行政監視委員会 第4号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2023/05/15
会議録
○委員長(青木愛君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十二日までに、広瀬めぐみ君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に新妻秀規君及び梅村聡君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房アイヌ総合政策室次長田村公一君外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国立公文書館理事山谷英之君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 まず、行政評価等プログラムに関する件、政策評価の現状等に関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。松本総務大臣。
○国務大臣(松本剛明君) 本委員会におかれましては、総務省の行政評価機能を御活用いただきつつ、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を精力的に行っておられることに対し、深く敬意を表します。 それでは、昨年十一月十四日の本委員会に対する御報告以降に公表した案件について御説明申し上げます。 初めに、本年三月に閣議決定いたしました政策評価に関する基本方針の一部変更について御報告いたします。 社会経済情勢の変化に対応できる行政の実現には、政策の効果と現状を把握の上、機動的かつ柔軟に軌道修正を行いながら前進する政策展開が必要です。 このため、政策の特性に応じた政策効果の把握、分析を行い、政策形成過程において必要となる情報を適切に活用できるよう、政策評価制度の運用を見直しました。 本基本方針の下で行われる取組を通じて新たな挑戦や前向きな軌道修正を行うことが、行政の無謬性にとらわれない望ましい行動として高く評価されることを目指してまいります。 次に、行政評価等プログラムは、行政評価局の毎年度の運営方針を定めたものであり、本年五月に決定の上、公表いたしました。本年度においては、政策形成、評価の改革に対応し、各府省の政策評価の取組支援、各府省の政策を前に進める調査の実施、個別の行政相談事案への丁寧な対応とその業務の改善などに取り組んでまいります。 続いて、各府省の行政運営の改善に関する調査の結果につきまして、「遺留金等に関する実態調査」など三件について、それぞれ関係府省に勧告等を行いました。 総務省の活動が本委員会の調査に一層資するよう、今後とも真摯に取り組んでまいります。 委員長、理事、委員の先生方におかれましては、よろしく御指導を賜りますようお願いを申し上げます。 詳細につきましては、行政評価局長から説明させます。
○委員長(青木愛君) 次に、補足説明を聴取いたします。清水行政評価局長。
○政府参考人(清水正博君) それでは、詳細を御説明いたします。お手元の「「政策評価に関する基本方針」の一部変更等の概要について」と題したA4横置きの資料を御覧ください。 初めに、政策評価に関する基本方針の一部変更について御説明いたします。 資料一ページを御覧ください。 本方針は、政策評価法に基づき、各府省が政策評価の計画を策定する際の指針を定めるものです。 今般の変更においては、有効性の観点からの評価を一層重視し、政策効果の把握、分析機能を強化するため、政策の特性に応じた評価が可能となるよう、評価方式等を見直すことや、意思決定過程における活用を推進することとしました。 総務省においては、政策効果の把握、分析の手法等の調査研究を進めるとともに、得られた知見や方法の共有、各府省におけるデータ利活用や人材育成の支援などに取り組み、各府省の前向きな挑戦を後押ししてまいります。 次に、行政評価等プログラムについて御説明いたします。 資料の二ページを御覧ください。 今般の政策形成、評価の改革の趣旨を踏まえ、令和五年度においては、政策評価について、意思決定で求められるエビデンスの水準や分析手法等に関し、政策評価審議会での議論も踏まえ、技術的ガイドラインを策定すること、行政運営改善調査について、各府省の課題解決につながるよう、できていないことの指摘ではなく、政策効果を把握、分析し、改善方策を提示することを重視して実施すること、行政相談について、個々の相談事案への対応と課題解決の状況等などについて分析を行い、相談業務の運営を改善することなどに重点的に取り組みます。 次に、行政評価局が行った調査につきまして、前回の御報告後に行いました三件の勧告等について御説明いたします。 資料の三ページを御覧ください。 本年一月に公表した「外国人の日本語教育に関する実態調査」は、日本語教室の開催の参考となる取組や、求められる国の支援内容などを把握するため、地方公共団体の実情、意見、要望などを調査したものです。 その結果に基づき、外国人のニーズの把握等に関して地方公共団体が求めるノウハウ等について情報提供を行うことなどを文化庁に通知しました。 資料の四ページを御覧ください。 本年三月に公表した「遺留金等に関する実態調査」は、市区町村等における引取り者のない死亡人の遺留金等の処理や保管の実態を調査したものです。 その結果に基づき、市区町村等の負担軽減のため、市区町村等が相続人に優先して死亡人の預貯金を引き出し葬祭費用に充てることができる法的根拠を明示し、市区町村等や金融機関に周知すること、弁済供託の活用により葬祭費用充当後の残余遺留金の処理が円滑に進むよう運用を改善することなどを厚生労働省及び法務省に求めました。 資料の五ページを御覧ください。 本年四月に公表した「災害時の道路啓開に関する実態調査」は、現場における道路啓開への備えを進めるため、国、地方公共団体等の取組状況を調査したものです。 その結果に基づき、地方整備局等が主体となって協議会等を設置するとともに、協議を通じ、道路啓開計画の策定を推進すること、道路管理者が人員、資機材の確保を行うよう取組を促すことなどを国土交通省に求めました。 御説明は以上でございます。本委員会の御審議に行政評価機能が一層資するよう今後とも取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
○委員長(青木愛君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青山繁晴君 ありがとうございます。自由民主党の青山繁晴です。 本日も、主権者におかれましては、たくさん傍聴の現場に来ていただき、心から感謝申し上げます。 本日は、短い時間でありますが、安倍元総理、岸田現総理に相次ぎました総理への襲撃テロについて、警護の在り方について警察庁にお伺いしたいと思います。 これからいたします質問は、全て行政組織としての警察庁に問うものでありまして、警察官の方々に問うものではありません。 不肖私は議員よりも民間の専門家の時代の方がはるかに長いんですが、事件記者から始まりまして、フランスの国家憲兵隊やアメリカのFBIを始め、世界の治安当局とも連携をし、今も連携を続けております。そのために、民間時代に警察学校の講義などもしておりましたけれども、日本の警察官の清潔さ、それから練度、志、いずれも、不肖私が愛国者だから申すんではなくて、客観的に見て世界の警察のトップレベルないしはトップであると考えます。 課題は、その警察官を訓練する上層部、あるいはもう一度申しますと行政組織としての警察庁にあります。なぜかというと、自衛官もそうですけれども、警察官も訓練してないことはできませんので、いざとなったときに訓練の在り方がそのまま裸で出てくるわけであります。 まずは、直近の岸田文雄現総理大臣への襲撃事件についてお尋ねしたいんですけれども、なるべく客観性を期すために、改めて世界の治安当局の意見も暗号化された電話などでお尋ねいたしました。 そうすると、さっき組織名挙げましたけれども、具体的にどこがどう聞いたということは申し上げませんが、一番多かったのが、日本のメディアでは比較的褒めそやしたところもあったところの、爆発物と思われるものを警護官がとっさに蹴ったことなんですね。もう一度申しますが、警護官そのもののことを問うているのではありません。 ただ、普通、要人警護というのは、銃器に加えて爆発物の警護も事前に訓練を徹底的にいたします。そのときに、目の前に爆発物があったときに、それを逆に、総理への逆方向であっても足で蹴るというのは信じられないことであり、これについて、私自身も今国会議員務めておりますから、随分世界から聞かれました。私としては、もう答えに窮しながらも、いや、とにかく総理から遠ざけようとしたんでしょうということは答えているんですけれども、答えていて実は自分でも納得できないです。 これについて、まず警察庁の御説明をお聞きします。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 御指摘の点につきましては、四月十五日に、岸田総理の警護に従事しておりました警察官が、聴衆の頭上を越えて投擲され、地面に落下して足下に転がってきたものに対して対処を行った件であると承知をいたしております。 今回の和歌山県における警護の状況につきましては、現在、和歌山県警察において確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところでございます。警護措置の評価についてお答えすることができる段階にはないことを御理解いただければと思います。
○青山繁晴君 私は、いわゆる与党質問というのはやりませんので、今の答弁で誰が納得できるでしょうか。 犯行については、これから公判も行われ、その公判を待たないと安倍総理の暗殺事件も含めて簡単にお答えできないというのはよく分かるんですけれども、警護の課題というものは既に出てきていますから、お答えできないでは私たちの務めも果たせないわけです。 もう一度お聞きします。蹴ったことをどう思われますか。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 御指摘の点につきましては、四月十五日に、警護に従事しておりました警察官が、聴衆の頭上を越えて投擲され、地面に落下して足下に転がってきたものに対し対処を行った件であると承知をいたしております。 繰り返しとなりますけれども、現在、和歌山県警察において本件についての確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところでございまして、警護措置の評価についてお答えすることができる段階にはないことを御理解いただければと思います。
○青山繁晴君 民間で通用せずに、こういう国会も含めた一種の官の世界で一番通用しちゃっているのが、つまびらかにできませんとかそういう段階ではないという言葉であって、あれから随分時間もたって、総理も間もなくサミットを迎えるぐらいになっているわけですから、警護の在り方について検討していないということはあり得ないわけです。 堂々巡りしていたら時間が失われるだけですから一応先に進みますが、先に進んでも同じことであって、皆さん御記憶だと思うんですが、一九八一年の三月の末に、ワシントンDCでレーガン大統領、現職の大統領が襲撃されるという事件がありました。あのときは爆弾ではなくて銃器であったわけですが、あのときレーガン大統領は左胸に着弾しましたけれども、犯人は相当銃の言わば私的な訓練をしていて、何発も撃ったわけですね。ですから、大統領の押さえ付け方がもしアメリカの治安当局間違っていれば、連弾を浴びてレーガン政権はそこで終わったと思います。 これ、実に四十二年たっているわけで、警察庁におかれても当然何度も何度も勉強をされ、アメリカとの連携、いかに連携してきたかも私は聞いておりますので、学んできたはずが、今回それが生かされていません。 今質問しているの一人ですから、あえて自分一人でやりますが、今回の岸田総理を私とすると、その警護官がこの左手とすると、皆さん、あの映像ある程度残っているので御記憶だと思うんですが、総理を言わば立たせたまま、もちろん囲みましたけれども、だから安倍総理の事件のときよりはましになっているんですけれども、囲みましたけれども、立ったまま移動されているわけですよね。 これ、実際はどうしなきゃいけないかというと、私が岸田総理とすると、当然こうしないといけないんです。もう総理大臣だろうが遠慮なくこのようにして、人間、ヘルメットかぶっていないし頭が一番弱いので、生命の維持を一番重視しなきゃいけませんから、総理にも内々で実は訓練を受けていただいて、いきなり警護官に頭押さえられたからといって動揺せずに、まあ総理たる者簡単に動揺なさりませんが、それでもこの沿った動きをしていただいて、総理車がすぐ近くにいて、総理車がどれほど防御力があるかというのは一種の機密事項ですけれども、簡単に言うと、携行ロケット弾にも耐えられます。したがって、総理車の中に入っていれば安全と言えるわけですけれども、だから、レーガン大統領は大統領専用車の中に押し込まれて、その後撃たれてもそれ以上の被害はなかったわけです。 そうすると、二問目は、その爆発物を蹴ったという事実に加えて、その総理が退避なさるときの、ほぼ立ったまま誘導していたということについてはどうお考えなんでしょうか。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 御指摘の点につきましては、投擲がなされた後、警護員が防護用のかばんを展張して総理を防護しつつ、他の警護員とともに総理を囲みながら緊急に退避を行った点についてであると承知をいたしております。 繰り返しとなりますが、当該警護の状況につきましては、現在、和歌山県警察において確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところであり、警護措置の評価についてお答えすることができる段階にはないことを御理解願いたいと思います。 その上で、警察におきましては、従来より、外国の警護当局とは様々な形で交流をしてきており、緊急事態における対処要領等についても幅広く意見交換するなどしてきたところでございます。 引き続き、外国の警護当局と緊密に連携した上で、警護に関する最新の知見を取り入れつつ、警護の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 さっき申しましたとおり、私は、いわゆる与党質問、与党質問が悪いというわけじゃないですよ、しないと言っているのは、繰り返しになりますがという答弁はやめていただきたいんですよ。繰り返し同じことおっしゃって、主権者もお聞きになっているんですよ、国会に対しておかしな態度だと思いませんか、警備局長。今の点、お答えください。
○政府参考人(原和也君) 現在の状況として、まず、和歌山県警察において状況の確認を行うとともに、警察庁において精査を行っているという状況でございます。現時点、警護措置の評価についてお答えができる段階にはございませんということを御理解願えればと思っております。 今後、和歌山県警察における確認及び警察庁による精査を踏まえて必要な説明をさせていただきたいと考えております。
○青山繁晴君 今後必要な説明をするということをおっしゃったんで、僅かに、まあ〇・一ミリ前進だとは思いますが。 それぞれ国会議員の方でこの事件を受けて警察庁にお尋ねにもなっていると思いますし、それから私たちの自由民主党では、党の正式機関で警察に対して問答も行いました。そのときに今日おいでの警備局長が私たちに説明されたところを、これは公開していいと思いますから、今この場で言える範囲で申しますと、容疑者、あくまでまだ容疑者ですけれども、容疑者が爆発物を投げ込んでから五十秒後に爆発したと。おっしゃったのはそれだけです。 ただ、その後、私の知っているところも含めて、あるいは海外も含めて、破片がどういうふうに飛んだかというのは民間でもう調査結果がとっくに出ています、複数出ています。どこも一致しているのが、大体時速百四十キロで、金属の破片がたまさか総理の方向に飛ばずに、これも実は恐ろしいことなんですが、聴衆の方に飛んでいったんですよね。それで、一番低い高さですと一メートル八十あるかないかだったということも大体分かっていますので、破片は複数飛んでいます、したがって、多少背が高い人であれば顔や頭に当たった可能性もある。つまりは、総理の方向にはこれもたまたま飛ばなかった。聴衆の方に飛んでいったけれども、国民の中に犠牲が出なかったのは、偶然当たらなかっただけですね。 そうすると、この今の話でも随分幾つも課題が出てきまして、爆発するまでに五十秒あったと。レーガン大統領は、狙撃が始まってから大統領車の中に入るまでに九秒から十秒の間でした。これでも掛かった方です。こういうときの一秒というのは本当に長いですから。五十秒も爆発しなかったわけです。これも大変な幸運で、しかも、その五十秒たったときに総理はどこにいらっしゃったんでしょうか。 私が現場をできるだけ調べた限りでいえば、総理はまだ総理車には乗っておられなかったと思いますし、それから、その現場から和歌山県警本部まで車で十分ぐらいなんですけど、もちろんそこには入っておられない。そうすると、今警備局長からお話があったとおり、総理を警護官の方が囲んで、安全を目指して退避していただいている最中に殺傷力の十分ある破片が飛んだわけですよね。 そうすると、これ、今ここに至るまで私は言うべきかどうか迷いもしたんですが、あえて言うと、訓練のたまものによって私たちの岸田総理、民主的に選ばれた、与野党問わず選ばれた岸田総理が守られたというよりは、運に助けられたと言わざるを得ない。運に助けられる警護というのは、G7を開催するような国であってはならないんです。そのことをどうお考えなんでしょうか。
○政府参考人(原和也君) お答え申し上げます。 今回の事件におきましては、身辺警護員による警護措置に加えて、一般の方の協力もあって、総理への危害を防止することはできたと考えております。 他方で、今回の事件の発生を許したという点につきまして、更にどのようなことができたのかという観点から、当該警護の状況について、和歌山県警察において確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところでございます。 昨年の警護の検証、見直しの結果、情勢の変化に的確に対応するため、警護についての不断の見直しを行うとされましたことから、警護の状況についての確認等の結果を踏まえた上で、警護の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 警備局長一人を責めるわけじゃないけれども、一個答えていただいてないです。 五十秒たって爆発したときに総理はどこにいらっしゃいましたか。
○政府参考人(原和也君) 今回の警護の状況につきましては、現在、和歌山県警察において確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところでございます。警護措置の評価についてお答えすることができる段階ではないことを御理解いただければと思います。 繰り返しになりますけれども、今後、和歌山県警察における確認及び警察庁による精査を踏まえて必要な説明をさせていただきたいと思います。
○青山繁晴君 繰り返しになりますけどというのはやめてくださいというのを繰り返し私も申しますが、答弁のたびに警察の威信が地に落ちるの分かりませんか。警察が抑止力持ってなくて、どうやって要人警護できるんですか。百万人の警察官あてがうわけにいかないんですよ。だから、そうやって自らを守るような姿勢が、むしろ警護の現場の警察官の日々の努力を傷つけていくということをお気付きになりませんか。 その上で、改めてお聞きしますが、今回の岸田現総理への襲撃事件の全体像を精査していくと、そもそも、安倍事件と同じような銃器による襲撃はある程度予期していても、爆発物に対する備えが実に甘かったんではないか。予期してないとまでは言いませんよ、さすがに。そこまでレベルは低くないけれども、しかし備えが足りなかったんじゃないか。この点をお聞きします。
○政府参考人(原和也君) 今回の警護におきましては、警察犬を活用するなどした演説会場の事前検索、爆発物処理班の演説会場周辺への配置といった爆発物対策を実施したところでございます。 その上で、当該警護の状況については、現在、和歌山県警察において確認を行うとともに、警察庁による精査を行っているところでございます。警護措置の評価についてお答えすることができる段階にはないことを御理解願えればと思います。
○青山繁晴君 あっという間に残りもう三分ぐらいなんですけれども、安倍元総理が暗殺された事件、冒頭に警察官そのものを責めるんじゃないとわざわざ申し上げたのは、実は以下申し上げることだからですが、あのとき、警視庁の専門の警護官は、まあ何人と言いませんけど、極めて数少なかった。そのうち一人でも安倍総理に飛びかかっていれば安倍さんは命を落とすことはなかった可能性が高いと思います。それにもかかわらず、この行政監視委員会は警察庁長官には来ていただいてないですけど、私は、議員の務めとして、警察庁長官が、なぜ警護官が安倍総理に飛びかからなかったのかという説明を国民に直接すべきだということを何度も何度も申し上げました。ついにそれに答えがないまま、岸田総理の新たな事件にも至ったわけです。 皆さん、これ与野党問わず、ちょっと聞いていただきたいことがありまして、実は警察には担当大臣がいません。国家公安委員長ということになっていますが、国家公安委員長は本当は担当大臣ではありません。本来は内務大臣がいなければいけません。日本は、敗戦後、GHQによって幾つかのことがなされましたけど、そのうちの一つが内務省の廃止でありました。かつての特権を握り締めた内務省であっていいとは全く思いません。しかし、それならそれで、民主主義に基づく新しい内務省をつくるべきでした。担当大臣がいないということは、今日のような答弁でもまかり通ってしまうおそれがあるわけです。 ですから、私たちは、できれば、考え方の違い乗り越えて警察担当の内務大臣をつくるべきだと考えていますけれども、この件は警察庁の次長にお答え願えますでしょうか。
○政府参考人(緒方禎己君) 現行の警察法は、警察行政の民主的運営と政治的中立性を確保するため、合議制の民主的管理機関として国家公安委員会を置き、警察庁を管理させるとともに、政府の治安責任の明確化を図るため、国家公安委員会を代表する委員長について国務大臣をもって充てることとしております。 その上で、国家公安委員会では、警察行政の在り方について種々御議論いただくとともに、その議論の状況等については、国家公安委員会を代表する国家公安委員会委員長が国会の場や記者会見等において御説明申し上げているところです。安倍元総理銃撃事件における警護上の問題点についても、そのようにさせていただいているところであります。 いずれにせよ、警察行政に関する説明責任を果たしていくことは極めて重要と認識しており、警察庁としても、引き続き、国家公安委員会への適切な報告、国民や国会への丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 時間が来ておりますので、終わります。ありがとうございます。
○田名部匡代君 立憲民主党の田名部匡代です。今日はよろしくお願いいたします。 冒頭、今、青山委員からの厳しい質問、お聞かせをいただきながら、まさにこの委員会らしいなというふうに思っておりました。釈迦に説法ですけれども、この行政監視委員会、まさに参議院の在り方、また、その運営について様々な課題を議論しながら、平成十年、この委員会立ち上がって、その後も参議院改革協議会での議論が続き、しっかりと行政監視を強化していく、こういう思いで先人たちがこの委員会運営をしてきてくださったわけですので、まさに党派を超えて私たちはしっかりその責務を果たしていかなければならないと、そんな思いでお聞かせをいただきました。私もしっかりその役割を果たせるように今日は質問させていただきたいと思いますが、大きく三点。 一つは、この間、参考人の方にお越しをいただきまして、国と地方の行政の役割分担についていろいろとお聞かせをいただきました。せっかくいい御提言もいただきましたので、そのことについての確認。 そして、統一地方選挙終わったばっかりでありますし、なかなか投票率を見ると、まさにこのままではいけないという思いは皆さん共有していただいているというふうに思いますので、そのことについての確認。 そして、今日は国交副大臣にお越しをいただきました。まさに国交省、人事介入に対する問題について、これもこの委員会で取り上げるべき問題だというふうに思いました。まさに公務員の不正、不当行為をしっかり防止していくというのも行政監視の役割であろうと思いましたので、急遽でありましたけれども、お越しをいただきましたので御答弁よろしくお願いいたします。 まずは、参考人からお話のあった、国と地方の役割分担について二度にわたって御意見いただきました。その中で何人かの方が取り上げておられましたEBPMについての取組について伺っていきたいと思います。 これ、平成二十九年五月、統計改革推進会議の中で最終取りまとめが行われて、それを踏まえて各省庁、EBPMの体制構築が進められてきていると。経済財政運営と改革の基本方針で、地方公共団体においても国と歩調を合わせてEBPMを推進するよう促すというふうにされているんですね。 令和四年のこの行政監視委員会でも、総務省として、政策評価については、機動的かつ柔軟に政策の見直しが行われるよう政策の立案段階でEBPMを実施していくことやなどなど、この取組の具体的な検討を進めていくということなんです。 どの程度、こうした取組を進めていくと言いながら地方公共団体の取組が進んでいるのか、地方公共団体独自に進めるというのはなかなか簡単ではないのではないかというふうに思うんですね。国や外部の有識者との連携ということも必要になってくると思いますし、この地方の取組状況について何らかの調査をされているのか、またノウハウ面であるとかその知識、また専門家、こういう人材が足りないというような声が上がっているのではないかというふうに思うわけですけれども、是非、こういったまず現状についてどのようになっているか把握されているのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(井上卓君) お答え申し上げます。 EBPMの取組の現状を全て把握しているわけではございませんが、地方公共団体で、それぞれにおきましてデータを活用した政策立案の重要性の認識が高まっており、様々な取組が行われてきているとは承知しております。 統計データを活用した取組といたしましては、例えば、兵庫県神戸市におきまして、分析に必要なデータを収集する庁内基盤の構築や、ダッシュボードを庁内で共有するデータ利活用の環境を整備し、データを政策のエビデンスに活用されていると伺っています。また、長崎県では、アンケート調査を行いまして、転入転出の理由、移動先の地域情報、さらには移動後の職種あるいは業種などを把握し、どこにどうして移動するのかという事実を明らかにした上で、人口減少対策の立案に活用されているというふうに伺っています。 地方公共団体のEBPMへの取組を更に推進するためには、少なくとも、先生お話ございましたように、統計の知識とか統計を活用する技術を有する人材の確保、育成が重要と考えており、総務省統計局ではこうした先進事例の共有や人的支援を進めているところでございます。
○田名部匡代君 どういう調査をすれば、何というの、生かせるのかということや、またそれを使う側、研究者も含めてだろうと思いますけれども、どういうニーズがあるのか、こういう議論も必要だと思うんですが。 この統計ですね、この間、実は私、農林水産委員会に所属をしているんですが、そこで我が党の石垣議員からもこの統計の人員削減のことについての御意見があったのでちょっと私もそのことについてお話をさせていただきたいと思うんですけど、本当にその統計ということをきちんとその重要性について認識されて評価をされてきたんだろうかということなんです。 例えば、農水省でありますと、およそ二十年で本省では統計関係の人員、三分の二になっています。特に、地方では五分の一、減っているという状況なんですね。負担やコスト削減ということが優先されて、結局調査を簡略化していけば、本当に必要な統計の質であるとか量というものを確保できるんだろうかということを大変私は懸念をしております。農水省でも、二〇〇〇年以降、統計、まあ利活用の低下だと農水省は説明しているんですが、結局はその調査を廃止してしまったものというのが相当数あると。 つまり、本来やらなければいけない、必要なんだけれども、人手もないし時間も掛かるし、なかなか調査も難しいから、何らかの理由付けてやめようかということでは駄目なわけなので、やっぱり必要なところに必要な人員をしっかりと確保していくということが大変重要なのではないかと考えますけれども、この現状も踏まえてどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(阪本克彦君) お答え申し上げます。 国及び地方の統計職員につきましては、先生御指摘のとおり、必要性の低下した統計調査の統廃合や、あるいは業務のデジタル化、あるいは外部委託などに伴いまして合理化を進めてきておりました。ただ、近年では、ニーズに応じた統計を作成する、そしてそれによってEBPMを推進していく、そういった観点から、必要な体制の整備、そうしたものにも努めてまいりました。 この結果、国の統計職員の数は、この十年程度の期間で見ますと、確かに、平成二十四年度から二十八年度にかけまして、二千四十七人から千八百九十人へと減少しておりますが、その後増加傾向に転じております。本年度は、まだ集計中ではございますが、千九百八十人程度まで回復する見込みでございます。また、地方公共団体で統計調査に従事する統計専任職員の数は、これも昨年度まで国の職員以上の割合で減少しておりましたが、本年度の予算では、僅かではございますが、およそ五十年ぶりに増加しておりまして、千六百二十一人となっております。
○田名部匡代君 五十年ぶりに増加ということで、是非、大変私はこれ重要だというふうに思っていますので、必要な人員の確保、そして、専門家の育成も含めて、地方との連携も強化しながら、地方の求める支援について御検討いただきながら、EBPMについても国と地方一緒になって取り組んでいける体制をつくっていただきたいと、そのことを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 大臣、大臣も、統一地方選挙行われて感想を会見で述べられていたようでありまして、有権者が投票しやすい環境の整備が大切などというお話をされていましたし、投票環境の整備や主権者教育も含めて引き続き取り組んでいきたいということでありました。 これは、政治家の側にも大きな問題というか、私たちも努力をしていかなければならない課題なのかなというふうに思っておりますけれども、投票環境の向上方策等に関する研究会、これ総務省の研究会だと思いますが、いろいろと検討すべき事項が取りまとめられまして、取組も進んでいるというふうに思います。 一つ、幾つか取組あるんですが、一つちょっと私、障害者の方々、障害のある方々の投票に関してもこの検討項目の中に記載をされていましたが、一体どの程度その取組が進められているのかなということでいろいろ調べていたんですけれど、これ、NHKが今年の一月に全国の全ての市区町村にある選管にアンケートを取った結果があるんですね。全体の九五%に当たる事務局から回答があったと。 障害者への対応マニュアルを作成しているかというのは、既に行っている、予定があるというところで二二%、対応や説明会、研修を実施しているかというところは、三〇%ぐらいがやっている、それ以外はやっていないということですね。点字や音声のコード、コミュニケーションボード、いろいろと、障害が様々ですからいろんな支援が必要だと思うんですけれども、やっぱりどんな障害があろうとも、その一票を投じる権利がしっかり確保される環境をつくっていくことが大事だというふうに思っています。 これは投票率を上げていくということの中の僅かな一つの取組かもしれないけれども、まだまだやっぱり取組として不十分なのではないかということ、投票に行きましょう、期日前投票をやっていますよ、コマーシャルやいろんな取組あるんですけど、じゃ、その費用対効果はどうなのかということも含めて、全体で政府として、やっぱりどうやって投票率を上げることが本当に必要なのか、重要なのか、そして、どこに予算を掛けてやっていくことが大事なのか、そして、今行われていることで足りないことは何なのか、こういうことを一旦整理をして、みんなで投票率を上げるために知恵を出して取り組んでいく必要があると思うんですけど、これ大臣から答弁いただいてよろしいですか。
○国務大臣(松本剛明君) 委員からも御指摘ありましたが、政治に携わる者として、私も投票率が低下傾向にあることは大変残念に思っております。 投票率については、個々の選挙ごとに異なりますので、また選挙の争点など様々な事情が総合的に影響するとも考えられますので、その要因や投票率向上の取組の効果について一概に申し上げることは困難ですが、選挙は民主主義の根幹でありまして、できるだけ多くの有権者の皆様に投票に参加していただくことが重要であると考えていることは改めて申し上げなければならないと思っております。 投票率の向上に関して、有権者が投票しやすい環境の整備が重要であるということも既に委員からも御指摘がございました。利便性の高い場所への期日前投票所の設置に積極的に取り組んでいただくために、会場の借り上げ費用に対して新たに特別交付税措置を講ずることとしたところでございます。 今後も、統一地方選挙における取組の、今回の統一地方選挙における取組の状況や課題、各選挙管理委員会の御意見も踏まえて、更なる環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 また、政治意識の向上を図るという観点からは、国や社会の問題を自分たちの問題として捉え、考え、行動していく主権者を育てる、いわゆる主権者教育の取組も重要と考えております。積極的な主権者教育が行われて、投票率が大変高い地域がございます。文部科学省などとも連携して、好事例の横展開を含めて、その取組の充実を図ってまいりたいと思います。 また、今委員からもお話がございましたが、どなたもが投票できる環境をつくるということが大変重要なことであろうと思っておりまして、障害のある方が円滑に投票できる環境についてはハード及びソフトの両面から対応していくことが重要であると考えております。 委員からは、ただいま、まだ課題があるという御指摘をいただいたものというふうに承らせていただきました。
○田名部匡代君 ありがとうございました。 これからどんどん高齢社会になっていきます。投票に行きたいんだけどなかなか移動も大変なんだよねというようなお声は多分皆さんも時折耳にしているのではないかなというふうに思いますけれども、まあそれぞれ自治体によっては、車で期日前投票に来てくれるようなところもあったりとか、タクシーなどで送り迎えをするような取組をしているところもあるようなんですけど。 やっぱり、たくさんの人たちが投票しやすい環境を大臣おっしゃるようにつくっていくことと、期日前投票も私はまだまだ少ないというふうに思っているんですが、そういうことも広げていくことが大事だと思いますし、例えば青森県の六戸町というところでは電子投票をやっていたんです。全国で最後まで電子投票をやっていたたった一つの町なんですけれども、やめちゃったんですね。 これいろいろ話聞くと、町の側でやめた、何かいろんなエラーやミスがあってやめたわけではなくて、町は続けたい意思を持っていたんですが、全国の中で一つの町しかもうやっていないので、この機械を供給していた業者さんの方が、もうこれは維持できない、システムを更新できない、こういった理由で、借り上げて、機械を借り上げてやっていたんだけども、もうできなくなったというような事情があるんです。でも、これだけもう時代が変化してきて、そんなに大変じゃないんじゃないかと。 本当に、一票、二票で当落が決まるような選挙が今回もありましたけれども、投票した方々の一票が、まあ人が判断するわけですから、これは有効なのか無効なのかみたいなことも含めてできるだけきちんと意思が反映されるようにするためにも、私は、この電子投票を国が進めると一旦は言ってきたけど、なかなかこれは本気で進めていないんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、こういうこともしっかりと活用しながら、是非、皆さんの投じていただく一票が無駄になることなく、そしてより多くの方々に投票に行っていただけるような取組を行っていただきたいと、これ答弁いただく予定でしたが、時間がないので、これは要求にとどめたいと思います。 そして、国土交通副大臣、お越しをいただきました。 今日も本会議で、我が党の委員から、鬼木委員からもありましたけれども、全くもって答弁になっていないんですね。調査をして問題なかったから全省調査しないとおっしゃっていますけれど、はっきり言って内部調査で事実は明らかにならなかったわけですよね。確かに、関係する民間の第三委員会の方々が調査をして初めて事実が明らかになったわけで、全く内部調査では不十分だった、まずはこのことをお認めをいただいて、やはり全省調査、しっかりやるということを明言していただけないでしょうか。
○副大臣(石井浩郎君) お答えいたします。 今日、本会議で大臣も答弁をさせていただきました。 まずは、今回、今回ですね、四月二十八日に公表されました空港施設株式会社の検証委員会による報告書を踏まえまして、国土交通省におきましても事実関係の確認とこれまでの調査の点検を行っているところでございます。これで、その中で、現役職員の異動に関する情報が内示後であるにも、まああったとしても、公表前に外部の者に共有されていたことは大変遺憾であると考えておりまして、国民の目から見ても大変疑惑を招きかねないものと私も大変重く受け止めております。 本件に関しましては、大臣から事務方に対して厳しく注意がなされるとともに、今後二度とこのようなことを起こさないよう、異動情報の管理について是正が指示されたところであります。 私も、しっかりとこのようなことが二度とない、情報が漏れないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○田名部匡代君 これね、出た文書も、これは公文書じゃない私的なものだなんておっしゃっているけど、そんなこと通用しないですよ。 それで、厳格に、これ本気で、どういうことがあったのか、じゃ、何で外部の方々に退職者、退職予定者を含む情報提供が必要だったのか、今分かっている以外にも天下り先のOBにそういう情報が事前に提供されていたことがあるのかないのか、これはやっぱり外部の目を入れて厳しく厳格に調査をして、徹底的に疑念を晴らす。やっぱりこれ、疑いが持たれたまま進めていくのはよろしくないと思うんですよ。だから、ここは徹底的に調査をしますと。 しかも、流した百七十三件でしたっけ、宛先が分からないところにですよ、役所からメールを当たり前に送っていたなんということは、これ大問題ですよ。誰に送っているか分からなかったわけでしょう。これは、実はその国交省の航空局だけの問題なのかと、ほかでも同じようなことがあるんじゃないかと思うんですね。それは国土交通省だけではないかもしれない。これ、国家としてきちんとそういう、誰に送っているか分からないような内部情報、こういうものが出ているようなことがあるのかないのか、これはしっかりと調査をすべきだというふうに思いますけど、どうでしょう。
○副大臣(石井浩郎君) 今委員が御指摘がありました、大臣官房総務課から送られた千五十八件のメールのうちの百七十三件が非政府系ということでありまして、この百四十件が、そのうちの百四十件が言ってみれば国交省関係の、地方に移転したり、そうした人のメールだということが判明しました。残り三十件に関しては今特定を急いでいるところであります。 どこに送ったか分からない、アドレスが、どこに送ったか分からないということはゆゆしき事態だと思います。こういうことがないように、これから二度とないように取り組んでまいりたいと思っております。
○田名部匡代君 時間が来たので終わりますけれども、やっぱりこれは政府として責任持って全ての調査を行うべきだということを申し上げて、終わります。
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子でございます。 先ほど田名部委員の方からありました国交省OB天下り問題に対する徹底調査、私からも強く要請したいと思います。 私は、本日は補助金交付の適正化について伺いたいと思います。 皆さん、御記憶にはおありと思いますけれども、東京オリパラ、まあ橋本委員そちらにいらっしゃって恐縮ですが、東京オリパラ委員会が発注した業務に関して、電通が独占禁止法違反の容疑で逮捕されました。これを受けて経済産業省は、二月の十五日に電通に対する指名停止措置をとっているんですね。この電通に対する指名停止措置が行われた後も、経済産業省は、SIIという電通が非常に深く設立に携わった組織に対して六件の交付事業を出しているということなんですね。この件についてまず伺いたいと思います。 詳しく見てまいりましたけれども、まず資料二を見ていただきたいと、資料三を見ていただきたいと思うんです。 これは、二月の十五日に補助金交付の指名停止措置を行った後にこのSIIという団体に対して出している経済産業省の交付事業なんですが、二百六十一億円と巨額の国民の税金がこのSIIというところに流れていますね。この外注先見ていただきたいんですが、株式会社電通国際情報サービスと。これは、二〇二三年三月三十日の電通グループ有価証券の報告書の中に電通グループの一つとしてきちんと書かれている会社であるんです。 これは本当に果たして適正なものなんでしょうか。経済産業省、まず答弁の方お願いします。
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、二月十五日から現時点までに計六件の事業におきまして、一般社団法人環境共創イニシアチブを補助金交付の採択先として決定いたしております。これらの事業につきましては、補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等措置の対象事業者ではないため、これらの事業の採択を行っているところでございます。 なお、これらの事業につきましては、公募を行いまして、大学教授やシンクタンクなど有識者から成る外部審査員による厳正な審査を行っていただいた上で、採択先として選定しているところでございます。
○田島麻衣子君 今、公募とおっしゃいましたが、これ一者応募なんですね。これ以外は応募していないんですよ。そして、この会社が取っているんですよ。おかしいじゃないですか。(発言する者あり)今トンネル会社という声が私の辺りからも上がっておりますが、資料二見ていただきたいと思います。 こちらの方は東京新聞の記事になりますが、皆さん、持続化給付金事業を受託したサービスデザイン推進協議会、覚えていらっしゃる方多いと思いますが、これと並べて論じられるものがこの環境共創イニシアチブというもので、電通が設立したということ、中心になってですね。二〇一三年当時の定款をインターネットで調べると、作成者は経済産業省であったと。これも、この環境共創イニシアチブがどれだけ中立的で、またかつ公正な団体であるのかというふうに本当に思わざるを得ないんですが、ほかにもありますね。中小企業等エネルギー利用適正化推進事業、これも電通に対する指名停止処分が行われた後にSIIが一者応札だけで受注しているものなんですが、ここに名を連ねている一般財団法人省エネルギーセンター、これに対して経済産業省、天下りはしていませんですか。答弁の方お願いします。
○政府参考人(藤木俊光君) まず、国家公務員法に基づきまして、職員で管理職職員であった者は、離職後二年以内に再就職した場合はその情報の届出を行うと、で、公表するということになってございます。 これに基づいて調べ……(発言する者あり)あっ、済みません。
○委員長(青木愛君) 明確に御答弁をお願いします。
○政府参考人(藤木俊光君) はい、失礼しました。 それで、それに基づきまして調べましたところ、この三年間の届出に関しまして、SIIの社員企業であります省エネルギーセンターには一名の再就職者がいるという届出が出ているところでございます。
○田島麻衣子君 こちらの方にも経産省のOBの方が天下りをしているということなんですよね。これ、一者応札なわけでございます。ほかにもたくさん出てくるわけですよね。 こちらの……(発言する者あり)癒着という声出ていますよ。系統用蓄電池等導入等の補助金なんですが、これも電通に対する指名停止処分が行われた後に、SIIが一者応募、一者応募で受注しているものなんですね。これ、中で公募審査見ていますけれども、採点結果が何にもないんです。これはなぜでしょうか。
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。 一者応募の関係で今御指摘いただきました、令和五年度の系統用蓄電池等導入・配電網合理化等再生可能エネルギー導入加速化事業等補助金、長くて恐縮ですけれども、この補助金につきまして、採点結果の公表の部分でございますね、こちらにつきましてでございますけれども、本事業は採点結果についても公表しなければならない大規模事業に該当しております。 採点事業者審査委員属性評価コメントについては公表していたものの、採点結果は公表しておりませんでした。そのためですね、これは事務的なミスでございまして、採点結果を加えた上で改めて公表し直したところでございます。今後はこのようなことがないよう、しっかり対応してまいりたいと思います。
○田島麻衣子君 一者応札ですらも問題であるのに、採点結果、事務的なミスで書いてなかったんですか。私は本当にずさんだと思うんです。 これ、二月の十五日に指名停止処分を行った後もこの電通と非常に深い関係のあるSIIが受注をしているのは私はおかしいと思いますが、その中で余りにも一者応札が多過ぎるんですね。 経済産業省の皆さんにお聞きします。過去五年間でSIIの一者応募でSIIに交付決定されたプロジェクトの数と交付決定額、また一者応募となった理由をお答えください。
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。 今御指摘の過去五年間に一般社団法人環境共創イニシアチブが当省から交付を受けた補助事業六十五件のうち、四十九件が一者応募でございます。交付決定金額の合計は約五千億円だったとなっております。 一者応募となった理由は補助事業によって異なりますけれども、例えば応募を検討していた企業が、説明会も聞いたが、提示された予算規模を執行するための体制の構築が難しいと判断し申請は行わなかったであるとか、業務を履行する上では適切な人材や専門性が必要であり、自社のリソースでは対応が困難と判断したなどの理由によって応募しなかったことが挙げられております。 なお、応募が一者の場合でも、三名以上の外部有識者から成る第三者委員会におきまして、公募要領の規定に照らして、提案内容が事業目的に合致しているか、適切に実施できる事業者であるか、実施体制が適切であるかなど、適正に審査していただいているところでございます。
○田島麻衣子君 聞いてあきれますね。半分以上ですよ。これが本当に適正に調達を行う国の仕事の在り方なんでしょうかね。 今、皆さん、国民の方苦しいですよ。賃金下がっているんですよ、実質賃金。その後、皆さん、岸田政権は増税をお願いしようとしているんですか。こんなことやっていて、どうして増税なんてできるのか、私は開いた口が塞がらないと思いますよ。 第三者委員会の審議の公平性、中立性、皆さんおっしゃっていますけれど、私はこれを見ていて非常におかしいと思っています。コメントありますよ。皆さん同じことを書いているんですよ。これ、同じ人なんじゃないんですか。いろいろ見ていますけれども、点数、事業費や、そして管理費に対する点数はどこも低いんですよ。なぜ、じゃ、これが選ばれたかというと、一者応札だから、それから経験があるから、これだけなんですよね。これで本当に公正な競争の上でこの会社が受注しているのか、数百億円単位ですよ、できているのかというのは、私は非常におかしいと思います。 皆さん、この第三者委員会、半分以上が一者応募で選ばれている第三者委員会ですけれども、これは本当に公平性、中立性、担保されているとお考えになりますか、お聞かせください。
○政府参考人(藤木俊光君) 補助事業者等を公募により決定する場合には……(発言する者あり)マスク取らせていただいてよろしゅうございますか。済みません、失礼しました。 補助事業者等を公募により決定する際には、手続の公平性、客観性、透明性を確保することが重要であるということは言うまでもございません。こうした観点から、補助事業の公募の際には、学識経験等を有する外部有識者のみから成る第三者委員会により、公平中立の立場で客観的に事業者選定を行うこととしております。この第三者委員会の委員には応募事業者の利害関係者に該当する者を委嘱することはできないということで公正中立性を担保しているところでございます。 また、この第三者委員会の属性等については、審査結果等については対外公表をしているところでございまして、引き続き、公正性、中立性を担保した形での事業者選定を行ってまいりたいと考えております。
○田島麻衣子君 おかしいですよね。本当に客観的に見て、さっき事務的なミスがあったとお認めになりましたが、ほかにも採点結果がないものってたくさんあるんですよね。どれだけ事務的なミスを犯していらっしゃるのかというのも本当に甚だ疑問と思いますけれども、国民の税金を使う国の事業として、私は非常に疑義が生じているんじゃないのかなというふうに思います。 経済産業省の方に引き続き伺います。 この補助金事業というのは、完了、廃止した後、確定調査を行って不用額というものを出していらっしゃると思うんですね。過去五年間において、この補助金交付事業で交付した額及び事業終了後に不用として国庫に返納した額は幾らになりますか。
○政府参考人(藤木俊光君) 平成三十年度から令和四年度にかけての過去五年間における経済産業省の補助金交付決定額の総額は二十三兆九千五百六十九億円でございます。また、過去に補助金交付決定をされて事業者に支払われたもののうち、平成三十年度から令和四年度にかけて、この過去五年間で補助事業の終了後に不用として国庫に返納された額の合計は千八百七十二億円でございます。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 これ、計算しますと、国庫から出した額のうち、約〇・八%、〇・八%が不用額として、補助金の不用額として国庫に返納されていることになるんですね。 ちょっとほかのものも調べてみたんです。例えば、令和二年度一般会計における不用額というのは二・六%でございました。また、令和三年度、生活保護です、生活保護費の不用額というのは四・三%なんですね。皆さん、生活保護の不用額というのは四・三%が国庫に返納されているわけですよ。この補助金交付事業は〇・八%しか不用額として国庫に返納されていないんです。この割合というのは正しいと思いますか、皆さん。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 実際にそれぞれの事業でどのくらいの不用額が立つかと、それぞれの事業の性質によって違うものでございまして、一概に何%だから適当であるということは言えないというふうに考えております。 それからまた、令和四年度に例えば交付決定した事業に関して、不用が生じて返納というのは今後起こってくる話でございますので、先ほど申し上げた二十三兆九千五百六十九億円と千八百七十二億円と、これを単純に比較するという性質のものではないのかなというふうにも思っております。
○田島麻衣子君 非常に多い数の一者応募が行われている中で、きちんと本当に不用額を確定しているのか、検査しているのか、それを国庫に戻しているのか、これは私は行政監視委員会の委員としてしっかり見なければいけないと思っています。 これは、不用返済額などというのは、国民に対して、国民が知る方法というのはあるんですか。
○政府参考人(藤木俊光君) 端的に申し上げます。 行政改革推進会議が定めます行政事業レビュー実施要領に基づきまして、事業ごとに行政事業レビューシートを毎年度公表しております。その中で、予算額、執行額、主な支出先の費目、使途ということで、支出額も含めて必要な情報を記載しているところでございます。したがって、執行率がどのくらいかと、どれくらい使われているか、逆に申し上げれば、使われていないかということを分かるということになってございます。
○田島麻衣子君 経済産業省が運営されている補助金交付事業の一件一件の不用額というのは国民に対して明らかにされているという理解でよろしいですか。
○政府参考人(藤木俊光君) 今申し上げましたように、行政事業レビューシート、毎年度公表しておりますので、これを御覧いただければ必要な情報は分かるのではないかと思っております。
○田島麻衣子君 次に、この補助金交付事業を受けている事業者さんから例えば内部告発のようなものがあった場合に政府はどのように対応するかということを伺いたいと思っているんです。 消費者庁の方、来ていらっしゃいますか。はい、ありがとうございます。 これ、公益通報者保護法というものがありますけれども、例えば経済産業省は、今るる説明のあった補助金交付事業、これを受けている事業者側で何かおかしい、不正があったということを理解した場合、これ、公益通報者として通報した場合、彼らというのは法によって保護される存在なんでしょうか。
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。 まず、補助金適化法につきましては、実は公益通報者保護法の対象法律になってございません。そういう意味では、厳密に補助金の執行に関わる通報については法律の対象にはならないということでございます。
○田島麻衣子君 公益通報者保護法というのは、労働者や退職者、役員の方が、不正の目的なく勤務先における刑事罰などの不正を通報したときに、解雇は無効であるということ、それから昇給、減給などの不利益な取扱いは禁止されていると、そして損害賠償請求は制限される、こういった法律になっているんですが、今私が経済産業省の皆さんとやり取りをしていて議論してまいりました補助金に関する不正、これを事業者の中の内部の職員の方が公益通報した場合、彼らというのは一切法によって保護されないということなんですよね。これは我々は国会として何かするべき必要があるのではないのかなというふうに思います。私のところに来ています、そうした声が。 経済産業省の方にお聞きしたいと思うんですね。るる補助金交付事業を運営されている中で、交付決定された補助金事業の予算を使って、人件費を使ってその事業とは全く別の新たな補助金交付事業の提案書を書く、これは適正な行いに当たるとお考えになりますか。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 済みません、具体のその事例の中身によって最終的な判断は変わってくると思いますが、今年度の補助、当該年度の対象としている補助事業について、必要な経費について補助するということでございますので、例えば次年度の提案書を作成するといったような業務は今年度の補助事業の対象ではないというのが普通でございますので、そういった場合にはそういった経費については対象から除外すると、こういった取扱いを行っているところでございます。
○田島麻衣子君 対象ではないと、一般論として明確に答弁いただきました。 では、この補助金交付事業に関して、会計検査院の検査前に経済産業省が事前に検査を行うこと及び検査の目的をこの補助金の交付を受けている事業者側に通知したことはありますか。
○政府参考人(藤木俊光君) 会計検査院が当省の補助事業の検査を行う場合、会計検査院から要請を受けまして、当省から補助事業者との間で検査に関する日程調整あるいは検査院の質問事項をあらかじめ事業者にお送りするといったようなことは通常あるものというふうに承知してございます。
○田島麻衣子君 その中で、例えばイントラネットの記録を消してください等の証拠を隠滅するようにといったアドバイスというのはされてはいないですね。
○政府参考人(藤木俊光君) 会計検査に当たりまして連絡を行っているのは先ほどのような趣旨でございますので、何か証拠を消すようなことを示唆したといったような事実についてはないものというふうに承知してございます。
○田島麻衣子君 ないという理解でよろしいですか。
○政府参考人(藤木俊光君) 現時点で私承知してございません。
○田島麻衣子君 現時点ではという限定付きの答弁でございました。 会計検査院の方に伺います。 例えば、こうした補助金交付事業に関して、会計検査院の検査前に省庁が検査の事実を事業者に伝え、よって、証拠隠滅が内部で習慣的に行われていた場合、会計検査院はどのように対応すべきでしょうか。
○説明員(篠原栄作君) お答えいたします。 会計検査院は、会計検査院法等に基づき検査を行っており、同法第二十六条において、会計検査院は、検査上の必要により検査を受けるものに帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求めることができること、帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求めを受けたものは、これに応じなければならないことを規定しております。 一般論として申し上げますと、会計検査院が検査上の必要により提出を求めた資料について、正当な理由なく提出されないなどの場合は、同法の趣旨に照らして適切ではないと考えております。 いずれにいたしましても、会計検査院といたしましては、検査に当たっては様々な事態を想定して多角的な観点から検査を実施しているところであり、引き続き、与えられた権限を適切に行使して、検査の実効性を確保してまいりたいと考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 私、二十五分間しかないので、もう議論をこれ以上続けることはできないんですが、今こうしてやり取りしている中でも、国民の皆さんは賃金が減っているんですよ。実質賃金減っていますよね、二・九%、三月ベースでね。 それから、国民負担率というのはどんどんどんどん上がっているんですよ。皆さんの、国民の皆さんの支払った税金に対するサービスの質、また税金の無駄遣いが行われていないかどうかということ、この目は非常に今厳しくなっていると思いますよ。それに加えて、岸田増税ですよね、防衛費増税するというふうにおっしゃっているわけですから。歳出削減は前提だというふうにおっしゃっている中で、今見てきたような補助金交付事業、一者応募が続いていると、そして指名停止処分が行われた中でもグループ会社の方々が取っているということですよね。 天下りの事実も今確認されました。事務ミスというのもあるということをお認めになりました。本当にこの国民の税金がしっかりと使われているかどうかということを、皆さんも本当にしっかりときちんと業務、監視、監督していただきたいなというふうに思っております。 私の質問は以上で終わりにさせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として神谷政幸君が選任されました。 ─────────────
○新妻秀規君 先ほど、総務大臣、また行政評価局長から御説明がありました政策評価に関する基本方針の一部変更について、まず伺いたいと思います。 先ほど、政府、総務省がお配りになりました資料の右下、四角一のページをお開きください。 こちらの変更、政策評価の抜本的な強化を目指した重要な変更なんだろうなってことは分かります。ただ、これ、もしも私が、文科省とか環境省とか、そこの政策立案とか政策評価の担当者だとしたら、これぱっと見て、じゃ、何やったらいいんだろうなというのがよく分からない、結構高度に抽象的な、そういう文書、資料だなというふうに思います。 担当する各府省庁の役割としては、この主な内容、左側青い字で、一番目、政策効果の把握、分析機能の強化、また二つ目、意思決定過程での活用、このようなことが期待されているわけであります。しかし、じゃ、一体何をやればいいのかというのは、やはりぱっと見てすぐ分かるものではない。なので、各府省庁の担当者が一読してイメージできるように、やはり事例のですね、事例の紹介、こうしたことが役に立つんじゃないかなというふうに思います。 なので、この本文の追補版みたいなものを発行する場合、事例集も是非とも加えていただきたいと思います。また、各行政機関の間の連絡会議が設置されますが、そうした会議を開催するときの追加の説明とか、また解説動画の作成、公開、こうしたことも御検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(清水正博君) お答えいたします。 今回の見直しが目指す社会経済変化に対応できる行政を実現するためには、各府省の担当者に見直しの趣旨を理解していただき、各府省の政策立案の現場で実践していただくことが重要でございます。今回の変更の検討過程においても各府省への説明会の開催や意見交換などを行ってまいりましたが、決定後においても、改めて各府省に今回の見直しの趣旨の説明を行う取組を現在進めてございます。 今後、各府省の検討や取組が進む中で様々な疑問や課題が生じることも想定されますので、そうした状況も踏まえ、随時説明会や連絡会議を開催をし、見直しの趣旨や各府省の取組事例などを共有するなど、各府省の理解と取組を推進していきたいというふうに考えてございます。 また、こうした内容につきましては、各府省の職員向けの研修でも取り上げ、通年で視聴できるようにウェブ講座の仕組みを今年度から導入してまいりたいと考えてございます。
○新妻秀規君 評価のための評価じゃなくて、政策立案のために役立つ評価につなげるために、是非ひとつ分かりやすさ、こうしたことを徹底していただきたいというふうに思います。 次に、この政策評価に臨む総務大臣の決意について伺いたいというふうに思います。 この資料の左下、制度官庁の役割、評価手法の改善や知見を随時整理、共有し、データ利活用、人材育成の支援などを含め、政策評価の取組の継続的な改善を促進とあります。また、右の、一番右の枠の中にあるように、政策評価の取組の継続的な改善を促進、また政策効果の把握、分析手法を研究、このように明記されているところであります。これ概要説明の資料ですね。 本文にはもう少し詳しく書いておりまして、三点ちょっと引用します。 総務省は、各行政機関において、有効性の観点からの評価を一層重視し、政策効果の把握、分析が行われるよう、各行政機関の取組例も参考に、審議会での議論も踏まえ、効果の把握、分析の手法の調査研究を進めるとともに、得られた知見や方法を整理して共有するなど、各行政機関における政策評価の取組の継続的な改善を促進する役割を果たす。また、総務省が実施する研修の企画に当たっては、政策効果の把握、分析機能の強化や、意思決定における政策評価や行政事業レビュー等の評価関連作業から得られる情報の活用を促進する観点に留意。それから、最後三点目、各行政機関における政策効果の把握の取組の進展によりこれまで以上に統計データ、行政記録情報、ビッグデータ等を活用する必要性が高まることに備え、総務省は、各行政機関における政策効果の把握、分析のための統計の整備やデータ利活用の技術的支援に取り組むものとする。このようにあります。 つまり、総務省が各行政機関のハブとなって、各行政機関で有効性を重視した政策立案に役立つ評価ができるように、基盤となる統計の整備、データ利活用の支援を行い、研修を提供する、こういうことです。 これ、言うことは簡単かもしれないけども、実行は結構大変だと思うんです。総務省内での能力を構築することはもとよりなんですが、各行政機関の政策立案部門、また政策評価部門との交流を強化をして、政策評価などの実施に必要な情報が行政機関相互に活発に活用されるようなシステム構築を行うなど、重層的な取組が必要となります。 ここで総務大臣には、是非ともリーダーシップを発揮をして、政策評価に関する基本方針のこの一部変更に示された取組が着実に推進されるよう是非ともお願いしたいんですが、決意を伺います。
○国務大臣(松本剛明君) 既に委員からも御指摘があったというふうに考えておりますが、前例のない課題に挑戦し、社会経済情勢の変化に対応できる行政を実現していくためには、政策の効果と現状を把握の上、機動的かつ柔軟に軌道修正を行いながら前進する政策展開が必要でございまして、おっしゃったように、行政評価の重要性は大変高くなっているというふうに私も感じているところでございます。そのために、これもまさに御指摘のとおりでございますが、今回の取組を着実に進めていく必要があると考えるところでございます。 総務省としましては、この今回の取組を実効性あるものとするために、各府省の前向きの挑戦を後押ししてまいりたいと思っております。具体的には、各府省の取組事例を把握し共有するとともに、意思決定に際し求められるエビデンスの水準や分析手法等に関し、政策評価審議会で議論の上、技術的なガイドラインとして策定をすること、政策の効果把握、分析のための統計の整備やデータ利活用の技術的支援に取り組むこと、また、局長からも御答弁申し上げましたけど、各府省の職員向け研修の充実などに取り組んでまいる所存でございます。 このような取組を通じて新たな挑戦、前向きな軌道修正を積極的に行うことが、行政の無謬性にとらわれない望ましい行動として高く評価されることを目指して、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 先ほど田名部先生からもございましたが、もうEBPMの基盤中の基盤、それが今回の一部変更だと思いますので、今大臣がおっしゃったことを着実に実施をしていただきたいと思います。 次に、これも先ほど行政評価局から説明がありました災害時の道路啓開に関する実態調査、お手元の資料の政府、総務省配付資料の四角の五のページをお開きください。 これ、東日本大震災の反省を踏まえて、国が防災基本計画において道路管理者が道路啓開計画を立案すると明記した上で、放置車両の移動手順を明確化をして、そしてその運用の手引を作成するなど、道路管理者が備えるべき事項や災害発生時の対応手順を明示をしております。それに対しての実施状況を今回総務省が調査をしたというものであります。 ポイントがこの資料の左下の枠に書いておりまして、道路啓開の計画の策定につきましては、これやっぱり地方公共団体ごとに結構ばらつきが出ているという指摘なんですね。 勧告事項が右側にあります。上の丸のところですね、地方整備局が主体となって協議会を設置するとともに、協議を通じ、道路啓開計画の策定などの備えを推進せよ、このようにあります。 国交省の取組を報告してください。
○政府参考人(佐々木正士郎君) お答えいたします。 先月、総務省から、災害時の道路啓開に関する実態調査の結果に基づき、地方整備局が主体となって協議会等を設置するとともに、協議を通じ、道路啓開計画の策定などの備えを推進することとの勧告がございました。 国土交通省といたしましては、道路啓開は救援、救護活動、緊急物資の輸送などを迅速に行うために重要であると考えており、これまで、地方整備局単位で協議会を設置するとともに、首都直下及び南海トラフなど大規模地震が想定される地域から順次道路啓開計画を策定してきたところでございます。 一方、平成二十八年四月に熊本地震を引き起こした断層帯におけるマグニチュード七・〇級の地震発生確率は三十年以内に一%未満であった、このことを踏まえますと、大規模地震が想定されていない地域でも事前に備えておくことが重要と考えております。このため、地方整備局が主体となって協議会を設置、又は既存の会議を活用し、地域の実情を踏まえ、道路啓開計画の策定など事前の備えが推進されるよう取り組んでまいります。
○新妻秀規君 まさに今答弁していただいたとおり、日本のどこにもここは絶対安全だとかないわけなんですよね。なので、本当、いざというときに備えてこの取組を本当に促進をしていただきたいと思います。 次に、この調査の結果のポイントの二つ目に行きます。左側の枠の下の方の指摘です。民間事業者を活用した人員、資機材の確保とありまして、災害時には協定に基づく建設業やレッカー業等の民間事業者の協力が不可欠なんだけれども、道路管理者では民間事業者から提供を受けられる人員、資機材の量を把握してないことから、道路啓開に必要な人員や資機材量を確保できないおそれとか、また、複数の自治体と契約をしている一つの事業者がかぶって応援を要請されて結局十分な応援が得られない、こんなような指摘もあるわけなんです。 主な勧告事項の右側の枠の下の方ですね、協議会などの場を活用して情報提供などを行うことによって、道路管理者が協定締結先の民間事業者などにおける災害発生時に対応可能な人員、資機材を把握をして、不足分の対応の検討を含めた人員、資機材の確保を行うよう取組を促すことを始めとした指摘がされているところであります。 国交省の取組をお願いします。
○政府参考人(佐々木正士郎君) お答えいたします。 道路啓開の実効性の確保に当たっては、民間事業者を含めた各機関の役割分担や作業に係る連絡系統の明確化、人員、資機材の確保、平時における民間事業者への身分証明書の発行などを適切に実施しておくことが重要でございます。 地方整備局等におきましては、令和四年度までにこれらの実効性を確保するための取組を進めてまいりましたが、地方公共団体におきましては不十分なところもあるため、同様の取組を進めていただく必要があると認識しております。 このため、国土交通省といたしましては、協議会等の場を活用し、地方整備局等の取組の内容につきまして情報提供を行うことなどにより、災害時に対応可能な人員、資機材の確保を始め、地方公共団体による道路啓開の実効性が確保されるよう取り組んでまいります。
○新妻秀規君 是非とも着実に推進をお願いします。 次に、要介護者の郵便投票について、これは大臣に伺います。 我が党の地方議員を通してこんな御指摘がありました。要介護五の方が介護保険の更新申請のために市役所の福祉課に介護保険証を提出した間に地方選となってしまって、保険証の原本が手元になかったがため、なくてですね、代用のでは駄目、代用のものでは駄目ということで結局投票できなかった、こんな御指摘でありました。 ここで言う、まず、厚労省にまず伺います。介護保険証の代用とはどのようなもので、また自治体での介護保険証の更新手続にはどの程度の期間が掛かるのか、これ厚労省、お願いします。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 介護保険の要介護認定の更新時などにおきまして、介護保険証の代わりとして当該市町村から交付されているものには介護保険資格者証がございます。この介護保険資格者証は、その保有者が介護保険の被保険者であることを示すものでございます。 この自治体におきまして要介護認定の更新手続につきまして申請書を受理してから要介護認定の判定までに要する日数でございますけれども、令和三年度におきまして平均で約三十九日となっていると承知しております。
○新妻秀規君 四十日間掛かるわけなんですよね。 大臣に伺います。 要介護認定を受けている方が介護保険証の原本が手元にないときに選挙になることは十分あり得ることです、三十九日ですから。特に衆議院の解散・総選挙、いつになるか分かりません。こうした方の投票権が守られるよう、是非とも取組をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 在宅の高齢者の中には、投票の意思があるにもかかわらず、歩行が困難であるなどのために投票所に行くことができない方がいらっしゃられ、高齢者の方の投票環境の向上は大変重要な課題であると認識をいたしているところでございます。 既に委員御案内のとおりかと存じますが、郵便等投票は、身体に重度の障害がある方や要介護五の方などが市町村選挙管理委員会にあらかじめ郵便等投票証明書の交付を申請し、選挙の際には選挙管理委員会に交付を受けた証明書を添付して投票用紙を請求し、自宅などにおいて投票用紙に記載をし、郵便等で送付する投票方法でございます。 この郵便等投票証明書の交付申請に当たっては、被保険者証などの原本を添えなければならないこととされています。これは、過去に郵便等投票において違反、不正が横行したなどの経緯があることから、選挙の公正を確保するため、郵便等投票の要件を被保険者証などの原本の記載により確認することとしてきたものであります。 郵便等投票に関しては、新たに要介護四及び三の方を対象とすることについて現在各党各会派において御議論いただいているものと承知をしております。 御指摘の介護保険資格者証を添付することにより郵便等投票証明書の交付申請を認めることについても、その御議論の状況なども踏まえ、関係省庁と連携しながら検討してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 是非とも前向きな検討をお願いをしたいと思います。 最後に、伊佐厚労副大臣に、中和抗体薬、中でもエバシェルドへの薬剤費の公費負担の取りやめの方針について伺います。 まず、コロナワクチンを接種することができなかったり、あとワクチン接種によって抗体が生成されなくて効果が見込めなかったりする人のために、中和抗体というワクチンでも誘導される抗体を直接接種をする、そういう製剤があります。 こうした疾患を持つ患者さんからは、コロナが五月八日で二類から五類に移行しましたけども、この接種費用、中和抗体の接種についての費用負担について不安だというお声が集まっています。つまり、現状では国が薬剤の負担は、費用は全額負担をして、接種の手技料、患者自己負担分三千百円のみに抑えられている。でも、この自己負担、このお金は一体どうなっていくのか、こういう不安なんです。 この後、九月までの経過期間を経た後に、十月以降、この中和抗体の薬剤費用の公費負担が全額自己負担になるというふうな理解をしております。これにつき、今見直しを含めて柔軟な対応を求めたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(伊佐進一君) このエバシェルドでございますが、これは、例えば免疫抑制剤を投与されているといったワクチン接種では十分な免疫の獲得が期待されない方々を投与の対象としておりまして、国が買い上げて、希望する医療機関等に無償で配付をさせていただいております。つまり、現在では薬剤費は生じていないということでございます。 これ、まずは九月までは患者の費用負担は生じないということにしておりますが、その後の取扱いにつきましては、ほかの疾病との公平性に加えまして、国の在庫の活用と、今現在、国、十五万回分買い上げましたが、今使われたのは三万回分、残り十二万人分残っておりますので、この在庫がこれだけあるという観点もしっかりと踏まえた上で、冬の感染拡大に向けた対応を検討して、適切なタイミングでお示ししてまいりたいというふうに思っております。
○新妻秀規君 十二万回分まだ在庫があるということで、少なくともこれについては是非とも現在の取組を継続をしていただきたいということを要望いたしまして、私の質疑を終了させていただきます。 ありがとうございました。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 今日は、前半は孤独、孤立の調査、引きこもりの調査ですね、これについて前半お伺いをしていきたいと思っております。 今年の三月三十一日に、孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果、これが発表になりました。この中で明らかになってきたことは、孤独感がある人は四割を超えていると、こういう調査結果が発表されました。今日は、これ自体は事実としていいと思うんですけども、先ほどからEBPMというお話が出てきております。やはりそのエビデンスをどう捉まえて政策に生かしていくかが非常に重要だと思いますので、今日はちょっとこの調査の中身についてお伺いをしたいと思っております。 この孤独感がある人が四割を超えるという、この四割というのが一体どういうところから出てきたのかなと見ると、これ、孤独という主観的な感情を調査で測っています。ですから、まず一問目は直接質問という形で、あなたはどの程度孤独であると感じることがありますかと、こういう質疑なんですね。そうすると、常にあるから、時々ある、たまにある、ほとんどない、全くないという、これを主観で選んでいくわけなんですね。これが直接質問です。 その次に間接質問というのがありまして、これは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、UCLAの研究者が孤独という主観的な感情を間接的な質問により数値的に測定しようと考案したものだと。だから、学術的にはこれは確立しているんだと思いますけれども、これも、例えば、あなたは自分には人との付き合いがないと感じることがありますかと、また主観を聞いて、常にあるから決してないまで段階を選んで数値化していくと。 これ、主観を調べるということは非常に大事なことだと思うんですけれども、私は、こういったものが政策立案に使われるときは、単に感情を数値化するだけじゃなくて、じゃ、その孤独感を感じている方が困っていることがあるのかないのか、困っていることがあれば、それは政策で解決できることなのかどうなのかという、そこまで踏み込んだ調査をしないと、これ、主観を中心とする調査というのはなかなかEBPMには使いにくいんじゃないかなと思いますが、まず、この点に関して、学術的にはこれでいいと思うんですけれども、政策立案の調査としてこれが本当に適切なのかどうなのか、これを内閣官房にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(山本麻里君) お答えさせていただきます。 令和四年に行った孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果によれば、主観的概念である孤独感に関する直接質問への回答については、孤独感がしばしばある、常にある、時々ある、たまにあるなどと回答した人を合わせた割合が、前回、これ令和三年でございますが、その調査よりも大きくなっています。また、孤独感に関する間接質問への回答については、合計スコアが十から十二点の孤独感が常にある、合計スコアが七から九点の孤独感が時々あるの割合が、前回、令和三年度のものよりも大きくなっております。 これまで、孤独、孤立を抱える方が声を上げやすい環境整備などの取組を行ってきましたが、人々が孤独に至る要因は様々であり、これまでの二年分の調査データでは一概に評価することは困難と考えております。今後も、調査を継続し、経年変化を含めて分析をしてまいりたいと思います。 一方で、客観的概念であり、社会とのつながりや助けのない、又は少ない状態を指す孤立の状況については、同居していない家族や友人たちと直接会って話すことが全くない人の割合が約一割であるなど、家族や友人とのコミュニケーションの頻度が乏しい方も一定割合いることがうかがえます。 この令和四年の調査に当たりまして、孤独・孤立の実態把握に関する研究会において、有識者の方々に孤立に関する結果の試案として指標を作成いただきました。試案という位置付けではありますが、ここからは、中高年の男性がコミュニケーション頻度から見て孤立の傾向にあることなどがうかがえます。 さらに、令和四年度調査結果によれば、孤独感があり支援が必要と思っていても、実際には支援が届いていない方がいることが示唆されております。その理由からは、一つには、支援を受けることを無理に我慢したり、恥ずかしさや、他者への迷惑を過度に意識すること、これ、よくスティグマの問題だと言われております。こうした問題であるとか、支援の手続の煩雑さがあることがうかがえます。 このため、当事者等が支援を求める声を上げやすく、周囲の方が気付きや対処をできるようにするための情報発信、広報、普及啓発等の環境整備などの取組を進めることとしております。
○梅村聡君 ありがとうございます。 つまり、政策を、今おっしゃったように、例えばその政策が届いているのか届いていないかとか、そういったことが分かるような何か質問の仕方を考えないと、例えば、これ孤独感の主観だけ聞いていますから、今問題になっています、超高齢化社会になってきて、配偶者が亡くなっていく、そうすると単身者の高齢者の方が増えてくるわけですよね。あるいは、男女問わず未婚率というのが上がってきていると。そうすると、社会の形が単にここに現れてきているだけであって、本当に政策として何が必要なのかどうかということが、なかなか私はこの中では分かりにくいと思うんです。 ですから、申し上げたいことは、後ほどまた引きこもりのお話でもするんですけれども、本当に政策を立ててそれを評価していく物差しがこういった主観調査でいいのかどうかということを是非有識者の方に知恵を出していただきたいなというふうに思います。 それでは、もう一点お伺いをしたいと思います。 今度は、これもニュースになりましたけれども、引きこもり状態にある人が全国で百四十六万人と推計をされていると、こういうニュースが出てきたんですけれども、この百四十六万人というのも、これどうやって算出をされたのかなと、推計と書いてありますのでね。これの背景をちょっといろいろと見させていただきました。 そうしますと、これ、大体二%の方が引きこもりであると、引きこもり状態であると推計されるというデータだった、統計だったんですけれども、じゃ、これも具体的にどうやって調べたかというと、二つの設問から成っているんですけれども、まず、ふだんどのくらい外出をされますかということで、四項目を選んだ方がこの中に入ってきます。まず、自室からほとんど出ない、イメージ的には何となく分かると思うんですけど、それから自室から出るけれども家からは出ない、それから三番目は、近所のコンビニなどには出かける、それから四番目は、趣味の用事のときだけは外出をする、実はここまでが引きこもりなんですね、これがいいか悪いかは別ですよ、一応そうなっていると。 これが六か月以上たつものを広義の引きこもりというふうに、こういうふうに一応定義はしているんですけれども、これ、コロナも含めてライフスタイルがこれどんどん変わってきています。中には、自宅でお仕事をされていて、こういった状況の方が六か月続くというのは、だんだんそれほど不思議なものではないかと思うんですけれども、こういったことが定義としてこれからも政策評価として使っていかれるのかどうか、この辺りもちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 今御指摘のございました引きこもりおおむね二%程度という数字でございますけれども、これ、こども・若者の意識と生活に関する調査という調査の結果でございます。内閣府の方で過去実施してまいりました子供や若者の意識調査、おおむね三年に一回程度やっておりました。それと、引きこもりに関する調査、これ、おおむね五年に一回程度やっておったものでございますけれども、これを令和四年度に一体的に実施したものでございます。 この調査では、今先生から御指摘ございましたように、外出頻度が低くて、その状態が六か月以上続いているというふうに答えた方々、例えば御自宅で仕事をしているといった一定の類型にもそういった当てはまらないような方々、それを引きこもりと、広義の引きこもりというふうに定義をいたしまして、該当した方々の割合を公表しております。 こうした数字を、数字といいましょうか、割合を公表することを通じまして、こういったいわゆる広義の引きこもりでございますけれども、これに該当する方々がどのように増えた、減ったといった、おおむね推移としてどうなっているのかという辺りは見えてくるのかなとは考えております。 今回の調査では、従来からこの引きこもりの状態となった理由、例えば退職をしたからとか、人間関係がうまくいかないとか、あるいは不登校、学校になじめなかったといった理由に加えまして、ちょっと前、昨年の調査でございましたので、新型コロナウイルスの流行などといったこともちょっと項目に入れておりましたけれども、こういった引きこもり状況となった背景、理由に関する項目に加えまして、昨年度の調査では新たに、御自身が抱える幸福感の状態であるとか、あるいは将来に対する希望があるのかないのかなど、引きこもり状態にある方の意識面に関するような項目も設けて調査を行ったところではございます。 今後、こういった調査を実施する際にも、関係府省庁における引きこもり対策の充実に資するような観点から、有識者の御意見なども踏まえながら、調査内容については改善を図っていきたいというふうに考えております。
○梅村聡君 是非この中に、やはり御本人が困っておられるのかどうなのか、あるいは御家族が困っておられるのかどうなのか、この物差しも入れていっていただかないと、これなかなか有効な政策にはつながりにくいんじゃないかなと思いますので、先ほどの孤独、孤立も一緒だったんですけれども、御本人がどう困っているかということを、これを是非調査の中に入れていただきたいなというふうに思います。 ちょっと時間がありますので質問飛ばしまして、もう一つのテーマ、総務省が公表した遺留金等に関する実態調査、これについてお伺いをしたいと思います。 この実態調査では、平成三十年四月から令和三年十月までの三年半の間に、引取り者のない死亡人の発生件数が合計十万五千七百七十三件。ですから、お亡くなりになられたんだけれども、御家族とか相続人、そういう方々が、亡きがら含めて引受人がいないという方が全国で十万五千七百七十三件と。だから、三年半で亡くなる人の分母で計算すると、大体亡くなる方の四十人に一人ぐらいは引取り手のない御遺体になるということなんですけども、じゃ、この十万五千七百七十三件のうち、氏名や住所、あるいは親族関係、これが全く分からないと、だから、どういう方なのかが分からない亡くなった方という方はこれ推計でどれぐらいおられるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(清水正博君) お答え申し上げます。 今回、総務省において、引取り者のない死亡人の葬祭等を行う市町村等の状況について調査を行ったところ、平成三十年四月から令和三十年十月までの間に引取り者のない死亡人の件数が約十万件あることが明らかになりました。 この引取り者のない死亡人のうち、行旅病人及行旅死亡人取扱法で、住所、居所又は氏名が分からず、かつ引取り者がいない死亡者と定義されている行旅死亡人の件数は、平成三十年四月から令和三年十月までの間に二千八百五十二件となってございます。
○梅村聡君 二千八百五十二人の方が、お名前も分からない、どこの誰かもよく分からない御遺体が三年で三千人。だから、年間に一千人近くが実は日本では生まれてきているということになるかと思います。 今日は、その中でも、じゃ、どこの誰か分からないということは、当然死亡届は出されないわけですよね。出されないというか、このまま放っておけば百十歳、百二十歳、百三十歳になるのかどうか分かりませんけども、少なくとも誰のどこか分からないわけですから、死亡届出ないわけだと思います。 そうしますと、仮にこの方々が公的年金を受給されていた場合、どこの誰か分からない方が公的年金を受給されていた場合は、死亡届が出ていないわけですから、これ住基ネットと連動していますから、理屈からいえば、昔みたいに年に一回現況届を出すだったら、ああ、今年も現況届出ていないなとなりますけども、実はずうっと振り込まれ続ける可能性があるかと思うんですけども、これ、こういった身元が分からない今の二千八百五十二人の方は、年金の支給あるいは振り込み、これどうやって止めていくことになるのか、ちょっとこの手順を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 日本年金機構では、年金の支給を適正に行うために、年金受給者の生存確認を行い、生存を確認できない場合には年金の支払差止めを行っております。 生存の確認につきましては、先生がおっしゃったとおり、住基ネットの情報により確認しておりますが、住基ネットで確認ができない年金受給者については現況届の提出により確認を行っており、現況届の提出がない場合には年金の支払の差止めを行っております。 一方、先生が御指摘のように、身元不明の死亡者の対応については過去において様々な状況が想定されたことから、平成二十二年には、高齢者の生存が適切に把握されていない事例が相次いだことを踏まえ、日本年金機構において、満百十歳以上の年金受給者を対象に生存確認の調査を実施いたしました。またその後、平成二十五年には、七十五歳以上の現況届の対象とされている年金受給者のうち、介護保険料等が天引きされていない方を対象に生存確認の調査を実施をいたしております。また、令和三年度には、後期高齢者医療制度を三年間利用しておらず、かつ郵便物が未到着の方を対象に生存確認の調査を実施してきており、生存が確認できなかった年金受給者については年金の支払の差止めを行っているところでございます。 今後も、年金給付の適切な実施に向けまして同様の調査を定期的に実施していくこととしております。
○梅村聡君 いろんな取組はされているかと思うんですけども、例えば百十歳でもし仮にやるとすればですよ、逆に言うと百十歳になるまで、分からないまでは、これ銀行口座に払い込まれるってことですよね。そこで、何か一斉に全国でばっと調べて、あっ、百十歳以上の方で確認ができなかったねとなったらそこで止めるということだと思うんですけれども、じゃ、仮にこれ、実際に身元の分からない御遺体の方、亡くなりました、本来だったらここで止まるはずなんですね。で、今おっしゃったのは、例えば平成二十二年、二十五年、令和三年ということで、まあ十年置きぐらいにやっていると。 じゃ、仮にそこでもし分かって、それまでの間に振り込まれたお金、これは年金機構としては回収ができるのか、何か引き揚げることができるのか、この辺の手続というのは最終的にどうなるんでしょうか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答え申し上げます。 今御説明をいたしました所在不明者調査なども行いながら、生存確認ができなかった方については年金の支給の差止めをしております。したがって、何か反応のなかった方、そういった方については基本的には止めるということをしております。その結果、基本的には生存が確認できない方に対して長期間にわたり年金が振り込まれ続けるということはないというふうに考えております。 その上で、年金の振り込み時期と死亡確認のタイムラグ等により生じた過払いの年金については、戸籍の死亡情報に基づく死亡失権処理によって過払い額が確定した後に、当該死亡者の相続人に対して返還を求めることとしております。 先生がおっしゃっているような死亡者の相続人が確認できなかった場合は、現在の実務において過払いの年金の返還を求めるということはしておりませんけれども、そうした場合に過払いの年金を求めることについては、家庭裁判所等に申立てを行い死亡者の財産の清算を行う必要があることなどから、費用対効果も含めると困難ではないかというふうに考えております。
○梅村聡君 全く身元不明の方の年金をどう止めて回収していくかということは、これは非常に難しいことではあるんですけれども、逆にそこのところで何らかの方針を決めておかないと、そういった方針を逆に知っている方は、いろんな手だてで実はいない人の年金をもらったりとか、あるいは、さっきの調査でいっても八年ぐらい空いているわけですから、少なくともそれぐらいの年金を手に入れることというのはこれ現実的にできないことはないわけですから、是非そういった身元不明の方の年金というのをどうやって扱っていくのか、これに関しては、これから孤独、孤立でお一人様で亡くなる方も非常に多いわけですから、是非これは方針を決定をしていただければなと、また、検討していただきたいなというふうに思います。 時間が来ましたので、私は今日はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。 今、梅村議員と同じような部分で確認をすることが幾つかございます。 今回の遺留金の、遺留金品の調査、画期的なものだというふうに私は珍しく評価いたします。 いわゆる無縁仏と言われます身寄りのない方が約、身寄りのない方、要するに遺留金品が全くないと、この方々が四万八千四百七十五件と、そして五万五千人の方々には、何らかの形で遺留金品があると。こうした遺留金品のない人の、方々のために、市区町村が一件当たりの費用で二十一万円負担をしているという金額があるというふうに聞いております。 この金額も、基本的には県の方に、都道府県の方に請求できるというふうになっているわけですが、調査の概要を見てみますと必ずしも全て都道府県に請求ができているわけではないというふうに見ておりますが、こうした点について、一体どのくらい、実際市区町村で負担をして、そして実際都道府県で受け持っていただいているのか、これは細かい話ですので政府参考人で構いませんので、まず教えてください。
○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。 申し訳ございませんけれども、今御質問のありました数値については把握をしていないところでございます。
○上田清司君 把握していないということですね。 勧告ではちゃんと都道府県に要求しなさいというような形を取っておるんですが、実際どういう形になっているかは把握していないと、こういうふうに理解したわけですが、大臣、非常にこの課題について熱心に取り組んでいただいて、時宜を得た問題だと思っております。先ほども梅村議員が言いましたように、孤立・孤独問題などが焦点になってきている中で、まさしく画期的な調査であり、まあ勧告に一部課題があるとは思っておりますが、非常にいい調査だと思っています。 細かい話をすると今みたいに掌握しないままの実態調査というような形になっておりますが、大臣として、この実態調査に対する元々の問題意識、あるいは総務省としての問題意識、また調査結果に対してどのような所感を持たれたか、またこういう結果について今後どういう取組をしなければならないかということについて、大臣の率直な意見を聞きたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 既にこれまでの御議論の中でもございましたけれども、超高齢社会の到来に加えて、家族のつながりの希薄化などによりまして、今後、大変残念ながらと申し上げるべきかと思いますけれども、引取り者のいない死亡人の増加が見込まれる、そのような状況の中で、葬祭等に係る市区町村等の事務が円滑に進められるようにすることが重要だと、このような認識をしているところでございます。 今回、総務省において引取り者のない死亡人の葬祭等を行う市区町村等の状況について調査を行ったところは既に委員からも御指摘があったとおりでございまして、実数は省略をさせていただきますけど、市区町村等が死亡人の預貯金を引き出して葬祭費用に充てようとしても、相続人に優先する法的根拠が不明などとして金融機関から断られるなどの実態や課題があることが明らかになりました。 このため、市区町村等が相続人に優先して死亡人の預貯金を引き出し葬祭費用に充てることができる法的根拠を明示して、市区町村等や金融機関に周知することなど、関係省庁と連携して必要な措置を講じることを厚生労働省と法務省に勧告をしたところでございます。 背景にある問題は、おっしゃったとおり大変大きな問題でございまして、孤独・孤立対策など政府として取組を進めなければいけないところというふうに考えておりますが、総務省としても、市区町村等の事務や費用負担の軽減が進められることも大切であると考えておりまして、実態調査をした事項については必要に応じてフォローアップをしてきておりますので、関係省庁等の取組もしっかりフォローアップをしてまいりたいというふうに考えております。
○上田清司君 次に質問する部分まで大分お答えされたような感じもなきにしもあらずですが、今回の調査でやっぱり一番課題なのは、現場に当たる市区町村の皆さんの御苦労なんですね。財産があって預貯金がある、金品もそれなりにあって、処分すればいわゆるこの二十一万円と言われる葬祭費用は出せるなというようなときには問題がない。しかし、それが一切ないとなると、その分の負担は市区町村で負担するか、若しくは都道府県、建前上は都道府県ということになっているんですが、必ずしも都道府県がそれを理解しておりません。そういうことなので、結果的にはうにゃむにゃとやっているうちにぐずぐずして対処が遅れていると、こういうことが出ております。その証拠に、どの程度この負担が両方でしているかという数字が出てきていないということであります。 そこで、遺留品がある場合、預貯金があっても、金融機関にそれを申し出ても許可が出ないと、金融機関から。総務省の勧告では、厚労省にしっかりとそれをやれと言っているんですが、対象が違うんじゃないかと。金融庁か農水省にそれをしっかりと対応するように勧告しなければ意味がないんじゃないかと思うんですが、大臣、どうですか。
○委員長(青木愛君) じゃ、総務省清水局長、まずお願いします。
○政府参考人(清水正博君) お答え申し上げます。 この勧告につきましては、厚生労働省及び法務省が令和三年三月に策定した手引におきまして、遺留金には死亡人の預貯金を現金化したものも含まれると記載され、葬祭費用に預貯金を充当できることが明示され、地方公共団体や金融機関に周知されてございます。 一方で、その手引におきましては、葬祭費用に預貯金を充当できる法的根拠が明示されておらず、今回の調査で、手引策定後、市町村が金融機関に預貯金の引き出し依頼を行ったが、金融機関では、預貯金の引き出しが相続人に優先する法的根拠が不明などとして応じていない事例が見受けられたものでございます。 このため、金融機関を監督する金融庁ではなく、行旅法等を所管し、手引を策定した厚生労働省に対し勧告したところでございまして、具体的には、関係省庁とも連携し、葬祭費用に充当するための預貯金の引き出しが相続人に優先する法的根拠を手引で明示をすること、その上で、市町村等及び金融機関に改めて周知する必要がある旨の勧告を行ったところでございます。
○国務大臣(松本剛明君) 制度でございますので、直接の勧告の対象は、今局長から申し上げたような背景で、法務省、厚生労働省となっておりますが、おっしゃったように、関係をする省庁とも認識を共有をし、対策をするという意味で、委員がおっしゃった金融庁、農水省というのは金融機関という意味でおっしゃったのではないかというふうに思っておりますが、私も関係省庁と連携をした取組が必要だというふうに考えており、そのように進められるようにしてまいりたいと考えております。
○上田清司君 必ず結論は、関係省庁と連携してと言われるんですね。どういう形で、例えば金融庁にも農水省にも、これは事務方でも結構ですよ、どういう形でこのことを周知徹底させていくんですか。結局、厚労省から勧告の書類が出てもぴんとこないわけです、あの方々は。でも、金融庁や農水省から来るとぴんとくるわけです。そこのところの連携という話はどういう形で趣旨を徹底させるかという中身じゃないと、連携、連携と言うけど、連携というのは何もしないということと同じことですから、はっきりしてください。
○政府参考人(清水正博君) お答え申し上げます。 まず、厚生労働省において手引の改定というものが行われます。この改定された手引につきましては、厚生労働省と金融庁、農林水産省が協力をしまして、金融庁、農林水産省から所管の団体を通じて各金融機関に周知がされるというふうに伺っているところでございます。
○上田清司君 例えば、具体的に文書とかそういうものが出ていくんですか、金融庁や農水省から金融機関に。そういうものがないと、いわゆる最近では通達と言わずに事務連絡と言いますね、そういうものの根拠がないと、市区町村から、預貯金があるので、通帳もありますと、葬祭費用を出さなくちゃいけないのでこれを使わせてくださいと言っても、固い人たちですからめったに出しませんよ。そういう事例がたくさん紹介されているんです。だから、もう一回。
○政府参考人(清水正博君) お答え申し上げます。 この令和三年三月に策定された手引、これにつきましても、金融庁、農林水産省から金融機関の団体宛てに事務連絡のような形で文書で周知がされてございます。これと同じように周知がされるものというふうに想定をしてございます。
○上田清司君 分かりました。ありがとうございます。 それから、残余の遺留金品が相続人に引渡しができなかった場合について、その手続について取りまとめができていますが、市区町村等で保管又は以下の制度を利用して清算等を実施する場合、相続人が不存在で、不存在が判明又は全相続人が相続放棄した場合には相続財産管理制度で清算をする。二つ目は、債権者不確知、受領不能、受領拒絶、これは弁済供託制度で債務を消滅する。清算後の残った財産や供託物の払渡し請求権の時効完成後の目的物は国庫に帰属と。 最終的にもろもろやってできなかった場合、つまり、残余の遺留品が相続人に渡すことができなかった場合には国庫に入れろという話でありますが、これは間違いないですか。
○政府参考人(清水正博君) お答え申し上げます。 そのような制度になっているものと承知してございます。
○上田清司君 大臣、先ほどから申し上げていますように、現実には市町村、まあ区は比較的二十三区の話ですのでまあ豊かですが、市町村が二十一万円の負担をするという仕掛けになっている以上、これが国庫に入ってしまうと、こうした無縁仏のある意味では様々な手続やそういうものができないわけですが、この国庫に入れるという制度は、実質的に市町村の、何というんでしょうか、財源をある意味では押さえていくような仕組みになってしまうので、改めてこうした部分について検討を加えたらいかがですか、国庫ではなくてその市町村に入るというような。そうすれば、二十一万掛かる葬祭の費用が確保されて、あるいは市町村ごとにその基金を残しておけば、全くお金がない、残余の基金を全く持っていない、金品を持っていない人たちがある意味では成仏できるというようなことになるのではないかと思うんですが、そうした考え方について、大臣、検討を加えるというようなことはないでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 今委員から御指摘をいただいたところでございまして、今回調査をさせていただいたような残念ながら身寄りのない死亡人の方の言わば遺留金、財産についてということのお話だろうかというふうに思いますが、この財産、こういった財産の取扱いという意味では、相続される財産、被相続財産と言うべきなのかどうか分かりませんが、相続されるべき財産はまさに国民の財産権、民事的なことの本質に関わる部分もあろうかということで、今このような制度になっているのではないかというふうに承知をいたしております。 その上で、先ほども市区町村等の負担というふうに申し上げましたのも、私ども総務省は、御案内のとおり、市区町村等をお支えするのも使命でございまして、財政的な面も含めてどのような形でバックアップできるかということはよく見てまいらなければならないというふうに考えているところでございます。
○上田清司君 最後になりますが、今申し上げたように、相続が放棄される、あるいは相続がもう確定できない、で、国庫に入れると、こういう仕組みなんですが、実は遺留品などは引き続き市区町村が預かることになっているんですよ。極端なことを言えば、大変死者に対して失礼かもしれませんが、全く売る価値のないものとかにもかかわらず預かるような仕組みになっている以上、それを処分するための費用も掛かるわけですね。 となると、やっぱりそういう費用を国庫に納めるんではなくて市区町村に納めるような仕組みを是非考えていただきたいということを再度申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 東京オリンピックに関する贈収賄事件についてお聞きします。 大会のスポンサー契約の選定をめぐって、組織委員会の高橋元理事に賄賂を贈った罪に問われたAOKIホールディングス前会長らの有罪判決が五月九日に確定しました。世界のアスリートが集まって競い合うオリンピックが不正と汚職によって金もうけの舞台にされていたということは重大な問題だと思います。 スポーツ庁の受け止めについてまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(星野芳隆君) このような事案が発生したことは、スポーツの価値をおとしめるもので誠に遺憾であり、オリンピック競技大会を始め大規模なスポーツ大会について組織委員会等のガバナンスを強化し、適切な運営を図っていかなければならないと考えております。 スポーツ庁といたしましては、今回の東京大会の事案を受けて設置したプロジェクトチームにおいて、利益相反の管理、情報公開の在り方、マーケティング事業の在り方など、適切な組織運営に関する指針を本年三月に策定したところであり、スポーツ団体や地方自治体に対して周知徹底を図っているところでございます。 今後とも、継続的に本指針の周知等を行い、本指針の実効性確保に向けた取組をスポーツ界が一致団結してしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○紙智子君 東京オリンピックをめぐっては、このほかにも、組織委員会大会準備運営第一局次長が逮捕、起訴されたテスト大会の談合事件もあります。 テスト大会の談合について、組織委員会の運営第一局元次長の森泰夫被告は、テスト大会関連業務の入札実施前に、電通グループを始め各社の応札意向をまとめた一覧表を組織委員会の上層部に見せたと供述していることが毎日新聞の取材で明らかになっています。 一覧表を見せたとされる局長は、運営第二局長だとされています。で、森元次長は、なぜ直接の上司である第一局長に見せなかったのかと、これ不自然だと思うんですけれども、これについていかがですか。
○政府参考人(星野芳隆君) お答え申し上げます。 組織委員会に確認いたしましたところ、そのような報道があったことは承知しておりますが、事実は分かりかねるということでございました。
○紙智子君 森泰夫元次長の直接の上司というのは、これ大会準備運営第一局長なんですよね。で、第一局長というのは国からの出向の職員だとされているんですけど、これはどなたですか。
○政府参考人(星野芳隆君) 報道で指摘されております平成三十年一月から三月当時、大会準備運営第一局長に配置されておりましたのは、文部科学省から派遣されておりました井上惠嗣氏でございます。
○紙智子君 井上惠嗣氏だということが報道でされているわけですけれども、その人には、当事者には聞き取りをしたんですか。
○政府参考人(星野芳隆君) プロジェクトチームのヒアリングでございますけれども、個人の特定につながることは避けるという前提で受けていただきましたので、お答えは差し控えさせていただきます。
○紙智子君 それでは解明にならないわけですよね。大事なそのところに、部署にいて、出向して、いろいろな事態を聞いているわけですから、それを出せないということになったら、これ解明できないというふうになるんじゃないですか。 やっぱり、国会の調査権あるわけですから、やっぱりちゃんと国会に来てもらって、これ、ちゃんと質問に応じてもらう必要があると思うんです。 そこで、委員長にお願いしますけれども、これ、是非、捜査ということにもなるんですけれども、捜査じゃないな、国会に招致していただいて発言してもらいたいということで、それを協議していただきたいと思います。
○委員長(青木愛君) 理事会で協議をさせていただきます。
○紙智子君 公正取引委員会が今年の二月二十八日に出した告発文書によりますと、この大会、テスト大会の談合というのは、東京都内の組織委員会の事務所などで面談などの方法によって行われたとしているんですね。 原因究明に向けて、この森元次長の上司であった井上氏からの当時の状況を聞くということで今求めたわけなんですけれども、是非、この問題をめぐっては国自身がもっと乗り出してやる必要があるんだと思うんです。 それで、東京オリンピックでなぜ談合や汚職が起きたのか、原因の究明に向けて国会の行政監視機能を発揮させなきゃいけないというふうに思うんですね。国は、なかなか直接口を出さないと言うんだけれども、実際に招致のときから含めて国挙げてやってきたわけですし、しかもお金も出しているし、人も派遣しているわけですから、これはやっぱり国がやる必要があると。 それで、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の第二十七条というのがあります。ここには報告及び検査の規定があります。内閣総理大臣から権限の委譲を受けた公益認定等委員会は、公益法人の事業の適正な運営を確保するために必要な限度において、公益法人に対し、運営組織や事業活動の状況に関して必要な報告を求め、職員に、公益法人の事務所に立ち入り、帳簿や書類その他の物件を検査をさせ、関係者に質問させることができるとされているわけですよ。是非これやる必要があると思うんです。 事務方に確認しましたら、これ、東京大会の組織委員会にも検査を行ったことがあるというふうに聞いているということなんです。結果的には、そうすると、公益財団法人である組織委員会の業務執行の不備を、検査を行ったことがあるのに不備を見抜くことができなかったということですよ。 私たち共産党としては、一貫してこれ国自身がもっと責任を持って検証を行うように求めてきたわけですけど、この間の対応というのは、解散して清算法人となってしまっていて、組織委員会が直接的にはできないみたいなことを、言ってみれば責任転嫁をそこに押し付けると。それから、今刑事手続をやっているということを理由にしてなかなか検証をやってこなかったわけなんです。でも、やっぱりこれ事件の全容解明に向けて国は責任を果たす必要があるんだというふうに思います。それをやらないで、この後札幌オリンピック招致なんということはもう論外だということを申し上げておきたいと思います。 続いてなんですけれども、先住民族の政策についてお聞きします。 二〇〇七年に先住民族の権利に関する国連宣言が採択をされました。その後、近年の動きについていろいろあるわけなんですけれども、ちょっと紹介をしたいと思うんですね。 例えば、メキシコのロペス・オブラドール大統領は、二〇二二年の八月、去年ですね、スペイン軍が一五二一年にアステカを攻め滅ぼして迫害し続けたことを謝罪をしました。それから、デンマークでは、フレデリクセン首相も二〇二二年十月にグリーンランドを訪れて、一九五〇年代に先住民の子供を家族から引き離してデンマーク社会の同化を狙った社会的な実験について、これも謝罪をしています。それから、フランシスコ・ローマ教皇も、これ二〇二二年、去年ですよね、七月にカナダで演説をして、先住民の同化政策の一環としてカトリック教会が運営していた寄宿学校で子供が虐待されていたことについて深くおわびすると言って謝罪をしたんですね。 それで、政策評価を担当する大臣として、この各国の変化をどのように認識をされているでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 二〇〇七年に先住民族の権利に関する国際連合宣言が国連総会において採択されまして、翌二〇〇八年にアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が衆参両院で採択されたことを受け、政府におきまして、内閣官房のアイヌ総合政策室を中心に取組を進めてきているところでございます。 平成三十一年四月にはアイヌ施策推進法の制定がなされております。また、同法に基づくアイヌ政策推進交付金の創設をいたしております。また、令和二年七月十二日には民族共生象徴空間であるウポポイが開業いたしておりまして、ところでございます。 アイヌの方々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代に継承していくことは、多様な価値観が共生し、活力ある共生社会を実現するために重要でございます。 各国の動きについてということでございましたけれども、この先住民族の権利に関する国際連合宣言の中にも、精神にも示されているように、各国政府もしかるべく施策を進めていく必要があるものと考え、今申し上げたような施策を進めてきているところでございまして、これからもアイヌの方々の誇りが尊重される社会の実現に向けて必要な取組が行われていくべきものと考えて、取り組んでまいりたいと考えておりますということでございます。
○紙智子君 やっぱり、すごく大きく世の中というか世界が変わりつつあると思うんですね。どんなに古いときの話であっても、きちんとやっぱり謝罪することを謝罪すると。で、どういうことがあったのかという事実を明らかにしながら、そういうことがずっと今取られてきているという過程だと思うんですね。 それで、日本でもアイヌに対するこの土地の没収などの同化政策がどんなふうに行われたかということは検証すべきではないかというふうに思うんです。 実は、北海道の新冠牧場、これ日高にあるんですけど、新冠牧場で明治時代にアイヌが強制移住を強いられた事件がありました。それで、その事件の当事者である狩野義美さんという方が、この新冠牧場と掛け合ってその資料の存在を突き止めたんですね。もうずっとやり取りして、とうとう存在を突き止めたと。それで、私は、独立行政法人家畜改良センター新冠牧場にこのアイヌの資料が存在しているということを知って、去年の九月に牧場に伺って、その資料が存在しているかどうかということで確認をしましたら、あるということだったわけです。 やっぱり、それは歴史の事実を示す大事な文書というふうに思うので、永久に保存するようにということを提案をいたしました。そうすると、早速、家畜改良センターで国立公文書館と連絡を取り合って、この移管の手続を進めていただいたんですね。 それで、今日は国立公文書館の方に来ていただいております。それで、この移管された資料の数、それから閲覧に向けた作業状況、それから資料の活用方法について説明をいただきたいと思います。
○参考人(山谷英之君) お答えいたします。 国立公文書館では、令和五年三月、独立行政法人家畜改良センターより、法人文書として計百一冊の旧新冠牧場関係書類の移管を受けております。受け入れた歴史公文書等につきましては、生物被害を未然に防ぐための薫蒸処理、請求番号の付与、目録作成等を行いまして、原則一年以内に一般の利用に供するまでの作業を終了することとしております。 同センターの文書につきましては、移管完了の通知をした上で、夏頃には国立公文書館デジタルアーカイブで当該文書の目録情報を検索できるようになる見込みでございます。
○紙智子君 ありがとうございます。 それで、新冠牧場がどのようにできたのか、変遷の中でこのアイヌ民族がどのような扱いを受けたのかということを知る貴重な資料ではないかというふうに思うんですね。 そこで、農林水産省と、それから内閣官房に、二方にお聞きするんですけれども、農林水産省にはこの新冠牧場ができた主な経過を説明をいただきたいと思うんです。それから、内閣官房には、新冠牧場からアイヌ民族が移住を強いられているんだけれども、どのような経過があったのか、アイヌの生活がどうであったのかということについて説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(伏見啓二君) お答え申し上げます。 新冠牧場は、明治五年、一八七二年に、北海道開拓使長官黒田清隆により、北海道産の馬の改良を目的として、日高管内の静内、新冠及び沙流にまたがる牧場として創設されました。 その後、明治十七年、一八八四年に宮内省の所管に変更され、昭和二十二年、一九四七年に農林水産省の所管に変更され、現在に至っております。
○政府参考人(田村公一君) お答えいたします。 新冠御料牧場の設立経緯につきましては今ほど農水省から御答弁があったとおりでございますが、牧場の経営に伴いアイヌの方々が強制移住をさせられたことにつきまして、各種資料に記載されていることは承知してございます。 アイヌの方々の歴史に関し、政府といたしましては、我が国が近代化する過程において、法的にはひとしく国民でありながらも差別をされ貧窮を余儀なくされたアイヌの方々が多数に上ったという歴史的事実につきまして、厳粛に受け止めているところでございます。
○紙智子君 厳粛にと言うんですけど、やっぱり、もっとやっぱりきちっと掘り下げて、明らかにするところはしていかなきゃいけないというふうに思うんです。私は、明治時代の同化政策に関わる証言や資料をちゃんと集めて検証していくべきだというふうに思うんです。 共産党の北海道委員会でアイヌシンポジウムやったときに、参加していただいたアイヌの方が、御料牧場って当時言っていました、御料牧場の開墾のために強制労働で酷使された挙げ句、牧場ができると土地を奪われて、それに逆らう者は家を焼くぞと脅しがあったということも言われているんですね。 新冠町、町の歴史をまとめている新冠町史というのと続新冠町史ってあるんですけど、ここには、一八九五年、明治二十八年に、御料牧場が姉去、姉去というのは地名なんですけど、姉去へ強制的な移住を強いたというふうにあります。その後、一九一六年、大正五年に、姉去から今度は上貫気別、これも地名ですね、上貫気別に強制移住されると。つまり、明治から大正にかけて二回にわたってこの強制移住を強いられているわけなんですね。 それで、町史によりますと、宮内省の幹部がこの御料牧場を巡視しに来たときに、姉去は平たんで肥沃な土地であることに目が留まって、ここを御料牧場の直営の穀物生産用地に決めたということなんです。つまり、馬を、御料牧場ですから、馬の餌を作るために居住していたアイヌを追い出したということなんですね。この姉去の二倍の土地を与えるというふうに言われたんだけれども、その行った先の土地というのはもうひどい山奥で、雑木林に覆われていて、与えられた自分の土地がどこかも全然分からないような状態だったと書いているんです。 町の教育委員会の新冠百話というのがあるんですけれども、ここには、病気になったらそれこそ死を待つ状況であったと書かれているんですね。強制移住がアイヌの皆さんのコタン、これを崩壊をさせて人命も危機にさらしたということになるわけです。 明治政府は、アイヌが元々住んでいた土地を収奪をして日本語の使用を強制すると、それから伝統的な風習、習慣を破壊するなど、同化政策を進めたわけなんです。今回、新冠牧場でこの資料が発見されたということでは、こうした資料をちゃんと収集をして、証言をちゃんと集めて、アイヌの同化政策がどのように進められたのかということを検証する仕組みが必要じゃないのかというふうに思うわけなんです。 それで、昨年は、アメリカのハーランド内務長官が、米連邦軍が一八六四年の十一月に、野営していた先住民族のシャイアンとかアラパホ、これを襲撃をして虐殺した上、土地の略奪をした事実を踏まえて、この史実は米国の一部であり、それを伝えることは私たちの責務だというふうに語っているわけです。 それで、大臣にもう一回お聞きしますけれども、アイヌが明治期にどういう略奪や迫害を受けたのか、やっぱり、事実をつかんで伝える仕組みというのはやっぱりきちっとしておく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 先ほども御答弁申し上げましたが、政府におきましては、内閣官房を中心に関係府省において必要な取組が行われてきたところでありまして、これからもまた必要な取組を進めるべきところと申し上げたところでございますが、その進捗状況については、内閣官房に置かれるアイヌ政策推進会議において毎年報告が行われているというふうに承知をいたしております。 このような枠組みの下で政府全体として必要な取組が進められていると承知をしているところでございまして、政策の評価を担当する総務省として、まずこうした政府、関係府省の取組の状況を注視をしてまいりたいと考えております。
○紙智子君 やはり行政を評価していく場所として、是非、これはそういうところに入れて、もちろん内閣アイヌ政策室とも連携しながら、是非やっていただきたいということを申し上げまして、質問といたします。
○大島九州男君 大島九州男でございます。 まず、政府、ガバメントクラウド、政府クラウドですね、ガバメントクラウドに関する質問をさせていただきます。 国の施策によって、自治体はそれぞれの基幹業務システムを二〇二五年度末までガバメントクラウド上の標準準拠システムに移行するという自治体システムの標準化が求められています。それに沿って、去年の十月末に、人口一万一千人の埼玉県の美里町では、全国約千七百の自治体に先駆けて政府、自治体の共通システム基盤、ガバメントクラウド上に基幹業務のシステムを移行して稼働させたと。この先行事例となった美里町なんですけれども、この既存システムをガバメントクラウド上に移行したところで、標準準拠システムの切替えはこれからと、ただ、既に運用コストが一・九倍に膨らむという試算が出ていると。 それで、国は自治体システム標準化により運用コスト三割減を目指すというふうに言われて始まっていると理解しておりますけれども、そもそもこの地方自治体のデータをガバメントクラウドに移行させると、その必要性というところはいかが、どういう必要性があるのか教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(尾崎正直君) お答えをいたします。 これまでの各地方公共団体のシステムにつきましては、それぞれがばらばらに調達され、また、かつ標準化もされてこなかったところでありまして、それぞれの仕様で、他の機関との迅速なシステム連携、さらにはデータ活用を可能にすることは余り意識せずに構築されてきたところであります。また、セキュリティー対策につきましても各自治体がそれぞればらばらに調達をしていく、そういう構えとなっておりました。 このため幾つかの不都合がありまして、例えば新型コロナウイルスの対応では、国のシステムとも連携がすぐにはできない、結果、給付金の支給事務では、不十分なシステム連携等によりまして実際の給付までにかなり時間を要するなどという課題が出てきたところであります。 こういうこともありまして、今後は、一人一人のニーズに合ったサービスを迅速に提供できるよう、国、地方間、各地方間の情報システムの連携、データの利活用等を行っていきたいと考えております。このため、国、地方の情報システムの共通的な基盤、機能を整備する必要があると考えたところでありまして、そして、その際には、高度なセキュリティー水準を確保した上で柔軟にシステムを構築でき、多様な機能が用意されているクラウドサービスを活用することが有益であると、最高水準のセキュリティーや各機能の備わった、このようなガバメントクラウドを整備することとしたところでございます。 このガバメントクラウド上に国や地方公共団体のデータがありますことで、データの連携が容易になりますことや、さらにはガバメントクラウド上の便利なサービスを多々利用できるようになります。平時にも有事にも住民に応じた、住民ニーズに応じたサービスを柔軟かつ迅速に提供することができるようになるものと考えております。 また、自らガバメントクラウドと同等のクラウドサービスを調達するよりも、統一的で高いセキュリティーの確保や調達手続に係る事務コストや導入、維持管理に係る費用の軽減も見込まれるところでございまして、このように、ガバメントクラウドの利用につきましては、地方公共団体にとっても有益なものとなると考えているところでございます。
○大島九州男君 今おっしゃるようなことは十分理解をできるわけですね。まあ当然、いろんな個人情報であったり、いろいろな日本のそれぞれの機密、いろんな行政がつながるわけですから、そういうクラウドサービスというの、これもあるにこしたことはないなというのは誰もが考えると思うんです。 実際、じゃ、そのたくさんの情報を管理するそのクラウドサービスというのはどういうところが請け負っているんでしょうか。
○大臣政務官(尾崎正直君) お答えをいたします。 ガバメントクラウドにつきましては、デジタル庁が示しておりますクラウドサービスに求める要件を満たす全てのクラウドサービス事業者と契約することといたしておりまして、現在の提供事業者は、アマゾンウェブサービスインク、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社、マイクロソフトコーポレーション、日本オラクル株式会社の四事業者となっております。 なお、契約上、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社及び日本オラクル株式会社は日本法人でありますけれども、四事業者とも米国に本社を置いておりまして、そのクラウドサービスを利用しているものであります。
○大島九州男君 全てのクラウド業者がということでありましたけれども、先ほどのいろんな質問の中にもありましたが、決まっているところに一者入札みたいなことがあるというようなことでありますけど、こういう業者に、本来であれば日本法人、まさに日本の会社がしっかりとそれを、クラウドサービスを提供できる、まあ日本もそういった技術とか能力がないなんていうのはよっぽど遅れているんじゃないかなという気がするんですけど、なぜここに国内企業が参入できていないのかと、それだけ日本のそういうクラウドサービスというのは能力が低いのかというふうに一般国民の皆様は疑問に思うと思うんですね。 特に、よくみんなが懸念するのは、海外企業が提供するそういうクラウドサービスに対しては、情報流出するんじゃないかと、その外国が日本のいろんな情報を知らない間に抜き取っていくんじゃないかというようなことを懸念する向きは、これはもう間違いないと思うんですけれども、そこら辺の対策とか考え方はどういう考え方でしょうか。
○大臣政務官(尾崎正直君) お答えをいたします。 このガバメントクラウドにつきましては、最新、最高レベルのセキュリティーを確保することなどの調達要件を定めたところでありまして、現在は米国が本社の四事業者のみからの応募でありました。しかし、その選定では、デジタル庁が提示した調達要件を満たす全てのクラウドサービス事業者と契約することとしているものでありまして、国内外を問わず誰でも参加いただけるものであります。国内事業者もガバメントクラウドの求めるセキュリティー要件等を満たしていただければ参入が可能となっているところでありますが、前回のこの調達時点ではそれがなかったということであります。 情報流出の御懸念について御質問もございました。 この情報流出の御懸念に対しましては、これまでの国や地方公共団体のシステムがばらばらであった環境よりも、ガバメントクラウドを使うことによりまして、国、地方公共団体に統一的で高水準のセキュリティーを確保することが可能となっているところでありまして、言わばデータの保護がより行われるものと考えております。また、データは、バックアップも含めまして日本国内のデータセンターに限定するとしているなど、データ保全の安全性の確保も行っているところであります。さらに、その上で、ガバメントクラウドでは、データへのアクセス権限についてはデータを保有する行政機関がそれぞれ設定しておるところでありまして、それ以外の者につきましては、米国四事業者のクラウドサービス提供事業者でありましてもアクセスすることはできないこととなっております。そして、万が一、仮にもデータへの不正アクセスがあったとしましても、データは暗号化等されておりまして、そのデータをのぞき見すること、中身をのぞき見することはできないようにすることといたしているところでございます。 これらの保護措置に関しましては、これまでも関係府省や地方公共団体等の関係者に対して関係資料の提供や各種説明の場において説明を行ってきたところでありますけれども、各府省庁や地方公共団体の皆様にガバメントクラウドを安心して利用していただけますように、関係資料や質疑応答集の更なる充実や丁寧な説明など、引き続き努力を続けてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 私も、これはもう素人ですからあれですけど、素人なりに考えると、もう最高級のセキュリティーと、じゃ、日本はそこに至っていないと、それが米国の今言った四社なんだと、そのそれぞれ四社で統一したそのシステムをみんな統一して全自治体が使っていくと。今まではばらばらだったと、だから、ばらばらだったからこそ、一個つなげばざっとつながるということがなかったから逆に安心だったという部分もあるわけですよね。 こういうふうに統一されているクラウドを一個そこにアクセスすれば、そこから情報が全部流れてくると。当然、暗号化しているとかセキュリティーはあるとか言っても、一〇〇%ということは絶対あり得ないというのがこれ常だと思うんですよね。 だから、そういう部分に対する、本来ならば、企業責任とか、もしそういうことが起こったときの罰則だとかいうようなこともしっかり、まあできているじゃないかとは思うんですけど、そこら辺のところはちょっと通告をしていないので、もしお分かりになれば、そういう罰則云々とかいうことがあれば教えていただきたいけれど、次の質問として用意していたのは、統一標準化の取組というのは元々二〇二〇年度末にベンダーの開発が終わっているようになっていたというような目標があったというのは聞いていますけども、スケジュール感としてはちょっと大分遅れているんじゃないかって気がしますが、そこら辺お答えいただけますか。
○大臣政務官(尾崎正直君) このシステムのセキュリティーの開発について、こういう世界的なコンピューターメーカー、クラウドサービスを提供する事業者というのは、本当に膨大なお金を掛けて、膨大な研究開発を集積してこのセキュリティーを確保しているわけであります。それをそれぞれの自治体がお願いをするそれぞれの各地域の事業者の皆さんにそこまでの水準をといっても、実際には非常に難しいところがあるわけでありまして、そういうこともありまして、こういう世界最高水準のクラウドサービスを提供する事業者にしっかりとデータを守ってもらった方が安全だと考えられるということでございます。 いずれにしましても、我々としても国内企業がガバメントクラウドへ参入することとなるようなことは本当に期待をいたしているところでございまして、経済産業省等とも連携をしまして、しっかりと技術開発支援など応援をさせていただきたいと、そのように考えております。 そして、続きましての御指摘でありますところのスケジュールの遅れについてということであります。 御指摘のスケジュールの根拠と思われますものは、二〇二〇年十二月時点に想定したスケジュールに比べて遅れがあるのではないかという御指摘かと思います。その点は確かに事実でありますが、ただ、これは二〇二〇年十二月時点のその後におきまして、第一に、対象となる基幹システムが十七から二十に拡大することとなりましたこと、そして第二に、事業者や地方公共団体の意見を丁寧に聞き取ることに重きを置いて段階的な取組を進めることといたしまして、具体的には、二〇二二年八月にベンダーの開発の前提となる標準仕様書の第一版を出した後、丁寧なやり取りを繰り返したためでございまして、以上の結果として、標準仕様書の確定が本年三月末となったものであります。 確かに、二〇二〇年十二月段階のスケジュールからは遅れておりますけれども、二〇二五年度末までの移行完了をにらんで、二〇二二年十月に改定したスケジュールには沿っておるところでございまして、また、丁寧に調整をした分、仕様書の具体性が増すとともに、調整を要するような意見についても既に結論が得られておりますことから、今後、むしろ多くの地方公共団体やベンダーにおける標準化に向けた作業がスムーズになることが期待されるのではないかと、そのように考えるところであります。
○大島九州男君 当然、スケジュールが遅れて、現場としては、地方自治体ですね、できるだけ早くにそれは統合できるように頑張ろうとすれば、当然そこにはSE不足であったりとか、いろんな段取りでお金が掛かったりすると思うんです。 先ほどの美里町とかのケースでいうと、コスト効果をデジタル庁が調査したところ、自治体によってはガバメントクラウドへの移行でシステム運用コストを削減することが難しいということが分かったと言っているんですね。 政府は、十月に閣議決定した地方公共団体情報システム標準化基本方針において、運用コストを一八年度に比べて三割減らすということを目標にしているけれど、なかなかそれが素直に移行されるというふうにはなっていないんじゃないかと。言うなれば、その標準準拠システムへの移行を円滑にするためには金が掛かると、そういうそのお金を、自治体への財政支援が必要だというふうに思うんです。 これ、もう総務省はどこまでしっかりと予算を付けていくかと、そういう今後のちょっと見通しも含めて、総務省の答弁、お願いします。
○副大臣(尾身朝子君) お答えいたします。 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律を踏まえまして、原則として、ガバメントクラウド上の標準準拠システムへ各自治体のシステムを移行させるために、デジタル基盤改革支援補助金をこれまで合計千八百二十五億円計上し、国費による財政支援を行っているところでございます。具体的には、移行計画策定などの準備経費やシステム移行に要する経費を補助対象としております。 昨年十月に閣議決定されました標準化基本方針では、全ての自治体における移行に当たっての課題を把握し、その解決に自治体と協力して取り組むこととされたところでございます。これらの課題を把握するため、総務省では、全自治体に対しまして、本年一月から二月にかけて移行経費等に係る調査を実施しており、現在、その結果の精査を行っているところでございます。 今後とも、自治体の実情や御意見も丁寧に伺いながら、総務省として必要な支援を検討してまいります。
○大島九州男君 やはり地方にいろんなことをお願いをしていくと、で、地方はお金がやっぱり必要だという部分で、特にこういうシステムの開発とかいろんな部分については値段があってないような、そして、その状況によって、SE不足だとかいうことで大きく、やるタイミングにもよってお金が違ってくると思うんですね。だから、そういう実情に合わせて、総務省は柔軟にやはり予算を各自治体それぞれの事情に合わせてしっかりと担保していただくことを要望をしておきたいというふうに思います。 それから、委員長、行政監視委員会、もうこの国会、なかなかもう時間も取れなくて開かれないような状況になっていると思うんですが、今日もやはり各大臣、いろんな大臣の声がやっぱり聞きたいという思いが皆さんおありになるんだけれども、なかなか今はいろんな大臣を呼べないような状況になっている、これはやっぱりおかしいと。やっぱり参議院の独自性を持って、そして行政監視委員会としてそれぞれの大臣をお呼びして聞けるような委員会運営をしっかりやっていただくように、これ、委員会は委員長のやっぱり裁量でやっていただくということだと思うので、是非両筆頭と協議をしていただいて、大臣を呼んで行政監視委員会が開かれるように協議をしていただくことをちょっとお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。
○委員長(青木愛君) 引き続き理事会の方でしっかりと協議を続けさせていただきます。 ありがとうございます。
○大島九州男君 よろしくお願いします。 終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 本日五月十五日は、一九七二年に沖縄が米軍統治下から日本政府の行政に組み込まれて五十一年目の節目に当たります。県民の四人に一人が命を落とした沖縄戦と、それに続く二十七年間の米軍統治によって沖縄の社会は大きく傷つけられました。特に米軍基地の問題は、沖縄戦から七十八年、日本復帰後五十一年を経ても解決されず、沖縄本島の良好な土地の多くを米軍基地が占めており、沖縄の経済的発展を阻害する一番大きな阻害要因として居座り続けています。さらに、今も、沖縄県民の声を無視して、日米政府の恣意のままに米軍戦略を最優先する政府方針がまかり通っています。 沖縄のすばらしい海と自然を破壊して行われる辺野古新基地建設や、県内移設条件を突き付けられている米軍基地、新たに建設が強行されている自衛隊基地など、沖縄が持っているすばらしい条件を阻害する行為が今も辺野古や宮古島、石垣島、与那国島など南西諸島各地で続いています。 沖縄返還の日に当たり、一日も早くこれらのことが解決されて本来の沖縄の可能性が花開くよう願って、質問いたします。 本日は、まず最低賃金について伺います。 沖縄県では、米軍施政下で基地建設が進められる中、本土への支払をアメリカ側に有利に進めるために経済的に強いドルを維持する政策が取られました。このため、沖縄の経済実態に合わない強いドルの影響で、沖縄では製造業が育たず、基地依存の輸入型経済が形成されました。 その結果、現在まで、沖縄では製造業の割合は全国平均の四分の一であり、主要な産業は一次産業や宿泊や飲食などの観光関連サービス産業となってきていました。一般にサービス業は他産業と比べて低賃金とされ、産業の成果物としての労働力対価が少なく労働生産性が低くなるため、これまで沖縄県は、生産性が低いので労働者の賃金も低くて当然とされて、低賃金状態が正当化されてきました。 日本人の一人当たりの年平均賃金は、配付資料一のとおり、過去三十年全く伸びていません。G7の中で賃金が三十年間増えなかったのは日本とイタリアぐらいで、世界的にも極めて異常な事態です。二〇二一年のOECD三十四か国中二十四位です。物価も上がらなかったのでこれまでは課題として認識されてきませんでしたが、近年ようやく日本の低い賃金水準が議論されるようになり、岸田政権でも賃上げを最優先課題の一つとしています。 最低賃金の引上げに対する格差是正効果及び雇用への影響について、近年の実証研究では、一、最低賃金の引上げは、総じて低賃金層の時間当たりの賃金を押し上げ、所得を底上げし、そして格差是正に貢献をする。二、雇用についても、二〇一〇年から一九年まで最低賃金の引上げは雇用にはプラス影響が観測されていました。二〇一九年まで景気回復局面で人手不足も深刻で、労働力供給を増やす要因となりました。一方、二〇二〇年、二一年はコロナ感染症により最低賃金近傍で働く非正規労働者の多くを抱える飲食、宿泊などの業況が厳しくなり、その好影響が消えたわけでございます。しかし、やはり雇用全体では負の影響は及ばないという結果が多いということが合意されています。まさに最低賃金のアップこそが大きな課題でありますけれども、そのことは社会全体にプラスであるということです。 一方、最低賃金の引上げのマイナス面をできるだけカバーするような政策も必要です。最低賃金引上げに取り組む企業に対してどのような支援を政府として行っていますか。
○政府参考人(青山桂子君) お答え申し上げます。 最低賃金の引上げに当たりましては、特に中小企業が賃上げしやすい環境の整備が重要と考えております。 そのため、厚生労働省におきましては、事業場内で最も低い賃金給を一定以上引き上げるとともに、生産性向上に資する設備投資等を行った中小企業・小規模事業者に対しまして、その設備投資等に要した費用の一部を助成する業務改善助成金により支援を行っております。この業務改善助成金につきましては、令和四年度に最低賃金が相対的に低い地域の事業者に対して助成率を引き上げるなどの累次の拡充を行いました。その結果、令和四年度の申請件数は、速報値で七千二百五件と過去最高となっております。 また、政府全体では、事業再構築、生産性向上等と一体的に行う賃金の引上げへの支援等を行っております。 引き続き、中小企業庁等の関係省庁とも連携しながら、中小企業・小規模事業者が賃上げしやすい環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 業務改善助成金の利用実績ですが、沖縄においてはそれほど高いとは言えません。これについては私もアピールをしていきたいと思いますけれども、政府としても、より周知と広報に努めていただきたいと思います。 日本では、法定最低賃金は地域別の制度が採用されており、これまで沖縄はAからDまでの四ランクのうち最低のDランクに分類されてきました。二〇二二年度は、Aランクの最も高い東京と比較して、沖縄県の最低賃金は二百十九円も低くなるという格差が生じました。こうした賃金格差が沖縄県の貧困問題、特に全国平均と二・二倍の約二九・九%に上る、深刻な子供の相対的貧困率の高さとなって表れています。 私は、二〇一九年十一月二十五日の当委員会でも、日本全体の賃金水準の引上げのためには千五百円を目指すなど最低賃金の大幅なアップが必要であること、地方から労働人口流出を防ぐためにも地域間格差をなくす最低賃金の全国一律化が必要であると訴えてきました。 配付資料二のように、今回、四月六日の厚生労働省の中央最低賃金審議会の目安制度の在り方に関する全員協議会は、従来四つのランクに分けてきた目安を三区分に再編することを報告しました。このランクの削減はどのような趣旨、目的に基づくものなのでしょうか。これは、ランク制度の廃止、全国一律化に向けた動きと理解してよいのでしょうか。
○大臣政務官(畦元将吾君) お答えいたします。 今般、ランク制度の在り方についての調査審議を行う全員協議会において、直近の経済実態を見ると、全体として都道府県間の格差が縮小傾向であること、また、ランク数を減らすことでランクごとの目安額の差に生じる最低賃金額の差が従来に比べて生じにくくなる効果も考えられることなど等を踏まえ、三ランクとすることが適当であるとの報告が四月六日に取りまとめられたところでございます。 今回の見直しの議論において御指摘の一元化の観点は含まれなかったものの、ランク数を四区分から三区分にすることで地域格差の拡大の抑制に資すると考えており、制度の適正な運営に努めてまいりたいと思っております。
○伊波洋一君 若者を含む多くの働き手は、最低賃金が低い県から最低賃金の高い地域に流出してしまいます。それによって、現在低いランクに分類されている県では労働生産性が上がらず、さらに、その結果、最低賃金が低く抑えられるという悪循環が生じています。全国一律の最低賃金を導入することによって、地方経済の衰退を防ぎ、地方がより活性化していくことが期待されます。 世界では、日本のような地域別最低賃金制を取っているのはむしろ少数派で、地域別最低賃金制度を維持しているのは、連邦国家など、面積が大きく各地域の経済的な関係性が高く、かつ地域間の格差が大きい国です。日本のように国内移動が比較的容易な国においては、労働力も高く売れるところに移動してしまい、地方経済が衰退する大きな要因となっています。 地域別最低賃金を廃止して、全国一律制を導入する制度改正がこれまで多くの国で行われてきました。現在、イギリス、フランス、ドイツ、韓国の最低賃金は全国一律となっています。アメリカは、全国一律の連邦最低賃金と地域別最低賃金が併存していますが、連邦の最低賃金を上回る水準で州や市、郡などが独自に最低賃金を決める仕組みになっています。 やはり日本においても最低賃金の全国一律化を目指すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(畦元将吾君) お答えいたします。 最低賃金法では、各地域における労働者の生計費、賃金、企業の賃金支払能力を考慮し、地域別最低賃金を決定することとされております。全国一律の最低賃金とすることについては、特に地方において中小企業を中心に人件費が増加することにより経営が圧迫されるおそれがあることから、慎重に検討する必要があると認識しております。しかしながら、地域間格差への配慮が必要とされていることから、近年は地域間格差に配慮しながら地域別最低賃金の目安額を示しており、その結果、最高額に対する最低額の比率は八年連続改善しております。 引き続き、地域格差にも配慮しながら最低賃金の引上げを図ってまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 今答弁ありましたように、最低賃金法第九条に基づき、地域別最低賃金は、労働者の生計費、労働者の賃金、通常の事業の賃金支払能力を総合的に勘案して定めるとされているんですね。これでは、労働者の賃金が現状既に低い地域であれば最低賃金も低いまま維持されるという、低賃金の固定化につながりかねません。 冒頭述べたように、沖縄においては、観光関連産業で働く方の多くは最低賃金の近傍の賃金水準です。一方、生計費については、家賃の水準は低くても、県内での公共交通、特に鉄道がないことによる移動費用、具体的には自家用車の購入、維持する費用が掛かりますから、東京などと大きな差がない状況に置かれています。最低賃金法九条の三要素で見ても、沖縄の最低賃金が低く抑えられているというのは非常に不当であると言わざるを得ません。 経済情勢の拡大によって賃金水準が引き上げられ、それにつれて最低賃金が上がるというのが理想であり、そうなるような環境整備が求められているということは言うまでもありませんが、与野党を問わず、ほぼ全ての国会議員が日本の賃金は引き上げなければならないということについては合意しているわけですから、当面は政策的に最低賃金を引き上げることができるような制度設計にすべきではないでしょうか。 現在のこの最賃法九条の三要素に基づく目安制度自体がある種の機能不全に陥っているのではないかと考えますが、政務官の御見解をお聞きいたします。
○大臣政務官(畦元将吾君) お答えします。 最低賃金法の第九条第二項に定める三要素については、いずれも地域別最低賃金の決定に当たって重要な要素と考えております。引き続き、公労使三者構成の最低賃金審議会でこれらの要素を踏まえて丁寧に議論をしていただくことが望ましいと考えております。 最低賃金につきましては、従来より、景気や物価動向を踏まえ、地域間格差にも配慮しながら、できる限り早期に最低賃金の全国加重平均が千円以上になることを目指して引上げに取り組んできております。さらに、三月十五日に政労使の意見交換の場で総理が発言したとおり、今年は、全国加重平均千円を達成することを含めて、公労使三者構成の最低賃金審議会でしっかりと議論をしていただきたいと考えております。 このため、引き続き、特に中小企業が賃上げしやすい環境の整備に取り組みつつ、最低賃金の引上げを図ってまいりたいと思っております。
○伊波洋一君 冒頭、資料、配付資料一にも示したように、OECD三十四か国中二十四位ですよ。つまり、もはや日本は、もう先進国と言えないというふうにまで言われているんですよ。そういう意味では、政策的に賃金を上げる一つのきっかけに最低賃金をやはり考えるべきだと、このように思っております。 次に、保育の問題について伺います。 沖縄では児童福祉法の施行が遅れ、そしてまた、保育所の整備も米軍施政権下で大きく立ち遅れました。その結果、公的保育の整備が追い付かず、認可外園が非常に多いという特徴を有していました。 配付資料四のように、沖縄県内の私立認可園保育士に沖縄タイムスが実施したアンケートでは、保育士一人が受け持つ子供の数が多過ぎて、国の配置基準について、不十分、どちらかといえば不十分の回答が九三・六%に上っています。安全を守ることや健全な発達、子供たちの発達の保障、保育士の心身の健康を損なうリスクが大きいとして、保育士配置基準の改善は緊急の課題とされています。 こども家庭庁は、三月三十一日のこども・子育て政策の強化についての試案で、一歳児及び四歳児、五歳児の職員配置基準について、一歳児は六対一から五対一へ、四、五歳児は三十対一から二十五対一へ改善すると明記し、多くの保育関係者に歓迎されました。 職員配置基準の改善について具体的にどのように取り組みますか。また、その手法を採用する理由はどのようなものでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 御指摘のように、先般取りまとめましたこども・子育て政策の強化に関する試案におきましては、公定価格の改善につきまして、費用の使途の見える化を進めつつ、保育人材の確保、待機児童解消などの関連する施策との関係を整理しながら取組を進めること、一歳児及び四、五歳児の職員配置基準について、一歳児は六対一から五対一、四、五歳児は三十対一から二十五対一へと改善するということを掲げたところでございます。 平成二十七年度から実施しております三歳児に対する職員配置のこの二十対一から十五対一に対する改善につきましては、この公定価格の加算措置により対応してきているところでございます。今般の試案を踏まえた対応につきましても、基本的にはこの三歳児に対する措置と同様に、公定価格の加算措置により実施することになると考えております。 このような加算措置という考え方とか方法を取る理由でございますけれども、最低基準としての配置基準自体を引き上げるということをした場合には、それを全ての施設において満たしていただくことが必要になってまいります。そうした基準について、引き上げたものを満たしているところ、満たしていないところがある中で、最低基準自体が引き上がってしまうことは、保育士の確保などといったいろいろな保育の現場に混乱が生じる可能性もございますので、今回は配置改善により対応するという方針でおります。
○伊波洋一君 そもそも保育士の配置基準の改善というのは、二〇一二年に、当時の自民、公明と民主党が消費税の一〇%の引上げを決めたときに、〇・三兆円を消費税以外の財源から捻出し配置基準の見直しに充てるという、言わば国民との約束です。 今回の一歳児そして四、五歳児の配置基準の現在の公示価格での加算を行われるといいますが、その配置基準の改善というのは、やはりこれは引き上げるべきではないでしょうか。今、こどもまんなかという立場で自民党政権も、自公政権も一番に置いているわけですけれども、しかし、実際は、決めようとしていることを、一部が不利だから、九割は現にやっているのになぜ制度化しないのかと。そのことをしっかり受け止めて、配置基準自体を引き上げるよう取り組んでいくべきじゃないでしょうか。
○政府参考人(野村知司君) 御指摘のように、私立の保育所における三歳児の部分の加算の実施率はおおむね九割近くになっているという状態ではございます。 ただ、やはり一歳児、四、五歳児あるいは三歳児、この職員配置について、こういった加算ということではなくて、最低基準としての配置基準自体を引き上げました場合には、全ての施設において新しい基準に見合うだけの保育士等を確保することが必要になってまいります。そうしたことから、保育の現場に混乱が生じる可能性があることも踏まえれば、慎重に検討する必要があるのではないのかなというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 もう時間になりましたので。 でも、やはり子供を第一に考えることが大事じゃないでしょうか。私たち、それを取り巻く今の制度の在り方に対しては政府としてしっかり支援をしていくと、そのことが求められていると思いますので、是非御検討をお願いしたいと思います。 以上です。
○委員長(青木愛君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時八分散会