災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/06/09
会議録
○委員長(三浦信祐君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、青島健太君、藤井一博君及び仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君、松沢成文君及び井上哲士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国土強靱化推進室次長村山一弥君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦信祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事小野寺誠一君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦信祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、三浦委員長始め理事、委員の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。 私、長年、建設省、国土交通省で勤務をいたしまして、道路整備や治水対策などのインフラ整備、防災、災害対応に取り組んでまいりました。本日は、そうした経験を踏まえまして質問をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。 先月、台風二号が発生し、大きな勢力を維持したまま沖縄に接近し、その後、梅雨前線を刺激して六月の上旬に大雨を降らせました。今回の大雨では線状降水帯が六県で発生をいたしまして、六月六日八時時点で沖縄県、和歌山県、愛知県、静岡県、神奈川県で死者や行方不明者、安否不明者が八名出るなどの広範囲な被害が出てございます。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。 今回の大雨では、資料をお配りしております、資料一、和歌山の被害なんですけれども、実は私が通っていた和歌山市の中学校の校区内の川でございまして、和田川と申しますが、平成二十四年の出水と比較しますと、六時間降雨、二十四時間降雨とも雨量が大きかった、左の方を見ていただけば分かりますが、それにもかかわらず、二十四年当時は床上浸水が三十五戸、床下浸水が八十一戸あった浸水被害が解消され、ゼロになっています。大きな被害軽減効果があったということだと思います。前回出水を踏まえて、県がこれまで実施してきました床上浸水対策緊急事業に続いて、三か年の緊急対策、それから五か年の加速化対策など、防災・減災、国土強靱化対策として実施した様々な施策が大きな効果を発揮したものと考えています。 そうしたことも踏まえまして、今回の大雨による被害の状況と今後に向けた課題についてどのように考えておられるのか、内閣府防災の榊政策統括官に伺いたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答え申し上げます。 今月一日から三日午前中にかけて、西日本から東日本の太平洋側を中心に広い範囲で大雨となりました。六つの県で線状降水帯が発生し、多いところでは一時間に八十ミリ以上の猛烈な雨が降り、二十三の地点で二十四時間雨量の観測史上一位を更新するなど、記録的な大雨となりました。 こうした大雨等により、各地で河川の氾濫や土砂災害が発生し、これまでに死者五名、調査中死者一名、行方不明者一名、安否が不明の方一名などの人的被害が報告されております。また、住家の被害として、全壊十二棟、半壊二十八棟、一部破損五十一棟、床上浸水二千三百七十八棟、床下浸水六千百十九棟が報告されております。 政府におきましては、先週二日金曜日に関係省庁災害対策会議を開催するなど、人命第一の災害応急対策、ライフラインやインフラの早期復旧に取り組んできたところであります。 近年、こうした豪雨災害が全国各地で毎年のように発生している中、今後、気候変動の影響により、豪雨災害の更なる激甚化、頻発化が懸念されます。災害による犠牲者を一人でも少なくするためには、河川堤防の整備や河道の掘削といったハード対策はもちろん大切ですが、国民一人一人が常日頃から防災の備えをしっかりと行い、自らの命は自らが守る意識を持って適切な避難行動を取っていただくことが重要です。 内閣府としては、関係省庁や自治体等と連携し、ハード、ソフトの両面から防災への備えをしっかりと進めてまいりたいと存じます。
○足立敏之君 ありがとうございました。 今、榊政策統括官からお話ありましたけれども、地球温暖化の進展によりまして、気温が上昇するだけではなくて、これまで経験したことのないような気象現象が生じたり、毎年のように豪雨災害が発生する、そのような気候の変動が見込まれています。 お手元に資料二を準備させていただきましたけれども、これによりまして、三時間当たり百三十ミリ以上の降雨を観測した地点数、これが四十五年間で二・二倍になっております。こうしたことに対応するために、いわゆるCO2対策を中心とする地球温暖化対策、緩和策だけではなくて、実際に生じている現象に対応するいわゆる適応策、こういったものが必要だというふうに考えています。特に災害が頻発している状況を考えますと、事前防災を中心とした適応策にしっかり取り組む必要があるというふうに考えています。 ところで、地球温暖化に伴う気候変動の影響につきましては、国土交通省水管理・国土保全局において検討いただいておりますが、実は私が河川計画課長のときに着手した検討でございました。 お手元に資料の三を配付してございますけれども、これを見ていただければ分かるとおり、温暖化によりまして気温が二度上昇すると、降雨量が北海道や九州で一五%増加する、他の地域でも一〇%増加する、そんなふうに見込まれています。さらに、もっと厳しい状況になりまして気温が四度上昇すると、北海道や九州北西部では降水量が四〇%、その他の地域でも二〇%増加するというふうに見込まれています。これは非常に、非常に深刻な状況だというふうに言わざるを得ないと思います。 このように、地球温暖化の影響に関して事前の防災対策を行うことが非常に重要と考えますけれども、国土交通省では最近、流域治水を提唱し、総合的な取組を進めていくこととしております。今後どのように取組を進めていくのか伺いたいと思います。 またあわせまして、その一環で、広島の太田川で新規ダムの検討を始めたとの新聞報道、資料四でございますけれども、こういったものもございますけれども、この辺の検討状況につきましても併せて岡村水管理・国土保全局長からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 気候変動の影響により降雨量が増大しておりまして、近年、過去の観測値を超えるような豪雨が各地で発生しているところでございます。先生御指摘のとおり、こうした中で国民の命と暮らしを守るために、あらゆる関係者が協働して行う流域治水を進めているところでございます。このうち、根幹的な事前防災対策となります河川整備につきましては、河道掘削や堤防、遊水地の整備に加えまして、既設ダムの有効活用や新規ダムの整備など、あらゆる選択肢を排除せず検討を行っていく必要があると考えております。 御指摘の広島県を流れます太田川水系につきましても、下流の広島市内の市街地での大規模な河川の拡幅などが困難である中、複数の代替案を立案してこれまで慎重に検討を行ってまいりました。その結果、五月三十一日に開催しました学識懇談会におきまして、既設ダムの有効活用と太田川本川上流部における新規ダムの整備、これを組み合わせた案がほかの案と比較して妥当であるということを御確認いただき、現在はその案につきましてパブリックコメントを実施しているところでございます。このような計画段階評価の手続を現在進めているところでございます。 太田川水系も含めまして、全国の河川において流域治水を推進するとともに、治水対策の効果を早期に発現するためにも、河川整備の加速化を図ってまいります。
○足立敏之君 ありがとうございます。 実は、平成十七年だったと思うんですけど、広島県北部で豪雨災害があったときに、当時、中国地方整備局にダムの検討をしてくださいというふうにお願いしたことがあるんですけれども、結果的には当時の状況から断念をせざるを得なかったんですけれども、私自身は責任も感じておりますし、残念にも思っているところがあります。今回は是非しっかり御検討いただければ有り難いというふうに思っています。 次に、能登半島の地震についてお聞きしたいと思います。 最近、全国的に地震が頻発している、皆さんそう感じていらっしゃるのではないかと思います。首都圏では、五月十一日だったですかね、早朝に緊急地震速報が発令され、千葉県の木更津市で震度五強の地震に見舞われました。またその後も、二十六日、千葉県や茨城県の東部で震度五弱の地震がございました。一方、石川県の能登半島、能登地方では、五月の五日、こどもの日ですけれども、珠洲市で震度六強の地震に見舞われています。お亡くなりになられた方を始め、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。 まずは能登半島の地震の活動状況について伺いたいと思います。 能登半島の地震については流体の移動が関与している可能性があるとの報道もありました。私も長年、地震対応だとか携わってまいりましたけど、余り聞いたことのない説であったと思います。 で、レクの際にいただいた資料を資料の五としてお配りしてございます。能登半島を震源とする地震と地下構造というペーパーですが、余りはっきりこれ見てもよく分からないところあったんですが、赤いところが電気伝導度の高いところと言っておりまして、流体と見込まれる領域だというふうに聞きます。そのエリアで地震が発生している傾向があるんだというようなことでありますけれども、今回の能登半島の地震の活動状況について伺いますとともに、流体の移動という点も含め、今後の見通しについて気象庁長官の方から分かりやすく御説明いただければというふうに思います。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 石川県能登地方では、二年以上活発な地震活動が続いており、このような中、本年五月五日には、最大震度六強を観測する地震と最大震度五強を観測する地震が相次いで発生いたしました。 一連の活動について、政府の地震調査委員会において、地殻変動域の変化、地震活動の浅部への移動、そして委員にお示しいただきました電気伝導度の分布などから、一つの解釈として流体の移動が関与している可能性があるとの評価が出されております。 また、同委員会において、これまでの地震活動及び地殻変動の状況を踏まえると、一連の地震活動は当分続くと考えられると評価されており、引き続き強い揺れを伴う地震や海底で規模の大きな地震が発生した場合の津波に対して注意が必要です。 気象庁といたしましては、引き続き地震活動を注意深く監視するとともに、適時適切な情報発信、自治体支援を行ってまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。 なかなか理解が、なかなか難しい説明でもございますけれども、できるだけ気象庁の方で広く一般の方々に御理解いただけるような丁寧な説明をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。 さて、能登半島の地震を受けまして、政府では谷大臣自ら、五月の十日に被災地である珠洲市を訪れられました。それを受けて、五月の二十三日には早速珠洲市の激甚指定も発表されています。被災者の皆さんの安心につながったのではないかと高く評価したいと思います。内閣府防災の迅速な対応に感謝を申し上げたいと思います。 ところで、私も五月の九日に、地元の建設業協会、平櫻会長だとか珠洲市の中市副会長、珠洲建設業協会の明星会長さんなどに御案内いただきまして、珠洲市の被災地を見させていただきました。 お手元資料六がそのときの写真でございますけれども、現地では、家屋の全壊とか半壊とか深刻な被害が発生していました。ただ、印象としては非常に局所的な被害になっているのかなというふうに思いました。正院地区とか宝立地区とかいう特定のところで大きな被害が出ていました。ただ、現在も危険と判定されている家屋に住み続けておられる方もたくさんおられると報道でもありましたけれども、心配されます。なお、水道、電気などのライフラインの復旧は早かったですし、道路等のインフラの被害も限定的であったというふうに言えると思います。 一方、現地の応急対応につきましては、国土交通省北陸地方整備局からテックフォースやリエゾンが直ちにたくさんの数派遣されておりまして、被災状況の調査だとか建物の応急危険度判定などを実施されていました。国交省の迅速な対応にも心から感謝を申し上げたいと思います。 なお、現地では、珠洲市の泉谷市長さんから家屋被害への対応について、全壊と半壊では国の支援の度合いが大きく異なっていると、半壊といっても実際には解体して再建することになるので、半壊でも国の支援をしっかりしてほしいという御要望を伺いました。 また、地元の方々からは、民地からの落石で家屋被害が出ているケースがあると。さっきの図で、写真でいいますと、これらは珪藻土を取っているところでありまして非常にもろい地盤なんですけれども、いずれも民地だというふうに伺いましたけれども、そういうケースだと公的な支援なかなか難しいんだということも現地で伺いましたけれども、そういったことも含めまして、今回の地震について政府として今後どのように対応していくのか、御地元の要望も谷大臣は現地で承っておられましたけれども、その辺も含めまして大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 今回の地震につきましては、政府として発災直後から被災状況の把握や災害応急対策に全力を挙げて取り組んできたところであります。 今委員御指摘のように、私も、足立委員の翌日、五月十日には参りまして、泉谷珠洲市長を始め能登町長あるいは馳石川県知事とも意見交換を行い、様々な御要望をいただいたところであります。 今日、正式に珠洲市を局激として指定する政令を閣議決定いたしました。また、石川県においては、これまで三つ、珠洲市を含む三市町に災害救助法を適用したほか、珠洲市においては被災者生活再建支援法を適用しているところであります。適用を受けた珠洲市においては、半壊であったとしてもどうしても撤去をせざるを得ないような場合は、解体費は被災者生活再建支援法でもって手当てすることとしているところであります。 また、委員御指摘の、資料にございますような崖崩れ、落石等の対応につきましても、できる限り国の制度に乗るよう、林野庁あるいは国土交通省も今汗をかいていただいているところでございまして、我々もしっかりと、財政的な力も強いところではございませんし、高齢化も大変進んでいる珠洲市でございますので、早期復興を可能な限り支援をしてまいりたいと考えているところであります。 引き続き、被災の現状や地域の声をしっかり受け止め、また、このエリアは二年前から地震が続いて、なおその活動もやんでいないところでございますので、現場の状況もしっかり注視しながら、関係省庁と連携を深め、被災地に寄り添って、一日でも早い復旧復興に引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○足立敏之君 ありがとうございます。 被災地に寄り添ってというお話でしたので、是非ともそういう姿勢でよろしくお願いしたいと思います。 ところで、道路等のインフラの被害、限定的だったと申し上げましたけれども、実は海岸沿いの国道二百四十九号、幹線なんですけれども、斜面の上部から直径一メーターを超える落石があって、私が行ったときは一部通行止めになってございました。 そんな中で、能登半島を縦貫している珠洲道路、資料の七に図を示しておりますけれども、半島の中央をどんとこう走ってきている珠洲道路という道路は、県の管理している道路にしては比較的規格の高い道路の構造で整備されておりました。今回の地震でも大きな被害が出ず、珠洲市が孤立するというようなこともなかったというふうに見ておりまして、あらかじめああいうしっかりとした道路整備をしておくことが大事だなというふうに思いました。 資料七にほかの類似の例を示しましたけれども、考えたら、静岡の伊豆縦貫自動車道、これ中部地方整備局長として担当してございましたけれども、これも大事だなというふうに思いますし、昨年、水害、土砂災害で大きな被害が出ました下北半島でも、国道二百七十九号という道路は海岸沿いを走っておりますけれども、寸断されましたけれども、こういったもののバイパスをちゃんと整備しておくとか、あるいは手前側の下北縦貫道路だとか、こういったものをしっかりと準備しておくことが地域の孤立だとかそういったことを呼ばない、そんなふうに考えておりまして、災害に強い国土づくりという観点から、半島部などではこうした確実な通行の確保できる規格の高いしっかりとした道路の整備を進めていくことが大事だと思いますけれども、道路局長の見解をお願いしたいと思います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 災害の多い我が国では、迅速な救援活動や復旧活動を支えることに加えまして、災害による社会経済活動への影響を最小化するため、半島部も含め、災害に強い道路ネットワークの機能強化を図ることが重要であるというふうに考えております。 このため、国土交通省では、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策のこの予算も活用いたしまして、高規格道路のミッシングリンク解消、また高規格道路と直轄国道のダブルネットワーク化など機能強化を進めているところでございます。 委員御指摘の伊豆縦貫自動車道につきましては、災害時の緊急輸送路としての活用も期待されておりまして、今年三月に河津七滝から河津逆川間の約三キロが開通いたしまして、また、月ケ瀬から茅野間の約五・七キロ、これを新規事業化するなど、一日も早い完成に向けて整備を進めているところでございます。 また、下北半島地域を通ります唯一の幹線道路であります国道二百七十九号、これの代替ルートとしての役割が期待されております国道二百七十九号の青森県大間町からむつ市間の山側のバイパスについては、現在青森県においてルート、構造などの検討が行われていると聞いております。国土交通省といたしましては、青森県の検討状況、また御要望を踏まえながら、適切に支援を行ってまいりたいと考えております。 引き続き、国土交通省といたしましては、半島部を含め災害に強い道路ネットワークの機能強化を着実に進めてまいりたいと考えております。
○足立敏之君 済みません、災害廃棄物の件を質問しようと思っておりましたけれども、時間がちょっと足りなくて、環境省の土居局長には申し訳ありませんが、これ、割愛させていただきます。 最後の質問になります。 防災・減災、国土強靱化について伺いたいと思います。 資料の九、お手元に公共事業予算の推移をお示ししてございますけれども、右側の方にありますところの紫色が防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策、それからオレンジ色が五か年加速化対策というふうになっております。これらの予算がないと大変なことになるというのは皆さんも見ていただければ分かることだと思います。 したがいまして、防災・減災、国土強靱化の取組を引き続き着実に進めていくということが大事でありますが、五か年加速化対策についてはもう三年度目で既に七〇%の予算をほぼ消化しているということも言われておりまして、これらの予算の継続が必要です。その点につきまして、必要な予算をしっかり確保するという観点で、谷大臣の御決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 防災・減災、国土強靱化のために継続して熱心に取り組んでおられます足立委員に敬意を表したいと思います。 政府においても、五か年加速化対策を着実に推進する、これが当面何よりも大事なことでございまして、あわせて、いわゆるポスト五か年につきましても、今年の夏をめどに新たな国土強靱化基本計画を策定することとしております。 一方、今国会においては、議員立法において、国土強靱化実施中期計画を法定計画とすることなどを内容とする国土強靱化基本法の改正について審議されているところと承知してございます。 委員御指摘のとおり、この五か年加速化対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下に、継続的、安定的にこの強靱化への取組を進めていくことが大変重要なことであると思っております。気候変動が激しい昨今であれば余計にそう感じるところでございます。 政府といたしましては、様々な動向も注視しながら、国土強靱化の着実な推進に向けて引き続き強力に取組を進めてまいりたいと思います。
○足立敏之君 ありがとうございました。 まさに大臣からお話のありました国土強靱化基本法の一部改正案、この後、議員立法の審議になります。皆様方の御支援もよろしくお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○野田国義君 立憲民主・社民の野田国義です。どうぞよろしくお願いいたします。 それで、私は、国土強靱化基本法の改正案、出されているところでございますけれども、このことについて少し質問させていただきたいと思います。 それで、この話ですね、自民党の方から是非ともお願いをしたいということで話があって、まあ非常に重要なので、今も話があったところでございますが、国土強靱化、基本的には本当に我が国にとって重要な施策であるということで、じゃ、やりましょうというようなことで進んでおったわけでありますけれども、しかしながら、会計検査院の調査報告が出されたということでございます。それで、私も今、決算委員会の理事をやっておりまして、決算委員会の中でも少したださせていただいたところでございます。 非常に無駄遣いというか、ちょっと雑なやり方をされているというようなところが非常に見受けられたということでございまして、これちょっと無理かなということで、実を言いますと党内の方でも話しておりましたけれども、市長会とか知事会とか、そういった行政関係者の方々から是非ともお願いをしたいというようなことでございましたので、それを受け入れまして、修正も含めて協議を重ね今日に至ったということで、共同提案になったと、立憲民主党もですね。まあそういうことで、ちょっとその肝と申しますか、その辺りのところを質問をさせていただきたいと思います。 それで、国土強靱化を唱えて防災・減災に資するとうたえば、今申し上げましたように、いかなる事業においても予算の追加あるいは増額配分が必要ではないかとの嫌いがある中で、財政状況等を踏まえる旨明記されたようでございますけれども、今回の法案内容でも、そもそも予算の無駄をなくすという大命題は守れるのでしょうかということなんですが、財政状況等を踏まえるという文言が入ったようでございますけれども、この辺りどうでしょうか。 御案内のとおり、日本はどんどんどんどん一千二百兆をもう超えると、借金もなってきているという中で、しっかりここのところを押さえておきませんと、コロナ禍で世界の財政見てみますと、どこも増えました、いろいろですね、借金が増えた。しかしながら、相変わらずそれを、借金を続けているのが日本ということでございまして、世界を見ても非常に今、日本の財政は異常であるということでございますので、この辺りも含めて御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) お答えさせていただきます。 今審議されております議員立法による国土強靱化基本法の改正案において、国土強靱化実施中期計画の策定について、施策の進捗状況、財政状況等を踏まえ、必要となる施策の内容及びその事業の規模が定められていると、定められると規定されていると承知しているところであります。この中で、財政状況を踏まえということの意味するところは、文字どおり、政府の財政状況、大変厳しい状況であるということも十分踏まえて、必要性の乏しい事業に予算が使われることのないよう適切な計画を策定するべきとの意味合い、意味を含むものと理解しております。御指摘の会計検査院の指摘を我々も重く受け止めなければならないというふうに思っております。 したがって、今後、法律が成立した後、政府において実施中期計画を策定する際には、しっかりと施策の内容や効果について精査を行うとともに、計画の実施に当たっても、真に必要な予算に限り措置した上で予算の執行管理を適切に行い、委員御指摘の予算の無駄が生じないよう、また誤解を、あるいは懸念を与えることがないよう、政府としてしっかりと取り組んでいくべきものであると理解しているところでございます。
○野田国義君 しっかり国家財政があっての話でございますので、当然それで緊急時というのもあります、コロナ禍などですね、また地震あるいは豪雨とかいろいろあるわけでありますが、そこを備えるためにもしっかりとした財政の確立ということが必要だと思いますので、よろしくお願いをしたいと思っております。 それから、昨日、実を言いますと、ちょうど私たちの明日の内閣の会議で、国家財政におけるPDCAサイクル確立のための議員立法の登録がありまして、これを後日出させていただくようにしているところでございますけれども、まさしく事業をしたならしたでそのPDCAサイクル、これもう随分前から私も地方行政で言われて、またそれを実践してきたつもりでございますけれども、国としてもこのPDCAサイクルをしっかりとやっていくということが必要なことじゃないのかなと思っております。必要性、効率性等の観点から適切な評価を行うことが重要であると。 また、御承知のとおり、公共工事においてはBバイC、費用対効果などの効果指標も含まれているわけでございますので、やっぱりやりっ放しということじゃなくて、ちゃんと、どういう効果が出たのかということもこの災害、この国土強靱化の計画等にも応用すべきだと思いますので、この辺りのところをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(村山一弥君) お答えします。 各省において実施されている施策につきましては、行政機関が行う政策の評価に関する法律等に基づきまして評価が行われております。したがいまして、国土強靱化関連の施策として実施する施策につきましても同様に評価を実施が行われております。 具体の政策評価の実施に当たりましては、事前評価の手法として、公共事業につきましては、効果の貨幣換算が可能なものにつきまして費用便益分析、いわゆるBバイC分析を行っておりまして、国土強靱化関連の施策につきましても、同様に貨幣換算が可能なものにつきましてBバイC分析を行っているところでございます。 したがいまして、国土強靱化関連の施策に関して、委員御指摘の必要性、効率性の観点から適切な評価を行うということの意味合いには、BバイCの評価を用いて適切に評価をする、これがまたPDCAサイクルのチェックのところでございますけれども、そういった意味合いを含んでいるというふうに理解をしているところでございます。
○野田国義君 このBバイC、私、ちょうど決算委員会でも言ったんですが、例えば決まってからそのBバイCをやるとかそういう状況なんで、これもっと早く、例えば道路を造るんだったらその前の段階でこのBバイCをやって、本当に必要かどうかというものを検証した中でその事業に進むというような転換を図らなくちゃいけないということを提言しているところでございますので、そのことについても併せて御検討をよろしくお願いをしたいと思っております。 それから、足立議員からも話ありましたが、令和五年の梅雨前線による大雨及び台風第二号に係る被害状況についてということで、まず、全体的な、どういう被害であったのかということ。 それから、まず一点目が、今も話ありましたが、線状降水帯の発生状況ですよね。これがもう盛んに、今回のこの台風第二号ですか、非常に、ニュースの中にも天気予報の中にも、線状降水帯、線状降水帯というようなことで、何度もこの文言が出てきたということでございまして、いろいろとこれ状況を見てみますと、努力もされているようでございます。気象衛星観測の強化とか、洋上観測の強化とか、局地的大雨の監視の強化とか、いろいろな努力しながら、今なるべく早く地域住民にこのことを知らせようと、そして警戒をして、そしてまた避難につなげようというような取組が行われているようでございますけれども、この線状降水帯の発生状況についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 線状降水帯は、次々と発生する積乱雲により線状の強い降水域がほぼ同じ場所に数時間にわたり停滞する現象です。この線状降水帯による大雨によって毎年のように甚大な被害が発生しております。 線状降水帯の発生を事前に場所や時間を絞り込んで予測することや、発生した線状降水帯がどのくらいの時間継続するのかを正確に予測することは現在の技術では困難であることから、気象庁では、予測技術の高度化を進めるとともに、線状降水帯に関する情報について段階的な改善に努めております。 この中で、気象庁では、迫りくる危険から直ちに避難を促すため、令和三年に、線状降水帯が発生していることをお伝えする顕著な大雨に関する気象情報の提供を開始いたしました。この情報につきましては、本年五月二十五日からは、線状降水帯による大雨の危険、危機感を少しでも早くお伝えするため、予測技術を活用し、最大三十分程度前倒しして発表することといたしました。今回の大雨では、この運用変更後の初めての発表となりましたが、実際に前倒しで情報を発表できており、災害発生の危険度が急激に高まっている状況を少しでも早くお知らせすることができたものと考えています。 気象庁といたしましては、線状降水帯による災害を防止、軽減するため、予測技術の高度化を進め、線状降水帯に関する情報について段階的に改善するなど、住民の避難等の防災行動に結び付くよう、適時的確な防災気象情報の提供に努めてまいります。
○野田国義君 ありがとうございます。 高度な技術というか、そういうものを用いてなるべく早く地域住民に知らせる、国民に知らせるというような努力をされているということでございますので、引き続きましてしっかりやっていただきたいと思います。 ただ、私、ただ考えるのは、いわゆるこれを知って、じゃ、どういう行動をしていいのかと。確かに、垂直避難ですか、高いところに行くとか、そういうことは言われるわけで、よく言われるわけでありますけれども、もっと、どういう避難をしたらいいか、Jアラート辺りのときもそうですよね。しかし、どういう避難の仕方があるのか、逃げ口があるのかというようなことが非常に問題になっているところでございますので、そういうことも、避難をどういうふうにしたらいいという、適切なアドバイスと申しますか、そういうところもよろしく発信をしていただきたいと思います。 それから次に、流域治水対策についてお聞きしたいと思います。 この流域治水の法律は、令和三年の五月ですかね、公布され、その後施行されて、今後も見据え、さらに、優先して克服すべき課題は何なのかなと。そして加えて、この度の災害でこの点での災害状況は確認されたのか。この流域治水関連法が通っていろいろな取組が、その流域での取組が恐らく国土交通省を中心になされたんだと思いますけれども、そういった効果が今回の台風二号であったのか、具体的にですね、そういうところをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、気候変動の影響により、河川整備だけでは浸水被害を防ぐことが困難になっていると、こういう現状を踏まえまして流域治水の取組を進めているところでございます。 御質問でございます流域治水関連法の施行に係る課題でございますけれども、雨水の貯留、流域における雨水の貯留ですとか、あるいは開発の規制、居住誘導などの取組、こういった取組につきましては、より多くの関係者に御理解いただくこと、あるいは参画していただくこと、こういったことが課題となってございます。 このために、国土交通省では、水害リスクの理解促進のためのハザードマップの周知、あるいは流域治水の計画的な推進のための協議、情報共有を行う流域治水協議会の設置、関係者の役割等を解説した施策集の作成、周知など、流域治水への参画を促すための啓発活動を行っているところでございます。 また、この度の大雨でございますけれども、全国で四十三の河川の氾濫、そして八千戸を超える家屋浸水が発生してございます。この中でも、例えば流域治水でこれまで取り組んでまいりました大和川水系ですとか巴川水系においては、自治体や地域が連携して流域での雨水貯留を進めたという効果がございまして、過去の同程度の降雨水量であっても被害を大幅に軽減したということも確認をしているところでございます。 引き続き、流域治水の取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○野田国義君 非常に私は、恐らく皆さんもお考えだと思いますが、非常にいいその考え方というか、流域全体で考えるというのはこれ大切なことだと思いますので、しっかりとその効果が、またこれも検証しながら、また進化しながら、効果が上がるように努力を重ねていただきたいと、このことを要望したいと思います。 そこで、ちょっと話変わるんですが、ウクライナの方でダムが決壊されたということ、ずうっと今ニュースで流れております。このこと、ウクライナ、ロシアの侵略によってこの原発、いわゆる原子力発電所の問題がクローズアップされたわけでありますけれども、と同時に、今回発生をしたこのダムも、そういう有事になったときには狙われる可能性もあるということが言えるのかなと思いますが、私、この間、ちょうど一年前ぐらいだった、ああ、一年前、もっと前か、この原発のことでも聞いたんですね、いわゆる安全委員会ですか、どうされているのか。そうしたら、その戦争のことというか、そのことを考えていないと、原発は、そういう答弁でありました。 しかし、そういう論議もあったんで、恐らく今いろいろな、その原発に対しての有事の際の取組とか、そういうことを考えておられるんじゃないのかなと思うんですね、当然。そうなりますと、このダムの問題も以前から言われて、それで、これも、どっちがした、どっちがしたと言って、ロシアが以前からここに何か仕掛けしていたんじゃないのかなというようなことも言われておりまして、ちょっと通告はないわけでありますけれども、ちょっとこのことでどなたか、大臣でも構いませんけれども、一言いただければ有り難いと思いますが。
○国務大臣(谷公一君) なかなか、有事における対処の問題であろうかと思いますが、それは、ダムだけではなくて、電力でもそうですし、ガスでもそうですし、インフラなどを仮に我が国への攻撃で破壊された、あるいは破壊されるおそれがある場合どういう対処をするかということは、現時点では十分にそれができているとはまだまだ言えないのではないかと思いますが、しっかりと政府全体として、それらも含めて今後検討していくべき課題ではあると思っております。
○野田国義君 どうも済みません、突然に。 私も当然、今防衛費の論議もあるところでございますけれども、我が国をしっかり守っていくためには、そういうこともですね、ダムが標的にされるということも十分考えられるし、ダムが破壊されると、今ニュースで流れておりますように、そこの地域住民の生活は本当に大変なことになっているということでありますし、また農業を営んでいる人たちもできなくなるし、また生態系自体が壊されるというような重要なインフラだと思いますので、このことについても、是非とも今参考にしながら、いろいろなことを備えていくということは大切なことだと思いますので、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。 それからもう一点、この台風のときもう一つ非常に目に留まったのが、大野理事も新幹線、列車ホテルですか、宿泊されたということをちょっと雑談の中で話しておりましたら聞いたところでございます。私どもの関係者も本当に大変な目に遭ったということだったんですね。 それで、今回の東海道新幹線、そしてこの運転見合せというようなことで、これだけ止まる、まあ非常にJR各社も大変だったと思いますよ、どう判断したらいいのかということを。しかしながら、やっぱりそれがあるわけですよね、この大雨によって止めざるを得ないことがですね、止めなくちゃいけないことが。 それで、その列車ホテルで宿泊された方、ちょっとテレビなんかでもやっておりましたけれども、あれが停電まで重なっちゃったら、もうトイレも使えないというようなことでして、冷房も暖房も使えないみたいなことになって、本当に大変な缶詰状態になるということでございますので、このことも今回のこの台風二号が教えてくれた教訓だと思いますので、この辺りのところをちょっと対策としてどのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(奥田薫君) お答えをいたします。 今回の東海道新幹線の運転見合せでございますが、まず、今御指摘ございましたように、六月二日に大雨によって午後二時四十六分ぐらいから一部運転見合せが始まりましたけれども、事前に例えば計画運休みたいなことができたかという意味においては、やはり線状降水帯の降雨量の予測というのはかなり難しいところがありまして、予測値でいきますと規制値には達しないので運行を止めるというところまではいかなかったというのが実態でございまして、今先生から御指摘ありましたように、結果として、その後、大雨が規制値を超えて、次の日まで止まるという事態になってございます。 実際に止まって、御指摘のように列車ホテルということにもなりまして、いわゆる新幹線の車両につきましては、在来線ですとおっしゃるとおり停電してクーラーも止まるという可能性は非常に高くなるんですが、新幹線の場合はそれ用の電源というのを一応列車の中に持った車両というのを最近増備しておりまして、比較的そういう場合に耐えられるような車両というのを増やしてきているというのはございます。まだ全部ではないのでおっしゃるようなケースというのは起こり得るわけですけれども、そういったことで、JRさん、特に新幹線を持っている各社さんは、そういった場合に備えた増強というのを順次しているような状況でございまして、なるべくそういった事態にも対処できるようにしていっているということでございます。
○野田国義君 しっかり対応策考えていただきたいと思います。 それから、ちょっと話変えまして、先日から、下野議員も、理事も一緒だったんですけれども、赤谷川の権限代行工事及び直轄砂防事業完成式ですか、こちらの方に参加をさせていただいたところでございまして、もう六年ですかね。 私もちょっと思い出ありまして、どんどんどんどん雨が、どんどん豪雨になって、その夜は、六日ですから、ですから七月、二十九年の七月六日の、あっ、五日ですね、五日は東京いたんですよね。そうすると、もうこれ大変な被害が出ているというんで、慌ててというか、飛行機に、一便に乗って福岡に帰った思い出があるわけでありますが。当時は、もう自衛隊が出動していただいていて、ヘリコプターでいわゆる救助をしているわけですよね。夜災害が起こっているものだから、どこに孤立した人がいるのかというその状況も全く分からないような状況で、ヘリコプターで救助されているというのがニュースで流れるというようなことで、私も現地にすぐ駆け付けて、いろいろ状況を視察させていただいたところでございますが。 それで、この事業はどんなことをまずおやりになったのかということでお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 筑後川水系の赤谷川流域では、先生御指摘のとおり、平成二十九年の九州北部豪雨におきまして山腹崩壊が同時多発的に発生し、流出した大量の土砂と流木の氾濫により宅地や農地に甚大な被害が発生をいたしました。 この赤谷川等の復旧に当たりましては、治水対策と流出土砂、流木対策を一体的に検討、整備するための高度な技術力を要したことから、福岡県知事から国土交通大臣への要請を踏まえまして、全国で初めての河川法に基づく権限代行工事と直轄砂防事業を国が実施してまいりました。これにより、赤谷川、大山川、乙石川におきまして、約十七キロ区間に、あっ、十四キロ区間における河道拡幅等の整備、三十基の砂防堰堤等の整備を行い、完成後、本来の管理者でございます福岡県知事へと引渡しを行ったところでございます。
○野田国義君 ありがとうございます。 ここ、一番、この赤谷川を始め、もちろん橋もやられましたけれども、そしてまた、その後はまた有明海が問題になったということで、この流木の問題が特にここは顕著だったんじゃないかなと。非常に山林も多くて、そして真砂土だったというようなことで、この流木の問題、で、今おっしゃったように、何かワイヤーのあれなんかもおやりになっているということでございますが、だから、これもまた、その遊水地ですか、そういうようなところも設けながらとか、幾多にもその対策を講じていただいたということでございまして、今後ともそういうことをしっかり、何といいますか、教訓にしていただいて、非常にそういった工事面も進化できるようにしっかり取り組んでいただきたいと思っているところでございます。 それで、ちょっともう時間もございませんので一言だけ。 その出席者の地元の住民の方の話の中で、まだ帰還していないというか、自宅の方に帰っていない人がいるというようなお話があったのでちょっと気になったところでございます。私自身も途中でちょっと要望を受けまして、いわゆるこれ復興住宅、どうしても、仮設住宅ですね、何か期限がありますので、いつまでになったら撤去するとか、出ていっていただかなくちゃいけないとか、これが非常に問題になっておると。東日本大震災のときもなっていたと思いますが、ここの、朝倉の方でも問題になって、地域住民の方に呼ばれて、何とかならないだろうかと。当時、いろいろ話しさせていただきましたけども、なかなか難しい問題だったと思いますが、今、この仮設住宅にお住まいだった方が全て家あるいは公営住宅等に帰還されているのか、このことをちょっと確かめたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 仮設住宅でございますが、ピーク時には四百十五戸の応急仮設住宅が提供されておりますが、令和二年三月末には被災者の退去は完了したと承知しております。 御地元の方では、必要戸数を把握された上で、令和元年七月に災害公営住宅が福岡県の朝倉市におきまして六十戸完成をしているとの報告をいただいております。 ただ、委員から御指摘のありました仮住まいの方で帰還できておられない方の数というのはちょっと把握しておりません。
○委員長(三浦信祐君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○野田国義君 はい。 そういうことで、非常にこれはこの朝倉だけの問題じゃなくて、全国的にどうしてもその問題になってしまうということでございますので、しっかりまた柔軟な対応ができるような形での改善をお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 本日は質問の機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。ありがとうございます。 まず、冒頭ですけれども、今般の台風二号及びそれに伴う前線の活発化におきまして、大雨によって尊い命が犠牲となりました。衷心よりお悔やみを申し上げます。また、負傷された方や被害に遭われました方々に対しまして心よりお見舞いを申し上げます。また、さらに、行方不明の方がまだおられるとお聞きしております。一日も早く救助されることを心より願っております。 まず、災害時において、自力で避難できる方、そして自力で避難が厳しい方、例えば高齢者の方、障害者の方等がおられますけれども、まずは医療的ケア児者の支援計画について、医療的ケア児者に対して、災害時におきましてはどのように支援をするように位置付けられているかということをまず問いたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 災害時に自ら避難することが困難であり、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、特に支援を要する避難行動要支援者につきましては、御指摘のありました医療的ケア児者も含め、災害対策基本法におきまして、避難の支援や安否の確認など、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために必要な措置を実施するための基礎とする名簿、避難行動要支援者名簿と呼んでおりますが、これを作成することがまず義務付けられております。 また、それぞれの避難行動要支援者につきまして、避難先や避難に当たっての支援者等について記載する個別避難計画を作成することが市町村の努力義務とされているところです。 また、災害時において、特に配慮を必要とする医療的ケアを必要とされている方につきましては、一般的な避難所では生活に支障が生じることが想定されます。このため、内閣府が作成しております福祉避難所の確保・運営ガイドラインにおきまして、こうした方につきましては、福祉避難所を設置して受け入れ、特別な配慮をする必要があるとしているところです。
○下野六太君 ありがとうございます。 その改正災害対策基本法に基づく個別避難計画指針、福祉避難所設置ガイドラインでは、市町村が、自ら避難することが困難であり、避難の確保を図るため特に支援を要する避難行動支援者に対しては、市町村が個別避難計画の作成に努めるものとし、福祉専門職など関係者と連携して計画を作成するようになっていると認識しております、今の答弁のとおりだと思います。 しかし、現状ですね、その努力義務になっているというふうになっている、この現状がどのようになっているのかということを問いたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 これまで国におきましては、自治体に対し、個別避難計画の作成手順や留意事項をまとめた取組指針をお示しするとともに、計画の作成経費について地方交付税措置を講じるなど、計画作りを後押ししてきております。 その作成状況でございますが、令和四年一月一日現在、計画の作成に着手している市町村が千百六十七団体、全体の約六七%、未着手の市町村が五百七十四団体、全体の約三三%となっております。また、ケアマネジャーなどの福祉専門職との連携に取り組む団体は千百三十八団体、全体の六五・四%となっております。 内閣府におきましては、モデル事業を実施し、福祉専門職などの関係者と連携した取組など優れた事例の横展開を図りますとともに、関係省庁や自治体と連携し、福祉専門職などの関係者と連携した計画作りが進むよう取り組んでまいりたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 医療的ケア児者の個別避難計画作成が遅れていると私は感じております。今の答弁では、着手しているのが六七%、未着手が三三%。これを進んでいると捉えるか、遅れていると捉えるか。私は、いまだ三分の一がまだ未着手の状況というのは、これはもう遅れているというふうに、しっかりと取組を前に進めていくべきではないかというふうに考えております。この遅れている要因については直ちに分析をして、早期に個別避難計画を作成すべきではないかというふうに考えております。 佐賀県の武雄市におきましては、個別避難計画を作成していると承知しています。これを、今の答弁にありましたように、好事例を横展開、どのような形で好事例を横展開をして、早急に全国に取組を前に進めていけばいいのかというようなことを含めて、谷大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 在宅の医療的ケア児は、全国に推計で約二万人おられると承知しているところでございます。委員御指摘の医療的ケア児者の方々が災害時に適切に避難できる環境を整えることは大変重要であると考えているところであります。 御質問の医療的ケアを必要とする者の個別避難作りにつきましては、まず一つは、本人やその家族のほか、医療や福祉など様々な関係者を巻き込んで計画を作成する必要があること、また、避難が確実に行われるよう支援に当たる方の確保が求められていること、また、避難先において人工呼吸器など医療機器の非常用電源の確保が求められることなど、検討に当たっては実際様々な課題があると考えているところであります。 国におきましては、医療機関が在宅人工呼吸器を使用する医療的ケアを必要とする者に貸し出す非常用電源の購入に対する補助や、個別避難計画作成のモデル事業を通じて関係者が連携した取組事例を横展開することなどにより、計画作りを後押ししているところであります。 なお、自治体が単独事業として整備する非常用電源につきましては、総務省の緊急防災・減災事業債の対象となっているところであります。 しかしながら、まだまだ課題が山積していることは事実であります。引き続き、委員からお話のございました佐賀県の武雄市の取組など、先進的な事例の横展開を図るとともに、支援策の周知を図り、できる限り早期に個別避難計画の作成が進むよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○下野六太君 力強い答弁をいただきまして、心より感謝申し上げます。是非ともよろしくお願い申し上げます。 個別避難計画を作成した後、武雄市では避難訓練をされたことが次の本番に非常に効果が上がったというような話も伺っております。個別避難計画をまず作り上げる、そして、やはり私は避難訓練までやっぱりやるべきだというふうに考えておりますので、どうか大臣のリーダーシップを是非ともよろしくお願い申し上げます。 続きまして、先日の線状降水帯による大雨被害につきまして、今回の大雨につきましては、台風第二号が梅雨前線を刺激し、西日本から東日本の太平洋側を中心に、高知、和歌山、奈良、三重、愛知、静岡という非常に広範囲で線状降水帯が発生し、降り始めからの雨量で五百ミリを超える地点があるなど、非常に危険な大雨であったと思われます。 今回は、内水氾濫と思われる住宅の浸水被害が埼玉県、和歌山県、静岡県など各地で発生しましたけれども、これから本格的な出水期を迎えるに当たり、内水氾濫対策についてどのように取り組んでいるのか、政府のお考えを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 市街地に降った雨が排除できないという内水氾濫につきまして、近年、全国各地で頻発しております。そういったことから、内水対策の計画的な実施を強化していくということは喫緊の課題であるというふうに考えております。このため、雨水管や排水ポンプ等の整備を推進するとともに、雨水を貯留する対策、あるいは下流側の河川の河道掘削により水位を下げる対策など、様々な対策を一体的に取り組んでいるところでございます。 国土交通省といたしましては、あらゆる関係者が協働して行うこの流域治水の考え方に基づきまして、下水道管理者や河川管理者等が連携して、そして計画的に施設が整備されるよう、防災・安全交付金などの財政的支援を行い、内水対策を一層進めてまいりたいというふうに考えております。
○下野六太君 是非とも支援の方、よろしくお願いしたいと思います。 次に、被災者支援の拠点となる避難所に関して伺いたいと思います。 自然災害が頻発する今、避難所の生活環境は重要だと思います。昔からの雑魚寝の避難所、我慢する避難所からの脱却は急務ではないかと思います。 より安全で快適な避難所づくりが各地の自治体で進む中、注目をされておりますのがTKBであります。TKBとは、トイレ、キッチン、ベッドの頭文字であります。 一つ目のトイレですけれども、避難所のトイレは数が少なく、衛生環境も悪化しやすい状況です。トイレトレーラーを活用している自治体もあるようですが、清潔で安全なトイレ環境の維持をどうしていくのか。 二つ目のキッチン、これは非常食以外の温かいおいしいものを提供することではないかと考えます。被災者に食事の楽しみを与え、元気になってもらうことも期待できます。佐賀県の大町町では、公民館の調理室などを利用して、できたての温かい御飯やおかずをお弁当にして提供しているそうです。 三つ目のベッド、床の上にいるウイルスや細菌の付いたほこりを吸わないように、健康面の観点からも、避難者全員が使えるようにするべきだと思います。また、高齢者の寝起きの動作を支えるのにも役立ちます。 日本の避難所の設置、運営に関しては担当省庁が縦割りになっておりますが、各省庁も横断的に対応していただきたいと思います。避難所の環境改善に対する政府の考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 避難所における良好な生活環境を確保していく上で、委員御指摘のトイレ、食事、寝床につきましては、その質の向上を図っていくことが極めて重要であると認識しております。 このため、内閣府におきましては、避難所の取組指針や運営に関するガイドラインにおいて、トイレについては十分な数を確保するとともに、衛生、快適性の配慮を始め適切な管理をすること、食事については適温食の提供、栄養バランスの確保など質の確保について配慮すること、また、寝床については段ボールベッド等の設置やパーティション等を活用すること等について、自治体に対して周知を図っております。 また、自治体における先進的な取組をまとめた事例集の作成、周知を行っており、この中で、御指摘のありましたトイレトレーラーの導入や各避難所の想定避難者数に合わせた携帯トイレの備蓄、ボランティア等による炊き出しやキッチンカーの派遣、学校給食施設の活用、段ボールベッドを活用した避難所の設営等、優れた取組事例を紹介しております。 これらの取組を含め、避難所の環境改善に当たっては、例えば避難所の機能の充実に関し活用可能な関係省庁の補助金等を紹介したり、避難所における備蓄や運営に関する留意点等について関係省庁と共同して周知を行うなど、従来から自治体の取組を促してきているところです。 内閣府といたしましては、引き続き、関係省庁や自治体などとも連携しながら、安全で快適な避難所づくりに努めてまいります。
○下野六太君 是非とも、それら避難所に関して様々な整備を前に進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 避難所への女性の視点の反映につきまして、本年五月、内閣府男女共同参画局が地方公共団体における男女共同参画の視点からの防災・復興に係る取組状況につきましてフォローアップ調査結果を公表しております。令和四年の十二月三十一日現在の四十七都道府県、政令市含む千七百四十一市区町村において調査したものですけれども、この中で防災・危機管理部局に女性がいない市町村の割合は六割を超えているそうです。 避難所の運営は第一義的には市町村ということになり、内閣府は避難所運営ガイドラインを作成し、その中で、女性や子供の視点から避難所を考えようなどとしておりますけれども、今申し上げました市町村の調査の実態からいいますと、本当にそのようなことが可能な状況となっているのか不安に感じるものがあります。 この現状についてどのように捉えているのかをお伺いしたいと思います。また、この現状を踏まえた上で、女性の視点を避難所の運営に反映していくために内閣府防災としてどのように取り組んでいるのか、併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答え申し上げます。 国民の半分は女性であり、被災者の多様性に配慮した災害対応を行っていくためには、自治体の防災担当部署における女性職員の割合を引き上げ、女性の参画拡大を進めていくことが重要であると考えております。 このため、内閣府におきましては、自治体が女性の視点に立った災害対応を行うために取り組むべき事項を男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインにまとめ、防災担当部署の職員の男女比率を少なくとも庁内全体の職員の男女比率に近づけるよう努めることなどを明記し、自治体の取組を促してきているところです。 また、避難所の運営に女性の視点を反映させるため、これまでも内閣府が策定しております取組指針等において、避難所の運営責任者や住民による自主的な運営組織に女性の参画を促すとともに、女性に配慮し、生理用品等を備蓄しておくこと、女性用品の配布場所を設け、女性用品を配布する際には女性が配布を担当すること、トイレ、物干場、更衣室、休養スペース、入浴施設は男女別に設け昼夜を問わず安心して使用できる場所に設置すること、女性用トイレの数は男性用よりも多く設置することなどについて自治体に周知してきております。 さらに、災害が起こった場合には、内閣府調査チームの一員として男女共同参画局からも職員が被災地に赴いて、女性の視点からの避難所チェックシートを配布し、被災自治体において避難所の運営が適切に行われているか確認できるよう後押しをしております。 引き続き、避難所運営における女性や子供の視点に配慮しながら、きめ細かな支援に取り組んでまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 女性の視点から学ぶことは非常に私は多いと思っていますし、重要だと思っていますので、避難所運営に関しまして女性の視点をしっかり取り上げる仕組みをつくり上げていただきたいと思います。 平成二十八年熊本地震をきっかけに、国は被災自治体からの具体的な要請を待たないでプッシュ型支援として被災地に緊急輸送していると伺っております。そのような中、高齢社会が進む中で、物を飲み込むことができない嚥下障害がある方々が今増加をしております。 嚥下障害を持つ方々は、通常の状態の水が飲めず、無理に飲ませますと肺などに入る誤嚥によって誤嚥性肺炎を起こすおそれがあり、非常に危険で災害関連死にもつながりかねないという状況にあります。嚥下障害を持つ方は嚥下食に対応できる福祉避難所に基本的にはあらかじめ登録する必要があると思いますけれども、様々な事情で一般の避難所に来られる場合も想定して、そうしたところでも嚥下食が摂取できるような環境を整える必要があると思われます。 都道府県及び市町村の地域防災計画や避難所運営に関する指針について、介護食等を実際に提供できるようにしていくための準備を更に進めていかねばならないと思いますけれども、この点について政府の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答え申し上げます。 嚥下障害をお持ちの方が避難所において安心して生活できる環境を確保することは重要であると認識しております。 このため、内閣府では、避難所運営に関するガイドライン等におきまして、食物アレルギーや介護食など、配慮が必要な方の食事のニーズへの対応は被災者の命と健康を守るために必要不可欠であること、また、個別の対応が必要な要配慮者に食料や食事の提供を行う場合には、食事のニーズを把握するため、管理栄養士等に相談できるように努めることをお示しし、自治体への周知を図っているところであります。 また、東日本大震災の際の事例になりますが、実際に開設された福祉避難所において、重度障害者や高齢者の方々はアルファ米等の通常の非常食をそのまま食すことが困難であったことから、非常食を再調理するなど、嚥下障害をお持ちの方の状況や好みに合わせて炊き出しを行った、こうした事例を掲載し、自治体の取組を促しております。 また、先ほど申し上げました避難所における管理栄養士等への相談につきましては、厚生労働省からも都道府県等栄養施策担当者会議におきまして周知していただいているところであります。 内閣府といたしましては、引き続き、厚生労働省等関係省庁と連携しながら、自治体における取組が進むよう取り組んでまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 避難所における食事への配慮は私は命への配慮につながるというふうに思っておりますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。 一問飛ばしていきたいと思います。防災教育のコーディネーターの育成の進捗状況について、最後に質問したいと思います。 令和三年五月の防災教育・周知啓発ワーキンググループ防災教育チーム提言では、地域と学校が連携して防災教育や避難訓練を行うため、地域と学校の間に入り、継続的に両者の活動を支援する防災教育コーディネーターを育成する重要性が指摘をされております。 時間的な制約や防災教育の教員依存度の課題を抱える学校にとっても、防災教育コーディネーターの育成は学校や教員の負担の軽減につながるなど非常に重要な取組かと思いますが、現在の進捗状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答え申し上げます。 地域と学校が連携して防災教育や防災訓練に取り組むことは、子供たちが地域の災害リスクや防災活動を学ぶ機会になるだけでなく、学校や教員の負担の軽減にもつながるものと考えております。 このため、内閣府では、令和四年度に、関係者等へのヒアリングを通じて、地域と学校の間に入り両者の活動を支援する地域防災教育コーディネーターに関する優良事例の収集、分析に取り組みました。現在、その成果を全国で活用することができるよう、手引として取りまとめる作業を進めているところであります。 作業中の取組ではありますが、その中では、例えば岩手県釜石市では、子供たちが地域の防災安全マップを作成し、それを基に保護者や地域、行政が一体となって下校時の避難訓練を実施する、あるいは高知県黒潮町では、地元の中学生が地域の高齢者の戸別訪問や一緒になった防災訓練を実施するなど、様々な地域と連携した防災教育の取組事例を紹介することとしております。 内閣府といたしましては、引き続き、こうした優良事例の把握、周知に努めますとともに、モデル的な取組への支援なども通じて、地域と学校が連携した防災教育の推進に取り組んでまいりたいと存じます。
○下野六太君 是非とも、学校の負担を減らし、地域のことは地域でしっかり守ることができるような施策を前に進めていただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。 最初に、先ほど自民党の足立先生も取り上げていらっしゃいましたが、能登半島での群発地震についてお聞きをしたいと存じます。 その前に、私の方からも、お亡くなりになった方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。 私事を申し上げて恐縮なんですが、実は父方の祖父が、ここにちょうど足立先生のところで撮られた写真がありますけれども、正院地区、この珠洲の正院地区が、震源地が私の祖父の生まれたところでございまして、実は五月の三日の日に、家族で墓参りかたがた親戚のおうちを何軒か訪ねておりました。翌四日には、隣の輪島にも親戚やら知人がおりますので、そこでもいろいろお邪魔をして、御承知のとおり、また先ほどお話があったように、ずっとこの二年半、奥能登は揺れ続けているわけで、去年の六月にやっぱり震度六弱の大きな地震があったわけで、大きい地震が来なきゃいいねということを五月の三日、四日、奥能登で話をして、その日のうちに、私、地元が、自宅が富山なんですが、帰ってきて、五日に富山の自宅で揺れを、私も、震度四でした、隣の県というか県、石川境なのでなおさらですが、揺れました。早速、訪ねた親戚の方々などにお電話もしたところですし、五月十三日には、党からの支援金を馳浩石川県知事に金沢でお渡しをして、その際にも知事からいろんな実情やらまた要望なども承ってきたところであります。 大臣も現場に行かれて、先ほどもお話がありましたが、関係の皆さんからもいろんなことを聞いてこられたと思います。 そして、本日の朝の閣議で局地激甚災害に指定をされたということで、政府におかれましてはしっかりとこの復旧に当たっていただきたいと思っています。 ただ、大変特殊な地震でありまして、先ほどからも出ておりますように、とにかく二年半揺れ続けているわけですね。しかも、先ほど気象庁長官も答弁されたように、これから更に長期化が予想されているという地震です。しかも、珠洲というところは、六十五歳以上の人口に占める高齢化率が五一%、それから七十五歳以上の後期高齢者の比率は約二九%、これ全国平均が一四・七ぐらいですから倍ぐらいのところでありまして、過疎化、高齢化がかなり進んだ地域であるということでございます。 したがって、この生活再建に向けて非常に、何といいますか、経済的な不安も抱えているということで、とにかく地震が続いて、去年大きいのがあって、例えば鳥居などが倒れて、再建したばっかりなのにこれがまた崩れてという、もうがっかりの連続の精神的にも非常に参っていらっしゃるというところでもありますので、やはり従来の枠を超えた支援というものもあってしかるべきだというふうに考えていますが。 そこで、大臣にお尋ねしたいのは、今申し上げたように、この奥能登での、能登での群発地震、長期化が予想され、かつ、過疎化や高齢化という大変特殊な事情を抱えている地域ですから、そういったことを考慮した支援策が必要だと思いますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 今回の地震につきましては、発災直後から被災状況の把握やあるいは災害応急対策に全力を挙げているところでございます。 委員御指摘のように、これまでに災害救助法の適用は三つの市町、あるいは珠洲市では被災者生活再建支援法を適用し、今朝の閣議では珠洲市を局激として正式に指定する政令を決定したところであります。 この今回の地震、これも委員御指摘ありましたが、この能登地方は二年以上地震活動が続いている、また、主要な被災地である珠洲市は、大変高齢化率が高い、本州の市の中では人口が最も少ない、一万三千人を切っている、空き家率も二割を超えているという大変厳しい環境の中で起きた大きな地震であるというふうに認識しております。それだけに、よりきめ細かな、被災地に寄り添った対応が必要であろうかと思います。 今回の復旧に当たって、大変高齢者が多い地区だということもこれあり、損傷した住家の屋根で作業を行う場合、過って転落するケースも考えられることから、初めて応急修理として雨漏りなどに対応するためのブルーシートなどを掛ける場合も救助法の国庫負担の対象にする、現物だけではなくて、それを設置する経費も救助法の適用としたところであります。 引き続き、今なお地震活動が続いている現状でございますので、被災地の状況をしっかりとフォローしながら、被災された方々が一日でも早く元の生活を取り戻せるよう頑張ってまいりたいと思います。
○柴田巧君 今も大臣、答弁でおっしゃったように、非常にきめ細やかに地域の実情を踏まえてやっていただきたいと思いますし、これもう、これまでも大臣、記者会見などで、財政面や資金面で不安を抱くことのないようにこの災害復旧に取り組んでいきたいということもおっしゃっているわけでありまして、しっかり実情を踏まえて政府としても対応していただきたいと思います。 そんな中で気にしておりますのは、この被災者生活再建支援金でございますが、これは二〇二〇年の改正によって、それまで三〇%台までに適用されていた、中規模半壊まで適用されていたものが、損害割合、あっ、三〇%台までに適用になることになったんですが、二〇%台は、半壊については対象にならないということでありました。 ただ、全国知事会等も、いろんなアンケート調査によっても、三十六の知事がやっぱり支給対象の拡大を求めているということもありますし、熊本地震の際には、この実態把握調査などによると、発災から六か月の間で、住宅再建のめどが立たないという人が一三%、今後の検討予定が七%、検討中が三三、近く終わる予定が三〇、住宅再建済みが一二と、九割以上の世帯、被災世帯が何らかの住宅再建を必要としていたということが明らかになっております。 最近は都道府県がこの被災者生活再建支援制度を設けるところもあって、その必要性は認識をされていますが、五千円から六百万と、これ千差万別なんですね。居住している地域、地方自治体によって、被災しても、同じような被災をしてもこの支援の中身が違うと、非常に不公平感も生むということにもなるわけで、やはり、この半壊以下の被災世帯についてもこの被災者生活再建支援金の支援対象というふうに見直していくべきではないかと思うし、実際、石川県からも、二〇%台のものを認めてほしい、支給拡大してほしいという要望もあると承知をしておりますが、大臣のお考えをお聞きをしておきたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 災害による支援でございますが、基本的には住民に身近な市町村による対応を原則としているところでございます。 ただ、そうはいいましても、一定規模以上の災害の場合は市町村のみでの対応が困難でございますので、被災者生活再建支援法により、一定程度以上の住家被害を受けた方に対しては、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援による支援金の支給を行うこととしております。この支援金の支給対象につきましては、今、柴田委員御指摘のとおり、令和二年の法改正で中規模半壊世帯を拡充したところでございます。 また、被災者生活再建支援法におきましては、半壊世帯であっても、やむを得ない事情により住宅を解体した場合は全壊と同様の支援金の支給を行うこととされているところでございます。被災者生活再建支援法適用団体に限った措置でございますけれども、そういう運用もされているところでございます。 御指摘のように、石川県においては、中規模半壊に至らない半壊世帯も対象とする独自の支援制度の創設について、六月議会に補正予算案を提出する予定と伺っているところでございます。 内閣府といたしましては、災害に被災した方への支援について、自治体等とも連携して、また全国知事会等とも十分すり合わせしながら、住宅の再建等が進むようしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○柴田巧君 やはり、こういう災害支援というのは不公平感が出てはいけないと思っています。そういうことが生じないように、また、いろんな支援制度はあるのですが、大変複雑で分かりにくいものになっているところもあると思っています。これは、いずれこの支援制度の、災害の際の支援制度の在り方をちょっと抜本的に見直す必要もあると思っていますが、いずれにしても、決め決めに考えるのではなくて、いろんな実情も踏まえて、特殊事情がある場合はなおさらのこと、柔軟にやっぱりやっていくというのが大事だと思っていますし、大臣も記者会見の中で、今の、現行の支援できる仕組みを、運用含めて柔軟に適用してまいりたいということもおっしゃっているわけですから、どうぞこの機会にもっともっと柔軟に対応できるということにしていっていただきたいということは、これは強く求めておきたいと思います。 次の質問に移りますが、お手元に資料があるかと思いますけれども、先ほどから申し上げています能登半島での群発地震、去年の臨時国会のこの委員会でも取り上げて、監視、観測の強化をお願いをした経緯があるんですが、今、正直どうしてこういうことが起きるのか分かっておりません。いろんな説はあるんですが、見立てがあるんですが、分析があるんですが、今お手元に、この西村京大准教授の仮説でありますが、恐らくこの下に、先ほどの流体の話もありましたが、水があって、それが、プレートが水を含んで沈み込む、そして水を取り込んだ岩石に変化して、水が分離してこの陸のプレートを、膨らんでプレートを動かすと、ではないかという仮説でありまして、実際、本当にそうなのか、あるいはこの水はどこから来ているかというのはちょっとまだ、現時点ではまだ分からないということであります。 そして、もう一つの資料があると思いますが、不気味なことにというか、この震源地が、震源域が南から北に移動してきているということなんですね、少しずつ。その能登半島の沖に、すぐ沖には、過去にマグニチュード七クラスの地震を起こした海底活断層のある領域があるわけですが、そこにだんだんだんだん近づいてきているというのは今心配されて、これによって、場合によれば、この活断層が動くようなことになれば、より大きな地震あるいは津波のおそれもあるんではないかと、またあるいは、近辺には、私の地元の富山県にも、それが刺激を受けて、幾つか断層がありますが、それらも活発になるんではないかという心配をされているわけであります。 したがって、この能登半島での群発地震の監視、観測を更に強化をしていく、またこの原因究明を進めていく、そしてこの対策を立てていくということが大事だと思っていますが、どのように取り組んでいかれるか、文科省にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(永井雅規君) お答えいたします。 石川県能登半島につきましては、継続する地震活動に対する住民の方々の不安は大きく、また今後の防災活動に生かすためにも、これらの地震活動の原因解明等に向けた調査研究は重要と考えてございます。 そのため、昨年度、金沢大学の平松良浩教授を研究代表者とする研究提案、能登半島北東部において継続する地震活動に関する総合調査に対しまして、科学研究費助成事業、いわゆる科研費の特別研究促進費により助成を行ったところでございます。この研究は、先ほど柴田委員が配付いただいた資料の成果の一部でもございますけれども、地震活動の原因解明等を目的として、地震観測や、まさに今おっしゃっていただいた地下の流体の調査、そして被害状況等の総合調査を実施いたしました。 また、能登半島では活発な地震活動が継続していることに鑑み、先ほど申し上げた科研費で整備した機材等を活用しつつ、現在も大学等で臨時の地震・測地観測が継続されているところでございまして、必要があれば支援も検討してまいります。 こうした研究成果は、地元自治体、研究者等に対して共有が図られており、能登半島の地震活動の原因解明や防災対策に活用されているとともに、文科省のこの地震調査研究推進本部におきまして、これらの成果を用いて地震活動の評価を随時行っております。 文科省としては、引き続き大学等関係機関と連携協力し、調査研究を推進してまいります。
○柴田巧君 先ほど申し上げましたように、本当に奥能登、石川県のみならず、近隣の県においても大変この地震が長期化して不安が募っているところであります。しっかり監視、観測を強化をして、この原因究明に、またその対策につながるようにやっていただきたいと思います。 先ほども触れましたように、より大きな地震が起きれば津波も心配されるところですが、余り、津波というと太平洋側ばっかりに起きると思われがちかもしれませんが、実は日本海側でもしばしば地震が起きているわけで、明治以降、死者が百人以上出た津波、地震は二十回起きていますが、そのうち実は八回は日本海側で、震源地で起きております。一九六四年の新潟地震や、あるいは一九八三年の日本海中部地震や、また平成に入ってからも北海道の南西沖地震などがあって、大きな津波被害が起きているわけですけれども。 日本海側の地震の特徴は、地震が起きてすぐ、陸側に断層があるのでより早く津波が来ると、到達すると。そして、地震よりも、その規模よりも大きい、高い津波が起きるのが特徴だと言われていまして、日本海中部地震のときも起きて数分程度でもう津波が到達しています。奥尻島のときは警報が鳴る前にもう津波が到着したということはよく知られていますが、それほどのスピードで津波が来るということでございまして、この日本海側の津波の研究調査というのは非常に重要だと、メカニズムを解明して対策を立てるのも重要だと思っております。 時間がなくなったのでちょっと飛ばしますが、いずれにしても、いろんな海底地すべりによる調査の結果も先般出ていましたが、こういった日本海側の津波の調査研究を更に進めていく必要があると思いますが、今後の取組をお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(永井雅規君) お答えいたします。 文部科学省では、平成二十五年度から令和二年度まで、日本海地震・津波調査プロジェクトを実施し、日本海側における地震や津波のメカニズムの解明等に向けた調査研究により、それまで観測データが不足していた日本海側の地下構造の調査やシミュレーション等を行い、自治体の防災計画等にも活用いただいたところでございます。 あっ、済みません、先ほどちょっともしかしたら期間間違えたかもしれませんが、平成二十五年度から令和二年度まででございます。失礼いたしました。 これらの成果につきましては地震調査研究推進本部における地震活動の長期評価で活用されており、昨年三月には、まず日本海南西部における海域活断層の長期評価を公表したところでございますが、引き続き日本海側の海域活断層の長期評価等を順次実施していくこととしてございます。また、本プロジェクトで得られた観測データ等を活用して、大学や研究機関等において更に詳細な調査研究が進められているところでございます。 文部科学省としては、地震調査研究推進本部においてこれらの研究成果を収集、分析、評価等を進めることで、日本海側の海域も、日本海側の地域も含めまして、必要な調査研究を推進してまいります。
○柴田巧君 ありがとうございます。是非しっかりやっていただきたいと思います。 本当は火山のこともお聞きをしようと思っていましたが、時間が参りましたので、この辺で終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、松沢成文君が委員を辞任され、その補欠として石井苗子君が選任されました。 ─────────────
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。国民民主党・新緑風会の嘉田由紀子でございます。 本日、この質問の場をいただきまして、ありがとうございます。 今回の六月二日からの集中豪雨と、それから台風の影響、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧復興をお祈りしております。 今回のこの被害を見ていますと、先ほど来、足立議員、そして下野議員も言及していられましたけれども、内水氾濫、これまで余り被害がなかったようなところでも意外と広がっていると、特に平野部ですね。それだけに、流域治水という考え方が大事なんだろうと思います。どこで被害が起きるか分からないという状態です。これも足立議員がお詳しいと思いますが、私もずっとこの水害対策をしてまいりまして、かつて水田だったところが住宅開発などされると一気に水が増える、データにもよるんですけど、三倍から五倍水が増えるということで、ただ、住んでいる人は新住民が多いので、意外と無防備なんですね。そういうところで含めて流域治水が必要だと思っております。 そこで、実は、最初に、前回聞き逃してしまった、時間がなくて聞き逃してしまったトイレの問題をお伺いできたらと思います。 先ほど下野議員も、避難所のTKBですね、トイレ、キッチン、ベッド、本当に暮らしを成り立たせる三点だと思いますが、トイレ問題、これは谷大臣も、阪神・淡路大震災の御経験がおありですから、直面なさったと思います。ちょうど私も、当時、滋賀県職員として被災地の支援に入らせていただきました。トイレの廃棄物がまあ積み重なっている状態。そうすると、ついつい水を飲まないようにする、逆に健康問題になるという悪循環に陥ってしまいます。 それで、最近、例えば一般社団法人助けあいジャパンでは、移動設置型トイレトレーラー、みんなが元気になるトイレのプロジェクトなどを始めております。被災者の目線に立った活動をなさっている民間団体、全国各地にありますけれども、この衛生環境を良好に維持するために平時から備えておくことが必要だと思いますが、民間団体の活動支援など、谷大臣のお考えございましたらお聞かせください。お願いします。
○国務大臣(谷公一君) 嘉田議員御指摘のとおり、私も、二十八年前、阪神・淡路大震災の復旧復興に従事しましたが、そのとき、正直な話、水、食料、また避難所、毛布、こういったことが最優先でございました。トイレまでなかなか目配りが私だけではなくて全体として十分できなかった、そして結果的に劣悪な衛生状態になったということは大いに反省しているところであります。 そうしたこと、またその後の様々な災害の教訓を踏まえて、災害時におけるトイレの確保の重要性をしっかり認識し、国においても、災害時におけるトイレの環境が改善されるよう、トイレの確保・管理ガイドラインを二〇一六年、平成二十八年に策定し、令和四年、昨年も改定をいたしました。その中で、平時から携帯トイレや簡易トイレの備蓄、マンホールトイレの整備等を進めるよう促しているところであります。 また、それだけではなくて、先ほど下野委員の質問にもございましたが、特に女性専用のトイレの設置、また安心して活用、利用できるような夜間照明をしっかりするというような、女性の視点に立ったトイレ環境の整備にも最近は意を用いているところであります。 昨年七月にはその全国各地の先進的な取組をまとめた事例集を作成して周知するなど、横展開を図っているところであり、この中には委員御指摘のトイレトレーラーの取組についても紹介しているところであります。 国としても、今までの様々な災害の経験を踏まえて、確かに委員御指摘のようにトイレがないと健康な生活も維持できませんので、引き続き、関係省庁や自治体、また民間団体とも連携をしながら、災害時におけるトイレの確保に関する取組をしっかりと進めてまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 御丁寧にありがとうございます。 今日は、後半、流域治水とグリーンインフラについてより詳しくお伺いしたいと思います。 国土交通省の水管理・国土保全局長の岡村局長様にお越しいただいておりますけれども、今の国土強靱化基本計画では、災害リスク軽減に寄与するための生態系の機能を積極的に保全、再生すると、生態系ネットワークの形成に貢献するという記述がございますけれども、このグリーンインフラの考え方で災害リスクの軽減、具体的にどう寄与するか、御説明いただけますでしょうか。
○大臣政務官(古川康君) お答え申し上げます。 流域治水を進めるに当たって、グリーンインフラの取組がどのように寄与をするのかというお尋ねかと存じます。 この流域治水を推進するに当たりましては、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能な魅力ある国土、都市、地域づくりを進めていくグリーンインフラの概念を取り入れることは極めて重要だと考えています。 例えば、貯留浸透機能を有する都市部の緑地を保全することによりまして、地域に降った雨の河川への流出を抑制する効果が期待できます。また、洪水調節施設である遊水地を整備する際に多様な自然環境をつくり出されることができるように工夫をすることで、治水機能に加えて流域の生態系ネットワークの確保など、グリーンインフラとしての多面的な機能が発揮されることが期待できます。 国土交通省といたしましては、このようなグリーンインフラの取組について、地域と連携をいたしながら流域治水を推進してまいります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。古川政務官にお詳しく御説明いただきました。 実は、古川政務官の地元の佐賀は、まさに江戸時代、成富兵庫茂安が今私たちが言っている流域治水を実践をしたんですよね。いろいろと私も佐賀県で、古川元知事の時代から学ばせていただいておりますけれども、御丁寧な答弁、ありがとうございます。 そこで、具体的に、私も八年掛けて流域治水の条例作りをしてきたんですが、多重防護、ためて、流して、とどめて、備える、そこのところは一生懸命やりながら、なかなかこのグリーンインフラまで手が回らなかったんですね。それで、今具体的にこのグリーンインフラでうまく生態系ネットワークを活用している事例などが全国にありましたらお教えいただけるでしょうか。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 河川管理者として、流域治水とともに流域の生態系ネットワークの形成に貢献する様々な取組を実施しているところでございます。例えば、兵庫県を流れます円山川では、コウノトリの野生復帰を目指して、例えば河道掘削時に川の中に湿地を形成しながら高水が流れる断面を確保、拡大すると、あるいは湿地機能を有する遊水地の整備を行う、このようなことをしてございます。また、北海道の石狩川におきましては、タンチョウもすめる町づくりを目指して、タンチョウの生息、繁殖場となるような遊水地の整備を行っているということもございます。 引き続き、専門家ですとか地域の方々、あるいは関係機関と連携をして、グリーンインフラの概念も取り入れながら流域治水を推進してまいります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 コウノトリは、御存じのように、もう福井から、滋賀から、四国の徳島までコウノトリが行っておりまして、私の地元の人でも、コウノトリが来たといって電話で連絡してくれるようなところがございますので、鳥は広がるからいいですね、みんな、地域での関心が高いと思います。 三点目に、具体的に、自然環境の保全、再生で、どういうふうにしたら、結果的には社会の自然再生と、それから地域社会のレジリエンス、再生力を高めることになると思うんですけれども、この生態系機能、なかなか口で言うだけで分かりにくいので、ここを見える化する、可視化する技術、あるいは生態系機能の評価の手法と、これを残してどんな得なことがあるのかと地域で言われるときに、より説明がしやすい、そのような事例などがございましたら教えていただけますか。
○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。 近年、気候変動に伴う災害の激甚化などに直面している中で、自然を活用した解決策、こうした取組を拡大していくことが重要だと考えておりまして、そのためにも、生物多様性保全機能、そして防災・減災機能、これを併せ持った場所を可視化することによってまた評価する取組、これが大変重要であると考えてございます。 お尋ねのありました可視化方法についてですけれども、有識者による検討を経まして、例えば現地の土地利用の状況、地形、また土壌の質など様々な情報を重ね合わせて、先ほど申し上げた二つの機能を併せ持つ場所を表示した地図、私ども、生態系保全・再生ポテンシャルマップと呼んでいますけれども、そうしたマップを作成いたしました。そして、この活用方策を示した手引書とともに、今年の三月、公表したところでございます。こうしたものを活用しまして、今後、自治体などに対する伴走支援を行ってまいりたいと考えております。 また、生態機能の、生態系機能の評価方法についてですけれども、私どもの、環境研究総合推進費というものを持っていまして、それを通じまして、生態系を活用した防災・減災機能の評価実施方法に関する研究、これを後押ししてございまして、例えば、研究の中では、生物多様性が豊かな谷合いの水田又は湿地のようなところの雨水の貯留機能の高さ、こうしたものがその研究の中で評価されるというような取組が進められているところでございます。 こうした取組をベースに、関係省庁や自治体ともよく連携しながら、地域の自然環境が有する多様な機能、これを生かした防災、減災の取組を推進してまいりたい、このように考えてございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 様々なマップ、オーバーレイをしながら、地元の人たちも何となく気付いているんだけど見える化ができていない、それを地域の人に見せていただくと、見ていただくと、本当にそれぞれ盛り上がっていくと思います。是非とも評価の結果を地域に広げていただけたらと思います。 少し海外の事例をお伺いしたいと思っているんですけれども、二〇〇四年のスマトラ地震のときにインドネシア沿岸部で大変な被害がありましたけど、あのときに、マングローブの林があるところは被害が大変緩和されたということも言われております。それから、二〇一一年の東日本大震災でも沿岸域の松林が津波の力を吸収したというような報告もありまして、これを、昔からの人は役割を知っていた、トラディショナルナレッジ、伝統的な知識と言っていたんですけど、そこを今に合わせて、より、英語で申し訳ないんですけれども、生態系を活用した防災・減災、エコシステム・ベースド・ディザスター・リスク・リダクションということで、海外でも広がりつつあります。 本日はJICAの小野寺理事にお越しいただいておりますので、ちょっと時間が、あっ、確かにあと一分ぐらいしかないので、申し訳ありません、まとめて、JICAの貢献の事例、あるいは課題、そして人材育成など、まとめて御答弁いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。
○委員長(三浦信祐君) 時間が来ておりますので、参考人の方は端的に御答弁お願いします。
○参考人(小野寺誠一君) お答え申し上げます。 JICAにおきましては戦略を策定いたしまして、その戦略の中で、森林、土壌劣化対策や、気候変動に起因する自然災害に脆弱な地域に対しまして、先ほど委員が申し上げられましたEco―DRRの導入を取り組むことを定めております。 そういった中で、各地、各地ですね、インドですとか、また西バルカン地域、そういったところでも、現在、技術協力なり植林事業なりを行っているというところでございます。 課題といたしましては、こういった植林を行いました森林、これに対しまして、やはり途上国といたしましては、まきを取るとか、そういった形で短期に伐採するといったようなことがございまして、そういったことに対しまして、地域住民に対しまして、Eco―DRRの重要性なり、そういったことを、知識の普及を図っているところでございます。また、人材育成につきましても、技術協力におきまして、日本人専門家による先方の行政官の人材育成なり、また日本での研修を行って人材育成を取り組んでいるところでございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 済みません、時間過ぎてしまいました。失礼します。ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 震度六強を珠洲市で観測した五月五日の地震から一か月余りが経過をいたしました。私も発災翌日の六日に現地入りいたしまして、先ほど来出ております正院地区に私も行ってまいりました。足立委員が配付されたと、同じところを私も見てまいりました。 珠洲市は、先ほど来ありますように、過疎化、高齢化が進んで、一年前にも大きな地震があって、行革による職員減でマンパワーも足りない、それから、金沢から車で二時間半掛かりますから、なかなかボランティアも大変だという状況があります。先ほど、今日の閣議で局地激甚災害と指定がされたということは現地を励ますと思いますけれども、本当にもっと希望を与えるような支援をしなければ一層困難が進むと思うんですね。 珠洲市はこの半島振興法の対策実施の対象地域となっておりますが、同法の第十五条の四では、防災対策の推進として、国は、災害が発生した場合において住民が孤立することを防止するため、救助その他の保護を迅速かつ的確に実施するための体制の整備及び関係行政機関との連携強化その他の防災対策の推進について適切な配慮をするものとすると、こう明記もしております。 是非この立場に立って、この市からの要請に基づいてという立場から一歩踏み出して、プッシュ型でこの公的支援の情報を住民に届くように珠洲市、県と協力して人的、財政的支援を強化していくことが必要だと思うんですね。 先ほどの答弁で柔軟という御答弁もありましたけど、この制度に被害を合わせるんじゃなくて、被害実態にこの制度を柔軟に合わせるということも必要だと思います。その点で、大臣の御見解をお願いいたします。
○国務大臣(谷公一君) お答えさせていただきます。 今委員御指摘の半島振興法の防災対策の推進についての配慮、これは平成二十七年の改正で、様々な配慮規定、全部で八つぐらいあったかと思いますが、その中の一つとして追加されたということを承知しております。そういうことも我々はしっかり踏まえた対応を取らなければならないというふうに思っております。 委員御指摘のとおり、確かにこの珠洲市は過疎化、高齢化あるいは空き家の高さ、またマンパワー不足という様々な課題がある地域でございますので、そういったことを踏まえた対策ということを今まで全力を挙げて取り組んできたところであります。 人的支援の面では、発災当日から内閣府の調査チームを派遣することとか、あるいは関係省庁でも、国土交通省ではテックフォース、農林水産省ではMAFF―SATという現地派遣チーム、また環境省でも環境事務所職員等もそこそこ相当の人数を把握している、派遣していると承知しているところであります。 国だけではなくて、石川県及び石川県内の市町村から被害認定業務のための応援職員を派遣しているということを承知しているところであり、財政的な支援の面でも、石川県とも緊密に連携しながら、災害救助法の適用、また珠洲市においては被災者生活再建支援法の適用、そして御指摘の今日閣議で正式に決まりました局激の指定も行ったところであります。またあわせて、石川県や三つの市町、災害救助法適用の三市町に対しましては、内閣府から災害救助法の運用や被害認定調査に関するオンライン説明会をその都度開催して丁寧に情報をお伝えしてきたところであります。 引き続き、被災自治体に寄り添いながら、可能な限り弾力的な運用で被災者の生活再建と迅速な復旧復興に引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○井上哲士君 是非、プッシュ型で制度の弾力的な運用を求めたいと思います。 具体的に聞きますが、例えば罹災証明の発行状況について、六月八日現在で申請千六百件のうち発行は八百九件と半数を超えたところだとお聞きしました。発行業務の市外からの自治体職員への応援派遣はあるものの、まだ申請から発行まで二週間程度待つという報道もありましたし、車がなくて罹災証明の申請まで市役所まで行く手段がないという声も出されておりまして、申請ができていない被災者もいらっしゃると思うんですね。 昨日の総務省からの説明では、家屋被害調査業務では石川県庁から五人、県内市町村から五人の応援派遣を受けていて、今日中に家屋被害業務の調査は終了する予定だとお聞きをいたしましたが、それ以外の様々な応援派遣はどうなっているのか、災害ボランティアの受入れや手配、仮設住宅建設や引っ越し、災害ごみの対応などなどあると思うんですけれども、そういうところへの応援派遣どうなっているのか、人手は足りているのか、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 ただいま委員から御指摘がありましたように、被害認定調査につきましては、石川県や石川県内の市町村から応援職員が珠洲市に派遣をされております。この職員派遣につきましては、当初は本日九日までの予定となっておりましたが、被災地のニーズを踏まえ、今月二十三日まで応援期間を延長したと伺っております。 このほか、災害廃棄物の処理や被災建築物の応急危険度判定、水道、下水道の復旧、福祉の分野につきましても石川県及び石川県内の市町村から応援派遣が行われ、このうち、災害廃棄物の処理につきましては応援派遣が継続をしていると伺っております。加えて、先ほど大臣からも申し上げましたが、地震発生直後には、国土交通省や農林水産省などからも職員が現地に入って災害対応に当たってきております。 現在のところ、珠洲市においては、石川県及び石川県内の市町村から応援職員を受け入れて対応をしてきております。県外から応援職員を派遣してほしいとのお話は今のところ伺っておりませんが、今後要請があった場合には、関係省庁とも連携をし、適切に対応してまいります。
○井上哲士君 非常に奥ゆかしい住民の方が多くて、大丈夫言われて家に入ったら、いろいろ大変だったという話も聞くんですね。 是非、ニーズを積極的に捉えて支援を強めていただきたいと思うんですが、その際、被災者見守り・相談事業制度についてお聞きしますが、衆議院では、この制度の対象に珠洲市はなるという答弁でありましたけども、市の職員や社協の職員などがこの見守りや相談に当たるということになると思うんですが、よりマンパワーが不足している地域でありますから、この制度によって見守りや相談活動を行う新たな職員を雇用したりすることも可能なんでしょうか。そして、そういう具体的な活用について、珠洲市にはどのように相談、働きかけをされているのか、お願いします。
○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。 被災者の見守り・相談支援事業では、被災者が応急仮設住宅に入居するなど異なる環境の中でも安心した日常生活を営んでいただけるよう、孤立防止等のための見守り支援や日常生活上の相談を行った上で各専門相談機関につなぐなどの支援を行っております。 この事業では新たな職員の雇用も可能でございます。新たな職員の雇用も含めて、被災者支援に従事する方の人件費についても補助対象としているところでございます。 また、発災直後から石川県と連絡を取っておりますが、災害救助法に基づく応急仮設住宅の建設が始まったとの情報を受けまして、石川県及び珠洲市の担当者に対して、本事業の事業概要やほかの活用事例等の提供、情報提供を行っているところでございます。 今後も、同事業の活用も含めて、被災者の方々が安心した日常生活を営んでいただけますよう、引き続き、県や市との緊密な連携の下で適切に対応してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 是非、自治体と力を合わせて進めていただきたいと思います。 ちょっと順番を変えまして、先週二日からの梅雨前線と台風二号による豪雨被害に関わって国土交通省にお聞きしますが、静岡県磐田市の敷地川の堤防決壊についてお聞きします。 この堤防の決壊で床上・床下浸水二十九件の被害が出ておりますが、去年九月の台風十五号水害でも同じ場所が決壊をしたわけですね。本格的な復旧工事は今年の秋以降の予定とされていたわけでありますが、当時から、なぜ本工事がそんなに先なのかと、もっと早くしないとまた水害が生じるではないかという声が当たったという格好になりました。 自治会長を始め被災住民の方から党でも話を聞いておりますけども、前回の土のう積みの応急復旧が行われたけども、それだけでよかったのかと、今回、土のう積み以上の補強が行われると聞いているけども、応急復旧が適切だったのか、きちっと説明をしてほしいし、そして一刻も早く本格的な復旧工事を行ってほしいと、こういう要望出されておりますけども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、台風十五号、昨年の台風十五号で被災をしたことから、現地においては改良復旧事業を実施しておりましたが、今般の大雨により仮堤防が決壊をし、浸水被害が発生をいたしました。 このため、河川管理者でございます静岡県では、大型土のうによる決壊箇所の締切りを緊急的に行って、六月の五日に完了させております。そして、今回の被災の状況を踏まえて、更に強固な応急対策の準備が進められているところでございます。 応急対策の後には本復旧が必要となってまいりますけれども、この本復旧に向けましては、今回の被災原因の詳細な調査、そして対策の検討を今進めているというふうに伺っているところでございます。 先生御指摘のとおり、地域の方々への説明、非常に重要なことだというふうに認識しております。被災状況などに関する説明会を早期に実施するため、現在その調整を進めているというふうに承知しているところでございます。 国土交通省といたしましては、昨年に続いた被災であるということから、被災直後にテックフォースを派遣し、そしてその後、災害査定官を被災箇所に派遣をいたしまして、応急対策及び本復旧に向けた技術的な助言、これを行っているところでございます。早期の本復旧に向けて、引き続き静岡県と連携を図りながらしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。
○井上哲士君 住民の皆さんの声をしっかり聞いて、対応を強めていただきたいと思います。 先ほども線状降水帯の情報提供、三十分早めたというお話がありました。ちょうど五月二十五から開始した直後だったわけですけども、その運用基準を見直した理由や目的、それからこれの周知状況はどうなのかということと、併せてお聞きしますが、私どもも豊橋や磐田市、浜松、豊川など行ってきましたけど、こういう新しい基準にもかかわらず、多くの住民からは非常に、この避難指示の発令があっても、例えば道路やアンダーパスなど冠水するおそれがあるところの対応とか、避難指示等の発令が遅かったんじゃないかと、こういう声も聞くわけですね。だから、新しいこの前倒しが地方自治体の対応にどのように反映しているのか、どのように周知しているのか、そして適切な対応が行われているのか、これ気象庁と内閣府になっていますが、それぞれお願いいたします。
○政府参考人(大林正典君) 気象庁よりまずお答え申し上げます。 気象庁では、線状降水帯による大雨に対して、迫りくる危険から直ちに避難を促すため、これまでは発表基準を実況で満たしたときに発表していた顕著な大雨に関する気象情報について、委員から御紹介ありましたとおり、本年五月二十五日からは、予測技術を活用し、最大で三十分程度前倒しして発表することとしたところです。 この取組により、災害発生の危険度が急激に高まっていることを少しでも早くお知らせすることが可能となるため、自治体においては、避難情報の発令状況や防災体制の再確認を行う等により、より早く適切な防災対応を取っていただけるものと考えております。 これらのことにつきましては、本年五月の運用見直しに際し、各地の気象台を通じて自治体に対して説明を行い、周知を努めてきたところでございます。
○委員長(三浦信祐君) 時間が来ておりますので、簡潔に願います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 各自治体におきましては、気象台からの情報等も踏まえて六県において災害対策本部が設置され、三日午前の時点で十三都府県七十五市町村で避難指示が発令されるなど、災害による犠牲者を一人でも少なくするための対応が関係機関一体となって行われてきたと考えております。 現段階において各自治体における防災対応が適切であったかどうかというのは判断することはできませんけれども、防災対策について、内閣府としてはしっかりと講じられるよう、適切な防災対応が取られるよう取り組んでまいりたいと存じます。
○井上哲士君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(三浦信祐君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院災害対策特別委員長江藤拓君から趣旨説明を聴取いたします。江藤衆議院災害対策特別委員長。
○衆議院議員(江藤拓君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 活動火山対策特別措置法は、昭和四十七年以降、桜島火山活動が活発になり、周辺地域の農作物等に大きな被害が生じたことなどを契機に、昭和四十八年に活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律として制定されたものであります。 その後の改正により、題名も現行のものに改められるとともに、活動火山対策の総合的な推進に関する基本的な指針の策定、避難促進施設を利用している者の円滑かつ迅速な避難の確保を図ることを目的とした避難確保計画作成の義務化等、住民、登山者などの安全を確保するための警戒避難体制を整備する等の措置を講ずることにより、活動火山対策の強化を図ってきました。 しかしながら、近年、富士山の市街地近くで新たな火口の発見や桜島で大規模噴火の可能性が指摘されるなど、日本全国で火山活動が活発化した際の備えが急務となっております。 一方、避難確保計画の作成が遅れている地域もあり、また、国として火山の観測、研究を推進する主体的な機関が存在しないことや、火山研究者の人材育成等の課題もあることから、活動火山対策を更に強化する対応が求められております。 本法律案は、最近における火山をめぐる状況に鑑み、活動火山対策の更なる強化を図るため、避難確保計画の作成等に係る市町村長による援助等、登山者等に関する情報の提供を容易にするための配慮等、情報通信技術の活用等を通じた火山現象の発生時における円滑かつ迅速な避難のために必要な情報の迅速かつ的確な伝達等、火山に関し専門的な知識又は技術を有する人材の育成及び継続的な確保、火山調査研究推進本部の設置、火山防災の日等について定めようとするものであります。 次に、本法律案の主な内容について御説明いたします。 第一に、市町村長は、避難促進施設の所有者等に対し、避難確保計画の作成等に関し必要な情報の提供、助言その他の援助をすることができることとしております。 第二に、地方公共団体は、登山者等が立入りの日、火山における移動経路等の情報提供を容易に行うことができるよう必要な配慮を行うものとすることとしております。また、当該情報が火山現象の発生時における救助活動にとって重要であることに鑑み登山者等がその提供に努めることを明記することとしております。 第三に、情報の伝達等をするに当たっては、情報通信技術の活用等を通じて火山現象の発生時における円滑かつ迅速な避難のために必要な情報が住民等に迅速かつ的確に伝えられるようにすることを旨とするものとしております。 第四に、国及び地方公共団体は、相互の連携の下に、火山に関し専門的な知識又は技術を有する人材の育成及び継続的な確保に努めなければならないこととしております。 第五に、火山に関する観測、測量、調査及び研究の推進を図るため、文部科学省に火山調査研究推進本部を設置し、その所掌事務、組織等について定めることとしております。 第六に、国民の間に広く活動火山対策についての関心と理解を深めようとするために、八月二十六日を火山防災の日と定めることとしております。 第七に、政府は、火山に関する最新の科学的知見等を勘案し、活動火山対策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。 最後に、この法律は、令和六年四月一日から施行することとしております。 以上が、本法律案の提案の趣旨であります。 何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(三浦信祐君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦信祐君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦信祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 次に、強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院災害対策特別委員長江藤拓君から趣旨説明を聴取いたします。江藤衆議院災害対策特別委員長。
○衆議院議員(江藤拓君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法は、大規模自然災害等に備えた国土強靱化の推進に関し、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって公共の福祉の確保並びに国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に資することを目的として、平成二十五年に議員立法により制定されたものであります。同法に基づき、国土強靱化に関する施策の基本となる国土強靱化基本計画が策定され、同計画等により総合的な国土の強靱化に向けた取組が進められてきました。 また、近年の自然災害の頻発化、激甚化等を受け、基本計画に加えて、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策及びこれに続く防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策による国土強靱化の取組が実施され、大きな効果を上げています。 五か年加速化対策の終了後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的、安定的な対策の実施が求められているところでありますが、一方で、これらの対策は法律に根拠を持たないものであります。今後の継続性等に不安の声もあります。 また、基本計画の策定に当たり、政府が意見聴取を行ってきた学識経験者等で構成される会議体も、法律に根拠がなく、制度的な公正性及び中立性が必ずしも十分に担保されていない存在となっております。 本法律案は、こうした状況に鑑み、中長期的な見通しに基づき、国土強靱化に関する施策を引き続き計画的かつ着実に推進するため、国土強靱化実施中期計画を、関する規定及び国土強靱化推進会議に関する規定を設けようとするものであります。 次に、本法律案の主な内容について御説明いたします。 第一に、政府は、国土強靱化基本計画に基づく施策の実施に関する国土強靱化実施中期計画を策定し、同計画に計画期間、実施すべき施策の内容及び目標を定めるとともに、施策の進捗状況、財政状況等を踏まえ、推進が特に必要となる施策の内容及びその事業の規模を定めることとしております。 第二に、国土強靱化実施中期計画の作成及び実施に係る所要の措置を整備することとしております。 第三に、国土強靱化推進本部に国土強靱化推進会議を設置し、その組織等について定めることとしております。 第四に、この法律は、公布の日から施行することとしております。 なお、政府は、速やかに、国土強靱化に関し実施すべき施策の実施状況の評価の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとしております。 以上が、本法律案の提案の趣旨であります。 何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(三浦信祐君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表し、いわゆる国土強靱化基本法の一部改正案に対する反対討論を行います。 反対理由の第一は、事前防災、首都機能の維持などの口実で大型の開発事業を推進するものだからです。 改正案は、新たに中期計画を新設することとしていますが、基本計画に盛り込まれた対策の中から重点的かつ集中的に取り組む対策として策定されるにすぎません。 中期計画の基になる次期基本計画の骨子案や素案には、国土形成計画と一体として推進するとして、リニア中央新幹線、新東名、新名神等により三大都市圏を結ぶ日本中央回廊の形成を新規に追加しています。政府が警鐘を鳴らす南海トラフ巨大地震などで深刻な被災が指摘されているリニア中央新幹線を始めとした大型の開発事業を防災・減災の名で進めることは許されません。 理由の第二は、国の策定する国際協力に資する対策が優先をされ、国民のための身近できめ細かい対策が後回しにされることです。 今回の能登の地震など、震度六や七クラスの地震は日本中どこでも起きると指摘されています。 養護施設や学校、高齢者施設、災害対策本部が設置される庁舎や指定避難所などが、津波や洪水、土砂災害など災害の危険が想定されている地域に多く立地されており、早急な対策が求められています。にもかかわらず、例えば介護施設で見ると、立地場所での耐震化や降水対策ではなくて、抜本的な対策である危険地域からの移転は、地方自治体が求めているにもかかわらず、強靱化対策の支援対象とはされません。国土強靱化の対象とされているのは、非常用自家発電施設の整備、耐震化、止水板の設置やブロック塀の補強対策など、国から示されている事業に限定をされております。 国民の命と暮らしを守る防災・減災対策は、地域で必要とされる対策を住民等の参加で計画し、実行することが不可欠です。必要なことは、国による上からの対策の押し付けを改めて、地域の住民や地方自治体が取り組もうとすることを国が寄り添って支援をすることであります。 このことを指摘し、反対討論とします。
○委員長(三浦信祐君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦信祐君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、野田君から発言を求められておりますので、これを許します。野田国義君。
○野田国義君 私は、ただいま可決されました強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読させていただきます。 強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 近年、我が国では台風、豪雨、豪雪等、気候変動の影響によるとされる自然災害が激甚化・頻発化し、各地で甚大な被害が発生しており、また、近い将来その発生の切迫性が指摘されている南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震等の大規模地震では甚大な被害がもたらされることが想定されていることを踏まえ、国民の生命・財産・暮らしを守り抜くため、防災・減災、国土強靱化の取組を継続的かつ安定的に進めていくこと。特に、大規模自然災害への対策に係るものについては、集中的かつ迅速に実施することについて検討すること。 二 令和五年五月に会計検査院が公表した「防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に関する会計検査の結果について」を踏まえ、「防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策」及び「国土強靱化実施中期計画」の実施に当たっては、予算の執行状況の確実な把握、不用額及び不用率の状況の改善、閣議決定に沿った事業の執行、実施事業の計画期間内における確実な効果の発現に真摯に取り組み、国民に対して十分な説明を行うこと。また、国土強靱化基本計画が他の計画の基本となるアンブレラ計画であることから、社会資本整備重点計画等との整合性を保持し、取組を推進すること。 三 国土強靱化実施中期計画においては、ハード対策にとどまらず、人々に寄り添い、その命を守る観点からソフト対策についても充実強化すること。特に、市町村による個別避難計画の作成、要配慮者の避難先となる福祉避難所とその運営体制の確保、避難所における女性や未成年者への暴力やセクシュアル・ハラスメント防止のための安全対策などが確実に実施されるよう、地方公共団体を強力に支援すること。 四 高度経済成長期に整備した河川堤防、道路、橋梁、トンネル、港湾などの老朽化及び長寿命化対策予算が必要となる中で、グリーンインフラの活用や「生態系を活用した防災・減災」による考え方も国土強靱化対策に反映するよう検討すること。また、費用便益分析に基づく事業評価をメルクマールとして、過去に計画された大型公共事業も柔軟に見直すこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(三浦信祐君) ただいま野田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦信祐君) 多数と認めます。よって、野田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、谷国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。谷国務大臣。
○国務大臣(谷公一君) ただいまの決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して、適切な措置の実施に努めてまいります。
○委員長(三浦信祐君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦信祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十一分散会