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211回国会参議院2023/06/08

財政金融委員会 第14号

発言数
57
登壇者
9
会派数
7
開催日
2023/06/08

会議録

酒井庸行自由民主党

○委員長(酒井庸行君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。  委員の異動について御報告をいたします。  昨日までに、広瀬めぐみ君が委員を辞任され、その補欠として加藤明良君が選任をされました。     ─────────────

酒井庸行自由民主党

○委員長(酒井庸行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長前田努君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

酒井庸行自由民主党

○委員長(酒井庸行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

酒井庸行自由民主党

○委員長(酒井庸行君) 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案を議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 おはようございます。立憲民主・社民の勝部賢志でございます。岸田総理、どうぞよろしくお願いいたします。  財確法の質疑を衆議院で三十七時間、参議院で二十四・三五時間ということで重ねてはきているんですけれども、依然として総額四十三兆円の中身の問題についてはスタート時点にとどまった状態でございます。  先日行った参考質疑でも、防衛力強化の内容、予算、財源を政府がセットで示すことができていないため、国民からすれば、請求書の中身が分からないまま代金だけを押し付けられた格好になっている、国民の理解を得られていないとの指摘がありました。そして、額ありきではないかという疑問に対しても、総理を始め政府は、シミュレーションを重ねて積み上げた数字だと、そして、じゃ、その中身はどうなっているのかという問いに対しては、手のうちは明かすことはできないと、その上で丁寧な説明を行っていくと、まあ言ってみれば、のれんに腕押しのような答弁を繰り返されてきています。  そこで、総理には是非お願いをしたいことがございます。全ての国民に大きく関わる防衛戦略の大変更と財確法の審議を更に中身のあるものにするために、現在積み上げてきたと言われるその数字の中身を是非この委員会に提出をしていただき、明らかにしていただきたい。そのことを是非この場で御決断をいただいて、関係省庁に御指示をいただきたいと。丁寧な説明をということを旨とする岸田総理としては本意ではないかと考えますけれど、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力の抜本強化については、今国会に令和五年度予算、そして防衛財源確保法案、これを提出し、与野党との活発な国会議論を行ってきたところですが、委員の方から、この数字の内訳、これが明らかになっていないという御指摘がありました。  しかしながら、これまでのこの国会の議論を振り返ってみますと、令和五年度予算分について、事業の内訳、金額の詳細、これをお示ししている、これはもちろんのことですが、今後五年間の事業についても、例えばスタンドオフ防衛能力について約五兆円、弾薬、誘導弾について約二兆円、装備品等の維持整備、可動確保について五兆円、こうした総額、大きな数字はもちろんお示ししていますし、この国会の議論の中で、まさに御党の何人かの委員の方から更にこの今言った数字の内訳を示すようにという御指摘を受けて、これらの事業の詳細な内訳、金額、こういったものについても国会にこの資料を提出させていただいている、こういった議論が続いてきたと承知をしています。  いずれにしましても、この国会の場でこの御議論いただくこと、これは国民の皆さんの理解にもつながる大変重要なことであります。今後とも引き続き政府として、できる限りのこの資料に基づいて説明責任を果たしていきたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 連合審査をやって、我が会派の小西委員から資料の提出を求めて、今日、理事会で報告をされたものがあります。無人アセットに関する研究開発〇・二兆円と。中身を見ると、千五百五十九億円と、三つの開発に関わる予算が示されたんですけれど、これ〇・二兆円と出ていたものが千五百五十九億、言ってみれば一・六兆円なわけですよね。そうすると、そこに六百億円もの、あっ、四百億円もの差があるんです。こうやって大ざっぱな数字は示されていますけれど、しかし、本当のその予算審議、今後これが本当に必要なのかどうかということも含めて考えたときに、もっともっと丁寧な資料なり考え方を是非政府には示してほしい、これはもう再三申し上げているんですが、それがなされていないと。  そして、先ほど指摘があったように、国民の皆さんが、じゃ、それで理解しているかということなんです。私は、地元へ帰っていろんな方にお話聞きますけれど、確かに今年度予算、予算案はあるんですが、じゃ、それ国民の皆さんが、本当にこれ必要なものかどうかという議論がここで深まったのか、さらに、五年間でどのようなことをやるのかと、そのために四十三兆円と言われている、それはもう本当に全く雲をつかむような話でよく分からぬというのが国民の皆さんの声なんです。  ですから、総理、繰り返してお聞きしますが、是非そういう意味では、政府から出しているというのであれば、もっともっと細かい資料を提出をして、議論を積み重ねていくということを私ども求めたいと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほどの答弁で、装備品等の維持整備、可動確保について、私は約五兆円と答弁したようでありますが、正確には約九兆円でありました。訂正し、おわびを申し上げます。  そして、委員のこの御指摘ですが、これ、防衛力の抜本的なこの強化、我が国のこの現在の外交安全保障政策において、またこれからのこの未来を考えますときに、これは重要な課題であります。これを国民の皆さんに理解してもらうために努力をしなければならない、これは当然のことだと認識をいたします。  そして、そのためにも国会の議論が大事だということを先ほど申し上げました。是非、国会の議論を通じて、必要なこの資料、そして明らかにできる資料については最大限政府としても努力をし、説明責任に努めてまいりたいと考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 引き続き、そういう意味では資料の提出を求めてまいりたいと思いますし、議論も重ねていきたいと思います。  時間がありませんので次の質問に移りますけれど、国民の命と平和な暮らしを守り抜くというのが今回の防衛予算倍増、防衛三文書改定の主な理由だということなんですけれども、その中で、五月二十三日の参議院外交委員会で、小西委員、伊波委員が、今般の政府による防衛三文書に係るシミュレーションでは国民被害をどうシミュレーションしているのかという質問をしました。それに対して防衛省は、自衛隊員の被害については考慮しているが、国民被害についてはしていないと、これは政府全体で取り組んでいくんだ旨の答弁があったわけですね。これを聞いていますと、国民被害、国民の命を守るということを大前提だと言いながら、その取組がしっかり行われているのかどうかということを疑いたくなるような答弁だったんです。  そこで、総理にお伺いをしたいと思いますけれど、現状、政府全体でこの国民被害の想定と国民保護の各種施策をどのように進めておられるのか、その進捗について明らかにしていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 武力攻撃事態に当たって、国民への被害を最小化していく、これが何よりも重要であるということ、これは言うまでもないことだと認識をしております。  防衛力強化のためのシミュレーションは、あくまで我が国への武力攻撃を排除し、国民の命と暮らしを守り抜くために必要となる防衛力を整備するために行ったものであると認識をしています。その上で、いかなる事態でも国民の命と暮らしを守ることができるように、国民保護についても様々な検討、当然のことながら重ねております。  具体的には、沖縄県では初めて武力攻撃予測事態を想定した図上訓練、これを実施するなど、国民保護の体制強化に向け、訓練、これを積み重ねてきております。また、武力攻撃を想定した緊急一時避難施設の指定を着実に進めるとともに、より過酷な攻撃を想定した施設についても、必要な機能や課題の検討、これを進めています。  今後とも、迅速な住民避難につながる検討、そして訓練、これを積み重ねるとともに、様々な種類の避難施設の確保等に取り組んで国民保護の実効性を高めていく、こうした姿勢を政府としても重要視し、努力をしていきたいと考えます。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 是非それは進めていただきたいですし、国民にも分かる形で都度都度説明をいただければと思うんですね。  先日、Jアラートが、私が住んでいる北海道でも鳴りました。私、こっちにおりましたんで、それ実際に見てはいないんですけど、朝八時にJアラートが鳴って、大変な混乱というか驚きをみんな覚えたわけですけれど。地下に潜ってくださいと言われても、地下は、あるところも、町の中はあるんですけど、そういうものはありません。ですから、例えばシェルターですとか、それから原発の近くに住んでおられる方々は、万が一、原発にミサイルがというようなことになれば、もう大変な事態になるわけで、そのことに対する防御も含めて検討してほしいという声がありましたんで、是非それは進めていただきたいと思います。  次に、敵基地攻撃能力の保有について伺いたいと思います。  今まさに、ウクライナ戦争から様々な教訓を私ども受け止めて、それを生かしていくということが重要だと思っています。一刻も早い停戦を求めるのはもちろんでありますけれど、その中で、ウクライナは、ロシアから攻撃を受けても基本的には敵基地攻撃は行っていないというふうに承知をしています。  これ自体は、なぜかというと、やはり戦争の更なるエスカレーションを招きかねない、また、ロシアに対して核とかあるいは化学兵器の攻撃をする口実を与えるのではないか、したがって、そのことには着手しないというふうに私は見ているんですが、総理はどのようにお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ロシアによるウクライナ侵略において、このロシア国内の複数の箇所での無人機による攻撃、また、ロシア・ベルゴロド州における砲撃や侵入など、様々な報道がなされています。一方で、ウクライナ政府側は直接の関与を否定しているなど、様々な状況が伝えられています。  このような状況において、日本政府として、他国の動向について説明すること、あるいは我が国の立場について申し上げること、これは控えるべきであると考えております。御指摘の点についてはそのように考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 今総理が言われましたように、当初は、ウクライナは敵基地攻撃は行わないというような状況でしたが、最近になりましたら、いろいろな武器の供与もあって強化されてきたのか、ロシアに対する攻撃も疑われるというか、報道などでは、ウクライナからのロシアへの攻撃ではないかというようなことも言われています。  これも報道なんですけれども、それを海外からどのように受け止めているかというと、ドイツとかイタリアは、あっ、ごめんなさい、ドイツとかイギリスは、当然の権利だということでウクライナの行動に対して支持を表明し、アメリカは支持しないと明確に伝えていると、これは慎重な姿勢を示しているんですね。  ですから、周りでこの戦争を体験している国がどうすべきかということを、総理は表明すべきではないというふうにおっしゃいましたけど、こういうふうに言っている国々がありますので、我が国としては、このウクライナの敵基地を攻撃する行動についてどのようにお考えかということを改めてお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ロシアによるウクライナ侵略におけるその攻撃のありようについては先ほど申し上げたとおりであります。ウクライナ政府自身のこの関与の否定など、様々な情報が錯綜しておりますので、それについて評価することは控えなければならないと思います。  そして、委員の方から今、敵基地攻撃という言葉がありましたが、要は反撃能力についての御指摘だと思いますが、反撃能力については、いずれにせよ、我が国の憲法、国際法、そして国内法、さらには専守防衛といった我が国が重視しているこの原則、こうしたものに基づいて使われるものであると認識をしております。  一九五六年の我が国の政府見解等、今日まで様々な国会の議論を積み重ねてきました。そうした議論の中で、こうした反撃能力についても、今後、防衛力強化の中で考えていくものであると認識をしております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 時間がないので次の質問に移りますけれど、この財確法の審議をしておりますと、やはり防衛力、防衛費を倍増すると、国民の負担も当然ながら増えるだろうということが想定をされるわけです。  総理は、賃金の上昇を願うというか、賃上げをしていきたいということを主唱されているところですけれども、その状況が今どうなっているかというと、六月の六日に厚労省が公表した毎月勤労統計調査では、実質賃金は前年同月比三%減ということで、十三か月連続のマイナスが続いているという状況なんです。ある報道によると、賃上げをすれば負担増も納得してもらえると総理が明かしたということが記事にありました。  しかしながら、賃上げはなかなか実質的には上がっていないというのが状況なんですが、この間、その防衛費の倍増あるいは異次元の少子化対策、これも国民の皆さんには負担増ということではないかと思いますが、こういった負担が本当に国民耐えられるのかどうか、総理はどのようにお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、賃上げについては、賃上げの、賃上げ率、春闘における賃上げ率、全体で三・六六%、中小企業でも三・三六%、いずれも三十年ぶりの高水準を示すなど、ようやく官民が協力することによって力強い動きが出てきたと認識をしています。今後、この動きを持続的なものにしていくために、構造的な賃上げを目指さなければいけない、三位一体の労働市場改革に官民で連携で、官民連携で取り組んでいきたいと考えております。  そして、委員の御質問は、国民の皆さんが少子化対策あるいは防衛力の強化等における負担についてどのように受け止めるかという御質問でありますが、少子化対策についても、若い世代の所得を増やすこと、これを基本理念の第一に据えて、児童手当などの経済的支援策、これを抜本的に拡充する、さらには、この財源確保に当たっても、経済成長を阻害し、若者、子育て世代の所得を減らすことがないようにしていく、さらには、歳出改革による公費と社会保険負担軽減等の効果を活用することによって、国民に実質的な追加負担を求めることなく少子化対策を進めていく、このような方針を明らかにさせていただいております。経済成長の実現と少子化対策の両立を図って、若者、子育て世代の所得を伸ばす、こども未来戦略方針の基本的な考え方として示しているところです。  同様に、防衛力強化のこの財源確保に当たっても、国民の御負担、できるだけ抑えるべく、この行財政改革、最大限に努めることによって、現下の家計、あるいは九四%の法人にとって負担増とならないように十分な配慮をする、このように政府として明らかにさせていただいている次第であります。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 時間がそろそろなくなってきましたので、最後の質問に、簡潔にお聞かせをいただきたいと思うんですが。  私は、先ほど総理が答弁の中でもおっしゃっていましたけれども、まずは戦争が起こらない、戦争に巻き込まれない、そういうことが非常に大事だというお話をされました。徹底的に戦争だけは回避する、そのために外交を、岸田カラーを是非外交にこそ発揮をしてほしいと、こう思っています。  いろいろ報道がありまして、米中間の、あっ、失礼しました、米国、あっ、米国の中国に対する交渉ですとか、あるいは日中間の防衛大臣の対話ですとか、あるいは先日、大きな集会で、総理も日朝間の関係について、自ら切り開いていきたいという趣旨の御挨拶をされたと聞いておりますので、可能な範囲で結構ですので、この米中、あるいは日中、そして日朝、この外交についてお伺いをしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、米中関係ですが、米中関係は、この二国間の間だけではなくして、国際社会全体の安定にも関わる大変重要な関係であり、日本としましても高い関心を持って米中関係を注視しております。同盟国たる米国との強固な信頼関係に基づいて協力を進めつつ、中国に対しては大国としての責任を果たしていくよう働きかけていく、これが米中関係における日本の立場であると考えています。  また、日中関係ですが、これ昨年十一月の米中首脳会談、あっ、失礼、日中首脳会談で得られた前向きなモメンタム、これを維持しながら、主張すべきことは主張し、中国に対し責任ある行動を求め、対話を続け、協力すべき課題においては協力する、こうした建設的かつ安定的な関係を構築していく、これが基本的な方針であると思います。先日、ホットラインを含む日中海空連絡メカニズム、これが運用開始となりました。こうした様々なレベルを通じて意思疎通を図っていきたいと思っています。  そして最後に、日中、あっ、日朝関係ですが、これは、先月二十七日、開催されました国民大集会においてこの対応を述べたところですが、すなわち日朝平壌宣言に基づいて諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すわけですが、とりわけ拉致問題については、時間的制約のある人権問題であり、全ての被害者の一日も早い御帰国を実現するべく全力で取り組んでいきたいと考えており、あらゆる機会を逃さず、朝鮮、北朝鮮側にこうした考え方、決意を伝えるとともに、首脳会談、早期に実現するべく、私直轄のハイレベルの協議、これを行っていくべく努力を続けていきたい、このように考えております。

勝部賢志立憲民主・社民

○勝部賢志君 総理、丁寧な御答弁ありがとうございます。  ちょっと時間が経過しまして、申し訳ありません。引き続き、政府からの説明を求めつつ、議論を進めていきたいと思います。  ありがとうございました。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。  今日は、岸田総理、そして鈴木大臣、どうぞよろしくお願いいたします。  それで、今日、我々日本維新の会は、特に歳出改革というところに焦点を絞って質問をさせていただきたいと思います。  まず、鈴木大臣にお伺いをさせていただきます。  今回のこの防衛財源確保法の歳出改革は、これは毎年二千百億円ずつ歳出改革を続けて、令和九年度末には一兆円超の財源を歳出改革から生み出して、令和十年度以降もそれを継続していくと。ここに関しては我々も説明が了解をいたしました。  この二千百億円とは何ぞやということを、これ本会議で質問をしました。これは、消費者物価上昇率を一・七%だと、こう見通しをして、だから、千五百億円に関しては、社会保障費以外の経費を千五百億円伸びることはこれは認めて防衛費に回すと、残り六百億円をいわゆる実際の歳出改革で積み足して二千百億円になると、こういう説明だったんですが。  これ逆に言いますと、じゃ、この消費者物価上昇率が一・七%から上振れをしていけば、これ何もしなくても二千百億円確保できる可能性というのも出てくるわけなんですけれども、そういった場合というのは、もうこれ更なる歳出改革というのは必要なくなるんですけれども、そういう認識でよろしいかどうか、教えていただきたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 梅村先生御指摘がございましたとおりに、防衛財源確保に係る歳出改革につきまして、令和五年度予算におきましては、令和五年度の消費者物価の上昇率が一・七%程度と見込まれていること等を踏まえまして二千百億円程度を確保しているところでございます。  その上で、お尋ねのように物価が今後更に上振れた場合の対応につきまして、政府として現時点で特定の見込みを持っているわけではありませんけれども、必要に応じて、令和五年度の取組も参考にしつつ、毎年度の予算編成過程において検討していくことになるものと考えております。  いずれにいたしましても、物価の上昇局面では予算の単価も上昇することが見込まれ、経費の見直しを通じて徹底した歳出改革を行わなければしっかりとした財源を確保することはできないと、そのように考えております。したがいまして、歳出改革の努力を緩めるということは考えていないところでございます。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 上振れすると防衛費のその金額にもまた影響してくると思いますので、必ずしも歳出改革も何もしないというわけじゃないと思いますけれども、そういうことがないように是非お願いをしたいなというふうに思います。  それでは、岸田総理に次、お伺いをさせていただきます。  今回、この当委員会でも六月一日に私、鈴木大臣に質問をさせていただきました。その内容は、なぜ今回の歳出改革が社会保障費以外の経費、これを対象としているのかと、そういう質問をさせていただきましたら、大臣からの答弁は、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえて、社会保障関係費以外の経費を対象として歳出改革を継続すると。ですから、防衛費は社会保障費じゃないから、社会保障費以外の部分の歳出削減をするんだと。何か分かるような気もしますけれども、何となく禅問答みたいな感じもするんですけれども。  これ、歳出改革の対象を社会保障関係費と非社会保障関係費、これを分けて政策立案していくというのは、これ、そもそも一般的な考え方なのかどうかということ、これまずお聞きしたいと思います。  それと併せて、六月一日に少子化対策の素案が発表されましたけれども、少子化対策の財源としては、そうしますと、少子化対策というのは社会保障費か非社会保障費か、ちょっと微妙なところだと思うんですけども、そうしますと、今回のこの少子化対策というのは、その考え方でいくと社会保障関係費がその対象になるのかどうか、この辺りの考え方を少し整理して教えていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、社会保障関係費と非社会保障関係費、従来からそういった政策を考える際に区別をしてきたのか、そういったことが通常行われてきたのか、こういった御質問についてですが、これ、歳出改革について、これまでは骨太の方針において、社会保障関係費については実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びに抑えるとか、それから一方、非社会保障関係費についてはこれまでの歳出改革の取組を継続するとか、こうした形で社会保障関係費と非社会保障関係費、これを分けて様々な取組を進めてきた、こういったことは従来からありました。  そういったこの考え方に基づいて、委員御指摘のように、この防衛力強化のための財源として優先的に取り組む歳出改革については、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえて、社会保障関係費以外の経費を対象として、これまでの歳出改革を継続する中で財源を確保する、このようにした次第であります。  そして一方で、この少子化対策、子ども・子育て政策の方ですが、今般のこの少子化対策の財源確保に向けた歳出改革については、こども未来戦略方針の素案において示しているとおり、全世代型社会保障を構築する観点から歳出改革の取組を徹底する、このようにしております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ですから、少子化対策は社会保障関係費が対象だということになると思いますけども、これ、たまたま防衛費は、まあ社会保障費じゃないよねということが明確な分野だったからそういうふうに言えるかと思いますけども、少子化対策も正直、全世代型と言えばそうかもしれませんが、本当に社会保障関係費なのかと言われたらこれ微妙なところがあると思いますので、是非その辺りは、やっぱり総合的に歳出改革というものをどうしていくかという、こういう議論も必要じゃないかということは私は指摘させていただきたいなと思います。  それでは、その六月一日にちょっと公表されました少子化対策の素案についてお伺いをしたいと思いますが、これ、今後三年間で少子化対策予算は年三兆五千億円積み増しをすると、こういうことを発表されました。ただ、その財源については、これ明らかにされていないというか、はっきりとは書かれていない面が多くなっていまして、当面の不足分は二〇二八年度までに国債で賄って確保すると。  それ以上の明確な言及というのはこれなかったと思うんですけども、これ、防衛財源確保の中では将来世代への先送りはしないんだということで国債の発行を否定されたわけなんですけども、これ、少子化対策に関しても同じように、将来世代への先送りということはこれはしないんだという決意なのか。あるいは、まあ私はこれ見た感じでは、二〇二八年度までは少なくともこれは先送りなんじゃないかと、そういうふうに認識しているんですけども、この点に関して、岸田総理のお考えをお聞かせください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) こども未来戦略、こども未来戦略方針の素案においては、今後三年間の集中取組期間に実施すべき加速化プランの内容と、それを支える安定財源の確保に向けた財源の基本骨格、これをお示ししております。  その中で、これ、安定財源の確保については、まずはこれ、徹底した歳出改革等を先行させ、それによる公費の節減等の効果及びこの社会保険負担軽減効果、これを活用しながら、実質的に追加負担を生じさせないことを目指す、また、経済活性化、経済成長への取組を先行させ、経済社会の基盤強化を行う、これらの取組を行う中で新たな枠組みを構築する、こうした方針で取り組むこと、これを明確にしています。  その際に、この経済成長の実現に先行して取り組むとともに、二〇三〇年の節目に遅れることがないように、少子化対策、これは前倒しで速やかに実施をしていく、これが委員御指摘のその国債の部分だと思いますが、しかし、これ歳出改革等を複数年にわたって積み上げていくことで、加速化プランの実施が完了する二〇二八年度までに安定財源を確保する、このように明記しております。  こういったことから、将来世代への先送りはしない、このことを明確に示した、こうしたものであると認識をしております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 ですから、少子化対策に関しては、これからフレームを必ずつくるから、そういった意味では先送りではないという、そういう御答弁だったと思うんですけれども、そうしますと、じゃ、実際に歳出改革を行ったり、いろいろ財源確保していくと、これ報道ではいろいろと我々も事前にお聞きをしました。例えば社会保障関係費の歳出改革ですね、例えば医療とか介護とか、こういうところで一兆円を超えるような歳出改革もするんじゃないかとか、いろんな報道なされたんですけれども。  じゃ、現実に、これ高齢化がどんどん進んでいく日本の中において、当然、自然増もかなり出てくるわけなんですね、特に医療や介護というのは自然増が出てくると。その中で、じゃ、本当にこの年間一兆円を超えるような財源を確保するというのは、私も医療現場とかいろんなものを見ていますけれども、相当な険しい道だというふうに私は感じています。というのは、小泉改革のときに、社会保障費年二千二百億、毎年伸びを削減していくと。あのときにもかなりの困難というのがあったわけなんですけれども、それの何倍もの歳出改革をこれやっていくというのは相当困難ではないかと。  当然やっていかなければいけない面もあるかもしれませんけれども、こういった決意というのは、これ、この険しい道を行くということを岸田総理はどう認識されているのか、お伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども答弁させていただきましたが、少子化対策の安定財源の確保に向けた歳出改革については、こども未来戦略方針案で示しているとおり、全世代型社会保障を構築する観点から歳出改革の取組を徹底することとしております。そして、その歳出改革の具体的な内容については、具体的な改革工程表を策定する中でお示しをしてまいります。二〇二八年までの毎年度の予算編成過程において実施して積み上げてまいりたいと考えています。  そして、全世代型社会保障の理念は、例えば、昨年十二月に取りまとめた全世代型社会保障構築本部の報告書において、年齢に関わりなく、全ての国民が、その能力に応じて負担し、支え合うことによって、それぞれの人生のステージに応じて、必要な保障がバランスよく提供されることを目指す、このようにされており、この理念に基づいて歳出改革進めていきたいと考えております。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 これから具体策を削減に関しては落とし込んでいくというものがこれから発表されると思いますけれども、やはり現場の当事者の方からすると、何で自分のところだけなんだというようなことも出てくるかと思います。そういった意味でいえば、これは早く示していただくことが大事であるということを指摘させていただきまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

大塚耕平国民民主党・新緑風会

○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。  総理に何問かお伺いしたいと思います。  今回、防衛力抜本強化のための財確法の審議でありますけれども、このほかにも、子育て支援、異次元の子育て支援もおやりになるとおっしゃっている。それから、科学技術開発や研究開発の支援も行っていかなければならないと。相当な財源がこれから必要になると思うんですが、財源調達と財政健全化の関係を総理はどのようにお考えになっておられますか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、予算編成に当たっては、従来からこの骨太の方針に基づいて財政規律の方針、これを定めながら編成を行ってきました。真に必要なこの財政需要に対応するため、恒久的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を確保する、こうした方針に基づいて様々な課題について取り組んできた、これが政府の基本的な対応方針であります。  ですから、御指摘のこの防衛力強化、子ども・子育て支援の強化を始めとする政策課題について、必要な内容に合わせてしっかりと財源も確保した上で必要な予算額を措置していく、こうした方針であり、引き続き、財政規律にも配慮して責任ある経済財政運営に努めていく、こうした方針に基づいて、様々なこの政策課題の財源、安定財源についても考えていきたいと思います。

大塚耕平国民民主党・新緑風会

○大塚耕平君 総理は、財政健全化とか財政規律の観点で、例えば政府債務の対GDP比率とかが今二倍ぐらいなわけですよ。どのぐらいが御自身が目指している水準だとか、何かターゲットはあるんですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、従来から申し上げているように、この経済あっての財政だという基本的な考え方をこれからも維持していきたいと思いますが、その際に、委員今一つの例を挙げられましたが、この日本の財政のその中長期的な信頼性をしっかり維持するためにはどうあるべきなのか、これが問われるんだと思っています。  よって、その信頼を維持するためにはどうあるべきなのか、具体的に一つの指標をもうあらかじめ用意しておいてそれに基づいて論ずるということではなくして、それと、その様々な指標、これを全体的に勘案した上で、国際社会が、あるいはマーケットが日本の財政の信頼を失わないようにコントロールしていく、これが政府の財政、経済政策の基本であると考えています。

大塚耕平国民民主党・新緑風会

○大塚耕平君 日本の政治に大変欠けている点が三つあると思っておりまして、それは我が党の結党宣言に私書き込みました。正直な政治、偏らない政治、現実的な政治、この三つが日本は欠けている。これは社会全体にも、あるいは企業経営にもそういうところがあって、これが我が国の今日の様々な問題につながっていると思います。  したがって、その一番大事なのは最初の正直な政治、これは正直な経営、あるいは正直な認識と言ってもいいんですが、つまり、現状がどうかということについては、意見はいろいろ個人差や組織によって差はあっても、現状はどうかということについてより客観的な認識ができているかどうかということが一番重要であって、私もマーケットの周辺で仕事していましたけれども、マーケットはそこを見ていますから。だから、総理、財政健全化が総理の在任中に可能かどうかということ。ちょっと事務方、待ってください、ここ大事なところなんだから。それと、この可及的速やかに防衛力強化もしなきゃいけない、財源調達をどう両立するか、これを総理御自身が、現状についてより客観的な認識を持っておられて、だからこうするんだということを、マーケットがその説明を待っているんですね。  財源調達も、だから、私は、日銀保有国債の一部永久国債化ということを何度も申し上げておりますが、これ別に推奨しているわけではなくて、そういう手段も駆使してでも短期間のうちに財源調達をしてやるべきことをやり、そして、総理の在任中には多分無理ですが、中長期的に財政はこうするんだということを正直に説明する方がマーケットの信頼は多分得られると思うんですよ。  だから、私、最後、もう一つ質問させていただくのは、日本の財政当局と中央銀行は事実上統合政府状態、アマルガメーション状態になっているというふうに総理は認識していらっしゃるかどうか、ここを、できたら御自身の言葉で御答弁いただけると有り難いです。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問については、まず日銀の金融政策、これは物価安定の目標に向けて、政府から独立して決定されるべきものであると認識をしています。そして、日銀と政府の関係、国債をめぐりましても、政府は決して日銀が国債を買い入れること、これを前提に財政運営を行っているものではないと承知をしています。  そうしたことから、御指摘のようなアマルガメーション、要するに統合政府といった状況に現状はないと私は認識をしております。

大塚耕平国民民主党・新緑風会

○大塚耕平君 現状認識が相対的に正確でないと、出てくる手段も、余り適合性が高くない政策が出てこざるを得ませんから、そうすると財源調達も遅れる、それを前提にやろうとしていた施策も遅れる、さらには認識が正確でないから、マーケットの反乱も受けて財政健全化にも結果マイナスになるということで、この委員会では大変現実的な議論も行われておりますので是非参考にしていただいて、財務省の事務方の考える、まあ財務省の事務方の気持ちは分かるんですよ、分かるんですが、事務方の考えることとはまた違う視点で是非政治判断をしていただく場面が必要だと思いますので、そのことを申し上げて、質問を終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  一日に公表されたこども未来戦略方針案は、とても異次元とは言えないような内容にとどまりました。  二〇三〇年までが少子化反転のラストチャンスと言いながら、予算倍増の時期は三〇年代初頭としておりまして、これではチャンスを逃すことになりかねないと思います。当面の加速化プランで大きな予算措置は、児童手当の拡充、所得制限の撤廃ぐらい、廃止ぐらいですが、骨太方針までに予算と財源の大枠を示すとしてきたにもかかわらず、これは結局年末に先送りにされました。  一方、軍事費の方は五年後に二倍にするということで、そのための法案が今こうやって議論をされているわけであります。結局、四十三兆円もの軍事費を確保するということを優先したがために、子育て、少子化対策の財源が示せないという事態になっているんではありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 少子化対策の財源については、六月一日、お示ししましたこども未来戦略方針の素案において、まずは徹底した歳出改革を先行させ、それによる公費の節減等の効果及び社会保険負担軽減効果を活用しながら、実質的に追加負担を生じさせないこと、これを目指すということ、また、経済活性化、経済成長への取組を先行させ、経済社会の基盤強化を行うということ、これらの取組を行う中で新たな枠組みを構築するという基本骨格を示し、この基本骨格に基づいて安定財源の確保に取り組む方針、これを明確にしています。  よって、委員御指摘のように、財源確保策、これ先送りしたという指摘は当たらないと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 どのマスコミも先送りしたと書きましたよ。今おっしゃったのはまさに一般論でありまして、具体的には何も決まっておりません。  軍拡財源の確保のための歳出削減は社会保障関係以外の歳出改革によって捻出すると言いながら、実際は国立病院機構等の積立金を返納させて、本来医療体制の拡充などに使うべき財源が削減をされております。さらに、この軍事費大増税、大幅増のしわ寄せが少子化対策の財源確保のための社会保障給付費の削減や負担増になって現れていると思うんですね。全世代型社会保障の観点からの歳出確保で、改革で確保すると言われますが、この間の全世代型社会保障の名の下で行われてきたのは、高齢者に対する年金削減や医療、介護負担の押し付けにほかならないと思うんですね。昨年十月の、現役世代の保険料負担の軽減を強調して、七十五歳以上の後期高齢者医療費の窓口負担を、一定所得以上は二割に引き上げました。国の医療給付費をこれによって削減をしたわけですね。  これと同じように、結局少子化対策の財源も、高齢者に対する給付の削減や負担増で確保しようと、そういうことなんでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほど、先送りの御指摘については、実質的に国民に追加負担を求めることなく少子化対策を進める、この方針をこれ明確に示したわけです。先送りという指摘は当たらないと考えております。  そして、今の御質問についてですが、今般の少子化対策の財源確保に向けた歳出改革については、こども未来戦略方針の素案にお示ししたとおり、この全世代型社会保障を構築する観点から、歳出改革の取組、これを徹底することとしております。その歳出改革の具体的な内容については、具体的なこの改革工程表を策定する中でお示しいたします。二〇二三年度までの毎年度の予算編成過程において実施して積み上げてまいりたいと考えております。  そして、委員の方から、こうした高齢者を始めとする方々に負担をお願いするのではないか、こういった御指摘については、この医療保険及び介護保険における改革には、これサービス提供側の質の向上と効率化、例えばこの医療提供体制の効率化、介護分野におけるITの活用など、これ幅広い取組が含まれます。こうしたものも含めて改革を進めていきたいと考えています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 五月二十五日には、日本医師会を始めとする医療・介護関係十二団体が声明を発表しております。そこでは、子ども・子育て、少子化対策の財源を捻出するために、診療報酬や介護報酬の抑制、医療機関収支の適正化等を行うべきとの意見もあります。子ども・子育て、少子化対策は大変重要な政策ですが、病や障害に苦しむ方々のための財源を切り崩してはなりませんと訴えておられるんですね。  こども未来戦略方針の案は、財源については国民的理解が重要であると述べておられますが、この世代間に分断を持ち込むような、そういうこうしたやり方で少子化対策への国民の理解が得られると、総理、お考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、済みません、先ほど答弁の中で、二〇二八年度までの毎年度の予算編成過程と言うべきところ、二〇二三年度と言ってしまったようであります。二〇二八年度が正しい年度であります。  その上で、今の御質問につきましては、これは、この全世代型社会保障を構築する観点から歳出改革の取組徹底すると申し上げております。そして、その取組には、様々な取組、医療提供体制の効率化、ITの活用など様々な取組が含まれます。  その全体として、こうした歳出改革を実現することによって、子ども・子育て政策、少子化対策の財源について考えていきたいと政府は考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 結局、高齢者等への負担のしわ寄せになっていくわけですね。大企業の巨額な内部留保への課税であるとか、大企業、富裕層の優遇税制の見直し、総理自身が言われていた一億円の壁の解消、こういうことを道筋を否定したまま軍拡最優先で使える財源をことごとく軍事費につぎ込むと、こういうことをするから、私は、少子化対策の財源を社会保障削減で確保するという袋小路に陥っていると思います。  こういうやり方は取るべきでないということを強く求めまして、終わります。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。  参政党として初めて総理への質問となります。よろしくお願いします。  先日、浜田防衛大臣に防衛費を倍増してまで守ろうとするものは何なのかとお聞きしましたところ、国民の命と平和な暮らし、領土、領海、領空とお答えをいただきました。そこで、私は、幾ら今を生きる国民の命と領土を守っても、伝統、文化、言語、歴史、皇室といった国柄や国体そのものを守らなければ、日本が日本でなくなってしまうのではないかと心配している国民がいることを伝えました。  我々日本の政治家が自衛隊の皆さんと力を合わせて守るものは、命や暮らし、領土に加えて、こういった日本人の精神性や国柄、国体を含むというふうに考えていますが、このことに関して、総理は賛同いただけますか。端的にお答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新たな国家安全保障戦略の中においては、我が国が守り、発展させるべき国益として、まずは、この我が国の主権と独立を維持し、そして領域を保全し、国民の生命、身体、財産の安全を確保する、こう明記した上で、これに加えて、我が国の豊かな文化と伝統を継承しつつ、自由と民主主義を基調とする我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うする、このように明記をしております。  これを踏まえながら、この三文書に記載した取組をしっかり進めていく、これが重要であると認識をしております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 明言はいただけなかったわけですけれども、結局、何を守るかということが明確でないと、多分防衛政策がいろいろ変わってくるんではないかなというふうに思っております。  参政党は、総理を含む自民党の皆さんが中心になって成立を目指されているLGBT法案に反対をしています。日本はこれまでも歴史的にLGBTを受け入れる社会であったはずで、ここであえて理解増進を法制化しなければならないような国柄ではなかったはずですし、差別禁止のニュアンスが法制化されることにより、社会の混乱や国民の分断を生み、女性や子供の権利や安全が侵害される可能性があると考えているからです。  予算を倍増してまで国を守ろうという気概のある総理が、欧米ですら見直しが起きている国柄を揺るがしかねない法案をなぜ今拙速に日本で法制化しようとするのか、なぜ国会で議論させないのか、なぜ御自身の考えを示さないのか、その辺りの真意をお聞かせください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の理解増進法案ですが、これ、与党案を含めて複数の法案が提出されたと承知をしています。これはいずれも議員立法でありますから、これ国会で審議する、される前の段階で政府の立場からこの法案の内容等について何か申し上げること、これは控えなければならない、これがその基本的な考え方であります。  いずれにせよ、政府としては、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの尊厳や人権、これを大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けて努力をしていかなければならない、様々な国民の皆さんの声を受け止めながら取組を進めていかなければならない、これは変わらないと考えております。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  議員立法であれ何であれ、やっぱり国会で審議をして国民にその過程を見せるということが大事だと思いますので、そこのところを是非総理からもお口添えいただいて、審議をしっかりしろというふうに言っていただきたいというふうに思っております。  次に、今回は予算をかき集めて何とか防衛費を捻出されようとしていますが、これではいずれ財源に行き詰まるのは目に見えているというふうに感じています。参政党は、投資国債という定義を定め、国債発行で防衛費を賄うという提案をしていますが、総理は防衛費に対して国債発行をするおつもりはないようです。となると、いずれ防衛増税を選択することになりますが、国民の八割は増税に反対をしています。  国民の声を無視することをやめていただきたいという要望をした上で、今、国民は経済の停滞で苦しんでいまして、仁徳天皇の民のかまどの故事に例えるなら、村々から煙が上がっていない状態です。生活保護受給者も増えています。こんな状態で防衛費のために増税をしたら本末転倒になります。今やるべきは減税だと考えています。減税によって国の経済を活性化することで賃金と税収を上げ、少子化に歯止めを掛けてください。国が豊かでなければ、予算を掛けた防衛も継続できません。国防のためには、今はミサイルよりも減税だと確信しています。減税政策に対する総理の考えをお聞かせください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力強化あるいは経済財政政策に対する考え方についてよく整理して論ずる必要があると考えています。  まず、私は、一貫して、経済あっての財政であるということを申し上げております。だからこそ、今、多額の国債を発行して三十九兆円の総合経済対策を講じ、そして足下の物価高への対策、七兆円の投資支援、これを盛り込んでいるところです。  また、新しい資本主義の下、三十年ぶりとなる高い水準の賃上げ、官民連携による成長分野への投資、人への投資を推進することで成長と分配の好循環を拡大し、力強い成長の実現に向けて取り組んでいるところです。  そして、減税についてもどう考えるかという御質問がありました。  これは、減税についても、賃上げ税制の拡大、あるいは各種の投資促進税制、こういったことにおいて減税等を行っております。そして、他方、この企業に多額の内部留保がある現状では、更なる減税よりも成長分野への投資、人への投資を官の呼び水として推進し、成長と分配の好循環を促す方が成長の実現に資する、こういった観点からこの成長を盛り上げていくことが重要であると考えています。

神谷宗幣各派に属しない議員

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  国民の負担率が上がっているというのが問題だというふうに思いますので、国民個人の生活がもう少し楽になるような減税政策を考えていただきたいと思います。  参政党は、防衛費を上げるということに関しては賛成をしたいと思います。しかし、この財源確保の手段ですとか予算の使い道には賛同しかねる部分があります。いろいろと再考をお願いしたいというふうにお願いして、質問を終わります。  以上です。

堂込麻紀子各派に属しない議員

○堂込麻紀子君 茨城県選挙区の堂込麻紀子です。よろしくお願いいたします。  本日は、貴重なお時間をいただきまして、総理、ありがとうございます。  防衛力強化のための増税方針について五月に行われました共同通信の世論調査において、支持しないが八〇%、防衛力をめぐる首相の説明としては十分ではないというのが八八%、この結果を見ても、十分に国民の理解を得ているというふうには私には思えません。  総理は、この必須な防衛力を持つことの必要性について国民に伝わっているかどうか、御認識をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛力の強化、そしてそのためのこの財源確保に対する考え方、昨年末、三文書策定時、記者会見等でこの説明をさせていただいたことを始め、国会の質疑等も含めて累次にわたって説明をしてきているところではありますが、委員御指摘のように、世論調査を含め様々な意見がある、このことは承知しておりますし、国民の皆さんの声を受け止め、そして、国民の皆さんの理解を深めるためにより説明を続けていかなければならない、これはそのとおりだと思います。  引き続き丁寧な説明を行っていきたいと思いますが、その際に、やはり、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で国民の命を守る、この北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射など、こうした厳しい現実の中で、本当に国民の命と暮らしを守るためには何が必要なのか、こうした現実的なシミュレーションを行った等、丁寧に説明することは重要だと思いますし、何よりもこういった取組はこの抑止力、対処力を向上させ、武力攻撃そのものの可能性を低下させていく、こういった基本的な考え方も丁寧に説明していくことが重要であると認識をしております。

堂込麻紀子各派に属しない議員

○堂込麻紀子君 総理は、昨年十二月に政府与党政策懇談会において、防衛力整備計画の規模、そのための財源確保策について、残り約四分の一の約一兆円強については、国民の税制で御協力をお願いしなければならないが、現下の家計を取り巻く状況に配慮し、個人の所得税の負担が増加するような措置は行わないというふうに述べられております。  しかし、与党及び政府税制改正大綱において、防衛力強化に係る財源確保のための税制措置においては、所得税についても新たな付加税を導入するということになっております。  増税方針が支持をされないというのは、所得税の付加税が復興財源の転用にも見えるという点、また、この発言が反転したという税制措置が決定なされているこの点に理由があるのではないかというふうに考えますが、御認識いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘の昨年十二月八日の私の発言ですが、これは是非御確認いただきたいと思いますが、この現下の家計を取り巻く状況に配慮する、こういったことについて説明したものであります。よって、今般のこの防衛力強化のための税制措置については、復興特別所得税の税率を引き下げた上で、その下げた範囲内で新たな付加税をお願いすることとし、物価高のこの現下の家計の所得の負担増にならないように工夫したものであります。このため、私の発言に反した税制措置となっているという御指摘、これは当たらないと私は思っております。  そして、加えて、この復興特別所得税の課税期間の延長幅、これはこの復興財源の総額を確実に確保するために必要な長さとされているため、復興事業に影響を及ぼすことはないと考えております。したがって、この所得税の付加税が復興財源の転用に見える、こういった指摘も当たらないと思っています。  さらに、二〇三八年以降も付加税が続くという御指摘があります。これについては、経済成長と構造的な賃上げの好循環を実現することによって、経済全体の中でこの負担感を払拭できるように努めていきたいと思います。  標準的なモデルケースでいえば、例えば夫婦子二人で給与収入が五百万円の世帯では、所得税付加税一%分で年間給与収入の約〇・〇一%程度の負担をお願いするということになります。  先ほども質疑の中で出ておりましたが、今年の春闘の賃上げ率は全体で三・六六%、中小企業でも三・三六%を目指すということを申し上げておりますし、これを是非持続させたいということを申し上げております。その数字と今申し上げた〇・〇一%の数字、この数字を見ていただきながら、政府のこの負担感払拭の努力、こうしたものについても考えていただければと考えております。

堂込麻紀子各派に属しない議員

○堂込麻紀子君 加えてですけれども、政府は、国家安全保障戦略において、最悪の事態をも見据えた備えを盤石なものとすると、我が国の平和と安全、繁栄、国民の安全、そして国際社会との共存共栄を含む国益を守っていかなければならないというふうにしております。  こうした考えの下、反撃能力が導入されるということになっておりますが、これは、一九五九年、衆議院内閣委員会において、当時伊能防衛庁長官が答弁された仮定の事態を超えた危機の状況であるという認識でよいのか。そうであるならば、ここは明確に説明しない限り、防衛予算に対する国民の納得は得られないと考えます。いかがの御認識でしょうか。よろしくお願いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御質問は、一九五九年の伊能防衛庁長官の発言についてですが、この発言は一九五六年の政府見解を前提としたものであります。  一九五六年の政府見解では、当時は敵基地攻撃という言葉で議論されておりましたが、誘導弾などによる攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限の措置をとることは、他に手段がないと認められる限り、法理的に自衛の範囲に含まれ、可能であると述べております。  こうしたこの見解を前提とした上で、この伊能長官の答弁は、当時においては、他に手段がないと認められる限りという要件に該当する事態は起こり難い、すなわち、他に手段があることからそうした能力を保有することは考えていない、こういった趣旨の発言であったと認識をしております。  しかし、その後、我が国を取り巻く安全保障環境、大きく変化いたしました。我が国周辺では、質、量ともに、ミサイル防衛、ミサイル戦力、著しく増強される中で、既存のミサイル防衛網だけで完全に対応することは難しくなりつつある、こうした厳しい現実があります。このために、我が国としても、反撃能力の保有を考え、自らの国を守っていく努力が必要である、こういった考え方に基づいてこの反撃能力の保有を決定した、こういった次第であります。

堂込麻紀子各派に属しない議員

○堂込麻紀子君 時間も超過しておりますので。  御丁寧な答弁をいただきまして、ありがとうございます。  最後に問題提起させていただきます。  三文書策定に際しての議論、一年以上にわたり丁寧なプロセスを経て方針を決定したということですけれども、この間、国会については全く関与しておりません。策定過程においても、国会の場で随時報告、説明を可能な限り行うべきではなかったかというふうに思われます。  機密性があるということは、憲法五十七条で規定されている秘密会の開催、そういった工夫もあるかと思います。政府・与党だけではなく、国会も含めて、丁寧なプロセスで議論する工夫が必要であるというふうに私の方、意見をさせていただきまして、終了させていただきます。  ありがとうございました。

酒井庸行自由民主党

○委員長(酒井庸行君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。  本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時十一分散会

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