P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
211回国会参議院2023/03/09

国土交通委員会 第3号

発言数
201
登壇者
30
会派数
8
開催日
2023/03/09

会議録

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として金子道仁君が選任されました。     ─────────────

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官小林豊君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございます。立憲民主・社民の鬼木誠でございます。  七日の大臣所信におきまして、今後の多くの課題について触れられ、その前進と克服に向けた方向性、方針が示されたところでございます。いずれも極めて重要な課題というふうに考えているわけですけれども、その着実な前進、克服に向けては、何よりそれを実行する国や地方自治体の体制の充実強化というものが肝要ではないかというふうに思っています。  そこで、定員の確保あるいは育成という観点から幾つかお尋ねをしたいというふうに思います。  先日、国家公務員の労働組合の皆さんと意見交換を行いました。その際、やっぱり職場がきついというお話が率直に出されました。不払残業という違法な状況まで残存をしている、超過勤務は恒常化をしている、何より圧倒的に人が足りていないというのが率直な御意見でございましたし、強く訴えられたところでございます。あえて申し上げますと、国会対応、とりわけ質問に対する対応大変なんですよというようなお話もされておりました。  国家公務員の定員削減につきましては、ここ数年は鈍化をしているというふうに聞いておりますし、一部増加に転じているものの、これまで長期にわたって削減が続けられてきた。申し上げましたように、職場の状況というのはかなり厳しい状況に国交省もなっているんではないかというふうに思っています。  とりわけ本省だけではなくて地方整備局の体制について、常勤職員の削減により一人一人の皆さんに業務負荷が高まってきているんではないか。本省もそうだと思いますけれども、職員の皆さんが何とか踏ん張って、職場、現場を支えて、公共サービスを支えて、そして地域の生活を支えていらっしゃる。人員の確保、育成について今以上の効果的な取組が必要ではないかというふうに思っています。  そこで、申し上げました地方整備局に関しまして、今後の定員の在り方、あるいは人材の確保や育成に向けての課題、そしてその課題克服に向けた方向性など、まずお聞かせをいただきたいと思います。

宇野善昌国土交通省大臣官房長

○政府参考人(宇野善昌君) お答え申し上げます。  近年、自然災害が激甚化、頻発化し、インフラの老朽化が進む中で、国民の皆様の命と暮らしを守る地方整備局及び北海道開発局の役割や、これらに対する地域からの期待はますます大きくなっているところでございます。  このため、地方整備局等において必要な人員体制を確保することは極めて重要であり、令和五年度予算案においても、昨年度に引き続き増員を行うこととし、合計で百名の純増を見込んでおります。その結果、四年連続の純増というふうになっております。  国家公務員の定員を取り巻く情勢は引き続き厳しい状況にありますが、国土交通省といたしましては、防災・減災、国土強靱化の最前線を担う地方整備局等について必要な人員体制を確保すべく、今後とも最大限努力してまいりたいと考えております。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  四年連続純増ということでございますので、体制は少し楽にはなってきたんだというふうに思いますが、是非、おっしゃっていただいたように、これからの確保、そして育成に向けて御努力いただきたいというふうに思います。  圧倒的に人が足りていないという状況は、国だけではなくて地方公共団体においても同様でございます。人材の確保、育成が極めて困難になっている。中でも、土木あるいは建築、機械、技術職の採用、確保、育成というのは本当にきついのが今の自治体の状況でございます。  地域によって濃淡はございますけれども、例えば、新規採用者を募集してももう応募がないという状況が、合格をしても辞退して来てくれない、採用されて来てくれても中途退職をなさる。この中途退職は、若年の方だけではなくて中堅層の職員ももう途中でお辞めになる方がいらっしゃる。本当にもう体制組めなくなってきているんです。このような状況がほぼ全国共通している。  調べたところによりますと、市町村、自治体の中に土木技術職が一人もいない、そういう自治体も少なくないというふうに聞いています。継続した技術職員の確保ができていない自治体においては日常業務においても支障を来す、そのような事態が生じている。  なぜ来てくれないのかというふうなことについて考えると、種々原因は考えられるというふうに思うんですけれども、やっぱり勤務労働条件、ここが民間に劣っているということが一番に考えられるのではないかというふうに思います。働く側にとってその働く環境というのは重要な要素なんですね。そこをどうにか変えていかないといけないというふうに強い問題意識を持っています。  七日の所信の表明の中でも、所管分野における担い手の確保が重要だというような御発信がありました。さらには、そのために賃金の引上げについて取り組むというようなことについても触れていただきました。大臣には、足下の職員の皆さんの賃金、労働条件についても是非御留意をいただきたい、御努力をいただきたいということをお願いをしておきたいというふうに思います。  さて、申し上げました自治体の技術職員の不足の関係ですけれども、本来技術職が担う業務を一般職が担わなければならないという状況が出てきている。加えて、先ほど申しましたように、国家公務員と同様に、もう超勤、残業が恒常的な状況になってきている。  職員の任用について、これはもう総務省が所管だということは承知をしておるところでございますけれども、自治体の技術職員の確保と育成ということに関しては、やっぱり国交省としても大きな課題である、そのような問題意識を持って今後取組を進めていただきたいというふうに思っています。そのためには、総務省と認識の共有や課題解決に向けた意見交換なども必要ではないかというふうに思いますが、この人材確保、育成という観点につきまして、あるいは申し上げましたような国交省との連携というようなことまで含めまして、総務省そして国交省双方から現状認識や問題意識についてお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) それでは、まず国交省からお答えさせていただきます。  自然災害、激甚化、頻発化しております。その対応も大変だと。また、老朽化するインフラへの対応、そういうものが求められる中で、技術職員を募集しても応募がほとんどない状況などによりまして地方公共団体の技術職員が不足していることは重要な課題と認識しております。私も建設会社の出身ですが、その建設会社は、来ても、定年過ぎてももう引き続き残って働いてほしいというぐらい今土木技術職員が社会全体で不足していると、こういう状況だと思います。  こういった状況を踏まえ、国土交通省では、災害時におけるテックフォースの派遣や平時のインフラメンテナンスの支援など、様々な技術的支援を行っているところでございます。  国土交通省としては、地方公共団体の技術職員不足という課題の解消に向けて、引き続き総務省ともしっかり連携しながら対応してまいりたいと思います。

大沢博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。  地方公共団体の技術職員につきましては、我々もヒアリング等の場で、大量採用世代の退職であるとか民間との競合による採用難等によってその確保が非常に困難となっているという声を多く伺っております。今後、公共施設の老朽化対策であるとか大規模災害に備えるためにも、その確保が非常に重要な課題だと認識しております。  総務省としては、技術職員の充実確保のために、令和五年度から定年引上げが始まることも踏まえまして、各都道府県に対し、令和十年度までの技術職員確保の具体的な数値目標を盛り込んだ技術職員確保計画の策定を要請しております。この計画の中で技術職員確保に係る具体的な取組についても記載するように要請していまして、体制の強化であるとか試験方法の見直し、PRの強化など、自治体の取組事例の情報共有等も行っております。また、この計画の中では、特に技術職員の確保が非常に困難と考えられます市町村に対する支援、こういったことに従事する職員数の目標についても盛り込んでいただくように要請をしております。  また、この計画の策定の要請に当たりましては、国土交通省等の事業関係省庁とも連携をしておりまして、当該省庁から各都道府県の事業担当部局の方にも周知をしていただくようにお願いをし、また、そのようにしていただいているところでございます。  今後とも、技術職員の確保に向けて、国土交通省等とも認識を共有しながら、自治体の取組の支援を行ってまいります。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  国土交通省、総務省とも問題意識を持って、強い問題意識を持って取組を進めていらっしゃるのが理解できました。  職員確保と育成は一朝一夕には進まないんですね。すぐということにはなりにくい。だからこそ、早期、早めに手を打つことが必要だと、重要だというふうに思っておりますし、有効な手だて、とりわけ現地の皆さんが、ああ、これなら助かるという、思っていただけるような具体的な手だてが必要だというふうに思っています。  改めまして、おっしゃっていただいたような強い問題意識を共有をしていただきながら、国土交通省、総務省、それぞれの連携の下で、現場に人が来た、来るという実態を是非生んでいただくことを心よりお願いをしておきたいというふうに思っています。  さて、先ほど大臣の御答弁の中で、自治体に対する支援ということで、災害時、テックフォースなどの取組を行っているということの御回答をいただきました。所信の中でも触れられたところでございますけれども、かつては十年に一回、二十年に一回と言われるような大きな規模の災害が毎年どこかで起こる、頻発をするという事態になってまいりました。  災害発生時、とりわけ初動時、初めの段階でしっかりどう動くのかというのが極めて重要ではないかというふうに思っておりまして、自治体によっては自治体間協定を結んでお互いに助け合いましょうねというようなことも進んでいるんですけれども、これもやっぱりもう余裕がなくなってきていますから、限界が来ているんですね。  したがって、国土交通省として、災害発生時、特に初動時の対応、そこに向けた支援というのは極めて重要ではないかというふうに思っているところでございますけれども、先ほど御回答いただきましたテックフォースなどの具体的な支援、その内容等についてお聞かせをいただければというふうに思います。

岡村次郎国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。  近年の自然災害の激甚化、頻発化に加えまして、委員御指摘のとおり、被災自治体の技術職員の不足などから、自治体からの支援ニーズが高まっており、地方整備局などの技術的支援を進めていくことが重要であるというふうに認識しております。  そのため、災害発生時には、地方整備局等からテックフォースを被災自治体に派遣し、例えば、リエゾンによる情報収集や助言、道路や河川などの被災状況調査、ポンプ車による浸水排除、緊急車両等の通行の確保のための道路啓開、断水地域への給水活動などの様々な支援を行っているところでございます。  今後とも、国土交通省の有する技術力や現場力を最大限活用し、被災地に寄り添った支援をしっかりと取り組んでまいります。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  今おっしゃっていただいたように、様々な支援を行っていただいている、まさにお持ちの現場の力を、相互の現場の力をどううまく使っていくのか、連結をさせていくのかということが早い復旧復興につながるというふうに考えています。改めまして、今後とも御支援いただきますことをお願い申し上げたいというふうに思います。  また、災害時に限らず、平時の業務対応においても、国交省として自治体に対する支援、僕は必要だというふうに思っているんです。先ほどのお話の中でも、例えば国が行う研修によって技術力を高めていく必要があるんだというようなことでございますとか、自治体の好事例の紹介、共有などということについても総務省からお答えがあったというふうに思います。  どうやればいいか分からないと、この状況の克服に向けて、どう、どこから手を着けていいか分からないというような自治体が多い中、その解決策を見出すことに苦労している自治体にとっては、申し上げましたような、あるいは御回答いただきましたような研修であるとか好事例の共有というのは大変参考になるというふうに思います。  また、自治体によっては、先ほど言った自治体間協定だけではなくて、各県にございます建設技術センター、建技センターとの連携をより強化をしていきながら、具体的な業務運営あるいは連携の在り方というのを見直していこうという機運もあるというふうにお伺いをしているところでございますけれども、それぞれの取組が、では十分に機能しているかというと、まだまだその状況ではないというふうに思うんですね。  是非、改めまして、具体的なあるいは効果的な支援というものをお願いをしたいというふうに思っておりますし、何よりやっぱり人が足りていない状況をどういうふうに克服をしていくのかということは、中長期的な射程を持った議論と腰を据えた取組が必要だろうというふうに思います。是非そのようなことにつきまして国土交通省として強い問題意識を持って取組を講じていただきますことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。  人員の確保、育成ということに関連をしまして、もう一点、インフラの老朽化対策ということについてお尋ねをしたいと思います。  これも所信の中で、極めて強い問題意識を持って、深刻な状況にあるインフラの老朽化対策というような表現もなされたところでございますが、老朽化の現状、あるいは今後の取組の方針について改めてお聞かせをいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 高度経済成長期以降に集中的に整備された施設、インフラ、この老朽化が加速度的に進行しております。インフラ老朽化対策が極めて重要であると認識しておりまして、省を挙げて取り組んでまいります。  インフラ老朽化対策を計画的かつ適切に進めるためには、施設に不具合が生じてから対策を行う事後保全型から、損傷が軽微な早期の段階での手当てによって施設を長寿命化させる予防保全型に転換することで、将来必要となる費用を縮減すること、また、多くの地方公共団体で財政面や人的資源の制約から取組が十分に進んでいないため、国として支援をしっかり行っていくことが必要であると考えております。  このため、国土交通省では、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も最大限活用しながら、各インフラについて予防保全型への本格転換を進めるとともに、地方公共団体に対して財政面、技術面での支援や新技術導入の促進を行っているところでございます。  今後とも、これらの施策を通じ、国土交通省が所管するインフラの老朽化対策に全力で取り組んでまいりたいと思っております。広域的に対応しなければいけないと、各市町村に任せていたんではなかなかうまくいかないところもあるという認識でございます。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございます。本当にそうだというふうに思っています。  特に道路の関係取り上げたいんですけれども、道路法四十二条に基づいて自治体は道路管理者として適切な道路管理を行っている。重大事故を回避をする、先ほど予防保全というような考え方、切り替えていくんだというようなお話ありましたけれども、重大事故を回避する観点からも、日常的な点検あるいは維持管理というものが極めて重要だろうというふうに考えています。  自治体によっては、即時的な対応を行うという観点から、日常的にパトロール、道路点検を行って、軽微な補修、修繕についてはその場で対応するというようなことも行われている。ただ、その業務を担っていらっしゃる現業の職員の皆さんも、どんどんどんどん定員が減らされていって体制維持が難しくなってきているというふうにお話をお伺いをしています。  道路管理者として自治体、公共団体がその責務を果たすためにも、この間の経験と技術の蓄積がしっかりと継承をされなければならない。そのためには、技術職員そして現業職員を含めた体制の確立、強化というものが老朽化対策を行う上でもますます重要だということについてお伝えをしておきたいというふうに思っています。  業務委託というのも確かに進んではいるんですけれども、昨今お伺いをすると、受け手の企業でも人の確保がやっぱりうまくいかないと、あるいは、資材の高騰等で経営が悪化をしていて委託契約そのものがもう結べなくなってきているというようなことも発生をしているというふうにも聞いています。  公共団体が道路管理者と、その責任に基づいて適切にそして確実に管理を実施をしていくために、体制確立、事業実施について御支援いただけるということでございますけれども、改めまして、国としての積極的な具体的な御支援をお願いをしたいと思います。是非もう一度、御見解いただければと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今委員御指摘のとおり、道路法第四十二条には、「道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない。」、このように記されております。各道路管理者において必要な体制を確保し、維持管理や修繕を実施する必要がございます。  一方、特に小規模の市町村においては、技術職員が少ない若しくはいない場合もあることから、国土交通省としては、これまで、橋梁などの道路施設の点検に関し、地方公共団体の職員を対象とした研修を実施してきております。また、点検業務の効率化が図られるよう、ドローンやロボットを活用した新技術の導入を地方公共団体に促しているところです。さらに、都道府県ごとに全ての道路管理者が参加する会議などにおきまして、市町村からの技術的な相談に対応しているところでございます。  今後とも、地方公共団体において道路の維持管理や修繕が適切に実施されるよう、必要な技術的支援をしっかり行ってまいりたいと思います。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 どうもありがとうございました。是非ともどうぞよろしくお願い申し上げます。  次に、宅配便を中心とする規制緩和に関連をしてお尋ねをしたいというふうに思います。  新型コロナ感染症の拡大以降、通販の利用増加などもございまして、宅配便などの利用が急増をしている。配送サービスについては、これまでトラック運送事業者が中心でございましたけれども、最近では軽貨物事業者、いわゆる黒ナンバーですね、が増えてきているというふうに承知をしています。  軽自動車による宅配便等の運送については、個人事業主の届出だけで事業を始めることができる、新規参入がしやすいということで拡大傾向にある。黒ナンバー車の登録は二〇一六年の約二十五万台から二二年末で約三十二万台、六年間で七万台も増加をしているというふうに聞いています。  そのことに伴って、黒ナンバー車が原因で死者あるいは重傷者が出る重大事故についても、二〇二一年まで、一六年から二一年までの五年間で八割増えたというようなことが、昨年の六月、読売新聞に掲載をされていたところです。警察の交通事故データを分析をしたところ、事故総数は減る中で黒ナンバー車による事故が目立って増えているんではないかというような分析もなされておりました。  国土交通省の資料、最近の交通事故発生状況の中でも、軽トラックによる交通事故全体の件数が増加傾向というような明記もされているところでございますけれども、黒ナンバー車による交通事故の発生件数の動向について、警察庁の方からお聞かせをいただければと思います。

小林豊警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小林豊君) お答えいたします。  事業用の軽貨物自動車が第一当事者となった交通事故件数を過去五年間について申し上げます。平成三十年三千九百六十八件、令和元年三千九百七十七件、令和二年四千五十一件、令和三年四千六百十六件、令和四年五千十二件となっております。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。やっぱり増加傾向にあるということでございますよね。  今御紹介いただいた事故件数の推移でございますけれども、先ほどお話をした六月の読売新聞の記事の中では、二一年です、四千六百十六件の事故のうち、その一二・四%のドライバーが運転免許取得後三年未満というようなこと、そして、三年未満の方の事故の割合が年々増えているというような記事記載もなされておりました。  運転経験の浅さということが事故の原因ではないかというような分析だろうというふうに思うんですけれども、ほかにも、例えば配送を請け負う荷物が多過ぎるとか、あるいは休憩時間の取得や労働時間など労務管理がなかなか適正になされていないということも事故の原因として考えられるんではないかというふうに思っています。  運送会社に雇用されたドライバーの皆さんは、労基法に基づいた運転時間、拘束時間の上限、改善基準告示として定められている。ただ、運送会社と業務委託契約を結んで配送する個人事業主の場合は、そこがやっぱり定められていない。雇用契約ではないために労基法の適用にならないというような事情があります。  また、軽貨物事業者の場合は、運行管理者の選任や運輸局への事故の報告義務というのもない。乗務の記録業務がない、記録義務がないということは、乗務時間が適正に管理されているかどうかというのが分からないんですよね。自主的な管理になっている。  個人事業主であっても、運転者は運転時間等基準告示は守らなければならないはずなんです。黒ナンバー事業者も、貨物自動車運送事業法や貨物自動車運送事業輸送安全規則によって一般の事業者とほぼ同様の責任が課せられているはずなんですけれども、なかなかその周知が進んでいないんではないか、あるいは曖昧になっているんではないかというふうに思っています。  加えて、緑ナンバーで営業をする事業者の皆さんには、法で定められた事項に違反をした場合には業務停止処分というような処分も受ける。当然、黒ナンバー事業者にも同様な法令遵守が求められているんですけれども、申し上げましたように、そこら辺が本当に事業者の皆さんに正確に理解されているかどうかというようなことに疑問を持たざるを得ないというふうに思っています。  改めまして、このような法令の周知あるいは監査や指導の徹底が図られるべきではないかというふうに思いますが、国交省としてその方針についてお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、コロナ禍の中でのEコマースの利用増加などによって急速に貨物軽自動車運送事業者の数が増えております。これに伴いまして、事業用軽貨物自動車の事故も増加をしておることを認識しております。非常に大きな問題だと考えております。  そのため、国土交通省といたしましては、昨年十月、貨物軽自動車運送事業者に対し、一つは、個人事業主の場合であっても自ら運行管理を実施することは必要であること、二つ目に、運転者の過労運転を防止するため、運転者の適切な労務管理、そして健康管理を行うこと、三つ目に、道路交通法の規定を確実に遵守し、運転を運転者に行わせることなどを徹底するよう改めて周知を図ったところであります。  さらに、本年一月、関係省庁、そして貨物軽自動車運送事業に運送を依頼する荷主や元請運送事業者などから成る協議会を初めて開催いたしました。荷主や元請運送事業者からも貨物軽自動車運送事業者に対し、輸送の安全や労働時間のルールなどに関する法令遵守を徹底するよう周知徹底の協力を依頼したところであります。  引き続き、貨物軽自動車運送事業者に対する指導などを通じて、事業用軽貨物自動車に係る事故防止を図ってまいります。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  様々取組いただいているというふうに思いますけれども、やっぱり運行管理資格がない従業員でもいいよ、対面点呼が必要な部分についてもですね、というようなことが黒ナンバーについてはなされている。国家資格ですから、運行管理資格の取得を義務付けるということ、事業者の方に、これなかなかなりにくいと思うんです。ただ、例えば、少なくとも事業開始をする際に初任の運転者の適性診断を行うであるとか、あるいは年に一回の研修についてこれを受けることを義務付けるであるとか、更にその徹底をしていくための新たな方策ということについても御検討をいただきたいと思うんですけれども、その点いかがでございましょうか。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたとおり、事業用軽貨物自動車の事故が大分増加しているということを踏まえまして、現在、事業の状況や運行管理の実施状況などの実態調査を行っているところであります。この調査結果や事業用軽貨物自動車の事故原因の分析などを踏まえ、貨物軽自動車運送事業者の安全を確保するため、初任運転者への適性診断の実施あるいは運行管理者講習への参加なども含め、必要な対策について検討してまいります。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 どうもありがとうございます。是非よろしくお願い申し上げます。  様々課題がある中で、昨年十月、軽乗用車について、貨物軽自動車運送事業の用に供することを可能とするという通達が発出をされた。つまり、自家用の軽乗用車で宅配サービスを行うことが可能になったというふうに理解をしています。参入のハードルが低くなったことにより、副業やアルバイトというのももっと増えていくんではないか、新規参入増えていくんではないかというふうに思いますし、今以上にありますような懸念というのが拡大をしていくんではないかということも心配をしているところでございます。  軽乗用車による宅配サービス参入を求めたのは、政府の規制改革会議。この規制改革会議の中では、将来的には個人のマイカー、いわゆる白ナンバー乗用車ですね、この個人のマイカーによる貨物配達を可能とすることに関して議論が始まっているというふうに聞き及んでいるところでございます。  確かに、フードデリバリーサービス、宅配サービスにおいて今後も需要は増えるだろうというふうには思うんですけども、ギグワーカーとして宅配便等のラストワンマイル配送を個人のマイカーで行うことができるようになる、やっぱりこれ、事故増えると思うんです。あるいは、いろんな課題がまた惹起されると思うんです。この点についてやっぱりしっかり留意をした上で、とりわけ労働面の問題、安全面の問題について留意した取組が必要になってくる。安全、安心を置き去りにした規制緩和の在り方ということについては、やっぱり大きな問題だというふうに指摘をせざるを得ない。  このような規制改革会議の議論のありようについて、あるいは方向性について、大臣としてどのような所感をお持ちか、是非お聞かせをいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 運送事業におきましては、輸送の安全を確保することが大前提であるということは言うまでもございません。  現在、他人の需要に応じて有償で自動車を使用して貨物を運送する場合には、貨物自動車運送事業法に基づき、輸送の安全を確保する観点から、審査を行った上で許可しており、自家用車で他人の荷物を有償で運送することは原則として認めておりません。  一方、運送需要が極端に増大する年末年始、夏期等の繁忙期に限っては、道路運送法の規定に基づく自家用有償運送の許可を行い、安全を確保した上で自家用車の活用を例外的に認めております。そして、この例外的な許可の在り方については、昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画において、ニーズ等を踏まえ、必要な措置について検討し、結論を得ることとされたところでございます。  国土交通省としましては、輸送の安全を確保することを大前提に関係者と適切な制度運用のための議論を行ってまいりたい思っております。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  最後お答えをいただいたように、安全が大前提だというふうに思うんですね。  この間の事故の状況等については、先ほど警察庁からも御報告をいただいたところでございますけれども、分析等をしっかり行っていく、あるいは現状の中での課題が何なのか、そしてこの課題の解決に向けてはどういう方策が必要なのかということの検討の上で、おっしゃっていただいたような、では安全性を最大確保するためには何が必要なのかということの引き続きの検討を是非ともお願い申し上げたいというふうに思っています。  私自身は、先ほども申し上げましたように、効率性のみを追求をする、そしてそのことが安全、安心をないがしろにしてしまう、そのような規制緩和の在り方ということは認めるべきではないというふうに思っています。そのことも改めてお伝えをしておきたいというふうに思っています。  さらに、この流れが、もう一つ強く懸念をしているのは、現在のトラックドライバーの皆さんにどんな影響を与えることになるのかという点なんです。配達個数を多くして長く働いてより稼ごうとする個人事業主のドライバーの方が増えていくかもしれない。そうなってくると、競争が激しくなる。一般のトラックドライバーの皆さんの労働時間がまた増えていったり、あるいは価格競争によって定価が下がる、運賃が下がる。それが賃金の低下、削減ということにつながっていく。そのような懸念も持っているところでございます。  トラック運送業者で働くドライバーの皆さんについては来年の四月から時間外労働の上限が年九百六十時間までとなるなど、労働環境の改善が進められてまいりました。運賃についても、改正貨物自動車運送事業法により来年度末まで標準的な運賃告示制度が時限的に行われ、適正な運賃収受に向けた改善がトラックドライバーの皆さんの賃金に反映される、そのことが期待をされるというような状況になってきています。このようなトラックドライバーの皆さんの中での働き方改革というものが、新しい個人事業主のドライバーの皆さんの参入によってマイナスの影響になってはいけないというふうに強く思っています。  国土交通省におかれましては、先ほどお話し、御回答いただいたように、安全こそまず第一に必要なんだというようなことを大前提に押さえていただいた上で、安定した物流の確保のためにも、賃金、労働条件の改善、人手不足の解消に向けて是非御尽力を賜りたいというふうに思いますし、そのためにも、規制改革に安易に追従せずに規制すべきところはしっかりと規制をしていくんだという強い決意を持った取組もお願いをしたいというふうに思っています。  そのことが、そういう職場環境の改善というものをこれからも進めていくこと、あるいは守っていくことが、大変心配をされております二〇二四年問題、あるいは物流クライシスを回避することにもつながる、そのように考えているところでございますけれども、是非、大臣、もう一度、お考えありましたらお聞かせをいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) いわゆる二〇二四年問題により物流への影響が懸念されていることから、取引環境の適正化などを通じた担い手の確保、生産性の向上が喫緊の課題となっております。  特に、物流の担い手であるトラックドライバーは、労働時間が長い上、低賃金にあることから担い手不足となっており、荷待ち時間の削減や適正な運賃の収受等による労働条件の改善が急務であると認識しております。  このため、国土交通省としては、貨物自動車運送事業法に基づき、荷主等に対する働きかけや要請などに取り組むとともに、ホワイト物流推進運動の展開や、荷役作業の負担軽減に資する機械等の導入支援などの働き方改革に関する取組を推進し、労働条件の改善、そして業界の魅力の向上を図っております。加えて、物流DXやモーダルシフトなどによる輸送の効率化にも取り組んでおり、物流の生産性の向上を図っております。  国土交通省としては、引き続きこうした取組を強力に推進することによりまして、二〇二四年問題にしっかりと対応していきたいと考えております。

鬼木誠自由民主党・無所属の会

○鬼木誠君 ありがとうございました。  力強い決意も込めた今後の取組への意思だというふうに思っています。おっしゃっていただいたように、担い手不足について労働条件を改善をしていくことが急務だというふうに私自身も思っておりますし、そのために、今まさに国土交通省として総力を挙げて様々な取組をいただいていることというふうに思います。  引き続き強い決意を持ってこの取組進めていただきますことを、是非、職場環境の改善や安全な輸送、運送というものを確保していくために最大の努力を行っていただきますことを重ねお願い申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 立憲民主・社民の三上えりです。会派を代表して、斉藤国交大臣の所信に対し質問をさせていただきます。  厚生労働省が二月二十八日に発表した出生数の速報値によりますと、七十九万九千七百二十八人と過去最少を記録いたしました。周知のことです。これ、一八九九年の統計開始以来、初めて八十万人を切ったということで報道されております。想定よりこれ十一年早く少子化が進む、まさに異次元の超少子高齢化の時代に入りました。また、二〇六五年には総人口これ九千万人を割り込むとも言われているんですね。そして、高齢化率は三八%台の水準になります。  この急速な少子高齢化のひずみ、至る所に現れるんですけれども、例えば年金・医療制度、これを揺るがします。また、地方経済を衰退させる。そして、国交の分野でも、道路や橋、トンネルなどのインフラ設備の維持管理、地域公共交通の経営などにも大きく影響してまいります。  その中で、まずは地域公共交通について伺わせてください。  人口減少とさらにコロナ禍によりまして、地域公共交通、鉄道やバスの維持、確保が大変に厳しくなっております。例えば、JRの場合、赤字ローカル線の存続、全国的にこれ大きな問題となっていますが、必ず議題となるのがバスの転換、バスとの共用。バスの経営は、しかし、ここ数年、急激な収益の落ち込みとなっています。  全国のバス事業者の営業収支も含めた現状について、まずは御説明をお願いします。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  路線バスにつきましては、少子化による人口減少やマイカーの普及などにより利用者が減少した結果、コロナ前十年間の全国平均におきましても年間約三百九十億円の赤字となっておりました。特に、コロナ禍におきまして、令和二年度では千九百九十二億円の赤字、そして令和三年度では千三百七十一億円の赤字と更に極めて厳しい状況でございます。  なお、直近の状況として、コロナ前の平成三十一年一月と令和五年一月を比較いたしますと、路線バスの輸送人員は一七・三%減少しておるところであり、引き続き厳しい経営状況が続いております。  以上でございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。まずはどれだけ厳しいかということを伺いたかったので、しっかり伝わりました。ありがとうございます。  私の地元であります広島市のバス事業者ですけれども、同じく大変です。コロナ禍、人口減少、少子高齢化、そしてモータリゼーションの進展によります厳しい経営環境にある中、これまでどおりの経営努力ではとても成り立ちません。事業の存続自体が非常に困難になっています。  先ほど鬼木議員からも御指摘がありました自治体などの職員不足、もちろんバスもそのとおりでして、ドライバーの募集をしてもとにかく人が来ないという、これ抜本的な職場環境の改善も必要です。  広島市によりますと、広島のバス事業者八社、二〇二一年度の営業収支、これ七十二億円の赤字でした。ここ二年、令和二年と令和三年が特にひどいです。このままでは不採算の路線は市民生活に欠かせない路線でも廃止されてしまうのではないかと、事業者も含め、企業、そして何よりも地元の方々、地域の住民は不安に思っております。  そこで、広島市は生き残りを懸けました。地域公共交通ネットワークの再構築の先駆けとするべく、鉄道やバスなどの公共交通を道路と同様に社会インフラと、社会インフラと道路と一緒だということに捉えた上で、地域と交通事業者が一体となった新たな乗り合いバス、様々な乗り合いバスが地域地域にありますけれども、広島市はこれ全国初となるだろうと再構築に取り組んでおります。  詳しく話しますと、赤字ローカル線の話でよく聞く上下分離方式なんですけれども、広島では、バスを上下分離する、これは広島モデルと呼んでいるんですけれども、市とバスの事業者が新組織を創設して路線バスを共同運営するというものです。  これ、上下の下の部分が路線バスの購入やバス停、車庫などの整備、これを市が行います。そして、上下の上の部分、これを実際の運行は路線バス事業者が行うという、これまでどおりの。いいとこ取りをして両者で共同運営しようという取組です。こういった、バス事業者がまず全体で手を挙げました。そして、市が一緒になって事業の再構築に取り組みます。これ、全国初となります。  そこで伺います。斉藤大臣、この広島モデルについては御存じでしたでしょうか。お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、よく存じ上げておりました。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 その御理解の度合いを伺えますでしょうか。お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) この試みは、行政とそれから地域のバス事業者の方、バス事業者の中にはいわゆる路面電車の事業者の方もいらっしゃいますけれども、が、本当にそれぞれリーダーシップを発揮して協力をして、この今危機に瀕している地域公共交通をどう守っていくかという真剣な話合いがあった。特に今回これがスタートできることになったのは、事業者側の中心者の方のリーダーシップが非常に優れたものであったというふうに私は認識しております。もちろん、広島市、市長を始めとする行政側もすばらしかったんですけれども。  いわゆる独禁法改正、普通、八社がダイヤを調整するとか路線を調整するということは独禁法に触れるんですけれども、その法律、そういう地域の公共のためには許されるという法律改正が数年前にございました。そのことをうまく利用してこういう形になったのはすばらしいことだと思っておりますし、今後、これから地域公共交通どう守っていくかという議論を今国会でさせていただきますが、その一つのモデルになるものと私は思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 そのとおりでございます。ありがとうございます。  広島モデルは、令和六年四月からこれ順次事業化を目指しています。気持ち的には待ったなしです。地域交通の再構築に関する仕組みの拡充などでこういったモデルを行うために必要な手順を教えていただけますでしょうか。

鶴田浩久国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  今お話ありましたような広島市の取組を進めていく手順ですけれども、地域公共交通活性化再生法を活用すれば、まず法定協議会で御議論いただき地域公共交通計画に盛り込んでいただくと。次に、その事業の実施計画を国土交通大臣の認定を受けていただく、その上で必要な予算の手続を行うといった手順で進んでいくことが考えられると思います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 本当にうまくいってほしいんですけれども、過去、バス事業の上下分離、これ青森県の八戸市で検討されたことがあるんですが実現に至っていません。その経緯を教えてください。お願いします。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  八戸市におかれましては、平成二十八年の時点で、車両の更新あるいはICカードの導入、こういった計画がありましたところ、地元の主要のバス事業者の経営が大変厳しい状況にあったこと、そしてICカードシステム、導入しようとしているものが非常に高価であったということから、行政や金融機関などの出融資によって車両等保有会社を設立すること、それによって計画を進めるということが検討をされていたと聞いております。  ただ、その後、主要なバス事業者が事業譲渡を通じて安定した経営の下に入ったこと、そして、さらに、より安価なICカードシステムの導入を行うというふうに御判断をされたことなどによって、最終的にはこの車両等保有会社の設立を行わずに車両更新やICカードの導入がなされることに至ったというふうに聞いております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。各自治体、模索に模索を重ねているという現状です。  次に、質問なんですけど、再構築協議会です。これ、メンバーは、その地域地域に合わせてもう細かいところ、たくさんのニーズが違うと思います。この地域に合わせた構成が必要です。  協議会の必須メンバー、いわゆる事業者であったり自治体であったり、それ以外にこのメンバーは自治体独自で必要に応じて柔軟に行ってよいでしょうか。お願いします。

鶴田浩久国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  協議会のメンバーは、必要な最低限のメンバーとして法律にも定めがございますが、もちろん必要に応じて自治体の御判断でメンバーが追加されるというふうになってございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。是非、地域住民を交えた協議会、できれば地域住民の割合の方が多いような協議会を目指していただきたいと思います。  そして、問題が予算です。全国、東京を除いて、財政難でない地方自治体はございません。ちなみに、広島市の借金は一兆円を超えています。元気に言う話ではないんですけれども、しっかりとこのことを御承知の上、御検討いただきたい案件です。自治体の財政規模に対する市債残高の比率、二十政令指定都市があるんですけれども、ワースト二位です。これぐらいにしておきます。  そして、どこまで市が税金を出し続けるのか、もう正直ここが一番の懸念でございます。国としても新たな財政支援をどう考えていらっしゃいますでしょうか。お願いします。

鶴田浩久国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  国土交通省では、令和四年度補正予算、それから令和五年度の予算案におきまして、様々な強化、充実強化を行っております。例えば、社会資本整備総合交付金という公共事業の交付金がございますが、ここに新たな基幹事業として地域公共交通再構築事業を追加する、また、地域交通が異業種を含む関係者と連携して地域課題の解決を目指す共創の取組を支援する、また、地方公共団体と交通事業者が協定を結んで行うエリア一括協定運行事業を長期安定的に支援するといったことでございます。  先ほど八戸市の話ございましたが、今では、そういった上下分離的なアプローチに対しまして今申し上げましたような新たな予算が選択肢になり得るように措置してございます。しっかり連携してまいりたいと思います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 その財政支援については、これまであったもの、そして新規のものなどを自治体が分かりやすく活用ができるように、しっかりと情報発信の方、お願いできたらと思います。  バス路線の存続に生き残りを懸けたケース、この広島モデル、これについてモデル事業化することは考えられますでしょうか。また、バスを中心に伺ってまいりましたが、鉄道などを含めた存続の危機にある現在の地域公共交通全体の今後目指す方向性について、大臣、お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) この広島市の取組、このようにこれからいろいろ進んでいくわけですが、既に共同運行ですとか、ダイヤを利便性の高いものにするとか、システムを一括してどのカードでどの会社のバスや電車にも乗れるようにするとかということは既に進んでおります。そのときにポイントだったのは、一部で運賃値上げになるところがあるところでございますが、その運賃値上げがあったにもかかわらず、市民がそれを理解して支えていくということだったかと思います。  そういう意味で、今回のこの広島市の取組は、地域の関係者が共に創る共創、すなわち連携、協働する取組やまちづくり、地域づくりと一体で進める取組は非常に重要であり、国としてもしっかりと地域を後押ししていきたいと考えております。  このため、令和四年度補正予算及び令和五年度予算案においては、社会資本整備総合交付金、これはこれまで公共事業関係にしか出せなかったんですが、こういう公共交通ももう公共事業だということで出せるようにいたしましたし、エリア一括協定運行事業、財政投融資などの新たな枠組みも含め総額約千三百億円を計上するなど、地域公共交通のリデザインを図るための各種メニューを措置しております。広島市の取組については、これと同じ方向を目指す先進的で意欲的な取組として大いに期待しております。  国土交通省としては、こうした先進事例の紹介や法律、予算など、あらゆる政策ツールを総動員した支援により地域の取組をしっかり支えてまいりたいと決意しております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 しっかりとした前向きな御答弁、ありがとうございます。引き続きこの課題についても取り組ませてください。よろしくお願いいたします。  続きまして、空き家について御質問いたします。  地元に帰って地方を歩いて、この問題を口にしない自治体はありません。本当に様々です。この話をすると非常に長くなるので、質問に入ります。  平成二十七年に法案が施行されて以来初めて改正案が提出された今だからこそ、しっかり時代に即した空き家対策の議論をさせてください。空き家の問題も、人口減少、これ少子高齢化と密接にもうイコールで直結している問題なので、空き家が解決すれば人口減少にも、もう比例して解決していく問題だと思っております。  我が国においてどのくらいの空き家があるのか、またその中で、いわゆる特定空き家、これ問題なんです。そのまま放置すれば倒壊の危険があったり、保安上危険となるおそれのある状態、また衛生上有害となるおそれのある状態、景観を損なっているなど、こういった特定空き家の数が幾つあるのか、空き家の現状についてお答えください。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  空き家には賃貸や売却のためなどに一時的に空き家になっているというものもございまして、こういう空き家は適切な管理が期待できるということでございますけれども、居住目的のない、居住目的となっていない空き家につきましては、適切な管理が行われずに周囲に悪影響を及ぼすおそれがあるために注視をするということが必要であると思っております。  こうした居住目的のない空き家は、平成三十年度の調査によりますと、全国で約三百五十万戸ございます。また、空き家の中には、適切な管理が行われないことで、保安上危険な状態や衛生上有害な状態など、周囲に悪影響を及ぼすに至った特定空き家もございまして、その数は令和四年三月末時点におきまして約二万戸が市区町村によって把握されているところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。  空き家三百五十万戸と言われてもちょっと途方に暮れてしまうような数なんですけれども、施行されて八年がたって初めて改正案が示されます。この間もどんどん空き家が増え続けて三百五十万戸。済みません、この間何か一手が打てなかったのかどうかと思うんですけれども、その辺りいかがでしょうか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  空き家法が平成二十六年に制定をされまして、その後、市区町村では対策計画の策定などの推進体制が整備をされてまいりました。また、この空き家法に基づきまして、特定空き家につきましては、除却などの取組、これは空き家対策の中でも恐らく優先度の高い取組だと思います。そういうものは一定程度進捗をしてきているものと思っております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 持ち主の分かっていない空き家も多数あると伺っておりますけれども、どれぐらいあるのか、持ち主が分かっていない空き家、その持ち主どうやって探すんでしょうか。お答えください。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  空き家の中には、例えば市区町村が助言、指導を行おうと思っても所有者が分からないということもございます。こういう場合には、市区町村におきまして所有者の探索を行うということになります。その探索を行いました結果、所有者が特定できないという空き家もございまして、その数は累計で申しますと約四万七千戸、件でございます。  こういう所有者の探索を市町村が行います際は、通常、一般的な方法で申し上げますと、まずやっぱり不動産登記簿を確認をするということから始まり、また、そこで所有者が分からないという場合には、住民票ですとかあるいは戸籍の情報を基にして、相続が行われている場合には相続人などに調査を行うということもございます。また、固定資産税の課税台帳などの情報を用いて納税義務者の方に調査を行うということも行われております。更に必要がございますれば、近隣の住民の方などへの聞き取り調査、こういったことも行って所有者の探索に努めておられるというふうに承知をしてございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 職員の方の聞き取り調査の話も聞きました。本当に、何というか、草の根でもう探してという状況だと聞いています。  所有者の分からない特定空き家に対するこれ略式代執行を行わなければならないと。それで、行う場合は、自治体の費用、結局誰に、誰が分からないか、誰に請求すればいいか、費用負担というのはこれどうなっているんでしょうか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  空き家は個人の財産でございますので、その所有者の管理の責任がございます。代執行で除却等を行った場合の費用につきましても、所有者が本来負担すべきものということでございます。  所有者が分からない状態で略式代執行するというケースも当然ございますし、その後、所有者が判明するということもあり、そういう場合には判明した所有者の方に対して費用の回収を求めるということが行われておりますけれども、所有者が結局判明せず、所有者本人の財産からの回収ということができないという場合も確かに考えられるところでございます。  このような所有者からの回収が困難な代執行費用につきましては、市町村に対しまして国の方から支援をさせていただく支援メニューも御用意をしており、令和五年度予算からは補助率を従来の五分の二から二分の一に引き上げるということも予定をさせていただいてございます。  今後も、所有者不明の空き家に対して市町村が様々な取組をされることについて支援を行わせていただきたいと存じます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 五分の二から二分の一に引き上げるというのはこれいつからなんでしょうか、分かりますでしょうか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  令和五年度予算で新たに制度の拡充としてございますので、新年度からを私どもとしては想定してございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 しっかりと周知の方もお願いしたいと思います。  この人口減少によってますます空き家は増える状況にあります。放置しておきますと、火災ですとか震災が起きたときに大変危険です。また、治安や防犯上、地域の人たちにとってもこれ大きな不安材料です。また、老朽化でよく聞くのが、潰れた家屋が道を塞いで、子供たちが大変交通で、自動車との兼ね合いでもう本当に危険だと。さらに、これ持ち主分からなかったらどうするんだという、月日も掛かるらしいんですね、撤去に。  地方自治体から上がってくる様々な問題について国はこれからどのような対策をしていくか、これ、大臣、伺えますでしょうか。お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) これまでの空き家への対策は、主として周囲に悪影響を与える特定空き家の除却等を中心に進めてまいりました。しかし、更なる空き家の増加が見込まれる中、除却等の一層の円滑化とともに、空き家が周囲に悪影響を及ぼすこととなる前の段階から有効活用や適切な管理を確保するなど、総合的に取り組む必要がございます。  このため、先日、社会資本整備審議会の有識者の先生方からいただいた今後の方策に関する取りまとめを踏まえ、様々な政策ツールを総動員し、対策の強化を図ってまいりたいと思います。  特に、今国会に法案を提出した空き家法においては、区域を限って空き家を重点的に活用する仕組みや行政から適切な管理を促す仕組みを創設するとともに、行政代執行の円滑化などを内容としておりまして、対策の総合的な強化にしっかり取り組んでまいりたいと思います。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。  これから令和五年度に向けて、後手後手に回らないように、先手先手でその取組に手を打っていただけたらなと思います。よろしくお願いいたします。  続きまして、海上保安庁について御質問をさせていただきます。  今年の五月、広島でG7サミットが行われます。あらゆる面で日々注目が高まっております。昨年の七月、安倍元総理の襲撃事件があってから、警備体制、大きく見直されました。特に、今回のサミットの舞台、これ三方を海に囲まれた場所なんですね。ですから、テロ対策など警備の重要な部分を海上保安庁が担うことになっております。ローカルニュースで日々訓練の様子を見ております。  海保におけるG7サミットの警備体制、これ襲撃事件の前と後では影響があったかと思いますけれども、その対策、現状についてお答えください。お願いします。

石井昌平海上保安庁長官

○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。  海上保安庁では、G7広島サミット等の開催に向け、昨年五月に、本庁に海上保安庁サミット等海上警備準備本部を、第六管区海上保安本部に第六管区海上保安本部サミット等海上警備準備本部をそれぞれ設置し、海上警備のための準備を鋭意推進しているところであります。  G7広島サミットにあっては、三面を海に囲まれたグランドプリンスホテル広島が会場となっており、海上警備が重要となってくることから、海上保安庁では、隙のない警備体制の構築のほか、対処能力の強化の訓練や研修の実施、必要な資機材の整備など、諸準備を進めております。  また、海上警備においては、海事事業者、漁業者等の地域の方々の御理解、御協力が欠かせません。引き続き、地域の方々に丁寧に説明しながら、官民一体となって海上の安全の確保に努めてまいります。  これまでのサミットや二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等で培った経験を十分に生かし、警察等関係機関と緊密に連携しながら、G7広島サミット等が滞りなく実施されるよう、全庁一丸となって海上警備に万全を期してまいります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 万が一のことが決してないように、警備体制をしっかりとしていただきたいと思います。  安保三文書では、ウクライナ戦争や東アジアにおける安保環境の厳しい現実に対応するために、政府は今後五年で四十三兆円の防衛予算を確保する方針です。  自衛隊の陰に隠れてしまっている感じのこの海保なんですけれども、平時からグレーゾーンという事態まで様々な制限の下で重大な責務を負っています。任務の需要が、その幅もその責務も高まり、海保の人員、装備を含めた予算、この予算の増額の必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

石井昌平海上保安庁長官

○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。  尖閣諸島周辺海域を始めとして、我が国周辺海域をめぐる情勢が一層厳しさを増していることから、新たな国家安全保障戦略等の策定に合わせて、昨年十二月に海上保安能力強化に関する方針が決定されました。これに基づき、大型巡視船等の大幅な増強、無操縦者航空機等の新技術の活用などを推進するとともに、業務基盤の整備などを行うこととしております。そのため、海上保安庁の令和五年度当初予算案では、対前年度比二百億円増額となる過去最大の二千四百三十一億円を計上させていただきました。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 予算のことで引き続き伺わせてください。  自衛隊法第八十条、これ、防衛出動が下された場合、海保の一部が自衛隊の指揮下に入ることがございます。この場合、海保の経費はどちらが持つことになるのでしょうか。そして、その海保の方の身分の保障は自衛隊員と同じになるのでしょうか。お聞かせください。

石井昌平海上保安庁長官

○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。  自衛隊法第八十条の規定に基づき防衛大臣の統制下に海上保安庁が入った場合にあっても、海上保安庁は海上保安庁法に規定される所掌事務の範囲内で警察機関として海上における人命の保護等を実施することとなり、海上保安庁が実施し得る任務、権限に何らの変更を加えるものではございません。このため、防衛大臣の統制下に入った場合においても、海上保安官の身分が変わるものではなく、その際の経費についても海上保安庁において負担することとなります。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 であれば、海保の人員や装備を含めた、これ、中期計画というものはあるんでしょうか。もしあればその内容をお示しいただきたいんですけれども、お願いします。

石井昌平海上保安庁長官

○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。  海上保安庁におきましては、防衛省・自衛隊のような計画というものは閣議決定されておりませんが、先ほど申し上げましたが、昨今の厳しさを増す我が国周辺海域をめぐる情勢、こういったことを踏まえまして、新たな国家安全保障戦略等の策定に合わせまして、昨年十二月に海上保安能力強化に関する方針というものが新たに決定されました。  こうした方針に基づきましてしっかりと能力強化を図っていきたいと考えているところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ありがとうございます。  いわゆるグレーゾーンと言われるグレーゾーンでの有事が、平時ではなく、有事ではなく、そのグレーゾーンでのこういった緊迫した中です。ウクライナのこともあります、ロシアのこともあります、中国との関係もございます。こういった国際情勢の中で、これまでの政府の見解、法解釈のままでよいのであるか疑問を持っております。  海保の職員が高い士気を持って安心して仕事ができることが重要です。安保環境が大きく変化している現実にしっかり対応できる海保を望んでおります。大臣の御所見をお聞かせいただけますでしょうか。お願いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 海上保安庁は警察組織でございます。この警察組織であるということ、海上保安庁法二十五条にきちっと規定されております。その方針に基づきまして、しかし、厳しさを増す安全保障環境の中でしっかりとその任務を果たすには、自衛隊等との連携、また、政府全体の中における役割ということを明確にしながら、協力をしながら、その海上保安庁法に基づいてしっかり任務を果たしていくということが非常に大切だと、このように認識しております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 五月に開かれますG7サミット、陸もそうです、空も海もそうです。地元の人も、海上を走る船も看板を貼って、そろそろ始まるよという意気込みでもって皆待ち望んでおりますので、警備体制も含め、海上保安庁にはしっかりと任務を遂行してもらって、担ってもらって、安全なこのサミットの開催に向けて御努力を積み重ねていただけたらと思います。  私からの質問は以上です。ありがとうございました。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  国土の整備について質問させていただきます。  防衛、減災、国土強靱化のための五か年加速化対策に絞り込みまして細かい質問をさせていただきますが、国土、この取組は、現在、二〇二五年までの五か年加速化対策ということで行われておりまして、もう二年が経過しております。五年間で百二十三対策、追加事業費十五兆円という大きなプロジェクトでございまして、これ国民の税金ですので、目に見えて何が良くなっているのかというのが分からなければいけないと私は思っておりますが、基本的な考え方として一番最初に書いてございますのが、気候変動の影響、これによって気象災害が激甚化しておりまして、適切な対応をしなければ、負担の増大のみならず、社会経済システムが機能不全に陥るおそれがあると。  その次に、その具体的な、先ほど言いました百二十三の中の対策の一番最初にありますのが、流域の治水、河川でございます。河川の中で、国土交通省と農林水産省が、国有地を活用した、河川の安全で人命と財産の被害を防止し、最小化に努めるということでございます。  そこで、お配りした資料を見ていただきたいんでございますが、概要のところで、河川の流域のあらゆる関係者が協議をして流域全体で治水対策を行うということになっております。それによって人命と財産を守るということなんですが、私、三十年ぐらい前に河川審議協議会というところに所属しておりまして、その頃はリバールネッサンスなんというような護岸工事をやっていたんでございますね。あれから三十年。どこかで聞いたようなせりふですけど。  今は、昔、記憶が正しければ、上流は農水、中流に行って、下流に行くと国交省と管轄が変わっていたんです。これを一緒にしたということなんですけれども、なぜ前は変えていた方がよかったのか、どうして今は一緒にしたのか、何の不合理があったのか、じゃ、一緒にしたらどういうメリットがあるのかということをまずお答えいただきます。

岡村次郎国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。  これまでの治水対策は、下流部から計画的に堤防整備や河道掘削を進めつつ洪水を貯留するダムや遊水地の整備を行うなど、河川整備を中心とした対策を行ってまいりました。  一方、近年、雨の降り方が変わり、水害が頻発化、激甚化しており、今後も気候変動の影響により更に降雨量が増大する懸念がございます。  このため、河川管理者が主体となって行う河川整備をより一層充実強化することに加えまして、流域から河川に流入する雨水の抑制、氾濫域での被害軽減などのため、新たに全国の河川で都道府県、市町村などあらゆる関係者が協働で取り組む流域治水を推進しているところでございます。これは、河川の対策に加えて流域での対策、これを加えて進めているというところでございます。  具体的には、まず氾濫をできるだけ防ぐために、河川の整備をより一層加速化することに加えまして、利水ダムの事前放流、民間施設の敷地や学校のグラウンド、水田などに雨水をためる対策を進めているところでございます。これらは、それぞれ御協力をいただいて進めているところでございます。  また、被害対象を減少させるための対策として、水害リスクがより低い地域への居住の誘導や浸水が想定される高さ以上に居室を確保するという住まい方の工夫、こういった支援もしているところでございます。  さらには、被害を軽減するためには、地域の水害リスクの情報を充実させるとともに、避難体制を強化するという必要がございます。特に高齢者等の避難の実効性の確保が大切でございます。  このような対策によって、これまで整備が遅れてきた上流や支川も含めて流域全体で安全性が高まっていくということが期待されているところでございます。水害に強い国土づくりに向けて、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も活用しながら、スピード感を持ってこの流域治水の取組を進めてまいります。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 今までは、川というのは、治水、利水、環境水と、環境水でやっと水道に届くという考え方だったんですが、今のように、いや、川の流域を含めて皆さんの安全を守るのだということで、お分かりのように、今お話をしていただいたことはふだんから考えてやっていくことなんですが、次の資料を見ていただきたいんですけれども、これが線状降水帯。今まで、にわか雨とか通り雨とか夕立だとかと言っていたような雨が、集中豪雨、これ、線状降水帯の雨の形に変わってきています。  こういった変化で、今お話ししたような、どういった取組がどのように住民の皆様の、流域に住んでいる皆様の役に立っているのかということを、かなりの予算を掛けてやっているわけですから、明確に分かりやすく伝えていくことが必要だと思います。治水と気象の関係についてどのようなことを迅速的に、加速的に対応していっていらっしゃるのかということを分かりやすく御説明をしていただきたいんですが、昔は測候所といいまして、まあ大分昔ですけれども、なかなかその線状降水帯のような状態で雨が降っているということを観測する技術も機械もなかったと思っております。  現在はこれを、線状降水帯から国民の命と暮らしを守るため、私、被災者のところにずっと行っているんですけれども、一番困るのは、避難していただけないんですね。もっと困るのは、どのような状態になっていくか、なっているのか、これから俺が川に行って見てくるからと、これが一番困る。真逆なことをやっていただいてしまっているんです。  ここを、そんなことをしなくても大丈夫なんだから、大丈夫なんだからというようなことで、今までは分からなかったことがこう分かりますと、これこそDXだと思うんですが、デジタル化を含めてどのような分かりやすいように進化しているのか、お金を掛けてです、どうやっているのかを御説明ください。

大林正典気象庁長官

○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。  線状降水帯は、次々と発生する積乱雲により、線状の強い降水域がほぼ同じ場所に数時間にわたり停滞する現象でございます。この線状降水帯に伴う大雨によって、毎年のように甚大な被害が発生しております。  このような大雨に対して、明るいうちから早めに避難していただくために、気象庁では昨年から、線状降水帯による大雨の可能性が高いことが予想された場合、関東甲信地方といった地方単位で半日程度前から呼びかけを行っております。今後、令和六年には県単位で、さらに令和十一年には市町村単位でのより地域を絞った情報提供を目指すなど、段階的な情報の改善に努めてまいります。  このような情報改善を着実に進めるため、気象庁では、新しい技術を使った水蒸気等の観測の強化や計算機能を強化したスーパーコンピューターを活用した予測技術の高度化、さらには、観測能力を大幅に強化した次期気象衛星の整備を進めてまいります。  線状降水帯による災害を防止、軽減するため、予測精度を向上させるとともに、住民の避難等の適切な防災行動に結び付くよう、適時的確で分かりやすい防災気象情報の提供に努めてまいります。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 明るいうちから避難する。私も、避難するとき、地震とかそういうのも全部そうなんですが、日頃からそろえておいてくださいと言っても、やりません、ほとんどが。こちらからお願いしているのがパスポートの用意って、どこまで逃げるんだって聞かれたことがありまして。  もしかしたらこういうことになるかもしれないという、線状降水帯、積乱雲が重なってこうなっているんですというような情報が目に見えて分かるようにして、だから、今からゆっくり時間を掛けて、一番大事なのが、いつも飲んでいる薬は何でしょうかというようなことを、改めて薬を入れるとかそういう時間を持たないと、余裕を持って避難するというような気持ちにならないで川見に行ってしまうわけですね。だから、そこにDXというのが分かりやすく普及していくことを努めていただきたいと思います。  ありがとうございます。  次の質問なんですけれども、さっきから出ております空き家問題なんですが、これは土地の政策の推進の分野に入っておりまして、この空き家問題です。皆様にお配りしました資料を見ていただきますと、この空き家対策の推進に関する特別措置法の施行の状況などが書いてございます。  まずですね、大臣でよろしいでしょうか、この空き家、私ども視察に行きましたけれども、空き家は見てきませんでした。何か危なそうなのを、よくよく考えてみたら人様の財産でございますから、続々入っていって見るということにはならないんだろうなと思ったんですが、実は、私が疑問に感じたのは、なぜ、なぜその空き家対策特措法、特別措置法ですね、が施行されているにもかかわらず、空き家は減るどころか増えているのかという、このなぜというところで、歴史的な経緯を、恐れ入りますが、説明していただけますでしょうか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  平成二十六年の空き家法の制定以降、市区町村における対策計画の策定、先生の資料にもございますとおり、策定が進んでおります。推進体制は整備されてまいりました。また、保安上危険な状態にある特定空き家の除却などもより優先度の高い取組として着実に進展をしてきております。  一方で、こうした取組のペースを上回るペースで、進学ですとか就職その他の理由で親とは同居しない住まい方が一層拡大をし、このような世帯において相続が発生するのを機に居住を目的としない空き家というふうになってしまうケースが増えているものと考えてございます。  また、こうした空き家の所有者の方は積極的に利活用しようという意識が必ずしもないということでございます。利活用が進まない結果、空き家が減らないということも空き家が増加している大きな要因の一つではないかというふうに認識をしてございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 それも一つの理由なんですが、いろいろ様々な理由があるんですね。  私は、人間の心理として、壊した方がよけりゃさっさと壊すだろうと思いました。これを建てておいた方がいいから建てているんじゃないかなと、そのっ放しに。それをちょっと調べますと、先ほどは、子供や孫の代が住むんではないかと思っていたという方もいらっしゃいますし、物置に使おうかと思っていたという理由の方もいらっしゃいますし、どこに相談しに行っていいんだか分からないうちに年月がたってしまったという方もいらっしゃいます。  しかし、解体費用に数百万、六百万から、以上掛かるということで、これが用意ができないという方もいらっしゃいますし、もう一つは、土地の、住居安定確保ということで、用地特例法ということですね、固定資産税のものが土地より上に住宅を建てておいた方が安くなる。これは、住居ということを安定的に確保するという用地特例法というものがあるんです。  何か解体してしまいますと、元々のその払うべき額だった税金、土地に払う固定資産税ということで、住宅がなくなった分高くなるわけですね。こういった具体的な要素がきっと何かあるんだろうなと思って、この固定資産税ということがもとになって、これもその土地をこれから売ろうとするのか売らないのかと。  こうなりますと、先ほどの資料に戻っていただきたいんですけれども、行政の代執行とか略式代執行というのが、一番右読みますと、非常に、左から平成二十七年度からこうずっと見ていきますと増えているわけです、百四十とか三百四十二とか。ということは、人様の住宅を壊さなきゃならないということです。代執行が行われた後は更地になるわけですね。そうすると、政府が、政府といいますか、自治体がこれ以上置いておくと危ないからといって代執行して平地になりました。さて、その土地は固定資産税はどなたが払うようになるのかという問題も出てきてしまいます。  非常に悩み事が多いわけなんですが、こういうことをきちんとやっていかないと、どうしていいか分からないという人が増えてくる。お金もそんなに、なかなか悩むなということになるわけで、必ずどこかに原因や理由があるんだと思うんです、空き家が増えていっていくという。そこも考えてどうしていくか、いろいろリスクがあるんだと思います。  空き家を若い、古い、年取ってって言うのは変なんですけれども、本当に朽ち果ててしまっているようなところから、今から空き家になるのが、まだ若いから何とかしよう、売ろうと思っているというところもあるんですが、右側に行かないように予防策が必要だと思うんですけれども、それも含めまして、空き家対策の推進に関する措置法の一部を改正する法律案の中に、今私が言ったようなことで予防策を具体的に紹介していただけますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 日本に来た外国人が地方に行って一番驚くのは空き家で、自然はきれいでもその空き家でがっかりするという、また、耕作放棄地ですね、もう一つは。日本の地方の風景が今壊れてきつつございます。そういう問題で、もう本当に大きなこの空き家の問題は日本の課題だと思っております。  これまでの空き家対策は、適切な管理が行われずに保安上危険な状態や衛生上有害な状態など周囲に悪影響を及ぼすに至った特定空き家の除却等が中心でございました。しかし、特定空き家となってからの事後的対応では、空き家が更に増加する中、市町村の対応にも限界があり、空き家の状態が悪化する前の段階から予防的に対応する重要性が増していると考えております。そのため、空き家の発生自体を抑制するとともに、使える空き家の有効活用を促すこと、すぐに活用しない空き家についても適切な管理を確保することなど、総合的に取り組む必要がございます。  今国会に法案を提出した空き家法においても、区域を限って空き家を重点的に活用する仕組みや行政から適切な管理を促す仕組みの創設を盛り込むなど、予防的措置の強化を図ってまいります。税制上のいろいろな措置、先ほど委員からお話のございました税制上の措置もその一環でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 そうなんですね。やっぱり、お金がいろいろと複雑になってきていると思います。  先ほど、解体するとその土地に固定資産税が掛かって、解体したり、その税金ということ、解体しても、それを解体したのが市町村がやるとしたらそれ税金使うわけですから、税そのものを使っているわけですから、その持ち主に請求をするということが起きてくる、これは考えれば当然のことなわけです。  住宅がなくなったときに、その本来払うべき税金が元に戻っただけですよということも持ち主に言わなければならないという、こういう問題があります。改正法案で、相談先をつくるということを先に、そうなりますよということをちゃんと相手を見付けて説明をしなければならない、それは若い空き家からもう先に説明をしなければならないと思っております。  そして、今大臣が御指摘がございましたように、景観を損ねているということに関しては、どうしてそうなるのかというと、土地を売ろうにも売れないようなところに空き家があるという問題がございまして、なかなか代執行の前に予防するとなると、もう今、そろそろ重症化してきているなという感じがいたします。  先ほどから発表がございますが、確認したいんですが、全国での空き家の数ですが、一九八八年、昭和六十三年に三百九十四、空き家の率が総戸数の九・四%に対して、少子高齢化で、二〇一八年、平成三十年ですね、この時点で八百四十九万と書いてあって、これが総戸数の一三・六%で、三十年間で空き家数が二・一倍になったという、これ、まずこの数字は正しいですか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  平成三十年、二〇一八年に行われました住宅・土地統計調査というものがございます。その調査におきましては、空き家の総数としては八百四十九万戸でございまして、人が居住をしている住宅に占める割合ということで割り算をいたしますと一三・六%になります。  この今申し上げました八百四十九万戸は空き家の総数でございまして、この中には、賃貸や売却のために一時的に空き家になっている、あるいは別荘として、調査をした時点、その日は空き家になっているというものも含まれております。こういう空き家はもちろん空き家の一つではあろうかと思いますが、一定の目的を持って存在している空き家でございますので、適切な管理が一定程度期待できる空き家だろうと思います。  他方、そういう目的を有さない、居住の目的を有さない空き家につきましては適切な管理が行われないおそれがあり、近隣に大きな影響を与える可能性もあるということから、注視をしなきゃいけない空き家という類型かと思います。その空き家は、全体の八百四十九万戸のうち八百、失礼、八百四十九万戸のうち三百四十九万戸あるということでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  別荘を空き家と呼ぶというのはちょっとびっくりしましたけれども。今、空き家で犯罪データありますかって聞いたら、それはまだ上がってきてないというんですね。これ、次が、犯罪が起きていることが問題だなんというようなことに、この委員会で議論するようなことにならないようにしていきたいと思っております。  次に、家ということで、建設業について質問させていただきます。  私、建設職人基本法の超党派のフォローアップスタディーの事務局を預かっておりますので、その建設業の二〇二四年問題について質問させていただきます。  これは働き方改革関連法ということで、建設業界を例にさせていただきたいんですが、二〇二四年問題というのは労働環境問題だと私は考えておりまして、建設業も少子高齢化ということで先ほどから担い手不足という話が出てきておりますけれども、これ、長時間の労働というのが常態化しているというのは、建設業だったりドクターだったり、医師ですね、それから自動車、先ほどからトラックの運転手さんだとかというところが三大長時間労働ということなんですが、私がそう思っていたんですけれども、訴えがございまして、長時間の規制が掛かると受注した現場の作業時間に制限が掛かってしまう、発注時の契約終了時間を守られなくなる場合が多発し、守られなかったときには次の受注を取れなくなり、結果、経営に大きな影響を与えかねない、これが建設関連業者からの要請であります。建設業界の事情を考慮してこの五年の執行猶予期間の延長を検討していただきたく思いますということなんですが、ここは大臣、どのようにお感じになりますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 建設業におきましては、これは建設業に限りません、全産業でございます、二〇二四年四月、来年四月からの罰則付時間外労働規制の適用を見据え、実効性ある働き方改革の推進が急務であるとともに、若手の入職を促進し、将来の担い手の確保、育成を図ることが重要な課題だと思っております。  このような認識の下、処遇改善に向けた取組として賃金水準の引上げや建設キャリアアップシステムの普及促進、働き方改革を進めるための取組として週休二日を実現できるようにするための工期の適正化等の推進、それから生産性を向上させる取組として建設プロセス全体におけるICT活用、インフラ分野のDXなどに取り組んでいるところでございます。  国が直接発注する工事につきましては、例えば週休二日を基本とした工期で発注する、そして労務単価も五・二%引き上げさせていただきました。そういう努力をしております。問題は、それを地方公共団体発注の工事、また民間発注の工事、特に民間発注の工事については工期が厳しく設定されやすいということもございます。これは、岸田総理を中心とするパートナーシップ会議等で、発注者の団体、経済団体等について、これらのことについて工期、また労働者の賃金ということを考慮した発注をしてほしいということを強く要請をしている、これらの努力、そして、先ほど申し上げましたような生産性、労働の技術開発等行っていってこの二〇二四年問題に対処していきたいと思っております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  週休二日制にするのはいいんですけれども、現場が心配でおちおち休んでいられないという心境、心理なんですね。  働き方改革関連法というのは二〇一九年四月に施行されまして、建設業の場合、短期間で労働環境改善は難しいと判断されて、働き方改革関連法の一つであります時間外労働、残業のことですね、の上限規制について、五年間、三六協定の下に、届出があれば残業の上限に規制をなくするということで、超過しても罰則がなかったとなっております。  これが、二〇二四年の四月から罰則が付きます。猶予が終了されて時間外労働に関して罰則付きで上限が設けられるということになって、先ほど私が言いましたように、休んでもいられないと、もう納期が気になって気になってと、建設職人なんていうのは本当に工期というものが気になるものでございます。週休二日で休める方は結構ですが、建設現場というのは技能職と技術職というのがありまして、技術職の方というのは、現場に行ってやって帰ってきてまた図面見てといって、ほとんど二つの労働をしていらっしゃるわけですね。だけど、日の出ている間に工事の事業を収めてうちでゆっくりした方が、これは安全という意味では絶対そちらの方が私はいいと思うんです。  具体的に、もう少し、先ほどから、どの現場、どの職業でも人材の取り合いに、これから日本の人口減少からいきますとなってくると思うんですが、建設業が取り合いじゃなく選ばれる、選ばれる建設業界になる、建設業界の方に行こうよと選ばれる建設業界になるためには何をしていらっしゃるかということ、これを何ポイントかお話しいただけますか、具体的に。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。  先ほど大臣からも御答弁した内容とちょっと重複するところありますけれども、やっぱり若い人に選ばれるということは、やっぱり将来見えて、ちゃんと賃金、処遇もあってですね、あと週休二日の話もございましたけど、休みもしっかり取れるというところを、やっぱり建設業界としても変えていかなきゃいけないものだと思ってございます。  私ども国土交通省としては、処遇改善ということで、まず先ほど大臣からありましたように、国の工事においては賃金五・二%上げましたし、これを公共団体やあるいは民間工事にも広げていく努力をしてまいりたいと思いますし、キャリアアップシステムというのは自分の経歴がずっと蓄積していくものでございますので、自分がためてきたスキルとかがしっかり将来に向かって展望となってつながっていく、あるいは、どこか一時休んでも次につながるというシステムとかございますので、そうしたことの普及推進を図るとか、工期についても、民間工事が特に週休二日取りにくいことございますので、しっかり休みが取れるような工期設定に努めていきたいと思ってございますし、二〇二四年問題につきましては、厚生労働省と一緒に現場に入ったりモニタリングをしたりとか、あるいは説明会をしたりして理解を進めていきたいと思ってございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 賃金、そうかもしれませんけれども、賃金を上げたら工事が勝手に進むわけじゃないんですね。私は短い工期が問題だと思います。まず一番目に工期の適正化、どうしてそんなに早く造らなきゃいけないんだと、空き家だってあるのにと、全然関係ないですけれども。工期の適正化というのがまず必要だと思います。  次に、先ほど、日給で働いている方もいらっしゃるわけですよね。そうなりますと、技能者の賃上げをすると、賃金ということでございますが、単価を上げていくということで、日給で働いている人たちの賃上げをどのように具体的に考えていくか、これがSDGs、若者が入ってくるということで、ここで働こうかという気持ちのモチベーションを上げると。それが現場に届くようなお計らいをしていただきたいと思います。  建築業者の生産性を上げなければならないと、これは仕事のやり方だと思うんですね。さっき私が言いましたように、工事現場に行って、帰ってきて図面を見ると、そういうことではなくて、図面の作成のことは事務方の人がまたできるようにしていくというような、その働き方改革というのは、現場の機能が改善されなければ安心して休めないということですので、これまでの働き方改革では、SDGsというものを建築現場に持っていくんでしたら、やっぱり給与を上げることと、それからDX、ここでどのようなDXのデジタライゼーションといいますか、現実的にDXがあるから現場の仕事が楽になって安心して休めるというような形にしていかなければならないと思います。  選ばれる建設業界になっていきたいと思っておりますが、次の質問に入りたいと思います。  選ばれるということでありまして、人口が少なくなっていっている間にどこに旅行に行きたいかと、これも選ばれる場所ということになります。先頃はいろいろな特権がございまして、新幹線も非常に混んでいて、よろしいなと思っているんですが、観光立国ジャパンということで、これをまた取り戻していこうという観光立国の復活について御質問させていただきます。  大臣は先日の所信表明で、観光に関して、昨年の十月から、全国旅行支援、これですね、や水際措置の緩和などによって回復の兆しが見えてまいりましたとおっしゃっております。  インバウンドという言葉はすごく定着したんですね、外国の方が来ると。こちらから出ていくのはアウトバウンドというんですが、なかなかインバウンドと一緒にアウトバウンドという言葉が使われないんですが。外国人の方を呼び込むというのとは違って、本来、そのアウトバウンドとして日本の方が出ていくというアウトバウンドの復活というのはどのくらいになっているのか、ちょっと御紹介いただけますか。

秡川直也観光庁次長

○政府参考人(秡川直也君) 現状ですけども、今御指摘いただきましたように、インバウンドは、去年の十月の頭から水際対策というのがだんだん緩和されていまして、一月の時点で見ますと、二〇一九年のコロナ前の状態の約六割ぐらい戻っているということなんですけれども、出国の日本人数の方はその二〇一九年の三割ぐらいということなので、インバウンドよりはアウトバウンドの方が低調だというのが現状でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 私たち視察で京都に行ってまいりました。そこで、これ繰り返しになりますが、インバウンドの方は、令和二年十二月、日本人延べ宿泊数三千万人泊、外国人延べ宿泊数ゼロ人というふうに出ております。令和四年十二月、日本人延べ宿泊数四千六百九十万人、外国人の延べ宿泊数六百万人というふうに復活してきているんですが、政府観光局の調査で訪日外国人旅行者数は、コロナ禍の、令和元年一月で二百六十八万人となっていて、非常に良い復活になってきているんですけれども、アウトバウンドに関してですが、外に出ていくというのがまだまだ、なかなか怖くてできないと。  そうすると、さっきの、選ばれて日本でどこに行こうかなといったときに、私、見たんですけど、日本維新の会は、政策提言維新八策の中で、日本中から大阪にいらっしゃいキャンペーンというのをやっているそうでございまして、こういったキャンペーンで、国としても、どういうことをやっているのかという、政府による一括的な助成ではなくて、地方各県ごとに工夫を凝らした復興策を行っていくということをやっているんだそうなんですけれども。  さて、選ばれるという、地域ごとの工夫を凝らしたということで何かないかと思っていろいろ探しております。あったら、どんなことをおやりになっていて、お金の面でですね、支援はどのくらいの予算を使っていらっしゃるのかという支援金も含めまして、地域ごとの工夫に凝らしたものというのを御紹介していただきたいと思います。

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 申合せの時刻が来ておりますので、簡潔な答弁で。

秡川直也観光庁次長

○政府参考人(秡川直也君) はい、分かりました。  観光庁では、今御指摘いただきましたような地域の多様な関係者と協同しながら観光地経営を行っているDMOですね、それを支援することによって観光振興を推進しているというところでございます。  具体的額ということなんですけれども、DMOの体制強化に対する支援事業ということで、令和五年度、今予算案ですが、五千万円を計上したり、あと令和四年度の第二次補正予算も活用しております。あと、DMOが中心となって行うような滞在コンテンツ充実の取組を支援する事業というのがありまして、これは令和五年度予算で七・六億円を計上して取り組んでいるところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございました。また質問いたします。  ありがとうございました。終わります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いしたいと思います。  ちょっと十二時回る審議時間になっておりますので、大変申し訳ありませんけれども、御対応よろしくお願いしたいと思います。  まず冒頭、自動車整備士に関連して質問させていただきたいと思います。  国交省も国の方も、自動車整備士対策予算ということでは、今年度の第二次補正並びに新年度予算、合計すると約三億ぐらいまで予算を確保していただいております。  二〇一六年当時は数百万という予算だったものがここまで予算を拡充していただいているということは大変いい傾向だというふうに受け止めておりますが、これまでの経過と、並びにこういった予算の増額を図ってきた課題認識について、まず大臣にお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど浜口委員からおっしゃっていただきましたように、この自動車整備士に関する予算については、昨年、今年度当初は約一・二億円でしたけれども、来年度につきましては、今年度の第二次補正予算と合わせてですけれども、三億円と過去最大の予算規模といたしました。  自動車整備業においては、有効求人倍率が四・五五倍となるなど、人材不足は深刻な課題でございます。人材の確保と生産性向上の両面から取り組むことが重要であると認識しております。今、日本の社会を支えるこの自動車整備士が大変不足するということが将来、近い将来に予測されているわけでございまして、大変重大な問題だと認識しております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  大臣からもありましたけれども、自動車整備士の人材確保、人手不足が極めて顕著になってきているということだと思います。それに対応するために、今年、昨年ですね、昨年の五月に自動車整備の高度化に対応する人材確保に係る検討ワーキンググループというのを設置をしていただいて議論を進めてきているということは承知をしております。このワーキンググループでどういった議論が行われて、今後、三月中に検討結果を取りまとめて対策を四月以降実行していくという流れになるということは承知しておりますが、この検討会でどのような対策案が取りまとめられる予定になっているのか、その中身について教えていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年五月に設置したワーキンググループにおきまして、一つに自動車整備人材の募集、それから二つ目に人材の定着、三つ目に人材の育成という三つの観点から対策を検討しているところでございまして、今月中に報告書を取りまとめます。  来年度におきましては、報告書に基づいて各種施策を実施することとしておりますが、例えば高校生などを対象として自動車整備士の仕事を体験していただき、その魅力や重要性を知っていただく事業、それから経営者等を対象として人材確保のため短時間勤務や週休三日制など多様な働き方を提示することの重要性を周知するセミナーの開催などを実施することとしております。  国土交通省としては、今回取りまとめられる施策を着実に実施して、自動車整備士の人材確保に向け全力で取り組んでまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 いろいろ四月以降、このワーキンググループで取りまとめられた対策が順次展開されていくということになると思いますが、先ほど事例を幾つか挙げていただきましたが、是非、現場で働く自動車整備士の皆さんからの、これ実効性高めていかないといけないので、しっかり声も聞いていただきたいと思いますし、また経営者の皆さんに対してもセミナーを実施をして短時間勤務とか週休三日とか新しい働き方の提案というのもされるということですが、やはりそういったものが本当に自動車整備士の確保であったり、あるいは定着に着実につながっていくのかどうか、この辺のPDCAサイクルをしっかり回していくということが大変重要だというふうに思っておりますので、来年四月以降、現場の声を聞いていただくということのやっぱり仕組みもこれまで以上に整備していただきたいというふうに思いますが、この点に関して御所見があればお伺いしたいと思います。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  自動車整備人材の不足に対応するための施策の実効性を高めるためには、現場で働いておられる自動車整備士などの御意見を聞くことが本当に大変重要であると認識しております。  令和四年一月には、岸田総理と斉藤国土交通大臣が自動車整備士を始めとした自動車整備業界の方々と車座対話を行いました。その後、地方運輸局の方でも、自動車技術安全部長、それぞれの運輸局におりますが、車座対話を今実施を始めております。関係の方々から直接お話を伺うということを更に進めてまいりたいと考えております。  こうした車座対話におきまして、自動車整備業界の抱える課題、例えば整備士一人一人が能力を高めて生産性を向上していくことが人材不足対策として大変大切であると。あるいは、最近はその人材不足の中で、以前と違い、工業高校などを出ていない整備資格の未保有者の方々が整備工場に採用される事例が大変増えております。こういった方に、採用後の教育制度の確立が必要ではないか、そういったお話もいただいております。  国交省といたしましては、引き続き、様々な機会を見付けて現場の声を把握し、施策の改善に生かしてまいりたいと考えております。  以上です。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。是非車座対話を続けていただいて、現場の声あるいは経営者の声、幅広い関係者の皆さんの声を次なる施策改善につなげていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  ただ、自動車整備士の不足問題の構造的な課題というのもあるというふうに思っております。一つは、若い皆さんがどうしても自動車整備士を目指さないと。3K職場というイメージが先行して若い皆さんがなかなか自動車整備士という仕事に対して興味、魅力を感じていただいていないという点ですとか、あるいは、せっかく国家資格の自動車整備士という資格を取ったにもかかわらず自動車整備という仕事に就いていただいていないと。例えば、自動車整備士の資格二級を持っている方は、有資格者は全国で六十一万人おられます。その方で実際に自動車整備という仕事に働いていただいている方は二十八万人なんですね。だから、残り三十三万人は資格があるけども自動車整備の仕事に就いてもらっていないと、こういうところを変えていく必要があるというふうに思っています。  そのためには、やっぱり構造的な課題ですので、処遇面でも自動車整備士の皆さんは全職種平均の年収よりもやっぱり四十万ぐらい年収水準が低いという課題もありますし、また働き方の面でもやっぱり長時間労働というのも最近多いということも現場の声として聞いておりますので、こうした働き方の改革も着実に進めていかないと今申し上げたような構造的な課題に対する対策にはなっていかないというふうに思っておりますので、これはもう再三この場でも議論はさせていただいていますし、昨年の六月には大臣にも要請書を手渡しさせていただいて、こういう課題も含めてしっかり国としてやるべきことはやっていただきたいということの申入れはさせていただいておりますが、その後の検討状況も含めて、こうした課題にどのように国として対応していくのか、大臣から御所見であったり決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) いつも浜口委員にはこの問題意識、また直接いろいろな御要請もいただきました。  この自動車整備士、若い方々がまさに選んでいただく職場になるように、職業になるように、国土交通省といたしましては、自動車整備士の処遇改善の重要性を周知するための経営者向けセミナーの開催、それから、本年一月より交付を開始した電子車検証を活用した業務効率化の推進、これまで自動車整備の方々に細々とした雑用的なことができるだけなくなるようにという意味でございますけれども、その業務の効率化の推進などを進めてまいりたいと思っております。  引き続き、自動車整備士を始めとした自動車整備業界関係者からの意見を耳に、意見をよくお聞きしながら、有効な施策の検討を続けてまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  自動車整備士の皆さんの仕事って結構多岐にわたっているんですね。改善のプロが入ると、やっぱり自動車整備士の皆さんは資格を持っているんで有資格者しかできない仕事にやっぱり集中してやっていただく、その他の方でもできるやつはその他の方、資格のない方に任せる、こういった仕事の切り分けをすればもっと自動車整備士の皆さんがより短時間でより高度な仕事に就いていただける、そういう職場に変えていくことができるという、改善のプロからそういうアドバイスもいただいていますので、是非、それぞれの職場ごとに、企業ごとに自動車整備の皆さんがどういった仕事をやっているのか様々あると思いますが、いろんな視点で自動車整備士の皆さんの働き方改革、しっかり進めていただきたいというふうに思っております。  それと併せて、自動車整備士資格の見直しについても、二〇二一年五月に見直しが行われたということは承知をしております。これは、車がどんどん高度化している、電動化や自動運転といった新しい技術が入ってきている中で、自動車整備士の資格もしっかり見直していこうと、こういう動きだと思います。  その資格の見直しが終わった後についても、やはり自動車整備士の皆さん、あるいは自動車整備士を養成する学校関係者の方ともしっかり連携を取っていただいて、自動車整備士資格見直し後の様々な対応も切れ目なくやっていただきたいなというふうに思っておりますが、その点の対応状況について自動車局長からお伺いしたいと思います。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術あるいは電動車の普及に伴いまして、自動車の整備に求められる技術も高度化をしてきております。これらに対応するために、昨年五月に自動車整備士の資格制度を見直す法令改正を実施をいたしまして、令和六年度から順次実施をすることとしております。その検討に当たりましても、先ほど申し上げました自動車整備士の車座対話などの議論を踏まえるとともに、整備事業者の皆様、そして整備専門学校の代表の皆様に検討会、自動車整備技術の高度化検討会の委員として議論に御参加をいただきました。  今後、教科書の作成、具体的なカリキュラムの策定など、実施に向けての準備を進めてまいりますが、その際にも、整備事業者の方々、そして整備専門学校の代表の皆様にいろんな機会を見付けてお声をいただきながら進めてまいりたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  やっぱり現場の皆さんの意見を聞きながら、しっかりとした新しい自動車整備士資格、国家資格ですので、しっかりとつくり上げていっていただきたいなというふうに思っております。  あわせて、先ほど整備士の皆さんも非常に長時間労働が今課題になってきているという中で、車検であれば確認項目七十八項目あると言われております。こうした確認項目をもっとより効率的にできないのか、あるいは車も変わってきているんで従来点検していたような点検はもう要らないんじゃないか、こういったスクラップ・アンド・ビルドも非常に重要だというふうに思っております。  今回は、こうした見直しの中で、OBDと言われるいわゆる車載式故障診断と、こういった機能を持った車も増えてきておりますので、車検の中においては、駐車ブレーキとかタイヤ等の確認については五項目はもうOBDの新しい確認方法を導入していくとか、あるいは点火装置についてはもう二項目を車検の項目から外すといったこともやっていただいています。  実際、これで整備士の皆さんの働き方って相当負荷が下がっているのかどうか、どこまでの負担低減になっているのかという辺りも確認したいと思いますし、引き続き、これで終わりではないと思っていますので、安全確保というのは大前提ですけれども、その上で、こうした確認項目のより効率的な確認方法の導入ですとか、検査項目のやっぱり絶えず見直しを行っていく、このことが非常に重要だというふうに思っておりますので、こうした取組について引き続きやっていただきたいと思いますが、自動車局長、どうでしょう。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) 国土交通省では、学識経験者などで構成する検討会におきまして、車検時の確認項目の見直しについて検討をいたしました。昨年三月、確認項目七十八項目のうち七項目について委員御指摘のように見直しをするということにいたしました。そして、残りの十八項目について継続して検討を行うとの結論を取りまとめたところでございます。現在、その当該七項目についての関係省令等の改正作業を行っているところでございます。  例えば、七項目の一つであるタイヤの空気圧の点検につきましては、これまでエアゲージによる測定を七、八分程度掛けて実施をしていただいておりましたけれども、今後は運転席に表示される警告灯、これを確認する手法を認めることによって整備士の方々の作業は相当効率化するというふうに考えております。  国交省といたしましては、こういった継続検討となっています十八項目の検討を更に進めていきますとともに、車検や点検整備が合理的なものとなるよう引き続き検討を努めてまいります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、十八項目、まだ今後の検討課題ということですので、しっかり自動車整備士の皆さんの作業の効率性、労働時間短縮にしっかりつながるような形で、安全確保は大前提というのは繰り返し申し上げますけれども、その上でということですが、これまでの慣例にとらわれることなく、新たな視点で見直しはしっかりと進めていただきたいというふうに思っております。ありがとうございます。  では、続きまして、話題変わりますけれども、お手元の資料に、こどもみらい住宅とこどもエコすまい、同じような事業を国交省としてやっておられます。どんな事業かというのはお手元の資料をまた御覧いただきたいなというふうに思いますが。  まず、こどもみらい住宅という事業が今年度行われておりました。受付の期間は年度末、今年の三月三十一日までだったんですけれども、実際の受付終了は昨年の十一月二十八日に受付終了ということになりました。いろんな、このこどもみらい住宅使おうと思っていた、いわゆる子育て世帯とか若い御夫婦向けに省エネ性能の高い住宅を購入支援するということでやっていただいている事業なんですけれども、多くの皆さんが期待していたんですけれども、あれ、もう終わっちゃうのみたいな感じで非常に厳しい意見が当時ありました。  なぜここまで四か月も早く受付申請が早まったのか、この辺をどのように国交省として分析をされているのか、まずはお伺いしたいと思います。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  こどもみらい住宅支援事業でございますが、一定の省エネ性能を有する住宅に対しまして予算の範囲内で補助を行うということでございまして、事業に関するQアンドAなどにおきましても、予算が一〇〇%に達成しました時点で申請の受付を締め切る予定という明記をいたしまして、年度末よりも早く受付を締め切る可能性があることをお知らせしていたところでございます。  最長の申請期限であります三月末よりも早い十一月の下旬の段階で予算上限に達し、やむなく受付を終了することになった要因でございますけれども、やはりZEHのメリットでありますとか、あるいは住宅の省エネ化の必要性、こういうことについての周知啓発を私どもとしても進める中で、エネルギー価格の高騰ということも加わりまして、省エネ住宅に対します国民の皆様の御理解あるいは御関心というものが非常に高くなり、新築住宅を取得する子育て世帯やリフォームを行う方々の多くの方々が本事業を活用する御希望を持たれたということが一番大きい要因ではないかというふうに考えてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 そうした中で、このこどもみらい住宅の受付が終了し、そして、国交省さんは第二次補正予算でこどもエコすまいというのも、新しい事業も新しく立ち上げていただいたんですけれども、両方にやっぱり対象にならない方がかなり、当初はですね、当初はかなり生じて、政府に対して厳しい意見も相当多く届きました。その後、斉藤大臣始め国交省の皆さんの御検討、そして与野党の先生方の働きかけもあって、十二月十六日にこどもエコすまいの方の要件が緩和がされて、かなりの皆さんは救済されました。これはよかったと思います。  ただ一方で、まだ、やっぱり期待していて、省エネの住宅購入をですね、もう設計も終わって、もう着工も終わって、あとは申請するだけというような方で両方の事業から外れてしまった方がまだ多くいらっしゃるというのもこれまた事実なんですね。  こうした状況に今なっているということに対して、大臣としての受け止めをお聞かせいただければと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず初めに、この件に関しては浜口委員から御指導いただきました。その点に対して心から感謝を申し上げます。  令和三年度補正予算で開始したこどもみらい住宅支援事業は、多くの御利用をいただいた結果、申請額が予算の上限に達し、受付を締め切らせていただきました。これに伴い、申請を考えていながら申請できない方が生じたことは残念であり、また、ZEH住宅の計画が後戻りしないような対応に努めるべきものと受け止めております。これは、適用にならないんだったら、じゃ、元々のちょっと低い水準で建てようかというふうにならないように努めるべきものと受け止めております。  こうした後戻りが生じないよう、令和四年度補正予算で創設したこどもエコすまい支援事業においては、この事業の目的であるZEH住宅の供給を推進する観点から丁寧な対応を行うことといたしました。この時点でいろいろ御指導いただいたわけでございます。具体的には、一、契約日要件を撤廃するとともに、二、ZEH水準未満の住宅計画を補助対象となるZEH水準にスムーズに引き上げられるよう相談窓口を設置いたしました。この結果、業界団体からは、申請できなかった方の多くが新事業の対象になったという声もいただいているところでございます。  さらに、これらの措置を講じてもなお補助対象とならない場合につきましても、補助金額相当額の負担に関する住宅事業者と施主との円滑な協議を促したところであり、引き続きこうした措置の周知やきめ細やかな運営に努めてまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今大臣から御説明あったように、いろんな対応はしていただきましたけど、それでもなおかつ、期待していて、性能の高い、省エネ性能の高い住宅をもう発注して、申請があるからと、百万円の補助があるからということでレベル上げたんですけれども、結局対象にならず高い住宅だけの支払が残ったと、こういう方もいらっしゃるのも事実です。  国交省として、今回のこどもエコすまいの要件の緩和していただきましたけれども、それからも外れてしまってこの政府からの補助金の受給対象にならない方というのはどのようなケースがあるというふうに認識をされているのか、これは住宅局長にお伺いしたいと思います。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  業界団体からお聞きするところでは、こどもみらい住宅支援事業の利用を想定しながら、受付終了までに申請が間に合わず、かつ、こどもエコすまい支援事業の支援も受けられないというケースは、昨年十二月十六日の制度見直しの結果、かなり少なくなったとは承知しておりますが、その上で、支援の対象にならないと想定される主なケースを申し上げますと、まず一つは、昨年十一月の七日以前に対象工事に着手済みであったケースでございます。つまり、着工の時点で申しますと、おおむね昨年の九月よりも前に着工されていて、その後、住宅事業者が補助申請を二か月以上行わないという状態のまま予算上限に至りました十一月の下旬を迎えてしまったというケースが支援の対象になっていないというふうに思います。また、もう一つは、ZEH水準よりも低いレベルの省エネ性能の住宅を計画されていて、ZEHレベルへの性能引上げを私どもとしても誘導してまいりますけれども、それでも様々な御事情でZEH水準への計画変更が行えないというケースも支援の対象にならないというふうに考えてございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今、塩見局長からお話あったようなケースが今回の両方の支援事業から漏れてしまう方になっています。こういった方を救いたい、救うためには何が必要かというと、一つは、今御説明のあった十一月七日、今の要件でいうと、十一月八日以降に基礎工事以降の工事を着手すると、こういう要件が入っているんですね。この要件を外してもらえれば、かなりの注文住宅も建て売りも支援対象になるんです。  今回のこのこどもエコもこどもみらい住宅も、子育て世帯とか若い御夫婦がより性能の高い住宅を取得するという、そこにも目的があるので、もう本当に子供たちのために、いずれ生まれてくる子供たちのためにこういったいい住宅を購入して将来に備えようと考えている皆さんをやっぱり救っていただきたいと思いますけれども、そのためには、先ほど言った十一月八日以降、基礎工事以降の工事に着手、この要件を外していただくことはできないでしょうか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  今回支援の対象にならない方が生じていることにつきましては、大臣からも答弁ありましたように、大変残念に思っております。  こどもエコすまい支援事業は経済対策として実施をしている事業でございますために、この事業による支援の対象につきましては、この支援事業がなくても投資が行われる住宅ということではなくて、この事業があって投資が促進されたという住宅とする必要があるものと考えてございます。このため、この事業の要件といたしまして、支援内容を公表した時点以降に行われる省エネ投資ということを求めておりまして、過去の同種の事業におきましても同様の考え方を取ってまいりました。  具体的には、先生からもお話ありましたとおり、基礎工事の後の断熱化に関わります壁や床の工事が始まる時点が十一月八日以降であるということを求めているものでございます。十一月八日よりも前に既に対象工事に着手している住宅は、着工の時点は九月以前ということで、その後、住宅事業者が二か月以上補助申請をしないという状態のまま十一月の下旬を迎えたというようなケースでございます。こういうケースにつきましては、補助の申請を行うべき住宅事業者の方々に対しまして、申請が遅れたといったような事情も踏まえて、補助金相当額の負担の仕方を施主の方と誠実に協議をすることなどの丁寧な対応を行っていただくように通知を出させていただいたところでございます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 経済対策ということで、十一月八日以降の基礎工事後の工事着手という要件が付いているということでしたけれども、実際、この事業は、先ほども申し上げましたとおり、子育て世帯あるいは若い夫婦の皆さんの応援ということで事業がスタートしております。建て売りなんかで、せっかくZEHレベルの住宅を購入したのに、先ほどの十一月八日以降の要件が入っているがために対象になっていないと。何でいい住宅を買うのに対象にしてくれないのと、そういう声が正直たくさんいただいています。  それだったら、元々のこどもみらいの方の予備費を使ってでも予算増額して、そうすれば全然事業の継続だけで済みますから、こういうときにこそ予備費というのは使うべきではないんですか。緊要性がありますよ。多くの皆さんが住宅を予定していたけれども、急に、三月末と言われていたものが十一月二十八日まで四か月も前倒しになっているわけですから、これ緊要性極めて高いというふうに思いますので、まさに、こどもみらいという事業を予備費を使って継続すると、こういう対応もやっぱりしていくべきではないかというふうに思いますが、この点、大臣、どうお考えになられますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年、改正建築物省エネ法が成立し、二〇二五年からの省エネ基準への適合義務化が決まりました。これに伴いまして、遅くとも二〇三〇年までに省エネ基準をZEHレベルにまで引き上げる方針もおおむね確定したところでございます。こうした政府の方針を踏まえまして、昨年春の段階で予算による省エネ住宅への支援は更なる高みを目指していく上で誘導の必要性がより高いZEHレベルに限定することがふさわしいと判断をしたところでございます。  令和四年度補正予算により行うこととしたこどもエコすまい支援事業は、こうした考えから支援対象をZEHレベルに限定しております。このため、こどもみらい住宅支援事業に新たな財源を投入することによりZEHレベル未満の省エネ住宅を支援することとはしていないところでございます。是非御理解を賜りたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 なかなか理解できないんで、もう一度言いますけども、元々こどもみらいという事業が行われていて、これが、三月末までとは言いません、例えば二月の中下旬とかですね、それぐらいだったら皆さんも、ああ、やっぱり予算早く執行されたなというぐらいの感覚が持てると思うんですけれども、今回のはもう四か月前で、それも十一月の末ぐらいは、まだそんなに予算消化されていなかったですよね。実質はこの十一月で一気に予算消化が進んだという背景もあります。  こういった中で、この事業を予備費を使って継続していくという判断もあっていいんじゃないかと、それぐらいニーズがあって、そのニーズを読み間違えていたわけですから、緊要性高いということで、予備費も国として設けているわけですから、この予備費を使ってこどもみらいの方をしっかりと事業を継続するという判断も私はあるべきだというふうに思いますけれども、この点もう一度、大臣としてのお考えであったり思いのほどをお聞かせいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 基本的には先ほどの答弁のとおりでございます。  今回救われなかった方、先ほど局長が答弁したように二パターンありまして、二番目のパターンについては、これから行われる、住宅を建てられるそれをZEH未満の方がZEHレベルに設計変更していただければ救われるわけでございます。もう一方の方は、かなり前に着工していて、今回、申請の責任は、申請するのは本人ではなくて工務店が申請することになっております。だから、着工自体を工務店が知っていて、しかしその申請しなかったという方々が今回対象にならなかったということでございまして、そういうことについては、工務店の責任も含めて、ちょっと工務店と本人の間で議論していただくように我々もしっかり説明していきたいと、このように思っております。  基本的には、だんだんこれからその基準のレベルを上げていく、それを後戻りさせてはならないと、このように思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 窓口も設置してZEH未満の方をZEH基準に上げるための設計的なアドバイスもですね、専門的なアドバイスもされる、そういう窓口も設置しているというのは承知をしております。じゃ、その窓口で、具体的にZEH未満の方がZEHレベルまで引き上げることができているのかどうか、窓口の相談の状況とかについて確認したいと思いますが、住宅局長、いかがですか。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  委員御指摘の事業者向けの無料相談窓口、これ、ZEHレベルへの性能の引上げを誘導するための窓口でございます。一月末に開設をしたところでございまして、まだ一か月強の状況でございます。  ちょっと具体的な件数等の集計までは至ってございませんけれども、相談をいただいている事例といたしましては、例えば、断熱性能を省エネ基準レベルで元々計画をしていたというケースで、どの部位にどのような計画変更を行えばZEHレベルの断熱性能を達成できるのかという御相談をいただいていたり、また、長期優良住宅の認定を取得された際に、断熱性能につきましてはZEH水準を満たすような設計がされていたということですけれども、一次エネルギーの消費量の方の基準を満たしていないというケースで、どのような設備をどのような性能のものに変更する必要があるのか、こういう具体的な御相談をいただいていると聞いております。  経験豊富な建築士などが設計図書などに基づいて具体的かつきめ細かなアドバイスを差し上げる体制を整えておりますので、引き続き丁寧に対応してまいりたいと存じます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 引き続きフォローアップをお願いします。  最後に、こどもエコすまい、一千五百億円の予算取ってあります。同じようなことが起こらないための対策、大変重要だというふうに思いますので、その点について大臣の御見解をお伺いします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) こどもエコすまい支援事業も限られた予算の範囲内で支援を行う仕組みであるため、多くの御利用があった場合、申請の受付を終了せざるを得ないことも考えられます。国土交通省としては、そのような場合でもできるだけ混乱が生じないようにするため、予算がなくなり次第申請の受付は終了となることや、早期の申請が推奨されることをホームページ等で案内するとともに、予算執行の進捗をこれまで以上にきめ細やかに情報提供するなどの対策を講じて混乱が生じないようにしたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 時間が参りましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 午後一時半に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十九分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、金子道仁君が委員を辞任され、その補欠として室井邦彦君が選任されました。     ─────────────

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

吉井章自由民主党

○吉井章君 自民党の吉井でございます。  まず、この機会をいただきました先輩、同僚議員に感謝をして質問に入りたいというふうに思います。  私からは、まず、国土強靱化、ミッシングリンク解消や四車線化等による道路ネットワーク強化についてであります。  先日の大臣の所信表明でもありましたけれども、事前防災対策の更なる強化を含む防災・減災、国土強靱化を強力に推進していくということでありました。まさに近年、気候変動影響により気象災害、激甚化、頻発化し、また、南海トラフ地震等の大規模地震は本当に切迫しているというふうに思っております。  また、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラが今後一斉に老朽化すると、適切な対応をしていかなければ、負担の増大のみならず、社会経済システムが機能不全に陥っていくおそれがあるというふうに思っております。しっかりとこのような危機に打ちかって国民の生命、財産を守っていかなければなりませんし、社会の重要な機能を維持するためにも、国土強靱化の取組、加速化、深化を図ることが必要であるというふうに思っております。  令和二年十二月に国土強靱化の五か年加速化対策、閣議決定されたわけでありますけれども、この対策の中でも、とりわけ道路分野において、高速道路のミッシングリンク解消や暫定二車線区間の四車線化などが位置付けられたところであります。  例えば、山陰近畿自動車道については、いまだミッシングリンクが存在しております。また、京都縦貫自動車道については、現在一部四車線で整備されているものの、約六割が暫定二車線のままであり、災害時のことを考えますと、四車線化が大変重要であるというふうに思っております。  今後、高速道路のミッシングリンク解消及び暫定二車線区間の四車線化などによる道路ネットワーク機能強化を早急にしっかりと進めていっていただくことが必要であると思いますけれども、まずこの部分についてお答えください。

丹羽克彦国土交通省道路局長

○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。  高速道路は、国民の安全、安心を確保するとともに、人、物の往来を支援するなど、国民生活に不可欠な施設であるというふうに考えております。しかしながら、いまだ全国津々浦々のネットワークがつながっていない、いわゆるミッシングリンクが残っていることや、つながっていても暫定二車線では災害時の通行止めリスクが高いといった課題がございます。このため、災害に強い道路ネットワークの構築や地方創生に向けまして、ミッシングリンクの解消、また暫定二車線区間の四車線化等が重要というふうに考えております。  例えば、委員御指摘の山陰近畿自動車道の整備によりまして、国道九号とのダブルネットワーク化による強靱化、また観光の活性化が期待されているところでございます。また、京都縦貫自動車道につきましては、園部から宮津天橋立の間、約五十八キロが暫定二車線でありますが、四車線化によりまして災害に強い道路ネットワークの構築が進むと考えております。  今後とも、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の予算等も活用いたしまして、ミッシングリンクの早期解消、また、暫定二車線区間の四車線化等による道路ネットワークの機能強化を着実に進めてまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 しっかりと前へ進めていただきたいですし、本当に、先日も短時間で大雪が降るというような状況が続いているというふうに思いますし、もう本当に前向きな答弁いただいたと思います。しっかり進めていただきたいと思います。  続きまして、国道一号線新バイパス、京都―滋賀間の早期実現に向けてということであります。  昭和三十八年に日本で初めての高速道路である名神高速道路、栗東―尼崎間、開通して以降、周辺地域、人口が増加し、経済の発展とともに交通量も増加してまいりましたけれども、国道一号には、当時のままいまだに二車線の区間があり、交通集中による慢性的な渋滞が続いております。この慢性的な渋滞は、日常生活また企業活動に多大な影響を与えているとともに、この二車線の区間では多くの死傷事故が発生するなど危険な状況が続いております。  また、平成二十五年九月や令和三年八月の集中豪雨、そして平成二十七年一月の大雪など、頻発化、激甚化する災害により、この京都―滋賀間の国道一号、並行する名神高速道路は幾度となく通行止となっております。その脆弱性が課題となっているわけであります。  こうした状況を踏まえて、現在の国道一号とは別のルートによる新たな国道一号バイパスの整備は喫緊の課題であり、滋賀、京都、ひいては日本の経済を牽引していく新たな成長エンジンとして、物流の効率化による生産性向上、また、幹線道路のダブルネットワーク化や四車線化を含めた国土強靱化による災害に強いネットワークの形成、観光振興による地域活性化、交通の利便性向上など、広域、広範囲にわたって様々な効果が期待できる事業であると考えております。  この国道一号バイパス整備については、滋賀京都連絡道路として国の定める新広域道路交通計画に位置付けられており、令和三年四月に国が策定した防災・減災、国土強靱化に向けた道路の五か年対策プログラムでは、国道一号京都―大津間として、計画段階評価着手に向けた調査を推進する区間と指定されているというふうに思います。  平成二十九年度に、我々自民党の京都、滋賀選出の国会議員、関係自治体の議員で構成する新しい国道一号バイパス建設促進議員連盟を立ち上げ、翌三十年度には、京都府、京都市、滋賀県を始めとする関係自治体、商工会など関係団体が連携した期成同盟会も発足しており、毎年国へ要望活動を実施するとともに、様々な機会を通じて要望を行ってきたところであります。  この国道一号バイパスの整備に向け、平成三十年度から交通円滑化等に係る調査を実施されているというふうに思いますけれども、現時点での調査結果について報告いただきたいと思います。

丹羽克彦国土交通省道路局長

○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。  近畿地方の国道一号でございますが、名神高速と並行して大阪、京都、滋賀を結びまして、地域の交通を担うとともに広域的な経済活動を支える重要な幹線道路でございます。  このうち、特に交通面、また防災面での課題がございます滋賀から京都の区間につきまして、国土交通省におきましては、地域の課題、また交通状況に関する調査等を実施をしているところでございます。具体的には、これまで、時間帯別の速度データ、また類型別の交通事故データの分析によりまして、国道一号の京都府側の山科周辺、また滋賀県側の瀬田川の周辺におきまして、朝夕の時間帯を中心に渋滞による速度低下が発生していること、また、大津、草津の市街地におきまして、追突や出会い頭の衝突等によります事故が多く発生しておりまして、死傷事故率が県平均を超過していること、また、積雪や大雨による通行止めが過去十年間で七回発生をしておりまして、うち四回は並行する名神高速との同時通行止めになっていること等などが明らかになっております。  国土交通省といたしましては、引き続き当該区間の課題解消に向けまして必要な調査を進めてまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 第二京阪がつながりまして、十条通のトンネルが有料であったのが無料になって、そこからまた車両の量も増えて一号線に流入する車がまた増えました。昔は土日だけだったんですけど、今はもう本当に、平日も含めてもう本当に慢性化しているというような渋滞の状況であります。  昨年の十二月の議連の総会では、国からなんですけど、まずルートを決めていきたいとの発言がありました。ルートを決めるためには、これまでの調査結果に基づいて、国道一号バイパスがどのような役割を担い、そして各地域が抱える課題の解決に向けてどういう意味を持つ道路にするのか明確にすることが重要であるというふうに思っております。  事業実施に当たっては、京都府、滋賀県を始め多くの自治体が関係することから、十分な調整が必要であり、整理しなければならない課題が多岐にわたっていることは承知しております。国道一号バイパスの整備は広域的な範囲に効果が期待できる事業であり、整備箇所だけにとらわれることなく、国土の発展に欠かすことのできない名神高速道路や新名神高速道路につながる広域ネットワークの一部として、幅広い見地でのルートの検討、選定が必要であると思っております。  そういった中で、ルート選定に当たっての条件、また課題など、考え方をお聞かせいただきたいと思います。

丹羽克彦国土交通省道路局長

○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。  新たな道路のルート選定に当たっては、一般的に申し上げまして、平面線形、縦断線形などの構造面での課題、また対象地域の社会的、経済的、地形、地質的な条件、また災害危険地域、重要な文化財、支障物件などのコントロールポイントなどを考慮いたしまして検討を行っているところでございます。  このため、具体的にこの滋賀京都連絡道路、これの検討を進めるに当たっては、現在のこの国道一号の滋賀から京都の間につきまして、部分的な改良ではなくて、バイパスでの整備を行うことの妥当性、これを整理した上で、国道一号周辺に立地する工場群、また大規模店舗からの物流交通の特性、また周辺の神社仏閣等の立地条件、それから並行する名神高速や東海道新幹線との交差の可能性など、調査を進めることが必要であるというふうに考えております。  引き続き、このような点も踏まえまして、滋賀県、また京都府を始めとする関係自治体との合意形成を図りながら検討を進めてまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 我々、国道一号バイパスの一日も早い整備を当然熱望しているんですけれども、早期の事業着手に向けて更に一歩、二歩進んだ調査、そして各種調整を是非ともお願いしたいというふうに思っております。  一号バイパス、国の各種計画にも位置付けられており、大変重要な事業であるとの認識だと思いますけれども、その必要性、そして実現に向けた意気込みをお聞かせいただきたいと思います。

丹羽克彦国土交通省道路局長

○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。  国道一号のこの滋賀から京都の区間につきましては、先ほども申し上げましたとおり、市街地での慢性的な渋滞、また積雪や大雨による通行止めの発生、交通面、防災面での課題があるというふうに認識をいたしております。このような状況を踏まえまして、令和三年の三月、京都府、また滋賀県がそれぞれ策定した新広域道路交通計画におきまして、滋賀京都連絡道路が高規格道路として位置付けられたところでございます。  国土交通省といたしましては、早期にこの滋賀京都連絡道路の計画の具体化、これが図られますよう、関係自治体と連携いたしましてしっかり検討を進めてまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 しっかりよろしくお願いいたします。  続きまして、オーバーツーリズム対策についてであります。  前回、私自身質問させていただいたときには、人口減の地域、ボランティアバス支援等の質問をさせていただきました。今回は逆に、人の多いところといいますか、観光客が来られているところですね、そういったところについて質問させていただきたいと思います。  アフターコロナを見据えたとき、観光立国、文化芸術立国という政府の目標がますます重要になってくるというふうに思っています。現在、水際対策の緩和やマスク着用、五類への移行など、ポストコロナに向けた新たな局面を踏まえ、持続可能な観光の実現に向けた議論がなされているというふうに思っております。  観光対策は、観光客だけではなく、地域住民にとって住んでいて良かったと実感できるまちづくりに直結するものであり、観光立国の実現に向けては、市民、国民生活と観光の調和が求められているというふうに思います。地域によっては町全体が観光地で、住環境と観光地が混在し合うところがございます。それがゆえに、コロナ前においてはオーバーツーリズムの指摘があり、例えば交通部門においては、市民が市バスに乗れない、自宅の前にあるバス停に観光客の皆さんが長蛇の列、キャリーケースで車内が混雑といった問題が起こり、市民の皆さんから多くの不満が上がっておりました。  そのため、観光客の回復を見据え、コロナ前のような状態には絶対に戻さないという決意の下、市民生活最優先であらゆる対策が検討されているところであるというふうに思いますし、絶対に分断につながってはならないと私は思っています。この部分についていかがですか。

石井浩郎自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(石井浩郎君) 議員御指摘のとおり、今後の観光振興におきましては、観光地の過度な混雑を防止することなどを通じまして、旅行者だけではなく地域もメリットを享受できるような、住んでよし、訪れてよしの持続可能な観光地域づくりに取り組むことが重要であると考えております。このため、国土交通省におきましては、住民理解を得ながら、そうした観光地をマネジメントする際の指標となりますガイドラインを作成し、普及、実践を図っているところでございます。  また、一部の観光地における混雑対策といたしましては、例えばデジタル技術を活用しまして混雑状況を見える化することで比較的すいている時間や場所に観光客を誘導するといった取組などに対しまして財政支援を行っているところでございます。こうした支援によりまして、地域住民の不安などを取り除く一方で、観光客の満足度の向上にも資するような受入れ環境の整備を図ってまいりたいと考えております。  引き続き、観光振興のメリットを地域住民に御理解いただきながら、実効性のある対策を講じられるよう、しっかりと各地域の取組を支援をしてまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 この問題に対しては、地域の実情を運賃に反映するなど、運賃料金制度の面から私自身アプローチできないかというふうに思っております。具体的には、観光客からは適正な運賃を、地域住民には割安な運賃をといったように運賃の多様化を認めて、利用者の属性に応じた異なる運賃を適用するといったことは考えられないかということであります。これは、地域住民の観光に対する理解の醸成にもつながるというふうに思いますし、また、運賃に対する住民の納得感も高まるというふうに思っております。  そもそも現在の運賃制度については総括原価方式を採用されている、そういった中で、道路運送法第九条、また鉄道事業法第十六条において特定の旅客に対する不当な差別的取扱いを禁止するなど、運賃は画一的な取扱いになっていると理解をしております。一方で、敬老乗車証や企画乗車券のような割引運賃、合法とされており、支払が多い地域住民と支払の少ない観光客との料金を分けるということは、経営上公平、合理的と思われます。  また、先ほど御紹介したキャリーケースについても、全国の多くのバス事業者で、バス、ワンマン運転となっており、例えば所定のサイズを超えるような大型手荷物の持込みに対して料金を受け取るといったことは現実的にはなかなかできないわけであります。  このように、現行の運賃料金制度については時代の経過とともに課題が生じている点を指摘しておきたいと思います。  公共交通を取り巻く環境を考えますと、人口減少と相まって、長期的には交通需要は減少していくことが見込まれますけれども、また、バリアフリー対策や施設の老朽化対策といった課題を有し、さらに、コロナを契機として輸送需要の変容など、取り巻く環境やニーズは変化していると思います。さらに、公共交通をめぐる課題については、都市部と地方部、また、先ほど紹介したように、各地域でも抱える問題は異なっています。  そのため、運賃料金制度についても多様化する課題へ現実的に対応していくという必要があるのではないかというふうに思います。別料金を設定できれば、オーバーツーリズム対策にもなるというふうに思いますし、市民の負担も抑えられ、さらに、観光客の皆さんから得られる増加収益、周辺部の赤字路線、維持することができるのではないかなというふうに思っております。  運賃制度について、国においては認可事項とするなど、利用者の利益保護を念頭に、恣意的な運賃値上げを排除する等のチェック機能の役割を果たしており、今後もその必要性に変わりはないと思っております。  ただし、現行制度では運賃の差別化を前提としておらず、今後、例えば地域住民と観光客で運賃に価格差を設けるといった弾力的な取扱いを可能とするなど、地域の課題や実情に応じた柔軟な運賃設定を行えるようにすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

石井浩郎自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(石井浩郎君) お答えいたします。  乗り合いバスにつきましては、利用者の属性によって差別的な取扱いとならないよう一律の運賃を適用することが原則でございます。  しかしながら、観光客が大きなスーツケースを持ち込むなど、利用の状況が異なる場合には、地域住民の運賃と観光客の運賃とを別々に設定することも可能としているところでございます。  京都市内におきまして、運賃の多様化を含め、どのような方法が適当であるかにつきまして、地元のバス事業者からの御相談に対して近畿運輸局から必要な助言、検討を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 ありがとうございます。前向きな答弁いただいたと思います。  今国交省内でも様々な議論されていて、鉄道駅バリアフリー料金制度、今月から始まるまたJR東日本のオフピーク券ですね、そういったこともいろいろと前向きに進めていただいていると思いますし、柔軟に対応していただきたいというふうに思っております。  最後に、領海警備に万全を期す必要性についてということでございます。  午前中も質問があったんですけれども、現状、尖閣諸島周辺の状況、少しお話を聞かせていただいたんですけれども、中国の船がほぼ毎日今も来ているということで、昔は千トン級だったけれども、今もう大きくなって三千トン、五千トンという船に変わって、昔はしけで一度国へ帰るということだったけれども、今はそういうことがなく、本当に日々緊張の連続だということであるとお聞きしました。  令和四年十二月、昨今の厳しい情勢を踏まえた新たな国家安全保障戦略等の策定に合わせて、海上保安体制強化に関する方針を見直し、海上保安能力強化に関する関係閣僚会議において海上保安能力強化に関する方針を決定されました。  要するに、これまでの体制強化から能力強化にシフトしたというふうに思います。全体の巡視船の数も、先ほども午前中ありましたけれども、増やしていただくということで、しっかりと前向きな形で予算も付けていただいて進んでいるというふうに思うんですけれども、全体の巡視船の数の、その警戒に出ている割合ですね、それが今、南にすごく集中しているんでないかなというふうに思います。  心配するのは日本海側で、北側で、日本の北側であります。北朝鮮からミサイルをかなり撃ってこられているという状況になって手薄になっているのではないか、また、訓練も今の状況でできているのか、その辺りも非常に心配なところであるんですけれども、その辺りいかがでしょうか。

石井昌平海上保安庁長官

○政府参考人(石井昌平君) お答え申し上げます。  尖閣諸島周辺の接続水域においては、ほぼ毎日、中国海警局に所属する船舶による活動が確認され、領海侵入も相次いでいます。これに対して、海上保安庁では、常に尖閣諸島周辺海域に巡視船を配備して領海警備に当たっており、中国海警局に所属する船舶への対応については相手勢力を上回る巡視船で対応するなど、万全の領海警備体制を確保しているところであります。  このような中、尖閣諸島周辺海域を始めとして、我が国周辺海域をめぐる情勢が一層厳しさを増していることから、新たな国家安全保障戦略等の策定に合わせて、委員御指摘のとおり、昨年十二月に海上保安能力強化に関する方針が決定されました。  これに基づき、大型巡視船等の大幅な増強、無操縦者航空機等の新技術の活用などを推進するとともに、国内外の関係機関との連携協力の強化や人材の確保、育成も含めた業務基盤の整備などを行うこととしております。特に、多様化、複雑化する海上保安業務に対応するため、人材の確保、育成は喫緊の課題であると考えており、海上保安官の募集活動の推進、教育訓練施設の拡充、職場環境の改善などを進めてまいります。  引き続き、海上保安庁におきましては、我が国の海上の安全、そして治安の確保を維持するという方針の下、海上保安能力を一層強化し、警備に万全を期してまいりたいと考えております。

吉井章自由民主党

○吉井章君 国を守っていただく方々、最前線で守っていただく方々の人手不足があってはなりませんし、しっかりその部分についても前向きに取り組んでいただきたいと思います。  終わります。

永井学自由民主党

○永井学君 自由民主党の永井学です。  今回はこのように質問の機会を与えていただいて、本当にありがとうございます。  時間もありますので、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。  最初に、地域建設会社の経営改善について伺います。  建設業界における技術者、技能者は高齢化が年々進行しておりますが、生産性向上の切り札として国が推進している建設現場でのDX化や週休二日制の普及は、若年人材の安定的な確保のためにも必要不可欠であります。国交省も、公共事業における設計労務単価を十一年連続で上昇させ、本年三月一日から改定した新単価は平均で前年比五・二%と上昇しており、技術者、技能者の処遇改善につながることが期待されております。  しかしながら、地方における建設会社の話を聞くと、多くの企業から、週休二日制は進めたいが会社としての利益が確保できない段階では踏み切れないとの声が聞かれ、民間会社での調査では、資本金の大きな建設会社に比べ地方に多い中小の会社の利益率は極めて低い実態が報告されております。  地方の建設会社は、日常、地域に根差した企業活動を行っており、自然災害に対し、国や県、さらに市町村とも災害協定を締結し、台風の接近時などは災害発生前から待機し、いつでも出動できる体制を構築しております。  私の地元、山梨県北杜市の八ケ岳南麓において昨年八月の末、夜間に発生した局地的な集中豪雨の際は、気象台から発表された記録的短時間大雨情報を受け、地元建設業界では速やかに待機体制を整えていたところ、翌朝、県道を管理する県の出先機関から、県道のり面の土砂崩落により道路の路肩まで決壊する災害が発生したとの連絡がありました。至急現場に出動し、速やかに応急対応に当たり、秋の観光シーズン直前には通行止めも解除され、その後の本格的な復旧工事も円滑に施行されているとの報告もあります。  この例は実際に災害が発生しましたが、待機体制を取っても災害が発生しない場合の方が多く、この場合の経費は地元協会や会社負担となります。このように、地方の建設会社には、地域の安全、安心を確保するために目に見えない経費が発生しています。  また、地域の建設会社が請け負う工事は中小規模の工事が多いわけですが、積算に使用されている標準歩掛かりは、この工事現場では実態に見合わないことも多いと聞いております。  さらに、工期については、工期設定に際し、その地域の雨天日を統計から算出し、その分を加味してありますが、現場では、雨天が予想されると前日からの準備や降雨後の現場の排水処理など、また、大雪の際は現場の除雪を後回しにして一般道路を優先して除雪作業に従事するためこの間は現場作業が行えないなど、自然相手ですから机上では見えない部分が多くあります。  地域の建設会社は、地域を守るという社会的な使命を果たしたいとの思いが強く、存在自体がインフラであると考えます。地域の建設会社が技術者、技能者の給与や休日などの処遇面における改善やDXの積極的な導入に取り組むためには安定的な経営基盤の構築が不可欠でありますが、国交省として地域建設会社の持続的な経営環境の整備についてどのようにお考えか、御所見を伺います。

石井浩郎自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(石井浩郎君) お答えいたします。  地域の建設業は、社会資本整備の担い手であると同時に、災害時には最前線で地域社会の安全、安心の確保を担う地域の守り手として重要な存在であると認識をしております。こうした地域の建設業が持続的に活躍するためには、建設企業の適正な利潤の確保などが必要であると考えております。  このため、国土交通省といたしましては、まず安定的、持続的な公共投資予算の確保に努めているところでございます。また、地方公共団体も含めた公共工事の発注者におきましても、例えばダンピング対策や適正な工期の設定、あるいは施工時期の平準化といった取組を推進しておりますほか、工事の内容に応じて適切に地域要件を設定したり、地域への精通度によって企業を評価するといった点にも取り組んでいるところでございます。  引き続き、持続可能な建設業に向けた環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。

永井学自由民主党

○永井学君 様々な対策行っていただいて、地域の建設会社に対してしっかりと支援をされているということはよく分かりました。私の仲間で若い建設業、今継いだばかりの建設業の人間が、いろんなアイデアを出しながら、工夫をしながら一生懸命経営を行っております。是非、国としても引き続きそのような支援、しっかりとしていただければというふうに思います。  次の質問に移ります。  次に、継続的な国土強靱化計画について伺います。  東日本大震災から間もなく十二年余りが経過しますが、この間においても全国各地で地震や豪雨により多くの人命、財産が失われる自然災害が頻発しております。そんな中、今後も防災・減災、国土強靱化は継続した取組が必要であります。我が山梨県も山岳道路の防災対策など様々な対策が必要な箇所があり、先日も、長崎知事を先頭に、山梨県選出国会議員全員で国土交通省に要望活動をさせていただきました。  五か年加速化計画も、二年目となる令和四年度までにおよそ七・二兆円を確保して、令和七年度までの着実な事業推進が行われています。しかし、地方の国土強靱化はあと三年で終わるわけではなく、継続した予算確保が必要です。  そこで、五か年加速化対策後も継続的、安定的に国土強靱化の取組を進めていくべきと考えますが、国交省のお考えを伺います。

木村実国土交通省国土政策局長

○政府参考人(木村実君) お答えいたします。  激甚化、頻発化する豪雨災害、切迫する大規模地震、いつ起こるか分からない火山災害等から国民の皆様の命と暮らしを守ることは国の重大な責務と認識しております。  防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策におきまして、国土交通省では、自然災害への備えなどの取組を加速化させるため、流域治水、道路ネットワークの機能強化、インフラ老朽化対策等、五十三の対策を重点的かつ集中的に実施するなど、国土強靱化の取組を進めております。一方、実施予定の箇所も残っており、気候変動による降雨量の増加等も予測されているため、取組の強化が必要です。五か年加速化対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的、安定的に防災・減災、国土強靱化の取組を進めることが重要であると考えております。  現在、政府におきまして、本年夏を目途に新たな国土強靱化基本計画の策定に向けた検討をしているところでございます。国土交通省といたしましても、関係省庁と連携しつつ、しっかりと取り組んでまいります。

永井学自由民主党

○永井学君 よく地域を歩いていると、本当にこの五か年加速化計画が終わった後どうなるんだという声がすごくたくさんあって、大臣も所信の中で、この計画ですね、国土強靱化基本計画の策定に向けて関係省庁と連携しつつしっかり取り組んでまいりますというお話もございました。是非、安定財源の確保に向けた積極的な今後取組をお願いして、次の質問に移ります。  次に、観光政策について伺います。  アフターコロナと言われる状況に徐々になりつつあります。全国旅行支援などの効果もあって、観光需要は徐々に回復傾向にあります。政府においても二〇二五年に向けた戦略的計画である新たな観光立国推進基本計画を今月末までに閣議決定させることになっています。地方創生の核でもある観光の反転攻勢をしっかり支え、更なる発展につなげていくために、今後の観光政策について幾つか伺います。  まず、全国旅行支援と団体旅行の促進について伺います。  昨年、斉藤大臣の御英断で今年初めから三月末まで延長された全国旅行支援ですけれども、私も先日活用させていただいて、仲間と一泊で旅行に行ってまいりました。利用して改めて旅行需要喚起に非常に有効な支援であると感じました。三月末で終了予定だったこの全国旅行支援ですが、年度末で予算が余っていれば四月以降も継続される見通しであると聞いております。  この旅行支援を使用する際に、旅行業者、それを取り扱う旅行業者サイドの手続の中でいろいろな課題が今もあると聞いております。支援制度を四月以降も継続されるのであれば、再度この旅行を取り扱う旅行業者の声をしっかりと聞きながら対応していただきたいと思いますが、観光庁のお考えをお伺いしたいと思います。  また、団体旅行の促進についてでありますけれども、旅行業界、特に中小の旅行社にとってこの団体旅行の復活というのは悲願であります。この促進のため、全国旅行支援の二割の枠を団体に充てていただいておりますけれども、なかなかその伸びが目に見える形で表れておりません。旅行業界完全復活のために更なる団体旅行の促進をしっかりとやっていくべきと考えますが、観光庁の御所見を併せて伺います。

秡川直也観光庁次長

○政府参考人(秡川直也君) 今御指摘いただきました全国旅行支援なんですけれども、四月以降も実施継続は可能であるということを昨日、都道府県に周知をさせていただきました。これまでの執行状況を考えますと、大体今年の初夏ぐらいまでは実施が可能なんじゃないかというふうに考えておりまして、引き続き四月以降も都道府県と連携をして支援を着実に実施していきたいというふうに考えています。  あと、団体旅行なんですけれども、今先生が御指摘いただいたように、予算全体の二割を団体旅行枠ということで設定をして、貸切りバスのような団体旅行を支援するということにしています。その上で、団体旅行のプロモーションに取り組むような都道府県とか業界団体に働きかけを行っております。あと、観光バスというのは優れた換気性能がありますので、そういう安全性をもう一度その利用者によくお知らせするということもやっています。  今後も関係者の声を聞きながら、予算の執行状況、あと旅行需要の動向も踏まえながら適切に対応していきたいというふうに考えております。

永井学自由民主党

○永井学君 まさに、今次長がお答えいただいたように、その安全の周知というのが、バス、今までずっと密閉空間で長時間移動するのでまだまだバスに乗るのは怖いというイメージがある、そういうイメージを是非払拭するようなPRを進めていけば、団体旅行、更に前に進んでいくと思います。  また、全国旅行支援についてですけれども、旅行業界にとってこの支援、確かにすごく希望の光で、なったことは間違いない。さっき課題があると申しましたけども、その裏で、中小の旅行会社にとって意外な実は負担がありまして、GoToトラベルの給付金のときは一か月と待たずに給付金が下りてきて非常にお金的には早かったんですけども、これ不正受給された事件の影響もあって今回はチェックが非常に厳しくて、都道府県のですね、で、それも二、三か月待たないとこの割引分の振り込みが行われない。体力のある大手の会社であればこの立替え分、十分、負担には余りならないんですけども、コロナ禍で傷ついたやっぱり中小企業の旅行社というのは、これが相当負担になっているという話もあります。  繰り返しになりますけれども、是非、引き続きこの旅行支援、行われるときに業界の声をしっかりと聞いて新年度の御対応をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、物流業界の二〇二四年問題について伺います。  働き方改革関連法により自動車運転業務の時間外労働時間の上限規制が二〇二四年四月から適用されることによって生じる様々な問題、二〇二四年問題、午前中もたくさん委員の皆様方から質問が出ておりましたけれども、物流業界に関してはドライバーの時間外労働時間が年九百六十時間になって、この上限規制には六か月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金という罰則が付いています。  労働時間が制限されることで企業の売上げ減少やドライバーの収入減少などにつながるおそれがあるため、物流業者は二〇二四年に向けた対策に追われております。施行まで残り一年、物流業者の方たちが安心して来年の四月を迎えられるように、物流業界の二〇二四年問題について幾つか質問をいたします。  まず、業界の人材確保対策についてでありますけれども、時間外労働時間の上限設定に伴い一人当たりの売上げが減少すると想定され、売上げや利益を維持又は向上するためには人材を増やす必要があります。そのため、人材確保に向けた取組を積極的に行うことは大切なんですけれども、物流業界はドライバー不足が慢性化していて、ほかの産業と比べてもその状況が深刻であると聞いています。  人材を確保するためには、労働環境や労働条件をしっかり整備して柔軟な働き方に対応できるようにすることが大事であります。具体的には、長時間労働の是正、時短勤務制度など、従業員のニーズに応じた働き方の提供、福利厚生の充実などが挙げられます。そのほかにも、女性や高齢者など幅広い人材が働ける環境を整備することも、簡単ではないと思いますけれども、人材確保対策につながるのではないでしょうか。  国交省として、物流業界の人材確保についてどのようなお考えなのか、伺います。

堀内丈太郎国土交通省自動車局長

○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。  トラックドライバーは、委員御指摘のとおり、労働時間が長く低賃金にあることから、担い手不足が課題でございます。荷待ち時間の削減、そして適正な運賃の収受などによって労働条件を改善することは急務と認識をしております。  国土交通省といたしましては、平成三十年に改正されました貨物自動車運送事業法に基づき、国土交通省が令和二年に告示をいたしました標準的な運賃、この周知、浸透、あるいは適正な取引を阻害する疑いのある荷主などに対する働きかけ、そして要請、こうしたものに取り組んでいるところでございます。  また、運送事業者と荷主の連携により労働環境改善を促すホワイト物流推進運動、これは千五百社以上が参加しておりますが、この展開、そして荷役作業の負担軽減のためのテールゲートリフター等の導入支援、これはトラックの後部で自動で昇降して荷物の積卸し、積込みを支援する装置でありますが、こういったものの支援など働き方改革に関する取組を推進しております。  さらに、来年四月からはトラックドライバーに対しても時間外労働の上限規制が適用されることから、その円滑な施行に向けて関係省庁と連携し取り組んでまいります。  国交省といたしましては、引き続き、これらの取組を労働条件の改善、職業、業界の魅力の向上につなげ、トラックドライバーの働き方改革と担い手の確保に努めてまいります。  以上でございます。

永井学自由民主党

○永井学君 いろいろな対策行っていただいております。当然、物流会社、トラック会社も人を入れたいという気持ちはありつつも、なかなか、この対策も考えてはいるんですけれども現状があってできない状況もある、そういった中で国からの支援というのは本当に大切になってくると思いますので、人材確保に向けた引き続きの対策をよろしくお願いしたいと思います。  次に、この物流業界のDX、GX化について伺います。  法の施行により労働時間が限られる中で仕事をこなすためには、社内システムをDX化し業務効率を高めることが重要だと思います。車両管理システムや倉庫管理システムなど各種システムを導入することで業務効率が高まるため、短い時間で売上げを確保できるようになります。また、業務効率化によって残業が減れば採用活動を行う際のアピールポイントにもなり、先ほど言った人材確保にもつながると思います。  斉藤大臣も所信の中で、物流DX、GX等の推進に強力に取り組んでいくとおっしゃっておられました。物流DX、GXに対して具体的にどのように取り組まれるのか、伺います。

鶴田浩久国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  物流分野における担い手不足、それからカーボンニュートラルへの対応に向けても、物流DXやGXの取組、非常に重要でございます。これまで、物流DXにつきましては、前提となる物流標準化の推進、情報連携を可能とするデータ基盤の構築、業務効率化を高めるシステム等の導入支援などに取り組んでおります。また、物流GXにつきましては、EVトラック等の導入支援、物流施設の脱炭素化の支援、さらにモーダルシフトの推進などに取り組んでおります。  しかしながら、現在、二〇二四年問題を控えて、これまでの取組にとどまらずに、物流事業者だけでなくて荷主や消費者も一緒になって取り組んでいくことが重要でございます。このため、荷主を所管する経済産業省、それから農林水産省と連携して具体策を検討しているところでございます。関係省庁や産業界と連携しながら、スピード感を持って物流の生産性向上、環境負荷低減を推進していきたいと考えております。

永井学自由民主党

○永井学君 まさにそうなんです。これ、会社だけじゃなくて、荷主とか顧客の皆さんに対するアピールというか周知というか、そういった働きかけも非常に重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、二〇二四年問題に関する広報について伺います。  二〇二四年問題は、物流業界だけじゃなくて、一般の方々やそのほかの業界にも影響を及ぼす可能性があるため、社会全体の問題として共通認識できるようにすることが大切だと私は考えます。この問題に関して、もちろん業界各社で広報していくことも重要ですけれども、民間の広報力には限界があります。であるならば、国からの広報も重要なのではないでしょうか。  問題意識が共有できれば運賃アップもしやすくなると考えます。物流業界の持続可能な発展のため、また周知啓発するための国による二〇二四年問題の広報について、国土交通省の御見解を伺います。

鶴田浩久国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  物流の課題解決のためには、荷主や消費者の方々の御理解と御協力が重要でございますので、意識改革を進めるというのが必要になってまいります。その際、御指摘のように、分かりやすく自分事として捉えていただけるような広報が重要だと考えております。例えば、タワーマンションで一個の荷物を運ぶのに三十分以上掛かるケースもあるというふうに伺っています。  国土交通省としましては、国民の皆様が物流の果たす役割や重要性に理解を深めて、荷主を始めとする関係者が一緒に協力して取り組んでいけるように、関係省庁、産業界と連携をして物流の広報を強化してまいりたいと考えております。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございます。是非、引き続きの取組、よろしくお願いをいたします。  次に、空き家対策について伺います。  全国的に問題となっている、もう今日は空き家対策たくさん、いろんな先生方が質問されていましたけれども、特に私の地元山梨県の空き家率はひどく、二〇一八年の調査で全国ワーストワンに輝いてしまいました。ということもあって、山梨県会議員時代からこの空き家については強い問題意識を持って取り組んできました。山梨が多いのは、多分、先ほどの答弁にもあったんですけれども、別荘地が多いということもあるのかもしれないんですけれども。  かく言う私も、近隣にある空き家に悩んでいる者の一人です。私も、空き家率を解消するために、自分の家を、空き家を二軒買って、そこを中をリノベーションして今使っていますけれども、この隣にある家がなかなかひどい空き家でして、強風が吹くとプラスチックの屋根が破損して飛んできたりとか、二階のベランダに腐った布団が散乱していたりとか、ハクビシンの実はすみかになっていて、そこから私の事務所に侵入して、会議をしていても屋根裏で大暴れして、またこのひどいふん尿被害に悩まされています。私の住んでいる町の市役所にも相談したんですけれども、一回職員の方が見に来ていただいただけで、その後なかなか連絡が来ていないというような状況です。  今国会で空き家等対策の推進に関する特別措置法の改正案が提出され、国も様々な対策を行っていただいていることは承知をいたしております。しかし、どんなに良い制度があっても、今言ったように、マンパワーが、市町村の、足りないという現実があります。また、私のように迷惑な空き家で困っている近隣住民はもとより、空き家の所有者や空き家を買いたいなど活用希望者がどこへ相談しに行っていいのか分からないということもあるというふうに思います。  市町村のマンパワーをしっかりと援助しながら様々な相談に対応できる体制を充実させることが空き家対策の第一歩であると考えますが、国交省の御見解を伺います。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  空き家が管理不全になっているというような情報は、大体近隣住民の方から市区町村に寄せられるケースが多いと思います。また、多くの空き家の所有者が必ずしも活用に具体的な行動を起こしているということでない中で、活用をしたいという希望をお持ちの方がまず相談できるのは市区町村であることも多いと思います。こういったことを考えますと、市区町村におきまして空き家の相談体制を確保するということは大変重要な課題だと認識いたします。  しかしながら、先生御指摘のとおり、市区町村というのは、マンパワーの不足と、またノウハウの面でも不足をされているということが多うございまして、こういった相談に対して必ずしも十分に対応できていないというふうに承知をしてございます。  このため、今国会に提出をさせていただいております空き家法の改正案の中では、空き家対策に知見を有する民間の法人を市区町村が指定をいたしまして、公的な立場からより活動しやすい環境というものを整備をいたしまして市区町村をサポートしていただき、所有者でありますとか活用を希望されている方への相談対応、こういったものを行っていただけるような新しい制度を盛り込ませていただいております。  また、ノウハウのサポートという意味で申し上げますと、モデル的な相談体制をつくられているようなケースに対し予算上の支援を行うということもやってまいりたいと思います。例えば、市区町村がワンストップで相談体制をつくる、その後、案件に応じて不動産、建築の専門団体の方に取り次いで専門的な助言をしていただく、こういうような相談対応も非常に有効ではないかと思います。  国土交通省としましては、こういった市町村の取組を応援できるよう引き続き対応してまいりたいと存じます。

永井学自由民主党

○永井学君 ありがとうございました。  この法律が制定されて、空き家の利活用、更に進むことを本当に私も当事者の一人として祈っております。  もう一問実は質問用意していたんですけれども、時間になりましたので、大変申し訳ないですが、これで質問を終わります。ありがとうございました。

高橋光男公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日も質問の機会いただき、ありがとうございます。  早速、斉藤大臣の所信表明に関しまして、会派を代表してお尋ねしてまいります。  私も、今朝議論になりましたこどもエコすまい、こどもみらい住宅支援、この点につきましてまずお伺いしたいと思います。  前身のこどもみらい住宅支援事業は、元々、昨年度補正予算、また今年度の予備費等を活用して行っているものでございまして、先日も大臣は所信で良質な住宅確保の支援に取り組むというふうにおっしゃっていたこともございますし、また、省エネ、創エネ機能を有するZEH住宅というものは、環境負荷軽減、また自然災害への対応においても有効なものでございまして、国としても強力に推進しているものというふうに思っております。  今朝も問題になりましたけれども、この後継のエコすまい支援事業が閣議決定がなされ、補正予算が成立する前にこどもみらい住宅支援の予算が枯渇をして申請は打切りとなってしまったと。そうした中で支援の対象から漏れる方たちが生じたということでございまして、私ども公明党としましても、国交部会として大臣に対してこの要件を見直すように申入れをさせていただきまして、そうした方々を、全てではないにしても、多くの方を救済していただく措置がとられたことは評価したいというふうに思っております。  そこで大臣にお伺いしますけれども、今回の見直しを受けて、申請手続というものは、今回のこのエコすまいの申請を受け付けるのと同時に、私がお聞きしている限りは今月の下旬から行われるというふうにお伺いしております。しっかり、相談窓口での対応も含めまして、可能な限り多くの方が対象となるように最大限取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) こどもエコすまい支援事業につきましては、先ほど高橋委員からお話もございましたこどもみらい住宅との隙間の方々の救済ということにつきまして、昨年十二月、御党からの御意見いただきました。その御意見も踏まえ、ZEHレベルの新築や改修について支援対象の要件を見直したところでございます。これによりまして、制度内容を当初発表した段階よりも多くの方々が支援の対象になったという声も業界団体からいただいております。  また、この事業の対象とならないZEHレベル未満で計画された場合も、ZEHレベルへの性能の引上げを誘導し、支援事業の対象になっていただけるよう、一月末に事業者向けの無料相談窓口を開設いたしました。ここでは、経験豊富な建築士等が、設計図書に基づき、断熱材の追加の仕方や省エネ効果の高い設備の選定など、具体的できめ細やかなアドバイスを提供することとしております。今月下旬からは本事業の申請受付を開始いたします。  国土交通省としては、今申し上げた取組をしっかりと周知し、この事業を最大限御活用いただけるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いします。  今朝も浜口委員、先生が御質問なられていたように、仮に今回のエコすまいの新規の事業も、予算が早期になくなるようなことがあって申請の受付を締め切らざるを得ないような場合であっても、やはり前回のような混乱が生じないようにしていくこと、大変大事だというふうに思いますけれども、どのような対策を講じていくかについてお尋ねいたします。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。  多くの御利用がもしあった場合にやむなく申請受付を終了せざるを得ないということも確かに考えられるわけでございますが、しかし、そのような場合でもできるだけ混乱が生じないように注意をしなければいけないと思っております。  具体的な対応といたしましては、予算がなくなり次第申請受付を終了することになりますために、早い段階で申請を行っていただくよう推奨する、このことをホームページ等で御案内をしてまいります。また、予算の進捗、予算の執行の進捗をこれまで以上にきめ細かく情報提供をする、こういった対策を講じたいと思います。  またさらに、予算上限に達することなどによりまして補助を受けられなかったという場合を想定いたしまして、あらかじめ住宅事業者と施主との間で、補助金の相当額に関する負担の範囲、こういうものをあらかじめ決めておくことについても、補助を申請する際の条件として新たに求めることにしたいと存じます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  最後の部分、大変重要だというふうに思います。しっかり事業者と利用者の方がそうしたことをあらかじめ決めておけば、仮にその申請が間に合わなかった場合でも、やはりそこは、何というんでしょう、施主ではございませんね、住宅事業者さんとの関係でしっかりこの責任が明確になるかというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、関空再生という話と神戸空港の国際化支援につきまして大臣にまずお伺いしたいと思います。  昨年十月、国交委員会におきまして私もこの点お伺いをしまして、大臣からは関空の再生に向けた決意を述べられました。インバウンドは年末年始を経て回復を見せているところでございますけれども、関空は、データをいただきますと、首都圏の空港、成田、羽田合わせて、大体比べて一割程度遅れているのがまだ実態なんですね。したがいまして、大臣、所信でも述べられましたように、二〇二五年の大阪・関西万博に向けましても、関空再生に向けた国の後押し、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。  そして、我が党の兵庫県議団、また神戸市議団も強く要望してきたのが神戸空港の国際化でございまして、これにつきましても、さきのこの委員会で、施設拡張のための必要な早期の大臣許可、そして予算的、技術的支援というのをお願いさせていただきました。その後、神戸市は、新たな空港ターミナル、また、駐機スポット、これ西側の部分なんですが、これを拡張するための来年度の予算計上しておりますけれども、国の予算というのは今全くないんです。  そうした中で、是非、今からでもできる技術的な支援、またスポットの拡張、この東側の部分については是非国の予算をという現場からお声をいただいているところでして、来年度は難しくても再来年度、是非財政支援をしっかり行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、前段の関空に関しましてですが、国土交通省といたしましては、関西三空港懇談会からの要請を受けまして、二〇二五年大阪・関西万博とその後の更なる関西の成長を見据えた関西空域の飛行経路の見直しについて、有識者委員会を立ち上げて検討を行っているところでございます。  次に、後段の神戸空港の施設変更の許可についてでございますけれども、引き続き、神戸市とよくコミュニケーションを取りながら、空港の安全性を確保するために必要な審査を着実に進めてまいりたいと思います。また、施設整備への支援につきましては、神戸市から具体的な内容をお伺いし、まずは技術面に関する助言などの支援、協力を行ってまいります。再来年度からのということでございますが、しっかり検討させていただきたいと思います。  国土交通省としては、関西三空港懇談会における地元の合意を踏まえ、引き続き関係自治体とも連携し、適切に対応してまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 もちろん、再来年度の予算は来年度に議論していく中でというふうに思いますけれども、これは地元の本当に積年の願いといいますか、この神戸空港の国際化というのは大変期待も大きい中でございまして、是非とも国としてしっかりとお支えいただきたいということを強くお願いしたいと思います。  併せてお願いしたいのが航空業界への支援でございます。  これまで国際便の減少によって大打撃を受けているエアライン、また空港会社、引き続き試練に直面しているところでございます。公明党は、そうした現場の方々のお声も受けまして、まず税制面、航空機燃料税の軽減ですね、ここにつきましては、昨年末の与党の税制大綱の中で、しっかりと継続して五年間を見据えて措置がなされたところでございます。  一方で、予算措置、すなわち空港使用料の減免ですね、こうしたものもしっかり来年度講じていただきたいというふうに考えますが、いかがですか。

久保田雅晴国土交通省航空局長

○政府参考人(久保田雅晴君) お答えをいたします。  航空ネットワークは、公共交通として社会経済を支えるとともに、ポストコロナの観光立国の復活、インバウンドの本格的な回復を支える重要なインフラでございます。航空旅客需要は今回復しつつありますが、コロナ禍前と比べまして巨額の有利子負債を抱えるなど、航空ネットワークの担い手であります航空会社を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続いていると認識をしているところでございます。  そのため、委員御指摘のように、御支援いただきました航空機燃料税に係る特例措置、これ令和五年度から五年間延長するとともに、令和五年度につきましては、着陸料等の空港使用料の軽減措置も実施して、合計五百億円規模の支援を行うこととしておるところでございます。これらの措置によりまして、航空会社の経営基盤の強化を図りながら、航空ネットワークの維持、そして回復、拡大していく需要に対応するための機材投資等をしっかりと支援してまいりたいというふうに考えてございます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。是非、成長投資ということを航空会社さんも言われていまして、そうしたものに挑んでいくためにも経営基盤をしっかり支えていただくことが大変重要でございますし、大臣の所信でも、経営基盤の強化に加えまして、グランドハンドリングとか保安検査の体制強化等の受入れ環境整備を推進するというようなことも述べられたところでございまして、こうしたことを総合的にしっかり行っていただくことをお願いしたいと思います。  続きまして、ユニバーサル社会の実現の観点から、精神障害者の方への鉄道運賃割引についてお伺いしたいと思います。  この点も昨年十一月に本委員会で質疑をさせていただきました。国は導入促進に向けた働き方をお約束いただきまして、その結果、大手民鉄では、十六社ある中で、西日本鉄道、これ九州のもののようですけれども、それに続いて二例目となる近畿日本、近鉄ですね、近鉄が本年の四月から割引を決定いたしました。近畿地域で広いネットワークを持つ同社による適用を私も高く評価したいというふうに思っております。  割引条件となる精神障害者手帳をお持ちの方というのは、実は統合失調症、うつ病、てんかん、発達障害など、本当に広くいらっしゃいます。さらに、介護者に適用される割引というのは、例えば通院の際に同伴をされる介護者にとってその経済的負担を軽減する上でも大変重要なものでございます。  つきましては、既に割引が適用されている身体や知的障害者との間の公平性の観点、またユニバーサル社会実現の観点からも、他の民鉄、そしてJRでも同様の割引がなされるよう、国から更なる働きかけをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

豊田俊郎自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(豊田俊郎君) お答え申し上げます。  障害者に対する鉄道の運賃割引は、これまでも鉄道事業者の自主的な判断により行われてきたところでございますが、令和元年の精神障害者の交通運賃に関する国会請願が採択されたこと等を受け、鉄道事業者に対して理解と協力を求めてきたところでございます。  国土交通省といたしましては、身体障害者、知的障害者と同様に精神障害者に対しても割引制度を導入していただくことが重要と考えております。委員御指摘のとおり、近畿日本鉄道が今年四月から割引を導入することとなりましたが、残る鉄道事業者に対しましてもその意義、必要性等について丁寧に説明をしていくなど、更なる普及を図ってまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、ここからはグリーントランスフォーメーション、いわゆるGXの取組につきまして大きく二つテーマとして取り上げさせていただきたいと思います。  一つがカーボンニュートラルポートの取組でございまして、大臣所信におきましても、このカーボンニュートラルポート、CNPの形成を始め、グリーントランスフォーメーション、GXの推進に総力を挙げて取り組まれると大臣自身も述べられました。  この点につきましては、昨年の臨時国会で港湾法の改正が行われまして、カーボンニュートラルポートを形成するための協議会、そして計画が法定されたところでございます。そしてまた、その改正を受けまして、来年度予算においても、港湾におけるGXの推進としまして、港湾脱炭素化推進計画の作成に対する支援、またCNP形成に関する新技術を活用した高度化実証事業など、CNP実現に向けた取組を推進するための国費としまして四百二十六億円が計上されているものと承知いたします。  私の地元、神戸港のお話をちょっとさせていただきたいんですけれども、神戸港は、法改正以前の令和三年一月から神戸港カーボンニュートラルポート検討会が開催されておりまして、このほど全国に先駆けてCNP形成計画を作成いたしました。その概要をお示ししたのが配付資料の二の一になりますので御覧いただければと思います。  これ、本当にイメージとして示されているものでございまして、法定のものは、実はこの形成計画を基に更に具体的な取組を誰がどうしてやっていくのかということを定めていくのが法定の推進の計画というふうになるんですけれども、その前段階に当たるものでございますが、ここにお示ししたように様々な取組が想定されておりまして、水素等を活用した取組、また電化等に関する取組、こうしたものを是非推進していく中でカーボンニュートラルポートを形成していくというものでございます。  一方で、その中で様々な意見が出されているところなんですね。実際、これは本当に民間企業さんにとって初めての取組となることで、どのようなインセンティブを構築するのか、リスクをどう負担、分担するのかについて、実証実験を通じて民間企業の意見を取り入れた方がよいとする意見や、エネルギー、物流問題について、他国では政府の補助が大規模に行われているけれども、日本政府の投資はまだまだ十分ではないといった声があるものと承知いたします。  私自身も現場の関係者の方からお話を伺ったんですけど、国交省の案では、規制だけが厳しくなり、経済的メリットがないので競争力が低下すると、計画の中身はすばらしくても、中国、韓国にコスト面で置いていかれる、代替エネルギーの供給スケジュールを策定しないのは無責任ではないかといった声をいただいているところでございます。  その中で、陸上給電というんですかね、陸電のシステムがございますけれども、例えばこれについても、単に助成すれば済むという話ではなくて、外航船社が利用できるようにするには、電気料金制度、やはり新たにつくるべきではないかといったようなお声もいただいておりまして、なぜならば、現在の日本の電力料金体系では、この陸電を使う船は一隻もないんじゃないかと。外航船に限ってはですので、基本料金を撤廃するとか電気の従量料金を低減するとかの措置が必要ではないかといったようなことをおっしゃられております。  そこで、私がお伺いしたいのは、特にこの新たなエネルギー供給の問題につきまして、コストのことも含めて、経産省と国交省がきちんと話をしているのかについてお答えをいただきたいと思います。  もう一点、国は二〇二五年までにCNP形成計画を二十港で作成する目標をかつて掲げまして、今後それを推進計画に発展させていくものと承知をいたします。民間の意向も踏まえて具体的な取組などを定める法定の港湾脱炭素化推進計画を策定していくためには、国として是非決めなければならないことを明確にして、そして民間の方々に予見できるように関係者に伝え、そして特に先行する神戸港のようなこうした取組に対して、ソフト面、ハード面、両面で支援を手厚くやっていくべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

石井浩郎自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(石井浩郎君) お答えいたします。  陸上から船舶へと電力を供給する設備の導入といった新しいエネルギー供給に関する利用料金につきましては、経済産業省とも課題認識を共有しているところでございます。  その上で、産業用の電気料金につきましては、電力自由化に伴いまして、小売電気事業者の裁量による自由料金であることから、小売電気事業者による創意工夫の余地があると伺っているところでございます。そうした中で、国土交通省といたしましては、必要な情報提供を行うなど、これまで以上に関係者としっかり連携を図っていきたいと考えております。  また、港湾管理者が港湾脱炭素化推進計画を作成する際の支援であったり、計画の実施に際しても、低炭素型の荷役機械やLNG燃料船への燃料供給に必要な設備の導入に対する支援、あるいは水素等を用いた荷役機械の導入のための実証事業の実施に向けた調整を行っているところでございます。  今後とも、カーボンニュートラルポートの形成を強力に推進していくため、神戸港を始め、検討が先行している港湾における現場の声などを踏まえながら、必要となるソフト、ハード面での支援策をしっかりと検討をしてまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 まだまだこれからの取組でございまして、まだ国として何をどこまで決められるのかということの検討も十分進んでいない部分もあるかもしれませんけれども、私は、大事なことは、国と民間のこれは共同の取組だという中において、是非国として民間関係者に対してきめ細やかなやっぱり情報提供を始め、しっかりとコミュニケーションを取っていただくこと、このことは本当に基本中の基本だというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、さきにも触れましたインセンティブの構築に関してですけれども、この点につきましては、国交省港湾局が港湾ターミナルの脱炭素化に関する認証制度の創設に向けた検討会というものを立ち上げておられ、その検討会では、認証制度を国際展開し世界標準として実現したいとする声も聞こえております。ターミナルの脱炭素化の取組状況を評価する認証制度、これができれば港湾の競争力も強化されると考えます。  検討会でも神戸港の取組が紹介されているものと承知しますが、この認証制度の構築に向けた国の取組の今後の方向性をお伺いしたいと思います。

堀田治国土交通省港湾局長

○政府参考人(堀田治君) お答え申し上げます。  世界的にサプライチェーンの脱炭素化に取り組む荷主等が増えておりまして、これらのニーズにしっかり対応して港湾施設の脱炭素化などに取り組むことが、港湾の競争力の強化という観点からもこれは必要だというふうに考えております。  このため、国土交通省では、コンテナターミナル等における脱炭素化の取組状況を客観的に評価する認証制度の導入に向け、学識経験者などの意見を聞きながら現在検討しております。本認証制度は国際展開も視野に入れて検討しておりまして、本年度中を目途に制度案の取りまとめを予定しております。また、本認証制度を通じまして我が国の港湾が国内外の荷主や船主から選ばれる競争力のある港湾となるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非しっかりとお願いしたいと思います。  仮にそういったものができれば、確実に競争力の強化に私もつながるというふうに思いますので、今後の取組を注視してまいりたいというふうに思います。  続きまして、この神戸港のカーボンニュートラルポート検討会でも議論されている話でもございますが、海上コンテナの搬出入時にコンテナターミナル前で発生する渋滞の解決に向けた検討につきましても、CNPの形成にとって必要という意見がなされているところでございまして、この点についてお伺いしてまいりたいというふうに思います。  この渋滞対策のために、神戸港、大阪港のコンテナターミナルを運営されている阪神国際港湾株式会社の御協力も得まして、国交省港湾局が開発した新たなシステム、コンパス、CONPASの実証事業が行われております。資料二の二を御覧いただければと思います。  この取組は、従来のように港にトレーラーが入る際にドライバーや作業員の方がタッチパネルで受付を行ったり、またそこで発行された伝票を持ってヤードの行き先を確認され、それを持って指定された場所に行ってコンテナを搬出するといったやり方ではなくて、新たにこのCONPASというシステムを使って、ドライバーやコンテナ情報を関連付けたPSカードというものをゲートに設置されているカードリーダーにかざすだけで入場ができるようにする。また、神戸港においては、ヤード内の行き先をドライバー用の携帯端末で、専用の端末で案内するような、こういう独自の取組も行われているところでございます。  そこで、既に神戸港では三回実証事業を済ませ、来年度の本格運用に向けた準備が進んでいるものと承知いたします。特に、大阪港の方では、コンテナターミナルの隣接地で大阪・関西万博が行われますので、それに向けても渋滞解消の問題というのは非常に重要だというふうに考えます。  世界を見渡しても、こうしたコンテナターミナルのこの運用の自動化というものというものは進んでおりまして、我が国としても、こうした取組を進め、国際競争力の向上を図っていく必要があると考えます。  一方で、このCONPASにつきましては、まだ国が定めるシステムの料金設定というものが不明なままでございます。したがいまして、一体幾らでこれ使えるんだというところがはっきりしませんので、業界からは本当に実装可能なのかという懐疑的なお声もいただいたこともございます。  そこで、神戸港での具体的な取組を始め、来年度の本格運用開始、早期普及に向けて国としてどのように関与し、支援をされていくのかについてお伺いいたします。

堀田治国土交通省港湾局長

○政府参考人(堀田治君) お答え申し上げます。  CONPASは、ターミナルゲート前混雑の解消などを目的とした物流効率化及び生産性向上のためのシステムでございます。お尋ねのありました阪神港、神戸、大阪でございますけれども、令和四年度に計四回の試験運用を実施しておりまして、本年夏頃には神戸港のPC18と大阪港の夢洲コンテナターミナルでの同時試験運用の実施を予定しているところでございます。  また、阪神港独自の取組として、CONPAS専用の携帯端末を活用した事業者間の配送指示やゲート受付の電子化などにも併せて取り組んでいるところでございます。令和七年に開催予定の大阪・関西万博における夢洲の渋滞対策にも寄与するよう、令和五年度中の本格運用開始を目指しているところでございます。  また、CONPASの利用料金についてでございますけれども、これについては本年夏頃には関係者の方々に案を御提示できるよう検討を今進めているところでございます。  国土交通省といたしましては、阪神港、京浜港におけるこれまでの試験運用に御協力いただきましたターミナルオペレーターや陸運事業者、海運貨物取扱事業者などの方々に深く感謝を申し上げるとともに、引き続きCONPASの導入に向けてしっかりと取り組みまして、ターミナルゲート前の混雑解消やターミナルの生産性向上をしっかりと支援してまいりたいと思っております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  この点に関して、最後、資料二の三を御覧いただきたいと思いますけれども、実はこれ、神戸港のみならず、姫路港、また東播磨港という兵庫県の西側にあるこうした地域との連動した取組でありまして、なぜならば、海外から水素を輸入する拠点というのは、神戸港は敷地が限られていることもございまして、大型の受入れ施設は姫路港に造ると、そうした今取組がカーボンニュートラルポートということで姫路でも推進されているところでございまして、しっかりと、その間にある播磨臨海地域というのは全国屈指の物づくり拠点でもございまして、その間にある、今現在、国道二号というのがあるんですが、物すごく渋滞が頻発しておりまして、交通事故、また交通渋滞というものが発生しておりまして、地域の発展に大きな支障を及ぼしているところでございます。  しっかり高規格道路に取り組むということも大臣所信で述べられたところでございまして、この播磨臨海地域道路という新たな道路計画につきましても、この両港を結ぶ拠点として大変重要でございますし、まさに水素の移動というのは、幾つか考えられている中、陸送というのも一つの可能性として考えられています。  そうした中で、しっかりこうした道路を整備していくことということ、大変重要だというふうに考えますけれども、この早期事業化に向けた大臣の御決意をお示しいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私も、神戸港の水素貯蔵拠点、視察させていただきました。この地域、オーストラリアから運んでくる水素をそこに拠点して、そこから阪神港、また全国に水素を出していこうということでございますが、そういう意味でこの播磨臨海地域全体での取組だと、このように思っております。  この播磨臨海地域道路は、神戸市から太子町を結ぶ延長約五十キロメートルの高規格道路であり、令和三年三月に兵庫県と神戸市が作成した新広域道路交通計画に位置付けられております。播磨臨海地域には世界のトップシェアを持つ企業の製造拠点が集積しており、この道路の整備により、国道二号などの幹線道路の渋滞緩和や姫路港などの物流拠点とのアクセス強化が図られ、企業の生産性向上をもたらすなど、日本の経済成長の後押しが期待されます。この道路のうち、整備を優先的に取り組む区間である第二神明道路から姫路市広畑区の約三十六キロメートルの区間については、現在、兵庫県と神戸市が都市計画と環境影響評価の手続を進めています。  国土交通省としては、これらの手続が円滑に進むよう、引き続き、兵庫県や神戸市を始めとする関係自治体と連携しながら必要な検討を進めてまいりまして、しっかり進めていきたいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございました。  続きまして、ちょっと話題を変えまして、下水施設のリンの活用をした肥料化の課題についてお伺いしたいと思います。  この点につきましても、下水汚泥資源の利用拡大ということで大臣所信で述べられました。総力を挙げて取り組むということで、主に今日はリンを活用した肥料化の問題についてお伺いしたいと思います。  お配りした資料の三の一にございますように、昨年十二月、我が党として、神戸市東灘区の下水処理場で汚泥を肥料に活用する取組を視察させていただきました。写真はその現地のものでございます。この処理場は、二〇一二年、もう今から十年以上前から、民間会社水ing、これ水にingと書くんですが、この会社さんと一緒になって実験に取り組まれまして、下水の消化汚泥からリンを高純度に精製して回収する仕組みを開発されました。そのリンを使ったこうべハーベストという農業用の肥料を作り、JA兵庫六甲さんの全面的な御尽力の下で農家や市民に販売されております。  消化汚泥に含まれるリンというのはこれまで焼却、埋立処分されていたものでございますので、リンの回収と肥料化は資源循環の全国で最も先進的な事例と言っても私は過言ではないほどこの取組というものはすばらしいものだというふうに思っておりまして、その際、職員の方から伺ったのが、このような取組を是非神戸市内のもう一つ別の場所で展開をしたいという、そのための国の支援をいただけないかというお話、また、既存の施設につきましても効率を上げて良くしていくための施設改良のための支援、これを是非していただきたいという御要望があり、お伝えしてきたところでございますけれども、国の御対応ぶりについてお伺いします。

岡村次郎国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘の神戸市における既存のリン回収施設の運転効率を改善するための施設改良、この件につきましては、令和四年度補正予算において社会資本整備総合交付金により必要な予算支援を行ったところでございます。  また、もう一つのB―DASH事業でのリン回収に関する実規模実証の対象となる事業でございますけれども、これを公募を行った結果、神戸市における事業についても対象事業として選定をいたしまして、二月二十八日に公表したところでございます。  いずれの事業につきましても、しっかりと支援をしてまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。それほどやはり国としてもこの神戸の取組ということを注目されて支援をされていく、その意思の表れだというふうに思いますので、しっかりとお願いしたいと思います。  続きまして、もう一枚めくっていただきまして、これまでの取組は本当に、種々現場の皆様の本当に汗が流されてここまで至っているわけなんですけれども、その中で、このこうべハーベストという肥料を販売するJA兵庫六甲さんにもお伺いしましてお話をいただきました。  下水汚泥からできた肥料の販売というかつてない取組に対しては、本当に様々な御苦労があったというふうにお伺いしました。とりわけ、三点ですね。例えば一点目は、この生産した肥料をどのようにして販売するのか。やはり市場の理解を得ることやイメージの改善、大変重要だというふうにおっしゃっていました。  また、広報も様々取り組まれておりまして、例えばですが、学校給食で使用されるこの米は実はこの肥料を使って栽培をし、そしてそれを子供たちに食べてもらい、学んでもらい、そして理解を深めると、こうしたようなことをやっています。  さらには、農家へのアプローチということで、この肥料は本当に生産していく上で使えるものなのか、そうしたものを実感してもらうための取組というのも長年掛けてやってこられたそうでございまして、このJA兵庫六甲さんが培ってきたこれまでの経験というのは極めて貴重だというふうに思いますし、国が今後横展開をしていく上では非常に参考になるのではないかというふうに思っております。  したがいまして、農家さんに例えばまず使ってもらうための肥料の試作や栽培実証などへの補助金、こうしたものを是非国として支援していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

安岡澄人農林水産省大臣官房生産振興審議官

○政府参考人(安岡澄人君) お答え申し上げます。  肥料原料の多くを海外に依存する中で、下水に含まれるリンなどの国内資源の肥料化進めること、大変重要となってございます。  こうした中で、今委員から御指摘のあった神戸市とともにJA兵庫六甲が連携している取組、下水の肥料利用を進める上で大変効果的な取組と認識をしております。  農水省では、こうした取組、更に拡大するということで、補正予算で国内肥料資源利用拡大対策を講じております。国内資源を活用した肥料の製造に向けた施設整備などのほか、今御指摘もありましたけども、神戸市で取り組まれているような、実際農家に使ってもらうための肥料の試作であるとか実証、さらには肥料の効果や安全性の情報発信など、こういった取組を支援をしているところでございます。  また、神戸市とJA兵庫六甲の例のように、実際、肥料の原料の供給する側と実際使うJAさんなり農家さんなりの連携って非常に大事でございます。このため、関係者が集まる全国協議会というのを先月創設をいたしまして、第一回の協議会でまさに神戸市の方に来ていただいてお話をしていただきました。  今後とも、こういう事例の共有とともにマッチングなどを進めてまいりたいというふうに思っております。こうした取組が全国に広がるよう、今後とも国交省と連携して、国内資源の肥料利用、進めていきたいというふうに考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いします。  では、最後の質問になろうかと思いますが、手短にお伺いしたいと思います。  神戸の取組に参加されているこの民間会社水ingさんからもお話を伺ったんですね。国内的には、汚泥消化設備を保有し、リン酸マグネシウムアンモニウム、MAPと言われますけれども、この回収のポテンシャルがある処理場というのは二百六十一か所ございます。仮にこれら全てにおいて神戸市東灘区のような設備が整備されれば、リン酸マグネシウムで年間二・七万トン、これ単純には比較できないんですけど、国が輸入しているリン酸アンモニウム、年間五十一・二万トンがありますが、これの割合でいうと大体四%ほどでございます。  これとは別途、汚泥コンポストというものを別に下水道で使ってやっていますけれども、そうしたものを活用するとかなり自給にもつながるというふうに思っておりまして、現場からいただいたお声としまして、是非こうした関心のある自治体を早急に掌握して、やる気のあるところから積極的に支援してほしいだとか、また、知見を共有できるプラットフォームを構築することだとか、また、現在の下水道法にある努力義務規定というものもしっかり今後の活用を更に促していくために見直していく、こうしたような声をいただきましたが、最後、手短にお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 飼料価格高騰に対する関係閣僚会議、総理中心に行われました。そのときにも、この下水汚泥活用を、新しい飼料、肥料を作る、そういうことを拡大できないかという総理から直接指示があったところでございます。  こういう取組は、非常に今後の循環型社会、また肥料価格高騰に対して大きな効果があると思いますので、農水省と連携してしっかり進めていきたいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  今国会には、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の改正法案が提出されています。この中で、利用者の少ない鉄道路線について、地方自治体又は鉄道事業者の要請によって国土交通大臣が再構築協議会を組織するとされています。存続も廃止も前提としない協議なんだという説明を受けているんですけれども、現に存在している鉄道ですから、廃止があり得るということも意味した協議になります。  日本共産党は、「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」とする提言を昨年十二月に発表いたしました。そして、この提言をもって全国各地の自治体の首長さんとの懇談も進めています。どこでも存続のために協議し努力している、どこでも鉄路を維持するために国が役割を果たしてほしいと、こういう御意見をお聞きしています。  そこで、法案審議の前提としてお聞きしたいと思うんです。そもそも国は、日本の鉄道網の役割をどのように位置付けておられるんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 日本における鉄道の位置付けという御質問でございます。  我が国の鉄道は、旅客輸送量が世界トップクラスであり、国内の旅客輸送量に占めるシェアも諸外国と比べて非常に大きく、大量輸送機関として、国民の日常生活のみならず、観光、物流といった我が国の社会経済活動を支えてきました。安全性においても世界トップクラスの評価を得ています。また、初の高速鉄道となった東海道新幹線や、最速で東京―名古屋間を四十分程度、東京―大阪間を一時間強程度で結ぶこととなるリニア中央新幹線など、我が国は世界的に見ても大変優れた鉄道技術を有しています。さらに、旅客鉄道の輸送量当たりのCO2排出量は自家用乗用車の約八分の一であり、運輸分野のカーボンニュートラル化にも大きな貢献をしているところです。  このように、鉄道は様々な分野で我が国の社会経済を支えてきましたが、将来においても更に重要な役割を果たすことが期待されている、このように考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 全く同感なんですね。それは地域においても、首都圏においても、都市部においても全く同じだと思うんですが、国交省から鉄道をどう再生していくのかというこの法案の説明を受けたときに、今のような説明は皆無なんです。むしろ、空気を運んでいるような区間があると。空気を運んでいるという言葉が何度も出てくる、そんな説明なんですね。  今朝のニュースで、JR東日本が、千葉県の久留里線、久留里―上総亀山間、ここをバス転換していく方向と、こういうふうに検討していくということが報じられています。JR東日本が災害復旧をせずにバスに転換をしたという例はあるんですけれども、赤字のみを理由としたバス転換の検討を示したのは初めてのことです。これもこういう国交省の法案の動きを受けてのことではないのかと思うわけですね。君津市には何の打診もないということが取材での答えなんですよね。  鉄道網の今の大臣が答弁された役割の上に立って、存続するために、活用していくためにどうするか、そういう協議が重要であり、法案もそのためのものだというふうに理解してよろしいでしょうか。また、久留里線のこの区間についても、JR東日本に対して廃止前提の協議はしないようにと指導すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  久留里線につきましては、今後、鉄道事業者と自治体との間で協議が進められていくものというふうに考えておりまして、私どもとしましては、まずは今回国会の方に提出をさせていただいております地域公共交通法改正案、これを御審議をいただいて、さらに、地域の公共交通の中で鉄道が果たす役割につきまして、この法案に基づきましてしっかりと政策を進めていきたいというふうに考えております。  JR東日本がどういう形でこれから協議を進めるかということについては鉄道局としても注視をしておりまして、私ども、法案の御説明の際に申し上げましたとおり、廃止ありき、存続ありき、こうした先にそういうことを決めての協議というのは望ましくないというふうに考えております。この点も踏まえまして、今後、鉄道事業者と自治体との間の協議を見守ってまいりたいというふうに考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 さっきも言いましたけど、今あるものなんですから、それを、存続ありきで協議はしないというのは違うと思うんですよね。やっぱりいかに活用していくかの協議をしましょうよということでなければ私はおかしいというふうに思います。  問題は、確かにローカル線の危機だと言われている、それがなぜ起きてきているのか、そういう原因分析も必要だと思うんですね。  昨年十一月、衆議院国交委員会での我が党高橋議員の質問に大臣は、このまま民間事業者任せにしていては、利便性と持続可能性の高い地域公共交通を維持していくことが困難になりつつあると答弁をされています。  元々国有鉄道だったものを民間事業者に任せている状態です。その結果が今、持続可能性の高い地域公共交通の維持が難しいということは、分割・民営化では地域鉄道の維持はできなかったということになるんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 分割、三十五年前のJR発足、いわゆる分割・民営化と、その全体の評価と、今回地域が、地域のローカル鉄道が直面している問題、これは切り離して考えなくてはいけないのではないかと、このように思います。  今、地域の公共交通、特にローカル鉄道が大変厳しい状況にある中、これをどのようにすれば最も、地域の公共交通、これをなくすわけにいきませんので、どうすれば持続可能で地域の皆さんにとって利便性の高いものになるかということを、まず現状を事業者と地域公共団体とそして国が意識を共有し、認識を共有し、そしてどうすれば先ほど言ったような持続可能な公共交通機関を維持できるかということを真剣に話し合いましょうということでございます。  その際、そのローカル鉄道、今あるローカル鉄道についても、廃止する、存続するということ、その結論を前もって持っているのではなくて、認識を共有して真摯な議論をしましょうということでございますので、是非協力を、御理解をいただきたいと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今、分割・民営がどうだったかということと切り離してと言われたんですが、分割・民営をするというときにも大問題になったのがローカル線は維持できるかということだったんですよ。だから、これ切り離して考えるというのはおかしいですよ、そもそも、鉄道の考え方として。  この分割・民営のときも、国鉄赤字だ赤字だ言われたんです。だけど、それは、田中首相が当時、日本列島改造論をぶち上げて、余りにも過大な需要見込みで国鉄への長期投資を行った、これが最大の要因だったんです。  しかし、その反省もなく、全国一社だから赤字だとか、親方日の丸だから駄目だとか、こういう大宣伝の果てに分割・民営は強行されました。そして、分割・民営化後、JR各社は収益のために何を進めてきたのか。大幅な人員削減やりました。これで、運転する方も非常に過密労働で、これ事故起きかねない、あるいは事故が起きたりという問題もありました。線路の保守管理、外部委託されています。技術や経験の継承が危うくなっていると現場から深刻な実態もお聞きしています。  ホームの駅員がいなくなりました。みどりの窓口も激減、車内販売もほとんどなくなりました。無人駅は激増して、鉄道利用に手伝いを必要とする方の利便性は置き去りにされました。冬場に暖房もない無人駅、トイレが撤去された駅もあります。駅舎は老朽化してもそのまま。新幹線と並行する在来線は本数が激減して、地域住民の利便性は後退しました。北海道を始め赤字路線は次々と廃止、第三セクターへの移行で料金が高くなり、通学定期などで子供たちにも重い負担となっています。  国鉄分割から三十五年、民営化から三十五年、国が鉄道網に責任を持たないという政策が今何をもたらしているのか。私が今挙げたような事例を見て、サービスが向上されていると言えるのか。地方はどうなったのか。こういう分析と議論は必要だというふうに思いますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国鉄改革から三十五年が経過しておりますが、JR発足時と比べ、新幹線開業後の並行在来線を含めたJR旅客会社等の鉄道ネットワークは営業キロベースで微増し、旅客輸送量についてはおおむね三割増加し、サービス水準については、新幹線の開業などによる列車のスピードアップ、ICカードの導入やバリアフリー化などの利便性の向上も図られるなど、破綻の危機に瀕していた当時から考えると、国鉄改革が目的とした鉄道の再生が図られているものと評価しております。  一方、まだ残る課題として、JR北海道やJR四国、JR貨物については厳しい経営環境下に置かれており、令和三年に本委員会で御審議いただいた改正債務等処理法に基づき支援を行っているところでございます。また、ローカル線については、利便性と持続可能性の高い公共交通の再構築が急務となっているものと認識しております。このため、本国会に地域公共交通活性化再生法の改正案を提出しているところでございます。  また、先ほど、切り離してという私言葉を使いましたが、その意味は、近年、人口減少や少子高齢化の進行に加え、自然災害の頻発化、激甚化、新型コロナウイルス感染症を契機としたライフスタイルの変化、カーボンニュートラルへの対応など、鉄道を取り巻く環境は大きく変化しており、こうした環境の変化に的確に対応する必要がある、こういう趣旨も含めてそういう言葉遣いを使ったものでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今述べられたように、新しい課題も出てきている、それはそのとおりだと思うんです。だから、地域の鉄道をどうやって守って活用していくのかということが問われてきているというふうに思うんですね。様々な人口減少ということを言われましたので、私、本当に、それは国の政策との関係もあるでしょうということを、いっぱい思うところあるんですよ。東京一極集中につながるような規制緩和やってきたし、鉄道は民間に任せる一方で、自動車道路は次々と建設をしてモータリゼーションの推進というのは国がやってきたわけですからね。  では、ちょっと具体にお聞きします。一つは東京一極集中なんですね。二〇一四年、まち・ひと・しごと創生総合戦略の作成をして、地方創生も掲げて、東京一極集中の是正、これ、いろんな省庁取り組んでいます。国土交通省としても取り組んでいる。二〇二〇年までに東京圏への転出転入を均衡させるというふうに言ってきました。しかし、この目標は達成されていない。もう周知の事実です。  国土形成計画に基づいて一体東京一極集中どのように是正しようとしたのか。達成していないことをどう分析されているんでしょうか。

木村実国土交通省国土政策局長

○政府参考人(木村実君) お答えいたします。  東京一極集中の是正につきましては、国土政策の重要な課題としてこれまで取り組んできたところでございます。東京圏の人口の転入超過数につきましては、二〇一九年に約十四・六万人であったものの、二〇二二年には約九・四万人と、三年間で約五・二万人減少したところでございます。これはもちろん、新型コロナウイルス感染症の影響に留意が必要であるということでありますけれども、一方で、地方への人の流れの拡大に向けたこれまでの各省の様々な取組は一定の成果を上げてきたものと考えてございます。  他方で、就学や就職、これを契機とした十代後半から二十代の若年世代における東京圏の転入超過、これは依然として継続していることも踏まえまして、地方への人の流れを重層的で力強いものにすることが重要と考えております。  このため、先ほど委員のお話にもございましたけれども、まち・ひと・しごと総合戦略を受けまして、さらに昨年十二月にはデジタル田園都市国家構想総合戦略、これが策定をされました。地方への人の流れをつくることが重要な柱の一つとして掲げられたところでありまして、企業の地方移転、地方創生テレワーク、転職なき移住の更なる推進に加えまして、デジタルを活用したスマート農林水産業等による稼ぐ地域づくり、あるいは観光DX、そうした取組を推進していることとしているというふうに承知しております。  また、国土交通省としましては、委員からもお話ありました新たな国土形成計画、これを本年夏に策定することとしております。その中で、国土構造の基本的な考え方として東京一極集中の是正ということをしっかり位置付けまして、引き続き関係府省と連携いたしまして東京一極集中の是正に向けた国土づくりを進めるべく議論を深めてまいりたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 地方に移転する企業に減税したりとかということをやっているんですけれども、私は、その流れ以上に東京に呼び込む流れを国がつくっているんじゃないかというふうに言わざるを得ないんです。  国家戦略特区による規制緩和によって東京都心の再開発、驚くような規模とスピードで進んでいます。事業者、自治体、国で区域会議を行って計画決定をすれば、様々な許認可手続も必要がなくなりました。  資料の一枚目、この国家戦略特区の資料ですね。容積率は、商業地域で五〇〇%であるところを都市再生でまず六八〇%に緩和がされ、更にオフィスビルに隣接する住宅容積率を加算し、八五〇%まで都心部は緩和をしたんです。東京の都心にオフィスだけでなくマンションもどんどん造りましょうという規制緩和を民間ディベロッパーの提案に基づいて実施をしたということです。  この規制緩和によって、商業施設、オフィス、マンション、これ全部入った超高層ビルが次々と建設をされています。既にこの国会周辺見ても超高層ビル増えたなと皆さんも思われると思いますが、今後、二〇三〇年までに竣工予定の二百メートルを超える超高層ビルは更に三十棟あります。超高層ビルの定義は高さ六十メートル以上なので、そこまで含めますと二百三十棟を超えて二〇三〇年までに竣工されるということです。二百三十棟。ビジネスも居住も観光も、更に東京への集中が加速度的に進むのはこれ明らかですね。そういう箱が次々と造られていくわけですから。これで一極集中是正できますか。地方の人口減少、とりわけ若い皆さんの人口減少、これ止めることできますか。いかがでしょうか。

木村実国土交通省国土政策局長

○政府参考人(木村実君) お答えいたします。  先ほども東京一極集中、これは政府としてもまた重要な課題としてしっかりと位置付けてきているところでございます。取り組んできているところでございます。他方で、我が国、人口減少、少子高齢化、直面しておりますけれども、またグローバルな国際競争激化する中で、海外から人材、企業あるいは投資を積極的に呼び込んで我が国の国際競争力を高めることもこれ政府として重要な課題でございます。  したがいまして、東京一極集中の是正、これと我が国の国際競争力を維持発展させるために東京の環境を整備していくこと、これは両立すべき課題であるというふうに認識しております。  東京におきましては、引き続き我が国の成長を牽引する役割を果たすとともに、世界をリードする国際都市として発展していくことが求められております。国際競争力強化に資する取組などを促進するため、今ほど委員から御紹介ありました、都において容積率の緩和が活用されているものと認識をしております。  容積率の緩和につきましては、都市機能の集約化あるいは強化という政策効果がございまして、良質なオフィスの空間の形成あるいは緑豊かな都市空間の形成が図られるなど、都市の質の向上を進める中で有効であるというふうに考えておりまして、必ずしも人口を増やすことを目的に容積率緩和を行っているわけではございません。  今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けた働き方あるいは生活様式の変化を踏まえまして、地方の活性化と東京の国際競争力の強化、これが車の両輪として両立をして持続可能で活力ある国土づくりが図られるよう、引き続き関係府省と連携し、一層の取組を進めてまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 そういう説明で進めてきて、地方の人口減少は止まらない、東京だけが人口増える、そういう状況が続いてきたわけですよね。都心の通勤通学電車は異常な満員状態で、地域の鉄道は利用者減少で存続の危機に遭っていると。これは国土グランドデザインの失政だと言わざるを得ないですよ。こういう規制緩和路線の転換こそが必要だというふうに言わざるを得ません。  次に、じゃ、国は鉄道維持のためにどのような対策を取ってきたのか、伺いたいと思います。  国鉄分割・民営化後、鉄道を廃線にしないために国は何をしてきたんでしょうか。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  JRの特に上場各社につきましては、JR会社法に基づきまして、国鉄改革の経緯を踏まえ定めました、新会社がその事業を営むに際し当分の間配慮すべき事項に関する指針、いわゆる大臣指針におきまして、現に営業する路線の適切な維持に努めること、現に営業している路線の全部又は一部を廃止しようとするときは、国鉄改革実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化を関係地方公共団体及び利害関係人に対して十分に説明することとしております。  国土交通省といたしましては、この大臣指針が適切に遵守されるように今後とも指導してまいりたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 資料の二枚目が、国鉄分割・民営化後、廃線となった路線の一覧です。  二〇〇一年、平成十三年の指針が今の説明なんですけれども、既に国が保有する株を手放して上場企業となったJR東日本、東海、西日本に対して、その後九州もそうですね、ローカル線維持に努めてくださいという指針、努めてくださいというお願い、ガイドライン、これを出したということです。  一方で、一九九九年、鉄道事業法の改定で、廃線を許可制から届出制に緩和をして、国の審査もなく事業者の経営判断で廃線できるようにしてしまいました。規制緩和です。  指針を示しても廃線は止まっていません。今日の都市部への人口集中の下では、都市部での利益をローカル線維持に充てて廃線を防ぐことはできたはずだし、先ほどの東日本の例でもやるべきだと私は思います。そういう指導はしてこなかったんでしょうか。せめて、廃線について国が審議する許可制に戻すべきではないですか。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  国鉄改革の際に、昭和六十年、国鉄改革に関する意見が出されておりますが、こちらにおきましても、いわゆるローカル線の中でも、全国のネットワーク、幹線ではないような、シビルミニマムとしての輸送の確保につきましては、基本的には輸送需要に応じた最も効率の良い交通機関により確保されるべきものであると指摘されております。利用者の利便をまず確保する、あるいは持続可能性を確保するという意味で、他の交通モードに転換されることというのは国鉄改革の際も認識をしていたところと考えております。  一方で、鉄道事業法につきましてはそうした制度になっておりますが、先ほど申し上げましたとおり、国鉄改革の経緯も踏まえまして、JRの各社、特に上場各社につきましては、先ほど申し上げましたように、まず適切に遵守する、適切に維持を図ること、それから、もし廃線をしようとする場合には関係者にしっかりと説明責任を果たすことということを義務付けております。  各鉄道事業者におきましても、何とかこの路線を維持するために、様々な省人化の努力でありますとか、あるいは新しい技術を活用してメンテナンスの効率化を図ったりと、こうした努力を行っているものと認識しております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 先ほど、CO2の問題とか、大臣が答弁されたことどっか行っちゃうんですよ、ローカル線の話になると。  私、本当におかしいと思うのは、日高線を始め、災害で被災した路線が復旧されずに廃線に追い込まれています。資料の中で米印一となっているのがそれなんですよね。今、九州の日田彦山線、添田―夜明間、北海道の根室線、富良野―新得間も被災してそのまま放置されていて、日田彦山線は廃線、バス高速輸送システム、BRTになるというんですね。  でも、道路が被災したら必ず復旧します。それから、例えば病院や保育所、学校、こういうところ被災しても必ず復旧します。なぜ鉄道はこのように放置され、なぜこのように廃線ということになってしまうのか。公共施設で、このように被災したらそのままにします、廃線にしてしまいます、そういうのって鉄道以外にあるでしょうか。  鉄道については、国が責任持って廃線にはさせないと、まず復旧すると、これはせめて必要なことだと思いますけど、いかがでしょうか。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  鉄道事業者が行います災害復旧事業に関しましては、黒字の鉄道事業者に対しましても、平成三十年六月に議員立法によりまして鉄道軌道整備法が改正されております。赤字路線など一定の要件を満たせば補助することが可能となっておりまして、平成二十三年七月の新潟・福島豪雨で被災したJR東日本の只見線等におきましてこの制度が活用され、昨年十月には全線運転が再開されておりまして、観光需要の掘り起こしなどが図られているところでございます。  また、先ほど例に挙がりました路線につきましては、各地域の中で今後の鉄道の取扱いを議論されまして、その中でそうした方針が定められて、例えば日田彦山線につきましては、BRTの方向で今工事が進められているものと認識しております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今提起した問題は、法案審議の前提となる問題だと思っています。しっかり今後も審議していきたいと思います。  以上で終わります。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、駅の無人化について、障害者の立場から質問したいと思います。  この駅の無人化で困っている人たちの現状については以前にも質問させていただきましたが、無人駅が増えていく中で駅を利用しにくくなっているという相談が増えています。  資料一を御覧ください。  現在、国交省によれば、令和二年三月時点で、全国九千四百六十五駅のうち無人駅は四千五百六十四駅あり、全国のほぼ半数の駅が無人化となっています。二〇〇一年からは二〇一九年まで、約二十年間の間に四百以上もの駅が新たに無人化されています。  無人化された駅の時間帯は、終日無人駅だったり、混雑していない早朝や夜間が無人であったりと駅によって違いますが、駅員のいない無人駅はどんどん増えていき、見守りや介助の必要な障害者や高齢者にとって電車を利用しづらい現状となっています。  各鉄道事業者では、車椅子を使用している方や高齢者など支援が必要な方には、無人駅でも拠点駅から介助員を派遣するということとなっています。無人駅になる前から駅員は元々少なかったのですが、乗車するまでに待たされてしまうということが多く、駅員がいなくなったことで更に拠点駅から駅員を呼ぶことになり、以前よりも長時間待たされることが多くなりました。  駅の利用で困っている相談の中には、インターホンで駅員を呼んでも三十分以上待たされることが多く、長い時間では一時間近く待たされ、待ち合わせの時間に遅れてしまったという人もいます。また、駅員から予約を取ってくれと言われて、待たされることが不安に思い、予約しないと電車を利用できなくなってしまった人もいます。ほかにも、インターホンの位置が高過ぎて車椅子の人が使えなかったり、視覚障害者の人の場合はインターホンまでの点字ブロックがなかったり、音声案内しかない場所では聴覚障害者の方にはインターホンが利用できないなど、そもそも呼び出すことが困難な状況に置かれています。  無人駅になってから、改札に駅員がいなくて切符が買えなくてホームまでも行けない人など、駅を利用しづらくなっている人が増えてきています。また、最近では、みどりの窓口も減ってきて、障害者割引の切符を買うことや、困ったときに案内をお願いするなど、人の支援を求める場所が少なくなってきて、ますます駅が利用しにくくなっています。  私が施設から地域へ出てきた三十八年前は、車椅子の人の乗車拒否は当たり前で、電車に乗るたびに駅員から文句を言われました。その頃は駅にエレベーターがあるところは少なく、隣の駅から駅員の対応を呼んでホームまで上げてもらったり、駅員が一人しかいないところでは、階段を使うのが無理な場合、電車が通過する時間を確認しながら駅員が車椅子を押して線路を渡り、向かい側のホームまで連れていってくれたということがありました。その頃、駅員さんがそうやって介助をしてくれたことを、私はとても助かったという思いを、思い出にあります。  昔は、バリアが多い中でも、その都度工夫しながら対応してくれました。しかし、多くの障害者の人たちは、毎回電車に乗るたびに乗車拒否に遭ったり文句を言われたりする中で電車を利用し続け、そして障害者団体がエレベーターなどの要望を国や自治体、そして会社にも要望を出しながら運動してきました。  一九八一年の国際障害者年や二〇一六年の差別解消法、バリアフリー法の施行と、時代が移り変わるごとに駅が利用しやすくなってきています。しかし、エレベーターやホームドアなどハード面のバリアフリーが進んできていても、見守りや介助などの支援が必要な人たちにとって無人駅は利用しやすくない状況であり、駅側の都合が優先され、駅を利用する側の障害者や高齢者が自由に電車に乗ることができなくなってきています。  無人化になって特に困っているのは、支援を必要な障害者や高齢者が駅を利用する際、行きたいときに行きたい場所へ自由に電車に乗ることが無人化によってできなくなってきているという現実です。電車に乗るまでに様々なバリアや制限が掛けられ、電車に乗ること自体を諦めてしまう人も出てきています。  そもそも、本来、電車やバスなど公共交通機関は、利用者の利便性を図り、社会生活を円滑にするための移動の権利を保障するもののはずです。鉄道は生活を送る上で欠かすことのできない移動手段の一つですから、障害を理由に制限されるものではありません。差別解消法などができて、障害者の移動の権利や社会参加が叫ばれているにもかかわらず、無人化は進み続けており、昔よりも介助の必要な障害者の人たちが駅利用から排除されてきている実態があり、むしろ逆行している状況でもあります。  国交省が作成している差別解消の推進に関する対応指針にも、障害があることのみをもって乗車できる場所や時間帯を制限し、又は障害者でない者に対して付さない条件を付けることが差別的取扱いに当たると明記されており、事前の予約や連絡をしないと駅を利用できない現状は、まさに健常者には付さない条件を付すことであり、差別解消法にも反していると思います。  このように、無人化によって、主要な駅から駅員が来るまでに三十分以上待たされたり、予約をしないと駅を利用しづらい人たちが出ている実態に対して、国交省としては鉄道事業者に対しどのような指導を行っているのか、お答えください。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  近年、鉄道事業者の厳しい経営状況を受けまして、地方部を中心に駅の無人化の動きが出てきておりますが、無人化に際しましては、障害者の方を含む駅利用者に対し極力御不便をお掛けすることのないように、サービス水準を可能な限り維持する必要があると考えております。  支援を必要とする障害者の方への乗降の介助につきまして、事前予約を行う場合の利便性を高める観点からは、電話に加え、ウェブでの申込みを可能とする取組が行われているところでございます。また、事前予約がない場合におきましては、乗務員による携帯スロープを用いた乗降介助を行うことにより、無人駅においても乗降が可能となる取組が行われているところでございます。  障害者の方が安全、円滑に無人駅を利用できる環境整備ができるように、こうした取組が他の鉄道事業者においても広がるように、引き続き働きかけを行ってまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 無人化によって、使いづらい、あるいは困っている障害者の方も増えておりますので、引き続き指導の方をお願いいたします。  次に、駅のホームでの危険性について質問します。  駅で待たされる問題にとどまらず、事故や緊急の災害など、駅の安全性の確保や防犯には人的支援が不可欠だと思います。  資料三を御覧ください。  こうした中、二〇二二年十二月には、大分県の津久見駅で、駅員不在の時間帯に視覚障害者の方がホームから転落し、特急電車にはねられて亡くなりました。大分県ではずっと前から当事者団体の反対があり、資料四のとおり、訴訟にもなっていますが、今回、無人駅でこのような痛ましい事故が起こってしまっています。  資料五を御覧ください。  国交省の調査によると、視覚障害者のホームからの転落について、平成二十二年度から令和元年度までの十年間の平均発生件数は七十四・七件であり、このうち列車と接触した事故件数は年間平均二・一件となっています。  資料六を御覧ください。  国交省が視覚障害者の方に向けての行ったアンケート結果では、回答者三百三人のうちホームから転落したことがある人は百九人で、その百九人のうち約半数の方は複数回の転落経験があったと言っています。転落だけではなくヒヤリ・ハットまで含めると、視覚障害者の方の約六から七割が経験をしているということになります。無人駅が進めば進むほど、こういう事故はなくなりません。  例えば、これはいい事例ではありますけれども、東京メトロの護国寺駅では、以前から、視覚障害者の特別支援学校があり、視覚障害者の利用者も多いことから、当事者の要望を踏まえて点字ブロックを設置したりホームドアの設置を行っていますが、ハードの整備はもちろんのこと、常に駅員が配置されていることにより、見守りや急な事故にも対応できるような体制が整っています。そのため、視覚障害を持った利用者の人たちも安心して駅を利用できています。このように、人的配置による見守りや介助が整っていれば、悲惨な事故を防ぐことができると思います。  一方、各鉄道事業者では、無人駅にする代わりに監視カメラや問合せに対応するインターホンなどの遠隔システムを導入し、遠隔から見守ることで利用者の安全管理を進めようとしています。しかし、カメラが設置されていても、視覚障害者の方が転落した場合、カメラの死角に入ってしまって見えませんし、転落に気付いても、遠い駅から来るのに時間が掛かってしまい、安全性には疑問が残ります。  最近では、鉄道事業者は、車椅子の人などの障害者や高齢者に対して、電車に乗るときは事前に連絡をしてくださいということを事実上強いています。事故が起こるのは一瞬なので、監視カメラの遠隔システムではとっさの事故は防げないと思います。ですから、駅で待たされるという利便性の問題だけではなく、事故を防ぐための安全性を確保するためにも人的支援は不可欠だと考えます。  駅の無人化が進む中、国交省は、利用者の安全性の確保や、転落事故が起こる現状に対しての危険性や、駅員などの支援がなければ駅を利用できない利用者の方の実態把握をどこまで行っているのでしょうか、お答えください。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  障害者の方が無人駅を安全、円滑に利用することができるように、鉄道事業者に求められる具体的取組について検討するため、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者の方々等の各障害者の団体、鉄道事業者等から成る意見交換会を設置いたしまして、令和四年七月にガイドラインを作成したところでございます。  ガイドライン作成に当たりましては、各障害者団体からの無人駅利用に係るお困り事や要望等をお聞きした上で、無人駅の利用しやすい環境づくりに配慮すべきこと等について七回にわたり議論を行いました。  また、現在、当該ガイドラインの周知も兼ねまして、地域の各障害者の団体の方々からそれぞれの地域の無人駅に関するお困り事等を把握するため、昨年秋から地方運輸局ごとに意見交換会を開始して実態の把握に努めているところでございます。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  このガイドラインの設置によって当事者の意見が反映されていくということはとてもいいことだとは思いますけれども、ただ、やっぱり、日々の鉄道の状況の中で実態把握というのがなかなかやっぱりされていないから事故が起こっているのではないかというふうに思います。今後もやっぱりしっかりと検証して実態把握をしないとまた同じような事故が起こってしまうと思いますので、引き続きお願いいたしたいと思います。  今まで駅員の支援によって駅を利用してきた障害者の人たちは無人駅が増えたことで前よりも駅が利用しづらくなるということを先ほどから申し上げていますが、それは社会参加が阻まれているということにもつながってきます。無人化によって増え続けている人的支援を必要とする人たちの駅利用に関する問題を解決していくということが急務だと考えます。  このような人的支援を必要とする人たちの駅利用に関する実態調査を直ちに行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) 障害者の方における駅利用に関する実態やニーズにつきましては、これまで、先ほど申し上げました意見交換会等を通じて、障害特性に応じた必要な支援、お困り事等につきまして丁寧な把握に努めてまいっております。  見守りや介助等で人的支援が必要な利用者がいらっしゃることは私どもとしても認識をしておりまして、今後は人的支援を必要とする障害者の方における実態やニーズについて特に丁寧な把握に努めてまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  やっぱり私のように重度の障害になるとどうしても人の手の支援がなければ電車に乗ることはできませんから、やはり悲惨な事故を防ぐためにも、そして人的支援を必要な方のためにも是非検討の方をお願いしたい、あるいは調査を把握していただきたいというふうに思います。  また、障害者や高齢者が無人駅を利用するに当たっては、無人駅利用に係るガイドラインを、先ほどからも言われていますが、作成されたというところではありますが、どうしてもハードの面の改善だけが重要視されているように思います。  そういう意味では、人的な支援を必要とする障害者や高齢者がやっぱりそこから置き去りにされているような現状もありますので、大臣の所信では、誰もが安心して参加し、活躍することができる共生社会の実現に向け、公共交通機関、建築物等のバリアフリー化や心のバリアフリーなど、ハード、ソフトの両面からの取組を着実に推進していきますと述べられていました。  一人も取り残さないという公共交通の在り方を実現していくために、駅員の支援がなければ駅を利用できない人たちにとっての対策として人員配置などソフトの面も含めた改善策を早急に考えていただきたいと思っていますが、大臣のお考えをお聞かせください。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 障害者や高齢者が安心して無人駅を利用するに当たっては、ハード面の改善に加え、ソフト面の対策も重要であると考えております。  先ほど局長が答弁しましたように、昨年、駅の無人化に伴う安全、円滑な駅利用の観点から策定したガイドラインにおきまして、ハード面の取組だけでなく、ソフト面の取組として、他駅からの駅係員等による巡回、見守りの実施等や駅運営に係る地域との連携なども重要である旨を記載しております。  また、障害者の声を聞く場として、車椅子利用者などの障害者の利用環境改善に向けた様々な課題を議論するため、障害者団体と鉄道事業者による意見交換会を今年二月に設置いたしました。さらに、昨年秋より、地方運輸局ごとに障害者団体との意見交換を実施しております。  国土交通省としましては、来年度も、これらの場を活用して、人的支援を必要とする方も含めた障害者のニーズを把握し所要の対応策を検討するとともに、鉄道事業者がソフト面も含め的確に対応するよう指導してまいりたいと、このように思っております。  誰もが移動の自由を持っている、その一人も取り残さないという公共交通の在り方を国として検討し、模索し、より理想に一歩ずつ近づけていきたいと、このように思っております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  様々なハード、ソフト両面の配慮をしていただいているところではありますけれども、やはりその遠隔からの支援というか、そこから駅員さんが来てという形だけではなかなか重度の障害者の方とか高齢者の方は難しいという現状がありますので、やはりその辺も駅に常駐する駅員さんが配置できるような方策も今後考えていただけたらというふうに思っておりますので、その辺もよろしくお願いいたします。  質問を終わります。ありがとうございました。

蓮舫立憲民主・社民

○委員長(蓮舫君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時五十分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗