災害対策特別委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/08/17
会議録
○委員長(三浦信祐君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 この度の令和五年梅雨前線による大雨等により、甚大な被害がもたらされて、尊い人命が失われましたことは誠に痛ましい限りでございます。 ここに、犠牲者の方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(三浦信祐君) 黙祷を終わります。御着席願います。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高木かおり君及び加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として白坂亜紀君及び青島健太君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国土強靱化推進室次長岡村次郎君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦信祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦信祐君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、去る三日に本委員会が行いました令和五年梅雨前線による大雨に係る被害状況等の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。大野泰正君。
○大野泰正君 それでは、報告させていただきます。 去る八月三日、秋田県において、令和五年梅雨前線による大雨に係る被害状況等の実情を調査してまいりました。 参加者は、三浦信祐委員長、足立敏之理事、野田国義理事、下野六太理事、青島健太委員、嘉田由紀子委員、仁比聡平委員、また、現地参加されました進藤金日子議員、寺田静議員、そして私、大野泰正の十名であります。 現地調査の概要を御報告いたします。 本年の梅雨前線による全国的な大雨のうち、七月十四日から十六日にかけては、東北地方に停滞した活発な梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み続けたため、総降水量が四百ミリを超えるなど、秋田県内各地では、観測史上一位の雨量を記録する大雨となりました。 この大雨による被害により、同県内では五城目町において一名がお亡くなりになりました。また、秋田市では中心市街地で発生した大規模な内水氾濫によって、約二万五千戸が浸水したと見られており、市民生活に甚大な影響を及ぼしております。さらに、各地における土砂災害や複数の河川での同時多発的な氾濫により、農地、林地、林道なども深刻な被害を受けました。 現地におきましては、まず、秋田市雄和に赴き、左手子地区の雄物川直轄河川改修事業の工事現場を車窓から視察いたしました。 国土交通省によれば、雄物川では、平成二十九年七月の浸水被害の発生を受け、同年度内に激甚災害対策特別緊急事業を実施した後、防災・減災、国土強靱化のための、いわゆる三か年緊急対策、五か年加速化対策によって、河道掘削及び堤防整備を継続してきたとのことでした。今回の大雨では、河道掘削に加え、上流の玉川ダムで特別防災操作として約四十時間に及ぶ貯水を実施した結果、約八十八センチの水位低減という大きな治水効果が認められたとのことでした。 次いで、五城目町馬場目に赴き、馬場目川の氾濫により被災した河川堤防や農地を視察いたしました。 秋田県によれば、視察現場では、馬場目川の堤防が約五十メートルにわたって決壊し、農地に大量の土砂が流入したため、決壊箇所を大型土のうで塞ぐなどの応急対策を実施したとのことでした。今後は、破壊された用水路の復旧を緊急に実施するとのことでありました。 また、馬場目川水系土地改良区で営農する水土里ネット馬場目川水系の加藤理事長からは、昨年の水害からの復旧の中で、二年続けて被災したことから、復旧事業における農家の自己負担を極力なくしてほしい旨の要望がありました。 次いで、秋田市添川に赴き、土砂災害現場を視察いたしました。 県によれば、視察現場は、山腹斜面の崩壊により、直下の人家、県道、農地へ土砂が流出した場所で、災害関連緊急治山事業を林野庁や秋田市と検討しているとのことでした。また、今回の大雨では、県内における林道や林地の崩壊が非常に多いのが特徴で、林野庁も歴史的な災害との認識を示しておりました。 次いで、秋田市南通において、浸水被害により五十六時間通行止めとされた明田地下道を車窓から視察いたしました。 秋田市によれば、同地下道は、市街地を流れる太平川の氾濫により、十五日午後八時に深さ六・一メートルまで浸水しましたが、市街地の東西の往来に重大な支障を及ぼすことから、連休明けの朝の通勤時間帯までに開通させるために、急ピッチで作業が行われ、十七日午後十時には通行止めが解除されたとのことでした。 次いで、秋田市中通において、主要地方道である秋田岩見船岡線に沿って流れる旭川に面した歩道の崩落現場を視察いたしました。 県によれば、視察現場では、十五日の大雨によって旭川の水位が高い状態で継続したところ、同日深夜に歩道が崩落していることが確認されたとのことでした。そのため、車道とともに通行止めとされましたが、復旧工事の結果、二十八日には車道の通行止めが解除されたとのことでありました。 次いで、秋田県庁にて、佐竹秋田県知事、穂積秋田市長、渡邉五城目町長にそれぞれ見舞金を手交した後、佐竹知事から要望書を受領いたしました。 その後、派遣委員との間で、避難情報の発令に係る体制とタイミングの在り方、内水ハザードマップの予測精度の向上、住まいの再建についての国への要望、今後の中小河川における治水対策の進め方について意見交換が行われました。 以上が調査の概要であります。 今回の調査では、雄物川直轄河川改修事業のように、防災・減災、国土強靱化の継続的な取組が大きな効果を発揮したことから、引き続き国土強靱化実施中期計画による切れ目のない対策の実施が重要となることが改めて認識されました。 特に、佐竹知事からは、想像を絶する大雨による大規模な内水氾濫の発生は、今後のまちづくりなどで大きな課題となるのではないかとの指摘もあり、内水氾濫対策や中小河川における治水対策の一層の推進の必要性を痛感いたしました。また、避難情報が一層適時的確なものとなるよう、国の機関と自治体との連携の緊密化を始めとする体制の充実も重要であると感じられました。 さらに、同じ場所で複数年連続して被災した農業者の自己負担の在り方についても、新たな課題となっていると改めて強く認識した次第であります。 終わりに、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から感謝を申し上げ、被災地の一日も早い復旧復興をお祈りし、派遣報告といたします。
○委員長(三浦信祐君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 次に、令和五年梅雨前線による大雨に係る被害状況等について政府から報告を聴取いたします。谷防災担当大臣。
○国務大臣(谷公一君) 令和五年梅雨前線による大雨に係る主な被害状況及びその対応につきまして御報告いたします。 まず、一連の災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。 令和五年梅雨前線は、六月一日から三日にかけては西日本から東日本の太平洋側を中心に、六月末から七月にかけては九州北部、中国、北陸、東北北部などを中心に、全国各地で線状降水帯の発生等による記録的な大雨をもたらし、甚大な被害が発生しました。 今回の一連の大雨により、八月十六日時点で把握しているところでは、死者二十名、行方不明者三名等の人的被害や、多数の住家の全半壊及び床上・床下浸水等の被害が報告されております。 また、各地で停電や断水等が生じたほか、道路、鉄道等の交通インフラ、農地、農作物等にも大きな被害が生じております。 政府としては、大雨が予想される段階から、関係省庁災害警戒会議を開催し、十分な体制を確保するなど、警戒に当たってまいりました。 発災後には七回にわたり関係省庁災害対策会議を行い、自衛隊、海上保安庁、国土交通省のテックフォースなどの関係機関も現地に入るなど、被災自治体と緊密に連携し、政府一体となって災害応急対策に取り組んできたところです。 私自身、七月十三日には福岡県及び佐賀県、二十一日には秋田県、二十四日には富山県の被災現場を視察し、被災状況や応急対応、復旧の進捗状況を自分の目で直接確認するとともに、被災自治体の首長や関係者などと意見交換を行いました。 改めて今回の大雨による被害の大きさを痛感し、被災地の復旧復興に向けた決意を新たにしたところです。 さらに、岸田総理は、七月二十七日に福岡県の被災現場を視察したほか、様々な機会を捉え、被災地の知事、市長等から直接被災状況をお聞きし、意見交換を行っています。 このような中、本年の梅雨前線による大雨等に伴う災害の激甚災害の指定については、道路、河川や農地等の災害復旧事業の特例など、六つの特例措置を、地域を限定しない本激として指定する見込みであり、現在、政令の閣議決定に向けた手続を進めております。被災された自治体や被災者の皆様におかれましては、財政面や資金面に不安を抱くことなく、復旧復興に取り組んでいただきたいと思います。 また、これまで、十三県四十五市町村に災害救助法が適用されたほか、七県十二市町村に被災者生活再建支援法が適用されたことにより、適用団体において、被災者の一日も早い生活再建に向けた取組が進められております。 さらに、被災地の自治体が災害廃棄物や堆積した土砂の撤去、罹災証明書の発行作業を速やかに行えるよう、関係省庁が支援を行っています。 加えて、なりわいの再建に向け、被災中小企業者に対するセーフティーネット保証等を適用したほか、本激の被災農業者に対する貸付当初五年間の無利子貸付制度等を速やかに適用し、被災した方の支援を行ってまいります。 引き続き、被災された方々が安心して暮らせる生活や被災した地域のにぎわいを一日も早く取り戻すことができるよう、被災地の方々の気持ちに寄り添いつつ、政府一丸となって、被災者支援、復旧復興対策等に全力で取り組んでまいります。 なお、台風第六号に続き、第七号により各地で被害が発生しており、引き続き、被害状況の把握と被災された方々に寄り添った支援に取り組んでまいります。 今後も台風シーズンが続きますので、政府としては、関係機関、地方自治体と緊密に連携し、引き続き、災害対応に万全を期してまいります。
○委員長(三浦信祐君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、三浦委員長始め理事、委員の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。 私は、建設省、国土交通省で長年勤務をいたしまして、建設産業分野の代表として、道路整備、治水対策などのインフラ整備、防災、災害対策に取り組んでまいりました。本日は、そうした経験をベースに質問をさせていただきたいと思います。 私も、七月上旬の記録的な大雨で被災した福岡県の久留米市、朝倉市、東峰村、佐賀県の唐津市に七月の十五日に伺い、続いて、同じく大雨で被災した秋田県秋田市などに七月二十一日に伺いました。またさらに、八月三日には、先ほど大野理事からの報告にもございましたけれども、参議院の災害対策特別委員会の皆さんとともに再び秋田に伺いました。本日は、そうした活動を通じて得た経験で、経験をベースに質問をさせていただきたいと思います。 まずは、今回の大雨で亡くなられた皆様の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。 また、長期間にわたり、二十四時間体制で災害対応に御尽力いただいた内閣府防災を始め関係省庁の皆様方に感謝を申し上げます。特に、谷大臣には、直ちに被災地を訪れていただきまして、激甚災害の見込みの公表、皆さんの関心の非常に高いところでございますけれども、こういったことについて迅速な対応を行っていただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。 また、被災地の復旧活動や道路、河川のパトロール、通行止め措置などの緊急対応を行いました地域の建設業、測量設計業、コンサルタントなどの皆さんを始め災害対応に尽力された全ての皆様に感謝を申し上げたいと思います。 さて、今回の線状降水帯が多発した六月以降の長雨による豪雨災害や、迷走して結果的に九州西方沖を北上した台風六号、日本近海で発生して一昨日近畿地方を直撃し、鳥取市で大雨特別警報が発令されました台風七号など、これまで余り経験したことのないような気象現象が各地で発生しているように感じます。 こうしたことにつきまして気象庁としてどのように認識しているのか、地球温暖化の影響と考えているのか、大林気象庁長官に伺いたいと思います。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 今年は、活動の活発な梅雨前線の影響が六月以降、七月下旬にかけて続き、また梅雨明け後も台風が相次いで日本に接近、上陸しました。このため、長期間にわたり、九州や北日本を含め、全国各地で一時間降水量や二十四時間降水量が観測史上一位を更新するなどの記録的な大雨となりました。 近年、豪雨災害をもたらすような短時間強雨の発生回数は増加しております。例えば、一時間降水量五十ミリ以上の非常に激しい雨の発生回数は、一九八五年までの十年間と二〇二二年までの十年間を比較すると約一・五倍に増加しております。 また、将来につきましても、文部科学省と気象庁が令和二年に発表した日本の気候変動二〇二〇でお示ししているとおり、パリ協定の二度目標が達成された状況に相当する場合においても、一時間降水量五十ミリ以上の発生頻度が今世紀末には二十世紀末に比べて約一・六倍に増加すると予測しております。
○足立敏之君 ありがとうございました。 気象庁としてしっかり分析を行っていただきまして、地球温暖化の脅威、このことについてしっかりと必要に応じまして警鐘を鳴らしていただければ有り難いというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、大野理事からの報告にもありました、九州北部や秋田県、近畿地方では、災害を契機として被災河川や大河川の整備が進められてきた結果、被害が抑制されたということが明らかである一方、中小河川や土砂災害の被害が目立つなどの課題があるというふうに現地で感じました。 今回の一連の水害、土砂災害等における課題についてどのように認識しているのか、内閣府防災の高橋政策統括官に伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。 今般の梅雨前線による大雨におきましては、土砂災害により八名、車両水没の関連により六名など、二十名の方がお亡くなりになられたほか、行方不明の方が三名おられます。久留米市では過去数年にわたり連続して浸水被害が発生するとともに、秋田市では内水氾濫により広域で浸水し、多数の住家被害が発生いたしました。 今般の豪雨災害に関しましては、ハード面では、近年の国土強靱化の取組等もあり、一定の被害軽減の成果が見られた箇所もあった一方、中小河川の浸水被害や内水氾濫が発生したことから、引き続き、治水対策を着実に進める必要があること、また砂防堰堤等の土砂災害を防止するための施設等の整備を進める必要があること、また、ソフト面では、避難指示等の発令のタイミングや土砂災害からの避難の呼びかけ、冠水した道路での車の水没の防止、迅速な被害認定調査、罹災証明の発行などに関して課題があったものと考えております。 現在、被災者支援、被災地の復旧復興対策に全力で取り組んでおりますが、今般の災害における課題を検証し、得られた教訓を今後の防災・減災対策に生かせるよう関係省庁と連携して取り組んでまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。課題への対応、非常に重要なテーマでございますので、是非御検討よろしくお願いしたいと思います。 次に、九州北部の大雨について伺いたいと思います。 今回の大雨と、平成二十九年にも九州北部豪雨というのがございましたけれども、これを比較したのがお手元の資料一であります。 雨の降り方、結構似通っておりますけれども、今回の雨の方が降水量が多かったエリアがかなり広い。福岡県、佐賀県、大分県の三県で直轄管理の七河川が氾濫したと国交省も発表しておりますけれども。降水量についても、前回の平成二十九年、特に福岡県の朝倉市など局所的にすさまじい雨だったというところもありますけれども、トータル的に見ると今回とはほぼその当時に匹敵する雨だったんではないかなというふうに考えています。 ところで、福岡県の朝倉市を流れる赤谷川という川がございますけれども、前回の九州北部豪雨で土砂・洪水氾濫という現象により大量の土砂を含んだ洪水で川が埋まってしまい、大きな被害が出ました。資料二枚目でございますけれども、そこに当時の写真、それからその整備後の写真載せてありますけれども、直轄権限代行で九州地方整備局によりこの赤谷川は整備が行われまして、実は六月四日に完成したばかりでありました。この河川を拡幅した効果で、一部護岸が洗掘されたり支川からの土石流に見舞われたところはありましたけれども、今回は浸水被害などは発生せず、前回の豪雨のような甚大な被害は発生しなかったということであります。これはすばらしい効果だというふうに思っています。 また、大分県の日田市でも、平成二十四年の九州北部豪雨、二十九年の九州北部豪雨で被災した花月川という川がございますけれども、今回も同様な豪雨により出水がありましたけれども、これまで進められてきた直轄の河川激甚災害対策特別緊急事業などで整備した結果、今回の出水では被害を最小化できたというふうに聞いています。心から感謝を申し上げたいと思います。 これら赤谷川や花月川、こういったところでは、直轄の権限代行とか直轄の河川事業により整備を進めてきた結果、大きな被害抑制できたというふうに考えます。国の力は大きいなというふうに思いますが、国土交通省ではどのように認識しておられるのか、廣瀬水管理・国土保全局長に伺いたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、筑後川支川、赤谷川では、平成二十九年の九州北部豪雨で甚大な被害が発生したことなどから、福岡県知事の要請に応じ、河川法に基づく権限代行工事と直轄砂防事業を一体として国が実施してまいりました。また、同じく筑後川水系、筑後川支川、花月川においても、平成二十四年の九州北部豪雨を踏まえて、いわゆる激特事業や三か年緊急対策等により、築堤、河道掘削、橋梁架け替え改築等の治水対策を緊急的かつ集中的に実施してまいりました。 今回の豪雨では、赤谷川、花月川、いずれも前回に匹敵する雨量を記録しましたが、これまでの治水対策への重点的な投資により、一部で浸水被害は発生したものの、前回のような大きな被害はなく、事業効果を発現したと認識しております。 今回、治水対策の効果、その必要性が改めて確認できたことから、国土交通省といたしましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策等の予算を活用し、引き続きスピード感を持って国土強靱化に努めてまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。やっぱり国の力は大きい、そういうふうに感じています。 一方、今回の土砂災害による深刻な被害が福岡県の久留米市田主丸、佐賀県の唐津市の浜玉地区などで生じていますし、また、今回の台風七号でも京都府の綾部市で大規模な土石流が発生しています。 資料三を御覧いただければと思いますけれども、そこに示したとおり、九州では面的にも被害が大きく、多数の家屋が被災しています。そこでは、赤谷川の権限代行までは行かないのかもしれませんけれども、国による技術的な支援や財政措置など積極的な支援が必要だというふうに考えています。質問はちょっと時間の関係で省略はさせていただきますけれども、廣瀬水管理・国土保全局長にはしっかり対応していただくようにお願いをしたいというふうに思います。 次に、秋田県の災害について伺いたいと思います。 秋田県では、九州北部豪雨と同じ平成二十九年に、雄物川流域で広範囲の浸水被害を受けています。資料四にお示ししましたが、そのときの、平成二十九年の雨と今回の雨の比較ですけれども、平成二十九年は、下流部で雨が今回ほどではなく、大きな被害は生じていません。中流部を中心に大きな浸水被害を生じました。この災害を契機に、中流部で、河川激甚災害対策特別緊急事業、さらには、それに加えて国土強靱化予算による整備などが行われまして、今回は中流部では浸水被害はかなり抑えられたというふうに聞いています。 委員会の視察でも皆さんと一緒に左手子地区の輪中堤とか見させていただきましたけれども、やはり平成二十九年の豪雨災害を契機にいろいろ整備が進められてきた結果、あそこでも、輪中堤自体は整備途上ではありましたけれども、しっかり効果を発揮して大きな被害を出していない、そういうことにつながっていましたので、そういった整備の効果、しっかり評価したいと思います。 また、平成二十九年の水害の際にも大きな洪水調節効果を発揮しました支川の玉川の上流の玉川ダム、資料五にお示しをしていますが、このダムが洪水被害の軽減に果たした役割も非常に大きかったというふうに考えています。ダムは高さ百メーターですけれども、総貯水容量は芦ノ湖のたまっている水の量の一・四倍という大きなダムでありまして、我が国有数の巨大ダムです。大野理事からの派遣報告にもありましたけれども、このダムでは、通常の洪水調節よりも大幅に放流量を抑制する特別防災操作、すなわちダムに入ってくる水量を全量カットして下流に全く流さないというような今回操作を行ったと聞いておりまして、下流域の被害軽減に大きく貢献したというふうに考えています。 なお、私自身の話になって恐縮ですが、この玉川ダムの建設の最盛期の昭和五十九年、六十年にこの現場の課長としてダム本体工事を担当しておりましたので、今回のこの洪水調節効果には大変誇らしく思っておりますので、御承知おきいただければというふうに思います。 今回、雄物川流域では、下流部では浸水被害はとても大きなものがありましたけれども、一方、中流部より上流については、これまでの整備効果や先ほども言いました玉川ダムの効果などでかなり浸水被害が軽減されたというふうに考えますけれども、これにつきましてどのように認識しているのか、廣瀬水管理・国土保全局長に伺いたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 七月十五日からの梅雨前線豪雨では、秋田市周辺の多くの雨量観測所で観測史上一位を記録する大雨となり、秋田県が管理する太平川が流れる秋田市内の市街地などで甚大な被害、浸水被害が発生いたしました。 一方、雄物川では、今委員が触れていただきましたように、また冒頭の委員派遣の御報告でも事務所の方から説明いたしましたように、平成二十九年出水を契機といたしまして、いわゆる激特事業、三か年緊急対策、五か年加速化対策等を実施して、河道掘削などの対策を進めてまいりました。 また、雄物川の支川に位置する玉川ダムでございますけれども、下流の水位が上昇し氾濫の危険性が高まったことから、今後、ダム上流域の雨の予測やダムの空き容量を勘案いたしまして、通常の洪水調整よりも大幅に放流量を抑制する特別防災操作を実施することとし、約、配付された資料にもございますように、四十時間にわたりまして洪水を全量カットいたしました。 このような対策や操作により、秋田市内の雄物川の雄和椿川地点で水位を約八十八センチ低減させ、堤防の整備と併せて約百八十戸の浸水被害を回避できたものと考えております。
○足立敏之君 ありがとうございました。 雄物川のような直轄の大河川は平成二十九年以降の対策が進んでおりまして、また、何度も言いますが、玉川ダムのような事前防災対策も進んでおりまして、大きな被害が出ていないんですけれども、今回の課題というのは、秋田市内で氾濫した旭川とか岩見川とか太平川、あるいは五城目町の馬場目川などの中小河川だというふうに思います。 今回の出水を踏まえて、中小河川、特に市街地の中小河川について今後どのような方策を講じていくべきか、廣瀬水管理・国土保全局長に伺います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 今回の豪雨では、秋田県が管理する中小河川流域において、秋田市の市街地を中心に甚大な被害が発生いたしました。 効果的な対策を行うには、まず秋田県や市町が調査、原因分析を実施する必要があり、国土交通省といたしましては、流域一体となった検討が円滑に進むように技術的な支援を行ってまいりたいと思います。また、計画策定に当たっては、都市化が進んだ河川であることから、流域のあらゆる関係者が連携して実施する流域治水の取組が特に重要だと認識しております。 そのため、太平川等の河川の水位低下対策、下水道等による排水対策、流域における貯留施設や浸透施設等の流出抑制対策、特定都市河川浸水被害対策法に基づく河川指定や貯留機能保全区域の指定等のあらゆる手段を総合的に組み合わせた効果的な対策を検討する必要があります。 国土交通省といたしましては、秋田県等と密に連携を図りつつ、必要な治水対策について財政的、技術的支援を行ってまいります。
○足立敏之君 ありがとうございます。できるだけ早く対策が講じられるように御検討をお願いしたいというふうに思います。 次に、災害対応の担い手、地域の守り手、建設産業について伺いたいと思います。 私が伺った被災地におきましては、資料の七の方にお示ししましたけれども、堤防の復旧や土石流の土砂あるいは瓦れきの撤去、道路啓開など、現地で地元の建設業の皆さんが懸命に、献身的に頑張っておられました。 全国規模で水害、土砂災害が頻発、激甚化する中で、地域の守り手である建設産業に携わる全ての皆さんが安心して働けるようにすることが大事であります。そのためには、事業費、工事費の算定の際に、物価高騰の反映は当然として、担い手確保のための賃金アップや働き方改革に取り組むための費用を確保することはもちろんのこと、防災・減災、国土強靱化を始めとする公共事業を切れ目なく着実に実施することが不可欠というふうに考えます。 国土強靱化を進めるに当たり、建設産業分野の皆さんのお取組に対してどのように配慮をしていくのか、岡村国土強靱化推進室次長に伺いたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 建設産業は、委員御指摘のとおり、地域のインフラ整備、維持管理の担い手であるとともに、災害時においては、安全、安心の確保のための地域の守り手としての役割を担っております。これは、国土強靱化基本法に掲げた四つの基本方針のうち、国民の財産及び公共施設に係る被害の最小化と迅速な復旧復興、この二つに大きく貢献するものであり、建設産業は国土強靱化の推進において重要な役割を担っております。 このため、本年七月に策定をいたしました新たな国土強靱化基本計画においても、建設等の国土強靱化に携わる分野で働く人材の確保、育成を積極的に進めることなど、建設産業の持続的発展に係る取組を新たに位置付けているところであります。 この新たな基本計画に基づきまして、関係府省庁と連携の上、国土強靱化の着実な推進に向け、しっかり取り組んでまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。しっかり対応をお願いしたいと思います。 最後の質問になります。 今回の九州北部や秋田県あるいは近畿地方などの水害でも確認されました事前防災の効果、こういったものを考えますと、引き続き激甚災害対策特別緊急事業などの河川整備やダム建設、ダム再生などをしっかりと進めるとともに、防災・減災、国土強靱化の予算をしっかり確保して治水対策を拡充する必要があると思います。 お手元に資料八で治水関連予算の推移を示してございますけれども、この防災・減災、国土強靱化の予算、これがもう不可欠なものというのは皆様も御理解いただけると思いますけれども、その確保に向けまして谷大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 政府におきましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を現在進めているところでございますが、委員御指摘のとおり、この取組によって、全国各地で被害を抑制する効果が着実に積み上がっているというふうに考えております。しかし、まだまだ十分ではないという声が様々なところから、またこの国会でもいただいているところでございます。 したがって、五か年加速化対策後につきましても、中長期的かつ明確な見通しの下で、継続的、安定的に国土強靱化の取組を進めていくことが大変大事なこと、大切なことだと思っております。地球温暖化が言われている折柄だけに、なお一層その思いを強くしているところでございます。 こういう中において、さきの通常国会において国土強靱化基本法が改正されて、国土強靱化実施のための中期計画が初めて法定計画とされたことにより、五か年加速化対策後も実施計画が切れ目なく策定されることとなりました。これにより、継続的、安定的に国土強靱化の取組を進めることが担保されると考えておりまして、非常に意義のあることと受け止めているところでございます。 先月に策定いたしました新たな国土強靱化の基本計画に基づく取組をしっかりと前に進めるとともに、五か年加速化対策後も、国土強靱化の着実な推進に向けて、改正法に基づき必要な検討をしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございます。 谷大臣には、現場主義を徹底していただいて、引き続き御尽力いただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○古庄玄知君 自由民主党の古庄玄知です。 本日は質問の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。 まず初めに、六月末から九州各地や秋田県などを襲った一連の豪雨災害に関しまして、お亡くなりになられた方に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に対して、また改めましてお見舞いを申し上げます。 まず、被災者生活再建支援制度について質問をいたします。 今回の九州各地の豪雨災害を受けて、私も地元大分県の日田市、中津市、由布市の被害状況を視察してまいりました。川の濁流で壊れた橋、橋の欄干にたまった木々、削り取られた護岸、土石流で押し流された家などなど、それは想像を絶するものでした。これらの地域は、平成二十四年、二十九年、それから令和二年、令和四年と立て続けに大きな被害を受けてきました。そしてまた今回です。前回の大災害が発生して、その復旧が終わらないうちにもう次の大災害が起きてきていると、こういう現状でした。 また、ここ十年間、線状降水帯という新しい気象現象が登場しました。今までにない大雨で、ピンポイントで、しかも繰り返し繰り返し降る。そのために被害も甚大化してきております。今回の台風七号による鳥取や京都などの被害もそうだろうと思います。 ところで、国が被災者に対して直接の支援が求められている法律としては被災者生活再建支援法がありますが、この法律が適用されるためには、当該市町村における倒壊家屋が一定数以上でなければならず、適用の要件が厳し過ぎると考えます。今のままでは、線状降水帯で発生するような局所的な被害や倒壊に至らない被害は国の支援の対象外となってしまうおそれがあります。 実際、今回、中津市では、被災者生活再建支援法に定める適用条件に該当せず、国からの支援は受けられませんでした。何とか適用された日田市においても、国は中規模半壊までしか支援の対象としていないために、床上浸水等の被害があった方は支援が受けられない状況にあります。 また、今回被害が発生した地域はいずれも過疎化が進んでおり、被害が毎年のように発生すると、再建したくても体力的にも精神的にも再建を諦めてしまい、その結果、過疎化が一層進んでしまうという悪循環に陥ることになります。 線状降水帯による新しい豪雨災害が頻発している昨今、それに合わせ、特に過疎地域においては、局所的な被害も救済できるように適用条件を緩和し、支援内容を拡充する必要があると思いますが、谷大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(谷公一君) 災害で、一定規模以上の災害の場合は、一番身近な自治体である市町村のみの対応では困難だということから、被災者生活再建支援法により、一定程度以上の住家被害を受けた方に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援による支援金の支給を行っているところであります。 そして、この被災者生活再建支援法では、全国各地で委員御指摘のような頻発する局地的な様々な災害、いわゆるゲリラ災害、ゲリラ豪雨も含めて、そういったことに対応できるよう、一定の要件はございますけれども、人口五万人未満の市町村で全壊二世帯以上、あるいは人口十万人未満の市町村で全壊五世帯以上の場合に適用することとなっております。今回の令和五年梅雨前線による大雨災害でも、こうした特例要件を適用して、大分県日田市を含む五県の八つの市町村において支援法の対象としているところであります。 なお、被災者生活再建支援法の適用基準を満たさない市町村については、確かに支援法による支援金は支給されませんけれども、都道府県が全壊などの世帯に対し支援法と同様の支援を行えば、その支給額、所要額の二分の一を特別交付税で措置することとしているところでありまして、既に、委員の御地元の大分県を含む二十九の都府県でこうした独自制度が導入されていると承知しているところであります。 災害に被災した方への支援については、自治体等とも連携しながら、十分すり合わせながら、住宅の再建等が進むよう、被災地に寄り添った支援をしっかりと今後とも行ってまいりたいと思います。
○古庄玄知君 次に、消防団員やボランティアに関してお尋ねいたします。 地震や台風、集中豪雨など、災害が多様化、大規模化、頻発化しておりまして、避難の長期化も予想されます。そのような状況の下で、消防、警察、自衛隊などの公的組織だけではなく、地域に密着した災害ボランティアや民間の消防団員の役割はますます重要となってきています。 今回の豪雨における大分県の日田市、中津市、由布市の市町村消防団の活動を見ても、土砂の撤去、土のうの設置、避難誘導などなど、その活動は多様化してきています。今回の現地視察の際にも、三十五度を超える猛暑の中で消防団員やボランティアの方々が献身的な活動していたのを目の当たりにして、本当に涙が出る思いがいたしました。 政府として、地域の消防団員やボランティアの重要性、あるいはその支援策についてどのように考えているのでしょうか。政府及び大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小谷敦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、災害が頻発化、多様化する中、地域に密着し、いち早く現場に駆け付けて、救助、消火、避難誘導などの活動に従事する消防団の役割は極めて重要であると認識しております。他方、消防団員数は年々減少しており、地域防災力の中核となる消防団員をいかに確保するかが大きな課題であると認識しており、団員の確保に向けて総合的に取組を進める必要があると考えております。 このため、総務省消防庁では、消防団員の報酬等の基準を定め、消防団員の処遇改善を全国の市町村に働きかけてきたところであり、引き続き様々な機会を捉えて速やかな対応をお願いしてまいります。 さらに、女性や若者などの入団促進に向けた広報の充実、消防団員による防災教育の推進、機能別団員制度や消防団協力事業所表示制度の活用、企業等と連携した入団促進への取組、全国の優良事例の横展開などを行うことで、消防団員の確保に全力を挙げてまいります。
○国務大臣(谷公一君) 今、小谷部長からお話ありましたように、消防団員は残念ながら年々減少しているという厳しい状況をしっかりと見なければならないと思っております。 私が経験いたしました二十八年前の阪神・淡路大震災は、ボランティア元年とも言われるほど、そのときに初めて世の中の多くの方にボランティアの重要性ということが認識されたのではないかと思います。その後の気候変動により災害が激甚化、頻発化し、また国全体が高齢化している、そういうことから、ボランティアが担う役割、行政との連携の重要性は以前に比べて大変高まっているというふうに思っております。 そのため、国の方では、一つは、災害時に行政、ボランティア、NPO等が連携するための情報共有会議の開催、あるいは、ボランティア、NPO等の活動支援、調整を行う災害中間支援組織の育成などを通じた平時からの連携の促進、また、ボランティアのスキルアップのための研修プログラムの構築などにより、災害ボランティアが円滑に被災者支援に取り組めるよう、また、被災地によって手厚くボランティアが行くところとそうでないところというふうなギャップが出ないようにしっかり取り組めるよう、国としても支援しているところであります。 今後とも、消防団もボランティアの一種でございますけれども、頼りになる消防団と十分連携をしながら、災害ボランティアの活動環境の整備をしっかりと図ってまいりたいと考えております。
○委員長(三浦信祐君) おまとめください。
○古庄玄知君 どうもありがとうございました。 以上です。
○野田国義君 立憲民主党の野田国義です。よろしくお願いいたします。 本当に、今回もまた北部九州、甚大な被害が出たということでございまして、九州だけで九名の死者が出たということでございまして、心から御冥福をお祈りしたいと思いますし、また、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思うところでございます。 それで、今、先ほど三浦委員長の方から報告、話もございましたように、一緒に、また大野理事からも話ございましたように、秋田の方に視察に行きました。あれが八月三日ですか。それから、六号、七号とまた日本列島を襲来いたしまして、大きな被害が出たということでございます。 そこで、私、国連のグテーレス事務総長の言葉、もう温暖化は終わったんだと、沸騰化の時代にあると、今は。この言葉が本当に衝撃的に聞こえたわけでありますが、まさしくそのとおりだと、だから、本当にこれはしっかりと人類を守るためにもこの気候変動取り組んでいかなくちゃいけないと、そのように改めて痛切に感じているところでございますので、共に一生懸命取り組んでいこうではありませんか。 そこで、福岡県、五つの市町村、大きな被害が出たということでございまして、まず、私が市長をやっておりました八女市の方も大きな被害が出たということでございます。それで、横山川って流れているんですけれども、結局、耳納連山に雨が降ったと、大雨が降った、そうすることによって、その八女市、広川町、久留米市、だあっとそこから流れていったというような状況で、被害が大きかったということでございます。 それで、その横山川をちょっと視察をいたしておりましたら、これ、うれしいことを聞きました。実を言いますと、その被災された方が、保健師さんが来てくれたと。本当に、土砂を搬出しなくちゃいけないんで、もう疲れ切っていたと、そこに保健師さんが来て、血圧とかそういうものを測りましょうかと、健康状態はどうですかということで、現場に来てくれたというような話でした。 それともう一つは、この罹災証明ですね、本当にこれが大変じゃないですか。その作業をやっている中に、片方では、それを出さないとなかなか支援を受けれないということでございますが、それも行政がその現場に来て一緒に書いてくれたと、申請してくれたというような話を聞いたわけでございまして、これ本当に、やり方によって、本当に被災された方も大変なんですよね。何から手着けたらいいのか分かんないような状況で、そういった、やっぱり行政の心温まる対応というものも非常に心を温かく感じるものだなと思ったところでございますので、まず報告をしておきたいと思います。 それで、まず、八女市のこれもずうっと大きな課題でございましたけれども、国道三号線の吉田交差点、ここですね、本当にそこに、土管がちょっと狭いものですから、そこに詰まって、上流、小学校もあるんですけれども、そこが浸水、冠水する。下流の方も、流せばまた下流が浸水するというようなことが続いておりました。改良事業が大方できてきたというような状況でございますが、今回どういうふうな状況になったのかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 令和五年七月七日から十日にかけての降雨は、平年の七月の月降水量を超える雨量を記録した地点もある大雨だったため、九州北部を中心に多くの地域で浸水被害が発生いたしました。 御指摘の山ノ井川支流の豊福川や宅間田川については、管理する八女市からは、今回の豪雨はこれらの川の流下能力を超える規模であったため、国道三号吉田交差点改良事業箇所周辺などでも浸水被害が生じたと聞いてございます。 豊福川につきましては、交差点改良に併せて八女市の負担による断面拡幅を行ったところですが、なお浸水被害が生じているため、福岡県管理の山ノ井川を含め、福岡県や八女市において当該地域の被害軽減に向けて必要な対策を検討すると聞いており、国土交通省としても技術的な助言を行うとともに、必要に応じて交付金等の財政的支援を行ってまいります。
○野田国義君 本当に、やっとやっと交差点改良をやっていただいた、そして貯水池も造って、ためるところですね、を造っていただいたと。これ、もう非常に感謝しなくちゃいけないと、やっと念願がかなったということでありますが、しかし、やはり、下流域なども、川幅ですか、そういうものを広げたりなんかしておかないと、はけ切れないということで、また同じように冠水地帯が出たという、岩崎地区ですか、ということでございますので、またよろしくお願いをしたいと思います。 それから、お隣の広川町の方も三号線が冠水したというようなことでございますが、これはどういう理由で冠水したんでしょうか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 今回の豪雨では、広川町を流れる筑後川水系、広川沿川で浸水被害が発生いたしました。現在、福岡県や広川町による調査が行われておりますが、現時点では、広川町を通る国道三号の冠水も含めて、河川からの溢水、あふれたことと内水氾濫等によるものと聞いているところでございます。
○野田国義君 広川側が本当に、いわゆる上流から下流まで浸水、地域が冠水して浸水したというようなことでございますけれども、先ほど足立議員の方からも話があっておりましたが、いわゆる中小の川が、なかなかこれ、私も経験上、予算が付きにくいんですね。で、下流からやっていくわけですよね、当然、河川は、整備をですね。それ、なかなかこれが進んでいないというような状況でございますけれども、この整備状況今どうなっているのか、ここには長延川もあるはずでございますけれども、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 今回の豪雨では、広川において、広川町の調べによりますと、町内の約六・五平方キロメートルが浸水し、全壊家屋四戸、半壊家屋七十六戸、床上浸水六十四戸、床下浸水百七戸の被害が確認されております。 これまでの広川における河川整備につきましては、下流部から順次堤防の整備、護岸等を進めており、護岸の整備等を進めており、福岡県管理区間延長約二十一・一キロメートルのうち、既に約六・二キロメートルが完了しております。 今回の豪雨では、上流の未整備区間で被害が発生しましたが、引き続き整備を進めるには福岡県や広川町が実施する被災調査、被害の原因分析、それらを踏まえた計画の策定等が必要であり、国土交通省といたしましては、計画に基づく事業の実施を含めて、技術的また財政的支援を行ってまいります。
○野田国義君 まあそういうことで、下流、整備したところは比較的被害出ていないんです。していないところがこういった被害が大きく出たと。もう明白でありますんで、予算の獲得含めてしっかりやっていただきたいと思うところでございます。 それから、この増水するときにですね、この間もちょっと理事会等で聞いたんですけれども、このいわゆるダムの放流と一緒になったんじゃないかということ、これは恐らく全国でもいろいろ検証すれば問題点もあろうかと思います。逆に、玉川ダムですか、はしっかりとためられたということでございますけれども、これどうだったのか、検証されているでしょうか。
○政府参考人(緒方和之君) お答えいたします。 上流にあります広川防災ダムにつきましては、洪水調節を目的としており、福岡県が造成をし、福岡県から広川町に管理を委託しているものであります。 県によりますと、本ダムでは、豪雨に備え貯留制限水位以下に水位を下げていましたけれども、七月十日未明からの豪雨により水位が上昇し、同日午前九時過ぎにはダムが満水位を超えたため、洪水吐きからの自然越流により河川へ放流されたとのことであります。県としましては、本ダムにつきまして、約七十四万立方メートルの洪水を貯留することで下流の氾濫を遅らせたと考えているということでございます。
○野田国義君 本当にダム管理というのは非常に重要なことで、ちょっと間違うと本当命を奪うということになります、また被害が甚大になるということもなりますんで、しっかりこの辺り検証して、よろしくお願いしたいと思います。 それで、久留米市の方にちょっと移りたいと思いますが、この地区、先ほど話しました耳納連山、結局耳納連山って石の山というのを今回初めて知りまして、逆に、六年前大きな被害が出て、今回も出ておりますけれども、朝倉はいわゆる真砂土、砂の山ということ、この違いが大きかったのかなと。 しかしながら、その石の山と言われる耳納連山の麓であります竹野地区ですか、そこも甚大な被害が出たということでございます。で、ここ一番問題は、ここにいわゆる砂防ダムですか、あった、三基あったと。しかし、それを乗り越えて下流が非常に甚大な被害が出ていると。そして、町中まで水が行って床下・床上浸水になってしまったということでございますが、この問題についてはどのように分析されているか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 今回の梅雨前線豪雨により、福岡県久留米市田主丸町の竹野地区の千之尾川では、土石流によりお亡くなりになられた方一名、負傷者五名、人家全壊九戸などの深刻な被害が発生しております。 この千之尾川では、福岡県により、昭和三十年代から四十年代にかけて三基の砂防堰堤が整備されております。砂防堰堤には、土砂をためること及び川底の侵食を防ぐことで下流への土砂流出を軽減する機能があり、今回、公益社団法人砂防学会が行った現地調査でもその機能が発揮されたことは確認されており、仮に三基の砂防堰堤がなければ被害は更に大きくなったと考えられるとの報告がなされております。 今後は、渓流内に不安定な土砂や流木が堆積していることから、福岡県において緊急的な砂防工事を行うとともに、今回の被害を踏まえて必要な対策を併せて検討される予定であり、国土交通省としても福岡県や久留米市と密に連携を図りながら必要な支援を行ってまいります。
○野田国義君 しっかりこれも検証をして、またこういうことがないように対策を講じていただきたいと思います。 それから、久留米市といえば非常に農業が盛んでございます。特にこの田主丸といいますと、果樹栽培、本当に、柿、それからブドウ、収穫を待っておったということでありますけれども、それを結局土砂が拒んでいるというような今状況になっているということでございます。 そこで、どういったその農業支援、久留米だけで二十二億ぐらいの被害が出たんではないかと言われておりますけれども、どういった支援があるのか。 それと、私、思いますのは、大臣、これ結局、そういう土砂とかを、そのボランティアですね、足らないんですよ。特にこの方も、ちょっと記事に書かれております方は、社協の方に電話されたんですって、社協がやりますから、ボランティアはね。しかしながら、いわゆる家屋と申しますか、そっちの方が優先なんだということで言われて、農業は結局後回しになされたというようなことなんですね。ですから、こういうことも含めて、私は、ボランティアも足らない、そういう中での対策というものも講じていかなくちゃいけないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 今回の災害に対しまして、農林水産省では発災直後からMAFF―SATとして福岡県や久留米市に職員を派遣いたしまして、被害状況の早期把握、あるいは復旧に向けた技術的指導、あるいは排水ポンプの貸出しなどの支援を行ってまいってきております。 また、農地やハウスの土砂撤去につきましては、災害復旧事業等により早期復旧を図ることとしておりますけれども、今回の災害が激甚災害に指定される見込みであることから、事業費の補助率がかさ上げされて地方公共団体の負担が大幅に軽減される見通しでございます。 加えまして、被災された農業者の方々に対しましては、農林漁業セーフティネット資金等の災害関連資金について貸付当初五年間の実質無利子化等を措置するほか、農業共済に係る共済金の早期支払、収入保険に係るつなぎ融資を実施してまいっているところでございます。 さらに、果樹につきまして、被害を受けた果樹について、果樹の植え替えや成園化までの未収益期間に係る経費等の支援を行ってまいります。 農林水産省といたしましては、引き続き、農業者の一日も早い営農再開に向けて県や市町村とも連携し、支援を行ってまいります。
○野田国義君 これ、どうしても家屋の方が優先というのも分かりますよね。しかしながら、そういった農業関係のところのいわゆる土砂をどうやって搬出するかということ、JAさんあるいは農業委員会等が中心になろうかと思いますが、その辺りのところも、あるいは自衛隊の皆さんにお願いするとかね、そういうことも私は考える必要があるのではなかろうかなと思いますので、ひとつ検討をよろしくお願いをしたいと思います。 それから、朝倉市の方に移らさせていただきますけれども、先ほど話に出ました赤谷川、その護岸がまた崩壊をしたということ、地元では非常に話題になっておりまして、せっかく完成式を、一か月半ぐらい前ですか、やったにもかかわらず、そこが崩壊したというようなことで、非常に皆さん気にされております。 この理由として、どういう理由だったのか、どういう原因で崩壊したのかというようなことをちょっとお聞きしたいと思いますが。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答え申し上げます。 筑後川水系赤谷川では、平成二十九年の九州北部豪雨で甚大な被害が発生したことなどから、福岡県知事からの要請に応じ、河川法に基づく権限代行工事と直轄砂防工事を一体として国が実施してまいりました。 今回の豪雨では平成二十九年に匹敵する雨量を記録しましたが、これまでの治水対策への重点的な投資により一般被害はございませんでしたが、御指摘のとおり、鶴園橋下流の右岸において護岸の崩落が発生いたしました。これは、施設整備の基準となる計画高水位を上回る流量が流れたこと等により護岸が基礎部分において崩落、崩壊したものと考えております。 今後の対策については、まず福岡県が実施する調査、被災のメカニズムの分析、それらを踏まえた災害復旧工法の検討を進める必要があり、国土交通省といたしましては、福岡県が実施する災害復旧につきまして技術的、財政的支援を行ってまいります。
○野田国義君 これは、地元の詳しい方にちょっと聞いたら、施工している会社によってまた得意、何かそういうところがあるんじゃないのかなというような指摘もありました。当然、設計書に基づいて工事はしているんでしょうけれども、上手なところとちょっと苦手な業者というようなところもあるんじゃなかろうかなというような地元の方の声もあったということを紹介をさせていただき、今後につなげていただきたいと思います。 それから、東峰村、これは小石原焼で非常に有名な地域でございます。この間も特集番組が地元であっておりましたけれども、この小石原焼の四十二軒のうち十一軒が被災して大変な状況にあると。じゃ、六年前はどのくらいあったのかというと、四十四軒だったそうですね。だから、六年前のその災害で二軒ほどもう焼き物をやめておられるところが逆にあったのかなと思ったところでございますけれども、本当にこれ再建をしていかなくちゃいけない。ちょうど出ておった方は、窯とかを替えたんで五百万ぐらい掛かったということをおっしゃっておりました。 ですから、こういう、なりわい再建支援事業ですか、そういうものを使ってやらなくちゃいけないと思いますけれども、それと原鶴温泉ですね、温泉の町もあるわけでございますけれども、朝倉にですね、どういった支援策があるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(橋本真吾君) お答え申し上げます。 小石原焼の窯元の被災状況につきましては、九州経済産業局職員が窯元を訪問するなど丁寧な実態把握に努めております。土砂の流入や土砂崩れによる設備機器や店舗の損壊といった被害が十一軒あり、委員御指摘のとおり、大変な状況にあると認識いたしております。 経済産業省では、災害救助法の適用を受けた福岡県内の被災中小企業等に対し、発災直後より、中小企業関係団体等による特別相談窓口の開設、災害復旧貸付けの実施、セーフティーネット保証四号の適用を含む支援策を講じております。 引き続き、被害状況の把握を進めるとともに、小石原焼産地の皆様に活用可能性がある支援策の検討や活用サポートについてしっかりと対応してまいります。
○政府参考人(石塚智之君) お答え申し上げます。 令和五年梅雨前線による大雨では、東峰村に隣接する朝倉市の宿泊施設において浸水等の被害があったものと承知しております。 観光庁といたしましては、福岡県において十月下旬まで全国旅行支援を継続するということとしているほか、高付加価値化事業等により朝倉市等における宿泊施設の改修等の支援を行う予定としております。 観光庁といたしましては、同地域の観光活性化に向け、引き続き、地元の御要望を十分踏まえながら、必要な支援を行ってまいります。
○野田国義君 旅館は、やはり筑後川、非常に何というか近いところ、ですから浸水する可能性が非常に高い。そしてまた、焼き物はどっちかといいますとその山の裾野というか麓というか、そういうところにあるということで、これ本当、何回もそういう被害に遭いますともうダメージが更に大きくなるということでございますので、そういった焼き物あるいは旅館ですね、支援をよろしくお願いをしたいと思います。 ありがとうございます。 それから、最後の質問になろうかと思いますけれども、添田町でございますが、これ、また地元でも大きな話題になっているところなんですが、大きな土石流が起こって死者も出たということ、御承知のとおりでありますけれども、いわゆる、皆さんのお手元にもお配りしておりますけれども、ソーラーパネル、この緑、山のところが町有だそうです、町有地。ソーラーパネルのところは当然私有地ですよね。こういうところが恐らく全国にたくさんあるんじゃないのかなと思うんですね。で、記憶に私しておりますのは、熱海のあの盛土問題ですか、あそこで三十人近い方がお亡くなりになりました。 ですから、これ、非常にこういった危険箇所にソーラーパネルが設置されている。これは全国的にもしっかりチェックして防災対策をしていかなくちゃいけないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。 御指摘の添田町の災害につきましては、被害状況の把握や復旧対策の早期着手に向けて、被災直後に、MAFF―SAT、これ、農林水産省の職員による災害のサポートチームのことでございますけど、現地調査を行いました。調査では、今回の土砂崩れが発生した斜面上部に、この写真にありますようにソーラーパネルが広がっているわけですけど、ソーラーパネル敷きから斜面側、つまり崩壊した箇所に雨水が流れた痕跡がない、そういったことを確認しておりまして、今回の崩壊とソーラーパネルとの直接の因果関係はなく、記録的な大雨によるものと推察しているところでございます。 農林水産省としては、この添田町につきましては、今後、学識経験者、専門家を現地に派遣して詳細な調査をして復旧進めたいと思っていますし、全国の太陽光パネルの問題につきましては、熱海の災害等を踏まえ、実は令和四年度に林地開発許可基準、そういう見直しを措置し、今年度から新しい基準、さらには〇・五ヘクタールということで、今まで一ヘクタール以上だったんですけど、より厳しい基準で林地開発の許可、審査するようにしているところでございます。 こういった取組を通じて、太陽光パネルによるですね、太陽光発電施設による災害を防ぐということをまた経産省とも連携して進めていきたいと考えているところでございます。
○野田国義君 林野庁からそういった説明も受けましたけれども、でも、これやっぱりここがちょうど舗装されていて、その水の道になったような気がどう見てもするわけでございますので、しっかり調査をお願いをしたいと思っております。 それで、大臣、最後に、こういったことも含めて、私、全国にあろうかと思いますけれども、何か規制をするみたいな形でできないものか、法改正も含めてですね、どのようにお考えになるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 今林野庁の小坂次長から答弁がございましたとおり、御指摘の太陽光発電施設と土砂災害との因果関係については、林野庁からは、現地を確認したところ、認められてはいないというふうに聞いているところであります。 一般論として、土砂災害の発生につながる土地の開発行為を行おうとする事業者は、いわゆる砂防三法と言われる砂防法、地すべり防止法、急傾斜地法、あるいは盛土規制法等の関係法令に基づき必要な手続を遵守することが求められており、各所管省庁において、まずは関係法令を適切に運用していくことが重要であるというふうに考えております。 しかし、こういう最近の気候変動に伴う社会経済、社会状況を見ながら、土砂災害の防止に向け関係省庁が連携しつつ、なお一層何か手だてを打たなければならないということになれば、また十分協議しながら進めてまいりたいと思います。
○野田国義君 ありがとうございました。これで終わります。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 本日は質問の機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。 まず冒頭、今回の大雨でお亡くなりになられた方々に対しまして謹んで御冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われていらっしゃる皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。 今回の豪雨災害では、災害救助法等に指摘される地域の被害については手厚い支援を受けることができる一方、そうではない地域での災害にも目を向ける必要があると思います。 福岡県太宰府市は、総面積の一六%に当たる四百八十五ヘクタールが史跡地となっています。その史跡地の中でも代表的な太宰府政庁跡の丘となっている部分が崩れ、隣接する民家に流入してしまいました。文化庁と県の取り計らいで素早く対応をしていただき、土砂の撤去は終了したものの、家屋への被害も出ています。 この災害事案は、太宰府市が災害救助法が適用される自治体でもなければ被害者生活再建支援制度の適用要件にも当てはまらない自治体であるため、再建に伴う費用負担が生じるのではないかということを心配しています。国が特別史跡として認めた地からの土砂の流入であります。市の財政状況を鑑みると、国と県の援助が必要ではないかと考えています。 文化庁の災害復旧支援の考え方をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木敏之君) お答えいたします。 今回の豪雨災害において、特別史跡太宰府跡の史跡指定地内の丘陵の崖が崩落し、現在、管理者である太宰府市において流出土砂の除去などの災害復旧事業が行われていると承知しております。文化庁としても調査官を派遣して、現地調査を実施したところでございます。 従来、文化庁におきましては、文化財保護の観点から、国指定等文化財の修理、整備や災害復旧などに要する経費について所有者や管理団体等に対して文化財補助金による支援を行っており、現在進められている太宰府市による災害復旧事業につきましても支援が可能であると考えております。 一方、太宰府跡から流出した土砂が隣接する民家に流入して生じた被害につきましては、国指定等文化財の災害復旧事業の対象には該当いたしませんが、まずは太宰府市において当該家屋の所有者の方と話し合い、必要な対応を検討されるものと認識しております。 いずれにいたしましても、今後、文化庁といたしましては、引き続き自治体との連携を密にして実態把握に努め、その要望をお聞きしながら、被災文化財の早期復旧に向けて適切に対応してまいります。
○下野六太君 自治体に対しての適切なアドバイス等で密接な連携をこれからもよろしくお願いしたいと思います。 豪雨災害における福岡県の農業被害と久留米市田主丸地域の災害復旧支援について、今回の豪雨災害における福岡県の農業被害の状況を教えていただきたいと思います。 また、今回の豪雨で最も被害が大きかった田主丸地域は、果樹栽培を始めとする農業が盛んな地域であります。農業被害の状況と今後の復興の見通しを教えていただきたいと思います。また、この支援について、どのような計画であるかも教えていただければと思います。
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。 今回の大雨被害につきまして、福岡県において、農業関係や林地等に大きな被害が発生しております。特に、委員御指摘の久留米市田主丸町では、水稲や野菜、農業用ハウスの冠水被害のほか、樹園地を含む農地の損壊、水路や農道等の農業用施設の損壊などの被害が生じているというふうに承知しております。 農林水産省といたしましては、発災直後からMAFF―SATとして福岡県に職員を派遣し、被害状況の早期把握、復旧に向けた技術的指導、排水ポンプの貸出しなどを行ってまいりました。 また、農地や農道、林道につきましては、災害復旧事業等により早期に復旧していくことが重要でございます。今回の災害が激甚災害に指定される見込みであることから、事業費の補助率はかさ上げされて、地方公共団体の負担が大幅に軽減される見通しとなっております。さらに、被災された農業者の方々に対しましては、農林漁業セーフティネット資金等の災害関連資金について、貸付当初五年間の実質無利子化等を措置するほか、農業共済に係る共済金の早期支払、収入保険に係るつなぎ融資などを行っております。 農林水産省といたしましては、引き続き、被災された農業者の方々の一日も早い営農再開に向けて、県、市町村とも連携して支援を行ってまいりたいと考えております。
○下野六太君 もう農水省としましては、一人の離農者も出さないというような覚悟を持って、一人一人の希望に寄り添うような形にした形で支援を引き続きお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 自然災害の頻発によりまして、想定を超える規模の保険金等の支払が生じていることが予想されます、まあ農業被害ですね。多くの方から、このままでは農業共済保険はもたないのではないかという不安の声を聞きます。農業共済保険の制度を維持し、守ることは重要であると考えますが、政府の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(勝野美江君) お答えさせていただきます。 議員御指摘のとおり、近年、自然災害などが頻発をしており、農業者のセーフティーネットとして農業共済制度の重要性が高まっているというふうに認識をしております。農林水産省といたしましては、農業者が支払う共済掛金への半額補助を行っているほか、農業共済制度の安定的な維持が図られるよう、三年に一度掛金率の見直しを行うなど、適切な制度運営に努めております。 今後とも、農業共済制度をしっかりと維持し、想定を超える自然災害にも確実に対応できるよう、引き続き適切な制度運営に努めてまいります。
○下野六太君 生産者がいざとなったときに守れるかどうかということが非常に重要なこの制度、これを持続的に維持していくために何が必要かということを引き続き私たちもしっかり考えて寄り添っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 田主丸地域でブルーベリーを栽培する農家の方が今回の災害を受けて離農しようとしていたところ、その情報を聞き付けた古民家再生協会の方がSNS上でブルーベリーの収穫体験と選別作業のボランティアを募ったところ、多くの方が参加し、人手不足で諦めていた収穫を行うことができ、さらに選別から出荷までをすることができたとのことです。一時は離農しようと考えていた農家の方が、もう少し頑張ってみようと踏みとどまっているとのことです。古民家再生協会の方は、何とか離農を食い止めたいとの一心で、ボランティアでチラシを作って収穫や選別のボランティアを募って、被災農家を救うことができました。 善意による離農を食い止める、今回のような支援を平時から取り組めるようにすべきだと考えますが、防災担当大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 私自身、発災後に福岡県久留米市を含む被災現場を視察し、農地、農作物等にも大きな被害が生じていることを見させていただきました。 今般の災害でも、各地で災害ボランティアセンターなどが開設され、多くの方が被災家屋の片付けや土砂の撤去などを手伝うことはもちろんでありますけれども、それと併せて、ボランティア団体が農家の支援活動を行っている例もあることを承知しているところであります。 災害が激甚化、頻発化する中で、行政とボランティアなどの官民連携の重要性は以前に比べて大変高まっており、国、自治体共に、ボランティアなどの活動環境を整備し、被災者支援の強化に努めることが必要であると思っております。 こうした観点から、内閣府では、今年度より、ボランティアやNPO等の多様な主体の活動支援、調整を行う災害中間支援組織を都道府県レベルで設置、機能強化する取組に対し、モデル事業を通じて支援しているところであります。 被災者の方と何かを手助けをしたいというNPOとのその調整を行う組織、それがなければなかなかうまく機能いたしませんので、そういった災害中間支援組織をしっかり育てるよう今後とも頑張ってまいりたいと思います。 こうした取組を通じて、平時から行政、ボランティア、NPO等の多様な主体が緊密に連携、協働する体制ができるようしっかりと頑張ってまいりたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 平時からやはり民の力をうまく活用することが重要ではないかというふうに私は思っておりまして、何か問題が起こったときだけに民の力、NPOの団体の皆さんにお力をお借りするというのは非常にやっぱり難しいことではないかというふうに思っています。行政も人手不足が慢性的になっておりますので、平時からそのような制度をしっかりとつくっていくことが重要ではないかと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。 今回の田主丸地域の被害を大きくした要因の一つに、巨瀬川の堤防整備に時間を要したことが大きな要因ではないかと伺っております。今後の巨瀬川の整備計画について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 巨瀬川の治水対策につきましては、延長約十キロメートルにわたって川幅を広げるため、住居側の土地を買収した上で堤防を最大約三十メートル移設するいわゆる引き堤事業というのを実施しております。これまで、地域の方々や福岡県久留米市と調整を図りながら、延長約十キロのうち約五キロを完了していますが、引き堤に当たっては橋梁架け替えも必要であり、橋梁七橋のうち四橋の架け替えが完了、現在一橋が架け替え中となっているところでございます。引き続き、地域の方々に対し丁寧に説明を行いつつ、用地取得が完了した区間から随時引き堤を行うとともに、未着手の橋梁架け替えについても県や市と迅速に調整を進めてまいります。 今回の出水を踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策等の予算を活用しながら、治水効果が早期に発現できるように事業進捗に努めてまいります。
○下野六太君 よろしくお願いします。 もう最後、一つ飛ばして、最後の質問は質問だけにします。回答はちょっと時間が過ぎると思いますので必要ありませんので、最後の質問です。 田主丸地域の学校と学童保育の現場を回りました。もう悲惨な状況でありました。職員室の机と事務的なものが全部体育館の中に閉じ込められている、体育館はもう土足で上がっている、このような状況で、二学期しっかりと迎えることができるような支援をすべきだと思っておりますので、そのような田主丸地域の学校あるいは学童保育が再開しっかりできるように支援をお願いしたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 私からは、先ほど委員派遣の報告がございましたけれども、秋田県の大雨被害を中心に今日は質問をさせていただきたいと、このように思います。 もう現地にも私も入りまして、公明党の県本部の同僚議員の皆さんとともに五城目町やまた秋田市内、各所視察をさせていただきまして、様々現場の声も伺わせていただいたところでございますので、そうした声も含めて今日は質問をさせていただきたい、このように思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。 秋田県では七月十四日から活発な前線が停滞をいたしまして、秋田市では気象庁が統計を取り始めてから二十四時間の雨量が最も多くなるなど記録的な大雨となったわけでございます。大雨被害によって河川の氾濫や土砂災害が相次いで発生をいたしまして、秋田市や能代市、男鹿市、五城目町など県内十五市町村に対して災害救助法の適用が決定をしているわけであります。甚大な被害は今なお深刻な爪痕を残しておりまして、強力な支援が求められているところでございます。 先ほど谷防災担当大臣から激甚災害の指定の見込みについて話があったわけでございますけれども、私も先月二十二日に秋田県知事、佐竹知事やまた秋田市の穂積市長とお会いした際にもやはり口をそろえて言われていたのは、早期の激甚災害の指定、そして財政支援の拡充でございました。 そういう中で、やはり、もう谷大臣に改めて早期の激甚指定を求めた上で、もう一つ、私からは指定基準の緩和について提案をしたいなと、このように考えているところでございます。 近年、台風や大雨による自然災害は激甚化、頻発化しておりまして、その傾向は毎年加速化しているわけでございます。その一方で、いわゆる激甚災害法は激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律でありまして、一九六二年の施行であります。列島を縦断した台風や大震災などを地域を区切らずに災害そのものを指定する本激と局地的豪雨などを市町村単位で指定する局激の二種類がありますけれども、指定基準が厳しくて、一九九〇年代に公共土木施設において全国規模の激甚災害、本激に指定されたのは一九九五年の阪神・淡路大震災のみだったんですね。 このために、二〇〇〇年に激甚災害の指定基準が大幅に緩和をされまして、最近はほぼ毎年本激が指定されるようになっております。その改正からも今約四半世紀がたっておりまして、気候変動に伴って明らかに災害の質が変化をしている、このように思います。大規模な災害のたびに行政の首長の皆さんが激甚災害指定を訴えておりますし、何らかの改善策が必要なのではないかと思います。 激甚化している災害に合わせて、激甚災害の指定基準の緩和、そして他の財政支援の制度も拡充すべきと考えますけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 公共土木施設の災害復旧事業について申し上げますと、委員御指摘のとおり、激甚災害制度は更なる補助率のかさ上げ等の特例措置を講ずると。元々災害復旧は通常の国庫補助負担に比べて相当手厚い措置になっているわけでありますけれども、それを更に手厚くする。例えば、一般的な公共土木施設であれば、通常は国庫補助が五割だ、災害の場合は七割、そして交付税措置も、残り相当部分交付税措置ありますが、激甚災害になれば更に国庫補助を手厚くして八十数%ぐらい国庫が行く、残りの大部分は交付税措置ということで、大変手厚い措置になっている。 そして、そういう中で、今委員が御説明ありましたように、一九九〇年代は豪雨による激甚災害の指定というのが余りに少ないのではないかということで、平成十二年に見直しを行いました。その後、多く、激甚災害の指定、本激の指定ということは相当増えてきているのではないかというふうに思っております。 しかしながら、この基準というのは災害の程度とその自治体の財政力との関連でございますので、平成十二年、二〇〇〇年に見直したときのように、現時点では公共土木災害の経費の増加とそれから税収の増加とのアンバランスがそんなには起きていないのではないかとは考えてはおりますけれども、しかしながら、委員御指摘のように、最近の災害の発生状況あるいは規模をずっと注視しながら今後とも不断の見直しを図っていくことが重要であると思っておりますので、注視しながら在り方ということは検討してまいりたいと思います。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 次に、罹災証明書の発行についてお伺いしたいと思います。 各地方公共団体は、災害対策基本法第九十条の二に基づいて、自然災害などにより家屋などが損壊した場合に、その程度を判定し証明する罹災証明書の発行をしなければなりませんけれども、今回、災害調査で私が伺った秋田市役所において、その申請をするために猛暑の中に被災者の方々が長蛇の列ができる事態が起こっておりました。 災害時、被災市町村では短期間に膨大な災害対応業務が発生するために、被災者支援のための業務の迅速化と効率化が求められているわけでありますが、そこで、内閣府において、クラウド型被災者支援システムを構築し、令和四年度から地方公共団体情報システム機構、J―LISが運用開始されているはずでありますけれども、実際に全国の各自治体の中でこのシステムを活用している自治体はどの程度あるのか。 そこで、デジタル庁にお伺いいたしますが、マイナンバーカードを利用してオンラインで本人確認できるぴったりサービスによって、被災者が行政の窓口に行くことなくスマホやパソコンで被害状況を入力して罹災証明書のオンライン申請ができるようになっている自治体の数を教えてください。
○政府参考人(蓮井智哉君) お答え申し上げます。 デジタル庁では、特に国民の利便性向上に資する自治体の手続のオンライン化を推進しておりまして、御指摘の罹災証明書の発行につきましては、マイナポータルよりマイナンバーカードを用いて本人確認を行い、オンラインで申請できるというように対応している自治体が令和四年度末の時点で一千二自治体がございました。 以上でございます。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 全自治体の中で約、大体五七%程度がオンライン申請ができるようになっているということでありますけれども、関連して、罹災証明の申請に基づく被害調査が終わって、罹災証明書をコンビニ等で受け取れる自治体数はどれぐらいでしょうか。内閣府防災に伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。 罹災証明書のコンビニ交付は、内閣府が開発し、昨年度から運用を開始したクラウド型被災者支援システムを導入した市町村において行うことが可能となっております。現在、三十一市町村が利用の申込みをしておりますので、システムの導入が完了した市町村より順次コンビニでの交付が可能となる状況でございます。 なお、委員御指摘の秋田市でございますけれども、罹災証明書の関係、なるべく利便を図るということで電話での被害認定調査の申込みを可能として、その際に、自宅に認定調査でお伺いした際に自宅での交付申請を可能とするとか、また郵送での申請を可能とするとか、また郵送での交付も可能とするといった配慮をされておられるものと承知しております。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 今答弁で実際にコンビニで受け取れるのは三十一自治体のみということで、やはりまだまだコンビニ交付できる自治体は少ないわけですね。ですから、できるだけ多くの自治体がやはりこういう取組ができるような普及啓発、お願いをしたいと思います。 せっかくのクラウド型の被災者支援システムの活用が伸びるように、自治体に寄り添ったきめ細やかな支援策の検討もやはり必要ではないかと、このように思います。大臣のリーダーシップの下に更なる普及を図っていただきたいと思います。大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 塩田委員御指摘のとおり、大きな災害が発生したとき、被災市町村においては大変短い期間に膨大な災害対応業務が発生いたします。そこで、いかにそれを効率的にシステマティックにスピーディーにやるかということが自治体には求められているかと思います。 その方策の一つとして、デジタル技術を活用して被災者支援業務などを迅速かつ効率的に実施することが重要だと認識しております。 昨年度から運用を開始いたしましたクラウド型被災者支援システムにつきましては、自治体向けの説明会、全国説明会を開催して、デモ画面を用いてシステムの機能について分かりやすく説明を行う、あるいは、全国市長会の防災対策特別委員会において、市町村長に対し内閣府の幹部から直接説明を行う、行ったほか、また、関心のある自治体に対しオンライン又は現地に出向いて個別に説明を行うなど、丁寧に説明を行ったところであります。 今、導入している自治体に対して導入理由とか活用事例等についてヒアリングをしており、実際の活用事例等を他の自治体にもお示しすることで更に積極的に活用を促していきたいと思っております。 ただ、そうはいっても、まず罹災証明そのものができていなければこのシステムの活用ということは有効に働かないわけでありますから、いかにスピーディーに罹災証明を市町村が発行できるか、その辺も我々内部の方で今、もっと簡略化してスピーディーにできないか、あるいは他の自治体からの応援ももっとスピーディーにできないか、そういうことも含めて検討をしているところでございます。 しっかりと、この時間が掛かる、こういう証明の交付ということが時間が掛かるということはそれだけ被災者の負担も増えるわけでございますので、負担の軽減をしっかり図るように頑張ってまいりたいと思います。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 関連してもう一つ、マイナンバーカードを使ってコンビニなんかでは住民票とか印鑑登録証明書なんかの写しが出せるわけでございますが、結局、高齢者の皆さんにとっては少しハードルが高いように思うんですね。そういうデジタルを使って更に便利にしていく、これは当然必要ですけれども、例えば市役所の様々なイベントをやるとか窓口に置くとかですね、ダミーでもいい、デモでいい、そういうもので、いろんなところで高齢者がそういうものを触ってみて訓練できるような、ダミーでいいです、そういうことができるような機会を増やしてもらえれば、いざ自分が罹災証明取るときに、コンビニに行って簡単にそのボタンを押せる、こういうことが起こると思うんですね。 是非そういう取組も努力していただきたい、このように思います。また、各自治体の解説動画も有効だと思いますので、是非、大臣、そういうことについての見解をお伺いしたいと思います。
○委員長(三浦信祐君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(谷公一君) はい。 委員おっしゃられるとおり、いきなり高齢者の方が罹災証明書を、コンビニで行っても、なかなか手間取るかと思います。そのために、ふだんからの広報、あるいは引き続きそういったことが周知できるようなやり方、あるいは、ちょうど給付金のときにありましたように、自治体によってはボランティアを募って、高齢者への支援といいますか、お助けというか、そういったこともやった例もありますので、様々な方法でよりスピーディーに簡便に証明書を受けられるような方策についてまた検討を進めてまいりたいと思います。
○塩田博昭君 終わります。ありがとうございます。
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。 私からも冒頭、この豪雨災害などでお亡くなりになられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと存じます。 私の地元の富山県でも大変な被害が出まして、初めて県内では線状降水帯も発生をしました。また、土砂災害としての死亡者としては数十年ぶりの死者も出るということになったわけでありますが、亡くなった、全国ニュースにもなりましたので御存じの方も多いと思いますが、亡くなられたのは市会議員をされていた方で、深夜でございましたが、住民の方に避難の呼びかけに行った際に土砂崩れに巻き込まれて亡くなられたと。あと十数秒早ければ、あるいは遅ければああいうことにならなかったのではないかと思うと大変残念であります。 その市会議員さん、赤池さんとおっしゃいますが、ももとよりですが、御家族の皆さんと親しくしておりましたので、お葬式の際に変わり果てたお姿に接して本当に言葉が出ませんでしたが、改めて、豪雨災害しっかり取り組んでいかなければならない、あるいは、予測や予防や復旧や対応や、しっかりやっていく必要があるということを認識をしたところであります。 そんな観点に立って以下質問してまいりたいと思いますが、まず最初は内水浸水想定区域図についてお尋ねをします。 先ほどの報告にもありましたように、秋田でも大変な内水氾濫がございましたが、この下水道であったり水路から排出し切れない、排水能力を超えて行き場を失った雨水などが市街地にあふれるこの内水氾濫ですけども、河川の堤防が決壊する外水氾濫よりも発生頻度が高くて、降り始めから短時間で被害が出るのが特徴だと言われています。 御承知のとおり、令和元年でしょうかね、東日本を中心に被害をもたらした台風十九号を契機に作成が義務化されたんですが、実際はなかなか進んでいないというところでございます。最大クラスの降雨に対応したこの浸水想定区域図を作成した自治体というのは、これは去年の九月時点、末時点ですが、作成対象の千百団体のうち百二十二団体、一一%と言われています。また、いろんなばらつきもあって、東京都では約七割、六九%ぐらい作成されていますが、十九の県ではまだゼロであって、地域により進捗状況の差が大きいということになります。この区域図は、水につかるエリアや水深を表示して自治体が住民に危険を周知するため公表する内水ハザードマップの基になるわけですが、今申し上げたように区域図の作成そのものが遅れていますので、マップの完成率も九%にとどまっていると言われています。 そこでお聞きをしますが、この想定最大規模降雨に対応した内水浸水想定区域図の早期作成に向けて、その作成に係る補助率のかさ上げなどを含めて、やっぱり国の十分な後押しが必要なのではないか。また、この内水氾濫はこれだけ気候変動が激しい昨今だとどこにでもこれから起き得る都市災害になり得ると思われますので、過去に内水氾濫が発生していないなどの理由でこの区域図の作成の必要性を疑問視する向きもあるやに聞いていますが、やはりこの重要性について改めて周知するなどの取組が必要と考えますが、国交省に併せてお聞きをいたします。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、水害時の住民の円滑な避難のためには、洪水や内水などの事象に応じた潜在的な水害リスク情報をあらかじめ分かりやすくお示しすることは非常に重要だというふうに考えてございます。 このため、令和三年の水防法改正により、原則下水道で浸水対策を実施する全ての市町村に対して、想定最大規模降雨による内水浸水想定区域図の作成を義務付けました。これを財政面から支援するために令和四年度に内水浸水リスクマネジメント推進事業を創設し、通常の下水道管路の整備と同等の補助率二分の一で支援をしているところでございます。 また、国管理河川では、特定都市河川等から順次、内水と外水を合わせて評価する内外水統合型リスクマップを作成することとしており、その解析モデルなどを提供することで市町村の負担軽減も行ってまいります。 さらに、市町村における早期策定を、早期作成を技術的に支援するため、簡易的なシミュレーションで浸水想定を行う手法を示したマニュアルや浸水想定の手順を簡潔に示した手引書、手順書を作成し、周知しております。 加えて、委員御指摘のように、気候変動の影響により豪雨災害が激甚化、頻発しており、近年浸水被害が発生しない、発生していない地域においても災害発生の可能性が高まっていることも踏まえ、内水浸水想定区域図の必要性等について国と都道府県等が一体となって市町村向けの勉強会を開催し、継続して周知徹底を図っているところでございます。 引き続き、これまでの取組の充実を図り、内水浸水想定区域図の作成をより一層促進してまいります。
○柴田巧君 先ほども申し上げましたように、今までそういう事態がなかったので非常に危機意識が乏しいところもあるやに散見をされますので、この重要性を改めて普及啓発すると同時に、できるだけ国としてもいろんなバックアップ体制をしっかり取っていただくことを求めておきたいと思います。 次に、罹災証明書の早期発行についてお聞きをしようと思っていましたが、もう既に塩田先生等からもございましたので、飛ばさせて割愛させていただいて、次に行きたいと思います。 被災者支援制度の在り方についてお聞きをします。 被災者支援に直接関わる制度には災害救助法、被災者生活再建支援法、災害弔慰金支給等に関する法律などがあるんですが、いろんな災害を受けて、そのたびごとに改正、制度変更などが行われてきてはいます。 しかし、全体として見ると、非常にこの支援メニューが場当たり的に単に積み上げされてきているというところがありますし、個別制度の運用などの見直しにとどまっていて制度の根本的な整理がなされていないというところが見えてきていると思います。したがって、それぞれの設立の趣旨や経緯が違うので、あるいは支給条件などが異なるものですから、非常に複雑で分かりにくくなっています。 このことによって、被災者の方が実際どんな支援が受けられるのかと非常に分かりづらい、理解しづらいと思いますし、その現場も、地方自治体も、その全体像が、またしかもころころ、ころころというか、災害ごとに新たなものが加わったり変更されたりしますので、現場も、預かる地方自治体も大変、大変な状況になっていると思っています。 そこで、全国知事会からも被災者支援制度の在り方の改革を求める提言書なども既に出ているわけですけれども、やはりこのばらばらになっている、この被災者などに分かりづらい支援制度を一本化するなど、この総合支援法などと言いますが、そういったものを制定するなど、やっぱり抜本的な、根本的な見直しの時期に来ているんではないかと思いますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 被災者の生活再建の仕組みでございますが、御指摘のとおり様々ございます。そうしたそれぞれの段階に応じて支援制度を設けている、そしてまた運用も、まあ変わるというよりも充実してきているということは事実であろうかと思います。 ただ、自治体によっては、度々、毎年のように被災者生活再建支援法の適用を受けるということは、まずそういう自治体はないわけでございますので、自治体の職員もそれらがしっかりと周知されているかというと、なかなかそうだとは言い切れないところがございます。 したがって、我々といたしましては、これを直ちに一本化する、一体化するということは様々な課題がございます。すぐにはできませんけれども、とにかく現行の制度をより正確に正しく理解していただくためのリーフレットの作成、配布、また研修会、説明会、あるいは、実際に災害が起きた場合に、今回の場合もそうでございますけれども、国の職員を被災地に派遣して専門的見地から助言を行う、例えば、災害救助法の適用について、あるいは被害認定調査について助言を行う、そういう支援を実施しているところであります。 しかしながら、委員御指摘のように、常に現場の声に耳を傾けながら、制度の充実と併せて、簡素化、分かりやすさ、そういったことにも意を用いて、知事会など関係の機関と意見も十分すり合わせしながら検討は進めてまいりたいと思います。
○柴田巧君 まあ大臣はこうやって変更することによって充実をしてきたという言葉を使われましたが、実際はやはり、先ほど申し上げたように、非常に分かりづらさが増してきていると。 一体誰のためのこの被災者支援制度なのか、役所のためなのか、本当に被災地、被災者に寄り添っているのかというのが、やっぱり根本的に考え直すときに来ていると思います。災害救助法などは、既に七十年、事実上そんなに大きな変更なしに来ていますし、災害救助法は基本的に原則は現物給付に立っていますし、ほかのものは現金支給というふうにいろんな条件が違います。 そして、先ほどありましたように、同じような地域だけれどもこの支援の在り方が変わるという不公平感も今出てきていると思いますので、一々災害が起きるたびに助言をしに行かなきゃいけないほどやっぱり分かりづらくなっている証拠だと思われますので、ここはよりワンストップで、やっぱりワンストップでですね、本当にその被災地に寄り添う支援制度の在り方をやっぱり真剣に政府としても考えていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。 次に、災害廃棄物の仮置場についてお聞きをしますが、環境省は、平成二十六年だったと思いますが、災害廃棄物対策指針をまとめて、仮置場の事前選定を自治体に要請し、想定される災害規模によって必要面積が決められたわけですが、これがなかなか、この前の、先般の読売新聞の調査などによっても進んでいないという現実がございます。 県庁所在地や政令市など主要な百九自治体の八割近くが必要面積を確保できていないと言われていまして、こういう状況の中で本当に大きな災害があった場合に、この復旧への対応が後手に回ると、また被災地のこの衛生環境も悪化するということになりかねないわけでありまして、この対応をやっぱり急いでいく必要があるのではないかと思います。 総務省も既に去年の二月にはこの国の公有地を含めて選定支援を行うように勧告をしているというふうに承知をしていますが、いずれにしても、復旧の遅れにつながる懸念があるわけですから、今こういう状況にあるということについて環境省、政府としての現状認識を問うとともに、やっぱり国などの所有地の活用を含む今後の対策をしっかりやっぱり取っていくべきではないかと思いますが、環境省にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘のありました新聞報道でも指摘されておりますとおり、災害廃棄物の仮置場候補地の確保は十分とは言い難く、なお一層の取組が必要であると私どもとしても認識をしております。 環境省が昨年度実施した調査におきましても、約四割の市区町村で仮置場候補地リストが作成されていないなどといった結果が出ております。この環境省の調査においては、仮置場の確保が難しい理由といたしまして、候補地を選定する方法が分からないことや市区町村が保有する土地で利用できそうな場所がないことなどが挙げられているところでございます。 こうした点を踏まえまして、環境省では、土地の形状や搬入、搬出ルートなど、仮置場候補地の選定に当たって確認すべき事項等を災害廃棄物対策指針の技術資料で整理して公開するとともに、本年四月には仮置場候補地の選定に関するチェックリストを示し、自治体に周知させていただいたところでございます。また、国有地や都道府県有地等を仮置場として活用できるよう、環境省と関係自治体等との合同での現地調査や災害時の活用可能性を踏まえた候補地リストの整理なども行っております。 これらの取組によりまして、災害発生時に災害廃棄物の仮置場を速やかに設置できるよう、引き続き、自治体による仮置場候補地の選定や関係機関との調整を支援してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 その災害廃棄物の仮置場をしっかり選定をしておくと、事前に、そういった備えがいざというときにやっぱり素早い初動対応につながっていくと思いますので、調整する関係機関も多岐にわたるので大変だとは思いますが、しっかり環境省としても取り組んでいただきたいと思います。 次に、防災士やボランティアなどの育成についてお聞きをします。 先ほどボランティアに関しては答弁もありましたが、先ほど大臣の報告の中にも、七月の二十四日に富山県の被災地を数か所視察をされ、知事や首長らと意見交換もされたわけで、その中で、災害復旧に携わるマンパワーの必要性を、この地元の、関係自治体の長から、首長さんから要望もあって、それを受ける形で大臣は次のようにお答えになっていると報道で出ておりました。つまり、すなわち、防災士を始め多くのボランティアなしには対応できないと、国としてマンパワーの養成に力を入れたいと述べられて、災害時のマンパワー確保のため、その養成が必要との認識を示されたわけでありますが、今後、この防災士あるいはボランティア、ボランティアは先ほどちょっと一部答弁ありましたが、この養成、育成に国としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねをしておきたいと存じます。
○国務大臣(谷公一君) 答弁の前に、先ほど柴田委員御指摘のありました南砺市の赤池市会議員、私も現場に行きまして頭を下げさせていただきましたが、本当に、まさしくボランティアで命を落とされた方で、心よりお悔やみを申し上げたいと思います。 亡くなられたり、あるいはけがをすることがないように、しかし、ボランティアの方々というのが被災地の復旧復興に不可欠だというのは、私も様々な経験からそう思っております。したがって、そういう地域における防災人材を育成するということは、国だけではなくて、地方自治体も是非積極的に私は取り組んでいっていただきたいと思っております。 現に、それぞれの自治体において防災リーダーの養成講座を設けたり、あるいはボランティアコーディネーター養成講座をそれぞれの各県で設けている例もございますし、また、防災士の資格取得に係る費用を助成している自治体も調べたところ、全国で百四十六の自治体が助成しています。 そういう動きと相まって、内閣府としても、自治体と共同で地域の意欲ある人材が避難所運営のスキルアップを目指すモデル研修を開催して、研修プログラムの充実ということを令和四年度、昨年度から図っているところでございます。 いずれにいたしましても、これだけ災害がしばしば起きるようになっている、また激甚化している、また社会全体が高齢化している、そういう中で、ボランティアの必要性ということは大変重要なことでございますので、地域の防災人材の育成などを促して地域における防災力の向上に努めてまいりたいと思います。
○柴田巧君 大臣今おっしゃったように、大変、防災士、あるいはボランティアの皆さん、今の状況の中で大変欠くことのできないマンパワーだと思います。 平時にあっては、避難訓練や避難所の設営の指導等、あるいは防災計画作りの参加など中心的な役割を果たされていますし、いざというときには瓦れきの撤去や災害復旧に向けて大きな役割を果たしてもらうわけで、地域、地方自治体とも連携をしながら、また国としてもしっかりバックアップできるように、あるいは防災士の皆さんの更なる資質の向上であるとか、そういったことなど、あるいは連携を、関係の連携を深めていくということなどなど、国としてもしっかりやっていただきたいと思います。 次に、先ほどもありましたが、災害中間支援組織についてお尋ねをしておきたいと思います。 この中央防災会議、本年五月にこの防災基本計画を修正して、支援に当たる行政やボランティア団体、住民との調整役となりますこの災害中間支援組織の育成強化を打ち出したところです。 例えば、家屋の修理や重機作業などの団体の専門分野を把握をして、被災者のニーズに合った迅速な支援につなげていくということを狙いとするわけでありますが、今回のこの修正を受けて各自治体は修正をされた基本計画に沿って地域防災計画を見直すことになるわけですけれども、やはり、予期せぬ災害が発生しても迅速に対応するために、やっぱり事前から、平素からしっかりそういったものをつくっておく必要があると思いますけれども、今回こういう方向を打ち出して、災害中間支援組織を育成するということを方針を打ち出したわけですが、どのように取り組んでいくのか、改めて私からもお聞きをしておきたいと思います。
○国務大臣(谷公一君) 委員御指摘のとおり、本年五月の防災基本計画の修正において、都道府県による災害中間支援組織の育成強化、また関係者の役割分担の明確化などについて、具体的に明記をいたしました。また、今年度から新たに都道府県域における災害中間支援組織の体制整備に向けたモデル事業を開始するなど、自治体への支援に努めているところであります。 今般の大雨におきましても、福岡県や佐賀県では、地元の災害中間支援組織が情報共有会議を開催し、被害状況の把握や各団体の活動状況の共有を行っているとお聞きしております。また、秋田県では、災害の後でございましたけれども、今回初めて情報共有会議が開催され、地元のNPOを中心に関係者間の連携、協働が始まったところと承知しているところであります。 国といたしましては、引き続き、全国における災害中間支援組織の設置を促していきたいと思います。 そうでなければ、実際、私も経験がございますけれども、何か被災地のために何かをしたいという方々、ボランティアあるいはNPOは数多くあっても、被災地の地域ごとの需要にうまく適合するように調整をしないと空振りに終わる、あるいは特定のところにボランティアが集中するということになってしまいますので、しっかりと全国における災害中間支援組織の設置がスムーズにいくように、国としても努力してまいりたいと思います。
○柴田巧君 是非、民間あるいはボランティアの力も借りて、この支援がいざというときに行き渡るように、国としてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。 時間がなくなってきましたので、最後の質問にさせていただきたいと思います。線状降水帯の予測精度の向上について、これを最後にしたいと思います。 改めて言うまでもありませんが、この線状降水帯、今回もたくさん発生して、大きな被害をもたらしています。やはり、より早期にこれを予測することによって避難やあるいは尊い人命につなげていけるとも思っていますが、そこで、この線状降水帯の予測精度の向上に向けていろんな取組がなされているとは承知しておりますが、今後の目標と具体的な取組をお聞きをして、最後にしたいと思います。
○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。 顕著な大雨により甚大な被害をもたらす線状降水帯の予測精度向上は喫緊の課題であり、これを早期に実現すべく取組を強化、加速化しているところでございます。 具体的には、気象庁では、新しい技術を使った水蒸気等の観測の強化や、スーパーコンピューターの計算能力の強化を進めています。あわせて、大学等とも連携し、スーパーコンピューター「富岳」も活用した予測技術の開発を進めているところです。さらに、観測能力を強化した次期静止気象衛星「ひまわり」の整備を今年三月に着手し、令和十一年度の運用開始を目指しております。 これらの取組により、線状降水帯の予測精度を段階的に向上させ、現状では北陸地方といった地方単位での半日程度前からの予測について、令和六年には県単位で、令和十一年には市町村単位での情報提供を目指してまいります。
○柴田巧君 終わります。ありがとうございました。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。国民民主党・新緑風会の嘉田由紀子でございます。 この夏、九州北部、また富山も含めて、秋田、この災害に遭われました皆様に心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りしております。 また、八月三日には秋田の視察、佐竹秋田県知事、また秋田市長の穂積様、五城目町長の渡邉様始め皆様に御案内いただきまして、ありがとうございます。八月三日の視察のとき、意見交換会時に、意見交換のときに十三項目の緊急要望をいただきました。その要望に含まれている項目も含め、大きく三点、本日質問させていただきます。 まず一点目は、ハザードマップの有効性ですけれども、少し歴史的に振り返ってみますと、今、柴田議員も御質問でしたが、新しい河川法、河川法の改正が平成九年にありまして、その後、住民参加や、あるいは地域で全体で治水に取り組むという方向が見えてまいりました。 ちょうどその頃、足立参議院議員、近畿地方整備局で企画官などなさっておられました。そしてまた、今回新しく局長になられました廣瀬さんも当時、リスクを事前に知ってもらうハザードマップを多分淀川で初めて出したと思うんですが、二〇〇〇年代の初頭です。そのときに大阪市長さんが大変な反発をなさいまして、こんなの出したら地価が下がるといって、そして結果的には引っ込めざるを得なかったんですけれども、その後、だんだん普及をし、そして、私は、二〇〇六年の滋賀県知事選挙に出たときに、流域治水をマニフェストでお約束しました。 その根本には、ハザードマップはもう完全になくてはならないものだったんですけど、四年掛かりました。全国で初めて、滋賀県では、地先の安全度マップ、つまり、一級河川や二級河川、これは施設ごとの安全度ですけれども、農業用水路があふれたり、あるいは下水道があふれたり、場合によっては本当に小さな水路があふれても被害が出るわけですから、全ての出水のもとを一つにまとめた地先の安全度マップ、これを二〇一〇年に知事として示したんですが、このときも大変でした。県議会あるいは市町会、町村会から、こんなの出したら地価が下がると言われながら、それでも、滋賀県では有り難いことに職員が本当に頑張ってくれました。当時、今日の議論になっております下水の内水氾濫も含めて、滋賀県全域で二億円で全域ができたんです。で、滋賀はちょうど百分の一県ですから、二百億円掛けたら全国でできるじゃないかということで、これ常々国の方にも提案をしております。 そんなところで、今回、秋田の視察で秋田市長さんにお伺いしたんですけれども、洪水浸水想定区域と実際の被害状況のずれがどれほどあったかということで、秋田市長さんは、おおむねそのハザードマップに即したものであったけど、細部を見るとやはりもうちょっと精度を高めなければいけないということで、今後、一層予測度の高いハザードマップを拡充するには追加予算が必要だと、是非とも国の方で内水氾濫も含めた予測度の高いマップを作るための補助率のかさ上げをお願いしたいという御意見をいただいております。 また、さきの通常国会でも、気象業務法及び水防法の一部を改正する法律が改正されまして、都道府県の洪水予報河川、つまり中小河川も含めた形でということが、法令が今公布されております。 流域治水の効果を上げるには、何よりも再現性の高い、精度の高いハザードマップ作りが基本でございます。今後、五年間で国の方は約九百河川の洪水予報精度の向上を記しておりますが、秋田市長さんからの切実な要望を踏まえて予算措置を増加する御準備はおありでしょうか。局長さんにお願いいたします。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 ハザードマップは、想定最大規模の降雨による浸水想定区域図に市町村が住民の円滑な避難に役立てるため、避難場所や避難経路などを記載したものでございます。 委員御指摘いただきましたとおり、秋田市の豪雨においては、浸水被害が大きかった太平川、馬場目川などで、実際の浸水想定区域が事前に想定していた浸水想定区域の範囲内に当たるということは確認しております。 令和三年の水防法改正において、河川氾濫についてはハザードマップの作成対象を拡充し、防災・安全交付金において作成を支援しているところでございます。また、内水氾濫につきましても、防災・安全交付金を活用して、通常の下水道管路の整備と同等の補助率二分の一で浸水想定区域図やハザードマップの作成に向けた財政的な支援を行っております。 さらに、国管理河川では、特定都市河川等から順次内水と外水を一体的に分析する内外水統合型リスクマップを作成することとしており、その解析モデルを市町村に提供することで御負担の軽減も行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。 引き続き、内水氾濫も含め、ハザードマップ作成のための財政的な支援や技術的な支援に努めてまいりたいというふうに思ってございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。予算だけではなくて、技術的な支援もしていただくということ、大変重要だと思います。 今回、秋田を見せていただき、本当に都市部がコンクリート化されて、そして内水氾濫が広がったということでございます。特に、雪が多いということでしょうか、広い広い駐車場がたくさんありまして、そこのところはどちらかというと流域治水の方針から見ますと地下浸透などは余りできない。どうしてもコンクリートだと一気に排水が集まってしまいます。 そんなところで、今後のコンクリート化を減らし、グリーンインフラ技術、例えば同じ駐車場でも編み目のように芝生を入れたり、もうドイツなどはかなり進んでおります。また、日本国内でも、意識のある居住者などは、そういう地下浸透を進めるような駐車場技術もございますので、駐車場の地下浸透を進める、あるいは学校の校庭、公園などの雨水の貯留機能強化など、地下浸透を場合によっては義務化をするとか、あるいは財政支援の拡充について、流域治水担当の局長様の御意見、いかがでしょうか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、内水対策を強化するためには、流域治水の考えに基づき、流域の関係者が協働して雨水の貯留浸透の取組も行っていくことが非常に重要だというふうに思ってございます。 民間による雨水の貯留浸透の取組については、特定都市河川浸水被害対策法や都市計画法等において、自治体が条例で貯留浸透機能を備えた排水設備等の設置を義務付けることができることとしております。また、国土交通省においては、自治体や民間による雨水貯留浸透施設の整備に対し財政的な支援制度を用意しております。さらに、令和三年度からは、特定都市河川浸水被害対策法等の認定計画に基づく民間の整備につきましては、補助率二分の一で支援するとともに、固定資産税の減免に関する特例措置も講じているところでございます。 引き続き、流域の関係者と一体となって対策を推進してまいりたいと思います。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 自治体で条例ができるとなると、これは本当に自治体が当事者として水の出方を関わることができます。大変心強い方策、今後とも進めていただけたらと思います。 そういう中で、今回、秋田の病院がかなり機能不全を起こしてしまいました。中日新聞の資料を一として皆さんにお示ししておりますが、七月三十一日の中日新聞の記事、厚労省研究班の調査結果によりますと、全国の災害拠点病院七百六十五施設のうち二九%、二百二十一病院が洪水浸水想定区域内に立地している。これ、災害拠点病院以外でも二八%がやはり洪水浸水想定区域内に立地しております。 秋田の中通総合病院では、地下に食事の施設とそれから電気施設があり、地下がやられてしまいまして、そうすると給食が作れない、あるいは電気系統が動かないというようなことで大変な状態になり、三十人の入院患者が自衛隊の協力を受けて別の病院に搬送されたということでございます。 ここで、病院施設の水害回避のための行政指導について四点お伺いしたいと思います。 まず一点目は、七月十九日に福岡県の医師会が県内の百十七機関の被害を発表しましたけれども、その被害の状態、また復旧の見込みについて、厚生労働省さんにお伺いいたします。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 御指摘の福岡県医師会による発表については、福岡県内の病院及び診療所の被害状況を福岡県医師会と福岡県が調査をし、取りまとめたものと承知しております。 百十七機関の被害の内容について福岡県からお聞きしたところ、床上浸水が十五機関で発生し、床下浸水が七機関で発生した。設備の被害については二十八機関で発生し、内容は電気、電話回線の故障、水道設備の故障、医療機器、パソコン等の故障であった。施設の被害については二機関で発生し、内容は自動ドアの故障などであった。また、それ以外の被害として、八十五機関の建物で雨漏り等が発生した。これらの被害を受け、一部の機関においては外来診療等の休止が発生したものの、遅くとも発災から十日前後で通常診療が再開されたと伺っているところでございます。 建物や医療機器等の復旧に要する期間や費用については各医療機関の被害状況により異なるものと認識しておりますが、厚生労働省といたしましても、福岡県と連携しつつ、医療機関のニーズを丁寧に伺いながら、復旧に向け必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 本当に災害のときに病院は中枢機能を擁しておりますので、BCP、ビジネス・コンティニュイティー・プランというのをそれぞれで作っていただくことが住民にとっても大事な拠点になると思います。 二点目ですが、浸水想定区域に所在し移転することが困難な医療機関に対しては、医療用設備や電気設備の想定浸水深以上への移設、移す、あるいは止水板、排水ポンプの設置のための財政支援を行う医療施設浸水対策事業がおありと聞いておりますけれども、その実施状況、厚労省さん、お願いできますか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 厚生労働省においては、水害時においても必要な診療機能を維持するために医療施設の浸水対策を進めることは重要であると認識しており、浸水想定区域に所在し移転することができない医療機関に対して、医療施設浸水対策事業により、出入口等への止水板の設置、医療用設備や電源設備の浸水の影響を受けない高い位置への移設等に対する財政支援を行っております。 御指摘の本事業の実施状況につきましては、令和三年度の事業開始以降、令和四年度までに計三十九施設への補助を行っているところであり、引き続き令和五年度においても、本事業の積極的な活用を促し、医療施設の浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 その基本的な考え方なりを全国に是非広めていただきたいと思うんですが、これから三点目に、一つの先駆的事例、紹介させていただきたいと思います。 新潟県の三条市ですが、十九年前の二〇〇四年の七月十三日の豪雨でかなりの死者も出ました。それで、地震や水害に強い病院計画を計画し、今、建設の最後になっております。先日もちょうど新潟に行ったときにすぐ横を通らせていただいたんですけど、二〇二四年三月、来年開院するということですが、ここでは管理サービス部門、総合医療情報システム、サーバー室は防災面を考慮して二階以上に設置する、そして非常電源を確保する、また救急車の出入口も二階から入れるようにというようなことで、あらかじめリスクを避ける病院建設が進められていると聞いております。 このような事前のリスク回避の計画のためにプラスアルファの予算必要ですけど、厚生労働省さんからの補助金は、例えばこの三条市の場合、出ているんでしょうか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 医療施設の震災、水害対策については、地震時の停電、断水等の対策として非常用自家発電設備及び給水設備整備事業により非常用自家発電設備や給水設備の整備に関する財政支援を行うほか、水害対策として、医療施設浸水対策事業により、浸水想定地域に所在し移転することができない医療機関に対し出入口等への止水板の設置等への財政支援を行っているところでございます。 これらの医療施設が浸水、水害対策の補助事業については、委員が御指摘のような医療施設を新設する場合であっても交付条件を満たせば補助対象となり得るものとなっており、引き続き、これらの事業の積極的な活用を促し、医療施設の必要な浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、御指摘がございました済生会、新潟県の基幹病院の新設につきましては、この補助金ではなくて、地域医療総合確保基金による補助を活用しているものと承知しております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。済みません、個別の事例でお伺いしました。 四点目ですが、千葉県の船橋市の事例、これ、これまでも一、二度伺ったことがあるんですが、現在の市民病院は災害拠点病院で、少し山側にあるんですね。それが今、メディカルタウン構想ということで、現在湿地帯である地域への病院移転が計画されております。 船橋市自身は、盛土をして調整池を造るので心配がないということなんですが、住民の皆さんが大変浸水リスクを心配しております。 これ、厚生労働省さんとして、この浸水リスクの高い地域への病院の計画というようなこと、まだ計画、設計段階なんですけれども、指導体制はつくっておられるでしょうか。千葉県の責任も大きいと思いますけど、船橋市への助言や指導などは可能でしょうか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 一般的に医療機関の移転につきましては、患者のアクセスや必要な土地の確保、他の医療機関との位置関係など、当該医療機関の事情や地域の地理的条件などを踏まえて総合的に検討されるものと考えており、浸水リスクについても検討に当たり留意される事項の一つであるというふうに認識しております。 その上で、災害拠点病院については、厚生労働省において指定要件を定めており、近年の風水害の頻発を踏まえ、浸水想定区域に所在する場合は、風水害に生じた際の被災を軽減するため、止水板等の設置による止水対策や自家発電機の高所移設、排水ポンプの設置等による浸水対策を講じる旨の指定要件を新たに追加したところでありまして、令和六年四月に施行される予定でございます。 また、災害拠点病院の指定につきましては、都道府県が行っておりますが、別の場所に移転する場合は地理的条件等が変更されることから、改めて指定要件に合致しているか否かの確認が行われるものと承知しております。したがいまして、千葉県においても移転をされる場合には確認が必要であるというふうに考えております。 厚生労働省としては、災害発生時に災害拠点病院が役割を十分果たすことができるよう、引き続き震災対策への支援を行っていくとともに、都道府県からの相談についても必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 時間が迫ってしまっているんですけど、最後に大臣にお伺いしたいんですが、短くて結構です。 七月二十日に国民民主党として、この六、七月の豪雨に対して十四項目の緊急要望を出させていただいたんですが、これについて、国の方での方針など、短くて結構ですので御回答いただけるでしょうか。
○国務大臣(谷公一君) 御指摘の、玉木代表ほか委員もお越しいただいて要望書をいただきました。 その内容は、委員が本日の質疑でも取り上げられましたハザードマップや河川の整備、流域治水対策、被災医療機関への復旧支援などで、いずれもこれらは重要な事項と考えております。 個別の対策については、関係省庁から答弁があったように、それぞれの省庁でしっかり取り組んでいただけるものと承知しておりまして、その上で防災・国土強靱化担当大臣といたしまして、国民の皆様が災害に備えて早期に安全を確保する備えをしっかりしていただくとともに、また、被災後は一日も早い復旧に全力で取り組まれるよう制度の充実に努めてまいりたいと思います。あわせて、強靱化につきましても、法改正の趣旨を踏まえて、着実に五か年加速化対策後も施策をしっかりと進められるように、これも頑張ってまいりたいと思います。
○委員長(三浦信祐君) おまとめください。
○嘉田由紀子君 ありがとうございました。 以上で終わります。ありがとうございます。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今夏の梅雨前線と台風六号、七号は、線状降水帯などによってまたも各地で過去最大雨量を更新する大雨をもたらし、人命を含む甚大な被害となりました。 この一枚目の資料は久留米市田主丸町の千之尾川の土石流の現場ですけれども、ここでお一人が亡くなられ、そして幾人もの方が重傷と今闘っていらっしゃいます。御覧のとおり、多くの住まいが跡形もなくなってしまっています。痛恨の思いがいたします。私たちがすべきは、まず、自力では到底できない生活基盤の再建のためにあらゆる支援を尽くすということだと思うんですね。 この千之尾川の東側の谷になるんですが、森山川という谷でも民有林が土石流で崩れて、堆積した土砂が民家や農園、それから農家レストランに迫っております。 こうした中で、被災者と自治体の声をよく聞きながら再度災害の防止と復旧に全力で取り組むべきだと考えますが、まず、水管理・国土保全局長に現状と見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 今回の梅雨前線豪雨では、久留米市の南側に位置する耳納連山において土砂災害が複数発生しております。 委員の資料にございます千之尾川では、土石流によって下流まで土砂が流下し堆積している状況にあるため、現在、福岡県が既設流路に堆積した土砂の除去を実施しているところでございます。また、千之尾川と森山川の上流の渓流内には不安定な状態で土砂や流木が堆積しており、今後の出水で流下し、被害をもたらすことが懸念されております。 このため、国土交通省といたしましては、福岡県からの申請を受け、千之尾川と森山川で砂防堰堤工の整備を行う災害関連緊急砂防事業を八月十四日に採択し、財政支援を行っております。また、今回発生した土砂災害に対しハード、ソフトの両面から対策を円滑に行うため、九州地方整備局、福岡県、久留米市による情報連絡会議を設置したところでございます。 今後、自治体や地域住民の声を聴取し、関係者間で連携して必要な対応に取り組んでまいります。
○仁比聡平君 迅速な事業の採択と、それから森山川の谷でも頑張っていただくということで、今最後にお話があったように、国、県、市が協議会を設置して取り組んでいくんだということに大いに期待をしておりますので、是非、安心を取り戻していくために、よろしくお願いしたいと思います。 五枚目の資料は、その谷の西側になるんですけれども、同じ竹野の地区に流れる七夕川の上流部分で、御覧のように、氾濫して、隣接する民家の護岸といいますか擁壁が崩れて、宅地がえぐられて、左の隅の方にあるコンクリートの残骸がこれ倉庫が壊れたという状態なんですけれども、これ、被災者の負担なく是非再建をというふうに求めてきた。最初、ここは河川指定がされていないんだということでちょっと一体どうするんだろうと思ったんですが、取り組んでいただいたんですが、どのようになっているでしょうか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 委員の御指摘のとおり、今般の豪雨により、久留米市田主丸町の七夕川の河岸が侵食し、隣接する民家にも被害が生じたものと承知しております。当該箇所については、七夕川を管理する久留米市において既に大型土のうによる応急対策を実施しており、現在、恒久的な対策についても検討を行っていただいているというふうに聞いております。
○仁比聡平君 市が責任を持って復旧をしていっていただいているということで、本当に感謝を申し上げたいと思います。 さらに、こうした川が流れ込むのが巨瀬川ですけれども、先ほど下野議員がお尋ねになったように、氾濫をして大きな浸水被害をもたらしてしまったんですが、先ほど河川整備計画の取組については御説明がありましたので、私、端的に聞きたいと思うんですが、筑後川に合流するところの、まあ言わば巨瀬川の下流部分というのが国管理で、ここが先ほどのような状況なんですよね、まだ完了していないと。で、その上が県の管理の部分になって、国の事業が急がれないと、県管理の部分というのはなかなかいかんともし難いということが一つ。 それと、その引き堤などの完了の前に、現実に勾配の緩い川で、川の中に大量の土砂、それからそこに木も生えているというような状況になっていますから、しゅんせつ、掘削というのは必要なところは是非急いでほしいと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答え申し上げます。 巨瀬川の治水対策につきましては、延長約十キロにわたって、いわゆる引き堤工事、それから橋梁の架け替え工事を現在進めさせていただいているところでございます。これにつきましても、今後、国土強靱化の五か年加速化対策の予算も活用しながら、スピード感を持って対応していきたいというふうに思ってございます。 あわせて、上流の県管理区間につきましても、下流の整備に合わせて一体となった整備が迅速に進むように、県と密に国管理区間の改修方針や進捗見込みについて情報共有を行うなどにより、事業調整を積極的に図ってまいりたいというふうに思います。 加えまして、今回出水により土砂が流出したという懸念もございますので、流下能力による支障があるかどうかということにつきまして、測量等も行って確認したいと思ってございまして、そのような堆積が確認された場合には、それを撤去を行う、随時撤去を行う取組をしっかりしていきたいと、進めてまいりたいというふうに思います。
○仁比聡平君 是非よろしくお願いいたします。 次の六枚目の資料は、大分県中津市を流れる山国川の流域の被害の状況ですけれども、まずお尋ねしたいのは内水の排水ポンプについてなんですけれども、この耶馬溪、旧耶馬溪町や本耶馬溪のところでは、中津市が出水期にレンタルして、青の洞門の近くとか城井小学校の前とか、三か所にポンプを作っているんですけれども、これが今回も内水被害が起こってしまいました。中には、砂をかんで停止したんじゃないかという声とか、それから、このポンプ自体が能力不足だったんじゃないのかというような被災者からの強い声があるんですけれども、私、県、市と連携して検証して、必要な対策を是非行っていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 山国川の上流部では、大分県中津市が、これまでの内水被害の発生状況を踏まえ三か所で排水ポンプを設置されていることを承知しております。 当該地区の内水被害の軽減におきましては、国、大分県、中津市が調整を図りつつ、浸水要因の分析を行った上で対策を検討することが必要だというふうに認識しております。中津市などが実施する対策につきましては、防災・安全交付金などの財政的な支援や技術的な支援も行ってまいりたいというふうに思います。 加えて、山国川流域全体の浸水被害軽減についても、自治体等が参画する流域治水協議会の場などを活用して流域治水の取組を推進してまいりたいというふうに思います。
○仁比聡平君 やっぱり、そのときに国のイニシアチブ、責任というのはとても重いと思うんですよね。 是非取り組んでいただきたいと思うんですが、こうして見たときに、今起こっているのは気候危機の進行の下で、中小河川や渓流を含めて氾濫や土砂災害などの危険箇所の対策の遅れが顕在化しているということなのではないかと思うんです。 ですから、流域に住んでいる住民の皆さんの意見をよく聞いて、中長期掛かる整備を着実に進めていくということとともに、短期間で目の前で安心、安全を取り戻していけるしゅんせつ、伐採などの応急対策をはっきりさせて再度災害を防ぐという取組もお願いしたいと思いますが、国土交通省、どうでしょうか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。 近年、気候変動の影響により、水害、土砂災害が激甚化、頻発化していることから流域治水の取組を強化する必要があり、計画的、抜本的に実施する河川改修や土砂災害対策等を今後より一層加速する必要があると考えております。また、いわゆる三か年緊急対策や五か年加速化対策等を活用し、効果を早期に発現させるべく実施してきました河道掘削や樹木伐採等の対策についても引き続き推進することが必要だと考えております。 今回被災した地域においても、安全、安心な地域づくりを早期に進めるため、引き続き自治体などの意見を聞きつつ、関係者と連携しながら、流域治水の観点から再度災害の防止に向け、地域の実情を踏まえ河道掘削などの具体的な取組をスピード感を持って進めてまいりたいというふうに思います。
○仁比聡平君 ありがとうございます。 その方針のまず具体的な第一歩の例みたいなふうに聞いていただきたいと思うんですけれども、この六枚目の資料の山国川の右上の写真、委員の皆さんもよく御覧いただいたらと思うんですが、写真の奥の方で荒れ狂っているのが山国川本川です。手前が川のように見えますが、ここは田んぼなんですね。 この箇所というのは、キャプションにもあるように、二〇一二年、それから二〇一七年のそれぞれ北部豪雨のときに既に洪水の被害に遭ったところで、ただ残念なことに、二回とも原形復旧しかなされませんでした。 それが、今回このような状態で被害に遭い、一番下の段の左側に水が引いた後の様子がありますが、過去の災害で何とか再建して営農を続けてきたところがこんなような状況になっているということで、もはや復旧はもうできないと、原形復旧というんだったらもうわしはやめるという声が、この箇所だけじゃなくてたくさん出ているんですね。この真ん中の左側の農地も本当にむごい状況になっていますけれども。 そこでお尋ねしたいのは、再度災害を防止するんだということ、その方針を明確に示して、堆積土砂や、巨岩があります、山国川、景勝地ですので、そのしゅんせつや掘削などで具体的に水位をどれだけ下げられるのかということを住民、農家の皆さんに是非速やかに説明していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(廣瀬昌由君) お答え申し上げます。 山国川上流部では、平成二十四年の出水を踏まえて、おおむね五年で床上浸水の解消を目指して、床上浸水対策特別緊急事業により集中的に築堤等を実施し、流下能力を向上させてまいりました。 今回の豪雨では、その平成二十四年に匹敵する雨量を記録したものの、床上浸水家屋が大幅に減少するなど効果が発現しましたが、委員御指摘のとおり、一部の家屋浸水や農地被害が生じたというふうに認識しております。 このため、今回の出水要因の分析を行うとともに、当該地域が文化財保護法に基づく名勝に指定されていることから、文化庁とも調整を図りながら、河道掘削や堤防整備等の上下流のバランスを考慮した計画的な治水事業を推進してまいりたいというふうに思ってございます。 また、今回の出水後の測量等により流下能力に支障となるような土砂の堆積が確認された場合には、これらの撤去も行うことも対応してまいりたいというふうに思います。 これらの内容につきましては、その効果も含めて丁寧に地域住民などにも説明してまいりたいと思います。
○仁比聡平君 よろしくお願いをいたします。 そこで、大臣、こうして写真を幾つか改めて確認いただいたときに、営農収入の低迷、資材高騰というのが本当の大変な中にある農家の皆さんの心情というのは、やっぱり私たち本当に受け止めなきゃいけないと思うんですよね。 先ほどの大野議員が派遣報告の中で紹介をされたように、私たちが視察をした五城目町の馬場目川水系土地改良区の加藤理事長からも農家の自己負担を極力なくしてほしいという声が上がりました。 八枚目の資料は、そうした中での激甚災害の指定と地元負担の概念図ですけれども、この激甚災害の指定を速やかに行うと、そのことによって、災害復旧事業の対象になる災害も、それから小災害も含めて、農地、農業用施設復旧の農家負担をできる限りなくすということが食料と農村を維持するために不可欠だと私は思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(谷公一君) 私も、七月二十一日に五城目町を視察して、御指摘の農地被害、災害現場も見させていただいたところでございます。確かに、農地に土砂がなだれ込んで、将来、農地の今後について大変な不安を被災者の方々が感じておられるということは私もじかにお聞きしたところであります。 今回、公共土木施設や農地等の災害復旧事業については、地域を限定しない本激として指定する見込みであるということを、七月二十七日、総理から公表して、現在、その手続に向けて、手続を進めているところであります。 委員お示しいただきましたように、激甚災害の場合は地元負担、これは自治体によって、農家に負担を求めるのか、あるいは求めないのか、そこは自治体の判断でございますけれども、そこは自治体の方ができる限り農家の負担を軽減して、再び農業を営むことができるようにしていただきたいというふうに思っているところであります。 現場では、そのまま復旧するのか、あるいは田んぼにするのか、あるいはほかの畑にするのか、そういうことも含めて今後よく検討したい旨を私も聞いているところであります。しっかりと農業者の思いを受け止めながら、一日でも早い復旧に向けて我々も努力してまいりたいと思います。
○仁比聡平君 農村振興局の整備部長においでいただいています。この八ページの資料にあるように、激甚災害が指定されれば地元負担は過去五年平均でいえば〇・六%という、そういう数字であるにもかかわらずですね、残念ながら、その次の資料は六年前の九州北部豪雨のときのある市の農家向けの資料ですけれども、災害の直後に農地なら百分の十の負担がなければ災害救助は、復旧はできないという資料が、条件になっちゃっているんですよね。今回、九州農政局、随分頑張っていただいたようで、こうした説明ではない、希望を農家の皆さんに与えるような方向になっていると思うんですが、こうした取組をもっと徹底してほしいということと、それから、そもそも農家の自己負担というのは災害復旧の仕組み上は必ず必要とされているものではないんじゃないのかと、この内閣府の資料でも地元負担となっているわけですけど、その辺りいかがでしょうか。
○政府参考人(緒方和之君) お答えいたします。 農地や水路などの災害復旧事業におきましては、国庫補助率がかさ上げされ、高い補助率が適用される仕組みとなっており、激甚災害に指定された場合は国庫補助率が更にかさ上げをされます。また、補助残につきましては農家に負担を求めず地方公共団体が全て負担することも可能であり、地方公共団体が補助残を負担する場合には地方財政措置が適用され、地方公共団体の実質的な負担が低減されます。 農林水産省といたしましては、こうした点を、発災直後から農政局職員を現地に派遣をいたしまして、被災市町村や農業団体への周知に努めてまいりたいと思っております。
○委員長(三浦信祐君) おまとめください。
○仁比聡平君 はい。 今回の災害で農政局始め現場の皆さんが相当頑張っていただいて、もう答弁は求めませんけれども、被災したかんがい施設への揚水ポンプの設置だとか、随分喜ばれています。そうした支援をどれだけ速やかに届けていくことができるかということ。それから、流域全体の治水の前進のためには、何しろ国が財政の上での重い責任を果たさなきゃいけないと思います。是非そうした取組を進めていただきたいということを強く求めて、今日は質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(三浦信祐君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時散会