要最小限度の自衛の措置として、効果的かつ現実的な対応能力がスタンドオフ防衛能力以外にもあり得るということは否定できないものと考えております。 〔理事大家敏志君退席、委員長着席〕
○井上哲士君 つまり、現時点でだってスタンドオフ防衛能力だけにとどまらないと、上陸作戦であるとか戦闘機による爆撃とかもあり得るわけですね。そうしますと、先ほどのようなオペレーションの装備ということも必要になってくるわけですよ。 これまで、平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは憲法の趣旨とすることでないという五九年の伊能防衛庁長官の答弁を曲がりなりにも堅持をしてきたわけですが、ところが今、憲法解釈踏み破って敵基地攻撃能力を持つとしたことで、この歯止めが失われるわけですよ。 この間、例えばミサイル防衛構想についても、この案でも、結局、相手がそれによって能力を上げれば軍拡の悪循環になってむしろ緊張激化につながる、こういうことを私たちは言ってまいりました。実際このBMDについては、当初、整備費八千億から一兆円ということで始まったわけですけれども、今やもう三兆円ですよ、約。三倍に膨れ上がりました。そして、飽和作戦とか極超音速滑空弾などでもう迎撃は困難だといって、いよいよ敵基地攻撃能力の保有だってことを今、政府、防衛省は言ってきたわけですよね。 結局、こうやって、軍事対軍事でやりますと歯止めのない軍拡になっていきますし、さらに、敵基地攻撃能力の保有になりますと、ミサイル防衛、スタンドオフミサイルだけではない、今後の状況によっては戦闘機であるとか、上陸もあるわけですよ。歯止めのない軍拡に進んでいく、そういう方向ではありませんか、副大臣。
○副大臣(井野俊郎君) 今回の防衛力強化の検討に際しては、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、我々、国民の命を守り抜けるか、極めて現実的なシミュレーションを始めとする様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を具体化してきたものであります。これら、あくまで国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要なものというふうに考えております。 その上で、反撃能力はあくまでもスタンドオフ防衛能力などの自衛隊の能力を活用するものであり、委員御指摘のように、反撃能力の保有により歯止めなき軍拡の道に突き進むというふうになるとは考えておりません。
○井上哲士君 だって、将来、状況によってはスタンドオフミサイル以外もあり得ると総理も答弁されて、先ほど認めたわけじゃないですか。だから歯止めなくと言っているんですよ。 あの福島の地方公聴会でも、ウクライナで原発が攻撃対象になった姿を見て、やっぱり、一旦戦争になれば、仮に反撃能力持ったとしても、原発が狙われればとてつもない被害になると、絶対戦争にしてはならないという思いが語られました。 やるべきことは、憲法九条を生かして地域の全ての国を包摂する平和の枠組みを発展させる外交努力でありまして、軍事対軍事の悪循環に陥ってはならないということを強調して、質問終わります。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 まず、一番目の通告で増税の先送りについて大臣に質問を上げていたんですけれども、他の委員の先生が詳しく聞かれましたので、その点につきましては割愛をさせてください。 今回の財源確保の法案について、七回にわたって審議をしてきまして、毎回質問時間をいただき、ありがとうございました。 参政党は、防衛費を拡充することには賛成の立場です。ただ、その財源を増税で担保するということはしてほしくないということも言い続けてきました。国民負担率が四七%まで上がって国民は疲弊していますし、十月にはインボイスも始まる予定です。これ以上の増税は、更に経済の勢いを落とし、日本を弱体化してしまうので、将来的に安定した防衛財源の確保が難しくなりそうです。 しつこく申し上げますが、今どうしても防衛費が必要だということでしたら、我が党が提案するような投資国債といったものの新しい枠組みをつくり国債で賄うか、若しくは国家予算で一番大きな割合を占めている医療費などの削減を検討していただきたいというふうに考えています。戦争や病気でも人は亡くなりますが、経済不況でも多くの人が亡くなっています。人の命を守るためにも、今は増税ではなく、思い切った減税を検討していただきたいと考えています。 また、本委員会で確認してきたのは増税する防衛予算の使い道についてです。我が党が訴えたのは、年々募集が厳しくなる自衛官の給与などの待遇の改善や、その募集を助ける広報の充実、国民の防衛意識の向上のためのリーフレットなどの作成やその配布、拉致被害者の奪還などのオペレーション能力の向上などについてですが、一番強く訴えた、時間を割いたのは情報戦の対応に対する予算の拡充です。パンデミックやLGBT法案などの背景についても、多角的視点で調べて研究をしてほしいというふうに要望もいたしました。 今週十三日の委員会でも、鈴木大臣から、情報収集の重要性は認識していると、関係各省に必要な予算を上げてもらうというふうな趣旨の答弁をいただいたので、どのぐらいの情報戦の予算、インテリジェンス予算が必要なのかということを考えて、アメリカの国防費の内訳を調べてみました。すると、二〇二三年度の国家防衛予算、アメリカですね、国家防衛予算は八千二百七十億ドル、日本円に換算して約百十六兆円です。そのうち一一・三%の九百三十七億ドル、日本円にして約十三兆円がインテリジェンスに対する予算に割かれていることが分かりました。インテリジェンスの関連予算だけで軽く日本の国防費を超えているというぐらいの予算配分です。 一方、我が国は、今後五年間で四十三兆円の防衛予算をつくるということです。そのうちインテリジェンスに関連するものは、先日の委員会で挙げていただいた防衛駐在官の予算が含まれている指揮統率・情報関連機能というところの区分の予算になるんですが、その予算を見てみると約一兆円というふうに書かれており、比率にすると四十三兆円の二・二%しかインテリジェンスに予算が割り振られていません。 大臣が挙げられていた答弁で、あっ、大臣の答弁の中で挙げられていた国家安全保障戦略の該当箇所を見ると、健全な民主主義の維持、政府の円滑な意思決定、我が国の効果的な対外発信に密接に関連する情報の分野に関連して、我が国の体制と能力を強化すると。具体的には、国際社会の動向について、外交、軍事、経済にまたがり幅広く、正確かつ多角的に分析する能力を強化するため、人的情報、公開情報、電波情報、画像情報など、多様な情報源に関する情報収集能力を大幅に強化する。特に、人的情報については、その収集のための体制の充実強化を図るというふうに書かれているのに、情報戦やインテリジェンスに係る予算が、掛ける予算が少な過ぎるのではないかというふうに思います。 まず、この点について防衛省の見解を聞かせてください。
○政府参考人(増田和夫君) お尋ねの件でございますが、情報関連機能というのはとても大切でございまして、防衛力の機能を発揮するためにも、我々としても重視してきているところでございます。 そして、その上で、そのアメリカの国防費と日本の防衛費を単純に比較するということはなかなか、ちょっと適切かどうかという議論はあろうかと思いますけれども、今般の防衛力整備計画におきましては、厳しさと不確実性を増す安全保障環境を踏まえまして、先生御指摘の指揮統制・情報関連機能を重視してございます。例えば、その前中期防衛力整備計画五年間におきましては約〇・三兆円であったものを、大幅に増加しまして約一兆円を計上しているということでございます。 具体的には、本年度から、我が国防衛における情報機能の中核を担う情報本部を中心に、電波情報、画像情報、人的情報、公刊情報などの機能別の能力を強化するとともに、防衛駐在官制度の充実を始め、情報収集、分析等に関する体制強化に取り組んでいるところでございます。 我が国周辺における軍事活動が活発化する中、様々な手段を適切に活用し、隙のない情報収集対策を構築することは不可欠と考えておりまして、引き続き、取組に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 説明ありがとうございました。 予算は拡充しているということでありますけれども、全体の比率で見ると、やはりまだまだ少ないんではないかというふうに思います。そこに予算を増額しているんだということですので、もう少しこれからの予算配分を考えていただきたいというふうにも思っています。 それに関連して、次の質問に行きますけれども、今挙げました指揮統率・情報関連機能の予算というものを、内訳をもうちょっと見ていくと、結局その中身はシステムとか機材の購入というものに充てられていて、ヒューマンインテリジェンス、人的情報に対する予算というのがほとんどないのではないかというふうに思います。 全てのヒューマンインテリジェンスを防衛省だけで担うということは難しいのだと思いますが、防衛省内で国内インテリジェンスの要員がほとんどいないということには問題を感じます。 説明いただいている防衛駐在官の方々が海外で集めた情報を分析し、国内の情報と統合をして他の省庁との橋渡しをするためにも、防衛省に国内インテリジェンスの、国内のヒューマンインテリジェンスですね、国内のヒューマンインテリジェンスの要員ももう少し確保すべきではないかと考えるんですが、この点どうでしょうか。
○政府参考人(増田和夫君) お尋ねの件でございますけれども、防衛省は、平素から御指摘の人的情報とともに、電波情報、画像情報、公刊情報などに関する能力を整備し、これらを総合的に活用することで、我が国の防衛を全うするために必要な情報の収集、整理に万全を期しているところでございます。 このうち、御指摘の人的情報収集につきましては、国際軍事情勢に関する情報の収集を目的として、諸外国の在外公館に派遣している防衛駐在官等によって実施しているものでございます。 また、内閣直属の情報機関である内閣情報調査室を始め、警察庁、公安調査庁、外務省等が、内閣の下に相互に密接な連携を保ちながら、人的情報を含めた情報収集・分析活動に当たっているところでございます。政府の情報コミュニティー全体として対応しているということでございます。 その上で、国家安全保障戦略の記述を踏まえ、引き続き、関係省庁と連携しながら、人的情報を始めとする情報機能強化に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 日本のヒューマンインテリジェンスというのは防衛省だけではなくて各省にまたがってやっているということを重ねて御答弁いただいているんですけれども、その情報がうまく統合できていないんじゃないかという問題意識持っているわけですね。 例を挙げますと、各省庁の情報を統合する目的で二〇一四年に国家安全保障会議もつくられたというふうに思いますが、この機関自体が、ちょっと言い方がよくないかもしれませんが、各省庁からの人材の寄せ集めになってしまっていて、非常にランクの高い方集まっていらっしゃいますから、もちろん、情報の統合はできるのかもしれませんが、現場の声がどれだけそこに集中して的確な分析や整理が行われているのかということに関しては、疑念や危惧を感じています。 先ほど挙げましたけれども、国際社会の動向について、外交、軍事、経済にまたがり、幅広く正確かつ多角的に分析する能力を評価するということであれば、日本でも諸外国の例に倣い、中央情報機関というものを持って、時間を掛けて生え抜きの専門職員を育成すべきではないでしょうか。その機関の予算、中央情報機関の予算というものは、性質上防衛費の一環として計上していくべきだというふうに考えるんですけれども、今回の防衛予算の大幅な増額というものをきっかけに、今後、日本でも中央情報機関の創設というものを検討できないかという点について御回答ください。
○政府参考人(七澤淳君) お答え申し上げます。 我が国を取り巻く国際情勢が不確実性を増す中で、政府といたしましても、我が国の国益を守り、国民の安全を確保するためには、情報の収集、集約、分析が極めて重要なものと認識してございます。 こうした認識の下、我が国におきましては、内閣直属の情報機関として内閣情報調査室が設置され、また、情報コミュニティーを構成する省庁が、内閣の下に相互に緊密な連携を保ちつつ、情報収集・分析活動に当たっているところでございます。 委員御指摘のございましたような情報機関の創設につきましては様々な議論があるものと承知しておりますけれども、政府としましては、情報機能の一層の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。 また、別途御指摘もございましたインテリジェンスに係る人材の確保、育成や専門性の向上につきましても、極めて重要なものであると認識してございます。有為な人材の採用、各種の研修等を通じまして高い専門性を有する人材を確保、育成することなどによりまして、情報機能を更に強化してまいりたいと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございました。 外国の防衛状況とか軍隊見ていますと、やはり中央情報機関というものがすごく重要な役割を担っています。そういったものがやっぱり戦後日本にはないんですね。これはもうずっと議論重ねてきましたけれども、今回、もう今までにないような危機的な状況であるということでしたら、もちろん、ずっと言うんですけれども、武器とかミサイル拡充するということもいいんですけれども、その情報のところにもっと人と予算を配置していただきたいというのが参政党の強い思いなんですね。 何でこう情報戦、情報戦というふうに私がちょっとこだわっているかということを少し説明させていただくと、私、大学の専攻が歴史でして、高校で歴史の教師をしていたこともあります。そんな私が、日本の近現代史、学校でなかなか教われなかったので、それ調べていきますと、日本は何であの大東亜戦争に負けたのかというふうなことに疑問を感じて、それで更にそこに突っ込んで調べたことがあるんです。自分が学生のときに学校で教わったときには、日本はアメリカに石油を断たれて軍部が無謀な戦争をしたんだというふうなイメージが刷り込まれていたんですが、しっかりあの戦争の経緯を時系列で調べていくと、初期の頃は、アメリカ、イギリス、フランス、オランダといった国々を相手に連戦連勝しているんですね。短期戦で勝利を目指していて、相当な軍事力の準備をして戦いを始めていたということも分かりました。学校の歴史ではそういうことを教えていませんね。 しかし、そういった十分な戦力を持っていた日本が一気に負けに転じていくのは、ミッドウェーの海戦の惨敗からになります。ミッドウェーの海戦調べていきますと、アメリカも、アメリカ海軍の何倍もの戦力を持っていたのに、結局、暗号が、まあこれは真珠湾からなんですけれども、暗号とかそういった情報が全て筒抜けだったわけですね。ので、筒抜けであり、さらに、敵の艦隊が来るということを発見していたという情報もあったのに、それがなぜか作戦本部に届いていないとか、そういったこともありまして、結果、米軍の奇襲を受けて日本は海軍の主力を失い、制海権と制空権を奪われて敗戦に向かっていくという事態になったわけです。 アメリカにあるミズーリ記念館だったと思いますが、私行ったことありまして、そこでミッドウェーの解説を読んでみますと、ミッドウェーの海戦の勝利というのはアメリカにとって奇跡だったと書かれているんですね。勝てるはずのない戦闘で勝てたんだと。それぐらい戦力差があったのに、アメリカはいろんな工作を掛けて日本に勝ったということがアメリカ人の誇りとして歴史のところに書かれているわけですね。これ、教訓だと思います。戦力で勝っていても、情報戦で敗れたことをきっかけに大きな戦争で敗れたということなんですね。 私は、こういった歴史をしっかりと学んで、みんなで、政府に同じような失敗を繰り返してほしくないと、そういう思いが強くあるんです。通常戦力の均衡による抑止力というものを維持するとなると、防衛費を確保するために、軍拡を進める隣国と同じように、同じ規模の経済成長が必要だということになっているんです、なってくるんですが、今、情けないことに、日本の一人当たりのGDPはもうプエルトリコにも抜かれてしまいましたと、そんな状況です。ですから、経済成長ができない中で軍拡を競っていくというのは、通常兵力の均衡を維持していくというのは非常に難しいことなんですね。 経済の飛躍というものを狙うならば、日銀の保有国債の一部永久国債化、これ、大塚先生よくおっしゃっていますけれども、そういった今までに例のないことを考えてやらないと、やっぱり追い付かないんですね。その中で、まあリスクはありますが、積極財政で内需の拡大と賃金の向上などを一気にやるしかないというふうに思うんですが、財務大臣のお話聞いていても、そういったことは今のところはやるつもりはないというふうにおっしゃいます。 となると、中途半端な軍事の拡大をやるよりも、なるべく予算を掛けずに、我々が提案をしたニュークリアシェアリングや原子力潜水艦の配備などを検討するということも考え得るんですが、日本の場合は非核三原則などの縛りがあって、それも難しいということになります。 となると、残すは、もう世界一の情報部隊をつくって、インテリジェンスを今の十倍、二十倍と拡充して、経済や技術をしっかりと守り、外交力と経済力を強化して軍事大国を相手にしていくしかないというふうに思い至るわけです。 今回の防衛予算の配分では、中途半端に諸外国を刺激し、かえって日本のリスクを高める可能性があるようにも思えます。防衛予算の拡充を契機に、今の日本の国力に合った防衛体制を改めて検討していただきたいと要望して、質問を終わります。
○堂込麻紀子君 茨城県選出の堂込麻紀子です。 先日は地方公聴会を開いていただきまして、まさに東日本大震災のその今復興の地である場所で、現地で、今まさに復興に、本当の、真の復興に向けて頑張っていらっしゃる皆さんのお話を伺うことができて、本当に貴重な体験をさせていただきました。改めて感謝をしたいと思います。 そこで、本日は、防衛費の財源の今後話を進めていくという中で、復興財源の確保というところも含めて今日は質問の方を用意させていただきましたので、よろしくお願いいたします。 初めに、鈴木大臣の、被災地の御出身ということもあって、御決意をというところを伺おうと思いましたけれども、先ほどもお話ありましたとおり、今回、復興財源の確保というところの決意というところは、先ほどのお話もありましたとおり、理屈で納得を被災地の方にしていただくというところではなく、改めて被災地の皆さんへメッセージをこれからしていただくというところと、正確で分かりやすい説明をしていただくという御説明いただきましたので、その点についてはこの質問では触れませんけれども。 今、被災地の状況も鑑みて、復興庁の皆さんにも今日来ていただいております。その復興の財源フレームの進捗状況について、事業費及び財源についての現時点での進捗状況の方をお伺いできればと思います。
○政府参考人(森田稔君) お答えいたします。 現在、復興事業につきましては、令和三年度から令和七年度までの五年間を第二期復興・創生期間として取り組んでおりますが、その復興事業と財源につきましては、いわゆる復興財源フレームの対象経費として、平成二十三年度から令和七年度までの累計十五年間、三十二・九兆円程度と見込んでございます。 その進捗につきましては、現時点では、第二期のこの五年間の歳出のうち、一年目の令和三年度までが実績として確定してございまして、その執行見込額は三十一・五兆円程度となってございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 改めて、防衛力強化とは別の課題として、復興事業の執行及び復興財源の確保については遺漏のないよう十分に留意すべきというふうに私も考えますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。 そして、福島の地方公聴会において、公述人でお越しいただきました浪江町の吉田町長から、ふるさとに帰れない方たちからすると、なぜ復興財源が防衛費に回るのかという思いは当然のことだという御趣旨の御意見もございました。 浪江町は現在も面積の八割が帰還困難区域となっており、避難先から戻れない多くの方がいるということで、復興事業による支援がひとしく行き届いていないという現状をお伝えいただきました。被災地から戻れない方たちが十二年もその地にいらっしゃるということですから、その地での生活も、もちろん既に行っていますし、一方で、その帰れない事情ももちろんあります。そういった方たちに享受いただけていないというものがありますので、改めてその点については皆さんに御承知おきいただきたいというところもあります。 被災地の意見を踏まえまして、税制措置、そして復興特別所得税と関係する所得税の付加税の仕組みについて、こちらを改めて再考する必要があると私は考えますが、鈴木大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 堂込先生の御出身地の茨城も東日本大震災で大変大きな被害を受けられたわけでございまして、被災地の方々の思いというのは先生も十分御存じだと思います。私も岩手県出身でありますので、同じ思いで、立場でいると思っております。 今回、所得税を含めまして税制措置をお願いをするところでございますが、この復興特別所得税につきましては、地方公聴会におきましても様々な御意見があったと承知をしているところでございます。 繰り返しになってしまうわけでありますけれども、今般の税制措置のうち所得税につきましては、復興特別所得税の税率を引き下げるとともに、税率一%の新たな付加税を課すことといたしております。これは復興財源を防衛費に回すことを目的としたものではなくて、現下の家計の負担増にならないよう配慮する観点から、新たな付加税と復興特別所得税を合わせた付加税率が現在と変わらないようにするために行ったものでございます。 その際、復興特別所得税については、課税期間の延長によりまして、必要な復興財源の総額は従前と変わらず確保されることとしたところであります。また、復興債の発行を通じた柔軟な資金調達によりまして、毎年度の復興事業の円滑な進行に問題は生じないようにしているところでございます。 私どもとして、復興事業は国の責任で必ず最後までやり遂げると、そういう強い思いを持っているところでございます。今回のこの復興特別所得税に対する措置も、これは防衛費に回しているわけではないということ、このことについては、被災地の皆さん、それから若い世代の皆様にも御理解を深めていただきますように、引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 御答弁ありがとうございます。 今、復興については、第二期復興・創生期間というところの折り返し点を過ぎたという現時点でありますが、今後の検討をどのように進めて、被災地の復興の完成形というところをどのように描いていくということを考えていらっしゃるのかということを鈴木大臣と復興庁の御認識をお伺いしたいんですが、また、復興財源の枠組みを検討する際、今回の防衛財源確保策のように、他の施策とその関係性で財源を取り合うような、そういうことは望ましくないというふうに考えますけれども、こちらの御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) まず、東日本大震災の復興につきましては、令和三年度から令和七年度を第二期復興・創生期間として、令和二年度末に閣議決定されました復興の基本方針に基づいて政府一丸となって取り組んでいるところでございます。 その上で、令和八年度以降のことでありますが、令和八年度以降も見据えた今後の復興事業の進め方につきましては、事業の進捗状況、あるいは被災地からのニーズの変化、これを丁寧に把握をしなければならないと思っております。このことについて、復興庁を始めとする関係省庁とともに検討をしていく必要があると、そういうふうに思っているところでございます。 さきにも申し述べましたが、特に原子力災害被災地域であります福島の復興再生、これはもう中長期的な対応が必要でありまして、引き続き国が前面に立って取り組んでまいりたいと、そのように思っているところでございます。 先生から、復興財源の確保に当たっては他の施策と何か財源を取り合うようなことは望ましくないという御指摘がございました。御指摘のような他の施策との関係で財源を取り合うようなことを今現在しているとは考えていないところでありまして、今後復興財源の枠組みを検討する際にも同様と考えておりまして、復興に要する財源、これはしっかりと確保してまいりたいと思います。
○政府参考人(森田稔君) お答えいたします。 財務大臣の御答弁と少し重複する内容がございますけれども、震災の発災から十二年が経過をし、被災地の方々や関係者の多大な御尽力により復興は着実に進展してまいりましたが、その状況が地域によって様々であると考えてございます。 まず、地震・津波被災地域におきましては、住まいの再建、インフラ整備などおおむね完了している一方で、心のケア、コミュニティー形成等の被災者の支援、中核産業たる水産加工業の回復など残された課題がございまして、被災者に寄り添いながらきめ細かく対応していくことが必要となっております。また、原子力災害被災地域では特定復興再生拠点区域においてようやく避難指示が解除されるなど、本格的な復興再生に向けた取組がまさに始まったという状況でございます。 足下におきましても、例えば今国会においては福島特措法が改正され、特定復興再生拠点区域の外においても、二〇二〇年代をかけて、帰還意向のある住民の方々全員が帰還できるよう、避難指示解除を行うための制度が創設されたほか、この四月には、創造的復興の中核拠点となることを目指した福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIが設立されるなどの動きがございます。 この点、復興の基本方針におきましても、福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、第二期復興・創生期間以降も引き続き国が前面に立って取り組む、令和三年度から当面十年間、復興のステージが進むにつれて生じる新たな課題や多様なニーズにきめ細かく対応していくこととされております。 御質問いただきましたとおり、令和五年度で第二期復興・創生期間の折り返し点となるわけでございますが、第二期復興・創生期間の後を見据えた対応につきまして、こうした復興の進捗状況を勘案しながら今後必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございました。 本日は、そこに加えて、エネルギー対策特別会計についてもちょっとお伺いしようと思っていまして、令和二年度導入されたエネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定から電源開発促進勘定へ繰入れ等を可能とする規定について、当時、国会での議論や報道等を見させていただきますと、電源開発促進勘定から支出していた中間貯蔵施設への費用が膨らんだということで、それを端に発していると思うんですけれども、批判も多くて、参議院の東日本大震災復興特別委員会の附帯決議においても、エネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定から電源開発促進勘定へ繰入れを行う場合は、その使途を真に福島の復興再生に資する事業に限定し、透明性を確保するとともに、将来的にエネルギー需給勘定への確実に繰戻しを行うことというふうにされております。 この規定が導入された理由、また現時点での運用状況と今後の見通しについてお伺いをできればと思います。
○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたこの規定でございますが、福島の復興再生のために行っている施策の安定的な財源の確保に万全を期すため、将来電源開発促進勘定に一時的な財政需要が生じた場合に備えて、福島の復興再生に関する費用に限定してエネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定から電源開発促進勘定への繰入れを可能とすることを目的としたものでございます。 御指摘の規定に基づく電源開発促進勘定への繰入れは現在までのところ行われておらず、また今後の繰入れにつきましては、将来の電源開発促進勘定の財政状況等を正確に見通すことが困難であることから、現時点において見通しをお示しすることは困難でございます。 なお、附帯決議をいただいております、使途を福島の復興再生に資する事業に限定することやエネルギー需給勘定へ繰戻しを行うことは法律上も明記をされておりまして、繰入れの必要が生じた場合には適切に繰入れ、繰戻しを行ってまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 御答弁ありがとうございました。 最後の質問にさせていただきますけれども、今回の防衛費強化のための財源の確保というところは、税外収入の確保の限界というところを御認識をされているんではないかなと私は思っておりますが、今回、東日本大震災の復興財源において、今回の防衛財源においても税外収入の確保が重要視されてきております。増税による国民負担の拡大を可能な限り避けるためという取組は重要ではあります。ただ、活用できる税外収入はもう限界に来ているのではないかという印象もうかがえるところであります。 引き続き、国民負担を軽減するという努力はしつつも、財政の現状について国民の理解を得ていくというところは必要ではないかと考えますが、所感をお伺いしたいと思います。
○副大臣(秋野公造君) 防衛力強化のための財源確保に当たりましては、国民の御負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革、税外収入の確保、決算剰余金の活用など、あらゆる工夫を行うことで、現時点において活用可能な財源を最大限確保した上で、それでも足りない約四分の一につきまして、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えております。その上で、堂込先生御指摘くださいましたように、日本の財政状況は債務残高対GDP比が二五五・四%に達するなど世界最悪の水準にありまして、さらに、これまでの新型コロナへの対応に伴う累次の補正予算の編成等により、より一層厳しさを増している状況と認識してございます。 しっかりとした経済財政の基盤を平時から維持強化していくことは国家安全保障の観点からも重要と考えており、この点は、昨年末に決定した国家安全保障戦略においても、防衛力の抜本的強化を含む安全保障政策を継続的かつ安定的に実施していく前提でもあるとしているところであります。 こうした観点踏まえまして、堂込先生御指摘のとおり、日本の財政の現状や政府の経済財政運営について国民の皆様に御理解をいただけるよう、経済財政と財政健全化の両立に向けた取組を引き続き進めてまいります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 改めて国民へ、現状の日本の財政の厳しさ、そしてこれから財政健全化に進めていくそのプロセスというのを改めてお示ししていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(酒井庸行君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○柴愼一君 立憲民主・社民の柴です、柴愼一です。 私は、会派を代表して、議題である我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、反対の立場から討論いたします。 本法案に反対する理由の第一は、財源論の前提となる今後五年間で総額四十三兆円、GDP比で二%に引き上げるとする防衛費の増額が身の丈に合わない過大なものと考えるからであります。 政府は、現実的なシミュレーションを通じて予算を積み上げた結果この額になると主張しますが、そのシミュレーションが具体的にどういったものなのかを委員会質疑で何度問うても、ついに詳細を明らかにすることはありませんでした。国会において真に必要な防衛力に関する深い議論ができないならば、そのための財源論など、そもそも議論を深めることさえできるはずもありません。防衛予算を総額ありきで議論を進めた結果、政府が苦し紛れに提出した財源案には、当然ながら幾つもの綻びが生じています。 決算剰余金は直近十年間の平均から毎年〇・七兆円ほど生み出せると政府は想定しますが、コロナ禍で膨らんだ令和二年度の決算剰余金の異常値を含んだ平均値を安定財源と言う政府の主張には全く説得力はありません。歳出改革についても、いかなる措置を行い財源を確保するのか、全く見通しが付いていない中で今後五年間で総額三兆円余りの金額を見込むのは、財源論として余りに無責任です。そして何より、増税については、復興特別所得税のスキームを流用し、実質的に増税なのにあたかも負担が増えないと見せかける悪質極まりない措置です。また、たばこ増税は取りやすいところから取っているだけで、それがなぜ防衛費に回されるのか、何の理屈もありません。 東日本大震災の復興財源フレームは、歳出削減や税制措置についても具体的に計上していました。当時の政府の財源に対する真摯な態度を見習い、岸田政権は法案を出し直すべきです。 我が立憲民主党は、現下の安全保障環境の変化に基づく問題意識から、真に必要な予算を積み上げた結果として防衛費の一定の増額につながっても理解できるとしてきました。しかし、五年間で四十三兆円という巨額の防衛費増額は身の丈に合わない過大な防衛費と言わざるを得ません。 また、政府・与党が容認したスタンドオフ防衛能力等による反撃能力、他国領域へのミサイル打撃力の保有については、政府内での一方的な検討で決められたものであり、国会での徹底した議論から始めるべきです。国民の犠牲を徹底的に回避するための措置が十分でないままミサイル能力等を強化するのは、防衛費増額が目的化していると言わざるを得ません。 総額ありきの防衛費増額のためにあらゆる財源をそこに投入すれば、結果として他の政策を実行する財源確保に重大な影響が生じます。最も象徴的に表れているのが、さきに閣議決定されたこども未来戦略方針での事実上の財源先送りです。結局、防衛費の世界だけ国債に頼らないと言って一見きれいに財源確保できたことを装っても、財政全体で見れば、国債発行に歯止めは掛からず、我が国の財政余力は確実に損なわれていくのです。 我が国が直面する課題は多岐にわたります。それぞれに的確に対応し、国力としての総合的な防衛力を強化していくため、本法案は一旦廃案とし、防衛費のみを聖域化することなく、現に直面する有事とも言える少子化対策と一体で検討する、その重要性を強く申し上げ、反対討論とさせていただきます。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 私は、会派を代表して、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に反対の立場から討論をいたします。 日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、国家の独立と主権を守り、国民の安全を保障するために、日本の防衛体制を総合的に強化しようとする政府の方針には我が会派は賛成であります。ただし、それは、防衛予算の使途の明確化、透明性の確保、国民の理解が必要不可欠であり、特に財源確保については、身を切る改革を始め、行財政改革を通じた歳出改革を徹底的に行うことが大前提であると考えます。 しかしながら、政府は、最大限の努力をした、これ以上財源は見付からないとして、具体的な増税方式などを既に決定しています。歳出改革の余地が依然として認められるにもかかわらず、強引に推し進める政府の姿勢を国民は増税ありきと大変厳しい目で見ています。 防衛財源の確保に当たり、政府は、将来世代への負担の先送りはしないと説明を重ねてきました。しかし、当委員会での質疑を通じて、政府の財源確保策は様々な形を取りながら将来世代への負担の先送りをしている実態が明らかとなりました。また、財源確保の裏付けも極めて曖昧で不安定であることが分かってきました。これらは、なし崩し的に増税措置を肯定しようとするもので、国民への背信行為であるとともに、財源面での信頼性の低下により防衛力強化の実現可能性を疑わせることで、安全保障上のリスクを招いていることを政府は認識するべきです。 防衛財源の確保に当たり我々が行うべきことは、既存の概念や枠組みに縛られずに、徹底した行財政改革を通じて歳出改革をやり遂げること、そして、思い切った減税と徹底した規制改革の組合せにより経済成長を促して活力ある社会を実現し、これにより税収の増加を達成して防衛財源として活用するという道筋を付けることです。そして、まず、隗より始めよの精神にのっとり、国会議員の定数削減や歳費のカットを始めとする身を切る改革を行い、国会議員が率先して歳出改革に取り組む姿勢を見せなければなりません。 以上、政府の防衛財源確保策は、不十分な歳出改革と曖昧な財源、増税ありきの発想で組み立てられており、経済成長に資することもなく、いたずらに国民負担を増加させるものであるため、容認することはできません。 日本維新の会は、引き続き国民目線に立った政策提言を積極的に行っていくことを申し上げまして、私の反対討論といたします。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に反対の立場から意見を申し述べます。 日本を取り巻く国際情勢、安全保障環境が厳しさを増す中、防衛力を強化するために防衛費を増額することには賛成します。 一方、その財源の調達の仕方及び防衛に関連する諸施策の在り方に関しては、改善すべき点が多々あります。短期間での防衛力抜本強化及び中長期的な防衛力整備のためにかなりの財源が必要になること、子育て、教育、産業支援等、他の政策にも財源が必要になること、財政及び金融の状況が事実上の統合政府状態になっていること、その下で、平時の財政や金融の論理を前提に考えれば、増税や中途半端な財源調達という発想にならざるを得ないこと等々の要因から、結局、所期の目的を達成することはできないでしょう。 目の前の現実をどのように認識し、どのような工夫でその現実を有効活用し、それに伴うリスクをどのように制御するか等々に関し、政治的決断が必要な局面です。 五月二十四日の本会議質問で申し上げたことを財務大臣に再度お伝えします。 国民民主党は、あえて日銀保有国債の一部永久国債化という手法を駆使し、現下の統合政府状態の財政金融環境を有効活用することを提案しています。日銀が五百兆円以上の国債をバランスシートに抱え込んでいる異常な状況が目の前にあります。国債市場は流通量不足に直面しています。日銀が保有する五百兆円の国債を日銀に償還するために国民に増税する構図は論理的ではありません。日銀保有国債を一部永久国債化することで、政府の元本返済負担は軽減され、国債発行余力は増します。それを市場で発行することで、財源調達及び流通量不足を補えます。推奨しているわけではありません。他に合理的かつ相対的に有意な手段がないからこそ提案しています。調達した財源を元に、人材育成及び技術力、産業力、防衛力を整備することに本気になってきたことが内外に認識できるオペレーションを行えば、市場にはマイナスではなくポジティブに受け止められるでしょう。日本が防衛強化と産業及び経済再生に本気だという印象を与えること及びそれを迅速かつ確実に実行すること、それが現下の政治に課された使命だと考えます。 以上、国民民主党の考え方を参考にしていただくことに一定の意味があり、隘路を見出すことに寄与し得ることを申し上げ、反対討論といたします。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 軍拡財源法案に断固反対の討論を行います。 反対理由の第一は、本案が憲法違反の敵基地の攻撃能力の保有を含む五年間で四十三兆円の大軍拡を推し進めるものだからです。 審議を通じて、敵基地攻撃能力は日本独自ではなく、米国の先制攻撃戦略、統合ミサイル防衛、IAMDの下、米軍の指揮下で運用される危険な実態が浮き彫りになりました。米国の指揮下で際限のない戦争に巻き込まれかねず、相手国から反撃を受け、日本が深刻な被害を受けることは必至です。 反対の第二の理由は、際限のない軍拡に道を開き、浪費や談合をも生じさせるものになるからです。 アメリカ製兵器を爆買いするFMSは一気に昨年度の四倍に拡大し、洋上イージスの導入費用は今後どこまで膨れ上がるか、政府は示すこともできませんでした。五年間で四兆円もの自衛隊基地の強靱化の下で、発注前にゼネコンから意向アンケートを取るという、かつて防衛施設庁を解体に追い込んだ談合の動きが復活していることも極めて重大です。 反対の第三の理由は、大軍拡の財源確保により、将来にわたり国民に新たな負担を押し付けるものだからです。 新たに創設される防衛力強化資金は、防衛省が複数年度にわたり自由に使えます。予算の単年度主義、財政民主主義を壊すものです。東日本大震災の復興所得税の軍拡財源への転用には、地方公聴会でも、被災者の願いに真っ向から反するものであり受け入れ難いとの声が公述人から出されました。医療体制の強化や職員待遇改善に使うべき国立病院機構と地域医療機能推進機構の積立金を軍拡財源に回すことも認められません。 自民党の防衛関係費の財源検討に関する特命委員会は九日、提言を提出しました。その中には、商工中金の政府保有株の売却益も財源候補としてにわかに登場いたしました。本委員会での私の指摘を裏付けるものとなりました。暮らしや復興支援、社会保障、中小企業に充てるべき資金を軍事費に流用することは断じて許されません。さらに、四十三兆円の軍事費を優先することによって、岸田政権が子育て政策を目玉に打ち出しながら財源を示すことができない事態となっていることも指摘しなければなりません。 やるべきことは、大軍拡ではなくて、憲法九条を生かし、地域の全ての国を包摂する平和の枠組みを発展させる外交努力であることを強く申し上げ、討論とします。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、反対の立場から討論いたします。 参政党は防衛費の拡充には賛成の立場です。しかし、その財源の確保の中に増税が含まれており、今回の審議の中で、膨れ上がる防衛予算維持のために今後更なる増税が必要になるであろうということも十分に予見ができました。我が党は、今の時点では減税を主張しており、増税で国民経済を更に破壊し、かえって国の守りを弱めてしまうということに関しては大きな懸念を抱いています。 また、武器や装備の充実も大切ですが、日本の防衛の弱みは情報分野などのソフト面だと捉えているので、そこの分野に予算がしっかりと配分されておらず、ハード面の充実に予算が偏り過ぎていることにも問題を感じています。 増税による国民経済の衰退への懸念とハード面重視の予算が青天井の防衛費増額につながる懸念があるので、この二点を理由に今回の法案には反対をいたします。 予算確保の手段と予算配分の再考が必要であるということを強く申し上げ、反対討論といたします。
○堂込麻紀子君 茨城県選挙区の堂込麻紀子です。 私は、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、反対の立場で討論を行います。 北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射など、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。国民の生命を守り、生活の安定を図る観点から、また、国際社会の平和と安定のための一定の責任を日本として果たしていくためにも、一定の防衛力の確保、強化が必要であることに異論はございません。しかしながら、今回政府が策定した防衛力強化の水準及びそのための財源確保策にはいずれも大きな問題があります。 反対する第一の理由は、財源確保の前提となる歳出を決定付ける防衛力整備の水準の妥当性が明確でないことです。 五年間の防衛力整備の水準に関わる金額である四十三兆円程度、そしてGDPの二%の根拠について、私のほかにも多くの議員が取り上げ、議論を重ねてきたにもかかわらず、我が国の身の丈に合っているのか、数字ありきではないかという疑問を振り払うには至っておりません。 国民が自分事として安全保障政策を捉え判断していくためには、国民、そして国民を代表する国会に対する十分な情報提供と分かりやすい説明が不可欠ではないでしょうか。 反対する第二の理由は、本法案を始めとする財源確保策が必ずしも安定財源を確保できるものとはなっていないということです。 防衛力強化は恒久的な施策であり、その財源も安定的に確保されるべきです。しかし、税外収入の確保はいずれも一時的なものであり、特に決算剰余金の活用に至っては、年度ごとに大きく変動する可能性も高いことに注意しなければなりません。 なお、本法案には含まれておりませんが、防衛力強化に関わる財源確保のための税制措置が既に閣議決定されております。このうち、所得税の付加税の導入については、同時に、復興特別所得税の税率を引き下げ、課税期間を延長することとしており、各年度の負担には変化がないように見えても、長期的に見れば防衛財源分が増税になります。 また、福島地方公聴会でも公述人から意見が上がったとおり、復興財源の総額は確保されるとはいえ、被災地にとってみれば復興財源の転用を懸念する声が出るのも当然のことです。誠実な説明と有識者等の意見も踏まえた制度設計の再考が求められるのではないでしょうか。 以上、国民への理解を求めるのであれば、正々堂々、透明性ある議論とプロセスをもってすべきであるということを御指摘申し上げ、反対討論といたします。
○委員長(酒井庸行君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(酒井庸行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(酒井庸行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後零時五十分散会